〃───、 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
/ _____) |2ゲット。前スレはこっち。
/ /´ (_ _)ヽ |
http://book.2ch.net/test/read.cgi/books/1037374249/ ||-○-○-| |
|(6 ゝ | |
|ヽ θ ノ <
ヽ|\_/ \_________________
⊂二 ̄⌒\ ______.ノ │ (⌒)ヴィシッ!!
)\ ヽ //::::::::|-、 ,-/::::::ノ ~.レ-r┐
/__ )/ │::::::::| /:::::ノ__ | .| ト、
//// / | /::::::::::::| 〈 ̄ `-Lλ_レ′
///(/ │ ││:::::::::::|/::: ̄`ー‐---‐′
((/ │ │/:::::::::::::::::::::::::::;;;;;;;;;;│
│ .│:::::::::::::::::::::::::;;;;;;;;;;;│
〃─── / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
/ _____) |スレタイトルのセンスなくてスマヌ。
/ /´ (_ _)ヽ |許してクリクリ。
||-○-○-| |「犬儒派だもの」はまだ買ってない。
|(6 ゝ | |誰かワシの家の庭に投げ込んでくれワラ
|ヽ θ ノ <犬儒派〜はローカル書店でも売ってるみたいやね。
ヽ|\_/ |呉もそこそこ有名になってきたの〜。
ノ二ニ.'ー、`ゞ \_________________
Y´⌒` r‐-‐-‐/`ヽ、≡=─
|; ⌒ :; |_,|_,|_,hに丿ヽ ≡=─
.|: ; : : : .| `~`".`´ ´"⌒⌒)≡= -
. |; ; ; ; 人 入_ノ´~ ̄ ≡= -
l ; ;/ // /'' ≡=─
よしりんほどじゃないけど
呉先生も少し有名になってきたみたいだじょ
がいしゅつだけど今年の呉先生に期待する
『現代人の論語』も日の目を見そう
夫子の愛読書、噂の真相がとうとう廃刊らしいですね
ところで最近の文章になればなるほど読点が少ないような気が。
私は黙読する時でも「、」でひと呼吸おいてしまうたちなので
封建主義久々に読んだら読みにくいったらなかった。
でも極初期の劇画列伝(だったかな?ガロの)はそうでもなくて,むしろ今に近い。
やっぱ想定読者層とかを考えて意識的に変えたりしてるんだろうか。
私の妄想にすぎない気もするけど。
age
10 :
無名草子さん:03/03/21 12:36
“羽鳥ヨシュア”でヤフー検索したら4件しかヒットしなかった......
新スレおめでとう!
新スレおめでとう。
元気で頑張っているのだね。
それはそれとして、「○崎はイラク攻撃をどう考えるのかァ!」
/ __, ィ_,-ァ__,, ,,、 , 、,,__ -ァ-=彡ヘ ヽ
' 「 ´ {ハi′ } l
| | | |
| ! | |
| │ 〈 !
| |/ノ二__‐──ァ ヽニニ二二二ヾ } ,'⌒ヽ
/⌒!| =彳o。ト ̄ヽ '´ !o_シ`ヾ | i/ ヽ !
! ハ!| ー─ ' i ! `' '' " ||ヽ l |
| | /ヽ! | |ヽ i !
ヽ { | ! |ノ /
ヽ | _ ,、 ! , ′
\ ! '-゙ ‐ ゙ レ' や ら な い か ?
`! /
ヽ ゙  ̄  ̄ ` / |
|\ ー ─‐ , ′ !
http://nagoyanet.ne.jp/yukawa/img-box4/img20030314205532.jpg http://nagoyanet.ne.jp/yukawa/img-box4/img20030316101739.jpg http://nagoyanet.ne.jp/yukawa/img-box4/img20030316101840.jpg http://nagoyanet.ne.jp/yukawa/img-box4/img20030315083711.jpg http://nagoyanet.ne.jp/yukawa/img-box4/img20030315172635.jpg http://nagoyanet.ne.jp/yukawa/img-box4/img20030316104512.jpg
14 :
無名草子さん:03/03/21 18:28
>>13 夫子はホモマンガもチェックされているのだろうか?
つーかコミケ本とかあーゆうのについてのコメント見たことないな
誰か知ってる非といる?
多分「日本経済入門」とかと同じような理由で批判されるんだろうが
15 :
無名草子さん:03/03/21 18:29
髪の毛短い彼、キターーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!
16 :
無名草子さん:03/03/21 18:34
連載が終了しているにもかかわらず
単行本化してないのって結構ある?
例えば、論語のやつ(これは今年でそうだけど)とか……
18 :
無名草子さん:03/03/21 20:07
呉夫子の人間アカデミーでの講義「不条理なるものとしての人間」の
ttp://www.ittsy.net/academy/guidance/lecture.htm 講義録、HPで公表されないかなぁ。
受講した人、どんな内容だったか教えてちょ。
代わりと言っちゃあなんだけど、呉子の未刊行コラムの一部を引用するから、
お願い。
「子曰く、徳孤ならず、必ず隣あり。」(里仁篇・第25章)
今月の一章の意味は明解である。徳は孤立することはない、必ず同志が隣に
いる、という意味だ。明解である。しかし、明解ではあるけれど、平板ではな
いはずである。
我々は論語の中の言葉を聖人の発した聖句として読むことに慣らされている
。それは、法律の条文か数学の定理のようなもので、これを忘れないように暗
記してさまざまな事例に当てはめればいい、と思っている。そこには思想家孔
子の姿はない。悩み、考え、学び、闘う人間の姿はない。法律の条文や数学の
定理でさえ、明解簡潔にまとめられたその言葉の背景には、法学者や数学者の
苦悩や葛藤や決意や歓喜がある。人類最初の思想家孔子の言葉にそれがないは
ずがない。経学イデオロギーとしての儒教は、これを押し隠し、孔子の言葉を
平板な聖句と変えた。
21 :
?3?w?E`?o?J:03/03/22 01:46
子曰く、人能く道を弘む。道、人を弘むるに非ず。(衛霊公篇・第29章)
人間こそが理想の道を弘めるのである。理想の道なるものが最初にどこかに
あって人間を使嗾(しそう)するのではない。この孔子の言葉を、何人かの先
学のように、イデオロギーよりも人間を優先する人間主義の表明とするのは、
いささか言い過ぎかもしれない。それでも、抽象化された理念が先にあるので
はなく、その理念を生み、それを実践する人間がまずあるのだ、と孔子が言い
たかったことはまちがいなかろう。
徳孤ならず、必ず隣あり。これも意味は明解であるが、平板な聖句ではない
。論語全体の劈頭(へきとう)、学而篇・第1章に「人知らずして慍(うら)
みず」(人が自分を評価してくれないからといって恨んだりすべきではない)
が出、その後、論語全体に四回も五回も同旨の言葉がくりかえされることは、
前に指摘しておいた。例えば、憲問篇・第32章には「人の己を知らざることを
患えず、己の能なきを患う」とある。他人が自分の能力を知ってくれないと悩
むより、自分に能力があるかどうかを悩むべきだ、というのだ。こういう言葉
がくりかえされるのは、実は孔子が自分自身に言い聞かせていたのであり、人
の知らざるを慍んでいたことの反面なのである。
だが、それでも徳は孤立することはない。必ず同志はいる。徳は個々の能力
を含んで、それを超えたものだからだ。
子曰く、驥(き)はその力を称せず、その徳を称す。(憲問篇・第35章)
名馬は、その能力によって称賛されるのではなく、その徳によって称賛され
るのだ。馬に徳というのは、少しわかりにくい。持って生まれた能力を十分に
生かした、人間で言えば人格に相当するものだろう。それこそが称賛されるべ
きだというのである。そして、また、徳は孤立することはない。徳は人間の普
遍性の象徴でもある。それ故に、徳は共同体の軛(くびき)を超える。
子曰く、郷原(きょうげん)は徳の賊なり。(陽貨篇・第13章)
ものわかりのよいだけの善人は、村では立派な人(郷原)とされているだろ
う。しかし、そんな輩こそ、実は徳の賊なのだ。孔子は、孝に代表される共同
体的・血縁的な徳目を重視したけれども、無自覚に因習に従ったのではない。
伝統を自覚的に組みなおすことによって新しく思想を創出したのである。その
時、旧来の共同体的・血縁的な徳目は普遍的な徳になり、共同体を超える広が
りをも持った。
先月、君子と九夷(九種類の蛮族)について書いた。孔子は、九夷の地は必
ずしも下等で非文化的ではない、と言う。文化的かどうかは、そこに君子が住
むかどうかによって決まるのだ、と。似たことが、子路篇・第19章で、ハン
(漢字で書くと、木メメ木の下に大の字)遅(ち)との問答の中で語られる。
ハン遅が仁について質問した。先生が答える。
生活のしかたは驕り高ぶることなく、仕事は慎重にし、人とのつきあいは誠
実にするのが大切だ。これはたとえ「夷狄(いてき)」の地に行ったとしても
捨て去ってはいけない。
また、衛霊公篇・第6章でも、子張との問答として同様のことが語られる。
子張が、理想や政策がうまく達成できるような心構えについて質問した。先
生が答える。言葉にまことがあり行いに手ぬかりがなければ、たとえ「蛮貊(
ばんばく)の邦(くに)」であったとしても理想や政策はうまく達成されるだ
ろう。反対に、言葉にまことがなく行いに手ぬかりがあれば、国内の小さな町
でも達成はできないだろう。
徳の普遍性は「華夷秩序」を超える。いや、本当は超えないかもしれない。
徳にも、民族性や時代性は必ず刻印されるからだ。しかし、徳の道を歩もうと
する人によって、華夷秩序は超えられる。徳孤ならずと信じているからだ。思
想家は昔から普遍性の根拠を求めてきた。イエスは聖霊にそれを求め、マルク
スはそれをプロレタリアートに求め、マンハイムは知識人たることにそれを求
めた。いずれが正しいか、答えはむつかしい。だが、誰もが同じように思って
いたはずだ。徳孤ならず、と。
(『現代人の論語』第47章 徳の普遍性)
馬鹿孤ならず。必ず隣あり。
>>20-24の書き込みをされた方
>呉夫子の人間アカデミーでの講義「不条理なるものとしての人間」
残念ながら、受講していません。しかし、私は貴方の書き込みの労
を徳とします。徳孤ならず。
徳孤ならず、必ず隣あり。これも意味は明解であるが、平板な聖句ではない
。論語全体の劈頭(へきとう)、学而篇・第1章に「人知らずして慍(うら)
みず」(人が自分を評価してくれないからといって恨んだりすべきではない)
が出、その後、論語全体に四回も五回も同旨の言葉がくりかえされることは、
前に指摘しておいた。例えば、憲問篇・第32章には「人の己を知らざることを
患えず、己の能なきを患う」とある。他人が自分の能力を知ってくれないと悩
むより、自分に能力があるかどうかを悩むべきだ、というのだ。こういう言葉
がくりかえされるのは、実は孔子が自分自身に言い聞かせていたのであり、人
の知らざるを慍んでいたことの反面なのである。
-----------------------------------------------------------------
このへんが、前スレに出ていた浅野裕一教授(東北大)の着眼点と同じ
なんだよね。浅野氏は「これを売らんかな、これを売らんかな。われは値を待つものなり」
なんて部分も合わせて、権力を求めてなお果たせなかった男、としての孔子を描いている。
ちょっとそれるけど、浅野の指摘として「孔子は周の礼をマスターしている、と自称しているが
歴史をみれば、それはわれわれが鎌倉時代(だったかな?うろ覚え。)の礼法や慣習を
全て知っていると自称するようなものだ。しかも彼は正式に礼を師から学んでいない。
周の礼は吾にあり、というのは、彼のハッタリかもしくは妄想的ともいえる宗教的信念を
あらわしている」云々。
そういえば、もうすぐ大学も新学期だな。
パンキョー受け持つこともあるはずなので、トンペイでヒマなヤシは受講するか
ニセでもぐりこんでみ。ライブ講義がおもろいことは保証する
アシッド:酸。酸性の。
28 :
無名草子さん:03/03/22 07:45
>>27 辞書的にはそうだけど、ドラッグという意味もあります。
音楽的にはacid houseなんてムーブメントもあったり。
カルチャー的な文脈のある言葉です
もぐってみよーかな……。
で、どこの学校なのでしょうか?まだ東京理科?
現役生の方、講義スケジュール教えてくれると嬉しい。
明治学院でもマンガの講義してるんじゃなかったっけ。
32 :
無名草子さん:03/03/22 09:20
>26
白川静は『知の愉しみ 知の力』(致知出版社)で、詩の引用
をする際、他の者は「誌に云う〜」という言い方をするのに、
孔子はそのまま詩の文句をとなえる。これはいきなり歌いだ
しているようなものなんだという意味の事を述べています。
対談相手は渡部昇一。それでも...という方は一読されては。
33 :
無名草子さん:03/03/22 13:00
34 :
無名草子さん:03/03/22 14:33
>>20 その講義をまとめて5人がちくま新書から出版するのに、
呉さんはださないんだよな。
36 :
無名草子さん:03/03/22 16:09
37 :
無名草子さん:03/03/22 16:13
>>10 それでは宇土まんぶにすら完敗ですな。(32件)
38 :
無名草子さん:03/03/22 16:52
>>14 夫子のことは知らないが、たしか以前読んだフレデリック・ショットのマンガ評論書に
紹介された作品群のうち、ホモマンガの占める本数がビミョーに無視できない比率で
あった事ならばしかと記憶しております。
39 :
無名草子さん:03/03/22 17:06
>>38 フレデリックショットは、岡田斗司夫の「東大オタク学講座」に孔子として、
じゃなくて講師として出てきてたな。
それによると彼の本は大学の教科書として使われてるらしいけど
そんなんでホモの毛唐がへんな期待を抱いて来日したら…
(((( ;゜Д゜)))ガクガクブルブル((((
いや、その前に
>>13をPCにダウンして保存しまった俺自身について考えるべきか
40 :
無名草子さん:03/03/22 17:49
>>32 >対談相手は渡部昇一。それでも...という方は一読されては。
それでも・・・というのには笑った。
41 :
無名草子さん:03/03/22 19:34
42 :
無名草子さん:03/03/22 19:45
旧友、きゅうゆう、ですね
旧の別字のようです。手元の漢字源@canonIDF4500には詳しい説明はありませんでした…
45 :
無名草子さん:03/03/22 22:18
犬儒派だもの
アマゾンランキング15242位。
ベストセラーにはほど遠いなあ。内容は面白いのに。
46 :
無名草子さん:03/03/22 23:36
神田の東京堂書店ではきちんと新刊が並ぶ棚に平積みになっていたよ。
さすが東京堂。
アマゾンは20冊くらい買ったら1位になるんじゃないかな。
買って周りにおすそわけしたれ。
んで、一冊くらい西尾幹二の家にほうりこんだれ(笑
> 懇親会には20名ほど参加していただきました。ここでもしばし独演会。
> 中島みゆきの話になったら、もはや他を寄せ付けませんでした。こうなると、
> なんとしてでも、ぜひ3期も、と主催者は改めて考えました。次回は3月15日となります。
呉智英のおかげで中島みゆきファンになった者としては、是非話聞きたかったなあ
小島祐馬・宇野哲人『中国の古代哲学』(講談社学術文庫)が、浅野裕一の解
説付きで今月発売されたね。
呉夫子も影響を受けたという小島祐馬の最後の著作「社会思想史上における『
孟子』」が収録されていて、浅野先生の解説によれば、「常に利益の争奪に明け暮れる闘争型の利益社会では、世界の恒久平和は
望めないとして、仁義と愛敬を紐帯とする孟子型の共同社会によって、恒久的
な平和を目指すべきだと訴える。社会思想史といった斬新な方法論を中国哲学
史研究に導入し、経書を無批判に信奉する護教的経学に批判的だった小島が、
最晩年に『世界は一家』式の儒教精神に回帰したのは、極めて興味深い現象で
ある」とある。
昨年、夫子が絶賛していたF.ジュリアンの『道徳を基礎づける』に先行する小
島の孟子論、かなり図式的な印象を受けるものの、きわめて興味深い。
51 :
無名草子さん:03/03/23 03:17
>>50 HNを変更されることを検討してください。
本当の「無学」や「バカ」が困ります。
52 :
無名草子さん:03/03/23 14:49
バカにつける薬10万部で満足するなと誰か呉智英に言ってやってください。
なんで売れないのかな。
>>52 『バカ(略)』はそもそも大きな書店以外では
置いていないんじゃないか。
『バカ』に限らず私の住んでる田舎町には
あんまり呉夫子の本は置いていない。
都会にしか置いてないものは売れない。
54 :
無名草子さん:03/03/23 19:16
>>48 『人間学アカデミーの掲示板』読みました。情報提供多謝。
リンク先の話ですが、ヤーコプ・フォン・ユクスキュルの
本は『生物から見た世界』だと思います。
55 :
無名草子さん:03/03/23 19:24
書き下ろし本を出版する能力が無いのならせめてマンガ論の講義録を出版してもらいたい。
そこそこ売れるでしょう。
大月さん……産経に乱入ですか
57 :
無名草子さん:03/03/23 22:31
犬儒派だもの読了。
呉智英のいつもの調子が心地よい。
まあ僕は呉智英の長年の読者だから。
でも初めて呉智英を手にする人は何と言うだろうか。
58 :
無名草子さん:03/03/24 00:47
同じく犬儒派だもの読了。
円谷と上州農婦の遺書、呉の本読んではじめて泣いた。
59 :
無学なバカ改メ生ける屍:03/03/24 01:17
>>58
アレ読むと、生半可な気分じゃ自殺できないと思うよね。
つーか、そう遠くはない老親の介護を終えるまで、死ねないわな。
60 :
無名草子さん:03/03/24 01:36
>>58 58さんへ
円谷氏の遺書を読んだのは今回が初めてと解釈してよろしいのでしょうか?
(この遺書はかなり有名なので、ちょっとお尋ねする次第)
三島由紀夫が“壮烈な(偉大な?)武人の死”と評したらしいが、もし新聞載ったコメントとかではなく『円谷幸吉論』のような文章が存在するとしたら是非読みたい。
61 :
無名草子さん:03/03/24 02:02
>>60 寡聞にして40を過ぎた今まで知りませんでした。
ネットで検索したけど有名だったんですね。
「『死んでもいいや』症候群」(宝島文庫)に夫子の自殺についての文が
載っていると聞いて今月かって読んだら、犬儒派に収録された……
円谷ってだれ?
>>48 >そしてマッカーサーへの、摩訶不思議としかいいようのない「手紙」の数々。
呉智英は「拝啓マッカーサー元帥様」も結構お気に入りみたいだな
「マン狂21」のまえがき、「知の収穫」の読書目録と
どっちもタイトルくらいしか紹介してないのに……
去年岩波現代文庫に収録されて、漏れもやっと読んだよ
65 :
無名草子さん:03/03/24 04:18
66 :
無名草子さん:03/03/24 09:56
美味しゅうございました
だっけ?
67 :
無名草子さん:03/03/24 10:12
呉先生とは支那仲間の高島俊男も
円谷幸吉の遺書を絶賛していたよ
書名はわかんないけど?
68 :
無名草子さん:03/03/24 11:04
関係ないけど呉と高島は風貌がなんとなく似ている
69 :
無名草子さん:03/03/24 11:55
二人とも独身だし
>>64 私も「知の収穫」の紹介を読んで
「拝啓マッカーサー元帥様」を読みました。
確かにこれは興味深く、面白い本でした。
>>48で紹介されている掲示板に出てくる被爆者を偽る人の話は
伊藤明彦著「未来からの遺言」からですね。
これは「現代マンガの全体像」の作家論・作品論で
中沢啓治を取り上げたページに
「驚くべきルポタージュ」として紹介されてます。
この本は、夫子が他で紹介された
中条一雄著「原爆と差別」でも取り上げられてます。
夫子も「原爆と差別」→「未来からの遺言」という流れで
読まれたのでしょう。
71 :
無名草子さん:03/03/24 14:11
72 :
無名草子さん:03/03/24 17:50
>>70 >「拝啓マッカーサー元帥様」
僕も読みました。
大月書店の本は好んで買うわけではありませんが呉智英が紹介していたので。
白瀬中尉の親族で悪思想にそまったどうしようもないやつが印象に残っています。
「未来からの遺言」「原爆と差別」いずれも呉智英の書評で知りました。
どちらも読んで面白い。現在はどちらも手に入りません。
本はあるときに買わないとあとでは入手不可になってしまったりします。
しかし難しすぎて読んでもよく分からない本も存在します。
仕事で読んでいるわけではないのでほどほどの熱意で本を収集しています。
74 :
左翼より左翼:03/03/24 19:04
>72
『マルクスに凭れて六十年 自嘲生涯記』岡崎次郎/著 青土社
もそういった流れに入りますね。
こうしたいわゆる『左翼』色のある良書は、いまや呉智英
が紹介しなくては一般の読者に知られることはないかもし
れません。
いっそのこと、呉智英編で、必読左翼系文献を選集にして
出してもよいかも。
75 :
無名草子さん:03/03/24 20:43
そういえば昔、呉先生と坪内祐三氏で「日本の五十冊」(だったかな)を選んでましたよね。
あと、松本健一氏と長谷川三千子氏と呉先生で「日本近代の百冊」も選んでましたよね。
読んでみたいんですけど、どの単行本にも入ってないでしょう?
古本屋で掲載紙を探さないと駄目かなぁ。
76 :
無名草子さん:03/03/24 20:51
age
77 :
無名草子さん:03/03/24 21:10
普段は別板のスレを常連にしているものだが
最近コテハン叩きが執拗に続きみんな逃げてしまった。
あのスレに書込んでいるのは吉外とその被害者のみ。
なにか言って自分が標的にされるのも嫌なのでどっちの顔もたてて僕も逃げてきた。
本を出版する人だけが被害にあうわけではないんですねえ。
>>75 RONZAじゃねえや、月刊朝日ね。あと一人は長谷川三千子。
俺はコピー持ってるな。
ちなみにあそこで「読書を生業としているのに『戦艦大和の最期』も
読んでいなかった」とおどろかせたのは「本の雑誌」だ
>>75 > そういえば昔、呉先生と坪内祐三氏で「日本の五十冊」(だったかな)を選んでましたよね。
> あと、松本健一氏と長谷川三千子氏と呉先生で「日本近代の百冊」も選んでましたよね。
> 読んでみたいんですけど、どの単行本にも入ってないでしょう?
> 古本屋で掲載紙を探さないと駄目かなぁ。
どんな本が挙がってたのかリスト知りたいな
80 :
無名草子さん:03/03/24 21:45
>>75 呉智英&坪内祐三のほうは
「戦後論壇 この50人・50冊」
『諸君!』1997年(平成9年)11月号掲載されている
松本・長谷川は分からん
『諸君!』で坪内が連載していた
「戦後論壇の巨人たち」早く単行本にしてほしい
本の紹介といえば、「この新書がすごい!」(洋泉社)で
岩波新書青版を数冊紹介してる
82 :
無名草子さん:03/03/24 21:51
>>75,78,79
松本・長谷川は78氏もおっしゃるとおり『月刊ASAHI』
93’,十月号です。
83 :
無名草子さん:03/03/24 22:32
呉智英先生出演の『朝まで生テレビ(死刑制度是か非かの回)』の録画ビデオは自分の宝物です。
84 :
無名草子さん:03/03/24 22:38
TVタックル第一回のゲストだったということを
聞いたことがあるけど真偽のほどは不明。
知ってる人居ない?
85 :
無名草子さん:03/03/24 22:51
キムタクと一緒にテレビ出演しているのを観たことがあります。
チョーマジレスです。
86 :
無名草子さん:03/03/24 22:52
>>83 石井苗子が「仇討ちなんて信じられない!」
とぬかすやつ
呉先生もー『朝生』でないだろーから貴重だよー
西枇杷役場訴えたやつどーなってるのかなー?
87 :
無名草子さん:03/03/24 22:53
>>81 『岩波新書青版ビンテージの時代』で夫子が紹介したもの
初めから長い寿命を予想されたもの
「支那思想と日本」 津田左右吉
「雪」 中谷宇吉郎
「日本の数学」 小倉金之助
「新唐詩選」 吉川幸次郎・三好達治
「日本の思想」 丸山真男
青版ビンテージ600〜800番台
「栽培植物と農耕の起源」 中尾佐助
「朱子学と陽明学」 島田虔次
「『おかげまいり』と『ええじゃないか』」 藤谷俊雄
「火縄銃から黒船まで」 奥村正二
「知識人と政治」 脇圭平
「山の思想史」 三田博雄
トンデモ本
「<神>の証明」 落合仁司 (講談新書)
「韓国からの通信」 T・K生
88 :
無名草子さん:03/03/24 22:55
>>85 ゴーセンに載ってたやつ
美人の秘書がお供していたらしいけど
だれなの?
89 :
無名草子さん:03/03/24 23:05
教育テレビにも出ていた
どらえもんの方の藤子不二雄の追悼だったけ?
社民党の福島瑞穂もでていて、
「のび太くんはもっと何とかならないの」に対し
「福島さん、それはあなたの願望だよ!」
TVタックルにも何回か出てはいたはず
90 :
無名草子さん:03/03/24 23:31
>理想の上司はビートたけしさんと黒木瞳さん
理想の先生はゴチエイ!?
91 :
無名草子さん:03/03/24 23:50
『犬儒派だもの』、身辺ネタもだけど、バタイユなんて
名前も出てきていた。
92 :
無名草子さん:03/03/24 23:51
>>75 どっかにその画像が落ちてたんだよね
俺も拾ったはずなんだけど、今見たらどこにもなかった
>>75
>『諸君!』で坪内が連載していた
>「戦後論壇の巨人たち」早く単行本にしてほしい
禿しく同意。『諸君』96年7月号から連載されてたのは知ってるけど、全部
で何回なのか、情報希望。
>>80
補遺。呉智英・坪内祐三が選んだ「戦後論壇この50冊」は以下の通り。
山田宗睦『危険な思想家』本多秋吾『物語戦後文学史』福田恆存『一匹と九十
九匹と』林達夫『共産主義的人間』小泉信三『共産主義批判の常識』高杉一郎
『極光のかげに』竹内好『日本イデオロギー』葦津珍彦『永遠の維新者』末松
太平『私の昭和史』吉田満『戦艦大和ノ最期』大宅壮一『「無思想人」宣言』
花田清輝『復興期の精神』鶴見俊輔『共同研究 転向』吉本隆明『共同幻想論
』丸山真男『日本政治思想史研究』桑原武夫『第二芸術』梅棹忠夫『文明の生
態史観』今西錦司『私の進化論』井上章一『美人論』きだみのる『気違い部落
周游紀行』伊藤整『近代日本人の発想の諸形式』小林秀雄『考えるヒント』三
島由紀夫『文化防衛論』坂口安吾『日本文化私観』蓮實重彦『表層批評宣言』
柄谷行人『日本近代文学の起源』浅田彰『構造と力』中沢新一『チベットのモ
ーツァルト』西部邁『経済倫理学序説』江藤淳『アメリカと私』岸田秀『もの
ぐさ精神分析』網野善彦『無縁・公界・楽』阿部謹也『ハーメルンの笛吹き男
』宮本常一『日本残酷物語』石光真清『城下の人』四部作・大野晋『岩波古語
辞典』本多勝一『日本語の作文技術』古田武彦『「邪馬台国」はなかった』
山口昌男『人類学的思考』唐木順三『現代史への試み』橋川文三『日本浪曼派
批判序説』羽仁五郎『都市の論理』田中明『常識的朝鮮論のすすめ』中条一雄
『原爆と差別』原田種成『漢字の常識』白川静『孔子伝』袴谷憲昭『批判仏教
』遠山啓『数学入門』小田実『何でも見てやろう』筒井康隆『断筆宣言への軌
跡』
>>82
長谷川・松本との鼎談『「読んだあと議論する場」がなくなってしまっ
た』補遺。呉夫子が紹介したものは、以下の通り。
高杉一郎『極光のかげに』大宅壮一『「無思想人」宣言』江上波夫『騎
馬民族国家』臼井吉見『近代文学論争』伊藤整『近代日本人の発想の諸
形式』丸山真男『日本政治思想史研究』小島祐馬『中国思想史』後藤末
雄『中国思想のフランス西漸』島田虔次『朱子学と陽明学』吉田満『戦
艦大和ノ最期』石光真清『城下の人』遠藤誉『チャーズ』末松太平『私
の昭和史』田中明『常識的朝鮮論のすすめ』中条一雄『原爆と差別』松
下竜一『砦に拠る』宮本常一ほか『日本残酷物語』白川静『孔子伝』大
野晋『日本語の年輪』森銑三『西鶴と西鶴本』広重徹『近代科学再考』
葦津珍彦『永遠の維新者』梅棹忠夫『文明の生態史観』松田道夫『恋愛
なんかやめておけ』宮城公子『大塩平八郎』加藤九祚『天の蛇』岡崎次
郎『マルクスに凭れて六十年』宮田登『ミロク信仰の研究』阿部謹也『
ハーメルンの笛吹き男』網野善彦『無縁・公界・楽』足立巻一『やちま
た』
その他、『ORGAN』VOL.7(現代書館)収録の「宗教と非宗教の境界を
見る二十冊」虔次
R.オットー『聖なるもの』、W.ジェイムズ『宗教的経験の諸相』、『聖
書』、ものみの塔聖書冊子教会『進化と創造』、F.エンゲルス『家族・
私有財産・国家の起源』、V.ランテルナーリ『虐げられた者の宗教』、
梁恒+J.シャピロ『中国の冬』、袖井林二郎『拝啓マッカーサー元帥様
』、D.H.ロレンス『現代人は愛しうるか』、中村元・三枝充●『バウッ
ダ』、定方晟『須弥山と極楽』、吉田久一編『仏教』、白川静『孔子伝
』、武内善雄『儒教の精神』、島田虔次『朱子学と陽明学』、荒木見悟
『仏教と陽明学』、高田淳『易のはなし』、P.C.デイヴィス『宇宙はな
ぜあるか』
その他、『ORGAN』VOL.7(現代書館)収録の「宗教と非宗教の境界を
見る二十冊」
R.オットー『聖なるもの』、W.ジェイムズ『宗教的経験の諸相』、『聖
書』、ものみの塔聖書冊子教会『進化と創造』、F.エンゲルス『家族・
私有財産・国家の起源』、V.ランテルナーリ『虐げられた者の宗教』、
梁恒+J.シャピロ『中国の冬』、袖井林二郎『拝啓マッカーサー元帥様
』、D.H.ロレンス『現代人は愛しうるか』、中村元・三枝充●『バウッ
ダ』、定方晟『須弥山と極楽』、吉田久一編『仏教』、白川静『孔子伝
』、武内善雄『儒教の精神』、島田虔次『朱子学と陽明学』、荒木見悟
『仏教と陽明学』、高田淳『易のはなし』、P.C.デイヴィス『宇宙はな
ぜあるか』
乙。
外吉さんは葦原さんだろうか。
とりあえず神認定しちゃう!
>>98
いや、漏れは無学なバカで生ける屍のような生活を送る精子ん異常者でげす。
『ORGAN』で発表された呉夫子による宗教論は以下の通り。
宗教の特性を表すいくつかの目安。
(1)まず、宗教は、超越的なものの存在を認める観念体系である。その超越
的なものは、究極的な単一物・単一者であることもあるし、複数存在すると考
える立場もある。複数派の中にも、階層性のある複数と考えるものと、階層性
はとりたててなく等格の超越者が複数存在すると考えるものがある。
(2)次に、その超越的なものは、抽象的であっても具体的なものであっても
いいのだが、何らかの意志・感情に類するものを持っていなければならない。
法則や原理は、それに意志・感情はない。パスカルの法則やアルキメデスの原
理は、人間の力ではそれを超えることはできず、少くとも古典力学の適用され
る範囲では世界を絶対的に支配している。だが、この法則や原理は意志も感情
もないから、人間との間に、崇拝・恭順・畏怖・歓喜などの伴った交流が生じ
ない。
(3)前項と関連するが、人間が超越的なものと交流するための、何らかの行
動がなければならない。それはおおむね型があり制度化され、ある集団が管轄
している。すなわち、儀礼と教団である。
(4)また、宗教は、少くとも潜在的には体系性があり、世界観・歴史観など
を持っている。たまたま一回的に神秘的(超越的)な体験をしても宗教とは言
えない。ある時たまたま私の身体が地上から浮いたとしても、それはそれだけ
のことである。この時、超能力とか天使の助力とか、ある体系性の文脈で考え
たとすれば、宗教的である。
(5)その体系の規模・普遍性については、ある程度のとしか言えない。但、
体系内部での整合性・一貫性はなければならない。しかし、これすらも実はあ
る程度ということになる。また、その体系を根本部分で成立させている第一原
理は、一種の公理であり、真偽は論証不能である。信ずるよりしかたがない。
以上、五点ほどになるだろうか。仮にこれを短い言葉で表現すれば、(1)
超越性、(2)人格性、(3)儀礼性、(4)体系性、(5)信仰性、という
ことになるだろう。
確かに、これで常識的に我々が宗教だと考えるものは、ほぼカバーできる。
しかし、仏教や儒教などには微妙な問題が残るだろう。また多くの政治的イデ
オロギー、科学上の立場なども、このうちのいくつかを具えている。フランス
革命時のロベスピエールらの思想は、(1)(3)(4)(5)を具え、(2
)もかなり具えている。進化論が宗教かどうかについても、キリスト教徒の方
から反撃が出ているぐらいで、(1)(4)(5)は具えていると考えていい
。
孔子は天を信じていたから、儒教も、(1)(3)(4)(5)を具えてる宗
教だと言えるんだろうね。
102 :
無名草子さん:03/03/25 14:35
春だ!吉外警報発令!
>田嶋陽子氏が出馬へ 神奈川知事選
103 :
無名草子さん:03/03/25 16:09
「21世紀へ残す本残る本」呉智英
『フランス革命と左翼全体主義の源流』J・L・タルモン著
『城下の人』以下4部作 石光真清著(中公文庫)
『やちまた』足立巻一著(朝日文庫)
經新聞フロントページ 2000.03.18、03.25、04.01
呉子の「スタンダードの喪失〜思想の標準としての論語」、未読の方はご覧あ
れ。
愛読書は『論語』です、などという人の話はあまり信用しない方がいい。井
上靖の『孔子』あたりを読んでつまらぬ道学趣味に取り憑かれ、『論語』の章
句の片言隻句を玩んで得意がっているだけの輩が多いからである。およそ、『
論語』だろうと『聖書』だろうと、あるいは『共産党宣言』だろうと、そこか
ら硬直した道徳律を引き出し、それを人生や社会にあてはめて満足するなどと
いうことは君子(この語の意味は重層的だが、仮に知識人とでもしておこう)
たる者のすべきことではない。それこそ『論語』の一章にこうある。
「人、よく道を弘む。道、よく人を弘むるにあらず」(衛霊公(えい
れいこう)篇29章)
道とは何か。漠然と人間の踏み歩むべき理念という意味でもあろう。
端的に道徳と言ってもよかろう。荻生徂徠の言うように、古代に仮想さ
れた理想の政体という意味かもしれない。そのどの意味においても、人
間こそが道を弘めるのであって、道が人間を弘めるのではない。クスリ
のように朝晩服用、いや拳拳服膺すれば薬効のある思想などというもの
が、この世にあるはずもない。
思想というものは、しかく無力である。それを承知の上でなお現実を
凌駕する思想を希求し続けた孔子の言行録が『論語』なのである。「其
(そ)の不可なることを知りて、而(しか)もこれを為す者」(憲問篇
40章)という孔子への評言は至当である。儒教の対極にあり、その高
踏的な虚無主義が鈍色(にびいろ)の光(葆光(ほうこう))を放つ『
荘子(そうじ)』においては、孔子は「天の戮民(りくみん)」と形容
されている(大宗師(だいそうし)篇)。理想を求めて走り回るという
刑罰を天によって課せられた業深き者、といった意味である。このシニ
カルな評言もまた見方を変えれば当っていよう。
それでも、次のような訓戒にこそ『論語』の真髄が表れている、という
人もいるかもしれない。
「吾、未だ徳を好むこと色を好むが如くする者を見ざるなり」(子カ
ン篇18章)
確かに、これは孔子の慨世の言であり、怒りの声である。孔子より四
百年後の司馬遷の手になる歴史書『史記』によれば、女色に耽り政治を
顧みない暗愚な霊公に対する怒りがこの語を発せしめたことになってい
る。しかし、『史記』にはこの直前に『論語』の次の一章が言及されて
いる。
「子、南子(なんし)に見(まみ)ゆ。子路(しろ)よろこばず。夫
子(ふうし)これに矢(ちか)って曰(のたまわ)く、予(わが)否(
ひ)なるところは、天これを厭(た)たん、天これを厭たん」(ヨウ也
篇28章)
南子というのは、霊公の夫人である。つまり衛の国王の妃(きさき)で
ある。ところが、この南子は妖艶淫奔な女であった。国王の妃でありな
がら、宋朝という美男の愛人がいたのである。この不品行は国中の誰も
が噂するところであった。
その南子が孔子に会いたいと言う。孔子は一度はこれを辞退したけれ
ど、結局は諾し、宮殿で会った。美しく装った南子の腰につけた玉(ぎ
ょく)の飾りがキュウ然と鳴った、と『史記』は記す。孔子と南子の間
に、それ以上の何があったか、どんな記録もない。しかし、剛直者の子
路(しろ)は不快であった。先生、何故あのような女とお会いになった
のですか、と詰問した。
仮にも子路は弟子である。それが師を詰問する。すると、孔子は矢を
折って誓った、というのだ。神かけて誓う時、矢を折るのが当時の支那
の風習であり、「誓」の字にそれが現れている。弟子に対して、師がそ
うまでして誓った。私にやましいところがあれば、天が許すまい、と。
もう一度くり返している。天が許すまい、と。想像をたくましくすれば
、ここで孔子はどもって言葉をくり返したとさえ言えなくはない。
まことに意味ありげな一章である。儒教的な価値観とは最も縁遠く、
それこそ女色の中に人生の意味を見出していたかのような谷崎潤一郎に
に『麒麟(きりん)』という小説がある。伝説上の聖獣麒麟は孔子の象
徴であり、この一章をもとに孔子と南子の出会いを描いた短篇だ。おそ
らく、谷崎にとって『論語』の中で唯一関心を持ち得るのがこの一章だ
ったのだろう。十代に漢学の塾で『大学』『中庸』などの漢籍を学んだ
素養が逆説的な形で実を結んでいる。
しかし、この逆説の方が、現代の小道学者たちの道聴塗説(どうちょ
うとせつ)の俗流説教よりよほど孔子の人間像に迫っている。
キリスト教の神学に相当するのが儒教では経学(けいがく)である。
神学が閉鎖的な論理によってキリスト教の躍動的理解を妨げたように、
経学もまた儒教を萎縮させてきた。経学を学問的土壌に持たない欧米の
学者の儒教研究にかえって魅力的なものが多いことも、経学の束縛の大
きさを物語っている。例えば、コロンビア大学のW.T.ド・バリーは朱子
学における自由に注意を喚起するが、朱子学の、人間観・世界観を冷静
に考えてみればこれは不思議ではない。
朱子学にまで話を拡げるのはさておこう。原(プロト)儒教の原典『
論語』は、経学にとらわれずに味わってみれば、さらに強く我々を魅了
するはずである。先程の「徳を好むこと色を好むが如くする者を見ず」
は、好色より道徳をという訓戒なのだろうか。
「色」は美女である。とすれば、これと対応関係にある「徳」も、有
徳者の意でなければならない。そして、この有徳者とは、孔子を含む知
識人、理想主義者の謂(いい)である。つまり、この一章は、美人がた
だ美人であるというだけで理想主義者より大切に扱われることへの憤り
なのである。そうだとすれば、ここで儒教とはおよそ縁のない思想、そ
れどころか正反対の思想だと思われているフェミニズムが、その初発の
動機において共通するものを持っていることがわかるだろう。
誤解のないように言っておかなければならない。私は、儒教が実はけ
っこう民主主義的な思想だとか、人権思想と儒教は協調しうるとかいう
ようなことを言いたいのではない。先に紹介したド・バリーの説く朱子
学における自由にしても、近代的国民国家における自由とは当然ながら
全然別物である。国家の主権構成がそもそもちがっており、国民という
概念もない時代に、国民の権利としての自由というものがあるはずがな
い。
私が『論語』に魅了されるのは、人間が思想というまことに奇妙なも
のを持ったことの、そして、これからも持ち続けるであろうことの意味
がそこに読み取れるからである。思想というものを持つことによって、
人は自負心を抱き、使命感を抱き、不安も抱き、焦燥感も抱く。
淫蕩な南子との間にもしやましいことがあるなら、天が私を許さない
だろう、と誓った孔子は、諸国を遊説して放浪中、宋の国で桓(かん)
タイという軍人に襲撃された時、敢然とこう言い放っている。
「天、徳を予(われ)に生(な)せり。桓タイそれ予を如何(いかん
)」(述而篇22章)
天が私に徳を授けたのだ。桓タイごときがその私をどうこうできよう
か。すさまじい使命感であり、自負心である。
しかし、愛弟子顔回(がんかい)を失った時、慟哭(どうこく)して
言った。
「噫(ああ)、天予(われ)を喪ぼせり」(先進篇9章)
孔子にも顔回にも何らやましいことはない。それにもかかわらず、前
途有為の若き秀才は早逝し、孔子も悲しみに打ちひしがれた。不条理に
も、天は孔子を喪ぼしたのだ。そんな天が授けたという徳を、それでも
孔子は自分の支えにしていたのである。
剛直で一本気な弟子である子路は、孔子を敬愛すること他の弟子たち
より勝るものがありながら、孔子の徳なるものに疑いを持っていたふし
がある。
やはり、諸国遊説の放浪の時の出来事である。孔子一行が陳の国に入
った時、侵冦してきた呉国の軍により、陳の治安が極度に乱れ、食糧を
得ることもできなくなった。従者たちは空腹と疲労で立ち上がることも
できない。その時の様子を『論語』はこう伝える。
「陳に在(いま)して糧を絶つ。従者病みてよく興(た)つことなし
。子路慍(いか)りて見(まみ)えて曰(いわ)く、君子もまた窮する
ことあるか。子曰(のたまわ)く、君子もとより窮す。小人窮すればこ
こに濫(みだ)る」(衛霊公篇2章)
子路はまさしく怒っていた。「食を足す」だの「老者はこれを安んず
」だの「博く民に施してよく衆をすくう」だのと言ってきた孔子が、そ
の孔子に従ってきた弟子たちのたった今の食糧をまかなうこともできな
い。師よ、あなたは天が徳を授けたはずの君子であるのに、それでも窮
することがあるのか、と問うたのである。
もと無頼仁侠の徒、孔門に入って後もさして教養が身についたとも思
えない子路は、おそらく生涯思想などというものとは無縁な人間であっ
た。それ故のまことの健全な怒りを孔子にぶつけたのである。
しかし、孔子は泰然として答えた。君子ももちろん窮することはある
。ただ、小人が窮した場合は取り乱す。
この言葉に、この言葉を発した孔子という人間に、子路は感服した。
師を評して「子(し)の迂(う)なるや」(子路篇3章)、先生のやり
方は迂遠で悠長ですね、とじれったがるほど果断で直情径行な子路は、
礼楽を核とする孔子の思想など、もちろん理解していない。しかし、孔
子その人に感服した。人類史上最初の大思想家と言ってもいい孔子の、
その思想にではなく、孔子その人に感服したのである。思想家孔子にと
って、これは幸福なことであったか、不幸なことであったか。ともあれ
、後年、衛の国の内乱に巻き込まれ、非業の死を遂げることになった時
、子路は敵兵の刃(やいば)を受け血まみれになりながら、落ちかかっ
た自分の冠を正してこう叫んだ。「見よ! 君子は、冠を、正しうして
、死ぬものだぞ!」(中島敦『弟子』)。孔子の説く礼を体現して、子
路は生涯を終えた。
子路と対極的なのが宰予(さいよ)である。「宰予の昼寝」の故事で
後世に悪名を残した宰予は、『論語』の中でほとんどいつも孔子に叱ら
れている。子路を含む他の弟子もしばしば叱られるのだけれど、叱る方
にも叱られる方にもそこは師弟の信頼感がある。ところが、宰予の場合
にはそれがない。果ては昼間からフテ寝である。
しかし、この宰予、頭は良かった。そして、思想なるものを理解し、
しかも孔子を論破している。陽貨(ようか)篇21章である。
宰予は孔子に質問する。
礼の規定では両親の喪(も)は足かけ三年ということになっています
が、まる一年で十分です。為政者が三年も国の儀礼を執行しなければ儀
礼はすたれ、それこそ礼の意味がなくなります。三年も音楽を演奏しな
ければ音楽もやはりすたれてしまいます。一年経てば穀物も新しくなり
、火鑽(ひきり)を新しくして火も改めます。これと同じで、喪はまる
一年でやめていいでしょう。
孔子は宰予に反問する。
「かの稲を食らい、かの錦をきる。なんじにおいて安きか」
宰予は短く、しかし挑むように答える。
「安し」
孔子は感情むき出しで宰予に言う。
「なんじ安くんば則ちこれを為せ。それ君子の喪に居る、旨(うま)
きを食らうも甘からず、楽を聞くも楽しからず、居処(きょしょ)安か
らず、故に為さざるなり。今なんじ安くんばこれを為せ」
孔子の剣幕に宰予はブスッとして退出した。孔子は他の弟子たちに言
った。宰予は不仁である。子供は生まれて三年間父母の懐で育つ。足か
け三年の喪にはそういう意味があるのだ。宰予は父母から三年の愛を受
けなかったというのか。
『論語』中有数の臨場感溢れる対話の記録である。ここで孔子は小賢
しい宰予にほとんど完敗している。確かに、三年の喪は長い。足かけの
三年は、この風習を取り入れた日本でも三周忌が没後二年目の法要であ
るように、実質二年のことではあるが、それでも長い。これでは孔子の
説く礼楽がすたれてしまうではないか。このように言う宰予の主張の方
が筋が通っている。
実は孔子自身、礼の規定の形式主義を何度も批判している。
「喪はそのおさめんよりは、むしろいため」(八(はち)イツ篇4章
)。喪は整いすぎているより、心から悲しむことが肝心なのだ。そう言
っている。それなのに、宰予の理路整然とした主張に孔子が感情的な批
判を加えたのは、宰予が思想というものの重みを理解しようとしないこ
とへの苛立ちからだろう。宰予の主張には思想というほどの意味はある
のか。形だけの整合性、功利性があるだけではないか。自分は政敵に何
度も生命をねらわれながら、この思想を形成してきたのだ。それだけの
ものがあの小才子にあるのか。
私はこの章を読む時、こうした孔子の気持ちまで読み取り、それに共
感する。喪についての規定など、時代も民族もちがう我々には関心の外
である。この孔子へ共感を抱くのは、もちろん私だけのことではない。
孔子の弟子たちも、後世の『論語』愛読者たちも、宰予にではなく孔子
に共感した。だからこそ、形の上では論破された孔子が今も残り、宰予
は薄ぺらな小才子という汚名以外何も残さなかった。
イギリスの哲学者A.ホワイトヘッドに、西洋哲学史はプラトンの注釈
史である、という名言があるらしい。私はこの言葉を、みすず書房「荻
生徂徠全集」の広告パンフレットで知った。そのうちの一巻『論語徴(
ちょう)』の紹介につけられたものである。紹介文は続いてこう言う。
同じように東洋哲学史は『論語』の注釈史であった。
筆者は私費で徂徠の刊本を買い集めていた同社の小尾俊人であろう。
名編集者の評判にたがわぬ至言である。まさに『論語』は、儒家にとっ
てだけでなく、儒教的価値観を否定しようとする者にとっても、これを
嘲弄しようとする者にとってさえも、スタンダードとして踏まえておく
べき一冊であった。その伝統がなくなることは、もし痕跡をとどめない
ほどになくなるのならば、いっそ清々しくさえ思える。しかし、伝統が
途絶えた今、人生のオマモリのように『論語』は求められ、俗流解説書
は手を変え品を変え書店に並ぶ。伝統の不在、伝統への渇望、疑似伝統
の跋扈。かくて二十世紀は終わらんとしている。
(引用の『論語』の章立ては岩波文庫版による。ただし、解釈は必ずし
もこれに拠っていない)
(『発言者』2000年3月号収録)
あー、疲れた。
120 :
無名草子さん:03/03/25 16:50
121 :
無名草子さん:03/03/25 17:56
122 :
無名草子さん:03/03/25 17:57
外吉さん、あんたいい仕事してるよ・・・。
123 :
無名草子さん:03/03/25 18:16
論語本の件だが、4月の文藝春秋の出版予定にも入っていないなあ。
どうなってるんだろう?
124 :
無名草子さん:03/03/25 19:14
外吉さんは論語が好きなのか、呉さんが好きなのか。
125 :
無名草子さん:03/03/25 19:20
126 :
無名草子さん:03/03/25 19:56
質問です。
「戦後論壇この五十冊」の中に、
花田清輝や山田宗睦や浅田彰や中沢新一や岸田秀が入っていますが、
これらの著作(著者)を呉先生は評価していたんですか?
本田勝一の「日本語の作文技術」は、
思想はともかく実践的文章読本として優れている、と何かで書いておられましたが。
>>124
両方好きだよ。破門になったけど(藁)。
>>126
花田については、坪内氏が評価しているだけみたいだよ。
山田の本については、65年当時の言論界の状況を象徴する本として挙げただ
け。
浅田や中沢らのニューアカについては、左翼の補完物にすぎなかったと述べて
いる。
128 :
無名草子さん:03/03/25 20:19
129 :
無名草子さん:03/03/25 20:33
>>126 夫子は山田からはなにしろ書名まで受け継いだんだからなあ。
思想的影響は皆無といっていいが。
>>128
いや、頭が悪すぎて、おまへには思想は向かない、といふわけさ(藁)。
132 :
無名草子さん:03/03/26 00:57
>>131 高島俊男は中島敦って高く評価されすぎてないか
みたいなことを漢文批判にからめて言っていたよ
うな気がする。ご存知ですか?
>>132
その話は漏れも目にした憶えがある。
中島敦は、早逝したことも相まって評価が高すぎるきらいはあるだろうね。
でも、漏れ、やっぱ中島敦好きだわ。漢文調の作品ばかりじゃないしね。
ちなみに、漏れが好きなのは「わが西遊記」。
>>126 > 質問です。
> 「戦後論壇この五十冊」の中に、
> 花田清輝や山田宗睦や浅田彰や中沢新一や岸田秀が入っていますが、
> これらの著作(著者)を呉先生は評価していたんですか?
> 本田勝一の「日本語の作文技術」は、
> 思想はともかく実践的文章読本として優れている、と何かで書いておられましたが。
どいつも賛否はともかく、戦後社会・論壇を語る際にハズせないだろ。
花田は吉本との論争のインパクトもさることながら、『復興期の精神』などは
読書に値するよ。
呉夫子のペンネームの由来となった『水滸伝』読もうかと思ったけど、
長ったらしいので、とりあえず高島俊男『水滸伝の世界』(ちくま文庫
)読みはじめたんだけど、ムチャクチャな世界だね。
136 :
無名草子さん:03/03/26 01:20
138 :
無名草子さん:03/03/26 01:30
>>94 >『諸君!』で坪内が連載していた
>「戦後論壇の巨人たち」早く単行本にしてほしい
>禿しく同意。『諸君』96年7月号から連載されてたのは
>知ってるけど、全部で何回なのか、情報希望。
ググッたけど、分からなかったヨ。
97年2月号が「戦後論壇の巨人たち・第八回・花田清輝」で
元祖『楕円的思考』の人」、98年6月号が丸山眞男らしい。
役にたたんでスマン。
>>136
「文字禍」! 読書という行為の業(ごう)が描かれた傑作だよね。
あれ、コレじゃ中島敦板だな。
140 :
無名草子さん:03/03/26 01:35
>>139 同じく呉夫子のあげておられる。谷崎の「麒麟」は
どうですか?
>>138
96年7月号が「第1回・福田恆存・「保守反動」と呼ばれた正論家」
同年8月号が「第2回・田中美知太郎・歴史の真実を語ろうとした人」
同年9月号が「第3回・小林秀雄・ものそのものと出会う」
同年11月号が「第5回・大宅壮一・「無思想人」を宣言した時」
97年11月号が「第17回・桑原武夫・モラリストの二重性」
漏れが持っているのはこれだけだ。文藝春秋が単行本出さないのなら、
図書館でコピーするっきゃないかな。
あれ、コレじゃ坪内祐三板だな。
>>140
呉夫子が「谷崎の天才が発揮された作品」だと評価しただけあって、面
白かったよ。『論語』にエロを読み取る谷崎はやはり凄い。
漏れは、『悪の物語』(新ちくま文学の森)で読んだけど、今なら、中
公文庫の「潤一郎ラビリンス」で読めるよ。
あれ、コレじゃ谷崎板だな。
143 :
無名草子さん:03/03/26 01:48
一九七二 「はじまりのおわり」と「おわりのはじまり」
坪内祐三 文藝春秋
日活ロマンポルノ摘発、あさま山荘事件発生…若者におくる新感覚の文化評論。
46/1,857円 4月下旬 ISBN4-16-359680-1
144 :
無名草子さん:03/03/26 01:52
いや、外吉板でしょう。
145 :
無名草子さん:03/03/26 03:52
坪内連載の最終回は山本七平
146 :
無名草子さん:03/03/26 04:01
高島俊男は「そもそも漢文というものが不要のものなのだ」というラディカルな
主張をしておりますからな。呉智英ともここでは意見が異なっていて、「漢文
伝統を認めないと、日本語がやせ細る」「いやそもそもあれは支那語なんだから、
それを日本語の中に埋め込むのが間違いなので・・・」と丁々発止の議論を
対談の中でしていたわけです
147 :
無名草子さん:03/03/26 04:38
148 :
小谷野熱し:03/03/26 05:53
149 :
無名草子さん:03/03/26 06:02
怪獣に「ラ」音が多いって何だったけ
150 :
無名草子さん:03/03/26 15:07
そういや、たてカンとガリ版刷りってのもあったね。
犬儒派だものには入ってるのかな?
151 :
無名草子さん:03/03/26 15:12
>>149
別宝の『怪獣学入門』初出。
単行本に収録済みのはずだけど、書名は忘れた。
『サルの正義』だったかなぁ。
152 :
無名草子さん:03/03/26 15:16
>>130 過去に破門されたケースは一回だけと聞いたことがありますが、
その方ですか?
153 :
無名草子さん:03/03/26 16:15
154 :
無名草子さん:03/03/26 16:21
>>152
漏れの場合、正式な破門ぢやありませんよ。
呉子の教育的配慮による婉曲的な破門です(藁)。
呉門最低の弟子たる漏れは、現在廃人の如き生活を送つて居りますが、犬儒派
を名乗りつつもその実硬派な呉子の一面をこの板の方々に知つて欲しく思ひ、
104〜119の書き込みをした訳です。呉フアンには要らぬ老婆心ですな。
余談ながら、呉門には、呉子にそそのかされて生臭坊主になつた方が二人、そ
のうち一人は後に立川流の落語家になつたといふ話があります(藁)。
156 :
無名草子さん:03/03/26 18:58
157 :
無名草子さん:03/03/26 19:07
158 :
無名草子さん:03/03/26 19:11
>>155 なるほど。ともかくもコピペありがとうございました。
以下、こちらもまったくの余談になりますが。
「オカルト馬鹿につける薬」で夫子の聞き手を勤めたお弟子さんは、
性的に「狂」の傾向をお持ちでしたそうで、
武帝の怒りに触れたわけでもなく、欲して自らに宮刑を科し、
後に同性の伴侶をお持ちになったのだとか。
またご両人の結婚式の際には、
夫子が仲人をおつとめになったとも聞き及んでおります。
159 :
無名草子さん:03/03/26 19:13
門下生の同窓会・掲示板と化している(藁
160 :
無名草子さん:03/03/26 19:14
>>157 その方は浅羽氏のご友人、高井守氏です。
外吉さんとは別人であろうと思われます。
161 :
無名草子さん:03/03/26 19:16
>武帝の怒りに触れたわけでもなく、欲して自らに宮刑を科し、
ワラタ
162 :
無名草子さん:03/03/26 19:20
163 :
無名草子さん:03/03/26 19:20
164 :
無名草子さん:03/03/26 19:24
「戦後論壇の巨人たち」だが、坪内さんは単行本にするつもりはないんじゃない
かな。
外吉さんには悪いが、これはあくまで巻頭の写真がメーンで、文章は
さほどのものとは思えないんだが。それに「1972」は今度出るけど
出来は悪いと思う。
165 :
無名草子さん:03/03/26 19:24
坪内祐三と夫子はどうなんだろ...。
福田和也は昔、大月隆寛と二人でぼこぼこにしていた
気がするが..。
166 :
無名草子さん:03/03/26 20:13
>>162 新規読者が読みたいと思う本ならベストセラーいりでしょう。
残念ながら僕は呉智英の読者なのでその辺の感覚が鈍くなっている。
呉智英の本ならとりあえず買いっ!ってな感じですから。
犬儒派だものは読んで面白いから夢中で読んでしまう。あと言う間です。
でも初めてこの本を手に取る読者はなんと思うかしら。
>>150
>>156
「キッチュとしての左翼」は単行本未収録。別冊宝島『トンデモ悪趣味の本』
に載ってるよ。新左翼の文化史的意義はガリ版刷りにあるとする卓論。
>>157
160氏のおっしゃる通り別人です。高井氏はもっと気高い志を持った御仁で
す。
>>158
心暖まる話ですね。
>>164
単行本にすれば、新潮日本文学アルバムみたいないいガイドブックになるのに
ねえ。
168 :
無名草子さん:03/03/26 20:40
>>165 >福田和也は昔、大月隆寛と二人でぼこぼこにしていた
>気がするが..。
なに、それ、知らない。暴力沙汰なの?
>>168
『マルコポーロ』誌上での呉子との鼎談で、全共闘なんて今さら問題にして意
味あるのかと言った福田に、大月クマ氏がキレた。「ああいう思想性のないデ
ブは嫌いだ」とか何とか当時、大月氏が語っていた記憶がある。
ヒマだから、また打ち込んだ。今度は中島みゆきネタ。興味のある方は
ご覧あれ。
呉智英「平易な言葉に宗教的深遠さ」
黙読とは、近代において成立した制度だ。それ以前、それこそ万葉の
昔から、歌われない文章というのは基本的にあり得なかった。詩も、も
ともとは口ずさめるものであった。島崎藤村しかり、萩原朔太郎しかり
、三好達治しかり。戦後になって、わずかの例外を除き、詩は、前衛を
自称する詩人たちにより、言葉を構築するのではなく、言葉の体系を壊
す方向へと向かう。
そんな「詩の欠落状況」の中で、中島みゆきは、平易な言葉で、宗教
的とも言える深遠なことを歌う。彼女の歌は演歌に近いとも言われるが
、決定的に違うところが、そこだ。アウラといっていい何かが、中島み
ゆきの歌には存在する。
劇中、彼女は歌う。「歌え雨よ/笑え雨よ/救いのない人の愚かさを
」。人は愚かであり、救いようがない。しかし愚かさ救いのなさから人
は抜け出せはしない。そうした悩める人間をまるごと、中島みゆきが抱
え込み、引き受ける。こう歌っているのである。空前絶後のシンガーと
いうべきだろう。
(『朝日新聞』95年12月7日夕刊)
171 :
無名草子さん:03/03/26 21:04
>>169 >思想性のないデブ
傑作ですね。大月は思想性のあるデブを自負しているわけですね。
呉智英は全共闘には思い入れはないようですね。
ファンレターを出したことがあります。
全共闘のことを問うたら「クダラヌことをきくな」と返事をくれました。
172 :
無名草子さん:03/03/26 21:18
マンガ曼荼羅四十八講ってどんなのだったの。
教えられて探したらもうなかったので、くやしんいんだけど。
どこからか出てるの?
>>171
その号、もう捨ててしまったが、確か呉子は、議論を成り立たせるために、ネ
アンデルタール人がすばらしい文化をもっていたのなら、それを究明すること
に意義があるというような言い方をしていたが、福田が全共闘なんて究明して
も意味がないという具合で、議論自体が成り立たなかった記憶がある。
大月クマ氏はこれに似たことを、図書新聞で浅羽先生ともやっていた。浅羽
先生は、全共闘なんか問題にせずに、もっと遡って日本近代の大物である福沢
や丸山を俎上に上げるべきではないか、と言っていた。
あ、コレじゃ大月板だな。
>>172
リクルート系のイサイズで連載されてたけど、赤字が出て昨年リストラされた
んだっけな。漏れも全部保存しときゃよかったと後悔してるよ。
>>172 俺は半分くらい保存しているが、画像ファイルなので
ここに転載できないんだ。
175 :
無名草子さん:03/03/26 22:05
福田や坪内、宮台、宮崎、小谷野なんかのことは本当の所
どう評価しているんだろう?
176 :
無名草子さん:03/03/26 22:13
坪内祐三だけど、TBSradioの「アクセス」に今夜登場するよ。
177 :
無名草子さん:03/03/27 00:47
>>171 「連合赤軍なんて知らないよ。」という特集で、たしか永田洋子が書い
た異様なイラストが載っていた号。
大塚英志が『彼女達の連合赤軍』を書くきっかけになったはず。
178 :
無名草子さん:03/03/27 02:01
>> 大月クマ氏はこれに似たことを、図書新聞で浅羽先生ともやっていた。
いつの図書新聞ですか? 詳細キボンヌ。
あと藤井誠二、スガ秀美、夫子のメンツで「情況」と左翼系のマイナーな
論壇誌で対談してた号を知ってますか?
179 :
無名草子さん:03/03/27 02:34
マニアックなスレだ
180 :
無名草子さん:03/03/27 07:25
181 :
無名草子さん:03/03/27 11:10
論座でも、何回か本をあげていなかったけ?
>>178
その対談が収録されてるのは、『図書新聞』93年12月4日号だよ。
通明先生曰く、「そんなのコピーすんじゃねえよ」という内容だったが、当時
漏れも若かったからなぁ。。。
しかし、今思えば、浅羽・大月の分かれ目はここにあったのかもしれない。
あ、コレじゃ浅羽板だな。
『情況』で、漏れが知ってるのは、呉子のジャナ専批判だけ。
どうでもいいが、ホントにマニアックになってきたな(藁)。
>>181
『論座』は去年あたりだよね。呉子と関曠野が同じ号に掲載されてるので、お
っと思った憶えがある。
最近の関曠野については、小谷野敦『中庸、ときどきラディカル』が参考にな
ったよ。
あ、コレじゃ小谷野板だな。
論座に昨年よく登場したのは親しい記者がいたから。
もう転勤してしまったので今年はあまり期待できないはず。
山口昌男に「内田魯庵山脈」という本があるが、
「呉智英山脈」という本がゆくゆくできるな。
184 :
無名草子さん:03/03/27 21:48
氏が栗本とか渡部直己とか意外なところと対談してる
『テーゼ』がいまヤフオクででてるぞ。
おれは全部あるから買う気なし。どなたか悪趣味な方にすすめる。
185 :
無名草子さん:03/03/27 21:50
>>156 もう原本が紹介されてるけど、ようはガリ版のような低テクノロジーの
印刷技術は文化であると同時に、緊急事態やぱってん途上国においては
未だに武器となり得る技術だから、こういう技術は完全に廃らせてはいけない
というような話だったね
186 :
無名草子さん:03/03/27 21:53
>>183 というか「70年代早稲田」のクロニクル、「80年代ガロ、宝島」の
記録をだれかが残しておくべきだな。暇をもてあましてる半フリーライター
みたいな人がやるつもりはないか
俺も暇といえば暇なんだが、若すぎるな。
やはり80年代の記録ならばその時代に大学生以上だった
40代以上の奴がやるべきだろうな。
>>184
「吉本隆明と千年王国論」とかでしょ(藁)。
>>186
漏れはワセダ卒ではないので、そこらへんはわからんが、1979年の文化的
インパクトについては、坪内氏が『後ろ向き〜』で、通明先生が過去の講演な
どで紹介してたな。
センセイが喜びそうな?書き込みを発見しました。
126 名前:番組の途中ですが名無しです :03/03/27 20:36 ID:Dr24pr1s
>>111 重度の真性兵器ヲタなら、大事な大事な兵器が壊れるのは我慢できないので、
反戦になるのだよ。
127 名前:バカですが何か? :03/03/27 21:22 ID:Y4hCZE81
バカはとりあえず戦争反対。根拠を示せなくても所詮芸能人
だからオッケー。
実は、新聞やTVしか見ない大多数の人達も芸能人と大差ない
レヴェルだったりする。
ゴーマンかね? イラク攻撃反対ですが何か?
128 名前:バカですが何か? :03/03/27 22:07 ID:/YIm4MfT
急に書き込みがなくなったが、おれのせいでしょうか?
129 名前:バカですが何か? :03/03/27 22:11 ID:/YIm4MfT
「人間の思考は知識に比例する」そうですが、これは人権に反する危険思想です。
みなさまにおかれましては、引き続き「建設的」な議論をお楽しみ下さい。
130 名前:バカですが何か? :03/03/27 22:12 ID:/YIm4MfT
↓さあ、次の方、どうぞ!
>>187
おっしゃる通り、80年代の記録は40代以上の仕事だろうな。
漏れも暇なんだが、89年にインパクトを受けたオタク第二世代にあたる上に
、馬鹿すぎて、そういう作業にゃ向いてないわ。
俺もオタク第2世代だな。
「宝島30」は創刊号から終刊まですべて持ってる。
初期の福田和也が中島みゆきに関する戯文を書いてるんだが、これが
なかなかいい。
北朝鮮問題では「きむむい」というライターがいたが変死したな。
>>191
呉子を思わせる中年ハゲ男が女子高生に金払ってカラオケボックスで無理矢理
中島みゆきを唄わせるというエッセイで、しりあがり寿がイラスト描いてたな
ぁ。
193 :
無名草子さん:03/03/27 23:25
>>192 すごいよ、あんた、話通じるねえ。
俺は爆笑した記憶があるね。
しかし夫子がモデルなのかなあ。俺はそうは思っていなかったが。
>>193
いや、あの戯文は、『マルコポーロ』の鼎談の後だったから、明らかに呉子を
意識したものだと、漏れは思っている。
そうなんですか・・・・。
福田和也の文章はそれなりに読んできたつもりだが、
俺が一番インパクトを受けたのはあの文章だね。
「もてない男がもてない女に感動してりゃ世話ない」
「それを言っちゃおしめえよ」
っていうようなオチだったよねえ。雑誌がなくてもはっきり思い出せる。
>>193、195
どうやらおれたちゃ同世代のようだな(藁)。
〃─── / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
/ _____) |宝島30、今読み返すとすごいメンツだな。
/ /´ (_ _)ヽ |岩上安身は今ワイドショーでひっぱりだこだし
||-○-○-| |宮台も福田和も宮崎哲も副島もあの辺から
|(6 ゝ | |ブレイクしてったな。
|ヽ θ ノ <
ヽ|\_/ |
ノ二ニ.'ー、`ゞ \_________________
Y´⌒` r‐-‐-‐/`ヽ、≡=─
|; ⌒ :; |_,|_,|_,hに丿ヽ ≡=─
.|: ; : : : .| `~`".`´ ´"⌒⌒)≡= -
. |; ; ; ; 人 入_ノ´~ ̄ ≡= -
l ; ;/ // /'' ≡=─
今は亡き『宝島30』を懐かしむスレになってきたね(藁)。
呉子が『宝島』で載せていた「大人になるためのライフプラン12章」、読み
たい方がいれば、打ち込んでもいいが、希望者いる?
200 :
無名草子さん:03/03/28 01:21
/⌒ヽ
/ ´_ゝ`) はい200ゲト
| /
| /| |
// | |
U .U
201 :
無名草子さん:03/03/28 01:23
/⌒ヽ
/ ´_ゝ`) ズレマスタ
| /
| /| |
// | |
U .U
202 :
無名草子さん:03/03/28 01:32
ひろゆきの中の人って……これか?
____
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| ::::::|
| ::::::|
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,,--―'''""`ヽ'  ̄ ̄ ̄`ヽ、
/ ヾ / ~`ヽ
/ ヽ;: /"""ヾ ヽ
/ ;:;;:::'''' l /;:;;:::''' \ i
/ /;:;;:::''' ヽ ヽ
| | ヽ |
/ ;/ ヽ ヽ
/ ;:;:ヽ ,,,,;;::'''''ヽ |
i / ,,,,;;::::::::::::::: _ ヽ ヽ
| | " __ :::: ≪_ゞ | |
| |. ≪__ゝ' ::::::.. | |
| ;:| ::::::: | |
| ヽ. ( ,-、 ,:‐、 | |
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| | .⊆ニニニ⊇ | |
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| ヽ\. ||::::::::::::::::||. / |∩ ´∀`)')今日もはりきっていくですよ!
| l `ー-::、_ ||::::::::::::::::|| /ヽ./ ヽ ひ ) ))
ヽ. :人 .`ヽ||::::::::::::::::||≡≡≡ξ彡彡彡'
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
203 :
無名草子さん:03/03/28 01:50
204 :
無名草子さん:03/03/28 01:58
論座であげていた本の書名だけでも教えてくれませんか。
呉智英『大人になるためのライフ・プラン12章』(『宝島』79年9月号所収)
第1章 おとなって何? 魅力あるれる若者が、魅力あふれる本物のおとなに
なることができれば最高なんだ
現代の日本は、おとなになりたがらなかったり、おとなになりきっていなか
ったりする「モラトリアム」人間でいっぱいである――精神医学者の小此木啓
吾はこういっている。
モラトリアムというのは、債務猶予のことだから、おとなとしての債務を払
おうとしない人が増えているという意味になる。
モラトリアム人間という言葉は流行語にもなり、多様な使い方をされるよう
になっているが、小此木自身は決して感情を昂らせて使ったりはしていない。むしろ、モラトリアム現象の利点を強調したりしている面もある。
たしかに、現代はおとなになりにくい時代なのだ。
おとなとは何なのかが、わかりにくくなっているといってもいい。
成人式でおとなになるなんて、誰も思っちゃいない。成人式をむかえる前か
ら、おとなの領域とされたことでやったことがあるものはすごく多いだろうし
、成人式をむかえた後でも、とてもおとなとは、自分ながら思えないこともい
っぱいあるはずだ。
しかし、いずれ、自主的にせよ、あるいは強制されてにせよ、おとな
になるわけだから、おとなについて考え、いいおとなになることができ
たなら、これは喜ばしい。
そこで、まず、おとなとは何か、ということから考えてみよう。
おとなとは、肉体的にも精神的にも、基本的な成長が完了した者とい
う意味だろう。そして、比喩的に、わかっちゃった人、みずみずしさの
なくなった人、という意味にも使われる。
おとなに対する言葉としては、青年・若者・子供、幼児などがあげら
れる。しかし、直接に対比されるのは、青年とか若者であることが多い。青年からお
となへが、人間としての大きな段階になっているからだろう。
子供とか幼児について考えてみるのも、すこぶるおもしろい。天才と
いわれる人々に幼児性を感じさせることが多いとか、バタイユなんかの
いう幼児性と悪と文学のつながりとか、三島由紀夫がSFベストワンに推
すA.C.クラークの『幼年期の終り』とか。しかし、今はさておく。ここ
では、青年とか若者について考えてみることにする。
おとな直前の人間段階を「青年」と呼ぶようになったのは、明治中期
ごろからだったらしい。鹿野政直という日本近代史の学者はそういって
いる。それまでは「若い衆」といわれていた。それが青年団運動を通じ
て、青年という言葉にとってかわられたのだ。
青年団運動というのは、明治新政府の近代化政策に、一面対抗し、一
面呼応した運動だ。それがどちらであったにしろ、近代化を意識したも
のだったわけだ。だから、青年という言葉には、近代のにおいがついて
まわっている。
日本の近代文学は、徹頭徹尾青年の文学だったのではないかという説
がある。青年がおとなになるその時期のみに読まれる本質を持っている
というのだ。森鴎外・夏目漱石という二人の大物は、そういう傾向から
遠いように見られているにもかかわらず、それぞれそのものズバリの題
名の『青年』『坊ちゃん』という小説を書いている。
それほどまでに、青年と近代とは強く結びついているのだ。
207 :
無名草子さん:03/03/28 02:04
モナーやギコ、そしてしぃは2ch以外でも生き残れるくらい
善良なファンがいる。その人達の力で生き残ることが出来る。
しかし、モララーは2chでしか生き残れない、いわば内弁慶キャラとなってしまった。
それは、ここの虐殺厨と虐殺コピペ厨によってAAとしての人格が崩壊し、
マターリ厨やその他の板の住人に取って鼻につくキャラになってしまったからだ。
モララーはこのままではモナーのパクリとしての存在で終わり、2chが
なくなったら多くの人間の心の中から消えていくだろう。
∧_∧
( ・∀・) 全ての虐殺厨と虐殺コピペ厨よ、俺の愛するモララーを帰せ。
( )
| | |
(__)_)
だから、対するおとなの方は、古くさく、頑冥不霊で、俗習紛紛たる
ものということになるわけだ。
こういうおとなVS青年という思考類型は、文学や芸術だけではなく、
社会運動にも典型的に見られる。
日本共産党は、18歳で選挙権を行使できるようにすることを党方針
とし、党内部では、18歳でおとな扱いにする。「赤旗」紙の1月15
日号には、毎年毎年、誇らしげにこのことが大書される。ところが、西
独では、10年前の世界的学生反乱以後、若者慰撫政策の一つとして1
8歳参政を、国家の側から提起した。しかし、いざ実施してみると、内
心不安でもあったオカミの方も、共に拍子抜けするほど、前と変らなか
ったらしい。
こうなると、文学の閉塞、政治の不毛、ともに、青年VSおとなという
近代思考から考えなおさなければなるまい。
小松左京というきわめて有能なSF作家がいる。
SFはなんとなく青年のものだという先入観もあるんだが、小松には、
凄絶なほど青年を憎悪した傑作短編がいくつもある。『日本アパッチ族
』という傑作長篇が、前半陽性、後半陰鬱であるのも、一種の青年と見
たてられたアパッチに対する小松の思考が如実に表されているわけだ。
こういう青年に対する屈折した感情を小松が抱いたのは彼の人生遍歴
による。小松は、戦争直後の武装共産党の運動に参加している、まさに
、青年として。
日本共産党は大きな誤りを犯していたのだが、ま、それはそれとして
、そのことが同時に、自分の青年期の誤りであることを知らされた時、
小松は敵側だとしか思ってなかったおとなの真実をも知らされる。そこ
で服従してしまっただけというのは、ちょっと、その、アレだな。文学
作品としては結実したから、いいようなものだけど。
こういう小松左京のような遍歴は、決してめずらしい例じゃない。野
坂昭如の『ああ転向優良児』は、逆に、屈折しながら志が続いている例
だが、これも同じ主題である。
いずれにしても、青年からおとなへの飛躍が、志の変更でしかありえ
ないような状勢は、悲劇を小説にすることのできる人以外、もう本当に
悲劇なのだ。星の王子様のように、おとなになるのはいやだといってい
るだけですむわけではない。
魅力あふれる青年が、魅力あふれる本物のおとなになることができれ
ば、これは最高なんだ。
>>205、206、208、209
以上が、第1章。残りの11章は、暇なときにまた書き込むね。
っても、毎日暇だけどな。
第2章 きみはどこに帰属するのか 宇宙船地球号の乗員かもしれない、沈没
直前の日本丸の船員かもしれない
こまかい部分での批判とか疑問とかはさておくとして、赤軍派などの存在が
強烈なものとしてあった時期がある。警察が彼らを捕え、裁判ということにな
ると、それまで、彼らは日本政府を拒絶し、日本政府の方では、ああいうのは
あってはならない存在とし、両方とも接点がなかったのに、裁判という仕組み
の中で無理に接続させられるものだから、興味深い現象が起きた。
被告たちは尋問に答えて、自分を「赤軍兵士」であるという。ところが、問
うた方の政府国家は、それでは答えにならないという。つまり「何であるか」
という問い方の内容には、学生、公務員、元会社員、飲食店経営、などのあら
ゆるものがあり、時には、問うた方が知りもしなかったような奇妙な職業のこ
ともあるのだが、あらゆるものがあってもありえないものがあるということい
なるのだ。
それで、赤軍兵士なんていうのを認めろ認めないでもめて、やがて政府国家
の方が、無職とか元学生とかつけて、その場をおさめる。
日本の場合は、職業だけだからまだいい。
外国の場合、身分なんてのがある場合はどうなるのか。
「被告人、身分を述べよ」
「山田正男帝国の皇帝である」
などというやりとりがあって、結局、その政府国家の方で、ナントカ国の平
民であると決め、その場をおさめたりするんだろうか。
こういう滑稽な齟齬がおきるのは、双方ちがう帰属意識を持っているからだ
。ふつうは、帰属すべきものは同じであるという常識があり、それがくずれる
(裁判闘争ということなので、目的としてくずしているという意味もある)か
らおもしろく感じるのだ。
だから、次のようなジョークも成り立つ。
年寄りが「今の若いもんはなっちょらん。それもこれも軍隊がないか
らじゃ」という時、「いや、赤軍という軍隊があるじゃありませんか。
あれに入っている若いもんはなっちょるわけですか」と、反撃しうるの
だ。
そもそも、軍隊に入ることはおとなになることと密接な関係がある。
死を意識させられるということでおとなへの方向性を与えられるという
こともあるが、これは別項。死一般の問題以外に、どこに帰属している
が故に殺され、どこに帰属している者を殺すことをほめられるのかとい
う問題なのだ。だから、昔、日本に徴兵検査というしろものがあった時
、これがすむとおとなと認められたわけである。日本国民として人を殺
し、日本国民であるから人に殺されるという資格が与えられるのだ。
これを、ただ、いやーね、と眉をひそめることだけですまそうとする
とおとなにはなれない。のみならず、よいおとなにもなれない。
この徴兵検査に、幸運にも落第した若者が、本気で不運をなげくこと
もあったからだ。そういう人は、自分が一人前のおとなと見なされてい
ないことを悲しんだのだ。
どんな社会でも、それにふりかかる災いを、死をかけても防ごうとし
た時、その人を立派な構成員として認める。また、人間は、本能的にそ
うするといってもいい。人間は集合的・社会的な生き物だから。
ただ、自分が、どこの構成員かという点が微妙なのだ。
例えば、村。例えば、会社。例えば、国家。例えば、民族。
しかも、これらの帰属母体は、同心円状に大きくなっているとは限ら
ない。相互に利害が反することも多いのだ。とりわけ、現代ではそうで
ある。
ところが、本能が無意識のうちにせっつく、帰属母体を早く決めろ、
決めておとなになれ、しゃきっとなって気分もいいぞ、と。
そこで、帰属母体を決め、安定的気分になり、そのままですめばいい
。しかし、そうばかりじゃない。
このごろ、こどもの自殺が多いといわれている。だが、おとなの自殺
だって多い。汚職関係の。
こどもの自殺は、事情を聞いてみると、ああ、やっぱりこどもだなと
思われることがよくある。しかし、汚職をやるような立派なおとなが、
どうして自殺なんかするのだろうか、まるでこどもみたいに。だから、
謀殺説も出てくるわけだが、やはり、直接手をかけるのは自らの手であ
るらしい。
これは帰属意識の問題だろう。
自分は会社に帰属している。その構成員として、自他ともに認めてい
る、こういうおとなは、せっかく汚職なんてすてきなことをやりながら
、お金を使わないうちに死ぬことにもなるのだ。
帰属意識については、ものすごく痛ましい例もある。
先日亡くなった中村輝夫さんだ。もう一つの名前を李光輝さんという
。
横井庄一さん、小野田寛郎さんに続いて、74年の春に、インドネシ
アのモロタイ島で発見された元日本兵だ。
横井・小野田両名の場合も、想像を絶するような悲劇の主人公であっ
たにはちがいない。しかし、悲劇の主人公であることによる救いもあっ
た。
だが、中村さんはちがう。
台湾少数民族のアミ族として生まれる。台湾の日本への併呑により日
本人となる。参戦。30年。帰還。しかし、どこへ。大日本帝国へか、
日本国へか、中華人民共和国へか、中華民国へか。彼は、かくも長き不
在の間に、家族すら失い(妻は再婚していた)、日本の体制からも、反
体制からも、台湾の体制からも、民族派からも、中国本土からも、悲劇
の主人公とされることもなく、死んだ。
214 :
ホットカルピス(;´Д`)ハァハァ ◆5S5FZYHTXE :03/03/28 05:05
(;´Д`)ハァハァ 何いってんだ??朝鮮人??
第3章 おとなになるための父親論 人生に勝てなかったお父さんのた
めに
子供の頃、学校の作文や図画の時間に「私のお母さん」だの「働くお
父さん」だのという課題がよく出されたものだ。
あれはいったい何だったんだろう。
一つには、ただ単に、母の日だの、勤労感謝の日だのにちなむ年中行
事にすぎなかったんだろう。
もう一つには、あれは、マジメ教師のセイイの産物でもあったんじゃ
ないだろうか。
一般に、おとなたちには、教師を一人前のおとなとは見なしていない
傾向がある。あれは、学校というタテマエの世界だけで通用する「老け
た青年」にすぎない、というわけだ。教師はつぶしがきかない、ともい
われる。
これは、我々が出会ってきた幾人かのすばらしい先生たちには申し訳
ないが、実は本当なのだ。
超一流大学、例えば東大を、これまた一流の成績で卒業して、日本を
支配する人々の一員に加わるほどの才覚もなく、といって、最下層の腕
力と度胸と欲望だけの世界にふむこむには微温な生活を知っている――
これが学校教師の平均像なのである。と、断定すれば、必ず反論もくる
だろうが、それなら、十数年前の傑作映画『競輪上人行状記』(西村昭
五郎監督・今村昌平脚本)を是非ごらんありたい。青年らしい誠意や善
意が、おとな的世界によって粉微塵に砕かれた後、なおもおとな的世界
に屈服せずに、志をつらぬくとはいかなることなのかが描かれた、ちょ
っと異色の名画だ。
作文や図画の話にもどれば、誠意あふれる先生たちは、労働の尊さや
生活の真実みたいなものを、生徒たちに見させたかったのだろう。それ
は、古くさい石頭の教師たちが歴史の表面に浮かんでいる有名人だけが
人間であるかのように教えるのに較べれば、誠意は額面どおりに評価し
ていい。
家業が魚屋であれば、汗にまみれで蛮声をはりあげるお父さんを描き
、百姓であれば、共同で田植えするお父さんとお母さんを描けばいい。
だが、誠意が管轄し、学校が許容するのはそこまでだ。
お母さんは舞台で女陰をさらけだし、お父さんはビルの谷間でシャブ
を密売している場合は、どうすればよかったのだろう。
そこまですごくなくても、今、青年になって、おぼろげだったのが明
確になった両親の実像は、誰にだってあるんじゃないか。
厳格な父だとしか思っていなかったが、実は万年ヒラのお人好しサラ
リーマンだった、とか、立派な医者だと思っていたら、誤診で何人も盛
り殺しているらしい、とか。
それを、もう一度、「ぼくのお父さん」「わたしのお母さん」にして
みたら、どうだろうか。
絵や作文も悪くはないが、年譜という案がある。自分の両親は平凡に
きまっているから、という読者が、実のところは多いだろうが、年譜の
形をとると、意外な発見をすることがあるものだ。
例えば、学歴、学制。
昔は、尋常小学校卒だけという人がずいぶんいた。これはよく知られ
ていることだ。ところが、その上の学校ということになると、かなり複
雑になってくる。
高等小学校などというものがある。中学もある。商業学校もある。そ
のもう一つ上級学校になると、これまた複雑だ。
ひょっとして、両親がかなり年輩なら、尋常小学校四年卒業という例
もあるかもしれない。
あるいは、極貧の中で育ち、小学校も行かなかった人もあるだろう。
年若い両親なら、国民学校ということもあるだろう。
書物で知っていただけのこういうことが、かなり実感をともなってわ
かるだけでもおもしろい。
さらに、この年譜に、歴史的大事件と、自分の年譜を加えてみると、
親に対する不思議な対等意識まで湧きあがってくるのを感じることにな
る。
例えば、父親が現在48歳だとすれば、昭和6年生まれだ。
すると、終戦を14歳で迎えたことになる。
今「終戦」と表現したのだが、この表現はどうだろう。
日本の敗北を「終り」といいかえることによって、ごまかすことにな
るという主張がある。しかし、一方で、敗戦といういい方には、次には
勝ってやるぜという侵略的発想も感じられる。被支配者である大衆の実
感としては、ああ戦争も終ったなという方が、健全な気もする。
そこで、御年14歳であらせられたお父様は、どう感じたのだろうか。
それをあらたまって尋ねるのも、いささか照れ臭い。尋ねられる方だ
って、今となっては、美化してしまうかもしれない。
だから、インタビューはしてもいいし、しなくてもいいのだ。ただ、
その時、14歳であった父が、どんなにか喜び、どんなにか苦しみ、ど
んなにか不安であったろうと、勝手に想像すればいいのだ、今二十歳(
例えばの)、つばり6歳年長のキミが。
その時、あのオヤジが、人生の後輩として、いとおしいほど可愛く見
えることすらあるだろう。
もっとも身近なおとなである両親を、ただ何となく放っておく手はな
い。また、このごろの世論調査にあるごとく、高率で両親を尊敬しなが
らも、その理由として、自分を育ててくれたことしかあげられないよう
な、ばかげた尊敬のしかたをすることもないのだ。
やはり、20年以上前のものとなると、若書きというか、ネタが古いと
いうか、書き込んでるうちに、空しくなってきたな。
つーわけで、残り9章の打ち込みは面倒臭いのでや〜めた。
さあて、牛丼でも食べに行くかな。
219 :
無名草子さん:03/03/28 07:17
おつかれさまです。
ところで俺も、90年代のオタク第二世代に属するもので、宝島30とともに
青春があった(やな青春だ)ものです。
んで、今2ちゃんねるでちょっとヘンな感じで引用されてるけど「きむ・むい」
の文章をこのまま埋もれさせていくのはやだなあ。
HPでも作って、彼の功績を残したいよ。
220 :
無名草子さん:03/03/28 07:23
>>204 記憶なので混同、勘違い、があると思うが
「戦艦大和の最後」「象は鼻が長い」「私の昭和史」・・・すまん記憶が曖昧だ。
近日中に探して、紹介しますよ
外吉氏乙
いろいろ読めて嬉しいねえ。
俺は「30」じゃない「宝島」のほうはよく知らないんだが、
夫子がこの雑誌に書いた文章って、単行本未収録のものが
多いんですか? 「インテリ大戦争」も持ってはいるんだが
リアルタイムで雑誌読んでいたわけではないので>外吉さん
それとトロノ君のモデルって誰なのかなあ。
223 :
無名草子さん:03/03/28 10:19
>>190 むろん当事者だから、証言したり資料提供する役には立つでしょう。
けど、当事者だからゆえに、あのへんの仕事の思想的成果を
客観的に評価するのは難しい、という面もありえるかと思う。
第一いまどきの40代物書きって、変に馴れ合っているところがあるから、
そのへんの信用ならなさは払拭しきれないんだよね。
なので、もし本当にそういう本を作るならば、
やはり彼らの背中を見て育った(藁
オタク第二世代、プレ団塊ジュニア世代あたりが主体的に行うべきでしょう。
そういえば、『サブカルチャー世界遺産』って本に
ウエイン町山インタが載っていたよ。
今のところ80年代後期〜90年代中期までの宝島周辺についての
まとまったテキストって、これしかないかもしれない。
ちなみにあの本自体の出来については、俺あまり評価高くしていない。
女王様とお呼び
夫子の宝島30での連載は「佯狂賢人経綸問答」だね。
松沢大学の芦原金次郎教授というどこかで聞いたような人物(wに
夫子が時事ネタから世間話まで拝聴するといった形の創作エッセイだな。
元ネタのキャラクターの破天荒さを受けてかカナリ藁える(w
残念ながら連載は10回で終ってしまったが単行本収録はされてるのかな?
初期の号ではいくつかの特集記事にあわせた原稿を書いていたけど
リニューアルとともに書かなくなってしまったね。
227 :
無名草子さん:03/03/28 13:49
随分前に出てたんだね…。無知でスマソ
ババをつかまされた世代へ(?)って単行本未収録?いしかわじゅんのイラストつきで、コミックボックスに連載してた。
231 :
無名草子さん:03/03/28 18:43
>>184 氏が栗本とか渡部直己とか意外なところと対談してる
夫子と渡部直己は仲いいらしいね。(byたぶん2年前ぐらいの週間読書人)
>>204
「宗教」の項目でオットー『聖なるもの』(岩波文庫)を挙げてた記憶がある
。まだ近所の図書館にバックナンバーあるだろうから、調べてみるといいよ。
>>219
漏れも『宝島30』と『噂の真相』が吾が青春の雑誌だった。。。
いやな青春だったなぁ(藁)。
>>222
漏れも70年代末の『宝島』をリアルタイムで読んでいたわけではないが、
マンガ家の20代の青春を紹介したものなどがあったよ。
余談ながら、トロノ氏は実在するそうだ。
>>223
オタク第一世代の坪内氏が1972年を検証したように、第二世代が1979
年以降を検証していくというわけか。
しかし、第二世代にあたる鶴岡法斎氏などのライターには第一世代への甘えが
見られると、唐沢俊一氏が指摘していたこと(『裏モノ日記』)を考えると、
相当力量のあるライターが求められるぞぇ。
>>229 名前が「秘書」になってれば完璧だったのに(w
唐沢は後進に厳しいからなあ…。
元弟子の某バカ君を執拗に叩いていた野は記憶に新しい(w
前世代への歴史観をある程度持ち、それを相対化しうるのは
第二世代の人間だけだと思うのになあ。第三世代のやつらなんか絶望的よ?
>>235
唐沢氏が元弟子氏を叩いたのは、近親憎悪的な面もあったのだろうが、元弟子
が抱え込む問題を乗り越えねば、先へ進めないぞという愛のムチだったらしい
ね。元弟子の誤解が生み出した悲しき別れのようだ。実際、「裏モノ日記」読
むと、ちゃんと彼のこと見ているもの。
オタク第二世代は、良くも悪くも第一世代に比べて気負いがないという感じが
するのだが、その気負いのなさを武器にできないものだろうか。
第一世代の仕事を矮小再生産するだけで終ってしまうのは、何ともつまらない
はなしだが。。
あ、コレじゃ唐沢板だな。
俺らの世代は気負いはないけど衒いもないからころっと妙なもんに嵌っちまうのよね。
オウムとかエヴァとかさ(w プライドがないとも言うが、後腐れないのがせめてもの救いか。
>>236
漏れはオウムもエヴァもはまらなかったが、ゴチエイにはまった(藁)。
なんか、オタクの世代論にはなしが飛んじゃったなぁ。
こういう議論(もどき)って、意味あることなのかなぁ。どうなんだろ?
同世代の賢者待望!!
昨日俺が話題にした、
初期の福田和也が書いた「福田和也の流行歌時評 ブルセラ女子高生と中島
みゆきオジサン」(宝島30、1994年7月号)
を以下に転載する。今読み返してみると、当時呉智英への批評だと明確に意識しな
かったのが不思議に思われるほど、「威張ってる」「糖尿」など夫子を
思わせる単語が出てくるなあ。
女子高生サンプルNo.23622
――それで、この頃変な客いたかい。
ヘンって、オジサンで?
――そうそう、デートした人で。まだお店行ってるんだろう。
ウン、週一くらいかなぁー。
――おかしな目とか、あわなかった?
用心してるから。アブナイとか思ったらお茶しかしないし。
――そっかー、そりゃエライ。
別に無理しなくても、いくらでもお茶出すのがいるから。それ
にヒドイのは、あんまり来ないよ。今どきいくらでもあるじゃん。
SMとか、イメクラとかさぁ。アー、でもこないだちょっとブキミなのがいた。
――ヘンタイ?
気味は悪いんだけど、ヘンタイではないかなぁー、ってカンジ。
――何させられたの?
カラオケ。
――何じゃそりゃ。
だからぁ、指名されて、外にでるジャン。クラくて威張ってんだ
けど、何か買ってやるっつってさ。はじめてなのにヤバイかなぁっ
て思ったけどぉ、まあイイカって。いざとなりゃバックレみたいな。
――おまえ、何も考えてないじゃん。
ええっ、そー、ゴメンナサイ。そんで、服とか靴とか買わしちゃっ
たのよ。そしたらカラオケ・ボックスに行こうって。
――それマズイんじゃない。
いやーよっぽどオイトマしようと思ったんだけどォ、まだお茶もし
てなかったし、ロクに口もきかないのよ、このオヤジが。で何かワル
イかなぁと思って。
――結構、良心的じゃん。
それにこのごろのボックスって、TVカメラがついてるじゃん。よ
っぽど根性ないと、ヘンなことできないしィ、気が変わったら、トイ
レ行くッつって帰っちゃえばいいじゃん。
――ひでぇ。
そんで行ったらサァ、勝手にどんどん曲入れるんだ、オヤジが。そ
んでもってこれ歌え、なんて勝手なこといってさぁ。そんなもん知ら
ないから歌えないつったら、CMでやってるから知らないはずはないっ
て、すごむのよ。
――そりゃ確かにヘンだわ。
もう面倒だから出ようかと思ったら、頼むからってもう、自分で歌ってみせ
ちゃったりして、どうしてもって。しょうがないからねぇ。歌いましたよ、あ
たしゃ。
――いいとこあるじゃない。
いゃー、曲名とか知らなかったんだけど、確かにコマーシャルで見てたわ、
何か気になる曲で。
中島みゆき「ファイト!」の歌詞の引用=省略
――それ、今、生命保険のCMでやってる奴だろう。
コマーシャルで見てるときは、サビだけじゃん。橘いずみちゃんかなぁって思
ってたら、もう歌詞がスゴイ、スゴイ、スゴすぎ。
――いい歌じゃない。
エー、先生もこういう趣味なのォ。信じらんない。これって、ZARDとかぁ、
大事マンブラザーズの世界じゃん。
――おまえねぇ、これは中島みゆきさんの歌なの。それも八年前のアルバムに入
ってた奴を、わざわざCMに使ってんだよ。昔から名作だって有名で、今度シン
グルのB面で出たんだぞ。
イヤダー、くわしいじゃん。そういう人だったの? そんじゃ長渕とかブルー
ハーツとかのもとだってわけ、これが。ゲー。
――もとって、別に応援ソングだけじゃないんだよ、この歌手は。
でも気味の悪さは同じだよォ。もとならいちばんブキミなんじゃないの。その
オヤジなんて、人に歌わしてナミダぐんでんだ。もう入っちゃっててさ。糖尿だ
って言ってたのにズボンふくらんじゃって。
――お前、酷いこと言うね。
だって今度はオヤジが、「化粧なんてどうでもいいと思ったけれど〜」とか
「道に倒れて誰かの名を〜」とかモウ信じられないことをどんどん歌っちゃっ
てさぁ。ゲロ吐きそうだった。
――歌くらい聞いてやれよ。
だって、あれじゃ露出狂とおなじだよ、もう。大体、モテないオヤジが、モテ
ない女の歌で感動してんのになんかつきあってられないよー。
――お前、それ言っちゃおしまいだよ。
福田和也の文章としては実に面白いと今でも思う。ただ、俺が当時、呉智英
への批評だと明確に意識しなかったのは、(俺の鈍感以外に)その批評がやは
り的外れのところがあるのではないか。
違和感はうまく言えんが、夫子はそんなにウエット
なところをみだりにオモテに出す人ではないような気がするが。
いずれにせよ、辛辣なのは一向に構わんのだが夫子の良いところを分かった
上での辛辣な批評、という感じがしないなあ。
とはいえ、歴史として、夫子の死後の追悼文集などにはぜひ
収録してほしい(笑)。
とにかく、福田和也と夫子のタイプの違いを感じさせる一文だ。
福田はなんとなくいつも物事を読み込みすぎなところがあるように思う。
連載中はいつもそれを感じてたよ。
>>243
昨晩、「中年ハゲ男」と書いたが、文中にはなかったか。
しりあがり寿のイラストが、モロに呉子だったんだよね(藁)。
『マルコポーロ』での鼎談の後だったので、読んでてあまりいい感じはしなか
ったが、けっこう笑った記憶がある。
そういえば、呉子には、髪の毛が日々抜け落ちていく悲哀をユーモラスに描い
た佳品があったが、『呉智英全集』刊行の折りには是非とも収録して欲しいも
のだ。
246 :
無名草子さん:03/03/29 00:30
盛り上がってますねえ。
>230
コミックボックスの前進の、
「ふゅーじょんぷろだくと」(後に社名になる)じゃないですか?
それに載ってたエッセイは確か、
「なまじ誠実であるということ」じゃなかったかな?
これは回のサブタイトルだったかも…。
これは未収録のはずです。
コミックボックスには、石子順との5ヶ月にわたる論争や、
今ダビンチでやってるスタイルの書評(マンガと書籍を紹介)
の前進になる連載もあった。
コミックボックスに載ってた「呉智英伝」っていうマンガを知ってる
人いるかな?
>>243
確かに呉子はあんなにウエットじゃないな。的外れであることはあることは確
かだ。それにしても、2ちゃんねるの福田和也板ってつまらないな。福田恆存
板はけっこうおもしろいのだが。
>>246
「呉智英が行く」てやつじゃなかったっけ。微妙に下手な絵で呉子の奇人ぶり
を描いた作品だった記憶がある。
呉智英『大人になるためのライフ・プラン12章』(『宝島』79年9月号所
収)、残りを打ち込むのが面倒なので、以下章立てだけ紹介。
第4章 職業と倫理 手が汚れたら洗えばいい、汚れすぎたら足を洗えばいい
第5章 異性の証明 女は聖処女では生きていけない、娼婦であることを衒う
必要もない
第6章 人生を設計する 人生のパック・ツアーはやりたくない
第7章 モデルとしての老人 いい老人になれたらしめたものだ
第8章 死を射程距離に入れる 生のさなかにも、死はある
第9章 おとなの恐ろしさについて おとなの熱い視線をどう考えたらいいの
か?
第10章 アイデンティテイ・シンドロームについて UFSだっておもしろい
じゃないか!
第11章 おとなにとって美とは何か 自分の感性だけを信ずるさ、というの
は常識的発想なんだよ
第12章 モラトリアム人間インベーダー作戦
俺も福田恆存は好きなんだが(ネット上で関連サイトを開いている
奴は大嫌い)。
福田和也は江藤に師事した人だが、俺は率直に言って江藤のよさが
まったく理解できない。漱石論には感心したが、GHQの検閲論なんて
大学時代から寝言としか思えなかった。
夫子と福田和也の食い違いを突き詰めると福田恆存・江藤淳の対立
に行き着くのかもしれないな。(もちろん夫子は福田恆存の系譜とは
単純にはいえないが)。
上の「宝島30」の福田和也の文章、しつこいようだが、突き詰めると
「糖尿、ハゲ、童貞」という罵倒と何も変わりない。間違っている
とはいえないが、ある程度本人の中身に立ち入らないと、
鋭い批判もできないと思う。
250 :
無名草子さん:03/03/29 01:19
コミックボックス連載は
「マンガ狂のための読書案内」だか「マンガ狂につける薬」だったか。
熊楠のマンガを紹介しつつ、彼の作品「12支考」を紹介するとか
「日本残酷物語」の紹介が印象深い。
ときに、今週の週刊文春・高島俊男の「お言葉ですが・・・」を見て欲しい。
「童謡」と「唱歌」という言葉を混同しているヤシがいる、という話だが、実は
そこから「文語文とその庶民的受容」「無垢な子どもという近代イデオロギー」
「人工的な平易さに潜む陥穽」・・・など非常に呉智英の議論的に面白い話題に
なっている。来週もその話題だそうだ。
251 :
無名草子さん:03/03/29 01:25
「呉智英伝」は武芸者風の呉智英が「忍法・脱構築」を操る浅田明や
進化しすぎた類人猿の栗本らと闘うというマンガだったなw
>>249
正字正仮名遣いスノビズムが漂う『言葉、言葉、言葉』ね(藁)。
江藤の漱石論については、人斬り以蔵・松原正の罵倒芸が楽しめるよ(藁)。
福田恆存と江藤淳の対比については坪内氏の『後ろ向き〜』が、有益だった。
漏れは、『読書家の新技術』経由で、福田恆存の著作を読んだクチだが、「福
田に勝つ」とはいかなることなのか。呉子が言わんとすることは、キリスト教
に対抗すべく近代天皇制を支持した福田に対して勝つということなのだろうが
福田恆存の人間理解については、勝つ負けるの問題ではないと思ったね。
ここ数年の呉子も「文化の厚み」という言葉をよく使っているし。
福田和也のあの戯文は、あああ氏のおっしゃる通り、批評というよりは、単な
る罵倒だろう。
>>250 >「無垢な子どもという近代イデオロギー」
呉氏はマン狂で「子ども観の近代」(中公新書)を紹介していたけど
この本はほとんど「児童文学の歴史」みたいな本だった
最初は、「無垢な子どもイデオロギー」の成立――
明治時代に西欧から輸入されたイデオロギーという部分で
読むべきところはあったが……
>>253
鈴木の『赤い鳥』などが、齎した影響はまだまだあるみたいだが、支那経由で
は子供を神童としてみなし、長ずるに従って、神性を失って行くという話を聞
いたことがある。
子どもは無垢で良い子というイデオロギーをいま受け継いでるのは、
サザエさんのタラちゃんだと個人的に思ったりする……
256 :
無名草子さん:03/03/29 02:18
愛子様
>>236 > 俺らの世代は気負いはないけど衒いもないからころっと妙なもんに嵌っちまうのよね。
> オウムとかエヴァとかさ(w プライドがないとも言うが、後腐れないのがせめてもの救いか。
むしろ「王立宇宙軍」だろ(笑
>>252 どうも外吉さんとは読書傾向が重なるらしくて話はよくわかるんだが、この
スレのテーマから遠ざかるので割愛。
だが、これだけは書いておきたい。夫子はしばしば、浅野裕一なども引
きながら、孔子の教えが弟子から孫弟子へと伝わっていく過程において
、孔子の息づかいのようなものが消去され、硬直化・形骸化してゆく
ということをしばしば指摘している。
外吉さんが入力してくれた文章の
>我々は論語の中の言葉を聖人の発した聖句として読むことに慣らされている
>。それは、法律の条文か数学の定理のようなもので、これを忘れないように暗
>記してさまざまな事例に当てはめればいい、と思っている。そこには思想家孔
>子の姿はない。
というのもまさにそういうことだろう。
俺は今ネット上で「正かなづかい」
などとわめいている連中は、福田恆存についてまさに同じようなことを
やろうとしている奴らだと思っている。だから大嫌いなのだ。
まあ近親憎悪かもしれんがね。
みゆきすと
261 :
自意識のバケモノ:03/03/29 16:30
中島(栗本)関連スレきぼん
何とも懐かしい話題に誘われて。
>>252(外吉さん)
福田恆存スレでは、どうも。
>福田恆存の人間理解については、勝つ負けるの問題ではないと思ったね。
>ここ数年の呉子も「文化の厚み」という言葉をよく使っているし。
同感。
呉氏にしろ、恆存センセイにしろ、
自然を自然として、理不尽込みでそのまま認識する強さ、みもふたもなさが、
ナイーブな方面からの反発を集め、
また、虎の威を借りようとする安易な俗物が群がりやすいところなんだろうな。
上の江藤淳、福田和也の話にしろ、要は過敏な弱さゆえ、
その場の状況把握や人の顔色をうかがうことには長けてるし、
効果的な立ち回りやパフォーマンスも上手い。
その良さってのもあるんだけど、
性根のところで自分も含めて、みもふたもなく突き放すことができない。
脱世間的になれないんだね。
思想と処世が未分化で、
世間内、状況内での勝ち負けを度外視した、普遍的なことが言えない。
逆に、呉氏や恆存センセイのみもふたもない言動を
世間の処世を揶揄する杖にするようなことにはまりすぎると
青臭いまま荒んだ、廃人化する危険も大。
広くてタフな人間観に学び、自覚を持ちつつやっていきたいけど、
「人間は自然をそのまま受け入れるには、可憐すぎる」
と言ったのは、確か色川武大だったか、、、
最近の呉氏の文章では、『マンガ狂につける薬』の
尾崎一雄『虫のいろいろ』についての記述とか、よかったな。
>>260 聖なるもの、山の思想史、中国の科学文明、今西きんじの本・・・
たしかに、呉ヲタだな。
しかし、ちゃんと読んでるところは偉いよ。
264 :
無名草子さん:03/03/29 18:56
上にもあったけど、夫子が薦めている子供観についての本他にもありますか。
確か、フィリップアリエスの「子供の誕生」があったと思うけど。
265 :
無名草子さん:03/03/29 19:33
>>258
あああ氏、いいこと書くねぇ。
思想のダイナミズムが失われていく過程については、『現代人の論語』にも言
及されているので、刊行が待ち望まれるね。
国語問題については、オレは正字正仮名が操れるんだぜぃ、伝統を守ってるん
だぜぃ、という選民意識を拭い去らない以上、どうしようもないでしょう。
呉子も私信でしか正字正仮名を使わないと言っていたし。
福田恆存生誕九十年記念会で、坪内氏が、正字正仮名遣いスノビズムを叩くと
宣言してたので、期待してそれを待とう(藁)。
>>262
5郎氏、福田板では勉強させていただいております。
漏れの場合、呉子に凭れて十数年、今では立派な廃人と化しております(藁)。
色川武大の言う人生は九勝六敗を目指してきたつもりですが、
今のところ、一勝十四敗かな(藁)。
せめて「邪悪な老人」(by関曠野)にならぬよう心掛けたい。
『怪しい来客簿』、また読もうかなぁ。
>>266
話が私事にもわたり、だいぶ話がズレまくったなぁ。ご覧の方々御勘弁。
>>260
カール・シュミット、葦津珍彦、いしかわじゅん、花輪和一、
ソルジェニーツィン、バロン吉元、穂積陳重、 共同研究・転向、 。。
おまけに、呉子宅に放り込まれたという西尾幹二『「労働鎖国」のすすめ』
まであるな(藁) 。
大コケした筑摩の『頓智』まで復刊願い出すこたぁないような。。。
ともあれ、重度の呉ヲタであることは確かな日下景三に拍手(藁)。
269 :
無名草子さん:03/03/30 01:28
>>232 近くの図書館には、論座おいてないって言われてしまいました。
270 :
無名草子さん:03/03/30 03:21
「日下景三」が秋葉系のヲタのような外見だったらショック。
ジャニーズ系の外見だったら嬉しいが。
271 :
無名草子さん:03/03/30 04:08
昔の
金玉大学掲示板みたいなノリになってきたな
273 :
無名草子さん:03/03/30 11:04
サイボーグ渡哲也
何度も出てきてるので言うと、ここ板じゃなくてスレな
「犬儒派だもの」読了
「父と飲む」とか「ガード下の乾河(ワディ)」とか、「ブルガリヤののどかな高速バス」などは
しみじみとした、上質なエッセーになっているよねえ。
夫子のこれまでの著作からは受けなかった印象だな。
「四十代の青春」、深い感動と義憤のなかで、レポートを読みながら、夫子が涙しているところが
思い浮かばれるよ。正真正銘のバカども相手に。
それはそうと、第一版第一刷pp227 l8の「罪刑法廷主義」は「罪刑法定主義」の誤植だね。
指摘したら夫子は悔しがるだろうね。
以前「(大意)実は自分の著作にも誤りがある、でもそれは内緒」のようなこと書いてたし。
>>275 >「罪刑法廷主義」は「罪刑法定主義」
既出
福田恆存ファンも多いようなので、夫子と私とのかつての会話を公開。
単なる議論だから問題ないだろ。もちろんノンフィクション。
私の返事が頓珍漢だと怒らないように。
夫子「福田恆存というと『平和論に対する疑問』と『一匹と九十九匹と』が
よく挙がるけど、一匹と九十九匹と、という本質論こそは福田でないと
書けなかったことなんだ。これに比べると平和論批判のほうは時代の制約が
あるとはいえ、ちょっと鋭い人なら言えることだと思う」
俺「そうでしょうか? 平和論うんぬん、っていうタイトルに惑わされて
いるのではありませんか。あの文章は平和論批判というよりは知識人
批判ですよ。
例えば『本当に自分にとって切実なことだけに発言するくせをつけたら
どうか、それだけで世の中はもっと落ち着きを得るのではないか』なんて
一節があります。この文章は今でもすごいと思いますけどね」
夫子「いや、そんなことは分かったうえで言ってるんだ。そのフレーズ
だけど、吉本隆明や長谷川如是閑だってそれに通じるようなことを言って
るよ。自らの仕事だけに関心を持つ職人こそ人間のあるべき姿っていう
ような発言ね。だけど、その話を貫徹していくと、本なんか読まないのが一番
いいっていうことになるんだ。
知識人ていうのは本の世界に閉じ込められた囚人であって、一種の業なんだな。
自分にとって関係ないことについても発言しなくてはならないというのが宿命なんだ。
このことを俺は荘子の言葉を使って『天の戮民』と呼んだんだ」
俺「・・・・・」
これで夫子と俺との会話は終わったわけだが、今だったらこう言っただろう。
「自分にとって関係ないことでも発言しなくてはならないのが真に
知識人たる一匹の宿命なら、その発言を福田さんは『自分にとって
切実なこと』とみなしたと思いますけどね。むしろ本来、天の戮民たる
資格がないのに勘違いした生活無能力者を大量に作り出さないためにも
福田さんの『自分にとって切実なことについてのみ発言する』という警句は
知識人にとっても有効だと思います」
なんか自己批判をしているような気分になってきた。
279 :
無名草子さん:03/03/30 19:08
280 :
無名草子さん:03/03/30 19:52
>>278 いやー耳が痛い。
知識人よりむしろ、インテリ気取りにこそ、その警句は重要。
マスコミで発言しなきゃ喰えない知識人もどきが多いからかも。
実際、黙々と自分の専門の仕事をするスペシャリストの方が
後世に認められる仕事をしてますよね。
282 :
無名草子さん:03/03/30 20:13
立て続けの書き込みで少々気が引けるんですが、夫子は昭和21年生まれ
ですよね。この前後の全共闘世代での思想家ってほかに誰がいるんでしょうか?
夫子に訊いたら、「松本健一がいるね。あとは俺か・・・。あとは
たいしたのはいないねえ。プロジェクト猪なんてやっていた連中は昔も
バカで今でもバカだね。バカは死ななきゃ直らないってのは本当だね」
っておっしゃってましたが・・・。
>>277
>>278
>>279
>>280
「子曰く、其の位にあらざれば、其の政を謀らず」(憲問篇27章)
「曾子曰く、君子は思うこと其の位を出でず」(憲問篇28章)
孔子は言う。自分の職務以外のことに口出しすべきではない。
曾子は言う。君子は自分の職務以外のことを考えるべきではない。
似ているように見える。だが「職務以外に口出しをしない」ことと「職務以
外を考えない」ことはまるでちがう。孔子は、職務以外に口出しをしないよう
自制しつつも、自制しきれない衝動に駆られてはいなかったか。だからこそ、
公山弗擾(こうざんふつじょう)の叛乱軍からの招聘に応じようとさえしたの
だ(陽貨篇・第5章)。一方の曾子には、自制すべき衝動がそもそも感じられ
ない。思想としての儒教の沈滞は、最も優秀な後継者の段階で既に始まってい
る。
(『現代人の論語』第39章「曾子〜胚胎する思想的沈滞」より)
君子の器ならざる者が君子の真似をしてしまう悲惨こそ、別の意味で「天の戮
民」たることの証になってしまうのかもしれない。噫、救い難し。。。
などと気取るほど、漏れの場合、知的関心広くねえしなぁ。
でも、「生活無能力者」って言葉にはグサッときたよ(藁)。
285 :
無名草子さん:03/03/30 22:25
小説家だけど中上健次がいた。
286 :
無名草子さん:03/03/30 22:30
猪瀬直樹
>>283
「思想家」の浅羽センセあたりなら、橋本治を挙げるだろうね。
他に、ハシヅメダイザブロ〜、コハマイツオ、、、、どうなんだろ?
カラタニコウジン?
>>284 へえ、そんな夫子の文章があったんですか。
論語の話など全くせずに、俺はこの憲門篇とまったく同じ論議をしていたんだね。
論語本、楽しみだなあ。
かなり加筆するって言ってたから、外吉さんのようなすでに連載を入手して
いる人にも期待きるんじゃないかな。
290 :
無名草子さん:03/03/30 23:02
北山修
>>283 > 立て続けの書き込みで少々気が引けるんですが、夫子は昭和21年生まれ
> ですよね。この前後の全共闘世代での思想家ってほかに誰がいるんでしょうか?
> 夫子に訊いたら、「松本健一がいるね。あとは俺か・・・。あとは
> たいしたのはいないねえ。プロジェクト猪なんてやっていた連中は昔も
> バカで今でもバカだね。バカは死ななきゃ直らないってのは本当だね」
> っておっしゃってましたが・・・。
矢口高雄(爆
>>289
以費塾通ってるなら、終盤近くでその話が出るよ。久しぶりに講義の覚書読み
返したら、その話出てたもん。
『現代人の論語』、やっぱり加筆してくれるんだ。嬉しいなぁ。
あと、講義や飲み会で呉子が紹介した本があったら、教えてくれると有り難い。
漏れ、出入りできないもんで(藁)。
ちなみに、漏れが講義に出てたときは、保坂幸博『ソクラテスはなぜ裁かれた
か』(講談社現代新書)が紹介されてた。
あと、「関曠野」の名前出したとき、呉子の目が一瞬ギョッとしたことがあっ
たんで、彼の評価についても聞き出してくれると嬉しいなぁ。
漏れ、かなり頭悪いんで、呉子に質問できる機会がほとんどなかったのよ。
呉子とそこまで突っ込んだ議論ができる賢明なるあああ氏よ、以費塾での議論
を今後も紹介してくれることを熱望する。
>>278 堅い本を読む習慣が無くなって随分になるような
俺みたいなのが口を挟むのも僭越なんだけれど。
時代時代の社会の在り方によって、実用とか、
プラグマティズム、それに付随して生まれる「意味」も形を変えていく。
ある時代に適応しすぎて、状況の変化に対する受け身を
取れなくなってしまうような自体もままあるし、
不運にも、その時代の都合や通念の中では
屈託するしかないような資質を生まれ持ってしまうこともある。
もっと言えば、「生きることに向いていないのに」
生まれてしまうという不運。
(しかも、個々の幸不幸は最終的に主観と度合いの問題で
外から測る万能の基準などない)
それを、いかに納得するか。
この理不尽を根本的に解決する術は、突き詰めれば地上にはないわけで
理不尽や不完全を前提として、「政治」という調停の営為がある。
そして、そこからこぼれてしまうあらゆるものをくまなく拾うべく
あらゆる宗教、福田恒存の言う「文学」、呉氏風に言えば「文化の幅」が
求められ、必要になると思う。
大袈裟かつ大雑把で恥ずかしいですが。
で、そういう意味で言えば、真面目な人は自他を減点法で突き詰めすぎるところがあって
それが却ってやむを得ない不運としての「廃人」体質を、拗らせている場合もあると思います。
自嘲混じりの諦念で、穏当に自分におとしどころをつけようとされてるみなさんの態度は
充分に健全だと思いますよ。
市川團十郎、大石吾郎、大原麗子、岡本富士太、荻島真一、堺正章、
下条アトム、谷隼人、田村亮、西岡徳馬、西川きよし、木の実ナナ、
ジヨー・山中、杉田二郎、倍賞美津子、藤岡弘、美川憲一、菅直人、
吉田拓郎、石倉三郎、阿藤海、小川ローザ、松浪健四郎、田淵幸一、
立原あゆみ、とりいかずよし、山本浩二、鳳蘭、秋山仁、安岡力也、
目黒考二・北上次郎、原寮、宮路おさむ、石井隆、神谷明、塩田潮、
古川登志夫、島木譲二、三遊亭好楽、中尾ミエ、三笠宮寛仁親王、
大月みやこ、ターザン山本、坂口尚、荒川強啓、日野日出志、
高樹のぶ子、ドン荒川、九重祐三子、マギー司郎、宇崎竜童、
ウノ・カマキリ、寺西勇、永源遥、鈴木ヒロミツ、
>>283 団塊どうこうよりも、
俺は、戦前、戦中派世代がいなくなってしまうことが不安だな。
呉氏は例外的に、この世代に共通するタフな個と
オプティミズムがあると思うけど。
ジョン・ウー、ヘレン・シャピロ、シド・バレット、
ジャンニ・ヴェルサーチ、ジュゼッペ・シノポリ、
リチャード・カーペンター、スーザン・サランドン、
オリバー・ストーン、トミー・リー・ジョンズ、ティム・カリー、
ティモシー・ダルトン、デビッド・リンチ、ジョン・ポール・ジョーンズ、
フレディ・マーキュリー、リンダ・ロンシュタット、ビル・カウツネン、
ライザ・ミネリ、ドリー・パートン、
ブリジット・フォッセー、ロバート・フリップ、
キャンディス・バーゲン、シャーロット・ランブリング、
ビル・クリントン、ロビン・クック、謝長廷、盧武鉉、
ジョージ・W・ブッシュ、ウラジーミル・ジリノフスキー、
シルベスタ・スタローン、アンドレ・ザ・ジャイアント、
チャック・ウィルソン、ユリ・ゲラー、ペロ・アグアヨ、
>>293
5郎氏、温かいお言葉ありがとうございます。
漏れも、健全で常識ある吉外(藁)として、どうにかこの世と折り合いをつけ
ていこうかと思うております。
円谷選手のような立派な遺書を書けるまで自殺なんてできませんわな(藁)。
298 :
無名草子さん:03/03/31 00:15
>>287 橋爪大三郎は1948年、小浜逸郎は1947年です。
299 :
無名草子さん:03/03/31 00:18
>>288 柄谷行人は1941年。因みに、芹沢俊介は1942年です。
>>299
カラタニは全学連だったか。。。やっぱ最近ボケてるな。
301 :
無名草子さん:03/03/31 00:49
>>294
>>296
うわー、こいつらみんな1946生まれかい。
ブッシュとクリントンと夫子が同じ年とは...。
でも、たしかに思想家はいないな。
ところでゴチエイがデビルマン信者というのは本当か?
話の腰を折って悪いけど、一番影響されやすい時期に呉さんの本に出会った僕は非常に性
格的に問題のある人間になってしまった。
そして、そこから復帰するのに約 4 年ほどかかりました。
まあアホな奴がヘタにハマるとこうなってしまうってことで、皆さんお気をつけ下さい。
ちなみに、勿論今でも呉さんのファンです。
304 :
無名草子さん:03/03/31 04:05
どういう風に問題があったのか?どうやって復帰したのか。
(きっかけ等)具体的なことが分からないと、気をつける
ように言われても、どう気をつけたらよいか分からない。
305 :
無名草子さん:03/03/31 04:22
>>304 > どういう風に問題があったのか?どうやって復帰したのか。
> (きっかけ等)具体的なことが分からないと、気をつける
> ように言われても、どう気をつけたらよいか分からない。
地に足がついていないやつを見つけてはバカにするようになってしまったとか。
もちろん自分も地に足がついていないんだけど、「しかし俺はそのことに
気付いている分オマエよりエライのだ」
と良く分からない理屈で精神的優位に立ちつつ。
>>306 ストレートな答え。ありがとうございます。
復帰するきっかけのようなものはありましたか?
また、303-306さんの呉智英体験も話していただけないでしょうか?
南方熊楠の文体が好きと夫子は言ってますが
その南方熊楠の全集が古本屋で一冊500円で売ってました。
これは内容的に買いですか?
309 :
無名草子さん:03/03/31 20:45
読書鼎談のコピー、実家から持ってきたじょ。
1993年10月号の「月刊Asahi」だ(当時は論座という雑誌名ではない)
呉智英、長谷川三千子、松本健一が「近代日本」の百冊を選ぶという趣向ね。
呉智英が推薦したのは
「極光のかげに」「無思想人宣言」「騎馬民族国家」「近代文学論争」
「近代日本人の発想の諸形式」「日本政治思想史研究」「中国思想史」
「朱子学と陽明学」「戦艦大和ノ最期」「城下の人」「チャーズ(「上下」に子)」
「私の昭和史」「常識的朝鮮論のすすめ」「原爆と差別」「砦に拠る」
「日本残酷物語」「孔子伝」「日本語の起源」「西鶴と西鶴本」「近代科学再考」
「永遠の維新者」「文明の生態史観」「恋愛なんかやめておけ」「大塩平八郎」
「マルクスに凭れて六十年」「ミロク信仰の研究」「近代読者の成立」
「ハーメルンの笛吹き男」「無縁、公界、楽」「やちまた」以上。
こうやって見ると、当然ながら10年が経過していることもあり、この前や
後にこれらの本に関連した文章をどこかでかいているもののほうが多い。
ただ、ひとつひとつに付けられたコメントはやはり未収録のオリジナルが
多いので、古本を見つけたら買う価値はあるか。
311 :
E55 ◆7FxAMG//.E :03/03/31 21:18
犬儒派だもの読了したが誰かレビューを書くものはいませんか。
書いてアマゾンあたりにのせてください。
投票してあげます。
312 :
無名草子さん:03/03/31 21:43
ほんとだ、あっちは手抜きせずに作者名まで書いてるなw(笑)。
正論H9年9月号の
「朝鮮人名・地名は論理と主体性を持って読め」のコピーもあったけど
これは単行本に収録されているのだろうか
313 :
無名草子さん:03/03/31 21:44
314 :
無名草子さん:03/03/31 21:48
悔しいので最初の部分だけ再現
「不勉強で無学の輩が混乱に陥っている言論界をさらに混乱させている。
若生ただお「ハングル読み強制は日本叩きだ」を読んで、痛切にそう思った。
論理の矛盾、不徹底もさることながら、この人、そもそも文盲に等しい無学
ぶりである。かかる駄文が仮にも正論と名乗る本誌に掲載されていることを
憂慮し、そのデタラメをただしておきたい。
若生の先月号の駄文の主張は・・・・」
315 :
無名草子さん:03/03/31 21:55
>>312 「ロゴスの名はロゴス」の序文でその事触れてましたよ。
316 :
無名草子さん:03/03/31 21:55
317 :
無名草子さん:03/03/31 23:09
最近の呉智英の新規読者って何を読んで感銘を受けるの?
僕は読書家の新技術がよかったが。
>>316
『論座』で紹介してた本は、漏れが書き込んだ本とダブってるはずだ。
昨晩のあああ氏の話題絡みで、「無限責任と有限者の決断」(『サルの正義』
所収)を思い出して、読みなおしたんだが、やっぱ感動するわ。
俺は古参読者だが、「インテリ大戦争」の後半の「名著の教え」
がよかったねえ。
荘子を「絶望の美学」としたうえで「幸いにして、いまだわれらの書では
ないのだ」と結んだ文章なんて、感動で震えたね。本当にうまいよ。
>>319
同感。「名著の教え」はよかったねぇ。
ちなみに、『世説新語』の王戎の章は、通明先生の『ニセマ死闘篇』執筆の際
に大きな影響を与えたそうな。
321 :
無名草子さん:03/03/31 23:35
>>319 「なんぴとも孤島にあらず」
これ読んで俺は戦争責任とはこう考えるのかと
すごく納得して、ついでに中島みゆき様の信者になりました
>>319 『インテリ大戦争』手に入らないので悔しい
みゆき様のようにメジャーなれ!ゴチエイ!
?メジャーなゴチエイは呉智英じゃない!
なんだか一般書籍板のなかでも相当濃いスレになりつつあるね。
まあそれはともかく、夫子との対話で差し支えのないものや推薦本は俺も
極力情報提供するつもり。だって俺も知りたいからね。
323 :
無名草子さん:03/03/31 23:49
>>321
『インテリ大戦争』、アマゾンで見たら品切れになってるね。
増刷すればいいのになぁ。
>>322
よろしくお願いします。
2ちゃんねる書き込み初心者の漏れだが、ここは、荒れてなくてイイ所だ。
これも呉夫子の徳の為せる業(わざ)か。
325 :
無名草子さん:03/03/31 23:57
2002 6 月号 ニッポン言論界のタネ本15+α
構造改革『一九四〇年体制』(野口悠紀雄) 田中秀臣
市場原理主義『選択の自由』(M&Rフリードマン) 江頭 進
消費社会論『消費社会の神話と構造』(ジャン・ボードリヤール) 青木貞茂
福祉社会論『福祉の経済学』(アマルティア・セン) 広井良典
リベラリズム『正議論』(ジョン・ロールズ) 宮崎哲弥
戦争論『戦争論』(クラウゼヴィッツ) 加藤 朗
ナショナリズム『想像の共同体』(ベネディクト・アンダーソン) 関 曠野
市民社会論『日本の思想』(丸山真男) 小田中直樹
戦後民主主義批判『擬制の終焉』(吉本隆明) 永江 朗
フェミニズム『第二の性』(ボーヴォワール) 吉澤夏子
権力論『監獄の誕生』(ミシェル・フーコー) 稲葉振一郎
宗教論『聖なるもの』(オットー) 呉智英
環境問題『複合汚染』(有吉佐和子) 佐倉 統
リスク論『危険社会』(ウルリヒ・ベック) 藤垣裕子
進化論『ブラインド・ウォッチメイカー』(リチャード・ドーキンス) 福岡伸一
トンデモ論『奇妙な論理』(マーチン・ガードナー) 堂前雅史
326 :
無名草子さん:03/04/01 00:02
>>323 ミスって何ですか?
恐ろしくて晒せないとか?!ガクガクプルプル
さっき学研のスレでアルジャジーラのfoto見たよ!
俺にはきついです。
328 :
無名草子さん:03/04/01 00:19
>>327 外吉さん
ありがとう
洋泉社でも出していたんですね
いや、ここで小谷野がミスといっているのは英語では
farmer(農場主)とpeasant(小作人)の区別はもはやなく、
farmerというのをいまや単なる農民の意味で使う事も
あるので、渡部昇一への批判が一部おかしい、ということ。
>>329
情報ありがとう。
『バカのための読書術』、内容すっかり忘れてたわ。読みなおしとこうかな。
他にも司馬遼太郎批判について云々と書いてあったな。
331 :
無名草子さん:03/04/01 00:36
小谷野のこの本自身はちょっとね...。
332 :
無名草子さん:03/04/01 03:29
話の流れとちがってもうしわけないんだけど、夫子が
若き俊英といって絶賛している小熊英二って誰?
小熊英二の本、読みたいんだけど高すぎて手が出せない……
335 :
無名草子さん:03/04/01 06:41
小熊英二の前の本『単一民族神話の起源』のことも大きく褒めてたね。
それは当然で
単一民族性の強調=軍国主義、排外主義
民族多様性の強調=平和主義、国際主義
という図式が崩れるのが彼にとっては興味深いわけだ(笑)。
全く余談だが、佐高信クンもこの本を褒めているんだが、褒め方がアサッテでな。
同じ本を評価してもこうなるものかと思ったよ。
同様に佐高と呉智英が褒めてるのに、褒め方が全く逆方向で笑えたのが「博徒と自由民権」。
ちなみに小熊氏の「民主」と「愛国」では福田恆存氏についても一章が割かれている。
分厚く高い本として敬遠されるのなら、この部分だけ読むといいかと思う
336 :
無名草子さん:03/04/01 07:59
最近の朝日新聞投稿欄「私の視点」の中でピースボート・スタッフが
主催者側発表と警察発表の数の違いについてすげえ弁明を書いてたね。
「馬鹿につける薬」のくだりをおもいだして爆笑シタヨ
337 :
無名草子さん:03/04/01 09:13
「沿道で平和を願って太鼓をたたいた人」
「車内から手を振ったタクシーの運転手さん」
こうした人は人数に含まれないのだろうか、とかいうやつね。
本当にバカって救いがたいね。
338 :
無名草子さん:03/04/01 09:48
呉さんに居酒屋で恋愛相談とかしてみたい .....
巨人の優勝パレードも
主催者発表40万人、警察発表が29万人だった、確か。
340 :
無名草子さん:03/04/01 11:51
>>335
よしりんに降臨して説明してもらった方がいいかもしれんが、
左右の対立がいかがわしいものである事は呉の積年の主張。
それを、資料を駆使して系譜学的に述べているのが小熊。
もっとも小熊は左翼で、呉は封建主義者だけど。(藁
341 :
無名草子さん:03/04/01 19:40
今日の朝日新聞に出てたが、今日からスタートした連載企画「ゼロサン時評」に
夫子が登場する予定だ。ようするに時事問題を論評するコーナーだね。
とはいえ、執筆陣が夫子含めて10人もおり、
交代で書く仕組みだから、夫子の文章が載るのはいつかわからないが。今日は
岩城宏之の文章。最低。
>>341
今さら毎日にした漏れがバカだった。。。
全然関係ないはなしなんだけど、ずーっと前からの疑問だったんで、
書かせてもらうね。
呉子は、孔子のことを「孔子先生」と言ったり書いたりしているが、
これじゃあ「孔先生先生」でおかしくないか。
343 :
無名草子さん:03/04/01 21:51
>>342 うん、そうですね。おかしいけれども、孔子で熟しているから、
ということでしょうね。
>>343
呉子ももちろんわかっている上で使っているんだろうな。
だけど、「男、女」と言えばいいものを「男性、女性」なんて言うものだから、
さらにその性質を表す言葉として「男性性、女性性」なんて言葉が出てきてき
りがない、とかなんとか言ってたことを思い出すと、やっぱ変だと思う。
345 :
無名草子さん:03/04/01 22:05
>>344 まあね。キリスト様とか、仏様というのと同じあつかいでしょ。
346 :
無名草子さん:03/04/01 22:06
孔子先生と日本では以前から言われているから使ったんだろう。
ちなみに読書家の新技術では「孔先生」になっている。だが、
最近ではあえて孔子先生を使うようだ。
347 :
無名草子さん:03/04/01 22:11
小熊英二、網野善彦と対談してるらしいよ。
>>342
>>344
>>346
とりあえず納得しました。熟してりゃいいんだよな。
>>347
その対談が収録されてる雑誌の情報希望。
349 :
無名草子さん:03/04/01 22:42
>>348 ほいほい。やっとお役に立てた。
「人類史的転換期のなかの歴史学と日本社会」
『神奈川大学評論』38・39号(2001年)
(網野善彦へのインタビュー。聞き手、小熊英二)
350 :
無名草子さん:03/04/01 22:59
>>349
>>350
情報ありがとう。
網野善彦、数年前に肺ガンを患ったらしいけど、健在で何よりです。
352 :
無名草子さん:03/04/01 23:17
網野が、私はマルクス主義者でなかったことは一度もない。
みたいな事をいっているやつね。
小熊英二のサイト覗いたんだけど、ハードというか充実したゼミだねぇ。
漏れがゼミ生だったら、落第確実だな。
『民主と愛国』、まえがきと福田の章読んだだけで放ったらかしてたわ。
もったいないから、ちゃんと読もうっと。
あ、コレじゃ小熊板だな。
>>303
>一番影響されやすい時期に呉さんの本に出会った僕は非常に性格的に問題の
>ある人間になってしまった。
漏れの場合、二十歳前後の頃、山本夏彦の本に出会って、非常に薄気味の悪い
人間になった憶えがあります。
そして、そこから復帰できないままになってしまいました。
まあアホな奴がヘタにハマるとこうなってしまうってことで、皆さんお気をつ
け下さい。
あ、コレじゃ夏彦板だな。
355 :
E55 ◆7FxAMG//.E :03/04/02 00:26
>>354 山本夏彦は僕も読者です。
大学を卒業間際の留年中にはまりました。
ほぼすべての著書を注文して取り寄せて読んだ記憶があります。
356 :
無名草子さん:03/04/02 00:26
357 :
無名草子さん:03/04/02 00:30
>>354 はまらなかったら、良い人間になっているというもんでもない。
オリの場合、逆に、はまったからこの程度ですんでいる。
358 :
無名草子さん:03/04/02 00:35
ものは、考えよう。
>>353 > 小熊英二のサイト覗いたんだけど、ハードというか充実したゼミだねぇ。
> 漏れがゼミ生だったら、落第確実だな。
> 『民主と愛国』、まえがきと福田の章読んだだけで放ったらかしてたわ。
> もったいないから、ちゃんと読もうっと。
> あ、コレじゃ小熊板だな。
「SFCは世間で使い物にならないキチガイ養成所。ICUと同じで」
大月隆寛かオバタカズユキの言葉
360 :
無名草子さん:03/04/02 00:46
お二人は、「世間では使い物」になっておられるのかな。
結構使いにくいと思われているのではなないかしら。
>>356
ホンッットにネットって便利だね。
『年を歴た鰐の話』は、『週刊文春』の坪内氏の書評で『小説新潮』02年1
2月号に掲載されていると知り、早速購入して読んだが、なんというか、生き
物のどうしようもなさが淡々と、時折濃密に描かれていて、哀切なようでいて
滑稽な印象を受けたな。というか漏れの貧困な語彙じゃ読後感を表せないな。
>>357
そうだね。読む人間次第ということだね。
呉智英スレを夏彦スレにしてしまってすまん。
362 :
無名草子さん:03/04/02 00:59
呉智英スレに流れを戻すと、JICC版の『インテリ大戦争』では
「3ピン一スケ」同列に批判されていた山本夏彦だが、洋泉社版で
ははずされているらしい。もっている人は確認してみてくれ。
>>359
たしか大月クマ氏の言葉ではなかったかしら。
ただ、大月がその発言をした当時、小熊氏はSFCにはいなかったはず。
>>360
漏れの場合、逝く職場逝く職場、全く「使えない」と専らの評判でげし
た(藁)。どういう形で食ってくか現在模索中。
というか、己のナサケナイ現実から逃避するためにこのスレッドに書き
込んでんだろうな。いかんな。こういうのは。病んでるな。
>>362
それは、山本七平批判じゃなかったか。山本夏彦批判はあったっけ?
365 :
無名草子さん:03/04/02 01:08
山本七平批判ははずれてないでしょ。ずらずら名前があげてあるところ
があったでしょ。あそこ。
366 :
無名草子さん:03/04/02 01:12
呉智英の弟子である浅羽通明が、昨日(4/1)の毎日新聞に寄稿してたね。
彼の文章を新聞で読むのは久々だ
367 :
無名草子さん:03/04/02 01:17
その浅羽は呉智英と吉本を比較して、
「言ってることは共通してる部分が大きいんだが、吉本は『大衆はバカだ』という
真理にまで踏み込めない。そのを言ってる分だけ、呉智英のほうが上」と言ってた
>>367
自分は大衆には依拠しないという一点において呉子が勝っているて話でしょ。
浅羽節は健在だね(藁)。
>>366
毎日とってるけど、夕刊とってないんだよなぁ。
どんな話だったか教えてくれるとありがたい。
370 :
無名草子さん:03/04/02 02:26
呉先生の漫画論履修した十数年前がなつかしいですなあ。
相変わらずのご様子で。
371 :
無名草子さん:03/04/02 03:07
>>369 たぶん、一日遅れで朝刊に載っていると思うけど・・・
「高等教育」
先日、米国のイラク攻撃をどう教えるかで大学の教育現場が混乱しているとの記事を
本紙(註;毎日)で読んだ。
教授らは5大国やイスラエルの核保有は許されるのにイラクはだめとは矛盾では
ないかとの学生の疑問に戸惑う一方、政治はしょせんパワーだと学生がさめているのも
気になるという。不遜ながら、首をかしげてしまう。
小学校ならば「決まりは皆で守らねばならず、えこひいきはよくない」と教えるべき
だろう。だが高等教育は違う。天皇陛下は神さまだと教えていた戦前ですら、大学では
日本は立憲君主国に過ぎぬと教えていたのだ。
決まりは「かくあれかし」という規範でしかなく、現実を動かす法則ではないと明確
に教えればいい。だがそれは、全てはパワーだとあきらめるニヒリズムとも違う。(続く)
372 :
無名草子さん:03/04/02 03:07
例えて言えばこうだ。
空を飛びたいと夢見た人間は古代からいて、厳しい修行を積んで空中浮揚しようと
したり、呪文でほうきをとばそうと虚しい努力を重ねた。
近代になってデカルトの物心二元論、ニュートンの万有引力の法則などにより、精神力
ではとべないことがあきらかになった。では人間は空など飛べないとあきらめて、夢を
捨てたのだろうか。
否だ。修行だの呪文だのの袋小路に迷うことなく、不動の自然法則を味方につけ、
気球や飛行機やロケットを開発し,聖者も魔女も果たせなかった夢を果たしたのだ。
国際政治はパワーの法則で動く。ならば、パワー(例えば米国)さえ巻き込めば、規範
も実現できよう。それには何が必要か。現実の厳しさを織り込み夢を鍛え上げる工程。
それを考えさせてこそ高等教育ではないか。
>>371、372
夜更けの書き込み、本当にありがとうございます。
やはり通明先生らしい教育論ですね。
374 :
無名草子さん:03/04/02 06:22
吉本に勝ってもねー。それなら、アホの坂田師匠に勝てるのかな。
375 :
無名草子さん:03/04/02 09:39
>>365 どこどこ? せめてどの章なのか教えて。
376 :
bloom:03/04/02 09:52
377 :
無名草子さん:03/04/02 19:52
>>375 ゴメン。いま、ちょっと手がはなせない。
たしか結構、後のほうに保守系の文化人を十羽一絡
げにしているところがあったはずです。
378 :
無名草子さん:03/04/02 20:27
どうでもいいけど、十把一からげな
>>375
手元に本がない人みたいだな。前半の「悪書槍玉」てとこに載ってるよ。
久しぶりに頁を繰ってみたら、阿部謹也のお師匠さん・上原専禄のところに
付箋がしてあった(未読の人のために書いとくけど、批判の対象ではないよ)。
「死者との共闘」て言葉は、今でも考えさせられるなぁ。
380 :
無名草子さん:03/04/02 23:40
呉智英山脈シリーズ1
『犬儒派だもの』を読んだ人は最後に載っていた毎日新聞の連載をどう
感じたであろうか。章の前書きに非常に人気が高かったとかかれているが、
おそらく熱心な呉智英ファンにとっては地味な印象だったのではないか。
いつもの夫子の持論が多いからである。しかしこの連載の意義は小さくない。
全国紙に堂々と支那というキーワードが使われたからである。
連載第2回のタイトルは「支那」。この記事には、単行本では省かれているが
次のような注記がついていた(2002年1月28日付毎日夕刊)。
「毎日新聞は『支那』の表現を原則として使用していません。しかし、呼称
論争があることを考慮し、当コラムでは筆者の意向を尊重しました」
これまでの夫子の支那使用をめぐる苦闘をご存知の皆さんはこれが
どんなに画期的なことかよくわかるだろう。たとえば保守的なポーズをとる
産経新聞が朝日以上に支那を無条件でダメというのだ。
同じ新聞社でも週刊誌ならば少々規制はゆるい。しかし本紙は規制が最も
厳しいのだ。そしてこの画期的な変革をなしとげたのが岸俊光記者(毎日新聞
論壇担当)なのである。(つづく)
>>380
史料的価値のある書き込みですね。『呉智英山脈』のつづき、楽しみです。
382 :
380=あああ:03/04/02 23:52
実は連載時に感銘を受けた俺はすでにマスコミ板の毎日新聞スレに
画期的なことだ、と書き込んでおいた。ところが、「支那が使えないのが
異常だったのだ」というような醒めた返事しか返ってこなかったのだ。
冗談じゃない。
「これまでが異常」などといえば世の中が変わるわけじゃないのだ。
会社組織の中でこれを実現するためには、上司を説得するなど相当なエネ
ルギーを必要と
したはずだ。どうしても呉智英の文章を載せたい、という考えがなければ
そもそもそんなエネルギーが生まれるわけがない。連載19回には
「エタ」という言葉も載せている。これも画期的なことだ。
「プロジェクトX」にしたいくらいだ。
そんな岸氏にはペリーの白旗伝説を検討した「ペリーの白旗」という本もある。
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?W-NIPS=997637111X 例のつくる会の教科書で話題になった松本健一の「白旗伝説」
を検証した本だ。俺はまだ読んでないし、夫子の評価も聞いていないが、
おそらくいい本ではないか。
それと、昨日の浅羽氏の文章を担当したのも岸氏である。これは
単なる推測だが。
>>382
そうだったんですか。
呉門のジャーナリストの情熱が、論壇を変えつつあるわけですね。
変えつつあるというと少し大げさですが。
ただ、これはかならずしも夫子に限らず言えることだが、文筆家を見よ
うとする場合、その新聞社・出版社の担当は誰か、ということを意識してみると
面白いことがわかる場合が多い。
学生時代などに著作を読んで感銘を受ける→マスコミに入る→その人を
ぜひマスコミで取り上げたいと思う→登場するという道筋がすくなくとも
夫子の場合は確実に作用している。
>>384
それは呉子に限った話ではないとは思うが、
呉子の場合、若い頃に年輩の編集者に育ててもらったという感じがしないな。
すべての著作にあとがきに、編集や装丁への謝辞がまったくない。
通明先生の場合、『ムー』で読ませる技術を鍛えてもらったという話を聞いた
ことがあるが。
あ、いや『読書家の新技術』の朝日文庫版には謝辞があったか。
でも、それは、朝日の批判をしても、それを受け入れた度量を認めたというこ
とであって、社交辞令的な文章が一切ない。
それは外吉さんのおっしゃる通り。
一般に本というものは、著者と編集者の合作だと考えられるが、
夫子の場合、編集者との合作度は著しく低い。双葉社の本では
タイトルはもちろん、ジャケットの絵などもすべて夫子自身が決
めている。俺なんか、坪内氏のように菊地信義を使ってみてもいいと
おもうし、南伸坊に頼む手もあると思うのだが、夫子はそういう
ことはしない。情報センター出版局との激しい対立は夫子自らは
「封建主義者かく語りき」に書いている。
ただ、そんな夫子でさえ、夫子のファンである出版関係者が支えて
いる側面があるということ。
388 :
無名草子さん:03/04/03 02:02
いっときの平凡社ライブラリーの担当者には呉マニアが
いるという噂があったね。
389 :
無名草子さん:03/04/03 02:04
390 :
無名草子さん:03/04/03 02:10
みなもと太郎の『雲竜奔馬』で読んだだけだけど、ペリーって
変ったやつらしいね。
391 :
無名草子さん:03/04/03 03:01
『犬儒派だもの』に松田哲夫がでてなかったけ。
開国してく〜ださ〜い
394 :
無名草子さん:03/04/03 17:39
>>382 『ペリーの白旗』、面白そう。
「自由主義史観」が民衆のための物語をつくるという「民主主義」
であることは呉夫子も、小熊英二も指摘している。
395 :
無名草子さん:03/04/03 17:44
>>379 外吉氏、ありがとう。
帰宅してから探したが、本が見つけられなかった。
>>378 ご指摘、多謝。
396 :
無名草子さん:03/04/03 18:01
>>385 『ガロ』時代のことは良く知らないのだが、どこかで
南伸坊に誤字を指摘されたりしていたと書いていた気
がするが...。
397 :
無名草子さん:03/04/03 18:05
>>389
漏れの記憶では、なかったと思う。
>>391
水木しげるのところでしょ。
>>393
「なごや博学本舗」とは初耳だ。
>>396
『賢者の誘惑』の座談会での発言だね。
>>397
全然関係ないはなしだが、中村うさぎって、整形したらしいな。
399 :
無名草子さん:03/04/03 20:44
質問。呉氏がよく引用する
「西洋思想史はプラトンへの巨大な注釈である」
「それならば東洋思想史は論語への注釈である」
ってそれぞれ誰の言葉なのかな。ご存知の方がいたら教えてください。
400 :
無名草子さん:03/04/03 21:09
ガイシュツだったのか。すまんかった。
403 :
一応本家も上げてきます:03/04/03 22:00
稲生物怪録絵巻 江戸妖怪図録
著者:谷川健一/編
出版社:小学館
ISBN:4-09-626107-6
発行日:1994年7月、価格:3,689円
405 :
無名草子さん:03/04/03 22:29
406 :
無名草子さん:03/04/03 22:33
そういえば、夫子の大塚英二評価って?
>>406
「いつか怪異論を書いてみたい」とどっかで書いてたよ。
8年前の以費塾合宿で柳田国男や江戸期の怪異譚などを解説した過去がある。
>>406
どうなんだろうね?
以前、マンガについて鼎談してたような記憶があるな。
かつて浅羽・大月両氏が鉄槌を下した過去があるが、今はマンガ原作者・作家
だもんね。
409 :
無名草子さん:03/04/03 22:49
合宿!!そんなものがあるのですか。うらやましいな。
>>409
今はあるのかどうか知らんが、かつて3泊4日で『荘子』ダイジェストと怪異
論をやった。
411 :
無名草子さん:03/04/03 23:10
そういえば、夫子は柳田國男を誉めていましたね。
>>411
赤松啓介もわすれてはならねえだぞ(藁)。
人のことは言えないが、大月隆寛氏、だいじょうぶなのかなぁ。
大月タン
サイッバチin depthで
田嶋陽子のババアをレポートしております
供託金没収 ババアもバカだね
参院にいれば肩書きあるけど
こんどは肩書きなしになる
辻元は出ないいんだよね!?
415 :
無名草子さん:03/04/04 00:19
>>408 群像で柳田論を連載してる。
いまや、「戦後民主主義・文学・サブカル」の評論家でしょ。
416 :
無名草子さん:03/04/04 00:30
>>414
田嶋センセを、その昔オバタカズユキ氏が「あなたはテレビに出るようになっ
てから確実に美しくなってきている」とか何とか書いてたことを思い出す(藁)。
>>415
『群像』なんてここ数年立ち読みもしてないが、
大塚氏が柳田論の連載してるの?
佐藤健二氏や大月氏は、その連載をどう評価してるんだろ?
418 :
無名草子さん:03/04/04 00:53
正確には『怪談前後』。
当時の知的な状況の中で、柳田の民俗学が持っていた
自然主義文学との関係を書いている。文学運動として
の民俗学という視点では『民俗学という不幸』とかぶ
るかも。
>>418
情報ありがとう。図書館で流し読みしてみるわ。
新聞広告で知ったけど、坪内祐三「『別れる理由』が気になって」も連載され
てんだよね。
だいぶ話題がズレてきたが、これも「呉智英山脈」の一環ということで、閲覧
の方々、お許し願いたい。
420 :
無名草子さん:03/04/04 01:09
>>419 >坪内祐三「『別れる理由』が気になって」も連載されてんだよね。
そう。今月から連載再開。その前は2002年12月号。ちょっと
間が開いているので気をつけてね。
>>420
詳細まで御教示くださって、かたじけない。
でも、漏れ、小島信夫の『別れる理由』未読なんだよな。
小説読んでから読もうかどうか迷ってるところ。
私事で恐縮だが、最近、夜のネット中毒になりつつある。まずい傾向かもな。
422 :
無名草子さん:03/04/04 01:21
>>422
松田哲夫は、筑摩書房のお偉いさんで、一応、名編集者。
学生時代、水木しげるのデータマンをやっていて、呉子にその引き継ぎをさせ
た人(『犬儒派だもの』)。
カスタネダにイカれたり、田口ランディを絶賛したりもするオチャメなヒゲお
やじで、幻の大コケ雑誌『頓智』も彼が出したんじゃなかったっけ。
TBS系列『王様のブランチ』(毎週土曜朝)で本の紹介も行っている。
424 :
無名草子さん:03/04/04 01:41
呉智英山脈はどうなったんだ。
425 :
無名草子さん:03/04/04 04:02
『ホントの話』小学館文庫から出ました
428 :
無名草子さん:03/04/04 10:51
>427
装丁は?
>>430 悔しいね
内容は変わらないし
それに文庫本なら「文庫本あとがき」もあるしね
堪忍して呉先生の老後の一助と思ってください
『ホントの話』三刷りしたと「あとがき」にあり、売れたとさ(泣
『犬儒派だもの』ぽつぽつ売れているようです
私はこの本が目立つように書店に行ったらいろいろ工夫しています
中野翠さんの新刊の上に置くとかw
433 :
無名草子さん:03/04/04 23:09
>432
>中野翠さんの新刊の上に置くとかw
それは、どうよ?
では、このスレの皆さんに質問です。
どの本の上におくのが良いでしょう。
高橋春夫
436 :
無名草子さん:03/04/04 23:38
星の王子様の人だっけ
437 :
無名草子さん:03/04/04 23:41
カイヨワの翻訳者
>>436
そう。『エクスタシー実践講座〜ある大学教授の知的性生活』書いた人。
たびたび、ずぅえんずぅえん関係ない話題ですまんな。
だが、『名作の読解法』、読んで損はない。
439 :
無名草子さん:03/04/05 00:01
『エクスタシー実践講座〜ある大学教授の知的性生活』は?
>>439
絶版。漏れも未読だが、富山大生協では飛ぶように売れたらしい。
タイトルだけで惹かれるものがあるよな。
図書館で借りるか、復刊ドットコムに頼むか(もう登録されてたりしてな)。
441 :
無名草子さん:03/04/05 00:16
エクスタシー実践講座 初版カバー付き美本
塚崎幹夫 イラスト林静一、光文社KAPPA HOMES 新書判、昭和60
イラストが林静一というのがシブイ。
442 :
すべからく:03/04/05 01:04
新著「犬儒派だもの」楽しく読みました。
それにしても、「インテリ大戦争」から芸風が全然変わってないですね。
知識人の馬鹿ぶり無知ぶりをあげつらうところは、毎回本当に楽しいです。
それにしても、オウム事件での「宗教」に対する認識といい、今回のイラク「民主化」のためのアメリカの一方的な戦争といい、
呉先生のかねてからの主張がますます切実なものになってきてますね。
次の本が楽しみです。
443 :
無名草子さん:03/04/05 01:07
>>182 「ペリーの白旗」結論をものすごくテキトーに要約すると
「白旗を渡して威嚇したのは事実だが、つくる会教科書の言う白旗『書簡』は
なかったのではないか。たぶん口頭でいったものを幕臣など日本側のだれかが
記録して残したものだろう」みたいな痛み分けの書き方。
>>423 松田哲夫は著書「編集狂時代」で、呉智英との出会いや若き日の呉智英の
活動を書いてますた
>>441
イラストが林静一かぁ。ますます読みたくなってきたなぁ。
>>443
『ペリーの白旗』の要約、ありがとうございます。
『編集狂時代』、読んでみよっかな。
他に、若き日の呉子に触れたものに宮崎学『突破者』があったけど、
これも『呉智英山脈』作成に重要な史料となりそうですね。
445 :
無名草子さん:03/04/05 02:53
>>443 このスレで、前に誰かが言っていたが、誰のための「歴史」なのか
というのが「つくる会」運動の問題意識。彼らの主張を乱暴に要約
すると、史実に忠実な歴史学者のための歴史ではなく民衆=民族=
国民の為の物語こそ「歴史」ということになる。そのいみでは、実
証的事実と違うといっても決定批判とは受け取られないかもしれな
い。
>>445 その「国民」自体、彼らが勝手に想定した仮想的な存在にすぎんが・・・
447 :
無名草子さん:03/04/05 03:05
そういうことだね。自分に都合のよい「民衆」を想定して
それに依拠している点では右も左も同じ穴の民主主義だと
いうわけだ。
448 :
無名草子さん:03/04/05 04:16
>>445-447 『物語としての歴史 歴史の分析哲学』アーサー・C・ダント(国文社)
に言及していたね。
449 :
無名草子さん:03/04/05 04:21
ヽ(゚∀゚)メ(゚∀゚)メ(゚∀゚)ノあーひゃひゃひゃひゃひゃ
再放送ラインアップ決定!!
皆さんからの多数のリクエストを参考に、お送りするラインアップを決定しました。
「BSマンガ夜話セレクション」をどうぞお楽しみ下さい。放送はBS2、各日23:00〜0:00です。(敬称略)
4月28日 (月) 「ポーの一族」 萩尾望都
4月29日 (火) 「めぞん一刻」 高橋留美子
4月30日 (水) 「Dr.スランプ」 鳥山明
5月1日 (木) 「日出処の天子」 山岸涼子
この中で呉さんが出たやつある?
451 :
無名草子さん:03/04/05 10:29
>>443-444 『編集狂時代』松田哲夫(本の雑誌社)1994
|オタクで、印刷物フェチだった少年は成長し、本と出会い、作家たちを愛し、
|編集者となった。ゲラ刷りを眺めながら飲む酒は格別という、「ちくま文学
|の森」をつくった男、松田哲夫が本づくりのプロセスや本への想いを語る
452 :
無名草子さん:03/04/05 10:32
453 :
無名草子さん:03/04/05 10:38
455 :
無名草子さん:03/04/05 10:53
>>453−454
いまや、呉智英に批判された事があるというだけが彼のステータス。
456 :
無名草子さん:03/04/05 11:10
というか、過去の栄光。
457 :
無名草子さん:03/04/05 11:44
>>これも『呉智英山脈』作成に重要な史料となりそうですね
この山脈の意味なんだっけ?なんとなく分かるけど
いまいちシックリこない、といいつつ
中島みゆきの『歌でしか言えない』のライナーノーツは
呉先生も書いています
458 :
無名草子さん:03/04/05 12:30
>>457 さんみゃく 【山脈】
山々が長く連なって帯状に延びる山地。
459 :
無名草子さん:03/04/05 12:37
460 :
無名草子さん:03/04/05 13:05
461 :
無名草子さん:03/04/05 13:08
>460
>リスクは大きいが
どんなリスクがあるというのだ?
462 :
無名草子さん:03/04/05 13:10
463 :
無名草子さん:03/04/05 13:23
>>453 安岡正篤 では。
『ホントの話』も出たばかりなので
私も書店に行き・・・
>>450 ない。夫子が出た回は「サイボーグ009」「ガラスの仮面」「ぼくんち」
「がきデカ」「ホモホモ7」「キバの紋章」の6回だけ。
意外に少ないんだよな。
465 :
無名草子さん:03/04/05 15:54
山脈ならぬ連峰として、糸井重里。
夫子をときどきテレビに連れ出しているのは、彼ではないかな。フジのブックメーカーにも確か一緒に出ていた。
思想的つながりは謎。
466 :
無名草子さん:03/04/05 16:20
467 :
無名草子さん:03/04/05 16:25
学生運動?(藁
468 :
無名草子さん:03/04/05 16:43
>>457 山口昌男『内田魯庵山脈』、『山口昌男山脈』
469 :
無名草子さん:03/04/05 17:34
470 :
無名草子さん:03/04/05 18:35
どのセクトだ。
471 :
無名草子さん:03/04/05 18:56
472 :
無名草子さん:03/04/05 19:45
山脈というか、交友関係としては、関川夏央が昔ネタにしていたね。
473 :
無名草子さん:03/04/05 19:50
川本三郎は、よく馬鹿にされてたじゃない。
で、彼の「反撃」を覚えてるよ。「クロッシング・ガード」というジャックニコルソン?
主演の映画があって、子どもを交通事故で殺された父親が復讐をする話なんだが、主役は
命を狙われる側で、しかもこの人の事故は過失であって、別に悪人ではないというのがミソ
なんだな。
当時、SAPIOで映画評コラムを書いていた川本は
「復讐権とか仇討ち権とか言ってる人がいるが、この映画を見てみろ。
しょせん論理をもてあそんでるに過ぎない」とかいう主張(大意)を書いてた。
まあ、どう考えても呉智英が念頭にあったんだろうな(笑)
時期は忘れたが、同作品の公開日から逆算してくれ
474 :
無名草子さん:03/04/05 19:59
>川本三郎は、よく馬鹿にされてたじゃない。
そうだっけ。
どんなこと言ってたか教えてくれない?
475 :
無名草子さん:03/04/05 20:04
『クロッシング・ガード』(1995)初公開年月 1996/11
監督: ショーン・ペン
出演: ジャック・ニコルソン、デヴィッド・モース、石橋凌
476 :
無名草子さん:03/04/05 20:11
川本批判は「馬鹿につける薬」だったかな。
食卓のない家の家族はいさぎよいんだが、あいつは潔くないとかなんとか
>>474
単行本では、レイ・ブラッドベリ『万華鏡』に「川本三郎誤訳」とあるのを「
出版史上最高のミス」だと嬉々としていたな。
またまたずぅえんずぇえん関係ないはなしですまんが、川本で思い出した。
『大正幻影』川本の代理・坪内祐三V.S.『大正幻滅』堀切直人というマイナー
な論争もどきを期待してるのだが、どっかのマイナー誌で勃発しないかなぁ。
478 :
無名草子さん:03/04/05 20:22
『別冊宝島・保守反動思想に学ぶ本』鮭秀実との対談。
479 :
無名草子さん:03/04/05 20:23
坪内と川本は『山口昌男山脈』(藁
480 :
無名草子さん:03/04/05 20:30
堀切直人って誰よ?
>>479
まったくその通りだ(藁)。
>>480
自称実力派文藝評論家で、『永久保存版』高井守氏の文学における師匠格。
幻の幻想文学誌『牧神』最後の編集長(ということは、つまりこの人が潰した)
で、種村季弘、関曠野、寺田寅彦などの影響を強く受けている人のようだ。
通明先生が『澁澤龍彦の時代』で彼の『喜劇の誕生』を引用していたこともあ
る。あまりにもマイナーだから、金の余ってる人、一冊くらい買ってあげてく
れ。形容過剰・思い入れ過剰とも言えるねちっこい文体が魅力的でもある。
482 :
無名草子さん:03/04/05 20:51
>>468 >『別冊宝島・保守反動思想に学ぶ本』
山口に対する言及もあったような気がするが....、忘れた。
483 :
無名草子さん:03/04/05 21:01
国書刊行会の『日本幻想文学集成』で何冊か選者をしてたよ。
>>482
今、書斎(!)から取り出してきた。149〜150頁の鮭秀実との対談で出
てくるね。80年代の岩波文化再建に山口のトリックスター論・スケープゴー
ト論が利用され、戦後民主主義の補完物となったというくだり。
>>483
堀切氏のことね。乱歩もハマった『宇野浩二』とか編集してるね。
最近じゃ『ヨーロッパ精神史序説』なんてのもあるな、積ん読だけど。
>>472
『水のように笑う』だっけ。
486 :
無名草子さん:03/04/05 21:50
うん。たしか、そう。他にも何かにつけ出てきたような気がする。
支那の育毛剤「101」を使ったら、余計ハゲたってはなし。
あれは、高橋春男だったか。
488 :
無名草子さん:03/04/05 22:13
>>484 山口のみならず、ニューアカ全体もでしょ。
で、思想だけでなくジャーナリズム業界としても、右左が補完しあって
戦後民主主義を延命させているという流れじゃなかったかしら?
>>488
そうそう。その通り。全部引用しときゃよかったな。
490 :
無名草子さん:03/04/05 22:26
李鳳宇・四方田犬彦『先に抜け、撃つのは俺だ』(アスペクト)1998年
で、四方田が川本の記者時代に言及していたようなきがする。
>>490
それは未読だが、赤衛軍事件絡みで川本が朝日を退職させられた経緯も触れて
あるの?
493 :
無名草子さん:03/04/05 22:40
いや、それ以前に四方田の高校時代。
予備校の周辺で「僕は君達の味方だから」みたいなことを言って
名刺をくばり、何か動きがあったら知らせろといっていた朝日の
記者がいて、それがどうも川本らしいという話。
>>493
四方田も麻布だっけ?
なんかいやらしく感じるはなしだな。
情報ありがとう。
閲覧の方々、またまた呉子から話がズレてすまん。
495 :
無名草子さん:03/04/05 22:55
川本云々よりも、ジャーナリズムの建前と本音の乖離の問題。
その矛盾を新保守が突くかたちで、予定調和に回収している。
で、色物といわれつつも思想的にそれを批判してきたのが呉。
実証的に検証しつつあるのが小熊。
>>495
おおっ、賢者出現。ジャーナリズムへの本質的な問題提起。
で、賢者よ、日垣隆と呉智英の民主主義に対する見解の違いについて、無学な
漏れにもわかるように説明してくださらぬか。これ、前スレでも書いたけど、
だれ〜も答えちゃくれなかったのよ。
498 :
無名草子さん:03/04/05 23:40
日垣には期待しない方がいいよ
メルマガ読者泣いているからね
ちゃんと仕事しないから
日垣は他人に対しては法治、自分に対しては人治
そもそも思想家じゃない
かましやだね
>>498
漏れの場合、年間1万円だかのメルマガ読んでないからなんとも言えないが、
どうしても『497』で書いたことが気になるのだ。
思考力皆無のトロノ君のような漏れには、スッキリしないのだ。
誰か教えてくれ〜。
500 :
無名草子さん:03/04/05 23:49
というか日垣が「民主主義」総体を思想的に定義したことなんてあったろうか。
あるとしたら精神病、少年と「責任能力」についての問題と
田中康夫知事の治世についてのスタンスという個別に則しての言論だろうね。
呉智英と日垣が、例えば佐高批判の面では相互に賛意を表していることは
前スレでも既出だし
>>500
いや、呉子の民主主義に対する見解を明らかに意識して、それとは違うのだと
いうことを、以前、『ガッキーファイター』で述べていた記憶があるんだ。
保存していないので、今その記述を探しているところだが、見つけ次第報告し
たいが、このスレの方々も、ご協力願いたい。
∩
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( ´Д`)// < 先生!こんなのを発見シマスタ!
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503 :
無名草子さん:03/04/06 00:27
>>503
ご協力ありがとう。だが、この文章ではない。
漏れのうすぼんやりとした記憶では、アメリカ経由で来た民主主義をフランス
革命時の民主主義と一緒くたに扱うのはおかしい。これは別物であるというよ
うな文章だったような。思想史的にどうなのか、知的怠惰の漏れにはここらへ
んが疑問だったんだよね。高校生の世界史レベルの疑問なんだが。
スッキリ明瞭な呉子の見解と日垣氏の見解、どう思われる?
アフォな質問ですまん。
505 :
無名草子さん:03/04/06 00:52
>>504 残念。日垣氏の意見がもう少し知りたいですね。
アメリカとフランスの民主主義がことなるとして、両者への
氏の評価はどうなんでしょ。
506 :
無名草子さん:03/04/06 00:57
さらに明瞭な「民主主義に二つはない」山本夏彦はどうよ。
>>505
その評価が書かれていなかったのよ(藁)。
そんで、わかんないから、日垣氏に質問しようかと思ったんだけど、忙しいま
まネットに触れる機会も得られず、いつの間にかメールが有料制になっちまっ
たもんで、質問できないわけ(できるのかな?)。
もっと突っ込んだ見解を公表して、呉子に論争を挑んで欲しいところなんだけ
どねぇ。
>>506
夏彦翁は逝去されたからなぁ。
でも、夏彦ファンのイタコ呼んで、三つ巴の論争てのも面白いな。
『正論』でも『諸君!』でも『発言者』でも『論座』でも『週刊金曜日』でも
『サンサーラ』(まだあるのかな?)でも何処でもいいから、このスレ読んで
る、志がそこそこある編集者諸氏、どなたかけしかけてみる気はないか?
509 :
無名草子さん:03/04/06 01:08
510 :
無名草子さん:03/04/06 01:09
>>510
おおっ、賢者よ!! ありがとう!!
じっくり読んでみるね。
>>510
八木氏の見解には異論を挟んでないところを見ると、漏れの記憶違いかな。
日垣氏の『暴走する人権』で、呉子と異なる見解が発表されるのを待つしかな
いか。。でも、やって欲しいなぁ、呉智英V.S.日垣隆。
513 :
無名草子さん:03/04/06 02:16
民主主義の「右回り」と「左回り」でなんたら……
夫子がなんかで言ってた気がする
>>513
「アメリカ経由の共産主義」『賢者の誘惑』だね。
515 :
無名草子さん:03/04/06 02:28
>>514 いや漏れの記憶では、最近読んだ呉本で言ってた
先月、呉の本をまとめ読みしたから、どれに書いてあったか忘れたけど
ちなみに先月読んだ呉本は
ホントの話、放談の王道、オウムと近代国家、
犬儒派だもの、バカにつける薬、サルの正義
かすかな記憶だと、ホントの話かもしれない……
516 :
無名草子さん:03/04/06 02:30
文藝春秋が良いでせう。題して「『人権』の超克」。
517 :
513=515:03/04/06 02:36
「ホントの話」を確認したら見つかった。
以下引用
フランス革命に始まるこの奇怪な神話は、東回りでロシヤに入って
共産主義となり、西回りでアメリカに入って人権論となったわけです。
私は、人権思想を「西回りの共産主義」と呼んでいます。
通常、西というのは地図で見ると左の方だから
「左巻きの共産主義」といってもいいかもしれない(笑)
>>515
そうか。呉子の本は内容がダブッてるのが多いからな。
『ホントの話』(単行本の方)買って読んだとき、カネ返せ! と思ったもん。
>>516
良いアイデアですね。さうしませう。
ああ、正仮名遣い、最近まつたく使つてないものだから、すつかり忘れてしま
つた。。
>>517
やっぱり、ダブってたな。カネ返せ!このハゲ!!
と思ったが、よくよく考えてみれば以費塾のコンパでけっこうおごってもらっ
たことがあるから、そんなこと言える立場じゃないんだよな、漏れ。
呉夫子、このご恩は生涯忘れません(信仰告白)。
ああ、眠くなるにつれて、何書いてんだかわからなくなってくる。
520 :
無名草子さん:03/04/06 02:45
「『人権』の超克」だと対談より、論壇全員集合
にしないといけないのでは?
521 :
無名草子さん:03/04/06 02:47
「夜は寝るものである」おやすみなさい。
522 :
513=515:03/04/06 02:48
>>519 賢者の誘惑(文庫版)130nを読み返したら
全く同じことが書いてあったよ
ホモ・レズや幼女姦者の人権を守れ、云々〜
アメリカ人権論の例えまで同じだったw
>>520
『近代の超克』並の面子揃うかな。小室直樹センセにも出てもらおう。
524 :
無名草子さん:03/04/06 02:50
>>521 中東あたりでは、
夜ふかしは美徳、とされたときもあった……(いまもか?)
>>522
まぁ、だけど今回の『犬儒派だもの』には味のあるエッセイが詰まってたから、
やっぱり智ちゃん大好き! (愛情告白)。
ああ、だんだんモーホーに近づいてきた。
526 :
無名草子さん:03/04/06 03:12
「『人権』の超克」参加者候補
橋爪大三郎、竹田青嗣、宮台真治、宮崎哲哉、大塚英二、東浩紀、
福田和也、副島隆彦、浅田彰、上野千鶴子、小熊英二
どう?
528 :
監禁コンクリート殺人事件no!!!!:03/04/06 03:32
ほんとの話です!!!!!!
女の子が40日間渡って監禁され、計100人ぐらいに強姦、朝から晩まで超暴力と超陵辱された。ヤクザ顔負けのリンチで、天井に血が飛び散っていた。(深くかかわったのは5,6人)
膣を灰皿代わりにされ、自慰(オナニー)を強制され、jfghjgfjgf
真冬に裸で外(ベランダ)に出され、裸で踊らされ、手足を押さえつけられ、膣やお尻の穴に花火を入れ爆発させ、膣やお尻の穴に直系3センチの鉄の棒を何度も強引に突っこみ、性器や尻の穴を完全に破壊する。20キロの鉄アレイを身体(裸体)になんども落とされ、
瞼(まぶた)に熱いろうそくをたらされ、
手足を押さえつけて、膣にマッチ棒(ライター)を入れられ、燃やされ、膣の中のや裸体をライターで火あぶり、精液を大量に飲まされ、500ccの尿を飲まされ、基礎の他むちゃくちゃ。(生きてるか死んでるかわからないが)ゴキブリも食わされたそうだ。
女の声だが、人間とは思えない叫び声(悲鳴)(絶叫)を上げ続けた!苦しさのあまり何度も気絶した。
殺された彼女の親友が言うには、監禁され殺される一日前、幽霊(生霊)となって「助けて!」と親友に助けを求めたが、親友はどうすることもできず、泣きじゃくった。
「狂宴犯罪」は 一ヶ月以上 続いた 。
そして(失禁して)死んだ。(殺された)i78i78i78i
専門家によると自死(あまりのつらさに耐え切れず、脳が死ぬことを選択した。(命令した。)らしい。(死体にの脳は溶けていたらしい)
死体の顔は目の位置がわからないほど、変形し、親でも誰かわからず、原型をとどめてないほどで、性器のほうは顔よりもっとひどく完全に破壊されていた。死体には髪がなくなっていた。
40日間の監禁で極度のストレスのあまり全部髪が抜け落ちた
死体の膣(マンコ)にはオロナミンC2本、入っていた
529 :
無名草子さん:03/04/06 03:48
福田や西部あたりは「フランスの民主主義と、イギリスの民主主義は違う」みたいなことは
よく言ってたね。要は理念が先走ったものと、「生活の知恵」「特権と王権のせめぎ合い(誤用)」
によってじわじわと自然発生的にかもし出された議会主義の差として。
フランスとアメリカの違いは「地方分権」(というとアレだが、サバイバリストの
ようなお上を信じない、勝手にやらせろ的「自由」)のアメリカと理念によって
官僚的に統一されるフランスの差とか
>>529 >福田や西部あたりは
これは福田恆存と西部邁でいいよね?
いろいろタイプ分けがあるようですね。EUの位置付けは?
イタリアやドイツ、ロシアははどう分類されるのでしょう?
支那や日本、韓国、また北朝鮮、イラク、キューバなどは?
>>526 > 「『人権』の超克」参加者候補
> 橋爪大三郎、竹田青嗣、宮台真治、宮崎哲哉、大塚英二、東浩紀、
> 福田和也、副島隆彦、浅田彰、上野千鶴子、小熊英二
> どう?
なんかキッチュだな…。社会学系に偏ってるし。
今や、専門人に陰で笑われてるか「鉄砲玉」「スポークスマン」程度にしか
思われてない面子ばかり。小熊はともかく。上野…微妙
そのキッチュさが30代ヲタクにはなじみが深いのでは?といってみるテスト。
じゃあ、松尾貴史でいいじゃん
ダヴィンチ、リニューアルでも連載は残ったようだ。
537 :
無名草子さん:03/04/06 17:17
藤原帰一はこの前ニュースステーションに出てたね
しゃべり下手で見てられず
僕も上野さんより吉澤夏子さんがいいな。
学者はそんなもんでしょ。
数日のご無沙汰。夫子との対話(ノンフィクション)を紹介しましょう。
かなり前の会話だから語句までは正確じゃないが、大意は間違っていないはず。
俺「呉先生は転向したんですか?」
夫子「いや、俺はまったく転向していないね。だいたい俺の世代では戦前
のような特高による拷問で転向するといったことはありえないね」
俺「そりゃそうでしょうけど。一世代上でしょうけど西部さんのような
学生運動やっていてそれから転向するといったこともあるんじゃないですか」
夫子「いや、俺は転向していない。まず、転向とは何かということだが、
西洋でなから神がいるから単純明快なんだよ。神を信じていなかった者が
神を信じるようになる、これが転向だよな。ところが日本ではそのような
明確な神がないから転向というと、天皇の問題と資本主義か社会主義かという
問題になるよな」(つづく)
夫子つづき「ところがここで赤化将校の問題がある。つまり、彼らは自らの
理想とする社会主義社会を日本でなく満州で実現しようとしたわけだ。つまり
両者の問題はかならずしも一致しない。
天皇の問題だが、よく部落解放同盟なんかが、天皇制は差別の根源だとかい
うだろ。
大嘘だよ。もっとも厳しい差別はインドのカースト制度だが、その根源に
天皇制があるか? ないだろ?」
俺「(笑)。日本の差別の根源には天皇制がある、ということなんじゃないで
すか?」
夫子「それもないんだよな」(つづく)
ごめん。飯食ってた。
つづき
夫子「だいたい、天皇制なんて実質的に明治になってできたもんだよ。
高山彦九郎の像が京都の三条大橋の前にあるだろ。彼は寛政の三奇人と
言われた人で、だれも天皇なんて知らなかった頃に天皇が大事といって
まわったんだけどさ(ここらあたりの話はみなもと太郎「風雲児たち」を
よんでくれ=あああ註)。そのくらい天皇ってのは江戸期にはマイナーな
存在だったわけだ。タイクーンって将軍のことだろ。天皇のことなんかじゃ
ないじゃないか」
「その江戸期は差別が歴然とあった。それが近代になって天皇制が
できたことで、天皇をのぞけば一応は平等になったわけだ。要するに
これまで0点ばかりとってた子供が90点くらいとれるようになったわけだ。
そのとき、おまえはどうして100点取れないんだ、って怒る親がいるか?
部落解放同盟がやってるのはそういうことだ」
「だが、そういうことを書くと今度は保守の側が嫌がるんだよな。だから
俺は保守の側にも左翼の側にも書くところがないわけだよ」(つづく)
ここで、「は,早く続いて!」と書き込むと「ごめん。風呂入ってた」
といってつづくとおもう。
だから、
は,早く続いて!
長風呂だねぇ。
マッサージ機にかかり、牛乳を飲んで、スポーツ紙を
読むとこれくらいかかるよ。(藁
>>540〜543
おおっ、聡明なるあああ氏の書き込み、待ちかねておりましたぞぇ。
「だから呉さんはだめなんだぁ。中世の天皇制をどう考えてるんだよぉ?」
というアミノ酸を補給したトロノ君のような疑問をも解明してくれるような
つづきを期待する。
ごめん。NHKスペシャル見てた。
それから外吉さんには悪いが、これはノンフィクションだから
内容は変えられないんだ。中世の天皇制の話はしなかったからなあ。
夫子つづき「だから天皇制はむしろ差別の根源どころか平等をもたらし
たんだよ。もちろん俺に言わせれば常日頃から差別は正しい、って言って
んだからさ。天皇制なんか打倒しなくちゃだめだよ。
それから体制選択の問題だけどさ。俺は資本主義社会にも社会主義
にも共通している近代思想への批判をやってきたわけだろ。だから特に
転向ということはありえないよな」
俺「呉先生は社会主義社会を夢見てたことはないんですか」
夫子「夢見てはいないけどさ、社会主義社会が来ると思っていたことは
あるよ。というか、今でも社会主義社会が来る可能性はあると思ってるよ」
俺「えっ?」
夫子「資本主義社会っていうのはさ、あらゆるものが貨幣に換算され、
計量化される社会ってことだよ。
その矛盾を解消するためになにか貨幣以外のものが導入されることに
なったらさ、それが社会主義になる可能性は十分にあるよ(ここらへん
、もっと詳しく論じて欲しいところですが俺にはよくわからん=あああ註」
俺「・・・・・。先生の左翼批判って保守派の左翼批判と重なる部分
があるでしょう。だから私はてっきり先生も左翼運動を経て日本的な文
化共同体のようなものに回帰したのか
と思っていたんですが・・・。先生の東洋への興味もなんかその辺の
日本浪漫派みたいなロマン主義的な要素から来ているんじゃないですか」
夫子「いや、興味は昔から。そういうロマン主義的な要素はまったくないね」
(とりあえず終わり)
あああ氏、ありがとう。
>>529 これは、バークとトックヴィルなんじゃないでしょうか。
>>548
おもしろかった。漏れの中のトロノ君はぶつくさ言っているようだが(藁)。
賤民の固定化については、また別の話だな。
貨幣以外のものが導入されれば社会主義になる可能性はあるというのは、オナ
イダコミュニティのようなもんだろうか。カラタニがすっぽかしたナムだかナ
ンだかいうのは結局失敗に終ったんだっけ。
呉子の東洋への興味についての解釈は、人それぞれだろうな。
あああ氏よ、呉子との対話(ノンフィクション)、次回も期待しております。
『宝島30』のごとき雑誌、創刊されないかなぁ。
552 :
無名草子さん:03/04/06 22:43
外吉さんって、Fさんか?
>>552
Fさんて誰だ? 漏れは陋巷の一狂人でござんす。
>>547 近代天皇制とそれ以前の天皇制はイコールじゃないでしょ。
『異形の王権』の書評(たしか「歴史学のためらい」だったか?)
でそのあたりは批評していたし、小熊も網野へのインタヴューで
は突っ込んでいた。似たような話は、このスレの前のほうに出て
きた『創られた伝統』E・ホブズボウム編 紀伊国屋書店もある。
あと、『想像の共同体』ベネディクト・アンダーソン NTT出
版、それから、一応『近代日本文学の起源』柄谷行人 講談社文
芸文庫 もそうか。
>>553 >Fさんて誰だ?
福田和也だったりして(藁
>>554
まったくその通りよ。
日本で賤民の固定化が完全に行われたのは、江戸期に入ってからのはなし。
前スレは終盤近くしか読んでなかったが、HTML化され次第読んでみるわ。
『創られた伝統』は未読だなぁ。
>>557
葦津珍彦については、『神道』と『武士道の精神』しか読んでいない(藁)。
彼の言う戦後の近代天皇制護持については、全国民の会議の議長のようなもん
だから、おまえら文句ねえだろ! 天皇陛下はお前ら国民のために身を浄め、
五穀豊穣を祈り、産業の発展を祈り、平穏無事を祈ってやってんだから、いい
じゃねえか。だいたい、俗なものに身を浸すだけで聖なるものを認めないと、
生活がシャキッとしねえぞ、ゴルァ。。。。
みたいな粗雑な解釈しかしてないんだが。。
>>550 『フランス革命についての省察』エドマンド・バーク
『アメリカの民主政治』A・トクヴィル
でいいよね。
>>557-558 狭い意味での合理性だけでは限界があるというのは
『犬儒派だもの』にもあったと思う。
バタイユ『呪われた部分』への言及だったか..。
>>557
ああ、書き込んでてイヤになるような粗雑な感想だなぁ。
神道家に怒られちゃうわな。ま、呉門最低の弟子のレベルはこんなもんだとい
う参考程度にしてくださいな。
呉子オススメの『永遠の維新者』も読んでみたいね。
ただ、『神道』を素直に読んだとき、まぁ、何となく身が浄められたような錯
覚(!)に陥った記憶はある。葦津の思うツボだわな(藁)。
一流の神道者として、産土神への理解が深いことには敬意を表するよ。
福田恆存も神道の信者だったんだよな。
天皇論といえば、殺伐としたスレで有名な松原正『天皇を戴く商人国家』は正
直読んでてキツかったけどね(藁)。
>>550
学生時代、途中まで読んで放ったらかした記憶のある本だな(藁)。
>>560
あったねえ。
福田で思い出したんだが、戦後、天皇を人と認めたのに、国民の「象徴」とす
るのはおかしいという正論があって、まったくその通りだと思ったなぁ。
男のシンボルはチンポコだが、国民のシンボルは天皇か。
まぁ、どっちも大事なもんだから、大切にしなきゃね。
ああ、下品だなぁ。梅宮辰夫の古い歌に『シンボル・ロック』てのもあったな。
いったい、漏れは何を書いてるんだ? もう寝るわ。
世界的に社会主義は失敗?したけど、
もし、日本で社会主義が実践されたら
日本では成功したんじゃないかと、なんとなく思ってしまう。
>>563
情報提供多謝。前スレ全部ダウンロードしました。で、葦津の部分だけ拝読。
なぁんだ、低能な漏れごときが書かずともリッパに紹介されているではありま
せんか。あと、前に『神道』と書いたのは『天皇』、『武士道の精神』と書い
たのは『武士道〜戦闘者の精神』の間違いです。読んだのは今から8年位前で、
内容もうろ覚えです。手元に本もありません。かくのごときだらけた姿勢で畏
れ多くも呉夫子のスレッドに書き込むなど、まことにもってお恥ずかしい限り。
閲覧の方々を混乱させ、下品な駄文でお目汚しさせてしまったことを深くお詫
び致します。やっぱ、酒呑んでっと下品になってダメらわ。
基地外に刃物、外吉に、ご酒とはこれいかに。
新現実の新刊で、大塚英志が宮台真治に『天皇論』
についてインタビュー。福田和也も書いてるね。
>>568 呉智英スレ住人は、宮台や大塚を蔑視するやつは多そうだが、
そいつらのファンやヲタは少なそう……
話はちがうが、インドのカースト制で思い出した。
たしか、マンガ狂につける薬だったと思うが、多
文化主義を批判して寡婦殉死に言及していたのは
何だったけ。
571 :
無名草子さん:03/04/07 03:18
呉智英山脈のひとつ(笑)
---------------------------
●ブルーチャンネルというエロ系サイトとタイアップすることになりまし
た。な、なななんと、今月25日、ここで大月隆寛がネットラジオを始めま
す。詳しい内容は言えませんが、これがまたぶっとぶようなすごい企画。
月末の金曜日というのがミソですね。
ゲストは毎回、超大物文化人。それに、チチ丸出しのAV嬢もアシスタ
ントでつくそうです。画面の半分=大月が映ってる方を紙でふさいで、オ
カズに使ってくだださい。
ちなみに、ブルーチャンネルは3000円で使い放題。ムービーのほかライ
ブチャットもあり。ムービーはかなりスムーズに見ることができます。毎
日見てもあきないくらいの量はあるし、女の子の質もなかなかです。
http://www.blue-ch.tv/enter.php?PR=cybazzi
いろんな山がありますな。
人生山あり谷あり
>>558
戦後じゃなくて、戦前の近代天皇制だろ! ヴァカ!!(一人ツッコミ)
昨晩の時点で、誰かに突っこんで欲しかったんですけど。。。。
つーわけで今『天皇』(神社新報ブックス)を書斎(!)から見つけてきた。
物足りないという意見もあったみたいだが、たったの210頁なので、葦津入
門としては最適かも。君主制と共和制の違いについても簡単に触れられてるし。
「日本国を憂ふべき現状から救ひ出すには、天皇の祭祀大権を確立し、皇位の
重きことを再確認するよりほかにない」
「禅譲放伐」の封建主義にとって、「万世一系」なんぞ認められないのであ〜る。
>>567
そのココロは、さらに信用のできない語り手。
もしくは、歯止めのきかないドーパミンの僕(しもべ)。
>>568
どんな内容だったか要約きぼーん。ま、気が向いたら自分で読んでみるわ。
>>570
アラン・ブルーム『アメリカン・マインドの終焉』からの引用だね。
他の著作でも言及してたよ。
アラスデア・マッキンタイア『美徳なき時代』も以前、呉子読んでたな。
576 :
無名草子さん:03/04/07 16:12
宮台…総論軽視。ただし初期のサブカル論は物差しとして使える。
大塚…どこまでもウンコ。
>>570 >>575 「寡婦殉死」って、大もとは『サバルタンは語ることができるか』
ガヤトリ・スピヴァクじゃないのかな....。
>>558 >>575 そぼくな疑問だが、現在よりさらに、護持されていたと思われる
戦前の近代天皇制においても大東亜戦争を回避できなかったし、
それに続くアメリカとの戦争にも勝てなかったことについては葦
津氏はどういっているのかしら。
>578
手元にないので、正確ではありませんが、日米開戦については、
日本の必死の戦争回避の工作と、米国の悪辣な戦争挑発とを対比していたと記憶しています。
「虐殺された日本人の歴史」(?)より
ちなみに、日中戦については、葦津氏は「武のけがれ」と中国侵略を批判しています。
「頭山満翁正伝」より
勝てなかったことについては、葦津氏は、神がかった人ではないと思いますので、「弱かったので負けた」との判断ではないでしょうか。
私は葦津氏は、自由民権運動の正統的理性的継承者と評価するのが妥当かと思います。
>>579 ご返事ありがとうございます。
葦津氏が中国侵略を批判していたこと。また、父親の葦津耕次郎
が日韓併合に猛反対していた事は、私だけでなく、多くのこのス
レの方がご存知と思います。
私がおききしたかったのは、葦津氏が「近代天皇制」を貫徹すれ
ば、そうした事態を避けられると考えていたのかどうかという事
なのですが、いかがお考えですか。
何たる暴言であるか。強大国米国のルーズベルトにせよ、英国のチャーチルに
せよ、ソ連のスターリンにせよ、ローマ法王にせよ、大戦を防ぎ得た者が、こ
の地上に唯の一人でもあり得たのか。かれらがいかなる「戦争責任」をとった
のか。ただ地上において、その責任を日本の天皇のみに求めるとは、無理非礼
も許しがたい。(「戦争責任論の迷妄」)
>581
「戦争責任」の意味の変遷。
敗戦の責任という意味から、時間がたつにつれ普遍化した。
>>582
葦津氏の逃げ口上かね(藁)。
というより、引用した漏れの逃げ口上だな(藁)。
今日はみなさんのご意見を伺いたいのでカキコします。
憲法15条の4
すべて選挙における投票の秘密は、これを侵してはならない。
選挙人は、その選択に関し公的にも私的にも責任を問はれない。
夫子は「賢者の誘惑」の「憲法15条は民主主義の危うさを暴露している」
っていう文章で憲法15条の4が、民主主義が無責任の思想であることを暴露
しているとか言っているが、これっておかしくないですか?
だって憲法は単なる法だろ。俺の考えでは、選挙における選択で国民は法
的な責任は問われないが、道義的責任は負うんだよ。「ドクター中松」選んで
都政がめちゃくちゃになったらそれは都民の責任だ。
それでこれが天皇親政の憲法だったら、天皇が間違った決断を
したときに責任を負う規定が設けられるか? そんなことは決してないはず。
要するに、民主主義だろうと、そうでなかろうと、道義的責任は
法によっては規定しえないんだよ。だから15条の4に民主主義の
無責任の秘密があるってのは成り立たないような気がするんだが。
皆さんのお考えはいかがですか?
民主主義、近代国家は計量可能な尺度でもって、
運営されている、というのが夫子の考えですよね。
道義的責任という計量不可能な、近代国家、民主主義と
相容れない言葉を持ってきても、それは近代という枠組みの中では、
弾かれてしまうのではないでしょうか?
>>584
なるほど。勉強になりますね。法的責任と道義的責任の違いかぁ。
大日本帝国憲法の場合、天皇の地位は「神聖ニシテ侵スベカラズ」だから、法
的責任も何もあったもんじゃないわな。
さて、現行憲法。あああ氏の疑問から思いついたんだが、
「選挙人は、その選択に関し公的にも私的にも責任を問はれない」というとこ
ろは、憲法が選挙人は道義的責任も取らなくてよいと規定しているとも解釈で
きるな。もしかしたら、呉子はそこがおかしいと言っているのでは?
もう少し思考能力があったら、考えてみますね。
______
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||| (5 > |
| | | ┏━┓| / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ┃─┃| < こんなサイトを見つけた
|| | | | \ ┃ ┃/ \ 正直、スマンカッタ
| || | |  ̄ \_________
http://www.saitama.gasuki.com/kensuke/
>>585 近代国家=民主主義ではないでしょう? それなら無責任の制度は
必ずしも民主主義に起因するわけじゃないことになりませんか。
>>586 >憲法が選挙人は道義的責任も取らなくてよいと規定しているとも解釈で
>きるな。
だけど、その理屈はおかしいでしょ。だって夫子は(立花隆を批判したとき
だったか)、殺人をして見つかったら罰するとは規定できるが、殺人をするなと
は法は規定しえない云々のようなことを言って法と道徳は別だと主張
してましたよね。憲法だって、単なる法ですよ。
>>587
まだ漏れには必要ないわ。
>>586
また同じことを述べてしまうが(まぁ思いつきだが)、
あああ氏の言うように、法律と道徳は別であるにも関わらず、単なる法律であ
る憲法15条の4が、それらを同じように扱っていると解釈できるんだわ。
その理屈のおかしさを、呉子は突いたのではないかと。
そもそも、「責任」ってなんだろう。
「責任を取る」という場合、どうすれば取ったことに
なるんだろう。
>>591
責任には、無限責任と有限責任の二種類がありますね。
漏れは法学部卒でないから、ようわからんが。
>>588 では、民主主義を採用していない近代国家ってあるのでしょうか?
少なくとも、先進諸国は民主主義を採用していますよね?
ここでは、民主主義と近代国家はイコールでかまわないと思います。
かりにイコールでなかったとしても、民主主義はやはり、計量可能な
基準によって運営されている、と考えられるような気がします。
たしか、長谷川三千子との対談で、夫子は理想の政治体制は
哲人政治である、ということを述べておられました。
哲人は政治の結果にたいして無限責任を負う、
というようなことを述べていたと思います。
その哲人政治=封建主義の視点から、民主主義の無責任性に
対して批判したのではないでしょうか?
〃─── / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
/ _____) |「法的に責任がある」とは、ワシに言わせれば
/ /´ (_ _)ヽ |1公的な地位を辞める
||-○-○-| |2お金を払う
|(6 ゝ | |3牢屋に入る
|ヽ θ ノ <4物理的に首を切られる
ヽ|\_/ |のどれかってことじゃよ。
ノ二ニ.'ー、`ゞ \_________________
Y´⌒` r‐-‐-‐/`ヽ、≡=─
|; ⌒ :; |_,|_,|_,hに丿ヽ ≡=─
.|: ; : : : .| `~`".`´ ´"⌒⌒)≡= -
. |; ; ; ; 人 入_ノ´~ ̄ ≡= -
l ; ;/ // /'' ≡=─
〃─── / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
/ _____) |人間が主体とならない国家はない。
/ /´ (_ _)ヽ |ならば人間はいつも計量可能な基準で
||-○-○-| |動いているだろうか?
|(6 ゝ | |そんなことはない。重なっても
|ヽ θ ノ <
ヽ|\_/ |同じ概念とは限らないぞ
ノ二ニ.'ー、`ゞ \_________________
Y´⌒` r‐-‐-‐/`ヽ、≡=─
|; ⌒ :; |_,|_,|_,hに丿ヽ ≡=─
.|: ; : : : .| `~`".`´ ´"⌒⌒)≡= -
. |; ; ; ; 人 入_ノ´~ ̄ ≡= -
l ; ;/ // /'' ≡=─
〃─── / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
/ _____) |明治憲法の神聖不可侵条項は「理念」だ。
/ /´ (_ _)ヽ |だから天皇が敗戦責任を法的に負うかどうかは
||-○-○-| |法解釈の問題だ。たとえば山田朗というサヨ学者が
|(6 ゝ | |統帥権の独立を理由に、天皇の軍事に対する
|ヽ θ ノ <法的責任の可能性を示唆している。
ヽ|\_/ |詳しくは日本史板で聞かれたし。
ノ二ニ.'ー、`ゞ \_________________
Y´⌒` r‐-‐-‐/`ヽ、≡=─
|; ⌒ :; |_,|_,|_,hに丿ヽ ≡=─
.|: ; : : : .| `~`".`´ ´"⌒⌒)≡= -
. |; ; ; ; 人 入_ノ´~ ̄ ≡= -
l ; ;/ // /'' ≡=─
〃─── / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
/ _____) |また法的責任と別なのが道義責任(政治責任)だ。
/ /´ (_ _)ヽ |法的責任は法律が規定しているときにしか問えないが
||-○-○-| |道義的責任はそうでなくても問える。しかし強制力がない。
|(6 ゝ | |例えば鈴木ムネオは裁判が確定していないので
|ヽ θ ノ <法的責任はと問えない。だから強制的に牢屋にぶちこめない。
ヽ|\_/ |しかし道義的責任は問える。なので辞めろ、とはいえる.
ノ二ニ.'ー、`ゞ \_________________
Y´⌒` r‐-‐-‐/`ヽ、≡=─
|; ⌒ :; |_,|_,|_,hに丿ヽ ≡=─
.|: ; : : : .| `~`".`´ ´"⌒⌒)≡= -
. |; ; ; ; 人 入_ノ´~ ̄ ≡= -
l ; ;/ // /'' ≡=─
>>593〜596
絵文字使うと読みづらいよぉぉぉぉん。もう寝るか。
〃─── / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
/ _____) |ワシの漫画を馬鹿にしているのか!!
>>597 / /´ (_ _)ヽ |
||-○-○-| |文章だけだとよしりんにならんだろうが!!
|(6 ゝ | |
|ヽ θ ノ <
ヽ|\_/ |
ノ二ニ.'ー、`ゞ \_________________
Y´⌒` r‐-‐-‐/`ヽ、≡=─
|; ⌒ :; |_,|_,|_,hに丿ヽ ≡=─
.|: ; : : : .| `~`".`´ ´"⌒⌒)≡= -
. |; ; ; ; 人 入_ノ´~ ̄ ≡= -
l ; ;/ // /'' ≡=─
>>598
いえ、バカにしているわけではないのです。
絵文字はスレの冒頭にだけ載せた方がいいという感想をもったまで。
あと、漏れはよしりん信者(『脱正義論』までしか読んでない)ではない。
(たしか『ゴー宣』でネタが尽きかけた93年頃、通明先生をネタにしはじめ
てから、よしりんが変わっていったんだよね。
呉子も通明先生もよしりんを利用しながら知名度を上げていったわけだけど。)
598氏と漏れの違いは、呉子や通明先生の本を読みはじめた時期と趣味の違
いのようだな。
ま、2ちゃん書き込み初心者の戯言とお受け取りください。
それにしても、無名草子さんと名乗る人が多いのはなぜだろう?
漏れが外吉と名乗るのは、自己顕示欲ももちろんあるが、自分で書き込んだと
ころをあとで確認するときわかりやすいという利点があるからなのだが。
ごめんなさい、問題を提起しておいてなんだが、俺自身なんだか
わからなくなってしまった。もう一度考えてみます。
それと今週発売の週刊朝日の嵐山光三郎のエッセイに夫子が登場。
ケンカ評論家だって。
>>600
いやいや、あああ氏の問題提起は、呉子の言わんとすることを再考(?)する
きっかけになったので、感謝しております。
どんどん問題提起していってくださいな(回答できるかわからんけども)。
>>601
情報ありがとう。読んでみるわ。
全然関係ないはなしだが、新潮社も新書(10日発売)出すんだってね。
ラインナップは、けっこう人気どころで気合い入れてる感じだが、
中島義道、書き過ぎなんじゃねえのか?
『考える人』4号は、養老孟司の師匠・三木成夫(呉子曰く、ある種の
名著『胎児の世界』の著者)が特集されるんだってね。
ちょっと期待しております。
「考える人」は小谷野が知識人の前近代への無関心を指摘している。
これが面白い。
中島義道はとっくに書きすぎ。年収3000万円だって。それだけありゃ
俺も「人生から半分降りる」よ。
>>584 >憲法15条の4
> すべて選挙における投票の秘密は、これを侵してはならない。
>選挙人は、その選択に関し公的にも私的にも責任を問はれない。
>俺の考えでは、選挙における選択で国民は法
>的な責任は問われないが、道義的責任は負うんだよ。「ドクター中松」選んで
>都政がめちゃくちゃになったらそれは都民の責任だ。
私の考え
憲法で規定しているのは、あくまで「選挙人」ですから、個人個人なわけです。
仮に、都政をダメにしたドクター中松。
誰かが、中松に投票した人をせめたとして
その投票した人が自責の念かなにかを感じ、なにかしらの形で
責任を取りたいと思っても、もし責任をとったら逆に憲法違反となる。
そこに危うさが見えると……
「私的責任」とは何かよくわからないけど、リンチとかかな?
それなら、中松に投票したものにリンチを加えたりしたら憲法違反と
補足。
>>605は当選した人がダメだった場合における投票者の責任
もうひとつ
もし、自分が投票した人が落選しても、その責任は問われない。
当選者に投票しなかった少数派になっても、当選者によって保護される。
当選者が「自分に投票しなかった奴の面倒はみたくない
それが自分に投票しなかったものの責任だ」、とせめても
憲法違反だから言ってはいけない。
>>594 そう。だから夫子は、民主主義はおかしいって20年以上、
言っているわけですな。その矛盾をつく意図で、
夫子は例の文章を書いたんでしょう?
たしかに道義的責任ってのは存在するけれども、
そこを問わないのが民主主義であり、
だからこそ、打倒されるべきものなのだってのが
夫子の主張なのではないか、と思うのですが。
608 :
無名草子さん:03/04/08 05:32
横道にそれるけど、たしかつくる会周辺が
「天皇の神聖不可侵」に類する規定はヨーロッパ諸国にも多々みられる
もので、それは非合理でも後進性でもないごく当たり前の規定だみたいな
ことを指摘してたな
神聖不可侵ということと責任問題とは別ではないでしょうか。
緊急勅令は「法に似た拘束力」をもちますが、天皇の恣意的に
出されるものではないし、議会の承認がなければ、一定期間を
すぎると効力を失ったと思います。
憲法15条の4の興味深いのは、それが、責任の免除を法的に
定めてる点ではないでしょうか。
よしりん氏が
>>595で言及していた天皇に敗戦責任を認めない
のは「統帥権の干犯」である、というロジックをさらにおしす
すめると「神聖不可侵」であるからその責任も絶大という事だ
って言えるのではないでしょうか。
葦津珍彦のような理性的な右翼よりもさらに「右」の
立場を想定してみましょう。チャーチルやルーズベル
トや法王と天皇を比べるとはなんたる非礼であるか、
天皇はそれらの指導者よりもはるかに卓越している。
ゆえに世界に対して無限責任を負うのだという事も
できるのではないでしょうか。
逆にいうと、天皇にのみ過大な戦争責任をもとめるのは、
天皇を神聖視することにもなりかねません。
例えば、現行の憲法下で政治家と自衛隊が戦前と同じよう
なことをしたとします。ですが、だからといって後から
生まれた者が我々に対して「どうして、そんなやつらを
代表に選んだんだ」と責める事はおかどちがいであり、
憲法違反です。
憲法15条の4の意味するところはそういう事です。
法学方面には、とんと疎い私ですが、ふと思いつきました。
「天皇は神聖にしておかすべからず」に、ついてです。
なんか禍々しい言葉です。すごく怖い感じがする。
さて、ここから思いつきです。
この文言の後半「神聖にしておかすべからず」は、ひょっとして「主権」という言葉の辞書的な説明ではないでしょうか?
仮に、もしそうなら、「主権は君主にあり」という、当時としてはありふれた国家形態についての表現になります。
思いつきですみません。
こんな解釈はトンデモなのでしょうか?
>>613 呉子曰く、述べて作らず。
思いつきでなく、ちゃんと学説を調べるべし。
615 :
無名草子さん:03/04/08 22:02
>613 は呉夫子のトロノ君シリーズを読んだほうがいいんじゃないかな。
>599 外吉さん
僕も含め、特に名前をつけるのがめんどいんで自動的に「無名草子」になるだけでしょう。
616 :
無名草子さん:03/04/08 22:08
>>615 かちゅとかを使えば、別にめんどくさいことはないけどね
ほかにも理由はあると思うが、一番の理由は
「2ちゃんのコテハンにはキチガイが多い」
これにつきる
今日はレスが少ないね。だからネタフリ。
前スレ800あたりで
「満州国は戦勝国、第三国、敗戦国のどれか?」という議論がありましたが
実際に、呉智英さんにその質問をしましたところ……
呉さん「満州国が第三国かどうかはちょっとわかりませんねえ」
(つづく)
619 :
無名草子さん:03/04/08 23:27
>>613 それは、あまりに好意的な解釈だと思います。
そのような解釈を推し進めた美濃部教授はタイーホされましたよ。
美濃部は東大教授、貴族院議員などで、検察官に教え子も多かったから大事にはなりませんでしたが。
取調べも、(以下ほんとの話)
検察官:「大学時代と同じように、先生のお考えを、どうか愚輩にお教えいただきたく存じます」
美濃部:「そうか。では君に講義しよう。天皇陛下は国家の機関に類するものであられ、、、」
検察官:「ははっ。ありがたき幸せに存じます」
……検察官は直ちに隣の部屋に席を移す……
検察官:「おい君、先生の言ったことをまとめとけ」
あなたも戦前なら牢屋の中…
620 :
無名草子さん:03/04/08 23:47
>>618つづき
(要約)
「満州国は日本の敗戦とともに消滅してしまった
その後、もしその国民が
もとの漢・満州・蒙古・チベット・ウイグル民族に戻ったのなら、
それぞれの民族ごとに、戦勝国、第三国にふりわけられるだろう
……しかし、実際はよくわからない」
(完)
622 :
無名草子さん:03/04/09 02:07
だからさ、「天皇は神聖にして不可侵」は本来なら他の立憲君主国と同様に
「政治的責任は国会や内閣が持つもので、王はそれに関わらない」というごく
一般的な解釈なんだが、一般庶民には「天皇はとてつもなくエライ存在、神さまで
あるぞよ」という宣伝になったわけでしょ。
これが例の天皇制における「密教」「顕教」というやつで。
>>622 > だからさ、「天皇は神聖にして不可侵」は本来なら他の立憲君主国と同様に
> 「政治的責任は国会や内閣が持つもので、王はそれに関わらない」というごく
> 一般的な解釈なんだが、一般庶民には「天皇はとてつもなくエライ存在、神さまで
> あるぞよ」という宣伝になったわけでしょ。
> これが例の天皇制における「密教」「顕教」というやつで。
責任はともかく、当時天皇は政治に介入する法的権限を持っていたのは事実。
これは明治憲法研究の常識。また歴史的にも、実際に介入した。特に昭和天皇は。
実証歴史研究が最近いくつか発表されている。ガイシュツの山田朗や
ウエッツラーあとは評判の悪いビックスなどが有名どころだ。
現代の象徴天皇のように当時の天皇を考えるのは悪質なプロパガンダナリ。
また天皇無答責は内政に関してであって軍事については憲法上に無答責が規定されていない。
つまり解釈によっては法的あるいは政治的に責任追及の可能性があるわけだ。
山田朗『昭和天皇の軍事戦略と思想』などは、この点を衝いて
天皇の戦争責任を示唆している。
間違いもあるしレスのレベルが玉石混交だがとりあえずこちらを参照。
大日本帝国憲法
http://academy2.2ch.net/test/read.cgi/history/1047405942/
それ汝
>>1ら聞き給へ、之の論調に直近の連関無き由なれども。
過日我近在の吉野家を訪ひぬ、吉野家とは之牛丼の店なり。
されどこの店に過分の繁盛、我が入店する事すら叶はざりき。
我一見すれば店外に垂幕有り、曰く期間内特売にて百五十圓引き也云々と。
我憤怒を抑へる術無し。店内の客ら将に阿世の徒ならんや、或は阿呆宮の住人
ならんや。
客ら唯百五十圓引きのみが為に吉野家に殺到せる様、之を浅ましき事と唱へず
して何をか謂ふべき。
見れば斯くなる場所を子連れにて訪れる者あり、唯軽佻浮薄の行ひなるべし。
子らに対して汝らが父親特盛を所望せん等と云々せる姿、将に貧すれば鈍すの
典型にして、我随時正視する能はず。
想ふに我直ちに店内の客に百五十圓を賜れば、彼ら悉くその席を辞さんや。
吉野家程の所、之店内殺伐の気が満ちたる様こそ大道本分なるべし。
相対したる長机の差向ひ同士にて喧嘩、いやさ刃傷沙汰すら惹起せん程の
雰囲気こそ吉野家の醍醐味なり。女子供なぞ、本来敬遠してしかるべし。
終に我が着席する折来たれば、隣席に着せし客、大盛汁澤を所望せり。
我再び甚だしく激昂す。隣席の客今日の趨勢を知るや否や。
蛮習の旧陋なるを知らず、更にしたり顔にて執り行ふ姿ぞ、既に滑稽を超越し
て醜悪害毒の類なり。
彼本心より汁澤を所望せる故の注文なりや。
我直ちに彼を問ひたし。問ひ詰めたし。小一時間問ひ詰めたし。
彼唯汁澤と発声するを欲せしが為のみに、汁澤を注文せざりや如何に。
我夙に吉野家に熟達したる者なれば、我ら通人の間にて葱澤こそ今日の正統た
る事論を待たず。大盛り葱澤ギョク、之ぞ通人の所望なるべし。
葱澤とは葱が増量されたるものなれば、対して肉は減量されたるものなり。之
こそ今日の正統、物事の根幹なり。
付して大盛りギョク(鶏卵)を所望す、之完全なる注文なり。されど之を所望
せし者、次回より店員の注目監視の的となる危さ無きにしもあらず、即ち諸刃
の剣の例ならん。素人に推する事能はず。
汝ら素人の衆、牛鮭定食等所望する事こそ、己の分を知る所業ならん。
外吉ってコテハンの人に「2ちゃんのコテハンにはキチガイが多い」
っていうのもな。
626 :
無名草子さん:03/04/09 08:12
4/9朝日新聞(夕刊を取っている人は前日か?)の文化欄「ザロサン時評」
に夫子の文章が。
「愛知万博は成功するか」という題で夫子は「失敗する」の側なんだが
その理由がおもしろい。
あぼーん
628 :
無名草子さん:03/04/09 12:07
>>615 呉夫子のトロノ君シリーズとはなんですか?
『インテリ〜』以外の夫子の著作は全て読んでいるはずなんだけど
わかりません。おせーて。
629 :
無名草子さん:03/04/09 17:13
今話題の、マイケル・ムーアについて呉先生の意見が聞いてみたい。
僕は「話半分の人」なんて認識ですが・・・。
613です。
私の軽薄な思いつきにお答えいただき誠にありがとうございました。
「天皇不可侵」なんてのを考察するときは、ていねいで精確な姿勢が、最低限必要なのでしょうね。
勉強になりました。
ただ、私の発言は、戦前の日本国の悪行の免責を意図したものではありません。
正直いうと、「東京裁判はなまぬるい」「天皇とマッカーサーの会見記に感動する奴はアタマがおかしい」と思っております。
むしろ、私が云いたかったのは、「天皇不可侵」という恐怖の大王の別名が「君主主権」ならば、「国民主権」も恐怖の大王の一族になってしまう。。。。
そりゃ、めちゃめちゃコワイ。。。。。。
と云う事でした。
でも、そんな単純なモノではなさそうですね。。。。。
妄想によって、廃人になりそうなので、これでやめます。
631 :
615じゃないが:03/04/09 20:15
>>628 『インテリ大戦争』を読みゃあ、分かるよ。
フラッシュの副島と宮台の対談、読んだ人いる?
633 :
無名草子さん:03/04/09 21:15
>>624
大盛り葱澤ギョクが通人の所望なりと仰せになるか。
否、断じて否。
斯くの如き所望こそ通人を気取る俗物の為せる業なり。
大盛汁澤具無しこそ真正通人の所望と心得るべし。
百鬼園先生、貴方は偉かつた。
>>633
古本屋で探すか、図書館で借りるか、どっちかだね。
637 :
無名草子さん:03/04/09 23:25
今月の文藝春秋
夫子登場
すべからく立ち読みすべし
翠ちゃんもいっしょだよ
隣の部室に小谷野敦もみっけ!
>>626 夕刊は関係ない、これはもともと朝刊の連載。
それから「ゼロサン時評」ね、2003年だから。
執筆メンバー10人で、週3回掲載のペースだから、次の夫子の登場は
おそらく3、4週間後だね。
639 :
無名草子さん:03/04/10 10:36
>>592 >たしか、長谷川三千子との対談で、夫子は理想の政治体制は
>哲人政治である、ということを述べておられました。
呉さんは、今月のダヴィンチでカール・ポパーと取り上げて
います。これまでも何度か取り上げていますが、肯定的に評
価していたと思います。しかし、そのポパーは賢者による哲
人政治を否定し、プラトンやヘーゲルを批判しました。君子
による哲人政治とポパー評価がどう結びつくのか?わかる方
、教えていただけませんでしょうか?
>>640
君子についての呉子の見解は以下の通り。
「儒家思想の中心点は、道徳的階級制度ともいうべきものである。道徳的階級
制度とは、有徳者の支配である」
「儒家のこの学説は、その支配的地位を位置づける何らの制度上の根拠を有し
なかった漢代の士人たちにとっては、絶好の原理であった。何となれば、何時
の時代においても、自己自身を道徳家なりと認めることは、何人にも最も容易
なことであるからである」(小島祐馬『中国思想史』)
我々が民主主義イデオロギーにも反民主主義イデオロギーにも抱くいかがわ
しさを見事にえぐり出している。(『月刊Asahi』93年10月号)
>>640
呉「私は民衆なんか全然偉くないと思ってる。なぜそれを言わないのか。
バカはバカだ、ゴミはゴミだ、愚民は愚民だと、そのひと言が言えなき
ゃ『近代の超克』なんてありえないですよ。一体あなたたちの言ってる
近代の超克とは何なのかということを私は聞いてみたいですね。人間は
自由なんて本当は求めやしないし、自由になってもしかたがないんだ、
世の中には君子と小人の二種類の人間しかいないんだと、そのことをな
ぜみんな言わないのか。それを言わない以上、近代批判なんかできませ
んよ。」(つづく)
高澤「ただ、いまおっしゃった君子と愚民ということは、結局、近代と
いうレベルで考えれば資本家とプロレタリアートのパラフレーズになっ
てしまいませんか。」(つづく)
呉「いや、ならない。小島祐馬という支那思想研究家がいます。理論的
にはこまかい批判ももちろんあるんだけど、これなかなか面白い人で、
この小島祐馬が儒教についてこういうことを言っている。つまり、儒教
は徳による階級制であると。私は、ああ、面白いなあと、膝を打ったん
ですよ。」
高澤「僕もそれは面白いと思う。」(つづく)
呉「もちろん彼は儒教のほうに肩入れしてそれを言っているわけです。
百パーセントではないけどね。さらに小島祐馬が面白いのは、『しかし、
すべての人は誰でも自分が有徳だと思っている』というふうにつけ加え
るんですね。この歯止めがないと、非常にスタティックな、単なる抑圧
的なものにしかならないんだけど、これも非常に面白いと思う。そのご
く当たり前のいま言った話というのは、普通にものを考えようとする能
力のある人が聞けば、『あっ、そうか、面白いな』と思いますよね。な
ぜこういう当たり前のことが、マスコミなりジャーナリズムは理解でき
ないのかということを私は一貫してこの十数年批判しているわけです。」
(呉・高澤秀次対談 『発言者』95年9月号所収)
その他、「封建主義のダイナミックな人間規定」(『封建主義者かく語りき』)
あたりが参考になるのではなかろうかと思われます。
あるいは、こんな一節。
「マルクス神話化をくつがえすものは、マルクスは偉大であって、同時に、一
労働者・一百姓よりも偉大であるとは限らないという、哲学・世界観の新たな
構築なのである。」(『インテリ大戦争』)
吉田司がダカーポにネグリ&ハートの『帝国』の書評
>619
主権が天皇にあるということが、どうして神聖不可侵を犯した事
になるのでしょうか?
戦前といっても明治憲法発布から昭和までは随分、間があります。
天皇機関説は長らく公認されていた学説でした。それが、にわかに
否定されるようになったのは軍国主義の台頭のせいであって、天皇
のせいではないのではないでしょうか?
>>648
自称君子の偉大さだけでなく、自称君子の胡散臭さをも呉子がはっきり認識し
ている点が、ポパーへの評価と矛盾しないということを言いたかったのだが。
652 :
無名草子さん:03/04/11 02:23
>>649 最近、左の人たちが「帝国」褒めてるけど、
実はアメリカマンセーな本らしいが本当?
>651
なるほど。失礼しました。
しかい、賢者が本当の賢者かどうか確めるのは、ポパーに
おいては民主主義的な議会のような場所での検証によるの
ではないでしょうか?孔子の思想についてはよく知らない
のですが、封建主義ではどのようにして自称君子が真の君
子であることを確めるのでしょうか?
>>653
これは難問ですね。漏れの脆弱な知性では判断しかねます(藁)。
だから選挙にも行かない(藁)。
孔子に限らず自称君子などというものは、言ったもの勝ちなわけだから、その
検証は、彼らの生き方や理想にどれだけ多くの人が共感するか、彼らの提案し
た政策がどれだけ効果を齎したかで全てが決まると思われます。
ただ、民主主義的な議会でヨリ理想的な君子を見抜く知性をもった者がどれだ
けいるのか? 漏れを含めた愚民が君子の真偽など見分けられるのか?
利権絡みで動く郷原(ムラで偉いと思われている人)ではない、各々の理想に
近づく努力をしている政策立案型の自称君子を各自チェックしていく他ないの
でしょう。
もすこし マターリ 進行 キボンヌ
おもしろいネタ キボウヌ
『ポパーとウィトゲンシュタインとのあいだで交わされた
世上名高い10分間の大激論の謎』って読んだ人いる?
>>657
漏れは未読だし読む気もあまりしないが、三浦雅士が絶賛してたな。
ちなみに、漏れは永井均とマルコム経由のウィトゲンシュタインしか知らない。
スレ違いか。
>>658
いえいえ。こちらも勉強になりました。
まぁ、呉門最劣等生の稚拙な見解ということでご了承ください。
>>648さんのように「誰が賢者を『賢者である』と決めるの?」
という疑問は、呉読者なら多分誰もが一度は抱いたことがあると思う。
そして呉さん自身は小島さんを評価していることなどから
「愚民どもの評価によってではない、しかし自ら「俺は賢者だ」というやつも
胡散臭く信用できない、だからこそ賢者は誰かを決めるために
>>647 のような思想を編み出さねばならない」
という風に考えているのだろうと思われる。
そこでやっぱ呉読者として思うのは「呉さんがそれを編み出してよ」ってことなんだけど、
誰か直接お会いしたことのある人で、そう訊いてみた人って居ないの?
あと、たぶんこの問題について呉さんはリトマス試験紙として
(あるいはそれ以上のものとして)初期のゴー宣に期待していたと思われる。
「ゴーマニズムとは何か」を編纂したくらいだから。
ポパーから愚民、君子にいたる議論は、先から話題にでる葦津珍彦の問題関心と重なるところがあると思う。
その著書の中で、「天皇と民衆が対立した場合、どちらを採るべきか?」という議論を仲間内でしたことを回想している。
(葦津氏たちは当然、天皇を採る)
ちょっと判りにくいが、これは「愚民たちの多数者の専制には断固反対する」ということだと思う。
また葦津氏は「みやびと覇権」という著書があるように、郷原たちの覇権や専制には徹底的に抵抗する。
(放伐革命さえ、肯定的に評価しています。もちろん「天皇」を放伐するわけではありませんが)
私的利害から一切はなれた「天皇」という概念を導入することで、愚民や郷原の専制に歯止めをかけたい、というのが葦津氏の主張であろう。
この考えに批判はいっぱいあると思う。
事実として、戦前の天皇は、愚民に歯止めをかけるどころが、「御輿」となって愚民たちと一緒にワッショイしたではないか。
現在も、現体制維持の屁理屈のひとつとして、機能しているところ大である。
ただ、葦津氏の議論は、論理として検討する価値は充分あると思う。
たとえば、ヒトラーが民衆にかつがれて出てきた時は、原理的に対抗できるかもしれない。
>>660
>誰か直接お会いしたことのある人で、そう訊いてみた人って居ないの?
漏れは出入りできぬ身だが、呉智英封建主義を補完するものとして通明先生の『
思想家志願』や『教養論ノート』あたりが参考になるのではなかろうかと。
あと、どうでもいいはなしだが、
呉子の初期『ゴー宣』への評価は、小林よしのり個人の極私的主張のおもしろ
さに着目したものであって、後のような小林信者発生に関してはかなり冷淡な
眼差しであったと記憶する。後の小林氏への評価は、よくもわるくも閉じた論
壇の風通しをよくしたことくらいだろう。
小林氏を利用しつつ利用された通明先生然り。当時の『流行神』のアジ文と当
人の話ではだいぶ見解が異なっていた(藁)。
評論家の政治性を垣間見られたのは貴重な体験であったが。
>>661
>事実として、戦前の天皇は、愚民に歯止めをかけるどころが、「御輿」とな
って愚民たちと一緒にワッショイしたではないか。
日支の軍事紛争については、「陛下は『東洋の平和』を第一義とする聖旨で速や
かなる和平を欲せられた」(葦津「戦争責任論の迷妄」)とあるが、そこんと
こどうなんでしょうか?
>>652 とても読めないから、読んだ人いないかなと思って。
>>614 そうおっしゃる、ご本人の出典が間違っている気が...。
665 :
無名草子さん:03/04/12 00:34
>>663
知的怠惰な漏れは、不勉強にもそのような著書があることすら知らなかった。
アマゾンの担当編集者の言に、
「〈帝国〉という言葉は捉えどころが無いのですが、それでも関心を呼び起こさ
れるのは、現代という時代が捉えどころが無いからです。この現代性を壮大な
スケールとヴィジョンで解き明かしてくれるのが本書です。例えば、今日テロ
という犯罪を戦争に仕立てて、国際社会を戦争状態におとし入れるような社会
が、いつからどのように始まったのか?また、市場原理という原理主義が、わ
れわれの日常生活を巻き込んだ生政治(剥き出しの生)へと転換したのは、ど
のようにしてか?これらの大問題を冷静に分析しつつ、現状分析に甘んじてい
られない、将来の可能性への熱いまなざしをマルチチュード(群集、多数性)
に向けています。グローバル化に応じた、一国主義に捉われない世界の解放の
視座を提供します。」
とあるが、群集に熱いまなざしを送るほどの可能性があるのかしらん。
ま、未読だから何とも言えないなぁ。
>>664
孔子の言葉だけど、呉子も好んで引用してるから、ま、いいんじゃないすかね。
>>641-647 外吉さん。
653の質問に対する654の説明は納得のゆくものでした。
しかし、
>>641-647の書き込みで述べられている呉氏の主張
は「自称君子の胡散臭さ」、偽君子と真の君子のちがいとい
うよりも、むしろ、たしかに聖人君子は立派だが、聖人君子
だけでは世の中は成り立たないというふうに解した方が良い
のではでしょうか?
確か、呉さんも誉めていたと思いますが、『易のはなし』高
田淳(岩波新書)に明末清初の思想家、王船山のこんな言葉
があげられていました、
「君子の知らないを聖人は知るが、聖人の能くしえない所を
匹夫匹婦は能くする」
こんなことは外吉さんは先刻ご承知のこととは思いますが、
知らない方もいると思うので、念為に書き込んでおく次第
です。
>>667
>むしろ、たしかに聖人君子は立派だが、聖人君子だけでは世の中は成り立た
>ないというふうに解した方が良いのではでしょうか?
なるほど。その解釈、説得力がありますね。
儒教の弱点にスペシャリストへの軽視があることは、呉子が指摘していること
ですしね。
『易のはなし』は今を遡ること8年位前に読んだ記憶がありますが、すっかり
内容を忘れてました(藁)。有意義なレス、ありがとうございました。
えらそうな事を言っておいて申し訳ありません。訂正してお詫びします。
「君子の知らないを聖人〜」 → 「君子の知らないことを聖人〜」
670 :
無名草子さん:03/04/12 02:39
自称君子をだれがチェックできるのか、という一つの答えが「投票」。
呉智英への批判として
「民主主義と議会主義は別であって、議会主義に対してはお前も批判できないだろ。
混同すんなよ」というのがある。
もちろん大いに誤解があるんdね、呉智英は
「いや、投票によって代表を決めるというのは否定していない。
ただそれを主権を持つ民衆による唯一無二の存在とは見なすなと言ってる」
というのだろう(妄想)だけどね
>>670 日本語がワカラン。他人が読んで分かるにほんごを書いてくれ
>>670
読解力のない漏れにもわかるように説明してくださるとありがたい。
ずぅえんずぅえん別のはなしだが、ヒマなので、呉子関連の文章を以下引用。
小谷野敦曰く、「落語家の立川談志師匠は、差別用語というのがあるから、テ
レビ放送のために落語をやるとやりにくい、と零していたが、実際、差別的意
図を探り出してこれを抹消していくことによって人間がより道徳的に向上する
などということはありえない。狂人と誠実に向かい合おうとしたら当人もおか
しくなってしまう。畸型を見て気持ち悪いと思ってもそれを口にしないのは礼
儀だが、『気持ち悪いと思ってはいけない』などと努力したら当人の精神が畸
型になるだけだ。筒井が断筆解除後、いきなり冒頭二作のようなエグい作品を
敢えて発表したところに、私は筒井の、俗世間への怒りを感じる。俗世間がこ
う書いておくのが安全、と思っているところでそれに逆らい、はっと人を驚か
せるのが文学者ではないか。私は『結婚するまでセックスはしてはいけない』
と書いたことがある。案の定、『何を考えているんだ』などと言う者がいたが、
私がそう書いたのは、俗世間が、『そんなの古い』と思い込んでいるからだ。
新しいつもりでいて、その実時流に乗っているだけの者を、真に俗物というの
である。呉智英の言うとおり、『差別のない暗い社会』より『差別もある明る
い社会』のほうがいい。」(筒井康隆『エンガツィオ司令塔』文庫版解説)
ちなみに、呉子の筒井作品への評価は渡部、栗本同様それほど高くはない。
674 :
無名草子さん:03/04/12 20:59
一週間のごぶさた。
文藝春秋5月号の夫子の文章は読んだ?
西村繁男という少年ジャンプ編集長について綴ったものだが、
なかなかよい。雑誌をつくるのにも、9割は売れるものを載せる
べきだが、残り1割は編集者の好きなものを載せるのが良い、と
いう西村の姿勢はまた夫子の理想でもあるのだろう。
ぜひ一読をお薦めする。
674=あああでした。
>>674 >雑誌をつくるのにも、9割は売れるものを載せる
>べきだが、残り1割は編集者の好きなものを載せるのが良い
選挙もそうすればいいのにね
9割は大衆が選び、1割は知識人が選ぶ
ただの思いつきだから、このカキコに意味はない
677 :
無名草子さん:03/04/12 23:24
同じ理屈で、「祝福王」とかが載ってた時代のモーニングを褒めてた
呉先生「インテリ大戦争」通明先生「偽学生マニュアル」
図書館から借りてきましたが
ポートレイトつきだから当時の容姿が分かります
若いね二人とも髪の毛はあるし通明先生はキモいが
呉先生は男前です
結構もてたんじゃないかな!?
呉先生
一円でを金を持ってるやつは地獄に落ちるぞ!というけど
あるかないか分からない地獄を心配するより
確実にある貧乏の方が私は怖い
そー信仰告白
私はお金が大好きだ!
680 :
無名草子さん:03/04/13 00:04
>>678 自分は夫子の本でインテリ大戦争だけが如何しても読めなくて
エンエン泣いてるものなのだけど、図書館って普通に夫子の本とか置いてるものなの?
俺の行ける図書館というと札幌中央図書館くらい(それでも北海道で1番大きい)なんだけど
なんかそういう本(浅羽とか小谷野とか夫子とか?)のちょいオチャラケ本って
置いてなかったと思うんだけど。
ちなみにどこの図書館で借りたかおしえてもらえませんか?
>>680 とりあえず近所の図書館行って、検索してみればいいじゃん
もし希望の本がその図書館になくとも、
書名、著者名、出版社なんかがわかっていれば
他の図書館から取り寄せてくれるよ。
『読書家の新技術』で図書館活用方法を知った俺は
既に絶版になっている本や、入手が難しい十数年前の雑誌なんかを
図書館で借りて読みました。
夫子のインタビューが掲載されている雑誌等も
検索して探して読みました。
>>682 わざわざありがとう&ギャー
切ないなあ
>>683 読み直してみるです。
そうすりゃ現代人の論語も出版前に読めちゃうね。
1985年前後に開館した図書館がいいです
図書館開館するときはかなり無茶に本を買い込むし
ちょうどバブルの始まりだしそもそもJICC出版版は19884年初出
洋泉社は確か1995年試してみてクレクレ
>>678
>通明先生はキモいが
通明先生は裕木奈江とデートできるほどモテるんだぞぉ(藁)。
『ニセマ』は白版・黒版・赤版とあるから、講義紹介すっ飛ばして通読するこ
とをオススメする。
それにしても三十路手前で白版をものしたことを考えると、通明先生の奇才は
驚嘆に値するなぁ。今どきの20代、30代のライター・評論家って何やって
んだろ? と感じる。
20代のうちに1人で本出した人は、鶴岡氏と東氏くらいじゃないか?
『インテリ大戦争』、スーパー源氏も高原書店も検索結果該当なしだったよ。
双葉文庫に収録すればいいのにねぇ。
漏れは、『インテリ大戦争』はeasyseekで買った。
イイダロ〜
ちなみに、漏れは、JICC出版局新装版を新刊で買った記憶がある。
690 :
無名草子さん:03/04/13 01:11
蒸し返して悪いけど、外吉さんて、呉智英さんに
どんな風に破門宣告されたの?ある日の以費塾で
呉子曰外吉非吾徒也以費塾生鳴鼓而攻之可也なんて
事が起こったとかなら100点なんだけど(w
>>690
いやいやそんなたいそうなものではありませんよ。
何度も繰り返すようだが、
「ネット中毒という言葉がありますが、論語中毒になってもいけません」
という呉子の教育的配慮による婉曲的な破門だということよ。
『論語』の影響で、社会不適応になってしまうという事態を呉子は嘆いておら
れたのであろう。まぁ、漏れの場合、論語中毒というほど学問の研鑽を積んで
いたわけではなく、生来の人格破綻ゆえに社会不適応になってしまったという
だけのはなしなのだが。ともあれ、呉子は、以費塾という場を己のナサケナイ
現実からの逃避の場として利用する甘えを戒めてくれたわけだ。
とはいうものの、呉子や通明先生の薫陶を少なからず受けた漏れは、なつかし
さのあまり、このスレに駄文を書き込むようになってしまった。
結局は、このスレを通じて、己のナサケナイ現実から逃避しているわけだ。
これもまた病理に他ならない。というわけで、そろそろこのスレでの書き込み
を止めようかと何度も思ったのだが、そこがひきこもりの悲しい性。止めよう
止めようと思ってもついついこのスレの書き込みを読んではどうでもいいコメ
ントをしてしまう。まったくもって、救いがたい。
というわけで、ここで漏れが書き込んでいることを他山の石として活用するの
が、前途有望な若者の賢明な判断と言えましょう。
>>692
民主主義=「安楽への全体主義」というのは高井さんらしい卓見ですね。
>外吉さん
馴れ合いを求めるようで(求めてるけどさ)悪いんだけど、
やっぱこのスレには外吉さんは必要だよ。へんな話、俺は
呉夫子を正岡子規と見立てるとすると、外吉さんを碧悟桐と
見立てて、その碧悟桐と筆談することによって間接的に子規の
息吹に触れるみたいな、、訳分からんか、ごめん。
悪く言えば夫子との媒体として外吉さんを利用してるんだけど、同じ土俵では
夫子の息遣いに直に触れていた外吉さんを尊敬してご高説賜りたい(皮肉抜きで)
気持ちでいっぱいなんだよね。だから居なくなっちゃだめですよ。泣くよ。
あんま卑下しないでさ、これからも色々蒙を啓いてくだちい。
>>690
離人症的な視点から己を観察しているだけであって、卑下しているつもりはな
いのだが。まさか自分が碧悟桐にたとえられるとは思わなかったよ(藁)。
漏れを格上げしすぎだ。
漏れの場合、どちらかというと通明先生の話を聞く機会が多かったんだけどね。
今はどうか知らんが、以費塾のコンパでは、どちらかというと呉子は笑い話で
門弟にサービスする人だったね。
ま、現在、社会との接触がこのスレぐらいなもんなので、適当にバカなことを
書き込んでいくつもりだ(呉子についてのネタはもうあまりないが)。
呉門の鈍才のレベルを知る資料にもなるだろうし。
あああ氏に限らず、他の門弟諸氏も、呉子との対話をもっとこのスレに書き込
んでくれることを望む。
えっ! 自分が社会不適合者なのに?
↑・・・で?
698 :
無名草子さん:03/04/13 06:34
中野翠と最近はどうなのよ?
700 :
無名草子さん:03/04/13 09:16
701 :
無名草子さん:03/04/13 09:33
702 :
無名草子さん:03/04/13 09:45
704 :
無名草子さん:03/04/13 12:20
>>700 俺は以費塾生じゃないから答えられないけどその読み方って
一般的なもんなのかい?なんか昔のそろばん塾思い出した。
>>700 標準語の発音で読んでましたよ。
ちなみに、「子の曰く〜」の部分は
「し、のたわまく〜」と読んでいました。
また、孔子以外の場合は、「顔回、いわく〜」
のように読みます。
なので、「子の曰く」の「の」の部分は略していました。
706 :
無名草子さん:03/04/13 15:44
>>700 いや、普通に平坦な口調で、ただし声をはっきり上げながら読む。
それと呉門では、「曰く」を一律に「いわく」と読むことになっている。
それと現在、講義の中では『荘子』講座は行われていないんですよ。
初期には、『論語』講座を修了した塾生向きにアドバンス講座として
あったらしいんですが、夫子が時間的・体力的にやりきれないので、
その後廃止されたもよう。
>>705 >「子の曰く」→「し、のたまわく」
あ、そうでしたっけか?
不完全回答でしたらズビバゼーン。
>>704-707 どうもサンクスです。
百聞は一見にというか、いくら本で夫子が論語を引用していても
実際耳にしている方じゃないとそれがわからんのですよ。
吉川幸次郎は孔子も有子も誰もかれもみな「いわく」ですよね、
金谷は「の」と「が」、「のたまわく」と「いわく」で尊敬の度合いを
区別してて、呉夫子の場合は「の」と「が」の区別まではしないけど
「のたまわく」と「いわく」の区別はしている。と。
あああさんや外吉さん他、なにか間違ってるところがあったら補足
お願いします。
『近世「食い倒れ」考』渡辺 忠司/著 東方出版 2003.1
読んだ人いる?
>>662 我々は何となく、戦争と平和が正反対のものだという図式に慣れ
ている。しかし、それは本当か?
「平和のための戦争」や「平和が戦争を産む」というのは単なる
詭弁なのか、それとも歴史の逆説なのか。外吉さんはどう思いま
すか?
>>623 >責任はともかく、当時天皇は政治に介入する法的権限を持っていたのは事実。
>これは明治憲法研究の常識。また歴史的にも、実際に介入した。特に昭和天皇は。
法的権限があったなら介入しても良いのではないですか?
二二六事件の際、閣内にも軍部上層部にも同情論が多数を占めましたが、昭和天皇
は厳正な処罰を主張しました。立憲君主として多数派に従うべきだったのでしょう
か?また、ポツダム宣言受諾の御前会議の際、意見は対立たままでしたままで、表
決にうつっても僅差であることが予想されました。そのためにどんな犠牲を払って
も、立憲君主としてさらに議論を尽くすように命じるべきだったのでしょうか?
>現代の象徴天皇のように当時の天皇を考えるのは悪質なプロパガンダナリ。
良質、悪質の判断基準はなんでしょうか?
かっては、戦後の象徴天皇制は戦前の天皇制と似たり寄ったりのもので、民主的で
ないと主張されました。これは純粋に学問的な主張でしょうか。悪質なプロバガン
ダでしょうか、それとも良質なプロバガンダなのでしょうか?
>また天皇無答責は内政に関してであって軍事については憲法上に無答責が規定され
>ていない。つまり解釈によっては法的あるいは政治的に責任追及の可能性があるわ
>けだ。
前に誰かも書き込んでいましたが、責任とはどういう意味でしょうか?仮に、責任
があったとして、どうすれば、その責任を取る事ができるというのでしょう。
712 :
無名草子さん:03/04/13 20:38
今日は都知事選だな。
都知事はやっぱり美濃部さん、秦野はやっぱり警察官って感じか。
慎ちゃん
当選(~o~)
714 :
無名草子さん:03/04/13 21:44
>>703 それはともかく、小谷野敦は宰我、決定。
>>714 宰我ってどう読み、どういう意味
離婚訴訟(by噂眞)と関係あり?
716 :
無名草子さん:03/04/13 21:57
宰我っつーのは宰予のことだよ。孔子の門人の一人。孔門の十哲にも
入ってる。頭はいいだが、昼寝したりするなどひねくれてる。
717 :
無名草子さん:03/04/13 21:59
昼寝するとひねくれてるんですか?
>>716 サンクス
だけど小谷野なんで離婚すんだろうねー
そもそも女は堕落の始まりって言うから呉先生みたく
女断ちしていたほうがよかったろーに
阪大の助教授棒にふるは事実婚の美人女房には逆切れされるは
もったいないね
719 :
無名草子さん:03/04/13 22:46
呉が野球を嫌う理由がよく分からん。
>708
漏れの記憶では、705氏の言う通りです。
>>710
「平和なときの平和論」(by夏彦)なんて言葉もありましたけど、
アフォな漏れの替わりにフクちゃんに答えてもらいましょう。
「平和とは、戦争の事前と事後にある戦争の欠如状態、即ち、戦争してゐない
といふだけの事です。要するに、単なる事実を示す消極的な意味に過ぎず、何
等かの価値を示す積極的な意味としては使用し得ぬものであります。(中略)
だからといつて戦争自体を価値と見做す訳には行きますまい」
「何かを守る為には戦争をも辞さぬといふ、その何かが無ければ、平和そのも
のもまた守れまいといふ事です。もしそれが見出せず、納得して貰へないとす
れば、世の中にパンよりも大事な物は何も無いといふ甚だ素朴な現実主義の前
に吾々は敗退して行かねばならないのです。そしてこの思想は何も貧しさ特有
のものではなく、寧ろ富めば富む程、支配的になつて行く様に思はれます。
(中略)しかし、幸か不幸か、たとへ戦争が無くなつても、過去に戦争によつ
て養はれた人間の生気と剛毅の精神とは、かういふ文明との闘争のうちに、そ
の等価物を見出さずにゐられないでせう。のみならず、さういふ精神によつて
、平和もまた守るに値するものとなるのではないでせうか」(『平和の理念』)
さて、パンより大事なものを漏れは持つてゐるのだらうか。
>>710
あるいは、亀井勝一郎のこんな言葉。
「千数百年の日本歴史をみて、大正が最悪の時代だと考えないわけにはゆかな
かった」「日本を今日の悲境に導いた一切の禍根はここに胚胎する」
(『現代人の研究』・堀切直人『大正幻滅』から孫引き)
_
>>710
さらに、松原正『戦争はなくならない』(地球社)まで引用したくなったが、
面倒くさいのでやめとくね。ちなみにこの本、なぜか品切れになってんのね。
笑っちゃったよ。
イラク戦争はブッシュにとっては「平和のための戦争」だったね。
ぜんぜん違うスレにしてすまん。
>>710
あと、『en-taxi』で吉田司がけっこうおもしろいこと書いてたよ。
「聖戦拒絶体質」、「ヒロシマ」、「ミナマタ」の三つの物語で、戦争と環境
という地球的課題を乗り越えるとゆ〜、日本道義大国化計画。
吉田司、マジらしい。
724 :
無名草子さん:03/04/14 01:06
>さて、パンより大事なものを漏れは持つてゐるのだらうか。
99匹の羊である民衆は「パンより大事なもの」をもたない。
1匹の羊である君子はそれをもっていなくてはならないので
はないでしょうか?
725 :
無名草子さん:03/04/14 01:06
『論語』にも兵と食と信についての章があったような気がし
ます。また『孟子』にも正義のための侵略戦争についての記
述があったはずです。興味のある方は調べてみてはいかがで
しょう。
>>718 噂真の、「実はモテモテ」って宅八郎ときと、同じじゃん。
>>724 いや民衆は、パンよりだいじなものを必要としないほど強くはないだろ。
>>728 では民衆にとって「パンよりだいじなもの」は何かな。
>>724
自分のなかに一匹の羊を抱え込んでいるのは、君子(為政者・教養人・理想主
義者、三通りの意味がある)だけじゃないよ。
漏れのように救いようのない小人だって一匹の羊を抱えこんでいるんだ。
>>725
『論語』顔淵篇7章だね。政治の役割は、食糧と軍備を十分にして、人民には
信を持たせることだが、この三つが叶わぬ場合、まず軍備を捨て、その後、食
糧を捨てる。最後に残るのは信。人民は信がなければ安定しない。つまり、教
育を充実させることが最優先課題であると。ここから、パンよりも教育を重ん
じる孔子の過激な情熱と苛烈な覚悟が読み取れるな。
あと、子路篇9章にも教育の重要性が説かれているね。
孟子の正義のための戦争については『封建主義者かく語りき』で触れられてい
たな。
>>730 一匹の羊を抱え込んでいるかどうかではなくて、「パンよりだいじなもの」
をもっているかどうかが論点じゃなかったけ。
>>731
はなしをズラしてすまん。どうも漏れは寄り道のレスが多いようだな。
人はパンのみにて生きるにあらず、、だっけ。
だけど、パンなしじゃ生きられない。
衣食足りて偽善を知るとは夏彦翁の言葉だが、
幸か不幸か、命がけで守るべき観念なり生き方を漏れはもっていないようだ。
わけのわからんレスですまん。眠くなってきたわ。
、
733 :
無名草子さん:03/04/14 05:26
全然関係ないが、小谷野は去年サントリー学芸賞を獲ってたんだな
そういえば、夫子はなにか、賞をもらったことってあったっけ?
736 :
無名草子さん:03/04/14 06:57
賞をあげる側にはなってるけど。
「全体像」の印税でつくったマンガ評論賞はいまどうなっているんだ。
737 :
以費塾12期生:03/04/14 08:27
呉先生、おはようございます。
738 :
無名草子さん:03/04/14 11:22
>>723 >「聖戦拒絶体質」、「ヒロシマ」、「ミナマタ」の三つの物語
三つの物語を何によって貫徹するつもりなんだろう?
>>738 『江戸幻想批判 「江戸の性愛」礼讃論を撃つ』(新曜社)
以外はたいしたことないう人もいるけど、どうなの?
>1 :無名草子さん :03/03/20 01:42
一月にならないのに..。このスレ、ハイペース過ぎ。
742 :
無名草子さん:03/04/14 19:17
1.微子篇
子曰く、唯女子と小人は養い難しと為す也。
之を近づくれば則ち不遜、之を遠ざくれば即ち怨む。
と2.太白篇
子曰く、民は之に由らしむ可し之を知らしむ可からず。
の
夫子の解釈を教えてくれますか?
読書家の新技術に、一般に誤読されていて大抵の『論語』解説書でも
誤読されている、と書かれていました。
金谷吉川貝塚を見比べてみても似たり寄ったりの解釈で、かつ、それは
一般人が普通に読んで普通に解釈できる読み方のそれなのです。すなわち
1.女と下賎なやつはどーもならん。構えゃ図にのるしほっときゃ怨む。
2.1)民なんては理屈抜きで従わせとけばいいの、教える必要なし。
2)為政者は民にだまって奉仕するべき。やってやったぞと自慢しちゃ駄目。
という解釈です。
夫子のいう誤読でない正しい読み方を教えてください。
>>740 夫子はそう言ってたが、俺はそうは思わない。エッセイ集もいいし、
「バカのための読書術」も「聖母のいない国」も面白いと思う。
ただ、てんぷらに例えると、夫子の文章は素材も俺の好みだし、
カラッと揚がっている。小谷野の文章は素材は俺の好みなのだが、
重くベタっとしているところがある。小谷野が陰湿だと言いたい
わけではない、わけじゃないが。それがまた別の味わいなのだが。
>743
胡麻油であげたてんぷらには胡麻油であげたてんぷらのよさ
があるってこと?
でもさ、あああさんのあげてる著作って小谷野氏が最も力を
そそいでいる部分じゃないのでは?
ハードな著作である『新編八犬伝綺想』(ちくま学芸文庫)や
『江戸幻想批判』についてはどう思います?
おお、塾生発見!!
著作に載っていないで、夫子が、薦めておられる本や映画が
ありますか?
音楽や絵画の話はあまりでませんが、どんなのが好みなので
しょう?ミーハーな質問ですいません。
746 :
無名草子さん:03/04/14 19:55
呉智英って、なにげにおしゃれだよね。テレビとかでみると
小柄な感じがするけど、実際はどうなの?
>>744 すべて読んだわけじゃないが、それも面白いと思うよ。
>でもさ、あああさんのあげてる著作って小谷野氏が最も力を
>そそいでいる部分じゃないのでは?
おっしゃる通り。ただ、一般論として言えば、最も力を注ぐ著作が
最も面白くなるとは限らんよね。力を抜いた本のほうが面白いという
ことがあるよね。俺は小谷野のエッセイも好きだ。
それから前に毎日新聞の岸俊光氏のことを書いたが、最近の毎日新
聞の夕刊は一番面白いね。夫子がかつて書いていた枠では今日から井上章一
の新連載がスタートしたし、「日本の自画像」なる新企画も始まった。まさに
呉智英山脈の成果だと思う。
>>742
以下、漏れの覚書から(ってもかなり前のやつだから今はまた違う解釈をして
いるかもしれない)。
1.微子篇ではなく、陽貨篇25章だろうが!
通説では、女性差別の章とされているが、孔子の時代は、女性差別が当然だっ
たから、これを強調する理由はない。小人を「こびと」と解してしまうと、女
と「こびと」でプロレスになってしまう(藁)。この場合の小人は、庶民。
というわけで、下男下女のしつけは難しいと解釈するのがわかりやすいのでは
ないか。
2.太白篇ではなく、泰伯篇9章だろうが!
俗流解釈では、「べし」を「命令」の意味で取るが、異説もある。ゴウダキワ
ムの説では、儒教の特徴は教化・仁政にあるのだから、押し付けがましいこと
しないのが善政である。だから、この俗流解釈は受け入れられないとする。駒
田信二の説では、当時の徳治・文治主義を考えるなら、古注「従わせるだけで
よい。知らせることはできない」のままでよいとする。
以上のことから、「べし」は、この場合「可能」の意味。暴政・暴圧の政治で
はない。「人民は従わせることはできるが、その本質を知らせることはできな
い」という、一種のペシミズムが表れた章である。
750 :
以費塾12期生:03/04/14 23:09
泰伯篇の、由らしむ「べし」は前回の授業でやりますた。
呉先生はショスタコーヴィッチの交響曲五番が好きです。
751 :
無名草子さん:03/04/14 23:20
>呉先生はショスタコーヴィッチの交響曲五番が好きです。
先生はクラッシクしか聞かないのですか?
普段の先生はどんな人ですか?コンパに参加したことが
ある人、さしさわりのない話だけでよいので、教えてク
レクレ。
753 :
以費塾12期生:03/04/14 23:25
政治の本質など人民に知らせることが出来なくて当然。
論語のこの章の解釈ですら、誤ったものがこれだけ民衆に広まってしまっている現状を見れば、
政治の本質を民衆が知ることなんて絶対無理、と呉先生がおっしゃり、受講生一同ワラタ。
>>748 少し前の『発言者』にその解釈が書いてあった。
今でも変わっていないと思う。
っていうか、
>>742ってこれをわざわざピンポイントで書いてるけど、
実は知っているんじゃねえの??
このスレの前の方に映画の話題がでてたけど、最近はどんなのを
観てるのかしら?
>>747
やっぱ夕刊とろうかなぁ。
>>750
ああ、また行きたい。
アノちょっとかすれてるんだけど甲高い呉夫子の声が聞きたい。
禁を破って、行っちゃおうかなぁ(藁)。
上論の中間総括と下論の全体総括の回がいつなのか教えてくださいな。
学生・無職でヒマな人はその内容を書き込んでくれるとうれしいなぁ。
あと、ロックはくだらないけど、タンゴは泣けると行ってたな。
たしかにタンゴは泣ける。
757 :
無名草子さん:03/04/14 23:33
『犬儒派だもの』一昨日発売を知り、昨日早速読了。
「虚無と向き合う言葉」に激しく感動落涙(寸止めだけど)した。
あまりにも哀しく心打たれる。
数年前?八重洲ブックセンターで別冊宝島立ち読みしていて
あまりの哀しさに本当に落涙寸前だった。
宝島を立ち読みして涙流すなんて、周りから見たらアブなすぎる
とおもいつつ、だけど溢れて止まらなかった。
今また、溢れるものを止め切れないでいる。
親にハケーンされたらどうしよう。。。
>>745 ちょっと前の『マンガ狂につける薬』にどっかの展覧会が
すごくよかったという話が載っていた気がする。バックナ
ンバーを調べてみたらどう。
>今また、溢れるものを止め切れないでいる。
>親にハケーンされたらどうしよう。。。
1.目にゴミが入ったと言い訳する
2.これは汗だと言い訳する
3.これを読んで泣かないやつは男でないと開き直る
>>758
ラファエロ前派、ブレイク、モロー、ビアズレーなど、19世紀の作品。
(「マンガ狂」と「新刊情報」以外読むところがあまりない『ダ・ヴィンチ』
03年1月号より)
>>759
流れるな、な〜みだ、心で止まれ。
流れるな、な〜みだ、バスが出るまで〜。
>>739
吉田の構想がどう貫徹できるのかわからんが、まぁ立ち読みしてみなされ。
>>754
漏れも742氏が確信犯で質問したんじゃないかと今さらながら気づいた。
門弟である可能性が高いな(藁)。
まともにレスしてバカみたようだなぁ。ま、ヒマだからいっか。
>>759 いっそ括約筋が切れたって言ってやる
何が溢れてんだか、きったねえなー(W
だいぶ前だが、葦津珍彦氏を自由民権運動の正統的理性的継承者
という発言があったが、中野重治のような共産主義運動の中にも
そういう人はいたんじゃなかろうか?
吉本の転向論についてなんか書いてた気がするけど、センセの中
野重治評価ってどうなの?
「陳に在して糧を絶つ。従者病みて能く興つことなし。子路慍って見えて曰く
、君子もまた窮すること有るか。子曰く、君子もとより窮す。小人窮すればこ
こに濫る」(『論語』衛霊公篇2章)
「子曰く、吾窮すれば、天理市へ往かんと欲す。彼の地にも図書館在り」
(『呉子』清貧篇3章)
呉夫子が言われた。「昔、食えなくなったらどうするか、友人と話したことが
あるんだよ。残金が5千円だけになったら、天理市へ行けばいいんじゃないか
って。駅に降りれば、白湯でお出迎えがあるしさ、教理を信じてるフリさえす
れば、食わせてくれる。図書館も使えるしな」
とゆ〜ワケで、漏れも食えなくなったら、天理市へ行こうかと最近本気で考え
ている。
>>767 いうまでもなくご存知と思いますが、『呉子』という古典
が存在するのでまずいのではないでしょうか?
>>768
漏れにとっては重なり合ってみえることもあるし、別のはなしだとみえること
もある。だから、礼節を知ってなお満たされぬのが一匹の羊という意見にもう
なずける。だが、衣食足りて礼節を知る者がどれだけいるのやら。
>>769
そうかぁ。まずいかぁ。そんじゃ『世説珍語』に変えとこう。
>>771の外吉氏のギャグのどこが面白いか分からない
人は『世説新語』を調べてみて下さい。
>>770 たしかに、衣食足りて、なおその上に貪ろうとする輩が多いかも。
いかん松原正みたいなことを言ってしまった。
>>773
どうでもいいけど、松原正のスレッドってどうしてあんなに荒れてるの?(藁)
>>772 「世説新語」は、漢代から東晋までの人物の逸話集で、
作者は南朝宋の劉義慶である。
登場する人物は当時の実在の人物で、彼らの風貌や言動
が描かれている。
ただし、この本が伝えている事柄は虚構の部分があっ
て伝説的な傾向がある。
>>772、775
坪内氏も愛読したという井波律子『中国人の機智―世説新語を中心として』
(中公新書)、今けっこうな古書価だねぇ。2500円だってさ。
南宋の話がでたので、外吉さんにお尋ねします。
南宋の和平派である秦檜は主戦派の岳飛を殺して金との間に
和議を結びましたが、その内容は屈辱的なものでした。さき
の福田氏の平和についての意見
>>720からすればこれも平和
ということになるのでしょうか?外吉さんの考えをお聞かせ
ください。
>>775 インテリ大戦争読んでるやつにしか分からんネタはヤメレ!!
>>777
無学なことに、漏れそのはなし、初めて知った(藁)。
ただ、屈辱的な平和であろうと、平和を望む民がいるならそれでかまわんので
は。義戦をしたい者は存分に戦えばいい。
というのが、呉子の封建主義的解釈だったような。
777氏の話から、漏れは、勝海舟と小栗忠順・榎本武揚を連想しちゃったよ。
まともな返答ができなくて申し訳ない。
>>766 その辺の敗者の精神史というのは山口昌男とも重なるかもね。
そういえば、大西巨人のことも古武士のようなという誉め方
をしていたような気がする。
センセが民主主義にシンパシーがある云々という議論があった
が、岡崎次郎にしても、むしろ武士的な倫理観の方に重点があ
るのでは。
>>779 福田のフクちゃんならぬ、福澤の方のフクちゃんの
『痩せ我慢の説』についてはどうよ?
>>779
と思ったら、井波律子の『裏切り者の中国史』にちゃんと載ってたな。斜め読
みだったから記憶になかったのか。も一度ちゃんと読んでみるね。
>>781
あれは、フクちゃんの言ってることが筋が通ってると思うよ。
>>748=
>>764,
>>454 いや、マジで門弟でもなんでもないただの論語読みの論語知らずです。
(篇名の間違いはショボ過ぎですいません、記憶に頼ると恥かきます・・)
で、自分は論語が好きで自己流に1人寂しく音読してるだけの
盆暗なのですが、吉川金谷貝塚宮崎ほか色々当たっても
女子と小人〜のとこは
「『論語』の教えが現代には通用しないこともある一例」とかなんとか俗流っぽい解説があるだけだし
民は之に〜のとこは
「漢のジョウ弦は『従わせるだけで教える必要なしの意』といい
古注の何アンは『従わせられるが自覚させられないの意』といい(夫子は古注を取っているみたいですね)
朱子は『人民が施政方針を理解することが理想だがそれは難しいの意』といい
仁斎は『君主は人民のために文化施設を施すべきだがかくするとこの恩恵を知れと押し付けてはならぬの意』と
4通りの解釈が並べられているだけで、どれが俗流でどれが正当かの指標がないので
「ひょっとしたらオレは俗流解釈にウンウンいってるアホなのではないか」と不安になってたのです。
門弟と疑われるなんて激しく名誉なことで嬉しいーやったー、と思う一方で知りたいの
ですけど、何故夫子は何アンないし朱子の注釈を正当とし、ジョウ弦の説を誤読としたのか、
そこんとこ教えていただけないでしょうか?
小人蔑視で、下っ端が上の者の詩を詠ったり踊ったりするだけであんだけマジ切れしてる
孔子なら「下衆は政治など知らんで宜しい」とか全然曰まわきそうなことだと思うのですが。
785 :
無名草子さん:03/04/15 04:12
呉ファン的にはちょこちょこ出てきてる松原正はどうなの?
>>784 >いや、マジで門弟でもなんでもないただの論語読みの論語知らずです。
あやしい。
788 :
無名草子さん:03/04/15 15:25
>>740 新曜社って小熊の本も新曜社だよね。あああ氏は
>>384 みたいな
ことをおっしゃっていたがこの出版社は何者なの?他の出版物も
ただものではない感じだよね。
789 :
無名草子さん:03/04/15 16:34
>>745 まんが評論家なのに、まんがの話題がないのは何事!!
というわけで、塾生のみなさん、先生、お薦めのまんが
を教えて。
790 :
無名草子さん:03/04/15 18:03
>>786 夫子の著作によく出てきてたってだけの理由で読み出しました。
とっかかりはミーハー趣味ですね。
>>787 本当ですって。質問も本気で聞いてます。
>>>777
『裏切り者の中国史』飛ばし再読いたしました。われながら記憶力のなさに呆
れるばかりです。ちなみに、劉義慶が『世説』を著した頃の南宋と『世説新語
』の名が定着した頃の南宋は別の王朝で別の時代ね。
で、支那一の嫌われの売国奴で自己保身に執着してた秦檜さんなんだけど、彼
のしたことが結果的に商業の繁栄を齎し、文化国家として成熟させたことを考
慮に入れずに考えても、779で書いた感想と変わりません。なぜかというと、
岳飛さまを尊敬できこそはすれ、漏れの性根が秦檜さんに近いからです(オエッ)。
ああ、吐き気を催してきた。漏れの中の松原正が怒り狂うだろうなぁ(藁)。
漏れのごとき小人のどうしようもなさをもしっかり見据えた上でなおかつ理想
を求める呉子の本を愛読するのもそういうわけなのですが。
で、なぜか突然、司馬遼太郎の長篇『峠』と短編『英雄児』(どちらとも河井
継之助の生涯を描いた作品)を思い出しました。佐幕にも倒幕にも与せず一国
中立を保とうとしたがゆえに、最悪の事態を齎した男なんですが(読まずに中
身だけ知りたい人は『永久保存版』で河井継之助を検索)、スレ違いかな。
>>781
勝麟太郎大人の評価はやっぱ保留しときます。徳川直参という枠を超えた評価
の方が適切かとも思えるからです。
ちなみに、漏れは、徳川譜代の家臣の家柄ゆえ佐幕派です(藁)。
>>784
784氏、貴方のおっしゃることを真に受けたとして、貴方は門弟以上に論語
がお好きなようだ。支那哲学を専攻なすってるんですか?
地理的条件と時間的条件が許さなくても、即入塾するべきでしょう(藁)。
794 :
無名草子さん:03/04/15 22:01
宋(420〜479)
南宋(1127〜1279)
南朝の宋と南宋を混同したのでは?
>>788 外吉氏のお好きな坪内祐三の推薦していたこの本も新曜社だね。
『出版、わが天職 モダニズムからオンデマンド時代へ』J.エプスタイン著
>>796
それは未読。多分、読まないだろう。
呉子の推してた『〈青年〉の誕生』も新曜社だね。
>>790 呉智英山脈でいうと、「同じ部室で暮らしていた」(藁)中野翠女史が、
明治以降も文学上では、佐幕派と薩長の戊辰戦争が続いていたんじゃ
ないのかと坪内祐三に言ったら、同じ様なことを山口昌男さんがいっ
ていますといわれて、逆におどろいたという話があったね。
>>798
大月隆寛論文集も進行中。これで復活か?
その他、内田樹『私の身体は頭がいい』、大澤真幸『酒鬼薔薇聖斗論』。。
>>800 こんなものも予定にあるね。
『影響の不安』H.ブルーム/小谷野敦ほか訳
『死産される日本語・日本人』酒井直樹、もここか...。
一体どんな出版社だ。
新曜社の『単一民族神話の起源』を読んでるんだが
すでに誤字を3つも発見した。
読み終わったらとりあえず新曜社にメールだしとくか、イヤミをまじえて。
>>791 そんなに好きで地理的、時間的に無理なら、講義のテープを送ってくれる
よう、頼んでみたら?
>読み終わったらとりあえず新曜社にメールだしとくか、イヤミをまじえて。
It's Kurefucianism.
805 :
無名草子さん:03/04/15 23:28
>>802 評判は高いけど、読んでみて実際のところどう?
>>791
803氏の言うように、通明先生に手紙なりメールなり頼むという方法もあるね。
毎回、幹事が録音してるから、前の期の分なら送ってくれると思うよ。
と、ここで書いてしまうと、大変なことになってしまうかもな。
ま、でも、通明先生の周辺はヒマな学生や無職が多いと思うから、頼んでみた
ら?
>>805 いいよ、読む価値は充分あるとおもう。
少し厚いけど、かなりオススメできる。
漏れが読んだのは図書館で借りたやつだから
もう誤字はなおってるかもしれないなぁ
808 :
無名草子さん:03/04/15 23:35
>>806 関係者でもないのに、うるさいことをいうようですが、大事なお願いは
手紙でした方が無難だと思います。受講料とかテープ代、郵送代をどう
するかということもあるしね。あと、主催者がわの都合か、前スレで教
室からあふれそうだという話もあったし、物理的に難しいという可能性
もあるからね。
>>808
そうだね。1回約1時間半で全30回のダビングはかなりの手間だから、手紙
でお願いした方がいいね。
810 :
テディベア:03/04/15 23:39
こんばんは。
新曜社についてはよく知らないので、わかりません。俺が担当者に注目すると
よくわかる、といったときには新潮社などの大手のことしか考えていなかった
ので。小さい出版社は担当者も何も、社員が数人しかいないからね。
それから全然関係ないが、浅羽さんが筑摩書房からちくま新書で
「現代日本思想体系」の現代版を準備中という話を聞いたことがあるな。
昔「アナーキズム」「超国家主義」といったワンテーマの本が
あったでしょ。あの現代版だって。
812 :
無名草子さん:03/04/15 23:42
>>811 おお凄い。テーマは何で、何時頃でますか?
>>811
だから、『流行神』が来ないんだな。漏れの持ってる『流行神』、欠番がある
んだけど、これって向こうの配送ミスなのかな?
『流行神』読者よ、教えてください。
あ、ちがうスレだな、こりゃ。
814 :
無名草子さん:03/04/15 23:45
あああさん、こんばんは。
『単一民族神話の起源』をべた褒めなのは分かったけど、それ以後の
本について何かおっしゃっていますか?
>>813 それこそ、メールか手紙で浅羽氏に聞けば?
テーマが何か、いつ出るかを知っているのは浅羽さん
くらいでしょう。「俺が書き次第出る」とかおっしゃってた。
要するに気長に待てということですかな。
小熊については俺はよく知らないので訊いたことがありません。おそらく
夫子自身もフォローしてないんじゃないかな。
>>812 社会学版の浅羽スレでも話題になってたな。
たしか「アナキーズム」とか「ナショナリズム」とか...。
>>815
そうだな、そうしよう。
と、すぐ手紙出したら、外吉が誰かわかってしまうではないか!(藁)
ま、いいや。
浅羽氏は2ちゃんねらーなの?
>>816
そのむかし、『ニセマ』の弟4弾を出す予定だったのを思い出すなぁ(藁)。
ま、ちがう形態で分冊して出たけれども。
821 :
無名草子さん:03/04/15 23:53
センセはあいかわらずインターネットはしないんだよね?
メールとブラウジングくらい、しても似合いそうな感じだけどね。
なんだ、もう別スレでガイシュツだったのか。社会学板なんて出入りしないから
なあ。
この「現代日本思想体系」を見たことある人なら知ってると思うが、これは
要するにテーマごとにいくつかの本を紹介するガイドブックなんだ。
「ナショナリズム」については最後は坪内祐三「靖国」でしめたい、という
構想を小耳にはさんだ。
こんなスレがあるとは。一気に読んでしまいました。
論語か、何もかも懐かしい。
最近人を見下すことを覚えて人生がエラク楽になりました。
それは同時に自分が見下されることをOKすることでもある訳ですね。
何かゴチエイっぽいぞとか思って懐かしくなったんです。
差別マンセー。(でいいのか?)
ホントの話も注文したさぁ。
先生が俺が医者を目指すという話に喜んでくれたと人づてに聞いたんだけど、
ごめんなさい。それ嘘です。ドンファーマーやってます。
>>821
呉子は原稿も手書きだからなぁ。
>>823
にゃるほど。漏れの知的関心のようなものが薄れないうちに出して欲しいもんだなぁ。
826 :
無名草子さん:03/04/15 23:59
こんにちわ、呉初心者ですが、何かお勧めの本とかありませんか?
>>826 あなたがどんな方か分からないと、どれをすすめていいか分かりません。
どうして読もうと思ったのか、きっかけのようなものはありますか?
2ちゃんだから書き難いと思うけどね...。
830 :
無名草子さん:03/04/16 00:06
>>827 >閑散としている。
というかこのスレが盛り上がりすぎなのでは....。
(別に悪いって意味じゃないですよ。)
831 :
無名草子さん:03/04/16 00:06
ん〜、朝生見てて、とても面白い論客だと思ったし、封建主義者って
なんか笑えるんで興味もったんです。
832 :
無名草子さん:03/04/16 00:08
あ、
>>831は
>>829にたいしてです。それに僕はアジアの思想に結構
惹かれているんで、呉氏の本をカンフル剤にしようと思います
>>831 突っ込んでスマンが、何時でてました。最近でてないのでは?
>>831 封建主義者だという点に惹かれたのなら
『封建主義者かく語りき』
わざわざオススメを聞くまでもないだろ
数年前に出てたなぁ。
「呉さんの言う封建主義もイデオロギーなんじゃないですか?」
「そう。あんたいいこと言った。封建主義もイデオロギーだが、民主主義は、
自分がイデオロギーであることを自覚しない最悪のイデオロギーなんだ」
ちゃ〜ちゃ〜ちゃちゃらっちゃ〜。
とかなんとかいうやりとりがあったような。
>>826 >>831-832 >>833 そこまで疑わんでも良いのでは...。あくまで参考ですが..。
最初としては『危険な思想家』と『読書家の新技術』が良いのでは
ないでしょうか?図書館に『インテリ大戦争』があればそれも良い
と思います。
837 :
無名草子さん:03/04/16 00:16
ん〜忘れましたw。たしかあれは、田原が西部さんに「この人は自分の
言ってることが全部正しいと思ってるんだ!」とか言って、西部さんが
「私はそんなことを言われるためにここに来たんではない」と言っていた
ときですね。そのあと田原さんが「私はあえて、議論を盛り上げるために
やったんだ」と言っていて、そして呉さんが「そりゃ、いいことだ」と
甲高い声でしゃべっていたんで「なんか声が高くて、しゃべるのが
はやくて面白いオヤジだな」なんて思いました。
838 :
無名草子さん:03/04/16 00:17
>>838
あのときの呉子の頭には後光が射して見えたよ(藁)。
840 :
無名草子さん:03/04/16 00:20
>>839 そりゃ、単なるハゲーション、いや、もといハレーション。
841 :
無名草子さん:03/04/16 00:20
>>834 たしかそれは読んだような気がします。
だけど、内容は忘れましたね。確か自称読書家はバカだみたいなこと言って
ませんでしたか?ちょっとそれから遠ざかっておって、この
スレを見てまた興味もったんで聞いてみたんです。
>>836 ありがとうございます、こんど借りて読んでみます。
843 :
無名草子さん:03/04/16 00:22
でも憲法学者なんかの間では民主主義はもう立派にイデオロギーとして
語られてるけどね。
>>841 最初に、読んだ著作があるかどうか聞けばよかったですね。
ただ『読書家の新技術』は派手さはないですが、再読に耐
える内容なので、機会があったら読み返されては如何でし
ょう。
845 :
このスレのみんなの予想は?:03/04/16 02:06
>>794 高野文子『黄色い本』(講談社)の本命は固いだろうね。
軍鶏』(双葉社)も三巻くらいまでは、凄いけど。
848 :
無名草子さん:03/04/16 07:22
>夫子が、薦めておられる本や映画がありますか?
「ビデオのパッケージを見るだけで泣いてしまう。
実際に見てまた泣く。
もう何度見たかわからない」
とまで言っていたのが、イタリア映画「自転車泥棒」
淀川長治の紹介文がよかったんだよな。あれ、ネットに落ちてないかな。
手塚文化賞、「風雲児たち」が候補なんだよな。
取ってメジャーになって欲しいんだが、「マンガは連載終結後に評価しろ」
という一派がいるから無理かな。
ちょっとメジャーになって欲しくないって気持ちもあるし(笑)
849 :
無名草子さん:03/04/16 08:07
ナルト大学ってネタなのか、それとも実在?
覆面レスラーが地方議会に立候補して当選し、マスクを着けたまま
議会に出席することの是非が話題になっています。この件について、
夫子のご高説を賜りたく存じます。“オチ”がオルテガは禁止ですw
852 :
無名草子さん:03/04/16 17:11
>>847 センセの著作を読んだ事がないみたいだから、『危険な思想家』
を郵便受けにいれてくるとか(藁)
853 :
マスク並に濃い女議員の化粧はどうする:03/04/16 17:21
854 :
ウシ殺しのテツと呼んでくれ:03/04/16 17:49
855 :
以費塾12期生:03/04/16 18:06
>
宴会の時は、呉先生だけがジョッキで、受講生は瓶ビールです。
856 :
無名草子さん:03/04/16 18:42
857 :
無名草子さん:03/04/16 18:45
で、女の塾生が八侑の舞を舞うと(「侑」の右側は、八に月(にくづき)。)
858 :
無名草子さん:03/04/16 18:54
859 :
無名草子さん:03/04/16 18:55
>>848 ネオリアリズモ好きということは、『鉄道員』とかも好きなのかな?
この次ぎあったとき聞いて見て。
>>821 自分でやらないだけで、編集者とかに聞いて知ってそうだ。
862 :
無名草子さん:03/04/16 20:08
>>855 あれ?夫子は断ち物もう止めたんだ。
それとももうボケてきたからガポガポ飲むことしにたのかな?
>>862 実は渡部昇一の『チホー』の理論を反証しようとしている。
864 :
無名草子さん:03/04/16 22:45
ウホッ!いい論語!!
封建主義にしないか?
865 :
無名草子さん:03/04/16 23:08
866 :
無名草子さん:03/04/16 23:11
>>855
むかしは呉子も瓶ビールでコップ1杯も呑まなかったよ。
>>865
『呉智英伝』『呉智英山脈』『呉子』『世説珍語』『呉智英かく語りき』。。
その他、思いついたもの。
『呉智英外伝』『呉智英夫子行状記』『呉智英血風録』『禿頭畸人伝』
『禿頭録』『禿子』『狂狷樓』『極論語』『珍語』『以費問答』。。
ま、そのうち洗練された名称が生まれてくると思うよ。
868 :
無名草子さん:03/04/17 00:07
>>867 超模範的な患者といわれたくらいだから病状が安定しているのではないか。
869 :
無名草子さん:03/04/17 00:09
870 :
無名草子さん:03/04/17 00:10
>>860 >『おお!わが愛しのマスク』
山上ですか、あんたも古いね。
>>868
だろうね。
>>869
いや、少数ながらいるはずだ。
たまにプチ南子が出現するというはなしを聞いたこともある。
872 :
無名草子さん:03/04/17 00:21
>プチ南子
なんだそれは???
874 :
無名草子さん:03/04/17 00:27
プチ子貢とか子路気取りならいっぱいいそうだが...。
>>862 以前飲み会でビールをお飲みになっている最中にそのことを伺ったところ、
子曰く「いや、これは酒のうちには入らない」だそうで…。
>>872
いま教えちゃうと、貴方の今後の読書の愉しみが失われてしまうが、それでも
いいの?
877 :
無名草子さん:03/04/17 00:31
夫子矢之曰、予所否者、天厭之、天厭之
878 :
無名草子さん:03/04/17 00:35
白馬は馬にあらず。親指は指にあらず。
ビールは酒にあらずと。
外吉さん、解説頼む。
>>874
漏れは頭脳がプチ樊遅で性格がプチ宰予だったな(藁)。
南子がどういう人かは『麒麟』よんだので知ってます。
プチ南子ってどんな人なのかなと思った次第です。ハイ。
>>878 ビールが麦酒でないと話がすすめられんわ、ゴメン。
訂正します。
ビール → 麦酒
>>878
解説と言われてもねぇ。。
呉子のビールは試し呑み程度にしか思ってなかったからなぁ。
ま、呉子にとってのビールは、アメ公にとってのバドワイザーみたいなもんなんだろうね。
>>880
それを具体的に書くと差し障りがあるので、ご想像にお任せします(藁)。
女の門弟は、ほとんどマジメな人ばかりのはずだよ。
あーそういや以前、漢文のゼミ取っている女子大生ホテトル嬢に
白川説に基づいて漢字の成り立ちについて二、三説明したら、
がぜん興味を持っていたな。これからは講義サボらずに行くってさ。
このときついでに以費塾への入塾も勧めてみたら、
「そこにも絶対行きたい」っつってたよ。
今もしマジで通っていたとしたら、その彼女が現役塾生中、ある意味で一番南子に近かろう。
>>883
論語を読むホテトル嬢てのも文化の厚みを感じさせるねぇ(藁)。
>>884 そうでしょうそうでしょう。
いずれは宿泊コースで呼んだオナゴと一晩かけて『菜根譚』の朗読会でも開きたい(藁
で、脈ありと見たらすさかず連絡先(=浅羽邸)を紹介。
こういうことを幾度となく試みる。これ最強。
886 :
無名草子さん:03/04/17 01:22
論語を読む芸者の話は漱石の小説にあったよな...。
>>883 で、そのホテトル嬢の行っている大学はどこ。
887 :
無名草子さん:03/04/17 01:25
>>885 お前は吉田松陰か!!と『風雲児達幕末編』の読者にしか
わからない突込みをいれておこう。
888 :
無名草子さん:03/04/17 01:28
>>882 「白馬非馬の論」は先秦時代の趙の国の人、公孫竜(BC320? 〜250?)
それからいえば「麦酒非酒の論」も正しい(?)
>>885
以前なら宮台真司の元に行く女が、呉子・通明先生の元に走ると。
そして、頭数を増やしたら『クラブ犬儒派』『ホテトル菜根譚』を高田馬場に開店。
まるで千石イエスみたいだなぁ。もちろん、ホステスは全員メガネ着用。
890 :
無名草子さん:03/04/17 01:29
>>883 >あーそういや以前、漢文のゼミ取っている女子大生ホテトル嬢に
>白川説に基づいて漢字の成り立ちについて二、三説明したら、
他にすることなかったのかよ?
892 :
無名草子さん:03/04/17 01:32
>>889 どうでもいいようなつっこみだが、ホテトルって開店するもんかい?
>>889 4大出の性格の悪い女しか採用しないことにしよう。
>>889
そりゃそうだ。通明先生宅を連絡先に「みえない風俗本舗」をつくるてのはどう?(藁)
祐木萎えとデートで忙しいらしい。
やっぱりカラオケでみゆき様の歌をむりやり歌わせるのがいいと思います。
>>893
そうだな高偏差値でブスで性格のねじくれた女を揃えよう(藁)。
>>896
研修プログラムに「中島みゆき全曲暗唱」は必須だな。
どうでもいいはなしだが、毎日新聞の記者に中島みゆきって人がいたんだけど、
これも呉智英山脈の一環か?
>>898 論語でもセンセの著作でもなく「中島みゆき全曲」というとこ
ろがいいですね。でも本人も出来なそう。よく歌詞間違えるし。
>どうでもいいはなしだが、毎日新聞の記者に中島みゆきって
>人がいたんだけど、これも呉智英山脈の一環か?
考えすぎでしょう。
>>886 大学名を教えてくれなかったんで、分かずじまいなのだよ。
元々人の氏素性には関心が薄いんで、詮索も誘導尋問もしなかった。
あぁ、俺に唆された女子どもが続々と塾に押し寄せたらいいなぁ。
朝に呉門をイエスの箱舟と化さば、夕に死すとも 可かなり。
>>887 松陰先生は書を読み合わせただけでしたが、俺は凹凸も合わせます。
901 :
無名草子さん:03/04/17 01:54
夫子の女性経験数はどんなもんなんだろか。
「女が男を『喰う』ことそれ自体は〜」とかなんかギャル男みたいな言葉遣いするし、
かと思えば「あのね、女陰はね、汚いんですね(w」みたいなデブオタヒッキーみたいな
キモイ言葉遣いするし。
嫁はいなくても絶えず彼女のいる志村けんみたいなものなのか、
風俗通いで発散してるのか、手淫のみなのか、手淫もしないのか、
そもそも糖尿病のティンポは使い物になるのか。
>>900 「706さんこそ真の豪傑であります。」
>>900 >元々人の氏素性には関心が薄いんで、詮索も誘導尋問もしなかった。
封建主義者の弟子の風上にも置けない(藁)
>>882 >それを具体的に書くと差し障りがあるので、ご想像にお任せします(藁)。
>女の門弟は、ほとんどマジメな人ばかりのはずだよ。
この書き方だとよけい誤解をまねく気が....。
>>898 >そうだな高偏差値でブスで性格のねじくれた女を揃えよう(藁)。
いや、高偏差値でもくらたまは不採用。偏差値は低くとも武田久
美子は採用にしよう。
906 :
無名草子さん:03/04/17 06:22
明治学院大学のマスカルチャー論って何曜何限ですか?
>>889 売春はモノホンのアウトローの宮崎学にまかせておけばよいと思われ...。
もう900を超えちゃった
みんなさんの精進の賜物といおうか
呉先生ファンには暇人が多いといおうか
950超えるのも今週中になりそうだから
ぱーと5のタイトルを至急検討したほうがいいかな、
なんて思う
【やっぱり、犬儒派だもの】呉智英スレPart5【今度はのんびりいこうよ】
>>898 >そうだな高偏差値でブスで性格のねじくれた女を揃えよう(藁)。
で、それを低学歴でオタクで性格のねじくれた男が買いに来ると。
地獄絵図だね。
まあ化粧を聴いて泣くのは必須だろうな
(^^)
【天の戮民】呉智英スレPart5【公開まであと6年】
918 :
無名草子さん:03/04/17 15:27
>>909 話の内容の核となる部分の知識に、自分は余りに疎すぎるために
根拠をもって自分はどちらに与する、とは言えないから、このレスの
眼目は、両者のどちらが正しいとかそうではないとかではなくて、
単に傍からみた言葉遣い、傍から見た器の広さ、傍から見た徳の高さ(w
に絞るならば(以上全て前置き)、
小谷野がここまで偏狭偏屈言い訳抉じ付け変説漢だとは思わなんだ。
同じインテリゲンツィアvs一般人論争であった例のゴルゴ論争に比べると、
もう、あれだな、なんだ、やな感じ。
919 :
動画直リン:03/04/17 15:29
920 :
無名草子さん:03/04/17 18:06
くだらない疑問なんですが・・・
呉先生の身長はどれぐらいなんでしょうか?
921 :
無名草子さん:03/04/17 18:55
>>920 あまり知られていないことだが、夫子の身長は
孔子のそれと同じ。
>>913
そうだね、地獄絵図だね。
低学歴でオタクで性格のねじくれた男。。まさに漏れのことぢやねえかよ(藁)。
>>914
『犬儒』でもいいような気がするな。
>>915
いや、もう今は『化粧』どころか『整形』の時代になってるからなぁ。。
整形なんてどうでもいいと思ってたけれど
最後ぉ〜の最後にきれいになりたいぃぃ〜
>>917
【禿頭・糖尿】独身犬儒派・呉智英スレ5【訴訟・介護】
>>921
そうだな。阿部寛よりもデカいぞ(藁)。
>>923
外吉でした。
>>923 こらこら、知らんやつが本気で二メータあるとおもったらどうすんのよ。
スレタイだが簡潔に呉智英スレPart5がいいんじゃないか。
926 :
無名草子さん:03/04/17 22:05
いやあ、何か一言くらいは加えようよ。
回文もどきに、呉智英の英知五(藁)
>>925
元門弟としては、今のうちから神話化したくなるわけさ(藁)。
けっこうタッパあったよ。175センチ前後かな。
漏れ、この人なら抱かれてもいいと思ったもん(藁)。
>>926
くどいようだが、【禿頭糖尿】呉智英スレ5【騒音介護】でどうだ?
>>928 >くどいようだが、【禿頭糖尿】呉智英スレ5【騒音介護】でどうだ?
どうだっていわれてもな。『やだ』っていったら納得する?『だめ』
っていったら納得する?それとも『くどい』っていったら納得する?
どういって欲しい?
>>929
『失礼だろ!』で納得する。
夫子はビール党だそうだから、
【容姿端麗】呉智英スレ5【犬儒派辛口】(藁)
>>931
そうだな。一応容姿端麗だから、それでもいいんじゃない。
>>931 「辛口」ってなんか佐高信みたいで、ヤじゃない?
スレタイは何でもいいから付けるの賛成。
実はさ、「呉智英について パート2」というスレを
立てたの俺なんだよね。芸のないタイトルにしたなあ、と
後で後悔した。パート1は俺じゃないよ。
【俺が君子だ】呉智英スレ5【ブランコだってこげるぞ】(藁)
>>883 藤堂明保説に基づいて反論されたら嫌だな。
>>936 横入りで悪いが、確かに。藤堂説はちんぽとか持ち出すのが多いからなあ。
706氏には悪いが、どう考えても、横入りされて悪いネタ
とは思えない。(藁)
高島俊男先生が藤堂門下というのはほんとうなのかな?
【読まずに言うな】呉智英スレ5【俺はこんなに知っている】(藁)
>>938
さあ? 誰か知ってる人いる?
>>939
「俺はこんなに知っている」はいいな。
南伸坊のイラスト付きで双葉文庫の呉智英キャンペーンで使われたコピーだっけ。
どうでもいいはなしだが、漏れの覗くスレに度々現れる「山崎渉」て誰だ?
常にコメントが「(^^)」なのはなぜだ?
自動巡回して書き込むスクリプトらしい。中には模倣犯もいるというが。
>>941
なるほど。自動巡回ですか。
こんなに漏れの趣味と合う奴がいるのか!と一瞬でも驚いたのはバカの証拠だな。
岳飛の話がすこし前に出たが、支那では少数民族への配慮から
岳飛の英雄視をやめようという公式見解をめぐって教科書問題
がおきているらしい。まあ、秦檜の像が嫁さんともども半裸で
腰ひも付きで、引き据えられていて、観にきた民衆が、いまだ
につばをはきかけるというから、日本とは事情がだいぶ異なる
が。
>>939 「俺はこんなに知っている」はいいが「読まずに言うな」より
「無知とは怠惰の別名にすぎない」にしないかい。
>>943
そうなんですかぁ。
漏れは秦檜を憎む民衆の心理は自分自身を憎んでいることの表れと曲解しております。
>>944
呉子が色紙に書く「格物致知」の精神ですな。
スレタイはシンプルにしてくれよ。目にうるさい。
>>944 『アリバイと一憶人の犯罪者』かい、古いねあんたも。
>>945 千年後の勝海舟や吉田茂の評価が知りたいものだ。もっとも、秦檜にして
みれば「行蔵は我に在す。毀誉は他人の主張、我に在せず」ということか
もしれないが。
>>923 女郎屋が売り物にてつけちゃいけねえ。示しがつかねえよ。
>>942 「山崎渉」と誰だ?とか何だ?とか何が言いたいんだ?に反応して、「自動巡回
のスクリプトだ」と書き込む方がスクリプトだという説もある。
950を超えました
【以費塾電子版】呉智英スレ5【?????】
こんな感じでは?
954 :
無名草子さん:03/04/18 20:06
五十代半ばになって私がなお独身であるのは、もちろん女が怖いからである。
女は怖い。女はおぞましい。女は呪われた存在である。
恒例の名言集で閉めましょう
繰り返す。近代という時代は、社会制度の中に道徳や人格や智慧を
持ち込まないようにした。しかし、近代という時代であっても、
いや近代という時代だからこそ、人は道徳や人格や智慧を求めている。
それも指導者の中に。
ちょっと、硬い名言でスマソ、
できれば、おもしろネタでいきたかったんだけど
956 :
941がそうだとは思わんが...。:03/04/18 22:43
>>953 いいんじゃない。非民主的だから。(藁)
957 :
あれ、言ってなかったか:03/04/18 22:51
民主主義は親のかたきでござる。
>>953 >スレタイは誠に勝手ながら
封建主義の履き違えだ(藁)
メクラの国ではメッカチも目明き。
960 :
無名草子さん:03/04/18 22:56
>>959 「バカの国では大バカもバカの王だからである。」
じゃなかったけ?
>>960
いろんなバージョンがあるんだよ。
959の出典は、朝までダラダラ座談会『差別もある明るい社会』。
962 :
無名草子さん:03/04/18 23:06
「民主主義とはバカは正しいという思想である。」
の出典は?
「貝より恥めよ」にワラタ
964 :
無名草子さん:03/04/18 23:09
封建共和
965 :
無名草子さん:03/04/18 23:10
セクハラにはセックスと違う楽しみがある。
>>962
それはいろんなところで発言してるから、出典すらもうわからんわ。
>>962 似たようなのに、「民主主義はちがう。なぁーんの責任もない。
賢者も哲人もへったくれもない。無責任でよろしい、バカ万才。
これが民主主義なんですね」(賢者の誘惑)。
968 :
無名草子さん:03/04/19 00:19
残り全部名言でしめるのはしんどいな..。
外吉さんなんかオモロいエピソードとかないんですか。
合宿ネタとかでもいいですが、噂じゃ武闘訓練があっ
たそうですが、本当ですか。
969 :
無名草子さん:03/04/19 00:31
ポル・ポトが、レーニンが、バブーフが、ロベスピエールが、
「差別のない明るい社会」を目指さなかったか。目指した。
そして累計で一億人が惨殺されたのである。
970 :
無名草子さん:03/04/19 00:33
民主主義・人権思想は、自らがイデオロギーにすぎないのではないか、と
自己懐疑する契機を全く持っていない
>>968 当時の漏れは合宿には参加するヒマがなかったので、
そこらへんは6期以前の門弟に聞くほかないね。
門弟に武術家インテリがいたので、武闘訓練はホントに行われたそうだ。
972 :
無名草子さん:03/04/19 00:36
仏教の根本は何かっていうと、親不孝をするってことなんです。
経済的に見た貧富の差だけでは語れない人間の不思議さというのがあるわけで
すよ。考えられるすべての条件を満たしても、やはり人間は救われないんです。
本当のおとなは、自分で手を汚すこともする。手を汚さずに掃除はできないか
らだ。そして、手が汚れたら、手を洗う。いくら手を洗っても汚れが落ちない
ほど汚染されたと知ったら、その時は、ついに、足を洗うのだ。
こすったくらいで抜けるような根性のない毛は、ほっといても、どうせ抜ける。
>>974 それ、『大人になるための十二章』にあるやつですか?
分かる人には分かるはずとありますが、
>>944、
>>948 の意味がわかりません。
外吉さん分かります?
「無知とは怠惰の別名にすぎない」という台詞が『アリバイと一憶人の犯罪者』
に出てくるんですか?
出てきたかどうか手元にもないので、憶えてないが、
>>948氏のレスからすれば、そう判断するのが妥当だろう。
982 :
無名草子さん:03/04/19 06:08
誠実である事、知的であること、ナチス的であること、この三つの性格を
同時にみたすことはない。(ヤスパースの言葉らしいが出典も呉センセが
どこでいってたかも忘れた)意味は言わずもがなだが、誠実であってナチ
スであることはありえる。しかし、その人は知的ではない。知的であって
ナチスであるということもありえる。しかし、その人は誠実ではない。そ
して知的であって誠実であれば、その人はナチスではない。
983 :
無名草子さん:03/04/19 06:10
>>938 それは知らんが、高島先生の体の具合は最近良いのか?
文春の連載はずっと続いてるような
『お言葉ですが・・・7』出ました
最近の高島先生は私には硬すぎるというか
私がずれてということなんですが
まー緻密ですね
読むの疲れるよ
『漱石の夏やすみ 房総紀行『木屑録』』はなんとなく高島先生が出すのが分か
る気がするが正直、なんで『メルヘン誕生 向田邦子をさがして』と思う。
誰か、教えてクレクレ。
名言集でしめてよ。
∧_∧
( ^^ )< ぬるぽ(^^)
高校生ならピースだろ。
夫子は土井委員長の名言「ダメなものはダメ」が好きだと語っていた。
>>986 『メルヘン誕生 向田邦子をさがして』のあとがきに詳しく経緯あり
一文だけ紹介します。
「向田邦子もわたしも、人とちがう道を歩いた。そして、多分そのために、
家庭をもたなかった。」
立ち読みか、図書館であとがきだけでも読むことをお勧めします。
確かに向田邦子の文章は端正だ。
ねえ、クレトモってしってる?
クレトモ?知ってる。ジュケン派だものでしょう!
そう、ジュケン派だもの。私買っちゃった。ハッピー!
エー、うそー。私のときなかったわよ!
ラッキー!まだ五六冊あったわよ
あー、増刷かけたな!双葉社。
9割を写真集・マンガで儲けて1割のクレトモみたいなビンボーにまわしていたのに
私も買うよ、ジュケン派。
そうよ。早く買わないと本なんかすぐなくなるんだから。
それでもう読んだの?
ちょっと漢字が多くて・・・でも私たちって超頭よくない。
そうよ、だってジュケン派どもの
そうよ、大学受験するんだもの。
「LOVE」
「PEACE」
ちょっと街の声を拾ってみました。ロケット・ビーバイ!
初対面の編集者と喫茶店で打ち合わせをする。そんなときこんなことがよくある。
「あのう、呉智英さんて、この、もっとアブナ・・・いえ、過激な方だと思って、おっかなかったんですが、
こうしてお会いしてみると、なんというか、話のよく分かる明るい方なんですね。
いや、安心しました」
そりゃ、そうだ。昔から私は「生活は明るく思想は暗く」がモットーだ。
生活は明るい方がいいに決まっている。だが、思想まで明るかったら、それはただのバカだ。
明るく生きたって、明るくは語りきれないことがある。それを私は思想の中に語る。
思想の中でしか語りえないことを、思想の中に語るのだ。
>>991 一度、世の中に出ようとしたけれど、途中で出ることをやめた人間である。
みたいに自分のことを書いていて、みょうに気になったのを覚えている。
何か事情があったのかもしれません。お体もあまり強くないようですし。
『犬儒派だもの』という題からはペ−ター・スローターダイクが
『シニカル理性批判』(ミネルヴァ書房)で冷笑的な意味でのシ
ニックな理性支配にディオゲネスのアイロニカルな知的抗議とし
てのキニシズムを対置させた事が読み取れる。
ねえ、クレトモってさー。早稲田なんだって。
えー!早稲田。何で慶應じゃないの、慶應なら嵐の桜井君と同じなのに。
だからヒロスエの先輩。
ヒロスエって?
加藤あいと姉妹の...
えー!加藤あいと姉妹なら加藤茶の娘ってこと。すごい。
だから...
っていうことは。志村けんがおじさんだ。
そうじゃなくて!
じゃー、挨拶はアイーンなんだ。
・・・ダッフンだ、らしいよ...
997 :
無名草子さん:03/04/21 09:01
>>986 高島俊男は、昭和初期にあって、それなりに食の心配をすることなく
日々をまったりと(文化に触れつつ)すごせていたという点で、向田に
共感できるのだろう
998 :
無名草子さん :03/04/21 10:52
1000
999 :
無名草子さん :03/04/21 10:52
クレトモまんせー!
1000 :
bloom:03/04/21 10:59
1001 :
1001:
このスレッドは1000を超えました。
もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。