1 :
吾輩は名無しである :
01/11/04 02:28 どうなってんねん!
2 :
吾輩は名無しである :01/11/04 02:29
どこの国の人ですか?
3 :
吾輩は名無しである :01/11/04 03:22
とは?
4 :
吾輩は名無しである :01/11/04 04:46
高度すぎてレスつかないのでは
5 :
吾輩は名無しである :01/11/04 04:48
ヌーヴォースレなかったっけ?
ヌーヴォー・ヌーヴォー・ロマンならスレつくかも。
前スレは既に鬼籍には入っております。100レス間近だったんだけどね。
8 :
吾輩は名無しである :01/11/04 05:39
いまよんでるよ。ろぶぐりえ。つらぁい。
山野辺兄が訳したブルトンの作品ってどれ?
10 :
吾輩は名無しである :01/11/05 01:12
>9は関係ない。
11 :
吾輩は名無しである :01/11/05 01:17
>7 どこにあります。リンク願う。
12 :
吾輩は名無しである :01/11/05 02:30
13 :
吾輩は名無しである :01/11/05 02:35
Thanks!
14 :
吾輩は名無しである :01/11/05 06:49
そんな板orスレッドないです。 だってよ>12
15 :
吾輩は名無しである :01/11/05 18:32
>本当に?
16 :
吾輩は名無しである :01/11/05 20:12
17 :
吾輩は名無しである :01/11/05 20:25
で、ヌーヴォロマンはここで話しちゃいけないのですか?
18 :
吾輩は名無しである :01/11/05 21:30
是非話して下さい。
ナタリーサロート
20 :
吾輩は名無しである :01/11/05 22:00
HTML化ってなに?
21 :
吾輩は名無しである :01/11/05 22:53
ミシェル・ビュトール
前スレでちょっと話題になってたクロード・シモンの『ファルサロスの戦い』 の復刊、みんな買われました? とりあえず私は今日買いました。渋谷丸井ヤング館の隣の本屋で。 もし興味のある方は急いで手に入れられた方がいいかと。 クノーの『はまむぎ』とかルーセル『アフリカの印象』等々・・・ 「黄色くそれから瞬きひとつする間だけ黒くそれからまたもや黄色く。つまりひろげ た翼 太陽と眼のあいだに迅速な大弓の形 顔の上に一瞬ビロードのような闇 一瞬手 がひとつ 闇それから光 というよりむしろ想起(告知だろうか?)下から上へすさま じい速度で湧きだしてゆく触知できる闇の行う記憶の呼びもどし・・・」 シモン節・・・薄暮の中で眼をかたく瞑って、まぶたの裏をじっと凝視する感じですよね。
23 :
fishman :01/11/08 21:45
買いました。冒頭の視点の移動を眼にするだけで、あぁシモンだなぁ。。。 って感じですね。
24 :
吾輩は名無しである :01/11/08 23:25
もう持っていたから買いませんでした。
ベルトラン・カルネジュー
26 :
吾輩は名無しである :01/11/10 23:54
>>26 さん
うろ覚えの部分で書いてます。
まだ見られないのかなあ。上にhtml化されてないって書いてあるよね。
俺はたいしたこと書いてないんだけど、見られないのは寂しいね。
うちのローカルにはあるんだけど… お見せできないのが残念です
29 :
吾輩は名無しである :01/11/11 04:58
寝る前に、ホイミ!
30 :
吾輩は名無しである :01/11/12 02:15
主の御心のままに、主の御心のままに、主の御心のままに。
31 :
吾輩は名無しである :01/11/14 23:21
ガイシュツ ミシェル・ビュトールの「心変わり」手に入らない 困っている
32 :
吾輩は名無しである :01/11/14 23:28
古本屋で時々見るよ… 河出から出てるやつでしょ?
33 :
吾輩は名無しである :01/11/15 00:04
すごい面白いぜ。
34 :
吾輩は名無しである :01/11/15 00:24
どこの古本屋?
35 :
吾輩は名無しである :01/11/15 05:36
ビュトールは『ミラノ通り』もいいと思うんだけどな。
36 :
スローボート :01/11/15 23:16
>>22 さん
復刊って、白水社のちょっとおしゃれくさいシリーズですか?
はまむぎ買いました。まだ読み終わってないけど(笑)。
37 :
吾輩は名無しである :01/11/16 01:29
折角なので、犀!
38 :
吾輩は名無しである :01/11/16 03:07
白水社糾弾アゲ
39 :
吾輩は名無しである :01/11/18 03:04
おはようage
41 :
吾輩は名無しである :01/11/20 00:11
ありがとう。待ってました。
43 :
吾輩は名無しである :01/11/20 00:12
凄い! 感激!!
44 :
吾輩は名無しである :01/11/24 05:23
過去スレは比較的面白かった。 >イクシオンさんとお読みすればいいのかしらん。
45 :
吾輩は名無しである :01/11/26 21:51
キモくないスレです。
46 :
吾輩は名無しである :01/12/02 03:44
ixion Come here!
はい、こんにちは。 久生十蘭の『真説・鉄仮面』の解説に、主語(人称)を明示しない十蘭の手法 が、ロブ=グリエと較べられてて、おいおいそれはどうかな、と思った今日 この頃、ヌーヴォー・ロマンはお元気でしょうか…。 結局、ロブ=グリエの有名な言葉「読者こそ、彼が読む作品の唯一人の生きた 登場人物なのです」というのが、ある意味で読者の特権化(「私が読めない 物語は物語として生きてはいない!!」)を許してしまうとすれば、既に死んだ 物質のように言葉が横たわるヌーヴォー・ロマンの作品群は、生きた人間の 中でも好事家だけが墓碑銘を刻み付けるために存在する、見捨てられた墓石 なのかもしれない。良かれ悪しかれ出来事を何かの「外側」で描こうとした 試みとして、描写の前に立ち止まり逡巡すること、描き出すことをひたすら 遅延しながら「芸術は目に見えるものを復元するのではない、それを見える ものにするだけだ」という「見えるものにする」ための〈戸惑い=留保〉を 記した(神のごときプレザンスではない)痕跡として、記憶のひだに引っ掛 かるだけかもしれない。 ただ、戸惑うことを知らない「現代」とは名ばかりの現代作家の作品を読む とき、あくまでも心理や内面を目に見えるものとして処理し、復元しよう とする(ああ、この書き手どもは何と簡単に言葉を口に出すのだ、「言葉」 という逡巡の前に!!)その淀みのなさと分かりやすさに苛立ちを感じ、私は 読者としての自分の「生」を放り出してでも、外側の言葉に耳を傾け、その 「拒絶することもできず容認することもできない世界に包囲された文学の、 模範的な困惑の表現」(G・ジュネット)に対し、ある種〈死への憧憬〉にも 似た欲望を抱き続けるのだ。 「だから、ぼくは口を閉ざそう。あまりにも度を越しすぎ精も根も尽き果てた ので、ぼくは口を閉ざす。言葉、言葉、言葉、声にのせたときの響きも消え、 その響きに託されていた意味さえ失われてしまったかに思えるこれらの生命の ない言葉のすべて。いったい、いまでもまだだれかがぼくのかたわらで、ぼく に耳を傾けているのかしら。…(中略)…さあ、行きたまえ、読者諸兄姉よ、 もうだれも引き止めないって言っただろう!」 (デ・フォレ「おしゃべり」清水徹訳)
毎度、ごくろうさまです。 「〈死への憧憬〉にも似た欲望」というところは笑いました。 他意はありません。
お、ユーモアのわかる人がいた^^; 今回はちょっと大げさに「文学」してみました。やれやれ。
よどみのない抑制の効いた文章、 浅薄な知識を覆いつくすエクリチュールの錯乱、 (もしくは遅きに失した自恃の誘惑、というべきであろうか、 ……そう、彼の論理は端的に人を説得する迫力に欠けるのである、 彼の欲望は浅ましいまでに外部への問いかけを発するための自己の権力を保証する これら無残な<中心=主体>のない否定神学への誘惑に扈従しているといえる。 そして結局は自分が理解する範囲での合理性、唾棄すべき予定調和の円環へと収斂してゆく) みなも見習うべきだと思います。 なぜ彼がかくも周到に自分(あまつさえ我らの)言説を制御しようと欲するのであるかを。 彼が恐れているのは堂堂巡りという相対性の罠、通俗的な言説にまみれることの汚辱であるわけです。 彼のユーモアとは一体になんであるのか、 もしかすると彼は自身の浮薄さを、絶望的な正確さをもって「名指し」されたいのではないのかという 恐るべき予断。 渡部直己がいうところの「黙説法」の禁忌に触れてみることです。 (図像によって示される表象と、ディスクールにより描きだされる「Autre」の欲望との、根本的な差異、 とりわけ後者が生物学的な説明の範囲のうちにおいては語りつくせぬことの深遠なる意味、 なにゆえそれらの「意味の病」は我々に反復し襲いかかってくるのかということ、 そしてそこから抑圧者が紡ぎだす驚くべき詐術の数々) 未来は偽悪者の手にゆだねられているということです。 サイードの論理は今にして思えば陳腐なものです。 パレスチナこそ、彼の過剰なるサンスが健全に包含されゆくべく、運命づけられた場所(トポス)なのです。 我々はixionに対し、こう問いかける必要があります。 つまりは「あなたは本当に自分の独創性を信ずることができるのでしょうか」と。 彼はこれを笑殺することと思われます。
うん、笑殺する。もしあなたが普段からそんなしゃべりかたしてるんなら なおさら面白い。 んーと、まず「説得」云々だけど、だれがここでだれを「説得」するんだ? しないって、そんなこと。ところでひとつ、「否定神学」を貶め過ぎでは? >そして結局は自分が理解する範囲での合理性、唾棄すべき予定調和の 円環へと収斂してゆく これはその通りだけど、なんで「知ったかぶりで当たり前のことを言う」と ストレートに書けないのか?そこにこそエクリチュールの誘惑(苦笑)が ある。 >彼のユーモアとは一体になんであるのか、 知りません。なんか小難しいこと言ってメクラマシでもすることでしょうか? 以上、スレと関係ないのでSAGE。で、マジな話誰かデ・フォレってどうよ?
52 :
ixion の愛読者 :01/12/04 02:15
デ・フォレって誰?毎度すいません。
53 :
吾輩は名無しである :01/12/04 02:41
ごくろうさん
↑自作自演マニア発見!(藁
55 :
やれやれではない :01/12/10 04:09
やれやれ
56 :
吾輩は名無しである :01/12/10 04:16
チンカスやれやれは黙れ!
57 :
吾輩は名無しである :01/12/10 04:24
>54 意味不明 チンカスやれやれは黙らずに馬鹿をさらし続けてください
クロード・シモンの「草」から 有名な一節 「誰も歴史を作らない、それを見る者もいない、ちょうど草が成長するのが 見えないように」 >JPBさん >前スレでちょっと話題になってたクロード・シモンの『ファルサロスの戦い』 の復刊、みんな買われました? 買いましたよん。 >ixionさん >マジな話誰かデ・フォレってどうよ? うーん、読んでいないです。 >やれやれさん >つまりは「あなたは本当に自分の独創性を信ずることができるのでしょうか」と。 批評における独創性って僕にもよく分かりませんが、自分の言葉で語れということ でしょうか。 そんなら、僕は、ロブ=グリエの「快楽の館」を、期待をこめて読んだけど、 全然そっち系じゃなくて失望した、とかそんなくだらないことしか書けないです。 まあ、感想なら他の人も書いているんだし、ixionさんは、少し図式的にしても、 自分の意見は書いていると思いますよ。
まあ、感想なら他の人も書いているんだし、ixionさんは、少し図式的にしても、 自分の意見は書いていると思いますよ。 >エクリチュールの錯乱、 ><中心=主体>のない否定神学、 >唾棄すべき予定調和の円環 >渡部直己がいうところの「黙説法」の禁忌 >Autreの欲望生物学的な説明 >過剰なるサンス まあ、面白いんだけどさあ、今批評に強い関心持っている人とか、 批評空間読んでいる人とかは、こういう言葉使いの人多いですね。 単語を羅列するというか。 批評の世界のことはよく分からないけど、 対象(文学作品)に対応した言葉遣いしているのかなあ、といつも思う。 予め用意された尺度(術語)を使っているんじゃないの、って気がする。 そんで僕が期待しているのは、どういう反応が返ってくるかってことです。 術語を使いこなした反応が返ってきたら面白いかも。 新潮から出ていたロブ=グリエの「新しい小説のために」復刊希望。 あと、リカドゥーの「ヌーヴォーロマンの諸問題」って今読めるのでしょうか。 読まねばならないと思いつつ読んでいないです。トゥルニエの「フライデーあるいは 太平洋の冥界」と同じ年に発表されているということに今調べて気付きました。
>「ヌーヴォーロマンの諸問題」 あ、これ読んでないや。『新しい小説のために』は、それこそ「図式的」 方法論の表明だけどね。 今は「パイディア」って雑誌のヌーヴォーロマン特集ぱらぱら見てます…。
61 :
吾輩は名無しである :01/12/12 16:31
しもんが良い
ここの人達って本読むだけで書こうとか思わないんかね
>62 でも、本を読まずに、書けるかい?
本読めば書けるのか?(バカな奴
>>63 消費者ごときが評論ばかり
じゃ、何書いたんだよ。世に出れねぇ奴らかわいそ
(世に出てる俺から一きみたちに一言逝っておく(藁)
ヌーボーロマンって最近邦訳全然駄目だけど 英訳でこまめに読んでる人いるの? もしいいのがあったら教えて (ただしあんまり難しい英語じゃないやつ)
66 :
吾輩は名無しである :01/12/12 18:05
67 :
吾輩は名無しである :01/12/12 18:15
>64 あほだな、引用だろ。『道化師の恋』金井美恵子。 あほのまま世に出たくないね。くわばら。くわばら。
>ヌーボーロマンって最近邦訳全然駄目だけど >英訳でこまめに読んでる人いるの? >もしいいのがあったら教えて >(ただしあんまり難しい英語じゃないやつ) ロブ・グリエの英訳は悪くないよ、Grove Pressから出ている奴。 俺が結構好きなのは"Recollections of the Golden Triangle"
バルザックを乗り越えた時、それがヌーヴぉー・ロマンの時代だと思います。
71 :
吾輩は名無しである :01/12/19 22:49
今現在ヌーヴォーロマンの連中って19世紀の小説についてどう思ってるの? まだ否定的なのかな でもヌーヴォーロマンの連中から見ても 19世紀の小説って変なところいっぱいあると思うのだが 例えば東浩紀が「ソルジェニーツィン試論」で 「カラマーゾフの兄弟」について書いてるようなところとか
72 :
吾輩は名無しである :01/12/19 23:46
ヌーヴォー・ロマンは結社,集団ではないから、 今日び、呼ばれて,俺のことか、ト答えるのはロブ=グリエぐらいのものだろう。 「意味を賦与するだけで、この世界を克服できたと思っていた」と、ロブ=グリエが非難するとき、相手どられているのは、ディケンズやバルザックやトルストイ自身ではなく、 現代において、彼らの努力の意味を理解せず、彼らの方法だけを模倣して、世界に意味を与えさえすれば世界を克服できたと考える、季節おくれの写実主義者、自然主義者たちなのである。 ロブ=グリエ『新しい小説のために』平岡篤頼によるあとがきより
73 :
吾輩は名無しである :02/01/13 00:48
緑と灰色のだんだら縞の防水布で出来た日除けと雨除けを兼ねている巻き込み式になって開いたり閉じたりする屋根は、店が西に面しているから、夏の間は午後になると、帆船のたたまれた帆がくり出されるように、屋根を支えている金属製の枠に組込まれている鎖を操作して…
74 :
吾輩は名無しである :02/01/17 09:56
平岡篤頼は、今なにか訳しているんだろうか?
75 :
吾輩は名無しである :02/01/17 10:35
生活が心配だ。
76 :
吾輩は名無しである :02/01/17 11:23
ヌーヴォーロマンに傾倒する人たちって、 >現代において、彼らの努力の意味を理解せず、彼らの方法だけを模倣して、世界に意味を与えさえすれば世界を克服できたと考える、季節おくれの写実主義者、自然主義者たちなのである。 なんてところにしびれるのかな? そうだ、そうだって感じで…俺だけか。 日本版では、平岡篤頼の評論『変容と試行』とか、白井浩司の『小説の変貌』なんかで感動したり。 でも、何で今ヌーヴォーロマンなのだ?
77 :
ハルシノーゲン :02/01/18 00:47
突然ですが、ご存知のかたいたらおしえてください。 シモンの「農耕詩」は訳出が進んでいるでしょうか。ここ5年以内くらいに 日本語で読めるでしょうか?また、「植物園」は、どんな具合だろうか? フランス語を勉強して、原書買ったほうがはやい? それと、「草」とせめて「三枚つづきの絵」は、復刊の見通しまった ないのでしょうか?情報通のかた、または出版関係のかた、 知っていらっしゃったら、おしえてくだされ。
78 :
吾輩は名無しである :02/01/19 01:39
「でも彼女(あのひと)にはなにもないし、だれもいない、そしてだれもあのひとのことで泣きはしない(それに泣くひとがいない死がなんだろう?)たぶんあのひとの弟をのぞいて、あのもう一人の老人を、 それにきっとあのひと自身だって自分のことで泣きはしないだろうし、つまり自分のことで泣くなんて許さないだろうし、考えもしないでしょう、そうするのが慎ましいとか、ふさわしいとか…… クロード・シモン 『草』
『たしかにあのひとはあなたにはなんでもない。 『そうなの、とルイーズはいった。 『そうなの、彼女はすなおに繰返した。しかし前方の、彼には見ることのできない何かを見つめつづけていた。 「それで。
『それでなにも」と彼女はいった(相変わらず木々や、牧場や、九月の静かな平野のかなたの、この彼には見ることができない何かを見つめながら)。 「なにもない、あのひとは一度も結婚しなかった。たぶん一度も思ったことすらないの、自分にもできるとか、その権利があるとか―― 十五歳年下の弟がいたから、この弟をあの人たちは育てた(あのひととすでに亡くなった姉とで)、そしてうまくいった (一着の服を、最初に使われた服地の横糸まで擦り切れてしまうのにかかる時間のほぼ三倍ながく着られる一番いい方法をさんざ考えたおかげで)医学部の教授にすることができた、 やっと文字が読めるような、もしかしたらぜんぜん読めないかもしれないような父母をもったあの二人の女教師(せんせい)にしてみれば、きっとそれは一人の女がごくあたりまえに権利をもちたいと願うそんないっさいを諦めてでもやり甲斐のあることに見えたのにちがいない、
『植物園』なら、最近「英」訳されましたが…あとThe Trolley
っていう自伝的(?)作品も「英」訳されるらしいですが…
はたして日本語で読める日が来るのだろうか?
>>77
ロジェ・ラポルトを読んでみたいんだよねえ。
83 :
ハルシノーゲン :02/01/19 18:19
「草」のかた、ありがとう。熟読させていただきました。 イクシオンさんもどうも。どこの出版社かな。多少の手間をかければ、 東京で手にはいりますかね。 でも、シモンではくろうするな。 「アカシア」も品切れだしな。ここ10年内の翻訳小説のベスト1 なのに、ほとんど無視されたし。いったいこれを読まずして、何を 読めというんだろう。まーいーや。 みなさま引き続きシモン情報よろしくお願いいたします。
84 :
吾輩は名無しである :02/01/20 01:04
『三枚続きの絵』はたしか初版2,000部だったはず。この不景気の日本では新刊にしろ復刊にしろ期待できないのでないでしょうか。 五年あればシモンを読みはじめるぐらいの語学力はつくでしょう。うまくすれば『農耕詩』、『植物園』、『トラムウェイ』、さらに多くの19〜20世紀の長編、短編を読み終えているかも。
>ハルシノーゲンさん The Jardin Des Plantes Claude Simon (著), Jordan Stump (序論) U.S. 定価: $29.95 ハードカバー - 288 p (2001/11) Hydra Books ; ISBN: 0810117231 ; サイズ(cm): 23 x 16 ということです。Amazon.co.jpで手に入りますが、ちょっと高いかな。 なぜ今ヌーヴォー・ロマンなのか。内実がない時代には形式が内実に取って 代わるから?
「私の本はどれも三千部か四千部だ」って本人が言ってるくらいだから、 日本版の初版二千部は仕方ないんでしょうか。 ロブ=グリエに力入れてる(?)講談社文芸文庫がまとめて出してくれたらいいのにね。 ついでにビュトールとかサロートも。あと関係ないけどガスカールもまとめて読みたいぞ。
ホント文芸文庫でなんとかならんか
88 :
ハルシノーゲン :02/01/22 01:22
ほんとにねえ。わたしは、文学をけんきゅうしたことがないので 内実とか形式とかよくわかりませんが、電車のなかで フランドルを読んで、つかのま意識をうしなってからのシモンさんとの かんけいです。ちなみに、梅図かずおさんの「わたしは真吾」の単行本の 9-10巻でも同様なトランス状態に陥りましたことがあったのだった。 どちらも、電車のなかにいることを忘れてしまって、めまいのなかで、 ごごごーという電車の音でまたこちらの世界に戻ってきたのだった。 ところで、前のほうでシモンが話題になっていたんですね。 そのへん読んでからまた戻ってきます。失礼しました。
89 :
吾輩は名無しである :02/01/22 01:26
とにかくフランドルを読みたい。 借りて読むわけにはいかないでしょう、あれは。
90 :
ハルシノーゲン :02/01/22 01:42
たびたび失敬!!過去スレでクロードシモン板があつたんですねい。 うれしいねい。びつくりしたねい。みなさま丁寧にかきこんで らつしやつたので、面白がった、ああシモンの夜明けはちかいのか? その暁には、みなさまとシモンさまのぶどう畑で獲れた 赤ワインで乾杯したい。
91 :
吾輩は名無しである :02/02/04 04:42
さぁさぁここらでクロード・シモンを復刊させようではないか!
と思うのですが如何かな?
毎年恒例、人文系8出版社共同復刊《書物復権》の今年のリクエスト受付が
始まっていて、これには出版社が用意したリストがあるわけですが、
それ以外からも要望を出すことは出来るんですね。
で、白水社HPの当該ページを見るとですね、
-----
●品切れ書籍(復刊リクエストの対象になります)
『アカシア』 クロード・シモン/平岡篤頼訳 396p 四六
『フランドルへの道』 クロード・シモン/平岡篤頼訳 304p 四六
『三枚つづきの絵』 クロード・シモン/平岡篤頼訳 272p 四六
『歴史』 クロード・シモン/岩崎力訳 320p 四六
-----
と、シモン4冊、「復刊リクエストの対象になります」、だそうです!
どうです? ここの皆さんでリクエスト出してみませんか?
メールでも受け付けてますので、ここは是非是非。
詳しくは、
http://www.hakusuisha.co.jp/0202/topics/fukken1.html をご覧ください。もちろんシモン以外にもいろいろ挙げられてますが、
まぁ絶版の多いこと。勿体無い。
しかし、これでもしも復刊されたら面白いよね。興味ありそうなところに
この話広めてみてちょうだいよ。
シモンもいいけど、「ニューヨーク革命計画」も出してほしい。 新潮社は、長らく絶版にしたまま文庫にも落とさず葬り続けている 良作をいっぱい抱えてるのに、ちっとも再版してくれやしない。
94 :
吾輩は名無しである :02/02/16 15:56
それでは、さいなら、さいなら、さいなら。
95 :
吾輩は名無しである :02/03/05 01:48
女たちの肉体がぼくのなかではいつも大きな場所を占めてきたようだ。
97 :
吾輩は名無しである :02/03/05 18:33
↑3/15締め切りだよ
98 :
吾輩は名無しである :02/03/05 21:36
ロブ=グリエってノーベル取ってないよね? 取ったシモンよりもロブ=グリエのほうが有名だと思うんだけど でもノーベル無いほうがカコイイかな
99 :
吾輩は名無しである :02/03/21 02:52
age
>>98 ロブグリエは変態だからさ。
人格に問題ありよ。
>100 俺たちも変態じゃないか。
102 :
吾輩は名無しである :02/04/01 12:51
ぬ〜ぼ〜
103 :
吾輩は名無しである :02/04/01 14:33
「三枚つづきの絵」この前ヤフオクに出されてたね、一万円で。 出品者調子に乗りすぎ。
104 :
吾輩は名無しである :02/04/01 15:25
デュラスもノーベル賞取ってないね
105 :
吾輩は名無しである :02/04/01 17:39
>>103 俺は学生の頃に友人からそれを貸してもらって読んだくちだけど、
「三枚つづきの絵」って、古本屋ではさっぱり見ないんだよ。
店頭にあった場合、どれくらいするのかな。
106 :
吾輩は名無しである :02/04/01 17:45
>>105 一年探し続けて、先日ようやくネット古書店で見つけて即購入したよ。
カバーつき、焼けあり、蔵書名入りで3500円だった。
高すぎだけど、読みたかったから背に腹は変えられないと思って。
図書館にもないし。
つか、「三枚つづきの絵」じゃなくてもシモンの本が古本屋に置いてあるの見たことない・・・
僕が持ってるシモンの本は全部ネット古書店で買った。
107 :
吾輩は名無しである :02/04/01 17:51
ネット古書店てどこですか?
108 :
吾輩は名無しである :02/04/01 17:54
>>106 全てネット購入ですか・・・。唖然。ひょっとして106は、
東京近郊在住ですか。僕は大阪なんですが、昔はカッパ横丁や
大阪球場の古書街でシモン本(やヌーヴォーロマン本)を入手しました。
「盲いたるオリオン」や「ドラマ」や新潮の現代フランス文学集とかね。
まあでも古書店にあったそれらも、値段はちょっとばかしかかったな。
さすがにオリオンは、5千円近くしたように思う。
あ、マジレスありがとうです。 おっしゃる通り、確かにシモン本は高い(図書館にも殆ど無いし)。 でもフランドルは古書店でも、たまに見かけますよね。 僕もこれから頻繁にネットに注目しておこう。多謝!
111 :
吾輩は名無しである :02/04/09 12:20
平岡がシモンとロブグリエの新作を訳してるらしい。
112 :
吾輩は名無しである :02/04/09 13:03
>109 ありがとうございます
113 :
吾輩は名無しである :02/04/10 01:33
>>111 ロブグリエの新作ってなんじゃらほい?
『コラント最後の日々』までしか知らないんだけど。
>>113 111じゃないですけど…
『反復』LA REPRISE ってのが去年出版されてます。
エピグラムにあげられていることからすると、
キルケゴールの『反復』からとったタイトルなのでしょう。
カッコツケで買っただけなので、未だ読んでません。(藁
裏表紙にはこんな風にある。
1949年11月、われわれはベルリンにいる。……
早く翻訳でないかな〜 (藁藁
『早稲田文学』の7月号の予定がヌーヴォーロマン特集だな。
>>114 >『反復』LA REPRISE……1949年11月、われわれはベルリンにいる。
あれ〜? いま物凄いデジャヴが……。
そういえば見たこと“だけ”はあるかも。
あれって去年出たやつだったんだ。
>早く翻訳でないかな〜 (藁藁
そうそう、なんつってもそこです! 行き着く先は(笑)。
>>115 そうなんだ。今度こそ尻切れトンボはナシにしてほしいですね。
117 :
吾輩は名無しである :02/04/10 02:28
118 :
吾輩は名無しである :02/04/10 02:31
119 :
吾輩は名無しである :02/04/10 02:35
>>117 まさにその「既視感」=「デジャヴ」(
>>116 )
という言葉がこの批評文に出てくる。
デジャヴュのデジャヴュ? 面白い反復。
120 :
吾輩は名無しである :02/04/10 02:37
121 :
吾輩は名無しである :02/04/10 02:40
122 :
吾輩は名無しである :02/04/10 02:54
REPRISEって「再びとりあげる」「再演」ってことで、 音楽のCDによくある「リプライズ」ってやつだね。 若者受けを狙うなら「リプライズ」ってタイトルがいいかもね。 フランス文学に英語読みのタイトルつけるのは強引だけど。
>>118 昔、平岡氏の「ジン」の訳が半分載ってそれきりに……、って
糸圭さんがどこかでぶーたれてました。
後で集英社ギャラリーに収められたからお咎め無し、ですけどね。
>>119 いや、そこまではちょっとわかりません(笑)。
早く出るといいですね。
ところでシモンは何が出るんだろう?
他にも訳して欲しい本がたくさんあるな。
124 :
吾輩は名無しである :02/04/10 03:05
新潮社はそんなことする前に絶版中の海外文学を再版しろ!
126 :
吾輩は名無しである :02/04/13 00:22
115でも触れてたけど、早稲田文学のHPの編集室日記より抜粋。 7月号の特集を手伝ってくれているK氏とともに、平岡篤頼氏と打ち合わせ。 大学教養過程の範疇で訳読以下の仏語しかできない身としては、ロブ=グリエとシモンの新作を、 近くはないけれど遠くもないさきに読めると思うだけで食欲が出ます。 大手出版社の文芸誌も新人のプッシュだけじゃなくて こんなことしてくれたら買うのに・・・ いや、さいきんはチェックもしてないからしてても分からないんだけど。
127 :
吾輩は名無しである :02/04/13 00:52
>>125 『ニューヨーク革命計画』とか、復刊してほしい。
128 :
吾輩は名無しである :02/04/13 01:01
ロブ=グリエのスレってもう消えた?
129 :
吾輩は名無しである :02/04/15 10:25
次号の「早稲田文学」、ヌーヴォー・ロマン特集だそうです。
130 :
吾輩は名無しである :02/04/16 01:02
マジですか?
131 :
吾輩は名無しである :02/04/19 01:09
王寺賢太もいうように、平岡氏他に訳出を急いでもらいたい。
132 :
吾輩は名無しである :02/04/22 02:36
ポスト ヌーヴォー・ロマンって誰かいるの? てか、フランスでは読まれてんの?
133 :
吾輩は名無しである :02/04/22 02:40
134 :
吾輩は名無しである :02/04/22 02:59
アマゾンのトップさん? 誰のこと?
135 :
吾輩は名無しである :02/04/22 22:20
136 :
吾輩は名無しである :02/04/22 23:34
ペレックはどうよとはっきり書けばいいのだ。
「人生使用法」はいいに決まってます。 ベスト10スレで誰も挙げないのが不思議なくらい。
>ポスト ヌーヴォー・ロマンって誰かいるの? ソレルスとかデュラスなんかでは? ヌーヴォー・ヌーヴォーロマンという言い方もあったね。
139 :
吾輩は名無しである :02/04/22 23:45
>>132 フランスでは普通に読まれてます。インテリの間では。
その上で、好き嫌いはもちろんあるんでしょうが。
ロブ=グリエの新作も、今年のゴンクール賞はこれかと
言われたぐらいで(結局もらえなかったとはいえ)、
けっこう話題になったらしい。
140 :
吾輩は名無しである :02/04/23 00:06
>>136 ま、そうですが、
>>133 のリンク先アマゾンの紹介の方がやや詳しいです。
初めて見る人なんかには興味持ってもらえるかと思いましたので。
ロブ=グリエより新しい作家はフランスにはまだ出ていないと思うぞえ
142 :
吾輩は名無しである :02/04/27 01:07
ウリポって恥ずかしくない?
OULIPO
144 :
吾輩は名無しである :02/05/02 23:07
えいやぁ!
で、 シモン、ロブ-グリエは何が出るのか まだ判明しませんか?
146 :
吾輩は名無しである :02/05/04 16:47
147 :
吾輩は名無しである :02/05/04 17:43
このスレに書いてる人たちって何才くらいなんだろう? という興味がわきます。 わたしの感じでは四十代から五十代じゃなかろうか、 どうっすかねえ? あと、サロートが出てこないんは、なしてやろ?
148 :
吾輩は名無しである :02/05/06 17:12
あんちろまん
俺は23歳です。
150 :
吾輩は名無しである :02/05/09 17:45
ヌーヴォー・ロマンを50次以内で説明してください。
新しい小説(5文字)
153 :
吾輩は名無しである :02/05/16 17:40
サロートって、古本屋ではよく見かけるけど、ということは シモンやロブ=グリエよりも売れてたんだろうか。
154 :
吾輩は名無しである :02/05/16 20:08
>>153 僕の勝手な推測では「シモンやロブ=グリエは持っていたいけど、サロートはいいや」
って手放しちゃった人が多いんでは? つまり人気がないと… うがった見方ですが。
155 :
?a´?y?I´?1/4?3?μ?A°?�?e´ :02/05/27 17:44
シモンの「歴史」300円でGET 3日前、神保町で世界文学全集のシモンの巻があった でも3000円だからかわなかった
156 :
吾輩は名無しである :02/05/27 18:41
↑う〜ん、さんぜんえんなら 買いだとおもうのであるが。。。
157 :
吾輩は名無しである :02/05/27 20:08
サロート面白いと思うんだが。。。
158 :
吾輩は名無しである :02/05/27 20:26
四月にも、ロブ=グリエの新作が出たよ。
でも定価1500とかいてあったから 2倍の値段だったから、まよったんだよね よし、 近いうちにもう一度いってみよう
160 :
吾輩は名無しである :02/05/27 23:41
えいやぁ!
161 :
吾輩は名無しである :02/05/28 02:41
シモンの全著作を述べよ
162 :
吾輩は名無しである :02/05/28 02:42
「おいげたいやきくん」 「いっぱつでもにんしん」 いじょうです。
163 :
吾輩は名無しである :02/05/28 04:02
人気ないのね、ヌーヴォー・ロマン。
164 :
吾輩は名無しである :02/05/29 06:35
福田和也って、シモンのことどう評価してんの
165 :
吾輩は名無しである :02/05/29 20:16
シモンの研究者よ、なんかかけ
166 :
吾輩は名無しである :02/06/04 23:54
なんか
________________________________ |:;:;:i;:;:;:/ |/|/:;:;:;:/::::::/::::::/::/ /;:::/ __,.-‐''‐、、 ミ;:;:;:;:/ /;:;| |:;:i;:;:;:::|/ /|:;/ーニニ.`/=、/;:/ //|/ _,,.-'",,.-‐´~```` ミ::::ノ /;:;:;:| .|;:;:;ヽ:::| ,,,``‐-/、ヽ // / ‐'" ,,,,,__.. i:::::: i;:;:;:;:;:| |:;:;:;:::::i ミィ`テ:;';';'ヽ、 ./'":;';'ヽヾシ i:/ /;:;:;:;:;:| |;:;:;::::::i ヽ,,ヽ;:;:ノ__ヽ ,イ.. ヽ;:;ノ-´` i__/;:;:;:;:;:;:;|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
168 :
考える名無しさん :02/06/07 17:17
早稲田文学でヌーヴォ・ロマン特集だぞ
169 :
吾輩は名無しである :02/06/08 08:46
平岡氏の訳と解題に萎えたのですが・・ 「現代的感性がとらえたコピー人間」って何よ。
170 :
吾輩は名無しである :02/06/08 09:19
>167 なんか、イイ
169以外の感想はないのですか?
172 :
吾輩は名無しである :02/06/14 14:25
sageちゃった。あげ。
訳はイイぞ これで720円は安すぎ 浅田彰「ロブ=グリエ「反復」は、読み出したらやめられないほど面白かった」ってよ
174 :
吾輩は名無しである :02/06/15 00:42
かっぱえびせん
175 :
吾輩は名無しである :02/06/15 02:35
とりあえず、『反復』訳のドイツ語のルビはめちゃくちゃ。
176 :
吾輩は名無しである :02/06/15 15:40
>>173 浅田じゃなく、君は? 『反復』の部分訳を読み出したら
やめられないほど面白かったの?
>>169 僕は模造人間byS田M彦を思い出したよ。萎え苗、裕木奈江
178 :
吾輩は名無しである :02/06/15 15:57
「あなたも、そういったコピー人間のひとりではないだろうか」
179 :
吾輩は名無しである :02/06/15 16:03
グリコ
180 :
吾輩は名無しである :02/06/15 16:05
うーん、 やった! パ・イ・ナ・ツ・プ・ル!
181 :
吾輩は名無しである :02/06/15 16:24
僕もコピー人間
182 :
吾輩は名無しである :02/06/15 16:48
わたしも!
僕はダッチワイフ!
184 :
吾輩は名無しである :02/06/15 17:15
コピーロボットは鼻を押すと良い。
185 :
吾輩は名無しである :02/06/22 09:29
age
186 :
吾輩は名無しである :02/06/22 18:42
ロブ=グリエの映画『欲望の前進的横滑り』(でしたっけ?ちょっと うろ覚え)はすごく面白かった。 出て来る女優もセクシーだし・・・(そういう見方は本質ではないと しりつつ、ちょっと萌え)。 『去年マリエンバードで』(ロブ=グリエ監督ではないけれど)なんか より、ずっとロブ=グリエ入門にふさわしい映画だと思う。 でも、たぶんビデオ化はされてないんだろうなあ。
187 :
吾輩は名無しである :02/06/22 21:40
ロブの映画『囚われの美女』も面白い 超カッコイイ スパイもので情報屋の主人公と その組織のボスでボンテージ姿で大型バイク乗りまわすブロンド美女 車イスの女、マッドサイエンティスト(?)、 いろんな場所で反復される違う人物のはずの同じ姿をした美女 ルネ・マルグリットの絵画の情景が反復され、海、夢・・・ うおー!!説明下手でスマソ!ぜひ見てくれ!!!
188 :
吾輩は名無しである :02/06/23 22:17
>>186 『快楽の漸進的横滑り』です。アニセ・アルヴィナはたしかに可愛い。
189 :
吾輩は名無しである :02/07/04 22:12
age
190 :
吾輩は名無しである :02/07/05 01:37
残ってたんだ、このスレ。 雑誌は売れているの?
『路面電車』全訳は近々、白水社より刊行予定!
早すぎるよ。まだ出ません。
193 :
吾輩は名無しである :02/07/06 01:05
今年中には出るかな。
196 :
吾輩は名無しである :02/07/11 23:00
なんで売れんのかね。 日本でそれっぽい作家とかおらんの?
日本人がやると馬鹿にされます おみゃーおフランスか!と・・・ 読んだことないですが倉橋由美子が一時期それっぽいのをしたらしい 金井美恵子の初期とかも、まあ一応それっぽいかも
198 :
吾輩は名無しである :02/07/13 05:18
蓮實の陥没地帯はどうよ
>>198 あれはかなりいいんじゃないでしょうか
でも『オペラ・オペラ・シオネル』はひどいですね
反復すりゃいいってもんじゃないと思いますが
200 :
吾輩は名無しである :02/07/13 23:23
渡部は、中上にはヌーヴォー・ロマンに通ずるところがあるって いってるけど、あえて深読みするとどの辺なのよ?
201 :
吾輩は名無しである :02/07/13 23:31
>>200 さんも早稲文のやつ読んだろうけど
一応、換楡的なヌーヴォーロマンに対して
路地という隠喩的なトポスを廃棄していった中上も
通じるところがあると。
デュラスが最終的に神話的な空間を描いてしまうという点では
デュラスより中上のほうがヌーヴォーということですけど・・・
映画のヌーヴェルバーグとは関連性ないのかな。 『男と女』とかスペクタクルもなにもないけどいまだに新しいよな 『欲望のあいまいな対象』とか、関係ありそうだけど……
203 :
吾輩は名無しである :02/07/14 13:07
おれ映画ぜんぜんわからん でもいま蓮實と武満の対談本よんどる。 すこし興味でてきた。ほんとに映画っておもろいの? 蓮實の文芸評論はすきなんだけど
後藤明生は?
205 :
吾輩は名無しである :02/07/14 20:14
>>187-188 どこでいつ観たんだ。うらやますぃ・・・・・・。
それに限らずロブ=グリエの監督作品って昨今は観るのが
非常に難しいよ・・・・・・。ビデオにもなってなかったと思うしね。
かくいう俺も、それについては蓮實の批評でしか接していない。やだやだ。
『囚われの美女』はたぶん2、3年前くらいにビデオ化しましたよ まだ探せばあると思うけど
ところでシモンの農耕詩は訳されていますか?
超亀レススマソ。あれ?そうでしたか。 うーん、今度探してみよっと。ありがとう。 観たいぜ!
209 :
吾輩は名無しである :02/07/29 23:50
ぬーぼーマーシー
>ヌーヴォー・ロマン ロマン・ヌーボウちゃうか?
サロートを一度も読んでいないのですが 手に入るものがあったらおしえてください
212 :
吾輩は名無しである :02/08/05 00:07
99/10/20 東京夕刊 社会面 01段 ナタリー・サロートさん(仏作家)死去 ヌーボー・ロマンの旗手 ナタリー・サロートさん(仏作家)19日、パリで老衰のため死去。 99歳。戦後のフランス文学に花開き、 時間の流れを転換した手法で世界の文学に影響を与えたヌーボー・ロマン派を代表する女性作家。 ロシア系ユダヤ人の家庭に生まれ、今世紀初め、フランスに亡命し、 第二次大戦後、「プラネタリウム」などの代表作を発表した。 50年代の評論を集めた「不信の時代」はヌーボー・ロマン派宣言といわれた。 (パリ・池村俊郎) こんなのありましたよ。死んだの結構最近なんすね デカイ図書館行きゃあると思いますけど
「ああ、これは駄目。まるでロブグリエみたいだわ」の名言を残しております。
>212,213情報サンクス 私の家の近くの県立図書館で探してみます ところで、いま、シモンの「フランドルへの道」を読んでいますが 私のほかに借りる人がいなくて2ヶ月ぐらい過ぎないと 催促が来ません。また本を返しにいっても また私が借りてしまいます うれしいやら、かなしいやら
ベルナノス「ウィーヌ氏」はどうなんでしょ? ヌーヴォーロマンの先駆的作品とか言われてるようですが。
216 :
吾輩は名無しである :02/08/18 12:47
地獄先生ヌーヴォー
217 :
吾輩は名無しである :02/08/18 13:43
>>216 それは何ですか?
すごく興味があります
218 :
吾輩は名無しである :02/08/18 15:58
アカシアでないかなぁ
219 :
吾輩は名無しである :02/08/18 16:24
ぬーべえだよ。
220 :
吾輩は名無しである :02/08/18 16:31
>>219 違うよ。
「地獄先生ヌーヴォー」は、
アーシュラ・ル=グウィン好きのフランス人作家が
「闇の手」というアイディアを文化人類学的な手つきで
都市伝説と結びつけた、ビュトール風の小品だよ。
当時横行していたヌーヴォーロマン風の作品に対する
パスティーシュにもなっている。
222 :
吾輩は名無しである :02/08/18 16:53
>>221 レーモン・クノーみたいな、
インテリなのにエンターテイナーを目指す奴かと思ったら
あれ一作で姿を消したのが惜しまれる。
某批評家説がある。
これは信憑性が高い。
それから、
釣りとイリュージョンをテーマにした
駄作があるという噂があるけど、
これは間違いだろう。
223 :
吾輩は名無しである :02/08/18 17:18
ひとりで盛り上がってても駄目。
_ , ― 、 ,−' `  ̄ヽ_ ,' ヽ ( ) ( ノ`ー'ー'ヽ ) ( ノ● ●( ) ( 〉 -――-( )_ _ `ー'l ● ( ノ ヽ ) 、‘ー'ー’ _ノ`ー' |  ̄| ̄ | / /7 / ̄ ̄/ / `ー´ `ー ´ `―´
225 :
吾輩は名無しである :02/08/20 04:43
>>207 「農耕詩」はまだです。
「植物園」とともに、邦訳が待たれる名作だそうですが。
たしか筑摩からでていた豊崎光一の単行本(タイトルど
忘れしました)に、紹介が載っていました。
226 :
吾輩は名無しである :02/08/20 15:48
新小説
227 :
吾輩は名無しである :02/08/26 23:19
>>225 『他者と(しての)忘却』ですね。清水=宮川の『どこにもない都市
どこにもない書物』も水声社から『ディアーナの水浴』と同時に
出たことだし、ちくま学芸文庫あたりで出してくれるかもしれませんね。
ところで、今、ロブ=グリエの La reprise を難儀しながら読んでいるの
ですが、たぶん他の小説を原書で読むよりは読みやすいのかも、と思い
ました。それでも理論書読むより語彙が多くて大変ですけど。なんというか、
前の描写をひきずりながら次の文章の単語の多義性が生きてくるのが
印象的だったりします。思わず笑いがこぼれるようなこともあったり。
これを日本語でやるのは難しいでしょうね。題名自体も「反復」であると
同時に「奪回・再占領」なわけで、翻訳者には恵まれているロブ=グリエ
ですが、これは原書を読むとまた別のおもしろさがあるように思います。
ソレルスの「公園」とか初期の実験的な小説の評価ってどうなんですか? ル・クレジオもそうだけど、説明が長いというか…、最後まで読めないんです。 ロブ=グリエやシモンは結構面白く読めたんですけど…。
229 :
吾輩は名無しである :02/09/02 21:34
早稲田文学の特集買い逃した…。 買った人の感想求む。
230 :
吾輩は名無しである :02/09/06 03:00
ようやくロブ=グリエの『消しゴム』を読んだけど 普通にミステリーとして面白かった 他のロブ作品の特徴であるくどいほどの細密描写も押さえ気味で スラスラ読めた。 くどい方の作品とこっちとどっちが面白いか、というと微妙だ そっちの作品もオモロイけど、正直読むのかなりメンドイし
田舎の物置から「嫉妬」が出てきたんで 貰ってきましたがいまだ手付かずのまま。 やっぱ超難解なのか?
232 :
吾輩は名無しである :02/09/08 20:14
サロートを久しぶりに読み返しました。 「あの彼らの声が…」と「生と死の間」。俺の中で再燃中。
>最後まで読めないんです。 ル・クレジオについて、天沢退二郎が全く同じことを言ってました。 『大洪水』は必要があって何とか読んだけど、って。 そういえば、しおりの解説と鉢巻き天沢先生でしたね(ぉぃ
234 :
吾輩は名無しである :02/09/09 16:27
ルーセルってヌーヴォーロマンなんですか?
235 :
吾輩は名無しである :02/09/09 17:44
カルーセル麻紀ってニューハーフなんですか?
236 :
吾輩は名無しである :02/09/24 23:06
「反復」っていつ頃出版するか分かる人います?
今まで三度もロブ=グリエの『弑逆者』に挑戦するも毎回すぐ挫折 これ読みきった人います?
238 :
吾輩は名無しである :02/09/24 23:13
>>237 明日『弑逆者』を借りる予定なんで、
読んだらまたレスしますよ。
ロブ=グリエで一番読みやすいのは「ジン」。 第2外国語のフランス語程度で原文も読める。 シモンで読みやすいのは「アカシア」
242 :
吾輩は名無しである :02/09/27 12:17
保全しちゃうぞ
『弑逆者』持っていたなあと本棚から出しました。内容をすっかり忘れて いたのだけれど、わざわざページを折り曲げて線を引いた箇所があった。 「私は、何もたいして言っていないのに、なにかの秘密、なにかの約束を 隠しているかのような、こいう言葉を聞くのが好きだ」 線まで引く箇所かよ〜、何に感じ入ったのだろうと昔の自分が他人みたい。 その並びにブランショの『至高者』があったのだれど、訳者・篠澤秀夫氏 のあとがきに、興味深いことが書いてある。 「ほとんどハイデッガーを思わせるブランショの思念は全く実存主義的で あったし、あり続けている。一方、個別的、現実的説明を欠く人物の登場、 筋のようなものの欠如、人間の顔や事物への異様な凝視という点だけを 取り上げれば、ブランショの小説はヌーヴォー・ロマンの特質と共通点を 持っている」 で、サロートを除けば、シモンもロブ=グリエもビュトールも、彼の 初期の小説の存在なしには考えられない…とも指摘している。 篠澤センセは、この『至高者』を「彼」「彼女」「彼等」ということばを 出さないように訳出しています。ブランショの小説の中でも、日常性の 雰囲気に富み、俗語表現が公文書的文体と入れまじっているので、その トライをしたらしい。 実存主義への興味の方から、私はこの本を手にしたんだったと思うけれど、 この解釈ヌーヴォー・ロマン好きの皆さんはどうでしょう? 40年代=実存主義、50年代=ヌーヴォー・ロマン論議、60年代=構造主義 批評という潮流の分析もわかりやすい。日本の構造主義ブームは、80年代 にファッションと共にあり、時を同じくして、私は「去年マリエンバード で」を見ました。
244 :
吾輩は名無しである :02/09/28 13:19
>>243 「ほとんどハイデッガーを思わせる」ってとこが微妙ですよね。
前にも挙げられた今年の早稲田文学の特集で、いつものように明晰に浅田彰が
図式化するように、第2次世界大戦によるヨーロッパの壊滅を「サルトルや
カミュといった前の世代の多くが、それを意識の次元で倫理的な問題として
書いたのに対して、シモンやロブ=グリエはそうした崩壊状態を無意識の次元で
存在論的な問題として受けとめて書いている」というのは、正しいのじゃないかと
思う。
「実存主義」によって「ハイデッガー」を指すのであれば、篠沢教授の見解は
成立するかもしれませんが、「描写」については、ブランショとヌーヴォー・
ロマンとではまったく違うんじゃないでしょうか。たとえば、ブランショは小説で
「そして、それでいて、円環がすでにわたしを導いているとはいえ、またわたしは
永遠に書かねばならなかったとしても、わたしは永遠を消すためにこう書くで
あろう。今、終わり、と」と書くことができる。これで小説を終わらせることが
できる。同じことをシモンなら「アカシア」に「ペン先に似たかたちの葉」の
描写でやるところで、ブランショは哲学のディスクールに頼る。
それでブランショに対しては、なんでこのひと小説書くんだろう?、と思って
しまうところがある。
とここまで書きましたが、篠沢教授の見解って、妙に限定がなされていて、
それならそう言ってれば、って感じでもありますよね(笑)。「という点
だけを取り上げれば」とか「サロートを除けば」とか。前者は、それ以外の
点では違っている、ってことだし。「存在なしには考えられない」ってのも、
シモンやロブ=グリエやビュトールが別にブランショと同じことをしている、
ってことを言っているわけではないし。でも、この描写をめぐるブランショと
ヌーヴォー・ロマンの差異は大きいと、私は思います。
だから、篠沢教授に対しては「存在なしには考えられない」ということを
両者の「共通点」に対する指摘としてではなく、「差異」に対する指摘と
しておっしゃってください、とお願いしたい、ってところでしょうか。
245 :
吾輩は名無しである :02/09/28 19:18
ブランショ読んだことないなー 「私は悲しい」と書くのと その悲しさを描写で表すことの違いみたいなもんすか? 前者はどんなに言葉をたしても結局「悲しさ」の説明にしかならないが 後者はその過剰さにおいて、どんどん「悲しさ」からずれていく、みたいな なんかアホっぽいなー。ぼく四流大学生なので許してチョンマゲ
246 :
吾輩は名無しである :02/09/28 20:05
蓮實重彦が駆け出しの頃『批評あるいは仮死の祭典』で、 ロブ=グリエ論書いてたのを昔読んだけれど、 あの本自体はフーコーやドゥルーズやバルトのインタビューあたり が売りになっていたが、 蓮實自身が一番いれこんでいたのはこのロブ=グリエ論という気がした。 あれってロブ=グリエそのものを読んでる人からしたら、 どのような印象があるのでしょうか?
247 :
吾輩は名無しである :02/09/28 21:00
>246 蓮實のロブ=グリエ論の要点を教えてよ
248 :
吾輩は名無しである :02/09/28 21:16
ロブ=グリエの「嫉妬」を再読したけど退屈でした。 あれは技法がわかってしまうとだめですね。文章もレベル低いし。
249 :
コギャルとH :02/09/28 21:16
250 :
吾輩は名無しである :02/09/28 21:16
結局ヌーヴォーロマンって再読にむかないですよね。 一回こっきり。おしゃれだけど。
>>250 たしかに。たんにメンドイというのもあるが
「反復」がテーマのロブも、読書の「反復」はしない
うまくないな・・・
>>244 さま
浅田彰の図式「倫理的な問題と無意識の次元」は、確かに明晰で
ヌーヴォー・ロマンの価値を再考するきっかけになりそうです。
篠沢氏の挙げた「説明のない人物、筋の欠如、顔や事物への異様な
凝視」といった実験的技巧を表面的に押えるだけでは、この潮流の
本質を捉えられないようですね。篠沢氏の解説は「思念」と「技法」
を分けて捉えるというのもワケがわからん。だって分けられないもの
じゃないのかな、それらは…。
「無意識の次元の存在論的な問題」ということは、「人間の
原型に触れるかどうか」というときの「原型」に対し、彼らの姿勢は
意外にも真摯だったのではないか。再読したり新たに読んでみようか
と思わせられます。
ところで、あなたは「やれやれ」さん? 前に、この潮流が
「見捨てられた墓」かもしれないと指摘を受けていましたが、社会科学
を揺りかごとした私には、浅田氏がヌーヴォー・ロマンを分析する
ことの意味が少しわかるような気もします。
ヨーロッパの戦後の虚無を払う原動力となった潮流を論考することは、
確かに今さら古い墓をあばくこと。しかし、案外そこには腐食していない
ミレー描くところのオフェーリアのような死体が出てくるかもしれない。
強引な結びつけではありますが、第2の敗戦「バブル崩壊」を経て
将来へのビジョンや拠って立つ価値を失っているこの社会で、
ヌーヴォー・ロマン的なうねりが期待されてはいないか。
何かこう、文学でも映画でも「癒し」はもう結構という気がする。
そういう気分にうってつけの作品がないものか。
クノーはいいんですが、正直私も「マリエンバード」でうとうと
寝たし、ロブ=グリエも読んだ内容が記憶になく情けない。
ファッションから入った体験はダメですな。
253 :
吾輩は名無しである :02/09/28 23:49
Jヌーロマ
>>マダムBさま 「やれやれ」さんってどなたでしょう? 「見捨てられた墓」ですか。先の対談で浅田氏は「壮麗なる廃墟」と言って おりましたが。ロブ=グリエやシモンを読む、というのは、彼らの「言葉」との 関わり方が自分にとって必要な何かだから、ということ以外に、私の場合、 理由はないように思います。私も社会科学を揺りかごとしたクチですが、 「国家」だの「権力」だのといった言葉を主語として文章を書くたびに、自分は どれだけこれらの言葉をめぐる体験を「反復」しえているのか、と思う。 それは水村美苗の新刊『本格小説』を読んでも思うことで、上下巻一気読み してしまったのですが、それはあなたのおっしゃる「墓あばき」の成果のひとつ かもしれない。ロブ=グリエやシモンとはまったく違うけれど、言葉をめぐる 体験を「反復」する欲望に満ちたこの小説は、時折、読み返してしまうものに なりそうです。
>>255 早とちり失礼しました。
このスレの47に対する50の「やれやれ氏」のレスが興味
深かったもので、つい…。
学生運動をやっていたほど年は行っていないので、「国家」や
「権力」という言葉には私もピンとくるものはないです。しかし、
これを「制度」や「組織(学校やらクラブなども含めて)」に置き換え
ると、実体(もちろん真の意味で実体などはないでしょうが)を伴った
言葉として受け止められる気はします。それこそ匿名化された個人であれ、
筋の欠如であれ、特定事物へのこだわりであれ、ヌーヴォー・ロマン
的に無意識の次元に至っても、私はそれらに規定されているのだという
感じがしています。最近、各組織からは離脱していますがw。
浅田氏の「壮麗なる廃墟」に込めた意味はよく分からないけれど、
うらぶれた廃墟ではないという点にそそられますね。廃墟にひそむ
気配に、きっと何度か訪れる価値があるのだろうと解釈します。
水村さんの新作いいですか。この人は、自分を消費しない人ですね。
何かもう少し、辻邦生との往復書簡でも気取ってレスつけたかった
ですが、この辺にて。
またマダムBかよ! 俺のROMってるスレにばかり……。 文芸文庫スレにカエレ!
>257 マダムBは良質のレスしてるから、おれは支持しまつ。
>>257 ふふっ。きっと気が合うんだよ。
友だちになろう。
だって、ヌーヴォー・ロマンのスレに来ちゃう人なんて!
>259 しかし、マダムBはファッションとしてヌーヴォー・ロマンを読んだという罠 (……煽りながらも、今後もいいレス期待してます)
>>マダムBさま 水村さんの新作はいいです。日本の戦前から戦後を経て現在にいたる歴史小説と してもよくできているし、何よりも戦後日本を舞台として『嵐が丘』を書いて しまう、というのは、それだけで心躍る。彼女のこの作品のおかげでひさびさに 『嵐が丘』を読んだのですが、文庫500数十ページ一気読みでした。辻氏との 往復書簡で水村さんがおっしゃっていた「これ以上先へ行ってはならぬぎりぎりの ところまで連れてゆかれる」体験をしたのでしょうか。 と、ここはヌーヴォー・ロマンスレでしたね。 ロブ=グリエやシモンらは、おそらく1930年代半ばから40年代前半の ヨーロッパの経験を、バタイユやブランショ、ヴェイユといったひとびととは 違ったかたちで思考しているのだと、私は思います。小説というジャンルによって のみ可能な思考というものがある。しかし、あらかじめそうしたジャンルがある わけでなく、あるジャンルと他のジャンルの争いがあるわけでもない。あるのは 言葉の闘いに参戦し他のジャンルに属しうるある言葉を自らのうちにかろうじて 位置づけ、領土を確保しようとする営み、それが書く、という営みだと思うの ですが、ロブ=グリエやシモンを読むとそれがよくわかる。結果的に、彼らの 小説は、映画というジャンルや絵画というジャンルと、あるいは、哲学という ジャンルや歴史学というジャンルと、闘っているように見えるのですが、それは 違う。言葉をめぐる闘いがそこでは演じられているのであって、先の経験は、 内容においてだけでなく、形式においても思考され、反復されている。そこから 社会科学が学びうることは多いはずで、それはまた、バルトの諸著作にもいえる ことであるように思うのですが、それはまた別の話。 しかし、掲示板というのは長話には向きませんね(笑)。
>>259 婦人とと友だちになると間違いを起こすので、覗くひと専門だ。
263 :
吾輩は名無しである :02/10/02 21:10
ロブ=グリエと初期のソレルスやル・クレジオの具体的な違いは それぞれどの辺にあるんでしょうか? 「説明のない人物、筋の欠如、顔や事物への異様な凝視」といった部分は 共通しているのではないかと思ったのですが、 ロブ=グリエが特に描写によって小説を構成しているのに対して、 初期のル・クレジオはひたすら過剰に書き込んでいるという違いを感じたのですが。
264 :
吾輩は名無しである :02/10/07 10:17
このスレ読んで興味を持ちました。 とりあえず現在刊行されているものから読んでいこうと思ってるのですが、 グリエは文芸文庫からふたつ出ていまして、 どちらを先に読めばよいのかわかりません。 それからの理想的な順番も教えてください。
>>265 でも、文芸文庫の2つのうち、いかにもロブ=グリエらしい作品といえば
『迷路のなかで』の方じゃないかな。
267 :
吾輩は名無しである :02/10/08 14:18
うん、俺も『迷路のなかで』の方が好き。 ,−' `  ̄ヽ_ ,' ヽ ( ) ( ノ`ー'ー'ヽ ) ( ノ● ●( ) ( 〉 -――-( )_ _ `ー'l ● ( ノ ヽ ) 、‘ー'ー’ _ノ`ー' |  ̄| ̄ | / /7 / ̄ ̄/ / `ー´ `ー ´ `―´
269 :
吾輩は名無しである :02/10/08 16:04
大澤の髪型は謎だよなぁ
大澤先生は、なぜ著名人の誕生日を異常な程の執念でもって暗記しているのですか? それから、なぜ、いっつもピンク色の服を着てテレビに出ているんですか?
271 :
吾輩は名無しである :02/10/08 18:30
バルトといえば、『消しゴム』に関して「客体的文学」という評論を書いてたらしいですが、どこで読めるのでしょうか。
Webcatでどうぞ探してください。話はそれからです。
ヌーヴォー・ロマン的とも言われるデュラス。 久しぶりに彼女の映画をやるねえ。 「マルグリット・デュラスのアガタ」(81年) 10月24日(木)午後6時半 東京飯田橋・日仏会館 これは見てないから、見たいけれど、たぶん行けないなあ。 彼女が生涯抱き続けた次兄への狂気をはらんだ愛と、別離の 記憶をつづる(以上、きょうの朝日の夕刊より)。 筋がありそうで、面白そう。何の映画だったか、窓枠が映って いてカーテンが風になびく映像ばかりで、ひたすらささやく ようなナレーションだけのものなんか、すわっているのしんど かったもんなあ。きれいだったけれど。あれも日仏で見たの だったか…20年近く前。
274 :
吾輩は名無しである :02/10/27 16:35
あげ
>>273 亀レスですが。
『アガタ』といえば、邦訳は『死の病い』とともに今や懐かしの
ポストモダン叢書から出ていましたね。ちなみに、ジャン・リュック・
ナンシーの『無為の共同体』、モーリス・ブランショの『明かしえぬ
共同体』も同叢書でかつては出ていたわけですが、ブランショの本は
ナンシーの本への応答であり、そこに『アガタ』への言及がある、と
いう関係になっていたりします。『アガタ』の復刊は……ないか、やっぱり。
276 :
吾輩は名無しである :02/11/04 18:28
ロブ=グリエをボロクソに貶している篠沢教授の著作を手に入れた。 アホだね、篠沢教授。クイズダービーで倍率高かったのは冗談でも何でもなかったのか。
277 :
吾輩は名無しである :02/11/04 19:59
>>276 篠沢教授ってロブ=グリエは嫌いだけど、
シモンは評価してるみたいだし、
ル・クレジオには「初期の文体に戻ってくれ」みたいなことまで書いてたな。
評価軸のよく分からん人だ。
278 :
吾輩は名無しである :02/11/05 13:44
サロートを読んでいると、舞台を見ているような感覚にとらわれない? 時々あるじゃない、「喫茶店」とか「とある一室」みたいな閉鎖空間で、 その場にいる数人のやり取りを追うだけの劇。あれみたい。 特に『生と死の間』の序盤とかまさにそうじゃない?
>>240 読み終わりました?『弑逆者』
もし読み終わったのなら、感想ギボンっす
どーでもいいことだけど俺の持っている「黄金の果実」 平岡篤頼から高井有一に献呈された物だ・・・・ ちなみにヤスケンに献呈された物も見たことがある。
281 :
吾輩は名無しである :02/11/10 00:04
282 :
吾輩は名無しである :02/11/10 00:21
このスレの優良度にうれしくなる。 ロブ=グリエをグリエと略すのはNGだと 平岡篤頼が咳き込みつつハスキーに言っていました。 あの優良翻訳者はまだ健在でしょうか? 心配。
283 :
吾輩は名無しである :02/11/10 00:22
アナルからチンポ引き抜くとき、 「ヌーヴォー」って音がする感じがしない?
284 :
吾輩は名無しである :02/11/10 00:24
射精後のちんぽを舐めてキレイにしてもらってるときの、 最期の一舐めの音に似てる。
285 :
吾輩は名無しである :02/11/10 00:25
おおい。他でやってくれ。頼む。m(_ _)m
286 :
吾輩は名無しである :02/11/10 00:27
288 :
吾輩は名無しである :02/11/10 00:46
いつになったら『反復』を出版してくれるんだろう・・・
>>289 コンテンツの大部分で中味の文章がないってことは知ってるが。
291 :
吾輩は名無しである :02/11/10 03:33
292 :
吾輩は名無しである :02/11/10 16:55
ところで、河出の「今日の海外小説」シリーズに続刊として予告されていた シモン『導体(仮)』は一体どうなったんでしょうか?
>>289 美香の持ってる国語便覧以下のスカスカ具合ということで知ってるが。
ロベール・パンジェってどう?>仏文専門もしくは詳しい人 手元にあるThe Nouveau Roman Readerに載っているのは、"Baga" "The Inquisitory"と"Fable"からの抜粋なんだけど、結構おもしろい んだよね。
ロベール・パンジェ面白いっすよ。たぶん。 最初があれなのでベケットの子分格として扱われることが多かったようですが、 ベケットよりずっと「マジメ」に書いてる印象(自信ないのであくまでも印象)です。 そういえばベケットが幾つか英訳を手掛けてたような? インタビュー読んでもなんか人柄良さそう。 手許の『ロベール・パンジェの仕事場』(訳題仮)って本を見ると 既に40冊以上の著作(含、戯曲)があるみたいで、とても手が回りません。 『審判』なんて、例によって句読点もないので頭も回りません。 誰か訳出してください。
パンジェやオリエが日本でほとんど翻訳されない理由って何かあるんですか? ロブ=グリエやシモンの翻訳数が比較的多いことを考えると、 やっぱり評価が劣るからなんでしょうか。
ありがとー!!>Tangoさん 『審判』ってThe Inquisitoryのことですよね。英訳はそこそこ読みやすい、 というか、こないだまで読んでいたギャディスの小説もそうだったし、句読点 のない小説って結構読んだことあるからかもしれない。誤読しまくっても 良いという雰囲気があるし^^; 実際、ジョン・アップダイクが書いている記事の中でのエピソードですが、 英訳者にこうアドバイスしたそうです: 「論理についてはあまり気にかけなくても良い。私の小説内の全てが、それに 抗うように仕向けられているのだから」 なんて素晴らしい、翻訳者フレンドリーな作家だ(笑) ところで、最初、ってEntre Fantoine et Agapaのこと? 読んだことない んで、ちょっと紹介していただけませんか>Tangoさん
>ixionさん 「最初」というのは、最初に書いた戯曲がベケットのナントカと同時上演だった ということでっす。確か『ヌゥボォテアトルの歴史』って本に書いてありました。 言葉足らずでスミマセン。 私も随分前に友人の手ほどきで4、5冊読んだきりなので、 詳しいことは専門家の方の登場を願うばかり。 しかも、その友人ってただのコックだし。。重ね重ねスミマセン。
いえいえ、ありがとうございます>Tangoさん カッコいいなぁ、ヌーヴォーロマン読みながら調理するコック。 俺もそういう本読みの友人が欲しい…周りに文学の話する人間が1人も いないぞ^^; そういえば、クロード・オリエも、名前しか知らないです>296さん
300 :
真ころにゃん ◆xBMFVwwC0s :02/11/10 21:02
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301 :
真ころにゃん ◆xBMFVwwC0s :02/11/10 21:04
302 :
真ころにゃん ◆xBMFVwwC0s :02/11/10 21:04
やっと見つけた。取り敢えずこれでも。 「ロベール・パンジェ フランスの小説家(1920- )。はじめ法律を修めて弁護士となり、 また絵画に長じ、一九五〇年には個展を開いている。サミュエル・ベケットと親交がある らしく、お互いに作品を翻訳し合ったりしている。本書に触れられているような幻想的な 風土を舞台としたいくつかの小説を書いたのち(代表作『グラール・フリビュスト』一九五 六)、ベケットふうの、極限的な生活状況における、卑俗で悲惨で陰鬱な意識の空転を 描いた小説を書き、『異端審問』(一九六三)で批評家賞、『誰か』(一九六五)で フェミナ賞を受賞している。戯曲・ラジオドラマも書いている。」 (ロブ=グリエ『新しい小説のために』P149) 『異端審問』とあるのは完全に間違いで、実際はブロワ家という家の下男が延々と訊問 され続けるという、どこかカフカの『審判』を思わせるような「作者自身にヘンな自虐趣味 でもあるじゃないか知らん?」って話です(笑 と言っても、そのブロワ家ってのが、かなり具体的に奇妙な家ではあるんですが、、たと えば奥方が交霊術(でいいのかな?)にはまっていたり。。 ところで交霊術って1900年代の初頭あたりのブルジョアの流行りなんでしょうか? 他でも出てきたの読んだことあるけど。 あと全く関係ないけど、平凡社の「中世思想原典集成」が完結しましたね。 いま揃えておかないと、きっとすぐ絶版になるんだろうなあ・・ああ首まで回らない。
水平線の端から端に、巨きくて滑らかなスクリーンが拡がっている。その上で、 蒼白い微塵が輝いている。灰色の水蒸気が空気の振動と水の渦巻きを覆っている。 上方では、沖から溢れ出た大きないくつもの雲がひとかたまりになり、再び千切れ 千切れになっては、次第に北の方へ遠ざかっていく。下方では、大きな波がくだけ、 さらに小さな波になって、岸に沿った平らな岩の上に広がる。中間点では、不可視 だが、変移が起こっている──空と海が溶け合い、分離不可能で・・・(『治安維持』冒頭) これってル・クレジオの『大洪水』を髣髴とさせませんか? というかクロード・オリエの方が先なんですが。 先に『大洪水』を知って、すっかりル・クレジオに心酔していた私は 思わず「我発見せり!」と叫けんだ記憶が・・。
>>304 オリエの『治安維持』については、リカルドゥーが分析してましたね。
リカルドゥーの本は邦訳もあるけれど今では入手困難。あと、テル・
ケルの1964年の何号だったかで「新しい小説」と題された討議が
行なわれていて、そこにオリエが出てます。ちなみに司会はミシェル・
フーコー。ロブ=グリエの『嫉妬』をめぐってのやりとりなど、今
読んでもおもしろいです。
>>305 リカルドゥーのは「クロード・オリエの美しい文章」ってやつでしょうか?
今度から古書店巡りに行くときは気をつけてみるです。
そういえばクロード・オリエという人もいい人そう・・というか身仕舞いがきちんとしてる
イメージが何故あって、こういう人はなんか良いです。
文章も、一見やたらと凝った作りのようだけど、「徒に比喩に淫する」というのとは違う
ので気取りがないというか、、肩肘張らなくても楽しんで読めます。
むしろサガンの若書きなんかの方が余っ程気取って見える(笑
てか、ヌーヴォーロマン的なことが書けなくて申し訳ありません。
読者の側にいる者の態度はそれでいいんじゃないか、という割り切りがあるのですね。
開き直りとも言いますが。
クロード・オリエの邦訳も、この際、お待ちしちゃいます。というか是非。
>>306 「創造的な描写――意味との競争」とか「裏切られた描写」です、
リカルドゥーの邦題『言葉と小説』という本の中に入ってます。
オリエやパンジェって邦訳を出してくれる出版社ってあるんでしょうか?
ロブ=グリエの『反復』すら予定がない状態では、期待薄かも。
シモンはノーベル賞作家だから予定されてるだけで、おそらく『アカシア』と
同じ運命を辿りそうだし。あれが品切れ再版予定無し、なんて信じられない。
>>307 >ロブ=グリエの『反復』すら予定がない
がーん。それ本当ですか?
早稲田文学に載った以上は出版されるものと思ってました。
やっぱりシモンは特別扱いなんですね。
『ファルサロスの戦い』が復刊されたから他の作品も…と、
甘い期待をしていたのですが。
『治安維持』の冒頭、良いですね。今度読んでみます>Tangoさん >オリエやパンジェって邦訳を出してくれる出版社ってあるんでしょうか? この時代にヌーヴォーロマンの翻訳を新しく出してくれるほど、気合いの 入った出版社はなさそうですが…。 そういえば、前出のThe Nouveau Roman Readerって本のIntroductionが なかなか面白くて、ヌーヴォーロマンを概観しているのですが、語り手の 客観性という点から、フローベールは良いとして、ディケンズやヘミング ウェイなどと描写の比較を行っています。つまり、さまざまな文学作品に ヌーヴォーロマン的な描写の鋭さは散りばめられているわけで、それを 「抽出」した諸作品を読むことは、文学という全体のある一面を辿り直す ことに役立つということで… だから翻訳ちゃんと出せ!!>各担当出版社
>>309 そうなんですけどその「抽出」ってとこが問題で、要するに、技術の
「実験」や「披瀝」にすぎないもので、再読はできないし、筋はつまらない、と
いう「常識」がヌーヴォー・ロマンに対してはできあがっているんじゃないかと。
そんなことないと思うんですけどね。
うん、そんなことないよね。 何というか、速度のとり方の問題だと思うんだよなぁ、読書って。 ヌーヴォーロマン(とされているもの)の諸作品は、自分なりのぴったりした 速度で読めば、とても気持ちの良い読書になる。例えば部屋を見るときに、 さっと全体像を見るのではなく、壁紙の模様から始めてゆっくりと見ていくと また違う感じ方があるように、描写というのも速度によってさまざまな顔を 見せるのだということを、読む側も意識すればいいだけだと思う。 今、一方で私立探偵スペンサーシリーズ読みながら、他方でデュラスの『廊下 で座っているおとこ』読んでるけど、仮に同じスピードで読んだら、回転数 間違ったレコード聴いてるみたいに印象に残らず通り過ぎちゃうだろうしね。 サロートなんかは結構読み返してるなぁ。
>>311 実はさっきのレスの続く部分に、バルトの「貴族的な読者」のことを
書きかけてやめたんですが、まさしくその読む「速度」の問題なんですよね。
ヌーヴォー・ロマンの最良の読み手はリカルドゥーではなくて、バルトだと思う。
「技術」への誤解を招いたのは、リカルドゥーの責任が大きい。日本だと渡部直己
とか。
313 :
吾輩は名無しである :02/11/11 18:25
渡部直己は不勉強な人で、自分でも 「リカルドゥーの数冊だけで評論家として10年持った」と自慢していました。 ロブ=グリエ理解もお粗末。 ロブ=グリエには初期「視線派」期と、言語運用の可能性を意識しはじめた「ヌーヴォーヌーヴォーロマン」期 と、自伝回帰三部作期の、少なくとも三つのステージでとらえられるはず。 直己が描写描写と言っているのは、最初の視線派の頃の話。 直己も直己。直己にだまされる奴もだまされる奴。 まあそういいつつ私も不勉強なので、 人のことをどうこう言っている場合ではない(笑) しかし、ヌーヴォーロマンの作家たちが、ある時期からそろって 自伝を書き始めたという現象をどう位置づけたらいいのでしょう?
>>313 なるほどそうだったのですか…直己に騙されたあ!
しかしさかんにヌーヴォーヌーヴォー言ってたからなあ。最近でもまだ言ってるけど。
彼の専門ってなんなの?
ところで早稲文に載ってた『反復』をいつか読む日を夢見て
これからフランス語を勉強しようかとマジで悩んでいるのですが
どうしようかなあ…就職活動もあるのに…
>>314 いいんじゃないでしょうか。『反復』一度ざっと読んで、今、ゆっくり
読み直してるんだけどおもしろいし。そういうのきっかけでないと
語学なんて勉強できないし。あと『反復』についていえば、313のいう
3つの時期が全部入ってるって感じ。
>>313 それについては、今年の『早稲田文学』7月号の特集で芳川泰久が
仮説をたてているので、ご一読を。説明するのはめんどうなので
カンベンしてね。
ああありがとう
>>307 全く記憶違いだった。。
いま調べたら「オリエの美しい文章」というのは、討議の中で出てきた
言葉でした。「創造的な描写」ぜひ探してみます。
オリエの「ある近代的街区のパラノミックな描写」という文章が「非常に
美しい文章」だそうなので、こちらも読んでみたいですね。
翻訳が待たれます。
>平岡篤頼から高井有一に献呈された物 >ヤスケンに献呈された物 どちらも神保町は田村書店で売られていた帯付美本。ヤスケンは95年ごろ手にとってほーと思ったが その頃汚かったが1冊持ってたのとほかに探してるのがあって見送った。その1冊を友人に譲ったので 今年の初めに高井を入手したのだが、特に高価でもなくついこの間まで献呈本だと気づかなかった。 全くカンケーない話でスマソ。
>>317 いやなんの。サロートを遣り取りできる友人がいるなんて羨ましいよ。
名前はちょこちょこ出てきてるけど、あんま突っ込んだ話がでないね。
寡作なのがいけないのか…。
>>273 ブランショの本に言及があるのは『死の病い』の方でした(;^_^A
うろおぼえでごめんなさい。
>>318 317じゃないけど。
>名前はちょこちょこ出てきてるけど、あんま突っ込んだ話がでないね。
サロートについて書いてるHP少ないですしね。
個人的には「あの彼らの声が」とか好きなんですけど。
英語の長文うp失礼します。 BAGAの英訳本を見つけたので梗概だけ紹介。 Robert Pinget's early novel BAGA tells the story of the king of a mythcal country and or his prime minister, Baga. The king is unusually inept, a man whose crown was so big at his coronation that he had to stuff it with paper in order to keep it on. He has no interest in government, preferring to spend his days tending his plant, playing charades and eating. Baga, however, is the power behind the throne and it is he who is responsible for the country going to war. This bout of activity further convinces the king of his dislike for government and he retires to the woods to become a hermit. Lather, posing as a woman, he becomes involved with two magnificently silly nuns and the conversion of a young woman. But these adventures are interrupted by Baga who takes the king back to his throne and his rightful place. スウィフトスレの方、失礼しました。
>>320 すまない。おれが持ってるのトロピスムとプラネタリウムと不信の時代だけなのよ。
「あの彼らの声が」って知らなかったよ。
いや。微かに覚えがあるから忘れちゃったんだろうな。
好きって聞くと読みたくなっちゃうよね。
しょうがないから現在不信の時代で復習しつつプラネタリウム読んでます。
読んで改めて思ったけど読みやすい。
これが特殊なものだという先入観がないままに読んで来たからなんだろうな。
>>322 俺が持ってるのは
「あの彼らの声が…(菅野照正訳、中央公論社)」と
「生と死の間(平岡篤頼訳、白水社)」
だけですわ。なんでこんなマイナーな奴だけしか持ってないのだろ。
プラネタリウム、読んでみたいです。
>これが特殊なものだという先入観がないままに読んで来たからなんだろうな。
そうですね、最初に「登場人物のトロピスムを自由に代弁できる存在=話者」なんだな、
って事だけ飲み込めれば、あとはそういう形式の小説だと思って割と自然に読めますね。
俺の場合はヌーヴォー・ロマンという言葉自体知らずに読んでいただけなので、
単なる無知なんですが。
サロートは『不信の時代』『プラネタリウム』『生と死の間』だけかな、 もってるのは。サロートといえばドゥルーズがときどき名前を挙げて いたような。どこでだったかは今、すぐには思い出せないけど。『フーコー』 とかでもふれてたかな。
294からの流れ、ほれぼれしますね。途中のあぼ〜んされていないコピペが まるで戯曲で言うところのコメディ・リリーフにすら見てしまう。 むかし古本屋さんで買った『現代思想』1978年12月号は「現代日本の思想」 特集だが、ロブ・グリエと蓮実先生の対談「イデオロギーとしての物語」が 掲載されていた。そんなの忘れていましたが、ここで話されていることに 応える密度濃い内容なので、何回かに分けて要約と抜粋を試みてみます。 まず、<イデオロギーとしての物語>という節から―― [蓮実]物語は今、文学のみならず、記号流通のあらゆる領域や水準で 思考を規格化して、思考から本来の自由な運動性を奪っている。一般に 物語には、良い物語と悪い物語が存在していると信じられてきた(反動的と 進歩的とか、ブルジョワジーとプロレタリアートのそれなど)。 それらの葛藤にあって、良い物語を選択することが前衛の義務と権利で あったが、ロブの小説の刺激性は、二者択一を強制する物語そのものに 抗うことにあったと思う。 [ロブ]L'Historeの領域まで拡大して問題化する必要がある。文学の物語 でなく、歴史的な物語をも問題にすべき。左翼思想発展のなかで「歴史」は 禁域としてあり、フーコーも私もL'Hommeの概念から始めたが。 マルクス主義のイストワールにせよ、概念は典型的なものであり、ブルジョ ワ的歴史家たちが口にしたものと同じだった。またしても、「真実」の概念 なるものに律せられた思考運動をイメージとして描いたにすぎない。 われわれは、「真実」に対して「自由」概念を基盤にした。その概念を 虚構という領域で物質的に示そうとした試みだったと言える。 リカルドゥ―がヌーヴォー・ロマンと呼んだものの重要さは、抑圧的概念 たる「真実」に対する最終的反抗にあったということである。
つづく<分割された読者>の節は、蓮実先生の「表層」独壇場で、 ロブは相槌しか打っていないw。 [蓮実]ロブの小説には、解決されるべき「問題」など何ひとつ提供されて いない。露呈されるべき「真実」もない。だから、良い物語を語ろうとも しない。こうした姿勢は、小説を深層への運動ではなく、どこまでも表層に とどまる運動として組織する。この問題をエクリチュールにかかわる小説家 の側でなく、レクチュールにかかわる読者側から考えてみたい。 ヌーヴォー・ロマンの重要さは、後継者をもったとか豊かに発展したかと いった視点でなく、読むことの中に不可逆的な変容をもたらした点にある。 それより前のジッドなりモーリャックなりに対し、その作家や作品を好きで あるかないかという視点から、読者は二つのグループに分けられた。それは 審美感であり、政治意識の問題だった。 ところが「問題」「真実」がなく、良い物語を求めないヌーヴォー・ロマン は好き嫌いの対象ではなく、読者をこれまでにないやり方で二分化した。すな わち能動的読者と受動的読者である。 能動的読者とは、物語を可能にしたより大きな物語、つまりL'Historeに 組み込まれてゆく過程であると意識しつつ、それを戦略的にうけいれ、 みずからを「歴史」という「物語」の機能に従順であるかに振舞う。 その装われた従順さは、「歴史」の機能と限界とを身をもって生きることの 不自由を意味する。自由という点では、受動的な読者の方がはるかに自由。 この読むことの不自由に直面した読者は、みずからがかかえこんだ困難 ゆえに、読む作品が伝統的か革新的かといった判断を恐れる必要がなく なったとも言える。
<分割された読者>(この見出し、あまりよくないなー)の節を受け、 ロブが語る<自由と真実>の節―― (隣で家人が構造主義につづくポストモダンと日本バブル経済の関連に ついて酔っ払いながらしゃべっていて、うるさいw。集中したいのに…) [ロブ]ヌーヴォー・ロマンが読み手の自由にかかわるということは、 擁護者リカルドゥーによってもあまり問題にされたことはない。 作品における自由は、作家のものであると同時に読者のものでもある。 その点、リカルドゥーの理論化、体系化の試みに賛成しかねる。それは 既存の価値判断の基準に反抗するヌーヴォー〜初期の姿勢が、かえって 新たな価値判断基準を規範化してしまったことになる。 (家人、うるさい。私がココア入れてるすきに、こんどは、池内カフカ 「掟の門前」の岩波文庫版と白水社版を取り出し、訳の違いを講釈し始めた。 はよ、寝ろ!) 人びとは「真実」を示されると安心するが、「自由」を自由として 示されると落ちつきを失う。 20世紀が持ちえた政治体制のうちで、最も国民から愛され、最も大きな コンセンサスを得たのはナチスム体制だろう。これは、悪しき精神の持ち 主が巧みに興論を操作して成立したのではなく、国民大多数が「自由」の 欠如に心から満足することで維持されたものだ。「真実」の甘美さと 「自由」の不快さとのみごとな統合が見られる。 ヌーヴォー〜のうけいれられるのに時間がかかったのは、「真実」の徒で ある批評家と読者が、「自由」擁護のヌーヴォー〜に執拗に抵抗したため。
「あらし」のような長文カキコは、まだつづく。 ちょぃとスキップして<サルトル的小説>と<ロラン・バルトとロブ= グリエ>の節のレジュメを…。 ちなみに、この対談は、フランスで『弑逆者』が執筆後30年たって発刊 された直後に、ロブが来日して行われている。 [ロブ]今度刊行した小説は、主人公がサルトル的な小説だが、もちろん サルトルに抗う意味で書いていた。それは、哲学としての実存主義に反対 するのではなく、『文学とは何か』における小説理論と『自由への道』の 小説実践に反対するものだ。 われわれ世代は、サルトルを通してフッサールやハイデッカー、ヘーゲル までをも知った。バルトと私は、小説と批評の二つの領域でアンガージュ マンの理論に反対した。それそのものの否定ではなく、フォルムへの アンガージュマンという姿勢だ。「自由」の真の担い手はまさにテクスト そのものであり、作中人物の思想ではない。 フォルムという点では、サルトルの小説のそれは、思想が伝達されるに ふさわしいもっとも無力な言語形式による因果律に従属していた。 因果律にもとづいた説話技法の単一性は、事実を断定する単純過去の 用法とともに最も「自由」からは程遠いものである。なのに、サルトルは それが文学における重要な主題たりうるとさえ考えていたようだ。 『覗く人』で単純過去を使ったのは、アイロニカルというより罠としての 用法である。心に隠された事件という設定から、バルザック的な伝統の 説話技法を活用し、アリバイとしての物語を三人称単数の単純過去で 表現した。テキストにある語りえない空白が増大して侵蝕して、話者は 現在の表面に押し出されてしまう。 説話論的な体系が、どこまで体系として機能でき、そこから先は物語と して語りえなくなるかという限界を見きわめるために、必須の試練だ。 われわれはみな、物語に包囲されて暮らしていながら、説話的磁力が 存在をどのように犯し(ママ)、いかなる形で分節化しているかわから ないまま、物語の不断の侵蝕作用に怯えることすら忘れている。
最後に、映画のヌーヴェル・ヴァーグとの違い
>>203 [ロブ]わたしが中心に推し進めているヌーヴォー・シネマがなかなか
受けいれられなかったのは、読者や観客の「真実」信仰ゆえでなく、
「カイエ・ド・シネマ」誌のヌーヴェル・ヴァーグ信仰のせいだ。
ヌーヴェル・ヴァーグの90%は制度的な撮り手でしかなかった。
「カイエ〜」は、ゴダールやレネ、ジャック・リヴェットといった真に
革新的な作家を擁護したが、同じ口ぶりで、シャブロールやトリュフォーも
擁護した。彼らの本質は、アカデミックで伝統的な説話技法への安住だった
のだが。
……80年代は、ゴダールが好きだと言っていないと「おっしゃれー」じゃ
ないから、そう装っていたが、トリュフォーの方が本当は好きだった。
『終電車』観て、「またレジスタンスか、フランスは…」と友達と
笑い合う。それが「事実」信仰だったとしても、ドヌーブの美は深層へ
向かっている気がした。もっとも私が好きな映画は、『鬼火』である。
本格小説の解体や、信用できない語り手への流れが見えてきたような
気がするところで、家人につづき、私も寝室へいぬとするが、この前後の
蓮実氏はシャープだし、やはりすごいね、現「ダンス・マガジン」編集長。
>>329 長文引用お疲れさま、あ〜んど、文献紹介ありがとです^^
今、この時期に書かれたはずの蓮實の『大江健三郎論』読んでるんですが、
いや、よくこんな「みごとな嘘」がつけるな、と思うばかり。
ところでこのロブ=グリエと蓮實の対談は昨年出た、Le voyageur には
入ってるのかな?まだ買ってないんだけど。
331 :
吾輩は名無しである :02/11/23 06:09
良スレ保守
sageで書き込んでも保守できるよ
図書館のリサイクル本放出で、白水社の「フランドルへの道」をタダでゲット。 たしか絶版のはず。古本屋だったら何千円になってることか。
>>329 あれ、そうなんだ? 最終的にトリュフォーを認めたのか
ゴダールもトリュフォーも一緒だもんね、結局
過去の映画の記憶を元に新たな映画を再構築していく、という意味では
>>334 「…」以降は、私マダムBめの戯れ言なので、おまちがいなきよう。
>>330 紹介者たちにより、多少その姿を歪めて日本に入ってきたようにも取れる
ヌーヴォー・ロマン。できれば、このような当の作家たちの発言を知れる
本や雑誌があればいいな、と思うこのごろです。
確か一昔前に安部公房とロブ=グリエの対談も あったような気がします 蓮実重彦のデビュー作は「批評あるいは仮死の祭典」というロブ=グリエ論 でしたね。凄い、と衝撃を受けて「消しゴム」を読むと、思ったより単純な印象で 拍子抜けした記憶があります。蓮実重彦も指摘するとおり、アレを読んでオィディプス・ コンプレックスだと「分析」して批評を終えるのは、問題外でしょう<ブリュース・モリセットでしたっけ?
>>335 ロブ=グリエに関しては昨年『反復』と同時に、半世紀近くに
わたるインタビューや対話を集めた本が出ましたね。 Le voyageur と
いうタイトルで。あと、スィユの「永遠の作家」シリーズとか、同社の
les contemporains のシリーズなんてどうなんでしょうね。後者には
確かデーレンバックによるシモンの巻や、誰によるものだったか忘れ
ましたがサロートの巻もあったはずですが。もっているのはデリダの
巻なんですが、予告ではデュラスやビュトールも入っていたはずなので
ロブ=グリエもありそうですよね。バルトが生きていたら、ロブ=グリエの
巻はぜひとも彼に書いて欲しいところですが。そういえば、現代思想の
対話でふれられていた「永遠の作家」シリーズの『彼自身によるロブ=グリエ』
って結局出なかったのかな?
マダムBの引用は素晴らしい。お疲れだと思う。 ただ、ルイ・マルの『鬼火』という作品ほど、 ここで批判されている「制度」の側にある作品はない。 主人公の自閉的なナルチシズムと旧弊なヒューマニズム、 そして、悪しきセンチメンタリズム!! あんたは、シネアストではないね。
>>338 >あんた
まあ、「一部改変して抜粋しただけの者」について、その趣味や
人格を問う必要はないと思われ。
確かに私はコンサバ(ベタとも言う?)だから、ナルシィでどこか
古風な価値観で郷愁を呼び起こすようなものが好きだとは認めるが。
だから、漠としたイメージしかなかったヌーヴォー・ロマンも
のめり込んで読むに至らず、流行にのって過去にかすっただけ。
このスレで「へえ」という発見を楽しみにしているのですよ。
古い雑誌をもってたなー、20年も前の雑誌だから手に入れにくい人も
いるだろう。みんなこれを知っているとは思えないし、いっちょ上げて
おくか。少なくとも私には、よく知らんかったこの潮流がすんなり
捉えられる気がした文章だから…という次第です。
>>337 そういうの、邦訳が出る可能性は望み薄なんでしょうね。
単に趣味が悪いと言っただけなのにそんなにムキになるなよ。 2ちゃんで、コテハン気取っておめでててーな。
なあんてウソよん。マターリいこうや。
342 :
吾輩は名無しである :02/11/25 02:36
月末にイヴェントがありますね。
>>342 月末のイベントって何ですか?
ソース希望。
340がつまらないカキコしたせいで スレが閑散としてしまいましたね・・・
>>339 ないんでしょうね、きっと。私にもうちょっとフランス語ができれば
やってみたい気もしますけど、理論書と違って小説は読むのも大変だし。
それにそんなにヒマないし^^;
>>344 忙しいので来れませんでした、来週半ば過ぎくらいからまた何か書きこもうかと。
あ、上の773は間違いです(;^_^A
347 :
吾輩は名無しである :02/11/28 18:25
age
ネタが無いから保守sage
349 :
トミータ ◆vpRmVUjYIU :02/12/05 21:26
>>329 >蓮実氏はシャープだし、やはりすごいね、現「ダンス・マガジン」編集長。
その編集長は蓮実ではなく三浦雅士の間違いだと見た
>>349 んだから、当時の『現代思想』編集長=三浦氏は企画が
すごかった…という意味でしたが。
まぎらわしい書き方をしてすみません。
351 :
トミータ ◆vpRmVUjYIU :02/12/05 21:38
>>350 他人の間違いを指摘したつもりで、実は自分が読み間違えていたオレはかなり恥ずかしい生き物だと見た
いや、せっかくラテン・バージョンにされた ようなので、なりふり構わず踊り出て、 陰鬱な空気を払いのけてください。
353 :
吾輩は名無しである :02/12/05 21:57
なんで最近の現代思想って、 思想家特集形式にしなくなっちゃったのかな?
でも、むかーしの特集一覧見ると、思想家特集形式と「感覚」「言語論」 「現象学とは何か」「ユダヤ的知性と現代」「文学の言語」みたいな テーマ特集形式と半々みたいだよ。
355 :
吾輩は名無しである :02/12/06 06:11
現代思想の値段はよく考えると安いよね。 毎月でてるし。ペイしてるのかね。不思議・・ 最近では現象学の特集号がよかった。
>>354 私がマダムBに絡むとあまり良くないことが起きてしまうようだ。
現代詩スレではご迷惑をおかけした。申し訳ない。
トミータ
357 :
吾輩は名無しである :02/12/07 10:24
>342 これ? 「ヌーヴォー・ロマン」Night 出演 岩崎力・菅野昭正・清水徹・平岡篤頼 内容 トーク・シンポジウム(前後にビデオ上映あり) 当日は自由席となりますが、ご予約の方からの優先入場となります。ご希望のかたは、お名前、ご連絡先電話番号をご記入の上、こちらまでメールをお送りください。 日時 12月13日19時 料金 2000円(学生1800円) 場所 Le Cafe Retro シンポジウム前後のビデオ上映は、別料金(通常営業のカフェにて、コーヒー280円〜をご注文ください)となります。一般のお客さんも同席となりますので、ご了承ください。 主催 Tokyo Culture Cafe+早稲田文学
>>357 Thanks!
>岩崎力・菅野昭正・清水徹・平岡篤頼
豪華なメンバーですね。
誰か行く人いますか?レポきぼん。
平岡さんに『反復』出版してくれと直訴してきてほしい・・・(w
学生でも1800円かよ。高いなあ。
イベント今日ですね。 東京に住んでないのが悔しいです。 誰か行く人いますか?
イベント行ってきました。昔話というか裏話というか、それぞれの ヌーヴォー・ロマン体験が聞けたのはおもしろかったけど、できれば 質疑応答の時間も作ってほしかった。 あと、シモンの『路面電車』は平岡氏訳で、来年の2月に出る予定。 ロブ=グリエの『反復』は翻訳中で、こちらも出版予定あり、とのこと。
>>362 情報サンクス!
いやー、出版されるんですねどちらも。よかったよかった。
2月が楽しみです。
せめて2月まで維持しておく
ために揚げておきます。
>>362 で、各氏の体験で面白かったのが
あれば語ってください。
365 :
吾輩は名無しである :02/12/15 02:05
行ったヤシがうらやますぃー。
366 :
吾輩は名無しである :02/12/15 04:34
昔話・・・ ヌーヴォーロマンなのに。新しい情報とか無いのか。
367 :
吾輩は名無しである :02/12/15 04:46
そんなのがあったらヌーヴェルヴァーグの最新情報とか、 ニューウエーブ(ポップグループとかPIL)の最新情報とかもくれ。
369 :
shitsumon kun :02/12/15 21:55
PILはねぇー、ジョン・ライドンがねぇー、 実はジョン・万次郎の子孫であることをカムアウト。 で、ラフトレードから新譜だすって。 日系人として広島・長崎での大量虐殺にプロテストする歌詞らしいよ。
370 :
吾輩は名無しである :02/12/15 22:03
371 :
吾輩は名無しである :02/12/15 22:21
ジョニー・ロットンはいまいくつだ?
372 :
吾輩は名無しである :02/12/15 22:38
>>371 いまだに好き。町田康も再結成来日公演ほめてたしね。
町田を唯一信頼できた瞬間だったな。
>>371 >>372 おいおいおい、その話はいい加減にやめ
……むかし私も中野サンプラでPIL見たよw。
ま、ある意味、彼のスタイルの独自性は
ヌーヴォー・ロマンの実験的側面にも通ずるか、
と言ってみる。
>>マダムB
今、ちょっと忙しいので、イベントについてはまたあとで書きこみます。
>>366 確かに書き手も研究者も歳をとったな、とは思いましたね。イベント
出席者の先生方は皆さん古稀を迎えていらっしゃるし。って、自分も
歳をとったってことなんでしょうが。
保守
2月まで徹底保守
377 :
吾輩は名無しである :03/01/03 11:44
あげましておめ
378 :
吾輩は名無しである :03/01/03 14:28
>今年も「早稲田文学」を読み、応援してくださったみなさま、 >ありがとうございました。このところ日記も休みがちですが、 >来年の展開にむけていろいろ動いています。とりあえず2月 >発売号では、12月に行われた岩崎力、菅野昭正、清水徹、 >平岡篤頼氏のシンポジウムや、ロベール・パンジェ(そのシ >ンポジウムでも、菅野氏によって「ヌーヴォー・ロマン最高 >の作家」と名指されていました)のたぶん初の翻訳(訳・江 >中直紀)を掲載します。ご期待ください。 ついにパンジェが訳されるって!
>>378 >ロベール・パンジェ(そのシンポジウムでも、
>菅野氏によって「ヌーヴォー・ロマン最高の作家」と名指されていました)
これまではシモンがヌーヴォーロマンの中では別格とされてたと思うんですが、
ロベール・パンジェが「最高の作家」であるというのはどういう理由からなんでしょうね?
読めば分かるんでしょうけども・・・。
答えは巻末の解説に詳しく書かれるのかな?今から楽しみです。
380 :
吾輩は名無しである :03/01/12 19:15
ヌーヴォー・ロマン特集は完売したからな。
381 :
吾輩は名無しである :03/01/16 12:06
スレ違いなんすけど、 向井豊昭スレってなくなっちゃったんすか? いまBARABARAよんでてすごいおもろいからスレ読みたくなったんだけど。
(^^)
383 :
吾輩は名無しである :03/01/21 07:21
ヌーヴォー・ロマンか分かりませんが,エドモン・ジャベスに 興味があります.彼はどうなんですか? 読まれた方,感想お願いします.
384 :
吾輩は名無しである :03/01/21 21:54
学生で、いろいろな文体に親しみたいのですが ヌーヴォー・ロマンって具体的にどんな文体なんですか? コクトーの「恐るべき子供たち」やラディゲの「肉体の悪魔」なんかとは 違うんでしょうか?素人みたいな質問でスマソ
ロブグリエでお勧めってなに? 一応「迷路の中で」を買ってきたんだけど
ニューヨーク革命計画。
387 :
吾輩は名無しである :03/02/04 22:10
>384 「黄色くそれから瞬きひとつするあいだだけ黒くそれからまたもや黄色く。 つまりひろげた翼太陽と眼とのあいだに迅速な弓の形 顔の上に一瞬ビロードのような闇 一瞬手がひとつ 闇それから光 というよりむしろ想起(告知だろうか?)下から上へすさまじい速度でわき出して行く触知できる闇の行なう記憶の呼びもどし すなわちつぎつぎに顎口鼻額は闇を感じとることができ しかもその闇の一握りの黒い土のような墓穴めいた湿っぽい臭いを嗅覚的に感じとることさえでき 同時にまた絹の裂けるような音つまり空気がこすれるのを聞きとり あるいはことによるとそれは聞きとれたのでも近くされたのでもなく想像されただけかもしれぬ 鳥 矢は的を攻め敵を打ってすでに姿を消し 矢羽根は唸りを発し 死をもたらす矢の射かけあいは交錯しあいシュウシュウと鋭い音をあげる円弧を描きだしてちょうどあの絵のようだがあの絵はどこで見たのだろうか? 波額をたて棘をはやしたような黒っぽい藍色の海上でヴェネチア軍とジェノヴァ軍との海戦そして一艘のガリー船から別のガリー船へ羽根をつけた矢のアーチ形が暗い空に唸りをあげ そのうちの一本は彼が件をかざし兵士たちを先導して突進していったとき彼の開いた口のなかに突きいり彼を貫き咽喉の奥で叫び声を抑えつけ サフラン色の背光に飾られた暗色の鳩」 シモン『ファルサロスの戦い』(菅野昭正訳)の冒頭。 読みやすいようにスペースの部分は改行しておいた。 これが読めれば他のも読めるだろう。
『消しゴム』が古本屋で5000円なのだが、 ここは買っておくべきでしょうか?
389 :
吾輩は名無しである :03/02/04 22:18
>>387 おれはその冒頭部分のかっこよさについ買ってしまったが未だに読めていない。
390 :
吾輩は名無しである :03/02/04 22:33
『トラムウェイ』ってけっきょくいつ発売?
391 :
fishman :03/02/04 22:34
おー、シモン。いつも冒頭が良いですな。 アカシアでも、二人の姉妹が田舎道を歩く様やのどかだけど どこか寒々しい風景が、行きつ戻りつしながら描き出され、 息の長い文の締めくくりに一本の枯れかけた木が素っ気無く 描写される。初読時には何てことない冒頭なんだけど、 読み返すとその木がまさに明かりに照らされてどぎつい緑色の ペン先の形をした葉を武者震いするように震わせる「あの木」 だと気づき、ああ何て素敵な書き出しなんだろうとうっとりと してしまう。 ヌーヴォーロマンを何の役にも立たない頭でっかちな潮流として 捉える向きもあるけれど、日常生活においてこんな風にうっとりと できる時間をほかに持たない私にとっては非常に有用なものである。
ジャン・A・ケイムの写真論(『写真と人間』)を読んでいたら、 思いがけないところでシモンが引用されていて驚きました。 「ヌーヴォ・ロマンの代表者であるクロード・シモンは次のように書いている。 《写真と映画がわれわれのおのおのが世界を把握する仕方を徹底的に変えて しまったことは確かである。…空間の中で[たとえば描かれる情景に対する視野・ 距離・動き]、あるいは、お望みの場合は、別の言語において[たとえば見る角度 およそのプラン、平均的、パノラマ的なプラン、旅行のプランなど]、ひとり ないし複数の話者が占める様々な位置を絶えず明確にすることによってのみ 私は小説を書くことができる》」 難しいけれど、小説を読みながら思い出すと、少しだけ腑に落ちた気がしまし た。
どんどんageろ!! シモン様のお通りだ!!
395 :
吾輩は名無しである :03/02/07 00:31
>>392 今日買った「早稲田文学」のシンポジウムに広告がありました。
今月発売みたい。
396 :
我輩は名無しである :03/02/07 01:12
シモンの「ル・パラス」を再読してるがこの作品はどうなん?。ロブ=グリエでも起こるんだけど、読み通せる作品と、どうにも読み通せない作品とにはっきり分かれてしまう…
397 :
吾輩は名無しである :03/02/07 01:50
ヌーヴォーロマンに、あらすじってないの?
398 :
吾輩は名無しである :03/02/07 02:39
>>396 『カタロニア賛歌』でも読んでみたら?
スペインの内戦についてちょっとでも知ったら読み方も変わるかも。
もちろんシモンの作品の醍醐味は内戦を忠実に再現する点にはないから、
そんなこと知らなくてもいいと言えばいいんだが。
ちなみに自分は十分おもしろかったけど、フランドルやファルサロスのほうが良い、
といった感じ。
399 :
吾輩は名無しである :03/02/08 03:21
確かに、フランドルやファロッサルスの方が酔いけど、ル・パラスがどうもダメなんよね。未熟の至りか。その辺をオーウェルなんか持ち出さずに、ご指摘頂きたかった。
400グリエ
401 :
吾輩は名無しである :03/02/08 03:33
蓮見はロブって表示していたけど、今はロブ=グリエ、と橋正されているのはなぜ?
聞いとるのに・・・
>>397 さん
正直言って「あらすじ」は「ある」とも言えるし、「ない」ともいえるような
厄介な代物がヌーヴォー・ロマンと呼ばれる一群の書物であるように思います。
自分がパッと思いつく限りでは、『ニューヨーク革命計画』などは、先行する
場面1と後続する場面2が、「一続きのもの」だと証明できないように出来て
います。
「あらすじ」が「判断、行為、出来事がある仕方で(例えば恋愛の成就・人生
への幻滅)順序付けられること」だと一応ここで定義するなら、ヌーヴォー・
ロマンは「順序」とか「継起」とか「連鎖」が確定しづらいので、「あらすじ」
を簡単に述べられないという事情があります。
自分にこたえられるのは、これくらいです。
『早稲田文学』買った。 ロベール・パンジェ最高。 『息子』より最後のパラグラフの前半部を引用。 「いとしい息子よ。 わたしはまた書きはじめる。 貌をゆがめ、紐をゆるめ、だぶだぶのカーディガンで、髪ふりみだし、涙ぐんだ目で、からっぽの頭で。 わたしがいるこの牢獄。 またくりかえしなのだ。 おまえに書いている手。 手がかりをなくした。 あの手がかりの手がかりの。 頭。 頭書。 それぞれ壁にむかって突進し、激突する、壁のしみ、孔。 釘の孔。 釘の孔だらけの壁。 それぞれ遠ざかり、近づいてくる。 釘づけにされたわたしの頭、わたしの頭の孔、壁。 わたしは望んでいなかった、望んでいた。 おまえに書くということを。」 一行を長くすると書き込めないので読点で改行しておいた。 雑誌に掲載されているのはこの2.5倍くらいの分量。 最後はしびれた。 しかし、彼は97年に亡くなってるんだね。
405 :
吾輩は名無しである :03/02/25 14:59
試問て新作でたの?
406 :
吾輩は名無しである :03/02/25 15:17
ヌーヴォー・ロマンがいいっていったって、 いいのはデュラスと、シモンくらいじゃないの??? クレジオは別枠でしょ? ロブ・グリエなんて、ただのぶさいく男のサド趣味で、 読み書きできる村上龍ってかんじだし、 ソレルスは女好きのお坊ちゃんで、 中沢「オウム」新一のただの元ネタだし。 後継者もいないヌーヴォー・ロマンのことなんて、 さっさと忘れたら???
407 :
吾輩は名無しである :03/02/25 15:33
ミシェル・ビュトール
408 :
吾輩は名無しである :03/02/25 15:59
406ですが・・・ ビュトールかぁ・・・ 『時間割』しか読んでないしなぁ、 おもしろさを教えてください。 それから407さんは、 トゥーサン(ステキな文字マンガでしょ?)とか、 ギベール(エイズ版の山田かまちじゃなくて?)とか、 どうなんですか?
クレジオて。
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( ´_ゝ`) ||
/⌒ ⌒ヽ |||
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(___つ/ \ |||||
/ / イ\ \ /\
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\_/ | \< >/
│ | ☆ \∨⌒ヽ
/ ノ ヾ/┃´_ゝ`)ノ
/ / | /
丿 / | /| | ←
>>406 =408
( (__ // | |
ヽ_ノ U .U
411 :
吾輩は名無しである :03/03/05 01:10
白水社のホムベに路面電車紹介されてる。でも発売日が書いてないよ。 結局二月にはでなかったのね。 久しぶりに古本じゃなくて新刊本で1000円以上の本買うことになりそうだ。
412 :
吾輩は名無しである :03/03/06 02:17
新宿の紀伊国屋で路面電車売ってたよ今日。
413 :
吾輩は名無しである :03/03/06 02:31
あらおひさしぶりね
>>412 本屋で手にとってみた。
活字がこれまでより大きくて、話も短そう。
もう読んでしまった人いますか?
良かったよ、シモン。訳業も気合いが入ってるのが感じられる。読む間ずっと カッコとダッシュの使用について考えさせられた。というか、ヌーヴォー・ ロマン(と仮に括られうる作品群)が読者に問い掛けてくるのは、常に 「散文の歩き方」であり、数々の情景へのピントのあわせ方であり、また 直線ではなく並行・交差するさまざまな線の響き合いであると思うが、 この作品は読んでいくうちに読み手の呼吸さえも支配してくるようで、 浅く息をしたと思うと、呼吸がとまり、そこから深く息を吸って、そして 浅く何度も吐く、といった読み方の揺らぎを経験させてくれるので楽しかった。 ふつうに仏語でシモン読める人、原文でもやっぱりこうなの? 影響受けて、これからパンジェのFableを英訳で読む。でも、英訳じゃなぁ…。
416 :
吾輩は名無しである :03/03/21 15:02
保守
417 :
吾輩は名無しである :03/03/21 15:05
『反復』まだー?
ixionは今からでも仏語勉強すればいいと思うなり 君ならできる というわけで「『反復』まだー?」禿同 まだー?
419 :
吾輩は名無しである :03/03/27 18:18
誰かロベール・パンジェ「息子」は読んでないのか? 『路面電車』は最高だった。 ヌーヴォーロマンは閉鎖的なテクストってなイメージがあったんだけど、それがうまく折衝されている感じで。 つまり、風通しがいいんですよ。 例えば『三枚つづきの絵』なんか、俺は結構な息苦しさを感じるのね。 『歴史』や『ファルサロス』もそんな気がしないでもない。 でも、『路面電車』は言語という媒体の持つ閉鎖性と喚起性が共存している感じで すばらしいのですよ。
レシに則するための言葉、言葉から喚起されるレシという順序の問題 あるいは説話ごとのセンテンスのあいだに空白が設けられているので あの一文が長いセンテンスの中でも端的に余裕が生まれて読者が自由に 奔走できうる。 あと最後の解説文が僕のような初心者にとってはすごい面白かった。 理に適った文章の最後の詩的な一文で落とすっていうよくあるような 感じだけど、きちんと作家ごとの特徴が綺麗に完結に纏まっているし、 あと『盲いたるオリオン』の図も面白かった。これを路面電車でやって 欲しいものだと思ったけど……。自分でやろうかな。
>>418 アフォのixionに出来るわけないだろ。
他スレでもこいつのドイツ語はでたらめだったよ。
っていうか、ixionお得意の自作自演か?
なあんてウソよん。マターリいこうや。
なんて悪口言いながらもsage保守するのはエライと思いました。
425 :
吾輩は名無しである :03/04/17 17:08
シモン『三枚つづきの絵』 ビュトール『心変わり』 それぞれ300円でゲット。 シモンの本の訳者あとがきで平岡さんこの本訳すのに5年以上書けたとのこと。さすが。 あとナボコフ『マルゴ』ってどうですか?安かったけど買わなかった。
∧_∧ ( ^^ )< ぬるぽ(^^)
427 :
吾輩は名無しである :03/05/04 04:45
いまソレルス『ドラマ』を読んでる。 イメージが生起し、移り変わるその一瞬の永遠、後退する闇。 至福の時間を過ごさせてもらってます。 全然読み進められないけど…。
ixionってなんでこんなに必死なの? 読んでて、笑いそうになるんですが(w
ヤフオクに三枚つづき出てるが・・・・ 高ぇー!でも入札してるヤシいるし 腹立つんでsage、sage
>>429 シモンとかって、早稲田と神保町での価格の格差が激しい印象があります。
ヤフーオークションといえば、『世界の文学』が出てますね。6000円かぁ。
高い気もするけど、ちゃんと読むんだったらそう高くはないかも...
自分自身、読まないから高く感じるのかも...と思ったりします...
>>420 そうそう、あの解説、初心者に優しくて助かった。
>あと『盲いたるオリオン』の図も面白かった。これを路面電車でやって
>欲しいものだと思ったけど……。自分でやろうかな。
もし、もうやってたら、見たいです。ぜひ。
クロード・シモンはどのあたりから読むのがいいですか? 安部公房ぐらいしか読んだことのないヌーボーロマン初心者向けに。
432 :
吾輩は名無しである :03/05/21 23:46
早稲田文学
433 :
吾輩は名無しである :03/05/21 23:49
安部公房ってヌーボーロマンだったのか!
∧_∧ ピュ.ー ( ^^ ) <これからも僕を応援して下さいね(^^)。 =〔~∪ ̄ ̄〕 = ◎――◎ 山崎渉
地元の古書店で『パイディア』1969冬の「ヌーヴォー・ロマンの
可能性」特集が廉価で出ていたので小躍りしながら帰ってきたが、
>>60 見たら、とうに持っている人がいたじゃない。
ジュネットとバルトのスレも立ったようだが、ジュネットのロブ=
グリエ論からても読んでみようか。
この雑誌、編集人がヤスケン(!)で平岡氏がまだ助教授、蓮実氏が
まだ講師。
蓮実氏の家にほど近い店なので、あの書庫から卸されたんじゃないかと
棚に並ぶ本を見て毎度のことワクワク。
今日、家の近くの古本屋に ロブ=グリエの「去年マリエンバードで/不滅の女」と ビュトール「仔猿のような芸術家の肖像」が棚に出てた。 安くはなかったけど、もちろん二冊とも購入。 さー読むぞー。ワクワク。
>431 やっぱり、今出てる『路面電車』じゃないですか? ぼくは、他のは買ったものの、挫折続きだったので。 >435 >436 私にできることといったら、ヤフーオークションのアラートに 登録することくらい... 高くて買えないし... しかも「シモン」で登録したら「【シモン茶】腸年齢を大幅ダウン!」などの 関係ない出品のお知らせがが殺到するという罠。
>>431 >>437 僕がヌーヴォー・ロマンにハマるきっかけは『路面電車』でした。
「読むことの快楽」を知ってる人なら間違いなく一度はのめり込むと思う。
その近くの古本屋には何故か、かなりの確率で
ヌーヴォー・ロマン関係(だけじゃないけど)の本が入ってくる。
あとネット古書店を根気強く探してると、けっこう相場より安くで買える。
とは言いつつも全部最後まで読み切れたわけではないんだけど…。
『心変わり』読んでます
440 :
吾輩は名無しである :03/07/01 13:34
age
あぼーん
フランスという国は実はヨーロッパでは田舎臭い国であるということを 知らず、フランス=お洒落、フランス男も当然お洒落、と思っている 日本人女が多すぎます。 しかもフランス男と付き合っているという日本人女性のフランス語能力は たいてい驚くほど低く、会話の積み重ねで相手の人となりを好きになって 交際しているわけではありません。 彼氏がフランス人であるということをある種ステータスとして、周囲の 日本人に対して優越感を抱こうとする、歪んだ精神の発露がそこには 見受けられます。 こういった人は日本人同士の付き合いであったとしても問題を起こす 可能性が極めて高いので、フランス男に押し付けておくのも、日本国に とっては一つの選択かもしれません。 .
443 :
吾輩は名無しである :03/07/07 23:45
>>438 原書で読んだの?それとも最近はまったという話?
444 :
吾輩は名無しである :03/07/07 23:56
路面電車ってシモンが何歳の時の作品だっけ?
445 :
吾輩は名無しである :03/07/07 23:57
最近だね。
>>443 『路面電車』とソレルスの『ドラマ』を読んでいっきにハマりました。
フランス語はおろか、英語もまともに読めないので、
ネットなんかで手に入れるだけ手に入れました。
ところでビュトールの『仔猿のような芸術家の肖像』を読んだことある人います?
『薔薇の名前』みたいで、ぜんぜんヌーヴォーな感じじゃないけど、
かなりおもしろかったですよ。
447 :
吾輩は名無しである :03/07/12 20:13
435 名前:吾輩は名無しである :03/07/12 18:00 クロード・シモンって、よう知らんけれども、 けっこー凡庸で一般的な流行作家なんじゃないの? デリダとかが敢えて対象にしそうな そういう要素あるの? アメリカのポールオースターみたいなのとか なんかそういうのと同列の先入見があるんですけど。。。?
448 :
吾輩は名無しである :03/07/12 20:16
読めばわかります。
449 :
吾輩は名無しである :03/07/12 20:19
sine>447
450 :
吾輩は名無しである :03/07/12 20:26
>449 447って、コピベでしょ? 氏ねはなかろう。 昔好きだったコテ(fismanとJPB)がしきりにこだわっていたので、 騙されたと思って読んでみたら、すごく面白かった。 三枚続きの絵が好き。 オースターが物語作家であるとしたら、徹底的に小説家なのが シモン。ぜひ一読を。
あぼーん
小説ってなんなの?
__∧_∧_ |( ^^ )| <寝るぽ(^^) |\⌒⌒⌒\ \ |⌒⌒⌒~| 山崎渉 ~ ̄ ̄ ̄ ̄
ニューヨーク三部作って物語なの?
455 :
吾輩は名無しである :03/07/16 19:18
age
ついに『ニューヨーク革命計画』を手に入れた、うへへ ただの自慢レスなのでsage
(^^)
反復マダー?
459 :
吾輩は名無しである :03/08/07 19:46
『反復』でないので平岡先生の『変容と思考』読んでます。
>>459 『変容と試行』のこと?
どんな内容か教えて。
>>460 そうです
ヌーヴォー初心者には大変ためになる本です。
ロブグリエや「テルケル」の紹介文のほか古井由吉論などもあります。
あぼーん
拝啓 みなさん はじめまして 押っ忍。 最近になってはじめて2ちゃんを周遊しておりますです。 「文体模写スレッド2」にクロード・シモン作品が出ておりましたが ここの住人の方の作でしょうか? 機会があればお話ししとうございます。 ではまた。押っ忍。敬具
あぼーん
あぼーん
>JPBさん もうここにはいませんか?
(⌒V⌒) │ ^ ^ │<これからも僕を応援して下さいね(^^)。 ⊂| |つ (_)(_) 山崎パン
保守
保守
保守
471 :
吾輩は名無しである :03/08/26 14:48
即興演奏 M・ビュトール著/清水 徹訳 河出書房新社・09月10日・3,200円・ISBN:4309203876 ヌーヴォ・ロマンの中心的作家と評されるビュトールが初めて綴った 文学的回想録。サルトルやブルトン、創作の秘密まで語りつくす。
472 :
レペルトワールですな :03/08/26 18:36
>471 乙でつ! なつかシィー!
>471 ほんとに?情報ソースはどこよ?
ネタだろ
さぁ、この勢いで《土地の精霊》シリーズも翻訳してくれ!!<ビュトール 読みたい。ただひたすら読みたい。
ビュトールのモンテーニュ論読んでます そのまま即興演奏へとなだれ込みたい
白水社は偉いよなぁ<復刊 それにひきかえ、どーせ新潮は『盲いたるオリオン』復刊するつもり なんかないんだろうな…。
ちょっとお聞きしたいんですが, 日本における「ヌーヴォー・ロマン」の影響を受けた作品って いうのは具体的にどんなのがあるのでしょうか。
俺んとこ2冊あらあな<オリオン ありゃ一種の美術書シリーズだからオリオン一冊だけって言うわけにはいくまいのー。 誰か今ヤフオクに出てる「三枚つづきの絵」と交換してくんないかなー
「三枚つづきの絵」復刊するの?
>483 上のリンクにはそう書いてあるよね。 ヤクオフ参加者、なんかかわいそうだよね。 古書が好きな人かもしれんけど。
「三枚つづきの絵」は「フランドルへの道」に匹敵する傑作だった。 個人的には「歴史」と「ファルサロスの戦い」はもうひとつだったけど。
486 :
吾輩は名無しである :03/09/05 09:46
平岡氏の翻訳は、別にほかと比べて頭抜けているわけじゃないんだけどね。
蓮実がロブ=グリエにインタビューしたとき,「あなたの本はいろいろ翻訳が ありますが,今,日本で最も優れた翻訳者によっても訳されています」みたいな こと言ってたけど(うろおぼえ),それって誰のことだったの?
だめもとで入札してみたりして^^;
490 :
吾輩は名無しである :03/09/12 11:31
ixion2000はとても良い落札者ですからね!
>489 こっそり入札履歴覗かせていただいたが だめもとと言いながらixionさんの執念を感じますなあ
まだあと6日もあるな。一騎打ちっぽいな。 イックンはいくらまで自動入札設定してるんだろw その前に一騎打ちの相手が断念しそうだな。 自動入札設定しなおしてるし。
ていうか、あんまりやばくなったら身を引く^^; >入札履歴 でも古井の『仮往生』なんかは、どこかにあるはずなのに 見つからないから無駄遣いした…。 誰かもっと安く売ってくんねぇかなぁ。
494 :
吾輩は名無しである :03/09/13 11:13
白水社より クロード・シモンのほかに ナタリー・サロートも復刊されるようだけど 売れるのかなあ…
売れる見込みのない本を復刊してくれるのはありがたいよね。 村上春樹の『キャッチャーインザライ』があれだけ売れて儲かったから なんだろうけど。
残り5日もあるのに8000円超えたか
>>488 これはもうixionに譲らないと恐ろしいことになりそうだ。
俺の持ってるほうが、表紙はきれいだな。
497 :
吾輩は名無しである :03/09/13 19:17
ixionと競ってる奴がこれまでに落札したもの、 音楽CDは屑みたいなものばかりだが、 たま〜に出てくる書籍の趣味も悪い。
別にセンス悪くないと思うけど
>>497 はスマップとか聞く人?
イックンもオークションは素人だね。 こんなに早くからつり上げちゃってw まあ止まるだろうけど。 終了直前で自動入札だったら、 8000円は超えなかっただろうに。
いやいや、駄目元で、と書いたでしょ。 どーせ最後には誰かが俺より高い額で買うんでしょうから^^;<オークション ということで、そんな話は置いといて、本筋の話に戻しましょう。 「彼が知っている二軒は(いまは彼には、時々そこへ行ったのも彼の生涯の ファンタスチックなくらい遠い昔―というかむしろ別の人生、いわば先の世の 人生だったような気がし、なにか(場所も―当然おなじ場所だし―人間も― やはりおなじ人間たちだったが、そこで、その人間たちにまじって生きてきた ことを覚えてはいるものの)どことなく非現実的で、浮薄で、ちぐはぐなものと 思われたもので)閉まっていた。」 (クロード・シモン『アカシア』) シモンの(括弧)の使い方って、多分翻訳でも正確になぞっているんだろう けど、上記のように時間の軸がずれたものをくくりあげたり、注釈に対する 注釈を施すように多重化するためだったり、(まぁ本人が意識しているか どうかは(もちろん、書くという行為は意識の内から外を目指すものでは あるが、その逆に書き出されたものによってはじめて意識化されるものも あり、その点からすると書くことは常に「意識している行為」とは限らない のだが)別にして)いろいろに使い分けてるよね。 ヌーヴォー・ロマンを読む楽しみ、ってのは、そういった「散文の関節の 外し方」みたいなものを味わう楽しみでもあると思うけど、どう?
あ、500ゲトでした。 関節の外し方、だけじゃなくて、神経を一本一本数え上げるような 散文散歩が楽しい、ってのもあるな。
自分が『盲いたるオリオン』という名の本でしたら、表紙をきれいに 身づくろいしたあとで、ixionの机下に赴きたいものです。 そして、関節の外れを眺めてもらったり神経を1本ずつ数えてもらいます。
盲いたるオリオンは時間軸を解体しまくってる。 ixion、25000円くらいまでは頑張ってゲトしてここに感想書け! 俺は4500円で買いました・・・。去年の今ごろ。
504 :
吾輩は名無しである :03/09/19 04:07
イックン落札おめでたう!
ixionは仮往生を読んだのは最近のことなんだな。
いや、最近ではなくて、持ってるんだけど見当たらなかったの(恥) で、福田和也がなんたらで話題になっていて、「あー、古井の作品集 とかどこやったっけな?」とか探してみるも見当たらず。恐らくは 実家に送り返したんだろう、ってことでもう一冊買った。無駄遣い^^; 本筋に戻す。シモンって、カミュと同年に生まれているのに、全く違った 道を辿って、カミュ没年に『フランドルの道』を出版している。 シモンとカミュの共通点って、作品から何か感じたりします?>all
507 :
吾輩は名無しである :03/09/24 17:26
age
古井がでてるので思い付いたのだが、大江と古井って同い年でしょう。 しかしデビューが10年ぐらい古井は遅い。大江はいわばスターで古井ら内向の世代は その割りを食っている。カミュとシモンらヌーボーロマンたちとの関係ってそれに似てると思った。
509 :
吾輩は名無しである :03/09/26 19:15
祝・復刊出来 この秋は海外小説貧乏の汚寒
ベケットとサロートはあったがシモンはまだ店頭に並んでないぞ
511 :
吾輩は名無しである :03/09/29 22:12
シモンも店頭にありましたよ
池袋のジュンク堂とかリブロとか。 だが吉祥寺の駅ビルで見つけた。 要は売り切れてたってことのようだ。
514 :
ixion ◆ySh2j8IPDg :03/10/04 10:00
ビュトール『即興演奏』出たよー!!age
515 :
吾輩は名無しである :03/10/04 10:22
516 :
吾輩は名無しである :03/10/04 11:00
ぼくの綽名はぬ〜ぼ〜です。
517 :
吾輩は名無しである :03/10/08 02:30
ミッシェル・ビュトール『即興演奏 ビュトール自らを語る』買いました。 ざっと拾い読みしたけど、なかなか面白そう。
518 :
吾輩は名無しである :03/10/08 21:41
>>506 シモンの『ペテン師』とカミュ『異邦人』も実は同年に書かれているのよ。
519 :
吾輩は名無しである :03/10/09 22:35
シモンとカミュは個人的にはあまり接点を感じないな。 ロラン・バルトなら何か共通コードを見出すかな?
520 :
吾輩は名無しである :03/10/12 03:22
英語圏の作家がヌーヴォー・ロマンの作家をどうみていたか興味がある。 ナボコフは(英語圏の作家と言い切るには語弊があるが)『インタヴューズ』って 本では、フランスの新しい作家について訊かれて、たいした作家はいないよって 答えているが(ちなみにジュネのことは「ちょっとした遊園地だね」(うろおぼえ) と答えている)、書簡集のなかではロブ=グリエを絶賛して、ビュトールを貶して いる。 ベケットは(このひとも英語圏の作家というには語弊があるなぁ)、ロベール・ パンジェを一番評価していたし、友人でもあった。 パンジェはベケットの作品をフランス語に翻訳さえしている。 それにしてもナボコフはクロード・シモンのことはどう思っていたのだろうかとか いろいろ気になる。 この手の情報ほかにありませんか?
追加。 あとバージェスはヌーヴォー・ロマンは嫌いだったらしい。
522 :
吾輩は名無しである :03/10/12 04:01
>>506 >>518 >>519 シモンとカミュの共通点は確実にあると思います。
それはアメリカ小説の影響です。
518氏の言う通り、『ペテン師』と『異邦人』はほぼ
同じ時期に書かれていますが、短いセンテンス、乾いた
文体という共通項が見出されると思います。
当時、アメリカ文学のフランス文学への影響というのは
とても大きいものだったのですね。
実をいうとわたしは『ペテン師』は通読はしていないの
ですけど、以上のようなことは言えると思います。
シモンが息の長い、長大なセンテンスの「ヌーヴォー・
ロマン」に移行するのは、この後フォークナーの『アブサロム、
アブサロム!』を読んでからなんですね。
マルグリット・デュラスなんかも普通はヌーヴォー・ロマンの範疇に 含めないけど(『ロル・V・シュタインの歓喜』はもっともヌーヴォー・ ロマンに近づいた作品なんて言われますけどね)、初期はアメリカ小説の コールドウェルなんかの影響があります。
>>520 >書簡集のなかではロブ=グリエを絶賛して、ビュトールを貶して
いる。
どんなふうに?
526 :
吾輩は名無しである :03/10/13 21:04
>>525 リンク(・∀・)イイ!!
>なにゆえ、マン、ゴールズワージー、フォークナー、タゴール、サルトルが「偉大な名匠」であると説いて、
>学生たちを道に迷わせつづけねばならないのでしょうか?
プルースト、ジョイスを評価するナボコフって、
やっぱ技巧的な作家が好きなんだなぁ・・・。
フォークナーは何でダメなんだろ。泥臭いから?
サルトルは理屈っぽいからかな?
>ビュトール→中身のないふくらし粉入りの連中 ナボコフのこの指摘はどうなの?即興演奏読んだ人いたら、意見きかせて!
ビュトールが小器用なだけの退屈な作家だというのは定説。
ナボコフは小説の世界に於いて、最も神の一手に近づいたひとりでありましょう。
530 :
吾輩は名無しである :03/10/20 18:40
ロブ=グリエ、講談社文芸文庫『迷路のなかで』を読んでる。 何だか、安部公房の『箱男』を思い出したんだが、 そんな印象を受けた人いない?
ナボコフ読んでないんだけど、ヌーヴォーロマンの技巧とナボコフのそれはどのような根本的に違うの? ただ上手か下手かの差?
532 :
吾輩は名無しである :03/10/23 00:51
>>531 俺もそんなに読んでいないから詳しいことは言えないが、誰が上手で誰が下手か
という問題でもない気がする。
ヌーヴォー・ロマンの小説は実験を過度に推し進めていて、時には読んでいて
息詰まることもあるが(特に過剰な描写)、ナボコフは実験的でありながらも
心地よい読書が楽しめる(フローベール流の描写、晩年の『青白い炎』
や『アーダ』は読んでいないからなんとも言えないが)。
白水社のせいで金欠・・・
半年以上つんでいた『路面電車』やっと読了。 よくあの短い文章のなかに、あれだけの「優しく守ってくれる 記憶の霧」をとじこめたものだと感嘆。 特に、最後のママの棺の描写、わずか5行の描写は禁欲的すぎるから こそ胸が詰まる。たった数行で、あの本の背景すべて、あるいは他の 作品で語った自分の背景すべての画像を(自分と読者に)喚起させるべく 引き金を引いている。 私信でスマソ。 >大ケガした人 6月に退院して元気そうみたいで安心しました。 マッキントッシュ、来春には羽織るのかな? 尖った先が少し削れてきたところで記憶をいかに結晶化できるか。 結晶させた記憶を意識のなかで、どう往還させられるか。 シモンの小説のように、そこが岐れ目なのかもしれないね。 男振り、女振りの…。元気でね。
535 :
吾輩は名無しである :03/11/14 15:09
>>522 シモンとカミュは出生地も家庭環境も似通っているのよ。
保守
537 :
吾輩は名無しである :03/12/07 04:54
"One never describes something that happened before the labor of writing, but really what is being produced... during this labor, in its very 'present,' and results not from the conflicts between the very vague initial project and the language, but on the contrary from a result infinitely richer than the intent... Thus, no longer prove but reveal, no longer reproduce but produce, no longer express but discover." (from Simon's Nobel lecture)
巛彡彡ミミミミミ彡彡 巛巛巛巛巛巛巛彡彡 r、r.r 、|::::: | r |_,|_,|_,||:::::: /' '\ | |_,|_,|_,|/⌒ (・ ) (・ )| ハァ? |_,|_,|_人そ(^i ⌒ ) ・・)'⌒ヽ | ) ヽノ |. ┏━━━┓| | `".`´ ノ ┃ ノ ̄i ┃| 人 入_ノ´ ┃ヽニニノ┃ノ\ / \_/\\ ┗━━┛/|\\ / \ ト ───イ/ ヽヽ / ` ─┬─ イ i i / | Y | |
保守
三枚続きの絵を読み終わった。あのフィルム(や、納屋の絵)のエピソードは、 おそらく、二人の少年の…だろうと思って読んだ。 そう思うと、とてもこわい話だった。
542 :
吾輩は名無しである :04/01/18 17:09
Les Georgiquesはまだ訳されないのだろうか?
来月平岡篤頼訳による『反復』が出ますね。 すばらしい出来だとの話なので、読むのが楽しみです。
>>543 キタ━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!
マジで?!
ソースキボン
プラネタリウムは家具ヲタ必読だ。 超推薦。
549 :
吾輩は名無しである :04/02/14 14:22
ロブ=グリエ『反復』は『早稲田文学』に抜粋が載ってたやつだね。 それにしてもアランもすでに80を越えてるんだよなあ・・・。
550 :
吾輩は名無しである :04/02/15 09:43
しかしどうしてヌーヴォーロマン、それからテルケル派も含めてだけど このへんの人たちは80年代以降、一斉に自伝的な方向に向かったのか?
まー反動で自分達から一番遠い方向に行ったとしか それもある種の実験ということでは?
552 :
吾輩は名無しである :04/02/20 23:09
テルケル派でソレルス『女たち』とクリステヴァ『サムライたち』 ぶあついの2冊読んだけど、すげーつまんなかったな。
553 :
吾輩は名無しである :04/02/21 03:07
>>547 サロートはどうしても読み通せなかったんだが・・・。
>>550 なんかシンクロしてるよな。
でもシモンは結構最初から自伝的なところはあったけどね。
554 :
吾輩は名無しである :04/02/21 22:19
>>552 おう、一緒だ。
クリステヴァは未読だが『女たち』は
漏れも中途で挫折した・・・・・・。
『数』は結構楽しんで読み通せたんだけど。
>550 「解体の対象が自分に向かった」とか、誰かインタビューで その手のこと言っていないの?
556 :
吾輩は名無しである :04/02/28 21:22
反復でてたよ。 買わなかったけど。
つーか講談社文芸文庫にはロブちんの他の作品はもちろん 他のヌーヴォー・ロマンも期待してたんだけど… 河出とか文庫で出してくんないかなあ 筑摩文庫でヌーヴォー・ロマン全集とか。もう良いじゃんどっか文庫で出してYO!
558 :
吾輩は名無しである :04/02/29 00:55
『反復』は買おうかな。平岡篤頼訳だし。
『反復』のW・Bはヴァルター・ベンヤミンかな、と 思いながら原書を読んでいたのだが、平岡氏の解説では その名前は挙がってなかったな。ドラッグも出てくるし、 ボードレール、ベンヤミンで「遊歩者」のイメージも あるかな、と。原書の読み返しをさせるあの文章をどうやって 訳すのかと思っていたら、訳注をつけるというやり方で それを処理しているのは、さすが平岡氏だと思った。 ただヌーヴォー・ロマンの作品の場合のご多分に漏れず、 好き嫌いは大きく分かれるのかも。
560 :
吾輩は名無しである :04/03/04 01:23
ふむふむ。双児の兄弟WとMはワルターとマルクスらしい。
でどうなの面白い? 帯のB級という字に萎えて買わなかったんだけど、でも欲しい。 でも高い。 これくらいで高いと言ったらダメなんだろうけどね。
562 :
吾輩は名無しである :04/03/18 22:07
『反復』買いますた。 4月に入ってから読みまつ。
563 :
ファロスマン ◆FTa/HQEoL2 :04/03/23 17:27
移転サバイバル支援?あげ
564 :
吾輩は名無しである :04/03/24 21:44
いつまで「ヌーヴォー」ってつけてるんだろう。。。 なんか「第三の新人」みたいでカッコワルイ。
565 :
吾輩は名無しである :04/03/25 20:22
老齢になっても「第三の新人」といわれるよりは 「永遠の前衛」というイメージ(どっかで見たような) の「ヌーヴォーロマン」のほうが百倍いいんじゃない。 でも彼氏の友達が「レオ(礼男)」って名前なんだけど 歳とってレオじいちゃんって呼ばれるのってちょっと。。。 あとあの『反復』のカバーって…どうなのかな???
566 :
吾輩は名無しである :04/03/28 01:00
あの『反復』のカバーはどうなんだろうね。 仏文学っぽくもロブ=グリエっぽくもない気がする。 アメリカンPOPって感じかな。
567 :
吾輩は名無しである :04/04/04 03:12
あのカバーはダサイよ。いけてない。
568 :
吾輩は名無しである :04/04/04 11:37
内容はどうなのさ?
ヌーヴォーメタル
えーと反復の内容はどうだったかなあ…って、 買ったけどまだ読んでないんだった。。。 帯によるとアランの「最高傑作」らしい。
571 :
吾輩は名無しである :04/04/10 00:38
ロブ・グリエ、読めませんでした。 映画の『…マリエンバート…』はさらにダメでした。 さようなら。
572 :
吾輩は名無しである :04/04/10 00:46
>571 まァそういう別れもあるさァ。グッバイ。。。
573 :
吾輩は名無しである :04/04/10 16:01
1968年に出た平凡社の『現代人の思想』シリーズの第五巻の 「文学の創造」の中にパンジェの『仮設』(L'Hypothese)の 宮原庸太郎による20ページほどの翻訳が出てるけどこれって ちゃんとした訳なのかしら?あんまり話題に上らないけど。
>>574 その本手元にありますが、「ちゃんとした」の定義に
よります。戯曲作品の全訳で、例によって連綿と
切れ目なく文が続いております。
冒頭から:
モルタン: ある意味ではなるほどたしかに原稿は
ある井戸の底にあると考えることも可能でありましょう
しかしその場合われわれの家にはないなにせ恐らく
今時井戸がある家はマアないですからナ従って
恐らく作者はある時点において原稿をたずさえたとえ
束の間にせよ外出したであろうと推測されるので
ありますしかし原稿をどうする目的で?
延々とこんな感じのパンジェ節です、はい。
576 :
吾輩は名無しである :04/05/08 13:58
ixionってやだわ。 天理教の教祖は一尊如来きのじゃないのに
578 :
吾輩は名無しである :04/05/15 18:30
早稲田文学のバックナンバーを見ると、 ヌーヴォーロマン特集の号が2冊あるんだけど 読んだことのある人いますか? 早稲田文学を読んだことがないので、 どんな感じの冊子かわからず、 読んだ人の評価をうかがいたいのですが。
579 :
吾輩は名無しである :04/05/17 08:02
>578 損はしないから押さえとけ。 ヌーヴォーロマン入門&復習には最高のテキスト。 ただ7月のほうに載ってる『路面電車』『反復』はもう単行本で出版されているので、 もしそれらを読んでいたら翻訳の部分はダブりになってしまうが。 3月号に載ってるサロート『嘘』とかほんとすごいよ。
580 :
吾輩は名無しである :04/05/17 11:59
ロベール・パンジェの抄訳があるのも貴重。 つうか江中さんの訳だっていうのも同じくらい貴重。 江中さんもその勢いで久々翻訳出したりしないのかな。データベース化とかで忙しいのかな〜頑張って下さいよー。
581 :
吾輩は名無しである :04/05/17 16:10
案外、古井由吉ってヌーヴォー・ロマンだったりする。 方法論の本質が近い。
>>579 情報ありがとうございます。
しかし、注文しようと思って気づいたのですが、
2冊のうち、古いほうの号は在庫ゼロであることに気づきました。
新しいほうは注文しますが、
在庫切れのほうを手に入れる方法ってないですかね。
神保町だったら、早稲田文学をあつかってる
古書店もあるでしょうか?
583 :
吾輩は名無しである :04/05/18 13:33
神保町よりも早稲田の古本屋街のほうが可能性高いと思う。 ヌーボーロマン関連の本もあるだろうししかも安いだろうし。
>583 早稲田の古本屋にはない。 どうしてもというなら、学生を装って早稲田大学の戸山キャンパスにある文芸専修室に潜り込み、奪ってくるしかない。 しかしそれはリスキーだというならば、 とりあえず578は現在発売されている『反復』と『路面電車』を購入するのが吉。 これで雑誌掲載文の小説パートは補える。 残りに載っているのは、ヌーヴォー関係の小説家(横田創とか堀江敏幸とか)のエッセイや、 (ヌーヴォーロマンの主な出版元だった)ミニュイ社の歴史、ジャン・エシュノーズによるミニュイ社社長ジェローム・ランドンの追悼文、 あとは浅田彰やらの対談、ドゥルーズの『シネマU』の抄訳、あとは『アラン・ロブ=グリエとヌーヴォーロマンの諸問題』という論文。 どれも面白いが、強いて言えば『アラン・ロブ=グリエ〜』が良く出来ているので、雑誌バックナンバーを置いてある図書館でコピーしよう。 そしてからもし君がヌーヴォー初心者なら、現在普通に手に入る『迷路のなかで』、『覗く人』、『ジン』、『ル・パラス』、『歴史』、『三枚つづきの絵』、『歴史』、『生と死の間』に進もう。 これらの本に載っている書誌情報をたどれば、その後はOKなはず。
ヌーヴォーロマン調査結果 神保町 ロブ=グリエ『快楽の漸進的横滑り』10000円 サロート『あの彼らの声が…』2000円 (店の名前は失念。しかし2冊とも同じ店にある) ロブ=グリエ、高! 早稲田 シモン「『ペテン師』 『風』 『ル・パラス』」1500円 『現代フランス文学13人集』4冊セット 3800円 サロート『不信の時代』1500円 オルガ・ベルナール『ロブ=グリエ論』1800円 (同じく店名失念。ごめん。13人集とサロートは同じ店。あとは別) あとはネット古書店をあたれば絶版でもいろいろ出てくる。決まってお高いが、ロブ=グリエの『快楽の館』は1700円で買えるみたいだ。
皆さんありがとうございます。 感謝感謝です。 584さんがあげてくださった本は ほとんど購入済みで、後は読むのみの状態です。 585さんの報告にある本は 持ってないのばかりなので、 ちょっと探しにいこうかと思っています。 ロブ=グリエ『快楽の漸進的横滑り』10000円 と サロート『あの彼らの声が…』2000円は小宮山書店ですよね? ロブ=グリエは無理ですが、 サロートはちょっと迷って買わなかった記憶があります。
いずれにしても、 こんなにたくさんの情報ありがとうございます。 大変ためになりました。 かさねがさね、お礼申し上げます。
588 :
吾輩は名無しである :04/05/29 00:47
ビュトールは?
おお忘れておった。 『早稲田文学』に載ってるビュトール情報は、彼がここしばらくハマっている「手書き本」について。 日仏学院にやってきたときの公演録。 あとは小説は軒並み絶版なので、河出から出ている『即興演奏』を読もう。 けっこういい。
590 :
吾輩は名無しである :04/05/29 02:42
ぼくも小宮山書店でロブ=グリエ『快楽の漸進的横滑り』が10000円 なのを見て驚いた覚えがあります どこか文庫でロブ=グリエとかシモンを出してくれないですかね
ビュトールの小説は本当に絶版だらけですね。>589 小宮山書店は何でも高めですね。>590 ビュトールの翻訳は圧倒的に清水徹氏ですが、復刊しない出版社多し。 岩波の『合い間』が現代文庫に入るかどうかというところでしょうか。 朝日出版社からその昔出ていたとかいう 『中心と不在のあいだ』『文学と夜』、そして蓮實編の『北斎』 いまだ見たことありません。。。
592 :
吾輩は名無しである :04/05/31 18:45
『新しい小説・新しい詩』ってどんな本ですか? 著者名にフーコー、ソレルスとあるんですが。
593 :
吾輩は名無しである :04/06/01 01:08
>>70 テルケル第10号の内容を翻訳した本で、スリジー=ラ=サルで行われた討論会が中心。
司会はフーコー、討論参加者はテルケル同人が中心で、ソレルス、クロード・オリエ、ジャン・チボードー、サンギネッティなど。
ロブ=グリエが提起した問題などについて喧々囂々やってます。
で、俺からも質問なんだが同じくスリジー=ラ=サルで開催された討論をまとめたNouveauRoman:hier,aujourd'huiって本持ってる人いる?
早稲田文学NouveauRoman特集号で触れられてた本なんだが…もう絶版かな?
595 :
吾輩は名無しである :04/06/01 02:40
>>593 NouveauRoman:hier,aujourd'huiについて。
一巻目は「Probleme generaux」で、リカルドゥほか理論家による
ヌーヴォー・ロマンのさまざまな面からの分析(映画や社会学
とのからみも)の発表とそれにもとづく討議。
二巻目は「Pratiques」となっていて、個々の作家ごとに関する発表
とそれにもとづく討議。
全文読んだわけじゃないけど、ロブ=グリエの天邪鬼ぶりが楽しい
コロックになっています。この人は毎度そうだよね。
596 :
吾輩は名無しである :04/06/01 09:40
>>593 592です。どうもありがとうございました。
古本屋でリカルドゥーの『言葉と小説』、『小説のテクスト』を見つけたのですが、 ここは押さえておくべきでしょうか? 自分はシモン、ロブ=グリエ、サロートはあらかた読んだんですが、リカルドゥーは全然知らないので。 詳しい方、教えてください。
リカルドゥーの著作はあまり世に出ていないのでしょうか? やはりヌーヴォーロマンの作家は人気が出ないのでしょうか?
599 :
吾輩は名無しである :04/06/01 17:26
ヌーヴォーロマンがお好きなら、リカルドゥーは押さえておいたほうが 良いのではないでしょうか。値段によりますが。 ぼくもほしいですね。一時期ヌーヴォーロマンのスポークスマンみたいな ひとでしたしね。 今日、『ニューヨーク革命計画』ゲット! うれしい
>>599 ありがとうございます。しかし昨日チェックしたら売り切れていた…。
これだから絶版本は困る。
過去スレみて、『批評あるいは仮死の祭典』のロブ=グリエのところだけ読んでみました。
『ニューヨーク革命計画』の頃だったんだけれども、彼がアメリカの大学で講義をしたり、映画を撮りまくっていたりと、ある意味全盛期だったころのようで、
既存の物語の読み方の変革を実践面で迫ったというロブ=グリエの方法論がもてはやされていたころの雰囲気がよく伝わってきて好感触でした。
そういえば神保町の一階にSFがたくさん置いてある古本屋の二階の海外文学コーナーに、 サロート『見知らぬ男の肖像』が280円(!)で売っておりました。汚かったけど。 わたしゃサロート苦手なんで買わなかったんですが、興味のある向きはどうですか。
603 :
吾輩は名無しである :04/06/04 23:41
ロブ=グリエの『嫉妬』、 3千円でみつけた。 どうも高いと思って買わなかったけど、 新潮社って復刊しなさそうだからなあ。 その点、白水社はえらいと思うよ。
604 :
フェイク ◆rPjlGb6FyM :04/06/05 10:08
リカルドゥー、リシャール、プーレ、ルーセらを ヌーヴェル・クリティックと呼ぶこともあると思うんですが、 どこに「ヌーヴェル」があるのかがいまひとつ不明。。。 テマティック批評のバシュラールの後継者という気もする。 1950年代から60年代にかけて,小説や映画が 「ヌーヴォー・ロマン」「ヌーヴェル・ヴァーグ」と呼ばれたから 批評も「ヌーヴェル・クリティック」にしてしまえ、と、 そんなノリがあったんじゃないかと勝手に推測。 バルトあたりの記号論的批評ならば 「ヌーヴェル」という呼称も似合うと思うんだけど。
605 :
吾輩は名無しである :04/06/05 12:52
寝付くまでに、またもや街。 だが、もはや何一つ…
.,∧、 .r-‐i'''''''''''i''''‐-、 o| o! .o i o !o .|\__|`‐´`‐/|__/| |_, ─''''''''''''─ ,、 / _ , '´ (・) (・) `‐、 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ / // ヽ-、___ ,-r' ヽ < ベギラマ!! | ! ! ノ`'ー--‐‐'´ヽ .| \_________ .| ! j .| | | 'i _ ノ' `''─ _ _ ─''´
>606 ヌーヴェルAAでつか。
608 :
吾輩は名無しである :04/06/05 18:51
ロブ=グリエ『新しい小説のために』持ってる方はいますか?
609 :
) (・) `‐、 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ :04/06/05 19:52
) (・) `‐、 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ / // ヽ-、___ ,-r' ヽ < ベギラマ!! | ! ! ノ`'ー--‐‐'´ヽ .| \_________ .| ! j .| |
なんでこういうとこにAA貼るわけ? やめてくんない。
r‐-、._ ,,. r─-、., /" ミミ/⌒ ヽ、\ x 〃⌒ヾ / ⌒ \))ソ ド.〉 = 、 `〃ニヽ、ソ,ィ彡゙i }ミ.i|ト⌒ ⌒ヾノ/:|〃イ 〈_|゙((⌒ ヽリ/ i彡゙;) {,i ゙Yi⌒ )),ソ j彡 i´ `V、,, ,,..ノ" くィク |(●), 、(●)、.| | ,,ノ(、_, )ヽ、,, .:| スマン、スマン | `-=ニ=- ' .:::::| \ `ニニ´ .:::/ /`ー‐--‐‐―´\
>>605 おお、『幻影都市のトポロジー』ですな。
>>608 持ってるよ。
やはり『自然・ヒューマニズム・悲劇』は読んでおくべきだと思う。
あと短編集の『スナップ・ショット』も面白い。
未読ならぜひネット古書店をあたって探してくれ。
『ニューヨーク革命計画』を読み直した。
いや面白いんだが、ちょっと気になることが。
ひょっとしてこの小説、68年革命のパロディ!?
発表が1970年ということで、時期も合うし。
613 :
吾輩は名無しである :04/06/08 19:01
ビュトール『心変わり』発見。 2500円、状態よしで買おうか買うまいか 思案中です。 だいたい、相場はいくらくらいなのでしょうか? はじめてみたのでわからなくって・・・ 情報ください。
ネット古書店(「スーパー源氏」)では5000円くらいでした。 『心変わり』はパリとローマについて色々考えさせられ、面白いのでお薦めです。
あと二人称小説ってこれしか知りません。 一部二人称が混じるものならいくつかあるだろうけど。 あとはゲームブック(『火吹山の魔法使い』みたいなの)もあるか。
「水中都市・デンドロカカリヤ」は今でも斬新な短編集だったと思う。 あれは学校で強制された作品だったが、あの暴力表現の多さにも驚異を 覚えたが、まさに近未来を予期した作品群だったように今更ながら思え てきてしまう。
おい、VON! それは安倍公房だろうが。 あいかわらず、とんちんかんなやろうだな。 スレ違いだよ、ぼけなす。
だからたまたますべっただけだ
619 :
吾輩は名無しである :04/06/08 21:12
VONくら、どっか他に行けよ ヌーヴォーロマンも読んでないくせに。
619 てめえこそ卑怯なんだ
621 :
吾輩は名無しである :04/06/08 21:28
現代文学でのヌーヴォー・ロマンの位置ってどこにあるんでしょう?
フランスで言えば、実存主義の後継者にして、いわゆる「現代文学」の祖。 二度の大戦を経て、人間中心主義的な文学のあり方が不可能になったところを出発点としている。
623 :
吾輩は名無しである :04/06/08 22:26
VONくらは失せろ!
>>614 ありがとうございます。
すぐに買うようにします。
2人称ってめずらしいですよね。
読むのが楽しみです。
コテハン名乗るのは自由だが、こうも相変わらず凡庸だと さすがに苦笑いを禁じえない。 むしろコテハンを名乗ることで、凡庸さを少しでも誤魔化そう という逆説的な甘えに陥っているね。 コテハン判定制度でも設けたらどうだろうか?
なんでお前にそんなこと判定する権利があるんだよ 好きにすればいいじゃん
>>625 それは新スレ立ててご自由に。
しかしそういうのは雑談スレで書き込んでくれ。
VONは安部スレと間違っただけなんだろうし。
彼は不眠症らしいから。
さて、ちょっと細かいことなんだけど
>>593 >テルケル第10号の内容
と書いてあったけど、
正確にはテルケル17号じゃないかと。
>>595 詳しそう!
どなたか蓮実訳のロブ=グリエ『不滅の女』の内容知ってる方いらっしゃいます? 自分は篠沢教授が主演女優にインタビューして「(ロブ=グリエを)サディストなのよ」という返答をゲットした逸話しか知らないのですが。
629 :
吾輩は名無しである :04/06/17 19:02
ビュトール『心変わり』(2250円) サロート『不信の時代』(540円) きょう、買いました。読むのが楽しみです。
630 :
吾輩は名無しである :04/06/20 00:10
サロート『生と死の間』ってどうですか? 買おうかどうか。 シモンやロブ=グリエに比べると、 サロートは一段落ちるという評価が一般的なのでしょうか?
『生と死の間』は凄いよ。読み通すのには非常に神経を使うが、買って損はないはず。 「<意識の流れ>の極限を示す金字塔」という売り文句は、あながち間違いではない。 しかし<意識の流れ>というよりは、自己の意識がそれ自体人格をもって飛翔してしまう、とでも言ったほうが近いかもしれない。 そしてその飛翔は常に、これまた無名の他者の意識によって妨害される。 だからヴァージニア・ウルフなんかよりもむしろ、ドイツロマン派の作品に近いかもしれない。 あとサロートはシモンやロブ=グリエより格が下というよりも、別種の作品だと思ったほうがいいかも。 シモンが昔、「海」のインタビューで、「サロート女史の小説は素晴らしいが、いわゆる心理小説で、その点私やロブ=グリエの作品とは異なっている」と言っていたのを思い出した。 それはそうと、誰も『不滅の女』知らないの? そうこうしているうちに『快楽の漸進的横滑り』見つけてしまったよ。
632 :
吾輩は名無しである :04/06/20 19:13
んなら自然科学系の本読んだほうがマシ
>>631 ためになります。『生と死』、明日か明後日には買おうと思います。
いま、シモン『三枚つづきの絵』を
読んでますが、
非常に時間がかかります。
1時間で15ページか20ページくらいかもしれない。
634 :
吾輩は名無しである :04/06/20 21:06
リカルドゥーの評論がほしいんだけど ぜんぜん本が見つからんわな
635 :
吾輩は名無しである :04/06/20 23:18
>>631 『不滅の女』は読んでないや。筑摩のやつはかなり入手困難じゃないかな?
『去年マリエン』とのカップリングだったから、映画台本だったと思うけど。
>>631 一応蓮実の解説のさわりだけ:
『不滅の女』または、ある厳密な曖昧さの回復 -- 蓮実重彦
はじめに見えてくるものは、まぎれもなく曖昧なものの姿、というより
むしろ、幾重にももつれあった曖昧さそれじたいであり、だから、
観るものにとって、また読むものにとってはなおいっそう、すべては
冒頭の画像に浮き出してくる女のイメージのように、「うす暗く
ぼんやりとして」捉えどころがない。そして、その曖昧さは、「ごく
ゆっくりと鮮明になるにすぎない」女の表情に似て、確かな輪郭の
うちにおさまることを、あえてこばみつづけているようだ。
俺自身の印象としては、ロブ=グリエが自分で言っているように
「楽譜として」読まれるべきもので、これ自体の音楽/文学/芸術
性がどうこうと独立して語ることは難しいと思う。カメラや場面の
割り方もそっけないし、読みづらい。決して「観辛い」わけでは
ないのだが。
638 :
吾輩は名無しである :04/06/21 12:45
>>635 高円寺の古本屋で100円でした。
本よりも実際の映画を見たいのですが。
そっちのほうが困難かな。
639 :
吾輩は名無しである :04/06/22 14:05
『不滅の女』の映画版に接する機会はさすがにな…。 『危険な戯れ』と『囚われの美女』なら、地下鉄早稲田駅そばの、「名画座」というビデオ屋においてあるが。
640 :
吾輩は名無しである :04/06/22 14:06
641 :
吾輩は名無しである :04/06/22 20:41
今日、ビュトールの『文学の可能性』かったよ。 1500円だった。
>>638 マジ・・・なわけないか。。。
>>639 それはマジ?
>>641 それはたまに見かける。
で、サロートって3冊くらい読んだけどおらはダメだったよ。
言っとくけど、レンタルですよ。販売じゃなく。 サロートは後期の方が面白い気がする。鬼気迫る感じで。 もっとも、『あの彼らの声が…』は読めてないんだどね。手に入らないから。
アランの『覗くひと』読んだけどこれはちょっとつまんなかったんだが。 ミステリータッチ風なわりには緊迫感に欠けるし、 これならクリスティでも読んでたほうがよっぽどいい。
645 :
吾輩は名無しである :04/07/02 00:02
ロブ=グリエに緊迫感を求めるのがそもそも間違ってる。 おまえみたいなやつはクリスティでも読んでろ。
>>645 >ロブ=グリエに緊迫感を求めるのがそもそも間違ってる.
というのはロブ=グリエの意見なんですかね?
『覗くひと』に比べ『嫉妬』なんかは緊迫感があると思うよ。
>おまえみたいなやつ
というのは具体的にどんな人間を指すのですかね?
647 :
吾輩は名無しである :04/07/02 02:18
中央公論の世界の文学、サルトルとビュトールの巻、買いました。 100円。 やっと「時間割」が読めます。 というか、さっそく、80ページほど読んだのですがいいですね。 けっこう長い本なので、まだずいぶん楽しめそうです。
648 :
吾輩は名無しである :04/07/02 02:50
リカルドゥの本が見つからないので、 他の評論読もうと思うんだけど、 バルトの『零度のエクリチュール』に ヌーボー論がはいっているよね。 あれ読んだ人いる? どんな感じですか?
649 :
吾輩は名無しである :04/07/02 03:37
>>646 というか、「緊迫感」てどういう意味ですか?
あいまいで、分りにくいですね。
まあ、どういう意味か分かりませんが、その「緊迫感」がたとえなかったとしても、
他の楽しみ方があるんじゃないですか?
「これならクリスティでも読んでたほうがよっぽどいい」という言い方も、ロブ=グリエを好きなひとに
とって気に障ると思いますし。ロブ=グリエの小説はミステリー風でも、普通のミステリーと違うのが
魅力のひとつなのですから。
650 :
吾輩は名無しである :04/07/02 14:33
クリスティが出てくるのは、単に、 『アクロイド殺し』とロブ=グリエの『覗く人』が、 語りによる事件の隠蔽として、よく対比されるからじゃないかな。
651 :
吾輩は名無しである :04/07/02 14:38
シモンの小品『ベレニスの髪』(松浦寿輝訳)を読んだ。 うーむ、確かに悪くないが、どうも言語ゲーム的な作品は翻訳だと辛いな。 (『ファルサロスの戦い』のときもそう思った) 『フランドルへの道』や『アカシア』みたいな「血と大地」について書いた作品や、 『盲たるオリオン』のような芸術と現実の境界を闊歩するような作品のほうが俺は好きだな。
>>649 『覗くひと』を読んだんでしょうか?
どうですか? 楽しめましたか? わたしは面白くなかった。
何もロブ=グリエがつまらないと言ってるわけではなく、
『覗くひと』について正直な感想を言っているのですよ。
もちろん「普通のミステリーと違う」「他の楽しみ方」はあるでしょう。
『嫉妬』や『迷路のなかで』はそれに成功してるところはあると思う。
しかし、『覗くひと』からミステリー的要素を剥ぎ取ると
何が残るのだろうという大きな疑問を持ったわけで、
それを簡単に「つまらない」と書いたわけです。
クリスティの名前を出したのは650さんの言うとおりで、
ミステリー的構成だけならばクリスティにはかなわない。
まあ、わたしの読み方が悪い可能性もある。
『覗くひと』について「ここが面白いんだよ」というのがもしあれば
どなたでもいいので教えて欲しいです。
653 :
吾輩は名無しである :04/07/02 23:11
ぬうぼの言うミステリ的な要素というのがよくわからない。 わかりやすい事件として出てくる、「強姦殺人を隠蔽しようとする場面」のことを言っているのか、 それとも、至るところに登場する「8」の字の記号などの細かなガジェット、つまり「個の視点から世界を切り取ることが不可能になった時代に、世界を認識しようとすると、個人のなかの記号的な要素に還元されてしまう」ことを指しているのか。 ちなみに俺は『覗くひと』好きだよ。 『迷路のなかで』や『嫉妬』、『去年マリエンバートで』みたいな、言葉だけで世界を構築してしまっている作品よりも、どこか風通しがよく思えるから。 サルトル『嘔吐』のような、ある種のスケッチ小説として読んでいるとでも言えばわかりやすいかな。 ぬうぼはロブ=グリエの処女作『しい逆者』(漢字出ないごめん)を図書館で探して読んでみるといいよ。
654 :
吾輩は名無しである :04/07/02 23:13
あとノワール風ミステリ的な要素がお好きなら、『消しゴム』と『反復』がおすすめ。
>シモンの小品『ベレニスの髪』(松浦寿輝訳)を読んだ。 何に載っているものでしょうか?
656 :
吾輩は名無しである :04/07/03 00:08
「新潮」の1988年4月号。大学の雑誌バックナンバー書庫で見つけた。
>>853 ミステリ的要素というのは『覗くひと』全体を包んでる。
ジャクリーヌとかいうある女性の死体発見をテクストはめぐってるから。
時計の行商人である主人公マチアスの、彼の生地(とされる)離島での行動が筋で
こういう閉鎖的空間で物語が展開していくのは常套手段なんだろうけど、
マチアスは与えられた時間と売るべき時計の数の計算に強迫観念的に執着し、
それがいかにもアリバイ工作の布石のように描かれているわけで、
フラッシュバック的手法でマチアスと事件との関連がほのめかされる。
散りばめられた印=シーニュというのもミステリではよく使われる。
ロブ=グリエの病的なまでに緻密で幾何学的な描写が
その果てに覚醒した幻想性みたいな「テクストの快楽」を生むとすれば
『嫉妬』などではそれがかなり味わえると思うんだよね。
しかし『覗くひと』ではそれがうまく機能してないんじゃないかな?
(つづき) 弑逆者は持っているんだけど、 『覗くひと』を読んでそれ以前の作品に対する興味がそがれてしまった。 あと、 『迷路のなかで』や『嫉妬』が「言葉だけで世界を構築してしまっている」 ってのがいまひとつわからない。 『覗くひと』が「サルトル『嘔吐』のような、ある種のスケッチ小説として」 味わえるってのもピンとこない。 というのも、 緻密で幾何学的なスケッチ描写ならば 『覗くひと』より『嫉妬』のほうが濃厚だと思うけど。
>『迷路のなかで』や『嫉妬』が「言葉だけで世界を構築してしまっている」 ってのがいまひとつわからない。 『覗くひと』が「サルトル『嘔吐』のような、ある種のスケッチ小説として」 味わえるってのもピンとこない。 話をわかりやすくするために、『弑逆者』の解説を引用しよう。 「軍港ブレストの停泊地を真下に見下ろす岡の上にあったロブ=グリエは、幼児から海に親しんだことはいうまでもないが、戦時中、ドイツ軍が港を占領したため、彼の家をはじめとしてブルターニュ一帯の海岸への接近を禁止された。 海とのこの肉体的、「臍の緒」的交流の切断が、少年ロブ=グリエの内に海のイメージを固着させ、「表面の見かけの穏やかさの下や、打ち寄せては白い花火となってはじける嬉々とした荒波の乱舞の下の深みで、うねり渦巻く闇のなかの幻影」へと次第に変容させていったという。 さらにまた、その頃出会ったワグナーとドビュッシーの 「けっして一息つくための、きちんと落ち着いた和音の休息に出会わない漠とした和音の無限の継起」 からなる音楽が触媒の働きをし、『ペレアス』や『トリスタン』を聞くたびに、 「魅惑的で恐ろしい大波の動きに突き上げられ、やがて否応なしにとろりとした、未知の、動いてやまない世界、同時的に死と欲望の曰く言いがたい相貌を帯びた世界のただなかに吸い込まれるのを感じずにはいられなかった」 長い引用で申し訳ないが、ここに書かれたような、ある種切実な「海」に象徴される、個から断絶された無限性のようなイメージを希求する姿勢は、『弑逆者』を読んでいると随所に登場する。 その意味で『弑逆者』は私小説的な作品であり、主人公は『嘔吐』のロカンタンと立ち位置が似ている。 しかしながら次に書かれた『消しゴム』では、おそらくリーダビリティを上げるために、ロブ=グリエの姿勢は、ノワール風の枠組みに押し込められる。
『消しゴム』を書いたあと、ロブ=グリエは再度、『弑逆者』の書き直しに着手しようとしたようだが、 すでに彼の頭は『覗くひと』の構想でいっぱいになっていたらしい。 これは、実存主義小説の枠組みを借りた『弑逆者』をリライトするよりも、『弑逆者』のモチーフを生かした形で、ミステリ風の形式の良い点を利用しようと考えたためなのではないかと、俺は勝手に思っている。 そのため、ミステリでありながら、あえて『消しゴム』で用いたようなエンターテインメント的な枠組みを取り外したのではなかろうか。 いわば『覗くひと』は、実存主義的私小説とミステリを組み合わせて生まれたわけで、その点、ミステリとしては不完全な面が多いかもしれないが、 ある種ロブ=グリエの「ナマの声」が楽しめるようになっていると思う。そこが魅力だというわけさ。 「自転車」とか「美少女」みたいな、『覗くひと』を皮切りとして、以降のロブ=グリエ作品にやたらと登場するようになったガジェットが多いことからも、それはうかがえる。 これが『嫉妬』になってしまうと、実験精神のみが一人歩きしてしまった感じでねぇ。 『去年マリエンバートデ』や『迷路のなかで』は、『弑逆者』と同質なものを感じるのだが。
>>859 >>860 なるほど。『覗くひと』を評価する人もいるんだなあ。
653さんの意見をまとめると
『弑逆者』につながる「実存主義的私小説」としての面白さがあり、
ある種ロブ=グリエの「ナマの声」が楽しめる。
ということですね。
『覗くひと』『嫉妬』『迷路のなかで』の3作と『新しい小説のために』しか読んでないから
作品全体の中での個々の作品の位置付け、となるとお手上げなんだけど。
個人的意見に固執するわけじゃないけどもう少し自分の考えを述べてみようかな。
余談だけど、『覗くひと』を読んでて想起したのはロカンタンよりもムルソーだった。
(つづき) ヌーヴォーロマンのスポークスマンとして『新しい小説のために』を書き、 最もヌーヴォーロマン的作家だといえるロブ=グリエの中でも、 『嫉妬』が『覗くひと』よりもヌーヴォーロマン的な作品だといえるとすれば、 『嫉妬』を評価せずに『覗くひと』を評価することは、 伝統的文学観に抗った「ヌーヴォーロマン性」を低く見積もることになると思う。 653さんも『覗くひと』には「ミステリとしては不完全な面」があることを認めているけど、 スリルとサスペンス、プロットの緊密な構成に物足りなさが残る。 一方、「実存主義的私小説」としての面白さはどうかというと 『嘔吐』や『異邦人』に比べると劣ってみえる。 『嫉妬』では、登場人物の内面心理の描写を徹底的に排し、 徹底したドライで幾何学的な事物描写に終始したことで、 かえって「ないもの」として「嫉妬の感情」や「不在の〈わたし〉」を表現した。 『覗くひと』にはそうした「ヌーヴォーロマン性」の徹底さにも欠ける。
つまり、『覗くひと』は中途半端な作品に映ったんですよ。 まとめていうと、 1)ミステリ的構成の中途半端さ 2)実存主義的内容の中途半端さ 3)ヌーヴォーロマン的実験性の中途半端さ
664 :
吾輩は名無しである :04/07/05 18:32
>>648 バルト『零度のエクリチュール』は有無をいわさぬ必読書でしょう。
『エッセ・クリティック』にも2篇ほどヌーヴォー・ロマン論があって、
ロブ=グリエとビュトールを比較して論じてたりしてます。
665 :
吾輩は名無しである :04/07/06 07:27
何人か触れてる人がいますが、 早稲田文学かったことある人いますか? 早稲田文学のヌーヴォーロマン特集号を 注文しようと思うのですが、 郵便為替で払うのって、 手数料とかかかるんですか(すいません。こんなこときいて)? 雑誌代が700いくらというのは適正価格だと思うのですが、 送料が300円かかるし、 さらに振り込みにも金がかかるかどうかしりたいです。 どなたか知ってる人いたら教えてください。
>>665 >早稲田文学のヌーヴォーロマン特集号
あ、それもう売り切れだよ
667 :
吾輩は名無しである :04/07/06 12:41
2つあるんです。 1つはまだ在庫ありなのでそっちを買おうと思うのですが。
668 :
吾輩は名無しである :04/07/06 12:45
ヌーヴォーロマンの作家で メタフィクションみたいなことをやってる人って誰かいる?
669 :
吾輩は名無しである :04/07/06 13:14
ヌーヴォーロマンの本質って一体どういうことなんだ?
>669 小説の「型」破り?
>>ぬうぼ
なるほど、よくわかりました。皮肉じゃなく、面白いです。
それではぬうぼは『反復』みたいな作品についてはどう思いますか?
>>665 郵便振替は手数料取られるよ、普通。
まあたいした額じゃないけど。
672 :
吾輩は名無しである :04/07/06 18:33
ロブ=グリエの「実存主義的内容」なんてどうでもいい。 そんなのはロブ=グリエの小説の面白さとは関係ないと思うが。 『嫉妬』を基準にしてロブ=グリエを考えることに問題があるんじゃないか? もっと他の作品も読んでから、文句言うなら言えばいいのでは?
673 :
吾輩は名無しである :04/07/06 22:25
>>669 残念ながら、その質問に「これが本質だ!」と答えるのは、もっとも反ヌーヴォーロマン的な行為だ。
だから多少時間がかかっても、図書館で借りるなどして現物にあたってくれ。
これは茶化しているわけでもなんでもなくて、簡単に表象しちゃったり答えを導き出したりする行為にヌーヴォーロマンは抵抗してきたからなんだ。
>>672 最近のインタビューでは「わたしは自分のことしか小説に書いてこなかった」と言っているので、
必ずしもどうでもいいわけではないんじゃないか?
>653さん(
>>671 )
与太話に付き合ってもらったみたいでどうもです。
自分の意見をまとめるのに夢中なあまり忘れてましたが、
>>659 >>660 でサジェストしてもらった部分(作品間の背景)は、
『弑逆者』解説を読んで「なるほど」と思いましたよ。
それから、上のほうでレスアンカーを間違えてまして御容赦を。
『反復』ですが、
>>661 に書いた通りまだ数作品しか読んでないので…
ロブ=グリエがどこに向かったのかは興味があるので
いずれ読んでみたいとは思っているんですが、
その前に『ニューヨーク』か『幻影都市』を読もうかと。
一時的に付けたダサイ仮HNは今日で消します。
>>669 >ヌーヴォーロマンの本質
まず、ロブ=グリエ『新しい小説のために』を読まないことにはね。
ヌーヴォーロマンとひと括りにいっても、
ロブ=グリエ、ビュトール、シモン、サロートといるわけだし、
これらの作家にいくつかの共通点があるにしても、
その「本質」となると作家ごとに差異も現れるわけで、
バルトなんかもロブ=グリエとビュトールの差異を強調してる。
ただ、やはり最もヌーヴォーロマン的な作家はロブ=グリエだろう。
シュルレアリスムでブルトンが占めていた位置に
ヌーヴォーロマンではロブ=グリエがいると言ってもいい。
676 :
吾輩は名無しである :04/07/07 02:23
作家が自分のことしか書いてこなかったと思うのは当然だろう。フローベールなどを挙げる までもなく、大抵の作家はそう思っているのでは? しかし、その「作家性」(とりあえず この言葉を使うが)が作品の魅力を形作るとも思えない。幼年時代に海に親しんだとか海岸 への接近を禁止されたとかの伝記的事実が小説に描かれているか否かという「私小説的」な 部分が作品の面白さと関係あるだろうか?確かに、ロブ=グリエの経験が小説のなかに登場 するのは事実だが、そのような要素が少ないからといって面白くないとは言えないと思う。 あと、ロブ=グリエの「ナマの声」というのも重要なのだろうか? そもそも彼の小説では 「ナマの声」といったものが脱臼させられていると思う。あることが小説のなかで言われて もすぐそれと矛盾するようなことが言われて否定され、さらにそれもまた否定されていくと いったように。彼の小説には謎がいっぱいあるが結局完全に解明されることもなく順送りに されていく。 彼は自伝のような三部作も書いているが、それも他の小説と全く同じだと彼は言っているし、 自伝的事実も小説のなかでは他のフィクショナルな要素と同様に扱われ、特権化されることもない。
謎は解明されないわけだから、ミステリーのようであってもミステリーでないし、 このような彼の小説にとって、ミステリーの結構というものが適しているので、それを 用いているといった感じだと思う。だから、ミステリー風でもミステリーの脱構築に なっている。
といくら言っても始まらないので、『覗くひと』『嫉妬』『迷路のなかで』以外の小説を 読んでくれ。それをしないで、『嫉妬』がこうだから『覗くひと』がどうだとか、ロブ=グリエ がどうだとか言ってもしょうがない。
>>676 いまいち話が噛みあってない気がする。
自分に関して言えば、邦訳されたロブ=グリエの小説は、それこそマイナーな『囚われの美女』なんかも含めて、すべて目を通している。
そのうえでロブ=グリエの「ナマの声」について触れたのは、たとえばフローヴェールが「ボヴァリー夫人は私だ」言ったことに反応し、『ボヴァリー夫人』の作中にフローヴェールの「ナマの声」が隠されていないかあら捜しをする、というような行為とは微妙に異なってくる。
一回書いて消えちまったので簡単に書く。 つまり、特定の観点(たとえば<私>のような)を意識すれば、ロブ=グリエの攪乱的な小説世界が、より楽しめるのではないかと思ったのね。
参考までに、『早稲田文学』の対談。 J.-J.B.「それでも君は、『ジン』の副題[ずれた補石のあいだの赤い穴]のずれた穂席を親指太郎よろしくあちこちにばらまいている。 この小説の中にはキルケゴール的な意味での反復、先行する小説の、そればかりか『ロマネスク』の諸要素−コラントという名が何度も見出されるのだから−の反復が少なからず見受けられる。 そういった要素を見つけることは、理解の助けとなるんだ」 A.R-.G.「助けとなるか、でなければ妨げになるんじゃないかな?」
ちょっと面倒だったので、レスアンカーをつけなかった。まあ読めばわかると思ったので。だいたい
>>679 の言っている通り。
結局、「ぬうぼ」とかいうひとと653が納得しあったようなので、二人に対して書いたということもある。
もっとロブ=グリエの小説を読んだらと言ったのは、653じゃなくてぬうぼに対してね。
>>特定の観点(たとえば<私>のような)を意識すれば、ロブ=グリエの攪乱的な小説世界が、より楽しめるのではないかと思ったのね。
簡単に書かれすぎてよく意味が分からないのだが。これと「実存主義的内容」ないし「ナマの声」とはどう関係あるの?
「微妙に異なってくる」とはどういうこと?
あと
>>682 の対談はどう参考にすればいいの? ぼくもその対談は読んでますが。
とりあえず、もう少し説明してください。
ごめん。消えてしまったし急いでいたのですごく不親切な書き方になってしまった。 つづき。 「微妙に異なってくる」とはどういうことかということをもちっと詳しく説明しよう。乱文すまん。 。 『弑逆者』の解説によれば、ロブ=グリエはインタビューでこういうことを言っている。 「私はいまだかつて自分のことしか語ったことがない。内側から語ったので、ほとんど気づかれなかったのだ」 『新しい小説のために』に収録されているような(本人の言葉を借りれば)「テロリズム的」なエッセイ群によって、テクストに<私>の感情を織り交ぜるような行為を徹底的に批判してきたロブ=グリエがこんなことを言うというのは、 たとえばフローヴェールの言葉を読んで「作家が自分のことしか書いてこなかったと思うのは当然」と感じるのとはまた違ってくる。 言ってしまえば、(<私>という側面にスポットを当てるとすれば)「<私>がいない小説」でありながら、「<私>のことしか書いていない小説」であるという両義性、このことを意識することがロブ=グリエを楽しむポイントではなかろうか。 だから<私>という観点からロブ=グリエ小説を読もうとする試みも無駄ではないと思うのだよ。 もちろん先に記したような台詞は、ヌーヴォーロマンの理論化を進めていったリカルドゥー一派に対する反発の結果生まれてきたものだと思うのだが(リカルドゥーに対するコメントは昔の「ユリイカ」に載っていたような…)。 『早稲田文学』の引用は、ロブ=グリエの言葉を通してそういう彼のある意味アンヴィバレントな姿勢を伝えたかったのです。
685 :
吾輩は名無しである :04/07/08 13:26
シモンの『ル・パラス』を読んだが、これって結局オーウェルは出てこないの? 私の読み方が間違ってただけ? 『ファルサロスの戦い』には出てきたよね。
>>684 それなら分かる気はする。ぼくが「作家が自分のことしか書いてこなかったと思うのは当然」と言ったのは
そういう広い意味での「私」のことね。フローベールの名前を出したのもそういう意味でね。フローベールだって
単純に自分のことを書いていたわけではないし、それを踏まえたうえで「ボヴァリー夫人は私だ」と言ったと
思う。まあ研究者じゃないしぼくの感想でしかないんだけど。
ぼくが一番引っかかったのは言葉の問題ですね。「実存主義的内容」とか「ナマの声」とかね。ロブ=グリエの
「私」について語るにしても、あなたが使った言葉を用いれば、)「<私>がいない小説でありながら」という
前提の部分が重要だと思う。ただ即自的な「私」ではなく、いったん「否定」された上での「私」。その場合、
「実存主義」とか「ナマ」という言葉は不適切に思えた。
と言ったうえで、ぼくはあまりその「私」にも興味がないんだよね。こうなると個人の趣味の問題になってしまうけど。
ぼくがロブ=グリエの小説を読んでいて楽しいと思うところは、ある種の自由の感覚、つまりいわゆる「バルザック的
小説」、伝統的な小説が前提としていることを平気で破ってしまうことであり、小説内での様々な反復の変奏であり、
語る行為(raconter)における大胆さであるわけです。
さらに、ミステリー性の問題に戻って言えば、ロブ=グリエは謎を提示しそれの解決へのサスペンスとして作品を構成することは
ない。蓮実氏が有名な「饒舌なスフィンクス」という言葉で述べているように、謎をだしてもすぐに自分でその問いに答え
てしまう。「作品に関しては真実とか虚言とかはないわけで、答えをさがすということじたいが意味を失ってくる。」
(ロブ=グリエ) 彼はミステリーの構造を逆手にとっているわけだから、「ミステリ的構成の中途半端さ」という批判は当たら
ないような気がするんだよね。
なるほど。あまり後を引いてもしょうがないし言い訳がましい気もするが、もうちょっと書く。 言葉の問題ねぇ…。 「実存主義的」という言葉を使ったのは、あくまで、文学的な教養があると思われる他者(あの場合はぬうぼ)に手っ取り早くイメージを伝達するための、いわば必要悪だったのですよ。 本来ならばロブ=グリエの作品について語ろうとするならば、徹底的にクローズリーディングをして彼の「仕掛け」の構図を解明しようとするか、 さもなければ、それこそ『スナップ・ショット』や『囚われの美女』を模したような文章を書き、「作品」を提示することで「説明」するのが理想なのだろう。 しかし、『弑逆者』に関して言えば、それでもカッコ付き「実存主義」との関連で語っても問題ないと思う。 なぜならロブ=グリエ自身が(出典は忘れたけれど)この作品を「サルトル的なところもある」と評していたし、作中には明らかにカミュの『シシュポス』を意識したと思われる部分も散見するから。 冒頭にキルケゴールが引用されていることから、サルトル・カミュ的な「実存主義」以前の、ヘーゲル的な全体性に抗する意味での「実存主義」に関するものと言えるかもしれない。 (もちろん、この引用についてもロブ=グリエは意識している) まあこういう議論をしてしまうことというのが、すでに彼の策にはまっていることになるんだろうけど。 もっと気軽に、戯れを楽しもうや。 というわけでミステリ性についてはどうなのだろう。広く考えればメタな構造や語りを崩していくミステリって多そうだから、そのなかである程度の価値判断は行えるんじゃないか。 俺はさほど詳しくないので、誰か詳しい人は教えてください。 ちなみに俺は『消しゴム』はミステリとして出来がいいと思ってます。 (たとえば日本の新本格ってどうなの?
非常に興味深いレスが続いているので割り込むのもなんですがひと言。 >676さん ぬうぼであるわたしと653さんとの間での対話の余白では わたしの理解が正しければ以下のような言外のやりとりがあったのでしょう。 653さんは「ぬうぼと名乗るこいつはロブ=グリエにケチをつけにきた厨房か?」 と最初は思われたのではないでしょうか。 しかし、「ちょっとどんな野郎かテストしてやろう」というふところの深さがあった。 それでレスをいくつか交わす中で、「多少は読んでるみたいだな」と思い、 「ははあ、こいつはレスをもらいたいがためにちょっと挑発的に始めたんだな」 ということにも気づかれた。私の意見に「面白い」と言ってくれたのですが、 これは653さんが本当に面白いと思ったわけでも、 ぬうぼであるわたしの意見を認めたわけでもなく、 「多少は読んでるようだから認めてやるよ」というサインだったわけです。 わたしもまた、653さんとは意見を異にするけれど、 ふところの深い対話の姿勢といくつかの示唆を受けたことに対して 他者である653さんにお礼を言ったわけです。
で、653さんの示唆したところをわたしなりの理解でいうと、 サルトルがアンチロマン(反小説)と名づけ、 モーリアックがアリテラチュール(反文学)と呼んだところの 伝統的な小説にノンをつきつける前衛的で実験的な形式が目に付くにしても、 カメラアイに徹した客観的描写に終始しただけの無味乾燥なものではなく、 見掛けよりもはるかに「主体=<私>」があるんだよ、という示唆であり、 形式だけではないその内容というのが、たとえネガ=不在という形であっても、 ロブ=グリエの初期作品から眺めるとわかりやすいよ、という示唆でした。
ロブ=グリエにおけるミステリという枠組みについてですが、 芥川の「藪の中」や中井英夫『虚無への供物』を もしロブ=グリエが読んだらどんな反応を示すだろうか、 という興味はありますね。
>>ピエロさん フォローありがとうございます。 しかし自分はそんなに偉そうに思ってはいませんでしたよ。 「面白い」と言ったのは、ピエロさんがあげられた 1)ミステリ的構成の中途半端さ 2)実存主義的内容の中途半端さ 3)ヌーヴォーロマン的実験性の中途半端さ が、自分にとっては逆に「間口の広さ」として機能しているように思われたからです。 それと『弑逆者』を薦めたりそれ以降のロブ=グリエ作品の流れを示したのは、 ネガ=不在でありながら、その不在を執拗に記述する情念の源がどこから来るのか、 それとなくほのめかされているように思えるからです。 たとえば先述した「海」に関するものはその一例ですが、たとえば映画版の『囚われの美女』なんかだと、 マグリットの絵に書かれているような「海」の風景が、ロブ=グリエ作品に特有のサディスティックな扱いを受ける「女」へと変貌する過程が描かれており、 彼のなかのある種の原初的モチーフが繰り返し、わりとわかりやすい形で変奏されているのが窺えたりするので、 その意味で「ほのめかし」を押さえておくのは面白いよ、と言いたかったわけです。 なんだかあんまり答えになってないような。
あとはミステリか。 自分としては奥泉光の『葦と百合』、『バナールな現象』を読ませてみたい。 奥泉作品は仏語訳も出ているらしいし、ぴったり。
693 :
吾輩は名無しである :04/07/10 12:53
ヌーボー・ロマンな作家になろうと思うのですが。 どうしたらいいですか?
694 :
名無しさん@そうだ選挙に行こう :04/07/11 11:48
釣りか? まあいいや。お答えしよう。茨の道だぜよ。 @19世紀小説のなんたるかを知るため、バルザック全集を読む。ドストエフスキー全集でも可。 A20世紀小説、とりわけジョイスの『ユリシーズ』を読みこむ。ジョイスが肌に合わない場合、プルースト・カフカ・ブロッホ・ベケット・ブランショ・フォークナーでも代替可。 Bそのうえで「ヌーヴォーロマン」と呼ばれる作家の作品を読み込む。ロブ=グリエ、シモン、サロート、ビュトール、パンジェ、オリエが代表格。彼らはそれぞれ個性が強いので、全体を概観するよりも一人の作家を初期作品から時系列を追って読み込むほうがいいかもしれない。 なるべく原書で読み、彼らの技法のなんたるかを理解する。書き始めるのはここから。パクリにならないように、彼らの至らない部分(そんなものがあるかはわからんが)を、自分なりに編み出した技術で補完するのがポイント。 C創作と並行してバルトやリカルドゥーなどの批評も読み、ヌーヴォー・ロマン作品がどう読まれ、受容されてきたのかを見極める。 Dゴダール・ロブ=グリエの映画は見ておく。シナリオにも目を通しておくが吉。余裕があればカンディンスキー・ラウシェンバーグなどの現代美術もチェックしておく。 Eもし日本語で作品を書いているのならば、金井美恵子や後藤明生、横田創などを参考にし、作品を日本の風土に合うように調整する。 もちろん批評の事情も考慮する。蓮実とか。鈴木教授の『続ヌーヴォーロマン周遊』では、笙野頼子などもヌーヴォーの後継者として位置付けられていたので、そのあたりのマジックリアリズム風の作品を観てみるのもいいかもしれない。 がんばってくれ。
695 :
名無しさん@そうだ選挙に行こう :04/07/11 20:15
>>964 それだと、ものすごくツマラン作家になりそうだぞ。
関係ないが金井美恵子や横田創ってフランス語できなさそうだな。
おれはもちろんできない、がロブ=グリエ好きとか言ってしまっている。
恥ずかしいです。
うーん、じゃあどんなのがいいかな? みんなでヌーヴォー要請カリキュラムを考えようぜ。 ほかにはデリダの『葉書』とかを読ませるとか。
>>694 そら、研究者入門コースでないかい?
創作は内的衝動が源だから、>693の問いがおかしい。
自分の書き方と文体は生理的なもので、
その結果として出てきた作品が
ヌーボーロマンと呼ばれようが、
ぬるぼロマンと言われようが、関係ないんだ、作者には。
何かのマニュアル通りに段階を踏んでいけばなれるというわけではないのが作家だと思う。それは
「ヌーヴォーロマンな」作家だけに限らない。
でも、だからといって「内的衝動」だけというわけでもないと思う。あくまでも「読んだから書く」
のだと思うし、
>>694 の挙げてる本は読まないより読んだ方がずっと良いだろう。
要するに、いろいろ本を読んだから作家になれるというわけではないが、読まなくてもなれるという
わけでもない。
まあ当たり前のことなんだけど、最近はろくに本も読まずに作家になろうというひとも多いからね。
そう考えると、
>>694 のか「カリキュラム」は悪くないと思う。
699 :
吾輩は名無しである :04/07/12 17:49
そもそもヌーヴォー・ロマンの作家達自身は、 割と自由な感じというか、ガチガチにアカデミックお勉強って感じでもないような。
そりゃあ、ヌーヴォーロマンがアカデミックだと思ってるひとはいないでしょ。
701 :
吾輩は名無しである :04/07/12 18:40
ヌーヴォーロマンの作家は読書家だと思うよ。「普通」の作家よりも。 シモンはバルザックの全集読んでから書き始めたし、ロブ=グリエは『ボヴァリー夫人』暗唱できるみたいだし。 なかでもビュトールの読書量はすごそう。
age
694さんありがとうございます。 694さんのリストにはありませんが、 イーグルトンの「文学とは何か」がかなり参考になりそうなのですが。 これはヌーボーといえるのでしょうか? あと、どうしても日本の作家にこれはと思える人がいないのは、 どうしたらいいでしょう?
>イーグルトンの「文学とは何か」 うん、これはもちろん参考になると思うよ。 ついでに『美のイデオロギー』も参考にしておこう。 しかしイーグルトンの著作は概説的な側面が大きいので、は直接的にはヌーヴォーとは言えないんじゃないか。 加えて言えば、ヌーヴォーロマンの技法的な側面は理論では汲み取れない部分も多いので、 実際に(翻訳でもかまわないから)じっくりと作品にあたってみるのが吉だと思う。 手っ取り早く書きたいなら、サルトル・カミュを押さえてすぐヌーヴォーに行こう。 日本の作家? 気にするな。
705 :
吾輩は名無しである :04/07/22 22:21
シモンの 『フランドルへの道』と『アカシア』が ほしいんだけど見つからない。 ネットじゃなくて手にとってから買いたいんだけど それは無理かな? この2さつは最後の版が 95年ころだから 見つかってもおかしくないと思うんだけど。
あってもファルサロスだろ。
707 :
吾輩は名無しである :04/07/22 22:45
ファルサロスは 新刊本でまだいきてるから 先月買ったんだよ。 歴史もかえたし。 ただ、フラとアカが買えないでいる。
708 :
吾輩は名無しである :04/08/01 03:27
709 :
吾輩は名無しである :04/08/24 20:45
サロート『見知らぬ男の肖像』購入記念あげ。 ついでに、『生と死の間』もかっちゃったぞ。
フランドルへの道 クロード・シモン作/平岡篤頼訳 白水社・09月下旬・2,940円・ISBN:4560047898 はてしなく降りつづく戦場の雨、ずぶぬれにもつれあった情事。豊潤な言葉の フィールドに疾駆する「新しい小説」の記念碑。
711 :
吾輩は名無しである :04/08/25 13:54
>>710 え? 再版されるということ? それだったらものすごくうれしんだけど。
それでちょっと調べてみたら 第3回 復刊リスト ■ウィリアム・フォークナー『サートリス』 ■クロード・シモン『フランドルへの道』 ■モーリス・ブランショ『最後の人/期待 忘却』 ■サミュエル・ベケット『初恋/メルシエとカミエ』 ■モニック・ウィティッグ『子供の領分』 ■イヴ・ベルジェ『南』 が復刊されるんだね。ブランショも復刊してくれるとは有り難い。 白水社GJ!
『子供の領分』復刊されるのかあ。 復刊もいいけど(ry
714 :
吾輩は名無しである :04/08/25 18:57
うおーーーーーーーーーーーーーーー 白水社さいこうだーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー シモンと、あと1冊くらい買います。
書き込んでから、1日たったけど・・・ んっ? 俺だけか、喜んでるの? 『フランドル』、みんなもってるか、 あるいは、図書館で借りて読んじゃったのかな? 俺はめちゃくちゃ嬉しいんだよなーーー。 いやー、たのしみだなあ。
フランドル、こないだ安く買ったばかり
>>714 シモン好きな人ならどうにかして入手してるでしょう。
しかし今から『フランドルへの道』を読む快楽が待ち受けている714氏に
かすかな、しかし強い嫉妬を感じてしまうのは私だけでしょうか・・・
少し前に『フランドルへの道』をむさぼるようにして読んだときのあの
めくるめく至福の時間が懐かしい。
718 :
吾輩は名無しである :04/09/19 20:08:47
『フランドル』は今年の春に4000円出して買った。。。鬱
719 :
ベトナムに「へえ」を :04/09/19 21:47:10
日本人でロブ=グリエに最初に会ったのは、平岡篤頼でも蓮實重彦でもなく、たぶん小田実。 小田がフルブライト留学からの帰りに、パリでロブ=グリエに会った様子が『何でもみてやろう』(講談社文庫)に書かれている。 小田のカタコトのフランス語とロブ=グリエのカタコトの英語でなされる翻訳原稿料をめぐるセコいやりとりが実に涙ぐましい。 へえ、へえ、へえ、へえ、へえ、へえ、へえ、へえ、へえ…
アカシアを1800円、三枚続きの絵を1300円、フランドルを1500円で 同じ古本屋で入手した(時期は3年間にわたる)。 中国地方です
721 :
吾輩は名無しである :04/09/20 19:02:07
期待 忘却、北園克衛のカバーデザインそのまま移植されるといいなぁ。 一見、「ジャコメッティ?」でもあれ、感銘を受けました。好き。
722 :
吾輩は名無しである :04/09/23 19:51:45
JTのCMってヌーヴォーロマン?
723 :
吾輩は名無しである :04/09/24 22:14:57
『フランドル』、何日発売なんだ? 白水社のHPだと、表紙の装丁は見られるようになったけど、 具体的な日にちはまだ出てない。 9月とだけ。 あーーーーー、早く読みたいぞー−−−!!!
724 :
吾輩は名無しである :04/09/24 22:23:18
725 :
吾輩は名無しである :04/10/01 19:47:33
ついに、『フランドルへの道』ゲット!!!! いいね、白水社は。最高だよ!!!
726 :
吾輩は名無しである :04/10/02 00:51:07
確かに最高
勘違いしている奴があまりに多いのでいわせてもらう。フランドルは孤高。突然スマン。 だがもう我慢ならねえ。フランドル、しかも古本を買ってまだ3年の俺だが、いわずには いられなかった。 ちょっと本を読みに立ち寄った先やファミレスで、よく「フランドルいいっすねえ」などと いわれる。俺のは古本だし初版だし、別にそうでもないっしょ。でもなんかいわれる頻 度が高い。なんでよ?謎だった。 しかし、この間気付いた。声をかけてくる奴はほぼ100%白水社の本を読んでるんだよ。 フランドルやファルサロスじゃない。その他の白水社な。はまむぎとかモロイとか。 アフリカの印象とか。 ひでえ奴になると海の上のピアニストとか鍵のかかった部屋とか。あえて「その他の白 水社」と呼ばせてもらう。 そいつらの「フランドルいいっすねえ」の中には「白水社読みの仲間ですね」ってニュ アンスを感じることに気付いたんだよ。冗談じゃねえって。仲間じゃねえよ。 「俺の本の血筋はフロンドルとつながってるんだぜ」みたいなオーラも感じる。つながっ てねーよ。完璧に気のせいだ。ふざけんな。 フランドルと他を比べてどっちがいいかなんてことはいうつもりはない。フランドルを読 んでる奴はそんなことはいわない。ファルサロスを読んでる奴もそうだろう。三枚綴りの 絵や歴史でも同じだ。草、ル・パレスだってそうだろう。その本が好きで読んでる奴は 他を認めつつも他を羨まない。自分の選択に自信を持ってる。 「その他の白水社」を読んでる奴はそうじゃない。フランドルやファルサロス、そして 白水社の栄光につかりながら「その他」を読んでる。きもち悪い。一番手に負えないの が「その他」のライ麦畑を読んでる奴らだよ。 ライ麦畑ってだけでフランドルと同列だと思ってる。いや、信じてる。心の底まで信じき ってる。ありえねえ。同列なわけねえだろ。いっしょにするな。死ね。 誤解のないように言っておくが、ファルサロスには敬意を表してる。ファルサロス読みは 「その他の白水社」読みとは違う。フランドルを羨まない。精神が違う。
728 :
吾輩は名無しである :04/10/02 02:52:23
>>727 何すか、これ? 何かのコピペの改変?
でも、そんなに気が利いてるようにも思えんのだが。
729 :
吾輩は名無しである :04/10/02 07:20:59
ジャン・チボードーの『序曲』(荒木亨訳)とかも再評価してほしいな シモンばかりだと、ノーベル賞ヨイショスレになるよ
731 :
吾輩は名無しである :04/10/02 13:17:25
727=友達なし、自意識過剰なかわいそうなやつ
732 :
吾輩は名無しである :04/10/02 13:48:45
>>729 たまたま『フランドルへの道』が再刊されたからシモンが話題になってるわけで、
ノーベル賞獲ってるからというくだらない理由でシモンの名前が出てくるわけではない。
もっと前のレス見れば他の作家についても話題になってる。
ちゃんと読んでから言えよ。
733 :
吾輩は名無しである :04/10/02 14:37:58
734 :
吾輩は名無しである :04/10/02 16:55:44
>>733 はあっ? 皮肉? 皮肉というよりとんちんかんなこと言ってるだけだろw
なんでこういう性格悪いゲスしかいないんだろう
736 :
吾輩は名無しである :04/10/02 17:03:04
737 :
吾輩は名無しである :04/10/02 21:40:49
『フランドル』と一緒に復刊された『子供の領分』ってどう? 『フランドル』買ったときに、『子供の領分』の訳者あとがき見てたら、 シモンなどのことばが引用されていて、しかも悪くない評価だった。 また、作風が多少なりともヌーヴォーロマン的なところがあるという風にも 紹介されてたのだが、この作家および『子供の領分』って どういう風に世の中で評価されているのでしょうか? 作者の情報など、検索してみたがぜんぜんヒットせず、 分かる日といたら何でもいいから教えてください。 お願いします。
738 :
吾輩は名無しである :04/10/02 23:44:35
貧乏学生の身としては、まず2800円という価格に異議を唱えたいのだが。
739 :
吾輩は名無しである :04/10/02 23:47:02
>>738 まあそおいうなよ。ああいう本を出版すること自体ありがたいことだろ?
740 :
吾輩は名無しである :04/10/02 23:49:13
>>739 それもそうですね。
価格以上の価値があることは確かだし。
白水社さん御免なさい。
741 :
738 :04/10/03 00:02:49
>>740 あんた、ずいぶん素直だな。すがすがしい青年だよ。
おれは大学卒業して数年だけど、
おそらく結婚するまでは、
人生のうちでも特に金に余裕のある時期だと思う。
だから、白水社の本などは喜んで買ってるよ。
ただ、シモンなんかは欲しくても復刊するまで手に入らなかった。
古本屋になくて、最近になってようやく
『歴史』『三枚続き』『ファルサロス』などを読むことができたよ。
バイトなどすれば買えない値段じゃないから、
余計なお世話かもしれないが、
シモンあたりは買っといたほうがいいと思われ。
742 :
吾輩は名無しである :04/10/11 15:21:58
白水社の新装復刊シリーズって、表紙が頼りないよね。 書棚から出し入れするときに気を使う。 復刊シリーズはどれも所有者にとっては貴重なものになると思うし、価格も そこそこするのだからもうちょっとしっかりした表紙にして欲しい。
>>743 上製本でこの値段?
注文すると一桁ちがってるとコワイ
>743 奥さんが亡くなったご主人の研究業績を残したいという主旨の 出版だと知り、さっそく1冊たのんだよ。
>>743 ファルサロスの戦いは、古本のやつもソフトカバーしかみたことない。
ハードカバーのやつってあるの?
747 :
吾輩は名無しである :04/10/13 05:21:17
748 :
吾輩は名無しである :04/10/13 13:18:35
>>747 どうなんだろうね。どっか(白水社?)で復刊が決定したんじゃないかな。
まだ出てないと思うけど。
本当に復刊されることを願います。アカシア大好きだけど、持ってないので。
アカシアって、95年の単行本以外の版あるの? 古本で見つけても、95年のやつは高過ぎて買えない。 復刊されたらありがたい。
750 :
吾輩は名無しである :04/10/14 05:53:11
白水社は 3年連続くらいでシモンの本を復刊している。 だから、白水さまは数年以内に 『アカシア』復刊してくれると思うよ。
751 :
吾輩は名無しである :04/10/15 00:48:37
ミシェル・ビュトールの『合い間』を200円で入手。うれしい。
752 :
吾輩は名無しである :04/10/22 08:11:05
⊂⌒〜⊃、。Д。)-з
753 :
吾輩は名無しである :04/10/22 08:21:40
_,,,,,,,, , - ' ゙ `` ‐ 、_,,,,, ,r' /=ミ / 彡ll',''´ . / 彡lll !-- .、 ,、、、、,,, 彡lノ l,,,,,__ / ___ 'r''゙ヽ . |`゙'' ./ `'゙'''" .〉,l | |. ,' // . ',. ,' , r' . ゙, ゙'ー ‐` l | ゙、''゙ ,,、д''‐ ノ l、 ''''''''7'ヽ ''' / /`〉`゙T'''''''''' l ` 、,,,,、- ' " / /.| | . | | .l i / ./ | | | | | l / ./ .| | . | | | l / / | | | | | ', / / l .l 【ゴールデンコピペ】 このレスを見た人はコピペでもいいので 10分以内に3つのスレへ貼り付けてください。 そうすれば14日後好きな人から告白されるわ宝くじは当たるわ 出世しまくるわ体の悪い所全部治るわでえらい事です
「フランドルへの道」読みはじめたけどムズ..... 頭悪いの再認識しちゃったよ。
>>754 ピンチョンスレにも同じようなこと書いてたね。
確かに頭は悪そう。同情します。
いろいろと大変だとは思いますが、がんばって生きていってください。
そういう煽りはやめなはれ
757 :
吾輩は名無しである :04/11/08 15:09:41
もう2週間くらいレスがないな。おれも最近読んでないから書くことはないんだけど。 なんか話題ないですか? このままだと落ちそうな気配。 ageとくか。
上のレスみたいな根暗がいるから あえて何か書こうという人はいないでしょ
この程度のレスで気にしてたら2ちゃんなんかできないだろ。 このスレは荒らしもほとんどないし。注目されてないからだろうが。
760 :
760 :04/11/16 19:37:20
ヌーヴォー・ロマンが与えた衝撃や問題意識は 今はもうどこにも残響をとどめてないのかな?
761 :
吾輩は名無しである :04/11/16 20:38:02
うん
762 :
吾輩は名無しである :04/11/17 00:17:06
白バラ四姉妹殺人事件 鹿島田 真希 (著) ってヌーヴォーロマンっぽいらしいけど、読んだ人いる?
読んだ。 デュラスの影響大。
ヌーヴォーロマンと言ってもデュラスか デュラスの影響を受けたやつだったらいそうだわな。 あと、金井美恵子なんか明らかにヌーヴォーロマンの影響受けてるな。 特にシモン。
ヤフオクにシモンの「アカシア」が出てるのを見た。 で、その値段にびっくり。思わず二度見しちゃったよ。 楽天のEasySeekも見たら似たような値段で出てて更にびっくり。 アカシアなんて探せば(シモンの中では)ある方だし、ネットでもついこの間 まで三千円くらいで出てたなのにな。 まあ、出品者も「売れねーだろーなー」くらいの意識なんだろうが、あの値段 で買っちゃう奴が万が一にでもいたら可哀想だ。自業自得だが。
古本の値段にはサイクルがあるよね。 少し前までは、三枚〜が全然見つからないと言っている人 をよく見たけど、最近は千円余り出すと簡単に手に入る。 いったん誰かが理不尽な値段をつけると他の奴もそれに便 乗するから、一時的にはそれが正当な値段であるかのよう な雰囲気になる。でもそれはあくまで一時的なもの。
767 :
吾輩は名無しである :04/12/20 23:25:13
ビュトール『時間割』読了。 読み終えるのにけっこう骨が折れたよ
768 :
小林一句 :04/12/21 00:46:42
ヌーヴォーと 呼ばれた日々も 遥かなり
769 :
おさむ5さい ◆RPZE1eqCoE :04/12/21 00:47:35
もうたたきうりだおっ♪ ヒック♪
ヌーヴォーを 就職してから 読んでません
771 :
吾輩は名無しである :04/12/21 21:57:43
ヌーヴォーロマンに対する主な批判って、どういうものなの?
知らん。人間が書けてないとかはよく聞くけど。
773 :
吾輩は名無しである :04/12/21 23:00:47
アラン・ロブ=グリエ『新しい小説のために』買った。 しかも200円という爆安で。
774 :
767 :04/12/21 23:59:30
今日、神保町でサロートの『プラネタリウム』かったよ 1500円。
775 :
吾輩は名無しである :04/12/22 11:13:04
771 つまんない、という批判
>>766 三枚は復刊されて新刊流通で手に入るようになったから、
希少古書がただの古書に逆戻りしただけ
復刊されたのに、ただの古書にまだバカ高い価格をつけている
古書店に行き会うと、お寒い感じだ
777 :
吾輩は名無しである :04/12/22 16:43:06
ヌーヴォーを読んでる人って、ユゴーやプルースト、バルザック、 スタンダール、フローベール、ディケンズなんかのいわゆる古典は 一通り読んでいて、そういったものを踏まえてヌーヴォーみたいなのも おもしろいよね、ってスタンスなわけ? つまり、ヌーヴォー読み=それなりの読書家ってことでOK? それともヌーヴォーばっかり読んでる人ってのもなかにはいるの?
778 :
吾輩は名無しである :04/12/22 16:44:36
ヌーヴォー読み=読書エリート これでいいと思う。
>>775 ヌーヴォーじゃなくてもつまらない文学はたくさんあるわけだが
780 :
771 :04/12/23 00:19:58
>>777 俺は違う。いわゆる古典的ロマンを、全く面白いと思えない。
好きな小説は20世紀のものばかり。
781 :
771 :04/12/23 00:21:35
で、詳しい人いたら、ぜひともヌーヴォーロマンに 対する批判について教えてください。
知らん。人間が書けてないとかはよく聞くけど。
783 :
吾輩は名無しである :04/12/23 02:21:18
>>777 古典的なソウルミュージックを聴かんで、いきなりヒップホップを聴くヤツも
たくさんいるだろ。特に若いヤツ。
逆にソウルはファンクまでで、ニュージャックスイング以降のR&Bとか
ヒップホップなんかは剽窃に過ぎないから聴かない、ってヤツもたくさんいる。
特におっさん。
だけど、いちばん音楽を理解しているのは、どちらも等価に聴くヤツ。
こういうヤツは「いい音」ってものを本質的に理解している。
ルーツ的なものの偉大さや、新しいものの革新性を同時に味わうことができて
はじめて音楽がもたらす快楽を知ることができる。
>>783 HIPHOPが本当に好きなやつは、サンプリングのネタの方にも興味行くからな。
結果的に聴く必要のないジャンルなんてなくなるし。
最近だとエレクトロニカが流行った瞬間に取り入れるHIPHOPの奴もいたし。
俺も19世紀小説好き、つーかヌーヴォーって19世紀小説の読み替えみたいなもんだし。
みんなフローベールのここをちゃんと読めよ! みたいな。
19世紀小説それ自体が、ヌーヴォー・ロマン的である。
785 :
771 :04/12/23 10:50:21
>>783 ,784
本当のいい音、とか、フローベールのここを読めよ、
見たいな感じって、俺には全然わからない。
それってヌーヴォー的なのか?
まあ、感情教育はまあまあだが。
俺は、バルトの「読み」が一番好きだね。
786 :
吾輩は名無しである :04/12/23 11:19:37
いちばん○○を理解している、などという表現を不用意に口にする時点で。
787 :
吾輩は名無しである :04/12/23 14:23:05
>>785 バルトは19世紀古典を「読み」まくれ、と言っているわけだが?
それは例えばサンプリング系ミュージシャンの部屋には、古い名盤レコードが
あふれかえっているのと同じことだとおもわれ。
>>786 とりあえず、思い切りがよくておもしろいからイイw
思わせぶりなだけの、もってまわった言い回しにはウンザリでし。。
788 :
吾輩は名無しである :04/12/23 14:29:20
789 :
771 :04/12/23 14:34:47
>>787 だからあ、バルトのご意見を参考にしてるとか
そういうんじゃなくて、「批評の真実」でいう、
作品でありたいと願うこと、という「読み」
が、俺は好きだ、って言ってるだけ。
それ以上でも以下でもない。
790 :
吾輩は名無しである :04/12/24 21:11:35
ヌーヴォーファンには、ぬーぼーとしてるやつが多い。
そうか?ロマンチストが多いぞ。
そうか?スノッブが多いぞ。
おれさま文学のこと知り抜いてるよ? というポーズがうっとうしいな>ヌヴォマニア
ヌヴォ狂たるもの、そんくらい尖ってないでどうする!
ほしゅ
796 :
吾輩は名無しである :05/01/15 03:50:24
最近レスが少ないなあ。何か話題はないものか。
797 :
吾輩は名無しである :05/01/18 05:45:53
ロブ=グリエの『迷路の中で』読んだよ。 三島由紀夫の『真夏の死』読んだとき以来の衝撃だった。 パンジェとかの半ゲーム小説より詩的センスが感じられた気がする。 次もパンジェよもうかな〜でも就職活動が・・・
798 :
吾輩は名無しである :05/01/20 06:25:25
ろぶぐりえおもろい さろーとおすすめ
799 :
吾輩は名無しである :05/01/20 18:27:02
ヌーヴォー・ロマンはそれほど読んでないけれど、 読んだ限りではシモン、ロブ=グリエ、ビュトールは読了できた。 しかし、しかしだ。サロートだけは挫折。 この作家で面白いのってある?
800
801 :
吾輩は名無しである :05/01/28 03:03:03
生と死
802 :
吾輩は名無しである :05/02/19 06:49:10
アンチロマンの代表的作家を五人いえるかな??
ロブ=グリエ,ビュトール,シモン,サロート… あとひとりならパンジェかな.
ていうか、今時「アンチ・ロマン」なんて言い方しないだろ。
805 :
吾輩は名無しである :05/02/19 22:59:03
ヂュラスが入ることもある。
806 :
吾輩は名無しである :05/02/26 18:48:33
今日、ビュトールの『ミラノ通り』と『段階』 見つけて、買ってきたよ。 どちらも1000円。 『ミラノ通り』は、例の古本●堂の価格だと かなりの値段がついてたような気がするのだが 安く手に入ってすごくラッキーだったよ。
しかしヌーヴォーロマンの作家ってわりと長生きだね。文体みたいに。 私もヌーヴォーロマン作家になろうかしら。
御免被る
810 :
吾輩は名無しである :05/03/09 04:03:28
J.リカルドゥーの『言葉と小説』―ヌーヴォー・ロマンの諸問題―を100円でゲット! 探してた本だけに嬉しいわ。よっしゃ、読むぞー! そういえば、サルトルの起こした「文学に何ができるか」論争でまともに話せてたの この人だけだったね。
811 :
吾輩は名無しである :05/03/09 10:37:27
スリジラサール?での討論会って邦訳ないの?
812 :
吾輩は名無しである :2005/03/26(土) 11:40:59
9
6
814 :
吾輩は名無しである :2005/04/08(金) 02:19:33
いまどきリカルドゥーを読む人がこの日本にいったい何人いるのだろうか…
シモンの『農耕詩』まだぁ?チンチン
816 :
吾輩は名無しである :2005/04/08(金) 18:32:39
>815 同じく。チンチン アカシアも読んだので、あとはそれが読めれば。
農耕詩ってどんな小説? ファルサロスや歴史のように翻訳が面倒な小説なの?
818 :
吾輩は名無しである :2005/04/09(土) 02:27:15
小宮山書店に行ったら、なぜかヌーヴォー・ロマン関連の本がいっぱいあった。
え、ほんとに? でも高そうだな、あそこは
820 :
吾輩は名無しである :2005/04/09(土) 02:59:27
『現代フランス文学13人集4』(1000円) ビュトール『子猿のような芸術家の肖像』(4500円) サロート『黄金の果実』(?) が残ってる。他のは私が買っちゃった。
821 :
吾輩は名無しである :2005/04/09(土) 03:20:49
何買ったの?
822 :
吾輩は名無しである :2005/04/09(土) 03:38:47
『現代フランス文学13人集2(サロート・ロブ=グリエ・イヨネスコ)』 ロブ=グリエ『新しい小説のために』 サロート『プラネタリウム』『不信の時代』 シモン『盲いたるオリオン』 の5冊。これで8000円くらいだった。
823 :
吾輩は名無しである :2005/04/09(土) 03:40:41
>>822 もの凄く良い買い物したね。
『盲いたるオリオン』羨ましい。
824 :
吾輩は名無しである :2005/04/09(土) 11:00:11
リカルドゥー『小説のテクスト』1400円GET。早稲田の古本屋。 『小説の言葉』が入門篇だとしたら、こちらは上級者篇。 翻訳では判りづらいヌーヴォーロマンの言語遊戯的側面がどうなっているのかとかを、統計学的に(w詳しく解説してくれている。 ここの古書街を捜し歩けば、シモン『ペテン師、風、ル・パラス』ほか、色々と見つかる。 ただ安藤書店は少し値が張る。ロブ=グリエ『消しゴム』5000円とか。
825 :
吾輩は名無しである :2005/04/09(土) 11:13:16
この本読んだ人いる? 古本では3000円前後でよく見かけるけど、ぐぐってもこれだけの解説しか見つからなかった…。 >リュシアン・デーレンバック 野村英夫・松澤和宏訳 『鏡の物語 紋中紋手法とヌーボー・ロマン』(ありな書房) こちらは中心紋とも象嵌法とも呼ばれることのある自己言及的な小説の構造 についての考察です。日本の小説で言えば『ドグラ・マグラ』みたいに作品 全体を要約するような文書が作品中に登場する構造といえばおわかりですね。 まだ絶版ではないと思いますが、6000円を越す本です(痛)。
今月号の新潮の浅田と蓮実の対談の最後でちらっとヌーヴォー・ロマンの 話が出てきて浅田は「いまもって圧倒的に新しい」って言ってるけど 蓮実の方は全く言及してないからもう見切りをつけちゃったのか?と 思うけど蓮実のヌーヴォー・ロマン論を今こそ読んでみたいと思うのですよ?
827 :
吾輩は名無しである :2005/04/27(水) 21:51:34
「時間割」っていいですか? ロブ・グリエなんか好きです。
828 :
吾輩は名無しである :2005/04/28(木) 06:10:18
『消しゴム』と『快楽の館』がそれぞれ700円で 売ってた。
「快楽の館」ならネットショップで10円で売ってたよ。(送料、振込み別) 他にも「ニューヨーク〜」350円、「プラネタリウム」350円、 「アカシア」800円、「フランドル」10円など。 馬鹿らしくて、古書店など行く気が無くなるw
>>827 サルトル『嘔吐』と一冊になってる中公の全集の端本、解説だけ読んだ。
本文は10ページくらいで挫折。苦痛。読みにくいわけではないけど。
831 :
吾輩は名無しである :2005/05/01(日) 22:32:10
>>830 それ、こないだ届いたけど、まだ読んでない。
「時間割」用カレンダーなるものが付録で付いてきたけど
なんなんだあれ?
そういうものが必要なの??
832 :
:2005/05/01(日) 23:03:02
>>825 『鏡の物語』は面白そうなので買ったんだけど積読。
>>827 『時間割』なかなか良いよ。中公文庫のやつは絶版?
>>831 カレンダーと地図は綿密な構成を把握するために必要。
833 :
吾輩は名無しである :2005/05/02(月) 00:23:03
お洒落に特化したヌーヴォーの読み方を教えてください。 読むべき作品、表紙絵デザインと服とのコーディネート、 イカす感想の呟き方(突っ込まれずに、偉そうに思われるような)、 飲み屋で使えるトリビアなんかも・・ つい最近、いわゆる文学少女と付き合いはじめたのですが、 ヌーヴォーはまだ未開拓領域らしいので、チャンスなんです。
>>833 彼女の性格、趣味、文学的恰好、スリーサイズ、どんなHを好むか
こういうのによるな。
>>834 とにかく生意気な娘で、大学二年の分際で漱石全集や失われた時を求めて
とか読破してるらしいです。あと吉田健一とか小林秀雄、タブッキ、須賀敦子
パトリック・モディアノなんかが好きみたいです。そろそろヌヴォーでも
読もうかな〜とか言ってます。
自分は年上なんですが、これまでに村上春樹とチャンドラーをいくつか、
こころ、グレートギャツビーくらいしか読んだことがないので、
マジやばい状況です。
>>835 いまさらもう遅い。アメリカ文学以外には興味がない、フランス文学など
くだらないで押し通せ
そのくらいの年の女なんてSEXでどうにでも操れる。
そしてここにはもう二度と来るな。
837 :
吾輩は名無しである :2005/05/02(月) 01:12:35
ウホッ!新展開の予感! シモンの好きな体位はバックだとか、ロブ=グリエはSM好きだとかいろいろ楽しめそうだなあ。 服はAPCなんかどう?昔のヌーヴォーロマンの作家のカッコみると、シンプルながらもカッコイイ感じだし。 上級者なら浅田彰っぽくするのも手かも。しかし失敗すると痛い目に。 しかしうらやましい話だなあ。
838 :
吾輩は名無しである :2005/05/02(月) 05:00:42
白い綿のスーツ。それもちょっとヨレっとした感じの。 これが俺的なヌーヴォーのイメージ。
839 :
吾輩は名無しである :2005/05/02(月) 21:39:05
>>833 翻訳版「快楽の館」の表紙はオサレでかっこいいぞ。
飲み屋トークならロブ=グリエ先生の箴言が大いに役に立つ。
840 :
吾輩は名無しである :2005/05/04(水) 03:04:44
オシャレ談義ですか? ならば、これはかねてから思っていたことなんだけど ヌーヴォーって結社じゃないし、体系化された技術論でもないから、ある意味 実にバラバラで曖昧な個性の集まりなんだけど、不思議なことに一つだけ明確な 共通点として、作家の佇まいとか文章がクールでオシャレてのがあるとおもわれ。 考えてみれば実に不思議だ。何故なんだろう?もっさいオヤジとかいないじゃん? 当時のファッション的なモードの影響もかなり受けた産物ってことなのか、 それともあちらの階級制度とか関係してるのか?
>それともあちらの階級制度とか関係してるのか? ヌーヴォは究極のスノビズムだから、少なくとも田舎もんや貧乏人には 無理なのよ。
842 :
吾輩は名無しである :2005/05/06(金) 22:31:44
ヌーヴォーロマン好きって画家はどんなのをチェックしてんの?
843 :
吾輩は名無しである :2005/05/06(金) 22:49:13
レメディオス・バロとか。
このスレが上がっているのを見る度に誰かが死んだのかと思ってしまう…
六時……。絶えず、いたるところに、同じ光、空の同じ閃光。 くる日も、くる日……。昨日も。今日は……。 到来している夏は、同じ形で、はっきりした動きも、明瞭な曲線も見せず、 だらだらと尾を引き、かすかに衰えの気配を見せるかと思えば、 すぐにぶりかえし、二つの季節の間に、不当にも数ヶ月居すわっている。 四月から暑くなってくる。五月は霧がたちこめ湿っぽくなり、六月は 非常に乾燥し、七月は驟雨や間歇的な雷雨によって暑さが時おり和らぐが、 依然暑さは厳しい。だが七月の初めには、温度が十度も下がり、ひんやりした 海風、すなわち時期遅れの春の風が吹き、雲を散らし、砂や微塵を一掃した ことがあった。だが、数日後には暑さは再びぶりかえし、しかも温度も増し、 空は鉛色になり、分散した光が斜めに当たり、目を眩ませるようになった。 それはまるで夏がいつでも再開し、日ごとに再開するかのようであった。 八時と九時の間で、暑さは行き渡り、度を増す。そしてこの暑さが和らぐのは 夜に入ってからである。 夜はひんやりして、むしろ寒いほどである。霧があふれ、拡がって、 濃くなる。昨夜は……。夜はいつも。
846 :
吾輩は名無しである :2005/05/07(土) 05:13:31
才能皆無残念
850 :
吾輩は名無しである :2005/05/07(土) 22:26:31
クロード・オリエって8作くらい書いてるらしいけど、「治安維持」しか 翻訳ないのか?もっと紹介して欲しい。
851 :
吾輩は名無しである :2005/05/08(日) 04:50:45
>>845 すごい!
ヌーヴォースレにそんな駄文書けるなんて!
852 :
吾輩は名無しである :2005/05/08(日) 11:46:01
>>850 ロベール・パンジェだってあれだけ評価高いにも関わらずほとんど邦訳ない。
江中氏に頑張って欲しいが、日本語に移すのは不可能に近いのかなあ。
853 :
吾輩は名無しである :2005/05/08(日) 12:39:46
>>845 ってオリエ「治安維持」第二章(だっけ?)の冒頭の抜粋じゃん。
リカルドゥーが激賞してた文章・・・
いつもこのパターンで2〜3人の馬鹿が引っかかる
引っかからなくてよかった〜!
危なかったよ
>>851 バーカ!バーカ!死んじまえ!
846 名前:吾輩は名無しである :2005/05/07(土) 05:13:31
才能皆無残念
849 名前:吾輩は名無しである :2005/05/07(土) 19:41:31
>>845 =
>>848 自演乙w
中学生のスケッチですか?
851 名前:吾輩は名無しである :2005/05/08(日) 04:50:45
>>845 すごい!
ヌーヴォースレにそんな駄文書けるなんて!
おまえら、オリエの身にもなれ!
858 :
吾輩は名無しである :2005/05/08(日) 16:16:19
859 :
吾輩は名無しである :2005/05/08(日) 17:27:53
>>845 なんかラテンアメリカの作家の文章を読んでいるような心地がした。
膨大な時間が一気に圧縮されている感じ。
860 :
吾輩は名無しである :2005/05/08(日) 17:56:31
861 :
吾輩は名無しである :2005/05/08(日) 18:21:44
862 :
吾輩は名無しである :2005/05/08(日) 18:35:50
>>859 実際には三日間の出来事を描いて、二年間の時間の経過を感じさせる
ように書かれたという作品ですからね。
>>860 ( ´,_ゝ`)プッ
>>860 負け惜しみ乙
おれだったら恥ずかしくてこのスレに戻って来れないよw
864 :
吾輩は名無しである :2005/05/08(日) 20:49:29
866 :
吾輩は名無しである :2005/05/08(日) 23:51:51
なんなんだこのぬるぼうな流れは?!
867 :
吾輩は名無しである :2005/05/08(日) 23:57:06
>>864 "LeFiston"『息子』の江中直紀氏による抄訳が早稲田文学2003年3月号に掲載されている。
「初邦訳」なんて書いてあるからこれ以外ないと思うけど…みんな面白いって言うんだから早く完全な邦訳出して欲しいなあ。
パンジェ「仮設」は邦訳されてるけどね。 オリエって、そんなに面白くなかったなぁ。
869 :
吾輩は名無しである :2005/05/09(月) 00:27:46
ヌーボーとロマン・ノワールの関係性についてはどう思われますか? マンシェットの描写とかどーです? ヌーボーにミステリー仕立てがなぜか多いこととか、現在のフランスに どちらからも影響を受けていると思われる作家がけっこういることとか、けっこう 近親性を感じるのですが、読者もかぶってますか?
ジャプリゾとかもね。
ヴォートランは?
872 :
吾輩は名無しである :2005/05/11(水) 03:48:16
ロマンノワールじゃないけど、ハビエル マリアスってスペインの ミステリー作家をロブ・グリエが誉めてるって聞いたんだが 読んだ人いまそか?
874 :
吾輩は名無しである :2005/05/18(水) 23:14:05
ショックだ…
875 :
SXY ◆uyLlZvjSXY :2005/05/18(水) 23:19:00
平岡篤頼さん、クロード・シモンをありがとう。
876 :
吾輩は名無しである :2005/05/19(木) 00:06:52
酒で潰れた?声&のんびりした講義が懐かしい。 平岡先生、さようなら…。
平岡さん、ありがとうございました。 ご冥福をお祈りいたします。
878 :
吾輩は名無しである :2005/05/19(木) 02:19:53
>>873 え、まじかよ! もはや平岡氏の訳でヌーヴォーロマンの新刊が出ることもないのか・・・
残念。ご冥福をお祈りいたします。
>>873 うそーん
シモンの農耕詩とか訳してくれるんじゃなかったのか
あいごー
平岡さん乙!
881 :
吾輩は名無しである :2005/05/19(木) 09:28:46
平岡さん亡き後ヌーヴォーロマンを翻訳出来るのは、江中さんしかいない!仏文に戻ってきて欲しい。 あと芳川さんにも期待。
882 :
:2005/05/19(木) 23:53:02
モディアノ『暗いブティック通り』は昔講談社から出てたよ>873
平岡先生、ご冥福をお祈りします。尊敬してたのに…… クロード・シモンを、ありがとう、先生!! わぁああああ
884 :
吾輩は名無しである :2005/05/20(金) 18:59:03
平岡さんに文学論の本ってあるの?
『変容と試行』はヌーヴォーロマンで卒論書いたとき参考文献として読んだけど面白かったよ。
でも手に入らん。
887 :
吾輩は名無しである :2005/05/21(土) 21:45:41
『変容と試行』とか『迷路の小説論』は読んでみたいなあ。 ちくま学芸文庫か講談社文芸文庫に入らないかなあ。
しかし、
>>844 の脳裏をよぎったことが現実になってしまった感じだ。
891 :
吾輩は名無しである :2005/05/22(日) 02:52:35
平岡先生の自作も含めて、日本で一番ヌーボーロマンに近い作品ってどれなんだろう?
>>891 古井の作品群。
それか、重彦の『陥没地帯』『オペラオペラシオネル』
893 :
吾輩は名無しである :2005/05/23(月) 01:52:57
「聖少女」も。
金井の「岸辺のない海」
まあ金井が最初に浮かぶな。明らかに意識してるし。 古井もヌーヴォーロマンっぽいところあるよね。意識してないだろうけど。
蓮実を出すならむしろ批評の方だな 「マクシムデュカン論」や「表層批評宣言」とか 小説だったら谷崎潤一郎あたりか?ちょっと違うかもしれないが
897 :
吾輩は名無しである :2005/05/23(月) 08:34:40
本質論的に内田百閧ヘかなりヌーヴォーだよ。
898 :
吾輩は名無しである :2005/05/23(月) 09:04:08
平岡先生、お世話になりました。 ご冥福を… (´;ω;`)ウッ…
899 :
吾輩は名無しである :2005/05/23(月) 12:34:43
金井美恵子の小説に、平岡さんのシモンの訳文が与えた影響ってあるのかなあ。
900 :
吾輩は名無しである :2005/05/23(月) 13:17:49
金井なんぞ語る必要なし
901 :
吾輩は名無しである :2005/05/23(月) 20:29:48
まったくだ、こともあろうにシモンのパロディー文体を用いて 醜いコンプレックスばかりを語るあの作家は許せない。
パロディって言い方はおかしいだろ。
むしろパクリだな。単純に。
904 :
吾輩は名無しである :2005/05/24(火) 09:25:25
そういえば吉田健一の文体模倣もやってたな。 あたふた忙しい人だ(笑)
こういうアンチ金井がわいてくるからほんとは金井の名前出したくなかったんだが・・・・ 別におれは特に金井ファンじゃないけど。
このスレにおいては「アンチ」って感じではないんじゃないかな? やりたいことは重々わかるが、劣化コピーだからやめろ、ってなかんじの ある種の近親憎悪的な感覚で批判されてるのだとおもう。
901とか見るとアンチしか思えないんだけど。 けど、確かに近親憎悪的なところもあるかもね。
908 :
:2005/05/24(火) 21:50:40
それだけシモンが好きっていうのならわからなくもないが。
909 :
吾輩は名無しである :2005/05/24(火) 21:56:30
ただ、70年代の金井はちょっといいと思うね。 日本のデュラスになれたかもしれないのに残念だ。
そこで鹿島田真希ですよ
鹿島田真希ってどうなんだろうね? 読んだことないんだけど。 デュラスに影響受けてるとはよく聞くんだが。三島賞も獲ったことだし読んでみようかな。 風貌はデュラスというより横綱風だが。 あと、このひとロシア正教の信者らしいね。う〜ん、よく分からんw
金井美恵子の作品はここのところかなり読んでる。 一時間強の時間、僕は別の世界へ飛んでいく。 そこは感動にあふれ、幸せがあり、恍惚がある。今の僕にとって大切な時間だ。 現実なんか、蹴飛ばして夢の世界へ旅立つんだ。かなりヤバイ状態にいるのは自覚できてもやめられないさ。 やめたくたいんだ。胸が一杯になるこの気持ちからはなれたくない。 文学理論なんか知らないし、ヌーヴォー・ロマンもよく知らないけど、美恵子のエクリチュールが最高なのは知ってる。 夢の中で死ぬことができれば最高だ。究極の快楽だろう。僕はそれが欲しい。夢を見ながらいなくなるんだ、この世界から。 なんてすばらしい世界だろう。はやくそこへたどりつけますように。
初めてこのスレを読み皆さんの知識と愛情に感動しました。 上の方にサロートの「嘘」が掲載されている早稲田文学があるとのことですが、何時の号なのか教えていただけませんでしょうか
915 :
914 :2005/05/26(木) 07:17:48
ぐぐったら、すぐに解決できました。すみません。こんな最近とは・・・ 平岡篤頼氏の御冥福を心からお祈りします。「アカシア」「路面電車」等最近のものほど訳文にたっぷりした味わいがあるように思っていたのに。それにシモンもまだ未訳がたくさんあるのに、悲しい限りです
916 :
SXY ◆uyLlZvjSXY :2005/05/27(金) 00:00:29
>>915 まったく同感なんだよなあ。
『フランドル』『三枚つづき』『アカシア』はすべて平岡さんだったと思うけど。
『農事詩』だけでも。。。という思いが残る。
シモンだけじゃなくロブグリエの翻訳もよかったよ
918 :
吾輩は名無しである :2005/05/27(金) 18:35:33
俺の持ってるヌーヴォー本。 神田・早稲田でゲト シモン 風、ルパラス、フランドル、ファルサロス、歴史、三枚、路面電車 ロブグリエ 消しゴム、快楽の館、文芸文庫、反復、マリエン・不滅の女、ニューヨーク サロート トロピ、見知らぬ、不信の時代、プラネタ、黄金、生と死、あの彼ら ビュトール 心変わり、エジプト 数は多いがほとんど読んでない。 それでもサロートとシモンはすごいと思われ。 ビュトールはいまいちか? いつもかなりゆっくりと読んで、飽きたら直ぐ止めてます。 せいぜい十ページ前後を週5日ぐらいかな、読んでる。 皆さんはどれぐらいのペースで読んでますか? まさか一日一冊ペースで読ん出る香具師はおらんよね。 ヌーヴォー本の適切な読書スピード皆さんで語りましょう。
919 :
918 :2005/05/27(金) 18:36:39
いつもかなりゆっくりと読んで、飽きたら直ぐ止めてます。 せいぜい十ページ前後を週5日ぐらいかな、読んでる。 皆さんはどれぐらいのペースで読んでますか? まさか一日一冊ペースで読ん出る香具師はおらんよね。 ヌーヴォー本の適切な読書スピード皆さんで語りましょう。
サロートの面白さがわからない。。。_| ̄|○
921 :
吾輩は名無しである :2005/05/28(土) 00:02:38
まだまだだな
922 :
吾輩は名無しである :2005/05/28(土) 10:35:09
オレモ神田と早稲田でしか見たことない。>ヌーヴォー本 特に神田の田村書店はオススメ。 サロートのトロピズムが350円、不信の時代が250円。 ビュトールの心変わりが700円でちた。もちろん翻訳です、ハイ。 表でやってるセールものだけどね。 以外に早稲田のほうが高かったりするみたい。 特に五十嵐書店は高い。同じ並びで店名は分からんが安いお店もありました。 イックンさんのファンです。もっと書き込んでちょ。
ギュヨタについて知ってる人詳しい情報教えてくださいな 日本語しか判らない人間(私)にはどういう人(経歴・著作等)か 伝わってこないんです。
924 :
吾輩は名無しである :2005/06/04(土) 04:07:24
ルーセルのスレあったっけ? 立てても需要がねえかな
925 :
吾輩は名無しである :2005/06/04(土) 23:25:18
ルーセルの単独スレはちとキツイ。 ジャリ、ルーセル、あと誰か一人かませてもニーズは小さいな。
926 :
吾輩は名無しである :2005/06/04(土) 23:35:42
いや、ペレックをかませればいい。「人生使用法」。傑作だから、読みたまえ。
927 :
吾輩は名無しである :2005/06/04(土) 23:40:05
ペレックを入れるんならクノーもだな。
928 :
吾輩は名無しである :2005/06/04(土) 23:49:35
ルーセル、ペレック、クノーは、エコールをつくれるし、実際なんとか工房だったか?忘れたが接点はあったわけでしょ。でも、ジャリは明らかに、このなかでは砂利。毛色が違いすぎる。
929 :
吾輩は名無しである :2005/06/05(日) 00:00:31
ペレック、クノーらのはウリポ(潜在的文学工房)ね。 パタフィジックのジャリはシュルレアリスムの元祖的存在だが、 世代的にはルーセルとジャリ。 ちとヌーヴォーから外れてきたか。。。
930 :
吾輩は名無しである :2005/06/05(日) 00:15:12
そそ。ウリポ。ジャリは、シュルレアリスムの元祖と言われるのが定説だけど、おれはイタリアの未来派と重なって、というかマリネッティなんかに近いよ。反動的だしさ。 ペレックとかクノーは20代のときは読めなかったが、いまはなんだか読めるんだよね。なんでだろうか?
931 :
吾輩は名無しである :2005/06/05(日) 23:49:15
ぬるぽ
ふむふむヌードロマンか。面白そうだな。
あれ、ウリポスレってなかったっけ、前に?
934 :
吾輩は名無しである :2005/06/17(金) 20:15:31
シモン『ペテン師/風/ル・パラス』 1300円で今日入手。中にシモンのノーベル賞受賞の朝日新聞記事 の切り抜きがあった。
935 :
吾輩は名無しである :2005/06/26(日) 00:04:09
ウリポってヌーヴォーロマンなの?
ロブ=グリエとシモンはたくさん、サロートとビュトールは代表作1つか2つでもいいから 文庫でもっと出すべきだよな。
937 :
吾輩は名無しである :2005/07/05(火) 20:31:42
ヌーヴォ入門を三作品ぐらいあげて!
嫉妬 フランドルへの道 心変わり
『人生 使用法』 『文体練習』 『パロマー』
『嫉妬』がどうしても面白いとは感じられん…翻訳の問題なのだろうか…? 入門としては『迷路の中で』が面白さでも手に入りやすさでもお薦めだと思う
ヌーヴォーロマンを翻訳で読むことに何の意味が???
942 :
940 :2005/07/07(木) 01:51:58
確かに私はフランス語が一切できずに翻訳でしか読むことのできない人間ですが、 『日本語におけるヌーヴォー・ロマン(翻訳も含めて)』というのも かなり重要な問題だと思っているので、翻訳を(翻訳でしか読めませんが) 注意して読んでいるというわけなんです
日本のヌーヴォ入門を三作品ぐらいあげて!
944 :
吾輩は名無しである :2005/07/08(金) 11:50:40
945 :
吾輩は名無しである :2005/07/08(金) 13:16:19
1000を目前にして、まだ941みたいな人がいますね。
陥没地帯 岸辺のない海 アメリカの夜
947 :
吾輩は名無しである :2005/07/09(土) 22:30:48
クロード・シモン死去というのは本当でしょうか
クロード・シモンとサミュエル・ベケットに賞を与えたことで ノーベル賞はその権威を保っているように思われるのは私見にすぎないとしても その才能に比べて決して多くの読者を持っていたわけではないC・シモンを 世界的に注目される作家として光をあてたことは大きい。 それにしても、また好きな作家が亡くなってしまったなあ。
950 :
吾輩は名無しである :2005/07/10(日) 02:11:31
ああ、とうとう・・・・・・・ これを機会に絶版本の復刊や新しい翻訳を進めてくれ。平岡氏も亡くなってしまったが・・・ ご冥福をお祈りいたします。合掌。
951 :
吾輩は名無しである :2005/07/10(日) 02:16:51
あと、
>>844 は氏ね。お前のせいで2人も亡くなっちまった・・・・・・
主要メンバーでまだ生きてるのって誰? ビュトール、ロブグリエはまだ生きてる?
生きてるよ。長生きしてほしい。
954 :
吾輩は名無しである :2005/07/10(日) 03:01:19
>>952 その2人はまだ生きてるよ。
考えてみればヌーヴォーロマン派は結構みんな長寿。
955 :
吾輩は名無しである :2005/07/10(日) 10:51:42
ああ、シモン・・・。 フローベール、プルーストに連なる大文学者、大小説家。。。 合掌
>>955 大小説家って、素人には5ページも読めないほど難解な文章を書く人って意味ですか?
>>956 馬鹿には5ページも読めないほど難解な文章を書く人って意味ですよ。
>>956 簡単な文章書く人はライトノベル作家で十分
960 :
吾輩は名無しである :2005/07/12(火) 20:47:45
小畑精和著の 「ヌーヴォー・ロマン」とレアリストの幻想 フランス文学にみるキッチュの連環 って読んだ人いる?
961 :
吾輩は名無しである :2005/07/22(金) 00:12:55
ヌーヴォー・ロマンの作家の評論集を文庫化してほしいものだよ
962 :
吾輩は名無しである :2005/07/22(金) 19:07:46
ちくま文庫より今秋出る 「新しい小説のために」ロブグリエ 「文学の可能性」ビュトール 「不信の時代」サロート
963 :
吾輩は名無しである :2005/07/22(金) 21:52:39
新スレが落ちた!!!!!!!
965 :
962 :2005/07/22(金) 23:18:18
「といいな」という言葉を書き忘れたよ。
966 :
吾輩は名無しである :2005/07/23(土) 00:59:59
ちょいと作るの早すぎたんじゃ?>963 それにしてもロブ=グリエってエロイね。 名前をエロ=ブグリにしたほうがいい。
そもそも新スレがあったこと自体知らなかったよ。
968 :
吾輩は名無しである :2005/07/23(土) 11:24:44
ロブグリエってそんなにエロイのか?
そりゃあもう
970 :
吾輩は名無しである :2005/07/23(土) 12:19:04
チンコとマンコの話しかしない 『迷路の中で』ではアナルセックスの描写もあったかな
まあエロイって言えばエロイよな。結構そういう描写多い。 でも読んでて興奮するとかいうことはないけど。
972 :
吾輩は名無しである :2005/07/23(土) 20:24:53
なんかグリエ読んでみたくなったぞ!
なにしろタイトルが『嫉妬』だからな。フフフ
974 :
吾輩は名無しである :2005/07/23(土) 21:59:09
『快楽の館』なんてタイトルしてからもう。。。たまんない。
975 :
吾輩は名無しである :2005/07/23(土) 23:28:06
バタイユとロブグリエはどっちがエロイ?
今日ロベール・パンジェ「マウとその素材」を読了(英訳でだけど)。 ヌーボー独特の稠密さはないけど 献辞を書いてるドナルド・バーセルミや そのパクリをやってる高橋源一郎よりは上だと思た。 ヌーボーの中ではやっぱりベケットに1番近く レイモン・クノー的ドタバタ劇&言葉遊びの要素も濃厚。 これ訳したら結構話題になるんじゃない?
でもまあ、マジレスすればエロさ目的で読んだら失望するに決まってるわけだが。
間違った。「マウ、あるいはその素材」だ。
979 :
エドワール・マヌレ :2005/07/25(月) 21:30:26
新しいスレがまた立ったな。また落とさないようにこっちを早く埋めとくか
981 :
吾輩は名無しである :2005/07/25(月) 22:18:53
ちゃんとしたリンク貼れボケ
983 :
エドワール・マヌレ :2005/07/26(火) 13:55:30
984 :
吾輩は名無しである :2005/07/26(火) 17:58:19
ロベール・パンジェって地味。 マルグリット・デュラスは派手。
985 :
吾輩は名無しである :2005/07/26(火) 19:59:42
ロブ=グリエは胡散臭くていいね
>>960 7875円という値段にまず引いて目次を見て完全に読む気を無くした
松尾国彦論集の十倍の値段というのはどこか遠近法が狂ってると思う
しかしまともなロブグリエ好きには失礼だが馬鹿はロブグリエに行くよな
松尾国彦論集が安すぎるんじゃ
もう埋め
クロード・シモンとともにこのスレも相伴しましょう