コテハン至上主義!タケルたちの愉快な雑談スレ♪

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238伊織
「伊織のハメハメアドベンチャー」
過去ログ>>35 EVO.7>>36 EVO.8>>157-158 EVO.9>>167-168 EVO.10>>173-174 EVO.11>>194 EVO.12>>204 EVO.13>>211-213
EVO.14>>226
原案:八神ヒカり  作:火田伊織
EVOLUTION.15 本宮大輔!秘めたる想ひ

「お願い、大輔、抱いて・・・」
その言葉に誰よりも一番びっくりしたのは、他でもない大輔さんだった。
「は、はは・・・何言ってんだよ?冗談だろ?冗談だよ、な?」
うわずった声で、大輔さんは聞いてみる。
「私は本気よ。本気なの・・・」
「えっ・・・」
大輔さんは少しづつ、自分の背中に回してある京さんの手が、胸の前にあった京さんの顔が、下に降りて行っているのに気付いた。
そしてそのまま下がりつづけた京さんの顔は、大輔さんの腹部あたりまで来ていた。
「み、京・・・んっ!?」
大輔さんは股間のあたりに、何か柔らかいものを感じた。
「こ、これって、もしかして・・・」
恐るおそる下に目をやる。
改めて確認して二度びっくりする。股間に当たっているのは、京さんの胸だった。
(うっ・・・女のコの胸って、こんなに柔らかいのか・・・!?)
その柔らかな感触は、女性を知らない、若い大輔さんの一物をそそり勃たせるには十分だった。
少しづつ、硬くなっていく大輔さんのモノ。もちろん、京さんがそれを見逃すはずはなかった。
「大輔・・・」
京さんが上を向いて、大輔さんの顔を見る。
目が、合った。少し気まずい。
しかし、京さんは驚くべき行動に出た。大輔さんのズボンのジッパーに手を伸ばしていたのだ。
「京・・・」
一瞬、あきらめかけた。いや、して欲しい、とさえ思った。しかし、彼の頭はすぐに「これじゃダメだ」と冷静さを取り戻した。
そっと、京さんの肩に手を触れる。
「やっぱり、だめだよ・・・」
優しい笑顔で、京さんをゆっくりと引き離す。
「大輔・・・、なんで?」
「だってさ、今、しちゃったら、賢が氏んじまったことをいいことに、俺が京をかすめ取っちまったみたいじゃん。俺、そんなのヤだから・・・」
言葉の後半で、少し、うつむきがちになる。
しかし、むしろ横を見て気まずそうな顔でうつむいているのは京さんだった。
「そっか、そうだよね。私、ヒカリちゃんみたいに可愛くないし・・・」
自信無さげに言う京さん。だが、その言葉は大輔さんを怒らせることになる。
「ばっ、馬鹿言ってんじゃねえよ!京は十分可愛いって!それに俺、気付いたんだ。俺が好きなのは、京――――――――お前だったんだ!」
「えっ・・・」
突然の告白に少し肩がビクリとなる。もちろん、京さんにとって、その言葉は意外なものだった。
「で、でも、ヒカリちゃんは・・・」
「ヒカリちゃんは確かに憧れの存在さ。でも、わかったんだ。憧れと好きってのは、違う、ってこと。それにヒカリちゃんには、タケルがいる・・・」
またも、語尾が暗くなる。少し、ヒカリさんに未練がないでもない様だ。
「・・・じゃあ、何でしてくれないの?」
「多分、京はまだ、本気じゃないと思うんだ。賢が氏んで、自暴自棄になって、自分をいじめてるだけさ。俺のことを本気で好きになってくれるまで、そんなこと、俺は出来ない・・・」
「大輔・・・うっ・・・ああはあ〜〜〜〜〜ん」
京さんが、また泣き出す。
「おいおい、泣くなよ〜〜〜」
大輔さんは抱けないなら、せめて、抱きしめてあげよう、と、背中に手を回そうとする。しかし、その手が背中に触れることは無かった。
京さんの顔に、赤い液体がかかる。
顔にかかったその液体を、人差し指と中指の指先ですっと拭い取ってみる。雨に濡れたせいで少しさらりとしているが、血だ。
その血は、大輔さんの胸から噴き出していた。
京さんは、まだ何が起こったかわからない様子だ。
遠くから一部始終を見ていた僕は、すぐに全てを理解した。
手すりから急いで飛び降りる。
地面に着地した時、高いせいか少し足がじんとしたが、そんなのに構っていられない、と思うと、僕の足はすぐに彼らの方へ走り出していた。
そう、大輔さんは、何者かに後ろから刺されたのだ。
そしてその人物とは・・・・。

つづく