前スレが512K超えにつき新たにスレ立てしました
容量を見ずに投下したために、誘導も無いままになってしまいました
・・・住人の皆様、多大なご迷惑をおかけしまして大変申し訳ありません
お詫びと保守がわりに最後まで投下します。
前スレの続きです。
「い・・・いやあああッ!だめッ!もうだめええッ!!」
真宵は泣きながら必死に訴えるものの、男の顔はいたって涼しげだった。
絶望に支配された真宵は、もはや抗う気も消え失せ、ただひたすら無心に努め、
・・・終焉を待ち続ける。
「うあ・・・あ・・・」
「そのまま大人しくしていれば、もう酷いことはしないよ」
真宵の尻肉に、成歩堂の腰が打ち付けられる。
その乾いた音とともに、彼女の内部で規格外の欲望が爆ぜていく。
「うっ、うえッ、ひっく、うぐッ」
「く・・・真宵ちゃん、そんなに締め付けられると・・・」
成歩堂のペニスを、ちぎれんばかりに締め付ける真宵。
その行為が成歩堂の興奮を高める事など真宵はわからず。
ただ、挿入された異物に抗いくて、体がそうさせたのかもしれない。
結果として成歩堂の快感は増し、さらに激しく腰を振る。
ぱんぱんぱんぱん・・・
「う・・・ううッ・・・」
「・・・真宵ちゃん・・・」
乾いた音、湿った音、乱れた息遣い。
そんな音に支配され、成歩堂にふと、疑念がこみ上げてくる。
・・・成歩堂の心の中で、何かが支(つか)えて飲み込めずにいる。
顔を赤く染め、涙を流して必死に懇願する少女。
・・・僕の心が変わりゆくほどに、思いを寄せる少女。
気づいていたのに。
僕は自分の欲望に任せて、この子を傷つけている事には変わりが無いのだ、と。
・・・自分は何をしている?
先程にも増して、自分の行為への罪悪感が大きくなり
そう思う程に、これ以上無理強いは出来ないと。
・・・そう、思うようになってきた。
少女は、自分の事が好きだといった。だから我慢しているのだ、と。
────ああ、僕は何てことをしてしまったんだ。
彼女の気持ちを知っていながら。
・・・何故ここまで突き進んでしまったのだ。
─────ごめん。
ごめん、真宵ちゃん。ごめん。ごめん。
「・・・ごめん」
気づけば、成歩堂の口から自然に、謝罪の言葉を口にしていた。
「・・・ごめん、真宵ちゃん・・・!僕は何て事をッ・・・!」
成歩堂の動きが止まる。
「・・・」
・・・様子が変わった男の顔を、無言で見つける真宵。
「謝っても許されないのはわかってる。僕は君の気持ちも考えず・・・!」
「・・・なる・・ほどくん」
「僕自身、さっきまでそう望んでいたんだ・・・!僕は最低な人間だな・・・」
「・・・」
何も言わず、成歩堂の頬に手をかざす。
・・・当たり前だな・・・彼女は僕を憎むだろう。
今も。そしてこれからもずっと。
「こんな事で君の気が済むとは思えない。好きなだけぶってくれ・・・!」
そう言うと、成歩堂は目を閉じて、歯を食いしばる。
・・・殴るだけなんて、到底足りない。
僕はもう自分自身をかけて、この子に償わなければならないのだから。
・・・
・・・・・・
・・・どれくらい、経ったのだろう。
いつまで経っても、頬に痛みはやって来なかった。
────逆に、頬に軽く合わせられる指の感触。
暖かくて、小さくて、すごく気持ちいいものに包まれた気分だ。
「まよ・・・」
「あはは・・・!なるほどくんびっくり・・した?」
「・・・え?」
「もう・・私がなる・・ほどくんのコト、叩くと・・思ったでしょ」
予想外の反応に、成歩堂の緊張がほんの少しだけ和らぐ。
「・・・どうして」
・・・どうして笑っていられる?
・・・君は嫌がってたじゃないか。
「・・・どうして、そんな・・・」
「・・・私だって、嫌だよ。こんな形で・・・」
目を背けて、真宵はぽつりぽつりと言葉を搾り出す。
「・・・だけどね。それよりも私、なるほどクンの事が好き。
・・・こんなコトしなくても、私は好きだったんだよ。うん。」
「・・・あ・・・」
「だから・・こんなコトになった時、私・・・どうしていいかわからなかった。
なるほどくんに嫌われたくないから・・・
私にはもう、なるほどくんしかいないから・・・」
「あ・・・あ・・・」
───目から、涙が溢れてくる。
真宵ちゃんはこんなにも。・・・こんなにも。
自分の行為が、より一層大きさを増して、自分に覆いかぶさる。
「ごめん・・・御免よ・・・真宵ちゃん・・・ッ!」
「ん・・・もう・・・こんなコト、しないでね・・・私いやだよ・・・?」
「うん・・・!うん・・・ッ!うん!」
「もう、泣かないでよなるほどくん・・・大人でしょ・・・?許してあげるから」
「あ・・・・・・僕は、どうすれば・・・?」
「・・・じゃあ・・・最後まで、その・・・」
「・・・なるほどくんと、繋がっていたい・・・」
「・・・・・・うん。わかったよ・・・!」
涙を拭うと、再び体勢を整える。
「・・・こんどは。やさしくしてね・・・」
そう囁くと、再び互いの存在を確認しあう。
先程とは違い、ゆっくり、優しく。
────ああ、僕はもうこの子を幸せにしてやるしかないんだ。
────もう、なるほどくんしかいないんだよ・・・
──────ひどく暖かく、心地よく感じられる。──────
もう、お互いに離れることは無いんだ、と。
軽くキスを交わす。
・・・もう二度と時が動くことはないよう思えた。
「・・・ッ!冥ッ・・・!」
「ああ・・・ん・・」
冥の手を握り締め、御剣はひたすら、行為に溺れていた。
「ん・・・む・・・」
動きながらも、彼女の唇を奪う。
「んふぅ・・・ッ・・おにいひゃ・・・ん・・・」
・・・可愛い。
昔から何度も、焦がれて、焦がれて、心が焼かれてしまいそうだった。
───いつもそうだ。この子は。
表面では強がりを見せても、内面ではこんなにもしおらしく、
少し力を込めれば手からすり抜けていってしまうような。
そんな脆さと儚さで。だから・・・
どうしても愛してあげたくて、守ってやりたくて。
あの鞭は、そんな弱い自分を周りから守り抜くための彼女の心の現われなのだろう。
冥の小さな手。冥の細く華奢な体。冥の綺麗な顔。そして、冥の心までも。
────全て、守ってやりたい。
「冥・・・」
「?・・・うう・・ん・・・・・?」
「私の・・・兄の前では・・・強がることはないんだぞ」
「・・・え・・・?」
「お前は・・・お前の心は、いつも一人だ。・・・昔からそうだよ。お前は」
「・・・ッ・・・」
「つらいことも、周りから押しつぶされそうになった時も、すぐに自分の中にしまい込んでしまうだろう・・・
・・・誰にも頼る事無く、たった一人で、だ」
「・・・あ・・・」
「・・・だが、一人で全て受け止めることが出来るほど、人は強くない。
だがお前は・・・ここまでそうしてこれたのだろう?」
冥の顔が、真っ赤に染まる。目は細くなり、ただ御剣を黙って見つめ返す。
「・・・狩魔の名であろうが・・・裁判で負けようが・・・そんな事を重く感じるコトは無いのだ」
「・・・おにい・・・ちゃ・・・ん」
「・・・お前はここまで、自分の力で頑張ってきた。もうお前は十分、立派に『狩魔』を乗り越えたんだよ」
・・・冥の目から、涙がとめどなく溢れてくる。
誰にも打ち明けられなかった、自分の努力。心の内。
父に認めて貰いたくて、ただがむしゃらに強くなろうと決めた、幼い頃から今までの自分。
それに繋がれた”鎖と鍵”が、御剣の言葉で音を立て、
全て取り払われたような気がした。
「うう・・・うッ・・・えぐッ・・・」
「・・・辛かったろう。・・・苦しかったろう?だがもう、お前は自由なのだ。
誰にも囚われる事は・・・無いんだぞ」
「う・・・うああああああああん!!!」
御剣に思い切り抱きつくと、彼女は心の底から泣いた。
・・・悔しかった。認めてもらいたかった。だから、こんなにも頑張ったんだよ・・・!
「わたし・・・わたしッ・・・!頑張ったよ・・・!頑張ったんだよ・・・ッ!」
御剣は冥の体を優しく抱きとめると、頭を軽くなでてやった。
「・・・わかってるよ、冥・・・周りがどんな目でお前を見ようと、私だけは変わらない。
・・・大丈夫だ。もう、無理はしなくてもいい。私がいるのだから」
冥がつかんだ御剣の肩からは、軽く血が滲む。
そんな痛みなど無いかのように、努めて御剣は冥を抱きしめた。
「うう・・・ッ・・・ひっく、えぐッ」
「・・・冥」
冥の気持ちが収まるのに、かなりの時間が経ったかのように思われた。
御剣はそんな冥の泣き声を一つ一つ聞きいれ、全て優しさで返した。
「・・・もう大丈夫か?」
「ぐす・・・ッ・・・うん・・・」
「・・・冥。こんな形で君を求めてしまって・・・」
「ん・・・いいの・・・」
「・・・すまない」
そういうと、どちらからでもなく、唇を求めた。
「・・・いいのか?」
「・・・今更尋ねられても・・・もう遅いわよ」
「・・・ふ・・・」
「・・・それに・・・」
「・・・なんだ?」
「・・・私、アナタの事、少しは見直したからね・・・」
そう言うと、冥は御剣に笑いかけた。
・・・その笑顔は、御剣も見たことがないほどに・・・輝いていた。
今までのしがらみを全て断ち切り、何一つ背負うものが無くなった彼女の、
初めての幼い笑顔。
────いつまでも、その輝きを見つめていたかった。
「冥・・・ッ」
「・・・アナタがそこまで言うなら・・・頼りに・・・してるから」
「・・・光栄だな」
軽く笑みをこぼすと、再び冥の内部に集中する。
「ん・・・」
冥は恍惚とした表情で、御剣を心の底から受け止める。
そんな彼女に応えるよう、御剣も深く、深く、彼女を求めた。
「む・・・ッ」
「ああ・・・んはあッ・・・」
ゆっくりとした動きが、徐々に、そしてお互いに激しさを増す。
お互いを深く理解し合える喜びに、二人の体はうち震えた。
「冥ッ・・・!いくぞ・・・!」
「あああッ!はあッ!んん・・・ッ!」
冥の全てが、真っ白に塗り替えられてゆく。
偽りの自分を捨て去り、”リセット”してくれた御剣に全て預け。
・・・これほどの喜びを感じた事は無いと。
「むッ!!おおおおお!!」
「んん・・・ああああああああんッ!!!」
冥の全てを、御剣が白く埋め尽くしてゆく。
これで私は、自由なんだ・・・本当に、自由なれたんだ・・・
・・・冥は、優しく目を閉じて、温もりを心から感じた。
「その・・・本当にごめんよ!」
「・・・申し訳ない」
二人の男は、二人の少女の前で跪き、許しを求めていた。
「だ〜か〜ら!もういいよ、二人とも!」
「・・・まあ、誰かさんが薬を使うなんて思ってもみなかったけど・・・?」
「ね〜?・・・でも、お互いに気持ちが知れたからよかったでしょ!?」
「本当にすまない!僕達、ほんっと鈍感だよ・・・反省してる」
「・・・同じく」
「ふ〜ん・・・ホントに反省してる?それじゃあ・・・私みそラーメンね!」
「(そんなものでいいのかよ・・・)」
「・・・私はどうしようかしらね〜・・・いろいろ欲しいものがあるんだけど?」
「・・・ぐうッ・・・!!」
「何よ、その顔はッ!!」
ビシィッ!
「ぐおおおッ!しょ、承知した・・・ッ!」
「あ!あとトノサマンのヒーローショーも追加ねッ!頼んだよなるほどくん!」
そんなやりとりのなか、再び腰をぶるん、ぶるん、と振りながら
この店の店主が顔を出した。
「モ・・・モン・デュッ!!アナタ達の情事、覗かせてもらっちゃったわあ!!」
「なッ・・・!(み、見てたのかよ・・・)」
「ああん!ワタシもそんな情熱的な恋がしてみたいわあ・・・!
ワタシったら、アナタ達のを見てたら、興奮しちゃって・・・!」
御剣が一歩、後ずさりする。
「・・・ま、まさか店主・・・アナタはッ・・・!」
「バカなオンナよぅ!笑ってやってちょうだいな!」
「(絹を裂くようなオトコの悲鳴・・・)」
「ど・・・どうしたんですかッ!店長、具合でも悪いんですか!」
「・・・真宵ちゃん、聞かないほうがいいよ・・・」
「ユ・・・ユイ・マンソンジュ!ワタシったら、恥ずかしいオンナね・・・
でも、アナタ達良かったじゃないの!末永くお幸せにねぇ!
そうれ、オーエス!オーエス!」
「は、はあ・・・とにかく、お世話になりました。ホンドボーさん」
「ジュ・ヴザン・プリ!またいらしてちょうだいな!
ああ、そうそう、これを渡しておくわね」
そう言うと、先程の小ビンを二つ、手渡す。
それを受け取った冥の顔は、ひくひくと引きつっていた。
「・・・んなッ!!」
「これからも何かと必要でしょう?これ、格安で譲るわ♥挫けちゃだめよ!
そうれッ!オーエス!オーエス!」
「・・・余計なお世話よッ!!」
ビシビシビシビシビシビシ
「きゃあああああああああああああッッ!!」
「(悩ましげなオトコの悲鳴・・・)」
「それじゃ、どうも」
「またねー!店長さん!」
ばたん・・・ちりんちりん・・・
「・・・ウチのお店、愛をはぐくむラブホテルに変えようかしら・・・」
全身の置き土産を痛そうにさすりながら、店主はそう呟く。
「冗談だけど・・・!それにしても・・・はあ・・・」
カウンターに肘をつきながら、少しだけ笑みを浮かべる。
「・・・妬けるわねぇ」
まだ暖かい秋の道を歩み始めた、二組のカップル。
・・・その幸せそうな後ろ姿を眺めながら。
(繁盛の秘訣 終)
以上です
今一度申しますが、住人の方々、まことに申し訳ありませんでした
・・・今後、良ければ何か書いて償いとさせて頂きます
要望がありましたらできるだけ汲むようにしますので。
では、自分は戻ります
また暫く。
新スレ早々神キター!!
GJ!!GJ!!GJGJGJGJGJGJGJ!!
ありがとうございました。幸せです
乙&GJ!
重複スレ立てちゃった人も気にすんなよーノシ
GJ!激しくイイ!
是非他のも書いてくだされ!
ずうっと前にカミチヒ需要聞いた者なんですが、一応ぽつりぽつりと書いていたので挙げさせて頂きます。
随分前に書き始めていたものなんですが……しかもまだ途中までです。
ちなみにこれ、夏に書いていたので季節感おかしいです。
ここに繋ぎ止められる想いは、決して偽りの物ではない。
長い年月を経た物が、どんなに愛しくても。
過去よりも今を、今よりも未来を。
−見合事情−
ある日。
本当に何の変哲も無い日常に、何時もと違う物が送られて来た。
ある人物のデスクの上に、大きめの封筒。
それを見て、少し不思議に思った人物……この事務所の若手ナンバーワンとも言われている男性、神乃木 荘龍が触れる。
宛名はこれだ。
『綾里 千尋 様』
仕事であろうか。
しかし、依頼の封筒にしては、妙に立派な封筒であったし、中身も何だか厚めの何かが入っているようである。
(何だこりゃあ)
神乃木がそれを手に取り、上下に振ったり光に透かしたりして中身を特定しようとするものの、やはり立派な封筒に護られているために、中身はそう簡単には見えて来ない。
「……」
少しムッとした。
元々好奇心が強い方ではない。だが、千尋相手の荷物なら話はまた別である。
何と言っても……彼女は神乃木にとって、面倒を見なければならない新米弁護士である。即ち面倒を見るべき後輩であり、そして神乃木にとって本当に大切な存在であるからだ。
立派な封筒とは言っても、やはり開封のための口は在る訳で。
「……」
バレないように開ければ、恐らく誰も気付かないのではないだろうか。そう考えた神乃木は、そっとその封筒の開封口に指を掛ける。
「……先輩」
「!」
後ろからいきなり声を掛けられて、神乃木は慌てて後ろを振り向いた。
そこには、少し冷ややかな目をした千尋が居た。
「何をしているんですか、人サマの机で」
「クッ……見て分からないか?」
「ええ、分かりませんね。勝手に人の郵便物に手を掛けて、透かしたり振ったりした後に、その郵便物の開封口を開けようとしている事しか分かりません」
「分かってるじゃねえか」
そんな事を言いながら、「降参だ、降参」と神乃木は郵便物を千尋のデスクの上に置いて、両手をヒラヒラと掲げた一方の千尋は納得の行かないような表情をしながらも、溜息を吐く事でそれ以上を求めなかった。
「…出て行かないんですか?」
「何でだ?」
「いえ、もうお昼時で、先輩方は昼食を食べに行きましたが」
千尋の言葉を聞いてから、神乃木は時計に目を向けた。そこにはもう腹が空く時間を示す時計が在った。
神乃木は黙って千尋の方を見る。
「ど、どうしたんですか?」
「いや…コネコちゃんは昼に行かないのか?」
「わたしはお弁当を作ってますから」
ちゃっかりしやがって、と言う神乃木に、千尋がくすくす微笑んで応える。
「で、俺の分は?」
「は?」
すかさず冷ややかな声で千尋が言うと、神乃木はムッとしたような表情になった。
「おいおい、それはないだろう、コネコちゃん」
「コネコ言わないで下さい。何が気に入らないんですか」
「さっきの発言だな。それが先輩に対して言うような態度か?」
「でも、その割には上下関係あんまり厳しくありませんよね」
「そんな事、今はどうだって良いのさ。要は年上のヤツに敬意を払えるか、否か。オレに興味が在るのはそれだけ、だぜ」
そう言いながら神乃木がコーヒーカップをあおると、千尋の方を見た。
「もしかして、お弁当が欲しかったんですか?」
「クッ……」
千尋の言葉に、神乃木が笑うと、コーヒーカップを突き付けた。
「入れろ」
「……あの、先輩。ちょっと今日は言っている意味が訳分かりませんが」
「御託はいらねえ。俺は今、無償に機嫌が悪いんだ」
そう言ってから、神乃木は千尋のデスクの上に置いてある封筒に再び目を向けた。
「出しっぱなしだったんですね、わたし」
そんな事を言いながら、千尋はその封筒を手に取る。だが、しまう前に神乃木が千尋の手を掴んでそれを阻む。
「?」
「ちょっと興味が在るな。コネコちゃんに当てられたお手紙に、な」
神乃木の言葉にしばらく千尋はきょとんとしていたが、やがてにっこりと笑った。
「別に、大した物じゃ在りませんよ」
「いや、嘘だな。大した物じゃなければ、そんなに綺麗な封筒に、しかも中身の分厚い物は入れない」
神乃木の鋭い洞察力と観察力に、千尋は思わず舌を巻いた。
大した物だからこそ、こんなにも厳重に包まれているのだ。だが、それを見ただけで判断してしまうとは、流石は星影法律事務所若手ナンバーワンとうたわれているだけの事は在る、と千尋は感心した。
「……」
千尋は困ったように笑うと、神乃木の方を見た。
「これ……故郷からなんです」
「故郷?」
「ええ。ここから二時間弱掛かるんですけどね」
そう言ってから、千尋は封筒の封を切り、中身を見て溜息を吐く。
神乃木は覗き込むように封筒の中身を見詰めた。と、そこにはハードカバーの物を布地で丁寧に包んでいる何かが在った。
「これは?」
「ええと……」
千尋は苦笑しながら、それを取り出す。
「……お見合いの、写真なんです」
「ぶっふおおおええええっ!」
思わず神乃木は吹いた。傍に居た千尋は悲鳴を上げて飛び退く。
「な、何ですか、急に! しかも最後の方、吐いてませんでしたか!?」
「クッ……気のせいだ。それよりもコネコちゃん…」
そう言って神乃木が千尋にずずずいと擦り寄る。寄られた千尋は「な、何ですか」と言って少し後ずさる。
「お見合い、だと?」
「え? は、はあ」
困るんですけどね、と言って溜息を吐く千尋。
その横顔が神乃木には何にも替え難くて。
なのに、目の前の女性に縁談が上がっているとは。そう考えるだけで世の中の不条理さにコーヒーをぶっかけてやりたいくらいだ、と神乃木は心の中で毒吐いた。
「も、も、もしかしてコネコちゃん、その縁談……」
受けるのか? と聞こうとしてみたが、情けない事にそう聞く勇気が自分には無い事に気付いた。
普段あれだけ堂々と出来るのに、と神乃木は自分に嫌気が差した。
「引き受けるつもりなんて全然無いんですけどね。だから今までも逢わずに断っていたんですけど」
神乃木が尋ねない代わりに千尋が答えた。その言葉に、神乃木は安堵感を覚えた。これで千尋が乗り気であったらどうしようか、などと思ってしまった。
「何でまたお見合いなんだよ」
「えっと……」
そう言って千尋は胸元に在る勾玉に目を向けた。澄んだ瑠璃色の勾玉が、事務所の明かりに照らされて神秘的に輝いている。威厳を何処か漂わせて。
「ちょっと、わたしの故郷って古い慣習がまだ残っていて」
「ほう」
「後継ぎ問題って言うのが、まだ残っているような地なんです」
「なるほど。それでお見合いか」
神乃木の言葉に、千尋がうなずいた。
「でも、わたしは故郷を出て、後継ぎ問題などに適応しないようになったんです」
千尋のその言葉に、神乃木は首を傾げる。
「待て。そうしたら、何で千尋にお見合いの話が出て来るんだよ」
「…………」
苦笑して、千尋がお見合い写真の方を見る。
「きっと、呼び戻したいんでしょうね。里としては」
「それほどまで、大事なのか? その、慣習が」
神乃木がぽつりと尋ねると、千尋はじっと神乃木の顔を見た。
「わたしの家系、ちょっと特別なんです」
お見合いの写真をじーっと見ながら、千尋は神乃木の質問に答えて行く。
「たまたまわたしが、その特別な家系に生まれて、しかもその慣習を続けなければならないような…特性、とでも言うんでしょうか。それが備わっているんです」
今は弁護士見習いなので、その特性を使わないようにしているんですけどね、と言って千尋が微笑む。
「……里を中途半端に捨てたようなものなんです」
「…………」
「だから、里の人達は、何とか里に戻らせようと、お見合い話を持って来てるんです。もう送らなくて良いって言ったんですけど…やっぱり送られ続けますね」
「何時かは帰るのか?」
「……」
千尋がうつむいた。
「わたし、勇気が無いんですね。里を捨てられないんです。後継ぎ問題を放棄しようとしたのも在って、里を下りて弁護士になったんですけど」
「…誰だって、勇気が足りない時は在る」
神乃木の言葉に、千尋は目を細めた。
「だが、相手に逢わずに断るって言うのは効果が薄いな」
その言葉に、千尋は顔を上げる。
「そんな……逢ったら余計、断れるかどうか分からないじゃないですか」
「おいおい、コネコちゃん。弁護士は度胸とハッタリが命、だぜ」
そんな事を言いながら、神乃木は空のカップをあおり、そしてしばらく黙った。
「……コーヒー、煎れてくれ」
注文しただけでコーヒーが煎れられていない事を思い出した神乃木は、心無しか恥ずかしそうにそんな事を言ってからそっぽを向いた。
「……で、コレは何です、先輩」
「クッ……勇気を持てないコネコちゃんを、きちんとリードする。それがオレのルールだぜ」
机を挟んで、二人は向き合っている。
律儀に、コーヒーカップが神乃木だけで無く千尋の前にも置かれている。
「まあ、普通は茶なんだろうが、コーヒーの苦味で我慢してくれ」
「いえ、それは構わないのですが……」
苦笑しながら、千尋は周りをきょろきょろと見渡す。そんな千尋の格好はいつもの黒いスーツ姿ではなく、少しお洒落な私服であった。
対する神乃木は、普段と全く同じような格好だったりするのだが。
「休日に先輩が自室に呼ぶから、てっきり何か仕事の手伝いかと思ったら、大人の女性らしい服で来いとか言って……かと思えば、先輩は仕事服じゃないですか」
ちょっと動きにくい格好で来ちゃいましたよ、と言って千尋が少し唇を尖らせる。
「まあそんなに怒るな。今日は仕事じゃないさ」
「え。じゃあどうして先輩は仕事服なんですか?」
「服のレパートリーが無い」
「…………」
「まあ、オレの服はどうでも良い。それよりも、大事なのはコネコちゃんが仕事服ではなく、きちんと人前で何か出来るような服で来ているかどうか、だ」
いまいち神乃木の言葉の意図が掴めず、千尋は眉をしかめる。神乃木は軽く笑ってから、目の前に在るコーヒーカップをあおり、それから再び千尋の事を見詰めた。
「それじゃあ、始めるとしようか」
「え?」
「お見合いだ」
「……………………え。えええええええっ!!?」
思いがけない神乃木の言葉に、千尋は驚き立ち上がった。そして、神乃木と自分の格好を交互に見てから、思い切り赤面する。
(ど、どうしよう……そんなの、聞いてないわ…こんなお見合いできるような格好でもないし、第一どうして先輩がわたしとお見合いなんか…そ、それに…あああ、どうしよう! 今は取りあえず結婚せずに、弁護士としての人生を歩もうと思っていたのに!)
「どうした、コネコちゃん?」
「きゃっ…え、ええと……その」
お見合い、と言う事となると話は別だ。普段何気なく話している間柄でさえ、こうした状況になれば緊張するし、何かしらの期待も持ってしまう。
(き、期待って何よ、千尋!)
心の中で自分に突っ込みながら、千尋は目の前に居る神乃木にそっと目を向ける。
神乃木は少し面白そうに千尋の事を見詰めている。
「せ、先輩はどうしてわたしなんかと……」
「おっと、待ちな」
千尋の言葉の途中で、神乃木は声を入れて千尋の発言を制する。その絶妙なタイミングに、思わず千尋も黙ってしまう。そうした姿を見てから、神乃木は満足そうに机に肘を着いてにやりと笑う。
「その質問は、お見合いの冒頭としてはマナー違反、だぜ」
「そ、そんな……」
彼にとって、お見合いはどのように位置付けられているのだろうか。やはり、普段のように千尋の事をからかうようなそんな手段なのだろうか。
「名乗るのが互いのセオリーだ。ま、知っているとは思うが、一応名乗り合うとしようぜ。オレの名前は神乃木 荘龍だ。よろしくな」
「え……ええと、はい。その、わたしの名前は、綾里 千尋です」
千尋の返答に「よし、上出来だ」と神乃木が言った。
「じゃあ、コネコちゃん……まず、アンタの趣味でも聞こうか」
「しゅ、趣味ですか?」
いきなり質問に入られ、しどろもどろになる千尋。そんな千尋の姿を見て、神乃木は本当におかしそうにニヤニヤ笑う。その笑みに、(そのニヤニヤ笑い、止めて欲しい……)と千尋は心底思った。
今や彼女の心境は、ハゲタカにじわじわと近寄られている生まれたてのガゼルであった。
「その…えっと……弁護士を、少々」
「おいおい、それは職業だろう。それは後の回答だぜ」
飽きれたように神乃木がそう言ってから、こつこつと机にカップの底を軽くぶつける。
「えっと…それじゃあ、竹刀を少々」
「………もちっとマシな趣味は無いのかい、コネコちゃんには」
「そ、そんな事急に言われたって、思い付きませんよ」
「考えなければならねえ。でないとコネコちゃんはオオカミに食べられちゃうぜ」
「……その例えが、いまいち良く分からないのですが」
「つまりは、何も準備をしていないと、あっと言う間に相手のペースに乗せられて、断る事さえ出来ないぜ」
「だから、急に言われてもわたしは……え、断る?」
千尋が尋ねると、神乃木はゆっくりとうなずいた。
「逢って断らない限り、相手は何度でも来る。だが、コネコちゃんはこうした事に対して決定的に経験が足りない。なら、オレが出来る事は一つ」
神乃木はカップを千尋に突き付けた。
「オレを納得させて断れ」
「えええっ」
「しかも、頭ごなしなんかじゃねえ。キチンと手順を踏んでから断るんだ」
そんなムチャクチャな、と千尋は思ったが、神乃木のその瞳は、どうもからかいだけではない、本当に千尋の事を心配しているような、そんな雰囲気が伺える。
「…………」
「さあ、お見合いの続きをしようか」
「で、でも手順なんて……」
「分からない、か。そのためにオレがこうしてコネコちゃんにお見合いの手ほどきをしてるんじゃねえか」
お見合いに手ほどきも何も在ったものではないが、お見合いの方法について何も知らない千尋にとっては、それが唯一すがれるものであった。
「……相手が一番へこむのは、少しでも相手の事を理解して、付き合いたいと思った時に断られる事だ。茶を濁した返答で断られても、相手は納得しない」
「はあ…へこむ、ですか」
神乃木の教えに、ふんふんと千尋がうなずいた。そして、改めて自分の趣味を考えてみる。
「じゃあ、取りあえず霊媒、と言う事で」
「ぶ」
神乃木が吹いた。「れ、霊媒だぁ?」と言いながら、神乃木は千尋の方を見る。
「あのなあ、コネコちゃん…」
「だ、だって今回のお見合いはそれに最終的に関連するんですよ」
千尋が慌てて補足する。それを聞いてから、「……まあそれなら良い。今回はそれでオーケーにしてやる」と言って、肩をすくめながらコーヒーを飲む神乃木。
「それじゃあコネコちゃん」
「その前に先輩。一応お見合いなんですからコネコちゃんは無いじゃないですか」
「そう言うコネコちゃんだって、オレの事を『先輩』って呼んでるじゃねえか」
「え…だって、先輩。以前言っていたじゃないですか。年上に敬意を払わなくちゃならないって」
その言葉に、「クッ……」と神乃木が笑う。
「コネコちゃん。それはデスクワークでの話だ。だがこれはプライベートな話だ」
それにしたって、と千尋は想ったが、神乃木に何を言っても通じなさそうであった。なので代わりに千尋は目を伏せて、少し頬を赤らめる。
「その……それじゃあ、わたしが先輩の事を先輩と呼ばなければ、先輩もコネコちゃんと言う風にわたしの事を呼ばない訳ですよね?」
「まあ、そうなるな」
それじゃあ、と言って千尋は姿勢を正したが、ふと呼ぶのを中断して神乃木の事を見詰める。
「あ、あの」
「何だ、コネコちゃん」
「その、普通お見合いって、名字で呼ぶんですか、それとも……名前、ですか?」
その質問に、神乃木はしばらく黙っていたが、やがてニカッと笑う。
「オレは名前を希望するぜ」
「そ、そんな……」
「きっとお見合いの相手はコネコちゃんの事を名字では呼ばないだろうぜ。何せ、その家柄のお見合いらしいからなあ。名字で呼ぶよりも、名前で呼んだほうが確実って言う訳だ」
「はああ、なるほど」
ぼんやりと千尋はそんな事を呟いてから、神乃木の目を見た。目が合った途端、千尋はまるでそれが禁忌であるかのように、そそくさと視線を外して、そして先程から染めっぱなしの頬をまた赤く染めて、黙ってしまった。
「ん、どうしたい、コネコちゃん。顔が真っ赤だぜ?」
「き、気のせいです! ええと……神乃木さん」
千尋の言葉に、神乃木は想わずズっこけた。その姿を見て、「ど、どうしたんですか、先輩!」と慌てて尋ねる。神乃木は苦笑しながらそれでも恨めしそうに千尋の方を見詰める。
「あのなあ、コネコちゃん。オレはさっき何て言った?」
「え……ええと、名前で呼んだほうが確実、ですか?」
「そう! それだ。なのに何故コネコちゃんは俺の事を苗字で呼んでいやがるんだ?」
「え、だってわたしにとっては、相手方の名字で呼んだって別に確実じゃないですか。相手の方に嫁ぐ訳でもないし」
「そうだけどなあ……」
神乃木は苦笑する。それから、「ま、良いさ。コネコちゃんがそう呼びたいんならな」と言った。
その反応に、千尋は思わず頬を膨らませた。
「どうした?」
「だって、わたしはちゃんと、先輩の事を『神乃木さん』って呼んだのに、先輩ったらずっとコネコ扱いするんだもの。わたしの事も、コネコじゃない何か呼び方が……」
「悪かった悪かった。千尋さん。こんなんで良いのか?」
「……………」
「何だ、不満なのか?」
「せ、先輩が誰かを『さん』付けするのは、似合いま……」
「じゃあ、千尋」
「!!」
思い切り言葉を遮られた上に神乃木の言葉が余りにも恥ずかしく思え、千尋は思わず発していた言葉を飲み込んだ。そんな千尋の姿を見ながら、神乃木はニヤニヤとやはり何時も通りの笑みを浮かべながら、そんなしどろもどろとしている千尋の反応を楽しんでいた。
「そ、そのニヤニヤ笑い、止めて下さい!」
「クッ……愚問だな。アンタ、食事も取らずに一年が過ごせるかい?」
「で、出来ませんけど……」
「それと同じ、さ。目の前に面白い事態が繰り広げられていると言うのに、笑わずに居られるか」
そう言いながら、コーヒーを一口飲む。この余裕の男性を、何とかして屈服させたい、と千尋は心の底から思った。
「そ、それでは神乃木さん。質問の続きを、どうぞ」
「おっと、そうだったな。それじゃあ千尋。アンタの職業を教えて貰おうか」
「ええと、さっきも言いましたね。弁護士やってます」
千尋の回答に、「違うな」と神乃木が言った。
「アンタはまだ弁護士見習いのはずだ。そうした情報もきっちり伝えなくちゃ、利点にすぐ相手は食らい付いちゃうぜ。特に、弁護士なんてのはなあ」
「そ、そうですか?」
見習い、という言葉は余り使いたくないのだが、使う事で少しでもお見合いを断れるような可能性が増えると言うのなら、安い物である。
「べ、弁護士見習い、やってます」
「オーケーだ」
満足そうに神乃木が言った。
千尋は緊張の余り目の前のコーヒーにやっと手を延ばした。そして、コーヒーを一口飲み、はぁ、と溜息を吐いた。
「お見合いって、緊張しますね。した事無いですから、余計に緊張します」
「まあ、そんなモンだろう。オレもお見合いなんざやった事は無いがな」
神乃木の言葉に、千尋は「え……」と言った。神乃木はその千尋の呟きを気付かなかったかのように聞き流し、再びコーヒーを飲む。
「知らないのに、どうしてお見合いの手方なんて知ってるんですか?」
「クッ……長年の功だ」
(わたしと4つしか歳が違わないくせに……)
眉をしかめながら、千尋はそんな事を思った。
「良いか、お見合いってヤツは堅苦しいヤツだ。何せ、人生で最大のイベントなんだからな。それが玉の輿になれるかも知れないチャンスなら、なおさら男は堅苦しく責めつつ息抜きの時点で攻撃を仕掛けて来やがる。そんなモンなのさ、お見合いって言うのは」
「……本当ですか?」
「クッ…昼メロでの知識だ。間違ってはいなそうだぜ」
しょうも無い知識に、思わず千尋は苦笑する。
↑の題名(1)ですが(10)です、ごめんなさい……
今日はとりあえず(10)まで挙げようと思っていましたので、この辺りで。
お目汚し物ではありますが、また後日挙げに来ます。
って、こっちにスレ立ってたんですね。
もう一方の方にレスつけてしまいました。
改めて、職人さん乙です。
続きを心待ちにしてますね。
長文投下は初めてなんですが、「これやんなよゴラァ」といった
ルールなんかあったら教えてください
うぅん、皆さん激しくレベルが高い‥‥
特にないのではないでしょうか?
頑張って下さい、職人さんの作品、いつも楽しませてもらってますよ
35 :
33:04/10/26 23:41:09 ID:lyIE2fzR
書けますた。
むやみに長いですが投下させてください。
ちなみにキリ→メイだと思って書いてはいます。
どうしてこんな事になったのだろう。
冥はシャツのボタンを留める自分の姿を鏡で見ながら思った。
キチンと洗われたシャツは、揃いのパジャマのズボンと一緒にキレイにたたまれていたものだ。
冥がシャワーを浴びている間に置かれたのだろう。浴室に入った時にはなかったものだ。
それを大人しく身につけながら、やはり冥は釈然としない。
今日はただお茶をするだけのつもりだったのだ。
新しいアパートに引っ越したので遊びに来ないかと誘われ、じゃあ3時のお茶でもと、手土産のケーキを持って訪問した。
近状報告にもならないようなおしゃべりに花を咲かせているうちに日も落ち、せっかくだから夕食も、さらには食後に一杯などと誘われているうちに――
どうせなら泊まっていかれませんか?――と。
断るチャンスはなかった訳ではないだろう。しかし、小さな誘いを断り切れずにいるうちに、ズルズルと事態は大きくなっていて。
何より、慣れないアルコールをうっかり摂取してしまったのがいけない。
口にし始めて間もないワインは、少しばかりなら平気なのだが、これももう少し、もう少しと勧められ、言われるままに口に入れてしまった。
正確な量は分からないが、明らかに過剰摂取な事は理解できる。
平常な判断力が残っていたなら、いくら流れとはいえ外泊などキッパリと断っていただろう。
ぽぉとした頭で頷いてしまったが最後。すっかり相手は泊める気でいるし、こうしてシャワーまで借りている。
熱い湯を浴びているうちに頭も少し冴えてきて、せっかくの厚意だけど遠慮しよう。シャワーを浴びたらちゃんと断りを入れて帰ろう、と決めたのだが。
脱衣所に出てみると自分の服がない。そして替わりに置かれていたのがこのパジャマだ。
さすがに服を着ないで出るわけにもいかないので、しぶしぶパジャマを身につける。
何だか流されているようで、とても納得がいかない。
今に戻ると、家主である華宮霧緒がお茶を入れていた。
冥の姿を目にとめると、ニコッと笑顔を向ける。
「あ、冥さん」
「シャワーありがとう」
「いいんですよー。あ、パジャマ分かりましたか」
「えぇ。それでね、霧緒‥‥」
私、帰るから服を、と言いかけた冥には気づかず、霧緒は矢継ぎ早に捲し立てた。
「じゃあ私もパッと入ってきちゃいますねっ。あ、お茶入れておいたので、どうぞごゆっくりしててくださいっ」
「あっ、ちょっと‥‥」
皆まで言い終わる前に、霧緒はタオルを抱え忙しそうにパタパタとバスルームへ向かってしまった。
取り残された冥は、しばらく呆然としていたが、とりあえず目の届く範囲をぐるっと見回してみた。。
目のつくところに、服は置いていないようだ。
家主の姿がないので、少しの居心地の悪さと遠慮を感じながら、自分の荷物が置いてあるテーブルの隅に移動した。
もしゃと思ったが、バッグと一緒に服は置かれていなかった。
そのままちょこんとテーブルの横に腰を下ろす。
このテーブルは、今は部屋の端に寄せられ、空けたフローリングの床に布団が2組敷かれていた。
泊める気というか、一緒に寝る気のようだ。
酒気からくるものではない頭痛を確かに感じながら、冥はお茶をすすった。
こんな事、始めてだ。
一日女友達の部屋で過ごす事も、一緒に夕食の準備をした事も、隣の布団で寝る事も。
知人の家に招待された事は何度かあったが、それは手厚くても社交的にもてなされただけで、こんなに生活の中に招き入れられた事などない。
身内とは違う「生活」の中に身を置く、この違和感。
いわゆる「一般的」な年頃の女の子達が築いてゆく交流などとは無縁の世界で生きてきた冥にとって、それは全て不思議な感覚で。
面映ゆいようなくすぐったさと、恥ずかしさと居心地の悪さなど、いろんな感覚が混じり合い、でもちょっとわくわくする高揚感が、冥の中でささやかに主張する。
世間の子たちは皆、このような事をするのかしら‥‥。
並んだ布団をぼんやり見つつ、冥は考える。
冥は幼い頃からその才ゆえに大人の中で育ってきて、大人の処世術だけを教え込まれ、そう振る舞う事を求められてきた。
それを当然だと思ってきたし、それに必死で応えてきた。
もちろんそんな存在は希有なもので、冥には近しい歳の子供とふれあった思い出などほとんど無い。
だから今でも、同じくらい、もしくは年少の人間とのふれあい方が分からない。
ましてや「友達」がなんであるかも、よく分からない。
「完璧」を目指す彼女であるから、もちろん精神心理学的に勉強はした。
しかし実体験の伴わない「知識」に、彼女はそれ以上の理解を示せないでいる。
霧緒は冥を「友達」だと思っているようだ。
それも冥自身にはよく分かっていない。周りの人間がそう思っているようなので、これをそういう関係というのだろうと冥は判断しただけだ。
霧緒は冥を「友達」だと思っているからこそ、こうして馴れ馴れしく近寄ろうとし、引き入れようとするのだろう。
でもそれを戸惑いながらも許容している自分も、実はそう思っているからなのかもしれないと、冥は考えている。
霧緒は布団から顔をのぞかせ、きょとんとして冥を見た。
「え?こういうの初めてなんですか?」
「そうよ」
同じく布団を被って、こちらは天井を見ながら、ぶっきらぼうに冥は言い放つ。
何だか、どんな些細な事でも自分に足らない部分があるというのが癪なのだ。
別に目指すところに必要がないのならば、その過程において知る機会がなかったのなら、「知らない」事が悪い事とは思っていない。
ただ、他の人間に「知らない」というだけで好奇の目で見られ、その部分に置いて優位に立たれるのがたまらなく悔しいのだ。
もちろん、そんな子供じみたプライド自体が恥ずかしいのも、冥は分かっている。
分かっているのについムッとしてしまう自分に、また腹が立つのだ。
最近では、それも少しは落ち着いて受け止められるようになったと、自分では思っているのだが。
どうも自分を近くから見ている人間に言わせると「まだまだだな、冥」という事になるらしい。
「霧緒はよくこういう事するの?」
あまり自分の事を詮索されたくなくて、代わりに自分から尋ねてみた。
そうだ、知らないなら聞いて見ればいいじゃないか。足りないなら補えばいいのだ。
「そうですねー。昔はよくやりたがってましたね、“お泊まり会”」
「“お泊まり会”?」
「普段はほら、家の用事とか門限とか、まだ遊び足りないのに帰らなきゃいけないってなるじゃないですか。だから思い出したように“お泊まり会”やりたーい!気の済むまでおしゃべりしたいーって」
そういって霧緒は懐かしむようにくすくす笑う。
口調に同意を求める意図が含まれていたように思うが、残念ながら冥にはそんな思いをする事はまったくなかったし、機会もなかった。
返答に困るが、特別それを求められていた訳でもないようで、霧緒は冥に構わず続ける。
「まぁ、実際はそんなに話す事もなかったりするんですけど」
普段と違う日常を送ってみたくなるんでしょうね、と霧緒は言った。
何となく、それは分かる。今の冥が、その真っ直中に置かれているからだ。
だからと言って、また体験したいかと聞かれれば、今のところは何とも判断つきかねるところだ。
「話すのが目的なのに、話す事がなくなってどうするのよ」
「ん〜、大人しく寝ちゃう、とかですか? まぁそういう事もありましたけど、結局、普段しゃべり足りないから〜なんて、方便なんですよね」
「? どういう事?」
少し、この不可思議な習慣に対して興味が湧いてきて、冥は霧緒の方に顔を向けた。
「やっぱり、興味があるんじゃないですか?友達というか、他人の生活」
「‥‥なるほど‥‥」
妙に納得してしまう。先ほどからの自分の中の奇妙な高揚感も、見知らぬ「他人の生活」という世界を覗く好奇心とも言えるわけだ。
「後はホラ、一番はやっぱり、普段できない話、じゃないですかね?」
心なしかウキウキしたように顔を輝かせて霧緒が言う。
「普段できない話?」
「普通にお茶しながらとかじゃ出来ないような、ちょっと恥ずかしい話とか、告白とかですよ」
コレが盛り上がるんですよね〜、と霧緒は何だか1人で嬉しそうだ。
「暗がりの中で布団に入りながらコソコソ話ししてると、普段聞けないような事とか聞いちゃったり、話してみちゃったりするんですよ!」
「‥‥ふぅん」
霧緒の話を分析すると、要は他人を生活に入れる、または入る事によって非日常を作りだし、それによって日常ではあり得ない会話が成立する事が、これまた非日常感を煽って心を躍らせる、という事か。
「どんな話をするの?」
そうですね〜、と霧緒はちょっと恥ずかしそうに目線を泳がせた。
「年頃の女の子が集まってする話ですから、やっぱり異性の事とかですよね。それから他には、もっと深く、の話」
「‥‥深く?」
霧緒はゆっくりと微笑んだ。
「冥さんは、興味ありませんか? ‥‥他の女の子の、性の話」
意味ありげな霧緒の微笑みと言葉を全て聞いてから、冥はハッとした。
霧緒がちょっと、顔を近づけた。
「気になるじゃないですか、他の女の子のカラダ、とか。自分は、他と比べてどうなのか、とか」
「‥‥! っきゃ‥‥!」
その時、冥の無防備な脇腹に何かが触れた。
霧緒が布団の中から手を差し入れてきたのだ。薄い布越しでも、突然の接触に冥は驚いて身じろぎする。
「ふふ。こうしてちょっとだけ触りっこしたりとかして。ね、冥さん」
「ちょっと‥、霧緒、やめなさい!」
触れるだけでなく、ゆっくりと手のひらで撫で上げようとされた腕を、とっさに掴んで冥は身を引いた。
「分かった、もう分かったから! 寝ましょ、もう」
ぐいと布団の中で霧緒の腕を押し返しながら冥は顔を俯けた。
いきなりの事で、心臓が跳ね上がるほど驚いた。
まさか彼女がこんな巫山戯るような真似をするなんて、思ってもみなかっただけに、驚いた。
緊張で紅くなった頬を見られたくなくて顔を上げられない。
仄かな電球の明かりのみの薄暗さだというのに、そんな事にも気がまわらなかった。
だから、気がつかなかったのだ。
すでに霧緒が、冥の布団のすぐ横にまで近寄っていた事に。
「私、興味あるんです、冥さんに」
「え?何‥‥?」
その時にはもう、もう片方の腕が伸びてきていて。
彼女の腕を押しのけるために張った両腕の隙間をぬって、今度こそがら空きの脇腹を撫でられた。
「ひゃ‥‥」
小さな悲鳴をあげる冥に、霧緒は少し意地悪く微笑む。
「いいじゃないですか、女同士ですもの。こうして少し巫山戯たって」
「ふざ‥け‥‥?」
思わず脇腹にまわった腕を止めようと、そっちに注意を向けた隙に、今度は離した腕を胸元に伸ばされた。
「‥‥やっ!」
そのままゆっくりとふくらみの縁をなぞるように脇の方へと指を滑らせる。
霧緒の、女性の細い指先の繊細な動きで撫でられて、冥はくすぐったさと少しの拒絶感に声を上げる。
身体をよじり、抵抗が留守になったところを、霧緒はするすると指を滑らせていく。
始めのように撫でるのではなく、ただそのラインをなぞるように。
そしてゆったりと開いたパジャマの襟元から、鎖骨をたどって細い首筋まで指を這わす。
「霧‥緒っ!く、くすぐったいから‥‥も、やめてっ」
冥は正直戸惑っていた。
はっきり言ってこんな行為、断じて許す訳にはいかない。
いくら女同士とはいえ、他人に無遠慮に身体を触られて気分がいいはずはない。
だが、彼女はあくまでも少し巫山戯てるだけと言うし、冥も、本気で力に任せて拒絶するところではないのではないかという迷いがあった。
「ふふふ、意外と、可愛らしい反応なさるんですね」
霧緒の言葉に、冥はカッと顔が熱くなった。
何だか、彼女の悪ふざけに真剣に困っている自分を笑われたようで、そして真面目に迷ってしまった自分が馬鹿みたいで、羞恥が身体を駆けめぐる。
「か、からかわないでちょうだいっ!」
ぷいっと顔を背けると、霧緒がまた笑った気配がした。
「‥‥本当に、こういう事慣れてらっしゃらないんですね」
悪いか!と冥は心の中で悪態をついた。
どうせ自分は子供らしいふれあいも、思春期のお互い窺うような付き合いも、友達同士で育む気恥ずかしい秘密も、すっ飛ばして育ったのだ。
そんな冥に、霧緒は今までの彼女への心証がまったく違う方へ向かうのを自覚していた。
「‥‥可愛い。冥さん‥‥」
「はぁっ‥‥!?」
何の聞き間違いかと、キッと霧緒を睨み付けようとした冥は、瞬間びくっと身体を縮こませた。
「‥きゃ‥っあ‥‥!」
するっと霧緒の指が、直接冥の胸に触れてきたのだ。
気づくとすでにパジャマの前ボタンがいくつか外されている。繊細な細い指で、気づかれぬように器用に外したらしい。
「冥さん、肌キレイですね‥‥。凄く滑らかで‥しっとりして‥‥」
「いっいや‥‥」
あり得ない事態に、冥は軽いパニックになっていた。
止めさせようと腕は彼女に掛けていても、力が入らず抵抗にならない。
その間にも霧緒は素肌に触れさせる指を増やし、手のひらで撫で、そしてゆっくりと腹から脇にかけて撫で上げ、冥の柔らかな乳房の感触を確かめる。
すでにボタンは全て外され、シャツはすっかりはだけられていた。
「やぁ‥! や、めなさい、霧緒っ」
冥の思考回路は完全に混乱の最中にあった。どうしてこんな事になっているのか、霧緒は一体何を考えているのか、自分は一体どうしたらいいのか。
彼女が女性である、という事がその混乱に拍車をかけていた。
同性である霧緒が、自分を辱める訳がないという事実との相違点が受け入れられないのと、今まで「近しい位置」にあった友人と呼べるかもしれない存在を、拒絶する決心がつかない事が、冥の思考をかき乱していた。
一方、霧緒自身も事の方向が違ってきた事を自覚していた。
そう、最初は確かにちょっとした悪戯心だったのだ。
しかし冥に触れてみたいというささやかな欲望の中に、「甘えたい」という自身の悪癖がまったくないとは思っていなかった。
もしかしたら、冥が自分を支えてくれる存在になってくれるかもしれない、と期待していなかったとしたら嘘になる。
ところが彼女の思っても見ないところで、冥は違う反応を見せた。
まるで初な少女のような恥じらい。
普段の堂々とした彼女からは想像もしていなかった戸惑いぶりに、霧緒自身も揺さぶられた。
そうだ、実際にこの年下の女性はまだ少女なのだ。
その生まれ持った才能と、鍛えられたプロフェッショナルの仮面に隠された、歳相当の初々しい仕草。
今まで感じた事のないこの優越感‥‥。
年長者としての経験と自信が、霧緒に余裕を与えていた。
他者に上に立ってもらう事しか知らなかった自分が、こうして誰かを翻弄している。
しかもそれが少なからず欲していた相手だという事が、霧緒の歯止めを効かなくしていた。
もっと彼女の違う面を見てみたい‥‥!
そう、きっとこの誇り高い少女は、このような姿を決して誰にも見せないに違いない。
その隠したヴェールに、今自分は手をかけている。
そう思うと、言い表せない興奮が、霧緒を駆り立てた。
「冥さん‥‥素敵‥‥」
そうつぶやくと、冥の乳房の弾力を弄ぶように手を添えた。じんわりと伝わる体温が心地いい。
「‥い、や‥‥」
「ふふっ、意外とボリューム、あるんですね。スレンダーだから、もう少しささやかかと思ってました」
そうは言っても、まだ小振りと言えるそのふくらみを、今度はゆっくりと優しく揉みしだく。
「やっ‥だ。‥‥言わ‥ない、でっ!」
他者に無防備な部分を見られるという羞恥が、さらに冥の混乱に拍車をかける。
抵抗しようとはするものの、身体を震わせるだけで効果にならない。
その反応は、とても愛らしくて。霧緒は次第に自分の中に嗜虐心が起きあがってくるのを感じていた。
「でも形はキレイ‥‥。色も‥白くて、ピンクが映えますね‥‥」
そう言い終わらないうちに、霧緒は細い指先でそっと冥の蕾に触れる。
「あぁっ!‥‥きゃ、ぁ‥‥」
今までの触れ方では快感に結びついていなかったのか、直接刺激に繋がるところに触れると、冥は拒絶とは違う悲鳴を上げた。
「や、やぁあ‥‥」
まだ柔らかい先端を、ゆっくりと指先で転がし、さすり、擦りあげていくと、そのピンクの蕾がぷっくりと姿を現した。
「うふ‥、こんなになっちゃって。‥‥感じてくれるんですね‥‥」
「いや、いいやぁあ‥ぁ‥‥」
段々抵抗の気力が掠れていく冥の声は、霧緒に芽生えたある種の欲を満足させ、さらに求めさせるには充分な効力があった。
「大丈夫ですよ、冥さん」
そう言うと霧緒は、冥のパジャマのウエストに手を掛けた。
「なっ、何‥‥?」
すでに冥は涙声だ。自分がどのような状況に置かれているか、許容しかねているのだろう。きっと、泣き出しそうになっている自分にも気づいていないに違いない。
この時、霧緒はもう決めていた。
「同じ女同士ですもの。‥‥悪いようにはしませんから」
この少女を、私が女性へと染め上げてみせる。
そしてするっとウエストに手を滑り込ませると、さっとズボンを抜き去った。
「あっ!」
さすがにこればかりは冥も理解したのか、悲鳴を上げて身体を守ろうとよじる。
しかし、霧緒が胸に添えていた指できゅっと小さな乳首を摘むと、冥は小さな嬌声をあげて身をのけぞらせた。
たっぷりと手間を掛けた乳房への愛撫が、効いているようだった。
冥はパジャマの下に下着をつけていない。
もちろんそれは霧緒が服と一緒に隠してしまったからで、それを知っているからこそ、邪魔な布きれを剥ぎ取った時の爽快感といったらなかった。
「大丈夫、私だって経験はあります。どこが感じるか、どうすれば痛くしないか、知ってますから」
「な、んで‥‥こんな事‥‥」
先ほどの刺激が引き金になったのだろう、冥は端正な美しい顔を愛らしく歪めて、その頬に涙がこぼれている。
「私、冥さんが大事なんです。大事な冥さんを、苦痛に苦しませたくない‥‥」
震わせる冥の身体をそっと撫でて、霧緒は外気に晒された脚の間に指を滑り込ませた。
反射的に冥は膝を摺り合わせ、身を縮こませる。そんな反応すら愛らしかった。
「‥‥デリカシーのない男なんかのために苦痛を味わうくらいなら、私が優しく慣らしてあげます」
努めて優しく、冥に語りかける。
そうだ、この自分が。彼女の緊張した身体をほぐしてあげる事ができるのは自分だけなのだ。
そう、ゆっくりと。欲に突っ走る男とは違って、やさしく確実に気持ちよい事を分からせてあげる‥‥。
何より、霧緒自身が同性同士の行為を知らないわけではないという事実が、彼女を自信付けていた。
「‥‥‥‥‥‥」
しかし冥も、これだけは譲れないとばかりに、霧緒の秘所に伸ばした腕を掴んで動かさない。
その吃驚するような力と、急に顔を伏せて押し黙ってしまった冥に、霧緒はふと異変を感じ取った。
「‥‥冥さん?」
続きを、と思ってもこれが意外とびくともしなくて、霧緒は肝心なところに指を伸ばせないでいる。
「‥‥‥?」
さすがに不振に思って冥の顔を覗き込むと、冥は何とも言えない複雑な表情で、顔を真っ赤にしていた。
ただ、嫌がっている訳でも、恥ずかしがっている訳でもなさそうな‥‥。
イヤな、予感がした。
「あの、冥さん?」
「‥‥‥‥」
とりあえず、彼女を押さえつけていた腕から力を抜いて、少し身体を離してみた。
先程までの凝固したような束縛はなんのその、引く力にあっさりと冥は霧緒を解放した。
すでに、先程まであった決意はすっかり抜けきってしまった。今は、その決定的な一言を聞きたくないという、軽い恐怖。
まさか、この些細な仕草ですらまだ幼い彼女が。
それでも意を決して、聞いてみる。
「‥‥もしかして、初めてじゃない‥‥とか?」
「‥‥‥‥‥‥‥‥」
返答は、ない。
だが、ガンとして動かないその身体と、決して霧緒に見られまいと目を反らしているその姿に。
全てを察した気がした。
軽い喪失感の一方、その頑なな姿すらいじらしくて。
お互い固まったまま、いくばくかの時間が過ぎ。
冥がふと真っ赤な顔を上げた。
「‥‥私、帰るから。服を出して」
去り際、冥は『今晩の事は、なかった事にしましょう』とだけ告げて去っていった。
あのっ!あの男がっ!!
思い当たる人物は、1人しかいなかった。
仮にも自分にとって恩人でもあるその人物であるが、それでも冥と比べる術があるわけでなく。
ただ霧緒は冥がすでに寝取られていた事実に、心の奥底から恨みの念を送るしかできないのだ。
あぁそれにしても、冥の恥じらう姿の何と初々しく艶めかしかった事か。
思い返しては、その全てを手にしている相手への妬ましい思いが湧いてくる。
こうしてまた、霧緒は男への嫌悪感を新たにしたのであった。
51 :
33:04/10/27 00:09:10 ID:ArNph+BC
終わりデス。
お目汚しスマン。寸止めゴメン。
女の子がイチャイチャしてるのが書きたかったのだが、
あまりイチャイチャしてないよー。
相手をマヨイちゃんにしてれば最後まで出来たかな‥‥
本番ナシにも関わらずすっげぇムズカシカッタ!
他の職人さんたちの凄さが身に浸みます‥‥。
そのうちまたメイタンで書きたいですー。
チゴイネ、、、微エロでもイイ!
ところで
>>49の名前欄が??
53 :
みるきー:04/10/27 20:57:58 ID:Y/aiYI6E
ご無沙汰です。
トラうら完成したので投下します。
今回はシーズンネタ?を入れてみました。
では、投下!
『イトシイカラダ』
「もうええわ!」
キャバクラをあとにした。
今日こそ、あの女をオトして、ヤれると思ったのに。
「ワイを誰やと思ってんのや。闇金のプリンスやで…」
足元がおぼつかない。あの女のためにガンガン酒を頼んでたからなぁ…。
「ワイの息子、どうしたらええんや…」
ズボンの股間の辺りがやや張ってきていた。風俗にでも行くか…いや、プロはなぁ…。
「!」
いるじゃないか、女が。もう日付が変わりそうな時間だが、あいつなら待っているかもしれない。いや、待っている。ふらつきながらも、事務所へ足早に戻った。やっぱり明かりはついている。
「うらみちゃぁん!戻ったでぇ!遅なってごめんなぁ!」
誰もいない。自分の机の上に、ラップのかかった料理が載っている。
「…もう、おらんか」
給湯室で、水が流れる音がした。
「……トラさま、今日もどこか遊び歩いてらっしゃるのかしら…」
相変わらず湿っぽいツラのうらみちゃんが立っている。
「……やっぱり…私の事なんて…」
肩が震えている。泣いているのか。
「…うらみちゃん、」
「!と、トラさま…!いつの間に」
「どないしたんや?」
「何でもありません、」
半ば強引に、抱き寄せた。
「不安にさせてごめんなぁ…」
首筋にキスをする。
「あっ…」
「いけません、トラさま…!」
「うらみちゃん…ワイら、愛し合ってるんだよな?」
今度は唇にキスしようとする。…が、避けられた。
「……どうしたんですか?いきなり…!…お酒の匂いがします…。酔ってらっしゃるのですね…。」
「酔ってへんて、なぁ、」
もう一度キスをせがむ。
「んッ…」
無理矢理唇を押しあてた。
「んーッ!んー!」
息苦しいのだろうか。舌で、うらみちゃんの口をこじ開けた。泣きながら、自分の胸板を叩いてくる。負けじと、激しく舌を絡めていく。
だんだん、自分を叩く手が弱くなっていった。しまった。うらみちゃんは初めてじゃないっけ…?すぐ、舌を抜く。
「びっくりしたやろ。ごめんな。」
「トラさま、酔ってるだけ…」
「今日はなぁ、ワイも心を決めたんや。うらみちゃん、セックスするで!」
「と、トラさま…!私…」
「ワイにまかせるんや。うらみちゃんは何もせんでええ。感じるままを素直にだせばええから」
「いけません…!トラさま、」
「大丈夫やって、」
「……私の事なんか、愛してらっしゃらないくせに……!」
「じゃあ、何でうらみちゃんはここにおるんや!オトシマエやて、ちゃんとつけたやろ!」
「……」
「ワイが好きだからやろ!…ワイが何でうらみちゃんをクビにせんのか、わかるか?」
「(私が、鹿羽組の組長の孫だから……!)」
「事務所にうらみちゃんがいるってだけで安心するからや!」
何言ってるんだろう、と思った。でも、言っている事に間違いはない。どこか、妻のような安心をうらみちゃんに見出だしている。夜食を作って置いておくところとか、先に帰ればいいのに、自分が帰るのを待っていて、待ちくたびれて寝てたりとか。
「結婚とかしたことないけど、新婚みたいで」
「…トラさま…」
「な?それでもあかんか?」
……すごい、でまかせだった。ただ、セックスがしたいだけだったのに。
「…ここじゃ、…嫌です…」
「思い出して、びしょびしょになるからか?……それもええなぁ。うらみちゃんが、アソコをびしょ濡れにしてお茶運んで来たら…。」
長いスカートをたくし上げ、下を探る。襟元のリボンを解き、ブラウスのボタンを外し、中に手を入れた。
「と、トラさま、」
「うらみちゃんはノーブラなんや?いやらしいなぁ」
「…だって、服に響いてしまいますもの…」
指の腹で乳首を扱く。すぐ起った。とてもきれいなピンク。
「ひとくち、」
とだけ言い、そこにしゃぶりついた。
「だめ…!トラさま、…おっぱいまだ出ません…」
「出なくてもええんや…」
「そんな一生懸命舐められると、私…」
「どないした…?」
下のほうを探っている手を、中に入れる。
「…わかった。こういう事やな」
指に、粘液がまとわりつくのがわかる。思った以上にびしょ濡れになっている。
「…キス、してええな」
「お酒が」
「なぁ」
強引に、キスをした。舌が、雑に絡む。
「(ああ、この人、やっぱり酔ってる…。それに、女の人の匂いも。「そういう」お店に行ってらしたのね)」
うらみちゃんは口をひき離した。と、思うと、今度はうらみちゃんのほうからキスをしてきた。
「ん、んぐ」
知らなかった。この女はこんな激しいキスができるのか。
「(トラさまが、私を愛してらっしゃらないのなら、体だけでも虜にしてさしあげます…!私から、離れられないよう…!)」
うらみちゃんの細い手が、自分のズボンのチャックにかかる。さっきからずっと半起ちだった。ギュッ、と握られた。
「トラさまの…コレ?」
「そうや。デカいから、すぐわかるやろ?」
シュッ、シュッ…。
うらみちゃんが、扱き始めた。
更に大きくなる。
「うらみちゃんも、その気になったんやな…どこに欲しい?」
「私…ここの、…中に欲しいです」
先端を、うらみちゃんのアソコに押しつけられた。
「中か。ワイ、今日はゴム持ってへんけど、」
「愛してる方のですから、…生で…構いません…」
「そうか!ま、そんな一発射ったところでデキんやろ、な」
「…一発だなんて」
「ごめん、言い方が悪かったな」
「…何回でもしたいです、トラさまと」
こんなところで、都合よくヤれる女ができるなんて。
「今日だけじゃなくて?」念のため聞く。
「……まさか、お忘れになって…」
「!…そ、そうや、うらみちゃんの処女は、ワイにくれたんやもんな」
去年のクリスマスイブ。
借金の取り立てで忙しいのと、なかなか直せずにいたスクーターの修理代を一括で払ってしまい、うらみちゃんのプレゼントにと目をつけていたブランドもののバッグすら買えなかった。
買ったのは、タバコ2箱我慢して買った、一切れのケーキとロウソク。
しょんぼりと持ち帰った自分を見て、一粒の涙を流した。
机には、あったかい手料理。ふと見ると、うらみちゃんの指には絆創膏が点々と巻かれている。独り身でいる自分を気にかけてくれたのだろう。
「これ、…世間はクリスマスやろ。たまには、こういうのをしてみんのも、」
「…トラさま、私の…」
「どないしたんや?」
「何でもないです…」
「何や?…言わんと、わからんで?」
「私…トラさまに、あげたいものがあるんです…」
「ワイに?な、何やろなぁ?」
「喜んでいただければいいんですが……。目を閉じていてください…」
「何やろなぁ?」
パチン。
シュボッ。
「…まだ、開けないで下さいね…」
シュル………パサッ。
「いいですよ…」
「………………!」
部屋が暗くなっていたせいか、状況を把握するのに時間がかかってしまった。
目の前に、何も着ていない…裸の、うらみちゃんが立っていた。
さっき買ってきた、ロウソクの灯りで白い肌が一段と映える。
「か、風邪ひくで…?」
「トラさま、……お願いです…。私を、一晩、…今夜だけ、本当の『愛人』にしていただけますか…」
「な、何言うて…うらみちゃん、うちら元から愛しあっとるやんか、」
「トラさまに、私の処女をさしあげたいのです…」
「そんな、嫁入り前やのに、自分をキズもんにしたらあかん…」
「私も、普通の女の子のように愛する殿方と結ばれたいのです……」
この子は特別な地位にいたから、人並みの恋愛が出来なかったのだろう。
「嘘でも構いません…ひとこと、…」
どうして自分にここまでするのか。
「ワイで、ええんやな」
「…私、トラさまでないと、……」
「わかった。二度と、自分から足開くような真似したらあかんで。…うらみちゃんは、背負っとるモンがデカすぎるんやから」
「トラさまの前なら、…いいですか」
返事をする代わりに、ぎゅう、と抱き締める。体温がもともと低いのに、更に低くなっている気がする。
自分は、どこまで高めてあげられるのだろう。
するり、と首の後ろに手がまわってきた。ひんやりとする。
目が、合った。離してはいけない気がしてならない。
自分の口から、引き出されるように言葉が出てくる。
「うらみちゃんの顔、よう見してや」
禁断とも言える、頭の包帯に手をかける。止め金を外すと、包帯ははらはらと落ちた。キズというキズは見当たらない。暗いから、見落としてるのかもしれない。顔を半分近く覆う前髪を上げた。
いつも、俯いていたから気付かなかったのか、ちゃんと見ていなかった自分が疎かったのか。初めて、化粧をしている事に気付いた。
長い睫毛が更に長く、すらりと延びている。口紅を塗っているせいか、唇の血色もよく、艶やかで、ふっくらしている。それと、香水の匂いだろうか、お菓子の匂いだろうか。べっこう飴のように甘い匂いがしている。
「……今日、化粧しとるやろ?」
「……はい…」
「綺麗でいる事は大事やで。男を惑わす時は、特にな」
「……はい」
惑わされているのは、間違いなく自分だ。半開きになっている唇に、吸い付きたくなる。
顎をくい、と持ち上げ、顔を近付ける。
「愛してるでェ…うらみちゃん。ワイが、女の悦びってモンを教えたるからな」
更にひんやりとしてきた背中を優しくさする。背中から、腰へ。腰から、背中、肩。
びくん、びくん!と、手を動かす度に体が反応する。
「あッ」
「感じるんや?処女らしい反応やな。カワイイ」
耳元で、ささやいた。
顔が紅くなる。自分でも、こんなセリフは滅多に言わない。
「………う」
「声でも感じるんや?」
「…トラさま、低い声でささやくんですもの…。」
今日ぐらいは、イブたから珍しく甘いのもいいだろう。うらみちゃんにとっては初体験の相手になるわけだから、……女の子に、素敵な思い出にしてあげなければ、トラウマになりかねない。特にこの子は…。
自分の身にも危険が及ぶ事は間違いなかった。
ゆっくりとキスをする。
緊張のせいか、歯を食い縛り、唇を強く閉じている。
「口、ちょっと開けてな、普通にしてて」
もう一度キスをした。
やわらかい。
舌を、入れていく。まだ、普通だ。
体も愛撫していく。
誰も触れた事のないからだ。華奢なわりに、胸はそこそこ大きい。自分の大きな手で掴んで、丁度良いくらいだ。着痩せするタイプなのかもしれない。華奢だから貧乳だと思っていた自分にはうれしい誤算だった。
突起がすぐに反応する。
「ええ色してんな」
乳首に貪りつく。汗が、じんわりと滲み出ている。
(甘い匂い‥‥うらみちゃんの汗やったんや)
「だめ、トラさま‥‥‥」
駄目、とは言いつつも、貪りつく自分を見ている。見られると、余計興奮する。舌づかいが多少荒くなってきた。
「‥‥っ‥と、トラさま‥‥‥痛ッ‥」
こらえていたのだろう。目には涙が溜まっている。
「あかんかったな。ごめんな」
お詫びに、キスをする。また、舌を入れようとした。
「だめ」
「‥‥今度は何や。ワイがキスしたらあかんのか」
「違うんです‥‥。何か、さっきからお口の中がぬるぬるしてきて‥トラさま気持ち悪いんじゃないかな、って‥‥」
どうやら、からだがいやらしく反応してきたようだった。
「どれ、見せてみィ‥」
「あ‥‥ん」
口を開けた瞬間、てらっと一本の糸を引いた。本当らしい。
「そのまま立ち膝になってごらん」
へなへなと膝をついた。
「そのままやでェ‥‥‥」
スラックスのジッパーに手をかけ、ゆっくりと下ろした。
黒いビキニの中で、自分のモノが今にも暴れたさそうにしている。
「これから、うらみちゃんのなかに入れるんやから、可愛がってや」
「トラさま!‥‥」
顔が強ばった。
「恐いか‥‥?うらみちゃんがやらへんのなら、ワイがしたるで。お口、開けといて」
「あ‥‥‥うぐっ!」
「お、ごめんな、もっと先っぽから行こか。‥‥ぬるぬるしたお口で、舐めるんやで」
「う‥‥ちゅぶッ、んぐ」
「ええで、うらみちゃん。その調子や。上手いなぁ」
「だって、トラさまが大好きなんですもの‥‥」
「ワイもうらみちゃん好きやで‥‥!あッ‥‥うらみちゃん、で、る‥‥!」
うらみちゃんはすかさず、先端をくわえこんだ。そこに、いつもよりちょっと早く、どろどろと白濁した精液を勢いよく射た。
頬が少し膨らむ。そんなに出したのか。
「ん‥」
涙目で、飲み込めないでいる。
「ごめん、」
キスをして、うらみちゃんのなかに流しこんだ自分の精液を自分の口へと戻す。
‥‥うえぇ、こんなマズいのを出してたんや‥‥。
昔、女に「ワイのザーメンくらい、飲み干さんかい!」と言ってたが、これは自分でも飲み干すのは難しい、と思った。
口角を、受けとめ切れなかった精液が伝う。
うらみちゃんも、口の周りが、自分が出したものにまみれている。
ぺっ、と床に吐き、もう一度うらみちゃんを見た。
唇を噛んで、こちらを見ている。頬の膨らみは無くなっていた。
「‥‥私‥‥飲んじゃいました‥‥」
「ごめんな、うらみちゃん!こんなマズいモンやったら、最初からこんな事させへんかったのに、」
ぺろ。
うらみちゃんが、自分の口からこぼれたひとすじの液体を舐めた。くすぐったい。
「あかんて、」
笑ってかえしたつもりが、しょんぼりとした。だが、いつものしめっぽさはない。
「‥‥‥しゃアないな、」
うらみちゃんをお姫さま抱っこした。軽い。これだったら、他の体位も試せるんじゃないか?
‥‥いや、止めておこう。
うらみちゃんを、黒革張りの自分の椅子に座らせた。
両足を、肘あてにかける。大きく、股が開く。
「いや、トラさま!恥ずかしいです‥‥!」
とっさに手で秘部を隠した。恥じらいを感じている女は、なんていじらしいんだろう。自分は、その手をぎゅう、と握った。初めて男に手を握られたらしく、すぐにその手は力が抜けた。手を、どかす。
男には晒した事の無い部分を、自分の前に晒している。
「‥‥‥トラさまのいぢわる‥‥‥」
「あぁ、よう見えるでェ‥‥うらみちゃんの、‥‥やらしいなァ!もう水浸しやんか」
「見ないで‥‥」
「それは無理やなァ。うらみちゃんのほうが、見てくださいってぱくぱく言うてるんやで?」
「う‥うっ‥‥」
「こっちのお口にもキスせんとな、」
股間に顔をうずめる。
チュッ、と軽く吸って、周りを舐めた。
ぴくん、ぴくんと反応する。
中指を立て、中にゆっくり入れる。
「あ‥」
「ほら、あっさり指一本入ったで」
指を、前後させる。
ジュポジュポと、いやらしい音が立っている。
「はッ‥‥‥あ、」
「よくなってきたか?こっちのお口も、よう締まるで」
指を引き抜き、うらみちゃんに見えるように、しゃぶった。
「あ、‥‥」
「これが、うらみちゃんの味やな」
とろとろとした蜜を、上から垂らして舐めてみたり、もう一度、指で撫で上げるように蜜を汲み、目の前で舐めてみせる。
「カワイイ。まだ、男を知らん味や。」
「‥止めて。トラさま‥恥ずかしい」
試しに、うらみちゃんの口の前に差し出してみる。すると、口を開け、指をくわえた。
「と、トラさま、‥‥私、下のほうがひくひくします‥‥‥」
「欲しいんや?ワイのモンが欲しいんやな?」
こくん、とだけ頷く。
ぐっ、と先端だけ中に入れる。
うらみちゃんは恐くなり、厚い胸板に顔をうずめた。
「‥‥‥まだ、トラさまの匂いがします‥‥」
タバコと、流行りの男性向けの香水の匂いがする。
朝、軽いスパーリングをして事務所のシャワーを一浴びし、香水を少し多めにつけるのが日課だった。
流行りの香水だったから、街中で同じ匂いがすると、人混みのなか、自分がいないかと捜し回った事がある、とも言っていた。
朝のシャワー後にバスタオルを渡すのがうらみちゃんの日課だった。
先日、わざと間違えてバスローブを渡され、少し照れながらも着たのを覚えている。
「たまには、ええか。」
と言いつつも、
「似合うか?なんか、エロくないか?」
と、心配になって聞いてみた。
「クスッ‥‥似合いますよ‥‥‥。トラさまは、素敵なお体をお持ちですから。‥‥AV男優さんみたいです‥‥」
「うらみちゃん、それはあんまりや」
「冗談、です‥。まさか、着ていただけるなんて。‥‥‥見てみたかったんです、トラさまの‥‥姿」
「‥‥うらみちゃん‥?」
「うらみちゃん!」
うらみちゃんが目を開けた。
自分の胸元で、小さくうずくまっている。初めて入れられるモノにショックを受けたのかもしれない、と思ってしまった。
「大丈夫か?‥‥あかんかったら、ちゃんと言うんやで」
「‥!‥‥ごめんなさい、私‥‥」
「じゃあ、もっと中に入れるで」
「‥‥‥痛くても、続けて下さい‥‥私、トラさまの体だったら、すべて受けとめたいんです‥‥。」
「そうか。じゃあ、ワイもやさしくセックスするのは下手やから、ちょっと激しくヤらせてもらうで。‥‥‥泣かせるかも知れんで?それでも、」
「構いません‥‥!トラさまのセックスを、私に仕込んで下さい‥‥!!」
ちょっと涙目になっている。真剣らしい。余程決意したんだろう。
「痛いけど、我慢するんやで?最後には、ワイが絶対うらみちゃんイかしたる」
「‥‥‥トラさま‥‥!愛してます、大好きです‥‥!」
うらみちゃんが、しがみついてきた。強く。とても強く。自分は欲されている。
「ワイも、うらみちゃん愛してるで」
もう、無理して好きという感情に持っていくというより、とにかくこの女を自分好みに調教してやろう、と思った。その方が、お互いに都合が良いのかもしれなかった。
ぐーッ、とひと息に挿入する。痛いのを堪えているのか、さらにうらみちゃんは抱きついてくる。
「大丈夫やでェ‥ちょっと痛いだけや」
「‥‥ふ‥‥うッ」
「ええか、体がエライ事なってきたら、さっきみたいにちゃんと言うんやで」
「は、‥‥ぁあ‥」
中に突かれる衝撃のせいか、返事が若干震え気味になる。
「まだ入らんなァ!ちょっと動かそうなァ?」
激しく、ピストン運動をする。もっと、中に入れと。
「と、‥ら‥さまァ!!」
ギュ、ギュッと中を擦りながらも、パンッ!パンッ!とお互いのからだを小刻みに打ち付ける音と、接合部分のやや粘り気を持った液体の音が事務所に響きわたる。
「痛ッ‥‥あ、ああ」
「どうや、ワイのはまだ痛いか‥‥?」
さらに激しく突く。壊れてしまっても構わない。本人が望んでいるのだから。
「うらみちゃんのはここまでか?ちゃうなァ!もっと奥、いくなァ!」
「あ‥う」
「気持ち良くなってきたやろ?わかるで。うらみちゃんの下のお口がワイのモンを噛むんや‥‥。」
「トラさま‥ァ‥‥!トラさまァ!」
「どうした、」
「気持ちいいです‥‥!トラさまぁぁぁ!」
中で、どろ、と何かが流れ鉄のような匂いがする。
「うらみちゃんの処女はワイがもらったでェ‥‥もっと気持ち良くさしたるからな!」
うらみちゃんの腰を持ち上げ、密着させるように突く。
「だめぇぇぇぇ!」
さらに、気持ち良いところに当たったらしい。腹に、ビュ、ビュッと熱いつゆがハネる。
「あーっ、あー‥‥」
「ほら、おつゆかかってしまったやんか」
「ご、ごめんなさ‥‥」
「ズルいなぁ!うらみちゃんだけ先にイクんとちゃうやろなァ?」
「‥ちがっ‥‥はぁん、わたし‥トラさまと‥」
「あーっ!もうあかん、中に出すで!」
「トラさま、だめ!中はいけません!」
まぁ、一回くらい、中出ししても平気だろう。
「うらみちゃん!愛してるで‥‥!」
「‥トラさまぁ、‥‥トラさ、まァ‥‥!」
ぶるッ、と身震いを起こして、膣の中に出した。締め付けが半端無くきつく、自分のモノを抜くことを許さない。
‥‥軽い痙攣を起こしているのだろうか?
上体を起こし、抱っこした。うらみちゃんは、自分の腕の中で、また小さくなっている。
「‥‥はぁぁ、はぁ、‥トラさま、わたし‥」
「うらみちゃん、女やで、‥‥ワイの女やで。」
「うっ、うっ‥トラさま、ひどいです‥‥。わたし、初めてだったのに‥。」
一筋、涙を流した。本当に初めてだったのか。
うらみちゃんから、キスをされた。攻められたつもりが、攻め返してしまった。
「う‥‥ふうっ」
下の口も、緩さを覚える。
ズルリと抜くと、自分の発した液体と、うらみちゃんから流れ出た血の交じった液体が、ボトボトと絨毯に落ちる。
「あぁ、ごめんな。びっくりしたなァ?」
「トラさまぁ‥‥」
やさしい言葉に、さらに泣きじゃくっている。
「恐かったんやなァ、」
「‥断られるかと思った‥」
うらみちゃんの頭をゆっくり撫でる。
「そうか、うらみちゃん、頑張ったなぁ。疲れたやろ?‥このまま寝てええで。今日はワイがずっとこうしててあげるからな」
すうすうと既に寝息をたてていた。
「‥もう、何恥ずかしい事言わすんや‥、」
さっき入れたやわらかいところに、自分のやや萎えたモノを再び入れてみる。起きないように小刻みに腰を動かす。
「起きんといてくれよ‥‥」
「んっ、ん‥‥」
「(中で出すのなんて久しぶりやからなァ、もう一発ヤらしてもらうで)」
「あーっ!(思い出した!一発やなかった!うらみちゃんが寝てから一発、もう一発って、三回くらい出しとったやないか!)」
「どうかされましたか‥」
「いや、何でもない」
「トラさま‥じっとしてて下さいね」
うらみちゃんはしゃがみこむと、自分のモノをくわえた。
「はむッ‥ん‥」
舌遣いが上手くなったのは気のせいだろうか?自分が教えた通りではあるが、慣れがみえる。
「うらみちゃん、上手くなったなァ?」
「そう、ですか‥‥?」
「だれか、他のヤツとヤったんか‥?(まさか、あの成歩堂とか言う弁護士とヤったんとちゃうやろな?‥‥あんなヤツに、うらみちゃんのちっちゃい穴を犯されたと思うと、なんか腹立つなァ)」
「ひどい、わたしはトラさま一筋なのに‥」
うらみちゃんの頭を押さえ、モノをくわえさせたまま、激しく前後させた。
「う、うぐ‥‥ッ、んぐ!」
涙を流しながらも、自分のモノをしゃぶっている。
「‥‥ッ!」
予告も無しに、口のなかへたっぷり放出する。
ぼと、ぼとと入り切らなかった精液がこぼれた。
「ほら、飲むんやで!」
うらみちゃんは戻しそうなのを手で押さえ、ごくんと飲み込む。そしてまた、モノをくわえた。
先端を、ちゅうちゅうと吸っている。
「もっと、出して下さい‥」
「誰に教わったんや!」
「‥‥誰にも、教わってません‥」
「そこまで言い張るんやったらなァ、口を割るまでおしおきせなあかんなァ!‥うらみちゃんのが先に裂けてしまうかもしれへんけど」
「(珍しい。トラさまってば、嫉妬してる。)」
「こっちや」
腕を引っ張り、自分のデスクまで連れてきた。
ドカッ!
勢いよく、座った。
「さぁ、自分から入れるんや」
「えっ、‥えっ?」
「簡単やで。ワイの膝の上に座ればええんや、前向いてしたいんか、後ろから突かれたいんかはうらみちゃんの好みやで?」
「好みって、そんな‥」
「うらみちゃんはワイのいない間に勉強教えてもろたんやろ?お勉強の成果、見せてもらわんとなァ!」
「‥‥‥」
うらみちゃんは無言で膝の上に乗り、スカートをたくし上げ、自分のモノを掴んだ。
「おっ?うらみちゃんは後ろからは教わらなかったんや?」
「‥‥‥」
「じゃあ、あとで教えたるからな」
ぐ、とあてがう。しかし、入るどころか、入り口で止まっている。
「どないした?うらみちゃんの穴はちっちゃいからなァ、入らんのとちゃうか?」
「トラさまのは、‥入ります、」
ぐっ、ぐっとさらに押しつける。先端だけ、入った。
「はぁ‥はぁぁ‥‥」
「お、入ったな。でも、まだやで?」
「う、うぅッ」
「しゃアないな、手伝ったる」
下腹部にわずかばかり顔を出している突起を、摘んだ。
「ひゃあッ!」
「充血しとるな、パンパンに張っとるで」
キュッ、キュッと数回扱く。
「やっ、だめ‥‥!」
「ほら、今度は入るやろ。入れてみィ‥‥」
ズブッ、ズブズブ‥‥。
「はぁぁぁぁんッ!」
体が大きくのけぞる。
「ほら、動くんや」
「も‥‥だめ‥‥‥」
ぐったりと胸板に体をもたげる。
「何や、もう果てたんか!」
「だって、トラさまの‥‥気持ちい‥‥」
「ワイはまだ気持ちよくなってへんで。それに、『先生』がだれかも教えてくれへんしなァ‥‥」
膝の上からうらみちゃんを下ろし、後向きにしてデスクに上体を寝かせた。
「じゃあ、ワイが後ろから入れるで」
「トラさまぁ、」
穴が、ひくひくいう。
「いつからこんな淫乱になったんや、いやらしい女になったもんやなァ?」
乱暴に、挿入する。
「あああああッ!」
さらに、強く突く。行き止まりらしく、奥でゴツ、ゴツと言うが自分のモノを根元まで入れようとさらに押し込む。
「(食い付き方が、締め方が慣れている‥‥やっぱり、他のモン入れたに違いない)」
「だめ、壊さないで」
「じゃあ、いい加減吐くんや。‥‥あの弁護士やな!」
「‥‥ちがっ‥(あの弁護士さんとセックスしたと思ってる‥‥!)」
「‥‥アイツは淡泊なセックスしかせんやろ?ワイはあんな弁護士のとは全然ちゃうで」
「あの弁護士さんは違‥‥っ」
「まだ弁護士の肩を持つんか?あんな弁護士の事は忘れるんや!‥‥ワイのためだけに足を開くんや、」
「(トラさま、もうわたしがいないと駄目なんだわ‥)‥‥‥うっ、うっ‥ごめんなさい、わたし‥トラさまに内緒でひとりエッチしてました、トラさまの事を想いながら‥‥。クリスマスの時の、あの初めてのセックスが忘れられなかった」
「な‥‥」
「トラさまが居ないとき、ここで、してました」
「う、ウソや」
「そんなに疑うんなら、デスクの一番下の引き出しの奥に‥‥わたしが使ってた‥バイブが」
急いで引き出しを開け、中を探る。
「!」
奥から、黒い箱が出てきた。
「‥‥これか。」
開けると、そこには自分のより二回りほど小さい、バイブが入っていた。
「これで、ワイの居ない間勉強しとったんか」
手に取って、眺める。
雌の匂いが、わずかばかり残っていた。
「うらみちゃんの、アソコのお汁の匂いがするで。遣い込んでるなァ?」
「や、‥‥トラさま、してくれないんですもの‥‥」
「じゃあ、こっちも遣い込んでしまったっちゅうワケや!」
再び、中を強く突く。
「やめて、トラさま‥‥」
「寂しかったんやろ?ん?ワイに抱かれなくて!」
「はぁ、あッあーッ!」
「どのくらい使ったんや?‥‥答えんか!」
「毎日、いっぱい」
「いやらしいなァ!毎日、ワイのモン想像してコレハメとったんか!」
「は、い‥‥」
「ほら、どうや!本物のワイのサオは」
「きゃああああッ!」
うらみちゃんの膝が、ガクガクと震えだす。
「どないした!またイクんか?」
「トラさま‥‥ぁ‥わたし、だめ‥‥はやくイキたい。トラさまの体で、イキたいです」
「わがままやなァ!もうちょっとや、‥‥もっと締めてくれ」
「‥トラさまぁ‥‥ッ!」
ぎりぎりッ、と自分のモノを更に締め付ける。うらみちゃんのこの締め具合が心地よい。
「出すで!うらみちゃん‥‥!」
「あーッ、あーッ!」
うらみちゃんの背中に、ぐったりともたれかかった。うらみちゃんは、デスクの上で、最後までイッたことに奮えている。
‥‥今日は、激しくヤリすぎたかもしれない。
うらみちゃんの黒いワンピースに、べっとりと二人の愛液がハネていた。
「ごめんな‥‥」
早とちりとはいえ、自分一筋のうらみちゃんを疑ってしまうなんて。
頭を撫でる。
「トラさま‥‥」
「もう、こんなオモチャ使うんやないで。ワイがいるからな」
「‥‥‥はい」
いつしか、自分がうらみちゃんの虜になっている。悔しい、と思ったが、自分を愛してくれている唯一の女だ。自分の前でしか、足を開かない‥‥。
もっと可愛がってあげよう。
「おじいさまには‥‥秘密にして下さいね。こんな淫らな孫なんて、」
「わかった。ワイとうらみちゃんの秘密や」
終わりです。相変わらず尻切れ感が‥‥orz
感想お待ちしてます。
おまけ、その後。
「‥トラさま、‥‥わたし、どうしたらいいのか‥‥」
しょんぼりした顔でうらみちゃんが自分のデスクに来た。
「どないした?そんなシメっぽいツラして(相変わらず、やけど)」
「わたし‥‥生理止まっちゃったんです。」
「そんな、不順なだけやろ(不順ぽい感じやもんな)」
「ヒドい」
うらみちゃんの体をちら、と見た。若干、お腹が張っている‥‥?
「妊娠、したかもしれません」
「ああ、‥‥‥あァ?!」
「トラさま、いつも中にだすから。‥‥逆算すると、初めての夜なんです。初めて結ばれた夜に、子供まで授かってしまうなんて‥。トラさまの精子って、お強いのですね」
「(そっか!うらみちゃんは一発目で果てて寝てしまったから気付いてないんや!‥‥ワイがその後数回中出ししたの)‥‥‥びょ、ビョーイン行って来たら」
「もし、‥妊娠してたら、産んでもいいですか?‥‥喜んでくれますか?」
不安そうな顔で、聞いてきた。半ば、ごまかすようにして抱き締めた。
「そ、そりゃあ、ワイとうらみちゃんが愛し合って出来た子供やからな。嬉しいに決まっとるやろ」
「嬉しい‥‥」
「さ、早う病院に行っておいで」
「そうですね、おじいさまにも早くご報告したいですし‥‥」
「!!」
「そしたら‥‥鹿羽組の次期組長は、トラさまかもしれませんね」
「そ、そうかなァ?ははッ、ははッ」
笑いが乾いていた。
「‥‥行って来ます‥」
「あぁ、真っ先にワイに報告するんやで!」
にこっ、と微笑み、事務所を出ていった。
‥‥嬉しそうだった。
「あーッ!もう、どないしたらええんや!」
もし、妊娠してたら自分は、どう迎えればいいのだろう。もし、そうでなくても。
数時間後、うらみちゃんが帰ってきた。
うかない顔をしている。
「‥‥‥」
「うらみちゃん、お帰り。‥どうやった、」
ぽん、と肩を叩くと、うらみちゃんは堰を切ったように泣きだした。
「トラさま、ごめんなさい!わたし、わたし‥‥!」
「何や、泣いてたらわからんで」
「‥お腹に子供なんて居なかった‥‥想像妊娠だった」
内心ほっとしたが、反面、ちょっと寂しかった。
「そうか、残念やったな」
うらみちゃんの華奢なからだを抱き寄せた。
「トラさま‥‥‥」
「でも、良かったかもしれんな。また、うらみちゃんとセックス出来る」
細い腰に、手をまわした。
「‥‥‥お茶、煎れてきます」
手を振りほどかれた。軽率だったかもしれない。
後を追う。
「ご、誤解や、うらみちゃん!」
腕を引き、強引にキスをする。
「ふう‥‥ん‥ッ‥」
「うらみちゃんがかわいいから、いじめたくなるんやで‥‥」
「もう、トラさまってば」
更に、強く抱き締めた。
ああ、この娘を愛してしまっているかもしれない。
今度こそ終わり。
次は変わったカプで書いてみたいです。
ここまで読んで頂いた方、長々とお付き合いくださりありがとうございました。
みるきーさんは執筆ペースが鬼のように速いですね。
ウラヤマスィ‥‥
>>52 ごめん、ちょっと、文字化けした
>みるきーさん
待ってましたぁ(^0^)これからもどんどん投下お願いします。
79 :
名無しさん@ピンキー:04/11/01 01:25:19 ID:IT4wg257
久しぶりに来てみたらキリメイ、トラウラがキテタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!
激しくGJ!
すみません、sage忘れました・・・
81 :
みるきー:04/11/01 17:49:38 ID:V/UO4nN2
エロパロ板のノコタンスレを保守したいが為にトラうらノコ書きましたorz
ノコタンの貞操守らずにスレ守るか‥‥。スレ違い、スマソ。
新スレになって職人さんの活動も活発になってますな
みるきー氏始め、職人さん方、乙です
保守あり!!
早く出来ないかなあ、逆転裁判4・・・。
初投稿になるのですが、
ナルホドが鬼畜まではいかないものの黒くカン違いヤローな
ナルメイ→ミツ投下させて頂きます。
エロ書くの初めてなんでお手柔らかにお願いしますです。
85 :
スナオ:04/11/07 00:23:43 ID:ALoOZQrL
かつかつかつ、と裁判所の廊下にテンポの速い足音が響く。
「信じられないわ‥‥この私が、また負けた!‥‥成歩堂龍一‥‥成歩堂龍一ぃぃぃ‥‥!」
愛用の鞭と先程までの法廷の資料を片手に、鬼のような形相で歩く狩魔冥に、
廊下を歩いていた人々は恐れおののき、思わず道をあけていく。
ぶつぶつと今日の裁判で冥のカンペキな証拠・証言に異議を唱え、無罪を勝ち取った男
――成歩堂龍一の名を呟き続けながら裁判所の玄関に続く真直ぐな廊下を歩いていると、
冥の目の前に見慣れた人影が躍り出た。
ギザギザのとがったアタマに青いスーツ。胸に光る弁護士バッヂ。
それはまさに冥の苛立ちの原因になっている、成歩堂龍一、その人であった。
「狩魔検事」
先程までの法廷がまるでなかったかのように、挨拶をするように成歩堂は冥の名を呼ぶ。
「成歩堂龍一‥‥!」
冥がその名を言い終わるか終わらないかのうちに彼女の左手から鞭の一撃が成歩堂にむかい繰り出される。
風が唸りをあげ、成歩堂の顔面に鞭が直撃するはずだった。
しかし実際は鞭はただ空を切り、床に打ちつけられた硬い音だけが響いた。
成歩堂はわずかに体を横にずらしてそれを避けたのだ。
「なっ‥‥。ふ、フン、よく避けたわね!」
「そりゃあぼくだって、あれだけきみのムチを喰らってるんだからいい加減慣れるよ」
成歩堂は得意そうに笑ったが、冥はそれが気に食わなかった。
「ところで狩魔検事、さっきから凄い顔してるから、みんな怖がって逃げてるけど?」
「キサマのせいよ、成歩堂龍一!」
びしぃ、と冥の指先が成歩堂にむかいつきつけられる。
「どうしてみんなぼくのせいにするかな‥‥」
呆れ顔で成歩堂は言う。が、成歩堂は口の端をにやりと歪め、つきつけられた冥の細い手首を握った。
「な、何するの!?」
「‥‥でもそれは、それだけぼくのことが気になってるってことなのかな?
狩魔検事。きみはぼくのことが好きだって意味で、受けとっていいのかな?」
成歩堂の言葉に冥は顔を真っ赤にする。反論しようとするが、手首を強く握られて、痛みでそれどころではなかった。
「なるほどう‥‥!」
「かわいいよ、狩魔検事」
腕を引き寄せられて、口にハンカチをあてられて、冥の視界は遮られた。
それと同時に、冥の意識は途切れた。
86 :
スナオ:04/11/07 00:25:42 ID:ALoOZQrL
気が付くと冥は薄暗い部屋の中、ベッドに寝かされていた。
まだぼんやりとはっきりしない意識の中、冥は必死に今の状況を理解しようとする。
(私は‥‥裁判で成歩堂龍一に負けて‥‥裁判所の出口で成歩堂龍一に会って‥‥それで?)
僅かに人の近づいてくる足音が聞こえた気がした。びく、と冥は体を震え上がらせる。
「ようやく起きたみたいだね、狩魔検事」
「成歩堂龍一!?」
姿は部屋が暗くてはっきりとは見えないが、その声の主は間違いなく、成歩堂だった。
「ここは一体どこなの?!」
冥はベッドから起き上がろうとしたが、瞬間、手首に食い込むような痛みを感じた。
よくよく確認してみると、冥の両腕は頭の上で彼女自身の鞭によって拘束され、ベッドに括りつけられている。
「これは‥‥一体どういうことかしら!? 成歩堂龍一!」
拘束されている恐怖に打ち勝とうと冥は一層声を張り上げる。
しかし成歩堂は全く動じることなく、冥の寝るベッドに近づいてきた。
「きみがスナオになれるように手伝ってあげたつもりなんだけど」
言うと成歩堂は冥の上着を乱暴に脱がせ、そのままシャツのボタンも弾けさせる。
「このひらひらのリボン、どうやったら外せるかよく分からないんだよな」
胸元のリボンはそのままにして、冥のブラジャーを外しやわらかそうな彼女の胸を露わにさせる。
「いや‥‥やめなさい! 成歩堂龍一!」
冥の静止をよそに、成歩堂は冥に覆いかぶさるようにベッドに昇るとその掌で冥の胸を揉む。
乳首を指先で弄られるとぞくりと背筋に何かが走った。
「ふ、あっ!」
成歩堂の愛撫によって赤く染まった乳首は固くなり、触れられると痛みすら感じられるほどであった。
成歩堂は指で愛撫するだけに留まらず、冥の柔らかい胸に顔を埋めて舌先で乳首を舐める。
「はぁん! いや、ああっ!」
舌が乳首からだんだんと下へ降りていき、冥の体中を蹂躙していった。
87 :
スナオ:04/11/07 00:26:45 ID:ALoOZQrL
舌が乳首からだんだんと下へ降りていき、冥の体中を蹂躙していった。
急に成歩堂が顔を上げると、冥の下にはいているものをすべて乱暴に脱がせて足を大きく広げさせる。
まだ触れてもいないそこは既に蜜を溢れさせ、濡れていた。
「いや、そんなところっ‥‥! 見ないで」
「すごいね、あれだけでもうこんなになっているよ、狩魔検事。よっぽど感じやすいんだ」
そっと指先で濡れたそこに触れられて、くりくりと中心を指で挟まれ弄ばれる。
「それとも相手がぼくだから?」
「そんなワケな‥‥っはぁ、ん!」
迫り来る快感の並に必死に耐えるように冥は瞼を固く閉じる。
しかし成歩堂は容赦なく、今度は舌先ですっかり固くなった冥の中心を愛撫する。
それを濡らしている蜜を舐めとっていくが、蜜は止むことなく彼女の中から溢れ出していた。
「ああ、‥‥くぅんん! こんな‥‥も、やあ‥‥」
「体は正直だよ、狩魔検事」
ずくずくと冥の下半身は熱を持ち疼き始めていた。
けれどこの行為は冥が望んでの行為ではなく、成歩堂に拘束されたあげく、勝手にされているのだ。
確かに冥は成歩堂に対して何か自分でもよくわからない、不思議な感情を抱いていた。
けれどそれが彼を「好き」だという感情だとは思っていない。
冥は成歩堂に対しての感情と似ているような感情を彼女の弟弟子である御剣怜侍にも抱いてた。
冥は恋愛面で幼かった。恋愛ということをすることをまだ知らなかったのだ。
それなのに成歩堂にこのような行為をされ、
それにここまで乱されてしまう自分が嫌悪を通り越して不思議でしかたなかった。
88 :
スナオ:04/11/07 00:27:58 ID:ALoOZQrL
成歩堂が冥を愛撫する手を中断し、彼の青いスラックスからすでに十分な質量と大きさをもったものを取り出す。
初めて目の前にする男のものを見て、冥の顔から血の気が引いた。
「あ‥‥いや‥‥っ」
先程までの快感がウソのように、恐怖が彼女を支配する。
「いや! やめて、そんなの‥‥ダメぇ!」
逃げようと必死でもがくが、成歩堂に上からのしかかられているし、
拘束された手首はぎしぎしと鞭が軋む音を立てるだけだった。
成歩堂が自身を冥にあてがう。
「いやあ、イヤっ! 助けて‥‥たすけて、レイジ!」
冥が彼女の弟弟子の名を叫ぶのと同時に成歩堂は己を冥の中に突き刺した。
「ひあああああああっ!」
冥の悲痛な叫びが部屋に響く。先程までの行為で十分に濡れたそこは成歩堂を簡単に飲み込んだ。
成歩堂は容赦なく腰を動かし、冥の奥まで突き上げる。
「んあっ、いや‥‥止めて、やめてぇ!」
「‥‥きみが助けを求めるのはやっぱり‥‥御剣、だったんだな」
体の動きとは正反対に冷めた口調で成歩堂が言った。
「え‥‥?」
「それでもぼくでこんなに感じちゃってるんだろ? 凄い、絡み付いてくるよ。きみの中は‥‥」
腰を打ち付けられて、冥は体ごと揺さぶられる。
「ああっ! はぁんっ! あああっ!」
悲鳴に近かったその声も、次第に快感を貪る濡れた嬌声に変っていった。
89 :
スナオ:04/11/07 00:28:25 ID:ALoOZQrL
「こんな乱れたきみを‥‥御剣は見たことがないんだよね。ぼくだけしか見たことないなんて、もったいないよな」
冥は御剣の名に反応したのか、一瞬表情を固まらせた。
両足を持ち上げ、角度を変えて挿入する。押し寄せる快楽に溺れていく冥に成歩堂は思わず自らの唇を舐めた。
「かわいいね‥‥狩魔検事。今度御剣にも見せてあげようか。きみのこの顔を」
「い、イヤぁ、そ、んなのっ‥‥レイジが‥‥こんなことっ、するはずないわ‥‥!」
「御剣は助けてくれるって思ってるの?」
「‥‥‥‥」
にやり、と成歩堂が意地の悪い笑みを浮かべる。けれど、その目は笑っていなかった。
「御剣は、助けてくれないよ」
「なっ‥‥!?」
絶望をつきつけられた気分だった。
「どう‥‥して‥‥」
「御剣もきみと同じでスナオじゃないからね。アイツ、きみのことが好きなんだよ。御剣だって男だからな。
‥‥それに、ぼくがいるのに、御剣にきみを助けさせると思う?」
成歩堂の残酷なまでの言葉に、今まで必死に堪えていた涙が冥の瞳から溢れ出した。
「ウソ‥‥そんなの、ウソ、よ‥‥」
抵抗することを完全に止めた冥の体内に、成歩堂は無慈悲に精を吐き出した。
尻切れトンボで終わりです。
お目汚しスマソです。
他の職人さんたちのハァハァ小説100回読んで出直してきます
メイタン(;´Д`)ハァハァ
必ず出直して来いよ!!
GJ!
冥たんかわいすぎ(;´Д`)ハァハァ
グッジョブです!
次回作を待ってるぞ!
ほしゅ
誰も見てない今こそカミチヒ小説うpします。
コソーリ
徐々にお見合いの作法にも慣れ、千尋ははきはきと返答も出来るようになった。
優雅に二人ともコーヒーを飲みながら、お見合いを半ば楽しみながら事を進めて行く。
「だいぶ慣れたんじゃねえか?」
「ええ。その……神乃木さん、のお陰です」
半ば照れたような表情で千尋が神乃木に言う神乃木は「クッ……」と笑ってカップをゆらゆらと揺らした。どうやらそれは照れ臭いと言う事を示している事が分かった。
「じゃあ、最終質問としようぜ」
「え……最終質問、ですか?」
きょときょとと千尋がまばたきをして神乃木の事を見詰める。その表情を楽しんでいるかのように神乃木は肘を付いてこちらの方を見詰め返して来る。この目が合う瞬間も、千尋にはだいぶ慣れた。
目を逸らす事は、自分の弱い所を相手にさらけ出す事と同じだ、と神乃木に言われたから。
「それじゃあ千尋……オレ達、結婚しないか?」
その瞬間。
千尋はどうしようもない戦慄に駆られた。
目の前の男性は、神乃木であるけれど、神乃木ではない役をしている。それは分かっていると言うのに。
断らなければならない。
断れば、このお見合いごっこは成功に終わる。ただ、それだけだ。
ただ一言、「残念ですが……」と言いさえすれば良い。
「………………」
喉が異様に乾いてしまう。
言わなければならない言葉は、もう頭の中に在る。
「どうした、千尋?」
その間が気になったのか、神乃木が少し心配そうに千尋の顔を覗き込んで来る。
途端、千尋は赤面した。
「答えが無いと、相手も行動出来ないぜ」
「…………」
「結婚しようぜ、千尋」
心音が千尋の身体中に響く。耳の周りまで熱い。掌にはじんわりと汗が出て来て、指を動かすたびに、嫌な感じの湿り気が千尋の指先に広がる。
「おいおいおい、千尋」
黙っている千尋に、神乃木が苦笑してカップを揺らす。
「この場合、アンタは……」
「わ、わたし……神乃木さんを…断るなんて…」
「待った!」
そこで神乃木が待ったを掛ける。
「アンタ、本当に結婚を退けたいのかい?」
「え………」
「仮に、だ。オレとそっくりのヤツが居て、そいつが求婚して来たら、アンタは呑むのかい?」
「そ、それは……」
「何処かで安心してこのお見合いもどきをしてねえか?」
その指摘に、千尋はぎょっとする。余りにもそれが心の奥底の真理を突いていたからだ。
「お見合いで安心なんかしちゃいけねえな」
「…………………」
「分かったか? 甘い考えが身を滅ぼすんだ」
そう言ってから、神乃木は厳しい目を止め、カップの方に目を向ける。
「じゃあ、気を取り直してもう一度だ。オレ達、結婚しないか?」
「……残念ですが」
心の奥底が、何故か苦しい。所詮はただ見せかけのお見合いだと言うのに。
だが、神乃木を取り巻く雰囲気は、まだ終わりとは思い難かった。
「…それじゃあ、結婚は無理でも……付き合うのはどうだ?」
途端、千尋の思考回路が止まった。
まさかこんな追い討ちが待っているとは。
きっと、神乃木はこの言葉にも答えて欲しいのだろう。千尋の意見を。
だが……これを答えてしまったら、戻れない。
「………………」
苦しい表情をして、千尋が手元に在るカップに目を向ける。
暗闇を白く濁らせ、苦味を甘い心で溶かしたようなコーヒーに映る千尋は、何処か虚ろで、行き場の無い思いを抱いているようにすら見えた。
「……」
その様子をじっと神乃木は見詰めて来るだけだ。千尋の言葉を急かす訳でも、放っておく訳でもなく。
千尋は、半ば無意識にうなずいていた。本当に、自分でも気付かないほど無意識の内に。
「ぶ」
神乃木が吹いた。何を吹いたのかは分からないが。とにかく千尋の行動は神乃木の事を吹かせるほどである、と言う事なのだ。
「千尋……」
「か、神乃木さん! わ、わたし……」
そう言って、千尋は立ち上がる。瞬間、顔が猛烈に熱くなり、千尋はいたたまれない気分になり、慌てて神乃木の自室から走り出た。
後ろから神乃木が何か言葉を掛けたが、千尋は聞かないふりをして外へと踊り出ていた。
……街の雑踏は、休日の為に普段の倍以上は在る。
そんな人ごみを擦り抜けながら、千尋はぼんやりと歩き続けていた。
先程の「付き合わないか」と言う神乃木の言葉。
それを思い出しただけで、千尋の身体中が熱くなる。
(うう……先輩が折角協力してくれたのに……逃げちゃうなんて)
我ながら、考え無しの行動であった。神乃木に何も言わず、また何処へ行くと言う事も決めずに、街の中へととりあえず繰り出すとは。
「追い掛けて来てくれるかしら……」
一人そんな事を言ってから、千尋は激しく首を横に振った。
(何を考えているのよ、千尋! わたしは自分から先輩の所を逃げたんじゃないの!)
矛盾した考えに、千尋は苦しさを覚えた。
(……どうしてわたし、断れなかったんだろう)
お見合いもどきとは言え、本当のお見合いを想像しての行事(?)であったと言うのに。
それを、千尋が引き起こしておきながら、千尋から逃げ出してしまった。
「………どうしよう」
別に知らない土地、と言う訳ではないのでそうした点では問題も不安も無い。問題なのは、どうやってこの先、神乃木の元へと帰ろうかと言う事なのである。
「!」
千尋はぎくりとした。
何故、神乃木の元に戻れるかどうかを心配しているのだろうか。自分から逃げ出しておいて、またおめおめと帰ろうと言うのだろうか。そんな、都合の良い考えを持っている自分が、千尋は嫌になった。
「……先輩…」
神乃木の事を考えると、切ない気分になる。それは、一体どうしてなのだろう。
それに、自分はどうして神乃木の言葉に対してうなずいてしまったのだろうか。彼は千尋にとって頼れる、目標である先輩弁護士であると言うのに。
それが、何故……
ぼんやりと立っている千尋は、幾度も通行人と肩がぶつかり、そのたびに責めの言葉が掛けられていた。でも、それも気にしないほど、自分の行動の根拠の無さに疑問を持っていた。根拠が無いのに、(もどきではあるものの)神乃木の発言を受け容れてしまった、あの行動を。
丁度その時、千尋の隣を若いカップルが通り過ぎた。
腕を組みながら、一目も気にせずにいちゃいちゃとしながら通り過ぎて行った男女。
(……あんな風になるのが、カップルなのかしら…)
ぼんやりと、二人の後ろ姿を見詰めながら、千尋はそんな事を思った。
(わたしと先輩も……付き合ったらあんな風になってしまうのかしら?)
そんな事を考えてから、千尋は激しく首を横に振る。
(な、何考えてるのよ、千尋! よりによって何で、先輩を……!)
耳まで熱いのは、恐らく季節のためだけではないだろう。それは、当事者である千尋には痛い位に分かった。
(だ、駄目よ千尋! 先輩には、絶対良いオンナの人が居るんだから!!)
そんな事を一人考えてから、がっくりと千尋はうなだれた。
あの神乃木に恋人が居たら?
その素朴な疑問に、千尋はちくりと刺さる何かを感じた。
(居るに決まってるじゃない……ちょっぴり、キザだけど…)
けれど、神乃木は訳の分からない事を時々言うものの、その場のポテンシャルを上げてくれる。さりげなく気を配ったりする場面も合ったりする。その上、頼れる性格だ。
女性から好かれて当然だろうし、自分より4つ年上の彼の事だ、女性と付き合う事なんて、軽い事なのだろう。
もしかしたら、今だって彼女が居るのかもしれない。
(そうよ! だから先輩、焦ったのよ!)
恋人が居る(と、仮定しよう)と言うのに、無意識とは言え千尋は神乃木の言葉を受け容れてしまった。ぎょっとするに違いない。
(わたしに近寄って来るのは、からかうためよ。絶対そう)
そんな事を思い、半ば強制的に安心しようとした。
だが、そう考えれば考えるほど、千尋は心苦しさを感じずには居られなかった。
心苦しさに、千尋は思わずうずくまってしまう。
通行人の殆どは彼女の事を無視したし、近付いて心配して来る者を、千尋は拒絶した。
一人になりたかった。
否……
「こんな所に居やがったのか、コネコちゃん」
後ろから声を掛けられる。その声は普段聞きなれている、男の物であった。
「…先輩」
かすれた声で、千尋が顔を上げ、目の前に居た男、神乃木に声を掛ける。
一人になりたかった訳じゃない。
追い掛けて、声を掛けて欲しかっただけだ。
今の自分に近付けるのは、神乃木だけだと何処かで千尋は思っていた。
「こんな炎天下の中、走り回らせやがって」
少し怒った口調で神乃木が言ってから、千尋の手を取る。
「立てるか?」
「は、い……」
ゆっくり千尋はうなずいたが、神乃木は千尋の事を支えながら立ち上がらせる。
「なかなかハードな運動だったぜ。汗びっしょりだな。お互いに」
神乃木に言われて初めて、千尋は自分のこめかみ辺りを流れる汗に気が付いた。
「ほら、帰るぞ」
「……」
何事も無いかのように、神乃木が千尋の手を引きながら歩き始める。千尋は黙ってその後に続いた。
(……やっぱり、わたしの言葉や行動なんて……どうとも思わないのよね)
はあ、と微かに千尋は溜息を吐いた。
100 :
書いた人:04/11/12 15:21:11 ID:dAO8oD7Y
ごめんなさい、まだ続きます。
今回のうpはここまでです。(汗)
自分の稚拙で遅筆っぷりな文章・速度にガクーリ……
神光臨!!(*´д`*)
カミチヒハァハァ先輩カコヨスギ
神GJ!
話の進め方が上手いですね。
「結婚しよう」云々の神の木の台詞に対する千尋にハァハァしました
うわーーーー!ドキドキするよぅ!gj!
チヒロ可愛すぎだぜチクショウ!
カミチヒ(;´Д`)ハァハァ
初々しい千尋さんが(・∀・)イイ!ですね
105 :
みるきー:04/11/16 04:26:14 ID:piLLPcC/
ご無沙汰です。
今度はまたしてもノコハミ(ハミノコ?)でほのぼのしたかったので書きましたです。
今回は、ちょっとアレ(?)なので、チラ見して「うっ」と来た方はスルーして下さい。
警察署・刑事課
「うわああああん!!」
フロアの奥から、女の子の泣き声が聞こえてくる。
きっと、どっかで迷子になったんだろう。
「イトノコ先輩!」
「何っスか?自分は今忙しいっスよ・・・」
「あの子のお守りをしてて欲しいんス、僕、これから巡回行かなきゃいけなくって」
・・・後輩のクセに、ナマイキっス・・・。
「先輩、クマさんそっくりだから、あの女の子も喜ぶと思うんス」
・・・クマさん、っスか。
「わかったっス。じゃあ、君はしっかり巡回してくるっスよ」
そう言うと、後輩はすぐフロアを後にした。
「ホント、お人好しっスね、自分は・・・」
女の子の泣き声のするほうへ向かった。
「うわああああん!!」
・・・もう、うるさいっス。早く両親来ないっスかねぇ・・・。
ガチャ。
目の前に、女の子が座っている。
幼稚園児かと思ったが、小学校低学年くらいの、・・・ん?
天女のような髪型がピコピコと揺れている。
もしかして・・・?
「春美くん・・・?」
「!」
振り向くと、涙で顔がグチャグチャの春美くんだった。
「おひげのけいじさん!!」
自分を見るなり、駆け寄って抱きついた。
「どうしたっスか?」
「うわああああん!!」
「泣いてちゃ、わかんないっス。自分でよければ、話して欲しいっス」
「真宵さまに怒られてしまわああああん!!」
「・・・壷でも割ったっスか?」
ぎゅう、と、服の裾を掴んだ。
「・・・誰もいないトコでだったら、話してもらえるっスか?」
こくん、とうなづき、フロアを出た。
警察署・屋上
「ここなら、誰も来ないっス。じゃあ、自分に話して欲しいっス」
「・・・真宵さまには言わないで下さいね」
春美くんは、装束の裾から手を入れると、するり、とパンツを下ろした。
「な、ナニしてるっスか!自分は、そんな・・・・・・?」
パンツが、赤く染まっている。
「朝、起きたら私のパンツが血だらけだったんです・・・!真宵さまに言ったら、きっと事件だと大騒ぎしてご迷惑をお掛けすると思って。・・事件て言ったら、けいじさんだから」
「・・・自分のトコに来たっスね」
「私、怪我したのでしょうか・・・?お腹は痛いんですけど、切られた覚えがないんです」
・・・この子は、もうそんな年になってしまったっスね。
「怪我でも、病気でもないっス。春美くんは、女の人になったっス」
「・・・え?」
パンツを上げ、春美くんの手を引いた。
「今日は、自分、早退するっス!!」
「えっ?おひげのけいじさん、お仕事・・・」
「たまには、休みも必要っス!」
スーパー・店内
「気持ち悪いかも知れないっスけど、もうちょっと我慢するっス」
「はい!」
手を引いて、女児の下着コーナーへ向かう。
「さあ、春美くんの好きなものを選んでいいっスよ」
「ええっ、で、でも、けいじさん・・・」
「いいっス。今日は、春美くんのお祝いっスから」
春美くんは、嬉しそうにパンツを選び始めた。
いつもは装束ばかりだったから、こんなトコには来て服を選んだことが無かったのだろう。
春美くんは、ピンク地に暖色系の花柄模様のかわいらしいパンツを一枚選んだ。
・・・問題は、生理用品だ。
薬局に寄って、おばちゃんに、こっそりと耳打ちした。
「ああ、大丈夫よ。最近なら、お父さんでも買っていってあげる人いるから。・・・ほら、いるでしょ?離婚して、娘を引き取ったお父さんとか・・・」
「・・・自分はまだ離婚すらしてないっスけど・・・」
それを聞いて、ちょっと安心した。
丁寧につけ方まで教えてくれた。
家までの帰り、自分が誘拐してるように見えないように、ずっと親子のフリをして、手をつないでいた。
「おひげのけいじさん、」
「どうしたっスか」
「・・・ありがとう。」
にっこりと笑った。
自分が本当のお父さんだったら、どれほど良かったか・・・。
イトノコの部屋
こんなところに客を入れるのは何年ぶりっスかねぇ。
「あまりキレイじゃないっスけど、」
「おじゃまします」
浴槽にお湯を張る。
「お風呂が沸いたから、入るといいっス」
「はい」
「あ、ちょっと待つっス」
春美くんのパンツをするり、と下ろし、血まみれのアソコを舐め始めた。
「だめ!けいじさん!!そんなトコ、汚いです・・・!」
「だから、自分がきれいにするっス」
「はぁ、あんッ・・・!」
生理になっているせいか、とても敏感になっている。
ねっとりとした経血が、舌に纏わりつく。
「お腹にちょっと力を入れるっス」
どろどろ、とまた血が流れ出てきた。
それを、ちゅるっと吸う。
「はあ、はあ・・・」
春美くんは、顔が紅潮してきている。
アソコの上部に位置する、クリトリスをやさしく吸った。
「はああああんッ・・・!!けいじさんッ、気持ちい・・・」
春美くんはそのままイってしまうと、膝をがくんと落とした。
「女の人になった、ホントのお祝いっスよ・・・」
春美くんを抱き抱えると、風呂場へ連れていった。
春美くんは自分で服を脱ぐと、お湯を2・3掛け、浴槽に入った。
自分は、その傍らで、血まみれのパンツを洗い出す。
「・・・ごめんなさい、けいじさん・・・」
浴槽からひょこっと顔を出し、自分を見ている。
「なあに、いいっスよ」
「・・・けいじさん、さっきのって・・・」
「春美くんが、もっと大人になって、・・・そうっスね、真宵くんぐらいになったら、もっと教えてあげるっス。」
「ホントですか?・・・約束、です」
小指を差し出された。
「・・・指きりげんまん、・・・」
にこにこと、嬉しそうだ。お父さんと、こんなことをしたことが無かったのだろう。
「乾いたら、自分が届けに行くっスよ」
お風呂から上がって、バスタオルに身を包んで春美くんが出てきた。
「ほら、春美くん。よく見てるっス」
さっき買ってきたナプキンの包み紙をぺりぺりと剥がし、ピンクのパンツに貼り付けた。
「さあ、履いてみるっス」
春美くんは、バランスを崩さないようにと自分の肩に手を置き、右足から通し始めた。
スッ、とパンツを上げる。
「・・・どうっスか?」
「ちょっと変な感じ。ふふっ」
「春美くん、」
「・・・?」
「これは、悪いコトじゃないっスよ。だから、ナルホドくんの事務所に戻ったら、真宵くんに、ちゃんとお話するっスよ」
「ナルホドくんには?」
「言わなくていいっス!・・・あと、さっき自分がやったことは、真宵くんにも言っちゃダメっス」
「ふふっ、私と、おひげのけいじさんのひみつ、ですね」
「そう、秘密っス」
成歩堂法律事務所
「ねぇ、ナルホドくん。ハミちゃん遅いよ。遅い、おーそーいー!みそラーメン!!」
お腹が空いているときの真宵ちゃんは、人一倍タチが悪い。
「きっと、夕食のお買い物でもしてるんだよ」
ガチャ。
「ただいまです!」
「ハミちゃん!こんな時間までどこに行ってたの?」
「真宵さま!」
ぎゅうう、と真宵ちゃんに抱きついた。
「ど、どうしたの?ハミちゃん」
「真宵さまぁ・・・」
真宵ちゃんも、優しく抱く。
「おかえり。・・・一人で遠くまでいって怖かったんだね。」
「真宵さま、わたし・・・」
ごにょごにょ。
春美ちゃんは、真宵ちゃんに、何か内緒話を始めた。
「なあんだ!そうなんだ!・・・ナルホドくん!今日の夕食変更!」
「は?」
「ハミちゃん、お赤飯だよ!」
「・・・お赤飯・・・?て、何?」
「だ、だめです、真宵さま・・・」
春美ちゃんは、顔を真っ赤にしている。
「んもう!ニブいなぁ、ナルホドくん。ハミちゃんはね、生理がきたんだよ!」
「・・・そう、なの・・・?」
「うわああああん!真宵さまヒドイです!!」
春美ちゃんは、余りの恥ずかしさに泣き出してしまった。
「・・・ごめん、ハミちゃん・・・あたし、女の人しかいない環境だったから・・・」
(それって女子高と同じ原理じゃないか?真宵ちゃん、羞恥心のカケラもなくなってる・・・)
その晩、ハミちゃんはずっと愚図っていた・・・。
113 :
みるきー:04/11/16 04:40:00 ID:piLLPcC/
終わりです。
やっぱりハミタソにはそれ以上出来ませんでしたorz
父娘プレイ(雰囲気だけ)てコトで・・・。
早朝投下すみません。
変なカプで書いてみたいけど思いつかないや・・・
またトラうら書いてしまうんだろうか、自分・・・。
GJ!
最後の一行に爆笑
ナルホドくん、保守しなさい。
あげ
age
保守
オバチャン待ち…
みるきーまだー?
ほっしゅ。
>120
絵板にいるようですよ。
トラうらさいこぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!
一番好きです。もっと読みたいよー(前スレとかも読めたらいいのに…)
ところで絵板ってどこ??
お久しぶりになります T8tS8FanzA です
冥と御剣のお話を投下させていただきます
純愛ものです
タイトルは「shorebird」
合わない方はスルー又はNG願います。
ではどうぞ。
#「shorebird」
深い闇の中で、その少女は幾度と無く羽ばたく事を諦めかけた。
翼は傷つき、それでもなお必死に足掻く彼女の心は闇に霧散し、湮滅する。
───繋ぎとめていたのは、それでも猶揺らぐ事無きたった一つの「意思」。
しがみ付き彼女は過去を、…今を耐え抜いてきた。
生れ落ちたその瞬間から、…それ以前から背負わざるを得なかった「宿命」。
…その為だけに、彼女は自分を殺してきた。
他人に干渉する事も無く、羨望する事も無く。
…ただ幼い自分に課せられたのは、…その名に恥じぬ事だと。
───それは、それだけが、彼女の”意味”そのものだった───
…水の枯渇した闇の中で、押しつぶされぬよう身を固める。
目を閉じる瞬間に、幾度となく願った。
───次に目覚めるときは、どうか光であって欲しいと───
1
アラームがけたましく鳴り響き、まだ薄暗い部屋を支配する。
ブラインドの隙間から、ほんの僅かに残る月明かりがフローリングに線を引いている。
そのブラインドの下に位置するベッドには、白いシーツにすっぽり包まった彼女が伺えた。
そのうちもぞもぞとシーツから手が伸びると、サイドテーブルの時計のスイッチをぽん、と叩く。
……再び、部屋は沈黙に包まれた。
何も聞こえぬ部屋の音が、耳に響く。
やがてゆっくりと体を起こした彼女が、ベッドから顔を覗かせる。
眠たそうな目だけを朝の少し冷たい空気に晒しつつも、目から下は今だ温もりを
感じつつ、シーツで覆われていた。
…暫くはそのまま、動く事もなく辺りを見つめる。
デジタル式のシンプルな置き時計の横には、彼女愛用の鞭。それに昨晩就寝前に読んでいた書類と、飲み終えたマグカップが一つ。
彼女はふと窓の方に体を寄せると、ブラインドの隙間から外を伺った。
「…あさ…」
肌が微量の光を浴び、陰影を醸し出す。
それから再び目を閉じると、胸に枕を抱えてぽふっ、と顔を押し付け、体を小さく抱え込んでいった。
「……はあ」
溜息をひとつ漏らすと、勢い良くベッドから体を起こし、コーヒーを淹れにキッチンへと向かう。
スリッパの音が遠ざかってゆくと、誰も居なくなった部屋に再び沈黙が訪れた。
2
「狩魔検事、お早うございます」
「お早う」
挨拶もそこそこに、彼女はすたすたと歩を進める。
忙しそうに行き交う同僚達は、冥が現れると同時に動いていた手を一度休める。
そんな様子を見る度心に思う。良い心地はしない。
…意識して言葉を交わすぎこちなさが、傍目にも伺えているから。
扉を開け、デスクチェアに腰をかけると、机の上の書類を纏め始めた。
ふと、そのファイルの一番上に置かれていた何かが、束ねた拍子にすう、と机に滑り落ちる。
───それは一通の走り書き。
「……レイジ」
───少々癖のあるその字は紛れも無く、彼のものであった。
紙片を手に取ると、一語一句、無言で確認する。
冥にはただそれだけで十分だった。
今晩、連絡を待っている
…ただ、それだけで、気持ちを確認するには余り在る程に十分な内容であったのだ。
…胸が一杯になる。
…嬉しくなれる。
…安心していられる。
冥は少しだけ綻んだ口元で、今日一日の終わりを待ち焦がれた。
形だけでは無く、うわべだけでは無く。今日という日を心から享受出来る一時を。
128 :
「shorebird」 ◆T8tS8FanzA :04/12/09 01:33:37 ID:ZE+fa+pG
3
誰も居ない冥の部屋に、光が灯る。
歩を進め、奥にあるクローゼットに二人分のコートを掛けると、オーディオの電源を入れる。
一方の男は、持ってきたワインボトルにグラスを…と、キッチンへ向かおうとした。が、
「私が持ってくるから」
冥がそう言うと、寡黙なその男は少しだけ笑みを浮かべ、テーブルへと引き返していった。
───そして交わされる、二人だけの空間。
二人が日常を忘れ、笑っていられる空間。
お互いの背負ったものも届く事無い世界。
───完璧で在るようで、本当は完璧では無いような世界。
グラスの中のワインが光沢を帯び、ゆらゆらと混濁しては再び消滅を繰り返す。
その光を静かに喉に流し込むと、お互いに顔を見合わせる。
…ささやかな、笑み。
「ふふ…」
「……」
「お互い、一緒ね」
「…ああ。そうだな」
それだけ交わすと、男───御剣怜侍は冥の横に腰を下ろし、彼女の肩を軽く引き寄せた。
冥の頬に手を添えると、彼女もまた応えるように手を重ね、瞳をゆっくりと閉じてゆく。
───部屋は、オーディオから静かに流れる音楽で満たされる。
二人は顔を重ね合わせたまま、暫く。そのまま動く事は無かった。
…やがて、流れていた音楽が終末を迎える。
二人は同時に顔を離すと、今度はお互いの瞳を重ね合わせた。
「……シャワー…」
「……先に使うといい」
言葉の後、ゆっくりと腰を上げた冥はシャワールームへと歩き出す。
……御剣には見えぬよう微笑みを浮かべながら。
4
───肌が。
うっすらとした微光により映し出され、艶美な様相を醸し出す。
…表情は艶色を帯び、吐息を荒げて。彼女は御剣の唇を受け入れていた。
湯上りの温まった裸体はほのかに香りを漂わせ、その香りがより御剣の感情を昂ぶらせてゆく媚香となり、
より深みへと、更に高みへと互いを導く標となる。
「ん…んんっ…」
…息も吐かぬほど、貪る。
御剣の舌が口内を埋め尽くし、歯茎、舌の裏や、上顎を隙間無くなぞりあげられ、冥の体が震えを起こす。
「う…ふうっ…」
舌を絡め取ると、冥の唾液を吸い尽くす。絶え間なく続く水音。
激しさに耐えられず、冥が声を上げて首逸らそうとするも、御剣は決して逃そうとはせず腕に力を込め、顔を引き寄せた。
「ん、んあっ…」
…さらに深く口付ける。
舌を弄ぶと、冥が再びそれに懸命に応えようと、舌を受け止める。
口内で舌と舌が、円を描くよう交わりあい、踊りあう。
「…ふ、うっ……はあっ…」
ゆっくりと唇を離すと、息を荒げたまま今度は首筋へと唇が這わせられる。
その細い冥の首筋に赤い跡を残してゆくと、冥は驚いたようで少しばかり抵抗した後に「…駄目。明日も仕事…」と、
一言、御剣の顔を押しのけた。
首筋にキスマークを残したままでの出勤は出来ない、と加えて。
「…それならば…」
と御剣は代わりに、冥の耳に舌を這わせた。
「あっ」
御剣の呼吸が鼓膜を震わせると、冥は体を強張らせ、ついつい声を洩らす。
5
…軽く歯を立てられる。…耳朶を咥えられる。…熱を帯びた吐息を吹かれる。
冥の体は何度も小さく浮き上がり、御剣の顔に頬を擦り付けた。
洗い髪の清潔な甘い香りが御剣の鼻腔を擽り、彼の興奮を煽り立てると、彼の怒張はより昂り、熱く、そしてより一層の張りをみせる。
「……」
何も言わず彼の舌が、体のラインに沿って下へ、下へと進行を開始する。
…その先には、二つの膨らみ。
冥の脇腹を、すっと撫でるように指で触れてゆく。彼女が体をひくつかせる様子を楽しみながら、そのまま背に手を回すと、
目の前には彼女の形の良い乳房が在った。
「…あぅ」
まだ十代の初々しく白いそれは、二つの突起を頂点に、御剣の視界を徐々に埋め尽くしていった。
ゆっくりと舌をつけると、ぷるん、と軽く振動を起こしてはすぐに元の形に戻る。弾力性に富んだそれを今度は口に含み、
桃色の突起に音をたてて吸い付いてやる。
「んあぁっ……」
溜息にも似た声と共に、冥は顔を自らの肩口の辺りに埋め、顔を朱に染めながらも感覚に耐える。片方の手は御剣の後頭部へ、
そしてもう一方の手にはシーツが握り締められていた。
御剣の空いた手は、彼女のもう一方にある乳房を揉みしだいていた。下から上へと円を描くように刺激し、
時には指を以て突起を摘み、弾く。軽く押しつぶしてみたり、くりくりとこねてみたりと。
「あ、嫌っ…ううっ……」
両の乳房から与えられる快感に、冥の声は上擦っていた。
ちゅうううう……ちゅぱっ……ちゅぱっ……
「うくうううぅぅ……っ…」
音を立てて吸い付くと、冥は目を閉じ、歯を食いしばって体を硬直させる。
その表情が何とも堪らなく、御剣は何度も何度も彼女を攻めあげた。
既に余裕の消えた彼女の顔からも伺えるように、冥は御剣により少しずつ、確実に追い込まれてゆく。
6
更に手を休めず、今度は冥の股間へと手を伸ばす。薄い茂みの奥にある彼女のそれ目掛け、腹部を伝い、
指が下腹部へと近づいていく。
「あ…っ…待って…ぇ」
消え入りそうな声をようやく絞り出すも、彼の指は冥の割れ目に沿って下降を始めた最中であった。
「きゃっ…ぁ……ん」
ちゅぷ……ちゅぷ……
今だ胸への刺激は収まった訳では無い。指での愛撫も収まった訳では無い。
指で何度も上下になぞり上げられる度に、声を出さずにはいられなかった。
その内に2本の指が、陰部をゆっくりと押し退ける。そこには綺麗に色づいた彼女の秘部が、
水気を帯びてらてらと部屋の薄明かりを映し出していた。
御剣は胸への愛撫を終えて、下方に体を移動させてゆくと、冥の秘所をじっくりと眺め始める。
足を横に軽く押し上げて彼女の恥毛を確認すると、その下には彼女の最も隠された奥地が位置していた。
それに気づいた冥が慌てて手を置こうとする。が、その前に御剣がそれを許さず、手を引くようにと冥に促す。
結果、冥はそれ程の抵抗は見せず、伸ばした手を戻すとそのまま顔を両手で覆う事になった。
「だめぇ……恥ずかしい…から…っ…」
冥の表情は確認出来ない状態ではあるが、御剣には十分理解出来た。
…羞恥で泣きそうな顔をしているのだろう。
口元を緩ませると、先ずは彼女の恥毛を唇でそっと乱す。冥の匂いに満ちたそこの空気を吸い込むと、御剣の欲求を一段募らせていく。
そこから彼の唇は徐々に下方へと滑り落ち、鼻を押し付けながら彼女のそこに軽く口付けをすると、舌を差し入れていった。
「…あ、やっ!」
…先ずは一つ。冥の体が大きく振れる。
「ああ……!」
下から上へとねっとりと舐め上げてやると、足を閉じようとする。両手で太腿を掴むと、冥が嫌がらない程度に少しずつ、
少しずつ開かせてゆく。
彼女の手は中空を彷徨い、どうして良いのか手のやり場に困っている様子であった。
7
更に舐め続ける。溢れ出す蜜を全て啜ると、臀部に手を回し果実を貪るかの如く口の中に陰部をすっぽり包み込み、
音をたてて吸い付き、舌で蹂躙した。
ちゅううう……っ、じゅる、じゅぷっ、ちゅぷっ……
冥の手は御剣の頭へと置かれ、腰を振って何とか侵略の手を逸らそうと必死に抵抗する。
…水音と共に声が、止め処なく溢れ出す。
「あ、もう…もうだめ、ねえ怜…っ!…ね、え…っ!お願…いだから…!ひゃう…!や、や、あっ」
「本当……にもう…っ!ダメえぇえぇ……!待ってっ…待って!…きゃあああ〜ッ!!」
少し口数の多くなった彼女に追い討ちをかけるべく、一番敏感な部分。クリトリスに思い切り吸い付く。
体を一層大きく震わせ、腰が宙に浮いた。
「んんうぅ〜〜………ッ!?」
口を閉じたまま、何とも例えられぬ悲鳴をあげる冥の腰は空中で強張ったまま震えを起こす。
休ませずにクリトリスを舌で弄ぶと、冥の口からは何も発せられなくなっていった。
太腿が御剣の頬を、最期の力を振り絞ってきつく締め上げていく。
「……………!」
やがて腰が力無く、すとんとベッドの上に落ちる。全身が弛緩し、言葉を紡ぐ事も適わぬ冥に止めとばかりに御剣は吸い付いた。
のろのろと体をよじらせて体を横に倒しても、御剣の顔は離れる事は無く一心不乱に冥の味と反応を愉しむ。
「…あぅ……あぅ……ぅうん……」
熱で魘(うな)された時のようにぐったりと横たわった冥の表情は焦点が定まらず、
意識が朦朧としている様子ではあったが、なおも股間で蠢く御剣の動きに合わされ、体はゆらゆらと揺れていた。
ぴゅっ、と、御剣の顔に液体が降りかかる。それは何度でも溢れ続け、彼はそれが溢れ出る毎にずず、と啜り取っていく。
やがて収まると御剣は掻き出す様に舌を差し入れ、縦横無尽に這わせ尽くすと、掴んでいた臀部から手を離し、
そこでようやく冥を解放した。
8
「ふう……」
…改めて冥を見下ろす。
瞳は少しばかり涙で潤い、唇からは絶え絶えに吐息が漏れ、すっかり力の抜けた体は膝を曲げ、呼吸に合わせて上下に揺れ動いている。
肌は熱を帯びてほのかに色を増し、顔にかかった髪の毛が扇情的で、御剣は溜息をつくとその姿に暫く見惚れていた。
…丸くなったその体は、子供の様に。美しさと幼さとが見て取れる。そう思える。
御剣自身、そんな事は頭の中ではとうに理解していた。
…曇りの無い白い肌。
…細く閉じられた瞼。
…柔らかな唇。
普段は強気に振舞う彼女でも、実際はまだ10代の少女であるのだと。
そして、これは私にだけに許された、彼女のありのままの姿であるのだと。
…そして私はこの先彼女を何時でも導いてやらなければならないのだと。
呼吸に余裕の出来た冥が、ゆっくりと瞼をあげ御剣を瞳に捕らえる。
───視線を合わせる。触れたい衝動に駆られた。
御剣は冥にそっと覆いかぶさると、頬に指を沿わせる。
「…大丈夫。ちょっと激しくて…びっくりしただけよ」
虚ろな表情はそのままに、口元で笑みを作ると大丈夫だから、と御剣を気遣う。
「少しは加減してよね…もう」
確認した御剣もまた、唇を緩めてそれに応えた。
「…ふふ」
どちらとも無く、自然に笑いを零す。
冥は手を御剣の頬に添えると、ほんの少し唇を合わせる。
「…冥」
「……うん」
9
御剣は上体を起こすと、冥の股間に腰を進ませて、唾液と愛液で塗れたそこを指で軽く寛げる。
「ん…」
狙いを定めると、冥を気遣いゆっくり、己を埋没させていった。
「…いくぞ」
「うん…」
了承を得ると、先ずは少しずつ、円を描くよう腰を動かしていく。
冥の表情は幾分穏やかに、御剣を受け入れ恍惚とした表情を見せた。
「……はあ…」
そこからは動きを変え、前後にゆっくりと動いていく。冥はシーツを握り締めて、その快感に身を任せる。
冥のそこが、御剣の陰茎をきゅう、と締め付けた。
「うむっ…」
「ん、ん、ん……」
腰の運動により、冥もまた体を揺らす。愛液が潤滑油となり抽送をスムーズなものとし、また、水音が再び部屋に鳴り響く。
ちゅく、ずちゅ、ちゅく……
音が…二人の感覚を痺れさせる。
薄暗い部屋の中で、音と共により深みを目指して、二人は互いを模索し合った。
もっと、体に触れていたい。
もっと、感じていたい。
もっと、一つになりたい。
誰も知る事の無い、二人だけの時間。二人だけの行為。二人だけの気持ち。
その一つ一つ、一秒一秒を自分の全てを賭けて感じ取れるよう。受け洩らさぬよう。
───駸駸(しんしん)と時が過ぎるように感じられる。余計なものは何一つ、感じられない。
…何度も、唇を合わせる。髪を指で乱し、肌を重ね合わせてはその感覚に身を委ねて安堵すると、
こんなにも素晴らしい時間は無いのだと切なさを募らせた。
10
御剣は時に緩急をつけ、冥と自分を高めるよう行為の中にアクセントを施す。
「あっ、あっ、あっ」
冥の声が次第に抑揚を失ってくると、冥の片足を持ち上げて体を横にさせる。
持ち上げた脚は自分の肩上に、自らはベッドに手を突いて再び冥を攻め始めた。
「あうっ、は、あんっ」
冥の瞳が再び閉じられていく。
感覚が麻痺する。辺りは白塗りに、熱と感触のみが現実として感じられ、他のものは入ってくる事が出来ない。
更に抽送が早まり、力強く彼女を埋め尽くしていく。
同時に御剣の感覚も徐々に犯され、熱が集中するのを感じとれた。
「う…ああっ…あ、あ、あ」
「くっ…」
再び正面に向き直ると、今度は冥に覆いかぶさり、更に腰を早めていく。
「いや、あ、あ、あ、あっ!」
「冥っ…!」
彼女の体に手を回し抱き寄せると、腰を打ち付ける音の感覚が短くなっていく。
冥もまた力の限り御剣をきゅっと抱きしめ、離さなかった。
…そして迎える、開放感へ向けて。
「ああああっ……!」
「冥っ……!!」
───きっと、まだ楽しめる。その筈だと願って───
11
アラームがけたましく鳴り響き、うっすらと陽の差し込む部屋を支配する。
ブラインドの隙間から、冬の陽がフローリングに線を引いている。
そのブラインドの下に位置するベッドには、白いシーツにすっぽり包まった二人が伺えた。
そのうち、もぞもぞとシーツから手が伸びると、サイドテーブルの時計のスイッチをぽん、と叩く。
ゆっくりと起き上がったのは、この部屋の主。狩魔冥。
乱れた髪を手で掻きつつ眠たそうな目を精一杯開く。
一方で、まだベッドで寝息をたてている男が一人。
気持ち良く鼾(いびき)をたてるその男の寝顔を横目で伺うと、冥は思わず笑いをこぼしてしまう。
ゆっくりと立ち上がり、オーディオの電源を入れると、キッチンへと向かう。
スリッパの音が遠ざかってゆくと、誰も居なくなった部屋はオーディオからのギター、ピアノの音、
…男の鼾によって包まれた。
12
「んごっ……ん…?」
男がうっすらと目を開けると、そこは昨日の部屋の風景だった。
のっそりと体を起こすと、軽くあくびを一つする。
「……朝か」
ブラインドから光を見つめ、そう呟くとベッドの横に手を下ろす。
…手の平からは、ほのかに残る暖かさだけだった。
「…冥?」
居る筈の彼女の姿が見えない。体を一気に起こすと、部屋を見回した。
……姿が見えない。
「メイ!」
…やがて、キッチンから足音が聞こえてくる。
そこには、湯気の立つコーヒーカップを持った彼女がいた。
「……冥」
安堵した表情の御剣の顔を確かめると、彼女は精一杯の笑顔で。
……こう答えた。
「おはよう」
epilogue
深い闇の中で、その少女は幾度と無く羽ばたく事を諦めかけた。
翼は傷つき、それでもなお必死に足掻く彼女の”光”は闇に霧散し、湮滅した。
───繋ぎとめていたのは、それでも猶揺らぐ事無きたった一つの「意思」。
───導いてくれたのは、全てを受け入れてくれた同じ境遇の”光”───
…暗闇から自分に手を差し伸べ、鬱蒼としたこの闇を払う光。
…今まで偽ってきた自分を、何も言う事は無く解いてくれる光。
…繰り返しでは無く、やり直しなんとだという事を教えてくれた光。
───それは、それだけが、彼女の”心”そのものだった───
…潤いを得た水面(みなも)から、彼の声が聞こえる。
目を閉じる瞬間に、幾度となく願った。
───次に目覚めるときは、どうかあなたの光であって欲しいと───
.....「shorebird」..... 終
終わりました
三作続けて冥になってしまいましたが
当方、冥好きなものでして…正直お腹一杯気味ですね
次は別の組み合わせで書きたいと思います
またそのうち別のものを書き上げたらやって参りますので
(クリスマスの前辺りに来たいところです…来れたならば)
ではまた暫く。
GGGGGGJ!!
素晴らしい!ハアハアさせていただきますた!(*´д`)
乙かれい!!
ハァハァしながら読ませていただきましたよ。
グッジョブ!!グッジョブ!!
冥たん素晴らしすぎですハァハァ(*´д`)
もう序盤から愛らしすぎて キュン ときました
お腹一杯といわず冥たん可愛がってやってくださいませ
モチロン別キャラもオーケーオーケー
次回作、楽しみにお待ちしてます
>>139 久々のSS、GJでした。
しかし寝起きの冥たんかわいいなちくしょう
こんばんわ。 T8tS8FanzA です
何となく書いていたものがあるんですが…
小ネタでして少々のエロ&ギャグです。今回は矢張×須々木マコです
見たくない方はスルー願います
ノリで書いたものですから、保守代わりにと思って軽い目で見てもらえると嬉しいですね
投下します
賑わう街中から一歩外れると、そこはアナタの知らない世界。
…アナタの人生、相談承ります…
「a shameless fortuneteller」
〜須々木 マコの場合〜
1
「…え〜と…ここッスかね?」
「…ようこそ…」
「ひっ!?」
そこに現れたのは、頭巾を被った顎鬚の男。矢張政志である。
「いやーいらっしゃい!ようこそ矢張の何でも相談所へ!」
「…あ、あの」
「ところがどっこい!相談所とは名ばかりのここは、君のまだ見ぬ人生をも占っちまうトコなのさ…さあ…!君の運勢、バッチリ占っちまうぜ!」
親指を誇らしげに突き出す矢張。
「あ、あの…アンタがここの所長さん、ッスか?」
「おうよ!!」
「占い…をしてくれると聞いたッスが…本当ッスか?」
「おうよ!まあ、とりあえずそこに座ってくれって!」
促されるまま、マコは傍のいかにも妖しげなソファに座らされる。
椅子と言うよりはソファベッドのようで、相当のスペースが割かれていた。
「んで、お嬢ちゃんは何を占って欲しいってんだ?何でもOKだゼ!」
「はあ…そ、それじゃあその……」
もじもじと恥ずかしそうに視線を落とした後に、一気に矢張との距離を詰めた。
「スズキの幸福…もとい、れ、恋愛…運なんかを占って欲しいッス!!」
両の手に拳を握り、勢い良く身を乗り出しつつ彼女はそう告げる。
そんな彼女の様子とはうって変わって、今度は矢張の方が大人しくなってしまった。
「…」
思いつめた表情で、じっとマコを見つめる矢張。
「……?あの…じ、自分は今、変な事を言ったッスか?」
「…OK、OK。」
「そ、それじゃあ…お願い出来るッスね!?」
「そこまで言われちゃあなァ…こんなオレサマでよければいつでもお相手して…」
「?い、いやアンタじゃないッスよ!」
「君みたいなタイプは初めてだし…眼鏡で元気っ娘もなかなか」
「いやいや、そろそろ止まれッス」
2
「んじゃまァ、始めるか」
そういうとお香に火をつけて、照明を落としていく。
お香からは奇妙な香りが漂い、それなりに占いの雰囲気(?)を醸し出していたようであった。
「…あれ…」
…その香りを嗅いだ途端、マコは妙な違和感を感じるようになる。それこそがこの店の…矢張の狙いでもある。
「…どうしたの、マコちゃん。顔が赤いぜ?」
「…そ、そんなコト無いッスよ…」
その様子を見逃さない矢張は、ゆっくりとマコの後ろに回りこむと、後ろから手を回してきた。
「えっ!?ちょ、ちょっと」
「へへ…心配しなくてもいいぜ。あくまで占いだからな」
首筋にふうっと息を吹きかける。
「ひああああ……っ!」
ぷるぷると体を震わせ、肩をよじらせるマコ。
「マコちゃんはこういうのされた事あるかい?」
「な、無いッス実は……って何を言わせるッスか」
「そりゃいけねェな!いけねえいけねえ!…それじゃ俺が色々教えてあげようか」
「結構ッス!というか占いはどこにいったッスか!?」
「そう焦るなって!すぐにマコちゃんもわかるようになるさ!」
「も、もういいッス!かかか帰ります!」
顔を真っ赤にして立ち上がろうとするマコの腰を、矢張ががっちりと掴む。
「あっ」
「ダメだよマコちゃん…もう始まってるんだからさ」
体を引き寄せマコを膝の上に座らせると、彼女のパーカー越しに胸を揉んでいった。
「やっ…、ん………んうぅ……っ」
「可愛い声だねマコちゃん。気持ちいいのかな?」
「ゃ……める…ッ…!」
「ダメだぜマコちゃん。素直になんなきゃ、恋愛も成就しないぜ?」
「…か、関係無いッス!」
「どうかな。ホラ、言ってごらん。でなきゃ、もっといじわるしちゃおうかな〜」
「!…そんな……」
3
矢張の暴走は止まらない。
「マコちゃんのおっぱい、柔らかいねえ…!可愛いよ」
「何を…言うッスか…」
赤らんだ顔で、きっ、と背後の矢張を睨みつけるマコ。
もみもみ…ぷに、ぷに…
「怒った顔も可愛い…じゃあこんな事しちゃおうかな」
「あッ!…ん……くう……、ッ…」
首筋に何度もキスをすると、マコの表情は一転して苦悶の色を表し始める。
大分矢張の攻撃に参ってきたようで、指で胸の突起を摘まれると相当の反応を見せた。
「ホラホラ、早く言わないとどんどん色んな事しちゃうよ?いいのかな?」
「ひどい…ッス……や、んぅ……」
「…ほら、感じてきた」
「ち、違ッ……」
「そう?じゃあ次は下の方に行くよ。いいの?」
「……っ」
矢張がそう言うと、マコはとうとう俯いてしまった。
そうしているうちにも、無言の了承による矢張の手は彼女の股間に伸びる。
(頭が……ぼーっとする…ッス…)
朦朧とする意識の中で、彼女の視線は矢張の指の動きを追っていた。
ジーンズ越しから、指の這う感触が伝わってくる。
「う…あ…」
さわさわと、彼女の最も恥ずかしい部分が丁寧に撫でられてゆく。
「マコちゃんやっぱり感じてるんだ。言ってごらん、気持ち良いって」
「…ひ…ひどい…ッス」
マコの瞳に涙が溢れ、表情は今にも泣きそうに歪んでいく。
胸と彼女のそこを優しく刺激され、暫くの後についにマコの口から呟きが漏れる。
「……ッス」
「…もっと聞こえるように言ってよ、マコちゃん。聞こえないよ?」
「気持ち…いいッス」
4
「およ、よく言えたねマコちゃん」
「スズキ…こんなのは初めてッス…もう正直に言うッス」
観念したかのように、マコは溜息まじりにそう呟いた。
「そうそう、正直が一番ってな!」
(予想通り、スゲエ効果だな…あのお香)
矢張はにやりと不気味に笑うと、マコに歩み寄る。
「それじゃあマコちゃん、最後にとっておきのテクニックを伝授しよう!」
「…え?まだ…何かあるッスか…?」
マコは不安そうに矢張を見上げる。
「勿論だぜ。男を喜ばせるには手っ取り早い方法があるんだよ」
言うなり、矢張はズボンを下ろすと、昂りを曝け出す。
「ちょ、ちょっと何をしてるッスか!」
「口を使って、これを舐めるんだよ。さ、やってみよう」
「……口、で…」
マコの喉がごくりと鳴る。目の前の矢張のそれをしばらく凝視したまま、固まっていた。
「まずはゆっくり、歯をたてないようにしてな」
やがて決心がついたのか、おそるおそるそれを手に取ると、少しずつ口に含む。
「うっ……」
「そのまま、舐めるんだよ」
マコの舌がちろちろと這わされる。
「そうそう、全体的にな。時に吸ってみるのもグッドだぜ」
言われるまま、矢張のそれを刺激していくと、徐々に陰茎は硬度を増してゆく。
「むッ……ん…ぐ……」
「おほっ!それじゃあ次はゆっくり、前後してごらん」
「……ほう、ッフか…?」
「うおお……いいねマコちゃん、その調子で…」
「むぐ、…、ん……ん……」
最初はおっかなびっくりだったマコの動きは、段々と硬さが取れてスムーズに、より大胆になっていく。
時には裏筋を、鈴口をと舌を這わせると、矢張の興奮は次第に頂点へと達する。
5
「うおおおお……!いいぞ、いいぞマコちゃん!」
「むっ、んむっ、ん、ん……!」
「そろそろ……俺限界……出しちゃっても良い……っ?」
「!?むうっ、んぐーっ!」
何をされるか大体想像のついたマコは、必死に顔を離そうとする。が、いつのまにか添えられた矢張の手によってかなわない。
マコの顔は、みるみる恐怖に染まっていった。
「マコちゃん、後は頼んだ……!」
「……!!(何を頼むッスか!)…」
…恍惚とした矢張の顔は、死地に赴く戦士のように潔い。勇敢な笑顔の瞳が光輝いて見える。
彼は今、己の命を賭して戦友(とも)達を放出すべく、親指を上に立てると捨て身の突撃を試みていた。
「んーっ!!んむううぅぅ!!」
やがて、絶頂を迎えたとは思えない悲鳴をあげて矢張は力尽きた。
「ぐうわあああああ!!!」
「むう〜〜〜っ!!?」
矢張の欲望はマコの喉元に飛散し、次々と溢れ出す。
「……〜〜!ぷはあっ!」
手が離れたその隙にマコは何とか口を開放したものの、矢張の欲望の残滓はいまだおさまらずに
彼女の顔を、髪を、眼鏡を白く汚していった。
「うっ!?…わぷっ…」
「ゼエゼエ……口の中のは全部…飲むんだよ」
口の中の液体に咽ながらも、彼女は少しずつ、飲み干してゆく。
「けほっ…」
やがて起き上がった矢張がタオルを片手に汗を拭いながら、満面の笑みで
「…ふう…これで一応俺からのレクチャーは終わりだ。どうよ良かったろ?マコちゃん!?」
「ちょっと待つッス。アンタいつか逮捕ッス」
6
「まあ、今回オレサマが占った結果としては…」
「占ってないッス」
「当たって砕けろ!!……これよ!」
「…砕けたのはアンタの方ッスよ」
「ま、まあ…とりあえずは思い切って大胆になってみたらどうよ、って話さ。さっきのアレ、何かの役に立つだろ?」
「…まあ…何か胡散臭いッスけど……わかったッス」
「そうだ、自信を持つんだマコちゃん!ファイトだぜ!」
「了解ッス!!」
「んじゃあな!頑張れよ!」
賑わう街中から一歩外れると、そこはアナタの知らない世界。
次のお客様は、果たして誰になる事やら。
…またの来店、心よりお待ちしております…
終了
ゴメンナサイ
申し訳ない
場つなぎにと思いまして…
DS逆転裁判の矢張の職業はどうなるんでしょうね
毎回、どんな登場をしてくれるのか楽しみにしているぐらいで。
早く情報が欲しいところです
乙。エローイエローイ。
俺も逆裁のためにDSを買う所存。
新シリーズはどうなるんかな。タッチペンと2画面をどう使ってくるか楽しみだな。
さすがに、主人公はナルホドじゃなくなってるわな。
一方の画面で資料を見られたり。
それにしても情報が無いな。
やることねーしマツケンサンバでも踊るか。
つかつか上様は逆裁に出てきてもおかしくないよな。
あの濃ゆいキャラの立ちっぷり。
トノサマンが実体化したみたいなもんか。
ご無沙汰しています。前スレでミツメイを途中まで投下した者です。
今回もまだ途中なのですが、己を追い詰めるためにも続きを投稿したいと思います…
また無駄に長いのですが、ご勘弁を。NGワードは「カナリア」で。
**
荒れた息が整い、少し落ち着くと、冥は上体を起こして御剣を睨みつけた。
「あなた本当に初めてなの?」
「な、何を言い出すんだ?」
「だって、本当は難しい筈なのよ? 女を、その、満足させるっていうのは」
「怒られているのか褒められているのかわからんな……」
「……何だか悔しいじゃない!」
冥はそう声高に叫ぶと、御剣の前の膨らみを盗み見た。先ほどと同様に突っ張るそこはまだ何の愛撫も受けていないのである。
「レイも服を脱ぎなさいよ。いつまで部屋の中でコートを羽織ってるつもり?」
「む……そ、そうだな。では、し、失礼する」
照れがあるのか、御剣は決してスムーズとは言えない動作で服を脱いでいった。コートとスーツを脱ぎ去り、Yシャツも床に放る。
下から現れた御剣の身体は、彼の面相に違わず非の打ち所が無かった。程よく筋肉のついた引き締まった身体、幅の広い肩に厚い胸板、見事に割れた腹筋に冥も目が奪われた。
しかし何より冥を驚かせたのは、その下である。
「……そんなになってるの!?」
思わず声が裏返る。
ベルトが外され、下ろされたズボンの下から出てきた物は、御剣のトランクスを押し上げて立派な三角形を作っていた。ズボンを穿いていた時よりもずっと容易に大きさが把握出来る。
御剣のそれは日本人男性の平均を余裕で上回る大きさだった。少なくとも冥の想像よりは大きかったのである。
あまり冥がじっと見つめるので、
「じろじろ見るんじゃない。恥ずかしいだろう」
トランクスを脱ぐに脱げなくなった御剣が言った。
冥はぐるぐると考えている。
このまま事が進むということは、あの立派な物が自分の中に入ってくるのだ。
それが一体何を意味するのか。
冥は改めてその重大さに対峙した気がした。
本当に御剣でいいのだろうか? 身体も、心も、真に彼を受け入れる準備が整っているのだろうか?
疑問が不安となって冥の心を支配していく。今まで情欲で見えなくしていた部分をここで無視したままでは、先に進むことなど出来ない。
私はレイの……。
「メイ?」
動かなくなってしまった冥の顔色を御剣が窺う。
冥は御剣をずっと見た。
初恋の相手は御剣だ。
父親を取った憎い兄弟子。冥の検事である部分は常に御剣を敵視していたが、少女である部分は密かに彼をずっと想っていたのも事実だった。
物心つく前から検事として父親の教育が始まるまで、まるで兄妹の様に過ごしていたあの短い時間は純然な美しい想い出なのである。
それが年頃になるにつれ、嫉妬と恋慕という相反する感情を背負う事になってしまった。
御剣が住み慣れたアメリカを捨てて日本へ戻るとなった時には元より素直でない心が余計に頑なになり、御剣が日本で検事になったと聞いた時には、御剣を男として見ることを完全に諦めた。それは同時に御剣の前では女である事をやめた事にも繋がった。
彼に対する気持ちの昂ぶりは全て同門の好敵手への競争心なのだと錯覚させることで、自分の燃焼し切れない感情にどうにか折り合いをつけたかったのかも知れない。
月日が経ち、父親が自分の側から姿を消す事となって、また再び冥の前に自分を揺るがせる男が現れた。
それが成歩堂龍一だったのである。
そこまで考えが巡り、冥ははたと気がついた。
(私は、レイに成歩堂龍一を求める前に、成歩堂龍一にレイを求めていたという事なの?)
冥は御剣の顔を見上げた。そして相変わらず膨らんだままのそこに目をやる。
「だから、あまり見るなと……」
「……男は欲情すると、そこがそんな風になるのよね」
「ん? ま、まぁ、そういう事だ」
「レイは私に欲情しているって事よね?」
ぐ、と御剣が声を詰まらせる。
「そうストレートにゆすぶられると、最早返す言葉が見つからん……」
「意義なし?」
「……意義なしだ。そうだ、君の言う通り、私は君に欲情している」
「そう」
冥はそれを聞くと、珍しくはにかんでみせた。
「嬉しいわ」
「……そうなのか? ……気持ち悪がられるかと思ったが……」
「貴方の言う通りよ。私、少し素直になろうと思うの」
すると冥は上体を立っている御剣に近づけ、おもむろにトランクスへ手をかけた。
「な、なんだメイ!?」
「これを脱がせなきゃ先に進めないじゃないの」
「だからって君に脱がせて貰う必要は」
「黙りなさい。私に考えがあるのよ」
「考えとは……」
御剣が狼狽している間に、冥はトランクスの前を少しだけ引き下げてしまった。
最後の枷が取り払われたそれが勢いよく跳ねて現れる。間近で見るそれは思ったよりもグロテスクではあったが、不快な感じはしなかった。
御剣は自分の事を好きだと言ってくれた。自分に欲情しているとも。
素直に、それは嬉しかった。
思えば自分は随分と意地ばかり張っていた。気丈であることで自分の本当に弱い部分を隠そうとばかりしていた。カナリアの事で鞭を打たれた時も、意地になって否定し、意地になって鞭を受けた。本当はパパに疑われた事、信じて貰えなかった事が、堪らなく悲しかったのに。
素直になれば――冥は思った、自分が隠してきた弱さを満たしてくれるものを得られるかも知れない。
望んでは諦め、近づこうとしては遠ざけたその温もりを、今、とうとう手に入れられるのかも知れないのだ。
「こういうのは嫌い?」
冥は上目遣いに御剣を見たまま、恐る恐る反り返る男性器の先端に口づけた。
その微かな接触だけで御剣は思わず腰を引く。
「や、やめないか。汚いだろう」
その敏感な反応とは裏腹に御剣が制止するが、
「なによ、あなただって私に同じ様なことをしたじゃない」
冥は言い返すと、今度は先端を口の中まで含んでしまった。中央の窪みを舌先でなぞり、軽く吸ってみると、何か苦味のある液体が冥の口内に広がった。
慌てたのは御剣である。
男として憧れていた状態であるのは間違いないのだが、7つも年下の娘にそこを咥えさせている、という認識は背徳感となって御剣を煽った。
やめさせなければと思う一方で、このまま獣の様に腰を動かしたいと思う自分を自覚する。罪悪感に正比例して興奮と快感が御剣の背筋を駆け上っていく。
冥はそんな御剣に構わず行為に没頭している。
先端の溝や脈打つ裏筋などが弱いらしい事を冥は短時間で学習した。舌先でそこを攻めると、御剣の口から切なげな吐息が漏れたり、腰が大きく震えたりするのだった。
冥の口では頑張っても中ほどまでしか収まらない御剣のそれは、冥の愛撫を受けて口内でより大きく膨れていく。
与えれば与えるほど顕著になる反応に、冥は愉悦を覚えた。自分も直接刺激を与えられている訳ではないのに下腹が疼く。
法廷以外でこんなに余裕のない彼の顔を見るのは久しぶりだ。内心ほくそ笑みながら、冥は先ほどのお返しとばかりに間断なく御剣を攻め立てた。
「レイ……気持ひいい……?」
「あ、ああ」
「ん……凄ひ、まだ大ひくなるのね……んン」
段々と要領を覚えた冥は、根元から頂点へ舐め上げ、先端に来るとそこへ口づけ吸い上げる、という行為を繰り返した。
冥の秘所に蜜が溢れる様に御剣の亀頭からも透き通った液体が染み出してくる。いくらそっちの知識に欠ける冥でもそれがカウパー液と言われる物であることはわかった。保健体育で習う範囲の一般常識だ。
こんこんとわき出るそれを冥は丁寧に、ぺちゃぺちゃと音を立てて舐め取り、尿道に潜む分を吸い取るように先端の窪みへキスを続ける。
すると、突然御剣が冥の肩を掴み自身から引き剥がした。冥は驚いて御剣を見返す。
「これ以上はダメだ」
肩で息をしながら御剣が言う。
「どうして? 気持ち良くなかった?」
「逆だ。むしろ限界が来る所だった」
情けない、と自分を呪う様な声色で言う御剣に、冥は苦笑した。
「いいじゃない。光栄だわ」
「ああ、確かに君は凄い……だが君の口を汚したくはなかった」
「変な所で紳士的ね。だったら初めから私にさせなければいいのに。かっこつけて」
「むぅ……」
憎まれ口を叩く冥の口を、御剣は自分の唇で塞いだ。冥も拒まずそれを受け入れる。互いの唾液を交え、頭の裏に響く様な水音に冥は四肢の力が抜けていくのを感じた。その枝垂れる身体を御剣がしっかりと抱きとめる。その力強さが冥の迷いを消し去ってくれる。
全て委ねてしまってもいい、そうに思える素直な勇気を与えてくれる。
「……レイ」
息継ぎの間に冥は御剣を呼んだ。
「私がまだ鳥籠の中にいるのなら、それはきっと貴方の責任でもあるのよ」
「私の?」
「私は小さい頃から貴方やパパに認めてもらいたくて、完璧であろうとしていた。自分で望んだ事だから後悔はしていないわ。でも」
冥が御剣の胸に頭をもたれ掛ける。御剣の鼓動が耳に心地良い。
成歩堂龍一や今の貴方を見ていると、それにこだわり続けた私がどんなに無理をしていたか気づくのよ。私が貴方たちに憧れてしまう理由も。私は狩魔という鳥籠にいて、外の世界にいる自由な貴方たちを羨ましいと思っている」
冥がくぐもった笑いを漏らすと、その細い肩が震えた。しかし今までのような自嘲の笑いではない。
「自分でその鳥籠の中に入ったのにも関わらず。だって仕方ないじゃない、そうすれば貴方やパパに可愛がってもらえると思っていたんだから」
「メイ」
御剣の指が冥の頬を撫でる。
「君を自由にしたい。メイが完璧な狩魔でなかろうと、私はメイが好きなんだ」
冥が泣きそうな顔で微笑む。
「ありがとう」
そして、その重要な言葉を、ようやく口にした。
「私もレイが好きよ」
「それは……」
「嘘でも錯覚でもないわ。……成歩堂龍一を忘れた訳じゃないけど、今の私に必要なのは、貴方なの。それが私の素直な気持ちなのよ。だから……」
冥は自分の心に翼が生まれたかの様に軽くなったのを感じた。
私は、呪縛から飛び立てる。
「だから……最後まで抱いて」
とりあえず今回はここまでで終了です。すみません、まだ続きます。
前回レス下さった皆さんありがとうございます。あと豪の誤字を指摘して下さった方も OTL
次回で終わりに出来るように頑張ります。それでは。
激しくGJ
続き楽しみにしてますよ
誤字は意義→異議があったけど、そんな気にしなくても大丈夫かと・・・(´∀`)
>>164 非常にGJ!!
メイたんがレイジにフェラしてる映像が頭に浮かぶ・・・。
167 :
名無しさん@ピンキー:04/12/24 01:40:40 ID:9qFAMAAa
.:*・゜(n‘∀‘)η゜・*:.。キタワー!!
メイたん、カワイイゾー!
メイたんキター!!(・∀・)
ひじょぉぉおに愛らしい愛らしい!
可愛いぞメイたん可愛いぞちくしょう!
最近メイたんが多めでホクホクですよ。
169 :
みるきー:04/12/28 17:39:22 ID:gibqPWPP
みなさんスゴイようorz
随分ご無沙汰しております。みるきーです。
またしてもトラうら書いておりますが、
年内には1本投下できるように頑張ります。
やっぱりトラうら需要少ないかな・・・
でも好きなんで書きます・・・
待った!ここにもトラウラ好きがいますよ
投下楽しみにしてるので頑張って下さいハァハァ
171 :
みるきー:04/12/30 11:49:56 ID:MNL/OMs7
>170さん、ありがとうございます!
トラうらできましたー!
クリスマス投下しようと思って書いてたのですが間に合わず・・・orz
ちょっとテンション下がり気味ですが、(オイ)最後まで読んで頂けると
うれしいですー。
では、次より投下!!
『anniversary』
今日はひどく疲れていた。
12月の給料日を狙って、社長から金をムシりに何件もまわっていたからだ。
大声で怒鳴り散らし、拳を挙げるのにも体力は消耗するので、年末の回収は応える。
ホントは若い衆とかがいればなんとかなるんだろうと思いつつも、自分で取り立てに行く。
今年の世間の給料日は、クリスマスイブにあたっていた。
ああ、うらみちゃんに何か買うたほうが良かったかな。
去年、ケーキぐらいしか買うてやれんかったし。
ピンクダイヤの指輪。
・・・どうしてこんな高いものを買ってしまったのだろう。
あの女に貢いだって、何か得があるわけでもない・・・ご機嫌とりに過ぎない。
まあ、喜んでくれればいいのだ。
「うらみちゃん、ただいま・・・?」
電気はついておらず、人の気配が無い。
組長んトコ帰ったんか・・・。
ぎゅう。
「?!」
「おかえりなさい、トラさま・・・」
後ろから、抱きついてきた。
「・・・うらみちゃん、くすぐったい」
「・・・!ごめんなさい・・・!!」
すぐ、体を離した。
「ごめんな、ワイ、びっくりしだだけやから」
頭を撫でた。
綺麗な黒髪やなァ・・・。
「トラさま、もう1年経つんですよ、・・・ふふっ」
「ああ、そうやったな」
去年のイブに、うらみちゃんを初めて抱いた。
もっと優しく抱いてやれば良かったとつくづく思う。
「あン時はゴメンな。ワイからしてあげればよかった」
ぎゅっと抱きしめた。華奢な体が、とても愛おしくなってしまう。
「ふふっ、・・・トラさま、暖かい」
「最近忙しくて、ヤれへんかったな。・・・する?」
「へっ?」
「何度も言わせんで、な」
「・・・ごめんなさい、トラさま」
・・・フラレた・・・?
「他に好きなヤツでも出来たンか・・・?」
忙しくて放っておいた自分が悪いのは十分わかっていた。
それにしても、そんな短期間でオトコが出来てしまうとは・・・。
「違うの、トラさま・・・」
「何がちゃうンや、オトコやろ?」
自分の中に、すごい嫉妬心が芽生えている。
自分だけの女では無くなってしまう不安感。
どうしようもなくなり、強く唇を押し付けた。
「んん・・・う・・・!!」
乱暴に舌を割り込む。最初は全く応えなかったが、次第にうらみちゃんも舌を絡めてくる。
ああ、相変わらず下手やなァ・・・。
「ワイの気持ちも知らんで、」
「・・・・・・?!」
「うらみちゃんの事好きなんやで?」
何度か言ってるはずなのに、この言葉だけはいつも照れくさい。
「嫌・・・トラさま、言わないで・・・」
「ワイが嫌か?そんなに嫌か?」
ボロボロと大粒の涙を零し始めた。
「恥ずかしい・・・」
「なァ、泣かんといて」
「違うの・・・今日、わたしエッチできない・・・」
「どないした、言うてくれへんと、わからん」
「・・・アレ、なんです。・・・だから、今日は・・・」
「そうやな、うらみちゃん、女の子やもんな、ははっ」
「今日は、お口でさせてください・・・」
自分の椅子に座った。
うらみちゃんはそこに跪く。
「なあ、無理せんでええぞ?」
ベルトに手をかけ、ゆっくりチャックを下ろし始めた。
「なァ、止めようや。ワイ、うらみちゃんと気持ち良くなれへんかったら嫌や」
「そんなこと言わないで、トラさま・・・弱音吐いてるトラさまなんて」
弱音、か・・・。
随分言ったことがなかった。
強気な自信家のつもりでいたのに。
「ちょっと待って。酒、飲みたい」
酒に頼るなんて情けない、と思いつつも、飲まずにはいられなかった。
半端にチャックを緩めたズボンを持ち、棚に置いておいたブランデーを
グラスにも注がずラッパ飲みする。
「トラさま、イッキ飲みなんてだめ」
「・・・なんや?うらみちゃんは自分で誘っといてそんなこと言うんや?・・・せや、」
一口、くいっと口に含み、そのままうらみちゃんの口に流しこむ。
入りきらなかったのか、口角からブランデーが流れる。
「ほら。ちゃんと飲まんかい、」
「・・・ん」
ごくん、と大きく喉を鳴らした。
「・・・お酒、ダメなの知ってるくせに・・・」
「だから飲ませたんや」
「トラさまのいじわるぅ・・・」
うらみちゃんは、もう顔が真っ赤になっていて、口がうまく回らない。
「なんや、もう目がトローンってなっとるで?」
「ああーん、トラさまのバカバカぁ・・・」
「ハハン?うらみちゃんはもう酔ってしまったんや、カワイイなァ」
「だめ、今日はわたしがトラさまに気持ちよくなってもらうの、」
「どないするんやろな?うらみちゃんのオ○ンコで気持ちよくしてくれる?」
「だから、ダメなんです、・・・お口で、します」
乱暴にズボンとビキニを剥がそうとする。
「あ、アカン、そんな」
「ふふふ・・・何言ってるんですか?今更」
自分のサオはガチガチに硬くなっていた。酒が回っているのもあったのかもしれない。
すかさず亀頭を口に含んだ。
酔っていて加減がわからなくなっているのか、強くしゃぶりつく。
「うらみちゃん、もうちょっとやさしく・・・」
「だめ。トラさま。今日は無理してでもイってもらいます・・・」
チュプ、チュプッ、といやらしい音を立てて舐めている。
「なあ、うらみちゃん。・・・キスしたいんやけど」
「だめ・・・」
うらみちゃんはフェラチオをすることに集中していて、それどころではないらしい。
・・・だったら、
うらみちゃんの頭を押さえ込んだ。
「なんや、下手やなァ?フェラチオってのはこうやるんやで?」
ギュ、ギュッと鞠をつくように、頭を押す。
「んん、んー!!」
「ちゃんと喉ントコまで開けとるか?ホントは喉が一番ええんやで・・・」
「トラひゃま、らめ・・・ううっ・・・」
目に涙を溜め、自分のサオを咥えたうらみちゃんはとても愛おしい。
「ああ、カワイイ・・・うらみちゃんのそんな顔が見たかったんや・・・」
頭に添えた手が、さらに力がこもる。
「うう、んぐっ・・・んー」
自分のサオが、さらに血の巡りがよくなっていく。
「なァ、うらみちゃん、イカして。ワイ、もう・・・・・・っ!!」
許可を得る前に、ドクドクとうらみちゃんの口へたっぷりと放出した。
「そのまま全部飲むんやで、ほらっ、」
ごくん、と飲みほした。
「トラさまの・・・全部飲めました・・・」
「当然や。ほら、こっちおいで」
膝の上にちょこん、と座らせ、キスをする。
スカートをたくしあげ、下着の上からクリトリスを擦り始めた。
「トラさま・・・だめなのぉ・・・」
「何がアカンのや、アレやからか」
こくん、とだけうなづく。
「ワイは構わへんから、しよう?な?」
「・・・・・・はい」
そのまま、下着をゆっくり下ろす。
“それらしき”ものはない。
「嘘ついとったんか?・・・ワイ、嘘つくようなコは嫌やなァ」
「違うの・・・」
ゆっくりアソコを開いてみせる。
・・・タンポンが刺さっていた。
「そうか、アレになっとっても感じたかったんや?こんなもん玩具代わりに使って・・・」
「・・・・・・」
「欲しかったんやろ、“コレ”」
「・・・・・・はい・・・」
「ちゃんとあげるからな?」
血を含んだタンポンを引き抜き、かわりに自分のサオを押し込む。
「ごめんな、さっき一発出したあとやから、ちょっと萎えとるけど」
「ううん、まだ全然硬い・・・」
「どうや?座ってヤるの、気持ちええやろ。」
「・・・はい・・・。トラさまにぎゅってしてられるの・・・幸せです・・・」
「ワイも幸せやで?うらみちゃんにワイのサオぎゅうってシメてもらえるんやから」
「いや、トラさまなんでそんなこと言うの・・・」
「うらみちゃんの困った顔が見たかったんや。ほらッ!」
グン!と腰でひと突きする。
「はああん!」
「ほら、もっと突いたるで?」
パンパンパンッと連続で何回も突く。
「あッ、あッ・・・!トラさま、お願い・・・」
ぎゅ、ぎゅうっとうらみちゃんのオ○ンコが締まってくる。
血がローションの代わりになって、ぬるぬるとした感触が更に快楽を誘う。
「うらみちゃん、良うなってきたで・・・!」
「トラさま、大好きです・・・!!」
「もっとや、もっと名前呼んで、うらみちゃん・・・」
「・・・トラさまぁぁ、んん・・・はあッ、トラさまあ!」
「うらみちゃん、かわええで・・・!!」
ビュルッ、ビュルルッ・・・!!
「トラさま・・・気持ちいです・・・」
「そうか。気持ちええか。」
チュッ、チュッと中を擦る音がする。
うらみちゃんの黒髪を優しくなでる。
「アレ、・・・いつ終わる?」
「・・・あと、3日、です・・・」
「じゃあ、終わったらいっぱいしような。ワイ、それまで我慢するから」
「はい、トラさま・・・」
ゆっくり、うらみちゃんの体から自分のサオを引き抜いた。
血と精液がドロドロと流れ出てきた。
お互いの服を、汚している。
「シャワー、浴びようか」
「・・・トラさま、先にどうぞ・・・」
「何言うとるんや、一緒に入るんやで?」
「え・・・?」
「中でもいっぱい、虐めたるから」
半端に下ろしていたズボンを脱ぐ。
「?」
ポケットに何かが入っていることに気付いた。
・・・・・・忘れてた。
「うらみちゃん、ゴメン、これ・・・忘れとった」
「?」
「コレ、今日クリスマスやから、プレゼント・・・買うといたんや」
「・・・開けていいですか?」
うらみちゃんが、ゆっくり箱を開けた。
「たまには、色がついたモンもええやろ?」
「・・・高かったんじゃないですか?」
「まあ、ええやないか」
「トラさま、はめていただけますか?」
「ああ、ハメたるで?・・・風呂場でな」
「違うー。トラさま、そんなトコがオジサマっぽいんです・・・」
「ごめん、ハメてとか言うから・・・」
「もう・・・」
「じゃあ、指輪して、セックスしようか?お嫁さんみたいやなァ?」
「・・・トラさまのえっち・・・」
180 :
みるきー:04/12/30 12:11:27 ID:MNL/OMs7
終わりです・・・。
相変わらず雑&尻切れですみませんorz
今、ケータイでやや長めのトラうら(いや、うらトラか・・・?)書いております。
(今回はPCからの投下なんですがケータイからのほうがいいっぽい・・・)
ご感想お待ちしております。
年内の投下はこれが最後になります。
みなさん、よいお年を・・・(_ _)ノシ
GJ!!!!
グッジョォオオオオオブ!!!!
トラウラにハマりそうというかハマったハァハァ
久しぶりに覗いてみたら作品投下キテタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!
みるきーさんの描写は前も誰か言ってたけど、
丁寧というか細やかな感じで好きです。
シバクゾーにフェラを教えられるうらみちゃんに激しく萌えますた
お嫁さんエッチ編も期待してますw
支援
シンプル2000シリーズTHE裁判きぼんぬ
(´-`)o0(正直、
>>184にどう反応すればいいかわからない)
いまさらもう見たいと思っている方もいないと思われるが……
見合事情データ入ったパソコン復元不可能にぶっ壊れた……OTZ
>>189 いやいやいや!超読みたいっス!
っていうかあんたの脳内から吸い出したいっス!
ともあれ、パソはご愁傷様・・・
保守
なんか本ヌレのほうがエロくなってるな。
ネ申降臨まだー?
保管庫、無くなった‥‥?
嘘だー orz
>>194 :::::::::::::::::::::::::
:::::::::∧∧:::::
:::::::/~)(~ヽミ
 ̄`" ̄"'´
2ヶ月更新しなかったら垢ごと消されるみたい。
規約読んだんだけど忘れてた……ごめん……
とりあえず垢取り直して手元のファイルをうpしたけど
引継ぎ前のファイルはほとんどないし、キャッシュも残ってませんでした。
どなたかログが手元に残ってた方、
一部でもいいので圧縮して送って下さると助かります。
iranbungei@box.elsia.net(@を半角に直して下さい)
すみませんがご協力よろしくお願いします。
>>195 メール送ってみました。
添付ファイルが1.2Mくらいになってしまったんで、ちょと不安ですが・・
すみません、多分こちらのwebメーラーのせいで、なんかうまく受信できませんでした。
同じものをこっちに再送信していただければありがたいです。
surumegatame@excite.co.jp (@を半角に直してください)
何度もお手数かけて申し訳ありません。ご協力に感謝します。
>>197 送りました。
これでダメなら適当なうpろだにうpしますか・・
ひらけました!(゚∀゚)
改めましてどうもありがとうございます!!
本当に助かりました。
これからうpします。
そして、お騒がせしてすみませんでした>all
おお、良かったッス。これからもがんがってください。
激しく乙であります!!
ホッシュがわりのカミチヒ小ネタ。
「あの。わたし・・・・わたし、子どもを、生みたくないんです」
「正確には『女の子を』だろ?」
「同じ事ですよ」
「女の方が感じてると男が生まれるらしいぜ?」
「なっ‥‥」
「安心しな、コネコちゃん。たっぷり可愛がって、鳴いてもらうから」
「そ、そういう問題じゃ‥‥あんっ‥‥」
「さっきコーヒーも飲んだし、な」
「???(いつも、飲んでるじゃない・・・)」
ttp://www.geocities.co.jp/SweetHome/8039/umiwake.html ・ 男性がHの30分前にコーヒーを飲むと男の子ができやすい。
(コーヒーのカフェインでY精子が活発になるらしい。)
正直スマンカッタ。
203 :
202:05/02/05 17:23:53 ID:k3NkTVwL
・・・うへ、中点統一できてねえ orz
神乃木の自宅に連れて行かれるなり、千尋は脱衣所に押し込められた。
「な……せ、先輩?」
「汗びっしょりの姿、美人には似合わねえのさ」
そんな事を言われてしまう。けれど実際千尋は汗びっしょりだったし、出来ればこの汗を流すために
シャワーも浴びたいと思っていたくらいだ。
神乃木の気の回しには感謝したが、神乃木もまた汗びっしょりだった気がする。それなのに、
新米弁護士の千尋に自宅のシャワーを貸そうと言うのだ。家主は神乃木だと言うのに、こんな
図々しいような立場に居て良いのか、と千尋は思った。
「先輩はシャワー浴びないんですか?」
「オレは後でも良いのさ。と言うか早く入れ」
その投げやりな語気にムッと千尋はしたけれど、ここで言い募っても、口の上手い神乃木の事だから、
するりするりと千尋の発言を避けつつ、からかって来るだろう。
千尋は黙って神乃木の言葉に従う。
千尋は脱衣所の中でお洒落着を脱ぎ、下着を外して丁寧にまとめて置いておく。と、そこで
千尋の指の動きが止まった。
(……タオルとか、どうすれば良いのかしら……)
「タオルなら、ソコに在るヤツを使って良いぜ」
まさに聞こうとしていた瞬間に言われ、千尋はぎょっとした。てっきり心でも読まれてしまったのかと
思ってしまったが、ごく普通に在りがちな疑問であった事に思い当たると、神乃木の発言も納得出来る。
「後、コネコちゃんが嫌でなければ、石鹸やら何やらも使って良いからな」
千尋は神乃木の気遣いに感謝しながら、バスルームへと入って行った。
当然、女性物のシャンプーなど無かった。ましてやリンスなど無い。まあ、あの髪型だから必要も無いか、
などと納得しながら、千尋はシャワーのノズルを回した。
しばらくの間、心地好さを感じるぬるめの温水が出、やがて湯と言えるほどの熱を持った水が出て来た。
千尋は石鹸を手に取り、取りあえず泡立てて、顔を丁寧に洗う。化粧が落ちてしまうが、この際
気にしなくても良いだろう、と思っていた。大体、言うほど化粧などしてはいないし。それに、化粧を付けていても、
付けていなくても、構わないような人物しか居ないのだから。
その泡を流し千尋は髪の毛に良く水を通す。それと同時に、汗ばんでいた身体にシャワーの湯を掛ける。
一旦、千尋はシャワーの湯を止め、髪をまとめ上げる。
女物のシャンプーではないとはいえ、別に男専用のものというわけでもなかったシャンプーだったので、
出来る事ならシャンプーをしておきたいと思っていた。
(後に神乃木が控えているのだが、すっかり千尋は忘れていたのである)
静かな浴室に、柔らかく泡が生まれる音だけが響く。
まとめ上げたとはいえ、長い髪をきちんと洗うには、相応の時間がかかる。
シャンプーに時間がかかるなど、あの神乃木には理解できないことだろう、と思う。
こう言ってはアレだが、神乃木はおよそ髪に気を使っているようには見えない。あれで気を使っていると
言うのならば、恐らくシャンプーなんかよりもセットに時間がかかっているだろう。
やがて再び、千尋はシャワーのノズルに手をかけ、シャワーから湯を出す。そしてシャンプーを洗い流す。
まるでお見合い練習の時に起こしてしまった失態を洗い流すかのように。
そして、石鹸と垢すりを手に取った。
汗ばんだ体はシャワーによって汗を溶かされていたものの、それでも何もなし、と言う風には千尋には
出来なかった。
しかし、これで神乃木も身体を洗っているのだろうか、と思うと何故かどきどきして来る。
(先輩が……使ってるんだ…)
今まで神乃木が使っていた石鹸を、神乃木が使っていた垢すりにすり付け、そしてその垢すりを千尋に
使う。
それは間接的な体の触れ合い。
(…………!!!)
そう考えるとどんどん赤面してくる。そうでなくともその理論で行けば、先ほどすでに千尋は顔をその
石鹸で洗ったのだ。
先ほどの理論では、間接的に神乃木の顔に、体に千尋の顔が触れたことになる。
かあぁ、と千尋は体が熱くなるのを感じた。
(へ、変態っぽい事考えちゃったじゃないの。駄目よ、千尋!)
今自分が何を考えていたのかをやっと理解し、千尋はぶるぶると首を振った。そして、思い切りその
垢すりで身体を洗ったのであった。
さて、浴室から出てみた千尋は、自分の服が洗われてしまっている事に気付いた。そして代わりに、
真新しいワイシャツとスカートが置いてあった。どうやら神乃木が今回の騒動の為に買った物らしい。
そのシャツに付いて神乃木から「着ても良い」などと言うようなコメントは無かったが、千尋はそのままの
格好では出歩けなかったために、その衣類を着る事になった。スカートもまた然りである。
(先輩……わざわざ女性物の場所に行った、って事よね?)
あの男性が、女性物の服売場に居たら、どんなに浮くだろうか。
それでも買ったのは、千尋に自分のワイシャツを着せたりする事を、何処かで心苦しく思ったからなのでは
ないだろうか。わざわざ買わない限り、千尋は神乃木の服を借りる事になるのだから。
神乃木が、買って来てくれた服。
恥を忍んで、千尋の為に……
(………先輩…)
自然と、頬が緩んでしまう。
「おい、コネコちゃん」
「きゃあああっ!!」
いきなり脱衣所の外から声を掛けられ、情けない悲鳴を上げて千尋がびくりと肩を震わせた。別に、脱衣所に
入られた訳ではないので、悲鳴を上げる事も無いのだが、急に声を掛けられた事に驚いてしまったのだ。
「叫ぶか、普通」
「あっ! すっ、すみません。ちょっと、びっくりして……」
「クッ……良いさ、別に。それよりも、きちんとサイズが合ったかどうか気になってな」
「は、はい……サイズは、合ってます」
まるで測ったかのように合っているサイズ。千尋はそれに対して少し気味悪くも思ったが、神乃木も女性物を
買ったと言う恥が在るのだ。どっこいどっこいであろう。そう考えると、サイズが合おうと合うまいと、気にする事は
大変失礼だと思った。
「じゃあ、そろそろ代わってくれるかい、コネコちゃん」
「え?」
「オレだって水に戯れたい時は在るぜ。特に、すぐにおんもへ行っちまうコネコちゃんと追いかけっこをした後は、な」
「!」
神乃木の言葉に、千尋は思わず頬を染め、神乃木も同様にあの暑い中を駆け回っていた事をやっと思い出して、
慌てて脱衣所の扉を開いた。
そこには、ニヤニヤ笑みを浮かべる神乃木が立っていた。
「ちょっと待っててくれよ、コネコちゃん。すぐに遊び相手になってやる」
「け、結構です! どうぞごゆっくり!!」
茶化された千尋は、少しむくれながらそう言って、さっさと脱衣所を離れた。
誰も居ないリビング。
そこには少し口を付けられた跡が在るコーヒーカップが二つ、置かれていた。それは、先程までここで
二人がお見合いもどきをしていた事を物語っていた。
「……神乃木、さん」
そっと、その言葉を口ずさんでみる。その言葉で神乃木の事を呼んだ事は無かったのだが、今回口に
してみて思いの外口にしやすい言葉に、千尋は驚きと安堵感を得たものだった。
本当は、ずっと前から呼びたかったのかもしれない。
(や……な、何考えてるのよ! 前から呼びたかった、なんて!!)
図々しくも思えたし、何よりそうしたい願望が自分の中にあった事に気が付いて、千尋は自分を恥ずかしく
思った。
所詮は神乃木と自分は、先輩後輩関係。
それ以外に何と言えるのだろうか。
(でも…それだけだったら、少し世話焼きが過ぎるわよ……)
千尋は机二つっ伏して、そんな事を思った。
先輩後輩だからと言って、お見合いの世話までするだろうか。結局は千尋が自身の関連で招いた事なのであって、
普段の神乃木であれば「自分のケツくらい、自分で拭くんだな」などと言いながら、あのニヤニヤ笑いを浮かべて
千尋の動向を探るだろう。
それを、わざわざお見合いもどきをして、相手を断れるまでにしようとする、その心意気。
(第一、どうして断るようにしなければならないのかしら?)
確かに、自分は弁護士の道を生きる事を決意した。
だが、星影法律事務所で若手ナンバーワンと言われる神乃木が居れば、職場としても困難に陥ると言う事は、
恐らくは無いだろう。
神乃木で補える職場に、わざわざ新米弁護士一人、必死に留めておこうと言う気が分からない。
(……何か理由が在る、そう考えちゃ、駄目かしら……?)
ぼうっとそんな事を考えてから、千尋は溜息を吐いた。
(そんな、先輩に限って、対した理由も無いわよ……)
三度の飯よりコーヒー好きの彼の事だ。大した理由ではなくからかう理由で付き合ってくれているに違いない。
それに、先程も考えたが、神乃木には彼女の一人や二人くらいは経験が在るだろうし、今現在付き合っている
女性も、恐らくは居るだろう。
自分はお荷物なのだろうか?
新米弁護士であるし、ことごとくからかわれるような立場であるし、それに今回のような厄介事まで持ち込むような
始末である。神乃木でなくとも千尋を『お荷物』と感じる者は居るだろう。根拠は在る。何せ、千尋自身も自分の事を
お荷物だな、と感じているのだから。
(お見合い、かあ……)
いくらもどきとは言え、やはり緊張もした。口調こそ普段通りだが恐らくは本番の雰囲気を考えて、神乃木も千尋に
接して来たのだろうと思う。だからこそ、千尋はその中で必死に自分のペースを作り上げ、神乃木を相手にお見合い
もどきを今までした。
(それなのに…わたしは……)
結婚しようと言われた時に一度で断れず。
あろう事か断った後に出て来た神乃木の『付き合おう』と言う言葉に、はっきりと言葉で返した訳ではないものの、
承諾の意のうなずきをしてしまった。
そこで逃げ出したのだから、これ以上お見合いもどきを続けても気まずいだけだ。
「って、何を続ける前提で考えてるのよ、千尋」
あんな中途半端な返答と態度を取ったのだ。
神乃木がお見合いもどきを続けてくれるだろうとは考えにくかった。
「!!」
そこで千尋は初めて顔を上げた。
(今わたし、誰かにして貰う事ばかり考えてる……)
今回のお見合いもどきだって、神乃木が考えてくれた事である。それに千尋が流れに従って付き合っただけで、
千尋自身が発案した訳ではない。ましてや自分はお見合いなんて話は在ったがした事は無かったので、結果的に
神乃木の知識に付き従うだけの形になる。
お見合いもどきから逃げた時だって、神乃木が追い掛けて来てくれる事を願い、それを期待していた。
シャワーを借りた時も、タオルから衣服まで用意して貰った。
それなのに、自分は何もせずに、神乃木が何かをするのを待っている。
(そんなの、嫌よ)
千尋は首を横に振り、今までの自分に叱咤する。
「待つなんて言うのは、私の性分に合ってないわ」
そんな事を言ってから、千尋はテーブルの上に残されたコーヒーカップの残りを一気飲みした。すさまじい苦味に
思わず千尋はむせたが、その苦味から逃げなかった。
ぬるくなったコーヒーが、千尋の喉を降りて行くのが分かる。
(苦い……でも、こんなものじゃないわ、千尋)
もっと苦い出来事がこれから待っているのだから。
……
千尋がうとうととし掛けた時に、神乃木が脱衣所から出て来るのを感じ、千尋は慌てて顔を上げた。
少しまぶたが重かったが、そんな事はどうでも良かった。
脱衣所から出て来た神乃木は、お見合いもどきの舞台に千尋が座っているのを見て、目を丸くする。
「どうした、コネコちゃん。そんな所にちまっと座っちまって」
「あの、あの! 先輩、もう少しだけ……最後の所だけもう一度お見合いもどきを付き合って下さい!」
「……」
「わ、わたし…曖昧な返答をしてしまったので……きちんと自分の言葉を言わせて下さい」
「コネコちゃん………」
神乃木はしばらくの間黙って千尋の瞳を見詰めていたが、その瞳のまっすぐさに「クッ……」と笑ってから、
テーブルの上に残っていた神乃木愛用のコーヒーカップを手に取り、その中身を飲み干す。
「良いぜ、もう一度だけ、舞台に立ってやろうじゃねえか」
「あ、ありがとうございます!」
神乃木のうなずきに、千尋は立ち上がって頭に机が付くまでお辞儀を深くした。そんな姿を見て、思わず
神乃木は「おいおいコネコちゃん、そこまでする事無いだろ」と言ったが、千尋は何度も何度もそのお辞儀を繰り返した。
(必ず、わたし自身も頑張らなくちゃ)
そう思いながら、千尋はやっと顔を上げた。
210 :
書いた人:05/02/08 19:50:38 ID:3xOXgH53
書いていた小説が消えたときはまっつぁおになりましたがね。
ううう、やっとのうpもたったここまで。しかもキリ悪いし。
しかもツッコミどころ満載……
千尋さん、脱いだ下着を絶対見られてるよ……
|д`*).。oO(あああああああああああああああああGJGJGJGJハアハアハアハア)
新作キテタ-!!
(;´Д`)ハァハァ千尋さんかわいいよ千尋さん。
続きずっと待ってました!!
カミチヒ最高!!!GJ!!
>211
ハァハァしてもらえたようで何よりです。まだ本番前ですが。
次回でやっと本番に入れるかも…?
>212
カッコ可愛いですよね、ゲームの千尋さんは。
ソレ目指して頑張って書いてます。少しでもカッコ可愛く書けたらなあ、と。
>213
ずっと待たせてすみませんでした。もろもろの事情が……(汗)
遅筆ですが何とか終わらせようとは思ってますので。
215 :
名無しさん@ピンキー:05/02/15 09:29:01 ID:45dY4Dhk
age
「さっきの続き、となると…どの辺だっけな?」
「ええと……け、結婚するかしないかの辺りです」
とても、「付き合うか付き合わないかの辺り」とは言えず、千尋は少しどもりながらもそう神乃木に伝えた。神乃木は
(何時の間に煎れたのか)新しく煎れたコーヒーを一口飲んでから、「そうか」と呟く。
「それじゃあ、おっ始めるとするか、千尋」
「は、はい…神乃木さん」
やたら緊張するように思えるのは、先程と気分を変えて臨んでいるためだろうか。もしかしたら、先程熱いシャワーを
浴びたせいかもしれない。
「まず、再度尋ねるが……オレ達、正式に結婚しねえか?」
「すみません。わたし、結婚は考えていないんです。ですから今回は、丁重にお断りするためにも、お会いしました」
千尋の堂々たる返答に、神乃木は(ほお…)と思った。先程とは雰囲気も違って、しっかり落ち着いて話して来ている。
これならば、相手に隙を突かれると言う事も無いだろう。
『結婚』の話ならば。
「じゃあ千尋。結婚は無理でも……もっと互いを知り合う時間も必要だろうし、今は結婚と行かなくても……結婚で
なくても、せめて付き合わないか?」
来た。
先程千尋の事を苦しめたこの問題。
付き合うか、否か。
お見合いもどきを取り払い客観的に見れば、神乃木は千尋にとって好印象である。勿論、からかって来たりするが
頼れる先輩でもある。さっぱりしているように見えて、実は何事にも親身になって考えてくれる。
(ああ……きっと、わたし……)
千尋は目を細める。
ずっと、ずっと『先輩』として見ていた『神乃木 荘龍』と言う人物。
(この言葉を、ずっと言いたかった……)
「お付き合いの件ですが……」
「ああ」
「お付き合いする事も、考えていません」
はっきりと。
曖昧な態度を取らず。
千尋は神乃木の目を見て言っていた。
その返事を聞き、神乃木は少し眉をしかめたような気がした。それでも何も言わないのは、千尋が堂々と返事をした、
その態度に対する賞賛の意を表しているため、であろう。
千尋は少し目を伏せた。
「わたしがお見合いを断ろうと思ったのも……弁護士として生き、里の習慣から抜けるため、でした」
「なら、今回の見合いは始めから断る前提だったんだな」
「ええ。今のわたしは、『倉院流霊媒術家元』の娘ではなく、弁護士『綾里 千尋』ですから」
千尋の口から聞き慣れない単語が出て来て、思わず神乃木は、「何流霊媒何たらだって?」と聞いて来るが、
「教える機会が在ったら後で教えますから」と言って、千尋は少し微笑む。
「その、『弁護士』の千尋が、面と向かって見合いを断ろうと思った要因は何だ? 聞いた話によると、今までのお見合いを
受けず、面と向かって断ろうとさえしていなかったじゃねえか」
「………ある人が、わたしに協力して下さった事も在ります。ですが……」
「が?」
「その協力の中で、わたしはやっと気付いたんです。自分がどれだけ受身で過ごして来たか」
「自分の力量を見極める女、悪くないぜ」
そう言って、神乃木はコーヒーカップに口を付ける。
「だから、自分をはっきりさせるために、今回の見合いに臨んだ、と言う訳か」
「はい」
「理由としては弱いな。そんなくらいじゃあ、オレは諦めたりは……」
「どう言われようと、わたしはあなたとは付き合いません」
しっかり気を持たなければならない。
ここからが、勝負所なのだから。
「わたしは……『神乃木 荘龍』と言う方が好きなんですから!」
少し早口になって、千尋はそう言った。
目の前に居る見合い相手、神乃木氏に。
「だから、わたしはそれ以外の人を想う事も、ましてや結ばれる事も出来ません」
好きな人の名前を言った。
『神乃木 荘龍』と言う名を。
「…………」
流石の神乃木も、目を丸くして千尋の言葉を受け止めていた。だが、やがて柔らかな溜息を吐く。
「クッ…………」
軽く笑ってから、コーヒーカップに手を付ける。
「流石のオレも、熱烈恋愛中の女を口説く事は出来ねえな」
「………」
「………」
二人はしばし、黙りこくる。
(ど、どう思ったかしら……)
別に、試した訳ではない。
千尋は、心からこの目の前に居る男性を好いている事に気付いたのだ。それを、素直に伝えただけだ。返事が
どうであろうと、千尋は自分の想いは伝えようと思っていた。
「………クッ」
かろうじて神乃木はそれだけ笑って、手に取ったコーヒーカップを口に持って行き、それを一口飲む。
きっと、苦い思いをしているのだろう。コーヒーの苦味と同じくらい、いやもしかすると、それ以上の苦味を感じて
いるのかもしれない。
「神乃木さん……わたしは…神乃木さんが、好きです」
まるで、恋愛漫画の告白のように、拙いような、でも魅力的な告白。
千尋はもう一度、自分の想いを神乃木に伝えた。
もしかしたら、彼女が既に居るかも知れない、と言う考えを捨てた訳ではなかった。居るであろうと言う事も考えて、
千尋は告白したのである。
それがどれだけ互いに辛いかも分かっている。でも、千尋は自分の想いに向き合い、受身で終えようと思っていた心を
打ち負かす事が出来た。自分で立ち上がり、自分で伝える勇気を手に入れた。
だから、伝えられる。
「………………」
長い事神乃木は黙って何度もコーヒーを口に含んでいた。そして時々、溜息を吐く。
「……千尋」
「何ですか」
答えがどうであれ、千尋は受け止めようと思った。
「……その男の、何処が好きになった?」
「……」
「まさか協力してもらったって言う情にほだされて、それを好きと勘違いしてるんじゃないのか?」
「そ、そんな事ありません!」
千尋は甲高い声になって、思わず机を叩く。
「そんな事、ないですけど……でも…」
「でも、何だ?」
「でも、人を好きになるのって、理屈抜きだと思いません?」
「…………夢見るような返答だな。オレは何処が好きになったか聞いているんだ。理屈じゃねえ」
「……何処、と言われても…」
流石の千尋も困惑する。
何処が好きになったかなんて一概に言える物ではない。
言い切れないほど、千尋は神乃木の事を……
「神乃木さんだからです」
「……理由になっちゃいねえな」
「いいえ!」
千尋は机をばしん、と強く叩いてから立ち上がる。その形相に、思わず神乃木もごくりと生唾を飲んだ。
「これがわたしの言える、『神乃木さんの何処を好きになったのか』です!」
その強気な発言に、神乃木は持っているコーヒーカップを動かす事すら出来ずにいた。そんな神乃木の様子をちらりと
見ながらも、千尋は胸の鼓動を抑える事が出来なかった。
「フォローを入れてくれる時、わたしの事をからかっている時…『神乃木 荘龍』さんの全てが好きなんです!」
何処が好きかと言われると、とても困る。
それは、千尋にとって神乃木が何よりも愛しい者で。
そう、全てが愛しいから。
それが、千尋の答え。
(想いは伝えた、何処が好きなのかも……)
そう思いながら、千尋は顔を下げ、ゆっくりとまた座る。
断わられても良い。
そう考えられるのは、自分の想いをきちんと言葉に出来たから。
(そりゃあ…断わられたらショックだけど……神乃木さんの事だもの、真剣に言えば偽り無く答えを見せてくれる)
それは、今まで彼と共に過ごした時間が証明している。
「……………」
神乃木は先程からずっと黙ったままだった。言葉を探しあぐねているようにも見えたし、ただ時間を費やしているだけの
ようにも見えた。つまり、それだけ神乃木は千尋の言葉に対する受け止めを見せているという訳だ。
だから、待つ。
「……いたずらなコネコには世話をする奴が必要だろ」
「え」
「目を離すと何をするか分からないような…そんなコネコが居たら、アンタだって世話係を付けたいと思うはずだ」
「……………」
普段の、少し見当の付かない例え話。
その例え話を聞いてから、千尋は何を伝えたがっているのか、考え付こうとした。
「勿論世話係だってそのコネコを世話しようとするだろう。被害をこうむるかもしれないし、コネコが自分のした悪戯で
逆に被害をこうむるかもしれないからな」
「…そう、ですね」
「最初は誰だってそうさ。ほんの小さな切欠、下らない接点。それだけが行動を作り出す」
「……」
「オレも……最初はそうだった。アンタの『教育』をするために、わざわざ一緒に居た」
「!」
神乃木の言っている事は、何を伝えようとしているのか。
僅かながらに見えた答えに、千尋は動揺を隠せない。
「先輩だから、新米の後輩の面倒を見る事は、ごく自然な事だった。アンタに対して何の後ろめたさも、下心も無しに
触れてやろうと思ってたのさ」
後ろめたさも、下心も無く。
その言葉は、明らかに千尋の発言に対して、マイナスの表面を持っていた。
「……なのに、アンタはひょいひょいとオレの手をすり抜け、腕をすり抜け……遂には心に入り込んじまった」
「それは……って、え?」
心に、入り込む。
「分かるか。アンタはやっちまったんだ。オレの心に、じゃんじゃん踏み込んで、忘れさせなくしちまった」
神乃木が何を言っているのか、千尋には瞬時には理解出来なかった。それは今までの話の流れに含まれていたマイナスの
表面が一気に取り払われてしまったからかもしれない。
ただ、何となく分かったのは、彼もまた、心からの何かの告白をしようとしていると言う事。
「…………一方的に告白、何て言うのはオレのルール違反、だぜ」
神乃木が、千尋の目を見据えながら唇の端を持ち上げる。
「アンタが『神乃木 荘龍』の事が好きなように…オレも『綾里 千尋』が好きになっちまったのさ」
「え………」
「勿論、何とか流何たら何かじゃねえ、『弁護士』の綾里 千尋の事が、好きになっちまったわけだ」
目の前の男性は、何を言っているのだろう。
千尋の思考が、ゆっくりと目の前にいる神乃木の……『弁護士』神乃木 荘龍の言葉を加味し、それを『理解する』と言う形に
まで練り上げて行く。
好きになった。
『弁護士』の綾里 千尋の事が。
「好きだぜ、千尋」
『弁護士』神乃木 荘竜が。
千尋の事を、好きだと。
まるで、恋愛漫画の告白のように、魅力的な告白。
彼女が思っていた男性は、彼女の事を思っていて。
つまるところ、お互いに想い合っていたと言う事。
「先輩…………………」
かろうじて、千尋は小声で、かすれた声で、神乃木の事を呼ぶ。それは、『見合い相手』の神乃木に対してではなく、同じ職場の
先輩でもあり、想い人でもある神乃木の事だ。
つ、と涙が千尋の目尻から頬を伝い、零れ落ちる。
それは、決して哀しみなどではなかった。
うう〜ん…ようやく本番が見えて来たと言うか次回になるのかな、本番。
お、遅すぎる。(汗)
情熱的な告白キタワァ.。.:*・゜(n‘▽‘)η゚・*:.。.ミ ☆
もーオバチャン、どんだけ遅くても最後まで見届けちゃうヨ!
つか、ゆっくりでなんも問題ないんで、マイペースでガンガッテください>中の人
むしろこの話はこれくらいのペースなのがいいとオモ。
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
カミチヒ〜!!マジで萌え!!
あああたまらんマジ千尋かわいすぎじゃあ(*´∀`)
あああドキドキする展開じゃあ〜!!
マイペース大歓迎!!無理しすぎないでガンバッテクダサイ!
227
待ってました
神チヒ・ゴドメイ・トラウラの神来ないかなーー。
ってことで、上げさせてください。
>>227 乙。
そして見合事情神も乙。
カミチヒいいなぁ。
232 :
名無しさん@ピンキー:05/03/11 16:07:15 ID:LqpHgV7l
age
見合事情良かった!!乙、職人さん
ミツメイが読みたいなぁ。
神降臨キボン。
上で出てたんでゴドメイ書いてみたが、どうなんだ、このCP
需要ある?
ゴドメイ大好物でつ!カモン!(AA略)
それではまだ途中までだけど投下しまつ。
嫌いな人はスルーしてもらうということで。
誰もいなくなった裁判所の検察控室のソファに座り、コーヒーをゆっくりと味わっていると、ドアが開かれる音が無機質に響いた。
「見事だったぜ、お嬢ちゃん。」
冥の今日の裁判の相手、神乃木荘龍は部屋に入るなり、冥へ賛辞を送った。
神乃木は出所後、検事・ゴドーとしての自分にピリオドを打ち、神乃木荘龍として弁護士に戻った。そして、今は自分で法律事務所を構えている。
冥が相手の裁判は19回目だった。
「当然のことだわ。」
神乃木の方にちらりとも振り返らず、無愛想に答える冥のそばに歩み寄り、いつものように大きなカップのコーヒーを飲む。
「9勝10敗。お嬢ちゃんがオレより先に10勝するとはな。約束どおり、言うことを聞いてやるぜ。」
「別に聞いてほしいことなんてないわ。だいたい、そんな賭け、あなたが勝手に決めたことでしょう。」
神乃木は、何回も冥と関わっているうち、たまに見え隠れする彼女の本質に惹かれていった。まさか、自分が一回り以上も年下の彼女に惹かれるとは思っていなかったし、なにより、千尋の亡き後、再び惚れる女が現れると思っていなかった。
しかも、冥には御剣という恋人がいることも承知の上だ。
そして、彼女はまだ神乃木に心を開いていないのも事実だった。
(ちっ…やっかいな女に惚れちまったもんだぜ…)
神乃木の心の内を知るよしもない冥は、頬杖をついてコーヒーを口に運んだ。
「せっかくだから、飯でも奢るぜ?今からどうだ?」
強引なのはいつものことだ。めんどくさいから断ってしまおう、そう思っていても、何故か神乃木のペースにのせられてしまう。
「何か予定でもあるのか?」
「別にそういうわけじゃないけど…」
言ってしまった後、予定があると言えばよかったと後悔するが後の祭。
「じゃあ、決まりだぜ。」
半ば強引に強引に連れ出され、洒落たホテルのレストランに入った。
シャンパンで乾杯し、食事をする2人の姿はまるで恋人同士のようだ。
だが、他人から見えるほど、2人の仲は甘くなく、それどころか、神乃木のアプローチを冷ややかに返す冥は楽しんでいないかのように神乃木には思えた。
「オレと食事じゃつまんねぇか?」
「別にそんなこと言ってないわ。」
「そう見えるのはオレの勘違いか?」
「特別楽しくはないわね。」
女性の扱いに慣れている神乃木は冥から見ると軽く感じるのだった。
軽々しく扱われるのを苦手とし、口説かれることに慣れていない冥はどう対処していいかわからない。
本気で聞いていると流されそうになるかもしれない、そう思ってわざと冷たい態度をとった。
店を出ると神乃木は自分の家に向かって車を走らせた。
当然家に送ってもらえると思っていた冥は、途中で自分の家と関係ない方向に向かっていることに気づく。あわてて神乃木に抗議した。
「ちょっと、私の家に向かってないじゃない!」
「ああ、ちょっとオレんちに忘れ物しちまってな。」
「忘れ物、って私を送ったら帰るのでしょう?」
「お嬢ちゃんに渡すものを忘れたのさ。」
「は?」
神乃木の言っている意味がわからず、間の抜けた返事がこぼれた。
「コイツは特別なプレゼントだぜ。あんたが今度担当する事件の情報だからな。10先勝の本当の賞品だぜ。」
「次の事件って…成歩堂龍一が担当の…?」
「ああ。何故かゴクヒ情報がオレんところにあるぜ。どうだい?欲しくないか?まるほどうも知らない情報だぜ?」
その情報は、冥に神乃木の家へ向かわせるには十分だった。
「せっかくだからもらっておくわ。」
神乃木はそのまま自分の家へ車を走らせた。
それほど大きくないが、落ち着いた綺麗なマンションの1部屋に冥を招き入れる。
事務所と兼ねているというリビングには最低限の必需品以外は置いてなく、生活の匂いがしない。
冥をリビングのソファに座らせるとコーヒーをいれるくらいにしか使わないキッチンへ入った。
コーヒーを入れながらふと見ると、ある小ビンが視界に入る。
それは、この間弁護した吐麗美庵の店長、本土坊薫からお礼に、と押し付けられたものだった。
本土坊によると、それは体の中に眠る欲望を(ムリヤリ)引き出し、体も心も大胆になるアロマだそうだ。早い話が媚薬である。
別に使う気もなかったのだが、本土坊がしつこく押し付けるのでなんとなく持って帰った。
もし、コレを使ったら…冥の媚態が脳裏に浮かぶ。彼女はどんな顔で感じるのか、どんな声で鳴くのか…欲望は理性を容易く押さえ込む。
神乃木の手が小ビンに伸びる。そのまま、冥に出すカップに1滴2滴と落としてゆく。
(クッ…何をやっているんだ、オレは…)
現実を見据え、少々怯んだ。だが、一度点いた欲望の炎で、戸惑いは焼かれてゆく。
そのまま、本土坊特製アロマ入りコーヒーを冥に出した。
「資料を持ってくるからそれでも飲みながら待ってな。」
そのまま神乃木は書斎に姿を消していった。
「待たせたな…」
神乃木は資料をテーブルの上に置くと冥の横に腰を降ろす。
「何で向かいに座らないのよ。」
「この方が説明しやすいからな。」
怪訝な顔の冥を一言で黙らせると資料について補足を加えた。
時折、わざと冥の耳元に近づき、囁くようにしゃべると冥はビクッと体をこわばらせた。胸の奥からこみ上げてくる熱いものを感じ、体の力が抜ける。
神乃木に気づかれてはいけないと思い、必死に振り払おうとするが、そんな冥の思いとは裏腹に体の疼きは増す一方だった。
説明を終えた後、神乃木は冥の異変に気づき、そっと肩に手を回してみる。
「さわらないで!!」
体に触れられ、一気に体は熱を上げる。とっさに神乃木の手を振り払った。
(クッ…すげぇ、効いてやがるぜ…)
「なんか様子がヘンだぜ?」
白々しく両手で冥の肩を抱き、顔を覗き込むと冥は身じろぎを始めた。
「はっ、離さないとどうなるかわかってるんでしょうね!」
両肩を抑えられ、ムチを取り出せなくて焦っている冥に唇を重ねた。
「さぁね。どうなるんだ?」
もう一度冥の唇に触れると、今度はゆっくり舌を差し入れた。
「…んっ…」
いきなりのことにあっけとられる冥の舌を弄ぶように神乃木の舌が絡められてゆく、
(ちょっと…なんのつもり?)
口に出せない言葉を精一杯伝えようと必死で抵抗するががっしりした両腕に抱きしめられて身動きが取れない。
神乃木の舌が冥の舌を貪る度に、冥の体に電流のような感覚が突き抜け、体の熱はますます上昇してく。
いつしか反抗する力も抜けてゆき、神乃木のされるがままになっていった。
まだあんまりエロくなくて申し訳ない。
これからエロ突入するんでしばしお待ちを。
今までミツメイ・カミチヒ派だったんだけど
ゴドメイ堪んねハァハァ
続き楽しみに待ってるよ
本土坊のアロマ、ワロタ!
ゴドさんと実は長い交流があったのか!?w
そういや本土坊ってゴドーのことは特別に
気に入ってたもんなw
ゴドーは同じようにアロマ盛られないように気を付けた方がいいな
まだ途中にも関わらず感想どうもです。
マイナーカプながら読んでいただけて光栄です。
続き出来たんで投下しまつ。
エロ部分が非常に長くなってしまったがお許し。
248 :
ゴドー×メイ:2005/03/21(月) 15:54:04 ID:rqgl9be7
神乃木が冥の唇を開放すると同時に我に返り、慌てて立ち上がり体を突き放す。
「一体なんのつもり?こんな真似…許されると思っているの!?」
「その割には感じてるように見えたぜ。」
「だっ、誰がっ…」
ムチを掴んだ手を振り上げようとするが、神乃木に掴まれ力が抜ける。ムチはゴトリと床に落ちた。
「あいにくだが、そんな趣味はないぜ。」
神乃木の視線を体中に感じ、熱いものが頭からどんどん下に降りてゆく。
目は潤み、頬は上気している艶かしい表情で抵抗する冥の姿は神乃木の欲望をさらに駆り立ててゆく。
神乃木は冥を抱き寄せると、唇を耳元に這わせ、弄るように耳の裏から首筋にかけて舐め回した。
再び冥の理性は官能の渦へ飲み込まれていった。
冥が抵抗しなくなるのを見計らうと、腰に回していた右手で乳房に触れ、ゆっくりと撫で回す。
「あっ!」
触れられただけで、快感の声が漏れる。冥の吐息を耳元に感じながら、乳房を揉みしだく。膨らみ始めた自分の股間に押し付けるように左手は冥の腰を引き寄せた。
神乃木の膨らみを感じると、体に痺れを感じ、無意識に足を神乃木の足に絡み付ける。
逃げたいはずなのに、体はそんな思いを無視するかのように動いてしまう。
唇は神乃木の耳元を這いまわり、腕は首に回ししっかりと抱きついていた。
(クッ…この乱れ様、アロマが効いてなきゃ絶対にしねえだろうな…)
左手を腰から下へ落とし、自分の足に絡み付いてくる太ももを臀部にかけて撫で回す。そうしながら、自分の昂ぶりを冥の秘所へ擦り付けると、冥も足を上下させ、腰を摺り寄せてきた。それを感じ冥を突き上げるように、どんどん硬く大きくなるのが分かる。
「クッ…いいぜ、冥…イイ表情だ…」
「あっ、あなたに呼び捨てにされる筋合いは…んっ…」
かろうじて憎まれ口を叩く冥の口を塞ぎ舌を差し入れると今度は冥も積極的に舌を絡めてくる。その感触を楽しむように舌を吸い、唾液を注ぎ込む。
「こんなコトしてるんだから呼び捨てぐらいいいんじゃないか?オレのことも名前で呼んでいいぜ。」
「はぁっ…あっ…」
抵抗する気力を快楽が包み込んだ。
「あっちへ行こうぜ。」
神乃木に抱えられ、寝室へと進んでいった。
249 :
ゴドー×メイ:2005/03/21(月) 15:56:10 ID:rqgl9be7
シュル…
リボンを解き、胸元をはだけると、下着に包まれた肌が露わになる。その美しさに神乃木は思わず息を呑んだ。
下着を持ち上げるとツンと尖った先端が顔を出す。神乃木が突起に舌を這わせると冥の体がびくっと跳ねる。そのまま先端を口に含み、チロチロと舌で転がしてゆく。
「あん…あぁ…」
冥の呼吸が荒くなり、シーツを握る手に力がこもる。
舌で胸を愛撫しながら、右手は下に降ろしてゆき、スカートの中へ潜り込ませると、手のひらを冥の秘所に当てて軽く擦る。
そのまま割れ目に沿って動かすと冥の腰がピクッと動いた。じんわり濡れているのが分かる。
「服がジャマだな。」
慣れた手つきでブラウスを剥ぎ取りスカートを抜き取りタイツを脱がせると、瞬くうちに冥は下着だけの姿にされてしまった。
「クッ…綺麗じゃねーか。」
一点の落ち度もない冥の体は神乃木の目を釘付けにした。
(狩魔の完璧主義…さすがだぜ…)
「わっ、私だけ脱がされるのは不公平じゃないかしら?」
冥に見とれている神乃木をもどかしく思い、なんでもいいから言葉を繋ごうと開いた口からはわけのわからない言葉を発してしまう。
「おっと、それもそうだ。失礼したな。」
あっという間に下着だけになると冥の上に覆い被さるようにまたがった。
「こんなときぐらいそんなマスクは外したらどう?」
「それはできねえな。コイツがなきゃ冥のカワイイ顔が見れなくなるからな。それに、コイツがあればこんな暗い部屋の中でも昼間みたいによく見えるのさ。」
「なっ…なんですってぇ!」
恥ずかしさに逃げ出したくなるが、上からしっかりと組み敷かれているので身動きが取れない。
神乃木はくすっと一笑に付し、体を逆転させると冥の両足を押し広げ、ショーツの上から秘部を指でなぞるとそこは既に冥の蜜がぐっしょり染み出していた。
「あんっ…」
「もうこんなに濡れてるぜ?」
甘い女の匂いを感じながら、さらに秘所をまさぐり、突起を見つけると優しく捏ねた。
「あっ! あぁっ……あぁん」
冥の体に電流が走る。快感に身をくねらせるが、神乃木に固定された足は開かれたままピクピクと痙攣する。
250 :
ゴドー×メイ:2005/03/21(月) 15:57:23 ID:rqgl9be7
「そんなに気持ちいいのか?」
突起を刺激するように指で摘み冥の腰がのけぞると、その隙にショーツを抜き取る。
顔を埋め、あふれ出る蜜を舐めとりながらクリトリスを刺激する。
「あっ、いや…もう…」
ギリギリのところでまだ感情を抑えている冥の膣に中指を埋め、掻き回す。舌はクリトリスを這いまわっている。
「あぁん…ダメッ…」
「遠慮することはない。思いっきり感じてみな。」
中指を折り曲げGスポットを刺激しながら、クリトリスを吸い上げると冥の理性は完全に欲望に飲み込まれた。
「あっ…あん…いい…もっと…」
自分の体がこんなにも感じるものだとは、冥には信じられなかった。
最初の相手は御剣で、お互いに体の関係はその相手しか知らず、しかし、そういうものだと思っていた。
自分から御剣の体を求めることはなかったし、最中も常に冷静だったように思う。
その自分が今は好きでもない、それどころか敵視さえしているような男に弄られ、乱され、今まで口にしたことのないような嬌声を発している。
頭の中は真っ白になり、ただただ快感を求める。あるいは御剣が相手なら淫らな女と思われるのが嫌でこんなに大胆にはなれないだろう。
だが、この男の前では不思議と欲望のままに感じてしまう。そうすることによってさらなる快感を与えてくれる、そんな気がした。
自分の昂ぶりに火をつけているのがアロマだということを知らずに。
「もっと…あっ…激しく…」
冥の乱れた姿と言葉は神乃木の欲望を高めてゆく。冥の中を2本の指でぐちゅぐちゅと掻き回しながら、空いた左手で冥の手を掴み、自分の股間へと誘導する。そこは既にはちきれそうな程膨れ上がっていた。
251 :
ゴドー×メイ:2005/03/21(月) 15:58:05 ID:rqgl9be7
「もっと気持ちよくして欲しいならオレのもよろしく頼むぜ。」
神乃木の膨らみをそっと掴み上下に擦ってみると、かすかにピクッと動く。神乃木はブリーフを脱ぎ捨てた。
目の前に露わになった神乃木の肉棒は日本人とは思えないぐらい太く長く反り返り、その先端はヌラヌラと湿っている。
その逞しい剛直を5本の指で掴み、擦りながら亀頭に口付け舐めまわしてみる。
「クッ…はぁ…気持ちいいぜ、冥…」
神乃木の指のスピードも増してゆく。冥は快感に身を任せながら、肉棒を口で咥えこみ亀頭に舌を這わせつつ指を上下に擦った。
「ああ…冥…いいぜ…」
神乃木がさらに快感を求めようと腰を振ると、冥は口をすぼめて神乃木の肉棒をピッタリと包み込んだ。
「冥…すげぇぜ…最高だ」
神乃木の腰のスピードがさらに増し、肉棒の熱が上がってゆくのが口を通して冥に伝わる。
「クッ…もう限界だ!!イクぜ…」
頭を押さえ込まれるのを合図に冥は神乃木の肉棒を吸い上げる。瞬間、剛直が引きつったかと思うと、口内に熱い液体が流れ込んでくる。
「はぁっ…はぁ…」
ドクン、ドクンと脈打つ鼓動にあわせ、神乃木の欲望が冥の口内を侵してゆく。
出し終わり、押さえていた冥の頭を解放する。冥は口内の液体を飲み込み、そのまま神乃木の肉棒に絡まった液体を舐めとってゆくと、再び神乃木の肉棒が膨らみ始めた。
252 :
ゴドー×メイ:2005/03/21(月) 15:58:58 ID:rqgl9be7
「今度はオレが冥をイカせてやるぜ。」
冥の上に覆い被さり足の間に体を滑り込ませる。
胸に落とした舌をどんどん上昇させ、唇を捕らえるとお互いに舌を貪りあう。くちゅくちゅと静かなベッドルームに鳴り響く淫猥な音が二人の欲望を昂ぶらせてゆく。
神乃木の硬さを取り戻しつつあるペニスが冥の陰唇に触れると冥の秘所の熱が神乃木に伝わり、硬さを増す。
先端をあてがったまま腰を回すと冥の口から甘い吐息が漏れた。
「コレ、どうして欲しい?」
耳朶を甘噛みし、吐息を吹きかけながら耳元で囁く。
「そっ…そんなこと…」
「言わねぇとやめるぜ?」
自分の肉棒を掴み、冥の陰唇を擦るようになぞる。
「あっ…」
冥が吐息を漏らすと今度は蜜で濡れた先端でクリトリスを転がす。陰唇は肉棒を求めてヒクヒクと震える。神乃木の肉棒はもう挿入できる程硬くなっている。
「早く言えよ。欲求が溜まる一方だぜ?」
蜜が溢れてくる入り口をさらに激しく擦りながら、羞恥に顔を染める冥の表情を楽しむ。秘所の疼きが増し、どうにもならなくなり冥は口を開いた。
「…入れて…」
消え入りそうな小さな声を神乃木は満足そうに聞くと亀頭で冥の陰唇を掻き分け先端だけを埋めた。とたんに、冥の肉壁が絡みつく。
そのまま先端だけで出し入れしたり、くちゅくちゅと冥の中を掻き回す。
「ほら、入れたぜ。これでいいか?」
「…そ…そんなの…」
冥がアロマと快楽で我を忘れているのをいいことに、神乃木の意地悪は止まらない。
「じゃあ、この先はどうすればいいんだ?言ってもらわないとどうすればいいかわかんねぇぜ。」
先程の射精で余裕があるから、じっくり冥を弄りたい、そう思いながら先端を冥の中で掻き回す。その度に漏らす冥の甘い喘ぎ声を楽しんだ。
「奥まで…入れて…」
快楽に支配され、どうにでもなれ、と言わんばかりに言葉を漏らした。
「クッ…それでいいぜ。」
神乃木が既に剛直化した肉棒で一気に冥を貫くと、冥の肉壁は待ちわびていたかのようにあらゆる方向から締め付ける。
「はぁ…あんっ…」
肉棒が根元まで埋まり、冥の最奥を突き上げると、電流が体中を駆け抜ける。
「クッ…冥…いいぜ…最高だ、お前の中は。」
神乃木も冥の中を楽しむように腰を回した。
253 :
ゴドー×メイ:2005/03/21(月) 15:59:41 ID:rqgl9be7
抜けるぐらいに腰を引き、もう一度冥の中に埋め、それをゆっくりと繰り返す。
「どうだ?入ってるぜ、冥の中に。」
冥の欲情をそそるようにわざといやらしく耳元で囁く。
「あん、いい…気持ちいい…」
「冥も感じてるんだろ?すげえ締め付けてくるぜ。」
神乃木が口攻めを続けると冥もどんどん大胆になる。
「こんなの…初めて…おかしくなりそう…」
「遠慮するな。好きに乱れてみろ。どうだ?オレのモノは?」
「大きくて…熱い…」
「熱いのはお前の中がいいから、だぜ?」
徐々に腰を打つスピードを速める。腰を打ちつける度に揺れる形のいい乳房をそっと掴み、先端を指で挟む。
「あぁぁぁっ…いい…すごい…」
「もっと乱れてみな!」
冥の膝裏を抱えあげ、突きおろすように腰を打ちつける。自分の下で自分に感じてこの上もなく乱れている冥の姿が神乃木の欲望を引き立てる。
「あんっ…はぁ…おかしくなりそう…」
自身を引き抜き今度は冥を抱き寄せるように引き寄せ、後ろから両足をの膝裏に腕を回すと冥の腰を自分の剛直めがけて降ろした。
剛直は冥の陰唇に飲み込まれてゆく。
「見てみな。」
神乃木に促されるまま正面を見るとベッドの横の鏡に二人の結合した姿が映っていた。
神乃木の手によって左右に大きく広げられた足の間には剛直が突き刺さっている。
その結合部からは冥の蜜が流れ落ち、冥の顔は上気して真っ赤になっている。自分の顔とは思えないほどその表情は艶やかだ。
「やっ…」
思わず目をそむけようとするが、神乃木に頭を固定させられる。神乃木が腰を突き上げる度に上下する自分の体が視界に入る。
それと同時に剛直が自分の中を激しく出入りする光景を目の当たりにすると、なぜか欲情してくる。
「ああん…いい…もっとぉ…」
自分でも信じられない声が上がる。神乃木の唇が頬を伺うとその唇に吸い付き、夢中で舌を絡める。神乃木も負けじと舌を絡め返す。
その間にも肉棒が冥の中を掻き回す。意識せずとも快楽に腰を打つスピードは速くなってゆくと、冥が肉棒を締め付けてくる。
「クッ…締め付けてくる…たまらねぇぜ。」
冥の上と下の口を激しく犯しながら乳房を両手で揉みしだいた。
254 :
ゴドー×メイ:2005/03/21(月) 16:00:21 ID:rqgl9be7
そろそろ限界が近いと感じ、一旦腰の動きを止めると、繋がったまま自分と向かい合わせるように冥の向きを変え、足を自分の腰に掛けさせる。
「やっぱり、最後は間近でカワイイ顔が見たいからな。」
言うと冥の臀部を抱えるようにして自分の腰に打ちつける。
自らも快感を求めるべく腰を振り剛直で何度も冥を突き刺す。
快感に支配され、冥の表情は淫猥だ。いつも強がっている表情からは想像もつかない媚態に神乃木は息を呑む。
「カワイイぜ、冥。オレを感じてるか?」
「あんっ…すごい…気持ちいい…」
冥も自ら腰を打ちつけ神乃木の肉棒を味わう。神乃木が時々掻き回すように腰を回すと冥の腰の振りはさらに激しくなる。
「あああああぁ…もっと…もっと突いて!!もっと激しく!!あああっ…」
求められ、神乃木も興奮し、冥が壊れてしまうような勢いで最奥を突き上げる。
「クッ…冥…お前は最高だ…」
神乃木は冥を抱えて立ち上がり、冥の体を揺さぶりながら剛直を突き上げる。
「あああん…そう…もっと激しく突き上げて!!」
「すげぇぜ、冥。ぐちょぐちょだぜ。」
「あなたのも…すごく熱くて大きい…」
「クッ…お前の中が最高だからさ。」
部屋には腰を打ち合うパンパンという音と性器が擦れ合って上げる液体のぐちゅぐちゅという音が二人の欲望に拍車をかける。
獣のように冥の腰に激しく腰を打ち付ける。限界に迫り、腰を打つスピードは早くなり、冥を揺さぶる軌道は大きくなる。
「あああんっ…イ…イキそう…」
冥の言葉を聞き、抱えていた冥をベッドに横たえ、剛直で大きく何度も貫いた。
「あっ!あん…イク…ああああああっ!!」
冥の背中が弓なりに反り返り、ピクッと震えたかと思うと、今までにない締め付けが神乃木の肉棒を襲った。
「クッ…」
低いうめき声とともに神乃木の肉棒から精液が勢いよく飛び出した。
ドクン、ドクンと脈打つ肉棒で冥の中の名残を惜しむようにグチュグチュと掻き回し、冥を抱きしめキスをした。
「最高だったぜ。冥。お前が好きだった。」
(好き…?私のことが…!?)
神乃木に抱きしめられながら、意識を薄れるのを感じた。
255 :
ゴドー×メイ:2005/03/21(月) 16:01:03 ID:rqgl9be7
目を覚ますと見知らぬ天井が視界に飛び込んでくる。横を見るとマスクを取った神乃木荘龍が眠っている。
はっとして自分のの体を探る。全裸だ。一瞬何があったのか理解できなかった。が、すぐに昨日の記憶が蘇る。自分の痴態を思い出し、震えた。
「ん…」
目を覚ました横の神乃木と目が合う。瞬間、唇を押し当てられる。
「なっ、なにするのよ!!」
神乃木を押し離し、睨みつけるが神乃木は当たり前だといわんばかりに平然と答えた。
「おはようのキス、だぜ。」
冥の頭に血が上り、頭上のムチに手が伸びる。その手を神乃木に掴まれた。
「朝から物騒なモノ振り回すんじゃねえぜ。」
神乃木と違って冥は擬似恋愛など楽しめるような性格ではない。が、昨日はどうしてあんなことになってしまったのか、どうしても思い出せない。
「昨日はあんなにすごかったのにな。素面に戻ればいつもどおりだな。」
「素面…?どういうこと?私は昨日お酒を飲んだ覚えはないわ。」
しまった、と天を仰ぎ前髪を掻き揚げる。
「説明しなさい!どういうことなの!?」
嘘をつくのは簡単だが、冥を抱いてしまった今、彼女に嘘をつくのはかわいそうな気がした。
「ちょっとアンタの心を開かせようと思ってこの間吐麗美庵の店長にもらったアロマを試してみたのさ。まさか、体を開いてくれるとは思ってもみなかったけどな。」
本当はその気だったが、さすがにそんなことは言えない。
「それってほとんどムリヤリじゃない!!」
「けど冥だって気持ちよかったんだろ?それならいいじゃねぇか。」
「ぐっ…」
言い返す言葉がなくなる。確かに、あんなに感じたのは初めてだし、絶頂を感じたのも初めてだった。心とは裏腹に体はスッキリしている。
神乃木とのセックスが気持ちよくなかったというと嘘になる。顔を真っ赤にし、俯いた。
「誰にもいわねぇから安心しな。」
「そっ、そういう問題じゃないでしょ!?」
「そうなのか?じゃあ、感じたくなったらいつでも抱いてやるぜ?」
「…もっと違うっ!!」
神乃木を睨みながら、昨日の最後に聞いた言葉がリフレインする。
―好きだ―
あれは本気で言ったのだろうか、いや、詭弁に違いない、という思いが頭の中を交錯した。
256 :
ゴドー×メイ:2005/03/21(月) 16:02:51 ID:rqgl9be7
後日、本土坊薫が冥にムチのフルコースを食らったことは言うまでもない。
しかし、これをきっかけに神乃木と冥は接近してゆく。
神乃木は御剣から冥を奪うことができるのか。
そのうち、続く
駄文長文でお目汚し失礼しました。
絶対にないようなカップリングなのに書いてるうちにカップリングに愛着が湧いてしまった;
そして、こんなこと言ってますが、ミツメイ神降臨をお待ちしつつ名無しに戻ります。
最後までお付き合いくださった方々ありがとうございました。m(__)m
うわぁぁぁすごくイイ…すごくイイ…。
ゴトメイのファンになっちゃったよ…。
つーかエロ可愛らしいカップルだー!!GJ!
ゴドメイという新たな境地が開けた
作者さん乙!!!
ヤハメイがもっと見たい今日この頃。
官能的なゴドメイ神と、ヤハメイリクエストの直後で申し訳ないが
御剣×冥←霧緒とか投下していいだろうか?
冥たん需要があるのは俺も同じだからわかるけど、
我ながら微妙なメンツなので不安になってきた。
>261
お待ちしてます。是非!
>>261 どこが微妙なんだ!
どちらかというとミツメイは王道だと思う。
メイキリも。
カモーン!
264 :
261:2005/03/22(火) 23:26:21 ID:hzbyHjiL
>>263 ゴメン。強烈に霧緒→冥なんだ。
俺はそう信じて疑わないんだが、そこが微妙。
それでも良ければ投下する。
基本的にギャグのつもり、そしてエロは未定。
ミツメイの甘々や変な霧緒さんが嫌な人はスルーしてくれ。
==============================
*月**日
数ヶ月ぶりに冥さんから手紙が来た。
先週、私の手紙が受取人不在で戻ってきたので、嫌われてしまったかと思ったが違ったようだ。
今は日本で働いているらしい。早速、返事を書くことにしよう。
リターンアドレスが書いていない。
==============================
*月**日
待ちに待った冥さんからの返事が来た。2か月待った。
住所が分からなかったから、消印から勤めてる検察庁を推測して送ってみたが、無事に届いていたようだ。
どうやら、検察庁の窓口で不審物扱いされて鑑定室に留め置かれていたらしい。
検察庁の住所と名前しか書いてなかったから、仕方ないか。
おかげで検事オフィスの室番号を教えてもらえた。
これでちゃんと手紙が送れる。
自宅の住所を教えてもらいたかったのに。
==============================
*月*日
今日は冥さんとランチに行った。検察庁の近くのカフェでホットサンドを食べた。
本当ならディナーが良かったんだけど、夜は仕事がいつ終わるか分からないから、と断られてしまった。
でも粘ってお昼に会えるようにお願いして良かった。
さすがに日付を指定して「待ってます!」とだけ言ったのは、無理矢理すぎたかもしれないけど。
それでも冥さんは来てくれた。嬉しい。
約束の日の前日に着くように手紙を送ったのが良かったのかも知れない。
断る手紙を出している時間がないから。
この約束を取り付けるために、手紙を5往復もした。
久しぶりにお会いした冥さんは、やっぱり凛々しくて綺麗だった。
あまり時間がないと言われて、たいしたお話はできなかったけど、私は目の前に冥さんがいるってだけでお腹いっぱい。
アメリカの検事局は辞めて、正式に日本で働くことになったらしい。
これからもっと頻繁にお会いできると思うと小躍りしたいくらい嬉しい。
相談したい事もあるからどうしてもとお願いして、電話番号を教えてもらった。
しかも冥さんのオフィスに直通の番号だ。
どうせなら自宅か携帯の番号を教えて欲しかった。
==============================
*月**日
近くを通りがかったフリをして、また冥さんをランチに誘うのに成功した。
やっぱり電話を掛けられるっていうのは素晴らしい事だ。
今日も冥さんは綺麗だった。
昨夜から泊まり込みで仕事だったらしく、仮眠を2時間しか取っていないそうだが、そんなやつれた表情も憂いがあって素敵。
でもいくら仕事だからって、こんな綺麗なうら若い女性に徹夜仕事をさせるなんて許せない。
第一、お役所なんてまだまだ男社会だって聞くのに。
ムサ苦しい男がうろうろしているフロアで仮眠なんて、想像するだけでオソロシイ。
そんな事を考えていたら、仕事が動き出したらしく、電話で呼び出されて冥さんは戻っていってしまった。
貴重な時間をどうでもいい想像で無駄にしてしまった。
それはそれで心配だけど、冥さんのお姿を見ることの方が大事だったのに。
でも今日は冥さんのメールアドレスを聞くことが出来た。
食事の途中でメールを送ってきた高菱屋の営業、いい仕事よ。
おかげでアドレスを聞くきっかけに出来た。
電話だと大抵は不在か、忙しいって事務官に取り次いでもらえないから。
でも仕事のPCじゃなくって、携帯のアドレスが知りたかったな。
______________________________
>> side.M
見慣れたドアを開けると、中には見慣れた男――御剣怜侍がいた。
「遅かったな」
デスク上の書類をぱさぱさと整理しながら、彼のオフィスにやってきた冥に軽い笑顔を見せた。
「外に食事に出てたのよ」
冥は迷いなく御剣の横に歩を進める。
「君の部屋に掛けたら、森屋君がしきりに謝っていたぞ」
“森屋君”とは冥のオフィスの事務官の1人。地味で仕事は早くはないが、真面目で何より腰の低い好青年だ。冥はたまに、そんなに頭を下げてばかりいたら首が痛くならないか不思議になる。
「彼はあなたに恐縮してるから。後で労っておくわ。で?」
冥が横に身を寄せると、御剣は揃え終わった書類の内、一束を冥に手渡した。
「ご要望の資料だ。中は確認してくれ」
渡された書類の内容を一瞥すると、冥は納得したように頷いた。
「しかし、この長時間労働の最中に外で食事とは、意外と疲れ知らずだな、君は」
同じく昨夜帰宅できなかった御剣は、欠伸を噛み殺しながら言う。
『鬼検事』『鉄仮面』と影で揶揄される彼がこんな姿を見せるのも、側に彼女がいる時だけだ。サブデスクでモニタに向かっているこの部屋の事務官達はもちろん、見て見ぬ振り。
「まぁ、丁度休憩しようと思った時に誘われたから‥‥。それにこの書類待ちだったしね」
書類を掲げていたずらっぽく微笑むと、御剣と向かい合うようにデスクに寄りかかる。
「誘われた?」とあまり起こりえない事態に眉を潜めると、もう少し近くに来いとばかりに彼女の腰を引き寄せた。
「そう。華宮霧緒にここの番号を教えたの」
「あぁ、彼女か‥‥」
それなら御剣も知っている。どうやら彼女は冥を慕っているようだし、人付き合いの少ない冥にも同年代の知り合いが増えるのはいい事と思っている。
「でもちょっと困ってて」と今度は冥が頬に手を添えて眉を潜めた。
「私、法廷や会議であまりオフィスにいないでしょう? どうやら日に4〜5回は掛かってきてるみたいなのよね。私用電話だし、急ぎじゃないって言うから、取り次いでなかったみたいなんだけど‥‥。この間森屋事務官に聞くまで全然知らなくて」
「‥‥‥‥‥‥‥‥それは」
思わず御剣はたっぷり5秒は絶句した。
「やっぱり多いわよね? 忙しい時なんか、事務官が気を利かせて断ってもくれてるみたいで‥‥」
確かに、忙殺されてイライラしている冥に、急ぎでない電話など取り次いだら確実に鞭の叱責を受けるだろう。
どうしよう? と小首を傾げて御剣の返答を待っている冥を『可愛いな』と眺めつつも、御剣の脳内では考えられるだけの憶測が飛び交っていた。
「‥‥‥‥とりあえず、勤務中の私用電話は控えるように勧告すべきだろう」
一番無難な選択をした彼の答えに、「そうね」と納得した冥は書類を持って自分のオフィスへ戻っていった。
その後ろ姿を見送りながら、プライベートな番号だけは教えない方が、と思わずにはいられない御剣だった。
とりあえず書き上がった序盤だけ。
霧緒の日記とその日の冥側のエピソードを交互にしてるけど、
読みづらいようなら打ち切ります。
これでも需要があってネタが出来たらちょこちょこ書き足していけたらと。
エロには持っていけるか不明。ネタになれば書きたいです。
では一回名無しに戻ります。
>>271 ここまでやっておいて打ち切りは無いよー。
カプ関係は最初に記載しておけばOKだと思う。
いやならスルーするし。
続き楽しみにしています。ハァハァ
>>271 面白いです。ミツメイ前提のキリメイ?
まぁカップリングに限らず続きお待ちしております。
>271
モロ好み設定!
続き待ってます(*´Д`)ハァハァ
ミンナ、ありがとう!。・゚・(ノД`)
視点が二つあるから読みづらいかなと思ったんだが、問題なさそうなので続行するよ。
キリメイ好きなんだ‥‥一方的な霧緒さんが。
EDでいつも冥たんの事を嬉しそうに報告してるのに、
肝心の冥たんは御剣に泣き顔見せてみたり、揃ってEDに出てこなかったりと
報われない予感がひしひしします。
ではネタが一つまとまったので続きを投下していきます。
ショッピング編。無駄に長いです。
ミツメイ甘々度と霧緒さん変度がアップしてますので
苦手な方はスルーでどうぞ。
==============================
*月**日
スゴイ事をしてしまった。驚くべき事態になってしまった。
なんと、冥さんをショッピングに誘うことが出来た。
今日、いつも休日はどう過ごされてるのか訊ねたら、明日はショッピングに行くらしいので、同行させてもらう事にしたのだ。
あいにく、私は明日休みじゃなかったんだけど、そんな些細なことは同僚に代わってもらって解決。
冥さんとおでかけできるなんて、こんな千載一遇のチャンスを逃す事だけはできなかった。
明日は冥さんとどこへ行こう?
最近出来た総合ファッションビルに誘ってみるのもいいかも知れない。
疲れたらカフェでお茶なんかしちゃったりして。
買い物が済んだら、明日こそゆっくりお食事をしたいし。
そういえばあそこは映画館も入ってるんだった。もし映画まで誘えちゃったらどうしよう。
何を上映してるのか調べておかなきゃ。冥さん、どんな映画が好きかしら。
そうだ、何を着ていこう。この前買った新作のバッグおろしちゃおうかな。
冥さんはどんな服を着てくるのかしら。スーツ以外の格好で会うの初めてだし。
行動的な人だし、やっぱりパンツスタイルかしら。
でも育ちのいい人だから、シックなスカート姿もいい。
先月号のキャズに載ってたスモッグの新作なんて冥さんに似合いそうだった。
〈以下、ごちゃごちゃと服の落書きがいくつかされている。略〉
なんだか緊張してきた。とにかく、念入りに準備しなくちゃ。
==============================
*月**日
今日はスゴイ。スゴイ、記念すべき一日だった。
冥さんとショッピングに行ってきた。
それも冥さんは私服姿だ。
淡い萌葱色と白のトップスに落ち着いたピンクのふんわりしたスカート。
想像してなかった可愛らしいコーディネイトで、私もまだまだ知らない姿があるのだと勉強不足を実感。
何より目を引いたのは、爪先を今日のスタイルにぴったりの可愛らしいミュールで飾った脚が、素足だった事だ。
いつも厚手のストッキングを履いているのに、生足。
ふわふわしたミニスカートから覗く脚も当然、生足。
若いって素敵‥‥。
今日が暖かい日でほんとーに良かった!
〈横にごちゃごちゃとした*キリオのファッションチェック!と題した挿絵付き。略。〉
色々な事態を想定して、湾岸の複合ショッピングエリアに誘ったんだけど、行くお店が決まってたらしく、待ち合わせの駅から2分のすごうに行った。
着くなり「じゃあ何時にここで」と言われて、颯爽とエレベーターに乗られてしまったのには少しびっくりしたけど。
一生懸命フロアを探し回ったら、3階のガラス工芸店の前で合流できた。
もう小さな買い物袋を持っていて、ちょっとがっかり。
一緒に行きたかったとちょっと詰ったら、きょとんとしていた。
話を聞くと、女の子と一緒に“ショッピング”というカタチで買い物をした事がないらしい。
友達とお店を見て回りながら色々喋るのが楽しいのだ、と教えたら、じゃあそこらでウロウロしてるのは暇なんじゃなくて、そうやって楽しんでるのか、と感心されてしまった。
さすがお嬢様、箱入りなんだ、とこちらが感心してしまった。
せっかくなので“オンナノコのショッピングの仕方”というのを実践してみようと誘って、色々見て回った。
興味のあるお店に足を止めてたっぷり時間をかけて見て回って、と普段女友達といるように振る舞って見せたら、少し戸惑っていたみたいだけど、付いてきてくれた。
結局3〜4軒回ったけど、私はシャツを一枚。冥さんもニットのトップスを一枚買っただけ。
効率が悪いと冥さんは納得いかなかったみたいだけど、どうやら楽しんではもらえたようだ。
あのトップスは私も一緒に選んだものだから、それを冥さんが着てくれると思うとちょっと嬉しい。
私のシャツはお財布的には辛かったけど。
すごうの3階なんてブランド店や高級ファッション系しか入っていないようなフロアだもの。
シャツ一枚でも普段見ないような価格基準で、とても贔屓にして買えるようなお店じゃない。
でも冥さんのトップスと同じお店の服。ちょっと嬉しい。
5階のカフェで遅めのランチとお茶にした。
バジルソースのパスタとオレンジティーにプチフール。
さすがにお揃いの服は買えなかったから、ランチくらいは同じものを頼んじゃった。
向かい合って座ってたから、せっかくの生足は近くで見ることは出来なかったけど、代わりにゆっくり手元を見ることが出来た。
いつもは革の手袋で守られてる指先はとっても細くて綺麗。
襟ぐりが広めの服だったから、普段はお目にかかれない首筋も、鎖骨のラインもたっぷり鑑賞できた。
今でもあの白くて透き通るような肌をはっきり思い出せる。
ほんっとーに、暖かい日で良かった。
残念なのは、お茶の後すぐ冥さんが帰ってしまった事だ。
これからだと思ったのに、用事が済んだからとあっさり置いて行かれてしまった。
‥‥まぁ、ランチまで一緒できたし、あまり贅沢は言わないことにする。
でもあの最初の買い物袋が気になるなぁ‥‥。
見たことないブランドだったけど、高そうだったし、聞いて見れば良かった。
______________________________
>> side.M
「はい、これ」
差し出された小さい包みを思わず受け取って、ようやく御剣は疑問を発した。
「なんだ?」
「プレゼント」
ふふっと嬉しそうに笑う贈り主を肩で引き寄せながら、渡された包みをじっくり眺める。
「開けていいのか?」
彼の肩にもたれ掛かるように身体を横たえて冥は、当然でしょ、とちょっと目元をきつくして彼を見上げた。
そんな仕草に苦笑しながらも、礼の代わりに額に小さくキスをして、彼女にも見えるように包みを開いていく。
しっかりとしたケースに収まっているのは、1本の万年筆。
手に取るとしっくりなじむ黒のボディに、クリップには彼女の好きなスワロフスキーのラインストーンが落ち着いた輝きで華を添えている。
「バースディプレゼントよ」
冥は自分の選んだものが気に入ってもらえるか気になるのか、少し恥ずかしそうにしながら御剣の反応を見ようと顔を覗き込んでくる。
彼がそれに気づいてその目に笑いかけると、安心したように微笑んだ。
「冥はやはり趣味がいいな」
「そう?使ってくれる?」
もちろんだ、と彼女の髪を愛おしげに撫でると、冥は嬉しそうに頭を擦り寄せてきた。
おそらく彼女は、しばらく前に御剣が自身の万年筆のペン先をダメにしてしまった事を覚えていたのだろう。
検事に任官した時から愛用していたものと、同じメーカーのものをきちんと用意してくれるあたりも、普段から彼女が自分のことを気に掛けてくれている証に思え嬉しくなる。
「しかし、私の誕生日は明後日だが」
彼女の誕生祝いは欠かしたことはないが、己の誕生日などすっかり忘れていた御剣はその事にようやく気づいた。
「だって、レイジ明日から出張に行っちゃうでしょう?」
御剣の胸元に顔を寄せていた冥は、顔を上げると拗ねたように眉を寄せた。
それについてあまりいい感情を持っていないらしいという事は、きっと彼女は当日一緒に祝いたかったのだろう。
前倒ししてでも祝おうとしてくれる彼女が愛しくて、細い身体を抱きしめた。
「なるほど。それで今日は早く帰れと言ったのか」
昨夜のうちに厳命されていたので、勤めだして初めてじゃないかというくらい早く、陽のあるうちに帰宅したのだが、どうやらそういう事情だったようだ。
「どうせ明日は朝早いんだから、いいじゃない」
御剣に苦笑されて、一応は無理を言った自覚があるのか、少し恥ずかしそうに言葉を濁した。
それならば、と御剣は身を横たえていたソファからゆっくりと起きあがる。
「ではせっかくの時間を無駄にはできないな。ディナーはどこに行きたい?」
その言葉に、冥も慌てて身を起こす。
「あっあのね、私ね」
「?」
「時間、無駄に出来ないのでしょう?だから、私、あの、‥‥ご飯、作ろうと思って」
「‥‥‥‥」
「材料、買ってあるの。‥‥こ、この私が作ってあげるんだから!喜びなさいよ!」
御剣は想定外の事態に、真っ赤になった冥の顔を凝視していたが、やがてふっと表情を綻ばせた。
「当然だ。君の手料理なんて、これ以上のプレゼントはあるまい」
彼の笑顔に気を良くしたのか、冥もにっこりと微笑むと、さっそく立ち上がった。
「じゃあ、ちょっと待っててね。大丈夫、あなたの好きなメニューにするから」
「私も行こう」
キッチンに向かう冥の後を御剣が追うと、彼女は怪訝な顔で振り向いた。
「? あなたに手伝って貰っても手間が増えるだけなんだけど‥‥」
「‥‥それぐらい心得ている。ただ君を側で見ていたいだけだ」
すると冥はさっと頬を染め、俯きがちに馬鹿ね、と言った。
「あぁそうだ、大事な事を忘れていた」
「?」
御剣の言葉に動きを止めた冥に、彼は顔を寄せながら告げた。
「ありがとう」と。
1エピソードだけですが今日はここまで。
今度はもうちょっと短めのネタにします‥‥。
ではまた潜伏‥‥。
きりおタンが切なすぎて逆に萌える(*´д`)
ありがとう中の人!
285 :
274:2005/03/27(日) 02:26:56 ID:y5FdQJjm
わー!たまらん!(*´Д`)ハァハァ
ラブラブ度も変度もドツボです!
中の人ありがとう!最高です!
キリオ→メイ=ミツルギ
この関係がたまんねーですよ
料理作ってあげるめいタンにも禿げ萌えた
キリメイ日記の人、GJです。
長くても短くても小出しでも一気に投下でも何でも構いませんので
続きお待ちしてます。(;´Д`)ハァハァ
サイコサスペンスっぽくてイイ(・∀・)!
このままだとキリオたんが狂人一歩手前までいきそうでドキドキです。
こーゆー話大好き。
ミツメイ←キリオの続きが激しく読みたいですよ
期待して待ってます
保管庫のWチィチャンがマヨチヒになってますよーい
久々にうらみタソのエろいの読みたい
293 :
292 :2005/04/07(木) 18:41:38 ID:BXFuQPQN
あぶねー、IDがDQNになるとこだった。
ピキュソって・・・orz
霊媒で何でもありなら体入れ替わりでエロもありなんじゃないかと思い始めた
ゴドーになって初めての抱く側をノリノリで楽しむ千尋と、その逆で千尋と入れ替わって慌てまくるゴドーってどうだろう
どっかのスレでそういう設定の小説を見たことがあるけどハァハァしたなぁ。
ということで言うだけじゃ何なので小説を書いたことすら無い俺が書いてみましたよ。
誰か続きを頼む・・・。俺にはこれが精一杯ですorz
===========================
窓から射し込む温かな朝陽を受けて、神乃木はゆっくりとベッドに寝かせていた上半身を起こす。
ベッド横のサイドテーブルに置いておいた愛用の真っ白なマグカップを手に取り、
既に冷めたコーヒーを啜りながら、昨夜のことをボンヤリと思い返していた。
そう、神乃木は昨夜、事務所の後輩弁護士でもあり恋人でもある千尋と久しぶりに一夜を共にしたのだ。
お互い付き合ってからも仕事が忙しく中々デートに掛ける時間を取る事が出来なかっただけに、その分嬉しさも大きい。
いつもは凛とした彼女が淫らに乱れる様を、そして交わり合った時の熱さを思い出し、
神乃木は愛しそうに今朝初めて隣に眠る彼女の姿を見下ろした。
・・・ハズだった。
「ぐほぉぉおおおおおおッッ?!!!」
何故か、何故なのか見下ろした先には自分そっくりの男が眠っている。
余りに予想外の出来事に、神乃木は派手にコーヒーをぶちまけてしまった。
前に向かって吐いたので、何とか隣に眠る自分そっくりの男には掛からずに
済んだが、今の叫び声で自分そっくりの男が気だるげだが、それでも瞼を薄っすら開けて起きてしまう。
「もう。先輩ったら、朝からビックリさせないで下さい…」
気持ち悪い。
自分そっくりの相手が可愛らしく「もう」なんて言ってるのは激しく気持ち悪い。
何処から突っ込めばいいのか混乱の余り、そんなどうでもいい突っ込みが神乃木の頭をぐるぐると駆け巡っていた。
しかし次の瞬間には、カップを片手に柄にも無く硬直している神乃木と同じくして、
神乃木そっくりの男もまた神乃木を見て固まっている。
「え…?!!わ、私…?」
恐る恐るといった感じで自分そっくりの男が自分と同じ褐色のゴツイ手を伸ばしてくる。
硬直している神乃木は、それを振り払うことも忘れてただただ呆然とするばかりだった。
伸びてきた手がサラ…と薄い栗色の髪を一房掴み、確かめるように眺めているのが見える。
もしかして、もしかするとそれは自分の髪なのだろうか。いや、髪を触られている感触からして自分の髪だ。
暫くして否が応でも自分達に起こってしまった現象を理解してしまった神乃木が、ようやく重々しく口を開いた。
「こんなバカげたこと認めたくはねぇが…どうやら俺とコネコちゃんの体が、入れ替わっちまったみてぇだな」
>295さんGJ!!
自分に文才があったなら・・・orz
GJ
俺も続きが見たい
誰か続きを書いてくれる神はいないんだろうか・・
やれやれといった風に神乃木――今は千尋の姿だが――が溜息交じりに肩を竦めて見せる。
落ち着きを取り戻してきた神乃木に対し、神乃木の姿の千尋は神乃木の出した結論に
未だに目を見開いて呆然としていた。
何かを考えているのだろうか、それとも落ち着かないのか、視線を少し彷徨わせてから
千尋もようやく口を開く。
「ど、どうしてこんな事に・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あ!」
「何だい、コネコちゃん?」
急に何かを思い当たったように声を上げる千尋の顔――というより今は神乃木の顔だが――を、
神乃木が怪訝そうに覗き込んだ。
神乃木の姿をした千尋はどう説明したものかと、迷うように押し黙っていたが、
ようやく決心が付いたようで、隣に寝そべっている神乃木に顔を向かい合うように向き直る。
「先輩、私の故郷は・・・その、少し変わってるって前に言いましたよね?」
「ああ、聞いたぜ」
いつか聞いた話を思い出し、神乃木が頷く。
「それで、その・・・私の故郷では、たまに・・・ああいう事をした時にこういう事が起こるんです」
「ああいう事にこういう事、俺が飲むコーヒーをミルクや砂糖で誤魔化す必要なんざねぇぜ。ちゃんと言ってみな、コネコちゃん」
いつものように神乃木が千尋の顔で、意地悪くニヤリと唇の端を歪めて笑う。
「(自分の顔にコネコちゃんって言われると変な気分ね・・・)セ、セックスをした時に、お互いの気持ちが解け合う
と・・・その、魂が入れ替わっちゃうことがあるんです」
千尋は説明し難そうにしどろもどろに告げる。
それでも何とかソコまで言い終えると、チラリと神乃木を伺うように見た。
普通の人間、増してやキザなようで意外と現実的なこの男に霊の話が理解出来るか不安だったのだ。
だが当の神乃木は特に困惑する様子も無く、「で?」と続きを促してくる。
今は霊の存在がどうのこうの、と議論を交わすよりも一刻も早くこの事態から抜け出したいのだろう。
「それで元に戻るには、もう一度お互いの心が解け合う位にセックスすることが必要・・・だと思うんです。先輩」
「つまりソレは、この状態でもう1度昨日の続きをヤると・・・そういう事かい?」
「そうなりますね」
即答する千尋。
それを聞いた神乃木は、平静を装うように冷めたコーヒーを構わず喉を鳴らして一気に呷るが・・・
「何だとほぉぉおおおお?!!」
ぶーーっと前に向かって本日2度目のコーヒーを噴出したのだった。
========================
何かリレー小説みたいになってきたな
誰か続きを・・・
>>299,300
GJすぎるぞ!
他力本願で悪いが誰か続きを…!
GJ
俺は本気で書けないんで協力出来そうにないや
同じく他力本願だけど誰か続きを書いて欲しいな
止まったままで悲しいのでとりあえずの続き。
すげー中途半端なトコで終ってゴメンwww
***********
「参った事になっちまったモンだぜ…」
ざあざあとシャワーを頭からひっかぶりながら、風呂場に設置してある姿見に頭をひっつけて、神乃木は大きく溜息を吐いた。
「先輩、シャワーお先にどうぞ。私、昨日の汗も流していないコーヒー塗れの女の子なんて抱きたくないですよ」
30分ほど前にほど(なぜか)楽しそうな千尋にそう促され風呂場へとよろめいてきたのであるが、再度出て行く気にはなれない。
それも当然だろう。
何が悲しくて、男に、しかも自分の姿をした奴に犯されなければならないのか――。
しかし、一生このままで居るのもマズい。
もう一度溜息を吐いた神乃木はシャワーを止めて曇った姿見を吹き、自分の顔を見る。
千尋だ。
「俺がコネコちゃんになっちまうとはな…。…クッ」
自嘲的な笑を零してみるが、千尋がイジワルそうに笑った顔が鏡に写っただけだった。
…正直、こんな性格の悪そうな千尋は見て居たくない。
「先輩、まだですか? もう、あんまり長風呂しないで下さいよ。私のカラダ、熱いのにヨワいんですからね」
振り返ると、そこには素っ裸の千尋がいつのまにか風呂場へと侵入していた。
「…コネコちゃん、人が入ってるときに勝手に入ってくるもんじゃねえぜ…」
「良いじゃないですか。私の体なんですもん」
千尋は、両肘を持ち、小首を傾げる千尋のいつものポーズをする。全裸で。
先ほどニヤリと笑む千尋は見たくない、と思ったが、こんなオチャメな自分もこれ以上見て居たくない。
そう、しみじみと思った。
「あぁ、それとも、ここでしちゃいましょうか。このお風呂広いし」
「…いや、心の準備がまだ…せめてコーヒーを…」
「先輩に心の準備なんかさせてたらいつまで経っても戻れませんよ」
抗議をしようとした神乃木の言葉をさえぎりながら、千尋は浴槽のへりに股を開いて座った。
「…なんのつもりだ、コネコちゃん」
「だってほら、体はそうじゃないけれど、先輩自身はショジョじゃないですか。よぉっく、濡らしておかないと」
「それは反対だろう。むしろ俺が濡らしてもらわなきゃいけないんじゃねえのか?」
いいからいいから。
笑った千尋は勢いよく神乃木の両手を引っ張った。
不意をつかれ前のめりになった足は上手に膝立ちになり、丁度萎えたままの自分のモノが目の前に来る。
「じゃ、よろしくおねがいしますね」
うおおおおおおおお!!!
丁度ぴったりいいタイミングで神光臨と鉢合わせてしまった
是非このまま続きを書いて欲しいな
というか性格の悪そうな悪人顔の千尋とオチャメな神乃木を想像してワロタw
ガンガレ!
俺ももうそろそろ終わるんだけど、
やっぱする前と今じゃ顔が大分変わったよ
うお、スマソ
このスレに書き込み掛けてから、先に別のスレに書き込もうとして誤爆してしまった
というわけで感想も書かせて貰おう
書いた人達GJ!
入れ替わりネタ初めて見るけどイイな。続きが早く見たい
308 :
304の続き:2005/04/16(土) 19:33:17 ID:07mVpMrP
俺も書いてみる。
小説って結構ムズイな。
――――――――――――――――――――――――
「……………………………」
今、神乃木の目の前には嫌という程見覚えのあるモノがあった。
にこにことやたら楽しそうな千尋とは逆に、幾ら自分のモノとは
言え男として一応は他人のモノに奉仕するのは考えるだけでゾっとする。
中々踏ん切りが付かない神乃木は、元は自分のモノであるそれを
苦虫を噛み潰したような表情で無言で眺めていた。
「先輩、どうしたんです?やり方なら知ってるでしょう?」
無言でモノを睨みつけてくるだけで、行動を起こさない神乃木に、
とうとう痺れを切らした千尋が声を掛けた。
「…クッ、男には男ならではの迷いがあるのさ…」
「何言ってるんです、今は先輩は女じゃないですか」
千尋のある意味で的確な突っ込みに神乃木は「…クッ」と
苦悶の声を零す。体が入れ替わってからは、何故か千尋に
上手くやりこめられてばかりのような気がして、それが
余計に神乃木のプライドを凹ませているようだった。
「…それとも先輩は自分がやりたくない事を、いつも私にやらせてたんですか?」
容赦無く追い討ちを掛ける千尋に、さすがの神乃木もいつもの
人を煙に巻くようなコーヒーの例え話さえ頭に浮かばない。
やがて諦めたようにそろそろと緩慢な動作で目の前のモノに手を伸ばした。
「……ッ」
根元に手を這わせると、千尋が息を飲む音が聞こえる。
今まで女として生きてきた彼女には、モノを弄られる感触とは
当然ながら無縁だ。初めての感触に驚いているのかもしれない。
「…コネコちゃん、イきそうになったら言えよ」
精液避けるから、と心の中で付け足す。
根元に這わせていた両手を上下に緩々と扱き出すと、萎えていた
モノが熱を帯びて硬度を増していくのが視覚的にも掌越しにも解った。
ちらりと神乃木は千尋を見上げる。すると初めての快感に
どこか熱に浮かされるような元自分の顔が見えた。
初々しい反応を見せる様を見て、これで見た目が千尋だったなら…と
複雑な気持ちで自分の姿をした千尋から視線を逸らす。
「先輩……」
「何だい、コネコちゃん」
相手を弄る側に回る事で、若干プライドも持ち直せたのだろう。
神乃木はいつもの唇の端を上げた顔で、千尋に答えた。
対して千尋は、自分の股間の前に膝を立てて座り込んでいる
神乃木の頬に今は大きな手をそっと添えた。
千尋の意図が読めない神乃木は不思議そうに千尋を見上げて目を瞬かせる。
「私がいつもしてるみたいに…口でお願いします。先輩」
いつもの自分の顔には似つかわしくない、にっこりとした笑顔に
神乃木は今度こそ男のプライドが音を立てて崩れていくのが聞こえたような気がした。
チンコのついた千尋と中身が処女の千尋ハァハァ
つ・づ・き!つ・づ・き!
GJ
いいとこで終わってるなぁ。
自分本気で書けないんで続きが追加されるの
首を長くして待ってますYO
過去ログ保管庫って消えた?
dクス。でも一番読みたかった第3スレのログが無かった…orz
リレーSSいいなぁ、思わず笑ってしまった
自分はSS書けないが、楽しませて貰ってるgj
316 :
名無しさん@ピンキー:2005/04/24(日) 07:31:24 ID:Gnu8XfPU
ヤバスwwww俺続き書いてみたら夏休みの作文になったwwwww
ネ申降臨期待age。
作文でも全然おk!
さぁ早く続きを投下するんだ
318 :
316:2005/04/25(月) 03:18:19 ID:5SJA2Xvx
千尋ちゃんは言いました。
「せんぱい、早くなめてください」
でも、神乃木は凄くイヤだったのでいやだと言いました。
「もうーしょうがないなー」
千尋ちゃんはよいしょと神乃木をかつぎあげるといきなりぶっさしました。
「いたいいたい」
「だいじょうぶ。すぐに、慣れるよ」
作(・∀・)文
>>318 ヤバイwwwwwテラワロスwwwwwおまい神wwwww
でもありがとう(*´д`)
ほんとに作文調でヤマタノワロチw
でもGJ
星影せんせい、あのね。
神乃木せんぱいがまだいたいというので、千尋はおちんちんを抜こうとしました。
「抜いちゃだめ。もっと、もっと」
と、せんぱいが顔を真っ赤にしていいます。
千尋はわからなかったので、
「もっと、何?」
と聞きました。
「そいつを、全部入れてくれ」
とめいれいしてきたので、
「しかたないなあ」
と言って自分のおちんちんを中にいれました。
せんぱいの穴がちいさくて、なかなかさいごまで入りません。
「もっとゆるめてよ」
というと、
「お前のがデカいんだよ」
と、千尋のせいにされたので、むかついて、むりやり中に入れてしまいました。
「いたい、でもきもちいい」
とせんぱいはいいました。
千尋も、なんだかおちんちんがドキドキしてきました。
‥‥と、いいところで。
次のエロい人、パス。(*´Д`)つ
なんか拙い文でスマソ。
322 :
321:2005/04/25(月) 18:20:03 ID:hiGfKSkl
スマソ、さげ忘れたorz
ワロタw
>323
だがお前のIDはブーイングを出しているようだな。
は良いとして、え、この路線に変わっちゃったの?
随分前にやったきりなので微妙に口調が違うかもしれないけど続きを書いてみる。
***********
神乃木の口から零れた"きもちいい"の言葉に反応してふいに千尋の股間が疼いた。
そのままモノを押し込めて動いてしまえばもっと気持ちいいのかもしれない、とは思ったが
"いたい"と言う部分に反応して千尋はするりと猛り狂うそれを抜く。
「どうした?子猫ちゃん…続けていいんだぞ」
痛みと、初めての感覚にぼうっとしながら神乃木が不思議そうに千尋を見つめる。
「……濡れが足りないわ」
神乃木の姿をした千尋がぽつりと呟いた。
「もっと、きちんと濡らさないと後で痛くなってきちゃうし、それじゃ元に戻ったときわたしが困るわ」
どうしよう…と言った表情でほんの僅か手を顎に添えて考え込み、ふと千尋が不敵な笑みを浮かべた。
「ちょっと待っててくださいね」
慌しく風呂場を後にした千尋がごそごそと何かを探し、戻ってくる。
「ありました!これで何とかなります!」
その手には小型の卵型をしたリモコンつきのものが握り締められていた。
―――まさか……それを使おうって言うのか…?
それまで上気してほんのりと赤らんでいた神乃木の顔がさぁっと青ざめる。
「少し荒療治ですけど…仕方ありませんよね?」
小首をかしげて神乃木の姿をした千尋が、その姿には不釣合いな無邪気な笑みを浮かべた。
久々に来たらワロスwwwww
ってか318のメル欄が無視されてる件について。
328 :
318:2005/04/27(水) 11:48:25 ID:AEIH4Oui
(´・ω・`)…良いんだ。どうせ俺の言葉なんて…。
んじゃ俺が
>>325の展開に行き着くまでの内容、ちょっとだけ自分の続きから書きますよ
ていうか今更だけど苦手な人もいるだろうからNGワード指定に
出来るように「入れ替わりネタ」って名前欄に入れといた方がいいかな?
以下続き
――――――――――――――――――――――――
千尋が口でするようにと頼んでから既に数分が経過していた。
先程モノを手で扱く前にも随分と躊躇していたが、今は輪を
掛けて硬直しているというか、嫌がっている様子だ。
「先輩、早く咥えてくれませんか?」
「……クッ、…………………無理だぜ」
苦渋を滲ませた表情で神乃木が言った。
いくら何でも元は自分のモノとはいえ、絶対に口で
男のモノを咥えるなんて事だけは受け入れ難いのだろう。
「いつも私はやってあげてたじゃないですか。
自分だけやらないで済まそうなんて…駄目ですよ?先輩」
小首を傾げたいつものポーズで千尋が言う。
千尋のような女性がやれば可愛いのだろうが、今は神乃木の姿だ。
それを目の前で再び見てしまった神乃木は、更に苦渋を滲ませた表情で
なるべく、なるだけ、出来る限り目の前の自分の姿をした千尋から目を逸らす。
「…悪いが、出来ねぇモンは出来ねぇ。コネコちゃんだって、いくら今の俺が
可愛いコネコちゃんの姿をしていたとしても、自分の体を可愛がるのは嫌だろう?」
確かに千尋にとっては神乃木の今の姿は自分であり、また今まで
女性として生きてきた千尋にとっては同性の体でもある。
「別に嫌じゃないですよ?」
だが千尋は神乃木の予想に反して、あっさりと、嘘偽りの無い声で返してきた。
それどころか、その言葉を立証するかのように目下にある大きく張りのある
乳房に手を伸ばし、その先端にあるピンク色の乳首をキュッと指先で抓んだのだ。
びくり、と神乃木の体が震える。
「…ッ!!!ちょ、ちょっと待て…!」
突然の行動に神乃木が慌てて叫んだ。
「口でしてくれるなら止めてもいいですけど」
抓んだ乳首をやわやわと指の腹で揉みながら、いつもの
神乃木を連想させる意地の悪い笑みを浮かべた千尋が言う。
千尋にとって神乃木は愛すべき男性であり、恋人だ。
だが常々、いつも一枚上手の彼にやり篭められてばかりで、
心の何処かでは釈然としないものを感じていたのかもしれない。
この機会を逃せば2度と立場が逆転する日はこないだろう…
そう思った千尋は、落ち込む神乃木とは反対に、積極的に
事を進めようとしていたのだった。
「…やめろ、千尋…!!」
乳首を捏ねる手をどかせようと神乃木が手で振り払おうとした。
だが今は華奢な女性の力しか無い相手の反抗が千尋に敵うはずが無く、
千尋は、もう片方の手でその手を易々と抑え込んでしまった。
「どうするんです?口でするか、これを続けるかのどっちかです」
始めは静かだった乳首も、執拗な指の愛撫により徐々に先端が更なる刺激を求めるように尖り出してきた。
しかも一定の強さで捏ねていたかと思えば、突然きつい力で乳首を捏ねたりと、
巧みな愛撫を乳首に施し続ける。
「……ぅ、…あ…………!」
声だけは漏らすまいと唇を噛み締めていた神乃木の口から
とうとう堪えきれない声が漏れた。屈辱に顔を赤くする自分の顔が千尋の目に映る。
千尋にとっては元は自分の体だけあって、何処をどう弄ればより快感を得られるのかを
隅々まで知り尽くしており、快感を引き出すのは容易い事だ。
「…先輩、早く言わなきゃずっとこのままですよ?」
なおも乳首への愛撫を続けながら、千尋は神乃木にとって正に最悪の二択を突き付けたのだった…。
乙。ハァハァが止まりません
( ・∀・)< エロいな
とうとうエロに突入したのか・・・乳首弄りイイな。
入れ替わりネタもだけどキリ→メイも続きが楽しみ
335 :
AOME:2005/05/01(日) 11:15:12 ID:1IEKUswT
ほら、また変態スレが立ってるよ
,!ヽ
,!ヽ、 ,! ヽ
_,..ィ´ ̄`)-‐‐‐'' ヽ
/ ´`)'´ _ !、
またかよ… / i-‐'´ , ` `!
lヽ、 / Y ,! ヽ-‐‐/ l
. l >‐'´` l ノ ヽ_/ ノ
,ノ o ヽ l _,イ
i'.o r┐ ヽ、 ヽ、_ ,..-=ニ_
l ,!-l、 ノヽ、, ヽ
ヽ _,.ィ'. ,! 、 `!、
`ー-、_ く´ l ヽ l
,! `! l ヽ、__ノ
l `! `! ! l
l l. l , l ヽ、 、_ ,ィ ノ
l、_,! し' l l `l
右のデブネコが星影に、左のガリネコが若千尋に見えた。
>>334 K.Kの日記待っててくれてるの‥‥?
リレー小説がすごい楽しいし、流れ切ったら悪いから待ってたけど、
GW中にあげれるようにしてみようかな‥‥。
正直言って、今まで発表された作品は全て美味しく読めているので、
キリメイの続きも楽しみに待っている。
うむ
リレー小説もいいしKKの日記もいい
どっちも楽しみにしていますよ
>>339 同意。
KK日記もKK→メイ→ミツルギの関係性がいい感じで好きなので
続編楽しみにしてるよ。
>338
待ってるに決まってるジャマイカ!
'`ァ'`ァ ('Д`*) '`ァ'`ァ
お久しぶりに投下しに来ました。
相変わらずエロはないです。が、変度はパワーアップというか
ちょっとヤバめになってきました。
苦手な方はスルーでお願いします。
==============================
*月*日
電話を全然取り次いでもらえなくなってきた。
傾向は分かってる。
おとなしい感じの男の事務官が出ると間違いなく取り次いでもらえない。
もう1人、声が高めの事務官がいるので、彼が出るとたまに取り次いでもらえる事がある。
でもこの人は電話係じゃないっぽいから、あまり期待はできない。
返信はあまりもらえないけど、メールにしようかな。
手紙もあまり返事がもらえなかったけど、筆無精なのかしら。
でも、読んでもらえるだけで私は嬉しい。
==============================
*月**日
突然、メールが送れなくなってしまった。
今日3度目のメールを送ろうとした時だ。
一時間前に送った時は問題なかったのに。
送信先サーバーのエラーみたい。
どうなってるのかしら、検察のネットワークメンテナンスは!
後で冥さんに電話して聞いてみよう。
______________________________
>> side.M
「これでいいですよ」
最後にマウスをクリックしてウィンドウを閉じると、男は顔を目の前のモニタから上げた。
「ありがとう、森屋君」
横でその様子を見ていた冥が労いの言葉を掛ける。
「念のため確認してみますから」
森屋事務官はまた目線をモニタに向けると、メーラーを立ち上げた。
「これで外からのメールは取れなくなるのね」
「外部ネットワークからの送信メールをサーバーで受信拒否させてます。内部なら、問題ないですよ」
受信トレイが業務メールのみなのを確認しながら、森屋は簡単に解説した。
「‥‥やっぱり、多い、わよね」
「多いです」
きっぱりと断言すると、森屋は先ほどサーバーから取得した受信履歴を開いて見せた。
「一日に少なくても10通は越えてます。別に私用メールは構いませんけど、実務に支障をきたすのは‥‥」
そうなのよ、と冥も申し訳なさそうに頷いた。
「仕事のメールが埋まっちゃって、選り分けるだけで時間をくうんだもの。困るわ」
せがまれてアドレスを教えたのはいいものの、その回数は日に日に増えていて、頻繁な時は10分置きに届いたりもするようになっていた。
とうとう無視しきれなくなった冥は、ネットワークに詳しい森屋に相談を持ちかけたのだ。
その時、小さなベル音がオフィスに響いた。冥のプライベート用携帯電話だ。
「鳴ってますよ」
「分かってるわよ!」
冥は少し慌ててデスクに置かれていた小さな機体を手に取る。
このベル音はここのオフィスの人間には聞き慣れた音だ。
彼女は、親しい彼からのメールに、この涼やかなベルの音を鳴らすよう設定している。
何度か小さな液晶画面に目を走らせて読み返した後、すぐにボタンを操作しだした。
仕事にしろプライベートにしろ、はっきり優先順位を付けて事によっては容赦なく無視、もしくは後回しに行動する彼女でも、このベル音の後はしばらく携帯画面とにらめっこだ。
いじらしいもんだ、と思いつつ、事務官は冥のマシンを仕事の環境に戻していく。
そうこうしているうちにメールの返信も終わったらしく、冥は何事もなかったように携帯電話をしまって、森屋の方を向いた。
「でもこれで大丈夫よね。さ、仕事に戻りましょう」
当面の些細な問題が解決してすっきりした冥は、サクサクと仕事の続きを始めだす。
「‥‥一応、御剣検事にお話しておいた方がいいですよ」
サブデスクに追いやられながら、森屋は念のため意見を申し立てておいた。
冥はどうして?と首を傾げるので、どうやらこの事態をそれほど異常には感じていないらしい。
経験のない事にはとことん疎い人なのだと、この短い付き合いの中で感じていた森屋は、あまり彼女が事を大げさに捉えて不安にならないように、言い回しを変えて忠告しておいた。
「‥‥御剣さんは検事にあった事は全部把握しておきたいでしょうから」
しばらくして、「‥‥そうかしら」と上司の小さな小さな声が聞こえた。
自分の仕事に集中している振りをしていたので、彼女の表情までは見えなかったが、きっと真っ赤に頬を染めてそっぽを向いていただろう事は想像できた。
森屋はそうですよ、と素っ気なく返事をし、とりあえず自分からも御剣検事に進言しておこうと決めると、本当に仕事に集中するためデスクに向かった。
==============================
*月**日
やっぱり冥さんに取り次いでもらえない。
今日は捜査で戻らないというので、思い切って電話に出た事務官にメールのことを聞いてみた。
どうやら検察全部で外部ネットワークが使えなくなったらしい。
冥さんだけじゃなかったみたいだ、良かった。
となるとまともに接触がもてるのが手紙だけになっちゃう。
なんとかして会いたいなぁ。
==============================
*月**日
今日は仕事も休みだったので、検察庁に冥さんを訪ねていった。
門前払いを喰らわされた。
今時一般人立ち入り禁止なんて流行らないわよ。
時代は開かれた行政、開かれた法曹、でしょ。
でも偶然御剣検事に会えて、話ができた。
そりゃ冥さんに会えなきゃしょうがないんだけど。
どっちにしろ、今日は出掛けてていなかったらしい。なんだ。
訊ねた事は伝えてくれるらしいから、上手くすれば冥さんから連絡があるかもしれない。
でもこっちからの連絡方法は教えてくれなかった。ケチ。知ってるくせに。
______________________________
>> side.M
廊下をそれぞれの目的地へと向かいながら、2人の男は軽く息をついた。
「助かった。礼を言う」
御剣が半歩後ろを歩く森屋に声をかけた。彼は恐縮しきってぶんぶんと頭を振る。
「いえいえ!‥‥出しゃばった真似をしまして‥‥」
「いや、正直なんと答えたものかと‥‥」
先ほど、外から戻った森屋は正面ホールの受付前で女性に声をかけられた御剣を目撃。
仕事の関係かとも思ったが、相手が若い女性なこともあって、場合によっては己の上司に報告せねばなるまいと近づいたのだが、どうやら様子がおかしい。
しかも相手の要望が目の前の男ではなく、その上司自身であるらしいと感づいた瞬間、咄嗟に口を挟んでいたのだ。
『今日は狩魔検事はご不在です』と。
まさか彼女が件の“ご友人”とは思いもよらず。
「スゴイですね、わざわざここまで訪ねてくるなんて」
御剣はドッと疲れたように肩を落とした。
「普通、機密事項を扱っている施設は一般出入り禁止だろう。それを、受付に理不尽だと食いついていた」
自分もその対象だったのだから、情報の機密性は分かっているだろうに、と何やらぶつぶつと言い募っている。
「第一、検察だろうが一般だろうが、本人の了承なしに勝手に個人情報を教えるわけにいかないのは当然のモラルではないか」
どうやら、冥の携帯電話番号を教えろとせがまれたのを断った時、物凄い顔で非難されたのを根に持っているようだ。
仕事の上では見てるこっちがハラハラするほど不貞不貞しい態度を崩さない男なのに、検事という肩書き以外のところでは変なコトで傷ついていたりする。
「でも、意外と普通の人でしたね」
まぁ、若くて人並み以上の容姿を持つ女性に対し、初見で悪い感情を持つ男はいない。さらに彼女は並みどころか、かなり魅力的な顔立ちをしていたことを思い出しながら、森屋は何故か感心したように呟いた。
それを聞いて、御剣はふんと軽く鼻を鳴らす。
「女性を見た目で判断すると痛い目をみるぞ、森屋君」
御剣は職業上、過去関わった事件で華宮霧緒がいかなる悪癖を持っているかを調べ尽くしている。
しかも、それが改善の兆しがない事も、現在進行形で身を持って体験している。
まさか自分の身内が“そういう対象”に見られる事になるとは思ってもみなかった。
不埒な腹積もりで近づく男ならいくらでも蹴落としてやるが、さすがにこういうのにはどう対処していいか謀りかねる。
「‥‥よぉく肝に銘じときます」
霧緒の度重なる冥への接触を思い出し、森屋は少しげっそりとした気分になった。
「僕もなるだけ力添えしますから、頑張ってくださいね」
軽い激励のつもりだったが、なにやら御剣はあたふたと慌てたようだ。
「なっ、何がだ。事務官」
「決まってるじゃないですか。‥‥狩魔検事を大事にしてあげてください」
あまり言われ慣れてないのか、普段絶対に態度を崩さない彼が、うぅとかああとかなにやら呻いて返事に困る姿に、少し愉快な気分になった。
そんな心の内を感じ取ったのか、御剣は顔を真っ赤にして彼独特の射抜くような視線で睨んできたので、森屋は思わず表情を引き締める。しかし、
「‥‥随分、協力的だな」
と皮肉をこぼすのが精一杯のようだ。
そりゃあ、と森屋は日頃の上司の態度を思い返す。
「彼女の機嫌を損ねない事が、うちのオフィスの平和を保つ一番の秘訣、ですから」
切実な森屋の言葉に、思わず御剣はぽん、と彼の肩を叩いた。同情された。
その時、ふいに涼やかで良く通る声が二人の背中に降ってきた。
「あら、随分気が合うみたいね」
ぎょっと2人が振り返ると、横手の保管室から出てきたらしい冥が、斜め後方に立っている。
御剣と会っている時に良く見せる柔らかい表情をしているので、どうやら今の話を聞かれた訳ではないらしい。
森屋はホッと胸を撫で下ろしたが、御剣は話題の主の登場に戸惑っている。
「? ?」
どういう事だ?と不可解そうな御剣に、さっきのお返しとばかりに一つアドバイスを送っておいた。
「“嘘も方便”っていうでしょう、御剣検事」
今回はここまで。
ホントに霧緒たん好きのかた申し訳ない。でも楽しいからやめられん。
あとオリキャラが出張ってて嫌いな人ごめんなさい。
もう必要ないと思うので出てこない予定。
今後どこまでやらせるか悩み中。
コレ書いてると、ただのミツメイのバカップルものが読みたくなるよ〜
なのでどうしても裏の御剣と冥が必要以上に甘々になる傾向。
ではまた潜伏‥‥。
乙!そしてGJ!
キリオ→メイがかなり好きなんでハァハァしますた。
オリキャラもこの位なら自分は大丈夫ですよ
K.Kの日記書いてる人 GJ!
森屋君良い感じじゃ無いですか。オリキャラもこんな感じならいいと思いますよ。
漏れはこういう駄目なキリオタンが好きなので問題無いです(w
裏のミツメイもお待ちしてます。
GJGJ!!
ただキリオタンにもなんでもいいので(チロルチョコあげるとか)
ちょっとした救いをあげて下さい(w
空回りっぷりがおもしろいと同時に不憫に思えてきたww
日記の人(・∀・)イイ!!
キリオ好きだけどこういうのも好き。
いきつくとこまでいっちゃって欲しい気もするし
救ってやってほしい気もするし…いやータマンネ
続き楽しみに待ってます。
虎狼死屋左々右衛門の日記キボン
そんなもん読んでお前抜けるのか
まあオバチャンで抜ける人もいますから…
カミチヒキボンヌ
KKの日記もカミチヒ(チヒカミ?)の続きも激しくキヴォンヌ
キリメイとカミチヒ好きの俺にとっては天国
>361
マ ジ か 。
どこのどいつだそのバカは…
熟女趣味でもイイじゃないか。人それぞれ
>>364 言っとくけどオバチャンはね、若い
頃はあれさ、モテモテだったんだよ
だいたい今の若いムスメはみんな
アレだョ露出が多すぎるんだよ
何だい、あの女弁護士なんかさ
乳は出しゃいいってもんじゃない
んだョ、オバチャンがワカい
コロはそんなことなかったョみん
な奥ゆかしさってもんがあったそれ
が今じゃナニかと言えば若いギャル
がどうのこうのオバチャンかなしいョ
うおおおおおおおおおおおおッ!
(´v`)…。
ごめん、誤爆った。
ついでに>365
オバチャンで抜けるのは熟女趣味じゃないだろw
確かに俺は姫神とか舞子では抜けるが、オバチャンは…ディープスロートが上手そうだな。
姫神か…。
考えた事もなかったけど、改めて考えるとかなりイイですなあ…。
ウザイ×姫神 女王様プレイ
タクミ×姫神 純愛
イブクロ×姫神 キレたイブクロが無理矢理
ニボシ×姫神 恐縮するニボシをリードする大人姫神
黒服×姫神 屈強な黒服数人で輪姦
こんな感じか
本土坊×姫神
九太×ビキニ
消えたな、見合事情の人
きっと見合い事情の人は休憩中なんだよ。
俺はイツまでも待ちますよ。
見合い事情もKKの日記も入れ替わりネタも続きを楽しみにしている
ていうか
>>371本土坊と姫神かよw
マジレスすると本土坊はゴドーのこと狙ってそう
トラウラの中の人が今年になってからきてないな。
>>374 某スレで「当分の間投下は自粛する」って書いてたよ
376 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/12(木) 11:02:05 ID:TClRcMVQ
ちょっとあげときますよ (・∀・)つ↑
377 :
ナルハミ1:2005/05/12(木) 17:29:35 ID:dOMnuUzL
さて。
妹が801小説書きなのに一度も小説なんぞ書いた事のない俺が投下しますよ。
ハッキリ言って萌えは無い。ナルハミ風味だが、風味でしか無い。
まあ、神降臨のツナギにでも読んでくれれば幸い。
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昨日、真宵ちゃんと春美ちゃんに引っ張られやってきたこの葉桜院で、何故かボクも『ス
ペシャルコース』を受けることになってしまっていた。
それは、まあボクもイヤイヤとはいえ「やる」と言ってしまったのだから仕方ない。
朝方まで続いた『スペシャルコース』は無事に終えたが、ボクは寺院につくなりブッ倒れ、
目が醒めたらそこは布団の上で、あたりは夕焼け色に染まっていた。
「あっ」
寝ぼけ眼の端に顔を覗かせてきたのは春美ちゃんだった。ピョコンとした頭のわっかが元
気に動く。
「大丈夫ですか? なるほどくんたら、あれしきの事で倒れてしまっていたら真宵さまの
良き旦那様になれませんよ」
また何か誤解してるな…頭をかきながら起き上がると、誰が着替えさせたのかボクは新し
い浴衣を着込んでいた。寒さに腕をさすると、春美ちゃんが用意してくれていたのだろう
か。丹前を差し出してくれる。
「もうすぐ真宵さまお手製のカレーが出来ますから、その前に体を温めてきては? お風
呂、炊いておいたんです」
「ありがとう。じゃあ、そうさせて貰おうかな」
心のつっかえだったスペシャルコースを終えた今、夕焼けを背にお風呂に入り、カレー皿
を囲むのも悪くない。
ぼくはヨイショと立ち上がり、扉へと向かった。
そこへ掛けられた春美ちゃんの一言が。
「あ、お邪魔するのがお布団を畳んだ後になりますので、湯船に浸かっていて下さいね」
このときに、「お邪魔」とはどういう意味か足を止めて聞いておくべきだったんだ。
ボクはそれをしなかった自分を、後々激しく後悔することになった。
378 :
ナルハミ2:2005/05/12(木) 17:32:40 ID:dOMnuUzL
霊水と銘打った滝に打たれたボクの体は、睡眠という時間を隔てて尚、想像以上に冷えていたらしい。
昔ながらのヒノキ…っぽい木造りの浴槽にはられたお湯は、それほど熱くなさそうなのに、
足先を入れただけで熱湯に浸かる感覚を覚える。
それでもかけ湯をしつつゆっくりと体を埋めていけば、じんわりとした温かさで包まれて、
湯船に浸かる習慣がある日本人である事に心から感謝をした。
そう。この時までは。
「なるほどくん、お湯加減はいかがですか?」
「うわあっ! 春美ちゃん、い、いきなり入って来ないでくれよ!」
いつもの紫色の上着を脱ぎ、タスキで装束の袖を捲り上げた春美ちゃんがにこにこと笑っ
ていきなり風呂場へと乱入してきた。
「まあ、そうですね…一声かけるべきでしたね。まあまあ、気にせずに。さ、上がってく
ださい。お体洗いますから」
「は…はあ!?」
ボクの叫び声を無視して、構わず春美ちゃんはタオルを濡らし、せっせと石鹸をこすりつ
けている。体を洗うとは、やっぱりその通り、体を洗ってくれるのだろう。しかし、ボクはそんな事頼んだ覚えは無いし…。
「い、良いよ。自分で洗えるから」
「まあっなるほどくん、遠慮しなくて良いんですよ。お手伝いさせてくださいっ」
「あの、手伝いも何も…お風呂ぐらい自分で入れるから…」
「いけません」
弱いボクの声は、キッパリとした春美ちゃんにはねつけられる。
「まだ、とは言え、将来は真宵さまの、お家元の旦那さまになられるのですよ。こうやっ
て、下の人間に奉仕される事を覚えてください」
こんな発言は小学生のモノとは思えない。
…きっと、キミ子さんの教育だろう。とは言え、こうやって働かせることを目的とした教
育ではなく、春美ちゃんが家元となった時用の教育だろうが…。
それを思うと、ボクはなんとも言えない気持ちになってしまう。
春美ちゃんはそんなボクを見て、黙ったのは肯定の意味だと思ったのだろうか。タオルを
一度桶に入れ、湯船に入っているボクの腕を引っ張った。
「さ、のぼせますよ。あがってあがって」
まあいい。どうせだから背中でも洗ってもらおう。…誤解を解くのは、後でも出来る。
379 :
ナルハミ3:2005/05/12(木) 17:33:57 ID:dOMnuUzL
「実は私、殿方のお体を洗うのは初めてなのです。その、何か不手際があったらごめんなさい」
「うん。じゃ、よろしく頼むよ」
こくりと嬉しげに笑う春美ちゃんを見ていると、父親になった気分だ。
娘に背中を洗ってもらう。これは父親として、一番の幸せじゃないだろうか?
ボクは一生懸命に、しかし丁寧に背中を隅々までタオルでこする春美ちゃんを感じる。
「ふわあ、殿方のお背中って大きいんですね。なるほどくんが特別なんでしょうか?」
「いや、標準だと思うけど…。イトノコさんの背中だったらさぞ洗いがいがあると思うよ」
「わあ、楽しみですっ」
いや、別にボクは「洗え」といったわけじゃないんだけど…。
「じゃあ、流しますね。お湯がかかりますよ」
春美ちゃんは、上の方から丁寧に石鹸を洗い流してくれる。
当たるお湯が痛くないのは、春美ちゃんが手で受け止めながらかけてくれているお陰だろう。
こんな細かい気遣いまで出来る春美ちゃんに、ボクは感謝と尊敬の念を抱いていた。
「さ、お背中終わりましたよ」
「ああ、ありがとう。前は、自分でやるから…」
振り向けばそこには、またもマジメな顔をしていた春美ちゃんが居た。
「何を言ってるんですか。いけません」
……怖い。
前はいいよ、と何度首を振っても、いけません。と答える。
終いの方になってくると、春美ちゃんはいけませんとすら言わなくなった。
ただ、ひたすら、目で威圧をしてくる。
…………怖い。
「あ…の、じゃあ、ええっと、オネガイ、しようかな」
たった一度の恥なんだ。今後彼女と旅行をしなければ良い話なんだ。
ボクはそう自分に言い聞かせ、彼女を笑顔へ導いた。
ご機嫌になった春美ちゃんは桶とタオルを持ちボクの前へと回り込む。
やれやれ…。
恨むよ。キミ子さん。
380 :
ナルハミ4:2005/05/12(木) 17:35:36 ID:dOMnuUzL
「じゃあ、このタオル、取りますね」
「え!? いや、それは…!」
一応股間部分に乗せていたタオルは、ボクの抗議も空しく剥ぎ取られてしまう。
春美ちゃんは構わずボクの足の間へと滑り込み、胸をごしごしと洗い始める。
直視することが出来ない。ボクは湯船の方に顔を向け、一生懸命に時間が過ぎていくのを待った。
「ちょっと腕を回しますよ」
言って春美ちゃんは立ち上がり――彼女が立ち上がると、丁度座っている僕より頭1つ分大きくなる――
ボクの首に手を添えて洗い始めた。
ちらりと横目に見えてしまう彼女の装束は水に濡れて透けており、肌色が見える。
コドモ相手に持つものではない感情が、沸きあがって来る気がして、ボクは勢い良く首を横に振った。
「きゃっ…! ど、どうなさったんですか?」
そうだ。首を洗ってもらってたんだ。
謝ろうと彼女を見ると、ちょうど目の前は、白い装束がぺたりとはりつき、
胸の可愛い桃色の部分を覗かせていた。
「あ、いや、ええと、続きを…」
ボクは半ばヤケになって目をつぶる。
春美ちゃんは首をかしげて、作業を再開し始めた。
「じゃあ、流しますね」
首の泡を流す時に、顔にかからない様、あごを軽く上へあげてくれる。
触れる手は優しく、温かかった。
「あら」
ぼんやりしていたら、いつのまにかしゃがみこんで股間を覗いていた春美ちゃんの声に引き戻される。
「先ほどは下を向いていらしたのに…」
その言葉に驚いて、ボクもソレを見る。まだ少し下を向いているものの、ソレは通常時とは違い、
明らかに反応していた。
…………こんな20近く離れている女の子でもいいのか、ボクの体は…!
「ああ、洗う準備をなさってくれていたんですね。ありがとうございますっ」
別の方向に解釈をして、嬉しそうに笑う春美ちゃんに、ボクは心の中で謝罪する。
違う。違うんだよ春美ちゃん…。
「確かにさっきよりも、洗いやすそうです。ほら、先ほども言いましたけど、
わたくし、殿方のお体を洗うのは初めてでしょう? 実は…どうしようか困ってたんです…」
頬に手を添えて、恥ずかしそうに言った。…そういう顔をしないでくれ。
381 :
ナルハミ5:2005/05/12(木) 17:37:15 ID:dOMnuUzL
「あの、そこは、自分で洗えるから…その、汚いし」
「大丈夫ですよ。わたくしにお勉強させてください」
一応遠慮はしてみたものの、やはり、ムダだった。
にっこりと笑ったまま、手に石鹸をこすり付け、そっと小さな手をソレに添えた。
もうどうにでもなれ。
願わくば、これから起こる惨事――ボクにとっては――を誰にも漏らしません様に。
春美ちゃんは、片手を添えたまま撫でるように陰毛に埋まった根元から
亀頭までコドモ特有の柔らかな手でこすり上げる。
「…あら、なるほどくん、見てください」
「ん…何?」
「これ、石鹸が、どんどん元に戻って行ってしまいます」
ああ、それはカウパー線液と言ってね、通常はガマン汁と呼ばれるものが出てきたからだよ。
なんて説明するのも変な気がして、ボクは何でだろうね、とお茶を濁す。
…ヤバい。気持ちいい。最近、忙しかったせいだろうか。
ボクは、確実に、丁寧にかつ的確に擦りあげてくれる春美ちゃんの手に、欲情していた。
手の動きがゆっくり過ぎるせいもあるかもしれない。
彼女なりに気を使っているのだろうが、もどかしくて仕方ない。
「さ、お次は足ですね」
「えぇっ!?」
終わりかよ!
それは、それはない。
無知は罪。はからずもゴドー検事の言っていた言葉が今更になって胸に染みてくる。
「あ、あの…春美ちゃん、悪いんだけど、もうちょっと洗ってくれないかな。
その、排泄する場所だからさ。石鹸が元に戻ったのって、汚れのせいなんじゃないかと思うんだけど…」
「洗い流せば大丈夫ですよ。真宵さまも最初はそれを心配してらっしゃいましたけど、
洗い流すとすごくピンクで綺麗でしたから」
…この子、全部判ってて喋ってるんじゃないだろうか?
「…えーと…そう。男の体ってのはさ、こうやって自分で勃ちあげる事は出来るんだけど、
自分で戻す事は出来ないんだよ。だから、手伝ってくれないかな」
男の体のしくみについて考えたのだろうか。春美ちゃんは一瞬きょとん、としてにっこり笑った。
「はい」
382 :
ナルハミ6:2005/05/12(木) 17:38:22 ID:dOMnuUzL
いうやいなや、春美ちゃんはボクの股間を思い切り押し下げようとした。
…声にならない声が出たような気がした。あくまで、声は出なかったのだから、気がしただけだけど。
「ちょ…ちょっと…!………っ!」
萎えれば良いとは思っていたけど、こんな萎え方は自分がかわいそう過ぎる。
……痛い……。
「あ、すみません…」
この痛みは男しか判るまい。彼女は男の体を知らない。当然と言えばとうぜんだ…責めてはいけない。
「あの、さ、ボクが言うとおりにしてくれないかな…」
「はいっ」
折角の機会だ。ボクは戸惑っている息子を数度こすり、勃ってていいんだ、と教えた。
「これをね、春美ちゃんの腿で、はさんでくれないかな」
「もも、ですか?」
首をかしげながら春美ちゃんは装束の裾を少しだけまくり、白く細いももを出すと、
先ほどのボクに怯えていたのか、最初は触らない様にしてまたがり、やんわりと締め付けた。
それだけで射精してしまいそうだったが、
一度傷つけられた息子の心は癒されない。いや、癒してたまるか。
そんな闘志に燃えていたボクは、その時ある事に気付いた。
「…春美ちゃん…パンツ、履いてないの?」
「あ…その、わたくし、かえのパンツを必要以上に持ってきていなくて…
濡れたら困るから、脱いでいたのです…」
恥ずかしそうに隠す様に裾をひっぱる。
「…手は、肩に置いててね」
裾を引っ張っていた手は、「邪魔」にならないようにボクの肩にかけさせた。
恥ずかしそうにしている春美ちゃんはすごく可愛い。目の前には、また、可愛い飾りがやってきた。
「…さっき、綺麗にしてくれたお礼をしなきゃね」
ボクはもっともらしい説明を添えて、春美ちゃんの胸元をはだけると、その飾りをペロリと舐めた。
「あ…っ…いえ…そんな…」
ぴくりとする姿がまた愛らしい。湯気がこもっていたこの場所はサウナ状になっていたのだろう。
汗ばんでいた体からは、少し体臭がする。
そのニオイがまたボクの加虐心をあおり、腰に回していた手を、裾の中にもぐりこませた
「あの…何を…?」
「言っただろ。ボクの、コレを元に戻すんだよ」
コレ、の時に軽くこする。
ビクッとした体は、片手一本でも十分に束縛する事が出来る。もう片方の手は、臀部を軽く揉みこんだ。
「あの……は、恥ずかしい…です…」
「大丈夫。ここにはボクと春美ちゃんしかいないから」
は、と興奮で濡れた息を春美ちゃんの胸に吐きかける。
「ひゃっ…や…そ、そんなトコで喋らないで下さい…」
「なんで…?」
ちろりと出した舌は、絶えず飾りをくすぐる。
何かをガマンしている春美ちゃんの吐息は、明らかに困っていた。
「っん…だって…何か…変…」
「大丈夫。だって、これがプクンとしてるだろ? 嬉しいって言う証拠だよ」
言ってつついてやると、春美ちゃんは鼻にかかった様な声をあげた。
「な、なるほどくん…これ、また上がってきてます…っ」
どうしよう。彼女の顔からは、そんな言葉が汲み取れた。
見てみると、息子がさっき以上に勃ちあがっている。
「これも、大丈夫。一度あがりきらないと、元には戻らないんだ」
そろそろ、復讐も良いだろう。これ以上はボクもイイ思いをするのだし、苛めるいわれも無い。
「じゃ、ちょっと動くね。はさみ過ぎないように、かつ、ゆる過ぎないようにちゃんと挟んでてね」
難しい注文に、頬を赤く染めた春美ちゃんがこくりと頷く。
その頷きとともに、ボクは座ったままこきざみに腰を動かす。
384 :
ナルハミ8:2005/05/12(木) 17:40:05 ID:dOMnuUzL
摩擦で痛くなることは無いはずだ。
元々濡れていた上に、ガマン汁と石鹸で更にヌルヌルになっているから。
その代わり、クチュクチュという音が風呂場に響いた。
ぼんやりする頭で春美ちゃんの顔を伺ってみると、さきほどボクが首を現れていた様に、
ボクから視線を逸らしている。
正直に言って、とてつもなく可愛い。
こりゃ将来が楽しみだ。
そんなことを思いながら、動かしていたら、春美ちゃんがゆっくりと腰を下げた。
何も、上に座ろうとしている訳じゃない。
動くボクの股間に、春美ちゃんもこっそりとこすりあわせていた。
この年じゃ妊娠してしまうことも無いだろう。
ボクは速度をゆるめ、今度は春美ちゃんのタテスジに合わせるように、擦りあげていく。
毛も生えていないソコは、ふっくらした感触が気持ちよく、自然と息が荒くなる。
「あ……んぅ…」
ちっちゃなクリトリスが反応してるのか、耳元で春美ちゃんの喘ぎが聞こえる。
「も、もうすぐだから…」
春美ちゃんは涙をためた目でボクをみて、コクリと頷く。
ボクは弁護士として間違ったことをしているのでは?
いや、問いかけなくても、している。もしも御剣がこの事を知ったらブチ殺されるだろう。
でも、ボクは止まらなかった。
ボクの動きにあわせる様にして不器用ながらも腰を振る。
その快楽は今までに味わったことがなく、程なくボクは、射精をした。
385 :
ナルハミ9:2005/05/12(木) 17:43:00 ID:dOMnuUzL
自然に力がこもってしまった腕に、春美ちゃんは気付き、ボクの顔を覗き込んだ。
「これ、元に戻りましたね」
まだ、にっこりと笑う春美ちゃんが可愛い。そうだね。呵責の念に苛まれつつボクは頷いた。
「ごめんね」とポツリ呟いて見せるが、謝る意味が判らないのだろう。春美ちゃんは首をかしげる。
「いや、良いんだ。そうだ。この事は誰にも言わないでね。その、恥ずかしいからさ」
「はいっ。わたくしと、なるほどくんのヒミツですね」
「…じゃ、そろそろあがろうか。カレーのにおいもしてきたし」
立ち上がろうとするボクの肩をあわてて春美ちゃんは押し戻す。
「駄目です。石鹸、ちゃんと洗い流さないと」
あ、そっか。桶に水を汲む春美ちゃんを待ちつつ、ボクは先ほどの行為を反省していた。
ああ、もう二度としません。オトナとして、弁護士として、恥ずかしい行いでした。
……でも、ヨかったなあ…。
「ああっ。すみませーん」
そんなワザとらしい春美ちゃんの声に気付いた時には時既に遅し。
いっぱいに汲んだ水の入った桶が、ボクの顔めがけてすっ飛んできた。
こんなモノ、狭い風呂場で避けられるわけが無い。
見事にアゴにあたり、股間を押し下げられた時を思い出す痛い鈍痛がボクの頭に響いた。
「は…春美ちゃん…?」
「泡が。ほら、なるほどくんの体を、わたくし石鹸をつけた手で洗っていたでしょう? ウッカリ洗い流すのを忘れて、つるっと」
「つ…つるっと…?」
「…ええ。つるっと」
最初の間は何だったのか…。気になるが、ツッコめない。
「…春美ちゃん、もしかして…わかって…る?」
「何をですか?」
装束を直しながら首をかしげる春美ちゃんは、全然笑っていない。そこでボクはやっと気付いたのだ。彼女は、耳年間である。
加えて、閉鎖された空間の里での情報源は、昼間やっているドラマやワイドショー…。
無知? とんでもない。
「あの…誰にも…」
「言いません」
よろしくおねがいします。
ボクはそう言って、装束を直して冷ややかな視線で見やる春美ちゃんに土下座をしたのだった。
386 :
ナルハミ10:2005/05/12(木) 17:44:27 ID:dOMnuUzL
*おまけ*
「わはははははは。ビックリしたよ。ココについた途端、ブッ倒れるんだもの」
プクプクの頬を揺らしながらビキニさんが笑う。
「ハハ…想像以上に過酷だったもので…」
「だからあたしが昨日もっとオカワリしなよって言ったのに。ああいうのはね、体力勝負なんだよ」
「食べすぎなんだよ。真宵ちゃんは」
今日出されたカレーは、昨日のモノとは違うらしい。
…まあ、詳しく聞いても、市販のルーが違うだけらしいが。
「大変だったろうけど、雑念や煩悩は取り払われたでしょ。
霊感が無いヒトもね、時々はああやって滝に打たれると良いんだよ」
ビキニさんの言葉にグサリと胸を突かれた思いがした。
横目で春美ちゃんを見るが、美味しそうにカレーを食べながら、真宵ちゃんと語らっていた。
「…アンタ、ヒトの話聞いてるの?」
「え、ああ、はい!」
真顔になったビキニさんに慌てて頷いてみせる。
それに満足したのかまたわはわははと笑い始めた。
「特にオトコってのは煩悩だらけだからねえ!」
「ええ、本当に。世間の殿方にはもう少し 節 操 というものを覚えていただかないと…」
ボクの代わりに、春美ちゃんが答える。
ドキドキしているボクの心臓をよそに、女3人、楽しそうに笑っていた。
……もう、こんな所、二度と来ない。
ボクは心の中でそっと泣きながら誓った。
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思った以上に長かった。ゴメンネ。
ほんじゃ、読者に戻るよ ノシ
激しく狂おしくGJ!
最後のオチもワロチ
ヘタレなナルホド イイ(・∀・)!!
オチといい流れといいツナギではなく
自分には神にみえたよ。
確かに神、いわゆるゴッド
実は解ってるハミちゃんなオチもイイし
奉仕してもらうシチュも堪らんですよハァハァ
成歩堂×冥ネタです。拙いですが、よろしくおねがします。
某日 某時刻
狩魔冥のマンション
都内の一頭地に鎮座する高級マンション、そこが狩魔冥の自宅だ。
成歩堂曰く゛一ヶ月の家賃…僕の月給の三倍だ…゛だそうだ。
とにかくそんな高級マンションに成歩堂龍一は来ていた。
「どうしたの?座りなさいよ。今コーヒー入れるから」
部屋の主、狩魔冥は無駄に広いリビングに成歩堂を残してキッチンに消えた。
「なんと言うか…その…すごい部屋だね…」
「バカがバカらしくバカみたいな感想を口にするなぁ。成歩堂 龍一」
冥はコーヒーをカップに注ぎながら答えた。
「厳しいなぁ…狩魔検事は」
「悔しかったらもっとましな感想を口にする事ね。…はいコーヒー」
テーブルにブラックのコーヒーのカップが二つ置かれる。
「なに正座しているの?ソファがあるんだから座ればいいのに?」
緊張気味に床に正座する成歩堂を見据えながら、冥はソファにふかぶかと腰を下ろした。
「いえ…僕は床でいいです(ソファも高価そうだし…)」
「そう。まあいいわ」冥はそう言うと優雅に足を組みコーヒーを口にした。
成歩堂の目の前に冥のすらりとした足がさらされる。
しかも室内ではストッキングを脱ぐ主義なようで生足である。
ソファに座る冥と彼女の目の前で正座する成歩堂。
必然的に彼女のスカートの中がチラチラと見える。
「ん?どこを見て……!っっ!成歩堂龍一!」
成歩堂の視線の先に気づいた冥は即座にスカートの裾をなおした。
「貴様!見たのか!見ていたのか!」鬼神のような形相で迫る冥。
おそらく冥の手元に鞭があったら成歩堂の人生は今日で幕を下ろしていた事だろう。
「そりゃあ見たけど。いいじゃないか。いまさら恥ずかしがらなくても
狩魔検事のからだはこの前全部見たんだし」
成歩堂の一言で冥の頬が真っ赤に上気する。
つい先日、二人は゛愛し合った゛のだ。まだ一度きりだが。
「五月蝿い黙れ!この色欲魔!この変態!この成歩堂龍一!」
があーっとまくし立てる冥。
「ずいぶんと酷い言われようだね」
「やかましい!検察側は成歩堂龍一を訴える!ああ、訴えてやるとも!」
「弁護側は《完全無罪》を主張します!」
「どう見たって貴様は有罪だ!私の勝ちは揺るがない!」
「それはどうかな?」成歩堂は法廷でハッタリをかますときの表情で笑った。
次の瞬間冥の視界がぐらりと揺らぎ、彼女はそのまま崩れ落ちた。
同日 某時刻
冥の寝室
「目が覚めたかな狩魔検事?弁護側は準備完了してるけど?」
゛ん……私は…何を…゛ぼんやりとした頭で状況を整理する。
「なっ!なんだこれは!」自分の状況を把握した冥はとりあえず叫んだ。
彼女は仰向けのまま、手足をベッドの四隅に縛られていたのだ。
両手はバンザイさせられ、両足も軽く開いた状態に拘束されている。
「どういうつもりだ、成歩堂龍一ぃぃぃぃ!」
「いったでしょ?弁護側は準備完了してるって」
「これが準備だというのか!却下だ!却下!」
「弁護側は無罪を主張します。なぜなら、好色なのは僕ではなく、
狩魔検事。貴女だからです!」彼はいつもの調子で断言する。
「何をバカな!そんな主張は認められない!」
「法廷では証拠のみがものを言う、そうでしたよね?狩魔検事?」
「だからどうしたというのだ!」冥は不自由な手足をジタバタさせながら叫ぶ。
「弁護側には沢山の証拠があります。たとえば、狩魔検事。
今貴方をベッドに拘束している、拘束具。貴方の持ち物ですよね?」
「くっ!これは違う!……鞭を買ったときに、おまけでもらっただけだ。
私の意思で購入したわけではない!」
「確かにそうみたいですね。……拘束具と一緒にしまってあった明細書にもそう書いてある。
しかし検事、この明細書は貴女の鞭がアダルトショップで購入された証拠でもある!」
「だからなんだっていうんだ!私がどこで鞭を買おうと、自由だろう!」
「いいえ。それはおかしい。なぜなら、この明細書の日付は四年も前だからです!」
「あっ!それは…その…」
「四年前といえば貴女は14歳だ。本来ならアダルトショップに入る事さえ出来ないはず!
鞭が欲しいだけならば、ペット用で充分のはずだ。しかし、貴女はそうしなかった。
それはなぜです!答えてください狩魔検事!」
「……質が…そう…質がよかったんだ。だからわざわざアダルトショ…」
「異議あり!それならばなぜ、わざわざ店で買ったんですか?
14歳とばれる危険性をおかすくらいなら、通販でもすればよかったはずだ!」
「!!……それは…その…えっと…」
「答えられないのなら、僕が変わりに答えましょう。
貴女の本当の目的は、鞭ではなく他のグッズだった!違いますか!」
「違う!違う!バカがバカげた推測でバカげたこと言うな!」
本日はこの辺で。お目汚し失礼しました。
おぉ〜ノリがゲームらしくていいな、好きだ、禿しくGJ!
続き早々にキボン(*´Д`)冥タンハァハァ
立て続けに神キタ━━(━(━(-( ( (゚∀゚) ) )-)━)━) ━━ !!!!!
最近投下が多くてうれしいな。
ナルハミもナルメイも、どっちもGJ!
神が何人も降臨してるなぁ
じっくり読む前に、ざっと斜め読みしたんだけど、メイの口調的に一瞬
メイじゃなくて豪か御剣かと思って焦った俺はメイの鞭で100叩きされるべきだと思った
>>395 >メイじゃなくて豪か御剣かと思って
うん、思った。
「〜だわ」とかの女の子女の子した口調だと思っていたので
ちょっと気になった。
でも内容はすばらしいので正座しながら待っています(*´∀`*)
冥の口調…確かに。直すよう勤めます。恐縮です。
「待った!…どこがバカげていると言うのですか?
そんなに否定するならもう一つの証拠を見せましょう。……これです」
成歩堂はごそごそとポケットをあさると、その証拠を冥につきつけた。
「そ、それは!」冥は目の前に゛ピンクローター゛をつきつけられて明らかに狼狽した。
「貴女の下着ボックスのすみに隠してありました。これでも言い逃れしますか?」
「異議ありぃ!成歩堂 龍一、あなた勝手に私の下着ボッ…」
「待った!その件は本件とは関係ありません!」
顔を真っ赤に死ながら成歩堂を睨みつける冥。
下着ボックスを見られたのがよほどは恥ずかしいのだろう。
「ところで狩魔検事。意外と普通のパンツも持ってるんですね。
てっきり総レースの高級なやつしか穿かないのかと思ってましたよ。
僕は普通のパンツのほうが好みですから、今度は普通の下着穿いて欲しいです。
狩魔検事が持ってるのだと、あのパステルピンクで小さいリボンがついてるやつがいいな」
成歩堂の言葉責めにますます赤くなる冥。
「話がそれちゃいましたね。…さて証拠品のローターですが…」
「意義あり!……認めます…認めるから。もう許しぇ…」
目を涙で潤ませながら懇願する冥。法廷では決して見せないようなそそる表情だ。
「何を認めるんですか?狩魔検事?」成歩堂は冷静に突っ込む。
本当は今すぐにでも冥としたくてしかたがないのだが、そこは我慢である。
「そんな…そんなこと…言えるわけないでしょ!」
「言わないのなら、尋問続けちゃいますよ?いいんですか?それでも」
「ダメ!わかったから…言うから止めてぇ」どうやら冥は言葉責めに滅法弱いようだ。
「……好色なのは…私です…」目線をそらし蚊の鳴くような声でぼそぼそと呟く。
「聞えませんね。証言ははっきりとお願いします」涙ぐむ冥をさらにいじめる。
「なんで?なんでいじめるのよ」普段は攻めな彼女だが、責められるのはとことこ弱いようだ。
「狩魔検事が可愛いからぁ♪」成歩堂の手がマイクロミニのスカートの裾に延びる。
「ダメぇぇぇぇっっっっ!スカートはダメぇ!」いやいやをするように頭を振る冥。
「じゃあちゃんと証言しましょうね。検事」位置でもスカートをまくれるように裾をそっとつまむ。
「言うから。めくらないでぇ……好色なのは私です!だからもう許して!」
「ダメです」成歩堂は無慈悲に宣告した。
「そんな。約束が違うわ!」絶叫する冥。
「約束なんてしてませんけど?」冥のむっちりとした太ももを指先でなぞる。
「ひゃう!止めなさい!あっん!……止めてってばぁ」身悶えする冥。
「狩魔検事って……敏感体質?」太ももを優しくなでながら聞く。
「くすぐったい。くすぐったいから止めて!」
「じゃあ質問を変えます。もしかして狩魔検事ってくすぐったがり?」
「知らない!そんなの言えるわけないでしょう!」むず痒くて仕方ないのだろう、
冥の細い足は成歩堂の指先から逃げ様とピクピクかわいい反応をしている。
「こっちには証拠がありますよ。それは狩魔検事。貴女の体です。
これから狩魔検事がくすぐったがりなのを証明してあげます。
実際にたぁっぷりとくすぐってね」冥の目の前で指をこちょこちょと動かす。
「待った!それだけは止めて!認めるから。認めるから止めて!」
「ダメです。狩魔検事の笑顔を見てみたいし」わき腹を優しくモミモミと責める。
冥は絶叫し、体がベッドの上で飛び跳ねる。成歩堂を暴れる冥を押さえつけて、責めつづける。
「狩魔検事。笑顔、すんごく可愛いですね。もっと見たいです」
「ギブアップ!ギブアップ!こんなの反則よ!もう止めてょ!」いったん責めを中断する。
目は潤み、頬は真っ赤、口は可愛く半開きで息も絶え絶え。ようは食べごろである。
「なる…ほどう…龍…一。お願いだ…から。もう…許して。
エッチ…しても…いいから…だから…」
「待った!そんなにキキますか?わき腹への揉み攻撃?」
「当たり前でしょ!私だって…年頃の…女の子なんだから…」恥ずかしそうな冥。
「今日の狩魔検事。無茶苦茶可愛いな」耳元で囁く。
「でもダメ。もうしばらく笑い悶えて欲しいな」冥の敏感な耳に息を吹き込みながら囁く。
「そんなぁ。もうやだ。くすぐったくしないで。降参するから。
私をいじめてたって、気持ちよくないでしょう?入れていいから、イジメるのは止めて」
「待った!確かに狩魔検事をいじめてるだけでは、肉体的快楽はありませんが、
その分深い精神的快楽がえられます」
「でも…てもでも、やっぱり私の中に入れたのほうが気持ちいいでしょう?
満足するまで出していいから、だから…愛撫とかくすぐりとかはしないでぇ」
「意義あり!僕だけが気持ちいいエッチなんて僕はいやです。僕は狩魔検事にも感じて欲しいし、
二人で気持ちよくなりたい。どうしてそんなに快楽を拒むんですか!」
「そんな事どうだっていいでしょ!」
「よくない!狩魔検事…いや冥。なに隠してるの?」
「隠してなんかない!」成歩堂の目にはサイコロックがはっきりと見えていた。
(あくまで隠す気か…。でもここで話してもらわないと、冥とちゃんと愛し合えない。
悪いけど《尋問》させてもらうよ。こっちには…切り札があるんだ)
とりあえずここまで。お目汚し失礼しました。
(*´д`)ワクワクワクワクワクワク…
+ +
+
(゚ ・∀・) GJ!ナルメイGJ!ワクワクテカテカ
(0゚∪ ∪ +
と__)__) +
サイコロ錠キタ━━(゚∀゚*)━━!!!!!
GJ!GJ!GJ!
GJ!GJ!
くすぐったがりな冥も萌えますね。
どんどん責めて下さいませ。
冥ってこんなキャラだっけ…?
なんにせよGJ!
本作のテーマは「特殊な性癖のコンプレックスに悩む冥」です。
「冥、これなーんだ?」冥の目の前にいくつかの証拠品をつきつける。
「………」冥は拗ねたように目線をそらす。
「言わないと苛めちゃうよ?」意地悪く囁く。
「!!ヤダ!もう苛めないでぇ!」子供がイヤイヤをするときのように頭を振る。
「ダ〜メ」成歩堂はそう言うと、《手袋のようなもの》を両手にはめた。
手袋の指先にはそれぞれ柔らかそうな筆がついてる。
「やだやだやだ!それ使うのはダメ!止めてお願い!」
冥の懇願を無視して成歩堂は冥の足に移動する。そのまま冥の右足を押さえると、
敏感な足の裏を優しく責め始めた。手袋に取りつけられた10本の筆が冥の右足の裏を這い回る。
「あっっっっっっっっっっっっっつ!!!」冥はたまらず悲鳴を上げた。
足の指がピクピクと反り返る。それでも成歩堂は無慈悲に責めつづける。
「ダメ!ホントにダメなの!もう止めて!お願いよ!」
天才検事とはいえベッドの中ではただの小娘だ、執拗な責めに耐えられる筈もなかった。
「ハイいったん休憩ね」冥があんまり激しく悶えるのでいったん責めをストップする。
「もう…許してよぉ…」ハァハァと肩で息をしながら慈悲を請う冥。
「じゃあ証言してください。この手袋はなんですか?」
「う……それは…その……そう!そうよ!美術道具よ!」
「異議あり!こんな道具見たことないですよ。それに美術道具なら、どうして
アダルトグッズと同じ場所にしまってたんですか?」冥の嘘に容赦なく突っ込む。
「どこにしまったって私の勝手でしょ!」
「パッケージには愛撫用手袋って書いてありますけど?」
「っ!!!……そんなの知らない!」
「嘘ですね。目が泳いでるよ、冥。この手袋は未使用だ。いつか使うつもりで保存していた。
間違いないですね?」
「だったらなによ!アダルトグッズ持ってたら悪いって言うの!」
「(未成年は買っちゃダメなんだけどな…)悪くないですよ。冥、この手袋どう使うつもりだったの?」
「どうって…そんなのいえないわよ!」
「そうですか……じゃあ今度は左足いきますね」有無を言わさず、左足を抱え込み10本の筆で足の裏を責める。
「あーーーーーーーーっ!や、止めなさい!そこはダメぇ!ダメだってば!」
「冥、気持ちいい?」優しく、そして執拗に責めながら尋問する。
「なに言ってるのよ!気持ちいいわけないでしょ!」真っ赤になって叫ぶ冥。
「こっちは冥が感じてた証拠もあるんだけど?冥、ちょっとお尻上げてくれる?」
足の裏への責めを中断し冥のスカートに手を伸ばす。
「ふぇ?……!ダメ!ダメ!ダメ!」必死の抵抗を無視し冥のスカートをたくし上げる。
フリルがついた可愛らしい水色のショーツが成歩堂の目にさらされる。
中心部には小さな染みが出来ている。
「濡れてるよ。め〜い?どうして濡れてるのかなぁ?」意地悪い質問を浴びせる。
「違う!これは……そうよ!さっき耳を責められて……感じたから…足の裏じゃないもの…」
「まだ否定するんですか?じゃあ次の証拠です」成歩堂は冥の前に次の証拠をつきつけた。
_ ∩ 次の証拠!
( ゚∀゚)彡 次の証拠!
⊂彡
GJ
一気に書きこめなくてすみません。続きです。
「それは!……」言葉に詰まる冥。どうやら必至にいいわけを考えているようだ。
「め〜い。これはなにかな?正直に話さないと次はわき腹を…」
「ダメぇぇぇぇぇぇ!話します!だからもう…いじめないで…」
「そうそう。正直が一番だよ」冥は今にも泣き出しそうである。
「小説よ。……」震えるように声で呟く冥。
「冥。証言ははっきり正確にしなくちゃダメだよ。正確には《官能小説》でしょ?」
「!!だからなによ!別にいいでしょ!」
「問題なのはこの本の内容です。ソフトSM系の小説ですね。
本棚には同じシリーズの本が揃っていた。そこから導かれる結論は一つ。
君はソフトSMに興味がある。違いますか!」
「違う!その本は…ええっと…そうよ!前の事件の証拠品で…」
「待った!その説明には説得力がまるでありません。もし仮にその証言が本当だとしても、
こちらにはさらなる証拠があります!」成歩堂は先ほどのピンクローターをつきつけた。
「この小説と一緒にこのピンクローターがしまってあった。ついでに言えば、
この小説には貴女のしおりがはさんである。さらにピンクローターには頻繁に使用された形跡がある。
まだ言い逃れしますか?逃げ道はないですよ?」
一気に冥を追い詰める成歩堂。冥は押し黙っている。
「………こちょこちょ」両足のふくらはぎを優しくなでまわしてみる。
冥の細い足がビクビクと飛びはねる。ベッドに拘束されているため逃げる事は出来ないようだが。
「あん!あっ!あんん!ちょ、やめ…あっっっっん!」甘ったるい悲鳴を上げる冥。
「ふくらはぎもかなり弱いみたいですね。どうします?もっといじめて欲しいですか?」
「わかったわよ…認めます。その…小説で…ゴニョゴニョ……しました」
「聞えないよ」本当は聞えてたのにわざと意地悪をしてみる。
「ひゃん!一人エッチしました!これでいいでしょ!」
「じゃあ認めるんだね。こういうプレイが好きだって?」
「ええ認めるわよ。私はソフトSMに興味があります。なにか文句でもあるの?」
なかば逆ギレして開き直る冥。サイコロックの錠が一つ砕けた。
「じゃあどうして?……どうして僕に愛撫させてくれないの?」
「妄想と現実は違うのよ成歩堂龍一。一人エッチのネタとしてはそういうのが好きだけど、
現実にするのはイヤなのよ。いいかげん納得したら。別にエッチしてあげないわけじゃないんだし、
私を愛撫しなくてもあなた快楽を得られるんだからそれでいいでしょ?」
゛ここで逃げられるわけにはいかない。ここからが正念場だ゛
>ナルメイの人
GJです!
ご自分のペースで書き込んでください。
いつまでも待ちますから。
しかし立証手順がちょっと変な気が…
あくまで私見ですからスルーしてかまいませんが
413 :
冥様尋問記録:2005/05/20(金) 23:26:18 ID:UtBXSARp
なんかパソコンから書き込めなかったです。
続きはしばしまってほしいです。
恐縮です。
ニボサブさん頑張れ!
(´∀`)o0(見合事情のひとどうしてるかなぁ)
皆さん、どうもお久しぶりです。
と言うか、多分誰? って言う人もいますよね。
>>372 生きてます。何回か覗いてはいるんですが……
詳しくは下のレスのほうお願いします。
>>416 どうも、お気に掛けて下さっているようで……
上で言ってるように生きていて、何回かは覗いているんですが、今現在逆転カミチヒが連載中なので混乱させてしまったらいやだな〜と思い……
しばらくしてから投稿しようかと思います。
とりあえずえちぃに入ってはいるので(何と言っても連載中断からすでに三ヶ月がたっているし…)、
少なくとも上げずに終わるということはないと思います。
でも、待っていてくれてありがとうございます。m(_)m
見合い事情の人キター!
逆転カミチヒリレーを書いた一人だけど、名前欄のタイトルとか文体で
判断出来ると思うから気にせず投下してくれて大丈夫だと思いますよ。
ていうか自分もずっと見合い事情の続きを待ってた1人なんで、続きを楽しみにしてます
自分も見合事情の続き切望してます。
カミチヒの異なる2作が同時進行でも
読む立場としては全然構いませんので続き待ってます。
416ですが見合事情のひと キテター(・∀・)!!
なんかもうずっと待ってました。連載当初からワクワクテカテカしてました。
神は何人いても支障はないと思うのでドーンと来てほしいです。
マッテルヨー |ノシ
ずーとずーと待っていまーす
それはそれは空を越えて・・・
ときを越えて・・・
423 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/26(木) 16:48:07 ID:VhQc/L/e
保守age
逆裁おもしれー
でも、まだ初代もクリアしてないから読めない
(´・ω・`)ショボーン
(´・ω・`) ネェ、カミチヒマダー?
こらっ!催促イクナイ!
デモキニナル
ところで、ここってやっぱエロ有りじゃないとダメなのかな。
エロ板ですから(´・ω・`)
だよね。
じゃ、濡れ場盛り込んでくるノシ
432 :
成×冥ライトSM:2005/05/30(月) 17:46:48 ID:Bij8q2C/
某月某日 地方裁判所 被告人控え室
(また負けた・・・。いったいなぜなの!)
完璧を旨とする狩魔の名もこのところ地に堕ちたといっていい。
度重なる敗戦に、狩魔冥は苛立ちを隠せないでいた。
「あ、狩魔検事!お疲れ様〜。」成歩堂龍一が明るく声をかける。
ビシィッ
「私とあなたは検事と弁護士!法廷内では敵同士よ!気安く声をかけないで!!」
鞭を持つ手に力が入る。
「いててててて。でも、もう裁判は終わったし・・・」
ビシィッ、ビシィッ さらに冥の鞭が顔面に飛ぶ。
「法廷の外でもあなたと仲良くお話をする気はないの。用がないときは話しかけないで」冥は冷たく答えた。
その言葉に成歩堂が反応する。
「用事・・・?それならあるよ。狩魔検事、どうして君が僕に勝てないか教えてあげるっていったらどうする?」
そう言って成歩堂はからかうように冥を見つめた。
「どうして勝てないか、ですって?!まぐれじゃないとでも言うつもりなの!次の法廷では必ず・・・!」
いきり立つ冥に、にこやかな顔を崩さずに彼は言葉を続けた。
「勝者の言うことには耳を貸したほうがいいと思うよ。まあ無理にとは言わないけど。気が向いたら事務所においでよ。」
ひらひらと手を振りながら成歩堂は去っていった。
433 :
成×冥ライトSM:2005/05/30(月) 17:48:05 ID:Bij8q2C/
同日夜 成歩堂法律事務所
「いらっしゃい。やっぱり来たんだね」昼間見せたのと変わらない笑顔で成歩堂は冥を迎えた。
『勝てない理由を教えてあげる。』その言葉がどうしても気になってしまい、結局ここへ来てしまった。認めたくはないが彼が勝ったのは、運やまぐれではない。自分に何が足りないのか、
彼の言葉から得るものがあるかもしれないと思ったのだ。父を失ってから彼女を導く者はいなかったし、狩魔の名の重さは時に、彼女をひどく苦しめることがあったから。
「そこに座って。いま、お茶を出すから・・・」
成歩堂は奥のキッチンでお茶の用意をしている。礼服の少女の姿は見えない。
「真宵ちゃんは先に帰したんだ。・・・はいどうぞ。」
「飲み物は結構。それより早く話しなさい。時間を無駄にしたくないの」
用がなければこんなところに来るもんですか、と言わんばかりに冥は成歩堂をにらみつける。
「まぁまぁ。せっかく来客用の一番いいお茶を出したんだ。口をつけるくらい、礼儀じゃない?」
それを聞いて、冥はこれみよがしに一気に飲み干した。ゴクゴクゴクッ
舌先に奇妙な痺れが走る。
「お味は、どうかな・・・?」成歩堂は笑顔のまま彼女を見つめている。
「ひどい味。飲まないほうがマシなシロモノだわ。貧乏事務所にふさわしい飲み物ね・・・」
さらに嫌味を重ねようとしたそのとき、目の前の風景がぼやけ、冥の意識は急速に遠のいていった。
(なに、よ・・・これ・・・)
「君が僕に勝てないのはね、僕という人間を知らなさ過ぎるからだよ・・・」成歩堂の声が、微かに聞こえたような気がした。
434 :
成×冥ライトSM:2005/05/30(月) 17:49:01 ID:Bij8q2C/
同日深夜 ホテル・バンドー別館
薄暗い部屋の中、狩魔冥は眼を覚ました。
(ここは・・・どこ?たしかあの弁護士のところへ行って、それから・・・?)
意識がはっきりしてくると、彼女は自分のおかれている状況に嫌でも気付かされた。
下着姿にされている上、両手は壁に固定されており自由に動かせない。
部屋の薄暗さに眼が慣れてくると、部屋中に足輪や鎖が置かれているのがわかった。自分の両手を吊り上げているのと同じものだ。
(なんなのこの部屋は・・・異常よ!)
部屋に人の気配はない。なんとか抜け出せないかとカラダを捩るが徒労に終わった。
(誰か助けて。レイジ・・・)心に浮かんだのは秘かに心を寄せる男の名前だった。
彼は優秀な検事だ。きっと異変に気付いて私を探してくれる!
冥が心を落ち着かせようとしていると、部屋の扉が開いた。
「やぁ、冥ちゃん。もう眼が覚めたの?」成歩堂は相変わらず笑顔だ。
しかし今は、その裏の邪悪さをはっきりと感じる。
「成歩堂龍一ッ!いったいこれはどういうつもり!?ここはどこなの!!」
やはりあのお茶になにか入っていたのだ。悪びれる風もなく自分の前に立つ弁護士の表情でそれが見て取れた。
「ひとつづつ答えるよ。ここはホテル・バンドーの別館。SMホテルってやつさ。支配人がヤリ手でね、結構人気のようだよ。冥ちゃんは来たことないのかな、こうゆうとこ?」成歩堂は楽しそうにそう答えた。
「それから君をどうするつもりかってことだけど・・・この部屋を見れば、君にもそれくらいわかるんじゃないかな?」
確かにこの部屋は、(冥の感覚で言えば)おぞましい行為に使用される目的で作られたことは明白であった。
怒りの感情が萎んでいき、恐怖心がそれに取って代わる。
「すぐにこれをはずして。あなた弁護士でしょう、犯罪を犯すのよ?」
できるだけ冷静に言葉を発したつもりだったが、声の震えは隠せなかった。
「大丈夫だよ。君はこのことを誰にも言えなくなるからね。」
435 :
成×冥ライトSM:2005/05/30(月) 17:49:57 ID:Bij8q2C/
冥に近づき耳元で囁く。そのまま、舌でなぞるように耳にキスを加える。
ゾクゾクと震えるような感覚が冥の中に走った。
「くっ・・・あぁ・・・ん」ぴちゃぴちゃと音が中で響く。
「もし僕を訴えたら、君がどんなに感じたか法廷中に教えてあげるからね。こんなに感じやすい娘だって・・・」
唇はそのまま舌に下って、首筋を舐め上げる。
自由の利かないカラダには、この微かな愛撫ですら十分に快感を呼び起こすものだった。冥が漏らす吐息は、すでに甘さを帯びている。
キャミソールの上から胸の頂点を探りだす。成歩堂にやわらかくつままれただけで、そこはすぐに堅くとがってしまった。そこを指の腹でやさしく、執拗に擦り上げる成歩堂。耳を舌先で弄りながら、冥に問いかける。
「息が乱れてるよ・・・そんなにイイのかな?」
「そん・・・な、ことない、気持ちよくなんか・・・っ!はぁ、はぁ・・・あんっ」
冥は湧き上がる快感を必死に堪えようと顔を顰めている。成歩堂が乳首をキュゥッと一瞬、強く捻った。
「・・・!!ひぃああああ!」たまらず声を上げた隙に唇を奪われる。舌を差し込まれる深い口付けに、思わず応えてしまう。そのまま、今度は口中を貪るように思うさま蹂躙する成歩堂。やっと唇を離し、意地悪く言う。
「とっても可愛いよ。でも噛み付きもしないなんて、意外だな。イヤじゃなかったの?」
「イヤに決まってるでしょ・・・お願い、もうやめて」力のない声で冥が呟くように答えた。もう、逃げられないんだわ。
436 :
成×冥ライトSM:2005/05/30(月) 17:51:08 ID:Bij8q2C/
キャミソールが剥ぎ取られ、成歩堂の前に冥の裸体が晒された。美しく、まだ青い果実のような堅さが感じられるそのカラダは、完璧といってよかった。
小ぶりな胸が下から掬い上げるように両手で揉みしだかれる。
「あんっ、やぁ・・・ダメ」すでに快感に目覚めてしまったカラダに容赦なく愛撫が加えられていく。
乳輪をレロレロと唾液まみれにしたあと、乳首に吸い付くようにキスをする。びくん、と冥がカラダを仰け反らせた。
「あああーーーー!!」すごく感じちゃう・・・こんなの、ダメ・・・。強い快感に頭が濁る。自分を見失いそうだった。
ちゅぱ、という音とともに乳首が成歩堂の唇から飛び出した。脇腹をなぞられ、さらに手は下へと伸びてゆく・・・
「お願い、そこだけは・・・ヤメテ」無理を承知で、冥は成歩堂に懇願してみる。最後の一線だけは守りたい。狩魔豪の娘に対する教育はいささか古風なものだったようだ。
予想に反し、成歩堂の手が止まった。
「お願いって?『そこ』ってドコのことかな?」
冥が答えに窮すると、さわさわと愛撫が再開される。舌先で胸を弄りながら、空いた手は下着越しに秘所をなぞり上げる。
「はぁ・・・んんっ!そ、れは、その・・・アソコです。それ以上・・・さっ触らないで下さい・・・!」恥ずかしさを堪えて、やっとそこまで冥は答えた。
指を強く押し付けるようにぐりぐりと責めながら、成歩堂が言う。
「アソコって、オマ○コのこと?この、びしょびしょに濡れてるイヤらしいオマ○コのことかなぁ〜」
下着はすでに用をなさないほどに濡れてしまっている。冥は彼の言葉に顔を赤らめて俯いてしまった。
すると成歩堂は、きゅぅぅぅっと秘所の上部にある突起を摘みあげた。冥の敏感な箇所に疼痛が走った。
437 :
成×冥ライトSM:2005/05/30(月) 17:51:56 ID:Bij8q2C/
「どうなの、答えて?」
「くっ・・・はぁ!!ああああ!そうです!」冥の顔に涙が流れる。カラダの中心が火のついたように熱い。
「ちゃんと、言うんだ」望む答えを言うまでこの責めが続くらしいと悟った冥は、震える声で答えた。なるべく、感情を込めずに・・・。
「オマ○コです・・・。び、びしょびしょに濡れ・・・てる、オマ○コに触らないで下さい」
なぜ、この男の異常さにみな気付かないのだろう。私が何をしたというの。絶望が心を満たしていく。
成歩堂がやっと、陰核を摘んでいた指を離す。
「濡れてるかどうか、パンツを脱いで確かめようね!」冥は暴れたが、片足ずつ簡単に脱がされ全裸に剥かれてしまった。
「いやあぁあああ!!もう、イヤーーー!お願い、うちに帰してぇ!」子供のように泣きじゃくる。
パシン!成歩堂が冥の頬を打った。
「暴れたうえにそんな大声出して・・・みっともないね。お仕置きが必要みたいだな。」
テーブルの上に置いてある冥の鞭を手に戻る成歩堂。(鞭で打たれるんだわ)、と冥の瞳に怯えが走る。
「人の顔を見れば、コレで殴りかかってきたよねぇ。」上から見下ろす成歩堂の目には、はっきりとぎらぎらした欲情が浮かんでいた。
「でも僕はそんなことはしないよ。君を痛めつけるのが目的じゃないんだ。コレでもっと気持ちよくしてあげるよ・・・」
グリップを逆手にもちかえ、それを躊躇なく陰部の奥深くまでズブズブと差し込んでゆく。冥のカラダを鞭が貫いてゆく・・・
「きゃあぁぁぁぁっ!!はあぁんっ、ああああーーー」
グリグリと膣壁を擦られる快感に、打ち震えながら喘ぐ冥を見つつゴリッ、ゴリッと捻りを加えながら尚も責め立てる。
「あああっっダメ…!イクぅーーー!!」嬌声を上げながら遂に冥は果てた。
438 :
sage:2005/05/30(月) 17:53:21 ID:Bij8q2C/
成×冥ライトSM
えっと、どうでしょうか・・・?
このあと、御剣くんも出る予定なんですけど・・・
ごめんなさい!あげちゃって・・・。
これから気をつけますので・・・
GJ!(*´д`)b
>>439 乙です 上げても機にしない
御剣も楽しみにしています
GJ!!
gj
いいよいいよー
>>417 お待ちしてました〜
カミチヒいつまでも待ってます♪
ところで、文章が稚拙でも
上げてもいいもんでしょうか?
アイデアはあるけど文章に自信がな(ry
445 :
443:2005/05/31(火) 04:03:50 ID:MiXDq6BR
>>444 ありがとうございます
近々上げられるように頑張ってみます。。。ノシ
446 :
成×冥の続き:2005/05/31(火) 14:10:20 ID:TYY9P8+y
「くぅ・・・・・・」
鞭が下部から引き出されると、とろとろの蜜液が床に滴った。
恥ずかしく感じてしまうほどの、大量の愛液だった。
いつまで、こんな悪夢が続くのか。冥は何とか勇気を振り絞って、成歩堂を見た。
「もう十分でしょう?あなたのこと、誰にも言うつもりはないわ。だから・・・、だからもうヤメテ」
成歩堂がさきほどまでと違うマジメな表情で冥をじっと見つめる。
「こんなやり方をしちゃったけど」
両手で冥の顔を挟んで、彼は先を続けた。
「僕はね、君のことがずっと、ずっと好きだったんだよ。」
突然の告白だった。
乱暴に冥のカラダを苛んだのが愛ゆえの行為だとは、彼女にはどうしても信じられない。
(でも、解放されるチャンスかもしれない)
「それならば成歩堂龍一。すぐにこの手錠をはずして、私を解放しなさい。」
ほんの少し、威厳を取り戻した声で冥が言う。声はもう震えていなかった。
成歩堂は何事かを考えるポーズをとった。
「う〜〜ん・・・・。でもねえ冥ちゃん、コレ見てよ。」
彼は自身の股間のふくらみを指した。
「そっ、そんなのは・・・時間がたてばどうにでもなるでしょ!」
「いやいやいや。そう簡単にはいかないよ。 だいたい冥ちゃんばっかり気持ちイイのはバランスが悪いと思わない?」
冥の頬を撫でながら彼はにこやかに話を続けた。
「そうだなぁ。じゃあ冥ちゃんが口で僕をイカせてくれたら、おしまいにしてあげるよ。僕はもう君にヒドいことはしない。」
決めるのは君だ、というようにそのあと成歩堂は黙って彼女を見つめ続けた。
「ほんとに・・・約束する?」
陵辱者の約束にすがるなんて自分でもおかしいと思ったが、成歩堂の目には冥を想う優しさがあるように感じたのだ。
「僕は弁護士だよ。ウソはつかない。」
信じてみよう、弁護士・成歩堂龍一を。
447 :
成×冥の続き:2005/05/31(火) 14:11:49 ID:TYY9P8+y
「じゃあ・・・・咥えて」
引き出されたソレが、冥の唇に押しあてられる。
しばらく躊躇していた冥だが、やがて口を開き受け入れていく。
ちゅる・・・ちゅぱ、ちゅぱ・・・
両手が使えないままの行為は予想以上に困難だった。
首と舌を突きだすようにして奉仕を続けなければならない。
「・・・うっ、ぷはぁッ・・・・・・」
すぐに息があがりモノを吐き出してしまう。
成歩堂は冥の髪を撫でながら、片方の手で彼女の唇に触れた。
「ねぇ、それじゃいつまでたっても僕はイケないよ?それとも、帰りたくないのかな。」
(そんな・・・・・・!)
冥は行為を続けるべくもう一度口を開いた。
「僕が、手伝ってあげる。」
成歩堂が冥の頭部をしっかりと押さえつけ、肉棒を強引に口中に押し込んでゆく。
「・・・ふぐぐぅッ・・・・むぐ・・・・ッ」
吐き戻そうとして使う舌がいい刺激になったのか、さらにグイグイと深く差し込まれる。
ついに根元まで完全に冥のなかに入った。腰を使ってそれをゆっくりと引き上げ、また奥深く入れてゆく。
くちゃ・・・くちゅ・・・・・・・・じゅるる!
冥の唾液と彼自身の体液で肉棒はぬらぬらと光っている。
限界が近いのか成歩堂の動きが早くなっていく。
喉奥に打ち付けるようにして何度も冥を責め立てた。
「アア・・・・・いいよ、冥ちゃん。もうすぐだ・・・・・」
いよいよ動きが激しくなり、冥は目に涙を浮かべながら必死でモノを咥え続けた。
「おおおおおおおおお!!!!イクよッ冥ちゃんっ!!」
口の中の肉棒が一瞬さらに大きく感じられ、熱い大量の精液が吐き出された。
ドクドクと放出している間も成歩堂は冥の頭を離さず、少し上向かせて体液をすべて飲み込ませた。
「ううっ・・・・ごほごほっ」
ゆっくりと口中のモノが硬度を失っていく。
448 :
成×冥の続き:2005/05/31(火) 14:13:55 ID:TYY9P8+y
(やっと・・・・終わったんだわ・・・・・・)
放心している冥の髪を成歩堂はやさしく撫でた。
「これで、いいのよね・・・・・・?帰して、くれるんでしょ?」
確認するように、冥が成歩堂に問いかける。
成歩堂はすこし困ったような笑顔でこう言った。
「ごめんね、冥ちゃん。まだ君を帰すワケにはいかないんだ。」
「なっ・・・・約束が違うじゃない!あなた弁護士でしょう!?」
意に反して有罪判決を受けた依頼人のように、冥は成歩堂に食ってかかった。
「だってここは法廷じゃないものね。僕はプライベートを大事にするタイプなんだよ、狩魔検事」
もはや検事の威厳など微塵も感じられないこの状況下で、成歩堂はからかうようにそう付け加えた。
「・・・・でも僕は約束は守るよ。だってこれからの相手は僕じゃないからね。」
といって時計を見る。
(まだ誰か来るというの?こんな姿をほかの人間にも見られるなんて・・・・!イヤよ絶対にイヤ!!)
449 :
成×冥の続き:2005/05/31(火) 14:14:37 ID:TYY9P8+y
コンコン、ノックの音がした。
「はぁい。」能天気な声で成歩堂が答える。
「ど〜ぞ。今日のゲストの到着だ。」
赤いスーツ、ヒラヒラした襟元がちらりと目を掠めた。
「ああ・・・・そんな、まさかあなたなの?」
陵辱された今となっては、一番会いたくない相手。御剣怜侍、その人だった。
スーツ姿の男二人に見下ろされると、あられもない姿の自分がこの上なくイヤらしい存在のように思えて冥は今更のように顔を赤くしてしまった。
そんな冥の心境に取り合うことなく、二人は会話を続けた。
「早かったね、御剣。」
「む・・・・。私は約束に遅れることはない。」
(ということは、レイジはこのことを知っていたの?・・・そんな、どうしてなの)
御剣が現れたことは冥の心に大きなショックを与えた。
男たちはスーツを脱ぎはじめている。
「レイジ・・・・どうして、あなたがここに?」
どうしても聞きたかった。彼も成歩堂のように私を愛してくれていたのだろうか?
だが、返ってきた答えは冥の心を大きく裏切るものだった。
「私は狩魔豪を忘れるためにここへ来た。メイ、君の父親が私にしたように生涯消えぬ傷を君につけるつもりだ。」
彼女の知っている声ではない、冷たく暗い声だった。
彼は、私を愛するどころか肉親を奪ったものの娘として憎んでいたのか。
「DL6号事件・・・。あなたのお父様のこと、ほんとうにお気の毒だと思うわ。でも・・・っ!
パパは捕まったわ。真実は明らかにされた。それでも私が許せないの?パパの血を引く私が・・・・」
「クッ・・・やはり君はなにもわかってはいない。」
「それじゃ、・・・生涯消えぬ傷って・・・・・?まさか」
「告白は私の趣味ではない。だが、そうだ。私はかつて狩魔豪のすべてを受け入れたのだ。」
(ああ、そんな・・・。)
信じたくなかった。私とレイジの絆があとかたもなく消え去っていくのが目に見えるようだった。
450 :
成×冥の続き:2005/05/31(火) 14:16:14 ID:TYY9P8+y
「御剣はね、15年間この悪夢を見ていたんだよ。」
成歩堂が御剣の肩をかばうように抱いて言った。
「二度と温かい気持ちになることはないと思っていた。だが・・・・君が、成歩堂が私を救ってくれたのだ。
幼いころと変わらない思いで・・・まっすぐに私を追ってきてくれた」
「そうだね、御剣。冥ちゃんをみてごらん。彼女は父親のもうひとつの罪を知らずに過ごしてきたんだ。
君が教えてあげるんだよ、君自身のカラダでね。そうしたら、君は狩魔豪から自由になれるんだ」
やさしく、教え諭すような声音で御剣の耳元で囁く。
「ああ、そうだ・・・・わたしは、自由になるんだ・・・・・」
熱に浮かされたように冥を見つめながら、御剣が近づく。
「あああ、やめて・・・レイジお願いよ」
恋とすら呼べない静かな想いだったが、たしかに冥は御剣を特別に感じていたのだ。
こんなカタチで結ばれることを願うはずがない。
成歩堂が冥の両手を自由にした。しかしカラダに力が入らず、逃げることもままならない。
御剣は軽々と冥を持ち上げ、そのまま一気に彼女を貫いた。
「くぁああああっっ!!!」
まだ快楽が燻っていたソコに再び火がつく。冥はたまらず御剣の首にかじりついた。
成歩堂が後ろから両足を抱え上げ、御剣は腰を引き寄せるように何度も激しく打ち付けた。
休みなく送り続けられる快感に、冥は何度も我を忘れそうになった。
「うぅん!・・・・はあぁッ…!・・・・・・・・ひいぃっ」
451 :
成×冥の続き:2005/05/31(火) 14:16:59 ID:TYY9P8+y
成歩堂が後ろをまさぐっている。そして、尻肉のあいだに硬いモノがおしつけられたのを感じた。
「い、イヤ・・・・そこ、ダメぇ」首をねじる様にして、うしろの成歩堂に弱々しく抗議する冥。
「もう・・・しな、いって・・・あああんッ!」」
「ごめんね、冥ちゃん。やっぱりウソついちゃった。一緒に気持ちよくなろうね」
ぐぐっ・・・秘所をつたう愛液をすりつけながら、成歩堂が少しずつ後腔を犯していく。
「くっ、やっぱりちょっとキツいな・・・・・」
「ああ・・・拡がっちゃう・・・・・ダメ、だめぇ!!ああああああああああんッ」
進入を止めることなく、さらに深く突き刺す。引き裂くような痛みでカラダが焼けついた。
(お腹が・・・・アツいよぉ・・・・・・でも、すごく・・・イイ)
御剣が冥をガクガクとゆさぶり、絶頂へ押し上げようとする。
ふたつの肉棒が中で擦れあい、前後から貫かれた冥はこれまで感じたことのない強烈な快感を味わっていた。
「もう、もう・・・・・・ダメ!!イっちゃうッ!イクのッ!あああーーーー!!!!」
少し気を失っていたようだ。目を覚ますと二人はもう服を着ていた。
「僕が後始末をしていくから、御剣は先に帰って」
部屋を出て行くとき、御剣が振り返って冥を見た。
「メイ・・・私は君を憎んではいない。勝手な言い草だが、君のおかげで私は本当に『狩魔』から自由になれた気がする。
我々を訴えることも君の自由だ。君も傷つくだろうが・・・我々も道連れだ。」
静かにそれだけいうと御剣は扉の向こうへ消えた。
452 :
成×冥の続き:2005/05/31(火) 14:17:38 ID:TYY9P8+y
不思議と怒りは沸いてこなかった。御剣に憎まれていないと知って、気持ちが安らいだほどだ。
「御剣にはこれが必要だったんだよ。」
静かな声だった。今夜ここで起こったことが信じられないほど、部屋も静寂に包まれていた。
「君は罪を贖い、御剣は自由を手に入れた。僕は・・・・・、僕は君が欲しい。」
成歩堂はまっすぐに冥を見つめて言った。
それでは、あの告白は彼の本当の気持ちだったのか。でも、なんと答えていいかわからない。ただ涙があふれてきた。
「うう・・・・ひっく」
しゃくり上げる冥の涙を指でぬぐってやりながら彼は続けた。
「あの日・・・・・・、飛行場で君が泣いたってアイツから聞いて」
鞭を捨てて海の向こうへ逃げようとした、あの日のこと・・・・
「僕も・・・・・・・どうしても、君の泣き顔が見たかったんだ。」
(鞭を渡してくれたのはレイジだったけど・・・、返すようにいったのは成歩堂龍一だった)
そう言って笑った成歩堂の顔は、なんだか泣いている様にも見えた。
誰彼かまわず振るってきた鞭が、自分に返ってきたような気がした。
不器用で、素直に思いが伝えられないこの男は・・・・・・・・
(私に似てるのかもしれないな・・・・・)
453 :
成×冥の続き:2005/05/31(火) 14:19:54 ID:TYY9P8+y
それから、彼は冥を抱き上げてバスルームに連れて行き、やさしくカラダを洗ってやった。
冥も成歩堂のするままに身を委ねた。カラダを拭きおわるとベッドに連れて行った。
「さぁ少し寝たほうがいい。朝までにはまだ時間があるから」
ホテルらしい清潔なリネンに包まれた上等なベッドだった。
少し微笑もうとしたけれど、冥はとても疲れていたので自然とまぶたがおりてしまい、そのまま意識が薄れていった。
「ごめんね。おやすみ、狩魔検事・・・・・・・・」
すべてが終わって、呼び方もいつものように戻った。起こったことは、消せないけれど。
翌日 午前11時
気がつくと日はとうに高く昇っていた。成歩堂の姿はなく、ベッドサイドにメモが残されている。
御剣が言ったように訴えるのは彼女の自由で、それを阻止する気はないこと。
それから、できれば今日は仕事を休んだほうがいいなど冥の体調を気遣う言葉だった。
最後に、本館でなにか朝食を食べるようにと書かれメモは終わっていた。
そういえば、昨日はディナーをとりそこねた。
ひどく空腹なことに冥はたったいま気がついた。
知りたいことは何一つ書かれていないといっていい。成歩堂がどこまで本気だったのか冥は知りたかったのだ。
「これじゃ証拠にはならないわね・・・・」
そうつぶやくと冥はメモを破って屑籠に捨てた。
「ヒゲが騒ぐといけないから、連絡を入れておこうかしら。」
いまさら遅刻扱いで出勤するのはバカげている。
狩魔検事は長い検事生活で最初の休暇をとることにした。
おしまい
454 :
成×冥の続き:2005/05/31(火) 14:23:11 ID:TYY9P8+y
拙い作品ですがアップさせていただきました。
ほんはゴドーが好きです。でも自分では書けない・・・あのキャラ。
どなたかゴドメイ、ゴドチヒ書いてくれると嬉しいな〜
GJ!
オチも救いがあって良かったです
というか泣く冥に萌えましたハァハァ
GJです
成×冥GJ!
この終わりから恋が始まる予感・・・。
良かったら続ききぼん!
昨夜文章が稚拙でもOKとのお言葉を頂き書いてみました〜
書くのになれていないので読みにくいかもしれませんが
初投稿ということでお許しを・・・
許せない方はスルーでお願いします。。。
「はい、その様にお伝えします。−お大事に」
堅苦しい口調の事務員とのやり取りを終え神乃木は受話器を置いた。
そのままベッドに倒れ込む・・・気だるさが体中を支配していた。
本来、体の丈夫さには自信があるつもりだったが
最近の激務に疲れがたまっていたらしい。
風邪気味なのは自覚していたが、今朝目を覚ますと
起きあがるのが辛いほどの状態に陥っていた。
幸い手持ちの事件の全てに片が付いた所だったので
休暇を取るのには問題はない。
ただ明日からの週末は、最近交際を始めたばかりの
コネコちゃん−千尋と過ごそうと考えていたのだが
この調子では寝ている間に休日は過ぎていってしまいそうだ。
(クッ・・・ザマァねぇぜ・・・)
自嘲の言葉をつぶやきながら、いつの間にか眠りに落ちていった。
−遠くで何か鳴っている・・・眠りの底で微かに聞いた。
ピンポーン
今度はハッキリ聞こえる。玄関のチャイムの音だ。。
日中に訪ねて来る者の心当たりなどなく
このまま無視を決め込もうとした神乃木だったが
その思案に逆らうように続くチャイムの音・・・
舌打ちしてベッドから重い体を引きはがすように起きあがる。
一瞬目眩を感じたが、構わずそのまま玄関まで歩いていった。
ピンポーン…また鳴った…
クッ…しつこい野郎だぜ…
苦々しく思って乱暴に音を立ててドアを開ける。
来訪者を睨み付けてやろうとした神乃木の眼は思わず丸くなった。
「センパイ!」
心配そうな千尋が玄関に駆け込んできた。
「大丈夫ですか?何度か電話しても出られないので来てみたんです」
一気にまくし立てる千尋に
「コネコちゃん…」こんな時間に…と発しようとした神乃木は
辺りが既に薄暗い事に始めて気がついた。
「大丈夫ですか?」再び問いかける千尋に
「ああ…よく眠ったんで生き返ったぜ…」
軽い調子で答えたが、さほど体調は変わっていない。
「でも、酷い顔色…」
言いながら千尋は神乃木の額に手を伸ばした。
外気に触れていたせいかヒンヤリとした手が心地よく感じられる。
「熱がありますよ!早く中に入らないと!」
慌てたように千尋は神乃木を押しやるように室内に入った。
薬も飲んでないと聞き、千尋は持参した紙袋から食材を出して軽めの料理を手際よく作った。
「こんな事だと思って用意してきたんですよ。
薬の前に無理してでも食べてくださいね」
「そいつはいいが、薬なんてないぜ?
コーヒーなら売るほどあるがな…」
「ご心配なく。それも持ってきました」
袋から薬を取り出し千尋はにっこりと笑った。
食欲はなかったがどうにか少し食べた後薬を飲まされ強制的にベッドに寝かされながら
「コネコちゃん…まるでママだぜ?」苦笑しながら言った。
千尋が居る間は眠るつもりはなかったが薬のせいか強い眠気に襲われて神乃木は再び眠った。
次に目覚めたとき部屋は闇に包まれていた。枕元の時計を見ると、もう真夜中に近い時刻だ。
喉の渇きを覚えてベッドから出ると若干だるさは残っているものの体の方は遥かに楽になっている。
(…コネコちゃんのお陰だな…)
しかし、余程深く眠っていたのだろうか千尋が帰ったことも全く気づかなかったようだ。
リビングを横切ってキッチンへ向かおうとした神乃木の足が止まる。
ソファにもたれて千尋が眠っていたのである。
とっさに声をかけようとしたが、もう電車もない時間だ。
何よりぐっすりと眠っている千尋を起こすには忍びなくて寝室にとって返した神乃木は毛布を取ってくると千尋にかけてやった。
そしてキッチンで喉を潤すと寝室に戻り
「おやすみ…だぜ、コネコちゃん」
そう言いながらドアを静かに閉めた。
がクッ…
ソファから頭がずり落ちそうになって千尋は目を覚ました。
(−嫌だわ…眠ってしまったのね)
窓の外を見ると暗い空の向こうが微かに白んでいる。
多忙な神乃木の補佐ということで、神乃木に劣らず疲れていた。
自分にかけられた毛布を見て
(−病人に気を遣わせて…)千尋は苦笑した。
毛布をたたんで神乃木の寝室に向かう。
起こさないようにドアをそっと開けてベッドの傍らに立つと
呼吸も静かになり顔色も良くなっているようだ。
(もう大丈夫そうね…)
そう思い、足音を立てずに寝室を出ようとすると
「帰っちゃうのかい?」背後から声がした。
「センパイ…起きてらしたんですか?」ビックリして千尋が言うと。
「帰るのか?」遮るように神乃木が聞いた。
「ええ、そろそろ電車が出る時間だし…
センパイもだいぶ良くなったみたいだから」
千尋がそう答えると
「コネコちゃんが帰っちまったら、また悪化しちゃうぜ?」
普段の神乃木に似合わない甘えるような言葉に戸惑いながら
「そうですね…じゃあ一旦着替えてから 戻ってきますね?」
そう千尋が提案すると
「だめだ…いてくれ…」
聞き分けのない駄々っ子と化した神乃木に
「シャワーと着替えお借りしますからね!」
諦めたように千尋がため息をついた。
シャワーを浴び終えた千尋は困っていた。
「何でも使っていいぜ…」そうは言われたものの…
パジャマの上は問題ないとして下は…ダメだわ…
ウエストが合わずどうしてもずり落ちてしまう。
だが、大柄な神乃木なのでパジャマの上でも
ミニのワンピースの丈ほどはある。
もうこれでいいわ…千尋は諦めて洗面所を出た。
リビングには神乃木の姿はなかった。
(…また眠ってしまったのかしら)
神乃木が起きた後軽く摂れる者でも作っておこうかと
思いながらキッチンに向かった。
ガスの火を付けようとしたとき、寝室のドアが開いた。
「センパイ、お鍋お借りしますね」
台所に向かったまま千尋が言ったが返答がない。
思わず振り返ると、突っ立ったままの神乃木が
黙ったまま千尋を凝視していた。
「センパイ?」
不審気に訪ねると突然後ろから抱きすくめられた。
「セ、センパイ!」
驚いた千尋が声を上げると
「コネコちゃん…この格好は反則だぜ…」
耳元で神乃木が囁いた。
取敢えず今はここまでです〜
お目汚し申し訳ない・・・
続きを早く上げられるように頑張ります。ノシ
眠れなかったので続きを書いてました。
夜中に一人でなのでなお一層おかしいかも(´・ω・`)
でも一応完結しましたので取敢えず上げてみます。
思わず反論しようとした千尋の唇をまだ少し熱っぽい温度の神乃木のそれが窒ぐ。
神乃木の舌が千尋の口内を激しく犯していく。
「あっ…」
舌と舌が絡み合い吐息が漏れてしまう。
ようやく離れた唇が今度は千尋の首筋に移動した。
その熱い感触に身震いしながら
「…センパイ…何を…」
絞り出すような声で問う千尋に
「もう我慢できねぇぜ…病人を挑発するコネコちゃんが悪いんだぜ?」
千尋の目を熱い眼差しで見つめながら神乃木が答えた。
首筋にねっとりと舌を這わせられながら両手で胸を揉みしだかれ
「んっ…」思わず甘い声が漏れる。
「そんなに可愛く鳴かれるとたまらなくなっちゃうぜ?」
言いながらパジャマ越しにでも判るくらいに固くなり始めた乳首を神乃木は強く摘んだ。
「やぁ…ん…」まだ残る戸惑いと快感の中で千尋の思考は揺れ動く。
「お願い…やめて…ください」そう言うのが精一杯だった。
「可愛いぜ…千尋…」千尋の懇願を無視するように神乃木の右手は千尋の太腿を撫で上げる。
逃れるように千尋は身を捩ったが強い力でショーツ越しに割れ目をなぞられた。
「あっ!」
そして執拗に指が秘部を上下しはじめ神乃木の指が千尋の一番敏感な突起をとらえると
「あぁん!」千尋の全身に電気が走り膝がガクガクと震え、その場にへたり込んだ。
抱き起こそうと手を伸ばす神乃木にイヤイヤと子供のように首を振る。
次の瞬間千尋の体は突然強い力で宙に浮いた。
神乃木は無言で千尋を抱き上げて大股で寝室に向かう。
蹴るようにドアを開け、ベッドに千尋を横たえた。
反射的に起きあがろうとした千尋を押さえつけ口づける。
そのままパジャマのボタンを一つずつ外していった。
千尋の豊満な乳房が現れると
(…綺麗だぜ)口の中でつぶやきながら指で乳首を挟んで軽く揉んだ。
「は…ぁん…」堪らず千尋が喘ぎだすと徐々に強さを増しても揉み続ける。
次第に固く張りつめる乳首を口に含みゆっくりと転がす。
「…あ…あ…」舌が動く度に千尋の体も悶え始めた。
その様子を見ながら神乃木は突然乳首を強く吸った。
「あーっ!…」高い叫び声を上げながら千尋の体が波打つ様に跳ねる。
千尋の顔を覗き込むと瞳が潤んで酷く扇情的な表情だ。
(クッ…メチャクチャにいたぶってやりてぇ…)
神乃木に残虐な心が芽生える。そんな気持ちを抑えつけながら
千尋の体を抱き起こし強く抱きしめる。
「んっ…」切なく声を上げる千尋の胸に顔を埋め激しく乳首を舐め上げる。
「あぁん…」神乃木の腕の中で千尋は身悶えた。
神乃木はその格好のまま片手をショーツの中に滑り込ませる。
「いやぁ…ん…」
ぬるっとした感触が伝わってきた。既に充分潤っているそこを指で丹念に愛撫する。
中心を指でくちゅくちゅと弄ると千尋の体に震えが走り、嬌声が漏れた。
とろとろと熱い密が神乃木の指を濡らしていく。
「センパイ…おかしく…なっちゃ…」
熱に浮かされたように千尋が言った。
指を上に滑らせ蕾のような突起を指の腹で捏ねる。
「くぅ…ん…!」悲鳴のような声を上げ千尋が体を仰けぞらせると
今度は円を描くように擦り続けた。
ぷっくりと固くなった突起を摘んで指で擦り合わせると痙攣するように
千尋の腰が上下しぐったりと神乃木の肩に倒れ込んだ。
「もうイッちゃったのかい?」神乃木がニヤリと笑いながら千尋の目を見る。
「…センパイ…いつも以上にイジワルですね」恥ずかしそうに千尋が答えた。
「可愛いコネコを苛めるの…嫌いじゃないぜ…」
言うなり神乃木はシーツの中に頭を滑り込ませた。
「きゃっ!」声を上げる千尋に構わずショーツを剥ぎ取る。
「ん…だめです…いやぁ…」
千尋は身を捩ろうとしたが、がっちりと腰を抑えられ身動きがとれない。
亀裂にいきなり舌を這わせられ
「あっ…くぅ…」堪らず千尋がベッドに倒れ込むと足の間に体を割り入れる。
ぷくんと顔を出している突起を舌で押しつぶすように舐め回す。
「ん…うぁ…」そのまま千尋の中に指を差し入れ内部を掻き回す。
「いやらしい音がしてるぜ…?」
煽るように耳元で囁きながらざらざらとした壁を擦り上げる。
ちゅぷちゅぷと音を立てながら密が溢れ出す。
どうにか閉じようとする千尋の脚を反対に大きく開かせて舌先を固く尖らせて千尋の中に差し入れた。
「いやあぁぁっ…!」強い刺激に叫ぶ千尋の声を聞きながら内部を丹念に舐めると
熱く潤った中はうねうねと蠢動するように神乃木の舌を締め付けた。
「あん…ふっ…あぁぁ…」いよいよ悩ましい千尋が喘ぎに神乃木の興奮も高まる。
いきり立った自分自身を千尋の蕩けそうな中心にあてがった。
しかし、直ぐには挿れようとせずに割れ目に添って上下に滑らせ始める。
神乃木の先端が千尋の突起をっくりゅくりゅと擦ると
「や…」トロンとした表情でか細く千尋が声を漏らした。
「クッ…たまらねぇぜ…」そういってゆっくりと亀裂を割りながら千尋の中に入っていった。
ぐちゅぐちゅという湿った音と千尋の喘ぎ声が交錯する中で腰を最奥まで進める。
濡れた内部が神乃木自身に纏わりつく。
ゆっくり抽出を繰り返すと一層ねっとりと絡みついてきた。
乳房に手を伸ばし押しつぶすように揉みしだいて先端を強く吸う。
連動するように締まる中を円を描くように掻き回すと結合した部分から千尋の密が垂れ落ちた。
腰の動きを速めながら抉るように掻き回す度にびくんと千尋の体が反応する。
「ふぅ…ん…あ…」
艶っぽい喘ぎ声に刺激されより激しく腰を打ち付けた。
先ほどより固さを増したペニスが壁を削り取るように擦ると千尋の体が弓なりにしなった。
「…センパイ、もう…」
「荘龍だ…」
「もうだめぇ…荘龍ぅ…」
名前を呼ばれた瞬間、背中に快感が走り激しく思い切り突き上げる。
「あっ!…あ…あん…あっ…くぅ…!」
艶かしく乱れた千尋が達して直ぐに神乃木は千尋の中に欲望を注ぎ込んだ。
荒い息で横たわる千尋を抱きしめ唇を窒ぐ。
千尋がたまらなく愛おしく感じた。
口づけた後、千尋の隣に横たわる。
心地よい疲労感はあるものの風邪はどこかに吹き飛んでしまっていた。
(特効薬…この場合コネコちゃんだろうな…)
我ながら現金なものだと苦笑した。
千尋に目をやると神乃木に背を向けていた。
背中に口づけるとビクッと反応したもののそのままじっとしている。
「どうしたんだい?」
声をかけると首を横に振るだけで答えようとしない。
体を起こして顔を覗き込むと恥じらうように目を背けた。
神乃木はクッ…と笑いながら
「可愛かったぜ…コネコちゃん?」
いつもの調子で言うと千尋は神乃木の顔を睨みながら
「センパイって本当にイジワルですね!」
すねた口調で言った。
神乃木は千尋の腕を掴んで仰向けに寝かせた。
そして再び千尋に覆い被さると
「イジワルはこれからが本番だぜ?コネコちゃん…」
ニヤニヤ笑いながらそう言った。
「なっ…!」
「おあつらえ向きに明日も休日だぜ?今迄おあずけ喰った分たっぷりとかわいがらせてもらおうか」
何か叫ぼうとした千尋の口をを強引に唇で窒ぎながら、神乃木は愛撫の手を伸ばし始めていた。
(クッ…最高の週末だぜ…)
−その日神乃木の部屋に灯りがともったのは随分と夜も更けてからだった…
おしまい
ども(´¬`)ノ読んでくれた方ありがとうございます。
エロって描写が難しいですね。
もっと精進します。
また機会がありましたらよろしく〜
>>471 444です。
良かったです。
またがんばってください。
まだ起きてうろついているあたり・・・w
うぉ!444さん早いですね〜
ありがとうございます。。。
貴方の励ましで投稿できました。
でも読み返すとタイプミスが目立つ・・・
ちょっと連続投稿杉でもありますね。
しばらくひっこんどきます、スマソ。ノシ
474 :
成×冥:2005/06/01(水) 11:22:22 ID:5bGr2GAH
>>457 アリガトウ。真に受けて今、書いてマス。
>>471 カミチヒGJ!
チヒロさん可愛すぎです…
成×メイもカミチヒもいい!!
どっちも激しくGJGJ
>>473 どうも444です。
遅れてすいません
またお待ちしています。
ホテルでの一夜からすでに3ヶ月が経過した。冥は検事局に復帰し、以前と変わらない忙しい日々を送っている。
御剣は地方への出張が多く、ほとんど顔を合わせる機会はない。アノ事についてもまともに話せないままだ。成歩堂とも会っていない。
その夜おそく、御剣が戻ってきた。局内にはほかに人影もない。
「捕まえたわよ、御剣怜侍」
冥の声に御剣は体をふるわせたあと向き直った。
「メイ…」
まだ冥が居残っているとは思っていなかったのだろう、驚きで目を見開いている。表情は少し苦しそうだ。
「いつからそんなに仕事の手際が悪くなったの?あなたらしくないわ」
「ム…では、きみは?」
「もちろん、レイジを待ってたの。理由がなきゃ、こんな時間まで仕事が終わらないわけがないでしょう」
こうして面と向かって話すのは久しぶりだ。しかし冥は努めて普段どおりにふるまっていた。
「……ないから」唐突に冥が切り出した。
「…?」よく聞き取れず、御剣がもの問いたげな視線を向ける。
「訴える気はないから、って言ったのよ。それだけ。それじゃ、帰るわね」
身を翻して部屋を出て行こうとしたその時、冥の腕を御剣がつかんだ。
「待て。…その、それは私を許す、ということだろうか」
信じられない、といった面持ちで御剣が冥を見つめている。彼女も御剣をまっすぐに見つめ返した。
「あなたが心の自由を得るためにはどうしても…あの儀式が必要だったと、成歩堂龍一は言っていたわ」
考えながら、冥はゆっくりと話す。
「パパのしたこと、レイジの15年間の悪夢…。すべてを認めなければこれ以上一歩も前に進めないと思ったの。私は立ち止まらない。レイジ、あなたがそう教えてくれたのよ。私は検事としての自分を捨てられない。
もちろんあなたにもそんなことはさせないわ」
冥はキッパリと言い切った。顔にはうすく微笑が浮かんでいた。そんな彼女を見て御剣も微かに微笑んだ。
「そうか…だが私の罪が消えるわけではない。何かできることがあれば、何でも言ってほしい」
すると冥は思わず、彼に自分の気持ちを打ち明けてしまった。どうしても頭から離れない彼のことを。
「レイジ…あの弁護士は、成歩堂龍一は私を好きだと思う?」
俯き加減でそう言った冥は、御剣の返答がないので彼を見上げた。
彼は何事かを真剣に考え悩んでいる最中のようだった。
「むぅ…それは、証言を聞いてみなければなんとも言えんな。情報が足りない」
「やっと優秀な検事らしくなったわね」
冥は成歩堂が告白したことをかいつまんで聞かせた。
「む…」聞き終わると御剣は、また少し苦しそうな表情で話し出した。
「メイ……きみはやはり、彼を許せないだろうか?私のために、彼の恋が犠牲になることなどあってはならないことだ…」
「彼の…恋?それじゃ、やっぱりあの男は…」
御剣の肩をつかんでゆさぶる。そしてそのまま、顔を押し付けるようにして彼に凭れた。
潤んだ瞳を見られたくなかったのだ。
そんな冥をやさしく抱きしめながら御剣は言った。
「きみはもう、彼の気持ちを知っているはずだ。もう一度、彼に会うべきではないかな」
冥が顔を上げると、御剣は彼女のまぶたにそっとキスをした。
「レイジ…」
友人でも、恋人でも、家族でもない。
でもふたりには、そのすべての要素がすこしずつ備わっているようだと彼女は思った。
(……?)
御剣のポケットからカードのようなものがはみ出しているのに冥は気づいた。
時代劇風のイラストが描かれている。
(トノサ、マ…?特撮ヒーローかしら。レイジって意外と子供っぽい趣味)
冥の視線に気づいた御剣が素早くそれを懐へしまう。
「イヤ…これは、何でもないのだ」心なしか顔が赤らんでいる。
「そう?…じゃあ、お先に。成歩堂龍一と話をしてみるわ」
ふっ切れたようにそう答えると、冥は軽やかな足取りで部屋を後にした。
(レイジにも誰か想う人がいるのかしら…?)
ふとそう考えたが、少しも心が揺れない自分を冥は感じていた。
翌日、仕事を手早く片付けて冥は成歩堂法律事務所へ向かった。
知らず知らず、歩く速度が速まっていく。
事務所の前に着いたのは夕刻、日が沈む前だった。
一瞬、ためらった後扉をたたく。
「はい、どうぞ。」
出迎えたのは礼服姿のまだ幼い少女だった。
(たしか、春美という名の…綾里真宵の従姉妹だったわね)
「かるま検事、何か御用でしょうか?」
小さいのにしっかりしている。彼女の境遇を考えるとそれも無理からぬことだが、冥にはそれがかえって痛々しく感じた。
「その、弁護士に会いにきたんだけど。用事があって」
「なるほど君はお出かけになっています」
そういえば綾里真宵の姿も見えない。
この娘だけで留守番をさせるなど無用心極まりないことだ、と冥はひそかに憤慨した。
「そう、じゃあ待たせてもらおうかしら…」
このまま顔を見ずに帰るのは嫌だった。
すると、春美は少し困ったように顔を赤らめながら言った。
「なるほど君と真宵さまは今日、デートをしているのです。だからお帰りになる時間はちょっと…わたくし分かりませんけど」
「な、なんですって!それで、ふたりは今どこにいるの?!」
予想だにしなかった春美の言葉に、冥は顔色を変えて詰問する。
「ネクタイをお買いになるとかで、街の洋品店にお出かけです。はっ!まさか、かるま検事はおふたりの邪魔をする気ですか!わたくし、そんなことはさせません、ええ、させませんとも!!」
袖をまくって興奮気味にそう話す春美の言葉を聞くと、冥はすぐに事務所を飛び出した。
心が不安でざわついた。成歩堂の告白を聞いたのはもう3ヶ月も前のことだ。
今も彼が同じ気持ちでいるかどうか、なんの保証もないことだった。
店が立ち並ぶメインストリートを歩きながらふたりの姿を探す。
「あ……」
彼女の視線はその店でとまった。仲睦まじそうに店内を歩く真宵と成歩堂だった。
真宵が成歩堂の袖を引っ張って鏡の前へ連れて行く。いくつもネクタイを合わせては笑いあっていた。
(どうみても恋人同士、よね)
ウインドー越しにそれを見た冥は、はやく帰らなければと思いながらその場を動けなかった。
久しぶりに見る成歩堂の笑顔に目を奪われていたからだ。
自分に向けられたものでなくても、彼が元気なことが分かって嬉しかった。
ふと、窓の向こうの彼が通りに眼を向け、視線が冥を捉えた。
(見られた!!)
カァッと顔が熱くなるのを感じ、冥は急いできびすを返しその場を離れた。
「待って!…狩魔検事、待ってよ!!」
あわてた様子で店を出た成歩堂が追いかけてくる。
冥の服をひっぱって、道の端まで連れて行く。ふたりは3ヶ月ぶりに至近距離で向かい合った。
「えっと、久しぶり」はにかむような小さい声で、成歩堂が言った。
「……」
「どうして、ここに?あっ、もしかして僕に会いに来てくれたとか…なんてことあるわけないか」
冥の顔を覗き込みながら、能天気な声で話し続ける。
冥は彼から顔を背けながら答えた。
「ちょっと、あなたに確かめたいことがあったんだけど、もういいの。…よくわかったから」
それだけ言うと成歩堂を押しのけるようにして冥は歩いていこうとした。
(自分の気持ちに気づいたと思ったらすぐに失恋だなんて、最高に笑えるわ…)
成歩堂が冥の腕を強く掴んだ。
「話、聞かせてよ。会いにきてくれたってことは、このあいだの事なんでしょ?」
冥はたまらず腕をふりほどいて怒鳴った。
「バカはバカ同士よろしくやってればいいって言ってるのよ!もう私に構わないで!!さっさと綾里真宵のところに帰りなさいよ!」
往来で若い男女が口喧嘩、いい見世物だわと冥は自嘲気味に考える。
成歩堂はそれでも腕を掴みかえし、冥を離そうとしない。
「なんでそこに真宵ちゃんが出てくるんだよ!…って、え?もしかして、狩魔検事…」
成歩堂の顔がみるみる赤く染まる。
「妬いて、る…の?」
「……!!!バ、バカがなにをバカげた○△※☆◆!!」ビシッ、ビシッ、ビシィッ!とびきりの鞭フルコース。
「いててててててて!ちょ、ちょっと僕の話を、きいてくださーーーーい!」
成歩堂が鞭をふり払って冥の両肩をつかむ。
冥の瞳からはポロポロと涙が零れていた。
人前で泣くことなど絶対に自分の美学に反している。
冥はそう思ったが、この男の前にでるとスタイルを貫くことより感情を素直に表現することのほうが容易くなってしまうのだった。
「なによ、話って…。あの娘と付き合ってることなんて私なんとも思わないわ」
しゃくりあげながら冥はやっと、そう言った。
「だ〜か〜ら〜。違うよ!なんか勘違いしてるみたいだけど。僕と真宵ちゃんはそんなんじゃなくて…」
「ウソ。ネクタイ見てたじゃない。な、名前だってファーストネームで呼んでるし…」
完全に拗ねた子供のように言い募る冥。
「なまえぇ?そんなの、関係ないよ!御剣は親友だけど、名前で呼んだりしないし…。それに」
冥を抱き寄せて耳元で囁いた。
「ネクタイはね、あれは御剣のために選んでたんだよ」
クスッと笑いながら、それだけ言うとまた冥を抱き締めた。
ええええ!!??
「あれぇ〜、なるほど君に狩魔検事!そういうことになってたんだ〜?」
買い物を済ませた真宵が店を出てきた。にこにこと笑っており、ふたりのことをまったく気にする様子はない。
「どう、真宵ちゃん?いいネクタイ見つかった?」笑いをこらえながら成歩堂が話しかける。
真宵は満面の笑顔でそれに答えた。
「うん!つきあってくれてありがと、なるほど君。御剣検事、喜んでくれるといいなぁ」
そう言って真宵は先頭に立って歩き始める。
その後ろで小声で冥に耳打ちする成歩堂。
「なにかご感想は、狩魔検事?」
「……私のこと今でも好き?」
「意義あり!今でも、じゃない。これからもずっとだよ」
そういうと彼は、冥のまだ涙で濡れている顔を上向かせ唇をそっと合わせた。
(公衆の面前でキスなんて…こんなの私じゃないわ)
そう思ったけれども、長い口付けはあまりに甘美で冥は瞳を閉じてゆっくりとそれを味わった。
そして頭の片隅で、成歩堂と真宵は自分と御剣のような関係なのかもしれない、などとチラリと考えたのだった。
「ふたりのときは、冥ちゃんって呼んでいい?」
唇を離すと成歩堂が訊いた。冥は小さくうなづくと自分からもういちど成歩堂に唇を寄せて、雑踏の中でその日2回目のキスを交わした。
おしまい
ナルメイ&ミツマヨGJ!
やきもち妬くメイが可愛くて萌えました
読んでくれた方、ありがとうございます。
エロ、なくてスミマセン。
とりあえず、この話の決着みたいなものをつけたかったので・・・。
それでは名無しに戻らせていただきます。ノシ
486 :
424:2005/06/02(木) 17:56:22 ID:qC9QcHKh
やっとクリア出来たよ
最後の最後に操作ミスしてバッジ見せて敗訴
んで、保管庫が……
自分は沈む聖域読んで、逆裁やろうと思ったなあ
入れ替わりカミチヒの続きが書きたいんだけど
どうもつながりがわからない。
>295-296→>299-300→>303-304→>308-309
で、ここでちょっと入れ替わって>329-331なんだよね?
でもそうすると>325に繋がってないんだが…
これは、続きを書くのは>329-331、>325の間、ということで良いの?
それとも>325の後?
エロい人教えて
暫く来れなかった間にナルメイとカミチヒが…!
神達降臨でウハウハですた。GJ!
>492
そだね。>325氏の展開も結構好みだし…。
中間とその後書くよ。
期待せず待っててノシ
ごめん、俺が書こうとしてるのは>329-331氏と>321氏の間ね。
余力があれば325氏の続きもトライしてみる。
連投ばっかでごめん。
>自分は沈む聖域読んで、逆裁やろうと思ったなあ
保管庫からhpいったけど読めなかったヨ…('・ω・`)ショボーン
>>497 ごめんね、お母さんリンク修正したから、ごめんね
保管庫もほったらかしでごめんね
夏コミの原稿終わったらまとめて更新する(`・ω・´) シャキーン
499 :
御×冥:2005/06/03(金) 18:12:50 ID:okzVxcMB
>>498 dクス
じゃあみんな、491降臨を待つ間オレの拙作でも読んでてくれ。
昼下がりの情事
ちょうど正午のこと、成歩堂法律事務所を一人の男が訪れた。
「おっ。いらっしゃい、御剣。わざわざ来てもらって悪いね」
「いや…。きみから呼び出されることなど滅多にあることではないからな」
成歩堂はなんとなくソワソワした感じを漂わせて、御剣に茶を勧めたまま何も言わない。
昼時に来たけれど一緒に食事をという雰囲気でもない。
「…?で、なんなのだ」
話しにくいことなのであろうかとこちらから水を向けると、ようやく口に出したのはなんと御剣自身についての話だった。
「うん。あのさぁ、こんなこと聞くのもどうかと思うんだけど…最近、狩魔検事とうまくいってる?」
「な、な、な…なにを突然。まぁ変わりはない、と思うが」
局内では完璧に同僚の仲を演じているふたりの交際を知っているのは、成歩堂や真宵などごく内輪の人間に限られていた。
その年齢も含めて『天才検事』としてなにかと騒がれることが多い両人は、少々狭苦しい思いをしながらも
恋人同士としてふるまうのは二人きりのときだけという道を選んだのだった。
当然、職場では事務的な態度を取らざるを得ない。いくつもの裁判を抱えているときは、何週間も逢えないこともままあった。
こうしたやり方は多くの女性、とりわけ10代の少女にとっては酷だったのではないだろうか。
平静を装ってはいたものの、成歩堂の一言で御剣の思考はめまぐるしく展開した。
「あの…御剣?」
「ハッ!すまない、考え事を。その、メイがなにか君に相談でもしてきたのだろうか」
もしそうならどうしても聞いておきたかった。彼女が自身の悩みを打ち明けられる相手はそうはいない。
しかしその相手が成歩堂だと思うと、かすかに嫉妬めいた感情が立ち上ってくるのを感じずにいられなかった。
「いやいやいや、そうじゃないんだ。そうじゃないんだけど、ね」
あわてて手を振りながら否定する。
「そうじゃないのなら、なんなのだと聞いている!」
つい語気荒く成歩堂に迫ってしまう御剣。冥のことになると自制の効かなくなる自分が少しばかり恐ろしく感じる。
500 :
御×冥:2005/06/03(金) 18:14:29 ID:okzVxcMB
「いや、これ絶対内緒だよ。真宵ちゃんの机の上の手紙にさぁ…」
そう言いながら一枚の紙をぴらぴらと振りかざす成歩堂。
「ム、成歩堂。信書の開封は法律違反だぞ」
検事の手前そうはいったが、内容には興味がある。ものすごくある。
「違う、違う!僕は開けてないよ〜。置いてあったのがたまたま目に入っただけで…」
「は、早く見せたまえ」弁解しようとする成歩堂からひったくるようにして手紙を受け取ると、中身に目を走らせてギョッとした。。
真宵ちゃんへ
ヤッパリ冥はいまの彼氏と別れようと思います。
あの人のことがどうしても忘れられない…。自分の気持ちにウソはつけないわね。
真宵ちゃんもよく知ってるあの人…、きっと幸せになれると思うの。
うんぬん、かんぬん…。普段の彼女からは想像もつかない「乙女の心情」とでもいうべきものがワープロ用紙に綴られている。
「こ、これはなんなのだ〜〜〜!!メイが、メイがまさかほかの男と…っ!」
「お、落ち着けよ御剣。まだ狩魔検事の手紙って決まったわけじゃないんだしさぁ」
ぽんぽんと肩をたたく成歩堂。しかし御剣にはどうやらその声は聞こえていないようだ。
「第一これ、ワープロ打ちだしさあ。なんか、狩魔検事のキャラじゃないって言うかあからさまに騙ってる感じがするし…。
ただまあ、御剣たちのことに気づいてる人がいるってことかもしれないから用心しろって言いたかっただけで…って聞いてる、御剣?」
「急用を思い出した!これで失礼する!!」
手紙を引っ掴んだまま、御剣は成歩堂の事務所を飛び出していた。成歩堂は呆然とその後姿を見送った。
501 :
御×冥:2005/06/03(金) 18:16:42 ID:okzVxcMB
検事局に帰るとすぐに冥のオフィスの扉をたたいた。
「どうぞ」中から短く答える冥の声が聞こえた。
「あら、レイジ。ちょうどよかった、この書類なんだけど…」
ツカツカと冥のデスクまで近寄ると、バンッ!と両手を机にたたきつけた。
「メイ!…君は、君は私になにか不満があるのではないか?正直に言ってほしい」
「なんなのよこんなところで…。ないわよ、別に。それよりね、この証拠品だけど」
御剣に取り合わず話を進めようとする冥。
「証拠があるのだ!」手紙を冥につきつける御剣。
パッと目を走らせて冥は冷笑した。
「なにこれ。あなたまさか私がこんな恥ずかしい手紙を綾里真宵に書いたとでもいうの?」
「君の名前が入っている。我々のことを知っている人間はほかにいないのだからそう考えるのが当然というものだろう」
バンッ!冥は思わず立ち上がり机をたいていた。
「お話にならないわ!こんなワープロ打ちの手紙なんて証拠能力はゼロよ!検事失格ね!!」
一息つくと、髪をなぎ払いながら
「これ以上何も言うことはないわ。書類を持って出て行って」と御剣に命じた。
だが御剣は冥の腕を掴み彼女をぐっと見つめて離さない。机越しに二人は向かい合っていた。
「まだ、聞きたいことがあるのだ…君は私を、愛しているか?」
昼間から仕事場でする話でないことは明白だ。しかし御剣は熱に浮かされたように言葉を続ける。
「この手紙がニセモノだというなら…君の愛をいまここで証明してほしい」
「立証の必要を認めないわ」冥が反論する。
「それなら君も、検事失格だ」机の横を滑るように移動して冥の前に立った御剣は、彼女の背中を引き寄せ強く口付けた。身を捩る冥の唇を強引に幾度も奪う。
やがて冥の瞳がゆっくりと閉じていき、舌を絡ませあう長いキスを交わした。部屋には二人の密やかな息遣いだけが聞こえる。
「レイジが、好きよ」唇を離したあと、俯いた冥が小さな声で言った。この場で言える精一杯の告白だ。
御剣が彼女の腕をようやく離す。しかしすぐにまた、冥をからだ全体でいっそう強く抱きしめる。
「君の体も、同じように私を好きだといいのだが…」
502 :
御×冥:2005/06/03(金) 18:19:51 ID:okzVxcMB
抱きしめたまま、冥のほっそりとしたうなじに口付けをする。背中の手は徐々に下へとおりていき、臀部をやわらかく掴んだり撫であげる。
「ちょ、ちょっとレイジ…!答えたでしょっ、ダメこんなとこで…あ、ん!」
服の上からの愛撫に冥は少しあわてる。御剣を押しのけることはちょっとできそうになく、冥は体中を這い上がってくる快感と懸命に戦っていた。
スカートなんてはいて来なければよかったわ…冥が考えたその時、御剣はスカートをたくし上げ太腿にツツ、と指先を滑らせた。
冥がぴくんと体を硬直させる。ブラウスのボタンも半分ほどはずされ中身をチラリとのぞかせている。
オフィスの中で冥は少しずつ服を乱され、体を熱くしていった。見慣れた風景が冥に現実を思い出させ、羞恥で顔を赤らめる。
「んんッ――――誰か…来たらどうするのよ。あぁ…あなただって見られたら…」
うるんだ瞳で男をにらんだが、冥のブラジャーからはみ出ている胸元に口付けながら、御剣は涼しい声で答えた。
「ロックはしてある。君がそれ以上大きな声を出さなければ…ここで起こっていることは誰にも知られない」
「そ、そういう問題じゃ…あっ―――はぁッ!!」
冥の体が跳ねるように大きく反応した。御剣が彼女の中心に中指を押しつけぐりぐりと刺激したからだ。
「声を出すな、と言ったのだが。外に聞かせたいのか?」
言うなり覆いかぶさるようにキスをして冥の口をふさぐ。指先の責めはやまない。
秘所に置かれた中指を小刻みに震わすともう湿り気をはっきりと感じるほどに濡らしていた。
冥は中指に体を支えられながら、爪先立ちで御剣の口付けを受けている。やっと息ができるようになると、冥は熱い吐息を漏らしながら御剣に懇願した。
「あぁレイジ…お願いよ。もう、ダメ」
これ以上触られたら、この場所で自分がどうなってしまうか分からない…冥の体はもはやさらに強い快感を望んでいたが、理性がそれを許さなかった。
503 :
御×冥:2005/06/03(金) 18:21:27 ID:okzVxcMB
御剣は黙って冥の下着に指をかけ半分ほどおろしてしまう。
「そうだな。このままでは後ではけなくなってしまうだろう」
「そうじゃ、なくて…きゃあっん!」
膣穴から溢れでてくる淫液を絡ませながら二本の指で陰唇を弄る。往復する指のスピードが早くなっていく。ソコはもう滴るような水音をさせ御剣の手を濡らしていた。。
冥は目をきつく閉じて声を出すまいとしているが、御剣の執拗な愛撫に時折甘い声が漏れてしまう。
さらに突起に指を這わせ、二本の指で挟みこみ円を描くように摘みあげた。
「…!!くぁあああ―――ッ!!」たまらずに嬌声をあげて絶頂を迎えてしまう。両足をガクガクと痙攣させもはや立っていられないといった風情だ。
御剣は冥を抱え上げ椅子に座らせる。
「ねぇ、ホントにもう…午後は人が訪ねてくるのよ。続きは夜にしましょ、ね?」
恥ずかしそうに冥は提案した。
しかし御剣はデスクの受話器をとりあげ素早くコールしたあと、冥の耳に押し付けた。
「アポイントを断りたまえ。私はもう少し君を楽しみたい」冥は観念してそれを受け取る。
片足だけ下着を脱がせ、冥の足を椅子の上で大きく開かせると太腿の付け根から丹念に舌と手を這わせていく。
プルルルルル、プルルルルル…ガチャッ――抗議をしようとした矢先、相手が電話に出る。
「はい、受付ッスが…」
よりによって糸鋸刑事が出た。
「なっ、なんであなたが取るのよ!!」
いきなり怒鳴られたイトノコがしゅんとした声で答える。
「えっと、自分は御剣検事に話があって来たッス。ちょうど人がいなかったので思わず取ってしまったッスが…マズかったッスか?」
504 :
御×冥:2005/06/03(金) 18:22:05 ID:okzVxcMB
糸鋸、と聞いて御剣は一瞬動きを止めたが、すぐに愛撫を再開する。指で秘所を押し広げ、膣口に吸い付きぴちゃぴちゃと音をさせながら啜り上げる。
「…ッ!午後の予定は、キャ、キャンセルよ。誰も部屋に入れないで。そう伝えてちょうだい!ふぅ…んっ」
「午後は、キャンセルと。はぁ、ところで御剣検事どこか知らないッスかねえ…どうかしたッスか?」暢気な口調でイトノコがしゃべる。
御剣は舌を尖らせて冥の中へ押し入ると、舐るように抜き差しを繰り返しながらぐちゃぐちゃと掻き回した。
「ぁぐぅッ……何でもないわ。レイジと、いま裁判の打ち合わせしてるの…だから…」
受話器を取り落としそうになるほど悶えながら、やっとそれだけ言うと御剣が立ち上がり電話を切ってくれた。
「レイジぃ…」
はやく火のついた体を鎮めてほしい…淫らな感覚が冥を支配した。
御剣は自身のスカーフをはずすと冥の口に噛ませる。
「もう一度、イってからだ」
そう言うと、中指をズブッと根元まで差し入れ、間髪いれず前後に揺さぶった。
「―――!!!ふぐぅ!……む、んぐ―――ッ!」
スカーフを押し込められた口から喘ぎ声がとぎれとぎれに聞こえる。
「もっと、か」
さらに二本目の指が挿れられる。指の激しい動きはそのままに、御剣は突起を口に含んで舌で転がした。
「んぅ―――――――――ッッ!!!」
冥が中で指をぎゅうっと締め付けた。御剣が皮をめくった真珠を強く吸い上げたのと同時だった。
仰け反るように顔を上向かせた冥の白い喉が微かに震えている。
505 :
御×冥:2005/06/03(金) 18:22:49 ID:okzVxcMB
指を抜き取られたあとも膣口はヒクヒクと誘うようにその身を蠢かせている。
太腿まで愛液が伝わるほど濡れており、椅子の上には小さな水たまりをつくっている。
御剣は彼女を立たせスカートを脱がせると窓際に手をつかせた。
(あぁ…みえちゃう。外、から…っ)ブラインドの向こうには日常が見える。
後ろから入り口にあてがうと、少しずつ先端をのみ込ませていく。
ぐぐ…と押し拡げられる感覚は眩暈がしそうなほどの快感だった。
半分ほど沈ませたところで動きをとめた御剣を、冥が首を捩って切なげに見つめる。
(欲しい…もっと、レイジのが欲しいの…)
「奥まで、欲しいか?」冥がコクンとうなずく。
「ぬうぅ…っ」ダラダラとイヤらしい涎をたらすソコを御剣が強く突き上げた。
「はうぅ――――ッ!!…ぃあぁああっ」
浅く、深く緩急をつけて抽送を繰り返すと、冥の口からスカーフがすべり落ち淫靡な泣き声が上がる。
「可愛い声だ…たまらない」両腕で冥を抱きしめて御剣が呟いた。
「そろそろ…イクぞ」さらに激しく御剣が責める。
腰を使ってどぉん、どぉんと最奥に打ち付けるようにして出し入れすると、膣口がぬちゃぬちゃと泡立つような音をたてた。
「ああっイイ!イイのぉっ……んぁあああああ―――ッ!!」
服の乱れを直し、椅子に座った冥は窓を開け空気を入れ替えている御剣に笑いを含む声で言った。
「レイジがこんなに情熱家だったとはね。それにしても、この手紙いったい誰の真似なのかしら?」
考え込むように冥が手紙を見つめていると、デスクの電話が鳴る。
「個人的なお客?わたしに…?約束はしていないわね。・・・え?もう部屋の前まで来てる?!」
手紙を奪い返した御剣は早口で冥に告げる。
「客が来るのならもう失礼しなければ。君の気持ちはよくわかった。コレはきっとなにかの間違いだろう」
少しばかり顔を赤らめてそそくさと部屋を後にする御剣だった。
506 :
御×冥:2005/06/03(金) 18:25:03 ID:okzVxcMB
扉を開けると目まぐるしい色合いの服を着た男がけたたましい声で叫んだ。
「メイちゃ〜〜〜ん!!オレの新作のモデルやる気になってくれたぁ〜〜〜?」
「ヤ…ヤハリなぜ、キサマがここにいるのだ!」
とてつもなく嫌な予感が頭をよぎる。コイツの現れるところにはいつもなにかしら面倒なことが起こるのだ。
「チッチッチ。ヤハリじゃなくて、マ・シ・ス。今をときめくゲージュツカよ、オレ」
御剣の握り締めている紙切れにヤハリが目を丸くした。
「ん…アレ?なんでオマエがそれ持ってんの?オレの小説の下書き。真宵ちゃんに送ったつもりだったけどなぁ」
「な、な、ななんだとおおおっ!!!」
御剣の剣幕にヤハリは目を白黒させている。
「どうして小説なのに手紙形式なんだ!」
「イヤ、あれよ。絵本と融合させた新しい小説の形態を模索してるわけよ、オレとしては」
「なぜ実在の人物名を使うのよ!」冥もヤハリに詰め寄る。
「メイちゃんまでど〜したのよ。それはヤッパリ、メイちゃんはオレのミューズだから…タイトルは『メイちゃんのドキドキ恋模様』にしたいと思ってるわけよ、オレとしては。―――イテェッ!!」
モノも言わずに鞭を振りまくる冥。
あのジンクスはいまだ健在、か…。ガックリと肩を落とし御剣はその場を後にした。
余談だが、胸元のフリルがない御剣はその日周りの視線を一身に浴びていたが、本人はまったくそれに気づかなかったということだ。
おしまい
507 :
御×冥:2005/06/03(金) 18:26:47 ID:okzVxcMB
ごめん、なんか改行とかめちゃくちゃだ…orz
オソマツでした…('・ω・`)
ミツメイ萌〜!
乙彼様でした。次回もお待ちしてます。
ナルメイ乙!そしてGJ!!!
神チヒ入れ替わりネタも禿げそうなほど、楽しみに待ってるよ
それにしても最近神の降臨が多くて堪らんハァハァ
× ナルメイ
○ ミツメイ
すまん、テンション上がって書き込んだら間違ってしまった・・・
もちろんちょっと前のナルメイ+ミツメイ+ミツマヨの人もGJ!です
GJ!GJ!十分に良作じゃあないかハアハア!!(;´Д`)
オチも最高。ホントこの2人はヤハリを絡ませると楽しい。
本当に最近、投下が続いててウハウハですよ。
512 :
御×冥:2005/06/04(土) 02:42:11 ID:NbC6yhzk
サンキュー。
クリアしたばっかでメイちゃんの泣き顔が鮮烈だったんでイキオイでやってしまった。
真宵ちゃんは可愛くて健気だからなかなか食指が動かないよ…。次は漏れも千尋さんに挑戦かな。
ほす
どうもご無沙汰してます。最近賑わってますね〜。
どれもこれもトテモ(・∀・)イイ!!
久しぶりに来たので、良作大漁にウハウハですよ!
>>前回感想くださった方、待っててくださる方
いつも暖かい励ましありがとうございます!
オリキャラは第3者視点のミツメイ+キリオタンを描きたかったからなので、受け入れられてホッとしてます。
自分に出来るのは続きを書く事だと思うので、頑張ります。
でも正直、ネタ枯渇気味(;;´д`)デス。
ちょっとまとまる気配がないので、気晴らしに書いたミツメイを置いてゆきますね。
ドゾー(・∀・)⊃ [ミツメイ]
相変わらず本番ナシで、ラブラブですが甘々ではありません。
ちょっとだけ幼女傾向あるので、苦手な方はスルーしてください。
ある晩の事だ。
小さいノックの音に扉を開けると、枕を抱えた冥が俯いて立っていた。
「眠れないの」という。
冷える廊下に立たせたままにはしておけないので、とにかく部屋に入れ、ベッドに座らせた。
どうやら一人で寝るのが寂しくなって、人恋しさに御剣の部屋をノックしたらしい。
これまでも何度かこういう事はあった。
まだ子供の言う事だし、甘えたいときに甘えさせてやればいいと思うのだが、この家の人間は人に頼る事を良しとしないし、彼女も他人に弱さを見せるのを嫌った。
そんな冥が甘えてくれるのが嬉しくて、何度か優しくしてやったのだが、どうやら本当に甘えてもいい人と認識されたらしく、こうして添い寝をせがまれる事もたまにあったのだ。
とりあえずは彼女を寝かしつけなければなるまい。
いつものようにベッドに寝かし、一緒に横になると毛布をかぶせた。
前は毛布の上から身体を叩いてやったりもしたのだが、腕が重いと嫌がられてしまったので、今は腕枕だ。
御剣とてまだ成人していないのだが、年の離れた彼女にとっては充分大人に見えるらしく、広く厚い胸元に寄り添うのが好きなようだった。
擦り寄る冥の邪魔にならないようにと腕を上げようとしたとき、ふいに彼女に触れた。
「いたっ‥‥」
小さな悲鳴を上げた冥に少々驚いた御剣は、何事かと覗き込む。
「どうした?」
「‥‥痛いとこ、あたった‥‥」
肩をすぼめるようにして己を庇う冥の身体に、指を伸ばしてみる。
痛めた箇所を探ろうと指を滑らせると、ふにと柔らかい弾力が戻ってきた。
「‥‥ゃん」
どうやら発育途上の胸に触れてしまったようだ。
「っ、すまない‥‥。‥‥ここは痛くないのか」
「そこは、痛くない。‥‥もうちょっと真ん中の方」
真ん中というのが身体の中心を指すのか、胸の中心を言っているのかは分からなかったが、御剣は指先一本分ほどずらしつつ、探るように軽く押していった。
薄いコットンのネグリジェの下から、未熟な弾力がそれでも主張するように心地よい柔らかさを指先に伝えてくる。
うっかりその感触に意識が集中しそうになった時、何か固いところに触れた。
確かめるようにそのしこりを何度か突いてみると、冥がまた声を上げて痛がった。
どうやら、強く押したり力を入れる加減を間違えると痛むらしい。
「ここは?」
言葉にして訊くと、冥が恥ずかしそうに目を伏せた。
「‥‥ベスが、胸、大きくなるときに出来るんだって、言ってた‥‥」
それは知らなかった。さすがに成長期の女の子の身体の変化についてなど、御剣には知識がない。
「そうか‥‥」
とは言ったものの、次のリアクションが思いつかない。
痛みの元は分かったのだから、手を離せばよいのだろうけど、今まで触れた事のない感触が惜しくていまいち行動に移せず、指は今も所在なげに冥の柔らかさを感じている。
何より冥が拒絶しないのが、きっかけを失わせていた。
突発的な出来事に対処できないという弱さを持つ彼女の事だ。どうしていいかわからないのだろう。
お互い口を閉ざしたまま、御剣の手は冥の胸を探るようにゆっくりと感触を味わう。
指先で突いてみたり、柔らかい肉を摘んでみたり、手のひらで撫でるように形の変わるのを楽しんだり。
次第に御剣はその行為に没頭し始め、冥が密かに息を荒げだしたのに、しばらく気がつかなかった。
すでにネグリジェの布地の上からでもはっきり分かるほど先端が敏感になっているのは分かっていたし、冥から抵抗する意志はまったく見られなかった。
混沈した意識の中で、ただされるがままになっている冥の耳元で御剣はささやく。
「‥‥肌に、触ってもいいか?」
冥はただ荒い息を繰り返すだけで、イエスかノーかも分からなかったが、お構いなしに御剣はネグリジェの前ボタンをはずしていく。
襟から胸元を露わにするように布地を除けていくと、まだブラジャーには早い冥は他に下着を着けておらず、白い素肌にふっくらと実りだした柔らかい乳房に、薄いピンクに彩られた小さな乳首がピンと御剣に主張するように愛らしく花を添えていた。
地肌のすべすべと吸い付くような滑らかな感触に加え、直に伝わる柔らかさとこりこりとした固さのコントラストに、御剣は一層夢中になってゆく。
最初に触れたときに、痛みを伴う箇所は大体理解したので、そこを刺激しないようにゆっくりとあくまで優しく、ふわふわとした未成熟な胸の柔らかさを楽しむ。
冥はすっかり頬を紅潮させて息を荒げるだけで、されるがままになっていた。
御剣はしばらく思うままに行為を楽しんでいたが、しばらくするとゆっくり手を離し、寝間着を元のように合わせるとまた毛布をかけ直してやる。
彼女は少しぼぅとした意識の中で息を荒げていたが、優しく額にキスなどしてやっていると落ち着いたのか、しばらくして冥はそのまま眠りについてしまった。
彼女が寝付いたのを確認すると、御剣はそっとベッドを抜け出した。
そのまま床に腰を下ろすと、耐えきれないかのように身をかがめる。
あのまま冥の感触を楽しみたいところではあったが、なにせ自分の方が限界だった。
さすがにまだ幼い彼女に、男性自身をどうこうしたりするのは抵抗があったため、ギリギリまで我慢した。
触らなくても己自身がどうなってるか分かるくらい、欲望が膨れあがってるのが感じられる。
隣に眠っている冥に気取られないよう、愛しい少女に想いを馳せつつ、御剣は己を解放した。
そんな事があってからも、たびたび冥は御剣の部屋を訪れた。
あの行為の真意を悟って嫌われてしまうだろうと覚悟していた御剣は、拍子抜けしてしまった。
むしろ逆にその回数は増えていて、その度に冥は自分の肌に触れる事を許してくれている。
ただ変わらないのは、「眠れないの」と枕を抱えてやってくることだけ。
寂しい夜に、慕っている人間に肌に触れてもらうというのが、冥にとっては大変気持ちの良いものらしい。
例えそれが、御剣にとっては性的な目的であったとしても、それを理解して許しているようだった。
そこまで人の温もりに飢えているのかと哀れにも思ったが、擦り寄ってくる少女が愛しくて、必要以上に御剣は彼女を求めるようになってゆく。
お互い求めているとなれば、行為は段々エスカレートする。
触るだけでは飽きたらず、唇や舌で味わう事もするし、我慢できず彼女に触れながら欲望を吐き出す事も、いつしか許容してしまった。
デリケートな胸だけでなく、ふっくらと愛らしい唇も、まだ肉付きの浅い脚も貪った。
まだ生え揃っていない薄い茂みを掻き分けて、成熟していない秘所を見ながら達した事もあった。
こんな幼くても、感じればそれなりに濡れるんだと知ったときには、それは興奮したものだ。
ただ、冥からは決して手を出させなかった。
彼女は清廉なままでいて欲しかった。汚れているのは、汚い欲望の固まりである自分だけでいい。
もちろん冥自身は御剣が望むならと、行為に参加する事を厭わなかった。その度に御剣は固辞していたのだ。
くだらない倫理観だと思う。彼女に手を出させない事で、薄汚れた背徳感や罪悪感を軽くしたかったのかもしれない。そんなもの、軽くも無くなりもしないのに。
それともう一つ、御剣はその一線だけは越えないようにしていた。
いつものように生まれたままの姿で御剣に見られながら、冥が尋ねた。
「ねぇ、こういう事ってセックスではないのよね?」
「‥‥どうした、急に」
冥の足下に屈み込み、内股を舐め上げていた御剣が脚の間から冥を見た。
「本で読んだの。こういう行為は性交渉‥‥セックスにはならないのよね?」
確かに、性交渉の主目的である精液を女性の胎内に入れるという点では、御剣は男性器を冥に触れさせた事すら一度もないし、冥も処女のままであるから、該当しないだろう。
そうなると、自分たちは一体何をしているのだろうか。
「レイジは、セックスはしないの?」
「‥‥‥‥」
「私とは‥‥しないの?」
窺うような冥の態度に、御剣は彼女を不安にさせていた事を悟った。
きっと彼女は、何度も肌を触れ合わせているにも関わらず、肝心の男女の性の要である行為に行き着かないのに、不安になったのだろう。
自分はどういう意図で御剣に必要とされているのか。
御剣は、冥が幼いなりに男性として自分を求めているのだと、やっと理解した。
今の今まで、冥は性的な目的で自分の側にいるのではないと思っていたのだ。
想像だが、寂しさを埋めてもらっているうちに、愛情が深まっていってもおかしくはないだろう。
なかなか返答をしない御剣に、段々と不安が表情に出てくる冥が愛しくて、ぎゅっと抱き寄せると愛を込めて口づけをおくる。
「メイの身体はまだ、受け入れる準備が出来ていない」
嘘はない。彼女の身体で、今では見てないところなどない。
まだ初潮も迎えていない冥の身体では、無理をして愛を交わしても避けられない傷が大きくなるだけだ。
「‥‥まだ?」
「そうだ。君を、傷つけたくない」
とても今更な台詞には違いないのだが、それを今言っても仕方がない。
今は、冥の不安を取り除いてやることが先決だ。
「今はまだ、一線を越える事は出来ない。無理をするのは容易いが、それでどれだけ君が傷つくか、私にも分からない」
言葉の合間に、冥の頬や額に小さいキスを何度もおくる。
冥は縋りつくように御剣に抱きついてくる。なんて、愛しい少女だろうか。
「今はダメだが、大人になったら‥‥」
「オトナ‥‥?」
「そうだ。君がオトナになって、それでもまだ、私を頼ってくれるというならば‥‥」
冥の目を見る。不思議そうにはしているが、その目に不安はない。
「今、交わせない愛を、君に」
「‥‥やくそく?」
「約束だ」
それ以来、冥と肌を合わせていない。
あれからどれくらい経ったのだろう。
幼かった少女は時を経て、今、御剣の腕の中にいる。
これまでに色々あったが、それでも約束通り、「オトナ」として初めて一緒にベッドに入った。
愛らしさは昔のままなのに、濡れた姿は予想以上に艶っぽくて、御剣は狂おしいほどの愛しさと興奮を覚えた。
変わらない髪の柔らかさを堪能しつつ、過去に想いを馳せる。
「たいしたものだ」
「‥‥何が?」
いつから起きていたのだろう。
御剣の胸元に寄り添ってうとうとしていたはずの冥が、まだ夢見心地の瞳でこちらを見上げていた。
「昔を思い出していた」
「約束の事?」
冥は今夜、やはり昔のように枕を抱きしめて御剣のベッドを訪れていた。
ただ、「やくそく、したわよね‥‥」と、台詞は違ったけれども。
この時のこみ上げる愛しさを、御剣はきっと忘れる事は出来ないだろう。
「それもそうだが‥‥。あの時、よく最後を我慢出来てたものだと、我ながら思ってな」
「‥‥当然だわ」
少し考えた後、くくっ、と小さく笑いながら冥は応えた。
「あの頃最後までやってたら、さすがに変態よ、貴方」
「それは違うぞ、冥」
あまりな冥の言い種に、御剣はちょっと顔をしかめた。
「私は別に、少女だった君を好きだった訳ではない」
髪を梳いていた指を頬に滑らせて、しっかりと目を合わせる。
「昔も今も、ただ君を愛していただけだ」
冥は合わせた目をとろんと潤ませると、また御剣の胸に顔をすり寄せた。
「‥‥“今”、まで?」
顎を引き寄せ、一度伏せた顔をまた近づけ合う。
「もちろんこれからも‥‥。ずっとだ、冥‥‥」
紡ぐ言葉ごとゆっくりと唇を重ね合う。
御剣の胸に全てをゆだねてきた冥の身体をゆっくりベッドに沈ませると、口づけを重ねたまま己の身体をかぶせてゆく。
仮にも初めての冥に、再度求めるのはさすがに酷かと思ったが、まず自分は抑えきれないなと御剣は心の中で小さく彼女に詫びた。
とりあえず、冥に拒絶する意志はなさそうだし、今晩2回目の約束を果たす事にする。
これからもずっと、この約束は有効だろうなと思いつつ。
**おわり**
(*´Д`)ハァハァ 冥たんかわいいよ冥たん
GJ! 神様ありがとう!
K・Kの日記の続きも気長に楽しみにしてます!
おそまつさまでした。
書いてみたかったミツメイ幼少時代エロ‥‥っぽいもの。
本番シーンを盛り込むのがダメなのですが、やっぱある方がいいですよね‥‥
そこに至るまでの過程とか、シチュエーションがエロっぽい、で満足しちゃうんですよね。
他の職人さんたちの繋ぎにでもしてください。と置き逃げ。
ではでは、また潜伏‥‥ノシ
>>528 わぁ!レス早!
こそこそ言い訳考えてるうちに先手を打たれてしまった。
でもありがとう。励みになります。
531 :
512:2005/06/06(月) 02:33:02 ID:qA73AWVH
>コドモの約束さん、GJ〜!
冥たん、可愛かったよっ
自分も今書いてるカミチヒ、できたら投下する(`・ω・´)
お互い、がんばりましょう!
GJ!
枕を抱えて「眠れないの」と部屋にやって来るメイたんハァハァ
大人の時と子供の時のギャップにもハァハァ
そして入れ替わりカミチヒも
>>512氏のカミチヒも見合い事情のカミチヒも楽しみにしていますよ
533 :
神×千:2005/06/06(月) 14:20:57 ID:qA73AWVH
ども、512です。SS投下させていただきます。
神乃木のキャラがつかみきれてないのでちょっと変なところがあると思いますが
その辺は脳内変換してお楽しみくださいmOm
真夜中のシンデレラ
「納得いきません!」
つい、千尋は声を荒げてしまう。
「どうしてかね、千尋クン。公訴棄却で依頼人は無罪。結構なことじゃないかね、チミ」
星影センセイは新人弁護士の発言に少々鼻白んだ様子を見せた。
祝賀会の雰囲気を悪くする発言を慎めと言いたいらしい。
一ヶ月前、ある汚職事件に絡んで若手議員が自殺した。
発見者は金満政治家と揶揄される大物代議士の秘書、川上徹司。
発見から通報まで一時間もかかった上、当然あるべき遺書が紛失していた。
その場にいた理由も曖昧で勾留理由は十分なものであったといえる。
この男が被告なわけだが、直接の依頼人は被告の雇い主であり父親の代議士・川上一徹である。
(被告は否定したが)川上一徹も事故現場にいたという証言をつかんだ検察はこの事件にかなり力を入れていたのだが…。
証人が当日になって証言を拒否し、裁判所も「自殺の可能性が高く、審理の必要を認めない」
として第一回公判で早々と公訴棄却が言い渡されたのだった。
これが真相ではない、千尋はどうしてもその思いを捨てることができなかった。
しかし無論、川上親子は上機嫌で星影センセイと握手を交わした。
そしてそのまま所員を引き連れて代議士主催の祝賀会へとなだれ込んだのである。
534 :
神×千:2005/06/06(月) 14:22:47 ID:qA73AWVH
会場には政財界の大物や芸能関係者の姿も見られるなど、豪勢なパーティだった。
会場の隅で川上徹司がちょっと崩れた感じの服装の男とヒソヒソ話をしている。千尋の記憶にはない顔だ。
「あの男が、裁判を結審させたのさ」ふいに千尋の背後から声がした。
ダークブラウンのスーツを着た堂々たる体躯の男の姿を見つけ、千尋はドキッとした。
「神乃木センパイ…!どういうコトですか?」彼の姿を見つけると、いつもそこから目が離せなくなってしまう。
「あのコナカという男が証人を脅して証言を撤回させた、そう俺は睨んでいる」
カクテルグラスが揺れるパーティ会場にはそぐわないマグカップでいつものようにコーヒーを啜りながら、神乃木は話を続けた。
「たぶん、遺書には川上代議士にとって不都合なことが書かれていたんだろうさ。もう存在はしねぇだろうがな」
神乃木もこの事件の決着に納得はしていないようだ。視線をコナカという男に合わせたままはずさない。
「そんな…!だったらそのコナカという男のことを調べれば…」
新米弁護士の自分ではどうにもならないが、彼ならなんとかできるのではないかという期待をこめた目で千尋が見つめる。しかし神乃木が首を振ってこう言った。
「裁判は終わったんだ。そして、俺たちの依頼人は自由になった。調査を続ける理由はどこにもねぇ」
「そのとおり。弁護士は被告人の利益を第一に考えるべきだよ、綾里くん」
同じ事務所の先輩、生倉弁護士も薄笑いを浮かべながら近寄ってきた。
どうやら先ほどまで、周囲に名刺を配りまくっていたらしい。
事務所の先輩ふたりに諭される形で、千尋は事件に対する不満を今後おもてに出さないことを約束せざるを得なかった。
しかし生倉弁護士が離れてから、神乃木は元気をなくした千尋に言った。
「コネコちゃん、旨いコーヒーを飲むにはそれなりの手順が要るってコト覚えておくといいゼ」
「はぁ…?」訝しげに神乃木を見上げる千尋。この男のたとえはいつも千尋を困惑させる。
「今はまだヤツを追い詰めるときじゃないってコトさ。そのうち俺がとびきり旨いコーヒーを奢ってやるから楽しみにしてな」
どうやら神乃木は今後も独自調査を続けるつもりらしい。無論、星影センセイ達には内緒で。
(…やっぱりカッコいいなぁセンパイは)
千尋は自分も絶対に手伝おうと密かに心を決めていた。
535 :
神×千:2005/06/06(月) 14:25:22 ID:qA73AWVH
祝賀会は終わったが、まだ宵の刻。星影センセイのオゴリで二次会へ行くことになった
「銀座の『サンドリヨン』がいいぢゃろう」
その名前を聞くと生倉弁護士はなぜか少し引き攣った笑いで二次会参加を辞した。
「色気のねえヤツだゼ…。コネコちゃんは門限のほうは大丈夫かい?」と、神乃木がからかう様な瞳で覗きこむ。
「一人暮らしですッ…あの、私も行っていいんでしょうか?」
もう少し神乃木と一緒にいたい千尋は星影センセイにたずねる。
自分など相手にされていないことはわかっていたがプライベートの彼をもっと見ていたかった。
『サンドリヨン』は入り口にバーカウンターを置いた、静かで落ち着いた雰囲気のクラブだった。
星影センセイの姿を見つけると、わらわらと女の子達が駆け寄ってくる。
みな、モデルといっても遜色ない長身の美女ばかりであった。
「あぁ〜らセンセイ、いらっしゃい!」
「わっはっは。まあまあ、チミたちもゆっくりしていきたまえ。ワシはこっちでやっとるから」
そういうと5、6人の美女を両脇にかかえて奥の個室に姿を消してしまった。
中央のソファに案内され、神乃木と千尋は90度の向きに座った。
和服のひと際美人な女性が現れ神乃木の隣に腰を下ろす。
「リュウちゃん、御無沙汰だったわねぇ」
親しげな口調であでやかな着物姿のその女性は神乃木に挨拶をした。
「おう、いづみママ」
「相変わらず、1ダースの恋人を泣かしてんでしょ」
酒場のありふれた会話だったが、ふたりの関係に思いをめぐらせた千尋の胸がチクリと痛んだ。
いづみの着物がかなり高級であることは一目でわかる。千尋は自分の紺のスーツ姿をこの日ばかりは惨めに思ったのだった。
「あら、そちら…きょうはずいぶんカワイイ子連れてるのねェ」
いづみが千尋のほうを見て上品に微笑む。女ぶりでも勝てっこないと思わせる流し目だ。
「綾里千尋です。せんぱ、神乃木と同じ事務所の」できるだけ品よく答えたつもりだった。
536 :
神×千:2005/06/06(月) 14:26:11 ID:qA73AWVH
自己紹介がすんだ後もいづみは神乃木の隣でなんやかやと世話を焼く。
神乃木が「独占してちゃほかの客に悪い」と暗に断りを入れても「いいのよ、放っときゃ」と聞かない。
神乃木とのやり取りをちらちらと千尋が見ているといづみと目が合い、
その度にたしかにクスリと笑われているように感じ千尋の気分は悪くなる一方だった。
「水割りでいいかしら」
神乃木にロックグラスを渡した後、いづみが千尋に問う。
千尋は洋酒にはなじんでいなかったので断りたかったが、子供だとバカにされているようでつい見栄を張った。
「いただきます、ロックで」
ほんの少し眉を動かし、黙ってグラスに酒を注ぐいづみ。
「お嬢ちゃん、無理しねぇほうがいいゼ」
「お、お酒くらい私だって飲めます!」
千尋にグラスを渡してしまうと、いづみはまた神乃木にピタリと寄り添う。
耳元に口を寄せ何事か囁くと、神乃木が薄く笑う。
…次の瞬間、いづみの唇が神乃木の頬に――限りなく唇に近い――に触れるのを千尋は見た。
ゴクッゴクッゴクッゴクッ!!千尋はロックグラスを呷るように一気に傾けた。もうこの場にはいたくない。
それこそ子供じみた振る舞いだったが、千尋はそれを気にする余裕はなかった。
「あちらで少し酔いをさましてきます。センパイはどうぞごゆっくり」
537 :
神×千:2005/06/06(月) 14:28:46 ID:qA73AWVH
ソファを立つと少し危なっかしい足取りでバーカウンターまで進む。
バーテンにチェイサーを頼むと、ソファの方角を背に千尋は一息ついた。
「ここ、いいですか」千尋が答えるよりはやくその男が隣に座った。
「あ、あの…」
「お一人とお見受けしましたので、少しお話をと思いまして。お嫌ならせめて、一杯奢らせてください」
礼儀正しく男性が頼む。神乃木が見ていてくれたらな、チラリとそう考える千尋。自分を誘う男だっているのだ。
「えーと、そうね。それでは、お言葉に甘えて…カルア・ミルクいただけます?」
ミルクとコーヒーリキュールのカクテルは子供っぽい自分にぴったりだ。
いたずらっぽく笑いながらバーテンに告げる。
千尋の前に置かれようとしたグラスを隣の男が取り上げて彼女を見つめる。
「今宵の出会いに乾杯させてください」
ちょっとキザだが、神乃木を見慣れている千尋にはそれほどくすぐったくも感じない。
あらためて男が千尋にグラスを差し出す。乾杯して千尋がそれに口をつけようとした瞬間……
グラスが千尋の手を離れ、男の頭めがけさかさまに落下していった。
「…!!な、何をするんだ君ィッ」
「それはこっちのセリフだ。まだここを出て行かないつもりなら…今度はオレのスペシャルブレンド、奢っちゃうゼ?」
熱いコーヒーなどかけられてはたまらないと男が脱兎のごとく店を飛び出していく。
「センパイ…な、何してるんですか?」
「まったく情けねえザマだぜ…」
「いや、頭からお酒かぶったら誰でも情けなくなりますよ…」
「オレはアンタの危機管理能力の低さについて、言ってるんだゼ?」
神乃木が男のいたのとは反対側の、千尋の隣に腰掛ける。
「あの野郎がグラスに錠剤入れてたのに気づかなかったのか。ありゃあ合法ドラッグだ。
まぁオレが止めなきゃ今頃アイツと一方的なアバンチュールを愉しむ羽目になっていたかもなァ」
千尋の顔がカァッと赤くなる。
「わっ私、ぜんぜん気づきませんでした!すみません、センパイ。…ありがとうございました」
538 :
神×千:2005/06/06(月) 14:29:47 ID:qA73AWVH
ふと、いづみはどうしたのだろうと思う。彼女を置いて私のところまで来てくれたのか。
気持ちが顔に出たのだろうか、神乃木が答える。
「藤見野イサオが来て、みんなそっちへ群がってるぜ。いづみもな…薄情なヤロウだよ」
有名な二枚目俳優だ。千尋も名前は知っている。
しかしあんな美人にヤロウはないだろう、と思ったが口には出さないでおいた。
しばらく黙った後、千尋が席を立った。
「センパイ、私もう帰ります。やっぱりまだ私には早かったみたい、大人の時間」
「もう少しいろよ、コネコちゃん」そう言って神乃木が千尋の腕を掴む。
思いもよらない言葉だった。嬉しかったが、本気で神乃木が言ったとは思えない。からかわれている、そう思うしかなかった。
「私じゃ、センパイの13番目の恋人にはなれませんよ」少し拗ねた声で千尋が言った。
「いづみの戯れ言真に受けてんじゃねェよ」
その名前にまた千尋は反応してしまう。(キス、してたくせに…)
千尋の顔色をまた読んだのだろう。神乃木が千尋の腕を引き寄せ耳元で囁いた。
「あのな…いづみは男だ。ここは、いわゆるゲイバーってやつだゼ」
うそぉーーーー!ショーゲキの告白に千尋は言葉もない。
いづみがカウンターにやってきた。驚きで口をパクパクとさせている千尋を見て、神乃木を睨む。
「千尋ちゃんにバラしたわね」
「じゃ、じゃあホントに…?」
ふふっと笑うと、「彼女」はうなずいた。
「こんなに綺麗なのになぁ…」正直な感想だ。
「ありがと。週に3回は注射打ったりしなきゃならなくて大変なのよぉ、これでも。魔法が効いてる間は、世界一の美女にだってなれるってワケよ。
さっきはごめんね。リュウちゃんが可愛い子連れてきたもんだから、ちょっとからかってみたくなっちゃって」
イヅミはそれだけ言うと、また奥へと引っ込んでしまった。
539 :
神×千:2005/06/06(月) 14:30:54 ID:qA73AWVH
なんとなく、帰りそびれてまた神乃木の隣に座りなおす。
「試してみるかい、大人の時間ってヤツを」千尋を見つめて神乃木が笑った。言葉には甘い響きがある。
ああ、やっぱりセンパイは素敵だな、などと思って見とれている場合ではなかった。
神乃木の手が伸びて千尋の膝の上に置かれたからだ。
「な…っ何するんですか」男の乾いた手の感触に千尋の身体が反応した。
「レクチャーの間、最後までイイ子にしてたらご褒美をヤルぜ」
神乃木の右手が千尋の膝の間を割って内腿を撫で上げた。
千尋は膝を閉じ合わせようとしたが、神乃木が耳に息を吹きかけそこにキスをするものだから身体になかなか力が入らない。指が千尋の奥に到達した。ゆっくりと指の腹を使い、ストッキング越しにそこを下から上へなぞり上げる。
「くぅ……んっ、こんなところでダメです、センパイ」秘所を擦られ、千尋が存外に甘い声を漏らす。
「オトナの道は厳しいんだゼ?」
やめるつもりはさらさらないらしい神乃木は、今度は爪を立ててカリカリと引っかくようにそこを刺激しだした。
「―――ッ!!おね、がいです。だめ…」必死に声を堪えて泣きそうな顔で神乃木を見つめる千尋。
「その顔、十分オトナっぽいゼ…誘ってるみたいでソソる。レクチャーの効果アリ、だな」
神乃木は爪にストッキングを引っ掛けると、ピリピリと中央部分を破き穴を開けてしまった。
下着の上から触られると、はっきりと彼の指を感じてしまい奥から愛液が溢れてくるのを感じる。
衆人環視の中で大事なところを弄られて、千尋は身をくねらせることもできずにただ愛撫を受け続けていた。
(クッ…イイ反応だゼ。こんな顔をみせられちまうとマジにオレもヤバいな…)
クチョクチョという音がするたびに恥ずかしさに身を竦ませてしまう千尋から、神乃木は目を離せないでいた。
やがてふっくらと突き出してきた花芯を探り当てると、爪先で何度も弾くように愛撫を加える。
「ふぅ……んッ!そ、れ…だめェ」千尋がピンと身体を反らす。薄く開いた口からは官能の吐息が洩れる。
絶頂が近いと見て取った神乃木は千尋の肩を抱くと、グリグリと捏ね回しながら中心を強くひねりあげた。
「ふ…むぅ……ッ!!!」
その瞬間、神乃木が千尋の口をふさいだ。抱いている身体が徐々に柔らかく弛緩して、しなだれかかってくる。
540 :
神×千:2005/06/06(月) 14:31:38 ID:qA73AWVH
千尋の前に黄金色のカクテルグラスと神乃木のコーヒーが置かれた。
「これ、は…?」
「約束のご褒美だ。角砂糖を口に入れて、カルバドスとコーヒーを交互に飲みな…それがオレのルールだゼ」
林檎の芳香が鼻を打つ。千尋はトロリとした液体をゆっくりと飲み下すと、次にコーヒーを口に含んだ。
「美味しい……前より、コーヒーが好きになりそうです」
「そいつはなによりだ」
センパイのことはもっと好きになった。神乃木の横顔を見ていて千尋はそう言いたくなったが簡単に告白してたまるかと思い直し、澄ました顔でまたカルバドスに手を伸ばした。
シンデレラのように12時が過ぎるまでは、大人の女でいたかった。
おしまい
うおおおおおおお!!早速投下キターーーー!!!!!!!
GJ!バーのオチにも良い意味でワロタw
542 :
神×千:2005/06/06(月) 16:08:33 ID:qA73AWVH
サンキュー>541
野暮を承知で一言だけ。
シティハンターで香がカツラかぶって一日だけ遼とデートするって話があって
確か都会のシンデレラってやつ。そこからちょっとだけパクリました…
しかし神乃木とフレンチは合わないかなあ、やっぱ。
どちらかというとイタリアンマフィア…(ry
ちょっと間ロムっておこうと思ってましたが一言〜
>542さんGJ!
やっぱカミチヒはいいですね〜
この後の続ききぼーんw
神乃木の部屋にお持ち帰りとか・・・
できましたらよろしく(´¬`)ノ
いまヤハメイを書いてます。
ちょっと変わったカプですが…書きあがったら投下しますね
あらためて読み返すとkk日記さん、イイですね〜。
話作るの大変だと思いますが気長にやってみてください。
恋の障害物を消そうとキリオたん御剣を誘惑!とか、どですかね?(;・ω・;)
ヤハメイ楽しみにしてます
ゆっくり慌てずになるべく早く
・入れ替わりカミチヒ
・見合い事情
・
>>544氏のヤハメイ
・KK日記
他にも何か書きかけのssあったっけ?
どれも楽しみで禿げそうですよ
>>546 カナリヤのミツメイとか。
自分的にはゴドメイも続いて欲しい!んだが…
そうだった、書き忘れスマソ
皆言ってるけど最近ほんと投下が多くてツヤツヤテカテカ状態でスレ覗いてる俺がいる
549 :
矢×冥:2005/06/08(水) 01:06:37 ID:W6dV+hia
544です。ちょっと急いだのでいろいろアレですが…とにかく読んでいただきたい。
来週にはアメリカへ帰国してしまう狩魔冥は、珍しく早い時間で仕事を切り上げようとしていた御剣怜侍を食事に誘った。
「そうだな…君さえよければ」
僅かに考え込む様子をしてから連れて行かれたのは、およそ御剣の趣味とは思えない「らーめん屋」だった。
あのレイジが…信じられないと目を丸くしていた冥はさらに信じがたい光景を目にすることになる。
「おっそ〜い御剣検事!」
店の前で待っていたのは冥の宿敵、トンガリ頭の成歩堂龍一とその助手、綾里真宵だ。
「…どういうコトかしら?」
言葉は震え、鞭を持つ手に力が入る。この面子で楽しい夕餉など人をバカにするのもいい加減にしろと言いたげだ。
「こちらが先約だったのだ!…たまにはこういう所もイイものだぞ」
悪びれずに言う御剣が憎らしい。
「あ、あのちょっと…」
不穏な空気を察した成歩堂が二人の間に割ってはいる。
「狩魔検事も来てくれたんだ、嬉しいよ。えっと、じゃあせっかく4人揃ったんだし、この際らーめんより本格的な中華にしない?」
らーめんではさすがに冥に悪いと気を回した成歩堂に膨れっ面の真宵が口を挟む。
「え〜、あたしらーめんのほうがいい!」
不満げな真宵に向かってさらに畳み掛けるように説得を続ける男性陣。
「真宵くん、中華料理には無論『みそらーめん』もあるぞ!担々麺というのだ」
「小皿でいくつも料理が頼めるし…」
それを聞いて真宵はニッコリと笑って承諾した。
「狩魔検事もそれならいいよね?」
(この男の笑顔には弱い。すげなく断る気にさせないというか…つまり私は彼に嫌われたくないのかしら!?)
冥が拒絶の意思を見せなかったので、一行はそこからほど近い「中国飯店」の暖簾をくぐった。
550 :
矢×冥:2005/06/08(水) 01:07:12 ID:W6dV+hia
「狩魔検事、もう食べないの〜?あ、なるほど君それも〜らいっ」
出された料理を端からつまんでは口に入れていく真宵を冥は唖然として見ていた。
この細い身体のドコにそれだけ詰め込めるのだろうと、素朴な疑問がわく。
「真宵ちゃんの食べっぷり、相変わらずスゴイよね」
「ム、見ていて気持ちが良い」
紹興酒を飲みながら点心をつまんでいる冥は、屈託なく笑い成歩堂に甘える様子を見せる真宵を少しばかり羨ましく思った。
(私にはちょっとムリね…)
「でもさぁ。こういうのもなんかイイね…ダブルデートみたいでさ」
ひとごこちついた真宵が箸を置いて皆に向かって言った。
ブホッ!円卓の隣で御剣が真宵を見つめ赤くなって咳き込むのが冥の目に入る。
不肖の弟弟子はどうやらこの天然胃袋少女に淡い恋心を抱いているらしい。
しかし真宵は青スーツのほうを意味ありげにチラリチラリと見上げている。
そして冥は、自分の心に思いを馳せた。
ここにいる4人はみなそれぞれ違う組み合わせを心に描いているのではないか…成歩堂の表情を見ることを躊躇った冥がそんなことを思ったときだった。
バンッ、と勢いよく個室の扉が開き派手な化粧の女性が飛び出してきた。
「じゃ、アタシ来週からグアムで撮影なの。さ・よ・な・ら!」
「ま、まってくれよォ、エリコ〜」
女性を追うように部屋から転げ出てきたのは、御剣と成歩堂の盟友(?)矢張政志だ。
思わず目を逸らす4人。できれば関わりたくない、との思いが完璧に全員の行動を揃わせた。
「オオォ!?てめえ、成歩堂!なにカワイイ娘2人も侍らしてんだっ!こっちはよぉ、たった1人にもフラれちまったってのによぅ」
半泣きで成歩堂にヘッドロックを食らわせる矢張。
「うわわわわわっ!や、ヤハリもこっちきて一緒に飲めよ!…だから離してくれぇ(泣)」
パッと笑顔にかわり、そりゃ悪いねと冥と真宵の間にちゃっかりと腰を下ろす。
551 :
矢×冥:2005/06/08(水) 01:07:45 ID:W6dV+hia
「それでよぅ、尽くした挙句にポイッってわけよ…くぅ〜オレってどうしていつもこうなんだろうなあ」
成歩堂は矢張の愚痴にうんうんと頷き、御剣は「婚約不履行で訴えるか?」などとよくわからない慰めの言葉をかける。
「フラれたのなら男らしく諦めて次にいけばいいじゃないの。いつまでもこだわるのは女々しいわ」
できれば鞭を一振りしたいところだとでもいうように、ピシャリとした口調で冥が言った。
しかしそれを聞いて矢張は目を輝かせながら冥の手をぎゅっと握ったのだ。
「そう?そう?ヤッパそう思う?オレにはメイちゃんしかいない!これでよぉ〜くわかったよ!!」
「バ、バカがなにをバカげたコトを・・・手を離しなさいっ」
みるみる顔を赤らめて矢張を振り払おうとする。
何とも思っていないオトコが相手でもこうして反応してしまう自分の体質に冥はほとほと困ってしまった。
それにしてもこの男だけは何度鞭を振るわれても自分を恐れずにちょっかいを出してくる。
男を寄せ付けない性格、との自己分析が彼にだけは通じないようだ。
成歩堂が相手の裁判でいつも自分は勝てないが、それとは別の意味で(このオトコにもなんだか勝てる気がしない…)
矢張の手を振りほどくのを諦めた冥はそっぽを向いてそんな事を考えていた。
食事が終わって店を出た5人。食べすぎついでに飲みすぎた真宵を送っていくといって成歩堂がタクシーに乗り込んだ。
「メイ、君も乗っていくといい」
御剣が当然のように勧めたが、冥は即座に断りを入れる。
自分を棚に上げて言うことではないが、彼には男女の機微というものが分かっていないというのが冥の感想だった。
「結構よ、独りで帰れるわ」
タクシーが出た後であらためて御剣が言った。
「では私が送っていこう」
「独りで帰れるって言ったでしょ。第一、方角が反対じゃない」
「オ、オレ同じ方向だぜ!オレが送ってくから御剣は心配しないで帰れよ!」
矢張はもう一台止まったタクシーに御剣を詰め込むと強引に発車させた。
552 :
矢×冥:2005/06/08(水) 01:08:25 ID:W6dV+hia
「さて、と。どうするこれから」
「帰るわよ、もちろん。…きゃっ何するのよ!」
背を向けてタクシーを探す冥を、後ろから矢張が抱き締めたのだ。
「メイちゃん…もう少し付き合ってよ」耳元で男の低い声がした。
酔っているのかと思いなんとか首だけ捻って後ろをみると、マジメな瞳にぶつかり冥は困惑した。
「今夜だけでイイからさ…オレ、今日は一人でいたくないんだ」
一人寂しい夜。その心情なら冥にも十分理解ができた。幼いころから温もりのないベッドで彼女はいつも寂しかったのだから。
成長した今でもなかなか人と心を通わせられないため、寂しさは常に彼女につきまとっていた。
そんな自分をこの男は変えてくれるだろうか…?いつになく気弱な心がその腕を振りほどくのを躊躇わせる。
「いいだろ?頼むよ…」
さらに冥を抱く腕に力を込め、耳に触れんばかりに唇を寄せて囁いた。
男の体温をすぐそばに感じ思わず身を震わせた冥は、男の手から逃れたくて気がつくと首を縦に振っていた。
「サンキュ」
そう言うと矢張は冥の後ろ髪をかきあげて、うなじにそっとキスをした。
連れて行かれたのはホテルの高層階にあるエグゼクティブフロアの一室。
スイートとはいかないが、かなり高級であることに違いはない。
恋人でもない男と一夜を過ごすならこれくらいのお膳立ては当然との思いと、彼の経済状況についての複雑な思いが交叉する。
それを読み取ってか、矢張がニヤリと笑い親指を突き立てて言った。
「オレ、イイ女には金を惜しまないのよ」
553 :
矢×冥:2005/06/08(水) 01:09:09 ID:W6dV+hia
シャワーを浴びている最中も迷いが消えない。否、次第にその思いは強くなっていく。
しかし来週には日本を離れる、という事実が次第に冥の心を軽くした。
ベッドでビールを飲んでいた矢張はバスタオルを巻きつけただけの冥の姿を見て、軽く口笛を鳴らした。
のろのろと近づく冥の腕をもどかしげに引っ張りベッドへ押し倒す。
「あ、明かりを消して…」
男に組み伏せられ、恥ずかしそうに冥が呟いた。
「綺麗な身体なのにもったいねぇよ…あとでモデルになってもらおうかなァ」
楽しそうに言いながら、バスタオルに手をかけゆっくりと身体から引き剥がしてゆく。
「あっ…ダメ」
すべてを矢張の前に晒した冥が身体を折り曲げ、身を捩るようにして視線から遠ざかろうとする。
大理石のように滑らかな白い裸体を目にしただけで、下半身が痛いほど脈打つのがわかった。
しばらくその美しさに見蕩れてしまい手を出すことを忘れていた矢張が我に返る。
右腕で冥の両手を束ねると頭の上で固定する。胸元に口付けると、冥の鼓動が一層早くなった。
そのまま唇は冥の首筋を這いあがり、頬にキスをする。さらに左手で桜色の頂をやさしく転がした。
「ふぅぅ……ん!」
しっとりと汗ばみ艶やかさが増した肌の至るところに吸い付くように接吻を加えると、その痕が紅い花のように冥を彩る。
声を殺して、ぴくんぴくんと跳ね上がるように反応する冥に堪らなくなり矢張が耳元で囁いた。
「…キス、していいか?」
ここまでしておいてなんで今更そんなこと躊躇うのかしら、と冥はどこか冷静な心でそう思った。
「イヤなら、目閉じて好きな男のことでも考えてろよ」
「な…あっ………!」
胸先に強い刺激を感じ思わず声を漏らす冥の中に、矢張の舌が強引に割って入る。
こんな風に感じながら他の男を想うことなど冥にはできない相談だった。
互いの舌をむさぼる様に絡めあうと、頭の中でぴちゃぴちゃと官能的な水音が鳴り響く。
554 :
矢×冥:2005/06/08(水) 01:10:32 ID:W6dV+hia
なだらかな身体のラインに沿って手を滑らせる。
薄い茂みをやわやわと撫で上げ、掻き分けながら奥へと進んでいくとソコからはもう多量の蜜が零れ落ちていた。
「すげェよ、メイちゃん。もう…」
襞に指を這わせた矢張が上擦った声で言う。
「言わ、ないで…」両脚に力を入れる冥。
「もっと感じろよ。どんなに乱れたって、メイちゃんは綺麗だゼ」
クチュクチュと音を立てながら押し開くようにして敏感な箇所をなぶると、冥の喘ぎ声が一層高くなった。
舌は冥の堅く尖った乳首を捉え、ちゅうちゅうと吸い上げる。
下のほうも休むことなく慣れた手つきで中指を挿入し、リズミカルに動かす。
膣壁を擦りあげた時、冥の身体がビクンと大きく反応した。矢張りは一旦、指を引き抜くと今度は二本まとめて中へ差し入れた。
「はあぁぁぁッ!!」
差し入れた指を先ほど反応のあったあたりに合わせ、たんたんとピアノを叩くように交互に膣壁に打ち付けると、冥の身体はさらに熱っぽく妖艶なくねりを見せる。
きゅうっと締め付ける膣から惜しみなく抜いてしまうと、蜜が絡んでぬるぬるになった指で膨らみを増した小さな蕾をクリクリと愛撫してやる。
「ひぃ……ンッ!!」
ビリビリと身体中を電気のような快感が突き抜け、冥は四肢を痙攣させて絶頂を迎えてしまった。
何箇所もの性感帯をいいように弄られた冥は、その後も休むことなく矢張にイカされ続けた。
徹底的に女性に奉仕するのがこの男のスタイルらしい。
ヒゲを擦り付けるようにして秘所の中まで丹念に舌でねぶり、愛液で口中を満たす。
555 :
矢×冥:2005/06/08(水) 01:10:57 ID:W6dV+hia
「―――…ッ!!」
矢張の動きが急に止まった。異変を察知して冥が快楽に痺れた身体を起こして矢張を見る。
「どうしたの…?」
「イヤ…そろそろ挿れようと思ったんだけど」
矢張のソレは、中途半端な硬さと大きさのままうなだれている。
「つまり、私って魅力的じゃないってコトかしら」
よく分からないままなんとなく傷ついた表情で冥が言うと、矢張が慌ててブルンブルンと首を振った。
「そうじゃねぇよ!…メイちゃんはオレの憧れだったからよォ、いざとなると、こういうコトもあるのよ…ハァ、オレ死んじまいたい」
ふぅんと首をかしげると、興味ありげに矢張に冥が近づく。
「してあげましょうか、その…私が」
矢張が答えるより先に両手で肉棒を支えるとゆっくりと唇を近づける。
「め、メイちゃん!?いや、オレあんまり女にそうゆうコトさせたことがないっていうか…」
「今度はアナタの番よ。いっぱい良くしてくれたから」
この男とならどこまでも淫らになれるというような、奇妙な解放感のようなものを冥は感じていた。
鈴口をチロチロと舐め上げながら、口を開け次第に深く受け入れていく。
いくらもたたぬうちに、冥の中でモノが張り詰めていくのがわかった。
「クッ……!メイちゃん、イイよすごく」
彼女の口から淫具を引き抜くと、四つん這いにさせて後ろから一気にズンと刺し貫いた。
「あぁあああ―――ッ!!」
しばらく奥に入れたまま、冥がピクピクと締め付けるのを愉しむ。
それから半分ほどズルリと引き出してから華奢な身体を抱きかかえると、また上方に向かってグッと突き上げた。
「はぁ……ンッ!ふ、かいの…いい」
冥の嬌声に矢張が堪らず、腰を打ち付ける速度を上げる。
「うおおおおおおおおッ!!」
ドクドクと吐き出された精液が冥の背中から尻にかけてをポタポタと伝い、汚していった。
556 :
矢×冥:2005/06/08(水) 01:12:05 ID:W6dV+hia
「なぁ、もう少しシーツ下げてくんない?」
シーツを胸までぴったりとつけた冥に絵筆を握った矢張が注文をつける。
「嫌よ、ヌードモデルじゃないんだから。…ねぇ、私って検事に向いてるかしら?」
ふと冥は、女としての自分を見た矢張にそう尋ねて見たくなったのだ。
「メイちゃんはまだ検事以外の職に就いたことないんだろォ?だったらわかんねえよな。オレなんか20くらい職変えたけど、まだどこかに天職があるって信じてるしな!…まァあれだ。そんなシーツなんてあったって、オレはメイちゃんの『本質』を描いて見せるぜ〜」
つまり、オールヌードを描くということか。描き終わったら即座に破いてやると冥は秘かに心に誓った。
鼻唄まじりで筆を走らせながら矢張が話し続ける。
「オレよぅ、今度映画のプロデューサー目指すつもりなんだ。いずれハリウッドへ行くから、そんときゃあまた逢おうぜ!」
「そうね、そのときはね」
ついつい、冥も苦笑しながら応じてしまう。
それから半時ばかり矢張は夢中で冥をスケッチしていて、冥はいつのまにか心地好い疲労感から眠りについた。
翌朝、検事局。
冥のデスクには矢張からもらった封筒が置いてある。中身は例のスケッチだろうがまだ確かめていない。
なんとなく、捨てる気にもなれず放っておいてあるのだ。
そこへ御剣がやってきた。
「メイ、昨日はあれからすぐ帰ったのか?ヤハリのヤツに何かされたわけではあるまいな」
「バカなこといわないでよ!…ちょっと、絵を描いてもらっただけ」
嘘の中に本当を混ぜて答える冥。
「ほぅ、コレがそうなのか?」
封筒を取りあげる御剣を慌てて制する冥だが間に合わない。
(見られる…アレを!)
御剣の反応が怖くて顔を上げられない冥に、思いもよらぬ言葉がかかる。
「良く描けているではないか。メイの凛々しさが良くでている」
(凛々しい??)
顔を上げてスケッチを覗き込む。
そこには、法廷で鞭を構えて戦う少女の姿が描かれていた。
「それが私の『本質』なんですってよ」
こみ上げてくる笑いを抑えつつ、冥はスケッチを引き出しの一番奥へとしまいこんだ。
557 :
矢×冥:2005/06/08(水) 01:13:28 ID:W6dV+hia
おしまい。です
ちょっと唐突な展開ですが、お楽しみいただければ幸いです。
ではではノシ
GJ!
女のためならポンと金を出す矢張が格好良くて見直してしまった
ヤハメイもいいね
ああ・・・矢張らしいよGJGJ!
560 :
矢×冥:2005/06/08(水) 01:25:40 ID:W6dV+hia
>558、559さん
感想ありがと!ちょっと不安だったから、速レスにマジ感謝。
俺の妄想の種は尽きた…あとは、まかせた
最後の絵がいいなぁ…GJ!!
ヤハリもイイ(・∀・)
ぎゃあ!ヤハリがかっこいいよ・・・!
ヤハメイに目覚めました。
ヤハメイGJ!!
個人的に逆裁3やったときからいいなーと思ってたんで嬉しいです。
すげー!おちゃらけナンパ男から一変して格好イイ男になるヤハリがカコイイ
俺もミツメイオンリーだったけどヤハメイもいい。ていうかヤハリがいいな
>>564 とか言うとミツメイが読みたくなるじゃないか。
また自分で考えてみようかな。
でもこのヤハリはマジカコイイな!
566 :
560:2005/06/09(木) 01:11:24 ID:inY91OJ8
うおぉ!感想がこんなにッ!嬉しいっす。
世に妄想の種は尽きまじ…なんだかんだで今は御×冥←糸を考えてたり。
久しぶりにハミチャンとか誰か書いてくれないかなァ…
ヤハメイいいよいいよー
最後のオチや話の展開が禿げそうなほどGJ
ところでカミチヒ入れ替わりネタを執筆中の
>>491は
今どんな感じなんだろうか。ワクテカしながら待ってるよ
568 :
565:2005/06/09(木) 22:51:30 ID:VbxL+Psh
>>560 そ、それは読みたいっす!
自分も一瞬考えたが話にならなかったミツメイ←ノコ、楽しみにしてるっす!
569 :
560:2005/06/10(金) 11:36:02 ID:y9KNQ9wj
つーか検事局って…NYじゃねーんだから、検察庁とかだよな
素で間違ったよorz
ミツメイノコ、なんかダークな展開を見せていて筆が進まない…
ヤハメイはとても楽しく書けたんだが。誰か明るい小咄キボンヌ!
いや、検事局で合ってるよ
現実だと検察庁だったと思うけど、何故か
逆裁の世界では検事局
男が一人、後ろ手に縛られて、椅子に座らされている。
部屋の反対側には、机がある。どっしりとした頑丈なつくりで、いかにも高価そうだ。
女は、その机に腰掛け、薄い笑みを浮かべていた。
「無様な格好ね…」
男はただ縛られて椅子に座らされているわけではない。
ズボンのチャックがあけられ、そこからだらんとしたイチモツが見えている。
羞恥に薄く顔を赤らめた男は、思わず女の視線から逃れるように、つと目をそむけた。
「だめよ。こっちを見なさい」
命令というには甘い声で、女はささやくように言った。
「とりあえず、その役にたたなさそうなモノをどうにかしなくちゃね」
言うと、机に座ったまま、スカートをたくしあげる。
濃い色のストッキングを見せ付けるようにゆっくりと右足をあげた。
腰を動かしてするするとストッキングをおろし始める。
不必要なほどにゆっくりと時間をかけてつま先から丸めたストッキングをはずすと、ぱさりと床に落とした。
男の喉が上下する。ごくり、という音とともに唾を飲み込んだのだ。
「ふふふ。少しはマシになってきたかしら」
男のモノが少し大きくなっている。
「でも、まだまだね…。これからよ」
女の顔が紅潮している。興奮を隠しもせずにため息をつくと、自分の唇をゆっくりと舐めた。
ゆっくりと机の上で脚を開く。
自らの秘所を覆う黒いショーツを男に見せ付けると、右手でゆっくりと秘裂にそって撫で下ろした。
「見たいでしょう?ここ…どうなの?」
「ああ…」
声を嗄らした時のようにかすれた声で、男がつぶやいた。
女は嬉しそうに笑うと、今度は一気にショーツを引きおろし、右足の甲に乗せて、鞠遊びの時にやるように蹴り上げた。
放物線を描き、男の前に落ちる。
「あら、失敗したわね」
くすくすと笑う。どうやら、男のモノめがけて蹴ったらしい。
「まあ、いいわ」
脱ぐ時に閉じた脚を、閉じたまま机に座りなおす。
「ねえ、どうして欲しい?この足?」
「見せてくれ」
かすれてはいるが、はっきりとした低音で、男が言う。
「わかったわ」
女も、男も、息が荒くなっている。男のモノは、首をもたげて勃ちあがっていた。
脚を開くと、薄い陰毛に覆われたまっすぐな淫裂があらわになった。
女は、右手で淫裂にそって指をそっと進ませた。
それとともに、左手の親指でクリトリスを押しつぶす。
視線は男からはずさない。
「ん…うんっ…はあっ」
控えめだった嬌声が、どんどん高くなっていく。
秘裂をなぞっていただけだった指を、その中に差し入れて、じゅぶじゅぶと音をたて、かき回す。
左手で、大きくなってきた突起をぐりぐりと弄ぶ。
すっかり上気した顔で、とろんとした目で、男を見ながら、喘ぎ声に嗄れた喉を潤すために唾を飲み込む。
そのしぐささえ艶かしい。
「興奮…してるのね」
男の顔はすっかり興奮で赤くなっている。息も荒く、食い入るように女を見つめている。先ほどは力なかったイチモツも、すっかり硬くなり、まっすぐ立ち上がっている。
「ねえ、何かしたいことがあるでしょう?」
「ああ…」
甘えるように言った女に、男が答えた。
「じゃあ、言って…ねえ、はやくぅ」
男は、ごくりと喉をならして、ゆっくりと口を開いた。
「メイのオマ○コの中に、私のオチ○ン○ンを入れさせて欲しい」
しかし、訪れたのは、奇妙な沈黙だった。
さっきまで顔を上気させて喘いでいた女は、ぴたりと行動をとめ、奇妙な顔で何か考えるように首をかしげ、ため息をついた。
「うーん、全然ダメ」
「なぜだっ!」
すっかり素に戻ったようなメイの声に、御剣は、憤りの声をあげた。
「この趣向を考えたのは君だろう!その、わ、私に卑語を言わせてみたいなどと…」
「そうね…。でも、想像の中では興奮したのだけど、オマ○コとか、オチ○ン○ンとか、実際に言われると、何か滑稽で、気分がのらなくなっちゃったわ。特にレイジが言うとなんだか、いやらしいというより、笑えるというか、変というか、とにかく、ダメ」
と言うと、あー、疲れた。などと肩を回して机をおり、スカートを下ろして身づくろいまで始め出す。
「待て!私にこんな恥ずかしい思いをさせてしかもおあずけか?」
「気分がのらないわ」
「…それならせめて早くこの縄を解いて立たせてくれ」
「じゃあ、そのまま放置プレイにでもする?」
「そんな気のない声で、しかも今の今思いついたという案を実行にうつすな!どこへ行くんだ、戻れ、おい!」
おしまい
574 :
メイミツ:2005/06/10(金) 19:51:02 ID:2O/y2flk
最初にカップリングを書くの忘れた…。スマソ
オチにワロスw
面白かった、そしてエロかった。GJ!
オマソコとチソチソに萎えるメイたん、リアリティだ GJ!
ワガママ冥たん、気分屋冥たん(*´Д`)ハァハァ
オチもエロ面白かったよ。GJ!!
てゆーか俺も冥たんと共に萎えた。笑かさんでくれ御剣。
578 :
メイミツ:2005/06/11(土) 07:45:53 ID:6+ECQ0xr
感想ありがとう。エロ書くのはじめてだったから、エロいと言ってもらえて嬉しい。
というわけで、>569さん支援の小咄ですた。
そしてKKの人のファンッス。次を楽しみにしてるッス。
579 :
569:2005/06/11(土) 11:51:01 ID:kybNO2aW
>>570 クッ俺の心の闇を晴らしてくれたアンタにSS、おごっちゃうぜ
>>578 エロ笑えた!なんか読んでたらメイキリが書きたくなった!
ではお約束のミツメイ←ノコ行きます。
ムリヤリエチーとかなのでだめな人はスルーしてくだされ
580 :
御×冥←糸:2005/06/11(土) 11:51:54 ID:kybNO2aW
「先週は確かイタリアン、だったわね。次回はもう少しあっさりした料理にしてくれないかしら」
こってりとしたバターソースのムニエルを優雅に口へ運びながら冥が言う。
「カロリーを気にしているのか?痩せぎすの女はいただけない。君は少しばかりふくよかさが足りない位だと思うが」
真向かいに座るのは、同じ師のもとで学んだ御剣怜侍だ。
彼はこのところ3日に一度の割合で冥を食事に誘っているが、彼女のほうは3回に一度応じる程度である。
その他多くの申し出により彼女の晩餐の予定は何ヶ月も先まで埋まっているとのうわさを、内心快く思ってはいない様子だ。
交際を幾度となく申し込んでいる御剣に対し、「私レイジのことを特別な異性だと思っているわ。つまり私達、とっくにトクベツな関係じゃない?」
などと鼻先で軽くあしらわれ、望む返事が得られずにいたこともその思いに拍車を掛けた。
「痩せぎすの女はいただけない、というのには同感ね。でも私べつに今の体形に不満はないわ」
クスリと笑って御剣を見つめる。
「文句をつけた人も、これまでのところ皆無よ」
まだ見ることのかなわぬ、その白い裸体をどこの馬の骨の眼前に晒してきたのかと妄想するだけで、御剣は頭に血が上り今にも何か馬鹿げたことを叫びだしそうになった。
「…聞くところによれば、今日の君の法廷にも法曹関係者が大勢押しかけたそうだな」
とても10代と思えぬ艶然とした笑みを浮かべ、冥はワイングラスに手を伸ばす。
御剣は対照的に、苛立たしげに指でトントンとテーブルを叩きながら話し続けた。
幼いころから彼女の美しさを愛でていたのは自分なのに、との思いが御剣の口調をきつくする。
「キャリアの参事官やら警視正からの見合い話が殺到しているとか。選り取りみどりというワケだ」
「非公式にお会いして、食事をするだけよ…」
小さな口を必要以上に開けることなく次々と料理が吸い込まれていく合間に、なんでもない調子で冥は答えた。
モノを食べて優美でいられる人間は少ないが、彼女は実に美しい食事マナーを躾けられている。
食事に行った警察幹部たちにはいい目の保養になっただろう。
食事だけならな、とまた御剣はあらぬ想像をしてはナイフを操る右手に余計な力を入れてしまう。
581 :
御×冥←糸:2005/06/11(土) 11:52:16 ID:kybNO2aW
日本で再会した彼女の美しさに見惚れ、思わず頬に口付けようとしたら…彼女はスッと身を引いてその手を差し出したのだった、尊大な女王のように。
あの滑らかな白い手にキスした瞬間から、御剣は彼女のすべてを欲するようになったのだ。
食事が終わりに近づく。毎回、繰り返される会話を今日もやはり御剣から持ち出す。
「メイ、今夜は……どうだろうか?」
「明日の法廷の準備があるのよ。悪いけど早く帰らなくては…今夜はとても楽しかったわ」
少し眉を顰めるようにして、冥が決まり文句のように早口に答えた。
彼は冥を誘うときいつも部屋を取ってあるのだ。彼女もそれを知っていてさも残念そうに断ってみせる。
(ウソを吐け!!キサマの担当している裁判は明日は休廷だろうがッ)心のなかで小悪魔に向かって悪態をつく。
しかし現実には、彼はこの年端も行かない少女にまったく翻弄されている状況に対し異議を唱えることさえできそうになかった。
(私はメイにからかわれているだけなのだ…イイ大人がみっともないことこの上ない)
表情を押し隠し食後のブランデーを飲み干したが、いつになく悪酔いしてしまい店を出た途端グラリと視界が揺れた。
「ちょっとレイジ、大丈夫?」
みんなオマエのせいだと思いながらも彼女に笑いかけ首を振る。
ディナーのときの艶やかさは鳴りを潜め、目の前の少女は心弱そうに心底自分を心配しているようにみえた。
自分に夢中なオトコをいたぶる趣味があるとは思えない、清楚な瞳…愁いを帯びた表情。
ああ、こうやって周りの男をすべて虜にしていくのだろう。心ゆくまで溺れてみたいものだ。
酔いがまわって錯乱した頭が妄想を奏でた。
「ちょっと…歩けそうにない。部屋まで肩を貸してくれないだろうか」
582 :
御×冥←糸:2005/06/11(土) 11:53:06 ID:kybNO2aW
御剣をベッドに寝かせ水に濡らしたタオルを額に当ててやると、冥はすぐに出て行こうとした。
「タイをはずしてくれないか」
苦しそうな表情で呻く御剣を彼女は放っておけず、彼の元へ近づいていく。
落ち着かない表情で、おずおずと御剣の胸元に手を伸ばし結び目を解いてやる。
「これでいい?」
覆いかぶさるような体勢で冥が顔を上げると、そこに御剣の欲情した瞳を見つけてしまい身体が凍ったように動けなくなる。
冥が息を呑んだ瞬間、御剣はくるりと身体を反転させ彼女を易々とその下に組み敷いてしまった。
そのまま唇を寄せるが、冥は顔を背けそれを冷たく拒絶した。
「こんなやり方をして、あなた恥ずかしくないの?早く酔いを覚ましなさい」
自分に向けられた欲望に驚きながらもプライドの高い彼がこのような真似をできるはずがない、少なくとも我に返ればそう思うはずだと冥は考えていた。
「…恥ずかしくはない。君を、この手に抱けるのならば」
しかし御剣は冥の身体をしっかりと抱きしめ、己に言い聞かせるように低い声で答えた。
目の前の少女は男を押し退けようとあらん限りの力を込めて必死に抗う。
「イヤッ…イヤなのッ!」
ここまできても彼女は自分を受け入れないのだという事実が御剣の心を荒らし、肉欲が募る。
もはや少女の愛を得ることは不可能と知った。せめて身体だけは手に入れよう、と。
馬乗りになって冥を動きを奪うと、はずしたタイで彼女の両手を縛り上げた。
「君のアバンチュールの相手に加えてくれればいいのだ…報告されるばかりではつまらないからな」
「何を言って…るの。レイジ、私は……ぅん!」
濡れタオルを冥の口に無理矢理つめこむ。これ以上、彼女の言葉を聴くと何もできなくなりそうだったからだ。
「初めてというわけではあるまい…あまり気を持たせるな」
自嘲的な笑いとともに乱暴に服を乱し、荒々しく胸を掴む。愛しい少女に対する行為とは呼べない、ただの蛮行といっていいやり方だった。
二度と抱くことができないなら、その身に今夜のことをどこまでも刻みつけてやりたいと思う御剣の心がそうさせた。
冥の顔から徐々に表情が失われ、目が虚ろになってゆく。
人形のようにその身を差し出す様子に、御剣は言い様のない興奮を覚えていた。
583 :
御×冥←糸:2005/06/11(土) 11:53:34 ID:kybNO2aW
「んぐぅ―――ッ!!」
御剣が少女の胸の蕾に歯を立てて咥えあげた。
ほとんど反応を示そうとしなかった冥の口からくぐもった悲鳴が上がる。目には涙が滲んでいた。
もっと君の声が聞きたいのだよ、そう言いたげな御剣の顔に残忍な笑いが浮かぶ。
身体の方々を赤く色づくほど強く吸い上げ、少女の肉を貪った。
裂け目に指を這わせるとソコはわずかに愛液が滲んでいるのみで、御剣はさらに残酷な行為に及んだ。
脚を押し拡げ、唾液で濡らした指を中心に突き立て、めちゃくちゃに掻き回す。
「クッ…んっ……ふうッ…!」
苦しげに身を捩る彼女を満足そうに見下ろした御剣は指を引き抜き、冥の口からタオルを引き出した。
「さぁ…最後くらいは、声を聞かせてくれ」
膣口に男性器をあてがうと、言葉を忘れた態の冥はふるふると首を振って濡れた瞳で御剣を懸命に見つめた。
そんな少女を御剣は愛おしそうに見つめ返し、頬を撫でる。
「そんなにイヤか?…嫌われたものだな」
一瞬、悲しげに顔を歪ませると御剣は怒張を彼女の中へめり込ませていった。
内部の狭隘さにも怯まず、根元まで確実に貫いていく。ぬるぬるとした液体が絡みつくのを、御剣ははっきりと感じた。
「いっ…痛ぃ……もぅ、やァ…レイ、ジおねがい……」
徐々に腰を動かし、彼女の快感を引き出そうとする。少女の口から名前が漏れると興奮がさらに増した。
確かに濡れているはずなのに、少女はいつまでも壊れたレコードのように呻き続けるだけであった。
―――!!!
その事実に思い当たったのと、御剣が精を放ったのはほぼ同時だった。
シーツを伝う紅い線。初めての、証。
目の前の光景を信じられない面持ちで、御剣はようやく声を絞り出すようにして言った。
「こうと分かっていたのなら、私は…こんな……」
壊してしまったものの重さに、彼は恐れ慄いた。
「もっと優しく抱いてやったとでもいうつもり?どこまでも私を無視した発言ね」
戒めを歯で食いちぎるようにして解くと、メイは素早く服をかき合わせベッドを下りた。
その目にはもう涙はない。そのまま一度も御剣を見ることなく部屋を後にした。
「それでも君を愛しているのだ」
彼のその呟きが届くことは、ついになかった。
584 :
御×冥←糸:2005/06/11(土) 11:54:19 ID:kybNO2aW
どこをどう歩いたのやら、気がつけばスコールに打たれてずぶ濡れだった。
電話が鳴り、反射的に出る。
「糸鋸ッス!例の事件の重要な証拠が見つかったッス!間違いなく犯人を特定できるッス!逮捕ッス!!…あ、あの検事?」
興奮気味に叫んでいた糸鋸が、電話の向こうの沈黙に異変を感じ口ごもった。
(初動捜査をミスったのはやっぱりマズかったッスかね…)
冥の冷やかな罵倒が飛んでくるかと思ったのに、耳には雨音だけが響いている。
「…………」
言葉にならない嗚咽が伝わってきた。理由も聞かず、刑事らしい敏捷さで彼は叫んでいた。
「…すぐに行くッス!そこを動いちゃだめッスよ!!」
いくつか周りの建物の説明を聞くと電話が切れた。
本人すら現在位置が分かっていないというのに、それからほどなくして本当に車を回してきたことに彼女は少し驚いた。
「狩魔検事、とにかく車へ」
びしょ濡れの冥を自分のコートくるむと助手席へ座らせ、車を発進する。
その様子では今日はもう仕事は無理だろう、そう判断した糸鋸は冥を自宅に送るべく車線を変更した。
しかし家に送ると言った途端、助手席の冥が糸鋸に飛びつきハンドルを押さえたのだ。
「―――!!な、な、な、何するッスか!」
急ブレーキで路肩に車を止めた糸鋸が悲鳴を上げた。
「だ、め…。家はイヤ。独りの家に帰りたくない」
「…ならウチに来るッス。とにかくその服をなんとかしないと風邪引くッスよ」
彼女の身体にぴったりと張り付いたブラウスにも目をやることなく、彼は再び車を発進させた。
585 :
御×冥←糸:2005/06/11(土) 11:55:31 ID:kybNO2aW
(今月はほとんど仮眠室で寝てたから、部屋が散らかってないのが救いッスね)
一言も口を利かずに震える冥を見やって、彼はそんなことを考え苦笑した。
「さぁ、とにかくシャワーを浴びてくるッス。自分はその間にお茶の用意と、検事の服を少しでも乾かしておくッスから…」
動こうとしない冥の肩を抱いてバスルームへと連れて行こうとしたその時、彼女は糸鋸の腰にしがみつき静かに泣き始めた。
そんな冥を見て、彼はそっとその身体を包み込むように抱いてやった。
(パパみたいだわ)
彼女の父は愛情表現の下手なほうだったから一度も娘を抱きしめてくれたことはなかったが、もし気恥ずかしさを振り払うほんのちょっとの勇気があればこんな風に抱いてくれたのではないかと彼女に思わせた。
その安心感の中で彼女は今夜のことを少しずつ思い出していった。
御剣と児戯のような会話を愉しんだこと。…彼女は彼以外の異性とは親しい口も利かないし、ましてや思わせぶりな態度を取ることもなかった。
自分がもう少し大人になるのを待っていて欲しかった。それだけだったのに…
「セックスなんて全然気持ちよくなかった…!」
糸鋸は冥を怖がらせないよう、ゆっくりと服を脱がせていった。
ブラウスを取り去ると、身体のあちこちについた噛み跡に唇を寄せる。
「……っ!」
ヒリヒリと焼け付く肌が、暖かい粘膜に覆われて心地よくなっていくのを冥は感じた。
「ああ、ここも…こんなに腫れてしまってるッス」
何度も噛みころがされて紅く膨れ上がっている胸先を優しく労わるように舐める。
「ふっ…ぅん……あぁ…」
丁寧に身体の隅々まで舌先で清められ、冥は思わず甘い吐息を漏らしてしまった。
糸鋸が冥の股間に顔を近づける。
「…!だ、め…ソコは。シタときのまま、だから…」
「自分のことなら気にしなくていいッスよ」
男はニッコリ笑うと、ソコについた少量の血も残らず綺麗に拭き取ってしまった。
最後に花芯を口に含むと、ゆっくりと冥を絶頂に押し上げるべく舐め転がす。
両腿が糸鋸の頭部を締め付け、やがて微かに震えたあとに力が抜けていった。
「こんなふうにすれば気持ちよくなれるッス。…だから、嫌っちゃダメッスよ、セックスも御剣検事のことも」
586 :
御×冥←糸:2005/06/11(土) 11:56:01 ID:kybNO2aW
優しい声だった。
「どうして、レイジのこと…?」
「同じだからッス、自分と」
彼女をいつも見てたから、同じように冥を見つめる御剣の思いに気がつかないはずがなかった。
「…自分は御剣検事ほど顔も頭も良くないッスが、同じ男だからわかるッス!御剣検事は、狩魔検事のことが好きッス!!」
週末に、冥の部屋を訪れる客が一人。
「どうぞ」
一抱えはあろうかという花束にフルーツ籠、大きなくまのぬいぐるみ。顔は見えなかったがその紅いスーツで誰だかすぐに冥にはわかった。
「私は君にひどいことをしてしまった。…どんなことでもする。生涯を掛けて君に償うつもりだ」
顔を見るなり御剣が言った。
「どんなことでも?…3つお願いがあるわ」
即刻追い返されないことに安堵したが、まだ表情は硬い。
「言ってくれ」
「法廷中に聞こえる声で私を愛してるって言えるかしら」
少しくらい困らせてもいいだろう、そう思った冥が歌うように軽やかな口調で告げる。公私混同を最も嫌う御剣はそのようなアレは困る、とかなんとか言うに違いないと踏んでいたのだが…
「そ、そのようなことでいいのだろうか」
どうやら自身を曲げても冥の希望に沿うつもりであるらしい。彼女はそれがわかってすぐに次のお願いを口にした。
「ねえレイジ。私達って、まだキスもしてないのよ?」
冥の手が彼の頬に触れる。薔薇の芳香を掻き分けて、ふたりの唇が触れ合った。
「3つ目は……」
当月、給料日。
「うおおおおおぉッッ!ちょっぴり給料査定が上がってるッス!!!」
捜査一課に刑事の咆哮がこだました、とか。
587 :
御×冥←糸:2005/06/11(土) 11:57:32 ID:kybNO2aW
おしまい。です
ちょっと暗くてゴメン。次回はメイキリを水着でやりたいですな
ハァハァが止まらない止められない
イトノコの父性に安心するメイも法廷中に聞こえる声で
メイへの愛を叫ぶミツルギも給料が上がって喜ぶ糸鋸も
とにかく全部イイ!
GJ!
冥に優しい糸鋸イイですね!
不器用な御剣もイイです!
わーGJすぎる!!
ほのぼの糸メイも見たくなった!
GJですGJ!
御剣も冥も肝心なところで不器用すぎるよ!
気持ちのすれ違いが切ねっす!ノコの優しさも切なさ倍増っす!
でもらぶらぶで終わって良かった。
>>587さんは最近色々投下してくれているので
作品に作者印とかつけてくれると嬉しいな。
今までの作品とか、集めて楽しみたい。応援してます。
>>578さん
|-・)コソーリ 中の人です。ありがとう。
たまに名無しで感想書かせてもらってます。
メイミツもすごい良かった。ハゲしくハアハアさせてもらったです。
うわーなんか心温まっちゃったよオイGJ
594 :
587:2005/06/12(日) 16:01:46 ID:iHFLHnge
>>592さん、どうも(照)
連載というわけではないので、印とかはつけないけど励みになりました!
特徴といえばメイスキーなこととオチをつけるよう努力してるくらいですが、
今後ともよろしく!
俺は今スレからの参加者で、これまでの投下は
>>432 成×冥ライトSM
>>446 成×冥の続き
>>478 成×冥その後のふたり
>>499 御×冥
>>533 神×千
>>549 矢×冥
>>580 御×冥←糸
です。
>>594 貴方のSS好きだ。これからも投下を楽しみにしてるよ
そして
>>491氏をあれから見かけなくて心配だけど、
カミチヒ入れ替わりネタが見れるのも俺も楽しみにしてる
596 :
592:2005/06/15(水) 00:29:20 ID:IXPDYYaY
>>594氏
リストありがとです!
こうして見ると凄いハイペース‥‥ウラヤマスイ‥
構想はあっても筆の遅い俺には後光が差して見えるよ。
580の御×冥←糸のミツメイが萌えすぎて、
書きかけのそっちのけで勝手に続きを妄想しちゃってますよ。
万が一書き上がったら見てもらいたいです。
>>594さんには迷惑な話だと思うが‥‥
メイも好きだがマヨイもキボン。最近マヨイ分が少ない
千尋さん(若じゃない方)もキボン。綾里姉妹モノが降ってこないだろうか
599 :
594:2005/06/16(木) 16:34:23 ID:+CiXcLPY
>>596さん、迷惑だなんてとんでもない!ゼヒ妄想してみてください。
>>597さん、メイキリ書き終わったのでこれ投下したら成×真書くよ。
期待に沿える出来になるかは保証できんが…
600 :
冥×霧:2005/06/16(木) 16:35:12 ID:+CiXcLPY
残酷な神が支配する
久しぶりにメイさんからの呼び出しがあった。
今日はどんなコトをされるのか、嬉しい反面少し怖い。
メイさんが私に逢いたいと連絡してくるのは、だいたい成歩堂さんとの裁判に負けたときだ。
このあいだはノーパン、ノーブラで御剣さんと3人でお食事をした。
テーブルの下でもメイさんの視線を感じてしまい…椅子を汚してしまわないか心配でお料理の味なんか全然わからなかったっけ。
それでもこの数週間、私はメイさんからの連絡をずっと待っていた。
彼女の姿が見られるだけで私は幸せな気分になる…。
指定されたのは都内のホテル。今日はプールで泳ぎたいのだという。
水着はメイさんが用意してくれた。ホルタータイプのビキニでメイさんが黒、私が白だ。お揃いかぁ、ちょっと嬉しい。
まだ泳ぐには少し早い季節だけに人は多くない。
冥さんの水着で覆われていない手足の白がとても眩しく見えた。
プールサイドのデッキチェアに悠々と横たわっている、その堂々たる肢体はさながら女神ヘラといったところだろうか。
ミントの葉を浮かべたアイスティーを飲みながら、私達はとりとめのない会話を交わしていた。
601 :
冥×霧:2005/06/16(木) 16:36:05 ID:+CiXcLPY
かなり締まった体つきの男が声を掛けてきた。趣味の悪い金のネックレスをしているところを見ると、なにかのスポーツ選手なのかも…。
こういう手合いはすべて冥さんにお任せしている。冥さんは微笑を浮かべて早口に英語を喋るとそれきり男を一瞥だにしなかった。
男は多分、英語が分からなかったのだろう。
「気取りやがって」というような意味合いの言葉を関西弁で吐き捨てるとどこかへ行ってしまった。
男に組することなのない冥さんが私は好きだ。それに彼女の唇の動きはひどくなまめかしい…。
次に声を掛けてきた男――少し年嵩の――は、先ほどの会話を聞いていたのか最初から大仰なジェスチャー混じりの英語で捲くし立てるように話しかけてきた。
切れ切れの単語から察するに夕食をご一緒しようとか、多分そんなような誘いだったと思う。
冥さんはぴくりと片方の眉だけ器用に上げてみせると、少し蓮っ葉な口調で男に答えた。
冥さんの答えを聞いた男は、みるみる顔色を変えて…まさに尻尾を巻いて逃げていくといった態をみせた。
いったいどんな答えを返したのかしら?――私の不思議そうな視線に冥さんは猫の目のようにキラキラ光る瞳を向けて応えた。
「あの男が何でも好きな物をご馳走しましょうって言ったから」
ああ、いつまでもあなたの光る唇を見ていたい…
「私の好物はホットドッグよ。オトコのアレを輪切りにしてマスタードをつけてかぶり付くのが大好きなの。あなたのコックは美味しそうね…って言ってやったのよ」
バカみたい、と最後に呟くとまた気怠そうに目を閉じてしまった。
602 :
冥×霧:2005/06/16(木) 16:36:29 ID:+CiXcLPY
冥さんを見つめているうちに、いつのまにか少し眠っていたようだ。バスタオルがかけられている。
隣に冥さんの姿がなく、私は少し焦ってあたりを見回す。あ、泳いでる。人魚みたいで綺麗だな。
しばらく彼女の泳ぎに見蕩れた。上がってきた彼女にバスタオルを渡す。
「キリオは泳がないの?」
私は少し困って下を向いてしまった。泳げないわけではない、けれど。
「せっかく来たのに…それとも水着が気に入らないのかしら」
クスリと笑いながら私を見つめる冥さんには分かっているのだ、私がなぜ泳げないのかその理由を。
冥さんが私に用意してくれた水着はバストカップが抜かれていたのだ。
おまけにアンダーショーツも用意されてないので水に濡れると…たぶん身体のラインやらなにやらがすべて出てしまうだろう。
泳げというのは酷な話である。
「それじゃつまらないわ。…だったら私が濡らしてあげるわね」
冥さんは身体も拭かずにまたバスタオルを私に掛けると、濡れた指先で私の胸の先端を探るように触ってきた。
「は…っん……だ、めです人に見られます…」
「ちっとも構わないわ。恥ずかしいのは貴女ですもの」
水着に指先から伝う水が染みて胸に丸い跡をつけた。耳元に冥さんの吐息がかかって、私はひどく興奮してしまった。
「!!―――っやぁ」
水着の上からでは飽き足らず、中にまで手を這わせ始めた。
彼女のあの繊細な指先が私を苛んでいると思うだけで、身体の奥が熱く疼くような感覚を覚える。
声を殺して喘いでいる私に覆いかぶさった冥さんの唇が、私の唇に落とされる。
触れるだけの短いキスだったけれど、滅多にしてくれないことなので私は幸福感に包まれた。
「…いいわね?」
よくわからないまま口づけに酔った私は頷いていた。
彼女はバスタオルで隠された私の下半身に手を伸ばした。中心部に手をあてゆっくりと何度もなぞりあげる。
「濡らしてしまったの?」
鈴の音のように心地好い声が私を包む。
サイドの結び目を解かれ、バスタオルの下で露になった私の秘所の入り口を焦らすように浅く出し入れを繰り返した。
「ふぅ…んっ!……あぁ」
段々と指を差し入れる角度が深くなっていく。快感が高まり私は思わず目を閉じてその訪れを待った。こんなところで、イカされちゃう…
603 :
冥×霧:2005/06/16(木) 16:37:44 ID:+CiXcLPY
「まだ、だめ」
指を抜き去った冥さんが冷たい声で私を引き戻した。
「そんな顔しないで。イイものあげるから」
傍らのバッグを取りあげると、また手をバスタオルの中へと入れていく。
「あっ、あっ、冥さん!」
ナニかが彼女の手によって押し込まれてゆく…奥へ、奥へとソレは入れられていった。
身体を強張らせている私を無視して水着を元通りにすると、冥さんは私からバスタオルを取りあげて身体を拭き始めた。そのとき、
ビイィィン…という振動音が私の中で鳴り響き、内部を容赦なく抉られる快感で気が狂いそうになった。
「ああぁぁぁ………っ!」
高みに昇りつめてもソレはおかまいなしに揺れ続け、休みなく責め立てる。
冥さんが私に近寄ってきた。取って、くれるの?
「キリオ…濡れてるのが外からでも分かってしまうわ。プールに入ってきたら?目立たなくなるわよ」
私は首を振って抵抗した。
「はや、くコレを…止めてくだ…さ、い」
「人の親切心が分からないなんて…いけない子ね?」
一瞬、振動が止み次の瞬間さらに強い官能の波が身体を襲ってきた。
「冥、さんっ!ヤメてください…!!泳ぎますからっお願い…もう」
振動が止まった。
「端から端まで泳ぎきったら上がってきていいわ。15Mくらいだから軽いものよ」
私は腰に漂う重い疲労感をなんとか振り払い、よろよろとプールサイドへ向った。
ほとんど倒れこむように水の中へ飛び込む。熱い身体をひんやりとした水に包む感触が心地いい。
そのまま下へ沈みそうになる身体をなんとか動かし、必死に水を掻き分けようとしたが言うことを聞かない。
ダメ…動けないよ……冥さん、助けて………
604 :
冥×霧:2005/06/16(木) 16:39:43 ID:+CiXcLPY
「…リオ!…キリオッ!!しっかりして!目を覚ましてよぉ」
気がつくと冥さんが顔をくしゃくしゃにして私を上から見つめていた。
「もう苦しくない?どこも痛くない?」
子供のように泣きじゃくる冥さんがなんだか可愛くて、私は少し笑った。
笑顔をみた冥さんもやっと安心したように微笑んでくれた。
別れ際、冥さんが独りで帰れるかと念を押すように訊いてくれた。私が頷くと、彼女はいつものように女神のような笑みを浮かべて私に囁いた。
「それじゃあ今度は、海に行きましょうね」
私は少し怖くなったけれど、やっぱりまた彼女からの連絡を待ってしまうだろう。
おしまい
ちょっとサイコに。kkさんにインスパイアされてみた。
は げ し く G J !!!!!
言い寄ってくる男を格好よく追い払う冥に萌えた
GJ!
もう冥はイラネ
GJ!!!!
メイ×キリオが2発売当時からずっと好きで好きで
激しく萌えた。プールサイドで・・・ってシチュもエロくていい!
GJ
いいよーいいよーハァハァ
GJ!
男女逆転は需要あるのだろうか。
男千尋×女成歩堂とか。
男冥×女御剣とか。
あー…
好きな人は居ると思うけど、俺的にはちょっと。
だからそれを投下する時にはタイトルに避けできる物を入れて欲しい
今進行中のカミチヒ入れ替わりネタのように
苦手な人が避けられるように題名入れた方がいいな
それともそういう入れ替わりネタ(男体化&女体化スレ?)を
メインにしたスレがあるなら、そっちで投下するのも良いかも
614 :
611:2005/06/23(木) 21:18:02 ID:yIM8rzCe
612-613レスありがとう。
検索したら専用スレがあるようなので、もし形に出来たらそちらに投下しようと思う。
ガンガレ!楽しみにしてるYO
ついでに
>>491氏も書くなら続きはソッチで投下したほうがいいかも。
というか他の人も言ってるけど、姿を見かけないけど執筆中かな・・・?期待してるよ
捕手
617 :
592:2005/06/26(日) 22:13:02 ID:Z+H0Z6B6
ナルマヨも楽しみになのですが、保守ついでに‥‥
>>580のミツメイ←ノコに萌えすぎた自分が、勝手に脳内補完したモノを遠慮もなく置いてゆきます。
ノコの出番も少ないのでただのミツメイ気味ですが。
妄想を許してくれた
>>594さんには感謝です!
でもあくまでも別物で、似て非なるものになってしまった事もお詫びします。
キスをして、と彼女は言った。
私の事を好きだといって、とも言った。
そっと腫れ物に触れるように唇を寄せた。
柔らかい唇を啄むように欲すると、冥は薄くそれを開いて応えてくれた。
ゆっくり舌を差し入れて、歯列をなぞると、奥に引っ込んでしまった舌を絡め取る。
絡めては逃げるように引っ込む追いかけっこを何度か繰り返すと、やがておずおずと差し出されたそれを思うままに味わわせてくれるようになった。
そんな彼女が可愛くて可愛くて、肩を抱こうと腕を伸ばしかけたが、びくりと肩を振るわせたような気がして、触れずに腕をおろした。
やはり、身体に触れられるのは恐ろしいのかもしれない。
冥をそんな風にしてしまったのは自分だ。
それでも許された唇だけは。深く深く甘く漏れる吐息すらも飲み込むように愛した。
名残惜しかったが、息苦しそうな冥の唇をようやく解放すると、至近距離で彼女の潤む瞳とぶつかった。
「メイ。君を愛している」
「‥‥‥‥」
彼女は長いキスで乱れた息をゆっくり整える。
「まだ私にチャンスがあるのなら。決して君を傷つけるような事は二度としないと、この身に賭けて誓う。だから‥‥!」
必死に訴えかける御剣の言葉を遮って、冥がその白い手を伸ばしてきた。
細い指で、御剣の目元を拭うような仕草をする。
‥‥‥‥私は、泣いているのか?
検察局の薄暗い廊下をのそのそと歩く背中を、地獄を這うような声が呼び止めた。
「糸鋸刑事」
「うぎゃああぁ‥‥ッス!」
まさに字の如く飛び上がって驚いた糸鋸が声を主を振り返ると、少し開いたドアの隙間から、御剣がどす暗いオーラを醸し出してこちらを見ていた。
「み、みみみ御剣検事っ!お脅かさないで欲しいっす!」
「少しいいだろうか」
こんな状態でノーなど言えるワケがない。糸鋸は御剣のいる小会議室へ冷や汗をびっしりかきながら足を踏み入れた。
声を掛けてからこちらを見ようともしない御剣の背中には、重い暗い空気が目に見えるようにまとわりついていた。
呼び出された理由はいくら糸鋸でも察しがついた。あの夜の事だろう。
この決して器用でない年下の上司が、冥の事をどれだけ想っているかは知っていた。
詳しい状況までは分からないが、それこそ肝心の冥を傷つけてしまうくらい追いつめられるほどの想いだったワケである。
いくらボロボロの冥を慰めたかったとはいえ、彼の知らないところで彼女の肌に触れてしまった事は、糸鋸の後ろめたい事実となってその胸にのし掛かってきた。
あの夜に、一晩泊めて自宅に送ったと連絡を入れたのは糸鋸自身だ。大方、その事で責められるのだろう。
問題は、御剣がどこまで知っているかだが‥‥。
「‥‥メイから全部聞いた」
「そうッスか、全部‥‥。‥‥ってぜんぶぅう〜〜!?」
イキナリ最後宣告である。
いくら御剣が公私混同をしない男とはいえ、冥に手を出した事が知れれば確実にクビになる。というか社会生活すらアブナイ。
「あ、あの、みつるぎけんじ‥‥」
「まずは、その。すまなかったな」
「へ?」
イノチの危険すら覚悟した糸鋸だが、意外な御剣の言葉に目を丸くする。
「‥‥情けない所を見られた。男として軽蔑してもらっても構わない。‥‥それから、メイが世話になった。ありがとう」
未だ目を上げてはくれないが、顔をこちらに向けて言った御剣の言葉に、何故か慌てて糸鋸は言い繕う。
「い、いやそんな大した事はしてねッスし、その。検事のお気持ちも知ってるッスから、そんな事全然ないっす」
滅多に聞けない、というか自分に向けて発せられる事は絶対ないだろうと思ってた謝罪や感謝の言葉の数々に、糸鋸はワケのわからない謙遜をした。
「そうか」
そこでやっと安堵したのか、御剣ははっきりと糸鋸を見た。一方糸鋸は、言われ慣れない検事からの礼の言葉に、何故か大いに照れている。
「まさか君も冥を想ってくれているとは知らなかったな」
「そ、そりゃそうっす。検事は彼女の事しか目に入ってなかったッスから!じ、自分はいつも後ろから見てたからぜ〜んぶ知って‥‥」
そこで糸鋸は御剣の口調が平常のトーンに戻っていることを悟るべきだった。べらべらと捲し立てていると、ようやく不穏な空気に気がついた。
「で?」
「‥‥は?」
「貴様は少しばかりメイと、ふ、触れ合ったからといって、それ以上近しい仲になろうなどと画策しているのではなかろうな!?」
「とっとととととんでもないッス!誤解っす!!」
法廷で見せるのと同じ、相手を竦み上がらせるような視線に晒されて、糸鋸はまた自分の口の軽さの失態に気がついた。
「そ、そりゃ自分は狩魔検事の事がす、好きっすが、それと同じくらい御剣検事の事を尊敬してるっす!お、お二人の仲が良くなる事の方が自分はずっと望んでるッス!」
口は軽いが、嘘だけはつかないのが信条の男である。言いたい事を一気に捲し立てて、御剣に立ち向かった。
「本心か?」
「本当っす!それに、‥‥狩魔検事は自分の事なんか絶対相手にされないっす」
さすがに御剣もこの男が自身を偽るような事を言うとは思っていない。が、気持ち的にはどうにも納得できず、勝手に一人でしょぼくれている糸鋸を見ていた。
「‥‥そういえば、あれから狩魔検事とは仲直りされたんっすか?」
何気ない糸鋸の問いかけに、思わず御剣は言葉に詰まった。
一応この男も二人のいざこざのとばっちりを受けた格好ではある。事の顛末を知る権利はあるだろう。
「話は‥‥したのだが」
どうもその後避けられているようだ。と今度は御剣が顔を伏せた。
避けられるのも仕方ないのかも知れない。こちらの気持ちは全部伝えたが、彼女からは具体的にイエスもノーも聞いていない。
何とか会う機会を作りたいと、時間さえあれば彼女の姿を探しているのだが、一向に掴まらない。
「大丈夫っすよ!絶対大丈夫ッス!」
根拠無く自信満々の糸鋸の太鼓判に、御剣は胡散臭げな視線を送る。
「だって自分が“御剣検事は狩魔検事が好きだから”って言ったら、もの凄い勢いで“分かってる”って泣いて怒られちゃったっすから!」
「メイがそう言ったのか?」
「そうっす!狩魔検事は御剣検事の事しか考えてないっすよ」
あの夜、泣くじゃくる冥に向かい、糸鋸は自信満々に言い切った。
「御剣検事は狩魔検事の事が好きッス。‥‥だから嫌っちゃダメっす」
すると冥は大粒の涙をぼろぼろ零しながら思い切り怒鳴った。
「そんな事分かってるわよ!!‥‥私だって‥‥!!」
最後にどんな言葉が続くのかは分からなかった。
けどはっきりと、冥の中には御剣以外の男の入る余地などないと、糸鋸は思い知らされたのだ。
その日、冥は早めに残業を切り上げ自宅マンションへ戻ると、エントランス前に見慣れた男が立っていた。
「‥‥‥‥!」
向こうも冥の帰宅に気づき、素通りしようとする冥を慌てて呼び止める。
「待ってくれ、メイ!」
すれ違いざま御剣は咄嗟に冥の腕を掴んでしまい、お互いぎくりと身体を強張らせ、瞬間御剣はその腕を離した。
「‥‥すまない」
「‥‥‥‥」
一瞬立ち止まった冥だが、また御剣に背を向けて立ち去ろうとする。
「メイ!待ってくれ、その‥‥話がしたいんだ!」
御剣は彼女から一定の間をおいてついてゆく。
「嫌ならはっきり断ってくれていいんだ。一言返事が聞きたいだけで‥‥!」
なんとかオートロック前までに呼び止めようと必死の御剣だったが、冥は真っ直ぐに扉へと向かってゆく。
ダメかと思ったその時、オートロックキーを解除しながら冥がぽつりと呟いた。
「‥‥どうして、そんなに急かすのよ‥‥」
「え?」
静かなモーター音を立てて開く扉の前で、冥はひとつため息をつくとやっと御剣の方に顔を向けた。
「‥‥いいわよ、入って。お茶でも出すから」
しゅんしゅんと蒸気の音をたてて、小さなケトルが湯が沸いたのを知らせている。
冥はその湯を使ってポットに紅茶を入れると、ティーセットを揃えてリビングに向かった。
そのリビングにはソファに御剣が肩を強張らせて座っていた。
冥がティーセットをテーブルに置き、向かいのソファに腰を下ろすと、御剣は口を開いた。
「メイ」
緊張で声が震えそうになるのを必死に堪え、御剣は切り出す。
「私は、私の気持ちを全部伝えたつもりだ。謝罪の言葉も、償いの覚悟も、それでも君を欲する気持ちも全部‥‥だ」
喉が渇く。カラカラに。それでも彼女の用意してくれたお茶に手を伸ばす気にはなれなかった。
「その上で君は私を拒絶するというなら、きっぱりと君に二度と近づかない事も誓う。だから、頼む‥‥」
御剣はガバッと冥に向かい頭を下げた。とても、彼女を見ていられない。
これ以上彼女を見ていたら、この浅ましい想いを断ち切る覚悟が鈍るだけだ。
「この際、はっきりと引導を渡してくれ‥‥!」
そして冥の最後宣告を待つ。冥への恋心への、死刑宣告だ。
一瞬がこれほど長く感じた事はない。死刑囚は、皆こうして最後を待つのか。
冥が小さく息をつく気配があった。
「‥‥‥‥ごめんなさい」
あぁやはり、と御剣は目を閉じた。彼の言葉を受け取れない事への、謝罪の言葉だ。
これでやっと諦めもつく、と思った。もう何も聞く必要はないと。
しかし冥はぽつりぽつりと話を続ける。
「私、レイジの気持ち、何一つ分かってなかった。ちゃんと話をしなかった私が悪いの。本当は、本当は凄く嬉しかったのに」
「え‥‥?」
「ただ怖かったの。身体を、女を求められるのが怖かったの。ちゃんと応えられるのか分からなくて怖かったの」
「‥‥メイ」
御剣は頭を上げて冥を見る。彼女は顔を伏せて、一気に捲し立てた。
「でもレイジがっ、私を求めてくれるのが嬉しくて。でも先へ行くのは怖くて、はぐらかして逃げてたの。大人になれないの見られたくなくて、誤魔化してたの!
ガッカリされたくなくて、気を持たす事して。だって、レイジが追いかけてきてくれるの、嬉しかったんだもの!‥‥レイジの気持ち考えないで、散々振り回して、傷つけたの‥‥」
「メイ、そんな事‥‥」
冥はそこまで喋りきると、大きく息を吸った。
「私が追いつめたの‥‥ごめんなさい‥‥」
冥は両手で隠した顔の隙間から、ぼろぼろと涙を流して泣いていた。
御剣は、優しく抱いて慰めてやりたい衝動をぐっと堪える。
そうだ、あの夜だって結局、堪えきれなかった大人げない自分が悪いんじゃないか。なのになんでこの娘は、傷つけられたこの娘は泣いているんだ。責められるのは自分のはずなのに。
ひとしきり涙を零した後、冥は顔を拭いながら続ける。
「ホントはね‥‥今も迷ってるの。なのにレイジが、急かすから全然、分かんなくなっちゃって‥‥」
手の甲でいくら拭っても冥の涙は止まらない。咄嗟にハンカチを差し出したが、ふるふると首を振って拒否した。
「怖かったの。痛かったの。もう忘れたいくらい悲しかったの。でも、それでも、レイジが離れていっちゃうのはイヤなの‥‥!」
しばらく冥の啜り泣く声だけが部屋に響く。冥の嗚咽が治まった頃を見計らって、御剣が声を掛けた。
「メイ。‥‥君を、抱き締めてもいいだろうか」
「‥‥‥‥」
返答はない。だがその無言を拒絶ではないと受け取って、御剣は冥の隣に寄り添うとそっと背中に腕を回した。
「‥‥いっそ、嫌いになれれば良かった」
消え入りそうな小さな声で、冥がぽつりと言った。ゆっくりと御剣の胸に身体を預けてくる。
「謝罪なんて聞かなければ良かった。キスなんて‥‥しちゃったから、貴方の事好きなんだって思い知らされちゃったわ‥‥」
背中に回した腕に力を込めて抱き寄せる。空いた手で濡れた頬を拭ってやると、もう涙は止まったようだった。
「そういう事、ちゃんと最初に話してくれてれば‥‥」
御剣も、冥の気持ちがどこを向いているのかわからなくて、不安になっていたのだ。もっと冥が心を開いてくれてさえいればという思いが、今になって悔やまれる。
思わず漏らした御剣の言葉に、冥はキッと真っ赤に腫らした目を上げた。
「何言ってるのよ!普通、そういう事は男性が察してくれるべきだわ!」
「ム‥‥そ、その通りだ‥‥」
貴方一体、私の何を見てきたのよ!と冥が憤慨する。確かに自分の気持ちばかり先行して、彼女を見てきたつもりになっていただけだったのかもしれない。
彼女のこういう素直じゃないところも含めて全部が愛しかったはずなのに、愛憎に傾倒して見えなくなっていたという事か。
しょんぼりと肩を落とす御剣を見て、冥は言いたい事を言ってすっきりしたとばかりにふんと鼻を鳴らした。
そして冥からも腕を伸ばして、ぎゅっと抱きついた。
「これからは、ちゃんと大事にしてくれるんでしょうね?」
「もちろんだ!‥‥君が許してくれるなら」
「許すも許さないも‥‥」
そこで冥はちょっと言いよどむ。
「私はこういう性格だし、貴方の思い通りにならない事、たくさんあるわよ。ホントにまだ、気持ちの整理、ついてないし‥‥。それでも、いいの?」
「大丈夫だ。君がちゃんと私の方を向いてくれているという自信があれば、いつまでだって待てる」
きっぱりと言い切った御剣の言葉に、冥はやっと安心したようにちょっとだけ微笑んだ。
御剣は腕に中に確かにあるぬくもりを抱きしめながら、幸せを噛みしめていた。
冥はもう怯える様子もなく、彼に身体を預けている。
ゆっくりとお互いの体温を感じていると、御剣の指と自分の指と絡ませて遊んでいた冥が口を開いた。
「痛いのははじめてだけって、本当かしら‥‥」
一瞬ぎくりと胸がすくんだ御剣だが、冥が平静としている事に落ち着きを散り戻す。
「どうだろう、聞いた事はないが‥‥」
冥はそうよね、と言葉で頷いた。
「し、しかし前回のコトはかなり手荒にしてしまったし、優しくすればきっと‥‥」
「私、別にまたアレを体験したいとは言ってないわ」
慌てて取り繕う御剣だったが、あっさり冥に切り捨てられて、また少し項垂れる。
「そ、そうだな‥‥」
「まぁでも」
弄んでいた御剣の指先を、冥はきゅっと掴んだ。
「‥‥試してみる?」
じっと真っ直ぐ見つめてくる冥の瞳。きっと私はこの瞳に囚われ続けるのだな、と御剣は理性の薄れゆく頭の片隅で思った。
ついと上げた顎に手を添えて、深い口吻を交わす。
怖がらせないように、脅かさないように、ゆっくりと手先を意識させないようにそろそろと冥の衣服を脱がしていく。
デリケートな胸元から腰にかけてが外気に晒されたときは、さすがにびく、と肩を振るわせたが、御剣の腕をぎゅっと握って堪えたようだった。
続けて胸の下着を外していくと、乳房の鮮やかな白が目に飛び込んできた。
それだけで全てを放り出して思うままに欲したい衝動が沸き起こるが、前回の失態が何とか思いとどまらせた。
今は、冥に優しい愛を教える事が先決だ。
耳元から首筋へゆっくりと唇を滑らせ、鎖骨をなぞるように胸元へと舌を這わせる。
柔らかい乳房に吸い付き、たくさんキスを送りながら、もう片方の膨らみを空いた手で撫でるように揉んでいく。
甘い吐息を繰り返していた冥は、淡い桃色に染まった乳首に吸い付かれると、短い嬌声を上げた。
はぁと吐き出された吐息が甘い熱を含んでいる事を確認すると、御剣はすでにぷっくりと形を現している乳首に何度もキスをし、舌で舐め転がす。
堪える様子もなく繰り返される冥の荒い吐息に、恍惚とした喘ぎが混じり始める。
「ふぁっ‥」
その反応に気が大きくなった御剣は、執拗に乳首への刺激を繰り返す。同時に手の平で乳房の柔らかい肉の感触も堪能する。
冥はすっかり快感に身を任せ、甘い喘ぎを繰り返していたが、次第にもぞもぞと身を捩り始めた。
どうしたものかと様子を窺うと、下腹部に違和感を感じているらしい。
「あ、待ってっ‥‥」
さてはと下の下着を下ろしていくと、布地の中心がしっとりと濡れている。
「‥‥メイ、感じてくれているのだな‥‥」
「そう、なの?」
潤んだ瞳で御剣を見上げてくる。そっと指を添えると。茂みの奥がとろりと潤っているのが分かった。
「メイ、可愛いよ‥‥」
一時はもう二度と触れる事が許されないかと思ったが、今こうして腕の中でその“女”をたっぷりと匂わせている。
御剣がうっとりと彼女を抱きしめると、冥はねだるように囁く。
「胸は‥‥気持ちいいの‥‥」
「良かった。じゃあ‥‥ここはどうだ?」
「あっ、‥‥あぁん!」
秘部の小さな突起にぬるりと湿った指を当てると、冥はびくりと身体を震わせて声を上げる。
少しだけ指を動かしてみると、冥はその度に男の耳に心地良い喘ぎ声を上げた。
「あぁ、やぁっん‥‥!」
「メイ‥‥!」
その声が無性に欲しくなって、唇を奪った。絡め合う舌の隙間から際限なく甘い声が零れ、御剣はそれを逃さないとばかりに貪る。
すっかり敏感になった秘部は濡れそぼり、刺激を続ける指先に蜜をまとわりつかせている。
充分潤ったところで、御剣は指を一本、冥の中心へと沈み込ませた。
異物感に冥は嬌声を上げる。しかししっかり濡れているソコに指はすんなりと滑り込み、中でまったりと締め上げられる。
冥がそれに拒絶感を抱いていないのを確認すると、ゆっくりと動かし始める。
次第に指を動かしてほぐすようにしてやると、冥はされるがままに快感の喘ぎを繰り返す。
「メイ、気持ちいいかい‥?」
御剣も、その中の熱さと収縮を繰り返す内壁の心地よさに、夢中になって行為を続ける。
「あんっ!はぁ‥‥あぁん、あっあぁっ!」
冥からの返答はない。だが、その喘ぐ声が十分に肯定を物語っていた。
興奮に我を忘れかけた御剣だが、ふとある事実を思い出し、不穏な想いが胸をよぎる。
「メイ‥‥」
「ふっ、あぁ!ぁんっ‥‥なっ、なに‥‥?んあっ!」
「‥‥刑事には、どうやって気持ちよくしてもらったんだい?」
「‥え‥‥?‥あっ、はぁん!」
そうだ、確かに冥は糸鋸に“教えてもらった”と言っていた。
あれだけ醜態を晒しながらも、まだ自分の醜い劣情は無くなっていないらしい。
冥を責め立てながらも、一度思い出してしまった嫉妬の思いはすぐには消えない。
「‥‥キス‥、いっぱいキスして、くれたと思う‥‥。あんっ!」
御剣の指の動きに翻弄されながらも、冥は律儀に応えようとしてくれる。
「思う?」
「よく、憶えてない‥‥。んっ、レイジの、あん、レイジのコト、考えてたからっ‥‥はっ!」
「‥‥‥‥」
その時、冥が一際高い嬌声を上げた。もう限界が近いのか。
「あっ!レイジっ‥レイジぃ!あっ、‥あ、あああぁぁあん!!」
深く差し込まれた指が痙攣するように収縮した膣壁できゅうぅと締め付けられる。ぐぐっと持ち上がった腰を、すとんとソファに下ろし、冥はぐったりと御剣にもたれ掛かった。
執拗な御剣の責め立てに、絶頂を迎えてしまったらしい。
そうだ、以前の事がなんだというのだ。今、冥は自分の腕の中にいて、全てを任せてきているというのに。
また浅はかな思いに囚われかけたのを恥じ、冥を優しく抱きしめた。
今はこの少女と一つになり、想いを確かめ合うのが先決だ。
この冥への想いに比べたら、そんな事、些細な事ではないか。
冥をそっとソファに横たえ、御剣は自らの衣服を脱いだ。
「‥‥‥‥‥‥」
冥が強張った表情で一点を凝視している。
その様子に気押されしてしまって、御剣もなんだか身動きが取れないでいた。
「その‥‥メイ、あまり見ないでくれるか」
冥の視線は御剣のそそり勃つ男性器に向けられている。
「だ、だって、だって」
一瞬ちら、と御剣の顔を見た後、また元の場所に視線を張り付かせる。
「こ、これ、入るの?」
「“入るの”‥‥って‥‥。前も挿れただろう」
これまでにすっかり準備の整っている御剣のモノは、出番を今かと待ちかまえているのに、肝心の冥はそれを目の当たりにしてすっかり腰が引けている。
「そうだけど‥‥見るの初めてだから‥‥」
こんなの入ってたの‥?と愕然とした様子で、目を反らせないでいる。
正直なところそこまで驚かれるほどのモノではないとは思うが、だからといっても並以上だという自負はあるワケで、まぁやはり初めて目にする冥には受け入れ辛い事は間違いない。
「‥‥気持ち悪いか?」
見慣れない外観に嫌悪感を抱くという事も考えられる。
しかし今夜に限っては、自分がどれだけ彼女に対して真摯な姿勢で臨んでるか、全て晒け出す事で分かってもらおうと思い、あえて隠す事はしなかったのだが‥‥。
逆効果だっただろうか、と不安になる。
「そんな事はないけど‥‥ちょっと驚いて‥‥」
と言いつつもじっと視線は動かさない。なんだか視姦されているようで落ち着かなかった。
とりあえず嫌がっている様子はなく、まじまじと未知の物体に対するかのように目を離さないでいる。
「こ、これじゃあ痛いわけよね‥‥」
何だか一人で納得したように冥は呟く。
それじゃあ御剣の大きさが悪いみたいではないか。
「もう少し小さくならない?」
「ならない!というかそうじゃないだろう!」
よほど破瓜の痛みを引きずっているのか、冥はなかなか踏ん切りがつかないようだ。
「今日はしっかり慣らしたし、その、挿れるのが痛い、という事はないと思うぞ。‥‥多分」
あれだけたっぷりと指で柔らかく慣らしもした。挿れる分には問題ないと思うのだが、やはり冥次第なので自信がない。
「じゃ、じゃあしましょう。うん」
何だか一大決心でもしたように気合いを入れている。腕を伸ばして抱擁をねだる冥を、ようやく腕に抱く事が出来た。
さて、と挿れる体勢に寝かそうとしたところで、冥が不安そうに口を開く。
「い、痛かったら、やめてね?」
「‥‥わかった」
とは言ったものの、正直これだけ高ぶった己が、いざ挿入に成功した時点で「はいそうですか」と引き返せるとは思えなかった。
大丈夫、優しくすれば大丈夫、と御剣は自分に言い聞かせるように胸の内で繰り返す。
入り口にぐっとあてがうと、冥が小さく呻き声を漏らした。
それを耳にして、御剣もぎくりと身を強張らせる。
そっと様子を窺うと、冥も緊張を堪えているのかじっとしている。
今更心変わりをされても、という思いが先に立って、ゆっくりとではあるが動きを止めずに腰を進めていった。
また少し冥が呻いたみたいだが、なんとか全部入れる事はできた。
「‥‥メイ?痛いか?」
「‥‥んっ‥‥」
衝撃に耐えるようにぎゅっと目をつぶっていた冥が、少しだけ潤んだ瞳を開けた。
「‥‥入ったの?」
「あぁ。入っている」
「すごいキツい‥‥けど、痛くはないわ‥‥」
そりゃキツいだろう。あれだけならしたのに、まともに男を知らない冥の中は狭く、容量オーバーのようにも思えた。
既に固くなっている御剣にとっても、この状態は少々痛みを伴ったが、冥が受け入れてくれている事をまずは受け止めなければなるまい。
繋がったまま全身で冥を抱きしめる。冥も御剣の背中に腕をまわし、お互い身体を密着させて感じあった。
冥の唇から切ない声がこぼれる。愛しい。
「メイ、‥‥動いても、いいか?」
囁くように許しを請うと、冥はかすかに頷いた。
負担を少してもかけないよう、ゆっくりと腰を進める。
思うままに振る舞いたい衝動はあったが、自らを戒める気持ちがそれを抑えた。
次第に行為を受け入れられるようになったのか、切なげだった冥の声が明らかに艶を帯びてくる。
それにつられるように御剣も快感に溺れ始め、動きが大きくなっていく。
頭の片隅で自制の鐘が鳴るが、冥が繋ぎ止めるかのように回す腕が、御剣に安心感をもたらしていた。
そうだ、もう泣かせたりなんかしない。決して離したりなんかしない。君が必要としてくれる限り、大事にするから――
「メイ、愛してる‥‥!」
思いの丈を全て吐き出した瞬間、冥は確かに頷いた。
霞がかかったようにぼんやりとした頭が少しはっきりしてくると、目の前に心配そうな御剣の顔があった。
「大丈夫か?メイ」
あぁ、そうか。私、また――
ほんの少し前の事なのに、何だかコトの実感がない。それでも意識を集中させて、自分に起こった事を確認しようとした。
今はもう中に御剣はなく、妙な違和感はあったが、心配したような痛みはなかった。
「えぇ、大丈夫よ‥‥」
だるさに身体が重くはあったが、微笑んで応えると御剣は安心したようだった。
「なんだかぼんやりしてるから、何かあったのかと思って‥‥」
御剣の大きい手で髪を撫でられる気持ちよさに、冥は目を細める。
「うん、何かしら‥‥。痛くなかったから、気が抜けちゃったのかな‥‥」
「そうか」
とりあえず、苦痛がなかっただけでも御剣にとっては大きいコトだ。改めてホッと胸をなで下ろすと、冥がくすりと笑った。
「レイジは?気持ちよかった?」
ぐっと御剣は言葉に詰まる。そう直球で聞かれると、困る。
「う、ム。その、メイが大変な思いをしていたのに悪いが‥‥気持ちよかった」
つい我を忘れるところだった、と御剣はがっくりと項垂れる。
あれだけ優しくしようと心に誓っていたのに、危うく同じ過ちを繰り返すところだった。
その様子を見て、冥は可笑しそうに笑う。
「私はまだよく分からないから‥‥」
なんとなくそれっぽく感じるものはあったものの、異物感や圧迫感の方が先に立って、まだ冥は快感というものが体感できていなかった。
「そ、それはそのうち‥‥慣れれば大丈夫だ」
「そうよね。レイジが教えてくれるんでしょ?」
あっけらかんと冥に言われて、御剣は真っ赤になって返答に困る。
「う、うム。君が望むなら‥‥」
「まぁ当分はいいわ。何だか疲れちゃった」
そしてそれ以上にあっさりと次回の望みを絶たれて、御剣はがっくりと肩を落とす。
「それに、しばらくはソレ抜きでも“付き合ってる”っていうの体験してみたいし」
冥はそう言って、ふふっ、と笑った。
「は?」
「だってちゃんと“付き合う”って宣言して付き合うのこれからでしょう?」
確かに今までは、二人で過ごす事はあっても一方的に御剣が言い寄っている形であったし、冥からもきちんと向き合っての付き合いはこれから、という事になる。
「私たちこれかられっきとした“恋人同士”になるのよね」
と、何だかうきうきしている冥が可愛くて、御剣は何も言えなくなる。
「‥‥大事にするよ」
「うん」
そう言うと冥は御剣に寄り添った。
まぁソレだけが恋人同士ですることではないし、こうして冥の口から「付き合って」などという言葉が出る時点で御剣は嬉しかった。
「あのね、レイジ」
「ん?」
冥がちょっともったいぶって御剣に話しかける。
「あの食事とかに付き合うのね、局長に頼んで止めてもらったから」
「え?」
冥が言っているのは御剣の気を揉ませていた、検察・警察上層部や法務省官僚などとの食事会のことだろう。
あの頃は確かにそれらが悋気を起こす対象になっていたが、理性では大事な接待の一つであって、仕事だと割り切ろうとはしている。
「しかし、局長は困るだろう」
彼女との時間を引き換えに、検事局長は相当な待遇を上から受けていたはずだ。何しろ彼らの印象を良くするだけで、現場の検事達が捜査にどれだけ動きやすくなるか。
それを彼女の微笑みなしで何とか取り持てというのだ。
「だって」
そう言って冥はちょっとはにかむ。
「彼がすごいヤキモチ妬きなんです、って」
言っちゃった。という冥の言葉を聞いて、御剣は耳まで赤くした。
END
なんだか最後がぐだぐだですが、書きたかった御剣と糸鋸の掛け合いが書けて満足(そっちかよ!)
>>594さんのとは全然違って、冥たんの小悪魔っぽさとかノコの優しさとか、まったく無視ってますが‥‥トホホ
とりあえず他キャラ待ちの穴埋めにでもなれば幸い。
俺は冥たんしか書けないから、真宵たんとか千尋さんとか茜たんとか楽しみしてますよ〜 ノシ
うおぉぉああああぉぉぉおぉお!!!!
ミツメイ乙!禿あがるほど乙!!
リアルタイムで見せていただきました。乙です!萌え!
658 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/27(月) 17:46:03 ID:fynkpmB+
ごめん491なんだけどPC逝った。
もちろん俺がリザーブしてる訳じゃないので
誰かほかの別の人が書いてくれて構わないっす。
それよりもし書いたら投下はどっちにしたらいいのかな。
おお、乙カレ
投下するなら専用スレのが良いっぽいね
あっちで投下して完結したら逆裁の倉庫にも保管して貰えると思うし(多分)
あ、でもあっちに書くならあらすじとか軽く書いてからのが良さげだね
言わんでも解ってるだろうけど
>>592GJ!
ミツメイいいなぁ。激しく萌えましたハァハァハァハァ
662 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/05(火) 06:00:19 ID:NgThDitR
ホッシュ
神乃木の指先が、千尋の頬を伝ってこぼれ落ちた涙の後をなぞる。神乃木の指にぬぐわれた涙の跡は、神乃木の指先にかすかな湿り気を帯びさせる。
そのまま神乃木の手が、千尋の頬に添えられた。その瞬間、千尋は自然とまぶたを閉じた。
どちらからこうしようと言ったわけでもないのに、自然と二人は口付けを交わし合う。互いの唇は柔らかく、温かかった。
ただの、触れあう程度のキスだが、それでもすでに千尋の気持ちは高ぶっていた。
何せ、憧れの大先輩であり、ずっと一緒に居た神乃木と想いを交わしあい、その想いは交わっていたと言うのが分かったのだから。
それだけでもかなり感情を抑えきれないのに、その上自然とキスにまで繋がる。
(先輩の唇、温かくて優しい感じがする……)
今まで仕事の方に根を注いでいて、男関係など見向きもしなかった。そうする暇が無いほど、新米の千尋には今の生活が少し慌ただしく、
そしてそんな中で『母の仇』を見つけ出さなければならなかったのだ。
けれど、そんな周りが見えなくなりそうな生活の中にも、神乃木はずっと傍らにあった。気付けば、からかいも支えも全てしていた。
この目の前の男性が。
千尋は神乃木の首に腕を回し、まるで離れないようにと言わんばかりにしっかりと抱きついた。
その反応に、神乃木の方も千尋の事を抱きしめてくる。
千尋の唇に、神乃木の舌先が押し付けられた。
「ん…………」
千尋にとっては何もかもが始めての事で。
こうしたキスがある事は、まあ何となくは分かっていた。だが、まさか実践する事になるとはこれっぽっちも昔の千尋は思っていなかった。
閉ざされた千尋の視界では、相手の温もりが全てだ。そしてその温もりは千尋の事を抱きしめ、そして千尋を感じようとしている。
千尋の唇は、おずおずと開かれた。そこをすかさず、神乃木の舌が滑り込む。
形の良い、硬質の物体の形をなぞりながら、神乃木の舌が千尋の口内中央へと進んでくる。その舌が千尋の歯を優しく撫でるたび、
千尋の口内を千尋の唾液と神乃木の唾液が混ざり合い、本人達の肉体よりもいち早く一つとなる。
「ふ、ぅうっん……」
まだ少しも経っていないのに、こんなにも息苦しく思えるのは、それだけ気持ちが急いているからであろうか。千尋の唇の隙間から、吐息と声が漏れ出る。
そんな隙間すら与えるのも惜しく思えた神乃木は、更に自分の唇を押し当て、なおかつ千尋の頭を引き寄せる。
やがて、神乃木の舌は千尋の歯をなぞる弄びを止め、千尋の温かくぬめった舌へと己の舌をすり付けた。
「んううっ……!!」
いきなりやや硬めの軟体物が己の舌にすり付けられ、千尋はそれに驚いて声を上げようとする。
だがすでに千尋の唇は神乃木の唇に覆われ、その響きすら飲みこまれている。
慣れない大人の口付け。当然千尋は戸惑ったが、しかし神乃木の優しい愛撫に、千尋は緊張を解く。
緊張しきった肩を何とかして撫で下ろし、力を抜いて神乃木の腕にそっと身体を預ける。
千尋自身は知らなくても、千尋の中の『雌』はこの行為に対する己の行為を知っているのであろうか。口内に訪れた神乃木の舌に千尋も
自身の舌をすり付け、唾液を混じり合わせ、舌を交わらせる。
それは、手を繋ぐよりもっと密着した行為。
(クッ……こいつはナカナカ……スジがいいじゃねえか…)
知識がないから結構苦戦するかと思っていた神乃木は内心、千尋の感度の良さと技術に文字通り舌を巻いていた。だがそれ以上に彼は
千尋との口付けだけですでに欲を高ぶらせつつある。
「んん、う、ふっぅ………」
千尋の苦しげな、くぐもった声が響く。二人はそれくらい長く、口付けをしあっていた。
だが、互いが感じる時間はそう感じただけで、実際はもっと短かったのかもしれない。
ゆっくりと、神乃木と千尋の顔が離れる。恍惚とした表情で、千尋は神乃木の事を見詰める。それは職場で見るような、
ある意味純粋な表情ではなく、もはや立派な『女性』の顔であった。
そんな『女性』の面に、神乃木は不意打ちを食らう。胸の高まりが顔に現れてしまっているかもしれないぜ、と神乃木自身は思った。
実際は彼のポーカーフェイスによって、何とか素の自分が隠されていたわけだが。
「千尋……」
「は、はい……? 神乃木さん?」
ポーカーフェイスで上手く感情が隠れる神乃木とはうってかわり、自分の感情を素直に表している千尋の顔は、すでに水あめのように
甘くとろけた表情であった。その、戸惑いの中にある妖艶な表情に、神乃木はやはり千尋の事を愛しく思えた。
「クッ……こんな時くらいは、名前で呼んじゃくれねえか、千尋」
「っ……」
千尋の栗色の髪を撫でながら、神乃木は千尋の目を覗き込み、言う。
実に何でもないようなことを言っているはずなのに、千尋にはそのささやきこそが官能を刺激する言葉に思えた。
名前を、呼ぶ。
今現在名字で呼んでいることさえ、緊張して仕方が無い事なのに、この上更に名前で呼び合うなどと、まるで恋人同士ではないか。
(あ、私達、両想い、なんだっけ……?)
よくよく考えてみるとそう言う事になる。互いに想い合っていると言う事は、恋人だと見て取れる。そこに考えが思い至ると、
千尋は今の状況が嬉しく、そしてかつ息苦しくなるほど幸せに思えた。
「千尋…………」
神乃木が千尋の事を更に抱き寄せる。密着した肌がすでに熱い。
「荘……龍…さん」
かろうじてそれだけ言って、千尋は目を伏せる。だが、神乃木は少々残念そうだ。
「クッ…呼び捨てで良かったんだが……まあ、コネコちゃんがいつかしなやかなネコに変わるまでお預けされちゃってやるぜ」
「荘龍さん、それってわたしがまだ大人じゃないって言うんですか? 成人までしてるのに…」
神乃木の言葉に、不満を隠せずに千尋が尋ねる。だが、神乃木はそれを「クッ……」と笑ってやり過ごした。
千尋は今、心が追い付いていないだけだ。ならばこれからどんどん高まらせ、仕込んでしまえば良い。
その順序すら楽しめそうだ、と神乃木は不純ながらもそんな事を思った。
「じゃあ千尋、さっきの続き、だぜ」
「え?」
さっき? と千尋が眉をひそめる。さっきの続き、と言うと……
かあぁ、と千尋の顔が赤く染まる。
「え、えとえと、ええっと……さっきの続き、と言うのは…その、キ、キ、キ……」
「クッ……勿論、お見合いの続き、だぜ」
口付けをかわす以前の事を言われ、千尋は一瞬取り残された感がした。だがお見合い…確かお見合いの練習自体では、神乃木の事を断ったはずだが……
「コーヒーはいつ煎れても香りを提供してくれるのさ。例えコーヒー豆が変わろうが、それで香りが無くなる事は無い…絶対にな」
「は、はぁ………? つまり、どう言う事ですか?」
「つまり……オレは今まで振られる前提のお見合い相手をやっていた。けど、今度は振られる前提じゃないお見合いをしようって言うのさ」
「じゃあ初めからそう言えば…って、ええっ!?」
千尋が目を白黒させる間に、神乃木は千尋のうなじを人差し指で軽く撫でる。意表を突かれた千尋は「ふ、ぁんっ!」と嬌声を上げる。
「クッ…千尋はどこが一番感じやすいんだ?」
「そ、そんな事、お見合いと関係ありませんっ!」
恥ずかしい問いに答えまいと、千尋は首を振りながらそう訴えた。
「違うな、千尋。お見合いって言うのは互いを知るためのセレモニー。それ無くして互いの事を分かる気になるのは、安いコーヒー豆を
そのまま食べちゃうくらいお門違いなのさ」
「そんな奇抜な人は居ませ……はぁ、うっ!!」
神乃木の指がそのままうなじをなぞり、千尋の鎖骨へと辿りつく。夏だがマフラーくらいしておくのだった、と千尋は思った。そうすれば、
多少なりとも時間を稼ぐ事が出来、自分の不満を言い終わる事も可能だっただろう、と。
「千尋はオレの事が好きなんだろ? だったらやっぱりお互いの事を知りあうのは当然の事、だぜ」
「っ……」
そこでそれを引き合いに出してくるか、と千尋は正直思った。自分の想いを引き合いに出されたら、何も反論出来なくなってしまうではないか。
そんな千尋の心中を察しているのかいないのか、神乃木はニヤニヤ笑いながら千尋の表情が変わる様を楽しんでいるように見える。
神乃木の指が鎖骨を撫で、そしてそのまま豊満な胸の谷間へとその指を進もうとするのを、千尋は何とか手を添えてそれを遮る。
異性の誰にも触らせる事の無かった、自分の肌。
それを、目の前の男はすんなりと触れて来る。そして千尋もそんな神乃木の指を、肌を嫌とは思わなかった。ただ、初めての事に千尋は戸惑っているだけである。
(クッ…一から教えてるんじゃあさすがに日が暮れちゃうぜ…)
内心神乃木は時間の無い事に恨み事を思ったが、それでもそれを不満には思わなかった。
千尋は初めての割に感度が良く、スジも良い。何も知らない彼女に、それでも彼女に備わる『雌の記憶』を呼び起こす事は彼にとって少なからず歓喜なる物事と思えた。
神乃木は添えられ、邪魔をしてくる千尋の手を、ゆっくりと傍らにどかせた。少し肌の露出の比率が高い彼女のブラジャーを外そうとするのを、千尋が止める。
「そ、荘龍さん! わ、わたし……」
「クッ…どうした、千尋? 怖じ気付いちまったのか?」
神乃木の言葉に千尋は「ち、違います!」と言い、首を横に振る。
「そうじゃなくて……わたし…自分で、その、脱ぎますから……」
おいおい、と神乃木は思った。おそらく、見合いの続行の決め手となった『受身な自分は嫌だ』的な意地があるのだろう。だが、彼女のこうした何気ない意地が、
神乃木の官能に触れ、ますます彼女を物にしたくなる。
「……ああ、分かった。やってみな」
神乃木はうなずくと、千尋が脱ぐさまをじっと見詰める。
見詰められている事に、「あんまり見ないで下さい…」と恥じらっていた千尋だったが、視線を反らそうとしない神乃木の反応に諦め、千尋はゆっくりと自身の衣服を脱いでいく。
視姦。
徐々に千尋の中から恥じらい以上に、見られていると言う事に対する、ある意味での悦びが生まれ始め、『雌』の記憶はその悦びを貪った。
その悦びは千尋の太股の間をじわり、と熱くさせる。
やがて、本当にゆっくりと千尋の胸が露呈した。千尋は更に下の方の衣服にも手を掛けた。だがそれを神乃木が制した。これ以上待たされては生き地獄だ。
「荘龍さん……?」
「千尋…」
もう一度神乃木は千尋の事を抱き寄せると、そのまま口付けをした。
まだ何分も経っていないはずなのに、千尋に何時間も触れていなかったような、そんな感じがする。その愛しさと性急さに、神乃木は内心苦笑する。
(何てこった……オレが千尋に振り回されちまってるぜ)
だが悪くない。
恋は乞い求めるから恋と言うのだ。
唇をゆっくりと離した後、阻むものも無くなった胸へと神乃木は無粋に触れ、揉みしだく。千尋の柔らかで豊かな胸は、神乃木の指の弄ぶままに形を変え、
灘(なだ)らかな丘から凹凸を生み出す。
「んっ……!」
少し強めに揉まれ、千尋は苦しさのうめき声を上げる。吸い付くようにぴったりと触れている神乃木の指は、千尋の性欲を刺激する。
「さあ、どこが一番感じやすいんだ? 言ってみな、聞いてやるぜ」
その神乃木の声も、言葉も官能に触れる。
「う……くふんっ!」
「まさか胸が一番感じやすいとか言うんじゃないだろうな、千尋。だったらこの先、もっと大変な感覚が襲っちまうぜ?」
普段のからかうような声で、神乃木は千尋の事を徐々に快楽の渦へと追い詰める。
「で、もっ……そ、そんな事…言える訳が……はぅんっ!!」
神乃木の指が、千尋の柔らかな丘にある桃色の先端の、その窪みをなぞる。きゅっとその窪みが硬くなり、しこりとなる。
「千尋は、自分の身体の構造は分かってるか?」
「えっ…そ、んな…あはぁっ!」
面食らったような声とあえぎ声が千尋の唇から出される。
「わ、たし……んんっ…」
「たとえば、自慰行為はした事があるか?」
「っ……!!」
かあぁ、と千尋の顔が赤くなる。さすがに直球で聞きすぎたか、とは思ったが、こうしたいじめによって千尋の感度が高くなるのは明らかだった。
一方の千尋は、余りに羞恥心を起こすような質問に、身体が熱くなるのを感じた。
(そ、そりゃあ…した事は無いわけじゃないけれど……)
けれど、怖かった。
一度『そこ』に触れただけで、身体に緊張が走ったし、己の指先が生みかけた快楽に恐怖を抱き、すぐに断念したのだ。
だから、自慰経験が無いわけでも、また有るわけでもない。そんな曖昧な快楽の経験しかなかった。
「………あ、の…」
言いよどむ千尋。そんな千尋を見て、神乃木は苦笑する。
神乃木は千尋の事を引き寄せ、寝床に座り込ませる。白く一矢もまとわぬ彼女の身体の全貌が一瞬見え、神乃木は息をのんだが、
気を取りなおすと彼女の柔らかな太股を掴み、秘部が良く見えるように広げさせた。
白い千尋の肌とは一変して、その園は薄紅色に染まり、外気に触れている。
「やっ……何をいきなり……」
羞恥心が芽生え、千尋はくしゃっと顔を歪めて神乃木に訴える。
それは、間違い無く『女』の顔だ。
赤面し、口をぱくぱくさせる千尋を取りあえず放っておき、神乃木はその部分に自分の指を向け、そっと触れた。
……熱い。
「ひぅっ……!」
急に指を当てられ、官能に触れる微かな刺激に、千尋は思わず甘く鳴く。
神乃木は黙って指先を凹凸の激しく、入り組んだ聖地へと潜り込ませ、窪みをなぞる。
まだ入り口に触れてさえいないと言うのに、千尋のそこはひくんっ、と震えた。
「っあ……ふ…」
目を細め、頬を更に上気させて千尋が喘ぐ。
「ここは…感じねえか?」
「あっ、あんっ……ひゃっ…」
神乃木は人差し指で何度も軽く窪みを行き来し、徐々に核心へと近付いて行く。核心へと近付けば近付くほど、千尋の細い身体が震え、
その口からは甘い声を紡ぎ出す。その途中経過を、神乃木は悦しむ。
「けどな、千尋。これよりももっと感じる瞬間って言うのが有るんだぜ? こんな所で感じきってたら、身体が引きちぎれるような快楽に参っちまうぜ?」
「そ、その形容詞…なんと、なく…現実味を感じるので…あ、ふくっ…止め…ひゃんっ!」
異論を入れようとする間も、神乃木は指を動かし、窪みの熱を感じながら、徐々に千尋の一部分一部分を知って行く。
遂に、その入り口に触れた。
「う、くっ……あぅっ…」
ひくひく震え、千尋は神乃木の腕を止めようとすがる。
だが、神乃木はそれに答えず、千尋の中へとゆっくり指を進め始めた。
「あ、う…い、やぁんっ!! は、っあああっ」
ゆっくりと入れると千尋は非常に感度が高いらしく、悲鳴にも近い喘ぎを放つ。ふるふると首を振ると、彼女の髪がゆらゆらと白い肌に流れる。
「やっ……だめ…」
涙を目に浮かべ、懇願する千尋。神乃木は人差し指を中へ、中へと入れていきながら、親指では別の個所をさすり始めた。
それは窪みから、やがて充血し、ひときわ赤くなっている突起物に触れた。千尋の背筋に、電流にも似た快楽が走り巡る。
「ああ、あ、あああっ!」
紡ぐ言葉も分からず、千尋はこみ上げる悲鳴をそのまま口にし、背筋をピンと伸ばして退け反る。瞬時にして、人差し指へと吸い付く
肉壁の締めが激しくなり、じわり、じわりと指に絡み付く粘液を感じた。
「ひゃぅ、荘龍……さぁんっ! だ、め…おかし、い…ぁんっ!!」
表面上は拒絶の言葉も、神乃木の親指からの刺激に、震えて溶けて行く。
神乃木の人差し指は、千尋の秘部から溢れる蜜に濡れ、更に奥へと突き進ませる事を可能にしていた。当然、
神乃木は留まる理由も無く、奥へ、奥へと指を入れて行く。
「んっ…そ…の辺り、ダメ…です……ふぅっ…」
「クッ。ココがダメなのか、千尋」
遂に漏らした千尋の言葉に、神乃木はにやりと笑う。
秘部に暖かな血が集まり、そこの熱を更に帯びさせるのが分かる。
肉壁は締めつけながらも、中へと誘う膣液がその壁面をぬめらせ、卑猥な音を立てさせる。
「ひ、あっ、ああんっ!」
神乃木が指を更に激しく動かす。びちゃり、と言う粘液質の音を立てて指はずぶぶと第二関節まで入ってしまった。
気の遠くなりそうな快楽。
千尋は頭をぼうっとさせながら、神乃木の声を聞き、鳴く。
神乃木の親指が、しこりにこすれるたびに、堪えがたい刺激が身体中に走り回る。
「あぁっ、い、ゃぁ……うっ…うく、ひぃんっ!!」
身体を襲う快楽がとても怖い。
それは未知に対する恐怖、と言うのではなく、このまま溺れてしまうのではないかと錯覚する危惧心の為であっただろうか。
白くしなやかな肢体が、ひくひくと揺れ動いているのが分かる。千尋は何度も身体を振るわせ、絶頂を何度も迎えていた。
「んくっ、はあっ、ああぁぁっ!!」
潤んだ目はいつしか神乃木しか映さなくなり、とろりと溶けた彼女の思考に、神乃木の言葉が何度も何度も潜り込む。
意識を犯している事にも、意識を犯されている事にも互いに気付かない。
どうも、本当にお久しぶりです。なんだかちょっと寂れていたので保守ついでに投稿させていただきました。
と言うか遅すぎだ、自分。
でもやっと本番。でもまだこの辺りで半分。でもキリがいいからこの辺りまで。
要するにネタ切れを防ぐための(ry
次来る時にはもっとエロく出来ると良いけどなあ……
672 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/05(火) 18:25:58 ID:0/GL+bqJ
いかにテンポよく読ませることが重要か、だけはよくわかった。
え、ええええええろおおおおおgj(*´д`)gj
お待ちしてました!千尋がすごくイイ!
>672
正直スマンかった……orz
精進しまつ。
>673
お待ちさせてしまいました。(笑)
675 :
594:2005/07/07(木) 14:33:27 ID:R2Gw81o8
遅くなりましたけど、592さんオツカレ(・∀・)!
自分の冥タンより数段可愛らしかったYO!
SS書けたんだが、予告してた真宵ではどうにもまとまらず。
せめて冥以外にしようと成×千にしてみた。成歩堂の法廷デビュー前あたり。
一人称はあんまりエロくならないね…
ほのかに、御×真・成×あやめ。
本当は彼女の前に顔など出せた義理ではなかったかもしれない。
でも僕にも事情があった。ある男に会うために、学部を変更してまでこうして弁護士資格を取ったのだ。
それにあの事件で僕を弁護してくれた千尋さんを、どうしても手伝いたかった。
「よろしくおねがいします」
「よろしくね」
あっけないほど簡単に僕の採用を決めた千尋さんは決して自分からはあの事件のことを口にしなかった。
一度だけ僕のほうから彼女の恋人の容態を尋ねたことがある。
死んでしまったのか、と暗に聞く僕に彼女は「それよりなお悪いわ」とだけ答えた。
冷たい肌を持ちながらもまだ生きている恋人を忘れることも見捨てることもできないのだろう。
とにかくこの事務所は仕事とそれに伴う雑用(僕の仕事だ)がとても多かった。
千尋さんはやるべきこと、やらなければならないことを持っていたが、それ以外にも助けを求める人達のために働いていたからだ。
おかげで法廷デビューを果たしていない僕でも、かなり実践知識を積むことができた。
彼女は僕を帰らせたあとも大抵、遅くまで事務所に残って調べ物をしていた。それが彼女のやらなければならないことだった。
その夜、僕が事務所に引き返したときも古い事件のファイルや様々な記事のスクラップを厳しい顔で見つめていた。
顔を上げて、言葉には出さずにどうしたのと問いかけてくる。僕も口では答えずにただ買ってきたワインを見せた。
この日は千尋さんの手によって僕の無罪が確定し、そして神乃木さんに毒を盛った犯人が確定した日だった。
彼はいまだに目を覚まさない。彼女にとってはお祝いするような日じゃない。それはわかっていたけど…
彼女はいつも張り詰めている。事件は解決したけれど恋人を失った無力感と戦っているといってもよかった。
でも僕は、そんな彼女によって確かに救われた人がいるのだと教えたかったんだ。
「思い出に」
短くそう告げたあと、僕達は一言も言葉を交わさずに杯を交わした。
2杯ずつ飲み干すとボトルがほとんど空になった。
ずっと血色の悪かった千尋さんの肌にもようやく赤みが差してきて、僕はなんだか少しほっとした。
「少しは甘えてください。僕はまだ見習いで、年下で、あなたに救われなきゃ犯罪者になっていた間抜けですけど…それでも一応、男です」
酒に酔った以上に、きっと僕の顔は赤らんでいたと思う。彼女は少し笑って、それから僕の隣に座りなおした。
「それじゃお言葉に甘えさせてもらおうかな?」
千尋さんは俯いて、僕の肩に自分の頭をそっと乗せてきた。小さなため息とともに彼女の悲しみが伝わってきた。
悲しむより先にやることがある、いつもそうやってきた千尋さんに僕は少しでも気を休めて欲しかったんだ。
気がつくと、彼女は両手で僕の襟元を握りしめていた。激情を押し殺すように、あるいは泣くのをこらえるように。
僕は腕を回して千尋さんを抱きしめた。彼女が顔を上げたとき、僕達はお互いに何を望んでいるかがわかり、そのままキスを交わした。
ふたりとも喪失の痛みを知っていた。それは両方とも、死を伴わない喪失だった。
彼女の真の恋人は、ただ眠っていた。そして僕の虚偽の恋人は、死を宣告されてはいたけれどまだ生きていた。
普通の人が刻々、死に近づいているように彼らも死に向かっている。そういう意味では、彼らはまだ生きているといってよかった。
僕は彼女に安らいでほしい一心で、できるだけ優しく唇を押し当て髪を撫でた。
それはほとんど初めての少女に見せる気遣いのようで、年上のそれも成熟した女性に対するものとしてはあまり適切ではなかったかもしれない。
幾度か口付けを重ねたあと、千尋さんが思い切ったように口を開いた。
「お願いがあるの……優しく、しないで」
彼女はこれを、罰のようにして受け入れたいのだとわかった。それは僕の意図とは違っていたので少し気落ちしたが、
毎日のようにビシビシ僕をしごいている彼女をそんなふうに扱ってもいいという提案はとても魅力的に感じた。
僕は頷いて髪を撫で上げていた手を止めた。後ろから髪をひっぱって顔を上向かせると、今度は唇をこじ開けて深くキスをした。
角度を変えて何度も舌を絡ませる長い口付けに、彼女の呼吸が苦しそうなものに変わっていく。
「あ、ぅ…っ、ふぅ……ん!」
彼女のブラウスにかけていた手を僕はとめた。上気した顔で彼女が不思議そうに僕を見上げた。
「自分で脱いでください」
思ったよりも冷たい声で僕は命令していた。
一枚ずつ服を落としていく彼女を、僕はじっと見つめていた。それは彼女の身体をさらに熱くさせるようだった。
とうとう下着だけになった彼女が僕に尋ねる。
「あなたは、そのまま?」
「このままです。さあ全部脱いでください」
白い肉感的な身体が僕の前に晒された。激務も過酷な運命も、彼女の身体を損なうことがなかったことを僕は喜んだ。
スタンドの薄暗い明かりの中で、劣情に溺れた上司と対峙するのは奇妙な気分だったが、とても高ぶるのも事実だ。
千尋さん、と欲望で掠れた声で名前を呼ぶとぴくりと身体を震わせて僕にしなだれかかってきた。
「ひぃ…んッ…あぁ…や、ぁ…ん」
僕は生贄の喉笛に喰らいつき、唾液を啜り、肉を貪った。時々、高く上がる嬌声がますます僕を残酷にさせた。
口の中で硬く尖っている彼女の乳首を甘噛みし、まだ中心に触れていないにも関わらず彼女がひどく感じていることがわかった。
強く苛むほど感度がいい。普段の彼女からは想像できないが、こうした隷属的な性行為が彼女の好みなのだと認めないわけにはいかない。
耳元で次の指令を送ると、彼女は僕のズボンからすでに立ち上がっているものを取り出し咥えこんだ。
亀頭から根元まで上下する彼女の唇の感触があまりにも気持ちかったので、僕は呻き声をあげそうになるのをようやく堪えてできるだけ低い声で話しかけた。
「千尋さんはこんなイヤラシイこともとても上手なんですね」
何か抗議の声を上げようとする女を両手で押さえ込み、さらに深く咥えさせる。
それから片手を彼女の突き上がった尻の間へと伸ばして中心へ滑らせると、たちまち僕の指が愛液に濡らされるのを感じた。
彼女の口の動きに合わせて、僕も秘所へ指を差し入れていく。湿った音が部屋の中を満たす。
指を2本に増やして根元まで挿れて掻き回すと、ついに彼女は肉棒を口から放し啜り泣く様な喘ぎ声を上げはじめた。
たっぷりとその声を愉しんでからそこから指を引き抜き、後方への侵入を試みた。濡れて潤滑な指がたちどころに内部へ飲み込まれていく。
「!!…イ、ヤぁ…っ!そんなトコ、だ…め…!」
「こっちは初めてですか?そんなにイヤ?」
ぐりぐりと腸壁を抉るように動かすと、物も言えない彼女は指を強く締め付けて応えた。
指を勢いよく引き抜くと、ぐぽっという音がした。
「それじゃあ、両方とも可愛がってあげましょう。きっと気に入りますよ」
僕は彼女の後ろには親指を、前には他の2本の指を差し入れた。
輪を作って中で指を擦り合わせると、彼女は身体を引き攣らせて絶頂に達した。
手首全体を掴むようにして動かせば、バックで挿入されているかのように腰を高く振って応えた。
彼女を上に跨らせ、僕は内部へ押し入っていく。
挿れられただけで蕩けるような顔で僕を見る千尋さんに、もっと感じてほしくて夢中で下から突き上げた。
ぎゅうっと締め付けられる感覚が、僕を襲う。見上げると彼女の目から涙が流れていた。
彼女は僕を抱きしめ、小さな声で「ありがとう、なるほど君」と言った。
千尋さんはきっと恋人が倒れてからも泣くよりほかにすることがあるからと、ずっとこんなふうに泣いたことがなかったに違いない。
僕はまだ硬度を保っていた。彼女の体つきと僕の年齢を考慮するとこれはほとんど驚くべきことだ。
身体だけじゃなく心も、もっと解放してほしくて僕は囁いた。
「もっと、泣かせたい」
体勢を変え、彼女を下に組み伏せて片足を抱え上げた。
僕は彼女とひとつになれるくらい、奥まで何度も自分を打ち付けた。
彼女は快楽の中でさらに多くの涙を流し、それは痛ましくも美しい姿だと僕には思えた。
「その一度だけだったよ、僕と彼女は。このことは真宵ちゃんも知らない。もちろん、今も生きている彼女の恋人も。
いや、生きていたというべきかな。もう彼は、昔とは姿も名前も違うのだから」
そして僕を真に愛してくれたあの恋人も、いまや生きてはいないのだ。あやめさんのことを、ちぃちゃんとはもう呼べないからね。
僕は心の中で付け加えた。
目の前の男は少し混乱しているようだったが、気を落ち着けるとようやく口を開いた。
「しかし…君は真宵くんのことを」
僕は息をひとつ吐くと、御剣を正面から見つめて答えた。
「確かに、おまえが考えてるように僕は真宵ちゃんにある種の感情と、責任を感じている。つまり、兄のようなという意味だけど」
御剣はいまや着ている服と同じくらい顔を紅く染めていた。
「それでは、かまわないのだろうか?その、私が…」
「もちろんだよ!真宵ちゃんを幸せにしてやれよな」
もれなく付いてくる春美ちゃん込みでの新婚生活はなかなか大変だろうけど頑張れよ、とこれは独り言。
僕は窓の外を見ながら考える。僕達が失った大切な人たちは、本当には失われていないのだと。
霊媒に頼らずとも、僕は千尋さんをありありと思い出すことができる。法廷やこの事務所の中で、あるいは彼女の妹の中に。
そして夏から春にかけての短い幸福な思い出の中で、僕は恋人だった可憐な少女のことを思い起こした。
拘置所での面会の手続きに必要な書類を書くために僕は机に向かった。そうだ、彼女はまだ生きている。
彼女の本当の名前を呼んだとき意地悪な姉の掛けた魔法は解け、僕の恋人は鮮やかにその命を取り戻すに違いないのだ。
おしまい、です。
千尋さんの台詞が少ないのであんまりエロくないかもしれないけど…
精一杯です。だれか不憫な真宵ちゃんを幸せにしてやってくれ!
ノシ
>>682 ちょっ!おまっ!
神すぎるよ!
ナルチヒ久しぶりに見た。GJ!!
gj!
つか現在495KB
687 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/12(火) 01:50:47 ID:uLkSWhkv
>682
超神
だめだ 他に言葉が思いつかない
思わず上げてしまった…申し訳なし。
>>687さん
ありがとさん。感想は本当に励みになるよ。
あと新スレ、人少ないんだ・・・落ちちゃうかもしれんから覗きに来てくれ!
新しいのできたらまた投下するし。