1 :
名無しさん@ピンキー:
題名の通りです。
とりあえずは即死回避を目標にしていきましょう
普通レイプはいきなりだろ
3 :
誘導:2005/09/18(日) 22:46:53 ID:K1/M39Kl
4 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/18(日) 23:25:01 ID:JPAZY9eZ
確かにそうなのだが題名になにか足りないような気が
してならなかったのでこうしますた
しかし
>>3のとこはリレースレ化してるようだから一個ぐらいこーいうとこが
欲しい気もする
6 :
誘導:2005/09/19(月) 00:23:12 ID:2mq/ZAu6
何処を見ればリレースレだなんて思うんだよ。
くだらん言い訳しないで削除依頼してこい。
7 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/19(月) 00:57:36 ID:BLOrWKh2
↑の香具師が噂の削除厨房てやつか?
即死回避カキコ
9 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/19(月) 02:06:58 ID:j7NmQJTa
ageて行きましょう
a
重複、終了
再開
削除されるとわかってるスレで書くほどアホらしいこともないだろう
あんたそれしか言わんの?
帰れよ
重複厨こそ帰れ
あんたの言ってるとこは「レイプ・スカトロ(鬼畜陵辱)」スレだろ?
ここはレイプ専用スレ(多分)。
100%被ってる訳じゃない。
っていうかそこまで執拗にこのスレ消そうとして
あんたに何のメリットがあるんだ。
それから俺スレ主じゃない。
age
なるほどレイプ特化スレか。しかしこのままでは重複扱いされるぞ?
違うというならSSを上げるなりネタを出すなりして保守らないとな。
そのうち書くかも知れんけどね
しばらくは他の人まかせだね俺は。
違いを示す気もないのかよ
さっさと巣に帰れ
つーか示すも何も、レイプ・スカトロ=排泄シーンOK、
レイプ専用=スカNG、こんだけのことじゃん。
帰れ帰れ言ってるがここではお前の方が異端ってことに気付いてねえの?
それともそんなに住人になりたい?
いきなりレイプされる女の子の小説
つまり前置き厳禁、とにかくいきなり女の子がレイプされる、そういう話以外禁止?
24 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/23(金) 22:55:59 ID:lrRvn9V/
レイプ特化スレいいかも
あんまり痛そうなのは萎えるんで
>>24 レイプは痛いものだぞ、身も心も……何だと思ってるんだ、お前は?
てかさ、何でもOKのオリジナルssスレ、というものが立ってるんだが……
リンク?貼らねーよ。
>>25 そういうんじゃなく、スカトロだとエロよりグロ優先だったりするからじゃね?
四肢を切ったりとかは勘弁・・・
28 :
ネタ振り:2005/09/24(土) 01:29:56 ID:ej93Z1ew
「へっへっへ、さすが水泳やってるコは体のしまりが違うねえ〜」
「アソコのしまりも良さそうだなウヒヒ」
「ッッ・・・・!!」
口を下着で塞がれた少女の目が恐怖と嫌悪に震える。
一人の男が掴んだ彼女の両手を掲げるように持ち上げ、もう一人は
ナイフをちらつかせながら競泳用水着の上から少女の肢体を撫でまわす。
先ほどまでプールに浸かっていた体に張り付く水着は、肢体のメリハリを
くっきり浮かび上がらせ、男達の前に余すところなくさらけ出した。
「ん〜カワイイポッチ、ちょっと味見しちゃうよ〜」
そう言うやいなや、男の口は乳先の部分を軽く噛んだ。
「ふい゙い゙い゙い゙━━━ッッ!!!ひい゙い゙い゙い゙━━━!!!」
少女の全身が引きつり、言葉にならない絶叫がほとばしる。
男の歯に布地越しに噛まれた乳首から、異様な感覚が全身に走った。
固い感触がコリコリと乳首に突き立てられ、更には舌までもが乳先を責めたてる。
「ヴッ!フッ!ヴヴヴ━━ッ!!!ゥフヴヴヴヴ━━━ッッ!!!!」
「おおっ、なんか結構感じてるみたいだぜ」「じゃあ両方してあげないとな」
そしてもう片方も責められた乳首は、水着に痛々しいほど勃起した姿を浮かび上がらせた。
「ひゃはは見ろよ、水泳少女のビンビン乳首だぜ!こいつぁいいや!」
「スポーツをやってる分感じやすいのかもな、ゲラゲラ」
「ウッ・・ウウッ・・・ウウ・・・」
男達の罵声に涙ぐむ少女。
無理やり拘束され、ナイフで脅されたあげくの理不尽な仕打ちは彼女の心を容赦なく踏みにじった。
(誰か・・・誰か助けて・・・)
だが現実は拙い望みをことごとく打ち砕く。
「なあ、お前ばっか楽しんでないで俺にもやらせろよ」
「あ、わりいわりい、じゃ手錠掛けるか」
さっそく二人の男は少女の腕を後ろに回すと手錠で繋いだ。
「いい格好だ。たっぷり楽しもうぜ」
少女の手を掴まえていた男は彼女を床に倒すと、見下ろしながら下品な笑みを浮かべた。
「ウッ、ウッ、ヴグゥゥ〜〜、」
床を這って逃れようとした少女に男がのしかかる。
男は少女の左足に腰を下ろして動きを封じると、右足を掴み上げた。
両脚は完全に開かれ、布地の食い込んだ切れ股が露わになる。
「さあ、水泳少女のアソコのご開帳だ!」
「ン゙ン゙ン゙ン゙━━━ッッ!!!」
股布の端に掛かる男の指。次の瞬間指は股布を思いっきり引っ張った。
レイプ専門ておもっくそスカ満開やんけ
31 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/24(土) 01:56:33 ID:ej93Z1ew
いわゆる間口が広いのさ。スカオンリーな訳ではない。
つーか文句垂れるより盛り上がる為になんか書け。
足らぬ足らぬは工夫が足らぬやる気が足らぬ努力が足らぬ。
あそこがスカありレイプスレとして
>>29に当てはめると
レイプ専用スレとしての必然的需要性がこのスレに生まれますね
33 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/24(土) 10:14:50 ID:ej93Z1ew
>>28 恥部に張り付く股布を引き剥がされ、淡い茂みとスリットが男達の目前に晒される。
陰毛は恥丘に申し訳程度に生え、男を知らない秘裂はぴったり合わさり一本のスジそのものだった。
「ングゥゥゥゥ━━!!ンヴヴヴ━━!!・・・・・ヴ・・・ッ!」
「おとなしくしなよ。でないとケガだけじゃ済まないぜ」
首筋でちらつくナイフが少女の抵抗を抑える。
ナイフ男は恐怖に萎縮し身をこわばらせる彼女を後ろから抱き、恥部が見える体勢に持ち上げた。
意外にいままでレイプ専門スレって無かったんだな。
スレタイに従って「のほほんとした進行のSSなのに『いきな
りレイプ』」なんてどうだろうか
いきなりRAVEスレ
37 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/28(水) 19:24:58 ID:jySOna7m
しなやかな太ももを抱えこむように持つと
男は少女の脚の間に顔を近づける。
ぴたりと閉じたスリットから息づくように震える桃色の粘膜が覗く。
その可憐な造形に男の息が吹きかかる。
ピクリと少女の体が動いた。
男の無骨な指が何度も粘膜の縁をこすり上げる。
その度に塞がれた少女の口から悲痛なうめきがあがった。
そろえた二本の指の先を膣口にあてがう。
その意味を知った少女の瞳が恐怖に見開かれる。
しかし、閉じようとする細い脚は巧みに男に押さえこまれてしまった。
「キレイなマ○コしてるねえ。お嬢ちゃん。
もう男とやった事はあるのかい?
素直に答えられれば許してやるよ。」
「…………………!」
「答えろよ…!」
「ヴッヴヴウウウウウ!!」
桃色のヒダをひねり上げられ思わず悲痛な悲鳴が上がる。
ガクガクと震える顎が意を決して引き締まる。
震えながらもしっかりと少女は左右にかぶりを振った。
ずぶりと言う感触と何かが体内を押し広げる感覚。
少女は信じられないようなものを見る目で
自分の肉ビラを押し広げて中に突き刺さる男の指を見つめていた。
「あらら、ごめんな。」
「ヴ!ヴ!グヴヴヴウウウウウウ!!!」
乾いた粘膜の内壁を太い指がこすり上げる。
激痛に体を強張らせると少女は悲鳴を上げつづけた。
38 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/28(水) 21:53:54 ID:wmIga9nx
イイヨーイイヨー GJ!
レイプはOKだけどスカトロは……っていう香具師、何気に多そうだ品
自分の家のPCならブラウザでNGワード登録すれば避けられるが
往々としてそうもいかない場合が多いorz
スカシーンが出てきたところで読むの止めれば大丈夫ですよ
一度読み始めたら最後まで読まなあかんという法律はないんですしね
いっそのこと、このスレとあっちのスレを一度破棄して
合併してあたらしく[いきなりレイプ]鬼畜陵辱[スカトロ]スレを作るとか?
もともと統合されていたのが、嗜好が合わないから分離したんでは?
リレーっぽい流れ無視して、新しいの投下してもよろしい?
いきなりレイプされてるって言うか、いきなりレイプされた女の子モノだけど。
かもかもーん
うっひょ〜
いっくぞお〜
でっかいぞ〜
>>42GO・GOー!!
ありがとうございます。
今だいたい後半くらいなので、明日の朝ぐらいまでにはできあがると思います。ではまた後で。
>>40 そうやって飛ばしてて、適当なところで止めたらスカシーンど真ん中に来てた俺ガイルorz
自分もスカ駄目だな・・・
先日予告したモノですが、投下してみます。
初めてアクセス規制なんぞにに引っかかって遅れてしまいました。
なんかいろんなモンが混じりすぎてスレタイにちゃんと沿っているか、ちょっと疑問ですが。
後、スカは無いと思いますがですが、逆レイプっつーか「いきなりレイプされる男の子」的なモノがあります。
まぁやられてる方は女っぽい男ですし、別のちゃんとした女の子がメイン……のはずなので、大丈夫だと思うのですが。
登場人物名は気にしないでください。一回ずつしか登場しませんし、ただの趣味です。(脳内イメージはあの二人ですが)
後メモ帳で600行くらいなのでちょっと長いです。
まああんまりぐだぐだ言っててもしょうがないので、以下本編です。
それと誤字脱字誤表現勘弁ください。それでは後ほど。
ああ、こんなものが私の中に入っていたのか。
まるで初めてみたような感想が漏れる。
よく見れば、それぞれ色や形や大きさが違う。
絶対にこんなモノははいりっこないとも思う。
自分の身に起きていることなのに、そんな、どこか他人事めいた妙な感覚がする。
でも私は冷静だ。
いまでは頭の中が澄み渡るように、はっきりとした思考を持つことが出来ている。
私の目前に突き出されている赤黒いモノは、ピンク色の泡みたいなものがそこここにへばりついている。
薄暗い室内で、カーテン越しにやってくる弱々しい日の光を反射して、きらきらしている。
その様子を見つめていると、一度大きく震えて、先端から何かが飛び出してきた。
動体視力は良い方だと思っていたけど、今の私はそれを目で追うことも出来ない。
なんとか目を閉じて、少しだけ顔を背けたけれど、まともに顔に浴びてしまった。
もう何度目だろうか。
数え切れないこれを浴びてきて、目前にあるモノは、その後も何度も収縮を繰り返しながらこれを吐き出す事を私は知っている。
顔をなぞり、滴り落ちる感触。
吐き出しながらモノが震えるからだろう。これは顔中に飛び散って降りかかる。
もうくしゃくしゃにされてしまったけれど、今日美容院で整えてもらった頭にも質量が飛びかかったのが分かる。
髪の間を浸透して頭皮にまで達したのが分かる。
生暖かい温度が頭頂から垂れて、おでこに、耳に流れていく。
以前に浴びた分が半ば乾いて冷えているから、新しく肌を流れるこれに、ものすごい熱を感じる。
あたたかい。
これまでと同じように、新しく出されたこれもおでこを伝い、まぶたや鼻筋、頬を流れて唇や首筋を汚していくんだろう。
目に入るともの凄く痛い。だから堅く閉じる。
口を開けていると、中に流れ込んでくる。でも固く結んでいてもしみこんでくるしょっぱさが、口に広がっている。
鼻は閉じられない。呼吸をする度に、鼻腔一杯にあの不快な臭いが広がって、肺の底まであれがたまっていくような感じがする。
耳の横を流れて髪を濡らすから、頭が揺れる度にクチュクチュと言う水音が耳元で響く。
肌の上を重力に引かれて這い落ちる。制服がベトベトに濡れてゴワゴワとした肌触りでまとわりついてくる。
目を閉じてもあれの残像が見える。
唇の隙間を無理矢理押し入ってくる。
鼻の粘膜からあれが侵入し、血流に乗って体中を巡り回る錯覚がする。
体中から聞こえる粘っこい水音が耳から消えることはない。
全身のうちであれの堆積してないところはない。
顔にあれが降りかかる感触が止み、私は少し目を開ける。
まぶたを伝ったのか、視界一杯に輝く糸が大きく張られている。
目の前のモノがが弱々しく震える。
わななくように最後の分が吐き出される。
それが弧を描き、ちょうど目に飛び込んでくる。
痛い。もの凄く痛い。痛い。いたいいたい。
痛みに悶えると開いた口から流れ込んでくる。
慢性的な息苦しさを解消しようと息を吸い込むと空気にあれの味が混じっている。
仰け反るとベタベタに固まった髪が首をなぞって不快感を与える。
頬を熱いモノがじっとりと伝っていく。
今浴びせられたモノが、流れ伝っているのだろうか。
それとも、これはもう流し果てたと思っていた、
涙だろうか。
目の前のペニスは五回ほど収縮を繰り返して私の顔を精液で汚した。
顔にへばりついている粘液の固まりを、男が両手でまんべんなく顔中に塗り込むようにのばしていく。
薄くのばされた精液は私の体温と室温ですぐに乾き、もの凄い臭気を発する。
その臭いに咳き込み歪む私の顔をながめ、満足そうに覆面の中の目を曲げ、左手へ立ち退く。
それと入れ替わるように右手から新たな男が現れる。
もちろんペニスをむき出しにしている。
もう何度も射精をしているはずだが全く衰えを見せず、自分を誇示するように反り返っている。
後ろから私を抱え込むようにして支えていた男も、その仕事を私の左後ろに立っていた男に引き継ぎ、右手にまわる。
この男たちは始終無言だ。
ルーチンワークのように淡々と、さも日常の業務であるかのように黙々とこなしていく。
その業務は、……私のレイプだ。
男はまずいきなり膣に挿入し、激しく腰を振った後に膣内に大量に射精する。
次はそのまま抜かずに再び膣内を蹂躙し続けた後引き抜き、今度は顔へ塗りたくるようにたっぷりと射精する。
順番を待っているほかの男たちは私の手や髪を使って思い思いに自慰をし、顔や髪を汚す。
不用意に口を開けているとペニスを口にねじ込まれ、のどの奥に射精される。
胸や首筋への愛撫などはなく、ただひたすら私を使っての射精を繰り返す。
二人目も、三人目も、同じようにこれが繰り返された。
私に芽生えた快感なんて、もちろん無い。
私はただただ男たちに射精を促すための装置でしかない。
いや、私は促してもいない。
男たちの汚物を浴びせられるただの器と同じだ。
便器みたいだ。
思いついたその言葉があまりにも今の自分を的確に表していることに気付いて、
久しぶりの笑みを漏らしていた。
新たに前に立った四人目となる男が、力なく伸び開かれている私の両足を抱え、脚の間に体を潜らせる。
私の頭はだらしなく垂れているので、自分の股間が見たくなくても見えてしまう。
そこには真っ赤に腫れ上がって充血し、周りの肉が醜くめくり上がって変形し内側の粘膜を外側に露出させて、
泡だった白濁液を、口からだらしなく流れるよだれのように、私の呼吸に合わせて垂れ流す膣穴がある。
ほんの一時間前には、ただの一本の裂け目だったのに。
たったの一時間で、ここまで、変わってしまうものなんだ。
そのだらしない穴の上には、周りの同級生たちよりはおそらく遅く生え始めた、私の頭髪と同じ栗色をした、
わずかばかりの茂みが申し訳なさそうにあった。
今それには男の精液が絡みつき、ぬらぬらと光を反射している。
今日処女を失う予感はあった。それはむしろ期待だった。
でもそれは男女の愛の延長としての物だったはずだ。
こんな、一方的な暴力の果てじゃなかったはずだ。
脚の間にいる目の前の男が、黒光りするペニスの先端を、私の濡れ光っている粘膜にあてがう。
クチュリと言う粘っこい音が耳に届く。何度も聞いた音だ。
サリサリと耳元でペニスをしごき始めた音が聞こえる。これも、ずっと鳴り続けている。
またあの、儀式めいた時間が始まる。
たった一時間しかない私の男性経験にして、早くも四人目の男が体の芯に向けてゆっくりと腰を突き出す。
「あぁ」
体が押され曲げられ、肺から息が漏れ出る。
最初引っかかるように抵抗があり、その後はもうすんなりと受け入れる。
さっきのペニスより太くて、私の腕くらいあるペニスが今私の中に飲み込まれている。
すでに下半身は私の体とは別物のようにの、意識とは切り離されているように、何も伝わってこなくなった。
前の男の残した精液と、私から分泌される粘液が男のペニスでかき回され、ぐちゃぐちゃという音がする。
「あっ、あっ、あっ、あっ、あっ、あっ、あっ」
自分から発せられる音も声も、痛みと同じく、もう、どこか遠いところの出来事のように感じる。
男の動きにあわせて、私の視界は揺れる。
頭が揺れ動いて、それに任せて部屋を見回し。
その視界の端に、男たちとは違う、床に倒れている人影を見て。
また頬を熱いモノが伝った。
ほんの一時間前のことだ。
明日は夏休み合宿を終えてやっと訪れた、一週間ぶりの部活休みの日。
両親は休暇を利用しての旅行中。
こんな機会はなかなか無い。
だから同じマンションに住む幼なじみの彼を家に呼び、一晩一緒に過ごすつもりだった。
提案したのは私だが、この覚悟は彼にも伝わったと思う。
電話口の彼の声も、緊張しているのが分かった。
そして部活最終日の今日。
午前中までの練習の後、シャワーを念入りに浴び、私は先輩後輩からの合宿打ち上げの誘いを断って、一目散に帰宅の途についた。
姉弟のようだったただの幼なじみの間柄から、一歩踏み出したあの日を思い出し、ふわふわとした昂揚感を覚えた。
彼とは私たちが生まれる以前からの家族ぐるみのつきあいだったから、合い鍵の位置まで知っている。
家に着けば、彼が待っているはずだった。
途中で美容院に寄った。
すぐに崩れてしまうかもしれないけど、部活帰りの垢抜けない格好だったから、せめて頭くらいはきちんとしておきたかった。
その後スーパーにも寄った。
つたない私の料理の腕でも何とか作れるカレーの材料を買うためだ。
もしかして、の行為の前にカレーを食べるのはどうかと思うが、作れるのはカレーか肉じゃがしかない。
彼は料理が得意だから、もしかしたら不要になるかもしれない。
そうであっても是非とも彼のためにカレーを作ってあげたいな、と夕食の材料を買って急いで帰った。
玄関の前に立ったのは五時。
思いの外髪のセットと材料の吟味に時間がかかってしまった。
両手にスーパーの袋と部活のバッグを抱えて家のドアを開ける。
玄関から延びる廊下の先に、リビングがある。
部屋は真っ暗だった。
リビングのカーテンが閉まっていれば、明かりが入らず昼間でも部屋全体が暗くなる。
両親がいれば当然カーテンは開いて、夏のこの時間だから部屋は明るい。
でも今は旅行中だったのだから、カーテンが閉まっていても不思議じゃなかった。
玄関を見ると、見慣れた、家族以外の靴が一足あった。
彼のものだ。
と言うことは彼が部屋にいてかつ、カーテンが閉められていると言うことになる。
思いを巡らし、彼が何か仕掛けをしてるのではないかと納得して、私はドアの脇のスイッチを入れず、そのまま廊下を進んだ。
この状況では、それ以外のことに考えが巡らなくても仕方なかったのかもしれない。
短い廊下の先の、リビングへ続くガラス戸。
私にとって、引き返すことの出来る最後の扉だった。
喉は渇いているのに、手にはじっとりと汗をかいていた。
何が待っているのかわくわくしながら、期待と緊張で胸が破裂しそうになるのを押さえて、私はその戸を引いた。
直後、何が部屋で待っているかを知らず。
一歩踏み込もうとしたら、突然暗闇の中から現れた腕に胸ぐらを捕まれ、私は暗いリビングに引きずり込まれた。
一瞬恐慌したけど、すぐに彼のことを思い出した。
これが仕掛けなんだろう、と思った。
彼らしくない、すこし強引で、乱暴な扱いに驚きながら、私の期待は逆に高まった。
いつになく積極的だ、なんて考えていた。
馬鹿だ。
昂ぶる胸を押さえながらも、もう少し優しく扱ってもらうように声を上げようとした。
「しんじィ、もうちょっ、……!! 」
でもそれは叶わなかった。
口を塞がれた。
後ろから。
今度こそ私はパニックになる。
今、前から引っ張られている。
同時に、後ろから現れた手が、私を羽交い締めにしているのだから。
彼ではない誰かがいる。腕が二本しかない人間が一人でできる事ではない。
前から引っ張られ、後ろから押され、私はリビングの中央に連れて行かれる。
抵抗しようとしたと思うが、前の手は体と右手を捕まえられ、後ろからは口と左手を押さえられていた。
足だけは自由だけど、パニックだったのと、もの凄い勢いで引っ張られたのとで、倒れないように踏ん張ることに必死で、
結局なにもできてはいなかった。何かできたとも思えない。
蜘蛛の巣に絡まった哀れな獲物と同じだ。
部屋の中央にはソファとテーブルがあったはずだが、なにもない。
床に押し倒された。
うつぶせに、体と両手足を押さえられた。
体に一人。右腕、左腕に一人ずつ。そして脚を一人。
四人掛かりだったと言うことだとわかる。
もがいても、もがいても無駄な抵抗だったと早く悟るべきだった。
ここで無駄に体力を消耗し過ぎたのがいけなかったのかもしれない。
でもそんなことを今から後悔しても、もう遅い。
一分とたたず、私の抵抗は次第に弱々しくなっていった。
体力が無くなっていったのもあるけど、自分の身に何が降りかかったのか把握しなければならない、
と言うことを考え始めたからかもしれない。
無駄なのに。
このときはまだ、彼が仲間を使って私を脅かそうとしているんじゃないか、と言う思いも僅かながら浮かべられた。
しかし脅かすにしてはやりすぎだし、彼はこんな手荒なことを実行できる性格ではない事にもすぐ思い至った。
それに自分を押さえつけるモノの体つきが、彼と同世代の男子の体つきとは到底思えなかった。
次に強盗か何かかとも思ったけど、これだけの大人数で行動することはないと思えた。
殺されるかもしれない、と言う生物としての恐怖も生まれたけど、妙に冷静にそれなら最初の一撃で終わっていたはずだと思った。
そして最後に、女としての恐怖が浮かんだ。
レイプされる。
ほんの僅か、思考の端にちらりと浮かんだその考えはみるみる膨らみ、それが臨界点に達して叫び出す寸前に、
それは始まった。
堅く閉められていたカーテンが薄く開けられる。
顔を直撃した光に、一瞬思考が止まる。
上半身を押さえつけた男が、私の頭にまたがるように位置を変える。
このときはまだ押さえつけているのが男たちだと分かっていたわけではないけれど、今はよく分かっている。この部屋には男しかいない。
部屋は明るくなったが、男の脚によって私の視界は先程までよりも遮られる。
上半身は床に押さえられたまま、下半身を引っ張り上げられて、立ち膝のように、お尻を突き出すような体勢に変えられる。
いきなりスカートをめくられた。
浮かんだ恐怖は、いよいよ真実味を帯びてきた。
体を揺すって抵抗する私を無視して、ショーツも引き下げられる。
「!? 」
驚いて息が漏れたが、体勢的に声が出せなかった。ふーとかひっみたいな音が少し漏れただけだった。
私の、大事なところが外気に触れた。
頭を押さえられているので見えはしなかったが、見られているのが分かった。
彼にはもちろん、自分ですらお風呂以外にはほとんど見たことのない、大事な大事なところ。
必死に体を揺すり、見られないように体を捩るが、四つんばいではどうしたって隠すことは出来なかった。
唯一固定されていない腰が振られるだけだった。
無駄なんだよ。
案の定、顔にまたがっている男に腰を押さえられ、私は全く身動きできなくなった。
これで終わるはずがない。
見るだけで満足するはずがない。
恐怖がどんどん膨らみ私を支配した。
怖い。
助けてほしい。
誰か。
誰か、ではなく、彼に。
そう、彼はどこ?
彼の顔が思い浮かび、私は少し冷静な思考を取り戻した。
玄関には靴があった。
一足だけ私以外の靴があった。
もしかしてこの一味の一員なのか、と言うおぞましい考えが浮かぶ。
でもそんなことはありえない。考えたくもない。
そういえば、私を押さえつけてる四人以外に、もう一人いるはずである。
体を押さえつけられながらも、カーテンが開いたのだ。最低もう一人誰かがいなければ不可能だ。
もしかしたら、その一人が、彼なのかもしれない。
彼ならば助けてくれるという希望なのか、こんな状況でも助けてくれないという絶望なのか、それを見極めようと、
私は視線を巡らせた。
目と耳に集中して。
そこで私は気づいた。
男の下で呻く私の声のほかに、部屋に漏れている声があった。
耳を澄ます。
「…………」
窓の方から。
何とか頭を動かして、そちらに顔を向ける。
私を待っていたのは絶望だったけど、それは私の予想を遙かに逸脱していた。見なければ良かったとさえ思う。
窓の横。
薄く光を透過しているカーテンとは違い、完全に光を遮る壁の下。
私は部屋の中央から窓を望むように倒されていたから、そこからだと左隅を見るような位置。
暗い壁の手前になにやら影がうごめいていた。
淡く差し込む光を遮っている、おそらく人影。二つある。
壁に背を向けるように座った影と、床の端と重なってわかりにくかったけれど這いつくばるように伸びる影。
床の影が人なら、窓からのびたその先がちょうどこちらを向いている。
人の頭の様にくびれた形をしていた。
だから、全体としては壁際の人影の根本からもう一人が、こちらに頭を向けて倒れているような形だということになる。
カーテンの隙間から差し込んでくる光に目を細めて、その影に注視する。
顔をすりつけるように揺れている。
ショートヘアの女の子。
ではなく、線の細い女の子のような顔立ちの男の子。
口には猿ぐつわをかまされている。
顔半分がよく分からないけど、振り乱れている髪の間から目が見えた。
その目元は、見間違いようもなく、私の求めた彼のものだった。
頼りがいがある、と言うにはほど遠いけど、肝心なときには自分を主張できる意志を持っていた目。
男らしい、とは言い難いけど、その優しい内面がにじみ出るような笑顔のできる、彼の顔。
そんな、今まで何度も見てきた彼が再生された。
彼をこの中で見つける事が出来て、なんであれやはり安堵感が広がっていた。
でもその直後に私の心は黒く塗りつぶされた。
床に横たわっているはずの彼の体は、不自然に揺れていた。
顔を、体を床に擦りつけるような、単調な揺れ。
彼の口は、布を噛まされながら力一杯に歯を食いしばっていた。
目は私を見ていた。おびえるような。恐怖に満ちた瞳。そして頭がかすかに震えている。
私は自然とその動きの原因を探ろうと彼の体をたどっていく。
彼はうつぶせに、顔を床に押しつけるようにしていた。
肩から前のめりに、そのときの私の格好と同じように体を丸めていた。
でも両手は背中に回されて何かに縛られているようだった。
さらにたどった。
彼の体の影は腰のあたりで切れていた。
そこから別の影が伸びていた。
その影も、彼の揺れと同じ周期で動いていた。
全体が伸縮を繰り返しているように、前後にもだえる様に揺れながら蠢く。
「ぐふっ………くっ、う……」
彼の口から息が漏れた。
彼がこちらを身ながら必死に首を振った。
見てはいけないというサインだったのだろう。
それには気づけず、それでも私はまた視線を、彼の後ろに持って行った。
見なくて良いモノ、見てはならないモノが、あった。
後ろの影から、横に伸びる細い影が生えた。
腕だった。
それは薄く開いたカーテンの端をつかみ、引っ張った。
だいぶ落ちていた日が、もろに入ってきた。
部屋全体が明るく浮かび上がる。
私と一メートルも離れていない先に、彼の顔があった。
私と目がある直前、彼は堅く目を閉じかぶりを振った。
前のめりの体勢だったからか、見たことがないくらいに彼の顔は真っ赤だった。
不健康なほど白かった二の腕も、桜色になっていた。
白い背中がよく見えた。彼は服を着ていなかった。
その意味がよく分からず、私の視線は彼の体をさらに下る。
お尻の位置で彼の白い体は終わっていた。
そしてそこから先には、赤黒い、何か別のモノが寄り添っていた。
それは彼のお尻にその体を打ち付けていた。
そのリズムに合わせて彼の体は揺れていたのだ。
そのときの私はそこから先の意味を理解できなかった。理解する暇が無かった。
次の瞬間からあれが始まったからだ。
それからの私の心を満たした恐怖感と、体を貫いた衝撃と、痛みと、屈辱と、後悔と、絶望は、
一時間経っていても、はっきりと思い出すことが出来る。
それこそ、今ではもうすっかり麻痺してしまった、男を飲み込んでいる膣が発しているはずの痛みよりも鮮明だ。
あのときの感覚の方が、今のぼんやりした感覚よりも現実感がある。
まず剥き出しに露出させられていた性器を触れられた。
陰唇と呼ぶのだろうか。そこをやけに濡れた指でぐるりと一周なぞられた。
電撃が奔ったように私の体は反応した。
最初は何が起こったか分からず、ただビクリと震えただけだった。
ちょっとの間をおいて、どこに、何をされたのをじんわりと把握した。
そして触れられたところを中心に、体中に悪寒が一気に広がった。
それはぞくぞくするような、全身の毛が逆立つような悪寒だった。
そして私は男たちに押さえつけられる下での、必死の抵抗を始めた。
これは全くの無駄に終わった。
それどころか、より早く全身の体力を奪ってしまう働きしかしなかった。
それでも私は心の底から沸き立つような、理性的な判断を追いやってしまうような恐怖感に駆られて、体を揺すって抵抗した。
いや、だか、やめて、だか言おうと息を吐いた。
でも、床に押しつけられ、伸びきった喉はうまく震えてくれなかった。
うー、とか、あー、と言うようなうめき声を漏らしながら、私は体を震わせた。
揺すって揺すって、もがいてもがいて、私の体は少し床から浮いた。
当然の帰結で、体を押さえていた男たちは、拘束の力をよりいっそう強めた。
肩や肘が悲鳴を上げた。筋を痛めたかもしれない。
心にあふれた恐怖感は、新たに生まれた痛みにあっさりと降伏した。
痛い、とか漏らして私の抵抗が止んだ。
その瞬間を待っていたように左右のお尻の肉をわしづかみにされた。
そして親指を引っかけるようにして、私の肉が広げられる。
普段絶対に外気に曝されることのない粘膜の部分が空気に触れて、冷たい、というような感想を私の意識は浮かべた。
それを口に出すまもなく、新たな感触を粘膜が受け取った。
外気に比べて、それはひどく熱を持っていた。
だから冷から熱に急激に感覚が変化して、私は混乱した。
そしてよく分からないままそれが一気に押し入ってきた。
いや、押し入ってくる、と言うような感じはしなかった。どちらかと言えば殴られたような、そんな一瞬の感覚だった。
私の処女が奪われた瞬間だった。
でもこのあたりのことはさすがに曖昧でよく覚えていない。
ただ本当に体を引き裂かれるような、痛みを超えた、正に衝撃が私を貫いた事だけは朧気に思い出せる。
腰からお腹、背骨を通って、頭をも貫くような勢いで灼けた鉄の棒を押し込まれたような感覚。
いや、やっぱり本当に体を二つに引き裂かれたような、と言う方が近い。
あまりの衝撃に頭が真っ白になって、それが痛みだと気づけなかった。
少し意識が明瞭になって、感覚が晴れ始めた頃には、男はペニスの出し入れを始めていた。
こすれる度に、最初の一撃のような、気の狂うような痛みが全身に送られる。
痛みが血流に乗って、体を浸食していくような感じがした。
男が腰を打ち付ける度に、ポンプのように膣から痛みが侵入して、それが体中に浸透していく感じ。
痛みは熱を持っていた。痛みが広がっていったところは、燃えるように熱かった。
熱かったのに、私の背中には、ぞくぞくするような悪寒が奔っていた。
男が引き抜く度に内臓も引きずり出されるのではないかと言うほど強い抵抗感があった。
それでも、たぶん膣内から出血したのだろう、自然と発生していたぬるぬるとした液体が潤滑油になって、男の運動がスムーズになった。
たぶんここまでが三十秒くらいのことだったろうと思う。
それでも今振り返る一時間の長さよりも長く、それこそ自分が今まで体験してきたどんな時間よりも長く感じていたのではないかと思う。
男の動きは続いた。
この間はたぶん何も考えていなかったと思う。
ただただ痛みを感じ、それで終わっていた。
意識の最初の断片としてあるのは、全身が硬く硬直してしまっている自分に気付いた事。そしてやはり痛み。
そう考えている間も、男は腰を打ち付けていた。
突かれる度にびりびりと神経が反応して、頭の中まで汚されるようだった。
挿入されるとき、引き抜かれるときは、痛みで頭が真っ白になって考えるどころじゃなかった。
それでも男の動きに合わせて断続的に私は考え、少しずつ周りが見えるようになっていった。
いつの間にか、私に跨って押さえつけていた男はいなくなっていた。
両腕は相変わらず押さえつけられ、僅かに動かすことも叶わなかった。
でも頭は自由に動かせるようになった。
私を犯している男は勢いよく引き抜き、力強く腰を突き出していた。
最初に比べてペースも力も上がっている。
突き上げられる度に顔が床に押しつけられて、苦しかった。
だから私は頭を動かして、出来るだけ苦しくない位置に据えた。
そうすると、首が楽になって、何とか声が出せるようになった。
私はやっと、やめて、と声を上げた。
馬鹿だ。本当の馬鹿だ。
痛みに耐えることに必死で、まともなことが考えられなかったからだろう。
それにしたって、そんな一言でこれが終わるはずがない。
事実、全くピッチは変わらず、むしろより激しく私は責められる様になった。
より強くなる痛みに、私は、痛い、とか、やめて、とか、うわごとのように繰り返し始めた。
ただこんなことしか、私に残された道はなかったのだ。
無駄に終わるうめき声の中、痛みの間に考えることを、より複雑化させていく。
何が起こっているのか分からないと言う疑問意外に最初に考えたことは、なんで私がこんな事をされているのか、と言うことだった。
なんで私が。
これはいまだに分からない。
何も知らない、名前どころか顔すらも、今私を犯している男なんてほんの僅かな影すら見ていない。
そんな、本当に見も知らない男に、大切な、絶対に守らなければいけなかったモノを散らされた。
悔しさがこみ上げてきた。
本当は愛する人に捧げるはずだったのに。
それが、よりにもよって今日、こんな形で失ってしまうなんて。
これは罰か何かなのか。そんなことを考えもした。
そんな回想をしていた間もずっと、男たちの陵辱は続いている。
今私に埋没している、五本目の、さっきのよりも少し細くて長いペニスが、膣の中で大きく膨張する。
射精の予兆だ。
案の定、男は根本まで深く挿入すると、私の奥でペニスの先端を震わせる。
背中を悪寒が奔る。首筋を上るその感覚に震えが奔り、濡れた髪がくちゃくちゃと音を立てた。
何の感覚もなくなってしまった下半身。
痛みすら伝えてくれない。
下半身に何が起きているかも分からない。
それだけに最初の時点で感じていたあの強烈な痛みが、意識の中でより引き立つ。
射精が終わってもペニスは抜かれず、そのまままた腰を振り始める。
寒い、ただ背筋を走り続ける寒気が、私の思考を鈍らせていく。
人生で一度しかない大切な私の処女を奪った男も同じように、二十分ほど腰を振り続けた。
その間もずっと弱々しく抗議を続けたけれど最後には今と同じように、私の奥深くに精液を注がれた。
長らく続いたピストン運動の最後に、大きく強く腰を打ち付けられて、そこで男の動きが止まる。
最初はやはり、何が起こったか分からなかった。
続けてきた抗議が通じて、男が動きを止めたと、そんな馬鹿な期待もした。
荒い息の下、陵辱者に対して、ありがとう、とすら言ってしまった。
本当に馬鹿だった。
ジクジクと染みるような痛みがあった。
ピストン運動による、激しい痛みは無くなったから、少しだけ思考が働いた。
その思考が、セックスという行為の目的を、思い出させてしまった。
そこで再び私は恐慌に陥って、暴れた。
私の最後の抵抗だった。
二十分経っていても、そんなに体力は回復していなかった。おまけに腕は相変わらず押さえられ、慢性的な痛みもあった。
私が抵抗しようにも、残っていた手段は、身を捩らせる程度のモノだった。
恐慌の中で何か叫んだかもしれないけど、大して意味のある言葉だったとは思えない。
ひどい、だとか、中で、だとか、妊娠、だとか、ぶつぶつと漏らしただけかもしれない。
ただ、出した声が鼻声になっていて、自分は今泣いているんだと、この時初めて知った。
射精が終わっていてもペニスは抜かれておらず、少し萎んで膣内にあった。
私が身をくねらせるに従って、男のペニスがまた膨らんだ。
私はさらに泣き叫んだと思う。
そしてそれは当然のごとく無視され、再び腰を取られ、ピストンが再開された。
断続的な激痛が始まった。
そこで私はようやく悟った。
すべての抵抗は無意味だと。
私にとって精一杯の抵抗はすべて、男たちにとっては料理にふりかけるスパイス程度の意味しかないことを。
私は絶望の中にたたき落とされた。
暗い闇の中で出口を探そうと、せめて明かりを探ろうという私の試みはすべて、無意味なこととなったのだ。
でもまだこの絶望にはまだ底がなかった。
二度目の陵辱が始まっても私は脱力したままだった。
痛みは相変わらずあったけれど、もうどうでも良かった。
今度は十分ほどで終わった。
ただ、後半男の動きが激しくなった後、腰を打ち付けたまま硬直した最初と違い、激しい動きのまま勢いよく引き抜いた。
引き抜いた男が後ろへ離れると、それまでずっと押さえられていた両腕が解放された。
この一連の行動の意図が理解出来ないまま、腰の支えを失って倒れていると、後ろから抱え上げられるようにして引き起こされた。
脇の下で抱えられていたが、全身が脱力していたので、だらしなくぶら下がるようになっていた。
抵抗しようと思えばいくらでも出来ただろうけど、もうそんな気力もなくなっていたし、たとえやったところで何も変らなかったとも思える。
何が起こっても驚かないと思っていた。もう十分ひどい目にあったし、これ以上のことが起こるとも思えなかった。
もう何も考えていなかった。
急に体を起こされて、頭に上っていた血が下がって立ちくらみを起こしていた。
内股を伝う感覚があった。
今まで上を向いていた性器が下を向いたからか、あふれ出した液体がこぼれてきたのだった。
そのときの私には何が伝っているのか分からなかったけれど、ただどうでも良いと気にもしなかった。
ただただ早くすべてが終わってほしいとだけ思っていた。
でもそんな私の諦めさえも裏切って、世界は私に絶望を、深い絶望だけを用意していた。
脚が曲り、立ち膝のようにして抱えられていた私。
その脇を、男が通り過ぎる。おそらく私を犯していた男。
自分を陵辱したモノなのに、嫌悪感すら感じず、ただ動くモノがあるから、程度の理由でその後を目で追った。
追って、追った先で。
無駄に回っていた私の思考が、完全に止まった。
男の進む先には、二つの人影があった。
一人は顔を覆面のようなモノで覆った、体の大きなおそらく男。
床に座ったそれの前に、後ろから抱きかかえられているもう一つの………。
そこで私は思い出した。
この部屋には、私と男たち以外にもまだ人がいたこと。
あまりのことに、私は完全に固まっていた。何も考えられなかった。声さえ出せなかった。
そこにいたのは、私よりの先にこの部屋にきていたはずの、彼だった。
彼がこの部屋にいたのだ。
この部屋にやってきて、何も分からないうちに私はレイプされた。
そう、レイプ。
そんな私よりも前に、こんなひどい目に無理矢理合わせられた私よりも前に、彼はこの部屋にいたのだ。
私がこの部屋に入って一番最初に彼を見つけたときのことを思い出す。
彼はうつぶせに倒されて、その後ろから覆面の男に連続的に何か力を加えられて揺れていた。
私もたった今まで、うつぶせに床に顔をすりつけ、後ろから断続的に揺らされ続けていたのだ。
あのときの彼の格好は、ほんの一分ほど前の私と、同じ格好だった。
私が、つい今の今までされていたことは………………。
彼の顔を見た。
私と目があって彼は。
最初の時と同じように、髪を振り乱して首を振っていた。
最初の時と同じように、口には猿ぐつわが噛まされていた。
最初の時と同じように、その目にはおびえた色が満ちていた。
私の視線が下に降りた。
覆面の男に抱えられる彼は、やはり裸だった。
視界の上の方で、彼の目が硬く閉ざされたのが分かった。
彼の首がうなだれる。
それでも私の視線は降りた。
彼は後ろの覆面に、両足をそれぞれ抱えられていた。
彼の体の下の端。両足の付け根から一本、上に向けてのびるモノがあった。
彼の鼓動に合わせて揺れていた。
びくんびくん。
そのさらに下。
体の端からもう一本、今度は下に向けて生えるモノがあった。
脚の間の影で、黒いそれは、華奢で白さが目立つ彼には不釣り合いなほど、隆々としたグロテスクなモノだった。
それが後ろの男に繋がっている。
やはり私には理解できなかった。
彼の横に、私を犯していた男が立つ。
彼の後ろの男が、手を伸ばしてカーテンをさらに空ける。
西に傾いた日が、彼と、彼を囲む男二人を明るく照らす。
彼の横の男も、ペニスを剥き出しにしていた。
そのペニスは彼のモノと比べると若干小さくて細かったけど、彼の下から生えてるモノに似て、どす黒い赤い色をしていた。
そして全体がピンク色のぬめりのようなモノに覆われていて、日を反射してギラギラとてかっていた。
男はペニスを彼の顔に近づけると、その表面のテカリをなすりつけ始めた。
頬や鼻やおでこ、髪の毛も使って、ぬぐい取るようにして彼にペニスと擦りつける。
彼は苦しそうに顔を背けていたけれど後ろから押さえつけられ、男のなすがままになっていた。
彼の顔はベトベトになっていく。
そしてあらかたぬぐい終わると、彼の顔の前でペニスをしごき始めた。
五秒もたたず、男のペニスの先端から、何かが飛び出した。
それは勢いよく彼の顔に直撃して、目を閉じている彼のまぶた、鼻先を覆っていく。
十秒ほどそれが続いて、終わった。彼の顔はどろどろに汚液にまみれていた。
彼の首が力なくうなだれる。
初めて、男たちが声を出して笑った。
私の意識は一度ここでとぎれた。
その後私はすぐに意識を取り戻したのだと思う。
壁に掛けられた時計が五時四十五分を指していた。
目を覚ましたときにはすでに私は、この後ろから抱えられる体勢で男たちに囲まれる体制で犯されていた。
一度の気絶で私の下半身は、もう麻痺していた。
今はただ支えられているだけで、特別拘束されていない上半身は、全く動かなかった。
動かなかったと言うよりも、動かす気が起きなかった。
全身は糸の切れた操り人形みたいに、だらしなく、外力に任せるままに垂れ下がっていた。
抵抗する気も、やはりもう起きなかった。
ただ体をリズミカルに揺する動きに身を任せて、時々寒いわけでもないのに全身に奔る悪寒を受け流しながら男たちを受け入れていった。
受け入れる以外に、何もすることが出来なかったんだからしょうがないじゃないか!
男たちは私が動かなくなったのを良いことに、私の手で自分のペニスを握らせたり、顔にペニスを擦りつけたり、
息を吸うために開けていた口にペニスをねじ込んできたりした。
そして思い思いの位置に射精した。
私の髪でペニスを包み込んで、その中に射精したり、脱がされないままだった上の制服にかけられたり、
口に押し込んだまま喉の奥に射精されたりした。
もちろん顔にそのままかけられることも多かった。
かけられるときは、目にはいるともの凄く痛いから閉じた。
そうでないときは、私を貫いている男の後ろで同じように犯されている、彼を見ていた。
彼は、私を犯し終えた男が相手をするようだった。
私の最初の男は、まず私と男の液体が混じったモノを塗りたくり、その後彼に向けて、私の膣で促された射精を彼の顔にぶちまけた。
その後、私が二人目の男に犯され始めると、その目の前で彼を犯した。
彼は男の子なのに、男に犯されていた。でも顔立ちは女の子みたいだし、体も華奢で線が細いから、なんだか様になっていた。
男は彼を犯しながら、彼のペニスをしごいた。
彼は始終眉根を寄せて歯を食いしばって、レイプされてる女の子みたいな苦しそうな顔で我慢したけど、
私が二回目の膣内射精をされたとき同時に情けない顔をしながら射精した。
二人目の男は、彼の猿ぐつわを取ると、自分のモノを彼になめさせようとした。
男のモノには、私を犯したという証拠の泡だったモノがやはり付いていて、彼は口を閉じ顔を背けて抵抗した。
でも一時間ずっと猿ぐつわをくわえていた彼の顎はもう限界だったようで、無理矢理押し開かれてから、やっぱりくわえさせられた。
私を犯した痕跡をなめ取り終えると、男はやっぱり彼を犯した。
彼は男がラストスパートの激しい攻めを始めると、よだれをまき散らすように垂らしながら気絶してしまった。
三人目の男は、私を犯した後、私の顔中に自分の精液を擦り延ばすと、気絶していた彼をおいて、部屋を出て行った。
四人目に私が犯され始めると、すぐに男は部屋に戻ってきた。男の手には、何か見慣れたモノがあった。
私が帰宅時に持っていた部活の鞄と、夕飯用のスーパーの袋だった。
袋の中を物色した男の手に握られていたのはすると、カレー用に買ってきたにんじんだった。二人分を考えていたから、小さいのが一つ。
包装用のビニルをはぎ取って、男の手に残っていた、私の顔から擦り取った精液を塗り始めた。
気絶したまま倒れる彼の腰を引き起こし、彼をそれで犯した。
最初の一擦りで彼は気付いて、身を捩って抵抗したけど、無駄だった。
彼はまだ分かってていなかった。
男は何度も彼ににんじんを出し入れした後、栓をするように奥までねじ込んだ。
彼のお尻の真ん中に、赤い丸が出来ていた。
四人目の男は、私を犯し終えると、そこら辺に落ちていた布きれで私の体をぬぐい始める。
性器の周りは特に入念にふく。膣の奥から、後から後からあふれて出てくるモノを何度も拭き取りながら、その布を濡らしていく。
最後は私の下腹部を押し込んだ。射精するように、どろりと飛び出し、それをうまく受け取る。
中に溜まっていたモノが飛び出す感覚に、寒気が奔った。
絞れるほどたっぷり粘液を吸い込んだ汚く汚れたそれを、うずくまっている彼の前の持って行く。
それで彼も拭くのかと思ったら、それを広げた。
三角形をしている。
一番最初に脱がされた、私のショーツだった。
それを、床にへばりつきながら、肩で息をする彼の口にねじ込む。
男のモノも拒めなかったほど力尽きた彼の口は、難なく私のショーツを飲み込む。
口いっぱいに私と男たちの味が広がっているのだろう。彼は顔をしかめさせる。
男が、彼の頭と顎を挟んで、無理矢理ショーツを噛ませる。
彼の喉がゴクリと鳴る。あれだけ液を吸っているのだ、口の中でショーツから精液がしみ出す様が想像できる。
彼がむせる。何度もむせる内、鼻から薄まった白い液体が垂れてくる。
男が彼の口からショーツを引き抜くと、ショーツと口の間に粘っこい水糸がひいいていた。
彼のモノではない、ゴクリという音が、また聞こえた。
五人目の男は、私への射精はいつも口の中にしてきた男だった。
膣へ射精した後の、体への射精でもやはり口を手でこじ開けてきた。
男の指が口に押し入ってきて、大きく開かされる。指が入っている異物感からか、大量のよだれがあふれてきた。
こじ開けられた口に向けて、射精された。
勢いよく飛び込んできて、喉の奥に当たる。
飲み込もうと思っても飲み込めず、せっかく口に含んだ分も吐き出してしまった。
床にこぼれたそれをなめ取ろうと前のめりになったけれど、後ろから引っ張られて叶わなかった。
そんな私を横目に五人目の男は三人目の男が持ってきた、部活の鞄を物色し始めた。
男たちは皆五人目の男に注目しているので、六番目になる男も、七番目になるはずの男も、私を犯しに来ない。
五番目の男が私の鞄から取り出したのは、部活用の運動着だった。
男たちが無言のまま色めき立つ。
五人目は私が吐き出してしまった、床にこぼれた精液を体操着で拭き取る。
そしてその濡れた部分を持って、彼の下へいく。
ぐったりと倒れる彼は、もう裸ではなかった。
いつの間にか彼には、私のショーツが穿かされている。さっきくわえさせられていた、精液まみれのショーツだ。
もちろん彼のペニスが隠れるはずはなく、陰茎から陰嚢まで丸ごとはみ出ている。
でもそこだけに目をつぶれば今の彼は、まるきり女の子にしか見えない。
彼の横に付いた五人目は、精液に濡れる私の体操着で彼のペニスをしごき始めた。
唯一だった違和感が見えなくなって、彼はいよいよ少女になった。
猿ぐつわがあるわけでも、足を縛られているわけでもないというのに彼は、弱々しく首を振るだけで、なすがままされている。
三人目が入れたにんじんを、誰かがいじくると、それがスイッチであるように、彼の体がはねる。
ああ、だとか、いや、とか言う声を漏らしながら、何度もそれが繰り返される。
五回ほどそれが続き、いよいよ力尽きるように横たわっていた彼の体が起こされる。
ペニスから体操着が離されると、五人目はそれを広げる。
大量の精液が服から滴る。
五人目は彼の手を取り、頭を通して、精液まみれになった体操着を彼に着せる。
惣流、と書かれた名札が、彼の無い胸の前に張り付いている。
完成だ、と言わんばかりに五人目がこちらを振り返った。
笑い声が聞こえる。
私は初めて声を出して笑っていた。
笑う私の視界の端、時計の針は七時を指していた。
それまでただ私の体を支えるだけだった六人目が、私の体を持ち上げ、寝そべる自分の上に跨らせる。
七人目が体を支えて、天井を向いて立ち上がる六人目のペニスに、私を貫かさせるように移動させる。
支えが無くなって私は、六人目の侵入を許してしまった。
六人目に射精された後、この七人目にも犯されるのだろう。
最初の男がやってきて、私の目の前でまたペニスをしごき始めた。
あんな、体を引き裂くような痛みを感じたのに、丸太のようだと思っていたのに、目の前で見ればジュース瓶ほどの太さもなじゃないか。
それよりも太いモノを今私は平然と飲み込んでいられるんだ。
たいしたこと無いんだ。
早速は最初の男が私に射精する。
顔を滴り落ちる熱と、体を上ってくる寒気を感じる。
じんわりと、思考が停止していく。
そんななかで、自分のことを便器と評した、一時間前の自分を思い出す。
自分が便器であるならば、男たちが用を足しにくるのは当たり前だ。
私が便器なら、今私の服を着せられて、男のくせに精液まみれで倒れて惚けている彼は、オモチャだろう。
女の私は便器なのに、男の彼はオモチャ。
でも。
みんな新しいオモチャのことが好きだけど、新しいモノほど飽きられる。
便器のことが好きな人間はいないけど、便器を利用しない人間もいない。
男たちはオモチャで遊んだ後、そこで溜まった欲求を便器にぶちまける。
私はこれからもひたすらに………。
私はそれから日付が変っても犯され続けた。
最後に見た時計が十二時を回っていたと言うだけで、実際にいつまでレイプが続いたかは分からない。
疲れたのか途中で何度も、気絶した。
クーラーもなくて暑い位なのに、体中を奔った寒気で気絶した。
気絶から覚めても犯されていた。
私を犯したペニスが彼を犯した。彼を犯したペニスが私を犯した。
疲れて眠ってしまうほど犯された。
眠っても起きてしまうほど激しく犯された。
お腹が減っても犯された。喉が渇いても犯された。
お腹が膨らむほど精液を飲まされた。
吐く息が精液臭くなるまでくわえさせられた。
頭の先から足先まで、精液の熱さを知らないところはなかった。
脚の指先まで使って男たちは射精をした。
自分にしっくりくる一本が、ローテンションを巡ってやってくるのを待った。
どれだけ犯されても、遅々として、時間はいっこうに進まなかった。
そのペニスに六回犯されたところまでは覚えている。
まるでいつまでも終わらない、夢のような、……悪夢のような時間……だと。
私はふわふわと、絶望の底だと思っていた、闇の底に降り立った。
目が覚めると、私は一人でソファに沈んでいた。
目だけで見渡すと、いつものリビングだった。
今日も暑くなりそうな、抜ける青空が見える。
一度、大きく息を吐いた。
なんだか、とてつもなくいやな夢を見ていたような気がする。
確か、昨夜は幼なじみの彼がお泊まりにきていた。
彼が来ているのに、こんなリビングのソファでねているなんて、昨夜また喧嘩したからだろうか。
どうやって一人ソファで寝るに至ったか、全く思い出せない。
ぼんやり思い出せるのは、カレーに入れる赤ワインを調子に乗ってあおったこと。
せっかくのチャンスだったのに、全く生かせなかったという事か。
…でも、まだまるまる一日ある。
とりあえずまず彼に事情を聞いて、謝ることがあったら謝ろう。
まずは彼を捜すのが優先事項だ。
ソファから体を起こそうと、体を支えようと右手を挙げる。
持ち上げることは出来たけど、それ以上制御が効かず、右腕が振り下ろされる。
与えられた勢いそのままでソファの下にまで振られて、私の重心がソファから離れる。
私はソファから転げ落ちる。
床に叩き付けられて、鈍く痛みが伝わってくる。
立ち上がろうとしても、体にうまく力が伝わらない。
動けずうつむいていると、お腹がもの凄くむかついた。
胃からこみ上げて来るものがあった。
何の抵抗も出来ず吐き出してしまう。
床に吐き出された。
出てきたそれは、白く濁り、胃液以外の臭いを漂わせる。
そうか。
なんとか腕でふんじばり、半身を起こすと、内股に熱が広がる感覚。
見下ろすと、ゴプゴプとあふれ出てくるモノがある。
そうか、あの、彼と過ごした昨夜のことは、夢だったんだ。
上半身を起こした視界の隅に、床に横たわる、白いモノを見つける。
四つんばいに、それに近づく。
進むために体に力を入れると、脚を伝わっていく感触がある。
朝だからか、寒気がする。
パリパリに乾いた髪を揺らして、吐き出される息に生臭さを感じながら、進む。
白い服と、白いショーツを身につけて、白い肌を露出している、彼だった。
息を切らしながら、何とかたどり着いた彼の横に倒れ込む。
彼は穏やかに目を閉じている。
薄く唇を開いて、弱々しく息を漏らす。
首を伸ばして、その唇に口づける。
私の水分が、彼の口の中にこびりついていたモノを溶かしていく。
カサカサだったそれは、水分をえて粘りを取り戻す。
歯の裏、下の横を、なめ取っていく。
ううん、と言って、彼が目を覚ます。
唇を離す。
目の前で、彼の目が開かれる。
彼は視線をさまよわせるように目を動かした後、私を見つける。
そして、目で頷いて、笑った。
私は幸せをかみしめるように、笑い返した。。
おわり。
最初三レス分くらいの分量だったんですけど、いろいろ思いついたモノを詰め込んでたら、こんな半端な長さになってしまいました。
ほかのスレでもスレタイから逸れた部分にfeatureしたモノを書いてしまう癖があるので、今回もやっちゃってるかもしれません。
皆さんの使えるモノだったら良いなぁとも思いますが、趣味に走りすぎたので、どうだろかな。
ちょっと後日談ぽいモノも思いついたので、機会があればどこかにあげるかもしれません。
>>35さんのレスみたいなのも書いてみたいなーとか考えながら、今回はこれで左様なら。
(´・ω・`)ノシではー、スレ汚し失礼しましたー。
官能…じゃなかった
感動した!(*´∀`)
全てが女の子の側のモノローグで陵辱者が徹底して非感情的な所が新鮮でした。
いや、いいSSでした、またのお越しを待ってます。
文上手いぜ旦那!
やっぱ…一人称はいいよなあ…ううむ…。
時系列がわかりにくかったけど、だんだん考えてることがおかしくなってく女の子に萌えたな。
てかエヴァ?w
シンちゃんとアスカでそ。
シン・アスカ、ルナマリア犯します!!
いきなりレイプスレの愛すべき住人のみなさん、先日投下させていただきましたが、その後を書いてみたのでまた投下させていただきます。
レイプ分がないので投下して良い物か悩みましが、さらに思いついた話をやるためには有った方がいいかなと思い、投下します。
エロ分もあまりないので、保守代わりに思っていただければ幸いです。
それでは、また後ほど。
壁際に水で満たされたガラスの筒がある。
それだけなら地味な、ただの透明な筒だけれど、中には色とりどりのガラス玉が入っている。
それぞれのガラス玉の中には空気が入っていて、その量に従ってガラス玉の大きさも微妙に違う。
大きい物の方が体積は大きいけれど、使われるガラスの量は違わないから密度が小さくなる。
それは下につくおもりで絶妙に調整されて、水の密度とほとんど変らないようになっている。
水自体は温度によってその密度が変る。温度が高ければ高いほど密度が小さくなる。
だから水温によって水より密度が大きくなれば沈むし、小さいままならば沈まない。
どの温度によって沈むのかは調整されているから、沈んでいる玉と浮いてるたまに対応する間の温度が、その水温と言うことになる。
二十四度と書かれた玉が沈み、二十六度と書かれた玉が浮いている。
今の水温は二十四〜六度。秋が近い。
このきれいなガラス筒は、ガリレオ式温度計と呼ばれる。
鞄にお気に入りの衣類を詰めていく。
黄色いサマードレス。ピンクのちびティ。デニムのホットパンツ。
熊みたいな、犬みたいな生き物のイラストがプリントされたTシャツ。
モスグリーンのセーター生地のベスト。結構値の張ったヴィンテージジーンズ。
エトセトラエトセトラエトセトラ………。
こうしてまとめてみるとどう着合わせて良いか、難しいモノばかりだなぁ、と少し途方に暮れる。
少し大きめのトランクケースが一杯になる。でもとりあえず入れたかった物は全部入った。
ふう、と一つ息を吐く。
トランクケースの脇、部屋の中央にペタリ座りして、周りを見渡す。
中身がほとんど吐き出されて空になっているクローゼット。引き出しごと引き抜かれて床に散乱させられているタンス。
絨毯も見えないほどだ。まるで竜巻でも部屋の中で暴れ回ったかのような部屋の荒れ様。
でもま、いいかな。
トランクケースの一面に腕を伸ばして、指を引っかけ力を抜く。
摩擦と重力の作用で、パタム、と音を立てて蓋が閉まる。
手の甲で、跳ね上がっている金属板を畳み込んで、蓋をロックする。
ケースに両手を載せる。
大きく息を吸って、ほう、とまた息をつく。深呼吸すると指先がぴりぴりする。
机の上に、古びた金属製の直方体を見つける。あるテーマパークのメインキャラクターの顔で埋め尽くされている、缶。
ああ、あれも持って行かなきゃなあ。
机の前の切り抜かれた小さな青空が目に入る。もくもくと窓の下から立ち上がってくる積乱雲。
部屋の中の明度が低い。
意識が、
窓の外に、
吸い出され。
リビングの方から音がする。惚けてしまった。
頭の中で今の音を再生してみる。呼ぶ声。
リビングに向かって、聞こえたと言うこと、すぐに向かうという旨の答えを返す。
もう一度、何か忘れていないか、部屋を見る。
何が要るのか分らないけど、服ぐらいで良いのではないか、と言っていたからまぁ、これで良いんだろう。
ケースに乗っかるように重心を移動させて踏ん張り、立ち上がる。
脚を引っかけるようにしてケースを直立させ、その上に机から取り上げた缶を載せる。
ドアの脇にある鏡で、身だしなみを確認。
黒い革の、二本のひもを寄り合わせた細いチョーカーが頸もとで輝く。銀色の小さな輪っかが、絡むように一つ通っている。
その位置を調整する。
ケースを、腰で押していくようにして部屋から追いやる。キャスターがついてるから、スムーズにリビングに滑り出る。
私もその後を追ってドアをくぐり、その境界に立ち止まって振り返る。
物が散乱してるけど、私をこれまで育ててくれた部屋。壁の染み一つ一つにも思い出がある気がしてくる。
でも、何も思い出せない。思い出そうという気が湧かない。
ただ、期待だけがある。この部屋を出た後の世界。
バイバイ。
軽く手を振って、私は向き直る。
私の部屋へ通じる扉を閉めて、リビングに向き直る。
十六年間変らない風景。
大きな、ほぼ壁一面の大きな窓。カーテンもガラス戸も開け放たれていて、緩やかな風がそよぎ、入ってくる。
六階だから虫が入ってくるのを阻止する予防策を張ったことはない。ただ眼下に低く、連なる屋根が見える。
手前、部屋の中央、窓に向いたソファの背から人影が一つ生えている。
長くて艶やかな、小川の流れのような黒髪。白いカチューシャが映える。
肩を露出させた服を着てるんだろう、白い肩が日に光る。
私がリビングにやってきたことは気付かれていないようだ。少し頭を左に傾けて、髪を流すように風に揺らしている。
私は足音を立てないように、そっと忍び寄った。
背中が大きくなる。肩ひもが見える。ワンピースかな、キャミソールかな?
背後に立つ。まだ動かない。
ソファの後ろから、右から顔をのぞき込む。自分の髪が流れ落ちそうになったので、慌てて手で掻上げ、受け止める。
表情は変らない。気付いていないみたいだ。
淡い、若葉色のワンピース。上着は単色だけれど、スカートの部分に白いフリルが幾重にか巻き付いている。
立ち上がったら、妖精みたいな感じかな。髪とカチューシャとあわせるとなんともな色合わせだけど、かわいいから許す。
体全体をすこし左に傾けて、左手をソファに、右手をそろえた両腿の上に乗せている。顎をやや出して首を伸ばしている。
その上には日を浴びるように顔を上げた、雲にでも乗っかってるみたいな、ふんわりした、穏やかな寝顔。
さっき声をかけてきたんだから、ホントに寝てる訳じゃないだろうけど。
でもすごくリラックスした、ゆったりした顔。
薄く開いた口から漏れる呼吸に合わせて、胸が上下している。
すう。すう。
その音を聞きたくて、目をつむって耳を澄ませる。
つつ、と風に揺れるカーテンが音を立てる。
遠く、子供のはしゃぐ声が聞こえる。隣家の布団を叩く音。
プロペラの音。走行音。雲が成長していく音。
自分の血流さえ聞こえる気がする。
目を開けると、横顔が目の前にある。
近づきすぎた。
私の周りの空気がざわつく。太腿のあたりを吸い上げられるような、浮遊感。
私はどうしてもそこからこみ上げてくる物が我慢できなくなって、頬に顔を近づける。
ちゅん、と軽い音が静かな部屋に響く。
ああ、止められなかった。
唇を離してその跡を見ると、頬がゆるんでる。口の端が上がってる。
何だ、やっぱり起きてたんじゃないか。
腰を曲げた体勢に疲れて、顔を離して体を伸ばす。
視野の下の、腿に置かれていた手が、右側のソファを叩いている。
トントンと、クッションが音を立てる。
もう一度のぞき込むと、顔はうつむけて瞳だけはこちらに向けて、上目遣いに私を見上げている。
またもや沸点が来てしまった私は、ソファを回らず、背もたれを飛び越えるようにして隣に着席する。
たまらず、体をねじって、しがみつくようにして抱きつく。ワンピースの、つるつるした感触が心地良い。
布越しにじんわりと熱が流れ込んでくる。
上背は私の方が小さいから顔を見ようとすると、今度は私が懐に潜り込んで、見上げるようになっている。
顔をのぞき込まれる。
顔が見える。目は影になってよく見えない。髪が降りてる。おでこが黒髪で隠れてるから、少し重たい印象がある。
体勢的に、視線をおろすと目の前に唇がある。
緩やかに、上弦の弧を描く唇。陶器のような、濡れた光を返す唇。
唇。唇。くちびる。くちびる。
薄く開かれていく唇。くちびる。
唇の中の真っ赤な舌が、上から下に振り下ろされる。
ぴゅん、と水の撥ねる音がする。
流れるような一瞬の動作で閉じ、再び、今度は大きく開かれる。
勢いよく開かれるので、潤った唇が震えて、ぴちょん、と鳴る。
だ、と、め。
だ・め。だめ。駄目。
駄目だと言われてしまった。否定されてしまった。
何が駄目なんだろうと考えていると、何を否定されたんだろうと考えていると、右頬とおでこに手を置かれて、引き離される。
その力が強くて、私の思考が停止する。
ちゅう、と上から音が。
おでこが熱い。
白い首筋が見える。白い首筋しか見えない。
肩との境目から、黒い革ひもがやってきている。銀色に光る輪っかが通されている。
視界の上端にあった顎が離れていく。頭頂と頬に熱がある事を思い出す。
あれほど熱かったおでこから熱が抜け、逆にひんやりとする。
じゃあ、おでこは?
頭を捕まれたまま、私は崩れるように倒れる。とろけてしまう。
ソファに沈む。
脇腹と頸、側頭部に熱さを感じる。
ふわふわとした、二つの山の感触。フリルの肌触りがざわざわしておもしろい。
私に、覆い被さるように、見つめる顔。
唇が縦に大きく開いて、今度は丸く縮める。そして両端を左右に引っ張る。今度は引き上げる。
笑っている。
ふわふわしたフリルの上で、私の脳にのろのろと血液が回る。
あ・と・で。
ぐつぐつと胸の底が沸き立って、私の顔はその熱でトロトロにとろけるように崩れてしまう。
かろうじてほほえみ返して、ソファに沈んでいく躰と同じように意識も、ソファと攪拌されていった。
沈んでいく。
翌日。
横たわっている彼と私。リビングの床で向かい合う。
笑顔の彼。私も笑い返している。
彼が手を伸ばして、私の手を握る。私も握り返そうとするけど、うまく力が入らない。強く握りたいのに。
そんな私の手からすり抜けるように、彼のぬくもりが離れようとする。私は必死に掴みとどめようとするけど、やっぱり力が入らない。
彼の手は焦る私の手の中でくるり、と回って、指の間に侵入させてくる。指の間からぺりぺりという何かが剥がれる感触と音がする。
掌が、ああ、温かい。
ずっとこのままでもいい。ずっとこのままでいたい。
このままずっと、ずっと、ずっと、ずっと、ずっと。
私と彼の繋がった掌を通じて、その思いが伝わったのか、彼は顔をゆがめていく。
口が一の字に伸びていって、唇が薄くなる。頬が、眉が、重力に、横には引っ張られないで、下に崩れていく。
眉根が寄る。口の端が、鼻が、眉が震える。
彼の顔が崩れていく。どんどん崩れていく。
輪郭線も歪んで、世界そのものも歪んでいく。
でも、手の温かさだけは。
風景が震える。鼓膜が震える。指の間から鼓動が伝わってくる。
ごめんね。
聞こえたのは彼の声。かすかな、かすれた、きしみのような、搾りでる小さな声。
きーきーと高音が、私の心を引っ掻く。
ごめんね
二度目。漏れる音。すする音。
わからない。
ごめん
続く音。
何を言っているのかわからない。
この言葉に何の意味があるのかわからない。
ごめ
何でこんな事を言うのかわからない。
何でこんな声を出すのか、何がこんな音を出すのか、どこからこの音がするのか。
こんなものはいらない。
こんな言葉はいらない。
こんな音を出すものは!
ぐぎっ
手の中のものが震える。
か
やけに単純な音が聞こえる。頬に風が当たる。
熱い。
私の下に彼がいる。彼の細い首に、私の手がしっかりと、食い込んでいる。体重が喉を潰す。
視界の端から、頬からか、何かが垂れている。肉色の。彼の腕。
何が起きているんだろう。何をしているんだろう。
彼は何でこんな顔をしているんだろう。何を見ているんだろう。
私の頬を、目の下を指がなぞる。
私は何をしている?
彼の目がゆっくりと、細くなっていく。彼の顔に水滴が落ちる。
私の腕から力が抜ける。支えを失って私の首はうなだれる。
私は声を上げて泣き出した。
洗濯機が回っている。泡と水で、中はよく見えない。
洗い流すというのは結局、圧倒的多数で異分子を飲み込んでしまうと言う事なんだろう。
衣服に、食器についたわずかな物を圧倒的多数の水分子を以てして飲み込み、押し流し、元の状態にする。
水が選ばれるのは、水があらゆるものを溶かし込む性質を持っているからだ。
もちろん水には溶けない油汚れもある。でも、石けんを使えば油汚れでも洗い流せるようになる。
水は、その石けんすら溶かすことが出来る。
しかし、洗い流したといっても、すべてが元に戻せる訳じゃない。
水に弱い生地もあるし、汚れがすべて落とせる訳じゃないし、水の勢い自体で生地が傷むこともある。
超高圧の水は鉄でもコンクリートでも貫くという。
そんなに勢いがなかったとしても、やり方を間違えば使い物にならなくなってしまうものもあるだろう。
汚れを払うために使われた石けん自体が残ってしまい、新たな汚れうこともある。
何事も、過剰な物は変質を起こす。
それに何より、汚れてしまったと言う記憶、は洗い流すことは出来ない。
平穏な生活を送ってきた私たちも同じように、突然訪れた圧倒的な、過剰な悪意に曝されて変質してしまったのかも知れない。
悪意が去った後でも、私たち の体にはその痕跡が残っている。
洗面所の姿見の前で、その中にいる私に手を伸ばす。鏡の中の私も、同じように手を伸ばし、掌が重なる。冷たい。
私の両の手からは握力がほとんど無くなってしまっていた。曲げ伸ばしは出来るけれど、まともにものをつかむことが出来ない。
私の幼かったところは、まるでフリルの下着のようにビラビラとめくれ上がっている。鏡に映る、私の両脚の間によく見える。
彼の喉はつぶれていた。潰してしまった。声を出すことは出来たけど、もう歌うことは出来なさそうだ。
でも私たちに残った痕跡は、それくらいだと思う。
二人合わせてもたったの三つだ。体には幾万の要素があるんだ。
体にこびりついた汚れは、お風呂で簡単に洗い落とすことが出来た。
体内に残されていた、悪意の混じった大量の汚液は、その日のうちに始まった生理であっさりと流された。
流れたけれど、残った変化なんてわずかだけど、それでも怖かった。
私の中にわずかにこびりついたものが、ほんのわずか残されたものが、私の中でむくむくと成長していく。
そんな実感と妄想が、私の中にかすかに芽生える。
それは私の体を取り込みながら、さらにどんどん大きくなった。
私はかき立てられるように彼の下に走った。
ソファの上で崩れるようにして眠り込んでいた彼を、私は揺り起こした。
彼の胸の中で、子供なんてほしくないよ、と泣き喚いた。
子供という単語を口に出しながら、その言葉がもたらす実感に、さらに押しつぶされそうになった。
再び私に跨がれながらも、彼の顔は穏やかだった。見ていないけど、そうだったと思う。
彼はゆっくりと私の頭を抱きしめて、声を出した。
僕の子供でも、だめ?
かすれた声。それでもゆっくりとしたやさしい口調だった。
彼の上で半狂乱だった私を強く抱きしめてさらに、
と言った。
彼の口から私の耳に届いて、脳を巡って、私の動きはすぐ止んだ。
しゃがれて、かすんだ声だけど、よくわかった。
わたしができることはもう、なにも無いだろう。
彼には何の落ち度もない。それをわたしは理解できている。でも私は理解できない。
わたしが部屋に呼んで、そこで待っていただけだ。ただそこにいたと言うだけで、彼はひどい目にあった。
そこにいたと言うだけで裸に剥かれ、男のくせに犯され、目の前で恋人を犯され、
その破瓜の血と陵辱者の汚液の混じるものを体中に塗りつけられ、
男の精液をかけられ、目の前で恋人が犯されるのを見ながら犯され、その姿を見ながら射精させられ、
女としてのアイコンを付けられ犯され、恋人がレイプでヨガリ狂う様を見せつけられながら犯され、
それでも恋人に対して責任を感じていて、その恋人に殺されかけ、喉まで潰されたのにまだ、
愛してる
と言ってくれる。
もうわたしには、どうしようもなかった。
彼は私を引きはがすと、キスをしてくれた。唇と唇をあわせ、舌と舌を絡ませた。
キスするのは初めてじゃなかったけれど、こんなに、口の中をかき回されるような激しいものは。
熱かった。
口の中から体をどんどん溶かされていくような。
彼は唇を離す。私の体はソファから床に流れ落ちる。
ソファから降りた彼は、だらしなく寝そべる私に覆い被さって、口だけでなく体も溶かし始めた。
顎を伝って首筋を流れる、熱。
濡れた髪が彼の鼻に引っかかり、口に入り、引っ張られる。
それだけではなく、私の首が仰け反る。
あ、と声が漏れる。
床に沈んでいくような感覚。水面が遠のく。
その間も彼の手が動き、私の胸をなでる。
強すぎず、弱すぎず、少しぎこちないながらも、流れるように動く。
こういう経験があるとは思えないから、必死に練習したんだろう。
そんなことを考えたら、私の体は溶けていってしまった。
あめ玉が唾液に溶けるように、チョコが熱で溶けるように。
甘い、温かい液体の中でふわふわと浮かんでいる。私の輪郭がどんどん曖昧になっていく。
いつからかはわからない。それでも私は気付いていたら彼と一つになっていた。
一つに。
どこまでが私で、どこからが彼かはわからない。でも、あたたかい。
お腹のそこから、体中に熱が広がっていった。
彼と混ざり合う一体感があった。かけていたものがぴたりとはまる、やっとひとつのものになれた。
掻き回される体の中で彼の言葉が同じようにクルクルと回る。
愛って、熱い。
歌や小説で愛なんて言われてもどこか遠い、薄っぺらい感じがするだけだけれど、今確かに私の中にあるこれは、やっぱり愛としか言えない。
愛で満ちていく。私は愛で満ちてるんだ。
彼は私の中で火を起こすように、強くこする。その火は私の体中に広がって、私をどんどん溶かす。
熱でどんどん膨張していく私が、曖昧になった境界から勢いよく溢れ出すたびに、私は頂に達した。
どれだけ絶頂を迎えても、次から次に愛された。愛があるから熱い、熱いから愛があるんだ。
私は、思考は動きを止める。
小さな体の中にどれだけ愛を注がれても、わたしは洗い流されはしなかった。
シミのように、沸騰を続ける感情や感覚や思考や理性の中でも、わたしは残り続けた。
押しつぶされるほど理性が肥大しても、わたしは飲み込まれなかった。
わたしの本能。
わたしには二つの欠乏感があった。
一つは感覚的なこと。昨夜体中にあった寒気。彼の与えてくれる熱はある。でも寒さがない。
言っていることは矛盾しているかも知れない。でも私は本能。昨日は痛みの熱さの中にも、寒さがあった。
汚されていくさまに寒さが走った。汚される彼に寒さを感じた。
でも今はそれがない。体を包む圧倒的なぬくもりがある。
でも、それだけしかない。私はそれに気付いていない。
最初にあれだけの世界を知らされてしまうと、喪失感が生まれる。
もう一つは物質的なこと。愛は注がれても、精液は注がれない。
昨日の男たちのように挿入中にビクリ、と大きくなって腰の動きが止まるけど、その先が続かない。
わたしが何度も何度も頂に行ってしまっても、彼のもので満たされることはなかった。
結局彼は最後まで射精できなかった。
どんなに私が愛を感じても、わたしの中は満たされなかった。
私たちは、途方に暮れた。
さらに翌日の出校日、全校生徒を集めた集会が開かれる中、私は彼の付き添いでそれを抜け出し保健室に向かった。
別に体調なんて悪くなかったけれど、私はよほどせっぱ詰まった表情をしていたのだろう、教師はすぐに了解をくれた。
覗いた保健室には保健教諭が残っていたから私たちは引き返して、途中にあったトイレで始めた。
私の部屋よりも狭いところだったけれど、まるで全校の生徒に見られているような心細さがあった。
そんな妄想を抱いて、私の背筋は悪寒を走らせた。
なんだか前日の初めての時よりも、あれだけ丹念にされた昨日の行為よりも私は満たされた気がしていた。
彼もより激しかった。突かれる度に声を漏らさないようにするのが大変だったけれど、その旨意がまた、寒気を生んだ。
私はぐったりとトイレの壁にもたれかかるほどでも、彼はやはり果てなかった。
帰宅してセックスをした。
私たちは少し焦っていた。朝も夜もなく交わっても、その焦りは消せなかった。
そんな日々が始まって三日目、突然道が開けた。
私の部屋。
彼は未だいけなかった。そんな彼を尻目に私は一人で何度も達する。
私が脱力して、彼の上からよだれをまき散らし転がり落ちかけると、彼が腕を伸ばして支えてくれた。
それでも左腕だけの支持では安定せず、私の体は回転して、足の短いベッドの下に右手がすっぽりと入った。
綿の様に膨れてぼやけていた私の感覚に、右手の先に、何か堅いものが当たった。
彼が続きを始めようと、うつぶせになる私の腰に押し当ててきた。
私はそれを左手で制して、文字通りベッドから転げ落ちる。
全身の血液が炭酸みたいに弾けている中、その痺れを押さえながら私は腕を伸ばす。
掴むことは出来ないから、掌で押さえ、摩擦で引き出す。
出てきたのは、あるテーマパークのキャラクターの顔が一面に印刷された、直方体の古びた缶だった。
私の表情筋が弛緩する。
宝箱。
宝物とは言っても中に入っているものは絶対的価値のあるものではなくて、ただ私にとって値段以外の何かがへばり付いていると言うだけのもの。
でもそういう何かはある意味、普遍的に誰もが共感できるものでもあると思う。
思い出の装置としての宝箱。
ベッドの下から完全に引きずり出して、両掌でいとおしそうに挟み持ち上げる。
目の高さまで持ち上げて、裏側を覗いてみたりする。品名クランチチョコレートと書いてある。
しかし何年も開けていなかった。存在すら忘れかけていた。
それでも宝箱だと一発で認識できた。
けれどもやはり、中に何が入っているのか、朧気にしか思い出せない。
奇麗な写真の絵はがきや数枚の便箋、プラスチックで出来たがらくただったようにおもう。
彼が興味深げにのぞき込む。ブルンと震える。
そういえば、彼は見たことがないはずだ。彼は私を見ながら首をかしげる。
それを受けるように私は口だけを歪ませる。目には少し険が残っていたと思う。
それは不審なことがあったからだ。
蓋を開ける前に、揺すってみる。やけに、重い。
そもそもこんなところにしまった覚えはない。机の一番下の引き出しにしまってあったはずだ。
そういえばあれから、机に座ったこともなかった。ひたすらベッドの上か、ダイニングかトイレ。
視線を感に戻す。
ゆっくりと指を染みこませるように蓋を取ると、中から出てきたのはやはり紙やプラスチック。
しかし見渡までもなく、明らかに記憶にない、異質なものが入っていることがわかった。
真っ白な、録画用DVDのケースが三枚。
缶をひっくり返し、はがきやプラスチックをシーツの上にばらまく。その中からケースを分ける。
彼はそれを取って、部屋を見回す。タンスと机に挟まれてデッキとモニタがある。
それを見つけて彼は私を見る。好奇心の方が勝った私はうなずく。
彼は立ち上がってデッキとモニタの電源を入れると、取り出したディスクを挿入する。
ちらりと見えたディスクは白いだけで何も印刷されておらず、ただ何か数字が書いてあったように見えた。
モニタの位置をベッドからも見えるように調整して、彼は私の隣に座る。
彼の横で私はなぜか、がけの縁にいるみたいに胸を高鳴らせていた。
何となく、内容を察していたのかも知れない。
遠く高速でモーターの回る音がして、再生が始まった。
内容は、ホームビデオカメラで撮影されたような、画質の悪い手ぶれの酷い、二時間の映像だった。
二時間の間ずっと一組の少女と少年が映され続ける映像。
映像は扉が開いて、緑色の粗い粒子で構成された少女が入ってくる始まった。
不審さと怯えと期待を含んだ顔で、口はうっすらと笑みがあった。
その表情の一瞬あと、少女は突然現れた何本もの腕に羽交い締めにされ運ばれ倒され押さえつけられた。
閉め切られたカーテンが開き、明るくなった部屋の中で少女が男に押しつぶされている。
何事が起きたかわかっていない少女は、押さえつけられたまま腰だけ浮かされ、犯された。
悲鳴のような音を漏らしながら少女は体を捩らせたけれど、無駄だった。
初めは堅くなっていた体が、男の腰の動きでほぐされていった。
茫然とする顔。痛みに耐える顔。屈辱をかみしめる顔。懇願する顔。恐慌する顔。
刻々と変る表情と揺すられる躰、打付けられる腰が揺れ動く画面の中淡々と切り替わりながら映され続ける。
一度激しく抵抗を示し、その後無反応になる少女。三十分ほどたったところで解放される。
その脇で犯されていた少年が映され、その横で再び男に挟まれる少女。
陵辱者は二人の間で代わる代わる入れ替わり、その激しい悪意の流れの中で、少女と少年は汚されていった。
画面の中で判別不能な言葉をぶつぶつと唱え始める少女。男の動きに任せ、糸の切れた人形のようだった。
白い肌に、少女の衣類をまとっていく少年。着せ替え人形のように男達のなすがままだった。
少年の着替えが終わり、それを見た少女が、大きく嗤う。
その満面の笑みで、ビデオは終わった。
それは紛れもなく、私と彼のを飲み込んだ、あの四日前の出来事だった。
あの日以前の日々と今の自分たちの間にはいかな侵攻にも滅びなかった嘆きの壁のような、大きな大きな隔たりがある。
その片鱗、一時間五十六分が切り取られ、そこに納められていた。
たとえ今どれだけ汚れていようとも、あの日々はけして汚されることはないと思っていたのに。
この映像は私の宝箱の中に、彼が初めてくれたはがきの中に、愛を伝えてくれた手紙に、プレゼントの人形に、指輪に混じって!!!
私は動けなかった。
最初に見てしまった私の、粗い緑色の粒子で構成された私の顔から最後、彼を嗤う私の顔まで、目を背けることも出来ず固まっていた。
外から無理矢理押し込められた記憶が、私の奥底に封印された記憶を逆流させた。
頭の中に再生される私を、それと寸分違わぬ行為をモニタの中の私が追いかけた。
記憶の中の私が受けた痛み、恐怖、嫌悪感が画面の中の私を動かし、それを見る私の中にも再生されていく。
それでも最後まで、目を離すことが出来なかった。
画面が暗くなる。
それにあわせるように、そこで電源が切れたように、私は倒れた。
再生され続けた、晒され続けた痛みに、悪寒に耐えきれず、胃の中のものが逆流する。二度。
それでもあのときの記憶の再生は終わらない。
むしろ映像から解放されてより加速されていく。
五感の中で一番、記憶を呼び起こす作用を持つのは、嗅覚だと聞いた。
倒れながら身を外圧に耐えるように丸める、縮める、体を震わせる私。
すすり上げるその鼻に、あのときの記憶を呼び起こす臭いが染みこんでくる。
暗くなったモニタが、再び映像を映す。映像は飛び、飛び、飛び、私が最初の男の陵辱から解放されたところで通常の速度に戻る。
映像の私は解放されたと思っているが、ここから延々続く時間の始まりである事を今の私は知っている。
切り替わった画面には、彼の犯される様が映し出されている。
耐える、苦悶の表情が映る。
でもそれは痛みや屈辱を下敷きにしたものには見えなかった。
彼は嬲られ、汚され、男としての尊厳を一つ一つ潰されていく。
顔をしかめ、苦しい息であえぎ、体を突っ張らせる映像の中の彼。
私は体を持ち上げて、映像を止めようとする。これ以上見たら、私はもう。
シーツに沈んでいく体を泳ぐようにのたうたせる私の手が、ぐしょりと言う感触をとらえた。
あの感触。
あの肌触り。
あの温度。
私は悲鳴を上げて仰け反る。
壁にへばりついた私の目に映ったのは、モニタの光を反射して飛ぶ、彼の精液だった。
私は再び悲鳴を上げた。
それに気付いて、彼は私を見つける。青白い光を浴びて、彼の濡れた瞳が光る。口元には薄い笑みが。
彼が少し体を浮かす。前のめりになる。近づく。
反射的に私の脚が伸びた。
ずれた重心にそれをまともに受けて、彼がベッドから転がり落ちる。
ぎゃあ、とか、キャンとかかすれた音を漏らしながら転がり落ちる。
やってしまったことの意味を飲み込み、私は急いでベットの下をのぞき込んだ。
発育していない少女のような体を曝して彼は横たわっていた。
痛みからかゆっくりと、投げ出された手足の形を変えていく。
肉付きの悪い、細い白い肌。振り乱れる髪に覆われた瞳は、笑っていた。
「どう、して…」
体の真ん中から生えるものが、びゅくり、と精を吐き出した。
何かが割れる音がした。
私はベッドから、彼に乗り上げた。
「なによ! なんでよ! どうしてよ! 」
私の怒声が部屋を震わせた。その振動の中で、彼の目が私に向く。
何の意味情報も含まれていない言葉。
なんだかもう何年も声を出していなかったような、そんな気がしていた。
声を出したことに納得して、心の一部がどんどん冷めていくのがわかった。
心がまばらになる。
沈んで、浮いて。でこぼこの心。
でもその不均一な状態が、残った部分の熱さをより際だたせて私は、口から溢れ出る言葉を止めることが出来なくなった。
「何でそんな顔が出来るのよ。あんな目に遭ったのに、こんな目に遭わされたのに、そんな目に遭ってるのに、どうして!?
私たちはもう、きれいじゃないのに。あなたにあげたかったものはみんな取り上げられて、思い出まで汚されて。
あなたは何にも悪くないのに。それなのに私があなたを傷つけてしまったのに。
どうしてそんな顔が出来るのよ。どうしてそんなにへらへらしてられるのよ!!
気持ちよければそれでいいの? 気持ちよくなれればそれでいいの?
だったら一人でやってよ、私の前でやらないでよ、私の前からいなくなってよ!!
これ以上汚れないでよ!! これ以上私を汚さないでよ!! 」
一気にまくし立てた。
私の一部がささやく。結局私もそうなんだ。
私のなじった彼も、私と同じ目に遭った。同じ目に遭った彼に言うことは、裏返しで私に当てはまる。
彼への言葉は、私への言葉。
彼の上から崩れ落ちて、体を丸めて、私は泣いた。最近は泣いてばかりいる。
体が自動的に涙を流し、痙攣する筋肉がしゃくり上げる。う、う、と声が漏れる。
そうやって泣いているといつも。
肩にふれる。
「僕は」
しゃがれた声が聞こえる。
「僕は君と一緒に、いつまでも一緒にいられれば、それでいいんだ。それだけでいいんだ。
君以外の物なんて要らない。だから」
たったそれだけで私の心の不均衡は解けた。
元々冷めていた部分もあったけど、冷熱が入り交じった全体が混ざり合って、温かいものに包まれるのが感じられた。
私は床に溶けるように沈んでいく。彼を連れて、沈んでいく。
沈降しながら彼を引き寄せ、
彼に口づける。
一度完全に混ざったものは、外界から分離の操作がない限り決して元の二つに戻ることはない。
いつもふたり。いつもいっしょ。いつもいつまでも。
風が頬をなでて、目が覚めた。
お腹を、一定のリズムで叩くのがわかった。強くはなく、優しい、穏やかなリズム。
眠っていた、のかな。
目を開けると、のぞき込む顔がある。首から下がるチョーカーが少し傾いた日を反射させる。
私とおそろいの、思い出の中から取り出せた一組の指輪。
お小遣いで買いあった、銀の指輪。何でこんな大事な物のありかを、忘れてしまっていたんだろう。
そうだ。
二人が恋人になったとき、いつか訪れたはずの大事な日のために、二人が本当に一緒になれるその日が来るまで取っておこうと決めたんだった。
私たちはついに一つになった。これからも離れることもない。離れる事なんて考えられない。
でももう私たち二人が周囲の祝福とともにその日を迎えることはない。
だから私たちはお互いの指輪を交換して、身につけた。指に入らなかったから、チョーカーを作って、そこにくくった。
ネックレスだと外れてしまうから。このチョーカーは堅く堅く縛ってある。
「ねむっちゃったね」
私が言うと、彼は微笑んだ。
眠る前に彼が言った言葉を思い出して、私は彼のスカートの中をまさぐる。彼の口が抗議に動く。
それを無視して私は腿に付いていたリモコンの目盛りをねじる。
彼が仰け反る。長い黒髪が頭に合わせて流れる。
私は上身をおこして、彼のそのとろける顔を見る。
だめとめて。
彼の口がそう動く。
私はスカートに目を落とす。そこには先程まで無かった大きなふくらみがある。
フリルで少しわかりにくいけれど、スカート全体が不自然にめくり上がっている。
私はスカートの裾に手を潜り込ませると、一気にまくり上げる。
中から震える太ももと、陽炎が出来るほど熱くなった物が姿を現す。
左の太腿にはバンドで白い細いプラスチックの固まりが付いている。そこから細いビニルコードが伸び、脚とスカートの生地の隙間に潜っている。
腿をぴたりと合わせながら、首を仰け反らせながら、指でソファを引っ掻きながら、ビクリビクリと震える彼を見る。
彼は結局あれから交わっても、私の中に出してはくれなかった。
それでもあのビデオを、あのビデオの中で犯される自分の様を見ては、何度も射精した。
思いついた私は、彼のお尻に指を差し入れた。彼は簡単にいってしまった。
解答が見つかった私たちだったけれど、それを実現するのはかなり難しいことだと言うこともわかった。
彼の物が私の中で吐き出されるなら彼のお尻を掻き回さないといけない。
でも彼の物が私の中に入っているとき、私にはそんな余裕はない。
だから私たちは街に出た。
入ったことのなかったお店に入って、買ったことも、見たことすらなかったような物を買った。
買って電池を入れ、スイッチを入れた。びぃぃぃ…とふたえの音を出す。
それを彼のお尻に入れる。
効果覿面だった。
普段はそれ無しで突いてもらい、欲しくなったらスイッチを入れる。
まるで彼自身のスイッチのように、その前後で彼の動きが大きく変る。
大きなストロークだった動きが弱々しい動きになる。
荒い、単発的だった呼吸が、はぁん、なんて言う気の抜けた物になる。
それでも私は彼の物を、私の奥深くに受け止めることが出来るようになれた。
それからその機械をうまく使って、私たちの日々が続いた。
何日かして私はビデオの中みたいに、彼に私の服を着せてみた。
体操着だけでなく、ふつうの格好もよく似合った。
私のクローゼットにはあまり入っていないかわいい服がよく似合った。
シースルーのレースの入ったブラウスを着た彼のスイッチを入れる。ストレートのウィッグを着けた頭を振り乱して、彼は悦んだ。
彼はどんどん成り切っていった。
立ち上がる。座る。歩く。笑う。怒る。
小さな所作一つ一つが女の子になっていった。
かわいかった。美しかった。愛おしかった。
外でもするようになった。
ベランダ。公園。デパート。劇場。駅。
そのどこにも女の二人組の姿を残してきた。
いつもいっしょにいた。どこでもいっしょにいた。
私たちには一つ憂慮すべき課題が出来た。
学校のこと。
もう幾日もなく学校が始まる。
そうなれば一日の大半は離ればなれになってしまう。それだけなら同じクラスだから何とかなったかも知れない。
それに学校でする、と言うのももう一回位しておきたい。
でも、学校では彼は男じゃなければならない。
家でだって、もうすぐ両親が帰ってくる。
がんじがらめだ。
抑圧された日々に戻るしかない、と思っていたそのころ、またしても答えが降ってわいた。
缶から出てきた三枚のDVD。
もはや行為の最中のBGMと化した一枚目。
残りの二枚に入っているのも、一枚目と同じ物だった。ただ時間軸をこちら側に少しだけずれている。
そこに記録されている物のほとんどを、私は覚えていなかった。
だからまるで初めて観る映画みたいに、私たちは期待を胸にそれを観た。
感想としては、期待が高ければ高いほど内容はそれに伴わない物が多い、と言うセオリー通り、おもしろみのないただの風景だった。
それでも初めて観るアダルトビデオ程度の興奮をえられた私たちは、盛った。
彼の中で震える機械の振動を、彼伝いに感じながら私が放心していると映像の最後、何か別な物が映った。
果てた彼の物を引き抜き、巻き戻す。
私も彼も、画面の中でぐったりとしている。彼は床に仰向けになり、私はソファに沈められていた。
カメラが外へ通じる扉に向かい、最後二人を振り返る。
そこで三枚目の映像は終わる。
しばらくの暗転の後、画面に何かが一瞬浮かぶ。
私はそこで映像を停止させ、モニタに近づく。
何かの、文字列。
さらに近寄る。
そこに映っていたのは、マツ、の一言とその下に並んでいる住所らしき数字の羅列だった。
私はスイッチを切る。
跳ね上がっていた彼の体が、空気が抜けるようにソファ伝いにゆっくりと降りてくる。
息が上がり頬を染め瞳を濡らし口を開きよだれを垂らす。
桜色になった両脚の付け根からだらだらと垂れる透明の粘液を右手で掬い、指先のそれをなめ上げる。
それを観た彼が私の着るブラウスの袖から、指先を侵入させようとする。私は、
だめ
と返して、その手を引きはがす。そのベトベトの指で彼の乱れた髪を梳かす。
いきましょうか?
彼はうなずき、立ち上がる。立ち上がると私より頭一つ分くらい上背がある。
私は見上げ、彼は見返す。
彼はソファの下に置いておいたボストンバッグを持ち、私の後に付いてくる。
扉のところに置いてあった私のトランクケースを見つけ、その上にボストンバッグを乗せる。
乗せる代わりにそれまで乗っていた缶を取り、私を観る。
私はベランダを観る。
彼は手の中の缶を愛おしそうに抱く。
そして大きく息を吐き出すと、窓に向かって走り出す。
緑のワンピースをひらめかせ、長い黒髪を泳がせる彼の姿は、まるで妖精のようだった。
風でカーテンがなびき、外が見える。
その隙間に彼は走り、手に持っていた缶を、
投げた。
缶は投げられた勢いで蓋が開き、
その中身を風に飛ばされながら、
視界から消えていった。。
おわり。。
次回はこれをふまえた世界の話が二人分ほど考えてあります。
メガネっ娘言葉責めと、スク水ヤンキーです。実現はいつになるかわかりませんが。
今度はちゃんとレイプしますので。それではまたいつか。
レイプの後日談としてはいいですな。
次回のメニューがすごく楽しみ(スク水と眼鏡っ娘…ハァハァ)。
気長に待ってます。
90 :
名無しさん@ピンキー:2005/10/25(火) 00:35:03 ID:ToFQJuW9
保守age
まだ落ちてない?
やっぱり人はいないのか。
いきなり投稿してくれるはずだよ
やっぱりレイプだけじゃ需要ないのかな
クールで澄ました娘をメチャクチャにしたい。そんな娘いないかな。
リアルではまずいだろ。
最近はそういうキャラはツンデレに変換されちゃうんで、純粋なそういうキャラはあんまり思いつかんな。
スカトロ嫌いだからこのスレには期待してるんだけど
(ていうか、向こうと綺麗に分化してくれればいいんだがなぁ)
98 :
名無しさん@ピンキー:2005/11/22(火) 00:48:10 ID:cWhBiP+s
じゃあage
くそう……なかなか獲物が見つからないぜ……
しかしツンデレってしょうもないいい方だな。
私はツンデレを犯してツン奴隷にするのが好きです
強気な娘をへし折るのが良いというか・・・
あと、頭の良い娘さんを犯し抜いてブッ壊して、セックスのことしか頭にない
メスブタにするのとかが好きですね
可愛い眼鏡っ娘が陵辱されるのを一日千秋の思いで待ち続けていますので
頼みます!!!
>>101 デート中に拉致られて監禁陵辱なんて楽しいな。
104 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/01(木) 19:12:01 ID:1tfGYYQh
そういうシチュは良いですね。
今書いてるのとは違うけど。
あげてしまった。
ついでに伺っておくと、オリキャラなら性格はテンプレの方が良いですよね。
どうぞどうぞ。
ああ俺もなんか書きてぇ〜しかし妄想止まりでまとまらねぇ〜。
アスカってツンデレ娘?
少しは好意持ってる相手にいきなりされちゃうのはこのスレで良いのですか?
いいんじゃない?
そういや知り合いからレイプされるケースって以外とあるらしいね。
>>104 今書いているのって何ですか?
発表が待ち遠しいです!
110 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/03(土) 08:49:40 ID:a/4U4Jpt
まだまだ書き上げられそうにないんで軽く雑談のネタ振りですが。
自分の人生唯一のエロゲ体験が螺旋回廊の2だったんですが、おすすめゲーはこのスレ的にどんな傾向になりますかね。
1の方がお勧め
ぽん
私のやった陵辱ゲーの本数ってすくないから、あまり参考にならないかもしれないですけど
「瀬里菜」のバッドエンドルートとかかな
あとは触手モノだけど「夏神楽」とか「鬼神楽」とか。
それよりやっぱり、純愛ゲーのレイプSSを読みたいです。
幸せなのをブチ壊すのが良いというかなんというか・・・
>>112 螺旋回廊2とは凄い!
1よりも2が私は好きなんですが、どうも世の中では少数派らしいです。
螺旋回廊はメインヒロインが主人公と幸福な初体験の直後に拉致されて輪姦陵辱の嵐で
調教されて人間の尊厳すら喪失という恐ろしい作品ですが正直物凄く痛いです。
しかしその痛さが魅力でしたが、不満な点もありました。
2のヒロインである有紗が輪姦陵辱された様子をネットで事後公開されるのですが、肝心の陵辱場面はゲーム上に
無く一枚絵とテキストで表示されただけでしたので、是非とも輪姦されて陵辱される場面を延々と見せて欲しかった。
ヒロヤマーさんには是非是非そんな場面描写のある小説を希望致します!!!
冬にはコミケついでに秋葉原に行くので、螺旋1,2買っちゃおうかな
安いとありがたいけど
オナ禁がやめれないだろ。
あけおめこ〜
落ちてもらわれては哀しいので上げます。
保守代わりになんか書くかな。
120 :
名無しさん@ピンキー:2006/01/06(金) 09:39:19 ID:+ME+Xqf6
期待age
う〜ん、類似スレが3つもあるからかな
お前らが本当にレイプする小説きぼん
あ、逮捕されちゃうなwww
123 :
名無しさん@ピンキー:2006/01/09(月) 20:07:19 ID:F9kxLqIj
124 :
名無しさん@ピンキー:2006/01/09(月) 22:02:03 ID:IjokZyJB
>>95を参考に初投降。期待は遠慮してくれ
「明日、合コンやんだけど出れる?」
「出れる出れる。どんな娘来る?」
「たしかうちのクラスのみずほも参加する。」
高校の同級生の娘と合コンの打ち合せをしていたが、みず穂の参加は意外だった。
彼女は無口でクールな雰囲気。かといって決して地味ではないが自主的に男を求めるタイプではないように思えた。
「私が誘ったけど結構、男子に受け良いんじゃないかと思って」
「そうかー?」
やはり自主的ではなく人数合わせの参加らしい。
125 :
名無しさん@ピンキー:2006/01/09(月) 22:28:43 ID:IjokZyJB
続き
合コン当日。可愛い娘が揃っている。服装や口調からなんとなく合コン慣れしてるように思えた。後から来るみず穂も顔は今回の女性陣に見劣りしないが多分男性陣を引き付けるのは難しいだろう。
「ごめん、お待たせ!」
みず穂が来た。
「あ、みず穂ちゃん?」
「うん、よろしく」
「なんかちょっと大人っぽいな。タイプだなー」
「そう?ありがと」
ニコっと薄めに笑うみず穂。さきほど触れたがみず穂は決して「暗い」とか「愛想が無い」とか「社交性が無い」人間ではない。むしろ人と付き合うのが普通より今思うと少し上手いかも知れない。
単に自分からの無駄口を好まない大人びた性格なのだ。
しかし意外なのは服装である。赤のノースリーブにスネの露出が多いジーンズ。別にめずらくもない平凡な服装だがそのときは意外だった。制服のスカートは普通より微妙に長めを履いていたり(あくまで「微妙に」であってスケ番の変に長いやつではない)したので。
126 :
名無しさん@ピンキー:2006/01/09(月) 22:38:35 ID:IjokZyJB
続き
ただやはりベテランの女性陣には勝てずにみず穂はあまり成果の無いまま(俺もだが)合コンは終了した。
帰り道はみず穂と同じだった。
「残念だったな。ま、最初はあんなもんだって!」
「・・・そうなの?」
普段どおり冷静に答えるがどことなく残念そうな感じがした。実はさっき男性陣の一人をみず穂は集中的に視線を向けていた。俺は嫉妬を感じた。教室では今まで顔は良いと思っても何も意識しなかったのに。
127 :
名無しさん@ピンキー:2006/01/09(月) 23:00:42 ID:IjokZyJB
続き
ガバッ
人のいない場所に連れ込み俺はみず穂に多いかぶさった。
「えっ・・・?」
不意打ちに対しても声を荒げた様子があまり無い。気取ってるとかいうワケでなく本当にそういう娘らしい。
しかしそんな事はどうでもいい。
「いいだろ?合コンで男の物色した後なんて・・・どうせ体のあちこち火照ってるんだろ・・・!?」
「えっ・・・別にそんなことしてないよ・・・」
地面に押さえ付けられ服に手をかけられた状態なのにやけに冷静に否定するみず穂。そんな颯爽とした態度を見てますます勃った。
128 :
名無しさん@ピンキー:2006/01/10(火) 15:32:17 ID:njL4IpWF
続きワクワク
同じくワクワク。
130 :
名無しさん@ピンキー:2006/01/10(火) 21:05:08 ID:H8vAmBQo
続き
俺は服を剥ぎ取りみず穂の胸を出す。サイズは割りと大きめ。
「まずパイズリだ・・・」
勝手にみず穂の体を使ってものをしごく俺。
「・・・そ、そんなのくっつけないで!」
さすがにここまでされて平常心を保つのは難しかったようだ。
「何だって?」
俺は一旦胸の谷間からものを抜く
「だから・・・」
みず穂が口を開く。
「!」
口を開いた瞬間俺は今度はみず穂の口に突っ込んだ。「・・・!んー、んー!」
予想どおり困惑している。俺は興奮した。普段クールなみず穂が頭を押さえつけられ俺の股間の汚い肉棒を含みながらパニックに陥っているのだ。
ドピュ!
口の中に出されたみず穂。口から精液を垂れ流しながら呆然としている。
131 :
名無しさん@ピンキー:2006/01/10(火) 21:41:00 ID:H8vAmBQo
続き
パシッ!
俺が頬を叩くとみず穂は我に帰った。
「・・・じゃあ挿れるぞ!」
「だ、駄目だって、そんなの!」
頬を叩いて元に戻したのはいつもの平常心が幾らか残ったみず穂にフィニッシュしたかったからだ。
だがもう今夜は二度も我に帰らなくていい。俺が朝までメチャクチャにしてやる
「そんな、うぐっ・・・!」
「・・くそっ!俺のムスコが入ってもクールかよ!・・・まぁ俺のムスコが入った方は熱々だけどな」
「抜いて・・・!いやっ・・・」
「みず穂・・・!出すぞ!」
ドピュッ!
「ああっ!」
ようやく女っぽい悲鳴をみず穂から引き出した。
「はぁ・・・はぁ・・合コンに備えて一ヵ月溜めてたのを今から全部出すぞ・・・」
ドピュ!
「ん、ああっ!!」
「みず穂・・・俺今夜お前が好きに・・・」
二回目の射精。まだまだ出る。
「はぁ・・・はぁ・・・」
みず穂はまた呆然と力を抜いた。乱れた息を吐き喘ぐだけの人形のようなものだ。俺は一晩中みず穂に気持ちをぶつけた。
とりあえず終了。
132 :
食う区:2006/01/10(火) 21:47:32 ID:cN4jARXY
ウセロ変体
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ゆあん新作SS『菩提樹の木の下で』、『罪と罰』を掲載。
>>131さんおつかれさまです。クール系女の子も良いですね。
ボクも保守代わりと言って書き始めたけど、早くこの波に乗りたい!
しかし一週間かかってもまだ終わらんとは。
上のほうでレイプは痛いものというレスがあるんだが(それはもちろん当たり前のことなんだが)
いやいやながらも感じてるっつーファンタジーは駄目なのか?
ここはレイプされて痛がってる女の子に萌えるスレと解釈すべき?
単純に痛いっていうのも違う気がするけどな
まったく感じないかと言ったら嘘になるけど、それ以上に気分が最悪で冷静に考えてる余裕が無いって聞いた。
まぁファンタジーなんだし多少感じてくれたほうが俺は嬉しい
逆にどんどん冷静になっていくのが萌える
バリエーションは色々あっていいな。
個人的には陵辱そのものの描写より、そこに至るまでの理不尽さを読みたかったりする。
ども、ヒロヤマーです。
このスレらしくいきなり逝きます。思いつきの突発的なものなので、ご勘弁を。
全体1300行オーバーの長さになりそうなので、区切りのいいところずつタイミングをずらして投下したいとおもいます。
全四回くらいの分割で行きます。と言うわけで第一弾。
かなりずれましたが元日ネタです。風習その他は漫画とか地元のを参考にしてるんで、いろいろあるとおもいますが…。
こんだけ書いたらいきなりじゃないなー。
ではまた投下後に。
御来光。
黒く潰れる山と、
白に包まれる街。
太陽と私の間に、人影。その影を包む色は、退色した世界から浮いている。
赤い髪留めの刺さった、濃い藤色の髪。まとめられ結い上げられている。
見えないけれどうなじが露出しているはずだ。
足袋に草履に臙脂の着物。群青の帯。何重にも生地を着重ねた、いわゆる晴れ着というモノ。
ハレの日にハレの場所で着るから、晴れ着というらしい。
頭の先から爪の先まで、完璧に和服。
普段の生活でこんな派手な格好をする人種は現代ではかなり特定されるけれど、
今日ならば違和感がない。
なぜなら今日が元日だからだ。ハレの日である。ど真ん中である。
そしてここは神社の境内。正確には神社の杜だけれど、それでもハレの場所である。
総合すれば、これ以上晴れ着が適切な場所もないとわかる。
私たちは初詣にきているのだ。
だから周りには同じよう着付けた人間が一杯見れたし、むしろここでは逆に、
普段ながらの地味地味の衣類の方が目立つ。
それが私だ。
可愛く着付けられた連れに比べて、私はジーンズにシャツにジャケット。それにコート。
防寒は出来ているけれど、あくまで普段着。色味も寒色ばかり。華やかさが無い。
髪だって何もいじらずただのストレート。
神様の目の保養にはならないだろう。
そんなわけで、この晴れの日、清々しい朝、神聖な場所で浮いていたのは私だ。
拝殿などでお参りしたときには、周り中晴れ着姿でかなり恥ずかしかった。
でも。
「ん、む。くちゅ、ちゅん。……んはぁ」
目下、この場に一番ふさわしくないのは、この晴れ着の人物である。
私の足下で膝を落とし、額に懸かった解れ髪を熱心に揺らす。
石段に腰掛け見つめる私の目も気にしていない。
耳が熱くなってしまっているのが自分でも分かる。
張り裂けそうなほどに心臓が高鳴っている。
私は耐えられなくなって、ついに声を掛けた。
「リョ、リョウちゃん。もう、やめなさいよぉ。はぁ。いくら何でもっ、………これは不謹慎だよ」
リョウちゃんが、俯いた顔から目だけこちらを向かせる。
上目遣いの瞳と目が合う。潤んでいる。
「ふぇも。ふぁって、こうゆふふぉこだから、ひぃんじゃないの? ずずっ」
口から垂れかけた唾液を啜る。
口にモノを含みながらしゃべるから、何を言っているのか分らない。
でもやめる気がないのは分かる。
リョウちゃんはしばし私を凝視した後、目線をモノへと戻して行為を再開する。
窄められた、紅の引かれたふくよかな口に吸い込まれていく黒い黒い固まり。
リョウちゃんの少し上気した、それでも白い顔と対照的で、白い空に向かって反り返っている。
飲込めるだけ飲込み、今度は口からそれを引き摺り出して、離す。
離れたモノを追いかけるように真っ赤な舌が唇を割って出る。
舌先が先端に触れ、ちろちろと動く。
次第に舌の動きは大きくなり、辺りにぴちゃぴちゃと湿っぽい音が静かに響くようになる。
表面に付いた唾液が、朝日を照り返してぬらぬらと光る。
リョウちゃんはうっとりとした表情を浮かべながら口を動かすのに夢中だ。
動きは次第に力強く、口だけでなく頭全体でリズムを取るよう大きくなる。
大胆にそれを飲込み、舐める。
どうせ私がここで何かを言ったとしても、リョウちゃんは聞いちゃくれない。それは分かる。
リョウちゃんは苦しげな息を整えるように空気を大きく吸うと、もう一度、惚けた表情でそれを頬張る。
私は何かを言い返したいけれど、考えがまとまらない。集中できない。
頭に血が上ってしまっている。
腰から下が空っぽになっちゃったみたいだ。
足がガクガクとなる。脚の付け根から、キュウ、と何かが上ってくる。
それがさらに背筋を駆け上がっていく。
顔が自然発火してしまうほど熱くなってる。
こういう状態で何かを言っても、支離滅裂になるだけで、さらに自分を追いつめてしまうことになる。
興奮するほど体と心を離れたところから冷静に見る理性は、そうなることはもうさんざん学習してきた。
だからもう説得は諦めている。
視線を下界に送って気を紛らわせることにする。
これ以上見ていたらリョウちゃんに理性をかき消されてしまう。
風が上空で吹いた。杜が揺れる。
こんなところでこんな事をしているから、人の目が気になった。
でも見渡す限り、私たち以外に人影はない。
ただ鬱蒼と生える木々が地平線より下、この杜の斜面に沿って生えている。
そしてその杜がここだけ削られ、石垣の上に簡単な建物があるだけの小さな空き地になっている。
石垣に腰を下ろせば眼下の世界が伺える。
深い木々に隠れて直接見えはしないけれど、砂利を踏みしめる音、雑沓から漏れる喧騒がわずかに聞こえる。
私の居るところからほんのわずか離れた空間に、見えない世界に、たくさんの人々がひしめいているのが分る。
普通の参拝客は、拝殿まで来て、お賽銭を入れてお参りをしまえば神社に用はなくなる。ここは破魔矢やお守り、
おみくじを授け受けるための社務所もないような、地方の小さな神社なので、本当に拝殿以外に人は居ない。
それでこんな神社でも人がやってくるのは、他へ行くついでに、と言うのもあるがそれだけではない。
新年奉納があるのだ。それが少し変っているらしく、人が集まる。街の外からも人がやってきたりする。
ただ奉納はお昼からなので、まだ本殿に一般客は居ない。
ここまでやってくるような人は、いないだろう。
この神社は拝殿から本殿までかなり長くきつい階段がある。
ちょっと本殿まで、とはなりにくい。
まぁ一般の参拝客が来ないとは言っても、関係者は準備や行事をしているので本殿には人影が絶えることはない。
でも私たちは、拝殿と本殿をつなぐ階段から、少し外れた用具置き場にいる。
文字通り人っ子一人いない。
こんな閑散としたところで私たちは何をするのか?
それはこのリョウちゃんを見れば一目で分かる通り……。
「リョウちゃん、神社でチョコバナナなんて。神様に怒られるよ」
リョウちゃんは口を離す。チョコバナナと唇の間に光る筋が生まれて消えた。
少し息が上がって、頬が桃色だ。
襟元から覗く首筋が、暗赤色の着物とコントラストをなして鮮烈に白い。
その桃色と白の口元にあるチョコバナナの黒さの組み合わせが、かなり異常だ。
リョウちゃんはチョコバナナを膝元の包み紙の上に乗せる。顔にかかる髪を両手で耳に掛ける。
包み紙の上ではすっかり薄くなった黒いチョコの膜の下から、バナナの白い肌身が見えている。
リョウちゃんはもう一度チョコバナナを取り、バナナが露出した部分まで軽く銜え、噛みきった。
頬を膨らませて咀嚼しながらリョウちゃんは、
「んー、オネイちゃん。何かいけないかな? 門前で、売ってるんだから、神様も公認でしょ? 」
大きな目を更に見張って、主張する。
「それは……そうだけど……」
私は二の句が継げない。今のリョウちゃんの言葉だって半分は上の空だ。
言わなきゃ良かった。
血液が今度は体中に逆流していく見たいに、頭が貧血でふらふらしてくる。
「…その、食べ、方、とか…。リョウちゃんがその格好でそんな食べ方するのは…やっぱり」
リョウちゃんは笑う。
靴下の中が、ベタベタする。鼻筋がツーンと痛む。
「どうして? ボク、チョコとバナナは別々に食べたいんだよね。だから、こうやって食べるの」
そうして残りの、まだチョコの残る部分に舌を伸ばす。
くちゅ。
バナナの断面とリョウちゃんの舌が触れて、また水っぽい音がする。
私を見る目が笑っている。明らかに挑発している。
私の体に微弱な電流が流れる。
石段に置いた手から、血の気が引いていく。お腹の下の方が充血する。石段に乗ったお尻が、ジンジンする。
考えられない。私は勢いで押し返すことしかできない。
「去年は、そういう食べかたじゃなかったでしょ! もう、リョウちゃんがそういう風にしちゃ、駄目だよ」
リョウちゃんはバナナに口付けしながら、さらに微笑む。
「ボクがダメって、じゃあオネイちゃんなら良いの? 」
墓穴だ。
もう訳が分からなくなってきている。ハァハァ、と荒い息が、耳元で聞こえる。自分のモノとは思えない。
「…そっ、そんなこといってるんじゃないでしょ」
「そう? 食べ方なんてどんなのでも良いでしょ。そもそもオネイちゃん、どーしてこの食べ方がダメなの? 」
そういって唇でバナナを挟むと、口の中でバナナの断面を舐める。
わざと、ぴちゃぴちゃ、と水音を立てて舐める。
「んふふ」
鼻から笑い声を抜かせながら、リョウちゃんは立ち上がる。
バナナを銜えたまま、簡単だけど自然な動きで少し乱れた裾と襟元を直す。
そして包み紙に残りのチョコバナナを包み、巾着袋に入れ、
「ねぇ、どうして? 」
首をかしげながら一歩近づき、顔を近づける。
リョウちゃんの濃密な匂いがする。
リョウちゃんの大きな瞳に、光が差している。
リョウちゃんの唇に、とけたチョコがこびりついている。
リョウちゃんの吐く息に、チョコとバナナと、お香の甘い匂いがする。
私の足はガクガクと崩壊する。石段と体重を分散していても、支えることが出来ない。
「……だぁ、って」
私はリョウちゃんから、後ろの杜に目線をずらす。草が揺れている。
リョウちゃんが登りかけた日光を遮る。
リョウちゃんの白い息が私の顔にかかる。
リョウちゃんが下唇に付いたチョコを舐め取る。
お腹がまた、キュウ、となる。
リョウちゃんの目。
リョウちゃんの唇。
リョウちゃんの息。
リョウちゃんの…。
「だってぇえ……、だってリョウちゃん。フェラさせてくれないじゃない!! 」
リョウちゃんが少し、……仰け反った。
私はリョウちゃんの膝枕で、ぼんやりと空と、杜と、その向こうの人混みを見ていた。
頭だけと言ってもそれなりに重さはあるから、ずっとこのままならリョウちゃんの足がしびれるかも知れない。
でも私は全身を脱力しきって身をゆだねている。体に力が入らないのもある。
リョウちゃんが私の腰を、とん、とん、とん、と一定のリズムで叩く。
日がかなり高くなっている。
それでも今は冬だ。木々に遮られて風が和らぐと言っても、
「さむいね」
横になりながら言った。腹筋を使わなかったから声がかすれた。
「うん」
リョウちゃんの声が降ってくる。
「帰ろうか」
またかすれた。
「うん」
また降ってきた。
リョウちゃんが体を支えて、起こしてくれる。座り直す。
「皺に、なっちゃったね」
頭の乗っていたあたりに、腿から膝頭のあたりに軽く折り目が付いている。
リョウちゃんが石段から下りて立ち上がる。
「良いよ、これくらいなら。はい」
伸ばされた手を取る。
リョウちゃんが引き起こしてくれる。強く、力強く。
リョウちゃんに手を取ってもらいながら神社の山を降りる。
お昼に向けてさらに参拝客が増える。私はふらふらとした足取りで、その流れに逆らう。
家までは歩いて五分ほどだ。よろよろと歩く私の横で、リョウちゃんは背筋を伸ばし、優雅に歩く。
洋装に慣れてしまっていると着物はもの凄く歩きにくい。足の動かし方一つとっても、グラグラになってしまう。
リョウちゃんは和装になれている。去年はこの神社の巫女まで務めたのだ。
あべこべになりながらリョウちゃんに尋ねる。
「そういえば、リョウちゃん何をお願いしたの? 」
「ボクはね、いつもと同じ」
「………じゃあ、私と同じ、だ」
リョウちゃんが手を伸ばしてくる。私はその手を握り返す。
「エヘ、同じ」
「うん」
リョウちゃんも笑った。
「フェラさせてくれないじゃない!! 」
私の声が静かな杜に響いた。よく響いた。
仰け反ったリョウちゃんが、一拍おいて我に返った。
「ちょ、オネ、な、なに言って…」
ついさっきまで余裕の表情を浮かべていたのが、一瞬にして狼狽えた。
私は、ずっとリョウちゃんの姿を見せられ続けて、頭に血が上ってしまっていた。顔も頭もズキズキしていた。
「私っ、リョウちゃんがそんなにしたいならしてあげるよっ。練習だってしてきたしっ」
「オネ、ちょっと声が…」
「そんなの関係ないよっ。ほらっ、今してあげるからっ」
オネイちゃんっ、とリョウちゃんが肩を掴んだ。私はそれを身を捩って振りほどきながら、
「今してあげるっ、すぐしてあげるっ、ここでしてあげるっ」
「オネイちゃっ」
「ほらっ…んむ」
唇を塞がれる。私の激情は油田火災を消すダイナマイトみたいな、強い衝撃で吹き飛んだ。
「ごめんね。オネイちゃん。いっつも追いつめちゃって。オネイちゃん、可愛いから」
鎮火していく私の肩を抱きながら、リョウちゃんが言った。怒りだけ吹き飛んでも、昂ぶってる心は静まらなかった。
「…………私の方が、誕生日で言えば、年下だよ? 」
リョウちゃんの振り袖の胸の中で私は駄々を捏ねた。脈絡が無くても、リョウちゃんは分かってくれた。
「………ごめんね、ネネ」
「…うん」
背伸びをして唇をあわせた。ただあわせただけ。
本年初キスだった。
チョコの味が染みこんできた。
初めてのキスも、チョコの味だったことを思い出す。
思い出の話。
リョウちゃん、つまり小島怜と私、小島寧々は、従姉妹同士だ。リョウちゃんのお父さんと私のお父さんが兄弟だ。
叔父さん都会の方でお父さんとは当然別々に暮らしていた。だけれど、十五年くらい前、事業に失敗したらしくて、
生まれて間もないリョウちゃんを連れて我が家にやってきた。
これがリョウちゃん最初の帰郷。まぁ生まれた土地ではないけれど。
元々叔父さんの育った家なのだから、この家に住む事は特に問題ない。私のお父さんは快く二人を受け入れた。
でも叔父さんはやっぱり気を使ったのだろう。母屋では生活せず、庭に半分朽ちて使われないでいた古い離れを手入れして、
そこで暮らすようになった。まだ乳離れも済んでいないような子供と二人きりだと言うことで、
私の母がせめてリョウちゃんだけでも、と引き取ろうとしたという。でも叔父さんはそれを強く固辞した。
そのとき叔父さんにはリョウちゃんしか残っていなかったのだ。
リョウちゃんは体が弱かった。
あるとき叔父さんがちょっと外出している間に酷い熱を出したことがあったらしい。
あまりの静けさに不信を覚えた母が覗きに行かなければ、手遅れだったという。そこで叔父さんも少し態度を緩めて、
自分のいないときは母屋へ、つまり我が家へリョウちゃんを預けることになった。
叔父さんは新しい仕事のために家を空けることが多かった。だからリョウちゃんはほとんど内の子供になったのも同じだった。
私に自意識が目覚めるよりも前の話だ。私たちは物心付いたときからずっと一緒だった。
兄姉もいなかったし、私たちは本当の姉妹と同じくらいの時間を共有してきた。
私たちは、本当に姉妹だと思っていた。
リョウちゃんが同い年であるのに私を「オネイちゃん」と呼ぶのは、私の「寧」の字を捩って、だとか、
家族だと思ってくれたりするから、だと思っている。
でもそういう言うことだけじゃなくて、本当の家族ではないから、と言う引け目があるからかもしれない。
もしリョウちゃんの中にそれがあっても、何も言えない。
それでも姉だと呼ばれるなら、本当の姉になろう。
本当のオネイさんになって、リョウちゃんを護ろう、そう思った。
リョウちゃんを護る、と言えば、リョウちゃんが着物を着慣れている、と言うのにも訳がある。
生まれてからずっと不幸にまみれてきたリョウちゃんのことを案じて、そのころまだ存命だったお祖父さんが、
この地域に、と言うか我が家に伝わっているおまじないを教えてくれた。
そのおまじないの本来の効能は魔除けだけれども、健やかに、災難を避けて頑丈に育つように、
などの意味もあると伝えられているらしい。
リョウちゃんは今日、着物を着ている。でもそれは今日だけに限ったことでもないのだ。
学校に上がるまで、着物で過ごす。それがお祖父ちゃんの教えたおまじないなのだ。
女性の方が霊的なモノに対する防衛力が強いらしく、それはより女らしい格好をするほどに力を増すらしい。
そう言うわけでリョウちゃんは着物を着始めることになったのだけれど、結局小学校を卒業するまで毎日着物だった。
さすがに中学校は制服だから難しかった。それでも休日や帰宅後には着物だった。
リョウちゃんがほとんど初めて着た洋服が制服で、結局中学を卒業するまで唯一の洋服だった。
お祖父さんには学校に上がるまでで良いと言われたのに、それでもなぜリョウちゃんはずっと着物を続けたのか?
答えは簡単だ。
単純に、着物を気に入ってしまったのだ。
毎日毎日着続けることで、立つ歩く座るの所作や、お淑やかな表情や態度だけでなく、
顔の作りからしてどんどんと日本美人になっていった。
おまじないの着物そのもののことで小学校の最初の頃一騒動あったけれど、やっぱりお祖父さんの言った通り、
その後リョウちゃんは大病も災難もなく、今日まで生きてこられた。
もっともそのおかげで私は着物が着られなくなってしまったのだけれど。
なぜかって、それはさっき言った通りだ。
リョウちゃんは姿勢が良くて、すらりとして、所作が優雅で、着物に着せられていない。
もしリョウちゃんの横に私が着物で立っていても、同じ種類の衣類を着てるとは思えないだろう。
私は体も小さくてそのくせ出るトコ出過ぎで、致命的に艶やかさもない。
とにかく私は着物が似合わない。
だから昨年、神社の新年奉納の巫女には私の名が上がったけれど、リョウちゃんに譲った。
向こうの学校を受験するから、年末に向けていろいろ準備が大変だったけれど、それでもリョウちゃんは役割をきちんとこなした。
もリョウちゃんが中学の頃には叔父さんの新しい仕事も順調にいくようになっていて、都合が良いからと、
向こうで暮らすようになった。途中で転校というのもいろいろ難しいから、リョウちゃんはこちらに残ったけれど。
リョウちゃんは三が日が終わってしばらく叔父さんの元へ行った。向こうに住むことが前提なので、
学校が二月に終わってから、帰ってくることはなかった。
合格の報告には来たし、夏にはまた来るよ、と言われたけれど、生まれてから何をするにもずっと一緒だった私たちだ。
私は本当に身を割かれたような、心の一部を削り取られたような、そんな喪失感に襲われた。リョウちゃんを止める根拠もなく、
私たちが家族ではなく、ただの一親族に過ぎないことを思い知った。それまでの15年間がただ特別だっただけなのだ。
本来だったら親戚なんて、年に数回の接点しかないだろう。これからはそうなるんだな、と思って、泣いた。
去年の年始奉納はたいした評判になった。事ある毎に街で学校で、あちらこちらでリョウちゃんの話題を振られた。
それを聞く度、私の心は誇らしさが満たされて、同じだけの量の寂しさも湧き上がった。
家を出るときリョウちゃんの住んでいた離れを見て、リョウちゃんと歩いた通学路を歩いて、リョウちゃんを思い出した。
リョウちゃんとの想い出の場所は、この街には多すぎた。
それでも二三ヶ月もすると記憶は薄らいでゆく。新しい環境に慣れていく。事ある毎に影を見たリョウちゃんは、
日に一度思い出すか出さないかになっていった。
そして夏。二度目のリョウちゃんの帰郷。
お盆あたりにだけ帰ってくるだろうと思っていた私は、夏休みに入ったと同時に帰ってくると聞いて大いに驚いた。
リョウちゃんが帰ってきた日、私はチョコバーを持って離れに向かった。
リョウちゃんは和風な人だけど、チョコには目がなかった。えさで釣ろうというのが、情けなかった。
リョウちゃんは荷ほどきしながら、やっぱりここが一番だね、と言った。
私は、ちゃんと帰って来れたね、とアイスを手渡した。
それから二人で、離れの縁側から重なる山と、遙か見える海と、突き抜ける空を見ながら、アイスを食べた。
ほとんど半年ぶりの会話をして、リョウちゃんは向こうで私のことばかり考えていた、と言った。
私も、とウソをついた。
浴衣のような薄手の単衣に身を包んだリョウちゃんが、コテン、と私にもたれかかった。
私はティーシャツに短パン。どっちが女だか分からない。
リョウちゃんは一言、うれしい、とつぶやいた。
あの、冬の終わりの激情はどこへ行ってしまっていたのだろう。なんでわずかでも、私からリョウちゃんはいなくなっていたのだろう。
隣にいる、リョウちゃんの温度が遠い。気温の所為だけじゃない。
リョウちゃんがこちらを向いた。肩口から覗いてくる。一緒にいたときでも、こんなに間近で見たことはなかった。
しっとりと黒い瞳。光を、吸い込む。
キス?
今私がするべき事は、キスだろうか。
そんなごまかしみたいな事で本当にいいのだろうか?
リョウちゃんが目を閉じる。そう言うのは私がすべき事じゃなかったのか?
ただリョウちゃんを待っていれば。私に中途半端な罪悪感がなければ、それで良かったのに。
でももしこれで、リョウちゃんを引き寄せることが出来るのならば。
リョウちゃんとの距離を取り戻すことが出来るならば。
まだ間に合うならば。
ゆっくりと、首を伸ばした。
さっき。境内。
伸びてきたリョウちゃんの舌を、唇で甘く挟む。捕らえた舌の先端を、私の舌で撫でる。
鼻が当たるから、首をかしげて今度は私がリョウちゃんの口の中に押し入る。リョウちゃんは舌全体で私を包む。
リョウちゃんの漏れる鼻息が、私の首筋に流れ込んでくる。
「んん」
腰が抜ける。立っていられない。体を突き上げられるような、衝撃。
今度は、またリョウちゃんが私の口の中一杯に広がる。
上唇を甘噛みされて、膝からも力が抜ける。
リョウちゃんに支えられながら、ゆっくりと石段の上に座らされる。
「ふ、んむ」
リョウちゃんが覆い被さる。
仰け反った首を支えられながら、口中がチョコとリョウちゃんの味で一杯になる。
あの夏の、初めての時と同じ味。
でもあのときのような後ろめたさはない。
ただひたすらリョウちゃんが与えてくれる感覚を教授する。
口から離れたリョウちゃんの唇が、右頬、右顎、右首筋と辿っていく。
コートも、シャツも、肩口から滑り落ちている。肌が外気と触れている。
寒気だけじゃない、悪寒に似た、でも根本的に違う感覚が背中を昇る。
リョウちゃんの髪が口にはいる。キューティクルがなくて、パサパサする。
リョウちゃんの手がうなじから私の髪をすき上げるようにさかのぼってくる。
「ふはぁ」
リョウちゃんのいる右半身といない左半身。あつくてさむい。
「ああ」
太陽が、白い。
がざ
リョウちゃんがいない。
私が惚けた目でリョウちゃんの顔をさがすと、空にあった。
太陽の替わりに、リョウちゃんがいた。
いつの間にか私はリョウちゃんに膝枕されていた。
ベッドの上から、部屋を見渡す。
十五畳ほどもある、叔父さんが自分の部屋よりもずいぶんと力を入れて作った部屋。見かけはやけに質素でも、
作りはそれなりにしっかりしている。すきま風なんかはない。
向こうに家財道具をあらかた持って行ってしまって、もう誰も使っていない、元リョウちゃんの部屋。
それでも夏以降、休みごとに帰ってくる時はここを使っているのだから、結局はまだリョウちゃんの部屋なのだ。
向こうに持って行くのが大変だったベッドや机、個人用冷蔵庫などは残っている。
それと、向こうには持って行けなかった着物用のタンス。
リョウちゃんが向こうで何よりもつらかったのは、着物が着れないことだったらしい。
確かに都会は着物でクラスのに不向きだ。リョウちゃんの場合は特にだろう。
窓、枠毎に色の違う硝子の入っている窓の近くには、臙脂の着物が掛けてある。
着替えて、今リョウちゃんは蜜柑色の冬の袷を着ている。竈をくべる女将さんみたいに、ストーブの前にいる。
ちちちちちちち…………
ストーブが点火される音が続く。
リョウちゃんは終業式を休んで、帰ってきた。そうすると天皇誕生日からが冬休みになって、
クリスマスにはこっちにいられることになる。やっぱりこういう行事は一緒にいたい。
去年のクリスマスはリョウちゃんの転居や奉納の打ち合わせ、何より受験で潰れてしまっている。
と言うか、去年の時点では私たちはやっぱりまだ家族、姉妹だったのだ。
それが壊れたのは、壊したのは私だけど、新しい形で生まれ変わったのが夏のあの日。
あのキスの後、私たちはこのベッドの上で、姉妹から男と女になった。
ベッドの上で、長いフレンチキスを一つ。舌の絡まりが激しくて私の意識は朦朧としていた。
いつの間にかティーシャツを脱がされて、耳や首や胸を愛撫された。
私はリョウちゃんのなすがままでどんどん混濁していった。
着物を脱いだリョウちゃんの体は、どう見ても男だった。がっしりとは言えないけれど、無駄が無く引き締まっている。
ぼんやりとそんなことを考えている私に、リョウちゃんが入ってきた。
それまでのふわふわした、心地良い、チョコの甘さなんて吹き飛んでしまった。
ひたすらに激痛。
灼ける鉄棒を押しつけられるような、傷口を押し広げられるような、内蔵を引き摺り出されるような、
ただひたすらの、この世のモノとは思えない痛み。
それでも耐えた。私はこれは代償だなんて考えてた。それでも痛みを押し殺して、顔を引きつらせながら、
声を上げた。何度も痛みで気を失いそうになりながら、リョウちゃんが果てるまで耐えた。
終わってからも痛みは引かず、歩き方がおかしくなっているのに、大丈夫大丈夫、と誤魔化した。
また、ウソをついてしまった。
愛し合う二人が結ばれるなら、それはとても気持ちいいはずだった。でも違った。
一度ウソをつくと、それを護るためにどんどんとウソが膨れあがっていく。私は後悔で満たされていった。
次の日も、した。私から誘った。リョウちゃんは私が無理していると訝しがったけど、私はこれ以上ウソをつきたくなかった。
愛撫までは甘美なモノだった。自分の体じゃないように反応して、ほとんど塗りつぶされた理性の片隅で今度はいけると思った。
でもやはりダメだった。
その次の日も、そのまた次の日もダメだった。
リョウちゃんの机の上には冬休みの課題が何冊か乗っている。荷ほどきされてから動かされた形跡がない。
「リョウちゃん、お父さん達は? 」
ご
点火できたようだ。ちょっと薄暗かった部屋が、オレンジ色になる。
「母屋で酔いつぶれてますよ。まぁ宴会は明日だし、今日はだらだらしてても良いんじゃないかな? 電気、付ける? 」
リョウちゃんは私がコートのまま大の字に伸びているベッドの脇に来て、座る。
座ると言っても正座で、座るときに裾を払う。私はそのそつのなさに見とれる。
天井からぶら下がる電灯の中心から、長い紐が垂れ落ちている。一番下には色が剥げてなんだか分からない人形が付いている。
リョウちゃんがそれに手を伸ばす。
首を振って、
「ううん。……リョウちゃん、ポカリぃ」
「はい」
リョウちゃんは袖の下から出したポカリを、私の額に当てる。
「ひえひえだ〜〜」
「オネイちゃんはほんとすぐのぼせますねぇ」
リョウちゃんはベッドに腕をのせ、その上に頭を乗っけている。
確かに私はすぐにのぼせてしまう。前後不覚に陥ってしまうことは茶飯事だ。
それもこれも、
「だって、リョウちゃんがぁ、熱いんだもぉん」
私は体を捩って転がり、リョウちゃんの方を向く。顔が、近い。
私は、泣きながらリョウちゃんに謝った。
もう四日もしているのに、三回も誘っているのに痛みだけしかないこと。それを隠してきたこと。
それだけじゃない、ほんとはリョウちゃんが帰ってくるまで、リョウちゃんのことを忘れかけていたこと、
それを泣いて謝れば許してもらえると思っていること、それらを言いながら訳が分からなくなっていること、
すべてをぶちまけた。
リョウちゃんは泣き疲れるまで私の側にいた。
私が顔を上げると、リョウちゃんは哀しそうに笑った。そして一言だけ、ボクのこと、好き? と聞いた。
私はただ頷いた。リョウちゃんは、フワリと笑った。
リョウちゃんが服を着ようとするのを私は止めて、あと一回だけ、と言った。
もう一度一からやり直そう。そう思った。
もう一度キス。もう一度、愛撫。それはそれまでの包まれるような、ふわふわと曖昧な感覚じゃなく、
激しく、内側から溢れ出てくるような燃える感覚。思考が熔けていく。
その熱気にクラクラしながら、いいよ、とうわごとのようにつぶやいた。
ニチュリ、と音を立ててリョウちゃんが侵入ってくる。私は絶叫した。
背筋をびりびりと駆け上がる電気。勝手に声が溢れ出る。痛みを耐えるだとか、声を出そうなんて考える余地がないほど、
もの凄い快感が私を飲み込んだ。理性が熔ける。
リョウちゃんとの結合部から漏れてくる音が、まるで熔けた私とリョウちゃんを混ぜ合わせて出る音のように、
私たちは混ざり合う。その後のことは正直記憶にない。
その後、夏休み一杯、リョウちゃんとセックスした。毎日、毎晩とは言えないけど、二人だけでいる時間ほとんどセックスをした。
買い物に行ってセックスした。プールに行ってセックスした。映画を見に行ってセックスした。夏祭りでセックスした。
リョウちゃんに飲まれるまま、私は快感を貪った。
そうして私からは何もしてあげられないまま、リョウちゃんは帰った。
リョウちゃんが帰ってからも、私は一人で何度もこの部屋に来た。掃除などの用事が無くても来て、このベッドに寝ていた。
リョウちゃんと重ねた肌の記憶を呼び覚ますように自分で慰め、与えられ放しだったリョウちゃんへ、何かお返しが出来ないか、
と本を買ってきて勉強したり、練習したりした。
そのベッドに私は寝そべっている。実はベッドの下にそのとき買ってきた本が何冊もあるわけだけど、
なかなかこんなところは見ないだろう。我ながらいい発想をしていると思う。
それはさておき、私は額に乗せてもらったポカリを受け取りながら、リョウちゃんにねだる。
「ね、リョウちゃん。飲ませて」
「それくらい、自分で飲んでくださいよ」
「やーだー」
「はー。飲ませてっていうのは、体起こして? 口移しで? 」
どっちも良い。出来れば口移しかな?
「そんなの。……リョウちゃんにおまかせぇ」
「じゃ起きましょか。だいぶ暖まってきたし」
「えー」
「非難するなら最初からおまかせとか言わないっ。ほら起きて」
「あー、からだがおもいよー。おこしてよー、ぬーがーせーてーよー」
「もーそれぐらいじぶんでしなさい」
リョウちゃんは呆れたように顔をベットに突っ伏した後、体を起こす。
横に寝転がる私を仰向けにしてから背中に手を回して、上半身だけ起こす。
「リョウちゃんはやさしいねぇ」
「ボクが甘やかすから、オネイちゃんはダメなんですよねぇ」
そういいながらリョウちゃんはペットボトルの蓋をねじ開け、私の口元に持ってくる。
ほどよく冷えた液体が、喉を食堂を通って胃にたまっていくのが分かる。
少しのぼせてるなと自分でも分かる。
私は元々のぼせやすい、と言うわけではない。
ただリョウちゃんといると、特にこの部屋、このベッドにいると、それだけで体がぴりぴりする。
リョウちゃんとするときも、一人でするときも、いつもこの部屋このベッド。
期待、と言うかもはや当然のこととしてこの後セックスするだろう。
まだ新年あけてから十時間もたっていないのに、セックスする。
ダメだ、これ以上考えていては表情に出るとか以前に、イってしまう。
私は自分でコートのボタンに手を伸ばし、一つ一つ外していく。
布擦れの感覚で、腕がガクガク震えてしまう。ボタンが上手く取れない。
私は二つボタンを外したところで、休憩する。
ボタンを外すだけで精一杯というのは如何だろう、と思いつつ顔を外へ向ける。
あれ?
「…リョウちゃん、お父さん達、は? 」
ポカリの蓋を閉めながらリョウちゃんは、
「だから、おそらく居間で熟睡ですよ。……それよりオネイちゃん、どうします? 」
「どうって。そりゃ、どうしてもリョウちゃんがっていうなら、……てつだえ〜〜」
ボタンに手もかけず言う。かけられないのだけど。
ポカリを床において、リョウちゃんは私を起こしたときできた袖の乱れを整えている。
「まだ脱げないの? もー」
文句を言いながら、またベッドの脇に来てボタンを外してくれる。
当然、胸の辺りをリョウちゃんの手がごそごそとしている。
四重の衣類に私の素肌は護られているわけだけど、私の胸はそんなにデリケートじゃない。
服の上から乳首を触られているのか、上か、下か、なんて分からない。
ただ胸を触られてるとしか。
今みたいにスイッチが入った状態なら、押されたり、動かされただけで……。
「んんっ」
私はそれに耐えながら、また、視界の端に動くものを捕らえて、そちらを見る。
母屋の方。
何かがきらりと光る。
「ねぇっ。…んっ…リョウちゃん……。ホントに………お父さん達、ねてるの? 」
他人のボタンを外すのは難しい。
リョウちゃんの手が私の胸元をまさぐる。
私のボタンを外しながら、リョウちゃんが応える。
「寝てますって。うちの大人衆のお酒の弱さ知ってるでしょ? アンだけ飲んでれば夕方までは絶対に起きませんよ。
どうしたの? 」
「だって、今誰かが母屋で行ったり来たりしてたから。お客さんかな? 」
「もう、トイレじゃないですか? それに、用事のある人ならまた来るでしょう。そのとき考えましょう。早く脱がなきゃ」
うわごとのようにリョウちゃんは応える。ボタン外しに夢中だ。
「……あ〜〜そんなにがっついて。リョウちゃん乗り気じゃないみたいな事言っておいて、そんなにしたいの? 」
「そりゃもちろんね。丸一日お預けされてるし、さっきはいいところで邪魔が入るし。
まぁ、あそこは寒かったからそれで良かったのかも知れないけど」
なんだか、揺れる。
気持ちよくなっているときの浮遊感だけでなくて、別のモノが混じっている。
何か危機を感じたときの焦燥感、あのイヤなドキドキに似ている。
「……え? さっきは…、私が倒れたからじゃないの? 」
「そりゃ、オネイちゃんがのぼせちゃったのもあるけど、その前になんか物音があって興が削がれたというか」
「物音? 風? 」
「風は吹いてたけど、あれは上の方が、ササ、っていう音じゃない? なんか、地面に近いところで、ガサ、とか、ドサ、見たいな。
ああ、オネイちゃんがうるさいから、取れない」
風は木の上部を揺するだけ。
下の方が揺れるのなら……。
「……だれか、いたの? あんなところに? 」
突然玄関の方で大きな物音がした。
力任せに扉を開ける音。
何かがやってくる足音。土足。
そしてリョウちゃんの部屋のドアノブが動く。
バタン、と開き、
「そ〜〜だっ!!!」
私たちのしあわせはここで終わった。
今日はこんなモンで。
これから、と言うところですがw 完全に前奏段階です。後三部分でこのお話は終わります。
無駄に時間が前後してしまって申し訳ありません。人物は絞りましたが、説明的すぎましたね。
本番の続きはお昼か、夜頃。
それでは。
ゴメン。
状況が全く分からなくて早々に読むの断念した。
『私』と『リョウちゃん』はどちらも女なんだよね?
どうも
先回分はキャラ説明をしたつもりでしたがどうにも力不足で、すみません。
三行の説明で済むので、ここで補足しておきますと、
私 :小島寧々 女。怜とは従兄弟。地元で怜を待つ日々。発情しやすい。
リョウちゃん:小島怜 和服女装少年。中学まで寧々の家に父親と居候状態だったが今は都会の方に住んでいる。冬休みに帰郷中。
初詣の神社でいちゃいちゃした後、家に帰ってこれから本番、と言うところで侵入者が!
です。あー、この説明だけにしておけば良かったな。
投下予告しましたが、ちょっと眠いので明日にします。
以降は三人称なので、多少は見やすくなるかな、と思いますが、無駄にだらだらと続くので、やっぱりダメかも知れません。
とりあえず、今日はこれで。
一瞬ふたなりかと思って焦った
「おはよー。えーと俺で八人目かおまえら早いなあ」
「いや、お前が遅い」
「そーかなあ。あ、笛吉さんおはよーチュ」
もう私に抵抗するまでの判断力はない。
なんなんだろう。悪夢はまだ覚めないのか…
30分前
クラスでも登校時間が早い私は他のこが来るまで読書をしている。
私以外に来たのは三人の男子。いつも遅い北園君は私より先に来ていた。
四人目が来たときそれは始まった。
二人が入り口に立ちあとの二人が
窓際に立つと(読書に気をとられて
私はきづいてなかった)窓際の二人が
カーテンを閉め私を捕まえた。
気付くこと事態遅かったので両肩を
抑えられ机に伏された。ドア側の二人が
私の足を押さえもう私はなにも出来ない
そして説明が始まった。
「ごめん、笛吉」
「えっと俺からでいい?」
「あのなこれは強姦になる。えと
クラスの男子の欲望、性欲なんだけど
きゃしゃで処女の子をみんなで犯そうって
んで、笛吉さんがいいんじゃないかってなったんだ。」
なんだよ、それなら殺人も試しにする気かよ
私はくちに当てられた体操着をもごもごさせる
「んでも無茶苦茶にするのは可愛そうだから出来るだけ気持よくします」
「それは相山が保証します」
「う〜ん。がんばるよ」
「それで気持ちよければ後で自由にするね」
157 :
名無しさん@ピンキー:2006/01/19(木) 23:00:30 ID:jwEAG7Xf
そして愛撫が始まった。紐で猿轡と
上着とスカートを脱がしてから
手を後ろで右肘と左手、左肘と右手が
つくように結ばれた。4つ合わせた
机の上で足を開いた状態で座らされ、
私の足の下に相山が足を入れ股間を
つけるように向かいに座る。
「力を抜いて〜」
といい相山がだきしめてくる。
サッカー部エースが何してんだよ。
耳を柔らかい唇になぞられるたびに
私の不安は胸の奥に沈む。靴を
脱がされた足先をまだ二人が押さえ
私の後ろで落ちないように一人立っている
私はまだ抵抗の意思を見せるがただ
猿轡の間からうーうーと悲しく
情けない音を漏らすだけだった
そして相山はシャツのボタンを外す。
Bしかない胸を下から持ち上げるように
揉みながらブラを外す
セックスしてー
プラットホームに降りたらいきなり便所に連れ込まれた。
狭い個室で知らない男と二人きり。
制服をたくしあげられおっぱいを揉まれる。ゾクゾクした。
これが気持ち良いって感覚?だけどこんなの厭だよぅ。
悲鳴を上げて、必死で身じろぎして、相手に拒絶の意を伝える。
「いやですぅ、やめて下さ…はぅっ」
なっ…今の何ぃ…?
おっぱいを揉まれるよりももっと凄い衝撃に身体がビクンと跳ねた。
乳首を弾かれた事に気付くのに三秒くらいかかった。
「乳首ビンビンにしこらせていやはねぇだろ、お嬢ちゃん」
だから、感じちゃってるからやめてって言ってるのにぃ。
「お願いやめてぇ」
「いいねぇその嫌がりっぷり、たまんねぇよ」
スカートのホックを外されて、白いパンティーが丸だしになった。
「清楚なお嬢ちゃんらしくていいねぇ」
「いやぁ、見ないでぇっ」
脚を固く閉じたらパンツの中に手を捩込んで
無理矢理アソコに触れてきた。
「ああっ…ひぃっく…うぅ」
ズルリ。
男の指が入ってくる。
気持ち悪いよぉ…お願いやめてぇ…。
「ははぁもうグショグショじゃないか」
「あ…あぁ…怖いよぉ…やめてよぉ」
こんな喪失いやだよぉ…。
好きな人とだったら身体を舐め回されたり、着衣エッチや
アナルセックスだってしたいけど、こんなのはいやだよぉ…。
生活困ってたけど、セックス興味あったけど、
やっぱりAVなんて出るんじゃなかったよぉ…。
「ほら、股開けよ」
いつの間にかセットの個室のドアが開いていて、カメラさんや音響さんが
本物の処女喪失に怯えるあたしを映していた。
パンツを降ろされて後ろ向きでカメラに大股開きで
アソコを突き出すみたいな恰好にさせられる。
「さぁ御開帳」
晒し物になるあたしの処女膜。
「やめてぇもう良いでしょう、いれるのは無しにしてえぇ!」
だけど男は容赦なくあたしのアソコにモノを宛い、押し開いた。
上村麻沙子デビュー作
『処女とファック』より抜粋
今日、風邪引いたので学校を早退した。
帰ってベッドで寝てたら、兄が部屋に入ってきて体温計を渡した。
「熱、計れって、おふくろが…」
動くのも億劫だったので兄に頼んだ。
よしわかった、と兄は言ったので、そのまま寝ていると
下半身に激痛を感じた。
「ちょっとお兄ちゃん、それ体温計じゃなくてチンポでしょっ!」
兄に犯された。
犬欲 物太郎
『体温計とわたし』より抜粋
もう落ちる?
ネタ無しか。
hosyu
163 :
名無しさん@ピンキー:2006/03/01(水) 06:31:33 ID:joJkFG3R
age
ヒロヤマーさん待ち保守。
165 :
名無しさん@ピンキー:2006/03/17(金) 08:55:43 ID:hgU1yXU1
hoshutou
hosyu
167 :
ぎゃふん:2006/04/09(日) 13:18:58 ID:H8MjkbIT
「ぁああああぁああぁぁああ――――っ」
私は、今日何度目かの快感に全身を震わせる。
どうしてこんな事になってしまったのだろう。考える間もなく、新たな剛直が私の中に侵入し、イったばかりで敏感になっている秘芯を再び快楽で埋め尽くす。
淫猥な濡れた音が、自分の体を通して耳に響いた。
私の中に、こんなにも卑しくてあさましい欲望が渦まいていたなんて――――
「やだわー。すっかり遅くなちゃった」
地下の駐車場に愛車を止めると、慌ただしくエレベータへ向かう。最上階を指定して、カードキーをスリットに通した。
二重扉が閉り始めた所へ、ばたばたと駆け寄って来る人影がある。
「済みませーン。待ってくださーい」
「吉川さん」
私が急いで開閉ボタンを押し込むと、もどかしいスピードで扉が止まり、再び開き始めた。
ぜいぜいと息を切らして、さえないサラリーマン、吉川がエレベーターに乗り込む。
「いやーー…、はぁ、はぁ、あー、有難う御座いますー…」
そう言って彼は恥ずかしそうに笑った。
「これを逃したら、暫く待ちぼうけでしたから。流石に、もうこれ以上待てませんからね」
随分とおかしな事を言う。口ぶりは冗談という訳ではないようだった。
「どうしてですか?」
何となく興味を引かれて聞き返した。
「こうするためですよ」
吉川はにこやかに、エレベータの開閉ボタンを押した。扉が閉じられ、四角い密室はゆっくりと動き始めた。
168 :
ぎゃふん:2006/04/09(日) 13:22:54 ID:H8MjkbIT
済みません、ちょっとづつuPしていきますので、気長にお待ち下さいませ。
主人公の人は20代の女性ダス。
169 :
名無しさん@ピンキー:2006/04/09(日) 13:26:38 ID:0J3QIGsX
キタ━━(・∀・)━━!!
170 :
続167*ぎゃふん:2006/04/09(日) 15:45:02 ID:YVjZvjAh
#2
「?」
なんの事かさっぱり解らない。不思議そうにしている私をよそに、彼はスーツのポケットから携帯を出して簡単に何かを打ち込んだ。
「さて、じゃあ、始めましょうか」
吉川は携帯をしまうと、何処までもにこやかな表情を崩す事無く、手を伸ばして私の肩を抑え込んだ。
「!!!!」
体に強い衝撃が来る。後ろの壁にぶつかったのだ。
「ひっ…」
首筋に生温かいものが触れた。それが、ヌルヌルと肌を這いまわる。気持ち悪さと混乱で身体が動かなくなった。
「ひぁ、ぁ、…ぁ…」
壁と体で私を挟みつけながら、吉川の手が、体をまさぐる。服の上から、片方の乳房を鷲掴みそのまま荒々しくもみ始めた。
「……や、や、めて、くださ……」
「なかなかもみごたえのある胸をしていらっしゃいますね。いや、予想通りです。」
楽しそうに男が笑う。
予想通り? どういう事? 気持ち悪い……。
「嫌、で、す…。ヤメテ…くださぃ…」
ブラウスのボタンを器用に外して、吉川の手が侵入してきた。ブラのフロントホックを外し、締め付けられていた乳房が、解放されて揺れる。
ブラウスから露出させた二つの豊乳を本格的に嬲りにかかった。下から掬い上げ、まあるく手を動かすと、頂が時折そこにこすれた。その度に乳房の奥に熱が湧き起こり、ぞくりと震える。
「く…。ゃ、やめて…」
何とかして魔手から逃れようと体をひねるが、その度に、乳房を強く掴まれ、痛みで動けなくなる。
「ぃっ、ぁ、ぁあはぁん」
片方の乳房に吉川がしゃぶりつき、ぽつりとしこる突起を探りあてると、そこを舌でなぞったり、転がしたりした。刺激された乳首が、ますます固くしこってきて、胸の奥に得体の知れない疼きが生まれる。
もう片方も、やわやわともみしだかれ時に突起を軽く弾かれ、押し込むようにされ、同じ様に疼きを感じ始めていた。
「…ンはっ……は、…は、ぁん」
どうした事だろう、恐怖で震えている筈の私は、同時に甘い吐息をもこぼしている。
「おや、どうしたんですか?何だか気持ち良さそうじゃありませんか」
「そ、そんな事…」
「じゃあ、どうして乳首がこんなに張ってるんです?」
吉川が両の乳首をそれぞれ指で挟み、一番上を指先でくすぐった。
「ぁあぁあん」
途端に甘い痺れが背中を掛抜ける。
吉川がニヤリと口角を吊り上げた。
「そうか、篠崎さんはエッチな人なんですね。こんなところで、こんな事をされて快感に震えるような人なんだ」
「そ、そんなんじゃないわ。酷い、違うわよ…」
自分が甘い声でもだえたのを指摘され、羞恥心で涙が込み上げてくる。
その時、不意にエレベーターが減速した。
171 :
続170*ぎゃふん:2006/04/10(月) 01:28:54 ID:MwPk9l3U
#3
高層マンションの中層階で、エレベーターは停止する。
ポーン。という機械特有の音が響いて、二重の扉を開き始めた。
「!!」
(だ、誰かが…。これで助けを呼べる、でも…)
人に、この状況を見られるのは嫌だわ。こんな恥ずかしい格好で…。
壁と、男に身体を挟まれて、露出した乳房を弄ばれて。こんな状態で助けを呼ぶ勇気を、私は持ち合わせてはいなかった。むしろ、醜聞を恐れ背筋が寒くなる。ああ、どうしたらいいの?
「おう、吉川。どうだ調子は」
「わざわざ連絡してくれて、有難う御座います。吉川さん」
「いやぁー、久し振りに愉しみに来ましたよー」
開いた扉からか入ってきた3人の男達は、この状況を最悪の方向へと導いた。
新たに男たちを飲み込んだ箱は、再び、静かに上昇を始める。
「ふーーん、こうして見ると、顔は大した事無いが、体の方は良さげじゃないか」
「僕は、もうちょっとおっぱいが大きい方がイイです」
「ハハハ、流石に若いですなぁ。鈴木君は。私には文句のつけどころなんてありませんよ。肌なんて、白くてすべすべじゃぁないですか」
狭い密室の真ん中に放り出され、座り込んでしまった私を、4人の男たちは取り囲んで好き勝手な感想を述べる。ぎらついた視線を全身に浴びで、気分が悪くなった。
私のたどり着く未来は、もう決定されてしまったのだろうか。そんな諦めと、いいようのない恐怖に支配され、ただ茫然とする事しかできない。
「もう、ヌイタのか?」
あっさりした服装の男が吉川に聞いた。
「流石にまだですよ、田辺さん。胸をちょっとばかり堪能したぐらいで…」
吉川が苦笑する。
「じゃあ、どうしますか?」
と、鈴木。
「連絡をくれたのは吉川さんなんだし、最初はー、やっぱり彼でしょう。」
これは、少しお腹の出っぱり始めた頭頂が寂しくなりかけている中年。私の記憶が確かならば、五十嵐とかいうおじさんだ。
「それでは、御言葉に甘えて私から…」
その言葉を合図に、男たちは、座り込んでいる私に一斉に手を伸ばした。
172 :
171の続き*ぎゃふん:2006/04/10(月) 16:56:47 ID:TzUj5N8Y
#4
「いっ、いやっ!! やめてっ!御願い、離してぇ、嫌ああぁっ!!!」
私は男たちの手から逃れようと必至で抵抗した。狭い室内で、何処に逃げる事もできないが、それでも自分がどうなるか解りきっている。それだけは嫌だった。こんな男たちに弄ばれるなんて、耐えられない。
エレベーターを近くの階に止めようとして、何とか操作パネルに取りついても、簡単に剥がされてしまう。腕を掴まれ、逆にジャケットを脱がされてしまった。
胸を露出して乱れているブラウスを掴み、強引に引き下ろす。肘の辺りでブラウスが引っ掛かり、腕を動かせなくなった私は、床に転がされた。
男たちの下卑た笑いを浴びる。彼等にはこれから始まる狂宴のスパイスなのか。抵抗すればする程、男たちを喜ばせ、昂ぶらせていく。
「ひっっ……!」
私を床に押さえつけ四つん這いにすると、タイトスカートをたくし上げた。パンティを抜きとられる。
吉川が、剥き出しの秘所へ手を這わせてきた。尻から茂みへ向けて肉の亀裂をなぞる。何度も往復させ、指を僅かにめり込ませると柔らかな芽を指先で軽く摘まんだりしながらもみ込んでいく。
ラビアがこすられ、かゆみを伴った快感が背筋を通り過ぎた。
「くふん、はあぁン」
知らず、唇から吐息が洩れる。
「は…、は、はん、……ぁ、ぁあん、ん、ん…」
恐怖に身体が竦みながらも、湧き上がる感覚に、私は激しく動揺した。
「ぃ、嫌ぁ…、ど、どう、して…。は、ぁはん、こ、こんな…」
緊張と恐怖と快感が入り混じって、体を駆けめぐる。頭がおかしくなりそうだ。
「いい感じに出来上がってきたみたいですね、篠崎さん」
吉川が、含み笑いと共に話し掛けてきた。彼の指が、綻び始めているその場所へ入ってきた。
「はぁん」
その感触で、体が震えた。指が、肉のひだを探り動き回る。すぐに、くちゅくちゅとイヤラシイ音が響き始めた。
「ああ、駄目、…ん、くふっ…こんな、あ、ぁ…」
信じられない、好きでもない男達に刺激され、私の体は感じている。体を伝って淫らな音が耳に入ってきた。
(嫌だ、聞きたくない)
きつく目を閉じて、無視しようとする。
ちゅぷっ、ちゅぷっ、ちゅぷっ、ちゅぷっ…。
ちゅくちゅくちゅくちゅくちゅくちゅ、つぷんっ。ちゅプンっ、ちゅプンっ、ちゅプンっ、ちゅプンっっ…。
ちゅぷちゅぷ、ちゃぷちゃぷちゅぷちゅぷちゃぷちゅプン、ぢゅぷ、ぢゅぷ、ぢゅプンっっ。
ぢゅっプンっ、ぢゅっプンっ、ぢゅっぷんっ、ぢゅっプン、ぢゅっプンっ……
「――――――っっ!」
耐えられなくって、私は目を開けてしまった。何ていやらしいんだろう。
指の動きに合せ、リズミカルに、次第に大きく音を響かせ、私の秘所は愛液を溢れさせている。
自分の体はおかしくなってしまったのか。
イタタ
174 :
名無しさん@ピンキー:2006/04/17(月) 04:08:33 ID:VGrC5D0x
tuduki mada-?
175 :
名無しさん@ピンキー:2006/04/18(火) 14:57:10 ID:MuANh976
つーか、エヴァ書くんならエヴァ板池よ。
スレ違いだっつーの。
176 :
名無しさん@ピンキー:2006/04/18(火) 15:19:14 ID:4SmGPsvW
もっと読ませて
感じたい
177 :
ぎゃふん:2006/04/20(木) 16:48:02 ID:VPqsyL4S
済みません。大幅に予定が狂って遅れております。こんなんでも目を通して下さっている皆様、ありがとう御座います。遅れて済みませんとしか言えないのが情けないですが。
そして、ここにきてやっと人物説明がないのにきづく間抜けぶり。不親切過ぎる…。
主人公 篠崎さん20代半ばの女性。自力でマンション購入。
男1 吉川 30代前半、冴えないサラリーマン、妻子有り。
男2 田辺 30代後半、吉川の同僚、独身
男3 鈴木君 大学生 巨乳が好き。
男4 五十嵐 50代 ちょっと恰幅がいい商店主、妻子有り。
大雑把に、このような設定になってます。細かい設定は有りません。
178 :
172の続き@ぎゃふん:2006/04/20(木) 19:50:34 ID:0A1NTTPy
#5
「あ。ぃ、いや、…………っっ」
突然、腰から背中へかけて、痺れにも似た感覚が走り抜けた。太股がぶるぶると震え、一気に身体が弛緩する。
「…………」
私は、あまりの出来事に何も考えられなくなった。
頭の中ではどれほど嫌悪し拒絶していても、体は与えられた刺激に反応し、歓喜に震える。
「オウ、吉川。あまりじらしちゃ可哀想だぜ」
ニヤニヤと笑いながら、私を押さえつけている一人、田辺が言った。
「折角なんだからー、篠崎さんにも気持ち良くなってもらわなきゃー。ねぇ吉川さん?」
身体を押さえつけている手を伸ばし、乳房を時折弄びながら、五十嵐が同意を求めて口を挟む。
「そろそろ最上階ですよ」
鈴木が、扉の脇にあるパネルに視線を走らせた。
四人が視線を交差させる。
吉川が頷いた。
エレベーターは、与えられた命令を忠実に実行する。
速度を落とし、やがて静かに停止すると、電子音を響かせて扉を開き始めた。薄闇に囲まれたロビーに、エレベータからこぼれた光が鮮やかなコントラストを描き出す。
その、四角く切り取られた光に煽られるように、私の心に恐怖が湧き上がった。
179 :
名無しさん@ピンキー:2006/04/24(月) 19:09:02 ID:L+ywVp8A
いい!おもしろい!続き希望
180 :
名無しさん@ピンキー:2006/04/25(火) 03:45:08 ID:JFAi41BD
181 :
名無しさん@ピンキー:2006/04/25(火) 03:48:05 ID:JFAi41BD
>
続きはまだかいのう(´・ω・`)
183 :
178の続き@ぎゃふん:2006/05/02(火) 00:21:38 ID:e0Wj5wv6
#6
さして広くも無い最上階のロビー、一部屋しかそこには存在しないので、それほどスペースは必要ない。とはいえそこは高級マンション、圧迫感を与えない程度には広さを持っていた。
無機質な場を和ませるように、背の高い植物が窓の側に鉢植えごと置かれている。他にも、可憐な花をつけた小さな鉢植えが幾つか、優しい雰囲気を醸し出していた。
エレベーターを待つ住人の為に、背凭れのない四角い小さなソファーも、ロビーの隅に幾つか置かれている。
いつもなら、暖かな色の照明が夜の闇を薄めいるのだが、今はそれがわざとらしい演出のように感じられた。
「ああ!嫌よ、嫌っ。お願い放して、止めてちょうだい。嫌ぁ…」
ロビーに響く自分の声が虚しい。
どれほど懇願しようと、4人は私を解放する筈も無かった。ずるずると狭い密室から引っ張り出されると、肘で引っ掛かっていたブラウスを脱がされる。
向かいの壁際にある四角いソファーの一つにうつぶせに乗せられた。慌てて起き上がろうとしても、お腹を乗せている状態の為かうまく行かず、もがいている間に二人に両腕と背中を抑えられて、またもや身動きが取れなくなる。
「ひっ…」
下腹部にあたる硬い肉の感触。いつの間にか、準備を整えた吉川が背後から私の腰を掴み、亀裂に肉茎をあてがうと一気に奥まで突き入れた。
「――っ!」
衝撃で息が詰まる。
ぴったりと密着した状態で男が腰を揺すると、秘所の中にある肉の棒がうねり、膣全体を刺激した。
(だ、駄目……)
どうしても、与えられる刺激が快感にしかならない。これはレイプだ。強姦なのだ。私はその被害にあっている。現に頭の中は恐怖でいっぱいだ。
……それなのに……。
「ぁ、ん、ん…んふ、ぁ、…あん……」
自分の口から零れるのは愉悦を含んだ吐息ばかり。男のモノで満たされた私の中は、淫靡な蜜をにじませて熱く潤んでいた。
吉川が、腰を使い始める。ゆっくりと肉茎をぎりぎりまで引き出し、同じようにして奥まで差し込む。その繰り返し。ゆるゆると擦られるうちに、粘度を増した淫液でいやらしい音が響き始めた。次第に速く、リズミカルになっていく男の動き。
けだるい快感が腰に蓄積されていき、自分の身体が震えるのが解る。私の頭は考える事が出来なくなり始めていた。
「…あ、ア、…ぁあぁ、ん、……ん、はん…ァん、ん、ん、…」
吉川の欲棒が自分を貫く度に、痺る様な快感が背筋を通り抜ける。抵抗する事は難しくなっていた。身体の力が抜け、腰を中心に感覚が鋭敏になっている。
剛直はさらに硬度を増して、激しく突き込まれていく。小さなソファーが軋みながら揺れ、拍子を取るように、私の乳房も揺れた。男の限界が近い。
「…や、やめて…。ん、…だめよ…」
「なんですか? ……解りませんよ、何の事だか」
激しく腰を使いながら、吉川が笑う。
「はっきりと…言って下さい。……篠崎さん…」
「…こ、これ、以上は……駄目…。」
「だから、何が駄目なんです?」
「な、中は……ぁ、あん、…中は駄目…ん…。イク…なら、ん、ん、そ、…そとへ…はあん、そとに……だ、ぁ…だ、して…」
もう一度笑う吉川。
「それは、出来ない相談と、いうものです、よっっ!」
「――――!!!!」
ひときわ強く腰を打ちつけた吉川の、はり詰めた剛直から噴き出すモノが奥に当たる感覚。
「ぁアアぁあ―――っ」
意識した瞬間、私の膣は収縮し、これ以上無いほど痙攣する。強い痺れが快感を伴って身体をかけ上がった。
「くうっっ」
吉川がうめく。彼の肉茎を、私の肉襞がぎゅうぎゅうと締め付けているのだ。
「凄い締め付けだ、絞り取られそうですよ」
最後の一滴まで吐き出そうと、吉川が2,3度腰を振って襞に擦り着けるように肉棒を動かした。
無意識に私の唇が吐息を零す。
小刻みに震える身体の中から、吉川は己のモノを引き抜く。前に回り込んで淫液と精液が絡み合って濡れ光るそれを私目の前に晒した。
「さぁ、篠原さん。綺麗にして下さいね」
殴ってやりたいぐらい爽やかな笑顔だった。
184 :
ぎゃふん:2006/05/02(火) 02:08:05 ID:T6icKyAE
なかなか連続投下できなくて済みませぬ。ちょっとづつですが書いておりますので。
もうちょっとだけ続くので、お付き合い下されば幸いだす。
185 :
名無しさん@ピンキー:2006/05/02(火) 03:48:05 ID:si1xQ+tE
ぎゃふんさぁんずっと待ってます。だから続き投下してくださいね。
続きはまだ?
189 :
名無しさん@ピンキー:2006/06/01(木) 23:43:20 ID:lENRcgO4
落ちそうだからあげゆ
190 :
名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 01:17:47 ID:mXe3XKu7
もう……ageちゃうんだから!
ずっと待ってるから、きっと書いてくれるって信じてるんだからね、ぎゃふんさん!
191 :
名無しさん@ピンキー:2006/06/30(金) 12:56:53 ID:OIJeskpk
あげ
192 :
かなり:2006/06/30(金) 17:45:05 ID:3GOYJeZh
∩・∀・∩age
193 :
名無しさん@ピンキー: