1 :
名無し三等兵:
制服可愛くて、進学レベルが高くて、イジメは絶対許さない姿勢で、
卒業までに普通校課程の他に、英語、他一カ国後ネイティブレベル、
看護婦並みの医療技術(理論、実践共に)、婦人警官並みの護身、格闘術、
二輪、四輪限定解除、マナー、礼儀作法も修得・・・で、6年間 男 不可
と、いうのはどーでしょう。
卒業時、内部試験で防大、旧帝大進学可
予備士官として登録
学費、諸経費無料 給料支給
卒業試験は上記技能、単位修得済みの上
富士の樹海、もしくは日本アルプスから地図無しで生還すること
・・・けっこう、人集まるんじゃないかな
2 :
名無し三等兵:2007/10/27(土) 17:52:16 ID:o0rYyEQw
3 :
名無し三等兵:2007/10/27(土) 17:53:06 ID:???
終了
4 :
名無し三等兵:2007/10/27(土) 21:12:30 ID:7ap4yqrH
やっと立ったか>新スレ
>>1乙!
目立つように上げとくね
5 :
名無し三等兵:2007/10/27(土) 21:14:13 ID:???
6 :
名無し三等兵:2007/10/27(土) 21:38:41 ID:???
防女スレの伝統である、奇数スレは「漢数字プラス校目」で
偶数スレは「そのプラス数字」が途切れないかドキドキしました。
7 :
名無し三等兵:2007/10/27(土) 22:28:06 ID:???
前スレが>>927で満タンになってしまったので
最後に投下したレスを再投下しておく
925 名前: 名無し三等兵 投稿日: 2007/10/26(金) 18:40:27 ID:PsSfjWJH
そろそろ秋も深まり、日中はともかく日が沈むと途端に
肌寒くなる今日この頃。
日没直後ですら寒いのに、深夜の巡回をやってる当番はもっと寒い思いを
しているわけで。
これが、真冬ならある程度”慣れ”があったり、今日も明日も明後日もず〜っと
寒いのだからあきらめがつくが、日中の訓練時の暖かさと深夜の巡回時の落差が
身にしみる秋の夜。
で、巡回中、人目が無いのを良いことにコンビニで購入した乾物を肴に温めた日本酒で
「暖を取る」年頃のオナゴとゆーより、行動形態が疲れたおっさんな当番のうち
運と要領が悪いのが、抜き打ち検査で捕まったりするんだな。
そんな防女の秋の風物詩
8 :
名無し三等兵:2007/10/28(日) 13:07:04 ID:???
みんなのおなにいいスレだねw
9 :
名無し三等兵:2007/10/28(日) 18:19:17 ID:hXFBhif4
882 名前: 名無し三等兵 投稿日: 2007/06/01(金) 02:20:16 ID:v9LVjHO7
自衛隊の海外活動や、陸自にこの前創設された「陸軍情報部」等への
人材育成テストとして、中東の某国のとある親日的部族へ語学・文化研修に
行った1年生。
が、研修終盤、部族の男達が近隣部族とのいざこざで不在時に
原理派テロリストを中核とした隣国からの武装難民の攻撃を受け、
その際残っているのは自分も含めて女と子供と老人だけ。
その中で、先頭に立って防衛戦を行い、男共が戻るまで一人の死者も捕虜も出さずに
なんとかち持ちこたえ近隣はもとより、その国で一番有名な日本人となった某学生。
族長から直々に「嫁に来い」と言われ、また話を聞いたその国の王族からも
大歓待を受け、色々帰りにくくなったのをなんとか日本に帰還したのだが・・・・
かの国の大使館から何度か拉致寸前の強引な招待をうけたそうな。
ちなみに、家柄は旗本の家系で実家がある田舎の倉には
徳川家康からの手紙(ただ、直筆ではなく右筆である)とか
葵の紋が入ったお下げ渡しの短剣とかが残っており
「由緒正しいサムライの家系」であることが知れ渡ってから
ますます、メンドクサイことになりつつある。
ちなみに、本邦外務省はこの兼について自国民である彼女を
全く護ろうとはせず、産油国であるかの国の部族長・・・もしくは王族に
日本人が輿入れすることを積極的に期待している節があり
かといって、習得した語学と習俗とネームヴァリューを捨てるのも勿体なく・・・・
とりあえず、宗教がイスラムではなく神道であるため・・・で乗りきろうと画策中である。
10 :
前スレ926:2007/10/28(日) 19:26:52 ID:???
スレ立て乙
前スレ555さん
続きをよろしく
11 :
名無し三等兵:2007/10/28(日) 19:33:50 ID:???
キモすぎるwwwwwwwwwなにこのスレ
12 :
名無し三等兵:2007/10/28(日) 20:03:20 ID:???
13 :
名無し三等兵:2007/10/28(日) 22:10:53 ID:???
>>12 サーセン
その8まで続くようなすばらしいスレですもんね
14 :
名無し三等兵:2007/10/28(日) 22:16:49 ID:???
此れの所を厳イツの磐境イハサカと斎イハイ定めて招オキ奉る
掛けまくも
畏き産土ウブスナ大神を始めて
大地主オホトコヌシ大神
埴安姫ハニヤスヒメ大神
また屋船ヤフネ大神
等の御前に恐み恐みも白モウさく
この度壱>1なる者新しき須礼スレを建てむとして
此の所の荒草木根アラクサネキノネを刈除き大石小石を拾ひ均ナラして
今日の生日イクヒの足日タルヒにしも地鎮トコシズメノ祭マツリを慎み敬ひ執行トリオコナはむ
種々クサグサ物を献り御祭仕奉ツカヘる事を平らけく安らけく聞食キコシメして
今ゆ行先此の事に関係アヅカれる住人スミビト等に
返信カエリ打つの速けく事成コトナさしめ給ひて
鯖落サバオチの災害ワザハイは更なり荒津神アラツカミの損害ソコナヒ無く
弥遠永トホナガに些イササかの異ケしき事危き事も有らしめ給はず
安ヤスラけく平タヒらかに常磐堅磐トキハカキハに
返信カエリの八百続ヤヲツヅきと共に立栄えしめ給へと
恐み恐みも称辞タダヘゴト申マヲシ鎮納シズメヲサめ畢ヲへ奉らくと白す
二拝二拍手一拝
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
∧ ∧ ◇
( ´∀`)_ /◇◇ 防女系スレの伝統として序盤は自治厨とかなんだか分からない
/__|]⊃y__|]⊃ ◇ ◇ 生モノに必ず荒されるのでかの板で霊験あらたかな地鎮祭
/`ー==キ| 彡 してきますね
⊂ニ/_つつゝ
あぼーん
16 :
名無し三等兵:2007/10/29(月) 19:31:38 ID:???
555氏も忙しいようなので、保守ついでにネタ振り
歴代スレのSSがマンガ化されるなら、誰に書いてもらいたい?
17 :
名無し三等兵:2007/10/29(月) 20:23:09 ID:Ma7VeE4P
18 :
555:2007/10/29(月) 21:01:37 ID:???
ラス前投下します
次回投下が最後になります
19 :
555:2007/10/29(月) 21:03:08 ID:???
Broom Sisters(79)
Chichibu hot night(1)
竹橋JCTから約60kmを20分足らずで駆け抜け、瑞樹のインペリアルクラウンは鶴ヶ島ICのETC出口を強行突破した。仮にETCを装備していても結果は同じだっただろう。
道路公団時代なら「準」公僕ということで多少の後ろめたさはあったが、民営化されているので後ろめたさなんぞ全くないない。どうやら後続の「同伴者」も同じ考えのようだ。
「同伴者」不足は、関越道から合流してきた「直線番長系」な方々(ちょっと下品というか、理解できないセンスの車が多いのがアレだが)のおかげで頭数は何とかなりそうだ。
それよりもアストンマーチンが不気味だ。
首都高の珍を壊滅状態(半分以上は自滅だ)に追い込み、走行の「安全」を確保してくれたことには感謝するが、コイツがそれだけで済む訳は絶対にない。
補機のタービンエンジンを加えると1,000PSを軽く超える出力を発揮するインペリアルクラウンにぴったり付いてこられるクルマはそうそうないのだ。
こうなると自動車というより、舗装道路上での戦闘を考えた特殊な「装輪軽装甲車」(そんな兵器カテゴリあったっけ?)と考えて良い。もちろん、あっちの主たる目的は諜報活動であろうが…
そうなるとこっちのクルマと同一と考えてよい。もっとも、あっちは「目立たない」(ベース車にアストンマーチンをチョイスした時点でアウト)こっちは目立つ事を主眼としているが
こっちの足を一撃で止めるアイテムを実装しているのは間違いないだろう。攻撃してこないのは高速道路でなく、自分達(単独ではないよね)の都合の良い場所で停止させようとの魂胆があるのだろう。
鶴ヶ島ICからの一般道は奇妙なほどクリアだ。信号機はいわゆる「信号操作」が効いているのだが、脇道からの進入、横断者が異様に少ない。埼玉県警に市ヶ谷からの圧力がかかっているのだろうか?
不信感を抱きながら高萩交差点に120km/hで進入。豪快にドリフトを決め、右方向に車体の向きを変えた時、瑞樹の疑問は解決した
「やっぱり!世の中そんなに甘くはないわね…」
交差点は進行方向以外の全てが回転灯を消した警察車両で閉鎖されていた
20 :
555:2007/10/29(月) 21:04:01 ID:???
Broom Sisters(80)
Chichibu hot night(2)
高萩から久保の立体交差までの県道を疾走するインペリアルクラウンに追走する車輌が一気に減った。
「やっぱ交差点ドリフトが効いたかぁ〜結構逝っちゃったな…」
交差点120km/h進入に律儀に追走した「直線系」な方々が曲がりきれず警察車輌に突っ込んだらしい。
「道交法違反に器物損壊罪のトッピングかぁ…下手しちゃうと懲役よね…ナンマンダブ…ナンマンダブ…」
お気軽に付き合って頂いた皆様のご冥福(死んでないぞ)を祈りつつ、久保交差点に向かうインペリアルクラウン(とそのお共の残り)の前に、奴ら(ヴァカ)が次々と横道から乱入し始めた(珍の描写は書きたくない…吹いてしまう…)
「また珍かよ…」
前回の実力行使は片側2〜3車線であったので、ほとんどアストンマーチンが引き受けてくれたけど、今回はそうはいかない。オマケに四輪、原チャの規格外参戦もあるのだ。
「当たると痛いわよ!」
HUDの火器管制システムを立ち上がり、車体前部に装着されたブローニングが火を噴き、大量のゴム弾をばら撒いた
「ほぉ、武装してるのか…センターフォワードからミッドフィールダー、リベロ、フルバックへ。ターゲットは銃器を装備。現在ボーソーゾクを排除しながら走行中」
「こちらリベロ。発砲はまずい!止めさせられないか?」
「ゴム弾と思われる。問題ない。ここでカタをつけるのなら簡単だが?」
「こちらミッドフィールダー、抜け駆けは禁止だといっとるだろうが!」
「どうした少佐?えらくご執心だな!」
「なにぃ〜貴様ぁ〜もう1度言ってみろ!」
「こちらフルバック、中津川近辺でケリを付けたい。とりあえず馬鹿共と警察からガードしろ」
「…了解。ミッドフィールダーは国道299号から合流する。E〜Gも一緒だ」
「リベロは秩父市内にて待機。関係機関との調整に当たる」
「センターフォワードは引きつづき追跡。追走車は全て排除する」
ヲヤヂ共の合流も近いらしい
「今夜はなんでこんなに楽しいんだろう…」
Jが呟きながら、最寄りの珍車に向けて照準をつけた
21 :
555:2007/10/29(月) 21:04:58 ID:???
Broom Sisters(81)
Chichibu hot night(3)
国道299号線
県道との合流点付近で少佐とその部下は路肩に停車して、「お客さん」を待っていた。「リベロはどうなっとる?」
少佐はAMGの後席で連絡に当たってる部下に尋ねた。
「サイタマ県警との調整に当たっている様ですが、ボーソーゾクの流入を止められない模様です」
「Broom Sistersとセンターフォワードが本線に合流します」
「よし!行け!イギリス野郎の前に割り込め!」
少佐のAMGは半ば強引にインペリアルクラウンと、ヴァンキッシュの間に割り込んだ。
県道15号方面からの、2台の進路妨害をする車は既に排除されている。
「こちらミッドフィールダー、なかなか楽しそうじゃないか?」
「ああ『ボランティア』がこんなに楽しいとは思わなかったよ」
「お前らのおかげで、サイタマは大騒ぎだ。リベロが涙目になっとるぞ!」
「ちょっかい出してくるヤツが多いんでね。こいつみたいに!」
脇道から飛び出し、前方を塞ごうと蛇行してきた原付がヴァンキッシュの機関銃でなぎ払われた
「市街戦は禁止だろうが!」
「手が滑った…新車なんでね…それにゴム弾だ」
何が「新車だ」だ。そうか…それならこっちにも考えがある。
少佐はUSP9をホルスターから引っこ抜くとパワーウィンドウを開き、何事かを叫びながら接近してきた珍走車に向けてブッ放した
発射音は爆音にかき消され、思ったより大きくは聞こえなかったが、自動車のボンネットが盛り上がり、車はコントロールを失った路肩に突っ込んだ
「少佐、市街戦は禁止じゃなかったのかな?それに俺は実弾なんか撃ってないぞ?」
インカムに嬉しそうなJの声が響いた
「こっちも手が滑ったんだ」
少佐はマガジンを引っこ抜くと、素早くチャンバーを空にし、緑に塗られた弾丸が納められた別マガジンを突っ込んみサンルーフから身を乗り出した。
「こういう時は日本語で何と言うんだったっけな? ああ、チンハイッテヨシ!」
「こちらミッドフィールダーD、センタフォワードとミッドフィールダーがブチ切れました。ボーソーゾクを実力で排除中」
「ああっ、関係各所にどう報告していいんだぁ〜」
内海二佐の悲壮な声がインカムに響いた
22 :
555:2007/10/29(月) 21:08:43 ID:???
Broom Sisters(82)
Chichibu hot night(4)
秩父を外部から隔離する難所、正丸峠を貫く正丸トンネルの出口付近。峠への道を完全封鎖し、峠から合流する路上に腹這いになり、「大ちゃん」ことケバブ屋の親父はターゲットを待っていた。
今までの情報から、ターゲットは5〜6台。カッ飛んでいる速度と、コイツの連射速度からすると、連射は3つ、イケても4つまでだろう。
あとは見越し射撃でどこまで正確にヒットできるかだ…
銃身を右から左方向に流しながら射撃点で静止させる何度目かの射撃シミュレーションを行ったあと、バーレットM82A1の伏射姿勢を保持しながら、親父は携帯をコールした
「もしもし?瑞樹です。はい、全開で突っ込むみます。そうですね、向こうも280km位は軽く出そうです。ええ、できるだけ速度を落とさせるんですね。はい、1〜2台は仕方がないです。大きな音がするけど驚かないで下さいね」
電話が切れると、瑞樹は自らに気合いを入れた。
「おまわりさんが守ってくれる。がんばらなくっちゃ!」
「ミッドフィールダーより、フルバックへ」
「フルバックだ」
「ここら辺でカタをつけたいんだがどうだ?」
「こちらセンターフォワード。私のときは反対していたんじゃなかったのかな?」
「事情がよくわかった。コイツらとんでもないタマだ」
「フルバックだ。対象が国道140号線に入ってからにしよう。この状況だと、自走しての引き上げは不可能だ。引き上げ準備からすると人里から離れた方がいいだろう」
「こちらリベロ。秩父市内でぶっ放さないで下さい」
「了解。国道299号から秩父市内を抜けたところで勝負をかける」
「了解。J!墜とされるなよ!お前の車の装備が頼りだ」
「ボランティアは頼りにされる…いいですなぁ〜」
車群は高速コーナーが連続する国道299号を、秩父に向け爆走していた。秩父への入口、正丸トンネル入口に近づいたとき、トンネル内の通行を制限する信号が不意に赤に変る。それを合図にしたかのようにインペリアルクラウンは全開走行を開始した。
慌てて各車とも加速を始めるが、ジェットエンジン搭載のインペリアルクラウンにはかなわない。
「もっとスピードは出んのか!」
少佐が運転手に怒鳴った
「無理です。アイツは化け物です」
23 :
555:2007/10/29(月) 21:09:28 ID:???
Broom Sisters(83)
Chichibu hot night(5)
AMGとその「お供」は振り切ったものの、アストンマーチンは何とか追走してくる。 HUDに映る光学センサーによる距離は徐々に離れてゆくが、直線部が終わればきっちりとついて来るに違いない。アイツの運転テクは完全にこっちより上だ。
距離が350m離れた時が勝負!
HUDに表示された車間距離が352を指した時、瑞樹は火器管制システムにコマンドを送った。
後部ボンネットから閃光手榴弾が飛び出し、トンネル内、Jのヴァンキッシュの真ん前で炸裂した。
「!」
手榴弾の閃光を感知し、フロントガラスはその透過率を一気に下げたものの、一時的に網膜を焼かれたJのヴァンキッシュは、減速を余儀なくされた。反射的にマシンガンを発射するが、ゴム弾であるのと、簡易防弾装備のインペリアルクラウンには通用しない
後方から少佐が追いついてきた
「どうした?やられたか?」
「やけに楽しそうだな少佐…」
「ああ、今夜は本当に楽しいぞ」
「本気でいかないとな…」
Jは火器管制システムに「実弾」の装填を命じた
トンネル通過後の気圧変化に顔をしかめながら瑞樹は急減速。その後ろを大型トレーラーがゆっくりと横切りトンネル出口を完全に閉鎖した
「くそったれ!J!何とかしろ!全員Jの後ろにつけろぉ!」
ヴァンキッシュから、SISでは「お約束」のアイテム(今回は対戦車ミサイル)が発射されるとトレーラーの中央部が蒸発したかのように一瞬で吹っ飛んだ
「突っ込め!」
減速したものの、相変わらずの気合いで突っ込んでいった少佐のAMGに何かのショックが車体に走り、一気に排気音が大きくなる。後方を振り向くと、部下の車3台がコントロールを失って蛇行していた。
一気に排気音が大きくなる。何だ?
「少佐、速度が上がりません」
「ま、こんなところかな…」
スコープから目を離し、ケバブ屋の親父は満足そうに呟いた。
親父の弾丸は「思った場所」AMGのエキゾーストと、各車のクルマのタイヤに命中したからだ。残念だがアストンマーチンは照準を付ける前に逃げられてしまったが…
「お仕事はオシマイ。ガンバレよ!娘ッコ!」
24 :
555:2007/10/29(月) 21:14:42 ID:???
Broom Sisters(84)
Chichibu hot night(6)
4WDと4WS、瞬間的に不足するパワーと、ダウンフォースを強制的に発生させるタービンエンジン、各種レーダ、各種センサを統合化して最適な走りをフロントガラスに投影するHUDのアシストをしても、秩父の山道はキツイ
秩父市内を大した妨害もなしに通過した瑞樹であったが、県道140号線に入ると俄然阻止行動に気合いが入ってきた。
後方からは相変わらずアストンマーチン。かなり距離をあけて大音響で追尾してくるAMGハンマーと軽四らしい車輌、ランクル系の車が追いかけてくる。どいつもこいつもホント大したタマである
何回目かの機関銃の射撃が始まった。ここらへんでケリをつけたいらしい。曳航弾が車体をかすめる。タイヤを狙っているらしく、車体後部と路面への命中が何発もある。どうやら今度は実弾のようだ。
また一発、カーボンアラミドで護られた車体を直撃した。このままではタイヤを打ち抜かれるのも時間の問題だ
瑞樹はHUDに映し出された道路地図と等高線地図、瞬時に計算されるオーダーシートを頼りにWRCも真っ青の速度で突っ走っていた。
「こりゃ、そうは保たんな…」
弱音がつい、出てしまった
「!」
HUD上端にあらかじめプログラミングされたステンシルが表示された
「キタ━━(゚∀゚)━━ !!!!!」
無線封鎖解除!瑞樹はインカムに呼びかけた。
「こちら猟犬。カラス聞こえますか?」
一瞬の間隔を経て瑞穂の声が聞こえてきた。
「こちらカラス。感度良好」
「『おともだち』のビーコンは確認できる?」
「バリ3で確認!」
「んじゃ、お友達をよろしく!」
「らじゃ。待ち合わせはC−3で!」
「打ち上げはこっちからやります!ヨロシク!」
「りょっかい!」
瑞樹はダッシュボードに貼り付けていた紙片を剥がし、「おともだち」の額に貼り付け、更にアクセルを開いた。
前方には鉱山に向かう隧道が口を開けていた。
インペリアルクラウンはトンネルに突入、ついでの小遣いに閃光手榴弾とチャフをばら撒いた
「うぉっ!」
ダメージを最小限にすべくタイヤに射撃を集中していたJの目の前が真っ白になった。
「畜生!またやりやがった!」
Jは再びアクセルをゆるめ、視力の回復を待たざるを得なかった。
25 :
555:2007/10/29(月) 21:19:12 ID:???
Broom Sisters(85)
Chichibu hot night(7)
トンネルを通過したインペリアルクラウンは一気に鉱山事業所内部に突入した。
「フルバック!Broom Sistersはトンネルを突破した」
「了解。あとは地上戦だぞ!」
簡易郵便局の前は車で完全に道が塞がれている。下車を強要したいるらしい
「やっぱ、そうきたか!」
瑞樹は郵便局前でアクセルターンをして車を停止させると、残りの閃光手榴弾を景気よく放出。手榴弾の爆発と同時に座席のレバーを引き上げた。
天井が強制排除されると同時に凄まじい加速が身体に加わり、運転席と助手席が空中に射出された。加速に耐えながらロケットモータを調整し、大まかな着地地点を決定する。
ロケットモーターの炎から「お友達」の方もなかなか上手に飛んでいるようだ。
パラシュートが開き雑木林に着地する。ほぼ、予定通りの地点だ。素早く装具を外す。あとは合流点C−3に向かうだけだ。真っ暗な林の中を、暗視ゴーグルを頼りに瑞樹は歩き始めた。
射出座席の主を確保するためにフルバックチームは戦力を半分に裂かざるを得ない状況になっていた。
相手はセミプロとはいえ、完全武装が予想される諜報員の卵。逆襲は十分に考慮されなければならない。手前に落下した射出座席の主を確保するため、は逆襲を警戒し、慎重に斜面を登っていった
暗視装置とサーモグラフィに対象者の反応が現れた。がっくりとうなだれている。どうやら負傷しているらしい。
声をかけたが、全く動きがない。気絶しているのか?
1人が慎重に近寄り、うなだれている倒れている「対象者」をの肩をつかんで振り向かせた。
「対象者」のヘルメットの中には顔が存在せず、1枚の紙片が貼り付けられていた
「釣りだよ〜ん!⊂二二二( ^ω^)二⊃ ブーン 」
馬鹿な!熱反応もあったのに…
次の瞬間、閃光と音響が響き渡り、彼らの使用するインカムに凄まじいノイズが入った
インカムからの雑音と、響いた爆発音を耳にしながら瑞樹は「おともだち」が完璧に「仕事」をこなしたの確認した。自然と笑いが浮かぶ。にやついた顔で瑞穂に指定された地点へ全力で走っていった
「あのコは『悪魔の人形師』と呼ばれている(もにゃもにゃ)が制作した『超人間』なのよね。機械の目なんかじゃ絶対に見分けられないわよぉ〜」
26 :
名無し三等兵:2007/10/30(火) 00:47:30 ID:05ttDqmJ
こーゆーのに、ちらっと出てくる入学から卒業まで
専攻と自由時間は「使える」ギミックの発案・作製・改良一筋娘たちの系譜とか
考えてしまうよな。
27 :
555:2007/10/30(火) 18:10:55 ID:???
最終です
いろいろご迷惑かけました。
今度からは心を入れ替えて本当の「SS」のみ書きたいと思います
28 :
555:2007/10/30(火) 18:12:14 ID:???
Broom Sisters(86)
Chichibu hot night(8)
背の低い雑木をかき分け、瑞樹はポイントC−3を目指していた。残された時間は少ない。射出座席による距離のアドバンテージは体力勝負のオジサマ達にとっては大したモノにはならないし、インカムのジャミングも装置を破壊されたらオシマイなのだ
「あと少しかな?」
焦る気持ちと身体がリンクしない。気分だけが前に前に進んでしまう!
「追われる立場ってのはこんなものなのかな…結構キツイ…犯罪者になるのだけはやめよっと…」
暗視装置の前に明かりを反射する物体を発見した。C−3だ!
C−3といっても、500mlの「お茶」のペットボトルが置いてあるだけだ。瑞樹はペットボトルを手に取り、巻き付けてあるコードを引きちぎる。これで、連絡はついたはずだ。
そのままペットボトルを開き、お茶を飲み干す。気温で適度に冷却されていた。首都高から何も口にしてなかったのでたまらなく美味い。呼吸を整え、追跡をやり過ごすべく地面に伏せた。熱を発生した身体に冷えた地表の冷たさが心地よい。
100m程離れた場所にライトの光が浮かび、「目的地」に向かって進み始めた
「頑張って!ほーちゃん…」
「射出座席で目標まで一直線か!何て奴らだ!」
今回はご丁寧に広域ジャミングのオマケまでついてる。インカムを使用しての包囲は不可能。完全にあっちのペースだ。本日何度目かのセリフを吐きつつJは斜面に取りついた
「行き先は『缶』だ!こっちが先にたどり着けば問題ない!『缶』の中身を見られたら『片づける』しかなくなるぞ!急げ!」
少佐が怒鳴った。
「ウチ(市ヶ谷)に就職してもらうには、少なくとも彼女達が無事でないといけませんからね…真夜中に登山をするとは思わなかった…」
内海二佐がこぼした。
闇の中に明かりが光った。『缶』に近い!
「急げ!諸君!」
現役諜報部員(それも超一流)の猛追が始まった
29 :
555:2007/10/30(火) 18:15:14 ID:???
Broom Sisters(87)
Chichibu hot night(9)
暗視装置とヘルメットのライトを頼りに、例のコスプレ衣装に、小型のバッグパックと大ぶりのウエストポーチを引っかけた瑞穂は、目的地に向かって速度を調整しながら進んでいた。
「タイミングが…問題なのよね…早すぎたら射殺だろ〜な〜。遅すぎたらレポート未提出かぁ〜結構スリルあんなぁ〜。でもオジサン達元気ね。さすが現役!」
後方からライトの光が迫る。暗視装置があればこっちの姿は丸見えだろう。ゴム弾でも喰らったらマズイ…
「ナイトスコープを潰しとかなきゃ…最近のは性能が良いから壊れないだろ〜けどなぁ…」
ウエストポーチから閃光手榴弾を2個を取り出し、大まかな見当をつける。斜面からの投げ下ろしなので、距離は稼げるだろう。
「ほいっ!」
闇の中で閃光手榴弾が次々に爆発した
「よっしゃ!」
瑞穂が喜色を浮かべた瞬間。前方に何かが次々と落下した。慌ててを目を閉じ顔を背ける。立て続けに閃光手榴弾が爆発した。
「ひゃ〜、無茶苦茶ですぅ〜」
雑木をかき分けながら瑞穂は目的地に向けて再び前進を開始した
「きーちゃんちゃんと来てるかな…」
鉱山事業所から、直線距離にして200m。高低差70mの地点に奇妙な場所が存在する。鉱山の鉱床マップから不自然に外れた『なにもない』とされる領域、何かが一気に崩れ落ちたかの様な崖。
ここが瑞樹達の目的地であり、各国諜報部員のいうところの『缶』の所在地である。
崖下に近づくに従って雑木がまばらになり、自然と進む速度も速くなる。身体も軽い。
瑞穂は崖下にたどり着き、そこに半ば埋もれるように存在している防空壕らしき入口の前に立った。
入口は金属製の扉で覆われており、何人かの「挑戦」の跡も見られた。恐らく開くことはできなかったに違いない。ハンパでない質量が感じられる。
彼らはすぐそばまで迫っている。もう少し時間を稼がなければ…一瞬、考え込んだ瑞穂だったが、おもむろに腰のウッズマンを引き抜き、扉に照準を付けた。
30 :
555:2007/10/30(火) 18:15:58 ID:???
Broom Sisters(88)
Chichibu hot night(10)
「フリーズ!動くな!」
声がやけに大きく響いた。雑木林から息を切らせて飛び出した少佐のUSP9の照準は瑞穂にピタリと合わせられていた。
「ゆっくりとこっちを向け!」
予想はしていたが、瑞穂は凍り付いてしまった。情けないことに足下から震えも上がってきている。スゴイ!やっぱり本物だ!妙な感動までオマケで付いてくる
雑木林の中からJ、内海、准将が次々と現れた。どうやらその他のお仲間は『お友達』に振り分けられているらしい。さすがに全員息が上がっている。
彼らは瑞穂の前に距離を取って集まった。瑞穂の拳銃を警戒して、10mの近い距離を開けている
「これ以上詮索すると、君達を『処分』しなければならなくなる。ここまでにして貰えないかな?」
JがPPK/Sを構えて懇願するように言った。
「君の相棒もまもなく確保されるだろう。まぁ、よくやった。もし退学になったら、連絡しなさい。ウチ(GRU)が好条件で採用しよう」
マカロフを手にした准将がとりなした。
「抜け駆け禁止ですよ」
内海がほっとした表情で軽口を叩いた
「さぁ、銃を捨てなさい」
少佐が促した。
瑞穂は銃を地面に置き、手を上げゆっくりと上げ、彼らの後方を確認し、ニヤリと笑った。足元の震えは止まった。深呼吸をして声を出した。
「あのぉ〜、動かない方がいいとおもいます。アブナイですよぉ〜」
残念ながら、半分震えた声になった。そりゃそうだ、拳銃を突きつけられて平気な女子高生はそうそういない。
次の瞬間、オヤジ連のすぐ後ろから声が響いた
「動くと爆発させます!」
次の瞬間、偽装して設置されていたハロゲンライトが一斉に点灯した。
ぎょっとして振り向くと、逆光のライトの中に両手で拳銃を構えた瑞樹の姿が浮かび上がった
31 :
555:2007/10/30(火) 18:17:21 ID:???
Broom Sisters(89)
Chichibu hot night(11)
構えた拳銃のグリップの下に添えられた左手には起爆装置らしいリモコンが握られている。慌てて周囲を見渡すと、M18A1が巧妙に、これでもかとばかりに設置されてることに気が付いた。どうやら彼ら全てを有効攻撃範囲に捉えているようだ。
男顔負けの速度で移動したと思ったのは…入れ替わりやがった…こいつら…
「事前に調査させて貰いましたけどぉ、こっから先はクビを突っ込んでいません。私たち、ど〜してもレポートを提出しなければならないんです!お願い!協力して下さい!」
「…爆弾を突きつけれられて協力依頼ってのは何度かあったが、コスプレのお嬢さんてのは初めてだ。心躍るよ…コレが『萌え』って奴かな?内海二佐」
准将がこぼした
「完全に一本取られたということか。惜しいな、日本がNATO加盟国なら明日からでもウチに来て貰いたかったんだが…」
少佐が残念そうに言った。
「ありがとうございます。みなさんに『実力行使』されたら、私達ではどうしようもありませんでした」
全員の戦意がないことを認め、瑞樹が礼を述べ、慎重にリモコンをOFFにした
「で、何をすればいいのかな?」
Jが質問した。
「レポートの最後に署名を頂きたいのです」
「はい!はい!これでぇ〜す」
瑞穂がバッグパックからレポートを取り出し内海に手渡した。
『缶』の前で、女子高生の現役諜報部員によるレポートの評価が始まった。その頃には他の連中も合流し、一瞬とまどったものの、彼女達のレポートの添削に協力し始めた
「ふむ、良く書けてる。『あれ』についての考察は意図的に排除されているようだね?」
内海二佐が瑞樹に質問した
「調査の途中で、核心に触れるのはいかがなモノかと考えました。『おおむね正しい』とお墨付きをいただければ、私達のレポートは完成しますので…」
32 :
555:2007/10/30(火) 18:17:57 ID:???
Broom Sisters(90)
Chichibu hot night(12)
『本レポートの整合性について私は責任を持つものである』ねぇ…降伏文書に署名する国家代表の気分がよくわかるな…」
レポートの最後の部分の説明を聞いた少佐がため息をつきながら言った
「あいにく、筆記用具の持ち合わせがないんだが…」
准将が渋るのを横目に、Jはポケットからペンを取り出し、内海からレポートを取り上げ最後の欄に素早く署名した。
そして、
「ここは、将来有望な彼女達に敬意を表するべきではないでしょうか?ああ、ペンはこれをお使い下さい」
と、准将にペンとレポートを手渡した。Jとペンを見比べた准将は、
「…そうだな、いろいろとあったので、これくらいはしないとな…」
と笑い、署名した。同じようなやりとりが交わされ、レポートの最後の欄には
J、少佐、准将、二佐、追跡に「参加」した各国要員の名前が並んだ
レポートを押し頂くように受け取った瑞穂は、その場にへなへなと崩れ落ちた
「こ、怖かったぁ〜」
「ところで、大量の装備をどうやって持ち込んだのかな?」
准将が尋ねた
「ゆうぱっくを使いましたぁ。便利ですよぉ」
「…正直に白旗を揚げた方がいいようだ。完全に我々の負けだ。将来が本当に楽しみだよ。で、今後の面倒は内海二佐が責任を持ってくれるのかな?」
「日本での出来事ですので…みなさんの国では、それぞれに責任を持って頂けると嬉しいのですが…」
「約束しよう。うん、人生いかなる時も勉強だからな…一瞬たりともおろそかにしてはならん」
少佐が楽しそうに相づちを打った
「それでは、引き上げましょう。腹が減ったな…。ああ、お嬢さん方、お食事でもいかがかな?」
Jが早速ナンパをかけてきた
首都高、国道299号線での走り屋と暴走族の集団壊滅は関東周辺の自動車修理工場、中古車販売店、整形外科に特需をもたらすことになる。
この後始末に警視庁と埼玉県警はその持てる全力を投入する羽目となり、多大な時間外勤務を警視庁、県警職員に強いることとなった
時間外勤務手当の財源確保のため、尋常でない速度取り締まり、飲酒検問が行われるようになったのは納税者にとって良かったのか、悪かったのか判断が分かれるところである…
33 :
555:2007/10/30(火) 18:18:30 ID:???
Broom Sisters(91)
Epilogue(1)
一週間後
レポート作成の「ご褒美」としてJと少佐から譲渡されたヴァンキッシュとAMGに、「移動体研究会」のメンバーは狂喜した。(外交官ナンバーでも、あれだけ面が割れれば廃棄せざるを得ないだろう)
「現役のスパイ車とタメが張れた」という事実は研究会に更なるアブナイ方向性を示したようである。
瑞樹、瑞穂には、研究会会長の「(生きてて)よかったね」の一言が何より嬉しかった。
レポート評価判定の日、教官室に向かう瑞樹、瑞穂は意気揚々であった。現役の諜報員から連名で「お墨付き」をいただいているのである。少々タコなレポートでも「優」をつけざるを得ないだろう。
苦労した甲斐があった…この分だと将来バラ色だな…
「再提出!」
教官の声が室内に冷たく響いた
来客らしい陸自の制服の女性が笑いを堪えている
「な、何故です!レポートは推論演習の全ての要件を満たしていると確信しています」
悲鳴の様な声を上げて瑞樹が反論した
「推論基から、検証に至るまでのプロセスは順を追って説明されており、矛盾はないはず です」
瑞穂も必死である。そりゃそうだ…
教官はレポートをパラパラとめくりながら答えた
「レポートの内容そのものについては何ら問題はない。非常に良くできている。非公式だが、各国の業界関係者から過分なお褒めの言葉まで頂いている…が」
「が?」ナンデスカソレハ…
「レポートの正当性を証明する署名欄が空白だ。これでは評価できない」
(゚Д゚)ハァ?…んな馬鹿な…
引ったくるようにレポートを受け取り署名欄を見るも…そこは空白であった。
そ〜いえば、アイツらニヤニヤ笑いながらサインしていたが…や、ヤられたぁ〜
「再提出は明後日の夕方まで待つ。頑張りたまえ…」
レポートが音を立てて床に落下した…世界中に散ってしまったエージェントを48時間以内で探し出し、サインを強要するのは不可能だ…かと言って48時間でレポートの書き直しなんてのはもっと無理だ…
34 :
555:2007/10/30(火) 18:20:17 ID:???
Broom Sisters(92)
Epilogue(2)
呆然と立ちつくす2人に教官は、
「君達にお客さんだ」
と女性を紹介した。
「『市ヶ谷』の山本さんだ。君達の先輩になる」
反射的に背筋を伸ばし、敬礼した2人に山本彩香二尉はにっこりと笑いかけ、
「上司の内海からこれを預かっております」
と告げて、封筒とチケットらしい束を手渡した。
内海だとぉ〜!慌てて広げた手紙には
「拝啓、
『これくらいはやらないと気が済まない』という一点で我々の意見は一致しています。
航空券を同封しますので、直接署名を取りに来てください。
各国の皆様には『空港ロビーにて』大歓迎するとの確約をいただいています。
短い時間ですが、『海外旅行』を堪能してください。ざっと計算しましたが、48時間以内には帰ってこられるようですよ
追伸:卒業後は、市ヶ谷に来て頂ければ嬉しいのですが…」
と書かれてあった。
完全に思考が停止した2人を横目に、彩香は床のレポートを拾い上げると署名欄に
『防衛省情報本部 内海忠志 代理 山本彩香』
と署名し、レポートを瑞樹に手渡して言った
「急いだ方がいいですよ。飛行機は13:00成田発になってますから…」
「ク…クソオヤジィ〜」
彼女たちが疲労困憊で(大量の土産物を抱えて)防女正門にたどり着いたのはそれから35時間を少し経過した頃であった…
「Broom Sisters」の名前が各国諜報機関のファイルに、コスプレと空港ロビーの写真と共に書き加えられたのは一部の事情通の間では有名な話である
−おしまい−
35 :
名無し三等兵:2007/10/30(火) 19:25:10 ID:???
投下 乙でした。
おもしろかったですよ。
これからも貴殿の投下を楽しみにお待ちします。
36 :
名無し三等兵:2007/10/30(火) 20:32:21 ID:fnoHDFJJ
555氏GJ
次回作を期待しています
次回は強襲科か両用科の作品で希望
特にさつきたち強襲科のメンバーと
瑞穂はHAHOの訓練を一緒に受けた仲みたいだから出してください
37 :
名無し三等兵:2007/10/30(火) 20:35:46 ID:???
自覚していないようだが、君のその物言いは
大変失礼だぞ。
そこまで、読みたいものがあるなら口を開けていないで
自分から能動的行動をとりましょう。
38 :
36:2007/10/30(火) 21:05:15 ID:???
39 :
名無し三等兵:2007/10/30(火) 22:03:35 ID:???
>>38 何も謝ることは無いだろ?
希望の述べることは良いことだ!
40 :
名無し三等兵:2007/10/30(火) 23:41:02 ID:???
氏ね
41 :
名無し三等兵:2007/10/31(水) 00:43:52 ID:???
撃ツナ降伏スル
□
ヽ('A`)ノ
.( )
ノω|
42 :
名無し三等兵:2007/10/31(水) 06:42:59 ID:???
555氏、乙
次回作も期待してます!
43 :
555:2007/10/31(水) 19:39:33 ID:???
「当分書きたくない」と思っているのにプロットを妄想してしまう
ワタクシは多分アフォでしょう…
BroomSisters。適当なUPローダがあればUPします(修正済)
44 :
555:2007/10/31(水) 20:18:27 ID:???
>26
例えば、
手芸部
世間一般の手芸部とは大きく趣が異なる
SISのQ(恐らく架空の人物)をネ申と崇めており、そっち系の「手芸」作品を制作している。主な「作品」に、
超広帯域アンテナ内蔵の「フリフリ」付きカチューシャ
カーボンアラミド繊維縫い込みの防弾防刃制服スカート
携帯電話型通信機
NDSに偽装したPSP
ランドセル型ロケットランチャー
がある。
最近の問題作は「他爆装置」
自爆※1装置を誤作動させる他力本願な装置である
これの試験で自衛隊の最新鋭戦闘機が炎上するという騒ぎがあった
※1.広義の意での「自爆」自己崩壊等も含む
こんなもんかな?
45 :
名無し三等兵:2007/10/31(水) 20:34:47 ID:???
555氏乙
46 :
前スレ898:2007/10/31(水) 21:01:39 ID:???
只今、SSを書き直しています
近々投入します
47 :
名無し三等兵:2007/10/31(水) 23:05:14 ID:???
なんか荒れてるな。
48 :
名無し三等兵:2007/11/01(木) 06:15:50 ID:???
>>44 …まさかっ
F2が炎上したのはそのせいか!
49 :
名無し三等兵:2007/11/01(木) 09:17:26 ID:???
>>44 「他爆装置」はあろひろし氏のコピーライトが必要なのではwww
50 :
555:2007/11/01(木) 10:46:12 ID:???
>49
えっ!既出なんですか?
51 :
名無し三等兵:2007/11/01(木) 19:05:49 ID:???
007ぽくなってきたな
まー彼も退役海軍中佐だが
52 :
名無し三等兵:2007/11/01(木) 20:57:25 ID:???
555氏の後だとみんなSSを書き辛いのかな
誰か挑戦する人いないかな
53 :
名無し三等兵:2007/11/01(木) 20:58:54 ID:yD3wSOFm
週末を待ちましょうか。
54 :
名無し三等兵:2007/11/01(木) 21:21:28 ID:???
そうしましょう
55 :
555:2007/11/01(木) 22:15:31 ID:???
SS書こうとしたらLSになりそうだった
5レス書いたところで、実在の人物、団体の顰蹙を買いそうだったので
筆を止めました
傑作になる可能性はあったんだけどなぁ〜
56 :
名無し三等兵:2007/11/01(木) 22:16:23 ID:???
両用三人娘モノとか、旧三人娘モノとか読みたいよな
57 :
名無し三等兵:2007/11/01(木) 22:17:07 ID:???
LSって何?
58 :
名無し三等兵:2007/11/01(木) 22:41:17 ID:???
>>57 long storyの略だね
555氏のヤツみたいに、短くないお話だわ
オレもLSは一本書いてるけど、ぜ〜んぜん書き終わる気配がないorz
学園祭モノSSは半分できた
残り半分も頭の中でストーリーはできてる
後は書く時間だけ…仕事が忙しすぎるよママンorz
59 :
名無し三等兵:2007/11/01(木) 22:49:10 ID:???
>>55 是非とも執筆の継続を!
>実在の人物、団体の顰蹙を買いそうだったので
そこらへんは、適当にむにゃむにゃ創作して
ただ、LSだと、設定が最初と最後で微妙にずれることもあるし
全体バランスの推敲も必要だから、一度最後まで完結してから
分割投下するがよろし
60 :
555:2007/11/01(木) 23:06:51 ID:???
防女祭
関係者配布入場券は、廃棄してしまう瑞樹と瑞穂だったが、今年はレポートの礼も込めて、「秩父事件」関係者に入場券を送付した。
ロンドン
「任務を拒否するというのね?」
「ええ…防女祭なのです…」
「随行は2名までいいのね?」
ベルリン
少佐の休暇届に情報部はパニックに陥った。「ロシアが攻めてくる」方がまだ信憑性がある。どうやら旅行らしい。行く先を尋ねると
「防女祭に招待されとる」
と答えた。程なく「少佐はロ○」という噂が広まった。噂の発信源は随行の選に漏れた少佐の部下(と上司)達である。彼らがどうなったかは不明だ
モスクワ
「准将、あれを譲って欲しいのだが?」
「あれは小官のものです。閣下であれば入手は簡単なのでは?」
「日本国政府に圧力を掛けても無理だった。外交チャネルでは入手不能だ…」
「小官の随行員としてなら可能でしょう。先ほど少将からも打診がありました」
「頼む!准将!」
「閣下のために選から漏れた者に相応の補償をせねばなりませんな…」
局内の要員2名がその日のうちに1階級昇進した。
市ヶ谷
「いやぁ〜楽しいなぁ〜」
「室長、顔がニヤけてますよ!それに朝から電話と来客が多くて困ります。何とかしてください!」
「絶対連れてってやんないもんねぇ〜」
防女祭当日
「大臣?その格好は?」
「今日は防女祭だからね…裏方ってのは忙しいんだよ…」
作業服を着た大臣が嬉しそうに笑った
「閣議はどうされるのですか?」
「年寄りの顔見て何が嬉しいんだね?はっはっは…」
防女模擬店舗のカフェテリアでSIS、GRU、NATO、防衛省の実務者レベル(一部は首脳)会議が和やかに開催された事実を知る者は少ない
61 :
名無し三等兵:2007/11/01(木) 23:42:29 ID:???
>関係者配布入場券は、廃棄してしまう瑞樹と瑞穂だったが
・・・孤児院上がり?
で、他に行き場が無かった口?
ちょっと気になる。
62 :
名無し三等兵:2007/11/02(金) 10:21:28 ID:???
>>50 今は無き「少年キャプテン」誌に連載されてた「もるも1/10(じゅうぶんのいち)」という
作品で出てきました。確かバブルの頃のネタだから、555氏の年齢次第では生まれる
前の可能性も充分有りますwww。作中のマッドサイエンティストが開発しましたが、敵が
自爆装置なんぞ付けてなかったので効果無しに終わる、というオチでした。BookOffの
片隅に時々転がってますよ。
63 :
名無し三等兵:2007/11/02(金) 12:21:19 ID:???
私も「さわやかな青春ものSS」を執筆?中ですが、なかなか進みません。
ここんとこ公私ともに忙しくてね。
それに、もともとさわやかな性格じゃないし……orz
64 :
名無し三等兵:2007/11/03(土) 13:45:35 ID:etLiXva6
防女も、現実には「思い返してみれば爽やか」であって
現時点では、それぞれ家庭の事情や人生の蹉跌で否応無く
やってきたり放り込まれた「現在日本の歪みの結果の引き受け先」で
あることを誰も否定できないはず。
だから、外目はともかく在校生たちは「色々なものを諦めて」「歯を食いしばって」
おくっている日常もあると思うよ。
また、そうでなければ卒業時の認定スペックを取得できないこともあるけど。
65 :
名無し三等兵:2007/11/03(土) 20:19:22 ID:???
>>56 分校向けに旧三人ものに開発を開始しますた <('A`) セイコウリツハ仁川上陸作戦ナミ
66 :
名無し三等兵:2007/11/03(土) 23:20:09 ID:y+ehE8y1
分校っていうのも実現性に欠けるよーな気がする・・・・が、
住人が放棄した山間の限界集落(周囲に人がおらず、登山する人間も足を踏み入れない)に
建設された施設での長期滞在訓練を想像してしまった。
何があるだろう・・・
67 :
名無し三等兵:2007/11/04(日) 13:19:14 ID:v7l5rfcm
↑
>住人が放棄した山間の限界集落
これと、「山の怖い話」を結合させた
防女怪談に誰か興味ない?
68 :
名無し三等兵:2007/11/04(日) 18:58:47 ID:T9done6e
>>67 確か、そこに演習場を開設したはず
過去の話に出ている
あぼーん
70 :
名無し三等兵:2007/11/04(日) 20:37:59 ID:XUrwuLoM
71 :
555:2007/11/04(日) 20:47:46 ID:???
>59
やっぱ、ダメです
舞台が防女と別系統の「一貫教育」やってるガッコになるので…
正直中身がどうなっているか…野郎が多いというハナシですし…
1.5(未完)でよろしければUPします
現在、題名だけ決まった「80時間世界一周」のプロットを暖めてます
航空機の時刻表を見たのですが、現代では30時間前後で世界一周できるみたいなので…
72 :
名無し三等兵:2007/11/04(日) 22:41:26 ID:???
了解しました。
>1.5(未完)でよろしければUPします
そういうのは、公表しないで暖めて
将来の創作に役立てて欲しいと思います。
次回作を楽しみにしています
73 :
名無し三等兵:2007/11/04(日) 23:36:54 ID:???
両用のヒトが読みきり短編でも投下してくれないでしょうか・・・・
あぼーん
75 :
名無し三等兵:2007/11/05(月) 04:01:43 ID:???
スレタイが中井貴一の防衛女子高に見えてwktk
76 :
名無し三等兵:2007/11/05(月) 22:39:35 ID:???
ところで、555さん
>>61の質問ですが、設定は決まってますか?
よろしければご返事を
77 :
名無し三等兵:2007/11/06(火) 12:41:29 ID:OHesU+Vd
>76
こんな設定で…
Broom Sisters
地方の小さな村に毛が生えた程度の町出身。父親は役場勤務(町村合併で大変なコトになっている模様)母親は専業主婦
やや小柄ではあるが並以上の運動能力が、スカウトの目にとまる
場末の地方自治体の公務員の収入なんてタカが知れている。「無料で入れる学校がある」の釣り文句に「両親に楽をさせたい」とけなげな子供心で防女入学を決意
どうやら頭脳明晰だったらしく、何となく合格。選科も職業選択の幅が広がると統合運用科を選ぶ。
防女レベルでは「普通」の生徒である(双子は目立つので、できるだけ目立たないよう心がけているらしい)
「両親に楽をさせたい」と入学したものの、防女に入学したとたん、今まで全く関係なかった各省庁および地元名士etcとの接待が大発生、娘達に害が及ぶのを防ぐために余分な出費(会食は折半。贈答品は返却等々)がかさみ「親孝行」は完全に裏目に出ている
趣味と実益(就職時に有利?)を兼ねて茶道部に籍を置いている、腕は今一つ。宗匠に言わせれば理由があるらしい…
中沢瑞穂
一見脳天気だが、事を起こす場合は逆に冷静で慎重になる
感情で物事に当たるタイプで、初対面の人間、本能的に危険を感じる人間、苦手な人間に対してはドン引きの態度になるが、安心するとなれなれしくなる
行動的で、2人で行動する際は実働担当になる場合が多い
大東流合気柔術(諜報科必須)の腕は瑞樹をしのぐ
指弾と投擲系の武器を得意としており、縁日では「ストラックアウトの女王」とも呼ばれている
中沢瑞樹…沈着にして冷静だが、感情が理性を上回ると手が付けられなくなる。(本気で怒ったところを防女の人間は知らないのだ…)
論理的に物事を詰めようとするタイプで、人あたりが良い
状況判断力は瑞穂をしのぐため、2人で行動する際は指揮担当になる
ナイフを得意としている
ツープラトン攻撃は絶妙のタイミングで繰り出されるため、時として実技教官をノックアウトする程の威力を発揮する。
実技教官の間では、2人を同時に相手にしないよう申し送りされている
彼女達の攻撃は「ジェットストリームアタック」「X攻撃」と呼称されている
78 :
名無し三等兵:2007/11/06(火) 17:39:38 ID:Z+KWf2xv
設定投下どーも
ところで、
>防女に入学したとたん、今まで全く関係なかった各省庁および地元名士etcとの接待が大発生、
>娘達に害が及ぶのを防ぐために余分な出費(会食は折半。贈答品は返却等々)がかさみ「親孝行」は完全に裏目に出ている
・・・と、ありますが、さすがに入学直後からこれはどうかと。
それなら、三年生進学後、”何か”で実績を挙げ、かつ、一回実家に帰って
地元へなんらかの「お披露目」をした結果とかでは如何でしょうか?
夏とか冬の帰省時、色々大変でしょうなぁ
79 :
名無し三等兵:2007/11/06(火) 18:25:54 ID:???
>78
「青田刈り」という言葉があります
80 :
名無し三等兵:2007/11/06(火) 19:27:28 ID:bcKTs5dt
>>80 ま、最近は「防女に呼ばれた」だけで何がしかの異能者と見做されてもしょうがない風潮が。
(特にここ数年は、ドラグノフガールとか色々居たからなぁw)
まあ逆に防諜上の問題を感じさせる今日この頃?w
(実家バレは色々まずい気が。今後の進路が諜報関連とかだと特に。)
後、本人は全っ然怖くなくなっちゃうんだろうが、実家としては左巻きとか赤いのとか斜め上とかも怖いしw
81 :
555:2007/11/06(火) 19:56:21 ID:???
Broom SistersU
〜80時間世界一周〜(1)
諜報有力国による「秩序会議」と呼称される会議が年に1度開催されている。各国の諜報機関実務担当者間で短期方針の交換、相互協力の確認等を行うのが主な内容である。
今回の会議は日本の軽井沢で開催された。マスコミに騒ぎ立てられたり、共同声明等を発表する類のものでもないため、開催から6時間後には次回開催国をフランスに決定し閉会した
切れ長な二重瞼とほっそりとした面立ちが印象的な、防衛省情報本部特別分室(通称内海分室)所属の山本彩香二尉と、分室の主である内海忠志二佐は軽井沢の某ホテルのバーでグラスを傾けていた。
上司の突然の呼び出しにも全く動揺せず「あさま」に飛び乗り1時間少々で市ヶ谷から軽井沢に到着したのはさすが、防女OGと言うべきか…
「で、室長。私は何をすればよろしのでしょうか?」彩香は1時間程前に市ヶ谷に呼び出しの電話が掛かってきて以来、抱いていた疑問を内海にぶつけてみた。
「軽井沢のハイソ(死語)な夜をむさ苦しい同業者の飲み会にはしたくなかったんでね。飲み会にも華が必要ですからねぇ〜」
(そういう事か…で、今度はどんな企みの共犯者にするつもりなのかな?)
「おお、皆さんお揃いでいらっしゃった…お〜い!こっちこっち…」高級ホテルのバーにはおよそ似つかわしくない態度で、内海は今夜の主役達をカウンターに招いた。
(やっぱりおまいらか…)バーに現れたのは、准将(GRU)、J(SIS)と少佐(NATO)の3人であった
素早く彩香の隣の席をキープしたJは、
「ミス・ヤマモト。しばらくです。相変わらずお美しい」とそつなく挨拶をした。
「今回は何とお呼びすればよろしいのでしょうか?ミスターJ」
彩香の言葉にJは笑顔で答えた
「今回は公務らしいので、海軍中佐ということで…」
「…ナンパは公務外でするべきだと思うが?中佐殿?」堅物の少佐が口を挟んだ。
「女性には優しくするのが礼儀では?それともドイツ人は女性を戦車の如く扱うのかな?」
婉曲な罵しり合いに発展しそうな2人の会話を遮るように、白いスーツに身を包んだ准将が彼らの用件を代弁した。
「今回ご足労願ったのは、我々が現在抱えているささやかな『問題』を解決する手段を『イチガヤの小鬼』に助言願いたかったのだよ」
82 :
555:2007/11/06(火) 19:56:58 ID:???
Broom SistersU
〜80時間世界一周〜(2)
「一介の二尉(皆様のお国では中尉ですね)が、皆様のお役に立てるか甚だ疑問なのですが?」早速予防線を張る。コイツらは百戦錬磨の古狸達だ…
「君の実力は各国のファイルに記述されている。SISでは最近、ファンクラブまでできたそうだ。内海二佐が今の地位にいられる理由の半分以上は君にあると、我がGRUの資料にも書かれてあるがね?」
内海が苦笑した
「…お話を聞いた方がよろしいのでしょうね?」(ダメだこりゃ…)彩香は観念した
「そうしていただければ大変にありがたい」准将が満面に喜色を浮かべ、続けた
「さて、ミス・ヤマモト、質問だ。上司と部下が1名ずつ。そして2人は利口か馬鹿かのどっちか。この組み合わせの中で最悪だと思うものは何だと思う?」
「馬鹿な上司と利口な部下の組み合わせですね」彩香は即答した
「そのとおり。この組み合わせでは部下が勝手に何かを起こす。これを防ぐにはどうすればいいかな?」
「上司を利口にするか、部下を馬鹿にするしかないですね…相談事とは『利口な部下』の事なのですね?」
「我々は国家の番犬だ。国家の意に添って秩序のない場所に秩序を構築し、都合の悪い秩序があればそれを破壊する。制御なしに火を付けて歩けばただの放火魔だ」
「半ば野犬化している『お利口な部下』がいると?」彩香が准将の言葉を要約した
「それをいぶり出す方法を君に提案して貰おうと思ってね」
「野犬はどこに?」
「野犬は(我々の業界の)最前線にいる。表面的には番犬を装っているがね」
しばらく彩香は考え込んだ。
「柳生封廻状というのはどうでしょうか?」
「何だね?それは?」
「サムライ漫画に出てくる、工作員の報告書です」彩香は続けた
「通常の文書に特殊インクで報告を書き加えたものですが、今回は、何も書き加える必要はありません。何かが書き加えてあると野犬に思わせればいいのです」
「自分達に都合の悪いことが記述されていると疑心暗鬼にさせる訳だな?」
「そうです。野犬は必ず牙をむきます。あとは…番犬に任せてもいいでしょう…」
准将はにんまりと笑い、グラスを干した
「内海二佐。『市ヶ谷の小鬼』は君と同じプランを出したよ…」
(このおじさま達、「事前協議」があった訳ね…)
83 :
555:2007/11/06(火) 19:58:12 ID:???
Broom SistersU
〜80時間世界一周〜(3)
「問題は、封廻状を運ぶ人間です。効果を上げるために、かなりの『有名人』である必要があります」(これで私はパスね…まだ『小鬼』ですもの…)
「なおかつ、しがらみに縛られていない人間でなければ、相手も罠だと見抜いてしまうでしょう。そんな都合が良い人間が業界にそうそう…」そこまで言って彩香は絶句した
「察しがいいね。Broom Sistersにこの仕事をやってもらうつもりなんだ」准将は言った
「彼女達はまだ学生ですよ!第一危険過ぎます!」思わず声が大きくなった
「彼女達はGRU、SIS、市ヶ谷、NATO、日本警察を手玉に取ったことになっている。我々も秩父山中での『添削指導料』を貰ってないしね」真顔で内海が告げた
「各国の同業者との面通しも一方的だが終了している。君も署名のために空港ロビーに現れたのが私達だけだとは思っていないだろう?」少佐がグラスを揺らして告げた
「…つまり、彼女達は世界中の業界人を釣る餌ってことですか?」
「諜報部員は目立たないことを第一とされるが、逆に目立つ事が必要な場合もある。SISにジェームス・ボンドという名前の男が数十年も在籍しているのがその証拠だ。誰も彼が1人だとは思っちゃいない」准将が皆の意見を集約した
中佐が気取って眉毛を上げた
「彼女達はその実力云々よりも『抜群の知名度』を買われているのだ。まぁ、実力は正直我々も驚いたが…」
「しかし、彼女達のバックアップは…」
「何も心配する必要はない。ミス・ヤマモト。業界での彼女達のファンは既に君のファンよりも遙かに多いのだ…」
准将は業界の「異変」をおごそかに彩香に告げた
信州の夜は更けていった
84 :
555:2007/11/06(火) 19:59:15 ID:???
〜80時間世界一周〜(4)
Broom SistersU
防女和室
部屋の隅を茶室に見立て、制服姿の2人が茶を点てていた。統合運用諜報科2号生の中沢瑞穂、瑞樹の2人である
防女に入学してはや5年。双子であること以外は目立たない「普通」の生徒であったはずだが「秩父事件」で不本意にも全校にその名を轟かせてしまった
目下の悩みは6、5号生の(誤った認識による)尊敬の眼差しをいかにするかだ…
「来年は就職ね」
「お礼奉公があるから、とりあえず公務員やんなきゃならないけど、どこへ行ったものかなぁ〜」
「役場の資料室とか、県警の生活課とかが採用してくれたらいいな。何となく合ってそうな気がする…」
「何せ地味だもんねぇ〜ワタシタチ…」
「侘び寂び」の境地には程遠い、年寄りの茶飲み話だ…
「中沢2号生、入るぞ!」
教官の声が響いて、和室の襖が開かれた。後方にどこかで見たような女性を伴っている
(このおねぇ〜さんは…)
畳の上にどっかりと教官は腰を下ろした
「紹介するまでもないな。市ヶ谷の山本さんだ。本日は君達に頼みがあるそうだ」
「あのぉ〜もしかして…市ヶ谷のお仕事関係ですかぁ〜」ドン引きの態度で瑞穂が聞いた
「諜報関連はコリゴリです!私達普通のオンナノコなんですけど…」瑞樹も思いっきり引いている
教官が腹を抱えた
「GRU、SIS、市ヶ谷、NATO、日本警察を手玉に取ったお前達が『普通』ってのは既に無理がある!今回は就職に有利になる話らしいのでしっかり聞いておけ!じゃーな!」(教官!巨大な間違いなんですけどぉ〜)
教官が退出した和室で3人が向かい合った。空気が重い…
「一服頂けるかしら?」静寂を破るように彩香が瑞樹に言った
85 :
555:2007/11/06(火) 20:00:15 ID:???
Broom SistersU
〜80時間世界一周〜(5)
見事な点前を2人に披露した彩香が本題を切り出した
「実は貴女達に『おつかい』を頼みたいの」
「『おつかい』…ですか?」瑞穂が怯えきった目で彩香を見た
「市ヶ谷からの書類を私達の同業者に渡して、署名を貰ってくること。簡単でしょ?前回のレポートの署名と大して変わりないわ」
「アレは酷かった。あと10年位は飛行機に乗りたくない気分です」思い出すのもおぞましい表情で瑞樹が言った
「腰が痛くなりましたぁ。時差でアタマがポワンポワンになって…でも、みんなに『世界旅行楽しかった?』なんて聞かれるし…35時間じゃ何もわかんないですぅ〜」瑞穂も負けずに訴えた
「…確かに地球半周に35時間と言うのは短いわね。でも大丈夫!今回は80時間あるから!」
「(゚Д゚)ハァ?…今何と?」
「80時間。3日と8時間あるわ。余裕があるので今度は世界一周だけど」彩香は面白そうに言った
「ぢょ、冗談ぢゃありません!80日間世界一周ってのは聞いたことがありますけど、80時間なんて…」
「交通機関の発達というのは凄いわね…135年前は最速の公共交通機関なんて時速70kmがいいとこだったけど、今は時速900kmですものね…」
「単純計算しても12倍です!最低でも24倍ないと80時間なんて絶対無理です!」
「インド、カタール、エジプト、イタリア、ニューヨーク、カナダだけだから、道に迷うこともないと思うわ。中東はまだ暑いから夏服も用意した方がいいわよ」瑞樹の抗議を軽く聞き流して彩香は続けた
「だからぁ〜」
「本件を引き受けて頂ければ、市ヶ谷は貴女達の就職に関して最大限の便宜をはかるべく準備をしています。でも、引き受けて頂けないのならば…」彩香は言葉を切った
「ひ、引き受けなければぁ?」完全に怯えきった表情で瑞穂が聞いた
「GRU、SIS、市ヶ谷、NATOは、共同で貴女達の就職阻止行動にあたるでしょう」
「…」
86 :
555:2007/11/06(火) 20:01:07 ID:???
Broom SistersU
〜80時間世界一周〜(6)
「はい、これが航空機のチケット、これが書類ね」彩香はチケットが入っているらしい分厚い封筒と、薄い封筒を手渡した
「ああ、準備は急いだ方がいいわよ。確かあすの正午発だったから…」
「ふえ〜ん…」
彼女たちが再び疲労困憊で(前回を上回る大量の土産物を抱えて)防女正門にたどり着いたのはそれから75時間後であった…
世界各地で私服を肥やしていた「野犬」が一掃され「Broom Sisters」の「仕事」が各国諜報機関のファイルに書き加えられた。本人達が全く望んでいないにもかかわらず…
おしまい
87 :
名無し三等兵:2007/11/06(火) 20:42:02 ID:???
>>81 投入乙
>>78 過去の話でもお見合いの話が殺到して困ったなんていう話があった
>>80 そういえば強襲科(狙撃分隊も本科(遊撃班を含む))もSSに出なくなってしまった
>>60 密談は諜報科が出しているメイドカフェの方が良かったと思う
(過去のSSで防女がとある地方の秋祭りに参加したとき
諜報科の学生がメイドカフェを開く準備で先乗りするという描写があった)
88 :
名無し三等兵:2007/11/06(火) 22:09:37 ID:???
555氏以外のSSを読んでみたい
89 :
名無し三等兵:2007/11/06(火) 22:58:59 ID:???
今日は「兵士を追え」を読んだ。
何か書ければいいなあ。
90 :
名無し三等兵:2007/11/07(水) 10:21:01 ID:???
>>87 入学直後は中学一年生なわけだから、いくらなんでも無理が無いかって事でしょ?
見合い話そのものを否定しているわけでなし。設定にこだわりすぎるのは良くない
という主張が最近の主流みたいだけど、13歳の中学一年生では色々と無理が有る
と思う。
91 :
名無し三等兵:2007/11/07(水) 18:25:22 ID:???
↑
同意
>>78なら17歳で、見合いとか容姿の磨き上げとか
説得力が増すと思う。
92 :
名無し三等兵:2007/11/07(水) 21:08:49 ID:4l52adJr
>>58 俺も考え中
強襲科メンバー5人の訓練展示降下の話
(さつきの初恋の話と白峰姉妹の地元の秋祭りの話を結ぶ話
前スレで気に入った話だったので、その間の話を書いてみる予定)
93 :
名無し三等兵:2007/11/08(木) 20:52:20 ID:ltTl4D4O
え〜、以前、一級陸上無線技術士資格を取らされるネタがあったが
一級陸上特殊無線技士とか、一級海上特殊無線技士あたりなら
専攻とかは関係なく、「全員習得」か、専攻によっては、単位修得で
試験免除を受けれる、「試験免除認定校」になってるのではないだろうか?
一陸特は、多重無線通信で衛星回線とレーダーまでを一応イジレルし
一海特は、英語と通信術が海の上では必須(モールスもあったっけ?)
年に三回試験があるし、大して難しくもないから防女なら
「単位認定資格」として習得を”推奨”してるかもしれん
94 :
名無し三等兵:2007/11/08(木) 22:25:46 ID:???
95 :
名無し三等兵:2007/11/09(金) 03:38:50 ID:???
>>90 同意。
設定をあまりに固定化するのはどうかと思うが、
防女が中高一貫6年制だという設定はいまさら崩せない。
入学直後(=中1)の子に見合い話というのは一般的には考えにくいからなあ。
まあ、その子がなにか特別な背景(家柄とか)を持っていて、
親が政略結婚を狙っているとか、そういう設定を考えないと難しいかなあ。
96 :
名無し三等兵:2007/11/10(土) 10:24:27 ID:???
晒しあげw
97 :
名無し三等兵:2007/11/10(土) 11:04:15 ID:???
>>95 そういう背景をくっつけると基本的に見合いは断れないし、断るような思考をする事に
対してもう一つ二つ別の背景をくっつける必要が出ると思う。
98 :
名無し三等兵:2007/11/10(土) 11:57:48 ID:???
99 :
名無し三等兵:2007/11/10(土) 12:31:25 ID:???
>そういう背景をくっつけると基本的に見合いは断れないし、断るような思考をする事に
>対してもう一つ二つ別の背景をくっつける必要が出ると思う。
それで、黙って政略結婚を受け入れて防女を去っていく卒業生と
それを涙で見送る後輩学生の話が何スレか前にあったような・・・・
単発質問
統合運用科の下には何科はあるのだろうか
SSなんかから諜報科があるのはわかるのだが
三年生進学時に、専攻は分かれるけど
かなり、人材の流動はあると思うな。
卒業証書には専攻の名が記されると思うけど
かなり幅が広く「色々知ってる」オールマイティな人材(の卵)を
養成するのがここだろ。
だから、大学進学課程とかは二年時にあちこちの専攻からの
寄せ集めから始まるかも(もしくは、専攻に所属したまま「課業」が増える)
あんまり最初から「これだけ」と専攻に埋没するのは防女の理念に反すると思う。
>>97 だから、中1に見合い話っていう設定にはそもそも無理があるってこった。
説明されればわかるだろ?w
103 :
TB1:2007/11/11(日) 07:47:51 ID:???
児童相談所から何らかの事情で防女へと送り出される少女たちを迎え入れる任務はそう呼ばれていた。
公式には文部省あたりの児童福祉業務ということになっているそれを、内輪では滅多に正式名では呼ばない。
語源は不明だが、大抵はサンダーバードあるいはTBと呼ばれていた。
常任の担当は5名。
なかでも、各地方の児童相談所に出向き、場合によっては非合法的な児童保護すら行う事前調査任務、いわゆる<<前線>>での荒事を担当する者はTB1と呼ばれていた。
104 :
TB1:2007/11/11(日) 07:48:31 ID:???
一般的な非行児童とは異なり、TB対象児童は事の大小はあれども何らかしらの困難を抱えている。このため、『児童保護』任務が成功する確率は半々というところだった。
TBが始められてから今日まで、それは135回行われている。
むき出しの怒りをTB1にぶつけてくる少女、虚脱したさまになっている娘、担当者を怪物であるかのように見つめる子(そこ子もまた今までの環境では怪物のように思われていた)──そんな少女たちを出迎えることが出来たのはそのうち62回であった。
この62回という成功例について、防女の教官たちは納得している訳ではない。残り73人もの年端もいかない娘たちを見捨てたのだと口さがない助教もいる。
児童福祉に関わっている者が、やがて使命感の固まりのような人間へと変貌していまう理由がそれだった。
本質的に薄汚れている募兵業務につく女性たちは、自分達にも何かが出来ることを証明するため、立場を忘れて、善意に満ちた保護者になってしまう。
娑婆の荒波から逃れて防女へやってくる疲れ果てた少女。彼女らを甘い飲み物や湯気のたつほど熱い食べ物が揃えられた<<避難所>>へ招き入れる瞬間の喜びが、TB達にとり何よりも貴重なものとなってゆくのだ。
105 :
97:2007/11/11(日) 08:48:47 ID:???
>>102 97はあくまでも95の“特別な背景”に対するツッコミであって、見合いを肯定した訳で
は無いのですが・・・・。中一でお見合いをさせた上にお見合い回避に動くには特別な
背景が一つぐらいでは足らないのではないか、という。
・・・・・・文章力がダメダメだな orz
>>103-104 ・・・相対的に候補者によって千差万別でありますので
全体として、ここまで酷いわけではありません。
担当官としては、まったりとナァナァでスカウト致します。
それに、新入生の半数以上は入学志願と試験で選抜されますし。
とりあえず、「自分の文章」で書くことをお奨めします。
佐藤文体は、あの設定と世界でこそ光るのであって
防女を御大が書いたら、別の文章で表現するでしょう。
>>103 >>104 62回は一年での成功回数なのですか
あとリクルーターは福祉施設以外にも繁華街や警察署にも行ってスカウト活動しているはず
過去の話で非行少女を素質があるとスカウトした話がある
あと源田さつきも町であったリクルーターに叩きのめされて入学を決意したらしい
あと小学校にも説明会を開いていると思う
(家の経済状況を考慮して志願する設定の学生が過去に何人かいる)
>>107 ・・・・それって小学生を大人が叩きのめしたって事か?>源田さつき
過去スレは目を通してたつもりだったけど、さらっと読み飛ばしてたかな。
今は昔ほど露骨にやってるかどうかは知らないが…
自衛隊の勧誘程度じゃないかな?
対象が小学生になるのと、まぁ、中途編入なんてのもアリだと思う
個人的には中高一貫+専攻課程みたいな感じであと2年位欲しいと思う
んで、防大編入とかの道を残す
>>108 彼女は編入組(中3の冬)
過去のSSに書かれている彼女のプロフィール
源田流柔術の宗家の娘で後継者になるべく稽古を積んでいたが
弟(彼女の母は小さいときに病死して、父が再婚した)が生まれたため
後継者をはずされ、家出して、不良に喧嘩を売ってメスゴリラと
恐れられていた、そんなある日リクルーターに防女の入学を勧められ、
拒否したが、リクルーターに殴られ入学を決意した
稽古に明け暮れ、友人がいなかったさつきだが、ルームメートだった小川莢と親しくなり
(今でも暇な日は一緒に遊ぶことがある)、また先輩の憲兵隊長(王仁沢リン)や鳳玲子も
彼女を励ましてくれたこともあり、校内でも人気者になっている
またライバルの川野辺ミキとともに格闘術では校内でもトップクラス
また銃・爆発物の扱い方、自由降下技術もトップクラスの実力
彼女の評判は市ヶ谷にも伝わっている模様
彼女は学園祭で展示降下を実施するメンバーに抜擢される
また白峰アヤの地元の秋祭りで展示降下を実施し、好評を博す
(秋祭りのSSにはさつきの名前は出ていないが、初恋の人のSSで
学園祭の訓練展示降下に参加するということ、学園祭のDVDをアヤが
弟に渡していることから、彼女も参加していると思われる)
彼には4つ上の幼馴染の大学生の恋人がいる(彼女は彼に処女を捧げる決意をしている)
実は、さつきメインのSSを作成中(彼氏もミキ、アヤも登場する予定)
112 :
名無し三等兵:2007/11/12(月) 20:19:00 ID:VAs6zhK8
>>109 >個人的には中高一貫+専攻課程みたいな感じであと2年位欲しいと思う
>>1 >卒業時、内部試験で防大、旧帝大進学可
・・・・防女は隠れた進学校でもあるのだな
>>111追加
彼女は陸上要員強襲科所属
さつきたち5人は表沙汰にはできない行為(捕虜奪還、大量破壊兵器の破壊、要人暗殺、
敵地単独潜入、テロリストの追跡・暗殺)を遂行できるように教育されている
>>100 統合兵站運用(王仁沢リン)
情報(白峰サキ)
航空整備
固定翼飛行
回転翼飛行は過去のSSに登場済
音楽、会計、衛生も存在すると思われる
大量投下の某の気配が!
>>115 過去のSSを読み返してみただけなのに
(もっとも大量SS投入氏のSSも読んだし、構想中のSS(初挑戦)を
書くにあたり、設定を付け加えたものもあるが)
118 :
555:2007/11/12(月) 21:07:29 ID:???
〜移動体研究会活動状況〜
筑波サーキット
「このまんまず〜っとテスト担当になりそう…」
防女連絡車輌として開発中のクラウザードマーニ400TBのパッセンジャーシートで瑞樹がこぼした
秩父事件の功績(ヴァンキッシュとハンマーを移動体研究会に『寄贈』した)で研究会の名誉会員に推挙されたのだが、会長は名誉だけの会員にする気は全くないらしい…
防女生徒の大半は18歳未満。法律上取得可能な免許が限られるため、ほとんどの学生は乗用車や大排気量のオートバイを公道上で走行させることはできない
娑婆の法律に準拠した車輌を用意するためサイドカーが開発されている
ドマーニ400TBはエンジンをオリジナルのK100からK75のエンジンに換装、更にスリーブを挿入し排気量ダウン、空いた1気筒分のスペースに過給器類を突っ込んだマシンである
オリジナルの半分以下の排気量(398cc)であるにも関わらず、通常運用時はオリジナルに相当する75PSを発揮する。当然「通常」なのでこれで済む訳がない…
冷却に不安があるため、インテークが新設されておりアヤシサも満点!
カウルカラーはロービジリティ塗装(某警備隊カラー)。色違いで式典用の黒色塗装版や迷彩塗装版もあるらしい
「で、何でこのコスチュームなのかな?」秩父事件のコスチュームと同じデザインの革ツナギを見回しながら瑞樹は言った
「コレが好きなんじゃないかなぁ〜会長が…」
「軽〜く流した後、タイムアタックね。目標は1分10秒」会長の声がインカムに割り込んだ
「ちょ!ちょっと待ってください!普通そんなタイム出せませんよ!」
「BMWのレーサーが1分5秒で走ってるから、大丈夫でしょ?何のタメに君達をテストライダーに選んだのかわかんないのかな?」
「双子は息がばっちりなんてのは都市伝説なんですが…」瑞樹がため息混じりに答えた
「レーサーよりも自由度が高いんで、かなりいじってる。反則の装備も付けてるからそれくらいは簡単に出るわよ」瑞樹の声を無視して会長は説明を始めた
会長の脳天気な声を聞きながら、瑞穂が気合いを入れた
「んじゃ、いきますかぁ〜」
…筑波ラップタイムは1分08秒を記録した
残念ながら過激な性能のため、2号車は過給器類を外した54PSマシンになったそうな…
1号車はお蔵入りになったが2号車は各省庁等への連絡用に活躍している
それは失礼。
いやね、最近の555氏くらいの密度とクオリティがあれば
漏れも間違わないんだけどさ
121 :
555:2007/11/12(月) 21:14:18 ID:???
自分自身クオリティは低いと思ってますけど…
…誤字が多いんだよね…
色んな方の設定は結構役に立ってますよ
122 :
名無し三等兵:2007/11/12(月) 23:19:16 ID:QM4H5jd4
>>112 いかくせぇ奴だな。
そんな閉鎖社会に8年も居たら、
ことごとく社会不適応者になっちまうっつーの。
↑
・・・ま、否定はできんな
>>119 防女学生に裏の仕事やらせる気満々の設定見たら大抵の住人は勘違いするんじゃ
なかろーかwww
あんまり長ったらしい設定は、正直あんまり面白くない
SSを書くときの参考に自分だけで考えるのはいいけど、スレ住民に「この設定が絶対だ!」と誇示するようなのは頂けないな
126 :
555:2007/11/13(火) 21:53:31 ID:???
>44のフォローをしておlきたい
127 :
555:2007/11/13(火) 22:18:26 ID:???
〜手芸部部長と語る〜
聞き手:中沢瑞樹
その1 MP5Kペーパーバックタイプ
「MP5Kコッファータイプを社会人の男性が持ち歩いても違和感はあまりないけど、女子高生が持ち歩くのは違和感あるでしょ?」
「まぁ…そうですね…(フツー、MP5Kを持ち歩く女子高生なんていないんですけど…)」
「そんな訳で、開発されたのがコレ。MP5Kペーパーバッグタイプ」(真っ黒な紙袋を取り出す)
「なんです?それ?」
「この中にMP5Kが内蔵されてる訳。で、普通の紙袋の中に入れると女子高生が持ち歩いていても何も違和感がない」(用意してあった○越の紙袋を被せる)
「銃身は底に付けてるから紙袋の底を撃ち抜いて発砲ってことになるね」
「へぇ〜…でも…」
「でも何かな?」
「最近の若いコって○越の紙袋なんて下げてるんですか?(わかんない…)」
「…娑婆の情報収集をしなきゃね…」
その2 誤爆装置
「手芸部最高傑作『誤爆装置』!」
「確か『他爆装置』はパクリだと言われてましたよね?」※1
「いやぁ〜ワタシが生まれる前のハナシなんで…」※2
「で、『誤爆装置』って何ですか?」
「かなり前の作品で、まぁ、精密爆撃の精度を下げる装置ですね」
「メリットって何です?」
「…劣勢の軍隊が、攻撃側の非人道性をアピールする程度ですかね…」
「…もしかして、某所で使われてません?」
「…そんなコトないんだと…思う…というか思いたいです…はい…」
※1 レス49参照のこと
※2 1985〜1987年頃
一見”イケイケ”(死語)のボンデージ・ファッションなのだが、
個人電子系装備の塊とゆーのはどうだろう。
露出が多いので、戦闘(になりそうな状況)には向かないが
戦術支援や、対テロ探知、データハッキング、無線傍受と中継・記録、等々・・・・
が、素材からして先端技術の塊にして同量の金より高価
防女OGにして、「会」発足からの先輩たちが大学進学→院・企業・官庁民間各種研究機関・・・・に
進んでいて、業績を上げたり偉くなったり自分でこさえた会社が上場したりで
防女サークルは皆エタイガ知れない人脈を代々構築しているが、
その中でも三本指に入るくらい、人脈・金脈・情報・その他色々でエタイが知れないサークルである。
129 :
名無し三等兵:2007/11/13(火) 23:58:40 ID:DtjR8IrP
ちなみに、ボンデージについては、マンガ「もやしもん」(農業大学を舞台にした学生マンガ)の
先輩(院生のおねーさん)が着てるのが格好良いなと、全巻一気購入した昨日から思ってるので・・・・
防女最上級生の派手目な美人が、私用外出時の服装が本格ボンデージだったら
色々凄いでしょうな・・・・
>>129 とりあえずお前、漫画に影響されすぎでしょうな・・・・
先輩といえば菱沼女史しかいないだろう、常考。
>>131 何を言ってんだか・・・・先輩といえば定冠詞つきのあの人だろうが。
英雄スレ送りにすべき人材のような気がするw
>133
防女OGでしたっけ?
メリケンヒトだから、それはねーよ。
でも、これからのSSとか設定の元ネタになりそうな話ではある。
>>128 >防女サークルは皆エタイガ知れない人脈を代々構築しているが、
>その中でも三本指に入るくらい、人脈・金脈・情報・その他色々でエタイが知れないサークルである。
この設定と、最上級生の派手系美女の私服ボンデージオネエサンを使ったSS
誰かお願い!
プレ「限界集落」に研修、兼ボランティアで三年生が
一ヶ月くらい滞在するんだけど、「農村花嫁募集」で
嫁の来てが無い土地の若いオトコがうざくてうざくて・・・・
かと言って、見た目は蝶でもその実、ヒグマと言うのが
防女学生(高等部以降)のスタンダード。
何人かが力ずくでモノにしようとしたらしいが
実力で数ヶ月足腰立たない程度に痛めつけられて
おまけに、その事を問題視した防女側が即刻撤収、
その集落を二度と使わないことを物的証拠つきで突きつけ
プレ「限界集落」が、「限界集落」をとばして、「無人地帯」になることが
ほぼ決定してしまったという話があってな・・・
>>138 ……おいおい洒落にならんな
もっとも「限界集落」クラスになると住人は50代以上しかいないのがほとんどらしいが
独身40オトコでも「若くて嫁募集」とゆーのが
ああゆーとこでありますので。
で、無理やりにでも「モノにしてしまえば」こっちのもの!と
村ぐるみで考えるのも、ああゆー土地であります。
で、住人が離散して無人地帯になった後は税金対策で
国に物納させて、立ち入り禁止の防女分校(長期滞在型演習場)に・・・・
まーそこまでゴタゴタ起こさなくても無人化した集落は日本各地にごまんとあるし
農家の跡継ぎの40代独身男の吹きだまりになってるような村には
この10年20年ぐらいは中国やフィリピンから盛んに嫁が輸入されているので……
三校目
441 名前: 名無し三等兵 投稿日: 05/01/19 01:56:55 ID:PNpcEg2V
・・・・メイド教官物語プリーズ!
いや、田沢が主役のどじっ娘メイド(周囲にもてもて 本人だけが気づいてない)
なんてのも読みたいですが
442 名前: 名無し三等兵 投稿日: 05/01/19 12:39:28 ID:3KC1y9GX
>>441 で、任務から帰還すると高額な贈り物がコンテナ一杯分
上層部から、卒業後も防女に残して内国担当要員にする話が真剣に検討される
445 名前: 436 投稿日: 05/01/20 07:41:30 ID:hugQaTuP
>>443 どーも
>>441-442が読みたいです
「おまえの事だから何の拍子で潜入がばれるかわからん!
あまり口をきくな!」と言い含まれて潜入した田沢
とりあえず、考えてることを表に出さずに両様仕込みの手際の良さと
段取りで”無口でおとなしいがいつもにこにことよく働く真面目で有能なメイド”と
周囲に認められる。
おまけに、日本人美少女!爆乳!(部分的に精神年齢が重なるのか)お屋敷や
客の子供たちに思いっきり懐かれ、しかも、防女カリキュラムで取得した
医療技術と本人趣味のナチュラルドラッグ作り(周囲にはハーブ、漢方と説明)
で何度か「緊急事態」にさりげなく対処し旦那様一家と彼女を知る上流階級の
人間から絶大な信頼を得る。
おまけに日本人なもんだからそれなりに家系をさかのぼれることから
「12世紀くらいまでなら判ってますけど」と(何も考えずに)発言し
「没落した名家の娘か!」と本人が知らんうちに歴史コンプレックスを
持つかの国の人間たちが縁談を進め始める・・・・・
>>128 ボンテージ衣装は諜報科が持っていると思う
ただやっている内容は情報科
ただ白峰サキなんかには似合わないと思う
(むしろ妹の強襲科所属のアヤのほうが似合うのではないか)
>>140 すでに過去のSSで福井県の限界集落を買収し、市街戦用の施設を建設し
普通科や強襲科狙撃分隊が市街戦訓練を強襲科がHALO・HAHO訓練に使用している
>>124 過去の作品でも諜報や両用は裏の仕事に従事している
また強襲の中の遊撃分隊は表沙汰にできないことを訓練されている
内容は
>>113
この1ヶ月555氏以外のSSを見ていない
勇気あるものはSSを投入してください
147 :
名無し三等兵:2007/11/15(木) 22:34:27 ID:ZwQ7IhNh
>ボンテージ衣装は諜報科が持っていると思う
ワカッテナイなぁ・・・・
趣味で私服(私用外出着)がボンデージというのが燃えるんですよ。
>過去の作品でも諜報や両用は裏の仕事に従事している
それ、防女ネタ同人な
・・・・そういうことにしておかないと、いきなり”転居”した後
音信不通になることも
>>146 SS制作中ですが、仕事から帰った夜中に少しずつ書き溜めている状況で……。
しかもSSとは言えないvolumeになりそうで……。
投下はいつになることやら……。
楽しみにしております
>しかもSSとは言えないvolumeになりそうで……。
oh! モーレツ!
>>147 凄い厨房臭い発想だな。
後半は意味不明だし。
151 :
名無し三等兵:2007/11/16(金) 08:26:31 ID:/WvX5B6F
>一見”イケイケ”(死語)のボンデージ・ファッションなのだが、
>個人電子系装備の塊とゆーのはどうだろう。
露出が多い服装に電子装備ってのは難しかろう
18未満でボンデージ・ファッションてのも問題ありじゃなかろうか
152 :
名無し三等兵:2007/11/16(金) 20:06:09 ID:LPmAProF
↑
懐かしのサイバーパンクを思い出したよ。
軍事学校在籍の女子校生が、個人電子兵装を仕込んだ
ボンデージスタイルで大活躍!
あの時代の海外SFはバブル絶頂期の日本が舞台の話が多くてね・・・・
153 :
名無し三等兵:2007/11/17(土) 03:44:00 ID:vLXkC5rO
いかくせーよwww
>>141 うちのばあちゃんの近所の農家の跡取り(40代)には
ロシア人が嫁に来たよ。よくある話だけど勝手に生活費を
目一杯本国に送金するわ、騙して預貯金まで取り崩して
送金させるで、すっからかんになった途端にさっさと帰国。
跡取り息子は現実を直視したくないのか、いまでも
未練たらたらで帰りを待っているとか・・・。
それを聞いたばあちゃんは、
「ロ○ケなんか嫁に貰うからだ、あいつら信用できん
あと、チ・・・(以下自粛)」
40代で跡取りって、断絶が確定してるような・・・・
だから、短期滞在研修、兼ボランティア(だいたい一ヶ月)の防女の娘さんたちに
対する、村挙げてのアプローチがキツイノなんの。
朝早くて体力があって生活力とか覚えの飲み込みとかが
現代女子校生と隔絶している十代の娘さん(村だけでなく近隣にもいない)が
やってきたら、そら必死になるだろ、向こうも。
>>155 そのあげく集落の壊滅が早まった日には目も当てられんな
ところで、いま福井県以外に防女の演習場になってる無人地域はあるか?
演習場があるのは北海道東部の原野と沖縄と福井のみ
ほとんど防女学内で完結するようになっているし、学生を在学中
敷地内からあまり出さないようにしている。
他の施設といったら、卒業試練(本当にそう呼ばれている)の
単独踏破訓練関係かな。
ちなみに、北海道は「札幌に遊びにいけな〜い」(物理的距離で)
沖縄は「休みの観光くらい・・・」(色々無理です)
福井は「・・・・・ここから学校に帰参するだけで卒業試練になりません?」(本当に何もないとこ)
・・・と、ゆーホントに「演習」以外なんもすることが無く、まだ各種売店が付設している
防女の方が文明的な日常をおくれるらしい。
防女の北海道演習のルートは、基本的に
舞鶴→(バス)→伊丹→(C-130で空輸)→釧路→(バス)→演習場
なのだが、
冬期演習になると
舞鶴港→(新日本海フェリー)→小樽港→(バス)→演習場
になる
フェリーは陸自さんの移動にもよく使われるけど、
防女の場合、冬の閑散期&学生&団体で大幅な割引が効くうえ、
荒れまくる日本海航路の船酔いで大方の学生がダウンするので
引率教官が往復のお守りの手間を省ける、というメリットから、冬期演習ではよく利用される
一部のタフな娘は売店でイルカのぬいぐるみ買ったり、北海道限定ポッキー食べたりしてるようだが
159 :
名無し三等兵:2007/11/17(土) 17:14:32 ID:8NHZ9uNF
>>158 強襲科・両用科のメンバーは訓練帰りは
舞鶴上空1万mからHALOを実施することもある
単独踏破訓練のSS希望
憲兵隊長や白峰姉、カレンたちは1号学生なので
今頃、実施しているだろう
科によっては演習場上空に落下傘降下をさせられている可能性もあり
>>157 専攻によっては自衛隊の施設での訓練もあるかもしれない
あと自衛隊や各地のイベントに学生が駆出されているはず
前スレのあった白峰姉妹の地元の秋祭りのように
(まとめサイトの人はリストにのせてください、好きなSSなので)
>>158 バスなんて贅沢な…
トラックの荷台に詰め込まれて日本縦断するのが陸自隊員のスタンダードです
いつも頭をよぎるのは、ドナドナの悲しいメロディ…
>>163 とりあえず、給費とはいえ、まだ学生だし女の子だしな・・・
と、言う大人の甘さがバスを使わせています。
それでも、娑婆の修学旅行とかとは移動費用のレベルがかなり下がるみたいですけど。
あと、校外研修のときは一日あたりで僅かだけど手当てがつきます。
だから、上のレスの一ヶ月間の長期研修では仕送りしてる娘の金額が
増えたりもするんです。
幸福な家庭はどれも似通っているが、不幸な家庭はそれぞれがユニークであると言う格言があるように、
防衛女子校に入学・在学している学生それぞれにも様々な”事情”が存在する。
開学からしばらくの間、続いたような粗末な手さげかばん一個だけとか、布団を背負って田舎から夜行列車で
やってきた(布団は備え付けのものがあるのだが、送り出した教師が集団就職の経験しかなかったのだろう)は
さすがに減少したが(かばん一個だけ組は別段めずらしくはない)、最近では、田舎からやってきた一族郎党による
万歳三唱による「入校」とか、馬鹿でかい黒塗りの自家用車で校門までやってきてお仕着せの運転手が荷物を持ち
両親や使用人が涙ながらに校門をくぐる愛娘を見送る姿もまた存在する。
・・・・かように、娑婆の同世代が集う教育機関に比して、圧倒的に在学生の社会的出身階層に幅がある本学なのだが
当然、生物学的・・・ぶっちゃけ外見年齢とか体型とかも娑婆の学校より幅があったりする。
つまり、”色々”名が知れている「憲兵隊長」のような”小柄で童顔”な学生がいるのなら、その逆がいてもおかしくは無いというわけで。
「彼女」は現一年生だが、入学当時、つまり6年生の時から「目立つ」学生であった。
入学選考時に体力と健康状態が重視される本学において、背が高い学生はさほどめずらしくはないが
見た目が大人っぽいというか、しっかりしてそうと表現するか、オネエサンっぽいとゆーか・・・・
入学時点で同級生だけでなく、平均的上級生よりも大人びていた外見と物腰は「事情で入学が遅れたのか?」と
疑問をもたれた程であった。
そして、身長こそは進級を重ねるうちに同級生の中に埋もれていったが、容姿と物腰は
そのまま年を重ね、最上級生18歳時点で20代半ばの下手な新米助教のような外見の彼女。
私用校外外出時には、「青田刈り目的たむろ組」に学生ではなく助教と間違えられ
そういった「事情と経験」で育まれた”色々”なふてぶてしさは、同期の小娘たちと、明確に一線を保つ。
・・・成績も良いし、部隊配置では不要な苦労を当人も周囲もしそうな為、大学進学課程に在籍しているが
学内の一部には「アカデミズムの道を歩んで若いうちから教授職につくか、政治の世界に進んで防女出身初の大臣になるかも」と
囁かれている。
>>166 「クリスマスドロップ」のこと?
ありゃやむを得ない事情があったから、HAHOで降下したんだよ
普段からそうポンポン飛んではいられないさ
169 :
名無し三等兵:2007/11/18(日) 15:25:55 ID:7Ph1TtaJ
>>168 建前はそうだが
ある年強襲科の学生が
学園祭の展示降下でHALOを実施したいと申請し
試しに高度3万フィートのC−130から降下したことがあった
強風のために風に流され訓練展示は中止になったが
命知らずの強襲科学生が何度となく演習帰りに挑戦している
(教官も自己責任ということで黙認)
校内の演習場にはには空挺科の降下場があるため
空挺科の空挺降下や強襲科(遊撃分隊・本科)、諜報科、両用科
空挺科誘導分隊、戦闘救難科の自由降下しているシーンを
見ることがある(平日は授業の一環、週末は同好会活動で)
170 :
名無し三等兵:2007/11/18(日) 15:42:01 ID:vByHLo20
↑
予算にそんな余裕はないし、事故が起こった時の
責任の所在について厳格なのが防女の体制であるので
承認印が押された訓練スケジュールから逸脱することは
原則的に不可。
「クリスマスドロップ」については、
>ありゃやむを得ない事情があったから、HAHOで降下したんだよ
であり、これ以上の説明を要さない 。
学生個人が命知らずであっても、安全を確保し遵守させることも
教育・訓練の一環であって、事実、無茶・無謀なものは強襲科から排除され
他の専攻に移されることになる。
なんか最近のスレの流れ
あの大量投下の黒歴史を掘り起こそうとしている動きがあるような・・
正直アレは勘弁してほしい
読むのも苦痛だし、スレの雰囲気も悪くなる
どうしてもやりたいなら別にブログとか作ってやってほしいな
同意
最もアレはスレ住人の総意で排除されたのだが。
ま、「アレはいくらなんでもダメだろう」というのはスレ住人のほとんどの感情だからな
555氏に負けないよう、俺もやっとSSが書きあがった
推敲して近いうちに投下するぜ
>>170 >学生個人が命知らずであっても、安全を確保し遵守させることも
>教育・訓練の一環であって、事実、無茶・無謀なものは強襲科から排除され
>他の専攻に移されることになる。
というのは貴官が決めた設定に過ぎず、
SS職人がそれに縛られる謂れはない、という訳だ。
もし貴官の設定からはみ出したSSが投下されたとしても、それは
>ありゃやむを得ない事情があったから
ということで良いということだな。
ぶっちゃけ面白いSSなら
設定なんかどうだっていいや
設定ばっかり凝ってつまらないSSが大量に投下された暗黒史を見てきただけに余計そう思うよ
>>175 軍で自己責任なんて事があり得るの?
そのうえ学校だお?
大量投下の黒歴史を終わらせた時のスレ総意に
防女と言う大きな虚構を成立させる為、細かい部分で
アリエナスは排除しようというのがあったよな。
>>169より
>>170の方が根幹設定に沿ってると思うんだが
皆の衆はどう思う?
しかし最近、訓練途中である防女学生を裏の仕事に使うとか
部活動の延長のノリで、本職も頻繁に行わない訓練を黙認するとか
厨臭い書き込みが出てきたよな。
面白ければ許す。
以上
>179
何がOKで何が駄目か具体的なガイドラインを出せ!
投下する勇者が尻込みするぞ
>180
同意する
追加
厨臭いのは面白くない。
よく見たらsageもできない厨房か。
裏仕事とか命知らずとか無視無視。
>>179 裏の仕事というが
軍事系の学校で諜報科や両用科、強襲科といった
特殊戦対応の専攻科が出てくること自体
そういう仕事に対応できる学生を育てている
(だいたい15〜16歳の少女にHALO、
HAHOをさせること自体が非常識)
過去のSSにもそういうようなことをする描写が出ている
最近の例だと555氏のSSにも
諜報機関から頼まれて任務を実行している描写がでている
>>176 >>180 同感
大量投下SSも読んだが
構成がまずいのと、空気を読まないで投下したのがまずかったと思う
黒歴史にするよりは反面教師にする意味で記録に残したほうが良い
>184
その言い分だと防女そのものが非常識になるんでは?
187 :
186:2007/11/20(火) 06:25:46 ID:???
間違えた
>179 だ
188 :
名無し三等兵:2007/11/20(火) 06:53:21 ID:K0uQBL0A
でも訓練校だから、専攻がそれでも「お礼奉公」は
僻地の役場の薄給公務員とかあるかもな。
離島とか。
・・・あーゆーとこは領土問題とかがあるから、住人が居住し続けなければ
いけないのだな。
で、赴任してくるのが若い娘!
でも、出身がその土地の防女卒業生も結構いると思う。
>179のSSを読んでみたい
192 :
名無し三等兵:2007/11/21(水) 00:39:14 ID:he+jnJxr
>>1 >卒業試験は上記技能、単位修得済みの上
>富士の樹海、もしくは日本アルプスから地図無しで生還すること
卒業試験中に自殺・他の死体を発見したらどーすんだ?
あと、独りで行動すんだけど怪談とか恐怖体験とかないのかな。
193 :
名無し三等兵:2007/11/21(水) 07:15:41 ID:EYg/Kr3Q
前スレに自衛隊看護学生の写真集の紹介があったけど
あれを元ネタにしたSSまだかな?
なんか若干荒れ気味でSS投下しにくいな…
>>193 いま書いていますが……時間がなくて進まない……。
196 :
555:2007/11/21(水) 17:04:36 ID:???
荒れ気味ですが、設定投下します
防女部活動について
(1)豊富な資金
防女部活動の資金は、個人・団体・企業から提供を受けた資金を学生会が「部活動協賛金」として各サークルに分配し、一部を投資運用している※1
「部活動協賛金」は、開発協力・テスト・人員動員等の報酬として支払われることが多い(物品の提供であることもある)
大きく誤解を受けているが、テストを依頼する企業は普通の企業が圧倒的に多い(菓子であったり、化粧品であったり、衛生用品であったり、文具であったりする。機密保護の面と、心身共に健康なテスターが魅力な様だ)
ただし、工業系製品はその提供資金や物品が他のものに比べて桁が違っている(が、学生は菓子類のレポートが好きな様で、それらのテスター募集時には、各サークルでテスター枠の争奪戦が発生する)
※1.資金が不足気味な時になぜか多額の寄付がある。悪名高い企業からの場合が多いのだが、なぜそんな時期を見計らった様な寄付があるのかは謎
(2)ハイレベルな講師・顧問
軍事に無関係な分野の講師・顧問は学外の非常勤が担当しているが、それらの質は高い
超有名な茶道・華道等の宗家、料理学校、ソーシャルダンス等etcの講師が電車賃程度の報酬で顧問に就任しているのも異常と言えば異常である※2
(自派の実力を誇示する際、防女生徒を一気に動員できるアドバンテージが計算にあるのかも知れない)
また、重工業・電子系物品を扱う部活動のみ一部で有名であるが、防女装備と総称されるアヤシサ満点のアイテム全てが独自開発の物ではない(高等学校程度での開発が可能なアヤシイアイテムはそうそう世の中にはない)
これらは、基礎開発・発想等を企業に提供し、開発協力・試作品のテストを行うことで企業から提供されているもをモディファイしている模様である
当然、基礎開発も学生だけで可能なものは少ない。これらはその道のMADな方々が学生の指導と並行して研究を行っているのである※3
そのため、基礎研究は数十年にわたって行われているものも多い※4
※2.防女生徒は「教え甲斐がある」らしい
※3.学生から「それなりの扱い(含尊敬)」をされる防女の部活顧問・非常勤講師は実に魅力がある模様「死んでも(講義を)行う」と言い切る老講師(ジジイ)もいるらしい
※4.普通の大学並みである。別段珍しくはない
197 :
555:2007/11/21(水) 17:10:06 ID:???
(3)幅広い人脈
人心掌握に長けているのか「名人・達人」と呼ばれる市井の方々からのウケが非常に良い
試作品の防女版に、開発元では製造不可能と言われた精密機械部品が「平気で」実装されていたり、防女祭の模擬店舗に「幻の」と冠される食材が提供されたりするのは彼らの協力によるところが大きい
これらの人脈で、高いクオリティの活動が可能になるものと思われる
政財界の協力※5は言うまでもなかろう
※4.防女OG絡みであったり、一方的な「貸し」がある場合が多い
(4)部員、会員の質
趣味を使命レベルにまで昇華させる、防女部活部員の質が悪い訳はない
徹底的にこだわる傾向があるため、一切の妥協を許さない、ある意味キ○ガイじみた取り組みが行われ、それによる成果は学外の同様のサークルで活動する人間のレベルを軽く凌駕する
重工・電子系試作品の運用に至っては、使いづらい半製品を難なく使いこなすバケモノ学生がバンバン出現。それが若い女性ということもあって、「防女伝説」が形成されるのではないだろうか?
(5)最大の謎
非公開サークルの設立が許可されているため「どんなサークルがいくつあるのか」学生会執行部と、校長以外は誰も把握できないことである。
なんか、このスレって「蓬莱学園」残党が居る様な気がしたりしなかったり・・・・
>198
ググってみました。学生12万人は大杉
(かなり古いけど、「私立鶴ヶ峰学園(2万人)」でも十分大きいと思います)
「残党」というのは、主流派から外れた方々という事なんでしょうか?
HPがあったりしますけど?
そもそも蓬莱学園はTRPGの一種で、文庫やらコミックやらSS/LSはその副産物。
蓬莱学園そのものはMTRPG(手紙を使ったTRPG)の衰退とともに消滅したので、
今残ってるのはその何でもできる設定を使ったSS/LS書きだけと言う現状。
「蓬莱学園」は、舞台が南の孤島に存在する巨大学園で
クラブ活動の一環として学防軍があって、海軍は原子力潜水艦を
保有していたりするのだよ。
・・・一年間、潜水艦艦長を主人公にした「南冥に消ゆ」は名作でありました。
ここでは、そーゆーあり得ない話は無しにしようね。
でも、今まで蓄積された設定だけで、十分ああいうゲームを
立ち上げれそうだと思ってしまう。
懐かしいな〜蓬莱学園
アレこそ何でもアリだったな
>>203 「クローズドな巨大学園が舞台のコメディ(一部シリアス有り)」という壮大な設定を作り上げて、
多様なネタを展開させ、あげく自己開拓した新ジャンルのフィールドをあらかた自己消費してしまった。
おかげで後続の類似ネタは「ああ蓬莱学園のマネか」とあしらわれるようになった。
だから防女のネタもいろいろひねりが必要だとは思う。
(商業出版なんかあり得ないから各種パロディやり放題なのは強みだが)
加齢臭の漂うスレですねw
>>204 商業出版の可能性は無いかな?
個人的にはどっかの雑誌社がマンガ化くらいしてくれる…くらいは期待してるんだけどなぁ
萌えミリ系からなんかあってもおかしくはないかも。
本当にされても困るが。
商業系は好きに弄られて飽きられたら(利益を生まなくなったら)
廃棄されるんだがな。
個人ならともかく、「みんなの趣味と娯楽」で蓄積された防衛女子を
どーたらとかはしないで欲しいもんだ。
何か話が変な方向に行っている
SSを投入してくれる人希望
ちなみに俺も連休中に投入してみるつもり
これで、両用三人娘の人が何か投下してくれれば・・・・
期待していいかな?
>>210 私は強襲科メインです
初投下なのであまり期待しないでください
明日には学祭モノを投下できる予定
ヒマな人だけ期待しないで待ってて下さい
214 :
名無し三等兵:2007/11/22(木) 22:09:35 ID:M5HRhjbc
>211-212
期待してます
216 :
212:2007/11/23(金) 07:20:06 ID:???
>>215 AKYで「あえて空気読まない」という意味もあるらしいぜ
まぁどうでもいい話だけど…
というわけで、今さら学祭モノを投下してみます
けっこう滅茶苦茶なところもあるんで、設定とかは無視しちゃってくださいorz
門の前に並ぶ黒塗り高級車の群れ(一部は外交官ナンバー)、空を舞うプロペラ機の編隊
入り口で入場者のチェックをしているのは見た目もカワイイ中学生くらいの女の子たち
だがその後ろに控えるのはラフな格好をした白人や黒人たち…しかもどう見てもカタギではない
「…これはすごいな…」バスから降りた彼…某公立大学の2回生、石橋拓也は目の前の光景に言葉を失った
幼なじみの防衛女子校陸上要員強襲科3号生徒・源田さつきから一枚の手紙が届いたのは数週間前のことだ
週に1〜2回程度とはいえメールで近況のやりとりをしていた彼女から、なぜ今どき手紙なのか。その答えは同封されている一枚の紙だった
『防衛女子校創立記念行事“防女ひめゆり祭”招待状』
そう書かれた紙と一緒に、さつきからの手紙が入っていた
『来る10月X日、我が防衛女子校の学園祭があります。私も訓練展示でパラシュート降下なんて事をするんで、ぜひとも見に来て下さい…
いや、絶対に見に来てよ!約束だかんね!時間は1030必着、グランドに降下するからそこで待っててねっ
もし約束破ったら…ひっどいことしちゃうからねっ!』
「約束…ねぇ。あの時のアレか」数ヶ月前の別れ際にそんな話をしたような…と拓也は過去の記憶を思い起こした
「ヒマもあるし、ちょっと行ってみるか」と軽い気持ちで彼は電車を乗り継ぎ、ここ舞鶴に降り立った
「なるほどね、チケットもここまで偽造防止するわけだ」拓也は手に持ったチケットを空にかざした
真ん中の空白部分に光が入り、透かし模様のひめゆりが浮かび上がる
その他にもシリアルナンバー、バーコード、細かい模様の入ったテープ等…おそらくはUSドル札以上に凝った作りになっている
大学でミリ研(ミリタリー研究会)の同級生から3万円で譲ってほしい、と頼まれたのもわかる気がする
「こんな大舞台で大丈夫かな?さつきちゃんは…」そう呟きながら彼はゲートをくぐっていった
金属探知器と警備犬のチェックと手荷物検査を受けて、簡単なパンフレットをもらってから彼は防女の校内に入った
広大な敷地に5〜6階建ての建物が並ぶ光景は大学を思わせる
が、建物の屋上に備え付けられた巨大なパラボラアンテナやリールアンテナ、要所に配置されたマイク付きのカメラ、敷地内をさらに細分化するフェンス(有刺鉄線付き)が独特の『軍事施設』の臭いを放っている
そんな中、メインストリートと思しき道をひたすら歩く彼
左右に出ている各クラス(正確には各課程等)の屋台を横目に見ながら、スタンドが設置されたサッカー場の倍くらいあるグランドにたどり着いた
座席に赤絨毯が敷かれている真ん中のスタンドは、どうやらVIPや招待客が座る特等席のようだ
それ以外は自由席らしく、前の方や一番後ろの高い場所は大きなカメラを構えたマニアな人たちが占拠している
拓也は適当な場所に座り、入り口で貰ったパンフレットを広げた
(え〜と、観閲式やパレードがあって、それから音楽演奏、訓練展示…これか、さつきちゃんが出るのは)
パンフには『狙撃展示』や『固定翼分隊によるアクロバット飛行』『模擬戦闘訓練』といった文字に並んで『選抜学生による自由降下展示』と書かれてある
(ホント…大丈夫かな?あのさつきちゃんがねぇ)『幼なじみのお兄さん』として、はまだまだ子供だった彼女の印象が強い
この前は勢いであんな事になったが、それでもさつきの事をまだまだ子供扱いしてしまう拓也であった
と考えている間に、グランドの端から隊列を組んだ少女たちが太鼓の音に足を合わせて入ってきた
制服を着た少女…ほとんど子供と言っていいような中等部の面々は左側に、少し大人びた高等部の面々は制服や戦闘服の色ごとに右側に整列
縦と横の列をキッチリとそろえ『休め』の姿勢のまま微動だにしない
(へ〜すごいな…よくアレだけピシッとできるもんだ)その威風堂々とした姿に、軍事には素人の拓也も感心した
普通の学園祭とは違う、軍事組織としての行事『観閲式』が始まった
居並んだ学生たちの前を通り敬礼を受ける防衛女子校校長・江田島海将
女性初の将官として名高い彼女だが、見た目も動きも男そのものに見える…と本人の前で口にした者はいない
その後に校長・防衛副大臣・京都府知事・その他偉い人の話が延々と続き、場がダレ気味になってきたところで…
『…続きまして、観閲行進を実施いたします』アナウンスの声に敏感に反応したのは、大型のカメラを持つマニアな面々だ
整列していた彼女たちが立ち去ると、グランドの周りから様々なエンジン音が響き始めた
観閲行進の最初を飾るのは中等部・高等部混成の音楽隊(というか音楽部)そして彼女たちだけでは人数が足りないので、支援に来ている海上自衛隊舞鶴音楽隊の面々だ
彼女(と彼)たちがスタンドの前に陣取ると、その音楽に合わせて中等部の面々が行進してきた
まだまだ初々しい中1相当の6号生徒、少し成長したように見える5号生徒、そして堂々とした4号生徒と続く
そして高等部の車両行進及び観閲飛行、ここでマニアたちの目の色が変わった
『車両行進部隊の先頭は、陸上要員機甲科偵察分隊のオートバイ、87式偵察警戒車、そしてフェネック偵察車です』
陸上自衛隊の制式装備に加え、日本ではここでしか見られないドイツ製のフェネック偵察車…マニアたちが目の色を変える理由がここにあった
防衛省の管轄からは少し外れた防衛女子校。その立場と独自の資金運用による潤沢な予算を利用して、防衛省は"庁"の時代から各国の兵器を『研究目的』でここ防衛女子校に導入していたのだ
各種の最新装備を扱ったノウハウが防女出身者の自衛隊内部での地位を固め、さらに最新の装備を導入する…
そしてここ防女は『日本ではここでしか見られない兵器』の宝庫となったのだ
さらに車両行進は続く、次は陸上要員普通科…高機動車、LAV、89式歩兵戦闘車等の制式装備(本州ではかなり珍しい)そしてM2ブラッドレー、M1126ストライカー、AT105サクソン、バナールVBLといった各国の歩兵用装甲車
機甲科の74式に90式(コレも珍しい)レオパルド、チャレンジャー、メルカバ、野戦特科は装輪砲の研究を進めるために導入したライノG−6やCAESAR
そして…強襲科のFAVやマンバMkU、M551シェリダン空挺戦車(研究用)、AAV7など
それぞれの車両が通るたびに、マニアたちのカメラが忙しく動き回った
地上装備をほとんど持たない海上要員はここでは出番無し、彼女たちの出番は夜の『艦船の砲を利用した花火大会』まで待たなければならない
そして航空機もマニア心をくすぐるモノが数多く存在する
T-7やT-4といった練習機やF86といった旧式機に加え、F-15DJ、F-1、P3-C、E-3といった自衛隊の使用する機体を1機ずつ所有
そして研究用…FA-18、Su-27、ミラージュ2000、AV-8ハリアー、A-6、A-10、値段の安いJAS39グリペンは2機、そしてC-47とAC-47…全て中古の機体だが、総額がどの位になるか見当も付かない
回転翼も負けてはおらず、OH-6、UH-1やUH-60、CH-47、AH-1といった自衛隊の機体に、ピューマ、マングスタ、MH-53など…
そしてマニアたちのみならず、多くの人があっと驚いたV-22オスプレイが初登場
全ての行進と飛行が終わり観閲行進は無事終了した
怒濤のように過ぎ去る様々な戦闘車両や飛行機たちを見て、さすがの拓也も肩に力が入ったのか
「…ふーっ」と大きなため息を一つ付いた
(いやぁ、甘く見てた…学園祭のレベルじゃないね)改めて防衛女子校の『ぶっ飛び具合』を思い知った拓也
グランドでは音楽隊の演奏と、カラーガードと呼ばれる女の子たちの踊りが始まっていた
今度は兵器を撮っていたマニアとは別の連中がカメラのシャッターを切る。彼女たちの足が高く上がったときにシャッター音が増えるのは気のせいか…
そして『…続きまして、訓練展示を実施いたします。まずはじめに選抜学生による高度3000mからの自由降下です』
アナウンスの声に(あ、さつきちゃんの出番か)と拓也は気を取り直した
グランドの脇に設置された大型スクリーン、その中には降下を待つ学生5人と降下長の教官が映し出されている
上空を舞う大型ヘリコプターCH-47からの映像だ
オレンジ色の服を着た少女が一人『航空要員戦闘救難科1号生徒…』紹介を受けた隊員が軽く腕を上げる
『続いて海上要員両用科から、3号生徒剣桃子、富樫源、田沢慎子』米軍の旧式BDUに身を固めた3人が思い思いの格好でカメラに向かって手を振った
そして黒を基調とした市街地戦迷彩服を着たひときわ大きな少女…『最後に陸上要員強襲科、3号生徒、源田さつき』
彼女は満面の笑みを浮かべてカメラに向かい敬礼をした
「お、気合い入ってるじゃねぇか」両用科の富樫がさつきに声をかける
「あったり前じゃん!こんだけギャラリーがいるんだから、気合い入らない方がおかしいって!」これまた満面の笑みを浮かべてさつきが答える
「…見てほしいのは『たくさんのギャラリー』じゃなくて一人じゃないのか?」「!…い、いやだなぁモモちゃん…そんなワケ…」剣の冷静かつ鋭い突っ込みに一気に顔を赤らめるさつき
「え〜っ!源田さん、カレシいるんですかぁ?」田沢が素っ頓狂な声を挙げた「え、いや、カレシじゃなくて、その、幼なじみ?だよ!」としどろもどろになるさつき
「どんな人ですかぁ?きっとぉ、もんのすごい動物好きなんですねぇ」「へ?何で?」「だってぇ、源田さんって動物園のオリの中にいた方が似合うっていうかぁ…」
ドス!という音が機内に響き、田沢は「はぅっ!」と叫び声をあげて頭を抱えて倒れ込んだ
「…すまんさつき、ウチの不始末はウチで付ける」「いや、いきなり特殊警棒って…」
「くぉらぁ!何をガタガタ騒いどるかぁ!」本日の降下長、両用科教官の鬼日下悦子2等海尉の罵声が機内に響いた
「お前ら、ワシに恥かかすんじゃねぇぞ。今日のギャラリーには独身エリートの官僚たちがゴロゴロおるんじゃい」
「それが何だっていうんです?」と剣
「ここでワシの活躍する姿を見せれば、アピールになるってもんじゃろうが!モモよ、まだまだ甘いのう」
「あの、教官…」ここで恐る恐る声をかけたのはカメラを構えている撮影要員だ
「今のシーンもずっと撮影してるんですが…」「問題なし!映像だけ見ればワシはいい教官に見えるようにやっとるわい」そして器用にも顔だけは上品にガハハと笑った
「あの…音声もバッチリ入っているんです」「!…orz」ガックリと膝を付く鬼日下教官とそれを見て大受けする両用の面々であった
「はい、降下5分前。てきとーにやっといて…」完全にやる気を無くした降下長がイヌでも追い払うように手を振った
「真面目にやれよ!こちとら命かかってんだぞ!」と富樫が怒鳴ってみるが効果無し
「しょ〜がないね、私がやるわ」戦救科の1号生徒が手信号で全員を立たせた
一列に並んだ学生たちが降下長(代理)の合図でお互いの装備を点検する。異常なしの手信号を確認し、ロードマスターが後部ハッチを開けた
冷たい外気が入りこみ、機内のよどんだ空気が一掃されていく。降下の順番に並んだ学生たち、さつきが先頭となり徐々にドアの方に近づいていく
そして時計を見ていた降下長の合図、訓練通りにさつきは大空に飛び出した
下から見たら大きな機体のCH-47も青空に浮かぶただの点にしか見えない
スクリーンでさつきが飛び出したのを見ていた拓也は、空を見上げて彼女の姿を探した
しかしいくら大きな彼女でも、距離が遠すぎて肉眼では発見できない
(大丈夫かな…)少し心配だが、ここまで来たらさすがにどうしようもない。彼女を信じてゆっくり待つ事にした
数分間にも感じられた(実際には数十秒後)長い時間、突然空の中に薄い緑色の物体が広がった
おぉ〜!と観客から歓声が上がる。そして次々とパラシュートが開かれた
5枚のパラシュートが開かれて、徐々に彼女たちの間隔が詰まっていく…先頭を行く黒い服のさつきの後を、他の少女たちが段違いに並んだ
空を悠々と舞う5枚の落下傘、グランド上空でクルクルと円を描きゆっくりと舞い降りてきた
見た目は華麗だが、操作する彼女たちの両腕にはかなりの負担がかかっている
そんな中でもさつきは観客席をじっと観察している
(タクにいちゃん、来てるかな…)ちゃんと携帯のメールで来てくれることは確認しているが、それでもやっぱり不安が残る
降下の準備で朝はバタバタ忙しかった上、警備の関係で今日は防女の敷地内に携帯の発信制限がかかっており連絡ができなかったのだ
しかしさすがのさつきも、数千人が座るスタンドから一人の男を捜すのは難しい。傘の操作もしないといけない
(しょ〜がない、信じるか…ちゃんと見ててよ、タクにいちゃん!)両腕に力を込めて操作紐を引き、グランド中央の発煙筒に近づいていく
20m…10m…5m…3m…そして着地、膝で衝撃を吸収し柔らかく地面に両足を付けた
覆い被さってくるパラシュートを急いでまとめ、次の邪魔にならないように小走りに前に出た
彼女に観客たちの歓声が響く。偶然か奇跡か、顔を上げたさつきは目の前の観客席に座っている拓也を発見した
地味な格好に細長いメガネ、それでも恋する乙女には彼がひときわ輝いて見える
「お〜い、タクにいちゃ〜ん!」数千人の観客の中のたった一人のために、彼女は最高の笑顔を見せて大きく手を振った
「見つけたっ!」「おわっ!」訓練展示が終わってスタンドの外に出た拓也は、急に背中から飛びつかれて思わず転びそうになった
何とか踏ん張る彼の背中に形のいいDカップの胸が押し当てられる
「…さつきちゃん、久しぶりだね」振り向いた彼の目の前に、嬉しそうな笑顔を見せるさつきが立っていた
黒い戦闘服のあちこちにパラシュートを付けた跡がシワとなって残っている
「ホントに来てくれたんだ〜ちゃんと見ててくれた?アタシのジャンプ!」「もちろん、ほら写真も撮ったよ」と手に持っていたデジカメを見せる
「格好良かったよ、ホントに」そう言って拓也は手を伸ばし、自分の背より15センチ高い場所にある彼女の頭を優しく撫でた
「…えへへぇ〜アリガト」目を細めて満面の笑みを浮かべるさつきであった
「タクにいちゃん、これからどうするの?何か見たいモノでもある?アタシがどこでも案内したげるよ」「そうだなぁ…」
入門するときに貰ったパンフを広げると、学校内の見取り図と各部各科の出し物が書かれてある
とその時、さつきの腹がグゥと鳴った
「…あ、はは(汗」と苦笑いするさつきにつられて拓也も笑った
「お腹空いてるんじゃない?僕も腹減ったし、何か食べようか。オススメはある?」
「そうだなぁ…コレかな?海上要員補給科の金曜カレー!」
「あぁ、あの有名な?いいね、じゃあ腹ごしらえしてからいろいろ回ろうか」
昼食を終わらせた二人は、パンフを見ながらフラフラと歩き回る
「どう?けっこうすごいでしょ〜」「…うん、ビックリした」ずり落ちそうになったメガネを指で戻し、拓也は大きく頷いた
防女祭の出し物自体は普通の学園祭と大して変わらない。しかしその中身の濃さに拓也は驚きを隠せないでいる
普通に店を出しても繁盛するであろう金曜カレー、航空要員戦闘救難科制作の映画『喜劇・八甲田山』は本当の雪山で撮影した本格的なモノだった
統合要員通信科の自主制作ウィルス対策ソフトは送信先の逆探知機能まで付いてるという高性能な代物で、陸上要員機甲科の戦車体験搭乗には長蛇の列ができている
「こりゃすごいわ…ウチの大学だってここまでできないよ」「まぁね〜みんな頑張ってるから」
「あ、そうだ。さつきちゃんのところは何をやってるの?」「え…えっとぉ…」言いにくそうに目を背けるさつき
「ん〜っと、たしか陸上要員強襲科だったよね…これか」パンフにある地図の片隅、『プレハブ実習場』と書かれたそこには…
「『ドッキリ!女だらけの筋肉番付』…って、何コレ?」拓也が聞くとさつきは恥ずかしそうに顔を赤らめた
「ウチのトレーニング機材でいろいろ勝負するっていう…で、いい成績の人には商品とかを出すの…って、アタシはこのタイトルに反対したんだよ!?何がドッキリなのよ〜恥ずかしい…」
そう言ってさつきは両手で顔を覆った「しかもけっこう評判いいのがフクザツ…」
「はは、まぁいいじゃない。せっかくのお祭りなんだし…でもさつきちゃんは行かなくていいの?」
「なんで?」「いや、だってさつきちゃんがいないと勝負に不利なんじゃ…」
「いやいや、ウチの科はアタシより強い人はたっくさんいるもん!」「えぇ…!ホントに?」さつきの強さを知る拓也としてはそうそう信じられない話だ
「1号の桐島センパイなんかアタシよりデカいし、パワーだってすごいんだよ〜前にFAVのタイヤがパンクしたとき、ジャッキ代わりに車体を持ち上げたんだから」
「FAVって…あの骨組みだらけの車?それでも持ち上がるモノじゃないよね…」
「他にも中国拳法使いのハリセン先輩とか、他にもいろいろ…それに川野辺ミキって覚えてる?」
「聞いたことはあるような…『第2のYAWARAちゃん』とか言われてた柔道選手だよね?最近ぜんぜん見かけないけど…」
「いま、アタシの同級生なんだよ。アイツも強いんだ〜畳の上じゃなかなか勝てないんだよねぇ」
「へぇ…でも何でここにいるの?」「まぁいろいろ事情があったんだよ」とここは言いにくそうなさつき
「あ〜あとレーコ先輩、この人はホントにおっそろしいんだよぉ」
「へぇ…さつきちゃんがそこまで言うんだから、ホントに怖い人なんだろうね」
「あ、噂をすれば…」拓也より頭一つ高いさつきが遠くを見渡すと、防女第1種制服に身を包んだ強襲科2号生徒の鳳玲子が歩いていた
誰かを捜すように辺りを見回す玲子に「お〜い、レーコ先輩!」とさつきが手を振る。するとその声に振り向いた玲子が、驚いたようにこちらに向かい走ってきた
「はぁ…探しましたわ、さつきさん」玲子は少し息を切らし、胸に手を当てて安心したように息を吐き出した
ほっそりとした体と整った顔立ち、肩までの長さの黒髪が制服とマッチして上品な雰囲気を醸し出している。胸の徽章の意味を知る者でなければ、誰も強襲科の学生とは思わないであろう
「探したって?何かあったんスか?」
「パンチングマシーンで手強い相手が来ましたの。このままだと賞金20万円が奪われてしまいますわ」
『筋肉番付』の中でお金を賭けての一般参加が可能な『パンチングマシーン』強襲科の学生に勝てたら賞金総取りというルールで、今まで一敗もせず累積した賞金が20万円
しかし今回の相手がなかなか手強く、強襲科の誰も勝てないでいるという話なのだ
「誰も、って…桐島センパイは?」「風紀委員会の方で非常呼集がかかって呼び出されてしまいましたの」
「ハリセン先輩やミキは?」「川野辺さんも休憩時間でどこかに行ってしまってて…千尋さんのワン・インチ・パンチは浸透力はあっても衝撃力に欠けるので、機械だとなかなか数字が出なくて…」
「そっスか…仕方ないッスね」そう言ってさつきは拓也の方に振り向いた「ちょっと待っててね、すぐに片づけてくるからさ」
「いや、僕も行くよ。どんなことやってるか興味あるしね」「え〜?あんまり見せたくないんだけどなぁ…」
「あら、さつきさん…お知り合いの方ですか?」そこで初めて拓也の存在に気づいた玲子
「ハイ、アタシの幼なじみの石橋拓也サマで〜す」そこまで言って(…ホントは彼氏候補なんだったりするんだけどねぇ)ボソッと口の中で呟いた
しかしそんな余裕も束の間、さつきは信じたくない光景を目にすることになる
「はじめまして。わたくし、さつきさんと同じ強襲科の2号生徒、鳳玲子と申します」そう言って挨拶する玲子の顔が一瞬だけ紅く染まるのを、さつきは見逃さなかった
「こちらこそ…僕は○×大学の2回生、石橋拓也と言います」そう言う拓也の顔も少し紅い
(…まさかっ!双方一目惚れっ!?)二人の絡み合う視線、武道家の彼女は些細な表情の変化も見逃さなかった
考えてみれば拓也は玲子好みの線の細い優男系、そしてレーコ先輩は明らかに自分より美人…
(この二人を一緒にしたらマズい!)慌ててさつきは二人の間に割り込んだ
「と、取りあえず行きましょう先輩!タクにいちゃんも!」「わ、ちょっと…」そう言ってさつきは拓也の手を掴み走り始めた
「へ?あぁ、そうですわね」我に返ったように玲子も二人の後を追った
「まだかね、その『切り札』とかいう子は」強襲科のトレーニングや特殊装備品の取り扱い訓練を行うプレハブ実習場
その中で偉そうに腕を組む小太りの中年男がパンチングマシーンで一番の成績を残した相手だ。防女に格闘技訓練用の機材を納入している会社の社長らしく、自身も空手の黒帯という触れ込みだ
社長の周りにはこれまた屈強そうな部下(というか取り巻き)が10人前後、ニヤニヤと笑いながら突っ立っている
そんな社長の相手をするのは…「まぁまぁ社長!あとちょ〜っとだけ待っとってください、ホンマにええ子をよこしますから!ね!」
調子のいい関西弁でまくし立てるのは強襲科2号生徒、張千尋(ちょう・ちひろ)その名前と関西弁、そしていつも持ち歩いているトレードマークのハリセンから、通称『ハリセン』と皆に呼ばれている
糸のように細い目が特徴の彼女も南派中国拳法の使い手だが、今日は得意技を封印して接待に回っている
「千尋さん、連れてきましたわ」実習場の扉を開けて、玲子とさつきが入ってきた。拓也は入り口付近で待っている
「お〜さつき!待っとったでぇ、ささ、社長…お待たせしました!」千尋がさつきの手を引いて社長の前に立たせる
「我が強襲科最強の戦士、源田さつきです!彼女に勝ったら賞金20万は社長の総取り、負けたら…」そう言って社長の手元にある札束を指さす
「社長の20万はウチらのモノ、ほなさっそくやってもらいましょか!」
「よぅし、いっちょ頑張るか!」そう言って社長は席を立ち、パンチングマシーンの前に立った
取り巻き連中の応援の中、社長は拳を握り右手を腰の横まで持ってきた。典型的な正拳突きの構えだ
「せいやっ!」拳が機械にめり込み、カウンターが数字をはじき出す…203kg「おぉ〜!」と取り巻き連中の歓声が巻き起こった
「よし、200kgの大台を超えたか!今日一番の突きだったな」ニヤリと笑いさつきの方を見る社長「さぁて、でっかいお嬢ちゃんのお手並み拝見といこうかね」
しかし彼女の心はここにあらず、ずっと入り口付近の玲子と拓也の方が気になっている
(あ、先輩がタクにいちゃんのところに…あ〜!なんでタクにいちゃんもそんなに笑顔なのよぉ…そんなに仲良く話しなくても…)
「…つき…さつき…コラっ!シャキッとせんかい!」パァンといい音を鳴らして、千尋のハリセンがさつきの頭に命中した
「いっ…あ、ハリセン先輩」「何をボ〜っとしとんねん!アンタの番やで」そう言って千尋は頭一つ分高いさつきの耳に口を持ってきた
「大丈夫なんか?あのオッサン、200kg出してるんやで」耳打ちする千尋に「…はぁ…」と気の抜けた返事のさつき
「頼むでホンマ…今日の稼ぎがパーになってまうんやから。さ、ホラ行け!」ドンと背中を押され、さつきはパンチングマシーンの前に立った
「おいおい、何か気の抜けた顔をしてるな。こりゃ20万はいただきだ…」余裕を見せる社長の前をふら〜っと素通りし、脱力したまま構えも取らずに機械の前に立…った瞬間だった
右足で床を蹴り、その力をそのまま腰に…そして放たれた拳が目標に当たる瞬間、彼女の筋肉がうなりを上げた
無造作に放ったように見えたパンチが建物を揺らし、たまったホコリが屋根から降ってきた。そしてカウンターの数字は…300kg
「…な」「…え」「…うわぁ」社長や取り巻きのみならず、千尋や玲子、他の強襲科学生が驚きの声をあげた
「さすがだね、源田流『雷光打』だったかな?」「『雷光打』ですか?」拓也の言葉に玲子が振り向く
「えぇ、何でも『脱力状態からカミナリのように一瞬で力を込めて打つ技』だとか…さつきちゃんは中1の時に、この技でフルフェイスのヘルメットを被ったコンビニ強盗を一撃でKOしてるんです」
その現場に居合わせた拓也は、強盗のヘルメットが真っ二つに割れたことを思い出した
「…あ、ウチらの勝ちやね!ほなこの20万は頂きまっせ」いち早く気を取り直した千尋が机の上に置いてあった社長の20万を取ってさつきに渡した
「ウィナー!」と千尋はさつきの右手を挙げる。が、さつきはいち早くこの場から立ち去りたかった…拓也を連れて
「先輩、もういいッスね?それじゃアタシはこれで…」「ちょっと待てコラァ!インチキだろコレ!」歩き出そうとしたさつきに対し、取り巻きの一人から罵声が飛んだ
「…あ〜?なんや、負け惜しみか!寝言は寝て言えアホが!」さつきより先に千尋が罵声で応じると、取り巻き連中の間に不穏な空気が流れはじめた
「どう考えても300kgってオカシイだろ!プロボクサーじゃねぇんだぞ!?」「うっさいわボケ!おかしくても出とるもんは出とるんじゃ!」
「…あ、おいおい…」と社長も困惑気味だが、ヒートアップする両者の勢いに付いていけない
そんな両者の争いをよそに、さつきの意識は入り口付近で仲良く会話(してるように見える)拓也と玲子に向けられていた
(あ〜レーコ先輩…そんな顔、見せたことないじゃないッスか…タクにいちゃんも鼻の下、伸びてるよぉ…)
とその瞬間「返せコラァ!」取り巻きの一人が札束を握る彼女の手首を掴んだ
彼女にはその意志はなかったものの、思わず体が反射的に動く
捕まれた手首を捻ると同時に、体勢を崩した相手の鼻に掌打を一発…カウンター気味に入った一撃が取り巻きの意識を一瞬にして奪った
派手な音を立てて崩れ落ちる取り巻き…
一瞬の静寂の後「やりやがったなコラァ!」「それはこっちのセリフや!」罵声とともに大乱闘が始まった
(あ〜もう!こんな事してる場合じゃないのにっ!)入口に向かおうとするさつきに立ちふさがる取り巻き連中。理由は彼女が手に持っている札束なのだが、動揺している彼女にはそこまで気が回らない
「金返せ!」腰に組み付かれ「えぇい、ジャマ!」後頭部に肘打ちを叩き込む。すると二人目が手首を掴み、3人目がまた腰にしがみつく…といった次第でなかなか前に進めない
「わ…さつきちゃん、大丈夫!?」飛び出そうとする拓也を「石橋さん、危ないですわ!」手を掴んで止める玲子
「我々なら大丈夫です、民間人のあなたは避難してください」「え、でも…」そんな二人に見境をなくした取り巻きが飛びかかってきた
「死ねコラァ!」「うわぁ!」思わず手を出して止めようとする拓也の前に玲子が躍り出た。そして華麗な動きで腕をふるうと…白目をむいた相手がヒザから床に崩れ落ちた
「え?今なにを…」呆気にとられる拓也の腕を玲子は掴んだ「さぁ、こちらに…さつきさんの想い人にケガをさせるワケにはいきませんわ」
「あ、待ってタクにいちゃん…!」部屋の外に逃げていく二人を追いかけようと、さつきも出口に向かって駆け出そうとした
その瞬間…窓ガラスの割れる音とともに、実習場は催涙ガスに包まれた
「うわ!ゲホっ…!」薄れる視界の中、さつきは目の前に躍り出た人影に裏拳を放った。が、その小さな人影は拳を易々とくぐり抜け、さつきの懐に飛び込んで強烈な掌打を彼女の顎に叩き込んだ
「あ…が…」崩れ落ちるさつきの側に立つ人影がガスマスクを外す…
「まったく、手間をかけさせるんじゃない!」防衛女子校風紀委員会委員長、通称『憲兵隊長』王仁沢リンが不機嫌そうな顔でそこに立っていた
憲兵隊の鎮圧を受けて大乱闘の事態はとりあえず収拾
強襲科だけでなく相手のほうも容赦なくボコボコにして連行したところはさすが憲兵隊である
と、言うわけで…憲兵隊長の長〜い説教タイムが始まった
「貴様らはアホか〜!このバカモン!!」20個目となる憲兵隊長のカミナリが正座している強襲科の面々の頭に落ちた
「だからぁ…先に手ぇ出してきたんは向こうやってゆぅてるやないですか!」ハリセンの反論もすでに同じ数だけ繰り返されている
「どういう理由があろうが学祭で民間人をボコボコにしてもいいと思っとるのか!」「負けてへんのに負けを認めるヘタレは強襲科にはおらんわ!」
(これっていつまで続くの…?)(ハリセン先輩、意地になったら絶対に引かないからな〜)呆れ顔の強襲科の面々の中、一人さつきは落ち着かない
レーコ先輩と二人で消えた拓也の行方がずっと気になっている
「と・に・か・く、ウチらに非はあらへん!謝罪なんか絶対にせぇへん!」いい感じにヒートアップするハリセン
とその時、背後に立った人影が彼女の頭を(見た目は)軽く小突いた
「◎×△…!」言葉にならない声を出してその場に崩れ落ちるハリセン
「ハイハイ、落ち着きなさいヨ」その巨大な人影…強襲科1号生徒であり憲兵隊の隊員でもある桐島カレンは、いつもの飄々とした調子でリンの前までやってきた
「どうなった?桐島学生」「取りあえずチャラってことで、お互い忘れましょう…ってところで落としておいたヨ」
向こうの社長との交渉でそういうことになったらしい「向こうにも非があるし、ワタシたちも大事な商売相手だからネ」とカレンは朗らかに笑う
「…うぅ〜なんかそれやったら、ウチらも悪いみたいやないですか…」頭をさすりながら、不満そうに立ち上がるハリセン
「ナニ言ってるの、ケンカ両成敗!」そう言ってカレンはハリセンの頭に手を置いた「ま、ワタシも留守にしてたしネ。よくがんばったわね〜」
「う…どうも」不満そうながらも少しうれしいハリセンであった
説教タイムも終わり、もうお客さんも来そうにないので片付けることになった…が
「スンマセン!ちょっと用事ありますっ!」そう言って周りが止める間もなく、さつきは実習場の外に飛び出した
(どこに行っちゃったのよぉ…タクにいちゃん)妨害電波で携帯が通じない中、広大な防女の敷地内を走るさつき。一般開放地域を全部回ったが彼の姿はどこにもない
学祭のフィナーレを飾る花火を見ようと多くの人が港湾地区に向かう、そんな人波の中を、彼女は逆方向にとぼとぼと歩く
(やっぱり…愛想つかされちゃったかなぁ…乱闘なんかしちゃって、アタシもバカだな…)楽しそうな人々の間を縫って歩きつつ、そんなことを考えてしまう
(やっぱりレーコ先輩みたいな人のほうがいいよね…女らしいし美人だし…お互いビンゴなら邪魔しちゃダメだよね)
泣きそうになるのをぐっと堪えるために立ち止まり上を向く、とそのとき
「さつきちゃん?やっと見つけた〜!」道路脇の立木の影から拓也がひょっこりと姿をあらわした
「…タクにいちゃん?」目を丸くするさつき
「説教は終わり?鳳さんがそろそろ終わるだろうって言ってたからさ、探してたんだよ〜?」そう言って拓也はにっこりと笑う
「さ、時間あるんでしょ?花火見ようよ。彼女にいい穴場を教わってきたんだよ」「あ…」手を引かれるままにさつきは拓也の後を走り出した
「おぉ、これは怖いけど確かに絶景だね〜」一般開放地区から少し外れた訓練施設…その中にあるロープ訓練用のレンジャー塔に二人は登った
花火の打ち上げは今まで出番の少なかった海上要員が主役だ。実習艦の艦砲射撃により打ち上げられた花火が夜空を染める
陸上要員高射特科の連装砲と固定翼分隊の花火投下も行われ、さながら戦場のような轟音が港湾地区で鳴り響いている
が、ここレンジャー塔ではそれほど音も響かない。そんな中、さつきは台の上に腰掛けて、ひざを抱えてずっと黙っていた
「…どしたの?さつきちゃん」心配そうに拓也が尋ねる「あ、アゴに青いあざが…これは痛いだろうね」そっと添えられる手を振り払うように、さつきは顔を背けた
「…アタシってさ、やっぱり女とは見てもらえないんだろうね…」いつもと違う沈んだ声に、拓也は少し驚いた顔をする
「頑張ってる姿を見てもらおうと思ったんだけど、アタシみたいなのが頑張ってもどうしようもないよね。やっぱり…タクにいちゃんも、彼女にするなら美人で女っぽい人がいいでしょ?」
少し驚いた顔をする拓也、少し考えて「あぁ…」と思いついたような顔をする。そして彼女の前に膝を付き、彼女の首にそっと手を回した
「…これは?」「さっき化学科の売店で買ってきた人造ルビーのペンダントだよ」首の後ろで留め金をかけると「うん、よく似合ってるよ」と拓也は満足そうに頷いた
「さつきちゃんは大きいし、強いよ。今日のパラシュートとか戦ってる姿を見てよくわかった」そう言って拓也は彼女のほほに手を添えた
じっと目を見つめられ、今度は顔を背けないさつき
「でもね、やっぱり僕にはさつきちゃんは変わらない…やんちゃで、よく笑って、よく怒って、そして…とても可愛い、ね」「え…?」にっこりと微笑む拓也の顔をじっと見るさつき
「実はずっと心配だったんだよ。降下のときも、乱闘のときも…無事でよかったよ、ホントに」その笑顔にさつきの心拍数は一気に上昇した
(今、言わなきゃ…今「好きです」って告白しなきゃ…一生言えないような気がする…)「あ、あのっ!…」「ストップ」告白の言葉を言おうとしたさつきの唇を、卓也の指が押さえた
「そういうセリフは男の方から言わせてもらえないかな?」そして拓也は立ち上がり、口を開いた
「さつきちゃん…ずっと昔から好きだった。僕と付き合ってくれないかな?」
ひときわ大きな花火が打ちあがり、見上げる拓也の顔が明るい色に染まる
少し赤くなった彼の顔をじっと見て、さつきはポスンと彼の腹に頭を付けた
「…タクにいちゃん、アタシを萌え死にさせる気ぃ?」「え、萌え死にって…よくそんな言葉を知ってるね」少し呆れる拓也
「…で、返事は?」「…ハイ、喜んで」そう言ってさつきは上を向き、拓也の顔をじっと眺めた。そんな彼女の顔には少しの涙と満面の笑みが浮かんでいる
「…そっか、ありがとう…あ、もうすぐ花火も終わるみたいだね。じっくり見ようか」そう言って花火に顔を向ける拓也、しかしさつきの視線は彼の顔から動かない
「花火見ないの?」不思議そうに聞く拓也「花火を見るより、こっちを見てた方がいいもん」と彼女は拓也に顔を近づけた
「うれしいことを言ってくれるね」拓也も花火からさつきの方に顔を向け、そっと彼女の頬に手を添えた
グリペンの爆音が舞鶴湾に響き渡り、投下された4つの3尺玉が同時に爆発…夜空が一気に明るくなる。そんな中、拓也はさつきの唇に顔を近づけていった…
「ただいま…って、もう出来上がってる!?」プレハブ実習場に戻ってきたさつき、すでに打ち上げ宴会はピークを迎えていた
「お、本日の主役のお帰りや〜!」ハリセンの声に皆が振り向く「さつきぃ〜どこ行ってたの?」「主役がいないと盛り上がらないよ〜」
「これだけ盛り上がっておいて何を言ってんだか」と呆れるさつきの肩に手をかけて、ハリセンが話しかけてきた
「さつき、今日はホンマにようやった!よっしゃ、このハリセン様が好きなもん買うたる!500円以内でな」「500円て…小学生ですかアタシは(-_-;)」
呆れるさつきに玲子が声をかけてきた
「さつきさん、お疲れ様でした…石橋さんは?」「もう帰りましたよ。って…レーコ先輩!」勢いよく両肩を掴まれ、玲子は少しビックリした
「な、何ですか?」「石橋さん…タクにいちゃんに変なことしなかったでしょうね!?ダメっすよ!ちょっかいとか出さないでくださいよ!」
「まぁ…そういうことですか」目を丸くする玲子、が少し顔を膨らまして言った
「確かに石橋さんは格好いい方で私の好みですわ。でも、私が後輩の想い人に手を出すほど見境がないとお思いですか?」
「まぁ…そうっスけど」「それにあの方…皆さんが説教されている間に喫茶店に誘ったのですけど、ずっとあなたの話ばかりしてたのですよ…まったく、妬けますわね」
「え…そうだったんスか?」「おかげで私『源田さつき半生記』が書けるようになりましたわ。まったく…」
不満そうな玲子とは裏腹に「へへ…そっかぁ」とにやけるさつきであった
「で、どうなりましたの?まだ『幼馴染』のままですの?」「あ、いや…めでたく彼氏彼女になりました…」一気に彼女の顔が耳まで赤くなる
「そうですか…おめでとうございます」とにっこり微笑む玲子「スンマセン先輩、先を越しちゃったみたいで」本人に自覚はないが、聞きようによっては物凄い嫌味だ
しかし玲子は表情を崩さずに言った「あら、さつきさん…誤る必要はありませんわよ。だって私…」
そしてかなり珍しいことに、玲子が顔を赤らめて恥ずかしそうに下を向いた
「…いちおう、許婚がおりますので」
「( ゚д゚)…いいな…漬け?」
部屋が一気に静まり返った
話を聞いてないはずの連中まで言葉を失った
永遠とも思える数秒間が流れ…
工エエェェ(´゚д゚`)ェェエエ工
「いいな漬け!?」「いや、違う、いいなずけ!」「え、え、な、何ソレ!?」「うそ、レーコ先輩そんなの聞いてないよぉ!」
恐慌状態に陥る強襲科の面々であった
〜完〜
やっぱり長いな、SSじゃねぇorz
「2号生徒が少ない!」と言うわけで、唐突に新キャラを出してみました
強襲科2号生徒・張千尋(ちょう・ちひろ)
神戸南京町出身、日本に帰化した華僑の末裔で南派中国拳法(ブルース・リーみたいなの)の使い手
金儲けが大好きなので中1から給料がもらえる防衛女子校に入学、しかし人の金を数えるのはイヤなので手当ての大きい強襲科を希望
その大阪弁(関西弁?)と名前、それから常に持ち歩いているハリセンから、皆に「ハリセン」と呼ばれ慕われて(?)いる
というわけで、まぁ好きにいじってみてください
お嬢様の許婚話も、機会があれば書いてみようと思います
いつになるかはわかりませんがorz
投入乙
実は俺も学園祭でさつきを強襲科の先輩と
展示降下させる話を練っていたけれど没にします
確か学園祭は初日が非公開で2日目と3日目が公開
3日目が観閲式でパレードや訓練展示だったはず
過去の話で両用科がガレー船を出航させた話や
白峰アヤが弟に強襲科メンバーの降下写真を渡している話がある
(たぶんさつきもこの中にいるはず)ので
2日目は各専攻ごとに展示をするのだろう
前々スレや前スレにはほとんど登場がなかった
両用3人娘も久しぶりに登場乙
>>240 没にする必要は無いさ
設定も一つに固定されてるワケじゃないんだし
学園祭と言っても、色々やってるから他の専攻話に
再調整してもいいんでないかい?
>>242 了解
>>217 展示降下のとき登場した戦闘救難科1号学生の名前を教えてください
SSに使用したいので
245 :
名無し三等兵:2007/11/23(金) 11:26:47 ID:1do3k0vv
防女学生で許婚とか見合いは、「珍しいがそれなりにある」ではなかったっけ?
あと、過去スレに子供のいない旧家と富裕層とかが身寄りの無い入学生に
個人的な援助を与えたり里親になったりして、卒業が近くなったとき
出来が良ければ養女にして家を継がせる(親戚から入り婿をとって)と言うネタがあったような・・・
246 :
240:2007/11/23(金) 12:05:11 ID:???
SSを考え中ですが
さつきは3日間自由降下に登場している
設定にしています
1日目、模擬戦展示(クルスクの戦いの再現)強襲科・空挺科メンバー全員と一緒に降下
2日目、防女祭恒例の大抽選会の1等当たりくじを持って自由降下(両用・戦闘救難・強襲で持ち回り)
3日目、観閲式での自由降下
>>244 特に名前は決めてないんで、好きに使ってください…てのも難しいか
(思い付き設定)
航空要員戦闘救難科1号生徒:小松アキラ
航空機事故で瀕死の重傷を負い
それがきっかけで「遭難者を探し出せる」能力に目覚めた生粋の救難員
外見とかは好きにいじってくださいな
248 :
240:2007/11/23(金) 12:39:51 ID:???
超能力者とか厨臭い設定は無しにしようよ・・・・
>>249 超能力ではなく第六感と思ってくれぃ
「め組の大吾」みたいな…ちと古いかorz
お前ら、学校祭(文化祭)といったら戦闘支援員養成課程(工兵)恒例の野戦築城実演と各種塹壕の展示だろ。
専攻の人数によるだろうな・・・・
ぶっちゃけ、予算と同じくらいマンパワーが必要な展示物を
そんなにホイホイ造れるほど防女の学生数は多くない。
ところで、招待客だが上にあった学生個人に「援助」している人とか
入学時に尽力してくれた小学校時代の教師とか、児童保護施設の先生とかは
いるのかな?
・・・・あと、「呼びたくないんだけど年の離れた兄貴がカメラもってやってくるのよ(怒)」とゆー
不幸な(笑)娘さんとか。
あぼーん
その6
843 名前: 名無し三等兵 [sage] 投稿日: 2007/04/29(日) 19:19:18 ID:???
・・・そーいや、ここの学生は、それなりのレベルの家相手の見合いで
引く手数多だったよな。
と、言うことは、身寄りのない施設出の少女が優等生として認められて
子供のいない名家の養女に!と言う話もあるんだろうか?
家柄だけで、訳のわからんどっかの次男とか、留学したという名目だけの
低スペックを貰うより、奉仕研修でうちに来た、ぼうじょの学生さんに
養女に来て貰って、遠縁の息子を婿養子に・・・・
あり得る。
257 :
名無し三等兵:2007/11/24(土) 09:53:57 ID:gXQobPHc
845 名前: 名無し三等兵 投稿日: 2007/04/30(月) 11:40:57 ID:PEdO7B1m
>>843 防女学生に対する見合い攻勢が色々ねたになってたけど
身寄りがいない天涯孤独な身の上だったり、不幸な家庭の出で
在学中に・・・と言う学生で、鍛えられ磨き上げられした娘に対する
養女の申し出もありそう。
が、自立した上級生にいきなり声をかけても断られるだろうから
入学決定組に「援助を・・・」と関係をつくって、長期休暇毎に
家に呼んで、時々面会に行ったり差し入れを入れたり、
頻繁に手紙を送って、とかした娘が成績優秀組に入ったり
業績を上げたりしたら「入学から6年間も見守ってきた貴女は我が子も同然です」
「私たち夫婦に子供もいないことだし、うちの養女に・・・」と。
悪くは無いよな。
ついでに
その6
692 名前: 名無し三等兵 [sage] 投稿日: 2007/01/13(土) 22:10:03 ID:???
先日、中国のサイトで見たんだが、世間一般で「滅茶苦茶可愛い!」と言われている
防衛女子制服(決して作業服でも、式典用礼装等ではない「外出時制服」だな)の
ミニスカヴァージョン(娑婆の女子校生が放課後に良くやる奴)を着ている
グラビアアイドル並に可愛い学生が、何か食いながらウィンドウショッピングしてる姿が
貼ってあった。
で、翻訳ソフトを通してみたら「観光で見かけた日本の女子学生」とのこと。
当然、知る奴が見たら「防女生」と言うことは一目でわかるわけで、案の定
「これは、日本の女子軍事学校である防衛女子の制服である」とか
「軍事学校なら士官候補生だろうに、こんなに可愛い娘が日本の士官候補生なのか?」とか
「日本軍が侵略してきたら、こんな娘が将校なのか?」とか(意訳)大騒ぎになって
リンクを張られまくられていたが、今日見たら既に消えていた。
ただ、以前から防女の周りは妙な外国人観光客が集団で彷徨いていて
公用外出した学生が迷惑を被ったりしてたから、そろそろ法的に学生や学校関係者を
護る体制が必要になってきたと私は考える。
582 名前: 名無し三等兵 投稿日: 2006/12/04(月) 00:58:08 ID:cfO7whtw
日本で一校しかない軍事女子校・・・しかも中高一貫の国立名門校であるところの
防衛女子だが、ほぼ6年間におよぶ時々の休暇を除く完全拘束教育体制や
全国模試での存在感、それに学生に費用は一切かからず、給料まで貰えるという話から
昨今の格差社会や教育問題から注目度が急激に高くなってきた。
が、注目度が高いと言うことは色々な妄想のネタにもなってくると言うことで
特に「6年間男と接触しない滅茶苦茶可愛い制服を身に纏った軍事少女たち」というネタが
余程美味しいのか「男に免疫無い娘ちゃん」が登場するエロマンガ・小説のかなりの割合で
一見防女だが、よ〜く見るとちょっと違う!という学校が出現している。
それと、同じくどっかで見たようなよく似たデザインの制服を使ったAVとかも。
所詮、お話で一種の有名税とも言えるが、そこら辺を全く意識せずに
「あの学校の生徒はあんなに美人で可愛くてちょっとHで・・・」とリアルエロゲーを
妄想する輩が・・・主に海外に多いのは、接触する機会が皆無だからだろう。
で、最近、防女の学生が海外研修に行ったとき、ストーカーと言うか
日本野鳥の会会員と言うかが金魚のフンすることが増え、どう対策するか
頭を悩ましている関係者が出現している。
260 :
211:2007/11/24(土) 13:11:08 ID:???
SSを投入しようとしたが
(メインはさつきと恋人の話)
217氏が先に投入したので
書き直してから投入します
>>251 初日(舞鶴市近辺の小・中学生特別招待日)に実演している
陸上は毎年訓練場をフィールドアスレチックを開催
海上はガレー船を出航させている
航空は管制塔公開・ヘリ試乗・救難訓練展示
昼になると抽選会、戦闘救難・強襲・両用で
高度1万フィートから自由降下して1等の当たり番号を持ってくる
今年は強襲科担当
2日目
一般公開初日
目玉は模擬戦闘
(過去の戦闘を忠実に再現、総合火力演習なみの火力と
空挺科をはじめとする空挺降下が見もの)
3日目は観閲式、訓練展示、フィナーレの大花火大会が見もの
音楽隊、狙撃展示、自由降下展示に参加した学生はファンが増えるといううわさあり
262 :
261:2007/11/24(土) 13:25:17 ID:???
勝手に設定してすみません
君にとりあえず行ってもらいたい言葉がある
「予算・予算・予算」
うん、この言葉を100回繰り返して
設定を練り直して欲しい。
防女は北の共和国にあるわけじゃないんだ・・・・
将軍様の一声で便宜を図ってもらえるなら君の設定も
現実味があるかも知れないけどな。
264 :
261:2007/11/24(土) 13:42:37 ID:???
>>263 ガレー船や模擬戦闘の話は過去のSSに出てきた
大花火大会や訓練展示は217氏のSSに出てきた
後は勝手に設定してみた
ちなみに野戦陣地設営やFAやガレー船は廃物の再利用品なので
費用がかかっていない
あと抽選会の商品も協賛各社からの提供品
>目玉は模擬戦闘
>(過去の戦闘を忠実に再現、総合火力演習なみの火力と
弾一発いくらするか知ってる?
>265
面白けりゃいいんだよ
267 :
217:2007/11/24(土) 16:22:36 ID:???
見直してみたら、オレのSSもけっこう無茶だよな…
これだけの装備を揃えると中古品でも百億単位だよなぁorz
>>267 気にするな
過去のSS見ても結構予算がかかっている装備が出てくる
さらに今年は学園祭の後に石川県の某所で装備品展示と
訓練展示降下などを実施している(過去にSSあり)
270 :
555:2007/11/24(土) 21:35:36 ID:???
>211氏の投下を待って、投下します
例によってLS気味なので、空気を読んでからにします
過去スレに、全寮制女子校に潜入捜査するゲームの設定があったけど
上の「見た目おねえさん」学生は、転校生として潜入するのとは別に
教生とか教師として潜入するのかな?
あのSS、誰か書きませんか?
470 名前: 元登山者 投稿日: 2007/11/20(火) 13:35:32 ID:QHa6WVHk0
友人から聞いた話。
友人から聞いた話です。
彼は陸上自衛隊の隊員で、訓練などで山にこもることがあります。
ある時、山の中で身を隠す訓練をしていて、穴を掘り隠れる訓練
をしていたそうです。
スコップを使って穴を掘っていると、石のようなものに当たった音
がしました。掘り出してみると綺麗な球体の石が出てきました。
邪魔になるので他所に置いて穴を掘り、その中に隠れました。
土や葉っぱで自分の身を覆い、分からないようにして敵が探しに来るのを
待っていたとき、「ガサッ、ガサッ」と藪を掻き分けるような音がして、
誰かが来るのを感じました。
その誰かはうつ伏せが隠れている彼の背中まで来て立ち止まりました。
「あ、見つかっちまった」と思っていると
「困るなあ、かってに道しるべを動かしてから。後で戻しとけよ。」
背中を踏んでいた誰かはそう言ったそうです。
そのまま、スッと背中の感触はなくなり、誰かは消えたかのように
いなくなりました。
訓練が終わり、集合したときに「誰か俺を見つけなかった?」
と聞いて回ったそうですが、誰もいませんでした。
気味が悪くなり、ちゃんと石を元通りにし、手を合わせて帰ったそうです。
彼はこの話をした後で、言いました。
「その、誰かの声なんだけどさ、聞こえたってよりも頭の中に響いてきた
ような感じなんだよな。その時点で人間じゃないって思うよな。」
今になって、やっと気が付いたよ。そういいながら苦笑いしていました。
274 :
212:2007/11/25(日) 11:36:28 ID:???
オレも学祭モノもう一本投下できるけど
しばらく様子見すっかな…
>>274に限らず、全てのSS職人に言うが、このところ設定駄目出汁厨がのさばっとるから当分投下しないようがいいよ。
設定は貯まっているのにな・・・・
大量投下某の後遺症はなかなか抜けないね
277 :
211:2007/11/25(日) 19:27:31 ID:???
>>270 >>274 先にどうぞ
さつきと彼氏の話はしばらくしてから投入します
学園祭でアクロバット飛行や音楽隊、展示降下と書きたい話を
212氏に書かれたので温めていた学園祭の話も凍結にします
それ以外の話を考えてから投入します
>263,265
一言言いたい
「お前の思う完璧なSSを投下してからにしろ」
>>278 横レスだけど、そういう問題じゃ無いと思う。
実現性に拘っていかなかったら、有意義なスレにならないでしょ。
280 :
名無し三等兵:2007/11/25(日) 22:40:55 ID:aYzBOim7
とりあえず、軍板のスレでラノベ板じゃないからなぁ・・・・
荒れているので
誰かSS投入希望
283 :
名無し三等兵:2007/11/26(月) 22:36:01 ID:EKCAiDyR
ここで一発、キャットファイト変を!
>>281 どうみても君の方がアホだと思うよ。
お前のSSを出せとか、いきなりアホとか、なんかお子様っぽい。
もうちょっと成長した方がいいんじゃないの?
>>284 いいから外に出ろ。社会のために働け。阿呆でも少しは役に立つぞ。
その4
909 名前: 名無し三等兵 [sage] 投稿日: 2005/11/16(水) 04:07:41 ID:???
「山にまつわる怖い話」
そ〜いえば、防女には経済的な理由で進学してきた
山奥に実家のある学生やマタギの娘or孫、
そして、山持ちの田舎の旧家の娘とかもいるもんな。
不慮の事態に山奥で夜を過ごすこととなった分隊を
救った学生もいたかもしれん。
実家が、神社やお寺の学生もいるしな
910 名前: 名無し三等兵 [sage] 投稿日: 2005/11/16(水) 17:17:29 ID:???
「開かずの教官室」なんてどうだろう?
911 名前: 名無し三等兵 投稿日: 2005/11/16(水) 17:45:08 ID:0+EdwtyO
防女校舎内だったらそういった”モノ”が寄ってきたり潜んだり出来ない
雰囲気がありそう
しかし、広大な敷地内では色々と因縁があったりして
(防女開校前とかの)
だが、キモは山奥の廃村を使った山間訓練かね
狙撃科二人娘のクールな方は、やばいモノと出合ったときの
対処法を知ってそうだが・・・・
でも、防女学生は全員鍛えた短刀を持ち歩いているし
ナイフコンバットの訓練も積んでるんだよな。
おりゃ、川向こうから睨む白い顔の話と深夜、テントの周りを
延々と歩いている”何か”の話が一番怖い。
そして、この学校、卒業試験として単独踏破訓練があるんだよな・・・
912 名前: 名無し三等兵 投稿日: 2005/11/16(水) 21:54:42 ID:jELCB8SE
憲兵はその広大な敷地内を二人一組で深夜も巡回して回るのです。
憲兵と呼ばれていますが、防女憲兵は最年少で十五、六の小娘ですよ。
そして、昼でも人気が無く、年間を通して式典の時を除けば、滅多に人が
訪れない「旧軍遺品保存館」や過去に病気や事故で死亡した学生を慰霊する慰霊塔、
そして、防女以外に行き場の無い学生が眠っている墓地エリア。
どこから、侵入があるか判らない以上、巡回ポイントに穴を開けるわけにはいかないのです。
夏の蒸し暑い夜も、秋のさびしい夜も、冬の深夜、吹雪で視界がゼロでも、巡回警備は
行われます。
頂上に電波塔が立つ小山の上も、林と言うより森と称した方が相応しい木々の間の
狭い道を、そこに流れる川の辺を!
288 :
名無し三等兵:2007/11/26(月) 23:41:31 ID:EKCAiDyR
|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||
|| ○荒らしは放置が一番キライ。荒らしは常に誰かの反応を待っています。..||
|| ○重複スレには誘導リンクを貼って放置。ウザイと思ったらそのまま放置。||
|| ○放置された荒らしは煽りや自作自演であなたのレスを誘います。 .||
|| ノセられてレスしたらその時点であなたの負け。 .||
|| ○反撃は荒らしの滋養にして栄養であり最も喜ぶことです。 .||
|| 荒らしにエサを与えないで下さい。 Λ_Λ シャキーン ..||
|| ○枯死するまで孤独に暴れさせておいて \<Ф♯Ф> 頭のおかしい人は相手しない。
|| ゴミが溜まったら削除が一番です。 \⊂⊂ | これキホン。 .||
||___ ∧ ∧__∧ ∧__ ∧ ∧____ | ̄ ̄ ̄ ̄|_______||
( ∧ ∧__ ( ∧ ∧__( ∧ ∧  ̄ ̄ ̄ ̄
〜(_( ∧ ∧_ ( ∧ ∧_ ( ∧ ∧ は〜い、先生。
〜(_( ,,)〜(_( ,,)〜(_( ,,)
〜(___ノ 〜(___ノ 〜(___ノ
>284
他人を批判するのは簡単だが
それなりの労力を突っ込んで投下している諸氏に対して
言い方があるんじゃないだろうか?
>
>>287 それってもしかして「まゆぱと」のもとになった設定かな?
291 :
名無し三等兵:2007/11/27(火) 19:52:10 ID:RqTqF6dL
怪談ではないけど、こ〜だいな防女敷地の一角に
開校以来、代々の劣等生たちが密かに育んだ「食える実がなる雑木林」があるとかを
考えてしまった。
課業が長引いたり、懲罰で食い損ねた学生が買い食いも出来ない防女で
密かに腹を満たす「秘密の花園」(笑)
最初は、偶々芽を出した果樹の木とか食材の残りの芋とかを
植えていたのが、代々の劣等生たちの涙と執念と、最初のうちは
伐採していた学校側だったが、管理者もローテーションで代替わりするし
学生達も卒業していくなかで・・・・密かにこんな立派なガーデンが出来てしまいましたとさ。
しかも、現在も卒業が近い成績不良組が色々植えて出てくもんだから
雪が降るまでは色々取れるし、世話もされていない痩せた芋でも
近くに池で釣った(これまた、名もしれぬ先輩が放流した魚が良く釣れる 感謝!)
魚で結構腹もくちくなる。
そういえば、初代の先輩たちが放したウサギの子孫、そろそろ寒くなるし脂が載って
食べごろなのよねぇ・・・・・
>291
GJ
でも、ブラックバスが放流されてたら大変だな
そして、入り口がわからないように偽装された「ガーデン」の洞穴の中で
密かにドブロクの密造が!
でも、”ここ”を知ってるのは代々の”成績不良組”だけなんだよね。
成績がそれなり以上なら夕食を食いはぐれることもないし
課業と技能の修得に忙しい。
新入生で、事情があって入学して、どうにも適性にイマイチ欠けるようなのが
夜に独りで泣いているのを、先輩が部屋に連れてきて隠してある保存食を食わせて・・・・
防女も学校だから、落ちこぼれは許さないにしても成績とか順位が下から組は
存在するけど、彼女らが孤独だったり抑圧されていて楽しいことが何一つ無いわけでは
ないんだ。
295 :
240:2007/11/27(火) 20:32:43 ID:???
SSを書こうとして過去のSSを読み返したときに気付いた点
風紀委員長は出てくるが、学生隊長(他の学校の生徒会長)が出てこない点
あと学生隊役員の学生も出てこない点
たぶんリンは役員だし、白峰サキも何かしら学生隊の役職についているだろう
そこで学生隊メンバーが企画する学園祭の秘密企画のSSを構想中です
しばらく時間がかかりますが発表します。
元NDA学生です。
場所は小原台の対岸、木更津だったりするのだろうか?
学校名はどうなのだろうか?
(中等予科学校、高等工科学校とかいろいろ想像してしまう…役所において女子だけを隔てる名称は忌避される傾向にある)
密造酒があるのならハゼの密漁も(ry
297 :
240:2007/11/27(火) 21:49:32 ID:???
>>296 場所は舞鶴です
防衛女子校
ここから防衛大学校へ進学した学生もいる
過去のSSに兄が防衛大学校出身のエリートを持つ学生の話があった
正式名称は「国立防衛女子校」
管轄は内閣府
自衛隊中堅幹部養成を目的として発足するが、開学後しばらくの間は
出身階層・経歴ともに女子鑑別所とさして変わらない時期があった。
全寮制で在学中の6年間の殆どを24時間完全拘束体制で
集中教育を行う。
卒業後、三年間の強制服務期間を終了すれば
学費・給費・在学中の各種社会保障の返済義務を免除される。
卒業生の進路は、一部の大学進学組・親が経費全額清算の極少数を除けば
自衛隊が殆どで一部、警察・海上保安庁に進むが、高スキルのオールマイティな
人材が高く評価され、近年、上記以外の国家機関・民間が人材の奪い合いを
行っており、青田刈りが問題になっている。
一学年の在籍人数は100人程度。
各専攻毎の教官だけでなく、多数の助教が場合によっては
専属で学生に付いて「できるまで行う」教育を実行。
在校生・OGの結束の堅さは「犯罪結社並み」と呼称され
政府高官を始め各界で実力者として活躍する初期OGを含め
無視できない学閥を構築している。
>>295 過去SSでない、スレですが色々設定が投下されており
それらの設定群は、バッテングしてるわけではないが
全てを使用されておりません。
色々、宝の山が埋まってるかもしれませんので
過去スレを一読されることをお奨めします。
あぼーん
301 :
名無し三等兵:2007/11/27(火) 23:35:32 ID:+BDbO3O2
|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||
|| ○荒らしは放置が一番キライ。荒らしは常に誰かの反応を待っています。..||
|| ○重複スレには誘導リンクを貼って放置。ウザイと思ったらそのまま放置。||
|| ○放置された荒らしは煽りや自作自演であなたのレスを誘います。 .||
|| ノセられてレスしたらその時点であなたの負け。 .||
|| ○反撃は荒らしの滋養にして栄養であり最も喜ぶことです。 .||
|| 荒らしにエサを与えないで下さい。 Λ_Λ シャキーン ..||
|| ○枯死するまで孤独に暴れさせておいて \<Ф♯Ф> 頭のおかしい人は相手しない。
|| ゴミが溜まったら削除が一番です。 \⊂⊂ | これキホン。 .||
||___ ∧ ∧__∧ ∧__ ∧ ∧____ | ̄ ̄ ̄ ̄|_______||
( ∧ ∧__ ( ∧ ∧__( ∧ ∧  ̄ ̄ ̄ ̄
〜(_( ∧ ∧_ ( ∧ ∧_ ( ∧ ∧ は〜い、先生。
〜(_( ,,)〜(_( ,,)〜(_( ,,)
〜(___ノ 〜(___ノ 〜(___ノ
最近「sage」が分からないって質問する人多くなってきたね。
他所の板じゃもうあんまり使われてないのかな?
>>303 厨房がネットで調子こいてるだけだと思われ。
>298
それでは、防衛大に進学してしまえば学費返済を回避できますね。
陸海空の分野別教育は6年間いっぱい行わずに起居動作、精神的基盤、基礎的な思考能力の養成をしたほうがつぶしが利いていいかなと愚考します。
卒業後は3曹に任官、でも素質を考えたらもったいない。
防衛大にも風紀委員会みたいのが実在します。
「学生隊綱領委員会」という名前です。
中隊にひとり、4学年が委員を務めています。
「学生綱領」の周知と、風紀の粛正が主な役割です。
3学年の学生を「委員付(いいんづき)」に置いて、代変わりに備えています(4年卒業後は付が委員に昇格)。
防衛大はそれ以外にも、「ネットワーク管理委員」「コント委員」「クルー長(狂う長とも)」など、所掌の分野を決めて自主的に委員を置くという自治体制を取っています。
鑑別所と変わらないと仰っていたので、設立当初は防衛大出身の指導官も手を焼いたことでしょう。
>それでは、防衛大に進学してしまえば学費返済を回避できますね。
>陸海空の分野別教育は6年間いっぱい行わずに起居動作、精神的基盤、基礎的な思考能力の養成をしたほうがつぶしが利いていいかなと愚考します。
専門教育は高等部進学後の三年生から始まりまして、中等部の三年間で
高校課程も含めた義務教育プログラム
英語、他一ヶ国語の習得
体力強化・・・・等々の基礎修練を行います。
完全拘束体制で、かつ生物としての柔軟性が一番高い
十代前半に集中教育するので、(なおかつ、教育カリキュラムも初期から研究と改善が進んでいる)
高等部以降の訓練についていける基礎が出来上がります。
その時期に、上の「基本」も生活を通じて身に着けることとなります。
>>305 防大に進めば確かに防女のはチャラになるかもしれないが、防大にも学費と免除される為のお礼奉公期間は存在する訳で。
普通の大学進学組も免除じゃなくて卒業まで猶予(多分その間利子が付かない)なだけじゃない?
現実世界の防衛大では奉公期間はありません。
保安大学校の設立当時から奉公期間の有無については議論がありましたが、
槇智雄初代学校長の意向により、
「幹部自衛官として資質のあるものが残る」
(向いていない奴がズルズル自衛隊に残らない)
ようにするためだそうです。
あ、防衛医科大学校では5年間の奉公期間があったはずです。
幹部の教育には妥協するわけがありませんし、無論、「防女」で行われる教育もまた然りでしょう。
防衛大学校の学生は少年工科学校の学生より給料が安い。
信じられないが、本当だ。
309 :
295:2007/11/28(水) 20:15:45 ID:???
>>299 教示ありがとうございます
過去スレを読み直して見ます
昔、Bの小隊長から聞いた話
防大は「4年神様、1年虫けら」と称されるほど上下関係に厳しいが
1日だけ1年生(1大隊だっけ?)が一番偉くなれる日が存在するとかしないとか
面白い制度だけど、後の復讐が怖いよね…
311 :
名無し三等兵:2007/11/28(水) 23:55:13 ID:/F8Kv6oj
↑
このネタ、ちょっとイジッテ両用SSにすると面白いかも?
三人娘って三年だったよな・・・
学際ネタなら
>>252の
>・・・・あと、「呼びたくないんだけど年の離れた兄貴がカメラもってやってくるのよ(怒)」とゆー
>不幸な(笑)娘さんとか。
も考えて欲しいです。
>310
勤労感謝の日に近い平日に1回あります。
なお、このイベントは2200に「状況終了」ですので、
2230消灯までの20分間は復讐タイムとなります。
経験談yoro
316 :
名無し三等兵:2007/11/29(木) 19:31:51 ID:ynYVwOo3
>>291 >>294 強襲科の演習で、野生の動植物を食べる実習があるはずだから
強襲科のメンバーは知っているはず
何せ、源田さつきや白峰アヤはマムシから作った栄養剤なるものを
実家の弟に飲ませようとしているくらいだから
ほかの学生も野生の動植物を食べることには抵抗感はないと思う
訓練で食うのと、日常で食べるのは違うのでは?
で、強襲科実習エリアと「ガーデン」は、こ〜だいな防女敷地内で
離れた位置に存在すると設定追加。
でも、強襲科も強襲科で独自に酒の密造くらいはやってるかもな。
ところで、ガーデンを維持・使用している「成績不良組」だけど
卒業試練である単独踏破訓練の一発合格率は高そうに思える。
319 :
317:2007/11/29(木) 19:48:48 ID:???
>>316 >>317 よくよく考えたら
強襲科は鳳玲子や雑賀珠子、東野麻真みたいに
成績優秀の幹部候補生が多いから知らないかもしれないな
>>318 女という生き物は状況への適応能力が高い、ましてや防女の学生だぞ
信州の虫食いの習慣の如く
「あ、これナマでもけっこういける」とか
「こんな風に料理してみたけど、どんなもんでしょ?」とか
平気で適応してしまいそうな感じだ
>>321 図書館の奥深く、あるいは中隊私物品庫の奥に、これまでの「戦歴」を記したノートが代々申し送られていたり…
>>315 状況終了時は「必殺仕事人」のテーマが学生舎内に放送されます。
お礼参りを恐れた僕は私物品庫の荷物に偽装してあっさりとっ捕まりましたが。
3階から逆さづりにされたり、下の毛を燃やされたり、熱湯責めにあったり、もう散々でした。
その4
440 名前: 名無し三等兵 投稿日: 2005/08/28(日) 10:00:38 ID:9lZSHBH8
夏休みの里帰り中にボランティアで町内の子ども会が主催するキャンプの
指導員を頼まれる防女生が絶対一人はいると思う。
ただ、その学生の学年によって、
3年生 厳しいが本職指導員顔負けの技能をもつ有能なボランティアとして頼りにされる
2年生 子供たちの目の前で野うさぎを狩り皮を剥いで料理
一部の活発な子供だけがなつく・・・が、親から文句がでて翌年からお役御免
1年生 「カエルっておいしいのよー」
・・・指導員を筆頭に食欲がなくなり食材が大量に残る
帰りに生乾きの蛇の干し肉をかじってたりする
そーいや、何年か前にキャンプ中に知り合ったマタギの爺さんと熊撃ちを
やって大量の肉を留守番部隊に送りつけた学生がいたな・・・
あぼーん
食える実ではありませんが、札幌近郊の人間にとって
春から秋にかけて蕗を初めとする山菜が山ほど取れる自衛隊演習場は、
色々ありがたいトコロであります。
危険なときは立ち入り禁止ですけど、それ以外の時期で
採取しているのが近隣の爺さんとか婆さんなら大目に見てくれるそうで。
しかし、「ガーデン」ですが米さえあって寒くない持期なら充実した長期野外生活が
おくれそう。
夏季休暇のときとか、寮を出てこっそり滞在するのが昔居たかも。
で、実りを色々食い尽くしてしまって怒られたとか。
327 :
212:2007/11/30(金) 14:31:46 ID:???
>>253 学祭にあわせてDガール物SSできたけど…
いるかな?
急いで待ちます!
>>329 源田さつきや川野辺ミキにイメージがするな
>>327 お願いします
実は私も学園祭SSを企画中です
学生隊の秘密企画
何があるかは当日のお楽しみ企画
ちなみに今年のテーマは50年を振り返るで
学生隊の企画は過去に防女が参加した災害派遣がテーマ
そしてマル秘企画とは@:能登半島沖地震に訓練中に遭遇した学生の体験談
A:災害時緊急降下のデモンストレーションを考えています
>>329 髪の毛が長いから近接格闘戦闘は違うような・・・・
専攻がどこかはともかく、鍛え上げられるのが
防女のデフォルトだから、その専攻においては猛者かもね。
しかし、乳がでかいな・・・・・
過去スレにあった、志望は地味だけど
先天的に途轍もなく色っぽくて困ってる学生の話が
フランス書院系(笑)お嬢さ魔(変換ミスにあらず)と一緒に
設定投下されてたけど、似た香りがする。
332 :
212:2007/11/30(金) 21:46:39 ID:???
ではAKY(あえて空気読まない)で投下!
観閲式と行進が終わったここ防衛女子校グランド、音楽隊の演奏とカラーガードの演技が始まっている
彼女たちの足が上がるたびに、カメラのシャッター音が響き渡った
その様子を見て「まったく…馬鹿馬鹿しい連中だ」と苦い顔をするのは、防衛女子校風紀委員会委員長…通称「憲兵隊」隊長の王仁沢リン1号生徒だ
彼女がいるのはスタンドの端、高く組まれた櫓の上に乗っかっている小さなプレハブ小屋。グランド全体を見渡せるその場所は憲兵隊の監視塔として使用されている
「見られてもいい下着だと聞いておりますが」監視塔に詰める憲兵隊の隊員…航空要員管制科の2号生徒が口を開いた
彼女はその管制能力を生かし、ここ監視塔で敷地内の警備要員の配置指示を行っている
「そういう問題じゃない。品性の問題だ」憮然とした顔でリンは椅子に腰掛けて腕を組んだ
「仕方ありません、男とはそういうモノです」と冷静な彼女の言葉に、リンは「ん?」という顔をする
「貴様は…カレシがいるのか」「ハイ」即答する彼女に驚くリン
「制服姿でデートすると喜びます。何でも『脱がす楽しみが増える』そうです」表情一つ変えずにサラッと流す彼女に、リンの顔が少し赤くなった
「え…そ、その、一つ聞いていいか?カレシとはどこまで進んで…」
「もちろんセッ」「ストップ!」耳まで赤くしてリンは彼女の言葉を遮った
「それ以上は言わんでよし!」「はい、了解しました」そして彼女は表情一つ変えずにモニター画面に向き直る
「D−5地区にトラブル発生、第5分隊を回します」「あ、あぁ…そうしてくれ」そう言ってリンも窓の外に目を向けた
カラーガードの演技が終わり、訓練展示が始まった
自由降下展示は無事終了、顔なじみの源田さつき、両用科の名物娘たち、そして救助の天才と言われる1号生徒、小松アキラたちが観客に大きく手を振っているのが見える
「…続きまして、次期オリンピック日本代表最有力候補である我が防衛女子校所属の生徒、川内リナによる狙撃展示を行います」
アナウンスの言葉とともに、スタンドの脇から出てきたのは防衛女子校陸上要員強襲科狙撃分隊1号生徒、川内リナ…通称"ドラグノフ・ガール"である
いつもと変わらない飄々とした表情、陸自迷彩に簡単な装具を付けただけの彼女の手には、競技用ドラグノフ22口径がある
「…それでは皆様、スタンド正面にある海上方向をご注目下さい」アナウンスの案内で、皆の視線がグランドの先にある海の方に向いた
「…双眼鏡を持っておられる方はご覧下さい。見えない方はモニターをご確認下さい。800m先の海上にヒモに繋がれた4つの風船が確認できると思います」
小さなボートの上に等間隔に並べられた色とりどりの風船がふわふわと浮かんでいる。波の動きで不規則に動く風船は狙う的としてはかなり難しい…と皆が思った
しかし「彼女は風船を繋ぐヒモを狙撃し、空に飛び去る前に風船を狙撃します。彼女に渡された弾丸は8発、1発の失敗も許されません」というアナウンスに、スタンドから驚きの声が上がった
射撃位置に着いたリナが観客にペコリと頭を下げる、とそのまま回れ右をして的の方向に向き直った
彼女の周りには台も無い、安定するように伏せて撃つのか…と軍事経験者なら誰でも思う、がリナは立ったままドラグノフの銃口を上げて的に向けた
「立ったままか!」「800だろ?当たるのか…」観客のざわめきは彼女から発せられる正体不明のオーラによってかき消されていく
静まりかえったスタンド、数秒の間の後、彼女の指が動いた
間をおかず4発連射、ヒモが切れて風船が宙に舞う…その瞬間、同じように間をおかず3発連射、3つの風船がはじけ飛んだ
最後の一つは風にあおられて不規則に動き、急激に空に浮かび始めた。誰もが(失敗か)とヒヤッとしたその瞬間
パン、と軽い銃声が響く。そして、最後の1つとなった風船がはじけ飛び海に消えていった
「連発かよ!」「1つ1つやっていくんじゃないのか」「すっげぇ〜!」驚きと賞賛の声を背中に浴びても、彼女の表情は変わらない
「見事に成功させました、彼女に盛大な拍手をお願いします。そして、次期オリンピックでの彼女の活躍にご期待下さい」
会場を揺らすような拍手の中、来たときと変わらない表情で悠々と去っていくリナであった
「…すごいな、川内学生は…」さすがのリンも驚きの表情を隠せない
「私も一つずつ片づけていくのだと思っていました。4連発とは予想してませんでしたね」「だな。信じられん…」
グランドでは最後の演目、普通科・特科・機甲科・施設科・回転翼分隊合同による模擬戦闘訓練展示が始まっている
とその時、監視塔内の内線電話が鳴り響いた
「監視塔、王仁沢だ」『本部です。委員長、少し厄介な事案が発生してます。こちらに来てもらえますか?』電話の相手は憲兵隊本部からだった
「厄介な事案?わかった、すぐ行く」
「何があった?」本部庁舎脇にある風紀委員会警備本部に戻ったリン「あぁ、来たわね憲兵隊長」モニターの前でキーボードを操作しているのは、統合要員情報科1号生徒の白峰サキだ
彼女は憲兵隊の隊員ではないのだが、情報処理能力の高さ&情報科は一般人の前に顔を出せない、という理由で憲兵隊の支援をしているのだ
憲兵隊本部には防衛女子校内に100以上ある監視カメラ、フェンス沿いのセンサー、警備ロボットからの情報、火災報知器等の情報が校内のLANで集約されている
学校の警備を担任する民間軍事会社(PMC)の社員(PO)も普段からここ憲兵隊本部にいる。が、彼らが警備に介入することはごくまれだ
よほどの事案が発生しない限り彼女たち自身の手でトラブルを解決するのが防女の基本スタンスであり、ここ数年その"よほどの事案”のレベルがどんどん高くなってきているのが現状だ
口の悪いPOは「ボウジョはイラクとかで疲れ切ったヤツの保養所だ」とまで言い切っている
「ちょっとコレ見て、C−1地区、15分前の映像よ」モニターには模擬売店とそれに群がる人混みが映し出されている
サキはその中の一角をズームアップし、白い枠で一人の男を囲んだ。背広を着た中肉中背のその男は、自販機の陰から顔だけを出して何かをじっと見ている
「なんだコイツは?何をやっている?」映像が早送りされ、男が自販機の影から出て歩き始めた。人混みを無理矢理かき分けるように進み、モニターの端に消えていく…どう見ても怪しい
「誰かを尾行してるわ、ヘタクソだけど」サキがコンソールを操作し、映像を戻す。すると男がモニターの中に戻ってきた
「C地区か…あそこはカメラが少なかったな。追跡は無理か」防衛女子校の生活区とも呼ばれるC地区は、食堂やPX(売店)といった施設が集中する場所である
学生のプライバシーを考慮するという名目(実際は「生活区まで監視してたら、人手がいくらあっても足りません><」という憲兵隊の悲痛な要望)で、C地区は監視カメラが少ない
その代わり普段は警備ロボットを巡回させているのだが、今日は人が多いので警備ロボットを出していないのだ
「仕方ない、C地区に人を出してコイツを拘束しよう」「それができればあなたを呼んでないわよ」そう言うとサキは画像を操作した
男の顔がズームされてドットが画像処理される。メガネをかけた日本人…とは少し雰囲気が違う顔が浮かび上がった
「中国大使館付3等書記官、リー・ワンユウ…れっきとした招待客の一人よ」別のモニターに顔写真が映し出される
「…ホントか」「私が人の顔を間違えると思う?」
写真が消えて観客席を写すカメラの録画映像に切り替わった。その画像がズームアップされると、中国大使の後ろに座るリーの顔がそこにあった
「さらに厄介なのが…」自販機に隠れるリーの左胸をズーム、するとその部分だけ不自然にふくらんでいる
「形状処理、映像を加工して服の下に何があるか3D処理するわ」映像が加工されて服の下にある物体が形になる…そこには見慣れたモノがあった
「…拳銃か」「外交官だから身体検査もノーチェック。まぁどの国の大使も銃を持ったSPは付いてきてるんだけどね」
「だからって、銃を持った人間がフラフラと敷地内を動き回るのは困る。学校側はどう言ってる?」
「ワレワレは介入デキマセーン」後ろから声をかけてきたのは髭を蓄えた初老の白人、PMCの最高責任者…元グリーンベレーの通称『中佐』だ
「いたのですか、中佐」リンが驚く「ヒドイことを言うね…」と悲しそうな中佐
「学校側は介入デキナイ、です。国が介入してナニカあったら外交問題デースから」「そうですか…」と考えるリン
「取りあえずリーを見つけよう、そして直接警戒を付ける。風紀委員会は非常呼集、戦闘系の要員を集めて対応するぞ!」
訓練展示が終わり、C地区はさらに人が増えている。人気のない食堂裏で憲兵隊の面々が集合している
「状況は説明したとおり、顔は覚えたな?見つけたら警戒監視、ただし接触は避けろ」リンが集められた憲兵隊の戦闘要員に指示を出す
「拳銃持ってるって?撃たれそうになったらやっちゃってイイ?」そう聞くのは強襲科1号生徒の桐島カレンだ
「…ほどほどに、な」渋々といった感じでリンは言う
「それでは索敵開始、連絡は本部に集約しろ」リンの言葉に彼女たちは一斉に散らばった
(私も本部に戻るか…)と踵を返そうとしたリン、しかしその瞬間…かすかにドサッという音が耳に入った
(ん?何だ今の音は…)腰の9mm拳銃に手をかけて、音のした方に歩く。食堂裏の狭い路地に顔を出すと…背広姿の男が一人、うつぶせに倒れていた
「…!」思わず拳銃を抜き、警戒しつつ男に近づく。うつぶせになったその横顔は「リー・ワンユウ…」探していた男がそこにいた
その瞬間だった「не двиньте」という野太い声と同時に、リンの後頭部に拳銃が突きつけられた
「な…!」ビクッと体を震わせるリン(まったく気配を感じなかった…何者だ?)背後にいる男はただ者ではない。プレッシャーと緊張で背筋が凍る
神経を集中して周りの気配を探る、背後にいるのは拳銃を突きつけている男ともう一人…それからどこからか狙われているらしい、しかも2カ所から
「милая девушка…資料より小さく見えるわね。あなたがリン・オニザワ?」背後にいるもう一人が口を開いた。妙齢の女性の声だ
最初に聞こえたロシア語と女性の話す少し訛りのある日本語、背後にいるのはロシア人のようだ
「…人に名前を聞く前に、まずはそちらから名乗るべきでは?」内心の緊張を悟られぬよう努めて冷静に口を開くリン、だが意識しないところで声がうわずってしまう
相手もそれを察してか「緊張しなくてもいいわよ、憲兵隊長殿。顔を見られない限り、あなたに危害は加えないわ」と少し鼻で笑うような調子で言った
「…くっ」歯ぎしりするリンの持つ9mm拳銃を、背後から伸びてきた大きな手が奪い取った
「これで落ち着いて話ができるわね」女性が近づく気配があった。そして少し小さい声で彼女は名乗った
「ロシア内務省・国家戦略調査局局長、陸軍少将、アンナ・ガラーホワよ、よろしくね」
「…しょ、少将!?」思わず振り向きそうになるのを男の銃口が止めた
「あら、珍しいかしら?」「珍しいも何も…」将官クラスがこんなところで何を…ウソを言ってるのかとも思ったが、この状態でウソを付く理由がない
「…で、少将閣下がわざわざ日本に来てご乱心か。しかも友好国の外交官を殺害するとは…」
「大丈夫、彼は死んでないわよ。少し眠ってもらってるだけ…それにご乱心とはひどい言いぐさね。彼が何をしようとしていたかを知れば、あなたは私に感謝するはずよ」
「感謝?この男は何者だ?何をしようとしていた?」
「ドラグノフ・ガール…」少将の口から出た名前に、リンは少し驚いた「川内学生?彼女が何を?」
「彼女の腕前は凄まじいわね。私はベルギーで彼女の妙技を見てから『ドラグノフ・ガール』の熱烈なファンなのよ」自分の言葉がおかしかったのか、その声に笑いが混じる
「でもそんな彼女の活躍を喜ばない国…正確にはその国の指導者階級の一部…がいるのよ」
「中国…」リンが呟く。次期オリンピックの開催国、そして名高い反日国家
「彼らは日本人が金メダルを取ること、しかも彼らが力を入れている射撃競技でヒノマルが揚がるところを見たくないと思っているわ」
「まさか、リナを暗殺!?」「そこまではしないわ、彼も3流の工作員だしね。でも…」リンの足下に何かが転がってきた。厳重に封をされた茶色い小瓶だ
「毒を盛って一生ものの障害を負わせる…ことくらいは考えるわね。恐ろしい連中ね」「ふん、何を…」リンが鼻で笑う
「毒を使うのは、貴国の得意技ではないか」一瞬、呆気にとられたような空気が流れた
「…ふふ、数千年前から毒を使ってきた中国に比べれば、わが国など足元にも及ばないわ」少将の楽しそうな笑い声が路地裏に響いた
「しかしならばなぜこのような強硬手段を?我々に通報すれば…」「どういう対応ができたの?」
そう言われて言葉に詰まるリン「そ、それは…この男を入門させないとか」
「できるの?彼はれっきとした外交官、そして日本の現政権と野党第一党は中国の言いなり。あなたも宮仕えならば、どうなるかはわかるわね?」
「む…」確かに言われるとおり、問題とされ叩かれるのは明らかに防女側になるだろう
「ホント、日本の民主主義というのはありがたいわ。マスコミの思うとおりに国民は動き、そのマスコミはいくらでも操作できる…」少将の含み笑いが聞こえる
「私も日本にいたときはお世話になったわ。マスコミ、社会党、共産党、平和団体…かくも多くのスパイがいて、誰も逮捕されないというのは殆ど喜劇ね」
「…あなた方の祖国が辿った運命も、我々から見れば喜劇だがな」リンの挑発的な発言に、少将の笑いが止まった
「…確かにソ連邦は自滅したわ。国民は自信を失い、国は崩壊してズタボロになった…だからこそ、我が国が誇るドラグノフの活躍を私は見てみたい、そして我が国の人々に見せたいのよ」
熱のこもった真剣な声に、さっきまでの余裕は感じられない「だからこそ…私が持つささやかな力を行使させてもらったのよ」
「そうか…一応、礼は言っておく」リンが言うと「礼なんていいわ。これは私の趣味だもの」少将の声がまた軽い調子に戻る
「よかったらコレを彼女に渡してあげて。昔、働いていた土地のおみやげよ」リンの足下に紙袋が置かれた
「おみやげ?」拾い上げて中身を見る「新潟銘菓、笹団子…?コレはいったい…」その時、背後の気配が無くなっていることにリンは気付いた
バッと後ろを振り向くと、そこには足下に9mm拳銃が置かれているだけだった。拾い上げて路地を飛び出したリンだが、表通りはものすごい人混みだ
「本部、C地区を完全封鎖!」肩のトランシーバーを使い指示を出す
だが『C地区は現在、カラーガードの演技が終わって大混雑の最中で…』と本部の困惑した声が聞こえた
「…仕方ない、C地区の全映像を保存しておいてくれ!30分前からの…」『それが…警備システムのLANにウィルスを流しこまれて、C地区の映像が全て消去されています…』
「な…ウィルス?」『今、白峰先輩がワクチンを…』その声の後ろから『だらぁ!どないじゃぁ!』普段は冷静なサキの地元訛りが響く
一瞬、呆然と立ちすくむリン「…ここまでやるか」と若干呆れ気味で呟いた
「…警戒態勢を解除、通常態勢に戻ってくれ」『え、でも…』「いいから。それとC地区の食堂裏に救急班をよこしてくれ」そこまで言うと、リンはふらりと歩き出した
本部に戻る道すがら、模擬売店のオープンテラスに知った顔を見かけたリン
「あ、ふぇんふぇいひゃいひょ〜」「…川内学生、訓練展示はご苦労だったな」そう言って彼女は巨大パフェを頬張るリナの前に座った
「ほぅふぁふいふぁほぉ〜?」「いや、食べてからでいいから…相変わらず甘いモノばかりよく食べるな」何でコレで太らないんだろう…とリンはリナの顔をまじまじと見つめた
「ふぅ、ごちそうさまでした〜」本当に幸せそうなリナの顔を見て、思わずリンの顔も少し緩む
「これ…食べるか?」テーブルの上に紙袋を置く「え、なになに〜…新潟銘菓、笹団子?もらっていいの〜?」「あぁ、貴様のファンからの差し入れだ」
新潟はソ連軍の上陸適地の一つと昔から言われており、それ故に工作活動も活発な土地だった。革新系が強い理由もそこにある…と情報科の教官が言っていたことをリンは思いだした
「やれやれ…スパイの仕事か…」一気に疲れを感じ、リンはテーブルにアゴを付いた
「大丈夫だよ」一瞬、誰が言ったのかわからなかった。目の前にいるリナが珍しくまともに喋ったことに、リンは少し驚いた
「え、大丈夫って…何が?」呆気にとられたリンはリナの顔をまじまじと眺めた。相変わらずの笑顔だが、どこか引き締まった雰囲気がある
「私は大丈夫だよ。ドラちゃんと、甘いモノと、そして…みんながいれば大丈夫だよ」
「リナ…あなた、何があったか知って…」驚くリン、だが(いや、まさかな)と思い直す
「そうだな…リナ、あなたは大丈夫。何があっても大丈夫ね」「うん、だいじょうぶだよ〜」いつもの調子に戻って笹団子を口に放り込むリナを見て、リンの顔にも笑顔が浮かんだ
『委員長、B−3地区の強襲科プレハブ実習場でトラブル、乱闘騒ぎです』トランシーバーからの声にハッと我に返る
「わかった、すぐ行く…鎮圧部隊を編成して差し向けてくれ」指示を飛ばして席を立った
「それじゃあ、川内学生…あまり食べ過ぎるなよ」「いっふぇらっふぁ〜い」口いっぱいにお菓子を放り込みつつ、リナは大きく手を振った
その姿を見て思わず笑顔を浮かべるリン、そして彼女も恥ずかしそうに小さく手を振った
振り向いて走り出す彼女の顔は、いつもの憲兵隊長に戻っていた
〜完〜
345 :
212:2007/11/30(金) 22:33:23 ID:???
うん、これくらいでやっとSSと言えるな
もう少し短くできれば…表現力の問題だなorz
前スレか前々スレの最後のほうに出てきた「素直クール」というヤツを最初のほうで使ってみた
なかなかいいかもしんない…
>>332 乙
前回のとリンクしている点はナイスです
あと航空管制科2号生の名前を教えてください
初めてオオッピラになった非処女設定の学生ですなぁ・・・
あとGJでした。
348 :
212:2007/11/30(金) 22:59:05 ID:???
>>346 例によって名前はまったく考えてなかった…
まぁ素直クールということで「氷川直」なんてのはどうでしょう?
しかしどうやって彼氏と知り合ったんだろうな…
555さんの創作した「Broom Sisters」って、統合運用諜報科所属でしたよね。
そこって、諜報・防諜を教育する通称「メイド科」と違うんですか?
・・・ちょっと気になる
352 :
名無し三等兵:2007/12/01(土) 10:20:14 ID:H0WL6sPz
カレシとセックルしている素直クールが
>>329なら漏れは泣く
353 :
555:2007/12/01(土) 11:06:35 ID:???
>212
GJ
少将も防女祭に来てたんだ…
>350
そのつもりで書いてます
諜報というよりも統合運用科に重きをおいてるつもりですが
あぼーん
355 :
名無し三等兵:2007/12/01(土) 15:31:51 ID:Hw2L8++Z
>>353 例えば防衛大学校の訓練部長は海将補です。
各種学校の長が将官である例は珍しくないです。
(学校長・副校長は文官ですが)
なるほど・・・・
そういった事実を投下されることで、防女の設定や”色々”が
より厚く、緻密になっていくのは一個人として嬉しいですね。
>>356 陸自の学校長はほとんど将か将補ですぜ
今の久留米OCSは番匠さんが学校長なんだって
359 :
名無し三等兵:2007/12/01(土) 20:45:23 ID:32GHeRZ+
>>350 過去のSSに諜報科の学生が飲食店の店員として潜入するとき
自分の科のことをメイド科と言っている
また別の話では防女がある地方都市で展示装備をしたときに
諜報科はメイド喫茶を開くために諜報科トップの学生が
情報科トップの白峰サキと現場に先乗りするシーンがある
>>252 小学校の先生や養護施設の学生および入学を希望する小中学生のために
学園祭初日に招待している
陸上はゲリラコマンド対策訓練
海上は海上警備行動・臨検訓練
航空は救難展示訓練を披露
359続き
という設定を考えています
強襲科や両用科、戦闘救難科学生が大活躍します
・・・・ま、あんまり張り切り過ぎないようにな
363 :
名無し三等兵:2007/12/02(日) 12:33:46 ID:k0qKH45v
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332氏は北陸出身ですか
さらにいうとロシア語を勉強していたことがあるのですか
過去の332氏が書いたと思われる話
(ドラグノフガールや危険なアネキたちにのロシア語が使われていたし
さらにいうと白峰姉妹の苗字のもとになった白峰も石川県の
地名として残っている)
>>359は予算を考えると実演よりVTRとCGを使った
説明会が現実的そう。
それより、学園祭なんだからなんと言っても食い物屋だろ!
各専攻やクラスや同好会ごとに屋台とか喫茶店とか。
そういった、「防女って言っても平成の女子校なんだね」と来場者に
思わせるようなイメージ戦略を。
軍事系ばかりだと、また!妙なプロバガンダに使われてしまうぞ
>>367 確かにその辺の話、書いたのは俺だったりする
出身は違うけど金沢で少し働いた経験あり
白峰以外にも珠洲、美川、加賀これすべて石川県の地名です
ロシア語はさっぱり…ただ世の中には翻訳サイトという便利なものがあるのです
「не двиньте」は「do not move」
「милая девушка」は「pretty girl」で翻訳をかけたのです
だからロシア語を話せる人から見たら、この使い方は噴飯モノかもしれんですorz
>>368 だが校庭に「10分100円で空の旅」と書かれたハインドが止まっていたり、模擬店が海軍メイド喫茶だったりする
防女の学園祭…
>>368 それなりに地に足が付いてるようにはして欲しい気はするね
時に暴走も楽しいけど
防女って拠点が舞鶴だから、日本海側の立地を利用していろいろネタを展開できるところはあると思う
フィクションだと多くは東京へんが舞台で、地方へは「出かけていく」感が強いからな
防女生徒の休日の行動半径って、どんなもんなんだろう?
天橋立で股覗き、ぐらいはみんなやってみたことがあるんだろうけど
舞鶴〜京都間はどれくらいかかるんかね?
時間もお金も…
そう頻繁には行けないよなぁ
舞鶴から京都まで、京都交通の高速バスで2時間ちょっと、片道2,300円。
JRの普通列車だともう少し安いけど、綾部と園部で乗り換えがあるから、ちょっと時間が掛かるかな。
すると車かバイクだが、好き勝手には持てないだろうし、置き場所も無さそうだな。
「ねー、日曜あたり遊びに行こうよ」
「どこへさ」
「大阪とか京都とか」
「お金ないよ。交通費でギブアップ」
「えー……宮津か福知山ぐらい行けないかな」
「あんなイナカで何するのよ!」
「えーと、しまむらに行くとか」
で、喧嘩したあげくの結論が「『小京都』小浜で寺巡り」という冴えないものだったり……
夏場は海水浴場が近いから泳いで遊ぶには事欠かないんですけどね……
その2
882 名前: 名無し三等兵 投稿日: 04/08/16 01:28 ID:lRD758Yq
防女学際で各科持ち回りでメイド喫茶のウエイトレスをしたとき
(売り上げと客単価、人気投票で所属課程全体に特典が!)
寄せて上げる、ボディコンシャスな衣装で大好評を博した
桃子、田沢ペアを尻目に、お嬢様がなれない下働きを、というコンセプトで
攻めた富樫が外見と体型にあったはかま姿の明治女学生風メイドでベスト3
に入った件ですかな?
ついて来る
126 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 2006/03/11(土) 19:19:16 ID:dkmdAXLW0
知り合いの話。
山道を歩いていると、後ろからザリッザリッと砂利を踏む音が聞こえてきた。
振り向くと、中学生くらいの女の子が一人、彼の後からついて来る。
ちょっと見たことのない、変わった格好をしていたらしい。
立ち止まった彼の真横まで来ると、ピタッと足を止める。
こんにちはと話し掛けてみたが、相手は口を開かない。
ちょっと不安になったが、それでもあれやこれやと話を振ってみた。
まったく反応がない。ただ彼のことを、じっと見つめているだけ。
そのうち、彼はあることに気がついて背筋が寒くなった。
別れの言葉を口にして、足早にそこを後にする。
ついて来ないで、という願いを踏みにじるように、足音は彼の後について来た。
走り出したくなる思いを必死で我慢し、振り向かずに歩を進める。
どのくらい歩き続けただろう。夕刻になる頃、足音は聞こえなくなった。
その後は何も変わったことはなく、平穏に下山できたという。
参ったよ。あの娘、結構長いこと俺の横に居たんだけど・・・
瞬きをしなかったんだ。ただの一度も。
それだけのことだけど、凄く怖かった。そう言って、彼は溜め息をついた。
157 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 2006/03/13(月) 19:10:54 ID:Po2Dx/Gf0
知り合いの話。
山道を歩いていると、行く手の道上にちょこんとした小さな影一つ。
近よってみると、妙に古臭い服を着た子供だった。多分、男の子。
こんな山奥に小さな子が一人というのが気になって、声をかけてみた。
返答はない。子供は相変わらず、無表情なままだ。
どうしたものかと頭を悩ましていると。
ぞろりと、小さな口から黒い百足のような物が這い出した。
飛びのいた彼を尻目に、小さな手はグッと黒百足を口中に押し込む。
小さく「グェッ!」と悲鳴が聞こえた。
そのまま踵を返して、子供は森の中へ消えて行った。
関節の動く向きがおかしく、奇妙にギクシャクした動きだったという。
・・・何かが子供の皮を被っていたのかも。
なぜかふと、そう考えてしまったそうだ。
377 :
名無し三等兵:2007/12/03(月) 23:10:45 ID:nvU5rEOY
五校目
722 名前: 名無し三等兵 [sage] 投稿日: 2006/03/32(土) 12:33:13 ID:???
すまん
>>720の前にこれを読んで
昨今の格差社会、女性の社会的進出と登用の一般化、そして若年層の
専門職指向、それらを踏まえた上で「国立防衛女子校」について語ってみよう。
現在、文部科学省でも防衛庁でもない、内閣府傘下であるこの学校は
最近でこそ海外では珍しくない国家指導層養成の登竜門の一つ、もしくは
国費での人材養成機関と見なされているが開校当初はある種の「予防犯罪」政策を
目的としていたことはあまり知られていない。
720 名前: 名無し三等兵 投稿日: 2006/03/32(土) 12:29:43 ID:iNYFtppf
最近でこそ海外では珍しくない国家指導層養成の登竜門の一つ、もしくは
国費での人材養成機関と見なされているが開校当初はある種の「予防犯罪」政策を
目的としていたことはあまり知られていない。
事実、新入生の生い立ちと経歴が女子少年院とさほど変わらない年度もあり、また
「安全保障」に対する社会的偏見や女性専門職に対する要請が少なかった時代
いくら優秀な成績で卒業しても彼女らの受け入れ先は官公庁しかなく、世間的には自衛官
養成学校出身と見られていた為、出世の機会も無かった。
(女性進出について法曹界は別だったが左翼勢力全盛期に防衛女子卒業生が食い込める余地は無かった)
努力の結果が反映されない事実は士気の低下に直結する。
極貧層や児童保護施設、もしくは「鑑別所」代わりに放り込まれた初期入学生たちに対する
教官、助教陣の指導理念と方針はシンプルなものだった。
「実力に裏打ちされたプライドを持つこと」
「あらゆる意味での体罰と理不尽な懲罰、そして学生間のいじめの根絶」
この2点である。
721 名前: 名無し三等兵 投稿日: 2006/03/32(土) 12:30:53 ID:iNYFtppf
その為、教官と助教となる人材選抜では、単純に防衛・警察関係者だけでなく
あらゆる層から集められたといえる。
その中には、旧中野学校関係者や公職追放で逼塞していた旧軍将校、下士官等だけでなく
学校というものに絶望して退職した元教師や過去に春をひさいでいた女性、元やくざまで
存在した。
彼らもまた、その能力と精神はともかく学生たちと同じく「他に行き場のない人間たち」だった。
そうして始まった訓練だったが、合理的、科学的手法で練り込まれた育成計画に対して
当初、問題は山積みだった。
完全拘束体制の元、心身共にある意味極限までの鍛錬を要求される防衛女子カリキュラムに対し
学生たちは、控えめに言っても「問題児」と「親無し子」の集団である。
事実、初期学生に対しては現在のような数人に一人ではない、「一名に付き一人」の助教が付けられていた。
何があったのかは当事者だけが知っている。
だが、教官学生共に「行き場の無い奴ら」の吹きだまりだった防衛女子の気風はその中で培われていった。
結局、卒業まで退学した学生は一人としておらず、全員がカリキュラムを全て終了した「卒業要件」を満たしての
卒業で、彼女たちが現在の防衛女子の社会的評価を作り上げていった事が全てを表しているのだろう。
753 名前: 名無し三等兵 投稿日: 2006/04/18(火) 00:34:25 ID:fjGpxcdl
防女のブランド校化の話が出ているが、その始まりは
某大手予備校が行っている、全国総合模試の成績上位校に
防衛女子校の名が掲載され始めた80年代中期からと考えられいる。
しかも、その年からいきなりであったため関連業界にかなりの衝撃を与えた。
それまでも、大学進学組が上位校に合格していなかった訳ではなかったのだが
あくまでも、校内での学習で合格しており、全国展開している大手予備校が
主催する全国模試を受ける学生がいなかっただけなのだが
(それに、学校の性格上、浪人は存在しない)
その年に赴任してきた「元・一般進学校教諭」の教官会議での熱弁と
その教官の個人的人脈で「新規校開拓の為の試験代金無料サービス」を決断した
予備校担当者による、大学進学クラス全員が校内で受けた数回の全国総合模試の結果は
各地の名門進学校の学生・担当教諭に「防衛女子校」の名を知らしめた。
当時のあれやこれやは、「サンデー毎日」のバックナンバーを見てもらえれば判るが
「中高一貫校」「全寮制の国立校」「入学金、寄付金、授業料、寮費、そのほか必要経費無料」
「特別公務員として給料支給」「大学進学生に対する恵まれた奨学制度」「卒業生の能力の高さと就職率100%」
そして、「生活保護家庭出身者や身寄りのない児童も名門家庭出身者も分け隔てしない教育・指導」・・・等々が一般に
知られるにつれ、それまで左翼教師が積極的、消極的に妨害してきた「防衛女子校」の情報開示要求と
進学希望者の増加という結果になったが、同時に一部のマスコミが数回目に当たる「反・防衛女子キャンペーン」を
行い、現在のステータスを得るためには、些かの回り道が必要だった・・・
あぼーん
師走に入って寒くなってきたが、起床後の体操でブツクサ言いながら
身体を動かしている学生とかもいるでしょうな。
「あ〜あたしらって健康的ね〜」とか
382 :
名無し三等兵:2007/12/04(火) 21:41:46 ID:c/A8vsod
防女に入学した従姉のねえちゃん。
毎年一回だけ村に帰省するんだけど、なんか凄く綺麗になってて・・・・
一緒にお風呂に入るだけなのに、ドキドキして俯いてばかり。
背中を流してくれるとき、なんか柔らかいものが時々背中に触れて
なんか悪いことしてるみたいな気分で・・・・
友達にもこんなこと言えないよな。
そんなねえちゃんに
俺がクマー
∩___∩
| ノ ヽ
/ ● ● |
| ( _●_) ミ
彡、 |∪| 、`\
/ __ ヽノ /´> )
(___) / (_/
| /
| ( つ) \
| / ) )
∪ ( \
\_)
ヽ( )/
( * )
>>383 ノ ゝ
∧_∧
(ヽ( )ノ) ∧_∧ ∧_∧
ヽ ̄ l  ̄ ./ (ヽ( )ノ) ∧_∧ (ヽ( )ノ)
∧_∧ | . . | ヽ ̄ l  ̄ ./ (ヽ( )ノ) ヽ ̄ l  ̄ ./
(ヽ( )ノ)(___人__ ) | . . | /⌒ヽ ヽ ̄ l  ̄ ./ | . . |
ヽ ̄ l  ̄ ./ ; 丿 し ( _,;*;,__ (ヽ( )ノ) | . . | (___人__ )
∧|_∧ | ∪ ∪ ; 丿 ヽ ̄ ∧_∧ (___人__ ) ∧_∧
(ヽ( )ノ) ∧_∧ ∪ (ヽ( )ノ)丿 し (ヽ( )ノ)
ヽ ̄ l  ̄ ./ (ヽ(::::::::::::::::)ノ) ∧_∧ ヽ ̄ l  ̄ ./∪ ヽ ̄ l  ̄ ./
| . . | ヽ:: ̄ー ̄./ (ヽ( )ノ) | . . | ∧_∧ |
(___人__ ) ∧_∧::::::|:::::::::| ヽ ̄ l  ̄ / ( _,;*;,__ ) /⌒ヽヽ(::::::::::::::::)ノ)
; 丿 し (ヽ( )ノ) ::::::::) | . . | ∪ ; 丿(ヽ( )ノ) ー ̄./
∪ ヽ ̄ l  ̄ ./ ; 丿 (___人__ ) ∪ ヽ ̄ l  ̄ ./::::::|:::::::::|
| . . | ∪ ; 丿 し | . . | (:::::人:::::::(
∧_∧
(ヽ( )ノ) ∧_∧ ∧_∧
ヽ ̄ l  ̄ ./ (ヽ( )ノ) ∧_∧ (ヽ( )ノ)
>>325 >しかし、「ガーデン」ですが米さえあって寒くない持期なら充実した長期野外生活が
>おくれそう。
>夏季休暇のときとか、寮を出てこっそり滞在するのが昔居たかも。
塩と醤油と味噌と酒を忘れてるぞw
しかし、これで防女敷地内に秘密の温泉が涌いていたら住み着けそうだ。
何年か前、陸自の某部隊が国立公園内の温泉に勝手に湯治場をこさえて
ばれて大目玉クッテタよなぁ・・・・
387 :
名無し三等兵:2007/12/05(水) 19:25:13 ID:Ky2nyBap
>>382 そんな坊主に妙に優しい、周辺も含めた青年団の面々・・・
酒癖と言っても色々あるが、一部社会的な問題になっている未成年の飲酒。
己の限界や体質を弁えない為か、成人後の酒癖とは別の意味で
色合いが異なり、本人や周囲の者に多大な被害とトラウマを発生させる。
例えば、某両用のお嬢みたいに大量のケーキを肴に日本酒を飲むとか。
(これを見て帰る客が続出し、両用が飲みにいける店は徒歩帰還範囲に存在しなくなった)
さて、特に名は秘すが現在三年生の某学生。
普段は外見上素で目つきが鋭く、胸周りが豊満と言うこと以外、言動・能力共に、目立つ人間ではないのだが、
破目を外さない限り飲酒が黙認される三年生後期から、上の両用のお嬢を含めた要注意人物の仲間入りをはたした。
見てる分には(はたまた、ある種の人間には)全く問題ない、その「困った」酒癖。
泣いたり暴れたりではなく、酒が入ると色々と愛想よくなる(意訳)タイプなのだが・・・
物事には限度とゆーものが存在する!
「抱きつき癖」と「キス魔」と言う、娑婆の大学の合コンでは大歓迎されたであろうその酒癖。
しかも、フレンチではなくディープで対象が「堕ちる」(落ちる・墜ちるでは無い!念のため)まで
容赦が無い「荒業」は、被害者たちが一様に口をつぐんでいた為、危険人物として周知されるまで
二桁を超える犠牲者を出し、「絶対!酒を飲ませてはいけない娘!」と言う危険人物の仲間入りをした彼女だが
困ったことに、酒の味が忘れられず、独りで飲むのも寂しいらしく、仲間はずれにするわけにもいかない為
「洗礼」を受けた者や、カレシ持ち、経験済(何を-w)たちは「あれは事故!オトコ以外はノーカンよ、ノーカン!」と開き直ったが、
「荒業」の詳細な内容を聞いた”素人(笑)娘”たちは、「絶対!」近寄らなくなった為
酒の量が心もとなかったり、予算に制限がついたり、腕っ節に自信がある面子が集まる飲み会ではそれなりに珍重されている。
∧|_∧ | ∪ ∪ ; 丿 ヽ ̄ ∧_∧ (___人__ )
(ヽ( )ノ) ∧_∧ ∪ (ヽ( )ノ)丿 し
ヽ ̄ l  ̄ ./ (ヽ(::::::::::::::::)ノ) ∧_∧ ヽ ̄ l  ̄ ./∪
| . . | ヽ:: ̄ー ̄./ (ヽ( )ノ) | . . |
(___人__ ) ∧_∧::::::|:::::::::| ヽ ̄ l  ̄ / ( _,;*;,__ ) /⌒ヽ
; 丿 し (ヽ( )ノ) ::::::::) | | ∪ ; 丿(ヽ( )ノ)
∪ ヽ ̄ l  ̄ ./ ; 丿 (___人__ ) ∪ ヽ ̄ l  ̄ ./
| . . | ∪ ; 丿 し | . . |
(___人__ ) (___人__ )
∪ ; 丿 ∪ ; 丿
ミ`ー‐、
`⌒丶、'ー-、_ + 十
 ̄\―ヽ._ 二_‐-
\ \  ̄ ‐-  ̄二二_ ―_,r'⌒ヽー、
 ̄\ ̄ \‐- ╋__..ニ -―― ´ ̄ __... -―一┘
+ ニニ ー--\ ⌒Y´ ̄ `丶 __,. -‐二´  ̄ ― +
 ̄\ ! =,. -‐ 二_ /ヽヽ
_ ヽ.._ ノ /ヽヽ \
 ̄ 〉 ー- ノ三二 + \ _
十  ̄―/ ,' /二  ̄ _ _ ∠、
ニー/⌒∨ / 二/ /⌒'l  ̄ ∠、 oノ
_ / l /二 / ,イ |二_ oノ /
/ /| / .ノ 〈. ′ / | _|__ ╋ / /^ヽノ
 ̄_/ _/_ヽ_, .__,/ | |_ /^ヽノ
彡ニ ,ノ __( )_ 〈__ 三ミ +
+ `⌒  ̄∨ ̄∨ ´ 坊主よ頑張れ!
390 :
367:2007/12/06(木) 21:08:46 ID:???
>>369 ありがとうございます
前スレにあった地震ネタのSSや荒屋の血統や鳳玲子の生みの親も
369氏ですか
>>372 過去の話で強襲科の学生が京都まで遊びに行く話が出ている
賞与が出たときね。
それ以外は、金もヒマもないし
手続きと許可がめんどいから防女の敷地から
ほとんど出ないんでしょうなぁ・・・
>>333 >「貴様は…カレシがいるのか」「ハイ」即答する彼女に驚くリン
>「制服姿でデートすると喜びます。何でも『脱がす楽しみが増える』そうです」表情一つ変えずにサラッと流す彼女に、リンの顔が少し赤くなった
>「え…そ、その、一つ聞いていいか?カレシとはどこまで進んで…」
>「もちろんセッ」「ストップ!」耳まで赤くしてリンは彼女の言葉を遮った
ヤンジャン連載中の4コママンガ「妹は思春期」に、カレシと特殊なプレイを楽しむ
見た目美人な妹の友人キャラがおってな・・・
れんそーしました
>「もちろんセッ」「ストップ!」耳まで赤くしてリンは彼女の言葉を遮った
莢「なるほど、制服着させたままバレーのセッターをやらせて、汗をかいたら制服脱ぐのを手伝ってくれるんですね。ちょっと変態だとおもいます><;」
タマ「ナニカノ特殊訓練デショウカ?」
こんなにウブなリンを純粋に抱き締めてやりたい
誤解されて撲殺されそうで怖いが
↑
防女在学生の耳年魔って、どの程度のレベルなんだろ?
しかし、田舎から出てきている娘さんの方が、経験が早いという訳でも
ないんだろーな・・・
398 :
555:2007/12/07(金) 00:17:49 ID:???
半分ほど書いた
LSになった…(既に16レスだ)
出すべきか、出さざるべきか…
タイトルはBroom SistersV Dr.MADとの逆襲です
そこまで書いて(なおかつ、ここで宣言して)出さないと言うのは何です?
焦らしプレイですかな?
(上の妙な学生のネタに引きずられそうだ・・・)
400 :
555:2007/12/07(金) 10:53:54 ID:???
>399
前々作が100KB超えていた
レスが90以上あった
本スレの残はあと290KB程度
というのが大きな理由です
あと、
・住民の皆様に迷惑でないのか?
・大量投下の荒らしと同様ではないのか?
・他の勇者の投下を待つべきではないのか?
・「お正月大作」にすべきではないのか?
なんかがあります
個人的には
12月連休に「作中登場現地の取材敢行&B級グルメツアー」
という馬鹿げた予定も立ててるので、投下はしたいと…
小生は投下を楽しみにしています。
ところで、スレ残をどうのような方法で計測してるのですかな?
ご教授いただければ幸いです。
>>369 学園祭の展示降下に出てきた小松アキラの苗字の小松の地名も
石川県にありますね
次は金沢や羽咋、津幡、輪島が出てきそうだ
404 :
名無し三等兵:2007/12/07(金) 22:18:31 ID:kGb6Ydxl
防女に来るのは開学以来、家庭や本人の事情もちが大多数を占めるが
家庭にも本人にも全く傷が無いとある学生。
入学した目的は「夢をかなえる為」
平凡な中産家庭で親や周囲の愛情にも不足せず、
入学の際は、両親・学校諸々と色々揉めたが、それら全てを跳ね除け
入学した彼女の夢は「宇宙飛行士になること」
確かに、体力知力を初めとする能力を身につけ、キャリアステップや国家中枢への人脈構築を
単なるそこそこ裕福な中産階級の娘が望むなら、防女以上の教育機関は国内には存在しない。
近年、時たま、こういう学生が入ってくるようになった。
やがて大戦前に学校ごと時空転移して日本を掌握するわけですね
「ガーデン」ネタですが・・・
以前、読んだコラムで卵を産めなくなって廃棄扱いで一羽10円で買ってきた
鶏たちを、潰すのも忍びなくて、庭先の廃バスを巣にして放し飼いしていたら
最初は雨の音にも怯えていたのが、だんだん元気を取り戻し、また卵を産むようになり
ヒヨコも孵って、半野生化しました・・・と、言う話を思い出した。
で、卒業前に色々植えて出て行ったり、魚を放流していったりという話もあるのだから
廃棄ブロイラーを、そのうち潰して食べるつもりで廃バスか廃トランクを住処として
猫やカラスから襲われないように飼っていて、そのまま卒業していった某学生。
ウサギと同様、半野生化しており卵もとれるし、たまに水炊きの材料にもなってくれる
優れもの。
「・・・あたしらも、何を残していくか考えないといけないわねぇ」
407 :
212:2007/12/07(金) 23:10:45 ID:???
>>390 そうです
ちなみにリンは最初に書いたSSの主役でした
もうかなり昔のような気がする…
>>400 取材という名目の旅行ですかな?
いいなぁ…
LSの投下、期待してます
なんか軍板も低レベル化してきたな。
初等教育をちゃんと受けて無いんじゃないのかと疑いたくなるよ。
今日日、大学生バイトも掃除すらろくに出来ないからなあ。
入学したての学生もベッドメイクやなにやら苦労するんだろうね。
となにやらSSのネタでも思いつきそうな感じ。
>>406 桃栗三年書き八年、梨の馬鹿めが十五年と言う言葉もありますから
植えて出てった卒業生の次の年に入学した学生が、実を味わうことなく
ずいぶんたって、雑木だと思われていた木に実がなることもあるのでしょうね。
梨って十五年か・・・
卒業生が助教にでもなって戻ってきても、まだなってない事があるかも
413 :
367:2007/12/08(土) 15:09:39 ID:???
>>407 ありがとうございます
昔のSSを読んでみると332氏の書いたと思われるものは多いですね
イブの大追跡やバレンタインもの、ガールミーツガールやディーナの産みの親も
あときゃっとふぁいとも332氏の作品ですね
というかきゃっとふぁいで初登場した源田さつきと川野辺ミキが鳳玲子登場のSSに再登場している
荒屋の決闘にきゃっとふぁいとに出てきた氷室忍が再登場しているなどの点
あと彼女たちは大量SS投入氏以外はまるっきり興味を示していない
(リンとカレンの憲兵隊コンビは怪談話に登場しているが)
今、SSを考えていますが、332氏の作品に登場した人物を利用します
あと332氏以外の書いたSSに登場した人物も使用するつもりです
性格が変わっているかも知れないのでその点はお許しください
414 :
555:2007/12/08(土) 21:00:01 ID:???
書いて投下します!
「取材」名目の旅行があるので、
マジで「お正月作品」になりそうです
415 :
名無し三等兵:2007/12/08(土) 22:11:59 ID:upjTfxR/
wktk
あぼーん
417 :
名無し三等兵:2007/12/09(日) 02:43:16 ID:undCAe+1
時たま(娑婆の出現比率よりかなり低いが)入学してくる・在学中に目覚めた
真性百合の学生の話とか。
色々独りで悩んでいたが、カミングアウト後はそれなりに受け入れられている。
>>1みたいなことを空想している奴って何なんだろうな
>>417 真性はさすがにヤバいが
バイならまだ受け入れてもらえるかもね
え〜い!それよりキャットファイト変の続編の年内投下は無しなのか!
あと、クリスマスドロップだが今年のクリスマスも空中で過ごす予定なのだろうか?
こちとら待ち遠しくて昼も良く眠れないというのに・・・・
>>420 ここだとソフトまでだぞ
ハードだとエロパロ板の範疇になる
以前、防女のクリスマスで憲兵隊長が、禁断の関係に走った二人を
生暖かい視線で見てたような記憶が・・・
中東紛争等で、イスラエルじゃ女性兵士を最前線で使っていた時期もあったが、
ある理由により部隊が保てないので撤廃。
戦闘中に同僚が死ぬと、女性兵士は泣いて攻撃も撤退も出来なくなるんだそうな。
性差別主義者でもないが、どんな状況であれ女は最前線にだすな。
?
共産圏とか第三世界の武装勢力とかで女性兵は
そんなに珍しくなかったような気が。
あと、防女卒は一人当たりの育成費が半端じゃないくらい金かけてるから
一千五厘みたいな消耗をやったら、それやった人間、天下り先無しで
首が飛ぶと思うぞ
は?最前線の意味わかる?
>>424 女同士で恋愛させたら部隊が崩壊するじゃねーか。
オレが聞いた話だと
イスラエルでは女性兵が撃たれると、周りの男達が助けに入って余計に被害が出た…
ってのが女性兵を最前線から下げる要因になったとか
女性にいいところを見せようとするのは万国共通なんだな
WW2のイタリア軍に女性兵士がいたら、イタリア軍は最強だったかもしれん
兵士でなくて将校だろ?
どう考えても。<イタリア
>>423 誰か、恋人同士になった学生の話とか書きませんか?
憲兵隊長の作者さん、どうです?
432 :
555:2007/12/10(月) 12:05:33 ID:???
設定で質問
防女本拠地は舞鶴だけど、各地にキャンパスがあるのだろうか?
正統スレログには、東京から数時間の場所にキャンパスがあるとあるんだが…
ぶっちゃけ統合運用科は関東にあると思いこんじゃったんだな…
↓関東にあるという根拠となったレス
73 名前:市ヶ谷の飲み屋で聞こえてきた話(7) [sage] 投稿日: 03/09/30 04:58 ID:???
(省略)
「東京からX時間だろ?あの学校。アイツらが本気になったら、東京を守るのは
極めて難しいんだよ。・・富士教導団が年中張り付いてるが、マトモに戦ったら
教導団だけでは苦しい。というよりも、数時間も持たないとさえ言われている。
だもんで、オレたちも演習と称して、毎年関東に陸自部隊を集結させてるわけだ。
今年はほら、さっきの生徒会長発言もこれありで、海自も動員することになってさ、
海幕はカンカンだよ。インド洋のローテーションが不可能になるって」
誰か教えて下さい
無いよ。
上にもあるけど、(
>>157) 本校と演習場と卒業試練関係の施設のみ。
その設定は、舞鶴が本拠地と決定される前のものなんで。
・・・が、「卒業試練」関係施設の規模とか内容とかは未設定なんだな。
とりあえず、そういうことで。
>>432 舞鶴だって東京から4〜5時間で行ける
彼女たちはC-1やC-130やCH-47を持っているのだし
いざとなったら強襲、両用、諜報など特殊戦科のメンバーを
都内に降下させて、占領することができるかもしれない
そういえばこの
>>432が引用したSSでは
長官がお忍びで防衛女子校を視察し、学生に殴り倒されたなんて話がある
そこで、学園祭に大臣が視察し(作業服を着用)そこへデモジャンプを終えた
強襲科メンバーを見つける、声をかけるだけでなく、胸を触ってしまう
そして触られたほうは大臣を倒す、当然、隠密活動しているので殴ったほうは用務員のおじさんと思っている
そして学長室や警備本部が大騒ぎになんていう話を思いついてしまった
あくまでも、それはネタだろ?
新聞も読まない底辺校じゃないんだから。
436 :
名無し三等兵:2007/12/11(火) 00:49:19 ID:jGEcd1VX
長期校外研修の名目で海外とかで、偽造した経歴で
諜報活動のイロハを学ぶメイド科学生の話とかが読みたいです。
過去スレに、閉職の冴えない、やもめのおっさんのとこに
やってきた住み込みメイドの話とか、本人も身寄りがなくて
幼くして亡くなった弟を思い出して、奉公先(潜入先)の
母が居ない子供に本気で愛情をそそいで、撤収時、
断腸の思いだった話とか。
・・・でも、ズゴッグが主役だったらいい話になっても
リリカルな話にはならんだろうな
>>436 ズゴックのソレ系の良い話は過去スレにアップされてなかったっけ?
ズゴッグじゃなくて、薄幸系な淑やかな美少女(外見)で見たいのです。
>>434 >>435 まあ大臣が用務員の制服とサングラスで変装していたら
わからないはず
あと強襲科や両用科のメンバーは訓練に明け暮れているので
意外と新聞を読んでいないと思う
とりあえず、防女学生にアホの子はいないと言っておく。
と、言うか現在の学生は進学校でも新聞って読まないのか?
テレビもろくに見れない防女の生活でそれは致命的だろ
(ネットはもって出来ません・・・)
>440
ぶっちゃけ、福田と阿倍、麻生、小沢、管、ポッポとミズポ以外の政治家の顔は
わからん
ましてや作業着を着てたら完全にわからんと思うが
空気読まずに投下
女性の見た目って髪形とか化粧とか、話し方や立ち振る舞いを
かえるだけで、物凄く変化する・・・と言う事実は、アイドルのデビュー前・後とか
オフに地味目で歩いても気づかれないとか、水商売のオネエサンたちの
営業中・プライベートとかの落差等々で色々語られているが、かように「化粧は女の戦装束」と言う
言葉があるくらいオトコには到底真似できない技を基本実装しているのがオンナと言うもの。
・・・防女の場合は、その道のプロが仕込む変装・偽装技術も加味されるのだが。
で、とある事情で法務省検察庁所属のOG経由で「協力」することになった某学生。
と、言っても死ぬの生きるのといった危険な任務ではなく、二割くらいは青田買いに近い
「訓練された」その年ごろの女子を2ヶ月程度の期間、完全拘束での潜入が必要と言うことで
白羽が立った・・・・のだが、偽装が零細芸能事務所に所属する売れないB級アイドル。
「露出しても、深夜スポットのCMに出れれば御の字だから」と言われて、そっちの方は
あまり心配せずに業界に入ったのだが、マネージャー役が不慮の妊娠で「売れる必要も無いし」と
雇われた、事情を知らない短期契約のおねえさんが大張り切りで・・・・
「アタシこれからどうなるんだろ・・・」
と、言うスラップステック・コメディねたがどっかから降ってきました。
興味がある方は使ってくだされ。
>>434 防衛大では一応、幕僚長、長官(大臣)、副長官、総理大臣の名前を覚えさせられます。
でもそれは1年だけですんで。
お忍びで現れた幕僚長をはっ倒した上級生、
(入校当初に覚えさせられたため)顔を見て唖然とする下級生、
「し、新聞で見るのとはやっぱり違いますね…」とごまかしきれない感じで。
>>443 いろいろ教えてくれてありがとうございます
防衛大学校でもそういうことがあるのを知りました
445 :
名無し三等兵:2007/12/12(水) 22:03:09 ID:TvgOyCkw
本当にあったわけではないよな?
なんか、日本語読解力に支障をきたしたような気が・・・
446 :
名無し三等兵:2007/12/13(木) 22:07:07 ID:uK0j4UG9
だれぞ「ガーデン」ものとか、リリカルメイドものでSS書く勇者はおらんかね?
それともクリスマスに大量投稿されるのだろか。
今頃だったら、そろそろ「卒業試練」に入った第一陣がおるかもなぁ。
で、暗くなる前にそろそろビバークの準備をと今夜の寝床を探したら
いきなり、練炭とかの集団自殺現場に遭遇。
規定により無線で連絡したけど、時間的に処置担当と現地警察が来るのは
明日の朝。
そして、日が落ちるのが早いので、もう移動するわけにもいかない・・・・
で、一晩、樹海の中で死体たちと共に夜を過ごすことになったのだが・・・・
これで、怪談が一作できそうだなぁ。
448 :
名無し三等兵:2007/12/14(金) 23:35:03 ID:3TvKUa9a
>>286のような「山の怖い話」と絡めたら
夜中にトイレに行けなくなるような恐怖譚が出来るかもしれん・・・
449 :
名無し三等兵:2007/12/15(土) 12:16:46 ID:gCx4EEBH
七校目
631 名前: 名無し三等兵 [sage] 投稿日: 2007/10/03(水) 18:16:55 ID:???
954 名前: 名無し三等兵 投稿日: 2007/07/16(月) 11:55:04 ID:RDH1AyRO
メイド科とかで、シンジケートの情報を本人自覚無しに握って
女子少年院に入った輩から情報を引き出す為に、法務省経由の依頼で
適当な罪状を捏造して潜入するのとかもいたりして。
でもって、メイド科だから強襲科と違いカバーストーリが
「家出して援交相手を探してホテルへ行って金だけ奪って逃げてた」という
一見おとなしめの少女。
身の上話で防女では珍しくもない悲惨な幼少時の境遇を語って
それなりに受け入れられて・・・・
でも、任務を果たしたら二度と彼女らとは会うことは無い。
これが、できる精神力があるからメイド科(諜報・防諜課程専攻所属)学生
なのであって。
675 名前: 名無し三等兵 [sage] 投稿日: 2007/10/06(土) 12:21:13 ID:???
>>631 ↑
これを読んで思い出したのが、和田慎二の「大脱走」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E9%80%83%E4%BA%A1 プレ スケ番刑事的な話だが、
>>631の防女防諜課程専攻学生が
活躍する話と繋がる繋がる。
今まで、忘れていたなぁ・・・
841 名前: 名無し三等兵 投稿日: 2007/10/21(日) 09:57:28 ID:jF0kbgR9
防衛女子に入学する少女たちだが、結構幅広い社会階層出身が多く
開学からしばらくの間言われてきた「他に行き場の無い子供たち」だけでは
なくなっている。
その大部分は、規定の入学審査を経て入学するが、一部、リクルーターの
スカウトや、政治的理由、社会的(つまり、検察庁とか警察の偉いさんが見返りを求めずに
骨を折った)等でここに来た学生も毎期”必ず”存在する。
そうして集った少女たちだが、これは教育・法曹・治安関係者全ての暗黙の同意として
娑婆に居続ければ、必ず何かしらの「逸脱」をしていたものがそれなりの比率を占めている。
娑婆の社会秩序と人間関係に安らげない者たち・・・なのに規則と命令が多くを占める
防衛女子の生活にすんなりと適応し、自分を磨くことに生きがいを見い出し、生涯の友を
ここで作る。
そういう人間全てを防衛女子が掬い上げられるわけではないが、彼女たちは
掬われなかった同類と将来、敵対する可能性を内包しつつ、今は幸せに過ごしている。
狼の本性はどこまでも狼
羊にはなれない
>>434 このネタでSSを考えているが
うまくまとまらない
332氏の生み出したさつき・アヤ・ミキたちが抽選会の1等当選番号を持って
降下してきた後、控え室に戻ろうとしたときに、カメラマンに変装した大臣が
ミキの胸を触ってしまい柔道技で大臣を倒してしまうところまでは
考え付いたのだが、校長や憲兵隊長を出すタイミングで壁にぶつかってしまっている
微妙なネタですねぇ。
基本的に、準公務員である国立学校の学生が
どのような理由であれ、校外の「民間人」に暴力を振るったとなれば
問題でしょう。
頭が良い(意訳)娘がそれなりの数を占めるんだから
オイタに対する排除・報復はもっとエレガントにやらないと。
殴られるとその時痛いだけですが、社会的制裁の結果は
残りの人生と家族にまで波及するのです。
454 :
名無し三等兵:2007/12/16(日) 14:58:40 ID:Uigkbvk9
455 :
555:2007/12/16(日) 15:13:55 ID:???
2連続で名指しされたので(笑)
>453
資料を集めるのが結構大変です。なにより文献買う費用が…
あと、地方の図書館にしかない文献をいかにして集めるか…
○○教育委員会編とか、○○役場編なんてのは基本的に貸出禁なんです
今回もコレで困ってます
>454
日本なら首のないライダーが走り去るだけで十分怖いと思います
洋の東西で「恐怖」の感じ方が違いなんでしょうか?
日本の場合、直接的な恐怖でなく、自らのが創り出す恐怖が大部分を占めて
いるんじゃないかと…
…今回はギミックは少ないかも知れません
453なら公立図書館で希望を出せば読めると思うけど?
あぼーん
|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||
|| ○荒らしは放置が一番キライ。荒らしは常に誰かの反応を待っています。..||
|| ○重複スレには誘導リンクを貼って放置。ウザイと思ったらそのまま放置。||
|| ○放置された荒らしは煽りや自作自演であなたのレスを誘います。 .||
|| ノセられてレスしたらその時点であなたの負け。 .||
|| ○反撃は荒らしの滋養にして栄養であり最も喜ぶことです。 .||
|| 荒らしにエサを与えないで下さい。 Λ_Λ シャキーン ..||
|| ○枯死するまで孤独に暴れさせておいて \<Ф♯Ф> 頭のおかしい人は相手しない。
|| ゴミが溜まったら削除が一番です。 \⊂⊂ | これキホン。 .||
||___ ∧ ∧__∧ ∧__ ∧ ∧____ | ̄ ̄ ̄ ̄|_______||
( ∧ ∧__ ( ∧ ∧__( ∧ ∧  ̄ ̄ ̄ ̄
〜(_( ∧ ∧_ ( ∧ ∧_ ( ∧ ∧ は〜い、先生。
〜(_( ,,)〜(_( ,,)〜(_( ,,)
〜(___ノ 〜(___ノ 〜(___ノ
459 :
名無し三等兵:2007/12/18(火) 04:25:12 ID:JFf2TwJ+
この季節だから、風邪とかで課業を休んでいる学生もいると思うけど
学内医療棟がどんな場所だか気になる
現在のSS書きの皆様の沈黙は、クリスマスの大量投下の先触れと
考えてよろしいですか?
そう思いたいな
>460
専ブラ(ABONE)の情報によると、スレ残は268KBなんで、大量投下で
終了する可能性がある
それはそれで楽しみ
462 :
名無し三等兵:2007/12/19(水) 11:05:30 ID:65zUBZlP
クリスマス前夜に
>>446ネタの怪談が投下されたりして。
「アタシはカレシも居ないし、卒業試練みたいなメンドクサイ義務は
年内にさっさと終わらせて、年が明けたらこつこつ貯めた貯金で
南の島へ卒業旅行!」と、例年数人存在するクリスマス〜大晦日間の
単独踏破試験に志願した某学生。
だが、血の凍るような恐怖の一夜が待っていようとは予想もしていなかった・・・・ とか
Xmasモノ…
アイデアはあるけど、書く時間が無いorz
>>423 「約束」というSSで「レズ行為を憲兵が摘発した」というのがあった。
「まゆぱと」でも、女の子同士が……しているところを見つけて警笛を吹くというのが出てくる。
466 :
名無し三等兵:2007/12/20(木) 02:20:24 ID:DHlt3xYg
単に仲の良いおにゃの娘と、肉体関係アリとの境界は曖昧だからな。
ところで、防女でもトイレタイムの連れってあるんだろうな
女性に言わせると、あれはもう本能だそうだから。
私生活を含めた24時間フルタイムの拘束体制下で
肉体関係まであるなら、それこそ「表向きは仲が良い友人」で
たまの休暇とか休日に・・・・ではなかろうか?
・・・・でも、防女在学生(多く見積もって)700人で
真性、かつ同類のカップルまで見つけることができるのは
居たとして数人いれば多いくらいではないだろうか?
校外にカノジョが居る可能性の方が高いような気がする・・・・・
(と、ゆーか別れた時に揉めそうな同窓は対象外にするくらいには
頭が良い学生がデフォかと)
寮だが、一学年平均100名強で高等部(三年生)進級時より
二人部屋になるが入学直後の六年生では一年間六人部屋での
集団生活で、全体行動と連帯責任を仕込まれる。
五年生と四年生は四人部屋。
三年生の部屋割りだが、同じ専攻になることはないため
他専攻との人脈構築や私的な交友関係の促進を期待されており
また、専攻別に校外活動や中期訓練があるため、タイミングによるが
ほとんど独り部屋として使っている学生も何割か存在する。
六年生時は学年全てが一つの建物(寮)で生活するが
五・四年生では、複数の建物が割り振られ
三年生進級時からは、寮自体が防女敷地内にバラけることで
それぞれ寮風が異なったり、クラスや専攻等とは別の先輩後輩関係を培うなど
独自の伝統を育んでいる。
469 :
名無し三等兵:2007/12/21(金) 17:19:27 ID:zqsazmXt
今晩あたりからSS投稿が開始か?
>>465 禁じられた遊びや夜歩くでは
風紀委員の先輩・後輩が危ない行為をしている
>467
私生活を含めた24時間フルタイムの拘束体制下で
肉体関係
まで読んだ
472 :
名無し三等兵:2007/12/22(土) 02:42:44 ID:UnTChdXp
夜間訓練とか休日無しの三週間ぶっ続けとかあるだろうから
「寝れるときに寝ておけ」となるだろうな。
具体的には、バスや電車での移動時、六年生のお嬢さんたちが
娑婆の娘たちとあんまり変わらんのに、上級生になると
必要ないときは全員寝ているとか。
結構不気味な光景かもしれん・・・
SS投下希望
474 :
名無し三等兵:2007/12/23(日) 11:03:42 ID:fiToGNzR
KGBの見た日本 レフチェンコ回想録
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/4821310201.html 第4章 スパイ天国、日本
”日本では絶対に捕まらない”と豪語するKGB
日本がしばしば「スパイ天国」と呼ばれることをご存知の読者は多いことと思う。これは実のところ、
理由無しに言われていることではないのである。日本人は比較的たやすく他人を信用してしまう性
質だし、外国諜報機関による秘密諜報活動に対する警戒心はほとんど持ち合わせて居らず、おま
けに日本政府は”全方位的姿勢”を外交方針の基本に据えている。そのため、日本における諜報
活動は、世界中のどんな国より危険が少なく、実りが多いのである。特に世界の高度技術(ハイテク)
の最先端を突っ走っていることで、日本は外国の諜報関係者にとって、ソフト・ウェアとハード・ウェア
の両面で願ってもない”技術の宝庫”になっているのだ。それに、アメリカとの間に緊密な関係が存
在するため、日本は極秘事項に属する戦略的情報をふんだんに入手するソースにもなっているの
である。
(中略)
外国の主たる諜報機関や防諜機関についての講義を聴いても、日本のそういう機関の話が出てこ
ないのには驚かされた。私の所属する少人数の日本グループだけは、教官からこの問題について
簡単な話が聞けた。
つまり、日本には事実上、諜報機関と呼べるものが無いというのである。
私はびっくりしてしまった。内閣調査室は主として情報の収集と分析を任務とする機関なので、諜報
組織とは呼べない。それに警察庁と警視庁には防諜班があり、その一部は日本におけるソ連の情報
収集を監視しているが、「KGBは、ソ連のスパイが逮捕されたり国外に追放されたりすることを全く心
配することもなく、日本で重要な情報を集めることが出来る」と教官は微笑を浮かべながら豪語する
のだった。
自衛隊の「情報保全隊」新設、復活折衝で決まる
自衛隊の重要情報や設備などの防護を担当する「情報保全隊」(仮称)の新設が来年度予算案を巡る22日の石破茂防衛相と額賀福志郎財務相の復活折衝で決まった。
海上自衛隊の衛星通信統制機能の整備費は1億3700万円が盛り込まれた。防衛費は総額で4兆7796億円(前年度比0.5%減)となった。
新設する保全隊は966人規模。イージス艦情報の漏洩(ろうえい)などが相次いだことを踏まえ、陸海空にばらけている隊を集約する形で再編し、機密保持機能を高める狙いだ。
局長級折衝では、自衛隊演習場周辺の学校などへの防音工事費に1億300万円を上積み。
F2支援戦闘機が米軍の空中給油機から給油を受ける試験飛行費など4300万円が復活した。(21:02)
555さんSS投入をお願いします
478 :
555:2007/12/23(日) 20:36:36 ID:???
>476
進捗率80% つ〜か、取材(という名前の)旅行中です
投下は年末です
>>478 ありがとうございました
誰か、クリスマスもしくは冬休みネタのSSをお願いします
例えば冬休みの訓練納めの話など
強襲科だったら降下納めや射撃納めの話が出てきてもおかしくない
12/29位からの投下になるんだろうか?
参戦表明が欲しいところだ
481 :
555:2007/12/27(木) 19:05:24 ID:???
「ほぼ」書き上がった
100KB前後…400字づめ原稿用紙で130枚前後の長編になっちゃった…
482 :
名無し三等兵:2007/12/27(木) 22:20:57 ID:Ui+qxTR7
むしろ来年の夏コミかなんかイベントで売れる量じゃねえかw
>>130枚前後の長編
防女SS専用スレを立ち上げるというのはどうだろう?
そこにはSSのみにして、感想その他はこっちに書き込むということで。
485 :
名無し三等兵:2007/12/28(金) 19:29:23 ID:DKBF8HQW
>防女SS専用スレ
それをやると停滞期に、どちらのスレも落ちる可能性が。
SSの方を軍板に置いたら、また「板違い荒らし」が文句つけてくるだろうし
旧南北朝時代のようなことはやらないほうが良いとおもう。
486 :
名無し三等兵:2007/12/28(金) 19:32:58 ID:DKBF8HQW
あと、今回のアクセス規制騒ぎでクリスマスSSの投下が
全く無かったな・・・
今からでもお願いしたいのだが。
クリスマス・ドロップの完結編とか。
あと、年末にかけてきゃっとふぁいとの読みきりとか期待してしまいます
487 :
555:2007/12/28(金) 23:12:13 ID:???
どうすればいいんだろ?
488 :
名無し三等兵:2007/12/28(金) 23:12:48 ID:jjFcmX7o
>>1 偵察術や尾行術も卒試に加えて。女性は結構うまいよ
>>487 ”ここ”に投下すべき。
初代スレから参加しているが、複数に分かつほど
多くの人間が関わってはいない。
ただ、一括投下ではなく、例えば一週間くらいかけて
連載のように投下すれば良いのではと思う。
491 :
555:2007/12/29(土) 11:11:43 ID:???
10ずつ投下します
492 :
555:2007/12/29(土) 11:12:25 ID:???
Broom SistersV
Prologue(1)
移動体研究会
「貴女達に会長就任をお願いしたいんだけどな?」移動体研究会会長(統合運用諜報科1号生)が瑞樹と瑞穂に告げた
「私達は2号生になってからの非正規入会者ですよ?機械のこともよくわかりませんし、第一、みなさん反対されてません?」いきなりの申し出に狼狽しながら瑞樹が問い返す
ごもっともである。6号生からの叩き上げで怪しいスキルフル装備の古参会員がウジャウジャいる中、こんな人事を行うと普通は大騒動になるはずだ
瑞樹の反論に会長は笑って答えた
「SISの特殊車両と大立ち回りやって、ドマーニ1号車※1を乗りこなす人間が会長に推挙されない方がおかしいわ?それに『寄贈』の件もあるしね」※2
完全な誤解だ。『寄贈』は先方(SIS、NATO)の都合と厚意以外の何者でもない。SISの特殊車両云々に至っては、一緒に秩父までドライブしただけで、大立ち回りなどというレベルではない(と思う)
「移動体研究会の会長は、統合運用科1号生から選出される事になってるの。でもって、予算獲得折衝やらその他事務系の面倒な事はぜ〜んぶ会長の仕事なのよね」
「それって…ビンボークジってヤツですかぁ?」
「正解!私なんか『公明正大』な方法で会長に選ばれたもん…」
「公明正大な方法って?」
「アミダクジよ」
「…今気づいたんですが…もしかして…移動体研究会の2号生会員で統合運用科員は私達だけ…なんですか?」
半ば押しつけるように「名誉会員」に推挙された背景がおぼろげながら見えてきた…
「当たり!大規模サークルの事務系をきっちり押さえるのは統合運用科員以外は考えられないしね。それに貴女達には抜群の『実績』があるわ」
※1.Krauzer Domaniのエンジンをスケールダウンし、中免対応にしたもの
過給器付き1号車(3気筒公称75PS)と、過給器なし2号車(4気筒公称53PS)がある。1号車の出番は少ないが、2号車は学外の連絡用に活躍中。1号車は400TB、2号車は400NAと呼称されている
※2.SISからヴァンキッシュV12、NATOからAMGハンマーを瑞樹・瑞穂が譲り受けたが、2人はこれを移動体研究会に寄贈し、これが縁で移動体研究会の名誉メンバーとなった
493 :
555:2007/12/29(土) 11:15:41 ID:???
Broom SistersV(2)
Prologue(2)
用意周到に搦め手で来たか…インペリアルクラウン※の貸与も、ドマーニのテストライディングも実績作りの一環ってことね…自分の所属科なのだが、統合運用科とはホント恐ろしいところだ…この状況ではもぉ断れまい…
「毒を食らわばそれまで(微妙に違う!)」という諺が頭の中に浮かんだ
「…お断り…できません…よね…?」…悪あがきをしてみよう…
「拒否した場合は、会長命令で就任して貰うから別にいいけど?」悪戯っぽい笑いを会長は瑞樹に投げた
やっぱ、駄目か…ええい!
「中沢2号生。移動体研究会会長職を拝命させていただきます」ここはお礼奉公をするべきだろう…畜生!アタシタチは律儀なのさっ!
「助かるわ!無理を聞いてくれて!それじゃ明日から実務の引き継ぎを行うのでよろしくね!」
「き〜ちゃんカッコイイ!」
「アンタも一緒よ!」
「エ?ソウナノ?」
引継は激務だった。各種事務に加え、開発委託企業担当者との挨拶、新年度部内予算獲得のために早くも動き出した部内各派閥の横槍の受付・調整、学生会役員・協力関係のサークルへの挨拶ともぉ、無茶苦茶である
1ヶ月はかかりそうな業務なのだが、奮闘の甲斐あって20日足らずでほぼ、引き継ぎを終了させることができた。統合運用科員の事務処理能力は半端ではない
新旧の引き継ぎを要する業務はあらかた終了。あとは2人で片づけなければならない案件だけだ。残務が少なくなるにつれ、無駄口を叩く余裕も生まれてくる
「大統領並の忙しさだったね…なったコトないけど…」瑞樹が引継事項の書かれたノートを整理しながらつぶやく
「なんでワタシも一緒なの?き〜ちゃんが会長なのに〜」わかっちゃいるけど文句が出る。何せ忙し過ぎだ
「逃げようたってそ〜はいかないわよ!私達は運命共同体なんだから…明日から学外顧問への挨拶かぁ〜」
「顧問のスカウトが1件残ってるヨ『万難を排して招聘すべし』ダッテ…」瑞穂は来年度計画の素案が書かれたノートの項目を示した
「それじゃ、スカウト系と挨拶とをさっさと片づけちゃいましょう。外出許可貰っといて。ワタシは足の確保をしとく」
「ほい、用務は部活でイイね?」
494 :
555:2007/12/29(土) 11:16:03 ID:???
Broom SistersV(3)
MAD Scientist(1)
郊外の住宅地に目立つサイドカーが停車した
言わずと知れた防女ドマーニである。マイルドな属性の400NAがよかったのだが、「コイツを乗りこなせるのはアンタ達だけだ…」と主任整備員の2号生に400TBを押しつけられた。どうやら他の会員にとって400TBは扱いが難しいものらしい
さすがに制服でバイクではマズイ。防女制服は巷の女子高生のミニスカ仕様ではないものの、バイクでかっ飛んでいれば、スカートの中身まで見えてくる
ドマーニと制服の取り合わせで萌え120%なのに、スカートがヒラヒラしたら周囲のクルマの脇見運転が多発するのはほぼ間違いない。大体薄着でカッ飛べる様な季節ではないのだ
で、黒系のスーツ(パンツルック)にダウンジャケットで地味にキめての外出である。これだと学習教材訪問販売中の怪しい系営業さんに見えないこともない
2人のドマーニを近所のゴミ集積場の前に駐車した車の中で認めた男が血相を変え、隣で仮眠をとっていた相棒を叩き起こした
「おい!アレ見ろ!アレ!」
「んぁ…?クラウザーじゃん。珍しいなぁ〜」
「違う、あのコ達だよ!」
「双子だ…」
「Broom Sistersだ!工作員名鑑2008年版で見た」…そんなモノがあるのね…
「ええっ?内外の諜報機関と、警視庁を手玉にとって関東で大暴れしたフリーのエージェントか?」
「ああ、最近、世界中に構築されていた不正蓄財・相互テロネットワークをたった3日で壊滅させた掃除屋だ!」
「…信じられん…どう見ても未成年だ…」
「とにかく市ヶ谷に連絡だ。今後の指示を仰がなければ…」
495 :
555:2007/12/29(土) 11:17:06 ID:???
Broom SistersV(4)
MAD Scientist(2)
2人はとある旧家の前に立った。時代劇に出てきそうな門構えで無駄に広い…呼び鈴を押してインターホンに名前を告ると程なく門の通用口が開き、30代後半の長身の男が現れた
櫛の通ってない髪に脂で曇った銀ブチの眼鏡、ノーネクタイのYシャツにGパン。素足にゴムの健康サンダルと、新時代のMADな科学者に要求される要件を完全に満たしている。小綺麗にしているところで何とか救われてはいるが…
「ああ、伺ってます。ど〜ぞ」2人は意外にも綺麗に掃除された応接間に通され、細君らしい女性がコーヒーを運んできた。外観は日本風だが、中身は洋風に改装されており、これはこれでなかなか趣がある
入れ替わりにファイルを抱えてやってきた男は、ファイルの中から器用に名刺を発掘し2人に差し出した
「初めまして。まつどです」
名刺には
「松戸彩延 Test Labo
代表 工学博士 松戸 彩延」
と印刷されていた。
「まっどさいえんてすとらぼ… まっどさいえん…さんデスカ?」瑞穂はこれでもネイティブバリバリである…
「まつど あやのぶ です」…少々気を悪くしたようだ
松戸彩延は機械制御系理論の新鋭の研究者である(と引き継ぎノートに記載されていた)
複数の制御系を統合する制御系最適化を得意としており、制御系にかかるコストとレスポンスが劇的に改善された事例も1つや2つではないらしい
が、3年前、勤務していた大企業の研究所を突然辞職。郊外の実家の庭にプレハブをおっ建てて機械制御系の研究を続けている
ま、奥さんらしい人もいるし、別室から子供の声も聞こえている様なので、特撮系に出てくるような怪しい科学者ではなさそうである。ちなみにニックネームはDr.MAD
アヤシイ名前はともかく、移動体研究会としては是非とも顧問に迎えておきたい人材のようだ
496 :
555:2007/12/29(土) 11:17:30 ID:???
Broom SistersV(5)
MAD Scientist(3)
「防女移動体研究会の学外顧問就任にあたり、ご家族とご近所の安全保障を条件として挙げられていますが、外で張り付いている方々と何か関係がおありですか?」瑞樹が本題を切り出した
「さすが防女ですね…研究者にとって監視とかスパイが付くってのはまぁ、1つのステータスなんですが、こう怪しい方々が多いとね…先日、町内会長から小言いわれちゃいましたし…」
「四六時中監視される理由がおありですか?張り付いている皆さんは公務員、民間、国内、外資系と色々みたいなんですケド?」瑞穂が聞いた
市井の研究者にこの規模の監視は異常だ。互いが牽制しあっている様子も見て取れる。当然、各者ともストレス溜まりまわりで暴走寸前の原子炉みたいな状況。いつドンパチ始まってもおかしくない
「恐らく、私の曾祖父の研究じゃないかなぁと思うんです。まぁ、ご町内の皆様にも迷惑かかってるんで、なんとかしたいなぁ〜と…」松戸は事も無げに言った
「最初は駐在さんなんかが出てきたんですけど、どっかから手が回っちゃったみたいで…いや…あの人達のおかげで、あの人達以外の不審者はいなくなったんですけどね…」
「誘拐とかぁ脅迫されたとかなかったんデスか?」瑞穂が興味津々で聞く
「あ、ソレはないですね。表沙汰になったら一番困るのはあの人達じゃないんでしょうか?それに牽制しあってるみたいで、かえって安全なんです。でもゴミ集積場の前にクルマを停めるのはどうかなぁ〜とは思うんですけど…」
…当事者意識が希薄過ぎる…自分の身の安全よりも町内会とか、ゴミ集積場の優先度が上らしい。研究者ってのは大なり小なりこんな変なヤツラばかりなのだろうか…
497 :
555:2007/12/29(土) 11:18:11 ID:???
498 :
555:2007/12/29(土) 11:18:48 ID:???
Broom SistersV(7)
MAD Scientist(5)
「1930年代のロボットの実用性?軍事ですか?」瑞樹が聞いた
「そうです。軍部は汎用作業機械としてのロボットの可能性に注目し、要塞や飛行場建設、工廠の作業等に使用しようとしたようです」
「アメリカが専用機による分業としたのに対して、生産性や輸送手段に乏しい日本は汎用性を追求したところは、日米の哲学の差があって面白いと思ってるんですけどね」
更に松戸は続ける。興味を持ってくれたことが嬉しかったようだ
「で、ボクがこの方面でちょこっと有名になったもんで、博士の研究成果が血縁のボクのところにあるんじゃないかと、怪しい連中が現れるようになったんです。ちょうど会社を辞めた頃ですから、かれこれ3年になりますか…」
「なんで今更、半世紀以上前の技術なんかに目を付けるんデスかぁ?」
「うん、いい質問です。ロボットの制御理論はかなり昔から確立はされていたんですが、実際にモノになりはじめたのは1980年代後半なんです。理論に実践が追いつかなかったってコトですね」
「例えば、二足歩行するロボットなんかがモノになったのは1980年代後半なんです。アニメなんかの影響で随分誤解されてるんですけど…」
「最近なんデスねぇ…と言っても私達が生まれる前デスけどぉ…」
「二足歩行ロボットの基本理論は1972年のZMP理論が基になっています。博士はこれをモノにしていたフシがあるんです」
松戸はそう言って、抱えてきたファイルを開いた。古い紙片に訳の判らない数式が書き殴られている
「博士の遺したメモです。これらの数式はZMPの基本と応用ですが、書かれた日付は昭和12年、すなわちZMP理論が世に出より30年以上早く、二足歩行の制御理論を確立していたということになります」松戸は続けた
「検証してみましたが、博士の理論は某ロボットの歩行制御方式とほぼ同等です。当時の博士の研究は現在の研究の最先端の更に先を行っているのではないかと思われます」
499 :
555:2007/12/29(土) 11:19:22 ID:???
Broom SistersV(8)
MAD Scientist(6)
「つまり、研究成果を手に入れれば、技術的なアドバンテージが得られるという事か…」
「はかせの研究があったら、すんごいロボットが作れちゃうってコトですネ」瑞穂が結論をまとめた
「そのとおりです。民間に限らず、軍事でもロボットの重要性は認識されています。各国とも凄まじい規模で開発してるんです。で、ボクがこのメモの件を学会でネタにしてからおかしくなっちゃった訳です」
「会社がはかせの研究成果を出せって強要。ないモノは出せないのでシカトしてたら、冷や飯喰わされた。で、キレて辞めちゃったってコトですネ?」
「はっきり言いますねぇ」松戸は苦笑した
「まぁ、そんなもんです。実際、博士は1944年頃にロボット理論の体型化を行ってたようですし…」
「1944年。敗戦の色合いが濃い頃ですね」
「ニッポン涙目ぇ〜」
「そう。戦況は日本に著しく不利。汎用人間型兵器なんて悠長に造ってる余裕なんて全くなかった。それどころか、敗戦で研究成果を根こそぎ持ってゆかれる危険性まで出てきた」
「当時の日本は開発レベル『だけ』は遜色なかったらしいですから、十分考えられますね」瑞樹は『だけ』を強調した。ま、軍隊に関わる者の普通の反応だろう
「軍は博士の研究成果を隠匿したようなのです」
「どこにですかぁ〜」
「ご存じだと思いますが陸海軍は仲が悪く、別々に開発も行われていました。博士は海軍でロボットの研究をやってたんです」
「陸軍のロボットって、こんなやつですよネ」
ttp://rescue-robot-contest.org/6th-contest/exhibition/imgs/tetsujin_l.jpg 「…それも…アニメです…で、隠匿地は旧海軍の施設だったんじゃないかと…」松戸は言葉を切った
「まぁ、紙に書かれたものなら消滅しているでしょう。60年以上も経ってますから…でも、『もしかしたら』と考える連中がボクを監視をしてるんじゃないかな?」
500 :
555:2007/12/29(土) 11:19:52 ID:???
Broom SistersV(9)
MAD Scientist(7)
「研究について博士は何か残されてなかったんですか?」
「このメモ位ですね。博士は昭和20年2月に亡くなってますから…研究成果全てが『なかったもの』にされたのが精神的にキたんじゃないでしょうか。祖父も父も、博士の研究についてはあまり知らなかったみたいです」
「まっどさんは博士の研究を探されているんデスか?」
「だから…まつどですってば…そうですね…研究なんてのは自分がやるから面白いんです。結果の出た解答をいじくり回す気はないですね…博士はボクの越えなきゃならない壁ってトコロかな…」
意外にも瑞穂が先に口を開いた。何となく憤りを感じている模様だ
「他人の努力を横取りして、丸儲けしようなんて考えてる連中は許せません。アノヒト達にはきっちりオシオキしてあげます!まっどさんは安心して学外顧問に就任してクダサイ!」
「博士は我が移動体研究会の学外顧問にふさわしい方だと確信しました。瑞穂の言うとおり、あの人達にはお引き取りいただきますので、顧問就任の件、よろしくお願いします」瑞樹がフォローした
2人の態度に驚きながらも、松戸は顧問就任を承諾した。経済的に十分とは言えない研究生活の足しになるということもあったが、この娘達といろいろやってゆくのは面白そうだと思ったからだ
「でも、このくっきーオイシイですネ…奥さんの手作りなんデスかぁ〜?ど〜やってつくったのかなぁ?」意地汚くクッキーに手を伸ばしながら瑞穂が聞いた
「でしょ!家内は菓子作りの達人なんです。特にチーズケーキが絶品でね…」
…雑談が始まった…
トンビが油揚げをかっさらうが如く、いきなりに本丸に何の抵抗もなく入り込んだ2人に対し、彼女達を知る業界人達は最大の脅威(掃除屋=Broom Sisters)の来訪を最重要事項として、各自の組織上層部に告げた
もちろん、完璧な誤解である
501 :
555:2007/12/29(土) 11:20:24 ID:???
Broom SistersV(10)
Strike Back(1)
移動体研究会部室
今回の排除作戦は、前回の推論演習とは違い自由度が格段に少ない。
ただ、移動体研究会の全機材と全会員(含1号生)、相互協力協定を結んでいる他のサークルの人材と機材を投入できる点が有利だ
「国内官公庁系は、どことどこだっけ?」
「今回は市ヶ谷だけっポイね…市ヶ谷はまっどさんのガードかナ?まっどさんをエサにしてるのカモネ…」
「…エサにされた方は…たまんないわよね…」80時間世界一周の悪夢がよみがえった
「外資系と、国内民間系の排除が必要デスねぇ〜」
「防女に関係ある企業は、『ウチで面倒見ます』と言えば終わりだけど…無関係な所が問題ね…コネ使って監督省庁に手を回すって方法もあるけど、しがらみさんに縛られそうでヤだな…特に市ヶ谷には関わりたくないな…」
「ここは一発、学生らしいサワヤカな方法でカタつけたいデスね」
「そんな方法があればいいんだけど…なんか、どんどん業界に染まってゆく気がするな…」
普通な公務員を目指している2人の就職希望先は田舎の役場とか、警察の生活課あたりなだ
「しがらみさんは大変だけど、市ヶ谷のオヤヂにはイッパツ仕返しをしたいデス…」瑞穂が言った
「内海二佐か…旅客機を見ると身体が硬直すんのよね…復讐ってのはよくないけど、内海二佐に限れば『ささやかに』やってもいいような気もするな…」
「んじゃ、そのセンでいきましょ〜!内海二佐に骨折らせて、公務員系を排除!…だけじゃ面白くないから、民間系も全部排除させちゃオ〜」瑞穂がアヤシ気な笑みを見せた
「ほ〜ちゃん…何か考えついたでしょ?」
「んふふふ…ま、細かいトコロは詰めてみないとネ…ほんじゃ図書館にいこ〜か!」
秩父で各国の諜報員が「とんでもない」と評した2人の工作活動が始まった
502 :
555:2007/12/29(土) 16:07:45 ID:???
Broom SistersV(11)
Strike Back(2)
防女図書館に併設されている演習室。図書館の閲覧机のすぐ隣に閲覧机の倍程度の大きさの演習卓を設置し、図上演習等に使用しているだけなのだが、演習以外でも大量の資料をブチまけて調べものをする際に重宝されている
既に机上にはノートPC(備品だ)公務員系の組織の資料、民間系組織の資料がテンコ盛りになっている。某所内部資料(工作員名鑑と書かれている)まであるので外資系の工作員の面も簡単に割れた。今更ながら防女図書館の文献の充実ぶりには驚かされる
「手順はこんなモンでいいかなぁ〜」プリントアウトされたA4用紙をヒラヒラさせながら図書室複合機の前から戻ってきた瑞穂は瑞樹に同意を求めた
9Pゴシック体で細かく印刷された『計画表』と『工程表』を眺めた瑞樹はため息混じりに感想を述べた
「…アンタ、ホントそっち系の才能あるわ…」
「今回は『さわやか系』を狙ってミマシタ」
「ちょっと内海二佐が可哀想になってくるな…」
「い〜のい〜の!あ〜ゆ〜ギョウカイの方々はこんなのも仕事のうちデス」
「秩父と比べると、面倒さはこっちが上か…」
「き〜ちゃんの希望容れてしがらみさん無しで立案したからだヨ。用務員のおじさんも前任者のアレとか事務次官のアレとかUFOがなんだとかでココントコ出てきてないし…」
「なるほど…おじさんはしがらみさんが多過ぎるってね…」
「ま、宇宙人が地球人の真似したような顔ダケド…案外宇宙人だったりして…問題なければ状況開始すっけど?」
「ん、いいんじゃないかな?」
「では!」
瑞穂は机上のノートパソコンのブラウザを立ち上げ、民間の検索エンジンに接続すると、検索キーワードを入力する
「伊集院忍 松戸彩延 防女 内海二佐」
当然、該当する情報は出てこない
「これで、市ヶ谷が泡喰ってアクション起こすよ」
「宣戦布告って訳ね」
「前は『伊集院忍』で引っかかったから、内海二佐なら防女が手を出してコトがわかるデショ。山本二尉だとちょっとヤだなぁ〜何となくコワイ…」
503 :
555:2007/12/29(土) 16:08:20 ID:???
Broom SistersV(12)
Strike Back(3)
「『彼女達』が何かやっているみたいですね。こちらとコンタクトが取りたいのでしょうか?」
切れ長な二重瞼とほっそりとした面立ちが印象的な、防衛省情報本部特別分室(通称内海分室)所属の山本彩香二尉は防女回線の傍受ログ※のプリントアウトを分室の主に渡しながら面白そうに言った
「秩父事件のキーワードを書き込んでくるところなんかは、いいセンスだと思われません?」
内容にざっと目を通した内海二佐は、机上にプリントアウトを放り出すと厄介事を背負い込んだ表情で答えた
「妙なセンスに振り回されるこっちの身にもなって欲しいよ。で、今回の目的は何なの?ウチの『現場』に現れたのと関係があるのかな?」
「今回はちょっとわかりませんね…要監視者の自宅に現れたのはびっくりしましたが…最近、彼女達を取り巻く環境に何かあったのかもしれませんね」
「どっちにせよ、ボクの名前が出ると困るなぁ〜せめて彩香君にして欲しかったな…オープンな回線に業界人の名前が載るとすぐさま…」内海二佐がそこまで話した時、机上の電話が鳴り始めた。電話の液晶画面をチラリと見る
「ほらきた…まずは上か…」
嫌々電話を取った内海は、声だけは正反対の態度で二言三言話すと、受話器を置いた。既に立ち上がって入口に向かっている
「上に説明してくる。各部署からいろいろあるだろうけど、適当に誤魔化しといてくれ」
ネクタイを直し入口のドアを開いた内海は、振り向いて彩香に告げた
「これは彼女達の宣戦布告だよね?ボクは『市ヶ谷の小鬼』と『Broom Sisters』との情報戦に興味がある。対策を立案しといてくれたまえ」いたずらっぽい響きの声を残しドアが閉じられた
主のいない分室に残された彩香はつぶやいた
「室長も退屈なのね…面白そうなのは確かだけど…」
早速傍受ログが閲覧されたらしい。各部署からの内線電話が鳴り始めた
※防女側でも傍受は承知している模様。重要度の高い検索は暗号化された専用の回線を使っている
504 :
555:2007/12/29(土) 16:08:46 ID:???
Broom SistersV(13)
Strike Back(4)
「町内の平和を守るため」瑞樹と瑞穂は交代で結構な距離があるにもかかわらず松戸邸を訪れていた。本当は奥さんのお菓子が目当てだ
彼女達がが松戸邸を訪れてから、各所に取り付けていた盗聴器の類が一斉に役に立たなくなったため、外に張り付いている連中は困り果てていた
ショボくてもさすが統合運用科である。彼女達の目的とその行動が全く謎であるため、彼らの焦りと苛立ちは限界に近づいてきていた…
今日は瑞穂がイチゴタルトをパクつきながら松戸と「仕込み」の相談中である。瑞樹は防女で関係機関と調整中らしい
「ひ〜おじ〜さんの研究のノリで、難問を作ってくれませんか?できるだけ昔風に…」
「難問?」
「そ〜です。ひ〜おじ〜さん時代の古くさ〜い言い回しで、見た目キッチリ理論付けできてるようだけど、ホントは大嘘。これをモノにするために悩み抜いて、数年後涙目で絶叫するよ〜な極上の根性ワルがいいデス」
「そんなものどうすんですか?」
「神のものは神に、皇帝のものは皇帝に返せってアリマスよねぇ〜だから、根性悪な研究者には根性悪な理論をあげたらどうカナぁ〜と…」
「目には目、歯には歯っていうんじゃないかなぁ〜ソレ…でも瑞穂さんて結構悪人ですね…」
「『ほ〜ちゃん』と呼んでクダサイ…まっどさんとご町内の平和のためですヨ!」
「…悪の科学者が存在する理由ってのがわかるな…研究やってるとこのテのネタはいくらでも出てきてます。とびっきりの難問を用意しましょう」
「それっぽく書いて下さいネ…」
松戸邸を退出する瑞穂をゴミ集積場の前に駐車した車の中から見た市ヶ谷の諜報員が言った
「Broom Sisiters-H(瑞樹はBroom Sisters-K。H&Kでどっかの銃器メーカーである)ですね」
「わかるのか?同じ顔だぞ?」
「いや…何となくです。けど可愛いな…写真撮っとこ…」デジタルカメラを取り出すとパシャパシャやり始めだした
「…とにかく市ヶ谷に報告だ…あ、俺にもコピーしといてくれ…」
505 :
555:2007/12/29(土) 16:09:10 ID:???
Broom SistersV(14)
Man Came From Beijing(1)
大阪泉州沖
国内に2本しかない4,000m級滑走路に西方から飛来してきたボーイング737が滑り込んだ。さすが12月の夕刻となると、客の数も少ない
だらだらとした着陸後の手続きが終わると、ボーディングブリッジから派手な格好の太っちょのアジア系の男が現れた。航空会社が中国国際航空なのと、漂う雰囲気から恐らく中国人だろう
「派手」というべきなのか…黒に近い濃い紺のスーツと、黒い薄手の革手袋と実際には「地味」以外の何者でもない装いなのだが、男の雰囲気それを完全にブチ壊している。深紅のスーツの方がかえって地味に見えるかもしれない
巨体を面倒臭そうに移動させ、公用旅券で入国管理を優先的に通過した男は、意外にもタクシーを使わず、連絡鉄道の特急に乗り込んだ。手荷物は小振りのスーツケースが1つ。ポシェット程度の大きさに見えてしまうのが妙だ
「面倒になりそうですね…」連絡橋を疾走する特急列車の車窓から対岸の夜景を眺めていた男はつぶやいた。残念ながら北京語を解する者は周囲にはいなかった
くすんだ青色の電車は大阪中心部に向け走り続けた
1時間半後。中華人民共和国大阪総領事館近くのビジネスホテルに男が現れた。事前に予約をしてあったらしく、大した手続きもなくツインの客室に入る。
客室に入ると、すかさず部屋のドアがノックる。ドアを開くと、恐らく「そっち系」の人間であろうが男が、無言で手にしたスポーツバッグを手渡し、そのままドアを閉めて立ち去った。近辺の部屋で待機していたに違いない
男はバッグをベッドの上に放り出し、入念に客室の盗聴器のチェックを始めた。本国の息がかかっているとは思うが、念を入れるに越したことはない。それに、盗聴をおこなっているのは何も『敵』とは限らない
506 :
555:2007/12/29(土) 16:09:34 ID:???
Broom SistersV(15)
Man Came From Beijing(2)
盗聴器のの確認を終えると、手袋を外し、バッグの中身をベッドの上に並べチェックを始めた。バッグの中は拳銃、予備マガジン、札束、カードが数枚、携帯電話、衣類だ
「…59じゃなく、悪くてもマカロフだよな…」59式手槍と予備マガジン2本を手に取ってつぶやく
確かに。他国で実際に『使用』する事が前提なら、59式というのは自分が何者か宣伝するようなものだ。正体不明にしたいのならば9mm弾を使用する軍用銃を使うべきだろう
しかしながら、日本国内の『流通量』からすると、マカロフ系の拳銃の流通量は無視できない数だ。正体の特定は難しいだろうし、使い慣れた銃という点では59式は正解だ…ここらへんは、総政治部と外交部の見解の相違だろう
順にマガジンを装着し、チェックを終えるとズボンの後ろにねじ込む。ホルスターも頼んでいたのだが、彼に合うサイズがなかったのだろう。予備マガジンはスーツの内ポケットに縫いつけられたマガジン用のポケットにしまい込む
札束はサイフとスーツのポケットに分散して放り込む。日本の物価は高いらしい。クレジットカードと非接触型のICカードはサイフの中にしまい込む。当面の活動資金としては不足はないだろう
GPS内蔵タイプの携帯電話(新型である)を取り出し、マニュアルを読んでいると携帯電話が鳴りだした。携帯電話のボタンの位置に一瞬戸惑いながらも電話に出る
「リンです。到着しました。様子はどう?」電話の相手から報告を受ける。日本国内で情報収集している総政治部の諜報部員の様だ
「彼女達の動きはないか…今回は簡単に『逃亡』する訳にはいかないんだ…今んところ外交部に世話になってるんで総政治部はいい顔をしないだろうね…うん、なるべくそっちの迷惑にならないようにするよ…ああ、手柄は全部北京だ…いつもの事さ…」
電話を切ってベットにひっくり返り、天井を眺めながらリンはつぶやいた
「『喰い逃げリン』最大の仕事になりそうですね…今回は逃げられないからなぁ〜…各国の諜報部員を手玉に取った謎の掃除屋が相手となると、気を引き締めていかなければ命取りになるな…」
くどいが、全くの誤解である
507 :
555:2007/12/29(土) 16:10:01 ID:???
Broom SistersV(16)
Kobold of Ichigaya(1)
「読めんな…」内海二佐がぼそりと言った
机上には松戸邸に張り付いている部員からの報告、各社のスパイの情報、2人のポートレート、松戸彩延に関する調査資料が積まれている。
「Broom Sistersを市ヶ谷が独占するのはけしからんと、非公式にクレームが来た。どこからかは判ってると思うが…」
「松戸博士をエサにイリーガルズに『貸し』を作るのが目的でしたよね?」
「特亜系を釣るつもりだったんだけどなぁ〜エサが上等すぎて、欧米と国内系しか寄ってこない。アイツら今回は雑魚※なんだ…」
「そこに彼女達が首を突っ込んできた…」
内海は1枚のプリントアウトを彩香に手渡した
「成田と関空から外務省経由で入った情報だ。中華人民共和国の外交官が交代した。成田から帰国したのは先日の防女祭でヘマやったリー・ワンユウ」
「ノされて素っ裸のスマキで女子トイレの用具入れに逆さ吊りで放置されてた方ですね」
「防女祭での工作活動は自殺行為と身体を張って証明してくれたんで、貢献度は大なんだけどね〜。ああ、やったのは准将んトコらしいよ。ま、二度と来日できんだろう…で、入れ替わりに関空にコイツが来た」
「リン・フェイシォン(林飛熊)?」プリントアウトにはでぶっちょのポートレートが印刷されていた。南極でもTシャツ1枚でおっけぇ〜みたいな巨漢だ
「名前のとおり、短期滞在でいろいろ工作やって逃亡するヤツだ。後始末なんぞやらんので評判は悪い。『喰い逃げリン』と呼ばれてる。松戸博士に加えてBroom Sisitersが撒き餌になったんで出てきたってところかな?」
「獲物としては上等なんですか?」
「まぁ、並ってとこだ…ヤツのパターンはビジネスとか観光ビザでの入国なんだが、今回は外交官だ。転職して外交官になった訳じゃないだろ〜から、腰を据えてやるつもりなのかも知れん。我々としては歓迎すべき獲物だ」
内海は続けた
「ヤツの場合、『貸し』を作るより、『潰す』方がいいだろうな…が…」
「が?」
「あの娘達の意図がわからん…絶対に何かしでかすに違いない!で、困ってる」
「彼女達の宣戦布告から動向に気を付けていますが、正直判りかねますね…防女絡みだとは思うんですが、バックグラウンドが今ひとつはっきりしません」
※この場合は対象としていないの意
508 :
555:2007/12/29(土) 16:10:30 ID:???
Broom SistersV(17)
Kobold of Ichigaya(2)
「手詰まりだか…」
しばらく内海は考え込んでいたが、やがて顔を上げて彩香に言った
「彼女達の行動のバックグラウンドが判れば打つ手はあるのか?」
「…そうですね…何が彼女達を動かしているのか判っただけでも…」
内海は机上の電話機をつかんだ
「ああ、交換?外線に繋いでくれ…国際電話、モスクワ・ホロシェフスコエ通り。市ヶ谷の内海からだと言えば、相手が出てくる。ああ、秘話じゃなくていい。ど〜せ筒抜けだ」
受話器を置いた内海は彩香に向き直った
「これが現状だ。同じ国内なのに情報がない市ヶ谷と、他国であるにも係わらず、情報があるGRUと…ちょっと悔しいがね…」
電話が鳴った。相手が出てきたようだ
「ああ…やはり准将ですか。ええ、その件です。ありゃネタですんで、深入りしないように…。え?いや、彼女達は関係ないですよ…ええ、市ヶ谷の単独です」
「雑魚は関係ないってコトか…」簡単に自分の手の内をバラしてしまう内海に彩香は驚いた
「で、彼女達に変わったことは?えっ?何です?はぁ…それは…う〜ん、なるほど…いや、どうも…ええ、市ヶ谷には彼女達を占有する気は『今のところ』ありません。それではまたどこかで…」
受話器を置いた内海は椅子の背もたれに倒れかかった。さほど高価でない椅子がきしむ。
「…くそったれ…」沈黙の後、内海はつぶやいた。声に怒りがある
「何か判りましたか?」
「サークル活動だそうだ…本件もその一環らしい。彼女達は学内サークルの部長に就任したそうだ」内海は吐き捨てるように言った
無理もない。万全の手はずを整えていたところに「サークル活動」という冗談の様な理由で乱入。全部をブチ壊すのならまだしも、乱入が「撒き餌」になって大物が引っかかりそうになっているのでは内海の面目は丸つぶれだ
509 :
555:2007/12/29(土) 16:11:05 ID:???
Broom SistersV(18)
Kobold of Ichigaya(3)
「移動体研究会。心当たりある?」平静を保とうとしているが無理のようだ。声に怒りがある
「防女内でも5指に数えられる有力サークルですね。秩父事件の車両はそこが製作してます。彼女達が移動体研究会のトップですか…なるほど…」
「クラブ活動の一環で、学外講師のスカウトをしているらしい。それがたまたま被監視者だったってコトだ。GRUは全部知ってたよ」
「このまま放置されるので?」彩香が言った
「防衛省は女学校のサークル活動に首を突っ込むほどヒマじゃないんだが?」内海はぶっきらぼうに答えた
「あら?Broom Sistersとの情報戦に興味があると言ってらっしゃったのは室長じゃありません?」
「ん?」
「宣戦布告に対してはそれなりの返事をするのが礼儀です。失礼ですが、室長はまだお返事をされていないのでは?」
「ほぉ、何か考えついたの?」ふてくされた表情から、一転、玩具を与えられた子供の様な表情になっている
「ここらへんで市ヶ谷から釘を刺しておくべきじゃないかと思うんです。そうですね、『オトナの邪魔をするとダメですよ』程度がよろしいかと」
「宣戦布告を受諾しました。市ヶ谷は機嫌が悪いですよぉって電話する訳にもいかんだろ?」
「センスにはセンスの良さで返事すべきです」あっさりと答える
「『市ヶ谷の小鬼』が動くのかな?」
「私は室長の副官ですから…お返事だけにしたいと思います。実働は室長にお任せしますわ」
「年寄りをコキつかうのは止して欲しいんだけどな」
「秩父登山から2ヶ月ですよ?筋肉痛が治る時間は十分あったし、老け込むには時間が足りませんわ」
510 :
555:2007/12/29(土) 16:11:31 ID:???
Broom SistersV(19)
The Womens Came From The Sea(1)
四国ナンバーワンを自負し、他に吹聴し続ける四国北東に位置する香川県には一級河川が1本しかない。つまり水資源に乏しい
深刻な水不足を解消するために、住人達は古くは弘法大師空海の時代から延々とため池を作り続け、水資源の確保に努めてきた
その結果、満濃池をはじめ、香川県内には大小様々な池が存在することとなり、
「香川県の面積の1/5はため池」
「石を投げたらため池に入る」
という笑えない都市伝説(地方なので地方伝説と言うべきか…)まで生まれるに至った
にも関わらず、近年、毎年の様に渇水となり、他県の水源をアテにしてトラブルを引き起こすのは、都市化による水道使用量の増加もさることながら名産品の調理に要する水資源が膨大であるからではないかと噂されている
だが、水不足にも関わらず名産品の県内消費量が減ったという話は聞かない
ここらは、砂漠のど真ん中でパスタを茹で、ロンメルを呆れさせたイタリア人のこだわりに通じるところがあるのかもしれない。香川県人は概して脳天気な野郎が多い…
脳天気な住人が多数生息する香川県西部の三豊市は、瀬戸内海に突き出した荘内半島を含む地域で高松市、丸亀市に次ぐ香川県第3の都市であるが、コレも雑多な町村が例の合併で市になっただけなので、実情は大したものではない
敢えて「大したところ」を挙げるとすれば、同じ機能を持った公共施設が2つも3つも存在するってことぐらいだ
三豊市の一部を構成する詫間町は、特急の停車するJRの駅こそあるものの、現代の物流の主役である高速道路路線から外れ、町内を走っていた路線バスさえも廃止されている。ま、典型的な田舎だ
その田舎の駅から更に6km。地政学上の『田舎・僻地』の境界線あたりの海岸に存在する化学工場の敷地の外れに、陸上から海中になだらかな傾斜で没しているコンクリート製のスロープがかれこれ60年程前から存在していた
午前1時、月齢10の月明かりが寒々と凪いだ海面を照らす中、スロープが没しているあたりがゆっくりと盛り上がり、ウェットスーツに身を包んだ影が3つ現れた
影は24時間操業らしい化学工場の街灯と月明かりから隠れるように、隣接する学校敷地に繋がる石垣を一気によじ登り、学校の野球場らしき施設の東端にたどり着き、道路脇の桜の樹の陰に走り込んだ
511 :
555:2007/12/29(土) 16:13:12 ID:???
Broom SistersV(20)
The Womens Came From The Sea(2)
「…どえらい田舎だ…オレも四国(出身)だが…」感心したようにつぶやいた。潮に濡れたウェットスーツの下にはユニセックスな顔が見えた。男性なら美少年、女性ならば美少女と形容するのが妥当だろう
口調は絶えて久しいバンカラそのもの。好ましくさえもある。ただし、男性であればの話だ。月明かりに照らし出された3人のシルエットは美人三姉妹の泥棒さんを彷彿させるプロポーションだ
「海軍基地跡だ。上陸地点のスロープは大艇の揚陸用だ」携行してきた木刀の水気が気になるのか、片手で二度三度素振りをくれながらもう1人の少女が答えた
「言われてみれば、確かにスリップっぽかったな…で、ブツはどこに叩き込めばいいんだ?」ボーイッシュな少女は3人目に尋ねた
「こっから坂を登って正門を出た脇にある防空壕の奥ですぅ。できるだけ昔に隠したように偽装してください」少々ドン臭そうな声で少女が答えた。ウェットスーツの上からでも判る程の巨乳だ
「何で俺達がメイド科のパシリをせにゃならんのだ…」
「仕方なかろう。両用の機材の調達・修理は移動体研究会にかなり依存している。依頼があれば受けざるを得ん」木刀女が答えた
「これだけ田舎なら陸路でもよかろうに…なんで寒い思いして潜水して海岸上陸なんだ?オマケに…サビついたブリキ缶に何を封入しとるんだ。コイツのおかげで余計な浮力がついて大変だったんだ」防水袋を軽くつま先で蹴る。間の抜けた音が響いた
「『メイド科の双子』の依頼だ。案外CIAあたりとドンパチやるのかもしれん。そうだと陸路は危険だな。Nシステムはヤツラの手中にある」
「CIAとドンパチか…『メイド科の双子』なら考えられるな…この前は露助をノしてやったが…」
「うむ、是非一口乗せて貰いたい…腕が鳴る…」木刀女はもう1度素振りをくれた
「急ぎましょぉ〜。ガッコには寮があるんで誰かが気まぐれに出てくるコトもありますぅ。夜中にデートってのもじゅ〜ぶん考えられますよぉ〜」
「ぬぁにぃ〜!ココは不純異性交遊が許可されとんのか!畏れ多くも大日本帝国海軍基地跡地だぞ!」
「しっ!声が大きい!男女の寮があるとはあるが、何も『異性交遊』とは限らん」木刀女が2人を制した
「…え…?」2人の脳裏にもわもわもわぁ〜っと何かの画像が浮かんだ
「急ごう!交遊の観察はあとまわしだ!」
投下ご苦労さまです。
続きをドキドキしながら待とうと思います。
555様投入乙
両用三人娘も登場してますね
毎日10レスでなくて、朝晩10レスの頻度で投下をお願いしたい品質ですなぁ。
ご一考お願いします。
あと、両用のヒト再登場をお待ちしております。
516 :
555:2007/12/29(土) 18:51:02 ID:???
Broom SistersV(21)
Counterattack of Ichigaya(1)
「しかし…いいのか…こんなの流して…」内海がネットニュースサイトの画面を眺めながら言った
「ジェームス・ボンド氏は世界的に有名ですが、それが彼の任務遂行に支障をきたしたという話は聞きませんが?それに彼女達は学生です」
「ヤツは代わりがいくらでもいるが…美人の双子姉妹ってなると、ボクの知る限りではエビちゃんとマナカナ位なんだけど…代わり探すのが大変だよ?」
「ピーナッツとか、こまどり姉妹が出てこなかったので安心しました…案外お若いんですね」
「流行には気を遣っているつもりなんだけどなぁ…『首都高ランナー湾岸の猟犬は超美少女(京都府在住)』こりゃ、大騒ぎになるぞ…」
「この時間帯なら5分以内に某掲示場にスレが立ちますね」
「コレが市ヶ谷流の宣戦布告ってコト?」
「秩父では防女のメリットを十分に活かせることができましたが、今度はそれが足枷になります。少なくとも監視対象者に自由に接触することができなくなるはずです」
「なるほど…ところで、何でネットニュースなの?新聞社でもいいんじゃない?」
「朝○とか毎○なんかで記事になったら馬鹿にされるだけです。インパクトだけならスーパーのチラシの方が上ですし、世論への影響力なら、写真週刊誌の方がまだマシです」
…辛辣である。どうやら朝○とか毎○は不倶戴天の敵らしい
「それに、全国紙が本件を取り上げようとしても、防衛省系のスペースは、前次官とか前長官とその取り巻きさん既に全て押さえてますから、記事が入る余裕がありませんもの…あ、それとUFOもね…」
さすが「市ヶ谷の小鬼」である…
「これで彼女達があきらめてくれればいいんですけど…喰い逃げリンを釣り上げれば彼女達が動く必要もなくなるんですが…」
「この状況下でも彼女達は動くと?」
「秩父の件をお忘れですか?彼女達は諦めませんでした…宣戦布告を受諾してからが本当の戦争ですわ」
517 :
555:2007/12/29(土) 18:51:33 ID:???
Broom SistersV(22)
Counterattack of Ichigaya(2)
防女風紀委員会会長執務室
「で、これはどういうことなのかな?」
ネットニュースのプリントアウトを示しながら防衛女子校風紀委員会委員長、通称「憲兵隊」隊長が2人に質問した
執務室の机と椅子のサイズに明らかに釣り合わない身長150cm弱、小柄なメガネにおさげ髪の少女からはとてつもない威圧感が漂っている
直立不動。背中にタングステンカーバイト鋼の心棒が入っているかの如き姿勢で正対していた瑞樹と瑞穂はプリントアウト(首都高ランナー狩りが面白おかしく書かれている)を見て飛び上がった
「こ、これは…」2人は顔面蒼白。瑞穂に至っては泣き出す寸前である
「既に掲示板は8スレ目だ。週刊誌からは本件の問い合わせが殺到している。門の外はデジカメやビデオを抱えた馬鹿どもで大盛況だ」委員長は静かに言い放った。最近マイルド路線を心がけている様だが、かえって怖い
「秩父事件ついてはご存じのと〜りデス。ワタシタチからコレが漏れるハズはありません!」泡を食って瑞穂が反論する
「言われなくとも判っとる!私が聞きたいのはこれが君達の『部活動のための外出』と何か関係があるのかどうかと言うことだ」
「あ…」
「何かあるようだな…話せ!」
「…本件は…恐らく…その…市ヶ谷からの…宣戦布告ではないかと…」瑞樹が答える
「宣戦布告?穏やかではないな…どういう事だ?」
「移動体研究会は新規に学外顧問を招聘しようとしております」
「うん。知っている。外出許可願にはその旨書かれている」
「招聘予定者には市ヶ谷その他が尋常でない数の監視を張り付けています。思うに、顧問候補者は諜報活動の『餌』になっているのではないかと思われます」
「ほぉ、で?」
「私達は、招聘予定者の希望『家族の安全を確保する』を実現するため、これらの監視者を排除する準備を進めていました」
518 :
555:2007/12/29(土) 18:52:00 ID:???
Broom SistersV(23)
Counterattack of Ichigaya(3)
「なるほど。で、この市ヶ谷の反応は?」
「…それは…」瑞樹は一瞬言葉に詰まったが、瑞穂はそのまんまを告げた。下手に隠し立てをするととんでもないことになる。何せ相手は憲兵。それも1号生である
「私達がぁ〜介入を市ヶ谷に表明したので、それに対する反応だと思います。よ〜するに『うるせ〜馬鹿』ってコトです」
「…なかなか素敵な反応だな。市ヶ谷らしくない…」
「内海分室には山本サンって防女OGがいます。防女OGならその位はへ〜きでやると思いマス」
「内海分室?防衛省情報本部の山本彩香さん?」
「ご存じですか?」
「19代前の風紀委員だ※。山本さんは統合運用科を主席で卒業され、防大を経て陸自に入られたと聞いている。なるほど…相手は防女OGか…で、どうする気だ?」
瑞樹が何かを言おうとするよりも早く、瑞穂がいきり立って言った
「売られたケンカは買っちゃいマス!あっちの都合でコキ使われるのはもぉ、ゴメンです!今度こそ内海のオッサンを涙目にさせてやりマスぅ〜!」
「…随分私情が入っとるな…」
「48時間世界半周、80時間世界一周のどちらかを1度やってみられればいかがですか?80時間の方を強くお勧めします。砂漠の中をRPG持った方々が4WDで追っかけてくれますから…私は未だに航空機を見ると身体が硬直してしまいます」
鬼の憲兵隊長を目の前にして、瑞樹も言うときは言う…相当ヒドイ目にあったのだろう…目尻に涙まで滲んでいる
「わかったわかった…砂漠で追い回されるのは得難い経験だ。あいにくその様な立場に置かれたことはないんでな…」委員長は苦笑しながら言った。彼女達の「武勇伝」は非公式ではあるが風紀委員会にも伝わっている
「が、風紀委員会は君達以外の防女生徒を馬鹿どもの好奇の目から護らねばならん。しばらく学外への外出は控えて貰う」
「え…?」
「携帯電話を貸与する。これで招聘予定者その他との連絡を取れ。帰ってよし」
…エライコトになった…計画はおじゃんである。半分途方に暮れながら退出しようとする2人の背中に委員長の声が飛んだ
「中沢2号生!市ヶ谷ごときに負けることは許さんぞ!」
…無茶だ…相手はプロだ…
※風紀委員の任期は半年
519 :
555:2007/12/29(土) 18:55:54 ID:???
Broom SistersV(24)
Strategy Change(1)
防女演習室
「ヤラれたぁ〜」瑞穂が机上に突っ伏した
「絶対、山本二尉の仕業ね。内海のオッサンにこのテの仕掛けは無理だもん」
「統合運用科主席卒と諜報戦かぁ〜思いっきり旗色悪い。つ〜か、敗北寸前だワ…」ほっぺたを机上に押しつけたまま答える。練り上げた計画が一瞬でパァになったのがこたえているらしい
「逃げる気じゃないでしょうね?」瑞樹がカマをかけてみた
「憲兵隊長に『負けることは許さん』と言われてっからソレは無理。それに市ヶ谷に不戦勝させるのは絶対にヤだ!」そのままの姿勢で、徹底抗戦を宣言する。内海にやられっぱなしでは気が済まないのだろう
「こっちの自由度がなくなっちゃった…キツイな…」
彩香の『宣戦受諾』で松戸へのアクセスが封じ込められてしまった。当初の計画は廃棄せざる得ない
「こ〜なりゃヤケだ…内海のオッサンの本命に肩入れしちゃお〜か?『敵の敵は味方』って言葉もあるし…」力無く瑞穂がつぶやく
「そんなコトしたら国家反逆罪よ」あきれた様に瑞樹が答えた
「そんなほ〜りつは日本にはアリマセンよ〜だ!…ん〜刑法77条くらいかナ…」
「屁理屈付けて逮捕すんのは日本警察の得意技よ。このトシで前科持ちにはなりたくないわ…いや…待てよ…『敵の敵』かぁ…」
「?」瑞穂は顔を上げた。ホッペタに消しゴムのカスがくっついたまんまだ
「ちょっと整理してみる…え〜と、内海二佐は松戸博士には興味がない」
「そ〜デス」
「松戸博士に本命の工作員が目を付けるのを待ってる。で、恐らくそいつの失脚を狙ってる」
「ど〜もそれっポイ」
「あの監視の過密度から、本命はまだエサに食いついてない」
「あっ!そ〜か!」
瑞樹は笑みを浮かべた
「内海二佐の『本命』をこっちで『処理』しちゃいましょう」
「いいデスねぇ〜」
「本命の工作員が大手を振って工作活動が今後できないようにすればいいだけなんだから、防女祭の某国工作員みたいに、便所に逆さ吊りにしたくらいで十分だわ」
「なるほど…そ〜なると今までの準備も無駄じゃなくなるナ…」
「本命の処理と引き替えに、ウチと関係ない監視の皆さんの排除を迫る。で、可能ならば内海二佐に『仕返し』をする…」
520 :
555:2007/12/29(土) 18:56:23 ID:???
Broom SistersV(25)
Strategy Change(2)
「なかなかデスね…で、本命さんてダレ?」
「…誰なんだろ…?」
「あらら…」
…ダメダメである…
「いい考えだと思ったんだけど…市ヶ谷に電話して聞くわけにもいかないしなぁ〜」
「電話ってのはイケるかもネ…『しがらみさん』に頼るコトになるけど、内海のオッサンに仕返しできるんならこの際借りを作ってもいいや…」
瑞穂は風紀委員会から貸与された古くさい携帯電話を取り出した。ご丁寧に桜のステンシルが描かれた銀色の備品票が貼り付けてある
「餅は餅屋。市ヶ谷を知るトコロに聞くのが一番!ちょうど電話はここにアリマス」瑞穂はダイヤルを始めた
「ちょっと…ドコに電話かけてんのよ?」
「モスクワ。この間※准将さんが『何か困ったことがあったら電話しなさい』って電話番号教えてくれた。コレクトコールだからオカネかかんないよ…」
「アタシにはマトリョーシカ人形しかくれなかったけど…」
「やっぱりぃ?き〜ちゃんはコワイから…イタイイタイ…おっ、繋がった!」
「もしもし?ぼ〜じょの中沢デス。はい、ほ〜ちゃんデス。困ったコトができたので甘えちゃいます。げっ!何で知ってるんですかぁ?やっぱロシアはスゴイですねぇ〜…」
たっぷり30分以上話し込み瑞穂は電話を切った。会話は表面的には雑談だが、お互いの腹のさぐり合いである。セコハン携帯の電池もギブアップ寸前だ
「はぁ〜疲れた…やっぱ現役は違うわ…内海のオッサンの狙いは『喰い逃げリン』って名前のでぶっちょのちゅ〜ごくの工作員だよ」
「…またヤヤコシイ名前を…とにかく手持ちの手段を使って喰い逃げリンを内海二佐より先にヤッツケる方法を考えましょう…」
「喰い逃げリンの情報は市ヶ谷もつかんでるはずよね」
「ホームだからと〜ぜんデショ。市ヶ谷にもこっちの動きはツ〜ツ〜だよ。たぶんGRUから市ヶ谷にも情報が流れてると思うヨ」
「市ヶ谷にも、防女にも貸しを作るってことか…ソツがないなぁ〜今回一番オイシイのはGRUか…」
※秩父事件「48時間世界半周スタンプラリー」
521 :
555:2007/12/29(土) 18:57:18 ID:???
Broom SistersV(26)
Strategy Change(3)
「GRUがウチに根を張っているって噂は案外本当かもネ。私達が移動体研究会の次期会長に選ばれたってことまで知ってたモン。『仕込み』もバレバレデスかねぇ〜?」
「それはないでしょ。多分…手芸部はSIS命だし、両用はアレがアレだから…自信ないけど…とにかく本命以外をいかに排除しながらエサに食い付かせるかが問題よね」再び机上の資料に目を落とす
「移動体研究会関連企業は手を回すとして…PMCから諜報員を雇っているところは、ウチのPMC関係者に口をきいてもらうか…それでも2〜3残るな…となると、当日強制排除か…」
「人手が足んないヨ。こっちは身動きとれないし、相手は武装してるハズだからドンパチはやりたくない。アタシャ平和主義者なのサ」
「それじゃ、外部委託しましょう…ボランティアでやってくれるところがあるのよね」
「へぇ〜そんな奇特なカタってドナタデス?」
「両用科よ。例の2号生3人組。仕込みの時にドンパチやるなら一口乗せろって『強く』希望してんのよね」
「ダイジョウブかなぁ〜、数が数だから…」
「そんなコト聞く人達じゃない…むしろオーバーキルになりそうな気がする…」
「…両用っておバカだから、アタマに血が上ると狂戦士(バーサーカー)モードになっちゃいマスよね…『○○町の大殺戮!筋肉人魚大暴れ!』みたいな見出しで新聞トップを飾っちゃうのはマズイデス…」
「ま、使える手段は全部使いましょう。ホレ、何とかとハサミの例えもあるし、相手は防女OGと謀略四千年の歴史を持つ国の工作員だもんね」
瑞樹は内線電話を取り、電話を始めた
「ほんじゃワタシはまっどさんに仕込みの依頼をシマス」
瑞穂は携帯電話を取り、松戸博士の携帯に電話を始めた
オハマビーチ
「ぶえっくしょい!」
「お?どうした?風邪か?」
「いや…誰かが俺たちの悪口を言った様な気がする…」
522 :
555:2007/12/29(土) 19:02:32 ID:???
Broom SistersV(27)
Strategy Change(5)
防女手芸部部室
「ホント悪いわね…でも数多くない?」
「20%増量中よ。次期移動体研究会会長サマからの依頼となると断れないわ」
テーブル上のケースには小振りのカプセルが並んでいる
「閃光手榴弾の爆発音を小さく、なおかつ小型ってことだったわね?小型化したけど閃光は通常と同じで爆発音は1/3程度になってる。で、今度はドコが相手?」
「ヤ、やだなぁ〜護身用よ」一瞬言葉に詰まったが、しらじらしく返事をする
「隠さなくてもいいじゃん…なんなら少し凄いの持ってかない?」部室奥のロッカーをチラリと見る。違った意味で移動体研究会よりヤバそうだ
「いや…それほどでもないの…ははは…。え〜と、この形どっかで見たような…」
「ああ、アンタ達のツナギに合わせといた」
…某警備隊に勤務する主人公の即席怪獣カプセルそっくりだ
「あれは、たまたまそ〜なっただけで…私達の趣味では…」
「アレもウチの作品だし。ど〜せ今回もあのカッコでしょ?」
「な、なんで?」
「ソイツを使うような『荒事』に、制服じゃだめじゃん。アレなら防弾・防刃効果はあるしね。戦闘服とかと違って全然目立たない」
「…あっちの方が思いっきり目立つと思うんだけど…」
「ふ〜ん…んじゃ、別のを試してみない?某アニメの赤いノーマルスーツ風なんだけど、機密性と防塵効果が抜群なのよね…」
これ以上実験台はゴメンである。そ〜か、あのツナギもおまいらの仕業か…
「これで十分よ。例の文書も含めて、何てお礼をいっていいのか…」
「お礼は使用レポートでいいよ。そうそう、このテの特殊装備は中国でも流行ってるそうよ…相手が中国じゃなければいいね…」
「ははは…」らっきぃ〜なことに相手はど〜やらその中国サマなのよ…
「そうそう!移動は例のサイドカーでしょ?コレも持って行ってよ」
ロッカーから、薄いピンクと水色のダウンジャケットを取り出し、瑞樹に手渡した
「アラミドと防弾ジェルを仕込んでる。ツナギと合わせると9mm位はしのげると思うわ、手榴弾の破片程度なら十分よ」
瑞樹は丁寧に礼を言って退出し、手榴弾の入ったケースと、ダウンジャケットで膨らんだ紙袋を下げ、図書館演習室に向かって歩いていった。ぽつりとつぶやく
「どんどん工作員ぽくなっちゃってるわ…ホント…」
523 :
555:2007/12/29(土) 19:03:27 ID:???
Broom SistersV(28)
Strategy Change(6)
演習室では、最後の『仕込み』を行うべく松戸と瑞穂が携帯電話で話し込んでいた
バッテリ対策のため、セコハン携帯にケーブルが突っ込まれノートパソコンのUSB端子に接続されている
「コンビニには行きましたかぁ〜」
電話の向こうで松戸が答えた
「ええ、言われたと〜り、『る○ぶ』と『ま○っぷる』四国版を買いましたけど?」
「ど〜でした?張り付いている皆様の反応は?」
「何を買うか、ジロジロ見てました。わざとらしく私の後ろに並んだり、雑誌を手に取ったりで面白かったです。あそこは彼らとは客層が違うんで、店員さんが引いてました」
「まっどさんの監視って満員の山手線並ですモンね」
「で、ほ〜ちゃん。何企んでるんですか?」
「そ〜ですねぇ〜。みなさんタイクツだと思うんで、よ〜く考えて貰おうと思ってるんですネ。ウチの教官がが『思考を惜しむとドンドン馬鹿になる』って言ってマシタからぁ〜見張ってるだけだと退屈だと思うんですヨネ」
「…なるほど…先日の『難問』と関係がありますね?」
「ええ、傑作になりましたヨ。ウチの手芸部はモノスゴイんです」
「それと…言いにくいんですケド…当日まっどさんトコにパンダな国の方が乱入してくると思うんデス。無駄な抵抗をせずに行き先を教えてあげてクダサイ。ああ、同業の方がたくさん見てますから、ちょっと脅されるだけだとおもいマス」
「ほぉ、それは面白いですね。私もとうとう、そのレベルの研究者になりましたか…」…勘違いも甚だしいのだが、普通の意味で驚かないのもまたオドロキである
「行き先を教えるのは中国の工作員だけなんでしょ?」
「そ〜デスねぇ〜できればソレがイイんですけど…ナニか考えてません?アブナイですよぉ〜」
「悪の科学者って、いろいろな仕掛けしてるでしょ?ボクは悪人じゃないんだけど、そっち系も好きなんですよ…まぁ、任しといてください。で、行き先ってドコなんです?」
「それはナイショデス。そっちに行ったら教えてあげマス。と〜ちょ〜の可能性もありマスしね…」
電話を切った瑞穂は、つぶやいた
「まっどさん…やる気十分だわ…こりゃヤヴァイ…」
しばらく考え込んだ瑞穂は内線電話のダイヤルを始めた
「やっぱ、保険はかけとくべきダネ…アイツラが頼りか…だいじょ〜ぶカナ…」
524 :
555:2007/12/29(土) 19:04:12 ID:???
Broom SistersV(29)
SorTie(1)
午後5時。薄暗い防女キャンパス車庫からドマーニTBを引きずり出している影が2つ。言わずと知れた瑞穂と瑞樹である
「やっぱ、締めは言い出しっぺがやんなきゃね…」と瑞樹
「ん〜校則違反になるケドいいや…『無事故・無違反・皆勤賞』だけが自慢だったんだケドな…」瑞穂がこぼす
「何ならほ〜ちゃん、残ってもいいよ?」
「何言ってんの?怒るヨ!アタシ達運命共同体でショ?」
「す、すまないねぇ〜ゴホゴホ…こんなときか〜さんがいてくれたらなぁ〜」
「ソレは言わない約束デショ」…コイツら基本的に脳天気だ…というかトシいくつだ?
苦労してドマーニを車庫前に引きずり出した時、車庫前の照明が一斉に点灯された。
「お〜い!中沢2号生ぇ〜」
「会長ぉ…」車庫前で手を振るのは作業服姿の移動体研究会会長と、1号生会員である
「学外はカメラ持った連中で満員御礼だから出て行くのはマズイと思うわよぉ?今回は隠密行動なんでしょ?コレに載っけてゆきなさい」
車庫の前に大型トレーラーが引き出されていた。車体に重工系の会社のロゴがベタベタ貼られている。見た目はホント普通のトレーラーなのだが、防女製作となると、それすら激辛スパイスになる。つまり怪しさ満点である
「このクルマなんデスか?」
「移動体研究会特製ハイスピードトレーラーよ※。M1A1のエンジン載っけてる。ドマーニ程度なら空荷と同じだから時速200kmはカタイかな?」
「でも…免許ありませんし、無断外出は校則違反デスヨぉ〜」
「ホレ、外出許可証」会長は胸ポケットから外出許可証を取り出し、ヒラヒラさせた
「今日明日の外泊許可と日曜日の外出許可はとってあるわよ。風紀委員長にもハナシをつけてるわ。彼女も実んトコロ興味津々なのよね…」
「M1A1て…確かとてつもない大食らいでしたよね…」
「コイツはM1より車体が軽い分燃費はいいわよ。リッター500m位はいくかな?」
「燃料はど〜するんです?」リッター500mの最悪燃費に加え、最近の軽油・ガソリン価格の急騰で燃料代はとんでもない額になるはずだ
525 :
555:2007/12/29(土) 19:04:52 ID:???
Broom SistersV(30)
SorTie(2)
「市ヶ谷と一戦交える、相手は市ヶ谷と各国のイリーガルズだと話したら、補給が気前よく満タンにしてくれた。おかげでワタシも久々にコイツの運転ができるって訳」
「会長自らがですか…」話がどんどん大げさになってくる…
にっこり笑って会長は言った(絶対何かある!)
「移動体研究会会長任期の最後を飾るに相応しい大イベントを見逃すわけにはいかないわ。みんなも同じ意見よ。さぁ、急いで!」
1号生会員が手早くドマーニをトレーラーの荷室に積み込む。やたらと人数が多い。乗り込んだクローズドボディの荷室内部は、某特撮のトレーラー内部そのものだ
「なんか特撮みたいデスね」瑞穂が感心したように言うと、ドマーニをフックで固定していた1号生が答えた
「GXとかいう桜田門の強化服が出てくる特撮番組のオリジナルはコイツだよ」
…この調子だと、特殊強化装甲服みたいなモノを手芸部と共同で作っていそうだ…今度よ〜く活動記録を調べてみよう…
運転席からの会長の声がスピーカーから響いた
「さぁ〜て!一発カッとばすよ!目的地は神戸!」
大型車というより、ジェット機の様なエンジン音を響かせながらハイスピードトレーラーが夜の街に走り出していった
※テクストロン・ライカミングAGT-1500を搭載した1,500PSトレーラー。日本国内の高速道路を重戦車を搭載し、緊急輸送するために製作された。最悪を通り越した燃費のため、燃料タンク容量は1キロリットルもある。原油価格高騰の折、出番はない
526 :
名無し三等兵:2007/12/29(土) 23:06:16 ID:9ltB0nnD
おや?追加更新されてますね。
明日も楽しみにしております
527 :
555:2007/12/29(土) 23:30:09 ID:???
年内に全て投下します
50〜60レス前後になります
乞うご期待!
528 :
555:2007/12/30(日) 11:13:38 ID:???
Broom SistersV(31)
SorTie(3)
国道27号線から若狭道を経由しハイスピードトレーラーは1時間程で、兵庫県警長田署の駐車場に到着した。会長は「原油高騰のため、エコドライブに徹した」らしいが、この速度は異常というか、無茶苦茶というか、恐らく反則である
防女から『出撃』したトレーラーに、『湾岸の猟犬』が搭載されているとアタリをつけて追ってきた勘の良いパパラッチも数名いたようだが、時速200km近い速度で走る大型トレーラーを追走することはできなかった。何せ迫力が違う。凶悪でさえある
「ありがとうございました」トレーラーから降ろされたドマーニの横でツナギ姿の瑞樹が会長に礼を述べた。
諸事情と状況を鑑み、例のツナギである。今回はバイクなので、例のウッズマンはヒップホルスターに収まっている
秩父事件の際に、『いただいた』紛れもない実銃なのだが、昭和40年代生まれにはおなじみのコスチュームにマッチし、フツーの特撮系ギミックに見え、違和感が全然ない
「ああ、気を付けて…私達はルミナリエ見て、有馬温泉で一泊して帰るから…いい思い出になるわぁ〜」部長を始め、1号生全員はしっかり私服に着替え、控えめに化粧までしている…人数が多かったのはこのためか…さすが1号生。万事ソツがない
「22時まではここに駐車しとくんで、何かあったら戻ってきなさい」
「あのぉ、け〜さつの駐車場に無断駐車していいんデスカ?」瑞穂が尋ねた
「無断て訳じゃないのよね…コイツの展示をココに持ちかけたのよ。で、駐車許可を貰ってる訳。ま、警察の中にも特撮好きがいたってコトね」
「げっ!ココ(長田署)って『ヲタク』な警官っばっかりってコトデスか?」瑞樹が聞いた
「『ヲ』も何も…さっきからアンタ達写真撮られてるわよ?コスプレ少女、ソレも双子とくれば警官じゃなくても見逃す訳ないじゃん」
慌てて周囲を見回すとデジカメをはじめ、鑑識の高性能カメラまで動員して2人の撮影会が始まっていた。撮影しているのが制服姿の警官というのが大変怪しい。どうやら長田署以外の警官もいるようだ…
「うぁぁぁ〜」
「ま、画像流出についてはキツ〜く言ってあるから大丈夫。これ以上撮られたくなかったら、さっさと出発するコトね。こっちの交通課には『お手柔らかに』とお願いしてあるから…」
529 :
555:2007/12/30(日) 11:14:13 ID:???
Broom SistersV(32)
SorTie(4)
「し、失礼しまっす!」大急ぎでダウンジャケットを着込みドマーニに飛び乗る
夜の神戸を2人のドマーニTBが松戸邸に向け、疾走しはじめた…後方からは、なぜか白バイがエスコートしてくれている…ホント、アヤシイ夜になりそうだ…
兵庫県警交通隊(要するに白バイのおまわりさん)のエスコートを受け、2人はさしたる妨害もなく、無事、東灘区の松戸邸に到着した
突然現れた白バイと夜間のドマーニの来訪に、監視の皆様は大いに驚いたようだが、じきに動揺も収まり2人の動向に注目する。相変わらず松戸邸の中の様子は分からないのだ
「おお!待ちに待ったチーズケーキ!」
お茶受けに出された松戸博士の奥さんの『絶品』チーズケーキを味わい、冷えた身体をコーヒーで暖めながら、『仕込み』の様子を確認する。本命もぼつぼつ神戸に着く頃だ。いや、来て欲しいのだが…
「で、どの様な方法で一斉排除するんですか?」
「一斉排除とはいかないんですが、一本釣りで最有力を引っかけてみようと思ってます」瑞樹が答える
「イケニエを作るんですねぇ〜。で、それを釣るエサは用意シマシタ。まっどさんのアレです」
「アレですか…自分が言うのもナンですが最高傑作だと思ってます。いやぁ〜人をダマすのがこんなに楽しいのかと…」
「まっどさん、まっどさん…暗黒面に墜ちてますよぉ〜」
「おお!アブナイ…。いや実際、世界征服を企む悪の科学者の気分がよ〜く判りました。中国の工作員が乱入してくるそうですけど、そっちは任せて下さい」
「博士。撃退しちゃ駄目なんですよ?こっちの目的地を教えてやって下さい」瑞樹が釘を刺す
「わかってますって」松戸は苦笑した
「でも残念だなぁ〜試験中の汎用制御骨格も置いてあるのに…」
「まっどさんて理論のヒトじゃなかったんでしたっけ?」瑞穂が聞く
「理論屋なんですけど、実証するための最低限の装置位はありますよ?組み合わせてたら大きくなっちゃったけど?」…やっぱコイツMADだ…
530 :
555:2007/12/30(日) 11:14:40 ID:???
Broom SistersV(33)
SorTie(5)
突然、瑞穂の携帯電話が鳴った
「おいメイド科!まだかぁ〜?お前ら部屋ん中でヌクヌクしてるだろ〜が、こちとら野外で寒いんだ!さっさと『仕事』させろ!」
両用科が配置についたようだ…舞鶴から鉄道でここまでご苦労さんでした…
「ノしちゃう方々のチェックは終わりマシタか?」瑞穂が答える。相手が変わる気配がした
「えっとぉ〜外国の方と、特命係長さん系の方はチェックしましたぁ〜」ドン臭そうな声が受話器の向こうから聞こえてきた。ヌケた話し方は何となく瑞穂に似てなくもない。2〜3時間話し込んだら友情が生まれるかも…
「パンダな国の方々はどうデスカ?」
「体脂肪率75%のみたいな方が来てますよぉ〜」
…恐らく、『喰い逃げリン』だ…
「んじゃ、その方々は乱入させてください。あ、松戸博士に危害が加わらないようにしてクダサイネ。なんならそっちも乱入しておっけぇ〜デス」
「はぁ〜い!それじゃ…あれぇ〜」また受話器がもぎ取られたようだ
「メイド科ぁ!状況開始するぞ!20分でカタぁ〜つける。おお!夜は冷えるぞ!ちゃんとトイレに行っとけ!」
「間違ってブッ殺したら前科持ちだヨ!手加減しなさいよ!」メイド科と揶揄されると瑞穂もアタマに来るのだろう…
「うるせ〜馬鹿!」
電話が切れた…
「両用科もやる気十分だワ…本当に死人が出なきゃいいケド…」
「両用科って何です?」松戸が聞く
「ああ、ウチの下品で野蛮なれんちゅ〜です。ターミネーターとタメ張れる筋肉人魚達デス」
(シュワルツネガー+クトゥルフ)÷2を想像したのだろうか?松戸の顔が強ばった
「大丈夫です。ちょっかい出さなければ安全ですから」瑞樹がフォローするが、どう考えてもフォローになってない。やはり両科の溝は深いのだ…
531 :
555:2007/12/30(日) 11:15:17 ID:???
Broom SistersV(34)
SorTie(6)
ゴミ集積場の前に陣取っている市ヶ谷のクルマの横に地元高校の制服を着た女子高生がやってきた。張り込み中一度も見かけなかった顔だが、こんな夜間に何の用事だろう?
じ〜っと車内をのぞき込む。街灯の明かりに映し出された顔は、美人のカテゴリに分類される。ほんわか系とでも言うべきだろうか
車内の男達を目が合うと、女子高生はにっこりと笑い、踵を返して駆けだした。と、派手にすっ転ぶ
「あらら、コケちゃったよ…」
「ドン臭いな」
車内で彼女の様子を見ていた2人は彼女が起きあがってこないことに不安を感じた。人間その気になればバナナの皮で死ぬことも可能なのだ
「オレ、ちょっと見てくるわ…」
1人が車外に出て、転倒中の女子高生に近づく、ピクリとも動かない…こりゃアタマを打ってるな…
「おい、大丈夫か?」
女子高生を抱き起こすと、閉じられていた目が開き、口元に笑みが浮かんだ。コイツはヤバ系の笑いだ!次の瞬間、顔面に霧状のものが吹き付けられた。反射的に目をつぶったが同時に鳩尾に拳が叩き込まれた。息が止まる
女子高生の上に崩れ落ちるように倒れた相棒を見て、慌てて車外に飛び出した男はいつの間にか背後に忍び寄っていた何者かに首筋に一撃を受け昏倒した
路上でのたうち回る男に側に伸縮式警棒を持った細身の女子高生が近寄り、首筋に一撃を食らわせて男の苦悶を止める
「おめえ、一撃で決めろよな…」
「え〜、ちゃんと鳩尾にイレたんですけどぉ〜この人結構鍛えてたみたいでぇ〜」
「馬鹿たれ!鍛えることができんから『急所』つ〜んだ!ドン臭いな。オラ!手伝え!」女子高生2人は路上でノした男の親指をタイラップで身体の後ろで縛り付けると、駐車してあるクルマに引きずっていった
車内には先客が同じような格好で放り込まれていた
「おお、早いな!」スレンダー女が声をかけると、先に男を車内に放り込んだ女が木刀に素振りをくれて言った
「ここだけじゃないからな。効率よくやらなきゃ取りこぼす。急ごう!」
「よっしゃ!次行くぞ!」スレンダー女が気合いを入れ。3人は次の獲物に向け進んでいった
532 :
555:2007/12/30(日) 11:15:49 ID:???
Broom SistersV(35)
SorTie(7)
「さて、こっちもおっぱじめマスカ!」時計で時間を確認した瑞穂が立ち上がった。ドサクサに紛れて瑞樹のチーズケーキ口の中に詰め込む
「松戸博士。無理をなさらないで下さいね」瑞樹も立ち上がる
「気を付けて…そうだ!ボクは君達の行く先を知らないんだけど?」
「行き先は三豊市の旧海軍基地跡の防空壕です。博士のお話にできるだけ沿ったつもりです」
「海軍基地跡…それはなかなかですね。ああ、お土産はいいですよ…」
「残念ですけど、お土産買ってる時間がアリマセン。とゆ〜か、向こうに着くのは真夜中になりマスからお土産屋さんが開いてまセン…ゴメンネ…まっどさん」
数分後、玄関先からドマーニが急発進したが、追いかける者はいなかった。事情を知っている連中はニヤニヤ笑いで彼女達を見送っており、事情を知らない各国、各社の諜報部員は両用3人娘に一発喰らわされて昏倒していたからである
ドマーニの爆音と、それを追跡する動きがないことで、中国工作員達も何かが起こったことに気が付いた
「罠か?いや、我々を阻止するつもりだな…『例のモノ』の回収に向かうんだろう…」リンが言った
「少佐!」
「周辺の『お友達』に何かあったな…ここも危ない…荒事は嫌なんだが、突っ込むぞ!遅れて来た分取り返さにゃならん!門を確保しろ。私が1人で行く!よほどの事がない限り発砲はするな!」
喰い逃げリン一行は車を松戸邸の正門に横付けした。リンはその巨体に似合わない身のこなしで通用口に身体をねじ込み、門を確保するために数人がその後を追いかけた
533 :
555:2007/12/30(日) 11:16:11 ID:???
Broom SistersV(36)
Counterattack of Dr.MAD(1)
中庭でプレハブを目指すリンと、良からぬ事をするためにプレハブに向かう松戸とが鉢合わせする格好になった。両者とも一瞬固まってしまったが、先にリンが我を取り戻す
「夜分恐れ入ります。私、中華人民共和国外交部の林と申します。まことに不躾で申し訳ないのですが、先程のお嬢さん達の行き先をお教え願えませんでしょうか?」礼儀正しいが、この状況では間抜けだ…
「いやいや、ご丁寧な挨拶痛み入ります。早速ですが、リンさん…は映画はお好きですか?」得体の知れない工作員に対し、松戸の態度も普通の人間ではない
「映画ですか?日本映画は国の方針なんであまり見る機会がないのですが、ハリウッド映画は好きですよ?」少々、面食らいながらもリンは『正直に』答えた。何せ相手は一般人である。怪我でもさせて日本警察を敵に回すのは得策ではない
「それはそれは…じゃあ…悪の科学者んトコロに主人公が殴り込みをすると、怪しいメカが出てくるパターンはご存じですよね?」
松戸が白衣からP○Pっぽいコントローラを取り出し、ボタンを押す。と、プレハブの研究室のドアが開いて、金属フレームが剥き出しになった人型ロボットが現れた
「作動試験骨格1号です。ちょっとお付き合い願えませんか?」
試験骨格は、サーボモータとアクチュエータをうならせながらリンの前に『走って』くると、1挙動で六合蟷螂拳の構えを取った…何の試験をしとるんだ?
目にあたる位置に装備された光学センサのレンズと赤と緑のLEDがカッコイイが、プレハブから長く伸びている何カ所も継ぎ足された電源&信号ケーブルが情けないので差引ゼロだ
「おおっ!さすが日本!違うなぁ〜」
リンのリアクションに松戸はにんまりと笑った。…この調子だと科学者の暗黒面に簡単に墜ちそうである…いや…悪の科学者が本業なのかも知れない
534 :
555:2007/12/30(日) 11:16:37 ID:???
Broom SistersV(37)
Counterattack of Dr.MAD(2)
「んじゃ、いきますよ!」松戸がコントローラを操作すると、試験骨格はリンとの距離を人間離れ(いや、人間じゃないっす)した動きで詰め、首筋に抜き手を叩き込む。映画どおりの蟷螂拳の動作だ
「ふンっ!」リンの身体が右足を中心に沈み込みながら半回転すると、後旋腿が作動試験骨格に叩き込まれ、試験骨格はもんどりうって後方にひっくり返った。リカバリをすべく手足を動かすが、起きあがることができない
「『受け』と『捌き』はまだプログラミングしてないんですよ…ああ、彼女達の行先は香川県の詫間町。旧海軍基地の防空壕です。そこに曾祖父の研究ノートが埋まってるみたいです」コントローラーを白衣に戻しながら松戸は言った
試験骨格を『片づけた』後、半ば殺気を込めて松戸に対峙していたリンは拍子抜けした表情で言った
「そんなに簡単に話しちゃっていいんですか?」
「いいんです!徹底抵抗すると殺されちゃうでしょ〜?悪の科学者も『ゴッコ』で終わらせる程度がいいんじゃないかなぁ〜」
一転、表情を変えて松戸が続ける
「訳のわからない『遺産』みたいなモノに頼る気は私には毛頭ありません!」
「…『遺産』じゃなく、貴方を国にお迎えしたいですね…機会があれば是非!」リンは彼なりの敬意を表して一礼し、踵を返して門に向かった
リンを見送りながら松戸が呟いた
「『捌き』より先に起きあがらせる事を考えなくっちゃね…さて、お見送りに行きますか…」ゴムサンダルをペタペタさせて松戸も門へ向かった
535 :
555:2007/12/30(日) 11:19:38 ID:???
Broom SistersV(38)
Fight for one's life(1)
松戸邸門前に車が停まるのを目撃した両用科木刀女は、万一の事態に備え、松戸邸に突入した
開かれた門を固めていた男達を軽くあしらい、中庭に走り込む
でぶっちょのオヤジがこっちにやって来るのが見えた。ノすなと言われている中国のオヤジのようだ。まぁ、少々痛い目をさせても構わんだろう…
「おりゃぁ!」木刀女は一気に距離を詰め、肩で構えた木刀を男の肩口めがけて振り下ろした
「ふんっ!」でぶっちょは彼女の木刀を左手で巻き込む様に外側に捌いた。右肩が前方に流れる。ヤバイ!彼女は踏み込んだ足に逆方向の力を込め、前に進もうとする身体を強引に後方に『飛ばす』。木刀と上半身が前方に流れ身体がくの字になった
木刀を受け流した男の背中がチラリと見えた瞬間、全身の血管が一斉に爆発したかのような衝撃が走り、彼女は吹っ飛ばされた
「くっ!鉄山靠(てつざんこう)かっ?」
彼女の斬撃が相手の想像以上に強かったのと、彼女が一瞬早く後方に『飛んだ』ためダメージが抑えられた形になったが、普通なら決定的なダメージだ。両用科の過酷なトレーニングがダメージを抑えたのは言うまでもない
肘だったらアウトだったかな…頭の中に画数の多い漢字の技名が浮ぶ。恐怖と異様な高揚感が全身を駆けめぐった。1挙動で立ち上がり木刀を上段に構え、呼吸を整える…油断した…身体が重い…
木刀女の一撃を受け流したものの、意外とダメージがあったのか、男は捌いた左手を振っていたが、彼女が立ち上がるのを見ると、両手をダラリと下げて対峙してきた。どうやら『遊んでくれる』様だ…
男はゆっくりと左に移動し始めた。木刀女も回り込む。小技は効かないだろうし、相手のカウンターはハンパではない。ピリピリとした時間が流れた
「お〜い。そっちはど〜ですかぁ〜?」
間抜けな声が響き、相手の注意が一瞬逸れる。ナイス!ドン臭いヤツだが、今回はグッジョブだ!
「きえぇぃ」長い間合いをリアクションなしで一気に詰め、上段からの必殺の双手突きを喉元に突き込む
「はっ!」男は今度は右手で突きを受け流したが、一瞬の反応の遅れが祟り、捌きに十分な時間を取ることができなかった。木刀の切っ先が左脇腹に突き刺さり、今度は男が吹っ飛んだ
木刀から妙な感触が伝わってきた。何だ?一体何を突いたんだ?
536 :
555:2007/12/30(日) 11:20:33 ID:???
Broom SistersV(39)
Fight for one's life(2)
対峙中に巧妙にポジションを選んだのだろう。オマケにコイツも『飛び』やがった…でぶっちょが吹っ飛んだ場所はフルオープンになっていた門の前。そのまんま転がるように横付けされた車に飛び乗り、車は闇に消えていった
緊張の糸が切れ、木刀女は片膝を落とした
「あらら…やられましたかぁ?」巨乳娘が駆け寄る
「油断した…いや、やられていたかもしれん…」木刀女がつぶやいた
門の外から手に伸縮式の警棒を握ったスレンダー娘がやってきた。どうやら片づいたらしい。
「雑魚は全員片づいたぞ。そっちはど〜だ?」木刀女の様子を見て、からかう様に言う
「なんだ、ヤられたのか?お前らしくね〜な?」
「中国拳法だ…鉄山靠だと思うが…生まれて初めて喰らったよ…」正直な感想を漏らし、木刀女は立ち上がった。ダメージよりも珍しさが優先されたのか、妙にサバサバしている
「中国拳法か…俺もヤりたかったなぁ〜で、デブは?」
「メイド達を追っかけてった…ま、状況終了ってことだな。妙な感触はあったが、脇腹に突っ込んでやったから、ヤツも2〜3日は難儀するだろうさ。さ、引き上げよう!」
「あ〜ご苦労さんです」ゴムサンダルをペタペタさせて松戸が3人の前に現れた。開いた門をギシギシと閉めながら3人に話しかける
「ほ〜ちゃん…いや中沢サンのお友達ですね?お茶を用意しますんで、休んでってください…」
シリアスな場面をブチ壊す松戸の登場に3人は面食らったが、確かに立ち話もナンである。誘われるままに、邸内に入り、チーズケーキと紅茶をごちそうになる。冷えた身体には暖かい紅茶と甘いモノはありがたい。
「中沢さん達から怖い方々だと聞いていましたが、いやはや、皆さん大変に可愛らしい…」
中年入口のオッサンから可愛らしいと言われると、ますますリアクションに困る。そもそも、寄り道せずにさっさと退散するつもりだったのだが…なんでケーキ喰って茶を飲んでいるんだろう…
537 :
555:2007/12/30(日) 11:20:58 ID:???
Broom SistersV(40)
Fight for one's life (3)
木刀女は紅茶に口を付けただけで、ケーキに手を付けていない。いくら威力を殺いだとはいえ、鉄山靠を喰らったのでは食欲も湧かない
「大丈夫ですか?鉄山靠を貰っちゃったみたいですけど?」
「…大丈夫です。やはりあれは鉄山靠ですか?」自分が喰らった技の正体を知りたいのか、普段の彼女らしからぬ殊勝な態度で答えた
松戸は大きくうなずいた
「まず間違いないでしょう。それも『頸』を叩き込んでます。かなりの高段者とみました。迂闊に踏み込んでしまいましたね…」…さっきの試験骨格といい、松戸博士は一体何を研究してるんだ?
「普通なら身体中の穴から血を吹いてサヨウナラなんですけど…よくあそこでしのぎましたねぇ〜。貴女の体捌きには非常に興味があります…」どうやら木刀女にも興味があるようだ
「やはり『頸』か…身体全体がバラバラになったような感じだった…」第三者から客観的に相手の技を分析されると納得する。中国憲法…馬鹿にはできん
「貴女の攻撃もスゴかったですね…一気に距離を詰める動き。アレって無拍子ってヤツですよね?その動き、ボクの試験骨格にインストしてみません?なぁに、測定器つけて同じ動きするだけでいいんですよ…」
「いや、あの…自分はまだ学生なんで…ええ、申し出はありがたいんですが…」
彼女そのものの評価でなく、彼女の能力への評価に当惑を感じているのだろう。この手の『評価』をする人間にはあまり会ったことがない
「そ〜ですか…それじゃ、今夜は3人とも泊まって帰りなさい。もう学生さんの出歩く時間帯じゃない」
「ええっ!いいんですかぁ〜」巨乳娘が嬉しそうに反応する
「いや、ご心配なく」
「まだ終電には間に合いますし…」
スレンダー娘と木刀女が慌てて辞退したが、松戸は笑って言った
「『頸』は後から効いてきますから休んでゆくべきです。そろそろ動くのが辛くなってませんか?」
「…」
「一晩経てば、マシになるでしょう。おか〜さん!お布団の用意してくんない?」松戸は妻を呼び夜具の準備を頼んだ
投入乙です
10スレずつの投入ではなく
1章ごとの投下がよいと思う
(中途半端な気がするため)
そろそろ、午後の更新ですかな?
どきどき(笑)
540 :
555:2007/12/30(日) 22:00:47 ID:???
Broom SistersV(41)
Fight for one's life (4)
香川県方面に向けて疾走するリン少佐ご一行の車内。現場責任者のリンはしきりに両手を気にしていた
「どうしました?」隣の席から総政治部所属の工作員が聞いた
「あの娘、木剣に『頸』を乗せてきた…上手く捌いたつもりだったんだけどな…一体何者だ?高校生位にしか見えなかったんだけど…」
「確かに普通の打撃とは違っているとは思いましたが…やはりBroom Sistersに関係する組織でしょうか?」門前で木刀女に『いいように』あしらわれた理由がわかったのだろう。松戸邸正門を固めていた工作員が納得したような表情を見せた
「恐らくそうだろう。若い女という共通項があるしね。我々の排除を狙ったんだろう…とんかく急ごう!幹線道路近辺の『協力者』からの情報を収集してくれ。彼女達の動きを把握するんだ」
命令を下しながら、リンは脇腹を気にしていた。(コイツじゃなければこっちがヤられてたな…)
車は更に速度を上げて走り出した
541 :
555:2007/12/30(日) 22:02:45 ID:???
Broom SistersV(42)
The Naval base(1)
東灘区から山陽道−瀬戸中央道−高松道を経由し2人のドマーニはおおよそ230kmを2時間かけて移動した。どう考えても微妙に道交法違反である
夜間の高速道路を地面に吸い付くが如く疾走するヘッドライトを見て、夜間の高速の王者、長距離トラックの運ちゃんもさぞや驚いたに違いない
2人は四国道鳥坂ICで高速を降りたが、最短経路で詫間町には入らず、県道222号線を隣町の仁尾町方面に走行。大浜海水浴場から荘内半島東側へのショートカット(狭い)道を通り、某高等専門学校敷地内へ学校南側通用門から不法進入した
エンジンを止め惰性で坂を下り、野球場のバックネット裏までドマーニを押してゆくのだが、通用門から野球場までは距離にして実に700m。やっぱ元海軍基地は伊達ではない
この季節のこの時間帯である。いくら熱く燃えさかっていたとしても、この場所で愛を語るお馬鹿はまずいない。学生寮の部屋の明かりが少ないところを見ると、眠っているか、帰省している者も多いのかも知れない
ドマーニから降りた2人は更に隣接する化学工場の敷地に下り海岸沿いに1km程東に移動し、県道232号線合流地点から再び、半島先端に向け歩き始めた
海岸近くからいきなり上り坂になる県道を歩いていると、クルマが数台2人を追い越していった…引っかかったかな?
合流地点から800m。山側に防空壕跡が複数口を開けてる。市の文化財に指定されているらしく、『おしながき』の立て札と記念碑があり、入り口はアルミ製の格子戸で閉ざされてる。道を挟んだ海岸側には展望台と航空隊の記念碑らしき石碑があった
「格子戸が外れ掛かってるやつだって言ってマシタ」
「りょっかい。キてるね…」入り口のシリンダ錠をピッキングツールで開きながら瑞樹が答えた
「キてますネ…5〜6人かな…スターライトスコープ持ってマスよ」
「『カプセル怪獣』の準備はいい?」
「ばっちり!」
「下っ端じゃなく、親分が引っかかって欲しいんだけどな…」
542 :
555:2007/12/30(日) 22:04:23 ID:???
Broom SistersV(43)
The Naval base(2)
防空壕の中は意外に狭い。一番奥まで入ってゆき、両用が仕込んだブツを掘り始める
埋めてから間もないので、土が軟らかく意外と掘り出しやすい。スコップが金属に当たる音がした。深さ約90cmか…両用もなかなかいい仕事をする
埋められていた缶を取り出しながら、瑞穂は『カプセル怪獣』こと閃光手榴弾のピンを抜いてそっと足下に置きレバーを足で踏みつけた
「キたわね?」小声で瑞樹が囁く
「キたみたいデス」
「すみませ〜んチョットイイデスカァ〜」
防空壕の中にシブイ声が響いた。防空壕の入口には、アジア系の重そうな身体の男が防空壕を塞ぐかの様に立ちふさがっている。手には拳銃を持っている
「ゆっくり立って下さい。ああ、抵抗しないでくださいね。銃の腕は今ひとつなんです」
ゆっくりと2人は立ち上がった。瑞穂は手にブリキの缶、足はピンを抜いた閃光手榴弾を踏んづけたままだ
男はノッシノッシと近づいてきた。拳銃の必中距離に2人をおくためだろう
「あ〜貴女達がBroom Sistersですか?」
「アナタダレです?ヒトに名前を尋ねるのならまず自分から名乗るのがれ〜ぎでしょ?」瑞穂が突っ込む
「これは失礼。私は中華人民共和国人民解放軍総政治部連絡部少佐林飛熊と言います」
「やっぱり喰い逃げリン!」
「ご存じの様ですね…よかった…」
「業界の超有名人にお目にかかれるとは思っても見ませんでした…ハイ…」
「アタシ達フツ〜の防女生なんですけどぉ〜」
「防女?なるほど…Broom Sistersは防女所属の工作員だったんですか…なるほど…それで謎が解けた…」
いや…頼むから…善意に誤解しないで欲しい…
「我が国の五輪委員会は防女を中国女子選手のメダル獲得の最大の脅威と見てます。いや、実際、松戸博士の所で『お手合わせ』してもらった方は相当なモンです。五輪委員会が危機感を抱くのもうなずけますね…」
「それで、防女祭で工作しようとしたんだ…他人を陥れてメダル取っても嬉しくないんじゃないですか?」
「う〜ん。どうなんでしょう…競技者本人はホント、真面目にやってますし(工作なんて)知りませんからね…そこら辺は我々の仕事なんです」
「防女祭の工作員みたいなのが世界中にいるってことか…」
543 :
555:2007/12/30(日) 22:05:39 ID:???
Broom SistersV(44)
The Naval base(3)
「身内の不手際を非難するのはなんですが、どうせやるのなら来年北京でやるべきでしたね…交通費もかかりませんし…」
「そ〜か…毒盛られても『何せ中国の食材ですから…』で言い訳つきますモンネ」瑞穂が感心とも嫌みとも言えない感想を漏らした
「で、リン少佐のご用件はとは何でしょう?」瑞樹が聞いた
「申し訳ないんだけど、それをいただけないでしょうか?出世しかアタマにない馬鹿が欲しがってるんです。我が国は未だに日本の様なロボットはアニメでしか登場してないんでね。おお、松戸博士んトコのロボットは凄かったですよ!」
「まっどさん…ナニかやったんデスか?」
「博士のロボットと『お手合わせ』したんです。蟷螂拳を遣うとは思わなかったな」
「結構丁寧にご説明いただけるんですね。いつもこうなんですか?」
「他の皆さんはここまで説明する前にブッ放されるんで、結局最後まで私の説明を聞いて頂けないんです。永遠にね…ここまで聞いて頂けたのは貴女方が初めてですが…」
「教官から、『人の話は最後まで聞くこと』と教えられています」
「良い先生です。で、お返事はどうされますか?」
「一つ質問していいですか?」
「私の体重は重要機密事項ですが?」
「リン少佐の体重には大変興味があるんですけど…私達の身の安全と掘り出したモノとどっちが上なんでしょ?映画なんかのセリフではここは『では死んでもらおう』が普通でしょ?」
同時にリンの顔面めがけてブリキの缶が飛び、足元に何かが転がった
544 :
555:2007/12/30(日) 22:08:21 ID:???
Broom SistersV(45)
The Naval base(4)
「!」
暗がりの中、それが閃光手榴弾だと判断したリンは目を閉じ、口を大きく開き後方に飛びずさりながら、2人の足元に59式拳銃を乱射した。左手は顔面をガードする。妥当な判断だ。手榴弾を閉塞区域で使用したら使った方もタダでは済まない
拳銃の乱射音、一瞬遅れて轟音と、目をつぶっていても判る激しい閃光が暗い空間を満たし、飛んできた缶を叩き落としたリンの喉元に上空から何かが叩き付けられた
息が詰まり、後頭部が激しく地表にぶつかる。頭の中が白くなりかかった。爆発音で痛めつけられた鼓膜に歓喜の叫びがやけに遠く響く
「きめぇ〜!」
左右の防空壕の側壁を同時に駆け上がり、トンネル上部で交差するように上方からリンの喉元めがけ二の腕を叩き付る、2人のコンビネーションアタックが炸裂した
ダブルラリアット+ランニングネックブリーカードロップを上空から喰らった訳だから、足元めがけて銃を乱射しても当たるはずがない。
教官を一撃でノックアウトする恐怖のコンビネーション『ぢぇっとすとりーむあたっく』である
爆音に驚いて飛び込んできたオマケの工作員も三角飛びの要領で、頭部に前後から同時に回し蹴りを喰らわされ軽〜くノされてしまった
「逃げるわよ!」瑞樹が大声で叫び防空壕の外に飛び出し、無人の県道を横切る。瑞穂も後に続いた。行きがけの駄賃に豪快に閃光手榴弾をばら撒く。何せ20%増量中だ。こっちもサービスすべきだろう
防空壕の真向かいの記念碑から勢いを付けて学校敷地内に飛び降り、違法駐車してあったドマーニで学校構内を西に向けて全力疾走!
あらかじめ解錠していた西側の通用門から史跡脇(岩らしい)をすり抜け、庄内半島先端に向け逃走を開始した
展望台から学校敷地を西に走るドマーニを認めたリン少佐ご一行は泡喰って追いかけようとしたのだが、頑丈な鉄製の学校正門に阻まれ学内に進入できない。馬鹿め…ガッコには『門限』というモノがあるのだ…
脱出経路を学校敷地内に設定しているとは考えられなかったのか、はたまた「作戦失敗」の言に気をよくしたのか、逃走する2人に、喰い逃げリンの追跡はなかった
…つまり、エサに食らいついたということだ…
545 :
555:2007/12/30(日) 22:08:45 ID:???
Broom SistersV(46)
The Naval base(5)
「さて、ど〜すんの?」
ローカルワインディングを失踪するドマーニのライダーシートから瑞穂が瑞樹に問いかけた
「来た道をそのまんま帰るのも芸がないから、みかんでも買って帰ろうか?」身体を忙しく入れ替えながらパッセンジャーシートで瑞樹が答える
「おなか減りマシタ…朝まで相当時間があるヨ…24時間営業のうどんやさんてないのかなぁ〜※1」
「尾道経由で帰りましょうか。うん…呉に寄り道してもイイな※2…博物館に前から行ってみたかったんだ…」
※1.深夜営業の「手打ちうどん屋」は実在する!香川県とは恐ろしいところだ…
※2.止めた方が良い。「寄り道」のレベルではない…
546 :
555:2007/12/30(日) 22:09:08 ID:???
Broom SistersV(47)
End not anticipated(1)
寄り道をしながら無事防女に戻った2人は早速風紀委員会の呼び出しを受けた
「やっぱ、みかんをバラ撒いたのがアレだったかなぁ〜」
「だって馬鹿みたいに安いんだもん。案外蛇口からみかんジュースが出るって噂はホントかもよ…」
万事気配りを忘れない2人は愛媛県から広島県に向かう「しまなみ海道」近辺の無人売店で10kg500円均一の温州みかんを大量に買い込み、関係者への「お土産」にしたのだ
風紀委員への「お土産」は「賄賂」に判断されかねないので移動体研究会会長経由で、「同級生からのお裾分け」という形で処理して貰ったのだが…やっぱソレが原因なのだろうか…贈収賄は娑婆でも罪が重い。ガクブルである
黒系のスカートスーツで出頭した2人をざっと眺めて風紀委員長は言った
「ま、そんなところか…」
委員長もグレーのスーツを着用しているが、残念ながらOLのコスプレをした中学生にしか見えない
「よかろう。ついてこい」
玄関に待たせてあった防女御用達のシルバーの個人タクシー(何と!デボネアA33だ!)に2人を押し込むと行き先を告げた。地名は繁華街、いわゆる飲み屋街である
タクシーを降り、イルミネーションが点滅する街中をしばらく歩くと、3人はとある雑居ビルの2階にあるラウンジの前に立った。名前に覚えがある…確か海自御用達の店だ…
「委員長…このテの店への立ち入りは…いわゆる校則違反では…」
「わかってる。さっさと入れ」
薄暗い店内のボックス席には先客とおぼしき男女が待ちかまえていた。カウンターで飲んでいる海自らしきの連中との間で妙な雰囲気が漂っているのは、同席している女性の容姿に起因するのだろう
入口の3人に刺す様な視線が集まったが、その視線は熱いものに変わった。海自もやっぱ、男である。うんうん、ワカルぞ…キミタチ…溜まっておるな…
547 :
555:2007/12/30(日) 22:09:33 ID:???
Broom SistersV(48)
End not anticipated(2)
「お〜い!こっちこっち!」TPOを台無しにする馬鹿声は、やはり内海二佐だ…
ボックス席に着いた風紀委員長に女性が声をかけた
「すみませんね…ご足労させてしまって…」
「いえ、風紀委員会の『生ける伝説』の依頼とあらば否応もありません。ましてや、中沢2号生達とは浅からぬ因縁があるようですし…」『伝説』だぁ?山本二尉もやっぱヤヴァ系の方だったのか…緊張している委員長を見るのは初めてだ…
「今回の件については貴女にも事情を知って貰いたいのです。差し支えなければしばらくご一緒願えませんか?」
「はっ!喜んで同席させて頂きます」
3人とも未成年である。公式には飲酒はできない。当然、飲み物もソフトドリンクになる。委員長はウーロン茶、瑞樹と瑞穂はミックスジュースをオーダーする
「風紀…鬼…防女…憲兵…」店のあちこちからひそひそ声が聞こえたかと思うと、あからさまな対抗意識を燃やしていた海自連は、さっさと引き上げ始めた。防女風紀委員会の『実力』はどうやら海自にまで及んでいるらしい…
「紹介します。私の上司の…」皆まで言わせずに内海が後を受けた
「防衛省情報本部の内海二佐です。今回の騒動について、防女が何らかの責を負わねばならない事態に発展する可能性があります。委員長にはその点、ご了解頂きたいのですが…」
やけに丁寧である。こんな時は基本的にロクなコトがない。瑞樹と瑞穂の背筋がうすら寒くなった
委員長はうなずいた
「中沢2号生が法に触れる、もしくは防女校則に違反する事例があれば、それは日本国の法律あるいは防女校則にのっとり、厳正に処分されるべきでしょう。風紀委員会はそのために存在します」瑞樹と瑞穂は身体を堅くする
548 :
555:2007/12/30(日) 22:10:16 ID:???
Broom SistersV(49)
End not anticipated(3)
「ありがとうございます。それでは中沢君。まず、『松戸博士の遺産』を国外に持ち出された事についてどう釈明するのかな?」
「松戸博士の遺産?それ何です?」瑞樹はトボけてみた
「とぼけないでもらいたい!君達のやったことは既にサークル活動の範疇を越えてるぞ?中国新華社通信は今朝『全く新しいロボットの開発に着手した』と発表した。ヤツらの勝利宣言だ!」相当悔しそうである…ザマーミロ…いい気味だ…
「な〜んだ。そのコトですか…」瑞樹がこともなげに言った
「どうするんだ!偶然だが、我が国で眠っていた技術が他国に渡ってしまったんだぞ?あのままなら阻止できたのに、君たちは市ヶ谷の要員をノしてしまった。最悪だ!まだ上層部に本件は伝わってないが、最悪、防女の存在意義の追求にまで発展するぞ!」
目尻が吊り上がっている…やっぱサラリーマンは『責任』て言葉に弱いのね…山本二尉も『ど〜しましょ?』みたいな顔だ
「アレ、ガセです」瑞樹は素っ気なく言った
「ガセぇ〜?」完全に意表を突かれたのだろう。魂が抜けて体重が20kg程軽くなった様な表情がマヌケである
「真っ赤なニセモノです。2年位バレない大嘘をまっど博士に作ってもらったんですネ。それを古〜く見せかけて防空壕の中に埋めてぇ〜アタシタチが掘り出したところを横取りさせマシタ」瑞穂が楽しそうに言う。ここでトドメである
「ああっ〜!うつみ二佐…モシかしてアレがホンモノだと思ってたんだぁ〜うぁぁ〜ハズカシクアリマセンかぁ〜?それでも市ヶ谷ですかぁ〜?」
復讐は成就した!歓喜の表情で瑞穂は内海をいたぶった。目尻には喜びのあまり涙まで浮かんでいる
「『全く新しいロボット』は幻になるでしょう。ま、当分の間、『日本に勝った』と思わせておくのもほほえましくてよろしいんじゃないでしょうか?」瑞樹がニコニコ顔で言った。やはり喜びのあまり顔面のデッサンが狂ってる…
549 :
555:2007/12/30(日) 22:10:49 ID:???
Broom SistersV(50)
End not anticipated(4)
「本件をリークすれば、喰い逃げリン…リン少佐の工作員生命は終わりです。市ヶ谷の目的はそれじゃなかったんですか?中国のロボット開発を遅延させるんだったら、リン少佐にしばらく現役でいてもらわなければなりませんが…」
「ううむ…」赤とも青とも白とも言えない微妙な顔色で内海は黙り込んだ
「市ヶ谷の仕事を代行したんですから、こちらの本来の仕事をやっていただいてもかまわないんじゃないですか?いわゆるギブ・アンドテイクってやつです」
「ま、ダメだったら黒幕は市ヶ谷の内海二佐で〜すって新華社通信にメールしちゃうモンネ」
黙り込んでいた内海は押し殺した声で言った。
「それは困る…わかった…市ヶ谷は張り付いている連中を排除する…」
相当キている模様である…
「ありがとうございます!これで前任者からの懸案事項が全て片づきます」
「…あくまでもサークル活動の一環で今回の行動を起こしたんだね?」
「当然デス。アタシタチ学生なんデスヨ?」瑞穂はストローをズルズル鳴らし、溶けた氷で薄くなりつつあるミックスジュースの味を楽しんだ。ああ、これが勝利の味なのだ…コイツがアルコールだったらなぁ…
550 :
555:2007/12/30(日) 22:11:44 ID:???
Broom SistersV(51)
End not anticipated(5)
「ど〜も!こんばんわ!」ラウンジのドアが勢いよく開かれ、痩せぎすの男が入ってきた。どっかで聞いた声である
「喰い逃げリン!」脳内ライブラリとの照合にいち早く成功した彩香が声を上げた
内海も一瞬腰を浮かした。瑞樹は目を丸くし、瑞穂はむせて鼻からミックスジュースを逆流させる。冷静なのはリンを知らない委員長だけだ
「皆さんお揃いで…おっと、ここヨロシイですか?」少佐は足取りも軽く、ずけずけとボックス席にやってきてどっかり腰を下ろした。よりによって委員長の隣だ
あまりの事に、何かを言う間もなく、リン少佐はいつの間にか手にしたグラスにテーブルの上の氷を突っ込みウィスキーをドボドボ注ぎ込んで一気に煽った。満足そうに大きく息をつく
「リン少佐…きゅ〜きょくダイエットしたんですか…?」ハンカチで逆流したジュースを拭き取った瑞穂が目を丸くしてチラシの『使用前・使用後』みたいな変貌を遂げた少佐に聞いた
「ああ、あれはボディーアーマーみたいなものです。中にいろいろ仕込んでいましたけどね。外交官に転職したんで、必要なくなりました」2杯目のロックを軽やかな手つきで作りながらリンは答えた
「体重は本当に機密事項だったんだぁ…」感心したように瑞穂がつぶやく
「いやぁ〜イイ酒で飲んでますね…これは海自のボトルですな…それじゃ、遠慮無く…」再びウグウグ呑み始める
「帰国されなかったのですか?」動揺から立ち直った彩香が尋ねた。明らかに通常の『喰い逃げリン』の行動と異なる。関係者の所に戻ってくるなどというパターンは今までにない
「依頼人とは2度と顔を合わせないのがプロのルールじゃないんですか?」瑞樹が聞く。残念だが、そのルールはガセだ
「転職しましたから…責任取らされるのがはっきりしているところに帰国なんてできませんよ」グラスを口に運び、笑顔で答える。完全に外交官の顔である
551 :
555:2007/12/30(日) 22:12:09 ID:???
Broom SistersV(52)
End not anticipated(6)
「本国に送られた情報は、ハナから怪しいと思われていたので?」彩香が聞く
「私の任務は、そこのお嬢さん達が探し当てたモノを奪取して本国に送る『だけ』なんで中身については何の責任もありません」にっこり笑ってグラスを振る。細身だと結構サマになる…空のグラスの中で氷が鳴った
「アレが真っ赤な偽物だったとしたら、国の研究者は可哀想ですが、今の私には関係ないですからね。ま、研究者たる者、努力を惜しんではイカンですな」松戸博士と同じ様な事を言う…
「転職に防女と市ヶ谷を利用したということか…」内海が言った。完全にヌけてしまっっている
「そうです。私の総政治部での立場は貴方達が思う以上に微妙なものでしたからね…あのままだと、最良の場合でも嵌められて終生強制労働でしょう。ちょうどグレーゾーンの情報があったもんで…」
「外交部と取引した訳か…総政治部のだれかの失脚と引き替えに…」
「いろいろと外交部に売り込んだのは否定しません。私はこれでも平均的な在外武官程度の能力はあるみたいですからね」
「新華社に『勝利宣言』させた者の政治生命が事実上絶たれた訳ですね?」委員長が聞いた。ナマの現役工作員との会話はそうそうできるものではない。それに中国政治部とは、防女祭で浅からぬ因縁がある
「防女の風紀委員長ですね?防女祭ではウチの馬鹿がご迷惑をおかけしました。ご質問の件、そのとおりです。私はやられっぱなしってのは嫌なんです」
「権力闘争は我々が思っている以上に熾烈なのですね」委員長は素直に感想を述べる
「こればっかり、四千年程やってるみたいですから…これから先も変わらないでしょう…真面目な奴らを何とか護りたいとは思ってるんですが、なかなか…」本音らしきものを口にしてしまったようだ。慌てて話題を変える
「とにかく、今後は外交官として『普通』にやりたいので、ご挨拶も兼ねてやってきた訳です。外交官が『食い逃げ』ではサマになりませんからね…」どうやら自分の過去の『行状』についてはある程度知っていおり、それなりに気に止めていた様子だ
552 :
555:2007/12/30(日) 22:12:34 ID:???
Broom SistersV(53)
End not anticipated(7)
荒事からは引退しても…今以上にタチが悪くなるんじゃないんです?」彩香がやんわりと嫌みを言った
「『喰い逃げリン』が腰を日本に腰を落ち着けるということは…大規模テロでも引き起こすのかな?」内海も嫌味を口にする。まあ、日本国内で大規模テロというのは無理があるのだが…
「防女への『工作』を控えてもらえるとありがたいんですがね」委員長も続ける
リン少佐は苦笑して答えた
「諜報の世界は、信用ならん、信用できる同業者で成り立ってます。今の総政治部にはそれがない。私がその『信用』になれればいいんですが。ま、私の信頼度なんて、国の食料品並みですけど…」リンは酒の残りを煽り、グラスを置いた
「とてつもない馬鹿ばっかりの国なんですが、一応、私の祖国なので…さて、それでは退散しましょう…ここは私におごらせて下さい」
「工作員に金銭で買収されたと疑われるのはたまらないから、それは辞退したいな」本音とも希望とも言えないモノを聞かされた内海は複雑な表情と精一杯の嫌みで応じた
「ああ、今の私は外交官ですから…」ポケットから財布を取り出すと、さっさと支払いを済ませる。生意気にアメックスのゴールドカードだ…海自用にボトルも下ろした様だ
「それではごゆっくり…ああ、しばらく政治部は防女に手出しできないと思いますよ。GRUからの圧力もありますんで…」
ドアが閉まった。中国四千年…ホント底の知れない国だ…訳がわからん…
553 :
555:2007/12/30(日) 22:13:30 ID:???
Broom SistersV(54)
End not anticipated(8)
突然の乱入者のおかげで、毒気を抜かれ、松戸博士問題グダグダのうちに終わりを告げた。はっきりしたのは一番得したのが喰い逃げリンで、2番目はGRU、市ヶ谷と防女はケツ持ちだということである。2人の復讐達成を鑑みるとブービーは防女であろう
結局、
・今回の騒動は「サークル活動」であることを、「Broom Sistersファンクラブ」の各国情報機関に、内海が説明し、理解を求める
・市ヶ谷は本件には全く関わっていない事を公式、非公式の両方で表明する
・市ヶ谷は日本から戦時中に確立された制御理論の資料が中国に工作員の手によって持ち出されたことを『正式に』リークする
・「Broom Sistersファンクラブ」には持ち出された情報がガセで、そのような情報は存在しないことを非公式に伝える
・ネット記事で防女に寄ってきた馬鹿共は防女と警察が排除する。警察には市ヶ谷から圧力をかけるので「思いっきり」やってもかまわない
の4項目で合意し、散会となった
554 :
555:2007/12/30(日) 22:14:15 ID:???
Broom SistersV(55)
End not anticipated(9)
帰りのタクシーの中で委員長は2人に言った
「とんでもないヤツだな…」
「やっぱり現役のプロは並じゃないデスね。うま〜く利用されちゃいマシタ…」
「貴様達の事だ…アイツ等をケムに巻いたんだぞ…ますます業界で有名になるぞ…喜ばしいのかどうかはわからんが…ところで、校則違反はどう申し開きするのかな?」
「げっ…」忘れてた…
「まぁ、『元』とは言え、中国の工作員からから防女祭の無礼に対する謝罪を貰ったから罰は手加減してやる。1週間ばかし庭掃除をやれ。用務員は商社と制服・背広組の馬鹿どもとUFOの問題に忙殺されてるからな…」
「ひえぇ〜」
タクシーは師走の街を抜け、防女に向かって走り続けた
−おしまい−
555 :
555:2007/12/30(日) 22:17:59 ID:EPVxmHCa
投下完了
書いていて楽しかったです
2月の「卒業試験」ネタ
3月の「企業実習」ネタ
番外の「両用科木刀女の逆襲」を考えてます
↑
両用科3人娘の生みの親に了承を得なければなりませんが…
それでは皆様、来年が皆様にとって良い年でありますように…
GJ!です。
お疲れ様でした。
次回作に期待します。
(個人的には
>>442を期待してしまいますが)
すべてWORDにコピーした。
さぁて、ゆっくり読むとするか……(わくわく)。
これで、アクセス規制で投下できなかった皆さんが投下できるようになりましたね。
クリスマスものを書かれた方いましたらよろしく
>>555 >2月の「卒業試験」ネタ
>3月の「企業実習」ネタ
>番外の「両用科木刀女の逆襲」を考えてます
見合いネタも頼む!
・・・あれだけ名が売れてるし防女学生だしお父さん田舎の公務員だしありえるよね?
>>9 ↑
これって絶対、統合運用科学生でしょうね・・・
双子が砂漠でRPG持った方々に4WDで追っかけてくれた話を聞いて
なんとなくそう思いました・・・・
学祭ものの設定をお借りして、投下します。
パパが軍オタだと気づいたとき、ちょっとショックだった。
オタっていうと、薄汚いシャツに薄汚いジーパンに薄汚いリュック、小太りでメガネか
けてて髪がくしゃくしゃ、そのくせ妙に高級なカメラを首から下げてるっていうイメー
ジがある。うちのパパは、そりゃ少しおなかは出てきたけどいつもきちんとネクタイを
締めて会社に行く。家ではいつまでもパジャマを着てたりお風呂あがりに全裸でうろう
ろしてたりもするけど、全体としてはきちんとしている。
パパは航空会社に勤めてて、課長さんだ。でも本当は課長じゃないことを私は知ってる。
本当はもっと難しい名前なんだけど「まあ、課長みたいなもんだよ」と誰かに話してい
たから。そもそもパパの会社には課長というひとはいないんだって。そのくせ「課長」
と書いた名刺も持っている。これはややこしいお客さんに謝るときに、難しい名前だと
エラいのかエラくないのかわかりにくいから「課長でございます」というためのものだ
そうだ。そうすればものすごくエラくはないけど少しはエラいんだということがわかる
から。
航空会社ってパイロットとスッチーと整備さん(パパは整備さんを尊敬していて、いつ
も整備さんって呼ぶ)しかいないと思ってる人がいる。でもパパみたいな普通のサラリ
ーマンもちゃんといる。あと、飛行機オタばっかりだと思ってる人もいるけど、パパは
そうじゃない。会議のとき、別の会社のひとに「みなさん、飛行機がお好きなんでしょ
うねえ」と言われたとき、その場にいた全員が顔を見合わせて、それから全員が否定し
たんだそうだ。でも「男の子はみんな乗り物が好き」というレベルでなら、飛行機も自
動車も電車も好きなんだってパパは言ってた。
たぶんパパはそんなにエラくないし、そんなにエラくもならないんだと思う。だって会
社行くの嫌いみたいで、ときどき行きたくなさそうにぐずぐずしてることもある。なん
となくぽやーんとしてるところもあって、バリバリのビジネスマンって感じじゃないし。
なんで飛行機の会社に入ったのって聞いたことがある。そしたら「ひとを運ぶのって、
なんかいいと思わない?」だって。そんなことで仕事を決めていいものかどうか私には
わからないけど、パパは航空会社と電車の会社に受かって、飛行機を選んだらしい。で
も電車の会社は転勤しなくていいからうらやましいって言ってた。だったら電車の会社
に入ればよかったのにねえ。
航空会社ってすごい高給取りだと思っている人もいるけど、本当はそうでもない。サラ
リーマンとしてはだいぶいいほうだってママは言ってたし、お金にすごく困っている様
子はないけど、ママは卵の特売日をちゃんと覚えてて「おひとりさま1個限り」のとき
は私を連れて行って2パック買うし、それほど贅沢な生活ができるわけでもない。住ん
でいるのも社宅だしね。
うちの社宅の上は飛行機がよく通る。いちばんたくさん通るのは普通の旅客機。眼に見
える範囲に3機ぐらいお行儀よく列を作ってるときもある。私はパパと一緒に近所を散
歩するのが好きなんだけど、パパはよく空を見上げて「あ、4発だからビーフォーだ」と
か言う。4発っていうのはエンジンが4つってことで、ビーフォーっていうのはB4で、
B747のこと。でもB777のことはビーセブンじゃなくてビーナナって言うんだって。
軍用機もよく通る。自衛隊の輸送機が多いけど、ときどき戦闘機がすごい音を立てて飛
ぶこともある。パパはプロペラで4発の輸送機が好きみたいで、実は旅客機よりこっち
のほうが好きみたい。あの重たい、ぶーんっていう音がするとわざわざ窓を開けてみた
りする。
ある秋の日曜、起きたらパパがいなかった。会社のひととお出掛けだったそうで、ずい
ぶん早く起きて出て行ったんだって。夕方になって帰ってきたけど、その格好を見て私
は驚いた。仕事だと思ったのにシャツに薄手のジャンパーにチノパン、ここまでは普通
なんだけど、もう暑くもないのになんだか顔が日に焼けていて、どこから引っ張り出し
たのか小さなリュックを背負って、首からカメラを下げていた。うちには本格的なカメ
ラなんかないから小さなデジカメなんだけどね。リュックの中にはビデオも入ってた。
(どっから見てもオタじゃん!)
今日お仕事だったの?って聞いたら違うって言う。どこ行ってたのって聞いたら、カン
カンシキだって。自衛隊の船に乗って来たんだって。航空基地の関係で会社の人が自衛
隊とお付き合いがあって、そのお付き合いで行ってきた。パパはそう言ったけど、なん
か言い訳くさかったし、そのあとママに今日の出来事を語っているときも妙にうれしそ
うだった。ママはめんどくさそうだったけど、私はその様子を見守っていた。パパって
軍オタだったんだ、って思いながら。
いいところに連れてってやるってパパが言った。舞鶴って言うんだけど、そこで何をす
るのかは教えてくれない。飛行機で大阪に行って(うちはタダ券がもらえるんだけど、
それは友達には教えちゃダメって言われてる)、そこから電車を乗り継いで舞鶴に着いた。
田舎だと思ってたのに、すごい人。ぞろぞろ同じ方向に歩いていく。オタっぽいひとが
多い。パパもだけど。なんかでっかい箱を首からさげているひとや短いハシゴみたいの
を持ってるひともたくさんいる。
「ねえ、まだあ?疲れちゃったよ〜」
「ああ、もうすぐだよ……ほら、見えてきた」
広いグランドのような、でも背の低い建物がたくさん並んでいるらしい場所。大きな門が
あって、みんなそこに流れていく。あ、看板だ。
“防衛女子校創立記念行事 防女ひめゆり祭”
「なにこれ、自衛隊?」
「いや、学校だよ」と言いつつパパ、わくわく感まる出しなんだけど。
学校なの?たしかに受付にいるのは中学生ぐらいの女の子ばっかり。でも普通のお客さん
に混じって自衛隊の制服を着た人や外国の兵隊みたいなひとがいっぱい来てる。
「本日はご来場ありがとうございます」かわいいおねえさんがにっこり笑ってパンフレットを手渡す。
「いやあ、苦労して手に入れたんですよ〜」
なんかパパ、テレテレな感じ。しかもオタ。でも、ほんとにみんなかわいいんだ。制服
姿がキマッてるし姿勢がいい。お客さん係りはニコニコしてるけど、「警備」の腕章をつ
けたおねえさんたちはもっと姿勢がいい、ていうか動かない。ちょっと怖い感じがして、
前を通るときあいまいに頭を下げちゃった。
そしたら、びしっ、すちゃっ、って、って音がした。私に敬礼したんだ。ほんとは音は
しなかったんだけど、びしっ、すちゃっ、って感じ。
(ひょー、かっこいい)
それにひきかえ、うちのパパときたらおたおたして「あ、どもども」だって。ほら、
お前に敬礼してくれてるぞ、こんにちはって言えこんにちはって。
なんかパパ、浮かれてない?きょろきょろして挙動不審。オタっぽいぞ。びしっとしてよー。
かと思えば、どこの貴族のお嬢様かと思うような美人が「あら、委員長自ら受付の確認
ですの?」とか言ってる。委員長って呼ばれたのはすっごい小さいメガネのおねえさんだ。
「うむ、一応見ておかんとな……」ってなんかおじさんみたい。
パンフレットには「観閲式」「パレード」「音楽演奏」「狙撃展示」「固定翼分隊による
アクロバット飛行」「選抜学生による自由降下展示」その他盛りだくさん。
「これこれ、自由降下が見たかったんだ〜、ほら行くぞ、まずは観閲式だ」
「なにそれ〜」
観閲式はすごかった。人間ってあんなふうに動けるんだって思った。運動会で行進する
のと同じなんだけど、全然違う。さっきのびしっ、すちゃっ、ってのを集団でやるの。
機械みたいにびしっ、すちゃっ。私もさっきの「ひょー、かっこいい」が5割増しぐら
いになってる。パパはいかにも感激したふうに「なんていうか、使命感を持っているひ
とは動きが違うよな〜」なんてため息をついたりしながら夢中でビデオとカメラ撮りま
くり。でも他のオタはもっとすごいカメラで箱の上や短いハシゴの上からばしばし撮っ
てる。パパはオタとしてもたいしたことなさそう。
そのあとエライひとたちの挨拶が結構長くて、それから戦車みたいの(パパがあれは戦
車だけどあれは戦車じゃないとか教えてくれたけど、よくわかんなかった)がパレード
したり、飛行機とヘリコプターがいっぱい飛んだりした。なんか珍しいのが走ったり飛
んだりしたみたいで、パパも周りのオタも「おーっ」とか「あれが見られるとはねー」
とかそれぞれに口走り、シャッターの音がぱしゃぱしゃぱしゃぱしゃうるさくなった。
かっこいいんだけど疲れてきたし、オタがだんだん前に出て行くもんで、飛行機はとも
かく戦車は見えなくなった。音楽隊の演奏と踊り(これも普通のとは違ってびしっ、す
ちゃっ)が始まるとオタの興奮は最高潮って感じなんだけど、私は完全に人波に呑まれ
てしまって何も見えやしない。こいつら戦車見に来たのか踊り撮りに来たのかどっちな
んだよって感じ。パパも背伸びをしても見えなくなって、ちょっと手持ち無沙汰な様子。
ふたりしてなんとなくぼーっとしてると、パパの胸ポケがちかちか光ってる。
「パパ、ケータイ」
「ん〜?」
「ケータイ鳴ってるよ!」
ケータイを取り出して相手がわかると、ぽけっとしていたパパの顔が急に引き締まった。
「どうした?……うん、うん」
私はオタの大群に呑まれたままでぼーっとしていた。そしたら突然、
「運航を確保するんだ!」
パパが怒鳴った。それからのパパはひとが変わったみたいだった。まわりのオタが怪訝
そうにするのも構わず、ケータイに向かってびしびしとしゃべった。
「……は足りてるのか?」
「福岡から……広島は?」
「それしかないだろ、飛ばすには、なんとかして送り込まないと」
「じゃあ依頼かけてくれ、こっちからも連絡しておく、うん、あとで、また」
ケータイを切るとふーっと息をついて
「ごめんな、パパちょっとお仕事だ」
「どうしたの?」
「ちょっと面倒なことがあってね……飛行機が欠航しそうなんだ」
「ふーん」
「でもお客さんが待ってる。飛行機は飛ばさなきゃいけないんだ」
そういうとしゃがんで私の肩に手を置いた。
「パパはひとと荷物を運ぶのが仕事なんだ。なんとかして、遅れてでも飛行機を飛ばす
ように、いまからあちこち電話しなきゃならない」
「……」
「しばらくあのへん(と建物の脇を見て)で電話してるから、ひとりで見てるか?」
「うん」
「迷子にならないか?」
「大丈夫」
じゃあ、とパパが建物のほうに走っていくと放送が流れた。
『……続きまして、訓練展示を実施いたします。まずはじめに選抜学生による高度3000m
からの自由降下です』
(あ〜パパ、これ見たがってたのに……)
見上げると、プロペラのふたつついた大きなヘリコプターが小さく見える。
アナウンスが誰かの名前を順番に読み上げている。きっとこの人たちがパラシュートで
降りてくるんだ。
『最後に陸上要員強襲科、3号生徒……』
どこかにテレビがあってヘリコプターの様子を映しているらしい。
「ほら、あれがロードマスターだ」
「あれが降下長かぁ?学生じゃないか?」
「そろそろ降下開始だな」
まわりのオタがテレビを見ては互いに解説し合っているけど、人波に呑まれている私に
は見えない。
「おおっ!」「飛んだぞ!」オタがどよめいた。はっとして見上げる。まぶしくて見えな
い。片目をつぶり手をかざして見上げていると、ぱっと薄い緑色のパラシュートが広が
った。また歓声が上がる。次々にパラシュートが開く。2枚、3枚、4枚、5枚。歓声が
柱のように空に立ち上ってゆく。
私は確かに見た。先頭の女の子の輝くような笑顔を。
小さな点ではなく、私の目の前いっぱいに広がる幸福そうな笑顔。
次も、その次も、笑顔から光をまき散らしながらくるくると舞い降りてくる。
(天使だ!)
5人の天使たちは列になり、輪を描いて空中にとどまり、あるいは光のらせんになって
滑り落ち、金色の尾を引く5つの流れ星となって地上に降り立とうとしている。
私は両手をだらりと下げ、ぽかんと口を開けて見上げていた。
奇跡のように舞い降りる天使たちを。幸福な光に包まれたその飛翔を。
「パラシュート、見られなかったね」
「そうだなあ」パパは笑った。でも仕方ないさ、お仕事だからなと言ってから私を見て
「飛行機、飛んだぞ」と言った。
大勢のひとたちの流れとともに門に向かいながら、パパと手をつないだ。
「よかったね」
「うん」
まだ冷めない興奮のなかで、私たちだけで静かに歩いているようだった。
「私、この学校に入ろうかな」
パパはそうか、と言った。つないだ手が少しだけきゅっとなった。
群集に混じって門を出るとき、ありがとうございました、と大きな声で言った。
びしっ、すちゃっ、と敬礼が返ってくる。でもさっきと違うのは、こぼれるような笑顔。
私も笑って手を振った。
「おなかすかないか?」
「私、お寿司食べたいな」
「おお、ここの寿司は旨いぞ」
「そうなの?」
「さあ」
いい加減だなあ、と言いながら、パパと手をつないだままでスキップしてみる。
急になに浮かれてんだあ、パパも小走りに走り出す。オレンジ色の夕日が私たちを染めている。
571 :
561:2007/12/31(月) 05:00:28 ID:???
以上です。
555氏には及びもしない愚作ですが、
子供から見た防女というのを書いてみたいと思っていたもので。
「学祭モノ1:恋のDZ」の設定を多くお借りしました。
またリン隊長と鳳学生をお借りしました。
チョイ役ですが、友情出演ということでご勘弁ください。
ありがとうございました。
GJです。
お子さんが入学できたらお父さん大喜び!・・・・かもしれませんなぁ。
しかし、よくチケットを入手できましたね。
そういえば、上レスに
>・・・・あと、「呼びたくないんだけど年の離れた兄貴がカメラもってやってくるのよ(怒)」とゆー
>不幸な(笑)娘さんとか。
というのがありましたが、兄に比べて妹の方が出来が良いというのもありますね。
一般に学生時代は女子の方が親や先生の言うことを良く聞いて勉強するもんで。
次回作を期待します。
>>555 お疲れ様でした
今度はLSでなくSSをお願いします
>>561 子供視点のSSをありがとうございます
あと源田さつきも友情出演してますね
(降下の先頭の女の子はさつき)
漏れはLSを期待しますけどね。
555氏の投下を楽しみにしております。
575 :
555:2007/12/31(月) 21:49:52 ID:K4dTCfM0
>561
きっちりまとめられてますね…
羨ましいです
私の場合大風呂敷になるので収拾がつかなくなります
>573,574
次回は12レス位でやりたいなと…
その次はLSですね…
ネタバラシ
BroomSistersVは実は1.5なんですね
香川県の某学校が出てきますが、当初は某コンテストで、「機械系の学科がないにも関わらず異様に勝率の高いのはなぜか?」という疑問からLSを書き始めたんですが、思いっきり顰蹙を買いそうなので中断してました
やっぱ、実在の人物とか、ガッコの生徒はマズイんじゃないかと…
で、あきらめきれなかった(結構書いてたんで)ので、執筆続行、取材(という名前の旅行)を敢行しました。行き先は香川県。無駄に長い某神社の石段には閉口しました。
軍板住人ですので、現地取材は十分させていただきました
大挺揚陸用のスリップは一見の価値があると思います
…大晦日にカキコしているのは何かなぁ〜とは思うんですけど…
けっきょく今年はあんまり書けなかったorz
来年は頭の中のネタを全部出せたらいいなぁ…
では皆さん、よいお年を!
52 名前:(´・ω・`)←自治スレでスレ違い雑談議論中 投稿日:2007/12/30(日) 16:51:05 23qYrBBK
「中国の政治エリートや知識人は、日本の経済的成功や国際社会での貢献成功 に対して、
きわめて不満・不愉快に感じており、中国としては日本を全ての面で、失敗・不成功、
マイナスに追い込むべく画策をし、
国際社会で失墜している中国の政治・経済・軍事 科学などの分野を、
日本の犠牲と負担で回復しよう と決心している。」
↑
アメリカ国防長官の諮問機関である「二十一世紀国家安全保障委員会」 が提出 した
レポートの日中関係について述べた部分。
578 :
561:2008/01/01(火) 03:17:47 ID:???
>>571 >>源田さつきも友情出演
そのとおりです。そういう意味では両用3人娘もお借りしています。
ところで最近「防女カレンダー」を皆さん忘れているのでは?
あと、年末年始の休暇が取れるかどうか微妙な学生と、海外でのバカンスの
チケットのキャンセルがもうきかない専任助教・教官の焦燥とか。
多分いると見た
580 :
561:2008/01/01(火) 04:37:17 ID:???
忘れてた。
みなさん、あけましておめでとうございます。
今年もSS/LS問わず、創作に邁進致しましょう(笑)
如何に腕っ節に自信があっても実戦で即時に身体が動く訳ではない。
いや・・・格闘や戦闘だったら条件反射で身体が動いていたかもしれないが
それ以外ではパニックに陥ることがある。
防女入学二年の現五年生の彼女(中学二年相当)
同年代でも小柄で、素で可愛いタイプなのだが、半私用外出で防女の制服で
朝の満員電車に乗った処・・・・痴漢の被害にあい目を腫らして帰校することになった。
五年生では、まだ体力強化と中高普通教育カリキュラムの消化が主で
猛者と言われる防女生の前段階であり、かつほとんど校外では見かけないレアな学年である。
そして、小学校卒業以来の寮生活でオトコに対する免疫が消えていた時の事件である。
・・・よっぽど悔しかったのか、強襲科入りを目指して特訓中である
582 :
名無し三等兵:2008/01/02(水) 06:54:26 ID:rAoJH1jj
いくら全寮制・学外への外出には書類での許可が必要・24時間完全拘束体制での教育・・・
が売り物の防女とはいえ、盆暮れ、つまり短い夏季休暇と年末年始を含む冬季休暇では
6年生を除いて帰省、他での一斉休暇が許可される・・・一部の居残り、補習組とそれに付き合う
教官・助教たちと留守番部隊と言う不幸な面子は除外されるが。
帰る場所がある者達は実家や、家族の元に帰参するし、それ以外の者も
学校やOG組織が用意した保養施設がある。
上級生になると、自費や伝手を辿って「南の島でのバカンス」を個人・複数で満喫してくる
周囲から羨望される「勝ち組」も僅かに存在するのだが、中等部では帰る場所が無いものも
珍しくはない。
例えば、親同士が不仲で逃げるように防女に入学したのだが、在学中に離婚していまい
しかも、それぞれ再婚したので帰る場所が無くなったとか。
ある程度年数が経てば、納得して自分の人生を生きるのだが、娑婆では中学生で
行き場が無いし、いちいち保養所への参加届けを書くのもかったるい。
と、いう理由で人気のない寮でぼ〜っとTVを見たり、ドテラを着込んで
残留組と鍋をつついたり、先輩が隠している酒をなめたり・・・・外出も出来ないので
ただ、なんとなく休みを過ごす学生が毎年数人存在する。
SSを書くために過去のスレを見ているが
出てくる人物がほぼ同じ
両用三人娘(このごろあちこちのSSに登場)
憲兵隊長(このスレは皆勤賞)
源田さつき(前々スレ以降頻繁に登場)
あと鳳玲子や雑賀珠子、小川莢(強襲科がらみのSSにはよく出てくる)
たまには橘みゆき、相沢早苗、氷室忍、中根千枝、水谷修子、坂井音羽、立花琉奈、
摘出麗、仲里アイ、五代恭子、岩崎静菜といった
過去のSSに数回出ただけの学生も出したいなと思う
でもなかなかまとまらない・・・
今年こそSSを完成させるぞ
584 :
名無し三等兵:2008/01/02(水) 21:47:53 ID:zEw9tFYb
555氏は、新キャラを創造してLS書いてるからね。
でも、名無しのキャラ設定が結構あるんだから使えば良いと思うよ。
585 :
561:2008/01/02(水) 22:47:44 ID:???
>>>出てくる人物がほぼ同じ
キャラが立ってると使いやすいんですよね。
私はリン隊長のファンなので、現在構想中の作品にもご登場いただこうかと思っています。
586 :
555:2008/01/02(水) 22:54:47 ID:???
561氏に同じ
キャラが立っていると使いやすい
それと、設定者の意図と違う方向に走っちゃうと反動が怖い
鉄山靠で両用科生が吹っ飛ばされる所なんかはガクブルで
書いてます
あたしゃ、555氏には
>>9ネタを新キャラでと希望してしまいますな。
あと、姉妹ネタでは「見合い話」をどちらかと(姉?妹?)
家庭環境や名の売れ具合から、そろそろ来てもおかしくはないかと。
見合い話は経験者じゃないと難しい面もあるかもしれないね。未経験だとどうしても
ドラマに出て来る様なステロタイプな見合いのパターンに落ちてしまうかも。ネタとし
て上げるだけならともかく、実際にSSにするのは誰しも躊躇するんじゃないかな。
俺なんか二人っきりにされてからどうしようもないくらい話が続けられなくなった。相手
の人も積極的に話題を振らなかったしね。話題に事欠く俺が悪いんだが、胃が痛いと
いうか、空気が重いというか、ハッキリ言って逃げ出したかった。もちろん話は流れま
したとも。何と言うか、漠然とした「お見合い」のイメージとは随分違うのな。
自分語りで失礼したが、こんなパターンも実在しますよって事で。
>>585 >>586 その昔、誰か白峰姉妹メインのSSを作成したとき
生みの親(212氏)が性格が違うと書いていたことがあった
あまり目立たない白峰姉妹ですらこうなので
両用三人娘や憲兵隊長、さつきなんかは性格を変えると大変だろう
ちなみに憲兵隊長も源田さつきも生みの親は212氏
590 :
583:2008/01/03(木) 17:12:39 ID:???
SSが完成したが(推敲中)
上に書いた人間は半分しか利用できなかった
強襲科所属が多いので
パラシュート降下させただけ(笑)
本当は施設科の子や機甲科の子もSSに出したかった
591 :
561:2008/01/03(木) 21:55:39 ID:???
>>575 逆に、私は長いものが書けません……。
555氏のようなジェットコースターストーリーも書いてみたいのですが、
ルーツが四季派(笑)なせいか、ヤマ場なし、オチなしになってしまいます。
ちょっとしたギャグをちりばめるセンスもないし、うらやましいです。
私が気に入っているのはBroom Sistersに出てきた
「伊集院大佐、朝帰り。奥さんおかんむり」です。
最後に奥さんがぶち切れるところで声を出して笑ってしまいました。
小生、見たい情景は毎日の課業終了後の夕食時とか風呂とかですかね。
で、「つくづくでけーな こんちくしょーめ!」「ば バカヤロ!」とか
マジマジとガン見して「・・・色素薄いですねぇ 桜子の名が体をあらわしてますねぇ」
「う、うるせー」などと、”セクハラ”されまくり(本人談 周囲は羨望とやっかみ)の学生の話とか。
髪の毛が地毛で茶髪・お肌真っ白キメ細か・手足すんなり・腰くびれ・お胸どっかん・先っぽピンク・・・
3年生だけど、専門書店に行く為に校外に出ただけで色々うっとおしいのと、本人軽い男性恐怖症の気があるので
「おごるから!お願い!」と仲の良い娘と一緒にしか外出しない。
593 :
名無し三等兵:2008/01/04(金) 01:05:37 ID:GnbnMRFB
>>588 いや、実際の見合いでなくてもその前段階での「見合い話」とか。
おとーさんのラインから話が降りてきて、色々断りにくいとかあるかも。
もういい加減、恋愛話飽きたよ。
よし、誰か卒業試練とかを頼む。
ところで、上でSS書き上げた方の投下まだですかいな?
596 :
555:2008/01/05(土) 11:53:44 ID:???
お見合い話(今度はSS)投下予定
本日中です(消費期限があるため)
wktk
お待ちしております
598 :
555:2008/01/05(土) 14:38:49 ID:???
1月2日−仏滅−
某県某市の住宅地
「見合いデスかぁ〜」
「…話には聞いていたが…防女信仰がこのド田舎までやってきたか…」
釣書に添えられた写真には、いかにもな男の顔。つ〜か、オッサンである
「父親は県会議員から国会を狙っている野心ギトギトのヲヤジかぁ〜絵に描いたようなシチュエーションデスね…ボンボンの方もイイ噂はないみたいデス。てゆ〜か、流山産業大学って何デス?」
「『2人のどっちかとお見合い』だとぉ〜?ヒトをモノ扱いしやがって…なんでおと〜さんは断らなかったんだろ?」
「議員圧力ってヤツだと言ってマシタ。前町長と前町議会議長、町内会長が泣きついてきたそ〜デス…これまでいろいろ来てたんだけど全部断ってたらしいデス」
「パワハラってヤツかぁ…田舎の公務員じゃ断れないわね…」
「で、ど〜シマス?」
「普通なら丁寧にお断りするんだけど、私達を『どっちか』等とヌかした奴はそれ相応の報いを受けるべきよ!それに2日間も正月やってたから退屈だしね…」
「んふふふ…お見合いの席で大暴れシマショウか?」
「おと〜さんに迷惑がかかるからそれはパス!大暴れは最後の手段ね。要は、相手に非があればいいんだから…」
瑞樹は無線LAN接続されている父親のPCのブラウザを立ち上げた(ド田舎にもADSL位は通っているのだ)
「内海二佐もお正月なのに悪いなぁ…」キーワードを入力しながら瑞樹がつぶやいた
「気にしない気にしない!公僕はワタクシ達納税者の為にあるのデス」お気楽に瑞穂がフォローしたのだが…お前ら納税してないじゃん
入力されたキーワードは『伊集院忍 防女 内海二佐』である
599 :
555:2008/01/05(土) 14:39:27 ID:???
関東近郊の住宅地
「内海です…おお!彩香君、正月勤務ご苦労様!今年もお手柔らかに。で、何があったの?」
「例のキーワードが流れました」
電話の主、防衛省情報本部特別分室(通称内海分室)所属の山本彩香二尉が市ヶ谷の分室から上司の内海二佐に告げた…というか、お正月でも勤務なのね…
「だぁ〜!正月早々何だよ…」日本人らしく紬の和装でシブくキめた内海が落胆の声を上げた
「一般ISP回線からで、アクセスポイントは○○市です。恐らく帰省中の彼女達の実家からのアクセスだと思われます。いかがされます?」
「ふむ。前回の様な『宣戦布告』でもないようだ…よし!ボクが直接コンタクトを取ってみよう。でも彼女達の帰省先がわからんな…」
「そう言われると思いました。彼女達の帰省先の電話番号は別途メールで携帯に送付します」
電話を切った内海はつぶやいた
「今年も彼女達に振り回されるのか…」新年のすがすがしい気分が一瞬で陰鬱な気分に変化した
市ヶ谷の電話の主の感想は少し違った様だ
「今年も面白い年になりそうね…」
600 :
555:2008/01/05(土) 14:40:00 ID:???
再び某県某市の住宅地
「内海のオジサマ!あけましてオメデトウゴザイマス」
母親から受話器を受け取った瑞穂が答えた
「正月早々、何の用なのかな?」投げやりな態度で内海は問いかけた
「お正月早々ごキゲン悪いみたいデスね?」
「ああ、恐らく半分は君達のせいだと思うよ」
「んじゃ、ワタシの担当分は2割5分デスね…イチローの打率より少ないナ…んじゃ、大したコトないか…」
「誰がイチローの話をしろって言った!」ブチ切れそうになっている様だ
「あらら…お酒飲んで怒ると脳の血管がアブナイですヨ?内海二佐お年ですしぃ〜」
「酒なんか飲んでない!怒ってるのはキミのせいだろ〜が!」あ…キレた…
「コワイですぅ〜何でお正月早々怒られなければならないんですぅ?」
「それはこっちのセリフだ!何で正月早々厄介ごとに巻き込まれなければならんのだ!」
「できるだけ巻き込まないようにしてるんデスけど…」
「だったら怪しげなキーワードをネットに流すな!」
「内海二佐の電話番号聞いてませんモン。市ヶ谷の大代表に『情報本部特別分室の通称都会の狸』サンをお願いしますって言っても取り次いでくれる訳ないデショ?それに、お役所もお正月デスから、留守電に決まってマス」
601 :
555:2008/01/05(土) 14:40:24 ID:???
「…用件は何なんだ…」怒りを押し殺し、理性を保ちながら内海は聞いた。さすが分別ある大人である
「実は、ワタシタチ結婚させられそうなんデス」
「ほぉ〜、そりゃ新年早々めでたいねぇ〜」ぞんざいな態度で答えた
「ちゃんと聞いてます?止めないんデスか?」少々ムッとして問いただす
「人ん家の冠婚葬祭にいちいち茶々入れる程市ヶ谷はヒマじゃない。それと君達の結婚式への出席はお断りだ!」
「ヒドイですねぇ〜そ〜するとワタシと瑞樹のコンビは解消ですヨ?知ってマスよ?2人揃ってBroom Sistersって言ってるそうじゃないデスか?内海二佐…ダイジョウブかなぁ?」
「…何が言いたい…」不気味なモノを感じている様だ
「市ヶ谷の無理解のおかげでBroom Sistersはあえなく解散。怒り狂う関係各位と顔面蒼白の内海二佐の顔が目に浮かびマス。こんな上司の下で働く山本センパイがカワイソウデス…」
「…(結婚は)キミ達の希望じゃないってコトだな?」
「鈍感デスね!フツーワタシタチの年齢で結婚したいと思うヒトは少ないデスよ…コレだから年寄りは…」
「年寄りは余計だ!で、ボクに何をしろと?」
「お正月ですから、内海二佐は何もする必要ないデス。そ〜ですねぇ〜業界の皆様にBroom Sisters解散の危機だってリークしてくれまセンか?」
「…随分控えめの厚かましい依頼だな…」
「ぜ〜んぶ市ヶ谷に頼むのがいいんデスけど、正月早々からたかだか『女子高生』のために休日出勤は大変デショ?あっちは日本ほど正月休みは長くないデスからね」
「…ご配慮痛み入る…けど何で防女内で処理しちゃわないのかな?」
「お見合い対策程度で防女が動いてたら(防女が)パンクしちゃいマス。ワタシタチより可愛いコがたくさんいますからネ」
602 :
555:2008/01/05(土) 14:40:45 ID:???
関東近郊の住宅地
「…ってことなんだけど。彩香君、防女ってそんなにそのテの話が多いの?」
2人にコンタクト後、内海は市ヶ谷の彩香に方針指示とともに、疑問をぶつけてみた
「2号生位から卒業まではそのテの話は日常茶飯事ですね。私が学生の時には年に見合いの話が3桁に上った人がいましたから」
「ソレって…彩香君のコトじゃないよね?」防大から情報本部に彩香が配属された時の大騒ぎを思い出しながら内海は尋ねた
「さぁ?どうでしょう?フフフ…」
「フフフって…コワイなぁ〜。あ〜彼女達の希望を容れようと思う。方法はキミに任せる…けど…ソフトに頼むよ。個人的にだけど、防女は在学生、卒業生を問わず恐ろしいと思いはじめてる…あと、追加事項はないかな?」
「そうですね…立ち話のネタで吹聴すれば完璧だと思います」
「それじゃ頼む。ボクはなるたけ正月気分を満喫することにするよ」
内海が電話を切ってかっきり30分後。携帯が海外(ブリュッセル)からの着信音をまき散らした
電話の相手は『少佐』だ。コイツも新年早々仕事熱心な奴である。年始の挨拶をする前にいきなり本題を切り出してきた
「内海二佐!彼女達が1月5日に2人同時に結婚するという話を聞いた。本当か?もし、本当ならなぜ阻止しない!」…何か伝言ゲームみたいになっとるな…事情を説明するのが面倒になってきた…端折ってしまおう…
「1月5日に結婚意志の確認をするそうです。日本では『お見合い』と言っています。我が日本国は個人の主権を重視する国家ですので正当な理由がある限り我々が介入することはないでしょう。」
603 :
555:2008/01/05(土) 14:41:08 ID:???
「…市ヶ谷は動かないと言うことか?なぜだ?彼女達に執心なのはNATOだけではないと思ったのだが?」
「同盟国の強力な『ワイルドカード』として今後の活躍が期待される彼女達ですが、日本国内での事情があり、市ヶ谷が動くことができないとご理解下さい。ああ、彼女達は結婚を拒否したいらしいですが、それができない立場にあるようです」
「やはりね…相手があれではな…で、我々が動くことについては問題ないと?」既に相手の情報まで入手しているのか…業界はオソロシイところである
「日本国の法律を遵守されるのであれば、善意の第三者が無理矢理結婚を強要されている少女を救った事になりますね。まぁ、露見しても美談にしかなりません」
「好きにやれと言うことだな?」心なしか楽しそうである
「オーバーブッキングにご注意下さい」…釘をさしておこう。各位が勝手に阻止行動したのでは話がややこしくなる。正月早々市街戦なぞやられたのでは洒落にもならない
「いけすかない『仲間』と盛大に『新年会』を開催させてもらう。幹事はNATOだ。ああ、内海二佐新年おめでとう。今年が貴方にとって良い年になることを祈ってる」
「新年早々この状況なので、少なくとも彼女達に振り回されそうな1年になりそうですね。楽しい年なのかもしれませんが…」
電話を切ってすぐに電話が鳴った
「やっぱこれかよ!」今度は内閣官房からの様だ
「はいはいはいはい…内海です…」大変な年になりそうだ…まったく…
604 :
555:2008/01/05(土) 14:41:29 ID:???
1月5日−友引−
「おっ!キまったネ!」自宅前で、新調された晴れ着を見て瑞穂が言った
父親が夏・冬の賞与を全額をぶっ込んだ新調したらしい…双子は金がかかる…何せ全てが同時に必要なのだ…
「無理させちゃうなぁ〜」襟元を気にしながら瑞樹がつぶやいた
「就職するまでは苦労のかけっぱなしだと思うヨ。早くガッポガッポ稼いで楽させてあげたいデス」
「仕込みは大丈夫かな?」
「内海のオッサンを脅しといたからダイジョウブデショ?ダメなら『ぢぇっとすとりーむあたっく』だネ」こともなげに瑞穂が答える
議員差し回しの黒塗りの高級車が近づいてきた
605 :
555:2008/01/05(土) 14:41:49 ID:???
晴れ着で『武装』し、県庁所在地のハッタリを効かせたホテルにまで出かけた2人だったが、待ち合わせの刻限が過ぎてもホテルのロビーには見合いの相手は現れなかった
先に到着していた県議が狼狽する中、今度は県議が与党県連から直接の呼び出しを受け、相手の一方的な都合で見合いはご破算になった。これで向こうの面目は丸潰れ。ザマーミロである
「おクルマ代だってさ…」ハナから予定になかったのだろう、慌てて用意したと思われる四つ折りの一万円札数枚を見つめながら瑞樹が言った
「ギィーカイが介入したってコトですかネ?」すっかり冷たくなってしまった紅茶のカップに口を付けながら瑞穂が言った
「多分そうだと思う。県議が呼び出されたのは用務員のおじさん絡みね。しかし…私達ってそんなに業界で有名なのかな…」
「ちゅ〜ごくの工作員もワタシタチを知ってたから…多分業界共通の『釣り餌』になってるんだと思いマス」
「役場が希望就職先なんだけどなぁ〜このままだとヤヴァイ職種に就職しそうな気がする…というか、業界の方々とフツーにおつきあいしているような気がするんだけど…」
「『防衛省だって役場だ』って言われそうデスネ…ま、今年1年思いっきりあがいてみようヨ。さてと…帰ろっか?フツーなら遊んで帰るんだけどなぁ…晴れ着が仇になった…せっかく街に出てきてるのに…」瑞穂が悔しそうに言った
「この格好じゃ電車じゃ帰れないでしょ。タクシー拾って帰ろ〜か…ま、不戦勝だったけど得難い経験ではあったわね」
「みんなに自慢できマスね」
606 :
555:2008/01/05(土) 14:42:15 ID:???
「瑞穂さん、瑞樹さん。キモノが大変似合ってますね」キングスイングリッシュが2人の後の席から聞こえてきた。何者?
立ち上がった金髪の男に胃袋が反応した。確か秩父でメシを奢って貰ったSISの諜報員だ
「ミスターJ!」2人がハモった解答にJは笑みを浮かべた
「お久しぶりですね。新年会を開催するのですが、ご一緒しませんか?」
SISのトップの諜報員が動いた?…大仕事がなかったのか?それとも干されてんのか?
ホテル最上階のスイートに半ば連行されるようにエスコートされた2人は、部屋に入って飛び上がった
「…秩父事件の皆さん?」
調度品を片づけられたスペシャルスイートルームには、デリバリーされてきた料理と秩父事件で一方的に世話になった各国業界人、内海二佐、山本二尉が待ち構えていた
「さて、新年会といこうか」
『幹事』の少佐が新年会の開催を告げた
県議の息子はその日の夕方、県境のバス停にぼ〜っと座っている所を通りかかった農家の人間に発見された。記憶の一部が欠如しており、何らかの事件に巻き込まれたと思われるが、被害届が出ていないため捜査は見送られている
県連に呼び出された県議は県連会長と、某大臣から電話での叱責を受け、この夏の国会議員選挙への出馬は事実上消滅したそうな…
GJ!です。
面白かったです。
次回作を楽しみにしております。
ところで、>2月の「卒業試験」ネタ ですが
姉妹は二年生ですから別キャラですか?
(個人的には
>>442と
>>9を、新キャラで期待しております)
608 :
561:2008/01/05(土) 19:52:04 ID:???
GJ!
タイトルはBroom Sisters 見合い編≠ナよろしいでしょうか?
WORDで保存しているもので……。
609 :
555:2008/01/05(土) 20:06:38 ID:???
561様
それでお願いします
610 :
名無し三等兵:2008/01/06(日) 03:43:21 ID:mAo0lopx
これで相手が京都大学在学中の性格の良い知的ハンサムだったら
ち〜っとは状況が違ってたろ〜に。(笑)
555様
投下乙
ところで、流山という地名が出ていますが
555様は千葉県の東葛北部に土地勘があるのですか
612 :
555:2008/01/06(日) 13:04:13 ID:???
>>612 ありがとうございます
モデルは流通経済大(柏や松戸に校舎がある)だと思っていました
ガーデンネタが出てきたが
ガーデンで採れた果実を
学園祭で販売する専攻科が出てきてもおかしくないな
あれって、飯を食い損ねることが多い成績不良組の命の綱だったよーな・・・
618 :
583:2008/01/06(日) 14:35:59 ID:???
>>595 初投稿作を推敲中です
学園祭ものといっても
憲兵隊長が日誌を見ながらの回想する形です
そして過去から何回から出ている
大臣がお忍びで視察して、あろうことか
強襲科の展示降下するメンバーの胸を触って殴られる話も入れてあります
ただ、文章の構成が滅茶苦茶(前スレの大量SS投下氏並)
なので顰蹙は覚悟の上での投下になりますので、その節はよろしくお願いします
ちなみに書き始めて5作ぐらいは没にしました。
あと一本、さつきがらみの話が完成していますが、諸般の事情で
投入していません(彼氏を悪人にしてしまったため)
>ただ、文章の構成が滅茶苦茶(前スレの大量SS投下氏並)
納得ゆくまで推敲と書き直しするんだ。
やれば必ず君の文章力と創作力を向上させることになる。
頑張れ!
620 :
583:2008/01/06(日) 14:44:12 ID:???
621 :
583:2008/01/06(日) 16:08:22 ID:???
622 :
555:2008/01/06(日) 20:17:51 ID:???
>9のネタを超ショートで…
Desert Samurai Girl
なんでこ〜なるんだろ?AKMを二の腕に乗せて全力で匍匐前進していると唐突に、数十年前のお笑い番組のフレーズが浮かんだ。こんな事だったらもっと真面目に訓練やっときゃ良かった…目尻に涙が滲んできちゃった
激しく後悔したけど、大抵の場合、後悔というものは先に立たないことになっている。
頭上を高速弾特有の飛翔音を響かせながら銃弾が掠め、遮蔽物の破片が降り注いできた。ハンパじゃないな…強襲科との模擬戦並だ。当たったら…多分痛いだろうな…
何か声に出してないと気が狂いそうだけど、日本語では適当な単語がない。「ママー」じゃ情けないし「クソッタレ」だと長すぎる。仕方なく映画なんかで耳にするFとかSで始まる罵倒語をブツブツつぶやきながら、日干煉瓦の壁の後ろに移動した
きっとハシタナイと思われるんだろうな…聞いている人が居ればの話だけど…後方を振り向くと、初弾をブッ放した場所には盛大に着弾の土煙が上がってた…
とにかくクルマを潰しておかなくっちゃ…退路を絶ったら駄目って言ってたのは中国だったっけ?日本だったっけ?とにかく何か考えてなければ変になっちゃう!
バーストで四駆のタイヤ目がけて射撃を開始する。傑作突撃銃との評価が高いAKMだけど、連射時の銃身跳ね上がりは大きい。7.62mm口径の高威力は私の場合、マイナスにしかなっていない
側面を晒してた車両のタイヤは簡単に抜けたんだけど、前面を向けているヤツは難しい。結局、マガジンを2本を消費して3台のクルマの移動を阻止することに成功。帰国したら射撃訓練をみっちりやろうと誓ったのは言うまでもない。無事だったらの話だけど…
4台目に取りかかろうとしたら反撃を受けた。今度は車上のPKからだ。相手も馬鹿じゃない。射撃を中断して日干し煉瓦の破片を浴びながらそのままの体勢で後退する。移動を阻止してもPK搭載トーチカの脅威がなくなったわけではない
車両突入を防いだけど、数で押されるとマズイ…どこまで持ちこたえられるかな?…殺(ヤ)っちゃわないと駄目かも…まだ経験ないんだけど…
救助はまだ来ない…
623 :
名無し三等兵:2008/01/07(月) 04:27:23 ID:vM2TNdfW
のおおおお〜っ!
続き(とゆーか長編で全部)熱望しますっ!
対洗脳・情報操作に対する十箇条
1. 与えられる情報を鵜呑みにするな、まずは疑え。
2. 自分の頭で考えている気になるな、殆どの場合無意識に誘導されていると思え。
3. 数字に騙されるな、数字でも悪意があれば操作する事は可能だ。
統計ってやつは算出方法次第で操作できたりするんだ。
4. 過去に目を向けろ、必ず今と繋がっている。
5. 皆が一様に同じ結論、意見に達したときは、情報操作もしくは悪質な誘導、
最悪洗脳されていると考えろ。
6. 事象、問題点、結果を箇条書きで抜き出せ、そして関連付けろ。
7. 耳触りの良い言葉ばかり言う奴は信用するな。そいつは下心を隠している。
8. 強硬論をまくし立てる奴は単なるパフォーマンスでやってるだけだ。
バックに居る誰か、もしくは何かから目を逸らす目的があると考えろ。
9. 正論ばかり述べる奴には気をつけろ、禅問答になる。
10. やばいと感じたら直ぐに逃げろ。それと逃げ道の確保を忘れるな。
次の言葉を心に叩き込め
一、 隣接する国は互いに敵対する。
二、 敵の敵は戦術的な味方である。
三、 敵対していても、平和な関係を作ることはできる。
四、 国際関係は、善悪でなく損得で考える。
五、 国際関係は利用できるか、利用されていないかで考える。
六、 優れた陸軍大国が同時に海軍大国を兼ねることはできない(その逆も然り)
七、 国際政治を損得で見る。善悪を持ちこまない。
八、 外国を利用できるか考える。
九、 日本が利用されているのではないか疑う。
十、 目的は自国の生存と発展だけ
十一、手段は選ばない
十二、損得だけを考える。道義は擬装である。
十三、国際関係を2国間だけでなく,多国間的に考える。
十四、油断しない
十五、友好,理解を真に受けない
十六、徹底的に人が悪い考えに立つ
十七、科学技術の発達を考慮する
「国家に真の友人はいない」…………………………………………… キッシンジャー
「隣国を援助する国は滅びる」………………………………………… マキャべリ
「我が国以外は全て仮想敵国である」………………………………… チャーチル
「怪物と闘う者は、その過程で自らが怪物と化さぬよう心せよ。
長く深淵を覗く者を、深淵もまた等しく見返す」……………………… フリードリヒ・ニーチェ
「過失ありて罰せられず、功績なく賞を受くれば、国が滅びる」……… 韓非子
>>329みたいなお嬢さんが「砂漠のサムライ少女」だったら
色々、大変だろな・・・・
629 :
555:2008/01/08(火) 22:06:38 ID:???
>623
アラブの風俗(変な意味ではない)が分からないので無理です。申し訳ない
ある意味リアルを追求している(香川まで行った馬鹿です)ので…
それと、手足が吹っ飛び、脳漿が飛び散る「すぷらった」な戦闘描写は(個人的に)防女に合わないと考えてます。かといって、相手も死人なしでは絶対におかしい…
年が明けたので
訓練はじめのSS希望
631 :
名無し三等兵:2008/01/09(水) 07:14:06 ID:UO0yIXbF
>>629 ・・・・無念!
でも、そこらへんはモニャモニャで・・・とはいえないのでしょうね。
「スプラッタ」な描写を期待しているわけではありませんが、
シチュエーションと状況説明でなんとか・・・と考えたもので。
とにかく残念です。
632 :
名無し三等兵:2008/01/10(木) 20:31:15 ID:cjuUBdA4
でも・・・・555さんならきっとなんとかしてくると
信じたい!
個人的に>9を読んだ最初のビジュアルイメージは
長い黒髪を後ろで結んだ凛々しい美少女が弓をつがえている光景なのですな。
池波正太郎の影響の濃さにちょっと呆然
アラブでこれは無いだろう・・・
635 :
555:2008/01/11(金) 00:38:01 ID:???
Google様と百度様を動員して資料収集中
さすがに中東は遠すぎます
>9の設定ではチト難あり
636 :
555:2008/01/11(金) 00:57:56 ID:???
ネタ投下
「いかんな…」
防女風紀委員会、別名憲兵隊。会長執務室で風紀委員長はつぶやいた
会長任期終了まであとわずか、にもかかわらず防女の五輪選手を標的としたテロ未遂などが発生し、防女の風紀、安全に対する信頼が揺らぎつつある。特に8月はアウェイで、我が国の五輪選手が敵にさらされる。彼女達を守り抜かなければならない
残念だ…4月には私は防女に居ない…我が国の女性選手を護るスタッフが必要だ。それも裏に精通した実戦経験豊かな猛者が…
「統合運用科中沢2号生を呼び出してくれ」
「特別班ですか?」
「うむ。日本女子選手を彼の国や、彼の国から護るガードだ。私がその任に当たりたいのだが、残念ながら卒業予定なのでな…」
「私達だけではぜったいに無理デス!」
「貴様達だけでやらなくてもいい。というか貴様達だけでは絶対に無理だ。学内から広く人材を集めて事に当たれ」
「判りました。中沢2号生、特別班の編制に当たらせて頂きます」
「うん、期待している。それじゃ、JOCやら外務省への根回しもよろしく頼む」
「はぁ?」
「受諾したんだから文句を言うな。帰ってよし」
数日後、構内掲示板に特別班募集の掲示がされた
五輪選手特別警護団団員募集
自薦・他薦を問わず
応募資格
警察、自衛隊、海上保安庁「以外」の業界人との「実戦経験」がある者
さて、誰が手をあげるんだろ…
>>635 おお、どこらへんに難がありますかな?
指摘下されば重畳
>>636 防女が独自に・・・となると職責の範囲を超えるのでは?
それに、訓練生だし・・・・
故に、防女在学生を「個人的ガード」と言う名目で、防女OG(30歳くらい)を
「警備会社」(OG天下りご用達)から派遣された方々(複数)の指揮下で
「アルバイト」に勤しむ「休学中の学生」と言う名目ではどうだろう?
実情はともかく、表向きは「コーチ陣の一人」とか「スポンサー企業からの出向社員」で、
となるだろ?
あと、防女はあくまでも「訓練学校」だから、あまり国家機関を正面切って
蔑ろにするようなことはしないと思う。
638 :
555:2008/01/11(金) 20:15:42 ID:???
>637
「難あり」は設定の背景を想像(創造)できないという、書き手側のコトです
せめて国内だったらなぁ〜ドンパチの道具も限られてくるんだけど…
すまなんだ〜
本当に申し訳ない・・・・
でも、555さんなら・・・555さんならきっとなんとかしてくると・・・
640 :
555:2008/01/11(金) 21:30:12 ID:???
>637
相手がそれなりにヘタレなら書けそう
立派な親の情けない息子連中が、目立とうと日本人拉致をもくろむ
が、日本人使節の中に何故か防女生がいたりする
これなら何とかなる。平和に(?)戦闘できる
641 :
名無し三等兵:2008/01/11(金) 21:47:51 ID:TYa8+QSA
>>636 河内リナの件ですね
彼女もリンと同学年のはず
>>637 これまでにも風紀委員は校外でも活動しているので
職責の範囲は超えないと思う
>>9 >が、研修終盤、部族の男達が近隣部族とのいざこざで不在時に
>原理派テロリストを中核とした隣国からの武装難民の攻撃を受け、
>その際残っているのは自分も含めて女と子供と老人だけ。
この
> 原理派テロリストを中核とした隣国からの武装難民の攻撃を受け
を、隣国で掃討されたテロリスト残党と、武装難民を国境付近で双方の国の
治安機関と軍の空白を利用していた地元に居ついた武装組織の成れの果て(山賊)が
逃げてきて・・・ではどうでしょう?
そういう理由から、人数も少なく武器も碌な物が無くて、食料にも事欠いているのを
オアシスを持つ富裕な部族相手に略奪に来たのが、偶々男たちが不在で
女子供と老人しか残っていなくて・・・
で、勝利条件は相手を殲滅することでも撃退することでもなく
規定時間(部族の男たちが戻るまで)近づけないこと。
手持ち武器はそれなりに豊富で、地の利も篭城体制も構築されている。
そういう条件で、「防衛戦の指揮」と「単独での遊撃」を実行。
相手の戦力の乏しさと補給が無いこと。
男たちが戻ってきたら「殲滅」されることを相手も判っていること。
目的は略奪(これは女も含まれる)と逃走であって
旗本であるご先祖様が得意とした対山賊戦と変わらないこと。
こういった変更では如何でしょうか?
643 :
555:2008/01/12(土) 00:51:39 ID:???
>462
書く!
現在、お見合い編の倍程度の容量になってます
武器なんかのWikiとブクオフの大藪晴彦の小説だけが頼りです
一番悩んでいるのが、「襲撃をどのようにして予想したのか」です
奇襲だったらどう考えても負けだと思うので、強襲に対する反抗を想定してます
いいプロットがあれば、どなたかよろしく!
自分で投下しといてアレなんだけど、五輪の前にDガールは卒業試験だよね?
某国の五輪委員会が総政治部を使って事故に見せかけて…なんて陰謀があるんじゃないかな…
「防女総力戦!Dガールを護れ!」なんてのが…(笑)
↑
それ、自衛隊と地元警察と外事警察が手を組んで動いてると思うぞ。
あと、政界と官界だけでなく財界にも根を張る防女OGを完全に敵にまわすことを考えると
さすがにこれ以上動かんのではないかな?
防女に手を出した”政治委員”の地元で動いていた日本企業進出話が
軒並みポシャりました・・・・と「見せしめ」が一件あれば考えるでしょ
あと、上は>>9であって怪談じゃないよね?
645 :
555:2008/01/12(土) 09:46:51 ID:???
>644
アンカー間違えた
642が正解
語学・文化研修を目的として行った事と士族出であることから
和服は持って行ったと思うし、着こなしも「武家の女」風の見事なもの・・・で
撃退後の王族の宴の出たと思う。
あと、親日部族での暮らしと撃退戦で部族の子供(小学校くらいの男の子)に
密かに惚れられて・・・・だったりして。
ところで、「お断り」の理由は国に親が決めた許婚が居る、ではいけないですか?
647 :
555:2008/01/12(土) 16:12:01 ID:???
試作。こんな感じでどうだろうか?
コトの起こりは防衛省と外務省から、防女に親善使節員の募集ががあったことまで溯る
近年、アラブ圏に対する関心は非常に高く、大学などの中東への女子留学生は少なくはないらしい。人間、やっぱお金になびくのだろう。赤貧にあえいでいる防女生としては、熱海の海岸で恋人を足蹴にした貧乏学生の気分が分からないでもない…
いくら人気があると言っても、留学が女子高校生となると親が難色を示すらしく、女子高校生の使節員は全然らしい。日頃からアラブに対するネガティブなイメージ操作を行っていたツケが回ってきたってこと。自業自得だ!
そんな訳でレンジャーより強いなんて噂されている防女生徒に白羽の矢が立った。派手に親善使節構想をブチあげた、脱アメリカを目指す外務省の一勢力と、中東での自衛隊の好感度アップを狙っていた防衛省との利害関係が珍しく一致したみたいだ
陸自に就職が内定して、卒業試験対策で忙しく毎日を過ごしていた私だったのだが、掲示板に隠れるように掲示された舞鶴ひめゆり会の「中東親善使節団員募集」の文字が目に入ったのが運の尽きというか、災難の始まりだった
私の(バラ色の)短期人生計画では陸自で数年を過ごし、除隊したらどっかの派遣会社経由でOLやりながら防女で犠牲にした青春を取り返そうなんて思ってたので、金銭的なモノの期待は全然してなかった
そんな訳で「ロハで海外に行ける」というのは魅力があった。第二外国語はアラビア語を選択してたので、言語の壁が低かったこともある。ちなみにアラビア語履修者は全校合わせて30人程度の少数派だ
軽い気持ちでひめゆり会事務局に顔を出すと、あれよあれよの間にお膳立てが整ってしまった
ひめゆり会は応募者なしを想定してたようで、私の所属科(統合運用科)からの応募なんて絶対ないだろうと思ってたらしい。最悪、因果を含めて誰かを「派遣」するしかないとまで考えていたようだ
いや、「親善使節員」みたいな華やかな話でなく、陸自に先日創設された「中央情報隊」で
中東方面のヒューミントを司る「現地情報隊」の創設メンバーに「防衛女子」から人を入れようと言う
ある意味、組織派閥問題が裏に出てくる生臭い話、では如何でしょう?
http://zara1.seesaa.net/article/30568637.html もちろん、外務省は「親善交流」を目的と(あと建前)として予算をとってるのですが。
で、「アラブ語」が堪能で日本人にとっては男でも過酷な「環境耐性」が高く
その年齢にしては驚くほど「対外社会性」も高い「防衛女子 統合運用科学生」が選抜された・・・・と。
彼女は将来の我国防衛省の中東方面スパイマスター候補!・・・・
(上手くいかなくても、「親善」だけはやって帰ってくるだろ)で選抜され、出発前に「集中講義」を受け旅たって行ったのである・・・・
あと、旗本の家系で田舎の実家に蔵もある・・・と言うことから
生活困窮家庭出身でなく、地方の素封家(田舎の歴史ある名家ですな)出身の防女生では如何でしょうか?
・・・で、色々強引に日本に(逃げ)帰って(ちなみに、現地日本大使館も消極的妨害をしてきた)
実家でホトボリを冷ましているところ、超高級車数台を連ねてやってきたのが、かの国の大使御一行。
で、田舎は田舎なのだが見渡す限りの周辺の山全部と、農地解放までそこらの田畑を所有していた家である。
御一新で江戸から戻ってきたが、親戚だった名主地主と跡取りが婚姻した為、困窮することもなく
華族にギリギリのとこでなれなかったくらいの家格と資産を有する名家である。
田舎には珍しい広大な武家風屋敷で、村人は全員御一新以降付いて来た歴代家臣団の血が入っており
当選した県知事が必ず挨拶にやってくる・・・・家の一人娘。
(兄が二人いるが)
応対した父親は「下手な欧米貴族当主」よりも落ち着きと教養があり
滑らかなクイーンズイングリッシュで大使と会話を行ったが・・・下手なこと(無礼な振る舞いを行ったら)
叩き斬られかねない「静かな迫力」に早々と退散せざるえなかった・・・・
(お父さん 居合いの免許皆伝だったりする)
650 :
名無し三等兵:2008/01/13(日) 10:43:46 ID:p3n9ClzX
>>592 >小生、見たい情景は毎日の課業終了後の夕食時とか風呂とかですかね。
>で、「つくづくでけーな こんちくしょーめ!」「ば バカヤロ!」とか
>マジマジとガン見して「・・・色素薄いですねぇ 桜子の名が体をあらわしてますねぇ」
>「う、うるせー」などと、”セクハラ”されまくり(本人談 周囲は羨望とやっかみ)の学生の話とか。
>髪の毛が地毛で茶髪・お肌真っ白キメ細か・手足すんなり・腰くびれ・お胸どっかん・先っぽピンク・・・
>3年生だけど、専門書店に行く為に校外に出ただけで色々うっとおしいのと、本人軽い男性恐怖症の気があるので
>「おごるから!お願い!」と仲の良い娘と一緒にしか外出しない。
で、いっつも外出時に付いてもらう相棒が、これまた中性的な容貌・背が高くすらりとしたスタイル・スカート嫌い・・・・で
モデル系美少年にしか見えず、傍目からみれば美少年と美少女のカップル・・・・なので本人たち真っ当な友人同士なのに
下級生では密かに妄想して憧れる娘たちもおったりする。
ちなみに、桜子さんの方は海外研修時、防女制服で他国の学生たちとの交流会で
大変にうっとおしい目にあったそうな。<元々軽い男性恐怖症の気があり、お人形的容姿と伴わせて内気なのである種の男たちに人気が高い
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
>>646 陸上要員強襲科2号学生鳳玲子に許婚がいるみたいなので
彼女を利用してはどうか
設定を書いた人間が言うのもなんだが、新キャラでやるべきではなかろーか?
あと>>650は別SSで活用して欲しい
ところで555さん
>>648-649はどうでしょうか?
五校目
230 名前: 名無し三等兵 [sage] 投稿日: 2005/12/26(月) 08:55:05 ID:???
地元では当たり前であって誰も特に気にも留めず
全国レベルでは知る人ぞ知る事実だが、
青森や岩手等の北部東北地方源流の日本人には
瞳の色が緑やハシバミ色だったり、髪の色が薄い茶髪や紅っぽい髪、
そして顔の彫りが深い、肌がコーカソイド並みに白く、かつ体毛が薄い、等々の
人種的に標準日本人の範疇から多少ずれた特徴と持つものが多い。
それでも、昭和中期までは骨格が日本人していたが、平成生まれとなると全国的に
昔の日本人とは身長や腰の高さ、そして手足の長さを含めてかけ離れた数値が
スタンダードとなっており、戦時中の欧米反日宣伝のカリカチュアのような
「日本人的特徴」は既に過去のものとなった。
231 名前: 名無し三等兵 [sage] 投稿日: 2005/12/26(月) 08:56:46 ID:???
そして、6年間、娑婆の同世代育成環境とはかけ離れた
緻密な栄養設計が行われた食事を定時に3食摂取し、体育理論に沿った身体訓練を
毎日行い、定期的な健康診断で状態をチェックされ、そして防女カリキュラムである
各種戦闘技能を始め、身だしなみ立ち振る舞い、医療エステによる肌のメンテナンスまで
磨きぬかれた防衛女子卒業生。
世界でも、ここまで手をかけられた女性兵士はまず無いと評価される、
科学的・医学的基盤の上に日本人特有の凝り性と関係者の情熱が結集した
教育・育成システムによって養成された彼女らの評価は、国内関係者以上に
海外で高い。
その為、強制服務期間である三年の終了時に
>>182-188のような、高待遇の
スカウトが集中する事となる。
スカウトやヘッドハンティング自体は「永久服役」を選んだOBも含めて
珍しくはないが、最初に集中するのはこの時期である。
232 名前: 名無し三等兵 [sage] 投稿日: 2005/12/26(月) 08:58:18 ID:???
当然、彼女らの職場でも必死の引きとめ工作が行われ、またその為だけに
作られた恩典も公にされないが存在している。
だが、民間機関だけでない他国の「同業他社」の影がちらつく場合もあり
問題となっている。
さて、その中でも「人気」が集中するのは上の「日本人離れした」人種的容姿を
持つOBたちである。
日本人の国際的イメージとしては、いまだに
「胴長・短足・小柄・めがね・染めなければ黒髪・黒目・黄色い肌」という中
中央アジア系やコーカソイドの血が混じった北方ツングース系に見える彼女たち。
そして、防女卒業生は最低一ヶ国語はネイティブ並みに操れる語学訓練を受けている。
貧困家庭出身者が多い防衛女子OBのうち「出稼ぎ」と呼称される除隊後スカウト組だが
職務の内容上OB会と連絡が切れることも多く、その後の消息が知れない者もいるため
「良い家のオトコと結婚させてしまえ」と言う意見からOB会が見合いの斡旋を行う機関を
創設することが(当然、防女だけでなく卒業生が所属する各種国家機関も一枚かんでいる)
現在検討中である。
661 :
555:2008/01/14(月) 11:06:03 ID:???
>657
「旗本」の領地、石高について、それなりに整合性があるかチェック中
5,000石の知行地旗本の場合、知行地は6平方キロ程度必要と思われる
まずはそこらへんから
地元の土豪出身であっても、旗本として徳川家に取り立てられ
江戸時代を経た事で、知行地から切り離され、その為、御一新以降困窮したと
聞いております。
ゆえに、親戚でその村落と山々を実質的に支配・管理していた名主地主との婚姻で
根を張った・・・と設定しました。
と、言うことで出身は田舎であっても元天領でしょうな。
つまり、あまり僻地ではないと。
5000石あったら、よっぽど幕府に尽くして(つまり後の維新政府中枢に上がる人材とやりあって)でなければ
華族になってもおかしくないですな。
つまり、血縁に旧華族がいてもおかしくはない(戦後没落しているでしょうが)
華族にならなかったからこそ地方名家として維持していけた・・・のでしょう。
5000石の旗本と言ったら下手な大名家並みの家格と格式があるし、
幕府高官を輩出したお殿様ですな。
で、この家が三河以来でなく地方豪族で後に徳川に臣従したのだったら
鎌倉以来の坂東武士の家系であってもおかしくはない。
最古のサムライの家系
サムライ発祥以来から現代に続く血統であると。
大使さん(と、その話を伝えられた中近東国家群王族)
目の色が変わりますなぁ・・・・
娘さん大変だ。
(個人的には
>>329のヴィジュアルイメージを希望しております)
>>661(555)
うちみたいな例もあるから矛盾は無いと思う。
詳しく書きすぎると身元ばれるから概略だけ書くと、
豊臣家と徳川家から要請(と多分恫喝w)された上長年の係争相手
だった相手方と戦って慶長年間にとうとう城を放棄して
野に下った(序に農家に戻った)んだけど
運良く城跡は後に廃城になったお陰で誰にも使われずに済んだ上に
菩提寺も氏神様を祭った神社も荒らされなくて済んで
その上堂島の先物取引と河川水系を利用した対江戸方面の
加工産品の商売がうまく行き過ぎた為に幕末に御家人株を買って
それまでの名字帯刀の身分から武家に復帰した、と言った感じのが。
因みに旧領地は人口2万人位で隣に合併されてその上農地解放に
遭うまでは今の農協と奨学事業会、見たいな事はやってたっぽい。
上に書き込まれた設定だと多分周りが一族郎党だらけなんで
[宗家のだれそれ]といちいち呼ばれるのが
非常にもにょもにょな感じになると思う。
後文武両道に加えて精神修養が求められる所とかw。
戦後親類の華族(確か子爵か何かだったと思うが)を
初めとした一族郎党の財産を救済する為に一度(養子その他で)
宗家に財産を纏めた事があった様にも聞いているんで
そういう話になっても問題も矛盾も無い様な気がする。
序に今でも篤農家ではあるんだが、宗家の収入の柱は建設土木業と
不動産(賃貸マンションその他)関連の収入だったりするw。
こういう歴史の為かうちに鎧や槍があり、その中に
羽柴家・織田家・徳川家から送られたものもある。
織田家は織田家でも江戸時代末期の織田家だけどw。
うちの場合鎌倉時代には既に代表者による集団合議制と
性別を問題視しない実力主義が確立していたんで
こういう事に成ったのかもしれないんだがw。
以上スレ違い気味な上に自分語りが多分に入っていると思うけど
地方の素封家の[リアルさ]の足しに少しでもなればと思って
長々と書き込んでしまいました事申し訳なく。
失礼いたしました。
お〜ジャポニズムでも貴殿の書き込みを拝見しております。
色々他の話がありましたらお願い致します。
まぁ、でも上級旗本(幕府高官)だったという設定ですしね・・・・
ちなみに、小生の家系は奥州藤原氏に仕えていた地元豪族だったのが
信長だったか秀吉だったかの全国統一のあおりで衰退して
その土地に封じられた藩の上士をやっておりました。
家系なら十世紀あたりまで遡れるかなぁ・・・・・
あ、書き忘れましたけど、旧領地は現在所有している山を含めて
80平方キロ位だったりします。
人手が足りないので全般的に維持には苦労しておりますがw。
家なんか築200年位だしw。
>>668 あ、向こうも見ておられましたかw。
因みにやはり余り詳しくは書けないけど
うちにも奥州の藤原系その他の血筋が入っていたりの
合従連衡ですw。
大きな声では言えませんがその過程で
色々やんちゃな事をしていたらしく、
旧領地近辺にうちの苗字が付いた地名が色々…(汗)。
>>669 あ、それむこうのスレで私の書き込んだレスです…。
んーとですね?ネタになるかどうかは微妙ですが、
うちの場合ご一新以降
必ず誰か一人は兵学校か陸士に行くのが習いだったんですが、
宗家の人間が兵科将校になるのは一族が揃って
(時には実力も使って)反対したおかげで
見事に技術系と軍医位しか居ない、とかw。
無論宗家以外の一族郎党は兵科将校を目指す訳ですがw。
後宗家の跡取りとみなされたものは
何だかんだで学生結婚が多かったとも。
明治の頭だと仮祝言が小学生とかw。
尋常小学校か高等小学校かはあえて書きませんがw。
小生の破談になった元婚約者は、初代が平安時代に藤原家に
荘園の管理を任されたのが最初とか言ってたなぁ・・・・
ちなみに、現在でも山を30くらい所有しておりました。
お父さんが子供時代、元小作の娘(姉や)が屋根裏に住み込んで
小学校に通っていたとか
立て替える前の家が築200年を超えてたとか同じですな。
最も、先祖代々農家(地主)で庄屋をかねてたそうですが。
・・・・別れたのが悔やまれるなぁ
ちなみに、氏族はともかく家は神職の家系(衰退した元豪族の残存血族のスタンダード)でしたので
財産もありませんし、陸士や海兵に行ったのはいませんねぇ。
大叔父が卒業時に昭和帝から金時計を賜ったくらいで。
学者とかは(現在でも)それなりに出てるんだけどな・・・・
674 :
555:2008/01/14(月) 14:32:46 ID:???
…アカンわ…
漏れん家は先祖代々由緒正しい庶民なんで、想像がつかない
んなもん創作で良いのですよ!
池波正太郎だって庶民の出でありながらあれだけの武家社会ものを
書いたんですし。
それに、あくまでもバックグラウンドであって主役は平成の女の娘である防女生!
555氏の筆力に期待しまっす。
>>672 あーそれうちの親類が事実上の婿養子に逝った家みたいだなw。
とは言っても既に実務はその兄達が取り仕切っている(た)んだが、
最大の難関は[嫁の父である現当主]だったりしたと言う辺りがw。
結局色々(一緒になれないんならいっそ出家して尼になります騒動とか)あって
円く(?)収まったんだが。
…夫と妻が同じ干支なのはどーよとか色々釈然としない所はあったにせよ。
まぁそれはそれとして、「うちより凄い家」だったw。
なんと言うかそのまま砦になりそうな、
地形を利用した上に石垣を築いて
作り上げられた家と言う辺りが。
土間にトラックが直に入れるのはうちと同様。
>>674 そんなの創作なんですから気にしないで下さいなw。
あくまでこっちは参考になるかどうか分らないけど
「ネタ」若しくはこういう感じの状況がありますよ?
の参考にしてほしいから書き込んでいるだけでw。
池波正太郎だって見て書いた訳じゃなしw。
…福田定一@司馬遼太郎レベルになるとアレだけど
普通ああはならないし、ね?w。
>>673 関係無いが。
うちも親類に神社さんお寺さん関係居るがあれって
(衰退した元豪族の残存血族のスタンダード)
だったんだ…知らなかっただ。
最も大祝家(大祝(三島)氏)もそう言われればそうか。
>>676 元婚約者殿は二人姉妹の姉の方だったんで・・・・
向こうの父君は「俺は百姓だぁ」ってな感じな方でしたが。
家も村で一番の高台にありましたが、砦とかじゃなくて
普通の庄屋作りでした。
歴史のある富農でしたね。
そういう意味で676氏の方が家格は高いでしょう。
(鬼平の実母の実家と言う感じでした)
しかし、上にもありましたが、日本の旧家は源流を辿れば
どっかで藤原家につながりますな・・・支族か郎党かはともかく。
初代は成り上がりでも、三代目あたりで名族と婚姻することで
家系図に記される身分になると。
・・・676氏は両用三人娘の貧乳娘の実家の参考になるかもなぁ
>>679 いやスレ違い気味なんでこっそりと書くけど、
最大の問題になったのはその嫁さんが
後添いさんの娘で三人姉妹の末っ子で
その時点でぎりぎり結婚可能年齢
(無論義務教育は済んでる)だった点でして(汗)。
それでもその(現在)妻が小学生の時に
ちと刺激的な事(つまり危険な事)があって
私の親類および私と知り合ってそれから更に
10年近く我慢した末に暴走した…と言う辺りがなんとも。
富農と言うよりは加工も行う豪農と言うか
土地の実力者な家だったしw。
その土地の中心的な家の場合、大概「集会所」
を兼ねる事が多いので家が必然的に大きくなるんだそうな。
↑
思いっきり防女学生のネタになるなぁ
・遠距離恋愛なら尼寺か防女かと言われている。
・田舎の旧家が婚姻政策要員である三女あたりを入学させることが多い
・ついでに問題のある相手と引き離す為放り込むことも多い
小生も元婚約者と9歳離れておりましたぞ。
今ですか?
独身ですが何か?
555さん 創作と投下を期待しています。
質問は答えられる限りなんでもOKですので。
>>679 しかし両用三人娘の貧乳娘の実家の参考になるか…なぁ?
寧ろよく知っている「マイクロサイズバーサーカー」娘の
家のほうが参考になるやも知らんが?w
(そっちの方が家の格が明らかに上だったりするw)。
最も江戸時代から向こうの家ももこっちの家も瓦葺だったり
するからこっちもこっちでそれなりではあったんだろうけれど。
ですなw>藤原家もっとも此方は更にさかのぼれば嘘か誠か、
九州の北部で冒険商人をしていた一党に
行き着くのもあるらしいからw。
まぁ上に書いた親類の嫁さんがもし防女に入ると言い出したら
向こうの現当主の父君その場で無条件降伏するだろうと
容易に想像出来る位の猫かわいがり振りだった辺り…w。
実際結婚所か交際も禁止されるや半年間部屋から碌に出てこないは
挙句の果てに食事も取らなくなって病院に入院するは、と
色々やった口だからなぁw。
…で、向こうのお母さんがうちの親類を拝み倒して
連れて行くや一気に回復、と(汗)。
しかしかなり重度のオタなんだがなぁ。うちの親類。
最も一回り以上色々違うが今に至るまで何とかなっているみたいだが。
おかしいなここは本当にジャパンなのか?
田舎ってそういうもんなの?
俺んチは爺様婆様の代で本家から絶縁喰らってるから親戚云々なんてなんも知らんよ。
爺様んチのすぐ裏に婆様の兄貴が住んでたのを、兄貴本人の葬式の時に知ったくらいだからなぁ。
他には爺様(故人)は11人兄弟の一番上ってのと婆様が何人か兄弟の一番下で、
婆様の一番上の兄貴が靖国にいることくらいか。
苗字からすると福島県の端っこの原発がある村と同じ名前で世帯数も多くないから、
それなりに辿れる血筋なのかもしれないんだけどなぁ。
うちなんか一族以外に同じ苗字が無いらしいぞ?W。
は兎も角「そういう世界もある」のが
この日本と言う国だったりするわけでW。
>うちなんか一族以外に同じ苗字が無いらしいぞ?W。
うちもそうですよ
ネットで苗字を検索してみたら世帯数が二桁を越えたあたり・・・・
ま、神職系はそういう苗字が多いそうだけどね
>>683 > しかしかなり重度のオタなんだがなぁ。うちの親類。
>最も一回り以上色々違うが今に至るまで何とかなっているみたいだが
(<、,,> ":::::::::::::::::::::::::::: 、
〜〈/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::)
〃:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::<、 ど ロ こ
~そ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,) も リ の
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`V::::::::::::::::::::、_γ `ヾ,_ < ! ン
l::::::::::::::::::::::く( r,J三;ヾ )> く,
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l:::::::::::::::::::::::::::::ゝ≡三=イ ´::::゙:::::::::::::::::::::::::::::::
、m,.. ,ゞ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
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↑
>>680 最大の問題になったのはその嫁さんが
後添いさんの娘で三人姉妹の末っ子で
その時点でぎりぎり結婚可能年齢
(無論義務教育は済んでる)だった点でして(汗)。
それでもその(現在)妻が小学生の時に
ちと刺激的な事(つまり危険な事)があって
私の親類および私と知り合ってそれから更に
10年近く我慢した末に暴走した…と言う辺りがなんとも。
自分の苗字をググってみた。
平将門・・・?
新撰組・・・?
馬追・・・?
ビビった。
でも歴史ってこういうことなんだなぁ。
じーちゃん生きてりゃ色々聞けたんだけどなぁ。
田舎は人の流動が少ないうえに、旧家やお寺や神社のおかげで歴史を辿りやすいね。
うちの母親の実家あたりは1km四方ぐらいが8割方同じ苗字で「一族」であって、
奥州藤原氏の家臣が平泉衰退後に関東に流れてきた末裔と伝承されてる。今も結束は強い。
少し離れたところの古い神社周囲に土着している住民たちは、何百年単位の系図がはっきりしていて
みな「神社をお世話する一族」としてのプライドが高く、地元も離れずに農家や会社・役場勤めとの兼業で、
年ごとの持ち回りで神職を勤めてる。友人にも神職兼業がいるし、その妹は初詣時にバイトで巫女さんやってた。
こういう田舎の地縁血縁知識は、それこそ心温まるノスタルジー系の話から、裏返って陰湿な「八つ墓村」系のホラー、
挙げ句の果てには防女にまでネタとして広く流用できるわけだが
防女の面白さの一つは、一方でこういう物々しさや由緒とは無縁な
「生まれなんて語りたくない」というアウトロー系キャラも併存して活躍させられるところかな。
入学すれば後は成績と本人の振るまい次第……
それを親兄弟や親類縁者や幼馴染みや市ヶ谷の人たちがハラハラしながら見ている、と。
そろそろ、スレチガイは終わりにしましょう。
あとは、555氏に質問されたら答えますので。
上の系統の書き込みも防女ネタと繋げてくだされ
お願いします
>>691なんてもろに
>>9と繋がるな・・・・
上に兄が二人いる田舎の旧家のただ一人の娘が
海外で研修してきて疲れたらしくて実家で静養していたのを
どっかの国の大使御一行が押しかけてきて。
でも、当主は殿様(実質その土地の)
住民は一族郎党で尚武の気風。
本家のお嬢様と言うより、姫 ですからな(世が世なら 今でも一族と郎党にとっては)
そして、地方政界レベルでは絶大な発言力を有している・・・・・
とりあえず、国外に出なければ「安全」かな?
694 :
名無し三等兵:2008/01/14(月) 18:11:39 ID:e138hHXT
現代日本の旧家についてはレスがあがったから
次はアラブの部族社会についてかな?
695 :
555:2008/01/14(月) 20:21:02 ID:???
レス頂いた諸氏に感謝
旗本がどのような変遷をたどっているか?は非常にためになりました
ワタクシの家の近所にも戦国時代の城跡とか、豪農や代官屋敷も現存しているので、
創作のネタとしてはこれで十分です。いや、知識欲を満足させるレスだったと感謝してます
問題はやっぱ694氏の言われるようにアラブです
司馬遼太郎なんかは、1作書くために4トントラック数台分の資料を集めたらしいし
軍板で「御大」と呼ばれているあの方も、その路線らしいし…
かと言って、アラブまで出かける¥もヒマもない…(自嘲)
まぁ、本件は「なま暖かく」見守っていただければと思います
>9ネタのネックは
「襲撃をどのようにして察知したのか?」
ですね
諸氏のレスで「半端なモノはダメ」だと感じている次第です
襲撃の察知は「個人が逃げてきた」かな
略奪にあった元被害者とか内部で粛清されそうになったとか
偶々、移動中に接触したけどあらゆるものを投げ捨てて
速度を稼ぎ、命大事で逃げ込んできたとか。
その前に、襲撃集団の存在を知識として知ってる必要があるけど
697 :
555:2008/01/14(月) 21:55:21 ID:???
つ〜か、>9ネタ…誰か書いてください…
半分逃げたい…
これから期末なんで…
・・・・でも、555さんなら・・・・555さんなら何とかしてくれる!
そう信じたい・・・・
お待ちしておりますので、ご無理なさらずに
699 :
561:2008/01/14(月) 22:38:36 ID:???
実は私、中東に2年ほど滞在した経験ありですが、
アラブじゃないし、子供のころだし、
まだ平和な時代だったのでゲリラに接したわけじゃないしw
アラブでない中東ってどこですか?
とりあえず、ネタとゆーか資料を投下してくださいませ。
あと、555氏だけでなくどなたかSSの投下を!
両用三人娘のヒト復活はまだですか〜
>>699 「異邦人」の立場から「子供たちが空に向かい両手を広げ」ていた様子や
「市場に行く人の波」について語って下さい
アラブの人たちの気風とかわかるだけでも興味深い
このスレほんとにおっさん多いな
旧家レスが続いているので・・・
751 名前: 名無し三等兵 [sage] 投稿日: 2007/02/04(日) 15:33:48 ID:???
美形・美女・美少女揃い、と言うか珍しくもない防衛女子上級生だが
あまり「護ってあげたい」と言う嗜好を満たす容姿の学生はいない・・・と、言うより皆無である。
元々、根っから体育系の軍事学校でそーゆーのを捜すのは無謀だ!と、万人が言い思うであろう事から
そーゆーのが好みの人間は最初から防女学生をターゲットには入れないのだが
この世界、何事に対しても例外と言うものが存在する。
防衛女子2年生の某学生
真面目で人格・対人関係・生活態度共に非の打ち所もなく、
幾つかの学内役職を兼任・統括する立場でもあるのだが、母親似の容姿のせいなのか
それとも、育ちのせいか(防女の時々入学する地方の旧家の出である)
あるいは、無口・寡黙や不思議チャン系とは一線を画すも、どこかに醸す
上流の淑女のたおやかさの性であるためか、ボン・キュッ・ボンな細身だが
見事なスタイルと相まって、学内とは別の意味で学外での人気が高い。
ただ、学内では「フランス人形みたい」と言われるのに対して
学外では「フランス書院系だよな」等と、怪しからぬ形容をされているのは
役職の関係上、県内、近隣に在する公立・私立の各高校に赴くことが多く
また、防女では稀少のあるところの「押せばなんとかなりそうな容姿と雰囲気」
(あくまでも外見だけ、防女での成績優秀者のスペックは諸兄もご存じの通り)
で、その際に相対する人間や周囲の人間に接するからであろう。
当然、モーションをかけてくるものも多いが、当然のことながら
紳士的・非紳士的・犯罪的なもの全てがその対応に応じた玉砕をしており
しかも、彼らはその事実を言わない・・・もしくは永久に言えない境遇になっている為
その人気は高まるばかりである。
926 名前: 名無し三等兵 [sage] 投稿日: 2007/06/17(日) 13:08:50 ID:???
体育会系な防女の中でも、更に根っから体育会系な某学生。
素材は悪くないのだが、髪は短髪、態度はバンカラ。
夕食時には、良く喰うと言われる防女学生の二倍は喰ってよく笑う。
一部の教官や先輩だけでなく、同期や後輩にも好かれるタイプ・・・なのだが
実はとんでもない親不孝もの
「あのさ、ママって根っからのお嬢様育ちで、あたしにもそーゆー人生歩んで欲しかったわけよ。
で、ママと叔母様とお婆さまがOGだった女子校の付属幼稚舎に入れられたんだけど
あたしは、男の子と混じって泥だらけで駆け回っているのが好きで、ママの好みのピンクの服を
毎日汚して帰ってきてね。
あと、男の子と喧嘩して負けたことなかったり。
ママとお婆さまに連れられてピアノとか色々習わされたりしたんだけど、それなりにコンクールで
優勝したりしたけどさ、あたしはやっぱり身体動かすのが好きなわけよ。
で、それならと小学部に上がった後でテニスをやったりしたんだけど、そのころは、もう周りは
お嬢様ばかりで、男の子と遊ぶこともできないし、かといってママが泣くのも見たくなかったしで子供心に色々と
ストレスをためてたんよ。
で、小五の時にこの学校を知ってね。
ママに内緒でパパとお爺さまに直談判して合格するまで秘密にしていて無理矢理入学した」
「・・・・・ママは号泣した」
930 名前: 名無し三等兵 投稿日: 2007/06/23(土) 13:49:09 ID:kquCNXNH
あまり表沙汰にはならないが、娑婆の名門お嬢様学校の
OGや学校関係者の防衛女子嫌いというのも、ある種
凄まじいものがあると思う。
下層出身者が、自分たちの利権と生活のフィールドを脅かしているとか
本来なら、こっちに来たはずの子女を持って行かれるとかで。
しかも、花嫁学校でない「実力を養う」国立名門校だからな。
反面、上流階級の息子たちが集まる名門私立校出身者にとって
防衛女子学生、卒業生は、その能力の高さと学閥と
「まず、遊んでいない」と言う男関係の傷の無さから
潜在的需要は高い。
>>649 >>693 この学生の実家って、執事と言うか家令というか使用人頭がいそーな気がする。
あと、故郷では親兄弟や親族以外からは”お嬢様”とか”○○のお嬢さん”と呼ばれて
それが普通なんだろうな・・・
そういえば
陸上要員強襲科の鳳玲子や雑賀珠子は
旧家の娘だったはず(しかも珠子の兄は防衛大出身のエリート自衛官)
あと源田さつきも昔から続く柔術の宗家の娘
防女には剣道の宗家の娘や忍術の宗家の娘や
弓道の宗家の娘などが多数いても不思議ではない
(しかも所属が強襲や両用)
709 :
名無し三等兵:2008/01/16(水) 02:25:26 ID:EPlaDEgx
生活困窮家庭出身も多い防女だが、「元華族」とか「旧家」だが
戦後没落して・・・・であってもおかしくは無いな
皇太后のお姉さんが住み込みの家政婦やってたんだし。
成金などには目がくらむような家格と系図を所持していても
住まいは文化住宅であった学生とか
で、防女学生
見合い攻勢がすごいだろうなぁ・・・・
公家系華族なら(家系的に)貧乏は慣れているかもなぁ・・・・
>>9の主人公の実家が
>>663だったら、本気で王族が(しかも継承権上位)が
動くかもね。
イスラムへの改宗が絶対条件だろうけど。
でも、本人本気で嫌がったら問題だろうし、親戚はさておき縁戚には
旧華族幕臣つながりでエスタブリッシュメントがいるだろうし・・・・
そこまで、因果を含めて嫁入りさせるほど石油に困窮している時代でもないしな・・・・
とりあえず、帰国を妨害した現地外務官は詰め腹を切らされること決定!
>9関係の設定がものすごくハイソになってる
果たして555氏は執筆できるのだろうか
実家がハイソでも本人がノタクッテルのが防女だからなぁ・・・・
それに本人、休みで学校に帰ってくると「あ〜肩凝った 実家じゃ人目があるから屁もこけないのよねぇ」と
お父さんお母さん爺や使用人が聞いたら目をむくような言動で・・・・
防女生である娘を羨ましがられたら「すっかり品が無くなってしまって・・・」と愚痴をこぼす親御さんが
絶対いると見た!
あと、これを見たら
>>442を思い出してしまいました・・・
↓
http://indigosong.net/2008/01/post_69.html
麻雀と花札とチンチロリンとブリッジはバカラは”寮生活における一般常識”として
先輩から直々に仕込まれることになります(笑)
中等部では金銭のやり取りは厳禁ですが、高等部になったら(あまりに高額なものは除いて)
解禁されますので、人間関係と友情が破綻しない程度に揉まれる人間もいるようです・・・
>>714 そういえば、過去のSSに両用科の連中は演習帰りに、
悪天候で足止めされたとき
天候回復まで麻雀などをやっていたと記述がある
(クリスマスドロップ)
明日は阪神大震災発生から13年
幼稚園生時に被災して、防衛女子校の救援活動を
覚えている学生もいるはず
しかもそのときの学生が助教として戻っている
可能性もある
717 :
555:2008/01/16(水) 20:48:57 ID:???
>9の設定
主人公は旗本の分家筋(先代からの分家なので比較的歴史は浅い)
弟あり
徳川譜代として時代を乗り切った武辺の家柄であるので、本家は武辺の者が継承することになっている。
現当主は卒寿を迎える高齢であるが、本家を継承する者(武辺の者であること)が居ないため、未だに当主の任についている。
従って防女生徒の主人公を次期当主と見なしている者が多い
あ〜>9レスの方、主人公のファーストネームをお願いします
姓は坂鬼(さかき)と設定させて頂きました
投下時期は、次スレくらいで…
719 :
名無し三等兵:2008/01/16(水) 21:29:15 ID:1pcOG4IQ
>>717
巴とか五六八(いろは)とかも考えましたが、譜代の旗本(多分、徳川財団にも加盟している)
で、あるから戦国期・以前の他家の姫の名前を使うのもどうかと考えます。
歴史ある旧家の娘であることから、あまり奇抜な名ではなく○○子のような名を授けられたことでしょう。
と、言っても歴代の家臣郎党を抱える歴史ある名家の”姫”でもあるし・・・・
健子(たけこ)さんなんてどうだろう?
健やかに育って欲しいと言う願いと武子(武門の子)の読みを引っ掛けて
男に生まれていたら「君武」とか「尚武」と付けられていたことだろうけど。
名門・旧家こそ子供に珍名・奇名はつけず、一見平凡だけど深く意を汲める名をつけると思う。
720 :
555:2008/01/16(水) 21:40:04 ID:???
>718
SSは、2号生(新1号生)の企業実習ネタを予定。
BroomSistersに名前だけ登場した「あっちゃん」
統合運用科トップクラスの成績でありながら、一般企業への企業実習を申し出たのが騒ぎの原因なんてのを考えてます
で
>>717で質問なのですが、徳川譜代でも三河以来?
それとも
>>663みたいな戦国中期以降に仕えた鎌倉以来の坂東武士だったのかで
歴史と家格が違ってくる・・・と、思うので。
源平以来の武門の家系だったら下手すりゃ徳川(松平氏)より旧い訳で。
後日談(笑)で生きてきそうな設定なので、ちょっと聞いておきます
722 :
555:2008/01/16(水) 22:08:24 ID:???
>721
三河以来でいいんじゃないかと
ただ、清和源氏よりやや落ち程度の家系はある。
そんな事もあって、寛永期の譜代迫害(?)にも巻き込まれずに済んだ
ってトコロで…
設定すればするほど矛盾が出るんだよね…
了解!
名前は健子さんで良いですか?
724 :
555:2008/01/17(木) 21:37:01 ID:???
>723
んじゃそれでいきます
725 :
名無し三等兵:2008/01/17(木) 22:01:35 ID:YnzzcMk1
726 :
名無し三等兵:2008/01/18(金) 20:16:40 ID:1C1k319k
>>714 小学校卒業から男っ気が無い”ウブい下級生”に寮によって”伝授”される「知識」は異なるが
とある年、高等部に進学した三年生が「素敵な大学生」と合コンに行くことになった・・・・で
仲の良い先輩が「自分も助教から教わった」と伝授してくれた「伝統として伝わる防女学生男殺しテクニック!」
座が盛り上がったとき、リンゴを一つ所望して「手品やりま〜す」と注目を集めて
・・・・一気に握りつぶす
で、「授業内容に”地の果てまで対象を追い詰める座学と実習があること」
「早く結婚したい家庭的な女の娘であることを強調する!」
「私って尽くすタイプですからぁ〜」と、潰したリンゴを持ったまま笑顔で悩殺!
・・・・なんかおかし〜な?と思うのは妙な男に引っかからないだろうし
これを、そのままやるならよっぽど気合が入った男しか寄ってこないだろう。
嘘じゃないぞ!実際「これ」で旦那捕まえた先輩が”独り”いるんだからな!
>>717 この苗字だと酒鬼薔薇少年を連想するので
変えたほうがよいと思う
榊だったら抵抗がない
あと彼女は学生隊長(生徒会長)という設定にして
外国との親善も兼ねて中東に研修に行ったという設定にしたらどうか
729 :
9:2008/01/18(金) 22:01:52 ID:???
>宴会芸
酒癖の悪いのなら約一名
>>388 >>728 >あと彼女は学生隊長(生徒会長)という設定にして
>外国との親善も兼ねて中東に研修に行ったという設定にしたらどうか
それやると、最初期設定から変更になるでしょ!
あと、要望があるならご自分でSS書きさんを魅了する設定を創出するか
自前SSを書くよろし。
555さんが今から帰る必要は無いと思うぞ
730 :
9:2008/01/18(金) 22:09:11 ID:???
↑
訂正 帰る→変更する
731 :
555:2008/01/18(金) 22:29:23 ID:???
>728
勝手に設定した姓の由来でどうしても「鬼」の文字が要るのです
「鬼」姓の方の由来を参考にしてます。別に御大風にした訳ではないのです
榊は旗本に実在するのでパス。
それと、あんまり期待しないで欲しい…
732 :
561:2008/01/19(土) 09:20:39 ID:???
>>725 561=699ですが、このネタでの投下は私の力量では無理……です。
555氏にお任せします。
あと、ここんとこ忙しくてプライベートな時間を捻出するのも難しい……。
733 :
名無し三等兵:2008/01/19(土) 13:18:38 ID:LJ3+89FP
旧家じゃないけどど田舎出身学生なら
>>382だろ!
ところで、旧家のヒト 田舎じゃ近所の餓鬼んちょ(男)を
親戚のぢょしこおせいくらいの娘さんが風呂に入れてやるとか
やっぱ普通にあるん?
734 :
583:2008/01/19(土) 13:45:41 ID:???
SSを投入したいが
>>9ネタで盛りあがっているのを冷ますような気がするので
投入を控えています
735 :
555:2008/01/19(土) 16:25:48 ID:???
>583
投下すべきです
残りは80KB位しかない
736 :
583:2008/01/19(土) 16:46:28 ID:???
ちょっと遅れたが、学祭の時に楽隊があるなら
なんかの大会での応援でチアリーディングがあっても良いかも・・・・
と、思っていたら参考になるとこがあったんで
http://members.jcom.home.ne.jp/kawanagare/cg0/nfl.htm 大会があっても所属部員が常に全員(校外研修とか補講とか色々)揃うわけで
ないだろうけどね
(過去スレで「大会本命」があっさりと校内課業を優先して下級生を代表選手に出すので
「打倒防女」を掲げているスポーツ名門校に密かに恨まれている・・・とあったし
選手でさえそうなら、応援はもっと!等と考えました)
素直クールさん ”これ”でカレシと知り合ったとかどーでしょう?
>>707 ちと亀レスだが。
>執事と言うか家令というか使用人頭が〜
家と土地の維持の関係上ほぼ間違いなく居ると思う。
うちですら家政婦長や女中頭まで居るし。
序に主治医と一族の経営下の病院と弁護士と税理士も多分当たり前だと思う。
>故郷では親兄弟や親族以外からは〜
良くも悪くもそれが当たり前だったり。
だからこそ色々な意味で窮屈な地元じゃなくって
都会近郊の大学に進学したりするんだが。
他には下手にそういう風に染まってもらいたくないからと
地元を離れた某幼稚舎から大学までの名門校に
自分の妻と家政婦その他付きで娘をいわば「逆単身赴任」させた
うちの親類が事実上の入り婿した家みたいな斜め上の例まであったりw。
…まぁそれで箱入り娘が出来て
これまた斜め上の状況が発生したりしたんだが(汗)。
>>733 又亀だが。
親類や近所のお子様をお預かりする機会はあります。
大抵は持ち回りで行いますが。
んで体の抵抗力の出来上がっていないお子様は
毎日出来れば一回以上お風呂に入れた方が良い訳でして。
お風呂にいれるとなると、男がそれをすると色々問題があるw。
何処でもそうだろうがおっかさんは大概忙しい
(お風呂に入れるのはかなりの重労働だったりする)と来ると
結論はその家の面倒見が良い娘が
お風呂にいれると言う事になりやすい、となったりします。
貴重な実例ありがとうございます。
と、ゆーか話を聞いていると田舎の旧家というより
「地方名家」ではありませんか!
実例をあげると官房長官やってるマッチーの家みたいな!
(あそこんち本業が牧場でお父さんが帝大→内務省→国会議員→北海道知事とゆーコースをたどった)
閨閥政策を考えてみると、三女とは言え、よくもまぁ結婚が認められましたな・・・・・
現婿殿がどこぞの馬の骨だったら・・・・昼メロのよーな展開が!
発祥がわかっていても”どちらかとゆーと貧乏”な当家には雲の上のお方であります
一応、戦前から子弟を大学にやれる程度だったんで
(じーさんは英中日の三ヶ国語を操れた、ちなみに中大卒、卒業時に陛下から金時計を賜ったのは
卒業後徴兵で、あっさり靖国に行った大叔父)
でも、「逆単身赴任」を敢行させたりと聞くと、思春期になって「田舎の人間関係」が嫌になって
防女に・・・・とゆー行動力溢れるお嬢様とかを考えてしまいます。
ただ、「なんか問題」が無い限り「地方名家」レベルで娘を積極的に防女にやる親は希少でしょうな。
・・・妾の子とか、遺産問題とか、それこそ一人娘だったのが後添えに男の子ができたとか。
う〜ん、明治大正とは言えんが、昭和中期の”色々”が連想されますなぁ
741 :
名無し三等兵:2008/01/20(日) 15:27:11 ID:6pJX8NMP
あと、近所の男の子をお風呂に・・・・
そーゆー家の娘が、年一回の帰省で親が黙っているだろーか?
あと、思春期直前のお子様(男の子)がそーゆーお嬢様とお風呂に・・・・となったら
本人複雑だろーし、同世代で色々やっかまれると思う。
(でも、お姉ちゃん たまの帰省なんでまだまだ子供と言う感覚が継続してるのだろうな・・・・)
>>740 現役生でも
源田さつきみたいに
源田流柔術の後継者の氏名を受けていたが
再婚した両親に弟が生まれ後継者をはずされ
さつきは家出して町で暴れているところを
防女にスカウトされ入学したなんていう事例が
過去のSSにある
猪狩りから戻ってきたらレスが。
>「地方名家」
んーと、単純に「それだけの人員が居ないと維持すら出来ない」からです
(自爆な様な気がしないでもないが(汗))
かなりの部分が一族郎党からの人員の拠出からなっておりまして、
住み込みで学校に通っているのもあれば
ちゃんとハウスキーパーなどの技能を修得して
戻って来る者も居たりします。
基本的に人員が慢性的な不足状態なので
複数業務兼務は基本になっております。
で見返りと言う訳でもないのですが、
衣食住などの基本経費はこっち持ちで
奨学金と言うか学費補助や資格取得の補助を
していたりしますが。
あと、地域の医療の充実の為にと言うのが大前提で
病院も医師、看護士(婦)の定数をローテーションが
軽く廻る位には何とか確保されております。
…結局の所、向うの御当主@お父さんが当時交際及び結婚を反対された
理由も何もかもかなり遅れて生まれた娘達の幸福な人生、
ただ之あるのみと言う前提からの反応の結果だったと言う事で。
序に言えば、学閥・閨閥の弊害と結果及び
男がどれだけ碌でも無いかも知っていた事も大きかったのでしょうが。
ま、それと末娘の行動の反動が非常に大きかった事も
あったらしい事が想像できますが。
危うく末娘を己の意地の為に失う所だったと言うのも。
今では孫や玄孫(上の二人の兄さんたちの所の孫)の前ではただの
「子煩悩なお爺さん」ですがw。
序に書くと、地元で若い内から持ち上げられていると
性根が歪むと言う懸念もあったと思われます。
>「逆単身赴任状態」
事実上経営関連以外の必要なものを全て地元から切り離して
持っていったに等しい傾注振りだった様で。
>「何か問題」この場合、「身の安全」でしょうか?
うちの上司も色々あって安全の確保の為もあって故郷を離れて
小学生から関東のエスカレーター式の女子校に入ってたとか何とか。
>猪狩りから戻ってきたらレスが
ハイソな妄想が、いきなり現実に(笑)
まぁ、田舎は団結しなければ生きていけないところだというのを
理解していない、定年移住組が問題視されてますしね。
亡くなった叔父の趣味がハンティングでして、解禁時は鹿撃ちに良く行ってましたな。
で、狩猟仲間が「勝手に入る人間がうざいから何個か山を買って好きに撃ってる 私もそれを考えているよ」と。
まぁ、趣味人の家系なもんで。
あと、>男がロクデナシ
二十歳すぎで小学生の娘に手を出しかけた相手をよくも半殺しにしなかったもんですな。
いや、別に実際に手を出さなくても良いんですよ
鉞を傍らに置いて、数時間詰問するだけで。
因みに当人、ネタはあるにはありますが文才がからきしなもので。
実際に見た事でもこんな風になりますし(因みに本人からネタ使用承諾済)。
私と共に親類(母の従姉妹の息子)が向かった事で快方に向かった
状況的には
>>683の続きの話。
末娘@現親類の嫁が回復したと言う話を聞いて現当主@父
及び孫・玄孫が心配で駆けつけた先代、先々代の当主。
そこでいきなり白の襦袢姿のまま末娘が父である現当主に
(以下記憶頼りなんで不正確な点は御容赦)
おとうさま…わたしはあのかたにとつぎとうございます
おゆるしいただけませんでしょうか…。
父、即座に ならん と却下。すると何処からか隠し持っていた
持ち手だけで拳三つ分位の手に余る大きさの剣鉈 を取り出して
身体を捻って膝まで届く長さに編込みされていた
烏の濡れ羽色の黒髪を左手に掴むと刃を滑らせながら
縄の束でも切り落とす様に無造作に切る。
黒髪がばっと勢いがつき黒い翼のように広がって後ろに落ちていく。
はらはらと涙を流しながら瞬き一つしないで父を見る末娘。
はらはらと涙を流しながら瞬き一つしないで父を見る末娘。
…おとうさま…おゆるしいただけないのならば…
いとしきかたと……いっしょに…ともに…いきられぬのならば…
父の眼を見つつ
わたしは…ぞくせと…かかわりたくございません…
おとうさま…どうか…どうか…わたしをあまに…
あまに・・・・・・させて…くださいませ・・・・・・。
と言いつつ右腕をゆっくりと自分の首の方に持ち上げた時点で
先代と先々代の当主が割って入って何とか事無きを得たんだけど(汗)。
結局。
その場で調停を行う事が決定されて後日決定したんだが…
確定した条件が
中等部卒業を見つつ吉日に先々代が
「元気なうちに幸いそういう相手が居るらしい玄孫@末娘の祝言が見たい」
と言う我侭を通したと言うのを名目上の理由として「仮祝言」を挙げる。
末娘が16になるのを待って婚姻届を出す。
(私の親類が)夫たるに相応しいか確認する意味もあって
「いかなる意味であっても」無事に末娘が高等部を卒業できた時点で
全員公認で婚礼を挙げる。
…と言う事項が合意されました。一方の当事者である親類そっちのけで。
何かリロードがうまくいって無かった(汗)。失礼
で、
>あと、近所の男の子をお風呂に・・・・
>そーゆー家の娘が、年一回の帰省で親が黙っているだろーか?
いつも人手が足りないんで盆・暮・正月時は使えるもの(者・物)は
誰だって使いますw的な状況になりますな。
帰省が年一回では親が黙って居なさそうなのは同感w。
>あと、思春期直前のお子様(男の子)がそーゆーお嬢様とお風呂に・・・・となったら
>本人複雑だろーし、同世代で色々やっかまれると思う。
あー色々複雑なものがあるでしょうな。私もそうだったし。
>(でも、お姉ちゃん たまの帰省なんで
>まだまだ子供と言う感覚が継続してるのだろうな・・・・)
親類に聞いてみた事があったんですが、
連続して会っていないものだから「つい」
そう言った扱いをしてしまう、そう言う感じだそうです。
>>745 いや放置して置くと死人が出かねない問題なので(汗)。>猪狩り
かといって山の手入れをしないで放置しておくわけにもいかず…と言った所。
幼い猪が捕獲されると猪その他がこれ以上増えないように
囲いを作って椎の実その他を入れておく施設の
在庫を使って肥育したりするんですが。
それと私の文才の無さから誤解されているみたいですが、
その辺りまで親類、そういう意識は一切無かったと言うか、
「ロリは対象外」だったと言う事は本人の名誉の為に一応。
まぁ向こうの、特に親父さんは
>鉞を傍らに置いて、数時間詰問するだけで。
所か傍らに野太刀でも長巻でも置いて
半日だろうがしたかったでしょうがw。
では長文レス失礼。
あ、読み返したらタイポが(汗)。
「いかなる意味においても無事に卒業出来た時」〜ですな。
意味が変る書き損じはさすがに無視できませんでしたので。
>>745 因みに最近うちの旧領地内ではないんですが、
隣接地域に定年移住組が集団で棲み付きだしましてね?
ゴミの管理が良い加減なのは、
まぁ以後注意してもらえれば良いんですが、
「野生動物を餌付けする」のは正直勘弁してもらいたい(汗)。
それこそそれに比べれば例えとして適当じゃないだろうが
「防女にうちの山使って半年位訓練・演習をして
もらった方が何倍もまし」なレベル。
何せその二つの理由の所為で人間の食べ物の味を覚えた動物が
定年移住組が増えた時期を同じくして出没しだしましてね。
更に勝手に人の山の中に入り込んで遭難騒ぎで
山狩り・捜索の頻度が増えてまして。
・・・正直頭が痛い状況だったりします。
スレ違い覚悟で何か色々突っ込みたいんだけど
(例えば病院内でそんな騒ぎをして大丈夫だったのか?とか)
その親類のお嫁さんってどう言う人なの?実際。
あえてスレに沿うんならキャラ作りの参考になるかもしれないし
差し支えの無い辺りまで是非。
疑問が一つ。
半年も部屋に篭りきりでよく中等部を退学になりませんでしたな?
問題起こす・成績不良者に対してはシビアなのが
名門私立と言うところなので。
そうやってブランドを保持してるのですな。
・・・・と、知人が申しておりました。
で、卒業生は能力・語学力等公立出身者とは歴然の差があると。
知人も旧帝卒なんですが(笑)
754 :
555:2008/01/21(月) 01:21:55 ID:???
悶々とした週末が終わった。
作家の様に原稿用紙と万年筆は無いが、Saveするテキストの文字列数で己の行ってきた作業がいかに矮小であるかを思い知らされる。
つ〜か、ぶっちゃけ!書けない!
中東ではネタが壮大すぎる。香川県程度なら出かけてゆく事も可能なのだが…
各位>9ネタは未完の可能性まで出てきてます!
ファイトですっ・・・・と、しか言えませんが、どうしても書けないなら
寝かせておくのも吉かと。
今回で、旧家とか旗本とか色々リアルな話が出たんで、それを元にして
キャラを作ってみたらどーでしょう?
で、色々動かしてみてしばらくたってから再び書いてみる・・・とか。
もしくは!
中東部分を素で流して出発と帰国とその後(あと、今書いている部分)を
スレ残を消費とゆーことで投下してみる!
で、スレ住人の集合智による推敲とかアドヴァイスで、次々スレくらいで
完成版を。
私は楽しみにしております。
>>752 うーん、どう(何処まで)書いたものか。
んじゃ先ず外見から(之なら抵触するまいw)
身長:(頑張ったんだけど)低い。
どの位かと言うとそのうち娘にも抜かされそうな位。
はっきり行って小学生でも高学年ならもう少し背が高いのが居る。
体格:基本的に一部分を覗いて細い
説明不要な位一見して細い。
極端な体型なんで既製品の服が無い位の極端な体型。
顔:些か眼差しが鋭い印象はあるが基本的に可愛い感じ。
顔の輪郭がうりざね顔と言った感じで
整っている上に全体的に顔が一回り小さい印象。
ただ本人、物心が着いた頃と言うよりか
生まれつき遠視で眼鏡が無いと近くも見えない為
「自分の顔を裸眼で見た事が無い」らしい。
でこれ以外のいろいろを総合して本人が総評するに
「低身長・巨乳・眼鏡」の三重苦に加えて
「太陽か星が見えないと西と東の区別が付かない方向音痴」
の「地雷女」
だそうだ。
>>752 でー
>(例えば病院内でそんな騒ぎをして大丈夫だったのか?とか)
親類の経営する病院の「その階を貸切」していたんで
他所に知られる事が無かったらしい。
なんでも話によると以前うちの親類が親の仕事の都合で
本州に居なかった時期に会いたさに屋敷を抜け出して
往復3000キロを移動しようとしてターミナル駅で
迷って疲れて蹲っている所を見つかった事があったらしく
そういう事態にならないように脱走を防ぐ意味もあっての措置だったとか。
・・・ただ、発見から入院までの経緯を見ると土台無理だった様な気もするんだが。
中学二年生(実際には違うが分りやすいようにこう表記します)の
終業式間際、卒業式か何かの練習中に血を吐いて倒れて
入学する時の学校選定基準にもなった学校の近くといえば近くの
親類経営の病院に搬送された。
原因は喉と胃からの出血によるもの、だったのだが原因の原因が…。
前年の年末も正月も「いとしいかた」に会えなくて年賀状も届かなかった
(実際には偶然自分の分に混じっているのを見つけた父君が
隠していたそうだが(汗)破棄しなかったのはそれが知られると間違い無く
最悪の事態になると予想が付いたから…だったらしい(汗))事による
心労と体調の悪化だったらしい。
3学期が始まってからそれまでと同じ様に無遅刻無欠席皆勤状態・
ややムラはあるが学業成績優秀な生徒会役員を「演じ続けていた」のが
徐々に疲労が蓄積されていき、その事態に。
精密検査の結果身体内部に何個かの悪性良性不明の腫瘍も発見された為
念の為に表向きは以前から兆候のあった循環器・呼吸器の疾患が悪化した為に
休学の手続きを採った、と言う事にしたらしい。
>>752 で、腫瘍自体は内視鏡手術で摘出された上、
病理検査でも良性だったそうなんだが心細くもあって「いとしいかた」に
会いたいと父親に告げたら今後一切会うことはまかりならんと宣言されて
卒倒しかかるも何とか耐えて実家に戻ったらそのまま自室に立て篭った次第。
季節が夏に向かう事もあり深夜・早朝中心に入浴している形跡もあったので
お母さんも安心していたら部屋の前に何時ものように置いておく食事に
手が付けられていない事が4日続き、ついには部屋から出入した
形跡が無いのが2日続いた為3日目に向こうのお母さんが無理矢理部屋に
押し入ったら末娘が涙をはらはらと流しながら倒れていた、と言う次第で
そのまま即病院へ。
が
>>683 までの状況。
ついでに
>>746-748 以降の話を。
で復学と言う話になったのだがそうは(色々と)甘くない。
ただ復学する前の試験を夏休み中に行えたのは「運が良かった」のだろう多分。
それと中2の2学期までは無遅刻無欠席皆勤の成績学業優秀者だった事と
新学年の生徒会選挙で彼女の名前が記載された大量の「無効票」があった事。
それにより生徒会に復学まで席があった事。
復学時の試験の成績が非常に良好だったらしい事。
で結論。
夏休みの残りと3学期終了までの全学校行事に参加する事。
平日全授業終了後毎日最低2時間と休日に特別に行われる補講に参加する事。
成績を最低限今までと同じ位に維持する事。
等を条件に「現級留置」(要するに「留年」)や退学処分をしない事を
学校側が保障した事で何とか道が開けた。
その後は大晦日と正月3ヶ日だけが休みで
それ以外は補講と行事と生徒会のお仕事だらけ。
と言う状況ではあったが何とか先生方の協力もあって
中等部卒業資格分の
単位等を得る事が出来たらしい。
中等部の最後の辺りで色々あった
その反動で高等部の最初は少し成績がグダグダになったらしいんだが、
その後は持ち直して最終的に旧帝大でも何処でも受験可能な
成績になったそうな。
誰かSS投入希望
762 :
名無し三等兵:2008/01/21(月) 19:45:15 ID:jJLdcYJR
ま、リアルならSSよりも面白いのが投下されてるけどな。
多分、この家では総領息子と自由恋愛で結ばれた後ろ盾の無い平民出の嫁は
食事は使用人と一緒に土間でとって、預かりモノである「行儀見習いの娘」以上にこき使われるのであろう・・・・
と、ゆーのが戦前だったかもしれんけど、読んでて「夏子の酒」を連想してしまった。
元・婚約者殿のお母さんも”ものすご〜く”苦労したと、何かの拍子に話を聞いたが
同じ村の自作農の娘でも色々あったらしい。
旧家の人のイノシシ狩りの話を聞いて
>>316を思い出してしまった・・・・
田舎のある人っていいなぁ・・・
766 :
名無し三等兵:2008/01/22(火) 20:31:01 ID:551RD4UR
SS投下希望
555さんよろしく
767 :
766:2008/01/22(火) 20:33:09 ID:551RD4UR
あと212さんもよろしく
無作法な書き込みだな
久しぶりに防女スレ見に来た。今の流行を3行で頼む!
>>769 ・555さんSSよろしく
・212さんもよろしく
・キャットファイトの人も(ry
スレ住人の要望の精髄を表しているな(笑)
555氏参入以来、他の職人の作品投下減ったしな。
漏れも投下やめてるし。
773 :
名無し三等兵:2008/01/24(木) 10:16:37 ID:0/NYKxkH
>>772 555氏がウザイという事か?
確かに長すぎる
>>773 ウザくはない。
ただ、555氏待望のレスが多いしさ、折角まとまった作品投下して場を保たせてくれるのなら、漏れのしょっぱいSS投下しなくてもいいだろ程度。
漏れは555氏の質の高い長編が楽しみなんだけどな
と、言うか、このスレで今までうざかったのは例の大量投下の某だけだよな
最近はSS催促がウザい
777 :
555:2008/01/25(金) 12:16:56 ID:???
長編は次スレ(決算時期なので時間がない)
>773 のいうとおり長すぎると自分でも思ってます
いや、長編には「長いのが迷惑」な奴と「できるだけ長く続いて欲しい」とスレ住人が望むものの
どちらかが在るけど555氏の作品は後者だとおもうぞ?
これだけ求められているんだし、555氏も妙な少数意見に萎縮しないで
アイデアと作風を全開にしてもらいたい
>>763 あー一応…昭和から平成一桁の話だったりするんだが…(汗)。
>>764 んー一族の外から入ってくる
(原則として財産が〜とか一族の結束が〜な
問題が有るので宗家には分家から妻がくる事に
なって「は」居るが、例外も当然ある。)
方もたまにいるけれど自分の「実力」と「覚悟」を
示してくれればそれなりの扱いになります。それだけの話。
んで何故それだけ厳しくなるのかと言いますと、打ち明けた話
「嫁さんが碌で無しだと家が傾く」実例が
あっちこっちにあるからでしてな、之が(大汗)
うちの近所(と入っても山3つ向こう)のが将にそれで、
建築屋に乗せられたんだかなんなんだか。
築200年クラスの屋敷全体を更地にして
どう見ても30年持たないじゃ?な家を「新築」するとかで。
向こうの前当主のご隠居、それがもとで
寝込む羽目になったんだが見舞いにもいかない始末だったそうで。
もっとも此処の後取りも都会の大学に行って
いい加減のたくってきて
そのままずるずる適当にやっていたのが連れ戻された口で
嫁さんはそれに引っ付いてきたんだとか言う話だが。
で、挙句向こうのご隠居、
「家でも何でも一切合財欲しかったらもってけ」な事に。
さすがに証券類や証書類は遠慮したんですが、
母屋や倉は中身ごと(箪笥の中身も向こうから何も言わないうちにくれた)
解体→復元→(一時保管)→移築、と言う事に。
因みに移築・復元用地は宗家の母屋の側に予備に抑えてあった場所が
あったのでそれを転用しました。
>>765 そんなに良い事ではないが、うちの猪狩りの話でも書きますか。
猪が出たのが確認されると電話連絡その他で
先ず動けるものは家に鍵を掛けて集合。
おこちゃまも狩に参加できない者と一緒に
大概宗家の母屋の大広間に集合となる。
小さい子や幼い子だけで各自の家に置いておくと無用心だし
火災の原因になるかもしれないと言う面も当然ありますが。
山狩りは勢子と打ち手に班分けされ、
勢子は猪が行かれてはならない方に行かないように
鳴り物や咄嗟に視界を防ぐ傘などを装備の上山入り。
去年の暮の時は一回板猪が出て撤退しているので
本気の総動員体制が取られ、
弓を扱えるものは氏神様の所の巫女さん達でさえ
動員される(さすがに神主さんは動員されないし
あくまで勢子組の配属だけど)位だった。
去年の年末の時なんか着替える時間も無かったので
巫女装束のまま弓をもって胸当てと鉢金などの
最小限の装備の追加で参加していたが(汗)。
打ち手組みは別名組討組みとも言って
猟銃装備の射撃隊も参加するのが常なんだけれども
昨今弾薬の管理・量も厳しく又うちだけでなく
例えば茨城の親類の所までも度々要請を受けて
遠征したりする位の状況、又資格保持者の高齢化などもあって
この所弓箭による射撃が復活していたりする。
うちの親族は出身によって
さずかり・はぐくみ・あずかりの三種があり、
打ち手組みはさずかり及びはぐくみの出身者と
あずかりの志願者だけで構成される危険度が大きい
役割でして。
何とか猪討伐などが上首尾に終ると仕留めたその場で
処理と言うか始末が始まりまして、分りやすく表現すると
寄せ集めで班編成されたメイドさんが班単位で仕留めた猪
(最近カモシカ・鹿などの食害が増えているので捕獲頭数の増加を度々申請中)
等の獲物を血抜きして解体すると言う感じですか。
現場でのこの処理が手際よく行かないと
変な癖が出来て(残って)美味しく食べられなくなってしまうので皆真剣です。
もう出ない事が確認されるとその場で焚き火を使って
棒を三本組んだもので鍋を支えて大概味噌仕立ての
鍋と言うか芋などの根菜主力の「けんちん汁」と言うか「豚汁」
(中の肉は今年は採れ過ぎてしまった猪肉だったりするんだが)、
一番近いのが東北各地の「芋煮」で気が早いのは之で
青竹の筒に酒を入れておき火であぶった「燗酒」
を飲んだりする。
その頃宗家の母屋ではどうなっているかと言うと
幼かったり小さい子の面倒を見たり
>>382>>733>>739>>741の様な状況、
小さかったり幼かったりする子供をお風呂に入れたりする集団保育と
山から帰って来る者達に対する物と預かっている
子供達などに対するものの炊き出しが大車輪で行われていたり。
当然ながら酒盛りの準備も。
と言うのが当地、当家で行われる「狩」だったりする。
あ、思い出したんで序に。
>男がロクデナシ
閨閥関連で来る「婿」が(と言うか大概その家が)「ロクデナシ」だったりする。
例えば「娘が三人いるんなら誰でも良いから遣せ」だとかの類が。
>>746-748の時に親類が何をしていたかと言うと、
向こうに遠慮していたんだけど先代、先々代の当主が抑えても
刃物を手放さない所か刃先が末娘@現在の妻の咽喉もとと首に
向いているのを認めるや後ろから抱きかかえて
「もう大丈夫だから」と声を掛けつつ刃物を持った手をそっと握り締めたら
漸く手放した次第序に言うと床はリノリウムか何かを張った
コンクリートの筈なんだが手から落ちた刃物が垂直に刺さっていたなそう言えば。
その(
>>759)陰で所属学級はおろか学年の枠を超えた署名と嘆願が
自主的に集まって学校側に届けられたらしいw。
なんかすげえな。
>うちの親族は出身によって
>さずかり・はぐくみ・あずかりの三種があり、
>打ち手組みはさずかり及びはぐくみの出身者と
>あずかりの志願者だけで構成される危険度が大きい
>役割でして。
さずかり=授かり:本家の出身者
はぐくみ=預育:近い分家の出身者(皇国の守護者の直衛はこの字だったな。どうでもいいけど)
あずかり=預かり:それ以外
って感じなのか?本家を武家で言うところの主家とするとこれって正にノブレスオブリージュだと思う。
古臭いといえば古臭い仕来りかもしれないけど大事にしてほしい。
>>784 あ、何かレスが。実は個人的なことではあるんですが、
伯父の通夜につめているものでする事は無いんですが
寝る事が出来ない、と言う(汗)。
それでほぼ間違いない認識です。
漢字にしていただいて有難う御座います。
さずかりは各地方の「本家」及び「宗家」に生まれたものの事で、
はぐくみは分家及び何らかの理由(育児放棄とか孤児になったなど)
の理由で宗家が引き取った者の事。
関係は無いが当家の分りやすくいえばメイドや使用人はこの出身者も多い。
苗字は各出身家のものか当家の苗字の一字を用いて新たに作る事となります。
あずかりは他家から文字通り「お預かり」している者の事で
之ばかりは原則的に無理・無茶はさせられませんw。
大概は行儀見習い扱いで当家で働きながら学校に通っている学生も
それなりにおります。
後うちの一族と言うかはっきり行って宗家は目立たないように
しておりますが他に孤児院と養老園も持っております。
之もしきたりに根ざした行為だったりする所が
又なんとも当家らしいとはいえるのですがw。
宗家及び各地域の本家は現在でもその認識的には
そのまま武家における主家だったりします。
宗家は本家の取り纏めだけではなく、
当然ながら一族郎党に対して責任がある立場だったりします。
まぁ少なくとも鎌倉時代以来続いてきたしきたりなんで
今更変えようも無いとは思うんですがw。
とはいえ、元寇の迎撃の時の様に新たな家が合流する時もありますし、
時代時代の顔があるとも見る事が出来ると思います。
しかしこういう時になんですが、
こういう時に一族の結束を再認識しますな、実際の話。
この時間を使って砂漠の(
>>9)短編を書けないかと挑戦したんですが、
昔の歌舞伎のごとく場面場面の連続、
オムニバスのできそくないにしかならず
今更ながら
>>555氏の力量、感服する次第。
それでは。
787 :
名無し三等兵:2008/01/26(土) 04:04:59 ID:DCFsmMtd
>築200年クラスの屋敷全体を更地にして
>どう見ても30年持たないじゃ?な家を「新築」するとかで。
元婚約者殿の母君は諸に”それ”をやりましたが、
とりあえず、
「電化と言う概念が無い設計の生活空間で年寄りの面倒を見ながら
独りで農作業と併行して家政を切り回すのが限界!」と言う
非常に納得できる理由でありました。
地主・庄屋時代のように奉公人とか下女がいたら別だったんでしょうけど。
「家庭内作業の機械補助と部分自動化」(それと完全電化)に支障をきたす
「築200年の家屋」での生活は色々限界があったようです。
(ですから、
>>779のご隠居の世話とかもあって、都市育ちが田舎に付いてきてくれて
なおかつ、子育てもあったろうことを考えると、男衆は反論できないと思います。
これは、自分でこまめに家事を行うから納得はともかく理解はできるのです。
・・・それに、婚約破綻した小生が言うのもなんですが、「都市の住人」が
地縁血縁で結束した人間関係の中に入るのはそれだけで大変なストレスです。
そういう中で生まれ育った人間が、それが嫌で大量流出している中
若い嫁が付いてきてくれただけで(あと、子供を産んでくれる)感謝すべきかと
私は、山付き、田畑付き、家建ててくれる・・・・でも嫌でしたので)
叔父の字を伯父と間違っていた。
推敲は寝不足状態以外でしないといけませんな。
それでは。
あ、再読み込みしてなかった。
>>787 お久し振りです。
うちの場合、母屋以外に「離れ」を
現代様式の所謂「バリアフリー」とし、
又上に書いた様な事もあって
問題は「今の所」目立った形では発生しておりません。
昔の様式の家は介護が必要な場合もそうなんですが、
抵抗力が低い幼子にも又厳しかったりするんですな。
一人が見渡せるレベルの大広間が必要な人数を最小限の人数で
回さなければ成らないときに使っておりますが。
冬の場合特に廊下の外と廊下の広間側それぞれとを二重と四重とし、
又加湿器と温水暖房、簡易温水床暖房ユニットで何とかしております。
後嫁取り…ですか。
うちの場合宗家・本家と分家の間で何とか現状維持になってはおります。
先行きはどうかな?ですが。
地元の小学校は一族郎党の子弟が殆どですし。
はっきり行って山村留学などもしてはおりますが
正直本当の問題の解決にはなっては居ないと思います。
何せ結婚適齢期の男女比が現状で婦女子の方が多く…
又6年後にはかなり(3割り増し位で)
婦女子の方が多くなってしまう為。
>>382>>733>>739>>741 これで、本家でなくて分家の娘が防女に行って
本家のロクデナシの総領息子の嫁になれ!と
「田舎の圧力」がかかって・・・・と言う洒落にならん話とか
ありそうだな。
本人、メンドクサイから防女の同期とか学校の伝手を使って
親を連れて田舎を脱出したけど、後に残った田舎の諸々から
ひどいことを言われているとか。
故に過疎は進展する
>>791 あくまでうちの場合で他所様がどうだかは判らないけれど…
>本家のロクデナシの総領息子の嫁〜
がありえない。防女に行く前に仮祝言を挙げる事自体はあるだろうが
>本家のロクデナシの総領息子〜
と判断された時点で「寄り合い」(うちの地区だと宗家と分家の代表者会議)で
跡継ぎ候補に格下げされますし、
この場合でそれまでの婚儀は仮祝言を含み「無かった事」とされます。
それでも素行が改まらない場合は他のさずかり組の者か
それでもいなかった場合にははぐくみ組の中から候補が選出されます。
で結局婦女子から選出された当主が鎌倉時代と室町時代後期に何例かあったり。
外戚による乗っ取りを防ぐ為によほどの実力が無ければその夫は勿論
子供も一族の「寄り合い」に口を出せないんですが。
歴代の当主が仲間内で固まりがちなのを少しでも風通しを良くしようと
努力した結果それなりに外から来た方にも過して頂ける様には
なって来ては居るとは思うのですが、
それでも後継者教育を間違えたら三代後はモダンホラーの現場になるやも知れず。
例えば古い例だが「八つ墓村」とか。アレは実際にあった「津山30人殺し」
がネタ元らしいし。
うちの場合戦前は人口が4万人の少し下の水準だったのが
現在2万人強ですが之は単純に「仕事が用意できない」為。
長年の努力により現在この地域に居る人間の一人辺りの所得は
10年前と比べてもそれなりに増えてはいるんだが、
いかんせん都会からもし皆が帰ってきたとしても
現状で人出は2倍はほしい所なんだが
その人数を養える産業が無いのもまた現状。
それは置いて置いたとしても
生まれた時から他人が家の中に居るのが当たり前な環境の為に
もし防女に入ったとしても眠れなくって課業に差障りがあると言った事態は
余り無いんだろうなw。
確かに。
旧い家では、明文化されていなくても
「選出」や「権力の掣肘」「少数意見の拾い上げ」がシステム化されておりますな。
ずいぶん前になくなった祖母(明治生まれ 当時女学校まで行った)に
子供の頃に聞いた話ですが、女学校時代の
「箸より重いものを持ったことのないお嬢さんは、成金ばかりでしたよ
ちゃんとした続いているお家の娘さんは、好き嫌いもないしお掃除も
しっかりやって、たとえお家がどうなろうと生きていけるようにしっかりと躾けられていましたよ」と。
ま、好きな人がいたのに曽祖父の命令で年の離れた爺様に嫁がされるとき
部屋に篭ってハンストまでやったのが無駄だったのですが(笑)
「権門の維持」と「サヴァイヴァル」が両立する時代は数世代前のことですが
”それ”が復活しない理由など無いことを考えると、「家憲を捨てた旧家の成れの果て」が
生き残れるか疑問です。
会社とか学校とは別に「家」が組織化されてて、しかも議会制なのか。
なんか俺にゃピンと来ない話だけど、将軍とか皇位継承とか、
そういうのも元を正せばこういうことなんだよなぁ。
学校や書物じゃ得難い知識だな。
とりあえず「閨閥(けいばつ)」という言葉を知って一つ賢くなった。
つか田舎じゃこういうのはデフォなのか?
>>794 うちの日露戦争の一寸前の生まれの大お婆さま
ー矢絣の着物と海老茶の袴で女学生をしていたそうだがー
がやはり同じ様な事を言っておりました。
家が何時どうなるかもしれないのは共通認識でありますので
何がどうなっても最低限生きるー守れるよう、
手に技能を身に付ける様に奨励されております。
他所の御家中はどうか知りませんが、
自分の身の回りは勿論他人の身の回りの世話も
ある程度水準以上出来て「当たり前」が共通意識。
ただでさえ女の子は冠婚葬祭や狩りなどの時に
お世話されーお世話する事でそれらの技能を「継承」される訳ですがw。
>〜部屋に篭ってハンスト〜
それで要求が通る様に出来るようになっただけ今が「余裕がある」
と言う事なんでしょうな。
>「家憲を捨てた旧家の成れの果てが」〜
同意。うちの場合収入の主たる物が不動産関連収益なのですが、
「之はあくまで「今」を生きる上での便法」と言う共通認識
(と言ってもつい必要以上に手は入れてしまいますが(汗)があり、
本業は農業・林業等とその付加価値追加の為の加工業であると言う
了解の元昨日も今日も多分この先も生きて行くのでしょう。多分。
あ、又リロってなかった(汗)。
>>795 元々将軍は元をたどれば武家とは関係ない話では
(坂上田村麻呂(さかのうえのたむらまろ)公まで遡れば更に)
ありますが、当家の合議制は他所様の資料と付き合わせますと
平安時代に武装化した辺りから始まって
鎌倉時代に正式に行われる様になった物で
宗家若しくは本家の代表と分家などの一族郎党の代表と
「寄り合い」を通じて方針を決定するもの。
今で言う「議会制民主主義」の様なものですな。
代表者である限り家の格式や収入による発言権の差は無いのも
明確に保障されておりますし、又同じく「お家の大事」の為に
議論を交わしますので寄り合いが終ったら親しく
お振る舞い(宴会(笑))にも参加するといった次第。
序に書きますと江戸時代は度々お上から禁止令が出ている
ーそれも全国的にー事から彼方此方で
こういった試みがされてきたのでしょうな。きっとw。
今でもあるらしいですな>閨閥
うちの場合は「結果的に」なる場合はあっても
その為に云々は聞かないんですが。
>つか田舎じゃこういうのはデフォなのか?
んー寄り合いが残っている所は(形や名前が変っていても)
多そうですがうちの一族以外ではなんとも。
親類が事実上婿入りした御家中はやはりそうみたいですが。
田舎における分家からの嫁とり婿とりの一番の理由は
「資産を分散させないこと」ですからねぇ・・・・
あと、一族郎党に対する利権分配システムと、「限定された」人材選抜システムであると。
ここらへんは、外部の視点でしかないので(元婚約者殿の家に婿入りしたら首まで浸かっていたでしょうがw)
あんまり知ったかは言えないですけど。
自民党の主たる支持層はある時期まで地方の一次産業層でしたが
結構長い間、自主憲法制定と共に「民法の家制度の復活」を謳っておりました。
まぁ、人類史は中期で言うと400年、短期では80年周期で
似たような事を行う「フラクタル構造」をしているという説もありますので
400年前の江戸幕府成立後のゴタゴタとか、80年前の昭和帝即位後の
大不況とか言論統制とか、それ以降の敗戦までのジリ貧を考えてみると、
強固にして柔軟な「生き残りシステム」である「家」の維持存続は重要かもしれません。
>797
> 今で言う「議会制民主主義」の様なものですな。
うん、俺も最初そう思ったんだ。
所謂「家」制度は、やれ封建的だの民主主義に逆行するだの
個人を押し潰す前時代的なモノだのと学校で教えられたゆとりなクチなんだけど、
いざ知ってみると、けっこう民主主義的というか十分現代でも通用する制度で、
そんなのと全然縁のなかった身としては実に興味深い。
特に、
> 代表者である限り家の格式や収入による発言権の差は無い
↑これはなんかもう現代の国政からも失われてるような
普遍的な民主主義っつーか平等主義の原則じゃないかと思ったりするワケで。
こういうのがつまり「和」ってことなのかなと、超個人的にっぽん再発見。
↑
まぁ、そーゆーシステムを構築できなかった家は三代以降続かないので。
これぞ絶対!なんてシステムは存在しませんぞ
共産主義で大勢騙された歴史は忘れてはいけません。
「システム」は、人間が運用するので融通が利くのです
やっと弔問その他が一段落付きました(汗)。
現当主だけでは手に余るからと言う事で
次代の当主候補の一人に過ぎない私にも
お鉢が廻ってきた上に
接待その他も割り振られたので忙しいったら(汗)w。
>>798 まぁそれ、資産の散逸と拡散と分散を防ぐ事は大きいですな。
宗家の当主に求められるのはそういう「面倒くさい事」の
調停その他も含まれるわけでして。
ま、多分平安時代、確実に鎌倉時代から
何度か滅亡の危機を乗り越えてきた
わが一族を私の代で絶やすわけにも行きませんので
色々足掻いてみますがw。
序に言いますと宗家を纏め役とするあー「構造体」は
単独の家単位の集合体では耐えられない外乱に耐え、
次代を担うに足る人材を育成乃至外部から引き込み
更なる次代へと「家」を受け継ぐ「構造」だったりします。
>>799 まぁ「必要性の無いものは受け継がれにくい」ですからw。
「集団合議制」になるのも矛盾と理不尽を
中の個人個人単位でも対応できる範囲にまで少なくする、
その為の仕組みだったりするので。
色々(例えば(進歩的文化人w)などに)非難される
地主ー自作農ー小作関係も実は正常に機能する場合は
全てが良いとは言いませんが今の農協より「は」部分的にも
ましな存在だったり。
特に明治以降収穫次期と納税時期が大幅にずれた上
現金で税を納める構造になった結果
間に地主が介在しない場合自作・小作を問わず
商社にいいように食い物にされるしか無いと言った
事態にまでなりましたし。
と言いつつこっちはあくまで「庄屋の側から見て」居るので
眉に唾付けながら読んでくださいね?w。
>これが和と言うものかと〜
と言うかこっちとあっち、個人単位でも家同士でも
普段からお互いに信頼関係を築けないといざ困難に直面した場合
身動きが取れなくなりますからね?w。
特に「公正と信義と信頼の名において」発せられる言葉は
いかなる場合においても強いです。
>>800 家を存続させるのが何の為かの根幹が問われるような。
>これぞ絶対!なんてシステムは存在しませんぞ
>共産主義で大勢騙された歴史は忘れてはいけません。
だからこそ「家を我が事と捉え」日々研鑽と検討の日々、なのですよw。
個人が暴走しそうな時に諌める為の合議制、でもありますしね。
人間の可能性を可能な限り
(とは言っても見る事が出来るのはせいぜい自分の近隣程度)
汲み取る為の仕組みを複線で構築してあるのもその為だし。
最近では所謂「に〜と」な方々の再訓練と言うか
転地療養も受け入れていたりします。
何も考えないで身体を動かしつつ汗をかいて
美味しくご飯を食べるのが性に会う方は
生きる活力を取り戻してくれるみたいですな。
もっとも之で勢い付いて「ここに住む」と言う方は
お互いの平和の為に最低一年仮住まいして頂いてから
結論を出して頂く事としておりますが。
田舎暮らしはきついだけでもないがそれほど甘くもない。
光ファイバー回線とか衛星放送とかも導入して「情報格差」を
極力減らす方向に働いて「は」おりますがそれでも
如何しようも無い部分はあるわけでして。
>「システム」は、人間が運用するので融通が利くのです
大いに同意する所です。
制度や構造は人間が生きる為にある道具であって
けしてその逆ではないと言うのが道理なわけでして。
田舎暮らしはきついだけでも無いがそれほど甘い訳でも無い。
現状に対する正直な説明はいつも得るものがありますな。
しかし、
>光ファイバー回線とか衛星放送とかも導入して「情報格差」を
>極力減らす方向に働いて「は」おりますがそれでも
無線技術者であり、電気系通信系資格と技能を一通り身につけている小生が
貴村に行っても「餓死」はしなさそうですなぁ(笑)
身内にそっち系の大学で教えてるのもいますけど。
>>798 >まぁ、人類史は中期で言うと400年、短期では80年周期で〜
80年前、アメリカ発の世界恐慌が始まり、ソ連では第一次5ヵ年計画が大量の餓死者を生み、
蒋介石と毛沢東による泥沼の内戦が発生した大陸から日本は足抜けできず、
治安維持法が施行されたのです。
まぁ、「平成の治安維持法」と呼称されている「人権擁護法案」を強力に推し進めている
勢力がいるようですが。
で、防女のシステムで考えると、当然、自前のシステムや技術者を
構築・養成しているはずですが。
で、強襲系専攻では全員が多重無線程度の資格ホルダーになることを
「期待」されておりましたな。
電気数学と電磁気学を基本に、中等部の基礎技能段階で週に何時間か
教えれば、特殊無線技士程度なら三年生で全員取れるかな・・・・
>>805 ありがとうございますw。
うちの家は宗家からして技術畑出身のが多いので
「実践出来る技術系」の方は多分歓迎w
で、限界の一例といえば…うちはテレビは
地元で放映されていない所でもケーブルと衛星で入るんですが、
海外に移民したりした親類があー某コミケに行く為に
来日するお出迎え準備の時はやはり秋葉原なり下北沢なりへ
買い出しに行った方が早い、とか。
通販でも良いのだけれど確実性と情報認識の
し易さからするとやはり其の方が早い。
ま、物理的限界は有りますが。
書籍なども範囲はやや限定されますが一族経営の
映像・音楽をも扱う店がゲーセンなどと併設で
ありまして大概はそこで揃いますが専門的な者の場合は
水道橋や神田に行く事となりますな。
まー何だかんだ言ってうちに入り浸っていると言うか
ほぼ毎日来る確か仏から醸造と発酵を学びに来た筈の
留学生殿が荷物持ちを買って出てくれるのは
気軽に行けてありがたいのだが帰りに
毎回「メイド喫茶」やら「執事喫茶」と言うのは
正直きつかったりw。
↑
そのネタで防女SSを一本所望
で、真面目な話し、「人権(だれの?)擁護法案」は
確実に「治安維持法」より悪質ですな。
大体憲法に直接に反する部分が有ると思える時点で。
治安維持法は普通選挙法で選挙の権利を保障する代りに
テロリストは容赦しませんよと言う事で
セットになっている法律だったような。
>>806 他に危険物や溶接、大型特殊なんかも
取得しておいた方が宜しそうですな。
通信系ではモールス信号なんかは初期に行うでしょうが。
旧家のヒト
色々お話ありがとうございます。
555氏だけでなくスレ住人やこれからSSを執筆しようと言う方々の
お役にたつ知識と経験だと思います。
が、これ以上やるとスレ違いの話題になると思いますので
このへんで。
御自身の身の回りのこととか色々を使用したSSの投下をお待ちしております。
>仏から醸造と発酵を学びに来た筈の留学生殿
クロード思い出したw
実家が幻の銘酒の醸造元で、帰省から帰ってくるとき
何本かお土産に持ってきて飲み会をやったら
説諭した教官が空き瓶を眺めて「お前らこんなもったいない飲み方を・・・・」と
絶句した話とか。
>>812 酒類持ち込み禁止の学生寮で
舎監と酒盛りをして
「足りない!持ってこい!」
と命令去れたのを思い出した
防女に進学した娘が帰省のたびに、美味いドブロクの造り方や
保存法を熱心に聞いてきたり、手伝いをするのでなんかおかし〜なと
思っていたら、なにやら「ガーデン」というところで密造していたのが発覚して
学校まで謝りにいく破目になりましたとさ
当然、学内で酒を売っているわけはない
舞鶴市内の酒屋さんたちも、風体と物腰から少女たちの正体を見抜いてしまい
「悪いですねえ。防女の学生さんにはお酒は売れませんよ」
仕方ないので比較的年かさに見えるクチの娘が
寮の共用品の払い下げ郵政カブで峠を越えて
綾部市の大型店まで買い出しに出かけるのです。
行きは若い娘一人の空荷だから90ccでも楽々、
しかし問題は帰り。
荷台にエビスビールの350ml缶段ボールを4段積み、
フロントにはウィスキーと焼酎のペットボトル山積み、
背中のリュックには「真澄」「黒松剣菱」「美少年」の一升瓶3本詰め。
前輪が持ち上がらないようにするのも一苦労。
土曜日の昼下がり、綾部から舞鶴に向かう国道27号線を
こういう荷物満載で無理矢理走行している舞鶴市ナンバーの国防色カブがいたら、
そのライダーは防女学生です。
で、通りかかった婦警さんに呼び止められて
逃げようにも逃げれず「戦利品」を抱えたまま
所轄で教官のお迎えを待つ要領の悪い学生も・・・
ちなみに、ルートが限られている為か
ある時期から「購入」が不可能になり
「防女印」と呼称される校内での密造酒が「ガーデン」管理下において
製造されるようになり、「購入希望者」は
カルピスの空き瓶とかとか一升瓶を持参して
「量り売り」される「ドブロク」とか「エール」(ビールは不可能)を
こっそり仕入れに行くことになる。
ところで、ギリギリの成績で卒業された某先輩は
酒つくりの名手であって、退学寸前の色々を
学校総出の支援により何度も乗り切っている。
お酒のためと涙ぐましい努力も見られる
日曜日、舞鶴からは西へはるか遠いちりめん産地・京丹後市内のスーパー。
店内の酒売場に私服姿の防女学生が一人……
特売のウーロン茶とミネラルウォーター、
そしてサントリー角瓶のペットボトル(何か矛盾してる気がするが)と、寶焼酎25°のペットボトルを購入。
スーパーの裏手でウーロン茶とペットボトルのボトルの中身を捨て、
持参のじょうごでもって、
ウーロン茶のボトルにはウィスキーを、ミネラルウォーターのボトルには焼酎を詰める。
バイクに跨り、「まだふみもみず天の橋立」とスルー、一路防女へ。
こうして翌週末に予定された内々の飲み会用に燃料を確保したのだったが……
月曜日、彼女は呼び出しを受け、酒を没収されて謹慎を喰らった。
宮津市職員の男性と結婚していた教官が、たまたまスーパーに来ていて、一部始終を見られてたらしい。
まぁ、仕入れ担当が一人とは限らんわけで
で、何人かが成功して「酒の量がちょっと・・・・」と言う
侘しい飲み会で珍重される
>>388の某学生。
少人数ならとりあえずなんとかなりそう
そして、「気にしない」「腕っ節には自信がある」「女の娘ってすっごくイイんだからぁ」という
面子しか集まらないから、いらん恨みを買う心配もないのよね!
酒の話題となると
もやしもんを思い出す
>>818 そして、脱ぎだして
キャットファイト大会にになる(笑)
>>821 おひおひ、しゃれになってないぞ?
うちの身内にも酒が入ると「あつ〜い」とか
何とか言い出したり
「暑いから脱ぐ〜」とか「脱げ〜」とか言い出すの
(も実力行使しだすのも)が居るんだから(汗)。
毎回酒飲めない(飲まない)私みたいなのが
引き剥がし要員になって色々後を
どうにか収拾つけたりするんだが。
後濁酒は(更に言えば粗製のは)
日持ちしないから作ったら早々に
消費する必要があるんで
毎日の様にうちに立ち寄る留学生推奨の
昔の江戸で言う所の「直し」や「本直し」もお勧め。
要は味醂の焼酎割なんだが。
先に書いた留学生殿によると
「シェリー酒みたいだけど独特の風味
(酵母の味かも)があって美味しい」らしい。
823 :
名無し三等兵:2008/01/27(日) 21:50:25 ID:HjPQX9ZK
「ガーデン」で製造された酒を寮に持ち込んで
宴会とか寝酒とかにしようと楽しみにしていたら
教官とか助教の臨検で全部もっていかれて・・・・
で、教官室で「今回はよくできてるなぁ」
「学生たちが一生懸命造った酒だ。心をこめて飲んでやらないとなぁ」
・・・等々、おいしくいただかれることが年に数回
臨検で見つけるのが上手い助教とかも学生時代
同じことされてきたんで寮に持ってきた分は根こそぎ没収されることになります
・・・・くすん(泣)
年相応に見えない容姿の学生・・・
>>167とか?
しかし、入学でやってくるのにも色々いるんだね
「ガーデン」だが、発祥とそれからしばらくは、成績不良組で農家出身者が細々と
部分的に腐った芋の大丈夫なとこを拾ってきて、日曜菜園に毛が生えたようなレベルで
栽培したり、食える実のなる木を植えてったりしたんだけど、だんだんと規模が大きくなり
組織が大きくなると、現場と管理に分離して「専門化」を進めて安定化しようというのが
世の流れ。
そんなこんなで、いつしか「学内サークル」として暗黙のうちに認識された「ガーデン」なのだが
防女学内での名称は誰が呼んだか「屯田兵」
で、加入資格があるのが、どーみても卒業後三年でサヨナラされそうと自他共に認識されているという
”訳アリ入学組”ばかり・・・・だった・・・のだが、初期からしばらく自分たちの命の綱だった「ガーデン」が
ある時代のトップが、軍事的には箸にも棒にも引っかからないくせして、組織構築と管理全般、そして
政治手腕と陰謀画策(だけは)当時の防女でイットーショー!な、お方でその時代に「学内サークル」となり
「生産量」と「品目」も学内で(僅かだが)おすそ分けできる程度にも上昇・安定し
・・・・隠れて「酒類醸造」にも手を染め出してから、嗜好品の生産と流通を握る「屯田兵」は、誰からも一目置かれる存在となった。
とりあえず、「屯田兵〜?」と軽く馬鹿にしたような口を叩いた学生の所属専攻最上級生が
本人引きずってきて詫びを入れに来る程度には。
で、現在PXを通さずに夜食や非常食を融通できたり、何より入手が難しい「酒類」の手当てを影で一手に握る
「屯田兵」(サークル・組織名)は、決して大っぴらにならないものの隠然たる影響力を保持している。
ちなみに、「現場」「管理」共に、「兵站・補給」専攻が発足してから、「会計」専攻のどちらかに進むのが
スタンダードとなり、在学中に「販売士一級」「中小企業診断士」「簿記一級」等の資格ホルダーを目指す者と
大学進学を希望するもの等、流通・マーケティング、企業管理系人材を輩出することとなり、二年・一年時における
企業実習の際のスカウトや青田買い等を受けるものも居たりする。
入手が難しい「酒類」の手当て
アル・カポネの時代みたいだ…
和田慎二とか柴田昌弘なんかの漫画に学園マフィアのネタはあったな…
学校規模が小さいから、そこまでにはならないか…
で、「憲兵隊」が校内捜査で摘発したところ、たいした量を造っているわけでなし、
「校内左党」の嗜好品として楽しみにしていたものたちから
「あたしらの数少ない楽しみを・・・・」と恨みを買いそうになり
かつ、現金での販売でなく「成績不良組」たちのバディ・先輩・同期たちへのお礼で
始まっていた・・・・ことが判ったため、うやむやのうちに捜査打ち切りに。
とりあえず、今回の摘発で没収された結構な量(年間醸造四半期分)の「密造酒」(笑)は
学校あげての宴会で消え去り、予算が浮いた分、料理の質と量が豪勢になったそうな。
この季節、外出届も出ていないのに同室の「屯田兵」所属の娘がいないなぁ〜と
思ってたら、秘密の洞窟で「仕込み」をやったり「同類」と朝から罠を見回って
校内敷地にいつからか放された野うさぎを何羽か持ってきて、この時期の脂の乗ったウサギの丸焼きを
何代か前の先達が仕込んで行ったワインが成功してたんで、それといっしょに
隠れて宴会・・・をやっていやがった!
良い匂いさせて帰ってくるのよねぇ(怒)
でもって、お裾分けがいっつも絶品なんで、校外実習の時のフォローで嫌な顔出来ないのよ これが。
>>816 >ところで、ギリギリの成績で卒業された某先輩は
>酒つくりの名手であって、退学寸前の色々を
>学校総出の支援により何度も乗り切っている。
これでも卒業したら防女ブランドが付くので、強制服務期間終了後の就職先とか
縁談とかには不自由しません(笑)
容姿と頭が悪い訳でないしね。
密造酒の話で盛り上がっているが
こういうのは化学科の学生は得意ではないだろうか
あと、強襲科はマムシエキスの栄養剤を実家に持って帰っているので
彼女たち独自で醸造するノウハウを持っているに違いない
>>828 ガーデン内に飲酒できる秘密の小部屋があるかもしれない
832 :
名無し三等兵:2008/01/28(月) 20:02:10 ID:n+bH3uY7
↑
「屯田兵」専用のな!
>>825 統合運用科(兵站専攻)の「屯田兵」が居てもおかしくないな。
校外実習では大荷物(お荷物ですらない)が、デスクワークなら
向かうところ敵無しと言うタイプが。
一度、強襲科両用との間に、ちょっとした反目があったが
”その頭脳と知識と思考法”で優位での手打ちを勝ち取っている。(しかも後に引きずらない対応で)
>>833 統合兵站運用科は憲兵隊長のいる科ではないのか
彼女の成績はトップクラスのはずなので
あまりこういうのには関係がないかもしれないが
(むしろカレンやリナや玲子、さつきなどが彼女を慕っているし
両用の3人娘も何かと世話になるから反目はしないはず
ということでガーデンの話のSSを希望
毎年冬になると防女OBの杜氏がどこからとも無く現れて、ガーデンに消えていく。
校舎の前に吊り下げられた杉玉の色が変わる頃が飲み頃だという。
女性杜氏って・・・・あんまり居ないでしょ?
酒の話になるとやけに盛り上がる
年齢的に「匂いが嫌い」「飲めない・・・」「虐待されてた頃を思い出すから嫌・・・」等
飲まない学生の方が多いけどね
840 :
838:2008/01/29(火) 12:55:22 ID:???
>>839 漏れも自他共に認める酒豪だけど
ビールが美味しいと思えだしたのは18以降だし
ウィスキーの味が分かるようになったのは20以降だ
身体を激しく使う連中は「酒」に目覚めるのが早いんだろうか?
幻の日本酒
「舞鶴姫百合」
とか
絶品の焼酎
「舞鶴鬼百合」
がネットで超高値で転売されてそうだ
そういえば、家庭用ビール製造キットなんてのもハンズで売ってたな
「ガーデン」では、それらも使ってると思う<家庭用ビール製造キット
でも、課業拘束時間の長さと「絶対的に」人手が足りない現状を考えると
仕込んだ後は、ほったらかしておいても安定した品質が得れる酒限定だと思うぞ。
故に、杜氏・・・は、無しだろ。
日本酒製造時の継続管理の手間ひまをなめてはいけない・・・・
どぶろくを飲め!どぶろくを
ロシア兵流にクワスを作るもよし(豪快だね)、
ノーマン・メイラーの小説の如く桃缶を発酵させた酒を作るもよし……
マニアックなのになると、えらいのを作ってるのがいる。
実家はどこぞの神社で、帰省すると巫女さんやってる奴なんだが、
その酒は
口 噛 み 酒
清らかな処女が神事のために自らの口腔内で白飯を唾液と共に噛み、糖化・発酵させてつくる
素晴らしく伝統的だが、一種微妙な酒……
ほとんどの防女学生は(一応)「心清らかな処女」であるからして、口噛み酒の作り手になる資格はある……
しかし、この女生徒のような物好きは、さすがに他にいない。
本人は「実験だ」と面白半分にやっている(ツバったって、どうせ自分のだし、衛生管理に気を付ければ……)
だけなのだが、百合な後輩に嗅ぎつけられてしまった。
「センパーイ、お酒作ってるんですって?」
(ギクッ、どこから知った)「何を言っている」
「お願いがあるんですう……先輩のお口のお酒、飲ませて下さい(はぁと)」
直後、後輩に追いかけ回される顔面蒼白な巫女学生の姿が見られたという。
>>841 父親が議員か市長をやっているような、地方の酒造メーカーの娘で
跡を継いでいる兄貴(ミリオタ)に、防女カレンダーを餌に
酒造りのノウハウ(酵母やもやしの横流しを含む)を収集、
とかならイイかも。
でもまあ、日本酒は確かに手間がかかる(特に仕込みは)から
ステンポット位の量でも仕込めるどぶろくが簡単でしょうね。
ただし、防女なら秘密の洞窟に四季醸造設備くらいは
簡単に作りそうだ。酒粕は蒸留して粕取り焼酎にもなるw
844 :
名無し三等兵:2008/01/29(火) 17:44:42 ID:StMBKmXc
そんな境遇(社会階層)の娘が居るなら、造るより密輸することを考えます・・・
で、一番可能性が高いのが「ガーデン」でとれた果実を漬け込んだ「果実酒」ですかな。
「燃料」とか「実験用」名目で春先・秋口100リットル程度の「ホワイトリカー」とかを
メーカーから瓶詰め前のを直接買い込んで、大口瓶に色々な果実と漬け込んで
「ガーデン」内の年間を通じて温度湿度が一定の秘密の洞窟の中で熟成させて・・・
で、量り売りを行うと。
時々、寮内に持ち込んでいたのを臨検で没収されて
助教や教官たちの寝酒になることもあるけど。
>>844 いやいや、密輸は無理ですよ。
毎年の製造数量と、在庫数量はきちんと税務署に申告して
把握されてるわけですから・・・。
個人購入分を「防女敷地内」に密輸ですよ!
ばれたら全量没収の上、仕入れ分全て持ち出しになる
スリル溢れる「現場実習」(そーゆー名目なので没収以外のペナルティ無し)
ちなみに、没収されたときは教官・助教陣は笑顔で「こんなに寄付するとは見上げたもんだ」と。
だが、成功したときのウマミがでかいんだ!これが。
847 :
583:2008/01/29(火) 20:49:20 ID:???
SSは次スレに投入します
スレ残、何キロバイト?
852 :
212:2008/01/30(水) 00:35:06 ID:???
いつの間にか埋まってんだもんな〜
SSは次スレに投入だな
って、まだネタばっかで一本も出来上がってないけどorz
次スレも書き込まんと落ちるんちゃう?
854 :
555:2008/01/30(水) 08:21:54 ID:???
あと8KB位…
超ショートショートでなければSSは無理ですね
SSとかは、次スレにお願いします。
で、スレ伝統のキャットファイトSSはどーしたんでしょうね(笑)
857 :
555:2008/01/30(水) 10:45:31 ID:???
余白の落書きです(ま、伏線てコトで)
ナポリ
イタリアのメシは美味い。所詮、劣化コピーでしかない日本の自称「イタリア料理店」のメシがそこそこ美味いのがその証拠である。
「日本?ヤクザのテリトリーじゃないんですか?確かウチの『協力業者』もあったと思いますが?」黒髪の、大理石の彫刻を思わせる容姿の男が言った。
「法王様の仰せだ。神の福音を世にあまねく伝えよとな。『天に在(ましま)す我らが神を信じなさい』ガキの頃そう教わらなかったか?」見るからに金がかかっているダブルのスーツを気にしながら、年配の男が答えた。
「もしかして、信じておられる?」男は意外といった顔をした。
「シスターに萌えるのは確かだ。我らイタリア人は皆、法王様と美人の若いシスターと共にある」
笑みを唇に浮かべ、大仰に十字を切って見せる(バチカン「本家」ではないと言う事だな)男は推測を確認するため、丁寧に言葉を選んだ。
「神父様やシスターが十字を切っておしまいって仕事ではないってことですね…」
「神はメシを喰わない。だが神の代理人は、人間だ。メシを喰わなければ死んでしまう…そんなところだな…」
「だから我々が存在すると?」
「ああ、俺たちは神の代理人の給仕なのさ。なぁ〜に!そう難しい仕事ではない。若いお嬢さんを1名、ローマにお招きするだけのことだ。(誘拐を生業の1つとする)実に我々向きの仕事だとは思わんかね?」
「なるほど…」
「オンナが絡むとイタリア人は世界一だ。だからロッキーは強い」
「スタローンはアメリカ人ですが?」
「一滴でもイタリアの血が入っていると、どんな馬鹿でも世界一だ。実はな、俺はスーパーマンはイタリア人じゃないかと思っているんだ…」
こらえきれずに男は表情を崩した。
「…イタリア人は陽気じゃないとな。ここんところ、ヤバイ仕事ばっかり踏んでもらってるから、ナンパ(誘拐)もいいだろう…」
「ご配慮感謝します…ドン」
「代金はあっち持ちだ。お大尽旅行を楽しんできな。それと…きっちり仕事はしなくてもいいぜ…坊主は頼られるモンじゃねぇ、頼るモンなんだ…」
…こうして日本に送り込まれた男(恐らく殺し屋だろう)は、紆余曲折を経て、現在美人の奥様と「奥羽相田学園横浜寮」の管理人をやっている…。
そろそろ、このスレも書き込み不能になると思うが
1000になるわけでないから、「ガーデン」ネタ、新ネタ共に書きにくいな・・・
しかし、今スレは555氏を初めとするSSだけでなく、旧家の現状についての
リアルな元ネタとか。「ガーデン」とか酒(笑)とか、色々設定の豊潤さが増したな。
最初は、アニオタ・エロオタの巣窟で板違いと削除要請されまくった防女スレも
(初期は教育論・教育システム・社会における階層流動化問題・・・等の論争が続いた)
本当に、色々な人間が読んでいたり書き込んでいたりしてるのだなぁ。
ラノベとかの業界人が読んでたりしててもおかしくはないな・・・
861 :
555:2008/01/31(木) 08:36:19 ID:???
アク禁喰らった…出先からだ…
最後の最後でこんなこと書くのもなんだが、
色々と”貧しい”防女学生の飲み会でのつまみは
「キャベツに塩をかけた奴」(しかも、ガーデンで栽培されていて無農薬だから盛大に虫が食ってる)
とか、演習中に見つけた山菜の煮しめとか・・・そんなんばっかのよーな気がする。
863 :
名無し三等兵:2008/01/31(木) 20:34:52 ID:Z4M1ZXKf
>>857って、
>>9の伏線?
それともsisters?
とっても気になる...
864 :
555:2008/01/31(木) 22:24:17 ID:???
>863
>9にも関係あり(名前だけです)
「あっちゃん」の話の伏線にしたいと…
BroomSistersTにも存在だけは出てました
「1月…行く」
「2月…逃げる」
「3月…去る」
「4月…死ぬ」
だもんな…とにかく忙しい…
>>864 2ついやBROOMSISTERSを含めれば3つの話がリンクしているみたいですね
>>862 肥料やガーデンの整地、秘密の小部屋などは
自前で作るのだろうか
それとも化学科・施設科などが手伝うのだろうか
化学科や衛生科は薬草園を自前でもってそうだし
肥料や農薬などを製造していそうな気がする
(これらは爆薬や毒ガスの原料にもなるし)
>>852 お願いします
212氏のSSは好きです
特に好きなのがさつきと彼氏の話です
これからも期待しています
ガーデン内の秘密の小部屋で醸造された酒は
学園祭の打ち上げで使用されているはず
これは憲兵隊長も黙認していると思う
871 :
名無し三等兵:2008/02/01(金) 07:06:50 ID:JHx9aMQv
残、何キロバイト?
>>862 演習後の打ち上げなら
野生のクマーとか、猪とか、狸とかもありそうだ。
874 :
名無し三等兵:2008/02/01(金) 08:52:09 ID:T854Czgk
>>871 現在496KB (507788Byte)
ここが終わらないと次スレに移る気がしない
この寒波と猛雪のなか、卒業試験である単独踏破演習を
やってる防女のおにゃの娘がいるかと思うと・・・・
「これ」があるから、いくら防女信仰が流布しても
ここ一番で願書の提出を思いとどまる親とか娘とかが居るんだよな・・・
876 :
名無し三等兵:2008/02/01(金) 21:25:14 ID:MWAhGzyg
>>875 ちょうど入試シーズン
その間に単独踏破訓練やスキー訓練に行っているはず
「帰ったらバレンタインに告白するぞっ〜!」
吹雪の山中で。
>>878 訓練が終わったら
彼氏の家に直行した学生もいるかもしれないな
しかも級友とは別のヘリに乗って、
彼氏の住んでいる町の河川敷にパラシュート降下
(彼氏とは河川敷で待ち合わせして、着地したら彼氏の車にのり、
彼氏とデート)
強襲科の学生(特に彼氏がいる源田さつきなんかはやりそうだ)
学校に帰校して、点呼と身体チェックを受けて寮に帰宅するまでが訓練です。
私用があるなら、その後に外出許可を得てからとなります。
防女は、そう言った部分については途轍もなく厳格な学校でありまして
上のようなことを行った場合(やるものはおりませんが)無断外出どころでない
訓練中の脱走扱いとなり、校則で除籍処分(退学ですらない)が最高の罰が下されることとなります。
>>880 常識的に考えればそんなことをする学生はいないわな
最低でも罰ゲームとして
風紀委員長から草むしりやトイレ掃除、ペンキ塗りはさせられるわな
単独踏破訓練で陸上や航空、統合の連中は
実行できるけれど
海上要員の場合は何をやるのだろうか
100km遠泳でもするのだろうか
寮生活をやってると、生理の周期が一致するそうだが
毎月「その時期・その期間」はトイレの清掃が日に二回となり
備え付けの生理用品の量は三倍となり、色々な理由をつけて
外来客の予定はずらすそうな。
そろそろこのスレも終了になるけれど
今回はドラグノフガールの妹分の
珠・莢のコンビの出番がなかった
次はさつきたちを含め出番を増やしてください
(SS投下も少なかったが)
レスが800番台で終了って始めてだよな。
今回は良作SSも投下されたし、変なのも駆逐されたしで
実りの良いスレだったな
前スレも927で終了しているし
過去スレで1000までいったのは
2と6のみ
なかなか1000までいかない
あと、何レス書けるかな?
次スレでも、ガーデンネタみたいな新ネタが投下されて欲しい
>>873 >演習後の打ち上げなら
>野生のクマーとか、猪とか、狸とかもありそうだ。
防女学生は敷地内ならともかく、外で銃は撃たない。
ただ、サヴァイヴァルで罠を使った狩猟のやり方は仕込まれているから
小動物や鳥なら可能かな?
校外訓練時に、そんなことやってる暇ないけど
今回のスレで結局、怪談の投下は無かったな
次スレで期待します
あと、個人的にだが、防女と交流のある近隣校での人気が沸騰している
「フランス書院系お嬢様」である某学生を描いたSSを次スレでは是非とも
お願いしたい。
555氏が>>9モノの次とかで考えてくれんかな・・・・
891 :
名無し三等兵:
・・・・で、555氏の現状はどうなってるんだろ?
気になる