1 :
名無しさん@お腹いっぱい。:
某板の企画によって誕生しました。
基本ルールは次の通り:
1.ジャンルはギャグ、シリアス、恋愛物など
2.恋愛物は原則的に男x女で
3.エロは禁止、別スレへ
さあ、原作も新作発表されて完全復活したことだし、思い切り書こうじゃないですか。
3 :
名無しの歌が聞こえてくるよ♪:2000/12/19(火) 14:45
小説発表と感想のみならここのスレッドで、同人関係の話題は同人板で、
では?
4 :
同人板スレの643:2000/12/19(火) 19:02
あのう、以前小説スレッド移転の話で
「やおい小説が目に入るのは辛いから、複数のスレッドを
建てられる避難所(jbbs)へ移動したらいいのでは」
という意見を書きこんだ者ですが、
>2.恋愛物は原則的に男x女で
などと書いてしまったらまたしても騒動が起きそうな気が…。
フゥ…なんだか熱が冷めてきました。
原作への愛は変わらないのですが、もういいです。
5 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2000/12/19(火) 19:48
やおいダメ?
個人的な提案ですが、
とりあえず男女、やおい両方OKにして
やおい小説書くときは、先頭に「注意」とか
書いてもらい、苦手な人が読み飛ばせる
ような仕掛けにしてもらうっていうのはどうでしょうか?
6 :
同人板スレの643:2000/12/19(火) 20:38
>>5 それなら良いと思います。
個人的に奇面組のパロディへの興味が薄れてきたので
このまま消えます。
7 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2000/12/19(火) 23:35
8 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2000/12/19(火) 23:39
私も賛成です。>5
9 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2000/12/20(水) 11:20
スレ立ったね。おめでとー。
なんか考えてくるね。
10 :
1:2000/12/20(水) 11:33
1ですが、やおいは全面禁止というわけではないです。
>>5さんのやり方であれば問題無いと思います。
11 :
名無しさんだよもん:2000/12/20(水) 12:21
やほひを忌む気持ちはわかるけど、あんまりエロエロでなきゃいいんじゃない?
前スレの男×女でも割とほのぼのしてたし、そーいった系のお話全般いいと思うけどどうよ?
12 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2000/12/20(水) 12:31
1……
空気、よめ。
ここは、いま、奇面組とかかけるムードか?
タノムよ・・・イタクて、ちえ泣いちゃったよ。
13 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2000/12/20(水) 12:52
今だから言うわけじゃないが、「空想の部屋」にはなにげに名作が多かった。「せをはやみ」とか。
14 :
名無しさんだよもん:2000/12/20(水) 14:36
>>12 1ではないが・・・
ネタあるんだけど、当方同人で大変な時なのさ。
入稿終わったら突っ走って盛り上げたいと思ってます。
待っててね〜ん。
15 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2000/12/20(水) 14:38
16 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2000/12/21(木) 08:52
冬コミで奇面スペースに来る客が2ちゃんねら〜ばっかだったらヤダな
17 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2000/12/21(木) 08:59
居場所のないエロオタって何するか解らないな。
私のID抜ける?(藁)
18 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2000/12/21(木) 14:17
あーあ、やっぱついて来たか・・・粘着質・・・
沢山の人に恨まれてる奴がいるんだからしかたねーべ。
20 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2000/12/21(木) 17:26
>>18 えろヲタというより、ここではキャラ萌えヲタの間違いじゃないか。
えろ話は奇面えろ小説スレで出来るが、ファンサイトを追い出され、
自分でサイトを作ったら身元がばれる奴が
唯一萌え話が出来るのが2ちゃんってわけだ。
21 :
20:2000/12/21(木) 17:27
22 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2000/12/22(金) 13:47
あげてみる
23 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2000/12/22(金) 18:43
またまた提案ですが、
前スレの一連の小説、こっちへ持ってくるっていうのは
どうでしょうか?
前スレからの削除依頼も同時に行うということで。
各作家様、勝手に提案してすみません。
24 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2000/12/22(金) 19:18
いいと思いますよ
>>23 でも、削除依頼は通らないかも・・・。
25 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2000/12/23(土) 01:36
26 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2000/12/24(日) 00:42
小説もうあるんですが、コミケ準備で手一杯。
先になりますが、待っててねー。
27 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2000/12/24(日) 11:15
塊×巣牌子(前スレから転載)
姉の友人だという事で知り合い、恋に落ちる二人。
最初はお互いのスポーツに対するストイックさに共感し会う友情関係だったが
ふとした事で見せた巣牌子の女らしさやその事に恥じる巣牌子の可愛さ
そして巣牌子の豊満なボディに心を奪われた塊は。
「スポーツを心から愛し、他の何もかもを犠牲にして目標に向かって
努力するひたむきなあなたを心から愛していたわ。
でもね…あなたの過剰なスポーツ馬鹿ぶりには、私、とてももうついて行けないの!」
泣きながら走り去って行く恋人。
傷心の塊を唯一理解し、慰めてくれた女(ひと)が巣牌子だった…
だがしかし、巣牌子に心を奪われた男はもう一人いた。
その男とは、雲童命・塊の父、雲童丈。
命が学生の頃から彼女の試合に応援などで顔を出し、
その事は命と巣牌子が社会人になってからも変わらなかった丈。
農耕用の牛馬のようなたくましい体躯、
スパイクの練習用にボーリング用の球を使う根性。
試合等では必ず手製の弁当やドリンクを、周りのものの分まで用意する女らしさ。
そして男に冗談で「巣牌子さん女らしくて可愛いよ」と言われて本気で恥らう純情さ。
雲童塊と全く同じ性質の丈が彼女に恋心を抱かぬわけはなく
丈「にとっては、今は亡き妻以来の理想の女性だった。
「ワシとした事が、この年で焼けぼっくいに火が付く事になろうとはな。
ときめきは若いものだけのものではなく、恋は遠い日のの花火ではないという事か」
本気で再婚を考える丈。
巣牌子と結ばれるには、まずはわが父を倒さなければならない
塊であった…
28 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2000/12/24(日) 11:17
妖×邪子(前スレから転載)
高校3年の秋、天野邪子の母は父を追ってアメリカへ行った。
邪子は高校を卒業するまでは、日本に残ることになった。
そんなとき、似蛭田妖は言った「卒業まで一緒に住まないか?」と。
邪子は妖に対し、特別な恋愛感情を持ったことはない。
ただ一緒にいると他の男性では感じられない”安心感”があった。
中学の修学旅行、京都の番長グループと対立中
妖がきたときは、顔にこそ出さなかったが安堵感があったことを
憶えている。高校にあがってからは接点が殆どなくなったが、
それでもたまに会うと、何か心地よいものが感じられた。
その日の晩、妖の家のチャイムがなった。
「ごめん!」大きなバッグを抱えて邪子がやってきた。
こうして2人の生活が始まった。
「よくここが分かったな」
妖は邪子を招き入れた。
「まーな」
妖の住む家は、邪子の住んでいた豪邸と比べるといたって普通の一軒家だった。
「ちょうどコーヒーいれたところだ。飲むか?」
「ああ、サンキュ」
コーヒーを飲みながら、妖は邪子をちらりと見た。
「(普段学校で見るのとはずいぶん違うな)」
今日の邪子は長髪を後ろにきれいにまとめ、服装も地味すぎず派手すぎず、
センスよくまとまっている。
コーヒーカップを持つ手のしぐさも、一段と上品に見える。
「・・・何見てんの?」
「あ、い、いや、何でもねえ」
静かな部屋に二人っきり。時間だけが流れていく。
「・・・テレビ、見てもいい?」
「あ、ああ。俺、カップ片づけてくら」
妖は二人分のカップを持ち、逃げるように台所へ。
「何ウロたえてるんだろ、アイツ?」
一方、妖の鼓動は早まるばかり。
「(な、何なんだ、このドキドキ感は・・・?
ま、まさか、俺・・・)」
29 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2000/12/24(日) 11:20
妖×邪子(前スレから転載)
妖が風呂からあがってきた。
濡れた髪をタオルで拭いている。
拭いている最中に、普段は前髪で隠れている妖の目がちらちら見える。
妖の目を見るたびに、邪子はドキドキした(なんだろうこの気持ちは)
「邪子おまえこの部屋で寝ろよ、俺は別の部屋で寝るから」
邪子は、ほっとした気持ちと残念な気持ちがいりみだれた。
そんなわけで、2人は別々の部屋で初夜を迎えた。
朝になった。邪子が目を覚ますと妖はすでに学校へ行く
準備をしている。昨晩、当分の間2人が一緒に生活して
いることは誰にも言わないと決めた。番組や御女組のメンバーにも。
だから30分の時差登校しようと決めた。先に妖が出て、邪子はそのあと。
邪子は妖からもらった合鍵でカギをかけ、何事もなかったように
登校した。
30 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2000/12/24(日) 11:21
妖×邪子(前スレから転載)
いきなり最終回
卒業式も終わり、邪子がアメリカへ旅立つ日が来た。
空港へは御女組のメンバーが見送ってくれるというので
妖は、妖の自宅前での見送りとなった。
「じゃあな」
邪子は旅立っていった。また再会することを約束して・・・
邪子がいなくなり、妖は寂しさを感じたが、
ボクサーの夢を果たすため、寂しがってばかりはいられない。
すぐジョギングに出た。
前に見覚えのある後ろ姿が・・・雲童塊だ。
雲童も巨人入りするため、がんばっているのだ。
走っているうちに、花見の団体が見えた。
妖が叫んだ「おーい奇面組じゃないか」
−完−
31 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2000/12/24(日) 11:23
妖×邪子(前スレから転載)
ある晩、妖が昔のことを話し出した。
妖「昔の俺って気が小さくて弱虫だった。
ある日、不良にからまれている子供を助けた男が
いて・・すごくかっこよかったんだ。
ああいう風になりたいって、いつも思っていた。」
邪子「その男、知っている人?」
妖「いや知らない・・もしかしたら会っているのかも
しれないけど・・もう昔のことだから・・」
邪子は、妖にそんな過去があることをはじめて知り
驚いた。
どんな男なのだろう・・邪子は布団に入りながら
考えた。
32 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2000/12/24(日) 11:24
妖×邪子(前スレから転載)
邪子「あれ?どこ行くの?」
妖「新春がまん大会。雲童と出る約束したんだ」
邪子「えーー??勝てる自信あるの?」
妖「あるよ」
邪子「風邪引いても知らないよ」
妖「風邪なんかひかないってば」
邪子「応援行かないからね」
妖「別にいいよ」
次の日、妖は予想通り風邪を引いた。
熱もすごくある。
妖を一人だけにしておけないので、邪子も学校を休むことにした。
泣く子も黙る番組リーダーが風邪でぐったりしているしている。
「まったく・・・がまん大会なんかに出ているからだよ」
邪子はぶつぶつしながら、妖の看病をした。
なれない手つきでおかゆを作り、
妖に食べさせてあげながら、邪子は思った。
「こういうのも悪くはないな」
アレンジ版
邪子「あん?どこに行くんだって?」
妖「新春がまん大会。雲童と出る約束したんだ」
邪子「はぁ??勝てると思ってんのかよ?」
妖「自信はある」
邪子「たく、風邪引いても知らねーぞ」
妖「風邪なんかひかねぇってば」
邪子「応援行かねーからな」
妖「別にいいって」
次の日、妖は予想通り風邪を引いた。
熱もある。
妖を一人にしておけないので、邪子も学校を休むことにした。
あの泣く子も黙る番組リーダーが、風邪でぐったりしている。
「ったく、がまん大会なんかに出るから・・・しょうがないな・・・」
ぶつぶつ言いながらも、妖の看病をする邪子だった。
なれない手つきでおかゆを作り、
妖に食べさせながら、邪子は思った。
「・・・たまにはこういうのも悪くない、かもな」
33 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2000/12/24(日) 11:26
「君の為にできること 1」 豪×千絵(前スレから転載)
「明日、あたしのバースディパーティやるんだけどさ、都合いい?」
昼休み、弁当を食べながら、千絵が嬉しそうに言った。
唯、物月、織田は喜んで同意し、プレゼントの話題などで盛り上がっていた。
「あ、ねえ千絵。奇面組のみんなは誘わないの?」
「ジョーダンでしょ! パーティがメチャクチャになっちゃうわ」
唯の何気ない質問に、千絵は顔を引きつらせて答えた。
「でも、あの人達なら呼ばれなくても来るんじゃない?」
物月のもっともなツッコミに脱力しつつ、千絵は沸きあがってくる
期待を押さえきれなかった。
「な、なあ、唯ちゃん。あいつの好きな物ってなんだ?」
下校途中、忘れ物を取りに行った千絵を待つ唯の目の前に、
ふいに豪が現れた。
「あいつ? ああ、千絵の事ね。…ひょっとして、明日の…」
「べ、べべべ別にそんなんじゃねーよ! ただ、やらなきゃ後で
文句言うだろうと思ってよ」
明らかに動揺を隠せない豪の様子に、心の中で苦笑しつつも
唯は笑顔でアドバイスをした。
「月並みだけど、心がこもってれば何でもいいんじゃないかなあ」と…。
34 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2000/12/24(日) 11:27
「君の為にできること 2」豪×千絵(前スレから転載)
案の定乱入してきた奇面組によって、パーティは
大騒ぎになったが、楽しい時間になったのは確かだった。
後片付けを母親に任せ、千絵はプレゼントを抱えてさっさと
自分の部屋へ戻ろうとした。
「あれ? 何だろう、これ…忘れ物かな」
居間の片隅に無造作に置かれた紙袋。裏には大きく乱雑な字で
『千絵へ これ使え 豪』と書かれてあった。
「やあだ、何よ。まったく、素直じゃないんだから…」
こぼれる悪態とは裏腹に、彼女の口元はほころんでいた。
「ちょっとっ! 待ちなさいよ豪くん!!」
「なっ何だよ! 心配してやったんじゃねーか!」
翌日、豪は千絵に学校中を追い掛け回されていた。
「ねえ、どうしたのあの2人」
呆気に取られた織田が、唯に尋ねた。
「あのね、豪くんが贈ったプレゼント、育毛剤だったんだって」
「いつもそんな頭してると、ハゲちまうぞ!」
「大きなお世話よっ! デリカシーないんだからー!」
35 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2000/12/24(日) 11:28
「君の為にできること 3」豪×千絵(前スレから転載)
「ん? どーしたんだ」
追いかけて来る気配が消えたのを不思議に思い、振りかえると
突然豪の顔面に、何かがめり込んだ。
「お返しよ!」
廊下の端から端まで届く見事なピッチングをした千絵は
そのまま走り去っていった。
「あいつ、思いっきり投げつけやがったな」
彼女が立ち去る足音を聞きながら、豪は筒のような物を
顔から引き抜く。それは…
「シェービングクリーム? ったく、素直じゃねえな…」
顎をなでつつ、痛みも忘れて笑い出す豪であった。
36 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2000/12/25(月) 11:15
ここいいね。あげ
37 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2000/12/26(火) 03:09
またーり読ませていただきました。
続きを待つ。
38 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2000/12/26(火) 03:25
来てみたら自分のが転載されててびっくりしました(笑)
14さん、26さん、コミケがんばって下さい。ここに
書かれるのを楽しみにしてますね。(冬コミ行けないんで)
39 :
26:2000/12/26(火) 09:49
>>38 どうもありがとう。頑張るよー。
こうして並べてもらうと、改めてまったり読めるね。
また書いて下さい。楽しみにしてるんだよー。
私のお話は自信無いな〜…何とかまとめてみます。
40 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2000/12/26(火) 12:45
>>39 冬コミでは26さんの奇面組系同人本を期待しても良いのかな?
41 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2000/12/26(火) 20:58
妖×邪子
一緒に暮らしているものの、
妖がボクシングジムに通ってたりしてたので、
2人で出かけることはめったになかった。
でもある日妖が「海にいかないか?」と声をかけてきた。
ヤマサキUSO800に2人で乗った。
「しっかりつかまってろ」
邪子は妖の体にしっかりとしがみついた。
42 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2000/12/27(水) 00:19
あぁ!妖×邪子の新作だ!!
嬉しい〜〜!!
43 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2000/12/27(水) 07:51
44 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2000/12/27(水) 17:51
あげあげ!
45 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2000/12/28(木) 02:42
私も昔は小説書いてたなぁ・・・某所で。
久々に書いてみようかな・・・ネタ考えよう・・・。
46 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2000/12/28(木) 11:11
続ききぼーん
47 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2000/12/31(日) 00:05
まだ?
48 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/01/01(月) 14:28
妖×邪子
ある日のこと、テーブルの上に一枚のチラシがあった。
「新春凧揚げ大会」
御女組も出るこの大会、どうやら番組も出るようだ。
妖は昨年、番組は御女組と引き分けになり(注1)、優勝できなかったことを
悔やんでいる様子だ。
その日から2人は、それぞれの組の凧のデザインで、頭を悩ませる
日々が続く中、お互いに言うのであった。
「今度は絶対負けないからな」
注1:アニメ版
49 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/01/01(月) 21:45
勝手に41の続きを・・・
妖のバイクで海に来た二人。まだシーズン前と言う事もあり、海岸にはほとんど
人もいない。
「ワリィな、やっぱちょっと早すぎたか」 少し遠慮がちに言う妖に邪子は苦笑する。
「いいよ、あんま人がいんのもうっとうしいしな」
そう言うと邪子はサンダルを脱ぎ、裸足になって海岸に走っていった。
気持ち良さそうに砂浜を走る邪子。
「お前も来いよ、そんなに冷たくないぜ」
邪子の言葉に少し笑いながら妖も波際に歩いていく。
「オイオイ、あんまりはしゃぐと転ぶ・・・」 そこで妖は言葉を止めた。
邪子が急にその場にうずくまって足を押さえたのだ。
「おい、どうした!」
慌てて邪子のもとに駆けより、彼女の足を見ると、どうやら落ちていたビンの
欠片でも踏んでしまったらしく、足がザックリと切れて血が流れていた。
「た、大した事無いって、このぐらい」
どう見ても大丈夫では無さそうな傷にも関わらず、邪子は笑いながら言う。
しかし、やせ我慢なのは目に見えていた。必死で平気なふりをしているが、
額には脂汗がにじんでいる。 妖は少し呆れたように
「本当にあまのじゃくだな、お前も」 そう言うと妖は邪子の体を軽々と
抱き上げた。
「な、何すんだよ!!降ろせって!」
邪子は必死で反抗するが、到底かなわず、妖は軽々と邪子をバイクの所まで
運んで行った。
50 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/01/05(金) 22:58
続きは〜
51 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/01/06(土) 01:33
49です。誰も期待してないかもしれませんが…
妖は邪子をバイクに座らせ、彼女の傷を見た。
「あ〜あ、大分深く切ったな。歩けないだろ、これじゃ」
「な、何言ってんだよ!平気だって、これくらい。オイ、あんまし触んなっ!」
尚もムキになるに邪子だったが、ハッと我に返った。妖があまりに真面目な顔をして
いたからだ。
「おい、…妖?」
恐る恐る顔を覗き込む。邪子の視線に気付いたのか、妖は普段のポーカーフェイスに
戻って言った。
「なあ、お前もあんまり自分で抱え込むなよ。たまには素直になってみろって」
突然そんな事を言われて邪子は面食らった。しかし心配させたくないと言う思いと、
素直になりきれない思いで更に反抗した言葉になってしまった。
「平気だって言ってるだろ!あんましゴチャゴチャ言う…」
「俺にも心配ぐらいさせろって言ってんだよ!」
妖のセリフに邪子も言葉を詰まらせた。何も言えない彼女に更に妖は言う。
「なあ、お前にとって俺は泣き言一つ言えない位頼りない男なのかよ。俺だってお前
の本心を聞きたいと思う時はあるんだぜ」
正直邪子は驚いた。いつも憎まれ口ばかり叩き合っていた妖が自分に対してそんな風に
思っていたなんて思わなかったからだ。 しかし不思議と嫌な感じはしなかった。
自然と邪子の口に笑みができる。
「オイ、人が真面目に話してるの聞いてんのか?」
照れ隠しなのか、少し不機嫌そうに言う妖に
「あのさあ」
「…何だよ?」
「やっぱり足痛くてダメみたい。手当てしてくんない?」
少し顔を赤らめて言う邪子に妖も笑って言った。
「ったく、最初からそう言えって」
52 :
天野邪子さん@よーでもいいことだが:2001/01/06(土) 14:48
やたっ!!新作!!
で?で?
53 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/01/06(土) 20:48
54 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/01/06(土) 21:03
53追記
>>51 楽しく読んでます。
素晴らしいです。
>54
追記するなら、もう少し頭を使いましょう。
>面白いですよ。
>楽しく読んでます。
>素晴らしいです。
中身がありません。
56 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/01/12(金) 01:06
49です。 うわ、けっこう下がってきてるな。 もう誰も読んで無かったりして。
邪子の傷はやはり大分ひどいものだった。手当てをしようにも、何も道具は無い。とりあ
えず妖は自分のバンダナを包帯代わりに邪子の足に巻きながら言った。
「とりあえずこれでも巻いとくけど、…確か来る途中に薬局があったな。俺ちょっと
行って薬買ってくるな」
と言いだした。
「え?別にいいって、これくらい」
少し驚いたように邪子は言う。
「お前なあ、これちゃんと手当てしとかないと跡残るぞ」
「別に多少跡が残るくらい構わな…」
「バーカ、俺がイヤなんだよ」
さらりと言われて邪子は赤面した。
「な、なに言って…」
口ごもる邪子の様子に気付かず、バンダナを巻き終えた妖は顔をあげた。
「とにかく行ってくるからちょっと待ってろよ、あと…」
そこで言葉を止め、妖は自分の着ていた皮ジャンを脱ぎ、邪子に投げつけた。
「そろそろ寒くなってくるからな。それでも着てろよ」
確かにまだ泳ぐには早い時期である。昼間はともかく、夕方にもなると少し肌寒い。
先ほどまで水につかっていたこともあり、邪子の体は大分冷え切っていた。
「あ…」
「じゃーな、ちゃんとバイク見はってろよ!」
そういって妖は走って行こうとする。邪子は思わず呼び止めた。
「妖!」
「ん?なんだよ」
「あ・・・ありがと!」
照れくさそうに微笑みながら言う邪子を見て妖も軽く笑った。
「まあ、いつもとは言わねーけど、たまにはそういう顔もいいぜ」
そう言って妖は走って行った。正直走りながら
『…やべ、あんな顔誰にでも見せるようになったら俺の気が休まらねえや』
などと考えていたのだが、勿論邪子は気付いていないのであった。
57 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/01/12(金) 01:08
うわ〜!省略されてる。 どうも失礼しました。
小説書くの初めてなんで、お見苦しかったらすみません。
58 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/01/12(金) 20:31
新作age
この2人やっぱいいね。
59 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/01/12(金) 23:25
うわ〜〜ん、新作も素敵だわ〜〜!
嬉しい、嬉しい♪
60 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/01/16(火) 07:53
age
61 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/01/16(火) 17:55
62 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/01/18(木) 13:00
続きアプ希望ヌ
63 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/01/18(木) 13:39
自作自演甚だし。
64 :
63:2001/01/19(金) 09:51
煽り厨房逝ってよし
65 :
56続きです:2001/01/20(土) 02:20
「おっそいなあ、妖…」
妖が薬を買いに行ってから大分時間がたった。一人残された邪子は、ただ待って
いるしか無い。足の傷は、最初の焼け付くような痛みこそ無いが、動かそうと
すると激痛が走る。これでは到底歩く事すらできない。邪子は少し不安になり
ながらもさっき妖が言った言葉を思い出す。
『傷が残ったら俺がイヤなんだよ』
「なんであんな事言うんだか…いっつも憎まれ口叩くくせに」
思い出すと少し照れくさくなったが、悪い気分ではなかった。
「う〜、少し冷えてきたな」
邪子は身震いすると、妖が貸してくれた皮ジャンを羽織り直した。
「まったく、汗臭いな…でも妖の匂いがする」
いつも妖が着ていた皮ジャンには既に妖の匂いが染み付いていた。なんだか
本人に抱きしめられている様な錯覚におちいって来る。先程抱き上げられた事も
思い出してしまい、邪子は益々ドキドキしてきてしまった。
「妖も着やせするからあんまし判らないけど、やっぱ鍛えてるだけあるなあ。
アタシの事軽々抱え上げれるし。」
考えれば考えるほど妖の事を意識してしまう。
「あ〜もう!なんなんだよアタシは。こんなんじゃ、妖が戻って来た時にどんな
顔すればいいんだ。アイツの顔、まともに見れるかな…」
66 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/01/22(月) 20:52
新作age
まったりと
69 :
65続きです:2001/01/30(火) 00:53
お久しぶりです。49-65です。
>68さん スミマセン!長い事開けてしまいましたが、一応話は考えてあったので
書かせて下さい。
邪子はふと、自分の目の前に誰かの気配を感じた。妖が戻ってきたのかと思い
あわてて顔を上げる。が、彼女の目の前に立っていたのはいかにもガラの悪そうな
3人組の男達であった。警戒している邪子の視線に気がつかないような顔で男の
一人が声をかけてきた。
「よお姉ちゃん、さっきから見てたんだけど、ヒマそうだねえ」
「・・・・・・・」
無言で睨みつける邪子にもう一人の男もヘラヘラ笑いながら言う
「オイオイ、そんな可愛いのにおっかない顔するなよ、どう?俺達と遊ばない?」
馴れ馴れしく話し掛けてくる男達に邪子は焦りを感じ始めた。相手は大分タチの悪
そうな奴らだ。普段の彼女なら追っ払うのくらいわけないだろう。しかし今の満足に
歩く事も出来ないような足ではどうすることもできない。しかも辺りには男達以外に
人影もなく、大分暗くなってきている。
「今、人待ってるんだよ」
早く妖が戻ってこないかと思いながら、邪子は男達にそう返す。しかし、だんだん
男達の方も遠慮なく迫ってくる。更に男の内の一人が邪子の足に目を止めた。
「あれ?彼女怪我してるんじゃん。俺達が送って行ってあげるよ」
「あ、本当だ。ダメじゃん、こんなところで一人でいたら」
「そうそう、ちゃんと俺達が見てやるって」
男達はそう言うと更に邪子に迫って彼女の手を取ろうとした。思わず邪子は自分の
腕をつかんだ相手を振り払った。
「触んな! お前らの相手なんかしたくも無いんだよ」
言ってからしまったと思ったがもう遅く、男達が逆上する。
「何だと!人が下手に出てればいい気になりやがって!!」
そう言うと邪子が座っていた妖のバイクを蹴り飛ばした。バイクは派手な音を立てて
倒れ、それに座っていた邪子も歩道に投げ飛ばされる。
「きゃっ!!」
地面に倒れこんだときに怪我した足を強く打ってしまい、声も出せないくらいの激痛が
走る。立ち上がることすら出来ない邪子に男達はニヤニヤしながら近づいてくる。
>>69 サイコーです(^_^;)やっぱこういう展開はハズせませんね。
次回、妖は間に合うのか!?(笑)
くるまえにぶったおしてこそ……とかいいつつハラハラ
72 :
69続き:2001/01/31(水) 01:49
「ほら、おとなしくついてこないからそうなるんだよ」
「そうそう、無理しないで俺達にまかせなって」
「あ〜あ、バイクもこれじゃあ壊れちゃったね。俺達の車に乗せていってあげるよ」
そう言うと男達は邪子の腕をつかんで無理やり立たせ、近くに止めてあった車に
連れ込もうとする。
『畜生!足さえ怪我してなきゃこんな奴ら…』
邪子は焦りながらも、どうすれば良いか考えていた。相手は邪子の事をただの女の子
だと思って油断している。彼女が泣く子も黙る御女組リーダーだとは夢にも思わない
だろう。そう考えると、邪子は観念したかのように男達に言った。
「わかったよ。乗るからそんなに引っ張んないで、痛いんだから。」
急にしおらしく言う邪子に男達は簡単に引っかかった。邪子の腕をつかんでた男が
嬉しそうに手を離した。
「そうそう、そうやって大人しくしてれば俺達だって…ぐあっっ!!!」
邪子は相手の隙を見逃さなかった。自分の腕を掴んだ手を離し、油断した男の顔面に
思い切り肘を叩きむ。避ける間もなかった男はまともにそれを受けてしまい、鼻血を
出しながら地面に倒れこんだ。
「な、何しやがる。この…」
もう一人の男が怒って邪子に掴みかかってくる。邪子は片足のみの瞬発力で、一瞬で
相手の懐に飛び込み、そのまま相手の腹に拳を叩き込んだ。
「ぐえっっ!!」
こちらもまともに入り、男は腹を抑えて崩れ落ちる。しかしその2発が彼女には精一杯
であった。激しい動きのため足の痛みは更に増してくる。とても立つ事も出来ない程の
痛みをなんとか堪え、男達の車にもたれ掛かるようにして体を立たせる。
最後に残った男は、そんな邪子の状態に気付いたらしく、油断なく彼女から距離を置き
ながらも余裕の笑みを浮かべる。
どうなる?どうなる?
74 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/02/01(木) 00:46
うん、うん。
75 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/02/04(日) 11:05
age
あげ
77 :
妖邪子続き:2001/02/11(日) 02:13
「へえ、凄いじゃん姉ちゃん。 でももうそれ以上は無理だろう」
男の言う通りだった。激しい動きのため傷が再び開いてしい、足に巻いていたバンダナが
赤く滲んできた。焦る気持ちを抑え、邪子は自分の目の前にいる男を睨みつける。
「別にあんた一人くらい、どうって事ないよ。」
「それはどうかな?」
邪子の言葉を聞き、男は愉快そうに笑う。
「どういう……きゃっ!!」
突然髪を下から引っ張られ、邪子はバランスを崩す。膝を地面について振り返ると、
邪子の足元でうずくまっていた男が憤怒の形相で彼女の髪をつかんでいる。どうやら
拳が浅かったらしく、気絶するまでにはいかなかったようだ。
「なっ!? は、離せよ!」
「うるせえっ!覚悟は出来てるんだろうな!!」
そう言うと男は更に邪子の髪を引っ張り彼女を地面に押し倒した。強く地面に叩き
つけられ、邪子は一瞬息が出来なくなる。気絶しそうになるのを堪え、彼女は自分
にのしかかってくる男に必死で抵抗する。
「やめろっ、離せよ!!」
「大人しくしろよっ! オイ、人が来ないか見張ってな。」
もう既にまともに抵抗する力も残っていない邪子は、軽々と押さえつけられる。
男は彼女に更に体重をかけて馬乗りになり、片腕で彼女の両腕をまとめて掴み、
残った腕で彼女の頭を地面に強く押し付けた。
「っあう!!」
頭を強く打った邪子は気が遠くなる。半分意識を失いかけている彼女の耳に、
男達の会話が入ってきた。
「オイ、頭打っちまったらヤバイんじゃねえか?」
「大丈夫だって。それより今のうちに車に連れ込んじまおうぜ」
「ああ、そうだな。早く乗せちまうか」
『……畜生、こんな奴らに。 よ、よう、…妖!』
朦朧とした意識の中で邪子は必死に妖の事を思った。
78 :
妖邪子続き:2001/02/11(日) 02:14
突然彼女にのしかかっていた男の重みがなくなる。と同時に人の争うような音が
聞こえてきた。
『……!? 誰か…来た?』
眩暈を抑えて邪子が上半身を起こす。今まで彼女に乗っていた男が、彼女の横で
倒れていた。驚いて顔を上げると、自分の目の前に妖が立っている。
「よ、妖!?」
力無く言う邪子の様子を見て、妖は今自分が殴ったばかりの男に更に詰め寄る。
よく見ると、見張りの男達も彼によって殴られたらしく、地面に情けなく転がっ
ている。
「テメエら…」
妖の表情はいつもと同じポーカーフェイスではあったが、冷ややかな彼の声からは
怒りが滲み出ている。先程まで邪子にのしかかっていた男は、殴られた顔を抑え
ながら、妖の迫力に声も出せずにいる。
「コイツになにしやがった!!」
「ひっ!」
ほとんど動く暇もなかった男を、妖は更に殴り続ける。普段の彼からは想像もつか
ないような激昂ぶりに、邪子も驚きを隠せなかった。
「うわぁっっ!か、勘弁してくれ!! 俺たちが悪かった。」
血まみれになって半泣きに言う男に、ようやく妖は手を離す。開放された男は他の
男達と共に蜘蛛の巣を散らすかのように逃げ去っていった。
79 :
Ms.名無しさん:2001/02/11(日) 03:48
80 :
妖邪子続き:2001/02/11(日) 03:58
「邪子!」
いまだに立ち上がることの出来ない邪子に妖は駆け寄る。
「オイ、大丈夫か!?」
「…妖」
まだ意識が漠然としている邪子の体を抱き起こし、彼女の顔を覗き込む。妖の顔を
見て徐々に邪子の方も意識がはっきりしてきた。しかし極度の緊張感から開放された
ばかりの彼女は、言葉を出す事もできない。
「すまねえ。俺がもっと急いでいたら。ん?オイ、どうした?」
そこで妖は邪子が震えているのに気付いた。今更ながらに恐怖が襲ってきて力無く
震える邪子を見て、思わず妖は彼女の細い体を抱きしめる。
「もう大丈夫だ。泣くなよ。」
そうやさしく耳元で囁かれ、ハッと邪子は正気に返った。と同時に耳まで真っ赤になる。
「な、泣いてなんかいねーよ!!」
「嘘つけ、俺が来たから安心したんだろ。」
「馬鹿なこと言って… っ!?」
邪子に最後まで言わせず、妖は自分を振り放そうとする彼女を更に強く抱きしめた。
「無理するなよ。もう大丈夫だから。」
「……」」
「俺もすげえ心配したんだぜ。戻ってみたら、バイクは壊されてるし、お前まで
いなくなってたんだからな」
その言葉で邪子は思い出す、あのバイクを妖がどんなに大事にしていたかを。自分の
せいでそれが壊されてしまったと思うと、邪子の気持ちは重くなる。
「……ゴメン。お前のバイク、アタシのせいで壊されちゃって」
「いいって、そんなの」
「何言ってんだよ!凄く大事な物だったんだろ!?」
「……いいんだよ。そんな事よりお前が無事だったんだから」
そっと邪子の髪をなでながら、妖は彼女にやさしく言った。
81 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/02/12(月) 09:21
新作発表age
82 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/02/12(月) 17:53
あげあげ♪
83 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/02/12(月) 17:53
あげあげ♪
某エロスレはアボーンか
85 :
1:2001/02/12(月) 20:18
age
86 :
フツーの妖邪子:2001/02/15(木) 02:51
上のようなラヴラヴではないのだが、
フツーの妖邪子、書いてもよいっすか?
二学期が始まって間もなくの、ある晴れた朝のこと。
番組の似蛭田妖がゲタ箱を開けると、中に1通の手紙が入っていた。
妖に憧れる女子生徒から(ときには男子生徒からも)ラブレターめいた手紙が入っているのはよくあることだった。
「またかよ。・・・ん?」
妖はその場でビリビリと封を開けた。
「あれ、リーダーその手紙読むの?めっずらしいこともあるもんだ。」
「ホントホント。いつもなら、こんなもん興味ねぇ、って、すぐしまっちゃうのによぉ。」
一緒にいた番組メンバーの中須藤臣也と田打肥がひやかす。
「そそ。んでもって、家でコッソリ読んでニヤけてんだよな!」
「リーダーのスケベ!」
「う、うるせーぞ!堅作!乱人!・・・いや、ちょっと気になったんでな。」
妖がこの手紙に限ってすぐ開けてみたのは、封筒の裏に「天野邪子」と書いてあったからだった。
手紙には、
「大切な話があるので、会いたい。あたしひとりで廃工場の中庭で待っている。妖もひとりで来てほしい。 邪子」
と書いてあった。
「なんだなんだ?リーダーにタイマンでもふっかけるつもりかね?」
「朝っぱらからなに考えてんだかなー。んで、どうすんの、リーダー?」
「そうだな・・。廃工場ならそう遠かぁねぇし、ちょっくら行ってナシつけてくるわ。ま、1限始まる頃には戻って来られるだろ。あ、俺のカバンだけ、教室持ってっといてくれや。」
そう言うと妖は、急ぎ足で学校を出ていった。
(まったく邪子のヤツ、手紙なんてあらたまったもんよこしやがって・・・。は、話ってなんだろーな。なんかキンチョウしちゃうじゃねーかよ、このやろー。)
妖を見送りながら、臣也がつぶやいた。
「・・・リーダーの足どり、こころなしかウキウキしてねーか?」
堅作も苦笑しながら言った。
「まったく、なに期待してんだか・・・。」
87 :
地味な妖邪子:2001/02/15(木) 04:19
妖が廃工場の中庭に着くと、手紙のとおり、邪子が一人で待っていた。
いつもと変わらないくわえタバコのポーズが、
人気のない殺伐とした工場跡地でよりサマになっている。
「邪子、いったいどういうつもりだ?こんな手紙よこして。
大事な話って何なんだよ?」
妖は邪子に向かって手紙をつき出しながら言った。
それをチラリと見ると、邪子はポケットから手紙を取り出して見せた。
「やっぱりあんたのとこにもか。あたしのゲタ箱にもホレ、こーんなモンがさ。」
邪子が見せた手紙の差し出し人は「似蛭田妖」になっており、
妖が受け取った手紙と同じく、一人で廃工場の中庭に来るよう書かれていた。
「ぐわっ!な、なんだよこれはぁーー!!おりゃぁこんな手紙書いてねーぞ!!」
「わかってるさ、そんなこと。あんたの字はもっとキタナイもんね。」
「わ、悪かったな!・・・でも、こりゃぁどういうことなんだ?まさか・・・?」
邪子は腕組みし、鋭く周囲を見回しながら答えた。
「そう、きっとその『まさか』さ。これはあたしたちをおびき寄せる罠だ。」
「ほほう、罠と知りつつノコノコやってくるとは、
さすがは御女組リーダー天野邪子だな。度胸だけは認めてやるぜ。」
という声がすると同時に、中庭からでは死角になっていた物陰から男たちが現われ、
妖と邪子はぐるりと囲まれてしまった。
皆、ケンカっぱやそうな顔をしている。
「フン、こんなチャチな罠をしかけてくるアホの顔がちょいと見たくなってね。」
このような事態を予測していたからか、邪子は顔色ひとつ変えない。
「誰だ、てめぇらは。」
「誰だ?はねぇだろ、似蛭田さんよぉ。
今までさんざんおまえら番組、御女組に世話になってきたんでな。
今日はきっちり礼させてもらうぜ!」
どうやらこれまで妖や邪子とケンカし、負けたことを逆恨みしている
他校の不良連中らしい。
「妖・・・。あんたずいぶん他人の恨みかってんのねー。」
「そりゃおめーもだろうが!!・・・じゃぁ邪子の名をかたって
手紙よこしたのはこいつらなんだな?ったくヌカ喜びさせやがって・・・」
「ん?」
「あ、いや、こっちの話だ。しっかしまわりくどいことしやがるなぁ、おい。」
ようやく事態をのみこめてきた妖は、あきれ顔で言った。
「めざわりなお前たち二人をまとめて片付けちまいたいんでな。
アタマ二人潰して、一応高の連中に見せしめてやるのよ。」
「二人まとめて、か。ふっ、アホ連中にしては考えたねぇ。」
邪子が鼻で笑う。
「けどな、俺と邪子、二人揃えちまったこと、おまえらすぐに後悔するぜ。」
妖のなかで、ケンカ者の血がふつふつと沸いてくる。
スポーツ同様ケンカにおいても、タッグを組む相手との
コンビネーションが勝敗に大きな影響を及ぼす、
ということを妖は常々感じていた。
長年の付き合いである番組メンバーたちと息がぴったりなのは当然として、
邪子と自分のケンカ相性もまた最高であることを、妖は確信していた。
(久々に、楽しいケンカができそうだぜ。)
「へらず口もそこまでだ!覚悟しろよ・・・」
殺気をみなぎらせた不良集団が、二人ににじりよってくる。
敵の数はざっと14、5人。
「来るぞ、邪子!」
「こっちも行くよ、妖!」
88 :
地味な妖邪子その3:2001/02/15(木) 10:27
一応高校では1限終了のベルが鳴っていた。
「・・・戻ってこないな、リーダー。」
3年4組の教室では、番組メンバーがやや不安な面持ちで話していた。
「なんかトラブってんのかな。俺たちも廃工場に行くか?」
「バカ、勝手なことすっと、またリーダーにどやされるぜ。
それよか、御女組の連中んとこ行ってみないか?
アイツらなら何か事情知ってるかもしれねーぜ。」
「く、くそ、こいつら、マジで強えぇよ・・・」
「やべぇ、今日のところは引き上げるぞ!」
廃工場では、妖たちと他校の不良連中との決着がついたところだった。
不良連中は、気を失った数人の仲間をほっぽって、
ケガをひきずりながら逃げていってしまった。
「へっ、しょせんザコは何人いてもザコなんだよっ!」
そう言う妖もゼェゼェと息を荒く切らせており、
体じゅう擦り傷とアザだらけだった。
突然、邪子ががくっと地面にへたりこんだ。
「おい、邪子、大丈夫か?」
「っつー。足が・・・。」
「どうした?骨でも折ったか?」
「まさか。ちょっとした捻挫と打撲さ。こう足場が悪くっちゃね。
あーー、あたし、痛みがひくまでここで休んでるから、
あんたは先に学校戻ってな。」
「バカ。んなわけにいくか。ほら、手をかせ。」
妖は邪子の腕を自分の肩にまわし、ゆっくり立ち上がらせようとした。
89 :
地味な妖邪子その4:2001/02/15(木) 10:34
「あたたたっ」
ケンカで体力を使い果たしたのか、
邪子はまったく足に力を入れることができなかった。
「支えてもダメか。・・・んじゃ、こーするしかねぇな。よっと!」
「わっ!何すんだよ、妖!」
妖は邪子を背中におぶると、学校に向かって歩きはじめた。
「わーっ!オイ!おろせっ!みっともない!!
これじゃまるで、あたしがあんたに助けられたみたいじゃないさ!」
「そーゆー問題じゃないだろ。ジタバタすんなよ、おい!おっと!」
「わっ!」
妖の背中で抵抗していた邪子は、転げ落ちそうになり、
思わず妖の首にしがみついた。
「う・・・」
邪子の体と密着していることを、イヤでも意識してしまう。
(バカ、なに考えてんだ!俺は人助けとしてコイツをおぶってるんであって、
断じてヘンな目的なんかじゃなくってだなぁ、くそぉ・・・。)
邪念をごまかすように、妖は言った。
「あぶねぇなー、ったく。ただでさえおまえはデカい女なんだから、
おとなしくしてねーと落っこちるぞ!
でもおまえ、デカいわりには軽いのな。」
「余計なこと言うんじゃないよ!!」
邪子が妖の頭をボカボカ叩いた。邪子はすっかりふくれっつらである。
(そういや、ずっと前にもこんなことがあったっけな。
あれはまだ、中学の頃だったか・・・)
90 :
地味な妖邪子その5:2001/02/15(木) 10:38
妖は中学の頃の自分たちをぼんやりと思い出していた。
(俺も邪子も、あの頃はまだ子供で、毎日無茶苦茶に暴れまくっていた。
ケンカに明け暮れる日々のなかで、ケガをした邪子を
こんなふうにおぶって帰ったことが、一度だけあった。
あんときは俺も邪子も妙に気恥ずかしくて、
一言も口をきけなかったっけ・・・。)
今ではお互い、ずいぶんと大人になってしまった。
もう無茶なケンカをすることも少なくなった。
ジョークでさりげなく本心を隠す術も身につけた。
今は今で楽しいし、将来の夢も見つかって充実してはいるが、
ときどきふと、無邪気で無我夢中な中学の頃をなつかしく思うことがある。
だからなのか、こんなふうに邪子とケンカで大暴れしたことが、
妖にはむしろ気持ち良く感じられた。
体のふしぶしは痛みで悲鳴をあげていたが、心は不思議とすがすがしかった。
と、耳元でシュボッとライターをつける音がした。
「こ、この女はぁ〜〜!!」
「ふーー、ケンカのあとの一服はまたサイコーでねぇ。」
「人におんぶされてる状態でよくタバコが吸えるなぁオイ!
ったくまるで俺がアホみたいじゃねーかよぉ・・・。」
91 :
地味な妖邪子その6:2001/02/15(木) 11:12
あきれながらも妖は、ふと、邪子が高校を卒業した後どうするのか気になった。
邪子の親はアメリカで仕事をしており、
卒業後は邪子もアメリカに行ってしまう、という噂も耳にしたことがある。
(チッ、んなことウジウジ考えてるなんて俺らしくねーな。)
「あのよォ、邪子・・・」
「んーー?」
「今朝の手紙、あれもし本当に俺からのだったら、おまえ、どうしてた?」
「あぁ?何でそんなこと聞くのさ?」
「いーじゃねーかよ、べつに。俺からの手紙だったら・・・やっぱシカトか?」
どことなくすねたように言う妖の言葉に、邪子は思わず微笑んだ。
「そうねぇ・・・。ま、そのときの気分によるんじゃない?」
「あ、そ。・・・うーし、そろそろ学校だぜ。」
3年7組では、御女組メンバーも邪子の帰りが遅いことを心配していた。
「うぉーーい、真紀。真紀ったらよ!おい!真っ紀ちゃ〜〜んっ!」
「だ、誰だよ!キモチ悪い呼び方すんのはっ!!」
左真紀が振り返ると、7組の戸口に番組メンバーがいた。
「なんだよ、堅作じゃん。」
「あのよー、おまえんとこのひねくれリーダー、どうした?」
「どうしたもこうしたも、あんたんとこのドスケベリーダーが
手紙で呼びつけたんじゃん。まだ戻ってないよ。」
「ドスケベなのは否定せんが、手紙で呼びつけたのはそっちだろうが。」
臣也は首をかしげた。
「どーも様子がヘンだな・・・。」
そのとき、窓際にいた本場出須子が叫んだ。
「ちょっと、真紀!あれ見てよ!!」
出須子が指さした先には、よろよろと校門を入ってくる妖と邪子がいた。
「邪子たちじゃん!」
「どっちもひどくケガしてるみたいだな。」
「とにかく、すぐ助け行くぞ!」
番組と御女組は教室を飛び出していった。
92 :
地味な妖邪子その7:2001/02/15(木) 11:18
翌朝。
「ちーーーっす、邪子!足、もういいの?」
明るいが、やや心配そうな真紀たちの声に、邪子は振り向いた。
「あんなケガ、ひと晩寝れば治るさ。
しかし昨日の連中、今度会ったら倍返しだな。」
「そーこなくっちゃ!」
あたしたちも懲りないねぇ、と笑いながら、邪子はゲタ箱を開けた。
「ん?」
「じゃ、邪子ぉ、また手紙?」
真紀が不安そうに覗いた。
「きっとまた昨日のヤツらだよ!」
「まさかぁ。二度も同じ手を使ったらホンマのアホやで。」
大場加代が笑って言った。
封を開けた邪子は、思わずぷっと笑ってしまった。
手紙には「体育館裏で待つ。ひとりで来いよ!」とだけ書いてある。
差し出し人の名がなくてもすぐわかる。
乱暴に書きなぐった、まぎれもない妖の字だった。
(アイツにしちゃぁ、上出来のシャレじゃないの。)
「え?邪子、まさか、行くのぉ?」
「大丈夫、真紀。今日は大丈夫だって。すぐ戻るからさ。じゃ。」
たまには妖の冗談にもつき合ってやっか・・・。
邪子はそんな軽い気持ちでいた。
まさか妖から卒業後のことを尋ねられたり、
あまつさえ「卒業まで一緒に暮らさないか」などと言われるとは、
このときにはつゆほども思っていなかったのである。
(おわり・というか
>>28に続く)
長くなっちってすみません。おそまつさまでした。
93 :
蘭 四郎:2001/02/15(木) 19:32
萌え〜
作者さんお疲れ様でした
41−60の妖邪子書いた者ですが…
うわ〜しばらく書かないでいるうちにこんな素敵な妖邪子が〜!!!(感涙)
素晴らしいです!!私のよか各キャラの性格が原作に近くて読んでて顔がにやけてくるよ。
正直ラブラブ話だと自分で書いてて「うわっ!こんなの妖じゃねえ!!」 と思ってしまう
事が良くありますので…
とにかく萌え萌えな小説堪能させていただきました。お疲れ様です>86-92さん
やばいやばい、私も早いところ完結させなければ!
95 :
86-92:2001/02/19(月) 02:17
93さん、94さん、あ、あ、ありがとう。
こーゆーのは初めて書いたのですが、、、楽しかった。(笑)
妖と邪子も好きですが、番組と御女組も好きなので、
彼らにも登場してもらっちゃいました。
94さんの新作も楽しみにしてますのでー。
(自分もまた何か考えようかな)
96 :
蘭 四郎:2001/02/19(月) 13:51
>>95さん
実は自分も某所で奇面物を書いていたのですが、少々"普通じゃない"バージョンでして・・・
やっぱりこういう「正統派ラブコメ物」にはかないませんね・・・。
これからも期待してます。
97 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/02/20(火) 19:23
新作あげ
98 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/02/24(土) 10:36
あまり書き込みがないのもさみしいので、
おそまつながら、新作を・・・。
ある夏の午後。
一応高校ではすでに1学期の期末試験も終り、
あとは夏休みを待つばかり。
そのためか、生徒たちの様子もどこかウキウキとして
下校する足どりも軽そうである。
そんななか、いかにも不機嫌そうな表情で歩いてくる女がひとり。
もちろん、御女組リーダー天野邪子である。
周囲の人間がうかれて陽気になればなるほど、わけもなく憂鬱になる。
邪子はそういう性格であった。
(どーも苦手だよ、このうわっついた雰囲気は。
あー、むしゃくしゃしてきたっ!)
睨むような目で校庭を見回すと、ふと、自転車置き場に目が止まった。
その端に停めた大きなバイクがひときわ目だっている。
(アイツのご自慢のバイクじゃないのさ。)
邪子は何気なくそのバイクの近くに寄り、まじまじと見つめた。
(ほー。けっこういいバイクじゃん。
アイツが、それこそ恋人のように大切にしてるってだけのことはあるわ。
こんなバイクに乗ってすっとばしたら、ムシャクシャも吹き飛ぶだろうな・・・)
「よォ、邪子。何してんだ、こんなとこで?」
いつのまにバイク観察モードにはいっていた邪子は、その声に飛び上がった。
まぎれもない、バイクの持ち主の声だった。
99 :
98の続き:2001/02/24(土) 10:41
「よ、妖・・・」
(うーー、いつも絶妙なタイミングで登場しやがって・・・。)
「は〜ん、さてはおまえ、オレのバイクに見とれてたな?
まぁ、無理もねぇけどよ。これだけいいマシンとくらぁなー。」
「・・・ま、まぁまぁだよな。」
邪子は、照れくさそうに妖から目をそらして答えた。
どうせまたいつものにくまれ口が返ってくるだろうと思っていた妖は
邪子からの予想以上の賛辞に面喰らった。
(邪子のやつ、そーとーこのバイクが気に入ったらしいな・・・)
「あー、そんじゃ、あたし帰るから。」
足早に去ろうとする邪子を、妖が引き止めた。
「まぁ待てってばよ。なんなら後ろに乗ってくか?家まで送るぜ。」
邪子が自分から「乗せて」と頼むことは絶対しないだろう。
ならば、こちらから誘ってやるのが親切というものだ。
「ア、アホ!こーんなスカートで乗れるわけないだろっ。」
邪子はぶっきらぼうに言い放ち、さっさと行ってしまった。
「おーお、相変わらずかわいくねぇこと。
つっても、素直にハイなんて言われた日にゃぁ、
こっちも調子狂っちまうけどなっ・・・と。」
ヘルメットをかぶろうとして、妖は
すぐそばに男がいたことに初めて気づいた。
「おめぇは・・・」
100 :
99の続き:2001/02/24(土) 10:44
「怒羅権じゃねーか。さっきからそこにいたのか?」
「ふ、まあな。」
腕っぷしでは骨のある奴がほとんどいない一応高校の生徒には珍しく、
この怒羅権榎道は拳法の達人であり、妖も一目置いている男だった。
「するってーと、おめぇもここでオレのバイクに見とれていた、と?」
「なんで俺があんたのバイクに見とれなきゃならんのだっっ。
あいにく、見とれていたのはバイクじゃない、女のほうよ。」
「へ?」
一瞬、妖には榎道の言葉の意味がつかめなかった。
「女って、邪子のことか?ひょっとして。」
「ああ。いい女だと思って後をつけてみたら、あんたがあらわれてな。
似蛭田の女だったとは残念だ。あんたもすみにおけないな。」
「勘違いすんな。オレと邪子はそんな仲じゃねぇよ。」
「ほう?・・・ならば俺があの女に手を出してもいいわけだ。」
「よくねぇっ!・・・あ。」
思わずムキになって即答してしまったことに、妖は自分で驚いた。
榎道もさすがにガクッとなる。
「じ、自分の女じゃないっちゅーわりには、
きっぱり否定してくれるじゃないか。」
「いや、つまり、あいつは扱いの難しい女でだな、その・・・。
だいたい邪子は強い男しか相手にしないぜ、おそらく。」
「だったらなおのこと、俺は適格者だと思うが?」
妖はぐっと言葉につまった。
101 :
100の続き:2001/02/24(土) 10:47
確かに榎道ほど腕の立つ男ならば、邪子も認めるかもしれない。
しかし、強ければよい、というものでもないだろう。
(あいつのことをよく知りもしないのに手を出そうなんざ、
ふてぇ野郎だぜ、ったく。)
邪子について「美人だけどスケ番じゃあ・・・」とか
「性格さえ良ければ完璧なのに・・・」などと言っている連中は
邪子の表面しか見ていない。
むしろあのひねくれたあまのじゃくな性格があってこそ、
邪子は個性的であり魅力的なのだ。
でなければ、邪子はただ美しいだけのつまらない女でしかなかっただろう。
長年の付き合いを経て、妖もそのことにだんだんと気づいていった。
今では、邪子のことをいちばん理解している男はオレだ、
という密かな自負さえもっていた。
「お、おい、似蛭田。そんなむつかしい顔をするなって。
冗談に決まってるだろーが?」
榎道がやや慌ててフォローを入れた。
「言っとくが、おまえほど冗談が似合わんヤツもいないぞ。」
「安心しろ。人の女を横取りするほど俺は落ちぶれちゃいないさ。
ま、せいぜい彼女と仲良くな。」
「だから、オレとあいつは何でもねーっての!」
去ってゆく榎道にもう一度言い放った。
妖は今まで、邪子が他の男のものになるなどとは考えたこともなかった。
しかし、そのような男がいつあらわれても不思議ではないのだ。
(チッ、なんなんだよ、この落ち着かない気分はよぉ・・・。)
<一応、続く>
102 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/02/24(土) 18:25
いつも読んでます。
103 :
.:2001/02/26(月) 15:30
早く続き読みた〜い
104 :
101の続き:2001/02/26(月) 17:18
ご期待にそえるかどうかわかりませんが、
続きを。
次の日の放課後も、邪子は憂鬱を抱えたまま校舎を出た。
そこへ目の前を2人の女生徒がはしゃぎながら駆けていく。
(あーあ、何がそんなに幸せそうなんだろーねぇ、ったく・・・)
「あっ邪子さん、こんにちはぁー!」
「なんだ、10組の凸凹コンビか。」
3年10組の河川唯と宇留千絵の二人だった。
「あんたたちも、いつもにまして、はしゃいでるじゃないのさ。」
邪子は苦笑しながら言った。
「だって、もうすぐ学校もお休みだし、ね?」
「邪子さんも、夏休みはうれしいでしょ?」
「べつに・・・。夏休みだからって何があるってわけでもないしさ。」
「んー、それはホラ、たとえばひと夏の恋のアバンチュールとか!
なんちゃってーー。」
「千絵ってば、自分でゆっといて照れないでよーー。」
果てしなく明るい唯と千絵だった。
「ハイハイ、恋ねぇ。んっとにどうして女の子ってのはそーゆー話が好きなんだか。
どっちみち、あたしには関係のないことさ。」
それを聞いた千絵が調子に乗って言う。
「カンケーないなんて言わせませんよぉ、邪子さん!
事代先生のことだってあるんだし・・・。」
「ぶっ!一体いつの話してんだよっ!
あ、あれはあたしの早とちりだったってことでカンベンしてよ、もう。」
邪子は以前、唯と千絵に恋の相談をしたことがあるおかげで、
この手の話になると、二人にはあたまがあがらない。
105 :
104の続き:2001/02/26(月) 17:21
「ま、よーするに、強くてイイ男なんてそうそういないってことさ。」
邪子が話を切り上げようとすると、さらに千絵がツッコミをいれる。
「またまたー、邪子さんたらとぼけちゃってー!似蛭田さんがいるじゃないですかー。」
「は?」
突然妖の名前が出てきて、邪子はきょとんとした。
「邪子さんと似蛭田さんはお似合いだーって、みんな言ってるしネ。」
「え?」
「そうそ。似蛭田さんファンの女の子も、
邪子さんが相手じゃかなわないからって、みんな諦めちゃうのよねー。」
「え?」
絶句している邪子を見て、唯も千絵も不思議そうな表情になる。
「お二人とも呼び捨てで名前を呼びあってるし、
ケンカするほど仲がいいっていうし・・・。」
「邪子さん、ひょっとしてウワサになってること、全然知らなかったんですか?」
邪子はコクリとうなづいた。
「ったく、本人の知らんところでそんなふうに思われてたとはな・・・。」
こめかみに指を当てて、アタマ痛い、という仕草をしながら邪子は言った。
「あたしと妖がそんな仲じゃないってことくらい、
あんたたちは知ってるはずでしょ?つまんないウワサ信じるんじゃないっつーの!
ほら、だいたいあんたら、急いでたんじゃないのかい?」
「きゃ!そーだったわ!唯、部活おくれちゃう!」
唯と千絵は飛び上がると、邪子におじぎをして走り出した。
しかしすぐにくるりと振り返ると、千絵が言った。
「でも、ほんとにお似合いだと思いますよー!」
隣りで唯もウンウンとうなづいている。
「わーったわーった。いいからはよ行けっ!」
106 :
105の続き:2001/02/26(月) 17:25
邪子は二人に手を振ると、今の話をもう一度思い出して頭をかいた。
「まいったな〜〜。あたしとアイツ、そんなふうに見られてたなんて・・・」
「おまえ、なに独り言いってんの?」
「わぁぁっっっ!よ、妖!?」
突然後ろから声をかけてきたのは、まさしく妖本人だった。
「妖!あ、あんたいつからそこにいたのよっ!まさか、今の話・・」
「オイオイ、なんなんだよ?なーに怒ってんだ?」
どうやら先ほどの話は聞かれていないようだ。
邪子はホッとしつつも確信した。
昨日といい今日といい、いや、今までだっていつも
妖とはとんでもないタイミングで会っちまう。
似合いかどうかはともかく、腐れ縁であることは間違いない!
「どーした、邪子。顔赤いぞ?日射病か?」
「んなわけないだろっ!それよか、あたしに何か用?」
「おうよ。今日こそオレのバイクに乗せたろーと思ってなっ。」
107 :
106の続き:2001/02/26(月) 17:28
昨日から妖は、もう一度邪子を誘ってみようと考えていたのだった。
実際、邪子の本音としても、それは願ってもない申し出だったが、
この状況ではますます素直な返事がしにくい。
「こんな長いスカートじゃ乗れないって、なんべん同じこと言わせるんだい。」
「だーかーら、いったん家帰って着替えてこいっつーの。
おまえんちのそばまで迎えにいくからよ。」
「え、だってそれじゃ、ずいぶん遅くなっちまうよ?」
「まぁな。でも、夜にバイクぶっとばすのも気持ちイイもんだぜ。な、どうよ?」
いつになく一生懸命に誘う妖の態度に、邪子はおかしくなってぷっと笑った。
「ま、そこまで言うならしかたないね。つき合ってやるよ。」
ナマイキな返事ではあったが、邪子が喜んでいることは
妖にはじゅうぶん伝わっていた。
(こんなことでうかれるなんて、あたしらしくないけど、ま、いっか。)
妖と邪子の、いつもとは少しちがった夏の始まりだった。
<とりあえず、おしまい>
108 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/02/26(月) 22:50
素敵!素敵!
109 :
蘭四郎:2001/02/28(水) 10:23
くー、最高ッス。
次は唯・千絵のゴールデンコンビ(笑)中心なのが読みたいです。>作者さん
110 :
98-107:2001/03/01(木) 23:31
あ、ありがとうです>108さん、蘭四郎さん
うーん、妖×邪子ならいろいろと思い浮かぶのだけど、
唯ちゃん千絵ちゃんは、もっと上手でお得意な方に
お願いしたいですねー。
というか、他の人のも読みたいので、自分は場つなぎってコトで。
111 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/03/04(日) 21:15
あげ
112 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/03/09(金) 22:36
age
血沸き肉踊る
114 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/03/10(土) 23:13
また書き込み減ってきちゃったので、
妖×邪子の新作でも、、、。(この二人しか書けないのです、ゴメンナサイ)
それは、ぽかぽかとした陽気のある春の朝だった。
御女組リーダー天野邪子は、寝不足の目をこすりながら学校に向かっていた。
昨日、メンバーの本場出須子に借りたレコードがやたらと気に入ってしまい、
一晩中聴いていたのがたたったようだ。
(あーーー、こんな状態で授業出ても寝ちまうな、こりゃ。
だったらいっそのことサボってどっか気持ちのいい場所で寝てたいな。
うーし、河原の土手にでも行ってくっか。)
邪子はくるりと方向を変え、河原に向かって歩き出した。
ふと、ある予感がよぎった。
(アイツも来てるな。たぶん・・・)
河原の土手のそばに、見覚えのあるバイクが1台。
(やっぱり。ほんっとにあたしのカンはよく当たるんだから・・・)
バイクの置いてある位置から土手を降りると、
番組リーダーの似蛭田妖が一人で寝そべっている。
「・・・いると思ったよ。」
声をかけると、妖は寝たままの状態でちらりと邪子のほうを向いた。
「邪子か。・・・オレに何か用か?」
「べつに。ちょいと河原で昼寝でもしようかと思って来てみたら、
あんたが先客だったってだけさ。」
「そりゃーあいにくだったな。」
115 :
114続き:2001/03/10(土) 23:25
妖は起き上がり、邪子が自分の隣りに座れるよう、
カバンと皮ジャンを片方によけた。
しかし邪子は、妖の隣りには座らず、
たっぷり2、3人分の距離をおいて土手に座り込んだ。
妖は何も言わず、もう一度ゴロンと寝そべったが、
内心はやれやれ、という気持ちだった。
(そんなに離れて座るくらいオレのことが嫌いなら、
最初から声なんかかけてくるんじゃねぇっつーの。
んっとにわかんねぇ女だなー・・・)
近くて遠い。
妖と邪子の仲をあらわすにはまさにこの言葉がぴったりだった。
そんな曖昧な関係にいいかげん決着をつけたいのか、それとも
このままでいるほうがいいのか、妖自身にもよくわからなかった。
妖のそんな気もしらず、邪子は座ったまま、キラキラと光を反射する
川の水面を眺めていた。
時折、さわやかな南風が吹いてくる。
(うーん、いい気持ちだーーっ!)
邪子は、珍しく煙草を吸う気にもならず、春の空気を満喫した。
ただ、すぐそばに妖がいることだけが、胸騒ぎを起こさせた。
(アイツ、あたしが隣りに座らなかったから怒ってんのかな・・・)
しかし、妖とは偶然会っただけなのであり、恋人同士でもないのに
当り前のような顔をして隣りに座るのは、邪子には抵抗があった。
(妖、寝たのかな・・・?)
妖のほうを見ると、先ほどと変わらず仰向けに寝ていた。
風が吹くと、妖の髪がサラサラと揺れ、
邪子はなぜか、妖から目をそらすことができなかった。
<つづく>
116 :
115続き:2001/03/12(月) 06:11
ふと、日陰になったような気がして、妖は片目を開け、ビクッとした。
すぐ隣りに邪子が座っていて、妖の顔を見下ろしている。
「お、脅かすなよ・・・」
「あのさ、妖。」
「んーー?」
「髪、さわってもいい?」
妖の返事を待たずに、邪子は妖の前髪をくしゃっとかきあげてみた。
「な、なんだよ、いきなり。」
「あんたの髪って、軽くてサラサラよね。」
邪子はそう言うと、妖の髪からパッと手を離した。
「・・・硬くて真っ黒なあたしの髪とは正反対。」
どことなく寂しげに言う邪子を見て、妖は、おや、と思った。
(こいつ、ひょっとして髪にコンプレックスもってんのか?)
こんなとき、いつもの妖ならば、
「おまえの髪だってキレイだぜ。」
「オレは好きだな、そういう髪。」
などと、優しい言葉のひとつでもかけていたであろう。
見え透いたお世辞はあまり好きではないが、
お世辞めいた社交辞令で女の子を喜ばせるなど、
妖にとっては造作もないことだった。
(しかし、相手が邪子となるとなぁ・・・)
お世辞など言い合うガラではないし、
実際、今日のような晴れた日に真近で見る邪子の髪はつややかで美しく、
かえって正直に「キレイだ」と言うのは気恥ずかしかった。
117 :
116続き:2001/03/13(火) 01:27
「あーあ。べつにあんたとダベりに来たわけじゃないんだった。
さ、あたしも寝よ寝よ。」
そう言うと邪子は、土手の芝生にゴロンと横になった。
その邪子の顔を、今度は妖が見下ろしている。
「なぁ、邪子・・・」
「んだよ?」
「髪、さわるぜ。」
邪子はガバッと体を起こして身構えた。
「ば、ばか!なに言ってんのさっ!」
邪子の言葉にもかまわず、妖は邪子の肩にかかった髪にふれた。
見た感じよりずっと柔らかくて軽い感触に、妖は少しドキリとした。
(やっぱ女の子だな・・・)
「さ、さわるなってば。」
邪子は妖をキッとにらみつけたが、頬が赤くなるのを感じ、
いつもの迫力が出ない。
(おーおー、ほんのちょい髪にさわっただけなのに、
ずいぶん反応いいじゃねーの。)
妖はやや意地悪そうに言う。
「オレのにはさわったくせに。」
「それとこれとは別っ!」
「勝手なやっちゃな〜、んっとに。」
あきれながらも、妖は、邪子の肩から首、うなじの生え際へと指をはわせた。
「なっ・・・」
妖に耳元をなぜられ、ゾクゾクとする感覚に、邪子は動けなくなってしまう。
(このまま、いけっかな〜・・・?)
118 :
117続き:2001/03/13(火) 01:35
固まっている邪子の顔に、自分の顔を寄せようとしたとき、
「い、い、いーかげんにしろっつーの!!!」
こぶしを振り上げる邪子から、妖はサッとあとずさった。
「わーった!わーったから落ち着け!
・・・そんな怒んなよなぁ、おめーも。」
(・・・もーちょい、ってとこだったな。
それにしても邪子のヤツ、あのくれぇのことで珍しく取り乱しやがって。
どうやら髪がコイツの弱点らしいな・・・)
「なに、ぶつぶつ言ってんのさっ!」
ニヤニヤしてる妖を見て、邪子が怒鳴りつける。
「いや、その、・・・なぁ。オレはいいと思うぜ。」
「何がさ?」
「だからよ、その・・・おめぇの髪のこと。
へんに気にして、髪型変えたりすんなよ。」
「そー言われると、変えたくなるな。」
妖は思わず、やべ、という顔をした。
(コイツのあまのじゃくな性格、一瞬忘れてた。)
邪子はふふっと笑って言った。
「っつーのはウソ。こんな髪でも、自分じゃぁわりと気に入ってるしな。」
「だろ?オレも・・・」
気に入ってんぜ、と言いかけて、妖は口ごもった。
その言葉には気づかなかったのか、邪子は無言で髪をかきあげている。
と、その瞬間、邪子の髪からふわりと甘い香りが広がり、
妖はくらくらとめまいを感じた。
(そーいや、むかし誰かに言われたっけな、弱点も使い方しだいでは武器になる、って。
あれ、誰が言ってたんだっけか・・・)
妖は、邪子がまだ隣りに座っていることを密かにうれしく思いつつ、
また芝生の上に寝転んだ。
<おわり>
119 :
..:2001/03/13(火) 13:09
邪子を千絵に、妖を豪に変えれば…ダメか(笑)
120 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/03/14(水) 18:40
あげあげ!
121 :
466:2001/03/26(月) 10:00
あげ
122 :
466:2001/03/29(木) 19:30
素敵やわ〜
123 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/04/07(土) 06:04
昔唯ちゃんが死ぬ内容の小説を読んだ事がある。
泣いた・・・
124 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/04/09(月) 13:11
125 :
124:2001/04/09(月) 13:12
ちなみに漏れは「せをはやみ」が好きだったよん。
126 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/04/09(月) 17:32
>>123 オレもあの人の小説好きだったな。
今何してるんだろ。
127 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/04/15(日) 16:54
>>123 唯ちゃん死んだのは嫌だったけど零と千絵もなかなか良いなと思った(笑)
はじめまして。妖邪子大好きです。もっとたくさん見たいので
同人出してる方、教えて下さい。金に余裕ある限り買いたいと思います。
宜しくお願いします。
129 :
安藤呂井度←漢字あってる?:2001/04/25(水) 21:44
OPテーマ「うしろゆびさされぐみ」
らぶみ〜 うっしろゆ〜び
ほっるどみ〜 さっされぐ〜み
あいつはだめなや〜つと れってるはられたぁ〜て
........
130 :
124:2001/05/02(水) 09:38
age
131 :
メイク魂ななしさん:2001/05/12(土) 12:22
ここの住人だと思うが、同人板に妙なコピペを貼りまくるのは
やめろや。キモ。
エロパロに妙なプライド持って取り組んであんな駄文を量産してる
かと思うと腹が痛いよ(笑)
132 :
メイク魂ななしさん:2001/05/12(土) 12:23
133 :
メイク魂ななしさん:2001/05/12(土) 12:23
あ、上のが貼られてるコピペの内容ね。小説の一部を切り取って貼ったり
もしてるか。
134 :
メイク魂ななしさん:2001/05/12(土) 12:26
とにかく同ジャンル内で男女で敵視(この場合は一方的に
キモイオタ男がやおい女を攻撃しているだけだが)してるのって
端から見れば死ぬほど笑えます。
あんたらは鬼面エロパロを見たい一心で漫画板やエロパロ板に
まで同じようなスレをぼこぼこ立てまくってるが、自分たちが
どういう眼で見られてるかって事までは解らんようだな。
135 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/05/15(火) 23:45
なんでここにやおネタが??見たくないので余所でしてください。
136 :
若松:2001/05/15(火) 23:57
137 :
135デス:2001/05/16(水) 18:51
奇面で探しててたまたまココに来て、いろいろ項目が分かれてるらしいということしかわからないので、サゲとかアゲとかよくわかんないです。妖・邪子小説はどれも気に入りました。
138 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/05/17(木) 13:10
あげとく
139 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/05/17(木) 21:08
140 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/05/18(金) 13:02
冷たくあしらわれてるというのは間違い。
完全無視されてるといったほうが正しい。
141 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/05/18(金) 19:25
あげ
142 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/05/20(日) 21:07
age
143 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/05/21(月) 00:29
あげ
あげるんだったら、君が書きなさい。
145 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/05/21(月) 15:40
エロスレといい、同人板のスレといい、ただ一言
「あげ」と書くだけの奴が毎日いるんだけど、一体何?
キモいんだけど。
146 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/05/21(月) 17:57
まあ、書くコトはないけど、誰か新規の書き手が書いてくれるんじゃないかなー
っていう甘えがあるんだろう。
へたでもいいから書けばいいのにな。
自分の好きなキャラクターを登場させて、ひしと抱き合うだけでも
一石を投じることはできるだろうに。
145と146は情熱的に抱き合った。もつれ合いながらベッドへと倒れこむ。
「あ……ダメよ」
「いいじゃないか」
145は拒んだが、146のたくましい腕には抗えなかった。火照った首筋に息を吹きかけられると、瞬く間に全身が痺れてしまう。
145の体の奥で甘い疼きが湧き上がった。146は微笑みを浮かべ、優しく145の服を脱がせ始めた。
148 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/05/22(火) 12:47
149 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/05/22(火) 13:00
145と146が男同士だったらと想像すると、きもくて死ねそうになれます。
150 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/05/25(金) 22:06
「・・・・・!!」
そんな事を考えている間にもズボンはパンツとともに降ろされて、人間の一番弱い部分が、露にされていた。
「大丈夫」
いたたまれなくて抵抗しようとしていた腕を察知したように押さえ付けられた。こういう動物的勘は、彼は誰よりも鋭い。
「ば・・・っ」
そして、一堂零は。
躊躇なく"それ"を口に含んだ。
「・・・・っっ」
ズボンが中途半端に脱がされているお陰で、足も身動きが取れない。
そして手も、押さえ付けられている。
「声出して欲しいのだ」
妖の心なんか考えてもいないように、零は言った。
「ばか、・・・言うな・・・!!」
必死で綴った声はともすれば高く上擦ってしまいそうなもので。
「妖くん、かわいい」
零は必要以上に妖の中心を舐めて。口に含んで。そして、扱いた。
その度に妖の身体がビクンと震える。
それを、楽しんでいるように愛撫は続いた。
「・・・!!」
初めての感覚。初めての快感が妖を支配していく。
そして吸い上げるような強い痛みとともに。
身体が震える程の快楽に襲われた。
「あ・・!!」
何も言う隙を与えられず。
「・・・・ふぅ」
妖は零の口の中で、果てた。
「・・・・、かやろ・・ぉ」
恥ずかしさもあって。妖は顔を真っ赤にさせて零を睨みつける。
「うん。美味しい」
そんな妖の前で彼は"それ"を飲み込んで、笑った。
「信じられねぇやつ!!」
妖は顔をますます赤くして解放された手で、顔を覆う。
151 :
135:2001/05/25(金) 23:11
ここは「やお・」禁止でしょ?気持ち悪い。
エロネタに走るのはやめましょう。
153 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/05/26(土) 21:17
「・・・・・!!」
そんな事を考えている間にもズボンはパンツとともに降ろされて、人間の一番弱い部分が、露にされていた。
「大丈夫」
いたたまれなくて抵抗しようとしていた腕を察知したように押さえ付けられた。こういう動物的勘は、彼は誰よりも鋭い。
「ば・・・っ」
そして、一堂零は。
躊躇なく"それ"を口に含んだ。
「・・・・っっ」
ズボンが中途半端に脱がされているお陰で、足も身動きが取れない。
そして手も、押さえ付けられている。
「声出して欲しいのだ」
妖の心なんか考えてもいないように、零は言った。
「ばか、・・・言うな・・・!!」
必死で綴った声はともすれば高く上擦ってしまいそうなもので。
「妖くん、かわいい」
零は必要以上に妖の中心を舐めて。口に含んで。そして、扱いた。
その度に妖の身体がビクンと震える。
それを、楽しんでいるように愛撫は続いた。
「・・・!!」
初めての感覚。初めての快感が妖を支配していく。
そして吸い上げるような強い痛みとともに。
身体が震える程の快楽に襲われた。
「あ・・!!」
何も言う隙を与えられず。
「・・・・ふぅ」
妖は零の口の中で、果てた。
「・・・・、かやろ・・ぉ」
恥ずかしさもあって。妖は顔を真っ赤にさせて零を睨みつける。
「うん。美味しい」
そんな妖の前で彼は"それ"を飲み込んで、笑った。
「信じられねぇやつ!!」
妖は顔をますます赤くして解放された手で、顔を覆う。
154 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/05/26(土) 21:19
自称「検索で来ました」「あげとかさげとかよくわかりません」
な135は全部のレス読んでから参加すること。
それから少年漫画板の惨状も参照すること。
5 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2000/12/19(火) 19:48
やおいダメ?
個人的な提案ですが、
とりあえず男女、やおい両方OKにして
やおい小説書くときは、先頭に「注意」とか
書いてもらい、苦手な人が読み飛ばせる
ような仕掛けにしてもらうっていうのはどうでしょうか?
155 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/05/26(土) 21:21
上記のコピペですが、奇面組厨房エロオタで同人女ストーカーの
「きしはじめ」が貼ったものと思われます。
ご苦労さんですね。
>>155 ?
801の流派はよくわからないんだけど、
なにも悪いことを言っていないような?
私怨?
157 :
135:2001/05/26(土) 22:39
154さま、ご指南ありがとうございます。レスはここのものは全部読んだつもりですが、もしかしてワタクシの知らないところで
カット?されているかもわかりません。それから、ここのルールとして冒頭に『エロ、やお禁止』とありますのでそれに従った方がわかりやすいし、見やすいと思います。
158 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/05/26(土) 23:41
>>157 10 名前:1 投稿日:2000/12/20(水) 11:33
1ですが、やおいは全面禁止というわけではないです。
>>5さんのやり方であれば問題無いと思います。
159 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/05/26(土) 23:42
「・・・・・!!」
そんな事を考えている間にもズボンはパンツとともに降ろされて、人間の一番弱い部分が、露にされていた。
「大丈夫」
いたたまれなくて抵抗しようとしていた腕を察知したように押さえ付けられた。こういう動物的勘は、彼は誰よりも鋭い。
「ば・・・っ」
そして、一堂零は。
躊躇なく"それ"を口に含んだ。
「・・・・っっ」
ズボンが中途半端に脱がされているお陰で、足も身動きが取れない。
そして手も、押さえ付けられている。
「声出して欲しいのだ」
妖の心なんか考えてもいないように、零は言った。
「ばか、・・・言うな・・・!!」
必死で綴った声はともすれば高く上擦ってしまいそうなもので。
「妖くん、かわいい」
零は必要以上に妖の中心を舐めて。口に含んで。そして、扱いた。
その度に妖の身体がビクンと震える。
それを、楽しんでいるように愛撫は続いた。
「・・・!!」
初めての感覚。初めての快感が妖を支配していく。
そして吸い上げるような強い痛みとともに。
身体が震える程の快楽に襲われた。
「あ・・!!」
何も言う隙を与えられず。
「・・・・ふぅ」
妖は零の口の中で、果てた。
「・・・・、かやろ・・ぉ」
恥ずかしさもあって。妖は顔を真っ赤にさせて零を睨みつける。
「うん。美味しい」
そんな妖の前で彼は"それ"を飲み込んで、笑った。
「信じられねぇやつ!!」
妖は顔をますます赤くして解放された手で、顔を覆う。
160 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/05/28(月) 15:16
155=垢
161 :
あか:2001/05/28(月) 19:51
162 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/05/28(月) 22:54
>>159エトセトラのやおい小説のコピペなんだが、
少年漫画板ではコピペ元のサイトのURLと共に
ペーストされまくりだったぞ。
165 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/05/29(火) 15:04
いずれにせよ激しく萎え
>>165 そうおっしゃるんでしたら、上げないで下さい。
167 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/05/31(木) 18:58
今年の夏コミでは奇面サークルは4店(予定
>>167 エロスレにも同じ事書いてあげてたね。
「age」以外にも書き込めるんだ。
169 :
名無しの歌が聞こえてくるよ♪:2001/06/01(金) 03:18
試験開始直前。若人センセは黒のキャミソール+パンティーでベッドに横たわり、男子は既にパンツ一丁それを取り囲む。
今回の撮影監督は唯。
「はい、それでは始めます。準備いいですね?よーい、スタートッ!」
ベッドに横たわる若人センセを、一斉によってたかってモミまくる男性陣。
「あん・・・あん、あはっ、あははは、くすぐったいですー」
当たり前である。
「ちょっと、千絵、もうちょっとこっち、こっち」
「っと、人が多すぎるわよ」
撮影する方も一苦労だ。
(零)「なあ、潔君。このパンティーは”脱がさないでもいい”タイプなのか?」
(潔)「そうみたいだな。てことはこのキャミも脱がさない方がいいのか?」
(豪)「なんかこうして揉んでるのも飽きてきたな。」
「よぉし、ならば年の順でワシから先に行かせてもらうとするかな」
そう言うやいなや、電光石火の速さでポジション取りをする琢石。
「あっ、ズルいのだ父ちゃん」
「では、先生、お口でしてもらっていいですかな?」
「はい、どうぞ・・・ふむっ、んん、ん・・・」
若人センセ、他の6人にいじられつつ琢石にフェラ開始。
「ん、ん、んぶっ、ん・・・」
「おおおっ、こ、これはいいですな先生!おおおっ、お、お、おおお〜・・・はうっ!」
「んっ・・・・・・」
「・・・」
(唯)「え、こ、これって・・・」
(千絵)「ま、まさか・・・」
琢石、昇天。
全員、あまりに意外な展開に凍り付いている。
(若人)「(た、たった10秒で・・・はっ、い、いけない)じゅるっ・・・。み、皆さん、気を取り直していきましょう」
「お、おい、大丈夫か?」
「とりあえず、横にどかしておくのだ」
170 :
名無しの歌が聞こえてくるよ♪:2001/06/01(金) 03:19
人数は6対1に減ったが、試験は再開された。
「では、そろそろ・・・」
「(一番手は零君ね。がんばらなくちゃ)・・・どうぞ・・・はっ、あああっ!!あんむっ、んん・・・」
零が正常位で挿入すると同時に、豪も若人センセの口に遠慮なく入れる。
「じゃあ、俺はこっちの手で」
「あ、僕は左手ね」
空いていた両手も直ぐに潔と大のペニスを握らされる。
「はっ、んん!んん!はむ、んん〜・・・」
若人先生は全身忙しすぎて、あえぐ暇も無い。
(千絵)「うわ〜、こりゃ本当に大変だわ、ねえ唯?・・・唯?」
(唯)「ん、ん、はんっ!ん・・・」
「って何勝手にヤッテんのよ!撮影はどうしたの撮影は!?」
「え?・・・あ、ゴメン千絵。一平がシテほしそうにしてたから、つい、あん」
「つい、じゃないわよついじゃ!一平君も、相手は若人先生でしょ」
「だって場所がないからさー、ふん、ふん」
「あん!」
「・・・たくもー」
7Pともなると順番待ちの間の過ごし方も考えなくてはならない。いざ自分の番になって立たなかったら困るし、それまでにイッテしまっては元も子もない。
「ほっ、ほっ、ほっ、っと」
「あん・・・ひゃっ!・・・ん〜」
零の射精が予想外に多かったため、思わず叫んでしまった若人センセ。
「うふっ零君、すごいわああん!」
しかし零の顔射が終わる前に、既に豪が挿入していた。
「はああ、あ!大きいっ!」
顔の精子を拭うまもなく、試験は続行されていく。
「(二人目は豪君・・・あと5人・・・)」
171 :
名無しの歌が聞こえてくるよ♪:2001/06/01(金) 03:19
「唯でーす」
「千絵でーす」
「「ふたりあわせて『うしろあなさされ組』でーす♪」」
唯「みなさんこんばんわ。三ヶ月ぶりのご無沙汰です」
千絵「ほんとにお久しぶり。エロ作者、生きてたのね(笑)」
「ほんとに(笑)。ところで千絵、今日から衣装がかわったけど、どう?」
「どう?って、読者の皆さんはちゃんと説明しないと分らないわよ(笑)」
「たしかにそうね(笑)。えー、今回の私たちの衣装のテーマはズバリ”レイプ”。
私(唯)のは一応高校の夏服をベースに、上は引き裂かれたブラウスと破られた白のブラで下はノースカートにノーパン、片足だけのルーズソックス(笑)です。胸の赤いリボンはあえて取らないで結んだままに、ヘアスタイルも乱してあるんですよ♪」
「そんで私(千絵)のは体育着、これ今は少なくなったブルマなんだけど、これをカッターで上下とも切り裂いたふうになってて、おまんこのところが露出してます。お約束の”体育館倉庫で放課後に”って設定ね」
唯「今後しばらくはこの涼しい衣装でいきますんで、読者の皆さんの感想を聞かせてくださいね」
千絵「待ってまーす。さようならー」
「ってなにいってんの(笑)。まあ、前置きはこの辺にして、さっそくいってみましょうか」
「はい。今日のイッパツ目は”若人先生独占インタビュー”」パチパチパチ
「それではいってみましょう。この奥の部屋に若人先生がいるはずです…(ガラッ)
唯、千絵「「こんにちわー!!」」
男子一同「「ちゃーす!!」
豪「ホラ、センセ、あいさつはどうしたよ」
若人「こ、こんにちわ、あ、あああ〜〜〜!!」
唯「はい、そうなんです。今、若人先生は”一応高校乱交サークル会長試験”の真っ最中だったんですねー」
千絵「読者の皆さん、覚えてますか〜(笑)?」
唯「豪君、具合はどう?」
豪「おう、イイ感じだぜー」
千絵「若人先生、インタビューの準備は出来ましたか?」
若人「は、はあい、あああああー!あ!あ!あ!」
唯「それではこれから、若人先生にはセックスをしたままでインタビューをはじめたいと思います」
【作者注】ここからはインタビュー内容を読みやすくするため、若人先生のアエギ声をカットしてお送りします
172 :
名無しの歌が聞こえてくるよ♪:2001/06/01(金) 03:19
千絵「ではセンセ、まずは初体験の年齢から聞かせてください」
若人「高1の時です。みなさんと比べるとずっと遅くて恥ずかしいんですけどね…」
千絵「乱交サークルに入ったのが大学生の時ですよね?」
若人「はい、そうです」
唯「サークルに入ったきっかけは?」
若人「大学のときに、先輩の伊狩先生に誘われて…」
千絵「それから人生観がかわっちゃったわけですね(笑)」
豪「唯ちゃん千絵ちゃん、ちょっとスマンが、そろそろ逝ってもいいかい?」
唯「あ、はい、どうぞ」
唯と千絵、スペースをあける。
豪「若人センセ、中出しでいいかい?」
千絵「ちょっと豪君、これは撮影してるんだから絵的に顔射か口内でないと困るわよ」
豪「ちぇ、しょうがねえな…んんんー、ほらよっ」
若人「あーん、っぷ、…す、すごい量の精子ですね」
千絵「あらそうかしら?今日はもう何回かやってるから少ないほうよ、ねえ豪君」
豪「そうだなー」
若人「こ、これで少ないほうですか?味もすごく濃いんですけど…」
唯「若人先生、いい感じに精子がかかってますよ」
潔「じゃ、次はおれの番かな」
173 :
名無しの歌が聞こえてくるよ♪:2001/06/01(金) 03:20
唯「インタビューを続けます。サークルに入って一年目でどのくらいの人数と体験したんですか?」
若人「最初の一年はそれほどじゃ…たぶん30人くらいだと」
唯「あ、私たちも最初の一年はそのくらいですよ。大学生でも、それほど多いというわけじゃないんですねー」
千絵「でも伊狩先生はそうとう体験したと聞いてますけど」
若人「はい、伊狩先生は、多分大学四年間で400人くらいは逝ったと思いますわ。あの人は特別ですから(笑)」
唯「一年で100人かー、知り合うだけでも大変なのに(笑)」
若人「伊狩先生はサークル外でも人気があったんですよ」
潔「唯ちゃんたち、悪いんだけど、ちょっと逝かせてくれるかな?」
千絵「はーいどうぞ」
潔「顔射だったな。よっと…」
若人「ん…」
千絵「おー、かかったかかった。これまたいい顔射だわ」
唯「はーい潔君お疲れ様でした。若人先生は大丈夫ですか?」
若人「大丈夫です。皆さんの精子で顔が熱いんですけど、まだまだ逝けますわ」
千絵「次の人ー」
大「はぁい♪」
174 :
名無しの歌が聞こえてくるよ♪:2001/06/01(金) 03:20
千絵「続きですけど、伊狩センセが大学を卒業して、晴れてサークル会長に就任したわけですね。」
唯「その時はこういう試験はやらなかったんですか?」
若人「ええ、試験をやるという話はあったんですけど、伊狩先生とOB、OGの皆さんのたくさんの推薦があって試験免除になったんです」
唯「じゃあ、会長試験は今回が初めてなんですね」
千絵「大学四年間の体験人数は?」
若人「200人には届かなかったと思いますわ」
千絵「唯、今のあんたの体験人数ってどのくらいだっけ?」
唯「中3の初体験のときからかぞえても100人いかないと思うな。ウチはほら、弟と父さんともヤルから。千絵は?」
千絵「100人?アタシの倍じゃない。アンタいつの間に…(笑)」
唯「あはは。」
大「あーんもう逝っちゃうー」
若人「いいですよ、どうぞ」
大「あ、あ、あんっ…」
若人「あーん…。ん、ん、じゅる…。
千絵「お、見事な口内射精」
唯「いい画が撮れたわぁ」
若人「じゅる…あと、何人ですか?」
仁「ボクと、一平君のあと二人だな」
唯「逝けますか、若人先生?」
若人「もちろんです。次の人、どうぞ挿入して下さい」
仁「じゃ、いくよぉ〜」
175 :
名無しの歌が聞こえてくるよ♪:2001/06/01(金) 03:20
唯「続けます。若人先生、好きな体位は?」
若人「バックですわ」
千絵「じゃあ、好きなフィニッシュは?」
若人「中出しが好きですわね。」
唯「アナルはOKですか?」
若人「平気ですけど、あまり感じないのでヴァギナのほうがいいですわね」
千絵「フェラチオは好きですか?」
若人「好きです」
唯「ザーメンは好きですか?」
若人「好きですが、今日のこれは多すぎますわ、うふ(笑)」
仁「あのさぁ〜、そろそろ逝ってもいいかなぁ〜?」
唯「あっ、はい、どうぞ」
仁「逝くよぉ〜…」
若人「んんっ…っぷ。もうこれはパックのようですわ(笑)」
千絵「ザーメン5人分だもんねー。うらやましいわ〜」
唯「さ、ラストは一平ね。準備はいい?」
一平「いつでもオッケー。姉貴、もう挿入れちゃっていいの?」
唯「いいわよ」
一平「ほんじゃ…。うわぁ、すげえザーメンだなあ若人センセ」
若人「ここまでたくさん顔面シャワーを浴びたのは初めてですわ」
176 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/06/01(金) 03:23
そういや、アニソン板や少年漫画板に至るまで
全ての奇面関連スレに
「そういえば、奇面エロスレのエロ小説が更新しましたね♪」
とカキコして回ったヴァカがいたね♪
エロ作者本人に二万ペリカ
177 :
。:2001/06/04(月) 08:57
ペリカ…
178 :
ペリカって何だよ:2001/06/04(月) 10:48
美人の奥さんを見らって幸せそうな新沢先生。
同人女にハァハァするわ、やる事はネカマに荒らしにエロコピペにストーキング、
生身の女は風俗女とAVしか知らない、(AVは生身じゃねーか)
声優とアニメキャラと同人女でせんずりこいてるであろう奇面オタ。
その落差が素晴らしい。まさに闇と光。
180 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/06/04(月) 16:28
>>179 >生身の女は風俗女とAVしか知らない、(AVは生身じゃねーか)
藁タ
そりゃあもう当時はおにゃん公くいまくりだったぜ、マジマジ。水曜日。
182 :
名無しさん:2001/06/05(火) 10:44
おにゃん公って…
183 :
検索できてアゲとかよくわからない人:2001/06/08(金) 18:10
ここはまともなところだと思ってたのに・・・『見たくない所はとばせるようにすれば』とあったけど、そうなってないからエロやお禁止っていってるんじゃないの!?
>183
2ちゃんの奇面スレッドは全て同一人物(同人女ストーカーのエロキチガイ)
が立てたもので、頻繁にage一言だけの書き込みがなされるような場所です。
その人物によるコピペ荒らしが頻繁に行われた結果、奇面ファンは2ちゃんねる
1の鼻つまみものになってしまい、まともな人間が書き込めるようなスレッド
ではなくなってしまいました。自業自得です。
お一人で頑張ってみてください。そのストーカー氏となら仲良くレスをつけ
あえるかもしれませんよ(笑)
>>184 奇面組スレ関連の痛いオタ野郎(ストーカーなども含む)は単独犯ではなく
複数存在していると思うが。某ファンサイト流れの人間も多いし。
奇面組やその女性キャラ(女性キャラを書く女性同人作家も含む)に、
尋常ではない程執着している奇面オタ野郎
=エロと萌え(対象は2次元、声優、同人作家)で頭がいっぱい、
健全スレや奇面組とは無関係の板、スレにエロネタコピペ、荒らし、
ストーカー、ヤヲイ女攻撃などなんでもありバリトゥード状態の、
そこらの同人男もびっくりの素人童貞キティガイ男。
奇面組の女性ファン、特にファンサイト、同人関係の女性は気をつけるべし。
186 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/06/11(月) 06:11
唯の肛門から信じられないほど大量の大便がひり出された。その量も臭いも凄まじく、唯自身も今まで経験したことの無いほどのものだった。そしてそれをすべて愛する美しい男の顔を便器にして排泄しているという事実が唯の官能を暴走させていた。
「ふごごっ!!おごおおっ!うぶうううっ!むううっ、むはああっ!おぎょっぉぉっ!げはっ!おむむむぅ・・・げほおおっ!ごほっ、げほっ!おごぐおっ、おむぅぅ・・・・っ!!」
その大量の大便は当然愛する少年の口内に収まる筈も無くほとんどが顔面を汚した後すっかりぬるくなった湯船の中に落ちていく。先ほどの零の大便と唯の大便とが混ざり合った湯は奇妙な生暖かさを2人の肌に感じさせていた。
「おおおぁぁぁーーーーーっ!!零さん!!私のウンコッ、ウンコッ、汚いウンコ見てぇぇっ!!すごいのおおっ!ウンコでこんなにいい気もちになったの初めてっ!もっと、もっとしたい、ウンコしたいよぉ!!零さんのウンコ食べて、私ウンコ大好きになっちゃったよおぉっ!これから、これから毎日私に零さんのウンコ食べさせてええっ!私、零さんのウンチたくさん食べて、もっと、もっとたくさんウンコするからあっ、零さんの前でたくさん、たくさんウンコしたいのぉっ、好きよっ!零さん…愛してるわぁぁっ!!もう、もう、絶対零さんのことはなさないからぁっ!!あああーーーーーっ!イク、イッちゃうっ、零さんっ!私ウンコしながらイッちゃうよぉっ!!私、私、あひいいぃぃーーーーーーーっ!!」
ビチビチビチビチビブビイイイィーーーッッ!!ブババッ!ブジャアッ!ブピピッ!ぬりぬりぬりむりむりりりっ!!ぼちゃぼとぼとっ!ブビブビッ!ずるずるずるるるるうぅぅーーーーっっ!!ブッボオオオッ!!
187 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/06/11(月) 06:11
真実一郎の肛門から信じられないほど大量の大便がひり出された。その量も臭いも凄まじく、真実自身も今まで経験したことの無いほどのものだった。そしてそれをすべて愛する美しい男の顔を便器にして排泄しているという事実が真実の官能を暴走させていた。
「ふごごっ!!おごおおっ!うぶうううっ!むううっ、むはああっ!おぎょっぉぉっ!げはっ!おむむむぅ・・・げほおおっ!ごほっ、げほっ!おごぐおっ、おむぅぅ・・・・っ!!」
その大量の大便は当然美しい少年の口内に収まる筈も無くほとんどが顔面を汚した後すっかりぬるくなった湯船の中に落ちていく。先ほどの二階胴の大便と真実の大便とが混ざり合った湯は奇妙な生暖かさを2人の肌に感じさせていた。
「おおおぁぁぁーーーーーっ!!二階胴!!俺のウンコッ、ウンコッ、汚いウンコ見てくれぇぇっ!!すごいぞおおっ!ウンコでこんなにいい気もちになったの初めてだぁっ!もっと、もっとしたい、ウンコしたいぞぉ!!二階胴のウンコ食べて、俺ウンコ大好きになっちゃったぞおぉっ!これから、これから毎日俺に二階胴のウンコ食べさせてくれええっ!俺、二階胴のウンチたくさん食べて、もっと、もっとたくさんウンコするからあっ、二階胴の前でたくさん、たくさんウンコしたいぞぉっ、好きだっ!二階胴…愛してるぞぉっ!!もう、もう、絶対おまえのことはなさないからなっ!!あああーーーーーっ!イク、イクぞッ、二階胴っ!俺ウンコしながらイッてしまうぞぉっ!!俺、俺、あひいいぃぃーーーーーーーっ!!」
ビチビチビチビチビブビイイイィーーーッッ!!ブババッ!ブジャアッ!ブピピッ!ぬりぬりぬりむりむりりりっ!!ぼちゃぼとぼとっ!ブビブビッ!ずるずるずるるるるうぅぅーーーーっっ!!ブッボオオオッ!!
かつて、このスレッドでただ一言「age」とだけ書いて立ち去る
不気味な語彙なし厨房がいたが、最近は下劣なコピペと内容のない
自作自演レスに切り替えた様子。
奇面エロオタの頭の悪さとキチガイぶりは一生直らない。
189 :
名無しさん:2001/06/20(水) 13:54
age
191 :
名無しさん:2001/06/20(水) 19:45
あげ
止めれ。
ほっときなさい。
194 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/06/21(木) 11:25
あげ
195 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/06/21(木) 13:15
だめだこりゃ
文芸、文章、文学系はどうしてもエロとは
きってもきれない連中がいるな。
197 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/06/26(火) 08:59
そだね
奇面組のやおいが読みたいんだけど、現在見られる板あります?
199 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/06/28(木) 08:56
げっと!
sage
奇面組エロ小説更新。
今度の職人さんはいいぞ!
204 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/13(金) 12:56
↑たしかに今までの人とはレベルが違う。昼休みに読んでみたけど、勃ってシマタヨ。
唯ちゃんのけなげさがヨカタ。
205 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/13(金) 13:03
零・唯を「青年・少女」と表すのにはマイッタ(良い意味で)
職人さん続編投稿アゲ
208 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/14(土) 18:18
てーか、奇面組の創作小説ってかなり数すくないんじゃない?
209 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/14(土) 18:23
検索したら「かしこ」ってページだけ出てきた。読めたレベルじゃなかったけど。
優良奇面組の創作ページキボン。
>>202-206
のはどうなん? 誰か読んだ人いない? あまりえぐいのは読みたくないんだけど、その辺どーよ?
210 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/14(土) 20:06
…誰か鳥雄くんで書いて下され…。
ハァハァ点。
211 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/14(土) 23:20
鳥雄くんは童貞っぽい顔してるのに、ヤリまくってんだろうね。
212 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/15(日) 21:36
色男組だからねぇ…。
骨岸×来津が見たいな…。
ここも結局エロに染まるのか……
215 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/16(月) 10:18
おいおい、漫画スレと工□スレがやっとこさマターリ共存してきたんだ。
エロはエロへ移動してちょ。
216 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/16(月) 10:33
マターリ共存というより、スタレてるんでは〜?
217 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/16(月) 13:00
そうだよ、どっか奇面創作読める所ないの?
二次創作はサゲのほうがいい。間借りだしな。
219 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/16(月) 13:36
タイリョウニシュッカスルンジャネェー
------------- 、____
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イッテヨシ!.∧// ∧ ∧.|| | \\FF]FF]
[/_________.(゚//[ ](゚Д゚ ) .|| | \\FF]FF]
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.lO|--- |O゜.|__ソフマップ.||_|ニニニニニニl.|FF]FF]
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│ FF]FF]
│ ミ FF]FF] 〃 サボサボ
│ ;:FF]FF]; ’〃、、..
サボサボ ミ ミ\FF]FF]/ミ
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~〜〜〜〜~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
221 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/16(月) 15:08
222 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/16(月) 15:16
>>209 >>202-206 のはどうなん? 誰か読んだ人いない? あまりえぐいのは読みたくないんだけど、その辺どーよ?
全然エグくないよ。さわやか三組。
現在零−唯編が終わって王道の豪−千絵編やってる。
千絵編になってちょっとだけ露出度UPの気配。
>>222 じゃあ、エロ度低い話かぁ。情報サンクス。チェックしてみるよ。
224 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/16(月) 21:18
漏れも読んできた。素人の小説としてはしっかり読めると思う。エロはレベル低いの多いからという理由で忌避してる人は、読んでみてもいいと思う。
元ネタは14巻の話だね。恐らく。
225 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/17(火) 00:56
226 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/17(火) 09:18
>>224 恐らくっつーか、サブタイからして間違いないと思ふ。
内容は、18禁好きなら、かなりいい感じ。
227 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/17(火) 10:21
228 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/17(火) 12:39
>>225やってることが立ちフェラからの顔射だから、エロくないといえばウソになる
229 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/17(火) 13:37
てーか、2ch的には全くあれは荒れてないが、書き込み暴発してる時点でああいうトコロにしては荒れたことになるんだろ。
230 :
229:2001/07/17(火) 13:43
ごめん、板まちがえた。
231 :
229:2001/07/17(火) 20:41
>>228 思ってたよりもかなりエロかった。セクースまで行ってないのにな。
千絵編もうまくつなげてあるね。
232 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/18(水) 15:22
>231の意見に胴衣
233 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/19(木) 09:03
を、ついに一線を超えたようだぞ。>千絵
234 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/19(木) 11:01
ほんとだ。作者も言ってるみたいだけど、千絵編はすすむのはやいね。
唯編と千絵編どっちがいい? 漏れとしては唯編の方をおすけど。
235 :
233:2001/07/19(木) 11:41
千絵編がまだ完結してないけど、おいらも今の所 唯編だな。
ですます調なのに18禁なのが新鮮。
236 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/19(木) 16:19
2年くらい前にもらったのがあるんだけど載っけていい?
どうせ書いた奴ここ見てないし。
237 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/19(木) 16:44
238 :
233:2001/07/19(木) 17:11
239 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/19(木) 18:32
240 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/19(木) 20:23
鳥雄くんを鳥かごに入れて飼いたい…ハァハァ…
241 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/19(木) 20:35
・・・・・少し陽射しに優しさが加わった・・・・・
・・・・・少し風に暖かさが加わった・・・・・
・・・・・少し空気に青さが加わった・・・・・
・・・・・少し空に唄が加わった・・・・・
陽は寒空を脱ぎ捨て、風は陽の温もりを運ぶ。
木々は陽の暖かさに触れ目を覚まし、空には賑やかに旅人が舞う。
四季は旅。
冬はまた1年の旅に立ち、春は冬を追うように1年の旅から舞い戻る。
今、まさに春。
窓から差し込む光に包まれて唯は大きな鏡の前にいた。
その鏡に映る自分は明らかに緊張していて「こんな鏡私の部屋には入らないわよね」などとどうでもいい事を考えてしまう。
優しく布の触れる音、髪を撫でる感触。
女の人、数人が自分を囲み、鏡に映る化粧っけの無い自分をみるみる変えて行く。
時折、唯の緊張を和らげようと気を使って話しかけてくれるがそれも固い愛想笑いで返してしまう。
そんな自分じゃないような自分を目の前に見ながら、ほんの少し昔のことを思い出していた。
・
・
・
まだ制服を着ていた頃の事。
零にと出会い、見つけ、育てた小さな春。
零の優しさに触れ、鼓動が早くなる自分を感じた春。
自転車の後ろで火照った頬を風で冷やした季節。
・・・あの場所は今ごろどうなっているだろう・・・
変わり行く町、人・・・巡ってくる季節。
それらを見つめながら、あれから幾つの春を見つけただろう。
二人で・・・
いつまでも変わる事のない二人。
初めて会ったあの日、あの時から何も変わらなかった二人。
自分たちも、周りの人達も、そう思ってた二人。
でも変わる時は来る。
そう、ほんの少し。
・
・
・
242 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/19(木) 20:36
卒業から数年後・・・春、近い日。
いつものように夕飯の買い物を済ませ、家路につく唯。
その唯の前に息を切らせ、まだ寒いのに汗びっしょりの零が現れた。
「ハァハァハァハァ・・・ック、ハァハァハァ・・・ゆ、唯ちゃん!」
「ど、どうしたの?零さんそんなに慌てて」
「ハァハァ・・・ま、街中探した・・・ハァハァ、わ、私は、ハァハァ・・・」
「落ち着いて落ち着いて、ホラ、すぐそこ、公園だし、そこで話ましょ?」
「わ、わかったのだ」
公園。
子供たちが遊ぶ声、何処からともなく香ってくる夕飯の香い。
この雰囲気が一日の終わりを感じさせる。
二人はベンチに座る。
しばらく零の乱れた息づかいが聞こえていたが、それも次第に治まり、今は夕飯までの一時を公園で遊ぶ子供たちの姿を二人して見つめていた。
「なんか、好きなのだ、この雰囲気」
「私も・・・」
慌てたいた筈の零を「いいのかな?」と思いながらも、零と一緒にいられるこの心地よい雰囲気に、唯はひたっていた。
日も傾きはじめ、子供は母親に連れられ家路を急ぐ。
公園はいつの間にか自分たち二人だけになっていた。
街灯が灯り、二人が座るベンチを照らす。
243 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/19(木) 20:36
「唯ちゃん・・・」
真顔でこちらを向く零。
いつもの零とは少し違う、すぐに唯は思った。
真剣・・・それもある。
が、その上にまだ何かを感じながら唯もまた零の方を向く。
「なに?零さん」
なんだろう?
胸の鼓動が異様に高い。
壊れそうなくらい・・・
この瞬間の全てを焼きつけたくて、零だけを見つめた。
「・・・・・」
零の凛々しい眼が見つめてる。
デビルマンの様な髪が風にかすかに揺れている。
引き締まった口元が言葉に同期して動く。
零の言葉以外、他に何も聞こえない。
零の言葉だけが心に届いて・・・
「はい、喜んで」
自然にそう答えていた。
街灯のスポットライト・・・
二つの影は一つになった。
・
・
・
244 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/19(木) 20:37
どれくらいの時間が経っただろう。
気付けば鏡の前には唯一人になっていた。
陽射しは相変わらず優しく、部屋中を包み、全体を淡い色に染めていた。
コンコン・・・
「唯、入るわよ」
聞きなれた声。
「お母さん・・・」
思わず駆け寄り抱きつく唯。
それに答える母。
「・・・唯・・・幸せにしてもらいなさい・・・あなたの選んだ人に」
「・・・うん」
涙が溢れ出す。
「私はあなたに何もしてあげられなかったけど・・・あなたの選んだ彼ならきっと・・・」
「ううん!そんなことない・・・お母さん、私を生んでくれたじゃない」
「・・・ありがとう・・・唯」
「お母さん・・・」
「ホラホラ、泣いたらせっかくのお化粧が落ちちゃうじゃない・・・さ、お父さんも待ってるわ、行きましょう」
「うん・・・」
扉を開けるとガチガチに緊張した父の姿。
ぎこちなく差し出す父の腕に自分の腕をそっと組む。
「ありがとう、お父さん」
その言葉に父は笑顔で答え、今、一歩を踏み出した。
真っ赤な絨毯のこの道を。
見慣れた人々に祝福され、この道を。
その先であの人が待つ、このバージン・ロード。
一歩、また一歩、ゆっくりと・・・
・・・・・ふと、思い出していた・・・・・
あの日、あの時、言ってくれた零の言葉。
『やっと、自信がついた・・・・・結婚、してくれないか』
カラーン・・・コローン・・・カラーン・・・コローン・・・
いつまでも鳴り響く鐘の音。
・・・・・少し春に幸せが加わった・・・・・
後に自信のきっかけを耳にする・・・
『私が、自分で仕入れたおもちゃが売れたのだ』
245 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/19(木) 20:38
はい、載せたー
246 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/19(木) 20:44
うううううおおおおおお!!!(感涙)
248 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/20(金) 09:29
昨夜更新してた某Dさんの作品にも負けない秀作だな。
249 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/21(土) 05:15
>>241-244
スバラシイ!!朝っぱらからカンドーしたよ。
250 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/22(日) 10:28
俺も
251 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/22(日) 16:00
もったいないからあげておくー
252 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/23(月) 11:06
新作が読みたいのであげ・・・・。
253 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/24(火) 00:08
ええ話やな。
切ないね。
254 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/24(火) 07:59
どんどん書いてくだされ〜・・
255 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/24(火) 12:31
>>236 で、本人の作品じゃないと言ってるから、新作は無理だろ。
256 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/24(火) 14:23
エロスレ版にて、妖×塊もの発見
257 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/24(火) 23:04
オチが笑えた>>妖編
258 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/24(火) 23:45
俺も探してみるか・・・
259 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/25(水) 01:11
260 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/25(水) 04:21
空想の部屋のログって誰もとってないの?
261 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/25(水) 10:47
なつかしage
262 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2001/07/25(水) 11:58
>>260 ちょっと前まではあったんだけどな。PCがアヴォーンして消えた。
空想の部屋は良かったね。漏れもまた読みたくなったよ。
264 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/25(水) 19:15
二次創作は出て行け!二次創作は出て行け!二次創作は出て行け!二次創作は出て行け!
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265 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/25(水) 19:33
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出ていけとまでは言わんが、できれば下げておいてほしい。
267 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/26(木) 01:17
二次創作反対派の荒らしがあげてるだけだと思う・・・・。
頼むからそっとしといてくれ。俺らだって目立ちたくないんじゃ(_ _;)
そういやKさんとこはどうなの?小説あるじゃん。
270 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/26(木) 08:17
Kさんとこってどこ?
271 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/26(木) 11:24
Kさんが掲示板で「ゴルァ」だって。なんかヤだな…
272 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/26(木) 19:05
273 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/27(金) 01:01
274 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/27(金) 03:05
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275 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/27(金) 03:06
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276 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/27(金) 03:07
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277 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/27(金) 03:09
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278 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/27(金) 03:11
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279 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/27(金) 03:12
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280 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/27(金) 03:13
仮にも文芸板なんだから、もうすこしカッコイイ荒らし方はないものか……。
281 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/27(金) 03:22
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282 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/27(金) 03:36
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283 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/27(金) 08:08
平日の午前3時にコピペ荒らし・・カコワルイ
284 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/27(金) 08:56
前:ランボー 投稿日:2001/06/18(月) 20:37
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
絶対ゆるさねえ!!
285 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/27(金) 08:59
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
絶対ゆるさねえ!!
286 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/27(金) 09:20
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
絶対ゆるさねえ!!
ura2ch
ura2ch
289 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/28(土) 11:49
最近Dさんアプしてないな。どうしたんだろ。
これだけ荒らされてても、sageないというのは……
荒らされるタイミングが分かってきた・・・。
293 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/28(土) 19:35
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
絶対ゆるさねえ!!
本当にあほなんだねえ。。。
296 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/29(日) 14:03
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
絶対ゆるさねえ!!
目的がよくわからん荒らしだne
298 :
今回も傑作の予感:2001/07/30(月) 09:31
某Dさん小説更新アゲ
なぜアゲる?
このスレに興味のあるヤツにだけ発信すればいい情報なんじゃねーの?
300 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/30(月) 09:41
なぜsageる?
このスレに興味のあるヤツが見やすいようにageてもいいんじゃねーの?
>>330 なぜ真似る?
こうレスを真似て元のヤツが嫌な思いするようにしてるんじゃねーの?
302 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/30(月) 15:29
299=300=301だったら藁
303 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/30(月) 19:48
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
絶対ゆるさねえ!!
304 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/30(月) 20:40
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
絶対ゆるさねえ!!
306 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/31(火) 07:12
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
絶対ゆるさねえ!!
307 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/31(火) 08:52
2chに恨みを持っている人達に朗報!
2chは非商用サイトとなのっていますが、その実態は巨大な商用サイトです!
バナーを張り付け、月何万と稼いでいます!
そのサイトに二次的著作物が掲載されているのです!
これはとんでもない犯罪です!
今すぐ一次著作権保持者に連絡を入れ、訴えて貰いましょう!
ひろゆきでは払いきれない程の損害賠償を求められ、結果2chは閉鎖されます!
309 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/31(火) 19:13
二次創作は出て行け!二次創作は出て行け!二次創作は出て行け!二次創作は出て行け!
二次創作は出て行け!二次創作は出て行け!二次創作は出て行け!二次創作は出て行け!
二次創作は出て行け!二次創作は出て行け!二次創作は出て行け!二次創作は出て行け!
二次創作は出て行け!二次創作は出て行け!二次創作は出て行け!二次創作は出て行け!
二次創作は出て行け!二次創作は出て行け!二次創作は出て行け!二次創作は出て行け!
二次創作は出て行け!二次創作は出て行け!二次創作は出て行け!二次創作は出て行け!
書き込み時間から、この小説板の荒らしは
ほとんどが同一人物と確定出来る・・・・
311 :
:2001/08/01(水) 03:27
二次創作は出て行け!二次創作は出て行け!二次創作は出て行け!二次創作は出て行け!
二次創作は出て行け!二次創作は出て行け!二次創作は出て行け!二次創作は出て行け!
二次創作は出て行け!二次創作は出て行け!二次創作は出て行け!二次創作は出て行け!
二次創作は出て行け!二次創作は出て行け!二次創作は出て行け!二次創作は出て行け!
二次創作は出て行け!二次創作は出て行け!二次創作は出て行け!二次創作は出て行け!
二次創作は出て行け!二次創作は出て行け!二次創作は出て行け!二次創作は出て行け!
312 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/08/02(木) 08:50
まあ、スレがアボーンされないようアゲてくれてるだけ良しとしよう。
それはともかく、まもなくコミケですな。
313 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/08/02(木) 11:31
314 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/08/02(木) 12:44
大くんがかわいい♪
あっち系の話題なのでsageるが、エロ小説板では職人さんが全開だ。
今は真実−物月編をやっているが、物月がもう大変。(w
18禁物が好きなら絶対読むべし。
(嫌いな人は読んではいけない)
それにしても、この職人さん、ただ者ではない…。
316 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/08/03(金) 18:56
萌えるねえ…>工□小説
317 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/08/05(日) 05:16
少年漫画板もここ最近下ネタ多かったゾ
318 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/08/05(日) 23:35
みんなあきらめて、もう放置プレイ状態?
319 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/08/06(月) 20:59
320 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/08/06(月) 23:09
321 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/08/06(月) 23:47
私ゃ女ですが…
少年漫画板の頼金やら真実やらは萌える…
思春期の少年してて…
322 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/08/07(火) 12:53
御意…
323 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/08/07(火) 20:53
最近少年漫画板エロカキコ減りつつあるな。
ちと淋しい気もしないではない(自分で書けば?ってかんじか)。
叩かれそうな意見だわ…
>>323-324
減りつつあるが、絶滅したわけではない。あせるなかれ。
326 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/08/08(水) 12:08
珠美とナンシーのヌードとか…真実君のオナーニとか…
鳥坊が童貞だとか…二階胴と織田さんのセクースとか…
めちゃ想像しちゃう自分がいる…
328 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/08/08(水) 17:10
329 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/08/08(水) 18:22
とりおタン…ハァハァ…
なでなでしたい…
330 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/08/08(水) 18:39
ひらがなで書くとマヌケだ(笑)
331 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/08/08(水) 20:45
>>330 苗字は下ネタに変えられそうだしな
(理由はあえて書くまい
332 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/08/08(水) 21:18
珠美ちゃん、レス数一位おめでとう!!だね。
ところで、た○きんトリオ(>331 こうなるわけね)
の1人って、今AYUのバックで演奏してるらしいね。
333 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/08/08(水) 22:46
>332
メンバーの一人、ってどう考えてもあの人しかおらんやろ(ww
334 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/08/08(水) 23:32
FUNで田原見たけど、すごく髪薄かった…
335 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/08/09(木) 15:21
珠美ちゃんの勢いはすごいね
336 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/08/09(木) 17:44
原作であまり目立てなかったから、新作決定でファンの反動が一気に来たのかも。
みんな、どの板からきてんの?
338 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/08/09(木) 22:38
エロパロ板から来てます。スミマセン。
いま、二次創作をどうするかで揉めているから、sage進行した
方がいいですよ。また、荒らしくんが現れるかもしれないしさ。
げふ、そうなの?
でもあまりサゲてダット入りされてもヤだしなあ。
>>340 倉庫逝きになるかどうかは最終書き込みの順で判断されるので
sageでも有効です。
あ、なるほどね。
で結局二次創作はどないするの?
スレ保護カキコ
344 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/08/15(水) 22:59
そろそろあげてもOKかな?
ネタもないのにアゲないようにな。
御意。
サゲ?
348 :
名無し物書き@推敲中?:2001/08/21(火) 20:03
エロパロ板盛り上がってるよ!
349 :
名無し物書き@推敲中?:2001/08/21(火) 23:03
知ってます
エロ禁止、sage進行。
351 :
名無し物書き@推敲中?:2001/08/22(水) 20:34
もうageてもいい頃ダロ
352 :
名無し物書き@推敲中?:2001/08/23(木) 23:11
エロは禁止?
禁止って1に書いてあるよ。
354 :
名無し物書き@推敲中?:2001/08/26(日) 00:02
少年マンガ板どうなっちゃったの??
355 :
名無し物書き@推敲中? :2001/08/26(日) 00:04
のん気だな。
2ch閉鎖問題の現状について
1 来週、Big-Serverとひろゆきの間で打ち合わせがもたれる。
2 その打ち合わせの結果によるが、基本的には転送量の現状維持は不可能。
3 少なくとも今の形態であるかぎり、規模縮小は不可避。
4 規模縮小に伴うログの保全等については、その打ち合わせで決まる予定。
5 その後Big-Serverが、50Mbps程度でサポートし続けるかどうかは不明。
6 今後2chがどうしていくのかは未定。
■現在
http://*.2ch.netからの転送量を低減するため 一部の板、サーバが閉鎖、停止されています。
だとさ
356 :
名無し物書き@推敲中?:01/08/26 22:27 ID:ZPKodSRY
とりあえず復活したね。
357 :
名無し物書き@推敲中?:01/08/27 23:07 ID:ppYeFsfc
マターリ
358 :
名無し物書き@推敲中?:01/08/27 23:21 ID:PnteutHw
奇面組にハマってここを知ってからの日々・・・
今思うとまるで唯ちゃんの夢やな・・・。
359 :
名無し物書き@推敲中?:01/08/29 00:00 ID:AlE..9H2
そ、そんな…全てが幻だったの…?
360 :
名無し物書き@推敲中?:01/08/29 23:50 ID:yvHp1xos
そんなこと名古屋!
361 :
名無し物書き@推敲中?:01/08/30 23:17 ID:6OyXjjHA
だね。
362 :
名無し物書き@推敲中?:01/08/30 23:19 ID:MXd4yjXE
363 :
名無し物書き@推敲中?:01/09/01 01:50 ID:cL8sEH.k
364 :
名無し物書き@推敲中?:01/09/04 23:49 ID:giwtm3iY
知りません
365 :
名無し物書き@推敲中?:01/09/05 23:44 ID:9WmL/bLQ
マターリ
366 :
名無し物書き@推敲中?:01/09/06 23:19
エロスレは盛況のようだけどね。
367 :
名無し物書き@推敲中?:01/09/09 23:27
そだね
368 :
名無し物書き@推敲中?:01/09/11 00:16
ん?なんかここフォームがかわってない??
369 :
名無し物書き@推敲中?:01/09/11 19:41
ホンマや
370 :
名無し物書き@推敲中?:01/09/13 00:27
とりあえず、新連載開始という事で記念アゲ。
新沢先生、末永くがんばってください。
371 :
名無し物書き@推敲中?:01/09/13 15:33
新沢センセ、腰痛直ったのかな
372 :
名無し物書き@推敲中?:01/09/15 01:26
治ってると信じるしかない
誰のことも2度と本気で好きになるはずはない、と思ってた。恋は幻覚だって気付
いているはず。
まして、年上なのに子供っぽい、甘えんぼな彼のことなんて、本気になるはずな
いって思ってた。ちょっとドライブして、ちょっと遊んでみただけのつもりだった。
だから昨日はあんなにクールに別れたのに。「冷たいなあ」って言われても「そ
んなことないよ。好きだよ」って余裕でさめた顔をして答えてたくせに。
どうしてだろう。一日たった今ごろになって、彼のことばかり考えてる。
彼の言葉が、まなざしが、しぐさが、全部輝いてなんどもよみがえる。
いつも彼がやってくる場所で今日は何の用事もないのに待ってしまっている。
ノートとテキストを広げて勉強してるふりしながら。そして彼は今日に限って
なかなかやってこない。まさか、私ってば、また恋をしてる?
『天野邪クな流儀』
「よう」
ロードワーク中に女に名前を呼ばれた気がして、似蛭田妖は、ふ
と立ちどまった。息を軽くはずませながら、額にじんわりと浮かん
だ汗の玉をタオルで拭う。
風はまだいくぶん冬の冷たさを残していたが、三月の陽射しがや
わらかく町をつつんでおり、妖は暑いとすら感じていた。この分な
ら、ジャージを着る必要はなかったかもしれない。
昼間の住宅地ということもあってか、人通りはほとんどなかった。
(……こんなとこで、いったい誰だ?)
怪訝に思ってうしろを振りかえると、妖の目に見なれたライトグ
リーンの制服が飛びこんできた。それは、かれ自身がつい先日まで
通っていた、一応高校の女生徒たちが身につけているブレザーだっ
た。
しかし、目のまえの制服がふつうの女生徒のものと違っていたの
は、丈が膝下までとされている学校指定のスカートではなく、それ
が足首まであるという、やたら長いものだということだ。
また、胸元の赤いリボンタイも、結ばれないまま首にかけられて
いるだけだった。
(こういう着崩しかたをするのは……)
妖は女生徒の顔を見ようと視線をもちあげた。
背中へと流れるつややかな長い黒髪。皮肉な笑みを浮かべた口元
には、細い煙をあげるマイルドセブン。そして、深く澄んでいなが
らも、どこか物憂げな光をたたえた瞳……。
「やっぱりお前か、邪子」
「ひさしぶりだね……妖」
張りのある美しいアルトにどこかアンニュイな色を含ませて、彼
女――御女組リーダー天野邪子――は言った。
中学時代から高校卒業まで、妖自身のひきいる番組と、天野邪子
ひきいる御女組は、ときに反目し、ときに協力しながら同じ学校の
番をはってきた。そんな事情もあってか、二人の因縁はとても一言
で表すことのできない複雑なものになっていた。
「ひさしぶり……はいいが、一応高校の制服なんざ着てどうしたん
だ? お前も卒業したハズだろう?」
「学生のうちにやり残したことをやってしまおうと思ってね……妖、
あんたを待ってたのさ」
「女に待たれるのは、光栄だけどな……で、用件は?」
邪子はフッと小さく笑った。
「妖、あんたプロボクサー目指してるんだってね」
「なんだよいきなり……ん、まあ、去年からジムに通ってる。近い
うちにプロテストも受けるつもりだ……」
「そう……」
「って、それがいったいどうし……お、おい!」
言葉の途中で、とつぜん妖はあわてふためいた。
邪子が胸のまえで手を組んで、指を鳴らしながら、一歩、一歩、
妖のほうへと間合いをつめてきたのだ。
「じゃ、覚悟はいいかい? 妖」
「覚悟って、ちょ、ちょっと待て、う、うわっ」
妖は反射的に道路脇へと跳びのいた。
その直後、妖がいままで立っていた場所を、するどい邪子の手刀
が切り裂いた。
「おい、どういうつもりだ? 邪子」
妖は邪子をにらみつける。
邪子は不敵な笑みを浮かべて、その視線を受けとめた。
「あんたと私の決着をつけるのさ。ボクシングのプロは喧嘩しちゃ
いけないんだろ? なら、今やるしかないじゃない。それに……」
その時、一瞬、ほんの一瞬、邪子の瞳によぎった表情を妖は見逃
さなかった。
(あの表情は……哀しみ? 寂しさ? いや……)
「それに……それに何だ?」
しかし、妖がそうたずねた時には、さきほどの邪子の表情は、朝
の霧のように消えてしまって、もはや感じとることはできなかった。
「なんでもないよ。それより、やるのかい? やらないのかい?」
「……」
普段の妖であったなら、女と喧嘩できるかよ! と、この闘いを
拒んだかもしれない。しかし、さきほど垣間みた邪子の表情が、な
ぜか妖の頭に焼きついて離れなくなっていた。
しばらく思案したあと、妖はこたえた。
「いいだろう。こい!」
妖は腰を落として構えをとった。
「ふふ、そうこなくちゃ……それじゃあ行くよ!」
邪子はくわえていた煙草を指ではじいて捨てるのと同時に妖へと
飛びかかった。
うなりながら打ちおろされる邪子の拳が、横へのステップでそれ
をかわした妖の頬をかすめる。
妖はそのまましゃがみこむと、相手の着地を狙って足ばらいを放
った。
邪子は一瞬の着地のあと、再びジャンプしてそれをかわす。そし
て、その跳躍を利用して、そのまま妖の顔面を蹴りつけた。
(くそっ、かわせん!)
妖は両腕を交差してその蹴りを受けとめ、その反動で倒れようと
する体をたてなおすため、うしろへと大きく跳んだ。
「ふふっ、ボクシングを始めて、喧嘩の腕が落ちたかい?」
「ぬかせ。今度はこっちの番だ」
妖は駆けだして邪子との距離を一気につめると、腰をひねる勢い
を利用して下から左の拳を突きあげる。
「おっと」
邪子はそれをのけぞるようにしてかわすと、自らのリボンタイを
勢いよく引き抜いて、それを妖の手首に鞭のように打ちつけた。そ
して、あいての手首に絡まったそれを思いきり引っぱる。
つんのめりそうになりながらも、妖はリボンタイの絡まった左腕
を強く引っぱりかえした。
二人の視線が絡みあい、ちぎれそうなほど張りつめた赤いリボン
タイがかすかに震える。
「ふふ」
邪子は小さく笑いをもらした。
「何がおかしい?」
「やっぱり、こうでなくちゃね」
そう言った刹那、邪子はタイを手放した。
「うわっ」
急に力の行き場をなくして、妖は後ろへと姿勢をくずす。
「もらった!」
その隙をのがさず、邪子は間合いをつめて妖の顔へとするどい突
きを放った。
「ちくしょうっ!」
妖は倒れようとする身体を足のふんばりでささえ、顔へとせまり
くる邪子の手首をとっさに左手でつかんだ。そして、殴りかかって
きたのいきおいを利用して、相手の身体をぐいと引きよせる。
「なっ!」
邪子の顔に驚愕が走った。
「うおりぁああああっ!」
妖は空いた右手で邪子の襟をつかむと、そのまま体をひねって相
手を自分の腰にのせ、柔道の背負いの要領で投げとばした。
邪子の体は、妖を軸に大きく弧をえがきながら宙を舞い、地面へ
と叩きつけられた。
「……っつぅ」
邪子が小さくうめき声をあげる。
肩を上下させながら放心していた妖が、その声をきいてあわてて
我に返った。
「お、おい。だいじょうぶか?」
「……つっ、あ、、ああ、平気だよ。地面に落ちる瞬間にあんたが
ひっぱりあげてくれたから……腕をあげたね。妖」
妖の手をかりて立ちあがると、邪子はスカートについた汚れを手
ではたきはじめた。
それを見まもりながら妖が言った。
「……いったいどういうつもりなんだ?」
「どういうつもり、って何がさ?」
「おい、見くびんなよ。俺は学生のころからずっと喧嘩して生きて
きたんだぜ。相手が本気かどうかくらい、すぐにわかる」
「フン、百戦錬磨の妖はだませない……か」
少し楽しそうにそう言うと、邪子はポケットからとりだした煙草
をくわえ、マッチをすってそれに火をつけた。そして、青い空に向
かって、ひとすじの煙を飛ばす。
「ヤボ用で、ちょっと遠くへ行く事になってね。あんたには挨拶し
とこうと思ったのさ」
「……あ、挨拶って、ひょっとして今のタイマンのことか!?」
驚き詰めよる妖を意にも介さず、邪子はたのしそうに空を見あげ
たまま言った。
「あたしは生まれつき不器用なのさ。……女を本気で殴れないあん
たと同じく……ね」
「ぐっ」
図星をさされた妖は、首を小さく左右に振ったあと、敵わないと
言わんばかりにため息をついた。
「ふふ」
呆れてうなだれる妖の頭を、やさしいまなざしで邪子が見つめた。
「さってと、挨拶もすんだし、そろそろ行くか。けっこう楽しかっ
たよ、妖」
「待てよ」
立ち去ろうと背中をむけた邪子に、妖が声をかけた。
「んー?」
邪子は首だけで振りむいて言った。
「どこへ行くんだ?」
「……ア、メ、リ、カ。両親があっちにいるんでね。ま、留学って
ことになるかな」
「……そうか、アメリカか」
ようやく、妖はさきほどの邪子の表情のわけを悟った気がした。
アメリカともなれば、妖だけではない。今までずっと一緒にすご
してきた御女組のメンバーたちとすら、気軽に会うことはできなく
なるのだ。
「また会えるのか?」
「さあね」
「……さあ? 妖が会いたいなら、ひょっとして会えるかもね」
邪子は歯を見せて、すこし意地悪そうに笑った。
「じゃあね、妖」
そう言うと、邪子は前に向きなおり、軽い足どりで歩きはじめた。
そのときになって初めて、妖は邪子のリボンタイがまだ自分の左
手に絡みついていることに気づいた。
「お、おい、邪子。タイ忘れてるぞ!」
妖が声をあげた。
振り返らないまま、邪子がこたえた。
「それは帰ってくるまで、あんたに預けとく。あたし以外のやつに
負けて取られたりしたら、承知しないよ!」
一瞬おくれてその言葉の意味を理解した妖は、唇の端をもちあげ
てフッと笑った。そういう応援の仕方こそが彼女の流儀なのだ。
「確かにあずかったぜ。お前も次まで誰にも負けんじゃねえぞ!」
邪子は肩の上あたりまで手をもちあげると、妖の声に応えるかの
ようにそれをひらひらと振った。
「へっ、あまのじゃくな奴」
妖はどこか楽しそうにそう呟いて、邪子のうしろ姿を見送った。
やがて邪子の姿が見えなくなると、妖は手のなかの赤いリボンタ
イを見て、それをギュッと握りしめた。
「よし、いっちょやってやるか!」
妖は自分にむかって気合いをいれると、踵を返して勢いよく自分
の道を走りだした。
次にあいつに出会うとき、そのときにはきっと……。
そんな未来を胸にしながら。
(了)
ガンガン新連載記念です。
まーいろいろ思うところもあるのですが、お暇な方はお読みください。30文字で改行をいれてあるので、読みにくい方はブラウザを横に広げてご覧ください。
感想、批判、叩きすべて歓迎です。どーぞ、ご意見ください。
なお、原作の最終巻を読んでないと意味不明かもしれません。
ちなみにこのスレッドはsage進行らしいので、メール欄にsageの文字を忘れないようにお願いします。
★天野邪クな流儀
>374-378
380 :
名無し物書き@推敲中?:01/09/16 13:32
おおお、Dさん!!
Dさん、普通の話もウマイ・・・
382 :
名無し物書き@推敲中?:01/09/16 21:29
Dさん、物書きになりなよ…。
それがダメならせめて奇面で同人を…
読んでいただいて、感謝、感謝です。……非エロにも関わらず(笑)
う〜ん、物書きはたぶん、このレベルではだめでしょうね。
同人の方は……よく知らないんですよ。それにそんな多作でもないんで無理っぽいです。
というか、ここでこうやって書いてるのもある意味同人活動じゃないかとも思うんですが、どうでしょ?(笑)
あう〜しかし、今みたら、明らかな消しわすれのミスが二ヶ所ありますね(汗)
読まれた方は、「読んだ」だけでもレスポンスいただけると嬉しいです。
384 :
名無し物書き@推敲中?:01/09/17 03:22
状況表現がいまいち。
途中で読む気が無くなってきたな。
状況が頭に浮かんでくるような自然な表現じゃなくて
説明して無理矢理植付けようとしてる風に感じた。
だから勿体無いな。
自分流を見つけてはどうか。
俺も物書く事あるけど誉めるだけが嬉しい訳じゃない。
嫌と感じた所は率直に言ってやるべき。
だからこんな事書かせてもらったんだけど、気を悪くしたらスマヌ。
385 :
名無し物書き@推敲中?:01/09/17 03:26
>384
ちみ自体がいまいち。
途中で読む気が無くなってきたな。
状況が頭に浮かんでくるような自然な表現じゃなくて
説明して無理矢理植付けようとしてる風に感じた。
だから勿体無いな。
自分流を見つけてはどうか。
俺も物書く事あるけど誉めるだけが嬉しい訳じゃない。
嫌と感じた所は率直に言ってやるべき。
だからこんな事書かせてもらったんだけど、気を悪くしたらスマヌ。
ご意見ありがとうございます。
厳しい意見も、ためになるので嬉しいです。
>状況表現がいまいち。
これは、自分でも痛感しています。文章の操り方がまだこなれてないというのもあるのですが、とくに今回は冒頭が説明的すぎたかと自分でも思います。
もうすこし動きで見せたかったのですが……二次なんで、人物の説明はもっと簡略化したほうがすっきりしたかもしれません。
自分流……これは今模索中なんですよね。精進します。
がんば!
うぃ。頑張ります。
389 :
sutkproxy.ed.kagu.sut.ac.jp:01/09/18 14:29
_
390 :
名無し物書き@推敲中?:01/09/18 17:49
戦闘シーンではかけ声とかは極力書かないようにするのもスピード感があってよし
Dさんファイト
391 :
名無し物書き@推敲中?:01/09/18 23:47
以下同文。
Dさんすてきー!エロもイイですが、こーゆーのも上手い
ですねえ。こっちでももっと書いてくれたら嬉しいな。
私は女なのでエロ板はちょっと辛いのよん。
ヤオイはオッケイですが…(コラ)。
>392
sage書くとこ間違えた。
初心者です。ゴメンナサイ!
>390
>391
アドバイス&応援ありがとうです。
戦闘シーンでのかけ声は、あれでも結構削ったんですよ。
わかっていても、自分の書いた文章を削るのはつ、つらい……ぐはぁ(血)
あと、戦闘シーンが短すぎるせいで、相対的にかけ声が多くなっているというのもあるみたいです。
この作品に関しては、みなさんご指摘のとおり、無駄、不足が多いので、しばらく置いてから改稿するつもりです。
作品的には気に入っているので……。
>392
ありがとうございます。ボクシング部じゃないですが、やっぱり、黄色い声援はいいですね(笑)
まあ、どんな話が浮かぶかは運任せなんで、あまり期待せずにおまちください。
というか、今あるネタの一般向けのストックはかなり暗い&クサイんですが……。
395 :
名無し物書き@推敲中?:01/09/21 19:14
>Dさん
結構期待して眺めているので、合間見て頑張って下さい。
396 :
名無し物書き@推敲中?:01/09/21 23:45
>Dさん
ついでにあっちの真実編も、がむばってください(w
ぬお。プレッシャーが(笑)
一応、コッチにも張りつけておきます。
邪子のお話これから読む方はこっちの方が見やすいとおもいますので。
rain.prohosting.com/sssofd/
398 :
名無し物書き@推敲中?:01/09/25 14:47
>Dさん
新作とかはまだですか?とにかくガンバてください
399 :
名無し物書き@推敲中?:01/09/26 00:18
以下同文
遅筆なんで、なかなか書けないんですよ〜。
アイディアまとめるのも結構時間かかかっちゃう方なんで。
それはともかく、新連載も始まったんで、そろそろ他に書く人でてきませんかね。
401 :
名無し物書き@推敲中?:01/09/26 23:47
同意。文庫本も出たしねぃ。
奇面なら題材にしやすいと思うのだけど。
君たち、sageてはくれないか?
御意
物月編読みましたよ〜
>404
どもです。ってーか、まだ終わってないんですよね。
短い話なのに密度が濃くてなかなか進まないんですよ。あれ。
しかし、なぜコチラに?(笑)
イヤ別に、気分的になんとなく。(笑)
(笑) 次のものを書きたいので、早くしあげよっと。では。
楽しみにしてま〜す
スレ保護サゲ
さらにサゲ
411 :
名無し物書き@推敲中?:01/10/11 14:43
ageてみりゅ
みな今ごろせっせと創作中か・・・
だな
ちょっと一服。
さらに一服
416 :
名無し物書き@推敲中?:01/10/19 22:29
age
さげ
Dさんの新作きぼん
同意きぼん
またーりとしてるね
だね。
422 :
名無し物書き@推敲中?:01/10/28 19:28
「サクラチルコロ」最高〜
は?
おぬしも読んだか。。。>422
読んだYO!
やっぱWさんの作品はイカス!
サゲつつ同意
どうい
続きまだかな…
あげ
長かった冬も漸く終わりを告げ、あたりは既に春の空気が流れて
いる。春を感じさせる暖かい風、今まで何も飾らずに寒い思いをし
てしていた木々達も、新しい芽を両手一杯に着飾ってとても嬉しそう
である。
勿論、春の訪れを喜んでいるのは植物や虫だけではない。
明日から春休みに入る一応高校の生徒たちも、心なしか足取りが
軽く、春の訪れを喜んでいるようだった。
「ねえ、ねえ、唯。明日から春休みじゃない。何か予定とかあるの。」
「え、別に何もないよ。」
チャームポイントのポニーテールを揺らしながら、嬉しそうに話かけ
てくるのは唯の親友である千絵である。
「そんなこと云っちゃって、零さんと何処かに出かけるんじゃないの。」
「秘密です。そう云う千絵だって、豪くんと何か約束があるんじゃない
の。」
零との話題を持っていって唯をからかうつもりでいた千絵は、自分の
方へと話題がすりかわったので睛をを見開いて驚く。
「な、何であいつと約束なんかしなくちゃならないのよっ」
顔を真っ赤にさせて否定されても説得力がないな、と唯は小さく笑
う。持ち前の明るさで笑顔のたえない彼女は、ポーカーフェイスが得意
ではなく、思ったことがすぐに顔に出る性格なのだ。
世間では唯のような家庭的なおとなしい女の子を好む男性が多い
が、唯にしてみれば元気で明るく、表情がくるくると変わる彼女を羨ま
しいと思っていた。唯は傍にいるこちらまで元気になってくる千絵のこと
を、とても大切な親友と思っているのである。
そんなことを思いながら暫く歩いていると、急に千絵が足を止めて唯
の肩を掴んできた。
「唯、噂をすればってやつよ。」
「え、」
sageでひとつ……
いつのまにか新作が
うむ
「あれ、唯ちゃん、千絵ちゃん。」
その声の方を見てみると、唯の想い人である一堂零の姿が視界に入っ
た。いつもなら零の他に奇面組のメンバーがいるはずなのだが、今日
は何故か一人である。
「零さん。ん、あれ、他のメンバーはどうしたのよ。」
「え、ああ。何かみんな用事があるとかで先に帰ってしまったのだ。」
「用事って、どうせろくなことじゃないでしょ。」
「千絵、」
その言葉に苦笑しながら、唯は彼女の脇を肘でつついた。
「何よ、唯。あ、そうかそうか、私はお邪魔かな。ふふふ、じゃあ私はこの
辺で失礼しますか。頑張ってね、唯。」
「え、ちょっと千絵。そんなんじゃないんだってば。そう云う意味で云ったん
じゃ。」
何を勘違いしたのか零と唯の顔を交互に見た千絵は、かなり嬉しそう
に微笑んでその場から去っていった。
「千絵ちゃんは、一体どうしたのだ。急に帰っちゃって。」
意味の分かっていない零は、頭を傾げながら彼女の後姿を見つめてい
るが、意味の分かっている唯はかなり恥ずかしくて、千絵の後姿を睨む
ように見つめている。しかし、恥ずかしいと云っても、好きな人と二人きり
になれるのは嬉しいもので、お節介な親友に感謝の気持ちが湧き上がっ
てきた。
「ま、いいか。千絵ちゃんも帰ったことだし、途中まで一緒に帰ろう。唯ち
ゃん。」
「はい。」
嬉しそうに微笑む唯の顔に、零は少し顔を紅く染めてしまう。顔には出さ
ないが、零も彼女と二人きりで帰れることをかなり嬉しく思っているのだ。
唯と初めて出会った時は、まさかこんなふうに二人きりで帰れるとは夢に
も思っていなかった。彼女に一目惚れをして、もう何年経つのかは分から
ないが、奇面組としてみんなと一緒に付き合ってきて、ますます彼女に惹
かれていくのが自分でも分かっていた。可愛いのは勿論だが、彼女の意
思がはっきりしているところ、自分の意見をはっきりと持っているところに
惹かれていったのである。いつか、自分の気持ちを伝えたいと思っている
のだが、それはいつなんだろうな、と自分に問うてみたりしてなかなか前
に進まないのだった。
「ねえ、零さん。零さんは、春休みの間はやっぱり奇面組のみんなと遊ぶ
約束とかしているんですか。」
「え、ああ、そうなのだ。まだはっきりとは決めていないんだけどね。でも、
たぶんみんな私の家に来て騒ぐんじゃないかな。」
「ははは、奇面組らしいですね。」
「そういう唯ちゃんは、千絵ちゃんと遊ぶのかい。」
「遊ぶと思いますけど毎日遊ぶわけでもないし、それに家のこともしなくち
ゃ駄目だしね。」
「はは、それも唯ちゃんらしいね。」
「そうですか。」
少し笑いながら零の方を見ると、向こうもこちらを見ていたらしく睛があ
う。急に視線が重なったのでお互い驚いて睛を逸らしてしまった。その頬
は二人とも紅く染まっており、照れ隠しの為か意味も無く笑ってその場を
しのいでいた。
「あ、そうだ、唯ちゃん。ちょっとこっちに来てほしいのだ。」
「え、」
ををををを!
ほお・・
ナイス!
ですねー
このスレは無事か、よかった。
sage進行でいきましょう
御意
暫く何も話さずに歩いていたのだが、急に零が唯の手をとり空き地の隅
へと連れて行った。
「零さん、一体どうしたの。」
零に導かれるまま空き地の隅に来た唯だが、零の考えていることがいま
いちわからずに頭を傾げている。そんな唯に微笑みかけると、彼女の足元
を指差した。
「え、」
「もう春なのだ。」
「あ、可愛い花。」
零の指差した方を見ていると、そこには小さな可愛らしい花が咲いてい
たのである。その花は本当に小さくて、よほど注意をして見ないと見逃し
てしまいそうなほどだった、唯はその場にしゃがみこんでその花を覗き込
む。
「すごく小さくて可愛いですね。」
「唯ちゃんに見せてあげたかったのだ。」
「零さん…ありがとうございます。」
少し照れながら零に微笑むと、その花をそっと指で触れながら再び口を
開いた。
「零さんは優しいですね。こんなに小さな花も見逃さずに見つけてあげるな
んて。この花も零さんみたいな優しい人に見てもらえて、すごく幸せそうで
すよ。」
「え、そ、そんなことはないのだ。」
いきなり優しい、と云われた零は、恥ずかしくなって首を左右に振って否
定する。そんな姿を見た唯は立ち上がって、彼の目の前で微笑んだ。その
笑顔で見られると、とても鼓動が速くなっていくのが自分でも分かり、零は
視線を泳がしながらその場をしのいでいる。
暖かい風が二人の頬を撫でていって、とても穏やかな雰囲気がながれて
いく。その風に吹かれた髪をなおすと、唯は天を見上げて大きく深呼吸を
してもう一度零の顔を覗き込んだ。
「本当に、もう春ですね。ここにある桜の木も、もうすぐしたら満開になって
綺麗なんだろうなぁ。また、みんなでお花見したいですね。」
「そうだね。あ、あの唯ちゃん。」
「え、」
〜〜〜〜〜!!
イイ!!
446 :
名無し物書き@推敲中?:01/11/20 23:52
まさか…Dさん?
>446
いや、文体がぜんぜん違う。
むぅ…
作者本人がコメントしないのがまたおくゆかしい…
449 :
名無し物書き@推敲中?:01/11/22 09:54
奇面フラッシュ
///////////////////////
(\/)/|/|∧|\__)V(_ノ)__ /
/⌒ ⌒) / 〈  ̄ヽ⌒⌒\ /
| ノノヽ ノ/^\/^! ( (⌒)ノノノ /\/ヽ | ヽ /
|ノ、 , | ´ `| < ・ > |<・>/ ■ ■ |/||_||_||_||_| /
(6 ~ ~ | 、_` !´_,| ´ 」` | (⌒゜ ⌒゜| (= '(=| /
| 〜 |<| | | |~| || 、/^^\| ⌒ 」⌒ | , | | \
( (+⌒X⌒))\| | |/| \ ^ / ' ー= / 3 | | \
ヽ_ ^_ノ\__/ \__/ \__/\__/__| \
\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\
い、いまさら…(w
てゆーかどうせどっかからのコピペだろ。うぜ
452 :
名無し物書き@推敲中?:01/11/25 14:03
1年以上前からあるコピペかよ…
どっかに唯のコピペなかったっけ?
453 :
名無し物書き@推敲中?:01/11/26 00:23
どっかにあったね
_______
_ /⌒ ⌒У⌒ヽ
// \
/ \
/ ヽ
/| / |
| | |i || |i ヽ |
| |i || ヽ || || \ ||
| | \| \ \ \ || |
ヽ/| ヽ ゝ ゝ ゝ \ /
\_| ,.‐q ,r‐p、, \ _ /
| | ` l _j l _ノ 彳 | /
ヽ| ー ー |ノ / / ̄ ̄ ̄ ̄
| ヽ / | < 零さん・・・
ヽ ._, / || | \____
\ /| |! |
| \ _ _ / || |
| |  ̄ | |
|/ \|
455 :
名無し物書き@推敲中?:01/11/26 07:06
/ ̄へ―――─── 、
/ / \/ ̄ ̄ ̄\
/ <\ ヽ
〈 /ミ | ヽ |
| | λ/ \ \ | | ,|
乂从| へ ヽ、 \\ / |/ ,|
| ヘ,, \ / / | || ,|
ノ |j | 从 ⌒ヽ/ / / || ,| / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
< Бノ / / || ,| < ばかね〜
ヽー---丶 イ 彡/ ) | \_____
ヽ 丿 / ノ ゝ
|  ̄ | < >
´ ̄ ̄| | ノ 乂 ゝ
| | フ ノ 从 \ ゞ ゝ
456 :
名無し物書き@推敲中?:01/11/30 01:50
つねづね思う。AA作る人って凄いな、と。
457 :
名無し物書き@推敲中?:01/12/01 13:22
同意
458 :
名無し物書き@推敲中?:01/12/02 11:38
うんうん。
459 :
名無し物書き@推敲中?:01/12/03 23:47
を、えろすれがパート3になってる。
460 :
名無し物書き@推敲中?:01/12/06 00:40
誰か、つ、続きを…
461 :
名無し物書き@推敲中?:01/12/07 00:11
ど、同意…
「もし、良かったら。春休み何処かへ遊びに行かない。」
顔を紅く染めた零だったが、睛は逸らさずに唯の顔を見つめながら真剣
に話してきた。いつになもなく真剣な零に、そして零から誘ってくれたことに
唯は、自分の心臓がどうにかなってしまいそうなぐらい鼓動が速くなってい
く。
「え、いいんですか。」
「唯ちゃんさえ良ければ。」
「良いに決まってます。」
唯が嬉しそうにそう云うと、零も嬉しそうに微笑んできた。
二人はお互いの顔を見て微笑むと、どちらともなく手をつないで歩き出
す。照れはあるものの今の二人にはそんなことよりも、お互いに触れてい
たいという気持ちの方が大きくて、恥ずかしさはそんなに感じなかったの
である。
そんな幸せそうな雰囲気に、春を運んでくる暖かい風も嬉しそうに二人
を包み込みながらふいていた。
春の訪れを喜んでいるのは植物や虫だけではない
人間も…そう少なくともこの二人は
誰よりも春の訪れを喜んでいるのかもしれない
463 :
名無し物書き@推敲中?:01/12/08 22:48
・・・・・・・!!
おおー
465 :
名無し物書き@推敲中?:01/12/09 10:44
妖邪子キボン。
466 :
名無し物書き@推敲中?:01/12/10 19:57
あげー
/ ̄ ̄⌒ヽー、
/ `\
/ ̄` ,、 )
/ / \__ /
| /´`ー――´、 ̄\ (
\ / ´\ (ノ /`ヽ | ヽ、
/ | |´ ̄ ̄`| |´ ̄ ̄`|| ヽ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
( (´ | |//oノ | |ヽo\ || ) | sageなさいよ!!
ヽヽ;| ヽー―‐' `ー―‐´| 丿 <
$| (● ●) |$´) |
| (_,ーvー、_) |丿ノ \_________
| /ヽ ̄丿ヽ |
\_,、_  ̄ ,、_/
`ー―´
468 :
名無し物書き@推敲中?:01/12/10 21:26
>>462 終わるのかっ!終わってしまうのかっ!!
469 :
名無し物書き@推敲中?:01/12/11 07:48
470 :
名無し物書き@推敲中?:01/12/13 00:40
霧タンも出たのれす
>469
お約束で、
オマエモナー
472 :
名無し物書き@推敲中?:01/12/13 23:56
473 :
名無し物書き@推敲中?:01/12/16 22:04
あ、げ。
474 :
名無し物書き@推敲中?:01/12/19 00:11
新作期待アゲ
475 :
名無し物書き@推敲中?:01/12/20 00:17
いやー、どうでもいいけどちょっとこの前びっくりする事あったんですよ。
あのですね、僕、基本的にあれじゃないですか。かわいい系じゃないですか。
修学旅行で夜中パンツ下ろされるタイプじゃないですか。
お前生えてんのかよ〜、とか言われて。
で、生えてるどころかずるむけでその後気まずい雰囲気になるタイプじゃないですか。
まあ、むけてはないんですけど。
て言うか、そんな事はどうでもいいんです。
で、この前映画を観に行ったんです。「弟切草」を。
そしたらその映画、R15指定だったんです。
で、なんとそれに引っかかったんです!!!
ビーって鳴ったんです。いや鳴りはしないんだけど。
なんかチケット買う時受付のお姉さんに「年齢確認出来る物の提示をお願いします」とか言われました。
そんなもん、完全にぶち切れですよ。
アホかと。誰に口きいとんじゃと。
いくらなんでも中学生はねーだろ?ボケが。
中学っつったらあれだろ、加護とかだろ。
あんなもんと一緒にすんな、ボケが。あんな小動物と俺様を。
あのな、言っとくけど加護なんかな、こちとら10秒で殺せるんだよ。コラ。
なっちなら20秒。後藤なら30秒で殺せる。
保田か、保田は10分だな。10分で俺が殺される。なんかそんな感じ。
まあいいや。
476 :
名無し物書き@推敲中?:01/12/22 00:01
あげ
477 :
名無し物書き@推敲中?:01/12/24 18:06
あげ
478 :
名無し物書き@推敲中?:01/12/26 00:02
コミケ目前アゲ
479 :
名無し物書き@推敲中?:01/12/26 23:42
/ ̄へ―――─── 、
/ / \/ ̄ ̄ ̄\
/ <\ ヽ
〈 /ミ | ヽ |
| | λ/ \ \ | | ,|
乂从| へ ヽ、 \\ / |/ ,|
| ヘ,, \ / / | || ,|
ノ |j | 从 ⌒ヽ/ / / || ,| / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
< Бノ / / || ,| <創作の秋〜
ヽー---丶 イ 彡/ ) | \_____
ヽ 丿 / ノ ゝ
|  ̄ | < >
´ ̄ ̄| | ノ 乂 ゝ
| | フ ノ 从 \ ゞ ゝ
480 :
名無し物書き@推敲中?:01/12/26 23:43
_______
_ /⌒ ⌒У⌒ヽ
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/ ヽ
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| | |i || |i ヽ |
| |i || ヽ || || \ ||
| | \| \ \ \ || |
ヽ/| ヽ ゝ ゝ ゝ \ /
\_| ,.‐q ,r‐p、, \ _ /
| | ` l _j l _ノ 彳 | /
ヽ| ー ー |ノ / / ̄ ̄ ̄ ̄
| ヽ / | < もう冬だよ、千絵…
ヽ ._, / || | \____
\ /| |! |
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|/ \|
481 :
名無し物書き@推敲中?:01/12/28 00:27
あげ
482 :
名無し物書き@推敲中?:01/12/29 00:11
明日はなにか収穫あるかな…
483 :
名無し物書き@推敲中?:01/12/29 23:58
・・・。
484 :
名無し物書き@推敲中?:01/12/31 10:37
・・・。
485 :
名無し物書き@推敲中?:02/01/02 19:56
賀正
486 :
名無し物書き@推敲中?:02/01/03 21:17
gashou
487 :
名無し物書き@推敲中?:02/01/04 23:02
age
488 :
名無し物書き@推敲中?:02/01/05 21:47
おーい、Dさ〜ん。
489 :
名無し物書き@推敲中?:02/01/06 19:43
Dさん復活age
でも、一般向けのネタはなかったり(笑)
お帰りなさいませ(w
492 :
名無し物書き@推敲中?:02/01/07 23:32
ここはあいかーらずまたーりやね
493 :
名無し物書き@推敲中?:02/01/08 23:36
あげ
あ、491自分じゃない。ま、いいけどさ。
495 :
名無し物書き@推敲中?:02/01/09 23:45
ごめん489もしかしたら自分かも
いや俺だな。
よし、うまくまとまったな。(w
498 :
名無し物書き@推敲中?:02/01/12 16:18
今月号読んだ?
499 :
名無し物書き@推敲中?:02/01/13 16:15
昔、空想の部屋であった唯ちゃんが死んでしまう話を、誰か
アップもしくは、どんな内容かを教えてくれ。
500 :
名無し物書き@推敲中?:02/01/13 16:51
∧__∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
∩゜Д゜)< 迷わず逝けよ、逝けばわかるさ!
□………(つ | \___________
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
. いのきの電話 |
|
501 :
名無し物書き@推敲中?:02/01/14 02:35
>>499 あーそれ読んだ読んだ。
エンディングが2パターンある奴だっけ?
夢オチと、現実で千絵と零が結婚しちゃうっていう。
す、すげえ話だな。さらに詳細きぼーん。
503 :
名無し物書き@推敲中?:02/01/14 23:20
あg
唯ちゃんが零くんに近寄ろうとして交通事故にあって死亡して千絵ちゃんが髪の毛切って零くんにせまる話
505 :
名無し物書き@推敲中?:02/01/15 16:42
>>504 スンゲー読みたい・・・
マジでだれかアップしてよ。
>>504 あーそんな展開だったっけー。
事故った原因や、髪切ったのとか忘れてたよー。
たしか千絵が、火葬場へ行きましょ、とか物騒なこと言ってなかったっけ?
507 :
名無し物書き@推敲中?:02/01/16 00:13
なんか、なりきり板で新スレ立ってるっぽいね。
個人的にはマンセーだけど、リンクはしないでおく。
508 :
名無し物書き@推敲中?:02/01/16 02:39
唯ちゃんが死んだ後、零くん鬱になってヒッキーになるんだよたしか
あの小説保存しときゃよかったな
509 :
名無し物書き@推敲中?:02/01/16 23:31
どっかにどれか小説残ってないかな…
ちと探してみるよ
510 :
名無し物書き@推敲中?:02/01/17 21:57
>>510うーむ、PC本体に保存してたデェタは、残念ながらしばらく前にPCがdだ時に失われた模様。
フロッピーの中にあるかどうか見てみるからもちょっと待って。
512 :
名無し物書き@推敲中?:02/01/18 01:04
漏れも気体して待ってるよ
幾つか見つけたけど、唯が死ぬのは無かった。
ていうかどうやら最初から保存してなかった。
個人的に萌えるのだけ保存してたようだ。
無許可で転載するが、時効という事で許して欲しい。
>作家様
−彼女の誕生日−
――夕日。あの頃は何も考えず、唯、毎日が楽しくて、そう、そう言えば自転車通学を始めた頃、
こんな夕日をよく見てた気がする。刺激的な一日を癒してくれるオレンジの光は、きっとこの先も
変わらないだろうけど、わたしは今日で二十七歳になる。ポニーテールを下ろし、薄いお化粧をし
た顔は、きっとあの頃の元気なあたしとは違うのだろう。
だけど、これもあたしなんだ。
あたしは窓を閉めるとクローゼットの中に吊された洋服を眺める。デザインの仕事を始めてから、
あたしにとってファッションは「楽しみ」から「ステータス」に変わった。いや、違う。彼等の言葉を使
うなら「個性」になった、と言うべきなのかもしれない。洋服にあたしを変えられるんじゃなくて、自分
の意志で「個性」を選んでる。痛快だ。
どれにしよう……
今年買った麻のスプリングコードを着てみる。Aラインはかなり流行遅れに見えるかもしれないけれど、
生地のお陰で古くさくない。袖を通すとチクリとした僅かな痛みが走って気持ちいい。大体タイトな服は、
活発なあたしのイメージには合わない。でも、今日は麻のコートじゃ少し寒いかな。あたしは次の服に手
を伸ばす。
どれにしよう……
女の子なら誰でもいい服を着たい。でも、お金に物を言わせてグッチやヴァレンチノを着れば言いわけ
でもないし、ましてやマーガレット・ハウエルやアニエス・ベーを考えなに着ても、お洒落には見えるけど、
それは誰かの物真似に過ぎない。あたしはあたしにしかできないファッションを心掛けてるつもりだけど、
それも誰かの物真似になってるのかもしれない。
暫くすると、部屋中に洋服が散らばっている。この状況には慣れっこだ。あたしが服を選ぶときの儀式
みたいなものだと思ってる。でも、散らかすのはよくないな。だって、こいつ達はあたしの分身なんだから
もっと大事にしないとね。
遠くからエンジン音が近づいてくる。窓が僅かに軋む。エンジン音はどんどん大きくなる。あ、もう帰って
きたのかな。あたしは慌てて手に持っていたベロアのジャケットを羽織る。窓を開けようとして手を伸ばし
たが、エンジン音は止まらず、やがてまた小さくなっていった。
結局何を着るか決まらないまま、洋服をクローゼットに戻し始める。もう七時前だ。遅いなあ。何やってる
んだか。土曜日はサービス業への配達が多くて毎週遅いけれど、今日くらい早く帰ってきてくれてもいいのに。
あたしは鏡の前に座って、自分を見つめた。みんなはあたしの事をナルシストと言うけれど、そう言う人だ
って独りの時はこんな風に過ごしてる筈よね。ま、気長に待ちますか。
鏡の中の自分にそう言うと、あたしは立ち上がった。今度エンジン音が聞こえたら、すぐ顔を出せるように、
窓をもう一度開けた。涼しい風が頬を撫でる。眩しいオレンジは輝きを失い、ビルの谷間に沈みかけていた。
ほんの少し前までは真っ暗を感じていたのに、今は何も分からない。今日あったことや友達の顔や昨日
見た夢が断片的に脳裏に浮かんでは消える。シーツの冷たい感触が足元から迫り上がってくると、いよ
いよ意識は薄れていく。
もう寝ちまったか?
少しかすれた太い声が、意識の空白に飛び込んでくる。あたしは目を開いた。
もう、起こさないでよね。せっかく眠れそうだったのに。
わ、悪い、悪い。
薄暗い部屋の中には秒針の音だけがこだましている。あたしは左隣で横になっている彼の方へ首を向
けた。
何よ? 眠くないの?
いや、まぁ、なんだ。眠くねぇ事はないんだけどよ。あの……
言っとくけど、今日は駄目よ。疲れてるんだから。
な、な、何言ってんだ。そんなことじゃねぇ!
じゃあ何なのよ、じれったいわねぇ。目が冴えちゃうじゃない。
ふうっと溜息をついて、あたしは寝返りをうつ。いつもは疲れてて、布団に入るとあたしの話なんて殆ど
聞いてくれずに眠ってしまうのに、どうしたんだろう。
明日仕事忙しいか?
別に……。たいしてオーダー来てないから、昼過ぎには帰るわよ。
オレはちょっと忙しいかもしんねぇけど……
土曜日だもんね。
ああ。けど、土曜の割には早く帰れるかもしんねえんだ。
そう、じゃ、お風呂早めにわかしておくから。
いや、そうじゃなくってよ……明日、おめぇ、その、誕生日だろうが。
あたしは自分の両頬が緩むのを感じた。そういえば去年も一昨年もこんな夜を過ごした
覚えがある。そうだ。同じように起こされて、同じように奥歯に物を挟む言い方をされて同じように頬を
緩めていた。
ば、ばっかねー。そんなのどうだっていいじゃない。
おめぇ、去年もそのセリフ言ったじゃねえか。
あら、そ、そうだったっけ。そんな大昔のこと忘れちゃったわ。
そう。去年もあたし、同じ事言って誤魔化してた。一緒に暮らすようになってからずっと本音を口に出さず
に来た。中学生の頃からこうしてこいつと話してるんだもの仕方ないわ。今更どうしようもないけど、でも、
あたしもこの人も、お互いの気持ちなんて分かり切っているんだから、それはそれでいいんだ、とも思う。
去年も、一昨年も何もしてねえしよ、たまにはメシでも食いに行くか。
左側でごそごそと動く気配。そしてわざとらしい溜息。きっとそっぽを向いたんだわ。
と、思った瞬間、彼は下手ないびきを一生懸命かいている。
じゃ、早く帰ってきてよね。おやすみ。
少し意地悪な口調でそう言うと、あたしは目を閉じた。明日は晴れるかしら。晴れたらバイクで出かけた
いな。少し遠出して美味しい物を食べたい。こいつにもお洒落させないとね。
真っ暗の中にジャケットを着た彼が映る。結構似合うじゃない。まわりの人はそう
思わなくても、あたしがよければいいでしょ、きっと。
ちっ、という舌打ちと、階段を駆け上がるばたばたとした足音が不協和音を奏でる。舌
打ちはハイハット、足音はバスドラム。ハイハットのペースを上げながら音はどんどん大
きくなる。ボリュームが不愉快に感じた途端に音は止み、そして部屋の扉が開く。間髪入
れず響く怒鳴り声。
なにやってんだ、早くしろよ。
ちょっと待ってよ。まだ何着るか決めてないんだから。
散らかった部屋の真ん中に立ったままあたしは怒鳴り返す。時計を見ると八時を過ぎて
いた。
何だって一緒だろうが。
うるっさいわねぇ! ちょっとは黙ってなさいよ。大体アンタが帰ってくるの遅いんで
しょ。今日くらい早く帰ってきてくれてもいいじゃない。とりあえず、そこ閉めてよね。
着替えるんだから。
彼はもう一度舌打ちをしてから扉を閉める。
思ったより配達が多かったんだよ。ごちゃごちゃ言うんじゃねえ。あー、たまにどっか
行くとなるとすぐこれだ。ホントに女ってのはまったく……
どお、似合う?
扉を開けて、あたしは両手を腰に当ててウインクした。彼はエプロンを外しかけていた
手を一瞬止めると、分かんねえよ、とぶっきらぼうに言う。
あんた、着替えないの?
いいだろ、何でも。
駄目。せっかくの外食だもん。お洒落しなくちゃ。
か、勘弁してくれよ。時間も遅くなっちまったし、早く行こうぜ。
言うが早いか彼は階段を駆け降りる。
ホントに仕方ないんだから……
あたしは小声で言うと、後を追いかけた。どこに行こうかな。近くにレストランなんて
あったっけ? この間行ったイタリアンの店なんていいかも。あ、こいつが嫌がるかな。
既にエンジンのかかった250のバイクが傍迷惑な空蒸かしをしている。彼が珍しく真
面目にお金を貯めて買った代物だ。配達が少ないときはお店のバイクを使わずに、こっち
で出かけていってしまう。困ったもんだけど、嬉しいんだろうな。あたしは、ブーツカッ
トの裾を少し上げて、彼の後ろに跨る。
どこ行くんだ?
取りあえず駅の方まで行こうよ。「ぷんやじ」は厭だなあ。イタリア料理じゃ駄目?
ま、今日はどこでもいいけどよ。
ヨシ。じゃ、レッツゴー。
あたし達はフルフェイスを無造作に被った。彼は確認するように腰にまわされたあたし
の腕に少し触れて、
よっしゃ、行くぜ。
少し生暖かい風がヘルメットからはみ出た後ろ髪と、羽織った麻のコードをはためかせ
る。風。エンジン音。背中。彼が作り出す空気の流れの中で、あたしは懐かしい夜風の香
りを嗅いでいた。
――あの日もこんな夜風が吹いていた。波の音が鼓膜をくすぐる中、あたしは砂浜に腰
をおろして僅かに見える水平線を眺めていた。あの日、夜の海はなんだか悲しかったのを
覚えている。……
ほらよ。
目の前に缶コーラを持った手。ありがと、と呟くように言ってからあたしはそれを受
け取る。タブを引くとプシュッという音がし、白い泡は溢れ、右手を伝い、やがて水滴
となって砂浜に吸い込まれていった。
プハッ。あぁうめぇ。
彼は隣でカップ酒を飲んでいる。足元にご丁寧におかわりまで用意して……見慣れて
いるとはいえ、呆れちゃうわね。
ちょっとぉ、隣で雰囲気のない飲み方しないでよね。
チェッ、人の飲み方まで指図すんなよな。
そう言うと彼は一気に残りを飲み干し、おかわりに手を伸ばす。
ちょっと、あんまり飲まないでよ。運転できなくなるじゃない。
チッ、これくらいなら大丈夫だよ。それより、これからどうすんだ?
そんなの分かんないわよ。家には帰りたくないし、でもこれ以上みんなに迷惑かけれな
いし……。
ま、オレはヒマだからいいけどよ。
彼は立ち上がって、うーん、と言いながら伸びをした。
家族、心配してるんじゃねえのか?
多分ね……。
じゃ、やっぱり帰ろうぜ。もう、遅いしな。
――あたし、なぜこいつを選んだんだろう。ここ何日か友達の家を入れ替わり立ち代わ
り泊まり歩いて、結局あたしはこいつに辿り着いた。こいつはあたしの何? あたしはこ
いつの何? 見つけようとも知りたいとも思わなかった、こいつとの関係……。何年も一
緒にいて、あたしは大事なことを見落としているのかもしれない。
オイ、どうしたんだ?
もう少し、海、見ててもいい?
あたしは彼を見上げた。彼の顔が明け方の夢のようにぼやけ、歪んでいる。慌ててあた
しは顔を背ける。
い、いいけどよ……。あ、ちょっと待ってろ。
彼は海に向かって走り出した。あたしの足元には結局まだ開けてないカップ酒が転がっ
ている。いつもあたしのまわりをウロウロしちゃって……ばかね、本当に。
――お味はいかがですか? 姫。
――フム、余は満足じゃ。
――ふざけとらんで、さっさとくえよ。
――あーん。
ばかね、本当に、あたし……。
ほら、これで手、拭けよ。
あたしはコーラを置いて、タオルを受け取った。塩の香りがする。あたしはべたべたし
た手を拭きながら、すっかり黒くなった海を見つめていた。視界の端に何度も伸びを繰り
返す彼が映っている。
結局帰れなかったわね。でも、いいの。大切なことが分かったんだから。
彼は震える手をあたしの胸に置いた。さっき飲んだカップ酒のニオイがそこはかとなく
鼻の近くを泳いでいる。そう、このニオイ……ああ、懐かしい。
吐息が首、胸、腰と移動していくに連れ、あたしは意識の岸辺を洗っていく。カラダ中
の力という力が抜けていき、遠い波の音と、何かを擦りあわせたような音が耳の中で交差
している。いつかこんな自分を夢で見たような気がした。前頭部が破裂しそうな快感と、
抗うことのできない虚脱感が交互に襲ってくる。あたしは、唯、横たわっている。あたし
を旅してまわる彼。指先が這う度に少しづつ二人の距離は狭まっていく。真っ黒な意識の
中に浮かんでは消える痺れ。あたしは、唯、横たわっている。絡み合う痺れはやがて溶け
合い、交じり合い、そしてひとつになる。今までのウヤムヤが深い吐息となって口から流
れ出る。あたしは、唯、横たわっている。カラダの上で動き回っているのは、きっとあた
したちの未来、希望。汗のニオイ。お酒のニオイ。風のニオイ。波のニオイ。カラダのニ
オイ。虚脱。あたしは白いシーツと同化する。あたしは、唯、横たわっている。……
正気じゃいられないわよね。
長い沈黙を破っても、彼は目を閉じたまま深い溜め息をついている。決まりが悪い、と
はこういう状況のことを言うのね。
あたしはベッドから起きあがると、冷蔵庫から缶ビールを出した。制限時間に追われて
いるように喉へ流し込むと、それをまだベッドで仰向けになっている彼に無言で手渡す。
少し体を起こした彼は、あたしと同じように慌てて飲んでいる。あたしは彼が空の缶を握
りつぶすのを見てから、ベッドに潜り込んだ。そしてまた、長い沈黙――
ねぇ、何か言ってよ……
言いながらあたしは枕元のスタンドライトを消す。部屋に残っていた僅かな明かりが消
えると時間の経過が極端に遅くなったような気がした。
ねぇ、何か言ってよ……
彼は溜め息をつく。そして、聞き取れない程の小声で言う。
大丈夫か?
あたしは彼の腕に縋り付くような姿勢でその声を聞いた。涙がシーツに零れる。鼻を啜
る音が暗い部屋にか細く響いた。
なんだよ、もう、酔っちまったのか?
小声で彼が言う。その息吹を聞きながら、あたしは、あたしを無条件に受け入れてくれ
る微睡みの中へと埋もれていった。
こ、ここに行くのか?
彼は少し格調高いレストランを目の前にして怖気づいている。
ばっかねー。何緊張してんのよ。ここはあたしのお気に入りなんだから。よく会社の友
達と来るんだけど、みんなにも評判いいのよ。料理は美味しいし、値段もそこそこだし、
何と言ってもコースの最後のデザートはバイキングなんだから。それに気取っていても所
詮はイタリアンだし、そんなに緊張しなくてもいいのよね。
バイキングって何だ?
もう、いいから早く行きましょ。
あたしは店のドアを開ける。ホントはこんな時は男から入るものよね。
いらっしゃいませ。2名様で宜しいですか?
あたしは肯くと、奥から3番目の4人席に通された。あたし達はL字型に腰掛けるとメ
ニューとお絞りを受け取る。
おめぇ、外食はいつもこんなとこに来てんのか?
彼は顔を隠すようにメニューを凝視しながら言った。
そうよ。美味しいもの食べて、いっぱいお喋りするのが最高のストレス発散なの。
しかし、なんだこれ。ワケ分かんねぇ料理ばっかしだな。
あ、あたしが適当に選んであげるわよ。
あたしは手を挙げて店員を呼ぶ。
すいません、とりあえずカンパリソーダを2つください。それから……もうお料理も言
っちゃっていいかしら? えっと2人共一緒で……アンティパストは生ハムとフルーツの
カルパッチョ、パスタはサーモンのフェットチーネ・クリームソース、メインは子牛の網
焼き、サラダはエクストラバージンとレモンだけにしてください。食後はカプチーノで。
あと、デザートはバイキングでお願いします。
かしこまりました、とかしこまって言う店員が立ち去ると、彼は顔を少し近づけて、そ
んなに食うのかよ、と耳打ちした。
大丈夫よ。そんなに量あるわけじゃないし。それに今日は何でも食べていいんでしょ?
まあ、いいけどよ。しかしなあ……
彼は口篭る。さっきからそわそわして落ち着きがない。まぁ、仕方ないか。こんな空気
吸い慣れてないものね。ちょっと悪いことしちゃったかな。
ごめんね。ちょっとあたしの趣味に合わせすぎたかな。
え? ああ、いいってことよ。今日くらいはな。
彼は横に視線を逸らせながら言ったあと、つぶやくように続けた。
ヒゲくらい、剃ってくればよかったな。
それにはこたえず、あたしは彼の目をじっと見つめたが、彼はいつものようにあたしの
視線には気づかない振りをして、やり場のない手を顎に当てていた。
運ばれてきたばかりのカンパリソーダが慌ただしく気泡をはじけさせている。日本酒し
か飲まない彼の口にはどうやら合わなかったようだ。無理もないか、ホント苦いもの。
に、苦ぇ! なんだこりゃ!
ちょっと、静かにしなさいよ! 苦いのがいいんじゃない。お腹が減ってくるでしょ?
おめぇも無理して飲んでるんじゃねえのか?
アラ、そんなことないわよ。イタリア料理にはカンパリに決まってるじゃない。
その割にはペースが遅いんじゃねぇか?
い……いいの、いいの。食前酒なんだから。ちょっと口につけるだけでいいのよ。
そんなやり取りをしている間に料理は次から次へと運ばれてくる。あたしは料理がくる
度に食べ方を教えた。
違うわよ! フォークを利き手に持っちゃ駄目だってば!
スプーンの上で丸めるの。そうそう……
食べ終わったらナイフとフォークは並べてお皿の上に置くのよ。
彼は珍しく文句ひとつ言わずに、黙々と食べている。不器用に両手を動かし、カチャカ
チャと音をたてながら、ひたすら料理を口に運んでいる。
どう、美味しいでしょ?
うん? ああ、まあな。たまにはこんなのもいいかも知んねえな。
でしょ? これから月1回くらいは外食しましょうよ。
え……ああ、ま、気が向いたらな。
食事が終わると今度はデザートバイキングのメニューを店員から受け取る。あたしは一
杯になっているお腹のことを忘れて思い付くままに注文する。
ええっと、クリームブリュレといちごジェラート、それからカカオムースにショートケ
ーキ、それから洋梨のタルトを2つ、お願いします。
おめえ、まだそんなに食えんのかよ?
呆れ顔で彼は尋ねる。
2人で食べるのよ。残しちゃ駄目だからね。
運ばれてきたデザートの山をあたし達は必死で食べる。見たこともないものは気味悪い
らしいので、彼にはショートケーキを譲ってあげた。気がつくと口の回りに白いクリーム
をつけている。
もう、世話やかせないでよね。
言いながらあたしは膝元のナプキンで彼の口を拭った。彼は、わりぃわりぃ、と頭を掻
く。隣のテーブルのカップルがあたし達のそんな光景をニヤニヤしながら見ている。彼は
それに気づいて、チッっと舌打ちをした。
なんでぇ、胸クソ悪い。
ほっときなさいよ。それより食べなきゃ。
ああ……
あたしは憮然としながらケーキを頬張る彼の横顔を見やった。洋梨のタルトを口に入れ
る。2人の頬が同じように膨らんでいる事に何故か顔が和らぐのを感じた。シナモンの香
りが口の中で、嬉しそうに泳ぎまわっている。
そろそろ行こうか?
そわそわしながら、彼は言った。落ち着かないんだろうな、こんな雰囲気。でも、せっ
かくだからもう少し居たい気もする。
まあ、いいじゃない。もう少しゆっくりしましょうよ。
あ、ああ……
あたしは、最近の仕事の事や、今日あったことを話し始めた。聞いてるのかいないのか、
彼は適当に相槌を打ちながら、カプチーノを慣れない手つきで口に運んでいる。目に映る
彼に安堵を覚えながら、夢の中に居るような気持ちになる。現実味がないわね、このシチ
ュエーション。あたしははにかむ。
照れ屋さんなトコロはぜんぜん変わらないわね。いつになったら二人で居ることに慣れ
るのかな? これも彼の魅力のひとつかも知れないけど、少し寂しいような気もするわね。
やっぱり着替えて来るべきだったかな。
ポツリと彼は漏らした。
隣のカップルのクスクス笑いが依然耳に入ってくる。
――フフ、なあに、あの二人。
――不釣り合いだよなあ。
――雰囲気壊れるわよねェ。
――ククク……なんて服装なんだ、まったく。
気になるの?
ま、ちょっとな。
ほっときなさいよ。あんなこと言う連中なんていっぱいいるんだから。
ああ……そうだな。
どうしていつもみたいに怒らないのかな? あ、レストランの中だからか。こいつでも
気を遣うことがあるのね。しかし、ホント気分悪いわね、あのカップル。せっかくの誕生
日なのに。これなら家にいた方がいいかも。
そろそろ行きましょっか?
あたし達は席を立った。彼はレジの前に立つと、先に出てろよ、と顎をしゃくった。
ごちそうさま。
あたしは言うと一人で先に外へ出た。窓から店内の様子が見える。ちょうど、あたし達
の座っていたテーブルが見えた。店員が食器を片づけ始めている。例のカップルがデザー
トを食べているのも見えた。
え?
彼はそこに止まると、仁王立ちしてカップルを見下ろしている。何か言ってるみたいだ。
聞こえない……けど、一瞬、彼の口が「タンジョウビ」のカタチに動いたのが分かった。
男が立ちあがる。彼は間髪入れずに顔面を蹴り飛ばした。倒れる男。女はどうしていいか
分からないといった風に、オロオロしながら男の側へ行こうと立ち上がる。その瞬間、彼
は女の食べていたデザートの皿に唾を吐きかけた。呆気にとられたのか、女の動きが止ま
る。彼は踵をかえして、窓の視界から消えた。……
わりいわりい、会計に手間取っちゃってよ。
彼はあたしのもとへ走ってきた。言うが早いか、バイクにまたがる。
早く乗れよ。
あたしは後ろにまたがる。
ちょ、ちょっと……何してたのよ。
彼はこたえる代わりにヘルメットをあたしに渡した。
行くぜ、掴まれよ。
ヘルメットをかぶり、エンジンをかける。バイクは猛発進した。
後方からけたたましい音が聞こえてくる。ドアを開ける音、聞き取れない罵声、ハイテ
ンションな足音。
ザマアミロー!!
あたしはあらん限りの大声で叫んだ。彼は一瞬驚いてスロットルを緩めたが、すぐに右
手に力を込めなおす。フルフェイスの中の表情は、もちろんあたしには見えない。
家に着くと、彼は浴衣に着替えて畳の上に横になった。
あー疲れたぜ。やっぱり、家のほうがいい。
そうねー。アンタと行っても面白くないもの。
あたしは冗談めかして言う。
ケッ! じゃ、連れて行くなよなァ。
彼はコップに日本酒を注いで飲み始める。プハッ、という息。見慣れた光景があたしの
目の前に現れた。
……見てたのか?
コップを置くと、壁を見ながら彼は呟いた。
窓からね……。無茶苦茶してくれるわよねぇ。もう、あの店行けなくなっちゃったじゃ
ない。
悪かったよ。しかし、アイツらが悪いんだぜ。せっかくの……
何よ?
い、いや、なんでもねー。
あたしは沸き上がってくる微笑みを押さえることができない。
あたしも飲もうかな。
言うと、あたしは台所から新しいコップを持ってきた。彼はあたしのコップにも、半分
程だけお酒を注ぐ。あたしはコップを目の前に差し出した。
ん? なんだ?
乾杯よぉ。あたしに言うことあるでしょ?
バカヤロ、またひとつ年くったんだぜ。めでたくなんかねえよ。
何ぃ〜!!
じょ、冗談だよ、冗談。おめでとうな。
コップを無造作に重ねると、彼は一気に飲み干した。それを見て、あたしも一気に飲み
干す。
オイオイ、大丈夫か?
大丈夫よお、これくらい。
結局あたし達のあるべき姿はこれなのよね。コイツは不器用で、照れ屋で、暴力的で、
どうしようもない奴だけど、いつもあたしを安心させてくれる。今夜はちょっと冒険した
けど、こうして二人で居る時間、唯二人で居る時間、こいつと居る時間こそ、あたしにと
っての最高の幸せなのよ。そして、きっとコイツもそう思っている――
時間はゆっくりと流れる。明日からまた同じ事を繰り返す毎日が始まる。時間の流れを
忘れていくうちに、あたしもコイツも年をとっていくだろう。でも、ハッと気づいたとき、
今みたいな夜が、きっと訪れる筈だ。その時は、また二人でこうして乾杯したいな。
あたし、豪くんと一緒になって良かった……
あたしは彼に寄り添う。
なんだよ、もう、酔っちまったのか?
彼の掌が、流れる空気のように軽くあたしの髪に触れている。
彼女の誕生日 ――終
.
523 :
名無し物書き@推敲中?:02/01/19 01:54
拍手!!!
524 :
名無し物書き@推敲中?:02/01/19 14:45
マジでありがとう!他にあったらアップヨロシク!
げ
もういっちょ行くか。これも個人的ヒット。
《第1話:予期せぬ訪問者》
「おもちゃの一堂」。
怪獣や超合金が「お宝」としてもてはやされるようになってから、多少のマニアックな
客が増えはしたものの、その実体はあいかわらずあまり売れない玩具屋のままであった。
売り物のおもちゃに異常に愛着を持ち、売られていくそれらを涙を流しながら
見送るという、その筋ではちょいと知られた(どんな筋だ)風変わりな店員であり、
この店の変態ドラ息子、一堂 零は、今日もせっせとショーケースの中のDX超合金
トライダーG7などを取り出して、丁寧にハタキをかけ、ついでに関節がゆるゆるになるまで
遊んでやったあげく、またもとどおり締めなおす、などという一人遊びに興じ…
いや、熱心に店番をしていた。
カランカランとドアベルが鳴り、いままさにせんとしていた変型&合体の
邪魔をされた零くんは、不承不承顔をあげた。「ん〜?」
《第2話:うるわしき友情かな、けなげに去り行く乙女の後ろ姿よ》
「ん〜じゃないでしょ零さん!売り物で遊んでる場合じゃないんだから!!」
「なんだ、千絵ちゃんかぁ。豪くんとのめくるめくような愛の生活はどうだい?」
(ばたっ)←千絵ちゃんがこけた音
「え〜い、どこで覚えた、んな言葉!!」「潔くんから借りた…」
「あー、もういい、聞きたくないっ!!それより大変よ零さん!!」「ええっ!?」
「まだ何も言ってない!(怒)話が進まないでしょっ!!」「ごめ〜んネ(汗)」
「なんとね、唯がお見合するんですって!」
「ほう」「ほうじゃないでしょ!しかもその相手ってのがね、大企業の御曹司で、
唯をみそめて、どうしてもっていうんでこういう事になったんですって」
「むぅ…」
「でね、唯が言うには、気が進まないけど、恩のある勤め先の先生の頼みだってんで
断るわけにはいかないんですって」
「う〜ん…」
「ちょっと零さん!どういう気でいるのよ!!唯の気持ちわかってるんでしょ!!
男なら、なんとかしなさいよ!」
「ううむ…」「零さん?」
「あ…、あたまが…」(どどどっ)←店が崩壊した音
「あ、いけない、あたしもう帰るわ。唯にはあたしがしゃべった事は内緒ね!!」
千絵ちゃんは誰が聞いてもバレバレな事を念押ししたあげく、去り際にもう一度
店をのぞき込むと、
「零さん、女の子の幸せってね、物やお金じゃないのよ。
好きな人のそばに居られれば、それが一番なの。ま、あたしくらいの
いいオンナになると、そーも言ってられないけどね!
…でも、唯は待ってるのよ。零さん、ファイトよ!!」
言いたい事だけ全部言うと、ウインクして疾風のように去って行った。
「あいかわらず台風のような人だ。突っ込まずにいられない所もいっぱいあるし…」
崩壊した店内の、おそらくレジだった跡に腰を下ろすと、零くんは頬杖をついて
考え込んだ(あるいはそういうフリをした)。
「しかし、一体どうしたものか…」
《第3話:X−DAY》
(ああ…、落ちつかないなァ、こういう高そうな場所…)
獅子脅しが枯れた音をたてる純日本式庭園を見下ろす茶室で、
唯ちゃんは本日の見合い相手と対峙していた。
舞黒(まいくろ)コンツェルンの一人息子、蛭睨津 宇院堂頭(びるげいつ ういんどうず)である。
(なんで名字が違うのかって? うう…、これだからインテリはやだ!)
本人(誰だ)と違うのはかなりの男前で、そう、だいたい立前正義をちょっと
インテリ風にしてフレームなしの眼鏡をかけたような感じの外見だという事である。
「いやあ、やっぱり実物はきれいだ。
無理を言って会わせていただいたかいがありました」
「あ、いえ。そんな…」
柔らかな物腰とはうらはらに、自分が敬意を払われることに慣れた者特有の鷹揚な態度。
ふいに気後れして、唯ちゃんは、まるで場違いなところに迷い込んでしまった子供のような
心細い気持ちになった。
「はは、あまり構えないで、どうぞリラックスしてください」
眼鏡の奥の目が細められ、その奥に秘められたなにものかは唯ちゃんにはわからず、
それがかえって背筋にすこしひやりとしたものを感じさせた。
いっぽう、故意からではないにせよ、零くんのボケによって破壊された一堂家。
「ちょっと、お兄ちゃん!なによこの有り様は!
いったい店でなにやらかしたの!?」
女子大生となった霧の怒号をよそに、「ひみつ格納庫」と大書された看板の
かかった物置では零くんが、かって慣れ親しんだおのれの愛機と
ひさびさの対面を果たしていた。
「どうやらまた、お前に役立ってもらう時が来たようだ。
頼むぞ、ジャングラー号!」
迷彩柄の特徴的なカウルに何年振りかの陽光がきらめき、零くんの並々ならぬ決意に
応えるかのように輝いた…
《第4話:レッツゴー!ライダーキック》
「ところで唯さん!」「は、はい!」
「私もいずれ、当コンツェルン総帥の(中略)継がねばなりません。しかし(中略)
そのためにふさわしい(中略)となるべき(中略)に値する(後略)
…と、言うわけなのです」がくっ(←唯ちゃんがこけた音)
「ず、ずいぶんはしょりましたね!!」
「作者のアホが、書きたい所しか書かないなどと言うものでね…」
「と、とにかく、貴女を一目見て、この人しかいないと、そう思ったわけです」
蛭睨津(びるげいつ)の眼鏡の奥の眼がキラリと光った。
「ですから唯さん!」
「イヤです!」ばたっ(御曹司がこけた音)
「ま、まだ何も言ってないのに…」「あ、スミマセン(汗)」
「だが、私はかならず貴女を幸せにしてみせまス!!」
がしっとばかりに手を握られ、
「や〜っ、やっぱり、いやっ、いやっ、いや〜っ!!」
(ぶんぶんぶん!!!)脊髄反射のように腕を振りまくる唯ちゃん!!
「い、意外に気の強い方だ、私のもっとも、お好みあられ〜っ」眼を回しつつも手を離さない御曹司。
だがまさにその時!!
「その手をはなせっ!!」
「誰だ!?」
無駄に血圧が上がるヒロイックなBGM(by菊池俊輔)とともに、高いところから降ってきた一喝に
あせって空を見上げる蛭睨津。
「きゃぴっ☆」唯ちゃんの歓声がこぼれる。
輝く太陽を背に、書院造の屋根の上にすっくと立った、デビルマンのようなシルエット。
密林に棲む大トカゲを模したと言われる、独特のフォルムを持つカウルに輝く真っ赤な目、
迷彩色のボディから生えた2枚の翼も印象的な、自転車とも何とも形容しがたいスーパーマシンにまたがり、
りりしくきらめく六角目(ヘキサゴン・アイ)、引き結ばれたその口元は堅い決意に溢れ、
腰には単3電池で光る、回るライダー変身ベルト!!
「あ」
地面に倒れ、痙攣を起こしている唯ちゃんと御曹司。「れ、零さん!なんですか、それは!!」
「いやあ、戦意昂揚のために着けてきたんだった。はずすの忘れてた(汗)」
「ぷぷぷ…」
《第5話:レイ、心の向こうに》
「え〜い、ぬけぬけと現れおったな、この穀つぶし息子!!」
「むっ、なぜわたしの事を知っている!?」(そういうか)
「きさまの事はすべて調査済みだっ!わがコンツェルンの情報機関を甘く見んでもらおう!
等身大綾◯レイだとか、1/10マジンガーZメタリックポスターだとか、
そういった世間様にとうてい顔向けできないよーな、らちもない玩具を
激ヤバ即ゲット!などと称して、オタク・マニアどもに売りつけるなどという
人道にもとるような商売を営みおって!」
「くわしいですな、あんた(汗)」しかしえらい言われようだなぁ…
「…そんな、しがない玩具屋の息子であるところのキミが、いったいここへ何の用だね?」
素早く立ち直った蛭睨津(びるげいつ)が、あるまーにのスーツの襟元を正しながら
零くんを一瞥しつつ、柔らかいが容赦のない口調で詰問する。
「そ、それは」
「するとなにか?きさまには唯さんを幸せにしてやれるだけの力があるというのか?」
「うっ…」
「財力であるとか、人脈であるとか、そういった物がきさまにはあるのかと言ってるんだ!」
「むむっ…」
「人生裏街道の日陰者のような人生を、唯さんに送らせていいと思ってるのか!? ん??」
「くっ…!」
「ごめんなさい」「わかればよし!」がたたっ(←唯ちゃんがこけた音)
「あやまらないでくださいっ!!」「ス、スマン」
「なんですか、さっきから聞いてれば、お金で人の幸せが決まるよーな言い方ばかりでし!
わたしにとって、何が幸せかなんて、わたし自身が決めます!」
「おーよく言った唯ちゃん!」
口では御曹司に大敗を喫した零くんだったが、ぬっと8頭身に戻り、
「彼女がイヤと言ってる以上、おとなしく帰してあげるのが、このさいスジじゃないかな?ん?」
「人の見合いの席に乗り込んで来ておいて、よくそーゆー口がきけるな、きさま!!」
蛭睨津(びるげいつ)がパチンと指をならすと、そこここに潜んでいたと思われる黒服の男達が
ふたり、三人と現れ、唯ちゃんを取り囲んだ。
「少々古典的なやり口だが、やむをえまい。私に恥をかかせてくれた以上、
それなりの礼はしなくてはな…!」
唯ちゃんを挟んで睨み合うように対峙する零くんと蛭睨津(びるげいつ)!
男の意地が虚空に火花を散らせ、いやがおうにも対決ムードは高まる一方であった。
《第6話:悲しみロケット弐号機》
所変わって、冷越酒店。
「あのなぁ、おめぇがそわそわしてどーすんだよ。もうちっと落ちつけっての」
「だって親友の一大事なのよ!
なによ、あんただって、何もしないで見てるだけだっていうの?」
「あいつの事なら心配してねーよ。性格無比・無敵の要注意人物の名はダテじゃねぇ、
御曹司のお供のSPやら戦車大隊やらのひとつふたつ、自力でどうとでもする男だ」
「そ…そうかしら(さすがに戦車大隊はムリだと思うけど)」
「どっちかつうと問題はその後だ。…これだって、結局はあいつが自分でなんとかするしかねぇ。
今回は、おれたちの出る幕じゃねぇって事よ」
「うん…」
一方こちらでは、豪くんの予想どおり、事態は刻一刻と緊迫の度合いを深めつつあった。
「零さんのいう通りだわ!人の幸せなんて、お金で買える物じゃありません!」
「そ、そんな事言ったかな?(汗)」
作者も満足に覚えていないが、とにかくそんなわけで、
唯ちゃんの見合い相手である御曹司・蛭睨津(びるげいつ)の怒りを買った二人は
彼とそのSPの一団に取り囲まれ、まさに絶体絶命のピンチといった案配であった。
「零さん…!」「むう…!」
零くんが口を開く。
「て…」
固唾をのむ一行。
「手荒な真似はしたくない、降参するならいまのうちだぞ」
がたたっ(御曹司+SPがこけた音)
「あほ!この状況でどーやったらそのセリフが出てくるんだ!」
「これだから場の流れの読めんヤツは…、かまわん、やれ!」
「フッ、もはやルール無用のデスマッチというわけか!それならこちらも遠慮は無用!!
このジャングラー号の性能を、フルに発揮する時が来たようだな!」
☆ではここにそのスペックを公開しよう!!
汎用改造自転車《ジャングラー号》
全長 1m60cm
最大装甲厚 20mm(カウル部分)
最大出力 1000000Hp(多少フカシ有)
〔搭載武器〕
・ロケットパンチ(標準装備)
両サイドに内蔵された鉄拳が飛んでいき、敵を一発KO!帰ってこないのが難点だ。
・サンダーブレイク発生ユニット内蔵:
ペダルを漕ぐ事によって充電し、一万ボルトの高圧電流が流れる。敵も操縦者も黒焦げだ。
◎高出力ブースター装備
後部バーニア噴射により、限界走行速度240km/sを誇る。
ただし、機体がバラバラになってしまうのであまり実用的とはいえない。
「見たか、これがわたしの愛機だ!!」誇らしげに胸を張る零くん。
「ぷぷぷ…」「あ」
蛭睨津ばかりかSP達さえも、思い思いの恰好で悶絶し、不規則な痙攣を繰り返すのみであった。
「え〜い、気色悪い!そんな自転車があってたまるかっ!!」
「はっはっはっ、他になくて当然。これは昔、ろくに友達のいなかったわたしを
ふびんに思った父ちゃんが改造・強化してくれた、いわば一点ものの魂のマシンなのだ」
御曹司の罵倒も意に介さず、零くんはむしろはにかんだような笑みを浮かべる。
「ちなみにこいつを押すと…」コンソールにぎっちり並んだうちの赤いボタンが押され、
その瞬間、ジャングラー号の眼が赤く光り、バシュッと音がして、遠くのビルの壁に
キレイに二つならんだ穴があいた。
「はっはっはっ、おどろいたか。ウチで勝手に開発したルビーレーザー搭載なのだ」
「ぶ〜っ!!」「死ぬわいっ!!」「憲法違反ですっ!!」
「恐ろしい奴だ…」
あたかも、異星人にオーバーテクノロジーを与えられた先住民のごとく
あきれるほど幼稚な思想(と、IQ)のもとに、強力な破壊力を持つ兵器を嬉々として扱う
その様子に、居合わせた者は誰しも戦慄をおぼえた。
事ここに至って、さすがの蛭睨津(びるげいつ)も、敵に回すにはあまりにもたちの悪い相手を
選んでしまったという事実に、遅ればせながらではあるが気づこうとしていた…
《第7話:千の夜を飛び越えて》
「唯ちゃん!しっかりつかまって!!」「は、はい!!」
「のがすか!」「挟み撃ちしろ!退路をふさぐんだ!」
SP達の怒号やうろたえたような悲鳴が響き、もうもうと砂埃が舞う。
マシンの性能をフルに活かし、逆ウイリーストップ、野放し走行などの超絶的(変態)テクニックを
駆使して、追手をつぎつぎとかわす零くん。
技の1号、力の2号の名に恥じず(なんのだ)、もともと器用な体質の上に
手足のようになじんだスーパーマシンのスペックが加わり、まさにキ◯ガイに刃物…
いや、鬼に金棒といった風情であった。
その後ろには唯ちゃんが、さながら略奪される姫君のごとくしがみついている。
しかしその顔は昂揚で輝き、胸のときめきを押しかくそうともしていなかった。
「バカ者!足まわりを狙え、彼女に傷をつけるんじゃあない!」
声をからして指示をとばす蛭睨津(びるげいつ)。「なんとしてでも連れ戻すんだ!」
「おろかな!力ではなにも解決するものか!」肩越しに振り返りつつ叫びかえす零くん。
「ましてや、人の心など、金で買えはしないのだ!それから、えーとえーと…」
「零さん、考えちゃダメ!!前、前!!」
「お、そうか、今は運転に集中!」
飛びかう石つぶてやピアノ線(死ぬじゃない)、催涙ガスをかいくぐり、
屋根をいくつも飛び越え、着地を繰り返すたびにギアがいやな音をたてて軋みを上げはじめた。
「くそっ、最近乗ってやらなかったツケが回ってきたか!フレーム自体もそろそろ限界だな…、
よし、ジャングラー号、もう一踏んばりだ!!行くぞ!」
ボディのあちこちがへこみ傷つき、片目のレンズもひび割れたジャングラー号は、
それでも零くんの叱咤激励に答えるかのように、雄々しくその身を震わせた。
屋根づたいに疾走するうちにようやく、ここへ乗り込む際ひと跳びに乗り越えてきた正門が見えた。
だがいまはバリケードに固められ、厳戒態勢がしかれている。
「やはり今のジャングラー号では、正面からの強行突破はムリか…」
「ど、どうしよう…、ごめんね零さん、わたしがいるばっかりに」
「なーに、大丈夫。こいつにはまだまだ隠された機能があるのだ。
ジャングラー号!!バトロイド形態に変型だ!!」「ええ〜っ!?」
「チェーンジ・レオパルドーン!!」
「うそをつくな、うそを」「ふにゃ」御曹司の投げつけた指示用インカムが思いきりヒット!!
「そんな自転車があってたまるか!!」「ちょっとしたちゃめっ気じゃない(汗)」
零くんはコブの出来た後頭部をさすりながら、
「う〜む、仕方ない。これだけは使いたくはなかったが…」
唯ちゃんの方を振り向くと、風にかき消されないように大声で叫ぶ。
「唯ちゃん!絶対に手を離さないで!」「は、はいっ!!」
零くんの体にまわした腕にさらに力を込め、ぎゅっとしがみつく唯ちゃん。
「では、あらためて!」
「チェンジ!飛行形態!!」
かけ声と共に、黄色と黒の縞で縁取られたプラスチックの防護カバーを拳で叩き割り、中のボタンを押すと、
ジャングラー号の二枚の翼が横へせりだし、ついで大きく広げられた。
同時に後部のバーニアが噴射!
屋根を蹴って跳び上がった機体はそのままふわりと滑空し、あっけにとられている蛭睨津とその部下達の
遥か頭上を越えて飛び去った。
「なに〜っ!!」「え〜っ!ホ、ホントに飛んでる!!」
「はっはっはっ、ここまでおいで〜なのだ!!
ジャングラー号は二人を乗せて、暮れなずむ空のへ彼方と消えていった……
《第8話:ラブ&ロケッツ》
一応市はずれの海岸。
空も海も赤く染まった浜辺に、最後のつとめを果たしたジャングラー号が
ボロボロになったその雄姿を夕日に晒していた。
並んで砂浜に腰をおろし、ほっと安堵のため息をつく零くんと唯ちゃん。
「すごい、本当に逃げ切っちゃった…」
「いや〜、わたしも、ここまでうまく行くとは思っていなかったな〜。
こいつを最後に起動させたのも、もう5年以上前の事だし」
「あのですねえ(汗)」
突っ込みを入れようとした唯ちゃんが、零くんの膝の破れに気づく。
「あ、零さん!大変、血が出てる!」
「ん?ああ、ホントだ。さっき逃げる途中どこかでやられたんだろう。
なーに大丈夫さ、このくらい」
「ダメ!ちゃんと手当しなきゃ。まってて…」「えっ」
止める間もなく、唯ちゃんは自分のワンピースのすそを手に取ると、
白い歯でビリリと細く引き裂いた。
「ゆ、唯ちゃん!」「動いちゃダメです!」
隠すようにあわてて膝にやった零くんの手が、唯ちゃんの手と軽い接触事故を起こした。
「!」「あ…、す、すまない。」
「い、いえ…」
お互いに耳まで真っ赤になる二人。
「…い、今はこれしかありませんけど、とりあえず。」
「あ、ああ。すまない、唯ちゃん」
頬を染めながら、つとめて何でもない風を装ってうつむき、唯ちゃんは手当てを始めた。
小花模様の布が手際よく傷口に巻かれていく。
どぎまぎしてなにも言えないまま、零くんはただ手を動かし続ける唯ちゃんを
気づかれないように見つめた。
伏せた目にかかる長い睫毛の先が、すこし焦げてカールしている。
蛭睨津とその部下達の執拗な追撃にさらされつつ、二重三重の包囲網をくぐり抜けてきたおかげで、
唯ちゃんの髪は乱れ、頬には土埃の跡がついている。
小花模様のワンピースはところどころがほつれ、靴は片方なくなっていた。
零くんの胸が痛んだ。
視線に気づいた唯ちゃんが顔を上げた。
「や、やだ零さん、なに?」頬がまだわずかに赤い。
「あ、い、いや…」
まだ何か言いたいことがありそうなのに気づき、唯ちゃんはしゃがみ込んだまま
辛抱強く次の言葉を待った。
「すまない、唯ちゃん。こんな目にあわせてしまって」
言われて唯ちゃんはきょとんとした顔になり、自分の姿をぐるりと見おろした。
自分のひどい恰好に気づくとちょっと驚いた顔をし、それから屈託なく笑って、
「なに言ってるの零さん、わたし、お礼言わなくちゃいけないのに。
もし零さんが来てくれなかったら、どうなってたかわからないんだから」
靴をなくしたほうの足の指をちょっと動かしてみせる。
「それにあの靴、ちょっと窮屈だったの。砂浜なんだからこのほうが気持ちいいし」
だが零くんの表情は硬く、声は晴れなかった。
「…本当にすまない。わたしにはそんな権利などないのに…」
「けっきょくわたしも、蛭睨津となにひとつ変わらないのだ…!」
《第9話:Have I told you lately that…》
「や、やだ、零さん、なんで、さっきからそんなに謝るの?
わたしは、零さんが来てくれて、ホントに…
その、あんな危ない中を、ケガまでして助けてくれて…」」
いつもと勝手の違う反応に驚き、ついしどろもどろになる唯ちゃんを制し、
零くんはかぶりを振った。
「いや、これはわたしのわがままにすぎないんだ。
きみが悲しい顔をするのを見たくないから、とか、きみが幸せになってくれれば
それでいいとか、わたしがあそこへ行ったのはそんな理由からじゃあない。
わたしはただ…、」
「ただ、きみを他の奴に渡したくなかっただけなんだ」
「…!」
唯ちゃんはまず自分の耳を疑い、ついでかっと熱くなった頬に思わず手を当てた。
(れ、零さん…!そ、それって、愛の告白なんじゃ…!?)
パニック状態におちいった唯ちゃんのあせりにも気づかず、目を会わせようともしないまま、
零くんは一言一言、ほとんど罪を自白するように続ける。
「きみにとっての幸せってなんなのかとか、きみに迷惑がかからないかとか、
そんな事考えもしなかった。そんな権利などないのに。
あげくにきみをこんな目にあわせて…
…だから結局、わたしもあの蛭睨津となにひとつ変わらないのだ。
感謝される理由などなにもない、むしろ謝らなくてはいけないんだ。
本当にすまない、唯ちゃん」
話し終えると、零くんは顔をそむけ、深くうなだれた。
潮風が吹いて、二人の髪をそよがせ、あちこち焼けこげのついたシャツや
破れたワンピースの裾を揺らした。
沈みかけた夕日に照らされて、赤く染まった零くんのうつむいたままの横顔を
唯ちゃんはただじっと見つめた。
(…そうだね。
零さんて、いつだって、なんにも言わないんだもの。
いつも、ただ助けてくれて、理由も説明もしてくれなくて、
だからわたしはいつも、ただありがとうって言うしかできなくて……)
(でも、はじめて今日、ちゃんと言ってくれた。
だから、それだけでわたし、すごくうれしいの…)
ふいに、自分の手に唯ちゃんのちいさな手が重ねられ、零くんは驚いて顔を上げた。
「…ありがと、零さん」
「…!」
零くんは振り返り、はじめてまともに唯ちゃんの顔を見た。
頬は紅潮し、大きく見開かれた瞳が熱をおびたように輝いている。
土埃と煤に汚れていても、零くんはそんな唯ちゃんをとてもきれいだと思った。
夕日は水平線の向こうに姿を消し、海はもう暗く暮れて、
最後の光芒が金色に細く糸を引いた。
《第10話:The Clumsy Lover(前編)》
唯ちゃんの手にはまるで魔法の力でもあったようだった。
胸のどこかにあたたかな灯がともり、
零くんは、どこか傷つくまいとして臆病だった自分を恥ずかしく思った。
あれは自分がもっと早く言うべきだった言葉なのに。
零くんは、勇気を出して、そっとそのちいさな手を取った。
(これだって、彼女がくれたものだ。…)
「わたしのほうこそ、お礼を言わなくてはいけない。
ありがとう。唯ちゃん。」
唯ちゃんもうなずいて、わずかに微笑んだ。
最後に残った夕日の光が、彼女の髪の端を金色に染めた。
それ以上は、二人ともあまりに内気すぎて、どうしても口に出して言う事ができなかった。
重ねた手はそのままで、お互いに目をそらし、ただじっと波打ち際を見つめた。
しばらくして、零くんの方が立ち上がり、なるべく目を合わせないようにして声をかけた。
「そ、そろそろ帰ろうか」
「う、うん、そうね。怪我の手当てもしなくちゃね」
唯ちゃんも何事もなかったような素振りで答え、ワンピースのすそをちょっと払う。
それから、元気良く立ち上がろうとして、砂に足をとられ、
一瞬バランスを崩した。
とっさに零くんの腕が伸びて、その身体を抱きとめる。
「だ、大丈夫かい?唯ちゃん」
「は、はい…、平気、です…」
零くんが心配げな顔でのぞき込んでいる。
自分の背中に、零くんの強い腕がまわされ、しっかりと支えてくれている。
頬が熱い。動悸が早くなるのを押さえることができない。
「あ、も、もう大丈夫。ちゃんと立てますから」
あせって身を引こうとする唯ちゃん。
しかし次の瞬間、意外に強い力でぐいと引き寄せられた。
「零さん…!?」
「…」
やっと肩先にしか背の届かない唯ちゃんからは、彼の表情は見えない。
零くんはなにも言わず、
ただ、唯ちゃんを抱きしめた腕に力を込めた。
《第10話:The Clumsy Lover(後編)》
心臓がおそろしい速さで脈を打ち、頭にはめまぐるしく色々な考えが浮かんでは消え、
ほんの数秒の出来事が、スローモーションのようにゆっくりと感じられる。
零くんは黙ったまま、ただ、強く自分を抱きしめている。
彼の吐息が、かすかに髪にかかるのを感じる。
信じられないくらい熱くなっている、きっと真っ赤な頬を見られなくて済むから、
顔が見えないこの姿勢はむしろ都合がいいな、などと、頭のどこか片隅でそんな呑気な事を考える。
肩や背中にまわされた腕が、緊張からか強張っているのを感じる。
早鐘のような心臓の動悸が伝わってくる…
(ああ…、零さんも、ドキドキしてるんだ…)
その考えに行き着いて、唯ちゃんの体からほっと力が抜けた。
「…唯ちゃん?」
はっと我に返ったのか、零くんがすこし腕の力をゆるめて、はじめてまともに唯ちゃんの顔を
のぞきこんだ。
「う、ううん、何でもない」
「そ、そうか」
たがいに顔を見合わせ、その距離の近さに二人ともちょっとたじろぐ。
あらためて自分のしでかした行為に気づき、慌てて身体を離す零くん。
「あ…、す、すまない唯ちゃん。
わ、わたしは、なにもこんなつもりじゃ…」
いつものポーカーフェイスは何処へやらといった風情で、零くんの顔は耳まで赤くなっている。
無言で抱きすくめておいて、いまさらこんなつもりもないものだが、
彼はただおろおろして、腕を掴んだ手を離すことさえ忘れて困り果てているようだった。
大きな体をして、まるで子供みたいに…
唯ちゃんはすこしおかしくなった。
「大丈夫よ、零さん、そんなに心配しなくても」
「し、しかし」
(べつに怒ってないわよ、って言ってあげたほうがいいかな?)
くすりと笑うと、零くんがますます慌てた。
「な、なんで笑ったりするのだ?ここはべつに笑うところじゃないのに」
「ごめんなさい、だって…」
彼の抗議を、やっぱり子供みたい、と微笑ましく思ったり、
けれど広い肩や、意外に厚みのある胸板に、どきっとするような男っぽさを感じる。
そういえばまだ、抱きあうような妙な恰好のままだ。
ふいに動悸が早くなるのを感じ、身体を引こうと顔を上げたその時、
零くんが身体をかがめて、唯ちゃんの頬に触れた。
《第11話:雨上がりの夜空に(前編)》
夜風がほてった頬に心地良い。街灯の光が次々と後ろへ飛び過ぎて行く。
すっかりガタのきたジャングラー号の軋んだ音も気にならない。
めまぐるしかった今日の出来事が、とりとめなく浮かんでは消える。
(夢じゃないわよね?)
けっきょくあの時零くんは、突然の抱擁から一歩も先へは進めなかったのだ。
頬についた汚れをそっと指で拭っただけで、すぐに唯ちゃんを解放してしまった。
その時覚えた軽い失望と、それからそんな自分に驚き、慌てた事。
そして今は、家路へと向かう安堵感と、それとはうらはらに
どこか軽はずみなわくわくした浮遊感のようなものが唯ちゃんを満たしている。
(だって零さん、わたしのこと、ちゃんと言ってくれたわ。)
(他のひとには渡したくないって。…)
それだけで胸の動悸がまた早くなるのを自覚して、唯ちゃんは慌てて荷台の上で座りなおし、
黙々とジャングラー号のペダルを漕いでいる零くんを盗み見た。
正面を向いているので特徴的な横顔の線だけしか見えない。
ちょっと残念な気もするし、それからやはりちょっと安心もする。
何か話してほしいような気もしたし、黙ったままでもいいような気もした。
このままずっと、降るような星空の下で、
彼の漕ぐ自転車の後ろに座って、夜風に吹かれていられたら…
「着いたよ、唯ちゃん」
自転車が止まり、零くんの声に物思いを破られて、
唯ちゃんははじめて、そこが自分の家の前だということに気がついた。
今朝出てきたばかりなのに、窓の明かりがなんだかやけに懐かしく感じられる。
あわてて荷台から降り、改めて零くんを見上げる唯ちゃん。
「あ、ありがと、零さん」
「いや、わたしのほうこそ。…」
そこで言葉は途切れてしまった。
何か言わなくちゃ、そう思ったけれど、言葉が出てこない。
さっきまであんなに色々考えてた気がするのに。
伝えたい事はいっぱいあるのに…
そんな自分をじっと見つめる零くんも、そしかしたら同じ事を考えているのかもしれない。
ふと、そんな考えがかすめたりもした。
結局、それ以上は二人とも何も言えなかった。
零くんは踵を返してジャングラー号に向き直り、離れていこうとした。
(…!)
《第11話:雨上がりの夜空に(後編)》
自分の意志とは関係なく、衝動的に身体が動いていた。
唯ちゃんは2、3歩駆け出し、零くんのシャツの袖を掴んだ。
零くんが驚いた顔で振り返る。
「あ、ご、ごめんなさい、零さん。わたし…」
呼び止めて、いったい何を言うつもりだったのか考えていなかった自分に気がついて、
唯ちゃんはかっと頬に血がのぼるのを感じた。
零くんは瞬きもせず唯ちゃんを見つめていたが、いきなりこちらに向き直ると
両手を広げて、唯ちゃんの身体をふわりと包み込むように抱き寄せた。
支えを失ったジャングラー号がよろめき、派手な音を立てて地面に倒れる。
こうして抱きしめられるのは、今日、もう2回目なのに、
やっぱり心臓が破れそうなくらいドキドキする。
でもこの感じ、この喜びが続くなら、一生慣れなくたってかまわない。…
家の中が騒がしくなり、何か言い合っている声や、どたどたという足音が聞こえてくる。
さっきの物音を聞きつけたに違いない。
あとわずかな時間、おそらくほんの何秒かのうちに、この抱擁は終わってしまうのだろう。…
唯ちゃんは目をぎゅっと閉じて、零くんの背中にまわした腕に力を込めた。
その時、零くんが身じろぎし、唯ちゃんの細い肩を片腕で抱き取るようにして身をかがめ、
柔らかな前髪のかかる額に唇を押し当てた。
後から考えると、どうしてそんな事が出来たのか分からない。
けれどその時、唯ちゃんは顔を上げて、真正面から零くんの目を見つめた。
零くんも驚いたように目を見開いて、唯ちゃんの瞳を見返した。
長い長い何分の一秒かが過ぎた。
やがて唯ちゃんの瞳が閉じられ、それからそっと、ほとんどためらいがちに、
その唇に零くんの唇が触れた。
瞬きするほどの短い間、ただ触れるだけのままごとのようなキスではあったけれど、
まるで感電したみたいに痺れるような感覚が唯ちゃんの中に残った。
《最終話:スタータイド・ライディング》
ばたばたと足音がして、勢いよく玄関の戸が開いた。
「唯?唯なの!?あんた、いったいどーしてたのよ!心配したじゃない!!」
振り向くと、両親や弟を押しのけて、声の主が転がるように駆け寄ってきた。
「千絵!」
二人は思わず抱き合った。親友の心からの気遣いに、思わず涙ぐみそうになる。
「やだ、あんた、ひどいカッコ。…無事なの?ケガは?」
「ううん、大丈夫。危ない所だったけど」
「それより、お見合い相手がもうカンカンよ!!電話は掛かってくるし…、
そうだ、その元凶は!?」
唯ちゃんが目を上げて見やった方向を、千絵ちゃんも目で追った。
傷だらけのジャングラー号を駆って、遠くの商店街の屋根の上を飛び移っていく
零くんの姿が見える。
千絵ちゃんがあきれたように嘆息した。
「んもう、零さんったら、あんな物引っぱり出して。後の事も考えず…、
男ってほんと、いい気なもんよねー」
言いながら、ちらりと横目で唯ちゃんを見る。
「…でも、ナイトとしての務めは、ちゃーんと果たしたわけだ」
赤くなった唯ちゃんを見て、愉快そうに笑いながら、少々意地悪い口調で脇腹を小突く。
でも、あんなのがあんたの王子様なのよ?ホントに後悔してない?
千絵ちゃんの半ば本気ともつかない脅しに、ふふっと小さく笑って、
またジャングラー号に目を戻す唯ちゃん。
本当に長くて短い一日だった。
明日になれば、しなければならない事はいっぱいある。
大立ち回りの後始末、関係者への挨拶(というか、詫び)…問題は山積みだ。
けれど、一人では到底越えられそうにない障害であっても、
そばに誰かがいてくれれば、立ち向かって行けそうな気がした。
(そうよ、零さんがそばにいてくれるなら、わたしなんにも怖くなんかないわ)
唯ちゃんは晴れやかな気持ちで、心からそう思った。
(…それに、零さんだって、きっとそう思っている)
星空の下、もうずっと遠くで、ジャングラー号の特徴的なカウルがきらめき、
まるで二人の多難な前途を祝福するかのようにまたたくのが見えた。
(そうよ、何もかもこれからなんだもの、わたしたち。ね、零さん)
《END》
赤い夕日のジャングラー号シリーズ:完(完結)
541 :
名無し物書き@推敲中?:02/01/19 22:47
めっちゃありがとう!よかったらドンドン他のもアップしちぇくれ!
しかし、あなた本当に奇面組好きなんだね。尊敬するよマジで。
おおおお!!アプしてくださった方ありがとう!!
激しく感謝!!!!!
初めて見たけどかなりいいね。
書き手の文章力もすばらスィ
ちゃんと奇面組の世界観になってて非常に萌えました。
ありがとうございます。
544 :
名無し物書き@推敲中?:02/01/20 14:38
仁のウルトラチョッパー号に差し替えてもおもしろいね。
評判良くてよかったです。
ただ、ランダム的に「連続投稿ですか?」が出るとキビシイ。
>>534と
>>535の時間差は悪戦苦闘した跡と理解して下され(笑)
546 :
名無し物書き@推敲中?:02/01/21 08:55
漏れは零がタイムスリッ(?)する話が好きだったよ。
そんな話あったっけ?
548 :
名無し物書き@推敲中?:02/01/22 08:29
>>547 確か唯が死ぬ話書いた人と同じ人が書いたんじゃなかったけか?
記憶曖昧でスマソ
あとなんか邪子が主役の無かったっけ?
550 :
名無し物書き@推敲中?:02/01/23 00:30
?
>>546 たしか、零が死んだ直利さんに会うという話だったような・・
なんとなく覚えてる。
552 :
名無し物書き@推敲中?:02/01/23 23:31
唯を主役にした話で、えんえんと続いて結局終わらなかったのがあった記憶がある。
553 :
名無し物書き@推敲中?:02/01/24 23:36
更新期待あげ
554 :
名無し物書き@推敲中?:02/01/25 07:42
誰かまた空想の部屋から貼り付けてよ。
明日でいい?>空想アプ
557 :
名無し物書き@推敲中?:02/01/26 18:51
期待上げ
558 :
名無し物書き@推敲中?:02/01/27 13:12
そろそろかな・・・・・
あ〜あ、なにか面白いことないかなぁ。最近あんまり面白いことなくて退屈退屈。なにか変わったことでも
ないかなぁ。
んもう、家にいてもなんにも始まんないわ!散歩にでも行こうっと。
あら、ポストになんか入ってるわ。なになに・・・
{本日がんばりまっし湯ファン感謝デーにて女性の方のみ入浴代無料}
これって潔くんとこのお風呂やさんじゃない。なんか怪しいわね、潔くんのとこだけに。
でもちょっと興味あるわね、行ってみよっと。
あそこね、「がんばりまっし湯」は。ちょっと恐ろしい気もするけどのぞいてみようっと。
「あっいらっしゃい。おっ潔のクラスの娘じゃないかね?まぁゆっくりして いきな。」
えっ?なんでこのおじさん私のこと知ってるのかしら。初めて会うのに・・
それにしてもこのおじさん、潔くんとおんなじ顔なのね。
「ほらほら、早く入った入った(ドゥヒヒヒヒ)。」
(こ、この笑い声は!間違いないわ。これは潔くんねっ!全くこの男は。まさかクラスの女の子全てに
あのチラシ配ったんじゃ・・・ありうるわ。これはほっとけないわ!)
「おじさん、やけに私のこと知ってるみたいじゃな〜い?」
「いやぁ潔の奴がいろいろ話すモンでね。」
「へぇ、どんなこと話してるの潔くん?」
「いやぁ、せっかく奇面組のリーダーになれたのにアンタのおかげでパーになっちゃったこととか。」
当たり前よ、潔くんがリーダーの奇面組だけは許せないわよっ!
「そりゃ、潔くんがリーダーなんて最悪の集団になっちゃうわ。ホントにスケベで困りますわ、潔くん。」
「ぶっ、そりゃないぜ。オレだってよぅ・・」
「なんで、おじさんがそんな顔するのよ。私は潔君のこと言ったのよ?」
「い、いや、か、勘違いさ、そ、そう、勘違い!いや、参った、参った。」
うふふ、すっかりあわてちゃって。汗でカツラがずれてるの気付いてないのかしら。
「ところでおじさん、なんか髪がおかしいわよ。」
「えっ!わっ!わっ!」
「なーんて、とっくにばれてるのよ潔くんっ!まったくアンタて人は!」
「えっ!えっ!わ、や、やめてくれ〜」
「えーい、ほどけ〜ぇ。ほどいてくれぇ・・」
ふぅ、やっとおとなしくなったわ、潔くん。でもこのままじゃ不安だわ。よし私が番台に座っちゃえ。
まさかとは思うけどこんな危険なところにクラスの女の子が来るわけないわよね。
わ、やだ、なにこれ!こんなモノを・・・潔くん何考えてるのかしら!
「あっ!オレが汗水たらして集めたエッチ本を・・」
「えーい、うるさいっ!」
はぁ、番台ってのも案外つまんないのね。そろそろ帰ろっかな。
ガラガラ。あら誰か来たわ、あ、あのふわふらコンビは!
「・・・ってわけなのよ、分かる、唯?何分かんない?ったくトロいんだから!」
「にゃはは。」
あの子たちったらあのチラシ読まなかったのかしら。
「あれ、物月さんじゃない!なんで番台なんかに座ってるの?」
「ちょっとね。そんなことより唯さん、千絵さん、なんでまたこんなときにこんなとこに来たのよ!」
「えっ、なんでってお風呂入りにだけど。」
「このチラシ見なかったの?」
「チラシ?えっ女湯タダ?やったじゃない。」
「あのねぇ、千絵さん。これの意味する事が分かんないの?アレ見てご覧なさいよ。」
「あっ潔くん。どうしたの?」
「あのねぇ、実は・・・・・・」
「え〜〜、やだ〜!」
「で、それで物月さんががとっちめたと?物好きねぇ。」
「おだまりっ!」
まったく、この二人はノーテンキというかなんというか・・・。いいわ、私が潔くんを見張っててあげる。
「じゃ、頼むわね。物月さん。」
任せときなさいって。
それにしても唯さんってプロポーションいいわね。まったく零くんが夢中になるのも分かるわ。
零くんったら顔には出さないけど唯さんの前だとハリキリ方が違うもんね。それにしても唯さん
色っぽいわね。女の私まで見ててほれぼれしちゃうわ。まぁ顔はお子さまだけどね(てへっ)。
・・・はっ!私ったら、なんてこと考えてるのかしら。これじゃぁスケベの潔くんみたいじゃない!
それにしても、零くんに目をつけてるのは私もなんだからね!もう、零くんたら唯さんとばかり
イチャイチャしちゃって!よーしこうなったら行動あるのみよ!思い立ったら行動しなきゃ気が
済まないのよね、私。
うーん、零くんにアタックするっていっても、零くんったらいつも豪くんたちと一緒だし、唯さん、千絵さん
もくっついてるし、ふたりっきりで会うのは難しいわね。どうしたものかしら。問題ねぇ。
そ、そうだわ、以前千絵さんが零くんだけに唯ちゃんの誕生日を知らせて誕生日パーティーの企画を
発表したってことがあったけ。
どれどれ・・・・・・・・・・・あ、あったわ!「珠美の変わった物データファイル」によると、・・・・・・ふんふん、
なるほど、トイレね! 零くんトイレ長いからその出るところを捕まえればいいのね!よーし明日決行よ!
「ふう〜半日もトイレに入ってるとさすがにこたえるな。」
来たわ来たわ(それにしてもホントに長いわねこの人)。
「零くん!」
「どあっ!?君は物月さん!どうしたのだ、いきなり。」
「あのね零くん、ちょっとお話があるんだけど。」
「話?いったい何なのだ?」
「零くん、突然だけど明日の日曜日はヒマかしら?」
「いやぁ、ヒマもなにも私は年中無休の大ヒマだが、日曜日に何かあるのか?」
「うん、あのね、実はね、ここに遊園地のチケットがあるんだけど、よかったら一緒に行ってくれない?」
「遊園地?ふふふ、この『遊び人の零ちゃん』と呼ばれる私に遊園地で勝負するとはいい度胸なのだ。」
「あのねぇ、勝負するとかそういうんじゃないのよ。一緒に行かないって聞いてるの!」
「そうかそうかスマンスマン、勘違いなのだ。物月さんから誘われるっていうのは意外だが、
この遊び人の零くんに遊園地は切っても切れない関係ない関係のだ。よし、さっそく豪くんたちにも
言ってこよう。」
「ちょ、ちょっと待って!豪くんたちには言わないで!」
「えっ!なぜなのだ?たくさんいた方が楽しいのでは?」
「そうじゃなくて・・・私は零くんと行きたいの・・・」
「と、ということは唯ちゃんや千絵ちゃんには?」
「・・・・内緒よ、内緒。それじゃ日曜日に一応西町駅でねっ!」
きゃ、言っちゃった!零くんを誘っちゃった!私だって唯さんには負けないんだからっ!
「あっ物月さん!待ってくれなのだ!」
キーンコーンカーンコーン。
ふぅ、やっと今日も終わりね。明日が楽しみ、てへっ。
「終わった終わった、やっと今日も授業終わったな、リーダー。」
「おーっす!唯!明日は空いてるかー?」
「なーに?千絵。」
「実は昨日、映画のタダ券もらったのだ!」
「ヒマだぜ。」
「あんたたちには聞いてないわよ、豪くん!」
「いいじゃない、千絵。みんなで行った方が楽しいじゃない。」
「もう。お昼は自分持ちだからね。」
「零さんも来るわよね?」
「い、いやぁ明日は、み、店が手伝いをしちゃって、だから、そのちょっと 行けないのだ。」
「なに訳分かんないこと言ってんのよ。」
「いや、すまないのだ。ではっ!」
「何でぇリーダーの奴おかしなこと言って。」
「零さん・・・・」
さぁ、今日は零くん来てくれるかなぁ。待ち合わせも既に1時間遅れてるし、やっぱり来ないか。
「いやぁ、物月さん遅れてすまないのだ。」
「あっ☆零くん!来てくれたのね!」
「いや、約束だからね。」
あぁやっぱり、私が見込んだだけの男だわ。
「じゃ、さっそく行きましょう!あっ!ちょうど電車が来たわ!ほら、乗り遅れちゃうわよ!」
「のわ〜!腕引っ張らないでくれなのだ〜!!」
さぁ着いたわ。それにしてもすごい人ねぇ。どれから乗ろうかしら!あら、あそこ特に人が集まってるわね。
「ねぇ零くん!あっち行ってみよ!なんかすごい人だかりよ!」
「よし、行こう物月さん。『遊び人の零ちゃん』としてはチェックしておかなくては!」
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
ふぅ。さっきのはちょっとすごかったわね。失神者続出してるのに営業やめないなんて、この遊園地も
いい度胸してるわ。
まぁ楽しかったけどね。零 くんなんて・・・ぷぷ!二等身ではしゃぎまくちゃって、もうかわいいわ、零くん!
「零くんちょっとお茶でも飲んで休まない?立て続けに6つも乗り物乗ってるわよ、あたしたち。」
「そうかい?私はまだまだ大丈夫だが。でもノドも渇いたし、そうしようか。おじさんアイス2つね。
物月さんは何味がいい?」
「じゃ、ストロベリーお願い。・・・ところで零くん!いいかげん『物月さん』はやめてよ。唯さんには
『唯ちゃん』って呼んでるじゃない!
『珠美』って呼んで。」
「いやぁスマンスマン!なんかなれなれしいかなって思ってつい『物月さん』で呼んでしまってたんだが、
物月さんが、いや珠美ちゃんがいいって言うならこれからは『珠美ちゃん』て呼ばせてもらうよ。」
「是非そうしてね。なれなれしいなんて、そんな他人行儀はやめてね。」
う〜ん、零くんとふたりっきりで過ごせるなんて幸せよねぇ。あは、やだ、零くんったら顔中アイスだらけ
にしちゃって。
もうしょうがないんだから!
それにしても暑いわね。外の人たちも暑そうにしてるわね。ちょっと外でも眺めてみようかしら。
「それにしても零さんってかっこいいよなぁ!」
(ん?零さんがどうだって?誰なのあの人達!)
「いやぁやっぱり潔くんでしょう!」
(もしもし?あなたこの暑さで頭やられたんじゃないの?)
「っていうか唯ちゃんがやー!」
「そうですよねぇ、唯ちゃんがいれば十分!」
(何よ何よ、みんなして唯ちゃん唯ちゃんって!ホントに何者なのかしらあの人達?)
「オレ的にはやっぱり豪くんでないとダメというかね!」
(豪くん?世の中には変わった女性もいるようねぇ。あの毛むくじゃらのどこがいいんだか・・・
それにしても自分のこと「オレ」って言ってるのはなぜなの?あの人男なのかしら?ってことは・・・
やだあたしったら!)
「オイラは珠美ちゃんがやっぱいいな!」
(え?あたし?そんな、やだ、もう、照れちゃうじゃない!だけどごめんなさいね。あたしには零くんが
いるから。
きゃはっ!やだあたしったら!)
「オレは輝様が・・・」
(???な・ん・で?)
「さーて、十分休んだし(まったくいつまで休ませるのよ、筆者のアホめ)、そろそろ行きま
しょ、零くん!」
「そうだね。なんか休みすぎて何が何だかわからなくなってきたところなのだ。」
しかし、乗り物には飽きたし、何か面白いものでもないかしら。あ!あそこで何かやってるわ!
えっとなになに「ベストカップルコンテスト」やだ!あたしたちにピッタリのコンテストじゃない!
「零くん、あれ出場しない?ねぇ出ましょうよ!」
「ん?ベストカッポレ?」
「もう!早く!行くわよ!」
「のわー、珠美ちゃん引っ張らないでくでーなのら!」
「さぁ参加締め切りまであと5分だよ、出場されるカップルはお急ぎください!」
「はーい!あたしたち出場しまーす!!」
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
「さぁさぁ、いよいよ残り二組となりました!ここで残ったカップルをもう1度ご
紹介しましょう!『××男さん&○○子さんペア』『一堂零さん&物月珠美さんペア』の二組です!」
あらあら、ほんの冗談で出たつもりなのに決勝まで残るとはね!
「零くん、すごいよね!あたしたち決勝まできちゃったわ!」
「う、うん、すごいのだ。わ、わたしもビックリしてるのだ」
あれ?嬉しくないのかな?零くん、なんか上の空みたい。
「さて、最終審査は二人の愛の強さを見せていただきましょう!どんなことでもい
いから、二人の愛を表現してください!」
うわ、もうなんて用意が言いのかしら、このコンテスト!
(零くん、ちょっと顔見せて!鼻にごみが・・・)
(え、なんだって?珠美ちゃん。鼻にごみ?じゃ、悪いけどとってくれなのだ)
やった零くんが顔を近づけてきた!よし今よ!
「・・・おーっと一堂零&物月珠美ペアがお互いに顔を近づけています。これは!
やりました!物月さん、一堂さんのほっぺにキス!!」
やっちゃった!えへ!これで優勝は決まりね!
「××男&○○子ペア、お互い恥ずかしがっているのか何もできません!・・とい
ことで一堂零&物月珠美ペアを優勝としますが、みなさんどうでしょうか?」
みんなも拍手で迎えてくれてるし、これで優勝ね!
「みなさんも賛成のようですので一堂零&物月珠美ペアの優勝ということで、おめ
でとうございます!!一堂さん、物月さん!!」
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
うーん今日は最高の一日だったわ!それにしてもさっきから零くんうかない顔してる
わね。どうしたのかしら?
「ねぇ零くん、どうしたの?さっきから黙っちゃって。」
「いやぁ、その、さっきのコンテストの緊張が残っちゃってて・・・」
「え?零くん緊張してたの?」
「珠美ちゃんにキスされるとは思わなかったからね。」
「あ、いやだった?」
「いやだとかいうんじゃなくて、驚いたというか」
「・・・そんなに自分に嘘をつかないで。分かってたわ。やっぱり唯さんね。ううん
隠さなくってもいいの。それは承知の上だったんだから。ただ、一度でいいから零
くんとデートしてみたかったの。引っ張りまわしちゃってごめんね。」
「そ、そんなことはないのだ。珠美ちゃん、誘ってくれて嬉しかったのだ。これは本
当なのだ。」
「ありがとう、でもムリしないで。・・・やっぱ唯さんにはかなわないな。」
「珠美ちゃん・・・・」
「今日楽しかったわ。じゃ、またね。」
「わたしも楽しかったのだ。本当に誘ってくれてありがとうなのだ。おやすみ。」
ふぅ、やっぱ唯さんにぞこんなのね、零くん。さて、今度はどうやって零くんにアタックしよっかな!
珠美ちゃんのうれしはずかし番台物語〜完〜
掲載遅れてゴメン。おわびに僕脱ぎます。
566 :
名無し物書き@推敲中?:02/01/27 22:45
567 :
名無し物書き@推敲中?:02/01/28 21:49
神降臨マンセー!!
恐縮です。でも神は大げさ(w
いや、やはり貴方は神デス
いずれまたアプして下さい
570 :
名無し物書き@推敲中?:02/01/29 20:46
509マンセー王国このスレをもって誕生!
これからも頼みますぜ、王様。
いやいや、そんな…
今まで他板の奇面スレで書き込んできた内容を思うと、神は神でも疫病神みたいなもんですから…。(苦笑)
それにしても、ランダムで「連続投稿ですか?」が出るのはキツいね。
573 :
名無し物書き@推敲中?:02/01/30 23:31
さらにAGE
574 :
名無し物書き@推敲中?:02/01/31 00:09
創作アプされないととたんにさびしくなるなこのスレ(w
575 :
名無し物書き@推敲中?:02/01/31 23:49
sure age
唯ちゃんの気ままにおしゃべり (第1回)
皆さん、こんにちは。あっ、はじめましてですね。
今日から始まりましたこの番組、「唯ちゃんの気ままにおしゃべり」
パーソナリティの河川唯です。
少しの時間ですけど私のおしゃべりにおつき合い下さい。
♪オープニングテーマ♪
改めまして、河川唯です。先日、少し奇面ラヂオに出させていただいたら
突然、「番組一つしてみないか?」って、おエライさんに言われてしまって
こうして一人でおしゃべりすることになりました。
私、ハッキリ言って緊張してます。一人でマイクに向かっておしゃべりするなんて
苦手なんですけどねぇ。
こんな私がここで一人でおしゃべりしてもいいのでしょうか?って誰に聞いているんでしょうね。
でですね、今日が第1回ですので、ハガキもコーナーも何もありません。
とりあえず、皆さんからのハガキを頂きたいと思っています。
募集内容は私への質問、励ましのお便りでもいいですし、こんなコーナーをして欲しい
ってアイディアでもいいですし、あの人をゲストに呼んで欲しいでもいいです。
あっ、あと曲のリクエストも頂きたいですね。
ハガキに内容を書いていただきペンネーム添えてこちらまでよろしくお願いしまーす。
えっ、曲ですか?すみません、ブースの外の人に曲に行けって言われちゃいました。
それでは、私の歌を聞いて下さい。河川唯で「恋はコットン」
♪恋はコットン♪
河川唯で「恋はコットン」でした。ここでCMで〜す。
『C M』
えーと、次はですね・・・、何をお話しすれば・・・。
ホントに誰か助けて〜って感じですね。
ラジオって難しいですね。今までは聞き手だったのに
話し手がこんなに大変だと思いませんでした。
毎回ゲストを呼んで私よりたくさんおしゃべりして欲しいですね。
ってダメでしょうね。はぁ〜、ホントに一人でしゃべるのって大変だなぁ・・・。
こんな私のおしゃべりですけど、これからもよろしくね。
そろそろお別れの時間が近づいてきました。
皆さんから私への色々なメッセージをお待ちしております。
お相手は河川唯でした。それじゃぁ、またね、バイバ〜イ
唯ちゃんの気ままにおしゃべり (第1回 おまけ)
「は〜い、オッケーで〜す」
ディレクターさんが唯ちゃんにそう言った。
「ふぅ〜、やっと終わったぁ〜」
唯ちゃんが椅子の上で大きく息を吐いた。
「よかったよぉ〜。お疲れさま」
「はい。あんな感じでよかったんですか?」
「十分だよ。次もがんばってね」
「お疲れさまでした〜」
そういって、唯ちゃんがスタジオから出てきた。
そこへ、見学に来ていたいつものメンバーが出迎えた。
「いや〜、唯ちゃん良かったよぉ〜」
「やだ〜、零さん。そんなことないよぉ〜」
「まぁ、あんたにしてはまぁまぁよね」
「そんなことないぜ、誰かさんよりはマシだったぜ、唯ちゃん」
「そうそう、今度は僕とスタジオの中で2人っきりで、ドゥヒヒヒ」
バキッ!!
「あんたは何を考えてるの!」
千絵ちゃんが潔くんの頭をはたく。
「ねぇ、唯ちゃん。今度はメルヘンな曲をかけてぇ」
「ハハハ・・・」
「でもさぁ〜、さすがだよね。なんだかんだ言いながらも1人でやり通したもんねぇ」
「仁くんありがとう」
「でも〜、変じゃなかった?」
「十分変だった」
「あっ、ひっど〜い。そんな言い方はないでしょ」
「唯ちゃん、唯ちゃん」
豪くんが小声で唯ちゃんに言った。
「自分は1人の番組がないからひがんでるんだよ」
バキッ! ドカッ! ベキッ!
「最初の分も上乗せよ」
側で豪くんは気絶していた。
「だ、大丈夫か。豪くん」
「もう、千絵ったら〜。」
「さて、こんなヤツは放っておいて帰るわよ」
千絵ちゃんがガニ股でのしのし出ていった。
「それじゃ、みんな帰ろうか」
「はぁ〜、疲れたよぉ〜」
「次もみんなで来ようぜ!」
それを追いかけるようにして、残りの6人は収録スタジオを後にした。
ノストラダムスの大予言:前編
時は1999年6月30日、一堂家では夕食も済み、零と唯が居間でくつろいでいた。
零35才、唯32才のときの話である(年令計算あってるよなぁ、ちと不安)。
「いよいよ来月ね」
「ん、なにがなのだ、唯」
「ノストラダムスの大予言よ。地球が滅びるって言う」
「なぬ、地球が滅びる?なんで未来が分かるのだ?そのノ、ノ…」
「ノストラダムスよ、零さん。生前予言をいくつも予言してて、何度かそれがあたって
るのよ」
「へー、凄いのだ…って滅びたら困るのだ!よし、とりあえず久々に奴らに連絡するの
だ」
「ちょっと、今時そんなの信じてる人ほとんどいないわよ」
唯がそう言ったときにはすでに電話の前に零はいた。
「ま、いいか。他の奇面組メンバーと最近連絡とってなかったし、いい機会ね」
「もしもし、冷越酒店ですが」
「おお、豪くんか、久しぶり。ところでノスなんとかの大予言って知ってるか?」
「リーダー、それをいうならノストラダムスだろ、知ってるよ。まあおれには関係ねぇ
話だな。迷信は信じねぇ主義だし。ただ千絵は綺麗な姿で死にたいとか訳分からないこ
と言って、来月一ヶ月分の洋服をもう何時間も研究してるけどな」
「うーむ、千絵ちゃんらしいなぁ」
「お前は他人事だからいいが、こっちは大変だよ、ったく」
「まあ頑張って耐えてくれたまえ」
「わかったよ。じゃあな」
「あ、唯、ノスなんとかって単語をメモってくれないか」
「あら、零さんったらもう」
「もしもし、大間ケーキ店です」
「あ、一堂ですが」
「あ、ちょっとまっててね…」
「もしもし、仁だけど」
「おお、仁くんか、ノストラダムスの大予言って知ってる?」
「うん、知ってるよ。だから死ぬ前に腹一杯食べて、思う存分寝たいから、また
仕事やめちゃった〜」
「仁くん、このあいだ就職したばかりじゃないか」
「だって〜。まあ実はクビなんだけどね。これで50社クビ達成ってところかな」
「…あいかわらずノンキだなぁ。ま、いいか。それじゃあまたね」
「うん。じゃあまた。さて寝よ」
「…」
ノストラダムスの大予言:後編
「もしもし、物星書店です」
「お、久しぶり」
「え、リーダー!どうしたの、いきなり」
「いや実は、ノストラダムスの大予言って知ってるか?」
「え、なにそれ、リーダー?」
「それによると、来月地球は滅びるのだ」
「え…うそ…シク、シク、ア〜〜〜ン」
「大くん、そんないきなり泣かなくても。もしもし、もしもし」
「もしもし、母ですが。誰ですかあなた、今息子泣きながら部屋にはいっていっちゃい
ましたよ!」
「あ、一堂ですが」
「あら、電話の相手一堂くんだったの。大に何か言ったの?」
「いや、ただノストラダムスの大予言のことをちょっと…」
「なるほどね。まあ8月には元気になってるでしょ」
「…おばさん、やっぱり信じてないんですか?」
「当たり前でしょ。今時誰がそんなの信じるのよ…ってうちの息子は信じてたみたいね
、ホホホ」
「そうですか、それではまた」
「もしもし、がんばりまっし湯ですが」
「あ、一堂ですが」
「潔だね、ちょっと待ってて」
「…もしもし、リーダー。なんだよ今いいところなのに」
「ん、何がなのだ、潔くん」
「いや、死ぬ前に女風呂覗こうと思って小細工仕掛けて…親父、後ろにいたのか!!」
ガチャ。プー、プー、プー、…
「…何か悪いことをしてしまった」
「どうだった?零さん」
「どうやら豪くん以外は信じてるようだ。千絵ちゃんも結構騒いでるらしいよ」
「えー千絵が信じてるの?ちょっと意外」
「あとどこも親は信じてないようだ。私も段々嘘のような気がしてきた」
「そうよ、滅びる訳ないじゃない」
「でも多少不安もあるから、来月中にやっときたいことを整理しとこうかな」
「え、何かやり残しあるの?」
「とりあえず夜は唯とゆっくり話をしたい」
「まあ、零さんったらもう」
「そして来月は一ヶ月かけて『怪獣大百科』を隅から隅まで読むのだ!」
「…もう勝手にしなさい!」
8月1日
「やっぱ予言あたらなかったわね」
「そのようなのだ。良かった良かった」
トゥルルルル、トゥルルルル
「もしもし、一堂ですが」
「リーダー、僕に嘘ついたね。もう一ヶ月ドキドキだったよ!もう最低!」
「あ、大くん、そんなつもりは…切れたか」
「大くん、相当気になってたみたいね」
「なんか悪いことしてしまったのだ」
短編2連発。だんだんネタつきてきました。
更新のタイミングで誰だか分かりそうなもんですなぁ。
582 :
名無し物書き@推敲中?:02/02/02 12:40
おおっ!神君臨!
ありがとうございます!!
583 :
名無し物書き@推敲中?:02/02/02 17:12
やったー週末のおかずが増えたよ!
激しくありがとう
ありがとうございます!!
マジで嬉しいっス
>>583 週末のおかずてw
585 :
名無し物書き@推敲中?:02/02/02 20:18
表彰状
┃
┃ 優秀賞
┃
┃
>>509 殿
┃
┃貴方は第1回チキチキ!小説AA貼り付け職人選手権!で
┃お題 「奇面組」の魅力を 存分に 引き出す.
┃最も優れた小説の数々を発表されましたので
┃ここに そのコピペ職人魂を称え 表彰します
┃
┃これからも (・∀・)イイ!!.小説貼り付けてて
┃私たちを楽しませて下さい
┃
┃ 平成14年 2月 2日
┃
┃ 創作板住人一同(・∀・)
マンセーーーーーわしょーーーーーい
空想の部屋なんで閉鎖したんだろ
もたいない
>>583 週末のオカズ用小説が載ってるスレはココぢゃないだろ(w
ひ、表彰状まで…
こんなの貰ったの小学校以来かも(w
でもAAは貼り付けてないぞ(笑)
>>587 その理由書いたらまた荒れそうなんで書けない
あーそれについては自分も書いてほしくないです。
(・ε・)余計気になる・・・
最後の春そして・・・(第1話)
季節は春。奇面組にとっても唯ちゃん、千絵ちゃんにとっても高校卒業の季節。唯ちゃんの家で
の酒盛りから既に数日。みなそれぞれの道に進み始める頃。バラバラになる前にもう1度だけ集ま
ろうとこの春休みを利用して奇面組と唯、千絵は卒業旅行に来ていた。
ある高原へキャンプへ来ていたのだ。
唯「6年目かぁ。奇面組さんたちと出会ってから5年が経つのね…」
千絵「何よ改まっちゃって。それに唯、あたしだってあんたとは5年の付き合いよ」
唯「そうだった!あんまり近くにいたんで気づかなかったわ。」
千絵「まぁいいわ。それにしてもよくもまぁ、あの変態5人組と付き合ってこれたわね
あたしたち。」
零「さぁみんな、調子ぶっこいて歩くのだっ!」
4人「おー!!!」
千絵「相変わらずね、あの連中。ほんとに無邪気なもんだわ。これで高校卒業ってんだ
から、信じられないわ!」
唯「とか何とか言っていつも連中と一緒にいたんだから私たちだっておんなじようなも
のじゃない?」
千絵「…あんたも言うわね。まぁいいわ!おーい!待て待てあんたたち!」
言うが早いか、千絵は奇面組の後を追った。
唯「あーん、千絵待ってよーぅ!」
さてさてこの先どうなりますことやら。
最後の春そして・・・(第2話)
夕暮れどき。テントも無事張り終えた一行は夕食の準備をしていた。メニューは勿論カレーであ
る。もはやキャンプの定番である。しかも唯ちゃんがいるとはいえ、残りのメンバーに料理のでき
る者などいるはずもなく、例によって水っぽいカレーとあいなってしまう。
千絵「まったく毎度のことながらどうにかならないの、このカレー。食べる気しないわ。」
唯「にゃはは。」
しかし例によって奇面組はあいかわらずである。
潔「おい仁!お前ペース速すぎなんだよ!なくなっちゃうじゃないか!」
仁「ん…何か言った?潔」
仁かまったく意に介さない。
潔「おい大!口元をロールペーパーで拭くのやめろよ。」
大「え?どうして?」
潔「どうしてって、分かるだろ!」
大「えー?どうしてよう?」
零「いやぁ食った食った!もう食べられないのだ。」
豪「まったくだぜ。もう食えねぇ!」
仁「ぐおーぐおーzzz…」
豪「お、仁のやつもう寝てやがる。」
唯「ちょっと仁くん!風邪ひくわよ。」
千絵「潔くん、大くん!仁くんをテントに運んどいてよ。」
最後の春そして・・・(第3話)
さて、夕食も終わり、みんな思い思いに食後の休憩をとっていた。仁はさっきから眠ったままだ
し、潔と大は仁を運んで行ったまま、テントで休んでいるようだ。零はといえば、あれ?いない。
そういえばさっきから唯もいない。大方二人揃って散歩でもしているのだろう(笑)
そんなわけで夕食をとったキャンプファイヤーに残っているのは豪と千絵の二人だけだった。
豪「ウィー、ヒック。なんでぇみんなどっか行っちまいやがって!まったく付き合い悪
い連中だぜ。」
千絵「ちょっと豪くん!お酒飲んでたの?」
豪「ん?なんでぇ、おめえか。おめぇは唯ちゃんとこには行かねぇのかよ。」
千絵「なんだおめぇか、じゃないわよ!まったく。唯なら零さんと散歩に行ったわよ。」
豪「あんだって?まったくお熱いことだねぇ、ヒック!」
千絵「ちょっと豪くん、飲みすぎよ!ねぇ大丈夫?」
豪「てやんでぇ、俺をそこらの酒飲みと一緒にしてもらっちゃか困るぜ。ん?」
豪は千絵と二人っきりになっていたことに今気づいたようだ。
豪「お、おめぇはまだここにいるのか?」
千絵「何よ、いちゃ悪いの?」
豪「いや、別にいいけどよ、暇だなおめぇも。」
千絵「ちょっとキャンプファイヤーの火にあたっていたいだけよ。」
豪「……」
千絵「……」
沈黙のまま時だけが過ぎて行く。
千絵「…5年かぁ。長いようで短かったなぁ。」
豪「な、なんだよやぶからぼうに。何が5年なんだよ?」
千絵「あたしたちが出会ってからよ。」
豪「もうそんなになるのかよ。」
千絵「思えばいつも一緒だったわね。」
豪「腐れ縁ってやつか。でも考えたらリーダーとの出会いがそもそもの始まりだったな。
たいした奴だよ、あいつは。」
千絵「そうよね、いじけてたあんたたちをまとめて変態の道に導いたんだから。」
豪「おいおい、そりゃ誉めてないぜ。まぁいいけどよ。」
千絵「それにしても、あんたたちと一緒だったおかげで素敵な男の子との出会いがなか
ったのが気にかかるわ!」
豪「…よく言うぜ。おめぇを好きになる奴なんかいるわけねーだろ。ま、まったく笑わ
せてくれるぜ。」
バキッ、ドカッ、ビシッ!
千絵「何か言った?」
豪「…ぷぷぷ…」
豪「俺たちと一緒につるんでたの、そんなにいやだったか。」
千絵「な、何言ってるのよ!やーね、冗談よ、冗談。」
豪「…」
千絵「ど、どうしたのよ?黙りこくっちゃって?」
豪「別になんでもねーよ。おめぇに悪いことしたか、なんて思ってねーよ。」
千絵「え?さっきのこと気にしてるの?やだ、素敵な男の子と出会えなかったことなん
て気にしてなんかないわよ!」
豪「え?なんで分かるんだよ?エスパーかよ?」
千絵「あのねぇ(笑)。…ん?もしかして妬いてるの、ねぇ(笑)?」
豪「ぷ!ば、ばかやろう、なんで俺が妬かなくちゃならねけんだよ!…ん?さ、酒がな
くなってきたな。と、とってくらぁ。」
千絵「照れちゃって。あんたなんかにときめいたりなんかしないから安心しろぃ!」
豪の背中にそう言ってみせる千絵。
豪「ば、ばかやろう!妬いてるんじゃねぇって言ってるだろ!」
酒を持ってキャンプファイヤーに戻りながら豪が言った。
千絵「…でも、あんたが一人前になって酒屋を継ぐようになったら考えてもいいわよ。」
千絵は照れながら消え入りそうな声で言った。
豪「な、何言ってんだよおめぇ。訳の分からんことを…」
千絵「え?やだ、そこにいたの豪くん!な、何でもないわよ!」
豪「…」
千絵「…」
二人の間に気まずいような、それでいて居心地のいいような空気が包んでいた。お互いに目を合わ
せたかと思えば、途端に視線をずらす。
零「いやぁ、遅くなってしまった。」
唯「零さん、どんどん歩いて行っちゃうんだもん!あれ?千絵、どうしたの?」
千絵「…!ゆ、唯?えっと何でもないわよ。」
豪「そうよぉ、何でもないわよぉ!」
零&唯「???」
豪「ゆ、唯ちゃんも帰ってきたことだし、俺はもう寝るぜ!」
零「おい豪くん、どうしたのだ?」
豪はそそこさとテントに入っていった。
最後の春、そして・・・(第4話)
季節はずれの(笑)キャンプから3年後。彼らは高校を卒業後、それぞれの道を歩いていた。その
間「唯ちゃんの零さんが死んじゃう!騒動」があったりといろいろあったが、みんな元気にやって
いた。零は結局というかなんというかおもちゃ屋を継ぐ形で店を切り盛りしていたし(まぁ拓石に
言わせればまだまだだが)、潔は番台になんとか座れるようになりそうで心躍らせ(千田郎曰く
「その前にお前のその根性をなおさなきゃダメだ」)、仁は調理学校を出たものの定職にありつけ
ずそのまま実家を継ぐようで、大はファッションデザイナーとして活躍し、ライバルの千絵を圧倒
しつつあった。唯は念願の保母となり、その持ち前の明るさで子供たちのアイドルになっていた。
そんなある日――。
豪「くー!今日はここまでだな!あー疲れたぜ今日も!高校のときとはやっぱ違うぜ。」
豪は名実ともに冷越酒店のオーナーとなっていた。正式に叔父夫婦の養子となった彼は学生時代の
働きぶりを認められ、店を継ぐことになったのだ。彼はここ3年の間に酒屋として実力をつけ、も
う叔父夫婦の助けはいらなくなっており、それどころかいわゆる「でっち」までもっていた。
豪「さて、と。おめぇも今日はあがっていいぜ、ノブ。」
ノブ「あ、どうもです。ではまた明日です。」
豪「おお、お疲れ。」
一日の仕事も終わり豪はいつものように居間で晩酌を始めていた。オーナーとなってからは叔父
夫婦も彼を一人前に扱い、一目置いていた。
そんな折、不意に女性の声が。
千絵「おーっす!また今日も晩酌か!」
豪「あんだぁ?おめぇか。ヒック、飽きねぇな。」
豪の叔母「あら千絵ちゃん、こんばんは。」
千絵「こんばんは、叔母さん。」
叔母「いつも豪が世話になってるわねぇ。」
千絵「いいんですよ、コイツとは付き合い長いし。」
豪「こっちはたまんねぇってのによぉ!」
千絵「なんか言った?豪くん?」
叔母「あらあら、相変わらず仲がいいのね。ところで千絵ちゃん、例の話どうなの?」
千絵「今日はそのことで来たんです、叔母さん。」
豪「なんだよ例の話って?」
叔母「あら、聞いてなかったけ?千絵ちゃんが家に来るって話だよ。」
豪「えっ! な、なんだって?」
千絵「…言ったじゃない、あのとき『あんたが一人前になって酒屋を継ぐようになったら
考えてもいいわよ。』って。」
豪「じょ。冗談じゃねぇぜ!おめぇ何言ってんだよぉ。まったく冗談きついぜ。はっは
っは!」
そう言いながら豪の顔は真っ赤になっていた。
千絵(こいつはこんなときまで…わなわな…)
叔母「というわけだからね豪。じゃ、これからよろしくね千絵ちゃん。」
千絵「はい、こちらこそよろしくお願いします、叔母さん。」
豪「けっ!酒がまずくならぁ!ま、まだ日が沈まないうちに営業行ってくらぁ!」」
豪はいきなり立ち上がると部屋から出て行った。
千絵「豪くん…。叔母さん私悪いことしちゃったかなぁ?」
叔母「そんなことないよ。豪はいつも照れると思ってることと反対のこと言っちゃうの
よ。そんあことより後を追ったおやり。」
千絵「はい!叔母さん!」
叔父「千絵ちゃん、うちのを頼んだぜ。」
千絵「任せといて!叔父さん!」
千絵はそう言うや否や、豪を追っていった。
最後の春、そして(最終話)
豪「まったく、俺の知らねぇところで勝手に話を進めやがって…」
豪は川の土手で座り込んでぶつぶつ言っていた。
千絵「やっぱ、ここにいたのね。」
ここは数年前、千絵が背伸びして女らしくなろうとして躍起になった際、結局豪くんの言
葉に感極まって飛び出してきた、あの土手である。
千絵「なんかあると結局ここに来ちゃうようね、あたしたち。」
豪「…まぁな。」
夕焼けが空を赤く染め上げ、周りでは子供たちがはしゃいでいる。そんな中母親たちが迎
えにやってくる。
千絵「いいなぁ、ああいうの。なんかほのぼのしてて。」
豪「そうか?ガキなんてうっとうしいだけだぜ(笑)」
千絵「あんたも子供をもつようになっれば分かるわよ。」
豪「おめぇだってガキはいねぇだろうが。もしいたとしてもあの天馬みてぇなヤツだっ
たとしてもそう思うのかよ(笑)?」
千絵「…まぁそれは、考えるわねぇ。…って実際自分の子供ならかわいいに決まってる
わよっ!」
豪「そんなモンか…」
千絵「そうよう!」
しばし楽しげに話しこむ二人。お互い珍しく素直になっている。
豪「さて、暗くなってきたし、帰るか。」
千絵「そうしましょうかねぇ。」
豪「じゃぁ、またな。」
千絵「なに言ってんの?帰る方向は一緒じゃない!」
豪「え?おめぇんちはあっちだろ?」
千絵「だからぁ!分かんないの?」
豪「おいおい、さっきの話、本気なのか?」
千絵「決まってるじゃない!冗談なんかであんなこと言わないわよっ!ほら!行きま
しょ!」
そう言うと千絵は豪の腕に自分の腕を絡ませるや否や歩き出した。
豪「お、おい、引っ張るなよ!」
千絵「ほらほら、しゃきっと歩く!」
豪「分かった、分かった、分かったから引っ張るなって!」
ようやく腰を上げたときはいつしか太陽も沈み街には電燈の明かりがともっていた。
二人は無言で歩いていたが、それはいつものぎこちないものではなく、お互いの言いたい
ことは言わなくても分かるような、そんな安心感があった。
―ただいま!今日からここが新しいあたしの家。―
もうぼちぼちネタ切れかかってるので(苦笑)、住人の皆様もぜひ新作などアップしてもらえたらと思う次第です。
それにしてもまさか509がコテハンになるとはね…。
まあ某所で使用しているコテハンよりは万倍マシだけど。
おおおおお!!
509さんまたもありがとう!!!!!!神マンセ!!
どっちかというと私は零v唯萌え派なんだけど
この小説の豪v千絵かなり萌えです(・∀・)イイ!!
601 :
名無し物書き@推敲中?:02/02/07 16:25
509さん結婚してください
〜200X年新世紀救世主伝説〜
「救世主」 その名は・・・・・・・・・
。。。。。。。。。。。。。
・・・・・・・・・・・509!
。 マン(゚Д゚)セーーーーーー!!
猿ベージ
509以外のストーリーは無いの?
.
606 :
名無し物書き@推敲中?:02/02/12 17:56
さらにあげ
607 :
名無し物書き@推敲中?:02/02/13 23:32
オリンピックじゃないけど、誰かスポーツ編書いてなかったっけ?
たしか野球編かなにかがあったような…
609 :
名無し物書き@推敲中?:02/02/18 23:56
住人消えちゃったのかな?サルベージあげ
610 :
名無し物書き@推敲中?:02/02/19 18:25
新作きぼん
611 :
89454:02/02/19 18:44
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
| 1000点!!!! |
|_________|
∧∧ .||
(*゚ー゚) ||
.(ニニつ
.) .(O)
.(^ヽノ|.||
ヽ ヽ |
) .)|
/.イ .|
(,へ>へ>
韓国でも出るみたいだが……。
http://www.puchiwara.com/hacking/ おもしろければなんでもアリ!
612 :
名無し物書き@推敲中?:02/02/19 23:15
hackingカヨ・・
ああ、野球編ありますね。ちょと異色ですが、アプしますか?
614 :
名無し物書き@推敲中?:02/02/20 21:20
じゃあ、明日にでも。
(別の所にあるPCに保存しているので。待たせてごめりんこ)
616 :
まんすぇー:02/02/21 00:17
509さんはまじでこのスレの救世主だ
いろいろあって今日アプできません。
ごめんなさい。
618 :
名無し物書き@推敲中?:02/02/22 01:00
(゚Д゚)ガーン
待ちますとも!
<予告>Coming Soon at a Theatre Near You!
《新番組予告》
プロ野球・東京ジャイアンツのストッパーとして無敵の活躍を続ける雲童
塊くん。
2年ぶりの優勝を目指す神宮スワローズだったが、塊くんの速球に手も
足も出ない。
業を煮やした野村監督がアメリカから呼んだ助っ人は、
あまりにも意外な、そして塊くんもよく知る人物だった!
新番組『魂こめて投げてます』、第1回「野村監督の秘密兵器」。
”Not even justice, I want to get truth! 真実は、見えるか?”
第一回:「野村監督の秘密兵器」(前編)
−4月・東京ドーム−
ズバァン!
『空振り三振〜!試合終了!ジャイアンツ、1-0でスワローズに連勝です!』
試合終了の実況と共に、球場が歓声とため息に包まれた。
「へへん。ま、ちょろいもんよ♪」
マウンド上、東京ジャイアンツのリリーフエース、雲童 塊くんは白い歯を
見せた。
『魂こめて投げてます』
第1回「野村監督の秘密兵器」(前編)
「う〜ん、ナイスピッチング、雲童くん」
「お安い御用ですよ、監督」
ベンチ前、塊くんと握手するジャイアンツの長嶋 三須太(ながしま・みすた)
監督も嬉しそうだ。
『これでジャイアンツは3連勝、そして雲童は今シーズン負けなしの10セーブ
目。
さあ一方、連敗したスワローズ側ベンチが映りましたが…』
「なぁにやっとんのや、ったく、だらしないのう」
神宮スワローズの野村 暮夜樹(のむら・ぼやき)監督はふて腐れながら
ベンチから腰を上げた。
「すんません監督。7回ウラの私のダブルプレーで…」
リーグを代表する名捕手・古田 愛出偉(ふるた・あいでぃ)が詫びた。
「そや、古田、もっとしっかり打たんかい!」
ショートの池山 文文丸(いけやま・ぶんぶんまる)が余計なちゃちゃを入れ
たが、
「ど阿呆!」
ボカッ!
「あ痛てっ!」
「お前は今日5三振やないか!罰金や!」
「そ、そんなぁ〜」
と返され、池山は涙した。
『放送席、放送席、今日のヒーローは、連夜のナイスリリーフ、雲童投手
です!!』
「どーもありがとうございまーす!!」
塊くんがヒーローインタビューのお立ち台の上でファンの歓声を浴びる中、
スワローズナインはひっそりと球場を去っていった。
帰り際、野村監督はちらりと塊くんの方を振り返った。
(今シーズン、雲童からは未だノーヒットや、早いとこ対策を練らんとな…)
第一回:「野村監督の秘密兵器」(後編)
−数週間後・神宮球場−
試合開始までまだ時間があったが、古田と野村監督は既に球場入りして
いた。
「アメリカから?メジャーの選手ですか?」
「いや、独立リーグや、ほれ」
バサッ。
野村監督は古田に資料を渡した。それを読んだ古田の目の色が変わる。
「ちょっ、監督、ホンマにこの選手がウチに来るんですか?」
「フフン、来るも何も、既に一軍登録しといたわ。別に問題はなかろう」
「そ、そりゃまあ、今のルールではオッケーですけど…」
「ワシらが総力をあげて調査した結果、雲童を打てるのはこいつしか
おらん。
今夜ヤツが出てきよったら、代打でぶつける」
「はぁ…」
古田は再び資料に目を通した。
「…ホンマに大丈夫やろか」
バシィン!!
「ナイスボール!」
塊くんの速球が、ブルペンキャッチャーのミットにすい込まれた。
「調子はどうだい、雲童くん?」
「あ、監督、今夜も行けますよ」
長嶋監督がススッと歩み寄る。
「雲童くん。どうも聞いた所によるとスワローズは、アメリカから助っ人を
呼んだみたいだ。
何でも、キミを打ち崩すためだとか…」
「オレを打ち崩す?誰ですか、そいつは?」
「それはまだ分からん…もう記者会見は始まってるみたいだが…。
ぶっつけ本番で試合に出すんじゃないかな」
「ヘッ、面白いじゃないスか」
塊くんはボールを握り、振りかぶった。
「オレの球、打てるもんなら、打ってみやがれ!」
バシィン!!
ちょうどその頃、スワローズ・クラブハウス内では、記者会見の準備が
整っていたが…。
「なんや、まだ来んのか?」
「どうも飛行機が遅れてるみたいで…」
担当者が焦る。
「あっ、来ました!」
”その選手”が現れると、既に騒がしかった会場が更に騒然となった。
「え〜皆様お静かに願います」
広報がアナウンスした。
「それでは早速始めたいと思いますので、まずはご本人から自己紹介
をお願いします」
「はい」
そう返事すると、”彼女”は立ち上がり、マイクを持った。
「本日、アメリカから帰国しました、物月 珠美です。
今日からスワローズでお世話になりますので、みなさんよろしくお願いし
ます!」
(第2回へ続く)
──────────────────────────
《次回予告》
神宮球場を訪れた奇面組、唯ちゃん、千絵ちゃんは塊くんと再会。
そこへユニホーム姿の珠美ちゃんが現れ、皆を驚かせる。
スワローズの意外な挑戦に塊くんは熱い闘志を燃やし、
そして、奇面組たちが来た本当の理由(わけ)は…。
次回『魂こめて投げてます』、第2回「再会の神宮球場」。
- Tune in to the next. The same KIMEN time, the same KIMEN channel. -
第2回:「再会の神宮球場」(前編)
その頃、まいどおなじみ唯ちゃん、千絵ちゃん and 奇面組一行は…
「ふう〜っ、やっと外苑前に着いたわ」
「ホント、なんで銀座線って、いつ乗ってもこう混んでるのかしら?」
「にゃははは。よいよい。せっかくのタダ券なんだから、見に行かなくては
損なのだ」
「それにしても雲童のヤツ、オレ達を7人まとめて招待するたぁ、アイツも
出世したもんだな」
などと他愛もないおしゃべりをしながら、人込みの中を神宮球場へと歩
いていた。
『魂こめて投げてます』
第2回「再会の神宮球場」
「来ましたよ、雲童くん。あれがそうじゃないかな」
見ると、スワローズ側ベンチの一角に、大勢の記者が集まり、
カメラマンがフラッシュをたいている。
「こっからじゃ見えねえな…」
塊くんは相手側ベンチに向かおうとしたが、
「おっ、いたぞ。おおい、塊くんや!」
と、フェンス越しに聞き覚えのある声で呼び止められた。
「お前ら…!」
「はっはっはー、ひっさしぶりなのだ!」
「ひさしぶり〜、雲童くん」
「よぉ、唯ちゃんに千絵ちゃんも、君らも来てたのか。
それにしても驚いたな、こんな所でお前らと再会とは」
「え?」
零くん達は顔を見合わせた。
「私たちを招待してくれたのは、君じゃなかったのか、塊くん?」
「招待?何の事だ?神宮の試合はスワローズの主催だぜ」
「あっ、あれはもしかして…。皆さん、ちょっと失礼」
そう言うが早いか、珠美ちゃんは記者の間を素早くすり抜けて、
ジャイアンツ側ベンチへと駆けていった。
「おや?塊くんや、スワローズの選手がこっちにくるぞ」
「本当だ。ずいぶん小せえヤツだな…ん!?」
「え…!」
「うそ…」
一同は驚きを隠せない。(当たり前だが)
「ヤッホー、雲童くん。ひさしぶり〜♪」
「「「「「物月さん〜!!??」」」」」
そんな訳で、試合開始前の神宮球場にて、一応高校卒業生のミニ同
窓会が始まった。
「それにしても、まさか物月さんがスワローズの選手になってただなんて」
「今日からだけどね」
「ねえねえ物月さん、一体どうやってプロになれたのよ?」
「うん、ほら私、中学、高校とソフトやってたでしょ。
大学進んだら軟式野球があったから、そっち選んだのよ。」
「うんうん、それで?」
唯ちゃん達はフェンスに顔を食い込ませるようにして話に聞き入った。
「で、大会に出たら、アメリカの独立リーグのスカウトの人がいて、
お誘いがあったのよ。で、この際だからって」
「でええ〜っ!それでサインしちゃったのぉ?」
「ふぇ〜っ☆」
驚くやら、呆れるやらで、唯ちゃん達はコメントできない。
「それでね、卒業後にアメリカでプレーしてたら、ほんの何日か前に、
スワローズのスカウトの人がいきなり来て、『日本でやってみないか?』って」
「でも、アメリカでプロになるのに、抵抗なかった?」
「全〜然。前から私、人と違った仕事やってみたいって思ってたから」
「「ものずきねぇ〜っ」」
唯ちゃんと千絵ちゃんは声をそろえて言い、塊くんは、
(ふーん。物月のやつ、一応それなりのキャリアは有るわけか…)
と思った。
「じゃあ、もしかして私たちを招待してくれたのも…?」
「えへっ、実はね。チームのはからいで、招待券を特別にもらったのよ」
「そーだったんだ」
すると、
「おっといけねっ、もう行かなくちゃ。じゃあみんな、続きはあとで!」
塊くんは突然そう言うと、サッと走り去って行ってしまった。
「あ、おい、塊くん」
「あらま、行っちゃった」
「ゴメン。私もそろそろアップ始めなきゃ。
試合終わったら、みんなで外で食事でもしましょ。連絡するわ」
「うん、がんばってね」
「ありがとー」
「打てよ〜物月〜」
第2回:「再会の神宮球場」(後編)
−ジャイアンツ側ロッカールーム−
「いいかみんなっ!今日勝てば念願の単独首位だっ!
今日の試合は絶対に取って、このまま一気に優勝へ向けて突っ走るぞ!…」
長嶋監督のゲキが飛ぶ中、塊くんもまた燃えていた。
(物月のやつ、ソフトに軟式だぁ?プロをなめてんじゃねえのか…。
まあいいさ、来るなら来やがれ…オレの「決め球」でギャフンと言わしてや
るぜ…!)
一方、内野スタンドに陣取る零くんたちは…。
「近頃の塊くんの活躍もすごいが、物月さんにはもっと驚いたのだ」
「なんかあの二人よ、すでにおれ達とは別世界の人間って感じだぜ」
「それより、私、ギモンに思ったんだけど、なんでスワローズは物月さん
と契約したのかな?」
「そう言えばそうね。他に誰もいなかったのかしら」
「珠美ちゃんのお色気で、観客動員数アップ、とか?」
「まさか、ねえーっ」
そして唯ちゃんは、言葉では言わなかったが、もう一つのギモンがあった。
(物月さん、なんで”私たち”を招待したのかな…?)
チーム唯一の女子プレーヤーの為に、スワローズ球団が与えた専用の
ロッカールーム。
スタンドからの歓声も、チームメイトの話し声も届かない、しんとした空間。
パサッ…。
バッグにしまったあった手帳の間から、珠美ちゃんは少し古い写真を取
り出した。
そこには、ふざけて零くんと腕を組む珠美ちゃんが写っている。
撮ったのは、一応高の卒業式の時。
(なつかしいな…もう5年かぁ)
そして、その写真を撮影したのは唯ちゃん…。
しばらく写真を眺めた後、手帳に戻す。
(私の活躍、しっかり観ててよね、零くん!)
珠美ちゃんは手帳をしまい、代わりにバットとグラブを持ち、グランドへと
向かった。
さまざまな思いがかけめぐる中、午後6時20分、試合開始。
(第3回へ続く)
────────────────────────────
《次回予告》
ついに始まった珠美ちゃんのデビューゲーム。
スワローズは古田のホームランで先制するが、直後に松井のツーラン
でジャイアンツが逆転。
しかし8回裏、ジャイアンツ、ノーアウト満塁のピンチ。
ここで長嶋監督は塊くんを起用し、そしてこのチャンスに野村監督も動く!
次回『魂こめて投げてます』、第3回「スワローズvs.ジャイアンツ」。
”見てください!!”
第3回「スワローズvs.ジャイアンツ」(前編)
「にゃははは。やっぱプロ野球はナマで見るに限るのだ」
(零くん。ジャイアンツファン)
「おめえら!恐がってるんじゃねえ!松井にぶつけろ頭によ!!」
(豪くん。スワローズファン)
「なになに…今夜の先発はアイムソン・リー?…誰だよ、コイツ」
(潔くん。ドラゴンズファン)
「あ?あ今日はドラゴンズ戦か?。こりゃ8連敗確実だぁ?」
(仁くん。タイガースファン)
「(携帯テレビを観ながら)ササキさん…ス・テ・キ」
(大くん。ベイスターズファン)
「ちょっと大くん、私にも見せてよ…キャーッ大野さんカッコイーッッ!!」
(千絵ちゃん。カープファン)
「なんだかなぁ…」(唯ちゃん苦笑)
『魂こめて投げてます』 第3回「スワローズvs.ジャイアンツ」
3回裏。 カーン!という快音と共に、古田の打球は高く舞い上がった。
『打ったー!これは文句なしの当たり!入った?ホームラン!』スワローズ先制。
いつものように、ベンチ前でチームメイトが出迎える。
「よっしゃ、ええぞ」
「ども」 珠美ちゃんも古田を出迎える。
「ナイスホームラン、古田さん」
「サンキュウ」 先制点に盛り上がるスワローズベンチ。
しかし、直後の4回表。
ガーン! 『打った大きいー!!ライト一歩も動けないー!!場外に消えたー!!』
ジャイアンツは、主砲・松井 吾次羅(まつい・ごじら)の超特大の一発であっさりと逆
転した。
「あちゃあ」 「フンッ、文字どおり束の間のリードやったな」野村監督は毒づいた。
このイニングあたりから、両軍ベンチが動きだした。
「雲童くん」
「はいっ!」 長嶋監督の合図に塊くんは、グラブをつかみ、ブルペンへと走る。
当然、それは野村監督の目にも入っている。
「(長嶋め、早速動きよったか)…おおい、珠美ちゃあん!」
「え…あっ、ハイ!監督」
「裏でバット振っときな。今日、早速出番ありそうや。着いたばかりで悪いが、頼むで」
「大丈夫です。やります」 と言い、珠美ちゃんはベンチ裏へと移動した。
だが、 (とは言ったものの、今の時間、時差ボケと長旅で体調はサイアク。
まずいわね…) ヒュンッ! 鏡の前で一回素振りをしてみた。
が… (ダメ…いつものフォームが作れない…)
その時、ジャイアンツの攻撃が終わり、守備についていたナインがベンチに戻ってきた。
カチャ、カチャ… 「お、いよいよ出番かい?」プロテクターを着けたままの古田が
珠美ちゃんに声をかけた。 「え、ええ…」
「友達が観に来てるんだって?いいとこ見せてやれよっ」
「…!」 そうだった。今日の試合は、零くんが見に来ているんだった。
(そうよ、たとえ他の試合でヒットを打てなくても、今日だけは絶対打たなくちゃ!!)
ビュンッ! (もうこうなったら、女の意地よ!!)
同じ頃塊くんは、キャッチボールを始めていた。ブルペンからは、スワローズ側ベンチ
の中がよく見える。 (ん…物月の姿が見えないな?…おおかたベンチ裏でアップを始
めたってとこか…。 だが、オレを速球だけのピッチャーだと思ったら大間違いだぜぇ…。
今夜のオレは絶好調。 高校の時の紅白戦で受けた屈辱、万倍にして返してやるぜ。
見てろよ…) ニヤリ、と不敵な笑みを浮かべる塊くんだった。
(後編に続く)
第3回「スワローズvs.ジャイアンツ」(後編)
しかし、その後両チームとも追加点をあげられず、スコアは2-1のまま、試合は8回裏
まで進む。 この回、スワローズは連続ヒットを放ちランナー1・2塁、そして… バシィン!
『ボール!フォアボール!古田はストレートのフォアボールで歩きます!』
「シット!」 ジャイアンツ先発のナグリーノ・ガルベスはマウンドの土を蹴った。
『ああっと、そしてここで長嶋監督が出てきました!』「ピッチャー雲童!」
「あいよっ」 レフトスタンドからのジャイアンツファンの大歓声に迎えられ、塊くんはゆ
っくりとマウンドへと向かう。これを見て、「ふむ、ココやな…」 野村監督ものそのそと
ベンチを出た。
『あっと…野村監督も出てきました。今日ノーヒットの池山に代えて、いよいよ”あの
選手”が出てくるのでしょうか…!?』
(いよいよね…) 一歩一歩踏みしめるように暗い階段を上り、カクテル光線がまぶし
く光るグランドへと出る。
「珠美ちゃーん、リラックス、リラックス!…」
「ボールよく見て!フォアボールでもオッケーよ!…」
チームメイトが激励してくれているようだが、耳に届かない。
「………」 それどころか、ファンの歓声さえも聞こえない。スゥ〜、ハァ〜… 一回、深
呼吸する。 ビュンッ、ビュンッ…! ネクストバッターズ・サークルで最後の素振り。
「いつものキレが戻っている…いける!!」
『スワローズ、選手の交代をお知らせ致します。 5番、池山に代わりまして、バッター
・物月。背番号51。』
『ついに出てきました噂の新人・物月 珠美!いきなり雲童との同級生対決が実現
です!』 バシィッ! 塊くんも規定の投球練習を終えた。
(さっそく出てきやがったな物月…だが今の俺はあの時の俺とは違う。カワイソーだ
が手加減はしねぇ。格の違いってもんを見せつけてやるぜ!)
珠美ちゃんが左打席に入るのを確認し、主審がゆっくりと右手をあげた。
「プレイ!!」 (第4回に続く)
────────────────────────────
《次回予告》
ついに対決する塊くんと珠美ちゃん! 無死満塁、野村監督はジャイアンツのウラ
をかく司令を出すものの、 珠美ちゃんは塊くんの速球に力負けしてしまい、打つ事
が出来ない。 大きなプレッシャーがかかる場面、果たして珠美ちゃんに塊くんを破
る策は有るのか!? 次回『魂こめて投げてます』、最終回「神宮スワローズ」に、
Ready Go!!!
最終回「神宮スワローズ」(前編)
珠美ちゃんは2、3回足元をならし、バットを構えた。
「プレイ!!」
主審のコール。
そしてセットポジションの塊くんの左足が上がる。
(俺のストレート、打てるもんなら打ってみな!!)
塊くんが速球を放つその瞬間、守備についていたジャイアンツナインが、そしてベンチにいた選手が一斉に叫んだ。
「「「走ったーっ!!!」」」
『魂こめて投げてます』 最終回「神宮スワローズ」
「ぬぁんだとぉっ!?」
ズザザザーッ!
『スクイズー!3塁ランナーホームイン!』
「ちっくしょおっ!」
塊くんはダッシュ、自らボールを拾い、一塁へ投げる。が、
「ファウル!ファウル!!」
審判が両手を挙げてアピールした。
「あーっ…」
ライトスタンドから思わず溜め息がもれる。
『驚きました野村采配!物月いきなりの初球スクイズはしかし惜しくもファール!』
「失敗しちゃったか。雲童くん、命拾いしたわね」
「なにおーっ…」
(やるのぉ、物月。スクイズは失敗したが、単細胞の雲童の頭の中は今、パニックになっとるやろ。 これでこの打席は8割方もらったようなもんや。あとは、実際に打点をあげられるかどうかやな…)
−試合前−
「つーことで、雲童の持ち球は直球とフォークボールの2種類のみや。だがウチの連中は、フォークは分かってても空振りしてしまうゆうて、皆直球を狙って、それでやられとる。増してやヤツの速球は最高155キロ、ヒットにする事すら難しいやろな」
「すると、私にフォークを打てと?」
「そう。しかし、真っ向から勝負してもどっちを放ってくるか分からんやろ。だから…」
「だから?」
「キミがヤツにフォークを投げさせるんや」
(中編へ続く)
最終回「神宮スワローズ」(中編)
「ふふん、キミの速球も、噂ほどじゃないわ」
「んだとぉ…」
「次はいただくわよ」
『さあカウント・ワンナッシング、内野は前進守備。バッテリー、ここは一球外すか?』
打席で、珠美ちゃんは右足を少しだけ引いた。
(おもしれぇ、お遊びはもう終りだ…。 見せてやるぜ、俺の本当のウイニング・ショットをよ!)
『ピッチャー雲童、第2球…!』
(来たっ!)
カンッ!
『打った!…打球はフラフラッと上がってライトへ!松井が追う!…』
「オーライ!」
「ファールだろ、これは…」
塊くんも打球を目で追う。
『松井捕れるか?落ちるか?どうだ?…』
松井が俊足を飛ばす。
「間に合うか…?」
打球は空中で失速し、落ちてきた。が…
ゴンッ。
「ゴン?」
塊くんは目を凝らしてよく見た。ポトリとグランドに落ちたボールを松井が拾うが、 内野に返球しようとしない。審判が腕を回している。
「な、ま、まさか…」
『ホ、ホームラン!なんと物月の打った打球は、ライトポールの一番下に当たる、起死回生の代打逆転満塁ホームラン!!』
ウオオオオーーーーッ!!
スタジアムが大歓声に包まれた。
「なにぃ〜っ!?」
「やっりぃ〜っ♪」
『なんと!今季無失点の雲童を破ったのはなんとこの物月 珠美!今、ホームイン!5対2!!』
「ウソだろ…、この俺が、同じ女に、2度も満塁ホームラン打たれるなんて…、ハハハ…、ハァ〜ッ」
マウンド上、塊くんはガックリとうなだれた。
「キャーッ☆零さん見たぁ!?物月さんすっごーい!」
「うーむ、お見事。恐れ入ったのだ」
「ワハハハハ!見たかオメエら。俺は最初からこうなると信じてたぜ!」
「うそつけ。スクイズ失敗した時は『だめだこりゃ』とか言ってたくせに」
「な、なんだとー!?」
「ちょっとぉ!豪くん、暴れないでよ!」
「もー。このメンバーで野球見に来るもんじゃないなー」
ベンチ前、チームメイトの出迎えを受けた後、珠美ちゃんは帽子をとり、 再びファンに手を振った。
(零くん…見ててくれたかな?)
グランドからは、満員のスタンドにいる零くんを見分けるのは難しい。
(本当は私、知ってるんだ…零くんと唯さんとの仲…。 でもいいの…今日こうして、零くんの目の前で打てたから…)
こうして大事な試合を逆転でものにしたスワローズは、珠美ちゃんや古田らの活躍で、その後も順調に勝利を重ねていった。
(後編に続く)
最終回「神宮スワローズ」(後編)
そして、その年の10月。
『さあ長かったシーズンもいよいよ大詰め!スワローズ、2年ぶりの優勝まであとワンアウト!
ピッチャー高津 目立造(たかつ・めだつぞう)第3球…!』
カンッ。
「オーライ!」
『打ち上げたっ!レフトの物月、ほぼ定位置!今…ウイニングボールを…捕った!!
試合終了ー!!この瞬間、神宮スワローズ優勝!!2年ぶりの日本一奪回です!!』
「やったああーーっ!!」
ベンチからナイン全員が飛び出し、スタンドからは色とりどりの紙テープが、滝のように投げ込まれた。
『そして野村監督が胴上されます!!』
「ばんざーい!ばんざーい!!ばんざーい!!!」
ワアアアアァァァ………!
…こうして、この年のプロ野球シーズンは、スワローズの日本一で幕を閉じた。
そして、更に時は流れ、翌年の4月。
−神宮球場・ヤクルト・クラブハウス−
「おはよッス、監督」
「あ、監督、おはようございます」
「おう、古田に物月。早いな、二人とも」
「ええ、これから特打ちを」
「私も、一軍登録されたばかりですし」
「そうか。まだ4月とは言え、チームは負けこしとるからの…。それより、面白い話がある。
今度、新しい助っ人を呼ぼうかと思ってな」
「助っ人?メジャーの選手ですか?」
「いや、日本人や、ほれ」
バサッ。
野村監督は二人に資料を渡した。それを読んだ二人の目の色が変わる。
「なになに…一堂 零、一応高校卒?」
「ええっ!?零くん!?」
「ちょっ、監督、ホンマにこの選手がウチに来るんですか?」
「フフン、ワシらが総力をあげて調査した結果、コイツは中学・高校時代にバスケット、水泳、野球、はたまた騎馬戦と、 ありとあらゆるスポーツで雲童を破っておる。そうやろ、物月?」
「そ、そりゃまあ、そうですけど…」
「しかもコイツは魔球を投げるそうや」
「魔球スか!?」
(零くんの魔球?ああ、アレね…)
「今年、先発に回った雲童に、ウチらはいいようにやられとる。もはやヤツを倒せるのは、天敵と呼べるこいつしかおらんて」
「で、でも、ここに【野球経験・なし】って…」
「ほんじゃ、早速スカウトに行ってくるわ。あと、よろしくな」
「ええっ、今からスか?」
ガチャ。ブルン、ブロロロロ…
二人が引き止める間もなく、野村監督は一路、一応町へと走り去っていってしまった。
「はぁ…」
「行っちゃい、ましたね…」
古田は再び資料に目を通した。
「…ホンマに大丈夫やろか」
「…なわけないでしょ」
『魂こめて投げてます』おわり。
というわけで野球編です。
ちょっとというかかなり異色やねこれ。(笑)
あと、当時のセリーグ事情を知らないと何がなんだかさっぱりかも。
でも個人的には結構好き。
いやー、こんだけ長いと載せる方も大変だわ(笑)
633 :
名無し物書き@推敲中?:02/02/23 13:27
>>509 お疲れー。
「ブンブン丸」なんて何年ぶりに聞いたことか・・・
634 :
名無し物書き@推敲中?:02/02/23 17:37
おーありがとごぜますだ509さん!
むぅ。。。3話は改行を忘れたので妙に読みづらい。
各自保存時は勝手に読みやすくアレンジされたし。
野村監督もヤクルトでやめとけばヨカタのにねえ…(シミジミ
当時は大野(広)も現役だったんだね…
うむ、野球が好きなら萌えるな。(笑)
スレ保護あげ。
ていうか誰か書き込もうよ(笑)
639 :
名無し物書き@推敲中?:02/03/01 05:20
書きたいけど文才ないからなあ
ここの住人にかつての小説職人はおらんのか?
641 :
名無し物書き@推敲中?:02/03/03 06:57
241は元空想の職人
誰か書こうよ(苦笑)
「唯ちゃんの身のまわり」って完結したの?
しらん
646 :
名無し物書き@推敲中?:02/03/14 23:33
すれ保護…
誰かーなんでもいいから書いてー
648 :
名無し物書き@推敲中?:02/03/15 17:58
649 :
名無し物書き@推敲中?:02/03/15 23:33
なんでもいいからなんていうから…
せめて奇面組に関係したエロにせいや
さげ
煤i´Д`;)ソリャ ナンデモイイカラトハ カイタケドサア…
654 :
名無し物書き@推敲中?:02/03/21 02:10
某18禁小説も最近停滞してるネ…
ソウダネ・・
656 :
名無し物書き@推敲中?:02/03/22 18:46
フゥ…
その1:「一応公園」
まだ雪の残る薄暗い道を、唯ちゃんは一人で歩いていた。
さっき、千絵ちゃんと別れたばかりである。
明日は、奇面組が受ける無活高の入試の日である。
零さんが受かったら、離れ離れになってしまうからさみしい。
けど、零さんが、受かったときの喜ぶ顔もみたいし。
どっちを私は望んでるんだろう。わかんない。
もう一つ問題がある。
零君は、無活高を受ける。
しかし、唯ちゃんが、行きたいのは、短大への推薦がある応生高校なのである。
このままではどちらにしろ、高校で離れ離れになってしまうのである。
どうしよう、、。このままじゃ零さんと、、、。
唯ちゃんは、そんなことばかりを考えながら、歩いていた。
「ふぅ、、。あ、あれ?」
ため息をついて、気がついた。もう、曲がる筈の道を通りすぎてしまって
いたのだ。ここは一応公園の近くである。
「最近、ぜんぜん行ってなかったなあ。よし、ちょっと寄ろっと。」
雪の一応公園が見たかったというのもあった。
今の時間誰もいないだろうなあ。
昼は、小さい子がいっぱいいるのに。
あ、あれ、まさか。予想もつかない人がそこにいた。
なんで零さんが、こんなとこに?
夢が現実になったような、不思議な感じがした。
唯「どうしたんですか?零さん。こんなところで。」
零「お、唯ちゃんじゃないか。君こそ、今ごろこんなところに?」
唯「たまたま、間違えて、ここまで来ちゃったんです。あれ?みんなは?」
零「いやー、流石に、今日は勉強するといって帰ったよ。
なんといっても、明日は入学試験だからね。
潔君は、本屋に寄るとか言ってたけど。
実は今、考えていることがあるんだ。」
唯「考えてること?あ、明日のことですか?」
零「いやまあ、そうなんだけど、笑わないで聞いてくれる?」
唯「はい、聞きたいです。」
零「ちょうど、この近くなんだけど、粉処媒堂(こしょばいどう)って店、知ってるかな?」
唯「この近くのですか。あ、わかります。変わったものが売ってる店ですね?
行ったことはないですけど。」
零「そう。そこで、『合格角薬(ごうかくかくやく)』という薬が売っていて、
それをのむと、絶対試験に合格するというのだ。
今、それを買おうかどうしようか、迷っているところなのだ。」
唯「ヘンですよ、そんなの。だまされちゃダメ(笑)。」
零「やっぱりそうかな。店主は、100パーセント効くといってたが。」
唯「、、、やっぱり信じられないですね。」
零「うーん。」
唯「、、、、。零さん、やっぱり、受かりたいですよね。
あら?あはは、当然ですよね。何言ってるんだろ、私。」
零「これ以上父ちゃんに迷惑はかけられないのだ。」
唯「そうですか。そうですよね。」
零「、、、。ん?は、はっくしょん!!」
唯「あ、零さん、大丈夫?」
零「体が冷えたみたいだな。よし、近くの喫茶店でも行かないか。」
唯「え、ええ。」
零「いやあ、最近できたばかりで、なんか、
気になっていたのだ。ははは。」
唯「私、、、も、行きたかったです。」
零「あー、寒い寒い。はやくいかないと、凍っちゃうよ。」
どうしたんだろ、普段、こんなこといわないのに。
やっぱり、試験前日で、緊張して普段とは違うのかな。
でも、二人で喫茶店なんて、他の人に見つかったら
どうしよう。
でも、うれしいな。
唯ちゃんは少しとまどいながらも、顔は、ほころんでいた。
そして、二人は、最新の喫茶店「時の歯車」に向かった。
Der唯ちゃん その2 「時の歯車」
カランカラン・・・。
零「お。あったかい。」
客は、意外に少ない。
カップルや、サラリーマン、老人など、、数えるほどである。
「いらっしゃいませ〜〜っ。2名様ですか、こちらへどうぞ。」
窓際の席へ案内されようやく二人は一息ついた。
零君はミルクティー、唯ちゃんは、ココアを注文する。
零「いやあ、自分から言い出したものの、実は喫茶なんてはじめてなのだ。ここが、時の歯車か。」
唯「私も、喫茶店なんて初めて。なんか緊張しちゃいますね。」
零「いや、あったまる。明日試験だから、さすがに風邪ひくわけにはいかないのだ。」
唯「ほんとですね。」
零「しかし、高校は、伊狩センセみたいな面白い先生はいないだろうし、なんか、
少し残念な気もするなあ。
唯ちゃんとも、なかなかあえなくなるね。トイレでもすれ違わなくなるし。」
唯「ええ。私もさびしいです。」
零「、、、。」
唯「、、、。零さん、私、私、、。」
零「ん?」
唯「ほんと寂しい。ほんと、、。ほんと、、。
私、零さんが、受かればいいと思ってたと思うんだけど、
ほんとは、受かんないでほしいって、思ってたかもしれないの、、。
ほんとに、ほんとに、わかんないの、、。」
零「唯ちゃん、、。」
唯「えへ、ごめんね、こんな訳のわかんない事言っちゃって。」
零「いやっ。私も実は、唯ちゃんと別れるのが一番さみしいのだ。」
唯「えっ?ほんと?」
零「でも、今年も受からないと、一生受かんない気がするのだ。」
唯「、、、、。」
零「、、、、。これでいいのかな。」
唯「うん、、。ありがと、ほんとよく分かりました。明日の試験がんばってください。」
零「よし、本気でがんばるよ。、、、。じゃ、そろそろでますか。」
唯「そうですね、私も、夕食の支度しなきゃ。」
「じゃ、また」
「あした、がんばってくださいね、応援してます。」
「いやあ。」
なぜか照れる零君。
「がんばって、零さん」
がんばって、がんばって。
唯ちゃんは別れてからも心の中でずっと、その言葉を繰返していた。
Der唯ちゃん その3 「神風」
試験会場の前で奇面組は、待ち合わせをしていた。
零「よ、みんな。」
大「あ、おはよう、リーダー」
潔「はは、流石に今日は俺以外も遅刻しないな。」
仁「あー、ねむい、、。」
豪「おう、リーダー。どうしたんだよ、やけに張り切ってるようじゃねえか。」
零「ふふふ、今年は真剣なのだよ、去年の私とは一味もふた味も違う」
豪「どういうかぜの吹き回しだよ。らしくねぇじゃないか。」
零「なにをいう。これが、私の本来の姿なのだよ。」
豪「なんなんだよ、、しょうがねえ、付き合って
本気でやってやるか。」
同じころ、宇留家では、唯ちゃんが遊びに来ていた。
千絵「どうしたのよ、ぼーっとして。あ、奇面組のことでしょ。」
唯「うん。」
千絵「大体、どうおもってんの?受かって欲しいの?」
唯「うーん。受かって欲しいという気持ちと
さみしいって気持ちと両方かな。でも、、。」
千絵「でもさ、高校行ったらあえなくなるわけじゃないし、
やっぱ合格したら喜ぶべきじゃない。」
唯「うん、、。実は昨日、零さんとあったの。」
千絵「へー、あんたもやるじゃない。」
唯「もー、そんなんじゃないったら。偶然会ったの。」
千絵「それでそれで?」
唯「ただ、明日がんばってって。そしたら、零さん、口元引き締めて。」
千絵「へえ、りりしい零さんに惚れ直したんだ?」
唯「もぉ。千絵ったらまじめに聞いてよ。」
千絵「ごめんごめん、分かったわよ。
あんたの中では受かってほしいと思ってるわけね。」
唯「うん。だって、零さん真剣なんだもん。、、、ほんとに。」
千絵「どうしたもんでしょうねえ。豪さんなんかも短気だから厳しいでしょうねえ。」
唯「あ、千絵も意識してるんだ。」
千絵「ば、ばかっ。そんな分けないでしょ。あんな、野蛮な男。」
唯「あははっ。」
やっぱり、千絵と話してるの、楽しい。ありがと、千絵。
そのころ無活高では、、。
「神風」と書かれた鉢巻をして必死に取り組む零君と驚きつつも、
その勢いにつられてがんばる豪君達の姿があった。
Der唯ちゃんその4 見舞い
試験から数日後、唯ちゃんと千絵ちゃんは風邪を拗らせてしまった零君を
見舞いに行った。
唯「零さん、元気かな、、。」
千絵「まあ、大丈夫でしょ。微熱とか聞いてるし。あ、
そういえば、試験のときの零さん、少し変だったとか
いってたわね。」
唯「なんだか、少し心配ね。食べれるかな?零さん。」
一堂家にて。
零君は、人の気配を感じ、いきなり飛びおきた。
千絵「おはよ、零さん。」
零「ん?あ、千絵ちゃんか。びっくりしたなあ。」
千絵「お見舞いよ。唯もいるのよ。霧ちゃんに調子がいいって聞いたから、
今、お台所借りておじや作ってるわ。
今日、唯ったらどうしてもお見舞いするって聞かなかったんだから。」
零「え、そうなのか。」
千絵「まったく、、唯があれだけ零さんのこと、思ってるんですから、
応えてくださいよ。」
零「、、、、。」
唯「(小声で)できたよ。(大きな声で)あ、零さん、おきたんですか。おはよ、零さん。」
零「やーおはよう、唯ちゃん。」
千絵「しかし、零さんも、すごいわね。一心不乱で
食べちゃうんだから。」
唯「元気そうで、良かったわ。」
零「いやあ、うまかった。」
千絵「じゃ、私、片づけてくるわね。」
零「いやー、悪いね、何から何まで。」
千絵「いいんですよ、病気なんですから寝てて下さい。」
零「、、、、、、。さっきのおじや、本当に美味しかったよ。」
唯「零さん、ほんと、大丈夫?風邪、入試のころからだったら、
だいぶ長いですよね。」
零「いやあ、多分今までひいてない分、まとめてひいたのだ。大丈夫、大丈夫。」
唯「でも、ほんとに元気そうで良かったわ。でも、安静しないと。」
零「看病なんて、あまりしてもらったことないのだ、、。
母ちゃんはやく死んじゃったし、、。
だから、看病はとてもうれしいし、安心するんだ。」
唯「、、、、。あ、零さん、だめよ、ちゃんと、横になってないと。」
零「おお、そうであった。つい乗り出してしまって。」
零君は頭を枕にのせたとき、さっきの千絵ちゃんの言葉を思い出した。
しかし、私はまだ、、。
でも、どうしよう、今応えなければ、、。
零君は思わずそっと、唯ちゃんの手を握る。
一瞬、唯ちゃんの手が震えた。
しばらくして、唯ちゃんは、その手が意外に力ないことに
気づき、そっと手を握り返した、、、、、、。
零「おっはよーなのだ。」
豪「おう、リーダー、直ったのか。また必要以上にさわやかだな。」
零「そうかな?まあ、いいではないか、行きますか、学校に。」
いつもの学校生活が始まった。
唯「おはよ、零さん」
零「や、おはよ、唯ちゃん。今トイレ?」
Der唯ちゃん その5 「夢(上)」
無活高校入試の発表のあと、明らかに奇面組は
そわそわしていた。
授業中にトイレにいった唯ちゃんもそれを確認した。
そっか。零さん、受かったんだ。おめでとう。
唯ちゃんの気持ちに迷いはなかった。
「さて、帰りますか。千絵も今日は用があるって言ってたし。」
放課後、唯ちゃんは、一人で帰ろうとしていた。
そこへ、いきなり、ぱたぱた、と廊下を走る音が聞こえた。
唯「あ、零さん。」
零君が静かに近づく。
零「唯ちゃん、今日は、大事な話があるんだが。」
唯「ひょっとして、いー話?」
零「はは、焦んない、焦んない。」
二人は帰りながら話すことにした。
しかし、いざとなると、話しづらいものだな、
はっきりと言ってしまえばいいのだが、、。
零君は話かけるタイミングを逃していた。
潔「なかなか話さないなあ。ほら、もっとくっつけ!
ドゥヒヒヒ、、。」
千絵「しっ、静かに。聞こえちゃうわよ。」
大「でも、ああゆうのって素敵ね。あこがれちゃう。」
仁「でも、僕はうまいくいもん食ってた方がいいなあ。」
豪「おめえはいつもそればっかりじゃねえか!」
バコ!
千絵「もー、うるさいわね、ばれちゃうじゃないの!」
豪「いってえなあ。なにで殴ってんだ!」
千絵「金属バットよ。」
豪「ぶ!おめえ、俺を殺す気か!」
千絵「あら、大丈夫よ、あんたは特別頑丈にできてるんだから。」
豪「てめえ〜、やるか?」
大「し、静かに。ばれちゃうよ。」
零「ん?なにか、後ろで話し声がしたようだが。」
唯「え?」
零「気のせいかな。」
仁「ふ〜。」
潔「だめだ、、俺、なぜか笑いそうだ。ぷっ。」
豪「ぷくく、、やめろよ、潔。移るだろ。」
千絵「ぶはははは!もうだめ。」
煤i゚∀゚)あああああ!!!!
いつの間にやら新作が!
マンセーマンセー!!
続きキボン!!激しくキボン!!!!!!
続き、どうしてもアプできなかったのよ、エラー食らって。
もう少しまってちょ。ごめん。
665 :
名無し物書き@推敲中?:02/03/24 22:48
おお〜509様がひさびさの君臨!
ところで4月に「奇面組解体新書」とかいうのが
集英社から出る、というのは本当なのか?
あ、続きUPは明日以降になりますので、今夜はもうお休みください(笑)>住人各位
667 :
名無し物書き@推敲中?:02/03/24 22:56
509さんだったのか。待ちますとも!
きゃー、零さん&唯ちゃんはやっぱり王道ですねぇ♪ というわりに絶対数が豪く
ん&千絵ちゃんに比べて妙に少なかった(in同人サイトめぐりその他諸々)だけに
とっても待ち遠しいですわ…まさに女神(←違ってたらゴメンナサイ;;)降臨!!
いつまでもお待ちしてます〜♪♪
ダメだ…今日もUPする時間が取れそうにない…
ごめんよララァ…
670 :
名無し物書き@推敲中?:02/03/25 21:09
>>670さん
そう、むしろ豪くん&千絵ちゃんの方がよっぽど主流ってかんじで(泣)
頼むから零さん、もっと積極的になってちょうだい…というか自覚してちょうだい色んな意味で…うぅ
>>669 いつまでもお待ちしてます(はあと)←やめぃ
672 :
名無し物書き@推敲中?:02/03/26 01:54
509さんがアプしてる小説のような、
二人だけで会話してるシーンというのが原作にはほとんどないんだよね。>零&唯
文庫で読み返してみて改めて思ったよ。
673 :
名無し物書き@推敲中?:02/03/26 11:58
2ちゃんねるの神→田代
奇面組スレの神→509殿
今気づいたのだけど、自分が持ってる「Der唯ちゃん」は未完なんだけど、それでもいい?>住人
(そもそもラストまで載せられなかった模様)
某所の大きい男の子向け小説、噂で聞くほどヒドくはないじゃん、とか言って見るテスト。
675 :
名無し物書き@推敲中?:02/03/26 19:02
未完なんですか〜…(泣)残念
持ってる分で結構なのでアプよろしくお願いします!
某所?…あのスレのことかな?
たまにコソーリ見に行ってます(笑)
唯「あー、千絵。もう、つけてたのね。」
零「わー、みんなもいったいどうしたのだ。」
豪「いやな、千絵が、どうしても気になるっていってよ。」
千絵「また、私のせいにする、、。唯のことが気になったのよ、
ちゃんとやってるかなあって思って。
なかなか話さないから、やきもきしちゃったわ。さ、話していいわよ。」
唯「もう、話せるわけないでしょ、千絵。」
千絵「ふふ、もう観念しなさいよ、あなたたちの関係は、
みんなとっくにわかってるんだから。」
その瞬間、零君と、唯ちゃんは、目配せしあうと、
同じ方向に、走っていった。
千絵「あ、こら、まて、唯!」
唯「ごめん、千絵。二人だけの話があるの。」
零「いやー、わるいな、諸君。はずかしくて、みんなの前では
とても話せないのだ。」
仁「あーあ、逃げられちゃった。」
千絵「もう、誰よ、見つかったのは。」
豪「おめえじゃねえか。まったく、、。」
千絵「まだやる気?」
潔「おまえら、いいかげんにしろよ!」
Der唯ちゃん その6 「夢(下)」
二人で走ってる最中に、唯ちゃんはこんなことを言い出した。
唯「私、夢を見たんです。零さんがはしってて、私が零さんを追いかける夢。
まさか、正夢になるとは思いませんでした。」
零「はは、鬼は豪君たちだったわけだ。彼らには少し悪い気もするけどね。
いやあ、私の夢なんて実現したら、大変なことになるなあ。
ロボットで唯ちゃんと千絵ちゃん助けたり。」
唯「へえー。」
零「また今度、ゆっくり話すよ。ところで、どこに向かってるんだっけ?」
唯「(このままずーっと走ってたい。)」
零「え?なにか言ったかな?」
唯「いえ。」
気づいてみたら、一応公園のそばであった。
走るのを止め、ベンチに座った。
唯ちゃんは話し掛けようと思ったが、零君が急に黙り込んでしまったので
しばらく見守るつもりになった。
唯ちゃんは、零君が合格だけをいいたいわけではないのに
気づいていたのである。そうでなければ、
言うのをためらうはずがない。
零「・・・・・。」
唯「・・・・・。」
あたりは真っ暗になっている。
冬なので、虫の声すらない。
静かなまま、時間だけが過ぎていた。
しばらくして、ようやく零君は決心したように、
話しはじめた。顔を強張らせている。
零「ゆ、唯ちゃん。」
唯「零さん。」
零「おかげで、高校受かった。良かった。」
唯「ほんとに、よかったです、おめでとうございます。」
零「これは、その、つまり、、。」
零君は、赤くなっている。いつものポーカーフェイスではない。
零「つまり、これは、二人で決めたことだから、、だから、、。」
唯「え、、うん。」
零「そして、唯ちゃんのはげましがあったからと思うんだ。」
唯「そんなこと、、。」
零「そうでなかったら、私はいつもの通り、落ちていたかもしれない。
いや、きっとそうだろう。」
唯ちゃんは、聞くだけでせいいっぱいである。
零「だから、私が得た結論なのだが、、これからも、
お互いのことを相談していければ、離れていても、、、。」
唯「零さん。これって,、。」
零「、、心配ない。」
ここまで言って、零君はようやく息を吸った。
唯ちゃんは、わずかにうなずくのみであったが、
零君が、自分のことをここまで言ってくれることがとてもうれしかった。
唯「零さん。私、とてもうれしい。」
零「はは、唯ちゃんが喜んでくれるのが、私も一番うれしいよ。」
唯「お互い、、。」
零「ん?」
唯「なんでもないです。」
零「うん、、。」
唯「いえ、なんでもないってことないんですけど、、。」
私、零さんと、、。やっぱり、ダメです。照れて、いえません。
もったいないけど,今日はもう帰ります。」
零「そうか、じゃ、私も帰ろう。」
その夜,二人は手をつないで帰った。
暗がりを歩く二人を月明かりが二人を照らしていた。
Der唯ちゃん その7 「ジステンパー」
豪「おし、リーダー。授業も終わったし、どこか寄ってくか。」
零「いや、すまん。今日は、用があるのだ。」
潔「なんだよ、せっかく、銭湯巡りでもしようと思ったのに。」
大「うふ、それってなんかいいね。」
零「じゃあまた明日〜。」
仁「なんか、うまいもん一人占めしてるんじゃないかな〜。」
潔「そういう感じじゃないけどな。」
豪「あいつ、付き合い悪すぎるぜ。今ちょうど,パーッと盛り上がりたいとこなのによ。」
そこに、いつもの二人が近づいて来た。
千絵「あれ?零さんは?」
豪「アイツならもう帰ったぜ。」
唯「最近、早いね。」
唯は、最近の零君の急変にもっとも戸惑いを感じていた。
あれは、何だったんだろうな、、。
最近、零君は、なにか、よそよそしくなっていたのだ。
どうしたのかな。
恥ずかしいけど、私からなにか言ってみよかな。なんてね☆
ここは、田寄内病院(たよりないびょういん),
石緒 健明(いしお けんめい)という医者がいる。
彼は、零君のかかっている医者である。
零君を目の前にしてやや緊張した様子で眺めている。
その前の零君は、シリアス調である。
特徴のあるあごに汗が光る。
零「どうですか?状態は。」
九朗「うーむ。とりあえず、来週きてくれるかね。まあ、心配いらないよ。
薬飲んどいてね。」
零「はい・・・・。ごほっ。」
零は、こころなしか、重い足取りで部屋を出た。
その後、、、医者は、ひとりごちた。
九朗「うーむ、何ということだ。新種の病気、ジステンパーとは。
緊急に手術せねばなるまい。その前に、早速母校の大学病院で調べてこよう。
確か、患者が一人いて少しはデータがあったはず、、。」
彼が今の時点で知っているのは、その患者がすでにこの世にいないということだけであった。
Der唯ちゃん その8 「卒業」
無造「・・・以上をもちまして、これを答辞とさせていただきます。第22回卒業生代表骨岸無造」
・・・・・一応中学校卒業式はおごそかに着々と行われていた。
零「うーむ、ついに母校を卒業か。」
潔「長かったよな、、。5年だっけ?」
豪「長えな。普通は・・・3年か?」
仁「給食にも飽きちゃったもんね、流石に。」
大「制服は気に入ってたんだけどね。今度はセーラーかな?」
豪「ぶっ!何言ってんだ、詰め襟に決まってんだろ。大体、男だろ、おまえは。」
大「残念ね。ウフ。」
潔「・・・試してみたい気もするけどな。」
零「そういえば唯ちゃん達は?」
豪「2年は、向こうだろ。」
零「では、ちょっと出かけてこよう。」
大「あ・・・・って、行っちゃったね。」
豪「落着かないヤローだ、全く。」
・・・唯ちゃんは、さびしい気持ちを押さえ切れずにいた。
目から落ちる涙を拭くこともできず、伏せるのみであった。
二人で願ったことだけどね・・・。
唯「零さん、、。」
零「はい?」
唯「あっ・・零さん、どうしてここに居るの、卒業生はあっち。」
零「ははは、どうも、落着かなくて、、。」
唯「・・零さん。」
零「・・唯ちゃん。実は私は・・。」
唯「・・・・。」
零「・・・・。」
病気のことはとても言い出せない。
今しか言う時は無いのだが。
唯「高校でも、奇面組続けるの?」
零「もちろん。」
唯「よかった・・・。」
零「卒業しても、永遠にあえなくなるわけでもないし。」
唯「うん・・。」
零「じゃあまた。(いえない、、まずい)」
やっぱり、あっさりしてる。
あの時の告白はいったい?
一方、伊狩先生は、独特の感慨にふけっていた。
あの子たちもとうとう卒業か。忘れられなくなりそうね。
あれほど手を焼かされる生徒はいなかったし。
零君の変態ぶりも今から見るとかわいかったわね。
「あの・・・伊狩先生。ちょっと。」
急に声をかけられて我に帰った。
「アラ、教頭。なにか?」
「・・・・・・なんでもありません。」
一応中学校の卒業式も、校歌とともに終わりが近づいてきた。
奇面組は、この日をもって一応中学校を卒業する。
…あろうことか、持っているのはここまでです。
読者の皆さんごめんなさい。
>675
コソーリ住人、結構多いみたいですな。なにげに。
681 :
名無し物書き@推敲中?:02/03/27 09:50
>>680 どかーん!
(⌒⌒⌒)
||
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
| ・ U |
| |ι |つ
U||  ̄ ̄ ||
 ̄  ̄
もうおこったぞう
この方式って……要するに、おままごとですね。
ま、いいんですけど。
683 :
名無し物書き@推敲中?:02/03/27 17:08
>>680 煤i´Д`;)
アアア零クンハ ドーナッテシマウンダアア
とりあえずは509さんサンクス&乙カレー
次はたぶん定番の豪千絵を掲載予定。
ただ
>>509〜で載せたのに比べると、萌え度と創作レベルがやや低いと思うけど、いい?>読者様
読み返してみると「彼女の誕生日」は名作だねえ。
685 :
名無し物書き@推敲中?:02/03/27 23:35
686 :
名無し物書き@推敲中?:02/03/27 23:38
509サン(・∀・)イイ!!
687 :
名無し物書き@推敲中?:02/03/28 09:22
『乙女心となんとやら』第1話
−ある秋の日−
チリンチリンチリン…
「いよう!ひさしぶり、豪くん」
真新しいマウンテンバイクに跨って、零くんがやってきた。
「何がひさしぶりだよリーダー。昨日ウチで買い物してったばかりじゃねえか」
「にゃははは、そーだったっけ。ところで用って何だい?」
「ああ、まあ、あがれよ」
いつものようにノーテンキな零くんとは対照的に、豪くんはどことなく神妙な顔つきをしていた。
『乙女心となんとやら』第1話
豪くんは自分の部屋へと零くんを案内した。昔は何もなく殺風景な部屋だったが、
千絵ちゃんと暮らすようになってからは、部屋の雰囲気もずいぶん暖かくなった。
「どうだいリーダー、新婚生活の方は?」
「いやあそりゃあもう快適なのだ♪それに私よりも父ちゃんと霧の方が喜んじゃって、にゃははは。」
「そーか。悪いな、仕事中に呼び出してよ」
「いやあ、ウチには父ちゃんがいるから構わんよ。豪くんの方こそ、一体どうしたのだ?」
「いや…実はよ」
「なっ、なんだってえ!?そりゃ大変だあ!!」
ズシン!!
豪くんの16文キックが炸裂した。
「まだ何も言ってねぇよ」
「…お、おす」
豪くんはおもむろにひと呼吸おき、話し出した。
「実はよ、かみさんが今朝、ウチを出てっち待ってよ…」
「出勤か?」
「じゃなくて!」
「まさか、家出?」
「ああ」
零くんはため息をついた。
「で、豪くん、今度はどこへ行ったんだ?確か以前は、千絵ちゃんがイタリアへ出張に行くって話を、
君が酔っぱらってて覚えてなくて、出発後にみんなで勘違いして大騒ぎして…」
「バッ、バカ野郎!今度はそんなんじゃねえよ!」
自分を落ち着かせたいのか、豪くんはふたたびひと呼吸おいた。
「いや、実は、今朝よ…」
−その日の朝−
ドタドタドタ…。
「ちょっと豪くん!豪くんてば!私のケータイ知らない!?ねえ!?」
「ぃやかましいっ!!そんなもんオレが知るわけねぇだろっ!!どうせいつものとこにあんじゃねえのか!?」
「豪くん、どっかで聞いたような話だな」
「いやまだ続きが有るから聞けよ」
豪くんがいつものように、店先をほうきで掃いていると、少しして千絵ちゃんが出てきた。
「ねえ豪くん、今朝のお洋服はちょっといつもと変えてみたんだけど、どう?」
腰に手をあて、千絵ちゃんはポーズをとる。
「あー?」
豪くんが振り向くと、なるほどいつもと雰囲気が違う。自分の快活なイメージに合わせ、
普段はパンツルックが基本の千絵ちゃんだったが、今朝はやや丈の長い、
落ち着いた色調のワンピース風の上下を着ている。
「ふーん」
「うふふ♪」
「ダセエ」
ズルッ。
千絵ちゃんは思い切りこけた。
「な、なんですって?どこがダサイってのよ?」
「んな、どこって言われたってよ…。大体なんだよその服、しわだらけじゃねえか。
それになんか、全体的に色落ちしてるしよ。」
「あのねぇ…あんたバッカじゃないの!?これはしわじゃなくてこういう布なの!!この色もこれでいいの!!」
「バッ、バカとはなんだバカとは!オレにそんなワケわからんファッションが理解できるか!
大体な、オメエは毎朝毎朝くっだらない…」
「………」
「おっ、な、何だよ」
千絵ちゃんはこぶしを握り締め、プルプルと身体をふるわせていた。
「……ぁ」
「あ?」
「バカァッ!」
ビシイッ!
「痛てえっ!オメエ今、何を…?」
「バカッ!バカッ!もうバカッ!なによ人の気も知らないで!もうアンタとなんか口きかない!
なによなによなによ!今日はせっかく…!!」
「ちょっ、何もそこまで怒るこたあねえだろ…おわっ!」
ズダ〜ン!!
豪くんを両手で突き飛ばし、千絵ちゃんは走り去っていった。
「ぷぷぷ…な、なんだよ…」
崩れたビールケースの山の中で、豪くんは力なくつぶやくのだった。
「…と言う訳なんだよリーダー。」
「うーん…そりゃ君が悪いよ豪くん。」
「そーかもしれねえけどよ、あんなに怒るか普通?」
「きっと千絵ちゃんのムシの居所が悪かったんだろう。
でもまあ、その内ほとぼりがさめたら帰ってくるんじゃないのか?」
「いや…今度はどうも本気らしくてよ。あん時、コイツをオレの顔めがけて投げつけたくらいだからな。」
と、豪くんはポケットから何かを取り出し、零くんに見せた。
「はーん、こりゃあ深刻だ。」
それは千絵ちゃんの指輪だった。
−その日の夕方−
『おもちゃの一堂』の前に、一台のプジョーが止まっている。
そこへ、仕事を終えた唯ちゃんが帰ってきた。
(あれ?このクルマ、もしかして…)
それを横目に、唯ちゃんは店の扉を開けた。
「ただいま、お父さん」
「おお、お帰り、唯ちゃん」
(いや〜彼女に毎日"お父さん"な〜んて呼んでもらえるとは、長生きはするもんだ♪)
と、生きる喜びをかみしめる啄石さんであった。
「零ならさっきちょっと出かけてったぞ」
「あ、はい。すぐに晩ごはんの仕度しますね」
「ああ、それよりお客さんが来とるぞ」
唯ちゃんは靴を脱ぎ、居間に入った。そこにいたのは…
「唯ぃ〜…」
「千絵、やっぱり…」
『乙女心となんとやら』第2話
「唯いぃ〜〜!!」
千絵ちゃんはまるで唯ちゃんに飛びかかるように、一見笑い顔にも見える泣き顔で(笑)訴えかけてきた。
「ど、どうしたのよ〜千絵〜」
「ううぅ〜、私のダサイって新しい豪くんがお洋服をせっかくぅ〜…!!」
「ちょっ…落ち着いてよ千絵〜、なに言ってるのか分からないよ」
数分後。
「…とゆーわけなのよ。ひどいと思わない!?ねえ!?」
「う〜ん…(いつも通りとしか思えないけど☆)(苦笑)、
でも豪くんもそんな悪気が有ったわけじゃないだろうし…」
「やっぱり、そおかな…?」
千絵ちゃんは口を尖らせた。
二人はお茶を飲みながら、話を続けた。
「あ〜もう、あたし、どうしたらいいの!?」
「どーするもこーするも」
「唯、代わって」
ズルルッ。
唯ちゃんはこけた。
「代われますかっ!!」
「ウチのダンナ、チカラは強いから便利よ」
「そーゆー問題じゃない!!」
「千絵、最近多いの?こういう事」
「ううん、特に多いってわけじゃないけど…」
「豪くんが優しくしてくれない、とか?」
「てゆーか、アイツはほら、元々不器用だから…」
「じゃあ、千絵の方で何か、ストレスが溜まるような事が有ったとか?」
「う〜ん」
「なに?」
「ストレスの原因じゃないと思うんだけど…」
千絵ちゃんはさらに声を落として話した。
「…なの」
「えーっ!!」
一方、豪くんの家では…。
「それにしても普通指輪を投げるか?あいかわらず激しいなあ、千絵ちゃんは」
「なあ、やっぱリーダーの言う通り、ほっときゃ帰ってくるかな?」
零くんはしばし考えた。
「豪くんさえよければ、唯ちゃんと相談してみたいのだが」
「唯ちゃんとか?」
「ああ。彼女なら、千絵ちゃんの事もよく分かってるし…」
「そうだな。それならオレも行って、直接話すよ」
「よし、じゃあ早速、行こうではないか」
二人はすぐに玄関へと下りた。
自転車の鍵を外し、零くんはサドルに跨り、豪くんはリアのステップに足を掛けた。
「ぃよおし、では早速出動するのだ。ネオ・ジャングラー号、発進!!」
「いやそれはいいから…おわあっ!!」
キュキュキュキュキュ…!!!
二人を乗せたネオ・ジャングラー号(注・マウンテンバイク)は、
猛スピードで冷越酒店から走り去って行った。
ズギャギャギャギャ!!
一堂家の手前約10メートル、派手に両輪ドリフトをカマしながら、零くんは自転車を止めた。
そのはずみで、豪くんはあやうくふっ飛ばされそうになった。
「バッキャロウ!なんちゅう運転だ!殺す気か!」
「そうか?唯ちゃんと二人で乗る時は、大体こんな感じだが」
「オメエな、それ、自殺行為だぞ」
「唯ちゃんは楽しんでくれてるのだ」
「どういう夫婦だ、お前ら!?」
『乙女心となんとやら』最終話
豪くんは必死で呼吸を整え、零くんの家の方を指差した。
「見ろ、リーダー」
「むう、あれは千絵ちゃんの車」
「ああ、きっと唯ちゃんに会いに来たに決まってる」
「どうする?」
「今リーダーん家でアイツとハチ合わせるのはいかにもマズい。ここはひとまず退却…」
「何してんの二人ともこんな所で?」
びくうっ!!
驚き飛びのく二人の真後ろに霧ちゃんが立っていた。
「な、なんだ霧か。脅かすなよ」
「や、やあ霧ちゃん、大学の帰りかい!?」
二人はたどたどしく挨拶した。
「あれ、あの車、千絵姉ちゃんも来てるの?」
「あ〜それなんだが、霧、ちょっとわけ有って私たちは今、帰れないのだ」
「そうそう、だからオレ達がここにいるって事は内緒に、な」
「ふーん。別にいいけど」
すると『おもちゃの一堂』のドアが開き、中から啄石さんがひょっこりと顔を出した。
「おーっ、お前たち、今帰ったのか?
おーい唯ちゃん千絵ちゃん、零と霧と豪くんがそろって帰ってきたぞー!!」
「ぶ〜っ!!!」
ずどどどっ!!!
零くんと豪くんは、激しくコケるのだった。
結局、零くん、唯ちゃん、豪くん、千絵ちゃんは一堂家の居間でご対面する事とあいなった。
「………」
きまずい空気が流れる中、唯ちゃんが切り出した。
「と、とにかく千絵さぁ、豪くんもこうして謝りに来てくれた事だし、
もう許してあげなよ」
それを聞いた男二人はびびった。
(おいリーダー!オレは別に謝りに来たワケじゃねえぞ!)
(わ、私に言われても困る!とにかく、こうなったら成り行きにまかせるしかないのだ)
「別にもう怒ってないわよ」
千絵ちゃんは下を向いたまま言った。
(豪くん、合わせるのだ)
零くんがヒジでつついた。
「まあその、オメエがそう言うならよ、オレも気にしねえでもいいがよ。」
ズルッ。
豪くんのセリフに、零くんはちょっとこけた。
(あのなぁ〜っ。もう少しましな言い方ってのがあるだろう)
一同、再び沈黙。
豪くんはこういう言い方しか出来ない男だって事は、そこにいる全員が分かっているのだが…。
「ともかく、あんまり長居しちゃ悪いから、あたしらはこの辺でおいとまするわね」
「待って、千絵」
立ち上がろうとした千絵ちゃんを、唯ちゃんが引き止めた。
「なに?」
「あのね、この際だから、さっきの事も打ち明けた方がいいと思うの」
「ええっ、今?」
「うん、何て言うか、いっぺんに済ませた方が、こう、すっきりするんじゃないかな」
「…そお?」
「あ、いや、千絵がイヤだって言うならいいけど…」
(豪くん。打ち明けるって、一体何の事なのだ?)
(オレに聞くな!)
「まあいいわ。豪くん、大事な事を話すから、しっかり聞いてよね」
と言うと、千絵ちゃんは座り直した。
(後編へ続く)
『乙女心となんとやら』最終話(後編)
零くんと豪くん、そしてふすまの向こうで盗み聞きしていた霧ちゃんと啄石さんも息をのんだ。
「まず、このファッションだけど、これからはしばらくこういう感じの服を着る事になるから」
「なんでだよ」
「今から言うわよ。理由は、体型を隠すため。」
「はあ?」
「まだ分からないの?これからおなかが出てくるのよ。」
「………」
「来年の春ごろには、家族が一人増えるから、そのつもりでね、豪くん。」
「……!」
ここに来てやっと、豪くんは事態が飲み込めたようだ。
「こ、子供、か…?」
「そ♪」
やっと千絵ちゃんに笑顔が戻る。
唯ちゃんもすかさずお祝いするが、
「おめでとう、豪くん。…あれ、零さんどうしたの?」
「あ、あたまが…(汗)」
ずどどどっ。
その場にいた全員がずっこけた。
「「「「「かんぱ〜い!!!」」」」」
結局と言うかやはりと言うか、その晩は一堂家でのお祝い会となった。
「それにしても豪、お前もやる時はやるもんだな、えーこの。グゥヒヒヒ」
「唯ちゃあん、モグモグ、これおかわりちょーだい、モグモグ」
「千絵ちゃん、会社のみんなにも知らせておくから、明日はみんなでお祝いしようね」
当然、奇面組は全員がそろっていた。
「アンタ達は、一体いつの間に嗅ぎつけてきたのよ…!」
「いいのよ千絵姉ちゃん。こうやって全員がそろうのも久しぶりなんだし」
「そうそう。みんな遠慮せず楽しんでってくれ。」
「そおだ、鈍ちゃんとチャコも呼んでくるのだ」
「お願いだからこれ以上メンバーを増やさないで〜☆」
一堂家の宴会好きには、さすがの唯ちゃんもかなわない。
「あれ、豪くん、どうしたのだ?ぼーっとして」
「ん、ああ、何でもねえよ。ささ、この酒はウチのおごりだ、飲め飲め」
と、表面的には嬉しさをつくろう豪くんだったが、
(はは、マジでデキちまったとは…もっとも、今の所はぜんぜん実感わかねえが…。
どーすりゃいいんだ、これから?)
と、心の中は不安で一杯だった。
そんな楽しいひとときもあっという間にすぎ、時計の針はすでに10時を回っていた。
「じゃーな、リーダー、また呼んでくれよな」
「今度はボクも料理作るからさぁ〜」
「じゃ、千絵ちゃん、また明日、会社でね」
と、潔くん、仁くん、大くんの三人は1台の原チャリにまたがって帰っていった。
「んもう、そんなことをしてお巡りさんに捕まっても知りませんよ」
「やれやれ…あいかわらずねぇアイツらも。あれ、零さんと豪くんは?」
「え、さっきまでここにいたんだけど」
二人は、縁側にいた。
「豪くん、君がそんな顔をしてどうするのだ。…心配なのか?」
「べ、別にそんなんじゃねえよ」
「なーに、だーいじょうぶなのだ。なんとかなるって!にゃははは!」
零くんはドン、と豪くんの背中をたたいた。
「ごほっ!…オメエはホント、気楽な性格でいいよな。ま、なんにせよ…」
靴ひもを結びなおし、豪くんは立ち上がった。
「オレは心配してねえよ、リーダー。」
「ああ、また何かあったら、いつでも相談にのるのだ。」
零くんと唯ちゃんに見送られながら、豪くんと千絵ちゃんを乗せた車は走り去った。
「けんかするほど仲がいい、ってね」
「うーん。とゆう事は、あの二人は連日連夜夫婦げんかしるてから、
実はものすごく仲がいいって事なのだ」
「ふふ、そうなのかもね」
「さあて、もうお風呂に入って寝るのだ」
部屋に戻る前に、唯ちゃんは再び千絵ちゃんの家の方を向き、もう一度、心の中でお祝いした。
(おめでとう、千絵…)
『乙女心となんとやら』おわり
なるほろ、2時間くらい空ければ連続投稿エラーが消えるのね…
697 :
名無し物書き@推敲中?:02/03/29 18:57
>688-695
感!サンクス!!
698 :
名無し物書き@推敲中?:02/03/29 23:18
まひ!サンキュー!
699 :
名無し物書き@推敲中?:02/03/30 18:37
マンセー!!
なんかウケがいいね今回の(w
参考までに、住人の皆様のこれまでのベストってどれ?
701 :
名無し物書き@推敲中?:02/04/02 18:09
「彼女の誕生日」
702 :
名無し物書き@推敲中?:02/04/02 20:04
qwer
703 :
名無し物書き@推敲中?:02/04/04 16:49
・・・・・。
704 :
名無し物書き@推敲中?:02/04/09 00:39
とりあえずあげ
…もう誰もいませんかね?
509さ〜んここにいるよ。
新作キボン。
激しくキボン中。
オレはネタがないし。
707 :
48 ◆Esk6CQSs :02/04/11 21:34
漏れもいるYO!
あ、みなさんいたんですね(w。ヨカタ。
とりあえずガンガンも無事ハイ編に突入したことですし、
じきにまたなにかウプします。
ただ、今後の投稿作品は多分全て未完物となりますのでご了承いただきたく。
(出きればついでに>700の質問にも答えてほしい…ぼそ)
711 :
名無し物書き@推敲中?:02/04/13 12:45
未完でもなんでも、もうこのスレは509さんだけが頼りなので
よろしくお願いします!
「−珠美ちゃんのうれしはずかし番台物語− 」に萌えますた。
同意見なんで書き込まずにいたけど、「彼女の誕生日」かな、やっぱ。
713 :
鯖移転してビクーリ:02/04/16 00:07
いかん、急遽サルベージAGE。
714 :
名無し物書き@推敲中?:02/04/17 00:06
715 :
509、好きなジーンズは501:02/04/17 00:09
うーむ、いつも昼間アプしてるPCが鯖交換してたから「まさか…」と思ってたら、ヤパーリ:
公開PROXY規制中!
結局自宅のダイヤルアシプに逆戻りか。
というわけで読者の皆さんしばしお待ちを。
いやホントゴメン。
漏れも普段よく利用してるPCから書き込めなくなった
ウォォォォォーんmn>(TДT
神
>>509様
気にせずマターリUP願います
>716了解です
アプしようと思ったら今度はフロッピーがダメだよ。
糞ウインドウズめ…
719 :
名無し物書き@推敲中?:02/04/20 23:49
509ってもしかして・・・いや、よそう。
720 :
名無し物書き@推敲中?:02/04/21 15:39
509さんがアプしてる小説のような、
二人だけで会話してるシーンというのが原作にはほとんどないんだよね。>零&唯
文庫で読み返してみて改めて思ったよ。
721 :
名無し物書き@推敲中?:02/04/21 22:39
あ、やっぱし直リンね
また例のフレーズが出ちゃうからageなさんな
例のフレーズ?
あ、あれね…
関係ないけど、大学生活板にまで奇面スレがあると知って藁たよ。
surehogo
727 :
名無し物書き@推敲中?:02/04/28 01:31
零唯が読みたいよ〜
728 :
名無し物書き@推敲中?:02/04/28 18:16
509さん、妖邪子小説ってありませんか?
今は保存してある小説を見られる状況じゃないので正確なところは分らないけど、
多分無かったと思われ。ごみん。
ていうか当時あのサイトでは零唯と豪千絵が全体の95%くらいを占めてた、と思う。
スレ保護
転載っていいのかな?
いんじゃない?
どっかいい奇面小説を載せてるサイトない?
734 :
名無し物書き@推敲中?:02/05/05 05:30
零妖の小説のっけてるサイトなら見たことある
735 :
名無し物書き@推敲中?:02/05/06 14:56
健全な小説サイトをおしえれ
736 :
名無し物書き@推敲中?:02/05/07 01:33
いい小説サイトがあっても教えたくないのか、
それともそんなサイト自体ないのか...どっちなんだ(w
737 :
名無し物書き@推敲中?:02/05/09 00:13
多分後者と思われ…
738 :
名無し物書き@推敲中?:02/05/09 04:05
>>736 あと2chにリンク貼るのは気が引けるというのも
739 :
名無し物書き@推敲中?:02/05/11 03:15
なんでもいいから書くのれす
これは命令れす
740 :
名無し物書き@推敲中?:02/05/11 03:50
「あれ? 妖くんは?」
いつも見かける人陰がないと不安になるものだ。
「さぁ、リーダー、四時間目の終りからもういなかったみたいで。俺達も探してるんだけど」
屋上にも、中庭にも。彼はいなかった。
「リーダー、先食べちゃうよ」
向こうでそんな声を聞いて、一堂零は「待ってよー」と走り出す。
やはり、やっぱり気になった。
「やっぱり、先に食べてて欲しいのだ」
「え? なんで?」
中庭の一角には、既に奇面組の面々と、そして河川唯と宇留千絵が昼御飯を広げていた。
他にも、色々な面々が日当たりのいい暖かな中庭に陣取って御飯を食べようとしていた。
「うん。ちょっと気になるから」
そうとだけ言って零は中庭からあっという間に姿を消した。
「気になるって・・・」
その姿が気になったのは唯である。
「零さんが変なのは今に始まった事じゃないんだし、気にしてたらきっと馬鹿を見るわよ」
そんな彼女に、千絵がもっともな警告を促した。
sage
742 :
名無し物書き@推敲中?:02/05/11 13:49
あg
743 :
名無し物書き@推敲中?:02/05/11 15:49
744 :
名無し物書き@推敲中?:02/05/11 21:54
出撃許可、確かに頂きました…………。
あくまで、あくまで自分の文章なんてクソだと言う事は分かりきっているんですけど
せいあスレの時から漏れは本当に暖かい、読んでくれる人に恵まれ
この金髪スレでもへっぽこさんとシーブックさんをはじめ
たくさんの自分の駄作を暖かく読んでくれる人に恵まれました
2ch一の幸せ者だったりと我ながら感じています。
けど、今は自分にとって暖かいスレの揺り篭から自立しなければならない!
ってダカールの演説風に言うんじゃなくて、ただたんに自分のチャレンジ精神が刺激を受けてただけで
まだまだ、漏れはこのエロダムスレで書きたい事が一杯あります。
(考察、議論なんかはすごく苦手なもんで、結局、読んでくれて、分かってくれる人がいるか、いないかのネタスレでしか、自分の考えを言えないモンなので……)
エマさんと戦場は二人の為にとカテ公だけは絶対に書くつもりです。
どんなに時間が掛かろうとも忘れ去られようとも、自分でスレ立ててでも……
これはせいあスレでも言えるんだけど『飾り窓の魔鈴』本当に書かなくちゃいけないなと思っています)
でも、漏れは向こうに挑戦したいってはっきり思いました。
エロ板って漏れにとっては、昔から、ムチャクチャ怖い所で、そこにカキコするって
トラトラタイガースの川藤がメジャーリーグに挑戦するような気持ちですね。
向こうには奇面パロのDさん(むちゃくちゃカッコイイ人ですね)とか
エロ作者さん(肛虐シュラク隊の時は本当に意識していました、スンマソ)
本場のソーサやバリー・ポンズがゴロゴロといるところですし
はっきり言ってビビって踏み込めないようなところだったけど、今、艦長の
>汝の欲する事を成せ きっと私も後に続くでしょう
で踏ん切りがつきました。やります。
やるからには、良かったレスはもちろん欲しいけど、酷評レスの方がムチャクチャ欲しい。
失敗は成長の肥やしと言うのは自分には結構当てはまるほうなので
これで少しでも自分の目標の人に追いつきたいですね。
(特にせいあスレでのエスメさん
(尊敬する通常の3割増さんとか、カツ=コバヤシのドキュソで行く一日の1さん、カミーユ=ビダンの優雅な一日の、名無しさんにも言えることだけれど、あえて小説形態でエスメさん)
漏れの中では一番、自分との差を大きく感じた人です。
文章が凄く好きだし、その感性に近づきたいと思っている人ですね)
ともかく神風特攻するからには、一つ真剣に行って自分の魂を散らしてきます。
(二次じゃなく、オリジナルで。正直言って、フラニー書きさんと同じと言うか、自分はエロも二次も始めて、半年かそこらです)
けど、ただ散るだけじゃなくて、一杯騒がれるような、(下手クソすぎててでも)読んでくれる人の印象に残るような作品にしたいです。
と、本当に長々と書いてしまいましたKじぇど、書きます。最後に
シャア板、バンサーイ、ZZ金髪スレワッショーイで行ってきます。
745 :
名無し物書き@推敲中?:02/05/11 22:41
/ / / / / / / / / / / / / /ζ
(\/)/|/|∧|\__)V(_ノ)__  ̄ ̄ ̄\ /
/⌒ ⌒) / 〈  ̄ヽ⌒⌒\ \ /
| ノノヽ ノ/^\/^! ( (⌒)ノノノ /\/ヽ | ヽ \ /|
|ノ、 , | ´ `| < ・ > |<・>/ ■ ■ |/||_||_||_||_| (・) (・)|
(6 ~ ~ | 、_` !´_,| ´ 」` | (⌒゜ ⌒゜| (= '(=| /---◯⌒つ|
| 〜 |<| | | |~| || 、/^^\| ⌒ 」⌒ | , | | _||||||||| |
( (+⌒X⌒))\| | |/| \ ^ / ' ー= / 3 | | \_/ /
ヽ_ ^_ノ\__/ \__/ \__/\__/__|..___/ \
\ \  ̄\ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \
奇面フラッシュ!!!
746 :
名無し物書き@推敲中?:02/05/11 23:06
ミミミミミ ___________,彡ミミミミミ
ミミミ///三三三三||三三三三 ミミミミミミミミ
彡彡彡彡/// ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \ミミミミミ
彡彡彡彡/// \ ミミミ
|/// λ
|// ' ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄` λ
|/ / ̄ ) ( ̄ヽ λ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| /●/ \● λ < 奇面フラッシュれす!
| // ∧ ∧ \ λ \________
| λ▽∨∨▽/ /|
| λ / /|
| λ / //|
| λAA/ ////
\ λ/ / //
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\ / / ////
―/ // / // // ///////―
747 :
名無し物書き@推敲中?:02/05/12 23:29
>744はスレ違い、だよね?
748 :
名無し物書き@推敲中?:02/05/14 00:15
だな
749 :
名無し物書き@推敲中?:02/05/14 23:13
だれか新作UPして
750 :
名無し物書き@推敲中?:02/05/14 23:16
趣味が、悪いねと、周りの、友達はいうわ
だけど、愛は、いつだって、答えがあるわけじゃない
751 :
名無し物書き@推敲中?:02/05/16 00:56
同意
752 :
名無し物書き@推敲中?:02/05/16 02:14
第1話 「卒業、桜の下で・・・」
さて、チャットで書いたとおり、HNかえずにかきま〜す。
とりあえず、いきなりこれくらいでいいかなぁ・・・
さて、今日は一応高校の卒業式。あのメンバーが一堂に集結する最後の日となりました。
「おーっす、唯」「おはよー、千絵」
こんな挨拶も交わすのが最後になることも考えずに、いつもどおり教室に駆け込む2人であった。
しかし、今日も奇面組は来てない・・・
「ねぇー千絵、零さんたち今日も遅刻かなぁ」
「ばっかねー、あんたそんなの決まってるじゃない。遅刻よ、ち・こ・く」
しかし、零くんはすでに登校していたのです。あまりにも静かなため誰も気づかなかったのです。
「ひどいぜ、リーダー。一人で先に行くなんてよぉ」
「あ、あれー、零さん来てたの。」
「意外だわねー、全然気づかなかったわよ」とこんな会話もありつつもいつものメンバーが集合した。
そして式は厳かに始まった・・・ (立つ鳥跡を濁さずをバックに、EDのアニメーションを想像して下さい)
女5人での最後の制服姿での記念撮影を終え、教室に帰り唯ちゃんは玄関についた。
そして下駄箱の扉を開けるとそこには一枚の封筒が・・・。 裏にはたった一文字「零」と書いてあった。
そこで、唯ちゃんはようやく零さんの事を思い出した。(零さん今日は静かだったなぁ)
そんなことを考えながら、封筒を隠そうとしたが、それを千絵ちゃんが見逃すはずもありません。
「こら、唯。なんだその封筒は〜。えーこらー」
「な、なんでもないよ。」「ウソをつけ、ウソを。そうか零さんからだなぁ」
唯ちゃんも観念したようで顔を赤くして「う、うん」
「そうでしょうねぇ。唯もやっと進展かぁ。それじゃーがんばってね。あたし先に帰るから」
そう言って千絵ちゃん走り去っていった。
「あぁ〜っ、千絵 ちょっと」
一人でその場に立ちつくす唯ちゃん。そして、ゆっくりと封筒を開いた。
中にはこう書いてあった。(裏の桜の木の下で待ってます。 零 )
朝から様子のおかしい零くんを思い出しながら唯ちゃんはその場所に向かって歩き出していた。
もちろん、ドキドキしながら・・・
(零さん、わざわざ呼び出すなんていったい何の用だろう・・・)
この先、何が起こるかまだ想像の出来ないまま零くんが一人で待つ桜の木に向かって歩くのだった。
第2話「その後は・・・(その1)」
さて、ベタベタのラブストーリーになりそうな展開で申し訳ありません。
しかし、誰も書いてないのでいいでしょうか?早速ですが続きを書きたいと思います。
ドキドキしながら愛しの零くんの待つ桜の木の下へ向かう唯ちゃんを待つものはいったい・・・
みんなの卒業を祝うように桜の花も祝福している。八分咲きといったところだろうか・・・
だが、唯ちゃんに桜の花を楽しむ余裕はなくどんどんその場所が近くなっていた。
しかし、零くんの姿はまだ見えない。
(あれ、零さんどこにいるのだろう)と思った瞬間、木の陰から零くんが現れた。
「れ、零さん。そこにいたの。」
コクンとうなずく零くん。何かを言いたげそうにしているその顔は赤らんでいた。
その表情を見た唯ちゃんも顔をまた赤くした。
しかし2人はうつむいたままお互い口を開こうとしない。静かに時だけが流れる。
どれだけの時が流れたのだろうか。ここでついに零くんが口を開いた。
「ゆ、唯ちゃん」 緊張で声が裏返っている。
「なななな、なぁに零さん」 唯ちゃんも突然のことで驚いていた。
「唯ちゃん、今日はき、来てくれてありがとう。ぜひ君に伝えたいことがあってねぇ」
「な、なぁに?伝えたい事って」
いつもと違う雰囲気にとまどいながらもりりしい姿の零くんを見て唯ちゃんの胸はドキドキしていた。
(いったい何を言うのだろう・・・零さん)
「じ、実は唯ちゃんきみに・・・わたしのために御飯をつくってほしいんだ!」
「きみの手料理が食べたいんだ!」
「やだぁ、零さん。何かと思えばまた〜。霧ちゃん病気なの?」
「いや、ちがうのだ。これからずっとだ」
「え、えぇ〜。零さん、ま、まさかそれってプ、プロポーズなの」
「今すぐじゃなくていい。ただ今日ハッキリしない自分から卒業をしようと思って、君に伝えようと思ったのだ」
零くんが本気だと言うことに唯ちゃんはやっと気づいた。
「れ、零さん」 うれしさのあまり唯ちゃんの声のトーンがあがった。
「ありがとう、零さん。その気持ちわたしすごいうれしい。それじゃ私も約束するわ。
その日が来ることを・・・零さんが迎えに来るまでずっとまってるわ」
しかし、告白を終えた零くんの顔から緊張感は消えていない。
突然、唯ちゃんの左手の手首をグッと握りしめ、目を閉じて唯ちゃんに近づいた。
「ゆ、唯ちゃん」「れ、零さん」 一瞬驚いた表情を見せたが唯ちゃんも心の準備は出来ていたのか
ゆっくりと目を閉じる。
そして、零くんの唇が唯ちゃんの唇に近づく・・・
思わず、唯ちゃんの左手に力が入り、零くんの指をグッと握りしめる。
その瞬間風が吹き2人の周りに桜の花びらが舞い散る・・・
たった、2,3秒間であったが間違いない!ファーストキスである。
しかもお互い。出会いからウン年、やっと一歩前進した2人であった。
そして帰り道ではお互いの手が一つになっていたことはいうまでもない。
唯ちゃんを玄関に置いてきぼりにして一人で走ってその場を去る千絵ちゃん。
「やっと、零さんもその気になったかぁ」
「やっぱり今日だけは邪魔しちゃ悪いもんね」(意外にも友達思いの千絵ちゃん)
などと一人でぶつぶつ言いながら色々想像してボォーと道を歩いていた。
と、その時「ドォ〜ン」 何かにぶつかったようだ。
「い、いった〜い。こら!!どこのどいつだぁ!!」
「何言ってんだよ。ボォーとしてぶつかってきたのはそっちじゃねぇか」(豪)
「ご、豪くん。それにみんなまで。何してるのみんな一緒に」
「いやーリーダーがいつまで待っても来ないから学校に様子を見に行こうと・・・」(潔)
「ムダムダ、零さんはいつまで待っても来ないわよ。ていうのはね(かくかくしかじか)」
おしゃべりな千絵ちゃんはすべてメンバーに話してしまったのです。
「な、なぁにぃぃぃ。リーダーと唯ちゃんが2人っきりでぇぇぇ」(豪)
「えー、信じられなーい」(大) 「まさかあのリーダーがねぇ・・・」(仁)
「そうか、リーダーもやっとその気に・・・」(潔)
メンバー一堂は驚きを隠せない様子だった。
「そりゃ、おめー見にいかねぇ手はないぜ」(豪)
「やめろっちゅーの」(ゴン) 豪の後頭部に千絵ちゃんのラリアットが炸裂した。
「いてーじゃねぇか。じゃーこのまま放っておくのかよぉ」
「あたしにいい考えがあるの。実はねいつも唯と一緒に帰るとき必ず通るところがあるの。
そこで待ち伏せってのはどう?」
「それがいいなぁ。あの2人どんな顔をしてそこを通るのかみものだぜ。」(豪)
「さんせーい」(潔、仁、大)
一方その時、零くんと唯ちゃんはと言いますと仲良く手をつないで、お互いの気持ちを確認するように
ときおり顔を見合わせては、顔を赤くして目線をそらすの繰り返しでした。(あぁ〜熱いねぇ)
そうしているうちに唯ちゃんにとっては千絵ちゃんと寄るいつもの公園にさしかかりました。
「シィ〜、来たわよ。あらあら唯のしあわせそうな顔」
「いや見てみろよあのリーダーのしまりのない顔もいいぜ」(潔)
「かぁ〜みてらんないぜ、もう」(豪)
そして、みんながいるとも知らずに目の前のベンチに腰を下ろしたのだった。
しかし、2人とも一言も口をきこうとしない。手はしっかりと握られてはいるのだが・・・
「うぉー、いらつく何かしゃべれよ。リーダー」(豪)
「ご、豪くん。ち、ちょっと静かにしなさいよ」 (ガサガサ)
つい千絵ちゃんの髪が茂みに引っかかって不振な音がしてしまった。
この音で我に返った。突然立ち上がり2人とも後ろを振り返る。
「だ、誰?そこにいるの?」「だ、誰なのだ。出てきて名を名乗れ」
「く、くそー、もっと見たかったなぁ」(豪)
「どうやらうまくいったようね、唯」(ニヤリとする千絵ちゃん)
「ご、豪くん。みんなまで〜一体こんなところで何をしてるのだ」
「ち、ちえ〜。まさか見てたの・・・」(顔を赤くする唯ちゃん)
「そうよ、どうせあんたのことだからここに来ると思って待ち伏せしてたのよ」
「もう、千絵ったら。やぁねぇ〜」
こんな会話が夕日の沈みかける公園の一角でくりひろげられていました。こ
うして一応高名物の7人の卒業式の一日は幕を閉じた。
「この、幸せ者が!!」豪くんのプロレス技が炸裂する・・・
「あははははは・・・」
第3話 「唯ちゃんの日記」
○年3月×日 晴れ
今日は一応高校の卒業式でした。相変わらず奇面組は遅刻でした。
でも意外なことに零さんだけは早く来ていました。
相変わらず千絵は横で「退屈ねー」などと言っていつもの調子でした。
式も終わり千絵、物月さん、織田さん、ナンシー、そして私の5人で記念写真も撮りました。
写りはどうだったかなぁ・・・? (クスッ)
そして、帰りの玄関でとんでもない事件に遭遇しました。 (事件かなぁ)
零さんからの手紙が下駄箱の中にあって「桜の下で待ってる」なんて書いてあるので思わず顔に出ちゃい
ました。 (ポッ)
それにしても千絵は零さんのことになると勘が働くのだから困っちゃう。
でも、高校生を卒業した日にあんなことを言われるなんてホント零さんって何を考えてるのかわかんない・・・
でも、零さん本当にりりしかったわ。 (さらに顔が赤く)
いきなりプロポースの上あんな事まで(思い出して真っ赤に・・・)
キスまでするとは思わなかったけど、本当にうれしかった。
零さんが本気で私の事を思っていてくれたのがはっきりしたもん。
帰りに握った零さんの手、大きくて暖かかった・・・
でも帰りに千絵達に見つかったのは恥ずかしかったなぁ (テヘ)
ほんと、千絵は悪知恵が働くからなぁ、豪くん達まで一緒だなんて。
早く千絵もはっきりさせればいいのになぁ (クスッ)
今度もまた「御飯を作って欲しい」だったけど
一度は零さんに「好きだ」って言って欲しいなぁ・・・
その言葉わたしいつまでも待ってるから、ネッ、零さん。 (クスッ)
758 :
名無し物書き@推敲中?:02/05/17 16:56
759 :
名無し物書き@推敲中?:02/05/18 02:04
509様乙!!!!!!!!!!
毎度、感謝感謝ですYO
>>758 ネタだってさ
その小説・・・サイトにあるじゃん。今でも見れるよ。
761 :
名無し物書き@推敲中?:02/05/18 23:18
マジか!
763 :
名無し物書き@推敲中?:02/05/19 01:04
私もそのサイト知ってる・・・。
今でも見れるのに転載して大丈夫なの?
ここには作家さんはいないの?新作が読みたい〜
言う前に、やることがある。
一堂零は電話を取った。
『はい、冷越酒店です。』
数回の呼び出し音の後、零の耳に親友の声が入る。
正式に養子になることが決まった彼が酒店を継いだという知らせは、まだ記憶に新しい。
「豪くん?」
『ああ、なんだリーダーか。』
豪の声が接客用の声から普段の物へと変わる。感じられたのは安堵。
若い店主はまだ、「店主としての接客」には慣れていなかった。
「千絵ちゃんとは、仲良くしてるか?」
『なっ!おめェそんなこと言うためだけに電話したのか、このクソ忙しいときに!!』
しっかり空き時間を狙ったはずなのだが――そう、言ったとしても無駄だと感じ、零は本題に入る。
意外と、義理という物を重んじる男だと知っていた。
「今日、父ちゃんと将来のことについて、話し合ったのだ。」
『・・・そう言うと、なんか気持ち悪ィな。』
お前のオヤジとお前が結婚するみてェ、豪が電話口で冗談交じりで言うのが聞こえる。
零、わしの知り合いでやたらおもちゃ業界に詳しい人間がいてな
「豪くん、私は言うよ。」
実はそいつがな、お前の手先の器用さを見て、うちにアドバイスをくれたんだよ。
『・・・唯ちゃんに、か?』
先ほどまでの空気が一変し、少しだけ張りつめる。
「他に、誰に言えというのだ。」
豪は、零の彼女への想いを知っていた。そして、それをうち明けない理由も聞かされている。
「いつか、自分に自信が持てたら」と、いつ彼女へ想いをうち明けるのか聞いたときに返ってきた答えを、豪は今、思い出した。
『自信、持てたのかよ。』
これから、おもちゃ販売も扱うが、おもちゃ修理にもウエイトをかけていこうと思うのだが・・・
「ああ。」
お前、やってくれないか?
『でも、なんで俺に言うんだよ。チャリ飛ばして唯ちゃん家に行って言う方が普通先じゃねぇのか?』
奇面組サブリーダーである豪は、変なところで義理という物を重んじる。
だからきっと・・・
「いや、まずは恋愛プロペッツォナル・・・?な冷越さんにご報告をと思いましてね。」
ハハハ、零は笑いながら言った。
『なっ!?おっ、俺は・・・って、それを言うならプロフェッショナルだろ!?』
「そうだったな、だからな豪くん。」
だからきっと、彼は私が言わなければ彼もまた、言わない。
「私に気を遣う必要は、ないから。」
豪の返事を待たずに、零は受話器を置いた。
「さて、と。とーちゃーん、ちょっと出かけてくるのだー。」
店先に出ている啄石に零は声をかけると、自分の自転車に跨り座布団を小脇に抱え、ペダルを思い切り踏んだ。
「おお、明日の朝飯には間に合えよー。」
啄石の声が零の背中を押す。
今日は日曜日、きっと彼女は家にいるだろう。
そして彼女の友人もまた、家にいるはずだ。零の顔が自然とほころんだ。
「・・・。何で知ってんだ、あのバカが。」
一方的に切られたため、耳に当てた受話器からはもう通話終了の電子音しか聞こえてこない。
気を遣っていた、ニュアンス的に弱冠違うが、豪が零を意識してあえて彼女に伝えなかったことは事実である。
豪、私たちに気を遣わずに、自分で結婚相手を決めていいんだよ?
正式に母となった養母から言われたのは、もうずっと前だ。
母さん、呼び慣れない単語に続き、豪は言った。
「まだ、言える段階じゃないんスよ。」
4年前の高校卒業と同時に自分の中で「恋人」という地位についた彼女は、今日は家にいるだろうか。
豪は一度受話器を置き、再び耳に当てる。
通話可能の電子音が流れると、もう指が覚えてしまった番号を、一つ一つ確認するように電話局へ伝えた。
「ハイ、宇留ですけどどちら様でしょうか!?」
「千絵?」
最初はみんなと同じように呼んでいた。いつからか意識してしまい名前すら呼べなくなっていた。
今では彼女の許可を貰い、他の野郎共と違う呼び方をしている。
その名を豪は呼び、
「お前だったら今暇だろ?」
買ったまま渡せずにいた指輪を持って、豪はバイクに跨った。
764>案外ばれてるかもな?
一応SAGEとくけど
767 :
名無し物書き@推敲中?:02/05/19 23:34
>764-765
転載?
どうも
>>753〜は今も別サイトで読めるとの事なので、
住人の方には申し訳ないですが、一旦掲載を中止します。
>>764〜は自分も多分初読みなので、期待してます。
>767
転載ですが何か?
>509
期待って、これで終わりだと思われ。
このあとあとがき書いてあったし。
…某サイトのですね。見たことある。
現在進行形でやってるサイトの小説を無断転載するのは
やはりマズーなんでやめよゥ
771 :
名無し物書き@推敲中?:02/05/20 22:48
同意
やはりマターリがベスト
772 :
名無し物書き@推敲中?:02/05/20 23:10
773 :
名無し物書き@推敲中?:02/05/21 11:52
>>772 770ではないが、
なんかやたらと入り口に同人関係を含んでいますとうるさいサイト。
774 :
名無し物書き@推敲中?:02/05/22 00:00
そういうことを言うもんじゃないYO
私はあのサイトの小説結構楽しみにしてます。
775 :
名無し物書き@推敲中?:02/05/22 00:15
ナマモノ同人から流れてきた私は、あのくらいが普通だと思ってたYO
>>773 これで違うサイトだったら笑うなぁ(w
776 :
名無し物書き@推敲中?:02/05/22 00:23
「あの」サイトはかなり正統派だから、漏れも悪くは言いたくないなあ。
777 :
名無し物書き@推敲中?:02/05/22 01:20
今言ってる「あの」とは
509氏が転載したサイトか
>>764氏が転載したサイトかよくわからんのだけど
どちらも>同人関係を含んでいますとうるさいサイト。
という印象は持ってないけどな。
778 :
名無し物書き@推敲中?:02/05/22 01:45
780 :
名無し物書き@推敲中?:02/05/22 23:34
781 :
名無し物書き@推敲中?:02/05/23 00:02
782 :
名無し物書き@推敲中?:02/05/23 23:08
どひゃー。また引越ッスか?
783 :
名無し物書き@推敲中?:02/05/26 00:22
あげ
784 :
名無し物書き@推敲中?:02/05/28 00:59
あげ
785 :
名無し物書き@推敲中?:02/05/29 00:16
まげ
786 :
名無し物書き@推敲中?:02/05/29 12:03
このスレももうダメぽ
787 :
名無し物書き@推敲中?:02/05/30 00:33
ていうか皆引越に気づいてないと思われ
788 :
名無し物書き@推敲中?:02/05/31 01:22
どこへ?
ここへ。
790 :
名無し物書き@推敲中?:02/05/31 21:15
日本の国債格付け新興国並み
791 :
名無し物書き@推敲中?:02/06/01 02:00
もうわけわかんね
792 :
名無し物書き@推敲中?:02/06/03 00:10
あげ
793 :
名無し物書き@推敲中?:02/06/04 23:16
あg
794 :
名無し物書き@推敲中?:02/06/08 00:11
もうだめぽ
795 :
名無し物書き@推敲中?:02/06/08 22:27
まんこ
796 :
名無し物書き@推敲中?:02/06/11 09:57
なつかひ〜。
797 :
名無し物書き@推敲中?:02/06/11 23:38
唯と千絵
798 :
名無し物書き@推敲中?:02/06/12 17:36
799 :
名無し物書き@推敲中?:02/06/13 23:27
サゲ
800 :
名無し物書き@推敲中?:02/06/17 00:38
800
801 :
名無し物書き@推敲中?:02/06/18 00:14
801
802 :
名無し物書き@推敲中?:02/06/19 22:58
802
803 :
名無し物書き@推敲中?:02/06/20 00:23
803
804 :
名無し物書き@推敲中?:02/06/20 23:54
804
805 :
名無し物書き@推敲中?:02/06/22 17:25
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| .| ,、;、 .| | .< の 奇 > \、 ー ,/
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/ _ _ ヽ < !!!!. レ > . / _ _ ヽ
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ヽ >━━ ━━く / / く⌒ヽ/⌒ゝ \ ヽ > ^ ^ く /
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.ヽ|  ̄ l_  ̄ |/ / 〉 〈 \ ヽ|`l ,イ`l ´lヽ、l´|/
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./ . )ヽ| ´l_` |/( \
/ )ノ| .=. |ヽ( \
/ . ヽ(\___/)ノ \
806 :
名無し物書き@推敲中?:02/06/22 19:52
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/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | この板生意気よ
| 逆ギレみっともないよ〜 | 規制しちゃってさ
\________ ____ \ _________
∨ ∨
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人. |::::::::::::i' | `i::::::::| / 人 |::::::::i' | `i::::::::::::::| 人
/ \,|:::::::::::|三三|三三|:::::i/ \ / \|::::::|三三|三三|:::::::::::::| / \
808 :
名無し物書き@推敲中?:02/06/25 21:55
808
809
810 :
名無し物書き@推敲中?:02/06/30 01:59
810
811
812 :
名無し物書き@推敲中?:02/07/02 02:20
ほいっ。
恋愛レボ21?
814 :
名無し物書き@推敲中?:02/07/05 01:41
違うと思う。
同人コミケ板の奇面スレあぼーんされちゃったね
816 :
名無し物書き@推敲中?:02/07/06 01:51
ここももう終了ですか?
817 :
名無し物書き@推敲中?:02/07/06 19:22
age
_,., -''"``ヽ、_ _,,.__
/''"´ `:、 `、
ィ´/ ! / ミヽ `i i
| / / / /ノ へ| |i 彡ト> |
i i'∠.ィiT l`iヽヽ、、 |i' /
\レ| l」. l.ノ | 乂ヘ人 r' / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
,' ____ _ソ `フ < エロパロスレじゃ
、ヽ / ,.イ 从´ \あたしが主役よ! `丶 ' '" | 从 )、ノ
__| /ゝ乙
,イ_..ィヘ''"´/ フ\
// ∧イ`、 / ト、
∠、._ / ヽ | \
/ | -'`ーヽ `、 |
/≡≡ミ|≡≡ミ i \ 人
ずれた…鬱氏
820 :
名無し物書き@推敲中?:02/07/10 00:53
終了する前に誰か唯ちゃん死んじゃう話書いてくれないかなぁ…
_,_..−''"´```´-、
/' i' r / ヽ
i"/ // [ | |( [ i
!、 ! ( ( ゝゝゝ | |
ヽ\ Y「i| li ]ヽ`丶 ,!
(`i - , - 彳)/ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ヽ; ------i イ/ < 千絵の胸は大きくなくて
ヽ,,ヽ ノ ,, 'iル | 内緒にしといてあげた方がよさそう
ll i'‐' ~ ||レ \_____________
,..- く ヽ /,ト、、.._
,r'ヽ, y ' V` ヽ /`、
| \ / | `、,' i
i ヽ_,,._,|__,,_,/ i
[ ヽ i [ |
822 :
名無し物書き@推敲中?:02/07/13 11:27
>>820 激しく同意
空想の部屋にあったヤツをコピペするだけでもいいから
神降臨きぼん
__,,..、、- - - .、、...,,___
,,、‐''"~ ̄  ̄``''‐、、
/ \
/ ヽ
/ ヽ
/ / ~~` '' ‐- 、、 ,,__ __ ,,..、、 -‐ '' "~~\ ヽ
| / __  ̄ __ ヽ |
.| { ´ ‐- ....__ __... -‐ ` } .|
.| 〉,,・^'' - .,, ~ i ~ __,,.- ^`・、.〈 |
./ ̄| /,/~ヽ、 `'' ‐--‐ ,.| 、‐-‐'' "~ _ノ~\,ヽ | ̄ヽ
| (` | / ヽ,,_____`‐-、_、..,,___ノ八ヽ___,,.._-‐_'"´___,, ノ ヽ .|'´) |
| }.| ./' \二二・二../ ヽ / ヽ、二・二二/ 'ヽ | { |
.| //| .| / | |. \ | |ヽヽ|
.| .| | .| / | |. \ | | | .|
|ヽ.| | / .| |. ヽ .| .|./ .|
| .| | / | | ヽ | | / / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ヽ .| | / .| | ヽ | | / |
.ヽ.| | / '二〈___〉二` ヽ | |./ < 私もそれ見たい見たい♪
iヽ|. ,,... -‐"`‐"`'‐- 、、 |/i \_________
| ヽ /...---‐‐‐‐‐----.ヽ / .|
| ヽ. ,, -‐ ''"~ ~"'' ‐- 、 / |
.| ヽ ! ./ .|
,,| ヽ. | ./ |、
|\. ヽ / /.|
.|. \. ヽ、____ ___/ / .|
824 :
名無し物書き@推敲中?:02/07/14 00:39
誰も保存してないのか?
825 :
名無し物書き@推敲中?:02/07/14 01:13
保存してるんだけどなぁ・・・
827 :
名無し物書き@推敲中?:02/07/14 09:08
__,,..、、- - - .、、...,,___
,,、‐''"~ ̄  ̄``''‐、、
/ \
/ ヽ
/ ヽ
/ / ~~` '' ‐- 、、 ,,__ __ ,,..、、 -‐ '' "~~\ ヽ
| / __  ̄ __ ヽ |
.| { ´ ‐- ....__ __... -‐ ` } .|
.| 〉,,・^'' - .,, ~ i ~ __,,.- ^`・、.〈 |
./ ̄| /,/~ヽ、 `'' ‐--‐ ,.| 、‐-‐'' "~ _ノ~\,ヽ | ̄ヽ
| (` | / ヽ,,_____`‐-、_、..,,___ノ八ヽ___,,.._-‐_'"´___,, ノ ヽ .|'´) |
| }.| ./' \二二・二../ ヽ / ヽ、二・二二/ 'ヽ | { |
.| //| .| / | |. \ | |ヽヽ|
.| .| | .| / | |. \ | | | .|
|ヽ.| | / .| |. ヽ .| .|./ .|
| .| | / | | ヽ | | / / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ヽ .| | / .| | ヽ | | / |
.ヽ.| | / '二〈___〉二` ヽ | |./ <
>>825には1レス$1万支払おう
iヽ|. ,,... -‐"`‐"`'‐- 、、 |/i \_________
| ヽ /...---‐‐‐‐‐----.ヽ / .|
| ヽ. ,, -‐ ''"~ ~"'' ‐- 、 / |
.| ヽ ! ./ .|
,,| ヽ. | ./ |、
|\. ヽ / /.|
.|. \. ヽ、____ ___/ / .|
829 :
名無し物書き@推敲中?:02/07/15 01:24
まったりと期待・・・
いやぁ保存してるメディアを読めるドライブが無いんよ・・・
831 :
名無し物書き@推敲中?:02/07/15 13:23
ガカーリ。。。
832 :
名無し物書き@推敲中?:02/07/15 22:07
_,., -''"``ヽ、_ _,,.__
/''"´ `:、 `、
ィ´/ ! / ミヽ `i i
| / / / /ノ へ| |i 彡ト> |
i i'∠.ィiT l`iヽヽ、、 |i' /
\レ| l」. l.ノ | 乂ヘ人 r' /
>>830 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
,' ____ _ソ `フ <もしかしてカセット?(w
、ヽ / ,.イ 从´ \_____
`丶 ' '" | 从 )、ノ
__| /ゝ乙
,イ_..ィヘ''"´/ フ\
// ∧イ`、 / ト、
∠、._ / ヽ | \
/ | -'`ーヽ `、 |
/≡≡ミ|≡≡ミ i \ 人
834 :
名無し物書き@推敲中?:02/07/16 01:45
やはり神はおらぬのか・・・?
ドライブ貰ってきた・・・が、SCSIボードが無い・・・
836 :
名無し物書き@推敲中?:02/07/16 23:18
>>835 詳しくないのでよくわからないが、御苦労様
837 :
名無し物書き@推敲中?:02/07/17 23:00
要は無理なわけね・・・
フゥ...
自分も久しぶりに読みたくなってきたんでもう少し頑張ってみます。
840 :
名無し物書き@推敲中?:02/07/18 21:46
__,,..、、- - - .、、...,,___
,,、‐''"~ ̄  ̄``''‐、、
/ \
/ ヽ
/ ヽ
/ / ~~` '' ‐- 、、 ,,__ __ ,,..、、 -‐ '' "~~\ ヽ
| / __  ̄ __ ヽ |
.| { ´ ‐- ....__ __... -‐ ` } .|
.| 〉,,・^'' - .,, ~ i ~ __,,.- ^`・、.〈 |
./ ̄| /,/~ヽ、 `'' ‐--‐ ,.| 、‐-‐'' "~ _ノ~\,ヽ | ̄ヽ
| (` | / ヽ,,_____`‐-、_、..,,___ノ八ヽ___,,.._-‐_'"´___,, ノ ヽ .|'´) |
| }.| ./' \二二・二../ ヽ / ヽ、二・二二/ 'ヽ | { |
.| //| .| / | |. \ | |ヽヽ|
.| .| | .| / | |. \ | | | .|
|ヽ.| | / .| |. ヽ .| .|./ .|
| .| | / | | ヽ | | / / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ヽ .| | / .| | ヽ | | / |
>>825には接続1時間毎
.ヽ.| | / '二〈___〉二` ヽ | |./ < $1万支払おう
iヽ|. ,,... -‐"`‐"`'‐- 、、 |/i \_________
| ヽ /...---‐‐‐‐‐----.ヽ / .|
| ヽ. ,, -‐ ''"~ ~"'' ‐- 、 / |
.| ヽ ! ./ .|
,,| ヽ. | ./ |、
|\. ヽ / /.|
.|. \. ヽ、____ ___/ / .|
842 :
名無し物書き@推敲中?:02/07/21 01:13
新作書く人ももう現れないかな
843 :
名無し物書き@推敲中?:02/07/21 20:47
糞スレ
HP開きたいのだけど、批判も多いので、荒らされそうで恐い。
せっかくの才能を閉じ込めておくのももったいないし。
セキュリティについて教えてください。
845 :
名無し物書き@推敲中?:02/07/21 20:52
なぜ糞スレで聞く?
セキュリティについて教えてあげよう。
で、何が聞きたいのかな。
847 :
名無し物書き@推敲中?:02/07/21 21:04
sakusya-a
848 :
名無し物書き@推敲中?:02/07/23 01:27
848
849 :
名無し物書き@推敲中?:02/07/23 10:57
ぷぷぷp
850 :
名無し物書き@推敲中?:02/07/23 19:14
ネタがないな。
裏お絵かきBBS最高。とか書いてみる
851 :
名無し物書き@推敲中?:02/07/23 19:18
『小野先生リターンズ』
気がつくと、もう25だった。
時間の流れというものは恐ろしい。自覚症状がないのだから。気がついたら、もう25だなんて。
人は、時間の流れを計る時に、ある特別な時点からの期間を問題にする。
例えば、一番楽しかった時期。一番楽しかった時期はいつごろだろう。
たぶん、それは17歳だった。汚れない瞳に映る全てが美しかった。
そして、自分は何でも出来ると思った。可能性に満ちていた。
しかし、17の秋、小野は突然鬱になった。急に全てがさびた鉄のようにさびれたような感じになった。
彼女は他人である医者に心の内を打ち明けられなかった。心理学の本で自分の症状の呼び名が分かった。不安神経症だった。
それからは、何もかもがうまくいかなくなった。最初はよかった成績もどんどん下降線をたどった。
今思えば、別に一番いい時期でもなかった。一番いいところから突き落とされるのだから、ある意味、一番悪い時期ともいえる。
小野は、鏡を見てふと、そんな思いにとらわれたのだった。
852 :
名無し物書き@推敲中?:02/07/23 23:58
湿地帯が多いので下水は垂れ流しです。
*下水道普及率
1位 東 京 97%
2位 神奈川 92%
3位 大 阪 83%
4位 北海道 82%
5位 兵 庫 82%
6位 京 都 81%
7位 埼 玉 67%
8位 宮 城 65%
9位 滋 賀 64%
10位 福 岡 64%
11位 富 山 59%
12位 奈 良 59%
13位 石 川 57%
(14〜17位省略)
18位 愛 知 56%<--注目 田舎の証拠名古屋圏
http://www.alpha-web.ne.jp/jswa/japan/hukyu.html
853 :
名無し物書き@推敲中?:02/07/24 00:34
わけわからん・・・
855 :
名無し物書き@推敲中?:02/07/28 01:16
age
856 :
名無し物書き@推敲中?:02/07/29 01:13
oh!
857 :
名無し物書き@推敲中?:02/07/29 19:21
糞スレ晒し
_,.-=、 ,.- ._
/! ,r─-ゝ Y rニ-、 ヽ 、
! ` ´ ヽ ' ヽ
.ヽ, ,..、 ,ノ
/. ハ .{ ) , ヽ
! .ハ r、| \| //ノ _ ィ ハ !
ヽ! .Y,ヘl r─.-、 r-.-v l/ヾ' l/
l r ll ー一 , ー一 .l イ/ ___________
)ー| l |_/l ,l /
ヽ~, l ⌒ ! ∪l < 正直、すまんかった
`7 ヽ r' t-' \
ヽハ. ヽ___,.イ ハ l  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ヽ/`ー、_,-‐'ヘ / l/
_ ,. -='´. ‖ ー-、
859 :
名無し物書き@推敲中?:02/08/03 01:02
age
860 :
名無し物書き@推敲中?:02/08/06 00:58
860
861 :
名無し物書き@推敲中?:02/08/06 01:02
862 :
ヘタレ狼 ◆mfxUQ9dg :02/08/06 01:27
糞スレ
sage
863 :
名無し物書き@推敲中?:02/08/08 15:37
age
コミケットあげ
Kさん新作GETあげ
866 :
名無し物書き@推敲中?:02/08/10 13:44
あげ
867 :
名無し物書き@推敲中?:02/08/15 00:41
age
868 :
名無し物書き@推敲中?:02/08/17 02:12
今日初めて見たけど、このスレは1年半年も続いてる
のか。スゴイな・・・。
前半の方にあった妖邪子かなり萌え〜。
公式カプじゃないけど結構人気あるみたいで嬉しい。新作キボンヌ
目指せ二周年
目指します2周年
871 :
名無し物書き@推敲中?:02/08/25 21:51
行くぜ2周年
872 :
名無し物書き@推敲中?:02/08/26 02:00
誰か新作を書いてください・・・
エロスレに行けば、月に一本くらいは…
やっとこさ取り出せました。
この作者さんのはほとんどあるみたい。
875 :
名無し物書き@推敲中?:02/08/27 01:48
ほんとですか?!
ご苦労様です。
うpしてくれたら神!!
ある日曜日の一堂家
「お兄ちゃん起きて!朝よ!遅れるわよ!」
霧が零を起こそうと悪戦苦闘している。かれこれ20分はこうしているだろうか。
「霧ぃ〜今日は日曜だぞ、学校も無いし何に遅れるってゆ〜のだ?嘘つくと零ちゃんぶつじょ〜」
といってまた布団に潜り込む零。
「それでなくても昨日はラッシーが夜泣きして余り眠れなかったってのに・・・むにゃむにゃ」
「何言ってんのお兄ちゃん!今日は唯お姉ちゃんたちと会う約束してるんでしょ?遅れちゃうわよ!!」
「なに?唯ちゃん?約束?・・・ん〜・・・のわ〜〜!」
慌てて時計を見るが時すでに遅し。待ち合わせの時間まであと3分しか残されていない。
「きききき、霧!ど〜してもっと早く起こしてくれなかったのら?」
「ちゃんと起こしたじゃない!お兄ちゃんが起きないのが悪いんでしょ?もう、知らない!」
ピシャ!と襖を閉めて霧は部屋を出ていく。
零は大慌てで着替えを済ませ部屋を飛び出す。
待ち合わせ場所ではすでにいつものメンバーが顔をそろえている。零はまだ来てない。
「それにしてもよ〜休みの位メンバーの事は忘れてゆっくりしてればいいのに」
「だってもう習慣なのよ1日に1回奇面組の顔見ないと食欲わかないんだもん」
「俺もおつうじが悪くなるんだ」
「やあねぇ」
唯が頬を赤らめる。
「俺達便秘のくすりかよぉ」
「あぁんぃや〜ん」
「お下劣!」
「それにしてもリーダーのやつ遅ぇな〜何やってんだよ〜ったく」
「どうせ寝坊でしょ、いつもの事じゃない」
「あ、来た来た、零さ〜ん」
と、唯が零を道路の反対側で見つけ手を振る。
「や〜悪い悪い、ちょっと寝坊してしまったのだ〜」
そう言いながら道路を渡ろうとする。正面の唯達に気を取られて車が来るのに気づいていない。
「あ!零さん危ない!!」
唯が叫ぶ。
零は道路のど真ん中でやっと車が自分のすぐ側まで迫っている事に気づく。
「!!!」
その時!唯が飛び出し、零を道路の反対側へと突き飛ばす。
キキーーーーーーーーーーーーーーーーー!!ドン!!
甲高いブレーキ音と鈍い音がした。零は地面で頭を強打し意識が朦朧としている。
「・・・・いぃ・・・・・ゆいぃ・・・・・唯!!」
「唯!!唯!!しっかりしなさいよ!!唯ったら!!」
唯はぐったりしてピクリとも動かない。
「唯ちゃん!」
「唯ちゃん!」
「誰か救急車呼んで〜!」
「唯ちゃん!!」
千絵や奇面組の皆が叫んでいる。
「そうか・・・私は車に引かれそうになって・・・唯ちゃんに・・・」
「唯ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」
千絵の悲鳴とも取れるような声が聞こえてハッと我に返る。
そして声の方に目をやる。信じがたい、信じたくない、めまいさえ覚える光景が零の目に飛び込んできた。
唯が車の前でうつ伏せになって倒れ、赤いものを流している、その周りを皆が囲んで必死に呼びかけている。
何かで頭を殴られたような衝撃が再び零を襲う。信じたくない、夢であってくれと何度も頭の中で願った。
しかし状況は一向に変わらない。
「ゆ、唯ちゃんが・・・ゆ、ゆ、ゆ、ゆ・・・」
言葉にならない。
・・・ピーポーピーポー・・・
やがて誰かが呼んだであろう救急車とパトカーが到着し千絵が付き添って唯は病院に運ばれた。
豪達は警察に事故の状況を伝えている。
零はその間一歩も動けずずっと立ち尽くしているだけだった。
「おい!リーダー!!」
「リーダーってば!!」
「馬鹿野郎!!なにボーっとしてやがんだ!!俺達も病院行こうぜ!!」
「一応病院だ!」
「あ、ああ」
「しっかりしてくれよリーダー!!」
「あ、ああ・・・」
まだショックから立ち直れない零は豪に引きずられるようにして病院へ行く。
〜つづく〜
ありがたや・・・
これでこのスレも成仏できそうですな
879 :
名無し物書き@推敲中?:02/08/27 17:27
ううううううああああああああ。最高。
825は神だ。ゴッドだ。結婚してください。
ずーっとこの話読みたかったんだよ・・・。
続きをお願いします。
880 :
名無し物書き@推敲中?:02/08/27 17:30
>>825さんワッショイ!!
\\
>>825さんワッショイ!! //
〜 \\
>>825さんワッショイ!!/ 〜
__ __ __ 〜
|\ _\ |\ _\ |\ _\
〜 ( \|__| ). ( \|__| ) ( \|___| )
( ´∀`∩ (´∀`∩ ( ´∀`)
〜 (( (つ ノ (つ 丿 (つ つ ))
ヽ ( ノ ( ヽノ ) ) ) 〜
(_)し' し(_) (_)_)
ハイスクール!奇面組 〜空想編〜 第二回:「守られない約束」
豪達に連れられて一応病院に付いた。潔が受け付けで唯の事を聞いている。
「こっちだ、集中治療室だって」
集中治療室前、使用中の赤いランプがやたら眩しく感じる。ベンチには俯いた千絵がぽつんと座っている。
「千絵ちゃん・・・」
豪が声を掛ける。
「あ、豪君」
豪の声に気付き顔を上げる。声を掛ける豪の肩口から零の姿を見つけるとつかつかと零の前に来る。
パーーーン!!
ジーンとした痛みと頬が熱くなるのを感じる。いきなりの事で皆言葉を失う。
「・・・零さん!・・・あんた・・・なんで?・・・唯は・・・唯は・・・わーーーーーーーーー!!」
千絵は零の胸を叩きながら泣き崩れていく。静かな病院に千絵の泣く声だけが響いている。
「千絵ちゃん・・・すまない・・・」
「私に謝っても唯は元に戻らないわよ!!」
「・・・すまない・・・」
それしか言葉が見つからなかった。
(私が・・・私が遅刻さえしなきゃ唯ちゃんはこんなことにならずにすんだんだ・・・)
キィ・・・
集中治療室から一人の医師が出てきた。
「この中に”零さん”って方はいらっしゃいますか?」
皆の視線が零に集中する。
「私、ですが」
「患者があなたの名前を呼んでいます。中に入って励ましてあげてください」
「私をですか?」
「そうです、さあ早く中へ」
零が集中治療室に入る。医師も中に入ろうとするがそれを千絵が止める。
「あの!」
「なんです?」
「あの・・・唯は・・・唯は助かるんでしょうか?」
「・・・できるだけの事はしました・・・」
「!!」
それだけを言い残して医師は集中治療室に消えていった。
ピッ・・・ピッ・・・ピッ・・・ピッ
集中治療室にその音だけが響いていた。部屋の中央の治療台に唯は変わり果てた姿で寝かされていた。
医師の手はすでに動いていない。
「唯・・・ちゃん」
恐る恐る唯の手を握ると弱々しく握りかえしてくれた。唯の目がうっすら開く。
「零・・・さん?」
「唯ちゃん・・・すまない・・・私のせいでこんな・・・」
「よかっ・・・た・・・零・・・さん・・・無事で」
「良くないのだ!全然良くないのだ!私が無事でも唯ちゃんがこんなんじゃぁ・・・私は・・・私は」
握る手にも自然と力が入る。
ピッ・・・ピッ・・・・・ピッ・・・・・・ピッ・・・・・・・ピッ・・・・・・
「れ・・いさん・・・また・・・ちえ・・・や・・・きめん・・・ぐみの・・・みん・・なと・・・」
「分かった!!分かったからもう喋っちゃだめなのだ、先生!唯ちゃんが!唯ちゃんがー!」
医師たちは皆顔を背けるだけだった。
「いっ・・・しょに・・・・あそ・・・・・・・・ぼ・・・・・」
「ああ、遊ぼう!、そうだ千絵ちゃんや奇面組の皆と今度ハイキングにい行こう、約束だ、だからもう喋っちゃだめだ」
それを聞いて唯は弱々しく微笑み、静かに目を閉じた。
「唯ちゃん?」
「・・・・・」
零の手を弱々しく握っていた唯の手はその重さだけを残し動かなくなっていた。
「唯ちゃん?何を寝てるのだ?まだ寝てはだめなのだ!元気になってハイキングに行くって、皆と遊ぼうって約束したばかりじゃないか!」
「そんなことすゆと、零ちゃんぶつじょ〜、ぶつじょ〜、ぶ・・つじょ、ぶ・・・つ・・・」
唯の肩を激しく揺らすが唯の目は開かない。零君は涙が止まらない。
「う・・うわーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」
ピーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー・・・・・
無機質な音が鳴り響き、儚い命の最期を告げていた。
〜つづく〜
883 :
名無し物書き@推敲中?:02/08/27 20:05
イイ!825さん頑張れ!
884 :
名無し物書き@推敲中?:02/08/27 20:12
表彰状
優秀賞
┃
┃
>>825 殿
┃
┃貴方は第2回チキチキ!小説貼り付け職人選手権!で
┃お題 「奇面組」の魅力を 存分に 引き出す.
┃最も優れた小説の数々を発表されましたので
┃ここに そのコピペ職人魂を称え 表彰します
┃
┃これからも (・∀・)イイ!!.小説貼り付けてて
┃私たちを楽しませて下さい
┃
┃ 平成14年 8月 27日
┃
┃ 創作板住人一同(・∀・)
>>825〜
こここれわぁ〜!
めちゃ懐かすぃ〜
一体どっちバージョンだぁ??
ハイスクール!奇面組 〜空想編〜 第三回:「別れ」
どれくらい時間が過ぎただろうか、連絡を聞いて駆けつけた唯の父板造、一平、一堂家の面々、若人先生、事代先生、伊狩先生等、知った面々が集まっていた。
が、言葉は無い。
ふと千絵が顔を上げると使用中のランプが消えるところだった。皆も一斉に集中治療室の出入り口に視線を向ける。
キィ・・・
出てきたのは零を呼びに来た医師であった。
「あ、あの、娘は、唯はどうなんでしょうか・・・」
恐る恐る板造が声を掛ける。
「・・・お父さんですか・・・運ばれてきたときの症状が余りにも重く・・・やれる事はすべて行いました・・・しかし・・・残念ながら・・・先ほど・・・」
「!!!」
それを聞いた瞬間皆から泣き声、悔やむ声・・・若人先生はショックの余り気を失っている。
でも千絵だけは覚悟ができていたのか、涙を流していない、でも、その瞳には生気はなく、ずっと床の一点だけを見つめていた。
「すいません道を開けていただけますか」
看護婦の冷たい声。
中から変わり果てた唯が運ばれてきた。
「ねぇちゃん。ねぇちゃん!起きろよ!」
「唯・・・唯・・・」
「唯お姉ちゃん・・・」
「唯ちゃん!!」
皆駆け寄り届くはずのない声を掛ける。
「すいません、運びますんで・・・」
またも物を運ぶような冷たい声・・・唯は安置所に運ばれていった。
「あの、すいませんご家族の方は・・・」
板造と一平君が医師と話している。
最後に零が出てきた・・・が、零も変わり果てていた。
顔は真っ青、目は充血して腫れていてさらに全く生気がない。
「にぃちゃん」
「零」
「リーダー」
「一堂」
皆声を掛けるが、聞こえた様子は全くない。
そのまま零はおぼつかない足取りで病院を出ていった。
安置所。
薄暗い部屋の中央に唯が寝かされている。
唯の枕元の線香が弱々しく灯り、その煙はまるで唯の魂が天に昇っている・・・そんな風にも見えた。
その側に千絵が腰掛けていた。
「皆帰ったわ・・・お父さんと一平君達はまだ病院のどこかにいるでしょうけど・・・」
「唯・・・」
何度話し掛けただろうか、唯からは返事がない。
唯の顔に手を当ててみる。傷もなく、本当に寝ているだけのように見える。
(冷たい・・・)
「唯・・・あんたバカよ・・・いくら零さん助けたってあんたがこれじゃ・・・何の意味もないじゃない・・・」
「・・・好きなんでしょ?零さんのこと・・・きっと零さんも・・・どうすんのよ?これから・・・どうしたらいいのよ私達・・・ねぇ答えてよ、唯」
「・・・・・」
コンコン
「あのすいません、そろそろ・・・」
看護婦が声を掛ける。
これから唯をお通夜のため自宅に送り届ける事になっている。
「じゃ、唯・・・本当にお別れだね・・・」
千絵も出て行き、部屋が再び静けさに包まれた。
弱々しく灯っていた線香の火も消えようとしていた。
〜つづく〜
888 :
名無し物書き@推敲中?:02/08/28 08:19
ハイスクール!奇面組 〜空想編〜 第四回:「零(前編)」
今日で何日たったんだろう。
あれから何処をどう歩いたか覚えていない。でも今は自分の部屋にいる。
霧が何度も部屋に来て何か言っていたが良く覚えていない。でもなにやら怒っているようにも思える。
父ちゃんも来てなんか言っていたが良く覚えていない。でもやっぱり怒っているみたいだったような気がする。
豪君達も来たかな?千絵ちゃんも。でも何をしに来たのか覚えていない。やっぱり怒っていたのだろうか・・・
そういえば唯ちゃんは来なかったな・・・・・・そうか・・・唯ちゃんは・・・もう・・・いないんだ・・・
「・・・」
涙ってかれるのか・・・
一応高校
唯の死は臨時に全校集会が開かれ、全校生徒に伝わった。
それから数週間、一応校から笑い声が消えた。
3年10組の教室。奇面組のメンバーが集まっている。零の姿はない。
「もう学校来なくなって一ヶ月になるぜ」
「どうなっちゃったんだろうね?リーダー」
「この前行ったときもボ〜っとしちまってよ、魂の抜け殻みたいだったぜ」
「奇面組も終わりじゃないかって噂してるやつもいるみたいだし・・・」
「はぁ〜」
「終わりなのかな俺達・・・」
四人は一斉に溜め息をつく。
「おはよー」
「あ、千絵ちゃん」
千絵にも元気がない。
「・・・零さんまた来てないんだ」
「そうなんだ。家に寄ってもずっとあの調子でさぁ」
「お葬式にも来なかったし・・・どういうつもりなのかしら」
「何かリーダーを正気に戻すいい手はないかな?」
「あんなのリーダーじゃない、あんなリーダー見たくないわ」
「ん〜」
今度は5人で考え込む・・・
「考えても何も進まないわ。私帰りに零さんの家寄ってみる」
「ん〜毎度毎度俺達が行くよりはいいかもね」
「じゃあ今日は頼むよ千絵ちゃん」
「うん」
とは言っても前にも何度か同じような会話をして行った事はあったが効果がなかった。それは皆も知っているはずだった。
放課後
「じゃあ千絵ちゃん頼むよ」
「今日は俺達行かないからさ」
「うん、じゃあ行ってくる」
そういって校門の前で別れた。
「大丈夫かな?リーダー」
「う〜ん今日のところは千絵ちゃんに任せるしかないなやっぱり」
最近の話しの内容はリーダーの事ばかり。
「あ、オレ学校に忘れ物しちまった。ちょっくら取りに戻ってくるわ」
と言って豪は来た道を走り出す。
「おい豪!」
「何だよあいつ・・・」
「先に帰りましょ」
〜つづく〜
ハイスクール!奇面組 〜空想編〜 第五回:「零(後編)」
一堂家。
「こんにちは〜」
「あ・・・千絵お姉ちゃんいらっしゃい。またお兄ちゃん?」
「うん、まぁね。どう?あれから」
「ぜ〜んぜん駄目。御飯もろくに食べないし・・・」
「・・・そう・・・」
「・・・」
「ま、とにかく上がらせてもらうわね」
そう言って階段を上る。
(まったく、しょうがないんだから!)
「零さん、入るわよ」
相変わらず返事はない。
部屋のカーテンは閉めきられ、薄暗い。構わず部屋に入る。
「何よこの部屋〜」
千絵はカーテンを開ける。夕日が直に零の顔に当たるが、眩しがる様子もない。
「はい、零さん、授業のノート」
机には前回持ってきたノートがそのまま置かれていた。開いた様子はない。
「ねぇ零さんいいかげんに学校ぐらい来たら?皆心配してるわよ?」
「・・・」
「ショックなのも分かるけどさ、それは他の皆だって同じじゃない」
「・・・」
しばらく沈黙の時間が過ぎる。
零は黙ったまま座って俯いているだけ・・・
「はぁ〜」
一度溜め息をついて零の方を睨む。
「いい加減にしなさいよ!!」
千絵は零の胸座をつかみ手を振り上げる・・・
が、その手は振り下ろされる事はなく、ゆっくりと零の頬へ。
「・・・いい加減にしなさいよ・・・」
そしてゆっくりと零を抱き寄せる。
「・・・お願いだから・・・」
(あ、あれ?何?私、なにしてんだろ?なんで?・・・・・・・・私・・・)
ドクン・・・ドクン・・・
やたら自分の心臓の音が大きく聞こえる。
(・・・・・)
その頃豪は皆と別れた後零の家まで来ていた。
「あ、豪お兄ちゃんいらっしゃい」
「や、やぁ霧ちゃん」
「千絵お姉ちゃんならお兄ちゃんの部屋よ」
「そ、そうか、じゃあちょっくら顔だして来るかな」
そう言って二階へ上がって行ったがすぐに下りてきた。
「あれ?豪お兄ちゃんもう帰るの?」
「ん?あ、ああたいした用事じゃねぇしよ」
「ふ〜ん」
「じゃ、じゃあな、霧ちゃん」
そう言ってさっさと帰ってしまった。
「・・・・・」
零がそっと千絵の背中に手を回す。
「え?」
ドクン・・・ドクン・・・ドクン・・・
心臓の音がさらに大きくなったように感じる。
「・・・唯・・・ちゃん・・・」
「!!!」
ガバッ
千絵はとっさに零から離れ、俯いたまま立ち上がる。
そしてキッっと零を正面から目に涙を浮かべながら睨みつける。
パーーーーン!
いきなり零の頬を殴る。そして両手で胸座をつかむ。
「唯は・・・唯はもう死んじゃったのよ!一ヶ月も前に!」
「もういい加減後ろばかり見てないで前を見なさいよ!」
「零さんのバカ!!」
そう言い残すと走って部屋を出ていく。
(零さんのバカ!・・・私の・・・)
「バカーーーーー!!」
あたりはすっかり暗くなっていた。
部屋に一人残された零。しばらくして千絵に殴られた頬を摩りながら、ゆっくりと立ち上がり部屋に明かりをつける。
この部屋に明かりがついたのは一ヶ月ぶりのことである。
窓際に立ち空を見上げる。
「永い夢を見ていたような気がする・・・」
(明日一番に千絵ちゃんに謝ろう・・・)
それにしても・・・
グゥ〜〜
「霧〜晩御飯はまだか〜?」
そう言いながら階段を駆け降りる。
「わっお兄ちゃんもういいいの?」
「何を言っているのだ?霧ぃ〜それより御飯なのだ!」
「だ〜め!その前にお風呂入ってよ〜臭いわね〜」
「なんだ?騒々しい・・・うっなんだこの匂いは?零さてはお前だな?」
「わっ父ちゃんまでひどいじゃないか〜」(二等身)
「うるさい!お前が一ヶ月も風呂に入らんのが悪い!」
この夜一ヶ月ぶりに一堂家に笑顔が戻った。
ポチャン・・・
湯気が天井から落ちる。
濡れた髪から雫が落ちる。
湯船に浸かりながら零は考えていた。
今までのこと、これからの事・・・。
「よし!」
ザバーーーーーー
風呂から上がった零。
すばやく着替えを済ませるとそのまま家を飛び出していった。
ハァハァハァハァ・・・・
ピンポーン。
息を切らせ、チャイムを押す零。
「はーい、どなた・・・・」
と、玄関を開けて出てきたのはエプロン姿の一平。
手にはなれない包丁で切ってしまったのか、絆創膏がそこらじゅうに張られている。
「!」
零の顔を見るなり一平は零の胸倉をつかむ。
「お前!よくここに来れたな!!!」
その言葉を言い終わると同時に零の顔に拳が飛んでくる。
零の頬に痛みが走る。
もう一発殴られるのを覚悟したが、次の一発はこなかった。
「やめないか、一平」
一平の拳を掴み、板造は言う。
「で、でも!」
「いいから!お前は飯でも作ってろ。鍋が噴いてたぞ」
しぶしぶ一平は台所に行くがなにやらぶつぶつ言っている。
「すまなかったな。・・・でも一平の気持ちもわかってやってくれないか」
「・・・・」
「・・・さ、入りなさい。ただ通りかかったって訳でもないだろう?」
二人は無言のまま部屋に入っていく。
そこは今まで唯が使っていた部屋。
いや、「今も」だが・・・
894 :
名無し物書き@推敲中?:02/08/28 09:17
糞スレ
チーン・・・
板造が線香を上げ、手を合わせる。
零はその姿を見つめていた。
板造はゆっくり目を開け、零の方に座りなおす。
ふぅ・・・・
「やっぱり辛いもんだな・・・」
今まで笑顔を向けてくれていた娘がもういない・・・板造の素直な気持ちだろう。
「君も一本上げてやってくれないか」
そう言って場所を空ける。
「・・・・・」
零も線香を上げ、しばし無言の二人。
「唯は・・・・」
沈黙の中板造が口を開く。
「君の事を好きだったんじゃないのかな」
「・・・・!」
「唯はいつも話してくれてたよ・・・君の事・・・中学のときからずっとね」
「・・・・・」
「唯を・・・」
色無く映る唯の笑顔を見詰めながら板造は言う。
「唯の事を忘れないでやってくれないか・・・」
「・・・・くっ」
零の目に映るもう二度と変わらない唯の笑顔がゆがむ・・・
やがて目から熱い涙が溢れ出し、視界を無くす。
「うっ・・・くっ・・・・うわーーーーーーーーーーーーー!!!!」
この一ヶ月で枯れたと思っていた、もう出ないと思っていた涙が溢れ出す。
板造が零の肩を優しく叩き、部屋を出る。
扉を閉めるとそこにはいつものように線香を上げに来てた千絵。
「ありがとう、おじさん」
目に涙を浮かべながら言う千絵の言葉に少し寂しそうな笑顔を返す板造。
「一平!飯はできたか?」
「今やってるよ!うるさいな!」
「なに!?親に向かってうるさいとは何だ!」
「!!!」
「!!!」
部屋から漏れる零の泣き声に千絵は背を向ける。
(もう大丈夫よね、零さん・・・・明日、学校でね!)
次の日零が登校して皆から手痛い洗礼を受けたのは言うまでもない。
一応高校にも笑顔が戻りいつもの生活を取り戻そうとしていた。
・・・唯、こっちはもう大丈夫みたい・・・あんたは安心して見てなさいよ・・・
〜つづく〜
896 :
名無し物書き@推敲中?:02/08/28 09:31
897 :
名無し物書き@推敲中?:02/08/28 09:35
898 :
名無し物書き@推敲中?:02/08/28 09:36
899 :
名無し物書き@推敲中?:02/08/28 09:37
ageageワッショイ!
\\ ageageageageワッショイ! // \\ いいジャン
>>825!頑張れ //
\\ ワッショイ!ワッショイ!// +
+ __ +
+ _,,、、,,,_,_ /_ /| ____ + 〓〓〓〓 _/⌒⌒|_ ド ド
/■\ ,r';;'::゛':::`::;''t (|__|/) ////\ (∵∴∵) (_ニ_ニ_) ド ;;::⌒
r(´∀` ) 'r、´∀`;::;;:y (´∀` ∩ (´∀` ) r(´∀`∩) r(´∀` ) + Y;::⌒
+ ヽ つ ⊂⊂ ) (つ j と つ ヽ し) + ヽ__★つ ;:⌒ ::;(:;⌒
(⌒_ノ 〈 へ \ \ ヽr' ;;⌒⊂、_ノ ゝ 、 \ (⌒ ノ (;;:⌒
し'ゝ ;;::⌒:: し' (_)Y;::⌒ し丶 )≡≡ し' し' \_)≡≡ し'ゝ ≡≡≡ r;::⌒
900 :
名無し物書き@推敲中?:02/08/28 09:40
rー、
」´ ̄`lー) \
T¨L |_/⌒/ ←
>>825 `レ ̄`ヽ〈
| i__1
_ゝ_/ ノ
L__jイ´_ )
| イ
| ノ--、 r'⌒ヽ_
ゝ、___ノ二7 /´ ̄l、_,/}:\
|ーi | l_/ /__ィ::. ゝ~_ィ´:; ,ゝ
__〉 { (T´ |1:::. \_>、};;_」
'ー‐┘ ! ` ̄''ァ一 、\ ヽ} ←俺
〈` ̄ ̄^`¬ノ .::〔 ̄´
1 ヽ .:::レ ヽ、
|_イー-、_;;j|_:. ゝ、
__,,,... -- |. {―――‐フゝ、 〉 -- ...,,,__
_,, -‐ ´ ,r|__ト, 1ニノ ー'´ ` ‐- ,,_
, ‐ ´ └―'´ `
涙でくもって画面が見えません
ええ、良スレですよ。
良スレですとも。
ハイスクール!奇面組 〜空想編〜 第六回:「卒業の日に(前編)」
鏡の前で髪を整えながら昨日の事を思い出していた。
「おめぇ、らしくねぇんじゃねぇか?」
「なにがよ?」
「なんつーかその、おめぇの方こそもっと前見た方がいいんじゃねぇか?」
「ぷっ、なによそれ?」
「とと、とにかくだ、俺の事は気にするなって事だよ!」
「なんであんたの事が出てくるのよ?」
「る、るせー、じゃ、じゃあな、リ、リーダー達が待ってるからよ俺はもう行くぜ」
クリーニングしたての制服に袖を通し、髪のリボンを締め直す。
「よし」
ピピピピピピピピッ
カチッ
着替えを済ませた千絵がねぼすけな目覚し時計を止める。
膝を抱えながら椅子に座り机の上の写真に話し掛ける。
「おはよう、唯」
「今日で卒業だね。唯にも卒業証書出るらしいよ・・・うちの校長もいいとこあるよね」
「奇面組も何とか卒業できるみたいだし」
ふふふっ
奇面組の事になると笑顔がこぼれる。が、いつもの元気はなくそれも溜め息にかわる。
「唯、ごめんね・・・私、もう我慢できそうにないや・・・」
そう言って唯の写真を伏せて部屋を出る。
・
・
・
・
・
卒業式後
高校生活最後のホームルームも終えたいつもの面々はクラスごとに行われる卒業パーティーの会場に向かおうと、下駄箱の前で待ち合わせていた。
誰もが物足りなさを隠せない、そんな表情をしていた。
「なんか物足りねぇな〜」
「そりゃあ唯ちゃんが・・・」
「それを言うなよ潔ぃ」
「そうよ、それは言わない約束よ」
「あぁ、そうだった・・・ゴメン」
「はぁ〜」
皆同時に溜め息をつく。
「なんか卒業パーティーも気が乗らねぇな〜」
「行くの止めちゃおうか」
そこへ遅れて零がやってきた。
「あ、リーダー」
「なぁリーダー、卒業パーティー行くの止めねぇか?なんか気が乗らなくてよぉ」
「何を言ってるんだ豪君!クラスの皆と会えるのも今日が最後かもしれないんだよ?それに人気者の私たちが行かなくてどうするんだ?」
「けどよぉ・・・」
「とにかく!パーティーは出席する事!いいね?」
そう言って零は自分の下駄箱に手をかけた。下駄箱の中から一通の手紙が落ちる。
差出人は書いてない。
「お、リーダーなんだよその手紙」
「グフッラブレターじゃないの?」
「へ〜リーダーにラブレターねぇ」
「んもぅ角に置けないんだから」
「これが噂に聞くラブレターと言うものなのか?ん〜どれどれ?」
封筒を開け、読んでみる。”校舎の裏で待ってます。”とだけ書かれていた。やはり差出人は書かれていない。
「んんんなんて書いてあったんだ?リーダー」
「ん?ああ、”校舎の裏でまってます。”だって」
「誰から?」
「それが書かれてないのだ」
「どうするの?行くの?」
「ん〜どうしたものか・・・悪戯かも知れないし」
「行ってみろよリーダー、ひょっとしたらピチピチのかわいこちゃんかも知れないぜ?」
「こ〜んなおかちめんこみたいなのかも知れないぜ?」
「男かもね」
「ん〜悪戯にせよ何にせよ行ってみないとわかんないぜ?」
「そうだな〜ちょこっとだけ行ってみようかな?」
「じゃあリーダー俺達先に行ってるからよ」
「ああ、なるべく早く行くから皆にもそう伝えといてくれ」
そう言い残して零は校舎裏へ向かった。残ったメンバーも零の話しで盛り上がりながら会場へ向かった。
道中。
「そういや千絵ちゃんは?」
「あ、さっき集まる前に先に行くって言ってたわよ」
「何だ先に行ったのか」
「ん?あれ?豪は何処行ったんだよ?」
「先に行っちまったのかな?」
〜つづく〜
905 :
名無し物書き@推敲中?:02/08/29 02:05
>>901 禿同。
825はこのスレ神だよ・・・。
906 :
名無し物書き@推敲中?:02/08/29 07:40
神っていうか、救世主
907 :
名無し物書き@推敲中?:02/08/29 20:22
825君臨期待上げ
ハイスクール!奇面組 〜空想編〜 第七回:「卒業の日に(後編)」
校舎裏、零が1人手紙の相手を待っている。待ちはじめてもう30分位過ぎただろうか・・・
「やはり悪戯かな?皆を待たせても悪いしそろそろ行くかな」
そういってその場を立ち去ろうとした。
「零さん・・・」
待ち合わせの場所に現れたのは千絵だった。
「も、もしかしてあの手紙の主って、ち、千絵ちゃん?」
「うんまぁね、それよりゴメンね急に呼び出したりして」
「それはいいけどどうしたの?なんかいつもと雰囲気が違うようだけど?」
「そ、そうかな?それよりちょっと話さない?」
「ああうん構わないけど、早く行かないとパーティーが・・・」
「いいじゃない、ちょっとぐらい遅れたって」
そして二人は高校時代の思い出話しなど他愛も無い話しでしばしの時間を過ごした。
「さ、そろそろ行こうか、皆が待ってる」
パーティー会場に向おうと歩き出す零に千絵が話し掛けた。
「ねぇ、零さん・・・唯の事・・・今でも好き?」
「!!・・・と、突然何を言い出すんだ?千絵ちゃん」
苦笑いしながら言葉を濁す零。でもそれだけで十分零の気持ちは読み取れる。
「ねぇ教えて、まだ唯の事・・・」
「千絵ちゃん・・・もう止めよう・・・皆が待ってる、私は行くよ」
背を向けたまま答え歩き出す。
ジョキ・・・パサササ・・・ジョキ・・・・聞きなれない音に零は足を止め、振り向こうとした。
「千絵ちゃん?何を・・・」
「振り向かないで!!!」
慌てて再び背を向ける。
ジョキ・・・パサササ・・・その音だけが聞こえる・・・
しばらくして千絵が声をかける。
「零さん・・・いいわよ・・・こっちむいて・・・」
震えた声で言う。
「!!!!!」
言葉にできない衝撃が零の中を走り抜ける。
「ち、ち、千絵ちゃん、そ、その髪・・・」
千絵自慢のポニーテールはそこには無く、足元にはポニーテールだったと思われるそれと、いつも髪をまとめていたリボンが落ちている。
手にはそれらを切ったと思われるハサミ・・・。
千絵の大きな瞳は次第に潤んで、そして大粒の涙へと変わる。
「ち、千絵ちゃん何を・・・」
「・・・零さん・・・私じゃだめ?」
「え?」
「・・・私じゃ・・・唯の代わり・・・できないかな?」
「・・・千絵ちゃん・・・」
ガバッ!
突然千絵が零の胸に飛び込んできた。
「零さんごめんなさい、私・・・唯が・・・唯が死んだとき心底悲しいって思わなかったの。なんでだろ?ってその時は思った・・・もしかしたら気付きたくなかったのかもしれない、本当の自分の気持ちに・・・・・・でも・・・あの時・・・」
「・・・・・」
「あれから毎日が辛かった・・・いつも通り過ごすのが・・・でも今日・・・今日で最後だから・・・零さん・・・私、あなたが好き」
「!!!」
「・・・・・唯の事今でも好きなの分かってる・・・でも・・・でももう唯は居ないのよ・・・・お願いだから私を見てよ・・・」
辛かった、こんなにも自分の事を思ってくれる娘に自分は何もしてあげられないのか?一度は死人のようになった自分を元気付け、助けてくれた娘に。
無力だ、情けない、恥ずかしい、この場を早く離れたい、そう思った。その時、誰かが背中を優しく押した気がした。
次の瞬間、零は千絵を強く抱きしめていた。
「!・・・零さん・・・」
「千絵ちゃん・・・私は・・・」
「零さん・・・私待ってるよ・・・振り向いて私の事見てくれるまで・・・」
二人は抱き合ったまま動かなかった。
どのくらい時間が過ぎただろうか、あたりはすっかり夕日色に染まっている。
「ふう・・・スッキリした!言いたい事も全部言ったし」
そう言って千絵の方から離れる。
「あ〜あ、泣いた泣いた、久しぶりに大泣きしたわね」
すっかり元に戻った千絵に少し戸惑いながら零が話し掛けた。
「千絵ちゃん」
「ん?なに?」
「私は・・・もしかしたら千絵ちゃんの気持ちに答えてあげられないかも知れない・・・それだけ私の中では唯ちゃんは・・・すまない」
「零さん!私言ったでしょ?待ってるって!あ、でもね、おばあちゃんになるまで待たせたらこっちから押しかけますからね!物には限度ってもんがあるんだから!」
「千絵ちゃん・・・」
零にも少し笑顔が戻る。
(よかった、いつもの千絵ちゃんに戻ってる)
「あ〜遅くなっちゃった・・・もうパーティー終わっちゃったかな?どうしよ?行くだけ行ってみる?」
「ああ、そうだね、皆まだいるかも知れないし。・・・ところで千絵ちゃん・・・その髪・・・」
「これ?いいのいいの、気にしない気にしない!いいでしょ?唯みたいで!」
二人が去った後、風になびく黄色いリボンを毛深い手が拾い上げる。
「もう泣かすんじゃねぇぞ、リーダー・・・」
そう言って背を向けるといつもの見なれた顔が三つ・・・
「豪・・・」
「な、何だよ、おめぇら・・・」
「はい、これ」
そう言って一升瓶を差し出す。
「おめぇら・・・ちっ・・・覚悟しとけよ!今は猛烈に酒が飲みてぇ気分なんだ!」
〜つづく〜
神光臨!
毎日ご苦労様です
911 :
名無し物書き@推敲中?:02/08/30 09:36
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ハイスクール!奇面組 〜空想編〜 第八回:「宴」
卒業から数年後、二人はある場所に来ていた。
「唯・・・」
お線香に火を付けながら千絵が呟く。
そう、ここは唯の眠るお墓。あの日唯が逝ってからもう5年が過ぎようとしていた。
「唯、久しぶりね、元気してた?」
千絵が花束を供え、線香を立てながらそう言った。
「どぉこの髪型?結構似合うでしょ?まぁ唯ほど可愛くはないかも知んないけど、結構いい線いってると思わない?」
千絵は卒業以来ずっと短い髪のまま今日まで通してきた。
「私は、もう伸ばしても良いんじゃないかって言ってるんだが・・・」
「零さん!何度も言ってるでしょ?・・・私は好きでやってるんだから」
そしてそっと零の手を握る。零も優しく千絵の手を握る。
二人はお互いの手を握ったまままっすぐお墓を見つめている。
無言のままどれだけの時間が過ぎただろう・・・ふと千絵が口を開いた。
「唯、私たちね・・・」
「千絵ちゃん、私に言わせてくれないか?」
「零さん・・・」
「唯ちゃん・・・私と千絵ちゃん・・・結婚するんだ」
「零さんね、”私のために御飯を作ってくれないか”だって・・・進歩ないんだから」
それでもまんざらでもないらしい。自然に顔が緩む。
「唯ちゃん・・・」
零が軽く深呼吸をして次の言葉を言おうとしたとき聞きなれた声が近づいてきた。
「あれ?リーダー来てたのか」
豪達である。
「グフフ、どうしたんだお二人そろって?」
「ま、いやらしぃ」
「お供え物盗み食いしに来たんじゃないの?」
など勝手な事を言っている。
「やあ君たちこそどうしてここに?」
「何言ってんだい今日は唯ちゃんの命日じゃないか。リーダーもそれでここに来たんだろ?」
「ああ、まあそうなんだが、他にもちょっとね」
と、少し千絵の方に目をやる。
「ちょうどよかったみんなにも聞いて欲しい事があるんだ」
「リーダー、その前に俺達にも唯ちゃんに線香あげさせてくれよ」
「ああ、そうだね、すまない」
そして豪達とそれぞれ線香に火をつけ、再び6人で手をあわせる。
おもむろに豪がお墓に日本酒をかけはじめた。
「そういや結局唯ちゃんとは一緒に飲めなかったな・・・どうだうめぇか?グスッ」
一升瓶丸々かけおわると零の方に向き直った。
「で?なんだい?リーダー聞いて欲しい事って?」
「ああ、君たちが来る前に唯ちゃんには少し話したんだが・・・」
「私と零さんね、結婚する事になったのよ」
少し恥ずかしそうに千絵が言う。
「グフッよ御両人!熱いね!」
「ステキ!僕も早くお嫁にいきたいな」
「ウエディングケーキはうちで作ってね」
「そうか・・・おめーら結婚するのか・・・よし!こんなめでてぇ日はねぇや!ぱーっとやろうじゃねぇか、ぱーっとよ!」
そう言って豪は何処からともなく一升瓶を取り出す。
「おい豪、ここではじめるつもしか?」
「おおともよ!こういう事はみんなで祝わなきゃいけねぇや。ここなら唯ちゃんもいるしよグズッ」
「豪君・・・」
「なにしけたつらしてんだよ!唯ちゃんに笑われるぞ!さぁぐ〜といけ、ぐ〜っと!」
「俺、なんかつまみ買ってくるよ」
こうして唯の墓前で宴会が始まった。宴会といってもいるのはいつものメンバー。話す事も最近のことを唯に話したり高校時代の思い出話になっていった。ただ豪は「幸せにしてやってくれよ」を連呼してやたら零に絡んでいた。
・・・不意に零と千絵の間を風が通り抜けた。その瞬間二人に聞き覚えのある懐かしい声が聞こえた。
その声はかすかだけどはっきりと二人の耳に聞こえていた。
「零さん、千絵、おめでとう」
二人はハッと顔を見合わせる。
気づけば奇面組による隠し芸が披露されている。
宴会はまだまだ終わらない・・・
〜つづく〜
さーて、最終回どっちにするかなぁ・・・
決めてないのかよ!!(笑)
どっちも、とか言ってみる・・・
どっちも貼ろうかとおもってるけど、どっち先にするかだよね。
どっちも好きなだけに・・・
ま、そんなに深く考えることも無いか。
ハイスクール!奇面組 〜空想編〜 最終回:「唯」
2年後・・・一堂家の縁側
零と千絵を中心に久しぶりにいつもの面々、豪、潔、仁、大が顔をそろえている。そしてもう一人・・・
「少し髪伸びたんじゃねぇか?」
言われたとおり千絵の髪は肩まで伸びていた。
一応高校卒業以来ずっと短い髪のままで過ごしていたせいか伸びたのがすぐにわかる。
「うん。あの髪型も気に入ってたんだけどねまた伸ばそうと思うの・・・それに・・・」
ちょっと寂しげに言葉の最後を濁す。
それを知ってか知らずか、豪が話し掛けてきた。
「じゃあ、これが必要なんじゃねえか?」
そう言ってポケットから包みを取り出す。
「なによ?この汚い包みは?」
「る、るせぇ!元々おめぇのもんじゃねぇかよ、忘れもんだ、忘れもん!」
包みを開けた千絵はちょっと複雑な表情をしている。
「豪くんこれって・・・」
「言っただろ?忘れもんだよ」
包みの中身はリボン・・・あの時の黄色いリボン。
「ちょっと失礼」
千絵ちゃんが懐かしそうに見つめていたリボンを零が取り上げる。
「零さん何を・・・」
「じっとしてて」
零は千絵の髪を不器用にリボンで束ね、ポニーテールにする。
「まだちょっと短いけどやっぱりこれが一番似合ってるよ」
「零さん・・・」
「あ〜あ、見てらんねぇや、ったくよ」
「ぃよっお二人さん熱いね〜グフフ」
「うんうん」
「お似合いよ二人とも」
ふたりは顔を見合わせて赤くなっている。
居心地が悪くなったのか、豪は庭に出てラッシー達とじゃれている。
「そういや、おめぇもアツアツだったよな?ラッシー」
「ゥワン!」
「ったく飼い主どうしがくっついたからっておめぇらまでくっつく事もねぇだろうによ」
「ワン!」
「5匹も子供こさえてよ、おめぇもたいへんだなぁ?ビューティー」
「ワン!」
「ちぇ」
ラッシーとビューティーにも見せ付けられてばつがわるくなった豪は皆のところへ戻る。
「そういやぁリーダー、その子女の子だろ?でもう名前は決まったのかよ?」
そう千絵の腕には桃色の髪をした赤ちゃんが静かに寝息をたてていた。
零と千絵は顔を見合わせ、少し照れて頬を赤らめる。
「名前ならもう決まっているのだ、今日はそのことで皆を呼んだんだからね」
「で?なんて言うの?リーダー」
興味深そうに大君が聞くと、千絵が答えた。
「強くて優しくて可愛くて、それでいてちょっと変な・・・そんな娘に育ちますようにって願いを込めて私たちの大親友から名前をもらう事にしたの・・・ね?・・・唯・・・」
そう言って赤ちゃん・・・小さな唯を見つめる千絵の顔はすっかり母親の顔になっていた。
(・・・それに・・・もう髪を短くする必要がなくなったもの・・・お帰りなさい・・・唯・・・はじめまして私達の小さな唯・・・)
・
・
・
・
・
・
・
「・・・ふぅ・・・」
アルバムを閉じて棚の上の写真に目をやる。
「唯・・・私も年をとったわ・・・今年でもう47・・・でも、あなたはあの時からずっと18のまま・・・」
「正直、ここまでくるとあなたが羨ましいわね・・・」
「そうそう、うちの唯もね、来月結婚するの・・・相手はどことなく唯のお父さんに似てる感じかな・・・」
「あれ?お母さんまだ起きてたの?」
「あら唯、あなたまだ寝てなかったの?」
時刻は既に午前2時をまわっている。
「へへ、ちょっとトイレにね」
「早く寝なさいよ、夜更かしはお肌に良くないんだから」
「はいはい」
そう言いながらも隣に座りアルバムを開く。
「わたしって本当に唯さんにそっくりよね」
「そうよ、トイレ好きなところなんて特に。あ、でもあんたほどガサツじゃなかったわよ、唯は」
「んもぅ、お母さんのいじわる、ガサツなところはお母さんに似たんだってお父さん言ってたもん」
「あ、それもそうか」
「あははははは」
二人は顔を合わせて笑う。
「ねえ、お母さん」
「なに?」
「今まで聞いた事なかったけど、私が一番最初に口にした言葉ってなんだったの?」
「あら?話した事なかったかしら?」
「うん」
「それはね・・・・」
この子が一番最初に口にした言葉・・・それは「パパ」でも、「ママ」でもなく・・・・・・私達の気のせいかもしれない・・・でも私たちには確かにそう聞こえたの・・・・・「ただいま」って・・・・・・
〜おわり〜
922 :
名無し物書き@推敲中?:02/08/31 03:07
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豪が切ねぇな・・・
924 :
名無し物書き@推敲中?:02/08/31 17:52
すばらしい825に拍手
925 :
名無し物書き@推敲中?:02/08/31 18:05
926 :
名無し物書き@推敲中?:02/08/31 18:10
927 :
名無し物書き@推敲中?:02/08/31 19:45
おい825!!
他の話もうpしてください…
ハイスクール!奇面組 〜空想編〜 最終回:「唯」
2年後・・・一堂家の縁側
零と千絵を中心に久しぶりにいつもの面々、豪、潔、仁、大が顔をそろえている。そしてもう一人・・・
「少し髪伸びたんじゃねぇか?」
言われたとおり千絵の髪は肩まで伸びていた。
一応高校卒業以来ずっと短い髪のままで過ごしていたせいか伸びたのがすぐにわかる。
「うん。あの髪型も気に入ってたんだけどねまた伸ばそうと思うの・・・それに・・・」
ちょっと寂しげに言葉の最後を濁す。
それを知ってか知らずか、豪が話し掛けてきた。
「じゃあ、これが必要なんじゃねえか?」
そう言ってポケットから包みを取り出す。
「なによ?この汚い包みは?」
「る、るせぇ!元々おめぇのもんじゃねぇかよ、忘れもんだ、忘れもん!」
包みを開けた千絵はちょっと複雑な表情をしている。
「豪くんこれって・・・」
「言っただろ?忘れもんだよ」
包みの中身はリボン・・・あの時の黄色いリボン。
「ちょっと失礼」
千絵が懐かしそうに見つめていたリボンを零が取り上げる。
「零さん何を・・・」
「じっとしてて」
零は千絵の髪を不器用にリボンで束ね、ポニーテールにする。
「まだちょっと短いけどやっぱりこれが一番似合ってるよ」
「零さん・・・」
「あ〜あ、見てらんねぇや、ったくよ」
「ぃよっお二人さん熱いね〜グフフ」
「うんうん」
「お似合いよ二人とも」
ふたりは顔を見合わせて赤くなっている。
居心地が悪くなったのか、豪は庭に出てラッシー達とじゃれている。
「そういや、おめぇもアツアツだったよな?ラッシー」
「ゥワン!」
「ったく飼い主どうしがくっついたからっておめぇらまでくっつく事もねぇだろうによ」
「ワン!」
「5匹も子供こさえてよ、おめぇもたいへんだなぁ?ビューティー」
「ワン!」
「ちぇ」
ラッシーとビューティーにも見せ付けられてばつがわるくなった豪は皆のところへ戻る。
「そういやぁリーダー、その子女の子だろ?でもう名前は決まったのかよ?」
そう、千絵の腕には桃色の髪をした赤ちゃんが静かに寝息をたてていた。
零と千絵は顔を見合わせ、少し照れて頬を赤らめる。
「名前ならもう決まっているのだ、今日はそのことで皆を呼んだんだからね」
「で?なんて言うの?リーダー」
興味深そうに大が聞くと、千絵が答えた。
「強くて優しくて可愛くて、それでいてちょっと変な・・・そんな娘に育ちますようにって願いを込めて私たちの大親友から名前をもらう事にしたの・・・ね?・・・唯・・・」
そう言って赤ちゃん・・・小さな唯を見つめる千絵の顔はすっかり母親の顔になっていた。
(・・・それに・・・もう髪を短くする必要がなくなったもの・・・お帰りなさい・・・唯・・・はじめまして私達の小さな唯・・・)
・
・
・
唯
・
・
・
「・・・ちゃん・・・千絵・・・ちゃん・・・千絵ちゃん」
「・・・ん・・・」
何時の間にか眠ってしまったらしい。
(あ、そうか病院に・・・)
「千絵ちゃん」
顔を上げると心配そうな零の顔が目に飛び込んできた。
「れ、零さん」
耳まで赤くなるのが自分でもわかる。
「ん?どうしたのだ?顔が真っ赤だぞ?」
(あ〜私ったらこんな時に何意識してんのよ)
「な、何でもないわよ!それより唯は?」
「唯ちゃんならさっき治療が終わって部屋に運ばれたよ」
「うん、千絵ちゃんは寝てたみたいだからわかんなかったみたいだけど」
見れば使用中のランプは消えている。
「そっか・・・やっぱり唯は・・・・・・」
そういって力無く立ち上がり歩き出す。
「あれぇ?千絵ちゃん何処へ行くのだ?」
「え?何処って・・・安置所に決まってるじゃない、運ばれたんでしょ?唯・・・」
「おめぇまだ寝ぼけてるんじゃねぇか?」
「え?じゃ、じゃぁ唯は・・・」
「勿論無事なのだ」
「傷もたいしたことねぇってよ」
「そ、そうなんだ・・・う、うわぁ〜〜〜」
千絵はその場で大泣きしてしまった。
こうして唯は傷の様子見と大事をとって入院し、一週間後無事退院したのでした。
「お〜っす!唯!!」
「あ、おはよう千絵」
いつもの挨拶を交わす。
「なんか久しぶりね唯」
「何言ってんの千絵〜あれから毎日病院来てたくせに〜」
「はは〜そうでした」
「変な千絵〜」
じ〜〜〜
「なに?千絵、私の顔何か付いてる?」
「あんた本当に唯よね?」
「当たり前じゃない、病院でもずっとそれ聞いたよ」
「あ、そうだっけか?ごめんごめん・・・・・・ねぇ?唯?」
「今度はなに?千絵」
「私も唯みたいな髪型にしてみようかしら」
「え?急になんで?」
「なんとなくよ、なんとなく、言ってみただけ」
「んもぉほんと変な千絵〜」
いつもと変わらない、いそがしく、退屈しない日々にちょっとだけ、さざなみが立ったような出来事でした。
(唯・・・本当にお帰りなさい・・・)
〜END〜
これがもうひとつのラスト。
その他の話は新スレできてから(藁)
934 :
名無し物書き@推敲中?:02/09/01 01:18
>>825 ありがとう!
最初の方のバージョンは豪の姿に泣かされました。
935 :
名無し物書き@推敲中?:02/09/01 21:24
素晴らしすぎます。
>>825は神として公認されました。
@フッツーのエロくもない三角関係のヤシを書いた
A内容は 唯×零×珠美 一本
チャコ×零×唯 一本 の男女物である
Bここに書くには直接的であり、エロパロに書くには大人しすぎる
某お絵かきBBSの絵に触発された程度のエロ
こんなのここに(または次スレに)書いていいんでしょうか。
因みに文章レベルは並以下です。国語の成績は5段階で3以上ついたことありません。
>>936 他に新作書く人いなそうだし、いいんでないの
スレ存続にもなるし
取り敢えずうpキボン!
では僭越ながら。
目の前を一緒に通り過ぎる二人を見る。
声をかけようと思った二人の顔が笑っていて、やめた。
背の高いくせっ毛の男は、同じくくせっけの女の子の頭に手を置いてまた笑った。
女の子は照れたように笑って、男の背中を叩いて笑った。
過ぎていく二人の背中を見て、ぼんやりと声をかけなかったことを悔いた。
何で声かけなかったんだろ。
見えなくなった二人がどこへ行くのかと考えそうになって考えを止めた。
「バっカねぇ〜、零さんにそんな甲斐性あるわけないじゃない!」
「でも見たんだからこの目で!」
「相手は誰よ、この界隈で零さんのこと知らない女の子なんて小学校捜したっていないわよ」
けらけら笑う目の前の親友は、夢でも見たのよ年がら年中考えてるから、とまたけらけら笑った。
昨日見た女の子は、良く知っていた。高校のときからの友達で、社会人になった今でも時々会う。でも敢えて親友には名前を言わなかった。
「くくくっ…ま、まぁ仮に零さんが女の子と歩いてたとしましょう。
で?どーしてあたしを呼び出してまで報告するわけ?ねぇ?どうして?唯。」
高校のときと変わらぬ意地の悪い質問を、顔を覗き込みながらしたので、高校のときと同じように膨れた顔で「意地悪いよ千絵」と返した。
「たま〜に店に顔出しに来るけど、前ほど頻繁に集まったりしてないみたいだしね。みんな仕事もあるし…
でも零さんが……アハハ、あんたの杞憂もここまで…くっくっくっく……
そんなに心配ならさっさと告白しちゃえばいいのに…あははは」
千絵があんまり笑うので、喫茶店の人がこっちを見ている。別の意味で恥ずかしいわよ、もう。
「高校の時みたいに毎日合うんじゃないし、お店に用もなく行くのも変でしょ?急に電話するのもおかしなかんじだし。」
指折り数える言い訳を、片肘つきながら呆れた顔で返してくる。
「なにバカなこと言ってんのよ、あるじゃないの零さんに会うっていう立派な理由が」
ただでさえ零さんはあんたの帰り時間に合わせてラッシーの散歩してるってのにさ。ちょっとは見習ったらどう?
楽しくて仕方ないという風にからかい口調がエスカレートする。
『わたし珍しいもの好きなんです』
『零さんって見かけによらず結構すてきね』
『ねえ零さんたちもさそいましょうよ』
高校時代、そういえば彼女は彼を気に入っていた。校庭で遊ぶ彼を眺めて笑ってる事だってあった。でもそれは気にならなかった。あの時はみんなが近くにいて、全員が全員までの距離が同じだと思っていた。
彼女が本気で彼を想っていたとしたらなんて考えてもみなかった。
好奇心旺盛で、自分と違って勇気もあって。だからここから動けない自分は二人の背中を見送るしかないのだろうか…
「……なぁに深刻な顔してんの唯!
アンタの他に一体誰があの万年日曜日男に付き合ってられるってのよ」
結局最後まで、千絵はけらけら笑って喫茶店の注目を集め続けていた。
……はずかしいなァもう。
(・∀・)イイ!!
続きが気になる・・
943 :
名無し物書き@推敲中?:02/09/02 01:11
>>939 新作ですか!お待ちしておりました。
続きをがんばってください!!
「や。今帰りかい?」
いつものように帰り道、彼が“散歩のついでに”私を待っている。
「零さん」
その顔はいつもみたいににこにこしてて…いつもより、にこにこしてるようにも見える。
「今日は随分機嫌がいいのね」
「そうかい?いつもと同じだけど」
笑って歩き出す彼の歩幅は、いつもみたくわたしに合わせて少し小さい。この間初めてそれに気付いた。
それを見て彼より40センチ離れてうつむき加減で歩くわたしは、ぼんやりと考え事を始める。彼がいつものように話を始めて、それに上の空で返事をする。
今日はお客さんが少なくてね、でもビンテージのNゲージの修理を頼まれて。
ビックリしたよ、わたしよりずっと年上のおもちゃなんてざらにあるけど、すごく状態がいいのだ。
きっとよっぽど大切にされてたんだよ。そういうのを修理させてもらえるってのは光栄なことだねぇ。
いつも通り、仕事と日常の話。止まらない現実の話。
「ね、ねぇ零さん最近豪くんどうしてる?千絵に聞いてもフツウよって教えてくれないのよ」
「豪くん?…また唐突だな、元気に仕事してるよ。大くんも頑張って仕事してるみたいなのだ。」
指を折りながら、いつものメンバーの名前を連ねながらみんな元気にやってるよと締めくくった。
「唯ちゃんの友達もげんきかね。ほら、織田さんとか物月さんとか」
多分、その気の無いいつも通りの声のかけ方だったんだろうけど、そのときぴたりと足を止めてしまった。
先を歩いているラッシーがそのまま歩き続けるので、零さんもそのまま数歩歩いていった。
「……どうしたのだ?」
「…物月さんのことなら零さんの方がよく知ってるんじゃないの?
こないだの日曜日街の方、歩いてたじゃない」
にっこり笑っていつも通りの声を出す。フツウに、フツウに。
「あれっどうして知ってるのだ?」
きょとんとした顔で零さんがこちらを振り向いた。ああどうか顔が笑っていますように。
「ちょっと見かけたのよ。声をかけようと思ったけど、話が弾んでるみたいだったから遠慮したの」
あんまりにっこり笑いすぎたので、零さんの顔があんまり見えなかった。零さんの声はなんでもないようで、それが逆に重かった。
「はっはっは唯ちゃんらしくないな、一緒に喫茶店行くとこだったんだ」
声かけてくれたら誘ったのに、物月さんも唯ちゃんに会いたがってたよ。
能天気に笑ったりする仕草をずっと見ていて、また新しい零さんを見つけた。
この人はけっこう残酷なのだ。
946 :
名無し物書き@推敲中?:02/09/02 19:03
とおりすがり様>
続きが気になって死にそうです
947 :
名無し物書き@推敲中?:02/09/02 21:36
945の最後の文章にもあるようにとおりすがり様、残酷です。
夜も眠れません
「なにが『物月さんは元気かね』よっ自分の方がずっと親しいんじゃない、わたしなんてもう半年以上会ってないわよっ!大体、物月さんが会いたがってるってことは私に元気かどうか尋ねるの矛盾してるじゃないのよばかっ」
部屋で一人明日の用意なんてしながら寝る準備をしてると、ふつふつとその不条理さに腹が立ってきて、ついぶちぶち文句が出てくる。
「零さんの…ぶぁかっ」
「ねえちゃん、零さんばかってさっきからもう5回くらい聞いたぜ。」
その声に驚いて振り向くと、一平が手をノックの形のまま固まらせて呆れ顔でそういった。
「わっ一平いたの!?」
「居るよ、家なんだから。そりゃいいけどねえちゃんに電話。」
「で、電話?こんな時間に誰よ。」
独り言を聞かれていて居心地が悪いのでちょっと声を荒げてしまう。まったく、プライバシーくらい尊重して欲しいもんだわ。
「さぁ。でもまだ10時前だぜ、このくらいの時間なら別に普通じゃねぇのか?……つか姉ちゃんもう寝るのかよ、パジャマ着て」
また呆れ顔でそんなことを言うので、社会人は朝が早いのよっとフテ寝の準備に理由をつけた。
「はい?お電話借りました」
「唯さん?物月です。ごめんね、忙しかった?」
電話の向こう側から聞こえるのは凛としていて朗らかなあの声だった。
「……こ、こんばんわ…」
「急にごめんねー
今時間いい?…イキナリで悪いけど、ちょっと会って話したいことがあるの。出てこられないかな?」
元気でさっぱりした懐かしい声が耳に障る。…なんでこんなにイライラしちゃうんだろ、こんな気持ちになりたくないのに…
「…い、いいよー」
引きつった笑い声をさらに引きつらせて返事をする。近くのファミリーレストランで30分後に会う約束をして手早く受話器を置いた。
「フリョーだフリョーだ。正月でもないのにこんな夜中に外出て」
「………一平、小学生じゃあるまいしそういうのやめなさい。女の子に嫌われるわよ」
「世界中の誰に嫌われても平気だもんねー」
「そうね、霧ちゃんがいるもんね」
「かっ関係ねーよ霧は!」
…一丁前に赤くなっちゃって。
からかいにからかいで応戦することを覚えて、一平との会話が増えた。普通、大学生の弟との会話は少ないと聞いたからいいことなのだと思う。
保母になってから毎日が苦戦と発見の連続で、それは確かに刺激的で素晴らしいのだけれども、同時に世界が狭くなったようにも思える。
毎日こなす仕事は同じで、でも毎日戦争のような忙しさで、高校の時のようなどこまでも走っていけそうな毎日は遠くて、目の前に山と詰まれた仕事が重力のように身体を地に縛り付ける。
その重力を解いてくれるのは、意外にも一平のからかい口調だった。
「マッ霧だなんて!呼び捨て!」
「うっうるせぇな!さっさと行けよ、黙っててやるから」
シッシと手を振った一平はこっそり耳打ちするようにお父さんとお母さんの居る居間の襖を閉めた。
「じゃあ姉ちゃんも黙っててあげましょう」
そう言ったときには、少し気が軽くなっていた。…ほんと、一平には敵わないね。
……ありがとう。
>「フリョーだフリョーだ」
藁た
ていうか続きを早く早くー
952 :
名無し物書き@推敲中?:02/09/03 01:49
953 :
名無し物書き@推敲中?:02/09/03 16:10
一堂零はずっと考えていた。
いや、考えていたと表現するよりは、悩んでいたと言った方が正しいのかもしれない。
7年前、何とか高校を卒業し、家業の玩具屋を見習いといった形で継ぐことになった彼は、
毎日が充実していて、また新鮮なものだった。
そんな彼は、一体何を悩んでいるというのか。
「う〜ぅむ・・・・。参ったのだ」
クセのある黒い髪の毛をボサボサやる。
〜つづく〜
・・・・と思う
954 :
名無し物書き@推敲中?:02/09/03 17:06
「帰っていいよ」っての久しぶりに聞いたヨ
今時・・・って思ったけど、ユニクロ買ったと思ってやったらマジすごかった。
これは騙しでも違法でもないよ。
■参加方法■(このゲームの仕組み・紹介含む)
@まず、下記4人の口座に¥1000ずつお金を振り込んでください。
(銀行の自動振込機で振り込みます。4人の口座部分を印刷して行くと楽です)
A次に、このメールをそのまま使って、リストにある4つの口座の一番上を削除します。
そして一番下にあなたの口座番号を書きます。
後は、番号を上から順に振りなおします。(こうして順番に上の人が抜けて
いくので違法性はないと弁護士の方の説明がありました)
Bそれをできるだけたくさんインターネットの掲示板に書き込みして下さい。
掲示板を見た人がどんどん同じように振り込んでくれます。
最初の1週間で10件以上振り込みがない場合はもうヒトフンバリします。
C後は、現金¥1000が振り込まれるのを待つだけです。
--- --- --- --- --- --- --- --- --- --- --- --- ---
※一番上の口座を削除するので【法律】を犯さなくて済むのです。
それだけは絶対に守ってください。
※お金を降り込まないでリストに自分の名前を載せると、上位の人の振り込み確認で
訴えられたり、いろいろな攻撃を受けてしまいます。
良心を持って参加することで、みなさんが同条件で収益を期待できるのです。
※参加して2週間を過ぎた頃から降り込み額が平均して増加してきます。
毎日がとても楽しくなる4千円のゲームに騙されたと思って今すぐ参加してみてください。
すごい額になって返ってきます。お金が途切れてきたら上記の行動を繰り返せばいいのです。
-------------------------------------------------------------
■リスト■
(1)群馬銀行 高崎支店 普通 1018272
(2)三井住友銀行 天満橋支店 普通 488044
(3)UFJ銀行 浦安パークシティ出張所 普通 5381782
(4)大和銀行 千里中央支店 普通 7376575
彼女はコーヒーを飲みながら、コーナーソファのある席で雑誌片手に暇を潰していた。
「お久しぶり。待たせてごめんね」
「なに言ってんの、こんな時間に急に呼び出してこっちが謝るとこよ」
少しなんでもない話をして、仕事の愚痴を聞いて、それから少し沈黙が出来た。
その沈黙を破るのは物月さんの仕事のような気がして、黙っていた。やがて意を決したように彼女が口を開く。
「来てもらったのはちょっと話があるからで。
……その話ってのは、零さんのことなんだけど」
きた。
出来るだけ重々しくならないようにした声が、逆にひっくり返って高くなって変な感じだ。まるでさっきの電話でのわたしの声みたい。
「実は前々からちょっと、そのう、交流などがありまして。
交流ってもそんな大げさなもんじゃなくてね、高校の時に一度、二人で遊園地とか行った事とかある程度で。」
彼女らしくもなく固まった声で、少し顔を赤くしてそう言った。その声が変に緊張しててちょっと笑ってしまう。
「やだなー、普通に喋ってよそんな緊張しないで」
言った自分の声も緊張してるのがなんだかおかしい。やだ、なんでこんな二人ともお見合いみたいに緊張してるんだろ?
「高校の頃、告白したことあるのよね。まぁ零さんは全然相手にしてくれなかったんだけど。
で、この間会ってもらってもう一回同じセリフで告白したの。」
ぎくり、と身体が震えた。手に嫌な汗がじわりと広がったのと同時に、顔が引きつった。汗が引くんだか汗が出るんだかよくわかんない。だけど次のセリフまでの時間がひどく長いように感じた。
「零さんをずっと見てたい、ずっと見ててもいいですか?って」
「……はぁ。」
「唯さんはど……」
「あれ?唯ちゃんと物月さんじゃないか。どうしたのだ?こんな時間に」
声の主は、いつものジャンパーに手を突っ込んだまま足を止めて能天気な挨拶していた。
読みづらい。
>高校の時に一度、二人で遊園地とか行った事とかあるとかある程度で
これってもしかして…!!
962 :
名無し物書き@推敲中?:02/09/04 00:09
>>958 続きを毎日楽しみにしています。
この後唯ちゃんはどうなるの?
早く見たいよ〜!
963 :
名無し物書き@推敲中?:02/09/04 03:20
>>960 >>961 正解とみた。
文体が全然違うから他人だろうがネタ勝手に使っていいのか?
意表をついて同一人物ならここまで文体を変えられるのはスゲー
しかし長い。読みにくい。改行くらい入れろボケナス
作品としては申し分ないのだが、いささか小出しにし過ぎでは?
スレも残り少ない事だし、次あたりで一気に最後までアップして欲しい。
965 :
名無し物書き@推敲中?:02/09/04 20:33
とおりすがりおもんない。もうくんな。キモい。
966 :
名無し物書き@推敲中?:02/09/04 20:45
967 :
名無し物書き@推敲中?:02/09/04 20:48
晒しage
「……えーと……」
困ったような笑い顔で、コーナーの席に座らされて両端を固められた零さんが4回目くらいの「えーと」をまた繰り返した。
何か言わなきゃとは思っても、なにを言っていいのか分からないどころかなんで零さんがここに座ってるのかもわからない。物月さんが半ば強引に零さんを座らせて、零さんがオレンジジュースを頼んで飲み終わって、5分ほど全員が空気も重く無言なのだ。
「……えーと……」
おろおろと落ち着きの無い様子で周りを見回したりストローをいじくったり、ひたすらもじもじ動いている零さんは、何度かわたしになにか訴えるような視線を送っていたけれど、こっちが助けて欲しいくらい。
ふっと何か諦めたみたいな顔で物月さんが口を開いた。
「ねぇ零さん、こないだの返事、まだもらってないよねぇ。
今ここに聞かせてもらっていいかな?」
「……ええっ…?なにがっ!?」
その一言で緊張がピークに達したのか、零さんがでたらめな方向を向いて裏返った声で引きつった声を出した。
それを見てめまいと頭痛といたたまれない気持ちがいっぺんに襲ってきたので、つい席を立ってしまった。
二人がびっくりした顔で私を見る。
「ごっ……ごめーん、ちょっとオフロ付けっ放しで来ちゃって……悪いけど帰るね!
これ、払っとくから」
伝票をひったくるみたいにつかんで走ってレジまで行った。
……誰も追っかけて来たりしないでくれたのをありがたいと思った。
ハァハァ言って帰ってきたのはそれからきっかり10分後で、布団を引っかぶって脳みそを真っ白にしてムリヤリ眠った。真っ白にするまでもなく、考え事なんか出来る状態じゃなかった。とにかく頭痛とめまいがして…自己嫌悪に捕まらないように眠るしかなかった。
明日も仕事だし、することはいろいろあって、時間は止まらない。
勝手に考え事をしないように適当でむちゃくちゃな明日の予定を次々たてて、疲れるまでそんなことだけを考えて眠った。
夜が明けて、ぼんやりする頭で朝食を作って出勤する。いつもの道をいつも通りに辿っていく。いつもより5分早く。
夕方には帰り道になるこの道には小さな児童公園があって、そこで毎日零さんは“ラッシーの散歩”をしている。なんとなく目をやると、あのジャンパーが丸くなっているのが見えた。
声をかけるべきかどうか迷ってやめた。視線を元に戻して早足で通り過ぎる。
背中で走ってくる靴音が聞こえたけれど、あえてそのまま通り過ぎた。
それ以上靴音は追ってこなかったのでそのまま保育園の門を逃げ込むようにくぐった。出勤カードをタイムレコーダーに入れる。そうすれば安心なような気がした。
……意気地なし…日常に逃げ込んでるのは自分じゃないか……
ため息をついて深刻な顔をしたところで、今日も仕事はある。仕事に私事を持ち込むのは先生のやることじゃない、と保育士の先輩にありがたい言葉を頂いたことがある。我々は人間である前に先生なのだと。
タイムレコーダーの上に下がっている鏡に向かってにっこり笑う。
しっかりしろ、仕事だぞ。このくらいでめげててどうすんの。
笑うのは仕事かもしれない。けどこの仕事を夢見て選んで、子供たちに接するのは自分だ。負けるもんか。
気合を入れなおして更衣室のドアを開ける。
「おはようございまーす!」
「あら河川さん、随分遅くまで残ってるのね」
園長が声をかけてくれたのはもう夜の7時も回った頃だった。
「園長先生…ええ、明々後日っての健康診断の準備をしてたらいつの間にか……」
そう言いながらも健康診断表にチェックを入れて整理箱に分類する。全く時間を気にしていなかったわけではない。どちらかといえば帰る時間を引き延ばしていた。なんせ家に、今日は遅くなるから夕食が作れないと電話したくらいだ。
「まぁまぁ、そんなの月曜日にみんなでやればすぐに済むのに」
生真面目なんだから、ふふっと園長先生が笑ってから少し怖い声で言った。
「でもこんな時間まで残ってちゃ危ないでしょう、毎日元気で来ることも先生の勤めよ」
「はい、すみません。3クラス分まで終わったからもう帰ります。」
外を見るともう真っ暗で、電話して弟に迎えに来てもらうように頼もうかなと呟くと、園長先生はそれには及ばないと言った。
「…どうしてですか?」
「迎えならもう来てますよ」
だから呼びに来たんのよ。早く用意してあげなさい、もう随分待っていたようよ。そう言って園長先生がにっと笑って職員室を出て行った。
その笑いの意味が分からないまま服を着替えて園長室に行くと、そこにはあのジャンパーが朝の格好とそっくりに丸まっていた。
「やぁ、遅かったね」
二人は無言で歩いていく。
朝、一人早足で辿った道をそっくりなぞって。
頭がぼんやりする。ぼんやりするというよりは頭が考えることを全て拒否している。
視線はずっと足元のままで、でもちっとも前に進まない。足取りが二人とも重い。
「きょ…今日はお店どうだったの?」
「いっいつも通りなのだ」
「……そ、そう…」
たまに出る会話も10秒で終わってしまって、それが余計に無言を甘やかす。二人とも足元を見ながらもくもくと歩く。
ついに児童公園に差し掛かってしまった。児童公園をこえて少し歩けばもう家だ。
「ゆ、唯ちゃん良かったらちょっと話していかないか」
ちょっと裏返った声が頭の上でしたので、うなずいて児童公園のベンチに腰掛けた。零さんが自動販売機でコーヒーを二本買った。
「はい。熱いから気をつけてね」
コーヒーを受け取って二人で飲んで、しばらくやっぱり黙っていた。なんと声をかけていいものか分からない。
「……えーと、昨日のこと…
説明させてくれると嬉しいんだけどな」
いつになく真面目な顔をして零さんが切り出したので、私は相槌を打って声を出さなかった。急だったので出せなかっただけなんだけど。
「昨日は急に物月さんに呼び出されたのだ。唯ちゃんが来るってのは知らなくて」
「それだけであんなにオロオロしてたの?」
「唯ちゃんはビックリしないのか?そこにいるはずのない人がいたら」
「……ちょっとはビックリするだろうけど、あんなにずっとオロオロしないと思う」
そうぼそっと呟いてからまた二人は無言になってしまったので、仕方なく口を開くことにした。
「零さんって、物月さんと付き合うの?」
「ばっばかな!」
「高校の時も告白されたんでしょ?ついこないだもおんなじ様にまた告白したって言ってたわよ」
「……高校の時?」
眉をひそめて訊き返してきた。
「ずっと見てていいですかって、告白されたんでしょ?」
負けずに眉をひそめてそう訊くと、うーんと唸って必死に何かを思い出そうとしているようだった。
「物月さんには卒業式のとき、奇面組の連中と一緒に写真を撮った時にずっと見てていいですかって言うから写真くらいいくらでも見てくれと────」
ばたっ
「おおっどうしたのだ唯ちゃん急に倒れて!?」
「れっ零さん!それは写真のことじゃなくて零さん自身のことよ!普通そんな間違いしますか!?」
「だっだって写真撮るときに聞くからてっきり…」
「二頭身になってもだめです!
…それに、ついこないだはそれじゃ説明できないでしょう」
立ち上がって突っ込みを入れると、いつもの調子でにゃははと笑った。
「いやー、さすがに唯ちゃんが本気になるとコワいのだ。
高校の時はホントに全然気付かなかったんだよ。そりゃぁ遊園地に行った時は物月さんも…いやその。
つまりっ神に誓って物月さんとわたしはなんでもないのだ。」
「…物月さんが零さんを好きでも?」
意地悪なものの言い方をしてみる。きっと知ってるはずだ、あのストレートな物月さんのことだからちゃんと意思表示したに決まってる。
「…………うん。
わたしは唯ちゃんが好きだからって、昨日ちゃんと断ったのだ」
全身の血が
逆流した。
血が逆流すると凄い音がするだろうななんてお思いかもしれないが、逆。全く音が聞こえなくなる。現に虫の音も自分の心臓の音も零さんの声の余韻さえ聞こえなくなった。
「───気付いてた?」
「…いっいいえ……」
「よかった。
……ちゃんと自分から言いたかったのだ。」
頭がガンガンする。目の前がちかちか瞬いて、耳鳴りまでしてきた。
不意打ちで、直球、おまけにストライクなのだから無理もない。そういう風に冷静に自分を見ている自分でさえ手に汗なんか握っちゃってる。
しばらく二人とも固まったまま微動だにしなかった。
一人は自分の発言に、もう片方は相手の発言にショックを受けたらしい。
片方が両手を振りながらやっぱ今のナシ!ナシ!ねっ!と大慌てで静寂を打ち破った。
「めっ、迷惑だったらこうやって迎えに来るのもやめ」
「……めっ迷惑なんかじゃない!
嬉しい、嬉しいんだけどちょっと、その、嬉しさをかみ締めてまして……」
また二人が黙った。
街灯のショートするパチパチッという音と、虫の音が嫌に大きく聞こえる気がする。
「そっ……そうか、わたしはフラれてないのだな?
よ、よかった…」
よかった、と一人満足げに頷いてしばらくうつむいていた彼は、すっくと立ち上がった。
「も、もう遅いのだ。家まで送ろう」
わたしの手を取って立たせた零さんがそう言ったので、小さく呟いてみる。
「それだけでいいの?
ちゃんとした答え、聞かなくていいの?」
そうそうきけるもんじゃないわよ、わたしの告白なんて。精一杯の虚勢を張って、彼の顔を見る。困ったような赤くなった顔で、是非、と言った。……ははは、墓穴掘った……
「好きよ、零さん」
「……まいった。」
いつもわたしは唯ちゃんに置いてけぼりを食った子供みたいだったのだ。ちょっとは追い付けたかな。そう頭の後ろをぽりぽり掻きながら照れたみたいに笑った。
「中学、高校の時はいつも迷惑かけっぱなしだったし、それが居心地良くて。甘えっぱなしだったのが自分でも不甲斐ないなーと。
だから今の今まで言えなかったのだ。父ちゃんの仕事の真似事なんて始めて、問屋とかのいろんな人と会う機会もあってちょっと考えるところもあったから。」
街灯に照らされている零さんの顔にはちょっと影かあって、それは多分弱い街灯のせいじゃないと思う。
「まだ自分で何か出来る段階じゃないけど、今まで頼ってばかり居た自分よりは多少マシになったし、千絵ちゃんにずーずーしいとか言われちゃったし」
力なく笑ってまだわたしの方を見ない。目をあわせない。
「物月さんのこと、ちょっとは好きだった?」
零さんはパッと弾かれたように私の顔を見て、ふっとため息をついてからゆっくり笑った。
「唯ちゃんには負けるけどね」
唯ちゃんも物月さん好きだったんだろ?だから今まで知らんぷりしてたのだ。
お見通しだよ、というふうにそう言う。
「……しらんぷりって、わたしが?それとも零さんが?」
さあね。
背の高い青年が茶目っ気たっぷりにウインクして、さぁ帰ろう。親父さんが心配して泣いちゃうのだと、私の手を引っ張った。
977 :
晒しage:02/09/04 23:49
(・∀・)カエレ!
必死なアンチがおられますな。
個人的には楽しんでます>とおりすがり
じぶんも楽しんでます>とおりすがり
この後の展開が気になる。とくに珠美さんがどう出るのかが。
980 :
名無し物書き@推敲中?:02/09/05 01:11
読者は二人だけという藁
しかもジサクジエーン(・∀・)
981 :
名無し物書き@推敲中?:02/09/05 02:03
個人的には、唯ちゃんの性格にちょっと違和感感じるかも。
>……意気地なし…日常に逃げ込んでるのは自分じゃないか……
とか。言い方が唯ちゃんぽくないかも。。。
でも、全体としてはおもしろいと思って毎日続きを楽しみにしています!
がんばってください。
おもしろい。けど展開がちょっとダルい。
もう少しテンポ良く話が進んでくれると読みやすい。
エロパロスレほどスピーディーでなくていいから(w
アンチの人…あんたもホントに粘着やね。
Yさんのサイト開設初期の頃からだから足掛け5年くらい?
嫌いなら嫌いでもういいかげん足を洗って、彼○でも見つけなよ…。
984 :
名無し物書き@推敲中?:02/09/05 11:40
984ゲト
985ゲト
(・∀・)イイ!!
と思うが、適度に改行してホスィ
987 :
名無し物書き@推敲中?:02/09/05 16:32
とおりすがり、誰も読んでないからもうこなくていいよ
988 :
名無し物書き@推敲中?:02/09/05 16:38
キメングミのラストはどういうイミ? アレ、ユメナノ? ヒドクナイ?
989 :
名無し物書き@推敲中?:02/09/05 16:41
すごい寂しい最後だった。鳴いた。泣いた。
990 :
名無し物書き@推敲中?:02/09/05 16:48
別に泣かなくてもいいだろ
まあ続編のフラキメを見たら
その気も分からないでもないが
991 :
名無し物書き@推敲中?:02/09/05 21:40
991ゲト
このまま放置の方向で
993 :
名無し物書き@推敲中?:02/09/05 22:07
とおりすがりさん、今日はまだ来てないの〜?
もうこなくていい。ウザ。
ここはひどいインターネットですね
996
997です
998なのです
999
1000 :
名無し物書き@推敲中?:02/09/06 00:27
もう995超えたけど次スレは?
1001 :
1001:
このスレッドは1000を超えました。
もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。