1 :
:
続きどうぞ!
大変恐縮ではありますが、わたくし 「ろ」 キーが
>>2を頂戴いたしました。
┌───┐ >1へ たまには押してください。
│_ U│ >3へ 「¥」は「¥」キーではなく、わたくしを押してください。
│ │ >4へ 「_」は「アンダースコア」といいます。名前を覚えておいてくださいね。
│\ ろ.│ >5へ 「\」は「逆スラッシュ」で、「/」は左隣にあります。
└───┘ >6へ 「ろ」は「呂」が変化したとされています。
>7へ 特に何もありません。
>8へ ここまで読んでくださってありがとうございます。
3 :
名無しさん@ピンキー:03/09/15 01:51 ID:HDGJhWtv
新スレ記念カキコ!
アンダースコア乙!
5 :
874:03/09/15 02:45 ID:/UaH/IjO
前スレでは失礼しました…。
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1035186325/875 より
もちろん、それには反対の声も上がっている。結局は魔晄エネルギーを使用する事には変わ
らない…という意見もあるし、魔晄炉復活を強く望む声すらもある。魔晄が、ライフストリー
ムが、人の命の還(かえ)る場所なのだと知る人は、決して多いわけではない。むしろライフ
ストリームは無尽蔵に魔晄を供給してくれる生活向上のための「利用すべき資源」だという認
識の方が多いのだ。
けれどそれは、少年の知るところではない。
少年にとって世界はこの街が全てであり、今は、恋い焦がれるあの女性(ひと)のいるこの
場所が全てだった。
『一人で住んでる…のかな?』
少年は、オーバーとマフラーと毛糸の帽子を脱いで彼女に渡すと、2人掛けくらいのこじん
まりとしたテーブルの前に腰掛けて、ぐるりと室内を見回した。床板は、使い込まれて飴色に
なった白木で、梁(はり)さえも年月を感じさせるものだ。けれど、そこにある家具はそんな
に古いものではない。色は落ち着いた感じがするし、何より部屋を包む雰囲気に良く似合って
いた。カーテンは明るい薄緑色をしていて、暖炉の前にある絨毯はシックな柄の可愛らしいも
のだ。ソファは濃いベージュ色で、その前には低い木のテーブルがあった。
部屋の暖炉には、炎が赤々と踊っている。その前には、脱いだばかりの少年のオーバーと毛
糸の帽子とマフラーが、ハンガーにかけられてイスの背にぶら下がっていた。
『やっぱり、誰かと住んでる……のかな…』
イスは2脚あるし、ソファも2人で座るような、ゆったりとしたものだ。それに、部屋全体
を形作る雰囲気は、一人暮しの感じではない。
……一人暮しの女性の部屋がどんな感じなのか、少年は、本当のところはぜんぜん知らなかっ
たのだけれど。
「やっぱり火があると落ちつくよねぇ」
隣の部屋から、彼女の声が聞こえる。
カチャカチャと陶器の触れ合う音が聞こえ、お湯が沸騰する音もしていた。たぶん、隣はキッ
チンなのだろう。
「けど、暖炉の生活には慣れてるつもりだったけど、やっぱりダメね」
両手にカップを持って、入り口に姿を見せた彼女が、その眉を山の形にしたまま微笑んで肩
をすくめた。
>6
オレンジ色の明るい毛糸のセーターは襟刳りが深くて、ほっそりとした首筋や白い鎖骨…そ
れに、むっちりと盛り上がったおっぱいの上部までが見えていた。彼女の大きなおっぱいは、
セーターをこれでもかとばかりに押し上げて、その下に濃い影を落としている。セーターがぴっ
たりと体のラインを浮き立たせるために、細いウエストに比べてたっぷりとしたおっぱいの大
きさが目立って、嫌でも少年に『オトナのオンナのカラダ』を意識させた。そして、腿の中ほ
どまでのぴったりとしたこげ茶色のスカートが、その印象をさらに深く感じさせる。
少年は慌てて視線を下げ、そして目の持っていく場所に困って暖炉に視線を向けた。
「薪をね、割らないといけないんだけど、鉈(なた)って使いにくいの。手で割った方が早い
くらい」
少年はそれを冗談だと思い、彼女が自分の緊張をほぐしてくれようとしているのだと思った。
「はい」
彼女の声と、視界の隅に差し出されたカップを見て、少年は視線を向けた。
……………『肉』が、あった。
テーブルの向こうから、彼女が上体を倒してカップを差し出している。
それは、いい。
けれど、その向こうに見えるものが問題だった。
ただでさえ襟刳りがの深いセーターが、彼女が屈む事によって更に大きく開いていた。重力
に引かれて、たっぷりと重いおっぱいが、やわらかくて伸縮性のある毛糸を引っ張っているの
だ。そのために、白くておおきくてやわからかそうなおっぱいが、むっちりと重たげに深い谷
間を見せながら少年を魅了していた。
体が硬直する。
頭がうまく回らない。
「あ…ありが…」
声がうまく出ない。
喉が張り付く。
カップを受け取り、彼女の手に触れただけで、心臓が飛び上がって汗が噴き出した。
>7
「どうしたの?気分悪い?」
彼女が動く。
おっぱいが揺れる。
下着は?
つけてないの?
どうして?
「顔が赤い……ね、どうしたの?風邪引いた?」
「ち、ちがっ…」
彼女がテーブルを回ってそばに近付く。
心配そうに屈み込んで、おでこに手を当てようと右手を伸ばす。
おっぱいが迫る。
重そうに揺れる。
彼女の、いい匂いが鼻をくすぐる。
吐息が頬を撫でる。
だめだっ!!
「さ、さわらないでよっ!!」
気がつくと、彼女の手を払ってイスから立ち上がっていた。
手に持ったカップから中身が零れ、床に落ちる。
ココアの甘い匂いが、彼女の匂いと混じる。そして初めて少年は、自分が何をしたのか、理
解した。
「あ……」
彼女の驚いた顔が、哀しそうな色に染まってゆく。
『ちがう…僕は、こんなことするつもりじゃ…』
左手にカップを持ったまま、右手をぎゅっと握った。自分の馬鹿さ加減に頭にくる。心配し
てくれた彼女に、自分は手酷い言葉を投げつけてしまった。
謝らないと…。
また後悔する事になる。
また、何日も後悔することになる。
>8
「ご…」
「ごめんね?」
けれど、開きかけた口は彼女の言葉によって固まってしまった。
「嫌だよね?オトコのコだもんね?」
そう言って、彼女は寂しそうに微笑んだ。
『ちがう…悪いのは僕だ…ティファさんじゃない…』
それがわかるのに、わかっているのに、口を開く事が出来ない。
「私の彼もね、キミとおんなじだった」
彼女の言葉が、少年の脳にゆっくりと染み込んでくる。
「…………え?…」
今、彼女はなんて言った?
彼?
「私の彼……ううん…旦那様…ふふ…なんか照れちゃうね、こういう言い方って」
彼……。
旦那様…?
『そうか……なんだ…そうだったんだ……』
少年の表情が、消える。
不思議と、何の感情も浮かばなかった。
どこかで、思っていたのかもしれない。彼女みたいに素敵で綺麗で優しい女性(ひと)に、
恋人の一人もいないはず無い…と。それが、結婚してたのだとしても、それは、彼女ほどの人
なら、まったくおかしい事では無いのだと。
彼女は、ナプキンを持ってくると、少年の手に零れたココアを優しく拭き、汚れた床も拭き
取った。
それから少年にイスに座るように言って、自分も向かいに腰掛ける。
「気分、大丈夫?」
気遣わしげな彼女の言葉に、少年はこくんと素直に頷いた。
「風邪…じゃないよね?寒気とか、しない?」
「…だいじょうぶ」
ようやく口に出来る。
>9
それでなんとかホッとしたのか、彼女はカップを両手で持ち、ミルクをたっぷり入れてカフェ
オレにしたコーヒーを一口飲んだ。
「ココア、飲んで?あったまるから」
「…うん」
今ではもう入手もほとんど出来なくなっているカカオの甘い香りが、鼻腔をくすぐる。チョ
コレートだって、もうずいぶんと食べていない少年にとっては、一度に飲んでしまうにはもっ
たいなさ過ぎる飲み物だ。
「ココア、嫌い?」
「ううん。大好きだけど…」
「だけど?」
「なんか…もったいなくて…」
少年の素直な言葉に、ティファが微笑む。
「やっぱり、なんだか彼に似てる」
「………旦那…さん…?」
「うん。金髪で癖っ毛なとこも、女の人に子供扱いされるのが嫌いなとこも……でも、キミの
方が何倍も素直かもね」
「素直じゃないの?」
「……うん」
少年の言葉に、彼女は寂しそうに笑った。
彼女の夫は、今、ここからずっと西の大きな街の病院にいるのだと言う。
あの大参事が過ぎてから1年後……今から2年前に、大きな病気を発病して、その数ヶ月後
からずっとその病院に入院しているらしい。
彼は、彼女に心配をかけたくないがため、そして、自分が彼女にまだ何も残してやれない事
を気に病んで、病気の事を隠し続け、病院で精密な検査を受ける事もしなかった。病に伏し、
彼女に生活の苦労を負わせる事を嫌い、彼女の微笑みが失われる事を恐れたからだ。
だが、その彼の想いが、彼の病気を手遅れにした。
>10
「結局、意地っ張りなんだ。…というか、自分勝手。すごく。隠される方がずっとずっと哀し
いって、わかってないんだもん」
彼の想いはわかる。
けれど、彼女はそんなものはわかりたくなかった。わかってしまう自分が嫌だった。
彼がこの街の病院……ベゼット爺の所に運び込まれたのは、2年前の春先だった。
すぐに、西の街に移送された。そこには、まだ最新式の治療器具と、優秀な医師団が揃って
いたからだ。
血を全部入れ替えた。
細胞の活性化を抑えながら、病巣を摘出した。
遺伝子レヴェルの治療が必要になり、とうとう通院だけではなく、入院しなければならなく
なった。
それが1年と7ヶ月前の事だ。
手術を何回もして、自家培養した細胞と内臓器官の移植が何度もされた。
その後、小康状態が続き、自分で歩けるようにはなった。今では、2週間に1度のペースで
この家での外泊が認められる程度にも体力は回復した。
けれど、経過は良くも悪くもならなかった。
だがそれでも、彼女にとってその1日は至福の時であり、そして明日が、その外泊日なのだ
と言う。
固形食はあまり食べられないが、スープの類なら味わう事が出来る。味覚はまだそんなに落
ちていないし、胃の機能も液体なら負担も無いからだ。
だから今日の夜は、彼のために腕によりをかけて特製のスープを作るのだと、彼女はほんの
りと頬を染めて言った。
>11
「寂しい…でしょ?」
少年の言葉に、彼女は目を伏せてカップを見つめた。
泣き出してしまうんじゃないか?と思い、少年は恐々と彼女の顔を覗き込もうとする。だが、
彼女は“すうっ”と息を吸うと、顔を上げてにこっと笑った。
「うん。でも、まだ、生きていてくれるだけで、嬉しい。目の前からいなくなっちゃうより、
まだ、いい」
彼女は、ここにはいない誰かに向けるような、ちょっと遠くを見るような目つきで少年の背
後の窓を見つめた。
「…そんな顔しないで。心配することは無いのよ?一人でもなんとかやってるし……それに…」
少年は、すっかり冷めてしまったココアを飲みながら、いたずらっぽく笑った彼女を見た。
「今は、君がいてくれるから平気かな?」
ココアが少年の気管に滑り込み、盛大にむせる。
鼻からココアを垂れ流しながら咳き込む少年に、彼女はナプキンを差し出しながらあったか
い笑顔で笑った。
その時、少年は確かに、幸せだった。
初恋は破れてしまったけれど、それでも、まだ
確かに、幸せだったのだ。
>1
スレ立て、御苦労様でした。
そしてありがとう御座います。
正直、自分のカキコで容量オーバーした時は焦りました。
どうしようかと思いました。
14 :
酒場の常連:03/09/15 03:33 ID:RJejCZwk
15 :
酒場の常連:03/09/15 03:36 ID:RJejCZwk
スマン、最後のスレまちがいだった。
>>13 いえいえ〜
お話たのしみにしておりますw
新スレ乙〜
>>13さん、続き楽しみにしてまふ
コテハンつけたほうがよくないですか?
まぁ付けたら推力神の如く詰られるかもしれませんが\\
>1
スレ立て乙〜。
>13
がんがって続けて下さい。
外泊日を楽しみにしてます。
>19
コテハンはアレだけど
自分的にはSSタイトルと通し番号をつけて貰いたい。
>12
その日を境にして、少年はあの女性(ひと)と、以前よりももっと自然に言葉が交わせるよ
うになった。
彼女が日中はほとんど街に出ない事、出かけるのは夕方から店の始まる時間の夜8時までと
いう事…などは、話をするうちにわかったけれど、店が終わってから何をしているのか、日中
は家にいるのか、それとも彼のいる病院に行っているのか、他に用事があるのか、そういう込
み入った事までは、ほとんどわからなかった。
聞けなかったし、なんとなく聞いてはいけないような気がしたからだ。
それでも、少年は幸せだった。お父さんの手伝いも、またするようになった。気まぐれな少
年の態度にお母さんはちょっと怒ったけれど、お父さんは何も言わなかったから、少年も理由
は言わなかった。
彼女の勤めるバーに行った時は、彼女は帰りに必ず駄賃としてキャンディをくれた。
少年の部屋の机の一番下の引き出しに、宝物のように大切に隠されているガラス瓶には、も
う半分ほどの色とりどりのキャンディが溜まっていた。
少年はまだ、一つも食べていない。
このキャンディは、ただのキャンディではないから。
少年の叶わなかった初恋、伝えられなかった恋心が、そのまま形になったものなのだ。
もちろん、少年はそんな風に考えて食べなかったわけではない。
いつか。
いつか、このキャンディが瓶いっぱいに溜まったら。
そうしたら、あの女性(ひと)に言おうと誓ったことがあったから。
「僕があなたが好きでした」
きっとそう言おうと、少年は誓ったから。
それは彼の、初恋との決別になるのだと、それだけはなぜかハッキリとわかっていた。
>21
そして今日…12月の27日。
新しい年を目前に控えた冬の最中(さなか)。
瓶は、いっぱいになった。
9月の21日に最初の1個をもらってから、もう3ヶ月が経っていた。
あっという間の3ヶ月だった。
数えてみると、キャンディは34個もあった。こんなにたくさんのキャンディなど、少年は
見た事が無い。もちろん、雑貨佃の店頭などで見る事はっても、こんなふうにいつでも食べら
れる場所に、自分だけのものとしてあるというのが、そもそも初めての事なのだ。
34回も、バーに行く機会があったわけではない。時々、彼女は2個くれる時もあったから、
実際にはもう少し少ないはずだ。
けれど、それだけの回数以上、少年はあの女性(ひと)と言葉を交わしたのだ。
彼女の家に呼ばれたのは、あの日から7回ほどもある。
そのたび彼女は少年に、あったかいココアを飲ませてくれて、優しく微笑んでくれて、そし
て、二人で色々な事を話し合った。
学校であったこと。
店のこと。
お父さんやお母さんのこと。
年の離れた兄のこと。
好きな食べ物や嫌いな食べ物のこと。
入院している彼女の夫のこと。
彼女が彼と過ごしたかけがえの無い日々の事。
彼女の表情や口調から、彼女が彼の事をどんなに愛していて、どんなに大切に思っていて、
今までも、そしてこれからも、ずっとずっと彼と人生を共にしていきたいと思っているかが、
少年には痛いほどわかった。
実際、少年は彼女がほんのりと頬を染めながら彼の事を話すたび、胸の奥がちくちくと痛ん
だ。だがそれも、彼女と話すたびに少しづつ少しづつ、小さく…かすかに…ゆっくりとだけれ
ど、癒されてゆくような気もしている。
彼女の夫には、結局今日まで一度も逢えなかったけれど、彼女がこんなにも好きな…大切に
想っている彼ならば、たとえどんな人だろうとも、それはそれでいいと、そう思えるようになっ
てきたのだった。
>22
一度だけ、彼女に彼の写真を見せてもらった事がある。
ちょっと癖のある長い金髪の、精悍な表情の青年だった。鼻筋が通っていて、眉がキリリと
していて、そして…目が優しかった。
彼女が撮ったものだという。
だとしたら、この優しい目は、彼女に向けられているものなのだ。
二人は、心の深い所で強く強く想い合っている。
愛し合っている。
それが、すごく、わかった。
彼女の家に招かれる時は、バーに行った時、彼女の方から誘われていた。
決して彼の方から訪れてはならず、また、時間も早くても遅くてもいけない。
それが彼女からの「約束」だった。
少年は不思議に思ったけれど、彼女に会えるだけで嬉しかったし、彼女には彼女の生活があ
るので、それに対して文句など言えなかったし、言おうとも思わなかった。
でも、今日は…今日だけは、その約束を破ろうと思った。
瓶のキャンディがいっぱいになった。
それだけで、気分が高揚して、他に何も考えられなくなったのだ。
少しくらい、彼女も許してくれるに違いない。
そう思った。
なぜなら、あの女性(ひと)と僕は、こんなにも仲良しなのだから。
あんなにも優しい微笑みを見せてくれて、いろんな話を聞かせてくれて、何回もココアをご
馳走になって……だから。
だから、一度くらい約束を破っても、彼女は許してくれる。
きっと「しょうがないわね」と言って、笑ってくれるに違いない。
少年は、そう思ったのだ。
>23
雪は無かった。
空は冴え冴えと晴れ渡り、浩々とした半月が天空にぽっかりと浮かんでいる。吐く息は白く、
夕方から数時間だけ降った雪で、道にはうっすらと白い絨毯が敷き詰められていた。
今日、あの女性(ひと)からもらったキャンディを瓶に入れたら、蓋が閉まらなくなった。
とうとう、瓶がいっぱいになったのだ。それがなぜか、ものすごく嬉しい。
初恋に決着をつけるのだというのに、ものすごく、嬉しかった。
今日、僕はあの女性(ひと)に「好きだった」と、言うのだ。
初恋だったと、言うのだ。
そして、旦那様との幸せを、旦那様の回復を、僕はずっとずっと祈ってます、と言うのだ。
日曜の拝礼なんて8歳の頃から行ってないけれど、これからずっとずっと祈ります。
そう、言うのだ。
そしてそれは、今日でなければならない。
瓶がいっぱいになった……今日でなければ。
少年は、冷たい空気を胸いっぱいに吸い込みながら、夜の石畳の道を、彼女の優しい笑顔に
向かって一心に走っていた。
バーの閉まる時間は、夜中の12時だ。
けれど、彼女は店が閉まる1時間前に店を出る。あの時、勝手口で待っていた彼を彼女が見
付けたのは、彼女が帰ろうとしていたからなのだ。
…と、前に彼女が話した事があったのを、少年は覚えていた。
>24
今日、少年は晩御飯を食べて、服を着たままズボンだけ脱いで、すぐにベッドに入った。枕
の下に古いネジ式の目覚し時計を入れて、10時に合わせて。
これで、2時間は眠れるはずだ。
けれど……やっぱり、というか、それはそれで仕方無いというか、少しだけ寝過ごして10
時24分に目を覚ました。
慌ててすぐにそっと起き出して、ズボンを履き、オーバーを着てマフラーを巻き、毛糸の帽
子を被って、ベッドに毛布を押し込んでカンペキな偽装をした。
窓をそっと開け、軋まないように屋根を伝って裸の木を降り、
走った。
彼女の勤めるバーへと。
恋い焦がれた…初恋の女性(ひと)の元へと。
バーのある繁華街についた時、時刻はもう11時を過ぎていた。
もう彼女は帰ってしまっただろうか?
彼女の家に直接行った方がいいんじゃないだろうか?
そう思いながらも、少年の脚はバーへと向かう。
もちろん、11歳の少年が表通りをこんな時間に走るわけにもいかず、さりとて本当の裏通
りを行くわけにもいかず、彼は、入り組んだヒミツのルートを、大人達に見つからないように
急いだ。
そして、あと少しでバーの勝手口のある細道に出る…というところで、少年は見慣れた後姿
をみつけた。
流れるような黒い艶やかな髪。
すっきりとした後姿。
薄茶色のハーフコート。
白いふあふあのマフラー。
間違いない。
彼女だった。
「ティ…」
少年は声を上げようとして、そして、もっと近付いてから声をかけて驚かせてやろうと思った。
>25
『ティファさん!』
『わっ!びっくりした!どうしたの?だめじゃないこんな夜遅くにっ!』
驚いて、それからぷうっとほっぺたを膨らませて怒る彼女の顔が、はっきりと思い浮かぶ。
「へへへ…」
自然と笑みが漏れた。
悪戯をするのが楽しみで仕方ないなんて、本当に久しぶりの事だ。
アデット先生のチョークにニスを塗って黒板に書けなくした時も、学校の池に住んでる全部
の亀の甲羅に接着剤で人形をくっつけた時も、校長室にあるティーセットのシュガーポットの
中身を全部塩に入れ換えた時も、こんなにドキドキしなかった気がする。
そろそろと、息を潜めて彼女に近付く。
物陰に隠れながら、足音を立てないようにしながら。
あと20メートルくらい。
まだ彼女は気付かない。
あと15メートルくらい。
まだ、気付かない。
あと10メートルくらい。
まだだ。
あとちょっと。
5メートルくらい……よし。
「テ」
「待ったか?」
ギクリとした。
慌てて、積み上げられた木箱の陰に隠れる。
>26
「…少し遅いです。11時のはずでしょう?時間は守って下さい…」
「仕方ねぇだろう?こっちだって仕事してんだからよ」
「…先に言っておきますけど、延長はありませんから」
「わかってるって。2時までだろ?それ以上はしねぇよ」
「……わかっていれば、いいんですけど…」
彼女の横顔だけが見える。
少年からは陰になって、誰と話しているのかはわからないが、それでも少年のお父さんより
若い男だというのはわかった。
何を話しているのだろう?なんだか、随分と親しそうだった。
それに何より、彼女の横顔は、少年にとって今まで見た事もないような顔をしていた。
この女性は誰?本当にあの女性(ひと)なんだろうか?
「じゃあ、行くか。時間がもったいねぇ」
男の声に、彼女が小道を出て行く。少年は慌てて木箱の陰から出て、そっと曲がり角から顔
を出した。
彼女と、もう一人の背中がある。彼女は親しげにその男の左手を取り、まるで恋人同士のよ
うにぴったりと身体をくっつけていた。
『…??……ティファさんの旦那様??退院してきたの?』
男は背が高く、ガッチリとした体付きをしていた。とても病気で入院していたと思えない。
それに何より、髪が短く、
彼女と同じ真っ黒だった。
>27
少年は、表通りに出ないように、小道を上手に走って先回りをしながら、二人を追った。
二人は彼女の家ではなく、全く反対の方向へと歩いて行く。そして、やがて人気の全く無い
家が立ち並ぶ街の中でも古い地区へと入っていった。
この辺りは、あまり評判の良くない連中の溜まり場だと言われている。ヤクザ者や、かつて
神羅の元で犯罪スレスレの行為を繰り返してきたならず者達が集まっているのだ、とも。
少年は、体が震えるのを感じた。
その震えは、寒さばかりではない。
恐いのだ。
灯りの点いていない家は寒々として、オバケでも出そうな気がする。それでなくとも、暗が
りからこちらを見ている野良猫の瞳が、「オマエを獲って喰おうか?」と言っているようで、
泣きたくなるほど心細い。
その上、ここは今まで一度だって来た事の無い場所なのだ。お父さんにもお母さんにも、兄
にさえこの地区には近付くなと言われていた。
けれど少年の脚は、前を歩く二人の後をついて行くのをやめない。
恐い。
帰りたい。
けど、帰れないのだ。
あの男は誰なのか。
どうして旦那様じゃない男の手なんて抱いているのか。
どうして旦那様じゃない男に、ぴったりくっついて歩いたりなんかするのか。
だからといって、声をかけて聞けるものでもない。
そんな事出来ない。だから、少年はただ、二人の後を、息を潜め足音を立てずに、ただつい
ていく事しか出来なかった。
>28
二人は、1階建てのこじんまりとした家に入っていった。
明かりは既に点いていたけれど、中には二人の他は誰もいないようだ。家の前にはテラスが
あり、落ち葉や枝などがたくさん積もっていて、もう何ヶ月も掃除していないような雰囲気が
ある。壁のペンキも所々が剥がれ、色褪せて、再開発地区の廃屋と言われても信じてしまいそ
うなくらい汚かった。
『……こんなところに…』
あの男の人は住んでいるのだろうか?
人の住んでいる気配のしない隣家の影から、少年は二人の消えた玄関を見ていた。
このまま、帰った方がいい気がする。
これ以上踏み込まないで、そっとしておいた方がいい気がする。
そう思うのに、脚が動かない。
回れ右して右足と左足を交互に出すだけで、それだけでいいのに、目は玄関に釘付けになっ
て離れなかった。
すごく寒い。
じっとしていると、冷気がオーバーを通して体に染み入ってくる。雪が降っていない事が、
逆に夜気を清冽にしているのかもしれない。手袋を取って手を擦り合わせても、もうほとんど
感覚が無くなっていた。ただ、しもやけの部分が痒くて、足は皸(あかぎれ)が痛い。
何をしているのだろう、僕は。
彼女に告白して、彼女と彼女の旦那様の幸せを祈るのだと言うだけのはずだった。
それが、こんな場所にまで来て…。
「でも…」
口に出してから、慌てて回りを見回す。
大丈夫だ。
誰もいない。
『でも、このまま帰るのはいけない気もする』
このまま、帰った方がいい気がする。
それは確かだ。
けれど、彼女が、どうして旦那様じゃない男と一緒にいたのか、調べないといけないような
気がしているのも、確かなのだ。
>29
少年は隣家の影から出て、二人の消えた家に近付く。テラスに上がると落ち葉や枝を踏んで
気付かれてしまうかもしれないと思い、玄関から何か見えないか、背伸びして確かめようとし
た。けれど、2重になっている扉には、内側の窓に布が掛かっていて、近くまでいかないと中
は見られそうにもなかった。
『…べ…べつに、覗きたいから覗くわけじゃないんだから』
そう、自分に理由をつけて、きょろきょろと周囲を見回す。挙動が思いきり不自然だったが、
少年はそれに気付かない。また、それを見咎めて注意する人も、ここにはいなかった。
テラスを大きく迂回し、左回りに窓を探す。すると、すぐに灯りの漏れている窓があった。
中を覗くと、そこはダイニングのようだった。
暖炉があり、暖かさそうな炎が赤々と燃えている。ちょっと汚れたソファーがあり、絨毯が
あり、テーブルがある。本棚があって、厚い背表紙が並んでいるけれど、それがどんな本なの
かここからではわからなかった。
ひょっとしたらダイニングではなく、書斎なのかもしれないけれど、書斎と呼ぶにはあまり
にも雑然としている上、少年のイメージの書斎と比べると、本の数が全く足らなかった。少年
にとって書斎とは、壁一面に本棚があってギッシリと分厚い本がひしめいているものなのだ。
『ここにはいない…ね…』
少年は足音を偲ばせて、家の周囲をさらに回り込む。やがて、玄関から丁度裏手に来た時、
そこにも灯りの漏れる窓があった。
今度の窓には青いカーテンがしっかりと引かれていて、遠目には、中は見えないと思われた。
『あ……』
けれど、近付くとわずかな隙間があるのがわかる。
彼は、たっぷり1分は躊躇ったあと、意を決してその隙間に顔を近づけた。
>30
「ああっ!!」
その途端、中から感極まったような女性の声が聞こえた。
窓に顔を寄せたために、中の音が少し聞こえるようになり、まるでそれに合わせるかのよう
に、中で女の人が声を上げたのだった。
少年は驚いて顔を離し、窓から飛び退った。
『覗いたのがばれた?』
けれど、窓が突然開いて怒鳴られる事も、女の人の悲鳴が聞こえる事も無い。
闇にじっとしていると、少しずつ落ち付いてくる。
『さっきの女の人の声…』
あれは、彼女の声に間違い無かった。
ティファの声に、間違いは無かった。
その彼女が、泣き出しそうな、苦しそうな、そんな、聞いている少年の胸が締め付けられる
ような声を出した。
いじめられているのだろうか?
さっきの男に、なにかひどいことをされているのだろうか?
少年は、もし男が彼女にひどい事をしているのなら、窓を割って石をぶつけてやろうと思い、
拳(こぶし)くらいの石を掴んで、再びカーテンの隙間に顔を寄せていった。
今宵はここまでに。
グッジョブ。
情景描写が丁寧で引き込まれる。
続き、楽しみに舞って待つ。
クラウドは出ないのか?
乙。
そうきたか…
純情無知な少年をティファが優しく男に(ry…な展開かと思ってたけど
この様子だとあっちのスレ(肉奴隷)向けっぽいヨカソ
いっそ向こうの○○○氏とトレード(ry
>31
『………???………』
最初、少年は自分が何を見ているのか、わからなかった。
ベッドの上で、肌色のヘンな形のイキモノが、絡まっているように、見えた。
白い肌色のイキモノの上に、茶色っぽい肌色のイキモノが重なっている。そして、大きく開
いた2本の長い棒が、白い肌色のイキモノから生えている。その長い棒に、上の茶色っぽい肌
色のイキモノの2本の棒が絡まっていた。
その、ゆらゆらと揺れる白い肌色の2本の長い棒が、人の「脚」っぽいカタチをしている事
に気付くまで、随分と長い時を必要とした。2本の長い脚の根本には、赤い色の割れ目があっ
て、そこに、茶色っぽい肌色のイキモノが何かを挿し込んでいる。上の茶色っぽい肌色のイキ
モノの2本の棒も、「脚」なのだろう。
その途端、そこだけに視線が吸い寄せられた。
他には何も目に入らない。
「脚」の間には、何か袋のようなものがぶらぶらとぶら下がっていた。そしてその袋の向こ
うで、白い肌色のイキモノの脚の間の赤い割れ目に、出たり入ったりしている黒っぽい棒が見
えた。上の茶色っぽい肌色のイキモノが動くたびに、ぺたっ…ぺたっ…ぺたっ…と袋が揺れて、
下の白い肌色のイキモノの割れ目に覆い被さるように当たっていた。
「…ぅ……」
少年は吐き気がして、一旦窓から背けるようにして顔を離した。
なにか、起きている。
何かが、起こっている。
それだけが、わかった。
けれど、それが何なのか、わからなかった。
>38
記憶を反芻してみる。
ぬるぬると光っているものが、白い肌色のイキモノの脚の間…あの茶色っぽい肌色のイキモ
ノの脚の間の黒っぽい棒が出たり入ったりしているところから、垂れていた。
ナメクジみたいな、ぬるぬるした感じが、ものすごく、気持ち悪いものが。
『なんだ今の…』
ぺっ…
少年は窓枠に手をかけたまま俯いて、雪の積もった地面に口の中に溜まった唾を吐き出した。
彼女とあの男は、どこに行ったのだろう?
まさか、あれが…あの、絡み合ったヘンなのが、彼女と彼なんだろうか?
『そんなこと…』
あんな気持ち悪いのが、彼女のはずがない。
赤い穴は、口だろうか。だとしたら、茶色っぽい肌色のイキモノは白い肌色のイキモノの口
に、いったい何を挿し込んでいたというのだろう。
「うえっ…」
ぬらぬらと濡れて光る黒っぽい棒が、赤い穴に出たり入ったりを繰り返している様をまた思
い出して、少年は喉元に酸っぱいものが込み上げてくるのを感じた。
あれは、モンスターなんだろうか?
唐突にそう思う。
あんなものがヒトだなんて思いたくなかった。
大好きなあの女性(ひと)だなんて思いたくなかった。
少年の、その無意識での強固な認識の拒否が、自分が見たものの正確な認識を拒んでいた。
>39
『ティファさん…』
涙が不意に溢れて、地面が滲んで歪む。
彼女も…あの男も、二人ともあのモンスターに、食べられてしまったんだろうか?
彼女の、泣き出しそうな、苦しそうな、そんな、聞いている少年の胸が締め付けられるよう
な声は、ひょっとしたらあのヘンなのに襲われたから………??
体が震えた。
手に持った石を見た。
こんなものじゃ、勝てない。
モンスターに石をぶつけても、勝てるわけがない。
『に…逃げなくちゃ…』
逃げる?
どうして?
あの女性(ひと)が食べられてしまったとは限らないのに!?
自分だけ逃げるのか。
自分だけ助かれば、それでいいのか。
『だ…誰か呼んで…』
少年は石を落とし、窓に背中を向けて、助けを呼ぼうと一歩踏み出した。
その時だ。
「ああっ!!……ああっ!!…」
また聞こえた。
泣き出しそうな、苦しそうな、まるで、すすり泣いているような…そんな、彼女の声を。
『ティファさんっ!!』
慌てて窓に飛び付いた。
カーテンの隙間に目を着けんばかりに顔を寄せる。
そこでは……少年が思いもしなかった光景が広げられていた…。
今宵はここまでに。
ガンガレ、少年。強く生きよ。
がんがれ!
>40
窓から見て、枕側を向かいの壁につけているベッドの端までは、ここから2メートルも無かっ
た。少し手を伸ばせば届く距離に、2色の肌色のイキモノが絡み合っているのだ。
部屋は簡素な設(しつら)えで、調度品も質素なものだった。床は、綿埃や紙屑などが散ら
ばる汚れた板張りで、ベッドの横には申し訳程度の大きさの絨毯が敷かれている。
ベッドはニ方…枕側と右側が壁に寄せられていて、部屋の中では隅にあるのがわかる。電灯
は灯っているが、明るくはなく、ベッド横のサイドテーブルの上にあるライトの方が、まだ明
るいくらいだ。
だが、夜目に馴れた少年の瞳には、その程度の灯りでも十分過ぎた。肌色のイキモノの、そ
の絡み合った細部までがハッキリと見える。けれど、「見えている」ということと、「識(み)
えている」という事は必ずしも一致しない。ヒトは、物事を認識して初めて、そこに「在る」
という事を感じる(見る)事が出来るからだ。
今の少年には、ベッドの上の肌色のイキモノを「ヒト」として認識していなかった。
だから、他人が見たならば…いや、少年自身がもっと冷静になれていたら、その光景を目に
したのがたとえ一瞬であっても、その「肌色のイキモノ」達が、正常位で繋がった彼女と男だ
とわかっただろう。
彼女はベッドに仰向けに横たわり、上から覆い被さった男を、その美しい形の両脚をいっぱ
いに開いて迎い入れている。
男の腿に乗せられる形となった彼女の両脚は、今は力無く、男が腰を動かすたびにゆらゆら
と宙に揺れていた。やがてその両脚を、男が体を起こして、抱え込むようにしながら腕の内側
で持ち上げた。
彼女の膝裏に当てるようにして彼女を二つ折りにして、斜め上から押し込むように、腰を叩
き付けるようにして個間の黒い男根を出し入れする。両脇のシーツをぎゅっと握っていた彼女
の手が、耐えられないといった感じでよりいっそうシーツを握り締めるのが見える。
>44
とすれば、
『セックス……』
これがセックス??
突然、落雷のような光と衝撃が少年の意識を塗り潰した。
これがセックスなのか。
えっちなのか。
愛し合った男と女がすることなのか。
『じゃ…じゃあ…』
彼女と男は、愛し合っているのか??
やっぱり、男は彼女の旦那様なのか?
病院から退院してきたのか?
外泊か?病気は?
頭がぐるぐるとして、考えがまとまらない。
ぬめぬめとした彼女の股間の「赤」が気持ち悪くて、そんなものが彼女に「付いていた」事
がショックで、そしてそこに男がおちんちんを挿し込んで出し入れしている事がショックで、
少年は吐きそうだった。
あんな気持ち悪い事をするのが、セックスなのか。
そう思った。
ぐちゃぐちゃとした女の人の股に、おちんちんを入れて出し入れするのがセックスなのか。
“愛し合う”というのは、“そういうこと”なのか。
「…ぅんっ…」
ぐぐぐ…と、少年の喉元に酸っぱいものが一気に込み上げて、それはたちまち口一杯に満ちた。
>45
「っ…ぶっぁ…」
彼は咄嗟(とっさ)に窓から離れて、雪の上に口の中のものを吐き出した。
晩御飯に食べた、羊のシチューとパンとミルクと蒸かし芋の残滓(ざんし)が、どろどろに
なって雪の上に落ちる。
ぼたぼたぼた…
「…げっ…うっ…ぐっ…」
胃が縮む。
喉が詰まる。
腹筋が収縮して、息が止まって、顔に血が昇った。
涙が出て、鼻水が垂れた。
なぜか、哀しかった。
涙がぽろぽろと零れた。
あの綺麗で優しい、キャンディをくれてココアを飲ませてくれて色んな話をして、笑ってく
れた彼女に、あんな気持ち悪い部分が付いているだけでもショックなのに、目の前でセックス
というものをしている事が信じられなかった。
もう帰ろう。
そう思った。
思ったのに、脚は窓に向かった。
もうやだ。見たくない。
そう思う自分がいる。
なのに、窓に向かう自分がいる。
窓枠に手をかけた。鼻を啜り、目を擦って涙を拭い、口の中の酸っぱくて苦いものを唾と一
緒に吐き出した。
>46
少年は気付いていなかった。
男と彼女のその「汚い」行為を、「気持ち悪い」と認識しながら、それでも、どうしようも
なく惹かれている自分が存在している事に。
本当は見たいのだ。
もっと見たいのだ。
もっともっと見たくて、たまらないのだ。
セックスというものを。
男と女の行為というものを。
お父さんとお母さんが愛し合って、僕が生まれた。
その認識は、結構前からある。
けれど、お父さんとお母さんがセックスした…という考えには至らない。それはどうしても
想像出来なかったからだ。
セックスというものがどういうものなのか。
一緒にベッドに入って、一緒に寝るのはわかる。
でも、それから?
それからどうする?
兄のベッドで一緒に寝ても、兄にも少年にも赤ちゃんは出来ない。それは、二人が男だからだ。
お母さんのベッドで一緒に寝てもお母さんに赤ちゃんは出来ない。それは、二人が親子だからだ。
>47
でも、じゃあ、どうしてお父さんとお母さんが一緒にベッドで寝ると、赤ちゃんが出来るのか。
少年や兄が生まれたのか。
同じクラスのソフィアと一緒にベッドで寝たら、赤ちゃんは出来るだろうか?
そう思って彼女に言ったら、怒ってそれから一週間口を利いてもらえなかった。
彼女は知っていたに違いない。
それは、こういう事だったのだ。
こんな気持ち悪いことをするから、みんな秘密にしたいんだ。
少年は、世の中が自分達に隠そうとしている秘密を、今、手に入れたと思った。
彼女と男のしている事を、もっとよく見れば、その秘密がもっとわかるのだと思った。
だから、彼は見続けた。
窓枠に手をかけ、涙で滲む目を擦り鼻を啜って、一つも見逃さないように。
今宵はここまでに。
>44
の後に抜けました。
***************************************
『…………手………』
少年は、男が身体を起こした事で、彼の頭が見えて、ようやく「それ」が「ヒト」であるこ
とを認識し、そして「それ」に組み敷かれた白い肌のイキモノが彼女である事を知った。
***************************************
……性教育スレ?
ティファはあの服装が(・∀・)イイ!よね。
ティファがクラウドの治療のために…とかいう展開だったらかなり鬱。
54 :
50:03/09/20 01:48 ID:huBeSJVi
毎日カキコしようと努めてきましたが、せっかくの休みなので旅行行きます。
もう飛行機とりました。
遊びます!
…とか思ってたら台風ですか…。
がんがれ!
56 :
名無しさん@ピンキー:03/09/23 00:13 ID:FVnOQKLi
期待age
ティファもエアリスも非処女やし
エアリスは非処女だと思うが、ティファは処女をキボン
エアリス非処女・ティファ処女の方が確かにイイ!
エアリスは普通に恋愛とかもしてそうだからな。
漏れは推力たんの影響でチファは避暑所なわけだが
ティファが処女なわけねえだろ!
まぁそんなことより
>>13タソの続きをキボンしつつsage
↑
は放置して
再開をまちましょう
>>61=63はこのスレに毒されすぎ。
自分の意見が否定されたら放置かよw
それにしてもなかなか神の降臨がありませんな。
「憧憬」の続き…・゚・(ノД`)・゚・。
漏れは処女派。
最近の漏れ
読む前からチンポ勃ってしまいまス・・・どーしよー
超興奮、が、我慢が・・・
時々主張するのが出てくる
「ティファはクラウドに操を立てていたので処女!!」ってのはちょっと・・・・
>>68 まぁそれもイイんでない?
確定した設定もないわけだし。
ただ、決めつけるのはどうかなー、と。
ティファは処女をキボン、とかそんなカンジで
非処女にしろ処女にしろ、決めつけるのはちょっとな。
処女派だけど非処女でも別にいいし。
萌えられればよし
なんかFF7の続編出るらしいやん
DVD…ティファは出るの?
とりあえず情報サイトイロイロ探してたらなんかそれっぽいの見つけた。
「ファイナルファンタジー7・ADVENT CHILDREN」でそれっぽいのがひっかかる
75 :
名無しさん@ピンキー:03/09/26 23:59 ID:W5T2IxpQ
ティファの乳がDOAばりにバインバイン揺れるように変更
されていたら漏まいらどう思います?
そんなことより憧憬の続きが読みたい
>>75 あんまリアルだとキモい。
せめて人として許せる範囲で頼みたい。
>>76 読みたいねぇ。
映画でいうとマレーナか。
いいねぇ。
79 :
名無しさん@ピンキー:03/09/28 00:39 ID:pUs7XH92
すばらしい小説だ。
うむ
>48
男は、もう上半身を完全に立ち上げていた。
膝立ちだ。
良く焼けた肩と、筋肉がうねる背中を、窓のカーテンの隙間から覗き見る少年の方に向けて
いる。心持ち肩幅よりも広く開かれた両脚の外側では、男よりも遥かに白い脚が、男よりももっ
と大きく開かれてベッドに投げ出されているのが見える。
彼女は、両手両脚をベッドのシーツについて、四つん這いになっているのだと知れた。大き
く開かれた男の股間には、濃い色の袋状のものがぶら下がり、男が腰を前後に振るたびにぺた
ぺたと彼女の股間に当たっている。それが男の「キンタマ袋」なのだと気付いた時、そのさら
に向こうでゆらゆらと揺れるものがある事に気付いた。
「キンタマ袋」よりも大きく、白く、そして2つのもの。
『……ティファさんの……おっぱい……』
そう思った途端、少年はごくっ…と唾を飲み込んだ。ゆらゆらたぷたぷと、重そうに、大き
なおっぱいが彼女の体から南国の果実……まだ少年は実際には食べた事は無くて写真だけでし
か見た事のない、「パパイヤ」や「ヤシの実」を思わせる形でぶら下がっていた。
あの、襟刳りの深いセーターから覗いた、むっちりとやわらかそうな肉を想う。
深い谷間を刻んで、重そうにゆらっと揺れた、いい匂いのするおっぱいを想う。
『…あぁ…』
目を見開き、口を少し開けて、空気を吸い込む。鼻の穴がかけっこをした後みたいに広がっ
て、冷たい夜気を肺に満たした。じんじんと頭の芯が震えて、どくどくと喉の血管が血液を頭
に送っているのがわかる。そして少年は、自分の股間のおちんちんが、痛いくらい大きく腫れ
ている事に今更のように気付いた。
>81
『ティファさんがあんなことしてるのに……僕の知らない男と、あんなことしてるのに……』
自分のおちんちんが情けなくて、少年は小さくなるように股間を押さえた。ズボンをパンパ
ンにして、外に出して欲しくてたまらないとでも言うように、びくびくと震えるおちんちんは、
もう自分とは違う生き物のように感じた。決して自分の思う通りにならないのだ。誰かがどこ
かからお尻の穴にチューブを挿し込んで、空気を送り込んで膨らませているのだと言われた方
が、まだマシだった。
彼女をひどいと思った。
旦那様を愛しているのではなかったのか。
旦那様をただ一人、愛し続けると誓ったのではなかったのか。
「結婚」というのは、旦那様だけを一生ずっと愛したいと思ったからしたのではないのか。
なのに、旦那様が病気で遠く離れた隣街の病院に入院している時に、僕の知らない男とセッ
クスする…。
なんてひどいんだろう。
なんて恥知らずなんだろう。
こんな事をしている自分を、恥ずかしいとは思わないんだろうか?
平気なんだろうか?
『ちくしょう…ちくしょう…ちくしょう…』
心の中で、少年は何度もつぶやき続けていた。
涙か零れて、鼻の奥がツンとして喉が痛かった。
しゃくりあげ、鼻水を服の袖で拭いながら、それでも少年は彼女と男の行為を見続けた。
『ウソをついたんだ……僕を、騙したんだ!!』
こうなると、会った事の無い彼女の夫も、本当にいるのか疑問に思う。実は彼女はこの男と
いつも会っていて、夫なんて本当はいないんじゃないだろうか?少年が彼女の事が好きな事を
どこかで知って、でも子供の相手なんかまともにするのかイヤで、適当なウソをついて誤魔化
していたんじゃないだろうか?いつもいつも彼女に会いに行く少年を影で笑っていたんじゃな
いだろうか?
>82
『あんなに優しそうに笑ってくれたのに…いろんな話してくれたのに…』
鼻を啜った。
しょっぱかった。
もう、口に入るのが涙なのか鼻水なのかわからなかった。
哀しかった。
苦しかった。
なのに、おちんちんはますます大きく、硬くなってゆく。
それが少年を、さらにムカつく気分にさせた。
『ちくしょう………ちくしょう!!……』
一瞬、さっき手に持った石を窓から投げ込んでやろうかと思った。けれど、石を拾おうと地
面に屈み込みかけた時、男がまだ体の向きを変えたのに気付いた。
今度は、彼女の左脚を抱えるようにして右肩にかけ、脚の間に彼女の右足を通していた。横
にした彼女の体の両脚の間に、自分の体を割り入れて股間と股間を密着させているのだ。男が
肩に引っ掛けた彼女の白い脚が、ゆらゆらと揺れている。
男の体の左側から、彼女のおおきなおっぱいが見えた。
シーツの上を流れる長い黒髪が見えた。
口を半開きにして、うっすらと目を開けて気持ち良さそうにしている彼女の顔が、見えた。
1学年下の、知恵遅れのスタックが、よく学校帰りのグレニウム橋の上から立ち小便をして
いる時の顔に、良く似ていた。キモチ良さそうに、バカっぽい顔をして、口を半開きにして、
ジョボジョボと小便を飛ばす時の顔に。
ぼてっと彼女の2つのおっぱいが重なって、まるい形がつぶれている。男の左手が動いて、
彼女のおっぱいをぐにぐにと掴んで揉んでいるのが見えた。
ふと、男のにやけた横顔が見えた。
あの写真とは、全く違う男だった。
やっぱり、旦那様だと言っていた写真の男の人とは、全然違う男だった。
『バカヤロー……ティファのバカヤロー…』
“ティファさん”と言うのさえ、汚く思えた。
>83
男が、再び彼女を仰向けにして、両脚の間に体を割り入れたのが見えた。一番最初に見たの
と、同じ恰好だ。それから男は何度かおちんちんを彼女の股間のどろどろした穴で出し入れす
ると、彼女を抱き上げてから今度は自分が仰向けに寝転がった。ちょうど、彼女が男の腰の辺
りを跨いでいる恰好だ。チョコボに乗る時の姿に、良く似ていた。
彼女は脚を大きく開き、男の胸に両手を置いていた。俯いて、長い髪が彼女の表情を隠して
いる。上体を倒しているため、おおきなおっぱいがヤシの実のような形でゆらゆらと揺れてい
るのがよくわかる。赤い乳首がその先で尖っていて、ハッキリと形がわかった。
その乳首を、男が両手で両方共いっしょに摘み、きゅんきゅんと引っ張る。おっぱいはヤシ
の実のような形から、三角形に近い形にまで姿を変えた。すると彼女はいやいやと首を振り、
男の両手に手を添えて、それをやめさせようとした。でも男はやめない。摘んで引っ張ったま
ま、ぶるぶるとおっぱいを揺する。彼女のお腹が何度も波打って、びくびくと肩が震えた。
『あ…』
伏せた彼女の顔から、何かが滴る。
『…泣いてる…?』
痛いんだ。
哀しいんだ。
そう思った。
だが、彼女が顔を上げた時、少年のその想いは吹き飛んでしまった。
彼女は涙を溜めていた。
でも、零れたの涙じゃ、なかった。彼女の口元から涎が垂れて、その白いすっきりとした顎
から銀色の糸を引いて垂れていたのだ。
『…きたない………』
幻滅は、度重なる。
男が尖った乳首から両手を離し、彼女の腰にその両手を添える。そしてしっかりと掴んで、
ベッドの弾力を利用して下から腰を突き上げ始めた。
『…おっぱい…が…』
ぶるんぶるんと、おもしろいように揺れる。上下、左右、円を描くように、踊り撥ねまわる。
>84
彼女は背中を逸らし、宙におっぱいを突き出すようにして、ぱくぱくと口を動かしていた。そ
の口から彼女の声が滑り出す。
「ああっ!!…いいっ!!…きもちいいっ!…いいよぉっ!」
目に涙をいっぱいに溜め、本当に心の底から気持ち良さそうに、涎を垂らしながらおっぱい
を揺らしている。
これが彼女なのか。
あの、綺麗で優しくていいにおいがして、少年が恋い焦がれた彼女の、本当の姿なのか。
『なんでっ…こんなっ…』
少年はカチコチに固くなったおちんちんを、無意識にズボンの上から強く握った。
その途端の事だ。
「…あ…ぁあ…」
びくびくびくっ…と体が震え、おちんちんの根本の奥が熱くなり、頭が真っ白になった。硬
くて熱いおちんちんの中を、もっともっと熱いものが通り抜けてゆく。
おしっこを漏らした。
そう思った。
どくどくとした流れは止まらず、尿道を大きなカタマリが通り抜けて何かがびゅくびゅくと
飛び出してゆくのを強く自覚した。そしてどろどろとした“灼熱”がおちんちんの根本と尻の
穴の間にわだかまり、パンツの中にねっとりとしたものが溜まっていく…。
「…ぁぅう…」
少年は声を潜めながら、窓枠に左手をついたまま、右手でズボンの上からおちんちんを触った。
まだ硬い。
けれど、さっきよりもずっと柔らかい気がする。なんだか先端がひりひりとして、おちんち
んそのものがじんんじんと痺れたような感じになっていた。
「…あ…」
…と、パンツの脇から、ズボンの中をどろりとしたものが滑り落ちてゆく。その感触が、た
まらなく気持ち悪い。
カーテンの隙間から中を見れば、恥知らずの醜い馬鹿女が、涎を垂らしてでっかいおっぱい
を揺らして、頭がカラッポの発情した犬みたいに腰を動かしていた。
>85
どこをどう帰ったのか、少年は覚えていない。
彼女の“本当の姿”に射精してしまった事が、ものすごく惨めに思えたのは覚えている。み
っともなくて、そんな自分を消してしまいたくなった事も。
おちんちんから、どろどろとした白いもの…「精液」が出ることを「射精」なのだという事
は、兄から聞いていたし知識としてあった。でも、べとべとした精液が乾くとガビガビのゴワ
ゴワになってしまうのを実感したのは、初めてだった。前に夢精した時はすぐにパンツを脱い
だけれど、家の外ではパンツを脱ぐ事なんて出来なかったからだ。
惨めだった。
ものすごく、すごくすごく、恥ずかしかった。
そしてその分、自分をこんな風にしてしまったあの女性(ひと)を憎んだ。
「ティファ」という名の、恥知らずで頭のカラッポな、みっともない馬鹿女を憎んだ。
『ちくしょう…ちくしょうっ………』
もう、彼女に恋していた事すら、少年にとって忘れたい…汚れた記憶でしかなくなってしまっ
たのかもしれなかった。
だから少年は……キャンディを捨てた。
台所の、生ゴミを入れるプラ・スティックの箱に瓶の中身を撒き散らして。
涙が止まらなかった。
哀しかった。
悔しかった。
もう、忘れてしまおうと、天窓から涙に滲む暗い夜空を見ながら、
そう思った。
>86
けれど人は、そう簡単には心惹かれたモノを忘れられるようには出来ていない。
忘れようとするほど少年の脳裏には彼女の笑顔が浮かび、それと同時に、あの夜見た呆けた
ようなだらしのない顔が浮かんで彼を苦しめた。少年のおちんちんは、彼の心とは裏腹に、如
実に性衝動を示し、汚らしい馬鹿げた行為とさえ思う“セックス”を何度も夢想させた。男の
黒っぽいおちんちんが挿し込まれていた場所…ぬるぬると出たり入ったりを刳り返していた場
所…その場所を、彼女の濡れてどろどろになった股間の穴を思うたび少年のおちんちんは硬く
大きくなり、重たげにぶるぶるたぷたぷと揺れ動いていた彼女の大きなおっぱいを思うたび、
手が硬い肉へと伸びるのを止められなかった。
最初は、ズボンの上からだった。
硬く張ったズボンの股間の部分を右手で擦り、射精してしまいそいうになると止める。それ
を繰り返した。射精してしまうとパンツの中がどろどろになるので、そうしてしまうわけにも
いかないから、いつも射精まではしなかったのだ。
部屋でズボンを脱いでパンツを脱いで、おちんちんを出したまま擦る事は、どうしても出来
なかった。そうしてしまうと、なぜだかわからないけれど、失(な)くしてはいけないものを
失くしてしまう気がしたから。
それに、部屋で下半身裸でいるところを、もしお母さんに見られでもしたら?お父さんに見
られたら?兄に見られたら?その時、どう言い訳すればいいのかわからなかった。こんな、お
ちんちんを弄(いじ)っているような自分を見て、家族が何と言うか、それを考えるだけで恐
かったのだ。
あの強烈な射精感を忘れたわけではない。
もう一度、あのすごい快感を感じてみたいとは、思った。頭が真っ白になっておちんちんが
熱くなって、オシッコが通るところを何か大きなカタマリが通るような感覚の中、腰から下が
ぐずぐずに溶けてしまうような感覚…。
>87
だから少年は、再び夜に出かけるようになった。
彼女の、あの、爛(ただ)れたセックスが見たかった。見たくなんか無いのに、見たかった。
理性ではない。感情でもない。体が、欲した。“オンナのカラダを見せろ”と、目が欲した。
心臓が欲した。手が欲した。何より、毎晩熱く硬くなる、おちんちんが欲したのだ。
年は明け、1月6日になっていた。
あの女性(ひと)が、旦那様以外の男とセックスして悦(よろこ)んでいたのを見てから、
10日が経っていた。
年末年始は、酒がよく売れる。年を無事越すというのは、とてもおめでたい事だからだ。人
々は家族と、恋人と、職場の仲間と、酒を飲み料理を食べ、祝う。酒小売店の『火喰い鳥』に
は、年末年始に休みは無い。それは少年にとっても他人事などではなく、お父さんやお母さん
が入れ替わり立ち代り酒の配達に出かけるために、家の中の事と店の留守番をしなければなら
なかった。その間、一度もあの女性(ひと)の勤めるバーには行かなかったのだが、それは彼
にとっては幸いと言えた。なぜなら、少年はまだ彼女に会った時、どんな顔をすればいいか決
心がつかなかったからだ。
そしてようやく世間が落ち付き、少年が店番をしなくてもよくなったのは1月5日の事だっ
た。
少年は翌日から、毎日のように夜遅くにベッドを抜け出し、夜の11時になる直前に彼女の
バーへ着くように街を走った。
1月6日は水曜日だった。彼女は、あの時とは違う男と一緒に、あの時とは違う家に向かっ
て、そこでその男をセックスをした。ボロボロの2階建ての一番端の部屋で、少年はすぐそば
の木に登って板張りの屋根にそっと降り、ずっと見ていた。
7日は木曜日で、その日の彼女はそのまま自分の家に帰り、すぐに部屋の明かりは消えてし
まった。8日の金曜日には、あの時の男とも水曜日の男とも違う男と一緒に、また違う家に入っ
ていった。
結局、彼女は、火曜と木曜以外は、毎日男に抱かれていた。
毎日、違う男と。
少年がその確信を持てるようになった頃には、日々は過ぎ、2週間が過ぎていたのだった。
>88
『何をしてるんだろう…僕は…』
煉瓦作りの平屋の家の裏口に蹲(うずくま)って、少年は膝を抱えていた。夜の0時を過ぎ、
日付は1月21日の木曜日になっている。少年の耳には今も、裏口の隙間から、あの女性(ひ
と)の感極まった声が途切れ途切れに聞こえている。この裏口のドアの向こうは厨房で、そこ
で彼女は皮下脂肪をたっぷりと着込んだ豚のような中年に後からおちんちんを出し入れされて
いるのだ。
薄く開いたドアの隙間からは、彼女と中年男の左横顔が見える。彼女が流し台に両手を着い
て、後にその丸いお尻を突き出していた。
そして中年男は、彼女の腰を両手でしっかりと掴み、太くてごつごつしたおちんちんを後か
ら彼女のお尻に出し入れしてるのだ。白ソーセージを一回りも二回りも太くしたようなおちん
ちんは、ぬるぬるした液体が絡んで光を弾いていた。
「ああっ!…ああああっ!!」
「んほほっ!いいか!?いいのかっ!?」
中年男が汗びっしょりになりながら腰を前後させて、彼女のお尻に打ちつけている。白くて
すべすべしたお尻が波立って、ぺちっぺちっぺちっ…と間抜けな音を立てていた。
二人はもう10分ほどもそうしている。
少年は最初、魅入られたように目を見開いて見つめていたが、彼女が上半身をまだ脱いでい
ないために、あの素晴らしい大きなおっぱいが見えず、単調な動きに飽きてしまったのだった。
おちんちんはカチコチに硬く、興奮はしてる。けれど、彼女だけならともかく、中年男の醜く
揺れる白い下腹を見続けるのは、どうしようもなく苦痛だった。
ドアの隙間をそっと閉じて、背中を向け、少年はピンと張り詰めたような夜気の中で夜空を
見上げる。今日は雲一つ無いけれど、新月なのか月は小さく、暗い。その代わり、星が満天に
輝いていた。
彼はここのところ毎日、彼女の浮気を見続けている。
…そう、これは「浮気」なのだろうと、少年は思う。
>89
前に少年のお父さんが、街の商店の会合などで繁華街のバーに行った時、一人の女の人をす
ごく好きになった事があった。その時お母さんは、お父さんを「浮気者」と言って箒(ほうき)
で散々叩いた上、晩御飯前に家を追い出してしまった。「浮気」というのは、結婚した夫婦の
どちらかが、相手とは違う人を好きになったりえっちな事をしたりして、相手を泣かせてしま
う事なのだ。
兄は、それは「大変な裏切り行為」で、神様はそういう人にはものすごい罰を与えるのだと
言って、だからソフィアとは仲良くしないといけないと言った。どうしてそこでソフィアが出
てくるのかわからないけれど、いつも少年にまとわりついてきて、お姉さんぶって色々と指図
する彼女を突き飛ばして泣かせた日に言われたから、きっと兄はソフィアに泣きつかれてそう
言ったに決まってる…と思ったものだ。
「んああっ……いいっ…いいのぉっ……」
あの女性(ひと)の声が聞こえる。
気持ち良いと言っている。
写真でしか見た事ないけれど、あんなに優しそうな旦那様がいて、なのにどうして彼女は毎
日別の男とセックスするのか。
「浮気」をするのか。
『インラン』という言葉が浮かんだ。
少年は最近、兄の部屋でいろんな本を読んだり、学校にジョシュアが持って来たエッチな本
とかを読んだりしている。そういう本には、少年に今まで縁の無かった言葉がたくさん載って
いて、まだまだ全然知らなかった“オトナの世界”を垣間見たような気がしていた。
『インラン』『キョニュウ』『メスドレイ』『ヴァギナ』『ディルドー』『セックスマニア』
『オトコグルイ』『ホウマンナカラダ』……どれも難しい単語や用語ばかりだった。
>90
あの女性(ひと)のように大きなおっぱいをしている人は『キョニュウ』とか『バクニュウ』
とか言うらしい。『パイズリ』とかいう技が出来て、子供がいると『サクニュウ』とかいう技
も出来るのだという。こうして毎日男とセックスしている女性(ひと)は『インラン』とか
『セックスマニア』とか『オトコグルイ』とか言って、時々『公衆便所』とか『メスドレイ』
とか言うらしい。
いろんな技があったり、トイレ(『公衆便所』がトイレだというのは少年でもわかる。この
街にも公園はあるのだから)がどうして関係してくるのかわからなかったけど、そういうのが
ものすごくイヤらしい、なんだかよくわからないけど子供が知っていいような事じゃないのは、
なんとなくわかった。
でも、彼女は、それなのだ。
そういう、ものすごくイヤらしい、子供が知ってはいけないような事をする女だったのだ。
「ふほっ!…イクぞっ!イクぞッ!!?
中年男の切羽詰った声が耳に届いた。
これから、あの女性(ひと)のあの股間の赤いどろどろとした穴の中に、射精するのだ。
「……ッ…」
少年は咄嗟に耳を塞いだ。
『バカヤローッ!!』
勝手口の石畳の上で蹲ったまま、身を縮込めるようにして両手で耳を塞ぐ。
何も聞きたくなかった。
おちんちんの先から迸る精液が、あの女性(ひと)の、ティファの、体の中に注がれるのだ。
旦那様とは違う男の、あの肥え太った汚い中年男の汚い精液が、彼女の奥深くに。
>91
今ではわかる。
どうしておちんちんが大きく硬くなるのか。
どうして精液なんてものが出てくるのか。
それは、子供をつくるためだ。
赤ちゃんをつくるためだ。
だから、
兄のベッドで一緒に寝ても、兄にも少年にも赤ちゃんが出来ないのは、当たり前なのだ。
お母さんのベッドで一緒に寝ても、お母さんに赤ちゃんが出来ないのは、当たり前なのだ。
お父さんとお母さんが一緒にベッドで寝ると、セックスするから、だから赤ちゃんが出来るのだ。
セックスというのは、おちんちんを硬くして精液を女の人の中に注いで赤ちゃんをつくることなのだ。
なのに、そのセックスを彼女は、ティファは、汚い中年男や他のいろんな男と毎日している。
『僕じゃダメなの?』
そう思う自分がいるのを、少年は自覚する。
『僕だってティファとセックスしたいよ。男なら誰でもいいなら、僕もティファとセックスし
たいよ。ティファの中におちんちんを入れたいよ…』
たった数ヶ月前には、思いもしなかった事だった。
彼女の、揺れる大きなおっぱいを見る事すら、すごい罪悪に思えた日々。
それはもう、遠い。
今では、浮気ばかりして男なら誰とでもセックスする“汚い”彼女の、あの股間にある穴に
おちんちんを入れる事ばかりが頭に浮かんでしまう。おちんちんを入れて、射精したい。あの
おっぱいに顔をうずめて、揉んだり吸ったり嘗めたりしたい。
少年は耳を塞いで体を丸めながら、強く強く、そう思った。
旅行から帰ってきたら、ネットに繋げられなくなってました。
少しずつでも毎日アップ。
溜まってからどかっとアップ。
どちらがいいか、考え中。
94 :
名無しさん@ピンキー:03/09/28 14:20 ID:pUs7XH92
先が気になる。
頑張ってください!
日参ROM者の自分としては少しずつでも毎日〜をキボン。
下に同じく。
日参者としては毎日うpをキボン。
楽しみに待ってまつ。
「FFVII アドヴェントチルドレン」のストーリーが明かにされれば、こういう二次創作は
姿を消さざるをえないだろうなぁ…とか思います。
>92
気がつくと、厨房は静かになっていた。
「……??…」
音を立てないように勝手口のドアを空け、中を覗き見る。
豚男が、ぼりぼりとその汚い尻を掻きながら厨房を出ていくのが見えた。何事かをぶつぶつ
と喋ったようだったけれど、少年にはそこまではわからない。
視線を戻すと、流し台の前に、彼女がいた。
流し台に右手をかけたまま、床に崩れ落ちて腰を落としている。艶やかな黒髪が流れて横顔
を隠しているため、表情まではわからない。けれど、息が荒く肩が上下していた。床にお尻を
つけ、脚をしどけなく崩しているために、少年からは彼女のお尻の間のものがすっかり見えて
いる。
“その部分”は、ぽってりとした肉が合わさって、小麦粉を練って作った団子を2個重ねて
潰したような感じになっている。けれど団子と違ってその部分は赤く、そして、もじゃもじゃ
と黒い毛がたくさん生えていた。
綺麗な彼女の体の中に、ひどく汚い部分がある。
それが少年を興奮させる。
彼女の太腿からお尻、そして腰から脇腹にかけては、うっすらと汗が濡れ光っていた。それ
が、彼女が荒く息をするたびに天井の明かりを反射してぬめるように見えた。
ぶぶっ…
小さな破裂音がして、彼女の股間の赤い肉の間から、どろりとした白い液体が零れ出てくる
のが見えた。液体は彼女のお尻を伝い、ねっとりと糸を引きながら床に落ちる。
『精液……』
あの中年男の、汚らしい精液だ。
>98
今、彼女は快感の余韻に浸っているのだろう。あんなにも気持ち良さそうに声を上げて、お
尻を振って、でっかいおっぱいを揺らしていたのだから。
楽しんだのだ。
あの精液だって、自分で好きに射精してもらったのだ。
あんな男の子供でも、欲しいのだろうか?
欲しいとでも言うのだろうか?
なんて汚い女だろう。
なんて醜い女だろう。
少年はそっとドアを閉めると、はちきれそうな股間をズボンのポケットに両手を入れて押さ
えながら立ち上がった。
ぺっ…と地面に唾を吐く。
街の不良がよくやっている仕草だ。
兄とよく一緒にいる男達が、店の前でやってお母さんに怒られていた仕草だ。少年に、決し
てあんな風になってはいけないと、何度も言われた仕草だった。
かまうものか、と思う。
この世で一番綺麗だと思っていたものが、実はこの世で一番汚いものだと知ってしまったの
だ。この世に綺麗なものなんか無いと、知ってしまったのだ。
もう、どうでもよくなっていた。
どうにでもなれと、そう思った。
今宵はここまでに。
すばらしい!頑張ってください!
エロイというより少年の心を描いた小説ですね。
展開がきになります!
最強!!
>99
少年は、少年であった日々を懐かしく思い出す事は無い。ただ目の前にある現実を、受け入
れるか受け入れないか…だけで、それだけで日々は過ぎて行く。
以前から家業にはあまり関心が無く、お父さんと衝突気味だった兄は、ふとした事からとう
とう喧嘩別れする形で、家を出ていってしまった。少年は、母親が違うもののこの世で二人っ
きりの兄弟である兄が、嫌いではなかった。むしろ、10歳も年の離れた異母兄には、憧れに
も似たものを感じていた。
兄も、残された弟に対しては少なからず悪いと思ったのか、数日を経ずして連絡をくれた。
家を出たものの、結局はこの街からは出ずに、兄は街の仲間が住んでいる、廃屋同然の集合住
宅の空き部屋に転がり込んでいるのだという。
ほどなく少年は、兄の住む部屋に時々通うようになっていった。
兄は少年の知らない事を数多く知っていて、それを彼にたくさん教えてくれた。世界の事、
今の行政の事、親と子の関係、酒の事、タバコの事、世界を救った英雄の事、今は無き神羅の
事、そして、女の事…。どれも少年にとっては今まで触れたことの無い「オトナの世界」の話
であり、男臭い部屋の中でタバコの煙に巻かれながら、兄や兄と同じくらいの年の男達に囲ま
れていると、自分もなんだかオトナになった気がして奇妙な興奮を覚えた。
学校で、ジョシュアやソフィアやナッツやジョンと会っていても、もう自分にとっては彼等
がどうしようもなく子供に見えて、前まで楽しいと思えた事柄が急に全て馬鹿馬鹿しくなって
しまっている事に気付かされた。アデット先生への悪戯(いたずら)も、蛇の抜け殻探しも、
ヴァンデュエールの丘滑りも、隣のクラスに可愛い子がいるとか、誰が誰を好きだとか、そん
な事は「オトナの世界」の話からすれば、取るに足らないくだらない事に思えたのだった。
>103
2月になり、冬の寒さは本格化し始めていた。
この地方で本当の冬が訪れるのは、12月ではない。1月下旬から2月下旬にかけてが最も
厳しく、積もった雪が凍って道路は氷に覆われ、半壊した家屋は積雪の重さに耐えられずに音
を立てて崩れていった。
1月21日の、あの深夜以来、少年はあの女性(ひと)と顔を合わせていない。あのバーへ
はあの夜以来一度も行っていないし、お父さんの配達についていく時も、あの店には決して入
らなかった。
一度、家の近くの通りの向こうで、彼女を見かけた事がある。
彼女は少年に気付いたようだったけれど、少年は気付かないフリをして無視をした。彼女を
見るのがイヤだった。口を聞くのも、微笑みを向けられるのも、イヤだった。
曲がり角を曲がってから彼女を振り返ると、彼女は寂しそうに肩を落として、向こうに行く
ところだった。
いい気味だと思った。
ざまあみろと思った。
泣けばいいとさえ思った。
自分に、そんな残酷な気持ちがある事に驚いたけれど、とぼとぼと歩き去る彼女の背中に、
冷たい雪を投げつけてやりたいと思った自分に、さらに驚いていた。
今では『公衆便所』という言葉の意味が良くわかっていた。
『インラン』も『キョニュウ』も『バクニュウ』も『パイズリ』も『サクニュウ』さえも、
どういう意味なのか知っていた。『メスドレイ』も『セックスマニア』も『オトコグルイ』も、
彼女を示す言葉にこれほどぴったりな言葉は無いと思った。
毎日のように色々な男達に抱かれて、おちんちんをあのどろどろの穴に入れられて、汚い精
液を体の中に注ぎ込まれている女。
汚い女。
まさに『便所』ではないか。
『公衆便所』ではないか。
あんな女に恋した自分が、可哀想だった。
あんな汚い女に微笑みを向けられて、舞い上がっていた自分が滑稽だった。
>104
『僕を騙した女』
今となっては、もう少年は少年ゆえの潔癖性のもとに、彼女を、そうとしか認識しなくなっ
ていたのだった。
けれど、少年が『肉の渇き』を覚え始めたのも、丁度その頃だった。
トイレに立つたびに思い出す。
おちんちんをパンツから出し、白い便器に放尿するたびに思い出す。
あの女(オンナ)の白いお尻を、思い出す。
男達の黒っぽいおちんちんが挿し込まれ、ぬるぬるとした液体が垂れ落ちていた、あの女の
お尻。あそこにこのおちんちんを入れたら、どんなに気持ちが良いだろう?
ねとねととした粘っこい精液をあのどろどろとした赤い穴に…おまんこに射精したら、どん
なに気持ちがいいだろう?
トイレに立ち、放尿する。
そのたびに、おちんちんは硬く大きくなり、少年は放尿する前にマスターベーションをして
しまうようになっていた。
あの汚い女を、汚い女に相応しいような扱いで「犯す」。
そのビジョンを思い浮かべる。
>105
白い尻をしっかりと掴んで、大きくなったおちんちんをあの女の尻に挿し込む。赤くどろど
ろとしたおまんこに挿し込んで、ぬるぬると出し入れする。
あの女は、振り返って、「ごめんなさい」と言う。
少年は「許さない」と言う。
僕を裏切った。
僕の好意を裏切った。
僕の信用を裏切った。
僕の恋を裏切った。
許すものか。
許すものか。
許すものか。
ぜったいに許すものか。
だが、なぜだろう。
白い便器に射精し、まるで憑き物が落ちたようになると、途端にひどい罪悪感に苛(さいな)
まされた。力を失い小さく縮こまってしまった、精液で汚れたおちんちんをチリ紙で拭いてい
ると、こんな事をしてしまった自分を、とてもひどい…そう、彼女よりももっともっと汚い人
間のように思えて、どうしようもなく哀しくなった。
苦しくなった。
>106
そしてその感情は、再び鋭く尖って彼女へと向かう。
僕がこんな思いをするのは、彼女のせいだ。
僕の初恋をめちゃめちゃにした、彼女のせいだ。
あの“汚い”“公衆便所”のオンナのせいだ。
いぎたなく心の中で罵り、胸に浮かんだ微笑みに石を投げる。
寂しそうに背中を丸めたあの小さな背中に、硬く握り締めた雪玉を投げ付ける。
妄想の中の彼女は「ごめんなさい」と泣きながら謝り、少年を傷付けた事を心から詫びる。
そして少年はいつもそんな彼女に怒り、罵り、問うのだ。
どうしてあんな事をするのか、と。
けれど、決して心が晴れる事は無かった。
彼は気付いていなかった。
いや、気付こうとしなかったのだ。
自分がまだ、どうしようもなく彼女に惹かれ続けているという、その事実に。
>107
きっかけは、些細な言葉だったと、少年は思う。
兄に、話した。
『噂』があると。
『誰とでも寝る公衆便所みたいな女がいる』
この街に、そういう噂があるのだと。
兄は、薄い唇の端に紙巻き煙草を張り付けたまま、ぽかんと口を開けて少年の顔をまじまじ
と見た。彼は少年が、そういう性的なものに対して興味があるとは思わなかったのだ。
もちろん少年は健康な男子で、それなりに女の子の事に興味があるとは思っていた。けれど、
セックスそのものに対しては、まだ心の準備が整っていないと思っていたのだ。
それが、いきなり『公衆便所』………“あの”『便所女』の噂について自分に聞いてきた。
昔と同じ、何も変わらない、まっすぐな、純な眼差しで。
「そっか……お前ももう、12歳だもんな…」
少年の成長が、少し嬉しく、かなり驚いた彼は、しばらく少年の顔を見てからこう言った。
「わかった。今からビル達が来るから、お前は隣の部屋に隠れてろ」
少年は、兄に言われるままに隣の部屋に隠れ、彼の悪友連中がやってくるのを待った。
理由は聞かされなかった。
聞いても教えてくれないのは、兄の目を見てわかったからだ。
兄は何かを企んでいる。
けれど、それは少年にとって悪い事ではないだろう。
なぜなら兄は、少年を無闇に傷付けたりはしない、少年にとっては、優しい兄であったから。
それだけは、信じていた。
今宵はここまでに。
GOOD!
がんばれ!!
111 :
名無しさん@ピンキー:03/10/01 05:12 ID:JlZ/qnKe
111
112 :
名無しさん@ピンキー:03/10/01 12:56 ID:SkJt/gSe
113 :
名無しさん@ピンキー:03/10/01 13:18 ID:Te+SiVQ5
見た事がないエッチ画像>>このアドレスをエクスプララーにコーピして見てな>>> kagoshima.cool.ne.jp/yoshinoyas/garus/
小説最高、はまってます!
>108
ほどなくして、3人の男が兄の部屋を訪れた。
3人とも、すごく変な頭をしている。一人はツルツルの丸坊主だった。天井の明かりが反射
して、ツヤツヤと光っている。彼が、兄が「ビル」と言った男だ。
もう一人は、短く刈った髪の右半分と左半分が、全く違う色をしていた。しかも、右が赤で
左が緑…という、毒々しい配色だ。彼の名前は、確か「ラッツ」とか言ったはずだ。
最後の一人は、前頭部に「○(マル)」、後頭部に「X(ペケ)」の形に髪の毛が刈り込ま
れていて、耳に金色の輪がいくつもじゃらじゃらとついていた。彼は何とかという聖人と同じ
名前で、長ったらしかったのは覚えているけれど、少年はそれがどんな名前だったかは忘れて
しまった。この男は、少年がいると「早く出て行け」とばかりに煙草の煙を吹き付けるので、
少年は好きではなかった。
3人とは、今までにも何度かこの部屋で出会っている。少年は心の中で本名とは別に、それ
ぞれ「ハゲ」「2色頭」「マルバツ男」という名前さえつけてあった。ただ、話をした事は無
い。なぜなら、近寄るのも恐くて、少年は彼等が来た時は、いつも理由をつけて家に帰ってし
まうからだ。
兄達のいる部屋の隣で、少年は兄の毛布を被ってドアの側に蹲(うずくま)っていた。明か
りが無く暗かったが、まだ日が落ちて間も無いため、窓から残照が射し込んで部屋の様子がよ
くわかる。
今いるこの部屋を、兄は寝室に使っているようだが、ベッドの類は無かった。破れたところ
のあるボロのマットレスが、適当に掃除された床の上に置いてあり、その周囲には本や酒の瓶
や紙巻き煙草の包み紙や吸殻などが散乱していて、それ以外にはほとんど何も無い殺風景な部
屋だ。
>115
少年は薄暗がりの中で息を潜め、兄達の話に聞耳を立てた。3人の男達と兄は、いつものよ
うに水で薄めた酒を飲みながら、「オトナの話」をしている。話の半分以上は、よくわからな
い。けれど、なんとなく難しい話をしているという事は、わかった。
そうして30分ほどもした頃だろうか。酔いもまわったのか、兄がこんな事を言い出した。
「よお…そろそろアイツ、呼ばないか?」
うとうととしていた少年は、はっとしてドアの隙間に顔を近づけた。正面で、寝転がりなが
ら乾し肉を齧っていた「ハゲ」が、眠そうな目で兄を見上げているのが見えた。今、ドアの隙
間から見えるのは、兄の横顔と「ハゲ」の顔だけだった。
「ああ?ってーか、こないだ呼んだばっかりだろうが」
死角になったドアの影から「マルバツ男」の声が聞こえる。太くて少ししゃがれている、ヤ
クザモノっぽい声だ。
「いいじゃねぇか、金、溜まったんだろ?」
「れ、例のブツが売れりゃあ、な、なんべんでも、呼べるんだがなぁ…」
兄の声に、「2色頭」が答えた。舌がもつれるように話すのは、この男の特徴だ。この男が
まともに話した所を、少年は今まで聞いた事が無かった。いつも落ちつきが無く、早口で話そ
うとするために舌が上手くまわらず、どもってしまうようだ。兄に言わせると「あの大災害の
時に大怪我をして、それ以来舌が麻痺した」らしい。
「ま、いいんじゃねーの?オレもそろそろヤリたくなってきたとこだし」
「ってーかオメェ、昨日もセリナんとこ行ったんだろ?それでよくそーゆー事が言えるな」
ゲヒャゲヒャと、まるで中年のオヤジのような笑い声を上げて「マルバツ男」が「ハゲ」に
炒り豆を投げつける。
そのいくつかがドアまで転がってきて、少年は慌てて隙間から顔を離した。
>116
「ま、てめーがヤリたくねぇってんなら、別に誘いやしねぇけど」
「ハゲ」が右の口元を皮肉げに引き上げて、酒を一口飲む。兄のグラスより中身の色が濃い
のは、水で薄めていないせいだ。そしてその酒は兄が家から無断で持ち出したものだと、少年
は知っていた。
「あ、あのででっかいおっぱい、しゃ、しゃぶりてぇー」
「ガキがオメェーわ」
「ああ?お、おっぱい好きなのは、お、オマエも同じだろうが」
「うるせーバカ。オンナは乳がデカくてなんぼだろーがよ。いろいろ出来るしな」
ゲヒャゲヒャと笑って、手を叩く音が聞こえた。
…まるで猿だ。
「で、どうなんだ?呼ぶか?」
兄が焦れたようにまた聞く。ちらりとこちらに視線を向けたような気がして、少年はドアの
影で息を飲んだ。
「んだよ、実はてめーが一番ヤリてぇんじゃねーのか?」
「悪いかよ?」
「いや、ま、悪かねーよ。んじゃあ…明日にでも呼ぶか。金はいつも通り等分でいいだろ?」
「こ、この前はオマエがい、一番だったろ?こ、今度はお、オレが一番だぞ」
「わぁーってるよ。ま、約束だからな」
少年は毛布を被りながら、兄達の会話の内容を息を潜めて聞き続けた。
誰かを呼ぶ相談だというのは、わかった。
呼ぶにはお金が必要なんだ…というのも、わかった。
その誰かには、『でっかいおっぱい』があるというのも、たぶん、間違い無いだろう。
それだけで少年の脳裏には、あの女性(ひと)の顔が浮かんだ。
短絡的過ぎる。
少年は自分で自分を笑う。
『でも…』
段々と笑えなくなってくる。
『ヤル』というのは、やっぱり『セックス』の事なのだろう……と思われた。
『まさか……』
考え始めると、少年は“それ”がどうしてもあの女性(ひと)の事を言ってるのだとしか思
えなくなってきた。
>117
兄は、あの女性(ひと)を呼ぶのだろうか?
今までも、呼んでいたのだろうか?
ここに??
けれど少年は、この街には『娼婦』と呼ばれる女性は、あの女性(ひと)じゃなくても、他
にもたくさんいると聞いた事がある。実際に彼は、あの女性(ひと)が働くバーに通っている
時、街角に立つ体の線がハッキリと出る服を着た、化粧のケバケバしい女性を何人も見ている
のだ。
あれが『娼婦』と呼ばれる女性(ひと)達なんじゃないのだろうか?
だとしたら、ここに呼ぶのはその
「ティファも4人でされるのは燃えるんだろうな」
少年の体が硬直する。体が無意識に震え、肺の中の空気が残らず外に絞り出た。
今、「ハゲ」はなんて言った?
あの女性(ひと)の名を呼ばなかったか?
「ったく、この間の乱れようったら無かったぜ」
「でっけー乳、ぶるんぶるん揺らしてな。俺のチン●に吸い付いて離れなかったしよぉ」
「ま、ダンナがアレじゃあ、欲求不満にはなるさ」
「死にかけなんだろ?それじゃ、あっちの方はさっぱりだろうしな」
「出来るかよ。フニャフニャのチン●で満足出来るようなタマじゃねーよ」
「で、でもよ、か、稼いだか、金…ぜ、全部その男につ、注ぎ込んでるって、ゆーじゃないか」
「ま、そうまでしても生きていて欲しいんだろーさ」
「愛だねぇ…」
「アホか。ダンナが死んだら保険がたんまり手に入るんだろうよ」
「メテオ前ならまだしも、今、保険屋なんてあんのか?」
「あるだろ?じゃなきゃあそこまでダンナの面倒見るかよ」
「だからな、いいか?これこそ愛、なんだってばよ」
「言ってろボケ」
>118
男達が笑う。兄が笑う。
ゲラゲラと笑いながらあの女性(ひと)を侮辱する言葉を並べ、あの女性(ひと)の身体で
今度はどう楽しもうかと声高に話しながら、酒を飲む。
少年の知らない兄の一面があった。
憧れてもいたあの優しい兄の、残酷な一面が…そこにあった。
確かに兄は、少年があの女性(ひと)に恋していた事を知らない。少年がどんなにあの人に
想い焦がれ…そして想い破れた今も、自覚無いままにどうしようもなく惹かれ続けているとい
うその事実にも。
けれど、こんなのはない…と少年は思った。
兄が、どうしてこんな事をするのかわからなかった。
隣の部屋に潜ませて、わざわざこんな話を聞かせたその真意が、少年には全くわからなかった。
わかりたくも、なかった。
兄と男達は、しばらくすると、いつものように街へと出掛けていった。これから本格的に飲
むか、またはナンパでもしにいくのだろう。
少年はのろのろと、被っていた毛布をマットレスに投げ、部屋を出た。
ボロの集合住宅はホコリの匂いが満ち、それに酒の匂いと煙草の匂いと食べ物の匂いが混じっ
ている。
こんなところで、あの女性(ひと)は兄達とセックスしたのだろうか?
楽しんだのだろうか?
また、あのバカっぽい顔をして、少年の頭くらいもある大きなおっぱいを揺らして、白くて
まあるいお尻を振って、涎を垂らしながら「イイ」と叫んだのだろうか?
ホコリだらけの廊下が、涙で滲んだ。
自分でもわからなかった。
自分でも散々あの女性(ひと)を心の中で罵ったではないか。
傷つけ、犯し、謝っても許さなかったではないか。
侮辱したではないか。
『……なんで………』
少年は服の袖でごしごしと乱暴に涙を拭うと、玄関を出て人通りの無い夜道を、まるで雨に
濡れた野良犬のような足取りで家に帰った。
空には魔物の目のような上弦の月が輝き、雲間から浩々と夜道を照らしていた。
今宵はここまでに。
グッジョブ!楽しみにしてます!
122 :
名無しさん@ピンキー:03/10/02 14:23 ID:b9E817hj
先が気になります。
123 :
名無しさん@ピンキー:03/10/02 15:24 ID:6txMRjDK
>119
その翌日の夕方の事だ。
少年は、兄の住む集合住宅の近くにいた。
まだ、迷っている。
来るつもりは無かった。だが、学校からの帰宅途中に、兄に出会った。兄は少年の心の葛藤
などには気付かず、なかば強引にここまで連れてきたのだ。
「12歳と言やぁもうオトナだ。お前もそろそろ“そーゆーこと”を知ってもいいと思うぜ?」
「で…でも兄さん……僕…」
「心配すんな。悪いようにゃしねーよ。今日はとびきりの上玉を呼んでやったからよ。俺はお
前がそういう事に興味持ってくれただけでも嬉しいんだ。やっぱりオトコはオンナを抱いて悦
ばせてこそ、だからな。早く覚えておいて損はねぇ。だいたい、俺が初めてオンナを抱いたの
は…」
兄は少年の肩を抱き、太い腕でぐいぐいと首を引き寄せながら自分の初めての時の事を聞い
てもいないのに色々と教えてくれた。
兄は、初体験をさせてやりたいと思っているのだ。
それにようやく気付いた少年はひとたまりもなく慌てふためき、今まで気にもとめなかった
ちょっと生意気な幼馴染、ソフィアの名前を出して、兄のその『恐ろしい目論見(もくろみ)』
を牽制しようとした。けれど兄は“何もかもわかってる”といった顔で、「ソフィアではまだ
早い」とか「初めて同士は失敗する」とか「今から尻に敷かれるつもりか」とか何を勘違いし
たのか知らないが散々な事を色々と言い、あまつさえ最後には「今から人生決めてどうする」
などと言い出して、少年の必死な抵抗を怒涛(どとう)の勢いで押し潰した。
少年とて初めての時は失敗したくないし、相手が年上の女性ならなんとなく安心出来るので
はないか?と思う。けれど、その相手があの女性(ひと)ならば話は別だ。
>124
確かに妄想の中では彼女を何度も抱き、何度も犯し、あの赤くどろどろした穴の中で射精す
る夢想に体中を…股間をひどく熱くした。
しかしそれでも、「妄想」と「現実」では話が別だ。
少年はもう、どんな顔をしてあの女性(ひと)の前に出ればいいかわからない。いや、そも
そも顔を見せる事も見る事もしたくないのだ。あの女性(ひと)を前にして自分がどうなって
しまうか自信が全く持てないのだから。
少年は、この時ほど自分の意志の弱さとか意地の無さを痛感した事は無かった。
兄は部屋を片付けるからと言ってさっさと先に建物の中へと入って行き、少年は集合住宅の
玄関の横に何をするという事も無くぼんやりと立っていた。昼間の太陽の光と熱で、うずたか
く積もった雪の山の表面が少し溶け、それが日が沈む事で再び凍り始めている。しんしんとし
た冷気が足元から這い上がって来る。霜焼けや皸(あかぎれ)は治りかけていたが、ここにずっ
と立っていたらまたひどくなってしまいそうだった。
そして、
『このまま帰っちゃおうかな…』
そんな想いに熱を持った頭がいっぱいになった頃、“彼等”がやってきた。
「よう、ナニやってんだこんなとこで」
「マルバツ男」がニヤニヤしながら屈み込み、少年の顔を覗き込む。少年は、チャリリッと
音を立ててキラキラと輝く彼の耳の金色の輪を見て、その輪に指を引っ掛けて強くひっぱった
ら、きっと耳がちぎれちゃうだろうな…と場違いな事をぼんやりと思った。
「お、オマエの兄貴、どうした?い、いるんだろ?」
「2色頭」が紙袋からリンゴを取り出して、齧りながら玄関の中をじろじろと覗いた。昨日
の今日だというのに、今日の彼の頭は右がオレンジで左が青だった。若い時から髪を染めると
将来ハゲる…と、少年は聞いた事がある。だから少年は、近い将来、彼はぜったいに「ハゲ」
みたいなツルツル頭になるものと信じていた。
>125
その「ハゲ」は、少年を一瞥すると何も言わずに玄関の中へと入っていく。この男は初めて
会った時から少年を無視しているのだ。
残された二人も、少年が何も言わないため、つまらなそうな顔をして玄関へと入って行った。
少年は、日が落ちて薄闇が迫る建物の外で、彼等の後を追う事も出来ずしゃがみ込んだ。両
手袋を外して息を吹きかけ、強く擦り合わせると、冷たくなった指先がじんじんとした。
『なにしてるんだろ……僕……』
少年は胸の中で誰にともなく呟く。それは、あの1月21日の夜に自問した時と、同じ言葉
だった。
じゃあ、中に入って、あの男達と一緒にあの女性(ひと)を抱くのか?
そんなこと、出来るわけがない。
『やっぱり…帰ろう………兄さんには悪いけど………』
少年は意を決して立ち上がり、夜空の下、一人で家路についた。
兄には明日、謝ろう。
気分が悪くなったとか、前の日に遅く帰ってお母さん叱られたからとか、理由はいくらでも
ある。兄は怒るかもしれないけれど、こんな形であの女性(ひと)と初体験するくらいなら、
怒られた方がいいと思った。
そんな事を思いながら凍った道をとぼとぼと歩き、曲がり角を曲がった時だ。
「…あっ…」
慌てて物陰に隠れた。
前から、あの女性(ひと)が歩いてくるのが見えたのだ。
『…………ティファ………』
「ティファさん」と、胸の中でさえ呼べなかった。
彼女はこちらに気付く事無く、まるで仮面のように固まった無表情のまま、ゆっくりと歩い
てくる。あの、夫の事を話す時の頬を赤らめた顔でもなく、ココアを飲む少年に向けた優しい
微笑みでもなく、男達に抱かれている時のバカみたいな顔でも無かった。
少し地面に視線を落とし、まるでアデット先生に悪戯が見つかって教室の前に呼び出された
ジョンみたいな足取りだった。
>126
『今から………』
兄達に抱かれにいくのだ。
そう思った途端、眩暈(めまい)するくらいの激しい怒りが込み上げてきた。
足元の石を拾い上げて、ぶつけてやりたかった。
走っていって、蹴ってやりたかった。
罵ってやりたいと、思った。
『バカヤロー………バカヤロー……』
すぐ側を彼女が通る。
物陰の暗がりに息を潜め、ぎゅっと目を瞑ってやり過ごす。
彼女は気付かず、通り過ぎ、しばらくしてからようやく少年は立ち上がって、彼女が去った
方向を見た。
ずっと遠くに、彼女の後姿が見えた。
小さな、どうしようもなく頼りなさげな背中が、なぜか……ひどく哀しかった。
『…………ッ…………』
迷いは、一瞬だった。
少年の脚は、今まで歩いてきたのとは全く逆の方向へと進む。
自分でもどうしたいのか、何がしたいのか、それがわからないまま、
『行かないと…』
あえて言葉にしたならそういう意味の想いのまま、
彼は、兄の住む部屋を目指した。
彼女の後を、追うようにして。
今宵はここまでに。
129 :
名無しさん@ピンキー:03/10/03 11:13 ID:/Gf7Htuv
いやー話上手ですね。先がきになって会社休んじゃいました。
これはエロじゃない。すばらしい小説っす!
天才肌感じます!ホントに先が気になる。
さらにいいとこで終わるってのもいいっすね。
頑張ってください!
>127
兄の住む集合住宅は周りをぐるりと別の建物に囲まれていて、その隙間は子供がようやく通
れるほどの間隔しか無い。少年はその隙間を、体を横にして奥へと進み、建物の丁度裏手に出
た。そこは少し余裕があって、しゃがんだりも出来るくらいは幅がある。建物のその面には4
つの窓が並び、その内の一つが兄の部屋のはずだ。
4階建ての集合住宅の、3階と4階は吹き飛んでとても住む事が出来ず、2階も雨が染み込
んで来たり窓が割れてしまっていたりする部屋ばかりで、兄は比較的痛みの少ない1階を選ん
だのだった。少年は灯りのついた部屋を目指してそろそろと歩き、少し躊躇った後でそっと頭
を上げた。
どうしても玄関から入って部屋を訪ねる事が出来なかった。彼女が玄関に消えてたっぷり3
分は迷い、それこうして窓から覗く自分を、少年は「意気地無し」だと自分でも思った。
けれど、これが彼の精一杯だった。
兄の部屋にカーテンは無い。前はあったらしいけれど、色が趣味じゃないとかで外してしまっ
たのだと言っていた。その窓のガラスは綺麗な透明で、歪みも少ない。メテオ前の、ちゃんと
した工業製品としての窓ガラスなのだ。けれど今、その窓ガラスは中の熱気で雲って、水滴が
いくつも出来ていた。
これ以上顔を寄せると中から気付かれてしまう…というギリギリまで顔を寄せ、少年は中を
覗き見た。
中では、丁度あの女性が「マルバツ頭」に肩を抱かれて部屋に入ってきたところだった。
何か話しているようだけれど、良く聞き取れない。断片的に「〜だろ?」「〜の中は〜」
「〜で楽し〜」など聞こえるものの、それだけでは意味のある会話としては理解出来なかった。
>131
部屋の中は昨日とは違い、小さな暖炉に火が入れられていた。その他にも、小さな暖房器具
が部屋の隅で赤熱したアミ状の部分を見せている。数年前まで、田舎などで良く見られた化石
燃料を燃やすタイプの暖房器具(ストーブ)だ。魔晄エネルギーが一般化する前は、暖炉とか、
薪ストーブとか、ああいう化石燃料を燃やすストーブが一般的だったけれど、魔晄エネルギー
が各家庭にまで浸透してくると途端に姿を消してしまったものだ。
神羅の経済援助の無かった田舎では、ずっと使われていたものだけれど、少年は生まれてか
ら2年前の冬まで、一度も使った事は無かった。
少年がストーブに気を取られていると、不意に「ハゲ」があの女性(ひと)を自分の前に跪
かせた。何をするのだろう…と少年が窓に顔を寄せると、「ハゲ」はズボンを脱ぎ、いきなり
黒っぽく変色したちんちんを出してみせた。
『咥えさせるつもりなんだ』
少年にはそれがすぐわかった。
彼女の後をつけて何度も見た情事では、男達は彼女の口にちんちんを挿し込み、彼女も悦ん
で咥えていたからだ。
『あんな汚いこと…』
少年は彼女が断ればいいのに、と思う。
おちんちんは、おしっこをする場所だ。トイレで使う場所なのだ。その場所を、御飯を食べ
る口で咥える。
不潔だと思った。
まるで、自分のおちんちんや肛門を嘗める犬や猫のようではないか。
少年は、おしっこが、精液が、喉の奥へ滑り落ちるのを想像して、思わず吐き気を覚えた。
だが、彼女は少し眉根を寄せてコートを脱ぐと、近くのイスの背もたれに掛けて「ハゲ」へ
と膝立ちのままにじり寄る。服は、濃い紺のセーターと、チェックの入った赤いミニスカート
だった。ストッキングではなく太股まである靴下(ハイ・ニーソックス)は焦茶色で、床につ
けた膝の部分はホコリに汚れてしまっている。
>132
『掃除するって言ったのに…』
兄は、こんな汚い所で、彼女を抱くつもりなのか。
彼女、はこんな汚い所でも抱かれるつもりなのか。
グレニウム橋の袂(たもと)で交尾していた野良犬を思い出す。汚い場所だろうが、どこだ
ろうが、したい時にしたい所で平気で交尾するケモノを。
彼等は犬だ。
人間じゃない。
そう思った。思いたくなった。でも、その内の一人は、自分の血を分けた兄なのだ。
『僕にも…』
その血が流れている。
ぞっとした。
自分も、彼等と同じようにどんな場所でも彼女を抱いてしまえる人間なのだろうか?
そんな事は無い。
そう思いたい。
でも、それならば。
『…なんで…なんでこんな……』
それならば、なぜこんなにもおちんちんが硬く、大きくなるのか。
興奮してしまうのか。
少年は自分の股間を右手で押さえて、部屋の中を見た。空は真っ暗になり、冷気が体に染み
込んでくる。なのに、内側から熱いカタマリが脹れ上がり、歯の根も合わないくらい震えてい
た体がいつのまにか熱いくらいに感じる。
彼女は「ハゲ」の前に跪き、股間に顔を寄せて右手で艶やかな髪を掻き揚げた。その仕草が
ひどく艶かしく、少年をドキリとさせる。すぐに、立ち上がりかけているがまだでろんと力無
い「ハゲ」のおちんちんを、左手の指で摘むようにして持ち、彼女は躊躇いもせずに咥え込ん
だ。大きく口を開け、まるでソーセージにかぶりつくように。
少年が覗いている窓に対して、「ハゲ」は右の横顔を見せている。そのため、その様子が少
年には嫌になるくらいハッキリと見えてしまうのだ。
>133
「ハゲ」はニヤニヤと笑いながら彼女の長い黒髪をなでなでと撫で、何か喋った。彼女は咥
えながらもごもごと口を動かし、ほっぺたを膨らませる。そして上目遣いに「ハゲ」を見上げ
ながら顔を前後し始めた。
力が無かった「ハゲ」のおちんちんはいつの間にか固く大きくなり、彼女の口から出ている
部分は彼女のツバか男の精液かはわからないけれど、ぬるぬるとして光を弾いていた。
『まだ、イッてないから…』
だからきっと精液じゃなくて、彼女のツバ…唾液なのだろうと、少年は思う。
ねっとりとした唾液に包まれたおちんちん…。
それを思うと、股間のおちんちんが益々硬く大きく、そして熱くなるのを感じる。
『僕は、ヘンタイだ…』
女の人に…しかもあの女性(ひと)におちんちんを咥えてもらう事を考えておちんちんを腫
らしてしまう…。でも止められなかった。考えまいとしても、目の前で見せられてしまうのだ。
どうしても考えてしまう。そして、見るのをやめる事すら、出来なかった。目が吸い寄せられ、
息を呑みツバを飲み込む。その音が大きく聞こえて、思わず窓から体を離して少し頭を下げた。
それでも視線は「ハゲ」の股間と彼女の口元から離れない。
やがて「ハゲ」は彼女の綺麗な黒髪の頭を両手で掴み、自分で腰を動かし始めた。彼女は
「ハゲ」の腰に手を当て、苦しそうに眉を寄せ、それでもおちんちんを咥えたまま「ハゲ」を
上目遣いに見上げている。内側からセーターを思いきり押し上げているおっぱいが、そのたび
にゆさゆさと揺れた。
そして…
『あっ……』
「ハゲ」は急に動きを止めると彼女の口からおちんちんを抜き出した。途端に、白い精液が
断続的にびゅっ…びゅっ…びゅっ…と、彼女の顔に、髪にかかる。精液はどろりと垂れ落ち、
顎の先から滴って、彼女の濃紺のセーターの胸元を汚す。セーターの紺色に白い液体が妙に目
立ち、ひどくいやらしかった。
>134
彼女は精液でどろどろになった顔のまま、汚い液体が中に入らないように目を瞑って、再び
おちんちんを咥える。ほっぺたがへこみ、ちゅうちゅうと吸っているのがわかった。
そして、彼女の白い喉が動く。
『飲んだ……』
彼女は毎日のように男達に抱かれ、毎日のように男達のおちんちんを咥えている。そして、
少年が見ていた時も、彼女は必ず男達の精液を飲んでいた。そうすると男達が喜ぶのを、彼女
は知っているのだ。
彼女は「ハゲ」のおちんちんからツヤツヤとした赤い唇を離すと、右手の指で顔にかかった
精液を拭い、それも口に入れて飲んだ。それはまるで、生クリームがたっぷりかかったケーキ
をつまみ食いしているみたいだった。
『おいしいのかな…』
まがりなりにも、おちんちんから出るものだ。美味しいわけはないと少年は思う。だが、彼
女の仕草は“それ”がとても美味しいのだと言わんばかりだ。
「ハゲ」が離れると、兄が布を彼女に放った。彼女がそれで顔を綺麗にすると、今度は椅子
に座った「マルバツ男」が彼女の手を取って引き寄せる。彼女はつんのめるようにして彼の両
膝の間に身を置き、今度は自分から彼のズボンのファスナーを引き下げ、脱がせた。その動作
に躊躇いや澱みは無い。実に馴れた…馴れきった動きだった。
『そうだよな…もう何度も………何度も何度も何度も何度も、他の男と…』
そしてそれを少年も、見てきたのだ。何回も、何十回も。
彼女は、椅子に座った「マルバツ男」の股間に顔を伏せていく。少年からは彼女の後頭部し
か見えないが、だからこそ見えない部分を想像してしまう。彼女の頭の動きが、肩の動きが、
彼女がどんな風に男のおちんちんを咥え、どんな風に嘗めているかを想像させてしまうのだ。
>135
彼女がガクガクと、まるでキツツキが木を突つくように頭を上下させる。膝立ちのまま腰を
落としているため、彼女のお尻の丸さが際立っていた。ゆらゆらと揺れ、少年にその間にある
あの赤いどろどろとした『穴』をどうしようもなく強く強く想像させる…。
『ああ…』
溜息が出た。
夢で何度も見て、夢想し、犯したお尻が、すぐそこにあるのだ。そのお尻の間に自分のおち
んちんを埋め込み、ぬるぬると出し入れしたい…。
…と、兄が何を思ったか、彼女の背後に膝をついて両手で彼女の体を抱くようにした。ごそ
ごそと手を動かし、肩が揺れる。何をしているのか、兄の体が邪魔になって良く見えなかった。
そのうち、彼の両手が一定の動きを繰り返すようになった。肘の高さが定まったまま、左右に
揺れる。
『あ……おっぱい…』
兄は、後から彼女のおっぱいを揉んでいるのだ。あの、たっぷりと重たげに揺れる、少年の
頭ほどもある大きなおっぱいを……。
少年は、白くて、やわらかそうで、いいにおいがして、彼女のやさしさそのもののようなあ
のおっぱいが大好きだった。今、そのおっぱいが兄とはいえ無骨で無神経な男にいいように弄
ばれている。いぢりまわされている…。
なのに、どうしてだろう。ものすごく興奮するのだ。体が熱くなるのだ。少年からは彼女の
おっぱいがどんな風に揉まれているのか、いぢられているのか見る事が出来ない。だからなの
か。だからこそ、少年は自分ならこうする…というイメージを脳裏に浮かべてしまい、その自
分の妄想に興奮してしまうのだ。
『でっかい…おっぱい……やわらかい…両手で掴んでも、きっと手からはみ出すくらいでっか
い…ぷよぷよして、すべすべして、それで、でも乳首……そう、乳首をつまんで…引っ張った
りすると…』
股間が熱い。ズボンの中で、おちんちんがはちきれそうだった。
今宵はここまでに。
改めまして。
皆さん、読んで下さってありがとうございます。
138 :
名無しさん@ピンキー:03/10/04 08:38 ID:CCEk7XGu
いえいえとても楽しく読ませていただいてます。
ちょっとウザイ
礼を言うのはこっちです。頑張ってください!
>136
兄は随分と長い間、彼女の背中から彼女のおっぱいを揉んでいた。けれどやがて、兄は彼女
を抱えると、床に腰を下ろして彼女の体の前面を窓に向けた。
『……っ…!?』
まるでその動きは、窓から覗く少年に「見ろ」と言わんばかりの動きだった。だが、兄も男
達も、窓から覗く少年に気付いている様子は無い。
兄は背中から彼女を抱っこした状態のまま、彼女のおっぱいを揉み続ける。彼女の紺色のセ
ーターは首の所までたくし上げられ、少年が想像した通りの…いや、想像よりももっと綺麗で
もっといやらしいおっぱいが、明かりの下でたぷたぷと兄の両手でもてあそばれていた。
下着はもともと着けていなかったのだろうか?剥き出しになったおっぱいは、白く、そして
大きい。兄の手にも余る大きさだっいた。その中で赤い乳首が鮮烈に少年の目に焼き付く。ほ
んのりとピンク色に染まった彼女の胸元の肌と相俟(あいま)って、たとえようもなく、えっ
ち、だった。
彼女はうっとりと兄に身を任せて、兄が自由に揉むに任せていた。彼女の口元は白っぽい液
体で濡れて、細い顎から糸を引いて垂れ落ちている。「マルバツ男」の精液に違いない。彼女
は彼の精液も飲んだのだ。
両手をだらりと体の横に下げ、後ろからおっぱいを揉まれ続ける彼女は、時々ひくひくと体
を震わせる。すると今まで見ているだけだった「2色頭」が近付いて、彼女のスカートの中に
両手を入れた。そして、自分から脚を揃えて腰を浮かした彼女から、するすると下着を引き下
ろす。その下着を脚から抜き取って床に捨てると、「2色頭」は彼女の両脚を少し乱暴に押し
開いた。
彼女の口が動く。「いやっ」とでも言ったようだ。
けれど「2色頭」は閉じようとする彼女の脚を押し開き、明かりの下にあからさまにした。
彼女のすべすべとした肌の太股の間にあるものが、少年の目にもハッキリと見えた。
>142
『ぐちゃぐちゃだ…』
まだ、触られていないのではなかったか?
なのに、彼女のその場所はもうぬるぬると濡れ、明かりにてらてらと粘液の輝きを見せてい
た。太股がピンクに染まり、ぴくぴくと動く。「2色頭」が右手の指にべっとりとツバをつけ
て、無造作にずぶりとあの赤い『穴』に挿し込んだ。しかも、人差し指と中指の2本だ。なの
に彼女のその『穴』は、簡単に根本まで指を咥え込んでしまった。
『あんなに…広がって……』
少年は喘ぐようにして息をした。冷たい冷気が肺を挿し、カチカチと歯が鳴る。
気がつくと、呆けたような彼女の顔が、うっとりと気持ち良さそうなバカっぽい顔に変わっ
ていた。
おっぱいをいじりまわしていた兄が体をずらし、左腕で彼女を支えながら右手でズボンを太
股の中ほどまで引き下ろす。彼女はあそこを「2色頭」にぐちゃぐちゃと掻き回されながら、
兄の股間からそそり立った赤黒いおちんちんを左手で掴んだ。彼女は右手の肘を床につけ、体
を捻って兄の股間に顔を寄せる。まだ自分の股間は大きく開かれたままなのに、膝をついた兄
のおちんちんに吸い付こうというのだ。
『体…やわらかいよな…』
少年は、いつかの日、彼女がアクロバティックな形で男に抱かれていたのを思い出した。
彼女が兄のおちんちんに舌を伸ばし、自分からぺろぺろと嘗める。本当に男のおちんちんが
好きで好きでたまらないのだとでも言いたそうな動きだった。
『インランめ………公衆便所めっ……』
本当に好きなんだ。
そう思った途端、涙が滲んだ。
こんな彼女の姿は、もう何度も見たはずなのに、まだ涙が出そうになるなんて、自分でも信
じられなかった。 ほっぺたをへこませて兄のおちんちんに吸い付いて、また頭をキツツキみ
たいに前後に振っている彼女が、どうしようもなく憎かった。憎いのに、目が離せなかった。
興奮した。
今宵はここまでに。
145 :
名無しさん@ピンキー:03/10/04 23:07 ID:CCEk7XGu
楽しみにまってます。
まっとるでー
お待ちしております〜♪
>143
『僕も動物だ。僕もヘンタイなんだ。僕も、あの人達と同じなんだ』
「2色頭」がズボンを脱いで、膝立ちになり彼女の両脚を抱えた。そして彼が腰を突き出す
と、びくくっ…と彼女の両脚が震える。太股までの靴下(ハイ・ニーソックス)は、右脚のも
のが脹脛まで、左脚のものが膝までずり下がり、そして、その白くて長くて綺麗な形の両足が、
2度3度と宙に大きく揺れた。
挿入したのだ、と知れた。
『入れたんだ……おちんちん…入れたんだ……』
「2色頭」がバカみたいに腰を動かしながら、器用に彼女の両脚の靴下を脱がせ、遠くの床
に投げて捨ててしまった。そして彼女の白い両脚を抱え直して肩に担ぎ、今までよりも、もっ
ともっと早く腰を動かした。兄のおちんちんを握ったまま完全に仰向けに寝てしまった彼女の、
横になってもそれでもまだ大きく盛り上がった重そうなおっぱいが、たぷたぷと前後に面白い
くらいに激しく揺れ動く。すると「ハゲ」が近付き、そのおっぱいを掴んでぐにぐにと揉んだ。
少年からは、3人の男が群がり、彼女が食われているように見える。
それはいつか見た、草食動物を引き倒してよってたかって食い付き、肉を食いちぎる肉食動
物の姿を思わせた。
『食べられちゃう………ティファが……ティファが食べられる………』
けれど、少年にはどうする事も出来ない。
ただ見ている事しか出来ない。
なぜなら、これは全て彼女が望んだことだからだ。
彼女は自分から男達に抱かれに、楽しみに、ここにやって来たのだからだ。
>148
しばらく彼女の『穴』を楽しんだ「2色男」は、不意に腰の動きを止めると、彼女から離れ
てその手を取った。ぬるぬるとした粘液が「2色頭」のおちんちんに絡み付き、彼女の『穴』
と銀色の糸で繋がっているのが見えたが、彼はそれを拭おうともしない。
射精したんだろうか?と少年は思ったが、そうではなかったようだ。「2色頭」は今まで所
在無げに床を撫でていた彼女の左手を取って、強引に起き上がらせる。彼女は、艶やかな長い
黒髪が、真っ赤に染まって腫れぼったい顔にかかり、まるで酒に酔っているかのように見える。
ふらふらと頭が揺れ、口元には精液か涎かわからないもので濡れ光っていた。
「ハゲ」がまだ、左のおっぱいを掴んだり揉んだりたぷたぷと揺らしたりしていじっている。
彼は彼女のおっぱいが好きなんだろう…と少年は思った。
「2色頭」が彼女を引き寄せ、何事かを喋った。
すると彼女は、のろのろと四つん這いになり、屈み込んで「2色頭」の股間におっぱいを寄
せた。そして両手でおっぱいを掴み、下から掬い上げるようにして彼のおちんちんを間に挟み
込む。すると彼のおちんちんは、彼女のおっぱいにすっかり隠れてしまった。
『パイズリだ…』
おっぱいの大きな『キョニュウ』とか『バクニュウ』とか呼ばれるオンナしか出来ない技だ。
彼女はたぷたぷとおっぱいを揺すり、「2色頭」のおちんちんを擦り上げる。その表情は少
年からは良く見えないけれど、どんな顔をしているかは、彼にはハッキリと目に見えるように
思い描く事が出来た。きっと、うっとりと目も口も半開きにして、時々唇をピンク色の舌でち
ろりと嘗めたりしているにちがいない。そして「2色頭」を上目使いに見上げて「気持ち良い?」
などと聞いたりもしているのだろう。
それは、少年が何度も見た彼女の痴態だった。
150 :
名無しさん@ピンキー:03/10/06 23:52 ID:p1V1Sohp
age
>149
彼女が、おっぱいで「2色頭」のおちんちんを擦り上げる事に夢中になっていると、少年は
、兄がズボンを脱いで、彼女のゆらゆらと揺れるお尻を両手で掴んだのに気付いた。あ、と思
う間もなく、兄は彼女のお尻を後から抱え込むようにして抱き、右手を添えておちんちんを挿
し込む。そしてすぐに彼女のお尻に叩き付けるように腰を動かし、ニヤニヤといやらしい笑み
を浮かべた。
少年はごくりと唾を飲み込んで、その様子に魅入ってしまう。
『…ああ……』
彼女の白いお尻が兄の腰に押されて波立つ。きっと音がするくらい強く、激しく打ち付けら
れているに違いない。
そうすることで、兄は気持ち良いんだろうか?
いや、気持ち良いに違いない。兄のあのものすごく気持ち良さそうな顔を見るだけでも、ど
んなに気持ちが良いかがわかる。
ぬるぬるとしたあの赤い『穴』におちんちんを入れて、彼女を背中から「犯す」のは、いっ
たいどんな気持ちだろう?
兄はひたすら彼女を後から責め続け、彼女は兄に押されるように「2色頭」のおちんちんを
おっぱいで擦り上げる。彼女のツヤツヤした黒髪が背中を流れて、床の上にまでうねっていた。
3人は、まるで一つのイキモノにでもなったようだ。繋がり、貪り合い、肌がうねるのだ。
少年はその光景に、自分が今、『覗き』をしているのだということを忘れた。
忘れてしまった。
だから、「ハゲ」の姿が視界の中にいないということに、気が付かなかったのだ。
はっ…と気付いた瞬間には、もう何もかもが手遅れだった。窓が大きく開かれ、大きな影が
“ぬっ”と顔を出した。窓は、押し開くタイプではなく、引き上げるタイプだった。思ったよ
り体が寒さにかじかんで硬直し、咄嗟に動けなかった。「しまった!」と思った瞬間にはその
影に腕を取られ、首の後を掴まれ、部屋に引き摺りこまれてしまったのだった。
>151
「あ……」
投げ出され、木板の床に座り込み、少年は体を震わせて周囲を見回した。腰を床に打ちつけ
て、ひどく痛んだ。冷たく凍るような体を、手指を、頬を、熱いくらいの室内の熱気が包み込
む。生臭い匂いがした。男と女の絡み合ったセックスの匂いだと理解するよりも早く、喉を吐
き気が込み上げる。
兄はまだ腰を動かし、彼女のお尻からは“ぐちゅぐちゅ”とした粘液質の音が聞こえてきて
いた。彼女の白いお尻は波立ち、兄の太股と打ち合って“ぺちっぺちっ”と間抜けな音を立て
ている。粘液の音は、その音に混じって聞こえているのだ。そしてその中には、ねっとりとし
たものが泡立つような、破裂するような音が、“ぶっ…ぼぶっ…”と少年の耳に入ってくる。
「ああっ…あっ…あああっ…」
彼女は少年が部屋に引き入れられ事に気付かないのか、バカっぽい顔に笑みを浮かべたまま
うっとりと目を瞑って兄の責めを楽しんでいた。大きなおっぱいで「2色頭」のおちんちんを
刺激し、時々舌を伸ばしてぺろぺろと嘗めている。2メートルと離れていない目の前に少年が
いるというのに、それにすら気付かないほど快感に溺れているのだろうか?セックスに夢中な
のだろうか?
「よお…ノゾキたぁイイ趣味だな?ええ?」
「ハゲ」がくぐもった…ドスの利いた声で少年の耳元に囁く。少年はツバを飲み込み、ざっ
と身を引いて窓の下の壁に背中を預けた。
覗いていたのがバレた。
いや、最初からバレていた?最初から知っていて、それで少年が覗いているその目の前であ
の女性(ひと)を抱いたのだろうか?
兄を見ると、ぬるっ…と彼女のお尻からおちんちんを抜き出した所だった。おちんちんには
白っぽい粘液が絡み、それは彼が彼女の『穴』の中で射精した事を物語っていた。
「わりぃ、中で出しちまった」
少しも悪いと思っていない顔で兄が嘯(うそぶ)く。
>152
「ハゲ」が顔を顰めて兄を見、少年を見て、顔をしかめながら言った。
「おい、オマエが呼んだのか?」
「まあな。全然入ってこねぇからもう帰ったのかと思ったぜ」
彼女から脱がせた下着でおちんちんを拭った。その時初めて、少年は彼女の下着が精緻なレ
ースの黒いものだと気付いた。
その彼女が、兄が離れた事でおっぱいによる「2色頭」のおちんちんへの愛撫を再開した。
もう既に限界に来ていたのだろう「2色頭」は、すぐに小さく声を上げ、彼女の顔へ白く濁っ
た粘液を飛ばす。ねっとりとした粘液が彼女の顔を、髪を汚すと、彼女は目を瞑ったままぺろ
りとピンク色の舌を伸ばして、唇にかかった精液を嘗め取り、こくりと喉を鳴らした。
「今日は、コイツにも“初体験”ってやつを味あわせてやろうと思ってな」
「おいおい、初めてなのに兄貴のザーメンぶちこんだオマ●コかよ?ひでぇな?」
「マルバツ男」が兄と場所を代わり、彼女のお尻を抱える。すぐにずぶりとおちんちんを挿
し込んで、ぬるぬると腰を動かし始めた。兄の精液がたっぷり注ぎ込まれた『穴』にそのまま
自分のおちんちんを入れる事は、彼にとって気にするような事ではこれっぽっちもないらしい。
「テメェもそう言いながら突っ込んでんじゃねーよ」
「いいだろ?まだフェラしかやってねーんだぜ?」
「あっ…あっ…あ〜〜〜〜……」
彼女が精液まみれの顔を伏せ、いやいやと首を振った。艶やかな黒髪に精液が引っ掛かり、
べとべとと糸を引いていた。それが広がり、彼女の横顔を隠す。
彼女には男達の会話は聞こえていないのだろうか?
それとも、今更一人や二人増えた所で、どうという事は無いのだろうか?
少年は寒さからではなく、痛みからでもなく、体がぶるぶると震えるのを自覚した。
「お、おいおい、こ、こいつ、震えてるぞ?こ、恐いのか?」
「2色頭」が、精液でべとべとになった彼女の髪を、まるで幼女にするようになでなでと撫
でながら言った。
>153
「寒いんだろ?ずっと外で覗いてたんだからなぁ」
「マルバツ頭」がゲヒャゲヒャと笑う。彼は彼女の脇から両手を入れると、おっぱいを掴ん
でそのまま彼女を抱き上げた。「2色頭」が不服を漏らすが、それをやめさせようとまではし
なかった。
「マルバツ男」とは、まだ繋がったままの彼女は、両手両脚を大きく開かれ、おっぱいをぐ
にぐにと揉まれ、弄られながら、ふらふらと頭を揺らめかせる。
長い黒髪がばさばさと彼女の顔を隠し、まるで髪の毛のオバケのようだった。
「ああ〜〜〜あ〜〜…あ〜…」
痴呆の様に口元から精液混じりの涎を垂れ流しながら、彼女がよがり声を上げる。
少年は動く事も離す事も出来ず、ただ体を震わせたままその様子を……どうしようもなく無
様な“公衆便所”を、凝視(ぎょうし)し続けた。
「おい、さっきからなんにも喋らねーぞ?」
「ビビッてんじゃねーのか?」
「セックス見んの初めてなんだろ?じゃあショックなんだろーよ」
男達がゲラゲラと笑う。
ただ兄だけが、少年の様子に眉を顰めた。
「なあ…ひょっとしてオマエ…この女と知り合いか?」
その言葉に、少年の体が“びくっ”とひときわ大きく震える。
「マジかよ?!実はその歳で初体験どころか百戦錬磨のツワモノだったりしてな」
「マルバツ男」が彼女のおっぱいを揉みしだき、腰をぐにぐにと動かしながら笑った。そし
て、彼女の顔を覆っていた黒髪を掻き揚げ、赤く染まって呆けたような顔を露わにすると、彼
女の下着を拾い上げてごしごしと彼女の目を塞いでいた精液を拭い取った。
「よお、目ぇ開けろよ。オマエの情夫(イロ)が来てくれたぞ?」
そう囁き、それがさも上等なジョークのようにゲヒャゲヒャと笑った。
彼女は「マルバツ頭」に責められながら、うっすらと目を見開き、そして、眼前に座り込ん
だままぶるぶると震える少年を見た。
>154
「…あ……」
最初、ぼんやりとしていた彼女の瞳は、やがて驚愕に見開かれ、それがすぐ当惑に変わり、
そして哀しみに染まった。
「い…いやっ……」
彼女は目を反らし、顔を背けて、剥き出しだった重たげなおっぱいを必死にセーターを引き
下げる事で隠し、スカートを押さえる事で精液でどろどろになった赤い『穴』を隠そうとする。
「…ないで…お願い…見ないで……」
だが、おっぱいは両方共「マルバツ男」が掴んだままであり、股間はこれ以上無いくらいに
大きく開かれて、黒っぽく変色した太いおちんちんを飲み込んだままなのだ。セーターでもス
カートでも全てを隠す事は出来ず、また隠そうとする事によってより淫猥さが際立ってしまう。
その事に、彼女は気付かなかった。
「やっぱり知り合いか」
「ま、情夫(イロ)ってのは無いだろうがな」
「もう初体験は済ませてんじゃねーのか?」
「いや、まだだろーな。ま、せいぜいがコイツをオカズにオナニー止まりだろ」
「マルバツ男」が、隠そうとする彼女の手を払い除けながら「ハゲ」と話す。セックスの最
中だというのに、彼女を犯し責め立てている最中だというのに、まるで昨日の天気の話でもし
ているかのような気安い口調だった。
「2色頭」がおちんちんを布で拭い、近くにあったボトルのコルク栓を抜いてラッパ飲みし
た。赤い液体が口の端から零れて床に滴る。
少年は彼女の痴態から目を反らすように、床に落ちた液体を見た。
『…ワインだ…』
そんな言葉しか浮かばない。
今も、押し殺したような彼女の声が耳に届いているというのに、どこか遠くの出来事のよう
にしか感じられなかった。
「マルバツ男」は、少年が何の反応もしないと知ると再び彼女をうつ伏せにし、両手を床に
つけさせて四つん這いにさせ、彼女をお尻から激しく責め立てた。
>155
「あっ!あっ!あっ!あっ!あっ!」
ガクガクと彼女の体が揺れ、少しづつ少年の方へと近付いてくる。少年が「マルバツ男」の
顔を見ると、彼はニヤニヤとしたいやらしい…残酷な笑みを浮かべていた。
「あっ…やめっ……やめて…あっ…あっ…やめっ…ああっ」
彼女が両手を突っ張って、それ以上前に行かないようにする。少年は、獰猛な猟犬から逃れ
ようとでもするかのようにぴたりと壁に背中をつけて、それでも彼女の精液でべとべとに汚れ
た彼女の頭を見続けた。彼女の左手が、少年の床に投げ出した左足に触れる。少年は汚いもの
に触れたように、ついに「うわっ」と声を上げて両足を体に引き寄せた。
「精液臭いオマエに触られるのはイヤだとよ」
ゲラゲラと「ハゲ」が笑う。兄はただ顔をしかめて「2色頭」と同様にボトルから酒を飲ん
でいた。
「いやっ…あっ…いやっ…やっ…おねがい…おねがい…やめっ…」
彼女の体から、男達の精液の匂い、汗の匂い、ツバの匂い、そして彼女のメスの匂いが漂っ
てくる。彼女は「マルバツ男」に懇願しながらも、そこから逃げようとはしない。繋がってい
るおちんちんを抜いて、逃げようとはしない。
『そんなにおちんちんが好きか』
視界が滲んだ。
泣くものかと、思った。
でも、無理だ。
どうしようもなかった。
「あれれー?泣いてるよコイツ」
「ひょ、ひょっとしてあ、“憧れの君”とか、だ、だったんじゃねーか?」
「まさかな?だってコイツ“公衆便所”だぜ?」
「ガ、ガキはそ、それ、し、知らんだろ?」
「初恋かぁ?」
「ひょっとして俺達、マズイ事した?」
>156
「いやいやいやいやいやいや、そうとも言えんだろ?この便所女の真実の姿ってヤツを教えて
やれたんだ。純な少年が汚れる前に自分の過ちに気付く手伝いが出来たと思えば」
「ま、そうだな。こんな“売女(ばいた)”に恋してるようじゃ、男としちゃ終わっちまう」
好き勝手な事を言う男達が憎かった。
男達がひどい事を言っているのに、それを止めようともせずに酒を飲んでいる兄が憎かった。
何かもかもが、全て、憎かった。
もう一度メテオ落ちてきて、今度こそ全て消えてしまえばいいと思った。
「おぅふっ」
「マルバツ男」がぶるっと身を震わせ、2度3度と彼女のお尻を波立たせた。そしてぬるるっ
とおちんちんを抜き出すと、満足そうに息を吐く。
彼女の中にたっぷりと射精したのだ。
「んじゃ、ま、本来はオレの番なんだが…ここは今夜のゲストにお譲りしますかね。…おい、
仰向けにしろ」
「ハゲ」が「2色頭」に言う。彼は、少年の足元の床に突っ伏してぐったりしている彼女を
引き起こすと、そのまま少年の前に彼女を仰向けに転がした。すぐに「ハゲ」が彼女の左手と
左脚を持ち、「2色頭」が彼女の右手と右脚を持つ。そして、茫然とする少年の前で、彼女の
体を開いた。
「ぅ…」
彼女の全てが、眼前にあった。何もかもが、あからさまにされ、光の元にあった。
喉元までたくし上げられた紺色のセーター。
白く滑らかな腹の所でくしゃくしゃになっているチェックの赤いミニスカート。
身に着けているのはそれだけだ。
彼女の体を隠しているものは、それだけしか無かった。
今宵はここまでに。
やまばっすね!ファイトです
160 :
名無しさん@ピンキー:03/10/07 19:56 ID:QoKdlfv8
ここは充実してる良スレですね。FFDQ板のティファ萌えスレには職人さん君臨してないから羨ますぃ。そこでは皆推力タソに来てもらいたがってて推力タソのHPまで知りたがってる有様.゚・(ノд`)・゚.応援してます!
>157
「…い…いや…」
狼に首筋を噛まれた小鹿のように彼女は身をよじって少年の視線から逃れようとするが、男
達がしっかりと手足を固定しているためわずかに体を捻ることしか出来ない。胸を反らせ、首
を背け、両脚を閉じようとするたびに、ゆさっ…ゆさっ…とたっぷりとした肉のかたまり…白
い大きなおっぱいが左右に揺れる。
汗ばんで濡れ光る重そうなおっぱいの上では、乳首の周りの赤いところ(乳暈[にゅううん])
が充血してぱんぱんに膨らみ、その中心の乳首は固くそそり立って見えた。それは、血が十分
に集まっているから濃い赤い色を浮かべているのだ。きっと熱さえ持っているに違いない。
少年は、女の人の乳首を触った事は無いが、おちんちんは“腫れる”と熱くなる。だからきっ
と乳首も熱くなると思うのだ。
こんな時だというのに少年は、あの大きなおっぱいの中には何が入っているのだろう?と頭
の片隅でぼんやりと思った。
甘いミルクがたっぷり詰まっているなら、僕はきっと赤ちゃんみたいだと言われようとも喜
んでちゅうちゅうと吸うだろうに。
そう思った。
「……いやぁ……」
弱々しく彼女が首を振ってその長い黒髪が顔にかかるたびに、御丁寧にも「ハゲ」がその髪
をまとめて撫でつけ、彼女の真っ赤に染まった顔を露わにする。恥ずかしさと悔しさのないま
ぜになった彼女の表情に、しかし涙は無い。
てっきり泣いているのかと思った少年は、その彼女の姿そのものが、彼女自身の「芝居」な
のだと思った。
恥ずかしくないのに恥ずかしいフリをし、嫌じゃないのに嫌だと言う。
>161
『なんだよ……なんなんだよ…』
このまま立ち上がって、彼女の腹を、やわらかく揺れ動くおっぱいを、脚で踏み躙(にじ)っ
てやりたくなる。
やっぱり、自分が愉しむためには僕にさえ芝居してみせるのか。
それが理不尽な想いだと、少年は気付かない。今はただ、兄と男達と、そして彼女への憎し
みしか、無かった。
…と、
ぶぶっ…ぶっ…ぶりゅっ……
いっぱいに広がった彼女の両脚の間の、どろどろとした赤い裂け目の『穴』から、大量のど
ろどろとした精液が流れ出してきた。生臭い匂いが少年の鼻をつく。嗅ぎ慣れた、精液だけの
匂いとは違う。彼女のどろどろとした粘液が混ざっているいやらしい匂いだった。
「あっ…いやっ…いやっ……みないでっ……みないでっっ!!」
彼女が懇願し、しゃくりあげるように腹を波立たせる。
けれど、涙は無い。
やはり、涙は見えない。
『カッコだけじゃないか』
少年は、涙を流さずに泣く女性を見た事がない。
だから、“そんなものはいない”と、今も思っている。
信じている。
「お、おいおい、な、ナニやってんだよ、さっさとす、済ましちまえ?ん?せ、せっかくドー
テーからそ、卒業できんだぜ?」
>162
「ま、初恋の相手が街中の男達の“公衆便所”だって知っちまったら、オレだったら死ぬね。
死ぬ。恥ずかしくて」
彼女の手足を押さえたまま、「2色頭」と「ハゲ」が笑う。
殺してやろうか。
狂暴な想いが胸に膨らむ。
だが、それが自分の情けないくらい非力な腕では到底適わない事も知っている。
そんな、どうしようもない想いを巻き込んだ感情の嵐が、少年にとめどない涙を流させていた。
握り締めた両手の爪が、ぎりぎりと手の平に食い込む。
けれど、痛みさえ感じなかった。
「…やめて……ゆるして……」
申し訳程度に抵抗する彼女が悲しかった。
自分まで芝居して騙そうとする彼女が悲しかった。
赤く染まったおっぱいやお腹や太腿の内側が悲しかった。
どろりとあそこから流れ出した精液が、悲しかった。
だから少年は
「やっと決心ついたか。さっさと…あ!」
「コノヤロ!!」
「ば、バカ!逃がすなっ!」
「てめっ、おいっ!ナニやってんだ!!」
逃げた。
どこにそんな力が残っていたのか。
部屋の暖房で、冷え切った体が温まったのが良かったようだ。
>163
立ち上がり、ニヤニヤと笑っている男達を尻目に、彼女の体を飛び越すようにしてまたぎ、
ドアに向かって走った。鍵がかかっていないのが幸運だった。少年は水をかけられた黒猫のよ
うに、後も見ずに一気に走る。後からドタバタと音がするが、兄の部屋から玄関までは数メー
トルも無い。何度も来た廊下なのだ。暗闇でも走り抜けられる。
玄関を出て夜道を走り、曲がり角で一度だけ、凍った路面で滑って派手に転がった。慌てて
立ち上がり、後を見ないで再び精一杯走る。
凍っているところと凍っていない場所がわかりにくい。
それでも走った。
何度も滑って何度も転がり、涙と鼻水でぐちゃぐちゃになった顔が夜風に晒されて凍るよう
に冷たくなった。
自分に残されていたのは、ただ一片の勇気だったのだと思う。
たったひとかけらの勇気。
逃げ出す勇気。
これを、勇気と呼べるのならば。
家に帰った時には、夜の9時を過ぎていた。
それに気付いた時、いつもバーが終わってから男達に抱かれていた彼女が、どうして今日に
限って夕方から兄のところにやってきていたのか。その事実には、これっぽっちも考えがいか
なかった。
ただ、どうしたらいいかわからなかった。
いつも。
いつもいつも、そうだ。
>164
結局自分は子供で、子供だから兄達がする事を止められなかったし、彼女がする事も止めら
れなかった。兄達の言う通り彼女を抱く事も、彼女の言う通り断固とした拒否も出来なかった。
全部、中途半端だ。
自分が子供である事が、悔しかった。
子供でしかない自分を憎んだ。
兄達を、そして彼女を憎んだように。
お母さんに見咎められて理由を聞かれても、少年は服のあちこちが破れ血が滲み、涙と鼻水
で顔中をぐちゃぐちゃにしていた理由を、彼はとうとう一言も両親に話さなかった。
忘れたい事がある時、お父さんはお酒を飲む。
だから。
だから少年はこの日の深夜。
生まれて初めてお酒を飲んだ。
苦い、酒だった。
4杯目を飲んだところまで、覚えていた。
それ以後の記憶が無い。ただ、
ただ、空に浮かんだ満月が、ひどく赤い色をしていたことだけ、靄(もや)のかかった脳み
そが記憶していた。
今宵はここまでに。
あと少し。
たぶん。
御願い
ティファに救いを・・・
ここまでみたらハッピーエンドをキボヌ
クラウド登場のハッピーエンドをお願いしまつ。
ティファが哀れすぎて見てらんね
もうさっさと終ってたも〜れ
171 :
名無しさん@ピンキー:03/10/08 21:40 ID:KmyUEb8j
目が離せない!
バッドエンドでいいよ
こっちのスレでは幸せなティファを見たかったかも。
>165
翌日、少年は学校を休んだ。
朝起きると、頭がガンガンして世界がぐるぐると回り気持ち悪くて、部屋に入るなり酒の匂
いを敏感に嗅ぎ付けたお母さんにガミガミと小言を言われながら、吐いた。
お母さんは「自業自得だよ、まったくこの子は…」とブツブツ言いながら少年をバスルーム
に押し込んで、その間に吐いたもので汚れたシーツを替え、窓をいっぱいに開いて換気をし、
ベッドの下に隠したお父さん秘蔵の高級酒の空瓶を片付けて、さらには赤く焼けた炭の入った
でかい土瓶を持ち込んで、勉強机の上に水とスープと“小麦粉を水と砂糖と蜂蜜と塩で練った
ものを焼いたパンケーキの出来損ないみたいなもの”を置いていった。
少年の部屋には暖炉なんていう上等なものは無かったから、炭独特の匂いが少し気になった
けれど、寒いよりもずっといいと思った。
お母さんに、アルコールが抜けるまで寝てるように言われ毛布に包まってベッドでぐったり
としていたが、彼は夢うつつの中で、少し冷たいひんやりとした手が、頭の下に氷を包んだ平
べったいゴム袋を敷いてくれるのを感じた。それが夢ではないのを知ったのは、日ももう傾き
かけた午後2時頃の事で、少年はぼんやりとしたその記憶だけではなく今までの事が全て夢で
あれ良かったのに…と、ひっそり溜息をついた。
そう。
彼女の秘密を知ってしまったあの日から、全部…。
彼女の秘密。
その言葉が頭に浮かび、途端に昨日の事が脳裏に蘇る。
“泣き真似までして僕を騙そうとした”彼女の姿が蘇る。
『ウソつき…』
「酒を飲めばイヤな事は全部忘れられる」と言ったお父さんに、少年は毒づいた。
まだハッキリ覚えているじゃないか。
こんなにもまだ、胸が痛いじゃないか。
>174
『まだ、ほんとに泣いたなら許してやってもよかったのに…』
少年はそう思う。
彼女が本当は嫌々男達に抱かれていたのなら、また少年もここまで彼女を憎んだりしなかっ
ただろう。
でも、彼女は泣いていなかった。
涙を流していなかった。
だから、あれば全部ウソなのだ。
もう忘れよう。
そう思った。
もう、忘れてしまおう。
彼女のことなんか、考えるだけソンだ。
この頭痛と気持ち悪いのが治まったら、きっと全部忘れられる。
彼女にはもう会わない。
もう話さない。
そうすれば……………どうしようもないこの胸の痛みも、きっと消えていくに違いないのだ。
その翌日。
そんな少年の決意を嘲笑うかのように、世界はあくまで残酷だった。昨日の夜から降り積も
った真新しい雪が、真っ白に家の屋根を、木々を、そして通学路を染めていたけれど、やっぱ
り世界はどこまでも少年に悪意しか向ける気がないのかもしれない。
学校の帰りのグレニウム橋に、その女性(ひと)は立っていた。
周りに友達はいない。昨日学校を休んでしまったために、少年は5時過ぎまで居残りをして
いたのだ。ソフィアとジョシュアが待ってると言ってくれたけれど、少年は遠慮した。
もう子供じゃないのだ。
誰かと寄り添って帰るなんて、低学年の子供がする事だと思った。
>175
最初、薄暗がりの中で立つその人は、音楽の担当のミレイラ先生かと思った。髪が長く、そ
っと静かに佇む姿が、彼女によく似ていたから。それにミレイラ先生は、絵画教室のロイド先
生と恋人同士で、よく橋のところで待ち合わせをしていると聞いた事があるからだ。
けれど、違った。
少年は一瞬立ち止まって「ぅ」と、声にならないうめきを漏らした。
昨日一日寝ていたせいで、一昨日の事なのに記憶は嫌になるくらい鮮明だった。感じなくて
もいい“匂い”さえ蘇ってくる。男達の汗の匂い、精液の匂い、ツバの匂い、そしてそれらに
まみれた彼女の匂い、酒の匂い、ストーブの化石燃料が燃える匂い、…それらがないまぜになっ
た気持ちの悪い匂いが、幻臭となって少年の小さな鼻の奥を満たした。
脚がふらつく。
止まりたいと思った。
今すぐ回れ右をして学校に逃げ帰りたいと思った。または500メートルは離れた隣の橋ま
で迂回する事を考え、最後には水深が1メートルくらいなら雪の降り積もる河岸から泳いで渡っ
てもいいとさえ思った。
それくらい、その女性(ひと)に近付くのが嫌だと思った。
近付いたら、自分がどうなるかわからなかった。
少年は凍るような冷たい空気を思い切り吸って息を止め、唇を噛んで自分を奮い立たせた。
大丈夫。
あんな女、なんでもない。
関係無い。
僕に用事があるとは、限らない。
そうさ。
またどこかの男を待ってるんだ。
きっとそうだ。
また今夜も、男におちんちんを突っ込んでもらって喜ぶんだ。
腹の底のもっと下のほう、股間に近いところの奥の奥に火が入った。体がカッカッと火照って、
まるでエンジンで走る自動四輪にでもなった気がした。
このまま突っ切ってやる。あんな女、見ない。
>176
少年は早足で脚を進めた。
視線はまっすぐ。
遠くに見える街の中心の教会の時計塔のてっぺんだ。
エンジンは熱い。
もうどんなことでも撥ね退けられる気がした。
…気がしただけだった。
「あ、ね……ねぇ……あのっ…」
女が顔を上げてこっちを見たのがわかった時にはもう遅かった。エンジンはオーバーヒート
気味に悲鳴を上げて、あと少しで爆発するところだった。なけなしの気力を振り絞って行われ
た突貫行は、彼女の控えめな、おずおずとした声であっけなく挫けてしまった。
それでも止まらない。
交互に振られる両脚は止まらない。
「ね、あの、あ、ま…待って!」
焼けた鉄の棒が触れたような気がした。
少年は彼女が掴んだ右腕を振り払い、走った。
『きたない』
その言葉が浮かんだ。
おちんちんを触った手だ。
いろんな男の、たくさんの男の、何十人もの男の、いろんな形のいろんな色のたくさんのお
ちんちんを握った手だ。
ぞっとした。
触られた腕のその部分から、汚れが全身に広がっていく気がした。
忘れかけていた吐き気が込み上げる。
逃げたい。
あの女から一歩でも遠く。
「待って!ね!お願いだから!!」
けれど、一昨日前の夜のようにはいかなかった。
逃げられない。
10メートルもいかないうちに彼女に追い付かれ、腕をしっかりと掴まれてしまった。
>177
思っていたよりも力があって、振り払おうとしても振り払えなかった。
「あ…ね、お…お願い…あの事は……ねえお願い…黙っていて欲しいの」
目の前がカッと赤くなった。
媚びたような彼女の声音に、今度こそ本気で吐き気がした。
腹の底の奥の奥の熱を持ったエンジンが、ぐるぐると高速で暴走し始めていた。全身の血が
熱く沸騰して逆流するようだ。
喉の血管がどきんどきんと嫌に大きな音を頭蓋骨の中に響かせる。
ふざけるな。
ふざけるなふざけるなふざけるな!!
身体中がぶるぶると震え、目をぎゅっと瞑ってゆっくり息を吐いた。
「あの…こと?」
声が震えていなか不安だった。自分ではよくわからない。自分の声が、どこか遠くから聞こ
える誰か別の人の声のように思えた。
「あ…うん…一昨日(おとつい)の……その…」
「兄さんの部屋でのこと?」
「う…うん…あ、あれは、その…違うの」
何が違うんだ?
「あ、あれには…ワケがあって…」
ワケ?
「そのワケは、その、言えないんだけど」
言えない?
それはそうだろう。
楽しみにワケなんか無い。
「でも、信じて欲しいの。私、好きであんな」
「うるさい!」
これまで自分はずっとこの女性(ひと)をどこかで信じていた。ずっと好きだった。ずっと
好きでいたことに心のどこか深いところで気付いていた。
でも、ダメだ。
もうダメだ。
>178
一昨日の彼女の姿が脳裏にへばりついて消えなかった。
自分からおちんちんに吸いついていく彼女が消えなかった。
おちんちんを突っ込まれながらバカっぽい顔をして涎を垂らしていた顔が消えなかった。
何もかも、ウソだったじゃないか。
僕に向けた笑顔も言葉も、全部、ウソだったじゃないか。
「信じろって!?ふざけるなっ」
呆然とする彼女の腕を振り払って、思い切り言葉を叩きつけた。
目を見開き、ぽっかりと口を開けて、愕然とした表情でこちらを見る彼女を罵るのは、気持
ち良かった。
ずっと言いたかったのだ。
ずっと言ってやりたかったのだ。
「誰を信じろってのさ?信じて欲しい?誰を?オマエを!?」
初めて彼女を「オマエ」と言った。
それが相応しいと思った。
「オマエなんか、公衆便所じゃないか!!」
わなわなと彼女の唇が震える。
顔色が真っ白だった。
これも芝居だ。
演技だ。
同情を引こうというのか。
馬鹿馬鹿しい。
「じゃあオマエを信じてる旦那様はどうなんだよ!?ずっと病院で待ってるんだろ!?オマエ
を信じてるんだろ!?旦那様が可哀想じゃないのかよ!?」
「…っ…あ…そ…」
「うるさいっ!!
何か言おうとする彼女を突き飛ばす。
あっけなかった。
彼女はよろよろと後退って、積もった雪の上に尻餅をついた。泣いているような笑っている
ような顔で、少年を見上げてくる。
その顔が、また少年には憎々しく思えた。
「オマエなんか死んじゃえ!!」
ひくっ…と彼女が震えた。しゃくりあげるように一度、大きく息を吸い込み、視線が、徐々
に徐々に下がってゆく。
そして少年の足元に視線が止まると、手袋に包まれた手が少年に伸びる。
手を取って欲しいのか、それとも少年にすがりたいのか。
けれど少年はその手を左手で思い切り払って、足元の雪を彼女目掛けて蹴り上げた。
「汚い手で触るなっ!!」
泥の混じったべしゃべしゃの雪が、彼女の顔にかかる。咄嗟に両手で庇ったけれど、もう遅
かった。
「みんなに言ってやる!オマエが公衆便所だって言ってやる!便所女だって言ってやる!『イ
ンラン』で『オトコグルイ』の『ニクベンキ』だって言ってやる!!」
言ってやった。
胸がスカッとした。
でも、まだ足りない。
雪を掴んで、握り固め、投げた。
「行けっ!どっか行っちゃえ!!」
彼女の肩に、頭に、身体に当たる。子供のように顔を背け両手を前にかざす彼女を、もっと
もっと責めてやりたいと思った。
そうするのが、“気持ち良かった”。
「行けっ!!公衆便所!!」
何度も投げつける。
「…や…やめ…」
消え入りそうな声が湿っている。でも、手が止まらなかった。
>180
「あっ!!」
悲鳴が上がる。
そこでようやく、自分の中で暴走し続けていたエンジンが急速に冷め始めた。
彼女の右のこめかみから、赤いものが一筋流れ出していた。
石が入っていたのだ。
「どうして…」
責めるでもない彼女の瞳が、悲しみと疑問で揺れていた。
それに答える術(すべ)を、少年は持たない。
出来る事は、一刻も早くここから逃げること。
それだけだった。
今宵はここまでに。
うおー面白い。今日初めて見たけど。
ラストはどうなるのか。
俺がこの少年だったら一生トラウマに悩まされるな。
てか文を書く練習ってあるんですか?
良かったら教えてくださいな。
>文を書く練習
そりゃあーた、書いてあげて読んでもらうの繰り返しだろー。
って横からなんだがw
たまーにアニメ・漫画板の4大少年誌各バレスレで
バレ書いてるけど読みやすく書くのって結構難しい。
元ネタに頼りっきりの折れよりなお大変なんだろうからなー。凄いよ職人さん。
というより1日おきでしかもこのクオリティを維持できてるっていうのがすごい
さすが推力タン
乙です
これすごいよ!FFネタじゃなかったら、小説として出せそうな勢い!
ほんとに毎日先が気になる。
<<187
あ、そうなの?
もしや…とは思っていたが。
190 :
名無しさん@ピンキー:03/10/09 16:35 ID:ha9ciFTt
<<187
そうじゃないかと思ったらやっぱりそうなのか!
教えてくれてありがトン!
ティファタンをいじめて喜んでるこのクソムシはティファスレ関係の害虫です。
皆で追い出しましょう!!
192 :
名無しさん@ピンキー:03/10/09 16:59 ID:L4O9Z2Wp
推力タンの小説大好き!プロも真っ青って感じですな。FF板の色んな所で皆推力タソを待ってるんですよ〜書くのはもちろん推力タンの自由です!名前を伏せたかった、もしくは推力タンじゃなかったらスミマセン
せっかく名無しで通してるのに
あんまり実名(コテだけどな)あげてマンセーしすぎるのも
ご本人の意にそぐわないんでないの?
この話題はここで終了
195 :
名無しさん@ピンキー:03/10/09 22:12 ID:wnL5VYgl
いやぁーラストはどうなるんだろう。
それ超獣化兵五人衆のガスターだろ
最後は記憶を失ったティファと余命いくばくもないクラウドがとある村でひっそりと過ごし
ティファは世話になった人に手紙を出し続けるというお話でつ。
楽しみにしてます。
がんばってください!
199 :
名無しさん@ピンキー:03/10/10 22:01 ID:80Camp6W
応援してます。
200
>181
少年の周りで何が起ころうとも、世界の変革までには至らない。夜は必ず明け、日は必ず沈む。
それから、あっという間に8日が過ぎていった。
記憶が薄れるには短くて、後悔するには長過ぎる時間だった。
自分がどうしようもなく子供で、救いようの無いほど愚かな人間でしかないのだと、気づか
ずにはいられない日々だった。もうアルコールに逃げようなどとはこれっぽっちも思わなかっ
たけれど、あの女性(ひと)の事を頭から追い出すには、何か別の事をずっとずっと考え続け
るしか無かった。
幸い、2月の22日には2年前から毎年、教会でバザーが開かれていた。
少年の学校では、教会のシスターと仲の良い担任のアデット先生が、率先して指揮をしてい
る。少年の学年は紙細工を作る予定になっていたから、彼は幸いにもそれに没頭する事が出来
た。倒壊した廃屋から出た廃材を、分解してパルプの元になるどろどろとした液体にするのは、
旧神羅の機械が自動でやってくれる。だから少年達は、それを目の細かい網で梳(す)いて、
ちゃんとした「紙」にすれば良かった。彼は誰よりも熱心に作業に熱中し、誰よりも上手に紙
を梳けるようになっていった。
あの女性(ひと)のことを、考えないように。少しでも長く、頭の中から消すために。
兄とはあの日以来、一度も会っていない。
元々、兄はお父さんと喧嘩する形で家を飛び出したから、滅多に家には寄り付かなかったし、
今までだって少年の方からあの集合住宅に行かなければ会う事も無かったから、家の近くで偶
然顔を合わせる…という事も滅多に無いのだ。
ただ、他の3人のうち、「2色頭」だけは1度だけ見た事がある。
街の雑貨屋の看板娘と言われているルシエラとかいったお姉さんに、しつこく何度も言い寄っ
ているのを文房具を買いに行った時、偶然見掛けたのだ。彼は、馴れ馴れしく彼女の肩を抱い
た所で「カミナリヒゲ」というあだ名(もちろん少年達がつけたもので、白いものが混じり始
めたヒゲが、雷みたいなヘンな形をしているからだった)のある彼女の父親に後から殴られ、
顔を青くして逃げて行った。
少年はちょっと……いや、かなり、胸がスキッとした。
>201
バザーまであと2日に迫った20日の午後、あの女性(ひと)から手紙が来た。
差出人が書いてなくて、郵便配達屋の人から直接受け取ったお母さんが気味悪がったけれど、
裏にあの女性(ひと)の家でいつもココアを飲んだマグカップが描かれていたから、少年には
すぐにわかった。
どうしてあの日のマグカップだとわかったかというと、横に青チョコボのマーク(らしきも
の)が描かれていてからだった。
けれど少年は、その手紙を一度捨てた。破ってしまおうかと思ったけれど、それは出来なかっ
た。仕方ないので、ゴミ箱の一番下に押し込んで晩御飯を食べた。そして、部屋に戻ってどう
しようか迷い、お風呂に入って、そして出てから数分後に、ゴミ箱の一番下から拾い上げて勉
強机の引出しの一番下に仕舞い込んだ。
手紙が、自分を責めているように感じたのだ。
もし手紙の中に、泥混じりの雪をかけたこと、石をぶつけたことが書かれていたら、きっと
少年の胸は潰れてしまうだろう。
後悔で、息も出来ないだろう。
そう思ったからだ。
そして、バザーの日がやってきた。
「ね、早く行きましょう?」
細くて子猫の毛みたいに柔らかいヘイゼル(薄茶色)の髪。
その髪を頭の両側で赤いリボンで縛った、くりくりと良く動く藍色の目の少女は、少年の手
を引っ張ると嬉しそうに笑った。リボンとお揃いの赤いハーフコートにはクリーム色のボアが
飾られていて、ピンクの毛糸の手袋と一緒にふあふあとして、本当にあったかそうだ。
>202
少年は少女に手を引かれながら、テーブルにあったカップの中身を一口流し込む。カップの
中身は昨日の晩御飯のカボチャのスープで、彼はほんの少し後悔した。少年はカボチャと人参
が“あまり”好きではなかったからだ。
「ソフィアちゃん、この子のことよろしくね?まったく、ほっとくといつまでも寝てるんだか
らこの子はっ!」
“ふんっ”という息と共にゲンコツがごちっと頭に落ちてきて、少年はそれでようやく眠気
が吹き飛んだのを感じた。お母さんのゲンコツはアデット先生の数倍も痛い。ひょっとしたら
お父さんより痛いかもしれない。
「大丈夫ですよおばさん。バザーは10時からなんですから」
「昨日も夜遅くまで何かやっててねぇ…そんな事ならもっと早くからやっとけばいいんだよ。
夏休みの時だって最後は結局ソフィアちゃんに手伝ってもらたし、冬休みだって宿題なんてや
らずに毎日寝てばっかりいたんだよこの子は」
「うるさいなぁ…」
少年は顔を顰めて、ふっくらとしたほっぺたを赤くした少女の手をさりげなく解(ほど)く
と、両手をポケットに突っ込んで背中を丸めた。放っておくと、いつまでも愚痴を聞かされそ
うだ。
「またこの子は!そういうフリョーみたいなカッコするんじゃないよ!」
お母さんが背中をバシンッと叩くのを我慢して、慌てて家を出る。ソフィアは手を解かれた
のが不服なのか、ほっぺたをぷうっと膨らませていたが、少年のお母さんに軽くお辞儀をする
と、少年の後を追った。
天気はものすごい良い。
3月が近付いて寒さも緩んできたとはいえ、外の空気はまだキリリと寒い。けれど、教会の
講堂横の広場には、もうすでにたくさんの店が出店されていた。テントを張ったもの、露天の
もの、板を敷いてあるもの、馬車がそのまま店になっているもの…その様相は様々だ。
クラスの店は、ずっと外れにある。バザーの開かれている広場は学校の運動場よりも狭いけ
れど、日曜日に開かれる市場くらいには広かった。
>203
ふと、ソフィアが少年の服の袖を掴んで、「ねーねー」と、まるで猫が甘えるみたいに声を
上げた。
「ね、何か食べない?」
「……もう食べるのか?」
「だって朝、少ししか食べてないもん。誰かさんと一緒に食べようと思ったのよ。どうせ食べ
てないんでしょ?ありがたく思いなさいね?」
「………はいはい…」
2ヶ月しか違わないのにお姉さんぶって世話を焼くこの少女が、少年は苦手だった。前から
そういう傾向はあったけれど、最近は特にそう思う。
今日だって、誰も迎えに来てくれだなんて頼んでいないのだ。勝手に来て勝手に連れ出して
勝手に文句を言って勝手に決めつけて…いったい何がしたいのかわからない。
したいことがあるなら、自分一人ですればいいのだ。いちいち僕を巻き込まないで欲しい。
少年はそう思いながら、母親が持たせてくれた20ギルの小遣いをポケットの中で握り締め
た。
けれど体は正直だ。ソフィアが強引に少年を連れて行った出店の前に来た時、朝から何も食
べていないお腹が「ぐぅ」と鳴った。
「ほら!やっぱり!」
何が「やっぱり」なのか…。目の前でじゅうじゅうと焼ける肉の匂いに気を取られながら、
少年はどうやってソフィアから逃げようか、そればかり考えている。
“羊の肉を塩と胡椒で軽く味付けして焼いたもの”と“細長く刻んだ香味野菜”とを、小麦
粉を薄く焼いたもので一緒に包んで食べる。赤味のある味の濃いソースが少しかけてあって、
それがピリリと辛い。
値段はそこそこなのに量はそれなりにあるこの食べ物が、少年はけっこう好きだった。市場
や、こんな催しが行われる時には必ず一軒は立つ平凡な食べ物だけれど。
おかげで、少年の服の袖を掴んだままニコニコと笑みを浮かべて隣を歩くソフィアが、今で
はさほど気にならなくなってくる。
『やっぱり子供なのかな…』
“食べ物さえ食べていれば機嫌がいい”なんてのは、どこからどう見ても子供な証拠としか
思えない。
>204
こんな子供が、よくもあの女性(ひと)を汚く罵(ののし)れたものだ。
雪をぶつけ、石をぶつけ、傷付けたり出来たものだ。
視線を落として地面を見る。
泥まみれの雪の上に尻餅をついた彼女の姿が浮かんで、胸を刺す。
「どうしたの?」
「……なんでもない」
手についたソースを嘗めながら、ソフィアの方を見ることもなく言った。
「…また、恐い顔してたよ?最近、ずっとそんな顔ばっかり」
「イヤなら近付くなよ」
言葉にトゲが出る。
自分でも意識しないまま、少年はイライラした目でソフィアを見ていた。
「どうして…そんな事言うの?」
「お前がうるさいからだ」
「うるさくなんか…」
「してる。邪魔なんだよ、お前」
まただ。
また、同じ事をしている。
イライラが止まらない。言うつもりのない言葉が、するすると口を割って出た。
「…どうしてそんな…イライラしてるの?」
「イライラなんてしてない」
「してる」
「してない」
「してるよ。ねえ、なんかヘンだよ?どうしたの?何があったの?」
「何も無い」
「ウソ。何かあったんだよ。だからそんなに…ね、どうして?何があったの?」
「…どうして!?なんで!?いちいちうるさいなお前は!!文句があるなら近付くなよ!!」
鬱陶しかった。
なんでコイツはいつもいつもいつもいつもいつも、僕をイライラさせるんだ?
少年は家を出てから初めて、彼女の顔を正面から見た。
ソフィアは、あの女性(ひと)のように、あの女性が浮かべた表情を浮かべていた。
目を見開き、ぽっかりと口を開けて、ひどいショックを受けた表情でこちらを見たのだ。
>205
「お前には関係無いだろ!?僕に何かあったらいちいちお前に何でも説明しないといけないの
か?!」
「そんな…私はただ…」
だめだ、泣く。
そう思った。
ソフィアの顔がくしゃっとなり、みるみるうちに目に大粒の涙が浮かび上がる。
「……泣けばいいと思うなよ」
「………っ……」
自分でもひどいことをしていると思った。
でも止まらない。
自分にまとわりついて、何でもいちいち聞いてくる彼女が鬱陶しかった。ソフィアだって、
心の中では何を考えているかわかったもんじゃない。
僕の事を聞いて、後で笑っているかもしれないのだ。
僕が話した事が、次の日には学校中の女の子に広まっているかもしれないのだ。
だいたい少年は、ソフィアがどうしてまとわりつくのか、知らないし知りたくもなかった。
女なんて、信用出来ないから。
『そうさ“…ソフィアだって僕を騙しているかもしれないんだ』
心が黒く塗り潰されてゆく。
「嫌い…」
ソフィアがポツリと言う。目が完全に怒っていた。
「好かれちゃ迷惑」
少年がそう言った途端、
「どかっ」と蹴られた。
およそ、容赦というものが無かった。まともに向こう脛を彼女の革のブーツが蹴り上げ、少
年は声も無くしゃがみ込む。
>206
その頭上に、ソフィアの湿った声が降り注いだ。
「みんな心配してるんだからっ!去年からずっとずっとヘンだって、みんな思ってんだから!
何があったのか知らないけど一人でうじうじ考えててもぜっったいなんにも解決なんてしない
んだから!ほんとなんだからっ!」
泣くか怒るかどちらかにして欲しい。
少年は涙目になりながらそう思った。
そうだ。ソフィアはこういう女の子なのだ。自分が悪くないのに一方的に言われたら、ぜっ
たい何十倍にもして返す。
そういう子なのだ。
「ばかっ!!!」
だだだだだっ!とソフィアが駈けていく。さっきからずっと二人のやりとりを見ていた周囲
の店の人達が、一斉に「おおー…」と感嘆の声を上げてパチパチと拍手した。
「ボウズ、女の子にゃ優しくせにゃいかんぞ?」
「お前の彼女か?もう尻に敷かれてんな?」
「ほれ追いかけろ、すぐ追いかけろ、今追いかけろ、手遅れになるぞ?」
「今のは坊やが良くないよ?あの子、坊やを心配してくれたんだよ?」
「キンタマ蹴り上げられなくて良かったなぁ」
「最低だゾ?キミ。あの子泣いてたじゃないか」
周りのテントの大人や客が、好き勝手言う。少年は恥ずかしくなって、一刻も早くここを離
れようと思った。
その時だ。
数メートル先の、古道具や雑貨を並べた店に、どこかで見た家具達を見つけたのは。
少年は掛けられる声を無視して、その店まで走った。
そこには、テーブル、イス、クローゼットから、鍋やカップ、包丁などの台所用品まで様々
なものが並べられていた。テーブルについた傷、イスの色、大ぶりなマグカップ……そのどれ
もが、少年の記憶に引っ掛かる。
「このイス…………このテーブルも……あ…この花瓶……」
ここには、全ての家財道具が揃っていた。
「…そんな…」
全ての。
あの女性(ひと)の家にあった、全てのものが。
今宵はここまでに。
94からエロ無くてすみません…。
209 :
208:03/10/11 00:45 ID:mKpa/4Rb
連休は家を離れるので、この続き(ラストスパート)は火曜日以降になります。
210 :
名無しさん@ピンキー:03/10/11 01:37 ID:wPRYdaLA
乙華麗様!!満足なボリュームと読みやすさと素晴らしい情景描写などどれも良い!ラストスパートか。ちょっと寂しい‥次はクラウドとのラブラブエロ激しくキボン!!もちろん書く書かないは御本人の自由ですよね
バッドエンドきぼん
まってます!
こっちのスレではハッピーエンドがいいな。
せっかく2スレあるんだから使い分けるのもいいかと。
214 :
208:03/10/11 15:14 ID:oLkIQEqF
私はクラティでもありエアティでもあるので、次回はエアティかと思います。
ここではないどこかで。
または、ここで。
それでは、今からお出かけです。
215 :
名無しさん@ピンキー:03/10/11 16:43 ID:wPRYdaLA
次回作もし他の板で書くなら(場所移るなら)その時はうちらに知らせてもらいたいです。あなたのファン自分も含め沢山居ると思うし。お願いしますm(_ _)m楽しい連休をごゆっくり!いつかはクラティも書いてホスィ(´・ω・`)
まぁまぁ厚くなるなよ>>216
>>215
メール蘭にsageって書けばいいんだよ
218 :
名無しさん@ピンキー:03/10/12 12:14 ID:Ou3nJsWH
火曜日がまちどうしい。
エアティってエアリスとティファか?レズはやだなぁ・・・
ってゆーか………泣けてくるほどソフィアが可愛くね?
>>221 こーゆー女は正直ウザいのだが?
漏れは放っといてほしい時に構ってくる女は嫌だよ。
223 :
名無しさん@ピンキー:03/10/14 01:09 ID:IBg7HOXd
age
sage
やさすぃ217さんありがトン!
待ちどうしい!!
227 :
名無しさん@ピンキー:03/10/15 10:45 ID:qfBRvUlC
age
>207
遠ざければ“そのもの”からも離れられると思うのは、実はとても愚かな事なのかもしれな
い。忘れようとするたびに強く強く意識し、遠くに追いやってしまおうとするたびにひどく克
明な記憶となって蘇る。
少年にとってあの女性(ひと)というのは、いつもそんな存在であった。
それを少年は今、痛感する。
遠ざけたいのは、離れられないからだ。
忘れようとするのは忘れられないからだ。
遠くに追いやろうとするのは、自分こそが近付きたいからだ。
『彼女がいなくなる』
その認識が現実のものとして少年の頭を“張り倒した”時、少年はあの彼女(ひと)の家に
向かって走り出していた。
なぜそう思ったのかわからない。
でも、そう思ったのだ。
彼女の家にあったものが売りに出されているのを見て、きっと彼女はこの街を出て行き、そ
してもう戻らないのだろう…と。
『行けっ!どっか行っちゃえ!!』
そう言った。
そう言いながら、雪玉を投げつけた。
『行けっ!!公衆便所!!』
そんな言葉まで投げつけた。
なのに。
少年は今、彼女が本当にこの街からいなくなってしまう事を、心の底から恐れていた。
陽射しに解けて水溜りの出来た石畳を走り、教会広場を出る。
ここからあの彼女(ひと)の家までは、少年の家を間にほぼ反対側だった。このまま走って
いけば、20分ほどで彼女の家に辿り付くだろう。けれど少年は、その脚が家の近くの石畳を
蹴った時、自然と向かう先を自分の家の店先へと変えた。
心に引っ掛かるものがあったからだ。
それを確かめないと、彼女に逢えても何も言えないだけかもしれないから。
>229
「おいっ!店から入るなってあれほど」
店でワインのケースを運んでいたお父さんの声が、背中に流れる。壊れ物が立ち並ぶ棚の側
を駈け抜け、マットで慌しく靴底の泥を拭い、廊下を走って階段を駆け上がる。酒の瓶を1本
も倒さなかったのは奇跡に近かった。
そして2階のはじっこの自分の部屋に飛び込むと、机の一番下の引出しを開いて、仕舞い込
んだあの女性(ひと)からの手紙を見た。着込んだコートの中で、汗がじっとりと肌を濡らす。
手袋を取り、掴むようにして手紙を取り出すと、表に書かれた少年自身の名前を読み、裏返し
てチョコボ(らしきもの)が描かれたマグカップを見て、カラカラに乾いた喉にようやく気付
いたかのように唾を飲み込んだ。
一呼吸して、手紙の封を切る。
中から真っ白な便箋を取り出し、おそるおそる開く。
四つ折りにされた便箋の中には、言葉があった。
けれどそれは、泥混じりの雪をかけたことでも、石をぶつけたことでも、男達の事でも旦那
様の事でもこれからの事でも今までの事でもなかった。
ただ一言、震える文字で、
「ごめんね」
とだけ、書かれていた。
走った。
息が切れて、冷気が喉を焼き、肺を凍らせ、胸の内側を冷たい炎で焦がす。
午前の太陽が輝き、街並みに初春の歓喜を注いでいるその中を、少年のそんなに大きくない
体が転がるように石畳を駈けて行く。汗が流れ、額も首筋も背中も濡れ、それが冷気に冷えて
火照った肌を鎮めてくれる。水溜りに脚を突っ込み、泥を撥ね、人にぶつかっても止まらなかっ
た。
そしてようやくあの女性(ひと)の家に辿り付いた時、少年はペンキの剥げかけたポーチの
柱に手をつき、涙を拭った。
>230
『あ…僕……』
自分が泣いていた事に、驚いた。
驚いて、その事実を認めると、不思議と落ち付いた。それがなぜなのかはわからないけれど、
彼女がいなくなるかもしれない事実を受け止めるためには必要なものなのだと、理屈ではなく
直感で理解した。だから、自分は泣いていいのだ。
そう思った。
「…あ……」
不意の声に、少年は弾かれたように顔を上げた。
玄関を、彼女が丁度出てこようとしているところだった。
あの日のコートを着ていた。
旦那様を迎えるために買物をしたのだと言っていた時の、少年が初めてこの家を訪れた時の、
薄茶色のハーフコートを。そして首には同じようにミルク色のふあふあとしたマフラーが巻か
れている。それはやっぱり彼女の艶やかな黒髪に良く似合っていて、少年はもっとよく見たく
て右手の袖でもう一度涙を拭った。
「……どうしたの?…」
彼女の瞳は優しい。
それが、少年には、哀しい。
なじって欲しかった。
責めて欲しかった。
自分が彼女にした仕打ちの半分でもいい…いや、十分の一でも百分の一でもいい。
自分が傷付けた、その何分の一でも彼女が自分を責めてくれたなら、自分は救われるかもし
れない。
この苦しさから、逃れられるかもしれない。
なのに。
なのにこの人は、なんて優しい瞳で少年を見るのだろう。
>231
これ以上無いくらいに残酷で優しく、純粋に少年を気遣っているだけの、ただそれだけの瞳
だった。
「あ…」
声が出なかった。少年はただ、口を開き、彼女の顔を見た。
綺麗だった。
あの日。
初めて街で見かけたあの日。
明るい陽の下で見た時の彼女と、何も変わらなかった。
頬はふっくらとしてすべすべしていて、お尻まである長い黒髪は艶やかで、頭のてっぺんに
は天使の輪っかみたいな光が踊っていた。紅い瞳はきらめいて、ふっくらとやわらかそうな唇
は濡れたように艶っぽかった。
あの日から今日までの、とても長い長い月日が、まるで泡のように消えて行く。
『ああ…この女性(ひと)だ』
この女性(ひと)に、僕は憧れたのだ。恋に落ち、姿を追い求め、そして…。
涙が零れる。ぼたぼたと、冷たい頬を伝って落ちる。
「…………ね、中に入ろ?……まだ、あったかいから……」
彼女はあの日と同じ微笑みをしていた。
あの日、ひと目で心奪われた微笑みを。
心を、目を、想いを奪われた微笑みを。
彼女はおずおずと少年に手を伸ばし、その小さな肩がぴくっと動くと、火傷したみたいに引っ
込めた。
けれど再び手を伸ばして、勇気を出すように少年の肩を抱く。
彼女が身を寄せると、彼女からは、なんとも言えないいい匂いがした。
「…寒かったでしょ?……」
そう言って、少年の頬を流れる涙を拭った手はやわらかくて、あたたかい。
それだけが、あの日と違っていた。
それだけが。
そう思った。
>232
彼女は部屋に入るとすぐに、消したばかりらしい暖炉の火を再びおこし、裏手から新しい薪
を持ってきて火にくべた。
少年はその間、ずっと立って彼女のする事を見ていた。どんなに彼女が「座って」と言って
も、頑として聞かなかったのだ。もっとも、少年が通された部屋にはもうほとんど家具という
家具が残っておらず、残っていたのは古ぼけたベッドと毛布と、背もたれの無いイスが一脚だ
けしか無かったのだけれど。
ここは、彼女の寝室なのだろうか…。
少年は部屋をぐるりと見回し、甘い残り香を感じた。
「売れそうなものは全部出しちゃったから、後に残ってるのはここに置いてくの」
コートを脱ぎ、暖炉の前にしゃがんだまま、彼女が火掻き棒で薪の間に空気を入れながら不
意に言った。
「…え?」
「……私にとっては想い出のいっぱい詰まったものでも、人から見たらただのゴミでしかない
んだよね。わかってるけど、やっぱりちょっと寂しいね。…うん。寂しいよ。そうやってみん
な………過去を捨ててくのかな…。そうだよね、じゃないと前に進めないもんね」
少年は立ち尽くしたまま、ポツポツと…まるで自分に言い含めるようにして言葉を紡ぎ続け
る彼女の、驚くほど小さな背中を見つめた。
『こんなにちっちゃい人…だったっけ…?』
彼女はコートの下にオレンジのセーターを着ていて、それは行動的な焦茶色の綿パンツと、
良く似合っていた。でも、枯草色のブーツは、ちょっとちぐはぐな感じがする。
「あのね……キミに、嫌われたから出てくってわけじゃ、ないの。自分で、出てくの。もう、
この街にいる必要も無いから」
暖炉の真ん前で、熱くはないのだろうか?
彼女が火掻き棒を動かすたびに、真っ赤に燃える炭化した薪から火の粉が巻き上がる。少年
はごくりと喉を鳴らして唾を飲み込んだ。外よりずっとずっと暖かいはずなのに、家具の消え
た部屋は寒々としていて、とてもあの日と同じ部屋だとは思えない。
支援
>233
でも、「この街にいる必要も無い」…とは、どういう事だろう…。
「むかしむかし、あるところに、男の子と女の子がいました」
不意に彼女が口にした言葉に、少年は弾かれたように彼女の背中を見る。その声には何の感
情も込められていなくて、逆にそれがひどく哀しい声のように聞こえたのだ。
「男の子と女の子は幼馴染みでした。女の子は村の中でもお金持ちの家の子で、とってもとっ
ても可愛かったので、村中の同じ年頃の男の子達の、アイドルでした。
女の子の家は男の子の家の隣で、女の子と男の子が小さい時は、女の子の方から男の子の家
に遊びに行ったりもしていました。けれど女の子はお金持ちで可愛くてみんなのアイドルだっ
たので、すぐに他の男の子達にちやほやされて、その男の子と遊ぶのはやめてしまいました。
なぜなら、その男の子は村でたったひとり金色の髪をした女の人の子供だったので、大人達も
その男の子と遊ぶことにあまり良い顔をしなかったからです。
それに男の子は、女の子がいくら遊んで“あげよう”としてもすっかりひねくれてしまって、
女の子の気分を悪くするので女の子も『どーでもいいや』なんて思っていたのです。
でも、ある日…」
パチッ…と薪が爆(は)ぜ、火の粉が舞う。
風が出てきたのか、窓がカタカタと音を立てた。
「でも、ある日、女の子は亡くなったお母さんを追いかけて、入ってはいけない山に入り、崖
から落ちてしまいました。
女の子は、実は後からあの男の子が心配して追いかけてきてくれていたのに、その時は『お
母さんと会うのを邪魔する嫌なやつ』としか思わなかったので、男の子が追いかけてこないよ
うにと思って、岩陰に隠れて、それで脚を踏み外して崖の下へ落ちてしまったのです。
女の子は、7日間意識不明でした。
そして目が覚めると、お父さんは男の子と2度と逢ってはいけませんと言いました。村の人
達も、男の子に冷たく当たります。
グッジョブ!
>235
でも女の子は、崖から落ちる瞬間、誰かが手を掴んでくれたのを見ていました。助けようと
してくれた人がいたのを、見ていました。薄暗い空の中で、一瞬だけ金の色が目に入ったのに
気付いていました。だからそしてそれは、あの男の子だと思いました。
でも、男の子は女の子が目覚めてから、すっかり変わっていました。ケンカばかりして、女
の子が話す事も、近付く事も出来ません。けれど女の子は、そんな男の子をずっと見ていまし
た。ずっとずっと見ていました。
そして女の子が、気がつくといつもいつも男の子の姿を探している自分を『ばかみたい』と
思った頃のある日、男の子に、呼び出されました。
空いっぱいの星がキラキラと輝く、夜の給水塔の上に。
女の子はずっと話せなかった男の子と話せるので、ちょっとおめかしして行きました。もち
ろん、お父さんにはないしょです。
そこで男の子が話してくれた事は、女の子の期待していたものは違っていました。
けれどそこで、女の子は男の子と一つの約束をします。
その約束は、女の子の胸に強く強く残り、ずっとずっと支えてくれる大切な記憶になりました」
彼女はそこまで話すと、不意に口をつぐみ、少し乱暴に炭になった薪を掻き混ぜた。
少年は彼女がどうしてそんな話を始めたのかわからず、ただ立ち尽くしている。どういうつ
もりで彼女が『今』『ここで』そんな話をするのか、話している間中ずっとずっとその意味を
探ろうとしたけれど、やっぱりわからない。
少年は観念して、小さな彼女の背中を見た。
「…それから?」
少年の声に彼女の背中がぴくっと震え、そしてしばらくしてから、沈黙に急かされるように
再び話し始めた。
>237
男の子は英雄に憧れ、村を出て、いつかきっと女の子を護れる男になるのだと誓ったこと。
男の子は、女の子との約束をちゃんと護ってくれたこと。
時が流れて再び再会してからも、何度も助け、励まし、そして力になってくれて、ずっとずっ
と支えであり続けてくれたこと。
一番近くで、ずっと見つめ続けてくれていたこと。
「……あの人は私を助けてくれた。何度も何度も助けてくれた。だから決めたの。あの人のピ
ンチには私が助けようって。私のぜんぶを、あの人のために使おうって。あの人が助かるため
なら、私なんてどうでもいいの。私の体であの人が助かるなら、ぜんぶあげてもいい。彼を助
けてくれる誰かに、髪の毛1本残らずぜんぶ、あげてもいい。そう思ったの」
少年は、男の子と女の子が再会したところから、なんとなくそうなのではないか…と思った
ことが、ようやく形になって意識に実を結んだ事を知った。
『女の子』は、彼女だ。
そして『男の子』は、彼女の旦那様なのだ。
「だから、体を売ったの?」
少年は思ったことそのままを彼女にぶつけた。呼吸が荒くなり、目の前が真っ暗になってい
た。自分でも知らないうちに、ぎゅっと痛くなるくらい瞼(まぶた)を瞑(つむ)っていたの
だ。お腹の底から、熱くて黒いものがどくんどくんと盛り上がり、うねって、胸の中で暴れた。
深呼吸しても、それは止まらなかった。
悪い兆候だ。今までの経験からもわかる。
自分はまた、とんでもない事を言ってしまうに違いない。
彼女を傷つけずにはいられなくなるに違いない。
それがわかっていながら、でも、止められなかった。
支援
>238
「だから、いろんな男と寝たの?」
彼女は答えない。
「それでお金稼いで、旦那様の入院費にしてたの?」
窓を風が叩いていた。
太陽は明るく照っているのに、窓の外の樹の枝が激しく揺れているのが見えた。
「旦那様以外の男とセックスして、気持ち良かった?」
ぴくっ…と彼女の肩が震える。
でも、それだけだった。
「理由つけていろんな男とセックスして、それで旦那様のためにしてる?なんでそんな事言え
るのさ?」
彼女に近付き、真後ろに立つ。
暖炉の炎が大きく燃え、火の粉が散った。
何も言わない彼女が悲しかった。
哀しくて、そして憎かった。
「違う」と言って欲しかった。
「気持ち良くなんかなかった」と言って欲しかった。
「イヤでイヤでたまらなかった」と言って欲しかった。
「そんなの、旦那様のためなんかじゃないよ!そんなんで旦那様が喜ぶわけないっ!なんでそ
んなことわからなかったのさ!?ちがうだろ?ホントは気持ち良かったんだろ?旦那様じゃな
い男に毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日抱かれるなんて、そんなの、気持ち良
いからしてるんじゃないか!旦那様のためだなんて言って、楽しんでるだけじゃないか!」
お願い、言ってよ。
「違う」って言ってよ。
願っても、彼女は何も言わない。
ただ、炎を見つめている。
支援2
支援
>240
少年はしゃがみ込んだ彼女のセーターを掴んで引っ張り、彼女を床の上に引き倒した。あっ
けなく仰向けになった彼女のセーターが伸びて、水色の下着の肩紐が見える。
その途端…少年の中の、決して切れてはいけないものが“ぷつん”と音を立てて、切れた。
「そんなに…」
彼女は少年にされるまま、仰向けのまま、まるで水晶のような瞳を彼に向けていた。何もか
も受け入れようとしているようにも、少年のする事を強固に拒絶しようとしているようにも見
える。
「……ッ………」
わけのわからない熱情が、少年の体を貫く。
彼女の無機質な瞳が切なかった。
無抵抗な彼女が、たまらなく哀しかった。
「そんなに気持ちいいのが好きなら、僕がセックスしてやる!好きなんだろ!?誰でもいいん
だろ!?」
彼女の両腕はだらりと体の横に投げ出され、少年のするがままに任せている。
少年はセーターを捲り上げ、下着を掴んで引っ張った。彼女の眉が少し寄せられるが、それ
だけだった。ブツッという音と共に抵抗が無くなり、少年は乱暴に下着を掴み、彼女の胸元ま
で“ぐいっ”と押し上げてしまう。ぶるんっ…と白い、大きなおっぱいがこぼれ出て、重たげ
に揺れた。
夢にまで見た………男達に弄ばれ、嬲られ、精液で汚された、おっぱいだった。
だのに。
だのに、なぜこんなにも綺麗なのか。
なぜこんなにも優しいのか。
「………なんでだよ………なんで抵抗しないんだよ……」
重量感のあるたっぷりとした肉の上に、ぽつぽつと少年の涙が零れ落ちる。
少年は泣きながら、セーターを掴んだまま、彼女の体を揺さぶった。街の不良やヤクザ者が
村人を恫喝する時のように、セーターの胸元を引き寄せたのだ。彼女の白いおっぱいが“たぷ
たぷ”と揺れ、彼女の少し汗ばんだ肌の匂いが少年の脳を誘う。
肉の欲望を感じる。
けれど、哀しさが、苦しさが、全てを消していた。
>243
そんな少年に、彼女が静かに囁く。
「…どうしたの?好きにすればいいのよ?」
カッとなった。
彼女の瞳は少年を見ていない。
何も見ていない。
それがわかったからだ。
どうでもいいのか。
僕など、どうでもいいのか。
それとも、僕をナメているのか。
馬鹿にしているのか。
何も出来ないと思っているのか。
そんな意気地など無いと、最初から思っているのか。
だからそんなにも静かな瞳で見ていられるのか。
「ちくしょうっ!!ちくしょうっ!!!」
少年は彼女に馬乗りになり、泣きながら彼女の服を乱暴に脱がせた。
彼女は糸の切れた操り人形のようだった。セーターから頭を抜き、強引に両手を上げさせて
手を、髪を抜いた。何本か抜けた髪の絡んだセーターを投げ捨て、ズボンのボタンを何度も何
度も何度も何度も失敗しながらようやく外し、
もう、動けなかった。
ゼンマイの切れたオモチャのようだった。
手に触れた彼女の下腹の滑らかさが、少年の肩を震わせる。
涙が溢れて止まらなかった。
上半身裸の彼女に馬乗りになったまま、彼女の両脇に両手をついた。彼女のゆっくりとした
呼吸に、大きく盛り上がったおっぱいがゆらゆらと揺れる。
「だめだよ…やだよこんなの…」
ようやく出た声は、涙にからんで無様に震えた。
>244
「…だめだ…だめだよティファさん…僕はやだ…こんな……こんなの僕の好きになったティファ
さんじゃない…僕が本当にしたかった事じゃない……もうやだよぉ……」
恥も外聞も無かった。ただ、涙が零れた。
しゃくりあげ、嗚咽を漏らし、唸るように何度も首を振った。
彼女を再び「ティファさん」と呼んでいる自分にも気付かなかった。
自分が情けなかった。彼女が悲しかった。
自分を殺したいと思った。彼女と一緒に死ねたらいいと思った。
でもそれは無理なのだ。
永遠に、それは、叶う事は無いのだ。
「……ごめんね…がっかりさせちゃったね…?」
そんな少年の姿をじっと見ていた彼女が、そっと右手を少年の頬にあてた。
ハッとして涙に濡れる瞳を開けば、目の前にあの微笑みがある。
優しい顔、
優しい目、
優しい瞳。
あの、少年の心を根こそぎ奪った、切ないほど透明な微笑みが、あった。
「……ごめんね?こんな女で…ごめんね?」
彼女の言葉に、少年は豊かなおっぱいに顔を埋め、床をどんどんと叩いた。
狂おしいまでの思慕が溢れ出す。
彼女のやわらかさに、匂いに、あたたかさに、包まれる。
「…、〜っ〜〜……」
言葉にならない。
言葉など出ない。
頬に優しいおっぱいのやわらかさが、どうしようもなく少年の胸を苦しくさせた。
どうしてこの女性(ひと)の優しさをウソだと思ったのだろう?
どうして、信じてあげられなかったのだろう?
自分だけは彼女の味方でいてあげられたというのに。
この世界の全てが彼女の敵に回ったとしても、彼女の味方であり続けられたのは自分だけだ
ったかもしれないのに。
>245
「………私には、キミに……なにもしてあげられない。私には、もうこの体だけだから…」
彼女はこんなにも優しく、こんなにも純粋に少年を見つめてくれていたのに。
ずっと。
出会ってから、ずっと。
だのに。
だのに僕は。
「…だから…いいよ?キミの好きにして…いいよ?」
「ぼ…僕は………」
「…キミに抱かれるなら、抱いてもらえるなら…私、まだちょっとはマシな女かな?って…思
えるから…」
そう言って、彼女は寂しそうに笑う。
「ね?……キミに、抱いて欲しいの。これが……最後だから…」
『最後だから』。
もう、男達に抱かれる事は無いのだろう。
その必要も、無いのだろう。
それが、どうしようもないほどの呆気なさで、少年の心の奥深くに“すとん”と落ちてきた。
理解した。
もう、何もかもが終わったのだ。
「初めてが、こんな汚い女じゃ…嫌かな?」
泣いているような笑っているような曖昧な笑みで、彼女が呟く。
少年は慌てて首を振った。
「…ティファさんは綺麗だよ。すごく…すごく綺麗だ。汚くなんか、ない。そんなこと、ぜっ
たいにない」
「ありがとう…」
彼女の紅い瞳に、少年の顔が映っていた。
少年の瞳にも、きっと彼女の顔が映っているに違いない。
「こ…この前は…僕…」
す…と、彼女の右手の指が唇を押さえる。少しひんやりとして感じるのは、少年の唇が、顔
が、熱いくらいに火照っているからだ。
「わかってる」
彼女はそう言って、そっと微笑んだ。
小休止
今宵はここまでに。
>35
>36
お待たせ致しました。
いよいよメインディッシュです。
よしきたー!すごいっす。がんがれ!
>>l1AnQ0xC
ウザい。
もう・・・? 。゚゚(´□`。)°゚。
>>250
連投を避けるためです
うあぁ( ;∀;) イイハナシダナー
254 :
36:03/10/16 06:39 ID:kfKKsv0n
つ ・ い ・ に
キタキタキタキタ━━━━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━━━━!!!!!!!!!!
>>13 舌を満足させつつもキッチリと空腹感を残してくれる素晴らしい前菜の数々ですたw
待ち焦がれたメイン、ゆっくりと賞味させていただきます
> 少年は部屋をぐるりと見回し、甘い残り香を感じた。
甘い残り香・・・・・ σ゚д゚)ボーノ!!!
255 :
名無しさん@ピンキー:03/10/16 17:34 ID:eO6Ry5h1
いよいよクライマックスですね。何かさびしい気がするのは
きのせいか?
256 :
名無しさん@ピンキー:03/10/16 17:57 ID:gyOIkTV1
アナタの素敵すぎる小説一生読みたいです〜またここで書いてほしいです。ていうか本当に単行本化してほしいくらい
携帯age野郎はそろそろ勘弁してくれ。
まったく。なんでそんなにageたがるのか理解できん。
>>252 連投を避ける必要があるのか?
割り込みは雰囲気をブチ壊すからあまりしないほうがいいよ。
萎える。
うおー。今月でネット解約するから
間に合ってよかった。
>>259 252は推力タソが
連続投稿規制に引っかからないように
間を縫って投稿してるんだよ
分かるだろ?他のスレ見てきてみな
>259
連投すると書き込めなくなるんだよ。
文句言う前にちゃんと調べろ。
263 :
名無しさん@ピンキー:03/10/17 08:40 ID:HuD2kQaT
age
ま た 携 帯 野 郎 か
>>261 コテハン出すなよ。
一応、名前は伏せてあるんだから。
激しく期待sage
ウム!
268 :
名無しさん@ピンキー:03/10/18 10:41 ID:UqQFEf64
早く次ぎください
あげんなクズ
旦那様は氏んだのかい?
王大人、死亡確認
今夜こそは、、、、
ふふ、ドジこいちまったぜ・・・・コト
ど、独眼鉄ーーーーーー!!!!!!
274 :
名無しさん@ピンキー:03/10/19 15:18 ID:/fQu8q7N
まだでぷか?
クライマックス期待捕手
>246
少年は途方に暮れていた。
彼女は「好きにしていい」とは言ったが、そう言われたら言われたで、いったいどうすれば
いいのか全くわからない。
やっぱりおっぱいが一番最初だろうか?それともズボンを脱がせた方がいいのだろうか?
いや、まだ自分は何も脱いでいない。自分から全てを脱いだ方がいいんじゃないだろうか?
それにまだ、二人とも床の上のままだ。あのベッドの上に上がった方が良くはないか?
彼女に「ベッドに上がって下さい」って言う?
そんなのは、なんだかみっともない気がする。
じゃあどうする?抱き上げてあげる?
まさか。自分にはそんな力は無い。
じゃあどうする?
彼女が不安そうな目をしている。
早くしなくちゃ。
何かしなくちゃ。
早く早く早く早くはやくはやくはやくはやくはやくはやく…………。
「いいの。ゆっくりでいいの」
彼女の優しい声に、少年はハッとして顔を上げた。
そっと左頬を撫でる彼女の手の平に、高ぶった気持ちが少し宥(なだ)められた気がした。
「あせらないで…」
彼女が身を起こし、両肘で体を支えた。
彼女の体の上で“もてっ…”と重たげに変形したおっぱいが、ゆらっと揺れる。思わずその
動きに目を奪われる少年を、彼女は目を細めて見た。その瞳は、慈愛に満ちていて……けれど
どこか……もう手の届かない何かに向かって必死に手を伸ばそうとするような、そんな切ない
光をも含んでいる。
彼女は、少年の少しクセの強い金色の髪に手を滑らせ、その白い指に絡めた。窓からの日の
光に煌いて、それはまるで太陽の光をそのまま糸にしたような、豪奢な輝きを彼女の瞳に映す。
「キミがしたいと思った事をして、いいの。何も恥ずかしいことなんてないし、悩まなくてい
いのよ?時間はまだあるし、それに、ここにはキミと私以外には、誰もいないから」
>276
彼女の手が、指が、少年の髪を撫で、耳を滑り、ソバカスの散った頬を“ちょんっ”と突付
く。そうして、どこか寂しげだけれどとてもあったかい微笑みで、少年を見つめる。
少年はこくこくこくと、操り人形のように首を振ると、彼女に馬乗りになったまま、両手を
その強烈に自己主張している巨大な乳肉へと近付けた。
「女の子の…女の胸に触るの…初めて?」
彼女の言葉に、少年はびくっ…と手を引っ込めてしまう。咎めているわけではないのだと理
解するまで、少し間があった。
「…う…うん……あ、えと…うん…こんな…おっきの、初めて…」
「前にもあるんだ?」
「さ…さわったって…言っても、そんなの、ずっと前にソフィアとふざけてて…」
「……好きな子?」
「そんなんじゃ……」
「幼馴染み?」
「…う…うん…」
「……そう…」
彼女の、少年を見つめる瞳に薄い笑みが浮かぶ。その笑みは彼女自身の遠い記憶が生み出し
たものだったが、それを少年が知る事は無い。少年の視線は、揺れ動くおっぱいに注がれてい
たのだから。
少年は“ぺとり”と、滑らかな乳肉に両手を上から被せるようにしてのせる。手の平よりずっ
と大きなおっぱいは、手の中にはぜんぜん収まらない。
「ちょっと、ひやっとしてる…」
「……だって、ずっとおっぱいだけ外に出てたんだもの」
「ご…ごめん…」
ちょっと拗ねたように言う彼女の言葉に、少年は慌てて顔を伏せた。それでも、白いおっぱ
いを見たまま、手を動かしてみる。
おっぱいはもっちりとして、そして意外にしっかりとしていた。もっと頼り無いくらいにふ
あふあとしているものだと思っていたのだ。でも、
「やわらかい…」
ぎゅ…と握ると、どこまでも指が埋ってしまいそうに感じる。
「ん…」
彼女が少し眉を寄せた。
>277
『あ…い、痛い……のかな?』
ぎょっとして両手から力を抜く。
強く力を込め過ぎて、おっぱいが少し赤くなっていた。ほんのりとあたたかみが増したのは、
気のせいばかりではないだろう。
『やさしく…しなくちゃ…』
もにゅもにゅと指を動かし、彼女のおっぱいのやわらかさ、あたたかさを両手でたっぷりと
味わう。触っているだけで、彼女のやさしさが指を伝い腕を伝い、胸の奥深くに染みてくるよ
うだ。
やがて彼女の顰められた眉もゆったりと広がり、安堵と幸福を示す形へと昇華してゆく。
表情そのものが、まろやかになってきたのだ。
「…きもちいい?…」
「……うん………じょうず……」
少しずつ、手の平に当たる乳首がこりこりとした触感へと変化してきた。
乳首は、いつか見たお母さんのよりも、ずっと鮮やかな紅だった。3年くらい前の夏、水浴
びした時に見たソフィアのピンク色の乳首よりももっと色は濃いけれど、少年は、彼女の方が
ソフィアのものよりも、ずっとずっと綺麗だと思った。
さっきからずっと硬く、大きく腫れているおちんちんが、ズボンの中でぴくぴくと動く。た
ぷたぷとやわらかいおっぱいの感触と、こりこりくにくにとした乳首の感触が、少年の体の芯
を熱くしてゆくのだ。
「ぁあ…」
彼女の体から力が抜け、再び床に仰向けに横たわる。
少年はおっぱいを追いかけるようにして咄嗟に顔を伏せ、彼女の左の乳首を口に含んだ。
>278
「んっ…」
鼻から抜ける吐息のような、甘い声が彼女から聞こえる。少年は、やわらかいおっぱいにむ
しゃぶりついているため、彼女の顔を見上げる事が出来ない。
「赤ちゃんみたいだ」と、笑われたらどうしよう。
そう思ったがそれは一瞬の事で、口内に広がる彼女の肌の、汗の香りに陶然となり、唇と舌
に感じる乳首の感触に、すぐ夢中になってしまう。ちゅうちゅうと乳首を吸い、ぺろぺろと犬
のように嘗めた。ぴるぴるとした乳首の感触は飽きる事が無く、両手でおっぱいを揉みながら
その行為に没頭してしまう。
彼女はその間、少年の髪や肩、背中を優しく撫でてくれて、そして時々小さく「あっ…」と
か「いいよ…」と呟いてくれるのだが、もし少年が冷静に考える事が出来たならば、稚拙な少
年の愛撫などで彼女の熟れた体が感じるはずは無いと思った事だろう。
けれどこの時、彼女はこれ以上無いほど幸せそうな微笑みを浮かべ、愛しくてたまらないと
いった感じで手の平を少年の背中に滑らせていた。
たぶん、稚拙でもいいのだろう。
少年が抱いてくれるという事実。
少年の初めてになるのだという事実。
そして、少年の心にずっと残るのだという期待。
それらが、彼女にたとえようもない充実感と共に、ゆったりとした快楽をもたらせてくれて
いるに違いない。
「ね………キス……して…」
甘い声が、少年の脳をさらにとろかす。
彼女が甘えてくれている。
その事実が、脳から背筋を走り抜けてそのままおちんちんへと刺激として伝わるのだ。
「え?…あ…」
「ね?」
少年はおっぱいから名残惜しそうに口を離し、涎で汚れた口元をぐいっと拭う。そして、ベ
ヒーモスが倒れ伏した草食動物の血肉にするように、彼女の体の両脇に肘を付いて、ふっくら
とした唇へと顔を寄せていった。
彼女が、唇を嘗める。ちろりと覗いた舌のピンクに、ぞくりとした。
>279
『あ…』
彼女の“匂い”がする。歯を磨いたばかりなのか、それとも香茶を飲んだばかりなのか。甘
い彼女の“匂い”に混じって、爽やかな“匂い”が鼻に届いた。
ちゅ…
『やわらかいっ…』
一瞬だけ、唇が触れる。
おっかなびっくり行われた最初の接触は、小鳥のキスのような微笑ましいものだった。なの
に、その一瞬だけで彼女の唇のやわらかさに、ぞくぞくとした感覚をハッキリと覚えてしまう。
けれど、それだけではなかった。
彼女が、ほんのりと赤く染まった頬を笑みの形にして、少年の体に手を回し、“きゅっ”と
胸に抱き締めたのだ。
「んむっ…!?」
“ぷちゅっ”と音がして、生温かいものが唇を覆ったと思った。その次の瞬間、ぬるっとし
たものが口の中に入って来て、少年の体を頭のてっぺんから足先まで、一瞬にして電流が走り
抜ける。ビリビリとした、目の前が真っ白になるような刺激だ。今まで味わった事が無いよう
な、刺激だった。強烈さだけなら、自慰によって得られる刹那的な射精の刺激には敵わないか
もしれない。でも、それとは全く違うのだ。射精の快楽が攻撃的なものとするならば、その快
楽は与えられる快感……慈しみ、魂を触れ合わせるような快感だった。
それはまさしく「彼女と繋がってしまった」というべき快感なのだ。
「オトナのキス、だよ?」
彼女の声が耳朶を打っても、唇が離れた事にすら気付かなかった。
そしてすぐに続きがやってきた。
ぬるっと再び彼女の舌が口内に入り込み、優しく歯の表面や裏、頬肉の裏や歯茎までも撫で
てゆく。巧妙に誘い出された舌を口内でくちゅくちゅと嘗められ、ちょっとキツく吸われた。
涎もいっぱい出ただろうに、彼女はそれすらも喉を鳴らして飲んでくれる。
「…ふふ…ペッパーソースの味がするよ?」
さっきバザーで食べた“羊肉と香味野菜のクレープ”のせいだ。そう思った途端、またキス
された。
>280
キス“していた”はずなのに、今はもう彼女にキス“されて”いる。
けれどそれが、ちっとも嫌じゃなかった。
たっぷりと舌を舐(ねぶ)られ、唾液を飲まれては、もう何も恥ずかしい事はないと思った。
夢中で、同じ事を彼女に返す。
彼女の口内に舌を入れ、歯の表面や裏、歯茎までも撫でる。彼女よりずっとずっと舌が短い
ので、頬肉の裏とか舌の裏側までは無理だった。それでもいっしょうけんめい舌をくちゅくちゅ
と嘗め、ちゅうう…とキツく吸う。彼女の唾液は何の味もしなかったけれど、少年にはとても
甘く感じられた。
「…んぅふ……ぁあ……」
彼女が口を離し、深呼吸する。満足したように目を細め、少年の頬に口付けた。
「すごく……………すごく久しぶり………」
「……え?……」
「こんなきもちいいキス……」
少年は嬉しかった。
うっとりと囁く彼女を、「かわいい」と思った。
ずっとずっと年上の彼女が、ソフィアよりも「かわいい」と思った。
「カチコチ…だね?」
気付くと、彼女の右手が二人の体の間に割り入れられて、少年のズボンの股間を撫でていた。
「あ…だ……」
思わず声が上がる。今にもはちきれそうなくらいふくらんだおちんちんは、彼女の手の動き
を感じると痛いくらいに“ビクビク”とはぜた。
「…熱い……ね…」
うっとりと、彼女が呟く。
その甘い声が、たまらなく“えっち”だった。
「ぅう…」
止められなかった。
彼女は、トリガーを引いてしまったのだ。少年の中でどうしようもない欲望が濁流になり、
鼓動が激しく打ち、体がどんどん熱くなる。
「だめだ」と思う間も無かった。
>281
「んぁっ!!!!」
ビクビクと体が震える。
「え?」
彼女がびっくりしたように目を見開き、体を震わせる少年を見た。
少年が、彼女のやわらかい体に崩れるようにして体重を預けた。そしてすぐに彼女から体を
離し、ごろっと転がって彼女に背中を向ける。
イッてしまったのだ。
情けなかった。
触られただけで、射精してしまった事が。
キスされただけで、舞い上がって何も考えられなかった事が。
さっき、彼女は何と言った?
『キミに、抱いて欲しいの』
そう言ったはずだ。
でも、実際はどうだ?
『抱かれる』どころか、まだ裸にすらなっていない。
なのに、射精してしまった。
彼女を喜ばせる事も出来なかった。
「……ぅ……」
自己嫌悪に胸が潰れる。
涙が零れた。
惨めだった。
きっと彼女もがっかりしている。呆れている。
少年が悪戯をした時にミレイラ先生が見せるような、「しようのない子」といった、出来の
悪い生徒を見るみたいな顔で笑っているかもしれない。
彼女には、そんな顔で笑って欲しくは無い。
少年は今、男として彼女を抱こうとしているのだから。
>282
なのに。
「…ごめんね…」
不意に背中から、抱き締められた。
「えっちでごめんね……キミ…初めてなのに……」
自分からおちんちんを触った事を言っているのだと、そう思った。
謝らないで欲しかった。
首を振り、駄々っ子のように丸くなる。
「大丈夫、まだ出来るよ。だってキミ、若いんだもん。それに強い子……男、でしょ?」
彼女のたっぷりとしたおっぱいが、ふかっ…と背中を押す。
「だいじょうぶ。だいじょうぶだよ」
「……お、おかしく、ない?」
「どうして?こんなに、私に感じてくれたんでしょう?興奮してくれたんでしょ?それって、
女としてすごく嬉しいの。ずごくすごく、嬉しいの」
「…嬉しい?」
「うん。キミが私のこと好きだって、おちんちんが言ってるもの。私と早くえっちしたいって、
我慢出来ないって」
「……恥ずか…しい……な…」
少年がポツリと呟くと、ぐるっと体を回されて彼女と向き合う形になった。
慌てて目を伏せるが、そんな少年に、彼女は横になったまま正面から彼の目を見て、『ちゅっ』
と小鳥のキスをする。
「私に任せてくれる?」
「え?」
「綺麗にしてあげる」
『何を?』と問う前に、再びキスされた。
キスとはこんなにも気持ちいいのか、と、何度も思わされるようなキスだ。
全身に震えが走り、うっとりとなった。
もう、何でもいいからして欲しい。
そう思った。
>283
「ズボン、脱いでくれる?それとも脱がせてあげようか?」
「………脱がせて…」
「…甘えんぼさんだね」
くすっと笑う彼女の、なんて蠱惑的なことか。
嘲笑でもない。
媚びでもない。
愛しい人にするような、甘えを含んだ笑みだった。
彼女の手がズボンのボタンにかかり、するすると脱がされる。下着はそのままだったけれど、
おちんちんが半分硬さを保ったままのため、まるでテントでも張っているかのようだ。そのテ
ントの部分が茂みの色を映す。射精してしまった精液で、濡れて透けて見えてしまっているの
だった。
「ほら、ね?元気だよ?大丈夫でしょ?」
彼女の指が、くりくりとおちんちんを突付く。
「んっ…」
射精したばかりのおちんちんは、先っちょがヒリヒリとして、少し痛いようにも感じる。そ
れを知ってか知らずか、彼女は下着をぺろっと引き下げると、ズボンごと脱がしてしまう。そ
して、精液でべとべとに汚れたおちんちんを右手で優しく摘むようにして立てた。
「ん……濃い…」
彼女はその、若々しくて瑞々しい、張りのあるおちんちんから迸った精液の、ねっとりとし
た粘度の色と匂いに感じたのか、こくりと喉を鳴らした。ピンク色の舌で唇を湿らせて、むあっ
とむせかえるような若いエキスに口を開く。そうして舌を伸ばして、まだ完全には生い茂って
いない少年の蜂蜜色の茂みに、べっとりと散った粘液を嘗めた。
「あ…き…汚いよ…」
「汚くなんかないよ?…おいしい…」
「そんな…」
「ううん。キミの気持ちが入ってるから。私の事抱きたいって気持ちが入ってるから、だから、
おいしいの」
「あっ…ああっ…」
だらしなく声が漏れた。彼女の舌が、ちろちろと下腹を嘗める。陰毛を撫で付け、太股の付
け根をなぞる。きゅうう…とお尻の穴が収縮して、おちんちんがビクビクと震えた。
>284
「すごい…もう、こんな…」
少年が下を見ると、硬く大きくなったおちんちんが彼女のうっとりとした顔の前にそそり立っ
ていた。けれど、“そそり立つ”とは言っても、今まで彼女が相手にしてきたオトナの男達と
は、比べるべくも無いものでしかない。一言で言ってしまえば、“コドモ”でしかないのだ。
それでも彼女は、嬉しそうに微笑んでいた。
ちゅ……
「あっ」
声が漏れる。
彼女が、白い粘液で汚れたおちんちんにキスしたのだ。
「だ…だめだよ!汚いよ!」
起き上がろうとするのに、下半身が重い。まるで重りでも括りつけられているようだ。
「いや?どうしても?」
「だって、おしっこするところだよ?!汚いじゃないか!」
「キミは、おしっこする汚いところを、私のあそこに入れたいんでしょう?」
「だ…だって、それは…」
「うん。わかってる。それがセックスだもんね。でも、これもセックスなの。お口でするのも、
セックスなんだよ?キミが可愛いから、キミが好きだから、だから、おしっこする汚いところ
でも、お口でしてあげたいの。かわいいかわいいって、してあげたいの。ダメ?それでもダメ
かな?」
正直、「ダメ」だと言いたかった。
彼女に、そんなところを嘗めさせるなんて出来ないと思った。それに、自分のおちんちんは
今まで見てきた他の男達よりも、ずっと小さくて、ずっと貧相に見える。それは少年に、強烈
な劣等感を感じさせた。
けれど彼女が請い願うように瞳を細め、そして頬を染めてまで真摯に問われては、もはや抵
抗しようもなかった。
彼女は「それでもいい」と言ってくれているのだ。
そう思えたから。
「い……いいよ…」
少年は観念したように後頭部を床に付け、天井を見上げた。
今宵はここまでに。
ネットの調子がおかしいので、書いたとこまではアプできませんでした。
(*´д`)ハァハァハァハァ/|ア/|ア
たっ大将と呼ばせてください!、、、さすがだ、、
改めて凄まじい文才力だ…。
心理描写と背景描写が上手く融合してる。
愛を感じるYO!
290 :
名無しさん@ピンキー:03/10/21 23:19 ID:LIByi2M/
あなたは文才だ!
291 :
名無しさん@ピンキー:03/10/22 22:56 ID:oltU8I/+
age
>285
そんな少年を見て、彼女は行為を再開する。
「ん…」
まだまだ色も白く、薄く血管が浮いている若い剛直に舌を這わせる。ねっとりとした精液は
本当に濃く、口に含むと若いオスの匂いが口内一杯に広がって鼻へと抜けた。
口淫…フェラチオは、恐怖を伴う行為だ。
言うまでもなく男性性器は男性の急所であり、傷付けられたり何の準備も無く失(な)くす
ような事があれば、生命に関わる事態に陥る事も、決して少なくはない。
けれど、その奇妙な外陰部は心因的なシンボルとしても機能しているため、だからこそ“目
に見える優位性”として誇示する男性は後を絶たず、そんな男は急所でありながら性器を攻撃
的な部位として、対外的には異性同性に関わらずそれを示そうとする。
その行為を「愚か」だと感じる者もいるだろうが、愚かだとは感じさせない土壌がその時代
及び地域にあった場合、その声は少数であるとして断定させられてしまう事が常だろう。
男性性器がシンボル足り得るのは、それそのものが生殖を意味し、種族の繁栄・継続を示す
から…だけれども、それは男性のみの認識ではないのかもしれない。なぜなら、女性が往々に
して番(つがい)の男性の性器に執着し、耽溺してしまうのは、それが「自分に子を与えてく
れるもの」と同時に「自分を気持ち良くしてくれるもの」と認識するからなのは想像に難(か
た)くないからだ。
「自分と子にとって(遺伝子を伝えるために)必要なものだから愛したい」「自分を気持ち
良く愛してくれる(出産の恐怖を薄れさせ、快楽によって生殖を行う)男のものだから愛した
い」と、意識・無意識に関わらず根幹の認識として理解しているという事なのだろう。
>292
その「愛する」行為がより直接的に突出したものが口淫(フェラチオ)であり、それは排泄
行為を行うものでもある不浄の器官を、生きるために食物を摂取する器官を使って愛撫すると
いうものだ。また、ただ咥えるだけではなく、舐(ねぶ)り、耽溺する女性のその行為に、男
性も愛情を感じる。
そして、その女性の行為に応えるのは、急所を相手に任せてしまう…という「信頼」なのだ。
少年は“それ”を感じた時、同時に原始的な恐怖をも感じて、思わず身を竦めた。
おちんちん全体が、ねっとりとして熱を持った『なにか』に包まれたのだ。
「ぅあ」
思わず声が出る。おちんちん全体を包み、中のものを吸い出そうとするような動きを見せる
「それ」は、手の平や指とは全く違うものだ。そしてその“中”で、おちんちんの表面を滑る
ように動く、軟体動物のようなモノ。
『なめくじ…』
少年は、雨が降った後などに家の壁面や草木の葉の裏などを這う、小さな蟲(むし)を思い
出した。
甲殻昆虫ともカエルやイモリとも違う、そもそも生き物かどうかもわからなかったあの生物。
カタツムリから殻を取ったようなあの生物が、おちんちんに貼り付いて這い回っている……。
けれど、あたたかいのだ。
ねっとりと絡み付くようにおちんちん全体が包まれ、下腰の中心であるその部分だけが、ど
こか別の場所に持って行かれそうになる。
ちゅぷっ……ぷっ…ちゅっ…
いやらしい…粘液質の音がした。
『あ………そんなに……』
顔を上げて見れば、彼女がそのぷっくりした紅い唇で、少年のおちんちんをしゃぶっている
ところだった。
>293
そして、舌を尖らせて先端の皮がたるんだ部分をほじくるようにしてくすぐり、少しずつ皮
を引き下げていく。今まで少年は、完全に皮を剥いて亀頭を露出させた事は、時にひりつくよ
うに痛む事もあって、数えるほどしか無かった。だからきっと皮の内側には、匂いのキツい白っ
ぽくて“ねとねと”したものがたくさん溜まっているはずだった。
『汚いのに……』
彼女は、少年が見ている事を知り、「大丈夫よ」とでも言うように優しく微笑んで見せた。
そして、おちんちんを右手で軽く握って、きゅ…と皮を引き下げる。
「んっ…あ…」
「痛い?」
「……ううん……でも、恥ず…あっ…」
「もう少し。…ほら、あとちょっと…」
「あっ…あっ…あっ…」
女の子のような声を出している。
自分でもわかる。
少年は恥ずかしさに顔を真っ赤にして、顔を背けた。彼女におちんちんと顔を同時に見られ
ているというだけで、顔に火がつきそうなほどだ。しかも、汚れて白いカスがついた、とても
立派とは言えないおちんちんなのだ。
「ほら、出た」
彼女の声が耳に届くと共に、露出した亀頭をねろっと嘗められた。ざらっとした舌の感触が、
敏感な赤い粘膜を強く刺激した。
「んあっ!!」
「すっごく溜まってるね。大丈夫…きれいにしてあげるから」
「あ…え?…」
左手で髪を掻き揚げながら、彼女は露出した亀頭の周りにびっしりと溜まった恥垢を躊躇い
もなく嘗めた。
特に、亀頭と皮の境目は、ひどく敏感な場所だ。
その場所を、しかもひどく汚れたその場所を、綺麗な顔の女性が愛しそうに嘗めてくれる…。
少年は、ついまじまじと見つめてしまい、慌てて目を伏せた。どうしてだかわからないが、
ハッキリと見てはいけないもののように感じたのだ。
彼女の舌が亀頭とその周辺を清めるたびに、思わず腰がビクビクと動いてしまうのが恥ずか
しかった。
>294
「…おいしい…の?」
「ん…ちょっと苦い…かな?でもいいの。私がしてあげたいから………んっ…」
「……っ……」
亀頭の先っちょの、おしっこが出る穴を、舌でくりくりとほじられる。痛いようなくすぐっ
たいようなその不思議な感覚に、腹筋が強く収縮した。
「それにね、ここは綺麗にしておかないと、病気になっちゃうかもしれないんだよ?」
「…びょ…病気?…」
「そう。それにね、ちゃんと綺麗にしておけば、女の子にも優しいでしょ?」
他の女の子とセックスする時の事を言っているのだと気付くまで、少し時間を必要とした。
その言葉に、言いようの無い寂しさと哀しみが少年の胸に沸き起こる。
「…ティファさん以外の女の子なんて…別にいいよ。僕はもうティファさん以外の女性(ひと)
とはセックスしないから。………これが最後なら、もう…一生しないから…」
顔をそらしたまま俯いて呟く少年の言葉に、彼女は泣き出しそうな…笑っているような…そ
んな、曖昧な笑みを浮かべていた。
「ね、今度は私を気持ち良くしてくれる?」
けれどその表情はほんの少しの間の事で、彼女の言葉に少年が再び顔を上げた時には、もう
何も変わらぬ優しい笑みを向けてくれていたのだった。
「で…でも僕……」
「…もう入れたい?」
「…う…うん…」
「我慢出来ない?」
「………ティファさんが、我慢して欲しいなら…」
おずおずと言った言葉に、彼女が目を細める。
「もうちょっとだけ、我慢して欲しいな。私、まだちゃんと濡れてないから」
「濡れ…え?…」
「来て…」
彼女が、すっ…と立ち上がる。目を見張るほどおおきなおっぱいが“ゆらっ”と揺れて、そ
の先端の赤の軌跡を少年の目に焼き付けた。その光景は、何度見ても少年の欲望を喚起させる。
少年は彼女に手を引かれ、なかば“ぼうっ”としながら立ち上がった。彼女は少年をベッド
まで連れて行くと、自分が先にベッドに上がり、仰向けに横たわる。
>295
おっぱいが重そうにゆらゆらと揺れ、彼女がその胸を真ん中に寄せるようにして手を交差さ
せる。手の平をそれぞれの肩につけている事でおっぱいは変形しながら盛り上がり、さらに大
きく見えた。
「…脱がせて、欲しいな」
彼女の、ちょっと甘えたような声にハッとして、少年は彼女のズボンに手をかけた。ファス
ナーを引き下げ、黒い下着が露出する。
おっぱいを覆っていた下着は水色だったのに、パンツは黒い。
少年はその不思議(上下は当然、必ず同じ色を着るものだと思っていたのだ!)に一瞬だけ
手を止めたが、すぐにズボンを引き下げにかかった。
「…んっ…優しく、ね?」
性急だったのだろうか。彼女のちょっと焦ったような声がした。
「う…うん…」
丁寧にズボンを引き下ろし、両方の脚から引き抜いた。そしてパンツに手をかけた少年は、
その布地のあまりにも頼り無い手触りに動きを止めた。自分の履いていたブリーフとは全く違
う。薄くて、綺麗なレースが入ってて、爪を引っかけでもしたら破れてしまいそうだ。ソフィ
アやクラスの女子が履いているような、ぶかぶかとしたパンツとは全く違っていた。
「どうしたの?」
彼女が甘く見つめる。
その瞳に促(うなが)されるようにして、少年は意を決し、するすると下着を引き下ろした。
最初に目に入ったのは、黒々とした茂みだった。艶やかで、短かめなちぢれ毛が密集してい
る。特別濃いわけではないが、薄くも無い。あのアパートでは、涙で滲んで良く見えなかった
上、怒りで頭に血が上っていたから、こんなにもハッキリ認識する事が出来なかったが、ここ
では毛の一本一本までが克明に目に焼き付いて見えた。
それから、その茂みの奥に隠れる亀裂が見えた。ぽってりとした厚みのある肉が形作るその
亀裂からは、薄い肉が少し顔を覗かせている。
『これ…が、小陰唇……だよな……』
少年は学校の図書室で見た、人体図鑑の女性器を思い出しながら、まだ開かれていない彼女
の秘所をまじまじと見つめる。
>296
少年があまりのも長い間、彼女の股間を凝視していたからだろうか。
彼女が不意に不安そうに言った。
「やっぱり……思い出しちゃう…よね?……イヤ…だよね?……」
少年はその意味がわからず、彼女の顔を見た。目を伏せ、顔を背けるようにして少年の視線
から逃げている。唇が少し震えて見えるのは、何かを堪えているからだろうか?
「…え?…」
「汚い…かな?」
「ちっ……違うよっ!!」
思わず声が大きくなる。
少年は慌てて口を押さえて、唾を飲み込んだ。
「綺麗だよ。ホント…綺麗過ぎて……」
実際、そうなのだ。
彼女の体には傷一つ無く、白くすべすべとした肌は何十人もの男達に抱かれてきたとはとて
も思えないほど綺麗だった。あれだけ多くの男に抱かれたなら、傷の一つ、痣の一つもありそ
うなものなのに、その影も見えない。
「良かった……」
彼女は、ほっとしたように肩の力を抜き、真っ白な歯を覗かせて微笑んだ。
「ね…気持ち良くするって…どうすればいいの?」
「おっぱいと…あそこ…私の体のぜんぶ……キミの好きにして?」
「好きに?」
「そう。好きにして欲しいの。キミの、お口と、指で」
彼女の指が、少年の唇と指を、ついっ…と撫でた。
今宵はここまでに。
おつ。
この作者(女神)様を内閣総理大臣に任命する!
301 :
名無しさん@ピンキー:03/10/23 22:41 ID:1MLW3ZGV
意義なし。
>297
例えてみればそれは、雄大な大海に挑む冒険者の気持ちだったかもしれない。
目の前に横たわる、素晴らしくグラマラスな肉体は、少年にとって途方に暮れるには十分過
ぎるほどの力を見せていたのだ。もちろん、股間ではおちんちんが硬くいきり立って、今すぐ
にでも彼女のあのどろどろとした赤い股間の『穴』に入りたくてウズウズしている。先端から
はとろりとした粘液が溢れてこぼれ、シーツに濃い色の染みまで作っていた。
とりあえず服を脱ぐ事にして、シャツも肌着も全部脱ぎ、素っ裸になった。暖炉のおかげで
部屋の中は十分暖かく、二人とも素裸でいるのに寒さを感じない。むしろ、火照って熱いくら
いだった。
期待に満ちた彼女の視線が直接肌に感じられて、少し恥ずかしい。けれど、もうおちんちん
を見られてしまったのだ。その上、溜まった汚い垢まで見られ、しかもそれを残らず嘗められ
てしまっては、いったい何を恥ずかしがる必要があるというのか。
『…いいやもう…』
考え過ぎてもいいことはない。それに、あんまり彼女を待たせても、裸のままではあまりに
も可哀想だった。
「ん……」
彼女の横に寄り添うようにして横たわり、軽くそのやわらかい体を抱きながらおっぱいに吸
い付いた。すっかり柔らかくなっていた乳首をちゅうちゅうと吸い、右手で彼女の左のおっぱ
いを揉む。兄の部屋で読んだえっちな本で得た知識が、少し役に立った気がする。
「ん…ぁ……」
彼女のひそやかな声を聞きながら、いい匂いのする、彼女のすべすべしっとりとした肌を右
手で楽しむ。
おっぱいを揉み、撫で、滑らかな腹や腰、太股などを撫でる。いつまでも触っていたいくら
い気持ちがいい。
キスした方がいいだろうか?
そう思ったが、さっきまで自分のおちんちんを嘗めていた口にキスするのは少し躊躇われる。
それでも、彼女のしてくれた事を考えればそれだけでキスしないというのは、それはそれでひ
どい事のような気がした。
>302
「ん…んん!?」
驚いたのは彼女の方だった。
まさか、おちんちんを嘗めたばかりの唇にキスしてくれるとは、思わなかったのだろう。だ
からこそ、少年が口の中に舌を挿し入れた時、彼女は嬉しさについ、体を震わせて少年に抱き
付いてしまっていた。
互いが、夢中になって口付けを楽しむ。そうしながら少年は彼女のおっぱいを揉み、乳首を
指で転がした。こうすると彼女が吐息を甘く吐(つ)く事に気付いたのだ。
少年は、急速に彼女の喜ぶ事を学習していった。
どこを触ると喜ぶのか。
乳首の触り方、おっぱいの揉み方。
髪をなでなでと優しく撫でるのも、彼女が喜ぶと知った。
余裕の無いはずの自分が、こんなにも彼女のちょっとした仕草の変化に気を配れるものだと
は、少年自身も気付かなかった。それは、1ヶ月の間、ずっと彼女の痴態を見続けたからこそ
出来た事だったかもしれない。それを喜ぶべき事なのか、それとも忌むべき事なのかは、当の
少年ですらわからなかったのだけれど。
「ん……ふぅ…ん……ね、触って…みて……」
目元が赤く染まり、潤んだ瞳で彼女が不意に言った。そして、彼女の左手が、おっぱいを揉
んでいた少年の右手を導く。
その先は、彼女の太股の……間。
「あっ…」
彼女ではなく、少年の口から声が上がる。
ぬるっ…としていた。
熱く熱を持った太股の内側に触れ、もしゃもしゃとした茂みに触れ、さらにその先へと導か
れて触れたものは、まるで…………。
『腐った生肉みたい…』
彼女が聞いたら確実にショックを受けそうな事だと直感的に思った少年は、心の中だけで呟
いた。ぬるぬるとした粘液が指に絡み付く。薄い、びらびらとした肉の間には、さらにぬるぬ
るとした粘膜がある。複雑な襞が幾重にも重なり、けれど指に吸いつくような感触は、そこが
彼女の肉体の亀裂なのだと強烈に示していた。
>303
「か…からだの…なか……」
「…うん……そう……」
溜息混じりの声で、彼女が目を瞑りながら少年の耳元に囁いた。
「痛くない…の?」
「…きもちいい…の……」
「……ここ?」
「…………もっと、奥…下のほう…」
「…な…中に入っちゃうよ…」
「いいの…入れて……」
彼女の望むまま、中指を亀裂に進める。
「穴……」
「そこ…」
“はあっ…”と彼女が吐息を吐き、少年の前髪を揺らした。指は、ぬるっ…と簡単に入って
いく。
彼女の体の中に。
『熱い…』
そこはとろとろにとろけ、少年の指まで溶かしてしまうのはないかと思われた。
「見て、いい?」
唾を飲み込み、彼女に訪ねる。「好きにしていい」と言われながらも、やっぱり聞くべきだ
ろうと少年は思ったのだ。彼女は少し困ったような顔をしたが、すぐにこくりと頷いてくれた。
少年は起き上がり、自分の指が入っている所をよく見ようと、彼女の股間を覗き込む。
「もっと脚…広げてよ」
少年の言葉に、彼女はおずおずと脚を開いてゆく。ツヤツヤとした茂みの下に、赤い亀裂が
少年の指をぱっくりと咥え込んでいるのが見えた。その亀裂は、粘液にぬらぬらと濡れ、光を
弾いてナメクジのように震えている。
手の平を上に向けていた手を、ぐるっ…と返してみる。すると彼女が体を震わせて、大きな
おっぱいを抱くようにして肩を竦めた。
「気持ちいい?」
ぐりぐりと手を回し、時に指の腹でひっかくように中を擦ってみる。すると彼女は口を半分
開けたまま、いやいやと首を振る。
>304
「痛いの?」
「ちが…」
「やめる?」
「…あ…いや……」
「いや?」
「…いや……やめないで……」
「これがいいの?」
中指を根本まで挿し込んだまま、ぐりぐりと手首を捻る。
「あっ…あっあっあっ…」
「これがいいんだ……じゃあこれは?……」
指を抜いて、亀裂の頂点にあるピンク色の米粒みたいな突起を撫でた。指の腹で押し潰すよ
うにして捏ねると、彼女が悲鳴を上げる。
「痛い?」
「…いた…あ……やさしく…してぇ……」
「こう?」
「あ……ん……うん……そう……きもちい……」
ピンクの粒を、それを覆っている肉の鞘(さや)のような包皮の上から優しく撫でる。とっ
とっとっ…と、軽く叩くようにすると彼女の体が面白いようにうねった。
面白い。
今、少年が彼女を自由にしていた。
少年の指の動き一つで、彼女の体が自在に動くのだ。
でも、
『ん……』
おちんちんが、もう限界だった。
「ティファ…さん……」
「うん…来て…いいよ…」
彼女が脚を大きく開き、軽く両手を開いてみせた。少年は逆らわずに、膝立ちで近付き、お
ちんちんを右手で持つ。手で触れただけで、もう爆発しそうだった。彼女の中に入れたら、そ
れだけで射精してしまいそうで恐い。
>305
「だいじょうぶ…こわいことなんか…ないよ…」
彼女の言う「こわい」とは、少年が思うような意味ではないのだろう。そう思いながらも、
少年はこくっと頷いて彼女のとろとろに濡れた赤い亀裂に、おちんちんを寄せた。
ぴちゅ…と、粘膜と粘膜がくっつき、少しひんやりとした薄い肉が亀頭を包んだ。
「んっ…」
刺激が強い。
それでも、少年は沸き起こる射精感を必死に堪えながら腰を前に押し出した。
感じたのはわずかな抵抗。
そして…
ぬるっ…
「あっ…」
おちんちんの根本まで、一気に飲み込まれた。
『これが…ティファさんの…体の…なか……』
おちんちんが痺れる。ねっとりとしたものがおちんちんに纏い付き、時々“きゅきゅきゅ”
と締め付ける。
なんという世界だろうか。
こんな感覚があったのか。
震えが全身を駆け上り、首筋の産毛がざわわっと逆立った気がした。
「あ…んう…う…」
少年の唇を呻き声が割った。気を抜くとたちまち射精してしまいそうだ。
「……うごいて…」
なのに彼女は、少年に非常な命令を下す。
きゅっきゅっきゅっ…とおちんちんの根本を締め付けられて、少年は腰からとろけてしまう
ような“恐ろしさ”を感じる。
「うごいたら…でちゃう…よ……」
「いいよ……出てもいいよ…」
「まだ…入れたばっかり…なのに…」
「いいの。キミがきもちいいなら、いいよ……」
サポート
>306
そう言われて素直に出してしまうのは、男としてあまりにも恥ずかしい気がした。だから、
彼女の豊満な体を抱き締めながら、ゆっくりと腰を動かす。
「…ん……はぁ……」
それが結果的に、ゆったりとした快感を彼女に与え、じわじわと…徐々に高まってゆく事に
なったのだった。
彼女にしてみれば、少年の性器は今までの男達に比べれて小さく、亀頭の傘の広がり具合も
物足りない事だろう。
それでもしっかりと快感を得る事が出来たのは、少年という人間を知っている事で生まれる
リラックスした雰囲気と、拙(つたな)いまでも真摯な少年の愛撫が、乱暴で自分達の快楽し
か求めない男達とでは決して味わう事の出来ない心地良さを与えてくれたからに違いない。そ
こには、単に性器の優劣やテクニックの有無では得られない、「信頼」から生まれるあたたか
なものがあった。
そしてそれは彼女に、たとえようもなく幸せな記憶………愛する夫との「性」を思い出させ
る事となったのだった。
互いにしっかりと抱き合い、口付け、ゆっくりと……溶け合うような油送。
もちろんそれは、夫とのものとは全然違う。
それでも。
「…あぁ…………」
彼女の唇から、熱い吐息が漏れる。
瞼がぴくぴくと動き、目元から頬、首筋までが赤く染まっていた。
「ぁあっ……ああ〜……」
ぬるっ…ぬるっ…と、少年が少しだけスピードを上げた。
射精感が、馴れによって少し治まった気がしたのだ。
>308
たぷたぷと揺れるおっぱいに顔を埋め、硬く勃起した乳首を口に含んでしゃぶった。
「ああ〜〜〜………あ〜〜………」
聞こえるのは、消え入るような、吐息のような艶声。
はっはっはっはっ…と息は荒く、彼女は少年にしがみついていやいやと首を振った。
その口から
「……ウド………クラウド……ああ………ああっ!!…」
旦那様の、名前だった。
その名前を認識した瞬間、少年のおちんちんがはじけ、どくどくと射精が始まった。
ひくっ……ひくっ……と彼女の体が震え、うっとりとした顔には安らかな表情が浮かぶ。
そして、
「…ああ…………あなたぁ…………」
涙が。
「ティファさん…」
荒い息の下、少年は彼女の目尻から零れた涙を、ただ、見つめた。
>309
それは、彼女と出会ってから少年が初めて目にした涙だった。
どんな男に抱かれようとも、
どんなにひどい扱いを受けようとも、
決して流した事の無い、
涙だった。
それが、ぽろぽろと零れる。
後から後から零れ落ち、シーツを濡らした。
「あなたぁ…………あなたぁぁ………」
やがて嗚咽が唇を割り、しゃくりあげ、両手で顔を覆って彼女は泣きじゃくる。
まるで…何年も何年も、ずっとずっと胸の奥に仕舞い込んで、我慢し続けていたように。
愛しい夫を呼び続ける。
『ティファ…さん…』
誰にも見せず、誰にも頼らず、彼女はずっと一人で夫を護ってきたのだ。
それを、少年は、今度こそハッキリと認識した。
今宵はここまでに。
サポート
すごい、感動した。
ネ申
315うん。でも312カコイイ
317 :
312:03/10/24 14:37 ID:Jox1NQhS
315さん、、、切なかった。316さん、ありがとう。
イム
女 ネ申
320 :
名無しさん@ピンキー:03/10/24 23:40 ID:3XMsmO8K
泣いた
321 :
スター:03/10/24 23:41 ID:5U1m3k8T
ええはなしや、、、
324 :
名無しさん@ピンキー:03/10/26 16:36 ID:FXKdjHD9
うまい
この小説ははじめから読んでると、感動するな。
まさか、ティファは夫の逝った世界へ旅立つつもりなんじゃあ・・・?
(´Д⊂
>310
涙に濡れた彼女の、痙攣するように収縮する『穴』からおちんちんを抜いた。腕で目を隠し、
顔を背け、嗚咽ししゃくりあげるちっぽけな彼女が、迷子のおんなのこみたいに可哀想で…た
まらなかった。
「ティ…」
どうすればいいのか、何と声をかければいいのか、まったくわからなかった。愛する者を想
い身も世も無く哀しむ女性を慰めるには、少年は恋も人生も、経験が全く足りないのだ。おち
んちんを“ぬるっ…”と抜いた時の、たとえようも無い“喪失感”が、少年の胸を強く強く締
め付けた。彼女のぬくもりが失われ、ねっとりとした粘液が外気に触れて急速に温度を下げる
と、失ったものの大きさに改めて震えた。
彼女を失ってしまう。
それを感情ではなく、どこか本能に近いところで感じたのだ。
「…ごめんね?」
うなだれ、シーツを見ているしか出来ない少年の耳を、不意に彼女の優しい声が撫でた。
彼女は仰向けに横たわったまま涙を拭(ぬぐ)い鼻を啜(すす)りながら、それでも笑って
くれている。ぎこちないその笑みには、なにもかも遠いどこかに置いてきてしまったけれど、
進むべき道だけは心の中に決然と定めてしまった巡礼者のような、色の無い透明な光がある。
少年はその光に震えた。
「どうし…」
問いかけようとして、少年の唇が止まる。
やわらかなふくらみが“ゆらっ”と動き、彼女が大きく息を吸ったのがわかった。ついさっ
きまで自分が嘗め、しゃぶり、揉んでいたおっぱいの、そのやさしさあたたかさやわらかさが、
胸に苦しい。
「ごめんね……泣いたりなんかして…」
彼女は枕元の布を手に取り、少し気だるそうに置き上がった。おっぱいが“ゆさっ”と重そ
うに揺れて、少年が強く掴んだために赤く跡のついてしまった肌が光に晒される。
「あ…ごめ…」
「…ん?…ああ…いいの」
>327
少年の視線を追って自分の揺れ動くおっぱいを見下ろした彼女は、そう言ってベッドの上に
座り込んだままの少年の股間に布を近付けた。そうして、粗相をした子供にそうするように、
おちんちんについた粘液を布で丁寧に拭っていく。
「あっ…い…いいよっ」
「いいから…やらせて?ね?」
少年の耳たぶにキスするくらい唇を寄せながら、彼女の手が、布が、おちんちんを包(くる)
むようにして綺麗に拭っていく。少年は痛いようなくすぐったいような感覚に、お尻の穴に力
を込めて耐えるしかなかった。
彼女の少し汗ばんだ首筋から、彼女の“匂い”が立ち昇って少年の頭をくらくらさせる。
彼女は、旦那様にもこうして後始末をしてあげていたのだろうか?
少年はそう、ぼんやりと思いながら、目の前でさらさらと揺れる艶やかな黒髪を見た。きっ
と、たぶん、旦那様は彼女の髪を撫でていたのだろう。あの時の間、髪を撫でてあげるだけで
彼女はとても嬉しそうな顔をしたから。
旦那様は彼女よりも1つ年上で、幼馴染みだったのだから、小さい頃の彼女をきっとよく知っ
ているに違いない。
どんな気持ちだったのだろう。
同じ空気を吸い、同じものを食べ、そして同じものを見て育った女性(ひと)と結婚すると
いうのは。
『なんでアイツの顔なんか…』
少年は頭に浮かんだソフィアの顔を打ち消すと、彼女のする事をずっと目で追った。彼のお
ちんちんは2回も射精したに関わらず、もうすでに頭をもたげようとしている。彼女の手の刺
激と“匂い”、そして、目の前でゆらゆらと揺れる白くてやわらかいおっぱいが、少年の官能
を揺さぶったからだ。少年はそれを少し恥ずかしく思いながら、ただ、拭われてゆく彼女の愛
液と少年の精液に切なさを感じていたのだった。
「はい。綺麗になったよ。ごめんね、シャワー使えなくて…」
「…え?」
「この家、もう壊しちゃうから、水も電気も止めちゃってるの」
>328
彼女はもう一枚、新しい布を手にすると、今度は自分の股間から溢れてきた少年の精液を拭っ
た。ベッドに腰掛け、脚を少し開き、左手の指で薄肉を広げながら、後から後から滴(したた)っ
てくる粘液を、布で丁寧に拭い取ってゆく。肩から腰、そしてお尻から太股にかけてのライン
が艶かしく動き、たっぷりとした少年の頭ほどもあるおっぱいがゆらゆらと揺れる。
少年は慌てて背中を向け、ベッドの上で両足の裏を合わせたまま、まるで怒ったように言っ
た。
「こっ…この家は二人の家なんでしょ?想い出の家じゃなかったの?!」
そうだ。
この木造の家は、二人が結婚する前から暮していた家だったはずだ。
ここで愛し合い、そしてここで結婚したのだと。街が復興し始め、まだ間もなくて、教会は
他の街から流れてきた難民で溢れかえり、とても式など挙げるような状態では無かったから、
だからこの家で式を挙げたのだと。ささやかに、誰に見届けられるわけでもなく、ひっそりと、
互いの明日を誓ったのだと。
昔馴染みの仲間にも知らせず、ただ静かにひっそりと暮していくためだけの家で。
いつか…。
いつか、心の傷が癒えて、過去と正面から向き合えるようになった時初めて、懐かしい彼等
を招いて改めて式を挙げるつもりだったのだと。
そう言っていたのではなかったか?
「…もういいの……………………………もう、いいの…」
「え?…で…でも、それじゃあ…ここにはもう、戻らないの?この街には帰ってこないの?」
勢い込んで振り返り、そこに見付けた彼女のどうしようもないほどに切なく寂しそうな微笑
みに、少年は胸を突かれ息を飲んだ。
彼女は、『北』に行こうと思っているのだという。
『北』の、『約束の地』に、かつて親友だった……今でも親友だと思っている「ひと」と一
緒に、彼を眠らせてやりたいのだと。きっとそれが、彼の望みなのだと。
そう言って、彼女は薄く笑った。
>329
その時の彼女の、ルビーのような紅い瞳の奥に燈った、切ないほどに透明な光を、少年はきっ
と一生忘れないだろう。
忘れる事など、出来はしないだろう。
少年は、いつかどこかで読んだ冒険活劇の中の登場人物が、ピンチの土壇場に口にしたセリ
フを思い出していた。
「生きる」というのは「死なない」というのと道義ではない。
「死んでいない」だけでは「生きている」とは言えないのだ。
「生きる」ためには「生きる」ための「勇気の絶対量」が必要となる。「生きる」と言う事
はそれ自体が「挑戦」であり「試練」であるのだから、そのためには「生きるための勇気」が
必要なのだ。
たぶん、それは、こういう事なのだろう。
今の彼女には、その勇気が全く…無い。
それが、わかった。
なのに。
それでも、どうしても、少年には彼女を止められない。
止める権利が、無かった。
止めてはいけないのだと、思った。
「また……逢えるかな?……」
別れ際、少年は寒さだけではない震えに唇をわななかせながら、光に眩しい雪景色の中、ひっ
そりと影のように立つ彼女に、すがるような瞳で言った。
彼女は、
「…うん…」
と、小さく頷いた。
太陽はまだ中天からわずかに傾いただけだ。なのに、
なのにこの女性(ひと)は、どうしてこんなにも消えてしまいそうなほど儚く見えるのだろう。
「いつか………遠い先に…この星の“なか”で」
「ほんとに?!」
「…うん。みんな…みんないつか出会うから。きっと出会うから」
>330
「約束だよ?きっと…」
少年の胸に明るい火が灯る。
また逢える。
いつかきっと逢える。
その思いだけが、少年の胸を熱くした。
最後に彼女は、少年の唇に小鳥のキスをして、二度と振り返らなかった。
少年は彼女の後姿が見えなくなるまで、ずっとずっと向こうの曲がり角を曲がるまで、彼女
の後姿を見続けた。
そして。
少年は、彼女とは反対の方向に歩き出そうとして、ようやく、
彼女が「この星のどこかで」ではなく「なかで」と言った事に、
気付いた。
『みんな…みんないつか出会うから。きっと出会うから』
なぜか、わからなかった。
涙が、止まらなかった。
ぼろぼろとこぼれ落ちて頬を濡らし、唇を湿らせる。
立ち尽くし、ただ、ぎゅっと手を握り締めた。
力を入れすぎて腕が震えた。
肩が震えた。
体が震えた。
唇を噛み締め涙を拭い、走り出しても、その震えは止まらなかった。
>331
やっぱり終わっていたのだ。
終わってしまっていたのだ。
それがいつからだったのかわからない。
もうずっとずっと前からだったような気もするし、たった今のような気もした。
けれど、もう、きっと、あの人には。
逢えない。
その女性は、街外れの一軒家に一人で暮していた。
少年の恋焦がれた、綺麗な女性(ひと)だった。
たぶんそれを、街の人々はすぐに忘れてしまうだろう。
でも少年は、忘れない。
大人になっても、きっと。
それは、少年の、
そう、それは彼の、初めての恋だったから。
■■終■■
ここまでに。
また、いつか、どこかで。
息も止める程の勢いで一気に読みました。
素晴らし過ぎて言葉もないです。
お疲れ様でした・・・!
今わかった、本当に感動すると涙が出ねぇ
お疲れ様でした。最高でした。他に言葉がありません。
やべえどうしよう今すげぇ感動してる。
お疲れさまでした。
ほんとお疲れ。そしてありがとう。
感想をまとめようとしたら何かよくわからなくなってしまったので、
取りあえずここにティッシュと花束置いときますね。
_,,..i'"':,
|\`、: i'、
.\\`_',..-i
.\|_,..-┘
。 ◇◎。o.:O☆οo.
。:゜ ◎::O☆∧_∧☆。∂:o゜
/。○。 ∂(*゚ー゚)O◇。☆
/ ◎| ̄ ̄∪ ̄∪ ̄ ̄ ̄|:◎:
/ ☆。|..Congratulations!!...|☆
▼ 。○..io.。◇.☆____| 。.:
∠▲―――――☆ :∂io☆ ゜◎∂:.
ちくしょう、なんで目から汗が、、、久しぶりに感動した!
また読み返してみようかな。
気が向いたらエピローグ書いて下さい。
ただただ、脱帽の一言です。
長い間お疲れさまでした。
ハッピーエンディ…否!バッドエ……いぃや?……ぇえ?あれ?何コレ!?何この気持ち!?何この涙!?……俺はまだ…腐ってなかったんだな…
ぅ…ぅぅ…ぁ…ありが………とう……
切ないよぉ
職人さん
ありがとう
ありがとう
ありがとう・・・
あれだ、その。
ただ拍手。
345 :
名無しさん@ピンキー:03/10/28 18:57 ID:ISmnAGFX
泣くなぁー
上げるなぁー
素晴らしい…
素晴らしい!
最高です!もうそれ以外言えません!
途中で名乗るときっと荒れるので、名前は記入しませんでした。
そのおかげで(?)最後まで荒れる事無く終える事が出来ました。
皆様、のんびりゆっくり読んで下さってありがとうございました。
ここは良スレですね。
エピローグはありません。
たぶん今後も、今回のように名無しで始めて最後に名乗ると思います。
どこで書くかは、粘着さん避けとしても、御教え出来ません。
きまぐれになるかと。
それではみなさん、またいつか。
ここか、あっち(長期連載が既にあるので無理かな)か、またはどこかで。
お目にかかれれば嬉しく思います。
推力
次の方、どうぞ。
そういえば、
知人に「名乗らなくても文を読めばわかる」と言われました。
私はそんなに特徴的な文を書いているのでしょうか…。
謎です。
推力タソ… 。・゚・(ノД`)・゚・。
>>349 特徴的というか、作家による文章の違いってのは確かにあって、
普通に文庫読んでても何度か読んだことある人の作品なら新しいの読んでも
けっこうわかりますよ。・・・てか絶対わかる、かな。
俺も。
物語がいい所で投下されなくなったらどうしよう…と不安だった。
以前コテで書いてた時にひどいレスつけてた奴いたから。
待ち望んでるSSがクライマックスで投下されなくなる=最凶の意地悪
…なんて、推力さんは俺の勘ぐりなんてかすりもしない高みにいるんだなと恥入りました。
もう居ないかもしれないけど、素晴らしい物語をありがとうございました。(長々と下らない事スマン皆サン)
しかしこのあと、このスレどうなるんだ、、、
とゆうかこの小説読んでから、他のが面白くない、、、
ティファってイイ女だよね♪
チクショウ、感動しちまった。
作品自体はかなり良かった。
だが、推力氏の作品だと知って鬱。
前スレの粘着っぷりはインパクト強かったからナー。
>>349 口淫という行為の捉えかたが特徴的だと思われます
私は非常に好きです
杉山茂樹のフランス代表論と同じくらい好きです
興奮冷めやらぬところ失礼して皆に質問
ティファの相手役が英雄や新社長の創作って
こちらで需要ありますか?
ミョウナコトシツモンシテスマソ
ティファがでてりゃ何でもええ!!(*´д`*)ハァハァハァアハァ
>359
読みたいでつ
可愛いティファたんが拝めるなら!
>>359 ティファにハァハァ出来るなら相手は問いませんよ。
英雄は知らんけど若社長なら前にもありましたし。
英雄が野茂ってオチでなければ。いや、それもありか?←ねぇよ
366 :
359:03/10/31 01:25 ID:VpT9ymjb
皆様マリガトウございまつ
ためしに対英雄で原案をこねて見ますので
今しばらくお待ちください_| ̄|○
待ちまSHOW
どうせならハッピーエンドがイイなぁ…。
英雄や若社長相手にハッピーエンドって意外性があって面白そうだね
371 :
名無しさん@ピンキー:03/11/04 16:04 ID:XmYCnfdg
前スレにあったのはハッピーエンドだったっけ?
下げ忘れスマン
NO
漏れもハッピーエンドが見てみたい。想像つかんし。
神レベルの作品が終わると
その後の職人が付きづらい法則
そんな法則は覆してしまエ!
推力たんのティファはラブラブの方でも行きずりの男とヤってます
それがいい
処女喪失時のティファ話はないのか。
処女喪失がレイープ
推力タンの小説今どこかで書かれてるの!?どこですか?
あっちのスレは一応ハッピーエンドの作品が書かれてたね。
また書いてくれないかなー。
推力タンはクラ×ティの甘甘な話でも
ティファが「クラウド以外の男を知っている」って描写を入れるけど
ティファがクラウドと再会する前の話とか考えてるのかしらん
384 :
名無しさん@ピンキー:03/11/11 01:09 ID:zSuomInG
推力タンきてー!
来てもらいたかったらageるなよ
待ち
ティファ「チンコを入れる穴はマンコだけじゃないよ・・・」
>387
「鼻の穴・・・?」とか思ってしまった俺は色々な意味でヤヴァイ気がする。
>>388 一瞬「毛穴!?」と思った漏れよりははるかにマシだと思われ
390 :
名無しさん@ピンキー:03/11/15 15:41 ID:hGoMjV60
390ゲトー!
>381
どこにも書いていません。
↑推力タソ!?
393 :
名無しさん@ピンキー:03/11/17 17:56 ID:0AlTmNXi
シド×ティファのSS読んだことある人いませんか?
いろいろ探してるんですけど一つも見つからない〜
こんなカップリング考える人って自分位しかいないんだろうか・・・
359さんのSSが投下されるまでの閑話
「君の声が聞こえない」
鉄の錆びたあの独特の、ツンと刺激的な匂いが、痺れた彼の鼻の奥を突く。
咽頭に流れ落ちるぬるりとした感触は、彼の体に脈々と流れる赤い液体のものだ。
熱い。
どこがどうというわけではなく全身の至る所が熱く、そして重い。
全ての感覚が遠く、目がかすみ耳鳴りがして、彼は自分の心臓の鼓動だけをどくどくと首筋
からこめかみにかけて強く強く感じた。
目に映るのは乾いた、赤茶けた土。
折れた鼻をその土に押し付けたまま、彼は地に伏していた。
いつからこうしているのか、もう既に記憶は不確かだ。
つい一瞬前のようにも思えるが、ひどく長い間、昼と夜とが何度も入れ替わるほど長い間、
ただ一人でずっとこうしているようにも感じている。
尖った細かい石が彼の右頬に食い込み、頬骨と地面とに挟まれた頬肉をひしゃげさせていた。
だのに、頬に痛みは無い。
いや、今、彼が感じている痛みが頬のものなのか、それとも開かない左眼のものなのか、
折れた鼻のものなのか砕けた顎のものなのか、彼自身にもわからないのだ。
ただ、太陽がギラギラと凶悪に照りつけているのがわかる。
剥き出しの上半身が熱かった。血と交じり合った汗が額から滑り落ちて、ようよううっすら
と開いている右目に流れ込んだ。じりじりと焼ける皮膚の感覚に、深い裂傷の痛みが混じる。
背中の、右肩から左脇腹に抜けるように斜めに走った剣裂の痛みが、皮肉にも彼の意識を繋ぎ
止めているのだ。
だが。
むしろ、気を失ってしまった方が彼には幸せだったかもしれない。
>394
「おいおい、声出せよ声、気分のらねぇだろうが!」
不意に、野卑な声が上がる。
声は、うつ伏せに地に伏した彼の、そのすぐそばで聞こえた。
本当はもっと前からずっと聞こえていたのだろう。だが、彼がそれを声を認識したのは今が
初めてだった。
けれど、その声を発したのがどんな人間なのか、彼には知る事が出来ない。
彼は右頬を地面につけているが、声は彼の後頭部から、つまり、視線とは反対の方から聞こ
えてくるからだ。
指一本動かす事も出来ない今の彼にとって、首を捻って頭の向きを変えるというのは、まる
で天空の星々を手に掴み取るほど途方も無い行為に感じられる。
「…ッ…」
ふと、途切れ途切れに、息を潜めたような声が耳鳴りの中、かすかに耳へ届くのに彼は気づ
いた。そしてその声は、ほんとうにかすかでしかなかったにも関わらず、彼には違(たが)わ
ず意識する事が出来たのだった。
なぜならその声は、
吐息交じりのその声は、
あきらめと悲嘆と恐怖と懇願の混じったその声は、
彼の心から愛した女性(ひと)のものだったから。
「おーおー、睨んじゃってカワイイねぇー」
「そりゃ睨むしかできねーもんな。逆らったら愛しい愛しい恋人が死んじまうんだからよ」
「けど、燃えるねぇ…さっきまで野生の獣みてーに暴れてた女を好きに犯すってのは」
「まあ、ここまでつえぇとは思わなかったけどな」
「まったくだ」
「おい、声出せっての」
「はははッ!アレだろ?彼氏に聞かれるのがイヤなんだろう?!なぁ!?」
「こんなにびちゃびちゃに濡れてやがるくせに、いまさらって気もするがな」
「おい、もうちっとアレ塗り込んどけよ。ケチらねーで」
「バカ、これ以上塗ると狂っちまうぞ?昨日の女みてーなガバガバなの抱きてーのか」
>395
「ちっ……おいっ、さっさとこんなの脱がしちまえよ」
ビッ…と、布が破れる音がした。
「あっ!…やっ……」
そして、愛しい彼女の声が聞こえる。
怯えている。
震えている。
気丈で、強い女性(ひと)であるのに。
「おっ?カワイイ声出すじゃねーか。もう気力も尽きたか?震えてるぜ?」
「それにしてもでっけーオッパイだな」
「牛だ、牛。牛女って呼んでやろうか」
「やーらけー」
「イイ身体してるよなぁ〜」
「…ひっ…」
「あんま強く握るなよ」
「肌も白いぜ」
「たぷたぷだな」
「…っ…」
男達の野卑で遠慮の無い、様々な声の中に、時折彼女の声が混じる。
何人もの男達に、一斉になぶりものになっているのだ。
「そろそろ指だけじゃ我慢できねーだろ」
「カレシの方もそろそろ目覚ますんじゃねーか?
「実況してやれ、実況」
「そうだな。おーいカレシよー聞こえるかー?おめえの彼女、今、クツと靴下だけな」
「グローブもだろ」
「そうそう、グローブも」
>396
「いーにおいのブラとパンツは剥いたばっか」
「上下黒ってのはアレだな?スキモノだな」
「そうとは限らねーだろ」
「うっせーな、続けろ続けろ」
「これから彼女にフェラしてもらいまーす」
「けけけ」
「ほれ、咥えろ」
「んうっ!…ぐぅうっ…」
「イヤだとよ」
「咥えろよバカ女ッ」
「あっ!!!」
「ちっ!…バカはてめーだ。殴るなよな」
「…んっ…んうっ…ぐっ…」
「そうそうそう、喉の奥まで咥えろ。歯は立てんじゃねーぞ?」
「カレシ、殺しちゃうよ?」
「そうそう、素直になりゃいいのよ」
「おいおい、オレにもオッパイ吸わせろよ」
「カレシー気持ちいいねぇ…いっつもこんな事シテもらっちゃってるんだ?いいねぇキミ」
「こりゃ天罰だな。こんなイイオンナ独り占めしてたわけだから」
「そりゃそーだ」
「ちっとは俺達勤労青年に分けてくれてもバチは当たらないよなぁ」
「誰が勤労青年だよ。単なる『英雄狩り』じゃねーか」
「それだって立派な仕事だぜ?世界をこんなにしちまった連中を、世のため人のためにブッ殺
すってのは」
「そそ」
「その報酬に、ちいっとオイシイ目に会えても、それは天の恵みってヤツだ」
「あ〜〜気持ちいいなぁ〜」
「おい、そろそろいいだろ?代われよ」
「まだだ。まだイッてねー」
>397
「さっさとイケよ」
「カレシ〜イクよ〜キミの彼女の口にたくさんイクからねぇ〜精液たっぷり出してあげるよ〜」
「おい、お前さっきから乳ばっかりだな」
「いいじぇねーか、やーらかくて美味しいぜ」
「あ〜イクイクイクイクイクイク……おおっ…」
「おい、きたねぇからこぼすなよ、ちゃんと飲め。全部」
「こぼすなっての!」
「…ぐっ…」
「だから殴るなよてめーわ!」
「んじゃ、次はオレな。彼氏〜オレは今度はこのでっかいおっぱいでイカせてもらうな〜」
「パイズリかよ。おめーホントに好きな、チチが」
「…んっ……ぁはっ…」
「おほー…やーらけぇー…ぷりぷりしてるよ」
「たぷたぷだぜ。たぷたぷ」
「チンポが全部隠れちまった。すげー」
「おい、尻貸せ。尻」
「あっ…やっ…」
「やじゃねーっつーの」
「一番はおめーかよ」
「いいじゃねーか。こいつらの居場所突き止めたのは俺だぜ?」
「まだ後に20人以上いるんだからな、中に出すなよ?」
「うるせー」
「…あ…いやっ…ひ…広げないで…」
「なんだ?尻広げられるのがイヤってか?」
「尻の穴広げられるのが恥ずかしいんだろーよ」
「ナニ言ってやがんだ、ほれ…ご開帳〜」
「…あっ…い…いやっ…やめっ…」
「おい、休むなよ、パイズリの最中だろ?」
「あ〜くせぇ!クソの匂いがするぜクソの。グチャグチャしたクソの」
>398
「い…いやっ……ああぁ…」
「おいおい、ひり出したばっかりじゃねーの?」
「なんだ、したばっかか?クソ。なあ、クソしたばっかりか?」
「や…やめて…」
ゲラゲラと笑う男達の声に混じって、彼女の声が弱々しく耳に届く。
気丈に声を堪え男達を睨みつけていただろう彼女の声が、湿って震えている。
どんな目にあっているのか。
それを直接目にする事は出来ない。
だが、聞こえてくる声と音と地面を伝わる振動から、彼女が言葉に出してしまうことすら躊
躇われるような、そんな酷い扱いを受けてる事だけは、わかる。
わかってしまう。
そしてついに
「いやっ!いやぁ!助けて!助けてクラウドぉ!!」
「あららー泣いちゃったよ」
「おめぇが殴るからだ」
「クラウド!クラウドぉ!いやぁ!いやだぁ!」
「お前が顔に出すからだろうが」
「いいからどけよ。後がつかえてるんだからよ」
「あっ!やっ!やめて!もうやめてぇ!!」
「あーうるせー」
「ダマらせろよ」
「ばか、この声がいいんじゃねーか。腕自慢の強情な女の鼻っ柱をへし折って、無理矢理ヤッ
ちまうのがよ」
「いやっっ!いやあっ!!!」
「逃げられるわけねーだろ?大人しくしろよ」
「クラウド!クラっ…クラウドっ!クラウド!クラウド!クラウドぉっ!」
「はいはい、脚開こうねぇ」
「おい、そっち押さえとけよ」
>399
「いっいやっ!いやだぁ!やだぁぁぁ!」
「ほぉれ、ぱっくり開いたねぇ〜もうどろどろじゃねーの」
「やっぱあの薬はキクねぇ〜」
「だなぁ」
「カレシ〜クラウドだっけぇ?聞こえる〜?彼女のおまんこみんなで見てるよ〜すごいね〜パ
ックリ開いてさぁ〜早くチンポ欲しいって言ってるよ。カレシが死にかけてるのにチンポ欲し
いってさ〜」
「ひろげてやるよ。おおーすげーピンク色だなぁ綺麗なもんだ。あんまり使ってねーのか?」
「やっ!いやっ…ひろげないでぇ…」
「ほおら、みんなで広げてやるよ」
「やっ…やめてぇ…」
「おいおい、穴がパクパク開いたり閉じたりしてるぞ」
「『早くおちんぽ下さい〜』」
「似てねぇ〜」
「いやっ…あっ…いやっ…」
「ああ〜いやらしいオマンコだなぁ〜ヨダレだらだら流してるよ」
「おい、オレにも見せろよ」
「おめーはバカでっかいオッパイでもしゃぶってろ」
「ヤツのスペルマでべとべとじゃねーか」
「やだっ…やだぁ…クラウド…クラウドぉっ!!…」
「チッ…暴れるなっての!」
「あんま暴れるとカレシ殺すよ?殺しちゃうよ?」
「…ひっ…うっ…ううっ…」
「そうそう、おとなしくしな?何も取って喰おうってんじゃねーんだ。あんたが大人しくして
りゃ、彼氏だって助かるかもしんねーんだ」
「助けるのか?」
>400
「黙ってろ」
「俺達を満足させられたら、助けてやるよ」
うそだ。
彼は朦朧とする意識の中で、警鐘を鳴らす理性に歯噛みした。
こういう男達が約束を守ったためしがない。守るはずが無いのだ。
「ああ〜…」
「そうそう、観念しな。ま、ほんのちょっとの間だ」
「何時間か、な」
「黙っとけ」
「お願い…助けて…クラウドを助けて…」
「わかったわかった。助けてやるからよ、脚開けよ、自分から」
「へへへ…悪いヤツだねぇ」「黙ってろ」
「俺達を満足させられたら、助けてやるよ」
うそだ。
彼は朦朧とする意識の中で、警鐘を鳴らす理性に歯噛みした。
こういう男達が約束を守ったためしがない。
守るはずが無いのだ。
「ああ〜…」
「そうそう、観念しな。ま、ほんのちょっとの間だ」
「何時間か、な」
「黙っとけ」
「お願い…助けて…クラウドを助けて…」
「わかったわかった。助けてやるからよ、脚開けよ、自分から」
「へへへ…悪いヤツだねぇ」
「ばーか、俺達は正義の味方。こいつらは世界をめちゃくちゃにした極悪人。だろ?」
>401
「ちげぇねぇ」
男達がゲラゲラと笑う。
彼女がすすり泣く。
強い女性(ひと)なのに。
手負いのベヒーモスにすら向かい合える女性(ひと)なのに。
大空洞の深淵で、あの『狂気の英雄』にも物怖じせず立ち向かったのに。
その彼女が、叩きのめされ、もてあそばれ、そして、泣いている。
『俺のせいだ』
彼が思う。
彼の意識が叫ぶ。
『俺がもっと強ければ』
ココロが、血の涙を流す。
『こいつらを、一人残らず殺してやるのに』
膨れ上がる憎悪。
なのに、小指すら動かす事が出来ない。
「あっ…ああっ……」
泣き声のような、溜息のような、彼女の声。
「おお〜ずっぽり奥まで全部入ったぜ」
「すんなり入ったなぁ…よっぽど待ち遠しかったんだぜ?ぐちゃぐちゃに濡れてやがる」
「やだぁ〜…やだやだぁ…」
「やだじぇねーよ、聞こえるダロ?自分でもよ」
「クラウド〜聞こえる〜?この音すげーよ、グチャグチャいってるぜ〜」
>402
「ああ〜〜〜だめぇっ……いやぁ……」
「やべ。すっげキモチイイぜコレ」
「カレシ〜あんたの彼女のオマンコ、サイコーだってよー、良かったなぁ」
「あああああっ!!!」
「締まる〜〜」
「あはぁ!!あっ!ひっ!」
「ぬるぬるでコリコリだよイイぜこれ、サイコー!」
「手が空いてるな」
「オレのチンポしごいてくれよ」
「俺も俺も」
「両手で頼むよ」
「彼氏〜羨ましいねぇこんな彼女、両手で男のチンポしごきながら腰動かしてるよ。エロエロ
だなぁエロエロ」
「夜は激しいんだろうなぁ」
「んんんっ!!!あっ!やあっ!」
「ひょっとしてアレか?昨晩はお楽しみだったとか?それで力が入らなかったとか?」
「じゃあ彼女のせいじゃん」
「ク…クラ…ああっ!!」
「そうかぁ〜悪い彼女だねぇ、カレシがこんなんなったのはみーんなアンタのせいなんだな」
「クラウドぉっ!!!いやぁ……あぁあ…」
「手が止まってるっての」
「うっ…イクぞ、口開けろ、口っ!」
「あっ…はぁあっ!…」
「ちゃんと嘗めろよ」
「あ〜あ、顔も頭もぐちゃぐちゃじゃだよ」
「セーエキくせぇ」
「あっ…あっ…あっ…あっ…んあっ…あっ…あっ…あぅっ…あっ…」
「キブン出てきたじゃねーか。そうだ、声出せ。彼氏にちゃんと聞こえるようにな」
「……っ………」
>403
「出せよ、声」
「ひあああああっ…」
「おほっ…マメ摘むと、すげー声出るなぁ」
「見ろよ、ヨダレ垂れてるぜ」
「ひっ…ひあっ…あっあっ…あっ…あっ…」
「へへっ…尻の穴もかきまわしたる」
「んうっあっはっ…お…おしりぃ…おし…おしりひぃ…」
「シリの穴がイイらしいな」
「乳揉ませろ、乳」
「押すなバカ」
「俺もチチ」
「やっぱでっけーオッパイはいいよな」
「この女見つけた時からこのデカチチをめちゃくちゃにしてやりたかったんだよ」
「キョニューな」
「バクニューだろ」
「とにかくデカイよな」
「これで格闘家ってんだから笑ちゃうよな」
「あっ…あっ…」
「イクぜぇ〜」
「あ、ばか!中に出すな!外に出せ外に!」
「カレシ〜聞こえる〜?あんまり気持ちイイから、あんたの彼女のオマンコの中に出しちゃうよ〜」
「中出しかよ」
「あ〜…いや…いやぁ…中に出さないでぇ〜…」
「ええっ?言うの遅いよ、もう出ちゃった〜」
「ああああ〜〜〜……」
「うわっホントに中出ししやがったこの男」
「まあいいんじゃねーの?30人はいるんだから、すぐドロドロだぜ」
「じゃあ次は俺な」
「オレは口でいーや」
>404
「んっ!…ぐっ…」
「じゃあ俺はオッパイで」
「待て待て待て、一度に出来るかよ」
「んっ…んんっ…んっ…」
「息が出来ねーってよ。出せバカ」
「いいだろ?どうせこの女も極悪人なんだからよ、普段、街の女じゃ出来ねぇ事しよーぜ?」
「オレ、シリ穴がいいなぁ」
「アナル好きかよお前」
「締まりいいからな」
「あんまりユルユルになるとクソが出るぞ?」
「じゃあ最初に出しとくか?浣腸ねーから水でも流し込みゃ出るぜ」
「セーエキ流し込めばイヤでも出んだろ」
「ばかか、それが嫌だから先に出すんだろーが」
「ここでヤんなら、先に出すのも後に出すのも一緒だろ?」
「そりゃそーだ」
支援いるかな
>405
男達の笑い声が響く。
意識が朦朧とする。
体中の感覚が無い。
背中が熱い。
全身が熱い。
「ああっ!あああああ〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!!」
声が。
彼女の濡れた声が。
愛しい彼女の、
震える
涙に濡れた
途切れそうな
声が。
「…ウド…クラウド……クラウド………」
呼ぶ、声が。
今宵はここまでに。
>406
あと1つでした。
(;´Д`)ハァハァ
職人さん、てか神様
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッッ!!応援&期待sage
自分の脳内ではもっと酷いことをしてるくせに、
ここまで完璧に文章化されちゃうと、本当に
切なくなっちゃうんだよね…
ああ、また眠れない夜が続くのか…うれしいけど。
>407
そして、闇。
「…クラウド……ね、どうしたの?…クラウド…」
気遣わしげな声に、彼の意識が深海から海面にゆっくりと昇るように覚醒してゆく。
最初に目にしたのは白い波。
クリーム色の明かりに照らされた、シーツの海、だった。
『…………なんて…』
夢だ。
言葉が意識に昇る前に、背中に添えられた少しひんやりとした手の感触に震えた。
「きゃっ…」
咄嗟に跳ね起きて、短い悲鳴に構わずその手の主にしがみつく。
頬に感じるのは、やわらかな白い肌の感触と心臓の鼓動。
まだ素裸な彼女の、豊かな乳房の、その切なくなるほどの優しいあたたかさに、尖った心が
癒されてゆく。
「…こわい夢でも、見た?…」
大の大人に、なんて言い草だろう。
まるでちっちゃな男の子にでもするような口調だ。
だが、それがちっとも嫌ではなかった。むしろ、その包み込むようなほんわかした口調に、
甘えが頭をもたげる。それでも彼は何も言わず、たぷたぷとした豊かな双丘に顔を埋めて息を
吸い込んだ。彼女の匂い、汗の甘酸っぱい匂いを胸に満たし、頬に当たる張りのある肌に心を
委ねる。
「……クラウド…もう…甘えんぼさんね…」
『しようがないひと』とでも言いたそうな、そんな甘く咎めるような声音が、耳に心地良い。
>412
彼女がここにいる。
さっきまでの情景は、全て現実ではない。
夢なのだ。
その事実が、泣きたくなるほどに嬉しく、可笑しくなるほどに彼を安堵させる。
「…あ…ん…」
だが彼は、少し固くなり始めた彼女の可愛らしい乳首を軽く口に含みながら、痛いほど勃起
した男根の存在をもまた、強く感じていたのだった。
理由はわかっている。
なぜ、あんな夢を見たのか。
かつての仲間の祝福を受けて結ばれ、二人で暮らし始めて2年になる。だが、二人に一向に
子供の出来る気配は無く、そんな彼らを心配して(?)、盟友である“褐色の巨人”バレット
=ウォーレスに無理矢理見せられたAVD(アダルト・ヴィデオ・ディスク)の映像が原因な
のは、想像に難くない。
彼女には内緒で、彼は南国から帰ったばかりのクラウドをバーに呼び出し、社のロッカーの
鍵を渡した。
『お前らにゃ刺激が必要なんだよ』
そう言ってニヤリと笑ったその笑みの意味を、もっとよく考えるべきだったのだ。
現在、彼とバレットは、同じくかつての仲間であるリーブが統括している組織で、共に世界
各地で復興の手助けをしている。
クラウドとしては組織に所属したつもりはないのだが、かといって手に職も無い身では、愛
する女一人、満足に養うことも出来ない。そのため、不承不承(ふしょうぶしょう)ではある
が、今はリーブの好意に甘んじている。
…のだが、その2人に与えられた部屋のロッカーは、他の社員とは別にされていて、そんな
ところにリーブの堅い…というか融通の利かない杓子定規な性格の片鱗が見えて可笑しく思っ
たものだ。遠隔操作用自動機械人形「ケット・シー」として世界を共に駆けた時は、もっとフ
ランクで“いいかげん”とまで言えそうな性格だと思ったものだが、おそらくこちらが彼の本
当の性格なのだろう。
>413
偏見かもしれないが、あの、いかにもカタブツっぽい髪型とヒゲを見ればわかる。
少なくともこの点に関しては、彼とバレットの意見は珍しく一致していた。
結局クラウドは今日の昼、バレットの言う通り彼のロッカーを開き、いつ洗ったかわからな
いほど汚れた服やズボンや、いつ突っ込んだかわからないほど黴(かび)て干からびたパンな
どの中から、彼の言う印のついたディスクを一枚取り出した。
そのディスクにはラベルは無く、表面にマジックインキで「サンプル」とだけ殴り書きのよ
うに表記されているだけだった。
彼はバレットの言葉の意味を理解出来ないまま、言われたとおりAVルームに一人で入り、
そして再生した。
…すぐに切った。
真っ暗になった画面をしばらく眺め、デッキを見て、右の壁を見た。
個室のドアを見て、ロックされている事を確認すると、小さく息を吐いて
『あのクソッタレ』
彼は、そう小さく毒づいたのだった。
あの男は、二人に子供が出来ないのは、二人が十分に愛しあっていないからだとでも思った
のだろうか?
おあいにくさまだ。
新婚当初よりは減ったものの、月の半分は世界を飛び回っている状態では、彼女の豊満でい
いにおいのする美しい身体に飽(あ)く暇など、金輪際(こんりんざい)ありなどはしない。
帰ってきたら必ず愛し合うし、滞在している時には3日と置かず身体を求めてしまう。時には
それで、タフなはずの彼女の方が困惑してしまうほどだ。
彼はそう思いながら、忌々しそうにVDP(ヴィデオ・ディスク・プレイヤー)を見た。
世界がめちゃくちゃになり、電力も満足に供給されない土地だってあるというのに、こんな
猥雑な映像を見るためだけに貴重な電力を消費するのが信じられなかった。魔物は減ったとは
いえ、まだ街の周囲に張られた電磁網はその機能を止める事は出来ないのだ。
>414
この、社屋として使用しているビルだとて、過去の貴重な資料を閲覧するために最優先で機
材が修復され、機能するように、いわば特別待遇的に貴重な電力を回されているのだ。世界の
魔晄エネルギーのパイプライン、電力所、変電所、旧神羅の組織編成図と私設軍の配備図、規
模、組織構成員の資料…その他諸々の「最優先で引き出されるべき資料」のためにのみ、許さ
れているのだ。そうクラウドは思っていたし、他の人間も同じ考えでいるものと信じていた。
『クソッタレ…』
もう一度毒づいて、彼は取り出しボタンを押
『…………でも、まあ……好意は…受け取っておくべき…かな…』
押せなかった。
結局は、彼もまだ若い、一人の男だったというわけだ。
『…ったく…』
勃起し始めた彼女の乳首を嘗めながら、彼は思う。
おそらくきっと、昼間見た、あの映像が脳裏に焼き付いていたのだろう。
あの様々な映像。
確かにシチュエーションは多種多様だった。
「夫のいない間に浮気する妻」
「スワッピング(夫婦交換)で隣人と乱交する若夫婦」
「盗賊に捕まり目の前で妻を犯される夫」
「夫の目の前でかつての恋人と楽しむ妻」
「夫の知らないところで舅(しゅうと)に調教される妻」
「妻の妹と関係を持ちながら妻を折檻する夫」
「夫と彼の姉の関係に悲嘆して浮気する妻」
「借金のカタに妻を抱かせる夫」
「夫の借金を返すために売春婦に身を窶(やつ)す妻」
…全て夫婦モノなのは、バレットが気を利かせたつもりだからなのか。
>415
それら様々な映像が、あの一枚のAVDに収録されていた。もちろん、全部克明に細部まで
見たわけではない。少しずつつまみ食いするようにして目を通していったのだ。
だから、目が覚めてしまった今となっては、もう全て覚えているわけではないが、夢の中で
男達が話していた事は、それら様々な映像の中で台詞としてあったものに違いないと思えた。
夢は願望の現れ…などと言ったり、夢は全てリビドー(性衝動)に関係しているなどと言う
イカレタ心理学者もたまにいるが、人間の脳と魂と意識はそんなに単純なモノではない。確か
に夢は、直前に見た映像や、過去にほんの一瞬だけ目にした事、体験した事などがモザイクの
ように複雑に繋ぎ合い、縒り糸のように絡み合って一つの繋がった映像となるが、そこには単
純に意識の作用だけではないものが存在するようにも思えるのだ。
時に夢は、整合性も無く秩序も無く、ただ意味の無い映像となる場合もあれば、まるで映画
のようなストーリー性の高いものとなる場合もある。そんな時、彼はその存在を強く意識する。
ましてやクラウドは、人類の叡智の集合体、惑星生物の意識の奔流とでも言えるこの星の聖
脈『ライフストリーム』に落ち、肉体変異を起す事無く生還した数少ない人間なのだ。あの狂
気の英雄でさえ膨大な知識と力の奔流に呑まれ、ティファにしても複数の何者かの意識の浸入
を感じたというのだから、あまりにも長期間『ライフストリーム』内に浸っていたクラウドで
あれば、彼のあの夢そのものが『ライフストリーム』に“還(かえ)った”人々のかつて体験
したものの断片ではないとは、決して誰にも言い切れはしないだろう。
それが、性欲という強烈な欲望の発露をきっかけに、睡眠中の結像として顕現したのではな
いか?
彼は、そう思ったりも、するのだ。
『でも…』
と、豊満でたっぷりと重たいティファのやわらかな乳をしゃぶりながら思う。
夢の中で男達は、彼ら自身を『英雄狩り』と称した。
それだけが、クラウドの心根を震わせる…。
「あっ…ん…ね…ねぇ…ほんとうに、どうしたの?」
「したいんだ。ダメか?」
「ダメじゃないけど…でも…」
支援
>416
大きく盛り上がった乳房から顔を上げて見上げれば、高く自己主張する双丘の狭間から、愛
しい彼女が困ったようにその美しい形の眉をひっそりと顰めているのが見えた。ほんのりと頬
を染め、目元を潤ませているのは、何も彼が乳をしゃぶり、乳首を吸っていたからだけではあ
るまい。
彼はまだ、ほんの数時間前に激しく彼女を求め、そのあたたかでたっぷりとぬめる優しい膣
内に射精したばかりなのだ。
帰宅し、食事の用意が出来ている事を告げた彼女の唇を奪い、そのままベッドルームに抱き
上げたまま運んで、そのまま。
そのまま幾度も幾度も幾度も幾度も、吸い、嘗め、揺らし、しゃぶり、弄って、嬲った。
息も絶え絶えに乱れ、すすり泣き、懇願する彼女に突き立てて、時に優しく時に激しく、狂
おしい熱情のままに腰を振るった。
空腹感よりも、彼女を求めたいという飢餓感の方が強かった。
彼女の全てを喰らい、彼女の全てを飲み込んでしまいたかった。
「でも…まだ…残ってる…もん…」
「何が?」
「クラウドの…せーえき…」
『精液』という言葉を、まるで砂糖菓子か糖蜜漬けの果実を味わうように舌にのせ甘く甘く
囁く彼女が、彼は大好きだった。
硬い男根に、更に力がこもる。びくびくと震え、先端から透明な粘液がしたたる。
彼女が欲しいと、泣く。
彼女に入りたいと、泣く。
彼女を喰らいたいと、涎を垂らす。
それはひどく獰猛な衝動だ。
>418
「あの…まだ、ひりひりしてるの…。ね、我慢出来ない?お口でしたげるから…」
「ティファの中がいいんだ」
「でも…」
「俺は、大好きな可愛いティファの中がいいんだ。ダメか?」
「…もう……わがままな、ひと…」
彼女の困ったような顔が、たまらなく愛しい。
そっと息を吐き、彼の頭を“きゅ”と抱きしめた彼女の、その豊かな乳房に彼は溺れそうに
なる。
いっそ溺れてしまおうか。
そう思う彼は、もう既に彼女に溺れてしまっているのだ。
彼女がいなくては息も出来ない。
それは比喩ではない。
彼女の存在が彼を健常にしている。
彼女の笑顔が、声が、言葉が唇が口付けが、
彼を今一歩のところで“こちら側”に引き止めているのだ。
「…やさしく…してね?」
そう言ってそれでも甘く彼を見つめる彼女に覆い被さり、キスで唇を塞ぐ。乳を揉み指を蜜
の滴る“淫花”に躍らせる。彼女のそこは既に濡れそぼり、花が開くように大輪を咲かせてい
た。彼に肉体に馴染み、彼の肉体に慣らされ、彼の口付けと愛撫に如実に反応するように“変
えられてしまった”彼女の肉体は、もう彼そのものだけを受ける事しか出来ない“彼のモノ”
となってしまっているのだ。
彼女の中には、彼に“えっちなからだ”にされてしまって「うらめしい」という気持ちがあ
る。だがそれは、ただ「うらめしい」というものではなく「どうしてくれるの?ちゃんと責任
とってね、ばかっ」とでも言いたいような気にさせる「甘さ」を含んだ「うらめしさ」なのだっ
た。
>419
もっとも、それをわかってくれないような男だからこそクラウドなのだし、そんな彼の気の
利かない朴訥ささえも愛してしまったのだから、その「うらめしいきもち」は彼に直接ぶつけ
ることなど、彼女には出来はしないのであるが。
それを理解しての事では無いだろうが、彼は自分が彼女を欲する時には、時に強引過ぎるほ
ど強引である事がある。
彼女は大抵の場合それを“こんなにも私を求めてくれる”という思いと共にとても好ましく
思うのだが、それでも数刻を経ただけで彼の激しい責めに耐えられる自身は無かった。
上から、下から、前から後ろから緩急取り混ぜてたっぷりと可愛がられてしまえば、彼女は
自分がどこにいるのかなにをしているのかどうされているのかなにを求められているのか、全
くわからなくなってしまい、ただ白い闇に身を浸して、ただ翻弄されるままに彼にしがみつく
だけしか出来なくなる。それが怖いのだ。自分が自分で無くなってしまう怖さ。自分を失って
しまうような怖さ。それは、あの『ライフストリーム』の中で体験した怖さに少し似ていた。
「あっ…」
ぬるっ…と彼が“中”へと入ってくる。何の抵抗も無い。すんなり入った彼の剛直に、彼女
は自分のあそこがだらしなく広がってしまってだからこそ彼女の太く固い激情を抵抗無く受け
入れてしまったのではないか?と、いつも思ってしまう。そんな事は決して無いのだが、じん
じんと痺れたようになり、ひりつく膣口の鈍い感覚では、自分が締め付けているのかどうかさ
え不確かなのだ。
『おしっこ……でちゃう……』
>420
彼が腰を振り、その摩擦が腰から背筋を通ってざわざわと首筋まで這い上がってくるのを感
じながらも、彼女はそんなことを気にしていた。あまりにも彼が巧みに責め続けるので、彼女
は以前、軽くイッた途端シーツの上で失禁してしまった事があった。吹き出した黄金色の小水
に彼女は泣き出し、しゃくりあげ、彼に謝り続けた。あたりに立ち込めたアンモニア独特の匂
いに羞恥が激しく刺激され、自分がどうしようもなくはしたなく破廉恥で、まるで犬か猫にで
もなった気がした。彼は決して怒ること無く、ぽろぽろと涙をこぼす彼女を抱き締め、優しく
あやしながらキスをしてくれた。その時の幸せな気持ちと、そして彼には秘密だが放尿してし
まった時の隠しようも無い開放感と快感が蘇る。
許されるなら。
そう、許されるなら、再びあの感覚を味わってみたいと、彼女は思っていた。
けれど、彼の前で小水を漏らしてしまう事を喜びとしてしまえば、それはヒトとして何か大
事な事を無くしてしまうような気がしている事もまた、確かなのだ。
彼の体の一部を身体の中に感じながら、彼の吐息を、熱を同時に感じるというのは、とても
とても幸せでこの上もなく満たされる行為ではあるのだが、肉体には限界というものがある。
イキ続ければ脳がいつかショートし、思考も感情も無くしてただ快楽を求めて生きるだけの人
形になってしまうのではないか?という恐怖を、どこか心の片隅で感じてしまうのが彼とのセッ
クスに秘められた真実だった。それを彼はわかってくれない。彼にわかってもらおうと言葉を
尽くして説得した訳ではないが、自分がヒトとは違うのだと自覚している彼ならば、少しはわ
かって欲しいと思うのが彼女の正直な気持ちでもあった。
今宵はここまでに。
359さん…まだ?かな?
激しく乙。
乙。素敵すぎです…!
すごい完璧&素晴らしすぎてどう表せばいいかわかんない!やっぱクラティラブラブエッチはいいなぁ。(特にこの神様が書くのは最高すぎ)
425 :
つけたし:03/11/20 18:32 ID:5K/4bTNB
まさかこのラブラブエッチまでもクラウドの夢だったらちょっと鬱…
とにかく応援してます
強引なクラウドに戸惑うティファたんヵヮィィ
ってか、自分がワンパターンな妄想話を書き込むから359さんが来られないのかもってどうして考えないかね?
そういう自分勝手なとこがきらわれる原因なんだっていいかげんきずけや。
な?推力タン
あんただろ?こんなキショクのわるい話をダラダラ書くのは
さっさとおわらせてくれ。
↑とりあえずお前、逝け(´∀`)
「きづく」ですよ。日本語勉強して出直してきなはれ。
>428
あんたの言いたいこともわかるが、このスレは批判厳禁でつ。
何のためにNGワードが有るのかわかってない奴がいるな。
>421の続きうp待ち。
359さんのSSが投下されるまでの閑話というならばホイホイ進めないと迷惑になる恐れが。
・・・というか早く読みたいんだよ(;´Д`)ハァハァ
>421
彼の肉体は、そのポテンシャルが通常の人間とは遥かに異なる。
魔力付加によってグラヴィティコントロール(質量操作)された特殊合金の剣を降り回し、
意識する事無くマテリアから常に魔力障壁を発生させるのは、ただ単に訓練された成人男子に
は到底出来る事ではない。
狂気の英雄の実父、妄執の科学者「宝条」の手によって、旧神羅の近距離戦闘用特殊戦略強
化兵「ソルジャー」の、しかもクラスファーストと同様の能力を望まずして手に入れた彼の苦
悩は、彼女には全て理解(わか)る…というわけではない。「理解出来る」などと、とても軽
々しく口に出来るものではないのだ。彼女はそこまで傲慢ではない。だが、それでも理解した
いと願い、理解する自分をイメージしてみれば、彼がどんなにか心細い想いをしているか、想
像する事は出来るのだ。
彼女の豊かな乳房に固執し、いつも乳房への愛撫が重点になっている事は、彼は自分でもきっ
と理解していないに違いない。
セックスの際に、自分の、この格闘家としては不釣合いな大きさの、「巨大」とまで言えそ
うな乳房に固執する彼を見れば、
「やはり乳なのか」
そう思わないでもない。だが、
「やはり彼も他の男と同様なのだ」
という思考に陥らないのは、彼が、他の男達とは決定的に違うと感じられるからだろう。彼
が乳“そのもの”ではなく乳が“導き出すもの”にこそ惹かれているのだという事が、理屈で
はなく心のもっともっと深い所、魂の根幹で識(わか)るからなのだ。もちろんそれが「彼女
がそうだと思いたい」願望が生み出した幻想でしかないという事は否定出来ない。
それでも彼女は信じている。
彼はただ性を弄ぶためではなく、私の乳房に安らぎを求め、自分の苦悩を受け止めてくれる
ものとして私を、私の身体を愛してくれている。
>434
そう、私の体だけを愛してくれているのではないのだ、と。
心があるからこそ、乳房に固執してみせるのだ、と。
「んあぅっ!!」
彼の逞しい腕に抱かれ、抱きすくめられ、その上で深く深く“楔(くさび)”を打ち込まれ
ながら強く乳を吸われれば、このまま死んでしまってもいいとまで思える。乳からの刺激と腰
の奥から背中を這い上がってくる刺激が背中で出逢い混じり合って、脊髄を駆け上り体内を蹂
躙する。脳に達すれば意識を攪拌(かくはん)し混濁させ、目に見えていなから盲目の闇へと
突き落とされる。浮かび上がればいつの間にか自分は彼の舌を夢中で吸い、甘露をこくこくと
喉を鳴らして呑みながら、彼の魔晄色の瞳に見つめられている事実に震える…。
『見ている』
快楽に溺れ、彼に溺れ、身も世も無く啼きながら彼に与えられる快美感をただ貪ろうとして
いる自分を、じっと見つめられている。
彼の、人成らざるポテンシャルはセックスでも如何無く発揮される。他のどんな男よりもタ
フで、他のどんな男よりも余裕があり、だからこそ女の身の彼女を心から想ってくれる。自分
が気持ち良くなる前に、彼女をこそ悦ばせようとしてくれるのがわかる。彼を知った後では、
もう彼無しでは生きられないと想い、彼の以外の男と肌を合わせる事など想像も出来ない。
自分の方こそ、彼の肉体だけを愛しているのではないのか?
そう思った事が一度として無かったわけでは決して、ない。
『女に性欲が無い』と思うのは男の勝手だが、『女に愛の無いセックスが出来ない』などと
思うのは男の哀しい妄想でしかない、と彼女は想っている。
女も男と同様、人によっては何の抵抗も無く快楽だけを求めたセックスは出来るし、自分に
もかつてはそんな時期があった。
>435
彼女はそれを忘れた事は無し、けれどだからといってそれで自分が穢(けが)れているとは
思わない。思いたくはない。思ってしまえば、それは今の自分さえも否定してしまう事になる
からだ。それでもその事実は『恥ずかしい過去』であり、彼に告白する勇気の無い、彼女の隠
された秘密の一つではあった。
彼を知る前。
彼と再会する前。
ニブルヘイムから漸岩(ザンガン)師匠に助け出されて、ミッドガルの医者の元に身を寄せ
てから、彼女は少なくとも両手両足に余る数の男と、夜を過ごした。その中には一夜限りの行
きずりの関係もあったし、毎日、日が昇ってから日が沈むまで…日が沈んでも、飽きるまでひ
たすら求め合った“ただれた”関係を結んだ男もいた。
自分は、どこか体とは別の部分に、ぽっかりと大きな穴が空いているのだと思った。水をい
くら飲み乾しても癒せぬ渇きのように、人のぬくもりを求めて求めて求めて、ただ肌を合わせ
ていないと眠る事も出来ない日々を経た。
あの頃は毎日のように、目を瞑れば血塗られた炎が踊り、闇に目を凝らせば亡者が微笑んだ。
『どうしてあなたは生きているの?』
頭蓋骨が割れて身体の半分が黒く炭化した雑貨屋のお姉さんが、上目遣いに問うてくる。
折れた片足を引き摺りながら、ジョウエンさんの家の3歳になるマリィが手を伸ばす。
袈裟懸けに裂けた傷口に、じくじくと赤い血を滲ませながら、パパの顔が怨嗟に歪む。
『どうか仇を取っておくれ』
聞こえぬはずの声は木霊のように耳に届き、それは人のぬくもりで身体を満たすまでやまな
かった。
>436
男に抱かれていれば、
男と繋がっていれば、
男と忘我に浸っていれば、
何も考えずに夜を迎える事が出来た。
けれど、そこに愛はこれっぽっちも無かった。
いつも、渇きを感じていた。飢餓を感じていた。
今抱いている男の肌のぬくもりもにおいもあじも、すべてがフェイク…ニセモノに感じてい
たから。
自分は何を待っているのだろう?
誰を待っているのだろう?
来るはずの無い待ち人を待ち続けて、ただひたすらに凍える夜の街灯の下で佇んでいる。
かつての彼女は、そんな女だった。
だが、彼女は彼に出会った。
再会した。
共に旅をし、共に哀しみ、共に怒って共に苦しんだ。
彼と共に在る事の悦びに気付いた時、彼女の中の穴が、少し小さくなった気がした。
『彼?』
彼だったのだろうか。
自分が待ち続けたのは、彼だったのだろうか。
自分に問い、記憶に問い、そして何も言ってくれぬ彼の魔晄の瞳に問うても、答えは帰って
こない。
そんな時、『彼女』がティファに言ったのだ。
『ティファはね、そのまんまが、いいよ。
強くなくていいよ。
泣き虫で、いいよ。
>437
そのまんまで、いいよ
そのまんまのティファが、あたしは好き』
涙が止まらなかった。
どうすればいいのかわからなかった。
今まで誰も、そんな事を言ってくれる人はいなかったから。
強くなくてはいけなかった。
生きていなくてはいけなかった。
憎悪を向ける相手を探して、いつもいつも拳を握っていなければなからなった。
そうしないと、自分は自分でいられないと思った。
彼に相応しい女になれないと思った。
彼に必要とされないと思った。
でも、そうじゃないのだ。
違うのだ。
そう言ってくれたのは、『彼女』が初めてだった。
そして、『彼女』の思ったより豊かな乳房に顔を埋め、オンナがやわらかい乳房を持ってい
る『意味』を初めて知った。
わたしはかれをいやすことができる。
舌にのせて転がすように言葉を紡げば、大きくて重くて、男を悦ばせるしか利用価値の無い
と思っていた乳房も、誇らしくさえ思える。日々に疲れ、戦いに疲れ、自分の身体に埋め込ま
れ融合して休眠したままのジェノバ細胞に恐れ慄(おのの)く彼を、たっぷりとしたあたたか
さで包み込んで慰めてあげられるのは、世界中でも私だけなのだ。
そう思えるようになった頃、彼にプロポーズされた。
今の自分を幸せと言わず、いったい誰を幸せだと言うのか。
彼にたっぷりと愛され、そして愛する。
支援
>438
かつての男達のように、ただ貪り、貪られるセックスではない。
与え、与えられ、癒し、癒される。
愛あってこその交わり。
このたとえようも無い充足感は、なにものにも換え難い至福の時。
だからこそ、時に不安になる。
物事には必ず、『終わり』があると、知っているから。
「あひっ!ひいんっ!!」
気がつくと彼女は四つん這いになり、尻から彼に責められながら、ただただ涙を流していた。
決して激しいだけの責めではない。むしろ、ゆっくりとしたストロークが多かった。だが問
題は、それがひどく長いという事だ。ゆっくりとゆっくりと、彼女の膣内の凹凸を探って襞の
一つ一つをなぞるような緩慢さが続いたかと思えば、抜き出してしまう寸前まで惹き抜かれ、
それと同じ速度で“ぬぬぬぬぬ…”と押し込まれる。
普通の男がここまで緩慢なストロークを長時間続ければ、自滅してしまうのは必至だろう。
初めの頃はイキにくい体質…『遅漏(ちろう)』なのかと思ったが、そうではない。彼は比
較的自由に、自分の射精をコントロール出来るのだ。
その上、彼の両手は腰に置かれているばかりではない。
前傾して乳を嬲り乳首を捻り、時には快楽のあまり包皮の奥に引っ込んでしまった淫核を撫
で擦ったりもするのだ。
「ああっ!…あっ…あああっ!!!」
やがて、速度が増す。
体が前後に揺れ、それと共に体の下に垂れ下がったどうしようもなく重たい乳房が、ゆさゆ
さと揺れ動く。挿入したばかりの時はまだひりついていた膣は、今はたっぷりと濡れ過ぎるほ
どに濡れて、彼との結合点から粘液質の湿ったイヤらしい音を響かせている。
「あっ!イクっ!イッちゃうのっ…あっ!あっ!あっ!」
何度目かのスパーク。
脳が溶ける。
“バカ”になる。
もう、彼の逞しいおちんちんの事しか考えられなかった。
>440
実際、二人の今の悩みと言えば、あまり二人だけの時間を持てないという事と、後は昨今、
世間を騒がせている『英雄狩り』くらいのものだった。
『英雄狩り』は、時には『ソルジャー狩り』とも言われ、かつては神羅の象徴でありシビリ
アンコントロールのプロパガンダであった、セフィロスを始めとする近距離戦闘用特殊戦略強
化兵「ソルジャー」を、世界から抹殺しようとする風潮の事だ。
なぜ、かつては英雄部隊とまで言われたソルジャー達が、人々から憎悪の目で見られなけれ
ばならないのか。
平時には一人殺せば犯罪者だが、戦時においては100人殺せば英雄となる。
そしてソルジャーは、対ウータイ紛争において、多大な被害を相手に与える事に成功してい
た。中には、かつて周辺の国々から『ヤミバシリ』の名で恐れられた、ウータイ独自の超法規
的特殊部隊である『ニンジャ』十数人を相手に戦い、それを屠(ほふ)った者もいる。
彼等は時に、作戦内容によっては非戦闘員までも手にかけた。老人や子供、女などを、ゲリ
ラ化した『ニンジャ』を誘い出す名目で、生きたまま村ごと焼き払った事もある。
戦時にあっては戦闘員は容易く英雄となる。
ソルジャー達は、軍から支給されるドラッグで感覚を麻痺させ、増強された己の力に酔いな
がら正義の名の元、殺戮を繰り返し、そして英雄となったのだ。
だが、神羅の体制がウエポンの襲撃とメテオ、そして『ライフストリーム』で崩壊すると、
彼等が正義の名の元に行ってきた数々の暴挙が明るみになり、そしてそれは“メテオを引き起
こした元ソルジャーファーストの狂気の英雄”と、“ライフストリームを引き起こしたと思わ
れる飛空挺に乗っていたソルジャー達”への憎悪となって押し寄せていったのである。
>441
やがて、情報は歪められていった。
いつか世間では、あの世界的な大災害は、戦闘に飽(あ)いた旧神羅のソルジャーが、世界
を牛耳る神羅の覇権を巡って仲間割れを起こし、その超常的な力で引き起こしたものとされて
いったのだ。
今では、彼等に憧れる者はどこにも存在せず、まるで手の平を返したように蛇蝎(だかつ)
の如く忌み嫌われている。
人々は、どこまで愚かになれるのか。
かつての「憧れ」を、なぜこうも簡単に「憎悪」にすりかえる事が出来るのか。
クラウドが、わずかな寂しさと共にそう思っても、仕方の無い事かもしれない。
だが、元より、自分達は世界の人々のためにセフィロスを止めたわけではないのだ。
人々から感謝される事を望んで、あの蒼い闇が澱む深淵へ挑んだわけでは、ないのだ。
そう思わなければ心が壊れてしまいそうになるほど、“惑星(ほし)を救った”はずのクラ
ウド達は、セフィロスと同じように世界中から憎まれている…。
だがリーブは、その風潮を逆手に取り、崩壊した神羅を新たに纏め上げて新組織を作った。
旧神羅を憎み排斥を求む声を押さえ込み、自分達に向く憎悪を巧みに反らして、旧神羅にお
いて惰眠を貪り私腹を肥やしていた上層部を一掃した。
仮想の『敵』を常に置く事で、人々の結束を固めたのである。
>442
もちろん、クラウド達の情報は隠蔽され、極秘扱いとなり、生き残ったタークスを始めとす
る元情報部の操作により、あの日あの時、あの飛空挺に乗っていた者達がどんな人間だったの
か、その一切の痕跡は消され、歪められている。クラウド、ティファ、バレット、ユフィ、シ
ド、ナナキ、ケット・シー、ヴィンセトの、6人と1体は、あらゆる記録から「大空洞にいた」
という事実だけ消され、そして、仮初(かりそめ)かもしれないが、ひとまずの平穏を手に入
れたのだった。
そして、あの女性。
今、ふんわりとしたくるくる巻き毛の『彼女』は、彼等ソルジャーの内紛をたった一人で止
めようとして尊い犠牲となった、この世の全てを愛した『聖女』として、世界中の人々から愛
されていた。
それは、クラウド達にとって、残された救いでもあるのだ。
自分達のした事が間違ってはいなかったのだと。
自分達は、たとえ世界中の人々からいわれの無い憎しみを向けられようと、信じるに足るも
のがあるのだと。 忘れ得ぬ永遠の名。
「エアリス=ゲインズブール」の名と共に、常に想う事が出来るからだった。
リーブの情報操作で、クラウド達の素性が隠されたとはいえ、クラウド自身の肉体的特徴ま
では彼個人が努力しなければ隠す事は出来ない。彼はソルジャーと同様、魔晄をその体内に取
り込んだ証として魔晄色に輝く瞳を持っている。
そのままでは、例え真実は違っていてもソルジャーとして認識されてしまうのは避けられな
い。そのため、彼は新組織の生化学研究所で開発された特殊な点眼で虹彩の色を変え、念の為、
さらに常時サングラスを掛ける事でソルジャーたる『印』を隠した。。
>443
また、人並み外れた筋力をセーブするため、ウエイトを加えたリストバンドとアンクルバン
ドは手放す事が出来なかった。動態視力と反射速度はどうにも出来ないが、これで少なくとも
一般の人にそれと知られる事は無いだろうと思われた。
だが、それでも気は抜けない。
今の彼には、護りたい女性がいる。
自分一人ならどうとでもなると思うし、どうとでもする自信だとてある。
だが、ティファは漸岩流格闘術を取得しているとはいえ、もう2年も実践を経験していない。
基礎トレーニングは続けているようだが、実践で培った勘と肉体操作の感覚を取り戻すには、
2年という月日は長過ぎた。ましてや、今度敵として二人の前に現れるのは、憎むべき敵だっ
た神羅の人間でも、魔物でも無い。ただの一般の人々かもしれないのだ。
彼は、彼女が普通の人々に拳を振れるとは思っていない。
もし、昨日まで笑顔で挨拶してくれていた酒屋のオヤジさんが、恐怖にかられて刃物で襲っ
てきたら?
一人なら避ける事も出来るだろう。昏倒させる事も出来るかもしれない。
だが、ソルジャーに対する憎悪と恐慌が、今住んでいるこの街の人々全てに伝染したら?
何人…何十人、何百人という人々が大挙して襲ってきたら?
彼女はきっと、逃げる事しか出来なくなる。
例え、彼女の憎むべき神羅兵であっても、あの旅の間、結局はただの一度も無為に殺す事は
出来なかった彼女なのだ。敵でさえ命を奪う事に躊躇ってしまう彼女が、どうしてこの街の人
々に拳を振るう事が出来ようか。
>444
そして、捕まって……
『あの夢のように……!!……』
ふらふらと頼りなく揺れる彼女を下から突き上げながら、クラウドはゆさゆさと揺れる重た
い乳を両手で揉みしだいた。
このやわらかさが。
このぬくもりが。
このやさしさが。
もし失われようとしたなら。
『俺はきっと』
『魔』となる。
ヤツのように。
「い…いたい…」
途切れ途切れの弱々しい声に、ハッとして両手を離す。
彼女の白い乳房には、彼の赤い手形が刻み付けられていた。
思わず力が入り、強く握ってしまったようだ。
「…どうした…の?…」
はっ…はっ…はっ…と、荒い吐息を吐きながら彼女がぼんやりと言った。
今宵はここまでに。
…終わりませんでした…。
すぐ終わらせます。
あとちょっと。
読み直して…その誤字の多さに…鬱。
やはり一発書きはダメですね…。
448 :
乙華麗!:03/11/22 02:10 ID:Xjxmr0Cv
誤字なんて貴方の素晴らしい文章力でカバーできますよ!あと批判されるのはねたまれてるだけで有能な証拠!個人的には貴方の小説ずっと読みたいけど応援してます!
ぅぉ こんなに進んでるとは…乙です(;´Д`)ハァハァ
とりあえずここは
書きたいときに書き込めるという
気軽さがなによりのおもしろさだろうなと思います。
私も応援してますよ〜
可愛いティファをたくさん書いてくださいね。
保守
……寝る前にこんなスレ見つけなきゃ良かった(つд`)
ティファ陵辱キボン!
1.相手は知らない人
2.言葉で嬲る
3.レジスタンスの活動資金のための一晩かぎり
4.ティファは一ヶ月間Hを我慢している(そういう契約で)
5.もちろんオナニーも禁止
6.相手のチン○ンがとても大きい
7.その日は二人とも事前に媚薬を飲んでいる
8.薬によってティファの体は超敏感になっているが意識ははっきりしている
9.最中にティファはこんな男にいかされるものかとイクのを我慢する
10.陵辱
こんなの書いてくれる神様いたら
よろしくお願いします
とりあえず、まあ・・・なんだ、ageんな
>>453 他人に出すには要求が細かすぎ。自分で書く事をお勧めする。
神様こないかな・・・・・・
>445
「…いや、なんでもないよ…」
笑みを作り彼女に言うと、彼女はゆらゆらと上半身を揺らめかせながら彼の目をじっと見詰
め、口を開こうとした。
「きゃあふっ!」
彼はそれを、下から突き上げる事で邪魔をする。自分の不安を彼女に悟られるわけにはいか
なかった。
「あっ…ず…ずるイッ…」
だがそんな彼の思惑を知ってか知らずか、彼女は押し寄せる何度目かの絶頂にぷるぷると身
体を震わせながら、甘く彼を睨む。
その目には『ごまかされないぞ』という決意めいたものが見える気がするものの、彼の執拗
な責めに、すぐ、彼女本来の頑固さはフライパンに落としたバターのようにぐずぐずととろけ
てしまうのだった。
「んあぁっ」
その上、彼の左手は踊り跳ねるたっぷりと重い乳を繊細な動きで丁寧に捏ね、右手の指は熱
く火照った股間の中でも特に熱を持った小さな突起を、その包皮の上から執拗に撫で擦(さす)っ
てくるのだ。
耐えられるはずもなかった。
たちまちのうちに彼女の意識は白濁し、ただ、彼を“愛しい”と思う事しか出来なくなる。
彼女はうっとりとした目に涙をいっぱいに溜め、彼を甘く見つめると、時折その可愛らしい
唇をうっすらと開いたまま熱い吐息を吐(つ)いた。そうして、こくりと唾を飲み込むと、乾
いた唇をピンクの舌でちろりと嘗める。それは、猫が獲物を見つけた時にする仕草にも、ちっ
ちゃな女の子が大好きなアイスクリームを見つけた時の仕草にも見えた。
「んふっ…」
不意に彼女が前傾して、繋がったまま彼の胸に身体を預けた。そして彼の顔を両手でやんわ
りと挟み込み、ぺろっとその少し薄い唇を嘗める。
「だいすき…」
とろけるような甘い声音と微笑に、毒婦の色がわずかに混じる。それは、男を狂わせる魔性
の色だった。
>457
「だいすき…だいすきだよ…」
言いながら、ぺろっ…ぺろっ…ぺろっ…と、子猫がそうするように愛しげに彼の唇、頬、鼻、
耳などを嘗めていく。そして、それと連動するように、彼女のあそこが断続的に彼の剛直を締
め付けてゆく…。
「んっ…」
「ふふ…きもちいい?」
顰められた彼の金の眉に、彼女は唇を彼の頬につけたまま囁く。
「…ああ…」
「うれしい…ね、もっと…」
「ひりひりしてるんじゃなかったのか?」
「ばかっ…せきにん、とって」
「責任?」
「スイッチ、入っちゃったもん。いっぱい、いっぱい、ちょうだい?じゃないと、ダメ」
「ダメ…って…」
「ゆるしたげない。いっぱい、ちょうだい。クラウドの熱いの、いっぱい」
「今日はもう2回も出しちゃったからなぁ…きっと薄いぞ?」
「や。濃いの、ちょーだい。あつぅいの、なかに…」
耳元で、彼女が甘く甘くおねだりする。まるで、一週間家を空けた主人に甘える子猫のよう
だった。とろとろにとろけて、ごろごろと喉まで鳴らしそうだ。たぷたぷとしたやわらかい乳
を彼の胸板に擦り付け、乳首の刺激を味わいながら身体を揺する。自分から腰を動かして、彼
女は膣内にみっちりと満ちた彼の肉の硬さを、じっくりと味わっていた。
それはまさに“オンナ”そのものだった。
貪欲で狡猾で、愛しくも可愛らしい。
愛しい男のものは全て自分のものにしなければ満足出来ず、そのためならなんでもしてみせ
る。手練(ベテラン)の娼婦と恋に恋する少女が同居し、慎ましやかな淑女の仮面の下に男を
獲り込み自分の糧にする毒婦の微笑が潜んでいる…。
それを「怖い」と感じるか、「愛しい」と感じるか。
クラウドは、己に改めて問うまでも無く後者だった。
>458
彼女がこうまでも色に溺れてしまうのは、自分の前でだけだと知っているからだ。
信じているからだ。
だから、愛しいと思う。
護りたいと思う。
味わい尽くしたいと思う。
「やあん…」
彼女の、つるりとした二つの尻肉を両手で掴み、くにくと揉み、そして撫でる。くねくねと
動く腰を上がり脇を抜け、ひくひくと敏感に反応する背中に回して、その肩甲骨の膨らみを8
本の指でなぞった。
「んあっ…はっ…やっ…」
背中の弱い彼女がびくびくと体を震わせ、長い黒髪が体を滑り落ちて、彼の胸を覆う。さら
さらとしたシルクのような艶髪は、まるでぬめるような光沢を見せていた。
「髪…綺麗だな…」
思わずそう呟いてみせる。リップサービスが苦手な彼でも、今ではこれくらいの事は口に出
来る程度には馴れていた。だがそれは御世辞ではない。本当に彼女の髪は美しく、すべすべと
していて、しっかりと手入れされているのがわかった。
「んっ…んっ…あ…えーよう…もらってる…もん…」
「栄養?」
んふ…と笑い、彼女が“ねろっ”と彼の唇を嘗める。そうして嘗めてから、たっぷりと愛情
を込めた口付けをした。唾液が絡み、吐息が混じる。熱を持った舌が生き物のように睦み合う。
「あなたの…せーえき…」
「…ティはえっちだな」
「えっちなのは…キライ?」
いたずらっぽい光が、彼女の赤茶色の瞳にひらめく。
それは、彼が決して否定しない事を知っているからこその光だった。
彼の好意を、許容を、信じて疑わないからこそ灯る、信頼の光だった。
>459
「好きだよ」
「ぁはっ…もっと好きになって…」
そう言って、両手を彼の厚い胸板に置き、太股に力を込めて腰を浮かせる。“ぬぬ…”と彼
女の中から彼の男根が姿を現して、その先端が蜜口から抜け出るかどうかの所で、彼女は腰を
止めた。そうして、腰を微妙な動きでくねらせると、くにくにと彼の先端を何度も潜らせてそ
の摩擦を楽しんだ。
「ティ…きもちいい?」
さっき聞かれた事を、聞き返す。
彼女は目を閉じ、うっすらと唇を開いて、まるで静寂の森の中でかすかに聞こえる鳥の声を
聞こうとしているかのようだ。
「…っ……」
時折、“んあっ”と口が大きく開き、しゃくりあげるように胸が上下する。ほんのりと赤かっ
た目元の赤が首筋までも広がり、今では胸元までも美しいピンクに染めていた。
「ティ…?」
聞き直しても、彼女の唇はひくつくように動くだけで言葉を紡ぐ事は無かった。
完全に没入している。
クラウドの硬く屹立する剛直に囚われてしまっている。
それは、忘我。
『もっと忘れさせてやるさ』
声どころか、息も出来ないくらいに。
クラウドは首を起こし、目の前でゆらゆらと揺れる重量感たっぷりの乳房にむしゃぶりつき
ながら、ひっそりと心の中でそう呟いた。
■■終■■
終わります。
乙。もっとねちっこく続いて欲しかったが
閑話だし仕方ないか。
乙華麗!(*´Д`)ハァハァ
夢が現実になっていたぶられるのかと思ったら、何やら幸せそうに終わったので良かった。
激しく乙ですた。
乙。
ハッピーエンドはイイ!
もっと続いてほすぃ
↑禿同!!自分ももっと読みたいな。とにかく乙です!終わり方すごくイイ!
468 :
名無しさん@ピンキー:03/12/01 11:40 ID:Y955P2ba
つっづっけっ!!!!
つっづっけ!!!!
つっづっけっ!!!!
359さん まぁだぁ?(´A`)y-~~
向こうのティファスレも見ながら待ちつつ保守しましょう!
定期保守
向こうのスレで連載している人の一人はここの神だった人では?
もしそうなら何で戻ったんだろうね。359さんに遠慮したからか?
でも向こうのスレで、前に追い出された時と全く同じ態度で振る舞ってる。
作品がワンパターンだからオタはつくけど、逆に飽きて読んでない人の方が多いと思う。
彼は新しい話題や作品などをカキコミづらい雰囲気をつくる。おかげでそのスレはつまらなくなる。
こういうことに気付かないなら戻るのは問題だと思った。
その防御策としてこの半ば彼の専用スレができたのだから、書きたきゃこっちで書けばいいのに。
>473
はげどう。彼(彼女?)はなんであんなに空気読めないのか……。
359さんに遠慮したって言ったって向こうにはもう連載してるひといるんだぞ?
こっちにはいないのに。
そういうのでいつも荒れるのがわかってないのか。
せっかくのスレなんだからこっちで書けばいいのに。隔離みたいで嫌なのか?(w
関係ないけど推力タソは女性だと思ってたんだが女性だよね?
>>475 男性だと思ってた…
とりあえずマターリ。
>473
うまく分析してるな〜
だがあの人は何を言っても聞く耳もたないからね…
>475
いまは女性だと思う。
昔は男性だと思ってた。
>477
分析?
単に釣りだと思うが
>>479 釣りなら向こうのスレに書くし同意するやつもいないだろ。
現にスレが荒れるのは事実だし。
いい職人さんだとは思うが2ちゃん向きじゃないなあ。
どっかのファンサイトとかに投稿とかのほうがよさげ。
んで、359さんはこないの?
481 :
名無しさん@ピンキー:03/12/15 15:59 ID:tWRSW/tr
推力タンの小説、女から見た視点や、女しかわからないような体や心の複雑な感覚を描いてるから女性だと思うなぁ。
自分の事"私"って言ってた事あるような気もするし。
職人さんまだかなぁ
推力タンの小説、女から見た視点や、女しかわからないような体や心の複雑な感覚を描いてるから女性だと思うなぁ。
自分の事"私"って言ってた事あるような気もするし。
職人さんまだかなぁ
推力タソは男性ですよ。
ホムペに書いてあった。
ヤラせてくれないなら男でも女でもどっちでもいい
そもそも「私」は男でもある程度の年になれば結構使うとは思うんだが。
しかも性別はどうでもいい気がしないでもないんだがな。
まぁ、ちょっとしつこい粘着がいて大変だとは思うががんばってくれ>>S氏
まじで!?男性なんだ!!
推力氏のホムペどこですか?検索したけど見つからない。゚・(ノд`)・゚。携帯からは見れない?ヒントでも下さい
>>485 S氏?推力ってウィリーって読むとずっと思ってた・・・
>487
懐かし〜!あれは不味かった……
>486
俺は女だと思うけどな〜。
ちなみに氏のホムペはクラティサイトめぐりしてればそのうち見つかる。
文体が独特だから当たれば分かるよ。ガンガレ
↑情報ありがd!
ちなみに携帯からも見れますか?
女か男か気にしてる香具師がいるが、女だったらそれをネタに抜くつもりなのか?
492 :
名無しさん@ピンキー:03/12/18 00:43 ID:frdOEWNw
>>491むしろ私の場合、推力氏が男だったら(;´д`)ハァハァ
ここで叩かれて向こうでウp止まったね。
推力タンのヲチスレはここですか?
推力タン来て下さい〜〜〜〜!!!
>496
どうして?(゚o゚)」
推力さんのサイト探しまわったけど、見つからない〜。
18禁のサイトもそんなにないし、どこから行けるんだろ?
だれかヒントだけでも教えてください。
教えるワケないじゃん。
頼むからココで聞いたりしないでよ。粘着とか排斥厨とかいるしさぁ
つーか、エロパロ板なんだからさ、
ティファのエロパロ書いてくれるなら推力タソでいいと思うんだけど
そりゃ誰か新人さんが書き始めたときに当てつけのように落としていくなら
ちょっと・・・と思うけど、普通に萌えるエロ小説かいてくれるんだからいいんじゃね?
推力タソが嫌いなやつはNGワードしときゃいいじゃん
>>497 流れに逆らってるドキュソは貴様だと小一時間(ry
・・・つーか・・・こんな厨ばっかのスレ、もうダレも来んだろ?
書き手に敬意もナニもあったもんじゃねーし
大人しく推力タンのヲチスレとしてがんがろう!
なぁ、携帯からも推力タソのホムペ探せるかだけ教えて下さいヽ(`Д´)ノ
探せるなら自力で探すから
506 :
名無しさん@ピンキー:03/12/23 17:54 ID:HiZo3Hn9
てか推力氏を叩いてる奴って
推力氏の腕を妬んでるだけだろ
それか投下しようとした奴
確かに推力氏のを読んだ後に
他のSSを読むとカス同然に思えてくるもんなw
いや別に。
確かに推力氏の文章はすごいらしいが、
自分は強姦や輪姦、グロいものは苦手なので読んでない。
救いの無い、悲しくて暗い話はちょっとね・・・。
>>506 視野が狭いな、マジで。
「腕を妬んでる」とか「推力氏以外はカス同然」とか。
文章力があるのは認めているが、つまるトコロ好みの問題じゃないのか?
漏れは推力氏の粘着性が嫌いなのだが(前スレ参照)。
SSにしろ、このスレでの人間性にしろ。
>>508 わざわざ前スレまで粘着して悪口引っ張り出してきてご苦労さんだな。
>>506が、あげて書き込んでる時点で釣りだとわかれや。視野が狭いよ。
――――――――――――――――――――
俺様用しおり
∧_∧
( ´∀`)< 今日はここまで自演した
――――――――――――――――――――
つーか推力氏であれ他の誰かであれ、叩いてる奴が一番雰囲気悪くしてるだろ。
他の職人さんからすれば、叩かれてる職人は未来の自分の姿かも知れないからな。
叩く前にNGワード使え。
>507
俺は逆だなぁ
Sなんで、ダークで鬼畜なのじゃないとたたない
推力氏のは原作を生かしつつそういった話を書くので好み
HP探してるがまだみつからん(;´Д`)
マッタリしましょう。
…丁寧語で言ってみる。
>>509 釣りかどうかはこのさい置いといて。
実際に
>>506のように思ってる推力厨はいると思うんだが。
ついでにいうと俺は
>>507に禿童。
推力氏の文章が素晴らしいのはわかるが、読み手を選ぶ内容だと思う。
俺は苦手。
なあ、それより
推力様のホームページの話
しよーぜ(´∀`)
自分1人で探せ、見つけたら1人でハァハァしろとしか言いようがない。
>507
読んでるこっちが恥ずかしくなるような
アマアマなラブ話は読んだこと無いんだな?
>517
アレはアレでキモい。
520 :
名無しさん@ピンキー:03/12/25 23:29 ID:kfNAVtv3
めっちゃ感動しました(´Д⊂
推力さんに応援メール送りたい
なんていうサイトを探せばいいですか?
>>520 ここで聞くのはやめろ。
根気よく探すしかないな。
もういい加減推力さんの話しやめようよ…。これじゃ新しい作家さんとかこれないよ…。
――――――――――――――――――――
俺様用しおり
∧_∧
( ´∀`)< 今日はここまで推力でした
――――――――――――――――――――
んで、新しい作家三が凄腕だったらまた叩くのか?
皆の推力タソへの態度見てたら、
相当な自信家以外誰も来てくれないと思うが
だったらこのスレの存在意義って何よ?肝心の推力タソだって今や向こうのスレの住人だぞ?
叩かれてるのは腕のせいとは思わんが、どうもティファスレの中に叩き癖のあるやつがいるからな…。
NEOさんの時も、建設的な意見を言う人の中に混ざってひどい事言う人もいたしね…。
いま書いてる517さんは多分前も書いた人だろうけど全然叩かれないね。なかなか作品もいいし、何より謙虚だからだろうけど。
こんな事言うとこのスレに常駐している推力以外は認めない厨が彼を叩きそうだが、それだけはやめれ!
だから、ここは大人しく推力タンのヲチスレにしとこうよ。
推力マンセー、推力以外は認めない!という考えの厨がいるかぎり、叩きは終らないと思う。
叩くのもどうかと思うが、マンセーしすぎるのもアレだな。
新しい神が降臨しない。
というか推力タンは作品以外のところに問題があるのではないかい?
>525が言ってるように謙虚な人は叩かれてない。
>527
「漏れは神だ!」とか
「みんな漏れのSSにハアハアしるツ!!」とか
「他の神はクソだ!!」とか言ったのか??
・・・なんだ釣りか
釣られちまったい
>>528 まぁそんな表面的なことじゃなくて
文から滲み出る粘着性が問題なのかと。
しかしアナタも極端な考え方の人ですね。
このスレはそんな人が多いんですかねぇ。
推力タンは批判、煽りOK。2ちゃんなので覚悟してます。
といいつつ叩かれたら本気でヘコむしね・・・。周りの反応気にしすぎ。
スイカって誰
推力さんの為に誰かこのスレの削除以来だしてやってくれよ…。
続きはネットwatchに立てるとかw
>525
517さんて、前に書いてた顔文字の人かな?
>>533 文体とかから見るとそうだろうね。
NEOさん絡みのことがあったからあのハンドルは使いづらいのだろう…。
535 :
名無しさん@ピンキー:03/12/29 23:22 ID:ti4RZYIs
どこで書くかは、粘着さん避けとしても、御教え出来ません。
とあるけど粘着って何ですか?
sageれ。
っつかもう、粘着も判らん冬厨は来るな。頼むから。
535は年末ジャンボバカってことで・・・
冬厨うざい
ほしゅ
保守するほどのスレか、だいぶ微妙になってきたな。
ヲチスレだしなぁ
こっちが純愛ものであっちが陵辱ものって分けてるんじゃないの?
↑そうだな。だから保守しよう
544 :
名無しさん@ピンキー:04/01/12 14:07 ID:c/qxYcGQ
※書き込みの際のガイドライン
1、基本的にsage進行でお願いします
2、投稿をなさる場合にはメール欄にコテか題名を入れてください
3、今回からここでも純愛・陵辱を問いません
あっちのスレのガイドラインにこう書いてあるので
このスレの存在意義は無い
よってこのスレは堕ちて行く運命にある
>>554 そうだったんか…スマソ。
でも陵辱苦手な自分としては分けてほしいのも本音
↑激しく同意。
このスレなくなったら推力氏の純愛SS投下場所が無くなるから保守
547 :
名無しさん@ピンキー:04/01/13 02:34 ID:H10Dg/GU
>>545 陵辱苦手なら読まなければ良い
あっちだって純愛でも何でも歓迎される
勿論百合とか801そんでスカとか荒れそうなのは除くが
>>546 あっちでもこっちでも投下してたじゃん
でももう書きに来ないから問題無いよ
あれだけ叩かれてさらにヲチするとか言われてるんだから
来るわけが無い名前変えてもあの人の文体は特殊だし
どうしても読みたいならHP探しなさいな
よ〜く検索すれば見つかるぞ
↑コレが荒氏だとわかっていながら書いてしまう漏れも漏れだが
ageた上での言葉なんて説得力皆無だとなぜわからん?
>あれだけ叩かれてさらにヲチするとか言われてるんだから
それでも最後まで投下したのはスゴイと、思うけどな漏れは
なんだかんだ言っても叩かれてからもずっと投下しつづけるのは
すごい精神力なのかはてしなくドンカンなんかは、知らんが
(じゃなければタダのバカ)
漏れには到底マネ出来んよ
推力氏早く来て下さいー!!!
同じ意見の人いたけど推力氏のSS読んだ後は他のSSが糞つまんなく感じる。
一部の知的障害者(アンチ)なんか無視してうpお願いしますm(_ _)m
推力氏を叩くアホは、推力氏の天才的文章を妬んでるかわいそうな人か、知障かのどちらか。
皆推力氏を待ってるよー
>>549 釣りしてるのも知障ではないのかい?
あまり自分の首絞めるようなコト言うなよ。
>550
だからm7gIJDYAはスルーしなさいってばよー
どう見ても信者装ったアンチだろーが
>m7gIJDYA
氏のHPにたくさん小説あるらしいよ(行ったことないが)
さあいい子だ氏のHPへお逝きなさい。
ここも知障ばかりだな。荒らしてくか?
こんな知障が煽り合ってばかりの価値のないスレ
>553
まぁ落ち着けよ。
555
556 :
名無しさん@ピンキー:04/01/14 15:57 ID:m7gIJDYA
氏のHP教えてマジで。
そしたらもう一生ここ来ないから。
独力で探してこそ、粘着アンチor粘着信者。
558 :
名無しさん@ピンキー:04/01/14 16:55 ID:m7gIJDYA
携帯からも探せる?
キーワードてかヒントだけでも
携帯からも探せる?
キーワードてかヒントだけでも
ココで聞く事自体がアホだっつーの
そんなにツブしたいか?
ケータイからしかネット接続できないとは、さては貴様リア厨orリア工だな(W
>559
お前さ、よくこれだけ両方のスレを荒らしといて答えがもらえると思うよな (- -;)
563 :
名無しさん@ピンキー:04/01/15 19:33 ID:eCtzAcmH
ゲーム板で教えてもらって、HP見つけた〜!
氏からメールももらった!マジうれすぃ〜♪
もうこんな童貞キモデブヲタの巣には用はありませ〜ん☆バイビ〜♪
あ、君たちキモ童貞がこの後いくらあたしに吠えても、もうあたし来ないから負け犬の遠吠えだヨ?
あっ元々負け犬かぁ〜(プ
じゃぁね〜♪
さみしい人間だ。
もう来ないと言ってくれてるんだから、もういいじゃないか(w
ほら、そこ。釣られない。
何人もの職人さんでにぎわってた頃が懐かスィ・・・
■プロローグ■
“艶かしさ”という言葉が、そのまま形となってそこに存在するように、見えた。
乳白色のシーツの波に、白と黒と赤がうねっている。
白は肌。
日の光に包まれて眩(まばゆ)く輝く、透き通るような肌。
黒は髪。
触れればぬるりとぬめるような光沢を見せる、流れるような黒髪。
そして赤は……
「んぅあっ…ふ…あ…」
紅を差したわけでもないのに美しい色彩に彩られ、ピンクの舌がちろりと嘗めることで狂お
しいほどの“淫靡”がまぶされる……唇。
「クラっ…あっ…ク…あっ…クラウっ…ドっ…んっ…」
涙のいっぱいに溜まった瞳が彼をいっしょうけんめいに見詰め、だっこをせがむ子供のよう
にその伸びやかな両手が伸ばされる。
ゆったりと広がった美しい黒髪は、まだ中天にさえ達していない太陽の光を内包して七色の
光をはじく。黒は闇の色であると同時に、全ての光の色を内に秘めた神秘の色でもある。それ
を彼は、こんな時であるにも関わらず強く認識した。
だから、溺れることが出来るのだろう。
たっぷりと豊かな乳房をあたたかさを胸に感じながら、彼は思った。
だから全てを委ねてしまえるのだろう。
この、ティファという女性に。
■1■
「んぅ…は………ぁ…」
人の声音に色がついていたなら。
もし、人の吐息に色彩を見る事が出来たならば。
この時の彼女の吐息は正(まさ)に、優しくも情愛に満ちたピンク色をしていたに違いない。
>568
下腹の中、ぬめる桃色の内臓の奥にある、子宮の海を、たっぷりと彼の“いのち”が満ちて
いる事を実感する瞬間というのは、女にとって…いや、彼女にとって、この上も無い至福の時
であった。
彼にたっぷりと愛され、彼をたっぷりと愛し、そして激しい波に翻弄されながらも逞しい腕
に支えられ、安心して忘我の彼方まで旅をする。そして、胸には彼の吐息と、汗ばんだ彼の額、
そして、お腹の中には彼そのものの“いのち”が脈動と共に流れ込んで来るのを“感じる”。
肉体の反射として感じるのではなく、認識の上での“実感”ではあったが、彼のびくびくと
跳ねる硬い激情を締め付けてみれば、それがすぐに事実なのだと直感出来るのだ。
その行為は、女としてとてもとても大切なものだと、彼女は思う。彼を全て迎え入れたとい
う事は、他の誰にも渡す事無く、彼を独占出来たという事なのだから。
「ん……ふ……」
彼女の両手が、豊かな乳房に埋もれた彼の頭をなでなでと撫でる。セットする前の、彼の蜂
蜜色の頭髪はクセが強くて、朝はピンピンと撥ねてしまう。その髪の中に両手の指を差し込む
ようにして手で梳き、撫で付けてゆくのだ。
彼の呼吸はまだとても荒くて、ぽたぽたと散った彼の汗を感じると共にたまらない愛しさが
満ちてゆく。
『ごくろうさま』というキモチ。
『ありがとう』というキモチ。
『うれしい』というキモチ。
そして、もっともっと深くて大きい、
『大好き』というキモチ。
でも。
「…もう………朝からえっちしちゃうなんて…」
でも彼女は、殊更に困ったような声音を作って、可愛らしい唇を突き出して見せた。
無題。
甘々のラブモノです。
嫌いな人はスルーして下さい。
…としか言えません。
↑乙でスm(_ _)m
降臨しててビックリ。
私はこうゆう話大好きなのでこれから楽しみにしてます。がんばってくらさい。
>>570 スレ違いだ
あっちのスレで書け
ここは重複スレなんだから
こっちは推力タンのヲチスレでつ。推力タンのネタ話以外は不許可としまつ。
>>570 もう少し時間置いてあっちのスレに書けば良かったのに…。
こっちのスレはもういらんでしょ。推力さんのためにも。
>>573 いつのまにココが単なる「重複スレ」になったんだ。喪前どっか逝け。
陵辱モノ苦手な人のためにもココはあってもいいと思う。
>569
「……ティがえっちしたそうだったからだよ」
「…すぐ人のせいにする…」
「あんな目で見られたら、我慢出来るわけないだろ?」
たぷたぷとした優しい乳房から顔を離してしまうのは少し惜しい気がしたが、彼は両肘で体
を支えて彼女の顔を正面から見詰めた。
けれど、まだ彼自身は彼女の胎内(なか)に留まったままだ。硬さを急速に失い始めた剛直
ではあったが、それでもまだ彼女の柔壁を擦り上げるくらいの硬さは保っている。
「まっ…私が悪いの?」
「えっちな目、してたぞ?」
「だってそれは………クラウドがいっぱい…いっぱいいぢめるから……」
「そうだっけ?」
「そうよ」
「どこを?」
「え?」
彼の、真面目くさった顔から発せられたいぢわるな質問に、彼女の目が“くりっ”と見開か
れた。
「どこをいぢったから、えっちな目になったんだ?」
「だ…そ…ぅ…………おっぱい…とか……」
「とか?」
「…ちくび、とか」
「とか?」
「…………」
「それだけ?」
「………あそこ…とか…」
「あそこ?」
「……」
「あそこ?」
「……」
「あそこ?」
彼女が答えないので、彼は何度も同じ質問を口にする。
>577
こんな時、彼女は彼を“こどもっぽいなぁ”と思う。それでも、滅多に甘えてくれる事の無
い彼が、こうして甘えてくれる機会を逃すのはあまりにももったいなので、本音(それ)は決
して口にしないのだけれど。
その代わり、艶やかな唇を子供みたいに突き出しながら、拗ねたようにぽちょぽちょと呟く。
「………クラウド…面白がってるでしょ?」
「うん」
その瞬間、ティファの右手が、にやにやとした“おっきないぢめっこ”のおでこを“ぺちっ”
と叩いた。
「ばかっ」
それは、朝と言うにはいささか光を強めた日差し差し込む、あたたかなベッドルームでの出
来事だった。
■2■
きっかけは、顎に感じたむずむずとした感覚だった。
彼は心地良い眠りの淵から、急速に浮上していく自分を自覚する。
瞼(まぶた)の裏が明るい。
朝だ。
それがわかる自分を、自覚する。
と同時に、自分の顎をなでなでと撫でる何かを感じた。
「ふふっ…」
くすくすとした笑みが耳に心地良い。少女のような、それでいて妖艶な熟女のような、聞く
者の心を瞬時に奪ってしまうような笑みだった。薄く目を開けると、果たしてそこには、彼の
愛する女性が口元をむにむにと動かしながら目だけは真剣に彼の顎を見ている。彼女が唇をア
ヒルのように突き出してむにむにと動かすのは、猫がじゃれつく時に尻尾をゆらゆらと揺らす
のに似ている。無意識の癖なのだろうが、その仕草は妙齢の女性とは思えないほどの無邪気な
印象を与えた。
その彼女が、彼の顎に視線を固定したまま左手の指ですりすりと撫で続けているのだった。
ちゃっかり彼の左腕を枕にしているが、まだあまり痺れていないところをみると、まだこう
した姿勢になってからさほど時間は経っていないようだ。
>578
それにしても、自分はいつ彼女に腕枕したのか。
それに気付かないほど深い眠りに入り込んでいたのだと思うと、彼女が自分にとって、世界
中のどんな医師が処方するよりも効き目のある精神安定剤なのだと、改めて思う。
仕事で家を離れる時は神経を尖らせている事が多いため、眠りは浅い。すぐに起きて事象に
対処するよう訓練された神羅兵時代の癖が、まだ体にこびりついているのだ。もっとも、それ
が必要な事態の中に身を置いている以上、それを甘受する事こそが適切なのだと自覚している
つもりだ。だが、家に帰った時くらいは何もかも忘れ、眠りを貪る贅沢があってもいいと思う。
そのためには、彼にとって彼女の存在は、とてもかけがえの無いものだった。
彼女の匂い、体温、肌触り。
呼吸の音や布擦れの音でさえ。
彼の精神を安定させ、安らかな眠りに誘(いざな)う。
以前にそう言った時、
「私もだよ?私も、クラウドといっしょだと良く眠れるみたい」
と彼女は言って、子犬が纏わりつくように彼の胴に両腕を回し“きゅっ”と抱きついた。
二人とも、互いに互いを強く強く必要としていたのだと、そんな事からさえ意識して奇妙に
気恥ずかしかったのを覚えている。
彼女の指は、顎、頬…ときて、鼻の下にまで伸びた。どうやら彼女は、彼の顎に生えた細か
い髭を撫でているようだった。
「こら」
「あんっ」
鼻の下を撫でられるむず痒さに、不意にクシャミが出そうになり、クラウドは慌てて彼女の
手を掴んでその動きを止めた。
対して彼女は、『どうして止めるの?』という意思を目に浮かべて不思議そうに彼を見ている。
「……なんで髭ばっかり撫でるんだ?」
「自分には無いものだからっ」
彼女は何が嬉しいのか、ニコニコと満面の笑みを浮かべていた。
その笑みは、彼が本気で怒るなんて事は、これっぽっちも考えてやしない笑顔だった。ただ
無邪気に彼を信じ、彼を想い、そして彼に全てを委ねて安心しきっている、子供のような笑顔だ。
ここまで。
'オチスレ'の意味わからないけど、
頼もしい
>>574が良い事言ったぁ!
あれ?俺アンチじゃないのにアンチ文になってる‥?スマソ‥
推力タンの小説オンリーとゆうことを言ってるんですよね?だから俺も同意しますた
推力タンガンガレ
俺の文はスルー汁
この方の書くクラウドやティファは、野島氏が書くクラウドやティファよりカッコ良かったりかわいい。と自分は時々思う。
あー続きが待ち遠しい
>>576 つーかね本スレが純愛・陵辱問わずに書いていいとある以上
ここは単なる重複スレでしかない訳だ。
お前は「陵辱苦手な人の為」と言うが
本当に苦手な奴はスルーするから関係無い
確かに大人しく削除依頼を出すのが筋かと。
重複はいかん!
推力タンのヲチスレだからいいんじゃね?
いつの間に本スレと重複スレになったんだらう。
もともと別スレだったんじゃないのかい?
懲りずに投下する推力タン…v
だからスイカって誰?
あれっ?
今日はすいりょくタンいない。゚・(ノд`)・゚。来ないのかな‥(´・ω・`)
明日は来るよね?
おやすみー
推力が投下したら発見次第
何かの策を講じます。以上
推力さん、上のこんな馬鹿↑気にせず投下して下さい。推力さんが神だからねたんでるだけ。
それか向こうに投下お願いしますm(_ _)m
一部のアホ意外皆あなたのSS待ってます。
一番ファンが多いんだし
>>591これ以上ストーカーみたいに推力タンをねたんでつきまとって粘着したら通報します。
悔しかったらテメーも推力タンみたいな文書けばぁ〜?
あ、お前は脳が足りなくて書けないから推力タンをねたんでつきまとってんだよね〜
(プゲラwまじウケる
なるほど、確かにID:Di/qGbnBはすごい粘着だ…
>591
とうとう脅迫厨が出たか…。
じゃあ何らかの策っていったいなんなのか小一時間(以下略)
いや、おれはこいつの方が怖いんだが > ID:Di/qGbnB
>推力さんが神だからねたんでるだけ。
>悔しかったらテメーも推力タンみたいな文書けばぁ〜?
>推力タンをねたんでつきまとってんだよね〜 (プゲラwまじウケる
2ちゃんのエロ小説ってここまで人生かけてのめりこむものなのか。
よーし、パパID:Di/qGbnBが次にこのスレに書き込んだら通報しちゃうぞ!!
なんなんだ、このスレの異様なノリは。
>579
だから、
「ふーん」
だから、彼がちょっとした悪戯心を抱いてしまったとしても、それはそれで仕方の無い事だっ
たのではないだろうか?
彼は右手をほんの少しだけ動かし、二人の体の間にするりと忍ばせた。そしてパジャマの上
から右手で優しく、やわらかくおおらかで、そしてあたたかい彼女のヴォリュームたっぷ
りな乳房を包む。
「あっ………やんっ」
彼女の柔肉は、クラウドの比較的大きな手をもってしても、全てが包みきれるものではない。
そのため彼は、もったりとして肉の充実を十分に感じさせる乳肉に、パジャマの上からぺとり
と被せるようにして右手を置き、やわやわと揉み始めた。
「…んっ…んっんっ……んぅ…」
肩を竦め、ぴくくっ…と彼女の体が震える。
良い形の眉がひっそりと寄せられ、赤く濡れた唇が拗ねるようにして突き出された。
「んっ……ど、どうしておっぱい、触るの?」
「自分には無いものだから」
自然と笑みが浮かぶ。彼女の、困ったような、くすぐったいような、そんな不思議な表情が
たまらなく可愛いのだ。
「…面白い?」
「面白い」
「ばかっ」
「ばかって言ったな?」
「んきゃんっ!にゅなっ!?」
「にゅなっ?」
「んっあっちがっんにゃっ……ちくび……やあん……」
パジャマの上から、人差し指と中指で硬く勃起し始めた乳首を挟み込み、きゅんきゅんと引っ
張ったり、くりくりと転がしたりする。その度に彼女は首を竦めたり、眉根を寄せてぴくっぴ
くっぴくっ…と体を震わせるのだ。パジャマの上から…ということで、完全には指で挟み込む
ことが出来ず、何度も何度もそれを繰り返す事で刺激を深めてゆく…。
>599
「んっ…うっ…ぅ…ぅんっ…」
「乳首、きもちいい?」
「き……きもちよくなんかっ…ないっ…もんっ…」
ぷうっとふくれて、潤み始めた瞳で「まけるもんかっ」と睨んでくる彼女は、その表情が彼
の嗜虐心をさらに刺激しているのだという事に気付いていない。…いや、もしかしたら気付い
ているのかもしれない。
だが、それは彼にはおそらく永遠にわからないだろう。女性は、自分にすら完璧なウソをつ
いてしまえる生き物なのだから。
「ふうん…」
「ね、クラウド…もう起きよ?あ、ほら、お昼前にバレットとマリンが来るってぇええぇ…ぁ
んあっ…んぅ…」
「ん?なんて言った?」
「バ…バレ…んんんっ…んあっ…やっ…やあっ…みみ…耳…だめぇ…」
楚々(そそ)とした貝のような可愛らしい右耳の、その赤く染まった耳たぶを“はむっ”と
甘噛みし、そのままねろっと嘗めた。べっとりと唾液がつくくらい執拗に嘗め、ぷっくりとし
た耳たぶを口の中でしゃぶるようにしてぷるぷると弄ぶ。
「あっ…だ…だめっ…だったらっ…んあっ…やっ…ふああああっ!!」
耳をたっぷりと嘗めしゃぶりながら、手早く彼女の胸元のボタンを2つ外し、右手を差し入
れる。そしてゆったりとした乳房を揉み、今度こそはしっかりと乳首を指で挟み、“きゅんきゅ
ん”と引っ張っていぢめた。
「…ぁぅ…ぁっ……ぁっ……ぁっ……ぁっ……ぁっ…」
彼女は息をひそめて密やかに声を洩らし、彼の左腕に顔を埋めるようにして彼の視線を避け
る。赤く染まった左眼の目元から“じんわり”と涙が浮かび、赤みは首筋を、胸元を徐々に染
めてゆく。
クラウドはやがて耳たぶと耳朶を解放して、その唇を熱く火照った彼女のやわらかな頬に、
そして首筋へと滑らせてゆく。
「んっ…っ……っ……っ…ぁ…っ…」
彼女の体が熱くなっているのがわかる。胸元がしっとりと汗ばんでいた。
そしてシーツの中には熱がこもり、それが彼女の体から立ち上る“オンナの匂い”を明確に
させる。
>600
「んうぅ…」
もじもじと腰を揺すり、両足を擦り合わせているのが、シーツを捲らなくても手に取るよう
にわかった。乳房は柔らかさの代わりに張りを得て、ぱんぱんに張り詰めている。乳首に至っ
ては言い訳のしようも無い。今すぐにも彼の唇に吸い、嘗め、しゃぶって欲しがっているかの
ように硬く屹立し、こりこりとした触感で彼を楽しませていた。
そして、
「あっ…だめっ……」
拒否の声も弱々しい。
クラウドは彼女がぼんやりとしている隙に胸元から右手を抜き出し、易々と彼女のパジャマ
のズボンを引き下ろして、薄いパンツに包まれた丸いお尻を剥き出しにした。
それは、彼の欲望を容易く喚起させる。
彼は、目覚めたばかりだというのに、彼女の胎内(なか)に己を埋没させたいのだ。
「だ…だめっ………バレッ………きちゃう……」
「まだ時間はあるよ」
「だ…だって…だめ……だめよぉ……あっはっ…」
びくんっと彼女の体が震える。クラウドが、彼女の少しひんやりとした尻肉の狭間に中指を
押し込み、ひくひくと収縮を繰り返す後の『蕾』と共に、奥にある灼熱の谷をひと撫でしたの
だ。そこはまだしっとりと湿っている程度ではあったが、花弁はぷっくりと充血し始めていて、
今すぐにでも蝶による吸蜜を欲しているように感じられた。
その場所を、中指で撫でる。
早過ぎず、かといって遅過ぎず、彼女の高ぶりを冷まさないようにリズミカルに繰り返す。
「あっ…はっ…だっ…だめぇ……」
彼の裸の胸元では、軽く握られた彼女の両手が添えられていた。彼を引き離そうとするのか、
それとも抱き締めたいのか。それを迷っているようにも見える。
理性では今すぐ彼の“暴挙”を諌め、この後訪れるであろう訪問者のために部屋を片付けな
ければ、と思っているのだろう。リビングには、昨夜、彼と彼女が戯れた明確な痕跡が残って
いるからだ。いくら旧知の仲間だからといって……いや、旧知の仲間だからこそ、彼と睦(む
つ)まじく過ごした事を知られるのは恥ずかしい。彼女はそう思っていた。
そしてこんな時、“元気過ぎる”彼には少し困ってしまう。
>601
ここまで。
乙でーす!!
個人的に直接的な言葉を言わせる恥辱プレイよりも
好きな攻め方で嬉しかったです。
「にゅなっ」が可愛いですなぁ。
空気が乾燥してるようですから、風邪に気をつけて下さいね。
605 :
名無しさん@ピンキー:04/01/22 17:25 ID:RDJ8YrOD
誤爆?
唯一の感想が誤爆…。
このスレもうだめぽ…。
> ID:1AAB3Dqn
IDがDQN
608 :
名無しさん@ピンキー:04/01/22 19:34 ID:PatsW6d2
age
609 :
名無しさん@ピンキー:04/01/22 21:22 ID:4sIsDMj/
>>606 誤爆は>604に対してだろ
唯一のって……>603は無視か?
>>604 で、次って向こうと合併しようってことなのか?
>>601 乙彼様!!
自分は昔も今も変わらず応援してまつ
愛有り話に飢えてるんで続きが待ち遠しい・・・
>601
昨夜も愛を交わしたばかりなのに、その翌朝にまで求められてしまうのは、女としては嬉し
いものの、それが2日続けば体力が続かない。忙しく世界中を飛び回っている彼だからこそ、
家に帰ってきた時、しつこいくらい彼女を求めるその気持ちもわからないではないのだけれど。
「やっあっかっかんじすぎっちゃうっんっ…ふあああっ!」
耳を嘗めしゃぶられながら、お尻から入り込んだ彼のいぢわるな中指が、開き始めた花弁の
内側を撫でる。慣れ親しみ、すっかり体に馴染んだ彼の愛撫に、体の奥でくすぶっていた炎が
大きく燃え上がろうとしていた。
彼はさらにくにくにと撫で擦(さす)り、そして時折下着ごと胎内(なか)へ押し込むよう
に“ぐぐっ”と蜜口を圧迫される。
「…なかっ…」
小さく呟かれた言葉は、『中に入れて』だろうか?それとも『中はやめて』だろうか?
それを誰何する事も無く、彼は素早く右手を抜き取ると、今度は前に回して“するっ”と彼
女のパジャマのズボンを膝下まで引き下ろし、しっとりと湿り気を帯びた彼女の左腿を軽く持
ち上げた。そしてそれと同時に、彼は右足の先で器用にも彼女のズボンを更に踝(くるぶし)
まで引き下ろしてしまう。
あっという間の出来事だった。
彼の右足がするりと彼女の両脚の間に入り込み、ぐいっと開かれる。頑強な魔物の顎を容易
く蹴り上げる脚力も、今となっては眠りに落ちた赤子にも等しかった。
「…ぁ……」
ぼんやりとした彼女がうっすらと両目を開く。潤んで涙の層が厚く覆った瞳が、クラウドの
顔を映したまま揺れていた。
「んううっ…」
踝を基点としてぱっくりと菱形に開かれ、すっかり無防備となった彼女の股間に、彼の節立っ
た右手がぺたりと張り付く。中指の先がじっとりと湿気を増したパンツの中布を擦り上げ、同
じ中指の手の平に近い部分が、最も敏感な場所を包皮に包まれたままくにくにと撫でつける。
彼の指の内側には重い剣を扱い続けたために出来たコリコリと硬くなった部分があって、それ
が丁度陰核に当たり、それを刺激するのだ。
「ふあああぁぁあ…」
びくびくと彼女の体が震え、彼の胸で軽く握られた両手が、何度もキツく握り締められたり
緩められたりを繰り返した。
>611
自分がどんなにかはしたない格好をしているか、させられているか、自覚していないわけで
はない。シーツの中ではあるにせよ、強引に割り込んだ彼の膝が両足を押し開き、女の体の秘
密をあからさまにされてしまっているのだ。だのに、閉じようとする脚の力は微力でしかない。
閉じたい。
でも閉じられない。
閉じたくない。
『…もっと……』
もっと触って欲しい。
その思いが不確かなまま、彼女の脳を焼いた。
そして、非情で残酷でいぢわるで人でなしなクラウドの指には、彼女の股間の繊細な造形が、
微細に至り目に見えるほど明確に把握出来ている。肉厚でぷくぷくと健康的な触感の大陰唇は、
丹念で微妙にもどかしい彼の指戯で充血してすっかり開き、ねっとりとした粘液にまみれた小
陰唇は貝に例えられるそのままに、ぷるぷるとした可愛らしい触感だった。陰毛は少し硬めで
豊かだったけれど、決して下品なまでの茂みには至っていない。硬く尖った突起は、陰核のふ
くらみなのだろう。包皮に包まれたまま勃起し、わずかに頭を出しているようだ。
“ちゅく…ちゅく…ちゅく…”としている粘液質な音は、彼女の体がたっぷりと涙を潤ませ
ている事を彼に知らしめていた。
「あ…ち…ちゅー…ちゅーしてぇ……」
執拗に与えられる耳と首筋と胸元への口付け、そして股間の全ての造形に対しての“責め”
に翻弄され、ティファはぐすぐすと鼻を鳴らしながら彼にしがみついた。火照った柔らかな体
はしっとりと汗ばみながら熱を持ち、シーツの中に温まった空気を生み出している。その空気
に混じった彼女の匂いに、発情した“メス”の匂いが濃厚に香った。
>612
「んぅ…んっ…んむ…」
唇と唇の触れた瞬間、彼女は流砂舞う砂漠を一日中歩き続けた旅人が、オアシスの水を汲ん
だ椀に対してそうするように、息も吐(つ)かずクラウドの唇へとむしゃぶりついた。
待っていたのだと。
ずっとずっと待っていたのだと。
まるでそう言いたげに眉根を寄せ、夢中になって彼の舌を吸い甘露を飲み込む。唇も、舌も、
吐息でさえも。全てを呑んで血肉にしたいとまで強く、強く、願っているかのように。
そして、そういえば目覚めてからまだ一度もキスしてなかったな……と彼がぼんやりと思っ
た頃ようやく、彼女は満足したように唇を離して深く息を吐(つ)いた。二人の唇には銀糸が
かかり、彼女の唇の周りは二人の唾液でぬらぬらと濡れてしまっている。その汚れをクラウド
は優しく指で拭い、そして再び唇を。
朝なのに。
もう、カーテンの隙間からは中天近くまで昇った太陽の光が差し込んできているのに。
彼女の薄く開かれた目から、きらめく雫がぽろぽろと零れ落ちる。そしてその顔は、昼の慎
ましく貞淑な女の顔から、夜の、淫欲に濡れ貪欲に快楽を求めるオンナの顔へと徐々に確実に
変わり始めていた。
そして。
彼女の手が彼の胸から下りて、パジャマのズボンの前を硬く尖らせた、彼の熱い激情へと辿
り付く。彼女は手の平に感じる剛直な硬さ、灼熱の熱さに身を震わせ、うっとりと夢見るよう
に彼を上目遣いに伺った。
潤んだ瞳は水の膜を張ったように艶やかで、喘ぐように少し顎を上げたまま小鳥のように小
首を傾げて
「…かたく…なってる……よ?…」
と、熱い吐息と共に囁く。
それは、『早く欲しいの』という彼女のサインだった。
>613
ここまで。
一回3レス。
次も激しく楽しみ
もう合併しろ
あっちでも純愛OKな訳だし
来る者は拒まんさ
こっちには推力氏も居るし
あっちでの推力氏の評判も良い
次スレタイ(合併)
【】FF ティファってイイ肉奴隷だよね♪【】
>613
「そうだね」
「………苦しく、ない?」
「どうして?」
「こんなに…かた…く、なってる…もん」
「そう?」
「…うん……」
「それで、ティは、どうしたい?」
「………っ……」
彼女の瞳が揺れる。彼の、腹立たしくも甘いいぢわるが、胸を苦しくさせる。
言葉にしないと、彼は、くれない。
いつもそうだ。
なんていぢわるなんだろう!!
こんなにも熱く苦しくさせておいて。
こんなにも切なくうずうずとさせておいて。
まだ、焦らすつもりか。
まだいぢめるつもりなのか。
「……ほし…」
「ん?」
「ほし…の…」
「欲しい?」
彼の、笑みを含んだ誰何が、たまらなく切ない。
焦らさないで欲しい。
すぐに。
いますぐに。
「ほしい…クラ…の、お…んちん……ほし…の…」
彼女はぶるぶると震えながら、熱い吐息を吐き出すようにして懇願した。
彼の右手はいつの間にか下着の中に入り込んで、あの節立ってるくせにひどく繊細な指が、
開かれた股間のものたちをくにくにと弄んでいるのだ。
>618
彼女には、
下腹にぴたりと当てられた彼の手の平が、
肉厚な陰唇の狭間に沈み込んだ中指が、
ねっとりとした蜜を滲ませ続ける膣口を突付く指先が、
彼の“いぢわるなきもち”を代弁している気がした。
「やっぱり、起きないとまずいかもな。もうすぐバレットとマリンが来るし」
彼自身、ちっともそんな事は思ってやしない言葉に、ティファは途方に暮れた子供のように
ふるふると首を振った。潤んで涙のいっぱいに溜まった瞳は、彼の魔晄の瞳を見詰めたまま動
かない。
「どうしても?」
目を瞑り、こくっ…と頷く彼女は、唾を飲み込んでピンクの下唇をちろっと嘗める。
「しょうがないな。…じゃあ、ちょっとだけ、な?」
冷静に考えれば何もかも悪いのは彼の方であって、スイッチを入れてたまらなくされてしまっ
たティファは何も悪くないのだけれど、それでも彼女は嬉しそうに“ふにゃっ”と微笑み、雛
鳥が親鳥に餌をねだるようにして彼の唇へ『ありがとう』のキスをした。
■3■
それでも、体が満たされていた。
ティファは、自分の乳房に頬を埋め、満足そうにゆったりとした呼吸を繰り返す彼を見下ろ
した。こんな時の彼は、いつもよりももっと『子供みたいだ』と思う。おっぱいを欲しがる歳
はとうに過ぎ、それどころか『男』としてこれ以上ないほどにティファを護り、慈しみ、そし
て愛してくれる。だのに、この頃はますます彼女の豊か過ぎるほど豊かな乳房にひどく固執し
ている気がするのは、果たして気のせいだけだろうか?
少年期に村を出て、母親にまだまだ依存してもおかしくはない時期に、たった一人で神羅私
設軍に入隊した彼は、オンナの乳房に対しての妄執(もうしゅう)が人一倍強いのかもしれな
い。乳房そのものよりも、乳房がもたらす心理的な充足感、安心感…彼は、そんなようなもの
をこそ、求めている気がしている。
『私のおっぱいでいいなら……いくらだって……』
そんな彼が切なくて、哀しくて、愛しくて、クラウドの全てを自分の体全て包み込み、いつ
もいつでも安らげてあげられたら…と、彼女は思う。
>619
「ティの………」
「…え?」
「…………いや、いい」
「なあに?気になるじゃない。言って」
「……いい」
「『いい』、じゃないの。言って」
ティファはちょっとだけ語気を強くして、そしてまだ胎内に“いる”彼を、“きゅきゅっ”
と締め付けた。しんなりとして力を失い、さっきまでの剛直な様など夢だったかのような彼の
モノは、それでもまだ縮み上がらずに彼女のぬくもりを甘受していたのだ。
「…うっ…あ、い、いや、くだらない事だから…」
「くだらないかくだらなくないかは私が決める事でしょ?言って」
“きゅっ…きゅっ…きゅっ…”と、断続的に蜜口を締め付けながら、彼の、クセの強い髪ご
と『きゅっ』と胸に抱いてしまう。ぷにぷにとした乳肉に彼の頬が、鼻が、額が埋まるのを感
じる。
「わ、わかったから!……ずるいな、ティは…」
“ぷはっ”と、窒息寸前に陥った彼が、困った顔で拗ねたように言った。
さっきまで散々彼女を“いぢめて”いた“ずるい”彼の言う事ではないが、彼女は、彼がこ
うして自分の乳房に頬を埋めている時には、決して彼女には逆らえないのだという事を知って
いるのだ。
「…その…ティの…おっぱいがあるから、俺は“ここ”に帰ってこられる…んだなぁ…って…」
「……なあに?私って、おっぱいにしか価値が無いの?」
「ちっ…違うって!そういう意味じゃなくて」
「私のおっぱいさえあれば、クラウドは私なんていらないんだ?」
「ちがっ…」
「クラウドって、そーなんだ…へぇ……」
「…………」
「へぇ〜〜〜〜……」
「………ティ…面白がってるだろ?」
「うん」
憮然としながら乳房に頬を埋め、深く溜息を吐く彼を、彼女は“かわいい”と思った。
彼が傷つくので、決して口にしたりはしないのだけれど。
>620
ここまで。
炊く
乙です。
セックルシーソは省かれたのでしょか(´・ω・`)?
>620
そしてすぐに、どちらからともなく笑みがこぼれる。
他愛の無い遊び。
彼と彼女の間では、ほんの些細なきっかけで“いぢめっこ”と“いぢめられっこ”は、容易
く逆転してしまう。いぢめられる事にさえ悦びを感じてしまうのは、たぶんきっと誰も話せな
い二人だけの秘密…。誰かが耳にしたならば、きっと呆れて、うんざりした顔をしながら
『勝手にやってれば?』
そう口にするのが目に見えている。
けれど、これは二人にとってはとても大切なことなのだ。
長い長い先の見えない闇の小道を、心細さに挫けそうになりながらも歩き続けてきた、この
二人にとって。
それは、朝と言うにはいささか光を強めた日差し差し込む、あたたかなベッドルームでの出
来事だった。
■4■
結局その後、彼は当然のように2回目を望み、彼女の胎内にたっぷりと大量の精を放った。
いつもながらティファは、こんなにも大量の精液が彼の精巣のどこに蓄えられているのか不
思議に思ったものの、それで彼の子を授かる事が出来るのであれば、もっともっと体の奥深く
に向かい入れたいとさえ思うのだ。
二人の子供が欲しい。
彼の子供を産みたい。
その思いは日々強くなってくる。
>624
彼の生殖細胞が、度重なる魔晄汚染に変異を起こし、正常な卵子では通常状態での受精は望
めない…と医師に言われたものの、ティファには、愁傷として大人しく「じゃあ仕方ないよね」
などと“したり顔”で諦めるつもりは全く無い。彼には、いつもいつでも膣内(なか)で射精
して欲しいな…と思っているのだ。もちろん、だからといって二人の交わりを、ただ子を成す
ためだけの作業的なものになどしたくはないから、彼には強制も、要望すらしない彼女ではあっ
たのだけれど。
「ねえ、お砂糖はいる?」
彼女はキッチンでコーヒー豆を挽きながら、ダイニングでクラウドと話しているだろうバレッ
トへと問いかけた。
グレーのスウェットの上とブラウンの綿パンツでキビキビと動く様からは、ついさっきまで
彼の体の下でとろとろにとろけ、白い体をくねらせ震わせていた同じ人物だとは思えなかった。
「オレはいらねぇ。マリンにはミルクでいいぞ」
「とーちゃん、マリンもコーヒーがいい」
「…マリンにゃあまだ早ぇよ。な?ミルクで我慢しな?」
「ちぇ〜…」
可愛らしい女の子の声に、ティファの頬がゆるむ。
そんな少女に対応するバレットの、普段の彼からは到底想像も出来ないようなデレデレとと
ろけた声にも。
ティファは、キッチンの食器棚からカップを3つ取り出し、テーブルに並べた。続いて、マ
グカップに砂糖を小匙に擦り切り一杯入れてから、レンジの上のミルクパンから熱いミルクを
注ぎ、小さなティースプーンで手早く掻き混ぜる。
ほんわかと立った湯気は甘い香りで、それはそのまま、あの可愛らしい少女の匂いに、少し
似ていた。
ティファは、アバランチに入って数ヵ月後、バレットに紹介された時から彼の愛娘のマリン
が大好きだった。殺伐とした、テロルという反社会的破壊行動そのものだとて、いつかこの少
女の生きる未来のための行為なのだ…と思えば、ただ単に神羅への個人的な復讐のみで動いて
いるのではないと思えて、ほんの少しではあったが“何か”から救われたような気になったの
だ。それが単に自己欺瞞(ぎまん)でしかないとはわかってはいても。
>625
あの筋肉ダルマのヒゲオヤジからこんなにも可愛いくて賢く、また子供らしからぬ気遣いを
見せる優しい子が出来るなんてのは、きっと神様が魂を導く親を間違えたに違いないと思って
いたけれど、本当は実の娘ではなく親友の娘を迎えた養女なのだと知って、少しだけほっとし
たものだ。
女の子は父親に似る…というから、マリンが成長するにつれてバレットに似てきたら大変だ
な…といささか失礼な事を思ってしまったのは、ティファだけの秘密だった。
「よお、ティファも早くこっち来い。おめぇがいねぇと話が始まらねぇじゃねぇか」
キッチンの入り口から、熊のような大男がのそりと顔を出した。大男は、あの旅の間は短く
刈っていた髪を、今は伸ばして細かく編み込んだトレッドヘアにしている。「これが今の流行
(はやり)なんだ」と、いつだったか、流行とはまるで縁のなさそうなヒゲオヤジは、大口を
開けてガハハと豪快に笑ったものだ。
「すぐ行くから待っててよ。コーヒーもすぐに出来るから」
「あのなぁ…おめぇん家(ち)で話そうって言ったのは、ティファじゃねぇのか?」
「わかってるってば。そんなに急がなくてもいいでしょ?」
ティファが少し語気を荒くすると、バレットは「おお、おっかねぇ」などと言いながら顔を
引っ込めた。
「…まったく…せっかちなんだから…」
彼女は、シュンシュンと湯気を吹き上げる沸騰した薬缶(やかん)を手に持ちながら、ぷう…
とほっぺたをふくらせた。
■5■
15分ほど前、クラウドがティファの胎内(なか)で2回目の射精を終えた時、まるでその
瞬間を見計らったかのように玄関の呼び鈴を鳴らし、ドアの前で
『お〜いクラウド〜ティファ〜来たぞ〜』
とダミ声でがなったのは、誰あろうあの褐色のヒゲダルマだった。
慌ててベッドから飛び起きたクラウドは、枕元の清潔な布で自分のモノを拭き、もう一枚の
布でティファの股間を手早く拭った。
>626
ここまで。
乙です。
やっぱいつ読んでも感動
毎回次が楽しみ
ツマンネ
面白い
>626
以前であれば、きっとこんな時は薄く梳いた新紙…ティッシュペーパーで拭うのだろうが、
『狂気の英雄事件』以前には豊富にあった製紙加工工場も、今はいくつも稼動していない。そ
のため、かつては鼻をかむのにしても、気にも留めずに使っていたティッシュペーパーも、今
では立派な貴重品だった。トイレットペーパーは再生紙を利用されたり質の余り良く無い植物
性繊維を使用する事で、比較的、供給に不足は無いが、肌触りを重視されるティッシュペーパ
ーは通常の製紙工場では加工出来ないため、重要に供給が追い付かず、コーヒー豆よりも貴重
な消耗品となっていた。
二人の家にもストックが無いわけではないのだが、倹約家のティファの提案で、こういう時
には布を使う事に決めているのだった。
クラウドは、いつもならゆっくりと撫でるように後戯の一つとして零れ落ちる精液を拭って
くれるのだが、さすがに時間をかけるわけにはいかなかったため、ティファは自分で股間を拭
い、クラウドには先に行くようにと告げた。
そしてあそこから流れ出る彼の精液をベッドの上で出来るだけ丁寧に拭ったのだが、たっぷ
りと注ぎ込まれた大量の精液は、拭っても拭っても後から後から滲み出て来る。仕方ないので
古くなったハンカチーフを折り畳んで股間に当て、それを押さえるようにして下着を履いた。
そしてスカートではなく、少し厚ぼったい綿パンツを履く。
もこもこごわごわとして、実にものすごい違和感だがこの場合は仕方ない。
一度顔を出して、それからすぐ頃合を見て抜け出し、丁寧に拭き取るなり、場合によっては
ナプキンで…………と、彼女はそう思ったのだが…。
「あぁ………出てきた……やだ……」
サイフォンにお湯を注ぎ終えた所で、ぶるるっ…と体が細かく震えた。
>632
膣内を、とろっ…と粘液が垂れ落ちてくる。まるで生理の時のような、何かの拍子に少しだ
け『尿漏れ』をしてしまった時のような、そんな不快感に背筋にぞくぞくと波が走った。
反射的にお尻の穴に“きゅきゅきゅ”と力が入る。太股に力が入り、体を動かすたびにあそ
こがぬるぬるぬとぬととして、ものすごく気持ち悪い。もう既に、布でもこもことした下着の
中は、染み出した彼の精液でべとべとになってしまっているのだ。
ズボンを履いた事でスカートの時とは違う圧迫感がある。歩くたびに食い込んで、もうとっ
くの昔に彼女は綿パンツを選んだ事を後悔していた。なにも、わざわざズボンを履かなくても、
ロングスカートにして、その上で生理用パンツでも履くなり下着を二枚重ねにするなりしてお
けば良かったのだ。
『んぅうう……きもちわるいよぉ…』
えっちの時にはあんなにも愛しい彼の精が、今となっては、すぐにでも部屋に戻って、綺麗
に後始末をしたい、ただの『汚れ』としか感じられないのが、ちょっとだけ哀しいと思った。
部屋に戻るのが無理なら、トイレに行って、チリ紙で拭き取ってから水で手早く拭……
『…あ…』
そこまで考えて、バレットが家に入って早々、トイレに篭った事を思い出した。
しかも、大の方だ。
『まったくもう……人の家に来てまでうんちなんてしないでよねっ!!』
バレットが全て悪いわけではないが、こんな状況では彼に全ての責任を押し付けてしまいた
くなる。彼の入った後のトイレの匂いは強烈で、セブンスヘヴンでも彼の使用後は1時間以上、
誰も使おうとはしなかったものだ。もっとも、すぐに彼が店のトイレを使用する事は客の苦情
もあって禁止してしまったのだけれど。
今思えば、彼がトイレに入っている時に、部屋に戻れば良かったのだ。マリンの相手をして
あげなくては…とリビングに残った事が、今のティファには悔やまれてならない。
>633
「あ…やだ…やだ…」
子宮の奥深くに溜まっていたのだろうか?行き場のない憤りにぷるぷると息んだ拍子に、彼
女の分泌液と混じって粘度を増した精液が、どろっ…とカタマリになって膣を垂れ落ちてきた。
お尻に力を入れて出てくるのを防ごうとするが、水道の蛇口を閉めるように膣口がぴったりと
閉じるはずも無い。
「ああ…もうっ…」
沸騰したお湯の残った薬缶を手に持ったままでは、ちょっと危ない。そう考えてレンジに置
こうとした時、
「ティファ、どうしたの?具合、悪いの?」
心配そうな少女がとことことティファの側へとやってきた。
『勘弁してよぉ…もおぉ……』
慌てて薬缶を置き、心優しいがタイミングがひどく悪い幼い少女に、にっこりと笑ってみせる。
「ん?どうして?私は元気だよ?」
「だって、なんだかティファ、ヘンな顔してたもん。なんだか、オシッコしたいみたいな」
「ぅ……や、やだなぁマリン、ね、いい子だからバレットの所に行ってて?あ、そうだ、これ
持っていってくれる?」
…と、ぬるめのホットミルクを満たしたカップと、くるみ入りクッキーの入った皿を盆に載
せて、マリンに持たせた。
「…うん……」
「どうしたの?」
「……ティファ……顔…ひきつってるよ?」
「…そ、そんなことないよ?ね、向こうで待ってて?」
こちらを気にしながら、それでもキッチンを出てゆくマリンを笑顔で見送る。
「ぁっ……だめ…」
…また、出てきた。
やはり、一生懸命あそこに力を入れて“きゅっ”と膣口を締めようとするものの、そんな事
で液状のものが出て来るのを防げるわけもない。かえって、奥深くからどろどろと垂れ落ちて
きてしまうほどだ。
下着の中の布はすっかり濡れそぼって、重たくなっている。
>634
ここまで。
>634
『こうなったら…』
瀬に腹はかえられない。多少臭かろうがトイレで………
「どうしたんだ?ティ……まだコーヒー……………何してるんだ?」
気持ちが悪くて自然と及び腰の抜き足差し足…という、微妙に間抜けな姿勢でキッチンを出
て行こうとするティファが振り返ると、今度はクラウドが顔を出していた。
彼の、のん気でなーんにも考えていないような顔を見た途端、瞬間的に感情が熱量を増す。
ティファは“すううう…”と深呼吸してからコクリと喉を鳴らし、目を瞑って“ちょいちょ
い”と彼を手招きする。
「……?………どうしたんだ?」
「…あのね」
「ああ」
「…………」
「…なんだよ」
「……出てくるの」
「は?」
「いっぱい……出したでしょ?」
「…はい?」
「………さっき、出した、でしょ?!」
「……何を?」
カチンときた。
ムカムカした。
理不尽かもしれないが、この憤りをぶつけるとしたらクラウドが一番相応しいに違いない。
「な・に・を???」
いったいだれのせいでこんなめにあってるというのかっ!
ぎゅううううう…
「いひゃひゃひゃひゃっっ!!いひゃい(いたい)、ひぃ(ティ)、いひゃい(いたい)…」
「当たり前よ。痛くしてるんだから」
彼のほっぺたを両手で摘んで思い切り左右に引っ張るティファは、とてもとても怖い顔をし
ていた。
>636
「??????」
クラウドには何がなんだかわからない。
けれど、「彼女には逆らってはいけない」と、本能が警告していた。
目を半眼にして、ちょっと顎を上げて、そうして「ふんっ」鼻息の荒い彼女には、決して逆
らってはいけない。
これはストライフ家の家訓なのだ。
いま決めた。
「ふぁの(あの)…ひひゃひゃん(ティファさん)?」
「クラウドがいっぱいいっぱい出した、……が、出て来るのっ」
「ひゃい(はい)?」
「…ぇ…が」
「ひゃい(はい)?」
「……えき、が」
「ひゃい(はい)?」
「せーえきっ!」
口にした途端、今更ながら恥ずかしくなったのか、彼女のほっぺたから首筋までが綺麗な桃
色に染まった。
そしてクラウドの顔が、ぽかん………となり、やがてそこに、いつもの、あの、いぢわるな
色が混じり始める。ティファはものすごく嫌な予感がして、慌ててくるりと背を向け、キッチ
ンから逃げようとし
「わにゃっ!」
………捕まった。
背中から抱きすくめられ、胸の下で両手を組まれて、しっかりと捕獲されてしまったのだ。
「どこ行くんだ?ティ」
彼がとてもとてもものすごく優しい声で、わざと耳元で言う。まだ剃っていない無精髭が首
筋を“ちくちく”と刺激して、吐息が耳たぶを撫でた。ようやく、えっちの余韻が収まったば
かりだというのに、再び背中をぞくぞくとした震えが駆け登ってくる。
>637
「やっ…もうっばかっ!」
じたばたともがくが、彼の両手はガッチリと彼女を捕らえたまま離さない。
「あっだめっだめだったらっ」
リビングにいるバレット父娘(おやこ)に聞こえないように声を潜めてクラウドを“叱る”
が、彼はそれをどう誤解したのか、益々調子に乗って彼女の長い髪を器用に顎で寄せ、うなじ
に唇を寄せる。
彼女は、お腹の中…彼の精で濡れた子宮と膣が、再び脈動するように“ぬるり”とうねった
気がした。
「…ほ…ほんとに…ダメ…ね?いい子だから…」
「ティこそダメだよ。バレットもマリンも待ってるんだ。早く話をしないと、明日の予定が立
てられないだろう?」
「だ、やっ…もうっ…クラウドっ…お、おこ、怒るわよっ!?」
「はいはい」
「あっだめっ!あっあっあっとでっひどいんだからっ!」
「はいはい」
焦ってうまく抜け出せない彼女を、ぐいぐいと彼が引っ張ってゆく。
こういう時に限ってむちゃくちゃ強引になる彼が憎らしい。
彼にはもっと、『本当に嫌がってること』と、『本当に嫌がってる風なこと』の違いを、も
っとちゃんと学んで欲しい…と、ティファは強く強く、それはもう心から思ったのだった。
■6■
彼にしては珍しく、くるくるとよく動いた。
ティファをリビングに引き摺っていってソファに座らせると、マリンの手前もあって怒る事
も再び立ち上がる事も出来ない彼女をそのままに、キッチンから煎れたてのコーヒーを持って
きた。
そして、理由をつけて席を立とうとするティファの代わりに自分が席を立ち、彼女の思惑を
悉く打ち壊したのだ。
>638
ここまで。
「瀬に腹」は「背に腹」でした。
>639
3レスではなかなか終わらないので、5レスにします。
>640
たとえば、こんな風に。
「あ、地図がいるよね?私、取ってくるね?」
「いいよ、ティ。俺が取ってくるからルートの確認しておいてくれよ」
「じゃ、じゃあゴールドソ−サーへの定期バスの時刻表がいるね?私、部屋から」
「時刻表ならそこにあるだろう?」
「ロープウェイの」
「それもそこにある」
「…ぅ……バ、バレット、コーヒーのおかわりどう?」
「いや、バレットにはビールだろ?今、持ってきてやるよ」
終始、こんな具合だった。
その上クラウドは、凶悪犯罪者にも劣る卑劣なやり方で、バレットやマリンの目を盗んでは、
頻繁に彼女の体に触れた。
そよ風のように素早く、そしてあくまで優しくうなじを撫で、春の日の日差しのようにじん
わりと肩を抱き、リズムをつけるように腰に回した右手の指で、彼女のちょうど腰骨の上を
“とんとんとん”と4本の指で叩いた。時にはわざと彼女の頬に吐息がかかるように顔を寄せ、
ソファと彼女の体の間に滑らせた指で、彼女の背中の背骨に沿ったラインを“つうっ…”と撫
でる。
なんて残酷で冷酷で人でなしな行為だろう!
ティファの体は、ごく軽いタッチにも敏感に、正直に反応し、どんどん内圧を高めていった。
うなじを撫でられたら全身に電気が走った。
肩を抱かれた時は、このまま彼の胸に倒れ込んでしまいたい欲求に眩暈までしそうだった。
腰骨を指でリズムをつけて叩かれた時は、“ぴくんぴくんぴくん”と体がひとりでに跳ねて
甘い声が滑り出てしまいそうになった。
頬に吐息を感じれば、子宮が切なく締め付けられ、背筋を撫でられたらこのまま泣き出して
しまいそうだった。
>641
うずうずしてくらくらしてどきどきしてそわそわする。
頬が、首筋が赤く染まり、喉が渇くのか頻繁にコーヒーで唇を湿らせていた。
そしてまた、彼の指が、手が、吐息が、それでも決して乳房や太股に触れないのが、彼女に
はまたひどく憎らしい。いっそのこと「やめてよ!」と言いながら突き飛ばして“い〜〜!!”
と言いながら部屋を飛び出し、喧嘩した時はいつもいつもそうするように、部屋に篭って彼が
彼女の好きなカフェ・オ・レを手にひたすら謝るまで徹底抗戦の篭城戦を始めてしまえたら、
どんなにかいいだろう。
…と彼女は思う。
思いながら、彼の触れた指先が腰よりもっと下に触れてくれる事を考えてしまう。
わき腹を撫でた指がもう少し上に上がって、つんっと硬く尖ってふるふると震えるワガママ
な乳首を“きゅんっ”とつまんでくれたら…と考えてしまう。
もう下着の中は、彼の精と新たに染み出した彼女自身の蜜でくちゃくちゃに濡れていた。
ねとねとしてとろとろして、ぬるぬるする。
綿パンツの股間が、染み出した蜜で黒くシミになってる気がして、クッションを抱えたまま
動けなかった。
そして、何よりも気になるのが、匂い。
真新しいハンカチにトワレを1〜2滴垂らしてポケットに入れてるし、足首と膝裏にも念に
は念を入れて、ちょんちょんと塗ってきたから、そんなに匂いはしないと思うけれど、時間が
経てば体液というものはどうしても匂い立ってしまうものだから、バレットはともかくマリン
にはバレてしまうかもしれないという恐れがとうしても頭にこびりついて離れない。
物資の不足している現在、ティッシュよりも遥かに高価になり、また新しく買う事などしば
らくは出来そうに無い香水を、5〜6滴も一度に使ってしまったのだ。出来ればこれでちゃん
と誤魔化せればいいけれど、子供とはいえ、マリンも「女」だ。トップノート(つけた直後の
フレッシュな香り)だけで誤魔化すにも限界がある…と、ティファは思った。
>642
おまけに…
『ちょっと汗ばんでたから…』
香りが濁ってる……気がしていた。
いつ気付くだろう。
いつ気付かれてしまうだろう。
純真無垢な優しい少女の目の前で、彼にいぢめられながらあそこをとろとろに濡らしている
だなんて知られたら、きっとマリンは自分を軽蔑してしまうかもしれない。
ティファはそう思いながら、荒くなる呼吸を抑えつつこくりと喉を鳴らした。
体の中では獰猛な獣が、癇癪(かんしゃく)を起してますます激しく暴れまくっている。
凶暴で凶悪でいっときもじっとなどしていないその獣は、いやらしい顔をしたティファ自身
であり、彼女が目を背けたい彼女の淫猥で淫乱で好色な“オンナの部分”そのものだった。
獣はティファの理性を端からバリバリと引き裂いて、
「彼にちゅーしたい!だっこして欲しい!ぎゅってしたい!彼が欲しい!彼を抱きたい彼に抱
かれたいおっぱいちゅーちゅーしてほしいおちんちんさわりたい胎内(なか)に入れて欲しい
胎内に入れたいおもいっきり責めて欲しいいぢめてほしい声が出なくなるまでっっ!!!」
…と、お菓子がもらえなくてインスタントな暴君になった幼児みたいに、手足をじたばたと
振り回して彼女を悩ませた。
自分はいったいどうしてしまったのだろう?
ついさっきえっちしたばかりなのに。
一昨日も、昨日も、えっちしたのに。
喉が渇いた時に飲んだ砂糖水のように、甘いから、美味しいからといって飲めば飲むほど益
々喉が渇く。
そんな感じさえした。
>643
『…私……』
彼に、どんどんいやらしいオンナにされている気がする。
どんどん、淫乱なオンナに変えられていくような気が…。
『こんな女じゃないのに…』
彼に、引きずられるように。
彼に、彼の好みのオンナにされてゆく。
彼は、こんないやらしい、淫乱で、貪欲な女が好きなんだろうか?
こんな、仲間や子供の前でもすけべでえっちな事で頭をいっぱいにしてしまうようなオンナ
が、好きなんだろうか?
それでいいんだろうか?
『ああ……』
もう、いい。
もう、どうでも、いい。
ティファは、“ぶるるっ”と体を震わせると、火照って気だるくなった体をソファの背もた
れにゆったりと預けていった。
■7■
『ちょっとやりすぎたかな?』
対してクラウドがようやくそう思ったのは、彼女のお尻の谷間の丁度始点に当たる腰の部分
に右手の中指を当て、“もぞっ”と動かした時だった。
「んぅあっんっ」
甘ったるくて鼻にかかった……つまりようするに完全に“できあがってしまった”オンナの
声が、彼女の艶っぽい唇から漏れ出た。らしからぬ緩慢な動きで、けれどたぶん慌てて、彼女
は口を抑え、コーヒーカップに手を伸ばしてもうほとんど残っていないコーヒーを口に含んだ。
だが、視線はすぐに宙をさまよい、焦点さえ無くしかけていた。
「……ヘンな声出すんじゃねぇよティファ……どっか悪いのか?」
ギョッとした顔のまま彼女を凝視していたバレットが、微妙な顔でティファではなくクラウ
ドに聞く。
>644
「あ?ああ、ちょっと風邪気味……でさ。まあ、熱は…無いんだけど……」
顔が首筋まで赤く染まり、腫れぼったいほっぺたは触れるとぽかぽかとして熱そうだ。薄い
水の膜が張ったような瞳はたっぷりと潤み、瞬きしただけで涙がこぼれそうだった。
ちょっとどころか、ひどい風邪に悩む重病人みたいな顔になっている。
「…だいじょうぶ…さっき薬…飲んだから…ちょっと休めば…すぐ良くなるわ…」
とろとろとした目でバレットを見て、ティファは“んふっ”と微笑む。
その妙に色っぽい仕草に、バレットはなんだか見てはいけないものを見てしまった気がして、
太い指で頭をガリガリと掻いた。まるで妹か、長年付き合って女であることそのものを意識し
ないようになっていた女が、ふとある日突然、自分の知らないオンナの顔を覗かせた時のよう
な……そんな、複雑で形容し難い感情にバレットは胸がもやもやとするのを感じたのだ。
つまり、とても気まずかったわけだ。
「いや、その…なんだ、あ、明日の話はもういいか。営業を再開したっつっても、開園は明後
日(あさって)からだからな。明日一日はあっちに移動するだけでツブれるに決まってんだ。
今日はもう休めや。風邪なんかで取りやめにしちまっちゃあ、マリンに一生恨まれるぜ?」
「とーちゃん!あたし、恨んだりなんかしないよ!?」
「ああああああ、わかってるって、ちょっと口が滑っただけだ」
ぷうっとむくれたマリンを懸命になだめるバレットを見ながら、ティファは
『はやく帰ってくれないかな?』
と考え、そしてそう考えてしまった自分に気付いて驚いてしまった。
『…そっか……私、もうクラウドに甘えたくて甘えたくて仕方ないんだ……ほっぺたすりすり
してだっこしてもらっていっぱいいっぱいちゅーして、それで彼の首筋にかぷっって噛み付い
て、こんなにしたせきにんとってもらうんだ いっぱいいっぱいかわいがってもらうんだ』
「ティ…?」
>645
ここまで。
激しくイイ!(・∀・)
全部読んでます。
続きが楽しみすぎる…
一日3レスは物足りなかったんで増えて嬉すぃ
>645
『もうゆるしてあげないもん クラウドがもうだめっていってもゆるしてなんかあげないもん
ずっとずっとえっちする あしたのあさまでえっちする ひとばんじゅうはなさないもん』
「ティ?」
『クラウドがわるいんだからね わたしはわるくないもん クラウドがいっぱいいっぱいいぢ
めるからわるいんだもん』
「おーいティ?ティファさん?」
ふと気付くと、ティファは彼が目の前で手をひらひらさせているのに気付いた。
目前のソファを見ても、誰もいない。バレットとマリンの姿が消えていた。
「クラウド?…何してるの?」
「それはこっちのセリフ。バレット達、もう帰ったぞ?」
「え?………そう…なんだ……ふぅん……」
「大丈夫か?…その…悪かったよ。ちょっとやりすぎた」
ぼんやりとしてぽちょぽちょと呟く彼女を不審そうに見ていたクラウドは、彼女の右隣に腰
を下ろしてその紅く染まった顔を覗き込んだ。とろんとして甘く光る瞳や、濡れた唇。ぴくぴ
くと動く小鼻が可愛いと思った。
そんなクラウドに、ティファが火照った体をもたせかける。彼の肩に頬を寄せ、ふ…と彼の
節ばったいぢわるな左手を両手で引き寄せた。
「ティ…?」
少しひんやりとした指先で、まるで愛玩用の小動物にそうするようになでなでと彼の手の甲
を撫でる。そして彼の指をくにくにと動かしたり、間接を摘んでこりこりとした触感を確かめ
たりもする。
「いぢわるな…手…」
「ん?」
「いぢわるで、いたずらで……えっちな、手」
「…ん…まあ…」
クラウドはなんとも言えない顔をして、ティファが左手を弄ぶのを見ていた。
>649
彼女の体からは、濃密なオンナの匂いと香水の香りの混じった芳香が立ち上って、彼の頭を
ぼんやりとさせる。一昨日から何度も精を放ったはずの股間のモノが、ゆっくりと硬く立ち上
がり始めていた。
■8■
彼は、自分の体が生殖能力……正しくは、生殖細胞が変化してしまい、女性と…この場合は
ティファとの子供をつくる事がほとんど不可能になってしまった事を知っている。
そして、その肉体的変化に伴い、性欲が『狂気の英雄事件』以前より飛躍的に高まってしまっ
ている事にも。
それは種族を残す事が出来ない生物が、ほんの少しでもその確率を高めるために生殖行為の
機会を増やそうとする、いわば『種族保存本能』の顕現したカタチではないのか?と言う医師
もいたが、本当のところはわからない。特に考えたいとも思わなかった。3度に渡って魔晄に
晒され、そして尚生き続けている人間が現在の地球上に存在しない以上、憶測や推論で論じる
しかないのだが、それすらも今の自分にとって空虚な行為としか思えないからだ。
子供は………特に欲しいとは思わない。
愛するティファが二人の子供を切望している事は知っているが、クラウドにとって子供を授
かるという意味は、自分の体質を遺伝的に受け継ぐかもしれない人間をこの世界に送り出すの
だ……という認識の方が強い。
宝条によるジェノバ・プロジェクトの一環として実験体にされ、それによって命を永らえさ
せた自分が、今度は神の摂理に従って愛する者との間に子を成す。
実験体の子供だ。
魔晄に撮り込まれた男だ。
そんな男に、果たして許される事なのか。
そうは思いながらも、彼女を愛する事は止められなかった。
>650
彼女の、まあるいおっぱいが愛しかった。
艶やかでさらさらとした長い黒髪が愛しかった。
こちらを熱く、甘く、切なげに見つめる赤い瞳が愛しかった。
全身で「あなたが好き」と訴えるような、そんな仕草が愛しかった。
全てが。
そう、全てが愛しかった。
そして一度愛してしまえば、彼女は必ず胎内での射精を望んだ。体の奥深く、魂に一番近い
場所にクラウドの命を感じたいのだと。
言葉ではなく、心で。心に響く声として、彼女の望みを理解した。
だから叶えた。
彼女の膣内に精を放つ事で彼女が強く幸せを感じるのであれば、そうせざるをえなかった。
仕事柄、家を空ける事が多く、酷い時には半月も彼女と離れて暮らす日々が続いた。
だから、彼女と共に過ごす時は必ず彼女を愛し、彼女の肉体を愛し、そしてその胎内に精を
放(はな)った。
子供を欲しいとは思わないにも関わらず、彼女の望みが叶えば良いと願う。
矛盾した行為だとわかっていながら、それでも彼は彼女を抱く。
彼女を抱いているその時が、ただ一つだけ自分に残された真実だとでも思うかのように。
■9■
それは、口付けから始まった。
陽光差し込む明るいリビングで、始めてしまう事への抵抗が全く無かったと言えばウソにな
る。まるで、発情すればどこであろうが所構わず交尾を始めてしまう、野性の獣のようだから
だ。それでも、ここには二人以外誰も存在せず、二人以外その様を目にする者は誰もいないと
いう認識は、二人の理性から容易く箍(たが)を外していった。
>651
もう既に二人は、共に生活する上でいくつものタブーを犯してしまっている。このリビング
でたっぷりと繋がったのは、一度や二度では無いのだ。キッチンやバスルームですらクラウド
はティファを求め、そしてティファはそんな彼を迎い入れた事だとてある。そしてそんな時、
ベッドルームでは得られない快感を感じた事は、二人の共通認識であった。
向かいのソファにはバレットとマリンの座った痕跡が残り、卓上にはまだカップが置かれて
いる。それはここにはいない他者の存在を殊更に強く認識させ、「こんなところでセックスし
てしまうのだ」という背徳感をいやがうえにも意識してしまう。
「んっ…」
ソファにゆったりと腰掛け、甘い体臭を感じさせながらもたれかかってくるティファの肩に、
やや強引に腕を回して強く抱き締めれば、彼女は小さく吐息のような声を上げて、顔に降りか
かった黒髪を気だるげに左手で掻き揚げた。その途端、クラウドの心の片隅に黒くシミのよう
に留まっていた躊躇いは霧散し、右手を彼女のふっくらとした左頬に沿えて上向かせ、薄く開
いた艶やかな唇に口付けた。
「んぅ…ふっ…ふぅ…」
可愛らしい小鼻がひくひくと広がり、息苦しそうな荒い吐息が彼の前髪を揺らす。唇を唇で
甘く噛み、舌で嘗め、頬肉の裏も歯茎にも舌を伸ばす。いっしょけんめいに舌を伸ばし、絡め、
こくこくと唾液を飲み込む彼女が、彼は可愛いと思った。
「ふっ…んっ…ふっ…ふっ…」
彼女の左肩を抱いていた左手を、そのまま滑らせるようにして彼女の背中に下ろし、優しく
撫でながら脇に差し入れる。脇から回した手はそのまま彼女の左乳房の下に取り付いて、スウェッ
トの上からやわらかで重たい乳房を“ゆさっ”と持ち上げた。
「ブラ、してないんだ?」
「…だ……って……急いでた…し……んっ」
>652
スウェット生地にうっすらと浮かび上がった乳首の突起に中指を這わせ、すりすりと擦り、
突付き、そして時折押し込むようにして揉み立てると、彼女は唇を「A」母音の形にしたまま
眼を瞑って、彼の指の動きをじっと受け止めようとする。
「気持ちいい?」
わかりすぎるほどわかりきっている事をわざわざ聞く彼に、彼女はただ“こくっ”と子供の
ように頷いた。
ティファの乳房は、いつもいつでもやわらかくあたたかく、そして優しい。手を大きく広げ、
ゆさっ…と包み込むと、そのやわらかさに感動すら覚えるのだ。だがそれも彼女が高ぶると、
やがて張り詰めて、少し抵抗を感じるくらいになる。それが、楽しい。彼女の肉体の変化を感
じるのは、クラウドにとって密やかな楽しみでもあったからだ。
もちろん、それを口に出してしまえば、きっと彼女は
「…クラウド…なんか、すごくいやらしい…」
とか、
「ヘンタイさんみたい…だよ?」
とか、ちょっと拗ねたように言うのだろうけれど。
「…んっ…ぁっ…」
たぷたぷと重さを量るように乳房を上下させ、時々思い出したように硬くしこった乳首を
“こりっ”と摘む。にゅるにゅると唾液で滑る彼女の唇を捕まえ、舌で十分に味わいながらそ
れを繰り返すと、彼女は全身の力を抜いて“くたっ”と彼に全てを委ねた。
彼女にとってのキスとは、フルコースのオードブルなどでは決して無い。それだけでもメイ
ンディッシュと成り得る、極上の料理だった。そしてキスは、セックスそのものと比較出来る
ものではなかった。
もちろんこの時のキスはセックスの一環として与えられるものではあるけど、セックスとは
別の快楽と幸福を全身に与えてくれるものなのだ。
膣内に男のモノを入れる。
乳房で男のモノを慰める。
口内で男のモノを咥える。
それらは愛が無くても出来るが、キスだけは別だ。
>653
ここまで。
乙
ティファ(;´Д`)ハァハァ
>653
セブンスヘヴン時代、馴染みの客だった娼館の姐さん達の言葉は、決まって
『キスは最後の手段』
だった。
商売として体を売りながらも、根本的な部分で少女のような純粋さを持ち合わせている人ば
かりだった。
体は与えても、キスは与えない。
キスは心だから。
「あなたが好き」というキモチが無ければ、したくないし出来ないこと。
もちろんそんな娼婦ばかりではないし、とりあえずキスから始める娼婦だってティファは何
人も知っている。それでも、ティファはそんな姐さん達が好きだったし、彼女達のような女性
を素敵だと思った。
心に聖域を持っているから。
どんな状況でも自分を失わず、自分を持っていたから。
そして、キスに対する考え方が、自分と全く同じだったから。
唇以外の場所にするキスも、ティファは好きだ。
クラウドの、少しひんやりするほっぺたにキスするのが好きだ。
クラウドの、ちょっとちくちくする顎にキスするのが好きだ。
クラウドの、こりっとした喉仏にほとんど噛み付くみたいにしてキスするのが好きだ。
クラウドの、逞しく盛り上がった肩にキスするのが好きだ。
クラウドの、意外に厚くて薄い産毛みたいな金毛が生えた胸にキスするのが好きだ。
クラウドの、硬くて引き締まった腹筋にキスする時などゾクゾクする。
クラウドの、逞しくて優しくてあったかくていぢわるな手に何度もキスするのはたまらない。
彼の肌に唇を寄せ、そのむっとした男臭い汗の匂いにくらくらしながらするキスは、彼女の
心も体もとろとろにさせるのだ。
そしてそれら全てに勝り、それら全てを越える快楽と心の充足を、彼との口付けは与えてく
れるのだった。
>656
くたくたに崩れ、うっとりと肩に顔を埋めたティファの甘い香りを胸一杯に吸い込みながら、
クラウドは彼女のスウェットの裾を左手で探り、ゆっくりと捲り上げた。“ぐぐぐ…”と、裾
に引っかかったまま重たい乳が持ち上がり、やがて支えきれなくなったスウェットから、もっ
たりとした重さの乳房が“ぶるんっ”とまろび出る。日に焼けていない白い乳肉と共に、充血
して赤味を増し、つやつやとクリームを塗ったような乳首が顔を出したが、それは既にくにく
にとした硬さで屹立し、一刻も早く彼に吸い、嘗め、しゃぶって欲しそうに震えている。
彼女が身じろぎすると一瞬遅れて乳首の赤が軌跡を描く。たっぷりと豊かで、重く、みっち
りと密度の高い肉のかたまりが揺れ動く様は、クラウドには何度でも官能を覚える情景だった。
木目が細かくしっとりとして、もちもちとした肌触りの乳房は、ぺたりと左手を被せるとま
るで吸い付くように手の平に馴染んだ。
「んぅ…」
彼女の熱い吐息が、クラウドの首筋にかかる。
浅く早い呼吸に、甘いオンナの匂いが強く香った。
彼は器用に、彼女の耳にかかった艶やかな黒髪を寄せ、紅く火照った左頬と耳たぶを露出さ
せる。そしてそのまま“ぱくっ”とかぶりつくと“ねろっ”と嘗めた。
「んっひうっ…ぅっうっ…」
左乳首を人差し指と中指で挟み込み、くにくにと弄りながら揉み立て、その上で耳をしゃぶ
り、耳穴を犯した。
「あっ…や…っ……みぃみ…たべちゃ…だめぇ…」
びくびくびくっと体を震わせクラウドにしがみ付き、ティファは啼いた。野卑な行為なのに、
彼の優しさがじんわりと染み渡ってくる気がする。
「ティは…本当に耳が弱いな」
「…わかってて…するの?…」
「そうだよ?」
「……いぢわる…」
「嫌?」
「………ぅ…」
「嫌ならやめるけど?」
「……クラウド…どうしてそんなにいぢわるなの?…」
>657
「ティが可愛いからだよ」
「……一昨日(おとつい)から、ずっとシテるでしょ?疲れない?」
「平気」
「いっぱい……いっぱい出してる…でしょ?…おちんちん…痛くならない?」
「ならないよ。ずっとずっとしていたいくらいだ」
「…どうしてそんな…んっ…に、えっち、する、んあっ…のっ…??」
「ティが、えっちだから」
「えっちじゃ…ない…もん…」
「えっちだよ。すごくえっちだ。だから俺は何度でも元気になるし、何度でも出してしまえる。
ティの中に」
「クラウドが…わるい…んっ…だもん…クラウドが、えっち、だから、あっ…だから…んあっ…」
左の乳房だけがスウェットから剥き出されていたのが、いつの間にか彼の右手が右乳房を嬲
(なぶ)っていた。もにゅもにゅと同じ力加減でずっと揉み立てられ、乳首をぴるぴると指で
弾かれる。耳と首筋を、情熱的なキスと舌使いで吸われ、嘗め回され、その上で乳房を、乳首
をたっぷりと可愛がられるのだ。
堪えようもない。
もうあそこはとろとろに濡れ、早く触れて欲しくて弄って欲しくて嬲って欲しくて、腰が自
然と動いた。
“はっはっはっはっ”と、早く浅く繰り返す呼吸をそのまま封じ込めるように熱い口付けで
唇を塞がれれば、ティファには彼の甘露をこくこくと飲み下しながらただ啼くしかなくなる。
切なくて苦しくて愛しくて、燃え上がるような情欲が体を焦がし脳を焼く。
「ぃやっ…いやぁなのぉ…」
尚も彼女の舌を巧みに嬲ってくる彼のキスを強引に引き離し、彼女は迷子になった子供が父
親にそうするように、泣きじゃくりながら彼の肩に顔を埋めた。
「ん?キスは嫌?」
彼の的外れな問いに、いやいやと首を振る。
ちがう。
そんなのじゃない。
「やめる?」
>658
ちがう。
ばかっ。
ティファはしゃくりあげながら彼の右手を掴み、おずおずと自分の股間に導いた。
「…さわって……」
涙のいっぱいに溜まった瞳ですがるように懇願し、ティファは彼のほっぺたに“ちゅっちゅっ
ちゅっ”と何度もキスをした。
「ティがおねだりするのは、好きだよ。可愛い」
「……ばかっ」
ティファはその綺麗な形の眉を“きゅっ”と寄せて、彼の左の耳たぶへちょっと強めに噛み
ついた。
■10■
ズボンを脱がせるのに、少し手間取ってしまった。
彼が、ティファをソファの肘掛に頭を乗せて横たわらせ、ズボンのボタンを外しファスナー
を下げ、丁寧に脱がせると、彼女は両手を剥き出しになったままの乳房の上にそっと置いて、
彼のする事をぼんやりと眺めた。両手を寄せるようおにしているために、ただでさえ豊かな乳
房が大きく盛り上がり、肉のカタマリとなって量感たっぷりに迫ってくる。スウェットはまだ
身に付けたままで、捲り上げたまま乳房の上にひっかけているため、豊かな乳房の上部を隠し、
丸い乳房が更に丸く見えた。
「ぁ…」
薄い水色の下着だけになった下半身を見やれば、股間にもこもことした膨らみがあるのがハッ
キリとわかる。
「…ハンカチ…」
小さく恥ずかしそうに言う彼女の言葉から、クラウドは「精液が垂れ落ちてこないようにハ
ンカチを下着の中に敷いているのだ」とすぐに理解した。
「ぁっ…んっ…んっ…」
ぐいっと彼女の両足を開かせ、赤ん坊のおしめを替える時のような姿にさせたまま、濡れて
シミになった下着の股間部分を指で少し強めに撫でる。押し込むようにしたり、指の腹で叩く
ようにするだけで、彼女の腰が“ぴくっぴくっ”と反応するのが楽しかった。
なんかよく知らないんだけどこれがスイカってヤツなのか?
>659
「あっ…だっ……」
彼女が気付くよりも早く。
彼は、下着の股間の部分を左手で引っ張り、中にあったハンカチをずるりと右手指で引きず
り出した。それは、クラウド自身の精液だけではなく、彼女が新たに分泌させた愛液をたっぷ
り吸い、ぐっしょりと濡れて重みを増していた。
「あ…いやっ…いやっ…」
「すごいな…ぐちゃぐちゃじゃないか」
クラウドの言葉に、ティファの顔が、首筋が、胸元が、さっ…と羞恥に赤く染まる。
「ク…クラウドが…悪いんだよ?」
「俺が?」
「だって……」
「だって?」
「んひうっ」
濡れそぼって重くなったハンカチを『ぼたっ』と床に落とし、右手の指でするりと下着のそ
の部分を再び撫で上げた。ハンカチを引き摺り出したために下着がぴったりと股間に張り付き、
透けて、彼女の股間の造形をハッキリと見せている事に彼女は気付いていない。
『すごい光景……だよな』
あの頃から思えば。
クラウドは、愛しい幼馴染のあられもない姿をじっくりと見つめながら、幼いニブルヘイム
時代を思い出していた。
子供の頃、女の子のスカートの中には謎が詰まっていた。
特にティファのスカートの中は、彼女に憧れる男達の、共通の謎だった。
今、彼はそのスカートの中どころかパンツの中の謎を探求している。
だが、謎は謎のままだ。
男に●ンコが、女にマ●コがついてる事を再確認してからも、女のソコは謎であり続け、特
に愛する女のソコは宇宙の深遠に匹敵するくらいの謎が詰まってる気が、ますますしている。
ぐちゃぐちゃとした柔らかい肉の、襞に包まれた内臓の穴に過ぎないその場所が、愛した女
のモノだけは神聖で清浄で犯されざる聖域で、可愛くて綺麗で愛しいのはなぜなのか。考えて
みれば排尿する穴と排便する穴に挟まれたその場所は、神聖でも清浄でも犯されざる聖域でも
あるはずが無く、ねとねとした粘液にまみれた赤黒いびらびらが可愛くて綺麗で愛しいなんて
のは精神的におかしいとしか思えない。
>661
ここまで。
>661
けれど、仕方が無い。
可愛いのだ。
綺麗だと思うのだ。
愛しいのだ。
指で、唇で、舌で、たっぷりと時間をかけてねぶってやりたいと思うほどに。
「んぁああぁあぁああ〜〜〜っ…」
右手の指をするりと彼女の膣内に滑り込ませ、左手の親指で尖った陰核を擦り上げる。精液
と愛液の混じりあった“ぬとぬと”とした胎内で指を蠢かすと、それだけでティファは白い喉
を反らせて啼き、重たい乳房をゆさゆさと揺らしながら涙を零した。乳首の赤は益々血色(けっ
しょく)を増し、乳輪はぷっくりと膨れ上がってハッキリと自己主張している。
昼の日の光の中で、その淫猥な光景は鮮やかな色彩のまま彼の目に映っていた。窓にはレー
スのカーテンが引かれているため、よほど近づいて覗き込まなければ中の様子はわからないだ
ろう。けれど、外の道まで3メートルも無いのだ。声に惹かれ中を覗き込む人間がいれば、身
も世も無く乱れるティファのあられもない姿は、余すところ無く全て見られてしまうだろう。
誰かに見られてしまうかもしれない。
まさしくその危機感こそが、二人をいつもよりもっと燃え上がらせていた。
「んひぅっ…うっ…ぅっ…っ…くっんっ…」
“ちゅくっちゅくっちゅくっ”…と彼女の膣内を掻き回し、ねっとりとした粘液を溢れさせ
それをクリトリスに塗り付ける。空色の下着の、半透明に透けた布の下で行うそれは、ただ露
にしてするだけよりも、中途半端に隠されている分だけ、より淫靡だった。
強い刺激に彼女の腹筋が収縮し、しゃくりあげるように震える。
クラウドが頃合を見計らって下着の両端を摘み、するりと引き下げると、その動きにティファ
が反応し、彼が脱がせやすいように太股を揃えて腰をくねらせた。
慣れ親しんだ呼吸だ。淀みは無かった。
「べとべとだな…」
「…や……」
>663
下着と彼女の股間の間にはねっとりとした粘液の銀糸が繋ぎ、黒々とした艶やかな茂みはべっ
とりと彼女の下腹に張り付いていた。それはコスタ・デ・ソルなどの海岸の、浅い干潟(ひが
た)にゆらぐ海藻類を思わせるが、決して“汚い”という印象は無かった。むしろ白い下腹に
粘液ごと撫で付け、ぬるぬると広げてみたい欲求が込み上げてくる。
「…ぁあっ」
彼はしっとりと湿った下着を床に落とすと、閉じかける彼女の両足をもう一度やや強引に開
かせる。そして、左足をソファの背もたれに引っ掛け、右足を床へ落とした。
あられもない。
何もかもさらけ出した姿だった。
健康的な肌の野に点在する鮮やかな色彩。
髪の黒、乳房の白、乳首の赤、茂みの黒、そして肉の亀裂が描く紅。
全てが一度にクラウドの目に飛び込んでくる。
涙の溜まった、潤んだ紅い瞳が愛しかった。
わななくように震える赤い唇が愛しかった。
大きく盛り上がり、ふるふると震える白い乳房が、
クリームを塗ったように艶々と光を弾き、硬く勃起した乳首が、
ひくひくとしゃくりあげるように波立つ腹が、
とろとろと粘液を滴らせ、妖しく蠢く性器が、
全てが、
愛しかった。
何度彼女を抱いても、何度心ゆくまで味わっても、
その想いは、増す事はあっても薄れる事は無かった。
自分はどうしてしまったのだろう?とも、彼は思う。
『どんなに素晴らしい肉体でも、時を置かず抱き続ければ、いつか飽きる』
男とはそういうものだ。
それは、こと『繁殖』という観点から言えば、オスという性に込められた業とも言えた。一
つの命を長期間かけて育み、産む事を定められたメスという性に対して、できるだけ多くのメ
スを受胎させ、少しでも多くの子孫を残し自分の遺伝子を後世に伝える事をオスは定められて
いる。一人のメス…女に終生愛を誓うというのは、今現在、世界の大部分の地域で信仰されて
いる一神教の教義に込められているからに過ぎない。
>664
つまり男は、一人の女に対しては、必ず飽きるように出来ているのである。
……………クラウドは、かつて自分にそう言った黒髪のソルジャーファーストの言葉をぼん
やりと思い出していた。
だのに、彼女だけは。
彼は、彼女の肉体だけは、飽くという事が無い…と思えた。
それは確信に近い。
「んああああっ!!」
“くちゅり”と、粘膜を擦り粘液を掻き分け、右手の中指を彼女の膣口に差し入れた。そこ
はあたたかく、優しく、彼女の呼吸か感情の起伏に合わせて、複雑な襞が締め付けてくる。ねっ
とりとした蜜は粘度を増し、ゆっくりと出し入れする事でわずかに泡立ち、とろりと流れた。
「んあっ…んっ…ひっ…ぅっ…」
感じやすくなっている。
そう、彼は思う。
初めて肌を合わせたあの夜よりも。
体が繋がるたびに、肌を合わせるたびに、彼女の体がどんどん自分に馴染んでいくのを感じ
るのだ。自分の指の動き、舌の這わせ方、噛み方、撫で方、揺らし方、その全てに対応して最
も快感を得やすい方法を情報として蓄積していく…。
これは、彼女の格闘センスに通じるものがあるのかもしれない……などと、クラウドは頭の
片隅で思った。
思いながらも、手を休める事は無い。
中指一本だった右手指の挿入は、人差し指が加わり二本になった。それでも彼女の膣口がだ
らしなく広がってしまう事は無い。しなやかな筋肉が収縮し、うねっている。
「あっ…あっ…あっ…あっ…あっ…」
リズミカルに指を出し入れし、膣内の内壁を擦り上げる。左手で彼女の右腿の裏を抑え、そ
れによって彼女の体を固定する。そしてそのまま少しずつ指の油送を早めていった。
「あっ!ああっ!!き…もっ……あっ!きもちっ…いっ…ひっ…き…あっ!…」
『気持ち良い』と言いたいのだろう。
しゃくりあげ、白い腹を波立たせ、たっぷりと重たい乳房をぶるぶると揺らしながら、ティ
ファは懸命に彼にそれを伝えようとする。
なんかよく知らないんだけどこれがスイカってヤツなのか?
>665
蜜は泡立ち、白濁し、クリームのように粘度と不透明度を増す。彼の指の動きは益々速さを
増して、複雑な内壁を的確に刺激していく。
ティファは、めちゃくちゃに膣内をまさぐられる事に、決して痛みが無いわけではない。
だが、それよりもより大きな快楽の波が押し寄せ、全てを押し流してしまうのだ。
翻弄され、真っ白な闇に落とされ、そしてまた引き上げられる。
強引に、力強く。
何度も何度も何度も、彼女の意識は浮き沈みを繰り返し、ぼやけて、そしてとろけてゆく。
脳とあそこが直結し、それ以外の感覚が麻痺してしまったようだ。“はっはっはっはっ”と、
早く浅い自分の呼吸が、どこか遠くから聞こえる。胎内に入り込んだ彼の指が暴れるたびに、
びくりびくりと体が腰を中心に跳ねた。
クラウドの指には、まるで練乳のようなねっとりと濃い蜜がまつわりつき、反り返ったティ
ファの足の指が、やがてそう遠くない絶頂を予感させる。
「んあっ!あっ!あっ!あっ!あひっ!あっ!」
びくびくびくっと立て続けに、宙をゆらゆらと揺れる彼女の脚が跳ねた。太股の筋肉が緊張
を見せ、膣内の内壁が“うねる”。
「あっイクっイっイクっイクイクイクイクイクっイっちゃう!やだっ!イっちゃうっ」
「いいよ、イけよ、イっちまえっ」
「やだっ!やだやだやだやだやだやだイクイクイクイクっ!イクっ!イクっ!イっ………」
ソファを掴み、手を突っ張り、まるで彼の指から逃れようとしているかのような彼女の体が、
次の瞬間、大きく跳ね、硬直した。
「………あ……ぁ………ぃ………っ………」
彼は指の油送をゆっくりにし、弛緩した膣口が一瞬だけ“きゅううう…”と締め付け、そし
て指を解放するのを感じていた。
荒い息の下、満ち足りたような放心状態のティファが、涙の溜まった瞳で彼をぼんやりと見
やる。そして、彼が最初から最後まですっかり彼女の痴態を見届けていた事に気付くと、今更
のように顔を背けて恥ずかしそうに手を顔に翳(かざ)した。
ぬるう…と彼が指を抜き出せば、そこには泡立った濃いミルクがまつわりつき、クラウドは
それをわざと彼女に見えるように眼前まで上げた。
「ティ…こんなになってるよ。すごく感じたんだな」
「ばっ……ちがうもん」
>667
「そう?ねとねとじゃないか」
「ち、ちがいますぅ」
「そう?」
「そうだよ」
「じゃあ、これはナニ?」
「…………ばかっ」
くんくんと匂いを嗅いでみせる彼に、ティファは本気で眉を顰め、ぷうっとふくれた。女の
体から出たものの匂いを嗅ぐなんて、エチケット違反にも程がある。
「クラウド…最近、どんどんエッチになってるよ?」
「そうかな?」
「ヘンタイさんっぽくなってる」
「ヘンタイ?」
「そうだよ。ヘンタイだよ。ヘンだよ」
「『愛にタブーは無い』よ」
キシッ…とソファが軋み、クラウドが身を乗り出す。彼女に覆い被さり、鼻と鼻が数センチ
の空間を挟んで間近に対峙した。
「…誰の言葉?」
「忘れた」
「……もう…」
いたずらっぽい彼の笑みに、ティファの不機嫌が失速して、つられた笑みを浮かべてしまう。
「…ん…」
“ちゅ…”と唇が触れ合い、すぐに舌が絡み合う。彼の首に両手を回し、愛しそうにその髪
に指を差し入れてまさぐると、静まりかけた熱が再び体に点(とも)るのをティファは感じた。
右足はソファの背もたれに引っ掛けられ、左足は床に落とされている。股間の腱が浮き立つほ
どいっぱいに両足を広げられたまま唇を吸われ、唾液を交換する自分を、ティファは“なんて
破廉恥なんだろう”と、熱しきっていない頭の片隅でちらりと思った。
クラウドが、キスをしながらもぞもぞと右手を動かしているのを感じる。
ズボンを脱ごうとしているのだ。
急いている。
>668
ここまで。
エロエロティファ最高です。
(*´Д`)ハァハァハァハァ…ッ
批判じゃないんだが・・・・いや・・批判と受け取ってもらっても構わんが・・
なんだか初めの方はよかったのだが後半なんだか・・・
>668
“私の体の中に一刻も早く入りたくて入りたくて、仕方ないのだ”
そう、言葉にならない想いが浮かんだ途端、ティファの下腹の中でうねっていた子宮と膣が、
たっぷりと濡れたまま収縮した。
体が、待ち望んでいる。
指だけでは、やはりダメだ。
彼の、熱くて逞しいモノで、奥深くまでたっぷりと掻きまわしてもらわなければ。
力強く、めちゃくちゃに。
でなければ、
体は満足しても、心が満たされない。
「ああ…」
声が漏れた。
彼の唇が離れる。
すう…と剥き出しのままの乳房を空気が撫でる。
彼が身を起したのだ。
目を瞑ったまま、待つ。
“ぬるっ”と、あそこに濡れた先端が当てられる。
>674
濡れている。
あそこも、彼の先端も。
ぬるぬるしている。
“きゅっ”と膣が収縮する。
はやくはやく。
心が急く。
中に。
奥に。
満たして。
ぜんぶで。
クラウドのぜんぶで。
「んぁあううううっ」
“ぐぐっ…”とした抵抗の後、“ぬるっ…”と熱くて太くて硬くて切ないものが、あっけな
いほど容易く胎内に割り込んで、そのまま一息(ひといき)に奥深くまで刺し込まれた。
「…ぅひいっ…んっ…」
ティファはその感覚にほとんど泣きそうになりながら、彼にしがみ付きたくて両手を伸ばし
た。すぐに彼は上半身を倒し、ティファの両脇に手をついて、熱い舌を唇に滑り込ませてきて
くれる。
「んっ…んっ…んっ…」
体が二つに折られている。
>675
恥ずかしい。
でも気持ちいい。
泣きたくなるくらい気持ちいい。
「んっ…んっ…ぅんっ…んんっ…んっ…」
一定のリズムで体の奥に打ち込まれる彼の激情に、ティファはたちまち翻弄され、涙を流し
た。ぐちゃぐちゃとした水音が聞こえる。目尻から、そして彼と繋がったその部分から、体中
の水分が流れ出てしまうような錯覚に陥る。
それを補うために。
彼の舌が送り込む唾液を喉を鳴らして飲んだ。
さっき飲んだコーヒーの味がした。
クルミ入りのクッキーの匂いもしたような気がする。
口内を彼の舌が掻き回し、胎内を彼のモノが蹂躙する。
それが、たとえようも無いほどに気持ち良かった。
幸せだった。
彼のオンナでいること。
彼が自分のオトコでいること。
それを強く強く感じる。
繋がっている。
魂まで繋がっている。
そう感じるのだ。
「んうっ」
不意に、力強い腕で体を持ち上げられた。上半身を起こされ、彼の膝に座った形になる。ソ
ファの不安定なクッションの上で体位を変えるのは難しい。ティファは彼の意図を理解して、
彼にしがみ付いたまま尻と脚で体勢を整えた。
ソファに座り直した彼の股間を、繋がったまま跨いだ形で彼と向き合う。
体面座位は、ティファの好きな体位の一つだった。
挿入深度はそれほど深くなく、結合率もそれほどでもないが、何より彼の顔が見られるのが
いい。そして恥骨同士がこりこりと擦り合わさるのと、自分でもある程度動けるために、自分
で自分の気持ちいいスポットに、彼のモノを当てる事が出来るからだ。
なんかよく知らないんだけどこれがスイカってヤツなのか?
>676
そしてキス。
ティファは口付けを楽しみながら、彼の逞しい肩の盛り上がりや、背筋の波を指で確かめる。
彼に尻肉を両手で掴んでむにむにと揉まれながら、自在に上下されるのも彼女は嫌いでは無かっ
た。
「…んっ…んぅっ…ふっ…んふっ…ふっ…」
吐息が混じり、唾液が混じり、声も、視線も混じる。
あなたが好き。
あなたが欲しい。
あなたは私のもの。
そう視線に込めて彼に送れば、彼の視線も答えてくれるような気がする。
「ティは…この体位が好きだったよな」
「す…すぅ…きぃ…すきぃ……んあぅんっ…」
裸の胸に、彼のシャツが悲しかった。
「ぬぃでえ…」
「え?」
「シャツ…」
とろとろにとろけて、ふらふらしながら、ティファはクラウドのTシャツの裾を強引に引き
上げた。彼はちょっと苦笑いして、それでも素直に彼女のするままにさせる。もちろん、その
間も彼女の尻肉を持ち上げ、落とし、硬く屹立したモノで彼女の胎内を擦り上げるのはやめな
い。
ひどく長い時間をかけて彼女はクラウドのシャツを脱がせ、“ぺいっ”とばかりにソファの
向こうに投げ捨てた。そして、ようやく裸にした彼の胸に乳房を密着させ、ぎゅうう…と彼に
しがみつく。汗ばんだ彼の裸の胸が、尖ってじんじんする乳首と擦れてひどく気持ち良かった。
「ティは…甘えんぼだな…赤ちゃんみたいだ」
彼のそんな言葉にも耳を貸さない。
そういういぢわるな事を言う人の言う事なんか、聞いてあげない事に決めたのだ。
>678
ティファは彼にしがみ付いたまま、彼の筋肉で硬い首筋に“かぷっ”と噛み付き、“はむは
む”と甘噛みした。そうして体をくねらせ、たっぷりと重い、豊かな乳房を彼の厚い胸板に
“むにむに”と擦り付ける。腰は意識せずとも自然に動き、自分が一番気持ちいい場所に彼の
先端を導いている。
体全体が彼を欲しているから、体全体で彼を味わうのだ。
“ぬるっぬるっぬるっ”と、彼女の膣内がこれ以上無いほど潤い、蜜がソファに垂れ落ちる。
コーティングされた革張りだから、後片付けは比較的簡単だが、これが布製であったら大変な
ところだ。
「ティ…」
「んく…ん…ぅ…」
夢中になって腰を振り、くねらせるティファに、クラウドは小さく囁く。それだけで理解し
たのか、ティファはわずかにうなずいて体の力を抜いた。クラウドは彼女と繋がったまま腰を
浮かせ、体を捻って彼女をソファに横たえた。
そうして一旦“ぬるっ”とモノを抜き出すと、彼女を四つん這いにさせる。
「ぁあ…」
ティファは、彼の手が導くままソファの肘掛に両手を着き、右足は震えながら床で体を支え、
シートには左足の膝をついた。少し体勢が悪いが、クラウドは構わず左足をシートにかけ、右
手の指で彼女のとろとろに濡れた股間を探った。
「ああぁあ…」
吐息が彼女の口から漏れる。彼は、豊かでありながら引き締まった彼女の尻肉を右手の指で
分け、腰を押し進める。すぐに“ぬるっ”とモノが彼女の胎内に再び収まる。
>679
ここまで。
すばらすぃー!
これからもガンガレ、超ガンガレ。
今こそスイカパワー全開だ!
自分も応援してます!ガンガレ
>679
「くぅぅうう…ん……」
彼女の長い黒髪がうねり、艶やかに流れ、滑らかな背中が汗ばんだままうねった。揺れ動く
彼女の腰を両手でしっかりと掴み、ゆっくりと腰を打ち付ける。
“ぐちゅぐちゅ”と蜜が溢れ、泡立ち、零れ落ちる音が聞こえる。
「ふぁあぁああ…」
ぶるぶるぶるっと彼女の全身が震え、ソファの肘掛にかけた両手が皮素材を握り締めた。
すっきりとした脇腹からは、驚くほど豊かな乳房の丸みが、ぶるぶると揺れ動くのが見える。
クラウドは左手を伸ばして、そのやわらかな肉のカタマリを掴み、揉み立てた。
「んふあぅっ」
くねくねと彼女の尻が動く。もっともっととせがんでいるのか、刺激が強過ぎるから抑えて
欲しいのか、にわかには理解出来ない。
彼女の尾底骨の根元にあたる部分が、てらてらと濡れて光っているのは、仰向けの時、あそ
こから垂れ落ちた蜜がそこまで広がっていたからだ。クラウドはそのぬめりを右手の親指で掬
い取り、彼女のひくつく後の蕾に塗りつけた。
「んっ…んんっ!…んっ!」
途端、彼女が背中を丸め、くぐもった呻き声を上げて、いやいやと首を振った。そして同時
に、彼のモノを根元まで飲み込んでいる膣が、“きゅきゅきゅ”と断続的に収縮する。
「うぅ…」
クラウドの口から、思わず声が漏れた。
収縮は、彼の射精を促すものだった。中に向かって、まるでモノをしごくようにうねうねと
うねったのだ。
「ぁあ…気持ちいいよ…ティ……」
「ぁあぅはっ…はっ…き…ぅ…きもち…いい…いっ…?」
「ああ、最高に気持ちいい…」
「うれ…うれし…い……あっ…わ…わたしっ…わたしっ…もっ…もうっ…」
「イク?」
「あっ…ひっ…いっいくっ…イっちゃうのっ…イっちゃ…イっちゃ…う…」
体を支える彼女の右足がガクガクと震え、手摺を掴む彼女の両手が、間接が白くなるほど握
り締められた。
>684
彼は腰の動きを益々早め、それと共に粘液質な音が派手に部屋に響き、彼女の尻肉を彼の太
股が叩く音がリズミカルに続いた。
ぱちっ!…ぺちっ!…ぱちゅ!…ちゅっ!…ぺちっ!…ぱちっ!……ぱちゅ!…
肉と肉の叩き合わされる音と、ねっとりと絡むような粘液質な音が重なる。
そしてそれに、引き攣るようなティファの切羽詰った声が被さった。
「あ〜〜〜〜〜やだぁ〜〜〜〜イクイクイクイクっ…イクイクっ!イク…イクっ!イクっ!イ
クっ!イっちゃう!やだっ!またっまたイっちゃう!イクぅ…やだやだやだ…ああ〜〜〜…」
泣きじゃくり、いやいやと首を振り、全身をひくつかせる。それはひどく淫猥でいやらしい
光景だった。
普段の彼女を知ればこそ、この乱れようはクラウドを更に興奮させ、ひたむきにさせる。
他ならぬ自分が、あの彼女をここまであられもなく乱れさせているのだという、その事実が。
「…っ…ひっ…」
不意にぶるぶると彼女の全身が大きく震え、“ひくっひくっひくっ”と立て続けに背中から
腰にかけての筋肉が緊張する。そして、2〜3秒後、一気に体中の力が抜け、彼女の体がソファ
の上に落ちた。
ぶっ…ぶぶぅ…
膣内から彼のモノが“ぬるっ”と抜け、弛緩した膣口から中に入り込んだ空気が放屁のよう
な音を立てる。
「…………やだ……」
その音にティファは、のろのろと右手を尻の狭間に当て、かすかに眉を顰めるが、荒い息の
下、総じてその表情は安らかだった。
尻をまだクラウドになかば預けたままのため、ソファに突っ伏していながら尻を高く上げる
…という、いささかみっともない姿だったが、彼女は自分の姿がいかに間の抜けたものか、ま
た彼はその姿を可愛いとは思いこそすれ、決して不恰好だとは思わなかったため、どちらから
も笑いが起こる事は無かった。
>685
「気持ち良かった?」
「……うん……もうダメ……くたくた……」
はふっ…と桃色の吐息を吐き出して、ティファは“くうん…”と鼻を鳴らしながら尻をくね
らせた。もじもじと尻を揺するのは、とろとろに濡れた尻の周辺が体温を急速に失い始めてい
るからだ。
「俺は、あとちょっとだったんだけどな」
残念そうなクラウドの声に、彼女が力の入らない両腕で体を支えて起き上がり、彼を仰ぎ見
た。すまなさそうに彼を見上げ、そして視線はすぐに下がり彼の股間に至る。
彼女の粘液でぬらぬらと濡れ光る彼のモノは、まだ少しも力を失わず下腹に付きそうな勢い
で天を指していた。
「ごめんね…私だけ……イっちゃって……」
「いいよ。ティがイクのを見るのは、俺も嬉しい」
「もうっ…ばかっ…」
あられもない格好ではしたなく声を上げ、ただただ彼から与えられる快楽を甘受していた自
分を思い出し、ティファは頬を染めて目を伏せた。
そんなティファの頤(おとがい)に指をかけ、仰向かせて口付けたクラウドは、たっぷりと
豊かに実ったたわわな乳房を右手で“ゆさっ”と持ち上げながら、
「まだ、ティが欲しい。いいかな?」
と言った。
その目には切ない光が灯り、それはぴくぴくと動く剛直な肉の動きと共に冗談などではない
と、如実に示している。
「ごめん…もう、あそこがヒリヒリするの…しばらく休まないとダメみたい…」
「…そうか…」
「お口と、おっぱいで…してあげようか?」
「いいよ。疲れてるだろ?」
「いいから。したげる。したいの。座って?」
ティファはそう言うと、気だるい体を起こして彼の胸板に両手を当て、なかば無理矢理ソファ
に座らせた。そうして彼の両脚の間に膝を着くと、血管を浮き立たせた彼のモノを両手で優し
く包み、赤黒い先端を躊躇いも無く咥え込んだ。自分の膣内で数分まで一進一退を繰り返し、
たっぷりと粘度を増した愛液にまみれたそれを、ティファは口いっぱいに頬張り、じゅるじゅ
ると音を立てて啜(すす)る。
なんかよく知らないんだけどこれがスイカってヤツなのか?
>686
可愛らしい顔が、艶ややかな唇が、グロテスクな男性器を限界まで頬張って歪む情景は、一
種独特の嗜虐心を彼に抱かせる。
「汚しているのだ」という気持ちが、胸に黒く巣食うのだ。
「んっ…んっ…んっ…」
頭ごと上下に動かし、ティファは一心にクラウドのモノを愛撫する。自分を気持ち良くして
くれて、幸せにしてくれて、そしてあったかくしてくれたモノが、彼女には愛しくて愛しくて
仕方なかった。それに、
「んっ…」
彼が、時折目を瞑って声を洩らすのが嬉しかった。我慢しているのに、気持ち良くてどうし
ようもなくて、それで漏れてしまう声だと思うからだ。
波打つ彼の腹筋が、ぴくぴくと動く眉や睫(まつげ)が、軽く握ったり開かれたりするいぢ
わるな手が、ティファの行為を益々熱心にさせてゆく。
口内でたっぷりと唾液をまぶし、それをわざと音を立てて“じゅるるるっ”と下品に啜って
みせる。彼の下腹にモノを右手でぺたりとつけて、裏側の筋のところをぷにぷにとしたシワシ
ワの玉袋まで嘗めたくる。蜂蜜よりも少し濃い陰毛がまばらに散る玉袋を、中で転がる精巣ご
とぱくりと咥えて、舌で“てろんてろん”と弄ぶ。そして弄びながら、唾液と彼の先端から滲
んだ粘液にまみれた竿を、右手で“しゅっしゅっ”とリズミカルにしごいた。
「ね、きもちいい?クラウド」
右手でしごきながら、竿の根元を舌腹で嘗める。そうしながら上目遣いで彼の顔を見上げた。
「ぅ…き…きもちいいよ……ティ……」
うっとりとした彼の顔が、彼女にとっての最高の賛辞だった。
『かわいい…』
なんて無防備な顔だろうか。
何もかも彼女に委ね、彼女を信じきっている顔だった。
「んふ…」
ティファは満足そうに微笑むと、膝立ちになって彼の股間ににじり寄った。そうして重たい
乳房を両手で持ち上げ、前屈みになって“もてっ”と彼の股間に乗せる。
>688
「ああ……少しひんやりして…気持ちいいな…」
「ふふっ」
彼の言葉に笑みが漏れる。彼のモノを挟み込み、滑りを良くするため、そこにとろとろと唾
液を垂らした。
「んっ…んっ…んっ…」
乳房を両側から両手で抑えて寄せ、彼のモノを挟み込んだまま上下に揺らす。
“ぎゅうう”と圧迫したまま軽く円を描くようにもした。
また、時に乳房の間から顔を覗かせたモノを、ちろちろと嘗めながら圧迫を続ける。先端に
滲んできた粘液を舐め、ぱくっと口をあけた尿道口をほじるようにして舌先でくりくりと刺激
したりもした。
膝立ちの上、自分にはほとんど快感は無いため想像するよりずっと疲れる作業だが、彼の気
持ち良さそうな顔を見ると少しも苦では無かった。
こうして跪(ひざまず)いて彼のモノに乳房を与えていると、『奉仕しているのだ』という
想いが強く胸を焦がす。愛しい男に身も心も捧げてしまった…という認識が、ティファにたと
えようもない充実感と幸福感を与えてくれるのだ。自立した女でありながら……いや、一人で
も生きてゆける女であるからこそ、他者に…それも、愛した男に全てを委ねてしまえるという
のは至福であった。
いっそ「オンナとしての幸せ」と言っても良い。
この想いは、男に阿(おもね)る事を嫌悪し、対立する事が「女という性の『呪縛』からの解
放」と信じる種類の女性には、決して理解されないだろうと…ティファは想う。
けれど、「奉仕」と単なる「隷属」は、決して同一ではない。
男に奉仕する事が、そのまま屈辱に繋がるというのであれば、それはその人間が“奉仕する
事の意味”を理解していないだけに過ぎないのではないか?…と彼女は思うのだ。
奉仕という行為には強い信頼が不可欠であり、相手に自分の全てを委ねられる気持ちが双方
に無ければ、そこに快楽は無い。
>689
ここまで。
>673
後半なんだか・・・
なんでしょう?参考までに、最後まで聞きたいです。
ちなみに、批判も意見の一つなので大丈夫です。
ヘコんだり、もう来ねぇよ!とはなりません。
スイカタンは・・・批判や意見、煽り全然気にしません
と言いつつ実際のヘコみ耐性は驚くほど低いので取り扱いには十分注意してください。
いや、マジな話。
今日はまだかなまだかな(・∀・)ドキドキ
>689
奉仕させる側が「相手を屈服させる事に嗜虐的快楽を感じる人間」であっても、奉仕する側
にそれを受け止める事が出来なければ、そこには屈辱しか生まれず、また、奉仕する側が「相
手に阿る事だけに被虐的快楽を感じる人間」であっても、奉仕させる側にそれを受け止める事
が出来なければ、そこには戸惑いしか生まれないのだ。
互いが互いを必要とし、そこにありのままの自分を委ねられる気持ちが無ければ、おそらく
本当の意味での関係は成立しないのである。
もちろん、ここまで考えて行為する人間は、そうはいないに違いない。
そもそも、どちらの嗜好も無い人間にそれを理解して欲しいと願っても、それは到底無理な
話だと言うこともわかっている。
だが、それでもいいのだ。
人は人と同じには決してなれない。
人はどこまでいっても一人だし、だからこそ人は寄り添い、想いを通じ合わせようと努力も
するのだから。
「んっ…っ…んっ…んふっ…んっ…」
女の象徴として突出した乳房を使って、男の象徴としての男根を包み、刺激し、慈しむ。
心の臓のすぐ上に、彼の命の脈動を感じる。
それはティファに、あたたかな彼との命の交歓を感じさせた。
「ティ……そろそろ……」
「あ、うんっ」
「このまま…」
「ううん、おねがいっちょうだいっ」
彼の切羽詰った声に、ティファは慌てて彼から離れ、急いで床の絨毯の上に寝転んだ。そう
して、彼が自分のモノの根元を抑えて立ち上がるのを見ながら、両足の膝裏に手をかけ、いっ
ぱいに脚を開く…。
「っ…ぁ…ふあぁ…」
声が漏れた。
彼が覆い被さり、ぬるっと素早く挿入を果たしたのだ。
>693
「ひっ…うっ…」
膣の入り口が少しひりひりするものの、痛みにまで至っていないが、それでも膣壁を擦られ
る感覚に背筋がぞくぞくした。
「うっ…」
すぐに、“ぴくっぴくっぴくっ”と、彼のモノが立て続けに胎内で跳ねるのがわかる。
「ぁああ…」
彼女の開いた唇から、熱い吐息が漏れた。ぶるるっ…と身を震わせながら彼にしがみ付き、
両脚を彼の腰に回す。
自然と腰が動き、彼との密着度を高めていた。
「…ふぅ…んっ…ぁ…」
硬かった情熱が、少しずつゆっくりとその硬度を失ってゆく。
「…んっ…で…た…?」
「…ああ……」
吐息交じりの彼の言葉が、熱を持ち赤く染まった彼女の耳朶を打つ。どきんどきんどきん…
と、鼓動が鼓膜に響くのをティファは感じていた。
やがて、クラウドの体の震えが止まり、二度三度と膣内で彼のモノがひくつく。
「ぁあ……いっぱい……」
どくどくと、彼の精液が膣内に満ち、子宮に満ちるイメージを思い浮かべ、ティファは心か
ら嬉しそうに微笑み、彼の汗ばんだおでこに『ごくろうさま』のキスをした。
■11■
床でティファと繋がったままクラウドは、彼女の汗ばんだおでこに張り付いた黒髪を指で整
え、そのおでこに、ほっぺたに、鼻に、ゆっくりとキスを降らせてゆく。目を瞑ったまま、うっ
とりと彼のキスを受ける彼女は、とても幸福な夢を見ているような、そんな安らかな顔をして
いた。
「あのままティのおっぱいに出したかったな」
「やだ。もったいないもん」
彼女は“ぱちり”と目を開け、真正面から彼の魔晄の瞳を覗き込む。
彼の瞳に、自分だけしか映っていない事が単純に嬉しい。
>694
「もったいない…って…」
『パイズリ』…と呼ばれる『乳辱』行為の最後にはやはり、彼女の美しくたっぷりと豊かな
乳房そのものを汚してしまいたい…と彼は思う。射精の時に限って慌てて彼女の胎内に挿入し、
射精する…というのは、どこか間抜けなイメージが強いのだ。
けれど彼女は、出来の悪い生徒に言うように、優しい声でゆっくりと言った。
「クラウドのはぜんぶ、中に欲しいの。クラウドでいっぱいにしたいの。わかるでしょ?」
そう言ってティファは彼の唇に“ぷちゅっ”とキスすると、彼の首に両手を回して、噛り付
くように抱き締めた。
「…さっき、いっぱい出したって怒ったじゃないか」
「いっぱい出したことに怒ったんじゃなくて、それをわかってくれないことに怒ったの」
「…?…」
「……バレットとマリンの前で、バレないかドキドキしてたんだよ?その…あそこからクラウ
ドの…が…出てきたの」
ぷうっとふくれて、彼の右耳を“かぷっ”と噛む。
「………二人が来るのわかってるのに、なのにクラウドってば強引にえっちするんだもん」
「ティだって」
「それは、クラウドがえっちなことして、たまんなくさせたからじゃない。それってぜったい
反則。ずるい。罰金モノだわ」
「罰金?」
「懲罰もので懲役20年の執行猶予無しね。ついでに言うと鞭打ち100回と奉仕活動3ヶ月
と廊下に正座。もちろん、おやつのプリンはお預け」
「………他はともかく…プリンは付けてよ」
「だーめ。クラウドが作ってくれるんなら、話は別だけど」
「……はいはい。作りますよ」
「なあにそれー、誠意がたりなーい」
「作らせて頂きます」
「よろしいっ」
んふっと笑いながら、ティファは彼の頬に“ちゅむっ”と甘いキスをして、満足そうに熱い
吐息を吐(つ)いた。
>695
そしてお尻に力を込めて、くにくにと膣口を締め付け、胎内に彼がまだ“いる”事を確かめ
る。しんなりとして、さっきまでの硬さは無くなっているけれど、まだ熱くて時々ぴくぴくと
するのが愛しい。
ぺっとりとくっついた、汗ばんだ彼の胸と自分の胸の間で、互いの鼓動が交じり合い、解け
合う気がした。
「じゃあ…」
「え?」
「ここの片付けはティがやるんだぞ?」
にやりとクラウドが口元に笑みを貼り付けた。
二人の汗と、蜜とで濡れたソファ。脱ぎ散らかされた服。べっとりと濡れた絨毯…。
丁寧に後片付けしないと、シミになってしまう事は必至だった。
「えー…」
「『えー』じゃない」
「やだー」
「『やだー』じゃない。ついでに『うそー』も『ティファわかんなーい』も『謹んで辞退させ
て頂きます』も『クラウドお願い』も無し」
「…う…」
クラウドは、退路を絶たれて“むうっ”と拗ねたように唇を突き出した彼女に、にっこりと
笑ってやる。
「それじゃあ、とりあえず……シャワー浴びようか」
「…うん…………一緒に?」
「別々がいい?」
「………いぢわる」
そろそろ絨毯の上から撤退しないと、彼女の胎内から精液が垂れてきてしまう。
クラウドは手近にあったナプキンを手に取りながら、“ぬるっ…”と彼女の胎内からすっか
り力を無くしたモノを抜き出した。
>696
ここまで。
イイっすよ〜、イイっすよ〜。
(*´Д`)ハァハァ
700 :
名無しさん@ピンキー:04/02/04 06:55 ID:aGFiTOIp
700
ティファって何のアニメキャラだっけ?
アニメイラネ
まじで良すぎる〜 後半会話文多めで個人的に嬉しいし。 ねちねちエロく長く続いてほスィ〜
704 :
名無しさん@ピンキー:04/02/04 15:48 ID:krjCN+z6
月は出ているか?
>696
本当はえっちして終わりだったのですが、
書きたくなったのでまだ書きます。
けれどストックがありません。
書きながら投下します。
しばらくエロがありません(エロパロ版は「エロしか許されない板」ではない…と思ってるの
で書いてしまうわけですが)。
エロ無しがダメな人はスルー願います。
>706
■12■
「女の子が欲しい」
以前、そう、彼女は言った。
その瞬間、彼の中でずっと…二人で暮らし始めてからずっと心の中で漠然と疑問の形で存在
していた“もの”が、一気に氷解していったのを覚えている。
なぜ、彼女がこんなに“自分との子供”を欲しがるのか。
なぜ、彼女が“子供を産む”ということに固執するのか。
最初は、『「家族」というものに対する想いが強いからだ』と思っていた。
けれど、それだけではないのだと。
彼は、その時の彼女の瞳に宿ったどこまでも澄んだ光に、女が持つ心の強さ、しなやかさを
見たような気がしたのだった。
ティファ=ストライフ。
かつて「ロックハート」の名を持っていた彼女は、その名の通り、頑(かたく)なな女性だっ
た。
幼い頃に母親を亡くし、厳格な父親の元、強くあらねばならなかった彼女には、人に“甘え
る”という一点において決定的に不器用なところがあった…と、彼は今でも思っている。
甘えるという事は、自分をさらけ出す事だ。その意味では、相手の隙を伺うために行うフェ
イクとしてのそれは、もちろん真の意味での甘えではない。真に甘えるというのは、相手に対
して我を晒し、その上で自分を認めてもらおうとする行為であり、その様は傲慢とも言える。
が、自分の弱さも強さも何もかも眼前に晒し、それでも尚、相手に受け入れてもらおうとす
る者を、人は強固に拒絶する術(すべ)を持たない。そう、彼は思う。
だが彼女は、“それ”をする事が出来なかった。
おそらく、あの“ニブルヘイムの日”から、ずっと。
狂気の英雄によって故郷を焼かれたあの日から、彼女はたった一人で生きてきたのだ。ミッ
ドガルという大都会の、そのゴミ溜めのような最下層のスラムで。
>707
そこでは、“甘え”などはしたくても出来なかっただろう。
許されるはずも無かったに違いない。
ドン・コルネオを例に取るまでもなく、あそこは年頃の女性が自分の弱さを晒した瞬間、野
犬に喰らいつかれた野兎のように、たちまち引き裂かれ、血を啜られ内臓を断ち切られ骨まで
しゃぶり尽くされ打ち捨てられるのが、子供でも理解しているような、そんな場所だったから。
けれど、“それ”を体現してみせた女性を、クラウドは知っている。自分の弱さも強さも何
もかも曝け出し、その上で相手の全てをも受け入れてしまった女性…だった。
そして、その女性にティファが強い憧れを持っていた事も。
強くあること。
弱さを見せないこと。
いつしか、それを心のよりどころとしていたティファの中に、その女性は、そうとは気付か
ぬ内に滑り込み、染み渡り、そしてティファ自身を変えていった。
いつも。
いつも、どこか寂しそうにひっそりと、月夜に輝く蒼月のように微笑むティファが、心から
明るい笑い声を上げたのはいつの事だったろうか?その隣には、いつも太陽のように、向日葵
(ひまわり)のように、陽だまりに咲く蒲公英(タンポポ)のように、見る者の心をあたたか
く照らし、包み、慰める…そんな無邪気な笑顔の女性がいなかったか?
甘えてみせる事で心の距離を測り、甘えてみせる事でいつの間にか心に忍び込んで来る…茶
色いくるくる巻き毛の子供っぽい女性が、いなかっただろうか?
「クラウド、知らないデショ?
本当はね、ティファ、弱いんだよ?
でも、だから、可愛い。
そう思わない?」
>708
答えにくい事をハッキリと目を見て問うその姿勢は、甘えん坊の女の子などではなく、まし
てや何も知らない子供などでもなく、哀しみも苦しみも孤独も恐怖も内に摂りこみ己(おの)
が栄養とした、人生の先輩そのものだった。
誰よりも弱いくせに誰よりも強く、そして誰よりも優しいくせに誰よりも恐い。
不思議な女性だった。
1つ歳が違うだけで、こうも違うものなのか。
自分と全く違う人間。
今の自分を構成する全てのものと反する人間。
彼女を構成する全てのものに、クラウドは混乱した。
そして混乱しながらも、理解した。
強いという事は、強さを見せる事ばかりではないのだ。
弱さを見せる事が、弱いという事ばかりではないのだ。
クラウドは、そしてティファは……いや、“彼女”を知る全ての人々が、“彼女”の生きる
姿から、それを知った。
知ってしまえば、答えは、簡単だった。なぜ“彼女”は、スラムのただなかに身を置きなが
ら、ああも無垢でいられたのか。生身の、ただの“オンナ”でありながら、なぜ、ああも純心
でいられたのか。
答えは、
隻腕の巨人や長髪の寡黙なガンマンが笑ってしまうほど簡単で、
そして、金髪の艇長や機会仕掛けの猫さえも黙り込んでしまうほど難しく、
きっとブーゲンハーゲンの“じっちゃん”でさえ唸ってしまうようなこと。
それは、
世界のぜんぶを愛すること。
だった。
>709
それは、なんて単純で、なんて困難な方法だろう!
彼女は、自分を生かしてくれている全てのものを、心から愛していたのだ。
自分をあんなにも厳しい運命に追いやった世界を、
自分から人並みの幸せを無慈悲に奪い去った世界を、
一人のオンナとしての幸せさえも許さなかった世界を、
彼女は、
心から愛していたのだ。
■13■
ティファの笑顔に“彼女”の影を見始めたのは、最近の事では無い。
“彼女”の影響を最も受け、“彼女”に最も強く惹かれていたのは、他ならぬティファだっ
た事を思えば、それは決して不思議な事では無いと思えた。
自分の心とまっすぐ向き合い、人に甘えること…特に、クラウドに対して“素直に甘える”
という事をハッキリ態度に示し始めた事に、“彼女”の存在は決して無関係ではないだろう。
誰よりもこの世界を愛し、誰よりも人の持つ“善き心”を信じ、星を愛し仲間を愛し、そし
て明日を信じたあの女性の、“遺されるべき意志”を継ぐのが、“生かされた”自分達のこれ
から成すべき事なのだと、そうティファは言った。
呆然とライフストリーム奔流を見つめていた仲間達の中で、ただ一人、“彼女”と同じ目で
“明日”を見つめながら。
だからティファは、子供を欲しがったのだろう。
“世界を愛する”ために。
“彼女の遺志を継ぐ者”として、“彼女の遺志を伝えゆく者”を産みたいと、そう思ったに
違いない。
>710
けれど、そうであるならばティファの相手が自分でなくてもいい道理ではないのか?…と思
うのは、クラウドの男としてのプライドが生んだ醜いひがみ…だろうか?
まるで、
『男にはその資格が無い…って言われてるみたいじゃないか…』
バスルームで素裸のまま立ち、シャワーの温度を確かめながら、クラウドはひっそりとそう
思う。
屋根に設置された、旧神羅の技術研究部からせしめた太陽発電機は、正常に稼動しているよ
うだ。ここのところ雲が多く、小雨が降る事も多かったため、電気温水器を稼動させてしまえ
ば今日の分の蓄電率はこれで一気に下がってしまうだろう。
「今日は天気いいから、あったかいでしょ?」
そう言いながらバスルームに入ってきたティファの滑らかな白い腹を、彼は見やった。たっ
ぷりと豊かで透き通るように白い乳房と、黒い翳りを見せる股間を軽く隠しながら入ってくる
ティファは、ベッドの上よりもずっと恥ずかしそうに見える。豊かな黒髪を結い上げてアップ
にしているが、太腿まである髪を纏(まと)めているため、少し重そうだった。
『まあ…確かに…男には子宮が無いけど…さ…』
「なあに?」
ささっ…と、黒鳥の濡れた羽のように艶やかな“茂み”を右手で隠しながら、ティファが唇
を尖らせる。
人一倍あそこの茂みが濃い…と信じている彼女にとって、下半身辺りを明るい中で注視され
るのは、やはり嫌なのだろう。成長途中のユフィや、色素が薄くて体毛も明るい茶色だったエ
アリスと比べるのもどうかと思うが、一旦そう思い込んでしまった彼女には、何を言っても慰
めにしか取ってもらえないに違いない。そう思って、クラウドは今までも何も言わないでいた。
もちろん、彼女の“茂み”が濃すぎるという事は無いし、必要以上に自己主張しているわけ
ではない…と彼は思っている上、彼女がちゃんと手入れを欠かさない事も知っていたから、彼
女のこの杞憂は彼にしてみれば、考えすぎによる悪循環が生んだ、単なる誤解に過ぎないのだ
が。
>711
ここまで。
なんかよく知らないんだけどこれがスイカってヤツなのか?
違うと言ったら納得するのかな?
違うよ。
改めて読んだけど何度読んでも素晴らしい。マジで神。
そういえばこの方の小説で騎乗位ってなかったから、
騎乗位のエロいつか読みたいなー(過去にあったならスマソ)
推力って人は他にどのスレで書いてるの??
自分のHPで。
そろそろHP教えてくれてもいいんじゃないか
嵐も去ったみたいだし
こんなとこで公開したら厨が押し寄せて即荒れ>すぐ閉鎖に決まってるだろ?
FF7AC発売でカプ厨がまた暴れ始めてんだから不用意な事はするな。な?
、、、つーか本人来てんのに、、、嫌がらせかよ?
、、、それにしても遅いな。
つづきはまだか?
ストックなくなったから書きながらのうpらすぃ。
急かさずマターリ待ちましょ
残り85KBか。AA使わない割に容量食うスレだな。
>>720 じゃあ捨てアド晒すから教えてくれ。頼む。
>>720 723が諦められないんだとよw
厨うっとーしいし、教えるなら教える(さらしたアドに)、ダメならダメで
今後一切スルーするとか、きっぱりやってくれないか。
レス喰うばっかだ。
>>724 避難所にも捨てアド曝してる教えてちゃんがいる
同時期だし自分としては2ちゃん関係の場所では教えたくない
まあ人によっては教える奴もいるかもしれない
でも教えられる推力本人としては微妙なんじゃないかなとは思う
我も我もとこーいう馬鹿が出てくるとたまらんから
俺も自分で探せとしか言いようがないがな。
FF7系を扱ってる18禁小説サイトを巡れば
(検索だけでなく、それらのサイトのリンク先をたどっていけば)
いつかは見つかるだろ。
みつからねえからこうやって聞いてるんjyねーか!
はよ教えくされ!!
教えてもどうせ荒しに行くんだから教えたらまずいだろ。
729 :
推力:04/02/12 19:42 ID:56A7TMkw
厨や粘着が押し寄せると大変困るのでここで晒すのはやめてください。
教えたら閉鎖します。
なんかよく知らないんだけどこれがスイカってヤツなのか?
>711
「…いや、いつも思うんだけど…なんで隠すのかな…ってさ」
ぐいっと彼女の手を取り引き寄せながら、クラウドは丁度良い温度のシャワーを彼女の白い
尻にかけた。
「…っ…あつっ…」
「熱い?」
「…くない」
「だろ?」
彼女の緊張が解ける。きゅんっと上がった白いヒップラインが“ぷるっ”とやわらかく揺れ
た。乳房は何かの冗談のように大きいのに、ヒップはそれに対応するほど大きくはない。鍛え
られ引き締まった大臀(でん)筋に、ほどよくのった脂肪が女性らしいやわらかな丸みを与え
てはいるが、ヒップからそのまま太腿に流れ、膝でくびれ、脹脛(ふくらはぎ)までするりと
至る脚線は、いっそ美しいと形容しても良いほどだった。
その脚線を、ついさっきまで好き勝手していたんだよな、と思うと、彼はしんなりとした自
分のモノの根元に、再び“じわり”と力がこもるのを感じてしまう。
「で、なんで?」
「…なんで…って………もう…前にも言ったとおもうけどっ……恥かしいからに決まってるで
しょ?」
大ぶりな南国の果実を二つに割ってそのまま胸に付けたような、圧倒的存在感を誇る乳房が、
クラウドの胸に押し付けられ“むにゅ”と変形して、密着した二人の体の間で盛り上がる。む
にむにとした乳肉の間に水滴が溜まり、それが乳房の豊かさを強調していた。
「今更隠しても、ティの体の中で俺が見てない所なんて、もうどこも無いよ?」
彼は、右手でシャワーの湯を彼女のヒップから腰へと振り掛けながら、左手で剥き出しになっ
ている白いうなじに指を走らせる。後れ毛に指を絡ませるようにすると、彼女の体が“ぴくっ
…”と反応した。
「そういう事じゃ…っん…ない…の…あっ…もうっ…首はやめて…」
>731
クラウドが、さらにうなじから左の耳の裏にかけて指を遊ばせると、彼女はくすぐったそう
に首をすくめながら、彼の背中にまわした両手の爪でしなやかな彼の皮膚をカリカリとひっか
く。まるで飼い主に甘える猫のようだが、その瞳に宿るのは満腹した猫科大型肉食獣にも似た
“気だるい残酷さ”だった。
あえて傷つけたいわけではない。けれど、彼の肉体が自分の爪などでは傷つかない事を知っ
ているために「いっそ傷ついてしまえ」という悪戯心にも似た攻撃性が顔を覗かせるのだ。
「いてて……まあ、あとは…体の中くらいしか」
「体の中…って……やぁねもう…」
「耳の中と…口の中。虫歯って2本あったよな?」
「…ヘンな事覚えている…んっ…のね……ぁあっ…む、虫歯じゃなくて、治療済みの歯…よ」
うなじから背筋を通って、尻の双丘の狭間の始点へ指を滑らせる。ティファが鼻に抜ける甘
い吐息を漏らし、くいっと腰を捻って逃げた。
「虫歯だろ?」
「っはっ……やっ…もうっ!……えっちなんだからっ!…あのね、誰かさんみたいに『歯医者
さんアレルギー』なんていうウソっぽい理由つけてまで治療するの延ばしたりなんかはしない
の、私は」
悪戯な手の甲を後に回した指手で“ぎゅうううっ”とつねりながら、ティファはほっぺたを
膨らませた。
「別に嫌じゃないさ。ただ、口の中に刃物を入れられるってのは、やっぱりどうも…な…」
「刃物?ドリルでしょ?」
「刃物だよ。回転する刃物。口を無理矢理広げてさ、刃物でギャリギャリやられるなんてのは
………あ、広げてって言えば、もう一箇所あった」
「…なにが?」
「ティファの体の中」
「へ?」
「前、クンニした時に指でアソコの中を広げて奥の方まで見……ぶっ」
しまった!
…と、クラウドが思った時は遅かった。
>732
「ばかっ!」
するっと彼の手を逃れたティファが、どんっ!と両手で彼を突き飛ばしたのだ。
「わっ!ちょ!ティ!あぶっ!」
「どうして、クラウドは、そんな、ことを、真顔で、言える、のっ!?」
顔を真っ赤にしてほっぺたを“ぷううっ”と膨らませながら、ちっちゃい女の子が意地悪な
おにーちゃんに自己主張するように、両手で彼の胸を押しやる。力そのものはそんなに強くな
いから、普段なら彼もバランスを崩すこともなかっただろう。
けれど、そんなに広くない上に足元が滑りやすく不安定なバスルームでするには、ちょっと
…いやかなり、危ない行為だ。
案の定、
「ちょ!わっ!だっ!あっ!やめっ!うわったったったっ」
後退り、追いやられ、バスタブの縁で脚を引っ掛けた彼は、
ゴッ………
「ぐっ」
…あっけなかった。
神羅の近接戦闘用戦略歩兵ソルジャーファーストと、同等かそれ以上の力を持つ魔晄の戦士
であるところの、
巨獣型モンスターの、大木をもなぎ倒す打撃にも平然と耐えてみせるタフさを持つ、
あの長い長い苦難の旅を闘い抜き、ついには自分の運命を打ち破った若き勇者であるところ
のクラウド=ストライフは、
愛する妻に突き飛ばされタイルに滑ってもんどりうってバスタブに倒れ込み、
「……あ……ク…クラウド!?……」
バスタブにヒビが入るくらい頭をしたたかに打って、そのままひっくり返ったのだった。
鼻血は無かった。
ただ、両脚を思いきり広げ何もかもあからさまに晒してしまった形で気を失う…というのは、
いくら「隠し事はしないようにしようね」と約束した夫婦の間でもどうかと、
ティファは、ぼんやりと思った。
なんかよく知らないんだけどこれがスイカってヤツなのか?
>733
■13■
実際のところ、彼自身、セフィロスコピーとして旅したあの日々の記憶は、どこか夢の中の
出来事のように現実味が希薄だった。
あの頃の記憶が、全く無い訳ではない。
むしろ、全てを取り戻した今となっては、記憶は時に、微に入り細に入り鮮明なのだ。
だが、現実味だけがすっぽりと抜け落ちている。
感情の伴わない記憶………それは、ニブルヘイムでセフィロスが行った大虐殺から、ミディ
ールの魔晄溜まりからの帰還までの長きにわたった。
旅の間は、全てがあやふやで不確かだった。
ただ、確固たるものとして心の根幹に巣食っていたのは、
『自分はこうあらねばならない』という強迫観念と、
『こうであったかもしれない』という過去への固執、
そして、
認められなかった者が願う『認めて欲しい』という切実な渇望のみ…!!…。
それは、なんと暗く、冷たく、そして孤独な時だっただろうか!
だが、その中でも鮮烈な光と共に思い出すのは、他ならぬ、あの“彼女”の生きる姿だった
のだ。
“彼女”の姿は、クラウドの行くべき道を示す燎(かがりび)であり、暗く果てない闇を払
う輝く剣(つるぎ)そのものだった。
ほんわかして、ほにゃほにゃとして、くるくるとよく笑い、すぐに拗ねて、かと思うと誰も
が気付かなかった心の傷を誰よりも早く気付いて優しく包み込み、あたたかく癒す…。
母であり姉であり妹であり、そしてまた恋人でもあった。
自分は、“彼女”に恋をしていたのだろうか?
彼は今でも時々そう思う事がある。
>735
あれは恋だったのだろうか?…と。
現実味の無い現実は、まるで水槽の中の魚を眺めているかのようだった。水槽の中の暮らし
は、魚にとっては揺るぎようのない現実に間違いは無いのだけれど、それを外から見ている自
分にとっては、切り取られた風景の一つに過ぎない。もちろん、水槽と自分の存在するその空
間は、第三者から見ればどちらも同じ現実なのだから、その事実そのものを否定する事などは
出来はしない。
だが、『第三者に「現実なのだ」と指摘されなければ認識出来ない現実』などに、どれほど
の価値があるのだろうか?
“彼女”に出会った事も、
“彼女”と約束した事も、
“彼女”を護った事も、
“彼女”に導かれた事も、
そして、
“彼女”を失った事も。
すべて、記憶だけが鮮明で感情がすっぽりと抜け落ちている。
“彼女”を失った事は哀しい。
それは確かだ。
だのに、『哀しまなければいけない場面だから哀しんだのだ』という想いがどうしても拭え
なかった。
『哀しいというカタチをとれと命じられたから哀しんでみせたのだ』という想いが、どす黒
く心に染みを作った。
それでも。
「またむつかしー顔、してるよ?
そーゆー顔してるから、暗いって言われるんだよ?クラウドは。
もっと、楽に考えられない?
もっと、肩の力抜いて。
そうじゃなきゃ、辛いよ?
疲れちゃうかもだよ?」
>736
ここまで。
もうすぐ終わります(あと1投下)。
後は後片付けだけです。
それでもいいという方だけお付き合い下さい。
>725
微妙です。
>727
お願いします。
ここで聞くのはやめて下さい…。
>729
………だれ?
738 :
名無しさん@ピンキー:04/02/12 21:26 ID:KtvuOO+l
>>737 見つからないんだけど、どこで聞けばいい??
あきらめるしかないの?
>>737 >ここで聞くのはやめて下さい…。
じゃあどこで聞けば教えてくれるんだYO?
荒らさないから教えてプリーズ!
ここと向こうのスレだけでも今まで沢山うpしてくれてる
それでも読み返して我慢汁
>>740 く /M爪ヘヘVV 教て
ね 川Vニ,ニ( .\や.しめ
そ 彡 @ .@i||i狽 え|
ろ .丿(~,し、~ )>ね.て|
し ∬||円円/ 爻 | に
!!! ∬ ヒコ/∬∠!!!! は
て ∬~~~ ∬ ∨∨
ネットマナー云々はもちろん
単純に人としての礼儀や
見知らぬ者に対する用心、てのは
2chみてーな場所だからこそ持ってないと楽しんで利用できないっつーの。
教えてほしいって言ってる人の気持ちもわかる…
教えるのは微妙って言ってる推力タンの気持ちもわかる…
難しい
とりあえず乙!
メ欄にこっそりと書いて教えてやればいいんじゃねーの?
それかヒントぐらい教えてやるとか。
ここまでうるさいと荒らしっぽいから辞めとけって。
大体メル欄なんて丸見えで意味無いだろう?
ここは推力の隔離スレなんだからそっとしとけ。
昔、ゲーム系の板で聞いたらアッサリ教えてくれたというレスがあったな
>>563 > ゲーム板で教えてもらって、HP見つけた〜!
> 氏からメールももらった!マジうれすぃ〜♪
> もうこんな童貞キモデブヲタの巣には用はありませ〜ん☆バイビ〜♪
> あ、君たちキモ童貞がこの後いくらあたしに吠えても、もうあたし来ないから負け犬の遠吠えだヨ?
> あっ元々負け犬かぁ〜(プ
> じゃぁね〜♪
>736
今でも、“彼女”の声が聞こえる。
ような気がする。
気持ちが沈んだ時。
何かを決断しなければならない時。
後悔した時。
そんな時、“彼女”の声が自分を励まし、嗜(たしな)め、そして送り出してくれるような
気がするのだ。
自分は、彼女に囚われているのだろうか?
時に、そう、思い悩む事もある。
自分が神羅に入りソルジャーを目指した行動のその根底には、常に忘れ得ぬティファへの
「好意」と彼女に認められたいという「渇望」があった。それは確固たる事実であり、その根
本を否定しては今の自分は存在し得ないだろう…と彼は思う。
けれどあの旅の間、自分を癒し、そして導いてくれたのは、やはり“彼女”だったのだろう。
そう、クラウドは思うのだ。
だからこそ、こうしてティファと暮らしながらも、いまだ迷い、戸惑う自分には、心のどこ
かに“彼女”に依存した部分が残っている…と、強く感じてしまうのだ。
それを、少しだけティファに“申し訳ない”と思う事もある。
けれど。
それでも。
あの“彼女”の、鮮烈に生き抜いたあの姿だけは、たぶん一生忘れる事など出来はしないだ
ろうと、彼は思う。
そういう意味では、自分は…いや、ティファでさえも、きっと一生彼女に“囚われた”まま
に違いない…。
少なくともクラウドは、そう、認識していた。
>750
気がついた時、彼が最初に知覚した感覚は、
『やわらかい…』
だった。
左頬に当たるやわらかなぬくもりは、人の肌のぬくもりであり、それがティファのぬくもり
なのだと、すぐに理解した。
目の前が奇妙に薄暗く白いのは、タオルがかけられているのだ。
「ティ…」
「動かないで」
ティファの声が頭上から聞こえる。
自分が枕にしているのが、バスローブからはだけた彼女の太股なのだと、その時になって彼
はようやく理解した。
「…っ…」
「ほら、動かないでってば…」
きゅ…と固定され、後頭部に冷たいものが当てられる感覚…。
それが、ひどく気持ち良かった。
「ごめんね…」
「…ティが悪いんじゃないよ…俺の方こそ…ごめん…デリカシー無かった」
いつの間にか、彼はバスローブを身に着けている。彼女は、バスルームから彼を運び、体を
拭いて、バスローブを着せ、冷たいタオルを用意し、膝枕しながら冷やしていた……のだろう
か?
いくらティファであっても、意識の無い大人の男を一人で運ぶのは、かなりの重労働だった
だろう。ましてや、今はマテリアの補助は受けていないのだ。マテリアを身に付けてさえいれ
ば、多少なりとも魔力付加の恩恵によって、ウェイトコントロールも出来るのだけれど…。
「………うん……」
ティファの、格闘家というには頼りない指が、優しくクラウドの頭を撫でる。その指からは、
胸が苦しくなるほどの後悔と懺悔が伝わってくるようだった。彼女は何度も撫で、髪を梳き、
こめかみを揉む。
いっそ「クラウドが悪いんだからね!」とユフィのように激昂(げっこう)してくれた方が
気分的には楽なのだが、彼女にそれを望むのは酷というものだろう。まだ、「ううん、私が悪
いの」と、あくまで自分の非を主張しないだけ、あの旅の頃を思えばマシだと思えた。
なんかよく知らないんだけどこれがスイカってヤツなのか?
>751
彼女は何に対しても、少し内罰的過ぎるのだ。たとえこんな些細な諍(いさか)いであって
も、他者を非難する前に、まず自分を自分で罰してしまう。
それだけはあの旅の前も、そしてその後も変わらなかった。
自分に非があるから。
自分が上手くやれないから。
確かに、人を責めるよりもまず自分の行動を振り返り、そこに非は無いか見直す事は大切な
事には違いは無い。一般には、それはそれで一つの美徳とする部分もあるけれど、そればかり
では本人も、相対(あいたい)する人間も疲れてしまう。
それを理解しているから、彼女も小さく頷くだけに留めたのだろう。
そう思えた。
ティファは…“彼女”が『狂気の英雄』によって命を落とした時、それがまるで自分のせい
かのように、ただ自分を責めた。
一緒に暮すようになる少し前、彼と小さな諍いをしてしまった時には、彼女は、二人の間で
は“決して言ってはいけない言葉”を口にしてしまった。
そして彼は、彼女が“あの時”の事を決して納得したわけでも吹っ切った訳でも無く、彼女
が泣きながら“その言葉”を口にするまで、彼女が一人で苦しみ、悩んでいた事を知ったのだ。
それでも
「私が代わりに死ねばよかった」
…その言葉を、決して口にしてはいけない言葉を血を吐くようにして口にした彼女に、クラ
ウドは初めて手を上げた。
愛する彼女に、手を、上げた。
痛かった。
振り下ろす事が出来ず、彼女の左頬をただ撫でただけにも関わらず、それでも手が、
痛かった。
滂沱(ぼうだ)する彼女をただ夢中で抱き締め、それでもうめくように「愛している」と何
度も囁いたのは、どう言えば彼女に信じてもらえるか、わからなかったからだ。
>753
今お前を愛しているのは決して哀れみからでも嘘などでもないのだと、どんな言葉を並べて
も、しゃくりあげ体を震わせながら泣きじゃくる彼女が、その言葉を信じてくれるとは、とて
も思えなかったからだ。
もしその時、自分の「愛情」が「胸を裂いて生まれる赤い血の迸りでしか証明出来ない」の
だと言われたならば、きっと彼は躊躇うことなくしてみせたに違いない。
クラウドは、『彼は“彼女”こそを愛していたのだ』…とティファが思っていた事が哀しく、
腹立たしく、そしてそれ以上に、彼女を信じさせてやれなかった自分を殺してやりたいと思い
ながら、
「愛している」
と、ただ何度も囁く事しか出来なかったのだった。
「ティ……あのさ」
クラウドは目に被せられたタオルを右手で取ろうとして、やめた。
きっと、たぶん…“彼女”を「好きだ」と感じたのは、夢でも幻覚でも無く、確かなのだろ
う。あの頃の自分は、確かに“彼女”を求めていたのだ。
けれど今は。
>754
どう言えば、彼女は心から信じてくれるだろう?
どう伝えれば、彼女は心から安堵するのだろう?
一緒にいられる間は毎日のように彼女を愛し、貪り、そして精を与えても、彼女が決して満
たされない渇望を胸に秘めている事を感じてしまう。
だから。
だから、囁くしかないのだ。
伝えるしかないのだ。
口にし続けるしか、ないのだ。
「……愛してる」
彼の次の言葉をじっと待っていたティファは、彼の少し薄い唇を割って出た言葉にちょっと
だけ目を伏せ、
「……うん……」
…と小さく返事をして、そしてまた彼の蜂蜜色の髪をなでなでと撫でた。
それは、『あの日』から幾百、幾千回繰り返される………二人の約束の言葉だった。
俺を信じて欲しい。
あなたを信じます。
その、約束の。
■■終■■
>755
以上です。
後片付けなのでエロ無しでした。
蛇足:実際ティファが子供を欲しがるのは、クラウドが考えているような事(ばかり)ではな
く、彼女のオンナの部分が持つ、ひどく利己的な理由(恋人を持つ女性がたぶん一時は
持つ打算)からなのですが。
またいつか。
いつかっていつっすか?
スイカと読むのか、ウィリーと読むのか、スイリキなのかハッキリしてくれ。
お疲れ様
最後の方ちょっぴり切ない話ですなぁ・・・イイ
すいぢから
推力さん乙です
今回も素晴らしいラブラブ切ないエチー話で大変ハァハァ萌え萌えでございました
やっぱティファはかわええです
762 :
乙です:04/02/15 01:58 ID:YhBICECq
難しい漢字に読み仮名ふってくれてたり、リアルで素敵な会話沢山あったり、読みやすい!
ラブラブエロまじよかった。
次は前あった、ティが犬みたいになりクラと激しいHするようなの読みたいなぁ。
次回作楽しみに待ってます
環境に左右されているにしても
そういう感情を打算というと、
なんか身も蓋もないような・・・。
推力のSSもマンネリ化してきてるな
同じような絡みばっかりだ。
じゃあHPアドレス教えて
やっぱりエロパロ板だし、エロあったほうが嬉しいなあ。
次回作はエロキボンヌ。
エロあったでしょ?ネットリとねちっこいのが(笑)
あれだけじゃ足りないのか。
いや、エロのみの即物的なモノを書けってゆーリクエストなのかな?コレは
全編エロのやるだけSSでないと満足できないんじゃないの?
ならHP(ry
保
ーむぺーじ
どうでもいいが、もう1つのほうのティファスレは終わったようだな。
保守
773 :
名無しさん@ピンキー:04/02/24 15:50 ID:bHLuFEWc
>>771 てゆーかこっちも終ってる感が否めないのだが……
こっちはあと63〜4KB。向こうはあと55レス。
統合するのかしないのか。それともここで両方終わらせるのか。
775 :
名無しさん@ピンキー:04/02/25 05:38 ID:u/qrhZI8
片方のみ残していても格差が余計広がっちゃうし
2つあるのはローカルルール違反だから
この際統合しちゃえというかするべきだろ
777 :
名無しさん@ピンキー:04/02/26 05:28 ID:XaAhq2Wb
七七七
IDセクース記念まきこ
ゴールデンウィークに3ギルでセクースか。すごいな。
781 :
名無しさん@ピンキー:04/03/04 01:55 ID:X3B+gXhQ
保守
782 :
名無しさん@ピンキー:04/03/07 23:26 ID:p9RKatjd
ぽしゅ
(ー、ー)
肉奴隷スレもとうとう落ちたね。
785 :
名無しさん@ピンキー:04/03/17 03:58 ID:LX84qX9o
またいつか。
786 :
名無しさん@ピンキー:04/03/17 05:42 ID:Grjc+YJc
ポシュ
788 :
名無しさん@ピンキー:04/03/25 05:30 ID:Rq2SCVbS
∧∧
(゚ー゚*)<age!
/ ヽ
| |〜
し`J
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_______
/ /\
/| ̄ ̄ ̄ ̄|\/
|____|/
もう職人が寄り付かないスレはここですか?
残り容量が62KBしかなく職人さんも手出ししかねるスレならここです。
791 :
名無しさん@ピンキー:04/03/28 15:16 ID:C3h+79Un
. ,. -v、-‐‐-.t-、
! ミ3r'7/,ヘ,`x'
/`r`'^y// { / ̄ ̄ ̄ ̄
/ トl .r、}`'kテ .iデ < あげ
ノ/|.|.` 8" ,..'ノ| \____
/ / || ,}_、` ‐t' |リ_
. /./ ̄`、-‐!_ ̄~`||-< ヽ
ソ _ } ~''‐-!' ヽ '^il
{゙i {^, j ,, -ー''~ Y,_ノ
. `V-,-,-ソ / i-i
/'^''^7゙ \__ノ '=,ノ !
/ ,/ \_,,--─''''''ーァ! -'、
r ~`/ |'" ハ,_ ,i>-<i_
,i>-<'v /ヘ`ー-、,,_,,,/{ヽ ,ヲ/ヒj゙i'ト,>
<(ツi^i゙i゙y>イ::::`ti ゙l|:::l,`i2゙ーxi゙
`iァ-ゥ' l/:::: ,:::::}i ||:::゙i
/::::: ,::::::::|l ヽ | l|::::゙i
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メ::::.::::::::::::::|| l|::::::l
メ::::.::::::::::::::|| l|::::::l
i::::;;l:::::::::::/`メ+tー'''''~~::::i:;}
{:::ィ:::';::::メ || ゙ヾ;;:::::::'i;:;j
. /:'l;::;:l:::7゙`''─゙ `'' ̄f;:::::::::::.ゝ
/:::::::::::::l゙ ゙i;:::::::::::, l、
r7::: ,:'::::::l、 {`ー---'゙ノ
792 :
名無しさん@ピンキー:04/03/30 01:52 ID:xKcj0u7w
∧∧
(゚ー゚*)<age!
/ ヽ
| |〜
し`J
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|____|/
いいものを読ませてもらった。
794 :
名無しさん@ピンキー:04/04/02 04:40 ID:vBW+2eIK
次スレ未だ?????
795 :
名無しさん@ピンキー:04/04/04 00:42 ID:/M9BsvMW
もうちょっと待って
保守で1000を目指すのか?
なんか生殺しだよなこのスレ
生ッコロs
誰か60kbで収まる話書いて埋めてくれ。折れは無理だ。
800 :
名無しさん@ピンキー:04/04/06 02:49 ID:KBvQuiWD
八百
Ti-Fa
802 :
名無しさん@ピンキー:04/04/07 21:01 ID:eGVemKQE
次スレ未だ?????
書きたいんだが・・・
勝手に書けばぁ?
ティファって堕胎経験あるらしいじょ
ティファってスリーサイズなんぼや?
806 :
名無しさん@ピンキー:04/04/09 01:27 ID:fH2MFy3+
B93W58H88。
アンダーと体重も教えれ
808 :
名無しさん@ピンキー:04/04/09 23:13 ID:IfxOJc80
B103W65H100
U75We70
B123W123H123
UB123Wgt123
808 Tifa Lockhart
あなたのプロポーションは
グラマラスでメリハリのある、理想的な
プロポーションです。ブラボー!!
Bra お取り扱いの少ないサイズですので、店頭で試着してご確認ください。
Girlde/Pants ベストサイズを確定できません。店頭でつけ、ここちを
ご確認ください。
誰がいつ立ててくれてもいいよ
肉奴隷スレはどうなったの?
ここと統合して次スレ行き…らすぃ。
じゃあここはいつ終わるの?w
終わったのかと思ったらいたが移動しただけだった(´・ω・`)
「女の倖せってなんだろうね……」
壊れていた関係。ティファが頬杖を付きながら、人差し指でグラスの縁を
すうっと撫ぜてみせる。時は経とうとも、たとえ離れていても、共鳴し合って
いると思っていた、忘らるる者の姿。逢ってみてわかった、時間という
心の痛み。自分の見ていた、小さな夢が忘れられない。
「いきなり、どうしちゃったの?」
「う、うん、ちょっとね」
「ちょっと?」
「ゆらいじゃったかなぁって」
ユフィがティファのしどけないポーズを、身を乗り出して見ている。ティファは
あわてて付け足した。
「ちょっとよ。そう、ちょっとだけ」
揺れるゴンドラ。目の前にいる恋人はだれ?ティファは目を凝らす。普遍な
ものなどありえない。次々にあがって夜空に咲く花。耀きの花は、吸い込まれる
ように闇へと帰ってゆく。けれど、また胸に響く重低音とともに新しい大輪の花が咲いた。
「だいじょうぶ、ティファ?」
「うん。だいじょうぶ。でも、ないかなぁ……」
ゆめ。星空の下の給水塔。ティファのわすれもの。あたりまえでいいから、
ささやかな倖せがほしい。この時代、それは高望みなことなのか。せいいっぱいに
生きていても、どこか無為に過しているような感覚はなぜ。ささやかであることが、
どれほど難しいかがわかる時代に人々は生きていた。
「なによ、もう。どうしたのよ」
椅子の座を両手で掴んで、ユフィはゴトゴトと大雑把な音を立てながら
ティファの横にくる。グラスを口につけていたエアリスが横目で、しどけない
ティファを観察していた。
「共感し合っている恋人たちの瞳に映っているものってなんだろう、てな感じ?」
ユフィが脇を締め捩ってよじりながら、両手を組んで祈りの格好でおどけてみせる。
「そして、起りうる不安とは何か。なぁーんてね」
ティファは琥珀の液体をぐいっと煽った。
「はあ……。それは、壊れているの。きっと、そう」
ティファの溜息にエアリスが瞬く。
「こっ、こわれてるうッ!」
ユフィがテーブルに両手を付いて体を突き出す。
「まあ、なんだわ」 「なによ」
「防ぐ方法だってあるはずよ、お姉さん」 「だれが、あんたの姉さんなの」
「あらあら」
「あらあらじゃないでしょ。いいなさいよ」
「くっ、くびしめないでぇ」
「そうね。なくもないわね」
エアリスの発話に、ユフィの瞳が、ガキっぽく変わっている。
「なに、それ」 「ユフィ!」 「あっ、ごめんごめん」
「知の探求よ」
「あたしのいちばん苦手なやつ」
ティファはにべもない。
「そんなおおげさなものではないのよ」
「だったら、もったいつけずに最初からそういってよね」
「まあ、いいから。聞こうよ、ティファ」
首に掛かっているティファの手を下ろしていく。
「べつに、小難しく考えないで。でね。なにかに、いつも心がときめいているって
ことってあるよね」
「ときめく……?」
ユフィとティファはエアリスの生徒になっている。
「そう。たとえば、花はどのくらいの時がうつくしいのかなあって、関心をもってみて」
「う、うん……」
「そしたらぁ、向こう側のことにも関心が自ずと生まれてくるでしょう?」
「向こう側……。どういうこと?」
ぼけぼけのユフィが質問する。
「ユフィ……」 「なに」
ティファの呼び掛けにユフィは顔を向ける。
「なんでもない」
エアリスは生徒たちの私語を気にせずに続けた。
「どうしたら、花にいちばんいい環境になれるのかなぁって、知らなければ
ならないことってあるでしょ?」
「ふえていく」
「そう。ささいなことでいいの。いつものなかで、なにげないことに関心を
示してみて。酒場の仕事をしてたとき、そうだったのでしょう。いろんな……」
「いろんな、人とお話もしなくちゃね。好き嫌いなんか、言ってられないし。
くだまくやつに付き合ってさ」
ユフィが笑っている。
「おんなにはリアルが迫ってくる時があるの」
「ああっ!なにそれ!アタシだって、ただマテリアを集めてるだけじゃないんだかんね」
「そうよね」 「そうそう」
ユフィは腕組をし、瞑想するようにして、うんうんと頷いていた。
「そしていろんなお酒の知識も必要だし。この人には、どんなお酒が
向いているのかなぁとか……でしょ」
「そうそう」 「そんな、上等なバーじゃなかったけどね」 「ちょ、ちょっとぉ。アタシを置いてかないでよう」
ユフィはあたふたする。
「でも、言ってることはわかるわよね」
「うん……」
「ささいなことかぁ。でも、あたしは武術一筋って感じだったし」 「あっ、アタシも。アタシもだよ」
ささいなことからはじまる、これから。なにに興味を持ったのか、日常の中での
出来事から探せばいい。そこは、こだわりを持って、やがて血と肉となり花にもなる。
悦びにも。
「ね、ねぇ。気持ちを素直に伝えたい時はどうすんの」
ユフィがエアリスに思ったことをすぐに口にする。
「それは、ケースバイケースよ」 「ええっ。どうして」
「重荷になっちゃうのってやだよね。それで、ぎくしゃくしちゃったら最悪だし」
「感情がコントロールできて、スマートな女か……。わたしにはムリだ」
ティファが匙を投げる。
「どうして」
「えっ」
「ねぇ」
「どうしてっていわれても……」
「愛は与え合って奪い合うっていうじゃん」
ユフィだった。
「おまえが言うな」
ユフィを睨みつけたら、白い歯を見せてニッと笑っている。
「よくわかんないっ!よくわかんないのよ……」
ティファが声を張り上げた。
「わかっているよ。みんな。ちゃんと、わかってるの。ただ、求めるだけでは
だめってこと。そうでしょ、エアリス」
「そ、そうよ……」
ティファとエアリスは、立ち上がったユフィに注目した。
「その前にわたしはおやすみなさい」
「まだ、早いじゃない。わたしたちが付き合ってあげるから」
ティファがユフィの手首を掴んだ。
「ティファ、酔ってるじゃないの。よくないよ。アタシと寝よ」
「ダメよ。酔っていることをいいことに、おいたなんかしちゃ」
エアリスがユフィを止める。
「いいの、いいの」
「付き合ってくれるなら、いいわ。ユフィと寝てあげる」
「いくないって。わたし、まだ飲めないし」
「嘘ついてんでしょ。こっそりと飲んでる」
ティファが立ち上がったユフィの手を掴んで引っ張った。去ろうとしていた
ユフィが強引に引き戻されて、彼女のやわらかい胸に飛び込んだ。
ユフィはティファに訊く。
「ねぇ、クラウドって、寡黙?」
「ん、突然なによ」
「いいから、おしえて」
「おしゃべりさんってことはないと思うけど……」
「ティファはどうなの」
「わたし。わたしもおしゃべりじゃないし、わかんない。正直なとこ。
嫌いじゃないのはわかってるけど」
「けれど」
「言葉が探せないと不安になるとか。でも、そんなの関係ないじゃん」
「……でも」
「じゃあ、シャイくんに好きって言えるように、セッティングしてあげなきゃ」
「それって、やだ」
「どうしてぇ」
「だって……」
「ぎゅうぎゅうのヘヴィローテーションよりはいいと思うな」
エアリスが感想を洩らした。
「……。エアリスはクラウドのことどう思ってるの?」
「わたし。すきよ、クラウドのこと」
「へえ。そうなんだ」
ユフィのくりっとした瞳がエアリスのほうを見る。
「エアリスはお花好きなんでしょう」
「ええ、好きよ」
「わたしは、嫌いでもないけど」
「好きでもないのね?」
ティファのからだ、顔がテーブルに転がる。
「ああっ、ティファ」
掴んだ手を引っ張るユフィ。
「つきあってくれたら……よ」
「ティファ!」
「座りなさいよ」
「ねぇ、ねぇ、やっぱり、マテリアよりお花好きな女の子なのかなぁ」
今度はエアリスに寄り添いに行くユフィ。そして、仔猫のようにじゃれている。
「探求か。自分で歩き始めなきゃ、始まんないかぁ……」
「ティファのお胸でクラウドをハグハグしたらめろめろかも」
「ほんきでいってんの、エアリス」
「ほんきよ」
「あっ……。ああ……。そうだったんだ」
「ま、まって。ちがう」
「なにが」
「ちがうの。ちょっとちがうのよ。ちょっと……だけ」
「ちがうって、どうちがうの。好きにちがいもあるの?」
「うん。そんな感じ。わたしが見てたクラウドは、……現在のクラウドしか
知らない」
「エアリスなら、彼の未来までも見えちゃいそう」
エアリスの貌が心なし曇る。
「そんなことないよ。好きな人のあしたが見えないこと……」
「なによう」
「昔の男との……。わたしはその時のイメージをクラウドに……ねっ」
「なんか、わかる。で、ちがってたの?」
「ううん。やさしさはかわってないけど、ふんいきが違うの。はじめは
ソルジャーだからって思っていたけど、わかんなくなってきて……それで、
悩んでた」
「うん。自分の中のイメージを押し付けちゃかわいそうだよね。むかしかぁ……」
ティファが溜息を洩らす。
「うん……」
「ねぇ、ねぇ、なんで暗くなっちゃったの?」
「さあ、なんでかなぁ……」
「なんででしょう」
「ぶう」
気持ちをストレートに伝えることができない。
「不安になるから、好きッ!て言葉で癒そうとするの。それって変。わたし、
これだけあなたのことを愛しているの。だから、あなたも好きって言ってみて。
わたしを好きなら羞ずかしがらないで、言ってよって。へん、へん、へん。
言葉でなくとも、アタシのオーラに気づいてってか。へんかなぁ?」
「もう、ユフィは寝てっ」
「そう、子供は寝るの」
「ああっ、なによそれっ!」
「アタシ、聞き分けなんか、いくないんだからぁ!」
「ユフィ、あんたいい女になるよ。わたし、潔くなんかないし」
「どうしたの、エアリス。ティファ。ねえ、ティファ……」
奇妙な部屋にティファはいた。それは、白い部屋……、ベッドだけがぽつねんとあり、
煌々とライトの照らす虚無に近い世界にいる。いつからそうなっていたのか、
記憶が飛んでいて思い出せない。ともすれば、建材の合成樹脂の臭いが、
眩暈を誘発させ不快にさせる。なぜここにいるのだろう。(どうして此処に居るの。
そして、ここに来て何時間……どれくらい日数が経ってしまっているの。全身が
気だるい)ティファを覚醒させたのは、フロァの大理石の冷たい感触だった。
ティファは素足でいる。
脚を拡げられて、爪先立ちでいた。それでも意識は朦朧としていた。
その時だった。
「あっ!」
ティファの躰に後ろから触れてくる手があって、電流が走ったような感覚に、
躰はビクンと反応をさせる。足ぐらいで、どうして性感のようなタッチに
感じてしまうのか。しかも、鋭い感じ方。なにかに馴らされている。
ティファの裸身の下方、もっとも敏感で儚い部分には、振動の根源たる
異物が押し込められ、規則的で不気味な機械音を立てていた。男の指が
ティファの足首からふくらはぎのトップを越えて、太腿にゆく。ティファの
五感の覚醒、セックスのうずき、繋がる欲望。クラウドがいて、エアリスがいた。
関係がぎくしゃくしていたのは、ティファの一方的な嫉妬……。そして
自分だけがアウトサイダー……という心の檻。男の指が女を主張した、
やわらかなヒップへと辿り着いた。ゴトッと濡れた異物が落ちた。
「クラウド、ねぇってば!わたしの話しをちゃんと聞いてッ!おねがいだから、聞いてよぉ!」
車椅子に座っている愛しい男のうつろな瞳。腕を掴んで泣き叫ぶティファ。
愛しい男は獣のような声で呻くだけ。満たされない感情。筋肉は日に日に削げ
落ちていっている。堕ちたクラウドを前にして絶望が立ちはだかった。欲望だの、
性愛だのと言うのはティファには躊躇われる。愛でさえも。でも、心が痛い。
踏み出せなかった自分に苛立っていた。この男を救いたいと思っていても、
あの日からの気持ちが切れ掛かかっている。誰かの指がヒップのスリットを
割り開き、淡いにもぐりこんで、ひくついている蕾を圧した。
「んああっ!」(どうして欲しい?わたしはどうなりたいの……?どうなってしまうの……)
「愛の証として、バングルをおまえにつけてやろう」
男はティファの背中から覆いかぶさるように、裾を捲くり肉体を重ねてきた。
ティファのヒップのスリットに熱い肉棒の感触が押し付けられ、嫌悪する
ティファの貌を窺った。嫌悪、確かに感じたのに、わからなくなっていく。
そして悪戯をしていた手は、ティファの呻く口を塞いだ。
「いやぁ」
明確な拒絶ではない、間延びした叫びがティファの薄く清楚な、セックスを
想起させない唇から上がっていた。感覚が麻痺している。ティファは
薬漬けにされ、武闘家としての翼は、男の手によってすでにもがれていた。
秘めた裏門の蕾に押し入った指が、ティファの上唇に掛かり、その指に
附着した羞ずかしい臭気を、ティファは鼻腔から肺に吸いこんでしまう。
「ああ……っ」
男がポケットから取り出したものは、ミスリル銀の宝飾品で水神リヴァイアサンを
模ったもの。それに対峙するのは、尻尾に巻かれて悶えるように咆える女神シヴァがあった。
「愛の証拠……なの?」と、ティファは男にうつろな顔を向けていた。
黒髪の房が白い頬に掛かり、ティファの惚けている貌が男をそそった。
男はティファの顔に掛かる黒髪を無造作に掻いてやる。リヴァイアサンには
細工が施してあり、緑青色の宝珠が二つ埋め込まれていた。シヴァにも同様の物が
埋め込んである。四つの瞳がティファの肉体を戒める。男はバングルを持つと前後に
捻って、僅かばかりの隙間を作った。男のうたった愛とはなんだったのか、ティファは思った。
「少し痛いぞ。がまんしろ」
ティファは男の声に反応して、壁に密着するように立たされている躰を揺り動かして、
たわわな白い乳房が躍り出させる。男はティファの姿態に満足な笑みを浮かべ、
宙吊りになった腕から肩を愛撫した。
「我慢しろ。ほんの僅かな時間だ」
薬は切れていたが、慣らされていた分、痛みに過剰に反応する躰にティファはなっていた。
「がまんできたら、あとで褒美をやろう」
「ご褒美……」
「そうだ」そう言うと、バングルをティファの手首に男は、少しずつ押し込んでいった。
「んああっ!んんっ……!」と小さな呻きを洩らす。そして、ティファの柳眉が
僅かばかり吊りあがっていた。
「もう少しだ、我慢だ」
白い手首に朱の痕ができあがったが、ようやくバングルはティファの腕に収まった。
リヴァイアサンとシヴァはティファの手首で互いを牽制しあっていた。
「抱いて。あなたが、また欲しい……」
薬が抜け切れていないのか、意識が朦朧としているのに、性愛に対してだけ
何故こうも覚醒してしまうのかがティファには分からない。硬いペニスで無茶苦茶に
子宮を小突かれて「痛くしないでぇ……痛く、痛く」と泣き叫びながら果ててしまっても、
火照りが鎮まれば、躰が次なる狂乱の季節を求めて彷徨った。果てがなかった。
どうしてと心に聞いてみても、答えが見えない、此処に着てからの、いつものこと。
ティファの顔が動いて、濃やかで絖る黒髪が(戦闘に向いているのはエアリス
のようなヘアスタイル。エアリスほどやわらかいわけではなかった。もっとやわらかければ、
彼女のように髪を纏めていただろう)揺れていた。
「むちゃくちゃにして。ひとつにならなくても、いいの。いいから。激しく、激しく、してほしいの」
誰だかわからない男にティファは哀訴する。性器同士のシンプルな交接だけを求めた。
こころは欲しがらなかったが、何故だか瞳には涙が張っていて、あふれて鼻梁を濡らしていた。
「そら、褒美だ」
ティファの拘束されている躰はビクンビクンと震えていた。素肌に白い貫頭衣を
着させられ、ティファは壁に向かう状態で立たされている。その衣服は
薄地でサイドオープン。腰を帯で締めるだけの簡易なあやういものだった。
横からは乳房の豊な膨らみが見てとれるが、今は冷たい壁に圧し付けられて、
豊乳は無残にひしゃげている。後ろには男が立っていて、ワゴンの上の
銀トレイからカシャカシャと硬質の金属音を立、悦楽に浸っていたティファの
躰に緊張が走った。何かの器具を取り出す音が聞こえ、男の気配が徐々に
ティファに近づく。振り向くことは赦されない。ティファはエックスに四肢を、
首も同様にミスリルの拘束具で固定されていた(顔は僅かに捻る程度のことは可能)。
「セックスは好きか?やつのものを咥えて、ひぃひぃ、よがっていたんだろう?」
ティファは固まっていた。
「答えないのか。口を噤んでいても、無意味だということが、骨身に沁みて、
すでにわかっているだろうに」
拘束されてということもあったが(この儀式により、自分の躰が支配されてしまう
屈辱を躰が味わってしまっていた)、ティファは男の眼がこわかった。躰から
発せられる気から、それをなによりもからだが敏感に感じてしまう。しかし、
男の瞳から感じる格の違い、そんな生易しいものではなかった。絶対的な恐怖。
核を磨り潰され、子宮を抉り取られる、そんな感覚で皮膚がそそける。ドスッ、
ドスッという重量が、尖端で芯を責め立てる。怯えと痛みが、快楽だった先刻の交媾。
背を向けていられるという現在の仕打ちはティファにとって救いなのか。
それとも、尻を嬲る気でいるのか。
「ひっ」
ティファは恐怖の声をあげた。すでに、戦士の名は捨てさせられていた。
今はただの女奴隷。男の手がテールのようになっているティファのヒップに
垂れている布を掴むと乱暴に捲くり上げる。
「いやあぁああ」
ティファの怯えたプリンヒップのスリット。背骨のラインまでも剥き
出されていた。ティファの叫びは欲する言葉。境があいまいだった。
「もう、女になったかな。無力で傅くだけの」
ほとんど全裸と言ってもいい女体。ティファのながい黒髪。髪にはこだわらなかった。
男は右へと無造作に引っ張って、壁にぴったりと張り付いている腹部の
帯のなかにぐいぐいと、絡んだ髪ごと捻じ込む。露わになる柔肌にティファの
黒髪がまたもつれて来る。男の狂った吐息がティファの剥き出しの肩を
嬲っていた。そこに掛かる黒髪も吹かれて堕ちていく。しかし、全裸ではない。
いくばくかの布がある。かえって捨て鉢になろうとするティファの心をいたずらに
鈍らせる。それがティファを執拗に灼こうとした。まるでイフリートの焔で
からだ中を舐め廻されているみたいに。男は器具を持ち替え、尻に触れて来た。
「いっ、いやあぁ……!もう、打たないでぇ。打たないでぇ……」
おぞましい感触が総身を駆け抜ける。やがて鷲掴んだ男の手が押し
上げるようにして、ティファのやわらかい尻肉のかたほうを持ち上げ、アヌスを
晒すと、手をパッと離して柔肉の揺れを愉しんでいる。男の暴虐を阻もうとするように、
手に絡んでいた長く濃やかな黒髪がハラリと散って臀部を覆う。男の唇が真横に
嗜虐の笑みになって伸び、手を振りかざし、ティファの丸みを帯びたヒップを
手の平で叩きのめす。ティファの双臀に掛かる黒髪もいっしょに。
「ひ、ひっ、ひっ!」
容赦ない打擲ではなかった。男は加減をしていて、かといってティファには
遊戯の範疇を越えて迫っていた。乾いた肉を叩く音が部屋中に響いた。
白い柔肉は質感も露わに、一打ごとにぶるんと顫え、ティファは貌を
真っ赤にして肉が啼いていた。
「いつまで、堪えられるかな。ティファ・ロックハート!」
柳眉がしなって、眉間に深い縦皺を刻んでも。
「うぅううッ!」
堪える、呻きが唇から洩れてしまう。男はピッチを上げ始めた。遊びではなくなっていた。
「うっ、あっ!ああっ!うあぁああッ!」
白地に血が刷いたように、鮮やかな朱が浮き出ていた。尻の責めによる肉の悲鳴は、
ティファにダイレクトに知覚され喚きつつ、きつく閉じていた瞼からは涙がぼろぼろと
こぼれてしまっている。ティファにとっては地獄の責めの時間がやっと終った。
歔くティファの声に男が昂ぶって、仕掛けた。「うわあぁあああああああッ!」腰を落として
しゃがむと、男は腫れ上がった臀部に頬擦りをしてから、臀部のスリットに鼻を押し付けた。
ティファは男に、尖らせた舌先でアヌスを突かれて嬲られる。ティファのからだは
びくんびくんと痙攣していた。男はティファのやわらかい臀部にむしゃぶりつきながら、
握り締めた器具を押し付けた。冷たい器具がティファの腰に添えられる感覚と、打擲の
激痛がティファを嵐のなかに放り込んでもみくちゃにした。肌理の細かい、かぶりつきたく
なるようなティファの瑞々しい白い肌の無残。今は血のような朱を刷いていて、繊細な皮膚が
破れて鮮血を噴出してしまいそうなくらいに、火照っている。男の唇にティファのみだれた
髪が絡んでいた。男は気にも掛けないで、顎を突き出して、ティファのアヌスに舌を潜らせた。
遙か原初の夜闇のような黒髪が掛かって、肌に混じることなくヒップを隠している。
恋人との閨は遠き彼方の記憶。男はティファの想いも構わずに、柔肉にかぶりつく。
甘咬みなどではなかった。ティファは意識を跳ばしながら、赦しを乞う絶叫を
迸らせていた。
「いやあぁあああ……!いやあ!いやぁぁぁ……。はっ、はっ、あっ、ああ……」
ティファは粗相をしなかったことに感謝した。誰に、誰に何を感謝すればいいのか。
戦士としてのプライドはとうの昔に男に剥ぎ取られているというのに、
しがみ付いているものはなんなのだろう。性器に熱いものがあてがわれ
押し入って来る。
「いっ、いやぁああ……あっ、あ、あ、あうぅうう……」
それは熱い肉棒ではなくて、男がティファの腰に添えていた金属製医療器具だった。
「まだ終わりではない、ティファ。これからだ。これからだよ」
「やっ、やぁああ……!」
このまま、器具のトリガーを引かせて頂戴とティファのものはしっかりと咥える。
肉襞は銃口をペニスに見立てて最奥へと煽動していた。絶命のトリガーを誘う為、
ティファは狂って尻を振り立てる。あからさまに、へっぴり腰に尻を突き出して。
ゆっくりとティファの爛れるヴァギナから男はガンを抜く。シルバーの輝きに
ティファの愛液が、シリンジに、さらなる光沢を施していた。男は絖るやわらかな
黒髪を分けて、何度目かの器具の尖端を腫れ上がって敏感になってしまった、
赧い尻肉にあてがうと、おもむろにトリガーを引いた。プシュッという小気味良い音がする。
それは、ティアァの耳にも入り、いっぱいに拡げられた口から迸った喚きといっしょに、
銀の雫の耳飾りはゆらいだ。
最大にひらいた赤い唇から、白い歯を覗かせ、拘束された壁に迸らせ叩き
つけるものは絶望。また交媾に躰が耽溺してゆく。拒む術はない。ひたすら
ペニスに縋っていく。膣内を肉棒で掻き廻されて。男は器具を床にコトッと
置くと部屋の隅に向かって投げつけ、くるくると回転しながら滑ってカーンと
壁にぶつかって鳴った。ティファの体内には緑青色の薬液が送りこまれて、
すぐに意識が朦朧としてくる。ふかいにごりのなかにいざなって。
「ティファはセックスがしたいんだろ?壊れるくらいのセックスをな」
男の手が黒髪を分けて、ティファの雫のピアスを晒した。言葉のリフレインが始まる。
「オレとセックスがしたいか?」
「こっ、心に、からだに響くぅ……のぉ」
「なんのことだ?」
「ああ……、あなたの……やさしい声。だからぁ、すきぃ……好きなのっ」「声」
「そう。そうなの……」
「その名は?」
「クラウ……クラ……くらううっ、うあぁああぁぁぁ」
しかし薬液は、ことセックスに関しては、異常なまでの執着を見せるように
なってしまう。日常の生へのこだわりが排除されて、原始の性愛の本能のみが
増幅されてしまう。ティファに注入された薬液は宝珠を特殊な製法にて蒸留させ、
それを人工血液で希釈させたもの。男はティファの戦士としてのセンスを見越して、
その濃度を監禁してから、徐々に上げて用いていった。
「声はセックスとは関係ない、ティファ」
ティファはうつろな瞳で天井を見上げ言葉にならない声を上げると、壁に額を
擦りつけながらイヤイヤで顔を振る。白い壁にまた、ティファのルージュが
描き殴られ、痕を付けた。額に垂れる、やわらかな前髪がくしゃっとなった。
「そ、そんなことない。ない、ないの……」
「いいや」
ティファの首に二本の胸鎖乳突筋と鎖骨の窪みがくっきりと女の美をかたち
作って現れていた。男の言葉をただ否定したくて、顔を振り立てようとするが、
首は拘束され思うように動かない。思うようにならないことなどはいくらでも。
たくさん……ある、とティファは切れている下唇をまた噛みしめる。意識が
朦朧として血を流すことはなかった。
「声、こえ、きかせてぇ……」
科学と魔法が無秩序に混在する、闇が棲む世界……この時代。男と女の交媾は
原始のものから、なんら変わりなく、進歩は見られていない。進化の外因たる
魔法は混乱を呼んだだけだった。誰もが倖せではなかった。人はどれくらい、
原始より進化したというのだろうか。
「声はたいせつ……なのぉ。たいせつな唄。子宮にやさしく……響く声が……
ほしい……ほしいの……。祈りがほしい」
メンタルと戯れとしての性愛。愛へと繋がる、セックスの向こう側。時間と空間の繋がり。
そして、人類は滅びに迫っていても、男はおんなを求め、女はおとこを求めて、
愛に繋がる明日を信じきって、「いのちを……、わたしの命を抱きしめてぇ、くぅ、
クラウ……ド」薬によって忘れかけていた恋人の名を口にした。突き、抉り、荒ぶる
男の証拠(あかし)を女は受け入れて、やさしく包み込み、高みで蕩け合い契る、
それが人の姿だった。「おまえをモノとして、扱っているのにか?」
しかし、憎悪と欺瞞が根付いてしまうのも、人のいつわざる姿でもある。「ものぉ……?」
「そうだ。玩具だ」
「はぁ……はいぃ……いいのぉ。そばにおいてくれるだけでも、いいからぁ。おいてぇ、おねがいだからぁぁぁ」
善良な者が為政者に欺き、虐げられ続けた人の歴史。この時代もまた、
その暗黒を繰返した。
「玩具でうれしいのか」
「そぅ。うれしい……うれいしのぉ」
「いやらしい女だな」
拘束されていた首輪が壁のなかにスッと消える。ティファの頭がぐらついて、
白いゆで卵のような、剥き身の美貌に、黒髪のほつれ毛が妖艶に、海の
藻のように掛かっている。
「はぁい、てぃふぁはいやらしぃ、おんな……。おんなです。だから、
だから……。して、してぇ……ください」
ティファの黒髪は彼女の屈辱を一時だけしか隠しはしない。情欲のあふれる瞳が、
掛かる鋭い黒髪の隙間から覗かせるディープレッドは惚けて。頤を掴んで、
みだら貌を男は自分に向かせると、その手の拇と人差し指で、ティファの
やわらかな頬を挟んで醜く変形させ、情欲に煙った美貌をじっと見つめる。
そうされて、ティファの瞳にサァァァッと怯えが拡がり翳りをつくっていた。
「いつか、ティファの背中にオレのほんとうの姿を彫ってやろう」
「くぅ、クラ……クラウ……」
「できそこないじゃない、オレのペニスでティファが昂ぶった時にだけ。
その時にだけ、情欲けぶる肌に真の姿が浮かびあがる刺青を入れる」
「ち、ちがう……」
「ちがわない、ティファ」
「クラ……」
「さあ、言え。オレにお願いしろ」
「ちょうだい……、頂戴!して、してぇ……、あなたといっしょにいさせてぇ!」
「マテリアを蒸留させたものを混合すれば、麻酔などいらない……」
「ほしい、ほしいの……。ほしい」
ティファの引き締った足首から拘束具も消えていた。
「でも、それでは面白みがないな」
男はティファの腰を掴んでぐいっと引き付ける。
「ティファ、どこにしてほしい」
「どこでもぉ……いいからぁ、はやくうぅううっ!」
壁に向かって、両手だけを拘束されて、臀を突き出す格好を取らされる。
「ティファ、なにをしてほしい」
「な、なめらかな……セックス。せっくす……」
「くれてやる」
ティファの臀部は灼かれる感覚に襲われて泣きじゃくった。男は片脚で
ティファの足を弾いて、ガクンと落ちた。不意を突かれても、ティファは男を
受け入れる体位を堅持しようと努力した。浅ましいという感覚の認識は、
もはやなかった。男の片手がティファの背筋に宛がわれ、抉られる。また、
男はティファの足を蹴った。両手の拘束も解け、ティファの躰は前のめりに倒れ、
壁を掻き毟るような仕草をした。指を立て、踏ん張ろうとしているティファを
男は薄笑いを浮かべながら突き上げで体位を崩して捻じ伏せていった。
乳房を拉げさせながらもなお、両腕をカクカクと動かしながら起き上がろうと
しているところを仰向けにさせられる。膝裏に手を差し入れられ、脚を担がれる。
「いい……。いいの」
「なにがいいんだ」
「ちんちんが……、チンポがステキ。ステキなのぉ……」
「ならば、狂え」
「チンポがステキ」
ティファは男に覆い被されていって、二つ折りにされ小さくなっていた。
ただ、セックスだけ。現在のティファには抑制がなかった。翼をもがれた天使は、
あまりにも小さくなって、くるくると堕ちてゆく。
「だれのチンポだ、ティファ?」
834 :
36:04/04/15 03:43 ID:sUVTeSF5
god;;;;
キタ─wwヘ√レvv〜(゚∀゚)─wwヘ√レvv〜─ !!
(;´д`)ハァハァ
つ、続きをキボンヌ・・・・・・・・・・
ID:BpgHcnYwタンはいずこ…?(つД`) モドッテキテー
なんだこれ
840 :
ティファ ◆4UUtu9OvxA :04/05/01 01:58 ID:3IAehhRw
こんばんは♪ティファよ!今夜は、なんだかしたくてたまらなぃのぉ・・
誰か、わたしの相手、してくれるかしら??
841 :
ティファ ◆4UUtu9OvxA :04/05/01 02:17 ID:3IAehhRw
ティファ「もぉ!誰もわたしに興味なんて無いのかしら〜〜★失礼しち
ゃうっ!いいわ、エアリスと遊んじゃうんだからぁ。おーい♪エアリ
ス〜!」
エアリス「あら、ティファ、呼んだぁ??ナニナニ〜??」
ティファ「あのね、わたしこのモヤモヤどうしたらいーかわかんないの
・・だから、エアリス・・」
エアリス「あれぇ〜〜?ティファ、どぉしたのよお!乳首ぷっくり、
たっちゃってるわよ。か〜わいい☆で、あたしが、なあに??」
(おもむろに上の服を脱ぎだすティファ。ブラもしていないので、その
豊か過ぎる程の乳房が大きく揺れながら露になった。)
エアリス「ちょ・・ティファ〜!?こーんなトコであなたのおっきなお
っぱい出したりなんかしちゃあ、とんでもなくスケベな女の子だと思
われちゃうわよぉ??」
ティファ「いいの・・だってわたし、スケベな女の子なんだもんっ!
ホラ!見てぇ・・エアリス・・」
(彼女は柔らかく巨大な乳房の間にエアリスの顔をうずめた。綺麗な
ピンク色をした大きめの乳首が、興奮のあまりビンビンに立っている。)
エアリス「きゃあ!ティファ・・やわらか・・どきどきしてる?
・・・ふふっ、なんだ、そおいうコトね♪」
(そう言うと、突然エアリスは立ちあがり、次々と服を脱ぎ始めた。
みるみるうちに、彼女のほっそりとした綺麗な体が露になってゆく・・
彼女は遂に、自ら全裸になってしまった。)
ティファ「え・・エアリスっ///いいの?そんなトコまでわたしに見せ
て・・恥ずかしいカッコするのなんて、わたし一人でじゅうぶ・・
ひゃあん!」
チャピ、チャピ、チャピ・・ちゅぱっちゅっちゅっ・・
(とても手のひらには収まりきれないティファのデカオッパイを持ち上
げて、大きな突起を舐め、しゃぶるエアリス・・)
ティファ「はぁ、はぁ、そんなにしたら・・だ・・だめ・・
も・・エアリス・・上手なんだからぁ・・きゃんっ!!ああ・・
ツンツン、して・・」
(うっとり、潤んだ瞳でエアリスを見つめるティファ。その様子がかわい
いのか、不適に微笑みながら吸い付きを更に激しくしてゆくエアリス。
しかし、彼女の股間からは、何故か透明の美しい液体が滴っていた。)
エアリス「やだ・・ティファに意地悪するつもりが、なんだかあたしまで
ヘンなキモチになってきちゃったわ・・ほら、見てよ、ココ・・
この、あたしのエッチなおマンコ、ティファのおっぱいがおいしそー
って、よだれ垂らしちゃってるわ。うふふ。」
(無邪気に笑うエアリスだったが、やはり彼女の小ぶりで形の良い乳房に
ついた小さな豆乳首は、硬くなっていた。)
ティファ「え・・エアリス・・えっち・・///」
エアリス「あーら、どうかしら?このコも相当なスケベちゃんだと思うケ
ドなーあ?」
(勢いよくティファのスカートを上げ肉感溢れるむっちりとした太股に
食い込んだ薄ピンクのパンティを下ろすと、やや濃い目の陰毛の中に、
大きく膨れ上がったクリトリスがピクピクと嬉しそうに、恥ずかしそう
に震えていた・・同時に、羞恥心からくる快楽の為か、ツンとした官能
的な香りを放つ愛液がだくだくと割れ目から溢れ出た。)
ティファ「や・・やだぁ///そんなに近くで見ないでよおぉっ!!
はずかしいよぉ・・(ケド、この気持ちよさはなぁに・?も・・もっと
見て、エアリス・・)」
エアリス「もお〜ティファの言うこととこのコの反応は正反対ね!こん
なにピクピク暴れる、おっきーい、いやらしーいクリトリス、初めて
見ちゃった。ティファジュースに溺れてねっとり、エッチに光ってる
よーぉ。・・えい☆」
ピン!
(パンパンに勃起したティファのクリトリスを軽くはじくエアリス。)
ティファ「ふわあああぁあん!も・・もっと・・エアリス、わたしの
チンチンで遊んでぇ・・」
エアリス「すっごーい♪感度抜群ねっ!ティファ、まるでお漏らしし
ちゃってるみたーい!真っ黒な毛が、やらしーい液でヌルヌル、水
浸しよ。あらっ?そのわりにはティファ、そーとー経験アリなのねぇ
・・おマンコ、ちょっと黒いんじゃない??うふふっ。」
ティファ「エアリスの・・いじわる・・////////・・・はあんっ!!」
(突然エアリスががむしゃらにティファの性器にむしゃぶりついたのだ
った!!)
エアリス「はふっふうっん・・ふっ・・」
グチョリッジュバジュルチュプジュルッパチュクチュク・・!!
(もうエアリスの口の周り・・というか顔中は、ティファの愛液か彼女
自身の唾液か区別のつかない液体にまみれていた。エアリスは、ティフ
ァの陰唇、クリトリス、膣内までをも舌でかき回し、めちゃくちゃにし
ている。)
ティファ「ひゃああああん!あっあふぁあっ!!ほわぁぁ〜あっア!!
イイよぉ・・だめになちゃうよお・・あおん!きゃおん!あっあッ!!
エアリスゥ!!!!!」
(耐えかねたのか、股間をエアリスの口から離し、エアリスのソレに
押し当てた。そして、強く抱き合う二人。サディスティックなエアリス
は、これまでのティファへの愛撫により、性器から愛液を大量に溢れ出
させていた。華奢で骨格の細い、しなやかで綺麗な体の女性、官能的で
いやらしい、たわわに実った大きな果実のような女性・・対照的な2人
が、身を寄せ合い、今まさに絡み合わんとしている・・・)
ティファ「エアリス・・ん・・ふ・・あったかぁい・・」
エアリス「はあ・・ハァ・・ティファも、やーらかぁい・・」
(乳房と乳房、クリトリスとクリトリスを擦れあわせるいやらしい二人。)
だぷるん!ぷるん!だぷん!ぷるん!
(4つのやわらかな乳が激しくもつれ合う。恍惚の表情を浮かべる二人。)
エアリス「おっおっきい、でかおっぱい!でっかいおっぱい、でっかい
勃起乳首がき・・きもちいのおお!!はぁぁぁん!!」
ティファ「え・・エアリスのコリコリ乳首がっ・・わたしの乳首に・・
ひゃん!あ・・あたって・・こすれて・・きゃあうん!」
(更にエスカレートする動き。と同時に、2人の腰の動きもより一層
激しくなってゆく・・・)
848 :
ティファ ◆4UUtu9OvxA :04/05/01 04:01 ID:3IAehhRw
(小さなかわいいクリトリスと大きく卑猥なクリトリスが、強くこすれ
合っている。もうどちらも興奮のあまり限界まで勃起しており、真っピ
ンクに可愛らしく腫れ上がっている。)
ティファ「きゃああああん!!お・・オマメちゃんつぶれちゃううん!
だめっ!らめええええ!ふわああああ!」
エアリス「あああぁぁ!!イイわぁ!イイわぁぁ!!ティファのチンチン
あたしのチンチンともつれてるうう!!」
(激しくズンズンと腰を動かすエアリス。ティファは快楽のあまりだら
しなく涎をたらしている。)
ティファ「い・・・・イクウウ!!!イッひゃうよおお!!!はん!!
はああん!!あぁぁあっん!!!」
エアリス「あっあたしもぉぉ!も、らめ・・イク!イク!イク!」
「あああああああああぁあぁぁぁあぁああああああんんんん!!!!」
ビクンッ!!!ビクッビク!!ピクピク・・
(快楽を味わいつくし、2人の淫乱な娘たちは果てた・・ティファに
至っては、愛液を噴水のようにお漏らししてしまったようだ・・
卑猥な液体にまみれながら、彼女たちは見つめあい、無邪気に微笑み
合ったのであった。)
-fin-
849 :
ティファ ◆4UUtu9OvxA :04/05/01 04:43 ID:3IAehhRw
・・ふぅ・・キモチよかったぁ☆
もぉ〜みんなが相手してくれなかったから、こんなスケベなコトしちゃったん
だからぁ!・・なんてね!フフッ!今度は一緒に遊んでよね♪
(´ー`)y─┛~~
851 :
ティファ ◆4UUtu9OvxA :04/05/01 04:52 ID:3IAehhRw
>850
や・・やだぁ///
み・・見てたの??ハズカシー!!けど、なんだか疼いちゃう・・
見てくれて、あ・・ありがと///
キモイキモイ
( ・_ゝ・)ツマンネ
うん。
まああれだ。
百合ものっての置いといても、
キャラの性格があまりに違うとガックリ。
俺は「///」がなんかイヤだ。
そお?ティファって、根本はるみみたいなイメージ…
実写版ティファは、もっと清潔感のある根本はるみって感じじゃないかな?
正直似てない。
根本はるみなんて胸キモ杉だし顔ブスじゃん。
一番言われてるのは佐藤江梨子や雛形あきこだろ>ティファ
え゛
いや、根本はるみは俺もいいとおもうがなぁ
あのボリュームを再現できる人材はそうそういないし、
なにより、再現すべき優先順位は顔<胸だから……
どでもいいが胸再現するのはエロじゃない限り詰め物でも大丈夫だろが
詰め物は激しく萎えるよ…
別に俺は根本にはこだわらんが、胸周りは100p以上欲しい
864 :
遅いけど:04/05/09 19:02 ID:HhVcxcbC
ティファ画像キタ━(゚∀゚)━( ゚∀)━( ゚)━( )━(゚ )━(∀゚ )━(゚∀゚)━!!!
でも美人だけど可愛さが無い。。。
ヒロインの華も無い。
ちょっとショック
陰毛濃くてクリトリスでかいティファ…
ハァハァ
あと乳首でかけりゃなお良し
残り22KB。未だ神現れず。
藻前ら!ティファのムービー見たですか?
かっこいいんだが、胸がペッタンコに!
一体何があったんだろう・・・。
869 :
名無しさん@ピンキー:04/05/14 18:55 ID:p/45wFUU
どこ?
画像見たけどティファ巨乳じゃん
クールビューティな尖がり顎が気になる。
ランニングタイムは正味90分は欲しい。
だれか新ティファの絵を
肉奴隷スレはどうなったの?
東郷平八郎
統合のわりにはテンプレに前スレすら載ってないが・・・。
それにスレタイそのままだし・・・。
じゃあ埋めるか。
ふふふ……埋めるぞ。
ティファは男に圧し掛かられて、答えることができない。背骨にかるい
痛みを覚えながら快美感に跳ぶ。発光する緑青色の薬液(人工血液と
マテリアを蒸留し精製した)がまた、交媾に侵食して支配がはじまり、
汚辱によってつくられた淫欲の精神(こころ)の因子が、宝珠の分裂のように
四肢の末梢まで及んで、どっぷりと浸かる怠惰の刻を迎える。
「うぐううっ、あっ、ああ……!」
天鵞絨張りの椅子に全裸の男が浅く腰掛けている幻視は、薄絹が降る
ように――やって来る。ゆったりとくつろいでいる男の両太腿の淡いに
ティファは悦んで貌を埋めて口腔に深々と男の証拠を咥え、白い背をだらりと
しなだらせ、男の腰に腕を廻して、しっかりと縋っている。逞しいペニスが
欲しくて犬になって、やがて汗を噴かせうねる女の背中。拝跪することの
歓喜に喚き、貫かれて赫い唇を大きく開いてゆく。
ティファの柳眉は吊り上がって眉間に縦皺を刻印する。蒸留水となった
宝珠の哀しみを介して、古の女が辿った道行の精神がダウンロードされる。その名……
ルクレッツィア。記憶すらされていない女。遥か古の記憶。男に騙されて
情欲に堕ちた、かりそめの聖母。愛と使命。強欲と欺瞞。女と男の精神が
捩れ縺れて蕩けあった宝珠の封印が、直系の男のペニスで抉られティファの
膣内(なか)で覚醒する。
二つ折りにされ交媾を強いられていたティファは、幻視と現在の狭間で、
グンッと豊満な乳房を迫りあげ弓反りにからだをしならせると、圧し掛かる
男をバウンドさせた。
男の錆朱色にてらてらと絖る尖端が、秘孔の入り口にまで戻されていって、
反動とともに、ずぷっ!とティファの潤った膣内に還って来る。赫い唇の咆哮が
淫欲を描いて、美貌は無残なまでの醜を殴り描き、つくる漆黒の洞穴にメテオの
衝撃のあとを重ね見る男。返って来る男の体重に、自分の太腿に拉げる豊な
乳房は噴出した汗に絖っていて、あふれだした柔肉を男は見つけると、きつく
きつく無慈悲に抓っていった。赦しを請うてさけぶ……女。ティファのからだに
ワインレッドの赤斑が出来上がっていた。かりそめの刻印。男の貌がその痣を眺め、
悪魔のような笑みを浮かべ、唇が両脚の脹脛に挟まれたティファの歪んだ貌へと
降りてくる。捻ることは叶わなく、舌が蛇になって滑り込んで、ルクレツィアの
犯した罪の意識と、男の抱く審判への租となった箴言が一気に雪崩れ込む。
しかし、それはマテリアを蒸留した薬液が尽きるまでの間。脈動する男根が
精を吐き出すまで。ティファは蠕動が絶える瞬間まで男に揺さぶられる。
男は乳房から手を引くと、ミスリル・バングル(リヴァイアサンに捉えられた
女神シヴァは悶えながらも海洋神に果敢に攻め、怒りとも快美に揺さぶられて
いるともつかない美醜を晒して咆え立てている装飾品)を嵌め込まれた足首に
手を掛けて拡げ、……ティファはどくどくと吐き出して来るものに身悶えた。
うつろな瞳に映る、シヴァの貌が男のすべてを送り込もうとする律動で揺れている。
男はティファの両足首を掴んだ手に力を込めて完膚無きまでに衝きあげる。
緑青色の薬液はティファが求めたものを歪ませて実現させた。
ティファの足首に更に力が加わって、男のしなやかな背が獣のようになって、
肉を頬張って精を搾り取ろうとする女陰から抜き取り太腿に臀を載せると、
荒い息を吐き開けている唇に降りてくる。両脚は下ろしてもらえず、ティファの
顔には血が昇って紅潮し苦しみが続いた。
「人は惑星の終わりの瞬間まで、犯りまくっているだけの存在だということが、
――骨身に沁みただろう」
「あ、あうっ、ああ……、あ、ああ……」
男の手がフロアに散らばっている濃やかな黒髪を掻き集めると、ティファの貌を
力任せに引き揚げる。
「うあああっ……!」
頭皮が引き剥がされるような痛みに声をあげて泣く。しかしティファの五感は
とりとめもなく、セックスに慣らされて、その瞳も濁っていた。
「こらえ性のない女だ。痛みを受け入れろ。さあ、俺の肉を口に含め。おまえが望んだものだ」
「あ、ああ……」
男は腰を突き出して、ティファの唇を捲って交媾の残滓を塗りたくった。
「星は英雄などもとめてはいない。命には終わりがあって、しかるべきもの。ちがうか」
「はあ、はっ、はあ……。ぐふっ……、んぐううっ、んんっ」
「興奮して歯をあてるな。いいか、心をこめてしゃぶれ」
ティファの両手が圧し掛かる男の太腿を抱いて、離すまいとすると、あの笑みを浮かばせ
からだを捻り、爛れた赫い華を拇と人差し指で挟んで捻った。ティファは激痛とも交媾の
刺戟ともつかない嬲りに、男を両太腿に乗せたままでガクガクとからだを顫わせて、
もっとも小さな秘孔を拡げてしまった。
縋って肉茎を抱いていたティファの舌の蠢きが緩慢になっていく。男は二つ折りになった
ティファの両太腿のうえでペニスを含ませ、ヴァギナを嬲って放尿するのを愉しんだ。目には、
マテリアの蒸留液を打ち込んだ赤痣が白い臀部にあるのにも興奮して、肉棒を膨張させてゆく。
(だれも、英雄なんかじゃなかったの。
ただ、だれかに認めてほしかった。 身近な親しい人に。 それだけなの……。
ねえ、クラウ……。 クラ……。 だれ? あなたは、だれなの……。思い出せない。ああ……)
「んんっ、んぐううっ」
埋まらない・・・
すげぇGJ
にしても次スレ立てるの早すぎ・・・
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のいずれかでdat落ちします。
後者を強く推奨。新スレに移動してください。
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↓888どぞー。
888