【私が欲しいの…?】サモンナイト萌え10【はい。】

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1名無しさん@ピンキー
不覚にも亡霊召喚獣に萌えてしまった…

そんなわけで
サモンナイト エロ小説&画像キボンヌスレその10です。

【PALETTA(パレッタ)】
エンターブレイン出版の季刊雑誌。
大体1月・4月・7月・10月の15〜20日頃発売。
毎号飯塚武史先生がサモンナイトのイラスト&コラムを掲載。

基本的にSSはエロ有りの方向で。
続きものの場合はエロ無しのパートが入っていても可能。

【過去スレ】 関連は>>2以降
2名無しさん@ピンキー:03/11/08 17:56 ID:0zC28l9F
【過去スレ】
サモンナイト萌え
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/999/999797530.html
サモンナイト萌え2
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1009/10094/1009483903.html
サモンナイト萌え3
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1023/10234/1023464724.html
サモンナイト萌え4
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1043888060/l50(dat)
http://ruku.qp.tc/dat2ch/0308/25/1043888060.html(ミラー)
【祝】サモンナイト萌え5【3発売】
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1060115736/l50(dat)
http://ruku.qp.tc/dat2ch/0308/25/1060115736.html (ミラー)
【イロイロ】サモンナイト萌え6【エロエロ】
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1061571105/l50
【個人授業】サモンナイト萌え7【二人の秘密】
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1062251246/l50
【帝国軍】サモンナイト萌え8【身体に聞きます】
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1063541511/l50
【だから漏れ】サモンナイト萌え9【抜くよ】
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1066123551/l50


381氏のSS保管庫
ttp://www.artemis-j.com/hp/snss/
618氏の倉庫
ttp://www.buzz-style.net/~snss/
3名無しさん@ピンキー:03/11/08 18:01 ID:4IAkRUPk
4名無しさん@ピンキー:03/11/08 18:05 ID:W3KAeTfP
1さん乙カレー
54スレ815:03/11/08 18:12 ID:9J298YUr
1さん乙です。前スレ649で言ってたバノアヤが完成したので投下。
久々に単品を書きましたが17レス前後と長め…。
6秘密の交渉:03/11/08 18:14 ID:9J298YUr
 暖かな午後の日差しが降り注ぐ、オプテュスのアジト。
 太陽の光が差し込む窓際で座っているのは、肌も髪も驚くほどに白い青年と、その傍らで
彼の腕に薬を塗る少年であった。
 青年は普段身につけている派手な防具は取り外し、上半身裸の出で立ちで、頬には青いアザ、
腕には擦り傷と、満身創痍の状態で苛立ちながら椅子に腰掛けている。
「あのはぐれ野郎っ!また手加減なしにやりやがって……いでででッ!!」
「バノッサさんだって充分手加減なしに襲い掛かってたんですから、仕方ないでしょう」
 溜め息混じりにカノンは彼の腕に薬を塗り続ける。同時に引き裂くような痛みが傷口から
走り出し、その勢いはまもなく電流のようにバノッサの全身を駆け巡った。年甲斐もなく
目に涙を浮かべるバノッサに、少年は苦笑しながらハンカチを差し出した。
 ――事の始まりは今日の昼食時。
 オプテュスのメンバーは歓楽街を徘徊していた。それはいつものようにこれといって
意味のない行為だ。時折遊ぶ金欲しさに、通りかかった者を脅しては金目の物を奪い取り、
道端で他人と視線が合えば絡もうとする。
 そして今日もまた、彼らが敵とみなす人物たちが早々に目の前へと現れた。
 フラットの連中だ。
「先に絡んでいったのはこっち側なんですから……」
 争いを好まないカノンは、オプテュスではバノッサの次に実力を誇る。彼があの時の喧騒に
加われば勝負はこちらに傾いていたかもしれない。
 だが、結局争いが始まるや否や、カノンは周囲に集まってくる観衆に溶け込み、その一部始終を
黙って静観していたのだ。
「あのアマぁ……、いつも余裕かました面しやがって!今日なんざアイツ、何て言ったか覚えてるか!?
『無理しないでくださいバノッサさん。ホントは弱いんですから』だぞ!?」
「あ、それは僕が言ったセリフです」
「ってお前かよ!!」
 バノッサは鼻息も荒々しげにテーブルを叩くと、脱力したかのように目を伏せ、椅子の
背もたれに背中を預けた。
 ……薄く目蓋を開き、顔を天井に向け、視界にぼんやりと思い浮かぶのはあの憎きはぐれの笑顔。
7秘密の交渉:03/11/08 18:17 ID:9J298YUr
(何でこんな気分わりぃ時に、はぐれ野郎のツラなんかが見えてきやがるんだ)
 笑顔でさらりと痛い所をついてくる彼女の口。それは知ってか知らずかバノッサの心をえぐり、
時に夢の中でまでそのセリフがリピートされる。
 しかし今瞳に浮かぶその映像は、想像にしてはあまりにも鮮明すぎる。
 ……いや、想像しただけの人物の呼吸が、自分の頬にかかる事などありえない。
「こんにちは、バノッサさん?」
「――――ッ!?」
 それは実際に彼の顔を背後から覗き込む彼女――アヤ本人の姿だった。
 驚きのあまりバノッサの体は椅子ごと後ろへ反り返り、一歩軽く身を引いたアヤの立っていた
場所に無様にひっくり返る。ぶつけた後頭部の痛みにうずくまる彼を見下ろすアヤの口からは、
思わず吹きだすような息が漏れた。
「ふふふっ……、カッコ悪いですね、バノッサさん。そんな事してると傷に響きますよ?」
「そう思うならテメェが俺様を支えるなりなんなりしろ!避けてんじゃねぇ!!」
 その言葉に「嫌です」と即座に答えるアヤは、やはりいつも通りの彼女だ。
 一見しただけではとても剣と召喚術を使いこなし、幾多もの敵を叩き伏せているとは思えない
彼女の容貌。その華奢な体にそれだけの力を携えている事が、バノッサにとっては疎ましいものであった。
「勝手に上がってしまってすみません。でも呼びかけても返事がなかったので」
「いいですよ。今日は手下たちはここにいませんし。ところでお姉さん、今日はまたどうして
こんな所に?」
 仰向けに倒れるバノッサを起こしながら、彼の代わりに尋ねるカノン。当のバノッサは
カノンに肩を借りながら、八重歯を剥き出し噛み付くような勢いで睨みつけている。
 尋ねられたアヤはバノッサが起こした椅子に我が物顔で腰を下ろすと、ぽんと両の手の平を
合わせ、満面の笑みを浮かべてみせた。
「今日はバノッサさんと、休戦協定を――と思いまして」
「……休戦、だとォ?」
 

 カノンが淹れてくれた紅茶を一口すすり、アヤは眉をひそめるバノッサを相手に部屋の中、
二人きりで向かい合っていた。
8秘密の交渉:03/11/08 18:21 ID:9J298YUr
 このような飲み物はオプテュスでもカノンしか口にしないらしい。どうりで葉の保存状態が
いいと思ったのだ。他の連中ならば葉の入った容器を開けっ放しにして湿らせているか、もしくは
葉に白い点を大量発生させていたかもしれない。もしそうなら鼻で笑って水道の水でも飲むつもり
だったが、そこはやはりカノン。お茶の淹れ方ひとつにも気を配るのか、とても美味しい。
「私達って出会うたびに喧嘩ばかりしてるじゃないですか?今日だって例外じゃありませんでした。
おまけに今回はガゼルさんが……」
 ガゼル……あのデコの広い野郎か。バノッサの脳裏に、いつもアヤ達と一緒にいる騒々しい少年の姿が
思い浮かんだ。
 今回の騒ぎでは、ガゼルはバノッサの手下との戦いで深手を負う事になってしまった。大人しく
療養してはいるが、傷が完全に治るまではしばらく大人しくしてもらわなければならないだろう。
「言っておきますけど、ガゼルさんが怪我を負ったおかげで夕食前におかずが消える事はしばらく
なくなりそうですし、ウロウロ落ち着きなく歩き回られて周囲にホコリを立てられる事も当分はない
でしょうから彼にとって今回の出来事はいい薬だ、なんて事は一切思っていませんよ。本当に」
「…………」
 アヤはそう言うと突然伏し目がちに顔をうつむき、力なく息を吐いた。
「……やっぱり、大切な人達が傷ついて苦しんでいたりするような光景はあんまり見たくないんですよね。
皆さんにはいつも元気な姿でいてもらいたいんです。その為にはバノッサさんにも協力して頂いて、
フラットの人達と仲良く……とまではいかなくても、お仲間さん達が喧嘩をふっかけてくるのを
どうにかしてもらえないかな、と」
 そして紅茶をまた一口。カップを静かに皿に置くと、アヤは小首を傾げるような仕草で艶のある黒髪を
さらりと肩から流した。
 優雅なその姿は彼女の家庭の慣わしか。いちいち鼻につく女だと腕組みしながらバノッサが眺めていると、
アヤは微笑みながら言葉を続けた。
「――それに、最後に勝つのは い つ も 私達のほうですし」
「テメ……ッ!!!」
 ぶちぶち、とバノッサの脳内で何かの切れる音が響いた。きっと頭の中では血が広がっている事だろう。
9秘密の交渉:03/11/08 18:23 ID:9J298YUr
 この女はいつもこうだ。天然なのか確信しての事なのかは分からないが、その言葉は普段
キレやすいバノッサをおよそ五倍速で怒りの頂点に達させる力を持っている。その笑顔と口調は、
見ているバノッサにしてみれば彼女の余裕をあらわす態度としか思えなかった。
 こちらが何を言ってもそれを弾くように言い返し、時には場違いのようなのほほんとした笑顔で
切り返す。
 一度でもこいつが何も言い返せることなく、悔しげな表情を浮かべている所を目にしてみたい
ものだ。バノッサはそう思いながら彼女の言葉に怒り任せに立ち上がろうとした時、彼の中にふと、
ある提案が思い浮かんだ。
「…………」
 しばらく無言のまま彼女を見つめると、バノッサは浮かばせていた腰を椅子に下ろし、口元に
不敵な笑みを浮かべた。
 ――こういうのはどうだ、はぐれ野郎。
 バノッサは顎に手を当てると、考えるような仕草で目を伏せたのち、ニッと笑ってアヤを
上目遣いに見つめる。
「……まあ、それもそうだな。これ以上仲間に怪我人が順調に増えてきちまうのも、こっちと
しちゃあ辛いモンだ。考えてやってもいい」
「じゃあ……!」
 アヤの表情が喜びに輝く。普段は大人びた雰囲気だが、笑うとその顔に歳相応のあどけさなが甦る。
 所詮はまだ小娘じゃねえか。バノッサは内心鼻で笑うと、彼女の目の前に人差し指を突きつけた。
「その代わり、交換条件だ」
「条件……ですか?……ここでしばらく炊事洗濯しろだとか、金を持ってこいだとか、そういうのは
よしてくださいよ」
「そんなメンドくせぇ事じゃねぇよ。心配すんな。ごくごく簡単なことだ」
 怪訝な面持ちのアヤを目に、バノッサはゆっくりと椅子から立ち上がる。
 そしてそのまま伸ばした手は、アヤの前に伸び――。
「……バノッサ、さん?」
 彼の白い手がアヤの黒髪をすくう。突然の事に驚いたように目を丸くするアヤ。髪の束を
バノッサは指先に絡ませて弄んだあと、彼女の頬を撫でた。
 肌の色からしてみれば意外と思えるような彼の熱い手。その指がアヤの唇を伝い、彼女の肩は
ぴくりと動いた。
 眼前に身を乗り出したバノッサの唇が、静かに動く。
「それじゃあ――今からそこのベッドで、俺様に抱かれな」
10秘密の交渉:03/11/08 18:26 ID:9J298YUr
「……え?」
 一瞬彼の言葉の意味が理解できずにいた。
 抱かれる?ベッド?
 しばらく頭の中で彼の言葉を繰り返した後、それがどういう意味なのかをようやく理解し、
アヤはガタンと椅子を引き、一気に頬を紅潮させた。
「バ、バノッサさんっ、それって」
「最近テメェらとやりあう事ばっかでよ、ここしばらく女を抱いてねぇんだよな。イライラしてた分、
無意識にフラットの連中に絡んじまってたのかもしれねぇし。ここで一発抜いてみりゃ気分も
変わるかもしれねぇだろ?」
 どうだ、とばかりにアヤを見下ろすバノッサ。
 普段は堂々とした態度の彼女も、このような難題を条件として突きつけられてはさすがに顔を
赤らめている。一見育ちの良さそうな娘が、こんな荒くれた男にいきなり抱かれようなどとは
まず思わないだろう。
 この顔が見たかったのだ。バノッサはそんなアヤを前に、一人勝ち誇った笑みを浮かべていた。
 このあと彼女は敗北の文字を背に、交渉決裂という手土産を持ってフラットへと戻る事になるのだろう。
「さあ、どうするよ?はぐれ野郎」
「う……」
 まあ考えるだけ無駄だろうが、と内心思いながらも尋ねる。彼の言葉にアヤは、顔を赤らめながら
困ったようにうつむいている。しばらく黙り込んだあと、アヤは椅子からゆっくりと立ち上がり、
バノッサに背を向けた。
(なんだ、さんざん悩んどいて結局帰るんじゃねぇか)
 予想通りの結果にバノッサは含み笑いを漏らす。
 だがアヤはその場に立ち止まったまま、突然胸の前まで両手をあげると何やらもぞもぞと手を
動かし始めた。
「……それしか方法がないんだったら、仕方ないですね。分かりました」
「あ?」
 彼女の言葉と同時に、黄色いリボンが細い指に絡み、するりとほどかれる。そのまま襟元に
手をかけると、肩から抜け落ちた服の中から、彼女の白い背中が露わとなった。
「……おい、ちょっと待て」
 あ然とするバノッサをよそに、アヤの腕は背中へと回る。その手がブラジャーのホックを外すと、
彼女は体を棒立ち状態のバノッサに向けて振り返らせた。
「どうぞ、バノッサさん……」
11秘密の交渉:03/11/08 18:28 ID:9J298YUr
 胸のところで押さえるように抱えていたブラジャーを取り払う。そこには、彼女の細身にしては
豊かな乳房がふたつ、弾力を帯びて揺れていた。頬は相変わらず赤く染まってはいるが、彼女の行動は
いつも通りに躊躇がなく、至って堂々としている。
 ……正気か、こいつ。バノッサは目の前の彼女の姿をぼんやりと眺めながら、突然ハッと我に返った。
「テメェ……とことんこの俺様を馬鹿にしてやがるな!?」
「えっ?何のことです?」
 アヤが疑問に思うのも無理はない。バノッサが勝手に脳内で目前の勝利の余韻に浸っていた最中、
その期待をいともた易く打ち砕かれてしまった事に対する怒りなど、彼女は知る由もないのだから。
 わけも分からずキレ始めた彼にアヤが眉をひそめていると、バノッサは額に青筋を浮かべながら
歩み寄る。そして彼女の腕を掴むと強引に体を引き寄せ、ベッドへと放り投げた。
「いたっ!ちょ、バノッサさん!」
 ぶつけた頭をさすりながら起き上がろうとするアヤの肩に、手の重みが感じられる。上に乗りかかって
いたバノッサが彼女の肩を掴んで押し倒すと、その手を彼女の乳房へと滑らせていった。
「っ……」
 胸を這う手の平の感触に、アヤの体がわずかに動く。バノッサは彼女の乱れた服を片手で脱がしながら、
耳元に唇を寄せた。
「テメェがそういうつもりなら、俺様もたっぷり楽しんでやるからな。――今さら泣き言なんざ
言うんじゃねぇぞ」
「いいませんよ、そんな事……」
 口の減らねぇ野郎だ、バノッサはそう言って舌打ちすると、彼女の下半身を覆う下着を乱暴に
引きずり下ろした。


「んっ……」
 バノッサの愛撫はやはり彼らしい、一方的な触れ方だ。乳房をまさぐる手つきは揉むというよりも
掴むといった感じである。荒い息遣いがアヤの首筋に近づき、バノッサの唇は彼女の細い首に
強く吸い付く。しばらく首を隠さなきゃいけないかも、とアヤは心の中でつぶやきながら、彼の背中に
腕をまわした。
「余裕だな、はぐれ野郎。その強がりがいつまで持つか……」
12秘密の交渉:03/11/08 18:31 ID:9J298YUr
 そう言いながらも心に余裕がないのは、どちらかといえばバノッサのほうだ。年頃の少女らしく、
もう少し自分の行為に恥じらいを見せるかと思えばこの様子。清楚な顔をして、意外と男性経験が
豊富なのだろうか。
 もしそうなら……。
(今まで寝てきた男共と俺様を比べては、また嫌味な事をぬかすつもりじゃねぇだろうな)
 そう考えると、ふいに目の前のアヤが皮肉を混ぜた笑みを浮かべているような錯覚に陥る。気のせいだと
いう事は分かっているが、無意識に湧き上がった怒りは抑えきれない。バノッサは掴んでいたアヤの
乳房を握り、口付けていた首筋に歯を立てた。
「いたっ!ちょっと、バノッサさん、なに噛みついてるんですか」
「うるせえな……」
「もっと優しくしてくれませんか?でないと私だって気持ちよくないですよ」
 噛みつかれた首を押さえながら、アヤは覆い被さるバノッサを睨むように見上げる。
 だがバノッサはフンと鼻を鳴らして悪態をつくと、片手をアヤの下腹部へ向けて滑らせていった。
「っ……」
 アヤの視線も、それにつられて下を向く。
「……テメェ、自分の立場を分かって言ってんのか?俺様は交換条件って形でコレをやってんだ。その俺様が
どんな風にテメェ抱こうが勝手だろうがよ」
 バノッサの手が彼女の足の間へと入り、その指先が閉ざされた花弁の中へと潜り込んでいく。
 ――ぐり、とねじ込むように挿入されていくのは、二本の指だ。
「ちょ、いきなりっ……!」
 まだほとんど濡らされていない膣壁を擦り上げるそれは、苦痛を生み出す以外の何ものでもなく、
アヤは思わず眉を歪める。
「いてぇか?はぐれ野郎」
「あ、当たり前です」
「だろうな。わざと痛くしてるんだからよ」
 そう言ってバノッサは意地悪く笑うと、揃えた指で膣内を乱暴にかき回しては苦痛に耐えるアヤを
見下ろし、優越感に浸る。
 ――そう、これだった。自分が求めていたのはこの感覚だったのだ。バノッサは喜びをあらわに
口元を緩ませると、肩を小刻みに震わせる。
 今まで幾度となく敗北し続けていたが、今日この日、バノッサは初めて絶対的に優勢な立場と
なったのだ。あられもない場所を弄ばれ、それにも抵抗できないアヤ。痛みと恥辱で伏せられた目は
彼の劣情を煽り、その下半身に欲望の火を灯す。
13秘密の交渉:03/11/08 18:32 ID:9J298YUr
「ククッ……どんな気分だ?今のテメェは」
 バノッサの楽しげな声にアヤはうっすらと目蓋を開くと、しばらく悩むような面持ちで唇を噛み、
彼に視線を向けた。
「あの……これって、わざと痛くしているというよりは……バノッサさんが気持ちよくするコツを
知らないだけじゃないんですか?」
「――――!!」
 その時、膣内をかき回す彼の指が動きを止めた。
 ……この世には『禁句』というものがある。それは時に世の中の常識を揺るがし、その言葉を
発した一人の人間によって多数の人間が困惑し、恐怖におののかせる可能性すら秘めている。
 ある意味『呪いの言葉』とも言えるそれは、たった今、一人の青年のはち切れんばかりに
膨れ上がった自信に小さな穴を開けてしまった。
「……な……」
 ひとたび穴が開けば、それが例えどんなに小さなものであっても、いずれそのすき間によって
大きな膨らみをしぼませていく。彼の心もまた、それと同じ運命をたどるのか。
 ――いや、彼は違った。
「なワケねえぇッ!!」
 せっかく膨らみ始めた自信とナニを、早々にしぼませるわけにはいかない。
 バノッサは絶叫すると、まっすぐに伸びるアヤの足を掴み上げ、そのまま大きく足を開かせた。
「きゃあッ!?」
「馬鹿にするんじゃねぇぞ、はぐれ野郎……。この俺様が、女を喜ばせるコツを知らねぇだと?
そう思うなら……声出さずに踏ん張ってみろよッ!!」
 そう言うや否や、バノッサは彼女の足を掴んだまま、顔をかがめていった。
 アヤの秘部に、彼の吐息がかかる。
 もしや、とアヤが身を強張らせるのと同時に、彼女のその部分に何かが触れた。湿った柔らかい
ものが彼女の陰唇の谷間を割り、ゆっくりと前後になぞり始める。
「んぅッ……!」
 さすがにこの感覚には体も反応せざるを得ず、アヤの背中はびくりと反る。彼女の反応を見た
バノッサは笑みを浮かべると、意識したように舌音を立てながら愛撫を続けた。
14秘密の交渉:03/11/08 18:34 ID:9J298YUr
「い、いきなり何して、バノッサさ……」
 ピンク色の小陰唇を指で押し開き、膣口の周囲を舌先でしばらく舐めてやると、それだけで
奥からは男を誘う匂いの蜜を滲ませる。突然我が身を襲った快楽にアヤはうろたえつつも、
まともに声を出す事ができないようだ。
「随分反応が早ぇな。ちょっと舌で可愛がってやっただけで、もうこんなになっちまってるぜ」
「嫌です、そんな所に……汚い……」
「……よく言うぜ」
 彼女の股の小さな包皮をめくると、そこには充血し始めたクリトリスが顔を覗かせている。それを
ニ、三度舌で撫でたあと、バノッサは膨らんだその突起を甘噛みした。
「やっ……、あぁっ!」
 頬を紅潮しながらアヤは甘い声を漏らす。しかしその首はいまだ拒むように振り続けている。
「嫌じゃねぇだろうがよ?」
「い、嫌です」
 アヤは顔を横に振ると、唇の震えを抑えながら大きく口を開いた。
「だって、女の人のここって凄くデリケートな部分なんですよ?それに比べて人間の口って言ったら、
バイ菌の巣窟じゃないですか。バノッサさんなんて一週間に一度くらいしか歯を磨かなそうだし、
そんな汚い口であんなトコを舐めて私がヘンな病気にでもかかっちゃったらどうするつもり
なんですか?訴えますよ、慰謝料貰いますよ、召喚獣に言いふらして外の世界にまで広めますからね」
「…………」
 ――汚いって、お前の股の事じゃなくて俺様の口かよ……――。
 バノッサはしばらくぽかんと口を半開きにしていたが、すぐにこめかみに浮かび上がった青筋と共に
口の端を引きつらせると、無防備に足を開いたままの彼女の上にもう一度覆い被さった。
 同時にアヤの秘部に、熱いものがあてがわれる。だがそれは、先ほどの舌の感触とは明らかに
違うもの。
 その正体は――。
「……そんなに汚ねぇと思うなら消毒してやるよ。俺様の熱くたぎった肉棒で、綺麗さっぱり
熱消毒してやらァッ!!」
「ば、バノッサさん!?いきなりすぎま……」
 もはやバノッサが何をしようとも、アヤの天然の毒舌は常に彼のプライドを哀れなほどに
切り刻んでいく。もう彼はアヤに対して、じわじわと前戯で攻める気力もなければ言葉攻めで
その心を崩していく余裕もない。
15秘密の交渉:03/11/08 18:37 ID:9J298YUr
 ――ならば残された行為はただひとつ。
「早いトコ楽しませてもらうぜ、はぐれ野郎!!」
「ま、ままままっ、こ、心の準備がっ」
 アヤの言葉を無視し、バノッサは熱を帯びた自身を彼女の膣内へと押し込んでいく。
「ひぁッ!」
 途端にアヤは高い声をあげ、大きく目を見開いた。
 バノッサを包む膣壁は予想以上に彼を締めつけ、それはまるで外部からの侵入を拒むかの
ような狭さを持つ。少しは中に入ったが、それ以上はアヤ本人が力を入れすぎているせいか、
思うように挿入する事ができない。バノッサは苛立たしげに舌打ちすると、自分の下で仰向けに
横たわるアヤを睨みつけた。
「力入れんじゃねえ、俺様が突っ込めねぇだろうが」
「仕方ないでしょう。……こんな事、初めてなんですから」
 ――その言葉に、部屋は一瞬静まり返る。
 初めて、と言ったのだろうか。耳を疑うようにバノッサがアヤの顔を覗き込むと、やはり彼女は
困ったような顔で頬を赤らめ、視線を逸らしている。
「……ウソじゃねぇのか、それ」
 彼のつぶやきに、アヤはふるふると首を振って否定をあらわす。そのわりには最初のほうは
随分と余裕だった気がするのだが。
「相手は私が毎回負かしているバノッサさんでしたから、あんまりベッドでも危機感が沸いて
こなかったんですけど……やっぱりいざ本番になると、例え貴方が相手でも緊張してきちゃって」
 微妙に鼻につくセリフはこの際聞き流す事にしたバノッサ。実際今の彼女の表情を見てみれば、
初体験を前に緊張している事がウソだとはまず思えない。
 バノッサは少しのあいだ驚いたようにじっとアヤを見つめていたが、やがて口の端をつり上げ、
もう一度彼女の腰を引き寄せた。
「だったら、俺様はテメェの穴ン中を一番に堪能できる男って事か。なら充分に楽しませてもらうぜ?
テメェの処女を……な」
 そう言うとバノッサは陰唇を押し広げ、途中までうずめていた性器を再び押し込んでいく。アヤは同時に
小さくうなると、シーツを握り締めた。
「……ぅ、……んっ……!」
 痛みにアヤが歯を食いしばると、同じくバノッサを咥え込む膣も収縮していく。
16秘密の交渉:03/11/08 18:39 ID:9J298YUr
 バノッサは女を抱く時はいつも遊びであったため、今までに処女を抱いた経験もなければ、
その機会もなかった。少し入れただけでこれ程の締まり具合かと感心しながら、自身の腰を
更に前へと押していく。
「――お」
 中ほどまで挿入したところで、膣内に抵抗感が。アヤを見ると、彼女は伏し目がちに頬を赤らめ、
額に苦痛の汗を浮かべながらもバノッサに身を任せるつもりでいる。
 彼女自身はすでに行為に妥協しているようだが、男を知らない体のほうは、膣に咥え込まれた
性器を異物とみなして押し返そうとしている。その膣の動きはバノッサの加虐心を煽るには
充分すぎるほどのものであった。
「……じゃ、遠慮なく頂くぜ」
 バノッサは腰を抱きかかえるとその手に力を込め、自分の方へと引き寄せていく。アヤは下半身を
彼の腰に引き寄せられる事で、痛みに慣らされる暇もないまま、自ら屹立した彼の性器を膣内に
ずぶずぶと飲み込んでいく事となった。
 一人の女の純潔を音もなく引き裂いていく快感。膣肉をえぐるように突き進む彼の性器は
アヤの内側に膨大な圧迫感による苦痛と熱さを与え、まるで松明を押し込まれてでもいるかの
ような感覚にすら陥れる。
「……あ……ッ!」
 アヤの体がビクンと跳ね上がる。バノッサの強引な挿入による破瓜に、アヤは痛みのあまり
声を出す事すらできない。代わりに目を大きく見開き、口からは力のない吐息が漏れる。彼に
掴まれている足は、その苦痛から小刻みに痙攣していた。
 直後、互いの繋がる部分の隙間から、赤いものがじわりと滲み出る。
 バノッサはアヤの足を前に倒し、そこを覗き込んでみた。
「ほお、これが破瓜ってやつか。初めて見たぜ」
 楽しげに言うと、そこに指を滑らせて滲み出るそれを拭い取る。血に濡れた指先をアヤの眼前に
突きつけると、彼女は痛みと羞恥に耐えながらも、思わずその赤い色に視線が釘付けとなった。
「私の……血、なんですよね。処女膜……の」
「俺様のでブチ抜いてやった、ある意味残骸だな」
 そう言って笑った彼は舌を出すと、赤い指先をぺろりと舐めとってみせた。口の中に鉄の味が
広がっていく。
「……ただの血だな、こいつは」
「あ、当たり前じゃないですかっ。そんなもの舐めないでください、変態みたいに」
17秘密の交渉:03/11/08 18:41 ID:9J298YUr
 とっさに赤面する彼女にもう一度笑ってみせると、バノッサは膣内にうずめていた性器を
ずるりと乱暴に引き抜いた。その感覚にアヤは声にならない声をあげ、肌は不快とも快感とも
いえぬ粟立ちを起こす。
「さぁて、処女膜もめでたく開通してやったワケだし、これからが俺様にとっての本当の
お楽しみの時間だな」
 そういうなりバノッサは再び熱を帯び続ける自身をアヤの秘部にあてがうと、血がこぼれて
間もないそこに強引にねじ込んでいく。破瓜の血で濡れた花弁は、彼の性器の侵入とともに
押し分けられ、赤い花を咲かせるように広げられていく。
「うぁッ……!……く、ぅ……!」
 女を気遣う事のない彼のセックスは、処女を失ったばかりのアヤにとってはあまりにも
辛いものだ。バノッサはベッドを軋ませながら、欲望のままアヤの未開発の膣肉を楽しみ、
腰を前後に動かしながら幾度も犯していく。
 カノンがどこかの部屋にいる手前、アヤは悲鳴じみた声を出すわけにもいかない。彼女は
擦り上げられる膣内の痛みを耐えようと必死にバノッサの体にしがみつき、震えの混じった
呼吸を繰り返していた。
「しかし――こうやってみると、テメェみたいな奴でも可愛い女に見えてくるから不思議な
モンだよなぁ」
「……え……?……あッ、んふぅッ……!」
 無防備に股を開き、男の欲望の昂ぶりに膣を貫かれながらすがりつく光景。赤らむ顔と体は
汗でいつも以上に艶を帯び、しっとりと濡れている。
 バノッサは激しく腰を動かしながらも、アヤの乱れた黒髪を優しく撫でる。
「いつもはブッ殺してぇくらいムカつく野郎だが、こうやって黙って俺様にされるがままの
テメェは……随分としおらしく見えるぜ」
 そう言い、彼の指がアヤの顎にかかる。わずかに顔を持ち上げられると同時に、アヤの唇に
バノッサの熱い吐息がかかった。
 ――だが彼がアヤの唇を奪う寸前、彼女の手が覆い被さろうとしたバノッサの唇をそっけなく
押さえ込んだ。
「んぐッ……!」
「キスはっ……条件外、ですよ」
「……やっぱり可愛くねぇ女だな。テメェはよ」
 そう言って笑うと、バノッサはアヤの頬を舌で舐め、そこに音を立てて軽く口付けていた。
18秘密の交渉:03/11/08 18:43 ID:9J298YUr


「――で、約束の休戦の事ですが」
「ん?」
 ようやく事を終え、アヤは膣内の痛みに少々耐えつつも、隣りでのんびりと煙草をふかす
バノッサに身を乗り出して先刻の話題を再開した。
「フラットと争うのは、もうやめて頂けるんですよね?」
「…………」
 その言葉に、バノッサは煙を吐きながら無言で天井を見上げる。しばらく目を伏せてうなると、
彼は咥えていた煙草を口から取り、汚れた灰皿の上で先端をつぶした。
「あぁ、あれな。……さすがに無理だろ。今さら見ず知らずの関係にはなれねぇな、俺様達としては」
「!?」
 平然と答える彼に、アヤの片方の眉毛がぴくりと吊り上がる。
「ちょ、ちょっと、約束が違いますよバノッサさん!私とその、エ……エッチしたら、考えて
くれるって言ったじゃないですか!」
「十秒」
「え?」
 バノッサは二本目の煙草を取り出し、マッチで火をつけながら続ける。
「約束通り、俺様は『考えてやった』じゃねぇか今。十秒間」

「…………」

 ……完璧にふざけている。
「――せこッ!!せこすぎますよバノッサさん!何それ!?一休さんだってそこまで舐めた
屁理屈こねたりしませんよ!!そんなオチのために私はロストバージンしちゃったんですか!?」
「俺様の結論に納得いかねぇで屁理屈こねてんのは、テメェのほうだろ?俺様は約束を守ったじゃねぇかよ」
「どこがッ!!」
 怒り任せに、手にしたクッションでバノッサの頭を叩きながら怒鳴るアヤ。
 その時ドアをノックする音が聞こえ、二人はそちらに振り返る。
「お二人とも何の騒ぎですか?喧嘩でも――ってうわぁ!!」
 部屋に入るなり、カノンの視界に飛び込んできたのは下着姿でベッドに座るバノッサと
アヤの姿。カノンは頬を真っ赤に染めながら身動きがとれずにいた。
19秘密の交渉:03/11/08 18:45 ID:9J298YUr
「カノンさん、バノッサさんたらヒドイんですよ!馬鹿丸出しの屁理屈を主張して、私との
約束を守ろうとしてくれないんです。条件まで出しておいて……」
「はぁ……」
 約束というものが何かは分からないが、その『条件』が何だったかはこの状況を見れば
容易に想像がつく。カノンは困ったように溜め息をつくと、疲労感漂う苦笑を浮かべてみせた。
「まあ、屁理屈でバノッサさんに敵う人なんてこの世にいませんしね……。今回はひとつ、
北スラムで狂犬病持ちのノラ犬100匹に全身を余すところなく噛まれたとでも思えば少しは
気が楽になるかと――」
「って俺様は狂犬病持ちのノラ犬100匹よりタチのわりぃ存在なのかよ!」
 バノッサの突っ込みに、「ご自分で気づいてませんでした?」と微笑むカノン。バノッサは
くしゃくしゃと髪の毛を掻くと、その手でアヤの頭をぽんぽんと叩いた。
「……まあアレだ。俺様みてぇな男の口車に乗せられて、好きでもねぇ野郎とやっちまった
テメェの尻軽さにも問題はあると思うぜ?」
「――なっ」
 その言葉に、アヤは頬を赤らめる。眉をひそめながら視線を横に逸らすと、彼女は指先で
艶のある黒髪を弄びながら口を開いた。
「……好きでもない男の人と、こんな事しませんよ」
「何言ってんだ。ついさっきまで俺様とやってたじゃねぇかよ」
「ええ。好きじゃない人と、するつもりはないだけですから」
「――あ?」
 驚いたように口を開けて、バノッサはアヤの顔を見る。その視線に気づいたアヤは、ぐいっと
身を乗り出し、彼の顔を覗き込んだ。
 バノッサの三白眼に、アヤの顔が映り込む。あまり意識した事のなかった彼女の容貌だが、
よくよく見てみればその目は大きく、睫毛は瞬きするたびにその長さを強調させている。艶やかな
白い肌と黒い髪の毛は、彼女を美少女として形容するには申し分ないほどの代物だった。
 どちらかといえば明らかに面食いの部類に入るバノッサは、アヤの顔を思わず食い入るように
見つめる。だがアヤはそんな彼の視線から顔を逸らすと、ベッドから下りて床に散らばった服を
拾い始めた。
「おい。もう帰んのかよ、はぐれ野郎」
「もうすぐ夕食の時間ですし。早く帰らないと皆さんに先に食べられてしまいます」
20秘密の交渉:03/11/08 18:47 ID:9J298YUr
 そう言いながら服を着る彼女の背中を、バノッサは眺める。まっすぐなラインの背筋に、
シンプルな下着に包まれた小ぶりなお尻は男にとってはまさに壮観だ。太ももの内側の付け根に
薄っすらと残る赤い跡は、おそらく破瓜の血がついたものだろう。
「…………」
 カノンまでが紅潮しながらその姿に見とれている。
「なあ、はぐれ野郎」
「バノッサさん。そのはぐれ野郎っていう言い方、何とかしてもらえませんか?私にだって
名前はあります」
「……テメェの名前なんざ、いちいち覚えちゃいねぇ」
「お、覚えてくれてなかったんですか!?」
 呆れたように目を丸くし、アヤは溜め息をつく。バノッサは頭をぐしゃぐしゃとかきながら
うつむくが、その顔はどことなく彼女に対して湧き上がった熱を抑えているようにも見て取れた。
「……名前教えろよ。そんなに俺様に名前を呼んで欲しけりゃ呼んでやる。……だが、
なんつうか……そ、その前に、テメェの中の『好きな男』ってのは――」
「今から名前を言いますからね。忘れないでくださいよ?バノッサさん」
「!!」
 恥ずかしさを必死で堪えながらようやく言いかけた言葉を途中で遮られ、バノッサは
もともと白かった顔を絶望の蒼白に塗り替えていた――。


 あれからしばらくの日が過ぎ、オプテュスは不思議な事にその活動範囲を明らかに
狭めていた。道端で目が合っても絡みに来る事はなくなり、しばらくフラットの仲間達は
平和な日常に心を安らいでいる。
「あの日のアヤの『交渉』が効いたみたいだな。一体バノッサにどんな事を言ったんだよ?」
 朝食のパンをかじりながら、ガゼルが興味津々に尋ねてくる。
「ふふふ、それは……ちょっと言えません……」
 あの時交渉は失敗したと思っていたのだが、結果的にはバノッサは彼女の期待に答えてくれた
ようだ。しかしどうせしばらくすれば、彼はそれに飽きて再び騒ぎを起こす事も予想している。
(ま、バノッサさんが悪さを完全にやめてくれる事なんて、最初から期待してはいませんし)
 心の中でつぶやきながらミルクを一口含んだ時、玄関のドアを何者かが激しく叩く音が響いた。
 ガゼルはその音にうざったそうに顔をしかめる。
21秘密の交渉:03/11/08 18:49 ID:9J298YUr
「なんだぁ?朝っぱらからうるせぇな」


「……久し振りだなバノッサ。どうした?」
 玄関のドアを開けたエドスは、目の前の客人に驚いたように声のテンポを上げる。バノッサの
後ろからひょこりと姿を現したカノンにも笑顔を向けると、むっつりとした表情のバノッサに
苦笑しながら視線を戻した。
「俺様が朝の挨拶しにきちゃ悪いのか」
「あ、朝の挨拶!?お前がか!?」
 これは一体どういう風の吹き回しなのだろうか。この男が『挨拶』といえばまず殴り込みだと
考えてしまうが、今の彼からはそのような雰囲気はまったく感じ取る事ができない。
 ……むしろバノッサはどこか落ち着きのない様子で視線を泳がせ、つま先で床をコツコツと
叩いている。
「ほら、バノッサさん。勇気を出して言いましょう」
 カノンにひじで小突かれたバノッサは自信なさげに頷くと、うつむいて大きく深呼吸し、
再び顔をエドスに向けた。
「……アイツを呼んでくれ」
「アイツ?」
 エドスが首をかしげると、バノッサは白い顔を桃色に染めながら視線を横に逸らす。しばらく
唇を噛みしめたのち、伏し目がちに彼は口を開いた。
「ヤボな事聞くんじゃねぇよ。…… ロ ー カ ス の事だ」
「んぶふッ……!!」
 途端にカノンは口を押さえて吹き出すが、バノッサは緊張の為かその事を気にも留めて
いない。エドスにしても、肩を震わせながらうつむいている少年の行動は、今の状況において
それほど肝心と思える事ではなかった。
 それよりも、一番重要なのは――。
「……ローカス、だと……?」
 エドスの額を、一筋の汗が伝う。
 一体、彼の頭のどこからそんな中途半端な名前が出てきたのだろう。彼ら二人に面識は
あったか?……覚えていない。仮にあったとしても、それはほんの一時の事だろう。しかも
バノッサは何故そこで頬を染めているのか。まさかこいつ、そういう趣味に目覚めて――。
22秘密の交渉:03/11/08 18:50 ID:9J298YUr
「……あ、ああ。分かった。呼んでこよう」
 そう言ってエドスはカノンに同情の眼差しを向けると、ローカスを呼ぼうと振り返る。
 ――その時。
「俺がどうした?」
 廊下から、派手な見た目のわりにはこれといった特徴のない、中途半端な容貌の青年が
姿を現した。片手に斧を持っているが、例によって蒔き割りをしていたのだろう。
 ローカスはバノッサの前まで歩み寄る。
 ――向かい合った二人の間を、不気味な沈黙が包み込んだ。
「…………」
 長きに渡る静寂。それをようやく破ったのはバノッサであった。
「――――こんな奴、いたか?」


「ウソつくんじゃねぇ、テメェがローカスなワケねぇだろうがよ!!」
「ふざけるな、ローカスは俺だ!!」
 食後のデザートの果物を頬張っている最中、突然二人の男の大声がフラット内に響き渡った。
 全員が顔を上げ、ガゼルに至っては驚きのあまり口から果物を噴き出している。
「プッ……!」
 その騒ぎを耳にした中で、アヤだけが肩を震わせて含み笑いを続けていた。
 バノッサの意味不明な発言――その原因が彼女にある事は、一目瞭然である。
「アヤ……お前、またアイツをからかっただろ……」
「ふふふっ……。だってバノッサさんって、本当にからかい甲斐があるんですもの」
「根っからのバカだからな、アイツは」
 苦笑しながら肩をすくめるガゼル。しかしその言葉にアヤは首を横に振った。
「それだけじゃありませんよ。バカな上に、無駄に態度がでかくて身の程知らずで性欲全開で
井の中の蛙でいい年して定職にも就かずに不良グループなんかを仕切ってるロクでなしです」
「…………」
23秘密の交渉:03/11/08 18:51 ID:9J298YUr
 でも、そんな所も私はなぜか好きなんですけどね、と一人つぶやき微笑むアヤ。だが最後の
言葉は他の者の耳には届いていなかったようだ。
 ……ただ一人、口元でカップを止め、中のコーヒーをだらだらと膝に垂らして続けている
ソルを除けば。


「ローカス、ローカス出てきやがれ!!俺との事は遊びだったのかぁッ!?」
「色んな所に突っ込み所が多すぎて困るが、とりあえず俺の名前で妙な事を口走るのはやめろ!!」
「……バノッサさん。僕そろそろ飽きてきたんで帰りますね」
 バノッサとローカスの喧騒を背に、カノンはあくびをしながら爽やかな朝の日差しに
溶け込んでいった。
 ――サイジェントの平和な日常が、今日も賑やかに幕を開ける――。

 おわり
244スレ815:03/11/08 18:52 ID:9J298YUr
ローカスってなんでフラットにいるんだろ。
腹黒カノンもいいのでは、と言ってみる。
25名無しさん@ピンキー:03/11/08 19:24 ID:7g0blITX
>>1
乙です。萌えているものにワロタ。
受けを狙っているのか…?それとも本気か…?

しかし10本目ですか…3発売してからペースが早いな

>>4スレ815氏
GJ!
前スレの作品といいバノアヤに萌えてきますた。
26名無しさん@ピンキー:03/11/08 22:15 ID:xtji9qy8
GJですた!
オチのローカスに死ぬほどワラタ。
27名無しさん@ピンキー:03/11/09 02:07 ID:JSEMiph4
>中途半端な名前
ワロタ
28名無しさん@ピンキー:03/11/09 02:08 ID:JSEMiph4
アゲテシマッタ。 スマソ
29まなみ:03/11/09 03:32 ID:Hb+crSGk
まなみのエッチ公開してますよ!見てね☆
→ http://www.xxx81.net/jp/japan.html
30名無しさん@ピンキー:03/11/09 09:13 ID:tdBU5E1T
GJ!
子悪魔アヤに腹黒カノン、いぢめられっこバノッサに萌えっす!

ローカスって、行く当てないし、イリアス達に捕まるとやばいし
主人公が拾ってきちゃったから仕方無しにフラットにいるんじゃ
なかったっけ?記憶曖昧ですが。
31名無しさん@ピンキー:03/11/09 14:05 ID:WD3SAgkR
なんか「うちじゃそんなの飼えません!元いたところに返してらっしゃい!」
とリプレママンに怒られる図が脳裏に浮かんだ>ローカス
32名無しさん@ピンキー:03/11/09 14:12 ID:UR81arlF
ガゼルが「うちは迷子預かり所じゃねえよ!大人だったら自分の食扶持分くらい金入れろよ!」
と怒っていそうだ。自分ルール持ちのレイドといいフラットはダメな大人の集まりですか。

そーいやローカスって暫くフラットに匿って貰うとか言ってたが、フラットも十分すぎる程
色んな所から目付けられてるんだから意味ないんじゃ…?WアタWムヴ持ちだったから
Lv50でサモナイトソード持ちでエースとして活躍してもらったが。
33エロ魔剣4.5:03/11/09 22:24 ID:eEZT3yhs
お久しぶりです。エロ魔剣書きです。
2ヶ月ほど間が開いてしまって、漏れのこと覚えていらっしゃる方はいないかも…
ですが、続編投下させてください。
34エロ魔剣4.5:03/11/09 22:41 ID:eEZT3yhs
「風雷の里とユクレス村の女性が3人…おととい、続けて襲われたらしいの」
深刻そうな顔でアルディラが口火を切った。
ここは集いの泉。
太陽まだ残っている時間であるのに、護人たちの集うこの建物の中は、暗く重い空気に支配されていた。
「時間は真夜中から朝方にかけて。いずれも首を絞められて、一度気絶させられてから犯されていたわ」
淡々と、しかし苦い表情をしながら話すアルディラのまわりには3人の護人とアティ、そしてアズリア。
その誰もが、アルディラと同じように顔をゆがめている。
「事件が発覚したのは今朝。だから急に集まってもらうことになったけど…」
「この事件、なんだか変なんです」
どもってしまったアルディラにとってかわり、ファリエルが続ける。
煮え切らない彼女たちの態度に、アズリアが少しイラつきながら言った。
「変だと?どういうことだ」
「ええ…。被害者たちは事件の翌日―――つまり、昨日の朝にはほかの村民によって発見されていたんです。
なのに…1日たった今日までなんの報告もなくて。ねえ、義姉さん」
「『集落でなにかあった場合には、すみやかに護人へ報告する』。こんなことが決まっているの。
今まではそれが守られてきていたのに…おかしいのよ。被害者の子たちに事情を聞いても、『もういいの』の一点張りだし」
はぁ、アルディラは深いため息をついて、長い指を組んだ。
視線は足元へと、自然に落とされていく。
「アルディラ…犯人の心当たりはありますか?」
暗い空気の中で、アティがはじめて口を開いた。
「ないわけじゃないわ。現場にね…犯人のみたい、髪の毛が落ちてたの」
「髪の毛?」
「色は黒。長さはだいたい肩ぐらいで…」
そこまで言ってアルディラは、口を閉じた。
そしてゆっくりと、伏せた目をまっすぐ、一点に向けていく。
35名無しさん@ピンキー:03/11/09 22:41 ID:xoOL+kdt
>>33
キタ――――――!!
待っておりましたエロ魔剣!
楽しみにしております!!
36エロ魔剣4.5:03/11/09 22:42 ID:eEZT3yhs
アルディラの瞳には、事態をつかみかねているアズリアが映っていた。
「…何が言いたい」
「肩まである真っ黒な髪。思い当たる節はないの?」
暗に弟を疑う挑戦的な言葉に、アズリアは思わず立ち上がっていた。
「イスラが…私の弟が犯人だと?!」
「アズリアっ…」
「感情的にならないでちょうだい。お姉さんの貴女が怒るのは無理ないわ…だけど、
イスラが一番疑われる立場にいるのもまた、事実なのよ」
アティはアズリアをなだめようと声をかける。
けれどアルディラの一言が、彼女を逆に怒らせる結果となってしまった。
「…アティ、帰るぞ」
「え…」
「確証もないのに人を疑う奴らとなど、話していても意味がない。…いくぞ」
アズリアは低い声でそういって、アティの手をとり集いの泉から出て行ってしまった。

「…おいおい。いいのかよ、あんなんで」
何も言わずに一部始終を聞いていたヤッファが、あきれた声で言う。
目を閉じて何かを思っていたキュウマも、同じ考えのようだ。
「…きょうはこれで解散にしましょう。…頭を、冷やしてくるわ」
一人、すっと立ち上がってアルディラは帰ろうとする。
それを見たキュウマが彼女を追っていった。
「そろそろ夜が近くなってきますからね。女性一人では危険でしょう。お供いたします」
37エロ魔剣4.5:03/11/09 22:43 ID:eEZT3yhs
ラトリクスまでの林では、すでに夜を告げる虫たちが高い声で鳴いていた。
「…アズリアには、悪いことをしてしまったわね…」
「しかし、イスラが犯人である可能性は、高いわけですから」
数歩前を行くアルディラを追いながら、キュウマが返答する。
「そうね…でも、それが本当だったら恐ろしいことよ。イスラはキルスレスのもちぬしなのだし」
話している間にも夕闇は林を覆っていく。至近距離でも相手の顔を判別することが出来ないぐらいだ。
キュウマの存在を知る手がかりは足音だけとなっている。
その足音はいつもより随分乱暴な歩き方で、気遣いの得意な彼にしては、しゃべり返してもこない。
「キュウマ?」
異様な雰囲気にアルディラが立ち止まる。
すると突如、背後から――キュウマのいるあたりで鈍い音がした。ドゴッ…
「…何?!」
続いて、闇の中から二本の腕が伸びてくる。
「…ん…ぐっ…」
腕はアルディラの細い首をつかみ、徐々に力を加えてくる。
「くるし…っ…キュウ…マ…たすけて」
これが一昨日の強姦魔なのか。
首にかかる力は相当なもので、息をするのが苦しい。
じたばたともがいていると、首を絞める腕がささやいた。
その声はまだ幼さの残る少年のものだ。
「くすくす…あのお兄さんなら今、うしろでぐっすりおやすみだよ」
「…ッ」
「キミも眠ってしまいな?」
言葉だけ聴けば甘い睦言のような言い方をしながら、彼は腕の力をさらにつよめた。
そしてその言葉を合図に、アルディラの意識がだんだんと飛んでいく。
「……」
彼女の意識が完全になくなったことを知ると、彼は白い手を首から離した。
アルディラの体が地面に落ち、長い髪が四方に広がる。
それを見た彼は、黒い瞳を細くして、満面の笑みをうかべていた。
38エロ魔剣4.5:03/11/09 22:43 ID:eEZT3yhs
「ん…」
しばらくして意識を取り戻したアルディラは、状況の異様さに目を丸くした。
ぴったりとした洋服はすべて剥がれ、両手は頭の上で一つに縛られている。
そして目の前で自分の秘部を舐めまわす白髪の少年。抜剣覚歳したイスラだ。
「やっぱり…あなただったのね…」
無理やり押し広げられ舐められる秘部が気持ち悪い。
アルディラは気をそらすように、イスラに向かって吐き捨てた。
イスラは彼女の言葉を聞いて、にやりとする。
「なあんだ。君たちのような低脳でも、僕が犯人だって気付いたんだ。つまんないのっ」
「…ッ!!」
アルディラの表情が険しくなる。心の中は悔しさでいっぱいだ。
「あははっ♪悔しそうだね…そうそう、もっと苦しんでもらわないと♪」
言って、イスラは止めていたアルディラへの愛撫を再開する。今度は指でだ。
「なぜ…こんなことを……っあ!」
イスラの指がアルディラのクリトリスを弾いた。彼女の体を微電流が駆け抜ける。
「どうしてだって?…キルスレスが僕に囁くんだよ。女を犯せ、ってね!」
声を荒げたイスラが、いきなり二本の指を彼女の秘所へ突き刺した。
「っああ!!マスター…マスター、たすけて…!」
「おいおい、助けてだなんてやめてよ。それじゃあまるで僕が乱暴してるみたいじゃないか」
生暖かいアルディラのなかに埋めた指で、彼女をかき回す。
絶妙な圧迫感がイスラを高揚させる。楽しむように、ねちねちと弄り続けた。
「乱暴してるじゃないの…大概、女の子たちを脅したんでしょう?!誰にも言わないように、いったらただじゃすまないって」
「まさか。僕がそんな卑怯なまねをするわけないじゃないか。あの子たちにはね…雌の喜びを教えてあげただけなんだよ」
「雌の…喜び?」
「いまにわかるさ」
にぃ、とイスラは笑ってイチモツを取り出した。
アルディラの口元からか細い悲鳴が聞こえる。
しかしイスラはきかないフリをしてアルディラの入り口へと先端をあてた。
39エロ魔剣4.5:03/11/09 22:44 ID:eEZT3yhs
つぷ、少しずつイスラのイチモツが膣に吸い込まれていく。
「痛いっ…ああっ…抜いて、抜いて…!」
さほど濡らされていなかったアルディラの秘所は、異物の挿入に悲鳴を上げている。
しかしイスラは己を突き入れることをやめようとしない。むしろ急ぐように力を強めていった。
「痛いなんていっている割には、血も出てないし、ちゃんと入っているじゃないか」
「そんな、だってそれは」
「だっても何もないだろう。ああ、ほら、もう全部入っちゃったよ」
イスラの言うとおり、アルディラの秘所はイスラをすべて収めてしまった。
アルディラの膣内には熱を帯びた鈍い痛みが走る。
「うう…嫌……」
「さあ、ほら動くよ」
イスラは声を合図に、収まりきったばかりの肉棒を半分ほど引き抜いた。満面の笑みをうかべて。
ぎちぎちと狭く、ものが動くのを拒む彼女の内。
そこを今度は、一気に貫いた。ひだがいくつか、肉棒に巻き込まれる。
「あああっ…!」
「あははっ♪あったかくて気持ちいいなぁ。ねえ、だんだん感じてきてるでしょ?それともまだ?」
「気持ちよくなったりなんか…しないわ…っ…ああっ」
睨みつけるアルディラの声をさえぎるように、イスラは腰の動きを続ける。
ずっ、ずっ、ずっ、何度かピストンを繰り返すうちに、腰の動きがスムーズになってきた。
それはイスラ自身の体液のせいなのだろうか?それとも…
「っ…は…ぁぅ…」
少しずつではあるが、アルディラの喉から吐息まじりの甘い声が漏れ始めた。
心なしか、顔も上気してきている。
早くも、彼女の決意は流され始めているのだ。
「ちょっと前に強気なこと言ったばっかりなのにねぇ…虚勢だったの?濡れてきてるよ♪」
「そんな…あぁ…ぅ…ゃ…気持ちよくなんか…っ…くぅ…」
「くすくす…そんなに絶望することはないよ。誰だってそうなんだから。」
イスラの腰の動きは巧みに、アルディラを確実に追い詰める。
時には旋回運動を加えて。今は先ほどより腰の速度をはやめている。
「誰…だって…?」
「そうさ。誰だって気持ちいいことを我慢する必要はないのさ。アルディラ、キミもね」
40エロ魔剣4.5:03/11/09 22:45 ID:eEZT3yhs
イスラは口端をつりあげる。目は策士のようにずるく細めて。
「私も…気持ちよくなって…」
「そうだよ。身をゆだねて」
イスラは言うと、肉棒を深く突き刺した。
膣の奥がじんじんする。アルディラの口から高い声が漏れた。
「さあ、自分で動いてごらん?雌の本能を受け入れるんだ」
「雌の…本能…」
蕩けてしまった様な瞳でイスラの言葉を反復すると、アルディラは腰を動かしだした。
否、動かしたのではない。勝手に動き出してしまったのだ。
アルディラ自身の蜜とイスラの先走り液でぬるぬるになった膣で、イスラの肉棒を擦る。
強い締め付けがイスラには心地よかった。
「そう、それでいいんだよ、あはははっ。気持ちいいかい?」
「う…んっ…ぁあっ…はぅっ…む…ぁ」
恍惚とした表情のアルディラ。
イスラは彼女の腰の動きに合わせて、自身も彼女を突き出した。
リズムを合わせて貫いてやる。すると何度もアルディラの最奥がたたかれる。
否が応にも絶頂へと上り詰めていく二人。
先にアルディラが根を上げた。
「だめっ…私…わたし…もう…ぁっ…あっ」
「はははっ…いいよ、キミの中にいっぱい出してあげる…っ」
腰の動きがいっそう激しくなる。
肉棒がアルディラの子宮口を叩いた時、勢いよく白濁液がイスラから吐き出された。
「ああっ…ぁっ…でてるっ…あつい…あついっ…あぁああっ」
アルディラが背をそらせて喘ぐ。このときばかりはイスラも限界の表情だ。
白濁がアルディラの中を満たす。彼女の腰がパンパンになったころ、イスラが肉棒を引き抜いた。
41エロ魔剣4.5:03/11/09 22:45 ID:eEZT3yhs
肩で息をして、快楽の余韻を楽しむアルディラ。
彼女のほほに、頭を下げたイスラの肉棒が突きつけられた。
「ねえ、綺麗にしてよ」
「ん…」
ぐったりとしたアルディラがイスラの肉棒に舌を伸ばしていった。

魔剣4.5 おわり
42名無しさん@ピンキー:03/11/09 22:50 ID:xoOL+kdt
リロードして確認したのに思いっきり割り込んでしまった……。申し訳ない。
今回もグッジョブです、続きを楽しみにしております!
43名無しさん@ピンキー:03/11/10 00:09 ID:69+cNNFz
アルディラもの待ってますた!
ハァハァ…GJです!
44名無しさん@ピンキー:03/11/10 00:35 ID:m626RZRS
おお〜、アルディラキタ―――♪
強がるアルディラがかわいいです。
アティ萌えイスラ先生といい、イスラにはこういうキャラが合ってるな。GJ!
45名無しさん@ピンキー:03/11/10 21:29 ID:H9gd3la1
残虐っぽいものはどこまで許容範囲?
46名無しさん@ピンキー:03/11/10 22:31 ID:pBqBJvWZ
>>45
最初にグロ注意と書いておけば大丈夫じゃない?
ただ人肉を食うとか生きたまま手足をちぎるとかいうのはちょっとヤバイかも。
47名無しさん@ピンキー:03/11/10 23:38 ID:dwMoT3Fj
新スレおめです。
バノアヤ、イスラアティ堪能しますた

後マグミニにつきょぅι゛ょ注意
48多岐亡羊:03/11/10 23:43 ID:dwMoT3Fj
供扱い、ねぇ・・・」
「そそ。マグナったら、一向にその癖が直らないのよ?」
熱心に語ってくるミニスの勢いに気圧されているのか、やや苦笑気味に接するベルフラウ。
源罪の結晶を掃討したマグナら調査団一行は島から離れる為船への積み込み作業に
追われている。が、手の空いていたミニスはベルフラウらと軽いお喋りに興じていた。
「あらら。それは大変ですねぇ、チビジャリさん」
「その呼び方だけは止めてってば、マルルゥ。まあ・・・昔ちょっとした事があってから
幾分、マシにはなったんだけどね・・・」
大きな溜息をつくミニスを見てくすりと笑うベルフラウ。ふと聞こえてきた声に顔をやると
件の彼が今まさに兄弟子に怒られている所だった。またか、といった顔の双子が
荷物を持ったままその横を通り過ぎてゆく。
(やっぱり、似てるわよね・・・)
のらりくらりとネスティの説教を避けるとマグナは再び動きだした。
「ねえ、ミニス?」
「ん?」
すっかり脳にチビジャリという単語をインプットしたマルルゥにチョークスリーパーを
仕掛けていた小さな召喚師に向き直るベルフラウ。
「要するに、ミニスは彼が好きなのね?」
―他者に指摘をするなら、時に鋭く率直に。君の射撃みたいにね?
そんな師の教えを思い出しながら問うてみるベルフラウ。ミニスの頬がすぐさま
赤く染まってゆくのが分かった。
「うっ・・・ま、まあ・・・ね」
視線を逸らす姿が愛らしい。愛らしいが、力が余計に込められた事でマルルゥの顔は
ミニスとは逆に真っ青だった。
「大丈夫。ああいうタイプは鈍感だけど、こっちの気持ちさえうまく伝えてれば
しっかりとそれに応えてくれるわよ」
「そんなもんなの?」
「ええ。逆にライバルは多いだろうけど、先手必勝。常に攻撃を仕掛けてれば大丈夫よ」
自信たっぷりに答えてみせるベルフラウ。
49多岐亡羊:03/11/10 23:44 ID:dwMoT3Fj
(相手がもう、自分以外を見ていたら・・・どうしようもないけどね)
一緒にいた時間は少なかったが、マグナとミニスがお互いに思いあっているのは
十分に分かった。分かっているからこその先の台詞でもある。
「攻撃かあ・・・うん、ありがとうねベルフラウ」
何かを思いついたのかこちらにお礼を言うなり船へと駆けてゆくミニス。
積み込みも殆ど終っている。出航もそろそろだろう。
「自分の昔でも思い出してましたかあ?」
見送りをしなくては、と足を進めるベルフラウの肩にマルルゥが乗っかった。
「あら、マルルゥ。生きてたの?」
「生きてたの? じゃないですよう。せめて助けてください」
まだ苦しそうにしているマルルゥが恨めしそうにベルフラウを見る。
「まあまあ・・・でもそうね。あの頃の自分を見てるみたいよ」
先生に振り向いてもらう為に、必死で背伸びしていたあの頃の自分
でも結局・・・彼はあの鬼姫と結ばれ、島にその身を埋めた。
「今でもちょっと悔しいけどね。敗者は黙して去るのみよ?」
「去るって・・・また島に戻ってきてるじゃないですか・・・あぐ?」
「ふふ、余計な事を言うのはこの口かしら?」
今度はベルフラウに羽交い絞めにされ、今度こそマルルゥは死を覚悟した。

「成る程ね・・・それで積極性を持ってみました、って?」
「うん」
船に備え付けてある質素なベットの上にちょこん、と座るミニス。既に深夜を過ぎた
船内は物音一つ無くまた外からも僅かな水音しか聞こえない。
自らもベットに腰掛けながらもマグナは悩んでいた。
確かにミニスが積極的に自分を求めてくれる事は嬉しい。そしてネスティが帰還
してからというもの、慌しかったためご無沙汰でもある。
(だがっ、だがしかしだ)
問題はまだここが船の中、という事だ。
軽くネスティが説教しただけでも隣から聞こえてくるような板壁の厚さである
この環境で、果たして情事に耽る事ができるのか?
50多岐亡羊:03/11/10 23:45 ID:dwMoT3Fj
(するにしても余程慎重にしないとな・・・しかしそれだとどうも・・・)
と、顎に手を当てて考え込んでいたマグナの服の裾が引っ張られる。
視線を船床から横に移してみれば、そこには上目遣いに目を潤ませるミニスの姿。
「ねえ・・・駄目だったかな? こういうの・・・」
「問題無い問題ない」
「ひゃっ・・・」
勢い良くミニスをベットへと押し倒すマグナ。
無論その思考からは先程までの懸念などとうに消え去っていた。
「折角ミニスの方から来てくれた事だしね。色々とサービスさせて貰うさ」
「さ、サービス・・・もいいんだけど・・・優しく・・・ね?」
「はいはい」
恥ずかしそうにするミニスとは対照的に、マグナはにこにこしながらミニスの服を
取り去ってゆく。もはや馴れたものでその手つきに迷いは無い。
と、リボンと肩掛けを取り去った所でその手が一旦止まり、上着の下からその手を
内部へと侵入させた。ミニスの顔が更に赤くなる。
手が腹を撫で、ながら上へと上昇し上着を持ち上げてゆく。
ほどなく彼女の未発達の双丘が姿を現した。
「うーん、相も変わらず可愛らしいおっぱいだな」
「どうせお母様達に比べたら全然無いわよ・・・」
「どうかな? こうしてしょちゅう俺が弄ってれば将来大きくなるかもしれないぜ?」
「・・・っ」
軽口も程ほどに、マグナがその口に乳首を含む。軽く舌で転がし吸引すると
口を放した。唾液が塗されきゅっと勃った乳首が頼りないランプの明かりの照り返し
を受け、妖しく輝く。
「ふあ・・・あ・・・はっ」
「大きかろうがなかろうが、感度が良ければそれにこしたことはないだろ」
「ううっ・・・」
「感度良い良いって・・・痴女みたいに言わないでよね」
「ふうん・・・」
51多岐亡羊:03/11/10 23:47 ID:dwMoT3Fj
スカートの下へと手を伸ばし、下着越しに指を這わすマグナ。
「あ・・・きゃうっ!?」
「じゃあミニス、このべっとりついたヌルヌルは何だろうな?」
ニヤニヤとしながら、愛液まみれとなった手をミニスの前で広げてみせるマグナ。
痛いところを突かれたといった様子のミニスはその手から視線を逸らせない。
「だって・・・気持ちよいんだもん・・・」
「大いに結構。あ、そうだ・・・」
「ん・・・?」

ベットへと腰掛けるマグナ。既にその下半身は何も付けておらず、股の間には
彼の欲望を象徴するかのように脈動を続ける分身が屹立していた。
「折角の機会だし、ミニスのその胸で気持ち良くしてくれないかな?」
「ええっ!?・・・でもどうやって?」
聞きかじった知識からパイズリという愛撫法を知っていたミニスではあったが
流石に己の貧相な胸ではそんな真似ができる訳もない。そう途方にくれるミニスに
マグナが軽く笑う。
「乳首でうまく俺のヤツの先端をなぞるんだ。これなら胸の大きさは関係無いぞ?」
「うーん・・・やってみる」
おそるおそるながらも、自らの乳首をマグナのモノの亀頭にあてがい動かし始める
ミニス。鈴口、そして筋の裏側をなぞってゆく。
「く・・・その調子だ」
「ふう・・・っ、ふあ・・・あ」
自分から頼んだ事とはいえ、ミニスの硬くコリコリとした突起が当たる度にマグナの
腰が浮きそうになる。自然と肉棒の先端から先走り液が漏れ出した。
(あ・・・ネバネバしたのが出てる。それにマグナの息・・・荒い・・・気持ち良いんだ)
動いているミニス自身にしても性感帯を使っている為普段の愛撫の同程度の快感が
脳裏を叩く。次第にその身体の動きは早くなり、快楽を貪り始めた。
「や・・・これ、これいいよう・・・」
「上手いぞ・・・く・・・ふっ」
耐え切れなかったのか、マグナが腰を震わせ欲望を開放する。勢い良く迸った
52多岐亡羊:03/11/10 23:49 ID:dwMoT3Fj
精液はミニスの胸に留まらず、髪と顔までも汚してゆく。
「あは・・・凄い量・・・」
驚いているのか惚けているのか良く分からない表情でその様子を見つめるミニス。
やがて射精の収まった肉棒を素早く口に含んだ。
「う・・・ミニスっ・・・?」
「んぷ・・・んむ・・・ふう・・・へへ、これで綺麗になったでしょ?」
少女とは思えない艶のある顔で笑うミニス。その頬を今出たばかりの精液がつたい落ちた。
「ああ・・・ありがとうな」
「まだこんなに元気だし・・・よっぽど我慢してたのね?」
「まあな。さて・・・今度は俺の番だよな?」
「うん・・・」
ミニスは頷くと身体をマグナへと委ねた。そんな彼女を抱え、ベットへと下ろすマグナ。
どうやら先程の胸戯はミニスの方も相当に感じていたらしくその秘口からはこんこんと
愛液が溢れ出し、蓋をされるのを待ちわびているかのようだった。
「じゃ、いくぞ?」
「早く・・・私も、もう我慢でき・・・やあああああっ!?」
マグナの大きい剛直がミニスの肉壷へと埋まっていく。二人の体型差も相まって
その様子はどこか現実離れしていた。
「あああ・・・マグナの、マグナの熱いのがビクビクしてる・・・」
「大丈夫か? ミニス・・・」
「うん・・・平気だから、どんどん動いちゃって良いよ?」
欲求不満が溜まっていたのは実はミニスも同じだったのか?
そんな事を思いながらもマグナの身体は既に注挿運動を開始していた。
「ひゃっ・・・あああっ!? ちょ、ちょっと・・・マグ・・・ナっ」
「うん? どうかしたか?」
「ひゃああ・・・動いてもいいとは言ったけど・・・っ、激しすぎ・・・っ」
「激しいのは嫌いだったっけ・・・?」
微妙にその動きを変えながら、試すように問いかけるマグナ。
「嫌いじゃないけど・・・けどっ、これじゃわたし・・どうにかなっちゃうよ」
「気持ちよくない訳じゃないんだろ? だったら問題無い無い」
「っ!? はああっ、あああああっ!?」
53多岐亡羊:03/11/10 23:51 ID:dwMoT3Fj
マグナの肉棒が動くたび、抜かれるギリギリまでで一旦動きを止めそして、勢い良く
再び埋没してゆく。その度ミニスは呼吸が難しくなる程嬌声を上げざるおえなかった。
「はいはい。一応船内だからな?」
「ん、んふうっ・・・!」
駄々っ子をあやす様にその口をキスで塞ぐマグナ。こう嬌声を上げてはもう
船中も何も無いのではあるが、マグナの方も実際はどうでも良くなっていた。
ただ目の前にいる少女と一つになっていたい、それだけしか頭になかった。
「やあ・・・いくよっ、マグナ、マグナあっ!」
「好きなだけいきなよ? まだ夜は長いんだし・・・ねっ」
「うやああっ、や・・・あああああああああっ」
やおらマグナに抱きつき、激しく痙攣したかと思うとミニスの身体から一気に力が
抜ける。彼女の絶頂の締め付けに耐え切れず、マグナもまたミニスの膣に
ありったけの精液を迸らせていた。
「大丈夫か? ミニス・・・」
絶頂の激しさに驚いたのか、マグナが心配そうな声を掛ける。
「は・・・あっ・・・・・・ん・・・大丈夫・・・」
虚ろな目つきではあったが、しっかりと応えるミニス。
「で・・・どうする? 体力が持ちそうにないならここで止めておくけど」
「・・・・・・」
ミニスは返事をする代わりに、その腰を妖しげに動かしてみせた。
54多岐亡羊:03/11/10 23:53 ID:dwMoT3Fj

―実際の所、両派閥の用意した船はかなり豪華なものだった。
沢山の若者が乗るんですからね? と妙に楽しそうなファミイ、エクス両議長の
好意によるものだったらしく部屋ごとの防音はかなりのものであった。
が、それでも聞こえてしまうものは聞こえてしまうものだ。

「うおおおおお・・・ミニスたんが・・・僕のミニスたんがっ・・・」
「だーっ! 訳の分からん事言ってんじゃねえよクソ兄貴!」
「だって・・・だってリューグっ」
「だってもクソもあるかよ・・・妄想するなら昼間にでもしときやがれ!
そしてその腰のヤリをさっさとしまえっ チャックを閉めろっ!」

翌日、若干4名が寝不足でネスティに説教された
55名無しさん@ピンキー :03/11/10 23:54 ID:dwMoT3Fj
投下終了。しかし番外編の炉閣下は2に輪を掛けて弱くなってたと思うのは
漏れだけなのか・・・
56名無しさん@ピンキー:03/11/10 23:55 ID:UDzb9c3P
恐ろしく体言止めが多いなw
えろくもうまくもないがリズムが楽しいぞ。
57名無しさん@ピンキー:03/11/11 00:22 ID:lyOOjNVr
_| ̄|○
58名無しさん@ピンキー:03/11/11 01:17 ID:SoyOet3R
剣豪小説みたい
59名無しさん@ピンキー:03/11/11 07:00 ID:n25cIKl+
【体言止め】
文章の末尾を体言
(自立語で、活用を有せず、文の主語となり得るもの。名詞・代名詞の称)
で結び切りにすること。

>56
どこに体言止めがあるんですか?
60名無しさん@ピンキー:03/11/11 08:37 ID:/CfwWCxH
>>59

あちこちにあるが。
61名無しさん@ピンキー:03/11/11 10:47 ID:3632WL7K
頭の悪い企画書のようだな。
62名無しさん@ピンキー:03/11/11 11:06 ID:40EmLPMm
まあここはミニスたんがダメならハサハたんやユエルたんがいるぞ、炉閣下!
と閣下を励ましてやろうじゃないか。
63名無しさん@ピンキー:03/11/11 12:28 ID:lyOOjNVr
別の事しながらSS書くものじゃないですな・・・後から見直してみると
穴だらけ。精進不足です_| ̄|○ナサケネェ・・・
叩きサンクスですわ
64名無しさん@ピンキー:03/11/11 17:59 ID:u1EP3Wur
ドンマイ!
次に期待するよ。
65名無しさん@ピンキー:03/11/11 19:25 ID:2Vintydt
>>59
まあベルフラウのところとかだな。
66名無しさん@ピンキー:03/11/11 20:52 ID:Fl1NuF1R
>>63
氏のSSはいつも楽しみにしてるので、これからも降臨をお待ちしております!
SSは書いた後しばらくおいて、投下する前に読み直してみると推敲できていいかもしれませんな。
67名無しさん@ピンキー:03/11/11 22:53 ID:d+za8up6
そうやって大きくなってくのね。
68名無しさん@ピンキー:03/11/12 00:55 ID:93RVXsam
今から投下するよ。鬼畜なんで注意。
69悪魔の胎動:03/11/12 00:56 ID:LC2tlpvq
始めはぼんやりと次第に輪郭を持って彼はそこに存在していた。バラバラな意識。
ところどころとんだ記憶。それらが時とともに結びついてゆく。
「ほう…。」
彼は独りごちる。自分の存在。とうの昔に滅びた筈の存在。それが今確かに存在している。
「嬉しいことですねぇ…これは。」
こうなることを狙ってはいた。そのために種をまいた。それは博打であった。
勝つ可能性が決して高いとは言えぬ賭け。それに自分は勝利した。勝利を噛み締める。
「さて…と。」
彼は動き始める。勝利したのならば自分には果たさねばならぬことがある。
取り戻さねばなるまい。自分の力を。威信を。誇りを。
そして成し遂げなくてはいけない。
自分を滅ぼし損ねた者たちへの報復を………。
70悪魔の胎動:03/11/12 00:56 ID:LC2tlpvq
「じゃあ、アメル。俺いって来るから。」
「いってらっしゃい。マグナ…。」
派閥の仕事へと出かけるマグナをアメルは見送る。あの魔王メルギトスとの戦いからもう
すぐ3年が経とうとしていた。メルギトスのばらまいた原罪を浄化し大樹と化し姿を消し
たアメル。彼女がマグナ達の元へと戻ってきてから一年近くが過ぎた。
その間もいろいろな事があった。名も亡き島での調査の旅。復興したレルムの村。
二年間止まっていた二人の時間を取り戻すかのように目まぐるしく時は駆け巡った。
「体には気をつけてな。ああ、どうしてこんな時に任務がはいるんだよっ!!」
「駄目よ。ちゃんとお仕事はしなくちゃ…。」
「でもさあ…。」
任務を渋るマグナをアメルは優しく諭す。内心少々嬉しかった。彼がこんなにうろたえて
くれていることに。
「まったく、いつまで待たせるつもりだ。君は馬鹿か?さっさと行くぞ。」
「ネス……。」
「ろくに働かん奴に給料出すほど派閥もお人よしじゃない。君はもう少し大人として自覚
を持て。そもそも…」
ぐずっているマグナを見兼ねてネスが口を挟む。話が説教じみてくるのはいつものことで
ある。仕方なくマグナも覚悟を決めるが愚痴を洩らす。
「……俺がいない間に産まれでもしたら一生呪ってやる…。」
「六ヶ月で生まれるかっ!!この大馬鹿者ぉっ!!!」
71悪魔の胎動:03/11/12 00:57 ID:LC2tlpvq
(もう、マグナったら…。)
クスクスとアメルは心の中で笑う。あの後堪忍袋の緒を切らしたネスティに引きずられ
連れて行かれるマグナを笑いながら見送った。いつまでも子供っぽい人だなあと思う。
(でも…だから好きになったんですよね…。)
子供のように無邪気でお人よしな彼。そんな彼に惹かれてきた自分。愛する彼のもとへ戻
ってこれたことは彼女にとってこの上ない幸せであった。自分がマグナを愛してくれるよ
うに彼も自分を愛してくれる。戻ってきてから愛する彼と幾度となく求め合った。
(あら…?)
自分のおなかの壁がポンと蹴られるのを感じる。心地よい感触。やすらいだ気持ちが溢れ
てくる。好きな人との愛の結晶が自分の中で実となっていることに。
(本当に幸せだなあ。嘘みたい。)
三年前の戦い。アメルにとっては辛いことも多すぎた。破壊し尽くされた故郷。
自分のために犠牲となった大勢の人々。自分自身の存在に関わる重すぎる過去。
そんな現実に打ちのめされそうな時はいつもマグナや仲間達が支えてくれた。みんなに助
けられ今の自分がいる。自分には愛する人とそれを祝福してくれる大切な仲間がいる。
そんな幸せの中に自分がいることをひしひしと感じられる。そして今、彼との愛の証が
着実に育っている。そんな幸福感に浸っているとまたポコポコお腹を中からポコポコ蹴られる。
(ふふっ。早く会いたいよね…。)
そう胎内の小さな命にアメルは囁いた。
72悪魔の胎動:03/11/12 00:58 ID:LC2tlpvq
「なんかお天気悪いなあ…。」
その日の夜は妙な空であった。雲が星を隠し、気味の悪い呻き声のような風が吹いている。
「やだっ、なんか不安になっちゃたなあ……。」
独りの夜はやはり不安に刈られる。任務で不在のマグナ。この夜を独りきりで過ごすのは
やはり心細いものがある。本来なら彼女の義理の祖父や義兄を頼ることも出来た。そうす
るべきだったろう。しかしちょうどこの日は間の悪いことに2人とも所用で不在だった。
「やっぱり早く帰ってきて……マグナ。」
寂しさに負けそう洩らす。すると……。
ドンドン
(マグナ?でも…今日は泊まりだって聞いてたのに…。)
あるいは他の仲間が気を利かせて様子を見に来てくれたのかもしれない。そう思いアメル
は戸を開く。現われたのはよく見知った顔であった。
「嘘……・・?」
青白い肌。白い髪。ほっそりとした身体。どれも良く覚えている。信じられなかった。
彼は確かに滅びた筈だそれなのに…。
「どうして……そんな……そんなっ!!」
死んだ筈の彼に対し恐怖が募る。否死んだはずだからではない。記憶にくっきりと刻み込
まれているのだ。この男に対する恐怖を。
「おひさしぶりですね…アメルさん。」
「レイムさん…。」
73悪魔の胎動:03/11/12 00:59 ID:LC2tlpvq
「レイムさん…。どうして…。」
突然の来訪者にアメルは驚愕した。しかしすぐにハッとなる。逃げなくてはいけない。
自分1人の身体ではないのだ。この男から逃げなくては。
「無駄ですよ。」
「えっ…?」
心を見透かされたようにレイムは告げる。その言葉に金縛りにあったかのように動けなくなる。
「先ほど結界を貼らせていただきました。貴方は逃げることも助けを呼ぶことも出来ません。」
逃げられない。そう聞かされるとアメルの目の前は真っ暗になる。打ちのめされた彼女に
レイムは唐突に話し掛けてくる。
「さて、私がどうして生きて貴女の元に姿を現したか理由を説明しましょうか…。」
「ひっ…いっ…。」
恐怖でガタガタにアメルは震えていた。彼の話も耳からすり抜けるかのようだった。
しかしかまわずレイムは続ける。
「あの最期の時、私が飛ばした原罪。あれは早い話が私の一部です。」
三年前の戦い。滅びに瀕したメルギトスが最期の悪あがきに原罪をリィンバァム中にばら
撒いた。人を惑わし破壊と殺戮をもたらす狂気の源。その大半は聖なる大樹と化したアメ
ルが浄化した筈であった。
「その大半は貴女に浄化されてしまいました。でも浄化されずに遠くへと飛んだものもありました。」
それを聞いてアメルはふと思い出す。あの無色の派閥の遺跡があった島。あの島の遺跡と
原罪の力が結びついたことによって起こった事件は記憶に新しい。
74悪魔の胎動:03/11/12 01:00 ID:LC2tlpvq
「そうそう、確かディエルゴでしたっけ、そんなものと結びついたものもありましたね。
まあ、それは置いときますが。世界各地に散らばった私の分身たちはそこで人間たちの
負の感情を吸収し力を蓄えたのです。それがつい最近形となったのですよ。
貴女が再びマグナさん達の元に姿を現したように…。」
本来サプレスの高位の悪魔や天使は不死の存在である。一時的に実体化するだけの力を失
っても時とともに力を取り戻して復活する。太古の戦いで砕かれたアルミネがアメルとし
て転生したように。そしてこのレイム=メルギトスも…。
「さて、どうして私が貴女の元に姿をあらわしたかもう分かりますよね…。」
「い…やっ…こないで……」
そんなことは言われなくても分かっている。この悪魔が何をするつもりかぐらいは。
「復讐ですよ。貴方達へのねぇ!!」
「やめてぇぇぇぇっっ!!!」
アメルの叫びが部屋内に響く。
75悪魔の胎動:03/11/12 01:01 ID:LC2tlpvq
「やめてっ!こないでっ!!許してっ…お願いっ!!」
金切り声を上げてアメルは迫るレイムを拒絶する。こんなことで止めるとは思えない。
それでもそうするしかなかった。
「おやおや、そういう事ですか…。」
半狂乱に叫ぶアメルの身体の一部に視線が止まりあることに気が付く。思わず笑みが洩れる。
これは楽しめそうだ。
「そのお腹…ひょっとしてマグナさんの子ですか…いやあ、若い人達は羨ましい。」
「止めて、赤ちゃんを殺さないで!!あたしと…マグナの…赤ちゃん・・・。」
アメルは哀願する。怖かった。自分が殺されることよりも自分の中の命が断たれることが。
マグナと愛し合って授かった生命。それが悪魔の暴虐の前に散らされるかと思うともう身
が裂かれる思いである。
「困りましたねえ…いやあこれは腹を裂いて引きずり出してあげてもよろしいんですがね…。」
ヒヒヒとにやけた口の端。舌なめずりするように。そんな様子にアメルの血の気がさっと引く。
嫌だ。殺されたくない。自分だけでなく胎児まで殺される姿を想像し吐き気が襲う。
最悪の地獄絵図だ。しかも助けはこない。この悪魔から自分を救い出してくれる仲間は
こないのだ。恐怖が脳を支配する。支配された脳が精神レベルを幼児までおとす。
そして泣き叫ぶことしか出来なくなった。
「嫌ぁ…嫌ぁ…止めて…止めてよォ…産むんだもん。マグナの赤ちゃん産むんだもん。
殺しちゃやだぁ!!やだよぉぉ!」
まるで子供のように泣きじゃくるアメルを見てレイムはほくそえむ。彼女が包まれている
恐怖と絶望はレイムにとって極上の美酒であった。それをより堪能すべく奸計がよぎる。
「貴女が私の言う通りにしてくれれば貴女の赤ん坊の命だけは助けてあげますよ・・」
「……!!」
その言葉に何の保証もないことが分かっていてもアメルはすがりつくしかなかった。
76悪魔の胎動:03/11/12 01:02 ID:LC2tlpvq
「ひひひ、綺麗ですよアメルさん。」
「うっ…うぅ……」
自分の裸身に注がれるレイムの視線。それを感じてアメルは羞恥に打ち震える。
しっとりとしたみずみずしい肌。女性らしい丸みを帯びてきた体つき。レイムの記憶の中
では可憐な少女であった彼女にも大人の女の色が見え隠れしていた。
「随分育ちましたね…以前は小振りでしたのに。もっとも妊娠しているからでしょうけど。」
二つの柔らかな肉の膨らみ。アメル自身の成長によるものもあるのだろうが妊娠の前後の
影響でパンパンに張りたわわに実っていた。レイムの食趣をそそらせるほどに。
「ひゃはははは。いやらしいですねえ。あの清純なアメルさんも男を咥えこむ淫らな雌に
なっていたとは。時が経つことは恐ろしい。」
そういって膨らんだアメルの腹部をさする。愛する男性の種を孕んだ身体は言いようの
ない艶っぽさをかもし出していた。
「やぁっ…うっ…あっ…」
お腹をなぜられながらアメルは恐怖に打ち震えていた。この男はその気ならばこのまま
腹をぶち抜いて胎児もろとも自分を殺すことだってできる。指先が引き伸ばされたお腹の
皮をプニプニ刺激するたびにそんな残酷な光景が頭に浮ぶ。
77悪魔の胎動:03/11/12 01:04 ID:LC2tlpvq
「そう、おびえないでくださいよ…。」
怯えきったアメルに甘い声色で囁く。丹念な愛撫は彼女の腹部から乳房へと移る。
赤くパンパンに張った胸を腫れ物を触るようにそっと触れる。そしてゆっくりと揉み込む。
「くぅ…あっ…」
「おや、胸は感じやすいのですか。ならもっとしてあげなくてはいけませんね。」
そう言って胸を揉む手はグニグニ彼女の乳房を弾性変形させながら一点へと進もうとする。
揉み込む力が次第に強くなっていくのがアメルに感じられた。自分の胸がいい様に嬲られ
ることに恥辱を感じる。
「…!!ひあっ!!ひゃっ…」
レイムの指先が乳首を弾くとアメルはビクリと反応する。その反応に満足げにレイムは
笑みをほころばせる。
「ふふふ、乳首感じやすいのですね。」
「あっ…そこは…ひっ!!きゃぅぅ!!」
止めてと言葉にする前にコリコリと指の腹が乳頭をすり潰していた。アメルは堪らず喘ぐ。
「ふふふ、いい声を出しますねぇ。そんなにいいんですか?ひひひ。」
反応を楽しんでか乳首を徹底的に責める。ほんのり赤く染まった乳首が指先で、つめ先で、
潰され、擦られ同時に周りの乳肉もクチャクチャ形を変えさせられていた。乳房全体を襲
う刺激がアメルを淫猥な彼方へと堕とそうとしていく。
78悪魔の胎動:03/11/12 01:05 ID:LC2tlpvq
「やめ…そんなに…され…たら…あたし…」
次第に責められているうちに乳肉がそして乳首が熱を帯びる。痛いぐらいにジリジリ胸が
焼け付く。ちぎれそうなほどに胸が痛む。
「きちゃうぅぅ!!何かきちゃう!!やぁっ……ひぅぅぅぅ!!」
ピチャリとレイムの顔に白い液体が飛び散る。それを舌で嘗め、顔をニヤリと歪める。
「ひゃはは。ひゃはははは。ひゃ〜はっはっははははは!!凄いですよアメルさん。
まさかこんなものまで出してくれるなんて。」
「やあぁ!!そんなぁっ!!やっ!!搾っちゃ…あっ…あぁぁぁ!!」
搾り出された液汁は次々と飛び散る。本来ならば赤子を育むための白い液体が。
その液体をもっと搾り出そうとレイムはアメルの胸を搾り続ける。乳液は勢いよく
射出されアメルの乳房や腹の上に付着しベタベタに汚す。一通り搾り終えると
レイムは飛び散った母乳をペロペロ舐めその味見をする。母乳で濡れた胸に今度はレイム
の唾液が塗りこまれる。ついには乳首にかぶりついてチュルチュルと残り汁を吸う。
アメルは喘ぎながら堪えることしかできなかった。

79悪魔の胎動:03/11/12 01:06 ID:LC2tlpvq
「美味しいものを飲ませていただきましたよ。ひひひひ。」
「うっ…えぅぅ…ひぅっ…」
下卑た笑みで投げかけられる言葉にアメルは顔を伏せ嗚咽を繰り返す。このような辱めが
いつまで続くのか気の遠くなる想いである。が、しかしそう簡単に終る筈などない。
それどころか命は取らないという約束さえ果たされる保証などない。むしろ反故にされる
のがオチだろう。
(…我慢しなくちゃ…あたしだけじゃなくて赤ちゃんが死んじゃう…)
その思いだけがアメルの意識を保っていた。いまお腹の子を守れるのは母親の自分しかい
ないのだ。それを思えばどんな陵辱を受けようとも耐えられる。そう信じて。
「さて…そろそろ本題にいきましょうか。」
思い立ったようにレイムは己がイチモツを取り出す。細身の彼に似合わぬ剛直。その太さ
大きさ、どす黒さ。どれをとっても凶悪なシロモノである。
「本当に美味しそうな身体に育ってくれましたよアメルさん。貴女の中に私も入りたいですねえ。」
(まさか…あんなものを入れるの?そんなことしたら…赤ちゃんが…)
妊娠中の性交はなにかと危険を伴う。マグナとの営みも妊娠が分かってからは控えめに
してきた。それなのにあんな太い肉棒に膣奥まで抉られたら胎児が圧迫死しかねない。
そう考えが至ると真っ青になり涙顔で訴えかけていた。
「膣は…膣だけは許して…下さい…。赤ちゃんが…。」
80悪魔の胎動:03/11/12 01:07 ID:LC2tlpvq
それで許すような相手ではない。だがそうするより他にはない。今のアメルにとって自分
の命以上に胎児の安全が大事である。今ここでお腹の子が死んでしまったらもう自分は生
きていけない。だから頼み込む。それが無駄だろうとわかってはいても。
「困りましたねえ…前が使えないのでは…後ろでするしかありませんね。さて何が言いた
いか分かりますか?」
彼の意図はすぐに理解できた。何を言えばいいのかも。
「さあ、どうしますかアメルさん。」
一瞬ためらう。そして想像する自分の犯される姿を。
(ごめんなさいマグナ…あたし…)
今から汚されるのだ。愛する男以外の者に。そのことにマグナに対する裏切りを感じる。
(でも…あたしとあなたの赤ちゃんは守るから…)
虚しい決意だった。どう心に決めても眼前の悪魔の胸先三寸で覆される。それでもそれに賭ける。
「使って…くだ…さい…。」
「よく聞こえませんねえ。もっとはっきりといってくださいよ。」
その言葉をいざ口に出すのは躊躇された。今までの自分が終ってしまうように感じて。
だがレイムに促され一気に吐き出す。
「あたしのお尻の穴を好きなだけ使って下さい!!」
81悪魔の胎動:03/11/12 01:08 ID:LC2tlpvq
「ふふ、可愛らしいお尻ですねえ。」
舐めまわすような視線がアメルの臀部に注がれていた。菊門、尻肉、うっすらとした茂み。
そして秘部。それらが視姦にさらされている。尻をレイムに突き出すような形を取らされ
ながらもでアメルは恥辱に必死で耐えた。
(ごめんなさい。マグナ。ごめんなさい。)
心の中で彼に謝りつづける。これから犬のように犯される。彼ともまだ使ったことのない
穴を。汚された自分はもう彼を愛する資格を失うのではとも思った。
「じゃあいきますよ。アメルさん。」
そんなアメルの思いは他所にレイムは彼女のアナルへと挿入を開始する。亀頭の先が
菊門に数度触れ合った後強引に一気にねじ込む。
「ぎ…ぎぃぃぃぃぃぃっ!!!痛いっ!痛いぃぃっ!!痛い!!」
「ひゃはははは、後ろは処女のようでしたね。これで私もあなたの初めての男です。」
「ひぎぃ!!嫌ぁっ…嫌ぁぁぁぁっ!!!!」
肉棒はアメルの菊座を抉り一気に直腸を満たしていた。腸の内壁が肉棒で擦られる。
肛門が裂ける。真っ二つに引き裂かれるような激痛。処女喪失のときでさえこれほどでは
なかったのに。
「ひゃはははは。ひゃははは。最高ですよ貴女のアナルは。私のペニスをいやらしく咥えてますよ!!」
「そんな…こと…うぁっ…いひぃ…やあっ…」
苦痛に悶えるアメルにレイムはそそられる。絶望、恐怖、羞恥。悪魔にとって極上の美酒
が流れ込む。同時に腸壁のひだが己がペニスの雁首に引っかかって擦れて快感を与えてくれる。
精神的快楽と肉体的快楽が同時に流れ込んでくる。
82悪魔の胎動:03/11/12 01:10 ID:LC2tlpvq
「どうですかアメルさん。分かりますか。貴女のお腹の中に私の肉棒が入ってるんですよ。」
「あうぅぅ…いぎぃぃぃ…苦し…」
「分かりますよね。あなたの腸を私のモノが抉っているんですよ。」
「やぁぁぁっ…もうっ…うあぁぁっ!!」
「貴女は犬のように私に犯されているのですよ。憎い敵の私に。自分で尻を差し出して
犯されているのですよ。」
「言わないで…そんなこと…」
飛び交う言葉責めにまたしてもアメルは心を折られそうになる。
「最高に気持ちいいですよ。あなたはどうですか?」
「……うっ…ひっ…あうぅ・・」
「悔しいですよね。悲しいですよね。汚されて辱められ、私の性欲処理の道具にされて!」
「止めてぇ…言わないで…それ以上…」
「でも許してあげませんよ。お尻の中にいっぱい出して差し上げますよ。」
「やだぁっ!!やだやだやだぁっ!!!」
悪魔の囁きはアメルの心を確実に砕いていた。惨めに犯される現実にアメルの心が耐え切
れなくなるのも無理はない。菊座を抉るピストンはより強くより深くなる。無理矢理ねじ
込まれたことにより傷が開きダラダラと赤い血もたれる。そして腸を押しつぶす圧迫感。
その度に走る激痛。陵辱による心の痛み。全てがハーモニーをなしてアメルを引き裂く。
膨れる肉棒は熱を伴い、火山の噴火のごとく炎を噴出す。白濁の熱い液体がアメルの腸内を焼いた。
「いひやぁぁぁ!!……熱いぃぃぃ!!死ぬ!死んじゃう!!」
あまりの熱さに悶えるアメル。しかしレイムはそれでも満足しない。己が白濁を吐き出し
つづける。精液が泡立てて逆流してもなお注ぎ込む。その度にアメルが苦しむのを心底
楽しんだ。結局穴が閉じなくなるほどまで思うままに犯し射精し続けた。
83悪魔の胎動:03/11/12 01:28 ID:LC2tlpvq
「ははは。よかったですよ。アメルさん。」
後ろを犯され尽くし虚ろな意識のアメルにレイムは囁きかけた。返事はない。
ただ腹部だけを後生大事に抱える姿だけがあった。そうまでして胎児を守ろうとする
アメルの姿に嗜虐心がそそられてくる。ふいに呟く。
「やはり前の方も使わせて貰いますか。」
ビクリとアメルは反応する。
「止めて!!他のことなら何でもしますからそれだけは止めて!!」
冗談ではない。先ほど菊門にて行なわれた行為を膣内でされたら赤子は間違いなく死ぬ。
それだけは避けたかった。
「心配しなくても殺しはしませんよ。そのぐらいは気を使いますよ。」
「やめ………あはぅぅ!!」
抵抗も虚しく、アメルの膣口には亀頭があてがわれる。肉豆をペニスの先で擦られ
不覚にも快感が走る。自分の弱さが心底嫌になる。
(なんでこんなに弱いんだろう…あたし…)
レイムのペニスはズブズブとアメルの膣内に侵入していく。約束を守ってくれているのど
うか知らないが膣の奥までは入れられず入り口付近の秘肉を擦っている。自分の淫らな肉
ひだが男根と絡み合って快楽を得ているのが分かる。レイプされながら感じているのが自
分でも分かる。
84悪魔の胎動:03/11/12 01:34 ID:LC2tlpvq
「あっ…ふぁっ…あふっ…。」
甘い喘ぎ声が混じる。苦痛のみのアナルファックと異なり淫らな快楽の波がアメルに押し寄せる。
「意外と淫乱なのですね。」
「ちが…あたし…そんなんじゃ…」
でもそれ以上否定ができない。所詮は犯されて感じるような雌犬なのだろうか。既に砕け
たアメルの心ではそれを否定することもできなかった。半分くらいまで出入りを続ける肉棒。
それに貫かれながらも感じている自分が本当に恨めしい。
「さてお腹の子にも美味しいミルクを飲まして上げましょうか。」
「止めてぇ…赤ちゃん汚さないでぇぇ…。」
「そんな風に感じながら言っても説得力がありませんよ。」
「や…だぁ……うっ…あうぅぅぅ…。」
そしてドクドクと精液が子宮に注がれるのを感じる。子宮内が精液で浸されるのだ。
無論そこにいる赤ん坊も。自分のお腹の子供さえ守れないことが情けなかった。
(赤ちゃん汚されちゃった…ごめんね赤ちゃん…こんな弱いお母さんで…)
そうしてアメルの意識は途絶える。
85悪魔の胎動:03/11/12 01:36 ID:LC2tlpvq
ふと目が覚めた。夢から覚めたことにアメルが気付くのに数秒を要した。
(あれ?あたし…確か…)
ゆっくりと冷静に状況を確認する。驚いたことに辺りにもそして自分の身体にも乱暴され
た痕はない。それに…。
「あっ…。」
ポコリとお腹の中を蹴る音が響く。一番懸念していたことが大丈夫であることが分かる。
「あっ…あっ…」
涙腺が緩むのを感じる。自分の意志ではもう止められない。
(良かった…夢だったんだ全部。)
あの悪夢のような陵辱劇。それが文字通り悪夢であったことに安堵する。
自分は汚されてなどいない。赤ん坊も無事だ。その事が嬉しくて嬉しくてたまらなかった。
あれはただの悪夢。おそらくは妊娠に伴う不安、マグナのいない寂しさが見せたものだろう。
彼が帰ってきたらうんと甘えよう。あんな悪夢を見たことなんて忘れるくらいに。
あんなものはすぐに消える夢。ただの幻影。
そうアメルは



思い込みたかった。
86悪魔の胎動:03/11/12 01:37 ID:LC2tlpvq
「ひひひひひ、夢だと思ってくれるのは好都合ですね。」
非常に居心地のいい場所でレイムはひとりごちる。この場所ではレイムがかつて失った
魔力が少しづつではあるが供給されていた。
「まだまだ、私も不完全ですからね。まあ夢だと思ってくれて幸いです。痕を消して差しげたかいがありました。」
あの悪夢はやはり夢などではなかった。紛れもない現実。
それと気付かぬアメルをレイムは滑稽に思う。
「それにしてもアメルさん。貴女の身体は最高でしたよ。また味わいたいですねえ。」
アメルの肉の味を思い出す。吸い付くように自分のペニスに絡みつき精を搾り尽くして
くれるような名器。そうそうお目にかかれるものではないだろう。
また復活した暁には彼女を愛妾とするのも悪くない。
「その前にしっかり産んで下さいよ。私を。」
アメルの子宮の中。そこにある胎児の身体を寄り代として
レイムは本当の復讐の時がくるのを心待ちにし続ける。
875代目の1:03/11/12 01:42 ID:LC2tlpvq
アメルって3の番外編だとマグナの子供を孕んでいるって話どっかで聞いたんですけど
ホントなんでしょうか?そんなこんあで思いついたんで書いてみました。
レイム様も久しぶりに降臨です。レイム様なら妊婦の腹引き裂いて胎児引きずり出すぐらい
平気でやると思うんですけどまあ止めときました。グロイから。
しかしアメル犯すのは楽しいなあ。
88名無しさん@ピンキー:03/11/12 02:16 ID:9zzh6FIc
久々に鬼畜キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
GJでつ!
89風と木の名無しさん:03/11/12 02:28 ID:TTJ7r8pV
神降臨!
レイムはやっぱ鬼畜だよなぁ
90名無しさん@ピンキー:03/11/12 22:09 ID:h7cWXVTY
中盤の言葉攻めからアリーゼを連想してしまいますた
何はともあれGJ!
91名無しさん@ピンキー:03/11/13 01:28 ID:6/okKXLE
…ゴメン、鬼畜は平気なんだが妊婦ゴカーンだけはダメだ…
92名無しさん@ピンキー:03/11/13 13:17 ID:IkP5WDjU
>>91
じゃあ読むなよ。
93名無しさん@ピンキー:03/11/13 14:52 ID:H81GHOSs
鬼畜っつーよりグロだよな
こんなのでハァハァできる香具師が信じられん
94名無しさん@ピンキー:03/11/13 15:31 ID:OvwS6jRU
そんなこと言ってると、誰も投下しなくなると思うんだけど。

趣味嗜好は人それぞれだし、受け付けないものがあっても脳内あぼーんすれば
いいだけの話なのに、なんでわざわざ書き込んで空気悪くするんだか。
95名無しさん@ピンキー:03/11/13 15:38 ID:AfNrxsTV
それでもやっぱり普通のエロとは違うだろ。
不快をあらわすやつもいて当然。

まあ、でも>>92は同意。
>>94の真ん中の行もな。

茶でも飲んで神の降臨待とうや。
96名無しさん@ピンキー:03/11/13 16:23 ID:oMQRcgy0
まあ筆者も書いてる時点で好き嫌いがはっきり別れるだろう事は予測してた筈だし
ちょっと位非難されてもなんともないでしょ
てか初期の鬼畜物はもっとすごかった様な・・・
(余談だけど最近初期スレのSSを読み直した
今のレベルが低いと嘆く奴の気持ちがわかった気がした)
97名無しさん@ピンキー:03/11/13 16:52 ID:OtG0KPv4
>96
俺は初期のスレは引いちゃってダメだったクチ。
個人的にヌルイエロの方が気楽で好きだ。
98名無しさん@ピンキー:03/11/13 17:16 ID:nKvgI9L4
何といわれても鬼畜が受け付けない奴、甘々純愛は虫唾が走るという奴、
ダラダラ長い話がダメな奴、展開省かれ過ぎの短すぎるのじゃヌけない奴、
ハードで濃すぎる表現は逆に萎える奴、ソフトをエロだとは認められない奴

色々いるんだよ、結局は好み、個人のエゴの問題なんだけどね
99名無しさん@ピンキー:03/11/13 18:28 ID:d6McMYmV
いんや好き嫌い思いっきり分かれるのはわかってたから
かえって鬼畜すぎて引くとか言われると俺的にはしてやったりなんですけど。
むしろ何も反応なしのほうが辛いというか。
まあ嫌いな人には済まんがこれからも多分暇あったら鬼畜話書くと思うので。
とりあえず他の職人さんがたの作品を待ちながらマターリしようや。
100名無しさん@ピンキー:03/11/13 19:52 ID:XdvPOtmU
>>96
レベル低いと騒ぐ奴の中には、勘違いしてるような奴がいる気もするがな。
いわゆる使う為に書いたのとラブコメの延長として書いたのとを比べてる辺り
101名無しさん@ピンキー:03/11/13 19:53 ID:R+xbjgF3
個人的に受け付けないとか書く厨はあぼーん

…ってこれから>>1に入れとこうや。
102名無しさん@ピンキー:03/11/13 20:36 ID:VBPSbi5R
>>98がいいこと言った

まあマンセーの感想しか書き込むなっつーのはアレだが、
少なくともジャンル(カップリング、鬼畜純愛、キャラ等)に関しての文句はてめーの脳内で完結させた方がいいかも。
構成や文章力に関する文句は書き手も望むところだろう。
テンプレ案には同意しとく。
103名無しさん@ピンキー:03/11/13 21:12 ID:DqeF8AFG
漏れもテンプレ案同意

というか書いてる側からすれば、マンセーよりも
此処が良い悪い書いてもらったほうが励みになるし上達の元にもなるね
・・・文章のレベルは早々上がるものじゃないけどさ(´・ω・`)

大人しくネスルゥの推敲でもしてきまつ
104名無しさん@ピンキー:03/11/13 21:33 ID:u9xEJx7+
だがあんまり文章力に色々言われてもやる気をなくす罠。
それを言われる事がプラスになるかマイナスになるかは人それぞれだね。
105名無しさん@ピンキー:03/11/13 21:51 ID:hrJ7mDBy
このスレの未来が見えた気がする
106名無しさん@ピンキー:03/11/13 22:01 ID:R+xbjgF3
まだ文章力がどうのとかは2chということで目をつぶるとしてもだ…
鬼畜純愛、シチュエーションが好みに合わない等の意見は
はっきり言って 論 外 。
おまえだけのために神は書いてるんじゃない。
107名無しさん@ピンキー:03/11/13 22:01 ID:ikj7WXG5
みんなも茶でもどうだ?
108名無しさん@ピンキー:03/11/13 22:05 ID:XdvPOtmU
芋なら良いが茶は嫌だな
109名無しさん@ピンキー:03/11/13 22:06 ID:z8Iw9uwk
いっそ芋と茶セットで。
110名無しさん@ピンキー:03/11/13 22:08 ID:ikj7WXG5
>>106
( ´∀`)つ日
111名無しさん@ピンキー:03/11/13 22:41 ID:VBPSbi5R
よく考えたらやたらとテンプレ増やすのもどうかと思ってきた。
色々あっても結構このスレいい流れだし、なくても十分やってけるような…
新規の人には必要かもしれんが、今回だってこの板に来るような年齢の奴にはよく考えれば当たり前のことだし。
まぁ一応テンプレ案。

・鬼畜純愛、シチュエーション、カップリングに関する苦情は控えてください。

この一文を>>1の「基本的〜」の次にでも入れたかったらドゾ。
112名無しさん@ピンキー:03/11/13 22:41 ID:m1cpa0HU
つかここ最近の連続の荒れっぷりで、明らかに読み手、書き手ともに減ったと思う。
ギャグやエロなしが大半を占めたことで色々言ってたころからだろうか。
ああいうものは一過性のものだろうしスルーしておけば、それらも減ったと思うのだが。
今ではSS感想以外の書き込みといえば、口論だけだしな…。
今残ってくれてる書き手さんが書くのをやめてしまえば、保守状態が続く状態になることは
分かってるだろうに。

ちょっと思って言っただけの事でも、書き手さんにとっては嫌な思いをする事になるかもしれない。
せっかく投下してくれる書き手さんに対して否定的な意見はあまり言わないほうが
いいと思うんだが。
113名無しさん@ピンキー:03/11/13 22:51 ID:Xw6BsXEw
>112
>ああいうものは一過性のものだろうし

甘い。お前は厨というものを分かっていない。


>スルーしておけば、それらも減ったと思うのだが。

スルーしないでマンセーする奴が多いから増えたんだろ?雪ダルマ式に。
114名無しさん@ピンキー:03/11/13 22:53 ID:ikj7WXG5
( ´∀`)つ日日
115名無しさん@ピンキー:03/11/13 23:00 ID:m1cpa0HU
>>113
それもそうだが。いやむしろその中の一人だった。だからこそ今後は控えるつもり。
非エロが大量投下されているスレと、制限がついて書き込みが減りまくった閑散としたスレ、
どっちのほうが他職人さんはSSを投下しやすいのだろうか?
人にもよるだろうけど。
116名無しさん@ピンキー:03/11/13 23:02 ID:ybYS6AFi
また堂々巡りでつか…
この問題は永遠に終わらないと前スレで分かっただろうに…
またくり返すのか…_| ̄|〇

皆で萌え話しる!
117名無しさん@ピンキー:03/11/13 23:03 ID:ikj7WXG5
( ´∀`)つ日日日日日日
118名無しさん@ピンキー:03/11/13 23:13 ID:DqeF8AFG
妖怪堂々巡りばかりか
かのお茶愛好家・ヤード氏がこのスレに憑依なさいました。

で、萌え話かどうか知らんが投票所見てて思ったが
何気にレックス×アティって組み合わせの人気高いのな。
119名無しさん@ピンキー:03/11/13 23:17 ID:ybYS6AFi
漏れはレクアティは見た目はいいと思うが、いまいち想像できんな。
レクアティサイト回ってみるか…。

しかしあの票は皆が入れているのか?
それとも誰かさん一人でせっせと入れているのか?
120名無しさん@ピンキー:03/11/13 23:20 ID:m1cpa0HU
話題を変える。
倉庫を見てると未完の作品が結構あるね…。
できれば一度投下したからには完結してほしいなあ、と贅沢な事を思ってみたり。
なかには続きが楽しみだったやつとかもあったんですが。
むしろ書かれないのならいっそのこと自分で続きを書きたいくらいだ…。
121名無しさん@ピンキー:03/11/13 23:21 ID:m1cpa0HU
レクアティは明らかに誰かが一人で入れてるのでは?
あの組み合わせが一位というのは何か、何というか。
122名無しさん@ピンキー:03/11/13 23:26 ID:qK20xV+m
話題変えと言えば、気になっている事が。主人公が最後に島に残った場合何処に住んでるんだろ?
島の住人とのEDなら当然一緒に暮らしてるとは思うが、生徒EDとかの場合家でも建ててるんだろうか?
それとヤードは海賊EDやヤードED見る限り島に残ったみたいだが何処で暮らしてるんだろう?
主人公と一緒に暮らしてても不思議じゃないがレックスと女生徒EDだった場合学校から帰ってきた途端に
「私と先生の愛の巣から出てって下さい!」と追い出される姿が想像できて不憫だ…。
123名無しさん@ピンキー:03/11/13 23:30 ID:ybYS6AFi
( ´∀`)つ日
ヤードは追い出されてゲンジさんの家に隠居ですよ
124名無しさん@ピンキー:03/11/13 23:32 ID:Ec3/iQve
>>122
ヤード君はきっとゲンジさんちに「いそうらう」
125名無しさん@ピンキー:03/11/13 23:34 ID:m1cpa0HU
ゲンジとの愛の巣ですか?
なんかヤードはミスミの屋敷でお世話になってるんじゃないかと思う。
つかヤードエンド以外で学校エンドみたら、プレイヤーは何でコイツいるんだよと思うだろ、あれは…。
126名無しさん@ピンキー:03/11/14 00:01 ID:prJXE8PS
自分がレクアティの項目作ったから、少なくとも2人は確実だよ。
明らかに一人で入れてるとかいうのはいくらなんでも決め付けすぎ。
127名無しさん@ピンキー:03/11/14 01:05 ID:XiudtDBp
1人で入れてるってのは、「1人がやたらと何票も入れてる」って事でしょ。
1人だけ、という意味ではなくて。
128名無しさん@ピンキー:03/11/14 01:08 ID:prJXE8PS
それはわかってるんじゃないか?
「1人でやたら何票も入れてる」ってのも根拠なさすぎでは。
129名無しさん@ピンキー:03/11/14 01:22 ID:XiudtDBp
いや、じゃないか?と問われても困るw
130名無しさん@ピンキー:03/11/14 01:25 ID:nxxNRHEW
投票、楽しいかなって思って設置してみましたが、
問題が出るならはずしますんで。
出来ればマターリ楽しく使ってくれたらと思います。
131名無しさん@ピンキー:03/11/14 02:30 ID:SV6LruMT
もめてるのは一部なんで、できれば続けて欲しいです。
ところで、レックス表記とティンコ表記が混じってるのは(w
132名無しさん@ピンキー:03/11/14 06:38 ID:vNwPK7Ra
レクアティ、某交流所のランキングや投票とか同盟見る限り
意外と健闘してるのな。レクアズ人気には負けてるけど。
たしかにビジュアルでは萌えるのが、1・2以上に
主人公を同時存在させるのは難しくてどうにもならん。
……書こうとして挫折したんだがな。_| ̄|○
133名無しさん@ピンキー:03/11/14 06:45 ID:XuBKbC1/
レクアティを書こうと思ったら自然と生徒も二人になるからな。
・・・生徒×生徒ってのも悪くはないか?

ともあれネスルゥ投下
134琴瑟相和:03/11/14 06:49 ID:XuBKbC1/
聖王都の一角、とあるケーキ屋の厨房は今日もまた甘い香りで満たされていた。
もっとも店のドアにはしっかりと「本日定休日」の札がぶら下がっており営業はしていない。
実質店内で動いているのはほんの数人だけである。
(さて・・・そろそろいいかな?)
褐色の肌をした少女が時計を仰ぎ見て動きだした。鼻歌交じりに四角い箱へと手をかける。
少女が箱を開けた事で密封されていた冷気が外に漏れる。召喚術を利用した一種の冷却装置で
名も無き世界でいう冷蔵庫にその機能は似ていた。
「うん、いい感じいい感じ」
上出来といった顔で箱から生地とクリームの重ねられたものを取り出すと
器に盛り、自身の肌の色に近い粉を塗してゆく。最後にいくつかに切り分けたケーキに
香草を乗せた。
「できましたよ、店長」
「そうか」
「あら。いい具合にできましたねぇ・・・ティラミスですか?」
「パッフェルさん? 珍しいわね、貴方が休みの日に顔出すなんて」
ルゥの声を聞き厨房へと私服姿の店長とバスケットを持ったパッフェエルが入ってきた。
バスケットからは何かの小包がはみ出ている事からどうも別の配達の途中らしい。
「店長さんにルゥさんがケーキを焼いてる、って聞きましてね。それで味見がてら寄ってみたんですよ」
「バイトとはいえ、パッフェル君の舌は確かだからな」
いかつい顔に髭面の店長が顎をしゃくってみせる。初めてパッフェルから彼を紹介された時は
実は元盗賊の親分か何かなのでは、等とルゥは疑ったものだが実際は気さくで面倒見の良い
人物である事を彼の元で働いているうちに学んでいた。
「あら、これはこれは・・・」
「悪くないな。今度作る時はクリームを作るときオレンジの皮を混ぜてみるといい。風味が出る」
「はい、ありがとうございます。じゃあルゥはいく所がありますので」
二人から太鼓判を押されたルゥはてきぱきと出来たばかりのティラミス、そして他のケーキを
バスケットに収めるとそそくさと店を出て行った。後には彼女の作ったティラミスを
黙々と食べる二人のみが残り、ケーキを平らげ紅茶を一啜りした所でパッフェルが口を開いた。
「どうです? 彼女」
「最初は君が素人を連れてきたんで驚いたがな。多少世間知らずな所はあったが意欲もあり
135琴瑟相和:03/11/14 06:50 ID:XuBKbC1/
知識の吸収も早い。まだまだ荒削りだが腕は確かだな」
「そうですか。それを聞いて安心しましたよ」
「ふふん、ワシの言葉よりもこのケーキの味がルゥ君の上達の証だろう?」
「それもそうですね。でも一つ疑問が」
「何だね?」
「何で彼女・・・私と色違いの服なんですか?」
店長の横顔を見つめるパッフェル。店長は素知らぬ顔で紅茶を呷った。が、その後の沈黙に
耐えかねたか軽く息をつき、一息に言った。
「身体のラインが良かったからな。君と同じで店の良い看板にもなるし目の保養にもなる」
「あはは。店長さんもスケベですね」
「ふふ・・・パッフェル君?」
「はい?」
「減俸」

「こんにちわ。はい、差し入れ」
「おお、ありがとうな。ルゥちゃん。今日もまた彼の所かい?」
「うん。じゃあ守衛さん達もお勤め頑張ってね?」
「おうよ」
守衛に手を振り、足早にルゥは蒼の派閥の施設内へと消えていった。
「しかしまあ、ここも昔に比べると変わったなー」
「まあな」
守衛達はルゥに手渡されたケーキを選り分けながら改めて呟いてみせる。
傀儡戦争での金の派閥との連携を含め、実に閉鎖的であった蒼の派閥は徐々にではあるが
変わり始めていた。ルゥのような派閥外からの人間が割と簡単に出入りできるようになったのも
それが一つの要因である。
「まあお陰でこうして上手いモンが食えてるんだ。これもラウル師範のトコの
眼鏡さまさまってな」
「ははは」

「うわあ・・・」
136琴瑟相和:03/11/14 06:51 ID:XuBKbC1/
眼鏡―ネスティの部屋を訪ねて開口一番にルゥは驚嘆と呆れの混ざった声を上げた。
「うん・・・? 何だ、ルゥか」
「何だじゃないよ・・・何これ」
ネスティの部屋は足の踏み場も無いほど本が占領しており、その中心・・・もはや本の
山が構築された机に向かったネスティはひたすらに本を読みふけっていた。
「いや何、僕がいない間に発行されてた書籍や文献を取り寄せてみたんだが・・・結構な量でね」
「結構どころかベットの上まで占領してるじゃないの」
「大丈夫だ。カイナが訪ねてきた関係上暫くマグナが部屋を開けるみたいだったからな。寝る
場所には困らないさ」
再び本へと向き直ったネスティが懐から合鍵を取り出し、ぷらぷらと振って見せる。
「流石に怒るでしょ、マグナだって・・・そもそも樹から出てきて少しアバウトになったんじゃない?」
「柔軟性に優れた言ってくれ」
「はいはい。もう・・・せめてケーキが食べれるスペースくらいは確保しないと・・・」
「そうか・・・また焼いてきてくれたんだな?」
「まあね。ここの本、ちょっとどけるよ?」
「ああ・・・」
ネスティが戻ってきた時、涙目で喜ぶマグナにこんな事を言われた。
―俺以上にネスの帰りを待ってる人がいるんだからな?
ルゥの事なんだな、とネスティは何故か即座にそう思った。
マグナの話によると彼女もまた、彼が必ず帰ってくると信じ自らの道を歩んでいたらしい。
流石にケーキ屋で見習いをしているとは思いもしなかったのだが。
以来彼が戻ってきてからというもの、こうしてちょくちょく暇を見つけてはネスティの味覚に合わせた
ケーキを焼いて持ってきてくれるのだった。
「にしてもちょっと本が雑多ね・・・無作為に取り寄せ過ぎじゃない?」
ぶつぶつと言いながらも身を屈め、ルゥは本を選り分けてゆく。パッフェルとお揃いの服は黒と白を
基調としている所為かその姿はケーキ屋というよりもどちらかと言えばメイドさんに近い。
(・・・・・・ふむ)
パッフェルの服はその可愛らしさ以上に裾の短さがネックである。身を屈め、本を片付ける
今のルゥの姿勢だと服が上へと引っ張られる為パンツと形の良いお尻がばっちりと
ネスティの視線に捕らえられてしまっている。
甘美な花の香りに虫達が自然と誘われていくように彼の身体も揺れる尻へと吸い寄せられてゆく。
137琴瑟相和:03/11/14 06:52 ID:XuBKbC1/
そしてその手が射程内に入った。
―今だ!
「ひゃあっ!?」
本を積み重ねていたルゥが急に身体を動かした事により雪崩の如く本が二人を直撃した。

「・・・で、何か言い訳はある?」
「触りたいという衝動がその先で起こる厄災を上回ったんだ・・・いや、すまなかった」
レヴァティーンでも呼び出しかねない勢いに負けたネスティの口から陳謝が漏れる。
更にゴチャゴチャになってしまった部屋を二人で綺麗にした後、向き合うようにしてベットで休憩を
取っている。―結局の所必要な本だけを残して整理してみれば部屋はあっという間に片付いた。
「君は馬鹿か? ってルゥが言うよ・・・まったくもう。って・・・」
気付けばネスティが背後へ回り彼女の胸を揉みしだいていた。じんわりとした感覚が
昇ってくるのを感じながらもルゥは考える。ここでネスティに調子を取られてはいけない、いけないのだ・・・
「ち、ちょっとネスティ・・・ルゥ、今は仕事着なんだけど」
しっかりと否定するはずだった声が上ずってしまっている。これでは説得力が足りない。
「だから何時もより興奮してるみたいでね。部屋も片付いた事だしお礼を兼ねて」
「お礼だったらもうちょっと別の形で・・・ふあっ」
耳にネスティの息がかかる。こんな時でも素直に反応する身体が少々恨めしい。
「・・・服、汚さないんだったらいいかな?」
結局の所同意してしまう自分に苦笑しつつも、ルゥは身体から力を抜く。
一旦その気になってしまえば後は早いものだった。

「はむ・・・ぴちゅ」
ルゥの舌がネスティのモノの絡みつくように動く。
柔らかい唇と熱を帯びた舌、生暖かく湿った吐息。
それらがネスティの剛直に触れる度、それは更に怒張し硬度を増してゆく。
「んふ・・・おっき」
一旦愛撫を止め剛直に声を掛けるルゥ。
「でも、こんなもんじゃないよね・・・?」
ネスティの上で身を捩りながらしなやかな頬を剛直に擦り付け、愛でる。
138琴瑟相和:03/11/14 06:55 ID:XuBKbC1/
その動きに合わせるようにしてネスティの目の前で褐色の肌の間にある薄桃色の秘口が揺れる。
液の滴るそこにネスティはそっと口を付けた。
「ひゃあっ・・・ふ・・・あああっ」
驚きながらもそれはすぐさま鼻がかった嬌声へと変わる。
「はぁ・・・いいよ、ネスティ」
「ああ。僕も気持ちよいよ」
「そっか。じゃあもっと・・・ね? んぷっ・・・」
激しくなった口淫にネスティの腰をぞわりと快感が上ってゆく。だがそれを堪えながら
丹念に目の前の秘裂へと舌を這わせる。
効果は如実に表れ更に秘裂が綻び、蜜を垂れ流し、淫らな形へと姿を変えてゆく。
「あっ・・・やだ、ネスティの舌の動き・・・やらしいよ」
「もっと、そう言ったのは君だろう?」
舌が彼女の内部へと侵入し、うねうねと動く。
「んふっ・・・!」
ルゥも負けてはいない。動きこそぎこちないが丹念に唇を使い、奉仕を続ける。
彼女の献身的な愛撫によってネスティの射精欲が高まってゆく。
「くっ・・・」
追い討ちをかけるように彼女の舌が動き、思わずネスティの口から声が漏れた。その昂ぶりを抑え
少しでも長く感じる為にネスティはその顔を目の前の柔肉へと押し付ける。そして目の前の
ぷっくりと膨らんだ小さな突起へと舌を伸ばし、転がした。
「うああっ・・・ひゃあっ!」
陰核からの強い刺激にルゥは腰を震わせる。お尻を振り、逃げようとする腰をネスティはしっかりと
掴み愛撫を続ける。
「んん・・・もう」
どうやら観念したのか、再びルゥは剛直へと没頭する。自然とお互いの動きはその早さを増し
意識は性器へと集中してゆく。
「う・・・ルゥっ」
「んぷっ・・・んはあ・・・」
彼女の舌が雁首を撫ぜた所でネスティは限界に達し、白濁液を顔面へとぶちまけた。
それに呼応するかのようにルゥの膣が痙攣し、内部を弄っていた舌をキュっと締め上げる。
139琴瑟相和:03/11/14 06:56 ID:XuBKbC1/
「あふ・・・汚さないっていったのに」
恍惚とした表情で肌に付いた精液を指で掬い上げ、口へと運ぶ。
彼女の肌と対照的な精液の色がネスティを興奮させその怒張もまた硬さを取り戻していた。
「やだ、また大きくなってる・・・元気ね」
「君だからこれだけ元気にもなるんだ」
「相変らず口は達者よね」
ネスティはルゥを四つんばいにさせるとゆっくりと腰を突き出した。
秘口にあてがわれていた先端が熱い肉の中へゆっくりと埋没してゆく。
「うあああっ・・・んっく・・・」
彼の動きに合わせてルゥが息を吐く。柔らかく狭い道がネスティのモノによってゆっくりと開かれる・・・。
「ああ・・・あああああっ!?」
ルゥの口から悲鳴とも付かない声が漏れ、と同時に剛直が最奥へと到達した。
性器全体を包み込み、締め上げられる感覚にネスティの身体が震える。
「達者なのは口だけじゃないっていうのを、しっかり感じてくれよ?」
そんな言葉と共にネスティは律動を開始した。
「んひゃっ、あっあっ・・・うあ・・・ネスティ・・・ネスっ」
動くその都度嬌声を上げ、反応するルゥ。その声に促されるかのようにネスティは一心不乱に彼女の
中を行き来する。
「うはあああっ、もっと・・・もっと強くっ・・・」
片付け、綺麗にしたばかりのベットのシーツが二人の動きによって大きく乱れてゆく。だが
既に二人の意識はお互いの動きに集中し、周囲とは隔絶されている。
「そこ・・・ああっ、ネスっ・・・ネスっ・・・」
いつしかルゥもまたネスティの動きに追いすがるかのようにその腰を動かしていた。
突き出し、密着させ、互いの意識は同調してゆく。
「ルゥ・・・ルゥっ」
ルゥを気遣うようにしていたネスティも、もはやがむしゃらに彼女を求めるだけとなっていた。
「あああっ、あああっ、は・・・ああああああああっ!」
そして意識が完全に白で多い尽くされた瞬間、全てをルゥの中に解き放った。

「ん・・・今ひとつだな、このケーキ・・・」
「ええっ!? ちょっと一口頂戴よ」
140琴瑟相和:03/11/14 06:58 ID:XuBKbC1/
後始末を済ませ、ケーキを口にしたネスティの以外な一言に慌ててルゥはケーキを味わう。
「ちゃんと甘いし、ほろ苦いし・・・美味しいじゃないの」
―甘くてほろ苦い?
「しまったっ・・・!」
「どうしたんだ? 急に頭を抱え込んで・・・」
わなわなと手を震わせるルゥに動揺するネスティ。彼女の頬を汗が滴り落ちる。
「ケーキを配ってくる途中で、間違えてネスティ用のを渡しちゃったんだ・・・あんなケーキに見えて
実際は酷く異なるもの、ネスティ以外が口にしちゃいけないのに」
「ちょっと待ってくれ。今まで僕はそんな面妖なモノを美味しいと思っていたのか?」
「戻ってきて味覚も普通になるかと思ってたけど、結局地だったみたいだしね。ともあれ問題は
誰に渡したかなんだけど・・・」
「・・・そんなに僕の味覚はおかしいのか・・・?」

「いやーっ!」
同じ時分、屋敷のテラスにて白目を向いたギブソンの口から彼そっくりのポワソが出ているのを見た
ミモザが珍しく取り乱していた。・・・無理も無い話ではあるが。
そんなギブソンの手前には一口分だけかけたケーキが冷めた紅茶と共に残されていた。
141名無しさん@ピンキー:03/11/14 13:18 ID:TiXdXNzO
朝から乙カレー
パッフェルと店長の会話とネス茶の味オンチネタワロタw

ネス茶の味オンチってゲーム本編でも出てきたんだっけ?良く見るけど。
142名無しさん@ピンキー:03/11/14 14:59 ID:ak8yAjjG
>「バイトとはいえ、パッフェル君の舌は確かだからな」

(;´Д`)ハァハァ (*´Д`)/lァ/lァ (*` Д´)//ア//ア!!!
143名無しさん@ピンキー:03/11/14 17:42 ID:vjUuIaOT
ネスの味覚が変って設定本編じゃろくに使われなかったな
144名無しさん@ピンキー:03/11/14 22:43 ID:/4XebKae
アメルの芋料理をほめてなかったっけ?
145名無しさん@ピンキー:03/11/15 00:04 ID:2Ylo9op6
>>133-140
( ´∀`)つ日
146名無しさん@ピンキー:03/11/15 09:11 ID:g0wOGBgp
亀レスですまんがひとつだけ言わせて
>しかしアメル犯すのは楽しいなあ
例え冗談でもこんな事言うのはやめてくれ
頼むから
147名無しさん@ピンキー:03/11/15 09:50 ID:6P0pn2wg
>87
いくらなんでも、アメルがマグナの子を…ってのはネタじゃないかな。
公式でそんな設定だったら、マグアメは好きだけど、欝だ。
148名無しさん@ピンキー:03/11/15 10:06 ID:FchegAac
>例え冗談でもこんな事言うのはやめてくれ

ここは残念ながらそういうところです。
149名無しさん@ピンキー:03/11/15 10:31 ID:DZ9ekZrx
>>147
本スレで出た番外編のネタじゃなかったっけか?

ところでオルドレイクの一人称ってなんだったっけ?
最初は「私」っていってたけど途中から「我」になってた気が。
仮に書くとしたら我を連発するのは何かヘンな感じだよな。
私でいいか。
150名無しさん@ピンキー:03/11/15 12:30 ID:Chn62aBA
( ´∀`)つ日
151名無しさん@ピンキー :03/11/15 13:46 ID:szouXqxH
1系のキャラって感情の変化で一人称変わったりするからな。
我連発・・・それはそれで見てみたいが

にしてもカイルの肉棒船長に続き、漏れの中で
ヤードが完全に( ´∀`)つ日で固定されちまったよ
152名無しさん@ピンキー:03/11/15 14:31 ID:G6d1OIlI
オルドレイクって、実はかなりナル入ったカッコつけたがり君だよな。
なんか芝居がかった言い回し使いたがるし、自分の台詞に酔ってる所あるし。

「我が名はオルドレイク、無色の派閥の大幹部にして、セルボルト家の当主なり。
始祖が残した遺産、門と剣を受け取りにこの地へとまかりこした」
とか言ってる裏で、実は(うわ、俺超カッコよくない? バッチリ決まったよな?
なんか「まかりこした」だなんて難しい言葉使っちゃったし、最高だって)
なんて自分の世界に浸りながら思っちゃったりしてそう、いい大人の癖して。

ほんと冷静に考えると、28であれはちょっと恥ずかし過ぎるよな、
20年後に子供達に見捨てられるのも当然だよ。
153名無しさん@ピンキー:03/11/15 14:44 ID:xN/y0feB
>>152
ワロタw
確かに自分に酔い過ぎて先の事を見越せず唐突の事態についていけないあたりがまだまだ。
154名無しさん@ピンキー:03/11/15 14:49 ID:U4M02PXy
子供が将来的に諦め癖持ちの半引篭もりになるのも納得できる気がするな。
あんな父親持ったら恥ずかしくて外出れなくなって当然だよな。そのせいで
キールなんて半分人間不信になってるんじゃないかって位コミニケーション能力なさそうだし。
余りの恥ずかしさにとっとと縁切りたくてアッサリ父親を見限ったのかもな。
155名無しさん@ピンキー:03/11/15 15:40 ID:5sVKnGi3
まあ10歳前後でテロ組織で指揮取って村を壊滅させたりできるくらい
異常に優れた子供だったんだから(藁
ちょっと他の人間とはズレた所を持ったまま大人になってしまったのかもなあ。>オルドレ
156名無しさん@ピンキー:03/11/15 18:52 ID:zD2dQQu9
>>149
何スレ目くらいだ?
記憶に無い
157名無しさん@ピンキー:03/11/15 19:00 ID:szouXqxH
>>155
ズレるどころか狂気にまでなってるんだから・・・
オルドレイクの親もきっとまた素敵な性格してたんだろうな
158名無しさん@ピンキー:03/11/15 20:44 ID:YlQzgEMQ
>>156
さすがにスレ番までは覚えてない…。
159名無しさん@ピンキー:03/11/15 23:37 ID:dWj0nelx
オルドレイクのエロ画像キボンヌ
160名無しさん@ピンキー:03/11/16 00:19 ID:L5FEsetx
161名無しさん@ピンキー:03/11/16 09:28 ID:wRj0rran
>>157
まぁバカと天才は紙一重だし
162名無しさん@ピンキー:03/11/16 12:57 ID:qcsZnteW
ってか、オルドレイクはバカの部類だろ。
163名無しさん@ピンキー:03/11/16 23:28 ID:VlERfUkt
今日は誰も居ないな・・・ミスミ様とこっそりお茶を飲むなら今か
164名無しさん@ピンキー:03/11/16 23:40 ID:qcsZnteW
 A A
( ´∀`)つ日
1656スレ715:03/11/17 19:59 ID:0bKb2pls
今から投下。
アティアズの百合で主人公同時存在という代物ですので、うけつけない方スルー頼みます
166アティ×アズリア+α:03/11/17 20:02 ID:0bKb2pls
最初のキスは浅く、確かめ合うように。
相手も自分も引かないと分かったら、今度は深く。
息継ぎもそこそこに舌をからめる。ざらりとぬめる感触と、紅茶の味。
先程まで一緒に夜の茶会を楽しんでいた相手と今はこんなことをしている。
羞恥と息苦しさに、アズリアはのしかかる相手の剥き出しの肩を軽く押した。
離れる唇から唾液がぬるく零れる。
「……ごめんなさい、苦しかったですか?」
「いや。それよりちゃんと脱いだ方が良いだろ、皺になる」
素直に脱ぎだすのを見てから、アズリアも襟の止め具を外す。
現れた身体は、殆ど手入れをしないぼさぼさの髪とあいまって女としての魅力に欠けていた。
それに比べて。
視線を向ける。淡い照明に浮かび上がる裸身は柔らかな線を描く。
振り向いて微笑みかけられると、見慣れてるはずなのに心臓が大きく波打つ。
理由は分かっていた。
艶やかな赤い髪。日に晒されてもなお白い肌。そして、
「アズリア」
呼びかけは優しい。
アズリアは一度だけ固く目蓋を閉じてから、彼女に応える。
「……アティ」
三度目のキスは長く。
離れないよう互いの首に腕を廻し捕える。
けれど、アズリアの閉じた視界の中にいたのは、学生時代からの親友で信頼できる部下でもある女性ではなく、

彼女によく似た笑顔の、彼女の、兄だった。
167アティ×アズリア+α (2/5):03/11/17 20:06 ID:0bKb2pls
ベッドの上、向き合う形で横になる。
腋の下からなぞると、ひゃう、とやたらと愛らしい声が上がった。
「アズリア可愛いー」
「ふ…ふざける……ってひあっ……」
鎖骨に沿って舌が這う。落ちかかる髪の毛をかき上げる度に毛先が肌をくすぐる。
脚の間に膝を割り込ませゆっくりと上下させると、日に焼けた頬が限界まで上気した。
「ほら、やっぱり可愛い」
「……いつまでも、そう、余裕でいられると思うなっ」
豊かな乳房に掌が置かれる。と、
「……ふああっ?!」
ぴんとたった乳首を二本の指が挟み摘み上げる。
咄嗟に身をよじらせたが、いつの間にか肩へと廻されたもう片腕が逃走を封じる。
余った指は乳房を器用に揉みしだく。痛いくらいの力だが、時折つっと爪で撫でる仕草はいっそ優しい。
反撃に成功して余裕が出来たのか、アズリアは得意そうに耳元で囁いた。
「お前も随分と『可愛い』ぞ」
アティの耳が真っ赤なのは悔しさからだけではない。
だが残念なことに、
「じゃあ今度はこっち……っ?!」
余裕の色を根こそぎすっとばしてアズリアは背中を仰け反らした。
熱い液体を滴らせる部位にうごめくのはアティのしなやかな指。
中指だけを差込みじらすようにかき回す。
残念ながらこうなっては勝敗は決したも同然だ。
168アティ×アズリア+α (3/5):03/11/17 20:07 ID:0bKb2pls
湿った水音と切羽詰った喘ぎ声、そのどちらもアズリアが発する音。
後者が微妙に変化したのにアティは気づいて問い掛ける。
「足りませんか?」
アズリアは身を強張らせ―――真っ赤になって頷いた。
与えられる刺激に翻弄されていたはずが、もう物足りなくなっている。あまつさえ自分から腰を寄せていく始末だ。
指が引き抜かれる。
無意識に放すまいと締めつけてしまうのに、更に恥ずかしさが増した。
「アズリア」
潤みを帯びた呼びかけ。
「私も……」
囁きと共に本数を増やし侵入してくる感触。
そして、その上から自分のものではない愛液が滲む。
寄せられたアティのそこは、アズリアと同じくらいに溢れていた。
かき回されて、すり寄せられて、限界が近くなる。思考能力や理性といったものが押しやられて、
「……レッ…ク」
―――洩らした名が誰のものか知り、身体中の血が引くような気がした。
しかし。
「構いませんよ」
「……っ」
アティが笑う。いつも通り、優しく。
「名前……。気にしませんから」
アズリアの潤んだ瞳に逡巡の色がよぎる。けれどそれも束の間。
「……レックス……あ…レックス……!」
今までなすがままだったのが一転貪るように腰を絡める。
つられてアティの咽喉からも高い悲鳴が洩れた。
一番敏感な場所が剥き出しにされ擦られる。べちゃべちゃと濡らす愛液が痛みを蕩かしてゆく。
汗で纏わりつく髪をひきはがす、そんな行為からですら貪欲に快楽を引き出し。
どちらからともなくぴったりと身を寄せ、嬌声を篭めたまま唇を重ねる。
舌を。腕を。脚をその先を隙間なく絡ませて、
どうあがいても埋めきれない部分を突き上げるように、
169アティ×アズリア+α (4/5):03/11/17 20:09 ID:0bKb2pls
白光。ばちりと頭の奥で何かが弾ける音にアズリアの思考が一瞬だけ戻る。
自分はずっと好きだった男と同じ色の髪に、同じ色の肌に―――同じ笑顔に、溺れている。
アティだって大切な存在なのに、そんな彼女を踏みにじり、別の者の面影を探し、あまつさえそいつの名を呼んで。
意識を手放す瞬間、アズリアは呟いていた。
「……すまない……」
アズリアは気づかない。アティが刹那、哀れみにも似た表情をしたことに。


「ただいま」
アパートの台所ではレックスがテーブルにつっぷして寝ていた。
テーブルの上にはすっかり冷めてしまった夕飯が二人分。
「……先に食べちゃっても良かったんですけど」
苦笑交じりに呟いて、起こそうと肩に手を置き、
指先にレックスの髪が落ちる。
癖の強い、夕日色の、鮮やかな、
自分と同質の。
笑顔が消える。どこか呆けた面持ちで幾度も梳いた。
170アティ×アズリア+α (5/5):03/11/17 20:10 ID:0bKb2pls
アズリアがレックスを愛しているのは学生の頃から知っていた。
同時に、実はレックスもアズリアのことを愛していると気づいていた。
アティは二人が好きだ。かたや親友、かたやたった一人の家族。彼らが幸せであればいい、と思っているのに。
「……ねえ、レックス」
ひどく寒々しいそれは、彼女自身が発する声。
「さっきまで私、アズリアと一緒にいたんです」
レックスは目を覚まさない。アティは手櫛で梳くのをやめない。
「貴方が好きな人を、私は……」
怯えたように言葉を切り、手を離す。

―――どうしてだろう。
何故、双子だったのだろうか。一人の人間として生まれてこれなかったのか。
一人ならこんな苦しさを味あわなくて済んだだろうに。
もしくは全くの他人であればよかった。
愛情もしがらみも何ひとつなければ、こんな想いは。

起こす気は失せていた。アティはレックスに掛ける毛布を探すため、静かに寝室へと向かう。
せっかく夕食を作ってくれた彼には悪いが、今夜は顔を合わせられそうもない。
(ごめんなさい、明日はちゃんとできるから)
明日になれば、またいつもの笑顔でいられるはずだから。
だから今夜は。
「―――おやすみなさい、レックス」
171名無しさん@ピンキー:03/11/17 20:51 ID:ZE5cI7EP
アティアズキター━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!
アティアズ大好きな漏れはハァハァ
微妙な3人の関係に更にハァハァ
グッジョブです!!

172名無しさん@ピンキー:03/11/17 21:05 ID:nX72FOPB
(;´Д`)ハァハァ萌え!! 微妙な三角関係にハァハァしますた
百合にそんなに萌えを感じた事はないのに三角関係となるとどうしてこんなにもハァハァするのか…
主人公同時存在でアズリアとの三角関係は萌えそうだと以前から思っていて何時か何か書こうかと
思っていた所で良質な物読ませて貰って更に萌えました。双子ってのがまた背徳的でイイ!
173名無しさん@ピンキー:03/11/17 22:16 ID:Mdl/G+CU
やばい禿げ萌えした…(;´Д`)ハァハァ
グジョーーーーーーーーブ!!!!!
174名無しさん@ピンキー:03/11/18 23:19 ID:Jyxh8Znb
>>172
三角関係の魔力ってヤツですな。
漏れも無性に・・・ハァハァ

ぼちぼちミスミ様の話でも書きましょうかね・・・
175名無しさん@ピンキー:03/11/18 23:41 ID:rl1Txtfu
 A A
ノ( ´∀`)つ日


176名無しさん@ピンキー:03/11/19 00:03 ID:w/h+eDOE
>>174
ミスミ様好きなので、投下を心待ちにしてるよ。
177名無しさん@ピンキー:03/11/19 00:35 ID:QgRqaoDq
ミニスたんを犯したい。ハサハたんを虐めたい。
アメルたんの子宮に膣内で射精しまくって孕ませたい。
178名無しさん@ピンキー:03/11/19 00:50 ID:UKvwOa2C
>>177
動けなくしたマグナの目の前でなら同意。
179名無しさん@ピンキー:03/11/19 01:17 ID:QgRqaoDq
>>178
いやいやトリスたんの目の前でやるんだよ。捕えられて調教部屋に連行されるトリスたん。
そこでは既にアメルたん達が犯されました。余りの光景にうちのめされるトリスたん。
そこへ全身精液まみれのアメルたん達が近寄ってきて
『いっしょに気持良くなろう…トリス…』
みたいな感じキボン。
180名無しさん@ピンキー:03/11/19 01:23 ID:t/PW9GSa
>>179
それってかなり前のスレにあったような。
鬼畜の神が書いてなかった?
でもリョジョークもいいな。純愛もいいが。
181名無しさん@ピンキー:03/11/20 16:58 ID:ZX/rBunF
ベル×犬キボンヌ
182名無しさん@ピンキー:03/11/20 22:30 ID:ILM7e2RX
パナシェじゃなくて本当にドーベルマンやらにやられるベルを想像しました
     ||
    ∧||∧
   (  ⌒ ヽ
    ∪  ノ
      ∪∪
183名無しさん@ピンキー:03/11/20 22:36 ID:7tIktbbk
>>182が書き込まれるまで犬って普通の犬のことかと思ってました。_| ̄|○パナシェダッタノカ
184名無しさん@ピンキー:03/11/20 22:41 ID:HPjeEV/W
ここでベルフラウ×レックスの鬼畜物を希望と言ってみる。
騎乗位でレックスをヤりまくるベルフラウ(何
185181:03/11/20 23:01 ID:ZX/rBunF
スマソ。
普通にパナシェって書けばよかった。
 ||
    ∧||∧
   (  ⌒ ヽ
    ∪  ノ
      ∪∪
186名無しさん@ピンキー:03/11/21 00:41 ID:WAkfiZx2
縛られて放置されたレックスが島中の女の慰みモノになるのキボンw
187名無しさん@ピンキー:03/11/21 11:39 ID:1cPqaHgu
>>179
トリスたんが芋に犯されるのだけはもう嫌だ・・
188名無しさん@ピンキー:03/11/21 12:23 ID:UnwHpxFS
>>187
では逆にトリスたんが芋を犯す展開で。
189名無しさん@ピンキー:03/11/21 12:37 ID:nFx6umkh
>>186
レックスは本人が鬼畜になるより女生徒とかに逆鬼畜される方が似合ってしまうしw
190名無しさん@ピンキー:03/11/22 00:08 ID:zpPNQ1Hd
秋の夜長にSS投下。エロ中途半端注意

191光陰如矢:03/11/22 00:09 ID:zpPNQ1Hd
夜も更け、闇を抱く空には数多の星が瞬いている
秋というにはもう寒さの厳しい時期ではあるものの、それ故にこそ星空の美しさは増すものだ。
―だがそれとは一切関係無く、今日も今日とて盛んな一組の夫婦の姿があった。

「・・・まああれだよ、ミスミ。流石に俺としては縛りは承知できない」
「そうか・・・」
アルディラから色々と方法から道具に至るまでを学び、借りてきたミスミ様があからさまに
落胆してみせる。彼女のそんな表情には多少胸が痛んだレックスではあったが
いかなプレイの一環とはいうものの痛みを伴うような事を夫婦の営みに持ち込む気は
さらさら無かった。・・・興味はあったが。
「別に他人の受け売りをする必要は無いじゃないか。結果的に気持ちよければ良いんだから、さ」
「それはそうじゃが・・・」
「仰々しい物を使わなくたって色々と方法はあるものさ。例えば・・・これかな?」
「む・・・?」
レックスが懐から取り出した物を見、ミスミ様の顔に疑問符が浮かぶ。それはどう見ても―
「ただの手拭いにしか見えぬのじゃが」
「そりゃあそうだよ、これは手拭いだからね。だけどこうして・・・」
「きゃっ・・・!?」
手拭いによって目隠しをされ、慌てるミスミ様。
「こっ・・・これでは何も見えぬではないか」
「ふふ、それが良いんだよ」
ずらした服の間からそっと手を忍ばせ、レックスは急にミスミ様の豊満な乳房を鷲掴みにする。
「ひっ!」
ぞわりとした感覚がミスミ様の背筋を上ってゆく。胸への愛撫など普段からされている事だが
目隠しをされ、良人の動きが見えない為に彼が次にどう動くか分からないという不安が逆に
彼女の感覚を研ぎ澄まさせ、快感に大して敏感にさせていた。
「どうだい?」
「ふああ・・・っは・・・」
聞くまでも無く、ミスミ様の口からは甘い吐息が漏れている。それに満足するとレックスはその
手で感触を楽しむようにじっくりと胸を弄んでゆく。
「くん・・・っ、ところで・・・前々から一つ聞こうと思っておったのじゃが・・・」
192光陰如矢:03/11/22 00:10 ID:zpPNQ1Hd
「ん・・・? 何だい?」
「御主、こういう事には妙に手馴れておらんか?」
「・・・気のせいさ」
言われた途端にありありと浮かんできた学生時代の思い出を振り払い、努めて冷静な声で
答えてみせるレックス。
そんな彼からは目が見えなくとも、ありありと動揺の気配が伝わってきたのだが
今はこれ以上詰問すまいとミスミ様は胸から来る快感に身を任せる。
と、レックスの手と身体がミスミ様から離れた。
「む・・・どうしたのじゃ?」
つい名残惜しそうな声になってしまった事に気付きミスミ様は頬を紅潮させる。
問いかけにも返事が無い。気配を探ってみるが完全に殺しているらしく何処にいるのか
皆目検討もつかなかった。
(最近は良くキュウマから忍びの技を覚えておったが・・・妙な所で使いおってからに)
一瞬目隠しを外そうかとも思ったが、何か考えがあるのだろうと思いとどまる。
そして軽い間を挟み、刺激は下の方からやって来た。
「はあ・・・ああああああっ!?」
ねっとりとした熱いものがミスミ様の秘部を撫であげる。レックスは体勢をずらし身を屈めると
彼女の股の間へと自らの頭を潜り込ませていた。
(ああ・・・凄い・・・)
ただ目隠しをしているだけでこうも違うものか、とミスミ様は快感の狭間で感心する。だが
それ以上に今は下半身を包む刺激に身をくねらせる。
「やあっ・・・あああっ・・・凄い・・・凄いぞっ・・・」
レックスの舌がミスミの充血し、ぷっくりと膨らんだ陰核をこねくり回す。
快感にミスミは彼の頭を離すまいと両の太腿に思い切り力を入れた。と・・・

ぼ き っ

193光陰如矢:03/11/22 00:12 ID:zpPNQ1Hd
「・・・あ?」
嫌な音がしたかと思うと、愛撫が急に止まった。
「・・・・・・」
何となく嫌な予感に躊躇しながらもおそるおそる手拭いを解いてみるミスミ様。
・・・
ミスミ様の股間に、赤い毛が覗いている。
「だ、誰ぞおらぬかーっ!? 良人が、良人がーっ!?」
ぐったりとするレックスを抱え、自らの服が乱れていることも忘れたミスミ様の声は風雷の里中に
響き渡ったという・・・



頭悪いなぁ・・・漏れ_| ̄|○
一応後日談に続きます。
194名無しさん@ピンキー:03/11/22 01:10 ID:+4W70hky
腹上死オチ?(ちとチャウか
よさげでした
195名無しさん@ピンキー:03/11/22 12:40 ID:0cdtYfZZ
ベルに押し倒された後のレックス「これが…若さか…」
196名無しさん@ピンキー:03/11/22 12:40 ID:0cdtYfZZ
ベルに押し倒された後のレックス「これが…若さか…」
197名無しさん@ピンキー:03/11/22 12:41 ID:0cdtYfZZ
二重すいません
198名無しさん@ピンキー:03/11/22 16:21 ID:8/JwSXJD
素朴な疑問だが…アルディラやクノンのおっぱいは、やっぱり硬いのかなぁ?
199名無しさん@ピンキー:03/11/22 17:02 ID:1fRP0lSc
クノンは硬いような気もするし看護用ということを考えると柔かい気もする
アルディラは人に機会が融合しているようなものだと思うから柔かい
200名無しさん@ピンキー:03/11/22 18:37 ID:BQJJgXwC
クノンの服ってシワがないのかな?
あれって固いんだろうか。むしろ体と一体化してるのか?あの服。
201名無しさん@ピンキー:03/11/22 22:33 ID:ugH9KqFT
>200
装甲なんじゃないか?
202名無しさん@ピンキー:03/11/22 22:35 ID:twhyucoT
患者のメンタルケアを考えると人間の体の模倣+服だと思うのだが(そのほうが妄想しやすいし)
203名無しさん@ピンキー:03/11/23 01:09 ID:HAJbLiXc
□:クノンについて考えてみる
「(クノンの動力って何なんだろう?核動力かな…)」
と、EVA2風に書いてみる
204名無しさん@ピンキー:03/11/23 01:23 ID:KEnsTLRp
実は服はホログラムとか
205名無しさん@ピンキー:03/11/23 12:10 ID:hNv5fE9L
>>204
どこぞのロストシップか・・・?
206名無しさん@ピンキー:03/11/23 16:45 ID:EO5X/NDP
>>204-205
額にHが輝くティンコ。
207クノンさん導入編1:03/11/24 02:50 ID:LAsbPdJW
クノンED後、とかそんな感じで。

彼女の意識は、浮いていた。
メンテナンス中、クノンの意識レベルは内面の思考にとどまる。
身体は外からのアクセスによってチェックされ、クノン自身の制御から外れることとなる。
その間クノンという存在は電脳のみで成立する。ただし供給電力も最小限のものだ。
演算は制限され、意識レベルも下がる。
人であれば夢を見ているような状態で、クノンはぼんやりと考えていた。
(私ではレックスさまにご奉仕することしか……繋がることができない……)
いくら、二人の間に特別な感情があったとしても。
(……この身体ではどうしようもありませんね)
時に凶器となる腕。
膨らんでいるというだけで、硬い胸の双丘。
関節部の継ぎ目以外なにもない、つるりとした股間。
恋、と教えてもらった感情を抱いた相手との温かい接触は、
何故かそこだけ人間的な温もりと柔らかさを持った、口でのみ。
情熱的なキスをすることも、口の中で彼の剛直を愛することもできる。
だが、そこまで。
互いに肉体で愛し合う、という行為が、彼女にはできない。
208クノンさん導入編2:03/11/24 02:51 ID:LAsbPdJW
(なぜ、私は女性なのでしょうか?)
いっそ機械兵士のように性の概念など無いほうがよかったとさえ思う。
男性でも女性でもなければ、男女の関係になることなど無いのだから。
彼がクノンの口で果てたとき、彼は満足だと言ってくれた。
しかし、本当の所はどうなのだろう?
普通に女性を抱くという行為を求めてはいないのだろうか?
お互いに、愛し合い―――
と、そこまで考えて、気づいた。彼と繋がることを求めているのは、
(――私、ですか?)
結論と同時、クノンは目に入ってきた光のまぶしさに顔をしかめた。
体の制御が戻っている。メンテナンスが終わったのだ。
微かな駆動音とともに、ハッチが開いていく。
「……クノン? どうしたの」
メンテナンスカプセルのハッチが開いたというのにしばらく動かないクノン。
訝しんだアルディラがその顔を覗き込むと、彼女はやっと口を開いた。
「アルディラ様、ひとつお尋ねしてもよろしいでしょうか」
え、と一瞬戸惑うアルディラ。予想外の反応だったらしい。それでも彼女は、いいわよ、と了承してくれた。
「でも、カプセルを出てからにしましょう? クノン」
209クノンさん導入編3:03/11/24 02:54 ID:LAsbPdJW
「――アルディラ様、こんなことを考える私は……さもしいのでしょうか」
彼に、レックスに、抱かれたい。与えるだけでなく、与えて欲しい。
そんな感情を、クノンはアルディラに隠さず全て吐露していた。
アルディラは、2人が島を出ている間にそんな関係になっていたことに驚いていたようだったが、
「いいえ、そんなことはないのよ、クノン。ええ、絶対に」
と、クノンの両肩に手を置き、それから抱きしめた。
姉が妹に、いや、母が我が子にするように、優しく。
「そしてそれが不可能ってわけでもないのよ?」
「?」
「いらっしゃい。あなたも立派な女の子だっていう証拠、見せてあげる」
そしてクノンがアルディラに促されるまま辿り着いたのは、
「格納庫、ですね」
「ええ。あなたが召喚されたのとほぼ同時期にロレイラルから召喚されたものの格納庫よ」
「ここに、何があるのですか? わたしのデータベースにはこのような場所はありませんが……」
「そうね。この場所に関する情報はクノンにア閲覧権を与えていないから」
アルディラは格納庫の最奥へ辿り着くと、おもむろに壁に手を当てた。
「アクセス」
壁に方形の亀裂が入り、開いていく。そこに格納され、並んでいたものは。
「フラーゼンの、パーツですか? アルディラ様」
「ええ。ここからは自分で検索なさい。――アクセス」
アルディラがクノンの額に手をかざし、それを契機にクノンの認識領域に新たな項目が加わった。
否、加わったのではない。元からあったものにアクセスできるようになっただけのこと。
「人工皮膚にポリマー……シリコン……。あ、……ああ、これは……」
「ええ」
アルディラは頷いた。
「これで、レックスに愛してもらえるわね? クノン」
210クノンさん導入編4:03/11/24 02:55 ID:LAsbPdJW
「換装完了ね」
「はい。……あ、やわらかい」
自分の胸を恐る恐る触ってみるクノン。
「大丈夫。ちゃんと立派な女の子の身体よ」
「アルディラ様」
「なに?」
「質問です。なぜ、プロテクトを?」
その短い質問に、アルディラ少し考える仕草をし、
「その、ね。クノンが女の子だから、かしら」
「?」
「あの人……ハイネルに愛されて私は嬉しかった。でも同時に思ったの。
もしこの繋がりに愛が無かったら、って」
「……」
「クノンはもともと医療用兼介護用で、そういう用途にも対応できるタイプなの。
でもね、あなたには心がある。我侭かもしれないけど、私は」
「いいえ」
言ってクノンは首を横に振った。これ以上はもういい、と言うように。
「ありがとうございます、アルディラ様。アルディラ様のお側にお仕えすることができたのは私にとって最大の幸運です」
「クノン……」
211クノンさん導入編5:03/11/24 02:56 ID:LAsbPdJW
「アルディラ様。あの」
クノンの目がいきいきしていた。もう夜だ。
「外出ね?」
クノンはコクコクと頷いた。
(あー……、もういてもたってもいられないのね)
「いいわ、いってらっしゃい。でもその代わり絶対に」
「なんでしょう?」
アルディラはニヤリと笑った。普段の彼女なら絶対に見せない顔だ。
「絶対に――キメてくるのよ! いいわね、クノン!」
「あ、アルディラ様!?」
主人の未だかつて見たことの無い反応に戸惑うクノン。
しかしアルディラはそんな彼女を強引に部屋の外へと押し出す。
「いい? 明日になるまで帰ってきちゃダメよー」
ついにアルディラはクノンを部屋から追い出した。
クノンはしばし呆然とし、
「……ありがとうございます」
と小さくつぶやくと、すっくと立ち上がり、ラトリクスを後にした。
彼女の足が向かう先はひとつ。
「……キメます」
とんでもないことをぼそりとつぶやいた、クノンの瞳は――燃えていた。
212207:03/11/24 03:01 ID:LAsbPdJW
うー……クノンのえちぃを書こうとしたら何かですね、
「あの身体はどーなってるんだろう」
という疑問が出てきてしまいまして……
以前ここで見たお話(なんでフェラという方法があるのに教えてくれなかった、ってヤツ)も相まって、
こんな導入編を作っちまいました。

アルディラ少し壊れ気味。
えちぃ編はこれから考えます。
213名無しさん@ピンキー:03/11/24 22:43 ID:7TpAT7Nx
イイ(・∀・)!
話の流れに無理が無くて非常に感じ出てます。
続きも期待。
214名無しさん@ピンキー:03/11/25 22:33 ID:bemCAMM8
何となく思ったけど、パプワのシンタローって昔はネスティで今はローカスだな。
あの漫画でエロパロは無理だろうなあ。
唯一の女キャラがアレじゃ…。

そういえば、発売前はメジャーかもと思われたカイル×ソノラやキュウマ×ミスミがいまだにない罠。
シチュエーション自体想像できんから仕方ないか、このふたつは…。
215名無しさん@ピンキー:03/11/25 23:03 ID:H6bWzH8x
>214
ろたろーはおんなのこだよ。ともだちがいってたもんほんとうだよ。

それはさておき、キュウマ×ミスミがあんまないのは
キ ュ ウ マ が 果 て し な く ヘ タ レ
だからだと主張したい。

MDF低すぎなんじゃこのナンチャッテ忍者が!!
216名無しさん@ピンキー:03/11/26 01:00 ID:9zffZN5Y
>>214
 ロ ー カ ス ? 共通点が見つからんw

あの漫画は作者が腐女子だからな。
そっち方面のエロパロはそれなりに盛んだろう。
217名無しさん@ピンキー:03/11/26 01:19 ID:j7A0aAKU
パプワ×ロタローなショタなら男性にも受け入れられるだろうか。
ところで女体化がダメなら男体化はどうなんだろう。
男になってしまうアティ、アズリア…。
とりあえず静かになってきたんでSS書こうかなあ。長いこと置いてたやつ。
218名無しさん@ピンキー:03/11/26 07:22 ID:M8kMx8w9
>>217
ベルとレックスのネタを考えていると常にベルが精神的に追い詰めて、尚且つ上乗る形しか
思いつかなくて、その度「コイツら性別逆でも違和感ねえ…」と思ってしまうよ…。
逆レイプ、逆鬼畜が自然にハマる二人だ…
219名無しさん@ピンキー :03/11/26 13:11 ID:ZTVtbXEK
SSに対する反応が薄けりゃ静かにもなってくわな。
まあそれが文に対する感想そのものになってたりするんだが

>>217
男性化もフタナリも対して変わらん気が
220名無しさん@ピンキー:03/11/26 16:55 ID:0Ws58dlD
>>219
君は馬鹿か?
221名無しさん@ピンキー:03/11/26 17:22 ID:9hd6ieTX
>>220
ネスティ降臨(゚∀゚) 
(;´Д`)ハァハァ…?
222名無しさん@ピンキー:03/11/27 00:08 ID:4HBdPOuX
>>219
このスレの場合、それが最たる理由では無かったがな。
223名無しさん@ピンキー:03/11/27 08:44 ID:Baz2c1zW
>>222
非エロ投下者の排除で静かになったんだっけ。
でもほのぼの微エロハヤカシはもっと読みたかったな・・・個人的で勝手な意見だけど。
224名無しさん@ピンキー:03/11/27 15:51 ID:tyi/u2Ag
神の数は昔と変わらんよ。それよりクレクレと非エロ厨が増えたから
少なくなったように感じるだけ。

>>223
('A`)
225名無しさん@ピンキー:03/11/27 18:58 ID:yLgOwO4w
保管サイトの更新復活に合わせてるかもしれんぞ
あんま休み中に新作ドシドシ投下されたら保管庫の人も大変だし
226名無しさん@ピンキー:03/11/28 01:41 ID:I/KCxw6r
非エロがスレ違いなのは確かだけど、厨は言いすぎだと思うぞ?
特に暴れていたわけでもなし、エロの合間に非エロ投下してた人だっていたしな。
注意するにしても、言い方ってものがあるんじゃないかと。
227名無しさん@ピンキー:03/11/28 02:09 ID:ewaMT2RC
224のいう非エロ厨ってのは、非エロを投下する人じゃなくて、
投下された非エロ作品を過剰に煽る奴のことだと思ったが、俺の勘違いか?
228名無しさん@ピンキー:03/11/28 19:17 ID:lJA1i6mZ
恐らく勘違い。
229名無しさん@ピンキー:03/11/28 19:35 ID:TT4zE+Tl
話題がないのでここらでひとつ。
3キャラでティムポの大きい順(子供除く)
ヤッファ>ギャレオ>カイル>ウィゼル>フレイズ>オルドレイク>スカーレル>ヤード>レックス
>ビジュ>イスラ>キュウマ
230名無しさん@ピンキー:03/11/28 19:58 ID:VzEaW1Xg
エロ天使が
231名無しさん@ピンキー:03/11/28 20:59 ID:sJVUkwJb
>>229
レックスはでかそうなイメージがある。以前本スレかどっかで
「レックスが未亡人好きなのは中古じゃないと相手が務まらないから。年下相手に受身なのは
処女に対して自分のものはきつすぎるから。奴は他人を傷つける事を尤も嫌う人間。
ティンコガードは自分のものと比べて周りが傷付かないよう配慮した封印道具」
みたいなカキコを見て妙に感銘を受けた覚えがあるからかなw
232名無しさん@ピンキー:03/11/28 23:02 ID:TH8+7sCA
>>229
スバルはビジュの上ぐらいに来ると思うんだ。
233名無しさん@ピンキー:03/11/29 00:09 ID:Ew1k6d75
カイルは18センチぐらいあると思う。
234名無しさん@ピンキー:03/11/29 00:49 ID:138Q+7xJ
スカーレルにティムポはありますか?
235名無しさん@ピンキー:03/11/29 01:43 ID:W1vZHYum
スカーレルも意外とデカそうだ。
フレイズは20センチはあるだろ。
236名無しさん@ピンキー:03/11/29 08:20 ID:JTZvXD4+
パナシェのティムポなんてそりゃもう見上げるほどですよ
237名無しさん@ピンキー:03/11/29 19:36 ID:CDIF7VZE
>>236
ケダモノだからなあ。
238名無しさん@ピンキー:03/11/30 09:15 ID:A3zJvs3O
ヘイゼルとかみたいな女暗殺者って、妊娠してしまったりしないのかな。
ピルみたいなものでも飲んでるのか?
239名無しさん@ピンキー:03/11/30 10:22 ID:roI80Kxv
堕胎じゃねえの?
いや、あれは身体能力に支障が出るか。
240名無しさん@ピンキー:03/11/30 11:28 ID:+eBkEk49
そもそも生理がこない説に一票。
241名無しさん@ピンキー:03/11/30 15:17 ID:hZOKG1QT
卵がない に一票。
242名無しさん@ピンキー:03/11/30 16:27 ID:NlcOOsex
手術で子宮を取り除かれてるとかだったら嫌だなあ…。
243242:03/11/30 17:16 ID:KITqypV4
今さら気づいたけどIDにsexが!!
244名無しさん@ピンキー:03/11/30 17:24 ID:h2P36zfV
>>242
すげー
2454スレ815:03/11/30 18:50 ID:DfpLTusb
長いこと放置してたSSをちびちび投下し始めます。
この話を覚えてくれてる人がいるかどうか微妙だけど…。

246遥かな花(その3):03/11/30 18:54 ID:DfpLTusb
 アティの秘部に押し当てられたヤードの一部。
 それはわずかな痛みをともない、ゆっくりと確実にアティの中へと侵入を果たして
いこうとする。
 覆い被さる彼の長身。足のあいだに割り込まれたその体に抵抗する術はなく、アティは
ただ涙を目に浮かべながら、首を横に振る事しかできなかった。
 ドライアードの魅了はそれほど長い時間、効果を保つ事はできない。あの召喚獣が
それと同類のものならば、そろそろ彼の意識も元に戻っていい頃のはずだ。
 しかし――。
「んんッ……!」
 男の凶器が自分を貫こうとする恐怖に怯えたその顔を楽しむように、ヤードは無言のまま
口元に冷たい笑みを浮かべ、アティの腰を掴む。
 一度に貫きはしない。じわじわと自身を彼女の膣内へと押し込み、彼女がそのたびに
体をよじり震える様子を、彼はさも面白げに見つめている。
 ――また少し。性器の最も膨らんだ部分を膣に押し込まれた状態で挿入を止められ、
彼女の濡れた花弁は淫らに開き、ヤードのそれを柔らかく覆っている。
 ひく、ひくと断続的に痙攣する花弁は、包み込んだ男の熱に反応し、それを求めるように
絡み付こうとする。
 だが……それは当人の意思とは無関係の事だ。
「…………」
 ヤードの瞳に映る、男女の肉が交わる光景に、彼の性器はアティの中で更に硬さと
熱を増していく。
 彼は指先をアティの秘部に這わせ、二本の指でその花弁を押し広げてみせた。
 鮮やかな薄紅色の小陰唇が露わとなり、滲み出る愛液はその艶のある表面に光を
もたらす。形の整った陰唇の中心に位置する膣口は、花弁を開いた事により、
ヤードを飲み込む光景をより鮮明に見せた。
「ぁ……」
 ヤードの視線が自分の恥部に注がれている事に気づき、アティは頬を紅潮させる。
 熱を帯びた性器と視線で同時に犯されている自分の体。
 本当はこんな事、お互いに望んでなどいないのに。
 それでも彼の性器はアティの秘部で欲望に疼き、その胴部分を反り立たせている。
 アティにしても、原因の知れない奥底から湧き上がる快楽に精神を奪われまいと、
体を満たす感覚から必死で自我を保ち、視界を開く。
247遥かな花(その3):03/11/30 18:56 ID:DfpLTusb
「…………」
 この状況においていまだ堪える彼女を見つめ、ヤードは先端部分を押し込んでいた性器を
膣からゆっくりと抜き取った。
「……?」
 まさか、意識が?
 アティは行為を中断した彼を見上げる。
 だがヤードは自身の性器に手を添えると、再び彼女の秘部へと押し当てた。
 ぐぐ、とさっきのように挿入していくが――彼のおこなう行動は、明らかにこれまでの
感覚とは何かが違う。
「あっ、ふぁっ……!」
 先端の挿入は膣の入り口では留まらない。加減のない力で、まるでねじり込むように
奥へ向けて貫いていく。彼女の体の向きとは異なる角度で乱暴に挿入されるそれは、いくら
膣内が濡れているといっても彼女の体内に不快な痛みを与えてしまう。
 今度こそ彼の性器は容赦なくアティを貫いていく。膣口は彼の太くくびれた先端から、
胴部分までを濡れた紅色の唇で咥え込み、口をすぼめて飲み込んでいった。
 いくら彼の侵入を拒もうと、一方的に犯そうとする存在からは逃れられる事はない。抵抗も
できないまま、アティの無防備に晒された秘部は彼の昂ぶりを受け入れる事しかできなかった。
「かはっ……!あっ……」
 ――強引な挿入の痛みが終えた頃、アティの膣はヤードを根元まで飲み込んでいた。
 膣内で脈打つ硬い熱は、アティの内側の湿った温もりを楽しむように、しばらくの間
その中で留まっている。
「…………っ」
 今――彼と繋がっている。
 恋人以外の男である、彼と。
 体が、膣が、酷く熱い。
 だが体内に渦巻く熱は、自分を貫いている性器だけがもたらしている訳ではない。その事は
アティ自身が理解していた。
 ヤードに抱かれている今の状況を心では恐怖していても、熱く火照った彼女の体は、
痛みと共に奥底から徐々にもたらされる快楽を拒む事はできずにいる。
248遥かな花(その3):03/11/30 18:57 ID:DfpLTusb
「あっ……あぁ……」
 アティの涙が目の淵を伝い、耳へと流れていく。
 拒みたいはずなのに、自身の体は彼を求めている。
 自分は今、どうすればいいのだろう。ただ無意識に沸き起こる快楽に流されたまま、
彼に抱かれるしかないのか。
 アティは固く目を閉じる。
 それは苦痛に耐えるためか……現実から逃れるためか。

「…………」

 その時、体に覆い被さるヤードの体がわずかに揺れた。
 直後、その身は糸が切れた人形のように力なくアティの上へ倒れ込む。
「……?」
 何が起こったのか。
 ようやく解放された手で口内のサモナイト石を取り出し、アティは目蓋を開く。
 ――その瞳に映ったものは。
「ヤッファ……さん……?」
 白い体に走る黒い縞模様。目の前の大柄な獣人が、彼女の知る人物だという事は
明らかであった。
 だが彼にしてみても、今のこの状況がいまいち理解できていないのか、困ったように
眉をひそめながら二人の姿を見下ろしている。
「一応、手刀で眠らせてみたが……それで良かった状況なんだよな?今のは。昼間っから
外で楽しんでるって風には見えねぇし」
 当然だ。血まみれの男が女の服を引き裂いて犯している光景が、まともなものである
はずがない。
 アティはいまだに覆い被さっているヤードの肩から顔を覗かせ、ヤッファを見る。
「ヤッファさん……どうしてここに」
「マルルゥの奴がよ、森のほうでデケェ音がしたから様子を見に行けっつってな。
うるせぇから仕方なくやってきたんだが……来て正解だったみたいだな」
 そう言ってヤッファは気絶しているヤードに目を向ける。
 その視線に、アティは慌てて首を振った。
249遥かな花(その3):03/11/30 19:00 ID:DfpLTusb
「違うんです!ヤードさんは自分の意志でこんな事をしたんじゃっ」
「ああ……分かってる。コイツがこんな事をやらかすような野郎じゃねえって事くらいはよ」
 枯れた声で必死に否定するアティに、ヤッファはなだめるように声をかける。
 ふと、彼の視界に、周囲に散らばった植物の残骸が映りこんだ。
 やや大きめの葉に付着した、白い粉のようなもの。それを拾い上げて鼻に近づけると、
わずかに甘い香りがした。
 ヤッファは不快を露わに目を細めると、それを地面へ放り投げ、踏みにじる。
「ヤードの野郎……コイツの花粉をもろに吸い込みやがったな」
「花粉って、やっぱりそれが原因だったんですね……でも、それって一体」
「種類としてはドライアードと似たような代物さ。だが……これはある意味、それ以上に
タチの悪いもんだ。花粉を吸い込んだ相手の思考を操り、欲望のままに行動させちまう。
効果自体はそれほど長くは持たねぇが、仮に花粉を吸い込んだ男の前に女がいれば、
そいつはまず間違いなく……」
 そこまで言いかけ、慌ててヤッファは口をつぐむ。
 しかしアティは首を起こし、その続きを促すように口を開いた。
「それって……相手の人間も同じ気分になってしまう事はあるんですか……?」
 尋ねる彼女の目は、その問いを肯定してほしいと訴えるように見つめてくる。
 犯されながらも興奮する自分が、正常な思考を保ち続けていたとは考えたくなかった。
 ヤッファはそんなアティの困惑に満ちた表情を見下ろしながら、頷いてみせる。
「口を通じて花粉の成分が入れば、似たような状態になっちまう事もあるらしいな。
――とりあえず、ヤードの奴をお前の上から何とかして……」
「や、やめてくださいっ」
 手を伸ばそうとしたヤッファに、アティは悲鳴混じりの声をあげた。
「何でだ?こんなデカイ図体がのしかかってちゃ、動くに動けねぇだろ」
 ひどく狼狽するアティに、彼は首を傾げる。
 長く続いた、望まぬ男女の行為からようやく解放されるというのに。
 アティはヤッファがこちらに足を踏み出すと同時に、それを拒むかのように首を横に
振ってみせる。
 その目は赤く染まり、滲み出る涙で揺れていた。
「……あ、あぁ。そう、か」
 ヤッファは彼女の言わんとする事を理解し、慌てて背を向けた。
250遥かな花(その3):03/11/30 19:01 ID:DfpLTusb
 アティは足をもぞもぞと動かし、ヤードを上から退かそうと身をよじる。
 ――彼女の中には、いまだにヤードの一部がうずめられたままなのだ。
「んッ……」
 思うように力の入らない体で彼の体を押し上げ、その昂ぶりを引き抜こうと腰を揺らす。
 まだ例の花粉の影響が残っているのか、身を動かすたびに繋がった部分からは、
ぞくりとした感覚が這い上がるように押し寄せた。
 思わず声を漏らしそうになり、アティの頬が朱に染まる。
 この期に及んで、まだこの身は快楽を求めているのか。アティは固く目を閉じ、
快楽から逃れるように歯を食いしばる。
「……手伝ってやろうか?」
「だ、大丈夫です」
 空を見上げながらつぶやくヤッファの背中に、アティは息を切らせながら首を振る。
 彼の性器は少しずつだが、膣内から抜けている。……あともう少しで。
 アティは息を吸い込むと、ヤードの体を押す手に力を込めた。
「――……」
 その時、彼女の耳にわずかな吐息がかかる。
 同時に強張るアティの顔。
「う……」
 吐息は直後、男の弱い呻き声へと姿を変えていた。
 ――まさか。
「……あ」
 目の前の彼の目蓋が、薄っすらと開く。
 その瞳は、先ほどまでの虚ろなものとは違っている。
「……アティ……さん?」
 意識を取り戻した『彼』は、まぎれもないヤード自身だった。
 突然の事に口を開けたまま凍りついているアティの姿を、焦点の定まらない目で見下ろしている。
 しばらくし、ヤードはそれが明らかに不自然な状況であるという事を悟った。
 ――どうして自分は彼女に覆い被さっているのか。
 血に汚れた彼女の体。引き裂かれた服。
 そして――自身の一部を覆う温かな違和感は。
251遥かな花(その3):03/11/30 19:03 ID:DfpLTusb
「――!」
 ヤードはとっさに身を起こし、その事実を確かめようと視線を落とす。
「だ、駄目ですヤードさん!」
 悲鳴混じりに止めようと叫ぶアティの声すらも、今の彼の耳には届かなかった。
「……なっ……」
 見開かれたヤードの瞳は、彼がもっとも恐れていた事態を鮮明に映し出していた。
 ――淡い紅色の花弁。
 その中心を、自身の性器が貫いている光景。
 初めて目にした彼女の秘部に、興奮など起こりえる状況ではなかった。
 その身を襲うのは絶望と、自身の行いへの恐怖。
「……あ、あぁ……っ」
 唇が震えだすと同時に、ヤードはアティから性器を引き抜くと、飛び退くように背後へ
尻餅をついた。
「あ、アティさっ……私は……」
 目元を赤らめ、震える声で言葉を出すも、彼はただそれだけしか口にする事ができない。
 本当ならもっと言わなければならない事があるだろう。
 しかし、この状況を前にしてそれらの事をすべて口にできるほど、彼は冷静さを保つ事など
できはしない。
 狼狽するヤードに、アティは慌てて笑顔を作ってみせる。
「わ、私は大丈夫ですからっ。ホントに……平気ですから!」
「そんな訳ないでしょう!貴方は私に――」
 言いかけたヤードの頭を、ヤッファの大きな手が覆う。
 視線を上向けたヤードに、ヤッファは彼を見下ろすように目を向けると、苦笑交じりに
口元を緩ませた。
「まぁ……とりあえずはアレだ。そんな大怪我で動いてちゃ、いつブッ倒れてもおかしくねぇぞ。
二人とも召喚術で傷を癒しとくのが先だろ?」
「そ、そうですよねっ」
 アティは頷くと、ポケットを探りサモナイト石を取り出した。
252遥かな花(その3):03/11/30 19:05 ID:DfpLTusb
 この状況において、こうも普段通りの言動がこなせるのは彼くらいだろう。
 下手に意識されてアティ達と共に騒がれる事に比べれば、そうやっていつもと変わらぬ
調子で接してくれるほうが気も安らぐ。
 ヤッファもそれを分かっている上での事だと、アティは理解していた。


 ――重い沈黙が続いていた。
 このまま俺だけ帰るわけにはいかないだろ、と気を利かせたヤッファと共に、アティと
ヤードは海賊船へ続く道を黙々と歩き続けていた。
 ヤードはアティ達と距離をおき、少し先を進んでいる。
 その背中に声を掛ける事がためらわれ、アティは小さく溜め息をつき、うつむいた。
「……あいつの事を、恨むか?」
 視線は前方へ向けたまま、ヤッファはつぶやくように言う。
 その言葉にアティは驚いたように顔を上げ、彼を見た。
「そっ、そんなわけないじゃないですか。ヤードさんは私を守るために、あの召喚獣の犠牲に
なったんですよ!私にあんな事をしたのも、それが……原因だったんですからっ……」
 ぎゅ、と胸を隠すマントを握る手に力がこもる。
 その腕には、彼に押さえつけられた時のアザがくっきりと残っていた。
「…………」
 自分の体の内側に今も残る、彼の熱の名残。
 カイル以外の男に初めて抱かれた感覚が、いまだアティの体に鮮明に記憶されている。
 彼だって苦しんでいるはずだ。
 アティを守るために、酷い怪我を負ってまではぐれ召喚獣と戦い抜いた彼。
 だが、彼女の命を守った代償として、結果的にその場に残った彼女を犯す事になって
しまったのだから。
「私はヤードさんに助けられたんです。だから、恨むだなんて……そんな事はちっとも
思ってませんよ」
 ぴたり、と足を止める。
 いつの間にやら海賊船のそばまでたどり着いていたらしい。
「じゃ、俺の見送りはここまでだ。――あいつの事、頼むぜ」
253遥かな花(その3):03/11/30 19:06 ID:DfpLTusb
「はい。……ありがとう、ヤッファさん」
 背中越しに手を振るヤッファを見届けながら、アティは彼の後ろ姿に小さく頭を下げていた。


「どうしたの先生達、その格好!?」
 べっとりと血のこびり付いた二人の姿を見て、その顔に驚愕の表情を浮かべない者は
一人としていなかった。
 理由を尋ねても、アティの口からは「はぐれ召喚獣に襲われた」という言葉以外は語られない。
「……わりぃ。お前らの帰りが遅い事に気づくべきだった」
 血のついたアティの頬を撫で、カイルは後悔に目を伏せ、頭を下げる。
「いいんですよ。もう終わった事ですし」
「だけどよ、この血……どれだけ酷い怪我したんだよ」
「これは――」
 言いかけてアティは口篭もる。
 これは自分の血ではない。
 ヤードが自分を抱いていた時に付着したものなのだから。
 黙り込むアティの頭を撫でると、カイルは困ったように眉をひそめ、苦笑する。
「今度からは、どこかに行く時は必ず俺も連れて行けよ。……お前に何かあったら、
俺が一番困るんだからな」
「は、はい」
 カイルの手の感触に、アティは思わず頬を赤らめる。
「まったく、見せつけてくれちゃうよねぇ。お二人さん?」
「あっ……」
 肩をすくめてつぶやくソノラに、二人は慌てて距離をおく。
 その様子に吹き出すスカーレルと共に、ソノラも思わず笑顔を浮かべていた。
254遥かな花(その3):03/11/30 19:07 ID:DfpLTusb
「…………」
 カイルの隣りに立つアティ。
 彼女の居場所はやはり彼の傍なのだ。
 ヤードの瞳に映る彼女が、もっとも美しく思える時間。
 自分には、彼らの間に割って入れるような資格などない。
 二人に背を向け、静かに歩き出す。
 ――仲間達が騒ぐ中、ヤードは一人、その輪の中から姿を消していた。

 つづく
2554スレ815:03/11/30 19:09 ID:DfpLTusb
いつもより文の右端を広くしてみました。
こっちのほうがパッと見、見やすいのかな…。
256名無しさん@ピンキー:03/11/30 21:15 ID:xXzy0C9m
地味な人せつないなあ。
257名無しさん@ピンキー:03/12/01 01:07 ID:Q9/xswO+
乙です。

本当に切ないなぁ地味な人。
ヤッファの役どころもかなり切ないですね…。
258名無しさん@ピンキー:03/12/01 02:21 ID:VVLQ5zaF
何か人減った…?
259名無しさん@ピンキー:03/12/01 07:55 ID:ebFBNpHn
ジミジミさん…
260名無しさん@ピンキー:03/12/01 21:09 ID:7NZoPRrX
ところでアレは何だ?
261名無しさん@ピンキー:03/12/01 21:39 ID:MRZqTB8i
えっ、どれ?
262名無しさん@ピンキー:03/12/02 18:26 ID:EpbfRFbZ
これこれ。
263名無しさん@ピンキー:03/12/02 18:31 ID:KwGxGz7+
公式HPが更新されてたヨ…
264名無しさん@ピンキー:03/12/02 23:19 ID:vxotvFE1
スカーレルは女だったらエロ方面で人気でただろうか。
それともオカマだから人気あるんだろうか。
265名無しさん@ピンキー:03/12/02 23:49 ID:4qK0WvsC
オカマ口調と独特の陽気なテンションとは裏腹な予想以上に男らしい性格が人気なんじゃない
かとオモ。女だったら…オナベ?w  俺女だったらそんなに人気出なかったんじゃないかと…。
男っぽい外見と普段の態度とは裏腹に中身は女らしい…とかだったら人気出るかもしれんが
都月先生が書くとモーリンと被りそうな予感ヒシヒシ
266名無しさん@ピンキー:03/12/03 01:44 ID:5IjRnxfQ
>>265
あー、俺もそういう理由でスカーレル大好きだ
さすがに萌えは無いがカコイイ
戦闘時のクリティカル時の気合一閃の掛け声も大好き
267名無しさん@ピンキー:03/12/03 05:07 ID:E3xLiJYN
>>265
3の脚本って都月さんじゃないの?
268ライザー:03/12/03 09:03 ID:swi1RttM
(゚д゚)ノ
269名無しさん@ピンキー:03/12/03 10:52 ID:DXQzZE6f
さいたまんこ
270名無しさん@ピンキー:03/12/03 18:54 ID:GENao3uL
>>267
意味が違うぞ。
271名無しさん@ピンキー:03/12/03 19:51 ID:zE7OdtrZ
>>267
もう少し本読むとかした方が良い。
エロSSでは無く。
272名無しさん@ピンキー:03/12/03 21:28 ID:SM4lSaXl
次々と投下される、アティにスカーレル、ソノラ嬢・・・。
もはや時代は3なのだろうか・・・?
そして私は問うてみる。
《1とか2で3Pの需要はありますか?》と。

ちなみに『3Pは男×女×女、かつ男性上位』
が私の中の不文律DEAThの。
273名無しさん@ピンキー:03/12/03 22:05 ID:CaBBf+Ga
>272
3P云々より貴方自身がキモイです。
274名無しさん@ピンキー:03/12/03 23:01 ID:r4lIQSOW
>>272
IDがSM
275名無しさん@ピンキー:03/12/04 00:08 ID:i5ObRNUX
>>272
4ヶ月経ってさすがに寂れてきたので投下してくださいな。
とりあえずその口調はやめといたほうがいいと思うが。
276名無しさん@ピンキー:03/12/04 03:01 ID:ZvjRvVOc
なんだかよくわからんが、
アティやスカーレルと並べる程ソノラたんが投下されてるようには見えん(ノД`)
277名無しさん@ピンキー:03/12/04 13:04 ID:qxKbB8zf
>>272
IDがサックス。
中途半端なエロさをあらわしている。
278名無しさん@ピンキー:03/12/04 15:54 ID:Z9Eb5K5v
まあ、ソノラはね、太田みたいな奴だから
279名無しさん@ピンキー:03/12/04 18:37 ID:0oNmScE/
でもアティとアズリアの次くらいに多いんじゃないか?
280名無しさん@ピンキー:03/12/04 21:08 ID:JmZJV4Xc
ミスミ様の方が多い気がする。
281名無しさん@ピンキー:03/12/04 21:48 ID:O3U2xwsw
このスレで
アティとやった男はカイル、スカーレル、ヤード、イスラ、ビジュ、ヤッファ、
レックス、フレイズ、ウィル

ソノラとやった男はレックス、スカーレル、ヤード

アズリアとやった男はレックス、イスラ

ミスミとやったのはレックス

ミスミの相手役がレックスしかいないのか…。
キュウマかヤードあたり頑張れないか?
むしろ気が向いたら自分で書いてみるか?
282名無しさん@ピンキー:03/12/05 00:45 ID:ZNlr5X/j
イスラ「レックス!貴様は僕の…」
283名無しさん@ピンキー:03/12/05 02:37 ID:l+4fTBP5
   …おいなりさんだ」
284名無しさん@ピンキー:03/12/05 15:41 ID:Ylxe/s73
3番外編のトリスの声ってドラマCDと一緒?
285名無しさん@ピンキー:03/12/05 15:51 ID:aBnmOje3
声などない。
286名無しさん@ピンキー:03/12/05 18:32 ID:m1Gc5wi2
>>285
マジかよ…やられた
287名無しさん@ピンキー:03/12/05 21:10 ID:nsAN7iqH
>>282-283
ダメだ、笑いが止まらんw
288遥かな花(その4):03/12/05 21:31 ID:tocd0xIt
 薄暗い部屋。
 その中で聞こえるのは荒い呼吸に交じった声と、濡れた何かが擦れ合う音だけだ。
「あっ……!はぁっ、んふぅ……!」
 羞恥心を忘れたように股を開き、嬌声を上げながら貫かれている目の前の女の名前など、
もう忘れてしまった。
 覚えているのはその女の目的のみ。
 自分はその為に使われる道具でしかない事にも気づいている。
(私は結局――この組織において、ただの都合のいい道具でしかないという事か)
 癪に障る。
 その不快な胸の内を吐き出せる相手もおらず、彼は女の腰を抱え上げる。
 力任せに抉るように膣を貫く行為は、そうしている自分自身、まるで八つ当たりの
ようで酷く情けない姿に思えた。
「んっ……、ねぇヤードさん。貴方を満足させたら、私の事をオルドレイク様に……」
「分かっていますよ。しかしそう思っているのなら……貴女のほうも、もう少し頑張って
頂かないと」
「……ふふっ、この師にしてこの弟子あり――って感じね。ッ、あぁっ……」
 愛液の溢れる膣から性器をずるりと引き抜く。
 女は自身の中から分泌されたそれに抵抗感を抱く事もなく、ヤードの性器に手を
添えると愛液を舐め取るように舌を這わせ、口内へと咥え込んだ。
 ――師であるオルドレイクは、派閥の中でも群を抜いて地位の高い男だ。
 彼が好色だという噂もその名と共に知れ渡っていた為、その弟子であるヤードに
近づこうとする女は少なくはなかった。
 ヤードを通じてオルドレイクに会い、彼に気に入られる事があれば派閥内で優遇
される可能性もあるだろうとの考えである事は一目瞭然だった。
(あの男が、一人の妾ごときにそんな気を配ると思うのか)
 利用されるなら、こちらも利用してやる。無駄な夢に希望を抱いているといい。
 どうせあの男に弄ばれるだけ弄ばれ、飽きれば平然と捨てられるだけだろう。
 そう考えるヤードの心はすでに冷たく閉ざされていた。
 尊敬する師の正体を知った今、自分に縋れる存在などない。
 まして、この心を癒してくれる存在など。
289遥かな花(その4):03/12/05 21:33 ID:tocd0xIt
 子供の頃は、大人になれば愛する女性と結婚し、家庭を築き上げる事が当たり前
なのだと思っていた。
 しかしここで今までの人生の大半を過ごし、そのような女性がいただろうか。
 女は幾度となく抱いてきたが、そんな想いを抱くような相手は一人としていなかった。
「んっ……」
 女が口を離すと、ヤードは身を起こした彼女の体に覆い被さる。
 そしてその足を大きく開かせると、濡れた秘部に再び性器をあてがった。
「ねぇ、もっと深く……奥まで頂戴……」
 言われなくとも分かっている。
 ヤードは女の腰を掴み、一気に根元まで貫いてみせる。
 同時に女は悲鳴とも嬌声とも区別のつかぬ声を上げ、背中を仰け反らせた。
「あぁッ……!ヤードさんっ……」
 女の漏らした甘い声に、ヤードは彼女の顔を見る。
「――……!」
 赤い髪。まだあどけなさの残る顔の『彼女』は、ヤードの下で柔らかな肢体を蹂躙され、
快楽に喘いでいる。
「貴女は……」
 違う。
 彼女はここの人間ではない。
 彼女のような人間が、こんな所にいるわけがない。
 自分の下で、こんな淫らな醜態など晒してはいけない。
 この人は外の世界で初めて出会った、他の誰よりも愛しい女性だったはずなのに。
「――アティさ……――」


「――っ!」
 ヤードはベッドから勢いよく起き上がった。
 ここは――海賊船の自室だ。
「夢……だったのか」
 溜め息をつき、ふとある事を思う。
 慌ててシーツをめくり上げるが、彼の下半身はいつもと変わらぬ状態で鎮まっていた。
 思わず頬を赤らめ、額を手で覆う。
290遥かな花(その4):03/12/05 21:34 ID:tocd0xIt
 外に目をやると、黒く波打つ海面に黄金色の月が浮かび上がっている。
 そういえば、海賊船に戻ってきた後に、湯船で血を洗い流してそのまま部屋に向かった
はずだ。……少し休むつもりが結局寝てしまったらしい。
 時計の短い針が八の数字を指しているが、どうやら夕食を食べないまま時間は随分と
過ぎてしまったようだ。
 その時、部屋のドアを遠慮がちにノックする音が聞こえた。
「……ヤードさん」
 ぴくり、と指先が動く。
 しばらくドアを挟んで沈黙が続いたが、その空間を断ち切るようにドアは開かれた。
「ごめんなさい、寝てましたか?」
 部屋に入ってきた人物は、ヤードが予想していた通りの女性であった。
「アティさん……」
「ずっと寝てたでしょう?ヤードさん、夕御飯まだ食べてなかったから持ってきちゃいました」
 アティの抱えている盆の上には、スープや肉料理などが湯気を立てて置かれている。
 その匂いは空腹の彼の鼻をくすぐった。
 ――昼間の事などまるでなかったかのように振る舞う彼女。
 テーブルに盆を置き、食事の準備を始める彼女の後ろ姿を、ヤードは無言で見つめていた。
 ふいにヤードは口を開く。
「どうして……私を相手に、そんな風に接する事ができるんですか」
 くぐもった声。それはわずかに震えていたのかもしれない。
「え……」
 振り返ったアティに、彼は更に続ける。
「私は貴女に……乱暴したんですよ。本当は私の顔なんて見たくもないのでしょう?
気を遣う必要なんてどこにも――」
「ま、待ってください!私、そんな事ちっとも思ってませんからっ」
 驚いたようにアティは目を開き、首を横に振る。
 ヤードの傍に駆け寄ると、アティは彼に目線を合わせるようにしゃがみ込んだ。
291遥かな花(その4):03/12/05 21:36 ID:tocd0xIt
 まっすぐに見つめてくるアティの目。
 その大きな瞳はあまりにも無垢な色でヤードを映している。
 心を見透かしているようなその目に見つめられるのが恐ろしく、ヤードは視線を逸らした。
 ――人の良すぎる彼女が、あの時の事を「気にしていない」と口にする事は予想していた。
 自分の身に降りかかった被害は決して人にいう事はない。彼女はそれらをすべて一人で
背負い込もうとする性分なのだから。
 だからこそ、彼女の本心が読めないのだ。
 過ぎた事だと諦めているのか、内心酷く傷ついているのか。
 アティの腕に浮かぶ青いアザ。
 それは明らかにヤード自身が残した跡であり、それを目にするたびに、彼女が暴行を
受けた事実を思い起こさせるだろうという事も分かっていた。
「あの時……どうして私を置いて逃げなかったんです。仮に逃げ遅れたとしても、私は
あれだけ全身を怪我していたんだ。傷口を狙って抵抗すれば、私から逃げる事ぐらいは
できたかもしれないのに」
 つぶやくように言うヤード。
 その言葉にアティは困惑した面持ちで顔を伏せる。
「な……何を言ってるんですかっ。そんな事したら、貴方の命が――」
「私はッ……貴女を傷つけるくらいなら死を選びますよ!」
 だん!と壁を殴る音に、アティの肩が震えた。
 息を荒げながらヤードは振り上げた手を下ろすと、両手で額を覆い、うな垂れる。
「貴女の命を守るはずが……貴女にッ、あんな……事を……」
 唇を震わせながら、うめく。
 髪をすくうように掴むと、ヤードは俯いたまま大きく息を吐いた。
 ……こんな事を言えばアティが余計に困る事ぐらいは分かっているのに。
 それでも彼は、アティが今回の事を胸の内に閉ざしたまま終わらせようとする事に
納得ができなかった。
 あの時ヤッファが自分を止めてくれたからこうしていられるものの、もし彼が助けに
来てくれていなければ、どうなっていた?
292遥かな花(その4):03/12/05 21:37 ID:tocd0xIt
「運が悪ければ、貴女は望みもしない私の子を……身篭る事になっていたかもしれないんですよ」
「ぁ……」
 ヤードのその言葉に、アティの表情は凍りつく。
 本来性行為というものは、それが目的なのだ。もしヤッファが助けに来るのが少しでも
遅ければ、あのままヤードは彼女の中で果てる事となっていたかもしれない。
 アティは唇を噛む。
 ――しかし、彼女はそれから何も口にする事はできなかった。
「すみません、アティさん。……しばらく一人にさせて貰えませんか」
 突き放すような冷たい声。
 アティはそれでも彼を案じるようにその顔を覗き込み、眉を歪める。
 だが、彼女の心遣いすら、今のヤードにとっては苦痛以外の何物でもない。彼女の顔を
視界の片隅で捕らえ、視線だけを向けるともう一度つぶやいた。
「……お願いですから」
 あまりにも身勝手な言動だという事は彼自身理解していた。
 アティにしても彼が苦しんでいる事は充分に分かっている。
「ヤードさん……」
 アティがいくらヤードを恨んでいないと言っても、彼はその気持ちを受け入れる事が
できなかった。
 彼女の優しさに甘えて、自分の犯した罪を許すなど。
 アティは静かに立ち上がると、ドアの方へと歩んでいった。
「御飯を食べたら、食器は廊下に置いといてくださいね?後で取りにきますから。
――お休みなさい、ヤードさん」
 パタン、とドアの閉ざす音が響いた後、部屋は重い沈黙が支配していた。
 ふと、テーブルに置かれた夕食が目に入る。
 ヤードはベッドからゆっくりと降りると、テーブルの前に立ち、湯気の舞うそれらを
見下ろした。
293遥かな花(その4):03/12/05 21:38 ID:tocd0xIt
 赤い縁取りの皿と、ハンバーグの横に添えられたパセリとミニトマトが妙に合っていて
可愛らしい。そういえば、今日の食事当番はアティだった。
「…………」
 温かな匂い。
 それにそそられるようにナイフを手に取ると、ヤードは椅子に腰を下ろした。
 彼女はあれから部屋を出ることのなかった自分を、ずっと気にかけていてくれていたのだろう。
 食事を作るにしても、アザが残るほど強く握られた手首を動かすのは辛かったはずだ。
(この手が……あの人から体の自由を奪い、汚してしまったのか)
 召喚術で体の傷は癒せたものの、お互いの間で起こったあの出来事を胸の内から
消し去る事はできなかった。
 アティの体には今なお、その時のアザと、ヤードに抱かれた記憶が残り続けているのだから。
「……私、が……」
 奥底から溢れ出す自己嫌悪は、やがて自身への憎悪へと変わる。
 ――彼の、ナイフを握り締める手が震えていた。


「ヤードの調子はどうだった?」
 カイルの部屋へと足を踏み入れたアティに、グラスを手にした彼が声をかけた。
 アティは困ったように笑みを浮かべると、カイルの横へ腰を下ろす。
「ええ……体のほうはもう大丈夫みたいです」
 そう言ったきり、アティは黙り込んでしまう。
 カイルはそんな彼女を、酒を含みながら視界の端で見つめていた。
 ……ヤードと共にここへ戻ってきてから、彼女はどうにも様子がおかしい。
 いつもの朗らかな振る舞いはどこかへ忘れたかのように、思案に暮れた面持ちで顔を
曇らせている。
「……なぁ。ひとつ、聞いてもいいか?」
「何ですか?」
「昼間、俺と一緒に帰る途中にどうして一人で森に戻ったんだ?」
 その問い掛けにアティの顔が強張る。
 何かを言いかけるように口を開いたが、小さな吐息を漏らしただけで、再び口を
閉ざしてしまう。
294遥かな花(その4):03/12/05 21:40 ID:tocd0xIt
「俺には……言えない事か」
 アティの顔を覗き込む彼の目は、普段の陽気な雰囲気をまとってはいない。
 恋人という関係である彼女に、自分に対して隠し事を抱えられている事が辛かった。
「…………」
 アティはしばらく黙っていたが、やがて折れたように目を伏せるとようやく口を開いた。
「誕生日にカイルさんから貰った指輪、落としちゃったんです。それを探しに……」
「――指輪?」
 彼女の答えに、カイルは目を大きく開く。
「お前……そんな物を探しに行ったせいで、あんな目に遭っちまったのか!?」
「そんな物って!あれは私にとって、大事な――」
 アティの言葉は途中で遮られた。
 彼女の体はカイルに引き寄せられ、その顔を彼の胸元へとうずめられる。
 息苦しささえ感じるほどにカイルは彼女の体を抱きしめると、その赤い髪に頬を寄せた。
「……指輪なんざ無くしたってまた買ってやる。だがよ、お前の命はひとつしかねぇ
物だろうが!代わりになる物なんか……無いんだぞ」
「カイル、さん……」
「俺があげた物のせいでお前が命を落とすなんて事は、御免だからな……」
 低くつぶやくような彼の声は、わずかに震えていた。
 頬に触れる彼の胸は大きく脈打ち、アティにその心情を伝えている。
 ……愛しく想う相手が、自分の傍から消える恐怖感。
 アティは彼の震えを抑えるように、背中に腕をまわした。
「俺を……心配させるんじゃねぇぞ」
 カイルの大きな手が彼女の頬に触れる。
 温かな感触にアティが彼を見上げると、同時に彼の顔がその視界を覆った。
「んっ……ふ……」
 乾いた唇が、柔らかなアティのそれに深く重ねられる。
 しばらくアティの口内を味わった後、カイルはようやく彼女の唇を解放した。
 互いの顔を間近で見つめ、熱い吐息が触れ合う。
 紅潮したアティの頬に軽く口付けると、カイルは伸ばした手で彼女のシャツを
静かにたくし上げた。
295遥かな花(その4):03/12/05 21:41 ID:tocd0xIt
「あっ……」
 脇腹を撫でる指先の感触に、アティの体は反射的にびくりと震える。
 とっさにカイルの腕を掴むと、服の中から強引にそれを抜き取った。
「アティ?」
「ごめんなさい。今日は……そういう気分になれなくて」
 うつむき、申し訳なさそうに言うアティに、カイルは慌てて首を横に振る。
「あ、いや、いいんだ。俺のほうこそ悪かった。お前の都合も考えないで、いきなりこんな事」
 髪をかきながらカイルは頭を下げる。
 彼女が大変な目にあったばかりだというのに、思わずいつものようにその場の勢いで
求めようとしてしまうとは。
 相変わらず性急な自分が情けなく、カイルは眉を歪めながら目を薄く伏せる。
 ――その時、アティの袖の下から、彼女の白い肌には不自然とも思える色が覗いて
いる事に気づいた。
「……?おい、どうしたんだよ。これ」
「えっ……」
 そう言うなりカイルは彼女の腕を引き、袖をめくり上げた。
「何だこれ、アザ――か?」
 数本の紫色の跡が、アティの手首に一列に浮かび上がっている。
 昨日はこんなもの、無かった気がするのだが。
 カイルは訝しげにそれを見ると、すぐさま視線をアティへ向けた。
「昼間言ってたはぐれ召喚獣にやられた……ものとは違うよな、こいつは。まるで人間の
手の跡みてぇだ」
「そ、それは」
 アティの目に困惑の色が浮かぶ。
 慌てて手を引こうとするが、カイルはそれを許さず、腕を掴む手に力を込めた。
「何かあったのか」
「…………」
「黙ってちゃ分か――」
 そこまで言いかけ、カイルの脳裏にひとつの可能性が浮かび上がった。
296遥かな花(その4):03/12/05 21:42 ID:tocd0xIt
 ここへ戻ってきた直後から、妙によそよそしい態度のヤード。もともと静かな彼で
あったが、昼間の彼は何か思いつめたような面持ちをしていた。
 アティと同様の事件に巻き込まれていたのなら、彼女と共にその事を皆に話していても
おかしくはなかったのに。
 彼はあの場を立ち去って以来、一度も自分達の前に姿を見せてはいない。
 カイルは一瞬戸惑いを見せたものの、意を決して口を開いた。
「……もしかして、ヤードと何かあったのか?」
 彼を疑うわけではない。
 だが、アティが必死に口をつぐむ事の内容に、彼が無関係であるとは思えずにいた。
 まっすぐに見つめてくるカイルに、アティはとっさに首を振る。
「や、ヤードさんは関係ありませんっ」
 しかし気持ちの昂ぶりが現れ、思わず声が上擦ってしまう。
 しまったという風にアティは眉をひそめ、伏し目がちにうつむく。
 ――部屋の中に重い沈黙が訪れた。
 アティは唇を噛むとソファーから立ち上がり、カイルに背を向ける。
「そ、そろそろ部屋に戻りますね。明日も学校はありますし。お休みなさい」
 だがカイルは苦い表情を浮かべたまま、彼女の言葉に返事をしようとはしない。
 アティはしばらくその場で立ち止まっていたが、やがてカイルを一瞥すると、静かに
部屋を立ち去っていった。

 つづく
297遥かな花(その4):03/12/05 21:46 ID:tocd0xIt
一話完結物のほうがきっといいですよね。あと一、二回で終わらせよう…。
ヤードはあの性格から考えると女性経験少ないのか
あの師匠から考えてやりまくりなのかどっちだろう。(エロパロ的に)
むしろ根本的にヤードのエロは需要ないんだろうけどなあ…。
298遥かな花(その4):03/12/05 21:50 ID:tocd0xIt
しかも冒頭の夢オチはアズリアとギャレオで一回やった事あったYO……。
(人が入れ替わってるパターン)
299名無しさん@ピンキー:03/12/05 22:26 ID:8+TXZzSe
おおおお、乙!!
以前のスカソノといい氏はこういう緊迫した空気を
書くのが上手いな。
300名無しさん@ピンキー:03/12/06 21:56 ID:q5+McLya
GJ!続きがするする出てきて非常に面白いです。
で、読みながら

昼 メ ロ

の一語が頭から離れなかった(w・・・・というわけで、綺麗に収まったらいいな、と
思ったり思わなかったり。切ないなぁジミジミさん。
301名無しさん@ピンキー:03/12/07 23:38 ID:dfOC7WvA
カイル×アルディラなんてサイトを見つけたんだが…この二人のどこに接点があるんだ?
302名無しさん@ピンキー:03/12/08 00:19 ID:IyphqX23
>>301
最初にカイルがタイプ的にアルディラ苦手で向こうもそう思ってんじゃないかって言ってた事位?
303名無しさん@ピンキー:03/12/08 00:23 ID:A2ggkQFU
>>301
ベルフラウ生徒の時に「バカ船長」呼ばわりされてた。
304名無しさん@ピンキー:03/12/08 01:16 ID:2pXQEzI7
アルディラっつーと俺はハイネルなんだが
ヤツは道具が好きそうだ。
305名無しさん@ピンキー:03/12/08 06:38 ID:Y6+xgpV4
>「バカ船長」呼ばわり
記憶にない…。どんな時に呼んでた?
306名無しさん@ピンキー:03/12/08 17:46 ID:djinh6WJ
>>305
後半、生徒が主人公を探すイベントがあるだろ?
その時にアルディラさんの所行くと、
「あのバカ船長、とうとうヤッチマッタナ」とか言う。
307名無しさん@ピンキー :03/12/08 19:26 ID:2UNnc86g
>>307
生徒がベルフラウの時な
308名無しさん@ピンキー:03/12/09 16:00 ID:uAS1AOzR
スレ違いスマソが、某所のサモ裏への入り口のクイズ、
答えはミドガルズオルムorヨルムンガルドだから
「midgardsorm」「midgardsormr」「jormungand」「jormungandr」辺りが正解だと踏んでいたんだが入れん・・・
別の綴りがあるんだろうか?
309名無しさん@ピンキー:03/12/09 16:55 ID:4fkbOI9N
Jourmngald
310名無しさん@ピンキー:03/12/09 21:39 ID:GMk7+vu/
某カタコンペだったら
 michaeljormungandr.htm
違ってたらゴメンなさいでつ。
311名無しさん@ピンキー:03/12/09 23:37 ID:uAS1AOzR
>>310
そっか、クイズ2つあったんだっけ。
北欧神話はゲームでちょっとかじった程度だからなぁ・・・。dクス。

(閲覧中・・・)

・・・ハヤカシ(;´Д`)ハァハァ…
8スレ268氏のハヤカシもまた読みたいなぁ・・・
312名無しさん@ピンキー:03/12/10 01:09 ID:x64l4Umt
某所で見たマグナ×ビーニャの純愛ネタキボ...
いや今のは聞きいていなかったことにしてくれ。
クレクレ厨はうざったいだけだからな。
ではさようなら。
最後に一言「はじめまして、初カキコです。」
313名無しさん@ピンキー:03/12/10 02:35 ID:v56agt23
>311
つーかその8スレ268がここの管理人のような気がするww
314名無しさん@ピンキー:03/12/10 11:24 ID:1eD7vMo9
名前は忘れたがとある雑誌の表紙を見て、
シャルトスが二本あったら紅の暴君も二本ありそうで、
イスラと対になりそうなアズリアが抜剣したら面白そうとか思った
315名無しさん@ピンキー:03/12/10 20:03 ID:RVrmuKt3
>>314
その雑誌って抜剣覚醒ティンコとアティが抱き合ってるやつか?
たしかにあれは萌えた。
316いつぞやのアホ:03/12/10 23:50 ID:XANTNrtc
>>313
どこか知らんが管理人の名誉のために言っとくとまるで別人
ついでにトウヤ、アヤ、クラレ使ったことなかったり

荒らし同然のことやっちゃったからさすがにもうね…
317名無しさん@ピンキー:03/12/10 23:53 ID:KOZHPdaP
>>314
その雑誌って抜剣覚醒アティがティンコに抱かれているやつか?
・・・あながち間違っていないが誤解しそうだな
318名無しさん@ピンキー:03/12/10 23:57 ID:Rg8W7rDp
あの覚醒アティたんはカコカワイイ
319名無しさん@ピンキー:03/12/11 01:56 ID:ypdiZ8ED
>>312
とりあえずこれだけ言わせてくれ。
「某所って何処?」
320名無しさん@ピンキー:03/12/11 06:07 ID:dgfGLLdV
>>312
×某所
○某サイト
の間違いでした。スマソ
どこで見たのか思い出せない…
321名無しさん@ピンキー:03/12/11 06:09 ID:dgfGLLdV
>>312じゃなくて>>319でした。
たびたびスマソ
322314:03/12/11 21:29 ID:Y76riSFj
>>315
>>317
そうです、今時サモンナイト3が表紙なんて珍しいな、と表紙だけ印象に残ったんです。
323名無しさん@ピンキー:03/12/11 22:00 ID:jf4sDcj1
でも、あの本って腐女子向けの本・・・・・・・・・。
324名無しさん@ピンキー:03/12/12 18:29 ID:2G4gi1Tw
シッ
325名無しさん@ピンキー:03/12/14 10:22 ID:xDoHsP7h
保管庫更新を待つ漏れ
326名無しさん@ピンキー:03/12/14 15:01 ID:7Jz1g2Z7
二本目の紅の暴君はハバネロ
327名無しさん@ピンキー:03/12/14 21:47 ID:a7d9pNRc
>326
辛いいぃぃぃ!!
328名無しさん@ピンキー:03/12/15 22:46 ID:IoHvm+rm
ベイガーは人間と子供を作れない・・・・・ということでせめて
思う存分心おきなくヤリまくる根巣撮り小説とか出るかなと思ったが
全く見当たらないので、今度自分でやってみようと思う折れ

329名無しさん@ピンキー:03/12/15 23:20 ID:HG3y54II
>>328
ベイガーは人間と子供を作れない・・・・・ということでせめて
思う存分心おきなくヤリまくる根巣撮りだったが
実はラウル師範の吹き込んだ大ボラで
後ほど大変な事になるみたいな小説なら読んでみたいと思う折れ
330名無しさん@ピンキー:03/12/15 23:23 ID:Qm2OCDRQ
実はアルディラが不妊症なだけだったり。
331名無しさん@ピンキー:03/12/15 23:49 ID:eihQXKFC
実はネスティが不能なだけだったり。
332名無しさん@ピンキー:03/12/16 00:49 ID:mKGZxXMX
ハイネルが種無しという可能性もある
333名無しさん@ピンキー:03/12/16 16:13 ID:0kwIanVZ
まさに妄想ハラスメントw
334名無しさん@ピンキー:03/12/16 16:59 ID:0IQXYrR2
>328
クノンも無理なのかなぁ・・・
335名無しさん@ピンキー:03/12/16 19:56 ID:K9B0mVxB
無理だろうねえ
クノンが子供を育てるとしたらクノンが最後を看取った人の子供、とかが妥当か
336名無しさん@ピンキー:03/12/16 20:07 ID:mCdpkXwt
>>335
エスガルドがエルジン育ててたしな
337名無しさん@ピンキー:03/12/17 00:11 ID:kRJbvlgd
>>328
過去スレで何回か晒されたサイト(裏)にあったけどもう跡地も無いのか、あそこ
338名無しさん@ピンキー:03/12/17 18:09 ID:M/oG+a3L
>>329
黒いラウル師範に萌え(w
「フォッフォッフォッ・・・早く孫の顔がみたいのう・・・」とか言いそうだな
339名無しさん@ピンキー:03/12/17 21:11 ID:BZK3XYwt

約三ヶ月ぶりだけど、レシユエ続編投下。前回と同じくかなり長め。
ただ予定と異なり、ニンプは出てくるけどニンプカーン要素は無くなってしまった。

前とかなり時間が空いてるんで、前回の話を知らないって人は
618氏の倉庫の ttp://www.buzz-style.net/~snss/042.html からを見ておくと
話がもっとよく判って面白さも増す、…かもしれない。
それでも「長くて読むのがマンドクセ」という奴に前回の簡単なあらすじを教えると
『2本編より三年後、明らかにまだヤバ過ぎる歳なのに、
ノリと流れと勢いで、ついついうっかり一線越えちまったレシィとユエル』、そんな話。

全5〜6話で終了の予定。最後ら辺まだ未完だけど、歳が暮れるまでに全部出せれば。



【使用上の用法】
「甘々純愛に鳥肌が立つ」、「ダラダラ長いエロ話は嫌い」、「逆レイプされてこそのレシィ」、
「レシユエよりもユエレシ」、「っていうかレシィ(ユエル)タンは俺のものだー!」
以上のいずれかに該当する人は、このお話には触れないが幸せになれると思います。

――例の一件より四ヶ月後、蒼天の節三の月、盛夏。
――聖王都ゼラム高級住宅街、某所。

…メイトルパにいた頃は、祭りの時などには散々着付けを手伝わされた事もあり、
衣服に関するセンスは確かだと、自分でも自信があった。
彼女は背が高いし、顔だって悪くない。
何よりもあの藍に近い青色をした髪と尾は、
彼女がエルゴから賜った中々の授かり物だと彼自身感じている。
…青や紫は、清楚で知的な魅力、高貴さを引き出すには欠かせない色だ。
だからああやって寒色系の、薄い水色のワンピースでも着せて。
後は黙ってさえいてくれれば、周囲の目にはそれなりの美人に映るはずなのである。
…黙ってさえいてくれれば。

「…あっ、レーシィーーーーーーッ!!」

…しかし自分の姿を見つけるや否や、周囲の空気がビリビリ振動する程の大声を上げ、
片手をブンブンと高々に振りつつ走って来る、そんなユエルの姿に、レシィは
(……だ、台無しですぅ……)
と内心涙を流しつつも、顔に貼り付けた笑顔を引き攣らす。

どんなに自分が可愛くコーディネートした服をユエルに着せても、
あっという間に泥だらけにされてしまうのが、目下レシィの大きな悩み。
あのワンピースだって、レシィがせっせこせっせこ足踏みミシンで自作、
「動きにくーい」と嫌がるユエルに、なんとか頼み込んで着せたのに。
さっそく茂みを潜り抜けて木の枝にでも引っ掛けたのだろう、
スカートの裾の右の部分がビリビリなのを見ては、
(…いや、きっとこうなるんだろうとは判ってましたけど……判ってましたけどね……)
レシィが思わずちょっと泣きそうになってまうのも、無理の無い話だった。

「レシィッ、一緒にかくれんぼして遊ぼうよ、かくれんぼっ!」

そんなレシィの嘆きは露知らず、ユエルは彼に駆け寄りにこやかにそう言う。
これを聞けば、この歳になって『かくれんぼ』かと、笑う者も居るかもしれないが、
しかしこの二人にとっての『隠れんぼ』や『鬼ごっこ』は、
幻獣界流儀の『狩る側』と『狩られる側』に別れて行う超ハードなサバイバルゲーム。
足跡や匂いの痕跡を消したり、気配を殺して茂みに30分なんて普通にやるので、
あのミニスもこれだけはやりたがらなかったという、いわく付きの代物だった。

…ただ、そんななのでレシィも片手間にやるわけにもいかず。
「え…っと、……す、すみませんユエルさん、たぶんもう少ししたら
一段落つくと思いますんで、ちょっとだけ待っててくれませんか?」
逡巡した後少し困って、イチゴとクリームたっぷりの巨大ケーキを片手に言うのだが。

「ええ〜? でもせっかく久しぶりにギブソンとミモザのお家に来たのに…、
ユエルな〜んにもする事ないんだもん… トリス達はなんだか難しい話してるしさ」
「…あうう… そ、それはそうかもしれませんけど…」

彼女が家事をしようとすると、大抵はする前よりも酷い事になるのを知ってるのもあるが、
それでなくても、今の彼女は身体が身体。
本音を言えばユエルにはじっとしてて貰いたくてたまらないレシィが、
最近では何から何まで全部自分でやってしまうので、
結果としてほとんど何もする事がないユエルは、それが大層不服ならしい。
…まぁ、それでも暇を見つけてはレシィが根気強く料理のレッスンを施しているので、
最近ではコゲコゲのハンバーグとか、やたら塩辛いシチューぐらいなら
なんとか作れるようになった辺り、二人とも快挙だと思っているのだけれど。

だがそうやってレシィが『我侭言わないで一人で遊んでてくださいね?』的な
オーラを放出し始めると、途端にユエルの機嫌が悪くなった。

「…いいもーんだ、じゃあユエル一人で木登りして遊んでるからっ!
ミモザが裏にある桃の木の桃、食べていいって言ってたもんねっ」
プイッとばかりに横を向いてしまう彼女。
いつもと違って妙に機嫌の悪い彼女に首を傾げながら、
けれども彼は『木登り』という単語にギョッとして。

「だだだ、ダメですっ! きっ、木登りだなんてっ、そんなっ!
ユエルさんもう四ヶ月なんですよ!? そんな危ないこと、絶対にダメですっ!」
『止めてくださいよぉ…』という意思を瞳に漂わせながら、
拳を前で固めて力説するレシィ。

「ふーんだ、…ユエルだって立派なオルフルの戦士だいっ。オルフルの女戦士は、
ちょっとくらいお腹が大きくなったからって狩りに参加するのを止めたりしないよ!?
そんな風に怠けてたら、メイトルパじゃあっという間に餓死しちゃうんだからっ!」
…おそらく、怒り以外にもユエルのオルフルとしての誇りが、
こんな風にレシィになんでもかんでもやって貰ってる自分に強い抵抗を覚えるのだろう。
むっとした表情で自分の腕を抑えるレシィの手を、力任せに振り払おうとして……

……しかし、それが出来なかった。
「ダメですっ、ユエルさん! …もう忘れちゃったんですか?」
意外に強い眼差しで見つめられて、ユエルは僅かにだがギクリと身を竦める。
結構力を込めたはずなのに、レシィの腕が身じろぎもしない。

「ユエルさん、ずっと前に一回だけですけど、ミニスさんと木登りしてる時に
木から落っこちた事あったじゃないですか!? 
あの時はたまたま、僕がクッションになれたから良かったものの……」
「そ、それはぁ……っ」

確かな事実を突き付けられて、思わずひるみ口篭るユエル。
彼女の方が気圧されている証拠に、無意識にだろう、尻尾がくるりと丸まった。

「ユエルさんの身体は、もうユエルさん一人のものじゃないんですよ?」
「で、でも、ユエル……」
「でも、じゃないです!」

三大戦闘部族の一柱であるオルフルの少女が、
五大部族に名を連ねこそすれ草食系の亜人であるメトラルの少年に、
怯え、竦んでいるなど、なかなか見られる光景ではなかった。
その奇妙さたるや、幻獣界の住民が見たら確実に目を丸くするだろう。

「…お願いですから、心配する僕の身にもなってくださいよ…」
「…ウウゥゥ…ッ、…わ、わかったよぉ…」
懇願されるような目で見つめられ、自分のプライドと相手の誠意の狭間、
困ったように2、3度視線を動かした後、やがてユエルが渋々ながら頷く。

「本当に、お願いしますからね?」
……そうすれば、もうそこにはいつものレシィしかいない。
オロオロと、泣きそうに顔をふにゃっとゆがめた、普段の優しいレシィである。

「区切りがついたら、桃も後で僕が代わりに採ってあげますから。
それまでは、あんまり危なくない所で遊んでてくださいね?」
「うん……って、え? …レシィ、桃採ってくれるの!? ……わーい♪」
自分の我が通らなかった為に、ふて腐れたような表情をしていたユエルだったが、
それも一瞬、次の瞬間のレシィの言葉に、すぐにそんな事など忘れてしまった。
今の彼女の頭の中には、もう美味しそうに桃を食べる自分の姿しか浮かんでいない。
……恐るべし、単純バカ。

「うんっ、じゃあユエルお庭の池んとこで遊んでるからっ、レシィも早く来てね!」
「はいっ! ……あ、そうだユエルさん、ちょっと待っててくださいっ」
邸の裏手にある小さな池――せいぜい小魚がいる程度で本当に小さい――の
深さを思い返し、即座に『溺れる心配=ゼロ』という結論を出した後、
レシィは近くの棚にケーキを置き……5分ほどで、すぐに戻ってきた。

「はい、麦藁帽子。熱射病になったら、大変ですからね?」
「…あ、うん、そっか。…そうだねっ」
丁寧に、彼女用の耳穴が開けられた麦藁帽子の紐を結んであげながら、
その合間にちょっと、レシィはこの帽子の事を思い返す。

1年前の夏、とある理由で遠方に赴くことになった彼の主人に付き添った際、
現地の樹上集落でユエルへのお土産にと買ってきたのが、これである。
露店の主人の話では、つばの部分についているのは妖精が生まれた後の
ルシャナの花なのだそうだけれど、流石にそれは眉唾臭い、とレシィ本人は感じていた。
ユエルの方はその話を信じて、嬉しそうに受け取ってくれはしたけれど……
(…だって、帽子の飾りにできるくらいにそんなルシャナの花があるんだったら、
今頃そこら中をルシャナの花の妖精が飛んでるはずですもんね)

……ふいに浮かんだ、「ですよぅ!」「ですよぅ!」と鳴きながらイナゴの大群の様に
空を埋め尽くすルシャナの妖精軍団を、レシィは頭を振って脳の中から追い出した。
馬鹿な事を考えるものではない。

「じゃ、行ってくるねー♪」
「はい、気をつけてくださいね〜」

外へ駆け出していくユエルの後姿を見送りながら、
「…本当は女の子らしく、お花摘みとかでもしてて欲しいんですけどねぇ…」
なんて一人ごちていると。

「それは無理ね」
「ひっ!?」

いきなり背後から掛かった声に、ビビって手に持ったケーキを落としそうになった。
…が、更にそのケーキを、横からニュッと伸びてきた手が受け止めて。

「おっと危ない。……うん、流石はレシィ君のケーキだ。実に美味い」
「ミッ…ミモザさんっ!? それに、ギブソンさんっ!?」
驚いて振り返るレシィの前に、意味深な笑いを浮かべて立っている二者の姿が。
…しかもそれだけならまだしもだ。

「ねぇ聞きましたぁトリスの奥さん? 『もう四ヶ月なんですから』、ですってよ〜」
「ええバッチリですミモザの先輩っ。ご主人様、もうびっくりしちゃったなぁ〜」
「ほぉ…、なかなかお熱いようじゃあないか」

振り返ったミモザの視線の先に、廊下の影からニヤニヤとこちらを伺うレシィの主や、
眼鏡を押し上げながらフッ、と笑いをこぼす、その伴侶までいたのでは堪らない。
(ちなみにトリスとネスティは既に半年前に挙式済みなのに対し、
ギブソンとミモザは未だにのろのろと、三年前と大して変わらぬ同棲生活を送っている。
こういう関係の人達こそ一番くっつき難いという神話を、現在も証明更新中だった)

「ご、ご主じっ……いっ、いいい、いつっ、いつからそそっ、そこにぃっ!?」
ガクガクブルブルしながら、聞くのが怖いけど、聞かなきゃいけない事を聞いてみる。
「うーんと、あたし達の方は『隠れんぼ』の辺りからかな?」
「いや、なに。ミモザが急に、面白いものが見れるからと我々を急かし始めてね…」
「ちなみにあたしはユエルちゃんがレシィ君に駆け寄って来た辺りから見てたわよ♪」

…………天国から地獄へ。

(…ほ、ほとんど全部見られてたーーーーーーーーーーっっ!?!?)

ふらぁっ、と後ろによろめきかけ、だけどなんとか踏み下がって踏みとどまる。
2、3秒動きを停止した後、ふいに妙に強張った動作で顔を上げて、
「…ジ、ジャア僕ハ、台所ノ後カタズケガ有リマスカラ、皆サンゴユックリ……」
マニュアル喋りを残すと、触らぬ神に祟り無し、そのまま回れ右して一目散に……

「…待ちなさいってば♪」
……逃げようとして、捕まった。『逃がしてたまるもんかい』とばかりに、グワシッと。
「そんなの後でいいから、レシィ君も一緒にちょっとお茶飲んで行きなさいよぉ。
朝うちに来てから、もうずっと働き詰めじゃないの。…色々聞きたい事も、あるしねぇ」
そら恐ろしい笑みを浮かべて御訓示賜る、幻獣界の女王様。
「そうだな、僕もひさしぶりにレシィ君が入れてくれたアップルティーが飲みたいしなぁ」
横から的確な援護射撃を行うその子分A(ギブソン)が、この時ばかりは憎たらしい。

「(あ、あわわわわわ…)で、ですが、僕、ユエルさんも待たせてますから…」
そんなミモザの毒手に、レシィはこの際なりふり構わってられず逃げ道を探すが、
だけどそもそも幻獣界メイトルパ出身の彼が、
『幻獣界の女王』たる彼女に逆らおうとする事自体、無見無謀の極みであって。

「あら? でもその為に被せてあげたんでしょう? む・ぎ・わ・ら・ぼ・う・し♪」

…レシィの尻尾の毛が逆立ち硬直するのは、当然怒りや性的興奮のせいではない。
ミシミシッと音がするくらいのスンゲェ握力で肩を掴まれつつ、
『ペン太君』と油性マジックで書かれた緑色の石を笑顔でちらつかされたら、
彼じゃなくてもそんな風に凍りつくというものだった。

もはや抵抗することも諦めての泣きそうな顔で。
ずるずるとトリスとミモザに引き摺られたレシィは、そのまま奥の応接間に連れ込まれ。
誰も居なくなった廊下に、無情にもバタンと、扉が閉じる音が響いた。

……さて。
そもそも何故、レシィとユエルはトリス達と一緒に暮らす事になったのか?
ファミィとミニスが、果たして易々とそれを承諾したのか?
そしてこの四ヶ月の間に、果たしてどのような事があったというのか?
……それらの数々の疑問に答えるためにも、ここはまず、両名の生活が一変する
原因にもなった『あの日』の翌朝の話に遡らなければならないだろう。

      ◇          ◇          ◇          ◇

――あの日の翌朝、『どうせすぐにバレるのなら』と腹をくくったレシィがファミィに対し、
「ファ、ファミィさん…」
「…あらあら、どうしたのレシィ君? 何か……」

「ユッ…、ユエルさんを僕にくださいっ!!」

…突然にそう言い放ってしまったのが、そもそも全ての始まりだった。
屋敷中が天と地をひっくり返したような騒ぎになる、ほんの十数分前の出来事だ。

ま、それ以前に、朝顔を合わせた使用人の数人が、チラチラとレシィの方を盗み見たり、
目を合わせようとしなかったりで、レシィとしては既に十分過ぎる程気まずかったのだが。
(※ ユエルの部屋の真下には、住み込み使用人用の部屋が並んでいる)
少なくとも泥酔のため泥睡していたトリスとファミィは数秒の間をおいて食器を取り落とすし、
ネスティは口の中の物を吹くし、ミニスはそもそも二人の会話に全く注目していなかった為
何事も無く食器を動かすという、珍妙な光景が繰り広げられる結果に相成ったのだ。
……まぁそんなミニスも、その三分後には「このケダモノォォォッ!!」って叫びながら
レシィに料理ごと皿を投げつけてたりとかしてたのだが。

んで、当然のごとく、そんな驚愕の時が収まった後には、眠そうな顔でやっと起きて来た
ユエル(いつも早起きな彼女がその日は三時間も寝坊した)と並んで座らされ、
レシィが恐れたのと寸分たがわない『地獄の詰問&からかいタイム』が開始されて。

レシィ自身、トリスとファミィからの連携攻撃に十分身を切られるような思いだったけれど、
その上背後で同情心と好奇心からの問いを繰り返すミニスに対し、
ユエルが顔を真っ赤にして俯きながら、何事かをポツポツ話しているのを見るに及んで、
彼は気まずさと申し訳なさで、押し潰されそうな気持ちだったとだけ伝えておく。
……いつもは止めに入ってくれるネスティも、流石にその時ばかりは非情であった。

しかし、そうやってひとしきり騒ぎに騒いだ後。
「…でも、じゃあレシィとユエル、うちとトリスの所と、どっちの方で一緒に暮らすの?」
そうミニスが疑問を口に出したあたりからが、真の地獄絵図の始まり。

同時に「「…え…?」」とその言葉の意味に気がついたような声を漏らすと、
困ったように互いの顔を見合わせ、やがて再び俯いてしまうレシィにユエル。
レシィにすればご主人様の下で身の周りの世話をする事は生き甲斐であり、
ユエルとしてもミニスと一緒に暮らせなくなる事は耐え難いものであったが……
……しかし繋がれた手に篭る二人の力が、けれども答えを物語っていて。
そんな二人にちょっと憧れを抱く反面、大事な友達のユエルをレシィに全部取られた
ような気がしてムッとするミニスに、(青春だなァ……)と親父臭い感慨を抱きながら
キラリと眼鏡を光らせる老成青年ネスティ。

でも、トリスとファミィは、それどころでは無いようで。
…っていうかものすごい勢いで、喧々諤々と舌戦を繰り広げ始めてさえいた。

「私としては、若く生活に余裕の無いトリスちゃん達のところよりも、うちで二人を
飼……お世話するのが妥当だと思うのよねえ。レシィ君のお料r……誠実な
仕事ぶりに関しては、私もミニスちゃんも高く評価しているし、喜んでうちで雇……」
「何言ってるんですか、レシィはあたしの大事な家政……ご、護衛獣なんですから!
ユエルが正式な護衛獣ではない以上、うちに二人が来るのが道理ってもんですよ」
「……レシィ君は、トリスちゃん専用の全自動家事マシーンじゃありませんよ…?(怒)」
「ファミィさんこそ! レシィもユエルも貴女のペットじゃないんですからねっ!?(怒)」

お互いに『こんなイイモノ向こうに渡してなるもんかぃ!』と言い争う二人の周囲に、
次第に険悪な空気が漂い出す。…いつしかお上品な敬語も消えうせた二人の間で、
らしくもない「性悪」「貧乳」「若作り」「小娘」などと相手を直接攻撃する単語が
行き交わされ始め、そして……

「……召喚師なら、」
「実力で勝負っ!!」

……その日、マーン邸の広大な裏庭に、大小様々なクレーターが召喚された。
その戦いの凄まじさもさる事ながら、池も生垣も芝生も消えた焦土に座り込み、
『…もうこの仕事止める……』とすすり泣いていた庭師のおじさんを、
ユエルと二人で必死に慰めてあげた事が、やけにレシィの記憶に鮮明だ。

      ◇          ◇          ◇          ◇

「…いやぁ、あの時の敢然とファミィさんに立ち向かうトリスと来たら、
勇ましいのなんの。僕も思わず惚れ直すほどの見事な戦乙女ぶりだった」
「もうっ、ヤダァネスったらぁ♪」
その戦いの凄まじさをイチャつきながら語る二人に、
(…あれが勇ましいって言うんでしたら……まぁ、勇ましいんでしょうけどね……)
レシィは何故か五セット用意されたティーセットに、紅茶を注ぎながら暗澹とする。

なにせ、機竜ゼルゼノンと機神ゼルガノンの援護射撃を背に受けつつ、
母親に脅されパニクったミニスの、剣竜ゲルニカの炎壁を切り裂きながら、

トリス:戦闘タイプ レベル:50 選択属性:獣 ランク:超律者
装備:千斬疾風吼者の剣+マジェストシェル+猛き角笛
召喚石:ナックルキティ闘(憑依中) トライクルセイズ 牙王アイギス

『 抜・剣・覚・醒! だぁりゃああああああああああぁぁぁぁぁぁっっっ!!!』

千斬疾風吼者の剣を振りかざし、そんな雄たけび声を上げながら単騎突撃、
天兵さん、ガルマちゃん、レヴァティンちゃんによる複合同時のオールレンジ攻撃を、
どこぞの戦闘力インフレ漫画よろしく、紙一重の差でかわして疾駆するトリスの姿が、
それでもネスティ(Lv45)の目には戦場を翔けるワルキューレと映ったらしい。
…彼以外の者の目には、どうみても般若か闘神にしか見えなかったにも関わらず、だ。

(…あのファミィさんが、思わずひるまずにはいられなかった位ですもんね…)

『バ、バカなっ、この史上最凶にして全ての召喚師達の母っ、金の派閥の議長たる
このファミィがっ、…恐怖っ!? 恐怖しているとっ!? こ、こんな小娘にっ!?』
とかなんとか思ったのかどうかは不明だが。
僅か二、三度の召喚を繰り返す間に眼前までトリスに肉薄されたファミィさんは、
次の瞬間『信じられない』という表情のままトリスのみね打ちに昏倒する羽目になり。
…そうして、レシィとユエルは、晴れてトリスの下で暮らす事になったわけである。

もっか現在のところは、ネスティが『ちょっと書類をいじくって』くれたので、
名目上はユエルはトリスの護衛獣、レシィはネスティの護衛獣という事になっており、
彼らは二人の任務や蒼の派閥内への同道も許された、公式?の護衛召喚獣だ。
…まぁ、レシィもユエルも大抵は家の留守を――トリスとネスティが結婚した際に、
ラウル師範が二人の為に用意してくれた屋敷である――預かる事がほとんどで、
二人+二匹が暮らすには(やっぱり)少し大きめの屋敷を手入れするのに忙しく、
派閥の公式行事でもない限りは派閥の本部内に同道する事はなかったけれど。

…そうして、そうやってファナンからの帰還後しばらく忙しかったトリスとネスティが、
同じように忙しかったギブソン・ミモザとようやく空いた時間の予定が合ったので、
こうして今日二人の屋敷を訪れたというのが、事の次第。

けれど、それでもレシィは、今日は朝から嫌な予感を感じずにはいられなかった。
自分達は召喚獣なので、正式な結婚式なども出来ないのだから、
かつてお世話になった二人にも、ちゃんとこういう事は報告しなければ。
…と思う反面、ものすご〜〜〜く嫌な予感がしていたので、挨拶もそこそこ、
朝から邸内の掃除にかこつけてあまり顔を合わせない様逃げ回っていたのだが。

「そっかぁ。レシィ君とユエルちゃんが、顔を赤らめながら、手をねぇ……」

…………

「…どっ、どどどっ、どうしてっ、どうしてよりによってそこに注目するんですかぁっ!」
…自分の嫌な予感が当たってしまった事に、思わず叫ばずにはいられないレシィ。
「も、もっと別に聞きたい事だってあるはずじゃないですかっ! …た、例えば、ほら、
何てったってご主人様とファミィさんの戦いですよ? 人類最凶決定戦ですよっ?
そ、そんなどうでも良い事より、そっちの方がずっと聞きたいはずですよね?
…そうですよねっ? ねっ、ギブソンさんっ……ギブソンさぁん……」

半泣きになりながら、それでも必死に哀願の意を込めて、
――さりげなく、彼のご主人様をバカにするような内容を発言に含めながら――
レシィは唯一ミモザを止める事ができる可能性を持った人間に訴えかけるが。

「いやぁ、僕としても当の二人が『人外さん』だと言う事についてはすでに重々
知っているしなぁ。今更そんな事を聞くよりも、もっと興味深い事の方を聞きたいよ」
「あらギブソン、奇遇ねぇ♪ 珍しく意見が合うじゃないの」
どういうわけか、実に爽やかな笑顔でそんな彼の救援要請は一蹴されてしまった。
いつもは良識派で、自ら進んでミモザの暴走を抑えてくれるはずのギブソンの、
そんな何故かのそっけない対応に、レシィは絶望感を隠し切れない。

「先輩、その手を繋いでた辺りの事、詳しく教えて欲しいなぁ〜、ねぇトリスちゃん?」
「え、えぇ〜? あたしはちょっとそれ見てなかったしなぁ。…むぅ………ぁ、」

「そうだ、ネスッ! ネスなら見てたでしょ、詳しく教えてよ!」
しかし、それでも僅かに救いなのは、トリスがそのシーンを見ていなかった事で。
だから彼女は今ネスティに助力を求めているのだけれども、でもレシィには、
ネスティがそんな事を真面目に解説する人間にはとてもじゃないけど思えなく。

(…た、助かりました。…も、もうこれで後の展開は見え見えですね。いつもの様に
ネスティさんが『君はバカか!どうして僕がそんな事を一々詳しく解説しなければ
いけないんだ』って怒り出して、ご主人様が膨れて、それでおしま……)
「ああ、見ていたとも! それはそれはもう、若い二人の青春真っ最中といった趣きでな。
初々しい事この上なく、まるでプラトニックな恋愛小説のワンシーンのようだったぞ?」
『この手だけは〜♪ 離さな〜い〜♪』と、数年前に流行った古い歌を微妙に狂った
音程で口ずさむネスティ(音痴)と、キャーッと叫びながら手を叩き合う女性陣。

(……はれ?)
これにはレシィもポカンと開けたまま、呆然とせずにはいられない。
(…ネ、ネスティさん? …な、なんでそんなに眼鏡キラキラさせてるんですか!?)
これは一体どうした事か? いつもであればここら辺でそろそろ、
『いい加減にしないかトリス!』、『そろそろその辺にしておきたまえミモザ』、
というネスティやギブソンの合いの手が入るはずなのだ。

…思わず(今日は一体どうしちゃったんですか?)と、縋るように二人の方を見た
レシィの顔が、けれどそんな二人に共通した異変に、今さらながら凍りつく。

――ネスティもギブソンも、目がちっとも笑ってなかったり。

……嗚呼、言わずもがな、天が許し、地が許し、たとえ女が許しても。
全ての男が許さない、そんな事柄が、この世には歴然として存在するのである。
つまり、今のレシィはこの世の全ての男の敵。罪状は…明言する間でもないだろう。
(……あはは、お父さん、もう生きて帰れないかもしれません…)
同じ男として嫌というほど判る己の罪業に、レシィは力無く笑って、…死を覚悟した。

――同刻。

もともと研究者気質で、そういうのに無頓着な二人のみの屋敷。
全然手入れのされていない荒れ放題の裏庭の、葦に囲まれた小池の傍で、
ユエルはパシャパシャと脛から下だけを水に入れて動かし、
水飛沫と共に広がる波紋をぼーっと眺めていた。

遊ぶのが好きな彼女でも、やはり一人遊びで済ます範疇には限度がある。
最初の頃は小魚を追いかけたりと楽しかったが、やがてそれにも飽きてしまった。

「…つまんないなぁ〜」
レシィまだお仕事終わらないのかな、などと考えている内に、
自然と思考はレシィについての関連事項へと傾いていく。
近頃では何もする事がない時に故郷の思い出に耽るような事が少なくなった代わり、
その分ユエルは、暇さえあればレシィの事を考えてしまうようになっていた。

「…ユエル、何やってるんだろ…」

そうやって、先刻の自分の醜態を思い出して溜息をつく。
……さっき『木登りしてやるから!』なんてレシィに絡んでしまったのは、
朝からちっとも自分に構ってくれない彼の態度が…面白くなかったからだろう。
本当の事を言えばユエルも、飛んだり跳ねたり走ったりする分には
まだ全然構わなかったけれども、…けど木に登ったりとか…冷たい水に入ったりとか…、
そういう事は、最近あまり『シタクナクナッテ』来てしまっている。

……ただ、いつもは自分が呼べばレシィはすぐに飛んで来てくれるし。
お願いや我侭を言ってしまっても、彼が適えられる範囲内でだったら大抵聞いてくれる。
自分の姿がちょっと見えないと、すぐ不安になって探し回るのは、いつもは彼の方で。

だから今日のように、いざ彼の方が全く自分を見てくれないような状況に陥ると、
逆に彼女の方が不安になり、面白くなく、どうしていいか判らなくなってしまうのだ。
…たとえそれが、ほんの半日程度のことであったとしても。

(…なんで、こんなになっちゃったのかなぁ?)

『あの日』以前、二人がまだ、ただの友達同士でしかなかったあの頃までは、
……若干双方にそういう側面がなかったわけではないけれど……
でも、ここまで酷くなかった。
だけどあの夜、二人とも隠してきた本当の気持ちを曝け出して、ぶつけてしまって以来。
ユエルは普段は自分でも手が届かない、心の一番奥のところに、
なにかねばねばする蜘蛛の糸みたいなものをひっつけられてしまったような居心地で。

お互い、漠然と自分に足りない物を、欲するものを相手に見出してはいたのだけれど、
それでも遠慮や畏れが多分にあって、今一歩踏み切れないでいたのだが。
しかしいざ勢いと成り行きにまかせてくっついてしまったら、
それがあんまりにも――想像していた以上に――気持ちの良いものだったから。

(……離れられなく…なっちゃったんだよね……)
そう、言葉に替えて思う分には簡単だったが、
けどそれがすごいトンデモナイ事なんだと気がついて、ユエルは顔を赤らめた。

確かに、レシィの側にいるととっても居心地がいい。
なんか落ち着くというか、のんびりするというか、
今も昔も、レシィの周りにはそういう穏やかな雰囲気が漂っていて、
なんとなくだけど安心できる空気がある。
レシィ本人はそう言われるのを嫌がるけれど、でも彼がああほど周囲の皆から
『可愛い』『可愛い』と言われるのは、彼の女の子みたいな容姿だけでなく、
あの温和な性格から醸し出されるそんな空気のせいも大きいのかもしれない。

だからレシィと一緒にいると、不思議なくらい心が安らぐ。
レシィと一緒に話していると、――もっぱら話すのはユエルの方で、
レシィは聞き手に徹する事が多いのだけれど――とても楽しい。
ユエルがどんな大した事ない話をしても、彼は一生懸命に聞いてくれるからだ。

…でもそれを差し引いても、流石にこれは異常なんじゃないかと、
最初にそう痛感したのが、あの日以来、初めてレシィがいない夜を迎えた時だった。

少し前、深夜のゼラム繁華街で外道召喚師の手による暴行事件が起こり、
それを受けて緊急の召集がかかったトリスとネスティに随行して、
レシィは『ユエルさんは今は大事な身体なんですから』と、
ユエルには留守番をしているように言い、自分一人だけ出かけて行ってしまった。

…その夜は、ちっとも眠れなかった。

夜一人で寝るのは元より嫌いで、誰かと一緒でないとなかなか寝付けない部分が
彼女にはあったけれど、しかし幾らなんでもおかしい事に自分でも気がついた。
だって全然眠れないのだ。ちっとも落ち着けない。

ここ最近はずっと大丈夫だったはずなのに。
しかしまた、こちらの世界に一人だけ連れて来られたばかりの頃のように、
全然眠れない自分に戸惑うその裏で。
…いつの間にかユエルは、自分が今にも泣きそうになっている事に気がついた。

『……レシィ、早く帰ってきてよぉ……』
思わず口に出してしまったあたりで、とうとうポロポロと涙を溢し始めてしまう。
すぐそばにレシィの匂いが無いのが寂しい。
裸のレシィのぬくもりが傍に無いのが切なく、胸が苦しくてたまらない。

だってあの日以来、眠る時はいつもレシィの身体にぴったりと身体をくっつけて、
胸に頭をこすりつけるか、腕枕してもらって寝るのが習慣だった。
そうやって眠りに落ちるまでに、同じ様に眠たそうにしながらも微笑むレシィの手で、
頭をワシワシと撫でてもらえるのが。
手櫛で優しく髪を梳かれて、レシィの指が髪の間を通り抜けていく感触が好きだった。
たったそれだけの事なのに、どうしようもなく幸せで。
そしていざ自分の傍からそれが無くなってみれば、今度はそれが恋しくて堪らない。
…一体全体、どうしてこんなおかしな事になってしまったのか?

「…やっぱ、あれだよね? …レシ……『お父さん』が、悪いんだよね?」
そっとお腹に手を当てて――流石にまだ胎動は感じられないが、でも何かいるんだなぁ、
というのは感じられるようになって来た――聞こえるはずもない相手に話しかける。
「…あんなとんでもない事、いっぱいいっぱいするから…」
ふいに思い出したのか、顔を赤くしてそう呟く。
「あんな、恥ずかしくて誰にも言えないような事、ユエルにいっぱいいっぱいしてくるから…」
そうやって、みるみる耳まで顔を真っ赤にしながら、小さな声でボソリと一人ごちた。
…ミニス辺りが聞いたら、『何!? 何されたのー!?』っと血相変える事間違いなしである。

「おかげでユエル、もうお嫁にいけない体にされちゃったんだよ?」
自分がもうとっくにお嫁に来ている事を忘れて、『あんな虫も殺せないような顔して』
『キョーボーだし』『ドーモーだし』などとぶちぶち愚痴るユエルに対し、
生来つっこみ根性旺盛な彼女の夫がこの場にいたなら、一体どんな顔をしただろう?

「…ユエル、レシィなしじゃ生きてけなくなっちゃったら、どうするんだろね?」
…おそらく顔を真っ赤にして、きっと何にも言えなくなってしまったに違いない。
だってそうやって顔を赤らめながら愚痴るユエルの表情は、その言動とは裏腹に、
とても幸せそうなものだったから。

「大体だよ? 『お父さん』ってばねぇ、あの日の次の日からしてもう……」      【 続 】
357名無しさん@ピンキー:03/12/17 21:33 ID:iSNCecnG
リアルタイム神降臨キター
358名無しさん@ピンキー:03/12/17 22:05 ID:AhSKz2E7
レシユエ好きな自分としては激しく…イイ!!
359名無しさん@ピンキー:03/12/17 22:47 ID:PSN87cbG
イイヨー
今回も笑わせてもらいました
続き楽しみにしてるよ
360名無しさん@ピンキー:03/12/17 22:56 ID:4afQDilQ
続編キタ━━━(゚∀゚)━━━!!
361名無しさん@ピンキー:03/12/18 03:40 ID:f10RTzS0
職人さま
GJ!です。
362名無しさん@ピンキー:03/12/19 13:13 ID:wrLT8eGz
 神 再 臨 !!!!!
363名無しさん@ピンキー:03/12/19 17:21 ID:ad79wTyz
は?エロないの?
(゚听)イラネ

そもそもレシィは、あれで結構、キョーボーで、ドーモーで、エロエロなのだ。
…『あの日』の次の日の夜からして、全然手を抜いてくれたりなんかしなかった。

     ◇          ◇          ◇          ◇

(……どうしよう……)
とぼとぼとレシィの後をついて歩きながら、珍しくもユエルは焦っていた。
色々と大変な一日だったが、それでも今日も無事?に過ぎ去り、
今二人は気を利かせてくれた周りの皆に従って、特等の寝室へと廊下を歩いている。
一緒に寝る為…だけだったら良かったのだが、
おそらくそれで済みそうにない事は、ユエルもなんとなく空気から察していた。

自分の決断を後悔するつもりは無いし、皆も(ミニスとネスティはだいぶ吼えたが)
自分とレシィが選んだ選択を祝福してはくれた。
…何一つ問題などないように見えるが、でもだからと言って不安が無いわけではない。

一晩明け、狂熱が冷めてみれば、まるで昨日の出来事は夢のようで。
寝不足と生活リズムの崩れ(彼女は夜10時過ぎまで起きていた事が無かった)のせいも
あったのだろうが、今日は妙に頭がふわふわして、現実味の薄い一日だった。
…いや、周囲の反応とか、一連の出来事、起きた時に腰が立たなくて困ってしまった
事などから、昨日の一件が夢で無い事は明らかだと思うのだが。
それでもどこかで、やっぱりこれを信じる事が出来ていない自分がいるのである。

何よりも。今日の昼間、ユエルが何となく期待して抱きついてみた時に
レシィの示した反応が、しきりに彼女を心細くさせていた。
彼女が思いっきり抱きついた途端、顔を赤くして、慌てて飛びのいて、逃げ出して……
……ようするに、これまでと何一つ、レシィの反応は変わらなかったのである。

流石にキスや甘い言葉を期待してはいなかった(というか、いくらなんでも
お子様のユエルには、そこまでは恋愛的な考えを飛躍させる事ができなかった)が、
故に逃げ出されるまでされたのは、彼女的にかなりショックだった。
てっきりぎゅうっと温かい腕で抱きしめ返してくれると、
それくらいの変化だったらあるのではないかと、ユエルは期待していたのだ。
…いや、むしろレシィにそうしてもらえる事を、心のどこかで望んでいた。

寂しくなったり、相手の温もりが欲しくなった時、いつだって抱きしめてくれる人。
それがユエルの稚拙な頭の中にある『夫婦』の理想の形態像で。
…なのにレシィがそれをしてくれないという事が、ユエルにはどうにも理解不能、
変わったようで、何も変わらなかった二人の関係に、酷く落胆したのである。

やがてドアの前に立ち、レシィが何事か言うのを上の空で聞きながら、
ユエルは段々、本当に不安になって来ていた。
元々難しい事を考えるが苦手な彼女の頭、考えれば考えるほど思考が迷走し、
ますます昨日の事が夢だったんじゃないかと、自分は夢を見てるんじゃないかと思えて来る。

それを認めるのが怖く、確かめるのが怖い。
あの優しさ。あの温かさ。あの確かさ。あの頼もしさ。
ずっとずっと彼女が求めていた物が、手に入ったと思った瞬間指から零れていくのが怖い。
レシィがいつも傍に居てくれて、いつでも自分を抱きしめてくれたらどんなに素晴らしいかと
想像する反面、一度そこに想いを至らせてしまった今、
それが適わないかもと思ってしまう事が、耐え難い苦痛を彼女に与える。
またこれまでと何も変わらない日常が帰ってくるのが、嫌で嫌でたまらなく――

――では、どうして自分はそう思ってしまうのか?
そのロジックの向こう側に手を伸ばすには、彼女の脳みそと人生経験は今一歩つたなく、
必死に指を伸ばそうと足掻いている最中に、自分の足が敷居を跨いだ事にも気がつかない。

もう少しで、自分が今まで至る事もできなかった『何か』を理解できそうな気がして。
部屋の中の景色も、バタンとドアが閉じた音も、カチャンと鍵が閉まる音も、
今の彼女にとっては、それ以上の物にも、それ以下の物にも認識できず。
……だからこそレシィのその行動は、彼女にとって不意打ちとなった。

「ふぁ…っ!?」

鈍い衝撃と、暖かい物に全身を捕えられる感じ。
急に後ろから与えられたそれに、思わずそんな変な声を上げてしまう。
背中越しに感じる温かい感触に、だけど一瞬何が起こったのか理解できない。
今この状況で彼女にそんな事をできるのがは、たった一人しかいないというのは、
考えなくてもすぐに判る事なはずなのに。
それがすぐに出来ない程、彼女が狼狽していたのは、ひとえに慣れぬ思索に
没頭していたのと……、『それ』を諦めかけていたせいが、何よりも強く大きかった。

…だって今日の朝、皆に質問攻めにあって半泣きになっているレシィの姿は、
紛れもなく彼女がよく知っている、いつも通りのレシィでしかなかったし。
ユエルが試しに抱きついてみた時も、顔を真っ赤にして慌てながら、
「や、やめてくださいよぉ」といつも通りの反応をするだけだったから。

「はいこれ、『そういうお客様用の部屋』の鍵ね」と言って、
ミニスのママからこの部屋(だぶるべっとで、ぼーおんしよう、らしい)の鍵を
渡された時も、必死になって突っ返そうとしてた。
トリスにからかわれても、ネスティに皮肉られても、ミニスにキツイ事言われても、
「ししし、しないですよぉそんな事!」と、確かに言っているのを、聞いたのに。

「あ〜…、やっぱりユエルさんって抱き心地さいこーですねぇ…」
なのに今こうやって、部屋に入った途端、後ろ手にユエルをぎゅっと抱きしめて、
とっても幸せそうに肩に頭を乗せてくるのは、一体全体、どういうわけなのか?

「レ、レシィ、一体いきなり何すっ…ぁ…っ」
後ろを振り向こうとしてもがいたら、回された腕にまたちょっと力が入った。
胸とお腹の間、ちょうどちょっとくびれた所に両腕を回されているから、
少しくらい力を込められたって、息苦しさは感じない。
感じないけど……でもその分より強く、お互いの体が密着する。
密着すればするほど、よりはっきり相手の体温が感じられるようになる。

……レシィの身体は、温かかった。
そんな当たり前の事に、今更ながら気がついてそう思った瞬間、
突然、何か胸の奥でじんわりと暖かなものが湧き上がるような感じがして。
…身体がぶるっと震えて、再び変な声をあげてしまう。

「何って、ただ抱きついてるだけじゃないですか」

そんな彼女の身体から力が抜けていくのを感じながら、
レシィは別に変な事はしてないじゃないですか、と言わんばかりの声でそう言って、
「……ユエルさんが、いっつも僕にしてくるみたいに」
またほんの少し、抱きしめる腕に力を込めた。

…そうだ、確かに言われてみればその通りだ。
洗濯物を干してたり、土いじりをしてたり、あるいはただぼーっとしているレシィを
見かけると、彼女は度々背後から走り寄り、勢いよくレシィに飛びついた。
飛びつかれたレシィはびっくりして二、三歩たたらを踏むか、
そのまま前のめりに倒れこんでしまうのが常で。
心臓が飛び出る程驚いたのだろう、胸を押さえながら振り向いたレシィが、
『ひ、酷いですよユエルさん、何するんですかぁ!』
と涙ぐみながら言うのを見る度に、ユエルは自分のいたずらが成功した事に、
あはははっと楽しそうに笑うのだった。

そうやって、そのまますぐにどいてあげる事もあれば、
倒れてしまったレシィに抱きついたまま、
『ねぇレシィッ! 暇なんだったら一緒になんかして遊ぼうよっ!』
そのままぐりぐりと肩に顔を擦りつけてじゃれつく事もあるのだが。

そんな時は決まって、レシィはただでさえ赤くなってる顔を更に真っ赤にして、
『やややややや、やめてくださいよユエルさぁんっ!!』
ユエルを振りほどくか、酷い時には力ずくで引っぺがして、そのまま遁走してしまうのだ。
…これがユエルは気に入らなく、何も知らない彼女はムッとする事も多かったのだが、
でもその後必ずと言っていいほど、レシィは『あの時逃げちゃってすみませんでした』と
きちんと謝ってくる事だし、レシィはすごい照れ屋さんなんだな、
ぐらいにしか彼女は考えていなかった。
……でも、真相は……

――アッタカイアッタカイ、コレスゴクアッタカイ…――
抱きつかれてるだけなのに。
ただ抱きつかれてるだけでしかないのに。

「…ね、ユエルさん。…今、どんな気持ちですか…?」
すぐ近くで囁かれたはずのその言葉が、どこか遠くから聞こえてくるように思えるくらい、
彼女の思考はとろとろに蕩け、マヒし始めていた。

レシィの肩幅は、男性としては決してそんなに広い方ではないのだが、
それでもかなりの痩躯なユエルのそれと比べれば話は別。
きゅぅっと、まるで両肩ごと包み込むように抱きしめられるその感触は、
こちらの世界に呼ばれて以来、『抱きつかれる』よりはもっぱら『抱きつく側』だった
彼女に対して、なんとも言えない不思議な感覚をもたらすのだ。
服越しにお互いの身体が押し付けられ、そこからお互いのほのかな体温が
じわじわと伝わっていく、たったそれだけの事なのだが、酷く温かく、そして……

「…ん……なんか…、…すごい…気持ち……いい……」
とろんとした目で、ユエルは問われるままに答えを返す。

何しろ今日は(寝不足な分)一日中屋敷の敷地内で大人しくしていたので、
彼女はいつもの皮製の上着を羽織っていない。
薄いストライプのシャツ越しに、あっという間に彼の体温が伝わって来るのだ。
前に回されたレシィの腕に手をやれば、そのサラサラと乾いた白い布地からは、
お日様の匂いと、草や土の匂い、…あとちょっと汗の匂いもして。
(…あ、なんか、これ……、……もっと……欲し…い……)
…気がつけば、レシィの腕に手を添えて、彼にバレないように小さくすんすん
鼻を鳴らしていた。しっぽが勝手にゆらゆら動き、レシィのズボンの左右の丈を
ぱふぱふと叩いていたが、なんだかそんな音すら、緩やかで耳に心地よい。

「…判りますよね? これがとっても気持ちいい事だって」
呼吸がかすかに震えてきているユエルに、嬉しそうにレシィが声をかける。
「こういう事、ユエルさんはずっと僕にしてきてたんですよ?」

「……ふぇ?」
ぴくんと、ユエルの大きな三角の耳が動いた。
ぼうっとした頭に、言われた言葉を反芻するも、すぐには意味が判らない。
「いっつもユエルさん、僕に簡単に抱きついて、押し倒してきて」
仕方ないなと言わんばかりに、前に回した両手を静かに組み替えると、
「なんでその度に、僕があんなに慌てて逃げてたのか、判りますか?」
そのまま右手を彼女の腰の下へと回し、ぐいっと抱え上げるように抱き直した。

「ぁっ……あ?」
そのせいでお腹から上だけでなく、腰から太腿までもがぴったりと相手の身体に
くっつく事になってしまい、ユエルは熱い吐息を洩らしてしまいつつも……
……お尻になんか、固い物が当てられている事に気がついて。

「…え? ええっ? ええええええっ!?」
流石に昨日の今日なので、いくらなんでもその正体が何なのか彼女にも判る。
「…つまりその、こういう事なんですよ」
予想はしてたけど、でもそれ以上(むしろ、ここまでされても判ってもらえなかったら
どうしようとか、そういう事を彼は考えていた)なそんなユエルの驚きぶりに、
レシィもちょっとだけ…いやかなり…顔を赤らめた。
「…僕、ユエルさんに抱きつかれる度に、こういう風になっちゃってたんです…」

「……う、嘘だぁっ、そんなの!」
でも、そんなのいきなり言われたって信じられない。
そりゃ…男の子って、えっちぃ気持ちになると『おち…(ここまで考えて、
ユエルはブンブンと頭を振った)…あそこ』が真っすぐになって立っちゃうんだって、
それ位だったら彼女だって知っている(ただしそこが限界なのだが)。
だけど、レシィに……あんなに大人しくて礼儀正しいレシィに限ってそんな……

「嘘じゃないですよ!」
でもレシィは怒ったように首を振る。首を振ってさらに強くユエルを抱きしめる。
同時にぬるっとした生暖かい感触が首筋に走って、
ユエルは閉じようとした口が勝手に開き、短く熱い息が漏れ出るのが判った。
「…他にもこういう事までしましたよね? いつだったかケーキ食べてる時に、
『レシィ、クリームついてるよ』って、僕のほっぺた舌で舐めましたよね?」
まるで悪事を弾劾するみたく厳しい口調でそう言うレシィは、
お返しだとばかりにユエルのうなじに唇を這わせ、濡れた舌を押し付ける。

……そう言えば、そんな事もした。
あの時レシィは、一瞬押し黙った後奇声を上げつつ目を回してしまったっけ。
でもどうして彼がそうなったのか、ユエルにはちっとも判らなくて。
そうだ、今だって、ただちょっと、首のとこ、ペロペロ舐められてるだけに過ぎない。
別に変な事じゃない、何にもおかしい事なんてない、何にも――

「…ぁぅ……ぁっ、くぅ……んっ……」
――なのに…なんで…、こんなにヘンナキモチになってしまうのか?
舌が動いた後は、空気に触れた水分が蒸発していく時に熱を奪うからひんやりして。
でも今まさに舌が押し付けられている部分は、とっても温かくてぬるぬるだ。
なにより柔らかい舌が唾液と一緒に肌の上をなぞる感触が、なんだか…その……

「…酷いですよ…、ユエルさんは」
存分に嘗め回した後、最後にちょっと吸い上げて、レシィが唇を離す。
「…僕だって、もう子供じゃないのに。…僕だって、一応こんなんでも男なのに!
毎回毎回、事あるごとに、あんな無防備に抱きついて、甘えてきて!!」

もう背中も腰もお尻も太腿も、密着可能な限界までレシィの身体にくっつけられている。
当然下半身の強張りもより強く押し付けられるわけだが、
そんな、もの凄くヤラしい事をされてるにも関わらず、不思議と嫌な感じは沸いて来ない。
いや、むしろその熱さが…彼女自身すごく驚いている事だったが…すごく……

「そのくせ鈍感で、いくら遠回しに言っても全然判って、気がついてくれないし。
僕だけがいちいちこんな風になっちゃってるの、すごい恥ずかしくて、情けなくて。
でも、もしもバレちゃったらって思うと……とってもとっても、怖かったんですよ?
…ユエルさん、自分がどれだけ残酷な事して来てたのか…判ってますか!?」
「……だ……、だって…ぇ……」

怒ってるんだと思い、なんとか身体をよじって半分だけ後ろを見てみると。
…彼女の予想に反して、レシィはとても嬉しそうな表情だった。
「…ユエル…、レシィは絶対、…そんな事考えたりしなさそうな気がしてたんだもん…」
そういえば声色も、確かに切羽詰った感はあるが、それでも荒くはなくて優しい。
それが…自然と、彼女の口を緩める結果に繋がった。
「…レシィは……他の男の子とは…違うんだって…思ってたんだ…もん……」
嘘はつかない。正直に話す。

「違いませんよ! 僕だって、その、普通のっ、普通の15歳の男なんですからっ」
そんな、咎めるとみせかけて、でも歓びを抑え切れてないレシィの声に、
……なんとなくだけど、ユエルにも判った。
ずっとずっと、バレないように隠してて、辛くても秘密にして来てて。
恥ずかしくて、怖くて、とてもじゃないけど言えなかった事を、言っちゃってる。
黙ってる事にザイアクカン感じてた秘密を、全部話しちゃって、話せてる事に、
……レシィが、すごい、興奮しちゃってるんだって事が。

「……よ、欲情……しちゃってたんですよ、いつも……じゃなくても、かなり!
抱きつかれてる時も、一緒に寝ようって言われた日も、それ以外の時でも!」
「…よ、ヨクジョーって、なな、何? どういう意味?」
気がつくとユエルはレシィにそう訊ねていた。
自慢じゃないけど語彙が少なく読み書きも不得手な(上に無菌培養の)彼女には、
(誰も教えてくれない)その単語の意味は――本当はあんま訊いちゃいけない、
凄そうな意味の単語だと言う事だけは薄々判っても――詳しく判らない。
でも……だからこそ今、訊きたいと思った。

「…え、えっと…その…………エ、エッチな事、しちゃいたいって…思う事ですよ…」
「…ど、どんな事…思うの? …例えば!? 例えばっ!?」
やりにくいなぁとばかりにしどろもどろになってたレシィの方が、これには気圧される。
気圧され、押し黙り、「……たっ、」少しだけ口ごもると。

「例えば、キスしちゃいたいって! 無理矢理でもいいからキスしちゃえって、
しちゃえばこっちのもんだって、いつも思ってました! 押し倒して、押さえつけて、
身動き取れないようにして、好きなだけユエルさんにキスして、舌も入れて、
口の中舐め回せるだけ舐め回したら、ユエルさん、どんな顔するだろうって!
そんな事したらもうお終いなの判ってても、でも絶対素敵だろうって!!」
「うんっ! うんっ!!」

「抱きつかれた時も、力いっぱい抱きしめ返したい気持ちを抑えるので大変でした!」
「うん、うん、うんっ!」
「一緒におしゃべりしてる時や、遊んでる時も、あんまりユエルさんが可愛いから、
何度もぎゅーっとしたくなっちゃって、それを我慢するのにもの凄い苦労してました!」
「う、うわぁっ、すごい、すごいね、それ、すごいねっ!」

心臓が破裂しそうなくらいドキドキして、まるで全身の血液が沸騰してるみたいだった。
顔が熱っぽくて、吐き出す息も熱く、吐息や鼻息が荒くなるのが止められない。
「…き、昨日したみたいな……赤ちゃん、出来ちゃうような事、ユエルさんとしたくて…。
僕も昨日ユエルさんがやってたみたく、自分の…あそこ、いじるような事も、
ユエルさんの事考えながら……な…ななな、何百回って……やってましたっ!」
「えっ、えええ!? な、なんびゃ……」

だからそう言われても、驚きこそすれ、呆れたり、蔑んだりする気持ちはなく。
純粋に驚き、そして…
(…レ、レシィ、そんなにユエルの事…す、好きだったんだ……)
…火照ってきてた身体の奥が、次第にぬかるんで来るのが判ってしまう。

でも、レシィにとってはそんな彼女の驚きすら心外であって。
「だって、当然じゃないですか! 僕、ユエルさんより二年早生まれなんですよ!?」
単純にその分だけ大人になるのが早く、二次性徴と初の発情の到来も早かった
レシィにとって、ユエルのとった蛮行の数々は、まさに生き地獄の一言だった。
この辺、同じく己の裡に獣のサガを保持する者同士でしか判らない苦痛だろう。

「僕は…僕だけ、二年前から…ずっと、『あれ』が、苦しくて……」
…いや、仮に発情うんぬんが無かったとしても、それでも地獄である事に代わりは
なかったに違いない。同年代の、好ましくも魅力的だと思える若い女の子が、
危機感無く抱きついてきて、小さくともゼロではない胸をムニムニ押し付けて来るのである。
いかに頑健なレシィの精神も、これではボロボロに擦り切れるなというだに無理がある。
…むしろ、よくぞそんな地獄を二年間も耐え抜いたと、褒めてもらいたい位だ。

「……でもっ! もう我慢しなくてもいいですよねっ!?」
「うあぁあんっ!?」

けど、そこで嬉しそうにそう叫んだレシィに、足まで絡め取られる。
太腿からくるぶしまでもがぎゅっと押し付けられ、そこには彼女の体温を
少しでも逃がすもんかっていう、気迫めいたものさえ感じられた。
おまけに腰までゆっくり上下に動かされ始めたもんだから、
…アレがユエルのお尻に擦りつけられて、服越しでもはっきりと形が判る程で。

そんな、もの凄くとんでもない事されてしまってるのに――
(…はぅ……は、ぁ…………な、なんでぇ……? なんで……ユエルぅ……)

「…レ、レシィ……、…な、なんか……なんかユエル、おかしい…ぃ……」
「はいっ、どうおかしいんですかっ!?」
足が震えてくるのを自覚しながら、なんとか言葉に紡いで口から出す。
上ずった返事に、レシィもすごい興奮してるんだなと、濁り始めた頭で考える。
「ただ、抱きつかれてる…だけなのに……抱きつかれてるだけなのにぃ…、
…なんかもう……すごい、気持ちよく……なっちゃってるよぉ…っ」

……流石におかしいとは感じた。
昨日は、こんな、抱きつかれるだけで気持ちよくなるだなんて事は全然無くて。
しばらく指でいじってないとしてこないはずの感触が、すでに股の間にあるし。
第一、戯画本(←リィンバウムでいう漫画のようなもの)とかを見る限りでは、
やっぱりこう、男の人に胸とかお尻とかをさわさわ触られた女の子は、
恥ずかしがって、『チカン〜!』とかって叫んで相手をぶん殴るのが普通みたいだし。

…あ、でも、好きな男の子にされるんだったら、やっぱりいいのかな?
それでなくても、こんな一生懸命になってくれてるレシィをぶん殴るなんて、
ちょっと自分には出来そうにないなぁと、そんな事等を考えてみる。

「あははっ、いいんですよそれで、それでいいんです。おかしくないんです!」
――だってほら、レシィはこんなに優しいし。
「僕だって同じです! 抱きついてるだけなのに、すごい気持ちよくなっちゃってます!
本当に好きな人とこういう事すると、そういう気持ちになっちゃうもんなんですよ!」
――恥ずかしいはずなのに、それでも本当の気持ち、伝えてくれようとしてる。

返事をするのさえ苦しい口の代わりに、コクコクと首を縦に動かして、
彼女はもう押し寄せて来るそれに、身を任せるのに専念しようと心に決めた。
…もしかしたら、自分は普通じゃないのかもしれないけれど。
でもそうなってしまってるのは、彼女がレシィの事を本気で好きだからであって。
レシィがそれでも別に構わなく、むしろ喜んでくれてさえいるんだったら、
別におかしくてもいいやと、そう結論づけたのだ。

「うわぁ、すごいです…、すごい柔らかいですユエルさんの体! もうふにふにです!
こんな細いのに、やっぱり女の子の体なんですね…。…すごい抱き心地いいです…」

――いや、すごいのは君の方だよ、と百人居たら百人が同時に突っ込んだであろうが、
そう言って彼女の身体を味わってくる彼は、だけど恐ろしく『ジョーネツテキ』であり。
一体あのおとなしい普段のレシィのどこに、こんな激情が隠されていたというのか、
ユエルとしては内心不思議でたまらなかった。
……というか、普段は散々レシィを振り回していたユエルの方が、
喜色満面、絶対喜び所を間違えており、これでもかってくらいに感動をあらわにして
彼女の体を堪能してくる彼に、おもいっきり気圧されまくっているのは、どういう事か?

(……お、男の子って……やっぱり、みんな……こうなの…かなぁ……??)
生真面目で、気弱で。でもそんな歳も変わらないのに、自分なんかよりもずっと大人で、
配慮もある男の子だと思っていたレシィが、…こんなになってしまった事に。
彼女はかなりの戸惑いと、……でも微妙に嬉しい気持ちを、隠すことが出来ない。

……そういうのも悪くはないなぁと、混濁した頭で、陶酔の内にそう思ったのだ。
そしてその頃にはもう、最早お互いがお互いに暖かい、どころのレベルではなくて。

「…あっ……やっ、やぁっ……やだあぁ……」
こらえ切れなくなり、耳をふるふるさせながらユエルがか細く叫ぶ。
彼の足を絡められ外側に開く事が出来ない両足を、切なげにもじもじ擦り合わせる。
「レシィぃ……。…なんか、あっつい、熱いの……。…あつい……よぉ…」

身体の中に熱めのお湯が入っているみたいに、熱くて、熱くて。
最初は体の奥からじんわりと湧き上がって浸すだけだった暖かなものは、
今やユエルの首から下までをひたひたに浸して、彼女を陶酔に引きずり込む。
それが熱くて、溺れそうで。
自分の身体が足元から少しずつ溶けていくような錯覚が、絶え間なく彼女を襲うのだ。

「…と、溶けちゃう……。…やだ、ユエル、溶けちゃう、とけちゃうとけちゃうぅ…っ!」
永遠に続けばいいと思うけど、怖くてたまらない一瞬に次ぐ一瞬。
上げた悲鳴の声に込められた意思は、だから離して、という意味でもなく、
しかしこのまま行っちゃったらどうなるんだろうという、恐れでもある。
「…じゃあ溶けちゃえばいいじゃないですか、…溶けちゃいましょうよ、ね…?」
そこにレシィのらしくない強引さと、誘惑の響きが重なって、
――ああでもそれは彼女が望んだ最良の言葉だったのかもしれないが――
ますます深まる凪潮に、彼女はぶるっと身を震わせる。

恋という名のアルコール、幸福と言う名の酩酊。
その時間違いなく、彼女はそれに酔っていた。
それらはほんの数日前までの彼女が、少しも知らなかった未知の感覚だったけれど、
でも彼女が新しく覚えたのは、何もその甘味だけに限った話ではなく。

現に昨日と今日だけでも、天啓のように彼女に新しい感覚を知り、また、識り。

白濁した頭に、ふと、いつかのミニスとの会話が蘇った。


『…というわけで、二人はいつまでもいつまでも、夕陽の波打ち際で抱きしめあって
口付けを交わしていたわけよ、やがて夕陽が沈んで夜空に星々が瞬きだしても…。
…ああ〜〜〜〜っ!! いいな〜、ロマンチックよねぇ〜〜…』
『ふーん、そうなの?』
『……。…いや、あんたねぇ、アタシにあらすじ教えてって聞いてきといて、
なに菓子バリバリ食いながらふーんとか言ってるわけ? 殴るわよ?』
『…だって、よく判んないんだもん。大体、ユエルも抱きつくの好きだけど、
でもそんな長い間抱き合ってたら疲れると思うよ? なんでそれが幸せなの?』
『…いや、だからね? やっぱり恋人同士、こう…甘く切なく……』
『??? 甘いって、チョコレートの甘さ? それとも砂糖の甘さ??』
『……だからさ、アタシも詳しくは知らないけど、とろけるような、っていうのかぁ…』
『ええっ、溶ける!? 酸吐くの!? それ、まるっきりジルコーダじゃん!』
『…………』


いいの、あんたに説明しようとしたアタシが馬鹿だったわ、と、疲れたような表情で
自嘲気味に笑うミニスに、あの頃の自分は首を傾げるしか出来なかったが。

(……ごめん、ミニス……。……ユエル判った…、……判っちゃったよぉ……)
泣き笑いに似た心境の中で、今こそ親友に懺悔するべき時だと彼女は悟った。
理解する事ができて嬉しいと思う反面、
自分がいかに無知で無恥だったかを思い知らされ、泣きそうでもある。

ああ、確かにこれは、『甘い』としか表現のしようがないだろう。
確かにこれは、『蕩けそうな』としか表現のしようがないだろう。

百聞は一見に如かず、習うより慣れろとは、まさしく真理を表す言葉。
勉強はてんで苦手でも、実地で覚えるのだったら彼女は大の得意である。
…体に直接教えられれば、彼女は一転、実に優秀な生徒になった。

正しい子供の作り方。子供の好きと大人の恋の違い。恋焦がれる気持ち。
男の人の味と匂い。抱きしめられる感触。甘さや切なさ、その向こうにある物。
それらと、以前のレシィが彼女に取って来た態度の理由、ミニスが彼女に
呆れていた理由が判り重なって、穴があったら入りたいぐらいに恥ずかしく…
…でもそれを許して、包んでくれるレシィの優しさに、もう頭がグチャグチャだ。

(…あ……どうしよ…、…パンツ…濡れちゃう……)
きゅっと僅かに前に体を逸らせ、しっかりと股の間に力を入れてこらえていたが、
もう限界だった。なんか勝手に腰が動いてて、レシィの動きに合わせて
自分も腰を擦りつけちゃってる辺り、理性も限りなく希薄になりつつあるのだろう。
ほんのちょっとでも気を緩めたら、引き締めたその部分も緩んでしまう、
次第に足が痺れ、このままではトロトロが外に漏れ出してしまうと思った、そんな時。

するっと、シャツの裾を手繰って、レシィの左手が服の下に入って来た。
(…っ!?)
服の上から触られるのとは違って、彼女の(その頃はまだ)平べったいお腹を、
レシィの同じ様に白磁器みたいな手が滑る感触は……
……冷たくて、でもすぐに、燃えるみたいに熱くなった。
「ひぁっ!?」
さらっと、服を押し上げて、触れるか触れないかでお腹を一回り撫ぜる手の感触に、
それだけで脳に電気が走ったような錯覚を覚え。
(……あっ、やだ!? ……やっ、やぁっ!)
ちょっとその……思わず痙攣した拍子に、ぴゅっと出てしまったのが判ってしまう。
しかも手はそのまま迷う事無く上の方に上がってくるし、右手に至っては
彼女の半ズボンの前のホックを外して、そのまま間口に指を……

……入れようとしてるのが、けれど逆に、ユエルの冷静さを急激に取り戻させた。

「…だっ、だめええぇぇーーーーーーっっ!!」

叫ぶと、ピタリと着衣の中に侵入しかけていたレシィの腕がビクッと止まる。
「……ど、どうしました!?」
びっくりしてうろたえた声をあげる彼は、彼女がよく知っているいつものレシィであり、
それでほんの少しだけホッとするユエル。
もっともレシィからすれば、自分のせいでどこか彼女が痛い想いをしたでは、
あるいはまた怖い記憶を思い出したのではないかと、気が気ではなかったのだが。

「ま、待ってよ! …レシィ、ここどこだか判ってる!?」
「……? …えっと…、寝室、ですよね? ファミィさんのお屋敷の」
ただし『そういう関係にある二人連れのお客様用』の、という形容詞が付く寝室だが、
しかしそれは彼女の望んだ答えではなかったらしい。
「そうじゃなくてぇ!」

焦ったような、困ったような顔で自分を見るユエルに、
彼女が自分に何を悟って欲しがっているのか図りかねて、ぐるりと部屋を見渡すが。
…幾ばくと経たずに、ピンと思い当たった事があって、彼は口を開いた。
「……あ、ドアの前ですね」
「そ、そうだよっ!」

うん、ドアの前である。だって現に彼の背をもたれかけているのはドアなのだし、
どこから見ても、誰から見てもドアの前だろう。
扉を開けて、部屋の中に一歩入って、後ろ手に扉を閉め、鍵を掛けた、その直後。
つまり彼女は――…
「こっ、こんな所でやってたらっ、絶対また、外に聞こえちゃうじゃん!」
…――昨夜の二の舞を繰り返すつもりかと、そう言いたいらしい。

だが彼にすれば、別に怖いわけでも辛いわけでもなくて、むしろそんな可愛らしい事に
拘り始めたユエルの様子は、安堵と同時に一種の優越感をもたらす物でしかなく。
(珍しいですねぇ、状況判断にまで回す注意力の余裕がユエルさんにあるだなんて)
本人に聞かれたら絶対殴られそうな事を考えて、ちょっぴり感心さえするレシィ少年。
さすがの彼女も、今朝の階下住民からの気まずい視線は辛かったんだろうなぁと、
そんな喉下を過ぎてしまえば微笑ましい事も考えてみるが。

「大丈夫ですよ」
必死に洩れそうになる笑いを抑えつつも、一蹴した。
「…わぅ?」
「ほら、見てくださいよ」
間抜けな顔をしている彼女に、冷静に部屋の四隅を指差してみせる。

『なんだか皆ちっとも眠れなかったみたいで、移動してくれると嬉しいんだけど』
と言われ、(なんか含みのある笑顔で)この部屋の鍵を渡されたわけだが、
「伊達に『そういう部屋』なだけな事は無いですね、…ほら、サプレスの静音結界」
部屋の六面四隅二十四点に目立たないように刻まれた小さな魔法陣に、
ファミィさんのお奨めにも納得である。

「メイトルパの吸声呪と似たようなもので、結界の中でも一番簡単なやつですね。
任意空間内の内と外とでの音波の交流を完全に遮断するだけの結界で、
本来なら瞑想や魔力を高める修行なんかに用いられるのが普通らしいんですけど…」
「…? ?? ???? ?????????」
限りなく簡潔に説明しているのに、それでも『うー? うー?』と首を傾げて唸るユエル。
賢い女性が好みの男だったら眉を顰める姿だっただろうが、生憎とレシィはその逆で。

「…ようするに、どれだけ大声あげちゃっても大丈夫だって事ですよ」
彼女にも判るよう言い直してあげながら、クスクスと愉しそうに笑い。
「良かったですねぇ♪ …今日は心配しないで、好きなだけ叫んでいいですからね?」
勇んで行為を続行……

……しようとして、だけどやっぱり手を掴まれた。
おあずけに継ぐおあずけに、レシィもこれにはほんの少しだけムッとする。
「そっ、そういう問題じゃないよっ! ここがドアの前だって事には変わんないじゃん!」

「…じゃあどういう問題だって言うんですか?」
しれっと言う彼に、今度はユエルの方がちょっとぎょっとした。
「…別にいいじゃないですか。肝心なのは、『誰にも見られてない』って事でしょう?」
…そうだ、その点こそが大事なのであり、だからこそ彼は普段のユエルの
行為が恥ずかしいのだ。…誰かが見てる前で、堂々と抱きついたり出来るから。
でも、その限定条件さえ満たせば。『他人の目』という点さえクリアーすれば。
「だったら、見られてなきゃ、どこだっていいじゃないですか」
どこで何したって自由じゃないか、関係ないだろうとレシィは強く思う。
ベットの上もドアの前も、廊下や玄関、屋外であっても、『誰にも見られない』という
条件さえ満たすなら、あとは何が違うものか。…せいぜい、床の感触が違うくらいだろう。

――それが『誰にも邪魔されずに心おきなくヤれるんだったら場所はどこでもいい』
という、男の典型的な思考パターンだとは、この時点でレシィは全く気がついていない。

…んでも、そんなの力説された所でたまったもんじゃないのはユエルの方。
「ちょ、ちょっと! 待って、ねぇ、待ってよっ」
ほんの10歩も歩いた先に、柔らかそうな、おっきいダブルベットがあるのである。
「そ、そこまで行くにも我慢できないのっ!?」

「はい、出来ません」

冗談抜きの冷徹な返答にユエルが固まった隙に、着衣に忍び込みかけていた
レシィの腕が、服の裾からするりと抜かれる。
一瞬、その見当違いな行動に、解放されたのかと勘違いしかけたユエルだったが。
彼女の両手にはめられた爪隠しの為の手袋が、手早くも乱暴に脱がされ。
ポケットだらけのズボンの後ろ、しっぽ穴の留めボタンが、ぱちんと外される。

ぐっと間口に手を掛けられて、(この辺同じく尾を持つ者同士)手馴れた手つきで
するりとしっぽを抜かれると、そのままの手で下方に強く力を掛けられた。
(…えっ、やだ、ユエル…)
十分に緩められたズボンは、為されるがままにズルッと下に下がり……
腰のとっかかりを経てしまえば、後はそのまま、重力に従って自由落下。
(…ユエル、このままじゃ、レシィに……)
たくさんのポッケに入れられた色とりどりの石コレクションが、
地面に落ちた拍子に鈍い音を立ててぶつかり合う。
(…レシィに……こ、ここで……ここでぇ!?)

「…やっ、やだあぁっ! 待って、待って待って待って待って待ってえぇっ!!」
「待てませぇん♪」
必死で身じろぎしようとしたが、でも気がつけば上半身には腕が、下半身には足が
絡められたこの状況が、実は相当にヤバイものな事に、ようやく彼女は気がついた。
結構力を込めて暴れてるのに、レシィは余裕の表情で、楽しげですらある。

「…ユ、ユエルにもっ、心の、準備、ってのが……あっ、ひゃっ!?」
そうやってガッチリ彼女を固定しながら、器用に彼女の服に手首の甲を潜り込ませ、
するすると、少しずつ彼女の縞々シャツを捲り上げていく。
両足と両手で彼女の下半身と両腕をガッチリ固定しつつも、残った両腕の肘と手首、
それに顔の顎の部分で、みるみる彼女のシャツを上に押し上げるのは、妙技の一言。

半ば本能めいたその動きに、程なく彼女の小さな胸がふるんと顔を出す羽目になり。
そしてそんな小さな胸でも、捲り上げられた彼女のシャツを支えるには十分なだけの
凹凸があるので、そこまで来てしまえばもうシャツは下へはずり落ちなかった。

そんな一連の動作を、ボーゼンと眺める事しかできないユエル。
その器用さに、怖いを通り越してちょっと感動し、……そしてまた怖くなる。

「やだ…だめ…ユエル…まだ、お風呂にも…入って…ないのに……」
「…お風呂って……今朝入ったばかりじゃじゃないですか」
「…だ、だけどぉ!」
やり取りの中のレシィの声は、妙に明るく、苦笑交じりで。
でもその時実は彼女は本気で――正真正銘全力で――暴れていたのだ。
なのにレシィの固めは、オルフルである彼女の、100%の力でもビクともしない。

――初めて、ユエルは本気でレシィの事を『怖い』と思い、
なんだかこいつ、本当はかなりとんでもないんじゃないかと、今更ながら気がついた。

無論、それは『恐怖』では…憎悪や嫌悪に繋がるような悪質の恐れではなかったが、
しかし明らかに畏為して怖を与えるもの、『畏怖』ではあった。
偉大な王に臣下が抱く感情であって、下僕が己の主人に対して感じるもの、
たとえ相手に敵意がないと判っていても、弱者がすべからく強者に対して抱くもの。
獣の本能が強いほど抗えぬ、『居竦み』や『尻込み』を引き起こす元凶である。

「ユエルさんお風呂嫌いなんでしょう? …それに、どうせまた明日の朝入らないと
ダメになっちゃうんですから、別に今入らなくたっていいじゃないですか」
「そういう…そういう問題じゃないっ! やだ、お風呂入るぅっ、入るのぉっ!!」

……まあ、お風呂に入りたいというのも、真実彼女の切実な気持ちではある。
なにせ別に見られる物でも減る物でもなかった自分の身体が、
昨日を境に明らかに見られて減りもする物になったのだ。
今日自分がどれくらい汗かいたか、おしっこした後あそこをちゃんとキレイにしたかとか、
気になって仕方ない彼女が、お風呂に入りたいと願うのも当然の心理だっただろう。

(…ユエルさん、あんなにお風呂嫌いなのに。…やっぱり女の子ですねぇ♪)
だが、そんな彼女のらしくない反応が、むしろレシィを加速度的にヒートアップさせ、
同時に『いぢめたい願望』も増幅させているとは、思いも寄らず。

かろうじて第六感がそんなレシィの変化を察知し――危険と認識するに留まるのみ。

「…でも僕、もう我慢できないんですよ。ワガママ言わないでください、…ね?」
宥めすかすようにお願いしてくるその声を、極力耳にしないよう首を振りつつ、
彼女は唯一自由に動くしっぽで、バシバシとレシィの両脛をぶっ叩く。

『我慢』するのをやめてしまったレシィの怖さは、昨日嫌という程に思い知ったばかりだ。
自分が今、押されっぱなし、気圧され倒しなのは、それのせいだという予測もある。
倫理常識という鎖を外してしまったレシィはおっかなく……だけどちょっと素敵でもあり、
でもそれでは……それではちょっと、ダメなのである。
悪くなく……むしろ心地良いとさえ思ってしまうが、でもだからこそ危険なのだ。
ユエルにだって身も心も売り渡しても、それだけは売り渡したくないものがある。
たった一つだけ、どうしても彼女がレシィに取り上げられてしまいたくないもの、
それすらもこのままでは絡め取られ、巻き上げられてしまう、そんな予感があって。

「…それに、お風呂になんか入らない方が。…今の方が、とってもいい匂いですし」
でも無情にも、レシィは彼女のうなじに顔を押し当て、鼻から大きく息を吸う。
わざとユエルにも聞こえるように、音まで立てて。
「…やっ……やああああぁーーっ!! 嗅いじゃ駄目、嗅いじゃ駄目ぇーーっ!」

メイトルパの亜人にとって、匂いは十分に一つの判断材料たる重要な要素だ。
そしてレシィもユエルほどじゃないが鼻がいい。
何かと目に集中して便りがちな人間組と違い、鼻と耳にも同じくらいの重きを置く。

嗅がれていると思うと、がぁんと、頭をハンマーで殴られたみたいな衝撃が襲い、
匂いを覚えられていると思うと、ざわざわと胸の中に何か走るものがあった。
彼女だって、自分が他の女の子と比べて身汚いという自覚くらいはある。
あるからこそ、ショックも大きい。
……なのに。

「…どうして? …だって本当にいいに匂いですよ? …頭の中、ぽーっとします…」

なのに、そう言われると心が震えるのはどうしてなのか?
身体の奥が火がついたみたく熱くなり、四肢から力が抜けるのは何故なのか?
白濁する思考と、全身を襲う虚脱感に、暴れる為の力が急速に失われ、
体と、感情と、本能は、とっくにレシィに流される事を望んでいた。
叫んでしまった、あるいは力が抜けてしまった拍子に、
まるで我慢しきれなくなったおしっこが漏れるみたく、
しっかり閉じ合わせた割れ目の間に溜めていたものが、チュッ、チュと押し出される。

「…だめ……。だって……ぱんつ……ぬれちゃう……」
あからさまに、いやらしくクンクンと、今日だって昼間たっぷり汗かいちゃったのを
はっきり覚えているのに、そんな自分の匂いを嗅ぎまわられて。
でもそうしてくるレシィと、そうされてる自分に、己が快感を感じているのが
判ってしまった瞬間、彼女の中の、何かがポキンと、折れてしまう音が聞こえた。

ただエッチな気持ちになっただけでは、今まではこんなにならなかった。
指でいじって、刺激して、初めて透明なトロトロがじわっと出てくるだけだったのに、
今日は抱きつかれて、まだ胸もアソコもいじられていないのにヌルヌルで。
…それをレシィにばらしたくなかったはずだったのだが。

「…ぱんつ……」
精神的な激しい衝撃と、強過ぎる快楽への衝動のせいで、
彼女の心に、もう筋道だった論理的思考をする為の気力は残っていない。
(…なんかもう……どうでもいいや……)
自分の理性を納得させれそうな、もっともらしい幾つかの言い訳を考えながら、
ユエルはじわじわと湿り始める自分の下着に、彼の手がかかるのを感じていた。
……『本当は期待していた自分』を認めるのは、流石に無理だったようだが。
                                                【 続 】
386名無しさん@ピンキー:03/12/19 22:42 ID:BCq7QWNp
    ∩
    ( ⌒)     ∩_ _
   /,. ノ      i .,,E)
  ./ /"      / /"
  ./ / _、_   / ノ'
 / / ,_ノ` )/ /
(       /  good job!
 ヽ     |
  \    \
387名無しさん@ピンキー:03/12/19 23:58 ID:EAMl3Gfl
ハアハア・・・・・・すん止めはつらぽ・・・・
早く・・・早く続きを・・・・・・
388名無しさん@ピンキー:03/12/20 00:09 ID:GOrR8bBe
……すげえ。今更こんなこと言うのもなんだがまさに神だ。
389名無しさん@ピンキー:03/12/20 00:39 ID:KScEBBul
(;´Д`)'`ァ'`ァ
390名無しさん@ピンキー:03/12/20 00:55 ID:UH83bXlA
決めた。今日からサモナイ2をトリスでやるときは護衛獣はレシィしか選ばない。
んで絶対ユエルを仲間にする。
391名無しさん@ピンキー:03/12/20 01:05 ID:dS6woGpj
で、あまりのレシィとユエルの絡みの無さに愕然とすると(´・ω・`)

都月タンもこれ見たらレシユエハァハァ、4はレシユエ路線でイクZE!!って思うだろうなぁ。
392名無しさん@ピンキー:03/12/20 02:34 ID:xKwx6pD3
同じレシユエファンとして尊敬します。
メール等で真面目に感想を書いて送れないのが残念です。

グッジョブ!
393名無しさん@ピンキー:03/12/20 05:02 ID:qGEwXMYM
>>391
そうかなあ?
都月は公式カプ以外は割とどうでもいいと思うけど・・・

まあそれはともかくGJです。
レシユエは別に好きじゃないけど貴方の書くレシユエSSは好きです。
394名無しさん@ピンキー:03/12/20 08:28 ID:jOzm68Tb
皆さー――ん甘いのは好きですかー―
漏れは大好きだー――!
395名無しさん@ピンキー:03/12/20 11:05 ID:mPL7TIK4
漏れも好きだ―――!
漏れは太陽が大好きだ―――!(?)
396名無しさん@ピンキー:03/12/20 11:05 ID:mPL7TIK4
↑誤爆スマソ
397名無しさん@ピンキー:03/12/20 13:28 ID:fESoq/+x
太陽が呼んでいるから
398名無しさん@ピンキー:03/12/20 15:01 ID:q9Uc95AZ
どこへでも行くよ

燃えたぎる思いを探しに
399名無しさん@ピンキー:03/12/20 19:40 ID:U97JU/or
二人の流れ知らぬ川は 甘い夢を乗せて
400名無しさん@ピンキー:03/12/20 20:35 ID:Bhxygyo1
この腐敗と自由と暴力のまっただなか
401名無しさん@ピンキー:03/12/20 20:58 ID:tU3O+xqR
愛は死にますか?心は死にますか?
402名無しさん@ピンキー:03/12/20 21:32 ID:Rb4IEO6E
ダイヤモンドカッター DaDaDa!
403名無しさん@ピンキー:03/12/21 00:15 ID:PXA6BM/4
境界線など無い 飛び続けろ
404名無しさん@ピンキー:03/12/21 01:09 ID:o3+UHyGz
覚えているかい少年の日のことを
暖かいぬくもりの中で目覚めた朝を
405名無しさん@ピンキー:03/12/21 01:53 ID:XCn7Sbjy
でっかい海の向こうには
でっかい空の果てには
406名無しさん@ピンキー:03/12/21 02:31 ID:qS1Oq3Av
(゚∀゚)キュンキュン!!
407名無しさん@ピンキー:03/12/21 10:29 ID:tecn1q+r
愛と勇気は
言葉
信じられれば
408名無しさん@ピンキー:03/12/21 13:20 ID:rcLmngwZ
同じ時 同じ空の下で
笑ってる そんな日々がいいね
409名無しさん@ピンキー:03/12/21 14:52 ID:KzVeBy19
学校無いし 家庭も無いし 暇じゃないしカーテンも無いし
花を入れる花瓶も無いし 嫌じゃないし 格好付かないし

何事も一度目が鮮烈で、二度目三度目がそれに劣るという事はない。
一度目で判らないものが、二度目以降で新たに見つかる物がある。
回数を重ねるほどに深まり広がる物があるし、
……回数を重ねなければ判り合えない物もまた、存在する。

やわやわとした小ぶりの胸の表面、すれすれの所を五本の指でなぞると、
彼女が鼻にかかったような、可愛らしい声を上げる。
忘我の表情で…でも少し怖いのか、普段はピンと張った大きな耳をちょっと寝せ、
彼に全身を預けてくるその姿は、凶器とも言うべき可愛らしさだ。

昨日はとにかく、お互い緊張と混乱、驚きと怯え、試行錯誤とすれ違いが多く。
…まあ激しくはあったが、でもその分こんなゆとり持って接する事は、出来なかった。
彼女の耳の後ろを梳いてやると、気持ち良さそうに頭を軽く左右に振るのを、
レシィはなんとも言えない、穏やかな、満ち足りた気分で眺め味わう。
あの強くて元気な、転んでも泣かないオルフルの女の子が、
彼の腕の中ではまるで子犬みたいになってしまっていて。
こんな可愛い女の子が、これからは自分の――自分だけのものなのだと思うと、
またこれまでとは違った目で、彼女の事を見下ろしている自分を知った。

それでこそ昨日、言葉で身体で。幾重にも折り重ねるように、繰り返し何度も何度も。
時に優しく、時に意地悪に。彼女の忌まわしい記憶を削り取りながら、
二度と消えないように深く深く、快楽を刻み込んであげた甲斐があるというものだ。

――しかし。
(でも、ユエルさん? まだまだこんなもんじゃないんですよ?)
二年以上もの間、彼女が繰り出す『無自覚スキンシップ攻撃』に、散々生殺しの
生き地獄を見せられてきた自分の想いは、まだまだこんなものでは満たされない。
(…借りは、利子つけてきっかり返してもらいますからね?)
今日の、明日の、明後日の夜の事まで考えて。レシィは微妙に、邪悪に笑った。

「…だめ……。…ぱんつ……ぬれちゃう……」
「…そうですか」
意外に早く、ユエルの理性が快楽への誘惑に打ち負けたのを密かに喜んで、
レシィは彼女の秘密の場所を守る、最後の砦に手を差し入れると……
……そのままぐぅっと、真下に向け引き摺り下ろした。

ズボンにも尾を出す為の穴があるように、当然パンツにもそれがある。
故に彼女やレシィにとって、それらを脱ぎ着するのは一々結構難事だったのだが、
だからってそれを、尻尾を抜かずに強引に下ろそうとすれば。

「…っあああ!」 当然、擦れる。
下着を引っ掛けて太腿を滑り降りていくレシィの指が、軽く仄かな痺れを。
そんな下着の穴に引っかかって、ぐぅんっと引き伸ばされる尻尾が、重く甘い痺れを。
二種類の痺れをもたらして、彼女の足先を僅かに震えさせた。

…痛くはない。引き千切られるように、乱暴に引っ張られているのではないから。
ただ、尻尾が下に引き攣らされる感じがして……それが酷く、切なくて。

「…あっ……あっ、あっ、あっ」
正面ではちょっぴり透明な糸を引きながらも膝下まで下げられた下着は、
後ろ側では絵筆型をした彼女の尻尾の中程で留まるのみ。
ただでさえ真ん中部分が一番膨らんだオルフルの尻尾、
そこが一番穴に通すのが大変な、大事な部分と判っているはずなのに、
レシィはお構い無しに、徐々に腕に体重をかけていく。

身体がお尻から後ろ下方に引っ張られる感覚と、尻尾の芯を締め付けながら、
時折ズッズッと引っかかりつつ、窮屈そうに下着が下がっていく感触。
尻尾の付け根部分に、キュンキュンするものが走る。

そういう風に、少しずつ力を強められてゆっくりと引っ張られた時に、
臨界を越えて痛感に変わる前に感じる、あの引き伸ばされるような感じ。
息苦しさと苦痛の中間、……でもそれが、とても気持ちよくて。
もうこれ以上は痛みに変わるという、痛痒いような快感に、
彼女が思わず胸を掻き毟りそうになった時。

「……っ!!」
すぽんっ、という音と共に、山場を越えた下着が、一気に下へと滑り落ちた。
反動で、今まで下への力が掛かっていた尻尾が大きく上に跳ね上がり、
ピクピクッと二度三度、妖しく痙攣する。

……いや、二度三度、ではなかった。
(…あ……)
たかだか30秒にも満たない、わずかな間の責め苦だったにも関わらず、
彼女の尻尾は、まるでその続きを望んでいたと言わんばかりにピクンピクンと、
何度も何度も、彼女の意に反して痙攣をし続け、止まらない。
尻尾の付け根と下腹部に、滓みたいに気持ちいいのが溜まって、疼きが膿む。

「…ユエルさん、なんだか脱がされるの好きみたいですね」
普段からは考えられないような、こんな強引な事を彼女にして来といて、
なのに悪びれた様子が無いどころか、笑いながら自分を見つめてくるレシィを、
ユエルは恨みがましい視線で見つめるのだが。

「あ! 酷いです、そんな目するだなんて。ユエルさんだって昨日、
僕のズボン無理やり脱がしてきたじゃないですか。…これはそのお返し」
そう言われてしまうと、そう言えばそんな事があったのを思い出し、
ウゥゥ、と答えに窮してしまう。

そうしている内に、左手が彼女の胸に、右手が股下へと伸ばされて。
そんな動きにわずかに怯えたユエルだったが、
レシィはその意を察したのか、白い乳房を優しく撫でつつ、
秘所の上部、ふさふさの草むらに指を伸ばして、円を描くようにさするだけだった。
(ちなみに、そこは普通の人間と違って、さながら美しい雌狼の毛並のような
見た目と感触をしていて……まあ要するに、人間のそれのように毛が太く縮れては
いない代わりに、その、かなり毛ぶk……じゃなくて、ふっさりしていた)

それで先程までと同様、後ろから抱きすくめられる…というよりは、
のしかかられるような体勢になったのだが。
もうだいぶ足元が危うい彼女が、その重みに崩れ落ちないでいられるのは、
ひとえに前に回されたレシィの二本の腕が、
彼女の身体をしっかりと支えてくれているから。

……それが彼女を、どうしようもなくうっとりとさせた。
どうしてそこまでと、彼女自身不思議になるくらい、胸をドキドキと高鳴らせた。
次第に力強く胸をこねくり回す手も、さらさらと音を立てて恥部をまさぐる指も、
背中に掛かる重みも、自分をかき抱く腕も、全てが素敵で、夢のようで――

「…う……んっ……?」

――でも、そんなユエルの顔が、ちょっと困ったようにきゅっと歪む。
最初はまるで、生まれたばかりの雛鳥を撫でるみたいだった胸を揉む力が、
段々、強く、大胆になり始めてる。
まるで揺り篭に揺られるような穏やかな気持ちよさの中に、
徐々に不穏なものが混じり始める。
決してそれが怖く、嫌なわけではないのだけれど、
でもほんのちょっと強過ぎて、荒れ始めた海を見ているようで不安なのだ。

「…ユエルさんの胸は可愛いですね」
それを見越したか、横からレシィの声がかかった。
その声や言葉自体は、とても初々しくも感嘆に満ちた物だったが、でもぐにぐにと、
まるでパン生地みたいにユエルの胸をこね回しながら言う言葉には相応しくない。

「ちっちゃいけど、でもちゃんと膨らんでて、白くて、柔らかいですし…」
「…や……だぁ……っ!」
耳元で囁かれる恥ずかしい言葉に、せめてきゅうっと身を縮こませ、
耳も尻尾も両手も丸めて目を瞑るユエル。
だがその瞬間、ぐにっ、と一際強くレシィの片手が胸を掴んだ事により、
我慢しきれなかったのだろう、耳や尻尾が実にかわいらしくもひょこっと動くのだ。
――自分のそんな仕草がどれだけ彼の劣情を刺激してるのか、知りもせずに。

「…何より、先っちょがピンク色で、ツンってとんがってるのがね」
「ひんっ!?」
すっかり硬く尖ったその先端を、指の腹で挟んでかる〜く擦ってあげるだけで、
あられもない悲鳴と共に、電流を流されたみたいにその四肢がはねる。
「知ってます? 女の子の乳首がこういう風に硬くてツンってなっちゃうのは、
エッチな気分になっちゃった時なんですよ? 
…って事は今ユエルさん、すごぉくエッチな気分になっちゃってるんですよね?」
「……や、やあああぁぁ…っ!」

レシィも性格が悪い。
ユエルが必死に隠そうとして、目を逸らしているのに、わざわざ実況中継しながら
証拠を見つけ出して来て、彼女の目の前に突きつけて楽しんでいるのである。
――そうする事で、まるで何かを誇示するかのように。

「隠したって無駄ですよ、ほら」
そう言ってユエルの股下に手を伸ばすと、今や十分に潤い溢れ出た透明の液体を
掬い取って、たっぷりと彼女の柔らかな茂みになすり付けた。
その何とも言えない淫靡な感触に、ユエルが言葉にならない掠れた声をあげながら
身を捩じらせて逃げようとするが、もう一方の腕でその動きを強く押さえつけ、
同時にまた指で乳首を転がしてやって黙らせる。

「ねぇ、ユエルさんにも何回かありますよね? こういう風に乳首立たせちゃって
変な気分になっちゃった事。…その時の事、教えてくださいよ?」
「…ん……あっ……や、そっ…そんな事、な……」
「あるはずですよ?」
「わっ、わうぅうぅぅっ!?!?」

両方の乳房をかわりばんこに揉んで、先端の乳首をころころ転がす。
彼女の秘密の場所をまさぐって、切れ目の上についたちっちゃな突起を指で剥く。
…昨日、もう彼の頭を押しのける気力もない彼女の抗議を他所に、
ついでにそこの突起を舐めつつも、十二分に観察しておいた甲斐があるものだ。
もう見なくたって一発でそこを探り当てる事ができる自分に、
レシィは24時間前までの自分のおっかなびっくりさを思い出し、少しだけ苦笑した。

「僕だけ、自分がしてきた恥ずかしい事話すってのも、不公平ですし」
ペロリと首筋を舐め上げて、歌う様に言葉を紡ぐ。
「僕の方も恥ずかしいの我慢して、嘘つかないでちゃんと話したんですから、
ユエルさんにも嘘っこなしで正直に話して欲しいんです」
「…えっ……あ、んんっ、ふっ……ユ、ユエル……ユエルぅっ!」

そうやって運命の数奇さを笑いながら、すっかり充血してまん丸になったそこを、
剥いたり、包皮の上から押したりしつつ聞いてやる。
今も撒き散らされる、彼女の自ら望まぬ嬌声にかき消されぬよう、
息が掛かるくらいに顔を近づけて、ユエルの大きな耳元で…

「…だって、言うじゃないですか。『夫婦の間には隠し事は無し』って」
…ひくっと耳が大きく動いたのは、たぶん快楽のせいではあるまい。
だって彼はその言葉の共に、彼女の体をいじくり回す手を止めていたのだから。
「だから嘘つくのは無しです。……ね?」

泣きそうなのか、はたまた単に顔中を火照らす熱の為なのか。
水っぽい、半分潤んだような瞳で、縋るようにこちらを見つめて来た彼女に、
わざと突き放すようにそう言うレシィ。
ユエルはむこうを向いたり、また彼の方を向いたり、落ち着きなく視線を彷徨わせて。
…それでもやがて決心したのだろう、意を決したように、震える口を開いた。

「…み、…皆で、遊んでる時とか…なんかたまに、乳首、擦れ…ちゃう事、あって…。
…え、エッチな事考えちゃったんじゃなくて! …擦れちゃった、だけで……」

……胸が膨らみ始め、ほんの少し、シャツが窮屈になり始めた頃からだろうか。
何かの拍子に、予期せずも勢いよく服と乳首が擦れてしまって、
妙な感覚が全身を走り――酷い時には呻き声すら漏れて――
地面にしゃがみ込んでしまう事があったりとか、した。

「…時々ユエル、いきなりしゃがみ込んじゃって。…そ、そんな時レシィっ、
いつも心配してくれたでしょ!? 『お腹痛いんですか?』って!」
彼女は知らなかったが、まあそれはいわゆる『ノーブラの弊害』というやつで。
何も『立って』困ってしまうのは男だけの特権ではないという証拠なのだが。

「…ユ、ユエル、そんなんなっちゃってるの、なんかすごい恥ずかしくって…。
レシィやミニスが心配してくれてるのに……、『そうなの』って、う、嘘ついてぇ…っ」
なんとなくだがそれが恥ずかしくて、彼女は本当の事が言えなかった。
ミニスは……もしかしたら薄々感づいてたかも知れないが、敢えて後でその事に
触れて来ない事が、すなわちそんな自分の直感が間違ってない事を示していた。
それが酷く恥ずかしい事であって、話題にするには気まずい現象である事を。

「ほ、本当は違ったのっ! …うずくまっちゃったてたのは……、乳首擦れて、
変な気分になっちゃって……、乳首立っちゃってたからで……!
そこで動いちゃうと…ますます擦れて、変なのピリピリって来ちゃうの!
だから収まるまで……乳首元に戻るまで、立てなくて……」
それでも彼女の言葉を真に受けて、『だ、大丈夫ですか?』とあれこれ慌てて
心配してくれるレシィの優しさが心苦しかった。
(彼女自身それの正体が何なのかよく判らなかったが)もやもやとする、
何か不確かな理由で彼に嘘をついているのが判るので、罪悪感も募った。

「…………怒っ、…た?」

耳を縮こませ、尻尾に丸め、前に回された彼の両腕を微かに震える手で掴みつつ、
あんまり上…レシィの方を見ないようにして、消え入りそうな声でそう呟く。
自分は強いオルフルで、皆に迷惑掛けないで生きていけるくらい強いはずで。
だけどもう一人ぼっちは嫌で、大好きな人達から嫌われるのが怖くて……

「……かわいいです…」
「へ?」

…何か幾分ずれた、場違いな答えに思わず顔を上げると、
それはもう幸せそうな――っていうかなんか、ヤバげな目の色をしたレシィが居た。
(…あ、やば…) 「…レ、レシィ?」
彼女の脳裏に昨日の記憶が……それはそれはとんでもない昨日の記憶が蘇る。
蘇って、それらを元に彼女の野性の第六感が警告を発する。
発するついでに、さっきまでの理性的な自分がほんの少しだけ戻って来て、言う。

――だから言ったじゃん、逃げないと『取られちゃうよ』、って。
――昨日は運が良かったけど、今日もそうとは限らないよ、って。…むしろ……
――…今日こそ『全部』『根こそぎ』『もってかれちゃう』かもしれないよ、って。

「……ちょ、レシィ、落ち着…「「可愛いで〜す♪」」…ひゃああぅっ!?」
ぼす、っと彼女の後ろ髪に、レシィが顔半分ごと鼻を突っ込んだ。
しかもグリグリと鼻で髪をかき分けて来る感触に、何事かとユエルが思った時。
「す〜〜〜っ」って鼻から目一杯息を吸い込む音が聞こえて、「え? え?」
直後に、「はふ〜〜〜」っと生暖かい息が彼女の首筋に掛かり、「ぁ……っ」
ついでに「ユエルさんの髪いい匂い……♪」 「…………」

…………だ、

「…だっ、だから匂い嗅いじゃ駄目だって――――――っあああぅっ!?」
驚きと焦りに上げた絶叫が、けれどぎゅむ、と握られ、しかもころころと転がされた
弾力のある胸でもってして塞がれる。もちろん顔も髪に突っ込まれたまま。

「…なんで? なんで駄目なんですか!? いい匂いって言ってるじゃないですかっ!
大体いつもユエルさんはずるいんですよ、僕の匂いは好き勝手に嗅いでくる癖にっ!
僕だってユエルさんの匂い嗅ぎたいんですよ! お腹一杯嗅ぎまくりたいんですよっ!」
「えっ、ええっ!? で、でも…っ、…あっ…ん……ふぁっ……ひぅっ!?」

首筋に荒い鼻息が掛かり、垂れたレシィの前髪がうなじをくすぐる感触に、
変にときめいてしまったユエルが、そんな自分に二重にときめきを感じている最中にも。
愛撫を再開したレシィの両手が彼女の胸の膨らみと股間の小粒を弄り、
おまけにしばらく遠ざけられていた彼の股間の熱く滾った感触が、
これでもかというくらいに彼女の柔らかな臀部にぐいぐいと押し付けられた。

まだレシィは一切服を脱いでいなかったものの、
それでもユエルが半ズボンと下着を脱いだ分、先程よりもよりくっきりと。
布越しでもその形が判るくらい、それはそれはもう強く強く押し付けられてるわけであって。
しかも、そのままカクカクと腰を動かして擦り付けてくるというのだから、…まあ、アレだ。

…思いっきり、ケダモノである。

……でも彼らの場合、片方のみがケダモノってわけではないのが、せめてもの救い。

(…ぁ…、…わぅ……ん)
お尻に当たってくる硬くて熱いモノに、首筋にかかる生暖かい吹き付けに。
耳を塞いでも聞こえてきそうな至近距離からのハァハァという呼吸に。
胸やあそこを弄くられるのと同じか、それ以上に強く感じてしまっている。
…ぞくっと、あそこの奥、体の中心に、何かが渦巻いて集まっていくのを感じる。

「…あ…はっ、やだ…ぁっ、レシィ……来ちゃう、…ま、真っ白なのっ、来ちゃうよぉっ…」
もう立ってるのも危うく、レシィに支えてもらって辛うじて立てている身体で、
弱々しくレシィの腕を揺するが、そんな事で彼がこの行為を中断するわけなど、勿論無い。

「あははっ、ユエルさん、もうイっちゃいそうなんですか!?
良かった、昨日よりもずっと感じやすくなってますね?」
一層強くぎゅうっとユエルに抱きついてくるレシィの後ろで、
彼のポワポワした緑色の尻尾がべしべし壁を叩いてるのが視界の端に映った。
…ユエルと違って常識派の亜人であるレシィが、こういう風にポジティブな感情を、
しかも無意識に尻尾で表すだなんて、滅多にない光景である。
…そんなにレシィ嬉しいんだ、と思うと、けれどますますゾクゾクが強まり。

――それが彼女は怖かった。
「くっ…ふ、あっ、や、やだぁっ、これ、ユッ、ユエル、おかしいっ、おかしいよぉぉっ!!」
残念だが、事ここに至っては認めざるを得ない。
(…ど…、どうしよ……。…ユエル、昨日より、昨日よりずっと……)

昨日はただ単に抱き合っただけでは、こんなに気持ちよくはならなかった。
それなのに今日は、レシィの温もり全てが愛おしく、そうしているだけで甘い疼きが走る。
昨日の彼女の秘所には、辛うじて外に溢れ出す程度の潤いと、程良い火照りしかなかった。
だが今日のそこは燃えるように熱く、太腿を雫が滴り落ちるのが自分自身でも判る程。

快感の激しさはほとんど変わっていないのだが……その分、『深み』が増したというか。
強過ぎる刺激からトゲトゲしさが抜けて、その分角が丸くなったような印象を受ける。
緊張する事無く落ち着いて、ゆっくりそれに心を傾ける余裕が出来た途端、
昨日は感じ取る暇の無かった様々なものが、次々と彼女に暖かく甘い物を与えて来て。

「…やっ? ひっ、うぁっ、うっ、あっ、い、いやぁ、いやああぁっ、あっ、あっ」
現に、今や僅かに粘り気と白みを帯び始めた体液を再びレシィの指に掬い取られて、
まるで見せ付けられるみたいにそれをお腹に擦りつけられるのを、
――もしその点を指摘されたならば、彼女は全力でそれを否定しただろうが――
ユエルは口では嫌がりながらも、うっとりとした目でそれを眺めていた。

昨日の『恐怖』が消えて、代わりに『期待』が生まれ、
『拒絶』が消えて、代わりに『渇望』が生まれた事に、彼女はまだ気がついていない。
昨夜心の鎧を取り除かれて、剥き出しの本心を曝け出された際に、
過去のトラウマの上から、レシィに何か別な物を上書きされてた事についても、同様だ。

…だが、今の彼女にとってはそんな事どうでもいい、二の次の話題だった。
左右交互に乳首を指で転がされ、皮を剥かれた紅珠をくいくい突かれ、
足の震えが大きくなり、毛の逆立ったしっぽがぶんぶんと大きく振れる。
……限界が近かった。
「あっ、ひぁっ? う、わ、わぅ、わぅうぅっ、れ、レシィッ、ユエル、ユエルぅっ、
…も、もうだめ、だめなのぉっ! だかっ、らぁっ、…だからあああぁっ!」
「……だから?」

ようやく髪の毛に埋めた頭を持ち上げたレシィの声は、だけど冷たかった。
冷たくて、でも反面、そう言いながら彼女の耳に吹き込んできた息は生温かかったので、
彼女は我慢できず、「ひいぃぃんっ」と情けない声を上げてしまう。
「…だっ、だからぁ…っ、…お願い、お願いぃ…、お願いいぃ……っ!」
「…お願いって、何を?」

判ってて知らないふりしているのを隠そうともしないレシィに、泣きそうに歪むユエルの顔。

今ではレシィではなく、彼女の方が腰をカクカクさせていた。
カクカクさせて、自分からお尻をレシィの硬くて熱いものに何度も何度も擦りつけていた。
自分のそこがそうな様に、おそらく彼の体で、一番熱く熱を持った部分。
入れて貰うと、とても気持ちよくなれるモノ、おかしくなっちゃうくらい気持ちよくなれるモノ。
そう考えるだけで、自分の体の奥からまた新しく熱く粘った液体が
染み出してくるのが判ってしまう。…そこが熱くて熱くて、もう気が狂いそうだ。

「いっ、いやああぁっ……あっ、あっ、ぁっ、ぁっ…。…やめ、てぇっ、やめっ、てよぉ…っ。
…は…はっ、はっ、ぃ、いじ、わるっ、しない、で、よぉっ。…しない、でぇ……ぇ…っ」
入れて欲しい。寂しい。何か足りない。何か違う。何か正しくない。
一人でいきたくない。ちゃんと中にレシィを感じていきたい。
……なのに、レシィは手を止めてはくれない。

「や、やだっ。き、来ちゃうっ、来ちゃう来ちゃう来ちゃうっ。や、やめっ、レシッ、
ほ、ほんとに、ほんとにきちゃ……っああああああっ!?!?」
ずぶっ、と、レシィのほっそりとした指が自分の中に潜り込むのを感じた。
ぐりぐりとのたうちながら潜り込んでくるそれに背筋が弓なりに反り、
もう秒読みが始まってしまったのを感じながら、濁った目で真横のレシィの顔を見ると。

…やっぱり、あの目をしているのだ。
ライオンが瀕死の鼠をオモチャにして、いたぶって遊ぶ時のような目。
絶対的に優位な立場にいる者が、劣位にある者を透かし見るように眺める眼。
蔑みと愛情、相反する二つの思いが同時に存在する、どこか妖しい瞳。

…普通は嫌がるべきなのだと、怒るべきなのだと思う。
本来なら、そんな宜しくない目を誰かから向けられたら不快に感じるべきなのだと、
オルフルとしての、いや彼女個人の女の子としてのプライドにかけて、
怒りを露にそれを跳ね除け否定して見せるべきなのだと思う。……でも……

……でも、それは彼女に、最後のトドメとなる最大級のゾクゾクしかもたらさなかった。

「…あ……め……だめ…だめ、だめ、だめっ、だめっ、だめえぇっ、だめえええぇっ!
来ちゃうぅっ、来ちゃうううぅっ、来ちっ――――――――――っ、っ、っ、っ!!!」

瞬間、膨らみに膨らんだキモチイイの塊が爆発した。
太陽を直視してしまった時みたいに、目の前で真っ白なストロボがチカチカ、
全ての音が遠ざかって、耳と尻尾はピィンと音がするほど天に突き立ちヒクヒクする。
腰から上はビクビク痙攣、腰から下はガクガク震え、自分の秘裂に突っ込まれた
レシィの腕を止めようと、咄嗟にそれを掴んだ両手にあらん限りの力が篭った。
視覚と聴覚が奪われた世界で、胸に回されたもう片方のレシィの腕が欲張りにも
彼女の双房を一度に味わい、快感の下降に断続的にブレーキが掛かるのを知る。

「……んっ、ん、あ、あっ、あぁっ、はっ、はっ、は……」
やがて激しすぎる快感が、暴れるだけ暴れて全身を通り抜けて行った後。
一瞬遠のいた意識が――というのは彼女の主観で、実際には数秒だったが――
戻ってくると、自分の喉から嗚咽に似た喘ぎが漏れているのに気づくユエル。
続いて強く噛み締めた奥歯の横から唾液が零れ、根元まで差し込まれたレシィの
指を伝った愛液と一緒にポタ、ポタと地面に落ちているのを認識するが、
まるで鉛みたいに脳と身体が重く、あまり恥ずかしいという気持ちが沸いて来ない。

「…はっ、はうぅぅぅ…、ぁっ、ぁぅ、わぅ…、わぅウぅゥっ、わゥウウウゥん…っ」
……いや、どうやら床に滴り落ちているのはその二種類だけではなく。
滲んでぼやける視界とそこから頬に流れる温かいものから察するに、
「嗚咽に似た喘ぎ」ではなく、どうやら自分は本当に、泣いてしまっているようだった。

単に気持ちが昂って感極まってしまったからか、はたまた快感が強すぎたのか。
…理由は様々に考えられたが、いずれにせよ確かなのは、
懸命に歯を食いしばり、でも泣いてしまっている彼女の可愛らしさだけである。

…が、勿論それだけでお終いなわけではない。
ふいに、くいくいっと彼女の内部に潜り込んだレシィの指が左右に動く。
「いっ!? ひぅっ…!」
絶頂を迎えたばかりのこの体に、休憩無しで与えられるその刺激は酷だった。
降りたばかりの今は、同時にまた昇りやすい瞬間でもあるのだから。

「ほら、ユエルさんしっかりして。…まだ序の口なんですからね?」
泣きべそをかいたユエルの全身に震えが走るのを確認しつつも、
根元まで潜り込ませた中指を、わざと盛大に音が立つよう好き放題に暴れさせ、
にこやかに笑ってプラス胸への愛撫まで再開するレシィ。…鬼だ。

「やめ、あ…っ、止めてよレシィぃ…。あっ、ぃっ、…ユ、ユエル、また…
…き、気持ち良く…なっちゃう、からぁっ…。…ん……んっ……」
「でも女の人の方が気持ち良くなれば気持ち良くなる程、赤ちゃん出来る確率も
高くなるっていいますし…」
当然、慌てて(でも幾分諦め気味に)弱々しくレシィの腕を掴むユエルだが、
やはりレシィはどこ吹く風で、さらりと爆弾発言まで吐いてる始末。

それでも股に差し込まれた彼の指引っこ抜きたさに、必死にレシィの腕を掴んで
うんうん引っ張る彼女だが、もう半分も力の入らない両手でそんな事した所で、
深く深くねじ込まれたそれが抜けてくれるわけも無い。
むしろ逆に振動が伝わって墓穴掘るだけだと悟ってしまい、なんかまた泣きそうに。

「…それに、ユエルさんの身体は嫌がってないみたいですけど?」
「……ふぅっ……ん…?」
そんなユエルをもっといじめたくて、彼女の顔横にそっと耳打ちすると、
「ほら」、と器用に頭で彼女の後頭部を前方へと押しやり、
同時によく見えるよう彼女のお腹と自分の腕の間に隙間を作って見せてあげた。
…カクンと前に垂れた頭が、そこを覗き込む形になる。

「……あっ……うあ、あ……ぁ……」
予想以上の凄い有様に、彼女の瞳が恥辱に染まった。
秘裂から溢れ出した液体は今や粘りを増して白く泡立ち、それが股間だけでなく太腿、
引いては彼女のロングソックスの上端までをもベトベトに濡らし張り付かせている。
そんな中心で、レシィの中指がじゅぷじゅぷといやらしい音を立てながら埋まっていた。
(…も、もう入らないよぉ……入らないってばあ……)
付け根の所まで潜り込んでいるのに、それでもまだぐいぐいと彼女の中に押し入ろうと
してくるその貪欲さに、ユエルは羞恥と陶酔の綯い交ぜになった気持ちを感じ、
そして、それが中でどういう風に暴れているのか、彼女はしっかり判ってしまうのだ。

狭い空間の中で空気と液体が混ざる、誤魔化し様の無い大きな音。
こじ開けられた隙間から指を伝う濁り蜜は、プチプチと小さく泡立ってさえいて。
時折飛ぶ細い飛沫がソックスや恥毛を濡らす様は、彼女には酷く汚く見えるのに。

「ね? こんなにエッチなお汁出しちゃって。…やらしいけど、すごく綺麗で。
まるでルシャナの花みたいですよね?」
レシィはそう言って、手の平の部分で彼女の肉芽を包皮の上から強く撫ぜる。
「…そ…そんな事…ない、…ユエル…汚い……、…きれい、なんかじゃっ……」
彼の手に絡まった蜜がぬちゃぬちゃという音を立てるのに耐えかね、
ユエルは懸命に目を逸らすのだが。
「汚くなんかないです」
胸を揉んでいた方の腕を伸ばして、そんなユエルの薄白蜜を指に一掬い、
わざわざ顔を反らした彼女と目線を合わせて、ペロリと口に含んでみせた。
いつもと変わらない、どこか他人を安心させる穏やかな表情。
ただ、その瞳だけが。彼女にさえそう見えるほどに、淫靡だ。

そして秘所を中心に広がる、白みを帯びた透明のぬめりは、
青白い月明かりに輝いて、確かにあの水晶のような花弁を持つ花に似ていて。
…少なくともレシィにはそう見えたし、こんな幼い、男の味とは無縁に思える
この少女が、こんな花を大輪に咲かせている様は、酷く妖艶で美しく見えた。

だが、そんなものすごい台詞を平然と口に出し、普段の彼からは考えられもしない
大胆な行動を取る自分を、レシィは少しも恥ずかしいとは思わなかったが、
…代わりに自分の『おとこ』としての本性を、これでもかとばかりに軽蔑していた。

弱気なユエルや、泣きそうなユエル、必死で喘ぎ声を堪えているユエルを見ると、
頭の中が真っ白になって、羞恥心や倫理観を司る心が全部吹っ飛んでしまう。
普段の元気一杯で強気なユエルもレシィは勿論好きだったが、
そんな平素とのギャップもあって、今の彼女はいつにも増して可愛らしく、
しかしどこか硝子の様に儚げで、どうしようもない庇護欲と劣情を彼の裡に喚起する。

…まさか、ここまで酷いとは。…正直思っていなかったのだ。
征服欲とか、支配欲とか、独占欲とか。
そんなの自分には縁の無いものだと、少し前までは本気で信じていたのに。

現にほら、今彼は、彼女に隷属の証を立てることを強要している。
「すごいですねぇ、…これならもう一回くらい、指だけでイっちゃえるかもしれませんね」
本当は痛いくらい勃起してて、今すぐにでも彼女の股座にねじ込みたいのを我慢して、
そ知らぬ振りしてわざと彼女にそう言った。
さっきから自分のモノにしきりにユエルのお尻が擦り付けられて来ている事や、
指を咥えたあそこが切なげに擦り合わされるのを知っていて、だ。

「…っ、ああっ、……も……もうやだ、もうやだあぁっ!」
一際強い腕の力で胸を押し潰されながら、とうとう耐え切れなくなって彼女が叫ぶ。
昨日よりもずっとずっと、壊れやすくなっているのが判る。

「入れてっ! 入れてよぉっ! …もうユエル…ひとりで気持ちよくなるの…やだ…ぁっ。
レシィと、一緒に…気持ちよく…なりたい、の…、気持ちよくなって…欲しいのぉ…っ!」
…でも、僕ももう十分気持ちよくなれてるんですよ、とは教えてあげない。

「そんなに一人でいくの、嫌なんですか?」
「……ウン…イヤ…嫌なの…っぅ、ん、ふっ、レ…レシィの、ないと…寂しいんだよぉ…」
情けない話、彼も下穿きが先走りに濡れ濡れで。
本当は冗談抜きで、このままじゃ入れない内にズボンの中に出しちゃいそうだったが。
…そこは、ぐっと堪えて我慢する。

「…へぇー、そうですか」
男だったら判るだろう。
やっぱりこういう事に不慣れな女の子の前では、自分の方が余裕なように見せたい。
馬鹿みたいだと言われても、それでも頼もしく、手馴れてるように見せたいのだ。

「じゃあユエルさん、そんなに僕のおちんちん、あそこに入れて欲しいんだ」
『おちんちん』だなんていう幼稚な言葉に、過剰なくらいビクッと反応するユエルが可愛い。
なにせペニスどころかセックスという言葉の意味さえ知らない彼女だ、
そりゃ、あのニブチンさも、『一緒に寝よう』発言その他の大胆不敵さも頷ける。

…でも、だったら、『判るように』言ってあげれば良いだけの話で。
「自分のおしっこする所に、もう僕の指こんなに突っ込まれちゃってるのに、物足りなくて。
もっと太くて大きくてあっついので、ドロドロになっちゃったそこ、かき回して欲しいんだ」
「…や…あ……ぅ…」
これ以上ないというくらい直接的な言葉に、乾きかけたユエルの目尻に水滴が滲む。
――楽しい。

「グチャグチャのズルズルにされて、おかしくなっちゃうくらいゴリゴリゴツゴツされて、
オルフルじゃない男の子の赤ちゃんの素、一杯奥まで出されちゃいたいんだ、へぇ〜」
「……う…あぅ……うふっ…うっ、あ…あ……」
蔑むような彼の口調に、ぎゅっと閉じられた彼女の瞳の端から、水滴が滑り落ちる。
――楽しい。楽しい。楽しい楽しい楽しい。

「あはははははっ、まるで盛りのついた雌犬さんですね、知ってますか!?
ユエルさん位の歳でもう赤ちゃん欲しいって思うのって、すごく普通じゃない事なんですよ?
そんな事考えるだなんて、普通じゃない位エッチな女の子だっていう証拠なんですよ!?」

そして、そんな彼女と開き直って、この歳で子作りに励もうとしてる自分はサイテーの、
どうしようもないケダモノヤローだと。
彼女をいじめて泣かし、いつも自分を振り回す側だった彼女を組み敷いている事に、
彼の太陽だった彼女を汚している事に興奮してしまっているゲスヤローなのだとは思うけど。

――でも、それがなんだと言うのか?
「でも判ってます、僕だけですよね? 僕が相手だからそう思っちゃうんですよね?!」
仕方が無いじゃないか、好きなんだから。
自分は真面目君でも、淡白でも、聖人君子でもない、ごくごく普通の男の子である。
征服欲があって、独占欲があって、サイテーなケダモノで、何が悪いのか。
それだけ彼女の事を好きなんだから、愛してるんだから、仕方ないじゃないか。

「…大好きですユエルさん。世界で一番愛してますっ、僕の大事な大事なお嫁さん!」
単純な話、好きだと言っても伝わらないから、愛してるという言葉を使う。
彼女が鈍く、そう言ってあげないと伝わらないから、そうするだけ。
「誰にも渡さない、絶対誰にも渡しません。ずっと僕だけのものですっ!」
遥か昔に忘れていたものが戻ってきたような気がし、
自分に何か欠けていたものが、ピッタリと嵌まったような錯覚を覚え、
……そして彼女が、とてもか弱くて、守らなければいけない存在に思えてくる。

オルフルである彼女に対し、メトラルである自分がそう思うのも、おかしな話だが。
…でも昨日、彼は知ってしまったのだ、今まで知らなかった事を何もかも。
ずっと自分より強いと思っていた彼女が、実は自分よりもずっと弱かった事を。

彼女が可哀想だった。
産毛に包まれた耳にかぶりついて、甘噛みしながらくちゅくちゅと啜ってあげると、
綺麗なソプラノの悲鳴を上げて、彼の指と絡み合った秘裂から
ぴゅっ、ぴゅっと細い霧雨を飛ばすユエル。

そんな自分に、おそらく本能や誇りから来るのであろう、生理的な羞恥心を感じ、
同時に発情期を迎えて、すっかりおかしくなってしまった肉体にたじろぐ彼女の。
恋愛小説の一つも読んだ事がなく、閨房の所作を知らないどころか、
『セックスって何?』と真顔で聞いてくるような彼女の、一体何が強いというのか。

彼女のほっそりとした手を手に取れば、それが恐ろしく白く華奢で…
…けれど指先に小さな、硬く、鋭く、分厚い爪を持っているのが判る。
三大戦闘部族の名に恥じない、鉄爪よりも硬く鋭いオルフルの爪。
本来ならば自分なんて、やろうと思えばいくらでも殺せるはずの、強力な武器だ。

…でも彼女がこの爪をあまり好いていない事を、レシィは実は知っている。
あれほど健康的な彼女の両手が、こんなに白く日に焼けていないのは、
彼女が普段、ほとんど爪隠しの為の手袋を外さないから。
本来なら楽々彼の喉を掻っ切れるはずのそれが、せいぜいきつく握り締めた時に
食い込む程度の威力しかないのは、毎日彼女がヤスリをかけて丸めているから。

…何度か朝早く、彼女が金やすりで必死に爪を丸めているのを見た事がある。
そんな時の彼女は普段とは別人の、何かに追い立てられるみたいな鬼気迫る表情で……
……その度にレシィは声をかけようとし、でも結局いつも出来なかった。

騙されていたとは言え、それでも彼女は両手に余るだけの数の人間を殺めている。
いくら『貴女は悪くなかった』と言われても、彼女はそうやって割り切れるほど賢くもないし、
変えられない過去だと忘れられるほど現実主義者でもない。
……自分なんかが気安い慰めの言葉を掛けるのも躊躇われて、何も言えなかったのだ。

(…強い? はっ、そんな女の子がですか?)
可哀想、というよりは、怒りに似た感情を覚えながらレシィは思う。
そんな彼女を強いと思って憧れていた自分や、そんな彼女を強いと褒め称える人々に。

突出した部分があれば、その分劣る部分もある。
驚異的な瞬発力と、鋭い爪と牙、『命を狩る事』に関してはずば抜けて突出した彼女は、
おかげで裁縫や洗濯など、細かな手先を使う仕事に四苦八苦しなければならない。
なにより自ら昂ぶりを慰める事すら、普通の人間と比べたら満足に出来ない。
彼が今してあげているように、深々と指を差し込んで激しく動かすなんて、不可能なのだ。

それが判ってしまった瞬間、レシィもう、彼女を『強い』とは見れなくなったのを感じた。
自分の腕の下で力無くすすり泣く事しかできない彼女を見た時、何かが壊れた。
『子供の作り方』は本能で判っても、『愛し合い方』は全く判らない彼女を見て……
……温厚な彼にしては、らしくないのかもしれないが、でも腹が立って仕方がなかった。

(…ユエルさんは、道具じゃないです……!)
よく切れる刃物でも、ただ漫然と生きて子供を産んで死んでいくだけの存在でもない。
…戦闘部族のオルフルだからって、ほんの少し生き物を狩る事が得意だからって、
他は自分と何も変わらない、悲しんで、悩んで、恋する事だって出来る女の子なのだ。
そんな彼女の、一体どこが自分より『強い』というのだろう。

(……認めるもんか、そんな強さぁっ!)
たまたま戦いの得意な身体に生まれて来たせいで、故郷や仲間と引き剥がされ、
散々利用されて、悲しい目にあって、幼い身体に陵辱まで受けて。
…そんな彼女が、自分より強かったりしちゃダメなのである。
もう強くならなくていいんですよと、言ってあげたかった。代わりに自分が強くなるからと。

…そう思ったら、後は口も身体も勝手に動いた。
普段絶対言えないような恥ずかしい台詞だって、すんなり言えた。

戦いは得意な彼女でも、性の分野に関しては年齢未満の拙い知識しかない。
自分も決して経験豊富とは言えないが…、でも彼女は、それ以下だ。
だったら、今こそ自分が彼女の手を引いてリードしてやるべきだと、そう思ったのだ。

「…きゃっ、…く……ふ……」

ちゅぽんっ、とコルク栓を抜いたような音と共に指が引き抜かれ、
結果的に支えを失ったユエルの体はそのまま前につんのめりそうになる。
だが片手を掴んだレシィがそれを引っ張り上げて抱えなおすと、
指を抜かれたばかりの泉の中心に、つぷっ、と、何か熱いモノが触れるのが判った。
(…ぁ……はぅ……)
ぼんやりとした視界の端に、いつの間にかズボンを脱ぎ捨てたレシィが、
足に引っかかったそれを乱暴に蹴っ飛ばして放るのが見える。
普段着衣を脱ぐ時は、几帳面と言ってもいいくらい必ず畳んで重ねる彼が、
まるで自分みたいな荒っぽい服の脱ぎ方をするのが、妙に印象に残った。

(…これ……欲しい…)
入り口に当たる、指よりもずっと熱くて太いモノの感触だけで、
背中に寒気に似た感覚が走り、あそこが一層じゅん…っと熱く熱を帯びる。
あれだけ湧き出しておきながらまだ奥から溢れて来ようとする蜜も、
自分の背中と彼との間で物欲しげに踊るはしたない尻尾も、もうどうでもいい。
すぐにでも腰を落としてそれを奥深く迎え入れたい衝動に駆られる。
…いや、仮に彼女がそれを望まなくても、もうすっかりガタガタになってしまった
彼女の腰だ、支えるレシィの手さえなければ、とっくにそこに沈んでいただろう。

でもレシィはユエルの腰を両手でしっかり掴むと、接するだけの状態を保ったまま、
例によって実に愉快そうに、ねめつけるように彼女を眺める。
そしてそのまま……先っちょの部分の半分だけを、ユエルの中に出し入れし始めた。

(…ひぁ……)
クチュクチュと、出入り口の部分だけを何か熱くて質量の大きな物が動く感触。
極限状態で迎えた、これまでにない最悪のじらし方に、もうユエルは。

「…ふ…ぁ……や、やらぁ…やらああぁぁ……」
口に溜まった唾液を上手く飲み込めないまま、哀願するようにレシィを見る。
それだけだったが、でもレシィにとっては、それで十分だった。
そこにはもう、オルフルとしての誇りも、彼女個人としての尊厳も無い。
「…いい子ですね、ユエルさんは」
その瞬間、彼女が完璧なまでに『堕ちた』のを確認して。

「――――――ッあんんんんん!!」
「……っ」

ずるん、と思いのほか一気に入ってしまったそれに、顔を上に向け仰け反った
ユエルが息の詰まった嬌声を上げた。上への突き上げと下への自重の両方が
重なったせいで、彼の熱くて固い物が膣壁を擦り上げながら勢い良く入ってくる。
待ち望んでいた、レシィのモノで自分の中が強く押し広げられる感触に。
強烈な刺激への悲鳴の内に半分、抑えようのない歓喜の声が入り混じった。

それはレシィの方も同じであって、昨日のキツいというよりは全ての侵入者を
拒むかのような閉塞感が頭にあるだけに、この顔パスぶりには意表を突かれた。
押し殺し切れなくてちょっと呻き声を上げてしまったのがユエルに
聞こえなかった事を祈りつつ、ずるずると後ろ背の壁に沿って座り込む。

(……はは、…ちょっと…時間、かけすぎちゃいました……)
前戯に時間を掛けすぎて、入れた途端に辛抱堪らず、なんてなったらお笑いだ。
奥まできっちり入ったのを確認し、込み上げる射精感を抑える為呼吸を整える。
今動いたら、数往復もせず達してしまうだろう。…それはちょっと避けたかった。

「…ん……んふっ、んくぅぅん……れしぃ…れしいぃ……」
ちょうど彼を座椅子にするような格好で、鼻を鳴らしながら体を擦り付けて来る
ユエルの頭を撫ぜる。二人の間で窮屈そうになったユエルの尻尾がもぞもぞと動き、
着たままの彼の上着に甘えるようにばふばふと絡まっていて、
他方、彼の尻尾は未だにベシベシと硬く逆立ちながら、床を叩くのを止めようとしない。
(……そんなに僕…、いきり立ってるんですかねぇ…)
ふわふわと高揚した気持ちでそれを見つめて、レシィはユエルの体を強く抱きしめた。

「……そんなに、……いいんですか…?」
「うんっ、いい、いいのっ」
開き直った、というよりむしろ、度重なり加えられた容量限界以上の恥辱と快楽に、
それらを感じる部分のヒューズが飛んでしまった、というのが正しいのだと思う。
いいよお、と繰り返しながら身体を自分に擦りつけ、実に淫らに蕩けた顔で荒い息を
繰り返す彼女は、喩えではなしに、まるっきり盛りのついた雌犬そのものだ。
……いや、実際『盛って』はいるのだが。

「……ユエルの中…レシィの形にぴっちり広げられちゃってて…、
レシィの熱いの、いっぱい入ってるの判るから、嬉しいの……」
汗ばんだ肌をほんのりと桜色に染めて、とろんとした眼で自分を見てくるユエル。
そんな彼女を、本当に美しい生き物だとレシィは思う。
幼くも穢れを知らなかった彼女に、この若さで男に抱かれる悦びを教えてしまったのは
アレだと思うけど、でもそれをしてしまったのが自分だと思えば、嬉しさは隠せなかった。

植えつけられた恐怖を拭い去られたせいなのだろう、
昨日はどこか硬さと強張りがあり、かすかな痛みを感じるほどだった肉筒の窮屈さが、
今日はより一層の温度と潤度を増し、強く吸い付くような、絡みつくような、
それでいて出入り口部分はぎちぎちと締め付けが強く、気持ちいいのに射精感が遠のき。

「……誰にも、渡すもんか……」
「…ひゃぅっ!?」
うわ言じみた熱っぽい声と共に、ちゅむ、と自分の耳が温かいものに包まれて、
ユエルは貫かれたままの身体をわずかに丸く竦ませる。
「…あ……はう…あぁぁ……や……っ」
先程同様肉厚の薄い先端部分を、ちゅくちゅくと音がするくらいに啜り弄られる。
甘噛みされて、舌で産毛に唾液を絡められ、時折それが尽きて、自分のそれと同じ
ザラザラとした感触が当たったかと思うと、しっとりと濡れた所で、強く強く啜られる。

…ほんと言えば、ユエルは耳や尻尾を触られるのが、あまり好きではない。
彼女じゃなくても、全ての亜人にとってそれは同じだ。彼らはぬいぐるみじゃない。
ただでさえそこは細く薄く、たくさん血管が集まってる場所なんだから、
強く握られたり引っ張られればとても痛いし、乱暴にされれば激痛も走る。
何よりそこを気軽に触られるのは、お尻を撫でられたり胸を触られたりするのと
ほとんど同じに捉えられている。…つまりは、『せくしゃるはらすめんと』、なのだ。
だが、愛する人にされるんだったら、それはまた別の話で……

――『アイスルヒト』?

「…一生、僕のだ…!」
寸暇、口を離して強い調子でそう言うと、こんどはもっと大きくかぶりつく。
「ひぃぃんっ!!」
噛み締めようとした奥歯が緩んで、大きすぎる声が出る。
全身を走る粟立った感覚に、それでもどこかに飛んでしまうような不安感がないのは、
今は縋りつく為の楔を、強い安心感の源を足の間に得ている為であって。

――『アイスルヒト』?

今度は確かな錨を得たユエルの思考が、その一点で歩みを止める。

…『大好き!』ならいくらでも気軽に言えるのに、『愛してる』は気恥ずかしくて言えない、
ユエルという少女は、つまりは典型的なそういうタイプの女の子だ。
恐ろしく幼稚で鈍感だが、だからこそ恋に恋する女の子、将来の夢は『お嫁さん』。
…だけど『大好き』と『愛』、『like very much』と『love』の違いがまだよく判っていない、
そういうお年頃の女の子なのだ。――いや、だった。今の瞬間までは。

優秀不断だし、引っ込み思案だし、気弱で押しに弱いし、怖がりだし、泳げないし、
心配性で、物事を深刻に考えすぎる癖があって、喧嘩や暴力沙汰は大の苦手で、
すぐ泣く、なんとも情けない、女の子みたいに可愛らしい容姿をした男の子だが。
……でもとても優しい、優しすぎるくらい優しい男の子。
それがユエルの、レシィに対して、これまでに持っていた印象だ。

知り合いの男の子の中では、歳も近いし、同郷という事で親近感も沸く『お友達』。
性格も嫌いじゃなくて好ましい……どころか、かなり好きだけれど、でもその程度。
もしも将来結婚するならレシィがいいなあと願いはするし、もしも嫌われたら、
軽蔑されて一生口聞いてもらえなくなったら、きっと自分は耐えられないだろうと
思いもするけれど、それでもやっぱりその程度。
…要するに彼女がレシィに抱いていたのは、実を言うならそんな『子供の好き』、
おこちゃまの好きだったわけである。――つい昨日までは、だが。

まあ、しかし別に、それは咎められるような事でもない。
『ものすごく相性も仲も良い一生物の異性の親友』と、『愛する人』の違いは何か、
パッと聞かれて即座に答えられる人間は、大人にだって少ないだろう。
ましてやユエルみたいな未だ精神の幼い、それでなくてもこういう性格の女の子に、
その違いを正確に把握しろというだに、無理がある。…全く未知の領分なのだから。

ユエルはレシィの事が大好きで、優しいのが嬉しくて、時々それに泣きそうになる
くらい嬉しくて、とても彼の事が大好きだったけど、でもその程度だった、それだけだ。
――ほんの、24時間前までは。

「…それじゃ、動きますから…」
高熱に浮かされているみたいな――レシィってこんな顔も出来たんだとユエルが
驚くくらい――色っぽい表情で彼がそういう声に、彼女の心が重く震える。
独特の掠れた声に耳元で囁かれるせいで、なんか耳がピリピリして、脳が痺れる。

「…苦しいなら、好きなだけ鳴いて。…どうせ僕しか聞いてないから」
あの普段のぽけらっとした顔を、どう動かせばそこまでの表情に変えれるんだ、
という位いやらしい表情を浮かべて嗤うが、
それでもそんな下卑てるはずの表情まで、氷の彫刻みたいに綺麗なのは、反則だ。
…もうドキッとするどころじゃない、心臓が破裂しそうで、眩暈までした。

「…うっ、ああっ!? ふあっ…、あはぁぅっ! ぅあっ、はっ…、ぃっ、ぃっ!」
ぐっ…と腰を引かれると、途端にもの凄い感覚が全身を走り抜けた。
あまりの心地良さにすっかり忘れていたけど、レシィは入れる時よりも抜こうと
する時の方が何倍も凄い。…傘みたいな形で、硬く、とっかかりがものすごく、
ゴリゴリって音がしそうなくらい擦れて、ぐりぐり押し広げられながら下がっていく。
その度にあそこ周辺の筋肉が痙攣し、声を抑えるどころの騒ぎではない。
男の子の『ここ』の形状は亜人内でも部族によって若干違い、長かったり、太かったり、
硬かったり、曲がってたりするのだと、レシィが言っていたのをぼんやり思い出した。
そして曰く、自分達のを端的に表現するなら、『女泣かせ』『陰険』の一言だと。

「やああぁぁぁ…、熱い…熱いぃっ! 熱いよぉっ! …んっ、あはっ、くぅ…っ!」
前には比較的軽く進む癖に、後ろに引き抜かれる時にもの凄い抵抗がかかるから、
ついつい怖くて前に逃げる。前に逃げるからますますぴったりくっつく羽目になり、
ぴったりくっつくからますます深く繋がる羽目になる。そうなってしまうのが判ってても
気持ちいいのが強すぎて、それをもっと柔らかな物にしようと腰が勝手に前に動く。
気がつけば自分から、一番奥に彼のものを押し付けてる。逃げられない。逃げれない。
苦しくない苦しさ。…例えるなら、身体を押さえつけられて『くすぐりの刑』をされる時の
あの感覚を、快感に変えたらこんな感じだろうか。…死んじゃいそうな位、気持ちいい。

「あうぅぅぅぅんっ! いい、いいっ、いいよぉっ! あっ、来ちゃう、また来ちゃうぅっ!」
ふいに思い出して、ありったけの声でユエルは吼え、叫んだ。
お腹の中や胸に溜まったぐるぐるのもやもやを、全部吐き出してしまうかのように。
そうする事で、彼女の中で暴れ回っていたものがずっと大人しくなり、
反発していた物同士がこなれて、角が取れ、落ち着いていくのがよく判る。

「おっきぃの来ちゃうよぉっ! …あはっ、ぁっ、ぅ、わ、わうぅぅんっ、わうぅぅうぅううん♪」
…何て事ない、必死に歯を食いしばって、声を押し殺そうとしてたから辛かったのだと
気がつき、喜び、尾を振る彼女の頭の中には、もうどうして今まで彼女がそういう風に
耐えてこなければいけなかったのか、その理由を考える余裕は残っていなかった。

そんな自分を、まるでいけない子でも見るような、蔑みの目で見つめるレシィの
眼差しすら、今は心地良い。今にも食べられちゃいそうな。…否、全身で自分の事を
食べようとしてるのが判る、まるで肉食獣みたいな、獲物を狙う獣の目だったけれど。
…そんな強く鋭い目で見られるのが嬉しく、素敵で、心臓のドキドキが止まらない。

彼女が抵抗したり逃げたり出来ないよう、両膝と腰を使って
ユエルの腰をガッチリ挟んで押さえつけて来る彼に、うっとりしてしまう。
(…あ、やだ……やめてよレシィ、そんな目でみないでよ……)
自分の赤ちゃんの素を、一滴も漏らさず彼女の奥の所に注ぎ込もうとしてくるレシィと、
それに為す術もなく、身動き取れない自分という構図に、全身に甘い何かが走る。
(…そんな目で見られたら…、そんなかっこいい目で見られたらユエル……)
この人の子供が欲しいと思う。他の誰でもない、この人の子供が。
いい男。若くて強く逞しい雄。結構な掘り出し物。誰にも渡さない、自分だけの彼。
(ユエル、レシィの事もっと、好きに、好きに、好きに……)

「きゃぅうぅぅ、きゃうウウンッ、きゃぃイイん、きゃぃいイイイインッ♪」
嬉しいと言葉で叫ぶよりももっと直接に、嬉しさを表す鳴き声が口から飛び出る。
長く強めのストロークが、あっという間に短く激しいものに変わりだす。

…と、レシィの腕が、懸命に彼の服の裾を握るユエルの手を乱暴に掴み、
唐突に二人が繋がっているその部分へと導いた。
その動きに驚き、思わず一瞬レシィに目を合わせるユエルだったが、
でもそれによってすぐにレシィが何を言いたいのかを理解する。

――自分に自信を持とうとしてくれないレシィが、彼女は嫌だった。
『とても仲の良い異性の親友』の位置に彼が留まり続けてたのもそれが理由だろう。
すごく優しく、優しすぎる程優しいが、でもどうにも卑屈で消極的で。
もっと胸を張っていいのに、怒ったっていいのに、強気になってもいいのに。
本当は強くて凄いのに、それを心の奥に押し込めてしまってる彼が。
ちっともその事に気がついておらず、認めようともしない彼が、嫌だったのだ。
…これで彼が、誰から見ても文句なしの『おとこのこ』だったらと、心の、どこかで。

あまりにも強過ぎて、角を切らなきゃ幼い体が持たなかったほどの獣魔。
彼が本当は自分よりもずっと強い力を持っている事を、同じ獣のサガを持つ者同士、
詳しい事情は知らなくても、ユエルは潜在的なところで感じ取っていたのだろう。
それを彼女は、レシィがそれだけのものを持っていながら、事ある毎に自分を低く
持っていきたがるのが気に入らず、本人がどれだけ必死にそれを忘れて眠らせようと
していたのかも知らないで、不用意に近づき、すり寄り、ペチペチ叩き、刺激して……

……『何もここまで強気ならなくても』、と思ったところで、もう手遅れだった。
もうちょっと控えめに強気になってくれるだけで良かったのになんて、今更言えもしない。

(……あ、で、でもどうしよう……ユエル……)
いつもとは逆に、完全にレシィのペースに巻き込まれて、押し流されて。
気圧されて、押さえつけられて、手足に力入んなくて、たくさん弄ばれちゃって。
いざ振り回す側から振り回される側になってみれば、それが悔しくて、でも嬉しくて。
強引さに、ちょっと乱暴なところに、ケダモノっぽいところにときめいちゃって。
レシィに服脱がされるのや、レシィの手で胸揉まれてるの見てドキドキしちゃって。

(…ユ…ユエル……もしかしなくても、レシィの事……)
レシィにだったら乱暴にされてもいいって……否、もっと乱暴にされたいと、思う。
恥ずかしい事、いっぱい言われてしまいたい。二人でもっと、恥ずかしくなってしまいたい。
もっともっと、凶暴で、獰猛で、エロエロで、だけど立派に『おとこのこ』な、レシィが見たい。
この人の傍にいたい。愛されたい。離れたくない。もっと、もっと近くに。
近づきたい。近づけるだけ近づきたい。くっつきたい。一つに、二度と離れなくて済む程。
そうやってドロドロに溶けてしまって、二人で、二人で、二人で、二人で。

(……レシィの事……あ、愛し…ちゃっ、て、る?)

「うぁ…っ、うあああああぁぁっ! レシィ、レシィ、レシィ、レシィっ、レシィぃっ!!」
ずちゅずちゅと、これ以上ないほどに激しく出入りを繰り返し行くレシィ自身と、
自分でも驚く程に広がり、水滴を飛ばしつつそれを飲み込む自分自身を見つめながら、
レシィの根元を両手で抱えるようにして、ユエルはその瞬間が来るのを待った。
くっついた二人に挟まれた彼女の尻尾が、狭さに満足に振れる事が出来ず、左右に暴れる。
「すきぃ…、レシィ、すきなの…、レシィぃっ! だいすき、だいすきいぃっ♪」
もうじゅぷじゅぷという音も、飛び散る飛沫が自分の靴下とレシィの上着を汚すのも、
これから来る高みが怖い位に大きい物みたいだという事も、最早どうでもよかった。
ただただ今と、そしてこれから来る一瞬をより強く受け止める事だけが全てで。
…レシィが何か叫んだのが判ったが、もう耳に聞こえても頭が理解できない。

「あはっ、あっ、ユっ、ユエル、ユエルもうっ、もうダメ、もうダメえぇっ、
おねがいっ、きて、きて、きてぇっ、きてええぇーー――――っっ!!」

その瞬間、ピィンと音がする程ユエルの尻尾がまっすぐに突き立つ。
ぐぃっと太腿の裏を抱きかかえられるようにして強く腰を引き寄せられると、
自分の両足が虚しく宙を掻く感触、半分持ち上げられるような格好にされ。
そうやって一気に、一番奥まで一度に押し込まれて、ユエルは絶頂に達した。
……いや、達し始めたというのが正しいだろうか。

(ひっ…?)
白い無音の世界の幕開けの中、ぎゅぅっと締まる自分の下で、
ふいに手の下、レシィの付け根がビクンと震え――

「んぁっ!?」
至近距離から、勢いよく水鉄砲を食らったような感触だった。
ばちゅん、と、何か熱いものが一番奥で爆ぜる感覚に、限界まで仰け反っていると
思われていたユエルの身体が、更にもう一段階向こうに仰け反る。
何か自分の体温よりも温かい、熱くてドロッとしたものが身体の奥にぶつかってはじけ、
そこの所にべったりと、引っ付いてしまったような感覚があり。

「あっ? あっ!」
回を負うごとに弱くなりはしたけれど、似たような感覚が彼女の最奥を襲う。
レシィのビクビクに反応して、自分のあそこも面白いように締まるから、よく判った。
彼の熱いドロドロが次々に吐き出され、勢い良く自分の奥にぶつかって爆ぜるのが。
比重の軽い自分の蜜が、痙攣の度に押し出され、ぴちゃぴちゃ音を立てて跳ねるのが。
……そうしてその度に、もう十分なくらいの高みに達してるはずなのに、
ますます高い所に、小刻みに押し上げられてしまう自分がいる。

「…あっ、あっ…、あっ……、…あはっ……」

彼女はそれが好きだった。
今までの数度の経験から、どちらか片方だけが気持ち良くなるよりも、
一緒に気持ち良くなる方が、ずっといいと。
その方がお互いのヒクヒクを二人同時に感じられるし、
それが何倍にも気持ちいいのを増幅すると、気がつき始めていたからだ。

何よりもそうする事で、より強く彼を受け止めていると、
彼が自分の中に入って来ていると、感じれるのが大きかったと言える。

「………ぁっ……は、…はぅ……はぅぅ……はぅウゥゥぅ……」

もうだいぶ弱くなったレシィの痙攣と共に、でもまだ少しずつ、じんわり広がるもの。
水飴みたいにベタベタドロドロした、熱くて、暖かくて、密度も濃いもの。
(……これ……好きぃ……。…レシィの……暖かいの……)
それで自分の中が満たされる感触が、ユエルは好きだった。
…だってそれは、要するに彼の一部を、自分の中に流し込まれてるという事で。
そう思う事が、どうしようもなく彼女を幸福な気分にしたのである。

すごく汚い事でも、レシィとするんだったらちっとも汚く無さそうに思えた。
仮に汚いのだとしても、他の相手ならともかく、レシィにだったら汚されてもいいと、
今の彼女は思う事が出来き…、…むしろレシィにだけに汚して貰いたくて。
早くレシィ一色で塗り潰されてしまいたくて、堪らなかった。
…そうなったらきっとすごく幸せだろうと、何となくだったが思えたのだ。

「…………すき………すきぃ………」
いつの間にか正調を取り戻した視界に、ペタンと床に降ろされる自分の足が映る。
汗だくで抱き合ってても、二人の腰の間に粘液のぬるぬるした感触があっても。
自分の股の間に、何かゼリーみたいなどろっとするものが挟まってる感覚があっても。
嫌悪感を感じるどころか、むしろその相手の体液の一滴一滴が、愛おしい。

「……すきなの……レシィ………アイシテルの………」
うわ言みたいに呟いた言葉に、レシィが彼女の肩にかぷりと噛み付く。
柔らかく甘噛みされるその感触が、彼の返事代わりならしかった。

肩で息をする二人の下で、きっちり塞がれた二人の結合部から、
ようやくマシュマロ色の雫が一筋、染み出すみたいに滲んで零れ落ちる。
前髪から滴る汗が、今更みたいにつややかな床を汚していた。
                                                 【 続 】
441蛇足:03/12/21 17:47 ID:Pcitnimu

発情した♀のワンコについては今更語るまでも無い事なんですけど、
発情した♂のヒツジって、黙り込んでフーフー唸るだけらしいです。
…参考までに。

プレイ本番は前半戦・中盤戦・後半戦で三分する予定だったのを、
いい区切り所がなくて前半戦・後半戦に二分したせいで、
ただでさえ一パートが長いのが、更にやたらと長くなりやがりました。
そしてそんな長いの書く割にぶっつけ仕事なんで、
誤字脱字があったとしても各自脳内補完ヨロシコ。
442名無しさん@ピンキー:03/12/21 18:43 ID:0AE+bxrb
ん。いい中出しっぷりだ。
443名無しさん@ピンキー:03/12/21 22:13 ID:4v7uFQIR
レシユエ神GJ!

……まぁそこまではいいんだが、前編と後編の間の流れは何なんだおまいら。
不覚にも笑っちまったじゃねぇか。ラムネとか入ってるし。
444441:03/12/21 22:36 ID:Pcitnimu
>>443
ん、あ、いや、そういや441が誤解生む言い方だったんで訂正しときます
「ここまでで」前半戦、「まだこの後に」後半戦
…エ、マダヤンノ? コイツラ(゚Д゚;)って突っ込みは無しの方向で

>>442 若いですから
445名無しさん@ピンキー:03/12/21 22:56 ID:472a+YOC
…エ、マダヤンノ? コイツラ(゚Д゚;)タフダネー・・・






神キタ━━━━(*゚∀゚*)=○)^゚Д)^゚━━━━!!!
446名無しさん@ピンキー:03/12/21 23:42 ID:zuHNpAad
いずれアニメ化か何かされたときにでもレシユエの絡みが少しでも見れると
いいかもと、ここを見てふと思いました。マジで。
447名無しさん@ピンキー:03/12/22 00:30 ID:/JpUEz3I
ケモノですから
448名無しさん@ピンキー:03/12/22 00:34 ID:dKFBWPos
保管庫更新されないねえ。
管理人さん忙しいのかな…?
449名無しさん@ピンキー:03/12/22 13:02 ID:RLetYbKZ
倉庫すんません;
1月まで待ってください。
最近ネット繋いでなくて。大変申し訳ないです。

しかし神キテル――――!!これからもがんがってください!
450ドラマCD3弾に期待するか:03/12/22 23:01 ID:eL5K3Ufr
久しぶりにドラマCDを聞いて。
このスレのおかげで何かレシユエに萌えそうになったかもと。
特にレシィが故郷のメイトルパについて語った時に。

っていうかトリスたんの夢。夢オチで効果音のみだったら脱がされるだけでなく、
せめてパイズリされて喘ぎ声出すくらいしてもよいかもと思った自分は駄目人間
451名無しさん@ピンキー:03/12/23 01:45 ID:KjTJztXH
>>450
トリスたんにはする胸がなかろう
と 思ったがそれもまたよしか

ていうかあれは普通に
都月ついに押し倒しキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!?と思ったんだが、違ったんだな
452あせろら:03/12/23 03:52 ID:6B8fglL1
きもちのいいオマンコの作りかた好評発売中
453名無しさん@ピンキー:03/12/24 19:46 ID:fTvoffNH
>>451
っていうか、トリスよりもむしろネスティの方があの押し倒し願望を持っていそうだと思うがどうか

「僕は・・・君を犯したい・・・君だけを・・・・・犯したいんだハァハァ」
454名無しさん@ピンキー:03/12/24 21:43 ID:9szaH+G1
さすがサモナイ一恥ずかしい男ネスティ…
誓約者ルートの例のエンドで欲望に忠実だったのにワロタ。

好きな組み合わせなんだがエロでツボなはまったことがまだないんだよなぁ、ネストリ。
ネストリ好きが女子ばかりだからだろうか。
455名無しさん@ピンキー:03/12/24 23:31 ID:Q2y4HKkV
久しぶりに来てみたらレシユエ神キターで嬉しいかぎりです。
本当は事細やかに感想を書き込みたいのですがとりあえず一言だけ感想を。
ケダモノで雄々しいレシィタンも子犬みたいな可愛いユエルタンも、レシユエ好きな私にとってはもう(*'A`*)ハァハァ
でも、なんとなくレシィを叩きたい衝動にかられますた。
456名無しさん@ピンキー:03/12/25 00:37 ID:UiJNcnId
>>453
もしネスティの夢がそっちバージョンだったら帰ってこないネスティを迎えに来た
トリスたんの心にトラウマができるだろうが
457名無しさん@ピンキー:03/12/25 02:14 ID:7ZuWE7Fk
>>455
自分に正直でよろしい。
458名無しさん@ピンキー:03/12/26 02:46 ID:dG7RKhKZ
>>454
ネストリよりもネスアメが好きだ。共犯的な感じが。
マイナーだなー……まあこのスレではめられたわけですが。
459名無しさん@ピンキー:03/12/26 03:12 ID:Vf+uwTNf
>>458
同じマイナーでもマグナ×ユエルが好きであるが故に現在肩身が狭い私よりはマシ
それはそうとこのスレにネスアメってありましたっけ?
460名無しさん@ピンキー:03/12/26 08:00 ID:0tYmVfQH
ネスアメカポー(゚听)イラネ
461名無しさん@ピンキー:03/12/26 11:00 ID:QSxRZhOB
マグナ×ユエルよりレシィ×ユエルが好きな人たちの方が創作能力のある人が多い。
ただそれだけの(略)
462名無しさん@ピンキー:03/12/26 11:44 ID:Iilt/Zrf
>458
ナカーマ(´ー`)ノ 漏れもネスアメ好きだ。何故かえろさを感じる関係だ。
463名無しさん@ピンキー:03/12/26 14:15 ID:bDkt8D/5
さんざんアメル嫌っといて
ネスティとならいいのか
おめでてーな
464名無しさん@ピンキー:03/12/26 15:15 ID:BaJ0qhIO
マグユエはなんだかほのぼのしてそうでいいな
男女間という意味での進展はなさそうだけど
なんだかマグナやレックスは元暗殺者な方達と相性いい気がするな

>463
漏れはアメルタンハァハァでしたよ
465名無しさん@ピンキー:03/12/26 15:57 ID:Iilt/Zrf
>463
ここは21禁板ですよお嬢さん。
466名無しさん@ピンキー:03/12/26 16:16 ID:0tYmVfQH
>>465
U゚Д゚U ハァ?
467名無しさん@ピンキー:03/12/26 17:12 ID:MCOC2646
21才以上の大人が
他人の嗜好にケチつける真似すんなYO
468名無しさん@ピンキー:03/12/26 17:37 ID:OeRU6I7/
つかアメル駄目でネス茶マンセーしてるのなんて腐女子だけだと思われ
469名無しさん@ピンキー:03/12/26 17:43 ID:SgkikpHZ
>>456
自分の夢の中でトリスたんを押し倒して最後まで逝ってしまうネスティ・・・

そして目覚めた自分の手に白い液体・・・「最低だ・・・俺・・・」ってそれはエヴァか
470名無しさん@ピンキー:03/12/26 19:46 ID:FVrcffDx
ベイガ−ゆえに病弱ネスティ→病気を治すアメルの力があればオケ
結界の消滅と一蓮托生アメル→ネス亭が結界の代わりに誓約すればオケ

…ちょっと無理があるか。こいつら徹頭徹尾主人公ハァハァだしな
でもネスアメ良いかも試練
471名無しさん@ピンキー:03/12/27 01:14 ID:3P3T8CEL
>>464
でもな、
「ユエルにできることならなんだってマグナにしてあげたいの」
ですよ?
「ユエル、ちゃんとしたいこと探すから! 約束するからっ!!」
とか言って結局
「ユエル…したいことみつけたの!
あのねマグナ、ユエルね…
ユエル、マグナのお嫁さんになりたいの!
 ……ダメ?」
とかそんな展開にならんとも限らんようなそんな気がしないでもないような気が(ry
472名無しさん@ピンキー:03/12/27 01:34 ID:KvoWsgDp
>>471
しかし、二年間一つ屋根の下に暮らしていたのに進展無しっぽいと言えなくないが、
やっぱりもしかして語られてないだけとも言えなくないですね。
もしお嫁さん云々話になったとしたらやっぱりあのレシィみたいにマグナもケダモノになるんだろうか。

ただ、純真でどこまでも真っ直ぐで健気なユエルタンはマグナにはもったいない。
473名無しさん@ピンキー:03/12/27 03:13 ID:VL6KfoT0
マグナはある意味ユエルよりも純粋です(でも純粋な男なんてはっきり言って気持ち悪い)

しかし今更だがユエルEDのマグナはユエルと二年間も一緒に暮らしてたんだな・・・
となると当然その間「碌に身体を拭かずに風呂から裸で飛び出すユエルに遭遇」
を初めとする様々なハプニングなんかもあったであろう訳で・・・

(゚Д゚)・・・マグナブッ殺してえ・・・
474名無しさん@ピンキー:03/12/27 10:57 ID:pjD2MxEc
碌←なんて読むの?
475名無しさん@ピンキー:03/12/27 11:15 ID:N2D+fbJk
>>474
ろく
476名無しさん@ピンキー:03/12/27 11:39 ID:pjD2MxEc
>>475
さんくす。難しい漢字使うなよ。
477名無しさん@ピンキー:03/12/27 11:44 ID:VHRXoVSz
碌 くらい使ってもいいと思うよ・・・。
478名無しさん@ピンキー:03/12/27 12:29 ID:pjD2MxEc
碌じゃなくてロクって書いてくれ
479名無しさん@ピンキー:03/12/27 14:12 ID:tjawfW32
>>478
21さいいかのたちいりきんしですよ

pjD2MxEcのがくりょくにあわせてかくなんてむずかしすぎです
480名無しさん@ピンキー:03/12/27 15:07 ID:pbW7zAvD
読めないなら再変換ぐらいしろよヴォケが
481名無しさん@ピンキー:03/12/27 15:07 ID:Eizc6oR4
>>478
パパとママのあいじょうがたりなかったんでちゅか、きちゃま?
482名無しさん@ピンキー:03/12/27 16:48 ID:dCuuBcW9
>>479-481
オマイラの方が大人気ないぞ。特に断定も出来んのに年齢をあ〜だこ〜だ言うのヤメレ。
荒れる元だ。
483名無しさん@ピンキー:03/12/27 16:52 ID:yECAWolf
どこもかしこも冬休みだな…
484名無しさん@ピンキー:03/12/27 17:16 ID:KvoWsgDp
>483
IDがオルフルだ

つまりマグナ×>>483
もしくはレシィ×>>483
485名無しさん@ピンキー:03/12/27 17:33 ID:MCzCect8
>>484
カラウス×>>483
486名無しさん@ピンキー:03/12/27 17:35 ID:XxN/Jq9V
>481よ、起きろ!起きろ!起きろ!
マスかきやめ!パンツ上げ!
487名無しさん@ピンキー:03/12/27 19:16 ID:/PP/bAeL
>>470
ところで、ネスアメといえば
サモコレの巻末小説はネスアメ小説、というか主人公・ネス・アメルの三角関係小説
と思えるのですがどうだろう

しかしアメルはともかくネスティの主人公ハァハァぶりはちょっと異常かも
488名無しさん@ピンキー:03/12/28 15:08 ID:pZbRpvHO
芋もネスも調律者が男でも女でもおかまいなしだもんなあ 特にネス茶必要以上に萌えすぎ
489名無しさん@ピンキー:03/12/28 16:01 ID:DOsjCvqt
マグナもトリスも激しく天然誘い受けですからね
ポッと出のアメルはいいが、途中から全て奪われそうになったネスティはキレてたよなあ・・・
490名無しさん@ピンキー:03/12/28 17:53 ID:P0jbN23m
過去ログ倉庫を見たのですが

6スレ22様の6スレ目のレックス×アズリアには大変強い感銘を受けました。

作品が神で貴方は創神者ですね

見ているかどうかはわかりませんが
491名無しさん@ピンキー:03/12/28 18:15 ID:wWKzrqSu
よかったなぁ
>>489
キレた結果芋を政府に預けようとしてトリスたんにキレられドロ沼の展開へと運びました
492名無しさん@ピンキー:03/12/28 18:37 ID:X/Vr5rEv
へぇ、そういう話なんだ>小説
で、結局ネストリなんだろ。ペッ
493名無しさん@ピンキー:03/12/28 18:52 ID:62c06Xmh
>490
俺も、6スレ22氏の書いた7スレ目の
レックスとベルのカルマED後の話で何度も泣いた。
俺的には最高神。

そして今、レシユエ神にも相当ハァハァ。
494名無しさん@ピンキー:03/12/28 21:13 ID:5xJVGddA
6スレ22氏とかレシユエ氏って上手いうえによくもまああれだけ長いものを書けるなあと
感心してしまう。俺なんか大体10レス分の内容でも2、3時間軽くかかるもん。
495名無しさん@ピンキー:03/12/28 21:32 ID:Ev7o6rIm
>>494
自分なら余裕で8時間はかかるね。
496名無しさん@ピンキー:03/12/28 22:10 ID:vdHhl6v4
なんかあまのじゃくな趣味の腐女子が紛れ込んでないか?
おまいら素直にハァハァするべし  しかしエロパロスレで泣かされるとは。
いいことだ
497名無しさん@ピンキー:03/12/28 22:13 ID:Ng3UGwHt

 ま
  こ

スマン、最後の文字が少ないとめんぼうかと思って…。
498名無しさん@ピンキー:03/12/28 23:24 ID:RItj3QYq
>>491
そしてその後→トリスたんレイムの元へ
→カルマルートで仲良くあぼーん トリスたん大泣き

 いやスマン、つい。
499名無しさん@ピンキー:03/12/29 09:05 ID:D5NFzXPI
>>497
違う。一文字めを縦読みするのが正解。
とある法則にしたがい「なおい」の「な」を「や」に変換すると・・・
500名無しさん@ピンキー:03/12/29 14:05 ID:T6VvrFpc
勝手に改造すんな
501age:03/12/29 14:31 ID:N8sfnmhy
レシユエの続きはまだでつか?
もう我慢できそうにない……(;´Д`)
502名無しさん@ピンキー:03/12/29 15:40 ID:9MRfRBbc
ネスティの場合一日の始めにトリスたんの「ふみゅう・・?」を聞かないと精力がつきません
503名無しさん@ピンキー:03/12/29 16:28 ID:fAoQXIsz
>>501
ageてまでせかすなよ!>>501に放置プレイ決行
504名無しさん@ピンキー:03/12/29 17:42 ID:1ktaW0TN
>>502
実は俺もそうなんだ
5056スレ22:03/12/29 20:10 ID:vJiUE6Qk
>>490>>493
何か…もう有難う御座います。そういう事を言って頂けると書き手冥利に尽きるというかで
投下して良かったなぁと思いました。サモンでの2次創作は止めてませんが、
今はこのスレでは書き手ではなく1人の名無しとしてハァハァさせて貰ってます。
という訳で自分もレシユエ神待ち(;´Д`)ハァハァ
506名無しさん@ピンキー:03/12/29 21:27 ID:y+6U7IOC
>>504
お前もか・・・ 大変だな
507レシユエの人(仮):03/12/29 23:27 ID:l2Jzi9eY
なんか前回の評価を「見て確かにちょっと鬼畜度高めかな」と思ったので、
今後の展開から辛味抜いて砂糖を足してる最中(具体的にはソフトSMから微SMに)
ただ、やっぱ年末で休日出勤やら飲みやら色々あり、それで少々遅れています。
年中に全部貼れたらとか言ってたけど、ヤパーリそれは無理だった…。
明後日から1/4までは仕事休みなので、その間に全部貼れればいいんですが。

>>494 いえ、自分、筆の進みは超絶的に遅い方です。前回のレシユエも今回のも、
長々とちまちま書き続けていたのを、ある程度完成近くなってから放出してるだけで。
単に「ダラダラ書く」くせに「書きながら順次」ってのが出来ない人間なんですよね。


>マグユエを望む21歳以上の有志諸氏
書くはレシユエなれど、ユエレシ、マグユエ、その他も大好きです。
レシユエだからこそのこの世界観ですが、どうかそれに縛られずにドカンと一発、
レシィを押し倒しちゃう攻めユエルや、ロリコンなマグナもものごっつ大歓迎。
……だから是非とも書いてくださいよ、誰か。(´・ω・`)
508名無しさん@ピンキー:03/12/30 00:28 ID:FnLJPWcr
マグユエは本編で充分補完できるからなあ・・・
しかしレシユエ神のマグユエも見てみたいの!
いや、神もゆっくりでいいのでこれからもこのスレに施しを与えてくれ。

ここは肩身の狭い人達が多いようだがサモンで無理矢理すぎるカップルは探しても皆無に等しいよな・・・
妄想で補完しとくか・・・
509名無しさん@ピンキー:03/12/30 00:48 ID:UiX6FioM
>>508
無理矢理すぎるカプリングでも、何故かあるものはあるんだよな。
よくわからんけど。
510名無しさん@ピンキー:03/12/30 00:55 ID:FnLJPWcr
ファイアーエムブレムなんかは無理矢理くっつけカップリングが結構流行るんだがな
設定の深さの違いか
511名無しさん@ピンキー:03/12/30 01:27 ID:Aq1ZI6IY
サモンは人間関係や感情付がはっきりしすぎてるからな
512名無しさん@ピンキー:03/12/30 02:01 ID:SKkLJYGL
>>505
6スレ22氏は何か二次小説系のHPとか運営しているんですか?
513名無しさん@ピンキー:03/12/30 02:35 ID:Rzwc0JL4
サーチめぐれば見つかる。
514名無しさん@ピンキー:03/12/30 18:39 ID:SP09KvM1
いつの間にかエロくない作品スレで
ウマーなアティビジュが投下されてるぞ!ハァハァ
515名無しさん@ピンキー:03/12/30 19:41 ID:ooXrh5DS
それらしきところを見つけたことはあるし、ここに投下された以外のカプもあってウマーだった。
516名無しさん@ピンキー:03/12/30 20:52 ID:eoLMFn6P
エロくない作品スレってどこにありますか?
素でわからん…。
検索のヒントだけでもプリーズ
517名無しさん@ピンキー:03/12/30 21:27 ID:dDHv9Wc2
>>516
エロパロ板の「エロくない作品はこのスレに1+」
518名無しさん@ピンキー:03/12/30 22:02 ID:0mrauhxg
>>515
具体的にはどんなのを見つけたんですか?
519名無しさん@ピンキー:03/12/31 00:13 ID:DZyEh+eR
>518
レクアズ、ベルレク以外では
レクアティ、メイメイレックスとか。その他も。
520名無しさん@ピンキー:03/12/31 07:43 ID:H+kIcXTr
あんまりサイト晒し的な事は書かないほうがいいと思うが…。
521名無しさん@ピンキー:03/12/31 07:52 ID:Vsr0M8+L
6スレ22氏の投下した作品と同じ文章が某サイトにあった、と言ってみるテスト。
522名無しさん@ピンキー:03/12/31 08:28 ID:3/tIhHXd
ここに投下したSSを後に自サイトにアップしたんだろ。
2ちゃんと個人サイトは関係ないんだからこの手の話題はもうやめといた方がいいぞ。
523名無しさん@ピンキー:03/12/31 10:54 ID:7FdQ7QZf
>>522
同意。
>>513で止めとけ。
神に迷惑がかかる。
524名無しさん@ピンキー:03/12/31 12:21 ID:DZyEh+eR
概ね同意だけど、それなら
他の奴がやってたもっときわどいこと
のときにも注意してやったらどうだろう。
525名無しさん@ピンキー:03/12/31 12:26 ID:m07ZOeR9
晒しまでいってないと思うんだがな。大げさ。
526名無しさん@ピンキー:03/12/31 12:40 ID:tKuRQUzw
>他の奴がやってたもっときわどいこと
何かやってたっけ?
527名無しさん@ピンキー:03/12/31 17:28 ID:m07ZOeR9
裏パスのクイズの答えを聞いてきたり、SSのURLに直リンしたりしてることとか?
取り扱いカプを書くよりも、より特定できる情報ではあるな。
528名無しさん@ピンキー:03/12/31 22:24 ID:ZCgyKFaf
ああ年の暮れなのに雰囲気が殺伐としている・・・・・


とりあえず兄弟子に再教育されるトリスたんハァハァ
529名無しさん@ピンキー:03/12/31 23:10 ID:1b1p3/JR
理性がきかなくなった女性キャラに
次々に犯されるレックスハァハァ
530名無しさん@ピンキー:03/12/31 23:34 ID:uSUO1fXa
理性がきかなくなった無色の人間に
次々に犯されるビジュハァハァ
531名無しさん@ピンキー:04/01/01 00:46 ID:Z4dtpF55
初代スレを見直したらなんかほのぼのと同人誌の情報交換をしてたんだな。
というわけで、おまいら、冬コミはどうだった?
532名無しさん@ピンキー:04/01/01 01:22 ID:3w8bKWWY
>>530
どんな派閥だよ
533名無しさん@ピンキー:04/01/01 02:40 ID:1eC5+ycJ
ツェリーヌ率いるアマゾネスな派閥では?
オルドレイクの100人切り用の秘薬で
狂った辺りのシチュで・・・・・ハァハァ
534名無しさん@ピンキー:04/01/02 18:55 ID:Yz144c1C
こういうSSを書く気はないんだが、このスレでは
(例)
・ふたなりのギャレオ
・スカーレル×アティの女体化百合モノ
・ふたなりアティがカイルに突っ込む

みたいなのはNGなんだろうか。何となく思った。
そういえばまだ3ネタでふたなりネタのSSを見たことはなかったなあ。
535名無しさん@ピンキー:04/01/02 19:55 ID:ed392f1X
みさくらの同人はおもいっきしふただったりする。
536名無しさん@ピンキー:04/01/02 21:01 ID:id87S3gv
融機人のエロがとても気になる今日このごろ。
ネスティがテクニシャンでティムコがバイブ搭載で相手をハァハァさせまくりなのは決定事項として
アルディラはどうなのかと思う。サモキャラにしては巨乳だし、もちろん知識もあるし。
多分ハイネルとのエロでは、手ほどきしてあげる&一方的にリードしまくりだったんだろうかきっと。
537名無しさん@ピンキー:04/01/02 22:22 ID:cm6HOgrj
少女は自分の鼓動が高鳴るのを感じずにはいられなかった。
肺にたまった空気が頻繁に出入りを繰り返す。動悸が激しくなる。
伸縮を繰り返す心臓の音。荒くなった息づかいの音。それらが耳を離れない。
深呼吸をして落ち着かせようとするがそれでも止まらない。
(どうしよう…あたし…心臓バクバクいってる…。)
どうにも抑えられぬ鼓動とともに身体の芯から熱まで滲み出てくる。
熱い。病気にかかったときのように身体が熱い。
まだ季節は少々肌寒いはずだ。背中からシーツのひんやりとした感触が伝わる。
それなのにこんなにも熱くてしょうがない。
(ふぇ〜ん!やっぱ恥ずかしいよぉ…。)
ふと自分の今の姿に気付く。ほとんど生まれたままといっていい姿。
小柄な体格。申し訳程度に僅かに膨らんだ胸。女性的な魅力という点では自信があまり伴わぬ身体。
それが眼前の相手の前に晒されている。相手もまた自分同様裸体を晒していた。
538名無しさん@ピンキー:04/01/02 22:23 ID:cm6HOgrj
ふと、彼と視線が合う。顔が真っ赤に染まるのが自分でも分かる。
優しげな視線。自分を包み込んでくれるようなそんな眼差し。
恥かしくて逸らしたいという気持ちとこのまま見詰め合っていたいと言う気持ち。
相反した感情が混ざり合って、心の中にもやがすっかりかかっていた。
そんな彼女が悶々としている内に彼の目線はどんどん近づいてくる。顔同士が重なり合うほどに。
そして……。
「ん…むぐ…ふむぅ…はむ…」
互いの唇が重なり合う。ただ触れ合っただけではない。舌先が甘く絡み合う。
相手の舌が自分の舌の性感帯を刺激していく。唾液と唾液が混じりあう。
口の中に先ほど食べた昼食の味が広がっていた。少し魚臭い。
ねっとりと絡み合った舌は二人に至福と繋がりを感じさせた。
愛し合う者とともにいられる喜び。決して何人も断ち切ることなどできぬ絆を。
「ん…ぷ…ぷはっ!!」
息を吐き出して唇を離す。糸を引いた涎に照れくさくなりながらも営みを続けようとする。
「じゃあ…いいかい?」
「……うん。」
紅潮した顔を震わせながらも了承する。また心臓が高鳴る。もう止めようがない。
これからする事。今までの人生で初めてする事に期待と不安が広がる。
539名無しさん@ピンキー:04/01/02 22:23 ID:cm6HOgrj
(これが…あたしの…はじめて…なんだ…。)
初めての経験。話には聞いてはいたが自分で実際する身になってみるとやはり勝手が違う。
好きな相手と、本当に好きになって互いに愛し合っている相手とするそれ。
おそらくは年頃の娘なら一度は夢に見るであろうそれ。
それを行なう事に躊躇いがないわけではない。だが待ち望んでいた事でもある。
(大丈夫…だよね…多分。)
彼女は彼に身を任せる。全身の力を抜く。天井を見やる。
そう言えば天井の染み云々といった話を聞いたことが等と思い浮かべる内に
大事な部分に生暖かい何かが触れる感触がする。
(えっ…いきなり…!?)
多少面食らわずにはいられなかった。確か…その…ナニを…前にやるものとか。
瞬間痛みが走ると刹那。
「痛い!痛い!痛いぃぃ!!」
あまりの痛みに暴れる。硬い何かが自分の中に入ってくる時に感じる痛み。
身体を引き裂かれるんじゃないかと思うような痛みに耐えかねて。
しばらく、足をジタバタさせる。手の方も出ていたようだ。
気付くと痛みの原因はそれ以上侵入してはこなかった。
「うっ…いきなりなんて…酷いよ…あたし初めてなのに…ってアレ?キール?キ…。」
目にたまった涙を堪えて相手を睨もうとしたが姿を消失していた。いやすぐに気付く。
いつの間にやら壁にめり込んでいる痩せ型の青年の姿に…。
「痛いのは…僕の…方だ…よ…ナツ…ミ…。」
めり込んだままキールはガックリと力尽きたように頭を垂れた。
540名無しさん@ピンキー:04/01/02 22:24 ID:cm6HOgrj
その日、フラットはまるで示し合わせたかのように二人以外は留守にしていた。
(っていうか半分はそうなんだけどね。)
こめかみを抑えながら夏美は昨日の晩のことを思い出す。
昨日ゼラムのマーン家本宅にいるミニスからフラット宛に旅券が届いた。
よろしければフラットのみんなで遊びに来てくださいという内容だった。
ミニスとは特に仲の良かったフィズなどはおおはしゃぎしていた。
夏美も行くつもりだったのだが何故かキール共々留守番を言いつけられた。
「せっかく二人っきりにしてやるんだから上手くやれよ。」
などというガゼルの言葉でまあ大体の事情は飲み込めた。とかく人目が絶えないフラット。
いつチビッコや野次馬の目があるともしれぬ状況でちっとも進展しない夏美とキールの二人を見かねて
二人きりにする体のいい口実をみんなしてつくったという訳だ。
アカネからシオン経由でゼラムのギブソンたち、そこからトリス経由でミニスへと。
そんな裏の事情を出発前にこっそりとリプレから聞かされた。
よくもまあこんな手間のかかることをと思いつつもみんなの心遣いに夏美は感謝する。
あの無色の派閥の乱から1年ほど。つい最近はメルギトスだかなんだかの騒動があった。
その間、夏美と彼女のパートナーであるキールとの仲はそれほどの進展はなかった。
(まあ…そういう状況じゃあんましなかったし…)
541名無しさん@ピンキー:04/01/02 22:25 ID:cm6HOgrj
夏美自身も含め食客の増えたフラット。年端のいかぬお子ちゃまの目も絶えぬ。
そんな仲でそうそうラブラブいちゃつけるものではない。
しかしそれでもほんの少しぐらいの進展は期待していたのだがそれもあまりない。
何しろ肝心のキールがこの手の事にはとことん奥手である。
どこぞの妹弟子にご主人様発言をしてのけた眼鏡の爪の垢でも飲ませたくなる。
(まっ、他人のこといえないけどね。)
恋愛関係に奥手なのは夏美自身もそうだった。なんというか気軽な友だちづきあい以上の
関係に踏み込むのには勇気がいる。元の世界にいた時から男子とそう恋愛対象として付き
合った経験はないし、せいぜいが部活動の部長会とかで顔を合わせる剣道部やらバスケ部
やらの部長と世間話でもたまにする程度だったと思う。
でもそろそろ先へと踏み出してもいい頃ではないかとも思う。もう年も18になる。
向こうの世界ではなんというかアレな内容の本だって買えちゃう年齢。
少女から大人へと移り変わる年齢。未だに発育不足気味な胸に不満があるけれども。
542名無しさん@ピンキー:04/01/02 22:26 ID:cm6HOgrj
(ウルサイってば!)
と自分で考えていて突っ込みをいれてしまう。何考えているのだろうとアホらしくなる。
それでも思わずにはいられなかった。彼との関係の進展を。
まあすでに互いに好きあってはいるわけでキスとかもたまに、本当にあんまし人目のないときに
たまにする程度だけどなんどか経験はしている。
ちゃっかり屋根裏で覗いてたアカネにばらされまくってガゼルやらジンガやらに冷やかされて
プッツンして暴れだして、リプレに夕飯抜きを喰らったりもするがそれはもういい。
それ以上の進展というとやはりアレしかないわけである。
映画の特殊効果と一文字違いな三文字のアレだ。
(でも…そんなの…やっぱ怖いし…その…なんと言うか…)
途端モジモジしだす。恐ろしく恥知らずな事を想像しているのではないかとも思う。
が、それ以上にそういう経験に対する憧れともいうものもあった。
元の世界でも早い人はもう夏休みあけとかにそういう経験をこっそりと誇らしげに
語るものもいた。そういうのを赤面しながらちょっと羨ましく思った事もある。
そして今日こそは自分も…と思わないでもないがしかしである。
(でも…でも…)
そこまでいきつくには切り出さねばならない。例えば…
『S〇Xしようか。』と…。
543名無しさん@ピンキー:04/01/02 22:27 ID:q7N+VVyW
「言えるかぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!」
気付くと叫んでいた。つまりは単純なことである。キールとの関係を進展させたい。
その場合行き着くとこはアレである。でも自分からそれを切り出せるわけがない。
いい年の娘が自分からアレをしようなどと言い出せるわけがない。少なくとも夏美はそうだ。
自分から切り出すなんて恥かしくて出来ない。でもしてみたいという気持ちもあるわけで…。
「ああんっ!もうっ!!キールの馬鹿。キールの馬鹿。キールの馬鹿ぁっ!!」
終いにはギザギザマントのパートナーにあたり出す。そもそもあの意気地なしが悪いのだと
自分の中で勝手に決め付ける。ほんの少し、本当に少しでいいから彼のほうからアクションを
示してくれればと思う。そうしてくれればこんな悶々としたままでいることもないのにと。
まるで自分が発情期の犬にでもなったかのように思えて情けなくなる。
そうなったのもあのかいしょ無しのせいだと本当に勝手に決め付けて…。
「馬鹿…。」
そうポツリと呟いて夏美は黙り込む。少し冷静になって自分の我がままに気付く。
彼がその気にならない限りはどうしようもない事ではないかと思う。
でもやりきれなさもあった。
『あたしってそんなに女の子として魅力がないの?』 とか
『本当にあたしのこと好きなの?』とか考えてしまう。
彼が自分のことを第一に考えてくれている。自分を愛してくれているのは分かりきった事だ。
でもそれを確かに感じさせてくれる何かも欲しくなるのが人の常というもので…。
544名無しさん@ピンキー:04/01/02 22:33 ID:q7N+VVyW
「あ…そのナツミ…。」
数瞬の間の後、自分を呼ぶキールの声に夏美は気付く。
「あ…キール…その…あの…ちょっと…なんかいきなし…叫びたくなちゃってさあ…」
(何言ってんのよ!あたしのアホ!!)
彼がいるのを知ってる筈なのに大声で叫んだ事に気付いてあわてて言い訳する夏美。
「そうかい…それならよかったんだ。」
(どこをどう見てもいいわけないでしょうがこの鈍感!)
少し青ざめたような表情で言う彼に思わず怒鳴りたくもなるがそこは堪える。
「何もないんならいんだ。はは。何事かと思ったよ。」
「あはは…ゴメンね…なんか無性にムシャクシャしてさ…ほらあるじゃん。
なんか大声あげたくなるときって?」
(いつまでも態度の煮え切らない彼氏にいらいらしてるときとかさあ。)
と胸中で付け加える。が、すぐに思い至る。
自分1人で勝手に騒いでいるだけなんだと。相手の気持ちも考えずに自分1人で…。
とはいうものの、行き場のない思いがコメカミの辺りをヒクヒク言わせてはいた。
「あ…それで…よかったらなんだけど…」
「ん!なあに?」
何とか顔が引きつるのを抑えて聞きかえす。
「僕の部屋にこないかい?」
「……………へ?」
かなりの間の後そんな気の抜けた返事が返ってきた。
545名無しさん@ピンキー:04/01/02 22:39 ID:q7N+VVyW
見慣れた部屋では会った。いつも彼が持ち込んだ蔵書とともに引きこもっている部屋。
釣りやら花見やらに連れ出すのに苦戦させられる部屋。それが今日に限っては違ったものに感じられる。
「ナツミ?」
「ひゃぁ!あ…キール。」
思わず悲鳴を上げてから返事をする。なんというかキールと目を合わせるのが恥かしかった。
つい先ほどまでアレだのソレだの考えていた矢先だ意識せずにはいられない。
(ひぇ〜ん、顔あわせられないよぉ…。)
と思い顔を伏せる。少し前の自分がとてつもなく恥知らずに思える。
まるで痴女ではないか、若い乙女がそんなアレだとか…。
「二人きりだね…。」
「うん…そうだね。」
適当に相槌を打つ。キールに視線を向けると彼もまたなにやらモジモジした様子ではあった。
だがそれ以上に二人きりという言葉に意識がいってしまう。
二人きり…キールと…。
(馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿、あたしまだこんなこと…馬鹿ぁ。)
いやらしい想像をついしてしまう自分にほとほと愛想が尽きる。
(あたし…こんなHな娘だったんだ…。)
情けない。アホらしい。なんか手の平に人の字を書いて飲み込んでるキールの姿も見えるが
それに構わずに自己嫌悪に陥る夏美。今日は諦めよう。そう思おうとした。
せっかく気を使ってくれたみんなには悪い気もするがそう焦ってもしょうがないと
無理に自分を納得させようとする。少し悔しいけれども。
だがそんな夏美を見てキールはようやく何かを決意したかのか唐突に切り出した。
546名無しさん@ピンキー:04/01/02 22:43 ID:q7N+VVyW
「そ…その…ナツミ!!」
「は…はいっ!」
いきなり声を大きくして呼びかけるキールに夏美は反射的に答える。互いに表情に硬いものがある。
堰を切ったら溢れ出そうな思いを堪える様が読み取れる。しばし沈黙が続く。
キールの真剣な眼差し。自分に何かを伝えようと。はっきりとした意志がそこにあった。
(ひょっとして…)
かすかな期待が生まれる。そして彼の言葉を待つ。
「僕は君のことが好きだ。」
「…知ってるよ。」
素っ気無く返す、でもなんとなく予感を感じていた。今日は何かが違うと。
「それで…その…せっかく二人きりなんだしさ…」
彼の言葉その続きを期待する。
「僕たち…知り合ってからもう一年以上経つし…」
(早く言ってよ…早く…)
「君さえ良ければなんだけど…」
(だからもう早く!!)
なかなか煮え切らない彼にヤキモキしながら夏美の胸はときめいた。
気が付いたときには苛立っている内に肩をつかまれていた。そして…
「君のことがもっと知りたい。全部、なにもかも。」 
 待ち望んだ言葉が
「だから僕に任せてくれないかな…」        
 彼の口から
「その…なんか月並みなセリフだけど…」      
 こぼれ出し
「君が欲しい。」               
夏美の胸のいっぱいに広がっていった。
547名無しさん@ピンキー:04/01/02 22:48 ID:q7N+VVyW
ポタリと熱い雫が垂れる。ポロポロと。洪水を起こしたように。
「うっ…ひっ…うっ…」 
もう止められない。涙が込み上げるのが止められない。溢れ出した気持ちが止められない。
「うっ…あっ…ひっく…あっ…」
嗚咽を繰り返す夏美その様子を見てついギョッっとなったキール。泣くほど嫌なのかと思い
落ち込みそうになるがそれを読み取ってか夏美は言う。
「違う…の…。あた…し…あたし!…嬉しかったから…キールからそんなこと言ってくれるなんて
思ってなかったから…から…。」
なんとかすすり泣くのを抑え夏美は答える。
そして彼の胸をポカポカ握り拳で軽くたたく。
「あたし…待ってたんだよ…ずっと…。言ってくれるの・・。」
「…ごめん…。」
そう呟いて夏美の頭を優しく撫でる。髪の毛撫でまわすキールの手の感触に夏美は暖かさを感じた。
そして少し恥かしげなそれでも満面に嬉しさを浮かべた表情で照れくさそうに答える。
「いいよ。あたしの…その…大切なモノ、キールにあげるよ。」
そう答える夏美の笑顔がキールには凄く眩しいものに思えた。
548名無しさん@ピンキー:04/01/02 22:50 ID:q7N+VVyW
ここまでが純愛パートです。こっから冒頭のHパートに続くわけで
残りのH編をまた今度書きますので。二人は果たして見事に初Hを成し遂げられるでしょうか
次のお楽しみ。ではでは〜。
549名無しさん@ピンキー:04/01/02 22:52 ID:jdlbrka6
グッジョブです。
キルナツってここでは珍しいなあ。
後編も楽しみにしております。
550名無しさん@ピンキー:04/01/02 23:07 ID:GON4cxmY
キルナツキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
1での推しカプなんで嬉しいです!
続きがんがってください!
551名無しさん@ピンキー:04/01/03 01:14 ID:RYHhxxRD
ヘタレ濃厚なキールの後編でのがんばりに期待してまつ。ガンガレ!  

ところで〉536、  
いきなり召喚されたばっかで警戒心バリバリ、かたくなな態度の  
アルディラたん(ショートカット、まだ貧乳、知識はあるけど未経験)が  
籠絡&開発されていった経緯をエロくねちこく読みたいのだがどうだろう。  
無色出身だし、あんなんで意外と色々かましてくれそうだハイネル。
552名無しさん@ピンキー:04/01/03 03:03 ID:8SyaKI5X
悶え死んだ━━━━━━⊂⌒~⊃。Д。)⊃━━━━━━ !!!!!
エチー編も楽しみにしております。
553名無しさん@ピンキー:04/01/04 00:24 ID:ZnOf/5VH
グジョーブ!!
正統派もいいですな。


ところで、スバルの服の横から見える脇腹にハァハァしてしまいました。
実は女の子スバルXキョウマとか考えてしまった。
554名無しさん@ピンキー:04/01/04 01:43 ID:8HsFxGFo
グジョブ!エロ楽しみにしてます。

>>536>>551
ハイネルはレックスと同じで、おとなしそうな顔して意外にできるイメージがある。
乱暴じゃないけど、強引っていうか。アルディラも確かそんなこと言ってたし。
リードするつもりで、逆に主導権を握られる受身なアルディラたんに萌え、と。
555名無しさん@ピンキー:04/01/04 13:18 ID:r5i+pAVk
まあその頃のアルディラはショートのおにゃーのこだしな。
奥手だったのやもしれんぞ。
556名無しさん@ピンキー:04/01/04 22:14 ID:RmmHKbyV
レックスは普通にできないだろ。
557名無しさん@ピンキー:04/01/04 23:07 ID:rV/jCoJZ
アルディラの場合、たとえエロに関する知識があったとしても
別にどうも思ってなかったんだろうなと。
でも実際に体験してみて・・・・・・・
558名無しさん@ピンキー:04/01/05 03:19 ID:lxruBE6Y
この辺の書き込みだけでハァハァもんだよ
559名無しさん@ピンキー:04/01/05 03:31 ID:IWIg/n0J
ところで都月たんは、2で融機人を登場させた段階で
一族の知識の継承→ハァハァな知識も当然継承される、という事に
気づいていたんだろうか?
560名無しさん@ピンキー:04/01/05 10:48 ID:ma7y+jd+
>>559
おれは気付いてなかった。
561名無しさん@ピンキー:04/01/05 21:47 ID:cXMTGRTK
祖先まるごとののハァハァ記憶か…

アルディラは実体験まではクールに流してそうだが、
ネスティは…。
どんどん変質度のあがる男だな。
562名無しさん@ピンキー:04/01/06 00:37 ID:x5z8fX1q
まあ普通の男だったら・・・

でも実際ネスティはガキの頃からあの年まで記憶に苦しめられてたようだから、
セクースの知識だけに感謝という事はなさそうだな・・・ そんなどうでもいい部分は断片的な記憶だろうし
それにしてもアルディラもそんな記憶受け継いでんの? やっかいな種族だな融機人
563名無しさん@ピンキー:04/01/06 00:41 ID:s8y0TXXZ
ベイガーの子供って世間を知りすぎていて憎たらしそうだな。
それに小さいときからそんな記憶があったら情操教育に悪いだろうな。

ユエルタンハァハァ
頭ナデナデしたい…
>>410-440の続き

でもそんな至福の時も、あまり長くは続かなかった。

「……えっと、ユエルさん」
心地良いけだるさに身を任せ、ぼんやりと行為の余韻に浸っていたユエルの耳に、
どこか遠くから聞こえてくるみたいにレシィの声が響く。

「……? ……なに?」
「ちょっと足出して…体、前に丸めてもらえますか…?」
空っぽになった頭に疑問を持つべくもなく、
ユエルは半ば条件反射的に、言葉の通りに行動した。

「…こ…、こう……? ……っくうぅぅんっ!?」

…が、刹那腰を掴まれ、強めの力で貫かれた状態から一気に引き抜かれる。
最奥まで突き刺さった状態から、突然そんな事をされたので、
上から下まで擦り上げられる感触に、ユエルは堪らず悲鳴を上げた。
ひとまず鎮まったはずのものが、またざわざわと鎌首をもたげ、
栓の抜けた自分の股座からは、何かゼリー状のものが数塊、ぽとぽとと床に零れ落ち、
熱の冷めて来た頭にそれは酷く恥ずかしい音に聞こえて、彼女の顔を紅くする。

…でも、何よりも、解放されてぺたりと床に手をついてしまった時に。
(……あ…………やだ……)
汗をかいた体に、室内でもひんやりと感じる初春の夜気を受けて、何か肌寒さを。
温もりから引き離され、ついでに股の間に挟まっていた確かな質量感を失った事に、
妙な心細さを覚えて、心が何かを一生懸命に探す。
(……やだよぉ……)
暖かくて居心地の良い部屋の中から、いきなり外に放り出されたような錯覚を受け……

(……わぅ?)
……でもそのまま、まるでパンケーキでもひっくり返されるみたく、くるりと。
そのまま向かい合うようにして抱きかかえられると、
存分にこなれたその部分の入り口に、再度、硬い物が当てがわれて。
何が起こっているのか、理解する暇もなく。

「ひゃあぁんッ」
今一度深々と貫かれて、ユエルは思わずレシィの背中に抱きついてしまった。
ヒクヒクと膣筋が痙攣し、上げてしまった声の中に、不覚にも歓喜の色が混じる。
…レシィがにやっと、笑うのが判った。

「…あはは、ユエルさん、入れられちゃってるのに感じちゃってますね♪」
「……う、あ、う…っ、うるさいっ! うるさいうるさい〜っ!」
ただでさえの照れ隠しに、そんな露骨な言い方で図星を指されたのが重なって、
当然というべきか烈火のごとく怒鳴り声をあげるユエル。
……思いっきり抱きついて頬を擦り寄せ、
尻尾をぱたぱたと左右に振りながらでは、迫力も何も無かったけれど。

「そ、そもそも、いきなりレシィ何するのさあっ! こんな事しなくても……」
「…でも、こうしないと顔合わせられないじゃないですか?」
悪びれた様子もない声で言い、ユエルの顎に手を当てて、くい、と上を向かせるレシィ。
いつもは彼女が怒るとすぐに、困って泣きそうになってしまうその顔は、
どういうわけか不敵な笑顔を作っていた。

「…ね、良かったですか?」
……いや、むしろその表情は、どこか晴れ晴れとしてさえ見える物で。
強いけれども優しく輝くその瞳には、目の前の彼女への愛おしさがある。
そんな目をしたレシィが、汗で濡らした髪を垂らしながらユエルを見つめる姿に、
不思議に堂々とした仕草があって。

「………うん」
…気がついたら、ユエルは頷いてしまっていた。
実際とても良かったのは事実だったし、今こうして向かい合ってる最中も同様だ。
今のレシィを見ていると、胸がドキドキして、何だかとってもウットリして来る。
それ以上に荒い息を整えながら、半分一つになりつつ間近に顔を突きつけ合い、
恥ずかしい気持ちを全部かなぐり捨てて彼とこうしているのは、本当に素敵だった。

――素敵だったが……。
「…すごい…良かった…………けど……」
脱ぎ散らかされた二人の衣服。くしゃくしゃに捲り上げられ、皺の寄った彼女のシャツ。
同じくグズグスに濡れてしまった靴下。飛び散った飛沫のシミがついてるレシィの上着。
彼女と彼の体液が点々と零れる床に、何よりここが床の上、戸口の前だという事実。

「…でも……これ、なにさぁーっ!!?(怒)」

…冷静さを取り戻して来たユエルが怒るのも、まあ無理は無い状況である。
実際ウゥ〜っと唸りながらレシィを睨みつける彼女は、
もう頭からプンプンという音と煙が見えそうな位の、それはもう判りやすい怒りっぷりだ。
…こういう状況で、しかも半裸じゃなかったなら、それなりに怖い姿だったのだろうが…

「…ユエルさん、怒った顔も可愛い……♪」

…生憎とレシィは、完全に――それもとっくの昔に――目の前の少女に脳をヤラレ済み。
ふにゃっ、とだらしなく顔を緩ませて、両手一杯にぎゅっとユエルを抱きしめる。
「う、なっ?、あっ、……ばっ、バカあぁーーーーっ!!」
そんな、「かわいい〜♪ かわいい〜♪」と連呼して、尾っぽをふりふり抱きついてくる彼を、
ユエルはなんとかグイグイ押しのけようとするのだけれど、
どうも彼女が思っていた以上にレシィの力が強いのと、そうやって無理矢理押し遣ろうと
する度に、自分の中に突き刺さった彼のモノが変な感じに動くのとで、
思うようにレシィの腕の強さに抗う事ができない。

「…や、やめっ…ぁっ……ちょっと、だめぇっ…擦れてる…擦れてるってばぁ……ゃっ…」
…むしろ、感じてきてしまってさえいるし。
ぎゅぅっとレシィが抱きついてくる分、差し込まれた部分も強く奥に押し付けられる
わけであって、それが彼女が彼を揺さぶる度に、ゆさゆさ上下左右に揺れるのである。
…ほどよく潤み、火照り、いい運動をこなし、でも疲れた身体に、
再びじんわりと痺れが染み渡るような感じが走って、それが彼女を慌てさせた。

「だっ、大体レシィ、ユエルお風呂に入りたいって言ったじゃん!
もういいでしょ、ユエルお風呂行くから一回離してよぉっ、離してってばぁ!」
故に、このまま完全にレシィのペースに飲まれてしまう事を恐れ、
ユエルは戦略的撤退を試みる。
…本当を言えば、未入浴の身体を散々味わいつくされてしまった現在、
彼女の中ではもうお風呂なんて行っても行かなくてもどっちでもいい事項なのだが、
そこはまあ、単純な話見栄っ張り、半分意地になってのお風呂の主張だ。

…しかし、そんなユエルの必死の試みを知ってか知らずか。
「無理ですよユエルさん、お風呂なんて」
「な、なんでさぁっ」
平然として無理と言い放つレシィに、ユエルは思わず食って掛かるが。

「…だって股の間から僕の赤ちゃんの素ポタポタ垂らしちゃってるのに、
お風呂になんて行けるわけないでしょう?」
「……っ!!!」

……そうなのだ。
なにせ文化レベルが『名も無き世界』の中〜近世ぐらいしか無いリィンバウム。
流石に個室ごとにの浴槽なんて、いくら豪華でも個人の邸宅であるこの屋敷には無く、
お風呂に入りたいと思ったら一階にある大浴場(使用人用と主客用の二つがあり、
どちらも下手な温泉宿の風呂並に広かったが)に行かなければならない。

…その上、それでなくても…どうやらその、レシィのは相当に……『濃い』方らしく。
そう言った事情と、その他様々な要素から推測し予想する限り、
ユエルが今晩中にお風呂に行ける可能性は……限り無く低いと言うしかなかった。
…なんせ、ちょっとずつしか出てきてくれないのだから。

「…あ、それともユエルさん、皆に見られちゃってもいいんですか?
あそこから白いベタベタ垂れ流しちゃってる自分の裸」
「…う……ウウウウウウウウゥゥ〜〜〜ッ!!」
明らかに自分をからかうレシィに、ユエルは顔を紅くして瞳に涙を滲ませる。
…言うまでも無く、良い様にあしらわれている自分に対しての悔し涙だ。

「な、なんでそんなぁ…っ、で、『でりかしー』無い事、…言うのぉっ!?」
流石に夜景にワイン、などというロマンチックな舞台までは要求しなくても、
それでも彼女にだって、彼女なりに『雰囲気』を期待するような側面はある。
部屋に入ったが即押し倒され、挙句最後まで行っちゃったら、泣きたくもなろう。
……だが。

「いっ、いきなりこんなのっ…、その前にもっと、お話とか…キスとかしてか『ちゅ』

そう言い掛けた彼女の唇を。
実際に『ちゅ』、という音が立ったかどうかはともかくとして。
なにかぬめっとした、暖かいものが。
三秒間ほど、覆って塞いだ。

「……はい♪」

…そうやって唇を離すと、どうですか?とばかりに最高の笑顔で笑うレシィ。

「……れ、」
だけどそんな、ショタスキーであったなら一撃で魅了され薙ぎ払われる程の。
「…レシッ、ィっ…なん、か…っ」
戦略核兵器級笑顔を向けられた、当のユエル本人はというと。

「レシィなんかっ、…嫌いだあぁぁ……っ、……うっ、くっ…ぅぇえぇぇぇ…」

……とうとう本格的に泣き出してしまった。
「えふっ、うぅ……うぁ…ぁああん…。ひっく、レッ、レシィッ、きらいだもぉ…ん……」
そうやってヒィヒィ泣きながら、嫌い嫌いと連呼する。
嗚咽に合わせて耳もひこひこ上下する。

結局、なんだかんだ言って。嬉しいけど……でもやっぱり悔しいのだった。
引っ込み思案で何事にも消極的なレシィを、前に追い立てるのがユエルの役目で。
いつだって彼の手を引っ張って前を歩いていたのは彼女であり、
それが二人の関係に限定した、彼女のアイデンティティであったから。
悔しいというか、生意気というか、……認めたくないというか。
自分より弱い、自分がいないと何にも出来ないと思っていた相手が、
実は自分より強くて、本当は自分なんかが居なくても大丈夫なんじゃないかと
思った時に感じる、あの何ともいえない不安な感じ。

「泣いちゃだめですよユエルさん。ほら、泣かない泣かない♪」
「…ひっ、ひぅっ…、うっ…、うるさぁい! うるさいのおぉっ!」
何よりもユエルとしては、そうやって自分が泣いているのにヘーゼンとしているレシィが、
微笑んで彼女の頭を撫で撫でしてくるのが一番悔しくて気に入らないのだが。
自分が『嫌い嫌い』と泣きじゃくりながらも、尻尾をブンブン振って、
力一杯彼の肩を抱き締めてしまっている事には、やっぱり気がついてないらしい。
「…き…っ、きらっ、きらぁぃ……うふぇっ、えっ、きらいぃ……きらいいいぃ…」
……いくらレシィでも、これでは笑うなという方に無理がある。

…ただ、それでなくとも、彼女が意外と負けん気が強くて、
意地っ張りな性格である事を、レシィは知りすぎるくらい知り尽くしていた。
「僕はユエルさんの事大好きですから…」
そう言いながら、泣きじゃくるユエルの目尻にキスをするレシィ。
「…だからもう泣かないでくださいよ、…ね?」

柔らかい感触が左右の目尻に順番に触れ、
次にすこしザラザラした舌が、頬に出来た水の跡をきれいに拭い取る。
(…嫌いだもん! こんな意地悪なレシィなんか……)
ちょんちょんと啄ばむ様に顔中を舐めるその感触は、
くすぐったかったけれど、だけどとても暖かくて、優しくて……
……だからそのまま口元に触れて来た唇が、
少ししょっぱい味だったのも、気にはならなかった。

「ん……」
…最初はむにむにと触れるだけのキス。
でも何度かそれを繰り返した後、レシィの舌先が彼女の唇をくすぐり始め、
ほんの少し開いた隙間から、やがてそれが入り込んでくる。

「んっ……ふ……」
嗚咽に任せて、ユエルは貪るように自分の舌をそれに絡めた。
(…嫌い…嫌い…キラい…キライ……)
レシィの舌は時折脇に逸れて、ユエルの口腔内を遍く舐ろうとするのだが、
彼女はわざとそれを邪魔するように舌を動かして、
横に逃げようとする彼の舌を幾度と無く彼女のそれで阻んで押さえつけた。
舌の間で水が跳ねる、クチュクチュという音がずいぶん長い間響いた後、
やがて呼吸の限界を迎えた二人が、
第三者からすれば興醒めになる位の大きな息と共に唇を離す。

「っは、はぁ、はぁ……泣かないで…もっと、笑ってくださいよ、…ユエルさん……」
「はっ、はぁ…、はぅ…………ぅ、……ひゃぅ……っ」
答える前にキスの雨を降らされ、新たに滲んだ涙も舐め尽される。

「…そんな簡単に泣かないで、もっといつもみたいに、怒ってください……」
温かく濡れた感触が新たに湧き出した分のユエルの涙を拭って行き、
同時に、もはや上端がぺったりと肌に張り付いてしまった彼女のロングソックスに
レシィの手が伸びるが、…ユエルにはそれを止めることも出来ない。
出来る事と言えば――

「うっ……うふっ……うぁああん……っ……」
まだ少し涙ぐみながら、乱暴にレシィのケープに手を掛ける。
(…キライ………キライだ……)
二人の体の位置が動く度に、依然として堅固に繋がったままの部分が擦れて、
鈍く重い波紋が彼女の全身に走ったが、
気にせず手探りで乱暴に、留め紐の結び目に爪を潜り込ませた。
…レシィは気にした様子も無い。

「…なんでそんな…、…簡単に、可愛く、…泣いちゃうんですか…?」
もう片方の湿った靴下が剥がされる感触を太腿に受けてつつ、
解けた紐の先でレシィのケープを肩から滑り落とす。
「…どうしてそんなに、弱くて、縮こまってて、震えちゃってるんですか?」
顔中に暖かくてザラザラしたものの感触を受けながら、
ユエルは彼のシャツの襟紐に手を掛けた。

「…そんな風にされたら、僕…、おかしくなっちゃうじゃないですか…」
やがてレシィが体を離して、最後に申し訳程度に残ったユエルのシャツに手を掛ける。
(……キラ……イ……)
彼女はトロンとした目で万歳すると、脱がれるがままそれに従った。

間を置かず、ユエルの手で胸元がはだけられた自分のシャツに手をつけると、
それを頭から脱ぎ捨てるレシィの姿が映る。
そんな何気ない仕草にすら、一々ドキドキしてしまう自分の心臓がおかしい。
「…おかしく……なっちゃうじゃ……」
遮る物が何一つ無くなった状態で、再びレシィが唇を重ねて来る。
さっきよりももっと深くて、激しく。

「んっ、んふっ、ふっ、んふぅっ」
強く抱き合ったせいで自分の乳首が彼の胸元に擦れ、それが酷く甘く切ない。
重なった唇からくぐもった声が洩れるが、でももっと欲しくて、体を強く擦りつけた。
…すごい事してるなぁという自覚はあったが、でもレシィだって散々彼女の身体を
あちこち弄くり回してるのだし、自分もこれ位はしたってバチは当たらないだろう。

背中に回した手に触れる肌の、さらさらすべすべした、でも硬い感触に、胸が高鳴る。
ムキムキというわけではなかったが、でもガリガリでもなくて、
何より、もっとひ弱だと思ってたけど、意外と逞しくて力も強い事に興奮してしまう。
胸板も厚くはないが密度があって、腹筋も見た目では判らないが触ると確かにあって。
彼女と同じ体術使いらしく、必要最低限の筋肉しかついてないが、
でも余分な物も一切付いてないレシィの身体は、この年頃の少年相応の逞しさがあり、
それがユエルの心を、身体を、狂わせていく。
彼の心を好きだったのに、身体まで好きになってしまう。

「…っは、ぅぁ、あ、…な、なんでぇっ? ……やだ、…こんなのやだぁっ!」
深い深いキスを終え、二人の間に銀色の架け橋が垂れるのにも関わらず、
ユエルはレシィの胸に力一杯抱きついた。

「なんでレシィ、そんなカッコよくなっちゃうの!? なんで…っ」
そうやってグリグリと、一生懸命レシィの胸に自分の耳の付け根を擦り付ける。
苦しいくらいに強く抱きしめられたが、それぐらいの方がちょうど良かった。
…繋がったままの腰を、レシィが少しずつ動かし始めたが、それすらも気にならない。

「…き、キライに…なれないじゃぁ…ん…。そんな…優しいままだったらぁ…」
…どれだけ強くなったとしても、やっぱりレシィはレシィなのだ。
「…レシィの癖に、生意気なのに…。…キ、キライに…なれ、ないよぉ……っ」

彼女への想いにブレーキをかける事が無くなった分、
ユエル可愛さにいじめてみたり、少しだけいたずらをするようにもなったが。
…だからと言って、根本的な彼の優しさが変わるわけでもない。
優しさをそのままに強くなってしまったのが、少しやりにくくて腹が立ったけど……
……でも結局彼女は、生意気で、ちょっとくらいだったら自分の言う事を
聞かないようなレシィの方が、好きみたいなのである。

「……ふぁ…ぁ…。…温かい、温かい…の……」
指を滑らせれば表面はひんやりとしているが、でもそこでぐっと力を込めると、
内側から湧き出して来る温もりが有って、それが彼女を喜ばせる。
「これ、好きぃ……、…レシィの…温かいの、良すぎる…よぅ……」
少しでも相手の暖かさを感じれるように、強く強く身体を押し付ける。
繋がって、裸で抱き合ってるだけで、こんなにも満ち足りた気分なのが不思議だった。

「…僕も、大好きです。…ユエルさんの、温かいの…」
「ふぁっ?」
と、ふいにそんな言葉と共に、ちゅむ、と何か暖かくぬめった感触に乳首が包まれる。
…それがレシィに吸い付かれたせいだと気がつくのに、さほど時間はかからなかった。

「あは…、おいしいです、ユエルさんのおっぱい。…温かくて、柔らかくて……」
「…あ……だ、だめぇ、…だ、だめだよぉレシィぃ……」
ちゅうちゅうと、お乳が出るわけでもないのに吸い付いてくるレシィに、
けれど押しのけようと伸ばした手が、気がついたら彼の頭を抱きかかえていた。
指に絡む彼の髪の手触りに、胸の内の昂ぶりが、ますます強まっていく。

荒い息を吐きながら、そうやって愛おしげに彼の、さらっとした碧の髪に指を走らせる。
赤ん坊みたいに胸に吸い付いてくるレシィが、なんだか可愛くて仕方なかった。
「…あは……レシィ、可愛い…♪ …赤ちゃん…みたい……」
ちゅぱちゅぱという音を胸元に感じながらも、柔らかな髪を何度も掬っては落とす。
独特の猫っ毛に、その間から覗く、折れた角の硬い感触。

なんだか夢を見てるみたいな心地で、でも確かに気持ちよくて。
「あ、なんか……なんか、ユエル、きっ……来ちゃいそう、かも……」
「……気持ちよくなっちゃいそうですか?」
「う、うん……気のせいかも、知んないけど……」
もたせかけた身に感じる彼の温もりや、背中を優しくさすってくれる腕、
ゆらゆらと、小さく緩やかに動かされる腰から来る甘い痺れが、それを助長させた。

ゆっくりと、けれど確かに彼女の中で膨らんでくるもの。
「…ん…、…あ、……ど、どうしよ……」
左胸の突起を、ピチャピチャザラザラと舌で転がされた拍子に、
それが気のせいではなくて、確実に来てしまっているものだという事に気がつく。
「…や、やっぱりなんか来ちゃってる…来ちゃってるよぅ……」

強い刺激の連続で、明確に押し寄せて来るのが判ってしまうのも怖かったが、
でも改めて感じてみると、こういう風に緩やかにひたひたとやってくるのも、
それはそれでまた別の怖さがあるような気がした。
…いや、じわじわと遅めにやってくる分だけ、こっちの方がタチが悪いだろうか?

…だが、それでも彼女には、そんな怖さを和らげてくれる相手がいる。
「…大丈夫ですよユエルさん、落ち着いて? …怖くないですから…」
「…う、…うん…」
顔をあげたレシィが、ユエルを肩に抱いてぽんぽんと頭を撫でてくれる。
…むろん腰は緩やかに動かし続けたままなのだが、それでもだいぶ落ち着けた。

「…ほら、いっぱいしがみ付いて、好きなだけ叫んじゃってもいいですからね?」
穏やかな調子でそう言うと、再び彼女の乳房に口をつけるレシィ。

――そういえば昔、似たような出来事があった。
『ユ、ユエルさん、…泣かないでくださいよ。…ね、泣かないで……』
いつもの三人で山遊びに出かけた際、はしゃいだユエルが珍しくドジして崖から
足を滑らせ、支えようとしたレシィごと崖下に転げ落ちてしまって。
『ほら、大丈夫ですから。怖くないですから、…ね?』
足を怪我してしまい泣きそうになったユエルを、自分だって泣いてしまいそうだろうに、
レシィが一生懸命に慰めてくれ、おぶって山の下まで歩いてくれたのだ。
結局、後で二人に追いついたミニスにからかわれてレシィは顔を真っ赤にしていたけど。
……思えば気づいてなかっただけで、あの頃からこの想いの萌芽は……。

「ふ…ぁ……す、き……、ここ、好きいぃ……っ」
きつく彼の頭を抱きしめて、静かに押し寄せてくるものに震えながら耐えた。
「…ユエル…ここに、居たいの……ずっと、ここにっ、居たいぃっ!」
胸が張り裂けそうなほどの狂おしさに、叫び声を上げずには耐え切れそうにない。
…そして、そんな彼女の背を、安心させるみたいに包んで撫でてくれる、レシィの腕が。
「…居てもいいですよ、ずっと。…居てくださいよ」
「っ! ……うん、居る…。…ユエル…ずっと、ここに、ここにぃっ!!」

ふいに尻尾の付け根を指で摘まれ、軽く爪を立てられてクリクリさせられ。
「ひぁ…」と言う喘ぎ声を洩らして、ユエルの身体が軽く震える。
レシィの身体にきつくしがみ付いた後、耳の先端から足のつま先まで張り詰めさせて、
でもすぐに、くたり、と弛緩させた。
…荒い息をつく彼女の秘裂の隙間から、新しい蜜がこぷっと溢れる。
先程みたいに大きくも激しくもなかったが、だけど隠しきれるようなものでもなくて。

「……うわぁ、ユエルさん、やっぱり今の、すごく可愛い…」
そんなレシィの感嘆の声に、自分が達してしまった瞬間がいつか、
バレてしまっていたのだと気がついても、顔を赤らめる事ぐらいしか出来ない。

「…イっちゃった時のユエルさん、なんでそんなに可愛いんですか…?」
「…っ、……ゃぁ……」
いつの間にか胸から唇を離したレシィが、新たに滲んだ彼女の涙を再度舐め取って
来るが、それでも辛うじて声をあげるのが関の山だった。
レシィの背に強く回された彼女の腕には、言葉に反して強く力が篭ったままで。
…ちっとも止む気配の無い腰からのくちゅくちゅという音に、抗う様子もない。

「目、きゅって瞑りながらプルプルしちゃって、一生懸命僕にしがみ付いて来てて。
耳も尻尾もピクピクさせちゃって、ものすごく可愛い声でひぅひぅ鳴いちゃうし…」
「…ん…、あっ……ふっ、ふぅぅん……」
目の周囲を丁寧に動く柔らかな熱に、気がつけば甘えた声を上げていた。
ふんふん鼻を鳴らして、閉じた瞼の上をなぞる暖かさを、いつの間にかもっと求めている。

「あっ、……やぁぁん…っ」
そこに再度しっぽの付け根をくにくにと優しくだが揉まれ、更に強くしがみ付いてしまう。
すでに突き放す事など不可能で、もうそれしか選択肢は無かったのだが。
「…し…しっぽ……しっぽぉ……っんんっ!?」
だからそのせいで、あっさりと床に押し倒されてしまった。

重力と視界が傾いたような気がした時には、もう上からのしかかられていて。
背中にはさっき脱ぎ捨てた服の、腰にはひんやりとした床の感触がある。
「ん……」
覆い被さられて少し息苦しかったが、だけどその重みと温かさは嫌なものではなく、
……ただ、改めてここが床の上なんだという事を思い知らされて。
「…レシィ、ここ……床の上ぇ……」
辛うじて抗議の声をあげるが、その声はあまりにも弱々しい。

「……いいじゃないですかそんなの、もうどうだって」
「よ、良くないよぉ……良くないぃぃ…」
あまりにもそっけない事を言うレシィに、ふるふると首を振るしか出来ないユエル。
しかし、耳をひこひこさせながら涙目でそんな事されたところで……

「…そんな事言っても、今さら無理ですよ。僕もう、ユエルさんと離れるの嫌ですし…」
「ユ、ユエルだってそうだけど、でも……って、あ、また……ぁんっ」
余計に『いぢめてオーラ』が放出されてしまい、一層レシィを刺激してしまうだけなんだと
気がついてない辺り、やっぱり脳みそ足りてないというか、おバカさんというか。
そんなんだから三たび胸にパクつかれ、乳首をちゅっ、と吸い上げられてしまうのだ。

そうやって胸を吸われながら、尻尾の付け根を毛並に沿って優しく撫でられ。
おまけに互いの腰と腰が密着してしまうくらい、深々と最奥まで差し込まれた状態で、
比較的小さめにゆっくりと抽送を繰り返され続ける。
その度にきゅっと目を瞑って、「んっ」とか「んくっ」といったくぐもった声を洩らしながら
汗ばんだ四肢をピクピクさせているから、感じてくれているのが判る。

…無論、もっと大きく激しく動かす事も出来たが、敢えてそれはしなかったのは、
あくまで彼女が望んでいる物を与えてあげる事に、今のレシィが専念したから。
単純な、より強い『肉体的快楽のみ』を味わうのだけがこの行為の目的ではなく、
そして実際ユエルがそれでなく、もっと違うものをこの行為に求めているのは、
自分の身と照らし合わせて、レシィも嫌というほどによく判っていた。

「…ず…、…ずるいよぅ……レシィだけぇ……っ」
現に、彼女はすぐに参ってしまい、甘えるようにくんくん鼻を鳴らし出す。
あんなに意地っ張りで、負けず嫌いだったはずなのに、ぽろぽろ涙を零している。
「…ユエルも……ユエルもぉ……」
両手がレシィのお尻をまさぐり、やがて尾骨をたぐってその尻尾を掴んだが、
レシィはピクリと、ほんの少し身を竦めこそすれ、喜んでそれを受け入れた。

彼女の流線型の尻尾とは違う、もっと太目の、むくむくでもこもこな尻尾。
オルフルのそれと比べると鈍重で野暮ったいが、だけどその分力強さがあって。
「…あは、すごい…。…すごいね、レシィの尻尾♪」
まるで獲れたてのウナギみたいにびちびちと、両手で押さえてものたうって暴れるそれを、
それでも懸命に両手で掴んで、レシィにしてもらってるみたく上下に擦りあげるユエル。

「…こんなエッチで、びちびちしてて…、…でも、とってももこもこで……」
被毛の奥の芯の部分を擦るたび、薄い皮膚の下で筋肉がビクンビクン痙攣するのが
目に見えて判るそれを、それでも最初は一生懸命にさわさわしていたのだが。
「すごい元気で…可愛くて……」
いつの間にか手が止まってしまい、きゅうっとそれを握り締めるだけになる。
「…あった…かい……」
もしも間にレシィの裸体が無ければ、明らかにそれに頬擦りしていたであろう目。
母性本能をくすぐられたのと、あまりの猛々しさに当てられたのとで、
どうやら相手を気持ちよくするつもりが、逆に飲まれてしまったようだった。

……まあでもレシィの方も似たようなもん、実質おあいこで。
(…う、うわぁ、ユ、ユエルさんの手が僕の尻尾、に、握って、握って、握って握って……)

「…あ……」
ふいに胸から顔を上げたレシィに、頭をかき抱かれ、抱き寄せられる。
より深くのしかかられる形になったと思ったら、レシィが彼女の耳元で――
「…えっと……そ、そろそろまた、出しちゃいそうなんですけど……」

…………

(…って、なに僕、ものすごい間抜けな事言ってるんでしょうか…)
――でも、言ってからちょっぴり後悔するレシィ。

大体なんだ、『えっと、出しちゃいそうなんですけど』って。

(ほ、本で読んだ限りじゃ、普通こういう時って、『イくぞ』とか『出すぞ』とか……。
あ、で、でもそれ思いっきり僕のキャラじゃないですし、だけど『イきますよ』とか
『出しますよ』ってのも、気が抜けるっていうか、かなりバカっぽい気がします…。
…ど、どうしたらいいんでしょうか、ええっと、ええっと、ええっとええっとええっと…)

…そういうので悩む事自体すごいバカらしい事なのだが、当人としてはいたって真剣。
わずか一秒か二秒ほどの間に、それこそ脳みそフル回転させてウンウン悩んでる。

……レシィらしい、というか、こういうとこやっぱり彼もまだまだ十代半ばの少年。
ユエルに安心して頼ってもらえる為に、懸命に『そうあれるように』振舞っていても、
それでもどこかで、実際これまでにも何度か、ピンチに陥った事はあったのだが。

「……うん、出して……」
もしも相手が彼女じゃなかったら、きっとここまでは頑張れなかった。
彼女だったからこそ――
「…早く……ね? …ユエル、なんか、また来ちゃいそうだから……」
切なげに息をついて、彼のしっぽを握ったまま、
彼の身体を両腕で挟むようにして身を寄せてくるユエルを見ていると。
背筋にゾクゾクと、凍傷でも起こしそうな位熱く冷たい物が走り、
頭の中が白熱しそうな程高揚しているのに……酷く冷静な自分に気がつく。

「……はい。…じゃあ、出してあげますからね…?」
くちゅくちゅと、絶え間無く泡立つような音を立てていた腰の動きを止める。
しっぽが彼女の柔らかな手に包まれている今、
もうあとほんのちょっとでも動かせば達してしまいそうなくらい危険な状態で、
その代わり彼女の一番奥に、根元まで、差し込めるだけ差し込んで動きを止めた。

反面、尾の付け根をいじる手に一層力を入れて、彼女が追いつくのをじっと待つ。

――そして思いの他、それはあっという間で。
「…い、一緒に……いっしょ、にぃっ!」
「…はい……っ」
彼女の尻尾、薄い被毛に覆われた指の下で、筋肉がひくひくと痙攣するのを感じて、
どちらも潮時だと、レシィはパクリと彼女の三角の耳に吸い付いた。

「ふぁっ!」
軽く歯を立ててきつく吸い上げ、それに併せて尻尾の付け根を強く揉む。
「ぁっ! あっ! あっ! あはっ! …あああああぁんっ……」
五度それを繰り返した所で彼女が達し、それを示す強い締め付けにまかせて、
彼も我慢に我慢を重ねた果ての、思いのたけをユエルの裡に解き放つ。
食んだ歯の裏で痙攣している耳の感触に至福を感じ、
出されながらぶるっぶるっと震えちゃってる、彼女の身体が堪らなかった。

「……はっ…、はう、はうぅぅっ…、はうぅぅぅぅ…ん…」
それはユエルだって同じ、一度目に出された時よりも波の高さは小さかったが、
そのぶん彼の若い迸りを、余すところ無く全神経で味わうことが出来た。
ぐぅっとのしかかられ、ぴったりとくっついたお腹の温かさや、
ぎゅっと握った手の中の、針金みたいに硬直した彼の尻尾の感触。
何よりも、ぴちぴちと数度、短く奥に何かがぶつかる感じと、
それが止んだ後に、一瞬遅れて暖かなものがじんわりと広がっていく感覚が。

「あっ…あったかい……あったかいいぃ…♪」
二度目で、だけど出されているのが判ってしまうほど勢いがいいという事が、
どれだけ凄い事か判るわけもなく、彼女はただひたすらそれに酔う。
唯一、レシィの内なる想いがどれだけ激しいのかが、判り易過ぎる程に良く判った。

注ぎ込めるだけ、あるいは絞りつくせるだけ、相手の身体の痙攣を満喫する。
やがてそれが終わった所で、二人ともほとんど同時に、身体の力を弛緩させた。

……とにかく、恐ろしいほど幸せで。
「…ぁぅ…ぁ……ど、どうしよう……レシィぃ…」
身動き取れないよう覆い被さられながら、それでも彼女は幸せだった。

欠けた物が補われる様な、ひび割れた部分が満たされる様な、
そんな心地良さに身を任せ、とろんとした目で横のレシィに話しかける。
「…これ…気持ち、良すぎる…よぉ…」
険を失って、だけどまだばたばた左右に振れようとする彼の尻尾を握っていると、
そのむくむくと暖かな感触にますます幸せが込み上げてきて。

「ユエル…これ、やめられなくなっちゃう…」
「……いいじゃないですか、…やめられなくなっちゃえば」
病み付きになりそうだと思っていたら、ふいに横からレシィの声が掛かった。
彼の掠れた独特の低い声に、耳毛がピリピリして、ちょっとビクっと来てしまい。

「…で、でも、それだとユエル…きっとこれ…毎日、したくなっちゃ……」
「してあげますよ、毎日」
そう言って、優しいけど、でもどこかいたずらっ子めいた瞳で見つめられると。
…なんだか吸い込まれそうな変な気分で、心臓がドキドキしてくるのだ。

「けっ、けどっ! …こ、こんなっ、気持ちいい事…毎日、してたらっ、
…ユエル、ぜ、絶対いっぱい…、…赤ちゃん…産んじゃう…よぉ…」
「……いや、一人ずつしか生まれませんってば……」
困ったような、悩むような顔をしてしまうユエルに、レシィの方もついつい苦笑を洩らし、
そんな本物の狼じゃあるまいし、体格や骨格の関係上、
一度に一人ずつしか生まれて来ようがないのに、とは思うのだが。

「まぁでも、僕はユエルさんが許してくれるんなら、産ませちゃう気ですけどね、いっぱい」
「…………」

「……と、ともかく! レシィ、お、重いから一旦どいてよっ!」
途端に顔を真っ赤にしてますます困ってしまう彼女を、クスクス笑って見つめるレシィ。
「どかしてくださいよ、ユエルさんが。…ユエルさんの意思で、そう望むなら」
そんな、なんか妙にニヤニヤしてるレシィにムッとして、
(…なんだいレシィなんか、これぐらいの重さ、ユエル簡単にどかせるもんね)
ユエルは彼の両肩に手をかけると、引き剥がそうとし――

――そのままの格好で、ゆっくりと動作を停止させた。
(………う…)
このまま手に力を込めれば、動かせるはずなのは、判っているのに。
……なのに手が、動かなかった。

「…どうしました? ユエルさん?」
レシィのあの、優しさといたずら心の混じった声が聞こえてきても、動かせない。
…いや、違う。『動かしたくない』のだ、…彼女自身が、自ら望んで。

確かに少し重くて、ちょっぴり息苦しくて、重みで胸もつぶされちゃってるが。
…でも温かく、心臓のトクトクする音もじかに伝わってきて、嫌じゃなかった。
汗の匂いに混じって、微かに故郷の――メイトルパの香りがあり、
肩に伸ばした両手は、さっきのもこもこの感触を思い出して、なんとなしに疼く。

この手に力を込めれば、これらが全部なくなってしまうんだと思うと、
すぐに手に力が入らなくなり、胸が切なくなって、急速に意思が萎んでいくのが判った。
……温かくて、優しくて、とても居心地良くて、凄く素敵で。
ずっとこうして居たくて、どうしても離れたいと思えなく、……離れたくなく。

「…あぅ……」
ちょっとだけ、もうちょっとだけという誘惑の声に負けて、手が動く。
見かけに依らず、意外と軟弱じゃない背中に腕を回して、今度は強く力を込める。
何か勝手に体が動いて、胸元に頬擦りしてしまって、止められなくて、止められ――

――じゅぷ、と、腰の奥に突き刺さったままだったモノが、動く音がした。

「……あっ!?」
ビクッとして身を竦めたが、腰の水音は止まなくて、
緩やかにちゅぷちゅぷと、でも確実に奥のところで律動され始める。
それで気がついたが、それは全然硬いままで、相変わらず熱く熱を持っていて…。

「…あ…え…嘘、なんで、これ、柔らかくなんな――ひぁ…っ!?」
昨日の記憶を手繰る限り、『確かこれって1-2回使ったら硬くなくなっちゃうはずじゃ』、
と思い至ったところで、だけど「はむ」と、再度耳を口に含まれていた。
そのまま内側の先っぽ、産毛が生えた所を、ちゅうちゅうされて、れろれろされて…。

「あ…だめ…みっ、みみ……耳だめぇっ、耳…みみぃっ――」
「――じゃあ、やめましょうか?」
口にそれを含んだまま、くぐもった音程で言われた言葉に、体が止まる。
『うん、やめて』というそのたった一言が、喉の奥に引っかかってどうしても出ない。

静かに動く下半身の結合部の隙間から、彼女のソコがひくついてしまう度に、
こぽりとこぽりと、二種類の液体の混合物が溢れるのが判って。
濃度の薄い方は床に零れ、濃い方は二人の恥毛に絡んでそこをぺったりと白く汚し。
それでも動くのを止めてもらえず、指がまた彼女の尻尾の付け根に伸びて、
耳はねぶられて、すすられて、激しくも辛くもない代わり、とにかく甘くて、甘くて。
甘いけど熱くて、優しいけど熱くて。じんじんという甘い痺れが、体が、熱く、息が……

「…あ……っ…、…ああ……ああああ…あ……」
ようやく耳から口を離してもらった頃には、……もう完全に、蕩かされていた。
「…あはは、ユエルさん、やっぱり才能ありますよね」
ほんのりと唾液に濡れた耳元で囁かれただけで、ぶるっ身体が震えてしまい、
だけど彼の身体にぎゅっと抱きつくの以外に、それに耐える術を思いつけない。

「…でも、だからユエルさんが悪いんですからね?」
「……ふ?」
…と、レシィが身を起こして、ごく自然にひょいっと彼女の両足を彼の両肩に乗せた。
そのまま身を乗り出すから、必然的に彼女の腰は浮き上がり、
なんていうのか、まるで後ろでんぐり返しの途中みたいな体勢に……って。
「…ちょっ、ちょっとレシィっ! このかっこ何…っあぁん!」

ぐちゅん、と音が立つくらいに深く突かれた。
「わあ、ユエルさん、今の可愛い…♪」
そのまま何度か、先程までとうって変わって激しい抽送を繰り返される。
「あっ、ふぁっ! んっ、くっ…! …ひぅっ!」
すっかり温められ、彼の精液と彼女の愛液で馴染んでしまったそこは、
そんな強くて激しいのも易々と受け入れてしまい、角度を変えて突き込む度に、
ぎゅっと両手を握った彼女の口から音程の違った様々な嬌声が洩れ出でた。

「…ぁっ…ふっ、深い、……やだっ、これっ、ふかっ、深いぃぃっ!」
叫んでしまった所で、ようやく一旦腰を止めてもらえる。
「…っ、…ぁ、な、なんで……なんでぇ……」
ヒクつく秘裂から掻き出された濃淡二種類の白濁で、恥毛とお腹を汚しながら、
たったこれだけで既に涙をポロポロ零してふるふる震えるユエル。
…本当に、気持ちいいのが駄目らしい。…あんなに悪意や痛苦には強いのにだ。

「いや、さっきまでがまったりエッチでしたから、今度はまた激しくがいいかなぁって…」
そんな彼女を愛おしげに見やり、レシィは彼女の両腿を脇の下で挟むと、
そのまま腕を伸ばし、小さくても張りの良い胸をふにゅふにゅと揉む。

「それに、流石に48は知らないですけど、体位も知ってる限り試してみたいですし…」
しれっとした表情で、だけど心底嬉しそうにそう言った彼の顔には、
この年頃の若い男の子特有の、未知に対する純粋な好奇心と探究心が宿っていた。
…ようするに、『色々試して』みたくて、冒険心にドキドキでワクワクなのである。

そういうレシィの目の中の輝きにも微妙に怖かったりするのであるが、
「…そ、そうじゃ…なくってぇ……」
でもユエルが本当に怖いのは、自分が既にこんなに消耗してるのに、
ちっとも疲れた様子が無く、明らかに昨日よりも元気ピンピンな彼と彼の分身。

「…だからユエルさんが悪いんですってば」
ぎゅうっと一際強く彼女の胸を絞り上げると、彼女が押し殺した嬌声を上げる。
「…僕、ユエルさんのせいで、おかしくなっちゃったんですからね…?」
両足の先端が床につく位に身体を折り曲げて、顔を近づけるとその瞳を覗き込む。
戦いでは役に立つしなやかで柔軟な身体も、ここでは逆に災いだった。

「…昨日、ユエルさんが僕との子供産んでもいいって言ってくれた時、すごい嬉しかった。
ユエルさんのお陰で、僕、…自分が男だったんだって事、思い出せたんですよ」

現に、今日の朝起きた時、とても清々しい気分だった。
隣でまだ寝ているユエルを見て、最初は寝起きの記憶の混乱で少し狼狽したが、
でもすぐに、どこか誇らしくも自信に満ちた気持ちが沸いて来た。
彼女を幸せにしてあげる為何をしたらいいのか、驚くほど迅速に考えて、行動できて。
ユエルを幸せにする権利を自分が得る事が出来たのが、それだけで嬉しく、
その為に身を粉にして働き、全力を尽くす覚悟は辞さないつもりだった。

「……でも、思い出さない方が、良かったのかもしれません…」
だけど、自分の『ユエルさんを僕にください』騒ぎの中、彼女が起きて来て。
詰問の嵐の中顔を真っ赤にして、それでも照れくさそうに笑っているのを見た時。

「…僕、考えたんですよ。…どうして昨日、あんな風に我を忘れちゃったのかって。
考えて考えて……、そしたら、判っちゃったっていうか、…気がついちゃったんです」
彼の中に沸き起こってきた感情は。

「……僕、男だったんですよね。……普通の、どこにでもいる、皆と同じ、『狼』の」

――よくたわんだ枝、あるいは伸びきったゴムから、手を離すとどうなるか。

「…それに気がついちゃったら、…なんかもう、抑えられなくなっちゃったんです」
正しい方向に向かおうとする力を、別な圧力をかけて抑えれば、どこかで歪みが。
そしてその圧力が取り除かれれば、淀んで歪み、溜まった力はどうなるか。

「…本当は、もう日が暮れる前から、ユエルさんとしたくてしたくて……」
「……え…」
本来は男なのに、幼少の頃から長年半人前扱いされ、女の子の服を着せられ、
それでなくとも自分の女みたいな容姿に、強いコンプレックスを抱いていた彼である。
…彼自身も気づいていない無意識の底で、悟りようも無い程にごく僅かにだが、
しかし確かに、屈折して、歪んで、たわんでしまっていたものがあっても、無理は無く。

「…今日の夜はどういう風にやろうかって、昼の間、そればっかり考えてました…。
どうやっていじめてあげようかとか、どの体位でしようかとか、…そんなのばっかり…」
「…え、う、…えええ?」
いっそ手折れて男色の道に転ぶか、あるいは一生曲がったままだったならまだ平和
だったのかもしれないが、あいにくと彼を抑圧していた力は、つい昨日取り除かれて。

「嘘みたい…っていうか、バカみたいですよね? ……すごい節操無しで。
…でも、本当なんです。…嘘つきたくないから、ちゃんと全部言いますね?」
さながら禁煙や減量に失敗した後のリバウンドのように、猛烈に跳ね返って来る物を。
無意識下に、懸命に抑圧されて来た物の反動を。

「だから昼間、ユエルさんが抱きついて来た時に逃げちゃったのも、
本当はあのままだと押し倒しちゃいそうで、怖かったからなんです。
この部屋に来るまでも、早足にならないように抑えるの、必死で…」

……受け止める先にいるのは、当然のごとく、その重石を取り除いた当の本人。

「あっ…」
またぐいっと引き抜かれて、彼女の四肢が震える。
「…ですから、ね…? 判ったでしょう? …僕、ものすごいサイテーなんですよ…」
「あっ、あはっ! …ぁ、やっ…」
そのまま何度も、強く激しく内壁を擦り上げられた。

「こんなに、ユエルさんの事、…犯して、いじめて、食い荒らしちゃってるのに…」
「はっ、んっ、んぅっ! んぁっ、ぁっ! ああっ! …ああぁあっ!」
じゅぷじゅぷとそれを何度も繰り返し、彼女の抑え切れぬ喘ぎを聞くと、自分の中の
昏い望みが満たされていくのが判ってしまい、レシィは泣き笑いの表情を作る。
「なのに全然…、全然、お腹いっぱいに、なれないんです!」

…そう、でも誰よりも一番困惑しているのは、何を隠そうレシィ本人で。
彼自身、どうしてこんなに自分が性欲強くて、衝動を抑え切れずもて余し、
彼女を支配する事に快感を感じてしまってるのか、『気がつけて』いなかった。
……まぁ、判らないからこその、無意識下のトラウマなのであるが。

「こんなに気持ちいいのにっ、終わるとすぐにまたしたくなっちゃって!
したくて堪んなくなっちゃって、動かしたくなっちゃってっ!」
「…っ、いっ、いあぁっ! こっ、これ…っ、だかっ、…深っ、ふかぁっ、ふかあぁっ!」
だけど、一度粉々に壊れてしまった抑制機構は、もう元には戻らなくて。
男を忘れる事で眠らせていたのに、最早完全に目を覚ましてしまった彼の獣性は。
史上二人目に『審眼』の使ってのけたほどの彼の膨大な魔力の源泉は、…女を。

「欲しいんです、ユエルさんの全部が! 欲しくて、食べたくて、僕の物にしたくて!
もっと泣かして、喘がせて、よがらせて! 聞きたいんです、ユエルさんの声っ!」
「…うぁっ、あっ、わっ、ふわぅっ、んぅっ! あうぅうっ、あううぅうぅんっ!」
愛しい女の身体を、誰よりも愛しい女の肉体を。
組み敷いて、犯して、種を植え付け、孕まし、子を宿させ、我が物にせんと渇望し。
ユエルはそんな彼の首に腕と足を絡ませて、ただただ耐える事しか出来ず。

「わうぅっ、わっ、ぁっ、あっ、あっ、はっ、ああっ……んいぃぃっ!」
やがてそれからあまり経たない内に、彼女の身体が切なげにビクンと震えた。
きつく閉じた四つの眼と、力の篭る二対の四肢、引き攣って跳ねる二人の尻尾。
そして痙攣するレシィの腰に合わせ、少し弱めにヒクヒク震える彼女の腰が、
二人が達してしまっている事を、傍目にも判るほどに指し示している。

「…あっ……あっ……あ……あっ……ぁ……」
上からトクトクと注ぎ込まれて、なのにその感触に切なげに鼻を鳴らすユエル。
この瞬間、彼女は一番いい顔を作るのだ。…最高に悦んでいる顔を。
「…どうしたら、…いいんでしょうか…。…好きなんですよ、ユエルさん」
そんな顔を見ていると、自分なんかに汚されて悦んでいる彼女を見ると、ますます。
「壊したいくらい…好きになっちゃってるんですよ…」

ずるりと肩から彼女の脚が落ち、…その拍子に角度が変わって圧迫されたのだろう。
自分と彼女の間から、容量オーバー分の欲望の証がぴゅっと噴き出したのにすら、
背筋にゾクゾクするものと、得体の知れない興奮を覚えてしまう自分に。
……本当にどうしたらいいんだろうと、レシィは真剣に暗澹とした。

でも、ユエルにとってそれは、ちっともサイテーな事なんかではなくて。
「…だめ…だよぉ……レシィ……」
「……え?」
震えながらするりと巻きついて、身を寄せてきた彼女に、レシィの方が少し戸惑う。

「そんな眼で…そんな、ユエル…嬉しくなっちゃうような事……言っちゃ…駄目ぇ……」
「…あ……」
彼の魂の底にあり、自分を強く求めてくる、炎のように猛々しい激情。
それを必死に抑え、彼女を傷つけまいと頑張っている、蛍火のような優しい想い。
…それら二種類の温もりの綯い交ぜになった、苦しげな瞳に見られると、
胸がきゅうっと締め付けられるみたいになり、彼女だって背筋がゾクゾクしてしまって。

「…これ以上、レシィの『好き』…な気持ち…ぶつけられたら……」
『食べたい』と言われた時、それだけで彼女の身体の中を快感が駆け巡った。

彼の不器用で、でも彼女の事を好きで好きで、おかしくなっちゃいそうなくらい好きで
堪らないんだという圧倒的な量の『好き』な気持ちが、怒涛のように次から次へと
バシバシ直球ストレートでぶつけられてくるのに、耐え切れそうになく。
…『食べられてもいいかな』とか、『食べられてあげたい』とか、思ってしまう。

……実際、確かに肉体的な行為にも快楽を感じているのかもしれないが。
…でもそれ以上に彼女は、彼の『一生懸命さ』に、『精一杯さ』に、感じてしまうのだった。
彼女を愛してあげようとするレシィの『一生懸命さ』が、ビンビン伝わってきて、
もうその時点で既におかしくなっちゃいそうなくらい、体中に熱く冷たく電撃が走る。
…レシィのその猛々しき一生懸命さが、彼女はどうしようもなく大好きで。

「ユエル…ますます…気持ち良くなっちゃ…う……」
…そしてそれに晒される程、より一層イケナイ事を考えてしまう自分が、彼女は怖かった。
もっとその彼の熱情に触れてみたいと、激しく愛されてみたいと。
ちょっと乱暴なくらい力強く、意地悪されて、もてあそばれて、…陵辱されたいと。
尻尾つねられて、耳啜られて、乳首くいくいされて、体中という体中を獰猛に貪られて、
悪い子だと、エッチな女の子だと、蔑むように見られながら、でも頭撫でてもらいたい。
…もっともっと、踏みにじられて、蹂躙されて、だけど優しく力強く包んでもらえて……。

「ますます……離れ…られなくぅ……っひゃぅ」
ぐいっと持ち上げられて、ころんと横に転がり、さっきとは逆の――仰向けになった
レシィの上にうつ伏せでユエルが乗る――体勢になる。

「あ…っ!」
そのままぎゅうっと強く背中を抱きしめられて、くちっ、と腰の奥を突き上げられた。
「…あ…、だ…だめ…だめぇっ、あっ、あ!」
更にくちっ、くちっ、と優しく小突かれ、より強く抱きしめられて、彼女の心が震える。

「…だめぇ…、…ユエルまた…気持ちよくなっちゃ…」
「…いいじゃないですか、なっちゃえば。…なっちゃいましょうよ」
笑って、抱きしめられて、キスされて。
「…激しく、優しく、激しくって来たから、次は優しく、…ね?」
そう言って背中を撫でられたら、彼女にはもう抗う事なんて出来ようもない。

「んっ…、んふっ…、んふぅ……」
必死に彼の胸板に顔を擦りつけ、しっぽをふわふわ横に振り、
耳をふるふる震えさせている姿が、ユエルの本当の望みを示していて。




――…とまあ、そこで終われば綺麗に終わったのだが。

「…あぅ…ぅ……ぁ、は……」
手が震える。足が震える。
薄皮一枚隔て、身体の表面で何かが泡立っているような、そんな錯覚すら受ける。

――結局あの後、もう三回、中に彼自身を注ぎ込まれ。
流石にそこに至ってはレシィの楔も強張りを失い、二人の下半身を堅固に
繋ぎ止めていた物を失った今、ユエルは痙攣しながら床の上にへたばっている。
四肢がカクカクと小刻みに震え、びっしょりと汗をかいた体には力が入らない。
…自分が最初から数えて合計何度達してしまったのか、もう彼女には判らなかった。

お腹から太腿にかけては、彼と彼女の体液でべたべたで、
特に尻尾と恥毛にかけてが酷く、秘裂に収まりきらなかったレシィのドロドロが、
彼女の青色に白のグラデーションを掛けている。…閉じた割れ目が痙攣する度、
中に一杯に挟まった物がぐぷぐぷと小さな音を立て、時折の一際強い痙攣と共に、
透明になって少しずつ流れてくる物に混じり白濁した液塊が押し出された。

「…ユエルさんは、僕の物なんですからね…?」
「……っ」
耳元で、半ば夢見心地にそう囁かれても、もう言い返す事も出来やしない。
近くの床を這い回った指が、だけど何も掴む物が無くてうろうろし、
やがて赤ん坊みたいに指を咥えてちゅうちゅうしだすユエル。
…胸がきゅんきゅんして、だけどしがみ付くものが無い時の、彼女の癖だ。

そんな彼女の首や太腿に、いつか読んだ恋愛小説を真似て噛み付いては啜り、
紅い斑点――いわゆるキスマークという代物をつけていくレシィ。
彼女がいつも首に巻いてるマフラーや、あるいはお気に入りの半ズボンと靴下の間、
ギリギリ肌が隠れるか隠れないかの所を選んで集中的につけまくってる辺り、
…性格悪いというか、微妙に『さでぃすてぃっく』というか。

「…明日、ご主人様やミニスさん達に見つかったら、どうしましょうねぇ…?」
しかもそう言えばユエルが一際強く身を竦めるのを見て愉しみながら、
既に明日、彼女が顔を紅くして居心地悪そうにマフラーや半ズボンの位置を
何度も直しながら椅子に座ってる姿を想像し、興奮してるんだからタチが悪い。

…まぁもっとも、彼の首から胸にかけても、同じようでよりきつい紅斑が残っているのを
見たのなら、余人は何も言う事が出来なかったであろう。
我を忘れたユエルが散々甘噛みしてしまったのが、元はと言えば先なのだし。
…何よりユエル自身、『レシィに良い様にマーキングされちゃってる自分』に、
結構感じてしまっているようで、鈍い快感とも鈍痛ともつかない感覚が太腿に走る度に、
ビクビクと身体を仰け反られていたんだから、…どっちもどっち。

やがて後ろ側にも印を付けようと、彼女の身体をひっくり返した所で……
……そこでレシィの思考が、だけど唐突にピタリと止まった。
ひっくり返されたユエルが、「あうんっ」という声を上げるのも耳に入ってない。

所々に擦り傷や切り傷の跡がある以外は、染み一つない淡いミルク色をした背。
怖いくらいにほっそりとくびれた腰と、でもそこからきゅっと豊かに広がる柔らかなお尻。
脊椎の延長上を中心に広がる青色の草原と、そこから生えた尻尾の付け根。
……こうやって正面から面と向かって眺めたのは、そう言えば初めてだろうか。

――『女の子』の可愛らしさではなく、『女』の美しさ、艶かしさを、そこに感じた。
『腰から尻にかけてのラインに何ともソソラレル』という年上の同性達の言葉を、
昔の彼はどうにも理解できなかったけれど、でも今なら……多分、すんなりと。

少しボリュームには欠けるけれど、でも骨格や形は実に綺麗で整ってるから、
後は肉付きさえ良くなれば、文句無しの安産型になるであろう、良質のお尻。
…それに『細い腰』『ミルク色の肌』というオプションがついて、
自然鼻息も荒く、頭と股間にも血が集まり、胸の中がグツグツと熱く煮えたぎり。

そこに、脊椎の終点を中心として、上側に多少偏った青色のひし形が形作られていた。
…『人間の女の子』には、やはりここの毛は生えてないそうだが、
でもだからといって、レシィはそれを毛深いとか、獣臭いとかは感じない。
……むしろ素敵だと、誰よりもその類稀れな美しさを理解できるのは、
彼だって『人間の男の子』ではない、彼女と同じ亜人族だからだ。

外周部分から細かな青の産毛が、けれど中心に行くにしたがって濃く深く。
やがてその中心からすらりと伸びた細い尻尾が、先に進むに従って太くふんわりと。
きめ細かく美しい青が、肌の白さと映えて、ある種気高さに似た美しさがあった。
…それがどれだけ素晴らしい事か、メイトルパ生まれのメイトルパ育ちな彼には判る。
……間違いなく、最高の尻尾である。…実に官能的で、蠱惑な、最高の。

「ひゃぁんっ!?」
呆けていた時間がどれくらいだったのかは判らないが、
我に返るなり、レシィは夢中で目の前のユエルの腰にむしゃぶりついた。
ユエルが叫ぶがお構い無しに、ただひたすら無言でその産毛の部分を舐める。

「ふっ、ふぁっ、あっ? ふぁあっ、…やっ、やだ! そこ、や…っ」
逃げようとする彼女の下半身を、覆いかぶさるように固定して押さえつける。
押さえつけてひし形の外周部分から丁寧に、たっぷり唾液を含ませて舐めつける。

「ん…っ、んぁっ。 …だめぇ…ぁっ、はっ、くぅ…ぅ…」
バタバタと暴れる尻尾を付け根の上の部分で強く握って押さえつけ、
ザラザラと、自分の舌のヤスリの様になった部分を強く毛穴の部分に擦りつけてやると、
たちまち彼女の声が甘えるような響きに変わり始めた。
上半身と両腕を必死に前にパタパタさせて逃げようとしているのが何とも可愛い。

「く…っ、ぅっ、あっ…、……くぅん、くぅぅんっ!」
背丈の低い外周部から円を描くように、中心部の背の高い茂みへと舌を這わせる。
やがて柔らかな皮膚と体毛に包まれた尾骨部分に到達したので、
そこを毛並に逆らうような形で強く上から舐め降ろすと、
途端に嬌声が一際甲高い、鼻にかかったようなものに変わった。

最初の頃に比べるとずっと弱々しく、息も絶え絶えと言った感じの喘ぎ声だったが、
そんな弱ってしまった彼女のかすれ声が、またレシィの獣欲を刺激するのである。
…やっぱり彼女は、内側以外ではここが一番弱いらしい。
尻尾の毛先がぱふぱふと彼の顔をはたいたが、むしろ心地良いマッサージだ。

十分に濡れて、寝かしつけられ、あるいは濡れそぼって、ささくれ立ったのを確認すると、
笑って一際顔を近づけ、前歯の部分で、ごく軽く、甘噛み。
「ひいぃんっ!」
それも二度、三度、四度、五度、…何度も何度も、はむはむかみかみ。
「ひぃっ、ひゃっ、ひゃあぁぁっ! あっ、あうっ、あウゥうっ、わウウゥぅっ!」
トドメに軽く咥えて、毛並みに逆らい奥から手前へと前歯でズスーっと擦り立て。

「わうウウゥゥゥぅぅんっ!!」

細くて甲高い声を上げながら、目を白黒させて彼女が吼える。
前後不覚に陥ると、尻尾踏んづけられた犬みたいになってしまうのが彼女の特徴だ。
上半身を背筋運動でもしてるみたいに弓なりに逸らせ、
軽く歯で押さえつけた尻尾の付け根の部分でさえ、盛んにビクビクと反り返る。

…このままいじめ続けても、勿論いいのだが。
でもただでさえ疲労が見え始めた今の彼女に、こんな強烈過ぎる刺激を連続して
与え続ければ、やがて強過ぎる快感に意識が焼き切れ……
……つまり、遠からず失神、気絶してしまう事だろう、…『昨日みたいに』。
さすがにそれはちょっとなので――

「…う…、うぁ……ふ、…ぁ……はぅ、は……」

――自分の尻尾からレシィの口が離れるのを感じて、
ユエルの心は、「助かった」という想いと、「どうしてやめるの?」という想い、
矛盾した二種類の想いでいっぱいになった。
また発汗があり、全身は気だるく、秘所からは新しく愛蜜が沸き零れる。
…本当に、全身の水分は垂れ流しで、喉は気がつけば痛いほどにカラカラ、
このままじゃ本当に自分は干乾びてミイラになっちゃうんじゃないかと、
床ににへたばったままのユエルが真剣に心配をし始めた時。

(…あ……)
ふいに彼女の尻尾を、レシィがぎゅっと強く握り。
「あっ?」
弛んだ紐をピンと張らすみたく、くんっ、と短く強く引っ張り。
「あっ、あっ、はっ! あっ!」
それを何度か繰り返した。

……その度に、何か切ないものが尻尾の付け根に走る。

ぐっと中程を握られて、強くゆっくりと、少しずつ後ろの方に引っ張られる。
「…ぁ……ぁあ……っ……ん……」
この感触には覚えがあった。一番最初、下着を脱がされた時に味わったのと同じ感覚。
グイッと乱暴に引っ張られるんじゃなく、グゥ…ッと重く少しずつ引っ張られるせいで、
身体全体がそっちに持って行かれるような、なんとも言えない感覚が走るのだ。
「…は……ぁ……嫌……いやぁ…!」
腰を押さえつけられてるから尻尾だけ伸びて、付け根の部分が、胸が、何か切ない。
痛みと快感の間にある重い何かが、そこを中心に、身体の中を暴れる。

「…や…ぁぁぁ……っ」
やがて限界まで尻尾が伸びきり、『これ以上は痛い』の領域に差し掛かる。
お尻の筋肉がヒクヒクし始め、彼女の耳がぷるぷるし始めたのを見て取って、
……レシィはパッと、手を離した。
「あぅっ!」
後ろに引き攣っていた身体が反動で前に倒れ込み、解放された尻尾がビクビクうねる。

……でも、すぐにそれを再度掴まれ、間髪入れず、同じ事を繰り返された。
押さえつけられ、引っ張られる切ない感触。
痛みに変わる寸前までそれを引き伸ばされ、もうこれ以上はという所で解放される。
それを何度も。何度も何度も何度も何度も……

「…いっ、いやあああぁっ! やあああぁぁぁぁっ!」
自分が何をされそうになってるか判って、悲鳴を上げる。
そうしている間にも、尻尾を引っ張られる。尻尾を。尻尾を――

「…駄目ぇっ、レシィッ! それ駄目、それダメええぇぇっ!」
「何がダメなんです? …ダメじゃないでしょう?」
後ろからレシィの楽しそうな声が聞こえる。
今の彼が一体どんな目をしてるのか、振り向かなくてもユエルにはすぐに判った。

「ダメぇ、それ切ないっ、切ないのっ、セツナイのぉ…っ、あっ、あっ、あ!」
胸がキリキリ締め付けられるみたいにむず痒く、尻尾の疼きがどんどん強まる。
『切ない』としか言い様のないその感触に耐えかねて、ユエルは床を掻き毟った。
…だが無情にも、ひっかけられるような部分はなくて、ただただ床をカリカリと。

…が、叫んだ所でまた二、三度クンッと、尻尾を強く短く引かれて。
その度にもう、堪える事も出来ない喘ぎ声を口から洩らしてしまう。
――キモチイイ。

「でもユエルさん、尻尾引っ張られるの気持ちいいみたいですけど?」
「……ちっ、違う…っ、違うぅ……」
慌ててぶんぶん首を振る。尻尾引っ張られて、半分痛いの気持ちいいだなんて、
そんな、自分はそんなヘンタイなんかじゃないと、信じたいのだが。

「嘘ついても駄目ですよ、違わないでしょう? …感じちゃってるくせに。
…ユエルさん、僕に尻尾引っ張られちゃうの、気持ちいいんですよね?
僕に、自分の尻尾好き勝手に遊ばれちゃうの、好きなんですよね!?」
「…う、うぁっ、うあああぁっ!」

興奮した声色のレシィに、背後から『一層彼女がゾクゾクしてしまうような視線』を
ぶつけられ、新たに持ち直された尻尾を、また強くゆっくりと引っ張られ始めると、
そんなささやかな『信じたい』という気持ちも、見事に打ち砕かれた。

「やあぁ…、やあああぁぁぁっ! 尻尾やぁっ、尻尾やあああぁぁぁっ!!」
尻尾の付け根に何かが集まって膨れ上がっていく。
まだ残っていたのかと自分でも驚いたが、目尻に涙が浮かんで視界が滲み、
全身から汗が噴き、股の間から白っぽく濁った蜜が、お腹の方へと垂れ零れ始めた。
腰や、お尻や、秘所の筋肉が、ぴくぴくと痙攣し始め、足が震える。

「…あれ? もしかしてユエルさん、尻尾引っ張られてイっちゃいそうですか?」
…でも、唐突に聞こえたレシィの言葉に、ユエルはビクッと身を震わせた。
「…ち、ちが…「「あははっ♪ ユエルさん、尻尾引っ張られてイっちゃうんだ。
そんなにユエルさん、尻尾グイグイギュウギュウされるの好きなんだ!」」

その言葉に、ひ、と喉から声が洩れ、ますます水滴で滲む目の前の視界。
レシィに突きつけられて、なんだかそれが酷く絶望的で破滅的な事に思われた。
なのにもう逃げる体力どころか、耐える体力すら残っていない。

尻尾を引っ張られる。…引っ張って、離される。
「…だ、めぇ…」
強く引っ張って、離されて。背筋が引き攣るくらい引っ張って、離されて。
「…だめぇ、だめええぇぇっ!」
痛いくらい引っ張って、離され、引っ張って、離され、何度も、何度も、何度も、何度も。
「だめぇ、だめえぇっ! だめえええぇぇっ、だめえええええええええぇぇぇぇっっ!!」

もう自分がどんな格好をしているのかも、ユエルには判らなかった。
腕がへたって、胸がつぶれてベットに押し付けられ、でも腰は引っ張られて持ち上げられ。
腰を、お尻を、高々と掲げ。もの凄い格好をしてしまっている事に、ちっとも気がつけない。

「やあぁっ、やあああぁぁぁっ! やああああああぁぁぁっ!!」
もう弾ける限界ま引っ張られ、でもあわやの所で解放され、少し楽になったところを、
また掴まれて引っ張られ始めた。…もう爆発寸前なのに。本当に駄目なのに。
「…あ…、ああ…っ」
ピィンと耳が張って、先端の産毛が細かに震える。足がガクガクする。
「ああっ、あっ…、あっ、あ…っ!」
涙がボロボロ零れ、股の間はぷるぷるして絶え間なくトロトロを滴らせている。
「あっ…、ああ…っ、ああああっ! あああああああああっ!!」
刹那、痛いほどに。今までで一際強く、尻尾をぐぅっと引き伸ばされ。

「――――――っっぁ!!!!」
刹那、膨らみに膨らんだ何かがバチンと弾け、あの『真っ白な世界』がやって来た。
レシィの手から離れた尻尾が、ビクビクと、音を立んばかりに跳ね踊る。
真正面からそれを直視していた彼には、それがよく見えた。

「あっ、はっ、あはっ、はっ、はぁっ……」
……腰を高々と持ち上げて、お尻を、尻尾を、ビクンビクンと痙攣させる。
その度に腰が跳ねて、ますますお尻を突き出す格好になっていった。
秘裂からは数度に分けて細く霧のような飛沫を飛ばし、
それに混じって彼の白濁の塊が押し出され、恥毛に絡む。
喉を震わせて息を洩らしながら、涙目に喘ぎ、別の生き物みたいに尻尾がうねうね動く。
そんな自分ももう判らなくて、ただただ真っ白で、真っ白で、真っ白で……


……それが10秒程だったのか、1分程だったのか。
どれくらいそうしていたのかも、判らないままに。
未だに彼女の意思に反して痙攣する尻尾と、それにつられて痙攣してしまうお尻を
持て余しながら、彼女は荒い呼吸を吐き、そのままの格好でぐったりしていた。

連続して達せられた為による、極度の虚脱感と倦怠感。
彼女としては、もうあと一戦だって交える気力など無いように思われるのだが。

ふいに後ろから圧し掛かられて、抱きかかえられる。
それが何を意味するか、判りはするのだけれど、
もう僅かな抵抗をするだけの気力も彼女の中には残ってはいない。
「…いやぁ……」
ぬめる秘裂に、いつのまにか硬度を取り戻した硬い物が押し当てられて、
ユエルは最後に残ったプライドを振り絞り、弱々しく悲鳴を上げる。
本当にもうイヤで、無理で、もうやめて欲しくて――

「…ふぁ……ぁぅぅぅぅぅ…」
――でもゆっくりと押し広げながら入ってきたそれに、
洩れたのは拒絶の言葉でなく、悦びを表す溜め息だった。

「…ほら、やっぱりユエルさん、尻尾引っ張られるの大好きなんでしょう…?」
のしかかり、同時に彼女を支えながら、けれどレシィが笑う。
「今のユエルさん、もう叫びながらビクビクって、すっごくやらしかったですもん」
「…っ!」
ビクリと身を竦めてしまうユエルの身体を、そう言ってすっぽり抱きしめた。
そうやって、彼だけが知っているふにふにとした柔らかい抱き心地を、
怖いくらい細くて華奢な腰と、ちっちゃな胸の感触を確かめる。

「あはははっ、本当に、…ユエルさんはエッチなわんこ、悪いわんこですね♪」
後ろから圧し掛かって、押さえつけて、喜色満面尾っぽふりふり、
…てめぇの方がよっぽど羊ってよりも狼じゃねぇかという、外野の野次は置いといて。

「…あぅ…、……ゆ、ユエル……わんこじゃないもっ…「「…わんこでしょう?」」
オルフルだい、と言おうとした所で、低くよく響く声で囁かれた。

「…僕だけの、とっても可愛い、大事なわんこ」
酷く熱っぽく、嬉しさを抑え切れない、夢見るような……妙に色っぽい声。
「…すごい甘えん坊で、柔らかくて、寂しがりやで、泣き虫だから。
…大事に大事に、大切にしてあげないと駄目な、僕の宝物のわんこ」
独特のあの低い声で、そんな事を囁かれると、耳がピリピリして、頭がぼうっとして来る。
彼女であっても、愛を囁かれるとはこういう状況を言うんだと、理解出来た。

「…ね? おいしいご飯、毎日作ってあげますから。
…お洗濯も掃除も、大変な仕事はみんな僕がやってあげますから」
『羊』も『狼』も、どちらもボスを抱いて群れを作り、生活を営む動物である。
群れの中で一番強い固体がボスになり、いわばリーダーの役目を果たす。

「…ご主人様にも面倒掛からないよう、増えた家族の分だけしっかり働きますから。
お金が必要ならパッフェルさんとこでアルバイトするし、何にも心配ないですから」
とりわけ狼は、孤高かつプライドが高い動物と揶揄される反面、
群れの中には厳格な階級社会を持つ動物だ。

「…なんでもお願い、聞いてあげますから。…絶対不幸せに、しませんから。
立派なお父さんに、みんなを守れるくらいに強くなれるよう頑張りますから…」
…では、ここで『家族』も、言わば一つの群れ社会として捉えてみると。

「…だから、なってくださいよ? …僕だけのわんこに」

こう言われて『なります!』と叫ぶ奴が、十人中何人居るのか不明だが、
…でもどうやらユエルには、この殺し文句は結構効果があったらしい。
「……わんこ……ユエル……レシィだけの……」
焦点の合ってないとろんとした目で、囁かれた言葉を反芻する。
そうして切なげに身を震わせ、吐息を洩らすと。
「…うん……ユエル、悪いわんこでいいから。…レシィだけの、わんこだから……」
次第に喜悦の混じり始めた眼で、中空を見つめ。

「…だから、…もっと……イジメテ……」

酷く淫靡に、惚けたような笑いを浮かべて、クゥンと甘くユエルは鳴いた。


――『純愛』と書けば聞こえはいいが、けれど『純過ぎる愛』と書けば、途端に危険で。
もしかしなくても二人とも、結構ヤバい方向に進みつつあるのに。
双方とも無自覚天然で、ちっとも気がついていないというのが、またタチが悪く。

……いずれにせよ、若い獣二匹の夜は、どうやらまだまだ長いらしい。
                                            【 まだ続く 】
601あとがき:04/01/06 02:55 ID:Oj34kuIR

少し遅れたお年玉、今年もよろしく謹賀新年。
だいぶ難産&時間かかりましたが、やっとこココで本番おしまい。
あとはエロ度少ない事後話のみですから、そんな期待せず。
602名無しさん@ピンキー:04/01/06 07:45 ID:ikX4PmRD
神キテタ━━━ヽ(ヽ(゚ヽ(゚∀ヽ(゚∀゚ヽ(゚∀゚)ノ゚∀゚)ノ∀゚)ノ゚)ノ)ノ━━━!!!!
603名無しさん@ピンキー:04/01/06 18:20 ID:tR06EDoa
>>601
・・・・なんか、大長編なのに、でもそれ以上に萌えドコロ抜きドコロが多すぎて
もう神とかGJとか脱帽とか、そんなセリフしか浮かんでこない自分をお許しください
604名無しさん@ピンキー:04/01/06 18:24 ID:xF5UtpWs
ゴッド・ディメンション!!
そこは綺麗なお花畑。蝶が舞い、仔犬が駆け回る。何故か自分も陽気にステップを踏んでいる。
川が流れている。透き通った水。工業廃水垂れ流しの川とは別世界。
例えるならばなんか仙人でも住んでそうな山から湧き出た、ご利益でもありそうな清水。
川の向こうではデコ禿げの熟年と美白の王様が仲よさそうに肩を組んで手を振ってくれている。
さあ、僕も。

「さあ、僕もじゃなぁぁいっ!!!」
何とか気力を振り絞ってキールは目覚める。少し前後の記憶があやふやだ。
なんか身体が壁に潰された蛙のようにへばりついたような感触がする。っていうか全身痛い。
筋肉が、骨格がきしんでいる。
「キール…よかった…よかったぁ!」
「えっ…あっ…夏美…。」
泣きながら彼を見つめる夏美の視線に気付く。ここへ来てようやくどういうことがあったのか思い出す。
(そうか…気を失っていたのか…。)
なんか言葉にするにも情けない話である。念願の恋人との情事。いざ、と挑んだところ
先が少し入るかは入らないかというところで夏美が暴れだしたのである。
人によって程度の差はあれ初めての性交というものは女の側に苦痛を強いる。
破瓜の痛みに耐えかねて相手が暴れだす事も珍しい事ではない。
ただし、この場合暴れた少女の力が多少規格外すぎたのだ。何せ片や雑魚敵を横切り一発で
一撃昇天させる無敵の誓約者。片やクリティカル一発でお陀仏のモヤシ召喚士である。
なんとか一命を取り留めただけでも奇跡かもしれない。
「ごめんね…キール…あたし…」
がっくりと肩を落として夏美はうなだれる。こんなはずではなかった。せっかく夢見た彼との初体験。
それがこんな事になるなんて。アレをするとき痛いらしいというのは聞いてはいた。覚悟もしていた。
だが想像以上の痛みに耐えかねて、ほんの先ほども受け入れられずに暴れだしこのざまである。
自分が不甲斐なくてしょうがない。
「大丈夫だよ、夏美。」
そんな夏美の気持ちを汲み取ったのかキールは優しく声をかける。
落ち込んだ夏美の気分をやわらげるようにして続ける。
「さっきは…その僕の方が悪かったと思う…すまない。」
言いながら先ほどの行動を思い返す。夏美と結ばれる。そのことに頭がいっぱいで
配慮を怠った事を恥じる。自分に女にとって一番大切なものを捧げてくれる少女。
そんな彼女を少しでも苦しませないように気を使うべきだったと今さら悔やむ。
「今度は…ちゃんとしよう。その…君がよければだけど…。」
「…うん…。」
少しだけ気持ちを楽にして夏美は彼の言葉に頷いた。
「それで…どうしたらいいのかな…?」
「あたしに聞かないでよ!」
気を取り直しての再開。そうことがすんなり運ぶわけではない。
何しろ互いにこういう経験に関してはほとんど素人である。どうしていいか戸惑うのにも無理はない。
「いや…でも…その…何から始めていいのやら…」
(しっかりしてよ。もうっ!)
マゴマゴとしているキールの様子に夏美はむずかゆい感じを覚える。
さっきはちょっとカッコいいかなと思ってしまった自分が恥ずかしい。
(キールがしっかりしてくれないと…あたし…あ〜ん!!やっぱ恥かしいよう。)
本当に今更の事だがこの状況に羞恥心が働く。今まで異性相手に裸体を晒すようなこと自体
ほとんどなかったのだ。実を言うと肌を見られる視線を感じるだけで逃げ出したくもなる。
ふと、自分の身体を見やる。生まれてから18年、一緒に過ごしてきた身体。
何と言うか外を駆け回ったり、部活動に勤しんだり、スラムの不良を撃退したり
やれ、テロ組織だ。やれ悪魔の大軍だ。終いには魔王だかとドンパチやらかした
おおよそ乙女らしさとはかけ離れた日々をすごしてきた身体。
(う〜ん…我ながらトンデモな人生歩んできたなあ…)
それも今や美しい思い出などという事もできるがこれでいいのかあたしの人生と思わないでもない。
考えている内に視線が一点に注がれる。なんとか胸と呼べる程度の膨らみに。
(ふっ…あははは…)
自分で少し虚しくなる。そりゃまあ胸の大きさで人生がすべて決まるわけではない。
でもやっぱ少しは大きいものにも憧れはする。
(やっぱ…ちっちゃいなあ…もうちょっとせめてもうちょっとでいいから…)
まあ世の中には夏美の持つ僅かな膨らみさえ持ちえないいい年したツルペタも存在する。
やかましいとゼラムの辺りにいる誰かさんから突っ込みが飛びそうな気もするが置いておく。
(やっぱ大きくするには…)
ふにふにと乳房を手がまさぐる。
(そうそう…揉むのは基本よねえ…)
くりくりと乳首を刺激される。
(ひゃふっ!…刺激も必要…って…!!!)
「何やっとんかぁ己はぁぁぁっ!!!」
いつの間にやら夏美の胸をまさぐっていたキールのこめかみに渾身の右がヒットした。
「ぐはぁ!!」
直撃を食らってキールは思わずうめく。また意識が飛びそうになるがなんとか踏みとどまれた。
「イキナリ変な事しないでよ!もうっ!!…………って…ごめん…。」
勢いに任せて怒鳴りつけるがすぐに思い出す。今が情事の真っ只中である事を。
その最中に他ごとに気をとられて怒りに任せて殴る行為に大人気なさを感じる。
「いや…いいんだ…」
シュンと小さくなっている夏美に痛むこめかみを抑えながらキールは言う。
「ほんと…ごめんね…」
少しうつむきかげんで謝る夏美。少し恥らいながらも身体を開いてキールに
身を任せる。今度こそは手が出るのを止めようと心に言い聞かせて。
「じゃあ……」
「うん…。」
しばし見詰め合って頷く。しばらくするとキールの指先が夏美の胸元に伸ばされる。
クニクニと乳肉を撫でまわしながら次第に乳首にも触れる。
「く…ひっ…あひゃんッ…あっ…」
小さい胸ほど感度は敏感とはよく言われる。薄桃色の乳頭に指先が触れるだけで頭がジンジンする。
優しく撫でまわされているだけで何か全身がむず痒くなる。
「…だめ…やっ…ひっ…あっ…」
コリッと指先でつままれた瞬間、脳に電気が走った。どこか遠いところまで意識が飛ばされる。
(感じちゃう…感じちゃうよぉ…あたし・・・もう…)
なおも愛撫は続く。触れられるだけで頭がとろけそうになっていく。
「…へっ!…嫌っ…ちょっと!だめぇっ!!」
瞬間、滑った感触が乳房に伝わる。キールの舌が夏美の胸を這い始めたのだ。
「あひぃっ!!ひあっ…あっ…あひぃ!!」
ピチャピチャと唾液が塗りこまれる度に言いようもない感覚に捕らわれる。
快感と不快感が同居したような奇妙な気分。それと同時に羞恥心が膨れてくる。
(やだ…だめ…恥かしすぎるよぉ…だめだよ…もう…)
頭の中を虫が這いずり回るようだ。胸を舌で犯されるたびにむずかゆくなっていく。
なんかくすぐったい。にちゃにちゃした触感が伝わってきて、
なめくじにでも這いずられているかのような心地がする
もう堪えきれない。
「ふぁうぁっ!!」
「グハッ!!」
乳頭をあま噛みされた瞬間、夏美は無意識の内にキールを蹴り上げていた。
またしてもよろめくキール。
「あっ…また…」
「大丈夫だ…多分…」
夏美は謝ろうとするが腹を抑えてうずくまるキールに制される。
キールは構わずに夏美の秘所へと手を伸ばす。
にゅぷっ

「あ…ひぃ…う…あうぁ…」
少女のままである夏美のそこに指が入り込んだ。初めて他人に触れられる感触に悶える。
続けて陰毛も薄いそこをほぐす。秘肉が次第にならされていく。
くにゅくにゅと膣肉がほぐされるうちに夏美の秘所から蜜は滲み出てくる。
夏美は朱に染まった顔で喘ぎ声が何とか漏れる事を堪える。
(い…何も…考えられない…溶けちゃう…)
自分の秘部が次第に濡れていくのがわかる。ぴちゃぴちゃ卑猥な音が耳に入る。
死んでしまいたいぐらいに恥ずかしい。だが同時に天にも登るような解放感にも包まれる。

ぴちゃり

またしても湿ったものが触れる感触。
キールの舌が今度は夏美の秘所を舐めようとしていた。
(え?ええええ???え〜〜〜〜!!!)
流石に夏美にも限度というものがあった。ただでさえ恥ずかしいのに…
肌を見られるだけでも…それなのに…今度はじかに…自分の…
(アソコを…見られて…舐められ…ダメ!そんなの…あううう!!)
「変態!!止めて!!やだっ!!やだぁっ!!!」
「ふぐぅっ!!ぐふぉ!!はぐあっ!!」
キールの顔面に夏美の連続キックがヒットした。

「今度こそ…いくよ…」
ボコボコに腫らした顔でキールは言う。もう何と言うか朝まで寝ていたい気分だったが
なんとかことをやり遂げようと気力を振り絞る。
もう十分に前戯は済ませた。十分に濡れた夏美のソコ。
散々ボコにされつつもここまでなんとか辿り着いた。
(やっと…やっとここまで辿り着いた。とうとう僕はナツミと…)
愛する少女。何ものにも替えられない自分の居場所。そんな彼女と結ばれる幸福に
キールは酔いしれていた。自分はなんて幸せ者なのだろう。そう思う。
夏美の全てが愛しかった。可愛らしい胸も、毛も薄いアソコも…。
もう少し年少に見られそうな小柄な体。思わず抱き締めたくなる。
そんな幸福感に浸りながら己の一部を少しづつ近づける。

そんなキールに夏美は無言で頷いた。身体の力を抜く。今度こそは上手くいくと信じて。
(…えっ!)
ふと気付く。改めて結合せんと使用とする部位を見て。
(キールのって…あんなに大きいんだ…)
意識してみると初めてその肉棒の大きさが実感できた。
先ほどの痛みはなにも夏美が処女であったからだけではない。
キールのそれはおそらくはある程度経験をつんだものでも受け入れるのには厳しいサイズであった。
(あんなの…入るの…?入るわけない…裂けちゃう…。)
途端に恐怖に震える。あんなに大きなものを入れられたら自分はショック死してしまう。
そんな不安が頭に広がって…。
(…大丈夫…信じなきゃ…でも…でも…)
初めて彼と結ばれるのだ。彼を信じなくては…そう頭に言い聞かせる。
それでも本能的な恐怖だけは拭えなくて……。
(大丈夫…怖くない…怖くない…怖くない…)
何度も呪文のように胸中で囁いた。亀頭の先がピタリと触れ合う時、拳銃を押し付けられた
気分になった。そして亀頭の先が少しだけ埋没し…
「ギッ…!」
また激痛が走った。
「嫌ぁぁぁぁぁぁっ!!!!!」
痛みが走った瞬間に恐怖心は理性を上回り
夏美の足がキールの股間を蹴り上げていた。
「NOOOOOOOOOOOOOOOO!!!!!!!!!!!!!
6145スレの1:04/01/06 20:17 ID:e3mi3g7I
今回はここまでです。次回の処女喪失編で完結です。
あと今回タイトルつけました。ちょっと私事が忙しいので続き遅れると思います。
それではまた。
615名無しさん@ピンキー:04/01/06 20:37 ID:kSWNvFoC
>>614
おお、あなたでしたか!純愛モノなんで全然わからなかった…。
キールは粗チンという2ちゃんの定説を覆しましたな。
続きを楽しみに待っております。
616名無しさん@ピンキー:04/01/06 21:46 ID:X2vWjmWn
レシユエの方も、キルナツの方も素敵なSSお疲れさまです。
皆様に触発されて自分もエロを書こうかという気になりました。
617名無しさん@ピンキー:04/01/06 22:27 ID:rJWW3YZI
>>605-613
キール・・・(⊃дT)
618名無しさん@ピンキー:04/01/06 22:48 ID:ARbb3hXA
レシユエ(*´Д`)ハァハァ/lァ/lァ/ヽァ/ヽァ ノ \ア ノ \ア / \ ア / \ ア
でした!
619名無しさん@ピンキー:04/01/06 23:23 ID:JEaLEU5L
>>569
>>「えふっ、うぅ……うぁ…ぁああん…。ひっく、レッ、レシィッ、きらいだもぉ…ん……」
>>そうやってヒィヒィ泣きながら、嫌い嫌いと連呼する。
>>嗚咽に合わせて耳もひこひこ上下する。
・・・・鼻血でますた・・・・(*´∀`*)
620名無しさん@ピンキー:04/01/07 00:18 ID:02iKHbPz
レシユエキター
しっぽやみみなんかを使ったシーンが多いのが嬉しかったり。
そこがケモノっぽくてさらにハァハァしまつ。
特にユエルの尻尾の根元が気になっていたのもあって、そこの描写では鼻血出そうになりました。

ユエルにマークつけても困るのは
レ シ ィ だ ろ !?
と思い吹き出しそうになったのは内緒ですが
朝になってレシィ問いつめられるんだろうなぁ…(*'A`*)


>619
ナカーマ(*´ω`*)
621名無しさん@ピンキー:04/01/07 02:20 ID:iJ1WabfL
神が御二人も来て充実していますな・・・・・マンセー
何時もながらに最高のレシユエが拝めマスタ
キルなつもかなり良し・・・・
てかこの手のパタンはあんましみたことがないから新鮮でフ
622名無しさん@ピンキー:04/01/07 13:42 ID:xnfEDV+r
どいつもこいつも神だから!!
623名無しさん@ピンキー:04/01/07 18:07 ID:1Ip7pq1u
神々の楽園はここですか?
624名無しさん@ピンキー:04/01/07 19:52 ID:B1Cj/kpk
記憶の継承って融機人自体の性質だったのか…
ライルの一族だけの特有かと思ってた
625名無しさん@ピンキー:04/01/07 20:17 ID:rC+rAvV/
ここは名も無きエロパロの楽園。
しかしベイガーってエロ的になんておいしい種族なんだ。
626名無しさん@ピンキー:04/01/07 22:18 ID:iuroLomq
のわりにはあんましベイガーがらみのSSは少ないけどな
むしろ亜人とかのほうが多そう。
627名無しさん@ピンキー:04/01/07 22:31 ID:Gu6R0pyW
ベイガー書きたいけど機能について考えるとハタと手がとまる。
特に下半身がどうなっているのかという肝心なところが。
亜人は耳とか尻尾とかの描写が実にイイなぁ。


ところで質問なんだが…、
以前、複数のファンサイトで、派閥に引き取られる前のトリスが
「ゴミのように扱われていた」っていう表現を見かけたんだが、
本編のどこかにそんな言い回しあったっけ?
単なる偶然かもしれないんだが、別々のところで見かけると、
ゲーム中にそんなメッセージがあったのかと気になって。
628名無しさん@ピンキー:04/01/07 23:02 ID:iuroLomq
あまり記憶にないなあ
個人的にロレイラル系はエロ妄想しにくいね。妄想しやすそうなのはメイトルパ系かなあ。
なんかオリジナルでエロエロな触手召喚獣みたいなの妄想できるから。
魔獣姦とか…体の中這いずり回る蟲とか…。シルターン系はどうだろう。
鬼さんのティムポはビッグです。みたいな感じの発想しか浮ばん。
サプレス系はネチネチ精神責めで…つうかレイム様と3悪魔。
629名無しさん@ピンキー:04/01/07 23:41 ID:xnfEDV+r
>>627
 無かったとは思うけど、浮浪児ならゴミ扱いされるんでない?

 それはそうと、ミスミ様の召還ボイス「そんなに見たいか?」に、ハァハァしております……
 ママンハァハァ……
630名無しさん@ピンキー:04/01/07 23:44 ID:JFSMNFcd
>>626-628
周りの四つの世界はそんなどこも違いはないと思うんだがなぁ
ネス茶にはトリスが、アルディラにはティンコやクノンとの百合があるし
サプレス勢もレイム様と3悪魔のキチークリョジョーク物、あとファリエルタソもいる。
鬼は男連中(偽侍andニンニン)がヘタレばっかだが女には最高のが揃ってる。
メイトルパはたまたま今レシユエの神が来てるから輝いて見えるだけ

実際のサモのエロは全シリーズ問わず「主人公×誰それ」の絡みか、
あるいは人間×人間の絡みがほとんどなんだよなぁ…
631名無しさん@ピンキー:04/01/07 23:46 ID:Gu6R0pyW
>>628-629
サンクス。たまたま想像が重なったのか。
浮浪児→暴走召喚→確保と思うと萌える。
最近このスレ覗くようになったんだがトリスものって過去スレじゃそんなになかったんだな。

>サプレス系はネチネチ精神責めで…つうかレイム様と3悪魔。
(*´Д`)ハァハァ

ミスミママンは声が良すぎ。通常会話もイイ。
632名無しさん@ピンキー:04/01/07 23:53 ID:02iKHbPz
>>630
たしかに関連サイトなわってもほとんどそんな感じだな
やっぱり人外は絵やSS書きにくいのかな?
633名無しさん@ピンキー:04/01/08 00:19 ID:tWKRCL+j
鬼畜話以外でズボン下ろしたらえぐい物体、とかちょっとイヤン
634名無しさん@ピンキー:04/01/08 00:38 ID:EaPy+I2U
ズボン下ろしてエグい物体ってどんな人外だw

全然関係無い話だがユエルやレシィが風呂入った後って湯船に尻尾の毛が大量に浮いてそうだな
みんな嫌がるぞ
635名無しさん@ピンキー:04/01/08 01:21 ID:hboeVdqz
>>632
ゲームのスタイルが「主人公x誰それ」だからでは?
636名無しさん@ピンキー:04/01/08 02:01 ID:iCeC8r8v
何つーかもう神の連続降臨に体中の穴と言う穴から血を噴出して発狂。
ハァありがたやありがたや。
637名無しさん@ピンキー:04/01/08 18:50 ID:djPbUoNP
>>634
おまえは自分の頭を風呂に浸けると髪が大量に抜けたりするのか?
638名無しさん@ピンキー:04/01/08 19:04 ID:TnIG+BM9
風呂から出てチン毛が大量に浮いてたら嫌だな。
639名無しさん@ピンキー:04/01/08 19:28 ID:9j44jJMo
レシィがイスラに思えてきた
640名無しさん@ピンキー:04/01/09 00:15 ID:5nbBb7Bo
レシィの笑い方がビーニャっぽく見える
ユエルはますます純真にみえる
641名無しさん@ピンキー:04/01/09 02:33 ID:mvP9EkAZ
イスラはどうして人気があるんだ
642名無しさん@ピンキー:04/01/09 03:07 ID:/ijBnmJN
>>641
見た目と中の人とストーリー上の役回りが腐女子にウケたから。
643名無しさん@ピンキー:04/01/09 06:09 ID:hbdk+q0W
あんなのがねえ……
思わせぶりに何やら格好良さそうなセリフ吐くだけのなんちゃってレイムさんなのに……
まあサモンナイトに登場する奴の大半は薄っぺらな(ry
644名無しさん@ピンキー:04/01/09 09:06 ID:DpIs5TU8
ユエルは臭そう
645名無しさん@ピンキー:04/01/09 15:43 ID:V+7m8MFX
↑し
646名無しさん@ピンキー:04/01/09 21:50 ID:Hv8YkLaS
>>627
ためしにネストリで融機人エロを書いてみようと挑戦中なのだが
機能よりも何よりも



ネスティの服って脱ぎにくそうだというところで詰まる。
647名無しさん@ピンキー:04/01/09 21:55 ID:n3TGM2mN
>>637
犬猫飼ったことないのか?
冬だろうが夏だろうが季節の変わり目だろうが関係なく抜けるぞ
648名無しさん@ピンキー:04/01/09 22:00 ID:mvP9EkAZ
>>646
ギャグで脱がし終われ
うやむやにして脱がし終えるんだ
649名無しさん@ピンキー:04/01/09 23:30 ID:wjw/rY1W
>>646
書きあがったら是非に投下キボン。
ベイガーの構造を解明してくれ!


ネスティの服、どっかでウルトラマンみたいとか言われてたな。
650名無しさん@ピンキー:04/01/10 00:45 ID:RhGJYbBo
>>641
自分の知人で、あのイスラの逝かれた笑い声がツボにはまって好きだという
男性がおります。ちなみにホモっ気のあるわけではない。
ちなみに一番好きな3の女性キャラはクノンなんだそうだ。
651名無しさん@ピンキー:04/01/10 00:55 ID:/mih8IGL
>>646
漢らしく破れ!
652名無しさん@ピンキー:04/01/10 01:00 ID:Qb9lCnTH
ネスの方をか?


きっかけはトリス×ネスティなのもいいかも
そのうち逆転とか。
653名無しさん@ピンキー:04/01/10 07:33 ID:awrBTJH6
>>649
俺はどちらかと言うとガッチャマンに見える
654名無しさん@ピンキー:04/01/10 18:56 ID:gTLBTjgJ
>>646
あの服をちゃんと理解してないな。
アレは胸のバッテンマークさえ押せば一瞬にして素っ裸という
融機人のトンデモ技術で出来てるんだよ。

当然トイレとかでも、それしか解除方法がなくて素っ裸に
655名無しさん@ピンキー:04/01/10 20:08 ID:aAB1A1tR
素っ裸でふんばるネス…あれ?何故か萌えませんか?
656名無しさん@ピンキー:04/01/10 21:45 ID:uJ9BjRYn
トイレで素っ裸でふんばって
「出ろっ!」




それは2世じゃないのか
657名無しさん@ピンキー:04/01/10 21:46 ID:dwdO1oxG
「さぁ!押すんだトリス!!!!」
ネスティは胸のボタンを押すようにと強要する。

「で・でも・・・」
恥ずかしがるトリス。だがネスティはトリスの腕を自分の胸に押し当てた。
ウィィィィン・ガシュ・ガシャガシャン!!!!!!!!!!!

「あ・ああ・・・」
ネスティの服が見る見るうちに体内へ引き込まれていく!!
「トリス・・・これが僕の能力・・・融機人の能力なんだ・・・」
658名無しさん@ピンキー:04/01/10 21:51 ID:dwdO1oxG
ああ、途中で上げちゃった・・・_| ̄|○
659名無しさん@ピンキー:04/01/10 23:51 ID:r+Fk8vqj
変態度
さすがネスティ
もうだめぽ
まだ痛む股間を豆腐に触るようにしてなぜる。先ほどの一撃のダメージは思ったほどではなかった。
竿も宝玉も狙いから外れてはいた。だが太腿の付け根からは未だに鈍痛がはしる。
側では夏美が深くうなだれていた。陰鬱な表情。あれから泣きながら謝る彼女に心配は要らないと
諭したが彼女の顔から影は消えない。肩を震わせている。涙の筋を頬に垂らし嗚咽を繰り返している。
「ナツミ…僕の事ならもう…いいから…君に怒ってたりなんてして…」
「ひっく…えぅ…だ…な…わけ…じゃない…。」
「えっ…?」
「大丈夫なわけないじゃない!!」
嗚咽しながら夏美は気を吐く。部屋中に音の波紋が広がる。
思わずキールもたじろぐ。
「もう…いい…なんて…なんで…言えるの…あたし…あたしっ!!」
声を出すたびに全身の血管が逆流するような感覚を覚える。頭が重い。グラグラする。
胸が気持ち悪い。モヤモヤした塊が心臓を握りつぶしそうになるほど。
「あたし…キールに…う…あうぅぅぅ……」
思い出すだけでまた涙が込み上げてきた。言葉を出そうにも声が震える。
泣くことを止められない。息も出来ぬほどに咽が潰れそうになる。
「さっきから…ずっと…ずっと…」
酷いことをしている。そう言おうとするのだがそれ以上言葉が出ない。ただ嗚咽のみが漏れる。
「うっ…あぅぅ…ああっ…えっ…えぐ…」
「ナツミ……。」
「えぅ…うっ…あう…あっ…ぐすっ…何やってんだろうね…あたし…」
すすり泣きながら自嘲ぽく囁く。先ほどまでのことが思い起こされる。
「自分から誘ったようなもんなのにさ…バカみたい…勝手に暴走して…キールのこと傷つけて・・・」
ポツポツと自虐的な言葉が漏れていく。本当に自分自身が情けなかった。
「ごめんね…嫌いになっちゃうよね…こんな乱暴な娘…」
全てが台無しだった。自分で台無しにしてしまったのだ。ただ好きな彼と結ばれる事を望んでいたはず
それなのに自分で自分が抑えられない。なんだか頭の中がわけ分からなくなって気が付けば彼を殴ったり
蹴ったりしている。
「はは…あたしって胸だってちっちゃいしさあ…全然女の子らしくないし……うっ…うぐっ…あっ…」
また涙が込み上げてくる。どうしてこんな事になってしまったのだろう。今日は大切な一日になるはず
だったのに…。悔しさと悲しさと自分に対しての怒り・失望それらがあいまって余計に泣けてきた。
自分は本当に大切な人とひと時を過ごす。そんな簡単なことさえ頑張れないほど情けないのかと。
「うあぅぅ…ひっぐ…あぁぁっ!!えぅぅぅ…」
泣くのを止められない。最低だ。今だって自分勝手に泣いているのだ。キールのことなどほっておいて
本当に最低だ。ここまで自分のことを嫌いになった日は今までにない。
「ナツミ…」
「ほっといてよ…もうっ!!あたしなんて…どうせあたしなんてっ!!」
心配げに声をかけてくるキールを拒絶する。もうどうでもいい。自分みたいな女らしさの欠片もない
人間なんて彼に愛される資格なんてない。そう決め付ける。そしてまた泣く。泣き声が耳にあるいは
体の内側から響く。何も聞きたくない。何も見たくない。自分なんていなくなってしまえばいい。
そんな気持ちばかりが込み上げてくる。
「…………………。」
そんな夏美にキールはそっと顔に手をやる。頬に優しく触れると顔をゆっくりと近づけ
「うっ…あうぅぅ…………ふぇっ?…むぐっ!」
瞬間、キールの舌が夏美の口内に侵入していた。舌同士が触れ合う途端に夏美の脳は溶かされていく。
あれ荒んだ気持ちが雪解けのように溶けて落ち着いていくような、そんな気がして。
「ぷはっ!はぁ…はぁ…」
二人同時に息を吐く。そして顔を見合わせると熱っぽく顔を赤らめる。
「キール…あたし…」
何を言おうかまごついたままの夏美。そんな彼女を見据えてキールは言う。
「ナツミ…。僕が…君のことを嫌いになるわけないじゃないか…。僕は君の…そんな恥かしがり屋で
ちょっと乱暴で…でもそれでも優しくて可愛い君が大好きなんだ。」
「でも…でもぉっ……」
「さっきのことは本当に気にしてないよ。本当さ。だって一番好きな女の子とその…するんだから
ちょっとぐらい…痛かったり…なんてのは…本当に大した事無いよ…。」
本当にキールはそう思う。あの無色の派閥で父の言いなりの道具でしかなかった自分。
そんな自分を救い出してくれたのが夏美だった。素性を隠した自分を信じてくれた。
いつのまにか自分の中でかけがえのない居場所になっていた。そんな彼女と結ばれる。
たとえどんな代償を払ったとしても惜しくはない。
「前にも言っただろう…僕の居場所は…」
そこでいったん言葉を止めて夏美の目をしっかりと見つめて言う。
「君のとなりなんだから。」
「キール…うっ…あぅぅ…うあぁぁんっ!!」
夏美は泣きながらキールに抱きつく。彼の胸の中に顔を埋める。暖かかった。
頬っぺたにまた雫が伝っていた。でも違う。今度は嬉し涙だ。
本当によかった。キールがいてくれて。いつだって自分の側にいてくれるキールがいてくれて。
キールの胸の中、夏美は心底やすらいだ気持ちになった。
(ナツミ…なんて可愛いんだ…。)
自分の胸の中に頭を埋める彼女を抱えてキールは幸福感に浸っていた。
夏美のことが愛しくて愛しくてどれだけ抱き締めても抱き締めたりない。
こんな愛しい夏美とともにいられるそれだけでも十分な思いで。
「キール…?」
「あ…ああっ。」
いつの間にか顔を上げていた夏美に慌てて返事する。夏美の顔をじっと見つめる。
少し長く伸ばしたモミアゲ。薄桃色の唇。元気が溢れてきそうな顔立ち。それら全てが輝いていた。
「そのさ…キールさえ…よければなんだけど…」
ほのかに朱に染めた顔でモジモジしながら言葉を呟く夏美。それがまたしてもいとしくなる。
「ちゃんと…最期まで…しよう…あたし…頑張るから…」
「本当にいいのかい?」
聞きかえす。すぐに頷いて夏美は返す。
「キールだって…がんばってくれてるんだからさ…あたし…今度はがんばるよ…だから…」
自分を見つめる夏美の眼差しは熱い。答えなんてもう決まりきっていた。
「じゃあ…その…いくよ…」
「うん……」
再開される営み。その合図に夏美は応じる。正直不安がないわけではない。
自分がまたあの痛みに耐えられるのか自身がない。太い肉棒で貫かれるのかと思うと身震いする。
それでも決めていた。今度こそはやりとげてみせると。
(キールだって…痛いの我慢してくれるんだ…あたしだって…)
今度こそ耐えられなければもう彼の側にいる資格がない。そう思っている。多分だめだったとしても
キールは許してくれるだろうでもそれでは自分で自分が許せない。そうして覚悟を決める。
見やるとまた亀頭の先が侵入を果たそうと自分の秘所に近づいている。
(ひっ!……やっぱし…でも…)
その大きさを目の当たりにするとどうしても恐怖が走る。しかし堪える。
彼の全てを受け入れるのだと心に決めて。
「う…ぎ…いいっ!!」
そして挿入が始まった。夏美を気遣ってかキールはゆっくりと腰を進める。先端が少し夏美の中に沈む。
夏美にまた痛みが走る。三度目、覚悟していたとはいえやはり痛い。膣口をむりやりこじ開けられる。
入り口が裂けてしまいそうになる。
(痛いよぉっ…やっぱり痛いよぉっ!!)
泣き叫びそうになるのを必死で堪える夏美。顔は紅潮し息も荒くなる。まだ先っぽが少し入ったばかり
というのに夏美の脳が痛みに支配される。
「あっ…うっ…くぅぅぅぅ!!」
少しまた少し男根が侵入してくるたびに痛みが更に激しくなる。なんか尖ったものがグリグリと
肉を抉るようなそんな気分だった。激痛に耐える夏美の姿は端から見ていて痛々しいものである。
(だめだよ…やっぱだめだよぉ…死んじゃうよぉっ…)
心が折れそうになる。まだ半分も受け入れていないというのに。それなのに心臓が激しく動悸する。
頭の血管が破裂する。意識が飛びそうになる。息が詰まる。先端が処女膜に到達するか否かという所で
夏美は限界を感じていた。
「ナツミ!!」
夏美を気遣ってかキールは挿入を中止しようとする。これ以上続けては夏美の体が持たない。
そう思い腰を引こうとすると…
「駄目っ!!」
なんと息も絶え絶えな夏美から止められた。顔をひくつかせながら夏美は言う。
「おね…がい…最期まで…して…」
「しかし……」
「がんば…らせてよ…じゃないと…あたし…」
本当に痛かった。いや現在進行形で痛みは続いている。と言うよりむしろ激しくなっている。
それなのにまだ続けようという自分の正気が信じられない。だが思う。
(痛い…けど…ここで我慢できなかったら…)
さっきまでと同じだ。愛する彼を受け入れるのに痛いのなど我慢できなくてどうする。
そういい自分に聞かせる。少し大きく息を吸って吐き夏美は言う。
「キール…最期まで…してよ…あたし…がんばるから…」
「…………………」
痛みに耐えながらやり遂げる事を望む夏美。本当に痛いのだろう。体がビクビク痙攣している。
口の端が引きつっている。目の端から涙が滲み出ている。それなのに必死で耐えている。
そんな彼女の気持ちを無駄にできるだろうか。
「わかった……」
「うん…」
それだけ言ってキールは腰を進める。亀頭は遂に触れ合う。夏美の処女の証であるものに。
処女膜とはよく素人が勘違いしやすい事だが完全に覆う膜ではない。大概穴が空いていて
膜というよりはむしろ膣内に存在するヒダのようなものである。その形状は個人差がある。
中には処女でも膜がない場合もある。破瓜の痛みとは膜が破れることよりもむしろ、
その奥のまだ未開通の秘肉が押し広げられる事に対する痛みというものらしい。
「はぁ…はぁ…」
夏美の呼吸は荒い。まだ処女を完全に貫かれていない今でさえも痛みで気が狂いそうだ。
それなのに更にその先ともなれば何をかいわんや。
「夏美!!」
意を決してキールは陰茎を沈める。一瞬夏美の呼吸が止まる。そしてついに破瓜の瞬間は訪れた。
「んきぃっ!!〜〜〜〜〜!!!ぎぃぃぃぃぃっ!!あぎぃぃぃぃっ!!!!」
とうとう夏美の口から悲鳴が漏れる。キールの肉棒は確実に夏美の処女膜を貫き、さらなる奥へと
進出する。まだ男を知らなかった夏美の膣肉が巨根に蹂躪される。
「あっ…ぎぃっ…く…あっ…うぁぁぁぁっ!!」
ペニスが膣内を押し分けていく度に夏美は激痛に晒される。先ほどまでの比ではない。
五体がバラバラに引き裂かれそうだ。刃物で突き刺されながら抉られている気がする。
痛みに失神しそうになるがまた痛みで引き起こされる。さながら拷問のようでもあった。
「あ…あぅぅ…うぎぃ…ぎぃやぁぁぁぁぁぁ!!!」
断末魔のような叫び声まであげる。それでもなお肉棒は更に奥まで入ってくる。
子宮の入り口にまで到達したのではないかと錯覚してしまうほど奥まで。
(死んじゃうぅぅぅ!!あたし死んじゃうよぉぉぉ!!助けてぇぇ!!嫌ぁぁぁぁっ!!)
そう言いたくなるのを堪えるのが精一杯であった。事実破瓜の痛みは夏美の肉体ばかりか
精神までもズタズタに引き裂いていた。意識が朦朧とする。気を失ってしまえれば楽なのに
それさえ許されない。白目を向きそうになる。口がパクパクと何も言えずに痙攣する。
顔中から体液を垂らして今にも死に絶えそうになる。
(やっぱし…だめ…あたし…もうだめ…もう…)
心が砕けていた。想像の上の更にその上である。挫けそうになる。もう開放して欲しい。
初体験で気持ちよかったなどという体験談を語ったかつての級友の言葉は嘘だと思った。
気持ちいいわけない。ただ痛いだけだ。それも鋭さと鈍さを伴って。
人格が壊れてしまいそうになるほどの痛み。これは拷問以外の何ものでもない。
悲鳴すら上げるのも苦しいほどの激痛。早く終る事だけ願う。
「もう…やめ…」
そういいかける。これ以上は無理だと音を上げようとした。だが言葉を止めた。
(キール……。)
ふいにキールの顔が目に付く。彼もまた辛そうな表情を堪えていた。先ほどまで夏美に散々
殴られたり蹴られたりしたダメージが相当堪えているのだろう。
(そうだよね…キールだって…がんばってるんだよね…)
思い至る。どんなに辛い目にあっても自分の側にいてくれる彼。その彼に応えなくてはいけない。
「キー…ル…」
消え入りそうな声を振り絞る。
「うごい…て…ちゃん…と…うごいて…」
夏美に挿入を果たしたところで止まっているキールにうごく事を促す。
挿入されただけで発狂しそうになるのにそのうえ動かれたらショック死してしまうのではとも思う。
でもやり遂げたいのだ。彼との初めての交わりを。
「ナツミ!!」
「キール!!」
互いに名前を呼び合うとキールは腰を動かし始める。夏美の膣を満たしたキールの肉棒が
ピストン運動を開始し夏美の中で暴れた。
「あ…ぐあぁぁっ!!くぅぅぅぅ!!んぎぃっ!!ぎぎぃぃぃ!!」
動かされるたびに更なる激痛が夏美を苛む。パックリ開いた傷口に更に塩でも刷り込むような
そんな痛みが全身を駆け巡る。振動が伝わるたびに自分の内臓が潰されたかのように感じる。
腹の中身がグチャグチャになる。圧迫死しそうな感じに捕らわれる。
「あっ…うぐぅ…キー…ル…キールぅぅぅ!!」
だが地獄のような苦しみの中で夏美はなんとかキールの方に捕まる。手に力を込めて叫ぶ。
「ぐっ…キール…大好きっ!!キール…キールぅぅ!!」
必死に捕まりながら叫ぶ。痛みに悲鳴をあげる代わりにキールの名を呼ぶ。
「キール…キール…キール!!!」
「ああ、ナツミ!!」
互いに名を叫びつづけていた。交尾を繰り返すごとに夏美は意識が耐え失神してしまいそうになる。
そんな中でも耐えられるのは何故だろうか。答えはわかりきっている。
(キールが…いてくれるから…)
世界で一番大好きな彼と繋がっている。彼とともにいる。だから耐えられる。
最高に愛する人の存在が感じられる。だからこらえられるのだ。
「大好き!!愛してる!!キール!!」
「僕もだ!!ナツミ!!」
そう互いに叫んだ時に絶頂を迎えた。大量の白濁液が自分の子宮内に注ぎ込まれるのを感じながら
夏美は意識を失った。
「うぅぅぅ…ひ〜ん!!まだ痛いよぉ。」
「大丈夫かい?ナツミ…。」
夏美が意識を取り戻したのはあれから一時間たってからだった。目を覚ましてそうそう目にしたのが
破瓜の血と精液とでなんかグロテスクな様子の自分のアソコだった。
(あたし…もうイチゴミルク食べらんない…)
そんなふうに感じた。まだ股間が裂けているかのように痛む。
シクシクジンジン鈍い痛みがなりつづけている。
「う〜〜こんなに痛いなんて思ってなかった…キールってば大きすぎるんだもん。」
「ごめん…。」
まだ痛い。下半身が動かせるまでどれだけかかるだろうか。ちょっとでも動くと針に刺されたように痛む。
「ほんと…痛かったなあ…でも…」
そう言いながら顔を下向ける夏美。そのまま小刻みに肩を震わす。
「ナツミ?」
そんなにひどく痛むのかと思い顔を真っ青にするキール。そんな彼を見越しててか夏見は言う。
「…違うの…キール…あたし…嬉しいんだ…」
どんなに痛くてもやり遂げられたから。キールと二人ならどんな事でも乗り越えられる。
そんな繋がりを感じることが出来たから。だから夏美は満足だった。
「嬉しいんだよ…あたし…キールと一緒なら多分何だってできるよ…だから…」
「……………。」
そう言って二人顔を近づけて優しく口付けを交わした。
おまけ

「今度する時はあんまし痛くしないでよ。」
「努力はするよ…ハハ…」
「本当にそうしてよ…そうじゃないとあたしまた暴れちゃうよ。」
そっちの方こそ努力してくれとは言い出せずに口篭もる。多分今度もまた同じようだったら
(死ぬね…多分…はははは)
少し不安になりながらキールは胸中で力なく笑った。

おしまい
6735スレの1:04/01/11 14:22 ID:2UAUGKrh
保管庫の方の作者別のとこに 超鬼畜かと思いきや純愛からコミカルまで〜
と紹介されていたのに純愛Hは今回が初めての5スレの1(元鬼畜野郎です。)
いやあ純愛って難しいですね。鬼畜だったらもう無理矢理にティムポ突っ込んで
さんざん泣き叫ばせて人格壊れるまで陵辱すりゃいいんだけど(俺の場合)
純愛だと一つ一つ行動起こすごとに結構描写必要になるんでてこずりました。
しかし純愛Hのはずなのに相変わらず痛々しいですね。やっぱ女の子が泣き叫ぶHにそそるものを感じる俺には
鬼畜が性にあってるのでしょう。でもキールのほうがひどい目にあってる気が…
以前書いた調教シリーズのカシスとクラレットの呪いか?
次にお会いするのはまた次スレだと思います。そんときは多分また鬼畜野郎に戻ってると思うのでよろすく。
あ〜アメルをまた犯してえ〜。また調教シリーズやりたくなるなあ。
674名無しさん@ピンキー:04/01/11 15:13 ID:PCeG8EPU
是非 き ぼ ん でつ
女人がますます逃げる予感がしないでもないけどw
675名無しさん@ピンキー:04/01/11 19:06 ID:7C11GG2G
キルナツの方オツカレ。堪能させて頂きました。
エロなのに本当に昇天しかけてるキール萌え・・・っていうか中出しして大丈夫かと心配

ところで愛のあるHも好きだが、調教という言葉にもハァハァさせられる俺。
ということで愛のある調教の話を妄想してみたが上手くいかない。
676名無しさん@ピンキー:04/01/11 23:45 ID:j002aDeX
>>675
そこで我らがヒーロー、深崎さん家のトウヤ君の出番ですよ。
6776スレ715:04/01/12 17:23 ID:A8GmOJIi
しばらく前に書いた「もしアティが帝国軍にいたら」の設定つかってビジュアティ。付け合せにレクアズ(エロなし)
見るともれなく「ありえねえ!」と叫べるので、捏造苦手な方はスルー頼みます。
あと今更正月ネタ。
678軍人どもの新年模様(1/9):04/01/12 17:25 ID:A8GmOJIi
新年明けて最初の午後。
帝国領シルターン自治区は大勢の人で賑わっていた。
シルターンには年始めに神に詣でる『初詣』という儀式がある。
元の世界を離れても風習は残ったが、リインバウムの文化と混ざり合ううちに
本来の意義は薄れ、今ではちょっとした祭りのようになっていた。
神を奉る『神社』に続く大通りは新年の挨拶を交わす声で溢れ、そこかしこに屋台が出ている。
そんな中、
「わっ」
「大丈夫か?」
「うん……毎年ながら、すごい人出だね」
一組の男女が混雑の合間を歩いていた。
先程通行人にぶつかりかけた赤毛の男は、レックス。隣を歩く女はアズリア。
彼らもご多分に洩れず祭り見物に来ていた。
「こう多いと巡回も難儀だな。正直、うちの隊に役目が回ってこなくてほっとしているところだ」
「そうだね。俺も良かったって思う。アズリアとこうして初詣に来れたんだし」
「……そ、そうか……」
さりげなく恥ずかしい台詞を吐かれてアズリアはそっぽを向く。
レックスの方も言った後に気がついて僅かに赤面した。
ざわめく人ごみを無言のままくぐり抜ける。
神社に向かう者、戻る者、また屋台へと足を止める者。
それぞれがそれぞれの目的地へと動き、大きなうねりを作り出す。
今度はアズリアがぶつかりかけた。
「……」
「レックス?」
「はぐれると、まずいから」
手が握られる。子どもじゃあるまいし、とひどく気恥ずかしかったが、振り払おうとは全く思えない。
手袋越しにも関わらず、互いの熱が感じられる気がした。
679軍人どもの新年模様(2/9):04/01/12 17:26 ID:A8GmOJIi

同日同刻、帝国軍本拠地。
ビジュは夜間警邏を終えて帰路につくところだった。
正確に言えば任務の終わった後仮眠をとり、目を覚ましたらこんな時間だったのだが。
ビジュの所属する海軍第六部隊は今日から二週間の休暇が与えられている。
特に予定もないので寝正月としゃれこむか、とぼーっと考えていると、
「ちょっとそこ行く軍人さん。一杯いかがですかー?」
やたらと能天気な声がかけられる。
見ると軍医のアティが窓から手を振っていた。近寄ると妙に酒臭い。
部屋を覗き込んで、一瞬引いた。
普段ならアティが仕事してるか隊の誰かがだべってる医務室の床に空瓶がごろごろ転がっている。
それらに囲まれるようにして座り込んでいるのは、
「副隊長にイスラじゃねェか。何やってんだよ」
「事情がありまして。勤務外だし少々羽目外させても構わないでしょう。
 あ、加わるなら窓から入っちゃっていいですよ」
どうせ帰ってもやることがない。付き合っても別にいいかと思い、窓を乗り越えた。
アティはグラスの焼酎に炭酸水注ぎながら、のほほんと説明する。
「要約すると、我らが隊長殿と私の弟がとうとうデェトに行ったんです。
 で、長くつるんでた親友と弟に置いてけぼりくらった私が
 傷心のお二人のやけ酒に付き合ってる最中なんです」
「それだけでこの有様かよ」
「貴様に何が分かるっ!」
洟すすりながら盃を呷っていたギャレオが突然叫び、
「今までで一番の笑顔で『あいつと初詣に行ってくるんだ』なんて言われてみろおっ!
 俺に…単なる副官でしかない俺ごときに、なにが……」
再びえぐえぐと泣き出す。
680軍人どもの新年模様(3/9):04/01/12 17:28 ID:A8GmOJIi
「うぜえ」
「わあ思いやりの欠片もない。さすが隊随一の問題児」
茶々入れる間にも手酌は止まらない。
「結局姉さんは僕を置いていくんだよね分かってたさそれ位そうさ僕なんかよりアイツを選ぶんだよね姉さんは」
イスラはイスラで体育座りしてひたすら愚痴を吐いている。目の据わり具合からして限界は近そうだ。
正直恐いのでとりあえず関わらないことにして、ビジュも酒瓶へと手を伸ばした。
「しかし安いのばかりだな……お、ブランデー」
「新年の祝いにって隊長付けで配給されたの持ち出してきました」
さらりととんでもないことを言う。
「やですね軍医の給与でこんな高級品買えるわけないでしょう?」
「いや、ツッコミどころはそこじゃねェし」
封されたままの瓶を玩び、これ開けたら自分が横領したことになるのだろうかとふと考える。
何となく察したのか、
「大丈夫ですよ。アズリアはあまり呑む方じゃないですから、後で謝っておけば気にしませんって」
「けしかけるならテメエで開けろ」
「高いのは口に合わないんです」
面倒臭くなって元の位置に戻す。新年早々酒ごときで上官に頭下げたくない。
適当に余ったグラスと中身入っている瓶を取る。
アティがつまみ載せた皿片手に隣に座り、グラスを掲げた。
「……」
「……」
「……へいへい、乾杯」
「乾杯。それから明けましておめでとう」
どこか遠くに逝きかけてる同僚二名をほったらかしにする悪徳軍医は
アルコールで僅かに上気した頬に笑みを浮かべた。
681軍人どもの新年模様(4/9):04/01/12 17:29 ID:A8GmOJIi

群衆を掻き分け、やっとのことで神社に辿り着いたレックスとアズリアは
賽銭箱にコイン投げ込み柏手を打つ。
「アズリア、願懸けは何を?」
「部下の健康だな。やはりああいう仕事だから、な。お前は?」
「俺も似たようなもの。皆が今年一年つつがなく暮らせますようにって」
「お前の場合、職探しが先じゃないのか」
きつい一言に苦笑いする。
「そっちはおいおい。一応バイト先は確保してあるからそう焦ることもないよ」
「相変わらず危機感のない……」
言葉の途中ではっとする。いかん、このままではいつもの説教になだれ込んでしまう。
おそるおそるレックスを仰ぎ見れば、困ったような曖昧な笑い方をしていた。
「うん、アティにもよく言われる。
 双子なのにこういう所はアティの方がしっかりしてるんだよね。男女差ってやつかな」
「そ、そうか」
とりあえず気は悪くしていないのにほっとする。
しかし、こんな風に二人きりで歩いて、相手の言動にいちいちおたついていると。
まるで恋人同士のようだ。
「……っ?!」
……自分で想像して勝手に照れてりゃ世話はない。
「どうかした?」
「なな何でもないっ」
「……? それならいいんだけど。まだ時間あるなら出店覗いていこうか」
「あ、ああ、構わん」
首を傾げる男が鈍くて助かったと思う反面、
どうして気づかないんだと理不尽にも怒鳴りつけたくなる微妙なお年頃のアズリアだった。
682軍人どもの新年模様(5/9):04/01/12 17:30 ID:A8GmOJIi

「―――学生の時を思い出すなあ。私酔い醒めるの早い方でしたから、
 寮で飲み会すると必ず後片付け役してたんですよ。
 規則でアルコール持ち込み禁止だったから、先生や風紀委員だったアズリアに見つからないように
 証拠隠滅したり、酔いつぶれた人部屋まで搬送したり……。
 しかし隠れて呑むお酒ってなんであんなに美味しいんでしょうね」
空瓶は水ですすぎ日なたで乾かしておく。ゴミはまとめて部屋の隅に一時待避させ、
グラスやら皿やらはとりあえず水につけ置きすることにする。
一番面倒な潰れた酔っ払いどもには風邪ひかないよう毛布掛けた。
宴会場と化した医務室とドア一枚隔てた部屋には、
緊急の患者のために簡易ベッドが数台据付けてある。
その内のひとつに腰掛けてアティは足を遊ばせている。
「規則破るからだろ」
「そんなものですか」
ビジュは窓の外へ目を遣る。
静かなものだ。勤務に就いている別部隊の連中の姿も見えない。
小春日和の日差しは温く柔らかい。
「あまり呑んでませんでしたね」
「……あいつら見てたらその気無くすぞ普通」
ギャレオの方はべそべそ泣きながらひたすら呑むだけなので無害といえば無害だが、
壁相手にするのに飽きたイスラが絡んでくるのには参った。
言動も単なるシスコンで済ませるにはやばげな具合にまで発展していたし。
「挙句の果てに『奪われたなら奪い返せばいい、僕にはその力がある』とか言い出しやがる……。
 完全に逝ってたなありゃ」
「小舅問題かあ。レックスも大変です」
むしろ面白がる調子でくすくすと笑う。
683軍人どもの新年模様(6/9):04/01/12 17:32 ID:A8GmOJIi
―――酔気の残る潤んだ瞳。白衣からのぞける滑らかなうなじに不意に。
「酒くさ」
「人のこと言えるのかテメエは」
突然首筋を甘噛みされたというのに反応が薄い。
「酔いのせいか今ひとつ状況判断がつきかねるのですけど」
「さっき酔い醒めるの早いとかほざいてただろうが」
「……ああ忘れてました。で、これはそういうコトですか?」
「ソレ以外にあるなら聞こうじゃねェか」
腕を捕らえると逃れるようにアティの上半身が沈む。
片肘をついて完全に横になるのは避け、ビジュを見上げて、
「残念。思いつきませんでした」
目を細め誘うようにつま先でビジュの足をなぞり上げてのける。
「その前に、鍵……」
「掛けた」
「……手早いですね」
感心したのか呆れたのか、ふと吐息をつき自分から服へと手を掛けた。
日のあるうちから不健全な、と思わないでもないがそこは酒のせいにする。
それに仕事場でいたす、というのはちょいとばかり刺激的に思ってしまう。
(……もしかして自覚ないだけで妙な性癖持ちなんでしょうか私……)
時ならぬ悩みを抱えてしまったアティの懊悩をよそに張りのある乳房を揉みしだく。
「や、ちょっと待っ…くう」
「……」
「う……くく、ふふっ」
「……笑うな、オイ」
684軍人どもの新年模様(7/9):04/01/12 17:33 ID:A8GmOJIi
「だって」
アルコールのせいか感覚が鈍っている。
普段なら快感をもたらすはずの刺激もくすぐったいだけだ。
いっそそのまま挿れてやろうか、と指を這わせると水気を感じる。
こちらは他ほど影響を受けていないらしく、ひくりと反応を示した。
準備万端っぽいが、そのままというのも味気ない。
更に言えば笑われっぱなしは性に合わない。
というわけで。
ビジュは身体を起こし胡座をかく。
きょとんとするアティに、
「自分で挿れてみろや」
「…………はい?」
返事と同時にまじまじと股間のものを見つめられる。かなり恥ずかしい。
アティも同じだったらしく耳まで赤くした。
「……ちゃんと支えてくれるのなら、いいですけど……」
やがておずおずと肩越しに背中へと腕をまわしてきた。
こっそりほくそえんで無駄な肉のない腰を抱える。
おずおずと沈める仕草から緊張しているのが分かった。
「力もうちっと抜いとけ。支えといてやるから」
「うん……」
深呼吸して、先端をまず濡れそぼつ場所へあてがう。
小さな快楽の声を喉元で圧しとどめつつ挿入を促す。
男を招き入れるため完全に力を抜いた、その瞬間を見計らい。
ビジュは無造作に手を離した。
「え、ちょっと待っ……ああっ!」
慌てて力を入れようとするが間に合わない。
自由落下の法則に従いすとん―――というほど滑らかにではないが、落ちる。
半ばまで見えていたのがもう呑み込まれてしまった。
685軍人どもの新年模様(8/9):04/01/12 17:35 ID:A8GmOJIi
「支えて……いったの…あ、やだ動かないでっ!」
がくがくと震え力の入らない腕で必死にしがみついてくる。
「鈍感になってるなら、この位しねェとなあ」
「……っ」
さすがのアティも涙目になり、
「うそつき」
いつもは減らず口ばかり叩いているから忘れそうになるが、
アティは相当に愛らしい面立ちをしている。偶にこんな顔すると凶悪極まりない。
「サディスト」
ただし中身は変わらないのでこういう台詞も出てくるが。
「命令違反常習者。営倉の主。刺青」
「口縫いつけられてェのか」
そもそも最後のは関係ない。
「……冗談言ってたら紛れました。もう、動いても大丈夫ですよ」
本当に冗談だけだったのかは疑問の残るところだ。
半眼で黙っていると、ばつの悪そうな笑みを閃かせて、アティから動かしてくる。
水音を立てる結合部だけではなく、
圧しつけられて歪む乳房や耳を熱くくすぐる呼吸はかなりくるものがある。
……少々安い気もするが、まあこれでチャラだろう。
ビジュは白い太腿へと手を遣り一旦押さえ、
強く引き寄せる。
「―――っ!」
緩慢な所作から一気に最奥までねじこみ蹂躙する。
いきなり落とされた時よりも、はずみのついた今のほうが衝撃は大きい。
「今日はこのままか」
紗のかかる瞳に理性がひとときだけ戻り、黙って首を横に振る。
返事ができないのかそれともしないのかは分からない。
686軍人どもの新年模様(9/9):04/01/12 17:36 ID:A8GmOJIi
繋がったままアティをベッドへと押し倒す体勢をとる。
少々乱暴に投げ出されたのと胎内を抉る角度が急に変わったのとで
アティは短く息を吐き出した。
カーテン越しの薄い冬日が裸身を淡く彩る。
汗で白い肩に絡みつく赤髪も、荒く上下する胸も、異物を貪欲に捕り込もうとする秘所も、全て。
近づいたはずの限界が僅かながら引き伸ばされる。
まだ女を手離したくない。早く思うさま所有の証をぶちまけたい。
相反する感情が一層激しい突き上げになった。
アティはもう声を堪えようとはしない。されがるままに身体を跳ねさせ、
快楽で精神が灼ききれてしまうのを防ぐので精一杯。
咥えこんだそこは本能のままにうごめく。終わりを共に迎えようときつく舐る。
「くっ……」
逃すまいと締めつけるのを強引に抜く。不自然な刺激にアティの背が仰け反った。
「や―――あ……っ!」
どろりと白い飛沫がアティの肌を汚す。
目に見える形での征服に満足感が胸中を満たしていった。

身なりを整えシーツ洗濯籠の中に放り込み、アティが不意に微笑んだ。
「どうした」
「いえ、ただ、昼間から酒喰らって同衾だなんて平和だなあって。
 ―――さて。隣の方々もう復活してる頃でしょうし、呑み直しといきますか」
「まだ呑むのか……」
「二日酔いには迎え酒」
「医者のくせにしれっとンなこと言ってんじゃねえ」
だらだらと。それぞれの正月は過ぎてゆく。
687名無しさん@ピンキー:04/01/12 17:38 ID:A8GmOJIi
副題「軍医さんの姫初め」
のたうちまわる位甘いのが書きたかったんですが、カップリングが固定というのに己の業を感じてしまう今日この頃。
リインバウムに正月や初詣があるのかという疑問は流してくださるとありがたいです。
688名無しさん@ピンキー:04/01/12 18:58 ID:BnIR3hSs
>>687
グッジョブです!
6スレ715氏は筆が早いですなあ。
見習いたい…。
689名無しさん@ピンキー:04/01/12 19:55 ID:mOdKVzxy
>>687
GJ! ビジュとアティの微妙な距離と関係に萌えつつ初々しいレクアズにもハァハァ
690名無しさん@ピンキー:04/01/12 23:29 ID:MKx/bzIz
ビジュいいなぁ。
このスレ見てると新たなる萌えに開眼する率高し。
職人さん、いつもありがとう。
691名無しさん@ピンキー:04/01/13 16:44 ID:PX8aK33K
容量も450を越えたか…
あと一作ぐらい長いの来たら新スレ立てたほうがいいな。
692名無しさん@ピンキー:04/01/13 23:26 ID:TmmNEx7/
勝手に新スレタイトルを考えてみた。
【ビジュ】サモンナイト萌え11【寝込みを襲う】

ところで「アクセス!」って何かエロい言葉だと思う自分は駄目でしょうか。
アルディラの「逃がさないわよ・・・・・アクセス!」にハァハァしてるんですが。
693名無しさん@ピンキー:04/01/13 23:38 ID:RB+ZQlQ/
>692
ミスミ様の「そんなに見たいのかえ」と同じくらいエロエロだと思う。
694名無しさん@ピンキー:04/01/15 23:14 ID:bSV0tUJg
ミスミ様は御声そのものが艶っぽい。
695名無しさん@ピンキー:04/01/16 00:47 ID:svtVQixr
それで、レシユエのお話はどうなったんですか?
残りが非エロでも、続きは気になる。非常に。
696名無しさん@ピンキー:04/01/16 00:56 ID:TYHcuv0S
神を急かすなよ
次スレになるんでないの?多分。
697名無しさん@ピンキー:04/01/16 01:04 ID:gtYnS0iR
十五話の夜会話で、アティ先生はウィルのどこにチューしたんでしょうか。
普通に考えればデコあたりとは思うが。
698名無しさん@ピンキー:04/01/16 01:46 ID:bJT/JsQm
>697 アティ先生がウィルの唇にチューしたとしたら、何かすげー犯罪くさい。

15話のベルたんは男らしくティンコの唇奪ってたな ハァハァ・・・
699名無しさん@ピンキー:04/01/16 09:09 ID:8/PipMSU
キュウマ人気無いなあ
キュウマ×アティ本命なので気が向いたら
どなたか書いて頂きたいです
700名無しさん@ピンキー:04/01/16 14:29 ID:t0o5+YAr
妄想して寝たせいかマグナ以外どんなに無理があろうと全員仲間が女という夢を見た
アグラバインまで女性化されてたという忌々しい夢を打ち消してくれるここのSSに感謝
701名無しさん@ピンキー:04/01/16 14:55 ID:Bn0RShKl
アグラバイン女性化と聞いて、一瞬(((( ;゚Д゚)))ガクブルしたが
よく考えたら、恰幅のいいおばちゃんっぽくなるだけだな…
エロは勘弁だけどw
702名無しさん@ピンキー:04/01/16 16:47 ID:t0o5+YAr
とりあえず夢の内容に申し訳程度のエロ加えて投下
暇だったら息抜き程度にドゾー
703名無しさん@ピンキー:04/01/16 16:47 ID:t0o5+YAr

おかしな夢を見た…

いつものように目覚め、やはり今朝も芋料理だと予測されるアメルの朝食を食べに行く
「あ、おはようございます」
「ああ、おはようアメ…」
言葉を続けようとして、アメルの後ろにいるロッカが多少不自然な事に気づく
「ああ、マグナさん。おはようございます」
声はロッカのままだが、その胸にはたしかにふくらみがある。心なしか、髪の毛が普段より長い
「おーいアネキ!なにやってんだ!」
後ろからはリューグの声
まさかと振り返ると…容姿や声は普段と大して変わらないが、どう見ても女性としか思えない体型のリューグがいた

「あ、リューグ。もしかしてマグナが私ばっかり見てるのに嫉妬した?」
「じょ…冗談言っんじゃねーぞ馬鹿アネキ!」
「それよりも、何か用事あったんじゃない?」
「そうそう、ちょっとこっち来てくれよ」

ああ、これは夢なんだ、夢なら覚めてくれ。こんなのどう考えたっておかしい
たった一夜で2人の人間の性別が変わるなんて考えられない
しかも女言葉、ありえない、ありえない。ていうかキモイ

「どうしたんですか?ご飯たべないんですか?」
アメルに不思議そうな顔をされ、まだ朝食を食べていない事に気づく
普段ならおいしいと感じるはずの料理だが、味はほとんど感じなかった
こんなことはあっちゃいけない、あっちゃいけないんだ!と必死に考えていた
704名無しさん@ピンキー:04/01/16 16:48 ID:t0o5+YAr


「どうしたんですか?ご飯たべないんですか?」
アメルに不思議そうな顔をされ、まだ朝食を食べていない事に気づく
普段ならおいしいと感じるはずの料理だが、味はほとんど感じなかった
こんなことはあっちゃいけない、あっちゃいけないんだ!と必死に考えていた

一通り平らげて、憂さばらしに釣りにでも行こうとおもいレシィを誘った…が
「いっぱいつれるといいですね〜」
そんなささやかな呼びかけはさくっとスルーして俺は自分の護衛獣を凝視していた
頭にリボンをつけ、スカートをはいたレシィ。確かに女顔だが自分から進んでこのような悪ふざけはしないはずだ
「なぁ、レシィ…何故そんな格好を…」
「あ、このリボンはミニスさんがつけてくれたんですよ。気づいてもらえてうれしいですっ」
満面の笑みで返してくるレシィだが、俺が突っ込みたいのはそこじゃない

結局何も言えず、腕にしがみついてくるレシィをつれて釣りに行く事になった
結果はカッパ5匹
ものめずらしさのせいか高く売れるが、そのような釣果も俺の混乱と妙な腹立たしさを抑えるまでにはいかなかった
しかも、その最中ずっと女レシィが物欲しげな目で俺を見てくる
「二人っきりですね」だとか「ご主人様って鈍いですね」とか乙女言葉吐きつつ…だ

いったい、俺がなにをした?
アレか?昨日の夜ミニスとヤッっちゃったのがまずかったのか?
それともアメルか?アメルなら一応天使だしこんなことだって…いや、それなら不思議系のルゥもマズイか!?

「御主人様…元気ないですね?病気ですか?」
「いや、ちょっとね、うん、ちょっと休ませてくれ……いや、部屋に来なくてもいいから、むしろ来るな」
「そこまで言うなら行きませんけど…むりしないでくださいね?」
705名無しさん@ピンキー:04/01/16 16:49 ID:t0o5+YAr

部屋に戻る最中も、見たくないものを沢山見た。
カザミネさんや、レナードさん…アグラじいさんにいたるまで俺の周りの男がほぼ全員女になっている
それでも、筋肉が落ちているわけではないらしく、シャムロックなんか平気で大剣を振っていた
ネスまでも女性化していて、これから「姉弟子」として見なければいけないのか?と真剣に悩んだ
フォルテとケイナなんかは女同士で夫婦漫才やってて、かなり引いた

部屋のなかで、ベッドに突っ伏して考える
やっぱり、何かしたのだろうか?それともメルギトスやらファミイさんあたりの陰謀か?

半べそのままじっとしていると、アメルが部屋に入って来た
「大丈夫?そんなに気分悪いんですか?」
「…アメル…」
「今、治してあげますね」
「…ああ」

生返事をして、アメルに触れられた瞬間あることを思い出す
そうだ、そういやアメルって人の心を見れるんだったよ!変人って思われたらどうしよ…

どうやら、不安は的中したらしく俺の体から手を離し困惑した表情のアメルがそこにいた
「大丈夫?皆、元々女じゃないですか!そりゃあ…おばあさんとかはちょっと信じたくないけど…」
「…」
「治すのには時間がかかるかも知れないけど…大丈夫!私がマグナさんを元に戻してあげます!」
ああ、アメル…マグナって呼んでいてくれたのに、いまではもうマグナさんなんだね
どうせ、どうせもう狂ってると思われてるんならどんな事したって―――
706名無しさん@ピンキー:04/01/16 16:50 ID:t0o5+YAr

「な…なにするんですか!?誰か!助けてください!気違いが!気違いが私をー!」
なんか言いたい放題言っているアメルの服を破り捨てるように剥いでゆく
小ぶりの胸が露出したところで口で口をふさぎ手を下の方へ…

「アメル!?」
「マグナっ…てめぇアメルに何を!」
双子登場、うるさい、お前らなんちゃって性転換には興味無い
押さえつけたままのアメルから口をはなし召還する
…が、どうやら前の戦闘で使ったらしきドライアードを召還してしまった
双子、見事に魅了にかかる

「ちょうどいいから、ちょっと外で誰も来ないよう見張っておいてくれる?」
「「はい…」」
フラフラと部屋から撤退する2人を見送り、さっきの続きを…とアメルに抱きつく
「嫌ぁぁぁ〜!?」
本当はキスから入りたいんだが、この状態だと舌を噛み切られかねないので断念しよう
下着の上からクリトリスを刺激し、胸を揉んでいるうちに
アメルの絶叫は多少減って、甘い吐息が漏れるようになってきた
「嫌…ぁぁ…」
力無い抵抗の声が俺を刺激している事に気づいていないらしく、何回も似たような事を言っている
普段は「なんで芋なんだよ」とか「ホントは裏表ひどいだろ」とか「偽善ぶってんじゃネェ」と思っていたのに、
そんな考えがなぜか頭から吹っ飛んでいた
そろそろかな?と下着に手を掛け、ゆっくりとおろしていく

アメルの下着は膝までずらし、こちらも準備万端となった
「入れるよ」
「やめ…っ…嫌ぁ…」
膝を曲げさせ、俺は自分のモノでアメルの膣を埋めようとした
707名無しさん@ピンキー:04/01/16 16:53 ID:t0o5+YAr

「ご主人様ー…ご主人様ー…」

おかしな夢を見た

「あの…もう皆朝ごはん食べちゃいましたよ」
「え?」
「ご主人様が食べてくれないと片付かないんですけど」

夢…だったんだよな、うん。

レシィにつれられ、食事を食べに行く途中ですれ違ったアグラじいさんはやっぱりムネなんかなくって
あそこではまるでレズコンビのようだったフォルテやケイナはいつものように夫婦漫才やってて
朝食はやっぱりアメルの芋信仰が表現されていて
ああ、日常だ…と、安堵のせいでついつい目に涙を浮かべている俺がそこにいた


オワリ
708名無しさん@ピンキー:04/01/16 16:56 ID:t0o5+YAr
何故俺の脳はもうちょっと女らしく女性化してくれなかったのだろう
思考が浅いせいだと思うが

SS書きのかた、ガンガってください
楽しみに待つものの1人に戻ります
709名無しさん@ピンキー:04/01/16 18:26 ID:gtYnS0iR
双子の女性化はあっさり受け入れられたりしてハァハァ
710名無しさん@ピンキー:04/01/16 19:22 ID:LelccdyZ
>>708
グッジョブ!面白かったw
ルヴァイドとイオスの女体化は何か百合っぽいかもな…。
711名無しさん@ピンキー:04/01/16 21:09 ID:dpaPo00x
カザミネとケルマはどうなっていたのだろう…
712名無しさん@ピンキー:04/01/16 21:32 ID:x/MNwpYZ
>708
グッジョ!ワロタ

実は前に3男キャラが全員性転換してる夢なら見た事がある…。しかも両主人公同時存在の
パラレル。妙に冷静な女性陣を前に開き直って張り切って楽しむタイプと最後まで阿鼻叫喚
って感じのタイプがいて、ここぞとばかりに鬼攻と化したベルに押し倒されて半泣きになりつつ
も結局百合プレイのレックスとツェリーヌ×オルドレイクという恐ろしい夢だった。
TSスレを見た直後だったからだろうか…
713名無しさん@ピンキー:04/01/16 22:50 ID:bJT/JsQm
>ここぞとばかりに鬼攻と化したベルに押し倒されて半泣きになりつつも
結局百合プレイのレックス

それスゲー見たいw
714名無しさん@ピンキー:04/01/17 15:34 ID:HSf6EP5B
ネタ便乗で海賊一家。

「認めねえ……俺は絶対に認めないぞおおっ!」
「ちょ、アニキ……じゃなかったアネキ! 暴れるのはいいけど胸しまいなって、見えてるじゃん!」
「やあねえ錯乱しちゃって」
「……違和感ないですねスカーレル」

自分はツェリーヌ×オルドレイクが気になる。そういえば絵板にあったな女盛んの王。
715名無しさん@ピンキー:04/01/17 18:11 ID:PLPbiqVO
なぜだろう……
今まで「レシィが女だったら良かったのに……」と思っていたのに
いざ女になったレシィを見た途端虫唾が走ってしまったのは……
716名無しさん@ピンキー:04/01/17 21:39 ID:fm3QoJkD
>>715
極度のブリッコだったのと男という印象が染み付いちゃってるからでしょう
717名無しさん@ピンキー:04/01/18 20:42 ID:3gyNl8ar
盛り上がってるところ失礼します。
今日も今日とて「アティがもし帝国軍にいたら」な設定でビジュアティ。元ネタは8スレの655、656。
本番なしの上いつもに輪をかけてえろくないです。すまん。
718軍医さんの奮闘(1/6):04/01/18 20:44 ID:3gyNl8ar
「わ、悪ぃ。もうやめだ」
「はい?」
ビジュの言葉にアティは間の抜けた返答しかできない。
(ええと…どうしてこうなったんだっけ……)
混乱する頭を抱えて、とりあえず状況把握を試みる。

海軍官舎は、夜十時以降の入居者以外の訪問を禁止している。
だがこの規則は有名無実で、上官にもよるが大体の場合お目こぼしされる。
常識と良識の範囲内なら女引っ張り込もうが男誘おうがお咎めなし、というわけだ。
というわけでアパート住まいのアティが夜中に官舎にいても問題はない。
ああそうだ。夜に男の部屋にいるのだ。ちなみに服はだけた状態でベッドの上。
となればヤってることはひとつ。なのだが。
沈黙が重い。
戸惑いが苦痛になり、アティは紛らわそうとシーツを乱しては直す。
「……別に、テメエのせいじゃねェ。だから帰っちまえ」
ぶっきらぼうな台詞は困惑を深めこそすれ晴らしはしなかった。
縋るような視線をひしひしと感じ、ついにプレッシャーに屈した。
「勃たねェんだよ」
「え」
二度は言えない。絶対言えない。
「ああ分かったならとっとと帰れ」
微妙に逆切れっぽいのが我ながら情けないが、このままアティに不甲斐なさ晒すよりはましだった。
急に、何事か考えていたアティがビジュの手を握り、
「―――私に任せて頂けませんか」
おずおずとした口調で話しかける。
「こういう場合って手とか口とかでするんです……よね?」
あまりの内容にビジュが体勢を崩す。
アティ自身、提案はしたもののいまいち自信がない。
こんな事なら同級生の猥談真面目に聞いておくんだったと後悔しきりだ。
719軍医さんの奮闘(2/6):04/01/18 20:50 ID:3gyNl8ar
「学生の頃本で見たことありますから、おそらく大丈夫かと……」
「……本?」
「ほ、本当にそこそこ出来ると思いますよ多分。テーブルマナーだって教則本だけで覚えた実績あるし」
「いやテーブルマナーとは根本的に違うだろ」
「あう……駄目ですか?」
「駄目っつーかなんつーか」
すいとアティが膝をつめる。
「頑張りますから」
繋がる手が強張っているのに気づく。緊張する位ならやめとけ―――とは言えなかった。
「途中でやめるのはなしだ」
「勿論ですとも」

ベッドに座るビジュの前にうつ伏せになり、肘をついて上半身を起こす。
両の手を伸ばしそうっと包んでみる。
「あ、軟らかい」
男性の急所ですものねえ、と妙なところで納得する。
「……」
「どうしたんですか」
「……何でもねェ」
首を傾げつつ、掌全体でゆっくり、というかおそるおそる擦る。
加減が良く分からないのでじれったい程の慎重さになってしまうのはこの際仕方ない。
丸めた人差し指の背で裏を撫ぜ上げてみる。もう片方の手は強弱をつけるようにして握った。
そこで一旦手を止め深呼吸し、指を添えたまま先端を舌先でつつき滲み出る体液をすくう。
苦い。男のにおいと合わせて今更ながらやるんじゃなかったと挫折しそうになった。
(ええいここまで来たら最後までっ。第一途中退場なんてしたら絶対馬鹿にされるでしょうし)
根元まで手をずらし、かぷっと咥えこんだ。
……かぷ?
720軍医さんの奮闘(3/6):04/01/18 20:51 ID:3gyNl8ar
「――〜っ」
「―――ごめんなさい大丈夫ですか?!」
焦って顔を上げ謝る。思いっきり歯を立ててしまった。
「……わざとか」
「事故です」
恨みがましい声調をきっぱり振り払い、詫び代わりなのか
怪我した子どもがするように噛んでしまった箇所へ唾液をなすりつける。
心なしかへこんでいる気がするのは罪悪感のなせるわざか。
舌も添えた手も先走りでべたべたになった。
幸い不能に突き落とすことはなかったらしくそれなりに反応を示した。
今度は失敗しないよう丁寧に唇で咥える。全部入れるには躊躇いがあるので半ばまで。
亀頭が上顎を擦る。ぎこちなく絡めればその度に動く。
先程歯を当てたことから知れる通りぶっちゃけ下手なのだが、何と言うか、
腹にアティの頭が擦れる感触が、苦しげな中に一抹の甘さを含んだ息遣いが、
「ん……ふくっ……」
経験不足は熱意で補おうとでもいうのか、以前読んだ本の内容を必死で反芻しつつ舐るさまが。
その行為こそが情欲を煽りたてる。
腔内のものが硬度を増す。自分と他人の体液が混ざり口の端から零れてじゅくじゅくと白い頤を濡らした。
「お、おい、そろそろ……」
だが、アティの動きは止まらない。一生懸命なあまり耳に入らないらしい。
(ど、どこまでやったらイイんでしょう…あ、ええと、次、次は)
「だから待てって―――」
きゅ、と吸い込んでみた。
それが止め。
721軍医さんの奮闘(4/6):04/01/18 20:52 ID:3gyNl8ar
「……っ?!」
咥えたそれが大きく跳ね柔らかい肉を叩く。蠕動に驚いて離そうとして。
突然、後頭部に圧力がかかる。動きを封じられたところに熱が流し込まれた。
口腔を犯す質量に思考が刹那遮断され、隙を吐気が埋め尽くし視界が霞む。
「……っううくはっ…え、うえっく、げほっ」
ビジュが慌てて手を離し、やっと解放された。
「お、おい、大丈夫か?」
涙目で幾度も咳込む。唾液とは異なる粘り気のある白濁がとろりと落ちてシーツを汚す。
「い……」
「?」
「いきなり何するんですか貴方はあっ!」
至近距離から怒鳴りつけられて思わず仰け反ってしまう。
「ちょっと飲んじゃったじゃないですか気色悪っ」
「待てと俺は言っただろうが」
「頭押さえたら何にもならないでしょう!」
「テメエからやるって言ったんだからそのくれえ覚悟しとけよ!」
「……………………ほほう」
妙に長い沈黙の後、アティは微笑む。愛らしい顔にそぐわぬ腹に一物ある笑い方だった。
前触れもなく、汗ばんだ細腕がビジュを捕らえ、
柔らかい唇が押し当てられ、
熱い舌が口内に割り入り、
―――
しばし意識がどこかに飛び、
思いっきりむせた。
生臭い。ついでに触感最悪。『同僚との初めてのキスは精液味でした。』 うわすげえ嫌だ。
「これでちょっとは私の気持ち分かりました?」
722軍医さんの奮闘(5/6):04/01/18 20:54 ID:3gyNl8ar
「……このクソ女やるに事欠いて口移しかよ!」
「人にぶちまけといてその台詞ですか?! 初めてだったのに!」
「テメエの事情なんぞ知ったことか!」
「……っ最低男ー!」
『うるさいぞ何時だと思ってるんだ!!』
ドア越しの怒鳴り声がなければ言い争いは朝まで続いていたかもしれない。

「―――俺もアズリア隊長も、部下の私事にまで口を出す気はない」
呼び出されたギャレオは、当然ながら不機嫌そうだった。
夜中に「お宅さんの部下が騒いでるんですけどー」と嫌味ったらしく注進されれば誰だってそうなる。
ギャレオの前でアティは正座、ビジュは不良座りしている。
念のため言っておくが、身なりはきちんと整えている。
「だが隊の評判を下げるとなれば話は別だ。それに軍医殿、お前まで馬鹿な真似してどうする―――」
説教の合間を縫い、
「……ったく、誰かさんが大騒ぎしやがるから」
ぼそっと呟く。
「……ビジュさんが早いせいです」
返事はやはり小声だった。
途端にビジュが面白いくらいに引きつる。
―――陰湿かつ低レベルな言い合いを続ける二人は、
ギャレオが静かにグローブを両の拳へとはめたのに気づかなかった。
723軍医さんの奮闘(6/6):04/01/18 20:55 ID:3gyNl8ar

教訓そのいち。
痴話喧嘩は自分の恋愛がうまくいってない者にとっては不快なものです。控えましょう。
教訓そのに。
寝入り端を叩き起こされた人間は大抵機嫌が悪いです。怒らせないようにしましょう。
教訓そのさん。
不幸にも上記を生かせず悪い事態に陥った場合は、諦めて次から気をつけましょう。


「―――昨日は何かあったのか?」
一夜明けて。
医務室で揃ってのんべんだらりとしていると、アズリアが思い出したように訊いてきた。
ギャレオが慌てて、
「隊長、どこでそれを?」
「いや、本部の方に行ったら、またビジュが騒ぎを起こしたと聞かされてな」
この様子ではアティが騒ぎに一枚噛んでるとまでは知らないらしい。
「やれやれ、アティが来てから問題行動は減ったんだがな」
「へえ、そうなんですか」
「ケッ」
「うむ―――例えるならお前はビジュという抜き身の剣を収める鞘といったところか」
アズリアに他意はない。
だからビジュがコーヒー噴き出したのもギャレオがよろけて机の角にぶつかったのも
やらしい連想した本人のせい。
「無自覚って怖いですね。アズリアらしいと言えばらしいんですけど、純心で」
「? 随分と含みのある言い方だな」
いえいえ、とアティは首を振りハンカチをビジュへと差し出す。
昨夜のことなぞ素知らぬ様子の振舞いだが、注意すればやや目が泳いでるのが見て取れる。
外で鳥が鳴いた。今日も帝都はいい天気だ。
724名無しさん@ピンキー:04/01/18 20:59 ID:3gyNl8ar
前回レス下さった方ありがたう。
しかしビジュにも愉快なフォロー役がいれば無色に寝返らんでもすんだかなーと妄想してるのですが
……自分で書いておいて何ですが、阿呆過ぎだろこいつら。
725名無しさん@ピンキー:04/01/18 21:44 ID:VXCuxCHl
ワロタよ『同僚との初めてのキスは精液味でした。』でむせた
726名無しさん@ピンキー:04/01/18 22:28 ID:AOhG1PyD
いかん、このシリーズ読んでるとアティ軍医Ver.の絵が見たくなる。
本編ではほとんど接点無いのに、なんだってこんなにハマるんだろ…。
727名無しさん@ピンキー:04/01/19 21:34 ID:OfTUFAbd
ところでふと疑問。

@変態とかエロ天とか言われつつエロSSにほとんど登場してないフレイズ。
 ファリエル様やアルミネ様を責めまくるとか。
AネストリのエロSSで完成しているものがまだないことにふと気づいた。
 ファンサイトには確かに色々あって確かに萌えるんだが何かが物足りない。
Bというか人型召喚獣とセクースするのは許されますか?
 ミミエットたんハァハァ
728名無しさん@ピンキー?:04/01/19 22:49 ID:fBHNBKQx
問一解答
いかにもなのはなんかなぁ的にひねk
問三解答
ミミエットたんハァハァ
729名無しさん@ピンキー:04/01/19 22:51 ID:iJ8uVAD/
>>727
神になってみないか?
730名無しさん@ピンキー:04/01/19 23:07 ID:72ZF/Xi4
>>727
C萌えネタやエロネタは少ないのに、SSは力作が多いアズリアたん
(というかレクアズ)は愛されてるのか、敬遠されてるのか?
731名無しさん@ピンキー:04/01/19 23:25 ID:MzdViqCI
問四回答
アズリア  実用性:低
732名無しさん@ピンキー:04/01/19 23:26 ID:lQ+9p9l4
>>730
レクアズSSは力作だけども多いというほど数はない気が……。
733名無しさん@ピンキー:04/01/20 01:35 ID:5rwBdP8q
>>730
男友達はアズリアには全く興味無いし
彼女を支持しているのは女性が圧倒的でしょうなあ。

アズリア大好きだけどウチのレックスはアルディラ命なんだ…ゴメン
アティでイスラEDを目指すから許して…
734名無しさん@ピンキー:04/01/20 02:28 ID:NmG2hKRs
じゃあ、ひな&シロトトでハァハァするか。
735名無しさん@ピンキー:04/01/20 07:31 ID:7K+jIX2z
ここででんちマン×モナティですよ。
736名無しさん@ピンキー:04/01/20 11:05 ID:iXeF0DdC
液が漏れる
737名無しさん@ピンキー?:04/01/20 21:07 ID:t7VUjbBa
液漏れ危(・A・)ナイ
738名無しさん@ピンキー:04/01/20 21:11 ID:YP2kO36E
誠にベタベタで恐縮だが








ア ル デ ィ ラ 様 を 液 漏 れ さ せ た い ぃ ぃ ぃ … …(三段エコー)









失礼つかまつった m(_ _)m
739名無しさん@ピンキー:04/01/20 21:18 ID:Zuo6EzjO
をを、サモナイスレがある。

つーことでいくつか読ませていただきました。
で、レシユエを読んだ感想です。
えーと、甘い。田中ユタカをベースに特濃エロソースをまぶした感じ。
ひらたく言うとGJ!
740名無しさん@ピンキー:04/01/20 22:45 ID:s181W0Fo
>>738
アルディラ様を液漏れさせたいっていうか
アルディラ様にアクセースしたいぃぃぃ。
741名無しさん@ピンキー:04/01/20 23:12 ID:BIGs+gc8
アルディラもドリル完備
742名無しさん@ピンキー:04/01/20 23:38 ID:tWtNTEsG
>>741
それでクノン辺りを貫くのかレックスを恐怖の底へ陥れるのか微妙な所
743名無しさん@ピンキー:04/01/21 00:19 ID:KQsbJQH6
>>742
アルディラを貫いて、ドリルから思いきり液漏れさせるに一票。

>>733
俺男だけど、レクアズが脳内公式なんだが……少数派なのか……
744名無しさん@ピンキー:04/01/21 00:26 ID:G0LC7V3o
>>743
アルアティが至高と信じて疑わない俺が居る位だからオメェは大丈夫だ。
ふっ……根拠レスかもな。
745名無しさん@ピンキー:04/01/21 00:48 ID:N8lQCXel
>>743
男でレクアズ好きは知ってる限りじゃ結構いるから安心汁。ただアズリア単体で好きというより
レックスとセットで好きという意見をよく見かける。女性はアズリア単体支持というのが目立つ。
746名無しさん@ピンキー:04/01/21 01:16 ID:vVl/Y249
俺はレクミス派だが、ストーリー的に違和感ないのはレクアズだと思う。
級友、ライバル、宿敵の姉〜と、これ以上正ヒロイン枠に近い女キャラはいないからなあ……
747名無しさん@ピンキー:04/01/21 01:21 ID:cwDdQKXL
ベルたんとラブラブエンディング後、
一人で島に戻ってアルディラと浮気しまくって、
ベルたんが大人になった頃に何食わぬ顔で迎えに行く計画を俺は立てている。
748743:04/01/21 01:23 ID:KQsbJQH6
>>745
それはわかる気がする。あの性格、あの位置づけでレックスラブだから
萌えるんだ。

ともあれ、一人じゃないと知って安心した。まだプレイ中だが、クリアしたら
レクアズエロSS書こう。
749名無しさん@ピンキー:04/01/21 01:35 ID:RAVrhmVr
>744
俺もサモ3ではアルアティ派以外考えられない。
なのにネットじゃあまり、というか全然見かけねー。・゚・(ノд`)・゚・。
どちらかというと、百合カプの方が少数派のような気もするなー。
750749:04/01/21 01:37 ID:RAVrhmVr
ごめん、sage忘れた。
751名無しさん@ピンキー:04/01/21 02:30 ID:dzcvzE9R
アルディラの相手はクノンだと思ふ
そんな漏れはベルアティ派
752名無しさん@ピンキー:04/01/21 03:08 ID:vVl/Y249
サモン2では、マグアメよりアメトリのほうが好きだったなあ……

ついでに言うと、トリレシよりマグレシ派だったが。
753名無しさん@ピンキー:04/01/21 07:22 ID:tfEFxPGt
おまいはいろいろ楽しめていいな。

俺はベルアティかアティアズかな・・・あとは護人(女)アティの組み合わせかな。
ってかなりの少数派だな。節操ないというか。
男女カプも好きだが今回はスカーレルくらいしか。
754名無しさん@ピンキー:04/01/21 07:50 ID:U5ydKgb2
>>743=>>748
ガンガレー。同じレクアズ者としてオマイを全力で応援しております。
755名無しさん@ピンキー:04/01/21 11:52 ID:B13JQmLA
漏れもレックスならアルディラかなあ



それはそれとしてベルディラ、アルアティ、ベルアティ、クノディラの力関係をベースにあれこれ考えるのが楽しかったり。
756名無しさん@ピンキー:04/01/21 22:13 ID:g0I98uqB
んー、少数派なんだろうけどアズリアには全く萌えないんだよなあ
いい人っぽい印象しかなくて、俺の中では影が薄い。「イスラの」姉ってだけで。

それにどちらかというと、レックスよりアティとの組み合わせの方が微笑ましくて好きだ。
757名無しさん@ピンキー:04/01/22 00:26 ID:32gn9b5W
ところで、キュウマXアティってけっこう多いの?
一週目をアティで終わったけど、さっぱり思いつかなかった……キュウマ自体使わなかったし。
758名無しさん@ピンキー:04/01/22 00:40 ID:X+zvzCMj
このゲームのカポーなんて自由だと思うよ
759名無しさん@ピンキー:04/01/22 01:20 ID:KkI2zRfJ
スレのログ容量が480KBになりました。
500KBになると書けなくなります。
新スレを立てて移行してください。
760とりあえずテンプレ>>1:04/01/22 17:54 ID:Mr3PT4+h
不覚にも○○○に萌えてしまった…

そんなわけで
サモンナイト エロ小説&画像キボンヌスレその11です。

【PALETTA(パレッタ)】
エンターブレイン出版の季刊雑誌。
大体1月・4月・7月・10月の15〜20日頃発売。
毎号飯塚武史先生がサモンナイトのイラスト&コラムを掲載。

基本的にSSはエロ有りの方向で。
続きものの場合はエロ無しのパートが入っていても可能。

【過去スレ】 関連は>>2以降
761テンプレ>>2:04/01/22 17:58 ID:Mr3PT4+h
【過去スレ】
サモンナイト萌え
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/999/999797530.html
サモンナイト萌え2
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1009/10094/1009483903.html
サモンナイト萌え3
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1023/10234/1023464724.html
サモンナイト萌え4
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1043/10438/1043888060.html
http://ruku.qp.tc/dat2ch/0308/25/1043888060.html(ミラー)
【祝】サモンナイト萌え5【3発売】
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1060/10601/1060115736.html
http://ruku.qp.tc/dat2ch/0308/25/1060115736.html (ミラー)
【イロイロ】サモンナイト萌え6【エロエロ】
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1061/10615/1061571105.html
【個人授業】サモンナイト萌え7【二人の秘密】
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1062/10622/1062251246.html
【帝国軍】サモンナイト萌え8【身体に聞きます】
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1063/10635/1063541511.html
【だから漏れ】サモンナイト萌え9【抜くよ】
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1066/10661/1066123551.html
【私が欲しいの…?】サモンナイト萌え10【はい。】
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1068281776/l50
762名無しさん@ピンキー:04/01/22 18:25 ID:Go1w1/ar
テンプレ内に保管庫のアドレスは欲しいな。
ttp://www.artemis-j.com/hp/snss/(381氏)
ttp://www.buzz-style.net/~snss/(618氏)
763名無しさん@ピンキー:04/01/23 17:04 ID:mehKfzQS
別に新スレが立ったわけではなかったのね......_| ̄|○
764名無しさん@ピンキー:04/01/24 18:12 ID:Be02llbv
誰が新スレ立てる?
765名無しさん@ピンキー:04/01/24 19:22 ID:cM0S+BJk
800getした人が作ればいいんじゃないだろうか。
766名無しさん@ピンキー:04/01/24 19:39 ID:NRHKgsIN
もう立ててくれよ誰でもいいから 俺のホストじゃ立てられん
容量的に800まで待てないし
767名無しさん@ピンキー:04/01/24 20:36 ID:NrQUK4JM
768名無しさん@ピンキー?:04/01/25 12:09 ID:CI3krchj
よし
769名無しさん@ピンキー:04/01/28 19:51 ID:in0OrgGK
>>767
770名無しさん@ピンキー:04/01/31 19:10 ID:tiXTWRJu
ここもう使わない?
771名無しさん@ピンキー:04/02/02 00:09 ID:rrsbXAZb
次スレ

【おまいに】サモンナイト萌え11【萌えたい】
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1074943983/l50
772名無しさん@ピンキー:04/02/02 00:10 ID:rrsbXAZb
ゞ:ヾゞ゛;ヾ;ゞ  ,',;:ゞヾゞ;ゞヾ.:     ヾ:ヾゞヾ., .ゞヾゞ;ゞ   ヾ;ゞゞ;ゞ `  ``
,,ゞ.ヾ\\ ゞヾ:ゞヾ ノノ ゞヾ .  ゞヾ ゞヾ  .ゞ;ゞヾ;ゞゞ;ゞ ヾ;ゞゞ;ゞ    `
ゞヾ ,,.ゞヾ::ゞヾゞ:ヾ ゞ:.y.ノヾゞ..ヾ .ゞ,'ヾ  ゞヾゞ ;ゞヽ,.ゞ:,,ヾゞヾ;ゞゞ;ゞゞヾゞ;    `
ゞヾゞ;ゞゞヾゞ;ゞiiiiii;;;;::::: イ.ヾゞ, .,;  ゞヾゞ___// ;ゞ   ゞヾゞ;ゞ  ヾ;ゞゞ;ゞ    `
ゞヾ   ゞ;ゞ iiiiii;;;;;::::: :)_/ヽ,.ゞ:,,ヾゞヾゞ__;::/      ゞヾゞ;ゞヾ;ゞゞ;ゞ
  ゞヾゞ;ゞ   iiiiii;;;;::::: :|;:/    ヾ;ゞゞ;ゞ   ヾゞ  ,            `
ヾ;ゞゞヾ;ゞゞ |iiiiii;;;;::: : |:/ ヾゞ        `      `    ` ,
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773埋めにドラマCD予想(1/8):04/02/03 12:56 ID:eRq+QwFR
上で終了AA出てますが、すいません投下します。
2やったのだいぶ前なので設定とか色々間違ってると思われ。長い上にえろ薄いです。電波です。



青年は静寂に満ちる通路を歩く。夜とはいえ、以前なら宵っ張り屋とすれ違ったものだ。
だが今は誰も彼もが不安に息を潜め隠れている。
何から、だろうか。
青年は溜息を吐きひとつのドアの前で立ち止まる。
開けた先には一人の女がいた。
床に蹲り伏せた顔を長い亜麻色の髪が隠す。小さく上下する剥きだしの白い背には一対の翼がある。
天使と呼ばれるサプレスの住人。女が顔を上げる。
「……あ…」
蒼褪めた唇が微かに青年の名を洩らす。
「具合を見にきた……アルミネ」
憔悴した姿をなるべく見ないようにして、青年は言った。
アルミネと呼ばれた天使を苛むのは両手足を咬む拘束具だけでなく、
「……」
本来二枚あるはずの白い羽が、片翼しかない。もう一方の場所にあるのは、
鋼糸と歯車とその他金属片で造られた、翼を模すいびつな『何か』。
付け根は深く肌を裂き、冷たい色が痛々しく肉を齧る。
おそらく、これが皆が恐れるもの。彼らの罪のひとつ。
召喚士である青年の列なるクレスメント家と、機界よりの来訪者、融機人たるライルの一族は
『ゲイル』という存在を造り出してしまった。
召喚獣を機械で強化し自我を奪い戦うのみのモノに変える技術は、
異界の住人との間に決定的な亀裂を生む。
今まで盟友として共に戦ってきた鬼神や天使らは次々とリインバウムを去り、
残されたのはひ弱な人間のみ。そこに付け込み侵略を仕掛けてきたのはメルギトスと名乗る悪魔だった。
774埋めにドラマCD予想(2/8):04/02/03 12:57 ID:eRq+QwFR
クレスメント家とライルの一族を他の人間は責めた。お前たちさえ余計なことをしなければ、と。
悪魔と人間、大きすぎるふたつの敵に追いつめられた彼らは、最後の一線を越える。
同胞の去った後もひとり残り人間に味方していた天使アルミネへと手を掛けたのだ。
幸か不幸かアルミネの精神は強靭で、ゆっくりと時間を掛けて破壊する予定のため今も自我を有していた。
「皆さんはどうされていますか」
「……いつもと一緒さ。外の奴らは協力なんざしやしない。
 俺達戦いに関わってるのだけならまだしも、子どもや年寄りまでもだ。ライルの方も参ってきてるし……」
青年は言葉を切り、アルミネを見据える。
「あんた、他人のこと考える余裕あるのか」
「けれど心配ですし……」
「そればっかりだな……ああ、天使さまだから仕方ないか」
青年の声に苛立ちの棘が混じる。
「何で残った。仲間と一緒にサプレスに戻っていればこんな目に遭わずに済んだのに」
「……わたしを必要とする人が、いたから」
それに、と続ける声に、ぎりぎりと胸が軋み。
「傷つく人がいることが分かっているのに、見捨てるなんて出来ません」
予測された答えに。
「―――どうして分かろうとしないんだ」
爆発する。
「痛いのも壊れるのもあんたなんだよ! なんで」
そして、壊すのは自分。なのに。
「なんでそんなに笑ってられるんだ?!」
なのにどうして、昔のまま、まだ友人と呼べた時のまま、優しくできるのか。
冷たい指が頬に触れる。
泣かないで、と聞こえた。青年は涙など流していなかったのに。
そう伝えようとした唇を閉ざす儚い重み。
どちらも無言だった。
もう一度、アルミネが顔を寄せる。
「……天使ってのはこういう慰め方もするんだ」
775埋めにドラマCD予想(3/8):04/02/03 12:58 ID:eRq+QwFR
青年の皮肉げな呟きに、悲しそうな目をする。
「好きですから」
「ふうん」
今度は青年から。先程とは異なり、口腔を侵すえぐるようなキス。
「あんたは皆が好きだしな」
アルミネの顔を見るのが厭で服を脱がすのに専念する。
翼を出すため背中を大きく開けた一枚着は、ボタンをふたつみっつ外しただけで簡単に滑り落ちる。
下着をつけていないので、小ぶりな胸やほっそりとした腰が露わになった。
元々華奢なのに加え、度重なる改造に痛めつけられた肢体は壊れやすい陶器を思わせる。
脇下から尻までをなぞると本来の羽がぱさりとはためいた。
無遠慮に伸ばされた手をアルミネは弱々しく押し止めようとするが、
「あ……」
本来精神体で排泄器官の必要のないサプレス住人だが、アルミネのそこはヒトによく似せていた。
後ろの窄まりと、柔らかく湿った合わせめ。
合わせめへと指を差し入れる。鉤状に折り曲げる。伸ばしなおして動かす。
かすれた喘ぎを洩らし崩れ落ちるのに膝を割り入れ、片方の足を持ち上げ秘部が床につくのを制止する。
それでも自重で指を深く呑み込んでしまうのは避けられず目じりから涙が零れた。
構わず鎖骨へと舌を這わせ、のけぞる背へと余った腕をまわす。
肘近くには弱々しくはたく羽毛めいた感触。手のひらには、金属の冷気と薄く盛りあがる肉の。
アルミネがいやいやと首を振った。
察して手を下へとずらす。腰を引き寄せれば、指を伝う愛液が太腿の布越しに滲む。
淫猥な水音を立て引き抜くと、離れる質量を名残惜しみ細かく震えた。
長い吐息を聞きながら青年はズボンの前をあけ性器を引き出した。
既に痛い位に張っていたそれを猶予を与えず突き入れる。
息も整わぬ内に捻じ込まれ、がくがくと揺すぶられ悲鳴をあげる余裕すらない。
快楽と苦痛の拮抗する蒼白な肌は哀れみをももたらすが、目を逸らそうと一層激しく犯してゆく。
776埋めにドラマCD予想(4/8):04/02/03 13:01 ID:eRq+QwFR
女を愛しているのか分からないまま、女が愛しているのか分からないまま抱くのに嫌悪を感じながらも
止められない。それすら興奮に差し替えてしまう。本当に見たくないのは、自分なのかもしれない。
「……本当に」
不意に。アルミネが囁く。
「本当に、好きですから。あなたが好きですから」
どうして、今この状況で言うのか。信じられるはずもない言葉を。
青年はぎりと歯を噛み締め深く抱く。アルミネに憎しみすら覚えて。
これで壊れてしまえばいいのに。戦いの役に立たぬようになればゲイルの素体として使われることもないのに。
埒もない思考を嘲笑う。
華奢な身体は壊れることなく絶頂を迎え、きつい収縮に青年も果てた。

「明日、最終処置をする」
「……そうですか」
自我を消すことを告げられたというのに、アルミネは取り乱すそぶりすら見せない。
哀しそうな寂しそうな、責めるわけでもない表情を浮かべただけだった。
―――少しだけ過去のことを思い出す。
最初は他の天使のように、特別な存在などいなかった。
何時からか、命あるもの総てを等しく愛するはずの心に、波が生まれる。
どうして彼だったのかなど分からない。ただ、他の誰が居ようが、唯一人を探すようになっただけだ。
限りある命の人間に心奪われ身を滅ぼしてでも守ろうとする、天使にあるまじき行為。
サプレスへと帰れなかったのは、そのせい。アルミネは天使として堕落したから。
その想いを利用されたのかもしれない。
けれどアルミネは後悔していない。
一番大切なのは愛する者の側にいること。彼を守ること。それ以外はどうでもいい。
だから、これで良いのだ。
できれば、この想いだけでも憶えていられるともっと嬉しいのだけれど。
777埋めにドラマCD予想(5/8):04/02/03 13:02 ID:eRq+QwFR

悪魔との戦闘はゲイルを投入した人間側が有利に進めている。
壁一面のディスプレイに映しだされるのは、悪魔の軍勢をただ一体で薙ぎ倒す『天使』。
無機物に冒されたおぞましい姿は、しかし頼れるものの何ひとつない彼らにとって唯一の救い。
「なあ、大丈夫じゃないか?」
共にゲイル計画に関わっていた仲間が、はしゃぐ声を抑えて囁く。
「……ああ」
「大丈夫なんだよ。これで外の連中も文句なんて言わなくなるさ」
生返事を彼は気にする風もない。
音声はカットしているのと、紙くずの如く散らされる悪魔のせいか現実味が薄い。
だが、あの場所で殺戮を続けるのは柔らかい心と身体を確かに持つ、女。
機械の手足と戦闘プログラムでやっと戦っているだけの。
ふと青年は疑問を覚える。
「アルミネス、メルギトスと接触しました! 交戦に入ります!」
今の動きはあまりにも直線的すぎなかったか。
防御に回すエネルギーが少なくないか。
回避は。メルギトス以外の悪魔に対する牽制は。
「―――え。うそ」
不吉な予感を裏付ける警告音が響く。
「ア、アルミネス暴走しています!」
甲高い報告にざわめく。
画面での彼女は狂ったようにメルギトスへの攻撃を繰り返していた。
我とわが身を顧みぬ突撃は確かにダメージを与えてはいるが、自身の消耗が激しすぎる。
いかなゲイルとはいえ最低限の自己防衛プログラムは組まれている。敵を倒す前に自滅しては意味がないからだ。
特にアルミネスは切り札。消耗をぎりぎりまで抑え、なるべく長く戦えるよう調整したはずだというのに。
やはり早過ぎる処置が災いしたのだろう。
「稼働率71、68、ろくじゅ…このままでは危険域に突入!」
半ばパニックに陥りながらも報告を続けるプロ根性を誉める余裕のある者はいない。
狼狽と焦燥に場は支配され。
778埋めにドラマCD予想(6/8):04/02/03 13:03 ID:eRq+QwFR
「討って出る」
低い声に一気に鎮まる。
「このままではメルギトスは倒せても他の悪魔どもに押し切られる。そうなる前に、こちらから仕掛ける」
「し、しかし、我々だけで勝てるはずが……」
「……勝てぬだろうな。しかし時間稼ぎにはなる。
 外の召喚士連中も、己が身に危険が及ぶとなれば重い腰をあげるだろう。それまで持てば女子どもは守れる」
誰もが言葉を失うなか、
「俺が行きます。俺ならアルミネを……再起動させられるかもしれません」
青年が無理矢理声を絞り出す。つられるようにして、幾つも自分もという声があがった。
「分かった……では、皆、行こう」
悲壮さを押し隠し、外へと飛び出す。入り口に取りついていた悪魔はだしぬけの召喚術で吹き飛ばした。
悪魔の隙をつき武器で、召喚術で必死で倒していく。
死に物狂いとはこういうことだな、と青年は妙なところで納得した。
気がつけば討伐を提案した男が側についていた。
「如何しました」
「アルミネスの再起動……目的はそれだけか?」
「……質問の意味が解りかねます、父さん」
「……そうか……」
男は何事か言いかけて口を噤む。唇の動きからすると「死ぬな」と言いたかったのだろう。
無理な話だ。親玉は足止めしているとはいえ敵の数は多数。援軍も見込めない。
ここに出てきた面々はとっくに覚悟している。そうと知ってなお男を動かしたのは親としての情。
不意に仲間のひとりが上空を指差す。
「アルミネスが―――!」
悲痛な叫びは青年の耳には入らなかった。
灰色の空の下、機械の翼持つ天使がメルギトスと共に四散するのを見た。
779埋めにドラマCD予想(7/8):04/02/03 13:05 ID:eRq+QwFR

ぜいぜいと耳障りな音がする。自分の呼吸だ。強打した肩を押さえ、青年は膝をつく。
仲間の姿はとうに見えなくなっている。最後に声を掛け合ったのはいつだったろうか。
遠くで悲鳴が聞こえた気がするが確かめる術などない。眼前の敵を倒すだけで精一杯で、それすら限界にきていた。
木に手を当て身を起こそうとし。
全身が総毛立つ。
慌てて見回せば、嘲笑いながら数体の悪魔が姿を現した。
「……ここまで、か」
―――不意に、悪魔の動きが止まった。
何事かと訝る小さな青年の視界を青い光がうつろう。
青年は、気がついた。
「アルミネ」
それは精神体たる天使の―――砕けたアルミネのかけら。
悪魔が目に見えて怯む。メルギトスクラスならともかく、下級悪魔には残骸とはいえアルミネの光は脅威になる。
これを媒体として召喚術を使えば多少の時間稼ぎにはなる。うまくいけば生き残れるかもしれない。
青年は、
「行け」
光がすがるのを振り払う。
「……行けってば」
言葉だけでは足りないからダメージを与えない程度の衝撃を加え弾き飛ばす。悲鳴にも似た明滅が遠ざかる。
これで良い。アルミネ程の力ある天使ならあの状態からでも復活は可能だ。
悪魔どもにちょっかい掛けられてこれ以上消耗しなければ、の話だが。
とにかく青年は傷ついた身体を悪魔達の前に振い立たせた。
傷の痛みも確実に迫る死の恐怖も無視して、杖とサモナイト石を構える。
昏い森の中のあえかな輝きを護るかのように。
それは償いなのか別の感情からか。
多分、どちらでもいいのだろう。ともすれば倒れそうになるがたついた身体を動かせる強い想いでさえあれば。
失血と瘴気で頭がぐらつく。みっともなさが却って可笑しい。
780埋めにドラマCD予想(8/8):04/02/03 13:06 ID:eRq+QwFR
―――本当は。
本当は、こんなこと望んではいなかった。
アルミネを逃がして―――いや、アルミネ『と』逃げたかった。
家族を友を仲間を裏切り見捨てて、地の果てまでも。
けれど、出来なかった。
「全部捨てるには、俺は弱くてあんたは優しすぎたしなあ……」
嘆いても時は戻らず状況は好転しない。
だがもし赦されるなら、愛しい女を守ったと思い込んで死にたかった。
「……あ」
全く。愚かさここに極まれり、だ。
どちらかなんて最初から分かっていた。
悪魔の攻撃を必死でかわしながら、いつしか青年は笑っていた。
想いが決して届かぬ段になってやっと気づいた自分の馬鹿さ加減と、
つかえがひとつ取れたような、奇妙に清々しい心地に。


アルミネのかけらは森を彷徨う。
時に獣に。時に花に。時にはヒトに。過ぎ去りし日に愛した幾多もの存在へと姿を変え。
一番多かったのは、亜麻色の髪の女性。堕天するまでに愛した男と結ばれた姿。
長く永く独りうつろい続け、そして、

赤子のカタチをしたアルミネを逞しい腕が抱き上げる。
流れ込んでくる戸惑いと、温かい感情。

始まりはここから。
781名無しさん@ピンキー:04/02/03 19:35 ID:wKy3MpmT
すご…!
ドラマCDがこの内容なら間違いなく買いますよ!
職人様GJでした!
782名無しさん@ピンキー:04/02/03 22:29 ID:bm+yHjXK
おお、凄い。
スレ有終の美を飾るにふさわしい良作ですな。グッジョブ!
783名無しさん@ピンキー:04/02/03 22:42 ID:tmEOyCSz
なぜだろう
行動原理は変わらないのに芋と違ってむかつかない
それどころか激萌えだよアルミネ
電波だけど芋と違ってそれが逆に魅力になっててイイ

グッドジョブです
784名無しさん@ピンキー:04/02/04 03:06 ID:OsTg8LqH
このアルミネはイイ!電波じゃないぞー
職人さんGJ!
785名無しさん@ピンキー:04/02/10 04:21 ID:pRsm0nU6
埋め様
786名無しさん@ピンキー:04/02/10 09:26 ID:nVRFTSi/
次スレ

【おまいに】サモンナイト萌え11【萌えたい】
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1074943983/l50
787名無しさん@ピンキー:04/02/10 09:27 ID:nVRFTSi/
ゞ:ヾゞ゛;ヾ;ゞ  ,',;:ゞヾゞ;ゞヾ.:     ヾ:ヾゞヾ., .ゞヾゞ;ゞ   ヾ;ゞゞ;ゞ `  ``
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788名無しさん@ピンキー
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           ( ´Д` ) < 通報しますた!
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          /    /、
         /   ∧_二つ
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       /  /~\ \     ( ´Д` ) < しますた!
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     / ノ    / /    /    ∧つ
    / /   .  / ./     /    \     (゚д゚) シマスタ!!
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