少女漫画・少女小説全般スレ 2

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1名無しさん@ピンキー
ここはスレのない女性向けの少女漫画や少女小説のエロパロスレです。
801は801板に行ってください。
メジャーからマイナーまでみなで一緒に萌えましょう。
自分の知らない作品が出てきても文句はつけないで下さい。
荒らしにはスルー奨励。マターリマターリ。

前スレ
少女漫画・少女小説全般スレ
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1065972434/

親スレ
まさかこのキャラをエロに使うか!?
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1027604556/l50
現時点でスレのある作品はこちらです。
2名無しさん@ピンキー:04/02/14 22:44 ID:JZPgNJ3h
少女小説
マリア様がROMってる〜エロニーブルー 〜
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1075136907/
煩悩の十二国記*六冊目*
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1070237472/

少女漫画
エースをねらえ!でエロ読みたい
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1074428700/
【遙か】ネオロマンスでエロ萌え【アンジェ】
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1067869528
ガラスの仮面で(;´Д`)ハァハァ2発目
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1073014655/
川原泉作品をエロくしろ!2
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1075465904/
【許してよ】高尾滋作品【エロパロなんだ(;´Д`)】
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1060947818/
【学園】桑田乃梨子作品でエロ萌え【天国】
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1050918062/
佐々木倫子作品でどうぞ!2
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1063625049/
【天使禁猟区】由貴香織里総合 No.2【伯爵カイン】
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1073572247/
カレカノでひとつ・・・・
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1029391717/
【ママレ】吉住渉作品のエロパロ【ウルマニ】
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1063044545/
【ジャンヌ】種村有菜作品2【満月】
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1059050560
3名無しさん@ピンキー:04/02/14 22:45 ID:JZPgNJ3h
明日のナージャでハァハァ
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1045388239
『ミルモでポン!』で萌えれるか…?
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1065617657/
少女漫画「花より男子」のエロ小説 3
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1072178687/
少女コミック・Cheese!系二次小説
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1072178687/
篠原千絵作品でエロパロ
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1074488949/
「ベルサイユのばら」で(;´Д`)ハァハァ
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1076518229/
†オルフェウスの窓でエロパロを†
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1056573368/
魔法騎士レイアース
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1006093249/
さくらの秘密図書 2冊目
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1058785289/
〈CLAMP〉Xエックス〈女体化スレ〉
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1064322723/
4名無しさん@ピンキー:04/02/14 22:46 ID:JZPgNJ3h
だぁ!だぁ!だぁ!エロパロ総合スレpart.6
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1059646972/
みんなでフルーツバスケットのエロ小説を書こう!2
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1047370921/
ときめきトゥナイトのエロネタを語るスレ Part9
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1064173291/
ふしぎ遊戯
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1019463600/
ガールズサイドでエロ萌え 6
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1059833496/
D・N・ANGELのハァハァ小説 その3
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1070732929/

<セーラームーン関係>
☆☆☆ セーラーヴィーナス 2 ☆☆☆
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1060131606/
セーラーマーキュリー・水野亜美、セーラームーン
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1045514500/
セーラームーンといえば・・・
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1003692854/
セーラーサターン〜土萌ほたる〜
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1047781675/
セーラーマーズ
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/997374576/
セーラージュピターまこちゃん4
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1061326592/
5名無しさん@ピンキー:04/02/14 23:09 ID:xFJRhmkT
乙〜!サンクスコ。
6名無しさん@ピンキー:04/02/15 00:18 ID:mN2xVxTy
1さん乙。
7名無しさん@ピンキー:04/02/15 01:11 ID:E++p1red
乙カレー。

8名無しさん@ピンキー:04/02/15 07:58 ID:vNpe29pA
(;´Д`)…ハァハァ
9名無しさん@ピンキー:04/02/15 10:12 ID:kOK5toJT
即死回避かきこ。
10名無しさん@ピンキー:04/02/15 13:54 ID:1k57vopZ
1さん乙!
即死回避って30レスくらいまでだっけ?
11名無しさん@ピンキー:04/02/15 13:56 ID:kOK5toJT
乙彼、を抜かしてしました。
ありがとう、1さん。

とりあえず、書きたいネタがあるし
こういう寄りあい所的ごった煮スレは
生き残って欲しい。

GHですと、ナル真砂子を一度読んでみたいハアハア……
というのはただでさえ高いハードルが
さらにさらに高くなってしまうのぅ。
12名無しさん@ピンキー:04/02/15 13:59 ID:kOK5toJT
>10
pink鯖の即死判定基準はレス数よりも
容量と聞いたことがあるような気がする。
13名無しさん@ピンキー:04/02/15 14:16 ID:zyi2zeoh
1さん乙です。
このスレも盛り上がるといいなあ。
14名無しさん@ピンキー:04/02/15 17:38 ID:HvMtsx7g
1さん乙カレ〜

ここはリク奨励スレでしょうか?
投下する前にあらかじめ
原作萌えの読み手さんがいるか、うかがい立てた方がいいとか
簡単なルールはあってもいいと思うんだけど。
15名無しさん@ピンキー:04/02/15 22:37 ID:fI5BdZ4i
乙かれ。

投下してもいいの?
16名無しさん@ピンキー:04/02/16 02:15 ID:ca0yT6sO
いいよ。
17名無しさん@ピンキー:04/02/16 02:37 ID:BmW2fjVR
聞く聞かないは職人さんの自由だと思うけどなー
書き手さんには自由度を高くして、調整は住人側ですればいいのでは?

現時点での読者が少なくたって、どこかからその作品萌えの人が過去ログ読むかもしれないんだから。

それに原作知らなくたって読む人もここは結構いるしね。
18名無しさん@ピンキー:04/02/16 02:38 ID:BmW2fjVR
>15
お願いします
19名無しさん@ピンキー:04/02/16 08:04 ID:Iof1aB8B
ん〜でもこの原作好きな人いる〜?と聞いてくれる位はいいとオモ。
20名無しさん@ピンキー:04/02/16 08:30 ID:leF2rW3+
>19
ある程度リサーチしてもいいかもね。
21名無しさん@ピンキー:04/02/16 09:02 ID:XmlFmxjB
強制するような堅苦しいとこは書き手も敬遠するだろ。
どうもこのスレには、我々は萌えを貰っているんだって状態の分からない、
自己主張だけは一人前ってヤシがいるな。
22名無しさん@ピンキー:04/02/16 11:04 ID:zH8+3Qmg
つかお客様気分なんだと思われ
23名無しさん@ピンキー:04/02/16 11:42 ID:S84Gp6Xw
ここでプレゼンしてある程度需要があったらスレ立て・・・
書き手さん育成スレになるといいなぁ
24名無しさん@ピンキー:04/02/16 12:07 ID:bfjtiaP0
広範囲系スレの中でもここってかなり難しいとオモ
萌えポイントも、作品の傾向もバラバラなスレなんだからよっぽど住人が大人じゃないと荒れるだけなのに、
住人側はわがままなのが目立つし。

職人に見放されたスレがどんなに悲惨か、知らないのか?
25名無しさん@ピンキー:04/02/16 12:19 ID:bcXQgFbt
>>24
広範囲系(総合系)のスレの中でも一番範囲が広いんじゃないかな?
小説からマンガにまで広がり、年齢層も多岐に渡っている。
せめて少女小説と少女マンガは分割したいとも思うけど、圧縮の近い現状だとなあ。
エロパロ板のスレ保持数が600だったら単独スレも立て易いんだけど。
26名無しさん@ピンキー:04/02/16 12:39 ID:LF4EU0gR
少女漫画にしたって、最近の恋愛ものの読者と、LaLaとかフラワーズ、グレープフルーツなんかの読者は平行線かと。

読者側が原作知らなくても読むか、読む気がなかったら一切スルーするしかないと思う。
27名無しさん@ピンキー:04/02/16 14:16 ID:Z/bDds+a
むつかしいよ。それは少女漫画だけの問題?じゃなく、
少女小説一つにしても
作家固定で読んでる人多いし。
原作知らなくても読む人もいれば、スルーする読み手もいるから。
だから一応リサーチしておいた方がいいかもなとは思う。
28名無しさん@ピンキー:04/02/16 14:46 ID:/AHfOX0s
いいじゃん、別にリサーチしなくても。
好きな人がいなかったら
投下しちゃ駄目ってこともないだろうし、
今はいなくても、好きな人が現れて
過去ログを発掘したときに嬉し泣きするかも知れない。
そのいつかは、半年後かも知れないし
点呼を締め切って「好きな人がいないなら辞めておこう。
このスレにももう来ない」と思った瞬間かも知れない。
いつか王子さまが、ではなくて、いつか萌え同志がって奴。
少女漫画、少女小説スレらしく
そんな少女漫画的ドリームを持ちたい。
29名無しさん@ピンキー:04/02/16 14:48 ID:pKkjcROv
でもスレ側としては「推奨」することはOKかもしれないが、
「強制」はイク(・A・)ナイのではないか、ということでは?
そこまで強制するようなスレは、この板にはないから。
30名無しさん@ピンキー:04/02/16 14:50 ID:pKkjcROv
>28
ハゲドウ

書き手は別に今この場にすぐレスできる住人に向けてだけ投下するべきものでも
ないだろうし。
読み手だって毎日チェックする人もいれば、1ヶ月に1、2度って人もいるだろうしね。
31名無しさん@ピンキー:04/02/16 15:14 ID:tRH6fjq1
知らない作品でも読む人はいるしね。
32名無しさん@ピンキー:04/02/16 15:16 ID:hp1zKSNO
書き手さんも反応薄くてもこういうスレだから、
あまり気にせずに気楽に投下してもらえたらいいな。

他スレの書き手さん含めて、目の肥えた人も多いから前スレラストみたいな
物語作法的指摘もでる、良スレになりつつあるんだし。
33名無しさん@ピンキー:04/02/16 15:19 ID:NFQtWT8a
知らない作品を読む人…どういう所がおもしろいの?
原作読まなくてもわかる?
34名無しさん@ピンキー:04/02/16 15:22 ID:nem3+B8x
原作も知ってて、萌えポイントも一致した上で
補完の楽しさを共有できると嬉しいんだがここはそうはいかないみたい
だよね。
35名無しさん@ピンキー:04/02/16 15:30 ID:H7rT3ZYv
気楽に投下が一番。

>前スレラストみたいな
>物語作法的指摘もでる、良スレになりつつあるんだし。
あれは良かったな。指摘してくれるはスルーされるよかすごく有難いかも。
36名無しさん@ピンキー:04/02/16 15:41 ID:BDS3GXYy
指摘した側も原作知らない上でのことのようだから勇気いったとオモ
ああいう指摘が出るスレって意外と貴重ではないかと。
37名無しさん@ピンキー:04/02/16 16:54 ID:zH8+3Qmg
職人誰もが指摘されたいとは限らないし
勘違いな指摘をする指摘厨みたいなのがスルーされてキレる
なんて流れを想像したりして(ry
38名無しさん@ピンキー:04/02/16 17:06 ID:zRSTgqpr
前スレラストの書き手です

最後の指摘は本当ありがたかったです
文章にまだ全然自身のない者なので……

書き手として、
話の欠点を指摘される事自体に
不快感を感じるかたは少ないと思います。
できれば読み手からの指摘を
もらいやすいスレになっていって欲しいです
39名無しさん@ピンキー:04/02/16 17:31 ID:H7rT3ZYv
勘違いな指摘はアレだけど…自分は勢いで書くから
けっこうな穴があったりするし感想レスに混ぜて
そういう指摘があれば言って欲しいな…と。
40名無しさん@ピンキー:04/02/16 18:05 ID:VIQVie5a
>33
こういうスレだから、自分の待っている原作のSSが投下されるのは
難しいって思っているから、普通のエロ小説読む感覚で読んでいるよ。
話の中に入るとっかかりがあれば読める。
萌えを共有する面白さはないけど、それはそれで面白い。

職人さま方、楽しませていただいています。

>38
続き、楽しみにしています。
頑張って下さい。
41名無しさん@ピンキー:04/02/16 18:11 ID:G1f5pl6d
「9番目のムサシ」のカポーの需要はありますか?認知度は如何に?
ムサシ×慎吾  マイナーかしら・・・・
あと書き掛けがやじきた、やじさん×ハーディ
LVのノエル×ベル。一応書いておりますが、投下は当分無理っす。スマソ



水晶宮のレギオン×アリアンロッド
もしくはバラー×アリアン
どなたかネ申はいらっしゃらないかしら。
42名無しさん@ピンキー:04/02/16 19:25 ID:oG5BGth4
魔女婚サイトできました。
43名無しさん@ピンキー:04/02/16 20:32 ID:y07PqoQ/
>>41
ありますあります。
ムサシ好きです。待ってました…!
LVも好きなので楽しみです。
44名無しさん@ピンキー:04/02/16 21:00 ID:eW/lYnJ0
ムサシ需要あります!ぜひきぼんぬ。
楽しみに待ってます。
45SS保管人:04/02/16 21:16 ID:bcXQgFbt
前スレで投下された作品を収蔵させて貰っています。
このスレでも引き続き収蔵させて貰いますが宜しいでしょうか?

2chエロパロ板SS保管庫
http://adult.csx.jp/~database/index.html
「その他・ノンジャンル・複合ジャンルの部屋」にあります。
46ダウト!(藍×曹):04/02/17 13:50 ID:BRKvcSRw
 曹が藍を連れてきたのは、町外れにあるトンネルの中だった。
 中に電灯もないうす汚れたトンネルは、出入り口から与えられる
微かな光だけが中の全貌を認める手掛りとなっていた。
 辺りに人の気配はない。
(――まさか)
 藍は慌てて曹に声をかけた
「そ、曹くん!」
「何だ?藍」
 答えながら、曹は藍を地面に降ろす。
 藍が曹から一歩後ずさると、その背に壁がふれた。逃げ場はない。
 コンクリートで出来たそれは、夜の外気を吸い込んだかのように
ひんやりと冷たかった。
「ま、まさかここで……?」
 引きつった顔で藍が問うと、曹は何を今更、とでも言いたげな不
思議そうな顔をして藍を見返した。
47ダウト!(藍×曹):04/02/17 13:51 ID:BRKvcSRw
「そうだけど?」
 藍は絶句した。
 だが、すぐに我に返り抗議の声をあげた。
「ちょ、ちょっと待って!ここ、そ、外だよ!?」
「ハハ。ダイジョブ、ここめったに人来ねーから。前試したし」
(誰と!)
 焦る藍を見て、曹は実に楽しそうに笑い始めた。
「そ、そういう事じゃなくて……っ!」
 藍は続けて、抗議の声を上げようとした。
 だが次の瞬間、藍は続く言葉を忘れてしまった。
「!」
 突然、曹がブラウスを脱いだ。
 投げ出されたそれが軽く風にはためきながら地に落ちる。
 曹の、見事としか言う他のない均整のとれた美しい体が、この薄
暗さの中、藍の目にはっきりとうつった。
(か、かっこいい……)
 続く言葉を失った藍が、呆然と立ちすくんでいると、曹は藍の顎
に左手をかけ上をむかせた。
 そして、藍の唇を求めてきた。
48ダウト!(藍×曹):04/02/17 13:52 ID:BRKvcSRw
「……っ!」
 一瞬抵抗した藍だったが、すでに抗がう気力は失せていた。藍は
素直にその求めに応じた。
「んっ……ぁんっ……」
 やがて舌が絡みはじめ、藍の吐息に甘いものが混じる。思考にも
やがかかっていくような錯覚を藍は覚えた。
 曹が唇を離すと、藍はそのまま壁にもたれかかった。
 そんな藍をみつめ、曹はからかうように口の端だけで笑う。
 藍の頭の中に、出会ってから今までの日々が浮かんだ。
(やっぱ、逆らえないな……)
 曹のその微笑みに、藍は逆らえた事がない、今までずっと。
 そしてそれは、これからも変わらないのだろう。
「……藍」
 曹が藍を呼んだ。次に続く言葉が、藍には予想できた。
 口の端で微笑み、藍を見つめる曹の瞳には、この場においてもま
だ茶目っ気が残っていた。
「俺が嫌い?」
「……好きです」
「だよな」
 答えは、一つしかなかった。
49ダウト!(藍×曹):04/02/17 13:57 ID:BRKvcSRw
「……ぷっ、くくく……っ」
 人気のないトンネルの中に、小さな笑い声がひびく。
 他でもない藍の声である。
「……お前な」
 曹が呆れたように溜め息をついた。
 互いの吐息がかかるほど近付いていた体を一度離してから、曹は
再度藍の鎖骨を指で軽くなぞった。同時に藍が身を震わせ、再び小
さな笑い声を洩らす。
「……もう少し色気のある声出せねえの?」
「……ご、ごめん何かくすぐったくて……ぷっ、ふふっ……」
 謝るいと間もあればこそ、曹が藍の鎖骨から首筋へと指先を運ぶ
んだため、藍は謝り終わらぬ内からまた笑いはじめた。
(笑っちゃ駄目よ、藍!……け、けど、く、くすぐったい……)
 藍自身は笑いをこらえようとはしているのだが、曹が体をなぞる
たびにはしるむずがゆさは止めようがなく、逆にこらえようとすれ
ばするほど治まりのつかないものになってしまう。
 曹はそんな藍を見て何か考えたようだった。
「藍、ちょっと後ろ向いて」
「え……何かあるの?」
 曹の言葉に藍は首を動かして後ろを見た。
50ダウト!(藍×曹):04/02/17 14:01 ID:BRKvcSRw
「……違う、体ごと」
「え、こう?……っ!わわっ!?」
 藍が体ごと後ろをむく。その瞬間、藍は曹に背中から抱きすくめ
られた。
(ひえ〜っな、な、生肌が……っ!)
 自分の衣服の上から伝わってくる曹の体温に、藍の心臓がドクン
とはねた。
 それとほとんど同時に、藍のうなじに生暖かい何かが触れた。
「……っ!」
 藍が、声を発する事もできずに身をのけぞらせる。
 曹の舌が藍のうなじから耳たぶへと這った。
「ぁっ……んっ……」
 初めて生まれる感覚に、たまらず藍の口から甘い声が漏れた。
「……良い声出せんじゃん、藍」
「ちょ、曹くっ……あっ……!」
 からかうような曹の声に藍は抗議しようとしたが、とたんに耳を
甘く噛まれ、藍の抗議の声は甘いあえぎに変わった。
「んっ……はあんっ……」
 さらに耳たぶからうなじへ、今辿った道筋を今度は逆に、曹の舌
が這う。
51ダウト!(藍×曹):04/02/17 14:02 ID:BRKvcSRw
 同時に、ただ藍を抱きすくめていただけの腕が、藍の体をまさぐ
りはじめた。
「あっ……はあっ、ぁ、んっ……やぁんっ……!」
 それははじめ衣服の上からだったが、藍が反応を段々と大きくし
ていくに連れ、大胆になっていった。曹は藍のブラウスの裾から左
手を入れて藍の胸に直接触れようとする。
「! そ、曹くんっ……!」
「何?」
 反射的に、藍がわずかに体を捻って曹の手から逃れようとした。
だが曹は躊躇わず、左手を藍のブラジャーの中へ潜り込ませる。
 密着していた所に下から割り込まれて、藍のブラジャーが上へと
ずれた。
「ゃんっ!」
 乳首が直接衣服に擦れ、藍が今までより大きな声を上げた。
「いいじゃん、藍」
「そ、曹くん……っ!」
 曹は藍を揶揄するように再度耳元で囁きながら、今までただ腹部
にあてているだけとなっていた右手を、スカートの中に滑り込ませ
た。
52ダウト!(藍×曹):04/02/17 14:04 ID:BRKvcSRw
 だがその時、他人の手が自分でも触れたことのない秘部に触れる。
その衝撃に藍がはっと我に帰った。
「! ちょ、ちょっと待って!」
「……?」
 今までと様子の違う藍の声に曹が手を止めた。その顔は後ろから
抱きすくめられる形となっている藍からは見えない。だが、その顔
が笑っているのではない事ぐらいは藍にも予想できた。
「言っとくけどな……今更やめねえぞ」
 わずかに不機嫌さのある曹の言葉が藍の予想を肯定する。
 そう、今更やめるわけがない。そんな事は、藍でも分かる。
 だが、藍には今までただ一つ気にかかっていることがあった。
 今それを、藍は思い出したのだった。
「その、曹くん……」
「何だよ?」
「……後ろからって、痛いんじゃないの……?」
「……」
 さすがにその言葉は予想していなかったのか、藍を抱きすくめる
曹の腕から力が抜けた。
53ダウト!(藍×曹):04/02/17 14:09 ID:BRKvcSRw
前スレラストの続き、投下させていただきました。
目を通してもらえると感激です。



少し気になるんでつが、Betucomi読んでる人って
このスレにおられますかね……?
ホトギミとか水花掲載してる雑誌なんですが
54名無しさん@ピンキー:04/02/17 15:39 ID:MT9bUBcZ
いーいところで……w
続きキボン

>別コミ
前は読んでいたけど今は…
ゴメソ
55名無しさん@ピンキー:04/02/17 17:20 ID:zA9rVPS4
なんだ別コミのことか、読んだ事ない。ゴメン

さっぱりした文体で読みやすいです。
56名無しさん@ピンキー:04/02/17 18:57 ID:tO0SSIZT
>>53
エチキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
続き激しくお待ちしてます。
(*´Д`*)ハァハァ

Betucomi読んでますよ、ちょうどホトギミ・水花だけですが。
57名無しさん@ピンキー:04/02/18 12:14 ID:z8WMMNtf
ここも、関連スレに含めても良いのではなかろうか・・・・。
確か、今は無きクリムゾンで連載されていたやつ。

「コーセルテルの竜術士」を語ろうエロパロ板
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1075834734/l50

58名無しさん@ピンキー:04/02/18 22:33 ID:ILL9T/Xb
○マシリーズのグウェン×アニシナ(もしくはアニシナ×グウェンダル)
って需要あります?
マイナーすぎでしょうか…
「ま」はアニメ化だそうだから、メジャーでしょう。

えー。私は書けたら上げちゃうほうなので、スレの要望にかかわらず
上げちゃうます。
興味ない人はスルーしてね。
あ、本番もなしなので、そこんところよろしく。

==================
作品名:親指からロマンス
作者:椿いづみ
掲載誌:白泉社・花とゆめ
主人公:東宮千愛(とうぐう ちあき)
マッサージ研究会の一員。マッサージ命の女子高生。姉と折り合いが悪い。
相手役:森泉陽介(もりいずみ ようすけ)
校内きってのタラシのモテ男。
最低限の知識:マッサージ命の千愛は、物凄く背中が「凝って」
いる陽介の背中に一目惚れ。彼女に興味なかった陽介だったが、
ひょんなことから、表向きだけの付き合いを始める。
その後紆余曲折あって、現在ほのぼのな恋愛を展開中。
俺の彼女・東宮千愛は、将来マッサージ師を目指すマッサージ
研究会の一員だ。
その数多い会員の中でも、彼女はダントツに上手い。
自覚無しの彼女曰く「超凝り症男」の自分でも、彼女はうまいと
思う。
普段は余り自己主張しない、どっちかというとおとなしい部類に
入る千愛だが、いざマッサージとなると、そんな弱気な彼女は
どこへいってしまったのかと思ってしまうぐらい、かっこいい。
そういう凛々しくてかっこいい千愛もいいが、でも俺は、普段の
ちょっとひっそりした彼女の方が、凄くかわいくて仕方が無い。

「陽介、くん」
夕暮れの教室でうたた寝していた俺は、彼女の声で起こされた。
「待っててくれてありがと。遅くなってごめんね」
「ん、・・・ああ」
だるそうに目を開けた俺は、無意識に首を回していたらしい。
−−−−−−と。
千愛の目が急に輝いた。彼女は元々俺の凝っている背中に目が
行って、俺に声を掛けた女だ。
「したい、のか?」
俺は上目遣いでひっそり聞いてやった。
すると彼女の頬が、窓から当たる夕焼け以上に赤くなる。
元々女ったらしの俺には、そんな芸当は朝飯前だ。
千愛は慌てて否定する。
「や。違います。マッサージしたいなんて、そんな、」
「俺は、マッサージ、なんて言ってないぜ」
彼女は半べそであうあうと言葉に詰まった。
すげえかわいいな。
ま、いじめるのも何なので。
「いいぜ、千愛」
その瞬間、彼女の顔がぱーっと花咲く。
そんなに俺の凝った背中『の方』がいいのか?とちょっと思わな
いでもない。
「その代わり、あとでお前に頼みたいことがあるんだ。きいて
くれるか?」
「うん、わかった。きくね!」
満面の笑みで、彼女はうなずいた。
ほやほやした嬉しそうな顔が紅潮して、たとえようも無いほど
かわいい。
その笑みを、俺はちょっと崩そうとしている。
心の中で「悪ぃな」を謝ると、千愛の言うとおり、机に寝そべった。
俺の筋肉と関節が、千愛の指先で華麗に鳴る。
さっきも言ったが、俺は無自覚の凝り性らしく、普段はあまり
凝りを意識しない。しかし彼女の指先でこうして奏でられれば、
やはり凝りが解れてゆくのだろう。体が楽になる。
「へへ。陽介くん、やっぱり凝ってるね!」
頬を染め、嬉しそうに彼女が言う。
「そうか?」
千愛は小柄で−−−−−当然手も小さい。
あまり力があるようには思えないのに、その指先は信じられない
程のパワーを秘めている。
熱心にマッサージするその顔は、とても凛々しくて綺麗だ。
だが、悔しいがそれは俺だけのものではない。
仕方ねえ。そんなコイツに惚れてるんだ。
流石に上手いな。体が楽になってきた。
「はい、おわり! お疲れ様でした!」
感謝と労わりと満足感溢れたその笑顔も俺のものではな、・・・・
心の奥底が軋んだ。
だが俺はそれを隠して笑う。
「サンキューな」
「いえいえどういたしまして」
きらきらした笑顔で頭を下げる。
机の上にそのまま座っている俺と、千愛の高さが同じぐらいだ。
俺は彼女の右手を取った。
「さっき言ってた、頼み事、今してもいいか?」
「あ、約束ですね。いいですよ」
俺に手を取られて、ちょっと恥ずかしそうにしているその笑みを、
これから奪うつもりだ。
「少しの間、・・・そうだなそんな時間はかからない。30分も
かからないと思う。その間、今立っているそのまま、そこに
立っていてくれないか?」
彼女はきょとんと小首をかしげた。
「えと、ここに立っているだけ、でいいの?」
「そう。それだけ」
「えーと。了解です」
俺は悪い笑みを浮かべて、ぐいっと掴んでいた手で彼女を
引き寄せた。
千愛は小さな悲鳴と共にバランスを崩して、腕の中に倒れこんで
きた。
「声、あげてもいいからな」
囁くなり、俺はキスをした。
千愛の体が、硬直しているのがわかる。
それに構わず、俺はより求めた。
逃げないように、うなじを固定する。
息苦しくなったのか、喘がれた唇の中に俺は舌を入れた。
「、はっ。・・・・ん、」
そそる息遣い。
彼女の歯茎を舐め、欲を引き出す。
猶も暫く舌で愛撫した後で、彼女から離れた。
これ以上も無いぐらい頬は紅潮しており、目の周りに朧な欲情が
刷かれている。
喘ぐ息の下で、千愛はそっと言った。
「よ・・・う、す・・けく、」
すげえかわいい。
もっともっと見たくなる。
俺は軽く抱いたまま、右手で彼女の背中をすっと下降させた。
そのまま更に下りる。
「あ。・・・よ、陽介、君」
はっとした千愛が、声を荒げる。
「や、ダメ!」
俺は聞こえないフリして、するりとスカートの中に手を差し
入れた。
あ、あ、と震える声がする。
「お願い、や、やめてっ  ああんっ」
その声はパンティーをなぞったせいだ。
「やだ!」
逃れようとする彼女を左手で捕まえる。
「ここに立つって約束は?」
彼女の動きが止まった。
「そう、少しの間。30分ぐらいここに立つって約束。まだ
10分も経ってないよな」
そう言いながら、無論彼女の尻を撫で回している。
羞恥に染まった赤い顔が、心なし淫らだ。
「お願い・・・・・」
「何を?」
俺はとことん意地悪だった。
「もう少し、ここに立ってろよ。立てそうになければ、俺に
掴まればいい」
チュとキスをして、千愛の言葉を封印した。
俺の手がパンティーの中に入り込んだ。彼女の体が揺れる。
「あ・・・・・・ぃゃ・・・・ぃやーーーーー」
あまり濡れていない千愛のソコに、俺は指を這わせた。
当然芯はまだ固いままだが、構わず、撫で回す。
彼女の喘ぐ息が、俺をぞくぞくさせる。
「よ、・・介・・く、・・・・おねが、ぃ」
「何を?」
俺は千愛の耳に囁く。
「・・・・・・テ」
わかっていても俺は意地悪する。
「聞こえないな」
言いながら、耳を舌でなぞる。無論右手は、彼女のアソコを
弄んでいる。
ちょっと入れてみようか。
人差指のほんの先を、水気が多くなってきた千愛の中に入れた。
「ひゃっ、ぃやー」
そのまま撫で回すと、彼女の体がガクガクとなった。
「かわいいぜ、千愛」
「ヤ! よぅすけ、くん。抜い・・・・て、」
「お前がかわいいから、なし」
千愛のソコは、俺の指の根元まで濡らすぐらいに溢れてきた。
嫌がっていた彼女の吐息に、艶が混じってきたのがわかる。
くちゃり。

千愛の顔がこれまで以上に真っ赤になった。
「いい音立てたな、千愛の、」
俺は逃げる彼女の唇を、キスでふさいだ。
人差指だけだが、先程よりも潜っている。
俺は開き始めたソコをかき回し、小さな突起に触れた。
「あっ、あああぁっ・・・・ぃやーーーー」
千愛は生まれて初めて、こういう快感を感じたんだろう・・・。
断続的に喘ぎ声が上がる
思わず舌なめずりした。
俺は右手の動きを、強くした。
アソコが立てるくちゅりくちゅりとした音と千愛の喘ぎ声が、
暮れ切った教室に広がる。
「よ、・・・すけ、・・ク、・・たす、け・・・」
「イっていいぜ、千愛」
彼女は一層高い声を上げて、いった。
千愛は荒い息をして俺に倒れこんできた。
左手で抱いてやる。
右手は・・・・・彼女のパンティーから抜いて、俺は
濡れた指先を舐めた。
ん、甘ぇな−−−−。
「すげえかわいかったぜ、千愛」
頭を抱き千愛に囁くと、彼女は「陽介くん、ひどい」と
小声で言った。
「酷い?」
すると千愛はばっと俺から離れた。
「陽介くん、いじわるだ。帰る」

俺は少し肩を竦めた。
「すっかり遅くなっちまったな」
あかりを付けていなかった教室は、外灯の光で辛うじてシル
エットを確認できる程度だ。
俺はかばんを持つと、先にいる千愛を追った。
彼女は教室の入り口で、俺を待ってる。
そういう気遣いも俺が惚れているトコロだったりする。
「なあ」
「なに?」
「俺のマッサージ、よかっただろ?」
すると彼女は暗がりでもわかるほど、頬を染めて言った。
「し、知らないっ! 陽介君のバカ!」
俺を置き去りにして、行ってしまった。
それでも俺は、千愛が昇降口で待っているのを知っている。
今日はちょっと先に進んじまったが、もう少し我慢しなくちゃな。
かわいい千愛を失うことだけは、何があっても出来ねえから。
千愛はやっぱり昇降口で待っていた。
はにかむようないつもの笑顔だ。
その姿を見て、俺は自分の我慢がいつまで出来るのか、さっぱり
自信がなくなってしまったのだった。




#end
67名無しさん@ピンキー:04/02/19 06:34 ID:1RKjwwSV
親指ダワァ.*・゜゚・*:.。゜(n‘∀‘)η ゚・*:.。゜゚・*!!!

花とゆめ読んでます
何故マッサージ・・・?という疑問はさておき、
ほのぼのしてて結構好き
作者さん乙
(・∀・)イイ!!!です
68名無しさん@ピンキー:04/02/19 08:03 ID:mL494YQY
銀の勇者のビートとリチェは精神的801だからやっぱりエロパロ板では駄目なのかな。リチェ自体は無性だよね?
何となく気になったので…。
69名無しさん@ピンキー:04/02/19 08:18 ID:ikR95UGA
>59-66
エロかったっす。朝からハアハアさせていただきました。
本番ありも見たい(・∀・)!
70名無しさん@ピンキー:04/02/19 08:19 ID:ikR95UGA
ぎゃあ!
ageてしまったよ。ごめん。
71名無しさん@ピンキー:04/02/19 11:23 ID:szXH7TTN
>59-66
原作読んだ事ないんだけど
私も凝り性なのでマッサージという言葉に惹かれて読んだら(・∀・)イイ!!
乙です。
72名無しさん@ピンキー:04/02/19 18:14 ID:f53vg/oc
>>68
うん、精神的にアレだからねぇ……
それ言ったら魔王も(ry
73ダウト!(藍×曹):04/02/20 14:19 ID:SHLALBx5
「……お前な〜、何でんな事知ってるんだよ……」
 呆れた声で曹が尋ねる。
「……いや、それはその……いろいろ」
「いろいろって、お前……」
 返答につまった藍がしどろもどろに答えると、曹はさらに呆れた
ようだった。曹の大きな溜め息が藍のうなじに触れた。
 その感触に藍の体が微かに震えた。
「……っ」
「!」
 曹は即座に藍のその変化に気付いた。
 とたんに呆れていた顔が楽しそうな笑みに変わる。
「……藍、お前見たいなの何て言うか知ってるか?」
「え? ――ひゃんっ!」
 藍が答える前にまだ胸に触れていた曹の手が藍の乳首を弾いた。
 その隙に曹の右手が藍のスカートの中に潜り込む。
 その指が、パンティーの上から藍の秘部を擦った。
74ダウト!(藍×曹):04/02/20 14:21 ID:SHLALBx5
「! あんっ!」
 藍の体がはねる。
「……耳年増って言うんだよ」
 曹が藍の耳元で囁いたが藍はもう聞いていなかった。左手で両胸
を、右手でスカートの中、秘部に指を這わせられ、藍の意識は朦朧
としていった。
「んっ!……あんっ……はあっ、んっ……やあん……っ!」
「何が嫌なんだよ?濡れてるぜ、藍」
「……っ!」
 パンティーの薄い布ごしからでも分かるほど、そこは溢れだした
蜜で濡れていた。
 曹はからかうと同時に藍の秘部を覆うパンティーをおろす。
「……ぁんっ!」
 曹の指が直接藍の秘部に触れた。
 指は肉芽をつまんでもて遊び、藍の秘部からはさらに蜜が溢れて
いった。
(くちゅ……ぐちゅっ……)
 指に蜜が絡む卑猥な音が藍の耳に届く。
 嫌が応にもその音は、藍に自分を雌だと認識させた。抗おうにも、
体に力が入らない。
75ダウト!(藍×曹):04/02/20 14:23 ID:SHLALBx5
 それでも藍がまだ僅かに曹に抵抗するのは、藍の中に残る羞恥と
理性。そして恐怖からだった。
「……ん…あぁ……や、嫌……曹、くんっ……」
 曹もそれに気付いたのだろうか。
「……!」
 曹は、藍の体から腕を離した。そしてそっ、と藍の体を捻って、
自分の体と向かい合わせた。
 藍のすぐ後ろにはトンネルの壁があり、藍は曹に体を支えられ、
ゆっくりと壁に寄りかかった。
「……藍」
 曹が静かに自分を見つめているのを、朦朧とした視界の中で藍は
みとめた。
「……怖いのか?」
 その瞬間、藍の中にあった羞恥心と理性、恐怖は、深い安堵に変
わった。
(……大丈夫、曹くんだもん……怖くなんてない)
 藍は、曹の首筋に腕を絡ませにしがみついた。
「……ありがとう、大丈夫」
 そう言うと、藍は自分から曹にキスをした。
76ダウト!(藍×曹)のかき手:04/02/20 14:39 ID:SHLALBx5
続き投下しました。
あと一回(明日には)の投下で終わります。
だらだら続いてご免なさい

>>別コミ
読んでいる方がいてほっとしました。
けどやっぱマイナーなんでしょうか……
そんなんじゃねぇよの
エロが読んでみたい……
77名無しさん@ピンキー:04/02/20 18:49 ID:F87oXSm5
前スレの破用の謙の続き欲しいなー(・∀・)
78名無しさん@ピンキー:04/02/20 19:16 ID:W6fnCnlm
ダウトって面白そうだね。今度読んでみたい。
実際にカポーがああなってるわけじゃないだろうから(当然だ)
逆にSSから原作読むと、かえって欲求不満になりそうで怖い。
職人さんは、SSは原作の補完のつもりで書いてるのかな?


前スレ未完結なのは
鎖×サティンと小鉄×キタと友蔵×まるこww?


79名無しさん@ピンキー:04/02/21 00:16 ID:llj4yQ4F
>72 魔王は全然ありな気がする…。両性具有みたいなもんだし。駄目なのかな…。
リチェが女の子だったらよかったのにな。本編が恋愛物なのは嫌だけど。w
80名無しさん@ピンキー:04/02/21 06:28 ID:EfGxggtL
「ま、まるこや、大変じゃ!わしらの出番を待ってる人がいるみたいじゃぞ!」
「えー、物好きだねぇ。そんなしょうもないもん待ってないで、もっと時間は有意義に使うもんだよ」
あんたが言うな。
「なんにしても専ブラも入れられないくらい佐倉家は貧乏一家だからさ、人大杉が解けるまでテレビでも見ながら待ってておくれよ」「まるこや・・・それまでわしは入れっぱなしかい?」
友蔵、命がけの最後の闘いは続く。

「パンティー万歳!」
あ、1さん乙!(今更
81ダウト!(藍×曹):04/02/21 07:48 ID:A6KnWkpC
 次の瞬間体にはしったそれはあまりにも激しく、逆に藍はそれを
痛みと分かる事が出来なかった。藍は必死で曹の体にしがみついて
いた。
「――っ!」
 藍がそれを痛みだとわかったのは、曹のそれが全て藍の中におさ
まったときだった。
 抱えられた脚の藍だから、蜜とは違う赤い液体がつたう。
 曹の体にしがみつきながら、藍は荒い息を洩らした。
「あぁ……んっ……はぁ……っ」
「藍……大丈夫か?」
「あ……い、痛いけど……大丈夫……」
「……しっかりしがみついてろよ」
「……あ……っ!」
 言葉と同時に曹が腰を動かした。
 自らの中を激しく突かれ、藍は狂おしいほどのあえぎ声を叫びは
じめた。
「――ああんっ!はあぁぁあぁんっ!」
 自らを呑み込もうとする快楽からのがれるように、藍は曹の背中
に絡む腕にさらに力をこめた。
 だが激しい快楽は逃れようとする藍にいとわず、藍の意識をさい
なんでいった。
 意識が消える、その一瞬前。藍は、視界にうつる全てが、白くな
ったように感じた。
「――あああああぁあぁあっ!」
 一際高い叫びをあげて、藍は達した。
82ダウト!(藍×曹):04/02/21 07:49 ID:A6KnWkpC
「大丈夫か?藍」
 意識を取り戻した藍の視界に最初に写ったのは、そう言って自分
を覗きこむ曹の姿だった。
「あ……うん平気……って言っても何が平気かよくわかんないけど」
「ははっ、そりゃそうだな。ほらよっ」
 藍が体を起こすと、曹はその手に握られているコンビニの袋を差
し出した。
 意味がわからず藍は困惑する。
「? なに、これ?」
「替えの下着とタオルだよ。気持ちわりぃだろ、そのままじゃ」
「えっ……きゃあっ!」
 曹の言葉に藍は先の自分の姿を思い出して慌てて前を隠した。
 だが、藍の体にはすでに衣服がかかっていた。
 それは紛れもなく曹のブラウスだった。
 みれば、曹はまだ上半身が裸のままだ。
「……これ、曹くんの……?」
「……ん?ああ」
「……ありがと、何だか何から何まで……」
 藍が礼を言うと、曹は照れた様子で横をむいた。
「……いいから、早く着替えろよ」
83ダウト!(藍×曹):04/02/21 07:50 ID:A6KnWkpC
「うん……」
 藍は曹から見えないように後ろを向くと素早く着替えた。
 どうやら女ものの下着を買うのはさすがの曹でも恥ずかしかった
らしく、藍は生まれて初めてトランクスを履くことになった。
(あれ?これなんだろ)
 タオルとトランクスをとり、藍は空になったと思った袋の中を覗
くいた。だが中にはまだ一つ小さな箱が入っていた。
 手にとって見ると『キズテープ』とかかれている。
(……バンドエイド?)
 藍の体にはそれをつかうような傷はなかったため、藍はそれを使
わなかった。
「終わったか、藍?……じゃ、帰るぞ」
「うん……」
 そう言うと曹は素早くブラウスをはおり、藍に手を差し出した。
 藍はその手をとり、二人は帰路についた。

 次の日、藍はクラスメイトの叫びによって、そのバンドエイドの
意図を知ることになるのだが……今の藍は、もちろんそれを知らな
い。
84ダウト!(藍×曹)の書き手:04/02/21 07:59 ID:A6KnWkpC
これで前スレラストからの投下終りです。
長々とありがとうございました。
本当つたない文章力を次までにもう少しあげたいです……。



>>78さん
原作のダウト!は凄く面白いです。
ラストがやや半端なんですが……(だから書いてるわけですが)
それを差し引いても凄く面白いと思います。
85名無しさん@ピンキー:04/02/21 19:07 ID:diUhLtdx
ヤマトナデシコ七変化のエロはないのか…吊ってこよう
86名無しさん@ピンキー:04/02/21 19:14 ID:Z4JbTZHv
ダウト!祝・完結!!お疲れ様でした。
正直、濡れ場で文章的なもたつきは感じましたが、最後まで楽しく読ませていただきました。
またの投下をお待ちしています。
87名無しさん@ピンキー:04/02/22 00:58 ID:ATq9+sUG
ダウト作者さん乙!!
自分も和泉さん好き
ダウト最後がチョト消化不良だったんで投下嬉しかったです
スッキリしました(*´∀`)ありがd
88名無しさん@ピンキー:04/02/24 10:18 ID:Vg29UxXN
ダウト完結、お疲れさまでした。
文章は読みやすく、原作を知らない私でも楽しめましたが
贅沢を言わせてもらえば、もうちょっと濃厚なエチーが読みたかったです。
ダウト書き手さんお疲れ様です。楽しませていただきました。

投下します。
クリスタル・ドラゴン   あしべゆうほ 作
グリフィス×アリアン。10巻あたりの設定です。

知らない人のために……
魔法使いのアリアンロッドは邪眼のバラーに一族を皆殺しにされ、復讐のためバラーの元へと乗り込むが、現時点で打ち倒すのは不可能と知り、助け手を探しに旅に出る。
一方バラーはアリアンロッドを気に入り、腹心グリフィスに捕まえて帰るよう命じる。しかしバラーの姉エラータには殺して帰るよう命じられ、バラーに絶対の忠誠を誓うグリフィスはアリアンロッドを追いながら、連れ帰るべきか殺すべきか悩むのだった。
それから旅の先々で借りを作ったり貸しを作ったり助け合ったりしたアリアンロッドとグリフィスが、やっと貸し借りなしになった……のが10巻あたりです。
アリアンロッドは黒髪緑目。旅先で戦士としての訓練を受けたこともありました。
文中の「誓い」は「アリアンロッドの所用が終わるまで一時休戦」という誓いです。


初めてエロ書きました。ダメぽ。
グリアリも難しかったけどレギアリ、バラアリ、難しすぎです。無理ぽ。
ネ申の降臨を待ちたいと思います。
原作読者の方、イメージ違ってましたらすみません。
お目汚し失礼しました。

---------------------------
誓いは果たされた。
あとは決めるだけだ。
殺すか――。
連れ戻るか――。

隣のベッドから長い髪がのぞく。漆黒の巻き毛。
グリフィスはやおら立ち上がり、一筋手にとって指を絡ませた。
長い間追ってきた。時間はたくさんあったはずだが、心はいまだ決まっていない。
「バラー様……俺は」
「ちょっと、人の髪いじりながら誰の名前呼んでんのよ」
手の内の黒髪がするりと逃げていった。
「……起きていたのか」
「……起きてたわよ。ついでに思い出した。誓いは果たされていたのよね」
剣を構えるアリアンに、グリフィスも無言で剣を抜いた。
寝込みを襲うつもりではなかったが、決着をつけることに否やはない。
激しい音が夜に響く。
だが長くは続かない。
グリフィスはあっという間にアリアンを追いつめた。
背後には壁。左の逃げ場を腕でふさぎ、細い首に剣を押し当てる。対する武器はすでに床だ。
アリアンは白くなるほど唇を噛みしめた。新緑の瞳で射抜くように見つめる。
グリフィスは目を細めた。
「おまえのために死んだ男を知っている。俺にあの男の気持ちはわからぬ」
「……わからなくていいわよ」
「バラー様のお気持ちも」
「グリフィス?」
グリフィスはアリアンの唇を奪った。

バラー様がこの娘に執着する理由は恋か?力を求めるがゆえか?
後者ならば理解できる。前者は――、前者ならば――。

「ちょっ……やめてよ!やめてっ!」
抵抗を押さえつけ、角度を変えて繰り返し嬲る。
「んん……っ、嫌っ!やめてってば!気でも違ったんじゃないのっ?」
重ねた唇に噛みつかれて、無理矢理ベッドに押し倒した。

抱いてどうする。生娘であるかどうかなど気にされる方ではあるまい。
俺はバラー様の忠実な部下。
強姦など……。

「ちょっと!何があったのよ!言いなさいよ!何か理由があるんでしょ!殺そうとするならともかく、こんな……っ。本当にどうかしちゃったの?言わないと……ぶっ飛ばすわよ!」
「精霊は呼ばせぬ」
グリフィスはアリアンの口に布を押し込み、ベルトで腕を縛った。がむしゃらに暴れる足はムチで締め付ける。視線でしかあがけなくなったアリアンに指で触れた。
組み敷いた体は震えていた。戦士として鍛えられた硬い体が、なすすべもなく。
服の下に手を這わせ、胸のふくらみをそっと包むと、過剰なほど反応した。
恐怖にか、快感にか、まぶたはきつく閉じられている。

初めて見る表情だった。
いつのまにやら指が止まらずにいた。

「……力を抜け。女を抱いたことなどない。……痛むぞ」
グリフィスはふくらみの頂を親指でなでつけた。
徐々に先端が勃ち上がる。少しつねればそれだけでアリアンの体がはねる。
背けられた顔は真っ赤で、嗚咽混じりの吐息は荒く、さらけ出された秘所はすでに湿り気を帯びていた。

なぜか、体が熱い。

グリフィスは人差し指と中指を一気にアリアンの中に突き立てた。
「んんんっ」
何度も素早く抜き差しする。
「んっんぅっ、んっ、んー!」
くぐもった悲鳴も、暴れる体も、蠢く襞も、何もかもが体の熱を引き上げていく。
ゆっくりと引き抜いた指には何本もの銀糸がまとわりついていた。
「……気持ちが良いのか」
「んぅ……っ」
答がない代わりにシーツが濡れる。
肉芽にもたっぷりと蜜を塗り込めてやると、アリアンは震えながら一筋の涙を流した。
「こういったことは……似合わん、な。俺と、おまえには。……泣くな。今さら泣いても――」
グリフィスはかすれた声でつぶやいてから指を戻し、さらにもう一本の指を加えて内壁をかき回した。
「んっ、んっ、んん……っ」
アリアンの腰が淫らに揺れる。まるで催促しているようにも見える。
「……止まらない」
親指と親指で膣を押し広げ、ゆっくりと腰を進めていった。
「……っ」
声にならない悲鳴が上がる。つながっている部分から痛いほど伝わってくる。
グリフィスは一気に貫いた。
「んぅーーーーーーーーーーーっ!」

血のにおいがする。

「……やはり、これが似合い、……かっ」
泣き叫ぶ体を激しく突いて、微塵の容赦もなく抱きつぶした。

腕の中を黒髪が泳ぐ。
腫れ上がったまぶたが力無く閉じているのを見ながら、グリフィスはアリアンの頬に手を這わせた。
唇と唇を触れ合わせる。
そっと離し、また重ねる。
どこもかしこも硬く筋張っているアリアンの体で、唇だけは柔らかかった。
幾度も戯れたあと、巻き毛を一房とって口付ける。

……今だけだ。今だけしかできない。

……おまえをこの腕に捕らえたとき――、答が出る。
……そう思っていた頃もあったというのに。

グリフィスはアリアンをにらみつけ、苦々しい笑みを浮かべた。
「俺はバラー様の忠実な部下。蒼天我が上に落ち来たらぬ限り、変わることがない」

殺しておくのがバラー様のためか、
生かして連れ帰るのがバラー様のためなのか。
揺らぎない忠誠ゆえに、帰ることができない。

「だが……」

もう一つ――

信じがたいことだが、この娘に執着しているのはバラー様だけではなかったらしい。

無理矢理に犯した俺が許されることはなかろう。
……それでいい。
俺はまだ死ぬわけにはいかんが、いつかおまえがバラー様を討つなら先に俺を倒すことになろう。
そのとき命をくれてやる。

旅は続く。

俺はどこまでもバラー様の部下。
どこまでも、敵と、敵――。

---------------------------

以上です。
95名無しさん@ピンキー:04/02/24 16:51 ID:Vg29UxXN
>>89-94
乙でしたー!
面白かったです。心の機微、葛藤が上手く描かれてて
クリドラ読んだことなかったけど、ムラムラしましたw
ただ少し言葉が足りない印象がありましたので、勢いを頃さない程度に
動作にもう一言、補足を加えるくらいの気持ちで
次回作に臨んでもらえたらいいのではと思いました。
期待してます。
96名無しさん@ピンキー:04/02/24 17:58 ID:LXwwfaaB
>>89-94
乙〜
リクしたもののスルーかと思いきや
グリフィスとアリアンロッドとは。執着に迷うグリフィスが好きだ〜
クリドラ難しい。女もアリアン、ヘンルーダしかいない。
唯一夫婦なのはソリルとヘンルーダのみ。おっかさんは美人だがアレだし。
あるとしたらなんとなくやっぱり鬼畜系で
バラー×アリアン(過去の未遂事件を膨らますか?)、アラン×アリアンか・・・
おいおい、みんな相手アリアンしかいないじゃん。

書きたいのは甘ーい、レギオン×アリアンカポーなんだけど。
97名無しさん@ピンキー:04/02/24 19:15 ID:7wLw9Men
>96
レギオンにおっかさんを夜這いさせるという手もあるぞ(w
98名無しさん@ピンキー:04/02/24 22:39 ID:+4yiA1/B
もしかしてレギオンは童貞でしょうか‥‥
6巻頃の設定です。本番ありません。
どうせ無理だよ……という気持ちで書いたレギアリです。別人。
エロは無理だと実感しました。

知らない人のために中途半端な説明……
アリアンロッドは幼い頃、謎の男レギオンに真実の名を与えられた。真実の名とはその人間の本質であり、真実の名を他人に知られればその人間の言いなりになってしまう。アリアンロッドの真実の名を知るのはレギオンのみ。
レギオンはアリアンロッドの旅先で度々姿を現すが、すぐに立ち去ってしまう。
<これ以上の説明は私の頭ではまとめきれないので脳内補完か他の方お願いします>
旅の途中でアリアンロッドは白妖精の世界にも行きまして、そこで一時的に仲間に入っている「楯の乙女たち」と酒を飲んでいるところにレギオン登場……というのが6巻にあるできごとです。

>>95
アドバイスありがとうございます。動作補足どころかさらに削減してしまいましたがここからの参考にさせていただこうと思います。
ムラムラ一人ゲットでき、私の拙いエロSSもなんとか浮かばれました。

---------------------------
レギオン、レギオン……、闇に浮かぶ銀色の灯。
銀の髪、銀色の目。銀の鎖帷子。優しい顔立ちの……私の名付け親。
レギオン、もっと……もっと、一緒にいたいな……。

「あらあら、この子ったらぁ、もう酔っぱらったのかい?見せつけてくれちゃってぇ」
「半分寝てるよこれは。こんな色男が会いに来たってのに。たたき起こすかい?」
楯の乙女たちが何か言ってる……。
「……必要ない。……このままで」
レギオン!レギオンの声だぁ……。もっと聞きたい。
どこ?ねぇ……めったに会えないんだから、声くらい……。
「……ここにいる。私はここに」
優しい手。……レギオンだ。もっと髪をなでてほしい。もっと……。
「あたしたちお邪魔だね。行こ行こ。ほら行くよ、ばっちゃま!飛んでる妖精たちも撤収撤収!」

レギオン……。

「名付け子よ……」

大好き……。

「私の膝の上で……そのようなことを言ってはならぬ」

え?あれ?レギオンの顔が近づいてくる?どうして……?なん……
「レ、レギオンっ!」
「起きたか」
「ゆ、夢っ?あの、今、私……レギオンと……」
キス、した……?夢なら夢で悲しい……じゃない、恥ずかしい!な、なんて夢を……っ。
「……よく眠れたようだな」
「へ?わっ!きゃあっ!」
私ってばレギオンの膝枕で寝ちゃってたんだわーっ!
「ごめん!重かったでしょっ?」
慌てて体を起こす。
「……ふっ」
う。笑われた……。
でもレギオン。レギオンだ。嬉しい……。
抱きついたら引き寄せてくれる暖かい腕。大好き。大好き!
「名付け子よ……」
「目が覚めてよかった!夢の中だけで終わっちゃうところだったわ」
思わず目が潤んできた。
やだ。レギオンがじっと見てる。
「……そなたがたどり着くその日まで……私は真にそなたに触れることはかなわぬ」
「……それって、どういうこと?レギオンはここにいるのに。私に触れているのに」
「……そうだ。……困る。触れることができるからこそ……」
あ。今の夢と……同じ。銀色の髪が降り注ぐ。まぶしい光に包まれる。
唇が重なる。私と……レギオンの。
キス、なのかな?キス……してる?し、舌が……っ。
頭にかーっと血が上った。
「ちょっ、ちょっと待って!レギオンっ?待っ……」
レギオンのことは大好きだけど、それって、それってこういう……。
こういうこと……なのかな?
バラーに貞操を奪われそうになったとき、レギオンの顔が頭に浮かんだ。
いつだって会いたくてたまらなかった。
だけど……。
「……そなたの嫌がることはせぬ」
「嫌なんかじゃないっ!……あ」
……私ってば、頭より口の方が賢いんだわ。
……嫌じゃない。レギオンなら。
ううん、レギオンじゃないと嫌なんだ。
でも、顔が……顔が上げられないーーーっ!湯気出てるんじゃないかしら……っ。
「名付け子よ……」
レギオンの吐息が首筋をなぞる。レギオンが私に触れている。
そう考えるだけでどうすればいいのかわからなくなる。
「私……っ、こんなこと慣れてなくて!変な反応しても呆れないでっ」
目を閉じて言った。
「……まったく、私は運が良い。そなたに名を与え、そなたを……得ることは、今はかなわぬが。……刻むことはできる」
「……?レギオンは私の心に誰より強く刻まれているわよ?」
本当のことを言ったのに苦笑された。
信じてもらえなかった気がして取り縋ろうとしたら、ゆっくりと地面に押し倒された。
「心だけではたりぬ」
レギオンの唇が鎖骨をたどって降りてくる。大きな掌が太腿を這う。のしかかる重みがそれだけで心地良くて、声が出てしまいそうになる。
恥ずかしい。
でも、もっと……触れてほしい。
「あっ」
下肢をさまよっていた手が繁みにたどり着いた。気を持たせるようにして長い指が降りてくる。秘裂をそっとなぞられた。
声は聞こえなかったけど、笑われた気がする。
わかる。濡れてるんだ……。
どうしよう。体が震える。地面をつかみたいのにさらさらとすり抜ける。どうしたらいいの……?息も、できない……。
「名付け子よ、私が恐ろしいか……?」
「そんなこと、あるわけないっ!レギオンだから……どうしたらいいのかわからないのよ」
「……では、その手は土ではなく私へ。その口はただ私の名を呼べばよい」
「レギオン……」
「そうだ」
「ああ……っ」
レギオンの指……入ってきた。私の中に……。い、た……い。
「レギオン!」
「大丈夫」
「……やっ、ゆ、び……回さな……っ」
体の中でレギオンの指が蠢く。内側から開かれているような。怖い。だけど怖くない。
「レギオン、レギオ……ン、あ……あぁっ」
何……?変な音が……。くちゅっ、くちゅって……。水の……。
「やだ!やめてレギオン!恥ずかしい!嫌っ」
「……そなたのここは私の指を締め付け、引き込もうとする。今は一本。そして……もう二本」
「やっ……ああ……っ、ん、あ、ん……っ」
やだ。やだ。音が激しくなる。熱い。口が勝手に変な声を出す。私をかき回さないでレギオン、おかしくなる。
わけのわからない感覚から逃れようと身をよじれば余計にさいなまれる。
意識が飛びそうになるたび銀髪が肌をなでていく。
「あ……ん、やぁっ……ああぁっ……ふ」
聞こえるのは自分のものとは思えない恥ずかしい喘ぎ声や淫らな水音ばかり。

ぐちゅっ……ぐちゅっ……

正気の自分をつなぎ止められなくなる。
「……レギオンっ、お、願……名前っ……名前……を……呼ん、で」
「……アリアンロッド……」
「……ちがっ」
それは私の名前じゃない。
あなたが……あなたがつけてくれた本当の……。
そう言いたいのに、レギオンの唇が私の口を封じ込める。
その瞬間、中の指を折り曲げられ、外の蕾を押しつぶされて……。
「ああぁぁぁぁーーーーーっ」
世界が真っ白になった。

レギオン……レギオン……どこ?私、夢を見ているの……?今のは全部、夢?
でも、おなかの下の方が……熱い。レギオン……。
「人変わり、名変われど、『それ』はただ、それ……」
レギオン?
どういう意味なの……?
「だが……真実の名は……」
レギ……オ、ン……。
「今はまだ……呼ばぬ。いずれ、そなたに真に触れ、そなたを得るそのときまで」
レギオン!行かないでっ!
「必ずそなたは水晶宮にたどり着く。……私はそなたを待たねばならぬ」
行かないで!もっと一緒にいたいのっ!
私はまだあなたを刻まれていないわ!
もっと……深く……。

「レギオン!」

自分の声で目を開いた。
「やっと目が覚めたかい?」
楯の乙女たち……。目が覚めたって……。やっぱり、今のは全部夢だったの?
……違う。覚えてる。レギオンがどんなふうに触れたか。ここも、ここも……。
まだ、体がほてってる。
「……レギオンは?」
答はわかってるけど聞かずにいられない。
「ああ、帰ったよ。しかしまぁキレイな男だったねぇ……」
「……そう、帰ったの」
「拗ねない拗ねない、ちゃんと二人っきりにしてあげたんだからさ」

……。

レギオンが好き。
大好き。

心にも、体にも、こんなにも刻み込まれてる。

「いつか絶対にたどり着いてみせるわ。……絶対。絶対に」

そのときはレギオン。
そのときは――。

---------------------------
鬼畜かも。痛いかも。それほどでもなさすぎかも。一応注意。

ネタが浮かぶと書かずにいられない。書いたら見せずにいられない嫌な性癖持ちなので、結局書いてしまいました。気がすんだのでネ申待ちROM体勢に戻ります。
エロ、難しい。誰か……エロクリドラお願いします。
私がレギアリ、バラアリ難しすぎると感じたのは正直レギオンとバラーが何考えてるのか全然わからないからなので、キャラが違っててもスルーしてください。

知らない人のために……
邪眼のバラーは右目の封印をとるとバラーであってバラーでない怪物(?)になります。

---------------------------
「俺は若かった。歯がみをしたいほど無力だった。俺は姉の魔力を借りて祈った。一族をまとめる力を――!……片目はその代償だ」

与えられた部屋の説明を聞きながら、アリアンは先程聞いた話を思い返していた。
体の一部を失ったら族長の座からおろされる決まりなのに。族長になるために片目を失うなんて矛盾している……。
一族からも恐れられている族長、邪眼のバラー――。
(父さんを……お師匠様を……ヘンルーダを……私たちの一族を全滅させたやつ――)
いけない、と、アリアンは拳を握りしめた。
今の自分はローマ人。パブリウス・アントニヌスの娘コンスタンス。緑の原の一族のアリアンロッドとしての表情を見せてはならない。見破られてしまえば、ここは敵の本拠地。バラーを討つこともできず、生きて戻ることもかなわないだろう。
こわばる顔を無理矢理ほぐす。
今は機会を待つときだ。ローマ人になりすますすべはラテン語しか持たないのだから、気をつけなくては。
「……だ。上等の毛皮を敷きつめてやろう。召使いも大勢おいてやる」
幸いバラーは気づかなかったようだった。部屋の話をし続けている。
「ローマの調度がほしくばそれも手に入れてやるぞ。といっても、言葉がわからぬか」
アリアンはこっそりと胸をなでおろしたが、バラーの手が顎を持ち上げてきた。
(何……?もしかして唇を奪われる……?ちょっと待って!そりゃ色仕掛けは予定のうちだけど!心の準備が……っ)
アリアンは右手を振り上げた。頬をはたく前に腕をつかまれる。
唇と唇が重なり、嫌悪を感じるままに思いきり噛みついた。
「つっ!……おもしろい」
バラーがにやりと笑う。
「接吻を拒み、噛みつくか。……ならばこれはどうだ?」
アリアンの腕を剣のように引き、硬い床にたたきつける。
体勢を崩しているところにのしかかられ、アリアンは身動きがとれなくなった。
「どこまであがけるかな」
乱暴な腕が服を引き裂こうとする。
がむしゃらに手足を動かして抵抗しても体力を消耗するだけだ。
(でも……どうすればいいのよ!武器も何もないのに……っ)
そう考えている間にも布の裂ける音がする。
(こんなやつに犯されるくらいなら舌を噛んで……いいえ、噛み切るならバラーの舌だわ。色仕掛けは予定のうち。覚悟の上だったんだもの……!)
アリアンはバラーの片目に向かって唾を飛ばした。バラーが反射的にまぶたを閉じる、一瞬の隙をついてバラーの腰の剣を抜く。
しかし刀身は半分も姿を見せなかった。バラーの腕がアリアンの腕を捕らえる方が早かったのだ。
「次はどうする?」
(知らないわよ……っ)
アリアンは歯を食いしばった。
バラーは頬を拭いながら不気味な笑い声をもらした。
「忠告しておくぞ。俺の右目には触れん方がいい。命が惜しくばな」
(何か、あるの――?)
バラーの右目は髑髏が描かれた眼帯で覆われている。
「おまえは俺の獲物だ」
乳房と乳房の間にバラーが唾液で線を描く。アリアンは気味の悪さに身震いがした。
衣装はすでに引きちぎられ、両腕は捕らえられたまま。体を覆うものは何もない。
どこもかしこもバラーの視線にさらされている。
濡れた感触が臍を通り過ぎても、アリアンはただ宙をにらむことしかできなかった。
バラーの息が腹部にかかる。
「……俺は力を手に入れた。右目はその代償。邪眼の由来も――この右目。だが、片目だけではたりなかったようでな」
(何が言いたいのよ)
「……俺が手に入れたのは魔の力だ。巣くい、脈打ち、……成長する」
(どういう、こと……?)
「俺を楽しませろ」
バラーは引き裂いた衣装の切れ端でアリアンの腕を縛り、足を大きく割り開いた。
(嫌……っ)
アリアンは身をよじって逃れようとするが、下半身はしっかりと縫いつけられている。
暴れれば暴れるほど視線が強くなる気がして、全身が羞恥に赤く染まった。
バラーは触れてこない。
じっと、見ている。
(嫌――っ!)
「……ククク。こういう楽しませ方も悪くはないがな。おまえならばもっと俺を楽しませることができるだろう。……武器をとれ」
バラーは剣の柄を一気にアリアンの秘所へと突き刺した。
「うああぁぁーーーーっ!」
自分でさえ触れたことがない領域を進む無機質なかたまり。アリアンは激痛と衝撃にがくがくと震えるしかなかった。
「裂けたか」
「ひっ」
バラーは柄の横から無遠慮に指を埋め、引き抜いて血の味を確かめる。
「どうした、あがけ。武器の扱い方を知らんのか?ならば教えてやろう」
「あっ、あっ、うぁぁっ」
乱暴に抜き差しされる剣。聞こえる水音は淫水のものではない。血のにおいが立ちこめる。
アリアンの瞳に涙がにじむ。止めることのできない悲鳴がもれる。
(殺してやる……っ)
「覚えが悪いぞ」
(殺してやるっ!)
「……つまらんな」
血に染まった剣が放り出され、バラー自身があてがわれる。
息を飲む間もなく押し入ってきた。
アリアンは叫んだ。
「殺してやるわっ!邪眼のバラーっ!……うぐっ」
「……おまえ、エリンの言葉を……。ローマ人ではなかったか。名乗れ、何者だ?」
バラーの左目が楽しそうに細められる。
アリアンは目で殺さんとばかりににらみつけた。
「……緑の……原、の……一族。……アリアンロッド」
「おまえの執念はこの俺を殺せるか?」
「殺してやる!……あぁっ」
熱くて硬いものが腹の奥を打つ。バラーのものだと思うと痛みよりも吐き気がする。
快感など微塵も感じない。そのことだけがアリアンの自我をつなぎ止めていた。
「あっ、うぁっ!……ぐっ……ああっ!」
だがあまりの痛みに気が……遠くなる。
意識を失う瞬間、体の中で何かが弾け、……広がった。

バラーは気を失ったアリアンの胎内から血に染まった己自身を引き抜き、装飾の上から右目を押さえた。
「……無力ゆえに打ちのめされ、打ちのめされるがゆえに己の無力を知る。……人間は人間としてありたいと、どれだけ本気で思うものか?」
左の目でアリアンを見つめ、にやりと唇をゆがめる。
「あがけ。……俺はそれが見たいのだ」
剣を床に転がせたまま、静かに部屋を後にした。

---------------------------

終わり。
それではみなさん良いエロスを。
111名無しさん@ピンキー:04/02/25 18:11 ID:QjcXxjSN
>>99-110
連投で乙カレ〜
バラーの方がリアルでチト萌えました。バラーもだけど、レギオンはもっとなーに考えているかさーっぱりわからないですよね。
水晶宮で眠る彼と、
アリアンに名付けた時の彼とはなんだか別人のような。
レギオンは聖人に近い感じ、、大体性欲あるんか?
バラーはレギの対。魔がなくてもいい族長になったと思うのになあ。

楽しませていただきました。
11289-110作者:04/02/25 19:02 ID:pWxBQdjs
試しに「2chエロパロ板SS保管庫」に行ってみたら
本当に自分のSSが載ってた。うれし恥ずかし恥ずかしい。

SS保管人様、
レスの最後の改行は私の意図したものではありませんので、
できれば削っていただけると嬉しいです。
面倒でしたらそのままでもかまいません。

>>111
レギオンつらかったです……。100%ねつ造です。
エロだって、全部指責めだったのでなんとかせねばと思っても、
グリもレギもバラも舐めそうにないし丁寧に触りそうにもない気が。
アリアンが抱かれる様子もあまり想像できませんし。
バラー×エラータとかラズモア×ウーナとかの方が書きやすいかもしれませんね。

楽しんでいただいてありがとうございました。
113名無しさん@ピンキー:04/02/25 19:09 ID:S4xFrXnV
バラー×ウーナ(一応夫婦だしw)ラズモア×ウーナもいいな。
114ダウト!(藍×曹):04/02/25 23:37 ID:sP7La775
大変遅くなりましたが
>>86-89のみなさま
本当にありがとうございます
文章力あげて
エロを次こそは濃厚なものにしたいです


けれど記憶にある漫画でエロにできそうなのが
ダウト!と……スキビ……くらいしかない。。
りりむキッスはスレ違い……?
115名無しさん@ピンキー:04/02/25 23:43 ID:ohmTId/p
>>114
りりむキッスはここですね。
【河下】いちご100% 激突東西南北【桃栗】
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1067326332/

書いて貰えるなら非常に嬉しいです。
そういえばこの作者って前は少女漫画家だったんだよな。
116SS保管人:04/02/26 01:46 ID:7V8Tp3Ql
>>112
レスの最後の改行というと、例えば>>103-104の間で言えば

レギオン!行かないでっ!

「必ずそなたは水晶宮にたどり着く。……私はそなたを待たねばならぬ」

この間の空白の行のことでしょうか?
そう言うことでしたら詰めますので。
117名無しさん@ピンキー:04/02/26 02:12 ID:k7GlQZNd
>114 是 非 ス キ ビ を 。
連キョーコでも松キョーコでもローリーキョーコ(wでも百合でも何でもいいので是非お暇なときにお願いします。
118名無しさん@ピンキー:04/02/26 11:54 ID:g/NwOaYR
ゴーストハントの場合ネタバレさんの扱いはどうすべき?
小説では当然ばれてるけど漫画ではまだだし
(というか新刊まだですか。いつまでナル寝てるんだ)
11989-110作者:04/02/26 13:00 ID:ZSXGHTzM
>>116
はい、そういうことです。
よろしくお願いします。
120名無しさん@ピンキー:04/02/26 17:35 ID:tGPck3La
是非!!スキビを!!
121名無しさん@ピンキー:04/02/26 17:56 ID:HvjGz8as
スキビ、前スレからリク入ってるけど中々書き手いないね。
ぜひネ申の降臨きぼん。

関係ないけど、
ゴーストハントというと「幽霊狩り」の方をつい思い出す・・・・
最近少女マンガネタが多くて嬉しい、今日この頃。
122名無しさん@ピンキー:04/02/26 21:21 ID:oHfk8bfX
>>118
確かに、どうするべきかな。投稿前にネタバレ警告で大丈夫かしら。
123名無しさん@ピンキー:04/02/27 07:20 ID:qaSycvHz
ネタバレは仕方ない。
ここは「パロ」スレで、基本的に現行公開されているネタは、対象内。
少女週刊まんが誌はないから、毎週新ネタというのはありえないが、
24日に発売されたばかりのララ掲載のネタでも規制はできないよ。
気になるなら、やはり
・最初の方しか読んでない方には、ものごっついネタバレがあります
・ララ最新号ネタです。
と記載するしかないのでは。

・・・・・「ミモザでサラダ」・・・・・・ヤヴァいよなあ・・・アレ(笑
124名無しさん@ピンキー:04/02/27 18:26 ID:Mw6ul9XT
なんか少女マンガと少女小説でスレ分けしたほうがいい気がしてきた…
私は両方読みたいけどどちらかしか支持しない人もいるみたいだし
片方が盛り上がってどっちが増えて嬉しいとか書かれると
もう片方の肩身が狭くなるように思うんだけどどうかな?
125名無しさん@ピンキー:04/02/27 18:35 ID:rmsS9MrW
>124
過剰反応。
その程度のこともスルーできないんだったら、スレ分けしても同じこと。
126名無しさん@ピンキー:04/02/27 19:07 ID:Kg7AT4Ig
>>124
作品によって温度差が生じるのは仕方ないし、マンガと小説という分割法に意味が有るとも…
127名無しさん@ピンキー:04/02/27 19:09 ID:Mw6ul9XT
>>125
そうかな?
後々揉める原因になりそうだと思ったから提議してみたのだけど

その時になってからでいいというのならこの話はこれきりにしてくれていいよ
128名無しさん@ピンキー:04/02/27 20:07 ID:bJnRLTRb
>127
一々問題視する人やな。
支持するしないとか、過剰反応すぎねーか。
大体どこのレスに<〜しか支持しない>なんて書いてあんの?
好きなマンガネタが続けて投下されて嬉しいって事じゃないの?
まさかそういう感想も控えろと?
129名無しさん@ピンキー:04/02/27 20:42 ID:Mw6ul9XT
>>128
モチツケ
この程度の発言にそこまで過剰反応しなくていいよw
130名無しさん@ピンキー:04/02/27 20:48 ID:th8bX75K
>127
心配するな。あんたが何も言わなければ揉めないよ。

要するに124=127が「少女漫画が続いて嬉しい」という
コメントが気に入らなかっただけなんでしょ?
自分は両方読みたいとか予防線張ったってバレバレだよ。
火のないところに無理矢理煙立たせて楽しい?
131名無しさん@ピンキー:04/02/27 20:50 ID:th8bX75K
>129=124=127
 あ ん た が 言 う な。

天然荒らしはこれだから始末におえん。
132名無しさん@ピンキー:04/02/27 21:02 ID:QLM1q7qX
っていうか、魔女婚偏重のあげくに書き手を叩き出したことは記憶の彼方ですか?
133名無しさん@ピンキー:04/02/27 21:04 ID:3OuGboHm
>129
すまんかった。頭冷しに逝って来る。
はあ〜
134名無しさん@ピンキー:04/02/27 21:18 ID:rmsS9MrW
>132
1作品と少女漫画・少女小説というジャンルをひとくくりには
語れないと思われ。

ていうか、それならみんなに聞きたいのだが、1作品ならともかく、
少女漫画or少女小説のSSが続くのは、そんなに気になりますか?
例えば「最近、少女漫画豊作だね」程度のコメントで、肩身が
狭くなったりしますか?
もしも、そういう意見の人が多ければスレ分けも考えなくては
いけないかとは思いますけれど。

ちなみに、私はまったく気になりません。
135名無しさん@ピンキー:04/02/27 21:24 ID:nNCKhMed
私もまったく気になりません。

「最近、漫画or小説ネタ少ないな〜、寂しいな」ぐらいは思うかも
しれないけど、そんなこと書きこんだりしない。
そういう時はそのジャンルの話題を振ってみたりして、書き手さんが
現れるよう頑張るよ。それが大人の対応ってものだと思うし。
136名無しさん@ピンキー:04/02/27 21:28 ID:W1JgQFdw
同じく全く気になりません。
そんなことで気にしていたら、少女小説、漫画と分けても
「最近コバルトばっかりでホワイトハートが少ない…」だの
「最近白泉社系が続いて肩身が狭い…」だの
果てしなく気にしなくてはならんではないですか。
137名無しさん@ピンキー:04/02/27 21:39 ID:R7Ohp5Rj
ちょっとずれるけど、小説と漫画の両方あるやつもあるしな。
138名無しさん@ピンキー:04/02/27 21:55 ID:3OuGboHm
漏れもまったく気になりません。

139名無しさん@ピンキー:04/02/27 21:58 ID:k9xHgo3R
私も気にならないyo
ただ逆に「最近、漫画or小説ネタ少ないな〜、寂しいな」という
レスがあったとしても、その程度なら気にならないかな。
「最近、同じジャンルが続きすぎ! 自粛して!!」みたいな
レスだったらオイオイオイオイオイと思うだろうが。

なんつーか、いろいろあってごった煮的なのが総合スレだと思うわけで、
SSだけでなく、レスに対しても受け皿は広ーくとっておいた方がいいとオモ。
140名無しさん@ピンキー:04/02/27 22:05 ID:5qlMhRtq
少女マンガ物にしても、リクで話題振ったから職人さんが
降臨、投下してくれたんでそ。

書く幅の広い職人さん達が増えたら自分なら嬉しいけどなあ。

141名無しさん@ピンキー:04/02/28 01:33 ID:i4cHsps4
そういうわけでそろそろはいからさんの神の降臨をきぼん
142名無しさん@ピンキー:04/02/28 04:10 ID:ixqlLCSx
銀の海金の大地のエロが読みたい。
あれいったいいつになったら新刊でるんだよ。
GH、楽しみにしております。
143名無しさん@ピンキー:04/02/28 13:57 ID:EAG4nCWI
ちょっと古いけど、椎名あゆみの「無敵のヴィーナス」読んでみたい。
楓とてっぺいのカップルがすごくツボなんだ…
144名無しさん@ピンキー:04/02/28 17:28 ID:dTXMahGC
はいからさんいいな。

銀の海金の大地といえば中断して何年だろう。
145名無しさん@ピンキー:04/02/28 18:27 ID:UaJFyMiU
>>143
椎名あゆみなら「ベイビィ★LOVE」のせあら×柊平が読みたいな。
せあらの猛烈なアタックに負けてしまうのを。

小学生はヤバイか?(w
146名無しさん@ピンキー:04/02/28 20:27 ID:0RI/E/n5
尚「……こ〜してると、結構みれるんだな。」
(尚、至近距離でキョーコの顔をまじまじとみる)
キョーコ「な……!?い、今更何のつもりよ!(赤面)」
尚「あ〜?……こういうつもりだよ」
(尚、キョーコにキス)
キョーコ「!!?」
尚「……♪」
キョーコ「〜〜っっっ!!」
――バチ〜ンッ!!!
(キョーコ、尚に顔面ビンタ)
尚「――っ!いてえなっ、何すんだよ!」
キョーコ「それはこっちのセリフよ!何してんのよっ!?一体!!」
尚「ああ!?前は平気でやっただろうが!」
キョーコ「なっ……!それはあんたの本性を知る前の話でしょう!?……っ!――きゃあっ!!!」

〜〜〜(以下略)〜〜〜

尚キョーめちゃ好きなんですが、書けない;
ちょと二人の掛け合いだけでも書いて置きたかったので投下します。
こういう使い方はイクナイ!
……でしょうか?
147名無しさん@ピンキー:04/02/29 10:48 ID:+yLUYM7j
せめてなんらかの前置きを書いてから始めた方がよかったかも。
尚キョーとやらがサパーリわかんない住人は多数いると思うので。

他の住人の気持ちも考えてホスィ
148名無しさん@ピンキー:04/02/29 10:53 ID:+yLUYM7j
萌え語りを禁じたいとか、そういうつもりはないんだ。
掛け合い妄想萌え〜!という気持ちはよく分かるしね。
ただ、いきなり始められると、訳分からんという住人は私含めて多数いると思うんだ。
周りをよく見てから語ってもらえればありがたいな、と。
149名無しさん@ピンキー:04/02/29 12:12 ID:ZlV2HCK0
原作名くらいは、書いて欲しいと思う。
何のキャラか判らない=キャラの情報が無いと、どうも萌え難い・・・・。
150名無しさん@ピンキー:04/02/29 14:01 ID:OF+FQ6y+
台本形式、ポエム、エロナシでもなんでもいいと思います。
同志を見つけて熱く語りたい気持ちは、みな同じかと。
ただ、最低限のマナーとして原作名の記入と特殊シチュは注意書き。
そんな感じでいかが?
それともエロなし不可?
151名無しさん@ピンキー:04/02/29 18:07 ID:An8UbcCI
萌え難いというか、たとえキャラの情報がわかったとしても
やっぱり、漏れは原作を知った上でないと
萌え〜までは逝かない・・・・スマソ
総合スレの特性なのか、慎重でクールっすね。ここの住人。
投下されたSSの原作萌え話は、あえて避けてる風情があるつーか。
152名無しさん@ピンキー:04/03/02 02:35 ID:79SZtQsK
昔懐かし丘の家のミッキーなぞをキボンしてみる。
153名無しさん@ピンキー:04/03/02 19:34 ID:k8t9ub22
「9番目のムサシ」
投下していいですか?

はっきり言って、慎吾にかなり理想入ってますw
154146:04/03/02 20:06 ID:JaHqaa9u
大変申し訳ありませんでした……

>>146はスキップビート(花ゆめ連載)の尚×キョーコです。

名前欄に入力したつもりでおりました……
本当に申し訳ありません
つД`)*:゚.・゚*

SS以外の投下は今後は
行わないようにします
155名無しさん@ピンキー:04/03/03 00:44 ID:hjOBhDzf
くっついた瞬間連載終了した「ひつじの涙」神崎×圭が読みたい!
お願いします
156名無しさん@ピンキー:04/03/03 01:29 ID:IBhVCfZq
>>146
また投下して下さいYO!
今度は原作名など忘れずに。
157名無しさん@ピンキー:04/03/03 11:28 ID:NuXB4elc
>146=154
どんまい
気にせずに(でも注意は忘れずに)
また投下してくださいな

今回の花ゆめ掲載分が萌えらしくて
発売日が楽しみ
158名無しさん@ピンキー:04/03/03 17:51 ID:lsAMS+xX
……
159名無しさん@ピンキー:04/03/04 00:44 ID:qVIsXE0u
前スレの小鉄×キタさんの人は、もう来ないのだろうか。
そのうち続きを妄想したくなりそうだが、勝手に造るわけにもいかんし。
それ以前に、書けないわけだが。
気長にお待ちしております。
160名無しさん@ピンキー:04/03/04 07:06 ID:8BlO5XUk
前スレの職人、だれもこないね‥‥‥
161名無しさん@ピンキー:04/03/04 07:14 ID:NLh0tx+P
今、春City、終わったら5月のCity合わせなので
もう少しまってください・・・
162名無しさん@ピンキー:04/03/04 08:07 ID:kYX+b00X
同人女かよ!
163名無しさん@ピンキー:04/03/04 08:21 ID:70Q3a4zy
>>153
遅くなってスマソ
ムサシ!楽しみにしてます。

小鉄×キタも気長に待ってます。やじきたは貴重w
164名無しさん@ピンキー:04/03/07 19:51 ID:JD7pVdwg
保全
165名無しさん@ピンキー:04/03/08 10:39 ID:tYUUHY6q
投下したい
166名無しさん@ピンキー:04/03/08 11:07 ID:gqQ/X7HU
>165
規制で板全体に人が少ないから、すぐには感想が付かない可能性が
あるけど、それでもよければ投下すれば?
167名無しさん@ピンキー:04/03/08 14:20 ID:TjSvBkCA
>>165さま!
是非是非!
自分、知らないジャンルでも美味しくいただきますv

>>166
ちと言い方が冷たいよ
168名無しさん@ピンキー:04/03/08 22:11 ID:7KQ7GfIm
千秋×のだめが読みたい…
自家発電するしかないでしょうカ
169名無しさん@ピンキー:04/03/09 22:07 ID:ONhsXOhI
>168
原作読んでないから、書きようがない。スマソ
この際だから、自家発電もいいと思いますヨ。ガンガレ
170名無しさん@ピンキー:04/03/10 00:57 ID:3F1Tb8pO
>>168
読みたいけど現状の二人からはとても想像できない……
171名無しさん@ピンキー:04/03/10 16:57 ID:+4RHEoTp
>>168
うわっ、めっさ読みたいです(*´Д`)
自分は書きたくても文章力ないもんで、是非ともお願いしたいものです。
172名無しさん@ピンキー:04/03/11 07:09 ID:N5c8Fipu
>168
書けないから設定だけ考えてみる。

酔っぱらって謎テンション状態の千秋が勢い(ある意味)で突入。
翌朝隣りで眠る全裸ののだめに蒼白になるが、同時に事後の(意外な)色気発見。
目覚めたのだめに千秋は正直に「覚えてない」と告白。
本気でショックを受けているのだめを見て自分の中にある気持ちに気づく。
正気の自分でもう一度。

あくまで考えてみただけ。
173名無しさん@ピンキー:04/03/11 08:07 ID:KTpSpLf7
つーか何の作品なのかがさっぱりわからないのだが。

学習しねぇな。
174名無しさん@ピンキー:04/03/11 11:47 ID:SVgxWO6q
KISSで連載中の「のだめカンタービレ」
クラッシック音楽、指揮者(千秋)×ピアニスト(のだめ)
面白いから一度読んでみるといいよ。
175名無しさん@ピンキー:04/03/11 12:57 ID:MLLdoEKR
>>172
モ、モエ〜〜〜〜ハァハァ

前号の 千秋、のだめを後ろからハグ を主食に、すばらすぃオカズでつ〜〜〜
176名無しさん@ピンキー:04/03/13 19:42 ID:JWtcb8oq
レヴィローズの指輪の二次小説が読みたいンだけど、コバルト文庫単体のエロパロってないの?

177名無しさん@ピンキー:04/03/13 20:37 ID:9L+klZHl
せめてコバルト単体のスレは欲しいかな?
でも、ここで充分間に合うといえば間に合うよーな。
ただ
スレ全体の幅が広すぎて、読み手もSS範囲も薄く浅く狭くなってる気がする。
178名無しさん@ピンキー:04/03/13 23:15 ID:p/Dj3C5g
欲しければ作れば?
いや煽りでなく。
作ってはいけないわけじゃないからさ。
179名無しさん@ピンキー:04/03/13 23:56 ID:YY9C1YkY
自分ひとりの要望でスレ立てしてもdat落ちするだけだし、今は人大杉だからスレは立てるべきじゃないな。
なんかエロなしのSS板作るって話もあるし、もう少し待ってみる。
180名無しさん@ピンキー:04/03/14 00:58 ID:I5vye8Uk
>177
Q&Aスレでの質問に似たような例(既に総合スレがある作品からの単独スレ立てはOK?)
が出てたので参考までに。
ただ、前スレからの状況見てたら魔女婚以外のコバルト作品SSは
数える程しかなかったし、マリ見てはもう単独スレあるから
他のスレのdat落ちに拍車をかけてまでして立てなくともここで充分なんじゃないかと思う。


911 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2004/03/12(金) 20:36 ID:9DMNVBQI
>910
構わない、とは思う。
ただ、削除されなかったとしても即死しそうな感じだ。
総合スレの方を見たけど、人大杉のせいもあってかそれほど賑わっているようには見えなかったし……

912 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2004/03/12(金) 20:45 ID:yNov1o1F
>910
現在は人大杉のせいで危機感が薄れてますが、圧縮がすぐそこまで迫っています。
あと8個のスレが立てば100個のスレがdat落ちしてしまいます。

それを考慮した上でなお、キャラ単独スレを立てたいですか?
181名無しさん@ピンキー:04/03/14 01:37 ID:JPF7KW5P
>>180
そのケースは、総合スレといっても作者総合であって扱っている範疇、読者層ともに狭い。
その中からさらに範疇を狭めてキャラ単独スレを立てたから叩かれた。

このスレは本当の意味で総合スレ、しかもエロパロ板の中で最も範疇が広い。
そこからレーベル総合スレを立てようって話だから事情が全然違うと思うよ。

少女漫画・小説総合>少女小説総合>レーベル総合>作者総合>作品単独>キャラ単独

範疇で比較するなら3段階くらいかけ離れている。


でも個人的意見は単独スレを立てずにここでやっていこうよ、なんだけど。
182名無しさん@ピンキー:04/03/14 03:06 ID:kPaBs0h9
コバルト専用?
少女小説専用?
前者だったら、ホワイトハート好きの私はどうしたら……
183名無しさん@ピンキー:04/03/14 08:40 ID:yfD4ivFB
でもさ単独で立てたとしても、結局一作品に片寄ったりするんだよね。
少女小説総合スレにしたとしても、住人によってはコバルトなら
コバルト、ホワイトハートならそれ風に変に片寄っては揉めそう‥‥

184名無しさん@ピンキー:04/03/14 10:21 ID:5yCbheZY
この圧縮が近い状況でスレ増やすのは難しそう。
名目は少女小説総合スレにしても、
立てたい人も特定作品のファン職人か、読み手でしょ?

本音は作品単独スレ立てて、
思いきりファンには周知の設定使って、萌え萌えSS堪能したい。

ここ、守備幅は広いけど求められるSSは広く浅いよね。
185名無しさん@ピンキー:04/03/14 11:03 ID:4B6pGJk2
長い目で見れば作品単独で立てた方がスレは賑わうんじゃない?
ただこの人大杉状態でスレを維持できるだけの書き手がいるかって話。
186名無しさん@ピンキー:04/03/14 11:12 ID:0umEBmAC
維持できなければ、意味ないよなあ…書き手さん減った。
187名無しさん@ピンキー:04/03/17 22:09 ID:cXRl7BlP
hosyu
188破妖の剣(鎖縛×サティン):04/03/19 04:38 ID:NMFPFObt
ええっと、ご無沙汰しておりました。前スレで姫君とか破妖とか投稿したものです。
かなりの個人的事情でしばらくPCが自分から遠ざかっておりまして(ええPCが!)
やっと復帰できるころには前スレdat落ちですかそうですか。_| ̄|○
続き物放置してて心苦しかったんで自己満足のためにもupさせて下さいませ。
といいつつまだ完結してないところがいやはやなんともかんともですが
今度は二日くらいで終わりますので少しの間スレお借りいたします。

************************
ためらいの影・中編(1/7)

「…………あ……鎖縛……っ」
呼ぶ声が聞こえる。
呼ぶことも、呼ばれることにも興味がなかった――むしろ嫌悪すら抱いていた自分の名を、
サティンは吐息と喘ぎの入り混じった声で切なげに繰り返す。
鎖縛の下に組み敷かれ、一糸纏わぬ姿をその前にさらしているというのに、こんな時でも
その声は正確に自分の本質を呼ぶ。
「んっ…………」
首筋に歯を立てて強めに吸い上げる。張りのある乳房を乱暴に揉みしだく。
胸元に、脇腹に、サティンの白い肌に、鎖縛は情欲の紅を無数に散らしていく。
自分という存在をその白い肌に刻みつけるように。
滑らかに滑る肌の感触を愉しむように、伝わる体温を愛おしむように、鎖縛はたっぷりと
時間をかけて、その指で、その舌で、サティンの全身をくまなく愛撫する。
だが、征服しようとその柔らかな肢体を蹂躙すればするほど、サティンの吐息が鎖となって
鎖縛の思考に甘く絡みついてゆく。
そしてその声が切なげに名を呼ぶたびに、囚われていくのがどちらなのかを鎖縛は思い知る
のだ。
189破妖の剣(鎖縛×サティン):04/03/19 04:42 ID:NMFPFObt
ためらいの影・中編(2/7)

「サティン…………」
思わず洩らしてしまった声に応えるように、サティンの手が漆黒の髪に触れてくる。
その指先を捕まえて鎖縛は自らの昂りへと導いてやる。
それでもただ触れるだけのサティンに郷を煮やし、強引に自らの掌を重ねてそれを握らせる。
「や…………鎖縛っ」
「もっと呼べよ」
誰かの代わりでも、ましてや偽者でもないというなら。
お前が。
この俺の名を。
「さば……やっ……」
自らのものを握らせたまま、鎖縛はサティンの太ももを抱え上げて膝の裏からくるぶしまで
唇を滑らせる。
「いやっ……鎖縛…………そん……なとこ……」
つま先を軽く口に含んでやるとサティンはくぐもる様な声を漏らして身をそらそうとするが、
鎖縛の手は容赦なく足首を掴んでその動きを封じる。
足指の股を舌で割るようにして一本一本丁寧に舐め上げながら、髪と同じ砂色の繁みに指を這わすと、
すでに溢れんばかりの雫で満ちていたそこは期待と羞恥にわなないた。
そっと秘裂にそって指を動かしてやると、サティンの喘ぎはいっそう切実なものになる。
「あ…………いやあっ! 鎖縛……!」
190破妖の剣(鎖縛×サティン):04/03/19 04:43 ID:NMFPFObt
ためらいの影・中編(3/7)

「……もっとだよ……」
もっと求めて来い。
もっと焦がれればいい。

積年の渇きをサティンで満たそうとするかのごとく、鎖縛は執拗にサティンを責め、弄り、
秘壷から愛蜜を溢れさせる。
唇はサティンの上半身を余すところなく貪り続けながら、指を1本、2本と沈め、
軽く上下に蠢かしてやる。
それだけで、そんな鎖縛の願いはたやすく叶えられる。
切なげに、搾り出すように、サティンは彼の名を呼び求めた。
「いやあっ……! 鎖……縛っ……あたし、もう…………!」
はじけるように、サティンの背中が弓なりにしなる。
鎖縛の指先を包んでいた柔らかな肉壁がわななくように収縮、弛緩を繰り返すと、
最奥からとろりとあふれ出した歓喜の雫が鎖縛の手のひらを濡らした。
191破妖の剣(鎖縛×サティン):04/03/19 04:45 ID:NMFPFObt
ためらいの影・中編(4/7)

「……やっ……!」
自分だけ達した後の羞恥心がこみ上げてきたのだろうか、サティンは両の腕で顔を隠しながら
身じろいだ。
その行為が逆に白い上半身を無防備に自分を組み敷いている男の視線の元にさらけ出すことに
なり、形のよい乳房が荒いサティンの呼吸とともに震える様はつかの間鎖縛の目を愉しませた。
「サティン……」
どこか優しげに聞こえる声とは裏腹に、鎖縛はいささか乱暴とも思える力で顔を覆うサティンの
両手首を掴みあげる。
「つっ……あ、いや……鎖縛」
「いや、じゃないだろう?」
抗うサティンの両腕を一方の腕だけで封じ込め、彼女の頭上へと持ち上げて押さえつける。
そのままかがみ込むように上半身を倒し、サティンの鼻先、額、頬、そして唇へと舌先を
這わす。
「ん……」
「目を開けろよ、サティン」
「……いや……っ…………」
「いいから目を開けろって」
噛み付くような口付けでサティンの気を引いてどうにか薄目を開けさせることに成功した鎖縛は、
薄く笑いを浮かべると、ゆっくりと彼女の眼前で己の掌を舐め上げた。
先ほどのサティンの昂りでてらてらと濡れた指先が、鎖縛の薄い唇へと吸い込まれてゆく。
192破妖の剣(鎖縛×サティン):04/03/19 04:47 ID:NMFPFObt
ためらいの影・中編(5/7)

「いや、やめて頂戴ったら……もう、馬鹿――!」
演技ではなく心底羞恥きわまる様子でサティンが噛み付くように叫んだ。再び閉じられた
サティンの両瞼に口付けを落としながら鎖縛は囁く。
「自分だけイッたらそれでおしまいか? ずいぶんとわがままな奴だな」
言いながら、鎖縛の舌はサティンの首筋を通って、鎖骨、肩、そして乳房へと透明な軌跡を
残しながら移動していく。
「そんなんじゃ……! わたしはただ……わたしばっかりっていうのがっ…………はず…
…あっ……だから嫌だって言ってる……ああっ」
鎖縛は片方の乳首を口に含み、わざと舌先が敏感な部分に触れないようにしながら、
唇だけでその弾力を味わう。
「なんだ? 聞こえないな……」
しっとりと汗ばんだ肌の感触を楽しみながら、鎖縛はもう片方の乳房をそっと撫で上げた。
何かを期待するように硬く立ち上がった先端には触れないギリギリのラインのあたりまでを
ゆっくりと揉み上げる。
サティンの喉が何かを言いたげに切なく喘いだが、意志の力で抑えたのかごくりと飲み込
んで唇を引き結んだ。
サティンのそんな姿が面白くもありまた物足りなくも思えて、鎖縛はあえて焦らすような
愛撫を続けた。わき腹から腰をたどって太もも、そしてその内側へと指を這わせる。
先ほど鎖縛によって達せられたばかりのそこは、いまだにあふれ出る蜜を滴らせながら狂
おしいほどの収縮を繰り返して自分を満たすものの到来を待ち続けている。
193破妖の剣(鎖縛×サティン):04/03/19 04:49 ID:NMFPFObt
ためらいの影・中編(6/7)

「さ……ばく」
昂りっぱなしの鎖縛自身のモノが、サティンの喘ぎに呼応する。濡れた先端が、獲物を前にして
歓喜に震える肉食獣のように涎を迸らせる。
――だが、まだだ。と
もすれば暴走しそうになる下半身をなだめながら、鎖縛はサティンへの愛撫に神経を集中させる。
焦がれるように腰をくねらすサティンの動きを巧みにそらしながら、あえて敏感な花芯には
刺激を与えてやらずに、柔らかな双丘の茂みをかき乱す。
もっと。もっと呼べばいい。焦がれればいい。
俺の名を。俺の存在を。
その声で。その瞳で。
「いや……鎖縛、お願いっ……」
サティンの喘ぎはいつしか懇願に変わる。しかし鎖縛の愛撫は止むことがない。
執拗な、それでいて一番敏感な部分には触れてくれない、ともすれば苦痛にも
なりかねないほどの快感と焦燥がサティンを狂おしいほどの高みへと追い詰めていく。
「お願いよ、お願いだからっ……ああっ! 鎖縛っ……」
サティンの両腕が鎖縛へと伸ばされ、その首に絡みつく。声を殺すことも忘れて振り絞るように
嘆願するサティンの頬は薔薇色に染まり、そこから蒸散される色香が辺りの空気まで
染め上げているように見えた。
美しい。だが、気に入らないところがひとつ――。
「目を開けろよ。サティン」
194破妖の剣(鎖縛×サティン):04/03/19 04:50 ID:NMFPFObt
ためらいの影・中編(7/7)

眉間にしわがよるほどきつく閉じられたサティンの両瞼に視線を落としながら、鎖縛は
まっすぐに立てた二本の指をおもむろにサティンの奥に差し入れた。
「つっ……」
いきなり押し入れられたまま動かないそれは快感というよりは異物感に近く、サティンは
顔を歪ませたまま薄目を開けて物問い気な視線を鎖縛に向け――そのまま、囚われる。
焦がれたような眼差しは、どちらのものか。
欲するものの真剣な表情で、鎖縛が囁く。
「俺を見ろ、サティン。……お前が欲しいのはなんだ? 言ってみろよ……」
「鎖縛……」
根元まで埋もれた指に絡みつくサティンの肉襞が言葉よりも雄弁に締め上げる。それでも
鎖縛は動かさない。極限まで焦らされたサティンよりもさらに焦れたような掠れる声で
問い重ねるそれは懇願にも似ていた。
「サティン、何が欲しいんだ? お前は……何を望んでいる……」
望んでいるのはどちらなのか。
「鎖縛が……鎖縛の全部が、欲しいのっ……! お願いよ…………!」
指が引き抜かれるのと、熱く猛々しいものがサティンの真奥までを一気に貫いたのが同時だった。
195名無しさん@ピンキー:04/03/20 00:56 ID:lZ/Ocx8U
破妖キタワァ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(゚∀゚)゚・*:.。. .。.:*・゜゚・* !!キララァ*・゜゚・*:.。..。.
原作っぽいのにエロイ(;´Д`)ハァハァ
続き楽しみにしてます。
196名無しさん@ピンキー:04/03/20 01:59 ID:bNF6HqIH
原作知らないんだけど、これはエロいと思いました。>破妖の剣
保管サイトさんに前編を見に行ってしまった。
197破妖の剣(鎖縛×サティン):04/03/20 05:30 ID:gTcKD5PZ
実はエロに挑戦したのは前作(姫君)が初めてなもので、
エロいといっていただけるのはものすごく光栄だったりします。
励みになります。ありがd。
と、調子に乗ったところで後編投下させていただきます。
完結です。

*********************
ためらいの影・後編(1/8)

「ああっ…………!」
ようやく望むものに満たされたサティンの全身に快感が駆け巡るよりも早い速度で、
飢えた獣が獲物にむしゃぶりつくように鎖縛が激しく手加減もなく腰を打ち付ける。
とうに溢れ出していた愛液が潤滑油の役目をなし、激しく揺れる腰の辺りでくちゅくちゅと
淫靡な音を響かせる。
「サティン……」
噛みしめるように名を呼ぶ低い声と裏腹に、鎖縛はわずかずつ角度を変えながら執拗に
サティンの中を突き上げる。
「あっ、いやっ! そこは――ああっ」
サティンが一際高く声を上げた箇所を見つけ出すと、性器の先でかき回し、擦り付ける。
びくんと弓なりに反らされたサティンの背中に両腕を差込み、下半身を繋いだままの状態で
素早く抱き起こして唇を奪った。
前触れもなく座位の形をとらされたサティンの悲鳴は、なかで角度を変えていっそう奥に
突き上げられたそれの動きに従って熱を帯びたものへと変化していく。
「鎖縛っ…………鎖縛!」
サティンの両腕は鎖縛の背にしがみつくようにまわされ、絶え間ない接吻の合間に呼吸と
ともにその名を呼ぶ。
かつては憎悪の炎で燃え上がらせたその同じ榛色の瞳を、今は情欲の色に潤ませて。
198破妖の剣(鎖縛×サティン):04/03/20 05:32 ID:gTcKD5PZ
ためらいの影・後編(2/8)

「お前が俺を望むのか」
貫いた腰をときに激しく、ときにやさしく揺さぶり上げながら鎖縛が囁く。
鎖縛の胸板に頬を押し付けるようにしてサティンが頷いた――ように見えた。
だがそれだけでは不安で、鎖縛はサティンの顎に手をかけて顔を持ち上げる。
答えを待たずに半開きの唇に自らのそれを重ねて舌を絡めとり、
口腔内にあふれた唾液を吸い上げる。
「ん……んんっ……」
「本当に、お前がそれを……望むんだな……」
触れ合った裸の胸からサティンの鼓動が肌を通して鎖縛に伝わり、
それに呼応するように繋がった部分が熱く締め上げられる。
求めるものに求められる。生涯で一度も叶わなかったその想いが、今この腕に、
この胸の中に熱を帯びて確かなものになろうとしている。

だが、その瞬間に、鎖縛の脳裏を掠めたものは忌まわしい過去の幻影だった。

自分を『偽者』たらしめたあの男が何よりも大切にしていたモノ――金の妖主と
人間の女の間に生まれたあの娘を手に入れようと、それさえ手に入れれば自分が『本物』に
成り代われるのだと妄信した挙句に愚かにも彼女の真価を見誤り、
圧倒的なその魅了眼の力に屈して封じられた過去が。
199破妖の剣(鎖縛×サティン):04/03/20 05:34 ID:gTcKD5PZ
ためらいの影・後編(3/8)


あの時、娘を手に入れるための手段として鎖縛はサティンを拉致し、
邪魔だてした彼女の護り手をこの手で葬ったのだ。そのことをサティンが忘れているわけがない。
忘れるわけがない。

あの娘を手に入れて、大切にしようと思った。着飾らせて、望むものを与えて、
誰の目からも隠して、ずっとそばに置いて――――。
本人の意思など問題ではなかった。自分が本物であることの証として、
ソレはただそこにあるだけでよかったのだ。だからどんな強引な手段をとろうと構わなかったし、
あの時鎖縛は娘の名前すらも呼ばなかった――魅縛され封じられる、最期の瞬間さえも。

そして願いは叶うことなく、鎖縛は永遠に眠り続ける筈だった。

そんな鎖縛を目覚めさせたのは他ならぬあの男だった。
自分が手に入れることの叶わなかった娘のために、致命的な弱みにもなりうる娘の親友――実際、
サティンの護り手を殺めることで彼女をそうした立場に追い込んだのは鎖縛である――を、
命に代えても護れという。
大層な皮肉もあるものだ。鎖縛は哂った。冗談ではない、と。
だが、命を封じられた鎖縛に否を唱える猶予などあるはずもなかった。
あの男は有無を言わせず拘束具という枷をつけて鎖縛の身を娘の親友に預けた。

――そう、誰よりも鎖縛を憎んでいる、砂色の髪の捕縛師に。
200破妖の剣(鎖縛×サティン):04/03/20 05:35 ID:gTcKD5PZ
ためらいの影・後編(4/8)

「鎖縛……っ!」
熱い衝撃が鎖縛を現実に引き戻した。
潤んだ榛色の瞳がそこにあった。下半身を鎖縛に貫かれたまま、
頬を薔薇色に染めて喘ぐように息を荒げ、それでも彼女は確かな目を見開いて鎖縛を見つめていた。
鎖縛を捕らえていた。
「いい加減にっ……しないと、いくらわたしだって我慢の限界ってものが……ある、わよっ……? 
この期に及んで情けないこと考えてたら……あっ」
わずかな腰の動きでサティンがたじろいだ隙に、鎖縛は自らの頬を打った彼女の手を捕らえ
その甲に口付ける。
「俺は情けないかな」
自嘲気味に呟かれた鎖縛の言葉にサティンがにべもなく答える――いや、答えようとしたのだが。
「今に……んっ、は……じまったことじゃ……ない、あぁっ……んっ」
再開された腰の動きにサティンの声は甘くかき消された。
激しく突き上げられる鎖縛の腰の動きにあわせて砂色の髪が揺れる。
再び鎖縛の背にまわされた腕に力がこもる。
201破妖の剣(鎖縛×サティン):04/03/20 05:36 ID:gTcKD5PZ
ためらいの影・後編(5/8)

「我慢の限界か……悪いことをしたな。こうして欲しかったんだろう?」
「そういう……意味じゃっ、あ、ああっ……ん、馬鹿っ……!」
いっそう奥まで突き上げられた鎖縛のそれを離すまいとするかのように
サティンの受け入れた部分がぎゅっと収縮する。
締め上げられる感覚に鎖縛は一瞬だけ息を呑み、片手でサティンを支えて自分の上体ごと
シーツの上に押し倒す。
「あっ、あぁ……んっ、も……だめ、あ……いやぁっ!」
早まる腰の動きに合わせてサティンの声が熱を帯びていく。
奥から溢れ出した雫がシーツに滴り、繋がれた部分から洩れる卑猥な水音が
二人の呼吸音と混ざり合う。
「…………ああっ!」
「っ、サティン…………!」
絶頂を迎えたサティンの秘所が痙攣して鎖縛のそれをさらに深くへと咥え込む。
そのまま導かれるように最奥へと解き放たれた鎖縛の熱いものがサティンの中を満たしていった。
202破妖の剣(鎖縛×サティン):04/03/20 05:38 ID:gTcKD5PZ
ためらいの影・後編(6/8)

「……ん……」
ようやく意識を取り戻したサティンは、自分の体が柔らかな掛布で包まれているのに気づいた。
珍しい親切の主は、と瞼をこすりながら見渡すと、暗闇の中でも厭味なくらい際立った
人外の美貌の青年が、寝台の脇の空間に浮かんでいるのがいやでも目に入った。
あろうことか、均整の取れた裸体を惜しげもなくさらけ出したままである。
「ようやく目が覚めたか」
「わたし、あのまま寝てしまったのね……? 今何時くらいかしら? 
まだ夜明け、ではないようだけど……そういえばわたしってばお風呂上りだったんだわ、
今さらという気もするけれど。ああでも、今から起きてお風呂に入りなおすっていうのもあれだし、
昨日の今日でくたびれちゃったからやっぱり寝なおすことにするわ。
って、ねえ鎖縛、あなた何故わたしの寝台に入ってくるの?」
「誰が寝てもいいといった?」
「ねえ鎖縛、この手は何? わたしは掛布をはいでもらうよりは、どっちかっていうと、そのう、
着替えを取ってもらえればありがたいのだけど……?」
「俺を散々待たせておいて勝手な奴だな」
「待って、って、別にわたしは頼んでないわよ……ね」
「出立は明日といったろう? 夜はまだ長いよな」
「って……ええ? さ、鎖縛、ちょっと待ってってば……んっ」

なし崩しにのしかかってくる青年の重さをその身で受け止めながら、
この後サティンは、夜の長さをその身で思い知らされることになるのだった――。
203破妖の剣(鎖縛×サティン):04/03/20 05:39 ID:gTcKD5PZ
ためらいの影・後編(7/8)

翌日――といっても日はとっくに天頂を過ぎ去り、午後の西日が窓から差し掛かるころ。
依頼主に報告を済ませて部屋に戻ってきたサティンが手早く荷物をまとめながら鎖縛を呼んだ。
いつもの、口調で。
「さ、することは済ませちゃったし――そりゃあ、この部屋はちょっと長居したいくらいの
素敵な部屋だったけれど、ああでもそうしたら誰かさんのおかげでわたしの身が
持たないかもしれないし! ……そんなことも言ってる場合じゃないわよね。帰りましょう、鎖縛」
「――――ああ」
夕べの姿態が嘘のように、てきぱきと事後処理を済ませるサティンを視界の端に捕らえながら
鎖縛はふと考える。

憎んでいたことさえも忘れて、こんな風に相手を許してしまうのは人間の弱さだろうか。
いや、忘れてなどいないのかもしれない。
憎んで、それでもなお自分を受け入れようとする――これが人間の強さだというのか。
204破妖の剣(鎖縛×サティン):04/03/20 05:40 ID:gTcKD5PZ
ためらいの影・後編(8/8)

「あ、それから」
サティンは榛色の瞳を細めて悪戯っぽく微笑んだ。
「浮城に帰ったら昨日みたいな激しいのはなしよ? 壁が薄いっていうわけではないけれど……
個室があるとはいえ一応共同生活の場所出し、ほら、あそこはいつ誰の目に触れるとも
限らないんだから」
「浮城の護り手どもがちょっとやそっとじゃ入り込めないような結界なら、いつだって作れるが?」
それもそうね、とサティンは軽く肩をすくめる。
鎖縛は砂色の髪にそっと指を絡め、くすぐったそうに振り仰ぐサティンの額に口付けを落とした。

強大な存在の影で偽者としての扱いしか受けなかった自分と、
自らが殺めた彼女の護り手――その身代わりの存在となることを余儀なくされた自分と。
どちらもかつての鎖縛の姿であり、
そして今の鎖縛の姿を表すものではない。

「行きましょう――鎖縛」
護り手としての自分を呼ぶ声に頷きを返しながら、己のためらいの影をたやすく見抜いてしまう
この榛色の瞳に囚われてしまいたいと鎖縛は本気で思った。――彼女は魅縛師ではないのだが。
なら、この胸に去来するものはなんなのだろう。
答えは浮城に帰ってから考えることにして、鎖縛は護るべきものの手をとった。


考える時間はいくらでもあるはずだった。
205破妖の剣(鎖縛×サティン):04/03/20 05:55 ID:gTcKD5PZ
すみません、投下してから誤字改行ミスハケーン……_| ̄|○
お世話になっております保管サイトの管理人様、
いつもありがとうございます。
お手数をかけて申し訳ないのですが、

>193の本文3,4行目
――だが、まだだ。と ←ココ!(゚∀゚)
もすれば暴走しそうになる下半身をなだめながら、鎖縛はサティンへの愛撫に神経を集中させる。

の改行ミスと、

>204の本文4行目の共同生活の場所出し←ココひらがな!(゚∀゚)
の変換ミスの部分を
保管の際に訂正しておいていただければ幸いでございます。


ついでに次回作は高遠さんのシリーズのどれか、か
リクに何度かあがっているスキビ(花夢)にも心が揺れ動いている今日この頃。
206名無しさん@ピンキー:04/03/20 06:07 ID:0VueZ9bs
破妖待ッテタワ鎖サだわキタァ!!!エエワァーーーーー!!!!!(*∀*)
207名無しさん@ピンキー:04/03/20 12:34 ID:CjhFVn6a
キタ━━(゚∀゚)━━( ゚∀)━━(  ゚)━━(  )━━(  )━━(゚  )━━(∀゚ )━━(゚∀゚)━━━ !!!!

もぅ本当にエロくてイイ!
キャラが原作に忠実でイイ!
神ですよ、アナタ!!
208 名無しさん@ピンキー :04/03/20 17:24 ID:KKM68Ni8
(゚∀゚)大分原作読んでないけどまたよみたくなったたー!!

(゚∀゚|あのぉ、闇ラスなんてまたもや見れるなんてことは。。。

ともあれ最高の鎖ササイコーに
キタ━━━(゚∀゚)━( ゚∀)━(  ゚)━(  )━(  )━(゚  )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━━!!!!!

作者さんに感謝!
209名無しさん@ピンキー:04/03/20 17:37 ID:Z1RvTnP3
>>208
煽りですか?
210名無しさん@ピンキー:04/03/20 17:45 ID:eZEU7FOG
同じヤシが無理矢理カキコしてるみたいやねん
気味悪いぞ。喪前ら
211名無しさん@ピンキー:04/03/20 18:55 ID:dWnsCnIx
乙〜

ていうか破妖の需要あるんだね。素直にビクーリ喜び組。
212彼方から(イザーク×ノリコ):04/03/20 23:35 ID:ZCSo2NNQ
突然、投下。

『彼方から』
 突然、異世界へ飛ばされたノリコは、そこで助けてくれた青年イザークと旅をしている。言葉や生活習慣を学びながら旅を続けるうちに、ノリコは、自然にイザークに思いを寄せる。
途中、旅の同行者が増え、彼らと化け物退治したりする中、ノリコは、イザークが、この世を騒乱に導く破壊の化け物「天上鬼」であり、自分がその天上鬼を覚醒させる「目覚め」であると知る。
 そして、世界の覇者となるために、天上鬼と目覚めを手に入れようとしている追っ手から逃れるために、ノリコに想いを告げたイザークと二人だけで旅に出る。
 
 コミックスでいうと、7巻と8巻の間の話。
213彼方から(イザーク×ノリコ):04/03/20 23:37 ID:ZCSo2NNQ
 窓の外には冷たい風が吹き抜け、手桶の水が波紋を作れないほど固く凍りついていた。
 この街に着いてから、すでに2日がたっている。本来、温かいはずのこの季節に、突然やってきた冷たい風は、ノリコとイザークの足をここに留めていた。
 二人だけの旅に戻ってから、もう一月が過ぎようとしている。変えられるかもしれない運命を探して、二人で手をとってここまで歩いて来たのだ。
 ノリコは、窓の外を眺めていた。イザークの背中は、もう見えない。
 少し長めになりそうな滞在に、彼は仕事を探しに行った。渡り戦士のイザークは、いつも、護衛や警護の仕事で旅に必要な金を稼いでいる。この宿の代金も、ノリコの服も、日記の書紙まで、すべてイザークの稼ぎに頼っていた。
 ノリコは、イザークが仕事に出ている間は、こうして宿で静かに待っている。
 風のせいなのか、外からカタカタと看板が揺れる音だけが聞こえてくる。
「よし!」こぶしを握ったノリコは、勢い良く立ち上がり扉を開けると、階段を駆け下りていった。
214彼方から(イザーク×ノリコ):04/03/20 23:42 ID:ZCSo2NNQ
 扉を開けると、満面の少女の笑顔が見えた。イザークは、その笑顔にほっと息を吐いた。外の風の冷たさを忘れるほど、ノリコのまわりには光が満ちている。
「おかえりなさい。寒かったでしょう」
「いや」短く応えて、イザークはノリコが火鉢の側に置いた椅子に腰をおろした。
「仕事を決めてきた。明日から3日間、荷の見張りだ。この寒さで、引き取りが遅れているらしい」
「荷の見張り……。ずっと、外にいるの。それじゃあ、風邪を引いちゃうわ」
 目を丸くするノリコの姿に、イザークは大丈夫だとかすかな笑みを見せた。
 その笑顔に、ノリコは自分も笑みを見せると、胸のざわめきを隠すように火鉢に視線を落とした。
 思いを打ち明けあってから、二人だけの旅に戻ってから、イザークの優しさに触れると、ノリコは胸がざわめくようになった。一度そうなると、イザークの顔が、まっすぐに見られなくなる。
 そして、ノリコが目を逸らすと、イザークは、今までにない強い視線でノリコを射すくめている。二人の間にあるものが何であるのか、逸らした眼差しと射すくめる視線の意味が何なのか、イザークもノリコも本能的に分かっている。ただ、どうしたらいいのか、わからないのだ。
「手が冷たい」目に入ったイザークの手をとって、ノリコが呟いた。明日から3日間、この手はノリコの側にはない。
215彼方から(イザーク×ノリコ):04/03/20 23:43 ID:ZCSo2NNQ
「寂しいか」イザークの問いに、ノリコは頭を横に振った。
「あたしは、平気よ。あたしも、仕事を決めたの。この宿の手伝いよ。急な寒さで部屋は一杯で、忙しんだって」
「あんたが、そんなことをする必要はない」イザークが、意外なほど厳しい声を出した。
「でも、イザークが働いている間、あたしが遊んでいるわけにいかないわ」ノリコは、悪戯を思いついたような顔をして、身を乗り出す。
「そう言うイザークの方が、実は寂しかったりして」笑い声に包まれるはずの冗談は、イザークが真剣な顔をしているので失敗に終わった。
「そうだな。そうかもしれない」
 低い声に、ノリコの胸のざわめきが、いっそう大きくなる。でも、いつものように、イザークから目を逸らすことが出来ない。
「平気。だって、イザークはいつも、あたしの側にいるから」握っている大きな手を、愛しそうに胸に抱く。
「だからきっと。あたしがもっと側に近づけば、イザークも寂しくなくなるかも」顔から火が出るほどドキドキしているのに、ノリコはイザークの、いつにも増した強い視線から目を逸らすことができない。
 視線を合わせたまま、イザークはゆっくりと立ち上がると、息も出来ないほど強くノリコを抱きしめた。
216彼方から(イザーク×ノリコ):04/03/20 23:44 ID:ZCSo2NNQ
腕の中の温もりは、柔らかく熱く、何よりも愛しい。イザークは抱きしめた腕を緩めると、彼を捉えて離さない存在を手のひらで確かめた。
汗ばんだ肌が微かに震え、息を呑む気配が伝わってくる。
「ノリコ」耳元でささやくと、返事をするように、首に腕が絡まってきた。
 いつも、二人で過ごしている。 傍らに、ノリコの笑顔があることが、すでに自然なことになっている。彼女の笑顔が側にあるだけで、すべてが満たされていたはずなのに、いつしかイザークは、その存在を、今よりも、もっと近くに置きたいを感じるようになっていた。
ノリコの全てを感じたい。抱きしめて、一つに解け合い吐息の交換をしたいと、熱くなる視線を閉じることが出来なくなっていた。
 自分の視線に、ノリコが戸惑っているのには気がついていた。だから、怖がらせないように、挨拶に触れることにさえも、細心の注意をはらってきたのに。 なのに、一度外れたタガは、二度と止めることはできない。
ノリコを抱きしめた瞬間、彼女は、この世に存在するただ一つの者になったのだから。
 「あ……。イザーク」吐息が、小さな音になる。
 イザークは、もう自分を留めていることが出来なくなった。激情のままに、力を入れる。ノリコの何もかもが、愛しくてたまらなくなった。滑らかな肌、熱い吐息、痛いほどに締め付けてくるノリコ自身。
 際限なく湧き出てくる愛情の波に、イザークは涙を止められなかった。
217彼方から(イザーク×ノリコ):04/03/20 23:45 ID:ZCSo2NNQ
「おはよう、イザーク」窓から差し込む光の中で、ノリコが微笑んでいる。いつもと変わらない、夕べは何もなかったかのような彼女の態度に、イザークは安堵の吐息を吐く。
「外が明るいな」ベットの上で身を起こすと、イザークは、自分が何も身につけていないのに、改めて気がついた。
「夕べ、雪が降ったのよ。外は真っ白で、すごく綺麗」ノリコは、身を翻すと扉へと向かった。
「朝ごはんを頼んでくるわね。ついでに、火鉢の火も貰ってくる。夕べのうちに消えてしまったから、寒いでしょう」最後の方は妙な早口になって、廊下に飛び出て行った。
 始めて迎えたいつもと違う朝は、ベットから抜け出すのに勇気が必要だ。
「先に起きた方が、勝ちだな」部屋を出て行ったノリコの気遣いに感謝しながら、イザークは夕べ脱ぎ捨てた服へ手を伸ばした。

「行ってくる。たった、3日だ」ノリコの頬に手を添えて、イザークは微笑みを浮かべた。
「うん。気をつけてね」
「あんたも、無理はするなよ。何かあったら、俺を呼べ」今日の太陽のような笑顔の、ノリコがうなずく。
 寒いからここにいろと、ノリコを部屋に残したまま、イザークは仕事へと出かけた。夕べ積もった雪は、道を白く塗りこめている。その中を歩くイザークは、ノリコには御伽噺に出来きた王子様のように見える。
「今日は晴れたから、この雪はすぐに溶けるんだろうな」
 昨日までとは少しだけ違うイザークの背中が角を曲がって見えなくなると、ノリコは勢い良く立ち上がった。
「よし!あたしも仕事」
 冷たい風が止んだら、イザークとノリコはこの街を旅立つ。離れていても、こんなにお互いを感じていられるのだから、大丈夫だ。
二人で探しているものは、きっといつか見つけられると確信しながら、ノリコはもう一度窓の外を見た。
 白い雪に太陽が反射したのか、金色になった光がノリコを照らしていた。
218彼方から(イザーク×ノリコ):04/03/20 23:46 ID:ZCSo2NNQ
全然、エロくなかった。

ごめんなさい
219名無しさん@ピンキー:04/03/21 21:41 ID:LHz1xXm9
そりゃエロシーンを9割方すっとばしてりゃエロくはなるまいな。
220名無しさん@ピンキー:04/03/21 22:40 ID:cS/9O7Ms
エロパロ板で朝チュンをやるとは、ある意味神。
221名無しさん@ピンキー:04/03/22 01:28 ID:Hh4Bmgzi
乙〜。
原作知ってるので萌えました。
まんまこんな感じだよね。エロっていうか、こういうエピソード原作に挿んでても不自然じゃない。
次回も期待してます。
222 222げっと:04/03/22 02:52 ID:T0lDDVGK
    _  、 _   ________ 
    |_ゞ⌒゙⌒ゞ|  /            
    ∇|从」」|」」<  りんなみゅ
     |ト(l!.゚ ヮ゚ノ|  \            
    iJ⊂)}介lつレ    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
     ⊂_7_,_,_,ゝ^
        じ'ノ

223名無しさん@ピンキー:04/03/22 04:04 ID:Dt7MU+DA
いい感じだったのに、肝心なところが抜けてて残念・・・
>>216をこの3倍くらいの量で書いてもらえたら、良かったのに。
勝手言ってスマソ。
224名無しさん@ピンキー:04/03/22 04:24 ID:Nn2BYIr8
彼方からのSS読んで、
>>219>>220のレスへの流れにワロタyo
225名無しさん@ピンキー:04/03/22 18:40 ID:SmeVg/GT
誰もいない・・・投下するならイマノウチ

スキビ、途中なんですがコソーリ貼ります。
蓮×キョーコです。
お嫌いな方、知らない方、逆に思い入れの強すぎる方、スルーよろしこ。
226スキップビート 蓮×キョーコ:04/03/22 18:41 ID:SmeVg/GT
「あ、うー・・・ん」
 一冊の台本を手に、キョーコはじっと考え込んでいた。
 待望の、ドラマの仕事。主役でこそないけれど、主役の親友でありながら恋のライバル役として暗躍し、ドラマを支える重要な役だ。
 重要な役、なのだけれど・・・。
(分かんないなぁ・・・)
 キョーコが演じる『親友兼ライバル』は、最初のうちこそ真剣に主役を応援するのだが、たった一度、主役の恋人と一夜を共にすることで立場がガラリと変わってしまう。
 表面上は以前と変わらず親友として振る舞いながら、影では陰険な策謀を張り巡らし、何度となく主役を裏切っていくのだ。主役の恋人を、奪い取るために。
(どーして、たかが男のことでここまで必死に・・・)
 ―――と、そこまで考えて、少し前までの自分を思い出した。
 高級マンションでの尚との生活を維持するために、馬車馬のように働いて。
 尚に裏切られ、復讐を誓い、憎悪のままに芸能界まで追いかけてきて。
(―――まさしく必死、だったわね)
 けど・・・と、キョーコは小さくため息をついた。
(あの頃は親友なんていなかったから、どこまでも必死になっていたけど。もし、モー子さんみたいな親友がいたら・・・)
 それは無意味な仮定だった。そうと知りながら、キョーコはさらに想像する。
 もしあの頃、モー子さんのような親友がいて、それが尚の恋人だったとしたら。
(私・・・身を引いてたんじゃないのかな)
 パラパラと、台本をめくる。
 『親友』が吐き出す、綺麗な言葉が目に止まって、キョーコは無意識にそれを口にしていた。
「・・・『私たち、親友でしょ? いつだって応援してるに決まってるじゃない』」
 それは間違いなく本音だったはずだ。たった一晩の過ちを犯すまでは。
 それが、キョーコには理解できない。
 その一夜は、シーンとして存在し、台本にも書かれている。キョーコにとってはじめてのベッドシーンだ。
 キョーコはさらにペラペラとそのページまで台本を進めて、台詞やト書きに目を通す。
227スキップビート 蓮×キョーコ:04/03/22 18:42 ID:SmeVg/GT
(・・・わっかんないなぁ)
 大切な親友を裏切ってでも男を手に入れようとする、そのきっかけ。
 ここを理解できなければ、キョーコが『親友』役を演じることはまずできないだろう。
 なのに、何度台本を読み込んでも、それがさっぱりわからない。
(大体、なんでこの男は、彼女がいるってのに他の女とそうなっちゃう訳? どう考えても、この男のいい加減さが一番悪いんじゃない!)
 こんな男に惚れこんで親友を裏切るだなんて、今のキョーコには信じられないことだ。
(あー、もうイライラする! 主役もこんな男、さっさと振っちゃえばいいじゃない!)
「―――すごい形相だな」
「!」
 唐突に至近距離に現れた男の顔に驚いて、キョーコは座っていたソファごと一瞬で壁まで後退した。
「・・・・・そこまで露骨に逃げなくたっていいだろう」
「つ、敦賀さん! お、おはようございます! ・・・すいません。私、急なことで驚いちゃって・・・」
「おはよう。・・・いや、珍しいと思ってね。君が事務所でじっとしてるなんて」
 いつも忙しく走り回っている印象があるから、と小さく付け加えて、敦賀蓮は静かに微笑む。
「今日は、ラブミー部で?」
「あ、いえ。その・・・新しいお仕事いただいたんで、今日はその台本をもらいに来たんです」
「へえ、良かったじゃないか。・・・ああ、台本ってこれ?」
 キョーコが手にしている台本をさり気なく奪い取って、蓮は表紙を確かめ・・・軽く目を見張った。
「これ・・・月ドラの?」
「あ、ご存知なんですか?」
「知ってるもなにも・・・君、キャスト欄も確認していないのか?」
「へっ?」
 蓮の言葉の意味がわからず、キョーコはきょとんと目をしばたかせる。
「・・・俺もね、台本をもらいに来たんだよ。このドラマの」
「え・・・じゃあ、まさか!」
 強烈に嫌な予感がして、キョーコは蓮の手から台本を素早く奪い返した。
228スキップビート 蓮×キョーコ:04/03/22 18:43 ID:SmeVg/GT
 そこに・・・確かに、敦賀蓮の名前があった。―――主役の恋人役として。
(う・・・そおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!)
「うちと懇意のスポンサーだから、LMEからの出演が多いとは聞いていたけど・・・驚いたな。まさか君までキャスティングされているとは」
「わ、私も、まさかこんな形で共演することになるとは・・・」
 真っ青になって固まったキョーコを見下ろして、蓮はあきれたようにため息をつく。
「何もそこまで嫌がることはないだろう。同じ業界にいる以上、こういうことはこれからも何度だって・・・」
「あ、いえ、共演させていただけるのは光栄なんですけど!」
「けど?」
「けど・・・その、なんか申し訳なくて」
「申し訳ない?」
 キョーコの言葉に、蓮はますますいぶかしむような目になる。
 この、敦賀蓮という男は、こんな顔ですら妙な迫力を持っていて、ごまかすことを許さない雰囲気だ。
 キョーコは指先を胸の前でつつき合わせながら、ちらちらと気まずそうに蓮を見上げた。
「あ・・・実は、そのぉ・・・」

「ベッドシーン、か」
 斜め読みで台本を読み進めながらキョーコの話を聞き終えた蓮は、真剣な目をキョーコに返した。
「そうだな・・・俺は男だから女性の気持ちは分からないけど」
「あ・・・ですよね。すいません、変な話しちゃって」
「変じゃないだろう。共演者と台本についてディベートするんだ。大切な仕事の一環だよ」
「・・・そっか。そうでした。すみません」
 仕事、という言葉が蓮の口から出たとたん、キョーコはしゃきっと背筋を伸ばす。プロとして仕事をする以上、蓮とキョーコは同格でなければならない。
 今は先輩に甘えて相談する後輩、ではないのだと、キョーコは自分に言い聞かせた。
229スキップビート 蓮×キョーコ:04/03/22 18:44 ID:SmeVg/GT
「話を戻すけど、いいかな?」
「はい。お願いします」
「ああ。男女の感じ方の違いというのは確かにあるし、俺には女性の心理なんて想像するしかないけど
 ・・・そういう性差をちょっと脇においておくなら、俺はこの『親友』の気持ち、分かるような気がするよ」
「・・・分かりますか?」
「ああ。『親友』は、この時がはじめてだったんだろうな。その経験が彼女にとってかけがえのないものになった。
 そのかけがえのないものを守るために、彼女は暴走したんだろう。
 ・・・その『かけがえのないもの』が、例えば『友情』だったら? 『仕事』だったら?
 君も俺も、それを守るためならなんだってできるタイプの人間だと、思わないか・・・?」
「あ・・・」
 そうだ。
 モー子さんとの友情を守るためなら。
 仕事を完遂させるためなら。
 より良い芝居をするためなら。
「確かに私・・・なんだってするわ・・・」
 たとえそれで誰か他人を傷つけることになったとしても。
 自分の大事なもののためなら、どんなに醜いことだって。
「納得した?」
「え・・・あ、多分・・・」
「・・・すっきりしないって顔だね。まだ何か引っかかる?」
「はい。その・・・小さいことなんですけど」
「うん。何でも言っていいよ。この際、ここできちんと役を理解してしまおう」
「あ、ありがとうございます」
 あのですね、と、きゅるんとした無邪気な目でキョーコは蓮を見る。
「あの、今ひとつすっきりしないのは、きっかけのことなんです」
「きっかけ?」
「だってその・・・きっかけって、ここですよね。この・・・ベッドシーン」
「・・・ああ」
「これが分からないんです」
「分からないって、何が?」
230スキップビート 蓮×キョーコ:04/03/22 18:45 ID:SmeVg/GT
「だから、一晩一緒にいただけで、それが『親友』にとってかけがえのないことになるとは思えないじゃないですか」
「―――」
 そこで、蓮の時間が凍りついた。
(まさ、か・・・)
 嫌な予感がした。
「まさかその、知らないのか? その、そういうこと・・・」
「やだ! 敦賀さんったら、いくらなんでも私だって知ってますよー!」
「あ、そ、そうか・・・良かった。それを説明するとなったらどうしようかと・・・そうだよな。君だって不破と―――」
 言いかけて、蓮は自分の言葉にどうしようもない不快感を覚えた。口元を手で覆い、そのままゆっくりと息を吐き出し感情を殺す。
「? どうしたんですか、敦賀さん」
「いや、なんでもないよ?」
 次の瞬間、蓮が浮かべたのは爽やかな笑顔だった。
(怖いんですけど。その笑顔・・・)
 何か薄ら寒いものを感じながら、キョーコは改めて台本に目を向けた。
「でも、やっぱりわかんないんですよね。そんなことがきっかけになるなんて、想像つかないっていうか・・・」
「どうして? 慣れているならそうだろうけど、彼女は初めてだったんだよ?」
「・・・・・・そんなに『初めて』って大きいもんですか?」
「俺に聞かれてもな・・・。そこはさすがに、女性と男性じゃ感じ方も違うだろうし、君が自分の時を思い出してみた方が―――」
 ・・・と、また自分の言葉に吐き気がした。再び口元を手で覆って、そのまま言葉を飲み込む。
 一方キョーコは、台本を見下ろしたまま動かない。ちらりと蓮が表情を伺うと、しゅんと落ち込んだ様子で台本を目で追っているようだった。
(・・・?)
 その表情に、違和感を覚えた。
 てっきり不破のことを思い出して怒り狂うか、昔の情事を思い出して頬を染めるかすると思っていたのだが、キョーコは何故かただひたすら落ち込んでいるだけだ。
231スキップビート 蓮×キョーコ:04/03/22 18:46 ID:SmeVg/GT
「あの・・・敦賀さん」
「・・・何?」
「こんなこと言うと、呆れられるかも知れないんですけど・・・私・・・ないんです」
「なにが?」
「だからその・・・そういう経験、ないんです」
「え―――」
「だから、想像するしかなくて・・・想像しても、分からなくて・・・」
「―――」
 驚いた。
 本当に、心から、驚くことしかできなかった。
「だって、君は・・・その、不破尚と」
「そんな関係じゃなかったんです。言ったじゃないですか。あいつにとって私はただの家政婦。踏み台に過ぎなかったって!」
 きゅ、と膝の上でキョーコは拳を握り締めた。
 彼女の心を蝕む憎悪。
 以前に比べればずっと軽くなっているとは言え、今でもあの男のやってきたことを思い出すと、怒りと憎しみで目の前が見えなくなる。
「・・・なのに、私はあの男しか見てなくて。他の何かなんて知らなくて・・・だから、そんなこと、経験できるはずがないんです・・・」
「・・・・・・」
 二人の間に、複雑な沈黙が落ちる。
 蓮は、しばらくじっとキョーコを見つめていたが、不意にすっと立ち上がってキョーコの目の前まで歩み寄った。
 それに気づいたキョーコは顔を上げ、口元に苦笑いを浮かべる。
「あ、は、はは・・・すいません。こんな事、言われても、どうしようもないですよね・・・」
 無理に笑っている彼女を見て、蓮は苦しげに目を細めた。
 かつて田舎で、手をつないで歩いていた頃の、あの幼くて純粋で、ただひたすら愛らしかった少女の面影が重なって・・・ひどく、胸が苦しい。
「・・・どうしようもないことも、ないよ」
「え・・・」
 座ったままのキョーコの肩を、軽く抑えた。
「あ、あの・・・つ、敦賀さん?」
 驚いて目を丸くする彼女を無視して、片膝をソファに乗せ、顔を彼女の耳元にそっと近づける。
 彼女の体が後退しようとするのが分かった。けれどソファの背もたれと蓮の体がそれを拒む。
「―――経験、してみる?」
「!」
 そっと首筋をなでただけで、キョーコの体が軽くはねた。
232スキップビート 蓮×キョーコ:04/03/22 18:47 ID:SmeVg/GT
「な、なにを・・・」
「君は、経験則に基づいて芝居をするタイプだろう・・・?」
「あ・・・そ、そう、かも知れないです・・・けど」
「君は、まったく未知の領域のことを、想像だけで芝居に取り入れることはできない。そうだね?」
「や、だ・・・耳元で話さないでくだ・・・っ」
 耳元にかかる重低音が、キョーコの体の芯をいやおうなく痺れさせる。
「だったら・・・経験してみるしかないだろう? 撮影の日は、そう遠くないんだから・・・」
「敦賀、さ・・・」
 蓮の指が、そっとキョーコの唇をなぞった。
「どうする? 君の仕事だ。君が、経験がないまま完璧な演技ができるというなら、ここで引くよ」
 我ながらずるい台詞だと思う。
 仕事をちらつかせれば、彼女は頷かざるを得ない。それを分かっていて、あえて是非を問うているのだから・・・。
「・・・敦賀さん」
 赤らんだ頬と力の入らない目で、キョーコは蓮を見上げた。
 ただ首に触れられ、耳元でささやかれ、唇をなぞられた・・・それだけだというのに、もう体に力が入らない。
 ぼやけた頭で、少し考える。
 仕事のこと。
 台本のこと。
 それから・・・敦賀蓮という、男のこと。
 ・・・いいかもしれない、と思った。
 少女漫画のように、初めての日は海沿いのロマンティックなスイートルームで尚ちゃんと・・・なんて、甘い夢を見ていたこともあったけど。
 けど、今は・・・
 目を閉じる。軽く息を吸うと、甘くて爽やかな香りを感じた。それが蓮の香りであることに気づいて、それで彼女は覚悟する。
 目を、開く。
 ―――その目に、もう戸惑いはない。
「教えてください。・・・お願いします」
 至近距離で見詰め合う二人の表情は、甘い恋人たちのそれとは程遠い、プロとして芝居をぶつけ合う、まさしく役者の顔だった。
233スキップビート 蓮×キョーコ:04/03/22 18:48 ID:SmeVg/GT


(・・・・・・どこに連れて行かれるのかと思ったら)
 敦賀蓮の車で連れてこられたのは、見慣れた蓮のマンションだった。
「さ。入って」
「あ、はい」
 蓮に導かれるまま、キョーコは蓮の部屋に足を踏み入れる。
 なんとなくキョロキョロと周囲を見渡す。
 風邪をひいた蓮の看病のために泊まったこともあるというのに、どうにも緊張して居心地が悪い。
(ど、どうしよう・・・とりあえずシャワー、とか? え、でもそんなの私から言い出していいものなの?)
 鞄を置くことも、上着を脱ぐことも、どこかに座ることもできず、助けを求めるように蓮を見る。
 ・・・が。
「えっと・・・とりあえずお茶でも入れようか」
「は?」
 あまりにも予想外な台詞に、キョーコは思わず間抜けな声を上げた。
「・・・・・・」
「・・・・・・」
 そのまま三秒。
 先ほど事務所で感じた沈黙とは別種の静けさが、二人の間に横たわった。
「・・・いや、そうじゃない。そうじゃないな。すまない・・・」
「あ、いえ、謝ることじゃないですけど・・・」
「えっと・・・じゃあ、まず」
 コホン、と咳払いをして、蓮はある部屋の扉に手をかけた。
「この部屋で・・・いいかな。客室で、あまり使ってないけど、掃除はしてあるはずだから」
 そういって、手近なスイッチで室内の明かりを灯す。
234スキップビート 蓮×キョーコ:04/03/22 18:49 ID:SmeVg/GT
「わ・・・」
 キョーコの目の前に広がるのは、まるで御伽噺に出てくるお城のような豪華な洋間だった。
 美しいシャンデリア。
 くるぶしまで埋まってしまうような、ふわふわのカーペット。
 大理石のテーブルに、籐の椅子。
 そして何より・・・天蓋つきの、キングサイズのダブルベッド。
「俺としては、あんまり趣味じゃないんだけど・・・君はこういうのが好きだったかと思って・・・」
「す・・・」
 ごにょごにょと口の中で言い訳する蓮の隣で、キョーコの目がキラキラと輝く。
「すっごおぉぉぉい! まるでお城みた〜い!」
 言うが早いか、彼女はパタパタと部屋の中に駆け込んで、少女趣味な家具に次々と触れていった。
「うわ、ベッドふかふか〜! わ、この机すべっすべ! やーん、このお人形かわいいー!」
「・・・・・・」
 状況も忘れて部屋の造詣に夢中になるキョーコに、蓮はしばらくあっけにとられていた。だがすぐに、彼の口元が柔らかく緩む。
(そうだ・・・こういう子だった)
 変わらないな、と、胸のうちでつぶやく。
 それだけでさっきまで心にあった緊張が解けるようだった。
「・・・よかった。気に入ったようだね」
「はい! もう夢みたいです! こんな所に住んでみたいなぁ・・・」
 うっとりと家具に頬擦りしているキョーコを見て微笑みながら、蓮は天蓋付きのベッドに歩み寄り、腰を下ろした。
「さ、て・・・」
 不意に、表情引き締まる。
 それに気づいて、キョーコもぴたりと動きを止めた。
「敦賀さん・・・」
「・・・いつでもいいよ。覚悟が決まったら、おいで」
235スキップビート 蓮×キョーコ:04/03/22 18:50 ID:SmeVg/GT
「・・・・・・」
 ごくり、とキョーコの喉が鳴る。
 蓮の元へいく、ということは。つまり―――
 ゆっくりと、頬擦りしていた家具から体を離した。
「・・・あの、私、シャワーか何か・・・」
「ああ、気になる? だったら俺も入ろうか」
「えっ!」
「君だけ入っても仕方ないだろう? 君が汗を気にするなら」
「あー・・・う、気にするわけじゃ、ないんですけど」
「じゃあ、何?」
 改めて問われると、困る。
 なんとなく、シャワーでも浴びれば、改めて覚悟ができるんじゃないかなとか、そんな曖昧な理由しかないのだから。
「・・・・・・分かりました。じゃあ、このまま・・・お願いします」
「・・・ああ」
 恐る恐る蓮の元に歩み寄る。
 蓮の手が、キョーコへと差し出される。
 それに、ゆっくりと、触れ、て―――
「敦賀、さん」
「・・・目、閉じてくれるかな」
「・・・・・・はい」
 言われるがまま瞼を閉ざした。軽く腕を引かれて、背中に手がまわる。―――そして次の瞬間、唇に暖かく柔らかな感触が触れた。
「ん・・・」
 口付け。
 ただ、触れるだけの、キス。
 ただそれだけのことに、眩暈がした。
236スキップビート 蓮×キョーコ:04/03/22 18:51 ID:SmeVg/GT
「・・・震えてるね。もしかして、緊張してる?」
「あ・・・少しだけ」
「そうか・・・なら」
「え・・・―――んっ!」
 今度は目を閉じる間すら与えられなかった。
 唇を閉じるよりも先に舌がねじ込まれ、口付けはより深いものとなる。
(く、くるし・・・っ!)
 舌のぬめった感触に翻弄され、鼻で息をする余裕もない。
 背中にまわされていた手がするりと下りて、ぐっと腰を持ち上げられた。その瞬間、唇が外れる。
「きゃっ!」
 驚くのと、蓮の膝に乗せられたのはほぼ同時だった。
「うわ・・・っ」
 ぼすっ
 そのまま勢いあまって、蓮ごとベッドの上に倒れてしまう。
「・・・・・・」
「・・・・・・ふっ」
「ふふっ」
 二人して同時に噴出して、くすくすくすと笑いあった。
「なんか、すいません。こんな時まで、私間抜けで」
 軽く体を起こして、キョーコは小さく舌をだした。
「いいよ。それくらいの方が君らしい」
「・・・どーゆー意味ですかそれは」
「さあ、自分の胸に聞いてみれば?」
「ひど・・・っ!」
「それとも」
 するり、と蓮の手のひらが背中から前に回る。
「俺が、聞いた方がいいのかな?」
「・・・・・・」
 にっこりと、それは綺麗に微笑まれて、キョーコはしばらく困ったように唇を尖らせていた。
「・・・敦賀さんって、かなり破廉恥な人だったんですね」
「そういうつもりになった時だけは、ね」
237スキップビート 蓮×キョーコ:04/03/22 18:52 ID:SmeVg/GT
「・・・どう?」
「どうって・・・」
「君に、こういう時の気持ちを教えてるんだ。気持ちよくなかったら意味がないだろう?」
「き・・・い、言えません! そんなこと・・・」
「・・・ふーん、そう」
 顔を真っ赤に染めるキョーコを見つめながら、蓮はそっと胸の頂点を服の上からつまんだ。
「ぁんっ」
「声が出たね」
「い、いちいち確認しないで下さいよ!」
「君がイイかどうか、教えないのが悪いんだろう?」
「そんなこと言われ・・・あ、や、ん・・・っ」
 右手がキョーコの胸をもてあそぶ間に、左手はするすると下へ降りて太ももをなでた。
「っ・・・」
 声が漏れないようにと下唇を噛んで、キョーコはじっと耐える。けれど胸に足に、それぞれ与えられる感覚がじわじわと痺れを増してきて、足をきつく閉じてすり合わせてしまう。
「・・・ほら、力抜いて」
「そ、そんなこと言われても・・・ん」
「少しでいいから、足、開いて」
「・・・はい」
 言われるままに少しだけ足を開くと、そこに蓮の長い指が伸びてきた。
「・・・っ」
 足の内側をするりするりと撫でられて、キョーコの肩が小さく跳ねる。
 どこもかしこも触れられるのが始めての所ばかりで、戸惑いが大きく反応させてしまうのだ。
 左手でキョーコの足の内側を攻めながら、蓮は右手を彼女の服に忍び込ませた。口と右手だけで服をずり上げ、性急な動きでブラも乳房の上へとずらす。
「あ・・・っ」
 直接胸へ与えられる刺激は、これまでのどの愛撫よりも鋭かった。
 右手で左の乳房をやわらかく揉み解され、さらに右の乳房に蓮の舌が這いはじめる。
「だ、だめです! 敦賀さん、そんな・・・っ!」
「だめじゃない」
「ん・・・でも、シャワーも浴びてな・・・や、ぁっ」
「そんなこといいから。もっと集中して」
「は、はい・・・」
238スキップビート 蓮×キョーコ:04/03/22 18:56 ID:SmeVg/GT
 ちらりと舌を見れば、いやらしく舌を伸ばして乳房を何度も何度も上下する蓮の顔が見える。
(こんな・・・顔、するんだ)
 いつも仕事に真剣で、誠実で、意地悪で・・・でもやさしくて。
 綺麗に作られた表情の合間に、子供みたいな顔を見せられたことなら何度となくあったけど、こんな―――こんな顔は、始めて見る・・・。
「―――あぅ、んっ!」
 思考に割り込むように、強烈な感覚がぞくりと背中を滑った。蓮の指が、キョーコの一番敏感な場所を振るわせ始めたのだ。
「は、あ、ん、あ、や・・・あぁっ!」
「ん・・・いいね」
 胸元から顔をあげ、蓮は意味深に笑う。
(何がいいんですかあぁぁぁぁ!)
 そう叫んでやりたかったが、口を開いても出てくるのはあえぎだけで、意思ある言葉が出てこない。
 体中を支配しはじめた快楽に震えるキョーコへとどめをさすように、蓮の指がさらに奥へもぐる。
「んぁっ!」
 キョーコの上半身が蓮の上で弓なりにしなった。
「すまない」
 それを痛みゆえと思ったのだろう。蓮はすぐに指を引いて、また表層を幾度も幾度もなぞる。
 だが、キョーコは何度も首を横に振った。
 確かに、指を差し入れられた瞬間、強い圧迫感と痛みはあった。けれど、指やそれ以上のものを受け入れなければ、あのドラマの『親友』の想いまでたどり着けない。
「大丈夫、です・・・だ、いじょ、ぶ、ですか・・・ぁんっ」
「・・・濡れてるね。分かるかな、ほら・・・」
 キョーコの言葉を無視して、蓮は濡れた指で彼女の内股をなぞる。
「つ、敦賀さん・・・っ」
「・・・ん?」
「わ、たし・・・も、だい、じょうぶ、ですから・・・っ」
「駄目だよ、まだ」
 さらりとキョーコの提案を跳ね除け、そのまま茂みの方へと指を向かわせた。
239スキップビート 蓮×キョーコ:04/03/22 18:57 ID:SmeVg/GT
「でも・・・ぁっ」
「俺は言ったはずだよ? 気持ちよくなかったら意味がないと」
「だけど、でも―――ぅん・・・っ」
 口付けで、反論はすべて封じられてしまう。
(もう、敦賀さんの意地悪・・・)
 『親友』が『主役の恋人』と一晩過ごした時がはじめてだったとしたら、きっと破瓜の痛みだってあったはずだ。 キョーコは役者として『親友』を演じる者として、その感覚を知っておかねばならないはず。
 なのに、このままじゃ―――
(・・・今だって、十分、気持ちいいのに・・・)
 ―――怖かった。
 時間をかけた愛撫が、指や舌の動きが、耳元に囁かれる重低音が、触れる肌のぬくもりが、どうしようもなく心地よくて。
 仕事のため、芝居のため・・・そうした当初の目的まで、忘れてしまいそうになる。
「・・・お、ねが、い・・・です」
 唇が離れた瞬間に呟き、ねだるように蓮の腕を引いた。
「お願い・・・っ!」
 ・・・瞬間、ぴたりと蓮の動きが止まった。
240名無しさん@ピンキー:04/03/22 18:58 ID:SmeVg/GT
本日は以上ですー。
また続き賭けたら貼らせてください。ではー。
241名無しさん@ピンキー:04/03/22 21:30 ID:d1YjCBVP
えーと、鎖サを書いた方でしょうか?
それともダウトの?

242名無しさん@ピンキー:04/03/22 21:45 ID:iH5RCKoN
スキビキタ ━━━━━(゚∀゚)━━━━━ !!!!!
待ってました!
Hに至るまでの経過や二人の掛け合いが、キョーコと
蓮らしくて良かったです。続きが楽しみ〜
243名無しさん@ピンキー:04/03/22 21:46 ID:9K/iyfu6
スキビキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
萌え萌えですた。(*´Д`*)ハァハァ
禿しく続きをお待ちしています。

>>241
そんなことキニシナイ!
244名無しさん@ピンキー:04/03/22 21:49 ID:bBAX12Qg
多分鎖×サ職人だね。言い回しが似てる
245名無しさん@ピンキー:04/03/22 22:40 ID:GNCGk84n
スキビキター!
神キタ━━━(゚∀゚)━( ゚∀)━(  ゚)━(  )━(  )━(゚  )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━━!!!!!
まさか釜でごはんおかわり級の萌えに出会えるとは・・・!
いやマジでGJ。続き激烈楽しみに待ってます。
246名無しさん@ピンキー:04/03/23 05:24 ID:vCsFyHuj
>>225
作品知らないヤシはスルーよろしこって…。
実際知らない作品だからSSはスルーするけどさ、
書き手が率先して内輪ウケ狙うのは総合スレとしてどうよ?
247名無しさん@ピンキー:04/03/23 06:23 ID:CY9hxRS9
>246
そんなん誘い受k(ry
248名無しさん@ピンキー:04/03/23 07:12 ID:gbEKGZ46
おまいら、叩くの好きだな(ワラ
249名無しさん@ピンキー:04/03/23 10:02 ID:CEJ16nXQ
おいおい、またですか。
もういいかげん叩くのやめようよ……。
知らない作品スルーなんてあたりまえのことでしょ。
何作も続いたとかならともかく、あれだけで内輪ウケって……。
250名無しさん@ピンキー:04/03/23 13:37 ID:LgQupnv/
アホな論点の叩きに萎え('A`)
251名無しさん@ピンキー:04/03/23 15:30 ID:8N3QS8z9
スキビ、美味しく戴きました。
ギャグや掛け合いが綺麗に決まっていて


ああああ、とにかく、続き待ってます。ハアハア。
252名無しさん@ピンキー:04/03/23 18:29 ID:J0ww7NX4
原作知らずに読んだけど(ry


という感想はイラネーのでスルーよろしこ!(^▽^)/
253名無しさん@ピンキー:04/03/23 18:44 ID:fGuU1a5H
>>246
知らない作品はスルーがデフォだと知っているなら
作者のコメントごとスルーできるのでは?
254名無しさん@ピンキー:04/03/23 19:03 ID:bjfR+RGA
>259は言わば荒らしなんだからスルーしる
255名無しさん@ピンキー:04/03/23 19:21 ID:f3dSAU/E
さあ259は思いっきり厨な発言をしてもOKですよ!(w

>>252
ちなみに、自分は原作を知らずに読んだけど、
これを読んだだけで人物像が自分なりに浮かんできて、楽しく読めたんだけど。
256名無しさん@ピンキー:04/03/23 19:35 ID:8N3QS8z9
>255
252を構うなや。
257名無しさん@ピンキー:04/03/23 20:07 ID:W7if1DrX
>>225の最後の一行は余計だったんじゃない?
わざわざそんなこと書かんでもと私は思ったけど。
258名無しさん@ピンキー:04/03/23 20:21 ID:ZXho+kDi
あなたこそ、わざわざそんなこと書かんでも。
スルーよろしく、は呪文みたいなもんでしょ。
他スレでだってよく見られる言葉。
このスレの住人は、この板の他スレのこと知らなさすぎかと。
259名無しさん@ピンキー:04/03/23 20:25 ID:XAyp4PKq
うわ、すげえ脊椎反射(w
なんでそんなにムキになるのかよくわからんわ。
260名無しさん@ピンキー:04/03/23 20:35 ID:hfK+W6cm
まあみんな餅つけ(AA略
261名無しさん@ピンキー:04/03/23 20:37 ID:8N3QS8z9
>259
お約束通りの厨発言、GJ。
262名無しさん@ピンキー:04/03/23 20:53 ID:9m0Jc56E
>225職人氏
何かと言いたい事はあるだろうし、もうここに顔出すつもりは無いかもしれないけど、
もし次を投下するなら、SSのみ貼ってコメントは一切出さない方がいいんじゃないかと思う。

この手合いは何言っても言葉尻とらえて噛み付いてくるから反応しないのが一番。
「荒らしたようでスマソ。もう来ません」何て言った日には厨の思うツボですよ?
263名無しさん@ピンキー:04/03/23 20:56 ID:Top2KqLX
こりゃ、書き手いなくなるのも仕方が無いわw
264名無しさん@ピンキー:04/03/23 21:07 ID:LgQupnv/
書き手さんは、
       / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 冫、  <  あっそー
 `     \_____
って思っておいて下さいな。
SS投下禿しくお待ちしています。
265名無しさん@ピンキー:04/03/24 00:32 ID:POi58Xed
なんかもう痛々しいスレだなぁ・・・
擁護するつもりで厨を過剰に叩くほうも十分厨だってばさ
学習しない香具師しかおらんのか(呆
266名無しさん@ピンキー:04/03/24 01:22 ID:/BRIuBUQ
これしか言えないのかといわれそうだけど、本当どこも例に漏れず春なのね…
見るスレ殆どがこんなだからびっくりだよ。
267名無しさん@ピンキー:04/03/24 01:27 ID:6+jxlb83
いや、まぁこのスレではこれが日常茶飯事だしね〜
多分、春夏秋冬関係ないから(秋休みはないか)
これがここの特色と思って諦めるしかないってことだね
268名無しさん@ピンキー:04/03/24 02:52 ID:FwpTtHbq
この時間帯はいつもマターリしてていいね。
平和だ……。
269名無しさん@ピンキー:04/03/24 06:23 ID:7ezAUJyk
噂を聞きつけて見に来たら…いやはやこれは…


とりあえず記念パピコ&晒しage
270名無しさん@ピンキー:04/03/24 06:56 ID:hakXX+q7
よかったら前スレも読んでください。もっとすごいんで。
271名無しさん@ピンキー:04/03/24 07:47 ID:e7Hjy6sJ
前スレ落ちて読めない。
272名無しさん@ピンキー:04/03/24 07:59 ID:FN7ykMOx
ならここヲチっていればいい。
ヲチしがいのある楽しい住人がイパーイ
その際は書き手スレ、読み手スレも要チェック
273269:04/03/24 08:44 ID:7ezAUJyk
まあその書き手スレから来たんだけどね。
あそこでスッドレ名指しで非難されることなんか滅多にないから、一体何事かと
思って来てみたら…これが季節のせいでないってのが…泣けてくるねぇ…
ま、「住人がたくさんいるのはいいことだね」って笑って済ませる状況では
なくなってますな、こりゃ。

良識派住民のみなさんはがんがってください。
274名無しさん@ピンキー:04/03/24 08:54 ID:wRRaij5A
良識派など、いない
275名無しさん@ピンキー:04/03/24 08:55 ID:3e3whHjl
普段ロムっている者です。
ここはもうスルーの徹底とか無駄でしょうから、
荒れ始めたらエロパロ避難所へ誘導はどうでしょう?
276名無しさん@ピンキー:04/03/24 09:02 ID:wr3hUMKh
総合スレなのに、読み手のテリトリーが狭すぎ。
これじゃあ書き手側にそれなりのレパートリーがあっても無意味。
狭量な住人が狭い叩きを繰り返す。一定の職人以外は排除したいのか?

それとも、書き手兼読み手のヤシが
粘着しあってるだけかのう。
277名無しさん@ピンキー:04/03/24 09:06 ID:davOLifS
書き手同士が絡み合ってる?

それでなくても職人さん少ないのに・・・・・・・
278名無しさん@ピンキー:04/03/24 09:15 ID:AsGkWFrZ
住人の一部の了見が、異常に狭いんだよ。
書き手の痛さぐらいスルーすればいいものを、少し余計なこと書くとすぐ「誘い受け」って叩く。
ほんま21歳以上かよと言いたくなるわ。
書き手が痛かろうとなんだろうと、この厨スレに投下してくれるだけで立派だよ。
279名無しさん@ピンキー:04/03/24 10:01 ID:jvWYj90K
それでなくても人口少ないのに、更に職人比較までするもんな
新人にすら成長うながすレスもなし。罵倒三昧で追い出す。
もしかしてここ、書き手同士で縄張り気取って潰しあいしてる?
280名無しさん@ピンキー:04/03/24 10:12 ID:JP4E7KDM
匿名掲示板であれこれ言っても仕方ないかと。
ロムや自萌え作品の投下待ちの読み手含めると、住人の数はかなり多いはず。
叩いているのは一部の人間だろうけど、スルーできない住人が多すぎる。
さらに荒らしたり釣って楽しんでるのもいるしね。

今後は荒れたら避難所誘導を徹底するしかないでしょ。
したらばのエロパロ避難所のURLキボンヌ
281名無しさん@ピンキー:04/03/24 10:40 ID:J6P8176W
投下されてもスルー同然じゃん。投下するなら書き捨て覚悟やね。
読み手もわざとなのか、煽るような感想レスつけるし‥w
あと書き手もさ
他スレに同情誘うみえすいた愚痴レス入れるなって。
282名無しさん@ピンキー:04/03/24 10:46 ID:4eaRUnqM
ttp://jbbs.shitaraba.com/movie/2964/
密かに避難してる職人ハケーン
283名無しさん@ピンキー:04/03/24 10:55 ID:s5vn4w4g
書き手が避難したのなら、叩きたいのもこれ以上意見したいのも、避難所池ってこったな。

あとはマターリ萌え語りでもせんか?
284名無しさん@ピンキー:04/03/24 11:08 ID:/p1wGKV8
それでも投下したい。無理?
285名無しさん@ピンキー:04/03/24 11:11 ID:mjeTWy6I
えーと、どの書き手さんでしょうか?
286名無しさん@ピンキー:04/03/24 11:12 ID:FwpTtHbq
ここの書き手は天然揃いだなぁ
過去の経験をちっとも活かせない
287名無しさん@ピンキー:04/03/24 11:50 ID:d9dHqOz7
>285
スキビの続き。
288名無しさん@ピンキー:04/03/24 11:53 ID:750LcujC
勿論歓迎です。
ただ、もう余計な詫びも何も入れずに、スパッと本編そのものを投下で
いいと思われます。
それでもきっと荒れるでしょうが、そんなものはまったく気にせず
脳内あぼーん推奨で。

待っている住人も多いと思います。
どう行動されるかは、書き手さんご本人の信念にお任せいたします。

289名無しさん@ピンキー:04/03/24 12:31 ID:o0dVVDLf
続きといえば小鉄×キタ きぼん。

あと投下待ちが何作かあるよね?
やじきた禿げ希望っす。

290名無しさん@ピンキー:04/03/24 12:45 ID:cOIJjzi3
女が集まるとこれだよ…
てのがよく分かるスレだな(゚∀゚)アヒャ
記念パピコ
291名無しさん@ピンキー:04/03/24 12:46 ID:hZ+UOPUR
>289
萌えシチュとか語り合うとかどうよ?
やじきただったらどういうシチュ萌え?
292名無しさん@ピンキー:04/03/24 13:52 ID:Lfi3TWfc
今日はプチプチとよく接続が切れる(鬱

>291
下僕萌えなので、小鉄×キタの続編を待ち望んでいたり。
定番でやじ×ハーディ。
強引やや鬼畜ハーディが日頃の鬱憤をはらすシチュか。
ここの住人的に、やじきたは知名度どうなんだろう。メジャー?
なんかどのSSが投下されても、
知らない読み手さんがイパーイいるよね・・・

ヘルシングSS(熱いスレがすでにあるけど)
少女漫画タッチで読んでみたい気がする。
293名無しさん@ピンキー:04/03/24 14:02 ID:TIDjREry
やじきたも長いからな〜
自分はかなり前に読んでたけど、もう正直ワスレチャターヨ(゚∀゚)アヒャ
294名無しさん@ピンキー:04/03/24 14:08 ID:TIDjREry
ヤングユーとかコーラスあたりもいいな、なんか思ったりして。
空の上のキスケさんでキスケさんと眉子たんの濃厚エロエロとか。
野外でエロトーク中の眉子たんが発情。
そのまま、キスケさん宅でしっぽりエロエロウマー
295名無しさん@ピンキー:04/03/24 15:41 ID:BTQC2jK3
ところでムサシ投下はどうなった?
296名無しさん@ピンキー:04/03/24 15:44 ID:frWj2QW7
荒れてるし、びびって投下できないと思われ。
297名無しさん@ピンキー:04/03/24 18:12 ID:WkRVs/Ef
自治厨してみるか。
個人的には注意書き増やすの好きじゃないんだが、書き手自身とマターリした
雰囲気を守るためには、そういうのが必要な時期に来ていると思ったんで。

↓某所のをパクらせてもらった叩き台。


<作家(職人)さんへ>

・ここはスレのない、少女漫画や少女小説のエロパロスレです。
・総合スレなので、元ネタ(原作)を知らない人も居ます。
 最初のウプ前に、原作のタイトル・小説か漫画かの別・簡単な粗筋などを
 書いてもらえると助かります(原作のファンが増えるかもしれませんよ)。
・名前欄には「タイトル」「カップリング(ネタばれになる場合を除く)」を。
・801は不可です。801板へ行ってください。
・このスレでは、ある特定の返事(※)を期待しているように見えるレスの
 ことを「誘い受け」として嫌う傾向にありますので、ご注意を。
 ※引き止めてもらうこと、YESと言ってもらうことなど
298名無しさん@ピンキー:04/03/24 18:13 ID:WkRVs/Ef
<作家さんと読者の良い関係を築きたい、読者さんへ>

・作家さんが現れたら、まずはとりあえず誉めましょう。
 そして、どこが良かったとかの感想も付け加えてみましょう。
・上手くいけば作家さんは次回も気分良くウプ、住人も作品が読めて双方ハッピー。
・それを見て自分も、と思う新米作家さんが現れたら、スレ繁栄の良循環。
・無用な議論を避けるため、萌えない話であっても、それを批判するなどの
 妄想意欲に水を差す発言は控えましょう。
・投稿がしばらく途絶えた時は、妄想雑談などをして気長に保守。
・住民同士の争いは作家さんの意欲を減退させるので、マターリを大切に。
・荒らし・アオラーは常に誰かの反応を待っています。反撃は最も喜びますので、
 やらないようにしてください。
 放置されると、煽りや自作自演であなたのレスを誘い出す可能性があります。
 乗せられてレスしたら、その時点であなたの負けです。くれぐれもご注意を。
299名無しさん@ピンキー:04/03/24 18:14 ID:WkRVs/Ef
これはオマケw


<これから作家(職人)になろうと思う人達へ>

・まずは過去ログをチェック、現行スレを一通り読んでおくのは基本中の基本。
・最低限、スレ冒頭の注意書きは押さえておこう。
・下手に慣れ合いを求めず、ある程度のネタを用意してからウプしよう。
・感想レスが無いと継続意欲が沸かないかもしれないが、宣伝や構って臭を
 嫌う人も多いので、あくまでも控え目に。
・作家なら作品で勝負。言い訳や言い逃れを書く前に、自分の腕を磨こう。
・扇りはあまり気にしない。ただし自分の振る舞いに無頓着になるのは厳禁。
 レスする時は一語一句まで気を配ろう。
・あくまでも謙虚に。叩かれ難いし、叩かれた時の擁護も多くなる。
・煽られても、興奮してレスしたり自演したりwする前に、お茶でも飲んで頭を
 冷やしてスレを読み返してみよう。
 扇りだと思っていたのが、実は粗く書かれた感想だったりするかもしれない。
・そして自分の過ちだと思ったら、素直に謝ろう。それで何を損する事がある?
 目指すのは神職人・神スレであって、議論厨・糞スレでは無いのだろう?
300名無しさん@ピンキー:04/03/24 18:17 ID:WkRVs/Ef
叩き台は以上です。
>>299は注意書きとはちょっと違うんで、入れなくてもいいかも。
301名無しさん@ピンキー:04/03/24 18:18 ID:rwQnQF2B
晒し上げ
ネタだとしても痛杉
302名無しさん@ピンキー:04/03/24 19:04 ID:d48tX5Aj
いや出した人は大真面目でしょ。
粘着叩きにスルーできない最強コンボスレですから。
303名無しさん@ピンキー:04/03/24 19:25 ID:da8vmrRM

532 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:04/03/24 17:50 ID:wRRaij5A
結局のところ、範疇が広すぎて対象作品が多すぎるのが問題なんだよ。
同ジャンルの単独スレは大した問題もなくマターリと進行してるんだから。
こうなったら圧縮上等で単独スレを立てまくるか?
あのジャンルのファンはたった一つのスレで我慢してるのに、
よそを見れば作者総合でも良さそうなのに作品単独で、更にはキャラ単独で乱立させて平気な顔。
レスが付かなければ即dat逝きの殺伐とした板になってもいいだろう。
板を見渡せば、即死回避までは必死になって、後は放置。50〜100程度のレス数で停滞ってスレが幾らでもある。
そんなスレを生かしておいてまで我慢することもないだろう。
手始めに、あそこに投下された全ての作品の単独スレを立てようか。

この方針でいきましょうや

304名無しさん@ピンキー:04/03/24 22:54 ID:q2HvSuVr
>297-299
そんなルール作ってどうするの?
今叩いている人に対して、効果あるとでも?
そんなことしても、叩く人は今後も出るよ。
ルールなんぞ作れば、些末なことやスルーすれば
いいレスにも「ルール違反よ!」とか騒ぎ立てる人が
増えて、荒れを増やすだけ。
いい加減、スルーを覚えてくれ、頼むから。
305名無しさん@ピンキー:04/03/24 23:03 ID:q2HvSuVr
んで、>303のマルチの提案だが。
この件に関しては、何度も言っているので覚えている人も
いるかもしれないが、立てたい人は勝手に立てろや。
需要があれば伸びるし、なければ廃れる、それだけのこと。
このスレは、行き先がない少女系SSの受け止め場所であって、
スレ立て抑制場所ではない。
我慢していると言うぐらいなら、どーぞ出ていってください。
維持していく自信がないとか甘えたこと言わないでよ。
306名無しさん@ピンキー:04/03/24 23:30 ID:gQVt29Nf
そうしないともう仕方ないのかもね…
>1にほとんど必要な事書いてあるのに駄目って事は色んな意味で終わりだと思うし。
307305:04/03/25 00:16 ID:i08tsNZ6
……誤解しているようなので一応いっとくけど、別にこのスレを
終わりにしろって意味ではないからね。
ただ、総合スレだってことを荒れの言い訳にしてほしくない。
それだけ。
308名無しさん@ピンキー:04/03/25 01:20 ID:cfBGD/0U
>立てたい人は勝手に立てろ
>ここはスレ立ての抑制場所ではない

いやあ、某スレから誘導されたんで見に来てみたら・・・すごいね。
エロパロ板はここの住人だけのものじゃねぇんだよ。ろくすっぽレスが
つかねぇような糞スレ立てられたら他のスレが迷惑するんだよ。そのための
統合、総合スレだろうが。はっきり言えば、抑制場所そのものだよ。
いい歳こいた大人がそんなこともわからんのか。
309名無しさん@ピンキー:04/03/25 01:43 ID:vdbTLK1t
>>308
アホか。
エロパロ板はここの住人だけのものではないが、ここの住人のものでもあるんだよ。
なんで少女漫画は単独スレを立てちゃいけないんだ?
少年漫画やゲーム、他のジャンルでは簡単に立ててるのに。
レスが付くかどうかなんて立ててみなけりゃわかる筈もない。
その為に即死判定があるんだろうが。需要が無ければ消えるだけ。
何なら少年漫画も総合スレ立てたら?
ジャぱんとか美鳥とか結界師とか、ろくにレスも付いてないスレが乱立してるのはOKなのか?
310名無しさん@ピンキー:04/03/25 01:45 ID:vdbTLK1t
もっとも、別に単独スレを立てる気は無いがな。
だが立てるなと言われる筋合いは無い。
311名無しさん@ピンキー:04/03/25 01:46 ID:zLODm09a
もう議論オナカイパイ。SS読みたいよヽ(`Д´)ノ
312名無しさん@ピンキー:04/03/25 02:26 ID:cfBGD/0U
>>309
本当に狭い視野でしかモノを見てないんだなあ…
俺はスレを立てるなと言ってるんじゃない。「レスの付かないような糞スレは
立てるな」って言ってんの。他の統合スレ見てみろ。ここみたいに
荒れてるところから半ば追い出されるようにして出ていった奴らの立てたスレは
即死判定もロクに越えられずに落ちてばっかりなんだよ。それと同じことは
すんなって言ってるのに、なにが「レスがつくかどうかなんて立ててみなくちゃ
わからない」だよ。そんな作品はいちいち統合スレの外から出すな。
統合スレは単独で作品スレを立てるには心許ない作品のいわば「隔離スレ」って
ことを忘れてるんじゃねぇの?他の統合スレだって似たようなことを
やっていたとしても、それを理由にして自分たちのやってることを正当化されても困る。
スレ内自治くらいちゃんとやれ。
313名無しさん@ピンキー:04/03/25 02:37 ID:h/WKv8ac
スレ内自治が成り立っていたら、こんなに荒れないさ……。
314名無しさん@ピンキー:04/03/25 03:01 ID:3SicRzRg
>312
視野が狭いのはアンタの方だ。
そもそも>308でのあんたの反論が見当違いだ。
一部分だけ誇大解釈して勝手に非難してるみたいだけどね。
少なくとも、>307を読んだ私は、あんたみたいな感想は
持たなかったよ。

つーか、勝手に乗りこんできて、スレの事情も知らないで
ぎゃんぎゃん喚くな。
しかも他スレまで引き合いに出して。勘違いの正論振り回して
自分の行動を正当化してるのはいったい誰の話だ。
自治厨はさっさと巣にカエレ!ヽ( ・∀・)ノ┌┛Σ(ノ `Д´)ノ
315名無しさん@ピンキー:04/03/25 03:10 ID:EoiHrKye
せめて>314がどういう解釈をして>312を視野が狭いとなじるのか、
その点をはっきりさせないと反論にならないと思う。
他スレを持ち出してる点では>309あたりも同じなのだし。

私はローカルルールにのっとってるならスレ立ても構わないと思うけどね。
ただ、現状この鯖に大きな負荷がかかっていて、
人多杉がずっと続いてる点は考慮したほうがいいとも思う。
ある程度は統合スレでやって、需要と供給が成り立つようになった段階で
スレをたてるくらいの方が鯖には優しいのかも知れない。
316名無しさん@ピンキー:04/03/25 03:25 ID:DpiQVrYn
>314
315も言っているが、口汚いだけで理論的な根拠の欠片も無い意見は逆効果にしかならんぞ。

>自治厨はさっさと巣にカエレ!ヽ( ・∀・)ノ┌┛Σ(ノ `Д´)ノ

つまらんAA使ってまで煽ってどうする。
お前はそんなにこのスレを荒らしたいのか。頭を冷やせ。
317名無しさん@ピンキー:04/03/25 04:33 ID:sDsF7MnZ
小鉄×キタ読み返したが………、キタさん、小鉄に触られて大丈夫なのか?
箱根でDQNにセマられてから、男に触られると鳥肌立つって設定じゃ……。
剛に触られた頃にはジンマシンまで悪化してたし。

薬の副作用で大丈夫…だといいが。
318名無しさん@ピンキー:04/03/25 05:04 ID:cfBGD/0U
ま、自治厨ってレッテル貼って気が済むなら、なんぼでも貼ればいい。
ただ「我慢するくらいなら勝手にスレでも立てれば?それで新しく立ったスレが
廃れても知ったことではない」って言い種があまりに自分勝手全開だったもんでね。
短期間に特定の作品投下やマンセーレスが100レスくらいつきました、そして
さらにその作品の話で盛り上がってます、というなら、そりゃ出ていって
もらわん事には仕方がないが、「イヤなら我慢せずに出ていけば?」じゃ
統合スレの意味なんて無いじゃん。もちろんこのスレにはこのスレなりの
事情があるのは百も承知だけど、統合スレが何のためにあるのか?ということを
考えれば「出ていきたい奴は出ていけ。後は知らん」なんて無責任なことは
言えないと思うがね。
319名無しさん@ピンキー:04/03/25 05:43 ID:cSAgADvV
あのさぁ、同じ作品が続いたからって出てけ、て言わないで
人気あるから独立してみたらいかが?とかならないの?
言い方、てのが判らないの?
あとさ、もうちょっと書き手に感謝したら?
少なくとも書きも出来ないくせに読んでるだけのやつが誘い受けどーこー言う資格は全くないかと。
書き手も新人なら手探りなのは仕方ないだろ。
私は読み専門なので、いちいち書き手のモチベーション下げるような馬鹿なことはしないが。
スルーも出来ない批判房は半年ロムれ。
てなわけで記念カキコ。
320名無しさん@ピンキー:04/03/25 07:30 ID:F12hUH67
>>319
大筋で同意。しかし、
>読んでるだけのやつが誘い受けどーこー言う資格は全くないかと。
これは違うな。少なくとも私は違うと思っている。

読み手あっての書き手。書き手は「読んでもらってる」んだ、
必要以上にでしゃばるべきではないし、偉ぶるべきでもない。

それは読み手にも言える事、「読ませてもらっている」。
しかしだからといって、謙ることもないし、書き手を「神」と崇め奉る必要もない。
きちんと作品を読んで、"作品に対する"素直な感想をもらえれば、それでいい。
321名無しさん@ピンキー:04/03/25 08:35 ID:rrNZJF5u
何を脊髄反射してるんだか。
書き手スレ読んだら、他スレの書き手さんとかこのスレ怖がってたぞ。
荒らしてるのもよく考えろ。荒れ地に花は咲かないんだから。

方針に関しては前回に結論出ている。
明らかな釣りや叩きはスルー。
クレクレ言うだけでなく積極的に萌えネタ振る。萌えシチュとかもいい。
それに呼応した書き手さんが現れるかもしれない。
あと書き手さんもここで育てて貰おうとは考えないでください。
自治すらまともに機能しないスレなんだから、レスなし当たり前程度に考えて。

それぞれの萌えをぶつけるために、マターリやっていきましょ。

つことで。
私はグランローヴァ萌え。
サイアム×イリューシアの秘かな夜。
野外で土の匂いのするエチーにハァハァ
322名無しさん@ピンキー:04/03/25 09:04 ID:mcF/+Cz1
>>318
後半部分はまぁ同意。
結局、大してレスもつかない(と思われる)作品でスレ立てされると迷惑だから
総合スレがそれを補完する・・・という部分があるのは事実だし。
>>246以降の煽り合いを見ると、それもイバラの道かなぁって気はするが・・・

>>321
>書き手スレ読んだら、他スレの書き手さんとかこのスレ怖がってたぞ

いやいや、単にここをヴァカにしてただけでしょ。
別に怖がってはいないかと。

ここが注目(?)されるようになったのも、ここの住人と書き手が書き手スレで
荒らしまわって、あそこの住人を怒らせたのが原因な訳だし。
323名無しさん@ピンキー:04/03/25 09:16 ID:xlvaGvB8
せめて、少女小説だけでも独立するか、しないか。
投票しよう。

独立賛成 ノシ
324名無しさん@ピンキー:04/03/25 09:57 ID:EoiHrKye
書き手があのスレ荒らしまわったって、なんだそりゃ。
あのスレでここの何を非難されたか分かってて言ってんのか?
325名無しさん@ピンキー:04/03/25 10:05 ID:mcF/+Cz1
>>324
いちいち言わないとわからんか?
そういう態度がヴァカにされてるんだよ。

向こうの>>473以降をよく嫁。
326名無しさん@ピンキー:04/03/25 13:43 ID:sLS5lWtg
>>323
スレ分け賛成ノシ

効果は未知数だけど、分けてみる価値はあると思う。
327名無しさん@ピンキー:04/03/25 14:09 ID:tM1o9O67
スキビの続きが読みたいな、と。
議論はもういいよ。たまにここ覗いたらいっつも荒れてるのは何でなの。終了レス入ってもスルーして続けるし。
荒らしや叩きはスルーできないのに、終了レスはスルーできるなんて器用ですね。
328名無しさん@ピンキー:04/03/25 14:27 ID:sLS5lWtg
>>327
嫌味もヤメテ‥‥‥
329名無しさん@ピンキー:04/03/25 14:40 ID:tM1o9O67
>328 スマソ。
330名無しさん@ピンキー:04/03/25 14:41 ID:qpx/T2Mp
議論厨はもう少し先を見て欲しい。
重箱の隅のつつきあいの無限ループに陥ってるぞ。
前回で結論は出ているんだから、言いたいことはひとまず飲み込んで、
萌え語りに参加するか、スレ分けの是否の投票に参加するかにして欲しい。

書き手が怖がってると言ったのは、このスレを既に知っていたらしい書き手さんの話。
晒される直前のレスだ。

またもやスルーされそなネタ振りしてみる。
吉田秋生の「夜叉」とかどう?とか言ってみる。
だけどあれのエロは膨らみに欠けそうだし・・・
ラヴァーズキスあたりならどうだ?
名前忘れちゃったけど、1話のサーファーカポーとか。
初めて感じたラブラブセックルてな感じ。

投下済みの漫画も小説の話もしたいけど、まるちゃんとエルロイ大叔母様しか知らないんだよー!
ゴメン
331名無しさん@ピンキー:04/03/25 15:28 ID:6PGXAPnS
(´-`).。oO(スキビの続きが読みたいな・・・)
332名無しさん@ピンキー:04/03/25 15:38 ID:cSAgADvV
>>320
こちらの言い方に語弊があったみたい。
あなたが指摘する部分は、このスレに限ってのことを言ったの。
読み手が書き手に意見を言って良くなる、てことがあるのは知ってるが、
ここの住人の場合はそうはならないみたいだし。
まぁ、意見じゃなくて個人的な我が儘や粘着叩きが殆どだから仕方ないのだろうけど。
それと、読み手様なのだろうか?
「読んでもらってる」はあっても「書いてもらってる」はないの?
とにかく>>330GJ
333332:04/03/25 15:43 ID:cSAgADvV
>>320
後半のは聞かずとも答えてたね。スマソ。
334名無しさん@ピンキー:04/03/25 15:51 ID:K6X0NsHu
スキビ、いいところで寸止めだったからね。
書き手さん、何も言わずに書き捨てして去ってください。
私たちは待ってるぞー
335名無しさん@ピンキー:04/03/25 17:25 ID:sgAa2eZ2
ものすごく古くてきょうしゅくなんだけへ-ど---------ほほほほほほほほほて
336名無しさん@ピンキー:04/03/25 17:26 ID:sgAa2eZ2
……すまん。
ねこがキーボードを横断しやがった。

ファミリー!のフィーとレイフが読んでみたい…。
337名無しさん@ピンキー:04/03/25 17:29 ID:WqI0IOyy
>336
正直和んだ。
338名無しさん@ピンキー:04/03/25 18:06 ID:6027T5vs
懐かしいなあ>ファミリー
ついでにどんなシチュ萌えよ?
339名無しさん@ピンキー:04/03/25 21:39 ID:OtJNhrMt
荒野の天使ども〜時間をとめて待っていて〜それなりにロマンチック
の流れでミリアム×ダグラスを書いて欲しい。
340名無しさん@ピンキー:04/03/25 22:24 ID:zXfNQMDC
川原由美子とかすぎ恵美子とかキボン
341名無しさん@ピンキー:04/03/25 22:30 ID:nmnlNNfm
すぎ恵美子って少コミ・Cheese系かと思ってた。
342名無しさん@ピンキー:04/03/25 22:43 ID:cKeV0hkM
♂(あだむ)と♀(いぶ)の
343名無しさん@ピンキー:04/03/25 22:44 ID:/dAIWAgX
川原由美子って言っても、初期のものから観用少女までいろいろあるよね。
こういうよろず系スレだと、同士もなかなかいないから萌えネタに繋げにくい。
他スレ見てると、クレクレレスで埋まっているところはあまり雰囲気良くないよ。

よかったら、どういうとこが萌えなのか、書いてみない?
そのシチュに感化された書き手が現れるかもしれないよ。
344名無しさん@ピンキー:04/03/25 22:45 ID:8BupWEuf
んじゃ昔のあさぎり夕。「あいつがヒーロー」あたり。
345名無しさん@ピンキー:04/03/25 22:48 ID:cKeV0hkM
>>339
原作ではミリアムの記憶喪失を切っ掛けに妹としてではなく女の子として意識するようになったわけだが、
IFもので、徐々に変わっていく関係というのをゆっくり丁寧に長期連載でキボンしてみたり。
346名無しさん@ピンキー:04/03/25 23:07 ID:LYIyUJIx
IFものって面白いね。
それっていろいろな原作に転用可能かと。
救いようのない暗い原作ハッピーエンドにするとか。
現実には結ばれなかった二人を結ばせてあげるとかもありだよね。
347名無しさん@ピンキー:04/03/25 23:11 ID:cKeV0hkM
>>346
何か一つ、停滞していた状況が好転(暗転)する事件があるわけで、
その事件を弄ってしまえば原作のキャラのままで展開が180度変えられるかもしれない。
348名無しさん@ピンキー:04/03/25 23:23 ID:RCDzDYHf
書き手さんがたくさんいたら、IFシリーズで競作なんて面白そう。例えば、グランローヴァでイリューシアが最後島に渡らず、
死を覚悟でサイアムと一夜を共にして、彼の子供を産んで死んでゆく
アンハッピーエンドとか。
349名無しさん@ピンキー:04/03/25 23:36 ID:cKeV0hkM
>>348
問題はスレの範疇が広すぎて書き手の嗜好も統一性が無いことだな。
皆が等しく書きたい元ネタというのが決められないからねえ。
私は読み専だけど、例えに出されたグランローヴァーは知らないし…
元ネタを統一するのではなく、シチュを統一するならできるかもね。
まあコンペスレの換骨奪胎だけど。
350名無しさん@ピンキー:04/03/25 23:37 ID:elu4CgBC
分岐で結末が選べるなんてのもいいかも。<いf
「あいつがへろー!」ならヒロインをめぐって、タイプの違う男の子が3人出てくる訳だし。
それぞれとのハッピーエンドを考えてみるのも二次創作ならではかも。
351名無しさん@ピンキー:04/03/25 23:42 ID:elu4CgBC
自分も小説と漫画のスレ分けにはサンセーイ!

350は「あいつがHERO!」だったわね。
352名無しさん@ピンキー:04/03/26 00:41 ID:TK1r2C0S
聖はいぱぁ警備隊で、
泥酔仮面に、雰囲気に流され半レイプでやられてしまうはいぱぁ仮面2号キボン!
353名無しさん@ピンキー :04/03/26 04:05 ID:RziGYU1l
ガイシュツだが、同じひかわ原作で、「女の子は余裕」の主人公カポーで読んでみたいよ。
あのセンパイなら、美声を利用した言葉攻めとかできそうですね。
354名無しさん@ピンキー:04/03/26 15:02 ID:2wkMGQzY
小説と漫画のスレ分けくらいは必要かも
現状では、分かれた後書いてくれる作家さんがいるかどうかだが
355名無しさん@ピンキー:04/03/26 23:58 ID:wOUjzMia
あのさ、漫画と小説を分けたい人に聞きたいんだけど、
理由はなんで?
「範囲が広くて萌え話がしにくい、わからない話が多い」ってこと?
でも、それってスレを分けて解決つく問題なんだろうか。
別に、スレ分けに反対してるわけじゃないよ。ただ、ここが荒れ
やすいのは、別に小説と漫画が一緒だからってわけじゃなくて、
総合スレなのに許容範囲の狭い人がいること、その狭い人を
スルーできない人がいることが原因なんだから、意味ないん
じゃないかなと思うんだけど。
356名無しさん@ピンキー:04/03/27 01:14 ID:2Y95h3BW
トラブルが起こった時に、職人や住人が他のスレで
ここのスレの事だと特定できるような愚痴吐きや語りをやって、
その結果変な煽りを呼び込んでしまったり、乗り込みはされないまでも
ヲチ対象スレにされてしまったのもあると思うけど>荒れやすい原因
それも特定の一人がやった事じゃなくて、複数の人間が何度も何度も
同じことやって、ますます事態を悪くしてる。

悪い意味で煽り荒しの注目を集めているから、隙あらば煽ろうとする奴は
スレを分けても新スレに付いてくる可能性が高い。
分けて万事解決とはいかないと思われ。
357名無しさん@ピンキー:04/03/27 01:23 ID:LK+K1UnT
ところで、スレ分離するにしても現状だと圧縮が近くて怖い。
したらばを借りて立てるってのはどう?
358名無しさん@ピンキー:04/03/27 05:32 ID:wapg1d8C
小説のSSを読むのは好きだけど、漫画のSSというのはあまり読む気が起きない。
荒らし対策とかではなくて、純粋に分けて欲しいと思っているんだけど。
けっして漫画のエロパロがつまらないというわけではないんだけど、やっぱり絵がないと雰囲気を楽しめないから。
359名無しさん@ピンキー:04/03/27 11:10 ID:7nfaEGt1
私もいまどきのマンガは読まないから
スレ分けしてもらえたほうがうれしい
360名無しさん@ピンキー:04/03/27 19:56 ID:wi8G9kHx
……それって、スルーじゃダメなことなの?
ここが総合系のスレである以上、小説だろうが漫画だろうが
知らない作品やら読めない作品が出てくるのは当たり前の
ことだと思うんだけど。
そんな状態じゃ、小説総合スレを作ったとしても「コバルトは
読まないから」「その作品のSSは読む気が起きない」とか
言い出しかねない気がする。
361名無しさん@ピンキー:04/03/27 20:00 ID:uQUG7q13
分割したら多少はマシになるという希望に基づいた意見なんだろう。
362名無しさん@ピンキー:04/03/27 20:18 ID:5WD3zHOq
>>360
>「その作品のSSは読む気が起きない」
とっくにそう言ってる住民がいるから揉めたわけだが。
363名無しさん@ピンキー:04/03/27 20:55 ID:H2v81JSu
そうか?漏れは小説読みだが、ここのSS見てホスト部読んだぞ。
…まあ、わからない小説や漫画SS続くと、退屈で耐えられないてのはわかるが。

ごった煮状態は図太く楽しめばいいし、圧縮近いから少し待って決めてもいいと。

鏡夜やモリ先輩も見たかったりw
364名無しさん@ピンキー:04/03/27 21:34 ID:I/51SmP2
元ネタが小説だから読まない、
元ネタが知らない漫画だから読まない、

どう違うの?
後者は漫画と小説を分割しても必ずついてくるわけだが。
365名無しさん@ピンキー:04/03/27 22:41 ID:rzh9WBr0
>364
>358-359は「元ネタが漫画だから読まない」って言ってるんでないの?
なんでスルーできないのかは私も謎だが。

つうか、大変申し訳ないけど、小説読みの人の中に、ちょーっと心の
狭い方がいらっしゃるような。>124とか、>176に対する>177とかさ。
小説読みが全員そうだとは言わないけどね。私は小説と漫画両方
読んでるんで、スレ分けしたいという人たちの意見が我が儘なものに
しか見えないよ。
366名無しさん@ピンキー:04/03/27 22:54 ID:I/51SmP2
>>365
だからさ、
漫画が元ネタのSSしか読まないと言って、小説元ネタのSSをスルーできない人は、例え小説と漫画でスレを分けたとしても、自分の知らない漫画のSSが来た時にもスルーできないのだろうってこと。
それではスレを分けても意味がないだろう。

それから冗談でも”小説読み”と括って欲しくないね。
男子向け小説のスレでは、こっちも雑多な作品の寄り合い所帯だけど無駄に噛み付くような手合いはいないよ。
367名無しさん@ピンキー:04/03/27 23:33 ID:7nfaEGt1
うまい言葉で説明できる自信はないんだけど。

元ネタが漫画と小説とあって、両方読みたい人にとってはスレ分けの意味を
感じられないというのも分かるんだけど、漫画好きの人と小説好きの人との間に
温度差みたいなのを感じる事がある。具体的にどこと聞かれても
曖昧な印象に過ぎないから、突っ込まれても困るんだけど。
だからスレを分けてみるという選択もあると思うし、それを心が狭いとか
わがままと言われても、オマエモナと返したくなるわけで。
368名無しさん@ピンキー:04/03/27 23:36 ID:rzh9WBr0
>366
あのね、私が言っているのはね、漫画読みでスルーできないと言って
いる人は、今のところ1人もいないってことなんだわ。

あなたの言葉を借りるなら
漫画が元ネタのSSしか読まないと言って、小説元ネタのSSをスルーできない人 はいないけど、
小説が元ネタのSSしか読まないと言って、漫画元ネタのSSをスルーできない人 がいるわけだ。

納得がいかないのなら>359-359をもう一度読み返してみ。
369名無しさん@ピンキー:04/03/27 23:45 ID:rzh9WBr0
>367
すみませんが、スルーできない理由をまず教えていただけないですかね。
温度差を感じる? そんなものは当たり前ではないの。いろんな人間が
いるんだからさ。
だからこそ、適度なスルーがスレをうまく回していく潤滑油になるん
でしょうに。それができなければ、スレを分けても結局同じじゃないかって
意見が何度も出てますがね。

でも、まあ、別にそれほどに立てたいというのならば、立てるのを止めは
しないよ。ただし、立てるからにはちゃんとスレを維持させていってほしい。
言いたいことはそれだけさ。
370名無しさん@ピンキー:04/03/27 23:49 ID:I/51SmP2
>>368
いや、どっちでも別に関係は無いんだけど。
漫画派が悪いとか小説派が悪いとか、犯人探しして意味はある?

問題なのは
「自分は漫画(小説)モノは読まないから小説(漫画)専用スレを立てる」
ってのをどうするかで。
独立して立てられるのが少女小説スレなのか少女漫画スレなのかはどっちでもいいんだ。

371名無しさん@ピンキー:04/03/27 23:51 ID:I/51SmP2
>>369
あと、圧縮までのリミットも考えてね。
春厨が愉快なスレを立ててくれたお陰で猶予は5スレ。
(スレ自体の趣旨は面白いし、ルール違反でも無いんだけど)
372名無しさん@ピンキー:04/03/27 23:52 ID:YvUMK1D5
SSよりもサカったオバチャン達の揚げ足取りの方が面白い
373名無しさん@ピンキー:04/03/27 23:54 ID:7nfaEGt1
>369
スルー出来ないなんて言ってないけど。
単独スレになったらうれしい、ただそれだけ。
なんでそんなにギスギスと絡むわけ?
374名無しさん@ピンキー:04/03/27 23:55 ID:I/51SmP2
>>367
作品ごとの温度差ってのは確かにあるけど、小説と漫画っていうジャンルごとの温度差ってのは感じたことが無いなあ。
小説専用スレを立てたとしても、今後は作品間での温度差が生じるだろうし、その時はまた分割するの?

375名無しさん@ピンキー:04/03/27 23:58 ID:rzh9WBr0
>371
だって、何度もスレ分けに反対意見が出てるのに、それでも立てたい
というのなら止められないでしょう。
できれば、ちゃんとした理由があればよかったんたけとね。
今のままだとスレ立て後に少し荒れるかもしれないなと思う。

けど、まあ、>369にも書いたけど止めはしないから。
覚悟と責任もって立ててくれれば私はそれでいいよ。他の人の
意見は知らないが。
376名無しさん@ピンキー:04/03/27 23:59 ID:7nfaEGt1
>374
スレ分けすることを悪いと思ってないから。
試してみる価値はない?
377名無しさん@ピンキー:04/03/28 00:03 ID:CX2Vt7np
>>376
結局は>>371ってことなんだよね。
板のスレ保持限界が600だったり、即死基準が倍以上厳しかったら単独スレ推奨なんだけど。
せめて春厨がいなくなって駄スレの乱立が治まってからにして欲しいな。
378名無しさん@ピンキー:04/03/28 00:06 ID:zNtwkJSk
ID変わっちゃうかな。rzh9WBr0です。

>370
ああ、関係ないというのなら、細かい部分に拘って悪かったね。
こちらの感情反応だったようだ。

で、問題に関してだけどさ、私としては「自分は漫画(小説)モノは
読まないから小説(漫画)専用スレを立てる」 って人は我が儘にしか
思えないのよ、申し訳ないけど。
でも、そんなに立てたいのなら、無理に止めても仕方ないかなと。
正直、人大杉もずっと解除されないこの危機的状況の中で、>376
みたいなお試し感覚でのスレ立ては止めて欲しいんだけどね。
だからこそ、責任もって欲しいと願っているよ。
379名無しさん@ピンキー:04/03/28 00:09 ID:zNtwkJSk
感情反応→過剰反応
380376:04/03/28 00:12 ID:Ij9n3hEX
>377
それはもちろん。
なにもこんな人大杉のさなかに立てるほどにはせっぱつまってないと思ってる。
この問題は早急に決めるべきではなさそうだ。
強い反対がある以上はこれ以上の摩擦は避けたいし。

熱くなってスマンかった。
381名無しさん@ピンキー:04/03/28 00:12 ID:CX2Vt7np
>>378
我が侭とは思わないけど無意味ではないかと思うね。
作品間の温度差ってのは総合系スレの宿命。
このスレの場合、確かに範疇が広すぎるから問題点がクローズアップされてしまうけど、
これを小説(漫画)オンリーに、多少狭めた位では解決するものではないだろう。
作者総合スレでさえ、過去の作品と現在進行中の作品で温度差が生じてたりするんだし。

けっきょく、温度差には”スルー”しか方法は無いでしょう。
例え興味のない作品を追い出したとしても、それで好みの作品の投下頻度が上がるわけでもなく、
かえって過疎化して書き手が興味を失うことになりかねないわけで。
382名無しさん@ピンキー:04/03/28 00:13 ID:flAqR9BZ
('A`)

萌えや作品の話になってたのにまた戻ってる・・・
383名無しさん@ピンキー:04/03/28 00:14 ID:eMGqeFja
スレのために必要な議論なのかもしれないけれど、
正直、ウザイです>議論している方々

スレ立て意見は何度か出ていて、分けないことで一応
決着したと思うのに、どうして何度も何度も話を蒸し返
すんでしょう。
私はここにエロパロ読みに来ているのであって、議論を
読みに来ているわけじゃないんだよー。
384名無しさん@ピンキー:04/03/28 00:15 ID:CX2Vt7np
なんというか、今回は冷静に意見を出し合えたというのは収穫かなw

ところで、エロパロ板ガイドやSS保管庫ではしたらばを借りていて、避難所的にスレを立てられるようになってるけど、そっちで試験的にやってみるってのはどうかな?

385では:04/03/28 00:23 ID:CX2Vt7np
「羊たちは何を見た(森生まさみ)」のももことヒロが駆け落ちしたあげくヤっちゃったIFものキボン。

小学生同士はさすがにやばいかなw
386名無しさん@ピンキー:04/03/28 00:30 ID:SsvrB7fq
>378

少しだけ>358 に理由が書いてあると思うんだけど、漫画元ねた
のものには絵がないと、と感じる人がいるというのが、小説モノと
漫画モノを分けてもいいと私が思う理由だな。少なからず、私も
そう感じることがある。

多分このスレにある、破妖の剣を書いた人とスキップビートを
書いた人は同じ人だと思うんだけど、どちらもとても登場人物の特徴
をつかんでいて、ストーリー展開も非常に作品に忠実だと思うのだが、
スキップビートの方は、少し実際の作品とのリンクが弱い気がする。
やっぱり視覚から入ったものは、視覚の情報が欲しくなるのだよなあ。

漫画のSSと小説のSSは違うから、というのでは理由になりませんか?


> 383
何度も話が出るというのは、決着していないということなのでは…
387名無しさん@ピンキー:04/03/28 00:35 ID:j/K9oKUm
スキビまだ〜??
388名無しさん@ピンキー:04/03/28 00:53 ID:CX2Vt7np
>>386
実のところ、コレまで投下された元ネタを殆ど読んだことがないので、
元に絵が有るか無いかに違いは感じられなかったり。
389名無しさん@ピンキー:04/03/28 00:54 ID:XiVwhDe7
わー、スレ延びてる〜、神降臨?と思って喜んできたら、

ま た こ の パ タ ー ン か _| ̄|○

>>386
視覚の情報が欲しくなるっつったって、2ちゃんはそもそも文章しか投下できない
んだから、スレ分けたからってどうなるもんでもないかと思うんだが……どこかに
お絵描きBBSでも借りたりしない限り。

その理由では、スレ分けは抜本的解決につながらないよ。それで圧縮に引っかかる
のはマズーかと思うが……
390名無しさん@ピンキー:04/03/28 01:01 ID:CX2Vt7np
銀色のハーモニー(柊あおい)の海×琴子とか。

いとこ同士であったことが分かり、親たちに知られれば引き裂かれる。
そう思い詰めた2人は、確かな絆を結ぼうと…
391名無しさん@ピンキー:04/03/28 01:14 ID:kJmxSygc
スレ数の問題なら、スレッド削除依頼で削除された後にスレ立てを行えば、
スレ数は変わらないけれど。
まぁ、一つのやり方としてね。
スレ分け自体はどちらでもかまわない。

で、この議論、どこかに引っ越せないでしょうか。
このまま元の流れに戻っても再議論は目に見えているし、
私はこの板はあまり知らないので最適なスレがあるのかわからないけれど。
このままじゃ解決にならないし、職人さんも投下しにくいし、
読み手も議論じゃないものを読みたいだろうし。
392名無しさん@ピンキー:04/03/28 01:22 ID:CX2Vt7np
>>391
削除依頼って…
現在のエロパロ板に、削除依頼を出して通るようなスレは無いよ…
多少でも板違いと感じられるようなスレは片っ端から依頼が出てるけど、ほとんど通らない。

393名無しさん@ピンキー:04/03/28 01:26 ID:peopyygb
もういい。
グダグダ言う奴は出てけ。
394名無しさん@ピンキー:04/03/28 01:46 ID:AvVx06AR
ぎゃーぎゃー騒いでたって堂々巡りなんだから
一回やってみりゃいいんじゃないか?
春厨の季節が過ぎてから。
思うに女性陣の議論は口喧嘩で勝つことに必死になってて
行動を起こす人間がいないから長引くんだよなぁ……。
こんなところで議論やって丸く収まるわけないだろ。
ホントに立てたいならわめく前に立てろ。
395名無しさん@ピンキー:04/03/28 04:08 ID:g7eupQ/M
>>294
遅レスですが、キスケさん×眉子、私も読みたい。
スレが落ち着いたらどなたか書いてくれないかな。
マニー×岡ちゃんもキボン。

私も>>363さんと同じでSS読んでからホスト部読んだよ。
読んでみたら面白かったので、得した気分になった。
最近投下されたダウトもスキビも読んだことないんで、
読んでみようかなと興味惹かれ中です。
前はSS→原作って考えられなかったので自分で驚いた。
まさかエロパロ板がブックレビュー代わりになるなんて……。
とにかく職人さん方ありがとう。これからも期待してます。
396名無しさん@ピンキー:04/03/28 04:21 ID:g7eupQ/M
>395
自己レスですが、ブックレビュー代わりというのは失礼な言い方かもしれないですね。うまく表現できなくて申し訳ないです。
つまりはSS読んで原作に手を伸ばすほどに、SSが面白かったということで、不快に取られてた方がいたらすみません。
397名無しさん@ピンキー:04/03/28 05:09 ID:OtZPGACH
マニー×岡ちゃん、SSにしたら面白いだろうなー
マニーが襲ったのにいつの間にか岡ちゃんがマニー可愛いって
めろめろになってるんだよ。
398名無しさん@ピンキー:04/03/28 08:48 ID:HPqScJ9g
出来のいいブックレビューみたいなもんでしょ。
原作買う原動力になるというなら。
399名無しさん@ピンキー:04/03/28 12:05 ID:heMnACRx
みんな優しいね。
スレ分けの話って、単に漫画ネタが読めない人が
暴れてるだけじゃん。
まともに議論する必要もないことだと思うけど。

せめて人大杉が解除されてから提案するならまだ
考慮の余地もあるかもしれないけどさ、それぐらいの
状況判断もできないような厨なんだからさ、話し合い
なんかできるわけないよ。
400名無しさん@ピンキー:04/03/28 12:29 ID:Ij9n3hEX
誰か>399みたいな蒸し返し厨をなんとかしてくれ…
いちいち気分が悪いんだが。

昔の漫画なんだけど、不思議の国の千一夜のエロパロを読んでみたい。
ウブで無知なミルテとセブランがどういう初夜を迎えたか、興味あるw
401名無しさん@ピンキー:04/03/28 12:39 ID:kJmxSygc
>>400
脳内あぼーん習得が幸せへの第一歩。

Wingsとかは少女漫画の部類にはいるのかな?
できればきらきら馨るの主役二人のお話が読んでみたいな。
402名無しさん@ピンキー:04/03/28 13:22 ID:cmyFxYdt
>>401
それいい。原作は朝チュンだった。毎夜というのが
ちょっと出て来たくらい?
(しかし新婚当時の愛を持続できる男がどれ程いるのか?)

あとちょっと読みたいなあと思ってるのが
「蒼のマハラジャ」主役たちの初夜。
シルバとモイラが衣装合わせを逃げ出した時の
ブラジャーエピソードを読んで以来
あの二人の初夜が一体どんなだったか激しく気になるよ。
403名無しさん@ピンキー:04/03/28 13:38 ID:CX2Vt7np
7人目は笑う(森生まさみ)が欲しいな。
極限状況に置かれた男女が…って感じで。
404名無しさん@ピンキー:04/03/29 21:45 ID:MvRpPxMR
森生まさみだったら、生徒会長とするめくん(なんて作品だったけ?)が、読みたいかも。
405名無しさん@ピンキー:04/03/29 22:36 ID:jX6p3yPL
森生だったらやっぱ小林君がいいなぁ
大きくなった大和君の逆襲w
406名無しさん@ピンキー:04/03/29 23:53 ID:LHeGwGjQ
>>405
えーーー?

ちっちゃいのを襲うのがw
407名無しさん@ピンキー:04/03/30 00:30 ID:TAq8JpzQ
むしろ小林カルテットで乱(ry
408名無しさん@ピンキー:04/03/30 03:31 ID:YH+w8QtZ
少年は荒野をめざすの狩野のエチー、想像できないけどいいなー
相手はやはり陸かな?
409名無しさん@ピンキー:04/03/30 04:47 ID:UuZeX44o
やっぱり作品投下されないね。
まああれだけ書き手スレとかに迷惑かけてしまったら仕方がないかな
という気もするけど…
410名無しさん@ピンキー:04/03/30 05:18 ID:x79r9ux7
このスレ終わったな…
411名無しさん@ピンキー:04/03/30 06:05 ID:SadSm6Jn
大変遅くなってすみませんでした。
小鉄×キタの続きができましたので投下させていただきます。

その前に、前回にミスをハケーンしたのでご報告を……。
小鉄が持っている忍び道具は、『独鈷杵』ではなく『三璧鋒』でした!
素で間違えてました。すみません。
412やじきた@小鉄キタ:04/03/30 06:07 ID:SadSm6Jn
「…ぁ……う」
 目が眩んだ。
 ただ唇が触れているだけなのに、さざ波のように痺れが全身に広がっていく。
 待ち望んでいたものが与えられる、その予感に体が勝手に悦んでいる。
 それでも強く首を振って、礼子は小鉄の唇を外した。
「お止め、小鉄っ」
 だが、小鉄は礼子を抱きすくめると、さらに深く口づけを求めてきた。
「……っ」
 神経が灼かれる。
 熱くぬめる舌が歯列をなぞり、上顎をくすぐる。逃げる礼子の舌をとらえて絡ませると、
強く吸い上げる。
 思わず閉じた瞼の裏に何度も閃光が散った。
 震える両腕をなんとか動かして、押し返そうと小鉄の胸板に手を当てる。しかし、そこ
までが限界で、気がつけば男の白いシャツをきつく握りしめていた。まるで、すがりつい
てでもいるかのように。
 だが、どれほどにしがみついたところで、昂る身体は鎮まるどころかますます敏感にな
っていく。
 ゾクゾクと絶え間なく走り抜けていくそれが快楽だと、うすうす礼子は気づいている。
身を任せてしまえば、楽になれると頭のどこかで囁き声がする。
「ぅあっ!」
 新たな刺激に、身体が跳ねた。
 いつの間にか制服の前がはだけて、小鉄の手が入りこんでいる。
「っ……、…ぁ………」
 灼かれる。何もかもが灼きつくされる。
413やじきた@小鉄キタ:04/03/30 06:08 ID:SadSm6Jn
 戦慄が背筋をはいのぼる。
 それは恐怖にも近い感覚だった。
 常に冷静で取り乱すことのない女だと、これまで礼子は言われ続けてきたし、自分でも
そう信じてきた。
 どんな事態に陥っても自分を失うことはないと、その自負が礼子にはあった。
 けれども――。
 意識が霞む。
 香は快感を何倍にも増幅する。身の内で猛り狂う熱が、体の奥を蕩かす痺れが、彼女か
ら思考を奪う。
 このまま続けられたら、自分は――。
「やめ……こ、てつ……、やめとくれ……っ」
 礼子の声に悲鳴に近い響きが混じる。
 一瞬、小鉄の手が止まった。
 けれども、彼はひどく哀しげな顔をして首を振ると、礼子の胸元に顔を埋めた。


「――――――――――――っ!」
 細い体が仰け反り、脚がピンと突っ張った。
 胸の突起を吸い上げられて、軽く達してしまったようだ。
 忍びの者として、小鉄は房術の手ほどきを受けている。女体の悦ばせ方も知りつくして
いるが、それにしてもこの反応は大きすぎると言えた。
 それほどに香が礼子を煽り立てているのだろう。
 何が起こったのかわからぬ様子で、呆然としていた礼子の瞳に光が戻った。眦があがり、
紅く色づいた唇がきりりと引き絞られる。
 だが、その表情とは裏腹に礼子の下肢はゆるやかに蠢いている。この程度では満足しな
いとばかりに。
414やじきた@小鉄キタ:04/03/30 06:09 ID:SadSm6Jn
 小鉄はもう一度、唇を胸の頂に寄せた。小鉄が触れる前からそこは真っ赤に充血し、尖
りきっていた。
「……っ」
 柔らかく押し包むように舌で転がすと、ビクンビクンと体が震えた。
 右手でもう一つの膨らみを愛撫する。少年めいたスレンダーな体躯の礼子だが、衣服を
解けばそこは小さいながらも女性らしいきれいな丸みを帯びていた。
 いや……、礼子の中性的魅力に惹かれる女性は多いが、少なくとも小鉄は礼子を少年だ
と思ったことはない。その線の細さも、肌のなめらかさも、どこまでも女性のものだ。
「……ぅ、……っ」
 礼子の唇から熱をはらんだ吐息が漏れる。声は必死に殺しているようだが、その甘さに
小鉄はゾクリと身を震わせた。
 常に凛として、何事にも動じない礼子が、自分の手の中で乱れている。
 怜悧に整った顔が淫蕩にとけて、白い頬が情欲に染まる。濡れた瞳は時に霞み、時に輝
きを取り戻し、不安定に揺らめいて艶を醸した。
 香のせいとはいえ、その姿は小鉄の中の男をどうしようもなく刺激した。
 同時に小鉄は切なく想う。
 もしも――。
 このような形でなく、婚礼の初床で抱くことができたのなら、どれほどに幸せであった
ことか。叶うはずのない夢……身の程をわきまえぬ望みだとわかってはいるが。
 体勢を変えようと小鉄が身じろぎすると、胸の辺りに引っ張られるような感触があった。
視線を落とすと、礼子の手が血の気を失うほどきつく小鉄のシャツを握りしめている。
 小鉄の胸に疼くような痛みが走る。
 しがみつく指をそっと外して口づける。
415やじきた@小鉄キタ:04/03/30 06:10 ID:SadSm6Jn
 せめて。
 せめても優しく。
「ぅ……ふ…………っ」
 指先でさえ感じるのか、礼子の体が小さく跳ねた。
 形のよい爪、指、手の甲へと、徐々に唇を滑らせていく。
「こ…て、つ……」
 潤む唇に名を呼ばれて、頭の芯がくらくらと痺れた。
 抱き起こして口づけ、甘い吐息ごと言葉を封じこめる。これ以上名を呼ばれたら、己を
失ってしまいそうだった。


 闇の中で、白い肢体が艶めかしく揺れる。
 なかに潜りこんだ小鉄の指がくちゅくちゅと水音を響かせると、うつぶせの礼子の体が
大きくしなった。
「ぁ……は……っ、……くっ」
 手の中のものを礼子はギュッと握りしめた。さきほどから、彼女はそれを決して離そう
とはしない。まるで自己を保つ唯一のよすがであるかのように。――それが小鉄が脱ぎ捨
てたシャツだと、はたして彼女は認識できているのかどうか。
 しっとりと汗ばむ背中を唇で辿っていた小鉄は、左肩に残る跡を認めた。それは礼子が
小田原で受けた銃弾の疵痕だ。相手は違うが、同じものは小鉄の体にもある。しかし自分
のそれよりも、礼子の傷は重かった。あと少し上に逸れていたら肩の骨が砕けていたであ
ろうし、下ならば心の蔵を掠めていたはずだ。
 もしや、ということもあり得た傷。
 滑らかな肌に残る引きつったような赤い痕に、丹念に小鉄は舌を這わせる。何度も。何
度も。
 礼子の背が細かく震え出す。その時が近いのを察して、小鉄は下肢に潜った指の動きを
早めた。同時に逆の手を前に滑らせて、もっとも敏感な場所を摘む。
416やじきた@小鉄キタ:04/03/30 06:12 ID:SadSm6Jn
「あっ、――――っ」
 きちんと切りそろえられた髪が乱れ、闇の中に舞う。一瞬、緊張した体が、ゆるゆると
弛緩していく。
 白く爆ぜた意識がゆっくりと戻ってきて、礼子は荒い息を吐いた。身じろぎすると髪が
肩口をかすって、敏感になりすぎた体はそれにさえ反応した。
 ――だが。
 まだ、足りない。
 もう何度達してしまったか数え切れない。なのに体の熱は高まるばかりで、いっこうに
鎮まる気配はなかった。
 秘所からあふれ出る蜜は小鉄の手をしどとに濡らし、何かを急かすように胎内が疼く。
 もっと。
 体の奥で、求めるものがある。
 もっと。
 これでは足りない。指では満たされない。もっと違う何かか欲しいと、獣の本能が告げ
ている。
 礼子は歯を食いしばった。どこまで、この体は――。
「あなたのせいではございません」
 俯く礼子の耳に優しい囁きが忍び入る。
「これは妖しの香の力」
 ――それにつけこんだのは、賤しい男。
 自嘲の言葉を飲みこんで、小鉄は続ける。
「あなたが恥じることは何一つとてないのです」
 小鉄の腕が礼子を包み、彼女を仰向けに横たえた。
 行為が始まってから、初めて彼が言葉を発したことに、礼子は気づいた。
417やじきた@小鉄キタ:04/03/30 06:13 ID:SadSm6Jn
 熱に霞む視界に小鉄の顔が映る。女性とも見まごう――実際、女装すれば見事な美女に
化ける――秀麗な容貌が礼子を見下ろしている。
 そこに浮かぶ表情に、礼子は覚えがあった。切ないような、苦しいような、ひどく哀し
げな、その顔。
 あの時から、ずっとこんな顔であたしを――。
 礼子の体から力が抜けた。小鉄のシャツがパサリと下に落ちる。
 ゆっくりと腕を持ち上げる。
 一瞬、瞳に翳りが走ったが、小鉄はすぐに表情を消して、審判を待つ罪人のように身じ
ろぎしないで待っている。
 あたたかな手のひらが、小鉄の頬に触れた。
「そんな、顔して……女ぁ抱くもんじゃ…ないよ」
 小鉄の瞳が見開かれた。
 礼子は一度瞼を閉じて――そして、まっすぐに小鉄を見つめた。
「いい、さ……小鉄。…おいで」
 次の瞬間、荒々しく礼子は抱きしめられていた。
 唇が重ねられる。長い長い、息もできないほどの口づけ。それは、今までとはまったく
違う、感情をぶつけるかのような激しいものだった。
「女史……あなたは…………」
 小鉄の声が震えている。礼子は薄く微笑むと小鉄の背に腕を回した。


「――っ、う……」
 引き裂かれる激痛に礼子は呻いた。
「どうぞお声を……堪えてはお体がなお辛くなりましょう」
 なだめるようにその背を撫でながら、小鉄は動きを止めた。
 指で十分に慣らし、できるだけ負担をかけないよう気づかってはいるが、破瓜の痛みだ
けは取り除きようがない。まして香で鋭敏になった今の礼子は、快楽だけでなく苦痛も何
倍にも感じるはずだった。
418やじきた@小鉄キタ:04/03/30 06:15 ID:SadSm6Jn
 小鉄は抱きしめた礼子の首筋に舌を這わせた。
「……っ」
 ピクリ、と礼子が反応する。
 舌先でくすぐりながら、透きとおる肌をゆっくり昇っていく。たどり着いた耳たぶを甘
噛みして、穴の中に舌を差し入れた。
「――ぁっ」
 痛みで醒めかけていた肌がふたたび火照りだす。
 小鉄の掌が乳房をおおって、優しく揉みしだく。5本の指がやわやわと動いて、ときお
り先端を掠めるとビリリと背筋に電流が走った。
 ぼんやりしかけた礼子の意識を、下腹部の痛みが引き戻す。
 そろり、そろりと小鉄は進んでいく。その手の愛撫も止まらない。
「く、……っあ…――――」
 礼子は首を振った。
 痛みと快感、両極の感覚が綯い交ぜになって、神経が引き裂かれそうだった。背中を絶
え間なく走る電流がもはやどちらのものか、礼子にはわからない。
 無意識に逃れようと体が上にずり上がる。だが、小鉄の腕が絡みついてそれを止める。
その優しい軛から逃れようと体をよじった瞬間、今までに感じたことのない痺れが胎内に
走った。
「……っ」
 身を竦ませた礼子に何かを感じたのか、小鉄が探るように腰を動かした。
 ある一点で、またも切ない痺れを感じて、礼子は息を呑む。それは今度はすぐには消え
ずに、じわじわと広がり礼子を包んだ。
「うっ……、ぁ、…………や、やめ……こてつ…っ」
 いっそもどかしいほどの動きで、小鉄のそれが内壁を擦る。そうかと思えば、一気に引
き抜き、深々と抉る。特に『その場所』を重点的に責められ、礼子はたまらず声をあげた。
419やじきた@小鉄キタ:04/03/30 06:17 ID:SadSm6Jn
 痛みはある。
 あるけれども、今は胎の奥から間断なく生み出されていく痺れがそれを凌駕していた。
 どうしようもない疼きに体をくねらせる。自分の中を行き来する熱が彼女を内側から炙
りたてていく。
 熱い。
 獣のような短く荒い呼吸が耳を打つ。それが自分のものか、小鉄のものか、すでに礼子
にはわからない。
 熱い。熱い。
 意識が霞む。神経がぐちゃぐちゃに掻き回される。体の奥から急速に何かが膨れあがっ
ていく。
 礼子の肌が粟立つ。見知らぬ感覚への恐怖。同時に肉体の圧倒的な歓喜。
 焦がれに焦がれていたものが、今、与えられる――!
「あ、あ、あ、あ……!」
 いっそう深く貫かれて身体がひとりでに躍りあがる。しなやかで力強い小鉄の腕が礼子
を抱きしめる。
 息すらもできない。
 焔が一気に全身を駆け抜け、礼子の理性の最後の一片を連れ去っていく。
「あ、ああああ――――――――っ!」
 抑制をはずれ、堪えに堪えていた声がついにのけぞる喉からこぼれる。
 灼熱の塊が礼子の中で爆ぜた瞬間、彼女の意識は弾け飛んだ。


 鼻をつく臭いに礼子は目を覚ました。
 一瞬、自分がどこにいるのかわからなかった。
 しかし、すぐに状況を思い出す。あわてて身を起こしてみれば、体はすっかり清められ、
清潔な浴衣に着替えさせられている。下腹部の鈍い痛みがなかったら、あれは夢だったの
かと思うところだ。
420やじきた@小鉄キタ:04/03/30 06:19 ID:SadSm6Jn
 枕元にあったメガネをかけて、礼子は部屋の中を見回す。
 狭いアパートの中だ、目的の相手は間をおかず見つかった。
 戸口を入ってすぐに、ごく小さな流しとバーナーが1つしかないガスコンロが据え付け
られている。台所と呼ぶには狭すぎるそのスペースで、なにやら作業をしているようだ。
部屋に充満する臭いも、そこから生まれているらしい。悪臭とまではいかないが、奇妙に
青臭い。
 何をしているのかは少し気になったが、それより礼子は現状確認を優先させた。
 軽く手をぶらぶらと振ってみる。拳を握ったりもしてみたが、もう問題なく動く。香の
影響はどうやら完全に脱したらしい。
 そろそろ夜が明けるのか、カーテンを引いた窓の向こうが仄明るい。
 朝になったら――前髪を掻きあげながら、礼子は思う。
 やじさんに連絡を取らなければ。きっと心配しているに違いない。それから貴子さんに
手伝ってもらって情報収集を。剣望くんも協力すると言っていたからお願いしようか。
 そして、もちろん例の香を使った忍びに、きっちりとお返しをしなくてはならない。
(やるこたぁ、いっぱいあるね)
 考えこんでいた礼子の鼻先に、小さな湯呑みが差しだされた。小鉄が戻ってきたのだ。
 湯呑みの中には、何やら得体のしれないうす茶色の液体が入っていた。
「これをお飲みください」
「何だい?」
「……精を殺す薬湯でございます。朝になったら病院にお連れいたしますが、取り急ぎは
こちらを」
 香の効力は、胎内に男の精を受けなければいつまでも続く。礼子の体を気づかいながら
も、小鉄は彼女の中に吐精するしかなかった。
 礼子が薬を飲むのを確認すると、小鉄は後ろに退いてぴたりと手をつき、深々と頭をさ
げた。
421やじきた@小鉄キタ:04/03/30 06:20 ID:SadSm6Jn
「いかに香を鎮めるためとはいえ、男として許されぬ無体をいたしました。詫びるとてお
詫びのしようもございませんが、どうか」
「よしとくれ」
 小鉄の言葉を、ぴしゃりと礼子は遮った。
「せっかくだから薬は飲んだけどね、病院にも行かないよ」
「女史」
 反論しようとして顔を上げた小鉄は、ひやりと冷たい、怒りを含んだ視線に晒された。
 当然のことだ、と小鉄は思った。しかし、礼子の怒りの理由は、小鉄が予想したものと
は違っていた。
「病院なんざ必要ない。あたしに覚悟がなかったとお思いかい。――それとも、詫びるよ
うなことだったのかい? 詫びて、なかったことにしちまえる、その程度のことだったの
かい」
 うなだれていた小鉄が、ハッと顔を上げる。
「言ったはずだよ、仕方なく抱かれるなんざ真っ平ごめんだと」
「決して」
 大声ではなかったが、確かな強さで小鉄はいらえた。礼子の視線を今は真っ向から受け
止めている。
「決して、我が言葉に偽りなく――お慕い申し上げております」
 礼子は言葉に射抜かれたような奇妙な錯覚に囚われて、思わず視線を逸らした。
「……恥ずかしいことを言うじゃないか」
「言わせたのはそちらさまでございましょう」
 小鉄が苦笑する。
 それは確かにそうなのだが、正面切って言われるとどうにも照れくさい。
 所在なげに手の中で湯呑みを弄んでいたいた礼子を、小鉄の手がゆっくりと抱き寄せた。
一瞬だけ身を固くして、すぐに礼子は身体の力を抜く。
422やじきた@小鉄キタ:04/03/30 06:21 ID:SadSm6Jn
 ふと、彼女はあることに気がついた。
(そういやあ……出なかったね)
 ある一件で、極度の男性嫌悪症におちいってしまった礼子は、男に触れられると、それ
が誰であろうと無条件でじんましんが出る体質になっていた。
 香の効果で出なかったのかと思っていたが、いまだに大丈夫なところをみると、違う理
由であるらしい。
「そういうことかい」
 礼子はくすりと笑った。
「は?」
「何でもない。こっちの話さ」
 しばらく逡巡した後、礼子は気になっていることを聞いた。
「いつから……と聞いてもいいかい」
「女史らしくもないご質問を」
「野暮は承知さ」
 小鉄は少し思案する様子になった。
「はっきりと区切れるようなものではありませんので、しかとはわかりかねますが……そ
うと意識したのは、もうお逢いできないかと覚悟したときでございました」
 小鉄がいつの話をしているのか、礼子にはすぐにわかった。同じ言葉をかつて聞いたこ
とがあるからだ。
 あれは礼子たちが尾張の宝生高校に転入したときのこと、小鉄はあわや邪険の生け贄に
されそうになったのだ。
 想い出はさらに追憶を呼び、礼子の脳裏にひとりの男の顔が浮かんだ。
 自分が片目と未来を奪ってしまった――萩間剛。
 外国で手術を受けて成功したと聞いたが、それからさっぱり音沙汰がない。
 いったいどうしているのだろうか。
423やじきた@小鉄キタ:04/03/30 06:26 ID:SadSm6Jn
 遠く思いを馳せている礼子を、小鉄はただ黙って胸に抱いていた。
 礼子が誰のことを考えているか、彼は察していた。
 正直に言って嫉妬を覚えないわけではないが、礼子にとって剛は特別な存在だ。
 生々しくぱっくりと開いた、過去の傷。剛との和解を果たしたとはいえ、癒えるにはま
だ時間がかかるだろう。
 尾張での一件――邪険の一派に剛が関係していると知ってから、礼子は痛々しいほどに
張りつめていた。あの時、小鉄は初めて礼子に脆さを感じたのだ。
 己の感情を外に出さず、閉じこめてしまう礼子だからこそ、その感情に侵蝕されてしま
うこともあるのかもしれないと。
 いつだと問われれば、あの時だと小鉄は思う。
 主持ちの身で、しかも実力も及ばぬのに守りたいなどと、不遜の気持ちを抱いてしまっ
たあの時から。
 誇り高い彼女には、決してうち明けるわけにはいかないが。
「……何を考えているんだい?」
「――何も」
 穏やかな礼子の問いに、穏やかに小鉄は返す。
 朝日が昇るまでのわずかな時間、2人は互いの温もりに包まれて、心地よい沈黙の中に
たゆたっていた。
                         (終)
424やじきた@小鉄キタ:04/03/30 06:33 ID:SadSm6Jn
改めて、本当に長いことお待たせしてしまってすみませんでした。
待っててくださった方、ありがとうございました。励みになりました。

>317
一応、本編にも雪也と小鉄には出てないので大丈夫かなあと。
単に作者の書き忘れか、一瞬だったから大丈夫だったからかも
しれませんが。

必殺編からの萌えカプを書けて幸せでした。
桃×キタの方、ハーディ×やじの方もお待ちしておりますー。
425やじきた@小鉄キタ:04/03/30 06:34 ID:SadSm6Jn
×一瞬だったから大丈夫だったからかもしれませんが。
○一瞬だったから大丈夫という理由かも しれませんが。

からからからからから……_| ̄|○
426名無しさん@ピンキー:04/03/30 08:44 ID:zePg8Vzh
待っててよかったぁぁぁーーーー。
新着数を見て「また議論かよ」と思いつつのぞいてみたらばこの感動っ!
小鉄キタ作者さんお疲れ様です。ドキドキをありがとうございました!
正直「続きは読めないんだろうなぁ」と思っていた部分もあったので……
本当ーにっ嬉しかったです。書いてくれてありがとうー!
427名無しさん@ピンキー:04/03/30 12:34 ID:oC01VrHB
>>408
兄だったらどうする?
428名無しさん@ピンキー:04/03/30 19:25 ID:z07zk7Ur
キ…(-_-)キ(_- )キ!(-  )キッ!(   )キタ(.  ゚)キタ!( ゚∀)キタ!!( ゚∀゚ )キタ━━━!!!!

            .  + .  *      / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\                ■ ■
 ■      ■■■     .      /  _ノ    ,_ノ\   .+  ☆  .      ■ ■
■■■■  ■  ■           /    / iニ)ヽ,   /rj:ヽヽ ヽ             ■ ■
  ■    ■  ■ ■■■■■■■l::::::::: ;〈 !:::::::c!  ' {.::::::;、! 〉 .|■■■■■■■■  ■ ■ 
.■■■■ ■ ■■           |::::::::::  (つ`''"   `'ー''(つ   |             ■ ■
   ■     ■  +.  ☆  。. . |:::::::::::::::::   \___/    | ☆ . *  +.   
   ■     ■           ヽ:::::::::::::::::::.  \/     ノ  .  . .   +☆  .● ●
激しくGJです!
429名無しさん@ピンキー:04/03/30 20:05 ID:8hE7jvjK
うーむ。凄い。
上手い。
キタさんの台詞が、そのまま「彼女」だ。
とても楽しく拝見しました。感謝感激です。
お疲れ様でした。
機会がありましたら、またぜひともよろしく。
430名無しさん@ピンキー:04/03/30 20:34 ID:5vIraKE+
乙。お待ちしてました。
最後寄り添うってのはあり?と思った。
431名無しさん@ピンキー:04/03/30 21:20 ID:wQ7Y9pbs
ネ申!!

しかも漏れが入れたツッコミまで自然に作中でフォロー入ってる!!
品があってなおかつエロいところが、凄くいいです。
次作も楽しみにお待ちしておりまつ。
432名無しさん@ピンキー:04/03/30 22:06 ID:rNKSSY6Z
年末から正座して待っててよかったー!痺れたー!萌えたー!
小鉄キタ作者さん、ありがとうありがとう。
433名無しさん@ピンキー:04/03/31 01:50 ID:yS4Sf9/m
素晴らしいです、待ち続けた甲斐がありました!
それぞれらしくて、とても素敵。またよかったら書いて下さいね。
434名無しさん@ピンキー :04/03/31 03:41 ID:cDWwhySL
>小鉄キタ作者さん
萌えますた。
待っててよかったです…しかも、新刊発売時期に合わせたかのようなタイミング。
ありがとう。そしてお疲れ様でした。
435名無しさん@ピンキー:04/03/31 18:58 ID:vIiFx1Od
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 |ノ・∀|ノ ⌒ スプーン
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 |ノ・∀|ノ ⌒ スプーン
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436姫君と婚約者:04/04/01 04:14 ID:pRbVatnq
好きな原作のSSが立て続けに読めて嬉しい今日この頃。ヽ(・∀・)ノヤッター
原作知らなくてもSSや萌え話で気になって、原作を読み始めてはまってしまった漫画が二つほど。
自分の作品もそんな誰かのぶっくれびゅーになれるといいな、などと夢想しつつ
SS投下します。予告どおり高遠砂夜さんの「姫君と婚約者」です。主役カポー。
しかし事に至るまで長い上にまたもや前編……。もはや癖です。むしろ仕様です。
書き忘れましたが前スレの姫君と鎖縛×サティンの作者です。


『姫君と婚約者』高遠砂夜・著(コバルト文庫)

あらすじ:奇姫と異名をとるディアゴール王家三姉妹の末姫アリィシア(14歳)が、
王国の危機を救うために母親の元カレである大魔法使いの元へ政略結婚で
無理やり嫁がされそうになるもあっさり陥落。
当の魔法使いガルディア(385歳。でも人間じゃないので若くて美形)も、
なんだかんだうだうだいいつつ実は末姫が運命の相手だったり
それから何度も王国の危機を救ったりとかで、今では名実ともに立派な婚約者に。
原作は12巻+外伝1巻が出てます。……放置され中ですが(TДT)
437姫君と婚約者:04/04/01 04:16 ID:pRbVatnq
花をあなたに・前編(1/22)

早く大人になりたいと思っていた。

大人になって、愛する人の元に嫁いで、たくさんの子供たちに囲まれて暮らす幸せな未来
像を胸に描いていた。いつも。
種族も寿命も、考えていることさえも何もかも違う人だけど、それは確かな未来だった。
時を超えて行き着いた過去に置き去りにしてきた、若かりし頃の愛しい人と約束したのだ。
三百年の孤独と引き換えに、ともに幸せな未来を得よう、と。
違う時間を生きる彼の人は遠い昔に大人になり、自分がこの世に生を受けるのを待っていて
くれた。
そう、たとえ記憶を封じ込めていたのだとしても、彼は待っていてくれたのだ。
だって、こうして出会えたのだから。
待たせた分、彼が抱えた孤独の分も、補って余りあるほど愛したかった。
そのために早く大人になりたかった。
誓われた『未来』が『現在』となる日は、そう遠いことではないように思われた。


438姫君と婚約者:04/04/01 04:19 ID:pRbVatnq
花をあなたに・前編(2/22)

   ☆☆☆

ガルディアは困惑していた。
――いや、正確に言うならば、困惑している自分自身に困惑していた。
原因なら思い当たる。
アリィシアの不在、である。
理由がわからない。
アリィシアがそばにいなくて困ることなどひとつも無いはずだった。
少なくとも、ガルディアにとっては。
読書も古代魔法の研究も薬草採集の旅も、邪魔の入らない今なら望むだけできるのだ。
婚約して以来、味わうことの無かった開放感である。

アリィシアがその姿を見せなくなって、七日が経とうとしていた。

一日と間をおかず頻繁に訪ねてくる幼い婚約者を持て余していたガルディアにとって、
それは降ってわいたような休息とも呼べる日々だった。
『お茶の時間』と称して無理やり読書を中断されることもなければ、水鏡を覗き込んでいる
最中に背後で『かまってかまって』とわめきちらされることもなく、旅支度を始めるそぶりを
見せただけで『ガルディアったら可愛い婚約者であるあたしを置いていったいどこへ行こうって
いうのよ! きいいっ』と部屋中のカーテンを引きちぎって暴れ出されることもない。
これでしばらくは平穏な日々が送れる――そう安堵したのはつい数日前のことだ。
そして事実、ガルディアは久方ぶりに取り戻した静寂の中で、充実した日々を送っていたのだ。
つい先程まで。
「…………」
ガルディアは手にしたものを無表情に見下ろした。
それは、一輪の枯れかけた花だった。
ガルディアは困惑していた。
――理由は、わからない。
439姫君と婚約者:04/04/01 04:21 ID:pRbVatnq
花をあなたに・前編(3/22)

   ☆☆☆

アリィシアが魔法使いの館に訪れなくなって数日が経過していた。
風邪で体調を崩したので二、三日の間訪ねて行けないかもしれないが心配しないように、
との旨を記した末姫からの手紙を王城から鳩が運んできたのが七日前のことである。
婚約したばかりの最初の頃は、館に訪れるにもいちいち鳩だの使者だのと仰々しく知らせて
きたアリィシアであったが、館へと通じる魔法陣をなかば無理やりに設置させられてからは、
何の前触れもなしに訪ねてくるようになった。
通ってくる日数も、最初の頃こそ週に数日としおらしい頻度であったものが、やがてそれも
一日おきへとかわり、今ではほぼ毎日といっていいほど顔を見せるのが当たり前のように
なっている。
だが、はっきりいえば、ガルディアにとってアリィシアの訪問は迷惑と言い切っても
いいようなものだった。
もともと何事にも無関心なガルディアに対して、アリィシアはガルディアに無関心ではいられない。
というより何にでも首を突っ込んでくる。
構わないとすねる。
甘やかすと際限が無い。
自分の時間の大半を取られる。
今回のアリィシアからの知らせは、だからガルディアにとってはまさに朗報といえた。
その事を婚約者の姫が知ったら地団駄を踏んで激怒するところだろうが。
440姫君と婚約者:04/04/01 04:22 ID:pRbVatnq
花をあなたに・前編(4/22)

一日目は読書にいそしんだ。
清閑に包まれた書斎に、書物をめくる音だけが時折はらりと響く。
やれ少しは目を休めろだの体に悪いから食事を取れだのいいかげんあたしを見てだのと
いった外野の声に邪魔されることもない。
ガルディアは心置きなく書斎にこもってまる一日を費やし、手に入れて以来埃をかぶって
いたままだった本の一山を崩すことに成功した。
実に有意義な一日だった。

二日目は書庫の整理に手を付けた。
昨日目を通した魔法書を棚に並べているうちに、ものはついでと入手順に並べてあった
魔法書の半分ほどを魔法学的体系的に並べ替えることにしたのである。
量が量だったので蝋人形たちに手伝わせてもその作業は終日を労した。
アリィシアがいれば『あたしも手伝うわ!』と余計な親切心を発揮してめちゃめちゃに
引っ掻き回されたところだろうが、今日はその心配もないのだ。
まったくもって有意義な一日だった。
441姫君と婚約者:04/04/01 04:23 ID:pRbVatnq
花をあなたに・前編(5/22)

三日目は古代魔法書の解読に費やした。
今は失われた言語で記された失われた知識をひも解くとき、ガルディアの胸にふとかすかな
郷愁がよぎる。
彼の一族もまた失われた歴史の中にしか存在しえない遠い記憶であったから。
だが、感傷に浸るのはガルディアの趣味ではなかった。いくつかの必要な事柄だけを
羊皮紙に書きとめると、用の済んだ古文書を紐でまとめて書庫の棚の奥に戻す。
念のため、さほど貴重でない本を古文書の前に積み上げてカムフラージュしておくのも忘れない。
重要なものはアリィシアの目の届かないところに隠せ、というのがいつしかガルディアの館での
鉄則になっていた。
――かつてアリィシアの怒りの矛先が『ガルディアがあたしより大事にしているもの』に向けられた
結果、二度と手に入らないような貴重な資料を失ったという苦い経験に基づいた賢明な処置である。
ともあれ、これでしばらくの間研究に没頭するだけの材料ができたことになる。
なかなか有意義な一日だった。

四日目は古代魔法の再現に心を砕いた。
アリィシアに見つからないよう、隠し棚に厳重に保管しておいた貴重な魔法石のいくつかを
取り出す。
研ぎ澄まされた精神を水鏡に向かって集中し、幾重にも強化した結界の中で古文書から
復元した呪文を詠唱する。
厳然たる静寂の中、この身を包む心地よい緊張感を味わったのはいつ以来のことだろうか。
またもや有意義な一日だった。
442姫君と婚約者:04/04/01 04:25 ID:pRbVatnq
花をあなたに・前編(6/22)

五日目は薬草の採集に出かけた。
遠出をするつもりで館を出たガルディアだったが、飛翔している最中にふと眼下に広がる森を
目にして気が変わった。
森の中ほどに位置する泉のそばに、貴重というほどではないが、珍しい部類には入る薬草が
群生しているのを思い出したのだ。
泉のほとりで翼を休めながら、ガルディアはふと騒々しいくらいにはしゃぐ婚約者の姿を
思い浮かべる。
周辺には薬草だけでなく、いかにも少女の目を引きそうな色とりどりの花々が咲き乱れている。
アリィシアのことだ。もし館に来ていれば自分も連れて行ってくれと騒ぎ出していたに違いない。
二人で食べきることなど考えていない量の食料をバスケットに詰め込み、ピクニック気分で
嬉々として敷物を広げている姿が目に浮かぶようだ。
ガルディアは何気なく花々に手を伸ばし――自分が取ろうとしていた行動の意味のなさに気づく。
疲れているのだろうか?
いや、単に見誤ったに過ぎない。
可憐な薄黄色の花びらとは似ても似つかない、毒々しい赤紫の花弁を持つ薬草を摘み取りながら
ガルディアは小さく息をつく。
持参してきた小さな籠はすぐにいっぱいになった。
太古に失われた種族――翔翼人《リル・ディーン》の証である純白の翼を大きく広げると、
大地を一蹴してガルディアは大空へと浮かび上がる。
この森から王城は程近い、ということをふとガルディアは思い出した。
だが、それがどうしたというのだろう。
ガルディアはまっすぐに館へ舞い戻った。予定を変更して、書斎へこもって薬草の分類学にでも
手を付けてみる気になっていた。もともとは気まぐれな性質なのである。
今日もアリィシアは訪ねてこなかった。おかげで研究は思った以上にはかどった。
これもまた有意義な一日だったといえよう。
443姫君と婚約者:04/04/01 04:26 ID:pRbVatnq
花をあなたに・前編(7/22)

六日目は、再び読書に精を出すことに決めた。
元より『あたしより本のほうが大事なのね! ひどいわ!』と婚約者を嘆かせるほどの
読書家である。
幸い、手を付けていない蔵書なら書斎にも書庫にも山のように積まれている。事欠くには
あたらない。
ガルディアはそばにあった本の山から一冊を手に取り、表紙を見て眉をひそめた。
それは、いかにも年若い少女が好みそうな、甘いロマンスを題材にした恋愛小説だった。
何故こんなものがここにあるのか、といえば犯人は決まっている。
『乙女心を理解してもらうため』と称して、アリィシアはしょっちゅうガルディアの目を盗んでは
この手の類の少女小説を書物の山に紛れ込ませるのだ。
最初の頃は見つけるたびに燃やすか捨てるかして、それを見咎めたアリィシアと喧嘩も
絶えなかったものだが、やがてそれらの小説を木箱にしまって隔離する、という比較的平和な
手段を学習したおかげで、ガルディアの読書傾向に限って言えば、ここのところ平穏な状態が
続いている。
ガルディアは趣味の悪い乙女チックな表紙が見えないようにその本を裏返して机の上に置き、
読みかけだった別の本を手に取った。
夜になっても、アリィシア本人はもちろん彼女からの知らせも城からの使者も訪ねては
来なかった。
これだけ静かな日々が続くのも珍しい。ガルディアは深夜まで読書にふけっていた。
すこぶる有意義な一日だった。
444姫君と婚約者:04/04/01 04:28 ID:pRbVatnq
花をあなたに・前編(8/22)

7日目も読書に費やすことに決めたガルディアは、日がな一日書斎に引きこもっていた。
すでにここ数日で読了済みの書物が、机の脇に新たな山を築こうとしていた。
(読書はいい。……余計なことを考えずにすむ)
『余計なこと』として婚約者の姫の姿が脳裏に浮かんでくるのを、魔法使い自身が
不思議とも思ってないのが一番不思議といえるのだが、無論本人にその自覚はない。
その夜の簡単な夕食を終えてガルディアが書斎に戻ろうとすると、ちょうど蝋人形の一人が
何かを抱えて廊下を歩いてくるところだった。
すれ違ったはずみで、何かが床に落ちる。
いつもなら気にもかけないガルディアだが、その時はどういう魔がさしたのか、
つと手を伸ばして床に落ちたものを拾い上げた。
それは、しおれかけて色あせた一輪の花だった。
「これはどうした?」
「枯れたので処分するところです」
ガルディアの魔法で偽りの生を吹き込まれた蝋人形が、事実のみを簡潔に、
無機質な声で答える。
蝋人形が運んでいたのは、一抱えもある大量の枯れかけた花だった。
ガルディアの館が殺風景だといって、そこら中に花を飾りたがるのは、ガルディアが最も
迷惑にしているアリィシアの趣味のうちのひとつだ。
壁紙から絨毯から調度品ひとつまですっかりアリィシア好みに改装されてしまった
今となっては、心落ち着ける場所はなんとか死守した書斎と魔法部屋、それに寝室くらいな
ものなのだが、アリィシアは残された聖域とも呼べるそれらの部屋にまで花を飾りたがった。
古い調度品と黒を基調とした重々しい雰囲気が立ちこめる部屋に、可憐な花々はどうみても
そぐわない。
そんな事は気にもとめないアリィシアは、ガルディアの迷惑顔もよそに、まめに水を替えたり
花を変えたりとかいがいしく世話をしていたものだったが――。
445姫君と婚約者:04/04/01 04:30 ID:pRbVatnq
花をあなたに・前編(9/22)

(切花にも寿命があるのだな)
ガルディアはぼんやりとそんな事を思った。
アリィシアが手をかけていたおかげか、いつもそこにあるのは瑞々しい花達ばかりだった。
世話をするものが無ければ寿命は短い。当たり前のことだが、今まで忘れていた。
「ガルディア様、いかがなさいましたか」
抑揚の無い声で蝋人形が機械的に尋ねる。
「何でもない。行け」
蝋人形に劣らぬ無表情でそう告げると、やがてガルディアは向きを変えて魔法部屋へと
歩き出した。


何となく、薬草を煎じてみようという気になった。
特に深い理由はない。摘んできた薬草が良い干し具合だったり、めったに使うことの無い
所為で傷んだ常備薬のいくつかを新しいものと交換するためだったり、つい先ほど読んだ
ばかりの書物に書かれていた調合を試してみようというのもある。
薬物の調合はガルディアの数多い得意分野のひとつでもあった。
魔法部屋で、ぐつぐつ煮えたぎる鍋の中身を攪拌棒でかき混ぜながら、ガルディアは
退屈しのぎに机の上に広げておいてあった紙片を手にとってみる。
それは七日前に鳩によってアリィシアから届けられた手紙だった。
花柄にレース模様で縁取られたなんとも少女趣味なその便せんに、お世辞にも上手とは
いえない筆跡でこうしたためてある。
446姫君と婚約者:04/04/01 04:36 ID:pRbVatnq
花をあなたに・前編(10/22)

『愛するガルディアへ。
体調をくずしたのでしばらくそちらへはいけないと思うわ。
しばらくといっても二、三日のことだから、あたしがいなくて寂しいと思うけどガマンしてね。
きっと心配してくれるとは思うけど、ええと、そうそう、ただの風邪だから気にしないでね!
くれぐれもあたしがいない間、食事も忘れて読書に没頭したり、
ついでだからって遠くに旅に出たりしちゃだめよ!
あたしは元気になったらすぐそっちへ行くんですからね。
本当にどこにも行ったりしちゃいやよ?
じゃあね、愛してるわ。あなたの愛しい婚約者より』

ずいぶんと長い二、三日もあるものだ、とガルディアは思う。
それにしても今回のこれは長すぎではないだろうか。 
アリィシアのことだ。病床が長引けば退屈が高じてやれ声が聞きたいだの顔が見たいだの
せめて見舞いの便りでもよこせだのと言ってきてもよさそうなものである。
それができないというのはよっぽど……いや、もしそうなら城のほうから直々に何か知らせが
あってもいいはずだ。
だが、城には王家直属の医師団が控えている。多少風邪が悪化したくらいで、諸国にその名を
轟かせる大魔法使いガルディアの手を煩わせるわけにはいかないと、気を使っていることも
考えられる。
考え込んでいるうちに異臭が鼻をついた。
噴きこぼれた煎じ薬が鍋の底に焦げ付いてしまっている。ガルディアは特に慌てた風でもなく
火を止めて鍋を下ろすと、少し考えて薬品棚から取り出した白っぽい粉をさらさらと鍋の中に
混ぜ込んだ。
鍋の中の濃い緑色をした液体が、見る見るうちに薄桃色のとろりとしたゼリー状に変化する。
と同時に、液体から漂っていたなんともいえない苦味をかもし出す臭気が、いかにも子供の喜びそうな甘露のそれに変わった。
ガルディアは液体をそっと小瓶に移し変えると、しっかりと封をした。
四百年に届こうかという長き生を歩んできたガルディアであったが、このようなものを煎じたのは初めてのことである。
何事も経験というから、これもまたひとつの有意義な一日の過ごし方といえるかもしれない。

だが、ガルディアにとって今日という日はこれで終わりではなかったのだ。
447姫君と婚約者:04/04/01 04:38 ID:pRbVatnq
花をあなたに・前編(11/22)

   ☆☆☆

それから数刻とも経たぬ頃、首都コルドにおける王城の一室にて。

「珍しい客人もあったものね」
突如、外に響いた大きな羽音に何事かと窓を開けてみれば、予想通り翼を持つ魔法使いの
姿をそこに見つけてレイ・レナ姫はそう呟く。
夜を思わせる漆黒の髪と、黒曜石の瞳を持つ世継ぎの姫。
鬼姫と名高いレイ・レナ姫は、ガルディアの婚約者である末姫アリィシアが最も敬愛して
止まない長姉である。
「で? 何故アリィシアでなく姉の私の所へくるのかしらあなたは?」
「今が夜だからだ」
「…………それで?」
「若い娘のところへいきなり訪ねてゆく時間ではない」
レイ・レナ姫は内心頭を抱えた。この男は自分のことをなんと考えているのか。
ようはアリィシアの元へ取り次げということらしいが、変なところで紳士振りを発揮するくせに、
婚約者の姉である自分に対してはまったく気が回らない、というよりは回す気がないらしい。
何のかのといいつつ、アリィシアの事以外考えていないのだ。この男は。
「……こんなところを誰かに見られたら誤解されてしまうわよ?」
馬鹿馬鹿しいと思いつつもレイ・レナ姫はガルディアを部屋に招き入れる。
それでも、この鉄面皮の裏で少しはアリィシアの事を考えてくれていたのだと思うと、
妹の気持ちを誰よりも知っている姉としてはうれしい反面複雑な思いでもある。
何しろ、今のアリィシアの状態ときたら――――。
「言っとくけど、今のアリィシアには」
あまり近寄らないほうがいいわよ、といいかけてレイ・レナ姫は口をつぐむ。
『あれ』以来、自分はもとより次姉のミルレーユ姫にも母親である王妃にも会おうとしない。
一番親しい侍女のアルミラだけは身の回りの世話をするためにアリィシアの自室への
出入りを許されているが、他のものに対しては固く扉を閉ざされたままなのだ。
もちろん、自分をはじめ周囲のものはその『原因』を知っているが……はたしてガルディアに
それが理解できるだろうか?
448姫君と婚約者:04/04/01 04:39 ID:pRbVatnq
花をあなたに・前編(12/22)

素直に会わせていいものなのか――逡巡するレイ・レナ姫をどう思ったのか、ガルディアが
問いかけてきた。
「……なにがあった?」
「病気よ」
何気なく口にしてから、レイ・レナ姫はしまったと思った。
月の光を思わせるような、見るものによっては冷たい印象を受ける琥珀の瞳に、
しかし微かな動揺を確かに見たような気がしたのだ。
他のものなら誰も気づかないだろう。しかし、同じ者を愛しいと思う者同士だからこそわかる。
多分この不器用な男は自分でも気づいていないのだ――自分がどれだけアリィシアを
心配しているのかを。
「嘘よ。病気じゃないわね。でも、知恵熱みたいなものかしら。私の口からは説明しにくいわね。
……たぶんアリィシアも言わないと思うわ」
歯切れの悪い台詞を口にしながら、レイ・レナ姫は蜀台を手に自室を出た。
侍女も付けずに自ら先導してアリィシア姫の自室へと向かう。
ガルディアに会わせる会わせないは自分が決めることではないと思った。
それはアリィシアが自分で決めることなのだ。
幼いと思っていた末の妹姫――だが、彼女ももう子供ではないのだから。

アリィシア姫の部屋の前につくと、お付の侍女もすでに下がらせた後なのだろう、
扉の前はしんと静まり返っている。
レイ・レナ姫はこんこん、と扉を叩いて妹を呼んだ。
「アリィシア? 起きてる?」
「お姉様?」
意外と元気そうな声が返ってきてレイ・レナ姫は安心した。後ろに佇む黒衣の魔法使いを
ちらりと見上げてうなずいてみせる。
それから、婚約者の来訪を告げた。
449姫君と婚約者:04/04/01 04:40 ID:pRbVatnq
花をあなたに・前編(13/22)

「ガルディアが来てるの? 本当?」
ぱたぱた、と足音が響いたかと思うと、かちゃりと鍵を開ける音がして、アリィシア姫の
自室に通じる扉がわずかに開かれた。
隙間から、どことなく恥ずかしそうな表情を浮かべてアリィシア姫がこちらの様子を伺っている。
「ガルディア! 会いに来てくれたのね、嬉しいわ! どうぞ入ってちょうだい」
てっきり拒否するものと思っていたのが、あっさりと婚約者を招きいれようとするアリィシアの
嬉しげな様子に、レイ・レナ姫は拍子抜けする。
自分や母親に会うのさえあれほど嫌がっていたのに――それともこれが恋の力という
やつなのかしら?
様々な事情があって、恋という感情を育んだことが無いレイ・レナ姫はそんな風に思った。
「お姉様」
ガルディアに続いて部屋に入ろうとしたレイ・レナ姫をアリィシアはやんわりと押しとどめた。
「あたし、ガルディアと二人きりで話がしてみたいの。……いけない?」
「アリィシア?」
妹姫の真剣な表情がやけに大人びて見え、レイ・レナ姫は一瞬戸惑いを覚えた。
それでも姉としての威厳は崩さずに言葉を続ける。
「でも、無理することはないのよアリィシア。よければ私から事情を話して、ガルディアに
会うのはもう少し落ち着いてからでも――」
「ガルディアと二人で話がしたいの、お姉様」
幼いばかりだと思っていた末の妹姫の瞳に決意にも似た輝きを認めて、レイ・レナ姫はふ、と
表情をやわらげる。
(そう、こんな表情もするようになったのね)
ずっと手のひらでえさを求めて鳴いていた雛が、空へ巣立つのを見守るような気分だ。
「頼んだわよ。ガルディア」
こちらに背を向けたままの魔法使いにそんな言葉をかけながら、姉姫はそっと後ろへ下がった。
静かに扉が閉まる。
(…………あなたに、アリィシアを託すわね)
450姫君と婚約者:04/04/01 04:41 ID:pRbVatnq
花をあなたに・前編(14/22)

   ☆☆☆

「……元気そうだな」
何から声をかければいいのか。
薄い寝巻きの上にガウンをまとっただけの姿のアリィシアは、気恥ずかしそうに胸のあわせを
両手で押さえながら、それでも心底嬉しそうにガルディアに向かって微笑んだ。
「会いたかったわ、愛しいあなた! ガルディアからこんな風に会いに来てくれるなんて
夢みたい! あたしに会えなくて寂しかった? あたしは寂しかったわー。毎日ガルディアの
夢を見ちゃったくらいよ。そうだわ! 昨日の夢なんて、うふふ、ガルディアったらあたしに
向かって……」
「元気なら、用は無い。今日はこれを届けに来ただけだ」
放っておけば延々と夢の話を続けそうなアリィシアの勢いを低い声でそっけなく押しとどめ、
ガルディアは懐から小瓶を取り出して寝台のそばの脇机にそれを置いた。
それは、先程ガルディアが魔法部屋で調合していた液体――子供用の風邪薬、だった。
アリィシアが不思議そうに小瓶を取り上げる。
「ガルディアが、これを? あたしに?」
「風邪に良く効くという薬草がたまたま手に入ったんでな」
言いながら、ガルディアの胸にふと奇妙な感覚がよぎる。
自分は本当にこれを届けに来るだけのつもりだったろうか。
アリィシアの顔を見るために、風邪薬という大義名分を作り出したのではないだろうか。
451姫君と婚約者:04/04/01 04:43 ID:pRbVatnq
花をあなたに・前編(15/22)

一瞬浮かんだ馬鹿げた考えを頭を振るって打ち消すと、ガルディアはおもむろに純白の翼を
出現させた。
アリィシアが驚いて駆け寄る。
「待って! ……どうしてたかってあたしに聞かないの? ガルディア」
「風邪なのだろう?」
用は済んだから帰る、と言わんばかりに翼をはためかせる魔法使いの腕に、アリィシアは
思わずひっしとしがみついた。
「ちがうの! えっと、手紙には風邪って書いたんだけど実はそうじゃなかったのよ」
「どういうことだ?」
ガルディアは訝しげに少女を見下ろした。
が、合わせていたガウンの前がはだけて、大きく開いた襟ぐりの隙間から白い谷間が顔を
のぞかせているのに気がつき、ついと目線をそらす。
そんなガルディアの表情の変化に気づくことも無く、アリィシアはくぐもりがちな小声で
うつむきながら何事かを呟いた。
「…………の」
「何を言っている?」
ガルディアは首を傾げた。アリィシアは顔を上げない。
「……が、来ちゃったの」
「なるほど、客人が来ていたのか。それならそうと」
「ちがーう! もうっガルディアったら! そうじゃないのよ!」
アリィシアは意を決したようにがばっと首を上げた。
青い目を見開いて、ヤケになったように叫ぶ。
「来たのよ! 初潮が! あたし生理になったの! 大人の女になったのよ!」
452姫君と婚約者:04/04/01 04:44 ID:pRbVatnq
花をあなたに・前編(16/22)

「………………」
「………………」
ガルディアは天井を振り仰いだ。
派手過ぎない装飾のシャンデリアが蜀台の明かりを受けて煌いている。
「………………」
「……ガ、ガルディア?」
ガルディアは部屋の壁にかけられた肖像画に視線をとめる。
額の中で、黒髪に琥珀の瞳を持つ黒衣の男が無表情にこちらを見ている。
呑気なものだ、となんだか腹立たしく感じてしまったが、絵の中の自分に当たるわけにもいくまい。
「………………」
「ガルディアったら! 何とか言ってよー、もうっ」
ガルディアは腕にしがみついたままの少女に目を向けた。
赤茶けた金髪の巻き毛を腰まで垂らし、印象的な青い瞳を大きく見開いて、
不安げにガルディアの様子を伺っている。
「――――――――良かったな」
他になんと言ったらいいかわからなかったので、とりあえずガルディアは思いついた無難な
台詞を口にしてみる。
地方によっては家族を上げて祝いの席を設けたり、初潮の訪れを成人の目安にしている国も
あると聞くから、めでたいことには違いないと思ったのだ。
「本当に? 本当にそう思う? ガルディア!」
「ああ」
他にどういえばいいというのか。
ガルディアの当惑をよそに、アリィシアは瞳を輝かせて無邪気に声をあげた。
「嬉しい! じゃああたしと結婚式を挙げてくれるのねっ!」
「……どうしてそうなるんだ?」
453姫君と婚約者:04/04/01 04:46 ID:pRbVatnq
花をあなたに・前編(17/22)

腕にしがみついたアリィシアをなんとか引き剥がして寝台の端に腰掛けさせ、
ガルディアはその傍らに佇んだ。翼はとうに体内に収納してある。
アリィシアが恨めしげにガルディアを見上げてきた。
「……どこからそういう話になるんだ? アリィシア」
「だって、アレ……がきたのもびっくりしたけど、これでも一応知識はあったのよ? 
それは、突然で驚いたっていうのもあったけど……ううん、あたしが一番びっくりしたのは、
そう………………なの…………」
再びアリィシアの語尾が小さくなる。
ガルディアは小さく息をついて、アリィシアの隣に静かに腰を下ろした。
いつもならここで、喜んでガルディアの首にしがみついてくるか胸に飛びついてくるかする
アリィシアなのだが、今日はそれもない。
そればかりか、ガルディアと触れた肩先をぴくんと震わせて身を固くする。
アリィシアらしくないその反応にガルディアもどう対応していいかわからず、
しばらく二人の間に沈黙が続いた。
ふと、ガルディアがアリィシアの頭に手を伸ばす。
そうして、赤茶けた金色の巻き毛に指を絡めながら優しく撫でた。
もう一方の腕をまわして、そっとアリィシアの頬に触れる。
これは、ガルディアがアリィシアの話を真剣に聞くときの癖だった。
アリィシアも、力が抜けたのか、ほっとガルディアの肩に頭を預ける。
「なにがあった? アリィシア」
「ディアゴール王家ではね、代々、姫が初潮を迎えたときに、『その事』を教える風習になってる
んですって。だからあたしが今まで知らなかったのも無理はないと思わない? 
そりゃあ、あたしだって赤ちゃんがキャベツとか木の股から生まれるのってなんとなく変だな
とは思ってたけど、でも、いきなりそんなこと言われてもびっくりしない方が無理だと思うのよ」
「……ちょっと待ちなさい、アリィシア」
454姫君と婚約者:04/04/01 04:47 ID:pRbVatnq
花をあなたに・前編(18/22)

「最初の二、三日はショックで本当に熱を出しちゃったくらいだわ。ううん、もちろん、
おなかの痛いのもあったんだけど。ああでも、知ってしまったからには今までのようには
すまされないんだわ! これが大人になるってことなのね。でもまだあたし信じられないの!
だって、ガルディアがあたしにあんなことやそんなことするだなんて、考えただけで……」
言葉に出しているうちに興奮してきたのか、アリィシアの声が上ずってくる。
「アリィシア」
「ううん、痛いのなんて我慢できるわ! だって愛するガルディアのためですもの。
でも違うの、痛いのが怖いんじゃなくて、ほらなんていうのかしら? ああやっぱり怖いのかも。
でもあたし」
「……なんの話をしている?」
ガルディアがわずかに力を込めてアリィシアの顔を上向かせる。
アリィシアはきょとんとガルディアの顔を見上げ、そうして頬を染めてうつむいた。
「いやーね、赤ちゃんの作り方に決まってるじゃない」
「……………………」
ガルディアの沈黙をどう受け取ったのか、アリィシアはにわかに元気付いてまくしたてる。
「あ、もしかしてガルディアも知らなかったのかしら? それなら大丈夫、あたしにまかせておいて! 
なんたって侍女頭や作法の先生にばっちり教え込まれたばっかりだし、
そんなに難しいことじゃないと思うわ。なんならガルディアは何もしなくてもいいのよ。
あたしがちゃんとリードしてあげるわ。大丈夫、きっとうまくいくわよ!」
ガルディアはディアゴール王家の性教育方針とやらに本気で疑いを持った。
455姫君と婚約者:04/04/01 04:48 ID:pRbVatnq
花をあなたに・前編(19/22)

「……ガルディア?」
黙り込んでしまったガルディアを、アリィシアは上目遣いで不思議そうにのぞき込む。
自然と胸の谷間が強調されるようなポーズになってしまうが、アリィシア自身にその自覚は
ない――はずである。
とにかくガルディアはそう思うことにした。
(余計に始末が悪い……)
髪をすいていた手をそっと肩にずらすと、アリィシアは何かを期待するようにそっと瞼を伏せる。
誘うような、だが色香よりはまだあどけなさがそれに勝るアリィシアの表情をなるべく
見ないようにしながら、ガルディアはそっと少女を自身の胸に引き寄せ、羽織っていたガウンを
肩から滑らせた。
アリィシアは瞳を閉じたまま、ガルディアに身をまかせている。
ガルディアはアリィシアの腰に手をまわし、そのまま横抱きに抱え上げた。
先程までアリィシアが横になっていたのだろう、やや乱れた寝台の上掛けをめくると、
アリィシアの体をそっと中央に横たえる。
アリィシアは何かを覚悟するように、胸の上できゅっと両手を組み合わせた。
その姿は祈りをささげる聖女のようにも見えた。
自分がリードするとかなんとか威勢のいい事を言ってはみたものの、やはりどこか怖いのだろう。
閉じられた瞼が緊張のためかぴくりと震えた。
安心させるように、黒衣の魔法使いは低い声で幼い婚約者の名を呟く。
「アリィシア……」
456姫君と婚約者:04/04/01 04:49 ID:pRbVatnq
花をあなたに・前編(20/22)

ガルディアはアリィシアの上にかがみ込むように身を落とすと、めくり上げていた幾層もの
掛布をきちんとアリィシアの肩まで隠れるように掛け直した。
そして立ち上がる。何事もなかったように。
「もう寝なさい」
途端に、アリィシアが寝台からガバッと跳ね起きた。
「ガルディアったら! ちょっと待ちなさいよーっ!」
大人しく震えていたたおやかな少女の面影はどこへやら、という勢いである。
今まさに翼を出さんとする魔法使いの上着のすそを、逃がすものかとはっしと掴む。
「ひどいわひどいわガルディアったら! この期に及んであたしを捨てる気なのねっ? 
あんまりだわ!」
この期とはどのあたりを指すのか深く考えないようにしながら、ガルディアはすそを掴む
小さな指先を優しく外す。
「お前は、まだそんなことを考えなくていいんだ。……早すぎる」
「そんな事ないわ! だってあたしもう大人になったんだものっ。先生だって言ってたわ、
初潮が来たということはすなわち女性としての成長の節目であり、愛する男性と結ばれて
その児を胎内に宿すための――」
「それはもういい」
揚々と性教育の授業を再現し始めたアリィシアをそっけなく制し、ガルディアは深く息をついた。
婚約して以来、この三七〇歳余りも年の離れた幼い姫には振り回されっぱなしの
ガルディアである。
ディアゴールの地にその人ありと恐れられた、伝説の魔法使いも形無しというものだ。
邪魔で煩くてはた迷惑な、無邪気で幼い存在。
だが、誰よりも自分を必要だと、何者にも恥じることなく毅然と言い放つ姫君。
そして、そのアリィシアを必要としている自分がいるのも、また確かな事実だった。
457姫君と婚約者:04/04/01 04:51 ID:pRbVatnq
花をあなたに・前編(21/22)

「アリィシア」
「何? ガルディア」
恨めしげな目線をガルディアに向けながら、アリィシアは幼い子供のように頬を膨らませている。
なだめるために頭を撫でてやると、いつもなら喜んで抱きついてくるところが
「子ども扱いしないでって言ってるのにーっ!」と枕を抱きかかえてわめきだした。
逆効果だったらしい。
ガルディアは仕方なく、寝台の端に腰を下ろした。
ガルディアの存在を身近に感じて安心したのか、アリィシアがぴたりと泣き止む。
その様子にかすかに目を細めながら、アリィシアの肩を抱き寄せてそっとガルディアは囁いた。
「お前は、まだ幼い」
「だからっ、もう子供じゃ……!」
「そういうことじゃないんだ」
もう一方の手でアリィシアの頬を撫で、そのまま指先をそっと首筋に這わせる。
アリィシアの肩がぴくんと震えたのが触れ合う箇所からガルディアにも伝わった。
「……ガルディア……?」
けげんな表情を浮かべて魔法使いを見上げるアリィシアの唇に、ガルディアはそっと
口付けを落とす。
最初は優しく、触れるだけの。
いつもなら瞬きするほどもなく離してしまうその温もりを、しかし今夜のガルディアは
手放そうとはしなかった。
何度も角度を変えて啄ばむように繰り返し、舌先を這わせて唇のふっくらとした感触を楽しむ。
微かに開いた隙間からアリィシアの口腔内へと進入したガルディアの舌が、
アリィシアのそれに柔らかく絡みつく。
「……んっ」
滅多なことではしてもらえないガルディアの『大人のキス』に、アリィシアはうっとりと息を漏らす。
そう、ここまでなら、アリィシアにしても初めての経験ではなった。
だが、その先は――。
458姫君と婚約者:04/04/01 04:54 ID:pRbVatnq
……すみません計算違いでございます。前編は全部で21レスでした。
続きは近日中に。
459名無しさん@ピンキー:04/04/01 04:59 ID:g4XrYHN/
大量投下乙。
久しぶりにSSに感想つけたくなった。まさしくGJ。
元ネタ知らないが面白いよ。文章にすごく引き込まれる。続きも楽しみだ。

460名無しさん@ピンキー:04/04/01 10:47 ID:Bq6A2VQD
( *´∀`)b グッジョブ!!
元ネタの本も読んでみたくなったよ。
461名無しさん@ピンキー:04/04/01 11:30 ID:tfPXZay9
まってましたー!!
続きも激しく楽しみ(*´Д`)
462名無しさん@ピンキー:04/04/01 18:20 ID:VK/CJzsx
数人しかレスがつかないのか?ここは。
463名無しさん@ピンキー:04/04/01 18:26 ID:enu4/5S2
レスがまったくつかないこともありますよ。

最近倉庫の過去作読み返したばかりなのでとても嬉しいです。
姫君と婚約者作者様続きお待ちしておりますー!
464名無しさん@ピンキー:04/04/01 21:08 ID:y3Ailxm/
同じく私も倉庫のものを読み返したばかりなので、嬉しさ倍増です。 ネ申よ、お疲れ様でした。続きもお待ちしております! ガのつく人の微妙な心境の変化っぷりとか読みふけってしまいました。
465名無しさん@ピンキー:04/04/01 23:27 ID:f4/yBSag
前作も今回のも、凄くいい!
続きお待ちしていますー。
466名無しさん@ピンキー:04/04/02 23:49 ID:CK/qXRCG
小説も漫画版もあるジャパネスクの高彬×瑠璃、鷹男×瑠璃、吉野×瑠璃なんか見てみたい。
漫画版再開記念に…
467名無しさん@ピンキー:04/04/03 11:39 ID:pIrre+pQ
姫君と婚約者作者様乙です!
昔はまっていたもんで投下とても嬉しいです。
小説の雰囲気そのままという感じでとても楽しめました(*´Д`)
すごく(・∀・)イイ!!!
続きの投下もお待ちしています!
468名無しさん@ピンキー:04/04/04 18:31 ID:PgHatFx4
麒麟館のキャラでSS書けないかな―
できれば、妙と秀次の現在などきぼんぬ………
あんなに初体験のシーンはモロだったのに
そりゃないよと思ったファンでした。
469名無しさん@ピンキー:04/04/04 19:46 ID:L2OUzoGF
スキップビート、1巻しか読んでいなかったのですが
この間のSSを読んで思わず続き買ってきてしまいました。
470名無しさん@ピンキー:04/04/04 23:54 ID:V1VZiS2T
ノシ スキビ続編キボンヌ。

麒麟館、ちょっと気になってググってみたら出てくる出てくる……。
なんかえらい名作みたいですね。読んだことなかったけど興味ワキワキしてきました。
この間ここで「のだめ」気になって書店で立ち読みしたばっかりに
一気に全巻購入しちまったばかりだってのに……破産したら>468のせいw
471名無しさん@ピンキー:04/04/05 00:28 ID:AGmv1+Rm
>>470
麒麟館を読んで萌えた何か… priceless
472名無しさん@ピンキー:04/04/05 09:03 ID:O/KL9nT4
麒麟館の秀次、あれだけ極悪非道をして
改心した後の男振りはナイス!w
…妙さん幸福なんだろうなあ……ウラヤマシイ
そんなSS読んでみたいです。ネ申はいらっしゃるか??

麒麟館とピアニシモを立ち読みしてハマり、プチコミ購読
をはじめたクチ。今は辞めたけど(ピアニシモは別誌で続編が連載中)
473姫君と婚約者:04/04/06 03:20 ID:WGGCspby
花をあなたに・中編(1/10)

   ☆☆☆

「――つまり、女性というものは、愛する殿方にたくさんたくさん愛されると、
やがてそれが愛の結晶となって体内に宿るのですわ。おわかりですか? 姫様」
時は遡ること数日前。
初潮を迎えた末姫のために、普段は作法を教えている年配の女教師が、『特別授業』と
称する講義を行っていた。
「……はあ」
鈍い痛みを訴える下腹の辺りをさすりながら、アリィシアは気のない返事で答える。
講義の内容は聞こえているのだが頭に入らないのだ。
それよりも時折下半身に走る、何かが滑り落ちるような感覚だとか、内臓をじわじわと
締め付けられるような不快な痛みのことでアリィシアの頭はいっぱいだった。
女性の生理、というものは知識として知っていたし、アリィシアの体が二次成長を始めた
年頃あたりからは母親である王妃や侍女達がそれなりに気を配ってくれていたおかげで、
初潮を迎えたときもなんら慌てることなく対処することができた。
実際、朱に染まった寝台の敷布を最初に目にしたときのアリィシアの感想は、
(やったー! これであたしも一人前のオ・ト・ナ! これでガルディアにも『子どもだから』
なんて言い逃れさせないわよーっ! うふふふふ)
というものだった。
愛する人と一刻一秒でも長く一緒にいたい。
そのために早く結婚式を挙げて一緒に暮らしたかった。
なのにガルディアときたら、「お前はまだ子どもだろう」の一点張り。婚約披露の夜会以降は、
王室の公式行事にもめったに顔を出さない。ガルディアの方からアリィシアの元を訪れてくれ
るのは、アリィシアが危機的状況に陥ったときのみ、だ。

474姫君と婚約者:04/04/06 03:22 ID:WGGCspby
花をあなたに・中編(2/10)

もちろんそれが嬉しくないわけはない。
どんな困難な状況に陥っても、必ず最後は愛する人が助けに来てくれる。そう信じていられる。
これほどの喜びが他にあるだろうか。
でも、だからといって年中トラブルに巻き込まれているわけにもいかない。
人よりはよほどトラブルに巻き込まれやすい――半分は自分で引き起こしている感もなきにしも
あらずだが――アリィシアといえども、普段は何の変哲もない王家の末姫としての退屈な日常を
送っているのだ。
だから、せっせと暇を見つけては会いに行った。
暇がなければ無理やり作り出して会いに行った。
だが、これでも一応、滅多な理由では外泊もできない身分である。婚約済みとはいえ嫁入り前の
それも王家の姫ともなれば、一緒に過ごせる時間にも限界があった。一緒に過ごすといっても
大概はアリィシアが一方的にガルディアにまとわりついているだけだったが――。
(ああ、早くガルディアと結婚したいわ。そうすれば、朝も昼も夜もずっと一緒にいられるのに……)
「――結婚の儀が終われば、姫様はめでたくガルディア殿の元へお輿入れされるわけでありま
すわね。そこでですわ! 次が本題なのですが、同衾の際の心構えについて――」
(そう、婚儀が終われば、どう……え?)
アリィシアはふと現実に返った。女教師の講義がいよいよ佳境に入ったのか、声のトーンが
一段と上がったのでびっくりしたのである。
顔を上げた拍子に教師と目が合ってしまい、アリィシアはあわてて取り繕う。
「え、えっと……『どうきん』って何かしら? 先生」
話などほとんど聞いてなかったに等しいアリィシアだったが、聞き慣れない言葉だったので
そこだけは耳に残ったのだ。
聞かれた女教師の方は、なぜか気恥ずかしそうに二、三度咳払いを繰り返した。
「こほん。……それはつまり、男女が寝所を共にするということですわ」
475姫君と婚約者:04/04/06 03:23 ID:WGGCspby
花をあなたに・中編(3/10)

「ええっと……それはつまり、あたしとガルディアが一緒に寝るって事? ひとつの寝台で?」
「さようでございますわ、姫様」
女教師はかしこまって頷いて見せてから、淡々と言葉を続ける。
「まず、共に衣服を脱いで寝所に入ります。普通は殿方が――姫の場合はガルディア様です
わね、とにかくお相手のほうが衣服を脱がせて下さいますので、その場合はなるべくじっとして
なすがままにされます様に」
「服を脱いで、って、それって、ドレスとか下着も?」
「さようでございます」
「全部? お風呂に入るときみたいに? ホントに何にも着ないでってこと?」
「何もかもでございます」
「いやだぁ。あたしそんなの恥ずかしいわ」
「ごもっともですわ。ですから、初めてのときは部屋の明かりをあらかじめ消しておくのも
大切なポイントでございます。いざ行為に及んでからですと、殿方の場合は往々にしてそこ
まで気は回らないもの。寝台に入る前にさりげなく蜀台の炎を吹き消しておくとよろしいですわ」
「それって、ガルディアも、そのう……裸で一緒に入るのよね? 寝台に」
「さようでございます」
「風邪ひいちゃわないかしら?」
アリィシアは寝相が悪く、よく掛布を蹴飛ばしてしまう。小さい頃はそれでしょっちゅう腹痛を
起こしていたものだ。それを思い出してアリィシアは不安になる。
「それは、その……行為の後で寝巻きを身につければよろしいのですわ」
「行為って? 裸で一緒に寝台に入って、そのあと寝るんじゃないの? 何かあるの?」
「そこですわ姫様! 肝心なのはそれからでございます」
女教師がずいと身を乗り出して声を張り上げた。
その勢いに気圧され、アリィシアはごくりとつばを飲み込む。
「姫様はそのあと、殿方――ガルディア様が行うことに、逆らってはいけません」
「……は?」
476姫君と婚約者:04/04/06 03:25 ID:WGGCspby
花をあなたに・中編(4/10)

「いつぞやお庭で毛虫をお踏み付けあそばされたときのように、『ぎええ〜』などとぼろ布を
つんざくような雄叫びを上げたりするのはもってのほか。よろしいですか。恥じらいや恐怖心に
苛まれてお声を上げたくなられますでしょうが、歯を食いしばってこらえるのです。
王家の姫としての気概をお忘れになってはいけません。どんな痛みも愛と気力で耐えうるのですわ!」
「は、恥じらい……はわかるけど……。恐怖? 痛み? 何なのそれ……?」
アリィシアは今までに読んだことのある少女小説のくだりの部分を思い返してみる。
いろいろな困難を乗り越えた二人は熱い口付けを交し合い、そして固く結ばれた、だとか。
彼の温もりを肌で感じながら最高の夜を迎えるのだった、とか。
朝焼けの光の中で目をさました二人の耳に鳥のさえずりが聞こえてきた、だとか。
(とにかく、結ばれた二人は一夜を共にするのよね。あら? 一夜を共にして二人は結ばれるん
だったかしら?)
だが、どう記憶を掘り起こしても、教師が言うような『恐怖』だとか『痛み』を伴う描写など
なかったような気がする。
そもそも、そのような恐怖や痛みを伴う行為をガルディアがアリィシアに対してするとは
とても思えない。
そう思ったままを告げると、教師は困ったように頬に手を当てて苦笑いを浮かべたものだった――。
477姫君と婚約者:04/04/06 03:26 ID:WGGCspby
花をあなたに・中編(5/10)

   ☆☆☆

「あっ……」
首筋に添えられていたガルディアの手が、ふいに鎖骨をなぞって胸元にたどり着く。
襟元を結んでいたリボンは瞬く間に解かれ、もともと大きく開いていた胸元が、最近とみに
発達の目覚しい、だがまだ固さの残る乳房の中ほどまであらわになった。
「……あ、んっ……!」
ガルディアの手が寝巻きの中に忍び込んでくる。
アリィシアの体温より幾分低い、冷やりとしたガルディアの指先に触れられた箇所が、
まるで火をつけられたように熱く感じるのは何故だろう。
呼吸が苦しいのは、唇がガルディアのそれに塞がれている所為……それだけだろうか?
「ん……、……やぁっ」
ガルディアの指先が、ゆっくりと胸の稜線を辿っていく。一番敏感な頂上には触れることなく、
若い膨らみを愛でるように、掌でそっと包み込む。
いつもいつもアリィシアを支えてきたその大きな手は、これまで何度も抱きしめられるほどに
アリィシアに安心感を与えてくれた。愛されている実感をもたらしてくれた。
その同じ手が、今、アリィシアの肌に初めての悦びを刻みつけようとしている。
(ガルディア……大好きよ)
愛する人の手で大人になれる、その事がアリィシアは何よりもうれしかった。
「……ん、はぁっ……」
ふと呼吸が楽になった。ガルディアの口付けから開放されたのだ。
だが、息をつこうとした次の瞬間、アリィシアの全身に電流のような刺激が走った。
「ええっ……?」
アリィシアの胸に沈む、ガルディアの黒髪。
胸の頂を押し付けるように咥えられる。
小さな固く尖った先端が、熱く柔らかいものにねぶられ、絡めとられる。
反射的に、アリィシアはガルディアの頭を突き飛ばすように押しのけてしまった。
「っ、いやぁっ…………!」
まだ快感というには未分化のその熱い刺激に、アリィシアは胸を押さえて身を固くする。
濡らされた部分が外気に冷えて、与えられた感覚をその場所に閉じ込める。
478姫君と婚約者:04/04/06 03:28 ID:WGGCspby
花をあなたに・中編(6/10)

「……あ……」
我に返ったアリィシアが見上げると、琥珀の瞳が優しく自分を見下ろしていた。
「ごめんなさい……。ガルディア……あたし……」
ガルディアは何も言わなかった。
ただ黙ってアリィシアを自身の胸元に引き寄せただけだ。
「……あたし、まだ、子どもなんだわ」
ガルディアの胸に頭を預けながら、アリィシアはポツリと呟く。
「あたしじゃ、ガルディアの相手にはまだ早い……?」
「だから、そういうことじゃないと言っている」
ガルディアが小さく息をつきながら、アリィシアの髪をそっと撫でた。
(……ガルディア……)
こうして抱かれているだけで安心してしまう。それこそが幼さの証明なのかもしれない。
そっけない優しさの裏で、多分、ガルディアは何もかもわかっているに違いない。
だけど、与えられているだけでは嫌なのだ。
アリィシアだって、ガルディアに安らぎを与えたい。幸せを感じて欲しい。
庇護されるだけの存在ではなく、共に生きる伴侶として隣にいたい。
身体の急な変化と新たな知識の訪れに一時期戸惑いはしたものの、ガルディアの姿を見た瞬間にそんな迷いもかき消えた。
大人になりたい、早くガルディアに近づきたいと、ずっとそう願ってきた想いが今叶えられる、そう思えたのに――。

「無理をすることはないんだ」
アリィシアの耳元で、ガルディアが静かに囁く。
「お前はそのままでいいんだ……私のために、無理することはない」
「無理してなんてっ……」
ガルディアの言葉に、アリィシアは思わず息を詰まらせる。
ガルディアが自分を気遣ってくれているのはわかる。
でも違う。違う。
違うのだ。
いったい、どう言えば――どうすればわかってもらえるというのか。
「ガルディアの馬鹿ぁ!」
気付けば、アリィシアは大きな瞳いっぱいに涙を浮かべて、ガルディアの胸を叩いていた。
479姫君と婚約者:04/04/06 03:30 ID:WGGCspby
花をあなたに・中編(7/10)

「無理なんて! 愛する人のために無理することがどうしていけないの? あなただって、
今まで王国のために――ううん、あたしのために、さんざん無理な魔法も使ったはずだわ。
魔力だって寿命だって、あたしがいなければ今よりもっと強大なものだったはずだわ! 
三百年もの間、記憶を封印して一人で生きていく事だってなかったはずなんだわ……!」
琥珀の瞳が揺れる。ガルディアが珍しく動揺していた。
「……アリィシア……」

アリィシアは思い出していた。
時を流され、三百年前の過去に出会った、漆黒の髪と琥珀の瞳を持つ魔法使いの少年――ライローグ。
アリィシアが置き去りにしてきた。一番残酷な方法で。
それは、愛するガルディアの、遠い過去の姿と名前だった。

アリィシアが出会ったのは、ガルディア。
ライローグが出会ったのは、アリィシア。
だが、アリィシアが愛していたのはガルディアだった。ライローグは未だ見ぬ未来の自分のために、自身の手でアリィシアを未来へと送り返さなければならなかった。
それをアリィシアが望んだから。
彼の望みは、同じ時代を共に生きてくれることだったのに。
「さようなら。三百年後に会おう」
それでも、彼は微笑んでくれた。
おまえがいいんだと言ってくれた。
「三百年の孤独ののちに、僕はおまえを得る。そして、きっと幸せになるよ」
彼の記憶を奪ったのは自分。
彼に三百年の孤独を与えたのは自分。
だけど、彼に幸せを与えられるのも自分しかいないのだ。
権利とか義務とかそういう言葉では説明できない、それは純粋な祈りであり願いであり――アリィシアとライローグの、確かな想いであったものだ。
それを、無理などという言葉で決め付けて欲しくない。
ガルディアのためにしたいと思うことに、無理なんてひとつもない。
なのに――どうすればガルディアはわかってくれるのだろう?
480姫君と婚約者:04/04/06 03:31 ID:WGGCspby
花をあなたに・中編(8/10)

   ☆☆☆

ガルディアの想いもまた、複雑だった。
アリィシアが過去の自分と出会っていたのは、記憶はなくとも知識として知っていた。
アリィシアは多くを語ろうとしないが、過去の情景は何度か水鏡で見たことがある。
幼い頃の自分が、アリィシアの傍らにいたその光景を。
アリィシアを見つめる瞳に、今の自分と同じ光が宿っていたことを。
――ガルディアは知っているのだった。
だからこそ、とガルディアは思う。
過去の自分に対してひけめを、アリィシアには持って欲しくない。
確かにアリィシアは過去に飛ばされ、そこでかつての自分と出逢った。
しかしそれも、アリィシアが今のガルディアを愛していたからこそ、だ。
だが結局、アリィシアはライローグではなくガルディアを選んだ。だから今ここにいる。
ガルディアの傍らに。
そしてそれこそが、ガルディア――そしてライローグの望んだことなのだ。
アリィシアがここにいる。それ以上は何も望まない。それしか望まない。
「ガルディア……」
涙を湛えた瞳でアリィシアが見上げてくる。
この胸の小さなかけがえのない存在を護るために、ガルディアが引き換えにしてきたものは、
確かに、決して少なくはない。
だが、アリィシアの言うように、それらを無理なことだと思ったことは一度もない。
運命に流されたにしろそうでないにしろ、それを選び取ったのはガルディア自身の意志だ。
そうして、アリィシアは今、ここにいる。
彼の腕の中に。
アリィシアが責任を負うことなど何一つとしてないのだ。
なのに――どうすればアリィシアにそれが理解できるのだろう?
481姫君と婚約者:04/04/06 03:32 ID:WGGCspby
花をあなたに・中編(9/10)

「アリィシア……」
知らず、抱きよせた腕に力がこもる。
「お前は、まだ子どもだ」
「でも、あなたを愛してるわ」
先ほど泣きわめいていたときとは別人のように、アリィシアの声は凛として揺るぎない。
「あなたを愛してるわ、ガルディア。……あなたが、あたしを愛してくれたように」
そう、はっきりと告げる。いつものように。
微塵の迷いもなく。

(――乱されるのは私、だ)

ふいにガルディアは立ち上がった。
「ガルディアっ?」
はだけた胸元を隠そうともせず、アリィシアが驚きの声を上げる。その姿からついと目を背けて、
ガルディアは歩き出す。
「邪魔をした。ゆっくり休むといい」
窓に向かうガルディアの耳に、するりと衣擦れの音が響いた。
(早く、ここを離れなければ)
予感めいた思いがガルディアを急き立てる。
窓枠に手をかけ、背なに純白の翼を出現させた。
「ガルディア。あたしを見て!」
ガルディアは無言で、ばさり、と大きく翼をはためかせる。
「どうしてあなたってそんなに頑固なのよ! ガルディア!」
アリィシアの張り詰めたような声が部屋に響いた。
同時に、ぐいっとものすごい力で後ろから翼を引っ張られる。
「引っ張るのはよしなさい。……アリィシア」
とうとうガルディアは、観念したように振り向いた。
482姫君と婚約者:04/04/06 03:34 ID:WGGCspby
花をあなたに・中編(10/10)

   ☆☆☆

ガルディアの視線の先に、アリィシアが立っていた。
窓から洩れる淡い月光と、ほのかな蜀台の揺らめきのみをその身に纏って。
「…………」
目にしたのはほんの一瞬だけ。
それでも、白い残像がまぶたに焼き付いてしまう。
「どうしてあたしを見てくれないの? ガルディア」
「……早く服を着るんだ」
視線をそらすガルディアにかまわずアリィシアは歩み寄る。
「見てくれなきゃいやよ」
「……………………」
アリィシアはそっと、無言のままのガルディアの腕に触れた。
この腕に何度も助けられた。
どんな状況のときでも、いつだって最後はこの腕の中で安心していられた。
「あたしを見て。ガルディア」
アリィシアは寄り添うようにガルディアの胸に頬を埋めた。
ガルディアの腕が不器用な仕草で、そっとアリィシアの髪を撫でる。
「……誰よりも、あなただけを好きなあたしを見てよ……」
それは、かつて首都コルドの危機をガルディアが救ったときに、アリィシアが口にした台詞
そのままだった。
種族も、寿命も、運命も、何もかも違う二人が初めて心を通わせたあの瞬間に。
「そうだな。……お前も、いつまでも子どもではない」
どこかあきらめたようにガルディアが耳元で囁く。
「そうよ。やっと認めてくれたのね。ガルディア」
「そして、すぐに老いる。――私を残して、お前はいってしまうだろう」
483姫君と婚約者:04/04/06 03:35 ID:WGGCspby
花をあなたに・中編(11/10)

それは、まごう事なきガルディアの本心だった。
アリィシアは驚いたようにガルディアを見上げ――ふわりと、優しく微笑んだ。
「あなたを一人にはしないわ。ガルディア」
ガルディアもまた、その視線をアリィシアに向けた。琥珀の瞳を、わずかに細めて。
白い裸身の少女を、そっと抱き上げた。
「……私は、怖かったのかもしれないな」
アリィシアをベッドに横たえながらガルディアは呟く。
それには答えず、アリィシアはそっと瞼を伏せ――ガルディアは深い口付けでそれに答えた。

いずれ散りゆく定めの花だと最初から知っている。
ならば少しでも長く蕾のまま愛でておきたいと思うのは、醜いエゴに過ぎない。
花は咲いてこそ華だというのに。
けれど、遥かな生を生きる翔翼人《リル・ディーン》は祈らずにいられない。
かけがえのないこの短い命を持つ少女と、少しでも長く共にありたいと。
そのために課せられた孤独さえ甘んじて受けよう。
ただ今はひたすらにその姿を、その存在を、この胸にとどめておきたかった。
それでも、咲かずにいられないのが花の定めだというのなら――。

(私の胸で咲くがいい。――アリィシア)

「あたし、あなたのあかちゃんを生むわ。なるべく早く、なるべくたくさん。そして、老後は
たくさんの孫たちに囲まれてにぎやかに過ごすのよ。寂しくなんてないわ」
ガルディアの腕の中で、アリィシアが無邪気に微笑む。
何も知らない童女のように。
何もかも受け入れた聖女のように。
そうして、ガルディアの首に腕を巻きつけて、囁いた。
「あなたと、あたしの家族よ。ガルディア」


484姫君と婚約者:04/04/06 03:36 ID:WGGCspby
……またもや計算ミスです。全部で11レスでした。何故……orz
続きは近日中に。
485名無しさん@ピンキー:04/04/06 14:19 ID:9oVoaypN
u
486名無しさん@ピンキー:04/04/06 17:43 ID:sWASZo5l
>>484
乙です!!
原作の雰囲気が出ていて禿萌です(*´Д`)
487名無しさん@ピンキー:04/04/06 17:44 ID:9cu2If4K
入組んで来てよくわからん。
488名無しさん@ピンキー:04/04/06 22:00 ID:1YsEcY9n
>>484
gnnbare ガンバレ 頑張れ!
489名無しさん@ピンキー:04/04/06 23:35 ID:KEy1oz7A
>>484
続きがキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
ああ、先が読みたい、読みたいです。首を長くして待ってます。

490名無しさん@ピンキー:04/04/09 20:50 ID:bfawfWBM
「っポイ」の平×雛姫&真をきぼんしてみる。

抜け駆け禁止、抜け駆け上等と紆余曲折を経て出た結論が”二人とも貰って!”であった、みたいな
491名無しさん@ピンキー:04/04/10 06:26 ID:UjVAIQ6U
>484
乙です!
凄い、原作読んでいるかのように雰囲気同じで
まるで違和感ないです。
アリィシアとガルディアの気持ちが切なくて切なくて
泣けてきたよ。・゚・(つД`)・゚・。
続き激しく待ってまつ。
492名無しさん@ピンキー:04/04/12 20:15 ID:JXvBd4gl
トッペン読みたい・・・・・
493名無しさん@ピンキー:04/04/13 15:48 ID:W0Jj1V3j
>484
ハラショ〜〜!!
原作の続きかと思うほどの自然な展開に、うっとりです!

>492
胴囲
誰か鬼畜なレジィ、ギヴミィィィィ〜

494名無しさん@ピンキー:04/04/13 15:58 ID:jYMP+NiA
ちょっと冗長な気がした。長篇になると意味がわからないし。
495名無しさん@ピンキー:04/04/13 17:19 ID:PQswwG6s
この程度の文章量でも読み切れないのか…

最近の中高生の読書離れは深刻だねえ
496名無しさん@ピンキー:04/04/13 17:40 ID:qQJ9xXFM
読み切れないというか、すでに原作込みじゃないと理解できない……

長くなると自然に原作の世界観が濃くなるから仕方ないよ。
はやくエロに突入してほしい。
497名無しさん@ピンキー:04/04/13 17:57 ID:XAfc9DMh
まあいろんな人がいるもんだね。
これぐらい全然平気。原作知らない人のために丁寧に書いてくれてんだと
思ってたよ。自分も知らないから、助かってる。続きが楽しみ。
498名無しさん@ピンキー:04/04/13 18:03 ID:bQyLtGVq
まあマターリ。
嫌ならスルーすればいい話。
499名無しさん@ピンキー:04/04/13 18:22 ID:Tv0G7pr1
こういう時だけ即レスがはいるのは如何なものか(苦笑
500名無しさん@ピンキー:04/04/13 18:27 ID:TjbMRO8z
497さんは原作知らなくてもわかるんだ。すげ。
501名無しさん@ピンキー:04/04/13 18:46 ID:k3s0/0mr
分かりやすい釣りが
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
502名無しさん@ピンキー:04/04/13 18:49 ID:XAfc9DMh
>>500
なんとなーくな。ムードつーか雰囲気はな。あと、大雑把な人間関係
が判れば、それでまあ読めるじゃん? 完全に理解したかったら、
そら原作読まなくてはならんが、2ちゃんでエロパロ拾ってワッショーイ
てなら、そんな感じで充分じゃないか。
503名無しさん@ピンキー:04/04/13 18:51 ID:XAfc9DMh
って、吊られたのか、自分…… _| ̄|○
504名無しさん@ピンキー:04/04/13 19:03 ID:eDMLeEHA
釣りを指摘するのも本来野暮だが、このスレには有効みたいだね。
>503
ドンマイ
505名無しさん@ピンキー:04/04/13 19:12 ID:XAfc9DMh
>>504
        ○ノ
     ○ ノ|
  _| ̄|  <し

     ○ ○ノ
     人 ノ/
     〉 />

     ヽ○ノ ヽ○ノ
      /    /
     ノ)   ノ)


 ありがとう。↑がズレてないことを心から祈る。
506名無しさん@ピンキー:04/04/13 22:39 ID:qIYW705Z
つーか、すでに>495が煽りなわけだが。
板の年齢制限も忘れ果てているみたいだし。
507名無しさん@ピンキー:04/04/13 23:15 ID:OwTSprm5
>>506
忘れてるっていうか、皮肉では?
まあ煽りなのは同意だが
508名無しさん@ピンキー:04/04/14 00:15 ID:yiT7b1eS
ここはエロパロスレ。
原作の世界観が深すぎて訳が分からないなら、原作読めば良し。
分かりたくないなら、スルーがデフォルト。エロ『だけ』が目的なら、他所の板へどうぞ♪ってのが、大人の行動ではあるまいかと、言ってみるテスト。

509名無しさん@ピンキー:04/04/14 00:47 ID:6h6FzJlA
エロエロなパロをキボンヌするヤシはここにいてはいかんのか?
むしろパロ重視なら自サイト逝けとか思うが。
510名無しさん@ピンキー:04/04/14 01:03 ID:R9ShgRDX
総合スレだし議論するとキリがないような・・・
出されたものに文句は言わない
わからなければスルーでいいと思うが

姫君と婚約者興味が沸いたのでコバルトマニアの従姉妹に借りて読んだ
ハマったので続編投下嬉しい&よくできてて感動しますた ありがd!
511名無しさん@ピンキー:04/04/14 03:46 ID:4Mrc+mkJ
エロ『だけ』が目的なら、他所の板へどうぞとか(この板をなんだと
思っているんだ……)、出されたものに文句を言わないってのは
おかしいと思う。

感想言うのは自由でしょう(「書くな」「出てけ」などの全否定でない限り)。
いちいちそれに突っかかる人がいるからおかしくなるんでしょ。
自分が面白いと思ったものをつまらないと思う人だっているんだよ。
そういう時に、自分と違う意見の人を貶めるような言い方したり、
全否定しようとするから荒れる元なんじゃないか。
512名無しさん@ピンキー:04/04/14 06:41 ID:TWIO/k66
511がいいこと言った!(・∀・)
513名無しさん@ピンキー:04/04/14 07:18 ID:eH5QUnkT
板でなくスレだけどなー

ということで、またママーリ神の降臨をお待ちしよう。
うーむ。漏れの好きな原作の神はいつか降臨するのだろうか?
514名無しさん@ピンキー:04/04/14 09:38 ID:pbVCGMLI
SS読んでつまらないものをつまらない、というのと
原作知らないからつまらない、というのが同列ってのはすごいね。
515名無しさん@ピンキー:04/04/14 12:25 ID:sjHwu8GK
文句言うだけの厨は晒しあげる価値もなし。
長文読解力もない可哀想なヤシはスルーしてあげましょうや。
いい加減「何か反論しなきゃ」と反応するんじゃなくて、神が現れやすい場作りを住人で気をつけてみないか?

という訳で。
少し昔の作品とかも読んでみたいと言ってみるテスト
516名無しさん@ピンキー:04/04/14 13:18 ID:soGfrzai
姫ちゃんのリボンで分身とエリカも合わせて4Pきぼん
517名無しさん@ピンキー:04/04/14 17:42 ID:dRV5dWSP
「彼方から」のラチェフ×ノリコきぼんぬ
518名無しさん@ピンキー:04/04/14 17:47 ID:B2FArq6x
515はまさしく自分と違う意見の人を貶めるような言い方をする奴だな
519名無しさん@ピンキー:04/04/14 17:52 ID:zFnuvPES
彼方からって長いよね。
まだ続いてる?

ロングランと言えば。
王家の紋章にチャレンジしてみる猛者はいないだろうか。
520名無しさん@ピンキー:04/04/14 18:13 ID:ygfd7c4N
>>519
王家は難民にスレがあり升よ。
エロパロ板に引越せばいいのに。
521名無しさん@ピンキー :04/04/14 18:59 ID:jeN8W9ek
>519
終わってるよ〜。まだ最終巻未読なのを思い出した
522名無しさん@ピンキー:04/04/14 19:28 ID:soGfrzai
荒野の天使ども〜時間をとめて待っていて〜それなりにロマンチック

歳の差カップル萌え
妹から恋人への移り変わり萌え
523名無しさん@ピンキー:04/04/15 00:09 ID:pTm2HoYB
王家……じつは書いてみたいとひそかに思ってたw
イズミル×キャロル。挫折済みだけどナー
524名無しさん@ピンキー:04/04/15 02:32 ID:j6iEsTln
ちょっと前にあったなんて素敵にジャパネスクキボン
高彬×瑠璃が好きだー!
自分で書こうかと思ったけど、平安時代の衣装だの
しきたりだのの面倒くささに挫折したw

あと、夢の宮の薔薇カプーも好きなので見てみたい。
525名無しさん@ピンキー:04/04/15 23:53 ID:iSQAtKxz
>>524
薔薇カプってなんか妖しげに聞こえますな。
まあ自分も好きだすが。

最近楽園の魔女達の殿下×将軍に萌え中。しかし書く人などいないだろうな。
いままで40すぎたじじいに興味なかったというのに…
サラナハとかも好きだ。
この作品に関してはファリス以外女が攻めのような気が…
526名無しさん@ピンキー:04/04/16 07:18 ID:HZIVOd0p
私もイズミル×キャロル萌え〜
いつか書いてみたいけど、その場合は難民板なのか
527名無しさん@ピンキー:04/04/16 07:37 ID:mfkdWqYd
難民見たけど荒れてるよ。
それにエロはどうかな。
528名無しさん@ピンキー:04/04/16 08:20 ID:87qO5Dzi
色々荒れたせいか
エロと健全スレに分かれてるよね。王家難民板(w
529名無しさん@ピンキー:04/04/19 03:28 ID:H1qVsWGl
丘の家のミッキーとか古い作品を持ち出してみたり。
朱海さん好きだったなあ。
530姫君と婚約者:04/04/20 07:58 ID:UJIe47Qh
花をあなたに・後編(1/12)

   ☆☆☆

「ん……ガル……」
甘やかに彼の名を紡ごうとするアリィシアの唇を封じるように、ガルディアは深い口付けを重ねる。
こじ開けるように差し入れた舌で唇の柔らかな感触を存分に味わいつくした後、
さらに奥へとねじ込んで歯列の裏側をなぞり、口腔内で逃げるように蠢くアリィシアの舌に
絡み付いて吸い上げる。
「……ん……っ」
愛しむように頬を撫でた指先を首筋へと滑らせ、親指で鎖骨の形をなぞる。
そのまま膨らみへと掌を這わせると、先ほどまで慣れない刺激に震えていた桜色の先端が、
今はほころぶ寸前の蕾のように固く尖ってその時を待っている。
「は…………ぁっ……」
かすかに触れてやると、アリィシアの唇から切なげな吐息が洩らされた。
掌にすっぽりと収まってしまう膨らみの、肌に吸い付くような決め細やかな感触を味わいながら、
ガルディアは包み込むように優しく揉みあげる。
「う……んっ……あんっ…………ん」
解き放たれることのないアリィシアの嬌声が、絡み合う二人の舌の上で甘くとろけて消えた。
(アリィシア……)
声に出すことのない想いをガルディアは胸の内で呟く。
(私を、止めてくれ)
(そんな声で私の名を呼ぶのはやめろ)
(これ以上私を求めるな)
だが、自我とは裏腹に、愛しいものの肌の感触を知ったその手は、乳房から脇腹、そして腰へと、
アリィシアの身体のラインを確かめるように滑り降りる。
引き寄せられるように腿の内側に指先を這わせ、柔らかな茂みに触れかけたところで、
ガルディアはなんとか思いとどまった。
531姫君と婚約者:04/04/20 08:00 ID:UJIe47Qh
花をあなたに・後編(2/12)

「………………っ」
ふいに唇を離して息をついたガルディアを、アリィシアは潤んだ瞳で不思議そうに見上げた。
「ガ……ルディア……? どうかしたの……?」
「…………ああ、そうだな。どうかしている……」

幼いだけだと思っていた、この姫に欲情している自分が。
求められたとはいえ、その欲情を抑えきれずにいる自分が。

(――――どうかしていないわけがない)

すでに、理性が欲望と戦ってるのか、あるいは欲望が理性と戦っているのかもわからなく
なってしまっていた。
アリィシアの意を汲んで愛撫までの行為には及んだものの、もともと最後の一線まで
越える気は無かったガルディアである。
初潮を迎えたとはいえ、成人としての身体が完成されたわけではない。
蕾のまま留め置くことは無理だとしても、無理やりに咲かせるような真似はしたくなかった。
――そのつもりだった。
それでも真摯にガルディアを求めてくるアリィシアの熱意に負けて、とりあえずは強すぎない
程度の刺激を与えて満足させ、あとは身体の成長が追いつくまでごまかす予定だったのだ。
鉄壁だと信じていた自らの理性が崩れるのは計算外だった。
すでに熱くたぎって頭をもたげている己の欲望を満たすことは――たとえそれがアリィシアの
望んだことだとしても――彼女を傷つける行為であることに変わりはない。
「ガルディア……?」
逡巡するガルディアの様子に何かを感じたのか、火照る体から一瞬でも気を逸らされたことに
心証を悪くしたのか、アリィシアがすねた様子でガルディアの胸を叩く。
それから、ふいに思いついたように、ガルディアのシャツの胸元の釦に手をかけた。
慣れない手つきでそれでも懸命に外そうとする小さな手を、ガルディアが押さえつける。
532姫君と婚約者:04/04/20 08:07 ID:UJIe47Qh
花をあなたに・後編(3/12)

「……何をしている」
「え? だって、こういうときはお互い脱がせあうものじゃないの? それにあたしだけ裸でいる
なんていやよ。ガルディアったらずるいわ」
無邪気にそう言い放って見せるアリィシアの頬はけれど赤く染まっており、ガルディアに握られた
手は小さく震えている。
あからさまに無理をしているとわかる幼い少女を目にして、なおも事をすすめられるほど
浅はかな精神を持ち合わせているガルディアではなかったはずだった。
なのに、そんなアリィシアの姿を目にしてガルディアの胸に芽生えたものは、ためらいではなく激しい渇望だった。
手に入れたい、と思ってしまう。
それは少女の願いに答えることではなく、自らが欲する想いだった。
アリィシアの上に身を起こし、ガルディアは自らの衣服に手をかけた。
素早く腕を抜き去った上衣を、寝台の横に脱ぎ捨てる。
初めて人前にさらす裸の上半身を、アリィシアはまぶしそうに見上げてきた。
恐る恐る、といった様子で胸に触れてくるその手を掴み、口付ける。
そのまま顔を寄せ、今度は唇に。
そうして頬、次は首筋へと、ガルディアの舌が辿る軌跡がアリィシアの肌に熱を刻んでいく。
「あん……、やっ」
ガルディアの舌が触れる場所とは別の、どこか身体の奥深いところから生まれてくる
抗いがたい感覚にアリィシアは思わず声を上げ、ガルディアの背中にしがみつく。
「…………アリィシア」
耳元で、ガルディアが囁く。
「やめるなら今のうちだ」
返ってくる答えがわかりきっていて、それでもあえて問うたのは誰のためなのか。
「……あんまり、痛くしちゃいやよ」
「それは無理だ。あとから痛みを消すことはできるが、最初は……痛いものと相場が決まって
いるらしいからな」
らしいといえばらしいが婚約者のあまりな言いように思わず目を丸くするアリィシアだったが、
次の瞬間それは微笑に変わった。
アリィシアには聞こえたのだ。ガルディアの低い、かすかな呟きが。
「――――優しくしてやる」
533姫君と婚約者:04/04/20 08:08 ID:UJIe47Qh
花をあなたに・後編(4/12)

   ☆☆☆

(――呼吸のしかたなんて、誰も教えてくれなかったわ)

ようやく息のつき方を覚えるまでに、いく度の口付けを繰り返しただろう。
舌先そして根元へと飽くことなく絡みついてくるガルディアの舌の熱さも、自分のものより
少しだけ固くざらついた感触も、押し殺したように漏らされる吐息も、アリィシアには初めて
知ることばかりだった。
触れ合う肌と肌が体温以上の熱を帯びるということも、圧し掛かるひとの重みの心地良さと
いうものも。
ガルディアの手が、その弾力を味わうようにアリィシアの両の膨らみをそっと揺すり上げる。
「やぁん、……ああっ……ん!」
頂上に固く震える蕾にガルディアの指が触れる。そのまま指先ではさむように摘まれ、
乳房ごと優しく揉みほぐされる。
「ひ……やっ! あぁっ…………」
背筋からうなじにかけて血液が逆流したような感覚が走り、反射的にガルディアを押しのけようと
伸ばしかけた手をアリィシアは必死にこらえる。
ここでアリィシアが少しでも嫌がるようなそぶりを見せれば、ガルディアは即刻この行為を
中断してしまうだろう。
躊躇なく翼を広げて飛び立つ姿が目に浮かぶようだ。
そして次に会ったときは何事もなかったような顔でアリィシアを迎えるに違いない。
アリィシアを傷つけないために、平気でアリィシアを置き去りにできる。
矛盾するようだが、それがガルディアなりの思いやりなのだ。
無愛想で何事にも無関心で人間嫌いの、孤独な魔法使い。
(でもとても不器用で優しい人)
だからアリィシアはありったけの勇気を出してガルディアに応える。
首にまわした腕に力を込めて、抱きしめるように引き寄せる。
本当はとても恥ずかしいけれど。
本当は少しだけ怖いけれど。
534姫君と婚約者:04/04/20 08:14 ID:UJIe47Qh
花をあなたに・後編(5/12)

「ん…………」
歯茎をねぶり、奥へと差し込まれるガルディアの舌に、アリィシアはぎこちない動きで自らの
それを絡み付ける。
身体の芯に渦巻くこの熱も、痛いほどの想いも。
ガルディアに伝わるといい。
アリィシアはそう願った。


「はぁ……んっ」
ガルディアのもう一方の手がアリィシアの下半身に伸びて、今度は躊躇することなく
淡金色の茂みに辿りつく。
秘筋にそっと指を這わせれば、慣れない刺激に耐えかねたようにびくんとアリィシアの腰が跳ねる。
ガルディアの手は固く閉ざされたそこをほぐすように撫でまわし、二本の指で柔らかな双丘を
優しく押しつぶす。
自分でも触れたことのない秘所を這うガルディアの掌は少しだけ冷たくて、その体温の差が
ガルディアに愛撫を与えられていることを狂おしいまでにアリィシアに知覚させてしまう。
「あん……っ」
弓なりにしなるアリィシアの身体を自らの重みで寝台に押し付け、一方の手で乳房を揉みしだき
ながら、ガルディアはなおもアリィシアの秘部を弄りつづける。
秘裂に沿って静かに指を沈め、固く震える小さな肉芽を指先で探り当てた。
「ぃやあああっ……!」
そこに触れるか触れないかの僅かな刺激を与えられただけで、アリィシアの全身に泡立つほどの
衝撃が走る。
声を殺すことも忘れて、アリィシアはガルディアに必死にしがみついた。
そんなアリィシアをなだめる様に口付けで封じ、それでもなおガルディアの愛撫は止むことはない。
535姫君と婚約者:04/04/20 08:16 ID:UJIe47Qh
花をあなたに・後編(6/12)

どこかに置き忘れてきた理性の所在に気を向ける余裕もないほど、今はただ昂ぶる自分自身を
押さえつけながら、その時を迎えるアリィシアの苦痛を少しでも減らせるように丹念に快楽を
刻み付けていくことでガルディアは精一杯だった。
アリィシアの唇を開放したガルディアの舌はそのまま首筋を這い、あいているほうの乳房へと
辿りつく。
尖った先端を舌先で転がすようになぶった後、そっとくわえ込んでやると、アリィシアの口から
ため息にも似た喘ぎが洩れる。
「あ……ガル……」
ガルディアの舌は留まることなくそのまま腹部に流れ、下半身へと滑るように這い下りる。
「やぁっ! ……ガルディアっ……そんな、とこ……いやぁ」
茂みを掻き分けるガルディアの舌の感触に、アリィシアは思わず身を固くする。
「ひっ……や! あ! あ! あぁっ」
ガルディアの舌が秘奥の花芯を絡め取る。指先で触れるだけの愛撫とは比べ物にならない程の
衝撃が、アリィシアのつま先から脳天までをいっきに駆け上った。
「力を抜くんだ……アリィシア」
ガルディアは強引にならない程度の力を込めてアリィシアの内腿に手をかけ、ゆっくりと膝を
開かせる。
指と舌による刺激でやや湿り気を帯びてきてはいるものの、未開発なそこはよりいっそう固く
閉じてそれ以上の侵入をこばんでいた。
柔らかな双璧を舌先で掻き分け、花弁の奥を尖らせた先端で優しく突付くと、腿に置かれた
掌からアリィシアの震えが伝わってくる。
「いや……ガルディア、あたし……んっ」
自らの唾液で丹念に湿らせながら愛撫を続けるガルディアの舌先に、やがてとろりと唾液以外の
雫が伝わり混ざる。
「や……あ……あぁ……んっ、ああっ」
もはやアリィシアの喘ぎは言葉にならず、開いた両足からも力が抜けていくのを確認して
ガルディアは顔を上げる。
「……そんな声を出すな。アリィシア……」
このまま一度絶頂を迎えさせてやろうとしたのだが、あいにくとそこまでにガルディアの方が
持ちそうになかった。
536姫君と婚約者:04/04/20 08:17 ID:UJIe47Qh
花をあなたに・後編(7/12)

両足を開かせたままガルディアは身を起こし、震えるアリィシアに口付けを落としながら濡れた
花唇にいきり立つ己自身をあてがう。
「……怖いか、アリィシア」
最後の理性を振り絞って囁く。馬鹿げた台詞だとガルディアは自嘲した。
アリィシアが首を縦に振るはずがなかった。
「……愛してるわ、ガルディア」
気丈に微笑んで見せるアリィシアに、ガルディアは己の限界を見た、と思った。
ガルディアはためらうことなく腰を沈め――そのまま一気に突き通した。

「! ……っつ!! んんっ――!」
熱いものが押し当てられた、と思った瞬間、ありえない場所を無理やりこじ開けられるような
痛みがアリィシアの脳天までを貫いた。
とっさにふさがれたガルディアの唇にアリィシアの悲鳴は飲み込まれる。
熱い、熱い、熱い、灼けるような感覚と異物感がアリィシアの下半身を支配する。
ガルディアの背にまわした腕に、指先が食い込むほどの力がこもる。
初潮を迎えるまではそこにあることすら知覚したことのなかった器官が体内から押し広げられる
感覚は、にわか仕込みの知識では追いつかぬほどにアリィシアの想像を絶するものだった。
「いや……熱い、痛いの、ガルディアっ……!」
堪えようとしても涙はとめどなく溢れてしまう。覚悟を決めていたとはいえ、文字通りわが身を
引き裂かれるような痛みは、アリィシアの許容範囲を遥かに上回る。
「アリィシア……」
ガルディアがためらうように身を起こそうとする。だが、アリィシアはしがみついたその腕を
離そうとしない。
「悪かった……アリィシア」
貫いた腰はそのままに、ガルディアの手が優しくアリィシアの髪を撫でる。
そうして最初の激しい痛みが引くまで、ガルディアは静かにアリィシアを抱きしめていた。
537姫君と婚約者:04/04/20 08:18 ID:UJIe47Qh
花をあなたに・後編(8/12)

どれほどそうしていたのだろう。
ずいぶん長い間だったような気もするが、ほんの数十秒のことだったかも知れない。
最初の波が引いていけば、アリィシアの下半身に残された熱は明らかに痛みのせいだけでは
なくて、ぬぐい切れない異物感も、それがガルディア自身の一部がもたらすものなのだと思えば
愛しいとすら思えてくるのが不思議だった。
「ガルディア……もう、大丈夫だから」
アリィシアは涙に濡れた瞳で愛しい婚約者の顔を見上げる。
愛する人と繋がっていることの安心感が、破瓜の痛みさえも薄らげてくれるようだ。
「……優しくしてやれなかったな」
ガルディアの呟きにアリィシアは小さくかぶりをふる。狭い場所を無理やりこじ開けるような
あの行為に時間をかければ、痛みを長引かせるだけであろうことはアリィシアも本能的に
理解していた。
「ガルディアはいつだって優しいわ」
ガルディアがわずかに身じろいだ。その動きに呼応するように、繋がれた箇所がどくんと波打つ。
「んっ……」
アリィシアはガルディアの胸に頬を押し付ける。そこから感じられる温もりも、アリィシアのなかで
蠢くこの熱いものも、すべてガルディアのものだ。ガルディアが与えてくれるものだ。
ガルディアが少しづつ腰を動かし始める。
始めはゆっくりと。それから徐々に動きを速めていく。
「っ、アリィシア……」
「んっ、あっ、ああっ……」
痛みを堪えてアリィシアはガルディアにすべてを委ねる。打ち付けられる腰から、こすられる
内部から、痛みと熱が渦を巻いてアリィシアを高みへと追い上げていく。
538姫君と婚約者:04/04/20 08:19 ID:UJIe47Qh
花をあなたに・後編(9/12)

「…………アリィシア…………」
痛みを堪えるアリィシアの耳に、ガルディアの声が何度も繰り返し幻聴のように響く。
「ぁあっ……! ああ、やっ、あ、やん、あぁっ!」
手加減を忘れてしまったように激しく深く打ち付けられる腰の動きはアリィシアの思考をかき乱し、
痛覚を別のものへとすり替えていく。
「っ…………!」
意識を手放す寸前、一際深く穿たれたガルディア自身から、熱い迸りが脈打ちながら最奥へと
流れ込んでくるのを確かにアリィシアは感じたような気がした。



   ☆☆☆

目を覚ましたアリィシアは、思わずあたりをきょろきょろと見回した。
目に飛び込んできたのは、見慣れた王城の自室――ではなく、黒いカーテンに重々しい家具が
ならぶ、どう見てもガルディアの館の寝室である。
身を起こしかけて、下半身にずきんと鈍い痛みが走り、アリィシアは思わず小さく悲鳴を上げて
しまう。
股の間には何かが挟まったような異物感。
(そうよ、あたし夕べガルディアと――――)
思い出して一人赤面するアリィシアの頭上から、聞きなれた低い声が降ってきた。
「つらいならそのまま寝ていろ。……無理することはない」
「ガ、ガルディア?」
慌てて見上げると、そこには普段のように黒衣に身を包んだ愛しい魔法使いの姿があった。
539姫君と婚約者:04/04/20 08:21 ID:UJIe47Qh
花をあなたに・後編(10/12)

(ずっと、見守っててくれたのかしら?)
嬉しくて抱きつきたいほどだったが、いかんせん昨日の今日では恥ずかしくて何となく
目も合わせづらい。
慌てて布団に潜り込もうとして、アリィシアは不意に気付く。
(あたし、寝巻きを着てるわ)
そもそも、どうしてガルディアの寝室に寝ているのかがわからない。
それとも、夕べのあれは全て夢で――知らないうちにまた何か事件に巻き込まれていたとでも
いうのだろうか?
それにしてはやけにリアルな下半身の疼きが羞恥心を刺激して、アリィシアはいたたまれない
気持ちになる。
そんなアリィシアの思いを見透かしたように、ガルディアが落ち着いた声で告げる。
「私がつれてきた。あのまま置いてはおけなかったものでな」
――あの後、破瓜の鮮血に染まった寝台の敷布と失神したアリィシアの始末に困ったガルディアが、
そのまま敷布に包んで館まで連れ帰ってきたという事実をアリィシアが知るのは
ずっと後のことになる。
「ええっと……よくわからないけど、ガルディアがそう言うんだったらいいわ」
なら、あれは夢ではなかったのだ。
安堵と共に、初体験の記憶が脳裏に鮮やかによみがえり、アリィシアは思わず赤面してしまう。
ガルディアの態度があまりにも普段と変わらないのが、いっそうアリィシアの羞恥心をあおる。
「でも、お城では心配してるんじゃないかしら? あたし、ここで寝ててもいいの?」
「………………」
ガルディアはそれには答えず、ついとアリィシアから目を逸らしてしまう。
(――あら?)
どうやらガルディアも普段通りというわけではない様子だ。
540姫君と婚約者:04/04/20 08:21 ID:UJIe47Qh
花をあなたに・後編(11/12)

「お前は、何も心配することはないんだ」
目を合わせないまま、ガルディアはどこか言いづらそうに言葉を紡ぐ。
「半月もすれば迎えが来る。準備が整うまで城には帰らなくてもいいとの王からの伝言だ」
「半月って、準備って、……ええ?」
事の次第が飲み込めず、首を傾げるばかりのアリィシアに、ガルディアは念を押すように言い渡す。
「言っておくが、私はお前の用意した衣装は絶対に着ないぞ」
「衣装って……。ええ! まさか」
何事にも無関心なようでいて、実はわりとやることは極端な人だということは身を持って知っている。
だがまさかここまでだとは。
こみ上げてくる笑いを抑えきれず、痛みも忘れてアリィシアはベッドの上に身を起こす。
とびきりの微笑を浮かべながら。
「ねえ、婚礼の夜会には出てくれるんでしょう?」
「――知らないな。私は王の前で誓うだけだ」

そっけなく言い置いて部屋を出て行くガルディアの背を見送りながら、アリィシアはそれでもまだ
信じられない気持ちでいっぱいだった。
(やっぱり、夢ってことはないでしょうね……?)
確かめるようにあたりを見回したアリィシアの目に、ふとあるものが止まった。
それは、茶色く変色した一輪の花だった。
541姫君と婚約者:04/04/20 08:23 ID:UJIe47Qh
花をあなたに・後編(12/12)

寝室の脇机に無造作に置かれたその花に、アリィシアは見覚えがあった。
アリィシアが最後にガルディアの館を訪れたときに、自ら選んで摘み取ってきたものだ。
アリィシアは花が大好きだった。ガルディアの館の周りにも、頼んで花壇を作ってもらったほどだ。
殺風景なガルディアの館に生きるものの息吹を吹き込みたくて、アリィシアは館の中にも
たくさんの花を飾る。
しばらく来ないうちに他の花は処分されてしまったのだろうが、なぜこの一輪だけがここに
残っているのだろう。
(まあいいか)
アリィシアはカーテンを開け放ち、よく日の当たる風通しの良い窓際にその花を置いた。

体調が直ったら、すぐにまた花を飾ろう。花壇の手入れもしなくては。
奥様になったらすることはきっと山のようにあるだろうし、今のうちから花壇の拡張をガルディアに
頼んでおいたほうがいいかもしれない。
いつの日か、この館にも子どもたちの笑い声で溢れかえる日がやってくる。
たくさんの花と、愛する人と、可愛い子どもたちに囲まれて、アリィシアは幸せな老後を過ごすのだ。



そうして、いつかアリィシアがいなくなるときが来ても、子どもたちの笑い声と花たちが、
ガルディアの心を癒すだろう。






542姫君と婚約者:04/04/20 08:28 ID:UJIe47Qh
最後の最後でレス数計算アッター!(・∀・)
読んでくださった方ありがとうございました。
543名無しさん@ピンキー:04/04/20 08:58 ID:rlORgSdF
うわああーっ!
大団円です、姐さんっ!


いいよう。もう、涙とにやけがとまらないです。

「花をあなたに」
とてつもなく堪能させていただきました(^人^)
544名無しさん@ピンキー:04/04/20 19:01 ID:uj5EBELK
GJでした。

やがて訪れるであろう悲しい別れにも決して負けないっつう感じで良かったっす。
545名無しさん@ピンキー:04/04/20 19:29 ID:C8bHDQFk
良かったですわぁぁぁ
マジでグッジョブ!
546名無しさん@ピンキー:04/04/20 22:20 ID:MJgpgrCa
待ってましたー!!
原作知らないけど、一番最初の話の時に大体のあらすじが書いてあったから
読みやすかったし面白かったです。
読み進めていくにつれ、自分もこの魔法使いが愛しくなるほど二人の関係にとても萌えました(*´д`)
原作読みたくなったよ。
いいもの書いてくれてありがとう!GJ!!
547名無しさん@ピンキー:04/04/20 22:56 ID:ODBALCYY
お疲れ。
ごめん、やっぱ冗長で萌えられませんでした。
原作は好きなんだけどね。
548名無しさん@ピンキー:04/04/20 23:17 ID:K2TocE+A
原作も知らないけど547に胴衣
もっとエロパロの意義を感じたいなぁ

ともあれお疲れさん
549姫君と婚約者:04/04/20 23:44 ID:UJIe47Qh
感想くださった方々ありがとうございます。
以前に感想レス付けてくださったかたも、
浦島レベルで亀レスですがここでお礼を述べさせてください。
ありがd、これで来週からのデスマーチも乗り切れる気がするよ・゚・(ノД`)・゚・。

>494、546、547
こちらこそご指摘ありがとうございます。
万人に受け入れられようと思うことはおこがましいかもしれませんが、
また機会があれば次こそは「短くエロを濃い目」を心がけつつ
一人でも多くの方を萌えさせることができるようなSSを書けるように精進したいと思います。
550姫君と婚約者:04/04/20 23:47 ID:UJIe47Qh
↑ミスりました。
>494、>547、>548
さんへのアンカーです。失礼しました。

どうも数字に弱い……_| ̄|○
551名無しさん@ピンキー:04/04/20 23:54 ID:kkLNPJXF
>>549
えっと、私は逆にエロ以外のシーンが好きなわけですが…
(つうか、けっこうエロシーンは飛ばし気味で読んでたりw)

まあ読書の好みは千差万別なんだから自分の書きたいように書くのが良いかと
552名無しさん@ピンキー:04/04/21 09:01 ID:ofipOq7H
>>549
2、3日ネットから離れていたら、ついに完結編が!
自分は魔法使いが「自称」有意義に過ごすところなんかも
けっこう楽しめたよ。エロの部分ももちろん好きだけれど。
次回作、期待してますね。
553名無しさん@ピンキー:04/04/21 10:40 ID:2E3+3LWP
>>550
エロも非エロも含めて激しくGJ!!
554名無しさん@ピンキー:04/04/21 11:00 ID:jlmWGvFP
>549
乙でした。おもしろかったです。
自分はコトに至るまでの経緯や心の動き等を丁寧に追ってくれた方が萌えるなぁ。
個々の好みと作風との相性だと思うので、
自分の納得のいくものを書かれればいいんじゃないかな。
555名無しさん@ピンキー:04/04/22 23:32 ID:dh+tPX4N
原作知りませんが楽しめました。

文章って合う合わないが大きいと思いますので
今後もあまり気張らず楽しんで書いてください。
556名無しさん@ピンキー:04/04/22 23:34 ID:JSS8fyK8
痛い発言あちこちでしないなら、なんでもいいよ
557名無しさん@ピンキー:04/04/23 01:32 ID:agbrm9ax
あーあ、言っちゃった・・・
しかし天然はほどほどにしてほしいという意味では胴衣かも。
某氏の叩き祭りの前例があったおかげで沈黙を守ってる人は多いけど
まだ書く気があるのなら立ち回り方には気をつけるに越したことはないと思われ。

こんなふうに書くと脊椎反射レスが来そうだけどナ。
558名無しさん@ピンキー:04/04/23 02:01 ID:qLs2g+0u
わざわざあんなところまでヲチしに行く読者も充分アレだがな

脊髄反射が来てまたスレが荒れると予想が付きながらも
書かずにいられないって奴もアレだがな。
559名無しさん@ピンキー:04/04/23 02:18 ID:8sQnCQSV
>558
( ´,_ゝ`)プッ
オマエモナ(w
560名無しさん@ピンキー:04/04/23 02:25 ID:/cXPWPnj
>>559
( ´,_ゝ`)プッ
オマエモナ(w
561名無しさん@ピンキー:04/04/23 02:28 ID:7cVC0gsO
このスレにはヴァカしかいませんか?
562名無しさん@ピンキー:04/04/23 02:28 ID:oyVOQMJ3
>>560
( ´,_ゝ`)プッ
オマエモナ(w
563名無しさん@ピンキー:04/04/23 05:11 ID:ylICsAvd
キッズ・ジョーカーか、
ペンギンブラザーズか、
砂時計か。

どれかでエロ書いて見たいんですが
知っている方はどれが一番多いでしょうか……

自分人が知らないようなマンガばっかはまるので気になるのです
564姫君と婚約者:04/04/23 08:15 ID:eZcdJ+xG
>556-557さん
すみません、もしかすると自意識過剰かもしれないのですが、
それは自分のことでしょうか?
よそのスレで発言した覚えはないんです……。
よその板で保守がてら一度発言しちゃったことはあります。
誤解されてるかとも思ったのですが、自分の発言に天然な部分があったのなら
よろしければ指摘していただけるとありがたいです……・・゚・(ノД`)・゚・。
565名無しさん@ピンキー:04/04/23 09:41 ID:zkQxR5Da
↑自意識過剰の天然かまってチャン
566名無しさん@ピンキー:04/04/23 10:55 ID:EHeuj20A
》564 あなたと誰かを混同した一部の厨が 粘着してるだけと思われ。 荒れる原因になるのでスルーがよろしいかと。 次回作も期待しています。
567名無しさん@ピンキー:04/04/23 16:07 ID:i0AoqQ+P
竹本泉スレ、立ったかと思ったらもう落ちてたのか・・・_| ̄|○
ROMは結構いるような気がしたんだが。
一応少女漫画っつーことで、ここで投下きぼんぬしてみる。
568名無しさん@ピンキー:04/04/23 18:34 ID:YYAR4WBc
竹本泉スレ落ちてるなら、まあ、また立つまでなら、漏れはここでいいとオモ。
むしろ、職人さんカモ━━━━щ(゚∀゚щ)━━━━━━ン!!!!
569名無しさん@ピンキー:04/04/23 19:07 ID:XRtUhHUo
>563
キッズ・ジョーカーは藤田麻貴の?
あれは結局やくざのお兄さんと結婚したのかなぁ。

ペンギン☆ブラザーズは椎名あゆみのだよね。
打ち切りっぽい終わり方だったから残念。
自分的には陽菜と一色がくっついてほしかった…
でもどんなカップリングでも喜んで読みますので、良かったら書いて下さい。

砂時計はわからないけど、検索するので出版社とか掲載紙を教えてほしいな。
570名無しさん@ピンキー:04/04/23 21:23 ID:oV4qvYDS
姫君と婚約者は、原作の雰囲気そのままでとにかく懐かしかった。
私も原作挫折組なので、適当なあたりで、こーゆー風に終わって
欲しかったなあ・・・。
いやとにかくGJで、おつかれさまでした。おいしかったです。

そーいやー、姉上と双子の婚約者はどうなったのであろう。
原作ではどっちかを選ぶとか言ってたけど、別にそのままでもいーじゃん、
どっちもかわいいいい男だし、とか思っていた3P好きな漏れ・・・・・・。
571名無しさん@ピンキー :04/04/23 21:29 ID:QzzmjOGB
わしも、そう思ってたよ>570
日本挿しとか好きな漏れ…_| ̄|○
572563:04/04/23 21:31 ID:ylICsAvd
>>569
はい、キッズジョーカーは藤田麻貴さんのです。
梶蛍が書きたい……


>>砂時計
Betucomiにて二ヶ月おきに掲載してます。
小学館=性コミになりそうな最近ですがBetucomiは性コミとは全く関係ないのですよ……紛らわしい誌名だ(´・ω・`)
絵に似合わず昼メロちっくなストーリーは年代問わずに楽しめると思いまつ
573名無しさん@ピンキー:04/04/24 00:02 ID:oBpFnSoV
>>572
>梶蛍が書きたい……
イイっすね!カモーン
574名無しさん@ピンキー:04/04/24 11:31 ID:ZJuUKCt5
愛と死の砂時計かとオモタ_| ̄|○ トシガバレルヨ

作者つながりでスケバン刑事キボン
575名無しさん@ピンキー:04/04/24 21:39 ID:4VJCaGR6
スケバン刑事懐かしい。

でも明日香も捨て難いぞ。
縮んでるバージョンの明日香と和也に萌えるw

576名無しさん@ピンキー:04/04/25 15:57 ID:gr08PULB
Cheese!二次小説スレが落ちてしまっていた。
職人さん達こっちで書いてくれないかな。
577名無しさん@ピンキー :04/04/27 12:12 ID:m58vgjHS
>576
Cheeseスレ立てていただければ書きたいです…。
578名無しさん@ピンキー:04/04/27 12:24 ID:j6f2IwkT
ここでは駄目ですか?
579名無しさん@ピンキー:04/04/27 13:52 ID:rpaBfCcY
Cheeseスレって結局、どういうスレになったんだ?
スレタイからしてレーベル総合っぽいが、最初の方に、少女漫画全般鬼畜限定にしようって話になってたけど。

立てるにしても、スレの趣旨に合わせてタイトルは変えた方が良いと思われ。
580名無しさん@ピンキー:04/04/27 19:30 ID:m58vgjHS
Cheeseで書くとしたら、今のところすもと作品でしか書く気しないな。
メガネか新連載か。
581名無しさん@ピンキー:04/04/28 04:41 ID:9Le2ScAY
ひかわ作品に意欲的な発言をしておられた職人さん、
作品投下お待ちしております (^人^)

自分は「彼方から」モエーですが、他のカポーも読みたいス。
582名無しさん@ピンキー:04/04/28 16:17 ID:H1DJjtwl
ハルヒかのだめのエロが見たいよ〜
自分の妄想力では不可能であります。

のだめはぎゃぼ〜〜っつってるとこしか浮かばねぇしよう
583576:04/04/28 18:01 ID:MoONmnMr
>577
578ではないですが、こちらでは駄目ですか?
スレ立ては構いませんが、重複にならないかが心配です。

>579
もともとあっちは板違いのスレを移動させてできたんだよね。
向こうの1氏は少女漫画スレがあった事を知らなかったようだ。
マターリしてて良いスレだったよ〜
584名無しさん@ピンキー:04/04/28 23:10 ID:9xBWbuAl
>581
うちの藤臣君は、なかなか千津美ちゃんを押し倒してくれません・・・・。w
585名無しさん@ピンキー:04/04/29 02:29 ID:RElHmR9T
>563
ペンギン☆ブラザーズは番外編読んでから西崎×豊に激しく萌え。
良かったら是非書いて欲しいです。
椎名あゆみなら前スレに名前があがっていた
あなたとスキャンダルのタケ×芹香もすごく好きだー。
586名無しさん@ピンキー:04/04/29 04:24 ID:5rdVrDGc
>584
男鹿くんなら、案外あっさりと友美をラブホ『あやしいところ』に
連れて行ってくれるかもなw
587名無しさん@ピンキー :04/04/29 06:20 ID:qqfIQyVb
>586
そして、友美があれ?あれ?と思ってる間にコトが進んでいくんだねw
588名無しさん@ピンキー:04/04/30 00:53 ID:GrtOgdF4
>587
あの美声で囁かれているうちにだな。w
「友美さん」
「は、はいっ」
「脱がせても、いい?」
「は? は、はい!・・・・あれ???」
589名無しさん@ピンキー:04/04/30 01:15 ID:bKkAXOFo
>>588
書いて下さいね
590名無しさん@ピンキー:04/05/04 01:02 ID:T6wMli4c
スキビの続き読みたい。

ペンギンブラザーズはヒナ×ショウイがみてみたい。

このスレに触発されてクリスタルドラゴン呼んでみたが
女の子、アリアンとヘンルーダ以外にも結構いるとおもった。
セクァヌとかヨールンとか
591名無しさん@ピンキー:04/05/04 02:00 ID:qUXtWxxr
同じくスキビの続き読みたい。

クリドラも。エロイの読みたいなー。
なんでかアリアンとヘンルーダ以外印象薄くて、
ああそんなのもいたね、って感じだ。
ヨールンの最後の夜とか、すごいドラマだと思うんだけど。
バラー×エラータ読みたいなー。誰か書いてくれないかなー。
592名無しさん@ピンキー:04/05/04 04:10 ID:LkhIyy7e
マイナーな上古い作品だけど
犬木加奈子の不思議のたたりちゃんの
ノロイ×たたりにうっかり萌えちゃったんで
いろいろ考えてみたが、ギャグにしかならない・・・ホラーだし。あの絵だし。

>563
>あなたとスキャンダルのタケ×芹香
自分も萌えてたなー。懐かしい。
593名無しさん@ピンキー:04/05/04 04:35 ID:4AOWTttO
今日>592がたたりちゃんのネタを言っていた。

漏れと同じような萌えの奴がいたんだなぁと日記には書いておこう。
594名無しさん@ピンキー:04/05/05 19:02 ID:fUVKM9c4
森永あいとか望月花梨
のSSってないですか?



需要ないかな?(´・ω・`)ショボーン
595名無しさん@ピンキー:04/05/05 20:32 ID:wLycqd0O
需要はある。供給がないだけだ。
といことで594が書いてw
596名無しさん@ピンキー:04/05/05 20:38 ID:vc2O55VJ
>>594
カップリングが思い浮かばん。
597名無しさん@ピンキー:04/05/05 21:19 ID:5gsQWPfM
「山田太郎物語」の鳥居先生とその先輩はどうですか?

598名無しさん@ピンキー:04/05/05 22:07 ID:XxPWprG4
鳥居先生、14巻で鼻をつねられた後によしよしとフォローされてたのが
かわいかった。Hもそんな感じなんだろーか。
あと山田なら、御村とよし子を是非・・・。
599名無しさん@ピンキー:04/05/05 22:12 ID:Z4lQJ6qG
>>596
森永あいは
あひるの
麗一×蘭姉(姉スレも探したがなくて (((´・ω・`)カックン…
個人的に一番みたいのがこれ。
×××の
奈々子×あきら

望月花梨は
笑えない理由の
玲子×えいじ
玲子×景一
玲子(・∀・)イイ!!
スイッチの
広田×名倉
緑の黒髪の
いずみ×ゴロー

あたりがないかなーと思ってここに来たわけだ。
しかし、二人の作品は一つもなくて(´・ェ・`)

書いてみたいが文才ないからさ。
600名無しさん@ピンキー:04/05/06 13:50 ID:gfKHKN3r
完了してないのはスキビとまる子の二つだけかな? 続き待ってますよ〜。
他の作家さん(まだここには書いていない方も)の新作もお待ちしています。

ところで、またも人多杉になってしまいましたね。
まる子の作者タンが前に専ブラ入れてないから投下できない、みたいなことを
書いてたと思うけど、
2ch専用ブラウザ(各種)はフリーソフトなので無料でDL&インストールできますよー!

http://monazilla.org/
ちゅとかゾヌとかいろいろいいのがあるのでここ見てみるといいかも。

ということで投下期待age(IEだと上位20位までしか表示されないらしいので)
601名無しさん@ピンキー:04/05/06 13:55 ID:gfKHKN3r
ちゅって何だよ・・・。かちゅと書きたかった・・・。

あと、この板の別スレ『スレが読めません』にも専ブラの話題が何度も出てますね。
ttp://pie.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1036668331/674
602名無しさん@ピンキー:04/05/06 23:14 ID:NxK0vOc5
モチカリなら粉粉町長だな…
603名無しさん@ピンキー :04/05/07 03:17 ID:eJRjpLmU
私も粉粉町長で嵌まったクチだが、エロパロは黒髪の方が読みたいかな〜。
604名無しさん@ピンキー:04/05/07 11:37 ID:o5mPzqRd
私も粉粉すきだし、犬と夏服も好きだし、純粋培養閲覧図もってか全部好きなんだけど、
モチカリは難しいよね、もとから微妙にエロいし・・・
605名無しさん@ピンキー:04/05/07 17:31 ID:uDu3rd4E
そう、不思議なエロさがある…
それがまたモチカリの魅力だろうな
606名無しさん@ピンキー:04/05/08 23:04 ID:a1Xt4DNX
復活祝いに、途中ですが『なんて素敵にジャパネスク』落として
いきます。高彬と瑠璃です。
平安知識にちょっと怪しいところもあるのですが、ご容赦を。

作品データ
なんて素敵にジャパネスク/コバルト文庫/氷室冴子
行動力バツグンの型破りなお姫様、内大臣の娘・瑠璃姫が
繰り広げる平安ラブコメディ。
本編8巻、番外編2巻で完結。

山内直実さんの手で2巻+番外編2巻分が漫画化されていて、
この5月になんと十数年ぶりに復活。花とゆめで続きが漫画化
されることになっています。
607名無しさん@ピンキー:04/05/08 23:05 ID:a1Xt4DNX
 肩にまわった高彬の腕に、少しずつ力が入っていくのが仲よしになる合図。
 あたしは近づいてくる高彬の顔を見ながら、ゆっくりと瞳を閉じた。
 結婚してから一年。最近は言わず語らずというか、雑談からそういう雰囲気になるのも
スムーズになってきた。
 夫婦になってきたなーって感じで、なんだか嬉しい。
 新婚なりたてのぎこちなさも初々しくていいけどね。お互いに何もいわなくてもわかる、
この感じが気持ちいい。
 まあ、実を言うとワンパターンだからわかるってのもあるんだけどさ。
 コトに入っても、あきれるぐらい手順は同じ。
 接吻をして、夜具の上に横たえられて、小桂(こうちぎ)に手がかかって、腰ひもをほど
いて……。
 でもね、だから安心ってところもあるのよね。あたしもビギナーだし。
 きっちり手順が決まっているのも、律儀な高彬といえば高彬らしくて、かわゆく思えち
ゃったりするし。
 世の中には仲よくするにもイロイロ方法があると耳にしないでもないけど、あたしたち
はこれで充分って……。
 あ、あれ?
 いつもなら仰向けにされるところを、高彬に横抱きにされてしまって、あたしはつむっ
ていた目を開けた。
「ひゃっ」
608ジャパネスク@高彬瑠璃:04/05/08 23:06 ID:a1Xt4DNX
 耳たぶなんかを舐められてしまって、頓狂な声があがってしまう。
「なななななにをするのよ、高彬」
「瑠璃さん……」
 耳を噛まれるようにして高彬に囁かれて、背筋がぞくりと震えた。高彬の吐息が、熱い。
 カーッと自分の顔も熱くなる。
 気がつくと、高彬の手はあたしの胸元に入りこんでいた。
「…………」
「瑠璃さん……、…………えっ」
 ハラハラと涙をこぼすあたしに気づいて、高彬があわてて身を引いた。
「どうしたのさ、瑠璃さん」
「……高彬」
 涙の溜まった目で、せいいっぱい恨みがましく、あたしはヤツを睨みつけた。
「あんた、浮気したわね!」
「何だよ、突然」
「しらばっくれないで。いつもと手順が違うのが動かぬ証拠よ!」
「手順……」
 何だか違うところで高彬はショックを受けてるようだけど、そんなことはどうでもいい。
 乱れた胸元を掻きあわせて、あたしは高彬から距離をとる。
「あたしひとりだけだって約束したくせにっ、結婚わずか一年で裏切るってどういうこと
よ! やっぱりあんたもとうさまと同じ、浮気者の男どものひとりだったのね。嘘つき!
 女たらし! 離婚してやる。尼さんになって鴨川に飛びこんでやるっっ」
609ジャパネスク@高彬瑠璃:04/05/08 23:06 ID:a1Xt4DNX
「瑠璃さん落ち着いて」
 ショックから抜け出したらしい高彬があたしをなだめにかかる。ふんっ、浮気を見抜か
れたってのに、落ち着き払っているのが気にくわない。
 そりゃ、現代は夫が何人も妻を持つのは当たり前よ。妻だけじゃあきたらず、あっちこ
っちに愛人を持つあたしのとうさまのような浮気者も珍しくないわ。
 だけど、そんなのはあたしは嫌。
 何人かのうちのひとりなんてまっぴらよ。
 とうさまや弟の融にも、子供っぽい我が儘だって笑われたけど、高彬は、高彬だけはわ
かってくれてると思ったのに……!
 わあわあ泣き伏すあたしの頭に、困ったように高彬が手を置く。
「僕は浮気なんかしてないよ」
 信じられるもんですか。声には出さずに、あたしは首を振る。
「本当だよ」
 そのまま髪を梳くように頭を撫でる。なによ、子供扱いして。年下のくせに。
「じゃ、じゃあ、どうして今日はいつもと違ったのよ」
 顔を上げて問いつめると、高彬の頬がぽっと赤くなった。
「そんなに、いつも同じだったんだ」
「そう……いえ、いつもいつも同じというわけでも……」
 あたしは口の中でむにゃむにゃとごまかした。ワンパターンだってハッキリ言っちゃう
のも……ねえ?
610ジャパネスク@高彬瑠璃:04/05/08 23:07 ID:a1Xt4DNX
「いいよ。気をつかってくれなくても。同僚にもさんざん言われちゃったし」
 同僚?
「いったいどういうことよ」
 涙を拭って、あたしは身を起こした。
 高彬が照れくさそうにポツリポツリと話したところによると、先日の宿直(とのい)の夜、
一緒に詰めていた何人かの同僚がそういう話を始めたのだそうだ。
 そういう話、つまりいわゆる……その……猥談ってやつよ。
 宮中警護というお役目の最中だってのにあきれたもんだわ。
 もちろん堅物の高彬は最初はそんな話には乗らなかった。それどころか止めるよう注意
していたのだけど、なんの弾みか話はあたしとのことに転がってしまった。
 高彬があたしひとりだとお約束してくれていることは、宮中ではそこそこ有名になって
しまっている。
 それをタネにからかわれるのはしょっちゅうだし、あたしが内大臣の娘だってことで妬
まれて厭味を言われることもあるらしい。
 あたしって高彬と結婚する前は、じゃじゃ馬だの暴れん坊だの、はては物の怪憑きの姫
とかいわれて悪評高かったからさ。そんな姫と契ったのは、出世のためだろうなんて言い
たてる公達もいるのよね。
 恋や結婚も、仕事や出世と結びつけてしか考えられない。宮廷に生きる公達には、そう
いう人が多いのだ。嫌なことだけど。
 だから今回も、あたしとの結婚のことでまた厭味のひとつでも言われたのかと思ったの
だけど。
611ジャパネスク@高彬瑠璃:04/05/08 23:08 ID:a1Xt4DNX
 どうも、そうではないらしい。
 ま、よくよく考えてみれば結婚して1年も経ってるんだもの、いまさら厭味を言う人も
いないわよね。
 高彬は口を濁してハッキリとは言わなかったけれど、言葉のはしばしから察するにもっ
とあけすけにからかわれたみたい。
 御ややはまだかとか、ちゃんとすることをしているのかとか、月に何回通っているんだ
とか。
 そういうことは夫婦の秘め事で、外で話したりするようなことではないと思うんだけど、
その前に猥談なんかしていたから、きっと煩悩がたぎってたのね。まったく男なんてすけ
べなヤツばっかりなんだから。
「そ、それで高彬。まさかバカ正直に答えちゃったんじゃないでしょうね」
「しないよ、そんなこと」
 ほんのりと上気しつつ、でもきっぱりと高彬は否定した。
 ああよかった。宿直の暇つぶしに話の肴にされるなんて、とんでもないもの。
 まあね、高彬はこれでも社交術には長けている。曲がりなりにも宮廷人、それも将来を
嘱望される右近少将だもの。きっと「ご想像にお任せします」とか何とかいって、適当に
あしらったに違いない。
「ただ……」
 ただ!? まだなにかあるの?
612ジャパネスク@高彬瑠璃:04/05/08 23:08 ID:a1Xt4DNX
 両掌を頬にあて、熱を冷ましながら、あたしは高彬の話の続きを待った。
「その、妻ひとりだから、ぼくの経験が浅いんじゃないかと言われて。それは確かにそう
だから、ぼくもとっさにうまく反論できなかったんだ。そうしたら……」
 後日、これで勉強しろといって大量の絵巻物が贈られてきたのだという。それは、男女
の秘め事を描いた……はっきり言ってしまえば閨中秘画だったわけだ。
「で、あんたは律儀にそれで勉強したのね……」
 あたしは力が抜けてしまって、へなへなとその場に突っ伏してしまった。
「律儀にも程があるわよ。そんなもの見ないでつっ返しゃいいじゃないの」
「うん……でも、興味がなかったわけじゃないから、さ」
 小さな声で呟いて、高彬は顔を近づけてきた。その頬はさっきより赤みを増している。
「瑠璃さんは、嫌だった? ――いつもと違うことされて」
「…………っ」
 あたしは池の鯉みたいに口をパクパク動かした。きっと顔も緋鯉なみに赤くなっているに違いない。
 そんな風に聞くなんて卑怯よ。そんな風に聞かれたら――。
「い、や……じゃ、ない…………」
 あたしは羞恥で身体まで火照ってくるのを感じながら、何とか声を絞り出した。
 高彬の顔がますます接近してくる。
「じゃあ、続きをしてもいい?」
 だから聞かないでよ、そんなこと――っ!
 あたしはもう声も出なくなって、ただ小さくこくんと頷いたのだった。
                        (続)
613ジャパネスク@高彬瑠璃:04/05/08 23:11 ID:a1Xt4DNX
以上です。続きは近いうちに。




結婚して1年も経てば、官位も進んでいるだろうと思ったのですが
どのぐらい進むのが妥当か、呼び方はどうなるのか謎のため
据え置き……ごめんよ、高彬。
614名無しさん@ピンキー:04/05/09 07:16 ID:nDGwWL67
ジャパネスク、キテタ ━━━━━(゚∀゚)━━━━━ !!!!!
原作の雰囲気そのままで、凄く嬉しいです。

同僚にからかわれちゃうところや、律儀に勉強するところが、
いかにも高彬って感じで大笑いしました。
瑠璃の直情型のところも、相変わらずですねw
尼さんになって鴨川に、のセリフも懐かしかったです。

続きを激しく期待していますので、是非ぜひ読ませてください。
頑張れよー>高彬w
615名無しさん@ピンキー:04/05/09 11:55 ID:8H3krOEO
ヤッター!!ジャパネスク、誰か書かないかなぁ・・・と思っていた所にキター!!
>>613さん乙です!
>>614さんの言うように原作の雰囲気そのままでとっても(・∀・)イイ!!(・∀・)イイ!!(・∀・)イーイ!!
続き楽しみにしてます!!
616名無しさんピンキー:04/05/09 15:51 ID:wzoUDwhf
乙!続き楽しみにしてます。いきなり浮気か? と
嬉しいカウンターっすw

はじめてゾヌから書き込んでるんだけど、
ノートンに結構どまどっていけませんわ
617名無しさん@ピンキー:04/05/09 21:01 ID:chy/Bc48
ジャパネスク、キタ、キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!
>613さん乙〜。ディモールトGJ!
>614さん>615さんの言う通り、原作に近い雰囲気でむっちゃウマイ。

ついこないだ漫画の方読み返してたモンで、いい具合にトリップできますた。
618名無しさん@ピンキー:04/05/10 10:59 ID:DFTJGvgx
神キタワァ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(゚∀゚)゚・*:.。. .。.:*・゜゚・* !!キララァ*・゜゚・*:.。..。.
本当に原作っぽくてウマイです。続き楽しみにしてます。
619名無しさん@ピンキー :04/05/10 18:45 ID:rvEKwGj2
読んでたら、また原作を読みたくなってしまったよ…
コミック版と原作、再購入してくるかなあ。
続き楽しみです〜!
620ジャパネスク@高彬瑠璃:04/05/11 00:06 ID:wWTlNyeI
読んでくださった皆様、ありがとうございます。

前回でミスハケーン_| ̄|○
>609の下から6行目
×「じゃ、じゃあ、どうして今日はいつもと違ったのよ」
○「じゃ、じゃあ、あんなことどこで覚えてきたのよ。いつもと全然違ったじゃない」

直したはずのものが直ってませんでした、すみません。
上記のように脳内変換していただけると嬉しいです。
621ジャパネスク@高彬瑠璃:04/05/11 00:08 ID:wWTlNyeI
>607-612の続きです。

 今度は、高彬は正面からあたしに接吻した。夜具の上に座りこんだ形で、あたしは首を
わずかに傾げてそれを受ける。
 ついばむように何度かくり返していたのが、次第に深いものになっていく。互いに舌を
絡め合って、その感触を追い求める。
「ん……」
 接吻にうっとりしている間に、小桂は肩から落とされて、あたしは小袖姿になっていた。
 高彬の手が襟元からそっと忍び入ってきて、あたしはつむっていた目にぎゅっと力を入れた。
 この時代、ブラジャーなんてものはない。小袖の下はすぐに肌だ。
「緊張してるね、瑠璃さん」
 高彬が含み笑う。
「…ばかっ」
 見抜かれて、あたしは高彬から顔をそらした。
 ええ、そうよ。緊張してるわよ。まるで初めての夜の時のように、不自然に自分の身体
に力が入っているのがわかる。
 1年も前に結婚して、それなりに(小萩や他の女房が言うことには、高彬の訪いはかな
りまめ……らしい)仲よくもしてきたってのに、おかしいと自分でも思うわ。
 でも、でも、それもこれも高彬のせいなんだからねーっ!
 すけべな同僚が贈ってきた変な絵巻物で勉強したというし、次になにされるか不安でし
かたない。あんまりすごいことをされないといいんだけど。
 高彬の骨張った手があたしの乳房をおおう。もうすっかり男の手だね、高彬。
622ジャパネスク@高彬瑠璃:04/05/11 00:09 ID:wWTlNyeI
 年下だ年下だと普段は子ども扱いしてるけど、ここのところ高彬の身体が急速に変わっ
ていってるのには、あたしも気づいてた。
 武人として腕も立つ高彬は、その辺のひょろっとした貴族のぼんぼんどもとは違って、
鍛えられてはいたけれど、やっぱり首の細さや胸回りの薄さに年の若さが現れていた。
 だけど、最近はたくましさが加わってきた……ように思う。いや、細っこいのは相変わ
らずなので、身びいきといわれればそれまでなんだけどさ。細身は細身でも骨太になって
きたというか。
 もう18歳だもんね。
 きっとこれからどんどん変わっていくんだよね。
 でもきっと、どんな風に変わっても、あたしはあんたが好きよ。ずっと好きよ。
「……、っ……ん……」
 やだな。やっぱり緊張しているせいかしら。
 いつもより息があがるのが早くて、あたしは唇を食いしばる。
 高彬の手のあるところから、じんじんじんじん痺れが広がっていく。それに、その……
小袖は着たままだし、横になってもいないので……身動きすると、胸の先端に布がこすれ
て……それも、痺れを生みだすもとになっていたり……。
「!」
 高彬が首筋に吸いついて、あたしは自分でもビックリするぐらい身を震わせてしまった。
 高彬も驚いたみたいだけど、すぐに耳の下から喉元をくすぐるように舌先を転がし出す。
 や、やめて。やめてよー!
623ジャパネスク@高彬瑠璃:04/05/11 00:10 ID:wWTlNyeI
 くすぐったいだけのはずの行為に意外なほど煽られてしまって、あたしは身悶えした。
「瑠璃さんは、首筋が弱かったんだね。知らなかったよ」
 きっとまだまだ、知らないことがいっばいあるよね、と高彬が呟く。あたしの首のあた
りに顔を伏せているから表情はわからないけど、なんだか声は嬉しそうだった。
 一方のあたしは泣きそうよ。
 嫌だというわけじゃないわよ。でも、どこが弱いとか、あからさまこと言わないでよ。
 なんだか自分の秘密が暴かれているような気がして、恥ずかしくて恥ずかしくてどうし
ようもなくなってしまう。
「んんっ」
 高彬の指が先端に触れた。軽く摘むようにしてもてあそぶ。
 こういうのは今までにもあったけど、いつもよりずっと刺激が強く感じられて、あたし
は喘いだ。身体が、とても敏感になっている。
 うまく力が入らなくて、座っていることさえつらい。つんつんと高彬の小袖を引っぱっ
て合図してみたけれど、高彬は左手であたしの背を支えて、横たえようとはしなかった。
 いつの間にか小袖の腰ひももほどかれて、前がはだけてしまっていた。首筋をたどって
いた高彬の唇が、胸へと降りている。
 ぬめりのある舌が、すっかり立ち上がっている先端を包むと、ビリビリと痺れが背筋を
はい昇っていった。
「ひゃ、あ、……あ、たか、たかあき……っ」
 まともに言葉を紡ぐこともできない。のけぞるあたしを、高彬は左腕一本で支えている。
右手は――。
624ジャパネスク@高彬瑠璃:04/05/11 00:10 ID:wWTlNyeI
「い、いやぁ……っ」
 いまさら崩れた膝を閉じてみても、もう遅い。
 奥へと入りこんだ高彬の指が、あたしの中を探る。あたしはもう、頭に血が昇りきって
しまって、くらくら眩暈すら感じていた。
「すごい。初めてだ、こんな……」
 高彬が呟く。独り言みたいで、思わず言っちゃったという感じだった。
 何がすごいのよと突っ込みたかったが、とても恥ずかしいことを言われそうな予感がし
て口を閉ざす。
 そのうち、あたしの耳に今まで聞いたことのないような音が聞こえだした。
 その音は、あたしの身体からしている。
 湿った水音のような……でも、それより粘りつく感じの……。
 やっぱり、これって――!
 心の中で悲鳴を上げて、あたしはふたたび固く固く目をつむった。
 そそそりゃ、あたしも人妻になって1年。女の身体のそういう現象を知らないとはいわ
ないわ。だけど、こ、こんな、音がするぐらい……ちゃうなんて初めてよ。
「あ、ああっ……、たか、あきら……高彬……っ」
 固く閉じた瞼の裏で、閃光が弾ける。
 昔読んだ絵巻物には、こういう時は瞼の裏が緋色に変わると書いてあったけど、どちら
かというと天雷だと思うわ。
625ジャパネスク@高彬瑠璃:04/05/11 00:12 ID:wWTlNyeI
 それも、今日はとびきりの雷よ。さっきから間断なく痺れが全身を走り抜けて、震えが
止まらない。吐く息は火のように熱いわ。
「高彬……たかあきらぁ……」
 ぶるぶる震えながら、あたしは高彬にしがみつく。
 ふと、あたしの胸元から顔を上げた高彬が、優しく接吻してくれた。それでちょっとだ
け安心して、手の力がわずかに緩む。
 背中にまわっていた高彬の左手がさがって、あたしをそっと夜具に横たえた。それもま
た、あたしをほっとさせた。
 座ったままでは安定しなくて、身体が頼りなく揺れてしまうから心細かったのよね。
 たけど、安心したのもつかの間、高彬があたしの脚を持ち上げた。ぎょっとして目を開
くと、ありうべからざる場所に高彬の、しっ、舌が……!
「たたたたたた高彬! なにすんのよっ」
 腰を捻って逃れようとしたのだけど、がっしりと捕まえられていてかなわない。高彬の
頭に手をつっぱって、退けようとしても駄目だった。
 そもそも全身が痺れきってしまって、力なんかろくに入らないのよ。
「……あああっ」
 さっきまで高彬の指のあった場所に、ぬるりとした感触を感じて、あたしは身体を強ば
らせる。なに? 指とはぜんぜん違う、息も止まりそうなほどの強い刺激。
「っあ、ああ、やぁっ、んんっ」
 制止の言葉は意味のない喘ぎに変わってしまう。
 はしたないと思う気持ちは意識の隅に残っていて、あたしをどうしようもなく恥ずかし
くさせるのだけど、声をこらえることはできなかった。
626ジャパネスク@高彬瑠璃:04/05/11 00:13 ID:wWTlNyeI
 身体が勝手に仰け反り、脚が空を蹴る。痺れは全身を駆けめぐり、骨の髄までとろけき
ってしまいそう。心の蔵はうるさいぐらいに早鐘を打っているし、頬は燃えるみたいに熱
いし、頭は完全にのぼせきって、も、もう、あたしは気絶寸前よ。
 た、高彬のバカーっ! あんたなんてこと覚えてくるのよ。いや、それよりも高彬の同
僚よっ、いったいどんな絵巻物をこいつに見せたのよ!
「ひゃあああああっ!」
 ひときわ大きな雷に全身をうたれて、あたしの身体が跳ねる。高彬の舌が、いちばん敏
感な場所をとらえたのだ。
 そこに尖りがあることには、ずっと前から気がついていた。触れられると自分がひどく
乱れてしまうことも。
「た、たかあき、そこ、そこは、ああああっ」
 止めようとしたけれど、またもや言葉にはならなかった。なまあたたかくてざらりとし
た感触が、尖りを包んで震わせる。
「や、あ、あ、あ、ああああああああ――っ!」
 あっという間に、あたしは極みへと追いつめられてしまった。
                        (続)


また続いてすみません。次で終わります。
627名無しさん@ピンキー:04/05/11 01:10 ID:HsOyWerR
GJ!(;゚∀゚)=3ムッハー

エロさと原作の雰囲気とが絶妙で素晴らしい!
628名無しさん@ピンキー:04/05/11 02:57 ID:t8TcRvnA
ホント、素晴らしいです。
文体は原作に忠実なのに、原作とは違うエロが溢れていて堪りません。
高彬は相当真剣に、「お勉強」したみたいですねw
瑠璃だったらきっとこうだろうな、高彬もまんまだよ、と頷きながら読みました。
続きがとっても楽しみです。
629名無しさん@ピンキー:04/05/11 07:16 ID:BkNi57G9
文がこなれて読みやすいし、文体、原作にほんと忠実!
続き楽しみにしています!!
630名無しさん@ピンキー:04/05/11 13:00 ID:VJJh9K0y
GJ
やっていることはエロいのですが、雰囲気に品があるというか、
下品なエロさではないところがなんとも(*´д`*)ハァハァ
次で終わってしまうのが惜しいですね。
631名無しさん@ピンキー:04/05/11 21:25 ID:uli2xK7i
いや上手いなー。
「女の子」のエロだ。
だからすんなり読めるんだなあ。

えーと「ちょっと大人のコバ○ト文庫」って感じでしょうか。
(今のコ○ルトは、もっと凄いことやってそうだが・・・・・)
そういう甘酸っぱいのイイナア・・・・。

最後まで楽しみにしております。
632名無しさん@ピンキー:04/05/11 22:37 ID:WUw+67oY
GJ!!
ほんと、すばらしいです〜!!
原作で、ちょっと「仲良く」する場面を挿入するとしたらこんな感じ。
瑠璃の照れ隠しがとてもかわいい。
高彬が、説明した後、「続きをしてもいい?」なんて瑠璃に確認するところなんか
彼そのままです〜

あ〜もう少し楽しませてくださいませ〜∠( ̄ヘ ̄)
633ジャパネスク@高彬瑠璃:04/05/13 23:28 ID:NgGroriS
>607-612、>621-626の続きです。

「瑠璃さん、大丈夫?」
 息も絶え絶えなあたしの頬に、高彬が手を添える。それだけでも肌が粟立つような感覚
を覚えてしまう。あまりにも過敏で、苦しいぐらいよ。
「たかあきらぁ……」
 自分でも思いがけず甘えるような声音で呼びかけてしまった。
 高彬の目が大きく見開かれて、それから噛みつくように接吻された。
 た、高彬。息ができないよ。
 高彬の身体が、膝を割って入ってくる。つい、あたしは身体をずりあげてしまった。
 高彬が再度身体を進めてくる。でも、あたしはまた上に移動する。
 い、いや、わざとやっているわけじゃないのよ。逃げようとしてるつもりもないんだけ
ど、そのう……だって、高彬、ちょっと乱暴なんだもん。ううん、乱暴というのは言い過
ぎかもしれない。ただ突然、急いた感じになった。
 それに、今でさえこんな状態なのに、高彬を受け入れてしまったら、どうなってしまう
のか……。べ、別に怖がっているわけじゃないんだけどさ。
 何度か無言の攻防をくり返した後、焦れたのか高彬はあたしの身体をひっくり返した。
 うつぶせにされたあたしは、はじめは高彬が何をする気かわからなくて、背中から抱き
しめられるまで呆然としていた。
 ち、ちょっと待って。まさかこの格好で!?
 あたしは泡を食って、高彬の下から逃れようとした。それがかえってまずかった。浮か
せた腰に、固い熱を感じて硬直する。
634ジャパネスク@高彬瑠璃:04/05/13 23:29 ID:NgGroriS
「やぁっ、高――……」
 背後から一気に貫かれて、あたしは大きくのけぞった。夜具をきつくきつく握りしめる。
 高彬がゆるゆると動きだす。顔が見えないせいか、あたしの中の高彬の存在をいつもよ
り強く感じてしまう。それがさらにあたしの羞恥心を煽った。
 高彬、こんなこと本当に絵巻物にあったんでしょうね!?
 う、嘘だったら承知しないんだからね――っ!
「あ、んんっ、んぁっ、あ、く……っ」
 控えめだった高彬の動きが、徐々に激しさを増していく。
 もう、あたしの口からはとめどもなく嬌声があふれ出していて、それがまた身悶えする
ほど恥ずかしい。けど、止められない。
 腕の力も抜けきって、上体が支えられなくて突っ伏してしまう。腰は高彬に支えられて
いて、よくよく考えると、いや考えなくてもすごい格好していて泣きたくなってしまうの
だけど、もうそんなことどうでもいいという気もしたりして、我ながらおそろしい。
「瑠璃、さん……っ」
 せっぱつまったような声がした。
 こういう時しか聞けない、高彬の声。わずかにかすれているんだけど、それがまた艶っ
ぽくてゾクゾクしてしまう。
 ああ、でも、待って。待って。
 あたしはともすれば飛びそうになる意識を必死に引き戻して、声を紡いだ。
「たか、高彬。お、おねが、い……お願い、このままは、いや。…顔、見た、い……」
635ジャパネスク@高彬瑠璃:04/05/13 23:29 ID:NgGroriS
 少しだけ間があって、高彬が身を引いた。離れていく感覚に、ぶるりとあたしは身震い
する。
 脱力して夜具に倒れこんだあたしを、高彬が抱きかかえて仰向けにしてくれた。
「……どうしたの?」
 ようやく見られた高彬の顔は、困ってるようでもあり、憮然としているようでもあった。
「なんでもない」
「だって、変な顔してるわ。……怒ってるの?」
「違うよ。まあ、えーと、男の都合というか、身体の問題というか……瑠璃さんには関係
ないことだから」
 大きく息を吐きだしてから、高彬は微笑んだ。
 途中がごにょごにょした小声でよく聞こえなかったんだけど、ちょっと苦笑っぽかった
にしろ、笑ってくれたからあたしは安心する。
「高彬、好きよ」
 おおい被さってくる高彬の首にしがみつき、あたしは心をこめてささやいた。
「ぼくも好きだよ、瑠璃さん」
 高彬の返事にも、同じぐらい心情がこもっていると感じたのは、あたしの自惚れじゃな
いはず。
「ふ……」
 わけいってくる高彬を、今度は逃げずに迎えることができた。
 腰が触れるほど奥まで入りこみ、高彬は一瞬身体を止めたけど、すぐに動きを速めた。
636ジャパネスク@高彬瑠璃:04/05/13 23:31 ID:NgGroriS
 やっぱり普段より少し性急な気がする。もしかしたら、高彬もいつになく昂ぶっている
のかしら。
「ぅあ、ああっ、や…あ……ああっ、んんっ、あああっ」
 眩暈がするほど激しく揺すぶられ、あたしは急速に高められていった。はしたないとか、
恥ずかしいとか、そんなことももう考えられなくなって、ただただ高彬を受けとめる。
 熱に浮かされた視界に、高彬の顔が映る。何かを堪えているようにひそめた眉。ぎゅっ
と食いしばられた口元。熱に潤んで、でも痛いぐらい真剣な瞳。上気した顔にほつれ髪が
幾筋かかかっていて、それがたとえようもなく色っぽい。
 ――こんな高彬の顔を見られるのは、生涯、あたしひとりね。
 ふいに痛いほどの幸福感が胸いっぱいに広がって、あたしは高彬の首にかじりついた。
「る、瑠璃さん……っ」
 高彬がなぜか焦った声を出したけど、構わずぎゅーっと抱きしめる。体の奥から、心の
奥底から、幸せな気持ちが満ちあふれていく。
 高彬がため息をついた。顔は見えないんだけど、困っている気配。なんだか、さっきか
ら困らせてばかりね。そんなつもりはないんだけど。
 そうか、あたしがかじりついているから、高彬の動きを邪魔していたのかと気がついた
のは、高彬が身を起こした時だった。当然、首にかじりついていたあたしも持ち上がる。
「あぁ……!」
 身体がずるりと下にさがった。より奥に高彬を感じてあたしの背がしなる。高彬はあた
しを抱えこみ、いっそ荒々しいほどの動きで突きあげる。あたしはもう、息もできない。
閉じた瞼の裏で閃光が何度も何度も散り、身体が小刻みに震え出す。
637ジャパネスク@高彬瑠璃:04/05/13 23:32 ID:NgGroriS
「ひぁ、あああっ、高彬……たかあきらぁ」
 全身が燃えあがる。
 熱い。熱くて苦しくて辛くて切なくてとけてしまいそうよ。
 気がつくと、勝手に涙まで流れだしていて、なにがなんだかもうわからない。
 とてもとても幸せな気持ちと灼けつく痺れが渦を巻いて、頭の天辺からつま先まで駆け
抜け、遙か高みにあたしを連れて行く。
 下腹に感じた灼熱に真っ白に意識が染め抜かれ、あたしはそのまま気を失った。


 精も根も尽き果てて、翌朝になってもあたしは動く気力もなかった。
 高彬が心配そうにあたしを覗きこむ。
「ごめん、無理をさせてしまったね。その……途中から、ぼくもおさえがきかなくなってしまって」
 小桂を頭からかぶって突っ伏したまま、あたしは首を横に振った。昨夜のことを思い返
すと、恥ずかしくて顔もあげられない。
 最後の方は切れ切れにしか覚えてないけど、ものすごく、み、乱れてしまった気がする。
いつの間にか小袖を身につけてるし……。小萩を呼んだとも思えないから、たぶん高彬が
着せてくれたのよね。あたしったら昨夜は素裸で―――……。
 かーっと顔が火がついたように熱くなって、あたしは小桂の中で身を縮めた。
 慎みのない姫だ、少しはおとなしくしなさいと、さんざん言われてきたあたしだけれど、
自慢じゃないがその手のことに関しては奥手だったのだ。まあ、頭に血がのぼって、人前
で「姫ややを生みわける」なんて叫んでしまったこともあるけれども、それは置いといて。
638ジャパネスク@高彬瑠璃:04/05/13 23:32 ID:NgGroriS
 こと、夫婦の契りに関しては、慎みぶかい方だった、と、思う。
 それが昨日は――。
 で、でも、いつもいつも慎みを持てと言っている(うちのひとりの)高彬本人が、嬉しそ
うにしてるのだから構わないかしら。
「瑠璃さん、怒っているの? 顔を見せてよ」
 あたしは小桂をはがされないよう、しっかり握りしめ、ぶんぶんと首を振って否定した。
 相変わらず女心のわからないやつめ。怒っちゃいないわよ。あんたが嬉しいのなら、あ
たしも、まあ、いいかって思えるし。
 ただ……。
「高彬。もう宿直ですけべな同僚たちにからかわれても、のせられちゃ駄目よ。絵巻物と
か贈ってきても、無視すんのよ」
 これだけは、と思って、あたしは小桂の中から高彬にクギを刺した。これ以上おかしな
知恵つけられちゃ身が持たないわ。
「大丈夫だよ。もう何を言われてもかわせると思う。心配いらないよ」
 照れくさそうに笑っていた高彬の声が、ふいにイタズラっぽいものに変わった。
「だけど、ぼくとしては感謝したい気分だな。あんなに可愛い瑠璃さんが見られたんだか
ら」
「な……っ」
 あたしは絶句した。臆面もなくなんてこというのよ、こいつは!
639ジャパネスク@高彬瑠璃:04/05/13 23:38 ID:NgGroriS
 小桂が燃えてしまうんじゃないと思うぐらい、羞恥に火照っているあたしの耳に、身を
かがめた高彬がそっと囁く。
「絵巻物にかかれていたことは、ほかにもあるんだ。……そのうち、また、ね?」
 まだあるの!? かかか勘弁してよ。そんなことにまで勉強熱心にならなくていいのよ。
高彬のすけべ! ばかーっ!
 そう、心の中で、さんざん叫び声をあげつつも。
 あたしは、なぜか、こくんと頷いてしまったのだった。
                             (終)

以上です。読んでくださった皆様、ありがとうございました。
感想がとても嬉しく、励みになりました。感謝感謝です。
640名無しさん@ピンキー:04/05/13 23:41 ID:4uON6/hq
リアルでキタですよ!
GJです!!
641名無しさん@ピンキー:04/05/14 00:29 ID:zyH3aJfj
GJ!&乙でした〜

いや〜堪能しました。これからも高彬のがんばりに期待したいと思いますw
642名無しさん@ピンキー:04/05/14 00:53 ID:qpdSrF74
萌えマスタ
643名無しさん@ピンキー:04/05/14 02:21 ID:zOSgUksG
まもなく始まる人妻編の漫画が
違う眼で読めそうです。
GJですた!続編もキボンヌ。
644名無しさん@ピンキー:04/05/14 04:10 ID:pV8dqi/L
乙華麗GJ

ほのぼのとしたオチが「らしくて」とってもよかったです。
激萌えました。
645名無しさん@ピンキー:04/05/14 13:07 ID:/bQvHmtZ
乙です。GJ!
萌えますた。
646名無しさん@ピンキー:04/05/14 21:56 ID:mTN569NP
ジャパネスク、堪能させていただきました。
凄くかわいく、凄く色っぽく、おまけにキャラも本当に立って
いてすばらしい。
生真面目な高彬だから、まじで四十八手勉強しそうだ。
(平安期にはないか???藁)
どうもお疲れ様でした。大変楽しゅうございました。
647名無しさん@ピンキー:04/05/15 22:04 ID:D1DjoW+4
神の後で恐縮ですが投下します。
「不思議のたたりちゃん」の乃呂井×多々里です。
マイナーですが、前の書き込みで自分の他にも好きな人がいて嬉しかったんで、勢いで書いてみました。
原作はいろんな意味でエロから縁遠いんですけど…なんとかやってみました。

《作品データ》
【タイトル】不思議のたたりちゃん 【作者】犬木加奈子   
【出版社】講談社 【掲載誌】月刊少女フレンド他 (91〜98年)
【コミックス】KCサスペンス&ホラー 全7巻
【内容】
 いつも皆から容赦なくイジメられる主人公・多々里ちゃんが、
 たたりを使ってイジメっ子たちをこらしめる、ちょっとギャグ風味な一話完結方式のホラー漫画。
【キャラクター】
 神野多々里(カミノタタリ)…主人公。心優しきイジメられっ子。
              ひどいイジメっ子には毎回たたりでお仕置きする。日記を書くのが日課。
 乃呂井翔(ノロイカケル)…多々里のライバル。呪術が使える。多々里を目の敵にして
              何かと嫌がらせをするが、本当は多々里が好き。
              (ちなみにまともに登場するのは5巻のみ)
【備考】中学3年生になったと想定して書いています。(原作は中2までの話)
「くっそ〜、多々里の奴……今に俺様の力を思い知らせてやるからな……!」
深夜。ここはとある民家の一室。一人の少年が何事かぶつぶつと呟きながら分厚い本を熱心に読みふけっている。
彼の後ろの書棚には呪術や魔術などに関する不気味な本ばかりが所狭しと並べられ、部屋の所々にはロウソクが灯されている。
およそ中学3年生の男子とは思えない異様な雰囲気の部屋の主の名は、乃呂井翔。
その名の通り、呪いを操ることができる少々変わった少年である。
彼には目下、最大のライバルがいた。その名は神野多々里。乃呂井とは同じ中学校の同級生である。
乃呂井の呪いに対して、彼女はたたりという、神がかりの力を使うことができた。
一緒に学校の支配者になろうという申し出を断られて以来、乃呂井は何とかして自分の力を認めさせようと、何度も多々里に挑戦しているのだが、今のところ連敗中だ。
それなのに多々里自身は、クラスメイトから一致団結してイジメられるような、幸薄いイジメられっ子だったりするのである。
そもそもライバル視しているのは乃呂井の側だけで、多々里にとっては、乃呂井の呪いは他のイジメっ子達の嫌がらせと同レベルでしかない。
それが悔しくて、乃呂井は今夜も、呪いの研究に励んでいるのである。
(――――――『相手の能力を奪い取る方法』……?)
ある呪術の紹介が乃呂井の目に止まった。この呪いをかけると、その者のどんな能力でも、自分のものにできるというのである。
「そうか……そもそもあいつの力を奪ってしまえば、
俺様があいつに負けるという事もなくなるな……。こいつは使えそうだ……」
 読み進めると、断り書きがある。この呪いは異性にしか効かないらしい。多々里は女だから問題はない。
そして肝心の呪いのかけ方はというと――――まず、日光の入らない小部屋を用意する。
そして部屋中にこの呪いのための特別な呪符を張りめぐらせ、部屋全体に呪いをかけた状態にする。
あとはその部屋の中で――――呪う相手と、体を交える。
「っ………なっ…な、何ぃ!?」
 乃呂井は椅子から転げ落ちそうになった。どうやらこの呪いは、精を媒介にすることが必要となるらしい。
「俺様が……た、多々里と……!?」
普段は血色の悪い顔がしだいに赤らんでくる。呪術という変わった趣味を持っているとはいえ、
乃呂井も思春期の健康な男子である。性に対してもそれなりの興味をもっていたが、ろくに恋愛経験もないのに、
いきなり女と交われと言われては、戸惑うのも無理はない。しかも相手は、あの多々里である。
しかし、しばらく逡巡した後、乃呂井は決心した。
「ふ、ふん、そうだ、これ位でうろたえていてどうする……。俺様は将来最凶の呪術者になるんだ。
この程度の事をこなすくらい、どうって事ないはずだぜ……」
 顔は引きつっているが、ともかくも実行することにしたようだ。
最凶の呪術者よりも先に犯罪者になりそうである。
そんな事には思い至らないのか、乃呂井はもう勝った気になっていた。
「ふっふっふ……待ってろよ多々里……お前の力を奪って、
お前をただのイジメられっ子にしてやるからな〜〜〜!!」
深夜の住宅街に、乃呂井の高笑いが響いた……。近所迷惑な男である。
 数日後、乃呂井は放課後の音楽準備室で多々里を待ち伏せていた。もちろん呪いの準備は完璧だ。多々里は近頃初めてできた唯一の友人、よし子のいる教室に出向くため、いつもここの前を通るのだ。
「ここなら人も滅多に通らないし、声も響かないからな……おあつらえ向きだぜ」
この日のために、乃呂井は男女の営みを日夜研究していた。
未経験だからといって、いざという時にあせってみっともない所を見せるのは御免だったからだ。今では知識だけは一人前である。
もっとも、一方的に襲われる多々里にしてみれば、相手が何を知っていようが関係のない事なのであるが。
「来たな……」
顔半分が前髪で隠れた少々暗い顔立ちの少女が、廊下の向こうからこちらにやって来ている。
乃呂井はリコーダーを取り出した。別にこれから一人で演奏会を始める訳ではない。
リコーダーは乃呂井の闇の力を引き出す道具なのだ。乃呂井はゆっくりと、リコーダーを奏で始めた。
「うわっ!?」
多々里は音楽準備室を通り過ぎようとした矢先、何かが自分の体を引っ張るのを感じた。
見えない力が、多々里を音楽準備室の中に引き込んでいく。その力があまりに強すぎて、多々里は中に入った拍子に転んでしまった。
「あいたたた……」
 ふと顔を上げると、そこには自分を見下ろす乃呂井がいた。
「ふん、相変わらずトロくさい奴だな」
 こんな奴に敵わないでいるのだから、余計腹立たしい。だが、それも今日で終わりだ。
「乃呂井!?なんだぁ、またヤナ夫達かと思ったよ……」
 ヤナ夫達とは以前から多々里をイジメている男子グループである。
まるで以前にもここに連れ込まれたかのような多々里の口ぶりが、乃呂井には引っかかった。
「おい多々里、なんでヤナ夫達がお前をこんな所に連れてくるんだ!?」
「その……ここなら人も来ないし、声も聞こえないから安心だ、って…こないだ強引に……」
 男というものは得てして考えることが同じなのだろうか。乃呂井は嫌な予感がした。
「それで奴ら、お前に何をしたんだ!?」
「え?えっと、あの…体を触られたり、スカートの中に手を入れられそうになったり……」
「な、何ぃ!あいつらお前にそんな事をしたのか!?」
 乃呂井は一瞬血の気が引き、その後すぐに頭に血が上っていくのを感じた。
「う、うん…。あっ、で、でも、その、ヘンな事される前にたたりを使って追い払ったから平気だったよ」
「それでもお前が奴らにあちこち触られたのは事実だろうが!!」
(くそっ、あいつら呪い殺してやる……!!)
言いようのない怒りが乃呂井の中に湧き起こった。
「なんてハレンチな奴らだ!普通学校でそんなことするか!?」
自分がやろうとしていることは忘れてしまったらしい。
「多々里、お前もお前だ!たたりという力を使えながらいっつも生ぬるい仕返ししかしないから、
あいつらも懲りずにお前にそんな真似するんだよ!少しはあいつらを支配しようとかいう考えはないのか!?」
「そ、そんな、支配なんて……」
 乃呂井のやけに激しい剣幕に多々里は面食らった。懲りずに多々里をイジメているのは乃呂井も同じなのだが。
多々里には彼が怒っている理由がよく分からない。
「あたしはただ、みんなと友達になりたいだけだよ……」
またこの返事だ。乃呂井はイライラした。普段からイジメで吊るされたり、土に埋められたりしても、
次の日には平然と学校に来ている女である。その上、いつかそんなイジメっ子達とも友達になれると信じている。
こいつはつくづく、お人好しというよりただのバカだ。
こんな調子では、今度狙われた時は触られるなんてものだけではすまないかもしれない。
「バカッ!だからお前はイジメられっ子なんだよ!
友達なんかいなくてもどうにでもなるだろうが!
あいつらは一度こてんぱんに叩きのめしてやらないと、また同じ事するぞ!」
 多々里は一瞬考え込んだように見えた。が、やはり首を縦には振らない。
「……乃呂井が心配してくれるのは嬉しいんだけど、やっぱりあたしは……」
「し……っ、心配なんかするか!!」
 怒りで紅潮していた乃呂井の顔が、ますます赤くなる。
「たたりでさんざんこの俺様をひどい目にあわせたお前が、
その辺の奴らにいいようにイジメられていたんじゃ、俺様の立場がないだろうが!」
「あっ、そうかぁ……。だから、さっきからあんなに怒ってたんだね」
(相変わらず勝手だなぁ……)
 多々里は呆れつつも、ようやく納得したようだ。
「……ふん、分かればいいんだよ……」
 乃呂井は少々複雑な気持ちになった。確かに今の言葉も本音ではある。
しかし、それだけの理由でこんなに腹を立てている訳ではないという事は、彼自身もよく分かっていた。
多々里が他の男に触れられたことが、欲望の対象として扱われたことが、何よりも乃呂井には我慢できなかったのだ。
手酷い目に遭ってきた恨みと、同じような力を操る者としてのライバル意識。
そして、それ以上に深い、多々里への想いを、こんな時はいやでも思い知らされてしまう。
「えっと……それで、乃呂井はあたしに何の用なの?」
そんな乃呂井の複雑な心境など知る由もない多々里の呑気な声に、乃呂井はふと我に返った。
そうだ、自分の目的は、多々里の力を奪い取ること。そうすれば、イジメられてもたたりを使えず、
追い詰められた多々里は、自分を頼らざるを得なくなるだろう。自分のそばに置いておける。
……他の奴らに触れさせることもなくなる。
「俺様がお前を呼んだのはな……」
 意を決してじりじりと多々里に近づいていく。
「お前を使って、俺様の力を、より強いものにするためだよ、多々里!」
「えっ……?……っ!?」
 多々里が何か聞き返そうとするより早く、乃呂井は多々里を引き寄せ、強引に唇を押し付けた。
(なっ、なんで……!?)
 身をよじって乃呂井から逃れようとするが、力強い腕が多々里の体を抱きすくめ、身動きが取れない。
初めてのキス。初めての抱擁。羞恥とあせりで、無垢な多々里の顔は真っ赤になった。
 しばらくして唇を離した乃呂井は、防音用に床に敷かれたカーペットの上に多々里の体を押し倒した。
「のっ、乃呂井……!?」
「ヤナ夫達の時みたいに、たたりを使おうったって無駄だぜ。
この部屋には俺様の呪いがかけられているからな……。せいぜい大人しくしているんだな」
 気持ちとは裏腹の強気な言葉を吐いてみせて、乃呂井は再び多々里の唇をふさいだ。
今度は舌が多々里の唇を這い、強引に中に侵入してくる。
「ん、んん……っ!」
 乃呂井の舌が、逃げようとする多々里の舌を絡めとる。
くぐもった音が口の端から漏れ、それが多々里の羞恥心をますます刺激した。
乃呂井は口付けを続けたまま、制服の上から多々里の体を撫で回し始めた。
胸から腰へ、腰から太腿へ、ゆっくりと手の平を移動させていく。
その手つきは先程からの傲慢な口調とは裏腹に、
不器用ながらもまるで壊れ物を触るかのように優しく、丹念なものだった。
(あれ……な、なんでだろ……ヘンな感じ……)
 強引にされているはずなのに、不思議と嫌悪感も不快感もわいてこない。
深い口付けと、自分の体を撫で回す乃呂井の手に対して多々里が感じているのは、激しい羞恥心と、
その奥でわずかながらも確実に敏感になっていく甘やかな感覚だけだった。
ヤナ夫達の時は、ひたすら不快だったのに。その事実は多々里を戸惑わせた。
(……あたし、あたし、おかしいよ……)
自分が分からず煩悶している多々里の唇を、ようやく乃呂井は離した。
やっと自由になった口で、多々里は精一杯懇願する。これ以上変な気持ちになりたくなかった。
「の、乃呂井……もうやめてよぉ……」
「……怖いか?」
 乃呂井が聞いた。長く口付けていたせいだろう。少し息が荒い。頬もわずかに紅潮している。
そして、気のせいだろうか、その眼差しは、まるで自分をいとおしんでいるかのように見えた。
クラスの男子からの侮蔑と嘲笑の視線にはもはや慣れきっている多々里であったが、
今までこんな風に誰かから見つめられた事はなかった。多々里は妙に気恥ずかしくなって顔をそむけた。
顔をそむけたことで、多々里の細い首筋があらわになる。
乃呂井はその首筋を伝うように下から上へ舌を這わせ、耳たぶを軽く咬み、息を吹きかけた。
「ひゃ、ひゃあ……っ」
 体に電流が走ったような生まれて初めての感覚に、多々里は思わず声を出してしまい、ますます恥ずかしくなる。
「……まだこれからだぜ」
 耳元で囁く声にも敏感に反応してしまう。その声がわずかに上ずっている事に気付かない。
乃呂井が精一杯強がった上での言葉であることなど知る由もない。
ただ、おかしな感覚に飲み込まれないようにするのに一生懸命だった。
 乃呂井は多々里のリボンタイを解き、制服を脱がしにかかった。
わずかに震える手で一つ一つボタンをはずしていく。ブラウスをはだけ、飾り気のないブラジャーのホックをどうにかはずすと、
中学三年生にしては未発達ながら女の子らしいふくらみが露わになる。
乃呂井は、細くて頼りなげな、初めて見る女の子の体にしばらく見入っていた。
それが多々里には恥ずかしくてたまらない。
(抵抗しなくちゃ……しなきゃいけないのに……)
心のどこかで受け入れている。今まで人の悪意しかぶつけられてこなかった自分にとって、
こんな風に優しく、誰かに扱ってもらうのは、生まれて初めてだったから。
(……なんであたしは、こんな事されてイヤがってないんだろう……
乃呂井だって、あたしをいつもイジメてるはずなのに……)
 なされるがままになっている自分が、乃呂井以上に恨めしい。
多々里が思い悩んでいる間に、乃呂井は自分の制服を脱ぎ、少年から大人になりかけたその上半身を晒した。
そして多々里と密着するようにきつく抱きしめた。自分よりずっと広い肩幅や胸板を直に肌で感じ、
多々里の鼓動はより速まる。肌を通して伝わってくる乃呂井の心音も、自分と同様に、速く高鳴っていた。
(ホントに何考えてるんだろう……。乃呂井も、あたしも……)
「あっ……!」
急に体がビクンと反応した。多々里の胸の先端に、乃呂井が口付けたのだ。
右手はもう一方の胸を優しく揉みしだいている。
「ん……、ふ……っ」
自分の敏感な部分をなぞり、はじく乃呂井の舌。小ぶりな胸を優しく包み刺激する乃呂井の指。
服の上から触られるものとは比べ物にならない快感が、多々里を襲った。
 胸への愛撫はそのままに、乃呂井は左手で多々里の太腿をゆっくり撫でながら、
スカートの中の下着に手を掛けた。
「あっ……!ダ、ダメだよそんなとこ……っ!」
 多々里は快楽に溺れそうになりながらも、必死で足を閉じて侵入を阻もうとしたが、
乃呂井の指は強引に下着の中へ入り込んでいく。
「やだやだ……っ、やめてよぉ……っ!」
 指は更に奥へと進み、いつの間にか濡れていた多々里の秘部に行き着いた。
恥ずかしさでカアッと体が熱くなってくる。乃呂井がかすかに笑ったような気がした。
(やっぱり乃呂井は、あたしをイジメて楽しんでるんだ……)
 恥ずかしくて消えてしまいたい。それなのに、乃呂井の巧みな指に、唇に抗えない。
「ああ……っ!」
 不意に乃呂井の人差し指が、多々里の中に入ってきた。
指は内部で円を描くようにうごめき、抜き取られる。それが何度も繰り返された。
官能を直接刺激されるような感覚が多々里をかき乱す。
「……はぁっ、あ……っ、ああっ……、や……っ!」
 行き場のない快感を逃がすように、自然と口から上ずった声が漏れる。
悦びの証が奥からますます溢れ出し、乃呂井の指をよりなめらかに、より深くすべらせる。
これだけでもおかしくなりそうなのに、乃呂井の親指が多々里の小さな芯を攻めたててきた。
「やっ、やだっ、あぁっ、ああぁっ!」
 全身を貫かれるような甘い痺れ。抗いようのない快感が、多々里の体を支配していった。
怖い。自分の体が自分のものではないみたいで。自分がどうにかなってしまいそうで。
「のっ、乃呂井ぃ……っ、おねが……っ、も、もうやめ……てぇ……!」
 哀願が通じたのか、乃呂井は多々里への愛撫を続けるのをやめた。
快感の波からようやく開放され、荒く息をつくしかできないでいる多々里は、
ぼやけた意識の中で、自分の下着が抜き取られていくのを感じた。
これから乃呂井が何をするのか、なんとなく分かる。自分はたぶん、それを待っているんだ……。
乃呂井が覆いかぶさってきた。落ち着いてきた脈拍が、また速くなっていく。
「力……抜いてろよ」
 耳元で囁かれる少しかすれた低い声。多々里は小さくうなずいた。
 乃呂井はゆっくりと、多々里の中に入っていった。
「っ……!」
 鈍い痛みが多々里の体を走ったが、声には出さないで耐える。
乃呂井は自分より一回り小さな多々里の手を包み込むように握りしめた。
そしてどうにか最後まで腰を沈ませた。
「っ……、はあ……っ、はあっ……」
 互いに詰めていた息が吐き出され、緊張が解ける。乃呂井は多々里の背中に手を回し、強く抱きしめた。
多々里は痛みの中で、指によるものとはまた違う、甘いうずきを確かに感じていた。
「多々里……」
 乃呂井が自分の名を耳元で囁く。唇を重ね、軽く舌を絡めてくる。
多々里はそれを受け止めながら、なんとなく分かってきた。
(乃呂井は……違うんだ……)
 普段は自分をしつこくイジメていても、同じように自分をイジメている他のクラスメイト達とは、
多分、きっと、違う。ただ、何が違うのかまでは、鈍い多々里にはよく分からなかった。
「……動かすぞ」
 だいぶ痛みも落ち着いてきた。多々里は小さくうなずく。
乃呂井はゆっくりと腰を動かし始めた。
「んっ……、んん……っ、うん……っ、あ……!」
 繰り返し貫かれる度に、甘い感覚が体の中で増幅していく。
そんな体の変化に合わせるように、乃呂井の動きも少しづつ速く、激しくなっていった。
「あ……っ、はあ……っ!ああ……っ!!」
 何も考えられなくなってくる。快感だけが体を、心までも支配する。
気の遠くなっていく自分を恐れて、多々里は必死で乃呂井の体にすがりついた。
「……っ!多々里……っ!」
 乃呂井の方も限界に近づいてきている。
「っあ………!!ああっっ…………っ!!」
 多々里が絶頂に達したのと、乃呂井が果てたのは、ほとんど同時だった。
安堵と気だるさが二人を包み、しばらくの間、何も考えず、乃呂井は多々里に体を預けていた。
その温かい体の重みが、多々里を安心させた。荒い息をつく音だけが、狭い音楽準備室に響いていた。
時間がたって、気持ちが落ち着いてくると、先程の行為の重大性に気付き始めて、
二人はどちらからともなく体を離した。
互いに背を向けて服を着直し始める。気まずい空気が流れた。
乃呂井はちらりと多々里のほうを振り返った。多々里は黙々と制服のブレザーのボタンを留めている。
強引にあんなことをされて、傷ついただろうか。乃呂井は不安になった。
計画的にやっておいて何を今さらである。しかし、男心は複雑なのだ。
乃呂井としては、できるだけ優しくしたつもりだった。無理やりに抱いておいて勝手な言い分だが、
それでも他の男達とは違うということだけは分かって欲しかった。でもそれはやはり、勝手な言い分でしかない。
沈黙に耐えきれなくなったのは、乃呂井の方だった。
「……何か言えよ……多々里」
「えっ……?」
 多々里がこちらを振り返る。
「……ああいう事、されたんだから、何か言いたいことあるだろ……?」
「…………」
 多々里はすぐにまた目をそらした。しばらく沈黙が続く。
乃呂井がいたたまれなくなった頃に、ようやく口が開かれた。
「そ、そりゃあ、すごく恥ずかしかったけど……」
 多々里は乃呂井と目を合わせないまま続ける。
「でも……乃呂井にされたこと、……イヤじゃなかったよ」
 思ってもみなかった多々里の言葉を聞いて、乃呂井は驚いたと同時に少し安堵した。
「……………変な奴だな、お前って」
 制服の上着をマント代わりに羽織り、所かまわずリコーダーを吹いている男にだけは
言われたくない台詞だ。と多々里が思ったかどうかは定かではない。
「あ、あは……」
 妙な決まりの悪さと気恥ずかしさが二人を包んだ。今なら、素直になれるかもしれない。
「多々里……お…俺様は……」
 乃呂井が何かを言いかけた矢先、ガラリと音楽準備室のドアが開いた。
「やだ、多々里、こんな所にいたの?あんたがあんまり遅いから、あたし探してたのよ」
「ヨッちゃん!!」
 それは多々里の友人、よし子だった。よし子は多々里と一緒にいるのが乃呂井だと分かると、
あからさまに嫌な顔をした。彼女は乃呂井のことが気に入らないのだ。
「ちょっと、なんであんたが一緒にいるのよ!?また多々里に妙なちょっかい出すつもりだったのね!
変な事される前に早く帰りましょ、多々里!」
 すでに『変な事』はされてしまった後である。これ以上追及されるとまずいと感じた多々里は、
すぐさまよし子のもとへ走り寄った。
「ご、ごめんね、ヨッちゃん、探させちゃって。さっ、帰ろ!」
 そして多々里はよし子と一緒にさっさと外に出て行き、乃呂井は音楽準備室に一人残された。
「ふん……あっさり出て行きやがって……。そんなに友達が大事かよ……」
 少し忌々しく思いながら、乃呂井は部屋の隅々にある呪具や呪符を片付け始めた。
「まあ、今のうちにせいぜい仲良くしておけばいいさ。
今回の呪いでより強くなった俺様の力で、お前の友達なんかすぐに引き裂いてやるからな……」
 と、いつもの腹黒い笑みを浮かべつつ部屋を見渡すと、一枚の呪符がドアの近くの床の上に落ちている事に気付いた。
おかしい。呪符は全て壁に貼り付けておいたはずだ。そういえば、たたりの力を手に入れた割には、
自分が特に変わった感じは受けない。嫌な予感がする。
「まさか……」
 乃呂井は思い出した。多々里がこの部屋に入る際、勢いあまって転んだことを。
その拍子に貼ってあった呪符が剥がれたのだとしたら……。一枚でも抜けていると呪いの効力はないのだ。
「くっそ〜〜!多々里の奴め!どこまで俺様の邪魔をすれば気が済むんだー!!」
 性質の悪い逆恨み以外の何物でもないが、そこが乃呂井の乃呂井たるゆえんである。
いつもいつも、多々里に関わる事は自分の思い通りに行かない。可愛さあまって憎さ百倍とはこの事だ。
乃呂井の多々里への恨みはますます深くなっていった。
次の日からは、またいつもの日常と変わらず、乃呂井は事あるごとに多々里に嫌がらせをして、
その度にたたりのお仕置きに遭うのだった。
(やっぱりあたしには、乃呂井が何考えてるのか、全然分かんないや……)
乃呂井が多々里に勝てる日も、素直になれる日も、まだまだ先のことになりそうである。
666名無しさん@ピンキー:04/05/15 22:38 ID:D1DjoW+4
以上です。
犬木作品でエロって、つくづく無謀なことをやったなぁ自分・・・。
あんまりエロくないわりに長くなってしまいましたが、
読んでくれた方どうもありがとうございました。
667名無しさん@ピンキー:04/05/15 22:41 ID:f92E01W9
こんな意表を突いた、思いがけない作品のSSが読めるのが総合系の面白さだよなあ。

GJでした。
668名無しさん@ピンキー:04/05/16 00:11 ID:GBc3nFxY
!Σ(゚д゚lll)
レス番ちょうど666で終わってたよ…たたられそう…
669名無しさん@ピンキー:04/05/16 00:13 ID:COsSxKvv
あの強烈すぎる絵を脳内変換して読んだら…


萌えた!
670名無しさん@ピンキー:04/05/16 00:26 ID:9IwTf7kq
やべえ、脳内変換なしの犬木絵そのまんまでも、萌えちゃった…。
671名無しさん@ピンキー :04/05/16 06:59 ID:iEHIq2bG
>666さん
原作知らなかったけど面白かったよ、GJ!
672名無しさん@ピンキー:04/05/16 17:24 ID:5JLc1NJ9
GJ!乙!!
誰か星座でエロ書いてくれないかな、
麦倉先生×ノリミ萌え…(書こうとして挫折)
673名無しさん@ピンキー:04/05/16 22:29 ID:+cqunKIg
私は有閑倶楽部が読みたい。
魅×野きぼん。お嬢様と不良モエー
674名無しさん@ピンキー:04/05/16 22:36 ID:2JkldeGp
有閑はスレがあるじゃないか。
675名無しさん@ピンキー:04/05/16 22:36 ID:Qe5TpiKM
有閑ならセーシロー×ユーリに萌えだな
676名無しさん@ピンキー:04/05/17 04:12 ID:AZbbko9O
有閑は難○板に専用スレがあって、保管サイトもあるよ。
長くやってるから、どのカプのも充実してる。
まず3日は帰って来れないなw
677名無しさん@ピンキー:04/05/19 23:37 ID:agHhicjc
難民行ってきた。すげえなー。ユーリでできるとは思わんかった。
678名無しさん@ピンキー:04/05/20 12:59 ID:owZZ2Ggp
>>676
会社休んで読んでる我・・・・・・・・・もうだめぽ
679名無しさん@ピンキー:04/05/20 18:09 ID:cF6Gl5T2
おしえてちゃんですまんが、難民とはどこのことかマジレスたのんます。
680名無しさん@ピンキー:04/05/20 19:16 ID:1UHqZL7k
ハケーンしますた。スマソ (´・ω・`)
681名無しさん@ピンキー:04/05/21 22:58 ID:TvezYNBV
岡田あーみん作品のエロが読みたい……。
こいつら100%伝説の極丸×お姫様が読みたい〜〜っ!
ネ申様お願い……。
せめて同志、いませんか?
682名無しさん@ピンキー:04/05/22 16:18 ID:Zfa0NYUS
あーみんだったら
ルナティックの
ルイ×薫子なら
ss保管庫にあったよ
683名無しさん@ピンキー:04/05/23 16:10 ID:lbTWNf20
test
684名無しさん@ピンキー:04/05/25 00:26 ID:uf7r9wgN
613さんのSSを読んだら懐かしくなって
コミクスを読み返してみたら、
昔、鷹男の帝×藤宮さまの二人が大好きだったことを
思い出した。
当時リア小だった自分には、本当にお似合いに見えたんだよなー。
685名無しさん@ピンキー:04/05/25 14:27 ID:2vSduGwf
鷹男と高彬と瑠璃の3P……とか考えた私は汚れきっている_| ̄|○
686名無しさん@ピンキー:04/05/25 16:42 ID:9qMVvTVJ
上でちょっとあったけど、のだめ読みたい。
ぎゃぼーっ
が、スキだ。久々に男女モノで、カップルに萌えた。
687名無しさん@ピンキー:04/05/25 21:16 ID:tn7J3Dco
>>685
イイヨイイヨー!書いて書いてー!
688名無しさん@ピンキー:04/05/25 21:46 ID:DpUwMEpI
>685
…私も読みたいです…コソーリ
689名無しさん@ピンキー:04/05/26 06:34 ID:++z1mhxx
ジャパ感動(≧∀≦)
690名無しさん@ピンキー:04/05/26 15:05 ID:DQpcD2hI
小さなお茶会のSSってありまつか?
691名無しさん@ピンキー:04/05/26 18:21 ID:1LCJeC7b
キューティーハニーFの早見青児とハニーSSきぼんつったら蹴られる?
一応少女漫画誌の連載だったしw
元のも含めてけっこう好きだったんだよ。
692名無しさん@ピンキー:04/05/26 22:30 ID:W0yQjGfP
>>691
それならいっそ黄昏のプリンスのとかのが見てみたかも。
彼が出てくるたびタキシード仮面…と生暖かく笑っておりました。
693名無しさん@ピンキー:04/05/26 23:26 ID:3EeDomcu
>>691
マイナーすぎるから私の書き込みかと思った
私もきぼんと言ってみるw
694名無しさん@ピンキー:04/05/27 04:48 ID:LsmoJjTF
ご近所の勇介×バディ子が読みたい。
695名無しさん@ピンキー:04/05/27 16:25 ID:TzNptr0Z
プラネット・ラダーの最終巻読んで
かぐやとセーウの初夜が読みたくなってしまった。
両方とも初めてだったから、大変だったろうな…。
696名無しさん@ピンキー:04/05/27 19:30 ID:yhSsTGnh
>692
それいいね。
引き際良すぎたことない?黄昏王子。
タキシード仮面とセレニティに萌えてたから青児とくっついたのが
少々不満だった(生暖かくてスマーソw)
そういや、セーラームーンコポーの正統派SSどこにあったかなあ。
697名無しさん@ピンキー:04/05/27 21:14 ID:iPYhMuFy
原作クンツァイトとヴィーナスに萌えた。
698名無しさん@ピンキー:04/05/27 21:17 ID:iPYhMuFy
原作クンツァイトとヴィーナスに萌えた。
699名無しさん@ピンキー:04/05/27 21:20 ID:iPYhMuFy
原作クンツァイトとヴィーナスに萌えた。
700名無しさん@ピンキー:04/05/27 21:32 ID:iPYhMuFy
あああっ。
すみませんすみません。
接続状態が不安定だったみたいです、すみませんすみません。
701名無しさん@ピンキー:04/05/27 21:59 ID:xRIf+Ndl
>>700
原作クンツァイトとヴィーナスは自分も萌え。
ついでに原作前世エンディミオン×セレニティ、原作初期まもうさも好き。
あとクインベリルも萌え。この人はむくわれないのが切なかったけど。

原作のほうってこのスレってわけにはいかないだろうか?
ほかのセラムンスレみんなアニメスレだし。
702名無しさん@ピンキー :04/05/27 23:37 ID:eaVbUw+u
原作ってか、あれは竹内のが原作ってわけでもなかろうと思う。
703名無しさん@ピンキー:04/05/28 00:40 ID:8aY5HEb9
>>666
遅レスだけど、大変面白うございました。
総合スレだからあんまり作品について語れないけど(語りたいけどね)
短く纏めると あ り が と う と日記には書いておいた。
704名無しさん@ピンキー:04/05/28 03:59 ID:zZCBCvVQ
連&キョーコ、書いてくれないかなあ…
705すきっぷびいと:04/05/28 09:09 ID:zZCBCvVQ
連じゃないけど、
尚×キョーコ。めっちゃ初期のあたりで。


…はじめは誰よりもボロボロの服を着ていて不幸でも
最後は誰よりも美しくなって
誰からも愛されながら王子と幸せに暮らす「お姫さま」のお話が大好きだった…

いつか私もお姫さまのようになりたい…それが子供のころの夢だったのよ。…


ああ、今日も疲れた…
昨日からちょっと風邪気味だったみたいで、身体がだるい。
でも一日でもバイト休むと、お家賃払えないしな。
食事はだるまやの女将さんが残り物でいろいろくれるし、やはり寝込む訳にはいかない。
それに…保険もないから、どうせお医者さんにもいけないし。

尚ちゃんはもう2週間も帰ってこない。…
どんどんテレビに出るようになって、忙しいんだろな。でもちゃんとお布団で寝ないと身体大丈夫かしら?
栄養も片寄ってるんじゃないかな。家に帰ってきたら、ちゃんとバランスのいいご飯作ってあげられるのに。
それに………

溜まってるんじゃないかな…
706すきっぷびいと:04/05/28 09:10 ID:zZCBCvVQ
若い健康な男子だもの。
家にいる時だって毎日してたのに…私が生理中の時は、ものすごく怒って暴れたもんね。
「ふざけんな!テメエは男ってもんがわかってねえ!キョーコ!一日でも溜まるとイライラすんだよ!」
そういって口や手でしてあげたもんね。
2週間も…尚ちゃん自分で出してるのかなあ…
ううん、尚ちゃんいつも
「この俺が、そんな猿みたい真似する訳ネエだろ!俺だぞ?」
って言ってたもん。ああ、可哀想。尚ちゃん…。
13歳になった頃からずっと毎日私がしてあげてたのに。
アイドルって禁欲的なのね。

私はあんまり気持ちよくないんだけど、尚ちゃんは私がよがるのがあたりまえだって思ってるから、一生懸命感じた振りするんだ…。
「どうだ、どうだ?キョーコ、いいだろう?もっと腰振れよ。もっと欲しいだろ?」

だから尚ちゃんが望むセリフをいってあげるの。
「ああっすごいっいいっいいわっ大きいのっ尚ちゃんっ大きいっもっとっもっとちょうだいっああっいっちゃうっいくいくいくっ」
研究したわ。コンビニでレディスコミック立ち読みして。
人前で読むのはなんだかすごく恥ずかしいけど、ムダ遣いはできないんだもの。
立ち読みしながらぶつぶつ呟いて覚えていると、男の人にすごくいやらしい目で見られるのよね。
707すきっぷびいと:04/05/28 09:11 ID:zZCBCvVQ
…でも、レディコミの漫画は、なんであんなに気持ちよさそうに狂ったみたいになってるんだろう。
尚ちゃんがいっちゃう寸前に何となくゾクゾクしてくるんだけど、最初から気持ちいいってことはないんだ…。
どうしよう、私は不感症なんだろか。

でも、なんであんなのが気持ちいいんだろう?ただヒリヒリするだけなのに。
中に入れられるよりキスされたり胸を吸われたりする方が気持ちいいのに…
キスはめったにしてもらえないからかなぁ…胸もめったに触ってもらえないし。
知ってるんだ。尚ちゃんはグラビアに出てる女の子みたいに、胸でモノが挟めちゃうよな大きいおっぱいが好きなの。
私だから毎日牛乳飲んで腕立て伏せをやってるのに、胸が大きくなるどころか、二の腕がえらく筋肉質になっちゃった…なんで???
どうすれば尚ちゃんがいうように、尚ちゃんのモノを胸で挟めるくらい大きくなるんだろう。
やっぱりお金ためて豊胸手術しなきゃダメかなあ…
でも毎日飲むピルのお金も馬鹿にならないしなあ…
尚ちゃん、コンドーム嫌いなんだもん。
外出しも失敗したら危ないし。第一尚ちゃんは中出しするか、私の口の中に出すか、私の顔にかけるかしか絶対しないし。
私は尚ちゃんの赤ちゃん欲しいけど、尚ちゃんがトップスターになる間では子供にかまけてる暇はないもんね。
いつでもできるようにピルは欠かせないもん。
708すきっぷびいと:04/05/28 09:13 ID:zZCBCvVQ
ああ、それにしてもだるい…
生理が…そうかそろそろだ。だから何となくだるいのかな。胸もなんか敏感になってる。
でもたぶん、計ってないけど少し熱あるんじゃないかな。
今日は1時まで尚ちゃんを待ってから早めに寝た方がいいのかもしれない。

マンションの下まで来ると、私達の部屋に明かりが見えた。
!!!!
尚ちゃん、帰ってる!!!!
慌ててエレベーターも使わず階段を駆け上がるとドアを開け放った。

「尚ちゃああああああああん!!!!!?????」
709すきっぷびいと:04/05/28 09:14 ID:zZCBCvVQ
「でかい声出すな!近所に気付かれたらどーすんだっ!」
「だって…だってぇ」

嬉しい!私達の部屋に尚ちゃんがいる。
私の大好きな王子様…
街灯ポスターや、テレビでもいっぱい見かけることが多くなったけど、素顔のこんな尚ちゃんを知ってるのは私だけ。

「着替えとりに来ただけだ!まったく、ビールもおいてねえのかよ、シケてんな。」
「ご・ごめんね?あ、でもプッチンプリンは用意してあるんだよ?たべる?」

「………おう」

尚ちゃんが幸せそうにプリン食べてる間に、急いでご飯の支度に取りかかる。
お野菜もいっぱい使って、尚ちゃんの大好きなお肉はいつ帰ってきても食べられるように仕込んである。
厚さ3cmのステーキ。ちょっとマリネしてあるから柔らかくて美味しいんだ。

ご飯をセットした時、後ろから尚ちゃんが私を抱き締めた。
ああん……………しあわせぇ…………

「キョーコ、飯なんかいい。脱げよ。」
710すきっぷびいと:04/05/28 09:15 ID:zZCBCvVQ
え?尚ちゃんもう我慢できないの?
「え、でも…お風呂入ってないの私。汚いよ?」
イライラしたように尚ちゃんは
「ンなもんいいから早くパンツ脱げッてんだよっ!!」

そういいながらもうジーンズのベルトをはずしてる。
仕方ないなあ…エプロンをはずそうとした時、尚ちゃんが台所の調理台に私を突き倒した。

「ああっ!」
マリネしたお肉に顔を突っ込んだ私。
後ろから頭を押さえて私のジーンズをおろそうとグイグイ引っ張る。
「ま・待って、尚ちゃん…今、今ベルトはずすから…」
慌てて自分のベルトをはずし、ジッパーを下げると尚ちゃんはぐいっと私のジーンズを引き降ろしお尻から私のあそこを触った。
指を2本、グイグイ突っ込んでくる。い・痛いィ…

「ううんっ!ああん、ああん」
痛い。痛いけどここで痛いなんていったら、また尚ちゃんが怒る。
下唇を噛みながら、レディコミで覚えた嬌声をあげる。
711すきっぷびいと:04/05/28 09:16 ID:zZCBCvVQ
「うわっ!」っと尚ちゃんが飛び退いた。
振り返ると尚ちゃんの指に黒っぽい血が付いている。

いけないッ!!!はじまっちゃったんだ、生理!

「てめえ、どういう了見なんだよ!なんで生理中なんだっ!」
…どうしようっ…尚ちゃんすごく怒ってる…
「俺はいいとこのひとり息子だぞ?血なんて触らせんな汚らわしいぜ!」
「ご・ごめんなさいっ!あの、し・尚ちゃん!口でしたげるよっ!」
「うるせえ!俺は今日突っ込みたかったんだよっ!キョーコ!お前は俺の御機嫌とりが仕事だろっ!生理なんて俺に合わせてずらせよな!」
そんなの無理だよぉ…
でも尚ちゃんは王子様だから、無理なんていっても聞かない。どうしよう…
712すきっぷびいと:04/05/28 09:17 ID:zZCBCvVQ
「そうだ。」
尚ちゃんはティッシュをひとつかみつかむと私のあそこに突っ込んだ。
「ああん!なに?」
「キョーコ、お前には罰をやんなきゃな。俺様の手を血で汚した罰だ。」
そういうと台所のオリーブオイルをつかんで手にとった。

「ひいいいいいっ!!」
尚ちゃんが指でオリーブオイルをお尻の穴にずぶっと入れた。
「いやあああああっ!尚ちゃん!!そこはダメッ!汚いよっ!お願いっ許してぇぇぇぇぇ!!!!」
グイグイ指を押し込んでくる。
「汚ねえ?ンなのはあとでお前がキレイに俺様を清めればいいんだよっ!
こっちに入れるんだ。つべこべいうな!」
そういうと尚ちゃんのモノがいきなりずぶっと突き入れられた。
713すきっぷびいと:04/05/28 09:18 ID:zZCBCvVQ
「ぎゃあああああああああっっっっ!!!!」
受け入れるのに力を抜いていた訳じゃないのにズルっと奥まで突き上げられた。オイルで抵抗をなくされたらしい。
でもすんなり入ったとはいえ、ものすごい激痛!!身体がまっぷたつになるかと思うくらい。
あそこに入れられるのもヒリヒリして痛いけど、
こんなに鳥肌がたつくらい痛い訳じゃない。
レディコミのまねをすることなんてまるっきり吹っ飛んで、ただ痛さに見悶えた。

「痛いィィィィ!!尚ちゃん!痛いよォおお!!やめてぇぇぇぇ!!」
「うるせえキョーコ!お前が悪いんだろぉ?
俺がせっかくやってやるってのに生理になんてなりやがって。罰だぜこれは。
へへへ、そのうち気持ちよくなるからまってろっ!」

尚ちゃんは大きくグラインドをしてからズンズン私のお尻を突き上げだした。痛い!痛いよお!!こんなのちっともよくない。
歯を食いしばるけど、尚ちゃんのモノが引き出されるたびに鳥肌が立ち、突き上げられるたびに「ぐううっ」っと声がもれるほど痛い。
714すきっぷびいと:04/05/28 09:19 ID:zZCBCvVQ
「ふっ…ふっ…ふっふっ…」
尚ちゃんの息が気持ちよさそうにもれる。ああ、尚ちゃん、気持ちいいんだ…
私は突き上げられる痛みに涙を流しながら、引き出されるたびになんだかゾクゾクと鳥肌がたつくらいに変になるのがわかった。
ああ…なんだか…尚ちゃんのモノが出ていく時が。すごく…ああ、…あああ…

「ああ…ん…ひいっ!!ふわ…ん…ぎいいっ!」
気持ちよさと痛さが交互にやってくる。

「うううっ…キョーコ、いいだろう?こっちの穴も…うう…締まるぜえ…
ほらほら…もっと鳴いてみろや…いいだろう…??」

いけない!レディコミしなきゃ。

「ああんっああんっいいっいいよっ」
………ああ、でもなんか、本当になんか…せつなくなってくるぅ…
715すきっぷびいと:04/05/28 09:20 ID:zZCBCvVQ
「お・お前、尻の穴の方が好きなんじゃないのか?すっげえ、中熱いぞ。
うううう…お前、前よりこっちの方がいいぞ、尻の中がびくびくしてるぜ」

尚ちゃんの突き上げが、だんだん早く激しくなってくる。
ああ…ああ…なんか変……

「しょう…ちゃあん……あああんん…ふううっ…あああんっ…」
ああ、なんか、なんかおかしいィ…
これがセックスの気持ちよさなのかしら…
お尻の穴の中の気持ちよさもそうだけど、なんだかあそこの方も熱くなってくるのぉ…

「ふんっふんっふんんっ!!」
尚ちゃんがラストスパートに入った。
ああ、ああ、ああ、ああ、ああ、ああ、なんか変…ッ
このまま突かれたら、もしかすると、あのレディコミみたいに狂ったような快感を味わえるんだろうか…?
716すきっぷびいと:04/05/28 09:24 ID:zZCBCvVQ
「うううっ…」
突然尚ちゃんの動きが止まってお尻の中でビクビクっと尚ちゃんのモノが脈打つ。
いっちゃったんだ…。
ああ、なんだか、なんだか私は変。
もの足らないような…むずがゆいみたいな…思わず太ももを摺り合わせる。
なんだかもっと…もっとしたいような…

「ふうっ」
尚ちゃんはお尻から自分のモノを抜いて、くるりと背中をむけていた。

「げえっお前、血がティッシュから溢れてるじゃん!俺に付いてるぞ、何とかしろよ!」
え?ああ、あそこに突っ込まれたティッシュからもれちゃったのか…
慌ててだるくなった身体に鞭打ちトイレに駆け込むとズルリとティッシュをとった。
ドロっと血が………?…ううん、血もそうだけど、透明なドロリとした液体が混じる。
セックスすると最後の方に出てくるのと同じだ。
717すきっぷびいと:04/05/28 09:31 ID:zZCBCvVQ
「おい!まだかよ!」
いけない。
ささっと自分の後始末をしてタオルを濡らし、尚ちゃんの後始末をする。

ピロリロリ〜
尚ちゃんの携帯がなった。
「はい。ああ、祥子さん?」

マネージャーさんだ。
尚ちゃんのモノをキレイに拭き取り、私の血が付いたところもキレイに清めた。
…それにしても…あの感覚…
もしかすると、私の身体も、ちゃんと尚ちゃんに答えられるように開発されてきたのかもしれない。
だとすると、嬉しい。私の身体が尚ちゃんに合ってきたってことだもの。

「え?なんだそうなの?戻れそうなの?こっち。うんうん。わかった。じゃあ、事務所でまってるわ。」
電話を切ってから尚ちゃんのモノがぴくんっと跳ねた。?

「なんだよ、それならわざわざこっちに戻らなくても…」尚ちゃんはとても楽しそうに笑った。
「?尚ちゃん?」

楽しそうに笑う尚ちゃんの顔を覗き込んだら、すうっと尚ちゃんの目が冷たく光った。

「行くわ。」
「え?もう??今すぐご飯にするよ?食べていって?」
「お前のビンボくさい飯なんか食えるかよ。仕事だ、事務所に戻る。」
「そんな…じゃあ、今度はいつ帰って来れる?」
「さあな。」

冷たく突き放されたようで、さっきまで近くにいたのに、今はものすごく遠いような感じがする。
尚ちゃんは何かをぶつぶつ呟いていたけど、私にはよく聞こえなかった。
718すきっぷびいと:04/05/28 09:32 ID:zZCBCvVQ

「尚ちゃああん…」

目の前で冷たくドアを閉められて、涙が出た。
だんだん遠くなっていく気がする…尚ちゃん…
でもでも、尚ちゃんは私の王子様だよね?
いつか、いつか、迎えに来てくれるんだよね。

エレベーターに乗りながら尚はさっきの独り言をまた一人ごちた。
「…ったく、祥子さんが戻って来れるんだったら、キョーコなんかで吐き出す必要はなかったんじゃンかよ。
まあ、いっか、アナルは俺も初めてだったしな。祥子さんのアナルの練習と思えばそんなもんだ。
へへっ、祥子さんの身体はたまんないからなあ。
今日は何発しようかな…」
サングラスをかけて顔を見られないようにした尚は、頭の中で祥子の裸体を思い描きながらタクシーをひらった。

尚ちゃんのために用意しておいたお肉を焼きながら、
私一人のご飯じゃ豪勢だよね…と苦笑した。
ぐらっと少しふらついた。
ああ、ちょっと熱があるんだっけ…

ふいに私のお尻の中から、尚ちゃんの液が流れてきてびくんっと身体が震えた。
帰ってくるもん。
また、この部屋に帰ってくるんだもん。

分厚いお肉を頬張りながら、テレビで歌う尚ちゃんを見てた。



END
719すきっぷびいと:04/05/28 09:35 ID:zZCBCvVQ
個人的には連×キョーコが書きたいんだけど、まあ、前哨戦ってことで。
原作では尚とキョーコの間には肉体関係ないんだけど、
ちょっと不自然な気もするので…
ちとマニアックに流れてみました。

おあとがよろしいよーで………
720名無しさん@ピンキー:04/05/28 16:30 ID:XCJptmbr
ジャパネスク 瑠璃×高彬 
初めての夜編キボン
721名無しさん@ピンキー:04/05/28 16:37 ID:bVDjLCC5
マニアックっつーより最低すぎて
読まなきゃよかった…OTZ
722名無しさん@ピンキー:04/05/28 16:46 ID:LhYU+TnA
>719
お疲れ様。
原作で「肉体関係がない」のは漏れも不自然だと思う。
少女漫画=ファンタジーだと言われてしまえばそれまでだが。

まあ、あれだ。苦手な人もいるかもしれないし、特殊シチュの場合は
「鬼畜」とか「ア○ル」とかNGワードを最初にいれとくってのはどうでしょ?
書き手様方。
723すきっぷびいと:04/05/28 17:17 ID:zZCBCvVQ
そっか…そーですねえ。失礼しやした。気をつけます。反省…
724名無しさん@ピンキー:04/05/28 17:18 ID:TySpq66+
で、鷹男、瑠璃、高彬の3Pマダー?
725名無しさん@ピンキー:04/05/28 18:18 ID:t+6i2Yl9
誤字脱字はかんべんしてね。
726名無しさん@ピンキー:04/05/28 21:12 ID:YMGbqsDJ
スキビ好きだから期待して読んだのに、キョーコが馬鹿過ぎて話にならん。
いつでもヤレる相手を便器代わりにしたいっつー童貞男のファンタジーか?
誰に心情移入すればいいんだ?

ageまくってまで投下する話じゃないだろ。
頼むから、連×キョーコで、こんなキモイ話を書かないでくれ。
727名無しさん@ピンキー:04/05/28 21:53 ID:HQPoRkoX
正直、登場人物に殺意を覚えた。
728名無しさん@ピンキー:04/05/28 22:05 ID:1dRlJafX
気持ちはわかるし自分もヘコんだ口だけど、
書くものを制限するのはさすがにどうかと…。

>722の言うとおり先にキーワードを入れるか、
問題がありすぎるような内容であれば
【レイプ】鬼畜陵辱投下専用スレ【スカトロ】
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1083240192/
など特殊シチュ専用スレにSSを投下して
アドレスと説明だけこのスレに書いて案内する、
とかすればいいんじゃない?

>705-は鬼畜スレに投下するにはぬるい気がするけどね…、
各スレの空気を読んで判断していただけるとありがたいです。>特殊シチュ書かれる方
729名無しさん@ピンキー:04/05/28 22:17 ID:Xr3/oXue
あの〜、わかつきめぐみセンセのなんて需要あります?
So What?とかグレイテストとかって…古すぎるか orz
730名無しさん@ピンキー:04/05/28 22:28 ID:4TltJi/V
アナルは特殊なのか…
ごく普通のプレイだと思ってたよ…


僕はもう汚れてしまったんだね
731727:04/05/28 22:37 ID:HQPoRkoX
>>728
すんません、そんなつもりはなかったんです。
本当にムカつく奴として書いたんならそれでもいいんではないかと。
732名無しさん@ピンキー:04/05/28 23:16 ID:cRY+k8i7
>730
ヽ(・∀・)人(・∀・)ノナカーマ
ちょっと人を選ぶかもだが、断り書き入れるほどだとは
思っておらなんだ。
733名無しさん@ピンキー:04/05/28 23:24 ID:TrzxeCsY
朝読んで、自分のツボには入らなかったのでスルーしてたんだが、今来て驚いた。
自分の趣味趣向にあわんからって書いてくれた神に文句言うなよ。
だからこのスレ神居なくなるんだよ。
とりあえずスキビの神はもうこのスレに書いてくれないだろうよ。
文句言った奴他スレロムって礼儀教わって来い。
少なくとも大量に書いてくれた神に乙位言え。
つー訳でスキビ神>乙。趣向は最初に書いた方が良かったかもしれないけど、私は蓮]キョーコのラブ編読みたかったよ。
734名無しさん@ピンキー:04/05/28 23:38 ID:A0ZOFXPv
キャラの名前間違っている時点でスルー対象。
735名無しさん@ピンキー:04/05/28 23:43 ID:hjRbXtSi
>少なくとも大量に書いてくれた神に乙位言え。
最初に読んだ時に、スルーしたあなたが偉そうに言えることでは
ないと思うけど。
人のレスに対して文句を言うなら、自分が進んで灯をともしましょうね。
736名無しさん@ピンキー:04/05/28 23:52 ID:aNZdC22t
>729
需要ありあり。
個人的には月は東に日は西にキボンw
SoWhat?も大好きだが、スパイの人たちぐらいしか
できそうなのが思い浮かばない……
737名無しさん@ピンキー:04/05/28 23:54 ID:cRY+k8i7
>736
馨くん好きだったよw

マイナーどころで主さまシリーズと言ってみる。
738名無しさん@ピンキー:04/05/28 23:57 ID:ZxlmCGHw
シニカルなSSで面白かった。
オチに救いがあれば、もう少し受け入れられたと思うけど
最低を貫いたのも御立派。乙でした。
739名無しさん@ピンキー:04/05/29 00:04 ID:heScrGF1
>>705
アナル使ったからNGって問題じゃないんだよな。少なくとも私にとっては。
原作の方で、「あれ?もしかして松ってキョーコのこと好き?酷い香具師だと
思ってきたけど、違うの?」っていう流れになってるじゃん。
仲村さんの、そういう微妙でうまい描き方に萌えてる人間も多い。
なのに、松→キョーコっぽい雰囲気が一切無くて、キョーコの身体使って
マスかいてるだけの松には萌えられないってこと。
キャラや原作への愛情が感じられれば、アナルだろうが鬼畜だろうがOK。
でもそうじゃないから腹が立った。
名前を平気で間違えられるってことは、どのキャラでも良かったんでしょ?

>>733
SS書いた=神じゃないでしょ。
多くの人間が誉めるような名作SSを書いた=神。
740名無しさん@ピンキー:04/05/29 00:18 ID:nqs1pLi6
>>739
鬼畜な言動にあなたは萌えない、しかし萌える人もいる。
鬼畜萌えの人がSSにして投下するのは自由。

別にここはファンサイトじゃないのでね、
作品への愛が感じられなくても構わない。
極論すれば抜ければいいんだよ。
ここは純愛専用ではないのだから。
741名無しさん@ピンキー:04/05/29 00:44 ID:76EQEgNQ
鬼畜萌えの人がSSにして投下するのは自由。
それを読んだ人が感想言うのも自由。

たださ、お互いに相手の自由を尊重しあいましょうや。
SS書くなとか、文句言うなとか、匿名掲示板でそんなの
言い合ったって アホくさいでしょ。
742名無しさん@ピンキー:04/05/29 01:46 ID:vKD2G0MN
とはいえ、その度に摩擦が起こりスレが荒れて
雰囲気が悪くなるのは歓迎できない。
後味が悪いかも、救いがないかも、というシチュであれば
先に宣言してほしいというのが正直なところ。
強制はできないけどね。
743名無しさん@ピンキー:04/05/29 02:15 ID:u3Cbgb8w
デーモン聖典のケツモナ読みたい〜

とおねだりしてみます。
744名無しさん@ピンキー:04/05/29 02:27 ID:lg7bah+7
デーモソもいいけど、花鹿やフィリシアのSSもイイナァと便乗してみます。
745名無しさん@ピンキー:04/05/29 03:08 ID:uaYuXTWh
前略・ミルクハウスの涼音×芹香投下します
746前略・ミルクハウス:04/05/29 03:09 ID:uaYuXTWh
涼音さんに「一緒にいたい」といって、ぼろぼろ泣いて、
そうして二人でミルクハウスに帰ってきた。
ちゃんと男の人の格好をして、おまけに花束なんて持っている涼音さんと、
泣きながら、でも顔を赤くして照れたようにその隣にいるわたしを見て、
玄関先に出た水城さんは、全部ちゃあーんとわかってるわよという顔をしていた。
涼音さんもそうだけど、水城さんもわたしのことをなんでもお見通しなんだ。
そんなにわたしってわかりやすいのかしら? なんだか落ち込んでしまう。
わたしはわたし自身のことも、涼音さんのこともよくわからないのにな。
でも、涼音さんやさやかさんが言うには、わたしはそのままでいいんですって。
それがわたしの強みなんですって。
そんなわたしを涼音さんは必要としているんですって。
よくわからないけど、でも、わたしでいいって涼音さんが言ってくれるから。
好きな人が、同じように自分を思ってくれることは、素敵なことだと思う。
そうよね。一番大事なのは、わたしが涼音さんを好きだってことなんだもの。


……そう、思っていたの。
747前略・ミルクハウス:04/05/29 03:10 ID:uaYuXTWh
涼音さんは相変わらず、ちょっと気障で、
だけど勇くんと喧嘩するときは口が悪くなったり、
ときどきはやっぱり可愛い格好をしたり、
藤くんをからかって遊んでいたり、
水城さんとじゃれあったり、
そしてわたしには「信じてね」とか「愛してるよ」なんて言葉をいっぱいくれる。
……相変わらず。相変わらずなのよ。
わたしが出て行く前と何も変わっていない気がするのは、気のせいなのかな。
いつもどおりのひびは、居心地がいいのも確かなの。
でも、いままでどおりじゃいや、って思うのもほんとう。
恋人同士になれたはずなのに、不安に感じちゃうのはなんでなんだろう。
もっと違う涼音さんを見たいって言うのは、わがまま……?
748前略・ミルクハウス:04/05/29 03:12 ID:uaYuXTWh
「なあにあんたたち、じゃあまったく進展してないわけえ?」
水城さんがグラス片手にそう言った。
おつまみの乗ったトレーを運んでいたわたしは、
それを置くと同じようにグラスを手に取った。
「プロポーズまでしといて。まだキスもなしなんて、ねえ……」
水城さんは飲み干したグラスにもう一杯お酒をついでいた。
そうなの。よく考えたら、わたしたちの間にはまだなんにもないのだ。
や、やっぱりおかしいのかな?
女子高育ちで男の人とつきあったことなんてほとんどなかったわたしは、
どうもその辺の感覚がひとより――――水城さんに言わせれば「ねんねちゃん」らしい。
そういえば、生まれて初めてつきあった田代さんとも、
せいぜいが肩に触れられたぐらいだったっけ。
水城さんにそのことを言ったら、
「そりゃあ涼音ちゃんがあのボーヤのこと睨んでたからよお。
芹香ちゃんに手でもだそうもんなら、包丁が空を飛んで血の海で泥沼になってたわよ」
きゃらきゃらと笑う水城さんはとても楽しそうだわ……。
泥沼好きだもんね、水城さん。
でも。
749前略・ミルクハウス:04/05/29 03:13 ID:uaYuXTWh
「涼音さんは……いつからわたしのこと、好きになってくれたのかな」
わたしがミルクハウスに来たのは、1年半くらい前。
運良く東京の美大に受かって、北海道からこっちに出てきたときだった。
すごく素敵な洋館を見つけて、そして――その洋館の前で、涼音さんに会ったのよ。
初めて会ったときの涼音さんは、着物を着ていて、
まるで日本人形みたいにキレイだったっけ。
そりゃあ口は悪いし背も高かったけど、あんまりキレイだったから、
てっきり女の人だと思ってたのよね……。
いとこの藤くんの言葉で実は男の人だったってわかって、一緒に住むことになって、
それからは抱きついてきたりかわいいって言ってくれたり、
「好き」も「愛してる」もたくさん言われたけど。
あれはあいさつみたいなもので、でもいつから本気でそう言ってくれてたのか、
わたしにはわからなかった。
お酒をなめて、わたしはうつむいた。
「芹香ちゃんは……あの辺からよね、涼音ちゃんをはっきり意識するようになったのって。ほら、浪人が浪人決定した後らへん」
藤くんに好きだって言われて、どうしていいかわからなくて、藤くんが風邪引いて大学落ちちゃって、
わたしのせいだって自己嫌悪に陥ってたとき。
涼音さんが気を使って外に連れ出してくれて、山下公園でデートして。
一緒にホテルに泊まったけど、わたしが酔いつぶれちゃっただけで、なんにもなかったのよね。
「……うん、そう、かな?」
「涼音ちゃんは少なくとも田代のボーヤのときには本気になってたと思うけどね。はたから見てて嫉妬心が丸わかりだったもの」
「…………そ、そう、なの?」
わたしって本当に鈍い。
藤くんのときもそうだったけど、人からの自分への気持ちに全然気づかないんだ。
750前略・ミルクハウス:04/05/29 03:15 ID:uaYuXTWh
「でもねえ、恋に時間って関係ないわよ。水城おねーさまが言うんだから間違いない」
水城さんはいままでいくつも恋をしてきて、ついにこの間、勇くんのおとうさまである教授とめでたくゴールインをした。
「一目見て落ちちゃう恋もあれば、じっくり時間をかけてはぐくむ恋もあるのよ」
そういう水城さんは幸せそうで、ほんとうにキレイ。
「でもね……でも、じゃあ、1年以上涼音さんはわたしのこと好きでいてくれたのに、両思いになってもなんでなにもしないのかしら」
わたしがそう言うと、水城さんはははぁん、という顔つきになった。
「してほしいんだ、芹香ちゃんとしては」
わっ……なんか、そう言われると……。わたし、きっと真っ赤になってる。
だって、ねえ。き……キス、とか。言葉だけじゃやっぱり、たまに不安になっちゃう。
お夕飯作ってるときに後ろから抱きつかれたりすると、すっごくどきどきするんだけど、
でも涼音さんにとっては女子高ノリの延長みたいなスキンシップでしかないみたいで、
彼はぜんぜんよゆーなのだ。
そんなとき、ひょっとして意識してるのってわたしだけなのかな……とか思ったりしちゃって、
「ちゃんと」なにかして欲しい……っていうのは、やっぱりおかしい?
はしたなかったりするのかな。
751前略・ミルクハウス:04/05/29 03:17 ID:uaYuXTWh
「んーん、好きなひとに対してならすごく自然なことよ。相手に触れたい、自分に触れて欲しい……恋をしてれば当たり前の欲求なの。ちっともはしたなくなんかないわよ」
水城さんが優しく頭をなでてくれる。気持ちよかった。
ちょっとお酒が回ってきて、ふわふわしてる。
ふいに、なでてくれてた手が止まった。
顔を上げれば、こっちに向かってびしりと人差し指が突きつけられている。
「よし。芹香ちゃん、今から涼音ちゃんのお部屋に行きなさい」
み、水城さん?
「そうだ、迫ってみ! んでそのまま最後までいっちゃうのもありよ!!」
さ、最後って最後って、やっぱり最後?
水城さん、だいぶ酔ってるわね!?
でも、そうか。それもいいかもしれない。なんて、わたしも酔っちゃってるみたい。
どうしよう。行っちゃおうか、それでもし拒まれたら?
……えーい、こうなったら覚悟を決めるのよ!
「そうよ、頑張れ芹香ちゃん! いざとなったら押し倒せばなんとかなるって!!」
「はい、松本芹香、頑張ります!」
決戦への落し蓋……じゃなかった、ええと、火蓋。
火蓋は、今切って落とされたのだ。
752名無しさん@ピンキー:04/05/29 03:17 ID:nH3ba5d1
樹木モノキテキテ−−−−!!!!
個人的には、立人×花鹿とかくらき×あつみ?(今、本が手元にないから正確な名前と漢字がわからん…)とかK2×もな
753名無しさん@ピンキー:04/05/29 03:18 ID:nH3ba5d1
樹木モノキテキテ−−−−!!!!
個人的には、立人×花鹿とかくらき×あつみ?(今、本が手元にないから正確な名前と漢字がわからん…)とかK2×もな
754前略・ミルクハウス:04/05/29 03:18 ID:uaYuXTWh
そしてわたしは彼の部屋の前に立っていた。
涼音さん、もう寝てるかな。
お夜食差し入れたりしたことはあるけど、あんまり遅くに訪ねたことは一度もなかった。
よーし、勇気を出すの芹香!
こんこん、と軽くノック。返事がなかったらあきらめて、今日はこのまま寝よう。
そう思ったけど、ドアの向こうからはしっかりお返事がかえってきた。
「はーい」
涼音さん、起きてたみたい。ここまできたらもう後には引けないわ。女は度胸よ。
ノックの姿勢のまま固まってるわたしの目の前でドアが開けられた。
ちょっと驚いた様子の涼音さんの顔がひょいっとのぞいて、わたしはお部屋の中に招かれた。
「どうしたのー?」
水城ちゃんとお酒飲んでたんじゃなかったっけ? 女どうしとかいっちゃって、涼音をのけ者にしたくせにー。
涼音さんはそう言ってちょっとむくれてみせた。
本当に怒ってるわけじゃないことぐらい、酔ったわたしでもわかる。
「ひょっとして、いっしょに寝てくれる気になった?」
いつもの笑顔の涼音さん。
これは本当に本気で言ってるのか、冗談なのか、きっと酔ってなくてもわかんない。
でも今日は本気でとってみちゃう。もう決めたもの。
わたしはこくんとうなづいた。
とたんに恥ずかしくなって下を向いちゃったので見えなかったけど、涼音さんはきっとびっくりしてるだろう。
755前略・ミルクハウス:04/05/29 03:20 ID:uaYuXTWh
「……芹香ちゃん、酔ってるでしょ」
そりゃあちょっとは酔ってるけど、この気持ちは嘘じゃないよ、涼音さん。
わたしはうつむいていた顔を上げて、まっすぐ涼音さんの目を見た。わかってほしかったから。
目が合って、涼音さんの目の中にわたしが映ってるのが見えた。
わたしの目の中にも、きっと涼音さんが映ってる。
「芹香ちゃんの目に映る自分が、自分じゃ一番好きだよ」って言ってくれたことを思い出す。
あれはきっと涼音さんの本心だったんだな、って思った。
ねえ、わたしも、涼音さんの目に映るわたしが好き。
涼音さんはふっ、て笑った。そしたら涼音さんは。
「……?」
なにがおこったのか、一瞬わからなかった。
肩をそっとつかまれて、目の前には涼音さんの長いまつげ、そして唇には涼音さんの唇がくっついてた。
わたしはもうただびっくりして、息をするのもわすれて目を見開いてた。
しばらくして涼音さんは離れて、放心気味のわたしににっこりと笑いかけた。
時間にすれば数秒だったのに、すっごく長かった。
「おいでよ」
ベッドに手招きされたから、一気に緊張が襲ってきた。うわーうわー、どうしよー。
勇気を振り絞って近づくと、いよいよだと思って身体がかちかちに強張っちゃって、もうほんとうにどうしよう。
涼音さんはよいしょ、とベッドにもぐりこんで、わたしにスペースを空けてくれた。
756前略・ミルクハウス:04/05/29 03:21 ID:uaYuXTWh
「おひめさまは腕まくらをご所望されます? それとも普通の枕でいい?」
……あれ?
えーっと。
「なんにも、しないの?」
涼音さんはただ寝るだけみたいで、わたしはなんだかひょうしぬけした。
だって、え? それでいいのかなぁ。
わたし、なんのために今夜ここに来たんだっけ?
「うん。だって、芹香ちゃん、今酔ってるでしょ。僕としてはさ、こういうことはちゃんとしたいわけ。
 申し出は嬉しいけど、お酒の力につけこんで抱いたりしたくないんだ。
 芹香ちゃんがしらふで、それで僕とそうなってもいいって思えるようになるまで待つよ」
だから今日は添い寝だけね。涼音さんはそう言ってわたしに腕を貸してくれた。
優しいんだ、涼音さん。ちゃんとわたしの不安を見抜いてた。
うん、そうだね。今日はこのまま寝ちゃおうっと。
でもね、きっとお酒の抜けた明日のわたしも、涼音さんとそうなってもいいって思うと思う。
だから、明日の朝起きたら一番に言うわ。
757名無しさん@ピンキー:04/05/29 03:21 ID:uaYuXTWh
本番は次で。それではお休みなさい。
758名無しさん@ピンキー:04/05/29 03:24 ID:u3Cbgb8w
>>752
樹モノみたいよね〜!!!
立人花鹿もみたい!ケツモナはもっとみたい!
759名無しさん@ピンキー:04/05/29 03:31 ID:dN85cCY0
>757
悶えながら待ってます。
楽しみだ。ああ楽しみだ。これで毎日が三倍くらい楽しくなる。
760名無しさん@ピンキー:04/05/29 20:23 ID:bJ+Mgrki
ミルクハウス、ご苦労様です。
芹香ちゃん、鈴音さんを押し倒せ、ごーごーって感じでしょうか。w
続きお待ちしております。

・・・・・にしても、若い頃の記憶って凄いわ〜。
文章読みながら、キャラ絵が全部思い出せた。
761前略・ミルクハウス:04/05/29 21:53 ID:uaYuXTWh
>>756の続き投下します。涼音×芹香です。
762前略・ミルクハウス:04/05/29 21:54 ID:uaYuXTWh
目を開けたら、すぐそこに涼音さんの顔があった。
えーっとえーっと。
ほけ〜っとなってるわたしのほっぺをつんってつついて、涼音さんはちょっと困ったみたいに笑った。
おきぬけの空っぽの頭が、静かにゆっくり働きだして、そしてわたしは昨日のことを全部思い出した。
……っきゃ〜〜〜っ。
恥ずかしかったけど、後悔とかは全然ない。
眠い目をこすって、わたしも涼音さんに笑いかける。
「おはようございます、涼音さん」
「おはよ、芹香ちゃん。よく眠れた?」
涼音さんのベッドはふかふかで、ふかふかのベッドが苦手であんまり眠れないわたしは、
でも昨日は平気で熟睡してしまった。
初めてこの家に来た日は、努力したけどちっとも眠れなくて、
自分の部屋のベッドをわざわざ固いのに換えてもらったぐらいなのに。
わたしは首をこっくんと縦に振った。
「はい」
それはやっぱり、涼音さんのにおいに抱きしめられてたからなんだろうな。
さあ、いつまでもこうやってベッドの上でお見合いしてるわけにもいかないの。
お酒の気配はすっかりさようならしちゃって、今のわたしはちゃんとしらふだ。
よしっ。
「すっ……涼音さん、あのねっ」
「ん?」
涼音さんは肩がこったのか、うーんと背伸びをして首を回していた。
「あっ、あのー、あの、あたしねっ、涼音さんが好きよっ」
言ったー!!
どきどきして止まらない。
涼音さんは目をぱちくりとしてわたしを見た。
そしてそれから。
763前略・ミルクハウス:04/05/29 21:55 ID:uaYuXTWh
「やーんうれしー、涼音も芹香ちゃん好きよっ」
思いっきり肩透かしを食らったわたしは、あやうくずっこけてベッドから落ちるところだった。
なにソレ、なにソレ、なにソレっ?
ひ、ひとが決死の思いで告白したことを、いつもの冗談でごまかさなくったっていいじゃないっ。
「……」
二の句が告げなくなって口をぱくぱくさせてるわたしを見ていた涼音さんは、突然ふきだした。
涼音さんはけっこう爆笑するタチなので、笑い転げる、といった表現がぴったりだ。
「……ご、ごめんごめん、芹香ちゃんがあんまりかわいーもんだからつい……」
「ひっどおーい、あたしはまじめに話してるのにっ!」
涼音さんてば、ずるいんだ。
そうちょっと拗ねたら、涼音さんはふいにまじめな顔になった。
「……そうだね、ずるいよ僕は。芹香ちゃんにはキレイなところしか見せたくないって思ってる」
今度はわたしが面食らう番だった。
涼音さん。
小さいころにおかあさまが亡くなって、おとうさまは浮気性で、反発してた涼音さん。
ほんとうはさみしがりで、コンプレックスのかたまりな涼音さん。
だけどわたしは、その全部を、涼音さんじゃなくて藤くんだったりさやかさんだったり、
別の人から教えてもらったんだ。
涼音さんは、過去の自分は嫌いだって言っていた。
わたしを好きな、今の自分を見て欲しいって、そう言ってた。
涼音さんは、わたしに気づいて欲しくないんだ。
それで涼音さんが安らいで笑っていてくれるなら、
わたしはいくらだって今の涼音さんだけを見つめてる。
764前略・ミルクハウス:04/05/29 21:56 ID:uaYuXTWh
……やっぱり、弱いなあ。こういうのを惚れた弱みって言うのかしら。
「でも、わたし、ずるい涼音さんもきっと好きなんだ。だって涼音さんだもん」
「芹香ちゃ……」
「わたし、もう酔っ払ってない。涼音さんと」
涼音さんはわたしが言うのをじっと待ってくれてる。
「ねっ……、寝たい、っていうのは、ちゃんとわたしの意思だから!」
あーんもお、顔から火が吹くかと思ったよー。
だ、大丈夫よね、退かれたりしないわよね?
ベッドの上でふたりしばらくお地蔵さんみたいになって。うう、気まずいわ。
先に口を開いたのは、涼音さん。
「僕も芹香ちゃん好きだよ」
涼音さんは、今度はふざけなかった。すごく真剣だけど優しい目をしていた。
わたしはその澄んだ目に吸いこまれそうになって、次の言葉をどきどきしながら待った。
心臓が爆発しそう。これ以上ないって速さで脈を打ってる。
「今夜、部屋で待ってて」
「部屋?」
「うん、芹香ちゃんの部屋。僕が行くから、だから待ってて」
765前略・ミルクハウス:04/05/29 21:57 ID:uaYuXTWh
「こぉらー、早く起きてこないと朝食片付けちゃうよー?」
朝ごはんの支度をして、テーブルを整えて、
寝起きの悪い4人(今日は涼音さんはちゃんと起きてるので、5人じゃなくて4人ね)を起こす。
食卓につく水城さんはちょっと二日酔い気味で、あれからひとりでまた飲んでたみたい。
でもゆうべ自分が言ったことはきっちりしっかり覚えてるらしく、ウィンクなんてされてしまった。
昨日はキスまでだったって言ったら、どういう反応するんだろう。
あら? よく思い返してみると、そもそもわたし、最初はキスをして欲しかっただけなのよね?
それがゆうべ、水城さんとの話で盛り上がっちゃって、最後までいっちゃうのもありかななんて思えてきて。
一回キスをしてもらったら、もっとしてもらいたくなっちゃって。
わたし、欲張りなのかなあ……。
食べ終わると勇くんは学校、藤くんは予備校、
残っているのは水城さんとおじさま、そして涼音さんとわたし。
大学は9月中旬まで夏休みだから、このあとわたしはたいてい
食器を洗ったりお洗濯をしたり掃除機をかけたり、つまりは主婦業にいそしむんだけど、
今日はそのほかに自分の部屋を掃除しなくっちゃ。
普段からなるべく身の回りはきれいにしてるけど、もっとちゃんとやっておきたかった。
なんたって、今夜、涼音さんと……だし。
そう思ったらもうあちこち気になりだして、細かいところまでやっていたら、下から呼ぶ声が聞こえた。
「せっりかちゃーん、おなかすいたー」
766前略・ミルクハウス:04/05/29 21:59 ID:uaYuXTWh
え、もうお昼?
慌てて時計を見ると、あらら。12時だわ。
いつのまにか時間がたっていたらしい。
しょうがない、またあとでやろうっと。
わたしは大きな声で返事をした。
「はいはーい、今行きまーす」
今日のお昼はなんにしよう、なんて考えながら階段を下りると、涼音さんしかいなかった。
「あれ? おじさまと水城さんは?」
「デートがてら外で食べてくるってさ」
水城さん……。
これってやっぱり気を使ってくれたんだろうけど、でもでも昨日の今日でふたりっきりって。
やだ、なんだか緊張する。静まれ心臓。
「……芹香ちゃんさあ、無理してない?」
「えっ!?」
せっかく静まりかけた心臓が、おもいっきり飛び跳ねた。
「僕、気は長いんだって言ったでしょ。焦らなくってもいいよ」
「むっ、無理なんかしてないもん!」
嘘じゃない。
無理をしてるんじゃなくて、恋愛初心者で若葉マークだから、
どうしたらいいのかちょっと困ってるだけなのよ。
767前略・ミルクハウス:04/05/29 22:00 ID:uaYuXTWh
「涼音さんこそ、あたしのこと子供だと思ってるでしょ」
思わずむきになって、そう言い返してしまった。
そりゃあわたしは19にしては子供っぽいかもしれないけど、大学2年なのに高校生に間違われたこともあるけど、
だからってほんとうに子供なわけじゃない。
だいたい、年だって涼音さんとひとつしか違わないし。
あ、なんだか泣きそうになってきた。
もーう、涼音さんのばかばかばか。女の子の気持ちちっともわかってないんだっ。
「ご、ごめん。僕が悪かったよ。だから泣き止んで、ね?」
「泣いてないもんっ!」
涼音さんはまいったな、て感じでわたしを見てる。
……呆れたかな。
ちょっと不安になって、手で顔をぬぐおうとしたら、涼音さんの黒くて長くてキレイな髪の毛がさらりと揺れた。
涼音さんってふいうちのキスが得意なんだ。
「良かった、泣き止んだ」
あんまりびっくりして、涙がひっこんだだけよっ。だ、だってまだ一回しかしたことなかったんだもの。
あーあ、勝てないなあ……。
「続きは今夜、ね」
そう言って涼音さんはいたずらっぽく笑った。
つ、続きって。うわーうわーうわー。
あーもお、わたし、今日一日じゅうどきどきしっぱなしでいなきゃいけないのかしら。
前途多難な気がするわ。
768前略・ミルクハウス:04/05/29 22:02 ID:uaYuXTWh
本番は次、と言っておいて申し訳ないのですが、書いていたら前ふりが伸びてしまいました。
すみません。では。
769名無しさん@ピンキー:04/05/29 22:57 ID:EUvLfJbg
>>768
なつかしいのキテタ― !!
おまちしてます。
前半の作中にあらすじがはいってるあたり親切だなぁと思ったり。
だから投下前の紹介がタイトルだけだったのかしら。

ガンガッテ下さい( ´∀`)つ旦~
770名無しさん@ピンキー :04/05/30 05:22 ID:JeklofAd
色々なところで鈴音さんがいいそうだったり、芹香たんならそう思いそうな
感じで、原作ぽくてすごく読んでてホクホクしてきます。
続き、お待ちしてます。
771名無しさん@ピンキー:04/05/30 23:56 ID:nTrDKJP/
延々とままごとを読んでいる気がする…
772名無しさん@ピンキー:04/05/31 02:17 ID:4AY2/lSF
うろ覚えだけど、こういう雰囲気の時代があったと思う。
だから読んでると何だか懐かしい感じする。

楽しませてもらってます。
773名無しさん@ピンキー:04/05/31 11:13 ID:BvSlbUz1
前フリ長くてもいいけど、内容が無いのがツライ。
774名無しさん@ピンキー:04/05/31 14:41 ID:DqAhrxaM
いわゆる「ベタ流し」な話展開だよね。
775名無しさん@ピンキー:04/05/31 23:59 ID:C5bNv/lD
おだてるのも楽じゃないな
776名無しさん@ピンキー:04/06/01 01:27 ID:u+Tyorqb
今のお子様は刺激ばかりに慣らされてるが
そもそもこうして載せられてるのが少女漫画の本質だ。
お子様からすれば刺激一つも無かろうが
このやりとりの間にときめいたり慌てたりするのが真の純朴さというモンだ。

現にしっかり掴んで書いてる者も「懐かしい」とレスしている者も
それなりにいるでは無いか。

ひがむなお子様。どうせSS一つ投下出来ない分際でな。
サブいから。
777名無しさん@ピンキー:04/06/01 05:40 ID:QbWgEJKG
>>776
アー、ハイハイ
流石おばさんは人生経験が豊富だね

と釣られてみる(w
778名無しさん@ピンキー:04/06/01 08:29 ID:hwIjvLXv
実際ジャパエロはうまいと絶賛だったんだから(別に過激でも
なんでもなくふつーのエロを原作の文体でうまく書いてる)
ダメって書かれるのはやはり文才と経験のなさのせいでは?
おばさんなのに経験薄って・・・・( ´,_ゝ`) プッ


と釣られてみる(w
779名無しさん@ピンキー:04/06/01 10:49 ID:u+Tyorqb
いかに上手かろうが他作品と比較しても大して有益とは思えないがな。
ジャパネスクは好きだったがアレは萌えられなかった。(しかも某スレと近いカキコの内容・タイミング。
自演の臭いがするが気のせいですか?)

何処に萌えがあるのか解らないのは文章の質によるが
取り敢えずおだてる必要は何一つ無いし、内容が無いというのもエロパロ板の特性を考えれば間違いだ。
ついでに言えば萌えポインツなぞ人それぞれ、と。
リア厨・リア工立ち並んでそうなスレだな…
780名無しさん@ピンキー:04/06/01 12:25 ID:hwIjvLXv
ID:u+Tyorqb
のレスは支離滅裂。

>>776で自分の萌え作品が批判されたら逆ギレ
>>779では萌え要素は人それぞれと説教

刺激がない内容でも才能ある人はいい物書けます。
才能だけでなく文章からでる魅力も大事でしょうね。
前レス読めば一目瞭然。
目が肥えたからこそヘタレな作品には悪評がつくんですよ。



781名無しさん@ピンキー:04/06/01 12:42 ID:ykcpH7Xc
他スレからのコピペですが。

>レスの内容でなくレスした本人をとやかく言うようなレスを
>つける人は、どんなに丁寧な言葉を使っていようと、荒らし・煽り
>体質なので要注意。

ということなので、皆さん気をつけましょうよ。
スレを荒らしたいというのなら別ですけど。
782名無しさん@ピンキー:04/06/01 13:17 ID:75F3xygL
>>781
荒らしたいんでしょ

ほんの少しでも理性的になれば、
自分らのやってることがスレにとってプラスかマイナスかわかるだろうに、
あえてやってるんだから。
783名無しさん@ピンキー
作者→タフになれ。
ここは「楽しんで書いたものを公開するだけの場所」だと思え。
感想は「もらえたら奇跡!」の感覚で。
「こいつは荒らしだ」と思ったら鼻で笑え。

読者→無関心になれ。
小説以外はほとんど読まずにスルー。小説も最初の数行でダメだと
思ったら即スルー。たまにレスつけても話が面倒くさげになったら即ROM専。


ていうかもう議論飽きた。
色んな人がいるんだから、互いが互いの正論吐き合ったところでどうにもならんでしょ。
無益なことは繰り返さず、もう静かにしてててください。