D.C.SEEDDESTINY (バトル編)

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1名無しさん@お腹いっぱい。
熱いバトルを書きたい職人様は、こちらへ。

このスレは、下記のスレの姉妹スレです。↓

前前スレ
シン・アスカと白河ことりが交流するスレ
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1128870105/l50

前スレ
シン・アスカと白河ことりが交流するスレ2
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1129994856/

さらに姉妹スレ
キラ・ヤマトと朝倉音夢が暗躍するスレ
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1129452495/
2名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/04(金) 11:13:35 ID:q8PmN+bK
2get 杉並seed destinyの続き期待してます
3名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/04(金) 14:59:58 ID:85Gc3Ca/
3 get!!
4名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/04(金) 15:33:30 ID:+xJ2PHUg
糞スレ立てんなよ
5名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/04(金) 19:27:00 ID:zF8JPhWZ


     ノ    ./:::ヽ、               l
   r''"´    〈::::::::::`丶、__,,,.. -ォ   、   \
   l    /´ヾl「 ̄ ̄`Τ´   ,'    \   ヽ
  ノ    ノ::.r'7^゙、     l:   ,'\ l:....:. ヽ:.....:./   また糞スレか! 厄介なスレだよ! 糞スレは!!
. /    ゙y´ :{  ヽ    /ヽ   ...}イ |:::::λ:l::::::j
. 〈       {l N-‐''゙   〈  〉    ヽl::::/リノ::: (    あってはならないスレだと言うのに!
  ヽ!:     リ、|  ,.-‐-、. `Y:| ィ'" ̄ヽリノ /:::::::: i
   |l:    / ヽ_イ......._ノ   |:l ヾー┬''゙  /:::::::::: | 知れば誰もが叩くだろう!  >>1のようになりたくないと!
   |l   ∧  ``T´     |!   _,」   〈:::::::::::: ',
.   }!.   { l',     ゙r──‐┬'"´ レ''"`7!::::: :: ヽ >>1の様でありたくないと!
  ノ::.  l ドf ̄`ヽl ,_,. ===-、,   。 ,'::|!::    \
 (:.:::::}    ト-゙、    {l::r'"`:i:'"`lリ  ゚ ノ::::'、:      ',故に許されない! このスレの存在は!
.  ヽ::l:    !:::::::ヽ    ヾ、__,〃   ,イ:::::::::\   ト、i
 /:::|:: | l:::::::r=辷_、  `二二´  /_」`!::::::::〈`   | リ
./::::::::|:: |{ |::::::::ト----:\    ,ィ'゙二..イ::::::::::::ヽ   ,'
.{_|:::::::l:::. ヾ`ー':::l:.:.:.:.:.:.:.:.:.、`''''''''i゙| 「:/| :.:.!:::::::::::::_ノ /
  `>::ヽト、 `ー、::|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ\:.|.| |(_」:.:.|::::::::::f´:::::::'- 、  
  (:::::::::::::`ヽ l{く:.:.:.:.:.:.:.:.:rへノ:.|.| |:.:| /:.: ̄`ー!、_:::::::::、_)
  `ヽ;:;: -''"|ノ`ー.:.:.:.:.:.:.:.\「:.:.:|.| |:.l/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`'':: 、|
6名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/04(金) 19:42:02 ID:wOcFtAFT
(゚∀゚ )ノ へぃ!
>>5
君は別のスレで展開された、杉並SeedDestinyを知らん( -∀-)ノよぅだな。
7名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/04(金) 19:50:38 ID:9nCrfU39
>>5
所詮君は杉並の敵ではない。
8番外編作者(杉並SEED DESTINY含む):2005/11/04(金) 21:07:33 ID:qzDFWs89
思ったんだが、D.C.SEED DESTINYにまでなってしまうと、
アニキャラ個別というよりアニキャラ総合もしくはアニメサロンでやったほうが良くないか?
俺もバトル展開は書こうと思ってたんだけど、アニメサロン板にスレ立ててやるつもりだったし

で、スレを立てたからには、当然第一話は>>1が書いてくれるんだよな?
9名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/04(金) 21:11:57 ID:+xJ2PHUg
>>8
そうだな、そっちで勝手にやってくれ
10名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/04(金) 21:25:20 ID:wOcFtAFT
( ゚∀゚)ノよぅ!
言われてみりゃ、そーだ(゚∀゚ )ノ へぃ!

と、いうわけで(屮゚Д゚)屮カモォォォン>>1
11番外編作者(杉並SEED DESTINY含む):2005/11/04(金) 21:31:48 ID:Z3OUanD6
てか杉並SEED DESTINYは単発の番外編だからあれで終わりなんだけどな
後はバトル編に入ったら適当にモビルスーツに乗らせるぐらいで
12名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/04(金) 22:09:13 ID:1aieM+Tg
>>1マダァ-? (・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン
13名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/05(土) 00:48:43 ID:7T35ZTgc
(-∀- )ノへ〜ぃ!
各キャラが主役の、常に単発・オムニバス・各話並行宇宙なら、
あんまり問題ない気がしてきた( -∀-)ノよぅ!

それで、どんな話になるんだ?とか言われても、こっちは今から
D.C.見ようかって人だし( -∀-)ノよぅ…
……さて、どうする( -∀-)ノよぅ!>>1
141:2005/11/05(土) 11:14:46 ID:xUe7ORqH
>>11
>>13

遅ればせながら1だが。
みんなスマンな。

なんか、前スレからバトル書きにくいみたいな雰囲気があったから、ようしそれだったらって事で新スレ建ててみたのだが…
事前にこのスレの需要が本当にあるのかどうかを元スレで確かめてみればよかったんだな。 マジでスマン。

あ〜〜俺は神職人さんではないので、何も書けまてん。
このスレいらない様なら削除依頼出しておきますが、皆様どうでしょ?
15名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/05(土) 11:54:56 ID:YOB78Gla
第一話「エピソードファイナル」

世論の反対を押し切ってとうとう初音島へ来てしまった強行型自由ガンダム
とキラ・ヤマト。みんなの笑顔を守るため、今運命の名を持つガンダムが
飛び立つ。

杉並「デスティニー、出撃する!」
ことり「がんばって!シン君!」
シン「あの・・・俺ここに居るんですけど・・・。」
美春「大丈夫です!私の美春ロボMk2を使ってください!」
シン「それは嫌だぁぁぁ!!!」
16名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/05(土) 14:08:36 ID:AicPgYR/
(゚∀゚ )ノ へぃ!
安心しろ?オレも書けん が、第一話が始動してしまったようだ( ゚∀゚)ノよぅ!


>>15
イザーク「腰抜けがぁ!!」
17名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/05(土) 15:25:46 ID:w7tBWZev
杉並がディスティニーで出撃するがあまりにも多勢に無勢だった・・
キラが駆るGストーンの輝きでATフィールドを纏いサテライトキャノンを放つ『ゴットフリーダムガンダム』、
音夢が駆る5つの核燃料により従来の5倍の破壊力とバリア能力をもつデストロイの強化版『エクスキューショナーガンダム』
純一が駆る怨霊の集合体、出力と機動性で2機を上回る『ディス・アストラナガン』
この三機の前にはいくら杉並inディスティニーでも逃げるのが精一杯だった・・・・
杉並「何故だ朝倉!何故お前まで・・・・!。」
純一「・・・・・・。」(目に生気がない)
杉並「ック、操られているのか!?」
さらにラクス部隊も初音島を取り囲んでいる・・・


と言うあまりに絶望的すぎる状況をどうにかできる神職人さんはいますか?
使用できるキャラ(味方)
シン ことり 初音島住民(純一、音夢以外) 死種の人々(ラクスたち以外) 
アスランは保留で。

・・・・・・・・・・俺は無理だな
18名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/05(土) 17:25:25 ID:YOB78Gla
場面変わって、初音島の船着場。すでにラクス教テロリスト集団の
占領下にある。と、そこへ一隻のクルーザーがたどり着いた。
オーブ兵「この島は今危険な状態にある、即刻立ち去って・・・」
???「レイジングハート・エクセリオン!!」
オーブ兵「ぬぐぁぁぁぁ!!!!」

さくら「急がないと・・・ボクが枯れない桜を復活させないと初音島とお兄ちゃんは・・・」

19番外編書き ◆wkuavtoX6Q :2005/11/05(土) 23:40:35 ID:ghEJDRPY
コズミック・イラ 74年・・・
止まる事無く続く地球連合・プラント間の戦争に終止符を打つべく、
プラント最高評議会議長ギルバート・デュランダルが掲げた「デスティニープラン」。
しかしラクス・クラインをはじめとするオーブ首長国連合艦隊はこれに反旗を翻す。
ガーティ・ルーでの戦闘でブルーコスモス盟主ロード・ジブリールが、そして月面レクイエム攻防戦にてデュランダルが死亡。
有力な指導者を失った連合・ザフト両陣営は、大規模な戦闘こそ起こらなかったものの、相変わらず小競り合いが続いていた・・・
そんな中、先の戦争でザフト軍の先陣をきって戦ったエースパイロット、シン・アスカは
月面レクイエム攻防戦後、自らの愛機デスティニーガンダムとともにいずこかへと姿を消していた・・・

それから、いくばくかの時は流れ・・・


 PHASE-01 運命、再び


ダークダガーLの編隊が海上を飛行している。パイロット達が、無線で連絡を取り合っている。

「本当にここで見たのか?」
「ああ、この間帰ってきた仲間からの報告だ、間違いない」
「しかし、あんなチンケな島にいるとは・・・」
「・・・見えてきたぞ。あの島だ」

彼らのレーダーがとらえたのは、月の形をした小さな島、初音島だった。

「それじゃお姉ちゃん、行ってきます」
「こ、暦ふぁん、行ってひはふ」
「こら少年、食べ物を口にくわえながら登校するなと何度も言ってるだろうが」

初音島の一家庭・白河家。今朝もここから、一人の少女と一人の少年が顔を出す。
少女の名は白河ことり。可憐でありながら清楚な雰囲気を持つ美少女。
そして、少年の名はシン・アスカ・・・彼については後述する。

シン「まったく、暦さんはまだ俺の事を目の敵にしてるのかな・・・俺も暦さんの手伝いしてるのに」
ことり「そう言わないで、お姉ちゃんなりに心配してるんだと思うよ、食べながら歩くのって行儀悪いし」
シン(ことりもいいかげん俺を子供扱いするのはやめてくれないかな、まったく)
ことり「? シン君、何か言った?」
シン「っ、い、いや、別にっ」

実にありふれた少年少女の・・・というか、まるで姉弟の会話である。

純一「オッス、ことり、シン」
ことり「おはようッス」
眞子「おっはよ、白河さん、シン」
アイシア「おはようございます!」
美春「おっはようでーす!今日も元気だ、バナナが美味しいですっ」
杉並「ふ、朝も早うから相変わらずのバカ面だな、シン・アスカ」

次々現れる彼らのクラスメート達。
正直紹介が面倒なので割愛する事にする。彼らを詳しく知りたい方は、「ダ・カーポ」あたりで検索をかけてほしい。
西川「・・・おいナレーター・・・それは無いんじゃないか、いくらなんでも。バトル編はギャグじゃないんだし・・・
    まぁいい、俺はちゃんと紹介してくれるんだよな? なんせオリジナルキャラだしな」
彼の名前は西川大介。正直、さっきの奴ら以上に鬱陶しい奴である。
彼については ttp://www.tm-revolution.com/ あたりを適当に見てもらえばわかると思う。
西川「待て!キャラ説明にすらなっとらんわ!中の人説明してどないしろっちゅーんじゃ!」

何気ない日常。これといって事件も無い、平和な日々。
その頃の彼らは、こんな日々がずっと続くものと思っていた。
20名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/05(土) 23:47:23 ID:YOB78Gla
初音島上空。
音夢「アハハハ!最高だわコレ!!」
アイシア「音夢ー、やっぱり止めましょうよー。」
音夢「黙りなさい!もう後は引けないんですよ!」
(そう・・・私から兄さんを奪う人は・・・)

純一『ことり!聞いてくれ!俺はやっぱりお前が・・・!』

音夢「みんな居なくなってしまえーーー!!!」
21番外編書き ◆wkuavtoX6Q :2005/11/06(日) 00:04:33 ID:luiMu1+Z
放課後。

ことり「ちわッス」
終業のホームルームを終えた朝倉純一のもとに、ことりがやってきた。
ことりは違うクラスであったが純一のもとにはよくやってきていたし、このクラスには―シン・アスカがいるのだ。

ことり「シン君は?」
純一「あいつなら帰ったぞ。何でも寄る所があるって。帰宅部は気楽でいいよなぁ」
ことり「ふーん、って、朝倉君も帰宅部じゃないッスか」
純一「俺はこれから保健室だ。お姫様のお迎えに行ってやらなきゃ、な」

一方。
舞台は変わって、ここは最近初音島で話題の喫茶店「カフェ・アイシャ」。
見た目は無愛想な印象を受けるが気立てが良い店長がいる事でも有名な喫茶店で、男二人がむさ苦しくコーヒーを飲んでいた。

イザーク「何故ここのテストはああも引っ掛け問題が多いのだ?大して難しくもないくせに、少し間違えただけで0点とはな」
ディアッカ「お前は難しく考え過ぎなんだよ。もう少し頭をやわらかくして解けよ」
イザーク「クソッ!ナチュラルの文化はこれだから困る!」
バルトフェルド(以下 虎)「オイオイ、そういう面倒な話はもう少し小さな声でしてくれないか?」

彼らはこの喫茶店の店長のアンドリュー・バルトフェルド、そしてアルバイトのイザーク・ジュール、ディアッカ・エルスマン。
ただし、イザークとディアッカはテスト期間という事もあってか今日は非番であり、客としてコーヒーを飲みに来ていた。

虎「しかし何だお前ら、普段非番の時はこの店に近付きもしないくせに」
軽い口調で話しかけるバルトフェルドに対し、イザークの表情は固い。
イザーク「バルトフェルド・・・」
虎「言葉遣いがなってないな、店長だろ、て・ん・ちょ・お」
イザーク「いや、これでいい・・・アンタ、戦場に戻る気は無いのか?」
・・・バルトフェルドの表情が一瞬、強張る。しかし、それもあくまで一瞬だ。
虎「いや、まだこの店は続けるぞ。休暇もあと二ヶ月はあるしな。しかしお前さん、何故いきなりそんな事を?
  この島は平和だ。お前さん達が何故この島に来たのかは聞かんが、もう少し平和ってやつを満喫したらどうだ?」
イザーク「・・・・・・感じるんだ」
イザークが神妙な面持ちになる。
イザーク「俺達は近いうち・・・そう、ごく近いうちに、再び戦場に戻る事になる。そんな、予感がするのさ」
虎「・・・考え過ぎだな。アイスコーヒーでも飲んで頭を冷やしたらどうだ?」
ディアッカ「こいつ、きっと若いうちにハゲるタイプだぜ、きっと」
イザーク「うるさい!」


学校の裏山。
ここに、一人の少年がたたずんでいる。

ことり「・・・ここにいたんだ」
シン「・・・・・・ことり」

シン・アスカは放課後、たまにこうして裏山に座り込む事があった。
いつもはここに一人きりだが、今日はそこにことりがやってきていた。

シン「どうしてここが?」
ことり「わかるよ。シン君、放課後急にいなくなる時はいつもここだもん」
シン「まさか、後つけてたの!?」
ことり「ふふ、無敵のコーディネイター様でも案外気付かないんだね。隣、座ってもいい?」
シン「ダ、ダメだよ、制服が汚れ・・・」
シンが制止する前に、ことりはやや強引にシンの隣に座っていた。
22番外編書き ◆wkuavtoX6Q :2005/11/06(日) 00:23:32 ID:luiMu1+Z
ことり「シン君はなんでよくここに来るの?」
シン「うん・・・・・・似てるんだ」
ことり「似てるって、どこに?」
ことりの質問の後に、シンは少し、うつむく。
シン「・・・・・・妹との、思い出の場所」

ことりの表情も、沈む。
ことりはかつて、想い人を他の女性に取られた事がある。その相手は・・・想い人の義妹。
それ以来ことりは、「妹」という言葉がちょっとしたトラウマになっていた。

しかし、今のことりは、以前とは少し違う。
シンが思い出話で「妹」の話を出すたび、いつもその話を中断していたのだが、この日は違っていた。
ことり「・・・そういえばシン君、いつも妹さんの携帯持ってるね」
シン「ことり、今日はどうしたの? いつもは妹の話すると嫌がるのに」
ことり「そういうのは気にしなくていいのっ。ねぇ、シン君、妹さんはどうしてるの?」
シン「・・・・・・死んだんだ」

言葉が詰まる。
ことりは「悪い事を聞いてしまった」と思い、それ以上話しかけるのをやめようとした。が、
シン「俺が元は軍人だって事は話したよね。なんか最近忘れられてるみたいだけど」
逆にシンから話しかけられ、ことりはただ首を縦に振るしかできなかった。
シン「俺が戦争に出る前・・・妹は死んだんだ。流れ弾を食らって・・・
   それで、ここは・・・似てるんだよ。妹と死に別れた所に」

ことりの、胸が熱くなる。
普段、怖くて聞けなかった、シンの過去の話。
多少似た境遇だと思っていたが、とんでもなかった。シンは自分よりずっと辛い思いをしていた事を、改めて思い知る。
これでは、妹を忘れられないのは仕方が無い話だ。下らない事でコンプレックスを持っていた自分が、逆に恥ずかしくなる。

シン「でも・・・今は平気だよ、たぶん。だって、ことりが・・・」

次の瞬間にはかすかな笑顔を浮かべながら話すシンの言葉が終わる前に、ことりはシンを後ろから抱きしめていた。

シン「・・・久しぶりだね。こうして、抱かれるの」
ことり「・・・・・・うん」

二人の触れ合いは数十秒続いた。
その後、ことりはシンから離れると、不意に立ち上がる。

ことり「帰ろ、シン君」
シン「うん」

座っているシンに、手を差し伸べることり。
シンはその手に、自らの手を伸ばす。
・・・・・・その時。

ズガァァァァァァン!

『!』
静かな島の静寂を、突如爆音が遮った。
23番外編書き ◆wkuavtoX6Q :2005/11/06(日) 00:49:27 ID:HbLLE0/p
爆撃は港と、市街地に遠い山間部。つまり、人のいない地域を狙っている。
しかし今、シンとことりは裏山にいる。下手をすると爆撃の範囲内だ。

シン「走れ、ことり!」
ことり「うん!」
シンはことりの手を引き走り出していた。
その脳裏に浮かぶのは、かつての妹の惨劇。浮かんでは消え浮かんでは消えを繰り返すその光景を、シンは必死に振り払う。
ことり「キャッ!」
突如、ことりがつまづく。その場に突っ伏すことり。
シン「ことり!」
シンがことりに近付こうとしたその時。

ドゴォォォォン!
爆炎は既に、シン達のすぐ近くにまで迫っていた。

シン「うぉぉぉぉぉぉぉ!」
次の瞬間、シンはことりをお姫様抱っこの状態で抱きかかえ、山道を走っていた。
シン(ことりは・・・ことりは、俺が守るッ!)


水越病院。
突然の爆撃に、ここは避難所になっていた。死者は出ていないようだが、怪我人は既に何人か運ばれてきている。

音夢「慌てないで、落ち着いて下さい!病室はこちらです!」
研修医として医学の知識をある程度とはいえ身につけている朝倉音夢も、怪我人の治療にあたっていた。
シン「音夢さん!」
そこに、ことりを抱えたシンが突っ込んでくる!
音夢「し、白河さん、シン君!?」
シン「ことりを・・・ことりを、頼みます!」
その後シンは、休む間もなく走ってきた通路を逆走していった。
音夢「シ、シン君!?」
ことり「だめぇ!行っちゃダメだよう、シンくーーーーーーーーん!!」
ことりの絶叫は、院内に空しく響くのみだった。


一方、カフェ・アイシャで逃げ遅れたバルトフェルド・イザーク・ディアッカ。
虎「あれは、地球連合の・・・何故ここに?」
バルトフェルドが不審に思った所で、モビルスーツの集団は突然攻撃の手を止める。

『あー・・・・・・ん、んー!聞け、初音島の住民達よ!
 今この島に、我らナチュラルの敵であるザフトのコーディネイター、シン・アスカがいるとの情報を受けている』
虎「・・・やはり・・・目的はシン・アスカか・・・」
イザーク「おいバルトフェルド!貴様、情報を漏らしたのか!」
ディアッカ「オイオイ、こいつは今オーブ側の人間だ。そんな事をしたって何の得にもならないだろ」

シン「連合の奴ら・・・一体どこからかぎつけてきたんだ・・・こうしちゃいられない!」
シンは再び山奥に入り、そして、何かを探す。しかし・・・
シン「・・・無い・・・無い!一体どこに!」
彼が探していたのは、初音島に来た時にも搭乗していた彼のモビルスーツ・デスティニーガンダム。
しかし、彼が隠した場所、間違いなくそこであったにも関わらず、どこを探しても見つからなかったのだ。
シン「畜生っ!このままじゃ、みんなを・・・ことりを、守れない・・・!」
シンはその場にへたり込んでしまった。

『・・・差し出す意志が無いようだな・・・ならば今度は、市街地を攻撃させてもらう。抵抗は無駄だぞ』
イザーク「ええい!もう我慢ならん!出るぞ、ディアッカ!」
ディアッカ「オーケイ・・・ん? おいイザーク、あれ?」
イザーク「あん?」

シン「やぁぁめろぉぉぉぉ!」
そこに降り立ったのは・・・シン・アスカを乗せた、イザークのグフイグナイテッドだった。<PHASE-01 完>
24番外編書き ◆wkuavtoX6Q :2005/11/06(日) 01:02:58 ID:HbLLE0/p
次回予告

戦士の休息・・・しかし、平和な日も長くは続かない・・・
新たな故郷を守るため、少年は再び剣を取る!
そして、彼の「現実」を垣間見せられた時、少女は・・・

次回「少女の見た戦争」 新たな運命 駆け抜けろ、デスティニー!




というわけでバトル編スタートですよ(´・ω・`)
本当は姉妹スレで番外編をきっちりカタつけたかったけど、待ちきれずに始めてしまいましたよ(´・ω・`)
かぶってしまった方々、申し訳ない。でも、書きたかったのさ・・・

俺のD.C.S.D.は今後種死のような展開になりつつ、
DC世界と種世界を繋ぐべく、もう一つアニメ作品が絡んでくる予定でつ。おそらくその作品が絡むのは中盤以降ですが
あと、バトル編では生き残ったキャラやらDCのキャラも容赦なく命を落とす予定です。酷ぇ・・・
まぁそんな感じになりますが、果たして姉妹スレのマターリが好きな人は何人見放すやら・・・
25名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/06(日) 01:30:25 ID:oNrxtM3j
(゚∀゚ )ノ へぃ!
職人さん、さすがGJです( ゚∀゚)ノよぅ!

つーか死人でるんスか、そら向こうじゃムリだ( ゚∀゚)ノよぅな・・・
26 ◆.gF4K.iblY :2005/11/06(日) 01:44:30 ID:rEOFYCIo
うはwwwやべえwww超続き気になるwww


被ってる・・・被ってるよう・・・orz
でも俺は気にせず書くけどね!とりあえず今俺が書いてるやつは矛盾しないように辻褄合わせるよ
27名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/06(日) 01:48:39 ID:d593WX9q
面白いし続きも気になるが、シンが周りから非難されそうな展開だなあ……
やべっ想像しただけで涙腺が……
28名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/06(日) 01:56:25 ID:fSG3LxpM
>>27
民衆「お前がいなけりゃー!」
民衆「娘をかえして!!」
ことり「みんな待って!シン君が悪い訳じゃないんだよ!」
シン「いいんだことり、俺はこの島を出て行く・・・・」

こんな感じ?
29名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/06(日) 03:03:40 ID:sNOLIk4f
シン…(つд`)
30YOB78Gla:2005/11/06(日) 10:50:48 ID:EvCCASH4
職人さん来ちゃったしここらで引退かな。
ネタでどこまで続くかやってみたかった気もするが。
31名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/06(日) 14:40:23 ID:CTdgm90C
デュエルとバスターは出ないの?
32名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/06(日) 19:18:25 ID:/x9/FfJ4
>>28
フルメタみたいだ……
33名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/07(月) 01:06:49 ID:GG5nVzs9
>>30
YOB78Gla様へ。
そんな寂しい事言わず、各話並行世界なんだから、気にせずネタの続く限り書いてくれ。

がんがれがんがれ、職人さんがんがれっっ!!!
>>26
ファイトですよ! 続きを楽しみにしている俺ガイル

>>24
GJ!!
34番外編書き ◆wkuavtoX6Q :2005/11/07(月) 11:39:48 ID:3NiLdTAA
シン「無い・・・無い!一体どこに!畜生!」
突如初音島に飛来してきたダークダガーLの編隊。
シンは対抗すべく自らの機体・デスティニーガンダムを探す。が、既に何者かに持ち去られた後だった。
デスティニーを諦めたシンは、捜索を打ち切りとにかく現場に走り出す。
シン「・・・ん・・・あれは・・・!」
その時シンは、同じく隠されていた“何か”を発見した。

カフェ・アイシャにてモビルスーツの動向を見ていたイザーク・ディアッカ・バルトフェルド。
イザーク「もう我慢ならん!出るぞ、ディアッカ!」
ディアッカ「オーケイ」
激昂し走り出そうとするイザーク。ディアッカも呼応する。
バルトフェルド(以下 虎)「待てお前達!今出たら危険だ、戻れ!」
イザーク「俺達を誰だと思っている!こう見えてもザフトのエリート部隊だぞ!」
その時、ディアッカは上空に何かを見た。
ディアッカ「ん?おいイザーク、あれ」
イザーク「あん?」

シン「やぁぁめろぉぉぉぉ!」
彼らが見たのは、シン・アスカの怒号を響かせながら上空を飛行する、白いグフイグナイテッド。

イザーク「あいつ、俺のグフを!」
ディアッカ「面白いじゃないの、お手並み拝見といこうか」


 PHASE-02 少女の見た戦争


眞子「杉並ィィィィ」
住民の避難が続く水越医院。
そんな中、一人集団から離れ屋上に出た杉並を、眞子・ことりらが追いかける。
眞子「アンタ、勝手に抜け出して何やってんのよ? 外に出たら危ないって」
杉並「フ、面白いものが見れると思ってな。ここはあの機体からもそう遠くないし、特等席というわけだ」

杉並達が屋上に出た頃には、白いグフがダガーLの集団の前に立っていた。

ことり「杉並君・・・あれ・・・」
杉並「白河嬢にも声が聞こえただろう? あの中に乗っているのは、間違いなく・・・シン・アスカだ」
ことりはすぐに、シンが乗る白いグフに視線を移す。
杉並「面白いじゃないか・・・見せてもらおう、ザフトのエースとやらの力を」
ことり(・・・・・・シン君・・・)
今のことりには、シンの無事を祈るしかない。

『貴様何者だ!?』
シン「ザフトミネルバ艦所属、シン・アスカだ!」
『何ッ!こいつがシンだと? シン・アスカの搭乗機はデスティニーのはずだが』
シン「そんな事はどうでもいい!お前達、何故俺を探す!」
『・・・フフ・・・こんなチンケな島暮らしが長かったせいか、お前は自分の立場がわかっていないようだな・・・』
シン「何!?」
地球軍の言葉に狼狽するシンをよそに、話を続ける。
『お前がザフトから脱走したのは有名だぜ、何せザフトのエースパイロット様だからな!
 今お前はザフトからも地球連合からも指名手配されてるんだよ!』

カフェ・アイシャ。
ディアッカ「なるほど・・・指名手配のシン・アスカを捕らえて出世しようってわけか。くだらないねぇ」
イザーク「おいバルトフェルド。まさか、俺達も指名手配されてるのか?」
虎「いや・・・少なくとも俺がアークエンジェルを出た時には、お前らは全然指名手配されてなかったがな」

音夢「・・・・・・シン・アスカ・・・シン・アスカ・・・」
その頃の音夢は、病院で怪我人の治療をしながら、うわごとのようにシンの名前を呟いていた。
35番外編書き ◆wkuavtoX6Q :2005/11/07(月) 12:11:14 ID:3NiLdTAA
シン「それが・・・どうしたぁ!」

『な・・・速い!』
シンは相手の話が終わるや否や集団の一機に突撃、グフの装備であるテンペストで即座に撃墜した。
『クッ、撃て、撃てぇ!』
ダガー部隊はMk39低反動砲でグフへの一斉射撃を開始する。
シン「くっ、こんなものっ!」

ズガァン!ズガァン!
しかし、砲撃の雨の前に、全てに対応しきれず何発か被弾する。
シン「うわぁぁぁぁっ!」

ことり「シンくーーーーーんっ!」
思わずことりは屋上から身を乗り出し、叫んでいた。
眞子「お、落ち着いて、白河さん!あたし達じゃ何もできないって!」
アイシア(ここは・・・ここは魔法で何とかしないとっ!・・・えいっ!)
アイシアは眞子達に気付かれないように集中し・・・魔法の力を発動する。

ポンッ
アイシアの手から出たのは、バズーカ。・・・手のひらよりも小さく、ガンプラでも装着できないような小型の。
アイシア(でも、小さくても中身は機能的かも。えいっ!)
アイシアは意を決し、超小型バズーカの引き金を引く。

・・・・・・ポロ。
バズーカの銃口から出たのは、BB弾よりもへちょい弾。しかも、数メートル程度しか届かない。明らかに幼児向けのオモチャだ。

杉並「お前達、あれをすぐ近くで見てみたくないか?」
眞子「ハァ?」
突拍子も無い発言に、呆れ返る眞子。
杉並「シンの乗っている機体は今何気にピンチらしい・・・すぐ近くで奴の様子を見てみたくはないか」
眞子「じょっ冗談言わないでよ!素人のあたし達が何ができるっていうのよ!だいいちどうやってあそこに近付くって・・・」

萌「・・・・・・あの〜〜〜〜」
眞子「おっお姉ちゃん!」
いきなり登場した萌に驚いてしまう眞子。
萌「皆さん早く走り過ぎです〜〜〜私、追いつけませんでしたぁ〜〜〜・・・
  それより・・・あそこに行くなら、うちの病院の地下に救命用のヘリがありますけどぉ〜〜〜」
杉並「それは好都合!実際シンに救命措置が必要になるかもしれんしな」
眞子「お姉ちゃん!杉並もアンタねぇ、縁起でもない事言うなっ!」
杉並「文句があるならいいのだぞ? 乗りたい者だけが乗ればいいのだからな」
ことり「私、行きます!」
ヘリの搭乗に、ことりが真っ先に志願する。
杉並「やはり、シンが心配か・・・いいだろう、決まりだ」
アイシア「わっわたしも行きます!皆を幸せにするのは私の務め、シンだって私の友達です!」

こうして、杉並をはじめとして結成された「シン・アスカサポート部隊」が、ヘリに乗ってシンの様子を見に行く事になった。
メンバーは杉並・ことり・アイシア・萌・眞子・純一・美春・工藤・ななこ・環・アリス。
音夢とさくらは怪我人と避難民を見なければならないため病院に残った。その時、音夢の様子は少し変だったという。

一方カフェ・アイシャでは、バルトフェルド達がシンの戦いを見守っていた。
虎「苦戦してるなぁ・・・」
ディアッカ「オイオイ、まさかこのままやられちまうんじゃ・・・」
イザーク「黙ってろ」
二人が不安に感じる中、イザークだけは特に取り乱しもしていない。
イザーク「あのグフイグナイテッドは量産機とはいえ指揮官クラスの機体・・・その性能はあんなザコに引けは取らん。
      それに、奴は仮にもザフトのエースパイロットと呼ばれた男。このままでは終わらん」

『ハァッハッハァ!口ほどにも無いな、これがザフトのエースパイロットかよ!』
シン「・・・・・・よし・・・よし!」
一見劣勢に見えながらも、シンはその中で何かを掴んでいた。
36番外編書き ◆wkuavtoX6Q :2005/11/07(月) 12:33:38 ID:vibkggMc
『どうしたどうしたぁ!ハッハッハァ!』
ダガー部隊の砲撃は続く。ダガーのパイロットはザフトのエースを圧倒しているという事態に酔いしれている。
シン「だいたい覚えた・・・行くぞっ!」

ドンッ!
突如としてジェット噴射し、再びダガー部隊に突撃するグフ。
『何ッ?』
突然の事態に混乱する地球軍兵士達。
『撃て撃てぇ!』
再開されるダガーの一斉射撃。しかし先程までと違い、その攻撃はグフにかすりもしない。
『なっ何故だっ!さっきはあれほどの動きではなかったハズ!』
シンにとって、グフイグナイテッドは初めて乗る機体。そのため使い勝手を試していたのだ。
グフの操作に慣れた今のシンにとって、ダガー部隊の攻撃などもはや子供騙しに等しい。

シン「墜とすっ!」
シンの駆るグフは瞬く間にダガー二機を海上で撃墜。残るは一機のみ。

『ち、畜生っ!』
追い詰められたダガーは、再び初音島に近付き、市街地に銃口を向ける。
『ち、近付くなよ!さもなくば、島民の命は無いぞ!』
初音島を人質にして逃亡、あわよくばグフの撃墜をする作戦に出る。
しかしシンはその忠告に耳も貸さず、瞬く間にダガーの目前にまで辿り着く。
『ヒッ、く、くそー!』
半ばヤケクソになり、引き金を引こうとするダガー。

ヒュン!

その時、グフの放ったヒートロッドが発射前にダガーのMk39低反動砲を弾き飛ばし、
さらにもう一本のヒートロッドが、なんとダガーを島の遥か彼方にまで投げ飛ばしてしまった。

推進力を失い、空中に飛ばされるダガー。
そのダガーに、グフの構えたビーム砲が照準を定める。

『ヒィィ・・・う、うわぁーっ!』

グフの放ったビームが、最後のダガーを撃墜した。

海上に浮かぶ救命ボート。
ダガーに搭乗していたパイロット達は全員生き残っていた。しかし、そのすぐ近くに、グフが立っている。
(・・・こ・・・殺されるぅぅ・・・)
しかし、グフはそんなパイロット達には目もくれず、初音島へ飛び去ってしまった。
(き、気付かなかったのか?な、何にしろ助かったぜ)
ボートは急いで島から離れ、救命信号を送ろうとする。もちろん、シンの居場所を本国に報告するためだ。

杉並「そうはいかんな」
しかし、信号が送られる前に、彼らは杉並達の乗ったヘリに補足された。
杉並「お前達にはまだ帰ってもらうわけにはいかん・・・色々と話を聞きたいからな」
「ク・・・!」
こうして、ダガーのパイロット達は杉並の手により捕縛された。

(・・・まぁいい・・・俺達の部隊は、モビルスーツパイロットだけではないしな・・・
 シン・アスカがこの島にいる事は、地球連合、いや、プラントにも知れ渡る・・・じきにな・・・)
37番外編書き ◆wkuavtoX6Q :2005/11/07(月) 12:50:42 ID:vibkggMc
水越医院。

ダガーの撃墜に成功しグフから降りたシンは、避難場所を聞きつけ水越医院にやってきていた。
そこで、先に到着していたイザーク達と合流する。
イザーク「よくもまぁ勝手に乗り回してくれたな・・・俺のグフに傷をつけやがって」
シン「すみません」
イザーク「この借りは高くつくぞ・・・覚悟しておけ」
しかし、シンを叱責するイザークの表情には、笑みすら浮かんでいる。

バンッ!
シン「!」
突然背中を叩かれるシン。叩いたのは、ディアッカだ。
ディアッカ「まぁいいじゃないの。さっさと奥に行きな。お姫様が待ってるぜ」
シン「・・・・・・!」

シンの視線の先には、ことりが立っていた。

シン「・・・・・・ことり」
ガバッ
シン「!」
シンが歩み寄るや否や、ことりは即座に彼にしがみついた。

しかし、シンはことりを自分の身体から離す。
今の自分には、戦場の匂いと血の匂いが染み付いている。そんな自分を、シンはことりに見せたくなかった。

だがことりは、すぐにまたシンに抱きつく。

ことり「・・・バカ!バカバカ、バカー!」
シンに抱きつきながらことりはシンに叫び、シンの胸の中で、涙を止める事無く泣き続けた。
シン「・・・・・・ことり」
シンもまた、そんなことりを優しく抱きとめるのだった。

イザーク「妬けるか?」
ディアッカ「さぁな」
イザーク「フッ、どいつもこいつも軟弱者が」
ディアッカ「しかし・・・これで今まで通りこの島で暮らしていけるかどうかわからなくなったな」
イザーク「そうだな・・・あのダガーLに乗っていたパイロットは全員捕まえたらしいが、
      今回の件に関わっていたのはあいつらだけとは限らん。
      シン・アスカの居場所がザフトに知れるのも時間の問題・・・か」
イザークとディアッカは、この先起こるであろう事態に不安を隠せなかった。


こちらはオーブ所属の旗艦、アークエンジェル。
かつてはザフトに所属しながら、現在は理由あってアークエンジェルでオペレーターを担当していた
メイリン・ホークが、地球連合ならびにプラントの電波を傍受した。

メイリン「・・・・・・え?」
メイリンの顔色が変わる。
そんな彼女の異変を、アークエンジェル艦長のマリュー・ラミアスは察知する。
マリュー「どうしたのメイリン? 報告を」
メイリン「は・・・・・・はい」


    シン・アスカ 発見 場所は日本 初音島

                                            <PHASE-02 完>
38番外編書き ◆wkuavtoX6Q :2005/11/07(月) 12:59:07 ID:vibkggMc
戦いは終わった。しかし、そこに残されたのは彼への感情。
彼は島を救った英雄か、それとも、島に災厄を呼ぶ死神か・・・
そして、彼が新たに築いた世界は、音をたてて軋み始めた・・・

次回「シン」 復活の鼓動 呼び覚ませ、グフ!




前フリ終了。次回からいよいよ本格的に物語が稼動する予感。
本スレでは最近シンをザフトから切り離したりシンとキラを初音島で会わせたりしてますが、
その展開を照らし合わせるとまるっきり矛盾が生じます(´・ω・`)
場合によっては次回は本スレでやるかもしれません・・・このスレ削除されたりしてな。

>>26
どこまで被ってるかが不安。まさか第三の作品まで被ってたりとか・・・・・しそう orz
>>30
俺のは気にせずにネタもやって欲しい俺ガイル。
個人的には本スレの3分で生き返るバトル物もこっちだと思うんですが・・・
>>31
この作品は本スレでUPされたDCSDのオープニングにインスパイヤされて作りました・・・とだけ言っておく
39名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/07(月) 13:27:12 ID:JrudSLk4
グッジョブだぜ!兄貴ィ!!
40名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/07(月) 17:48:16 ID:IoQ9JJvv
なんかこのスレもうすぐ消えちゃうみたいだし、その前に
冗談で始めた最終エピソードもどきを終わらせておくか。
本スレは自分ごときの出る幕じゃ無いしね。


第五話「最終兵器な彼女」

さくらに説得されたシンはデスティニーシルエットを装備した美春ロボで出撃する。
だが、特殊技能「嫁補正」をもつキラの前ではあまりにも無力だった。

キラ「無駄だよ、キミごときが僕に適う訳ないじゃないか。」
シン「くそ・・・!もう駄目なのか・・・!?」

ラーララー、ラーララララー・・・・

シン「・・・この歌は・・・ことり・・・?」


エターナル艦内
ラクス(そんな!?私の電波がかき消されていきますわ!?いったい誰が?)


シン「いけぇぇぇ!!!」
ドォォォォォン!!(被爆するストフリ)
キラ「そんな馬鹿な!!」
41名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/07(月) 17:52:18 ID:Ipez8LHI
>38
じゃあキラやラクスって物凄い悪役じゃね?www
42名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/07(月) 17:53:25 ID:KUuykrGC
....最高・・・・

43名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/07(月) 19:55:00 ID:IoQ9JJvv
さくら「キラ・ヤマトの無敵の能力・嫁補正。その正体は
    三次元空間の全てを俯瞰する事ができる四次元存在
    がこの世界に干渉することで運命の流れを操作する
    こと。そしてその受信先にして発信先は四次元存在
    の分身であるラクス・クライン。だがしかし、
    同じ質の電波をこちらからも発信すれば電波は
    相殺されキラは普通のパイロットと化す!」

キラ「なぜ避けれないんだ!!」
シン「あんたには解らないさ!肝心なときに大事な人を守れないような奴に!!」


・・・もうやめよう。自分でも何書いてんのかサッパリ解らん。
44名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/07(月) 20:14:08 ID:Ipez8LHI
つーかデス種放映時も、それなりに期待して毎週楽しみにしてたけど、このスレは比べ物にならん位続きが気になって仕方ない
45名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/07(月) 23:57:51 ID:oojIDdfr
>>44
正気か!?
ああ、番外編の方ね……。
46名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/08(火) 00:25:47 ID:ge7Bt0lP
>>43
だから…ドリルは外せと… は、しないのか( ゚∀゚)ノよぅ?
(違ったらスマン)
47名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/08(火) 00:43:18 ID:HHiMM0XI
>>46
四次元云々はEver17なんだが。そうか、マイトガインという
手もあったか・・・。じゃあシン君は勢いでこのまま
現実世界へ行って負積と縄を粛清するということで。
48名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/08(火) 01:18:13 ID:1aCw12tH
>>47
いや、そのまま負積と縄を倒すもそのひとつ
49名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/08(火) 17:07:27 ID:mIOZFQwW
最終話「願い」

美春ロボに内蔵されていたミラクルドリルにどてっ腹をぶち抜かれた
ゴットフリーダムは海の藻屑へ消えて行った。

音夢「あらあら、最高のコーディネーターも案外使えなかったですねー。
   こうなったらエクスキューショナーガンダムの核ミサイルで初音島
   ごと吹き飛ばして・・・。」
純一「止めるんだ!音夢!」
アストラナガンが立ちふさがった。
杉並「朝倉、正気に戻ったのか!?」
純一「ああ、スマンな杉並。こうなったのはすべて・・・俺の責任だ!」
エクスキューショナーガンダムを持ち上げて上空へ飛んでいくアストラナガン。
音夢「に、兄さん!どこへ行くんですか!」
純一「いいか聞け音夢。恋愛シュミレーションゲームってのはキャラを一人攻略
   したらそれでエンディングなんだ。そもそもそれ以上続けようとした
   DCSSは企画自体に無理があったんだ。」

  だから続編の主役はてめぇに譲るぜ・・・シン・アスカ・・・

ドォォォォォン(爆発)

杉並「朝倉ぁぁぁぁぁ!!」

50名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/08(火) 17:10:52 ID:mIOZFQwW
>>17
よし、ノルマ達成。
・・・・。_| ̄|○
エピローグどうしよっかな〜。
51名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/09(水) 13:27:05 ID:09HipTBa
あれ?書き込みねーな・・・
52名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/09(水) 13:41:18 ID:6iVuYQzP
三次元やら四次元よりもエターナルスフィアの住人の方がいいんじゃないか?
53番外編書き ◆wkuavtoX6Q :2005/11/09(水) 15:08:26 ID:EN3YNarM
純一『・・・ん・・・ここは、どこ・・・だ?』

純一が目覚めた時、そこは真っ白な空間だった。
純一『おーい、音夢ー、さくらー、アイシアー、ことりー・・・・・・誰かいないのかー?』
彼は自分に近しい者の名前を叫び、返答が返ってこないと、順番に知っている者の名前を叫んでゆく・・・
そして、一通り名前を呼び終え、その返答が誰一人返ってこない事に気付いた。
純一『参ったなぁ・・・これ、誰かの夢か?』

純一は魔法遣いの血を引いており、大した力ではないとはいえ、彼自身もまた特殊な力を使う事ができた。
彼の持っている能力は2つ。「手から和菓子を出す」能力と、「自分の意志に関係なく他人の夢を見せられる」能力。
しかし、この二年間・・・初音島の「枯れない桜」が散ってからは、後者の能力が発動した事は無かった。
「枯れない桜」が咲いていた頃は、その影響で魔法の力が備わっていた人間も存在した。
純一の「夢」もまた、桜の影響によるものだと、純一自身は思っていたのだが・・・

ゴォォォォォォォ

純一『ん?・・・・・・う、うわぁっ!』
純一が振り向いた時、そこには、巨大なロボットのようなものがいた。
昨日初音島に飛来した「モビルスーツ」と呼ばれる戦争兵器。
ただ、昨日のモビルスーツ―――ダガーやグフとは形状が違う。青い装甲に青い翼を持つ、白いモビルスーツ。
そのモビルスーツが今、純一にビームソードを振り上げていた。
純一『うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!』


 PHASE-03 シン


純一「おはよう、音夢」
音夢「おはよう兄さん・・・って、今日は早いですね。起こされずに起きるなんて」

純一は普段、同居している義妹・音夢、もしくは現在同居している少女・アイシアに起こしてもらっている。
そうしなければ彼は早起きする事はまず無い。目覚ましも彼には通用せず、たとえ学校に行く日でも昼過ぎまで平気で寝る。
しかし、今日は違った。彼自身の見た夢があまりの内容だったため、その恐怖もあってか飛び起きてしまったのだ。

純一「お前こそ早いじゃないか。ゆっくり休んでなくていいのか?」
音夢「うん、平気。元々体調が悪いわけじゃないし」
純一「とにかく今日は休んどけよ。昨夜のうちに昭島先生には連絡しといたし」

昨晩純一は芳乃家にて、さくらに音夢の様子が変だった事を聞いていた。
純一『音夢の様子がおかしかったって?』
さくら『うん、なんか怪我した人を運んでたりした時にも、下向いてなんかブツブツ言ってたし』
純一『疲れてたんじゃないのか? 昨日はいきなりあんな事になって大変だったしな』
さくら『とにかくさぁ、明日は音夢ちゃんを休ませてあげて。ボクからも昭島先生に話しておくからさ』
というわけで、今日音夢は研修医としての仕事を休み、休養を取る事になったのだ。

アイシア「あ!純一がこんなに早く起きてる!しかも、ご飯の支度まで!」
純一「俺が早起きして飯の支度するのがそんなにおかしいか・・・」
抗議する純一を無視し、アイシアは音夢の顔色を伺う。
アイシア「音夢大丈夫ですか?昨日の疲れとか出てません?」
音夢「大丈夫。今日は結構調子いいから。兄さんも心配し過ぎですっ」
明るくふるまう音夢だが、純一はそんな彼女をたしなめる。
純一「ダーメーだ。今日一日ゆっくり休め。俺が学校行ってる間も洗濯や掃除はしなくていいからな」
音夢「・・・・・・はーい」
音夢はあまり納得していなさそうだ。

アイシア「それじゃ、行ってきまーす」
純一「ちゃんと休んでろよー」
純一達を送り出す音夢。しかし彼女は、純一達のいない家で・・・・・・再び、名前を呟く。

音夢「・・・・・・シン・アスカ」
54番外編書き ◆wkuavtoX6Q :2005/11/09(水) 15:31:37 ID:EN3YNarM
純一「あ」
学園への道を急ぐ純一の前に、昨日大活躍をしたあの少年の姿が現れた。
純一「おーい、ことりー、シン!」
ことり「朝倉君、おはようッス」
シン「あ・・・おはようございます」

シン・アスカ。
昨日初音島に飛来したモビルスーツの編隊を、モビルスーツ・グフイグナイテッドで壊滅させた当人だ。
純一「よう、シン。昨日はやってくれたじゃないか」
シン「はぁ・・・」
純一「あれ?何そんな暗い顔してんだよ、
    昨日はお前がいなかったらどうなってたかわかんないんだぜ、もうちょっと胸張っていいんじゃないのか」
明るく励ます純一だったが・・・シンの表情は、やはりどことなく暗い。
ことり「朝倉君、シン君疲れてるから・・・」
純一「そうか・・・悪かったな、シン」

「あ、シンだ」
そこに、同じ学園に通うクラスメート達が現れる。その数は、シン達が学園に近付くにつれ増えていく。

「昨日の奴ら、お前一人で全部倒したんだって?凄ぇじゃん」
「昨日の人達ってシン君狙って来たんだって?彼らと何があったの?」
「サインくれーサイン」
シン「あぁ・・・・・・え、えーと・・・」
当然、シンは困惑気味だ。
ことり「あ、あはは・・・モテモテだね、シン君」
純一「・・・あれって、モテモテっていうのか・・・?」
そんなシンを見て、ことりと純一は引きつった笑みを浮かべていた。

しかしその空気は、教室に入った所で一変する。

シン「・・・・・・!」
ことり「・・・これ・・・って・・・」

ガラッ
教室に入ってきたのは、私服姿の芳乃さくら。
彼女は外見は小〜中学生、実年齢も純一と同学年にも関わらず、
この2年間アメリカに行っている間に教員免許を取得し、初音島に帰るや否や、暦に代わり純一達のクラスの担任になっていた。

さくら「はーい席についてー、出席とるよー・・・って、どうしたのシン君・・・!」

さくらが目にしたのは、落書きだらけのシンの机だった。
その落書きは「死ね」「地獄に落ちろ」「いらない子」など、ほとんどが罵声。しかも机の上には、仏花である菊まで置かれている。

当然さくらは激昂する。
さくら「・・・誰が書いたのコレ!正直に言いなさい!」
シン「・・・いいんだ」
しかしシンは、それについて怒りを表そうとしない。
さくら「でも・・・」
シン「いいんです先生、後で消します」
結局その場は引いたさくらだが、納得はいかなかった。

昼休み。純一とシンのいるクラスに、ことりがやってくる。
ことり「西川君、シン君知らない?」
西川「ああ、シンならさっき、上級生と一緒に屋上に行ってたぞ」
純一「ハァ?屋上?」

バキッ ドカッ バカッ ガスッ
シン「ぐはっ」
屋上でシンは、上級生達に袋叩きにされていた。
55番外編書き ◆wkuavtoX6Q :2005/11/09(水) 15:54:07 ID:EN3YNarM
そこに純一、ことり、そしてさくらが乗り込んでいく。
ことり「シン君!」
純一「やめろぉぉぉ!」
上級生達の集団に、バットを振り回しながら突っ込んでいく純一。
「やべぇ逃げろっ」
教員であるさくらもその場にいた事もあってか、上級生達は一目散にその場を後にした。

ことり「シン君!しっかりして、シン君!」
顔じゅう傷だらけのシンを心配することり。しかしシンにそれほどダメージは無く、傷自体もほんのかすり傷が多い。
シン「・・・大丈夫だよ、あんな奴らのなんか、大した事無い」

しかし、純一には一つ気にかかる事があった。
純一「おいシン・・・なんで反撃しなかったんだ」
そう、シンを殴っていた上級生は、ほとんど無傷だった。
それに対し、傷だらけのシン。彼は上級生達の攻撃に、全くの無抵抗だったのだ。
純一「お前転校してきたばっかの時も、こうして上級生にからまれた事もあったけど・・・
    その時は逆に余裕でぶちのめしてただろ!しかも、お前のほうが無傷だったじゃないか!」
シン「うるさい!あんたには関係ない!」
ことり「ま、待って!保健室に行かなきゃ・・・」
心配する純一達に対し、シンは怒鳴り散らしてその場を後にしてしまった。ことりの心配さえも振り切って。

最近では見せた事の無かったシンの怒りの表情に、ことりの心は沈んでいた。
ことり(・・・戻ってる・・・初めて会った頃の・・・どこか、怖かった頃に・・・)
純一「・・・あいつ、一体どうしちまったんだ・・・まさか、昨日の事で・・・」

さくら「お兄ちゃんお兄ちゃーん!」
そこに、さっきの上級生達を追っていったさくらが、息を切らせて戻ってきた。
純一「どうしたんださくら? あいつら捕まえたのか?」
さくら「そ、それより大変だよ!音夢ちゃんが学校に来てる!」
純一「な、何!?」

シンが保健室に来た時、保健室には音夢と昭島が話をしていた。
シン「あの・・・」

音夢「じゃ私、今日はこれで失礼しますね」
シンの姿を見るなり、音夢は急いでその場を後にする。
シン「あ、ちょ・・・」

ギンッ
シンを睨みつける音夢の瞳には、怒り・・・いや、憎悪すら浮かんでいるようだった。

昭島「どうしたんだい?音夢君と何かあったの?」
シン「・・・・・・」
シンはその問いに、答えを返す事ができない。

放課後。シンはことりの帰りすら待たず、さっさと白河家に帰ってしまった。

ことり(・・・シン君、どうしたんだろう・・・やっぱり、昨日の・・・)
シンの事が心配で、その歩みも重いことり。いつもの帰り道ではなく、違う道を歩く。
すると、その先には純一がいた。

ことり「純一く・・・・・・」
言いかけて、声をつぐむ。
純一の側には、同じくうかない表情の、音夢がいた。
56番外編書き ◆wkuavtoX6Q :2005/11/09(水) 16:24:12 ID:EN3YNarM
暗い表情の音夢。それを問いただす純一も、神妙な面持ちだ。

純一「今日は休んでろって言っただろ・・・なんで、学校に来たんだよ・・・」
音夢「ん、大した事無いから、調子良かったから・・・片付いてない仕事もあったし」
明るくふるまう音夢だったが、純一は当然、その裏も見抜いている。

純一「・・・シンと何かあったのか?」
音夢の肩がピクッ、とふるえる。

純一「シンが保健室に入った時、入れ替わりで、お前が出てきた・・・その時、お前すごく沈んでただろ・・・
    その後シンが保健室から出てきた時も、シンがもっと暗くなってたし・・・」
・・・音夢は、再び肩を落とした。
音夢「・・・だって・・・」
音夢の瞳に、じわりと涙が浮かぶ。
音夢「昨日の人達・・・『シン・アスカを探してここに来た』って、言ってた・・・シン君がここに居たから、あの人達は・・・」
純一「バカ、何言ってるんだ!シンがいなきゃ俺達助かってなかったかもしれないんだぞ!」
音夢「でも、シン君がいなきゃ、あんな事にはならなかった!」

音夢が叫ぶ。そして、涙声になりながらも、続ける。
音夢「・・・今朝ね・・・夢を見たの・・・昨日のみたいな・・・ううん、昨日のとは少し違うけど・・・
    白い機体に、青い翼を持ったロボットが・・・兄さんを・・・兄さんを・・・・・・!」
ここで、純一は気付く。
今朝見た夢は音夢のものだった。音夢が抱いたシンに対する恐れが、音夢に悪夢を見せていたのだ。

純一は音夢を抱きしめる。
純一「バカ・・・俺が死ぬわけないだろ」
音夢は純一の胸で泣きはらしている。
純一「俺はどこにも行かないよ・・・絶対にだ。だからお前も、シンを責めるのはやめろ」
音夢「・・・うん・・・うん・・・ごめんなさい、兄さん・・・」
純一「謝るならシンにだ」
音夢「うん・・・!」

純一と音夢のやり取りを見ていたことりは、いたたまれなくなってその場を後にする。さまざまな意味で。

白河家。

ことり「ただいまー」
しかし、ことりの声に何も返ってはこない。
男物の靴はあるから、シンは既に帰宅している。

ことり「ここにいたんだ、シン君」
シンは部屋の隅でふさぎこんでいる。その赤い瞳は、暗く沈んでいる。
ことり「暦お姉ちゃん、今日も遅くなるって。ここ最近お姉ちゃん、ちょっと忙しいみたい。
    先にご飯食べちゃおっか。シン君、何がいい?」
シン「いらない」
そっけない答え。普段ならこの二人の間には甘い空気が流れていてもおかしくないのだが、今はそんな空気は微塵も無い。

ここでことりは、思い切ってシンに本題を切り出してみる。
ことり「・・・シン君・・・今日、何があったの・・・?」
しかし、シンは答えない。
ことり「どうして・・・何も言ってくれないの?」
視線を移すシン。その瞳には、悲しそうなことりの表情があった。ここに至りシンは、ようやくまともに口を開く。
シン「・・・ことりに迷惑をかけたくない」

ことりはそっと、シンを抱きしめた。

ことり「迷惑だなんて言わないでよ・・・私、シン君が迷惑だなんて思った事なんて一回も無い!」
シン「・・・俺・・・この島に居ちゃ、いけないのかな・・・」
ことり「嫌!そんな事、言っちゃダメ!・・・何でも一人で抱え込まないで・・・」
ことりの暖かい言葉。・・・シンはようやく、今日の真実を語り始めた。
57番外編書き ◆wkuavtoX6Q :2005/11/09(水) 16:58:33 ID:EN3YNarM
今日俺を屋上に呼んだ上級生・・・
そいつらの親は・・・昨日の一件で、怪我してしまったんだ・・・
しかも、そのうちの一人は・・・元の身体に戻るかどうかも怪しいぐらいの怪我だって・・・

音夢さんだってそうだ・・・
彼女は何よりも純一さんの事を想っている・・・だから、俺のせいで純一さんが傷つくのが怖いんだ・・・
だから・・・俺の事を恨んでる・・・

昨日の奴らの目的は俺だ・・・俺がいなきゃ、こんな事にはならなかった・・・
だから・・・俺はこの島に居ちゃ、いけないんだ・・・俺は・・・

ことり「バカ!」
ことりの叫びが、シンの心に突き刺さる。
ことり「シン君はこの島を守るために、戦ってくれたじゃない・・・あんな危ない目に遭って、死んでたかもしれないのに・・・
    この島に・・・私の周りに、必要無い人なんて一人もいないよ・・・シン君だって・・・シン君だって・・・!
    皆が皆、シン君を責めてるわけじゃない・・・シン君に感謝してる人だって、たくさんいる・・・
    ううん、他の誰が責めたって・・・私は・・・私は、シン君の味方だから、だから・・・だから・・・!」

うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!

ことりは泣いた。シンの胸で、声をあげて泣いた。
シン「・・・・・・ごめん」
ことりの肩を抱きしめる事しか、今のシンにはできなかった。


ザフト運用艦・ミネルバ。かつて、シンが属した艦だ。
ここには現在、先のレクイエムを巡る戦いの際命を落とした艦長タリア・グラディスに代わる新たな艦長が赴任していた。

クリムゾン「無様なものだな」

クリムゾン・レナト。ミネルバの新たな艦長。
先の戦争では別の艦に乗船し、ギルバート・デュランダルの下で地球連合の重要拠点の鎮圧に大きな戦功を挙げた。
メサイア攻防戦により艦長不在となったミネルバの補充要員として、デュランダル亡き後の最高評議会に任命されたのだ。

クリムゾン「ザフトの中でも一、二を争うエース級のパイロットを二人も擁しながら、一人は戦死、一人は脱走・・・
       そして残ったのはか弱い少女一人か。大した戦果じゃないか」
ルナマリア(以下 ルナ)「見くびってもらっては困ります」

ルナマリア・ホーク。同じく、ミネルバに乗船するモビルスーツパイロット。
ザフトの高性能モビルスーツ・インパルスガンダムのパイロットであり、シン・レイが不在の今、事実上ザフトのエースである。

ルナ「こう見えても私はFAITHです。作戦遂行時ともなればそれなりの権力は与えられています」
クリムゾン「ふん、口の減らないガキだ。まぁいい」
ルナ「それよりも・・・この命令は事実ですか」

ミネルバへの新たな命令。それは、初音島への侵攻である。
脱走したシン・アスカが亡命したと言われる初音島。
彼らに与えられたのは彼の奪還であり、返還に応じない場合は軍事制裁も辞さず・・・と。

クリムゾン「至極当然だろう。前議長のお気に入りか知らんが、
       その行方がはっきりした以上、ザフトの面汚しをいつまでものさばらせておくわけにもいくまい」
ルナ「・・・・・・」
ルナマリアの心情は複雑だ。
かつては愛し合っていた仲。些細な事からその心は離れてしまったが、彼女の心に未練が無いわけではないからだ。
ルナ「・・・・・・シン・・・」                                            <PHASE-03 完>
58番外編書き ◆wkuavtoX6Q :2005/11/09(水) 17:09:47 ID:EN3YNarM
次回予告

かつての仲間。そして、かつて愛した人・・・
自らの存在に悩み苦しむ少年は、過去との訣別を迫られる。
そして迫る審判の時。少年は再び、「運命」という名の剣を取る・・・

次回「訣別」 大切な存在 取り戻せ、インパルス!




あー今回グダグダだー。
毎回4レスを目安にしてるんですが、今回はそれをたやすくオーバーした挙句
書きたかった事が全然書けてねぇ。まるで種シリーズの最終回みたいだ(ぇー

最近本スレの展開がぶっ飛んできてるんですが、その設定がこのバトル編どこまで反映されてるかというと

・さくらは帰ってきてる
・工藤は女に戻ってる
・初音島ではシンはキラとかルナマリアには会ってない
・初音島でのマターリはやり尽くした後

つまり本スレでいえば343以降の設定は無視状態です(´・ω・`) 343以降を書いた人申し訳ない。
自分としてはPHASE-24あたりで終わらせるつもりだったんですが・・・何かオーバーしそう。
あー、かったりぃ(ぇー
59名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/09(水) 17:44:22 ID:hviJOYWV
>>58
PHASE-24て何つー壮大な構想してんだ・・・。
まー、これでこっちのスレも盛り上がりそうだし、
自分は本スレのお絵かき職人に転向することにする。
てなわけでこれからもがんばれっ!!
60名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/09(水) 22:06:29 ID:zxPogcfq
>>58
あんた…すげぇよ……。
このクオリティで24まで続くのなら神スレになるね、きっと
61名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/10(木) 00:22:58 ID:n9IXmM4+
>>58
あなたのようなSS書きを見てると毎回どうしても思ってしまう……

世の中って不条理だ…!
嫁や縄のような奴らがのうのうと脚本書いててそれよりも明らかに実力がある人間が埋もれてる。

あっと言い忘れてたぜ、GJ!
期待して続き待ってるよ〜
62名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/10(木) 00:54:32 ID:5u4+94UI
>>61
デスティニープラン発動すべきかもね…。

>>58
すげえ!!GJ!!
63名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/10(木) 02:20:30 ID:B0hLmFpf
>>58
激しくGJ!!

以前憎んでいた、キラが自分にした事とほぼ同じ事を自分もしたのだと知り、
わざと殴られるシンがすごくかっこいい。
なぜ、アニメでこのシチュエーションをやらなかったんだ・・・・
64名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/10(木) 07:48:30 ID:KwcwLRN5
それは、負債だからさ。
65名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/10(木) 09:11:57 ID:qYkIsQEA
すごww
禿げしく同意w
66名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/10(木) 13:52:10 ID:t2pAHMno
>58
PHASE24て(驚
まぁバトル物は好きなので個人的には
本スレよりこっちの方が楽しみなんだが。
続きがまだまだあると分かって嬉しい限りだ。
67名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/11(金) 13:36:28 ID:iSYV7mTc
もし種三部作がこのスレの
ストーリーそのまんまだったら、
俺は種シリーズの全てを受け入れるよ
68名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/11(金) 19:43:13 ID:iSYV7mTc
職人様がいねーとスレが進まんな
69名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/11(金) 20:32:30 ID:co52wOjb
じゃあ誰か、

杉並「朝倉ぁぁぁぁぁ!!」

の続きでも書いてくれ……
70番外編書き ◆wkuavtoX6Q :2005/11/11(金) 23:41:05 ID:9WmAD1yv
>>69
俺が書いて良かですか(・ω・)ノ
71番外編書き ◆wkuavtoX6Q :2005/11/12(土) 00:14:53 ID:+JInpj/P
エースパイロット、シン・アスカがミネルバを去って数ヶ月。
そのミネルバは今、地球圏の海上に浮かぶとある島の上空に辿り着こうとしていた。

クリムゾン「あれが初音島か・・・・・・チンケな島だ」


 PHASE-04 訣別


ざわ・・・ざわ・・・ざ・・ざわ・・・・・・ざわ
授業中の教室がざわめく。
その時シンは、教室でざわつく生徒達の中で、初音島の上空に浮かぶ戦艦・ミネルバの姿を見ていた。
シン(・・・来た・・・とうとう・・・)
純一の仲間達、通称・サポート部隊。別の教室から眺めることり。そして、保健室からそれを伺う音夢。
それぞれがその様子を固唾を飲んで見守っていた。

『我々の要求はただ一つ。我らが艦ミネルバを脱走したFAITH、シン・アスカと、その搭乗機・デスティニーである。
 こちらで匿われているのは既に調査済である。引渡しに応じてもらえないならば、武力による奪還もやむを得ないと考えている』
言い方が変わっただけで、要はこの間の地球連合の部隊と目的は変わらない。
ただ以前と違う点は、その要求を行っているのはシンが元所属していた艦隊、という事である。

当然シンに対する反応は極端だ。
『おいシン、今回もあんな奴ら蹴散らしてくれるんだよな』と期待する者達がいる一方で、
『とっととあれに乗って帰れ』とでも言いたげな冷ややかな視線を送る者も多い。

シン(嫌だ・・・嫌だ・・・俺は、どうすれば・・・!)
シンは耳を塞いでうずくまるが、それでも周囲の反応は絶えずシンに向けられる。
純一「いいかげんにしろよお前ら!これ以上シンにプレッシャーかけてどうするんだ!」
純一がフォローするが、それも焼け石に水だ。

美春「シン先ぱーい! いっますかぁー?」
重い雰囲気の中、空気を読まずに美春がシンの名前を叫ぶ。
シン「・・・み・・・みは、る・・・?」
美春「おぉ、いましたねシン先ぱ〜い、ちょっと今から美春に付き合って下さーい!」
シン「え、ちょ、ま・・・う、うわぁっ!」
戸惑うシンを、美春は強引に連れ出して行った。
純一「お、おいぃ!どこ行くんだ美春!」
美春「皆さんも後から来て下さーい!ばぁななな〜〜〜!」
純一「皆さんって誰の事だよ・・・ったく・・・」

美春はシンを引きずりながら激走する。コーディネイターのシンも驚くほどの元気だ。
シン「おい、どこに連れて行く気だ!俺は・・・!」
美春「いいから一緒に来て下さいっ♪ 見せたいものがありますぅ♪」
シン「み、見せたい、もの・・・?」


一方、こちらはいつの間にか教室を抜け出していたアイシア。
彼女の心配は、仲良しの“あの”喫茶店の店主である。
アイシア(ちゃんと避難してるか心配です・・・マスター・・・)

アイシア「・・・嘘・・・」
呆然とするアイシアが見たもの。それは、入口に「テナント募集」と書かれた、元『カフェ・アイシャ』が入っていた建物。
バルトフェルド(以下 虎)「よう、アイシア」
アイシア「マスター・・・」
建物の奥でアイシアは、片付けを進めているバルトフェルドの姿を、寂しそうな瞳で見つめていた。
72番外編書き ◆wkuavtoX6Q :2005/11/12(土) 00:42:34 ID:+JInpj/P
美春「ここですぅ」
美春がシンを連れてきたのは・・・
シン「マンホールじゃないか」
美春「ここを通って行くんです。えーと・・・うんしょ」
小さな身体に力を入れつつ、マンホールの蓋を開ける美春。彼女はシンを伴い、マンホールの中に入る。
シン「・・・おい、なんか臭いんだけど・・・」
美春「細かい事は気にしちゃいけません。ハゲますよ?」

一方のミネルバ。
初音島に再三の呼びかけを行うも、何ら反応は返っては来ない。
アーサー「・・・出しますか?モビルスーツ部隊・・・」
副長アーサー・トラインの慎重な意見。しかし、それもクリムゾンは嘲笑しつつ一蹴する。
クリムゾン「フ、やはり君は艦長の器ではないな。そんな甘い事でよくもあのメサイアの戦火を生き残れたものだ」
艦長クリムゾンが次に放った一言が、ミネルバ全体を震撼させる。

クリムゾン「タンホイザー準備しろ」

ルナマリア(以下 ルナ)「艦長!」
これに真っ先に異を唱えたのは、ミネルバ所属の現在のFAITH、ルナマリア・ホーク。その他の隊員もほぼ全員がこれに疑問を持っている。
クリムゾン「いくらFAITHとはいえ艦の戦略にまで口を挟む権利があるのかね・・・?
       心配しなくとも、これは威嚇だ。いくら何でもいきなり島を撃ったりはせんよ・・・まぁ、威嚇は一発のみだがね」
暴挙を否定しながらも、「次は撃つ」という姿勢をアピールする。さすがの隊員も、その表情は渋い。

クリムゾン「タンホイザー 撃てぇ!」
ドゴォォォォォォォォン!!
ミネルバのタンホイザーが、島の脇数キロの海上を貫いていく。

アイシア「!」
突如響く轟音に、思わずアイシアは耳を塞ぐ。
虎「心配するな。島からは逸れている。まぁ少しくらいは海岸に波がかぶるかもしれんがな」
落ち着き払った態度で、片付けを進めるバルトフェルド。
アイシア「・・・どうして・・・行ってしまうんですか。私、何も聞いてません・・・よりによって、こんな時に・・・」
虎「イザークとディアッカには聞いていないのか? あいつらには言っといたはずなんだがな」
アイシア「聞いてませんっ!」
思わず、アイシアは声をあげる。その瞳には涙が浮かび、今にも零れ落ちそうだ。
虎「・・・まぁ、これを飲め」
バルトフェルドはアイシアに、一杯のホットコーヒーを差し出した。
虎「俺からの最後の一杯だ」

アイシアはカップに口をつける。
アイシアがコーヒーを飲んでいる間・・・いつのまにか片付けは終わり、気がついた時には、彼の姿はとうに無かった。

アイシア「マスター・・・・・・このコーヒー、苦いです・・・」


シン「どこまで行くんだよ!」
美春「もうすぐ、もうすぐです♪」
シン達はその頃、地下道をくぐり、目的地に辿り着こうとしていた。

美春「着きましたよ、シン先輩♪」
シン「着いたって・・・こんな暗くちゃ何も見えないだろ。何だよここ」

「遅かったな、お前ら」

シン「え?」
その時シンが聞いた声は、聞き覚えが・・・というよりも、既に「聞き慣れた」というほうが正しい、そんな声だった。
73番外編書き ◆wkuavtoX6Q :2005/11/12(土) 01:11:04 ID:+JInpj/P
美春「ごめんなさーい、少し迷っちゃいました」
暦「しっかりしろ、一応自分の家だろうが」
シン「こ・・・暦さん?」
佐伯暦。旧姓・白河。白河ことりの姉であり、シンが現在居候している家の主の一人でもある。

シン「何であなたがここに?」
暦「何でも何も、ここは私の勤務先だぞ。まぁ、学校と掛け持ちだがな」
シン「え・・・そ、それじゃあ・・・」
暦「そう、ここが・・・天枷研究所だ」

天枷研究所の地下室。島の技術の最先端が集う研究所の中でも、マニアックかつ怪しい技術が集うと言われる場所。
暦はシン達を連れ、その地下室のさらに奥へと歩んでいく。
暦「着いたぞ。これだ」
シン「・・・・・・!」

ZGMF-X42S、デスティニーガンダム。初音島に来て以来行方不明になっていた、彼の愛機である。

シン「デスティニー・・・! いつの間に・・・」
暦「とある事情でここに運ばれてきてな。興味深い機体だったんで、回収して修理させてもらった」
シン「修理って・・・初音島の技術で何とかなるものなのか・・・」

イザーク「遅いぞ、シン」
研究所には先客がいた。イザークにディアッカ。ザフト時代のシンの先輩である。
イザーク「俺のグフにイザークのザクも整備してもらった。特にグフのほうは、こないだどこぞの誰かに結構壊されたからな」
暦「ま、そういう事だ。どうする? 乗るのか、乗らんのか?」

シンは悩んだ。
ようやく自分に、戦う『力』が戻った。しかし、自分が戦う・・・いや、その存在自体によって、不幸になる人間が存在するからだ。
このまま自分がミネルバに戻れば、事態は収束するかもしれない・・・しかし、もしそれで、事態が収束しなかったら・・・
シン「・・・・・・俺は・・・」


ここは、初音島市役所の市長室。
先程のタンホイザーの威嚇射撃に、市長は震えが止まらなかった。
市長「た、大変な事になった・・・こ、ここは・・・やはり・・・」
市長は通信を繋ぐため、無線に手をかける。

「『ここはやはり』・・・何をなされるおつもりですか?市長・・・」
市長「ヒッ」
市長の無線を押す手が止まる。

市長「い、いつの間に・・・き、君は、一体・・・」
杉並「風見学園、非公式新聞部・・・杉並」
市長「ど、どうやってここに入って? いやそんな事よりも、何の用かね、君は!」
杉並「ククク・・・実は、市長に折入ってお話があるのですが・・・」
杉並が怪しい笑みを浮かべた。


タンホイザーの威嚇射撃後も、初音島側からの返答は一切無し。
クリムゾン「・・・我々も舐められたものだな・・・モビルスーツ、準備だ」
クリムゾンの指示により、モビルスーツ隊の出撃準備が始まる。そこでクリムゾンは、ルナマリアの方を向く。
クリムゾン「FAITHになっての初仕事、だったね・・・お手並拝見、といこうか」
ルナ(何よコイツ・・・いけ好かない、フン)
渋々ながら、ルナマリアも出撃準備に入った。

その時、初音島の空に、一機のモビルスーツが姿を現した。
「前方に一機、モビルスーツ反応!」

ミネルバの前に現れたのは・・・・・・デスティニーガンダム。
74番外編書き ◆wkuavtoX6Q :2005/11/12(土) 01:42:29 ID:+JInpj/P
クリムゾン「・・・あれがデスティニーか・・・」
クリムゾンは薄笑いを浮かべつつ、早速スピーカーのスイッチを入れる。
クリムゾン『お初にお目にかかる、シン・アスカ。私は新しくこの艦を任される事になった、クリムゾン・レナトだ。
       どうやら、戻る気になってくれたようだな。君の華々しい活躍は聞いている。本来脱走は実刑だが、私は君を許そ・・・」

クリムゾンが話している間、デスティニーはミネルバに向かって、ビームライフルを構えていた。
クリムゾン「え」

ズギュウゥゥゥゥゥ・・・

デスティニーの放ったビームが空を切る。しかしそれは確実に、ミネルバの脇をかすめていた。
シン「帰ってくれ・・・俺は、ザフトに戻る気は無い!これ以上この島を傷つけるなら、俺はあんた達を、撃つ!」

クリムゾン「く・・・・・・!」
シンの放った一言は、確実にクリムゾンの気に触れてしまった。
クリムゾン「現在艦に乗っているモビルスーツ、全機出撃させろ!力づくで奴を回収しろ、パイロットの生死は問わん!」

ミネルバから次々と出撃するモビルスーツ。ザクウォーリア(ガナー仕様含む)にパピ、その数合計約60機。
戦後ミネルバはより多くのMSを配備できるよう改修され、さらにクリムゾンの艦長就任とともに、新たに彼についてMSとパイロットが多く艦に乗り込んでいたのだ。

イザーク「情けないぞシン・アスカ!」
デスティニーの後ろから、ザク・パピを数機砲撃・撃墜するイザークのグフイグナイテッド、そしてディアッカのブレイズザクファントム。
イザーク「数に気圧されるな!あの程度のモビルスーツどもは大概雑魚だ!俺達の敵では無い!」
シン「はい!」
イザークの一喝に、シンは改めて構える。
ディアッカ「しっかし俺ら3機であの数はちょーっときっついかもねぇ・・・」
イザーク「うるさい、この腰抜けが!」
シン「シン・アスカ、行きます!」
シン達3機のモビルスーツは、ミネルバのMS部隊に立ち向かって行った。


暦「『初音島を守る』、か・・・その中でも、お前が特に守りたいのは・・・あいつだろ・・・?」
シン達を見上げる暦は、ふぅっ、と溜め息をつき、呟く。
暦「・・・ことりを泣かせるような事があれば・・・許さんからな・・・」

眞子「お、おっくれました〜」
シン達が出撃した後、しばらく遅れて眞子ら女子達が到着する(ことり、音夢、さくら、アイシアは除く)
暦「遅かったな。あいつらならもう出た後だ」
美春「こっよみせんせ〜い」
突然名乗りをあげる美春。
美春「例の“アレ”、もう完成してますか?」
暦「ああ。今出れるのは3機、って所だな。お前のはもう整備も終わってるぞ」
美春「了解であります!天枷美春、出撃してきますですっ」


イザーク「クソッ!」
イザーク・ディアッカの機体は、ザク・パピの編隊に囲まれていた。
さすがに数が多過ぎたのか、歴戦の戦士とはいえ苦戦している。致命傷は無いものの、既にかなり被弾していた。
イザーク「こんな奴らに負けるというのか? 俺達が!」

「・・・ばぁ〜ななななななななぁ〜〜〜!」

取り囲んでいた外側から、突然数機のザクとパピが沈んでいく!
イザ・ディア「な、何だァ!?」

ミネルバのMSを撃墜したのは、黄色いカラーリングが施された、見慣れぬ機体であった。
美春「大丈夫ですか? イザーク先輩、ディアッカ先輩」
イザーク「その声・・・天枷か?」
美春「はいっ♪」
75番外編書き ◆wkuavtoX6Q :2005/11/12(土) 02:12:16 ID:+JInpj/P
美春「この機体は天枷研究所にて開発された『ブレイズバナー』。機体番号ZGMF-BANA01Dですっ」
イザーク「ブレイズバナーだと?何だそれは」
美春「天枷研究所は回収したデスティニーガンダムを、修理するだけでなく、その過程でさまざまなデータを取ったのです。
    そのデータをベースに、私達に操縦できるよう調整されたのがこの、ブレイズバナーなのです。もちろん量産機とはいえ・・・」
ディアッカ「お、おい、危ない、後ろっ」
ディアッカの指摘と同時かそれより速いぐらいに、ザクの一機がブレイズバナーに斬りかかる!

ヒュン!
イザーク「き、消えたっ!?」
ブレイズバナーは瞬時にザクの背後に回り、背中に背負っていた巨大な円月刀のような実体刃で、逆にザクを斬り裂く!

美春「・・・そちらの機体に引けは取りません♪」
あまりの戦いぶりに、唖然とするイザークとディアッカ。
ディアッカ「えーと、ちょっと待ってくれ・・・今のお前の、その動き・・・」
美春「あぁ、これですか? ブレイズバナーには人工知能が組み込まれていて、それのおかげで、コーディネイターに勝るとも劣らない超反応ができるのです」
ディアッカ「人工知能?」
美春「ええ・・・」


ここで話は少し前、ミネルバが初音島に現れる直前に遡る。

美春「人工知能?」
暦「そうだ。お前達がもしモビルスーツで戦場に出るとして、素人のお前達が生き残るには、人工知能によるサポートが必要になる」
美春「あ、そうだ。少し待っててもらえますか?」
美春はすぐさま走り出し、自分の部屋に向かった。

暦「・・・これは・・・!」
美春「その通り・・・2年前、美春の代わりに美春として活動していた、ロボ美春に入っていたCPUです」
暦「天枷、お前・・・!」
美春「美春は・・・2年前美春が寝ていた頃に、美春として生きてくれたロボ美春に、すっごく感謝しているのです・・・
    でも・・・美春が目を覚ました時には、ロボ美春はもう止まっていました・・・感謝の気持ちを伝えたかったのに、伝えられなかったです・・・
    美春は、ロボ美春に会いたいです!!お願いします、このCPU、美春のブレイズバナーに使って下さい!」
暦「・・・天枷・・・」

そして・・・テスト操縦。

ロボ美春「・・・美春・・・美春・・・」
美春「こんにちは、ロボ美春・・・もう一人の“ワタシ”・・・」
ロボ美春「元気そうですね、良かったです♪」
美春「美春は、あなたといっぱいお話がしたいです!でもその前に、大切な友達が困ってるです!」
ロボ美春「ええっ!それは大変、助けなきゃいけません!」
美春「そうです!シン先輩を、助けるのです!」


二人の美春『助けるです!』
戦闘中、美春とロボ美春―美春のブレイズバナーに組み込まれた人工知能―がシンクロする。
圧倒的多数のザクとパピの中、その猛攻をものともせず、攻撃を巧みにかわし次々と撃墜していく。
ロボ美春「美春、後ろ!モビルスーツが2〜3機ぐらい迫ってるです!」
美春「オーッケイ!美春とロボ美春の力を合わせれば、無敵ですぅ!」

ロボ美春とは少し異なる人工知能であるが、他のブレイズバナー(美春機以外は水色カラー)にも人工知能は組み込まれている。
眞子「おぉ、凄い!まるでゲームじゃん、これ!」
環「油断してはいけませんわ!これは実際の戦争ですのよ!」

善戦するブレイズバナーを、ザク達に応戦しながらも傍から見ているイザークとディアッカ。
ディアッカ「やれやれ・・・これじゃ俺達の立場無くねぇ?」
イザーク「うるさい!よそ見している暇があったら、一機でも多く墜とす事を考えろ!」
76番外編書き ◆wkuavtoX6Q :2005/11/12(土) 02:27:43 ID:+JInpj/P
その頃、ミネルバのすぐ前にまで攻め行っていたデスティニー。

シン「・・・ルナ・・・」
ルナ「・・・シン・・・」

ミネルバ前には、シンのデスティニーと、ルナマリアのインパルスが対峙していた。      <PHASE-04 完>


次回予告

彼が取るべき道、それはかつての仲間への反逆か、それとも・・・
しかし、彼に安息の時は訪れない。新たなる・・・そして、最大の脅威。
蘇る悲劇の記憶。運命に抗う事は、できるのか・・・

次回「出撃アークエンジェル」 深まる闇 突き抜けろ!ブレイズバナー!




なんか種シリーズの最終回のような詰め込みぶりですね。そういえばことり出てないや。
オリジナルのモビルスーツ「ブレイズバナー」。実は、本スレPart1の最後のほうで仮設定みたいなもの書いてたり。
それとは多少設定を変え今回登場となりました。色々説明が必要な気もしますが、まぁそれは後にします(・ω・)ノ

PHASE-24まで行くということでやたら驚いてる人がいますが、
種に限らずTVでやってるガンダムシリーズは大抵50話ぐらいはやってる気がします。打ち切りモノでも39話。
できればPHASE-50までやりたかったんですが、そこまで話を広げるのめんどいんで24で妥協しました。
まだ序盤なのでどうなっていくかわかりませんが、まぁ暇な時に見てください。

>>63
えーと、キラと同じになってしまったからわざと殴られた、とは違うと思いますが・・・
普通に怪我させてしまったから責任感じて手が出せなかっただけだと思います。
まぁ種デス本編ではここまで罪の意識を感じる子ではなかったとは思いますが。
この先を少しネタバレしますと「キラと同じ」というのは今後ネタにはする予定です
77名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/12(土) 02:48:08 ID:/MctLfk+
(゚∀゚ )ノ へぃ!GJ( ゚∀゚)ノよぅ!


>PHASE-24まで行くということでやたら…
…コーユーところで24話って、なんかすげぇと思う という感じか( ゚∀゚)ノよぅ!
本スレの方は繋がっているだろうけど一話完結型な分、そう感じやすくなっ
ているのではないか と思う( ゚∀゚)ノよぅ!
78名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/12(土) 02:54:19 ID:NuNr1roG
>>76
いえいえ、内容の三分の二が総集編とバンクと回想シーンで占められてる
本編とは内容の濃さが違い過ぎます。
ていうか、マジで面白いんですけど。ここでDCのロボ美春が出てくるとは・・・(涙)。

>>70
職人様がやってくるまでの暇つぶしにご利用ください、的なノリだったんですけど
本人が書いてくださるなら願ってもない。とはいえ、キングクリムゾンが発動
した2〜4話を除けばあとはエピローグで終わりっぽいですが・・・。

79名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/12(土) 02:58:51 ID:6OJeLAyu
激しくGJ!!
PHASE―4まで全部読みました。
正直、SEEDDESTINYより断然面白いです。
これからも、頑張ってください。
次回作も期待して待たせていただきます。
80番外編書き ◆wkuavtoX6Q :2005/11/12(土) 03:34:42 ID:+JInpj/P
間違い発見。

>>73
×イザークのザク
○ディアッカのザク

_| ̄|○
そら確かに今回ディアッカの出番少ないが・・・氏のう。
81名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/12(土) 10:20:00 ID:GojHprJy
>76
流石です。
いやー、いよいよラクス教登場かー。
続きに期待だなw
82名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/12(土) 11:12:10 ID:NcSIsYPM
水を差すようアレなんだが、ファトゥムー00、01には
人工知能が使われてるとか聞いたことあるんだが…
83番外編書き ◆wkuavtoX6Q :2005/11/12(土) 21:49:14 ID:zwtYwOXy
>>78
すんまそん、ネタで言ってしまいますた(´・ω・`)
正直今バトル編で手一杯のため、他の話を組み立てて行く余裕はないです。
たぶん俺が続きを書いたとしても、ジャンプの打ち切りみたいな展開か、
もしくは「無かった事にしてください」といったような漫☆画太郎エンドになると思います・・・

>>82
人工知能自体はSEED ASTRAYのレッドフレームが元ネタですね。
ナチュラルであるロウ・ギュールが、人工知能・ハチの力を借りてコーディネイター用のMSを操縦していました。
素人である美春や眞子達がザフトやアークエンジェルのMSとある程度勝負になるように渡り合うにはやはりこれだけの装備は必要だな、と。
ロボ美春の登場については単に「人工知能=ロボ美春」という発想からですw

まぁアスランクラスになるとさすがに人工知能の力借りても美春達じゃ相手にならないんでしょうけどね。
それこそシンや杉並らのエースクラスでなければ太刀打ち不可能かと
84名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/12(土) 23:24:51 ID:dwd2BWmH
>>83
まあそれでバトル編の流れを止めてしまったら俺が叩かれまくること必至なので、
エピローグはスレが停滞した時期を見計らって自分で片付けるとします。
純一がなんか語り出して自爆したあたりですでに打ち切りオーラ全開でしたが。
85 ◆.gF4K.iblY :2005/11/13(日) 00:08:53 ID:4c/bYzH6
熱を出して寝込んでいた俺が来ましたよ(´・ω・`)ノ

いやー面白いっす、俺もバトル編書こうと思ったけど今書いてる奴が納得いく書き方が出来なくて・・
設定だけなら考えるの得意なんだけどなー、ダメな自分に乾杯。
86名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/13(日) 02:59:37 ID:lQFZMlUF
「エピローグ」

ラクス教との島の命運をかけた戦い(そういえばなんで攻めてきたんだっけ?)
が終わって一週間がたつ。朝倉兄妹の消息は不明のままだ。
そんなある日、美春が先日から再開された学校の屋上で一人佇んでいた。
美春「はぁ〜。音夢先輩・・・。」
杉並「どうした、暗い顔して。」
美春「なんでそんなに普通でいられるんですか杉並先輩・・・。」
杉並「ふん、まさか朝倉兄が死んだとでも思っているのか。」
美春「え?」
杉並「よく考えてみろ、奴は無理心中なんぞできる男か?今頃島の外で
   妹と元気に暮らしてるさ。」
美春「・・・そうですよね。きっとどこかでまた・・・。」

同時刻、今は枯れている枯れない桜の木のふもとで一人の男が黄昏ていた。
???「気のせいだったかな。一瞬だけ咲いてたような気がしたが・・・。」
さくら「ううん。多分気のせいじゃないと思う。」
???「!さくら・・・。帰って来てたのか。」
さくら「お兄ちゃんこそ。よく生きてたね。」
純一「あ、ああ・・・(つーかあのロボット二つともリモコン操縦だったからな…
   何考えてたんだ音夢よ…ミサイル撃ったら俺たちも吹っ飛んでたぞ…。)
87名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/13(日) 04:07:00 ID:lQFZMlUF
さくら「全体的に電波濃度が濃かったからね。みんな行動がおかしくなってたんだと思う。」
純一「どういうことだ。」
さくら「ラクス・クラインの歌には大衆の思考を混乱させる副作用があることがNASAの
    研究で判明しているらしいよ。多分、音夢ちゃんは真っ先に効果が現れたんだろうね。」
純一「そういやぁ、俺も戦ってる最中の記憶が無いな・・・。」
さくら「だから、白河さんに協力してもらったんだよ。ラクスの歌の1/10くらいだけど
    彼女の歌にも洗脳効果があったから、枯れない桜の力で一時的にテレパシストに
    なってもらったんだ。」
純一「ああ、そうかい。」
88名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/13(日) 13:34:56 ID:bExjgzsz
さくら「それにしても困ったものだね音夢ちゃんも。」
純一「俺がいろんな女を行ったり着たりしてたから悪いのさ。これからは音夢一筋で…。」
さくら「あんな子姑みたいな女さっさと捨てて僕と一緒にアメリカへ行こうよ。」
純一「は?ちょっと待て、おい!」
さくら「そうはいかないよ、僕は白河さんと違ってそう簡単には諦めたりしないからね。」

・・・その後の彼の消息を知るものは居ない。



89名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/13(日) 17:48:38 ID:bExjgzsz
あー終わった終わった・・・。なんというか、
さくら「あんな子姑みたいな女さっさと捨てて僕と一緒にアメリカへ行こうよ。」
の台詞を書くためだけに今まで書いてきてたような気がする。
キラが行方不明のままだが別にどうでもいい。
ことりとシンのその後は、二人でいつまでも幸せに暮らしました、ぐらいしか書くことが無い。


90名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/14(月) 12:18:44 ID:Uttb36/A
激闘編続き。 何のことか解からない人は本スレの343から読んでください。

アスラン「いったいどういう理由があって民間人に攻撃を加える!!」
レイ「それはあの女がオレのシンタンをたぶらかしたからですよ」
アスラン「何を言っているんだお前は!」
レイ「あなたもそうなのですね・・・あなたもオレのシンタンを狙って!」

アスラン「何の話だ!?」
レイ「とぼけても無駄です、私は知っているんですよ?あなたも私と同じという
   事を!!」
アスラン「だから何の話だ!?」

レイ「あなたも私と同じく同姓しか愛する事の出来ない人間だという事を!!!」

シン「はぁ?」
ルナ「えっ?」
アスラン「はあぁぁぁっ!?一体何を言ってるんだお前は!!」

レイ「あなたは前大戦の頃から何かとフリーダムのパイロット、キラ・ヤマトの事
   を追いまわし、最後にはザフトを抜けて彼の元へと行ってしまった・・・」
アスラン「いや・・・キラはあくまで親友であって、そういう意味でザフトを抜けた訳じゃ・・・」
ルナ「ちょっと何言ってんのよレイ!あんたは知らないけどアスランがホモなわけ
   ないじゃない!」
レイ「はたしてそう言い切れるかな?」
ルナ「えっ?」
レイ「ならば何故アスランはお前や妹のメイリン、ラクス様に興味を示さなかったんだ?」
レイ「それにフリーダムがシンに落とされた時、アスランは何故あそこまで著しく取り乱した
   のだ?ミネルバから脱走を決意するほどに」
レイ「当然だろう、自分の愛する人が目の前で殺されたと思ったんだからな!!」

アスラン「いい加減にしろ!どうすればそんな飛躍した考え方が出来るんだ!
     オレはいたって正常だ!だいたいオレにはカガリが・・・」
ルナ「カガリ?カガリってあのオーブのアスハ代表の事ですか?」
アスラン「あーごほん!いや、なんでもない、忘れてくれ」
ルナ「アスランさん、それはいったいどういう事なんでしょうか?(笑)」
アスラン「今はそんな話どうでも良いだろ!大体今は・・・」

シン「うるさあぁぁぁぁいっ!!アスランがホモかどうかなんてどうでも良いぃぃ!!!」

アスラン「どうでも良くは無いだろ!!オレに取っては大問題だ!!」


91名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/14(月) 12:56:18 ID:Uttb36/A
シン「オレはお前を絶対に許さない!!よくもことりをぉぉぉっ!!」

対艦刀で切りかかるシン、レイもレジェンドのビームをデスティニーに放つが、
デスティニーは分身しながらそれを避け、すれ違いざまにレジェンドの左側の
ドラグーンをなぎ払う。

レイ「チイィィィッ!!」

しかし、シンが避けたビームが道路を吹き飛ばす。

アスラン「シン!これ以上此処での戦闘を続ける訳にはいかない!一気に決めるぞ!!」
シン「あんたの力なんか借りなくてもオレが落として見せる!!」
アスラン「冷静になれシン!まだ周囲には人が残ってるんだぞ!戦いが長引けばそれだけ
     被害が広がる!お前はまた自分で大切な物を壊すつもりか!!」
シン「!!!」
アスラン「これ以上レイにビームを撃たせるな!接近戦で仕留めろ!!」
シン「あんたはオレの上官じゃ無いんだ!オレに指図するな!!」

レジェンドに向かって行くシン。

アスランは∞ジャスティスのサーベルを連結させ、向かって行く。

シン「あんたのいう事を聞くのはこれが最後だからな!!」
アスラン「ああ、それで良い!!」

先に迫ってきた∞ジャスティスにライフルを撃とうとするレジェンド。

シンは対艦刀を捨て、ビームブーメランをレジェンドに向かって放つ、一つ目は
かわすが、二つ目にライフルを切り裂かれる。

直後に斬りかかって来た∞ジャスティスの斬撃をサーベルで受け止めるレジェンドだっ
たが、ジャスティスは右足のビームカッターで足払いをするかのようにレジェンドの
左足を切り裂いた!

レイ「しまった!!」

体制を崩して一瞬空を向くレジェンドの真下からデスティニーフィンガーを構えて
突っ込んでくるデスティニー。
92名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/14(月) 13:16:57 ID:Uttb36/A

シン「これで終わりだあぁぁぁぁっ!!!」

  「ズシャアァァァ!!!」

レイ「がああぁっ・・・!」

デスティニーの腕がレジェンドの背面にめり込み、0距離でビームが放たれる!

  「バシュウゥゥッ!!」

レイ「シンタ・・・・ン・・・」

ビームがレジェンドを貫いた直後、機体は空中で爆散した!

  「ドオオオォォォン!!!」

シン「うわあぁぁぁぁっ!!!」

爆風に吹き飛ばされるデスティニー。
最後の一撃で全てのエネルギーを使い果たし、フェイズシフトダウンして墜落して行く。

アスラン「シィィィン!!」   「ガシイィッ!!」

墜落して行くデスティニーの腕を掴むジャスティス。

シン「アスラン!」
アスラン「大丈夫か!?シン!!」
シン「あ、ああ、大丈夫だ・・・」

デスティニーを支えながらゆっくりとジャスティすは降下して行った。

着陸後、MSから降り、向かい合う二人。

シン「・・・」
アスラン「・・・」

シン「あんたもオレを連れ戻しに来たのか・・・」
アスラン「いや、そんな命令は受けては居ない、あくまで俺たちの任務はレイを
     連れ戻す事だ、こんな事になってしまったがな・・・」

ことり「シンくーん!!」
シン「ことり!」
ことり「シン君大丈夫!?何処か怪我とかしてない!?」
シン「ああ、何とも無いよ、それよりことりの方こそ大丈夫だったのか!?」
ことり「うん大丈夫、なんともないよ」
シン「そうか、良かった・・・」

シン「ごめんことり・・・俺の所為で怖い思いさせちゃって・・・それに島もこんなにメチャクチャ
   になっちゃって・・・」
ことり「そんな事無いよ!この島を守ってくれたのはシン君なんだから!!」
シン「でも、オレは・・・・」

シン「あんたに礼を言わないとな・・・あんたが居なかったらことりも学校も今頃どう
   なってたか・・・」
アスラン「いや・・・すまない、俺たちがもっとしっかりしていればレイの暴走を止める
     事ができた筈だ・・・全て俺たちの責任だ、お前が責任を感じる必要は無い」
93名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/14(月) 13:39:37 ID:Uttb36/A

シン「でも元はと言えばオレがこの島に居たからこんな事に・・・オレはもうこの島には
   居られない・・・」
ことり「シン君!?」
シン「アスラン、オレ・・・」

アスラン「お前はここに残れ」
シン「えっ!?でも・・・」
アスラン「心配するな、お前の事はオレが何とかする、見つけたんだろう?お前の
     新しい居場所を」
シン「アスラン・・・」
アスラン「そして守ってやれ、お前の大切な物を・・・側にいてな」

そう言ってチラッとことりに視線を向けるアスラン

アスラン「安心しろ、この島・・・いや、この世界はオレ達が必ず守る、だからお前は
     安心してこの島で幸せになれ」

そう言いながらワイヤーリフトに捕まってMSのコクピットに戻って行くアスラン

アスラン「それとデスティニーは回収して行くぞ」
シン「えっ?」
アスラン「この島で普通に生活して行くお前にはもう必要ない物だからな」
シン「ああ・・・アスラン、すまなかった・・・オレ今まであんたの事誤解してたよ・・・
   ありがとう」
アスラン「ああ・・・」

アスラン「ルナマリア、任務は終了した、ミネルバに帰還するぞ!」
ルナ「解かりました隊長!シン、元気でね、機会があったら遊びに来るわ」

  「ドオオォォォッ・・・・・!!」

2機のMSは飛び立っていった。

ルナ「所で隊長?」
アスラン「なんだ?ルナマリア」
ルナ「さっきの話、詳しく聞かせて頂けませんか?」
アスラン「何の話だ?」
ルナ「いえ・・・先ほどのレイの話やアスハ代表の事とか、今後の円滑な部隊運営の
   為にも詳しく聞かせて頂け無いでしょうか(笑)」
アスラン「えっ!?・・・」
ルナ「幸い時間はたっぷり有ることですしね・・・」
アスラン「あ・・・あはははっ・・・はぁ〜っ」

続く。
94名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/14(月) 17:18:38 ID:t+c84Jva
>>92
レ…レイィィィー!!
95名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/14(月) 22:05:58 ID:THzjHyy8
シンことりスレから誘導されてきますた
よかった、こっちは神スレだね(゚∀゚)
全部読むの大変だったけど。
96名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/15(火) 17:57:52 ID:A9FD2wwI
交流スレで超能力バトルのネタを見てSSを書いてみようと思う今日この頃。
設定は
・カップリングは ことり×純一 シン×ステラ(両方原作のカップリングが好きなもんで)
・味方は純一・ことり・シン・ステラ・D.C.メンバー
・シリアス、敵はキラ・ラクス・音夢・死種キャラは敵になる人もいれば味方になる人もいる
・桜の樹は原作より遥かに凄い力を持っている(天地創造が可能な領域)・さくら一人の所有物ではない
・超能力は声優ネタやキャラの特徴に合わせる、MS乗りは巨大ロボではなくアーマーみたいな感じになる

ってところかな シン×ことりじゃないと嫌な人は華麗にスルーしてください
97名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/15(火) 18:28:19 ID:JJDJ2uiR
すでに、はるか上方で、壮絶なネタバトルが展開されたから、
何が来ても問題ない( ゚∀゚)ノよぅ!
98名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/15(火) 18:38:55 ID:3Smv4Ooy
全然問題なし
俺も原作カップルマンセー派
99名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/15(火) 19:16:28 ID:A9FD2wwI
序曲

〜初音島〜
純一俺はことりの事がすきだ。ずっと君の傍にいたい。」
ことり「朝・・純一君」
―抱きしめあう二人―
音夢「認めない!」
ことり・純一「「音夢!?」」
音夢「私は認めない、こんなこと認めない!こんな世界なんて絶対に認めない!!」
―音無が光に包まれて消える―
ことり「純一君、今のは・・・・。」
純一「音夢が消えた。一体・・・・・何が起こったんだ?今のも魔法なのか?」

〜戦場の彼方〜
シン「マユ、ステラ、俺はどうすればよかったんだ?いや俺はこれからどうすればいいんだ?」
???「初音島に行きなさい、そうすればあなたの望むものが、あなたが望んだ世界が見つかるから」
シン「初音島?どこだそこは、それにあんたは一体?」
???「おせっかい焼きの魔法使いとでも言っておくかね。信じる信じないはあんたの自由さ。」
シン「魔法使い・・・・初音島・・・・」

〜キラとラクスの部屋〜
キラ「世界は汚れきってしまった・・・・・」
ラクス「私達がしてきたことは無駄でしたわね。」
キラ「世界は作り直さないといけない、けどどうすればいいんだ?」
―部屋の中が光る―
キラ「何が起こった!?」
音夢「ここは、一体・・・」
キラ「女・・・の子・・。」

追加設定
・ザフトと連合の戦争お後巨大ロボ系は処分され建築用の機械のパーツに回された
100名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/15(火) 21:59:30 ID:zr2Pe/bs
DCと死種のキャラが出てれば純一がアストラで主役として活躍しても良いんかな?

あと種は全く関係無いが、番外でギャンドラー(マシンロボクロノスの大逆襲)が魔法の
桜の木を狙って初音島に来る・・・ってのはダメか、やっぱり。
101名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/15(火) 23:09:19 ID:NByCKJOz
下はわからんが上はいいんじゃないの?
D.C.SEEDDESTINYなんだし
102名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/16(水) 07:56:29 ID:lWFl7N7A
和泉子の熊スーツならMSアーマーどもとも互角に
戦えそうだな。
103名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/16(水) 08:30:05 ID:BbFowKan
激闘編ラスト

純一「お〜い!2人とも無事か〜!」
シン「ああ・・・」
ことり「うん、朝倉君達も無事で良かった」

純一「なんにせよ、これで一件落着って事で良いのかな?」
美春「全然良くありませんよ〜っ美春はお家が無くなっちゃって今日からどこで
   寝泊りすればいいんですかぁ〜(涙)」
音夢「だったら家に来なさい美春、あの時は私が泊めてもらったし」
美春「本当ですか!?音夢せんぱいうれしいです〜!今日から美春は音夢センパイ
   の家の子になります〜!!」
音夢「ちょっと!・・・抱きつかないの!」
美春「苗字も天枷から朝倉に変えます〜!!」

シン「残念だったな杉並、デスティニーが回収されて」
杉並「問題ない、すでに必要なデータは取り終えたからな、フフフ・・・」
シン「・・・・」

シン「みんな本当にごめん、オレの所為でこんな事になっちゃって・・・」
ことり「そんな事全然無いよ!」
純一「ああ、むしろこの島を守ってくれた事を感謝しないとな」
音夢「そうですよ、何も気にする事なんて無いんですから」
美春「美春も音夢せんぱいの家の子になれたんでむしろラッキーです!」
シン「みんな・・・ありがとう!」
杉並「これでシンも晴れて初音島住民となった訳だ、良かったな」
シン「ああ・・・!本当にみんなありがとう!」

ことり「じゃ一緒に帰ろうかシン君、『私たちの家』に」
シン「ああ!」


アスラン「今日は色々あって疲れた・・・帰りはずっとキラやカガリの事を根掘り葉掘り聞かれるし・・・
     もう寝よう・・・」
レイ「シン、次こそは必ず・・・」

アスラン「なぜお前がここに居る!!」


激闘編  完。
10499:2005/11/16(水) 16:49:36 ID:8elru9GK
>>103さんお疲れ様でした〜!

世界観設定(最初に書け!)
・舞台は原作ED『ことりの膝枕』、死種最終回から三ヶ月後
・最初から戦える人もいれば最初は力を持たない人も居る
・死種キャラも味方になると敵が少なすぎるのでBF団十傑衆(ジャイアント・ロボ参照)が敵になる
・各キャラの技名とか考えてたらキリがないんでゲームからとかパクりますw
・その他質問があったら言ってください
10599:2005/11/16(水) 20:14:40 ID:8elru9GK
第一楽章〜出会いと奇跡〜
〜初音島〜
シン「ザフトは無くなった、俺がプラントに残る理由もない・・・っとここが、初音島か・・・・・圧巻だな。」
初音島はさくらの花びらが舞い散っていた
シン「夢の通りに来たのはいいけど、俺はどうすればいいんだ?魔法使いに会えばいいのか?」
  (夢のままに行動をおこすなんておかしいことをしているのだろうな。・・・・だけど、俺が頼れるのはもうあの夢だけなんだ)
シン「・・・・・・・とりあえず散歩してみるか。」

〜桜公園〜
純一「音夢はここにもいない・・・か。」
ことり「うん・・もう一週間もたつのに。」
純一「ああ、それに音夢が最後に言った言葉、あれが引っ掛かるんだ。」
ことり「あの言葉、あれはただ錯乱しているんじゃなくて心の底からの言葉を出してた。
    純一君、もしあの言葉を音夢が実行しようとしてたら・・・・・」
純一「桜の樹の力を使うだろうな・・・まずは音夢と話す。だけど、もし・・・・・本当に音夢が世界を滅ぼそうとすれば
   ・・・・俺は音夢を殺してでも止める、それが兄としての・・・・けじめだ。」
ことり「純一君・・・そうだ、あの桜の樹に行こう!音夢が居るかもしれないし。」
純一「そうだな、・・・・・それに、久しぶりにあの樹の下でことりの歌を聞きたいしな。」
   (俺はあの日、音夢の恋人であることをやめた・・クソッ音夢の笑顔を守るために
   恋人であることをやめたのに兄としてあいつを殺さなければいけないのか!?)
ことり(純一君・・・)

〜枯れない桜の樹〜
ことり「いないね・・・音夢・・」
純一「そうだな・・・・・じゃあことりの歌を聴かせてもらおうかな。」
ことり「ハイ、任せてください!!」

―そよ風のハーモニー 心に溶けてく―
        ―想い出を紡ぎ合うように―
   ―瞳を閉じればほら ひだまりの景色―
              ―あなたに巡り逢えたから―

純一「いい・・・・歌だな・・・」
純一が微笑む
ことり「良かった、純一君が笑ってくれて♪最近笑ったとこ見てなかったから・・。」
純一「そういえばそうだな、最近笑ってなかった気がする、ことりの歌はまるで魔法だな、人を幸せにする魔法。」
10699:2005/11/16(水) 20:16:37 ID:8elru9GK
同時刻
ことり「―想い出を紡ぎ合うように―」
シン「綺麗な歌声だな、ちょっと寄ってみるかってデート中か。邪魔しちゃ―」

純一「―魔法だな」

シン「魔法!?」
―二人の所へシンが駆け出す―
シン「あんた今魔法って言ったか!?」
純一「うわ、誰だお前!?」
シン「頼む!マユに、ステラに会わせてくれ!あんたらも魔法使いなんだろ!?」
純一「あんたらも魔法使い、って魔法使いに会ったことがあるのか!?」
シン「夢の中で魔法使いを名乗る奴が言ったんだ!初音島に行けばお前の望む物が手に入るって!!」
純一「魔法使い、夢、初音島・・・・・ばあちゃんか!」
シン「やっぱりあいつの知り合いなのか、頼む・・・マユを、ステラを・・・頼む・・た・の・・む・・・」
ことり「・・純一君、この人悪い人じゃないよ・・・それに、とても辛い思いをしてきた人・・・信じていいと思う。」
純一「・・・・・お前の名前は?」
シン「シン・アスカだ、あんたたちは?」
純一「朝倉純一だ」
ことり「白河ことりです」
純一「シンと言ったな、お前の身に何が起こったのか、マユとステラが誰なのか教えてくれないか?」

―シンが自分の戦いについてはなし始めた、時折泣いたりして話が進まないことがあったが二人は何も言わず話を聞いた―

ことり「そんなの、そんなの悲しすぎるよぉ。純一君、なんとかしてあげられないかな・・・」
純一「シン、確かに俺の力を使えば二人に会わせることが出来る。ただし、お前は二人に触れることも出来ないがな・・・
   俺の力は死霊を司る力だから死者の魂を呼ぶことは出来ても蘇らせることは出来ないぢ二人はすぐに消える・・。それでよければ会わせてやる・・・」
シン「・・・・分かった、頼む。二人に会わせてくれ・・・」
純一「分かった・・・―今は眠りし魂よ、いまここに死霊が王、朝倉純一が命ず、汝らを思う者のために今一度現世にその姿を現さんことを―
―光が溢れ出すー
シン「マユ・・・ステラ・・・」
マユ「久しぶり・・・・お兄ちゃん・・。」
ステラ「シン・・・」
シン「マユ!ステラ!!会いたかった、俺は、俺はー!」
三人が抱き合おうとするがすり抜けてしまう・・・
純一「言っただろ・・・触れることもできないと・・・そして、時間切れだ・・・」
純一が歯を食いしばって呟く・・・・・
マユ「・・・・私は消えたくない!せっかくお兄ちゃんに会えたのに・・・・やっと、やっと会えたのに!!!」
ステラ「私も・・・シンと一緒に・・・一緒にいたい・・・」
―無常にも二人体が透き通っていく―
シン「・・・嫌だ、消えないでくれ!!俺はお前達と、ずっと・・・ずっと一緒に生きていきたいんだーー!!!」
―桜の樹が強く輝くー
純一「な、これは・・・・まさか!?」 

―消えかかっていた二人の体に生命の息吹が吹き抜けていく―

マユ「お・・お兄・・・・お兄ちゃーん!!!!」
ステラ「シン・・・シン・・・・シン!!!」
シン「マユ!!・・・ステラ!!・・・・お前達は・・・今度こそ、今度こそ俺の手で・・・俺の手で・・・・守ってみせるから!!・・・・」

―三人はずっと抱き合っていた・・・強く・・・強く・・・・このぬくもりが消えないように―
107名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/16(水) 21:53:46 ID:xQPqBo17
GJ!!
純一めちゃかっこいいな
原作以上だ
108名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/16(水) 23:07:19 ID:BbFowKan
純一が死者の魂呼べるのはアストラナガン純一だからか?
109名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/16(水) 23:44:11 ID:2IexSTe7
早く続きキボン!!!明日までまてないよ!
110名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/16(水) 23:53:14 ID:SiTisqQR
良い・゚・(ノД`)ノ・゚・良い・゚・(ノД`)ノ・゚・よぅ
111名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/17(木) 03:12:22 ID:UL7s4qHW
本交流スレから流れてきたが…
何この良作だらけのスレw
112名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/17(木) 03:15:38 ID:UL7s4qHW
番外編書き ◆wkuavtoX6Q さん

激しく続編期待してますお
アニメ化ならない…か…な…
113名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/17(木) 05:39:40 ID:flZf+qTR
>>104
質問という訳ではないんだが・・・
気になった事をひとつだけいいですか?

>・死種キャラも味方になると敵が少なすぎるのでBF団十傑衆(ジャイアント・ロボ参照)が敵になる

↑これなんだが、十傑集はまずいんじゃないか?
スレタイにもある通り、源流は一応DCキャラとSEEDキャラの
交流スレな訳だから、他のアニメ作品のキャラを交えるのはどうかと。

これは俺の懸念なのだが、、、
十傑集がありならば、と、他の職人さんとかからそのうちドラえもんやら
舞-乙Himeやら色々出て来て収拾がつかなくなる恐れがありそうな気がする。
もう何でも有り状態、みたいな。

敵キャラが少ないなら少ないなりにやりかたはいくらでもあると思うし、
無理に他作品のキャラを出す必要は無いんじゃないかと。
ネタで、技をパクルとかならありだと思うが。

まぁ、どうなっても、面白く出来るならそれで満足なんでなにもいいませんがね。
11499:2005/11/17(木) 06:36:38 ID:OunQR9Sg
三話ぐらいから戦闘を始める予定だが戦闘を始める前に能力(最初から使える人)を発表した方が
いいと思う人はいる?

>>113 十傑集はキラとちの部下として出そうと思ったんだが・・・やっぱ不味いかな?
11599:2005/11/17(木) 07:21:49 ID:OunQR9Sg
第二楽章〜ダークサイド〜

キラ「君は・・一体誰だ?どうやってここに入った?」
音夢「私は朝倉音夢、ここに来たのは偶然です・・・いやどうやら必然だったみたいですけど。
   貴方達、世界を滅ぼして新しく作り直そうとしているでしょ?」
ラクス「どうしてそれを?」
音夢「目を見れば分かるわ、貴方達の目は世界に絶望した目をしているから・・・私と同じでね。」
キラ「君も、か・・・そうだ、僕達は新しい世界を創ろうとしている、ただ・・・どうすればいいか分からないんだ。」
音夢「そう、なら教えてくれない?貴方達の名前と世界を滅ぼす理由。」
ラクス「私達は前の対戦、ナチュラルとコーディネーターの戦いの中に居ました。
    しかし、戦いがおわった後も人は何かと戦っています、国と、隣の人と、他の人と・・・私達はそんな世界に絶望したのです。」
音夢「なるほどね・・・私と組まない?世界を作り直す方法を教えてあげるから。」
キラ「あるのか!?そんな方法が・・・」
音夢「ええ・・・どうする?私と組む?」
ラクス「分かりました、貴方と組みます・・・・あなたも私達と同じ目をしてますから。」
音夢「分かったわ、なら教えてあげる。」
―音夢は桜の樹について話した―
キラ「つまり、その桜の樹を手に入れれば・・・・」
ラクス「せかいを創り直せる・・・」
音夢「ええ、だけど簡単にはいかない、MSはもうないし向こうには力を持った者がいるから。」
キラ「そうか・・・先に準備をしないとな・・・」
ラクス「ええ、戦える者を仲間にしていかなくてはいけませんね。」
音夢「そういうことよ、・・・・これからよろしくね。」
キラ「ああ、一緒に世界を作り直そう。」

追加設定
・杉並の名前は『杉並竜也』で決定しました。
・年齢は俺設定でシン・純一は同じ年、マユ・美春が同じ年です
116名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/17(木) 10:56:32 ID:tHFk1XiY
マユの設定はいいと思うが、
杉並に名前が必要か?
117名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/17(木) 17:10:50 ID:oCKouEwx
>>114
つーかキャラ少ないんだったら、アストレイの方から
ロウ・ギュールとか切り裂きエドとか出せばいいんじゃ・・・。
11899:2005/11/17(木) 18:04:36 ID:OunQR9Sg
>>116
あった方がいいと思ったんだ・・・

>>117
・・・・・・・・・あったな〜そんなのw今まで忘れてたよマジでw種系は(ステラが可哀想)でいっぱいっぱいだったから
・・・・ってことで十傑集は出てきません、十傑集好きのみなさん期待させてすみませんでした
119名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/17(木) 19:51:38 ID:HHWmiZS6
このスレ見たら、こんな話を想像してみた。いわゆる別のアナザー
ストーリーだが。
 てきはクリムゾン率いるミネルバでも連合でもなく、正体不明の
敵になる(とりあえずユーゼスと考えた。
 そんでもってミネルバはタリア達が乗っており、のちにシンも共
に合流する事に。
 そして肝心の主人公はシンと純一。プロローグでいうと、別の世
界からユーゼスがやってくるが その別世界に来る前にクォヴレー
とイングラムがユーゼスと対決していた(この別世界では二人生きて
いる しかもこの二人専用の2機のアストラナガンが。
 ユーゼスがとてつもない力を使って二人を葬ろうとしたが、クォ
ヴレーが決死の想いでユーゼスと共に別世界に行くことに(後にイ
グラムも後を追うように行く。
 クォヴレーは残念ながら魂となり、後に純一に憑依する。そして
機体だが、ある日初音島上空に突然ベルグバウが落下してきて、そ
れを天枷研究所が保管する事に(いろいろな理由で
ディス・アストラナガンからベルグバウに戻る。後半で戻るが。
ちなみにインパルスも保管されている。デスティニーはいろん
な事情でしばらくは使えない状態になってる。
 さらにスパロボキャラ達も参戦する。こうしてシンと純一の
初音島と世界の命運をかけた戦いが始まる事に(もしかしたら
ユーゼスも枯れない桜の木を我が物にしようと考えてるかも。
 何かもう何がなんやらさっぱり分からんストーリーになった
な。
 おまけに純一とクォヴレーの立場が逆になった事と(クォヴレ
ーが魂になって純一と一体化するから)イングラムとクォヴレー
の立場が逆になってしまったな(逆にイングラムが生きてクォヴ
レーが魂になったから。 
 

120名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/17(木) 22:41:49 ID:dSCfE2C7
オレもユーゼスが出てきて、初音島を手に入れて魔法と能力者と自分の力
使ってクロスゲートパラダイムシステムを完成させようとする話考えた。
で、それが出来たら自分を滅ぼした元の世界のロンドベルに復讐しよう
って感じの物。
でもユーゼス以外竜馬とかアムロとかリュウセイ出すと訳わかめになる
からアストラ純一と種勢だけの方が良いかも。
121115の続き:2005/11/17(木) 23:10:00 ID:OunQR9Sg
第三楽章〜力を持つ者たち〜
〜朝倉家〜
あれから三日後、純一はアメリカにいるさくらに国際電話をかけていた
純一「さくら、今大丈夫か?」
さくの「ノ〜プロブレム、大丈夫だよお兄ちゃん♪・・・それでどうしたの?音夢ちゃんが帰ってきたの?」
純一「いや、まだだ。一つ聞きたいんだが・・・・桜の樹は誰かを蘇らせたり出来るのか?」
さくら「それは無理だよ。桜の樹は凄まじい力を持っている、新しい命を生み出すことも不可能じゃない、
    だけど・・・一度失った命は二度と帰ってこないんだ。」
純一「しかし・・・・俺の目の前で二人の人間が生き返った。俺の目からみても医学的に見ても間違いなく
   生きた人間として存在しているんだ。」
さくら「本当なの!?そんなこと起こる訳がないのに・・・」
純一「俺もそう思ったからお前に電話をかけたんだ。お前は俺より桜の樹について詳しいからな。何か知ってると思った。」
さくら「・・今一仕事終わったとこなんだ、今からそっちに行くよ。その二人に会ってから
    桜の樹を調べてみる、僕なら三時間もあれば着くから。」
純一「分かった、俺はその時一緒にいた皆と一緒に桜の樹の下にいるから。」

〜枯れずの桜に純一、ことり、シン、ステラ、マユの五人が来た〜
シン「いったいどうしたっていうんだ?三人で来てくれなんて」
マユ「そうですよ、医学的に見ても私たちって生きてるんでしょ?」
ステラ「わたし達・・・何かした?・・・」
純一「いや、二人が生きてるってのは間違いないんだ。ただこの樹の専門家が「ありえない」て言ったからな。
   一度二人と桜の樹を調べてみたいらしいんだ・・・いや女の子だから安心しろシン・・」
シン「それならいいんだ、っで何時来るんだ?」
ことり「そうですよ、さくらちゃんが何時来るか知ってるのは純一君だけなんですから」
純一「もうすぐだが・・・・来たか。」
純一が空を見上げると箒に乗った女の子が居た
シン「魔法使いがいるってのは知ってるけど・・・こうやって見るとやっぱ凄いな。」
マユ「そうだね・・・やっぱり凄い・・」
ことり「さくらちゃん・・・だね」
箒に乗った女の子が降りてくる
さくら「やっほ〜お兄ちゃんことりちゃん久しぶり。どう、少しは女らしくなったでしょ」
(さくらは魔法を克服したから成長していく)
さくらが胸を張る
純一「・・・・いや、全然判らん・・・どこがどう女らしくなったんだ」
さくら「むぅ〜そりゃ、いつもことりちゃんと一緒に居たらそう言うのも判るけど
    そこは嘘でも「綺麗だよ、さくら」ぐらい言ってよ。せっかくここまで来たんだから」
ことり「さ・・さくらちゃん(赤面)」
純一「ふむ・・・綺麗だよさくら(棒読み)」
さくら「うみゅ〜もういいよ、っでそこの二人が例の生き返った二人?ぼくは芳乃さくら、よろしくね」
マユ「私はマユ・アスカ、よろしくねさくらちゃん♪」
ステラ「・・・ステラ・ルーシェ・・・よろしく・・」
シン「俺は関係ないがシン・アスカ。マユの兄だ。」
純一「っでどうなんだ、この二人は、何か判ったか?」
さくら「う〜ん結論から言うとね、ノ〜プロブレム。全く問題ないよ、普通に生きれて普通に寿命が来るようになってる。」
シン「そうか・・・良かった・・。」
122121の続き:2005/11/17(木) 23:12:42 ID:OunQR9Sg
さくらが急に真剣な顔になる
さくら「お兄ちゃん、私は桜の樹を調べてから皆に話したいことがあるんだ。
    力がある人皆をお兄ちゃんの家に呼んでくれない?ことりちゃんとそこのシン君も一緒に」
純一「・・・・・・・判った、三人は先にさくらの家に行っててくれ。」
さくら「どういうこと、お兄ちゃん?私の家って・・・」
純一「・・・スマンさくら!三人は家が無いからお前の家を貸してたんだ!!」
さくら「はぁ、もういいよ、じゃあよろしくね。」
純一「ああ、判った。じゃあ今度こそ行こうか。」
シン「あ、ああ、判った。(あれ他人の家かよ!)」
ことり「あ、ちょっと先行ってて。さくらちゃんに言いたいことがあるの。
純一「そうか・・・分かった。すぐ来いよ。」
ことり「ハイ!分かりましたッス隊長!」
さくら「ぼくに話ってなに?」
ことり「言いたいことは2つ、まず始めに・・・御免なさい!さくらちゃんが転入してきた時避けたりして。
    ・・・あの時のこと謝りたかったの。転入したての状況で一番辛かったのはさくらちゃん
    だったのに・・私は何もしてあげられなかったから・・・あの頃の私は弱かったから・・・。」
さくら「な〜んだそんなことか、全く気にしてないよ。ことりちゃんの状況は分かってたしお兄ちゃんが居たからね♪」
ことり「そう・・・ありがとう・・・もう一つのことなんだけど・・・
    純一君は誰にも渡さないから!さくらちゃんにも!音夢ちゃんにも!!」
さくら「宣戦布告だね・・・・ぼくも受けて立つよ!ことりちゃんからお兄ちゃんを奪い取ってみせる!!」
ことり「私が言いたかったのはそれだけ・・・じゃあ純一君の家で待ってるね!」

〜朝倉家〜
杉並「いったい何のようだ?」
環「ええ・・。」
純一「二人を呼んだのはさくらに「力を持つ人を呼んでくれ」って言われたからなんだ。」
杉並「力?何を言ってるんだ同士朝倉。」
環「ええ・・何を言ってるか分かりませんが?」
ことり「ウン、いきなり力って言われても。」
純一「惚けなくていい、俺は皆のことを知っている。皆が俺のことを
   知っているようにな。後、シンも何か力を持ってるってことだろうな。」
ことり「・・知ってたんだ・・・私のテレパシー能力・・」
杉並「まさかお前に見破られるとな・・・俺の腕も落ちたな。」
環「ええ、私にも未来予知と巫女の力があります」
杉並「俺の力についてはそのうち教えてやるさ。」
純一「俺、ことり、さくら、杉並、環、そしてシン。俺達6人は桜の樹によって力を与えられている。
   シンにも何か力があるんだろうな。そしてさくらは力を持つ者に何かを教えようとしている・・・」
さくら「その通りだよお兄ちゃん。久しぶりだね、みんな。」
環「久しぶりですさくらさん。」
杉並「久しぶりだな芳乃嬢」
さくら「うん、ぼくが皆を呼んだ理由は二つ。まずは蘇った二人についてだけど、環ちゃんと杉並君は知ってるよね。」
杉並「当然だ、俺が知らないことはない。」
環「私もそういう予知をしました・・・ですが未だに信じられません・・人が生き返るなんて・・」
さくら「桜の樹を調べてみたんだ。・・・そしたら大変なことが分かったんだ。
    お兄ちゃんは覚えてる?桜の樹を枯らそうとした日のことを」
純一「ああ、だけど桜の樹の力が強すぎたから枯らせられ無かったんだよな。」
   (だから音夢は俺がことりを好きにならなきゃあのまま死んでいた・・・けど俺は
     ことりを好きになったことを後悔していない・・・今では大切な恋人だ・・・)
123122の続き:2005/11/17(木) 23:15:15 ID:OunQR9Sg
さくら「あの時はそれだけしか分からなかったんだけど・・・今日調べてみて分かったよ。
    あの桜の樹の根は『生命の根源』に繋がってたんだ。」
ことり「生命の根源?」
さくら「そう・・・全ての魂はあそこで創られ地上で育ち、死んだ後で生命の根源に還るようになってるんだ。
    還った後は魂を浄化してまた地上に還る・・・その繰り返しなんだよ。浄化は約三年ほどかけて行われる。
    だからお兄ちゃんはマユちゃんとステラちゃんを呼ぶことができたんだ。・・・・ここで問題だよ。浄化の最中
    記憶や性格など魂の力はどうなると思う?」
純一「生命の根源の力になるのか?」
さくら「正解だよお兄ちゃん。だけど・・・生命の根源に収まらなかった力はどうなると思う?」
杉並「実になるのか?」
さくら「正解!冴えてるね二人とも。・・・そう実を創るんだ、『生命の実』を。普通人間が生命の実
    を手に入れることは出来ない・・・ある例外を除いて・・・・。」
環「その例外が・・・・あの桜の樹なのですね・・・。」
さくら「そう・・・生命の実一つで新たな宇宙を創るほどの力がある。今回二人が生き返ったのは
    ・お兄ちゃんが魂を起こしたこと・生命の実が二つあったこと・シン君たちが心の底から「三人で生きたい」と願ったこと
    ・お兄ちゃんがあの二人を助けたいと思ったこと。この四つが重なって初めて起こった奇跡なんだよ。」
純一「そういうことか・・・だがさくら、何故俺の意思が関係してるんだ?」
さくら「お兄ちゃん、ぼく、音夢ちゃんの順で桜の樹を、『生命の実』を継承してるんだ。最初の実はお兄ちゃんが、
    二個目の実はぼくはお兄ちゃんのために使っていいと思ってたから、この二つの実は二人が
    生き返るのに使われた。そして残る一つの実は音夢ちゃんが使えるんだ。」
さくら「・・・・これからが悪いニュースだよ。今現時点で生命の実は後一つ残ってる。
    ・・・・その実を使って音夢ちゃんは世界を滅ぼそうとしている。」
純一「な、何故音夢がそんなことを・・・・止められないのか?・・」
さくら「今の段階では音夢ちゃんは世界を滅ぼせない。お兄ちゃんとぼくが納得しないからね。
    実を使えるのは音夢ちゃんだけどぼくたちはその願に対する拒否権を持ってるんだ
    ・・・・音夢ちゃんが世界を滅ぼす理由は・・・お兄ちゃんが一番分かってるはずだよ。」
純一「そうか・・・音夢がしたいことが分かった・・・・音夢は俺を殺して、さくらを殺して、
   俺の魂が浄化した後、俺の魂だけを持って世界を滅ぼすのか・・・邪魔者をつくらないために。」
   新しい世界は本当にちっぽけな世界で・・残りの実の力で俺と音夢を不老不死にするつもりなんだろ?」
さくら「その通りだよ。音夢ちゃんは・・・・たった二人だけの世界を創るつもりなんだ・・・。」
ことり「そんな・・・・」
さくら「どうするお兄ちゃん、音夢ちゃんと戦う?音夢ちゃんの願いを叶える?・・・ぼくは戦う。
    世界は滅ぼさせないしお兄ちゃんを音夢ちゃんに渡したくないから。」
ことり「わたしも・・・純一君を音夢に渡したくない・・・」
杉並「俺も戦おう・・・そんな勝手に滅ぼされたくはないしな・・」
環「私も・・・戦います・・世界を滅ぼさせたりはさせません!」
純一「俺も戦う・・・ことりを守るために・・・だけど聞かせてくれないか?
   何故音夢のことを知ってる?何故そこまで知っててここに来たんだ、お前なら音夢を倒せるんじゃないか?」
さくら「一つ目の質問は、音夢ちゃんに協力者が現れたんだ、キラ・ヤマトとラクス・クラインの二人とその二人を中心とした組織が。
    その組織にぼくのスパイがいてね、そこから知ったんだ。」
124123の続き:2005/11/17(木) 23:16:31 ID:OunQR9Sg
杉並「キラ・ヤマトとラクス・クライン・・全対戦の勝者と歌姫か、厄介だな・・」
さくら「この二人は世界に絶望したらしい、ナチュラルとコーディネーターの戦争が終わっても人が戦い続けるから。
    もう既にこの三人の下に能力者が集ってきてるんだ・・・だから・・・もうぼくだけじゃ勝てないんだ。」
純一「・・分かった・・・一緒に頑張ろう・・」
さくら「うん・・。」
杉並「・・・今日はもう解散だな、明日学校で会おう。芳乃嬢の言葉が正しければあと一週間ぐらいは時間があるだろうし。」
純一「ああ、また明日な。さくら、シンはあのステラって子が好きみたいだから安心しろ。
   どうしても嫌ならこっちにシンを連れてきていい。」
さくら「う〜んそうだね、今日はシン君はお兄ちゃんに任せるね。」
純一「分かった、じゃあなさくら、杉並、環、ことり。(ことり・・・お前だけは、絶対に守る・・・)」
杉並「ああ、またな。」
環「それでは朝倉様、また明日」
さくら「じゃ〜ね、お兄ちゃん。」
三人が出て行く
純一「ことり・・・お前は、俺が絶対に守るから・・・だから今だけ泣いていいか?」
ことり「うん・・・いいよ・・・」
純一「くうぅぅ〜ぅぅクソ、ちくしょう、どう・・して・・こんな・・ことに・・なっち・・まった・・んだよ・・。」
ことりが純一を抱きしめる、優しく、暖かく、包み込むように・・・
純一「・・・・・・・ありがとう。そろそろシンも来るだろうから・・・」
ことり「うん、また明日学校で。」
純一「ああ」
ことりが帰ってから十分後、シンがやってきた
シン「あそこが人の家なんて聞いてなかったぞ!」
純一「まぁ気にするな。・・・・・もう寝ようか・・・。」
シン「っておい、待て、話はまだ・・・」
純一「お前らも明日から学校行くんだろ?そのとき聞いてやるよ。」
  (シンは十分戦ってきた、もう休ませてあげよう・・・)
シン「分かったよ、お休み!俺がソファーで寝るから、女の子の部屋に入るのは不味いだろうし。」
純一「ああ、分かった。お休み。」

―二人の少年は願う、大切な人の笑顔が続くことを、大切な人と過ごす時間が終わらないことを―
125124 後書き:2005/11/17(木) 23:26:07 ID:OunQR9Sg
・・・・・・・あほみたいに長い三話が終了。
ダークサイドで一話取ったから戦闘は六話ぐらいになるかもしれない
・・・正直SS舐めてました。ハイ、簡単に書けると思ってた無知な俺に乾杯。

和泉子は宇宙人だけど今は力を持っていないってことで一応抜かした。
杉並の力は後のお楽しみw
シンの初戦闘のシーンも決めてたからここではださなかった。
明日はダークサイドと、出来れば初音島住民とシン達の顔合わせもやりたいと思ってたり
126名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/18(金) 00:06:14 ID:LoVNlmtG
あれだ、衝撃のレイ・ザ・バレルとか素晴らしきバルトフェルドとかどうよ
127名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/18(金) 00:39:42 ID:2joMvxsS
今の世界に失望したから全て滅ぼすって

キララクスは封神○義の女禍かw
おもしろいから良いけどww
128名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/18(金) 01:24:39 ID:qs3OpO/U
GJ!
俺はこういうそうだいなストーリー好きだよ
129名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/18(金) 01:28:21 ID:deFRBuT6
>>125
イイ!引き込まれる!!
130124 後書き:2005/11/18(金) 06:19:52 ID:rUoqroCO
間違えた・・・
>後、シンも何か力を持ってるってことだろうな。」
ここはなかったことに

>純一「俺、ことり、さくら、杉並、環、そしてシン。俺達6人は桜の樹によって力を与えられている。
   シンにも何か力があるんだろうな。そしてさくらは力を持つ者に何かを教えようとしている・・・」
ここも
純一「俺、ことり、さくら、杉並、環。俺達5人は桜の樹によって力を与えられている
   ・・・さくらは力を持つ者に何かを教えようとしている・・・。」

でお願いします・・・迷惑かけてゴメンナサイ
131meowmix:2005/11/18(金) 12:13:25 ID:AWNVX8RX
>>125
初めて書き込みますがGJ!
ただ、ステラとマユの間にシンをめぐっての修羅場が起きないかどうかで少し心配です・・・(汗)
挙句の果てにはマユが音夢側についてしまうかも・・・(ハラハラ)
・・・って心配してるのは俺だけですかそうですか
132名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/18(金) 13:35:42 ID:+0PsxpQn
あのブレイズバナーの神職人はどうしたんだ?
133名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/18(金) 16:22:13 ID:HyNnKq9/
もしかして飽きちゃったんじゃ・・・?
いや、ちょっと今忙しいだけだよ、きっと。」
134名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/18(金) 16:49:05 ID:HyNnKq9/
超能力バトル小ネタ。
〜戦闘に向かない能力で無理矢理戦わせてみるテスト〜
純一「友好の証だ。受け取ってくれ。」
キラ「ああ、日本の和菓子か。ありがとう、いただくよ。」
純一「ふ…かかったな、キラ。」
キラ「ぐはぁ!(吐血)な…まさか毒を…!」
純一「毒ぅ?神聖な和菓子にそんなモン入れるわけ無いだろうが。」
キラ「じゃ、じゃあ…?」
純一「俺は和菓子のカテゴリーに属するものなら何でも精製することができる。
   例えば、ヘルシーな味付けはそのままに糖分だけ通常の千倍に高めることもな。
   今の貴様の症状は・・・急性の糖乳病だ。」
キラ「ぐ・・・(シン・アスカ、奴を倒せば終わりだと思っていた…だが真に恐ろしかった
   のは純一の桜能力『アンリミテッド和菓子ワークス』だった・・・!)」

みたいなの考えてたんだけど、これやったらカロリー不足で純一死ぬな・・・_| ̄|○ 。
135名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/18(金) 17:21:39 ID:deFRBuT6
>>134
ブチャラティ?
136バトル物って難しいね:2005/11/18(金) 17:51:00 ID:rUoqroCO
第四楽章〜ダークサイド・能力者造り〜

キラ「音夢、とりあえず200人ほど集まったけど・・。」
ラクス「まさかこの話に乗るのがこれほどいるとは思いませんでした・・」
音夢「200・・か。けど、能力を持っていなければ意味はないわ。能力者相手に銃は意味がないもの。
   能力者の力は貴方達が身を持って知ったでしょう?砲撃をしたら桜の樹にどんな影響が出るか分からないし」
キラ「ああ・・・分かってる。・・・じゃあ僕達にしたのと同じように・・・」
音夢「強制的に力を与える・・・・もっとも力が覚醒する前に死ぬ人たちがほとんどだろうけど。」
ラクス「どれくらいが死ぬのですか?・・・」
音夢「八割方は死ぬわね・・・けど仕方ないことよ・・・」
キラ「分かってる・・・世界を作り直すには仕方ないことなんだ・・・」
音夢「そういうことよ、新しい世界に弱い心をもたない者を入れても
   この世界と変わらない結果になるだけだから。・・・能力者造りは一週間かけて行うわ。」
   (その世界に行くのは私と兄さんだけ・・・貴方達は邪魔者を排除したらこの世界と一緒に消えてもらうわ。)
キラ「能力者が出来たら・・・」
音夢「ええ・・・初音島を攻めるわ。」
キラ「そうか・・・・(もうすぐだ、もうすぐ世界を創りなおせる!)」
音夢「じゃあ・・・・始めるわ・・」
ラクス「ええ・・・頑張ってください。」
音夢(兄さん・・・待っててね・・すぐ殺しに行くから・・)

―少女は兄との未来を夢見て戦う、たった一つの思いを抱いて―
137バトル物って難しいね:2005/11/18(金) 17:58:41 ID:rUoqroCO
他の人が投下した時にまぎわらしくならないようにコテ名はこれで。
・・・てゆーかダークサイド少な!
あとは初音島サイドを一話、ダークサイドを一話してバトルがはじまります(遅!)
バトルが遅いのは勘弁してください。szo(土下座のつもり)
これは種二次小説やエヴァ二次小説と違って最初からバトルと言う訳にはいかないので。
138バトル物って難しいね:2005/11/18(金) 18:56:42 ID:rUoqroCO
今日は初音島サイドも書くつもりだったが構想が浮かばなかったので
心機一転して交流スレの方にギャグを書きました。
もし続きを期待してた人がいたら(いないだろうけど)ゴメンなさい。
139名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/18(金) 19:07:32 ID:XPj/RcqY
キラとラクスは最終的には音夢を裏切り、シン達と共に
闘うかな?
140名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/19(土) 13:52:04 ID:QcG7y5y0
(゚∀゚ )ノ へぃ!
DVDの都合上、D.C.S.S.の第6話までしか見てない上、作文自体、大学以来、物語を書く
となると小学生のとき以来、愛読書がゾイドバトルストーリーなオレが無謀にも書いてみました( ゚∀゚)ノよぅ!
しかも、アレ?このキャラ、こんな喋り方するっけ?とか思いながら書いているから会話部分の内容は、
脳内補正してもらわないとマズソウだけど。

長さがイマイチ分かりにくいんで、とりあえず一話分、まるまる投下するけど良いか( ゚∀゚)ノよぅ!
141名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/19(土) 14:34:56 ID:iAGl/4AS
>>140
ダメ
142名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/19(土) 14:36:57 ID:QcG7y5y0
えぇ( ゚∀゚)ノ!!
じゃあ、ちょっとずつ行きます( ゚∀゚)ノよぅ!

いんとろだくしょん
 十数本の火砲を巧みに操り、手足頭を狙い撃つ。輝く光弾は露出した肌を容赦なく襲う。見た目は、ただの酔っ払い。
 しかし、青地に白の文字で ふりーだむ と書かれたTシャツを着ている男は、かつては戦場の守護神とも混乱の悪
 魔とも呼ばれた化身。最強の名をほしいままにする魔物。幾多のMSを撃墜してきたソレに再びシン・アスカが挑む。

 シン「オレは、この“ですてぃにー(108連発特注打ち上げ花火)”で、アイツをおとす」
杉並「ロケット花火。細い串の先に小指サイズの火薬袋が付いており、手前側に導火線がある。この花火は点火すると
   先端を向けたほうに飛んで行くのだが、そのまま持っておくと手に火の粉が降りかかる。そこで、空中で飛んで
   いくようにタイミングを見計らい、放り投げる」
杉並が、まずは見本とばかりに、そう語りながらロケット花火を放り投げた。投げられた花火は手元から2m弱離れた
空中で、まっすぐな光の軌跡を残し、暗闇に消えていった。傍にいたシンが、へぇ と小さく驚た。
杉並「ちなみに、投げるのが早すぎると地面に落ちてしまい、遅すぎると、手を火傷することになる。では、やってみ
   たまえ。シン」
シンはロケット花火を受け取り、導火線に火をつけ、放り投げる…がロケット花火は本体の火薬に着火する前に地面へ
落下する。あれぇっと呆けた声をもらした。
イザーク「おまえ、それでも赤服か?貸してみろ」
純一「そんなトゲのある言い方するなよ。初めてなら、こんなもんさ。いいか、シン。導火線が燃え尽きるのは結構遅い。
   けど花火が地面に落ちるのは、意外と早い。だからギリギリまで持っておいて、こう!」
純一が柔らかく言いながらロケット花火を投げてみせる。放り上げられたソレは杉並と同じように、空中で突然加速した。
そのまま光の軌跡だけを残し暗闇へ消えていった。
純一「…な!簡単だろ」
その様子を見ていた杉並は不敵な笑みを浮かべた。
杉並「なかなか、どうして。ずいぶんと兄貴風を吹かせているではないか、朝倉よ。コレは新たな境地にでも目覚めた
   かな。あぁそんな目をするな。おまえは今まで、先輩後輩同級生と様々な女性キャラに囲まれてきた。コレはコ
   レで素晴らしい。まさに桃源郷。すべての男児が、男として生まれてきた以上、一度は通っておきたい道だ。し
   かし、それだけで良いのだろうか。人生は、善哉に塩を足すように、ありきたりな幸福だけでは物足りない。た
   まには違った味わいを求めるのが人間というものだ。そう、ある意味、袋の鼠だったのだよ。その窮地を救うべ
   く文字通り舞い降りたのが、この永遠の弟属性を持つシン・アスカ。ふふ、しかも、男ゆえに朝倉妹を刺激する
   ことも無い。久しぶりの安堵に酔いしれる気持ちは、よく分かるぞ。だがな、その安堵、浸り続けたいあまり間
   違って手を出すなどという愚行に走ることの無いようにな。シンのためにも…」
純一「あるわけないだろ。何を言っているん…」
不満そうにうそぶく純一の言葉をさえぎるように、シンが喜びの声をあげた。
シン「よし。出来た。一回出来れば、こっちのもんさ」
ディアッカ「ホントか?偶然じゃなく?」
シン「大丈夫、出来ますよ。……ほら、もぅ問題なし。俺だって伊達に赤、着ているわけじゃないんですよ」
イザーク「…調子のいいヤツだ」
ハシャグ少年を優しく見守りながら、話は次のステップへ進んだ。
少年達から距離を置き、海がある方とは逆側の所で、数名の少女達が話していた。
ことり「楽しそうですね。仲のいい兄弟みたい」
眞子「それはいいけど、なぜに花火。しかも男だけで」
ここにいる少女達は、どれも招かれずに、この場所に来ていた。半ば強引に連れ出されたシンが心配で付き添った白河
ことり、ぎこちない笑顔で外出しようとする兄を不信に思い尾行した朝倉音夢、その音夢を見かけ興味本位で付いてき
た水越眞子、どういう因果か分からないが浜辺でバッタリであった天枷美春 の4人しかいない。
音夢「一応、兄さんは『シンに高度な花火の遊び方を教える。危ないから、女の子を混ぜるわけにはいなかい』って言
   ってたけど」
眞子「それ、本当は、あのディアッカあたりが中心になって、内緒で、シン君に、すごくHな本とかイヤらしいビデオ
   とか見せるために付いた嘘なんじゃない。けど白河さんが付いて来たから、花火に変更した とかじゃないの?」
―ディアッカ(グゥレイトゥ! 名推理だぜ、お嬢さん)
美春「まぁ〜いいじゃないですかぁ〜。シン君、あんなにハシャイで、かわいいですよ。私もあんな弟ほしいぃですぅ」
音夢「…美春にまで、年下扱いされるのは、どうかと思うけど」
ことり「でも、内気で一人でいようとするより、小さな子みたいでも元気に皆と楽しんでいる方がいいじゃないですか。
    それにシン君。本当に素直でいい子なんですよ」
弟を自慢するようにそう言いながら、ことりは自分の言っていることに少々違和感を覚えた。シンは本当に素直なのだ
ろうか と。誰とでも気さくに話し、仲良くなるようでいて、近づき過ぎないように距離を取っているようにも見える
のだ。特に初音島の人間に対して。
眞子「ふ〜ん。…ねぇ白河さん。シン君、私のうちで預かってもいいかな?」
突然の眞子の提案に戸惑うことり。
杉並「ほぅ、いったい何を企んでいるんだ、水越よ。まさかシンを自分好みの男に育て上げようなどと考えているのでは
   あるまいな」
眞子「ハッ!今さら、あんたに、何を突っ込まれようと関係ないわ、杉並。その通りだったとして、どうだっていうの」
杉並「ふっ。確かにオレには関係ないかもな。…朝倉妹は、どう思う」
音夢「え?そんなの私に振られても困るなぁ。眞子がシン君を預かるかどうかは、シン君と白河さんの問題だし。ねぇ
   白河さん」
血の繋がらない兄妹で結びついたものとして、水越眞子の光源氏計画の話をどう思うか という意味で、杉並は話を振
ったつもりだったが、音夢には通じていないようだ。そんな音夢の問いかけに、ことりは、遠くで笑っているシンを眺
めながら優しく答えた。
ことり「…シン君が、そうしたいのなら、そうしてもいいと思う。私がシン君を引き止める権利はないですから」
ただ預かっているだけであることりが、水越眞子の提案を強く拒絶するような理由は無かった。シンを放っておけない感
じがするのは事実だけれども、その行動の全てを制限するような権利は、確かに持っていなかった。それを聞いた音夢が
ことりに、こう問いかけた。
音夢「なんか、いい人だなぁ、白河さんは。本人の気持ちを尊重する…か。でも、いい人すぎて何か失敗しそう。もし
   も、それが好きな人で、その人が別の誰かの所にいくのだとしても、そんな風に身を引いちゃうんじゃないの?」
一瞬、ことりの身は引きちぎれそうな感覚に陥った。それは嫉妬だろうか?悲哀だろうか?しかし、そんな気持ちを胸
の奥にしまい込み、ちょっと困ったような笑顔で、こう答えた。
ことり「…そうかもしれませんね」

続く( ゚∀゚)ノよぅ!
ゴメン、やっぱサクッと全部いく( -∀-)ノよぅ!

打ち上げ式の花火を両手で持ちながら、シンは杉並の話を聞いていた。
杉並「さて、コレが連発式打ち上げ花火。ペットボトルの口くらいの太さで、定規程度の長さがある。底の部分から手
   の甲ほどの巾のある場所に、導火線があり、これに触れないように片手で握る。人に向ける場合は、胴体部を主
   に、首から下を狙うのがマナーだ」
シン「なぁ杉並。その…握る所に書いてある注意書きなんだけど…」
杉並「R−12というヤツだ。まぁ気にするな。…また、…」
あいかわらずの口調で杉並はシンの質問を軽く流した。しばらくすると、怪訝そうに杉並を見るシンたちの向こう、水
際と平行に見て、15m程度は離れた場所から呼びかける声が聞こえてきた。
???「楽しそうだね、キミたち。ボクも混ぜてくれないかな」
声のする方を向くと、一人の青年が立っていた。暗く距離がある性で分かりづらいが、凝視してみてみると、青地に白
の文字で、ふりーだむ と書かれたTシャツを着た茶色の髪した優男であった。
ディアッカ「…?あれ…キラか…?」
茶褐色の肌をした青年が、そう呟くと突然、道路の方から藍色の髪をした男が走り寄って来た。ソレはシンも良く知る
人物、アスラン・ザラであった。手の届く距離まで近づいてきたアスラン、息を荒げたままイキナリ頭を下げると、
こう言った。
アスラン「…スマン。あいつ、キラは今、酔っているんだ」
あまりの急展開に、その場にいた皆は訳が分からなかった。そもそも、キラ・ヤマトが酔っていることの何がスマナイの
だろうか?
シン「あのぉ、もぅちょっと分かりやすく言ってれないですか。そんなんじゃ全然分からないですよ」
そう言った直後、シンは、酔っているキラという言葉が、どういった意味持つのかを、その身で思い知った。
キラ「…それじゃあイクよ。ふりーぃだむ、フルゥバァ――ッストォォオオ!!」
シン「必殺技名を叫んだ!?」
少年達の場所からは視認出来ないが、キラは、シンが今手に持っているのと同タイプの打ち上げ花火の筒を4本ごと束
にし、両肩と腰の左右に固定、さらに右手に同じく束にした筒を、こちらに向け一度に点火した。数秒送れて、無数の
光の弾が、こちらに向かって来たのだ。光の弾は、さほど速くなかった。純一でも簡単に避けられる程度、シン達コー
ディネイター及び杉並なら尚更、問題ないはずだ。しかし、実際は、そうではなかった。
驚くほど正確に、むき出しになっていた肌、つまり顔や腕の方へに飛んできたのだ。それも、こちらの動きを読むかのように。
シン「逃げた所に飛んでくる?うそだろ?」
最初に脱落したのは純一だった。運動神経が良い方とはいえ、無数に襲い掛かる、この魔弾を避けきることは出来なかった。
それに気がついたイザークは、すぐさまフォローに入った。純一の前に立ち、地面に置いていた、花火を撃ちつくした厚紙の
筒で光の弾を叩き落していった。
純一「すまない。イザーク」
イザーク「気にするな。お前に怪我をされると、お前の妹に半殺しにされそうだからな」
余裕なく、真剣な表情で、そう返していた。次にディアッカが、心なしか苦しくなってきた。
ディアッカ「ちっくしょう。なんなんだよアレはァ」
光の弾が、いくつか彼を捉え始めていた。対して、いつものアレは、いつも通りだった…が。
杉並「ハハハハ。当たらなければ、どうということも無い…ム!…」
シン「あんた(杉並)も、いったい、なんなんだー…あ!」
少年が驚くように声を発したのも無理もない。攻撃が当たるはずのない、いつものアレの頬を光の弾がカスめていったのだ。
弾切れしたのか、砲撃は止んだ。しかし、暗闇でキラがモゾモゾ動く様子を見ると次の砲撃の準備をしているようだ。
シンは、心配そうな顔で近寄ろうとしてきたことり達を、その場から動かないように制止し、アスランに詰め寄った。
シン「いったい、何なんですかアレは。っていうか、酔っているってアレに酒を飲ましたの誰なんです!何ならオレがぶん殴ってきますよ、ソイツ」
ディアッカ「落ち着けよ、シン。純一の方は無事か?」
純一「イザークのおかげでな」
イザーク「それより貴様、どういうことだぁアレは」
ディアッカ「お前も落ち着け。隊長がシンと同レベルで、どうするんの」
いきり立つシンやイザークとは対照的に、アスランは謝罪していたときと別人のように落ち着き払って答えた。
アスラン「…とりあえず、キラに酒を飲ましたのは…『ザフトの歌姫』だ」
シン「ハァ?…それじゃあ、誰のことか…」
『ザフトの歌姫』。アスラン、イザーク、ディアッカ、そして離れた場所で酔っ払っているキラたちの間で使われる
隠語であった。“彼女”を指す古い呼び名だ。“彼女”は以前に、暗殺されかけたことがあり、最近は公共の場所で、“彼女”を指す場合、
その隠語で表現していた。今は、ザフトには居ないけれども、その呼び名が彼らの間では一番分かりやすい(他に思いつかなかったと
もいう)ので、よく使われていた。無論、そんなことなどシンは知るよしもなかった。
ディアッカ「まぁ、世界最強の軍隊を私有して、かつジャンク屋ギルドに太いパイプを持ち、世界が炎上しようが、自分に火の粉が飛ばな
      い限り、歌を歌って呑気に生活しているお嬢様と思えばいいさ。ちなみに殴ると、この島が地図から消える」
シン「何ですか。その悪党は?」
杉並「なかなか豪快な人物だな」
そして、大きくため息をついて純一はアスランに尋ねた。
純一「…それで、あそこにいるアレは何なんだ?」
アスラン「…キラは…、本当は大人しくて優しいy…」
シン・純一・杉並「アレのどこが?」
純一「というより、今は、素面の姿なんて、どーでもいいけどな」
杉並「エルスマン。アレもコーディネイターなのか」
ディアッカ「あぁ。それも特別なヤツさ。全ての才能を持つ最高のコーディネイター」
杉並「すると、現在のアレは、酔っ払いの才能を思う存分活かした最高の酔っ払い ということか」
シン「うわぁ。なんか、無茶苦茶、迷惑そう」
イザーク「とにかく、アスラン。アレをココに連れて来たのは、お前だな。責任持ってヤツは、お前が仕留めろ」
アスラン「別に連れて来た訳じゃない。キラが勝手に、ここまで来ただけだ」
純一「無責任だな、あんたは。傍についていながら引き止めなかったんだから、同じことじゃないか」
イザーク「では今から、お前に花火を巻きつけるから、抱きついて自爆しろ。イージスVSストライクの再現だ」
アスラン「出来るか、そんなこと。それにキラは別に悪気があって、やっているわけじゃない。酔いが醒めれば大人しk…」
シン「悪気がなければ何やっても良いんですか。それに、その酔いが醒める間に何人傷つくと思っているんです?あんたが、そんな風に
   言い訳ばっかりして何もしないのなら…」
赤い目の少年はアスランからイザークへ向き直って、力強く一言いった。
シン「ジュール隊長、オレがやります」
杉並「自爆を か?」
シン「違う。普通に、ふりーだむを仕留める」
それを聞き驚いたアスランは少し怒った様子でシンの肩を掴み、むりやり自分の方へ振り向かせた。ふりーだむを仕留める…この場合、
キラをシコタマ殴って彼の動きを止めさせることが気に障ったようだ。
シン「文句があるんですか。あんたがアレと闘いたくなさそうにするから、代わりにオレがやるっていっているんです。だいたい、今は俺た
   ちしか狙わないようだけど、ことr…女の子達を攻撃したら、誰が責任取るんですか」
文句を言う少年をにらみつけながら、何?とかお前!とかしか喋らない凸との間に、オカッパ頭が割って入った。
イザーク「シン。アレを倒せる自信があるのか」
シン「はい!」
イザーク「良し。ではコーディネイターはシンを援護する。ナチュラルは非戦闘員である女たちを帰るように説得する。もし、帰らないような
      ら、彼女らを全力で守れ。あと、アレを仕留めるのに反対する腰抜けは帰って寝てろ」
シン「純一、杉並。ことり達を頼む」
純一「ああ。任せろ」
杉並「ふ。任された」
その命令内容が気に入らないアスランは、今度はイザークに詰め寄った。
イザーク「お前の尻拭いをシンがやるといっているんだ。何故、邪魔をする。それに闘う気の無い者は下がっていろ」
ディアッカ「お前の負けだ、アスラン。素直に背景をしているんだな」
二人はアスランを笑うわけではなく、真摯な目で言った。その態度に、アスランは渋々引き下がった。
シン「…ジュール隊長…エルスマン先輩…」
少し嬉しそうにしながらシンは二人に声をかけると、二人は彼の肩をポンと軽く叩き、笑顔で答えた。

そのことを純一たちから聞いたことりたちはシンとアレの闘いを見守るといった。
ことり「シン君。大丈夫ですか」
純一「シンなら出来るさ」
眞子「そうじゃなくて怪我しないかって聞いてんのよ。」
杉並「ココからでは分かりにくいが、さきほどの砲撃の中でシンは負傷していない」
美春「シン君。すごいですぅ」
音夢「でも殴って止めるんでしょ。接近したら、そうはいかないんじゃない」
純一「それでも、俺たちがヤルより一番怪我する可能性が低い」
眞子「杉並。あんたがやりなさいよ。どうせ不死身でしょ」
杉並「少年には、一人でも闘わなければならない時があるのさ」
「―――本当に」
ことり「本当に、大丈夫だよね」
不安そうに、ことりは聞いた。弟のようなシンが傷つくのが怖った。優しい彼女なら当然だ。
純一「ことり。シンなら、大丈夫。あんなヤツ、ひとひねりして笑顔で帰ってくるさ。それより、ことりはオレの後ろに隠れてくれ。乱戦になれ
   ば、こっちにも火の玉が飛んでくるかもしれない。…ことりを守らないとな」
真剣な目をした彼に、そう告げられたことりは、シンのことが頭から消えてしまった。
ことり(…朝倉君が…私を…守てくれる…)
しかし、すぐに現実に引き戻された。
音夢「に・い・さ・ん。私のことは守ってくださらないのですか」
純一「音夢。落ち着け。オレがお前を守るのは当たり前だろ。今、この時だけに限らず、この先もずっとな」
それを聞いて、ことりの方が落ち着いてしまった。
―――自分はなんていやらしい人間なんだろう。
朝倉純一の一言で、あんなに心配していた少年のことを一瞬でも忘れたことに、ことりは後悔した。
どうやらアレは、こちらの準備が整うまで待っていてくれたらしい。その方がこちらとしては都合がいい。けれどもシンには、その酔っ払いの
余裕の態度が少し頭にきた。杉並から手渡されていた“ですてぃにー(108連発打ち上げ花火)”を抱えながら指でカリカリと引っかいていた。
イザーク「冷静になれ、シン。酔っているとはいえヤツは手強いぞ」
シン「大丈夫です。フリーダムなら一度、おとしています」
少しばかり得意げに話すシンをイザークは、いさめた。
イザーク「…知っている。だが、ヤツの成長速度は尋常ではない。少しでも侮れば、オレでも傷つくことになる。過去の栄光など何の意味のな
      いもとして挑め。油断するな」
まるで兄であるかのように話すイザークに、シンは素直にハイ!と返事をした。そして、自分の意志を確認するように、宣言した。
シン「オレは、この“ですてぃにー”で、アイツをおとす!!」

イザーク「オレは爆竹で援護する。ヤツが怯んだ隙に突っ込め。それからディアッカ、お前は歌え!」
ディアッカ「おう!って、おいおい、なんだそりゃ?だいたい、何を」
イザーク「ignitedをだ。シンの心を着火してやれ」
ディアッカ「イザーク。ふざけてないで、オレにも爆竹を…」
イザーク「隊長命令だ」
ディアッカ「(´Д`)!」

ディアッカ「(注:イントロ→)ゥゥウウウウ〜、デッテ テッテ テテテテ デッテ テッテ テテテテ デッテ テッテ テテテテ ジャンジャンジャン!タカタタカタカ
      デッテ テッテ テテテテ デッテ テッテ テテテテ デッテ テッテ テテテテ デッテ テッテ テテテテ…優しく、そのぉ指が〜ぁ…」
以下の内容は、ディアッカ・エルスマンの歌うignitedがBGMとして流れているものとして読んでください。

シン「シン・アスカ。行きます」
イザークが、キラの目の前で爆発するよう爆竹を投げた。それに合わせ走り出した。しかし砂はシンの足を取り、その加速の邪魔をした。その
隙にキラは花火に火をつけた。
シン「だったら、全身のバネを使って、地面を思い切り蹴りとばすだけだぁ」
砂を大きく後方に弾き飛ばしながら、シンは驚異の加速を見せた。だが、キラの懐に飛び込むより先に彼の花火が点火した。
キラ「逃しはしない!魔弾よ、ボクに歯向かう獣を喰らえ!! ふりーだむ フ ル バァ――ァァ ス トォ―――――!!」
無数の閃光が走った。それら全てはシンに対して向けられたものだ。シンは、それらをジグザグに、複雑な動きを組み合わせながら、時には、
“ですてぃにー”を振り回すことで回避した。キラには歯痒いらしく、舌打ちした。すると、その場から動かなかったキラが自分からシンに近づい
てきた。地面に置いてあった噴水タイプの花火を空中に蹴り上げ、掴み取り、火がつきっぱなしになっているジッポを使い、右手ひとつでソレに
火を入れ、サーベルで切りかかるようにシンに襲い掛かった。すでに振り抜いていた“ですてぃにー”で防ぐには間に合わない、シンは反射的に
右ハイキックの要領で、花火を持つキラの手を蹴った。それを見越してか、キラは半身になったシンの背後にスルリと入り、左腰の花火の束を
突きつけようとした。だが瞬間、キラの視界に爆竹が入った。マズイと思う間に、爆発、思わずキラは仰け反った。
イザーク「油断するなといったろう!」
シン「ハイ!」
謝れる余裕はなく、返事のみを返した。
今度はシンがキラの怯んだ隙を使い、体を反転させ、巨大な紙筒を振り上げならがらキラに発射口を向け、“ですてぃにー”を
点火した。“ですてぃにー”は1秒間に12連発する打ち上げ花火だ。この距離で交わせる人間などいないはずだ。しかし、キラは
素早くバックステップしながら腰の花火を捨て、両肩の紙筒の束を左右の手に持ち直すと、次々と、自分に向かってくる光の弾を
弾いていった。
杉並「恐ろしいな、彼は」
純一「ああ。アイツ、本当に人間か!?」
杉並「いや、エルスマンの方だ。てきっりTVサイズと思っていたんだが、まさかフルコーラスを歌う気でいたとはな」
引き続き、ディアッカの歌うignitedが(ry

12発/秒だと108発しか撃てない“ですてぃにー”は9秒間で全てを撃ちつくす計算になる。遊んでいる時間はなかった。
シン「弾を打ち落せるからって、余裕があるわけじゃないんだろう!」
光の弾を打ち落とすキラの姿に怯むことなく、シンは彼に突っ込んでいった。対してキラは射線から逃れるように回り込もうとした。シンが追いかける
ように“ですてぃにー”を振り回すと、発射された火の玉の一部が、ことり達の方へ流れていったのを見た。そんなこと気にする余裕はなかったはずだ
が、その事で、ほんの一瞬、シンに隙が出来た。その一瞬のうちにキラは、“ですてぃにー”を掴み取るように滑り込んできた。
シン「しまった………なんてネ」
ワザと作った隙ではなかったが、そういう事態を予測していた。まだ弾数のあった“ですてぃにー”をあっさり手放し、近づいてきたキラの顔面に右拳を
入れようとした。キラは尋常ならざる身体能力で急制動、まさに目と鼻の先にある拳を表情を変えずに、後ろへ下がることで、かわそうとした。それすら
シンは予測していた。腕が伸びきる寸前、シンは拳を開いた。中には火の着いた爆竹があり、再びキラの眼前で、それは破裂した。キラの意識を彼の
顔の辺りに集中させる策だ。本命はボディへ向かう左拳。完全に上手くいったと思った。しかし、シンの左拳をキラは横から掴み止めた。そして、二人の
目が合った。
キラ「止めてよね。スーパーコディネイターであるボクに、ただのコーディネイターのキミが…」

離れて見ていることりは、得体の知れない不安を抱えていた。シンが軍人であったことは聞いていた。信じていないわけではなかった。ただ実感が伴っ
ていなかった。キラとの戦いが始まると、彼の雰囲気が一変し、触れるものを全て切り裂くような空気を纏っていた。弟のように思っていた少年が急に遠
くへいったように感じた。よく分からないが、怖いとさえ思った。その不安に耐えらそうになかったので、無意識に誰かの手を、左手でキュッと掴んでいた。
純一「こ、ことり」
その声でハッとなって気が付いた。彼女の手は朝倉純一の手を掴んでいたのだ。
ことり「あ、朝倉くん。ご、ごめんなさい」
あわてて、その手を離した。ちょうどその時、シン達の方から火の玉が、ことりの顔を目掛けて飛んできた。
純一「危な……………………………………………痛〜っ」
ことりが先ほどまで握っていた方の手で、飛んできた火の玉を掴み取ってしまったのだ。驚いたことりは、自分を守ってくれた手が心配で、その手が無事
かどうかを見るため、とっさに手を伸ばした。しかし、二人の間には鈴の音が割って入った。
音夢「兄さん!大丈夫!?………アイツ…」
空をかいて彷徨うことりの手、行き場を失った手を、そっと自分の胸に引き、思った。この手が朝倉純一を触れることは、もぅ無いのではないか と。

意識が集中する。
酔っ払っている、あの男への殺意が収束していく。心の水面にSEEDが落ちてくる。水面に触れたSEEDは大きく弾けた…音夢の中で。
キラ「止めてよね。スーパーコーディネイターであるボクに、ただのコーディネイターのキミぃぐわはぁWa\%&>$#)~」
シンは自分の連撃を見事に対応したキラに戦慄をおぼえた。ヤラレルともマケルカとも考えた。思考が凍りつきそうになるのを必
死に抑えるその刹那、キラの顔が音夢になった…もとい、キラの顔が左へ弾き飛び、そこに音夢が立っていた。種割れした音夢は
容赦なく倒れたキラを追撃し、残されたシンはボロ雑巾のようになっていくキラを見守るしかなかった。
帰り道の二人。
シンは、音夢が割って入らなくてもキラを倒せていた と必死になって喋っていた。その姿が子供っぽく見えた。闘っている時の姿が欠片も見当ら
ない、いつものシンがそこにいると思い、ことりは安心していた。ただ何度も、音夢が、音夢がというので、少しイジメたくなった。
ことり「シン君。朝倉さんのこと、好きなの?」
シン「…はぁ?ないない。そんなの絶対無い。…いや、だってさ。ほら…」
ことり「アワてるところが、アヤしいな」
シン「ホントだって、ことり。分かってるんだろ。もぅからかわないでくれよ…」
急にションボリする少年を見て、くすくすと楽しそうに微笑むことり。少年は、ただ、からかわれているのが悔しくて、何気なく一言だけ言い返した。
それは確信があったわけではなく、単純に売り言葉買い言葉のような類。朝倉音夢と対になる存在の名を挙げた。
シン「ことりだって、純一のこと、好きなんだろ?」
ことり「―――――――え?」
ことりの顔が呆けた状態で固まる。はとが豆鉄砲を食らった顔というのは、こういうのだろうか。シンはすぐに、朝倉兄妹がデキているのが周知の
事実であることを思い出し、心の中で、そんなことあるわけないだろ。何バカいってんだオレと自分に突っ込んでいた。
シン「ゴメン、ことり。変なこと言って、さすがに、それは無いよなぁ。純一には音夢がいるし。……ことり?」
ことりの顔は固まったままだった。それでシンは叱られる前の子供がするような不安そうな顔になっていた。そのことに気付いたことりは、即座に
調子を取り戻してみせた。ただし、顔が見られないように、わざとシンの前を進み歩いた。
ことり「そうそう。そんなことないッス。もぅ、シン君は子供なんだから。それに私、好きな人は…いないよ…」
今、ことりは、どんな表情をしているのだろうか。シンには分かるはずもなかった。ただ何か気まずい事に触れてしまったことだけ
分かり、そのまま一言も会話することなく家に帰った。

シン、花火の正しい遊び方を教わるの巻き( ゚∀゚)ノよぅ!・終
152名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/19(土) 17:36:59 ID:b8aK8uEx
ス、スマン。よもやこんな長さだったとは…txtで書いている段階ではサッパリ分からんかったorz

「〜の巻き( ゚∀゚)ノよぅ!」の話は、花火込みで全五話のシリーズ( ゚∀゚)ノよぅ!まだ第一話のコレしか書いてないけど( -∀-)ノよぅ!
…まぁ…予定ということで。

シンの心の成長と、ことりの心の微妙な変化を中心に、どこから突っ込めば良いのか分からないようなネタを使い、最終話終了後は、
『本スレへ回帰』が出来るような展開を目指していくつもり( ゚∀゚)ノよぅ!

なのでハッピーエンド・デフォの、メインキャラの人死に皆無のお話…つーかキラ音夢スレがトラウマになるような人なんで残酷なヤツ
など書けん。
また、最終話における、ことりの心の変化は、シンOutof眼中→少し気になる子、もしくは、可愛い弟→ちょっとだけ男として認める程度の、
微妙仕様ですので、ご安心を( ゚∀゚)ノ?
153名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/19(土) 19:19:19 ID:cAuEhs2r
GJ!ついに( ゚∀゚)ノ←が動き始めたぜ!
ただ読みにくくてしょうがないので
適当なところで改行したほうがいい。
あ、内容はとっても面白かったです。こういう戦い方もアリだったか。
ところでナイアガラリバースは大丈夫だったのか?
154名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/20(日) 01:06:57 ID:utF9m9Ms
(-∀- )ノへぃ!
水分が足らなくてリバース出来なかったorz。実は今日、胃もたれが凄くて…。
改行の方は、マジでスマンかった気をつける( -∀-)ノよぅ

最初に断った通り、作文自体が久しぶりだから、指摘されるとおり改行のバランスがよく分からんとか、実際書いてみないと、
どんな長さになるのかがサッパリ分からないとか表現が微妙(辞書ないと書けん)とか諸々欠点ありまくりのオレです。

そもそも大学の提出用レポートを埋める感覚で書いている時点で問題があるような…。気をつけるけど、どっか無理が出ると
思うんで、そのときは、スマン( -∀-)ノよぅ!マジで申し訳ないと思う。
あと次回は、もっと短くしようとは思っているんだけど、どーなんだろな。また長くなるんかな( -∀-)ノ?全然、判断ツカネェッス。

あとDVDで追いかけている都合上、ヒロインキャラ掴めない故、少ない。ゲーム買おうにも、今月もぅ金ないし…。
でもラヴコメをヤル気はサッパリないから、実は、この第一話に登場したキャラだけで、話が回っちゃうんだよな。最終二話は特
にそう。でも、ヒロイン増やすために来月まで延ばすようなネタでもないんだよな…
155名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/20(日) 02:21:03 ID:JKnFQxFO
つーか、本当顔文字ウザイ。
1レスに一個にしろよ。
156バトル物って難しいね:2005/11/20(日) 02:24:30 ID:RIUqcDGu
第五楽章〜終わりと始まり〜
学校 シン、ステラが純一たちと同じ教室。マユが美春の教室に転入した日の昼休み全員そろって鍋を囲っていた

シン「ありがとな純一、白河。学校側に俺とステラを一緒のクラスにするように手を回してくれたんだろ?」
純一「だったら工藤に言ってくれ。実質叶がやったようなもんだ。」
叶(女)「いいよ朝倉君それぐらいなら。(やっぱり朝倉君は優しい・・・優しすぎるよ・・・)」
シン「そうか、ありがとな工藤。」
眞子「ねぇ、シンとステラって付き合ってるの?」
シン「お、俺とステラはそ、そんなんじゃ・・・(///)」
ステラ「付き合うって・・・何?」
眞子「ヘ?」
シン「あ、あ〜あ。ステラはちょっと特別な環境にいたから・・・」
マユ「そうそう、お兄ちゃんはそこからステラさんを助けたナイトなんだよね♪・・・だけど妬けちゃうなぁ〜
   私が知らない間にいつのまにか恋人作ってるんだもん。」
シン「マ、マユ。だから俺とステラはそんなんじゃ・・・・(///)」
美春「じゃあどうなんです?」
マユ「そうそうどうなってるの?」
シン「・・・・あ〜〜!もういいだろ!?」
美春「フフフ♪」
マユ「アハハ♪」
純一「・・・・・・・・似てるな・・・・」
ことり「ほんとだね・・・・・」
美春「あ〜あ、音夢先輩は何処いっちゃったんでしょう?・・・・」
眞子「ほんとよね・・・音夢は一体何処いったんだろ?」
和泉子(簡易スーツ)「そうですねぇ、何処行っちゃったんでしょう音夢さん・・・鮭貰いますね♪」
萌「どうぞどうぞ〜・・・そうですねぇ〜。何処に行かれたんでしょう?〜」
さくら「ニャハハ、そんなに心配しなくてもひょっこり戻ってくると思うよ。」
純一「美春、眞子、和泉子、萌先輩・・・全く音夢は何してんだろうな?」
   (お前を心配してくれる奴はこんなにいるんだ・・・)
杉並「フッ朝倉妹のいない風紀委員会では俺を捕らえることはできからな。
   さっさと帰って来てもらわんと張り合いがない。」
杉並が小声で純一に話し掛ける
杉並「朝倉、今はこの時間を楽しめ・・・・二度と帰ってこない日々になるかもしれないからな・・・」
純一「分かってる・・・・分かってるさ・・・・・」
ことり「・・・・大丈夫だよ、きっとなんとかなるよ・・」
純一「ああ、そうだな・・・・・そういや環は今日は学校休みか?」
杉並「胡ノ宮嬢は能力者が島に入ったら分かるように結界を張ってる。」
純一「そうか・・・俺達が守らなきゃな・・・・皆の笑顔を・・・」
ことり「うん、皆が心から笑えるように私たちが頑張らないとね♪」
純一「ああ・・・・けどことりはそれでいいのか?俺達はともかく・・人を殺すことになるかもしれないんだぞ」
ことり「それは分かってる・・・正直戦いたくない・・・・けど、私にも守りたい人が、守りたい世界があるから
    ・・・・だから私は戦うよ・・・・けど・・・」
純一「分かってる、ことりは俺が守るさ・・・絶対な・・・」

―楽しい時間ほど早く過ぎる物はない・・・一週間は瞬く間に過ぎた―

第六楽章 ダークサイド〜終わりと始まり〜

音夢「出来たわ・・」
キラ「準備は出来た。」
ラクス「では・・・行きましょうか。」
???A「ちょっといいかな?」
キラ「何ですか?」
???B「私たちが先行しようと思うんだけど・・・」
キラ「・・・どう思う音夢?」
音夢「・・・いいわ、貴方達が彼らを倒せたら向こうの世界に行った後私たちと同じ不老不死にしてあげる」
   (馬鹿ばっかり・・・貴方達ごときに皆を倒せる訳ないじゃない・・・)

―楽しかった時間は終局を迎える・・・・世界を賭けた戦いが始まった―
157バトル物って難しいね:2005/11/20(日) 02:27:35 ID:RIUqcDGu
時間が無くてやっと書き上げた。
マターリを続けようかと思ったけどここはバトルスレなんで省略しました

最初に戦うのは・・・誰にしよう?
158バトル物って難しいね:2005/11/20(日) 13:41:48 ID:RIUqcDGu
第七楽章〜杉並竜也の力・紅の暴君〜
放課後 クレープ屋
杉並「珍しい組み合わせだな」
眞子「まぁね、そこで一緒になったのよ」
和泉子「バナナクレープおいしです〜」
杉並「そうか・・・」
PiLiLi・・・・
杉並「どうした?胡ノ宮嬢?」
環「杉並様!能力者が島に入りました!」
杉並「・・・そうか、わかった。(ついに始まったか・・・)」
眞子「何だったの?」
杉並「いや、たいした事じゃない・・・じゃあ俺は行くか・・」
眞子「ふ〜ん、あんた達が何してんのかは知らないけど困ったことがあったら言いなさいよ。」
和泉子「そうですよ〜皆さんこそこそして気になってるんですよ〜」
杉並「フッ企業秘密だ、悪いな・・・」

島の高台

杉並「そろそろ姿を現したらどうだ?」
ムウ「さすがに気付かれてたか・・・」
杉並「ここに来たということは・・・覚悟が出来てるってことか・・・」
ムウ「なんの覚悟かは知らんけど・・・不老不死になりたくてね・・・悪いけど死んでもらうよ・・杉並竜也君!」
杉並「くだらんな・・・不老不死などと・・・悪いが手加減はしないぞ?」
ムウ「・・・・・望むところだ!・・・・ソウル・オブ・ストライク!」
―ムウの体に白い装甲が出てきて背中に赤いウィングが現れる―
杉並「それが貴様の力か・・・・来い、紅の暴君・キルスレス!」
一方杉並の方も何も無かった所から紅い剣が現れる 
ムウ「へぇ、格好いいじゃない・・・行くぞ!」
『ピュン!ピュン!ピュン!ピュン!』―ビームライフルが放たれる―
杉並「障壁展開!弾き飛ばせ!」
    『キン!キン!キン!キン!』   ―一方杉並も魔力による障壁でこれを防ぐ―
杉並「―我に力を与えんことを・・・ナックル・キティ!―」
杉並の体が一瞬緑色に輝く
ムウがビームサーベルを取り出す
    『ガキィーン!ガン!ガン!ガン!ガン!ガン!』  キルスレスとビームサーベルが切り合う!
ムウ「やるねぇ!・・・なら!」
ムウの手に巨大なランチャーが現れる
杉並「あれは・・・ック!―黒き炎にて全てを焼き尽くせ・・・黒炎陣符!―
ムウ「これなら・・・どうだ!―アグニ!―」
     『ドゴォ―――――――――ン!!!』  衝撃で閃光と爆風が起こる!
ムウ「ック!これじゃ何も・・・」
杉並「今なら!・・・―汝全てを切り裂くもの、その力を持って我が敵を倒せ!真・鬼神斬!」
ムウ「ヨシ、視界が・・・・・何ィ!?」
ムウの目の前に移ったのは巨大な鬼の姿だった・・・
ムウ「ックソォォォ!」
マニュー「ムウは殺させない!―ゴットフリート!―」
    『ドゴォ―――――――――ン!!』   ―鬼神が閃光を受け消える―
杉並「な、二人だと?・・・」
マニュー「危ないところだったわね、ムウ?」
ムウ「フゥ、すまんマニュー助かった!」
杉並「ック、だが一人増えたところで・・・!」
マニュー「おっと、動かないでね、あれが見える?」
杉並が見た先にいたのは・・・・兵士に捕らえられた眞子と和泉子の姿だった・・・

―捕らえられた二人の少女、少年の決断は?そして勝敗の行方はどこに―
159バトル物って難しいね:2005/11/20(日) 13:53:50 ID:RIUqcDGu
後書き・・みたいなもの・・・
まず始めに能力の説明から
・杉並の力はサモンナイト繋がりで『魔剣の主』にしました(声優ネタ)
・ムウはアカツキにしようか悩んだけどカガリが出る予定だからストライクで。
・マニューはAAで。両腕に巨大なバズーカ砲がくっ付いてる感じです
・MS系の力は皆ムウと同じ『ソウル・オブ・○○○』です

いや〜バトル物は難しいや。番外編書きさんあたりを参考にして書いてみたけど・・・ウン、駄目だこりゃw

結局ほとんどの種キャラは私利私欲のために戦っていると
解釈してください・・そのキャラのファンの皆さんゴメンなさいマジで。こうしないと先にいけないもんで・・
160名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/20(日) 14:34:29 ID:fDp2CgR7
シンの中の人がイスラだったよな
161名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/20(日) 15:15:00 ID:Nc0xgWRD
まあ読み物のバトルの場合、単純にビーム撃ち合うより
デスノートやH×Hみたいに相手の心理を読み合ったり、
意外な能力でパワーキャラを無力化したりする方が
面白いからなー。
162名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/20(日) 15:38:58 ID:Nc0xgWRD
でもどうやって人質助けるんだろうワクワク。
って、眞子と和泉子!?・・・今にも能力に目覚めそうな二人を
人質にせんでも、マリューさん・・・。
163バトル物って難しいね:2005/11/20(日) 16:01:54 ID:RIUqcDGu
>>160
・・・・・・・・・まじかよorz
まあシンにはディスティニーがあるから問題ないってことで・・・
164名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/20(日) 18:59:52 ID:1HHZoc5g
碧の賢帝シャルトスや果てしなき蒼ウィスタリアス(だっけ?)が出たり?
しかしそうなると美春が銃打ち出したりカガリが冷めたやつになったりするぞ
165名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/20(日) 20:38:02 ID:fDp2CgR7
タリアは鬼姫
166バトル物って難しいね:2005/11/20(日) 20:44:47 ID:RIUqcDGu
第八楽章Bパート〜全てを穿つ拳と鋼の翼〜

杉並「ック・・・・!」
マニュー「選びなさい・・・貴方が死ぬか、この子達を見捨てるか・・・」
ムウ「悪いな・・・・・・これが戦争だ・・・」
眞子「(一体何がどうなってるの?・・・・どうして杉並がこんなことしてるの?)」
和泉子「(この星でも戦争が・・・悲しいです・・)」
眞子「一体何をするつもりなの・・・?」
兵士「黙れ!・・・いいだろう教えてやるよ・・・俺たちは音夢様が世界を作り直す手伝いをしているのさ」
眞子「音夢が?・・・・嘘よ!そんなの嘘よ!!」
ムウ「・・・いいねぇ友情って。けど事実だぜ嬢ちゃんたち。」
眞子「ふざけなッガ!」
兵士が眞子を殴る
兵士「黙ってろ糞餓鬼が!」
眞子「う、うう・・・」
杉並「やめろ!水越に手を出すな!!・・・・・俺を好きにしろ」
ムウ「男だねぇ・・・じゃあお言葉に甘えてっと」
   『ピュン!ピュン!ピュン!ピュン!』ムウが杉並に向かってビームライフルを撃つ
杉並「ガァ!・・・」
眞子「杉並〜!放してよぉ、あいつが、あいつが死んじゃう!」
和泉子「杉並さん!(私たちが捕まってなければ・・・!)」
杉並「ハァハァ、安心しろ二人とも・・・お前達はちゃんと家に返してやる・・・」
ムウ「フム、弱い者いじめをしても詰まらんし・・・これで楽にしてやろう・・・」
ムウがビームライフルを構える
杉並「(ここまでか・・・すまん朝倉・・・・俺はリタイアのようだ・・・)」
マニュー「馬鹿よねあの子・・・この子達は他の奴の時に再利用するのに・・・」
眞子「なんで・・・・すって・・・」
マニュー「あら、聞こえちゃったの?貴方達はあいつらの友達みたいだからね・・・
     せいぜい利用させてもらうわよ・・・」
眞子「ッフザケンじゃないわよ・・・・」
和泉子「・・・・・怒りました・・・」
マニュー「あら、何か言った?」
眞子「フザケルナって言ったのよ〜!」
刹那・・・眞子が消える・・・
ムウ「これで・・・終わりだ!」
   『ガシィ!!」
ムウ「な、何ィ!!」
目の前には・・・・ビームサーベルを素手で掴む眞子の姿があった―
眞子「消えなさい!!―獅子穿孔!!―」
   『ドゴォォォォォォオオ!!」
ムウ「グァァァァァアア!!」
海に吹き飛ぶムウ
マニュー「ムウ!?」
和泉子「あなたの相手は・・・・私です・・・」
和泉子の背中には鋼の翼が生えていて・・・下には倒れた兵士がいた・・・
マニュー「ック、バリアン・・・」
和泉子「遅いです・・・」
  『カッ!』  和泉子の手から閃光が走る―
マニュー「きゃあ〜〜〜〜〜〜!!」
マニューもムウが飛ばされた方へ飛ばされた―
眞子「これで・・・」
和泉子「終わらせます!!」
―眞子の体が光り輝き和泉子の翼が更に広がる―
眞子「―今放つは我が生命の輝き・・・石波ァァァ・天・驚・拳〜〜〜〜〜!」
和泉子「―全ては光に包まれ消える・・・ストナ〜サンシャイン〜!」
167バトル物って難しいね:2005/11/20(日) 20:45:46 ID:RIUqcDGu
二つの閃光がムウとマニューに襲い掛かる!
???「させるかぁ!!―ATフィールド・神の結界!!!―」
    『グアキィィィィィィィィィィィィィィィィィン!!!!』
???「・・・・大丈夫ですか?」
ムウ「君は・・・・アスランか!?」
アスラン「ええ・・・ここは引きます・・・彼らが来たようですから・・・」
ムウ「・・・しかし・・・!」
アスラン「あなた達だけで彼らを倒せるとでも?」
ムウ「ック、分かった・・・ここは引こう・・・」
アスラン「ック、少し遅かったか!!」
純一「―汝らの魂の刹那の輝き・・・今我に与えんことを!!ガン・スレイヴ!!―」
アスラン「(神の結界をだせる力はまだ溜まってない!)ック耐えてくれ!!ATフィールド!!」
    『ズドォォォォォォォォォォォォォ!!!!!!』
アスラン「グァ!!・・・引くぞ!!全力で飛べ!」
ムウ「あ、ああ。分かった!!・・・しかしお前腕が・・・」
アスランの右腕は肘から先が無くなっていた・・・
アスラン「いいから早く!!(ック!まだ神の心臓が上手く動いていないのか!)」
―三人は島から離れていった―
純一「(ック、先に三人の治療を行わないと!)杉並!眞子!和泉子!大丈夫か!?」
眞子「私たちは大丈夫だけど杉並が!!」
杉並はビームライフルのせいで死にかけていた・・・
ことり「純一君!!」
純一「ことり!杉並の治療を頼む!!」
ことり「分かった!―我が謳うは癒しの理・・・リザレクション―
ことりから光が溢れ杉並の傷が消えていく―
杉並「ック、俺は・・・生きてるのか?」
眞子「馬鹿、馬鹿〜〜〜!」

―少女達は力を手に入れた・・・そして未来への決断をする―
168バトル物って難しいね:2005/11/20(日) 20:57:14 ID:RIUqcDGu
後書きっぽいもの
能力説明
・眞子は単なる身体能力強化です(技名はテイルズのファラとGガンダムのドモンから)
・和泉子は最終兵器彼女みたいな感じ(知らなかったらゴメン)(最後のはゲッターロボの技)
・純一はスパロボのディス・レヴの技ですw
・ことりは『歌』ですね。回復なんかが出来ます。使いようによっては攻撃も出来ます
・アスランは渚カヲルですねwATフィールドと神の心臓はSS機関です。さすがに眞子・和泉子の攻撃
 を∞ジャスティスで防ぐってのは無理っぽさそうでしたので。ちゃんと∞ジャスティスにもするつもりです

まあ出来るだけマイナーな物からパクリたいと思いますが知らなかったら調べてください

>>164
魔剣は出るかも知れないけど性格変えたりはありません。多分・・・(マニューさんは変わってるかもしれないけど・・・)

ひとつ言っておきますと・・・・ことりは人を殺しません。それは俺のポリシーに反するのでw
169名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/21(月) 03:15:07 ID:+i9ALuf5
つまんね
170名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/21(月) 04:24:03 ID:euF7pfQA
    _, ,_  パーン
 ( ‘д‘)
  ⊂彡☆))Д´) >>169
171名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/21(月) 11:57:48 ID:3CtKG8Fb
>>80
番外編書き ◆wkuavtoX6Q さんの次回作を楽しみにしているのは、
俺だけじゃないはずだという説に一票。
172名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/21(月) 16:47:11 ID:BroZbJrA
>>171
俺も一票

後、【バトル物って難しいね】さんはバトル物より感動・マターリを本スレで書いたほうがいいに一票。
第一楽章はGJです。純一の良さが見れた所と、シンとステラの再会が叶って嬉しかった
173名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/21(月) 17:37:24 ID:wBjeA0O+
>171
当たり前だ。俺もだ。
174名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/21(月) 17:57:47 ID:SdT+ZFDf
>>171
オレも一票。

番外編書きさん
カムバ〜〜〜〜〜〜(屮゚Д゚)屮〜〜〜〜〜ック!!
175名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/21(月) 18:51:11 ID:rdTHFHn6
このスレの初代職人だが、本スレで
じゃあバトル編の方で種キャラとDCキャラが桜能力を
身に付けて超能力バトルする話でも書くか?
と書いたのはこの私だ。
だって番外編書きさん全然やってこないんだもん・・・。
176名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/21(月) 19:21:55 ID:H9nrQou3
今や音夢は世界の敵になってるが、最終的には
「こんな事するのはやっぱり間違ってた・・」みたいな
展開が起こるためにちゃんと心のどこかに白音夢が眠っ
いる事を俺は願う(いや多分そんな感じの
展開は起きるかもしれないな
177172:2005/11/21(月) 20:14:50 ID:BroZbJrA
みんなは【バトル物って難しいね】さんのSSは
一話と五話よりバトルのほうが面白いって思ってるの?
178名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/21(月) 20:38:40 ID:rdTHFHn6
どっちにしろステラとマユが復活する話は向こうじゃ
書けなかっただろう。ことり×シンの話を望む人が
圧倒的多数だし。
179シンと女湯と心の扉の巻き:2005/11/22(火) 18:54:22 ID:ktuRWCtf
悪いことは大抵本人の知らない所で動いている。

杉並「ところで白河。少し、シンを過保護にしてはいないか。一応、アレでも立派な男だろう」
ことり「…過保護。そうですか?」
眞子「まぁ、なーんか子供っぽいんだよね。白河さんがシン君を男の子扱いしないのも分かるなぁ。人畜無害っと
   ゆーか、安全第一っとゆーか」
純一「そうか?あのくらいの年齢なら、自分と同居している女の子のお風呂、覗いたりとかしそうだけどな」
美春「朝倉先輩…まさか…付き合う前は音夢先輩のお風呂、覗いてたんですかぁ」
純一「してない。してない」
杉並「それでシンは…」
ことり「シン君は、覗きなんてしません」
杉並「ほう。では、こういうのは、どうだ。クイズ 本当にシンは覗きをしないのかin水越家浴場」
眞子「面白そうね。それ、シン君の心理を覗く方に誘導するのもアリなの?」
杉並「当然だな。一応、ジュールやエルスマンの方にも声を掛けておくが、皆は、どちらに付く」

数分後、覗かない:覗く=ことり:他全員になった。ただ純一は、まだ回答していなかった。

純一「なぁ杉並。誘惑するのがアリなら、注意するのもアリだよな」
杉並「まぁ、…そうなるか。だがクイズのことは告げてはならんぞ」
純一「分かってる。………なら、オレは覗かない方 だ」
杉並「ふ。何か妙策でもあるのかな」

シン「ごめん、遅れた」
杉並「いやいや、かまわんさ」

一斉にシンを注目してくる皆の目が、小動物を狙う猛禽類みたいになったような気がした。

シン「え?あ、あの…」
ことり「シン君。実は…」


で、水越家 …の風呂。

シン「うわぁ。聞いてはいたけど。こんだけ風呂が広いのに、男湯女湯に分かれてんだ」
杉並「ふ。気にせず自分の風呂のように、くつろぐがいい」
デアッカ「お前が、いうなよ。それよりシン、お前。ことりと風呂場でバッタリは、もう経験したか?」
シン「ないですよ、そんなこと。実際、そんなこと起きるはずないじゃないですか」
ディアッカ「アーー。お前、ホント真面目だな。風呂場でバッタリなんてワザとやるモンだろうが。なぁ純一」
純一「しねぇよ。普段、そんなことしてるのか、ディアk…」

そのとき女湯が騒がしくなった。やれ、肌が白いだの胸がどーだのいうアレだ。

杉並(来たな。古くから伝わる風呂温泉ネタ、隣から聞こえる艶声。よほどストイックなキャラを除けば、だいたいがコレで堕ちる
   という。さらに今回は聞かせるためにやっている。その上、ここから男湯と『連携で』悪魔の囁きが始まる。恐ろしい話だ。)
180シンと女湯と心の扉の巻き:2005/11/22(火) 18:55:42 ID:ktuRWCtf
―――で、数分後。
ことり(シン君。偉いぞ)
眞子(こちらが散々、お膳立てしてきた温泉銭湯ネタが通用しない!?個人の家のお風呂だと効果が薄れるの?)
美春(『いっしょに入ろ』って誘ったのにぃ)
音夢(まぁ美春じゃムリか。白河さんが味方なら、こんなことには)
ディアッカ(しかし、おかしい。普通なら、とっくに理性がPSダウンしていても、おかしくないハズなのに。現にオレは立ち上がれない)
イザーク(いったいオレ達は何を見落としているんだ)
シン「…あのですね…だいたいオレ、覗きなんてしたら暦に追い出されますよ」
純一「そうだよな。女湯覗いたら、暦先生、なんて言うんだろうなぁ」
他一同(しまった―!シンは白河家に居候の身だー。しかも現在の境遇を天秤に掛けてまで覗きをするほどバカなヤツじゃない!!)
杉並「なるほど。そういう策があったか」

イザーク「……シン。き さ ま は、ことりの裸が見たくないのか!!」
ディアッカ「イザーク、お前が興奮するなよ。でシン、実際の問題、ことりの生まれたままの姿みたくないのか」
シン「…え?それは…ってソレをコレとは関係ないですよ。倫理観とかマナーとかの問題です」
眞子(うわぁー。はてしなく良い子だなぁ。)
シン「大体、なんで、ことりのことばっかり言うんです。他にもいるじゃないですか」
純一「………シンは他の女の子に興味あるのか?」
シン「いや…ああ…えっと、その…」
ディアッカ「前から気になってたんだけど。お前、ことりのこと、どう思ってるんだ」
杉並「とりあえず、感じることを言えばいい」

シン「…ことりは…その…日向のような暖かさっていうか、なんだろ。“おはよう”とか“ただいま”って言うときの気持ちになれる
   っていうか…。なんか、こう分からないけど、今までのオレに無かったものがあるような気がするんです」
   
眞子「あれ?これって異性としてみているっていうよりは…」
音夢「“家族”として意識してる?」
ことり(シン君、そうなんだ。でも、どうして…自分にはないって…ひょっとして、シン君は…)

ディアッカ「………そういうことかよ、しょうがねぇな。イザーク」
イザーク「仕方あるまい。シン、女湯を偵察しろ。隊長命令だ」
純一「そりゃ反則だろ」

注)この世界では、シンは脱走後、ピンクの悪魔の計ryゲフンゲフン厚意と手回しにより、偽造書類上、初音島にジュール隊として左遷
  されたということになっている。しかも降格されてフェイスでは無い。

杉並(職権乱用か。しかし、同じネタは二度、通じないものだ。どうする気だ)
イザーク「責任は、隊長のオレが取る」
―――はぁ?
181シンと女湯と心の扉の巻き:2005/11/22(火) 18:56:34 ID:ktuRWCtf
この時、数々の戦場を乗り越えたシン・アスカの頭脳は、その経験を活かし以下の結論を導き出した。

○イザーク・ジュールが責任を取るシミュレーション

    シン、女湯を覗く。
    ことり「キャァァアア モゥ オヨメ ニ イケナーイ」
    イザーク「オレが責任を取る。結婚するぞ!ことり」
     
     ゴ――ン ゴ――ン
     教会で結婚式を挙げるイザークとことり      
                  D.C.S.D.  ―完―

シン「ジュール隊長、いったい何を考えているんですか」
杉並「シンの方こそ、何を想像したのだ?耳まで赤いぞ」
シン「そんなの、どうだっていいだろ。っと、とにかくオレは覗きなんてしません」

ディアッカ「そうか。だったら、オレたちだけで覗くか、イザーク」
シン「な?そ、そんなこと、させませんよ」
イザーク「だったら、どうするというんのだ、シン・アスカ」
シン「力ずくでも止めるだけです」
ディアッカ「オレ達二人に勝てるのか」
シン「勝ちます。オレは、このデスティニー乗り切ってみせる」

立ち上がる三人は、臨戦態勢を取り始めた。三人を取り巻く空気が変わっていく。女湯がある方にイザーク・ディアッカがいた。
勢いあまればシンが女湯に突っ込む可能性があった。だが、シンは躊躇することなくディアッカに襲い掛かった。ディアッカは、
シンの顔に風呂桶が被さるように蹴り上げた。視界が無くなったシンは急制動をかけ、なんとか男湯と女湯を分けるアレ(名前が
分からん)の前で止ることができた。振り返り、今度はイザークへ、拳を振るうも交わされ、最後は手ぬぐいを顔に被せられた。
シンは再び、アレの前で急制動を掛けることになった。

杉並「ほう、これが伝統の、ドタバタ乱闘しているうちに女湯になだれこみ、広義において覗いたことになってしまうが、
   ワザとじゃないから許してもらう戦法か。もっとも意図的にやろうとするヤツは初めて目にするが」
純一「シン、落ち着け!コレは罠だ!」
シン「………罠?」
ディアッカ「…あっお前…」
杉並「朝倉。ペナルティだぞ」
シン「…ペナルティ…?…なんのことだよ」
イザーク「ディアッカ、退却するぞ。警戒されてはモトも子もない」
ディアッカ「ちっ。しかたねぇな」
杉並「諦めるのか?」
イザーク「いや、『正攻法』で行く」

―――正攻法?

脱衣所の方へ消えていく二人。しばらくして聞こえてくる女湯からの悲鳴。駆け回っているように湯がバシャバシャいう音。

純一「まさか、あの二人。正面から、堂々と女湯の方へ行ったのか?音夢!無事か!!」

心が熱くなる。頭が冷めてくる。シンの中でSEEDは砕かれ、音楽を生み出すかのように。今までの情報を解析し、
バラバラの音符を繋ぎ合わせ、一つの音色を生み出した。

シン「なるほどな。これが真実の旋律か。ジュール隊長、エルスマン先輩。まだ『脱衣所にいる』よな」
ディアッカ「なんだバレてたのか」
シン「今まで人を焚きつけておいて、突然、自らが動き出せば誰でも不信に思うさ。それに(中略)
   …というわけで、(オレを除く)全員が犯人だ」
女湯『シン君、ごめーん』
杉並「ふ。さすが、もみあげが長いだけのことはある。まぁこれも青春というものだ。堪能できたか、シン」

シン「こんな青春、願い下げだ」

シンと女湯と心の扉・終
182名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/22(火) 18:58:38 ID:ktuRWCtf
あとがき

( ゚∀゚)ノです。
第二話にしてイキナリ、バトルじゃないし。しかも、ネタ9割にすると、本筋がサッパリ分からんな。
一応、シンが、どういう立場を望んでいるのかを皆は理解する。けれども、シンは心の傷があるた
めに、無意識にそれを否定し、シン本人は、よく分かっていない という内容でした。
オレの話、基本進行がシンパート→ネタ、ことりパート→シリアスなので、ネタ重視すると自然と、
ことりの出番がなくなるという珍事が…無念。次は、もぅちょい考えてみよう。

ラストの種割れ→冷静→推理はデフォでしたが、たまたま本スレの方で螺旋ネタやっていたんで混ぜた。
しかし、これも言わんと分からんな。

あと、オレの第一話登場キャラで話回す事にしました。よっては、基本的に女の子は4人だけで話が進みます。
ただ、下手すると、眞子と音夢もいらんし。
183名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/22(火) 21:52:19 ID:rfywL9kA
面白かったよ〜でもこのネタ本スレで良かったと思うのだが、GJ!
今度は本スレで待ってるぜ!!
184名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/22(火) 22:25:12 ID:FG3/MTcX
>>183
実は書いているオレ自身が、そう思っていたよ>本スレネタ。シリーズ上の構成で、たまたま入っているってだけだから。

というわけで( ゚∀゚)ノですが………以下、現在の本音。

なんか色々面倒なことになった(脳を使ってカロリーが非常に足りない状態なのに金が無くなった)んで、
次回イキナリ『最終話』を書きますわ。一応、連動している4話の粗筋を冒頭に含む形で。

で、
第3話は、サバゲの話だったんだ。『PS装甲』って書かれた段ボールを着込んだムウの紐付きエアガン相手に
シンがツッコミ入れながら、ことりを守るようなヤツ。そんでシンの身の上に、ことりが色々感づいたり、ことりの
純一への気持ちをシンが気付いたりする話だった。
あとは、酔っ払いアスラン「キラァァー」→酔っ払いキラ「“さん”をつけろよ。凸すけ野郎」くらいのネタだしなぁ。

第4話は、海に流れ着いた記憶喪失の外国人の顔がムルタ・アズラエルそっくりだった、ということから始まる珍事。
で、シンが自分の身の上を話すときに、純一に八つ当たりしたりとか、ことりに慰められたり、だな。コレも都合上、
バトル無し。シリーズ上の構成として入っている。
ただし、この偽ムルタを、例の歌姫に引き渡したために、何故か非常事態が起きて最終話へ という流れ。

読んでいる人なら、第2話の時点でオチが分かると思うけど、このシリーズは、家族EDだから。
しかも本当は、8話あるところを、5話っていっている時点で、かなり問題が…。
185名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/22(火) 23:29:36 ID:r2/awouM
どの話も無茶苦茶面白そうなんだが…もったいないなー。
今回の話が終わってしばらくして落ち着いたら
本スレのほうで書いてみたらどう?
186バトル物は無理でしたw:2005/11/24(木) 20:08:42 ID:UN+p2I6z
俺はバトル物は無理って結論が出たんでとりあえず

↓眞子・和泉子の話
↓キラ登場・シン覚醒
↓カガリ登場。戦う理由は(こっちのオーブは色々あって潰れ掛けてる。向こうの世界でオーブ再建)
↓音夢登場・ことりが音夢の呪いにかかる

ここからEDまでをほとんどバトルなしで仕上げます
187名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/24(木) 21:51:10 ID:lL/yBTVx
報告。
( ゚∀゚)ノですが、最終話、本スレに投下しちゃった。
188バトル物は無理でしたw:2005/11/24(木) 21:58:33 ID:UN+p2I6z
〜それでも笑顔で〜
桜公園
さくら「音夢ちゃんは・・・・ここでぼくが倒す。」
音夢「出来るの、あなた如きに?」
さくら「やってみせるよ・・・ここでぼくが音夢ちゃんを倒せば白河さんの呪いはとけて世界も守れる。」
音夢「・・・・じゃあ、始めましょうか!」



さくら「(ハァハァ、強すぎる・・・拒否権を使って『生命の実』の力を削いでも音夢ちゃんには適わない・・・)」
音夢「その程度なの?じゃあここで死んでもらうわ。」
さくら「ック、―ディバインバスター!!―」
音夢「無駄・・・」
さくらの放つ光線を音夢の周りに浮かぶ紅い色をした桜の花びらが集まり防ぐ・・・
音夢「無駄ってことが分かるでしょう?・・・・もう諦めなさいよ・・・」
さくら「それは出来ない相談だよ・・・」
音夢「そう・・・だけどこれでお別れよ・・・」
さくらの周りを紅い桜の花びらが舞う―
さくら「・・・・そうだね、ここでお別れだよ。ぼくも音夢ちゃんも、今日ここで死ぬんだからー。」
さくらの体から徐々に光が溢れ出す
さくら「ぼくの魂の全てを掛けて音夢ちゃんを倒すよ―光の極光術―
音夢「・・・いいの?それを使ったらあなた自身も・・・」
さくら「言ったでしょ音夢ちゃん。ここでお別れだって・・・」
さくらが手をかざすと光の刃が出てくる―
さくら「ぼくが一番に望むのはお兄ちゃんが幸せになることだから(・・さよなら、お兄ちゃん)―極光剣―」
音夢「ック!!」
音夢の桜の花びらとさくらの光の剣が激突する―――

さくら「・・ぼくの負けだね・・・」
音夢「ハァハァ・・・ここまでね、さくらちゃん。けど・・・わたしも引かせてもらうわ。」
さくらの全てを篭めた一撃は音夢を致命傷には至らせなかった―――音夢が姿を消す―――


純一「さくら!!」
純一が敵を倒しさくらがいる場所に来たときにはさくらの両足が消えていた―――
さくら「お兄ちゃん・・・ゴメンね。音夢ちゃん倒せなかった・・・白河さんを救えなかった―」
純一「・・・・もうイイ、もう喋るな・・・」
さくら「お兄ちゃん・・・ぼくの最後のわがまま聞いてくれる?」
純一「ああ、何だって聞いてやるから死ぬな!!」
シンたちが駆けつける・・・
シン「杉並、芳乃はどうしたんだ!?」
杉並「芳乃嬢はもう助からん・・・二人にしてやれ・・・」
胡ノ宮「そ、そんな・・・」
杉並「ック・・・・行くぞ・・・」
杉並が目を瞑り二人から離れていく・・・目を開けると涙が溢れそうだった――皆も杉並に続く――
189バトル物は無理でしたw:2005/11/24(木) 21:59:01 ID:UN+p2I6z
さくら「ハハ、お兄ちゃんと二人っきりだ♪・・・最後のわがままだよ・・今この時だけぼくの恋人でいて・・」
純一「・・・・・分かった。さくら、何しようか?」
さくら「キスして・・・純一君が白河さんにしているように―」
純一は何も言わず深い口付けをした―
さくら「・・・お、兄ちゃん・・ぼく・・・しあ、幸せだよ・・・」
さくらが涙を流しながら呟くー
純一「そ・・そうか、よか・・・よかったな・・」
さくら「変だね・・嬉しいのに・・嬉しいのに、涙が止まらないよぉ・・・」
純一「そ・・う・・か・・・・そうか・・」
純一もすでに涙で顔がグシャグシャになっていた―さくらの体はもう上半身だけになっていた―
さくら「・・・ここでお別れだね・・・純一君、音夢ちゃんを恨まないで欲しいんだ・・・音夢ちゃんは
    ぼくと白河さんの可能性だから・・・だから・・・」
純一「そうか・・・分かった・・・。」
さくら「純一君・・・最後は笑って欲しいんだ、最後は・・・笑って別れたい・・・」
純一はさくらが本当は何を言いたいのかが分かったが微笑んだ――涙でクシャクシャだったが、それでも精一杯微笑んだ――
さくら「純・・・お兄ちゃん、白河さんを、よろしくね。ぼく・・お兄ちゃんを好きになってよかった―――」
さくらが微笑んで・・・・・・消えた――――
純一「さくらーーーーーーー!!!!!!」

しばらくさくらの髪を結んでだ青いリボンを掴んで泣いていた純一だったが・・・
PiLiLi

純一「何だ?」
胡ノ宮「た、大変です!白河さんが・・・」
純一「ことりが!?ック今行く!!」

水越病院
純一「ことり!!」
純一がことりの病室に行った時には皆いなかった―
純一「ことり・・・」
純一が見たことりは・・四肢が少しづつ光になりそのまま消えていくところだった・・・
ことり「純一君・・・」
純一「ことり、大丈夫か!?」
ことり「ムゥゥ違うでしょ!!最初に言うことは(ゴメンなさい)でしょ!!」
分かってるんだからね!とでも言いたげな瞳だったので
純一「あ・・・さくらのことか・・・ゴメン」
ことり「そうっすよ!こ〜んな可愛い彼女がいるのに浮気するなんて!」
純一はことりが元気そうなのでつい微笑んだ―
ことり「ムゥゥ!怒ってるのに笑うなんて〜!!」
純一は泣きたくて仕方なかったがことりが無理していると分かっていたので笑って耐えていた―――
ことりの四肢はすでになく上半身だけになっていた・・・
ことり「もう・・・純一君・・・こっち来て。」
純一「なんだ、ことり?」
ことりはもう限界だったのか―――涙が溢れていた―――
ことり「キスして・・・さくらちゃんにしたよりもっと強く・・・ずっと、ずっと――――」
純一は涙を拭かないままことりにキスをした―――その内光の浸食が首まで上がって―――
ことり「音夢ちゃんを、恨まないでね・・・わた・しは・・幸せ・・・だったから・・・」
純一「そう・か・・分かった・・一つ・・約束しよう」
ことり「うん。」
純一・ことり「いつか、時も場所も越えて―――この青い空の下でまた・・・また会おう―――」
ことりは最後に微笑んで――――消えた――――

純一「バカ・・最後まで・・・同じことし・・・しやがって・・・クソったれがーーーーー!!」

桜の木の下
純一「ことり、さくら、全てに決着を付けて来るよ―」
純一が桜の木を見上げて―――桜の木の枝にくくり付けられた青いリボンと白い帽子を見て言った―――
190バトル物は無理でしたw:2005/11/24(木) 22:01:16 ID:UN+p2I6z
>>186
>ここからEDまでをほとんどバトルなしで仕上げます
ここは
ここから後をほとんどバトルなしで仕上げます
でお願いします
191名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/25(金) 01:34:57 ID:jLm1c5Mb

・シンとことりの交流がない
・D.C.一辺倒
・微妙にキャラアンチ入ってる
・細部の表現に問題あり

数え上げるときりがない。問題点ありすぎ。
シンとことりについては別に交際する必要はないと思うけど、交流もないのは…?
本スレとは違うとはいえ、派生したスレなんだからあまりにも本スレから逸脱したもの
ばかり書いていると過疎るよ?てか事実過疎ってるし。

いくら傍流とはいえ荒れるの嫌だからあえて意見してこなかったけど、さすがに酷すぎ
ると思ったから意見させてもらいました。勢いのあるスレで自分のネタを披露したい気持ちは
わからないでもないけど、過疎るよ?俺みたいな考え方の人の意見によって荒れる可能性もあるし。
192名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/25(金) 03:14:06 ID:GCo6Ya9K
>>190 つまんね。続き書かなくていいから、さっさと消えろよ。
193名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/25(金) 16:44:33 ID:qqspA+8Y
>>190
探せば腐るほどあるDCのSSサイトで書けば?
194流れを斬ります:2005/11/25(金) 20:06:32 ID:0XqvjGpj
漏れがこの鬱的な流れを止めるために少々ギャグチックに”剣道”の話を書いてみる
注)この話しついては誰も突っ込むな!!ツマラナかったら無視しろ!

男の戦い
暦「女子は外でソフトテニスの予定だったが外は雨が降ってるため女子は男子の剣道の見学だ!!」
シン(それでいいのか、単位はどうすんだよ?)シンが小声で聞くと
ことり「・・・・・・・気にしたら負けだよ。」
初音島内では一番常識人のことりに聞くが笑顔で返される・・・
シン「ま・・・いいか。いいかげん慣れてきた。」
シンの中で色んな思い出が巻き返される・・・
(純一の手から和菓子)(身体能力でコーディより強いと思った杉並や眞子)(昼休みに鍋をする萌)
(誰にも気付かれず毒を作る音夢)(天枷研究所のロボット達)(子供先生w)・・・「凄い奴らばっかりだ」
そして女子が体育館に行ってる間に男子が着替える

暦「じゃあいきなり試合な。」
シン・純一(いくらなんでもそれは不味くないか?)
二人の心がユニゾンした瞬間だった・・・
暦「じゃあ次は・・・朝倉!君に決めた!!」(ポケモンチックに)
純一「ッゲ、俺かよ・・・」
音夢「兄さん!負けたら特製の精進料理作ってあげるからね♪」
純一「な・・・なんだと・・・」(ここに何故音夢がいるのかなんて聞いたら負けだ!!)
シン・ことり(・・・ご愁傷様・・・・)
暦は会話を聞いたか聞いていないのか
暦「朝倉の相手は・・・シン!君に決めた!」(やっぱりポケモンチックに)
シン「俺か・・分かりました・・・」
純一(マジかよ・・・いや待てよ。シンには音夢の手料理を喰わせたことがあったな、歓迎式で・・・)
純一がシンに近づく・・・
純一「頼むシン!俺の明日のために負けてくれ!!」
純一の心の中ではすでに  プライド<八百長  だったようだ
シン「ああ・・・あいつの手料理の味は知ってるからな・・・俺が負けてやるよ。」
そう言おうとした瞬間、シンにとっての聖なる誓い―誰にも負けない!―がリフレインされる
シン「・・・・いや、駄目だ。俺はもう負けないと誓った―――俺は全力でお前を倒す!!」
純一「・・・・・・そうか分かった――――なら・・・・・手加減はしない!!」
シン「望むところだ!!」
シンと純一がそれぞれ防具を付ける
シン(俺はもう負けない!そう誓ったんだ・・・)
シンが決意を込めた眼をして立ち上がる・・・
純一(ゴメンばあちゃん・・・俺、自分の幸せのために魔法を使うよ・・・)【ディス・レヴ】
純一が呟くと純一の周りの温度が下がる・・・
杉並「あの黒いオーラは・・・そうか朝倉、お前は全力で行くのか・・・」(杉並に対してツッコンだら氏ぬぞ!)
暦「準備が出来たようだな・・・三本勝負だ。構えて、一本目、始め!」
純一「うおぉぉぉぉ!!」
シン「はあぁぁぁぁ!!」
純一とシンの竹刀がぶつかった瞬間―シンが軽く吹き飛んだ・・・
シン「何!?」
純一「今だ!!Z・Oサイズ!!!」
刹那の間に純一が間合いを詰め―胴を放つ―
     『メキャア!」
シン「ッガア!」
シンが六メートルほど吹っ飛ぶ
195流れを斬ります:2005/11/25(金) 20:07:14 ID:0XqvjGpj
男子生徒「何だいまの?」
女子生徒「すごーい・・」
暦もポカーンとしていたが
ことり「お姉ちゃん!」
ことりの声に我に帰る
暦「そうだ!シン、お前大丈夫か?」
シンがよろけながら立ち上がる
シン「だ・・・大丈夫です(ック、フリーダムぐらいの速さだった!?)」
シンが純一の強さに驚愕する・・・
純一「悪いことは言わない・・・諦めろ」
純一が諭すように言うが・・・
シン「まだだ・・・俺は、まだ諦めない・・・」
純一「そうか・・・なら、次で終わらせる!!」
二人が構えるー
暦「二本目、開始!」
純一とシンの竹刀がぶつかった瞬間―またもシンが軽く吹き飛ぶ・・・
純一「これで終わりだ〜!Z・Oサイズ!!」
純一が間合いに入った瞬間―
シンの精神世界っぽいところ・・・
ステラ「シン!!」
マユ「お兄ちゃん!」
シン「ステラ!マユ!」
三人は何も言わずにただ抱き合った―――
ステラ「シン・・・」
マユ「お兄ちゃん・・・」
シン「行こう・・・・一緒に・・・」
三人が微笑む―――――
  『パキーン』   【SEED】
シン「うおぉぉぉぉぉ!!!エクスカリバー!!」
純一より先にシンの胴が決まる!
  『メキャア!」
純一「グワァ!!」
今度は純一が六メートルほど吹き飛ぶ・・・
ことり・音夢「朝倉君(兄さん)!!」
二人が同時に叫ぶ―――幸いことりの周りにはみっくんとともちゃんしかいなかった・・・
みっくん「ことり、やっぱりまだ朝倉君のこと―」
ことり(朝倉君が吹き飛んだ時には叫んでた・・・やっぱりまだ私は・・・)
暦「大丈夫か朝倉?」
純一「大丈夫です・・(ック、あれが杉並に聞いたSEEDって奴か!)」
純一が歯を食いしばる―
杉並「・・・妙だな、SSEDとディス・レヴの力は互角なはずだが・・・あれは?」
杉並が目を凝らして見るとシンの後ろに“何か”が居た・・・
杉並「あれは!“霊補修”か!」

どこからともなく
萌「補修について〜話しますね〜」
眞子「一口に補修っていっても色々あるのよね。」
萌「はい〜その中でも最強なのが“主人公補修”です〜」
眞子「あれね、死種の最後でキラ・ヤマトが最強だった奴」
萌「はい〜あれが付いた人はむてきですからねぇ。」
眞子「っで、“霊補修”って何なの?」
萌「それはですね〜死んだ恋人が力を貸してくれるんですよぉ〜」
眞子「やっぱりキラ・ヤマトのあれね。」
萌「はい〜あの人は欲張りですから〜。」
眞子「他にも“ライバル補修”とか”親友補修”があるのよね」
萌「はい〜けどこの二つは〜出番が増える代わりに氏ぬ確立が高くなるので気を付けてください〜。」
眞子・萌「では、これで補修解説を終わります」
196流れを斬ります:2005/11/25(金) 20:07:47 ID:0XqvjGpj
暦「構えて!三本目〜開始!!」
シン「ウオォォォォォォォ!!ステラとマユが傍にいるから、俺はもう負けない!!」
   『ガン!ガガッ!ガ!ガ!ガ!ガ!ガ!ガ!ガ!ガ!!』
シンの猛攻撃が始まる―――純一は防ぐので精一杯だった・・・
純一「それでも俺は〜!」
純一が突きを出すがシンは顔を背け避ける―――
シン「無駄だ!その攻撃は俺には当たらない!!」
シンが純一を突き飛ばす・・・
純一「しまった!!」
シン「これで終わりだ〜!パルマ・・・「場外!!」
シンが突きを出そうとした瞬間暦が叫んだ
純一「ハァハァ・・・助かった。場外じゃなかったら負けてたな・・」
シン「俺はもう一人じゃない・・・・だから、絶対に負けない!!」
   (マユ、ステラ・・・これからはずっと一緒だ・・・・)
ことり「あれ・・・今、シン君の心が・・・」
ともちゃん「大丈夫、ことり?」
ことり「あ、うん大丈夫。(やっぱり聞こえない・・・今のは偶然?)

同時刻、桜の樹
さくら「これぐらいいいよね・・・お兄ちゃんへの罰は・・・(魔法をあんなことに使うなんて!)
桜の樹に・・・・一粒の桜の花が咲いていた――――

暦「三本目・・・始め!」
シン「ウオォォォォォォォ!!」
  『ガン!ガッ!ガ!ガ!ガ!ガ!ガ!ガ!ガ!ガ!!』
仕切りなおしの三本目もシンが圧倒する―
純一「ここまでか――俺の人生――」
純一が全てを諦めようとした瞬間―
ことり「朝倉君!!」
純一(こんな俺でも応援してくれるのか。だったら、その気持ちにこたえなきゃな!!)
シン(やっぱりことりは・・・けど俺にも、負けられない理由があるんだ!!)
純一・シン「ウオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!」
   『ガン!ガガッ!ガ!ガ!ガ!ガ!ガ!ガ!ガ!ガ!ガ!ガ!ガ!ガ!ガ!ガ!!』
二人の竹刀がぶつかり合う・・・・・マッハを超えて・・・・・・・・
杉並「ッフ、やはり天枷研究所の竹刀は頑丈だな!けど二人の体力はそろそろ限界か・・・」
純一・シン「これで終わりだぁ!!」
純一「アイン・ソフ・オウル!!」
シン「パルマフィオキ―ナ!!」
   『ガキィィィィィィン!!』
二人の突きが・・・・激突する――
暦「勝者・・・なし!両者反則負け!!」
二人の竹刀は・・・・激突の衝撃で折れていた―――

その日の放課後
シン「ことり・・・純一のことが好きなんだろ?」
シンは激闘の後『純一』と呼んでいた―青春って素晴らしいね―
ことり「やっぱりバレちゃいましたか・・・シン君はステラさんって人が好きなんでしょ?」
シン「ああ、もうこの世にはいないけど・・・ステラは俺の心に生きている。
   けど、純一は違う。ことりと一緒に歩いていける。ことりが一歩を踏み出せば―。」
ことり「違うよ・・・純一君は音夢と・・・」
シン「だったらなんでことりの応援で純一に力が湧いたんだ、好きだからだろ?ことりのことも・・・
   戦えよ朝倉と、諦めるのは・・・それでも負けたときだ―――」
ことり「・・・・分かってた。私は逃げてただけなんだよね、自分の気持ちからも・・・戦うことからも・・・」
シン「ああ・・・・行って来い・・・」

音夢「負けは負けですからね♪私の料理を食べてもらいますよ。」
純一「勘弁してくれよ・・・ってことり?」
ことり「音夢、純一君を賭けて・・・私と勝負です!!」

後半『女の戦い』に・・・・・・・続きません。
197流れを斬ります:2005/11/25(金) 20:17:00 ID:0XqvjGpj
まあ学園編か・・・・・ってギャグ少ねぇorz
コーディでSEEDまで持ってるシンに対抗するために純一にはディス・レヴを付けてみたり

って言うか・・・・>>99>>188って本当に同一人物か?最初から読んだら別物にしか見えんのだが・・・
ことりまで氏んでるし・・・>188が本当はあのスレからの暗躍者だったりしたらワロスw
198名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/25(金) 21:30:54 ID:aaCQ0Zu8
それにしても「ック」って流行ってるのか?
見てて気になったんだが
199流れを斬ります:2005/11/25(金) 21:41:49 ID:0XqvjGpj
漏れも流行ってるって思って入れてみた。
200流れを斬ります:2005/11/25(金) 22:06:10 ID:0XqvjGpj
>>198
あと漏れから見てアスランなら「ックソ!」で杉並は「ッチ」って軽く舌打ち。
イザ―クは「チィィ!」って言うイメージがある(妄想)

やっぱこっちでは学園内よりMS出ないと締まらんな・・・番外編書きさん帰ってきてくれ!!
201名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/25(金) 23:37:41 ID:yPg4KcOg
つーかバトルスレって声優ネタ能力バトルじゃなくてシンとかのMS戦じゃないの?
202名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/25(金) 23:53:02 ID:T5oOzr/3
そうだよ。基本的には、どうしてもMSバトルを書きたいという人のための場所。
203名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/25(金) 23:55:47 ID:DF14QYZN
つーか、本スレの方がバトルスレみたいになってるし
204名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/26(土) 06:15:12 ID:fMwIi+Q8
死種キャラもD.C.キャラも両方とも活躍させようとしたら>194みたいなのがいい。(ことりも出てくる)
問題点はMSをださなかったらバトルがどうしても薄くなる。

結論;D.C.キャラもMSに乗ってシンたちと一緒に戦う(女子が戦うのは反対な人もいるだろうけど)
   もしくはMSなしでもそれ相当のバトルクオリティを出す。
   
こんなところかな
205名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/26(土) 15:32:25 ID:fMwIi+Q8
連投だが「ネタが浮かんでもバトルは書けない」俺がネタを落とします。使いたい人がいたら使ってください。

ギュランダルがいなくなり起死回生を目論むロゴスは初音島の桜の樹に目をつける・・・
大群を率いてやって来たロゴスに対し魔法使い純一がアストラナガン(例)で、イザ―ク・ディアッカと共に出撃。
そしてシンとヒロイン達は・・・って話です。これなら両作品のキャラが出れる・・・と思う。
206名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/26(土) 20:12:23 ID:EA/Kw/yH
純一「音夢、今まで黙っていたが、実は俺が右手から出せるのは
   和菓子だけじゃないんだ。」
音夢「え…?」
純一「俺の寿命の残り半分と引き換えに生成できるこいつは、本当に守りたい
   ものができた時だけ使えってさくらの婆ちゃんに言われてた。今が、
   その時だ。」
音夢「そんな!やめて、兄さん!」
純一「心配すんな、音夢。(シン、手前ぇにだけいい格好はさせないぜ。)」

純一「出ろぉぉぉ!!アストラナガン!!」

ゴゴゴゴゴ…。純一の目の前に漆黒に輝く巨大な機体が出現した。

―みたいな感じ?
207名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/26(土) 21:22:42 ID:fMwIi+Q8
ちょwwwwww今泰勇気さん(純一)調べてみたんだけど、ミネルバクルーの
『チェン・ジェン・イー』ミネルバのブリッジ要員。火器管制担当。

であることが分かったw

後、螺旋の男子生徒 UTのジャーナリスト こいこい7のモテ男
とかあったけどこっちのスレでは役に立ちそうなのはなかった。
208名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/26(土) 21:32:40 ID:2w/RyOY3
杉並「この二機の性能は互角。だがデスティニーがフォーチューンに並ぶには一つ欠けている物がある
    スペックを最大限に引き出すプログラムだ」
シン「それがあればフォーチューンに?!」
杉並「勝てるかどうかはパイロット次第だ」
209 ◆.gF4K.iblY :2005/11/28(月) 05:12:33 ID:mMfOz3/F
さて、番外編書きさんのに登場したブレイズバナーを想像して立体化している俺はきもいだろうか
きもいのだろうな
210名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/28(月) 12:45:08 ID:1SAOvU0e
完成したら、ぜひアップしてくれい。
211名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/28(月) 16:14:35 ID:yY3nwK1V
同じくUP希望。
212 ◆.gF4K.iblY :2005/11/29(火) 02:13:57 ID:yo9FQ4fv
出来たのでうpする。しかし俺程度のスキルじゃこれが限界なんだ、失望するがいいさ!

http://i.pic.to/4gkvr

右はおまけ、勝手に考えたデスティニーバナーとついでにバスター
どうでもいいけど続き書いてください俺!!
213名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/29(火) 11:24:54 ID:3Iz/82ri
想像を絶する姿でワラタw。GJです!
頭のバナナはイカスけど、背中はミサイルを黄色く塗った
ブレイズウィザードがいい様な気がする。
214名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/30(水) 14:34:34 ID:zrG10Bkb
>>99さんの世界観を借りてssをひとつ書いてみた。
215名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/30(水) 14:35:11 ID:zrG10Bkb
杉並の携帯に一つのメールが来た
―歌姫より絶対自由に告ぐ、作戦開始は明日の正午―

杉並「・・・・・・いよいよこのときが来たか。」

次の日の学校

純一「あれ?杉並はいないのか・・・」
シン「ああ、どうも休みらしい・・・」
ことり「珍しいこともあるんですねぇ〜」
ステラ「休息は・・・必要・・」
そんなことを話してると・・・

暦「席につけ!授業始めるぞ!!」

授業中

暦「だからだ、相対速度は「ラーララー♪」・・・歌?」
教室に歌が流れる・・・
純一「(この感じは・・・)不味い、みんな耳を塞げ!!」
しかし純一の声に反応できたのは、純一の心が見えたことり、軍務経験のあるシン・ステラ、直感で不味いと分かった環だけだった―

そして歌が終わる、純一がみんなの目を見た瞬間・・・

男子生徒「こ・・・ろ・・・す・・・」傍にあったカッターを純一に向け・・・
    
   『フォン!!』     振り下ろした!

純一はそれを間一髪で避ける
純一「クソ、一体何が―」
ことり「みんな逃げて!この人たち、私たちを殺そうとしてる!!」
シン「な、何でそんなことを!?・・・クソ!!」
シンが襲い掛かってきた男子生徒を殴り倒しながら叫ぶ
シン「だけどマユが!」
ことり「マユちゃんなら大丈夫!この人たちは私たちしか狙ってない!!」
シン「・・・分かった、ここは逃げよう・・・」

216名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/30(水) 14:36:49 ID:zrG10Bkb
逃走中

環「・・・ッハ、未来が見えました!」
純一「どんな未来が見えたんだ!?」
環「自由の名を冠する翼が・・・朝倉様を殺しに!!」
純一「何!?何故そんな・・・まさかそいつらの狙いは!?」
環「間違いありません!!あの桜の樹です!!」
シン「(自由・・・フリーダムか!)・・・俺は天枷研究所に行く、皆は別のところに行ってくれ!・・・おそらく俺が知ってる奴がくるから・・・」
ことり「そ、そんなこと―」
純一「・・分かった、お前に任せる!」
ことりがシンをとめようとしたが純一はシンの目に決意の光が宿っていることに気付く―
シン「ああ、朝倉は皆を守ってくれ!!」

天枷研究所

ミハル「先輩から話はきいてます!こちらへ来てください!!」
シン「分かった!!(また力を貸してくれ、ディスティニ―!)」

倉庫

ディスティニ―に乗り込むシン
ミハル「システムオールグリーン、行けます!!」
シン「シン・アスカ、ディスティニ―行きます!!」

魔法の桜の木

環「結界を張ります!皆さんは出来るだけ樹に近づいてください!!」

環が樹を中心に札を置く

環「・・・来ました!!」

全員が海をみると・・・蒼い翼をもつMSが凄まじい速度で飛んできた・・・

キラ「そこか、朝倉純一!!」
Sフリーダムがライフルを純一たちに向ける―
環「いけない、あれは防げません!!」
ことり「純一君!」
純一「(シンと約束した、守ってみせると!)ディフィレクトフィールド!!」

   『ガキィー――――ン!!』  障壁がなんとかライフルを防ぐが・・・

キラ「防いだ!?・・・なら、もう一度!!」
キラはもう一度ライフルを撃とうとする―
純一「不味い!もう一度やられたら・・・!」

Sフリーダムが再び撃とうとした瞬間―紅い翼が現れる―

シン「やめろ―――!!」  

  『ビュンビュンビュンビュン!』    ディスティニーのライフルがフリーダムを襲う!!

キラ「ッチ!」

しかしキラはそこから離れてかわす―ディスティニ―とSフリーダムが対峙した―
217名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/30(水) 21:02:06 ID:9hV/fBnG
GJ( ゚∀゚)ノよぅ!

ところで本スレ見てて一つバカネタを思いついてしまった。一応、いきなり最終回にする準備はあるけど。
218名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/30(水) 21:04:21 ID:si2IkdWz
駄作乙
219逆襲の議長:2005/11/30(水) 21:05:17 ID:9hV/fBnG
第一話 復活 THE 議長

メサイヤと共に炎上したと思われた議長。しかし、彼は、こうなることを予期していたのか
サイボーグの体を用意していた。そして今、復活の時が来た。サイボーグ・ザ・ギチョーとして。

ギチョー「やあ、おはよう。目覚めのロケットパンチが出ないんだが」
ザフト兵「そんな機能は、ついていません」
ギチョー「な、なんだって」
ザフト兵「ですが、希望通りに30%軽量化及びボディを赤色にしました」
ギチョー「まぁ良いだろう」

クルーゼ「はっはっは。久しぶりだな。ギルバート・デュランダル。今は議長か」
ギチョー「本当に久しぶりだ、ラウ・ル・クルーゼ。しかも生身。キミはフリーダムに刺された上、
   ジェネシスに焼かれたと聞いていたが」
クルーゼ「“あの男に出来て、私に出来ないはずがない”というヤツだ。ちなみに、レイもいるぞ」
ギチョー「おお、レイ。無事か。むぅ、反応が無いな」
クルーゼ「体は無傷だが、爆発のショックで心が消えているのだ。そこで新たに人格を転写しようと思う。
   アヤナミとアムロ、どちらがいい?」

ギチョー「今は、そんなことより、やって欲しいことがある。初音島にあるMS、デスティニーを回収してきてほしい。」
クルーゼ「ほぉ〜。MSの一体くらい、今は問題ないだろう。また作ればいいのさ」
ギチョー「実は、その機体には技術部と内緒で、秘密の機能を付けているんだ。さすがに他幹部を二度騙せるほどの自信は無い」
クルーゼ「サイボーグと合体した上で、戦艦とも合体できる機能か?」

ギチョー「はっはっはっは。とりあえず、頼れる主翼キャラが、いなくて困っていたのだ。いってくれるよな」
クルーゼ「(否定しない、とは当たったか?)いいだろう、観光ついでにいってこよう」
ギチョー「ちょっと待て。任務のついでに観光するのは良いが、観光ついでに任務をこなすのは非常に困るのだが」
クルーゼ「冗談だ。本当に回収する価値があるのだろうな」
ギチョー「ある。本編ではイマイチだったが、本来の機能を持ってすれば、腹黒ラクシズに対抗出来る力を秘めている。
    手に入れれば、今度こそデスティニープランを成功させられる」

クルーゼ「ふ(嘘っぽいが世界を滅ぼす新たな火種が出来るのであれば、それでいい)。なるほど」
ギチョー「よろしく頼む」
クルーゼ「まかせろ。私とお前の仲ではないか。はっはっはっは。」
ギチョー「(何か忘れている気がするが)そうだな。はっはっはっは」

再び、動き出した議長のデスティニープラン。しかし、いきなり身内に敵が。はたして上手く行くのだろうか。


続く
220名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/30(水) 22:34:00 ID:si2IkdWz
ごめん。本当つまんないわ。才能ないんじゃない?
221名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/30(水) 22:56:35 ID:MABMpAeD
あれ?結構しょうも無過ぎて面白いと思ってしまった俺は一体なんなの?
次で最終回みたいだし、いいじゃないか別に。
222名無しさん@お腹いっぱい:2005/11/30(水) 23:41:00 ID:Dlee3isR
》220 じゃあ自分で書きなよ
223逆襲の議長:2005/11/30(水) 23:57:00 ID:74ieTIFT
最終話 平穏 THE 日々

シン「あれ、デスティニーだ。どこかへ飛んでいくけど、まぁいいか。ラクシズに打ち落とされるのが
   オチだろ。燃えないゴミを後始末してくれるようなもんだ」
ことり「本当に良いんですか」
シン「問題ないよ。それより、今日の夕飯、どうするの」
ことり「久しぶりに、シン君の好きなものにしようかなって」
…主人公はヤル気がなかった。

逆襲の議長・完
224名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/01(木) 00:29:20 ID:23BLrKPi
書き忘れたけど、一つにしろよ、というレスは受け付けない。
理由は言わずもがな。
225名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/01(木) 00:44:32 ID:23BLrKPi
すまん。もう一つ忘れた。この手のネタは二度とやらんから許してくれ。
あんまりにも過疎化しすぎたもんで出来心だったんだよ。
ごめん・゚・(ノД`)ノ・゚・よぅ…
226名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/01(木) 03:29:33 ID:Dyyorm+h
キニスルナ
227アナザースートリー ext.1:2005/12/01(木) 19:55:10 ID:qyt96H/v
ラクシズの活躍により前大戦は終わった
シンは敗れたが今は初音島で幸せに暮らしている
平和な世界を満喫しているシンには知る由もないことであろう

かつてあった人間の闇が初音島に忍びよってこようとは

ここはかつての地球連合軍の研究施設
エクステンデッドの研究施設である
廃棄されたこの施設に息づく悲しい命
さすがはエクステンデッドというべきか、その命は簡単に死ぬことを許さない

?「ここはどこ?パパやママは?ねえ、どうしてみんな寝ているの?おきてよ」

そういって少年は施設の仲間たちに呼びかける
しかし応答はない…
いや、小さな呼吸音が聞こえる
聞こえてくる呼吸音は彼女のカプセルからだ

?(たしかこのレバーを引くと…)
ブゥゥン…(カプセルが開く音)
?「ねえ、起きて、カナ」
カナ「…う〜ん…あれっどうしたの"?"」
?「よかった、カナだけでも目を覚ましてくれて…」
カナ「よかったって、どういうこと?それにだけって?」
?「うん…、どうやら生き残っているのは僕たちだけみたいなんだ…」
カナ「うそっ!それってみんな死んだってこと?」
?「うん…」
カナ「……一体私たちが寝ている間に何が起こったの?」
228アナザースートリー ext.2:2005/12/01(木) 19:55:59 ID:qyt96H/v
――――ふたりは呆然と施設内を歩き回る…

やっぱり生き残っている人はいない…

?「そとの世界はどうなっているのかな?」
カナ「ちょっと待ってて、今施設内のデータにアクセスするから。」

その情報はおそるべきものだった
地球連合軍が戦争に敗れたこと
この施設が廃棄されたこと
そして、自分たちが最後のエクステンデッドかもしれないということ

カナ「あら?映像記録があるわ、見てみましょ。」
?「この強そーなのにのってるのが僕たちのお兄ちゃんやお姉ちゃんたち?」
カナ「そうらしわ。乗ってる機体は…GFAS-X1デストロイよ」

圧倒的な火力と装甲を持ったデストロイ
しかし映像ではたった一機のMSによってやられている

?「こっちのMSはなに?」
カナ「え〜っと、ザフトのZGMF-X42Sデスティニーね」
?「このデスティニーってのが僕たちのお兄ちゃんやお姉ちゃんを殺したの?」
カナ「この映像を見る限りではそうね。他にもフリーダムとかいるけど一番多く私たちの先輩を殺したのはこのデスティニーよ。
   地球軍が敗北したのもこの機体の力によるところが大きいわ。」
?「デスティニー…。こいつは今どこにいるの?調べられる?」
カナ「ちょっと待っててね〜。今このコンピュータがアクセスできる世界中の軍のコンピュータに忍び込んで探しているから」
229アナザースートリー ext.3:2005/12/01(木) 19:56:34 ID:qyt96H/v
カナ「見つけたわ!…初音島上空で行方不明…?」
?「初音島?そこにデスティニーはいるの?」
カナ「わからないわ…。このコンピュータでは軍レベルのデータしか探せない。
   それに行方不明ってことは民間レベルで目立っているってこともないだろうし…」
?「ありがとう、それだけわかれば十分だよ。じゃあ僕はこの初音島ってところにいってくるよ。」
カナ「もちろんわたしもいくわよ。」
?「それはだめだよ。デスティニーがいるかどうか調べにいくだけだから。それにもしものときは機体を持ってきてほしいし」
カナ「なら最初から乗ってけばいいじゃないの。」
?「だめに決まっているだろ!機体にのっていったら目立ちすぎる。」
カナ「それはわかっているけど一人じゃ危ないわ。」
?「大丈夫。無理はしないよ」
カナ「…わかったわ。言っても聞く子じゃないし。じゃあ連絡用にこの携帯電話を持っていって。
   他からはほとんど100%傍受されないやつだから。あ、それとお金もね。」
?「ありがとう。じゃあ、いってくるよ。」
カナ「無理はしないでね。」
230アナザースートリー ext.4:2005/12/01(木) 19:57:12 ID:qyt96H/v
――――出発してから数時間後

?「ここが初音島か。いいところだな。…できれば戦火で汚したくないところだ。
  さてまずはすむところを決めよう。そんなに長くいるつもりもないけど無いと不便だし」

きょろきょろしながら歩き回る少年

?(んっ?あれは!?)

その少年の視線の先
少年と少女はいた

ことり「ねえ、シンくん。」
シン「なんだよ、ことり。」
ことり「お腹すいたな〜。だれかお団子おごってくれる人はいないかな〜」
シン「…なに食べるんだよ。」
ことり「えっ。…やだな〜シンくん。シンくんにおごってくれなんて言ってないっすよ♪」
シン「(しらじらしい…)いいよ、おごるから。ちょうど俺もお腹すいてたとこだし」
ことり「えっ?いや〜、なんだかわるいっすね〜シンくん。それじゃあゴチになります」

少年に近づいてくる二人
少年は団子屋の前に立っている

ことり「こんちわっす♪なにかお姉さんにようですか?」

少年が凝視しているのに気づいたことりが話しかける

?「えっ。あ、いやすいません。」
ことり「う〜うん、別にいいっすよ。ところで君旅行に来ているの?」
?「えっ?」
ことり「だってその大きなバックは普通持ち歩かないでしょ?」

たしかに旅行かなんかじゃなければこんな大きなバック持ち歩かない
それに少年の髪の色は銀色だ
オカッパの人を除けば初音島に銀髪の人はいない
231アナザースートリー ext.5:2005/12/01(木) 19:57:50 ID:qyt96H/v
?「はい、この島には旅行で来ています」
ことり「ヽ (´ー`)┌ フフっ。別に敬語じゃなくってもいいよ。
    ねえね、ところでお父さんやお母さんは?見当たらないようだけど、もしかして迷子?」
?「いえ、ちがいま…え〜っと、ちがうよ。ひとりでこの島に来たんだよ」
ことり「ひとりでっ!?お父さんやお母さんは許したの?」
?「…ううん、僕のお父さんやお母さんは前の前の大戦で死んじゃったんだ…。」
ことり・シン「!?」
?「あっ、でも大丈夫だよ。ぼくはさびしくなんかないよ?」
ことり「…ねえ、君?親戚とかはいるの?住むところは?」
?「親戚はいるかよくわかんない…。すむところは今探してる。」
ことり「そっか…。…ねえ、もしよかったら私たちの家にこない?部屋なら空いてるし歓迎するよ?」
?「えっ、でも…(ことわんなきゃいけないのに、ことわれない。…この人が死んだお母さんに似ているからかな…?)」
ことり「シンくんもいいっすよね?」
シン「えっ?あ、俺はもちろんかまわないよ。(家族を失くした子供を俺は放っておけない!)
   …でも俺居候だし、結局は暦に聞かないことには…。」
ことり「大丈夫!お姉ちゃんだってわかってくれるよ!
    え〜っと、じゃあ今さらだけど、君の名前は?」
?「フレア。でもなんかわるいよ…」
ことり「子供が遠慮しないのっ。じゃあフレア、お家に案内するよ、着いてきて。」
フレア「うんっ。ありがとう。」

ふたりのあとについていきながらシンは思った。

シン(こんな小さな子供まで不幸にするのかっ!?戦争ってやつは!
   …でも大丈夫だ。この島で暮らせばきっとあの子も幸せに生きていける!俺が保障するよっ!)
ことり「シンく〜ん!なにしてるっすか?はやくくるっすよ〜
    ほら、フレアくんもなんか言ってあげて。」
フレア「…えっと、あの…シン…兄ちゃんもはやくきて〜」
シン「(*´ー`) 兄ちゃんか…(なんか照れるな…)
   ところで団子はいいのか?」
ことり「あっ!忘れてた。それじゃあシンくん、フレアくんの分もお願いねっ?」
シン「=○)゜o゜)☆グエッ!
   言わなきゃよかったよ…トホホ…」

オリキャラすいません。しかしラクスやキラじゃああんまりいいアイディアが思い浮かばなかったので…
もちろん音夢なんてもっての他。音夢は初代の時のようにドジって周りを騒がすのが一番。
シンとことりの仲を邪魔するも返り討ちってのがツボだった。あんなにきらいだった音夢がなんかかわいく見えたくらいだからな〜。
232名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/01(木) 20:01:12 ID:qyt96H/v
変なのいっぱい書いてもうしわけない。
さすがに過疎がひどすぎて黙っていられなかった。
批判してくれてかまわんよ…
233名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/01(木) 21:15:53 ID:WaVl/wC6
続きが気になる…
234 ◆SHINjYXjHw :2005/12/01(木) 21:35:01 ID:E4bdBMyC
フレアって聞いてプレアを連想した

プレア・レヴェリー
アストレイに登場
詳しくは書かないけどある意味でレイやクルーゼと同種
235名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/01(木) 21:37:26 ID:qyt96H/v
だってプレアからとってきたし〜
ちなみにカナはカナード
まじごめん名前おもいつかなかったんだよ
236名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/02(金) 00:59:21 ID:lwM8KRw6
本来なら本編でやっても差し支えないネタだな、いい感じだぜ!
続き待ってるよ〜
237アナザーストーリー ext.6:2005/12/02(金) 20:25:13 ID:yUeeCQ2m
――――白河邸でフレアのことを暦に話すシンとことり

ことり「ねえ、お姉ちゃんいいでしょ?フレアくんを家にいさせてあげて。」
暦「………。」
シン「俺からも頼むよ。」
暦「お前に発言権はない!」
シン(こんな時までこいつは〜っ)
暦「それに何か勘違いをしているようだが、別にかまわないぞ。部屋も空いてることだしな。」
ことり「ほんとにっ!?ありがとうお姉ちゃん」
フレア「ありがとうございます。…えっと、暦さん。」
暦「お姉ちゃんって呼んでもかまわないぞ」
シン「お姉ちゃん!」


ポイッ  ミ
    ミ    ∩_ .,.     ・・・・・・・ 
     ⊂>>シン ⊃。Д。)⊃      

暦「フレアくん、だったな。白河家は君を歓迎しよう。」
フレア「(シン兄ちゃんって不憫な人だな…)ありがとうございます、暦お姉さん。」
ことり「よかったね、フレアくん。」

シン「(くっそ〜暦のやつ〜。それにしてもなんでことりもフレアも俺を無視してんだよ。
   特にフレア。お前のせいでこうなってんだからフォローしろよ、まったく。)」
ことり「シンくん、なに寝てるっすか〜。ご飯にするからテーブルの上綺麗にして。」
暦「働かざるもの食うべからず。」
シン「あんたら鬼だ…」

今本編の流れがまじやばい。どうしよ…。
238アナザーストーリー ext.7:2005/12/02(金) 20:26:00 ID:yUeeCQ2m
食事中

暦「ところでフレアくんって何歳なんだ?」
フレア「(何歳ぐらいだろ…?)…えっと、10歳(くらいかな?)」
暦「10歳か〜。よし、明日にでも小学校に転入届をだそう。」
フレア「えっ、…いいですよ、そんな…」
ことり「なに言ってるんすか、子供は元気に学校に通って勉強に遊びに精を出すものっすよ♪」
フレア「え、でも…(デスティニーのことも調べなくちゃなんないし…)」
シン「学校は楽しいよっ。フレアならすぐに女子にもてもてだ。」
暦「あれは悪い大人の見本だ。ああなってはいけないぞ。学校は勉強するところだからな、フレア」
フレア「それはもちろんわかっていますけど、(学校か〜)」
シン「もてもて…」
ことり「シンくんっ!」
暦「どうだ、行くか?」
フレア「あ、じゃあお願いします。」
シン(フレアが来てからこのスレでもはぶられる俺って…くっそ〜俺がなにしたっていうんだよ〜!)

ご飯を食べ、風呂にも入ってフレアは貸してもらった部屋で考え事をしている

フレア「…なんかあたたかいところだな…。初音島の人たちってみんなこうなのかな?
    こんなあたたかいところにほんとにデスティニーなんているのかな?
    でもいるかいないかだけでもちゃんと調べないと来た意味がないからな。あしたっから学校行ってちゃんと手掛かりさがそっと。」

こんこん…

フレア「あっ、はいどうぞ〜」
シン「フレアまだ起きてたのか?」
フレア「えっ、…うん考え事をしていて。」
シン「まだ寝ないんだったらすこしだけ話をしようと思って。」
フレア「………。」
シン「…あのな、俺も戦争で家族を失ったんだよ。」
フレア「えっ…」
シン「それで少しってーか、かなり荒れた時期があってな、取り返しのつかないことをいっぱいしてしまった…。」
フレア「…。」
シン「そんな俺が変わることができたのは、この島に来てからだ。ことりに出会って、みんなに出会って、この島で平和に暮らして、そして変わった。
   …まあ今さら変わっても殺した人たちはもとにもどんないんだけどな…。」
フレア「!?…そっか。」
シン「でも…だからこそこの初音島を、そしてこの平和を愛している。…言いたかったことはそれだけだ。んじゃあ、おやすみフレア。」
フレア「あの…シン兄ちゃんは軍か何かに入っていたの?」
シン「ん…。ああ、ZAFTにな。」

ばたん

フレア「もしかしてシン兄ちゃんがデスティニーに?…初音島に元ZAFT兵がそんなにいるとも思えないし…。
    もしそうだったら…、いやそうだったと決まったわけじゃないし、そもそもデスティニーがあるかどうかもわからないし。
    …ともかく明日から情報を探さないと。とりあえず明日に備えて今日は寝よう。おやすみ…。」
239アナザーストーリー ext.8:2005/12/02(金) 20:27:34 ID:yUeeCQ2m
一方そのころ研究所に残されたカナは――――

カナ「フレア、うまくやってるかしら…。初音島ってどんなところかしら。デスティニーは本当にいるのかしら。」

さっきから出てくるのは意味のない疑問形のひとりごとばかり…
正直、カナはさびしかった。

カナ「もしフレアが帰ってこなかったら私は本当に一人ぼっち…。」

ウーーーーーッ
物思いにふけるカナを現実に引き戻すサイレンの音

カナ「なにっ!?なんなのっ!?」

巨大モニターに映し出されるグフの編隊

カナ「グフってことはZAFTかしら?ここを発見されたら殺されるかも…(エクステンデッドだし…)
   …最悪…、このままじゃ発見される…。…先手を打つしかないわ!」

GFAS-X2Kアルトロン
デストロイの改修機にして仲間の中で特に優秀だった自分の専用機

カナ「フレアは無事、そして私も大丈夫。初めての実戦だけど絶対まけない!
   っと、その前にクスリのまなきゃ。戦闘中に倒れたら洒落になんないし。(カサコソ)
   んぐっ…ふぃ〜。よし、GFAS-X2Kアルトロンッ出撃するよー!」
240アナザーストーリー ext説明:2005/12/02(金) 20:38:49 ID:yUeeCQ2m
今さらだけどわからない人もいるかもしれないので、エクステンデッドの説明↓
エクステンデッドとは、ナチュラルがZAFTなどのコーディネーターに対抗するために生み出されたもの。
元は戦災孤児など、身寄りのない子供たち。記憶を奪い、仲間同士で殺し合わせ、優秀なものを選ぶ。
そして選ばれた人は薬物などで強制的にブーストされて、偽りの記憶を植えつけられて戦場におくられる。
そのためか、非常に情緒は不安定。特に種時代に出てきた3人は精神的に壊れていた。
軍は彼らを人間とは思っていない。MSの部品とか、生体CPUと呼ばれていた。
241名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/03(土) 10:34:56 ID:OlgKdiMx
GJ!続き楽しみにしてます!
242名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/05(月) 00:38:43 ID:0X8yXb+b
GJ( ゚∀゚)ノよぅ!

良かった。バトルスレに、まともなの来て。
二度とやらんと言っておきながら、逆襲の議長の
続編書いていたんだけど、投下する機会が皆無に
なって良かった。
過疎ってたら、またやっちゃいそうだもんな。
243名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/07(水) 16:46:23 ID:qk6n6+Ub
過疎ってんなー
244名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/07(水) 23:55:54 ID:AuI3aYde
過疎りすぎだろ。本スレでバトルに投下すると言ってた職人さんたちがいたから期待していたのに…。少しずつでもいいから投下
して欲しいよ。番外編書きさんもマジ戻ってきて・゚・(ノД`)ノ・゚・よぅ…待っているから。
…そんな過疎化の影響かしらんが、こんなん書いっちゃったよオレ。

注)以下の内容は、右肘のあたりで電波を受信しながら書いてます。

死んでしまったジブリール。しかし、こういう事態を予測していたのか、彼は、自らの人格をコピーしたバイオチップを飼い猫の
頭脳に移植していたのだ。そのジブねこは今、ザフトのエース機であるデスティニーを追って初音島にやってきていた。
そして―――

うたまる「うにゃ〜」
ジブねこ「にゃ〜」

―――運命の出会い。造形されたような姿の猫うたまると造形された生物を嫌悪するジブねこ。宿命の対決が、今はじまる。
距離を置き、対峙する二匹。まず、頭に入れておかなければならないことは、猫の爪は、獲物を捕らえるための道具であって、
攻撃するための武器ではないということだ。武器は牙。爪によって捕らえた獲物を引き寄せ、噛みつくのだ。

うたまる「にゃにゃ〜」
ジブねこ「シャー」

先に仕掛けたのはジブねこだった。一足飛びで自らの体の何倍もの距離を移動する猫の瞬発力は驚異的だ。ジブねこは瞬時に、
うたまるの懐に飛び込んできた。鋭く研ぎ澄まされたジブねこネイルが、うたまるに、空を切り裂く龍、竜巻のような鮮烈さで襲い掛
かった。それを全身のバネを使い、ピンボールのように跳ね上がることで交わすうたまる、そのままジブねこの背後にまわった。そ
の動きに驚愕しながらも、素早く振り返るジブねこ。再び、距離を置き、左へ回り込むように弧を描きながら、対峙する二匹。

うたまる「うにゃ〜」
ジブねこ「にゃ…」

ジブねこは、この交差によって、うたまるが、ただの猫ではないことを見抜いた。目が左右横方向に動きやすくなっていることからも
分かるように、こういった生物同士の戦いは横移動が基本である。しかし、うたまるはジブねこの攻撃を縦方向に移動することにより、
交わしてみせたのだ。奇怪な面妖をしているのは伊達ではない、そういう確信がジブねこの中に広がっていた。

一時置き、再び、疾風迅雷の毛玉となって、ジブねこは、うたまるに猛進した。先刻と同じように跳び上がって交わすうたまる。しかし、
ジブねこの狙いは、弧を描き移動するうちに、うたまるの背後に来ていた桜の木であった。ジブねこは、すばやく桜の木を駆け上がっ
た。そして、うたまると同じ高さに来た時、木から木へ移動する小動物のように、桜の木から、空中に浮かぶうたまるへ飛び掛ったのだ。
さすがのうたまるも空中からの移動は出来ないのだが、頭を支点に体を縦回転させ、峻烈なジブねこネイル
を交わし、その額に、黄絹幼婦なタイミングで胴回し空転蹴りを見舞ったのだ。華麗に降り立つうたまると、面喰いながらも、猫ゆえに、
足から降り立つジブねこ。

うたまる「うにゃにゃ〜」
ジブねこ「…にゃぁあ」

次で決める。そう宣言するように、二匹は互いの必殺技名を叫んだ。ところが、二匹の必殺技には致命的な弱点があった。それは、
その場の勢いで叫んだために、その必殺技の内容を二匹自身が知らなかったのだ。

うたまる「うにゃ〜〜?」
ジブねこ「にゃぁぁあ?」

対峙する二匹。
…………………。

うたまるVSジブねこ・終      注)電波、途切れたっス。アホもの書いて、ごめん。
245名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/08(木) 01:24:38 ID:GXjBdU/U
やっと投下された作品がこんな糞じゃあな……
246名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/08(木) 07:14:35 ID:jd+/Ih/7
需要が無くても「平行世界の番人」ネタ書き込むけどな、スレ違い?種と
D.C.キャラ出てりゃそれ以外のが2人くらい居ても問題ないよな?
247名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/08(木) 12:03:49 ID:FoyTQxQo
>>246
それはダメだろ。
248名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/08(木) 17:22:29 ID:jUBgdOjL
流れを読まずにネタ投下・・・

シン「俺は、今日うれしいことばかりだ。あんたと決着がつけられるのだからな。
   だから今からデスティニーの本当の本気を見せてやる。
   「男同士の戦い」そうでなくては失礼だからな。」
キラ「・・・・・・」
シン「左腕に「(桜の木の)魔力」・・・・・
   右腕に「(デスティニーの)エネルギー」・・・・・
   合成!!!」
シン「一撃目はサービスだ、避けろキラヤマト」
249名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/08(木) 23:05:56 ID:jd+/Ih/7
流れを読まずにネタ投下

???「フフフ・・・私は帰ってきた・・・因果地平の彼方から・・・この私を滅ぼした者達への
    復讐を果たす為に・・・そして今度こそあのシステムを完成させ、私が全能なる神
    となる為に・・・その為にはあの力が必要だ・・・あの島の桜の力がな・・・フフフ・・・」


純一「こらっ!引っ付くなさくら!歩きにくいだろうが!」
さくら「だってこれからデートなんだよ?えへへ〜」
純一「あのな〜」
さくら「さっ早く早く〜」

さくら「!?」  さくらは突然その場にしゃがみこんだ。
純一「どうしたんだ?さくら・・・」
さくら「何?・・・この感じ・・・凄く嫌な感じがする・・・」

 さくらは両腕を抱え、震えている。

純一「一体どうしたんだ!?顔が真っ青だぞ・・・何処か具合でも悪いのか!?」
さくら「桜が・・・魔法のさくらの木がざわめいてる・・・とても悪い事が起こるって・・・お兄
    ちゃんは何も感じないの?」
純一「いや・・・オレは今の所何も・・・でも言われて見れば胸騒ぎがするような気が・・・そん
   な事より大丈夫なのかさくら?」
さくら「うん、ぼくは大丈夫だよお兄ちゃん・・・」
純一「悪い事って・・・何が起こるっていうんだ?まさかまた桜が!?」
さくら「ううん、違うよ・・・もっと別の・・・何が悪い物が近づいてくるって桜が教えてく
    れているんだ・・・」
純一「何かって・・・まさか恐怖の大王とかそんなんじゃ無いよな?」
さくら「解からない・・・でも何かがこの島に近づいて来てるのは本当だよ」
純一「とりあえずここに居てもしょうがない、一端家に戻ろう」
さくら「うん・・・」
純一(さっきより嫌な胸騒ぎが強くなってる・・・本当にこの島に何かがやってくるのか?)

 同時刻、初音島近海、連合艦隊にて
250名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/08(木) 23:41:13 ID:JPpgZ8/T
>>248
それは危険すぎないか?
元ネタと同じ終わり方したら、シンの股間がやばい事に…
251名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/08(木) 23:42:36 ID:jd+/Ih/7

ジブリール「全く・・・こんな辺境の島の制圧如きに何故私自らが出向かねばならんのだ!・・・」

 初音島にはロゴスのロード・ジブリール率いる地球連合の大艦隊が迫っていた。

ジブリール「大した防衛施設も無いようなあの島にこれ程の大艦隊で向かわせるとは『あの男』
      は一体何を考えているのだ!?ヘブンズベースとレクイエムを失った今、一刻も
      早くコーディネーター共への反攻作戦を開始せねばならぬというのに!!」

 旗艦のブリッジに座るジブリールは怒りを露にした。

 「プウゥゥン・・・」 ブリッジのモニターに人の影が映し出される。

???「計画は順調か?・・・」
ジブリール「これはこれは・・・ええ、順調ですとも、まもなく目的の島へ到着する所です」
???「そうか・・・」
ジブリール「ですが、あのちっぽけな島に一体何があるというのです?それほど重要な物がある
      とはとても思えませんが?」
???「お前がそれを知る必要は無い」
ジブリール「!?」
???「お前はただ私の指示道理事を成せば良いだけだ・・・一体誰のおかげで今の地位に戻る事
    が出来たのか・・・それを忘れるな」
ジブリール「解かりました・・・万一島の人間が抵抗した場合はどうします?」
???「好きにしろ・・・ただし、島の中央に位置する桜の木周辺には手を出すな、アレを失って
    は全ての計画が無駄となる・・・無論、お前の悲願であるコーディネーターの抹殺も叶わ
    ぬ物となる事を忘れるな・・・」

 「プッ・・・・」  男は一方的に通信を切った。

ジブリール「くそっ!人を馬鹿にしおって!!たかが「木」の一本を手に入れる為だけにこれ
      程の艦隊を差し向けたとでも言うのか!?とんだ茶番だ!!」

ジブリール「まあ良い・・・こんな仕事さっさと終わらせて直に奴らへの反攻作戦を実行に移さ
      ねば!・・・『あの男』はこの私を利用しているつもりだろうが、そうはいかん!!
      せいぜい利用させてもらうさ・・・そして、最後に笑うのはこの私だ!!」
ジブリール「ハーッハッハッハッ!!」

続く。
252名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/09(金) 15:18:59 ID:pF7e+upY
 太平洋上ミネルバ。

メイリン「艦長!本国より緊急入電です!!」
タリア「本国から?読んでちょうだい」
メイリン「現在地球連合艦隊が日本近海に向けて進行中、周辺のザフト部隊は直ちにこれ
     の進行を阻止し、排除せよとの事です!」
タリア「地球連合の艦隊ですって!?まだそんな力が残っていたのね・・・」
メイリン「尚、ミネルバは先行し敵艦隊を足止め、後続の味方部隊到着までの時間を稼げ
     との事です」

タリア「相変わらず本国も無茶を言ってくれるわね・・・で、連合の艦隊は何処に向かって
    居るの?」
メイリン「それが・・・初音島方面に真っ直ぐ向かっています」
タリア「初音島?なんでそんなところに連合が・・・」
アーサー「まさか奴らの目的はシンなんじゃ!?」
タリア「それは無いわね、シンがあの島に居ると知ってこちらの情報を聞き出そうと部
    隊を送り込む事が考えられない訳じゃないけど、いくらなんでも規模が大きす
    ぎるわ」
アーサー「確かに・・・しかしこの数は今までで最大規模なんじゃないんですか?」
タリア「そうね・・・でもこれから私達はアレと戦わなくてはいけないのよ」
アーサー「そ、そうでした!・・・」

 タリア艦長は座席に付いている受話器を取った。

タリア「艦内のクルーに告ぐ、これより本艦は地球連合艦隊討伐の為、日本に向かう、
    急な事ではあるが、各員はこれに備えよ、各パイロットは出撃準備を整え待
    機、以上」

タリア「進路日本!ミネルバ、発進させて」
アーサー「はっ!!」

アスラン「艦長!連合の艦隊が進行とは?」 ブリッジの正面モニターにアスランが映し出される。
タリア「突如連合の艦隊が日本、それもあの初音島に向けて進行を開始したのよ」
アスラン「なぜあの島に?」
タリア「それは解からないわ・・・私達は敵の艦隊の足止めの為に先行します、味方艦隊の到着までの
    時間稼ぎが目的よ、頼んだわね、アスラン」
アスラン「了解しました」  「プッ・・・」

アスラン「いったい連中の目的は何なんだ?・・・シン・・・」

253名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/09(金) 15:48:26 ID:JjzpNDhX

この時シンとことり達と団子屋に居た。

環「・・・」
眞子「胡ノ宮さんどうしたの?なんだか顔色が悪いみたいだけど・・・」
環「いえ、なんでもありませんわ」
眞子「そう?なら良いんだけど・・・」
環(私が観たあの巨人は一体なんだったのでしょう?・・・もうすぐこの島に大きな
  災いが訪れようとしている・・・私はいったいどうすれば・・・)

シン「うぐっ!?み、水くれっ!」
ことり「はい、シン君!」
シン「ぐびっぐびっ!ぷはあ〜っ・・・死ぬかと思った・・・」
ことり「もう・・・慌てて食べるから(笑)」
美春「ここのお団子はおいしいですね〜」
眞子「本当、たまにはこういう所に来るのも良いよね〜」
杉並「・・・」 杉並はケータイの画面を見つめていた。

眞子「ちょっと杉並!どうしたのよ?あんたが静かにしてるなんて珍しいじゃないの」
杉並「どうやらのん気に団子を食べている場合では無くなったようだな・・・」
ケータイの画面を閉じると杉並はそう言った。

シン「は?どういう意味だよ」
杉並「落ち着いて良く聞け、もう直此処に地球連合艦隊がやって来る」
シン「なんだって!?それは本当なのか杉並!!」
杉並「ああ」
眞子「ちょっとちょっと、な〜に言ってんのよ!そんな物が初音島なんかにやってくる
   訳無いじゃない、シンもコイツの嘘にだまされちゃ・・・」
杉並「水越」
眞子「な、何よ!?」

杉並「今回ばかりは冗談ではない、本当の事だ」
眞子「えっ・・・ま〜たマジな顔しちゃって、アタシは騙されたりなんかしない・・・って
   ・・・本当なの?」
杉並「・・・」 無言でうなずく
シン「地球軍がこの島にやって来るっていったいどういう事なんだよ杉並!?」
杉並「奴等の通信を傍受した所によると目的はこの島の制圧らしい、残念ながらそれ
   以上の事は解からんがな」
シン「そんな・・・なんでこの島が・・・」
杉並「艦隊を迎え撃つべくザフトも動き出した、後数時間もすれば戦闘が始まるだろ
   う・・・そうなればこの島も無事では済むまい」

シン「クソッ!せっかく世界が平和になったと思っていたのに!!」
ことり「シン君・・・」
シン「オレに力があれば・・・あいつらからこの島を守れるのに!!」

   
254名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/09(金) 16:13:18 ID:JjzpNDhX

杉並「では・・・その力がもしあったとするならば、お前はまた戦場に立つつもりなのか?」
シン「ああ!オレは戦う!大切な物を守る為に!・・・でも今のオレには・・・」
杉並「その力があったとしたら?」
シン「えっ!?それはどういう意味だ?」
杉並「お前がそれを望むなら力を与えよう・・・私もアレを使う時が来たようだしな・・・行く
   ぞわんこ!!」
美春「ハイ!ついにアレを使うんですね杉並先輩!!」
杉並「出来ればだだのコレクションとして飾っておくだけで使う機会など来なければ良
   かったのだがな・・・」

シン「何処に行くんだ杉並!?
杉並「天枷研究所だ、みんなも一緒に来ると良い、あそこには地下シェルターもある、
   おそらくこの島で一番安全な場所だろう」
シン「行こう、ことり!」
ことり「うん・・・でもお姉ちゃんが・・・」
杉並「心配するな白河、暦先生も既に研究所に居る筈だ」
ことり「そうなの?」
杉並「ああ、おそらくな」

眞子「あたしはお姉ちゃん達が心配だから戻るね」
杉並「そうか・・・後で家族をつれて水越も研究所に来ると良い」
眞子「うん、解かった」 

 眞子は走って自宅に向かった。

杉並「では我々も行くとしよう」
シン「ああ!」
ことり「・・・」
255名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/09(金) 16:40:58 ID:JjzpNDhX

 初音島近海、地球連合艦隊。

連合兵「間もなく目的の島へと到着致します」
ジブリール「そうか、では島へ向けて通信を開け!」
連合兵「はっ!」

ジブリール「こちらは地球連合軍だ、初音島全島民に告ぐ、これよりこの島は我々の
      制圧下に入る、以後はこちらの指示に従い、無駄な抵抗はしない事だ、
      万一抵抗した場合、島民の身の安全は保障できない、以上だ」

 この放送により、島内は大混乱に陥った。

TV「先ほど初音島に接近しつつあった地球連合艦隊より声明が発表され・・・
   これに対して日本政府は・・・」

 朝倉家のリビングではこのニュースを純一とさくらがTVで見ていた。

純一「軍隊がこの島に来るって・・・さくらが言っていた悪い事ってこれの事なのか!?」
さくら「ううん、もっと別の物だよお兄ちゃん」
純一「あれだけでも大変だってのにまだ何か来るっていうのかよ!?」
さくら「所でお兄ちゃん、音夢ちゃんは今何処にいるの?」
純一「音夢か?音夢なら今、水越病院に行ってるはずだが・・・」
さくら「迎えに行ってあげた方が良いんじゃないかな?」
純一「そうだな・・・さくら、お前はどうする?」
さくら「ボクは桜の木に行ってくるよ、ボクにも何か出来ることがあるかも知れ
    ないからね」
純一「気を付けてな、危なくなったらすぐ逃げるんだぞ!」
さくら「お兄ちゃんもね」
純一「ああ」

 その頃カフェ、アイシャでは・・・

アンディ「まさか連合がこの島に来るとはな・・・」 TVを観ながらそう語る虎。
ディアッカ「なんだってこんなちっぽけな島に奴らが来るんだよ!?」
イザーク「解からん、だが俺たちがザフトの軍人である以上やる事は決まっている」
アンディ「行くのかね?」
イザーク「本国からも指令が来た、もうすぐザフトもこの島に来る、奴らを向かえ撃つぞ
     ディアッカ!!」
ディアッカ「ああ!この島はオレ達で守って見せるぜ!アンタは早く安全な所に避難しな!」
アンディ「そうさせてもらおう」

 アイシャからイザークとディアッカは駆け出して行った。

256名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/09(金) 18:21:10 ID:A0Bwfw71
これで???の正体が杉並だった日にゃ・・・。
257名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/09(金) 19:10:45 ID:JjzpNDhX
あ〜ネタとしてはそれも面白いな、でも???はアノ人なんだよな・・・
258名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/10(土) 09:09:59 ID:apsFS4Hy

アンディ「この島の美しい景色は好きだったんだがな・・・さて、僕は僕なりに今出来る事をし
     ておかなくてはな・・・」

 初音島近海、ミネルバ
 
メイリン「艦長!先ほど地球連合艦隊より初音島に向けて出された声明の映像を
     傍受しました!」
タリア「これは!?ロード・ジブリール!?そんなはずはないわ!彼は月で死んだ筈よ!」
アーサー「そ、そうですよね、もしかして月で死んだのはニセモノだったんでしょうか?」
タリア「それも変な話ね、あの時ジブリールが月にいた時事は確かだし、逃げ出した形跡も
    無かった筈よ・・・それにアレが本物だったとして、何故今になって動き出したのか
    しら・・・」
アーサー「自分にはもうなにがなんだか・・・」
タリア「全く・・・今回は解からない事だらけだわ・・・」(一体、あの島に何があるというの?)

 太平洋海中、アークエンジェル

ミリアリア「艦長、バルトフェルド隊長より入電です、現在初音島に地球軍艦隊が接近中、
      ザフトもこれを迎え撃つとの事です」
マリュー「凄い数ね・・・どうして連合はあの島へ進行したのかしら?確かキラ君はあの島に
     行った事があるのよね?」
キラ「ええ、でもあの島には彼らが求めるような物は何も無い筈です、なのに何故・・・」
マリュー「いずれにせよこのままザフトと戦闘になれば島民が巻き込まれるわね・・・それ
     に彼らの横暴を見過ごす訳にはいかないわ」
フラガ「なら、俺達が取るべき行動は決まってる、行くんだろ?」
キラ「行きましょう、マリューさん!これ以上悲しみを広げちゃいけない」
マリュー「ええ、これより本艦は初音島に向かいます!」

カガリ「大変だ!キラ!」 AAにオーブのカガリから通信が入る
カガリ「地球連合が日本に侵攻した!」
キラ「うん、知ってるよカガリ」
カガリ「行くのか?」
キラ「うん、多分アスラン達も向かってると思う」
カガリ「そうか、気を付けてな」
キラ「行ってくるよ」
マリュー「アークエンジェル、発進!!」
259名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/12(月) 00:28:25 ID:PbaTuuP0

初音島近海

メイリン「コンディションレッド発令!コンディションレツド発令!」
アーサー「トリスタン、イゾルデ起動!」
タリア「ブリッジ遮蔽!」 「ゴオオッ・・・ガコン!・・・」
タリア「これより本艦は地球軍との戦闘に入る、厳しい戦いになると思うが、各員
    奮戦せよ!」

連合兵「レーダーに反応!ザフト艦が接近してきます!」
ジブリール「ほう・・・以外に早かったな」
連合兵「コード識別、ミネルバです!」
ジブリール「たった一隻でやって来るとは・・・その度胸は褒めてやろう!こちらもちょ
      うど退屈していた所だ、それにあの艦には色々と借りもあることだしな、
      ミネルバを此処で沈めてコーディネーター供への反撃の狼煙としてくれる!」
連合兵「なお、ミネルバの後方からこちらへ向けてザフト艦隊も接近中です!」
ジブリール「ならばそいつらもまとめて叩き潰してくれる!全軍攻撃用意!」

 「ボボボボボボッ!!」 地球軍艦隊からミサイルが一斉に発射される。

メイリン「地球軍艦隊よりミサイル群接近!!」
タリア「対空ミサイル発射!撃ち落とせ!!」

 「ドドドォォン!!」  空が炎に包まれる。

アーサー「トリスタン、イゾルデ、撃てー!!」

 「ビシュウゥゥゥッ!!」 「ズドォン!ズドォォン!」

 前方の地球連合艦隊周辺に水柱が上がり、直撃弾を受けた巡洋艦が爆炎を上げて海に沈む。

タリア「MS発進させて!」

アスラン「アスラン・ザラ、ジャスティス出る!!」
レイ「レイ・ザ・バレル、レジェンド出るぞ!!」 

 ジャスティスに続いてレジェンドも地球軍艦隊へ向けて出撃した。

連合兵「敵艦よりMS発進!」
ジブリール「こちらもMS部隊を発進させろ!!」

 「ビィィン!ビィィン!」 地球軍艦のハッチが開き、そこからウィンダムとダガーの部隊
  がミネルバへ向けて次々と出撃して行った。
260名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/12(月) 18:07:22 ID:L1AkRZbT
その戦力ならシンが駆けつけなくても勝てそうだな・・・。
いよいよ並行世界の純一がアストラナガンに乗って襲ってくるのか。
261名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/12(月) 23:05:36 ID:PbaTuuP0

ルナ「ルナマリア・ホーク、コア・スプレンダー出るわよ!」

 コア・スプレンダーは空中で合体し、フォースインパルスとなった。

アスラン「オレとレイで地球軍艦隊をかく乱する!ルナマリアはミネルバの守りに付け!」
ルナ「解かったわ、こっちはまかせて!」
アスラン「行くぞ!」 「ドオォォン!!」

 ジャスティスとレジェンドは地球軍艦隊へと切り込んで行った。

「ビシュッ!ビシュビシュッ!!」 ウィンダムの部隊がライフルを撃ちながら向かって
きたが、ジャスティスとレジェンドはそれを全てかわし、次々と撃ち落して行く。

ルナ「ミネルバには近づけさせないわよ!」

 「ビシュゥゥゥッ!」「ドオォォン!!」ビシュゥゥゥッ!」「ドガァァァン!!」

 ルナマリアも接近してくるMSを撃破していった。

メイリン「ミサイル接近!」
タリア「回避ー!!」

 「ドバアァァン!!」 「ドバアァァン!!」 ミネルバの直近にミサイルが落ち、
 爆発の衝撃が船体を揺らす。

タリア「くうっ!」
アーサー「おあぁぁっ!!」
タリア「長引けば周りを囲まれて身動きが取れなくなるわ!!味方の艦隊が到着するま
    で後どれ位!?」
メイリン「後30分ほどで到着します!!」
タリア「それまでなんとかもちこたえてちょうだい!!」

アスラン「流石にオレ達だけでこの戦力を相手にするのはキツイな!!」

 「ドオォォッ!!」 ジャステスはリフターを分離させると敵艦に向けて突っ込ませた。
 「ズガアァァッ!!」 リフターが船体を貫いた直後爆発し、船は真っ二つになって海中
  に沈む。

レイ「弱音を言っても始まりませんよ、アスラン!」
アスラン「解かっている!オレ達にあの島の人々の命運が懸かっているんだ!引く訳にはい
     かない!!」
262名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/12(月) 23:49:20 ID:PbaTuuP0

メイリン「右舷上空より敵MS接近!数3!」
ルナ「させるもんですかー!!」 「ビシュゥゥッ!」「ビシュッ!」「ビシュゥッ!!」

 「ドガアァァン!!」「ズドォォン!!」 ミネルバに接近する敵MSの内、2機をルナ
  が落とすも撃ちもらした1機がミネルバに迫る!

タリア「取り付かせるな!!」

 「ウイィィン!」「ガガガガッ!!」  「ズガガガッ!チュチュチュゥゥン!!」
 「ドボオォォォン!!」 残りの一機は機関砲に蜂の巣にされて海に落下した。

ジブリール「ええい!まだミネルバを落とせないのか!?何をやっている!!」
連合兵「後方に敵MSが新たに2機出現!!」
ジブリール「何だと!?何処に隠れていた!?」

 「ザシュウゥゥッ!!」「ザシャアァァッ!!・・・」  「ドドオォォン!!」

 颯爽と現れた白いグフがウィンダム2機をビームソードで切り捨てる。

メイリン「艦長!敵艦隊後方に友軍機が出現しました!」
タリア「友軍ですって!?いったい何処の部隊なの?」
メイリン「艦長!友軍機より通信です!」
イザーク「こちらはイザーク・ジュール!これより援護に入る!」 「プツッ!」
タリア「初音島で特別任務に就いているとは聞いていたけど、まさかMSまで持って来てい
    たとはね・・・何にせよ今は助かるわ!」

イザーク「ディアッカ!こんな所で落ちるなよ!!」 「チュチュチュチュウゥゥン!!」
ディアッカ「そう簡単に落ちるかよ!!」 「ビシュゥッ!」「ビシュゥッ!」

 「ズドオォォン!!」「ドォォン!!」「ドオォォン!!」

 イザークのグフとフライトユニットを装備したディアッカのザクは見事なコンビネーショ
 ンで次々と地球軍のMSを撃墜していった。

連合兵「味方艦隊分断されていきます!!」
ジブリール「くっそおぉぉっ!!MS1機落とせないとは!!・・・デストロイを出せ!!
      一気にカタをつけてくれる!!」
263名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/13(火) 10:52:14 ID:EJ7d/SIv

天枷研究所地下。

杉並「これがお前の新しい剣だ、受け取るが良い!」「パッ!」
シン「こ、こいつは!?」
 
 ライトに照らされるMS、そこにあったのはかつてのシンの愛機であったデスティニー
 だった。

シン「なんでこんな所にデスティニーが!?回収されたんじゃなかったのか!?」
杉並「これはお前がかつて乗っていたデスティニーでは無い、前に言っただろう?
   必要なデータは全て取ったと」
シン「じゃあこれは・・・」
杉並「そうだ、そのデータを元に作ったコピーだ、性能はオリジナルと何ら変わら
   んがな」
シン「デスティニーの横にあるザクは・・・」

 その横には黄色に塗装されたザクがあった、背中には6本のドラグーンユニット
 らしき物が付いている。

杉並「某所から手に入れた物だ、通常のザクにデスティニーの技術を流用したフェ
   イズシフト装甲を装備、動力源も同様の物を搭載した、さらにドラグーン
   システムを元に此処で開発したバナナーンシステムを搭載させ、完成させた
   カスタム機だ」
シン「いつの間にこんな物を・・・」
美春「そしてバナナーンは美春の脳波コントロールによって制御するんですよ〜!」
シン「美春が制御って・・・お前アレに乗るつもりなのか!?」
美春「ハイ!バナナーンは美春にしか動かせませんから!後の戦闘は杉並先輩が全部
   してくれるので美春は楽なもんですよ〜」

杉並「心配するなシン、このオレが落とされるとでも思っているのか?」
シン「お前これは本物の戦闘なんだぞ!遊びじゃないんだ!解かってるのか!?」
杉並「解かっているさ、だが私もこの島の住人として島の危機を放っては置けない、
   戦う力があるなら戦うのは当然の事だろう?」
美春「美春もそうです!この島と音夢センパイ達を守る為には命を懸けて戦います!」
杉並「なあに、わんこも乗っている事だし、無理はしないさ」
シン「言っても無駄みたいだな・・・解かったよ!」

暦「シン、杉並、天枷・・・行くのか?」
シン「ええ、オレはこのデスティニーであいつらからこの島を・・・ことりを必ず守って
   見せます!!」
暦「どさくさ紛れに言ってくれるねぇ・・・」

ことり「シン君!」
シン「ことり・・・」
ことり「本当はシン君に戦って欲しくない・・・杉並君にも天枷さんにも・・・でも行くんだ
    よね?」
シン「ああ・・・」
ことり「必ず帰って来てね」
シン「オレは必ず帰ってくる!約束するよ」
ことり「約束だよ!」  ゆびきりをする2人。
264名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/13(火) 11:21:18 ID:EJ7d/SIv

環「シン君、杉並さん、天枷さんも気を付けてくださいね・・・」
シン「ああ」
環「おそらく敵は地球軍だけではありません」
杉並「どういう事だ?」
環「私にもそれが何なのか良くは解からないのですが・・・何かが、この島に災いを齎す者が
  地球軍とは別にやって来る・・・そんな気がして仕方が無いんです・・・」
杉並「胡ノ宮がそういうのであればそうなのだろうな」
シン「解かった、何が来ても俺達で必ず守ってみせる、だから安心してくれ!じゃあみんな
   ・・・行って来る!」

 シンはそう言うとデスティニーのコクピットに乗り込んでいった、杉並と美春もザクに乗る。

杉並「準備は良いな?怖ければ降りても良いんだぞ?」
美春「だ、大丈夫です!やれます!」
杉並「そうか・・・」
暦「デスティニー発進用意!ことりと胡ノ宮は安全な場所に下がれ!」

 デスティニーはカタパルトまで移動して行く、天枷研究所横のプールが二つに割れ、リニア
 カタパルトが迫り出して来た。

ことり「シン君、気をつけてね!必ず帰って来てね!」
環「シン君、杉並さん、御武運を!」

シン「シン・アスカ!デスティニー行きます!!」 「ドオオォォォン!!」

 上空に射出されたデスティニーはフェイズシフトとウイングを展開し、戦場へと向かう。

暦「続けてバナー・ザク発進用意!」
杉並「舌を噛むなよ!」
美春「ハイッ!」
杉並「バナー・ザクウォーリア、杉並出るぞ!!」  「ドオオォォン!!」

 バナー・ザクもデスティニーを追って戦場へと向かって行った。
265名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/14(水) 00:54:27 ID:cE3bbOKw

同時刻、水越病院

純一「凄い人だな・・・」

 病院は患者の家族や非難して来た人々溢れかえっていた。

純一「これじゃ音夢が何処に居るのか・・・」
音夢「兄さん!」
純一「音夢!」
音夢「来てくれたんだ、兄さん!」
純一「お前の事が心配でな、迎えに来たんだけど・・・」

音夢「兄さんごめんなさい・・・私ここから離れる訳にはいかないの・・・こんな事になって
   患者さん達みんなも不安になってるから・・・」
純一「そうか・・・そうだよな、ここに居る人達は病気でただでさえ大変なんだから、お前
   みたいな人間が側に付いていてやらなくちゃな」
眞子「朝倉〜っ!あんたも来てたんだ!」
純一「眞子・・・大変そうだな、お前の家」
眞子「まあね、でもそんな事も言ってられないから」

避難民「おい!沖で戦闘が始まったらしいぞ!!」
避難民「本当か!?ここは大丈夫なのか!?」

 「ドヨドヨドヨッ!!・・・」

純一「くそっ!とうとう始まっちまったか!」
音夢「ごめん兄さん!私行かなきゃ!」
眞子「みなさーん!落ち着いてくださーい!!」

純一「こうしちゃ居られない!オレ、さくらを迎えに行って来る!!」
音夢「さくらちゃん避難してないの!?」
純一「あいつは今、あの桜の木の所に居るんだ!」
音夢「なんでそんな所に!?」
純一「まあちょっとな・・・とにかくさくらを連れてすぐ戻って来る!!」
音夢「兄さん気を付けてね!」
純一「解った!」

266名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/14(水) 09:14:24 ID:cE3bbOKw

メイリン「地球軍艦隊より巨大MSの発進を確認!デストロイ5機です!」
タリア「アレに狙い撃ちされたらマズイわ!!」
アスラン「行くぞレイ!」  「ドオォゥゥッ!!」

 ジャスティスとレジェンドはデストロイへと向かって行った。

 「ガゴォン!」 デストロイの1機が巨大ビーム砲をミネルバに向けた。
 「ギュウゥゥン!」 ビーム砲のエネルギーがチャージされ、発射されようとした
  その時だった!

 「ズシャアァァッ!」 「ドカアァン!!」 デストロイのビーム砲が一瞬にして
  切り落とされ爆発した。

シン「はああぁぁっ!!」 「ザシャアァァッ!!」

 懐に飛び込んだデスティニーはアロンダイトでデストロイを斬った、袈裟懸けに斬ら
 れたデストロイは大爆発しながら海中に沈んむ。

タリア「あれはデスティニー!!何故あれが此処に!?いったい誰が乗っているの!?」
シン「お久しぶりです、艦長!」
タリア「シン!あなたなの!?」
シン「詳しい話は後でします!今は!」

アスラン「シン!何故お前がまたMSに乗っているんだ!?」
シン「アスラン、オレは大切な物を守る為なら何とだって戦う!その為にMSが必要な
   ら再び乗って戦う!!」
アスラン「そうか・・・ならオレは何も言わない、まずはあの巨大MSを叩くぞ!!」
シン「まかせろ!!」

レイ「シン・・・」
シン「レイ・・・」
レイ「お前の働きに期待している」
シン「ああ!!」

 シン達はそれぞれデストロイを倒すべく向かっていった。
267名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/14(水) 14:59:56 ID:gPIpvD4C
つまんね。
268名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/14(水) 17:26:32 ID:41MeA5i0
もうすぐ仮面付けたおっさんが出てくるから、
それまで様子を見るんだ。

でもさっきから「ドオオォォォン!!」「ドオオォォォン!!」
ばっかりだな・・・。
269名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/14(水) 20:50:30 ID:Jpmi9Ngm
なかなか面白いと思うけど擬音はいらないかな
270名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/15(木) 00:06:04 ID:HKkxAMgM
実は書いててそう思ってたんだが、説明っぽくなりすぎるからどうだろうと・・・
それに擬音ばっかの方が単調な種の戦闘っぽくて良いかと思ったんだが、これからは
減らします。

で、もうすぐあの男と番人が出てきます。
271名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/15(木) 02:17:26 ID:uloiQ6fM
もう書かなくていいよ。つまんないから。
272名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/15(木) 09:06:48 ID:UhcICFuh

 接近するジャスティスに対してデストロイはミサイルラチャーを撃って応戦するが
 ジャスティスはそれを全て回避し、懐に飛び込んだ。

アスラン「はああぁっ!!」

 ジャスティスはサーベルを連結させ、それをデストロイに突き立てると十字に切り
 裂いた、デストロイは切り裂かれた場所から爆発し、そのまま仰向けに倒れていった。

 レイのレジェンドは飛んできた腕のビームを回避しながらすれ違いざまにサーベルで
 真っ二つに切り裂く。
 接近したレジェンドはコクピットにサーベルを突き刺し、至近距離でドラグーンのビー
 ムを撃ち込む。
 直後にデストロイは大爆発し、木っ端微塵に吹き飛んだ。

レイ「残りあと2機だ!」

杉並「我々も行くぞわんこ!」
美春「ハイ!杉並センパイ!」

 杉並はライフルを放つが、光波防御体を展開したデストロイに全て防御されてしまう。

杉並「わんこ!」 美春「ハイ!」

 バナー・ザクは真上に向けて取り付けられた2本のバナナーンの先端からビームの刃
 を出し、それをデストロイに向けて撃ち込んだ。
 デストロイは光波防御体ごと本体を撃ち抜かれ、爆炎を上げながら海中に沈んだ。

杉並「そんな物はこいつには通用せんぞ!」
シン「やるじゃないか杉並!」
杉並「当然だ!」

 MS形態に変形したデストロイは胸のスキュラをデスティニーに向けて放つ。

シン「こいつで最後だ!!」

 デスティニーは分身しながらビームを回避し、デストロイの本体側面にアロンダイト
 を深々と突き刺した。
 デストロイはアロンダイトを引き抜かれた直後爆発し、海の藻屑となった。

連合兵「デ、デストロイ全機沈黙!」
ジブリール「なっなんだと!?5機のデストロイが僅か3分で全滅したというのか!?
      奴らはバケモノか!?」


 
273名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/15(木) 13:21:44 ID:uloiQ6fM
いや、つまんないからさ。かかんでいいよ。
274名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/15(木) 17:51:36 ID:OyZJ1r+E
>>273
本編よりは面白いと思う。
275ムビ作:2005/12/15(木) 17:51:49 ID:GkiyJ4f4
お久しぶりです。EDの動画の完全版が完成したので、うpします。
MSが出るのでこちらで。パスはメ欄

http://w.alkn.net:8880/img/w4393.zip
http://woolup.ddo.jp/uploader30/downloadkey.html?no=NTAxMQ==

サイズでけーよって人は、下のをDLしてください。内容は一緒。
今回も種寄りな気ガス(´・ω・`)
276名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/15(木) 18:39:10 ID:xKD8M89T
>>275
超絶GJ! クオリティ高すぎです。
なんていうか、最初の台詞から涙腺崩壊寸前……
277名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/15(木) 18:43:03 ID:aomrdUri
>>275
GJ!なんだが一つだけ突っ込ませてもらうと
レイのキャストは「関俊 彦」じゃなくて「関 俊彦」だ
278名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/15(木) 18:44:56 ID:O2b8t1fU
>>275
サンクス。
EDってことはもしかしてOPもあったりするの?
あったらぜひ欲しいのですが。
279名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/15(木) 18:48:04 ID:rjFxC8WT
赤い運命は杉並デスティニー?
ところで、音が鳴りません・・・。
280名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/15(木) 19:39:45 ID:IYn4+QdA
これ、まとめサイトないの?
281名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/15(木) 21:23:57 ID:KCKPGbW7
メ欄てどこ?初心者スマソ
282名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/15(木) 23:35:56 ID:bB02pHGa
GJ!神だ・・・これは別に本スレでも良い様な気がするんだが。
283名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/16(金) 03:03:01 ID:NoZeHGZC
>>275神GJ!
ところで黄伝説と赤運命は?
284名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/16(金) 09:02:17 ID:QStaxprY
>275
EDキタ━━(゚∀゚)━━!!
もう超GJっす!


OPも見て見たいっす!
285名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/16(金) 13:22:57 ID:kB4oQbSg
>>275下のサイトのどこにあるかわかんないんだけど
誰か教えて
286ムビ作:2005/12/16(金) 14:19:52 ID:zNupGTq/
>>277
やっぱりミスありましたかorz
今回はご勘弁を…

>>281
メール欄の略。パスは「dcsd」

>>283
黄はブレイズバナー。
赤は、初代スレに設定だけあったデスティニーガーネットをイメージしてみました。画像は拾い物です。

>>285
最下の[uploader]→最下の30M→hitsuji30_5011.zip

>>OP希望
再うpしました。OPはこれで最後にしておきます。
ttp://w.alkn.net:8880/img/w4420.zip


ごめんなさい。音が鳴らないってのはちょっと分からないっす…。
287名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/16(金) 14:36:19 ID:CZLgFzun
>>286
OPありがと。
悪人面の方々にワロス
288名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/16(金) 17:09:13 ID:lzOpSiTw
シンがゴジラ化したインド洋戦の後でアスランが純一だったら

純一「シン、何であんな事をしたんだ?」
あくまで静かな声で聞く純一
シン「あそこにいた人々を助けたかったんです・・・」
純一「それは傲慢じゃないのか?」
シン「違います!俺はただあの人たちを助けたかったんです!!・・・・あんなのは絶対に許せません!!」
純一「そうか・・・・だがFATESとしてお前がしたことは許せないな。」
純一が厳しい目になる――シンも睨み返した
シン「ならあんたは、あの人たちをほおって置けと言うんですか!?」
純一「そうじゃない、ただやり方って物があっただろ?」
シン「そ・・・それは・・・」
シンが詰まる・・・純一が微笑んだ
純一「・・・だが、弱い人を守るために必死になれるってのはいいことだと思うぜ」
シン「え、あの・・・」
純一「今回の件は俺が不問にしとく・・・これからも頑張れよ。」
純一が去っていく、シンが唖然としてるとルナマリアが現れた
ルナ「何話してたの?」
シン「いや、何でもないんだ・・・あの人っていい人なんだな・・・」
ルナ「当たり前でしょ、そうじゃなきゃ議長もFATESになんかしないわよ。」
シン「そうだよな・・・(きっとあの人となら、弱い人達も守っていける!!)」
シンはインパルスの方を向く
シン「一緒に強くなろう、この戦争の被害者を少しでも減らすために――」

・・・・・・まあなんだ、こんなもの書いちゃってゴメンなさい。
困ってる人を見るとほおって置けない(原作)純一だったらあそこはどうなっただろう?
と思って書いちゃいました。
289名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/16(金) 17:11:48 ID:lzOpSiTw
しかも間違えた、FATESじゃなくてFAITHだorz
290名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/16(金) 20:15:45 ID:+IDgbawz
>>275
やべえ・・・素晴らしすぎる・・・
涙が・・・涙がとまりませんよ・・・
291名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/16(金) 20:48:16 ID:wnCXrgrO
>>288
これが本編だったら
・アスラン職場いじめなし
・シン主人公だよシン
・キラ撃破可能
言うことナシの神アニメじゃん!まぁ本スレ成り立たないけど
292名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/17(土) 00:48:53 ID:W4+BaCrB
>>275
GJ( ゚∀゚)ノよぅ!

すげぇよ、あなた。いやホントすげぇ・゚・(ノД`)ノ・゚・よぅ

(あぶねぇ寝過ごす所だったぜ。起きた時間0:35)
293名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/17(土) 01:29:57 ID:qARrn13r
>>275
最高のムービーキタ━━(゚∀゚)━━!!
ホントにいいよ!!いいもん見れたぜ!
294名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/17(土) 20:31:03 ID:R0Tu++YK
ムービーの影響を受けてデスティニーガーネットと
ブレイズバナー作っちゃったよ・・・。
295名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/17(土) 20:38:59 ID:l3cPpwSk
なさけない凸にムシャクシャしたから純一(原作)と入れ替えてやる!!(カガリと音無も)(メイリンとことりも)
後、>>288さんの流れを含みます、まぁアスラン、カガリ、メイリン好きは見ないでください。誰か主人公かもわかんないし本編とも微妙に違います。

「残る命、散る命」

純一「もうやめろキラ!」
シンを倒そうとするキラをセイバーで止めようとする純一
キラ「けど、音夢は今泣いているんだ!!こんなことになるのが嫌で泣いているんだぞ!!何故それが分からない!!」
キラがフリーダムを止めて叫ぶ―――
純一「それは・・・!」
キラ「音夢が悪いと言うのか!?ならば・・・僕が君を討つ!!!!」
SEEDを覚醒させたキラが純一に向けルプスを放つが純一はなんとか回避に成功する・・・
純一「クソォ!!」純一の中で音夢の微笑みが蘇る・・・
ことり「朝倉君!!」
ことりの叫びが聞こえる――純一の中でタリアやルナ、レイ・・・そして、シンの顔が浮かび上がってきた――
キラ「うおぉぉぉ!!!」
キラがラケルタを構えて直進してくる―――純一はMAに変形してその場を離れ、さらに変形、ライフルを放った!!
キラ「ッ、何ィ!?」
キラは機体を急停止させその場に止まる―――フリーダムの2Mほど先を閃光が駆け抜けていった―――
純一「・・・まだだ・・・まだ俺はおちる訳にはいかない!!!」
純一もSEEDを覚醒させる―――今、自分が落ちれば母艦も落ちる・・・『ミネルバ』と言う名の灯火を消す訳にはいかなかった―――
キラ「純一ーーー!!!」
キラがラケルタを構えて直進してくる
純一「キラーーー!!!」
純一もヴァジュラを構えて立ち向かう―――壮絶な切り合いが始まった―――

その戦闘を離れて見ていたスティングは・・・
スティング「あんなのに割り込めるかよ・・・俺は白いのを落とさせてもらう!!!」
カオスが向かった先には――――アビスと戦うインパルスの姿があった――――

ミネルバ
アーサー「凄いですよ朝倉は、あのフリーダムと互角に渡り合ってます!!」
タリア「静かにしなさいアーサー!!まだこちらのピンチに変わりは無いのよ!!!」
タリアだけはフリーダムとセイバーの戦いについて正しい判断をしていた
タリア「(確かに朝倉は強いわ・・・キラ・ヤマトとでも互角に渡り合えるでしょうね・・・けど機体の性能に差がありすぎる!!!)」
そう・・・核で動くフリーダムと送電システムによって動くセイバーでは能力に差がありすぎたのだ―――
その証拠にセイバーは互角の戦いをしているように見えたが、実は後ろに下がりながら、必要最低限の動きで防御するのに精一杯だった―――
タリア「シンはどうなってるの!?」
ことり「シン君はアビスと交戦中!!これは・・・インパルスの方にカオスが向かっています!!!」
タリア「何ですって!!?」

シン「このぉ!!」
シンはブラストインパルスを火力をフルに使いアビスと戦っていた
シン「クソォ!!ミネルバが危ないんだ、こんな所で・・・モタモタしてられるかぁ!!」
シンが叫ぶ―――そこに新たな機体が現れた
オクレ「俺も混ぜろよ!!」
ガンポットで攻撃しながらMAのカオスが直進してくる
アウル「邪魔はすんなよ!!」
オクレ「分かってるよ!!」
二人は連携してシンを追い詰める―――シンもデリュージーを使い反撃するが効果は得られない・・・
シン「クソ、このままじゃ・・・」
呟いたシンの目に映ったのは・・・フリーダムと戦うセイバーだった
シン「クソォ!!あの人はフリーダムと戦ってるんだぞ!!俺だけが・・・・こんなところでぇ!!!」
シンもSEEDを覚醒させる―――二機との距離を取った・・・
296名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/17(土) 20:40:29 ID:l3cPpwSk
シン「白河、フォースシルエットを射出してくれ!」
シンがブラストシルエットを分離しながら叫ぶ―――
ことり「了解!!」
ことりはフォースシルエットを射出した
シンはインパルスを追うカオスとアビスの近くにライフルを放つ―――
アウル「何処狙ってんだヘタクソ!!」
アウルが叫んだ瞬間―――真下から爆発が起こった・・・シンはブラストシルエットを狙っていたのだ
ネオ「アウル、スティング!!!」
ネオが叫ぶ・・・カオスは吹き飛びアビスも無事だったが体制を崩していた・・・その隙にシンは合体、補給を済ませる――
シン「うおぉぉおおお!!!」
シンが体勢を直しかけたアビスに向かい盾を投げる・・・盾は綺麗な弧を描きアビスに激突する
アウル「がぁ!!」
アウルがよろけながらも前を見据えると―――ヴァジュラを構えたインパルスの姿があった・・
シン「これで・・・・終りだぁ!!!!」
横一閃―――コクピットをも切り裂いた一撃は・・・アウルの意識を一瞬で闇に沈めた―――そしてアビスが爆散する
シン「次は・・・お前だぁ〜!!!」
シンがカオスに向かいライフルを連射する・・・ガンポットを吹き飛ばした―――
オクレ「クソ!!・・・俺が、負けるかぁ!!」
カオスもライフルを連射するがインパルスにかすりもしない・・・
シン「うおぉぉぉぉ!!!!」
逆にインパルスのライフルがカオスの武装を剥ぐ・・・カオスが遂に水中に沈んだ
シン「(カオスも気になるけど、今は!!)・・・止めろ〜!!!」
シンがフリーダムに向けライフルを放つ・・・
キラ「ック・・・・マニューさん、ここは・・・!」
マニュー「分かってるわ、総員引き上げよ!!」
フリーダムが飛ぶ・・・シンがそれを追おうとしたが
純一「シン、今の俺たちでは勝てないかもしれない、あの艦を追うのはやめろ」
シンが改めてセイバーを見ると・・・既に左腕と右足が無くなっていた・・・」
シン「・・・分かりました・・・」
ネオ「ここまでだな・・・総員引き上げです!!」
ネオは引き際をわきまえていた・・・フリーダムすら押し返した奴らに勝てると思うほどバカではなかったのだ
純一「・・・俺たちも戻るか・・・」
シン「そうですね・・・」

ミネルバ
ことり「凄いですよ朝倉君、あそこまでフリーダムとやり合うなんて!!」
レイ「シンも凄かったな、あんな戦いが出来るとは・・・」
ルナ「あ〜あ、同じ赤服のはずなのにな〜。」
純一「そんなんじゃねえよ(キラ・・・俺とお前は)」
シン「そうでもないって」
シンは照れながらもまんざらではないようだ
純一「シン、お前は強くなる・・・その強さをどうするかはお前しだいだ。」
シン「そんなの決まってますよ!!・・・俺は、一刻も早くこの戦いを終わらせて、被害者を少なくしてみせます!!」
本当にそれが正しいのかは誰にも分からない・・・それでも純一は微笑む
純一「そうか、その気持ちがあれば大丈夫だ、自分を信じて進め、たとえ何があってもな。」
シン「ハイ!!」
純一「じゃあ・・・風呂にでも入るか・・・」
シン「そうっすね、俺も疲れました。」
純一とシンは一緒に風呂に向かった

ハイ、会話メインな戦いでしたorz
297名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/17(土) 21:35:59 ID:R0Tu++YK
おお!種デス本編より面白いぞ。
やはりバトル描写はこれくらいの書き方がベストだな。
てか純一強えぇ。実はシンと逆で初音島にいない方が
彼にとって幸せだったりして。
298アナザーストーリー ext.9:2005/12/17(土) 23:57:56 ID:3am0IFNP
兵士1「いや〜もうねむいっすよ隊長。ラクシズ軍って結構ハードっすね〜。」
隊長「こらっ、無駄口を叩くな。日々のたゆまぬ哨戒任務こそが平和を維持する上で重要なことなんだぞ。」
兵士1「そんなこと言ったて眠いっすよ〜。上も人員増強とかしてくんないかな〜。もっと給料上げてくれたらがんばるんすけどね〜。」
隊長「バカモノッ!給料のために平和を維持してるわけじゃないんだぞ!」
兵士1「そんなこといt…」
兵士2「前方の施設より熱源反応を感知!この施設はすでに廃棄されたはずだぞっ!?」
隊長「なにっ!?…よし、詳しく調べてみよう。」
兵士1「え〜なんd…」兵士2「わかりました隊長。」

隊長機である1機のグフイグナイテッドと部下である2機のザクウォーリアが研究所に近づいてくる
この時カナはちょうど地下に向かって走っていってるところだった

兵士1「だいしょうぶっすかね〜。この施設って…あれでしょ?」
隊長「うむ、連合のエクステンデッド研究所だ。」
兵士1「そんなところに許可なく入っていいんですか?」
隊長「この場合は仕方ないだろう、実際に研究所は動いているんだからな。基地に連絡をとれ。」
兵士2「だめです、隊長。Nジャマーの干渉がひどくて基地に連絡をとれません。」
隊長「…そうか。取り合えず偵察が任務だ、危険を感じたらすぐに離脱するんだぞ。」
兵士1・2「了解!」

兵士1「特になんもないっすね〜」
隊長「油断するなよ、実際にこの研究所は動いているんだから。」

グワーーーーーーーーーーーーーーーーッン ←シャッターが開く音
ギラーン ←起動音

兵士1「………なんすか、あれ。」
隊長「MS…いや、MAか!?…それにしてもでかい。」
兵士2「形状からすると連合軍のデストロイみたいですが…。」
299アナザーストーリー ext.10:2005/12/18(日) 00:00:29 ID:wMh5NzHa
カナ「ひさしぶりの実戦だからね。なまってないといいけど。」

呆然とする3機の目の前でビ○ザムとサ○コガンダムのあいの子みたいなMSが姿をあらわす

兵士1「…な、なんだよあれ…。くそっ、先手必勝だ」

あわててビームをうつザクウォーリア
しかし目の前のMSには傷ひとつつかない
それどころかビームをはじいてザクウォーリアに襲い掛かる

カナ「無駄よ。アルトロンのマホカンタ装甲にそんな低出力のビームが効くわけないでしょ。」

隊長「くそっ、やるしかないのか。」
兵士2「あの姿から推測するとデストロイの後継機か何かでしょう。正直MS3機であの火力を相手にするのは楽じゃありません。」
隊長「しかし連絡が取れない以上我々だけでやるしかあるまい。」

意を決してアルトロンに挑む3機のMS

兵士1「でかけりゃいいってもんじゃねえ。」
隊長「よし、機動力を生かして接近戦に持ち込む。俺が先行するお前たちは援護を」

カナ「グフイグナイテッドにザクウォーリアか。まあ普通接近戦にくるわよね。アルトロンはデストロイの懐に入られると弱いという弱点も解消されてるんだけどね。
   …グフイグナイテッドが先行か、部下思いの隊長さんは嫌いじゃないけどこの場合その作戦ははずれ。」

グフイグナイテッドに火線を集中させるアルトロン
かわすグフイグナイテッドと援護するザクウォーリア
火力で強引に押してくると思われたアルトロン
しかしその射撃は正確だった
次々と被弾する3機のMS

隊長「うわっ、…接近すらできないのか。…しょうがない、退却だ。」
兵士2「これはしょうがありませんね。通信さえできればもう少しちがったやり方もあったんですけど。」

カナ「逃がさないよ。」

退却を始めた3機の目の前にあらわれた機動兵装ポッド
その機動兵装ポッドが次々と3機のMSにおそいかかる

兵士1「ウワーーーーーーーーー…。」
隊長「おいっ、スレンdウワーーーッ…。」
兵士2「なんという化け物だ…、くっ、ウワーーーーーーーーっ…」

カナ「ごめんねー、つよくってサー。っといけない、ついあの人の口癖が。
   …今のMSから通信は発信されていなかったけどここがばれるのも時間の問題ね。すこし細工しよっか。」

施設にある爆弾であたりを焼き払うカナ
そしてひととおり終わったところで爆弾の残骸をその場に放置

カナ「とりあえず表はこんなものでいいかしらね。事故を偽装するにはまだまだやることがあって本当に大変ね。」
300名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/18(日) 00:02:45 ID:wMh5NzHa
一応バトルスレなのでバトルシーンをつくってみました。でもなんかこのスレの住人さんの意見を拝見するとバトルはあまりいらないようで…。
まあ、無理に入れたバトルなのでつまんないし大変でしたが、とりあえず最後のほうのバトルシーンまではバトルはもういれない予定です。

>>275遅くなりましたが貴方は神です。またこういうのを見てみたいです。ほんとにGJ!!!
301名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/18(日) 00:07:11 ID:1DrtKjQL
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1132568812/490
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1132568812/510
これの続きを投下。アクセス規制に巻き込まれて量が少ないのに投下できず

萌「止まって下さ〜い。何処に向かってるんですか〜?」
萌の願いも虚しく、何処かに向かっているデスティニー。
今の状況を自動車で言えば、走っている自動車にブレーキを使わずに止まれ、ハンドルを使わずに曲がれと言っている様なものだ。止まるわけが無い。

ミリアリア「MS一機が急速接近しています」
マリュー「総員、第二戦闘配備」
萌「え〜と…このスイッチでしょうか〜?」
萌が止まる事を願い、スイッチを押した。しかしそれはバルカンの発射ボタンだった。
デスティニーから発射されたバルカンはAAの装甲に雨の様に降り続ける。
ミリアリア「AA被弾、損害は…特に問題ありません」
マリュー「こんな時にキラ君もアスラン君もカガリさんも居ないなんて…
頼んだわ。フラガ少尉」
ムウ「解ったぜ。俺は不可能を可能にする男だからな。ムウ・ラ・フラガ、アカツキ行くぜ!」
AAからアカツキが射出される。
ムウ「これが噂のデスティニーか…。お手並み拝見といこうか」
アカツキはビームライフルをデスティニーに向かって射った。
萌「射ってきました〜。攻撃しないで〜」
萌はマレットでコクピットを適当に叩き始める。
デスティニーはビームライフルを紙一重で交わしながらアカツキに急接近し、回し蹴りをした。
ムウ「何っ!だがこの位なら…」
アカツキはデスティニーの回し蹴りが当たる前にしゃがんだ。しかし、それが失敗だった。
萌「だから〜やめて〜。えいっ」
レバーを動かしたのが原因で、回し蹴りが最高位置に達した瞬間、脚を落す事により踵落しを頭部に叩きつけ、ものの見事にメインカメラは破壊された。
ムウ「しまった!」
萌「何で攻撃しちゃうの〜」
デスティニーはアカツキを足場にして高くジャンプした。
そのままデスティニーは空中で反転し、きりもみ回転をしながら頭部が破壊されたアカツキの胴体にキックをぶち込んだ。
萌「この場合〜、V3きりもみキックと言ったほうがいいのかしら〜。じゃなくて〜助けなきゃ〜」
しかし動かし方が分からないので、適当にするしかない。その結果、AAにビームライフルとパルマ ヒィオキーナを射ってしまった。
ミリアリア「AA被弾!損害は深刻です」
マリュー「もはやこれまでね…」
後一発、後一発でも被弾したらAAは間違いなく沈む。船員全てが死を覚悟した。だが、
萌「だから〜止めて〜」
萌の思いが届いたのか、そう言う操縦をしたのかは不明だが、突然デスティニーは攻撃を止め、何処かへ飛んでいった。
マリュー「助かった…の?」
ミリアリア「分かりません。何処かへ向かっているみたいですが」
ムウ「それより早く引き上げてくれ」*

美春「あ、帰ってきました」
杉並「森の方か…行くぞ」
シン「わかった」
シン達が向かっているあいだに萌はデスティニーを降りた。
萌「何だったんでしょう?これは」
萌は家へと帰っていった。
シン「デスティニー!」
杉並「損傷は特には無いようだな」
美春「本当に誰が・・・」

キラ「本当ですか!」
マリュー「本当よ。デスティニーがいきなり襲ってきたの」
ラクス「やはり敵でしかないようですね」
この時から初音島はクライン派に狙われるようになった。


*の後には2種類の続きがあったのですが長くなりそうなので止めました。
萌なんか別人になってたし
302名無しさん@お腹いっぱい:2005/12/19(月) 19:28:44 ID:Z6f2nRsI
age

>300さん、もう少し頑張りなよ。正直バトルは純一最強SS、ギャグ・シナリオは萌SSの方が面白いから
303名無しさん@お腹いっぱい:2005/12/19(月) 23:27:59 ID:Z6f2nRsI
面白いけどこれをキッカケにシンことりマンセーになって荒れるとあれだから黒歴史化がいいだろうね。
304名無しさん@お腹いっぱい:2005/12/20(火) 00:26:26 ID:oFsbjeSB
シンが保健室の近くを歩いていたら
音夢「――フフフハハ、そろそろだ、もうすぐ生まれる――」
シン「!!!!!!!」
シンが硬直する、言葉の内容ではない、声の大きさはシンじゃなきゃ
聞こえないぐらいだ、だが・・・その言葉自体がシンを恐怖で硬直させた
シン「(な、何だ?動け・・ない、声が・・・だせ・・・な・・い・・・・恐・・・い)」
シンの身体は振るえ、体中が冷や汗でいっぱいになり、口は無意味に動いていた・・・
音夢「長かった・・・だが、この子さえ生まれれば・・・我が魂を受け継ぎ、
   全ての次元において最強の魔法使いである朝倉純一の血を引き継ぐ
   この子さえ生まれれば・・・この世界を滅ぼし、無限力の使徒を滅ぼすこともたやすい・・・・」
呪詛のような声がシンの心を震えさせる・・・
シン「(頼む!!・・・・誰か、誰か助けてくれ!!!!)」
シンの顔は真っ青になり・・・心臓の音が遠くなってきていた・・・
フイに保健室のドアをノックする音が聞こえる―――
男子生徒「すみません、怪我したんですけど・・・」
その声がきっかけとなり金縛りがとける―――シンは一目散にそこを去った
シン「(何だ、一体何なんだ!!?)」
シンの理性は「あれは空耳か音夢の冗談だ」と言っているが、人間のもつ根本的な恐怖が「あれは化け物だ」と伝える――
シン「誰かに伝えなきゃ駄目だ!!・・・でも、誰に!?」
シンの中でことりと純一と杉並の顔が浮かぶ
シン「・・・駄目だ!!こんなこと信じる訳が無い!!!」
その後も色んな人物が浮かぶが誰も信じそうになかった
シン「純一、純一、待てよ、たしか芳乃って!!(純一の血が力の源なら!!)」
シンはさくらの家に向かった
305名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/24(土) 22:07:49 ID:4uNhedyQ
番外編書きさんはもういないのか・・・
306名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/27(火) 08:05:53 ID:onnM8m18
クリスマスのデス種放送のせいで、
どうしたらいいのかわからんのだが・・・
307名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/27(火) 09:46:07 ID:VCm2/yp5
書けばいいと思うよ…

自分(が受けた電波)に素直になろうよ……


俺なんて………
受信すら出来ないから………
308名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/27(火) 11:27:53 ID:PJKElg+T
電波ねえ・・・・・
どっかからギンガナムinターンXが初音島に降ってきて

バラバラのターンX各パーツにハイマットフルバーストを正確に撃ち込んだキラ
「フリーダムのエネルギーは全て貰っているっ!!魔法の桜の木を枯らしたようになあ!!」
「それでも、守りたい世界があるんだ!!」
「月光蝶である!!」

純一がジョゼフ的にターンXと同時に出現した∀に乗り込むが、シャイニングフィンガーで頭部ぶっ壊されて返り討ち
最後はもちろんシンが刀で切りつけたギンガナムが高笑いしながら繭に入って海に沈み、別世界へ

そんな妄想ならした
309名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/27(火) 20:08:19 ID:wxNDftGI
ボンボン版最終回で口直しをすることをオススメする。
310名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/27(火) 21:16:32 ID:wyRYB+Sr
純一とシンの死種決戦前夜

シン「・・・・・」
純一「どうしたんだ?」
シン「いや・・・」
純一「・・・・今は俺とお前しかいない、何を言っても大丈夫だ。」
シン「俺たち・・・・正しいのかな・・・」
純一「・・・間違ってると思うか?」
シン「分からない・・・分からないんだ・・!」
純一「俺もわからない・・・デスティニ―プランが正しいのかどうか・・・」
シン「・・・俺たちは・・・」
純一「けど、間違ってるとは思わない・・・だからお前もここにいるんだろ?」
シン「ああ、だけど・・・!!」
純一「アスランと杉並・・・か?」
シン「ああ」
純一「アスランと杉並はデスティニ―プランを否定した、それだけだ・・・俺はデスティニ―プランのために戦おうと思う。
   たとえそれが間違ってたとしても・・・もう、戦争を起こしたくない・・・音夢のような被害者はもう十分だ・・・」

純一も元オーブ国民だ、フリーダムと連合の戦闘により、目の前で最愛の人を亡くした・・・
その後プラントに行って、シンと会い、似た境遇が二人を近づけた。
杉並はオーブ国民だがヤキンの戦いの後オーブに戻った。その後、AAに乗艦、ダーダネルス海峡で敵同士として純一と再会
その後も何度も斬りあってきた

シン「・・・俺もだ。俺も、マユやステラのような犠牲者を増やしたくない!!」
純一「そうか・・・なら、戦おう、俺たちが望む未来のために・・・!!!」
シン「ああ、やろうぜ!!・・・俺たちが、俺たちが未来を作るんだ!!」
純一とシンが微笑む―――迷いは無くなった

デュランダルの部屋
シン「―――作るんだ!!」
その会話をデュランダルとレイは聞いていた

議長「あの二人は強いな・・・」
レイ「ハイ、あの二人は一度戦争で家族を亡くしています。その過去が原動力になっているのでしょう。」
議長「彼らのような純粋に世界が平和になることを願う若者が多ければ世界は大丈夫なのだが・・・」
レイ「それは無理でしょう・・・彼らのような人間は例外と言っていいほど希少です。」
議長「そうだな・・・だからこそ私はデスティニ―プランを施行することにしたのだから・・・だが、大丈夫だろうか?」
レイ「ラクス・クラインとキラ・ヤマトとアスラン・ザラ、杉並の四人の事ですか?」
議長「ああ・・・彼らが最大の障害になるだろうからな・・・」
レイ「だからこそ自分達がいるのです。」
議長「そうだったな・・・任せるよ。」

そしてザフトの夜は過ぎた

俺はこんなん受信したorz
311名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/28(水) 01:08:39 ID:gTNxix9p
>>272続き

ディアッカ「ヒュ〜ッ!やるじゃないの!!」
イザーク「デスティニーに乗ってるのはシンか!?」
シン「ハイ、オレです!」
イザーク「そのMSはどうした!?それともう1機のザクに乗っているのは誰だ!?」
杉並「ザクに乗っているのは初音島非公式新聞部杉並だ、MSに関しては企業秘密だ」
イザーク「前々から怪しい奴だとは思って居たが、キサマいったい何者だ!?」
杉並「フッ…正義の味方とでも言っておこうか」
イザーク「ふざけるな!!」

シン「そんな事より今は地球軍を叩くのが先です!!」
ディアッカ「そうだぜイザーク!」
イザーク「フンッ!後でゆっくり話を聞かせて貰うからな!!」
杉並「いいだろう」


連合兵「第七MS部隊全滅!我が方の損耗率50%を越えました!」
 「ドオォォン!!」 連合兵「うああぁっ!?」

 ジブリールの乗る船の前方にいた巡洋艦が直撃弾を受け沈む。

連合兵「ザフトの艦隊が間もなくこの海域に到着します!このままでは我が軍は全滅です!!」
ジブリール「そんなばかな!?何故こんな事に…」
艦長「ジブリール殿!」
ジブリール「護衛艦を残して残存する艦隊をミネルバに突撃させろ!!」
艦長「いったい何を!?」
ジブリール「この私さえ生き残れば再起の機会は幾らでもある!残存艦隊が奴らをひきつけて
      いる内に我々はこの海域から離脱するのだ!君もこんな所で死にたくは無いだろう?
      大丈夫だ、きっとうまく行く、フフフ…
艦長「そ、そうですな…」

メイリン「艦長!地球軍の残存艦隊が本艦に向かってきます!」
タリア「近づけさせないで!!」
シン「こいつらまだやる気なのか!?」

レイ「ん?他と違う動きをする部隊が…もしや…」

 レイのレジェンドはジブリールの船に向かって飛んでいった。

連合兵「敵MS接近!!」
ジブリール「撃ち落せ!!」

 「ガガガガガッ!」 「ドドドドッ!」

 連合艦の激しい攻撃をかわしながらジブリールの乗る船に迫ったレジェンドはブリッジに向けて
 ライフルを構える。

ジブリール「なっ!?」
レイ「ブリッジにジブリールの姿を確認…」

 ジブリールの姿をモニターで確認したレイはライフルのトリガーを引いた。

ジブリール「うああああぁぁぁ〜っ!!」 

 ライフルから放たれたビームがジブリールごとブリッジを焼き払い、続けて放たれたドラグーンの
 ビームに撃ち抜かれた船は爆発を繰り返し、最後には大爆発して海の藻屑と消えた。
312名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/28(水) 01:11:56 ID:gTNxix9p
レイ「こちらレイ、連合の旗艦と思われるジブリールの船を撃破しました」
タリア「よくやったわ、レイ」
メイリン「艦長!味方ザフト艦隊が到着、残存する地球軍艦隊が降伏の意思を示しています!」
タリア「どうやらカタが付いたみたいね…みんな良くやったわ」

シン「終わったみたいだな…」
杉並「だが胡ノ宮の言っていた事が気になる、気を抜くなよシン」
シン「ああ…」

???「ジブリールは役には立たなかったか…しかし、アレだけの数で地球軍艦隊を退けるとは
     さすが『この世界』最強クラスの者達だけの事はある…まるで『アノ者』達の戦いを観ている
     か様だ…さて、次はこの私自らが相手をしてやるとするか、ククク…」

メイリン「か、艦長!!」
タリア「どうしたの?メイリン」
メイリン「2キロ先の海底から巨大構造物が浮上を開始しました!!全長約2800m!?」
タリア「何ですって!?」

アスラン「何だ!?海底から何かが浮上してくる!これは!?」
イザーク「地球軍の増援か!?」

シン「まさか!?」
杉並「どうやらアレが本命のようだな…」
313名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/28(水) 01:17:09 ID:gTNxix9p
 海面が盛り上がり、そこから現れたのは船体の前方に緑色の巨大な花を付けた様な超巨大戦艦
 だった。

ディアッカ「おいおいマジかよ…」
ルナ「何なのよアレ!?」
レイ「あのような物は今まで見たことが無い…」

メイリン「艦長!謎の巨大構造物から発せられた電波がこちらの通信回線に割り込んできます!!」
???「フフフ…お前達の力、しかと見せて貰った…まずは地球軍艦隊を退けた事を褒めてやろう」

 モニターに映ったのは顔を仮面で隠した一人の男だった。

タリア「あなたはいったい何者なの!?」
ユーゼス「私の名はユーゼス・ゴッツオ…」
タリア「ユーゼス・ゴッツオ?聞いた事の無い名前ね、あなたが地球軍の司令官かしら?」
ユーゼス「私は地球軍でもロゴスの人間でも無い…この島に連合軍が来るよう仕向けはしたがな」
タリア「いずれにせよあなたが黒幕って事かしら?この島に地球軍を侵攻させた目的は何なの?」
ユーゼス「私が世界の絶対的支配者となる為に必要な鍵を手に入れる為だ…」
タリア「世界を手に入れる為の鍵ですって?そんな物がこの島にあるというの?」

ユーゼス「そうだ…私のクロスゲート・パラダイムシステムを完成させる為に必要な『魔法の桜の木』
     がな…」
タリア「魔法の桜の木ですって!?何を言い出すのかと思ったらそんな夢物語の為にこれだけの軍
    を動かしたというの!?」
ユーゼス「夢物語などでは無い、この島には確かに『魔法』と呼ばれる物が存在する…お前達は知
     らないだろうが、此処には密かに魔法を研究している機関もあるのだ、もっとも今から
     2年前に鍵となる桜の木が枯れて以来その力の殆どが失われてしまったがな…」
タリア「それでその桜の木を手に入れる事と、世界の支配者になる事とどうつながるのかしら?」
ユーゼス「この世界を我が手中に収める事など今の力で十分可能だ、私がしようとしている事はこの
     島の桜の力によって完成させたクロスゲート・パラダイムシステムを使い、因果率を操作
     し全ての次元、平行世界を意のままに操り、私が絶対的な支配者…神となる事なのだ!」

アスラン「全ての平行世界の支配だと!?そんな事が出来ると本気で思っているのか!?」
ユーゼス「信じられないのも無理は無い…だが、それが私には出来るのだ・・・何故なら私はその平行
     世界から来た人間なのだからな、ククク…」
アスラン「なんだとっ!?」
ユーゼス「さらにお前達がいる『この世界』を作りあげたのはこの私だ」
タリア「この世界を作ったですって!?ばかげてるわ!!」
イザーク「さっきから聞いていればいいかげんにしろ!そんな与太話にいつまでも付き合っていら
     れるか!!」
314名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/28(水) 01:29:06 ID:gTNxix9p
ユーゼス「では聞こう、お前達コーディネーターがこの島の存在を知ったのはつい最近の事ではな
     いのか?」
タリア「辺境の島の1つや2つ、私達が知らなくても何の不思議は無いわ」
ユーゼス「だが、ユニウスセブンの破片が地球に降り注いだ時、各地に莫大な被害が出た筈だ…特
     に海岸線に面した地域の被害は大きかった…しかしこの島はどうだ?この初音島にはその
     様な被害は全く出ていない、それどころか住民の殆どがユニウスセブン落下の事すら知ら
     無い、おかしいとは思わんか?」
ディアッカ「言われて見ればそうだぜ、オレ達がこの島に来た時、海岸線はきれいだった…こっちに
      も津波が押し寄せた筈なのにそんな話は聞いた事がねえ…」
イザーク「それどころか此処の人間はオレ達コーディネーターやプラント、連合との戦争の事すら知ら
     なかった…一部の人間(杉並)を除いてな」

ユーゼス「知らなくて当然だ、互いに何の繋がりも無い『別々の世界』だったのだからな…お前達コー
     ディネーターの居る世界に初音島が存在しなかった様に初音島のある世界にはMSやプ
     ラント、コーディネーターも存在しないのだ…」
シン「そんな馬鹿な!?だったら何でオレはこの島に来る事が出来たんだ!?」
ユーゼス「この世界を作りあげる為に私は1人の人間をこの島に送り込んだ…そしてその人間がこの
     島の少女と出会った時、本来の流れとは異なるパラレルワールド…この世界が生まれた
     のだ」
シン「まさかその人間って…」
ユーゼス「そうだ、デスティニーのパイロット、シン・アスカ…お前をこの島に送り込んだのはこの私だ」
シン「そんな…嘘だろ!?」
ユーゼス「その後お前の動向を観察するべくプラントから工作員を送り込み、逐一報告させていたの
     だ…予想に反してその者達がお前と仲良く打ち解けてくれたので色々と助かったがな」
ディアッカ「おい!オレ達がこの島に来るように仕向けたってのは…まさかお前か!?」
ユーゼス「そうだ、それも私だ」
イザーク「クソッ!オレ達は知らない間にアイツの手の上で踊らされていたというのか!?」
タリア「では、シンに何の処分も下らず黙認されていたのもあなたの差し金なの!?」
ユーゼス「それも私だ」
タリア「いつの間にプラントにそんな影響力を!…」

ユーゼス「私がこの世界を作ったのは初音島の桜の力を手に入れる事と同時に他の世界の者達と戦
     う戦力を集める為だ、私の復讐の為にな…」
タリア「月で死んだ筈のジブリールを助けたのは地球軍の力を手に入れる為だったのね」
ユーゼス「そうだ、だが私は月でジブリールを助けたりなどはしていない…あの男は確かに月で死んだ」
タリア「だったら地球軍を率いていたジブリールは誰なの!?」
ユーゼス「アレは私が作り上げたクローンだ」
タリア「クローンですって!?そんな短期間で本物と同じ人間を作る事が出来るというの!?」
ユーゼス「お前達の科学レベルではクローンが出来上がるまで期間が掛かる上、テロメアの短い不
     完全な物しか作れないだろうが、私の持つ科学技術を用いれば短期間でオリジナルと同じ
     完全なクローンを作りあげ、さらに思い道理の記憶を植えつける事が出来るのだ…」
レイ「くっ!…」
ユーゼス「もっともアノ男は自分がクローンだとは最後まで気が付かなかったがな、クックックッ…
     愚かな奴だ…」
アスラン「なんて奴だ!人の命をなんだと思っているんだ!?」

ユーゼス「さて、そろそろ話は終わりだ…お前達には2つの道がある、この私の軍門に下るか此処で
     で滅ぶかだ、さあ選ぶが良い」
タリア「そんな話を聞いて私達が素直に従うとでも思っているの!?」
シン「誰がお前の下でなんかで戦うものか!」
ユーゼス「やがてプラントも我が手に落ちる…お前達が生き残る道は私の下に来る以外に無いのだぞ?
     それ以外に待っているのは死、だけだ」
アスラン「オレ達はお前の下で他の世界の人達と戦うつもりも無ければ復讐に手を貸すつもりも無い!」
タリア「あなたは私達…いえ、他の世界の人達にとっても倒すべき敵よ!」
ユーゼス「そうか…ならばその身をもって我が力を思い知るが良い…」

続く。
      
315名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/28(水) 03:37:39 ID:a+oXWGuV
つか、D.Cと死種のスレなのに何でユーゼス?
関係ないだろ!?そんなキャラに頼らずに種とD.Cのキャラで頑張れよ。
316名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/28(水) 08:00:02 ID:gTNxix9p
純一の中の人繋がりのネタでそうなったんだ・・・スマン。
317名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/28(水) 13:45:52 ID:2BYkdEka
大丈夫だって!きっと仮面が割れて中から
初音島の番人の杉並が・・・。
318名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/28(水) 22:02:59 ID:RGUCmG5g
>>310
GJ( ゚∀゚)ノよぅ!
319名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/30(金) 21:05:54 ID:uw6gebOG
しかし人が居ないなぁ…
320名無しさん@お腹いっぱい:2005/12/30(金) 23:05:08 ID:U8r8w5vO
俺から見てここで良作と言えた作品

・番外編書きさんの作品
・超能力バトルのバトルが始まる前まで
・ようさんの花火(>>143
・純一in種死世界

こんなもんか・・・少ないなぁ・・・
321名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/31(土) 02:54:49 ID:1Ct42UTM
バトルものか・・・ちょっと書いてみようかな

まぁ、溜まりまくった書きかけのSSが少しでも片付いたらだけど
322名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/31(土) 10:49:41 ID:+cGQdw/P
バトルスレは本来シンがことりを守るMS戦が期待されていただけ
だからネタが作りづらくて当然
323名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/31(土) 11:41:18 ID:Ei4LxxGw
シン    
アイシア

VS

純一       
バルトフェルド
杉並
ザフト3馬鹿

で戦う、ことりを巡って君望級にドロドロした恋愛絡みの
総力戦みたいなSSを妄想していたが…。
あ、ちなみにキラは序盤で瞬殺されます。   
324名無しさん@お腹いっぱい:2005/12/31(土) 12:12:02 ID:zunns16j
>>323
もう少し詳しい説明を頼む
325名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/31(土) 12:20:42 ID:Ei4LxxGw
シン「もうアンタには任せられない。ことりは俺が連れて行く!」
純一「確かに悪かったが…このままじゃスッキリしねぇんだよ!」
アイシア「シンとことり、二人だけが不幸になるなんて間違ってます!」
虎「止めるんだアイシア!」
ディアッカ「グゥレイトォ!」
キラ「戦争イクナイ。」
シン・純一「お前は黙ってろ!」
キラ「うわぁぁぁ!」
326名無しさん@お腹いっぱい:2005/12/31(土) 12:49:04 ID:zunns16j
なんと言うか・・・

音夢がいるのにことりに傾いてる純一
ことりは純一が好きなのに連れていこうとするシン


どう見ても二人がダメ人間です、本当に(ry
327名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/31(土) 14:30:31 ID:Ei4LxxGw
さくら「恋愛は多少強引さも必要なんだよ。」

じゃ済まないな、さすがに…。
書くのはもうちょっと考えてからにしよう。
328名無しさん@お腹いっぱい:2006/01/02(月) 15:15:26 ID:k29j6Nhw
俺はヒナ以後はギャグ以外でのキャラアンチが少なくなって嬉しく思ってる。

職人さんには悪いが、純一を悪く見せてシンを格好良く見せるってのは死種を見てるようでいい気がしなかった
329名無しさん@お腹いっぱい。:2006/01/02(月) 20:18:45 ID:Qg+O5tza
駄目な純一=ズンイチ

つまり、ヒナ編を通じて精神的に大きくなったズンイチは、
魂が浄化されゲームの格好いい純一に戻ることができたのだ!
330名無しさん@お腹いっぱい:2006/01/02(月) 21:59:40 ID:k29j6Nhw
なるほどな、純一とズンイチの差か。なんか納得出来た。
331名無しさん@お腹いっぱい。:2006/01/05(木) 09:14:32 ID:PEDDDjV0
もう3日も書き込みがないな
332名無しさん@お腹いっぱい。:2006/01/05(木) 15:18:00 ID:uXqyarff
>>331
たぶんデス種クリスマススペシャルで、
ここでの設定が否定されたから
どうしたらいいか分からないんだよ
333名無しさん@お腹いっぱい。:2006/01/05(木) 21:52:52 ID:Lq1+UZ/d
それは無い。もともとアニメ無視にもほどがある強引展開を
かましているのが、バトルスレだし。
334名無しさん@お腹いっぱい。:2006/01/05(木) 23:19:45 ID:MEKmRv2h
ふと、D.Cのキャラを交えて種死のストーリーを一からやってみようとかいう電波を受信したんですが……
舞台が初音島じゃないのはまずいですかね?
335名無しさん@お腹いっぱい。:2006/01/05(木) 23:42:45 ID:He7ATws+
このスレなら別に文句言う奴もいないとは思うが、あんまり長く続くようならupロダ使ったほうがいいんじゃないかと思う
336名無しさん@お腹いっぱい。:2006/01/06(金) 01:06:03 ID:KCT8Ewzf
舞台を初音島のままでやれば、短くなるんじゃないか?
…でも、どうなるんだろ。白河家がザフト?
337名無しさん@お腹いっぱい。:2006/01/06(金) 09:59:56 ID:Y7ESAtxD
シンとことりがまったりした生活を送っていたその頃・・・。
天枷研究所は杉並の協力によってデスティニ―の量産化に手を出していた。
そしてそれを世界軍事市場へ流すことで莫大な利益を得ることに成功。
今や初音島は第二のロゴスと化していた・・・。

杉並「では、今回の採算はこれくらいで。」
メカジブリ「ふははは。これほどのMSがあればコーディネ―ター共を
      今度こそ皆殺しにできるわい。」
???「…ブツブツ…。」
杉並「おや、その娘は?」
メカジブリ「おお、まだ紹介してなかったな。これは昔オーブで拾ってきた娘
      でな、ブルーコスモスの最高技術を結集して最強のブーステッド
      に仕上げた私のボディーガードだ。」
杉並「ふむ、そうか。(しかしどこかで見たことがあるような…)」
マユ「…お兄ちゃん…。」

シン「!!」
ことり「どうしたの?」
シン「いや、今、何か…。」
338 ◆rqmS1gMh66 :2006/01/06(金) 13:45:58 ID:zjr/oPz2
>>334です。
ttp://www.uploda.org/file/uporg279724.txt.html
とりあえず、プロローグ部分だけ書いてみました。
といっても、ほとんど本編のままですが……
339名無しさん@お腹いっぱい。:2006/01/06(金) 20:42:17 ID:TNgtPlVu
>>337
なんか面白くなりそうだ
340名無しさん@お腹いっぱい。:2006/01/07(土) 14:03:05 ID:N5NPhjUR
種デスボンボン版4巻発売。特別編のトラウマを
これで癒せ!なんかDCSGでも純一と音夢が破局とか
帯に書いてあるが…?
今思想中のSSだがマユ・アスカの人格がヤバイ事に…。
341名無しさん@お腹いっぱい。:2006/01/08(日) 22:39:38 ID:TWA94uiu
今のこの流れを変えれるのは番外編書きさんだな
342名無しさん@お腹いっぱい。:2006/01/11(水) 19:53:59 ID:BiuVb2eO
>>340
気になってDCSG見たぞ。けど巻末で仲直りしてた( -∀-)ノよぅorz
343名無しさん@お腹いっぱい。:2006/01/14(土) 23:10:48 ID:6wli4ENS
ほしゅ
344名無しさん@お腹いっぱい。:2006/01/16(月) 20:52:30 ID:bxB2k14O
345名無しさん@お腹いっぱい。:2006/01/20(金) 22:03:09 ID:VqStrALB
   
346名無しさん@お腹いっぱい。:2006/01/20(金) 23:51:31 ID:Uo5zfFyX

____________
    <○ノ            <オレが支えているうちに番外編書きさん
     ‖               カムバーっク( ゚∀゚)ノよぅ! 
     くく
347 ◆hA/Opjl6aY :2006/01/21(土) 00:07:58 ID:ROmoD/U3
俺も保守してますしてます
後に俺がこっち使いたい予定なんで・・・まぁ誰も保守しなくても俺が保守しますので
348名無しさん@お腹いっぱい。:2006/01/21(土) 00:35:31 ID:LMgVOTVZ

____________
    <○ノ            < >>347マジっすか!?
     ‖                それなら頑張って支えちゃう( ゚∀゚)ノよぅ! 
     くく

349 ◆rqmS1gMh66 :2006/01/21(土) 16:24:32 ID:JW6m6tRd
需要がなくても投下する、それが俺のデスティニー。
>>338の続きです。こんな駄文でゴメンナサイ、過疎り過ぎて寂しかったんです。

 D.C.SEED ANOTHER DESTINY

 PHASE−01 「怒れる瞳」

 L4プラント、アーモリーワン。
 新造艦の進水式準備で騒がしい軍施設とは離れた、穏やかな繁華街の中。シン・アスカは待ちぼうけをくらっていた。
 就役前の、最後の自由時間。それをアカデミー時代からの友人とのんびり過ごそうと思っていたのだが……
(遅いな……)
 ポケットから取り出した携帯電話で時間を確認すると、すでに約束の時間を10分以上オーバーしていた。軍人として時間にルーズなのはどうかな、とシンは思う。
(もう、2年か)
 ふと取り出した桜色の携帯電話は、半ば強制的に時の流れを思い出させた。
 そして、あの日のことも。
 シンは、手の中の携帯電話をぎゅっと握り締めた。
「おーい、シンくーん!」
 と、人並みの向こうから彼を呼ぶ声が。それと同時に、自分のほうへと駆けて来る帽子の少女と、それに面倒くさそうについてくる青年の姿がシンの目に映った。
 白河ことりと、朝倉純一。アカデミーで偶然出会った彼らも、シンと同じオーブ難民だった。そのこともあってか、彼らはすぐに意気投合した。純一とシンは――どちらもこんな共通点は持ちたくなかったが――あの日、共に大切な家族を失ってしまったもの同士であったし、
アカデミーでもアイドル的存在であった白河ことりに対し、シンが例に漏れず憧れを抱いていたのも事実だった。
「ごめんなさい、遅くなっちゃいました」
「き、気にするなよ。どうせ遅刻したのは純一なんだろうし」
 上目遣いで手を合わせることりに、シンは軽く染まった頬を隠すようにそっぽを向けた。その様に、ことりは微笑を浮かべる。彼がこんな表情を浮かべられるようになったことが、素直に嬉しかった。
「悪い悪い。ちょっとした寝坊だ、責めるならあの目覚まし時計を責めてくれ」
 純一は大して反省している様子もなく言った。しかし、二人ともそれを気にするような様子もない。
「嘘吐け、どうせまた『かったるい』とか言って二度寝したんだろ」
「それは違う。大宇宙からの電波が俺に更なる睡眠をとるように指示を……」
「でも朝倉君、私が呼びに行ったら、『先に行ってくれ、今はかったるい』とか言ってましたよね」
「やっぱりそうじゃないか。全く、これだから“Mr.かったるい”とか言われるんだよ」
「……いやはや、面目ない」
 こんなやり取りも、彼らにとっては日常茶飯事だった。
 軍に入ったといっても、今は平和な時代である。地球連合とプラントの戦争は二年前に終結し、どことどこが争うというわけでもない。軍人たちは有事に備えて訓練をし、装備を整えつつも、こんなものが役に立つ日が来るのだろうかと疑問を持つ時代。
 明日から戦艦暮らしとなるシンたちでさえ、この不安定な平和に慣れきっていた。
「そうか、明日からしばらく二人とは会えなくなるんだよな」
 歩きながら、何気ない口調で純一が言った。
「うん、私たちはミネルバと一緒に配属されるから……朝倉君、もしかして寂しいんですか?」
「馬鹿なこと言わないでくれよ。子供じゃあるまいし。逆に、周りが静かになって安心だ。のんびりと新型機のテストしていられる」
「セイバー、だっけ? 純一の機体は」
「ああ。でも、ちょっと調整が遅れてる。明日に間に合うかどうか、微妙だな」
「おいおい、ちょっとそれはマズいだろ」
 純一の間の抜けた言葉に、前を歩いていたシンは思わず振り返った。明日の進水式は、彼らの機体を含む“セカンドステージ”シリーズのお披露目会でもあるのだ。調整遅れでそれに出展できないとなれば、それこそ重大な問題となる。
技術力で成り立っているはずのプラントのそれが疑われてしまうようでは、話にならない。
350 ◆rqmS1gMh66 :2006/01/21(土) 16:25:34 ID:JW6m6tRd
「いいのかよ、こんなところで油売って――」
 丁度、細い路地から大通りへと抜けようとしたときだった。顔だけ後ろを向いていたシンは、横から歩いてきた人に気付かず、その人を抱きかかえるように、ぶつかってしまった。
 突然の出来事に、反射的に受け止めてしまってからシンは相手を確認した。
 金色の髪に、白い肌。腕に収まる細い体とやわらかさは、それが女の子であることをシンに伝えていた。
「大丈夫?」
 シンの赤い瞳が、少女の顔を覗き込む。
 あ、結構可愛い顔してるな、とシンが思ったのもつかの間。その少女は、シンの顔を確認すると――いきなりその腕を振りほどき、人並みの中へと走り去っていってしまった。
 ぽかん、と呆気に取られた様に少女の去った方向を見ているシンの横に、純一がさりげなく現れた。
「シン。あの子の胸、掴んだだろ」
「いっ!?」
 さりげない、だが核心を突いた一言。シンの手に、先ほどのやわらかい感触がよみがえる。
 いや違う、あれは事故なんだ――と口を開こうとするシンの前に。
「こういうのを、ラッキースケベって言うんだろうな」
 その言葉はボディーブローで。
「……シン君のえっち」
 ことりのこの一言が、とどめだった。
 顔を真っ赤にしながら、シンは結局何も言えなくなってしまう。こういう反応が、彼が周囲から子ども扱いされる理由なのだが――本人が気付くのは、かなり先になりそうだった。
「で、どうだった? 感触は」
「いや、やわらかくて気持ちよか――って、何言わせるんだよ!」
「馬鹿、大声出すな。ことりに聞かれたらまずい」
 先を歩くことりの後方でぼそぼそと耳打ちする男二人は十分に怪しいのだが……そんなことに気付くような二人でもなかった。
「俺が見た限り、あの子の胸はことりよりも大きかったんだが……」
「――っ! 純一、お前っ……!」
「ことり以上萌先輩以下と見たのだが、どうだった?」
「どうだった、って聞かれてもな……っていうか、ことりがそこに居るってのにこんな話題は――」
 と、丁度その瞬間。ことりが不思議そうな顔をして二人へと振り返った。
「……二人とも、どうしたんですか? 私の名前が聞こえたような気がしたんですけど」
「な、なんでもない! なんでもないよ。な、純一?」
「お、おう。強いて言うならば男同士の友情って奴だ。だから気にするな」
「ふーん……」
 そう言って、ことりは意味ありげな笑みを浮かべる。しかし残念ながら、馬鹿な男二人がそれに気付くことはなかった。
 ――ちりん。
「……!?」
 その時突然、純一の耳に届いた、鈴の音色。聞き覚えのある、懐かしい音色――
 純一はその場に立ち止まり、辺りを見回した。今、確かに聞こえた、あの鈴の音。
 しかし彼の視力をもってしても、彼が望む人影は見当たらなかった。
「純一、どうしたんだよ?」
「……いんや、なんでもない。気のせいだった」
 ――こんなところに、あいつが居るはずない。そう思い込んで、純一は再び歩き出した。

「ところで、二人に話があるんですけど」
 ことりが突然切り出した。
「私、こう見えても、結構胸あるんですよ?」
 その笑顔の言葉に、二人が強烈な悪寒を感じたのは言うまでもない。
351名無しさん@お腹いっぱい。:2006/01/22(日) 15:54:42 ID:lmsTG9CN
>>349->>350
GJ!
需要が無いなんてとんでもない。今後の展開に期待してます。
352名無しさん@お腹いっぱい。:2006/01/22(日) 20:03:31 ID:B4/7AZ3+
>>349-350
GJ!!
展開が気になる。ことりの最後のセリフいいよ。
期待します。

353名無しさん@お腹いっぱい。:2006/01/22(日) 22:00:54 ID:ivae/Oqq
>349->350
超GJ!
待ったかいがありました!
しかも種死視点での話とはまためずらしい!
期待してます!
354名無しさん@お腹いっぱい。:2006/01/23(月) 13:00:40 ID:ykbb0Zu3
>>349
本スレは話がごたごたになりつつあるから、一旦リセットして話を最初からに戻すのもいいね。

それはそうと番外編書きさんカムバックして!
355名無しさん@お腹いっぱい。:2006/01/23(月) 21:59:39 ID:Mk+AB7na
>>349-350
GJ( ゚∀゚)ノよぅ!

まぁ本スレは、オレの“ムダ弾”ネタのせいで
かなりブラックになっているんだがな。
356350の続き  ◆rqmS1gMh66 :2006/01/24(火) 22:51:04 ID:nyy4DbOX
番外編書きさんのカムバックまで、俺はこの話で、バトルスレを守りぬ……けたらいいなぁ。

「……かったりぃ」
 ザフト軍事工廠内の、第6格納庫。彼は愛機となるであろうモビルスーツのコクピット内で、いつもの口癖を漏らした。
 気分良くのんびりと過ごしていたところに、突然の召集命令が下ったのが2時間前。一緒にいたシンとことりを残し、彼は一人工廠へと向かう羽目になった。
 命令があれば、非番も何もなくなるのが軍人。特に新人である彼らに、拒否権などあるはずがない。
 口と態度は非常に面倒くさそうであるが、キーボードを叩く純一の手の動きは速い。ディスプレイに表示された文字が瞬く間に流れ、切り替わっていく。
運動制御用の各種パラメータ、火気管制システム、出力制御――純一はその全てを確認、または書き換えながらも、あくまでその目はやる気がなかった。
「……よし、これで終わり、っと」
 最後に景気良くキーを叩き、純一はコクピットから躍り出た。同時に翻る軍服の裾は、鮮やかな赤色。
 そう、彼が身に纏うのはザフト軍エリートの証――赤服だった。
「ジュンイチ、とりあえず運動野を中心に弄ってみたんだが……どうだ?」
「どうもこうも、今のままだと動くので精一杯だろうな。ま、戦闘するわけじゃないんだし。問題ないだろ」
 あくまでお気楽な純一の言葉に、整備員は眉をしかめた。しかし、いさめはしない。
 朝倉純一。彼はこういう人間だということを、そう長くない付き合いながら、この整備員は理解していた。
 決して能力が低いわけではないのだが、決して本気になろうともしない。何事も「かったるい」と8割程度
の力で済まそうとして、本当に済ませてしまう。本気を出せば、首席卒業も出来たのではないだろうか――とまで、この整備員は純一を評価していた。
「とりあえず明日は、動いてくれればいいんだろ? 模擬戦やるとかってんなら別だけどさ」
「そうだな。完成が早いに越したことはないが……」
「かったるいからそれはパス」
「そう言い続けたから、今日になって急いでやる羽目になったってことを忘れるなよ」
 その皮肉に、純一は苦笑した。彼も、このユーモアを併せ持った職人が嫌いではなかった。
 二人が見上げた先には、鉄灰色の巨人。ZGMFX23−S“セイバー”――次世代のザフト軍を担う、セカンド
ステージシリーズの1機である。そして分厚い壁を隔てた隣の部屋には、同じシリーズの機体が3機、眠りについていた。
 見上げる2人の目には、どこか複雑な色が混ざっていた。
「……俺もこの機体で、人を撃つのかな」
 ぽつりと漏れる、純一の言葉。整備員は、何も返さない。
 彼もまた、純一らと同じオーブ難民だった。オノゴロ島での悲劇。あれは未だに、彼らの心に深い傷を残している
。住み慣れた土地は焼かれ、信念の元に築かれた平和は力でねじ伏せられた。
 力に対抗するには力を用いるしかない――そう信じて、力を求めた。
 けれどそれは、本当に正しいのだろうか。純一は自己に問う。
 今度は俺が、俺のような人間を生み出してしまうのではないだろうか――
 その時だった。


 何の前触れもなく現れた銃声と刃の煌きに、反応できたのはわずか数名であった。
 赤い液体を噴出し、次々と絶命していくザフト兵。
 ――敵だ! 麻痺した神経が感覚を取り戻し、兵たちは銃を構える。しかし、それでは遅い。
 4人の少年少女たちの動きは、コーディネイターのそれをも圧倒していた。
「うぁぁぁぁぁぁ!」
 ナイフを振るう金髪の少女――ステラの目は冷たく、鋭い。既に10人近い人間を切り裂いても返り血一つ浴びて
いないのは、それほどまでに彼女の技量が優れているからだろうか。
「アウル、上だ!」
 銃を乱射しながら、短い髪を立てた少年――スティングが叫ぶ。
 アウルと呼ばれた水色の髪の少年は、振り返りもせずに手に持った銃の引き金を引く。モビルスーツの拘束具の上
からアウルを狙っていた兵が二人、引き金を引くことなく地面に落下した。
「ここにあるのは3機だけ……もう1機は向こうか!」
 ちっ、と舌打ちしながら、スティングは手榴弾を投げる。爆発に巻きこまれた亡骸が飛び、逃げ遅れた兵士は絶命
した。
 倒すべき敵を屠ったアウルとステラは、既に目の前のモビルスーツに乗り込み、発進準備をしている。
 自身も残った兵を片付けながら、スティングはもう一人の少女へと言葉を投げた。
「そっちは任せたぞ! ――ネム!」
 少女が頷くと共に、ちりん、と鈴の音が鳴った。
357350の続き  ◆rqmS1gMh66 :2006/01/24(火) 22:53:03 ID:nyy4DbOX
「なんだ!?」
 突然の銃声と悲鳴。それは壁の向こうから聞こえてくる。
 残念ながら、純一らが居る場所からでは隣の部屋の様子は伺えない。しかし、何らかの異常事態が発生しているのは明らかだった。
 続いて、ここでは起きるはずのない爆発音。振動が純一にも伝わってきた。
「一体何が――」
「っ! ジュンイチ、危ない!」
「え?」
 純一が毒づいた瞬間、目の前にいた整備員が彼の体を突き飛ばした。痛いじゃないか、いきなり何なんだ――と、
彼が思うよりも早く、銃声が純一の耳に届いた。それと同時に、ぐっというくぐもった声が。
 次に彼が見たのは、胸から血を流す整備員の姿だった。
「おい! 大丈夫か!? しっかりしろ!」
 崩れ落ちる整備員の体を抱きとめる。その重みが、純一の手にずっしりと伝わってきた。力が全く入っていない。
「ジュンイチ……逃げ……」
「!」
 再び、銃声が三度。反射的に、純一は飛び退く。銃弾は動けない整備員の体に命中し、床は鮮血で紅く染まっていった。
 死んだ。ほんの先ほどまで、普通に会話していたのに。もう二度と、彼が起き上がることはない。
 純一は実感が湧かなかった。これから、人の死など嫌と言うほど見ることになるはずなのに。
 こんなにあっさりと、人は死んでしまうのか。「生きている」という希望を持つことは、無意味なのだろうか――
 純一は、やり場のない怒りと、どうしようもなく生まれる悲しみを込めた目で、“敵”を睨み付けた。
 多分、このまま何もしなければ俺も殺される。だが、そんなのは御免だ。せめて、相手の顔ぐらい拝んで、それか
ら何が何でも生き残ってやる。俺は、こんなところで死ぬわけにはいかない。
 そう思い、精一杯の威圧感を込めたのだが。
 視覚よりも先に、聴覚が反応した。
 ――ちりん。
 その音と、追いついた視覚が認めたくない現実を純一に押し付けた。
 両手に銃を持ち、冷たい目で彼を見るその少女の姿は。
「音……夢……?」
 彼が二年間捜し求め続けた、妹に違いなかったのだから。
 呆然とする純一に、少女は無言で銃口を向けた。


 わけが分からない。混乱した頭のまま、シンはミネルバの格納庫内を駆けた。
 艦に戻るなり緊急招集がかかったと思えば、ブリーフィングすらなしの出撃命令。
 “軍事工廠内で、新型モビルスーツが何者かに奪取された”――
 シンに聞かされたのは、それだけだ。それを捕獲しろ、なんて簡潔な命令にもほどがある。
「シン! ぶっ壊すんじゃないわよ!!」
 遠くから、少女の叫び声がシンの耳に届いた。ミネルバ整備員、水越眞子のものである。
 彼女もまたアカデミーの同期であり――オーブ難民だった。いつだって強気の彼女は、自分が整備した機体が負け
ることなど万が一にも考えていないのだろう。
 そしてシンもまた、同じ気持ちだった。レイとルナが居なくとも、これくらいおれ一人でどうにかしてみせる――
『インパルス、発進スタンバイ。パイロットはコアスプレンダーへ』
 シンは眞子に軽く敬礼を向け、愛機である青い戦闘機のコクピットへ飛び込んだ。
『モジュールはソードを選択。シルエットハンガー2号を開放します。シルエットフライヤー、射出スタンバイ』
 少女のオペレーティングに合わせ、大剣を背負った戦闘機がハンガーから現れ、カタパルトに接続される。
『中央カタパルト、オンライン。気密シャッターを閉鎖します。発進区画、非常要員は退避してください――』
 何度も訓練で聞いた、マニュアル通りの台詞。しかしシンは毎回思う。
 ことりの声じゃ、とてもこれから戦争をしに行くとは思えない――
『コアスプレンダー、全システムオンライン。発進シークエンスを開始します。ハッチ開放、射出システムのエンゲ
ージを確認。カタパルト推力正常。進路クリアー……シン君、気をつけてください』
「……分かった」
 最後の言葉はマニュアルにない。そもそも、最も緊張感高まるこの瞬間に個人的会話で回線を使うなどもってのほ
かである。しかし、それが白河ことりという少女なのだ。
『――コアスプレンダー発進、どうぞ!』
 その声に合わせ、シンはスロットルを思い切り引く。推進剤に火がつき、機体後部から青白い炎が漏れる。
 シグナルが青に変わった。――さあ、行こう。
「シン・アスカ、コアスプレンダー、行きます!」
 拘束を解かれた翼が、作り物の青空へと放たれた。

358350の続き  ◆rqmS1gMh66 :2006/01/24(火) 22:56:26 ID:nyy4DbOX
 自分が未だ生きていることが不思議でならなかった。銃で撃たれた挙句、キャットウォークの崩壊に巻き込まれ。
 満身創痍となりながらも、まだこうやって瓦礫の山の中を歩いている。どこを目指しているのか?
 当然、あいつのところだ。やっと見つけた、大事な家族。
 なのに彼女は純一に銃を向け――彼の目の前で、モビルスーツを奪い去った。
「絶対嘘だ……!」
 しかしそれは紛れもない現実。だったらせめて、直接話だけでも聞かなければ腹の虫が治まりそうになかった。
 幸か不幸か、音夢が奪ったセイバーはまだ調整が完全ではない。正規のパイロットである純一ですら扱い切れていないのに、今はじめて乗ったはずの人間がそう簡単に動かせる代物ではないはず。
 ならば、そこらじゅうに転がってるモビルスーツで追いかけて、とっ捕まえて、泣きべそかくまで追求してやる。
 純一の頭は、それで一杯だった。
「っ!!」
 上空で黒いモビルスーツ――ガイアのサーベルに切り裂かれたディンが、格納庫へと落下する。純一はとっさに、バギーの陰へと隠れた。爆風が、さっきまで彼の居た場所を吹きぬける。
 しかしそれは、彼にとって幸運な出来事だった。爆発した格納庫にあったものだろう。一機のモビルスーツが、外見上はほぼ無傷で倒れこんでいるのが純一の目に映った。
 ――あれなら!
 純一は無我夢中で駆けた。彼の頭上をビームの光芒が通過し、仲間のモビルスーツが撃破されたであろう爆音が鼓膜を劈く。
 横たわる緑色のモビルスーツ――ザクウォーリアの目前で、純一は思い切り地面を蹴った。一蹴りでコクピットハッチの真横に飛び乗り――
 そこで、思わぬ客人に遭遇した。
 紫色の簡素なスーツを着た金髪の少女と、群青色の髪の青年。ハッチをはさんで反対側に立つ二人も、思わぬ遭遇に目を丸くしていた。
 ふと、純一の頭に引っかかるものがあった。この二人、どこかで見たことがあるような……
「君、モビルスーツの操縦は……」
 その服装から、純一は正規の軍人であり、モビルスーツの操縦にも長けていると思ったのだろう。
 しかし言ってから、青年――アスラン・ザラは純一の怪我に気が付いた。ぼろぼろの赤服は、まさに満身創痍。それどころか、左肩には銃弾がかすった傷まである。
「……できそうにないな。お前も乗れ!」
『え!?』
 その声は、金髪の少女、カガリと純一から同時に放たれたものだった。
 カガリはアスランに抱きかかえられ、純一はコクピットに飛び込んだアスランを追う。
「こんなところで、君を死なせるわけにいくか!」
 アスランは慣れた手つきでパネルやスイッチを操作していく。その様は、現役の軍人である純一ですら舌を巻くほど正確かつ迅速だった。こいつは、只者じゃない。純一はそう直感した。
 ザクのエンジンに火が灯る。低いモーター音を響かせながら、緑色の巨人が目を覚ました。
「カガリ、下がっていろ!」
「アスラン!」
「っ!!」
 その一言で、純一の中で引っかかっていたものが取れた。
 目の前の二人は、カガリ・ユラ・アスハとアスラン・ザラ。前大戦の英雄ならば、純一が見覚えあるのも納得できる。そして、この青年がモビルスーツの扱いに手馴れていることも。
 ――純一は、左肩の痛みに眉をしかめた。

359350の続き  ◆rqmS1gMh66 :2006/01/24(火) 22:57:17 ID:nyy4DbOX

 シンは、上空から確認した惨状に怒りを募らせた。
 格納庫はことごとく破壊され、所々で未だ火の手が上がっている。
 味方モビルスーツ隊はほぼ壊滅。ご丁寧に式典用の機体まで破壊されていた。
 敵は3機……いや、4機か。カオス、アビス、ガイア……そして、セイバー。
 セイバーがあそこにある。そして、強奪されたモビルスーツは4機。ということは、純一は……
 シンは唇を噛み締めた。とてもじゃないが、こんなことことりには報告できそうにない。
 と、レーダーにはもう一機分の反応があった。ガイアと対峙する、緑色のザク。誰が乗っているのだろうか。
 ザクはガイアの攻撃をムダのない動きでかわし、それどころか反撃まで加えている。その動きだけで、シンはそのパイロットの技量がずば抜けていることを感じた。
 しかし、あくまで相手は複数。
 鍔迫り合いからパワー負けで吹き飛ばされたところに、ガイアのサーベルが迫る。それを紙一重で回避しながら後退するザクの背後に、カオスが現れた。
 挟み撃ちとなっては、いくら技量があろうとかわしきることは不可能に近い。加えて、機体性能にもかなりの差がある。シンの予想通り、ザクは切りかかってきたカオスのサーベルをかわしきれない――!
「くっ……!」
 ターゲット――カオスをロック。シンは迷わずトリガーを引いた。
 コアスプレンダーの翼の下に装備されたミサイルが、カオスに向かって一直線に飛んで行き、ザクの左腕を切り落とした瞬間、命中した。
 ダメージこそほとんどないが、注意をそらすことくらいは出来た。
 しかし、シンにとってはそれで十分。
 向こうからすれば、こちらは予想外の闖入者に違いない。その驚きから来る隙を、シンは逃そうとしなかった。
 コアスプレンダーを追って飛んできた各パーツと、相対速度を合わせる。
 システムを起動。シンの乗っていた戦闘機は翼を折りたたみ、ビーコンに誘導されながら脚部パーツ――レッグフライヤーと合体する。
何度も訓練した操作だ。とてつもない難易度を誇る操作も、シンは既に自分のものとしていた。合体と同時に脚部が展開、モニターに“COMPLETION”の文字が浮かぶ。
 続いて、上半身のパーツ。同様にして合体した機体は最後にシルエットフライヤーから分離したパーツを装備し、その機体色を変える。鉄灰色から、鮮やかな赤色へ。
 降下しながら背中の大剣を引き抜いたモビルスーツ――ZGMF−X56S/β、“ソードインパルス”は、負傷したザクの前へと降り立った。そして、両手に持った二本の剣を繋ぎ合わせ、構える。
 その場の誰もが、その姿に目を奪われていた。
 しかし、その機体を操るシンの目に浮かぶのは――
「なんでこんなこと……!」
 紅い炎のように燃え滾る、怒りだった。
「また戦争がしたいのか、あんたたちは!」 

   PHASE−01 END
360後書きっぽく  ◆rqmS1gMh66 :2006/01/24(火) 23:04:25 ID:nyy4DbOX
 次回予告
 見つけたはずの光は手をすり抜け、少年は逃げる光を追う。
 手に入れたはずの平和は砕かれ、少年はやり場のない怒りをぶつける。
 少年たちの嘆きに、少女はただ無事を祈る。

 次回、D.C.SEED ANOTHER DESTINY「旅立ち」
 新たなる運命、飛べ、インパルス!


はい、やっと本編の1話分が終了です。長かった……
とりあえずこの話は、シン・ことり・純一の三人を主役級として進めていきたいなぁと。
まだ序盤は本編の焼き直しっぽくなってしまいますが、段々とオリジナル要素を交えた展開になっていく予定ですので。
あの人が生きてたりとかあの人が死んでたりとか。
なるべく、というかほとんど三人+αの話しか書かないので、ヅラ頑張れ!とかキラキュンの活躍は?とか言う方々、ご了承ください。
361名無しさん@お腹いっぱい。:2006/01/24(火) 23:44:40 ID:1wXPklDr
GJ( ゚∀゚)ノよぅ!

ヅラとキラは完全に外すに関しては、それでいいと思うよ。
好きに描いて魅せてくれ。
362名無しさん@お腹いっぱい。:2006/01/24(火) 23:54:50 ID:yYWfSM/X
このクオリティで50話まで…と言うのは冗談だが、GJ!
バトル物だと「D.Cキャラ要らないじゃん」てな感じになり
がちだが、そんな事なくて良かったよ、これからもがんばっ
てくれ!

363名無しさん@お腹いっぱい。:2006/01/25(水) 00:23:48 ID:h1jeo/jG
ネムがあれだったり眞子もいたりことりもポジションしっかりしてたりとマジクオリティ高えな…
とにかく期待してますぜ!
364名無しさん@お腹いっぱい。:2006/01/25(水) 04:31:30 ID:YhEHT38G
かなりおもしろいです、やっぱこの板にはハイレベルの職人が大勢いると実感
365名無しさん@お腹いっぱい。:2006/01/25(水) 13:04:28 ID:gqit6XoR
大抵のSSは種死色が強すぎる傾向がある。完全に種死の話に合せた◆rqmS1gMh66氏が
どれだけD.Cを出せるかに興味がでた。
366名無しさん@お腹いっぱい。:2006/01/25(水) 13:10:58 ID:gqit6XoR
ああ、でも俺が勝手に興味を持っただけだから◆rqmS1gMh66さんは自分の書きたいように書いてね。
職人さんに注文つけたり創作に縛りをつけたくないから。
367名無しさん@お腹いっぱい。:2006/01/25(水) 16:00:19 ID:ucJEoBJh
とりあえず本来ならシンのライバルで最終局面まで頑張る筈だった
連邦3馬鹿の大活躍を描いてくれる事を期待してます・・・。
368名無しさん@お腹いっぱい。:2006/01/25(水) 21:37:59 ID:mppyX3zB
超GJっす!
まさか、種死の1話をこんな形で生まれ変わらせてくれるなんて……


あ…

あんたって人はぁぁぁぁぁぁぁぁ!!

これからも続き期待してます!!
369第2話前編  ◆rqmS1gMh66 :2006/01/31(火) 21:01:51 ID:UDaMdbsV
なにやら本スレとか暗躍スレは大荒れのようですが……
初代氏同様、俺に出来るのも話を投下することだけです。

  PHASE−02 「旅立ち」

 LHM−BB01、ミネルバ。陽電子砲をはじめとした最新武装、ならびに最新鋭のモビルスーツ――“セカンドス
テージ”シリーズの運用を前提として建造された、戦後最初のザフト軍新造艦である。
 その艦橋で、モニターに映し出される戦況を、MS通信管制官である白河ことりは真摯な視線で見つめていた。
 先ほど出撃した戦闘機が空中で他のパーツと合体し、一体の赤いMSとなる。ことりの大切な友人が操るその巨人の
名は、ZGMF−X56“インパルス”。巨人は大剣を携え、敵――そう言っていいのかどうか、彼女はまだ確証を持
っていなかったが――MSへと突進した。振り下ろしたレーザー対艦刀、エクスカリバーが地面をえぐる。
 その一撃をかわした黒いMS、ガイアが飛びのきながら頭部のバルカン砲で反撃した。しかし、その銃弾はことごと
くインパルスの紅い装甲に弾かれる。それと同時に、ことりが操作する管制用のモニターに表示された、インパルスの
エネルギー残量を示すゲージがほんの少し減少を示した。
 それを見て、ことりは改めて思う。これは、演習じゃない。実弾を使った、実戦なのだと。
 今のはかすり傷にもならない、威力の低い実弾武器だから良かった。けれど、直撃したのがビームだったら?
 戦場では、剣に代わりライフルを構えたインパルスが、ガイア、カオスと銃撃戦を繰り広げている。ガイア相手に善
戦していたザクは、いつの間にか後退していたのだろう。モニター内には捉えられていない。
 それよりも、あの飛び交う光芒が一撃でも当たってしまったら――
 ことりはその想像をするだけで鳥肌が立つのを感じた。そんなこと、あの時純一について行くと言った時点で覚悟し
ていたのではないのか。
 いや、違う。ついていくと言ったからこそ、分かっていなかったのかもしれない。
 戦うということは、自身を傷付け、相手を傷付けること。納得しなければ、私がここにいる資格なんて――
「シン、命令は捕獲だぞ! 分かっているんだろうな!?」
 彼女の後ろに立っていたミネルバ副長、アーサー・トラインの声で、ことりは我に返った。
「分かってるんだろうな!? あれはわが軍の――」
『分かってます! でも、出来るかどうかは分かりませんよ!』
 その叫びは、インパルスのパイロット――シン・アスカのものだ。彼がそう言うのも無理はない。
 ことりの目から見ても、インパルスが苦戦しているのは明らかだった。突然の参戦に敵が戸惑ったとは言え、彼は一
機でしかないのだ。まだ2方向からだからいい。ここに、今は他のMS隊の相手をしているアビスが加わったら――
『だいたい、何でこんなことになったんです!? 何でこんな簡単に、敵に――!』
「今はそんなおしゃべりしてる場合じゃないでしょう! 演習でもないのよ、気を引き締めなさい!」
 それはまさに鶴の一声。ミネルバ艦長、タリア・グラディスの言葉は、浮き足立ったブリッジと興奮したシンを鎮め
るに十分なものだった。
 艦長が女性であるということに、ことりは不謹慎ながら安心感を抱いていた。他にもこの艦橋にはもう一人、同世代
の女の子が居る。同性が同じ職場に居て、なおかつ最高権力者であること――それだけではない。
 その常に凛した態度とは似ても似つかないはずなのに、年上の女性というだけで、その姿を離れてしまった姉に重ね
ていた。今の私を見たら、お姉ちゃんはなんて言うかな――
 集中しなければいけないのに、ぐるぐると様々な思念が頭の中を駆け回る。
 と、彼女の前のモニターが、一つの熱源の接近を訴えた。それは全速とも思える速度で、ミネルバへと一直線に向か
ってくる。いや、正確には開け放たれたハッチへと。
「ザク、接近! 着艦します!」
 やっとのことで、ことりはその言葉を口にした。

370第2話前編  ◆rqmS1gMh66 :2006/01/31(火) 21:06:07 ID:UDaMdbsV
 時は少し遡る。
 空から降りてきた紅いMSに驚いたのは、部外者のアスランたちだけではない。
 同じザフトの最新鋭機を預かる身である純一にとっても、それは予想外の乱入だった。
「インパルス……シンか!?」
 そのシステムは知っていたが、実際に戦闘機からMSへの変形・合体を見るのは初めてだった。
 インパルスは都合上、専用の発進機構を持つミネルバからしか出撃できない。故に、訓練等もインパルス――つまりシンだけが、他のセカンドステージシリーズとは別メニューだった。
 それ以前に、純一のセイバーは演習に使える段階ですらなかったが。
 インパルスはエクスカリバーを構え、ガイアへと向かっていく。敵機の注意は、完全に紅いMSへと向けられていた。
 ――そうだ、セイバーは!?
 呆然としているアスランの脇から顔を出し、純一は備え付けられたレーダーに視線を走らせる。
 しかし、その姿はない。光学映像にも捕らえられず、熱源すらも発見できなかった。
 当然のことだが、セイバーにはそのように高性能な電磁妨害装置――ミラージュコロイドなど装備されていない。
 ならば、圏外で活動を停止しているのだろうか? 焦りを押さえながら、純一は考える。
 その頭の中は、如何にしてセイバーを追いかけ、中のパイロットを連れ出すか、それだけでいっぱいだった。
 ちらりと純一は横を覗き見る。そこには、戦う巨人たちの姿を見つめる二人の男女。正直、今の純一にとってこの二人は邪魔者以外の何者でもなかった。
 しかし、かといってここでこのザクを奪って二人を放り出すわけにはいかない。相手は国賓級だ。いや、この非常事態にそんなこと言ってられないか。けれど、放り出してから死なれたんじゃ後味が悪すぎる。
ならば――今操縦桿を握る前大戦の英雄に事情を説明し、追いかけてもらうか?
 そう考えて、純一はやはり無理だと決断を下した。いくらあのアスラン・ザラでも、この狭いコクピットに二人も荷物を抱え込んだ状態で全力を出し切れるとも思えない。なら、どうする。
「ミネルバ……か」
 確実に安全な場所として、まず純一の頭に浮かんだのがそこだった。あそこなら顔見知りも何人か居る。そいつらにこの二人を頼んで――
「アスラン、って言ったな。お前はまず、その人の安全を確保したいんだろ?」
「え? ……あ、ああ、そうだ。それが最優先だが……」
「なら、ミネルバへ行こう。あそこが一番安全だ。大丈夫、細かいことは俺から説明する」
 突然の提案に、まだ頭を切り替えられずにいる二人へ、純一は矢継ぎ早に言った。
「そっちもそれでいいですよね? カガリ・ユラ・アスハ代表」
 名を呼ばれ、金髪の少女はびくっと肩を震わせる。
 だが、そんなことに構っている暇はない。アスランがカガリを守り通すのを最優先とするように、純一にも何よりも優先すべきことがある。
 純一はアスランを急かし、登場するザクをミネルバへと向かわせた。一人奮戦するシンを見捨てるようで多少良心が痛んだが、別に撤退するわけではない。荷物を置いたら、また戻ってくる――
 緑色のザクが、開け放たれたミネルバのハッチへと降り立った。そのまま歩を進め、格納庫内へ進入する。
 幸運なことに、そこには純一の見知った顔があった。彼女たちはミネルバの艦載機――赤いザクウォーリアの前で何やら話し込んでいる。調整が終わってないのは俺だけじゃなかったか、と純一はこんな時ながら安堵を覚えた。
 ザクの足を止めたアスランは、カガリを抱いてコクピットから降りていった。純一もそれに続く。
 突然現れた部外者に、格納庫内のスタッフは一様に目を丸くした。
 一人はザフトの赤服を着ている。ということは一応味方だろう。
 しかし、残りの二人は?
371第2話前編  ◆rqmS1gMh66 :2006/01/31(火) 21:08:00 ID:UDaMdbsV
 しかし、残りの二人は?
 ざわめく格納庫。その人垣の奥から、純一と同じ赤い軍服を身に纏った少女と、整備員に支給されるつなぎを着た少女が現れた。
「そこの二人、動くな――って、純一?」
 赤服の少女――ルナマリア・ホークは構えた小銃をおろすことなく驚いた。あくまで不審者は不審者として扱うつもりらしい。
「ちょっと朝倉! こんなとこで何やってんのよ!?」
 それに対し、つなぎの少女――水越眞子はそんなことお構い無しに、純一へとずかずか歩いていく。心なしか、というか確実に、彼女の眉はつり上がっていた。しかし、次の瞬間にはその顔も一転している。
「朝倉、その怪我……」
「ああ、ちょいとドジっちまった。なに、大したことないさ」
「大したことないって――左肩、すごい血じゃない! 誰か、衛生兵――!」
 軍手をはめた手をメガホン代わりに叫ぶ眞子を、純一は片手で制した。
「眞子。俺のことはいいから、そこの二人を頼む。一応オーブのアスハ代表とその護衛だから、丁重にもてなしてくれ。じゃ、俺は行くから後よろしくな」
「え? あんた、なに言って――」
 眞子が言うより早く、純一は再び隻腕のザクのコクピットへ戻っていった。
 格納庫内のさらなるざわめきと眞子の叫びが彼の耳に残ったが、純一は振り返らなかった。
 いくら冷静を装っても、やはり彼には、唯一つのことしか見えていなかったのだから。


 ガイアを狙えば、カオスに撃たれる。カオスを狙えば、ガイアに斬られる。
 その繰り返しでは、こちらが圧倒的不利になることをシンは感じ始めていた。
 命令は捕獲――しかし、この状況でそんなことが可能なのだろうか?
 ガイアの放ったビームに、咄嗟にシールドを構える。直後、左からもビーム。シンはそれを飛びのくことで回避して――
「!?」
 高速で接近する熱源。反射的に空中でスラスターを吹かした次の瞬間、シンの真横を赤色のビームが通過していった。そしてそれを追うように、一機の赤いMAが空を駆け抜ける。
 セイバー……!
 シンの脳裏に、純一の姿が浮かんだ。本当ならば、あの機体には彼が乗り、共に戦場を駆けるはずだったのに。
「よくも……!」
 シンはライフルを構え、セイバーを狙う。しかし放たれたビームはどれも空を抜け、そのMAに傷一つ付けることもできなかった。
 ZGMF−X23S“セイバー”。カオス同様X20系の機体番号を有するこの機体は高速航行形態への変形機構を持つ。その速度は地上からの射撃で捕らえられるものではない。
 状況はさらにシンにとって不利な方向へと進んでいく。カオス、ガイア、それに加えてセイバーまでもが加勢した今、彼の勝機はゼロに近い――
 ガイアの斬戟を受け止め、盾で弾く。飛びのくガイアにビームブーメランを投げると同時に、インパルスをセイバーのプラズマビーム砲が襲った。反射的にシールドを構える。
 しかし、それも陽動に過ぎなかった。気付いてから、シンは相手のコンビネーションに絶望する。
 後方から迫るカオス。その向こうには、いつの間にかインパルスに照準を合わせたアビスの青いボディが。
 ――やられる!?
 間に合わないと理性が言う。しかし本能が機体を動かそうとしていた。
 アビスの胸部に備えられた砲門が赤い光を放ち――
372第2話前編  ◆rqmS1gMh66 :2006/01/31(火) 21:08:53 ID:UDaMdbsV
 だが、そのビームが発射されることはなかった。
 上空から降り注ぐ、幾本の光芒。思わぬ援軍の登場に、シンは安心を隠し切れなかった。
 飛来した隻腕のザクウォーリアは手にしたビーム突撃銃で敵機を牽制しながら、インパルスの横に着地した。
『シン、大丈夫か!?』
「純一……?」
 通信回線からモニターに映し出されていたのは、間違いなく朝倉純一の顔だった。
「純一、生きてたのか!?」
『勝手に殺すな!』
 そのいつも通りの反応に、シンは胸につかえていたものが取れた気分だった。良かった。生きてるなら、ことりに嫌な報告をしなくて済む――
『それより、あの4機を捕獲するんだろ? 俺があのセイバーをやる。あとの3機の相手は任せた』
「ちょっと待て! そんな無茶苦茶な……!」
『セイバーだけは、逃がすわけにいかないんだ――音夢が乗ってるからな』
「え――?」
 それで言いたいことは言ったとばかりに、ザクが飛び立とうとした瞬間だった。
「っ!?」
 激しい揺れと、爆発音がシンと純一を襲った。シンは周囲を見渡すも、MSが爆発したり、爆薬系の武器を使った形跡はない。ということは――
「まさか、今度はコロニーそのものを攻撃したのかよ!?」
『おいシン! あいつらを逃がすな!!』
 全く気を抜いている暇もなかった。爆発音から幾ばくも経たずに、4機は2人に背を向けて飛び立つ。
 そもそも、敵の目的がMSの強奪だとしたら、今までこちらの相手をしていたことのほうがおかしいのだ。
「くそっ……!」
 セイバーを先頭に、敵機は一目散にコロニーの外壁へと向かっている。
 そして4機の中でも火力に優れた2機――セイバー、アビスが外壁に砲撃を加えた。このまま壁を打ち抜き、宇宙へ逃げる気か。
 ――そんな好き勝手、させてたまるか!
「ミネルバ、フォースシルエットを! 早く!!」


「艦長……」
 シンのその要求に、ことりは艦長の指示を仰いだ。
 このような場合、現場の判断を優先すべきなのだろうが……今回は状況が状況だ。これ以上軍事機密を公にすることなど一兵士の独断で出来るのだろうか?
「許可します。射出して!」
 しかし、タリアはほぼ即答した。そして言ってから、肩越しにそこに居た人物に目をやる。
 本来、戦艦のブリッジなどに居るはずのない人物――プラント最高評議会現議長、ギルバート・デュランダルは、諦めたように肩をすくめた。
「最早、機密も何もないだろうからね」
 これでもう、シンの要求を突っぱねる理由はない。
 目の前で、あのデュランダル議長が自分の仕事ぶりを見ている――
 普通の人間ならば極限まで緊張してしまいそうなところを、ことりは逆に冷静さを取り戻していた。
 先ほどまでの混乱が嘘のよう。自分のミスが、大切な人を失うことに繋がる――そう至った瞬間、ことりの頭から念が消えた。
 戦わなくちゃいけない。私だけが、逃げるわけにはいかないんだ。
「フォースシルエット、射出スタンバイ!」
 ことりははっきりとした声で、MSデッキへと呼びかけた。


改行とか色々ミスりました。読みにくくて申し訳ないorz
373名無しさん@お腹いっぱい。:2006/01/31(火) 22:37:04 ID:dORhDriS
>>372
どう見てもGJです。
ありがとうございました。

続きが気になるぜ(・∀・)
374名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/01(水) 00:54:38 ID:JWoqArJX
>>372
いやいや、全然ミスってないから。
マジGJ!
ハイクオリティ過ぎるぜ……
375名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/01(水) 02:04:51 ID:cFMJg6P3
>>372
フツーにおもろいw
376名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/05(日) 01:23:52 ID:P2WoWeSU
久しぶりに来たが
>>372
GJです!!
377名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/09(木) 01:43:38 ID:SuA1HIOz
職人さん忙しいんだろうか・・・(´・ω・`)
期待してるんでがんばってくださいw
378名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/09(木) 18:43:10 ID:TooWB3GL
GJ
379名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/12(日) 16:18:07 ID:xi9OH2Zr
保・守
380名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/13(月) 02:54:26 ID:GIhp6Ldg
保守
381名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/14(火) 00:02:01 ID:GIhp6Ldg
捕手
382名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/14(火) 11:32:22 ID:XRWHQHOw
保守
383名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/14(火) 18:56:10 ID:t4o6W3wj
保守
384名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/15(水) 08:06:59 ID:prsEHN9A
もうネタ切れか?
385名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/15(水) 13:32:45 ID:ZZ/BBoLF
age
386名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/16(木) 13:14:21 ID:+6ruKtJx
ホシュ
387名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/16(木) 22:18:04 ID:DUWttM5F
age
388名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/16(木) 22:58:27 ID:jPWIi7Ht
ttp://up.vip2ch.com/vipper2028.jpg

「最後に、もう一度舐めてきれいにして」
先端から残っていた精液を滴らせ、上を向いたペニスを再び口に押し付ける。
「うぅ・・・ひっく、ひっく。はい、わかりました」
音夢は泣きながら唇と舌を使いペニスから精液を舐め取った。
射精直後で敏感になっているためか思わず身震いしてしまう。
「よしよし、きれいに舐めたみたいだな。俺はこれから学校に行くから留守番を頼む」
「私も学校に行かなくちゃ・・・」
「音夢はもう、俺のペットなんだから学校には行かなくてもいいんだよ」
「そ、そんな・・・」
俺は再び口枷を音夢の口に嵌め、ローターを挿入する。
先程の愛撫で愛液が出ていたので小さめのローターはすんなりと入った。
一番振動が少ない状態にしてスイッチを入れる。
「んー、んー」
まだ痛みが残っているようだが、じきに馴れるだろう。
「それじゃあ出かけて来るから。良い子で待っていてくれよ」
最後にもう一度手足の拘束を確認してから、
俺は、音夢のおでこに口付けをして部屋を出た。

(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)
389名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/18(土) 17:32:06 ID:eOhdPK3k
ホシュ
390 ◆hA/Opjl6aY :2006/02/18(土) 23:57:06 ID:wSzNUJEw
こんばんは。本スレで予告したとおりです・・・・
本編は平穏に終了しましたけど、リリカルなのはの監督で有名な都築氏曰く
平穏を脅かす悪分がお話には必要だとか
やっぱ悪登場させたらバトルになるから本スレとは趣旨が違ってくるかなぁー、と思いこちらに移りました

いちおうこれで最後の話になる予定です・・・・ではしばらくよろしくお願いします
391名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/20(月) 04:46:42 ID:VG8zF0yb
>>390
ワクテカしながらお待ちしております!!
392名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/20(月) 22:33:43 ID:qd1qWNot
まったり待ちます
393名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/20(月) 22:56:43 ID:1SUnia/n
うっとり待ってやるぜ。
394名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/20(月) 22:57:37 ID:xppM6/u9
こってり待ってます( ゚∀゚)ノよぅ!
395名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/21(火) 01:28:34 ID:49waBX5b
んじゃねっとり待つか
396名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/21(火) 08:13:35 ID:n/fSO/vr
ひっそり待ってます…
397名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/21(火) 08:17:31 ID:n/fSO/vr
ひっそりとか言いながら、sage忘れた……スマソ(-"-;)
398名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/22(水) 21:55:21 ID:p+ZoD1KI
ホシュ
399名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/24(金) 12:43:13 ID:qEnWSZMO
400名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/24(金) 13:26:36 ID:EQbfnpFV
401名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/24(金) 19:30:14 ID:pFwBtDnU
402名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/24(金) 19:37:45 ID:kULe/Rm1
403名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/24(金) 20:07:52 ID:P3xqWPzP
404名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/25(土) 12:42:54 ID:gpEKObw6
405名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/25(土) 13:16:24 ID:ftZjibEu
406名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/25(土) 13:17:11 ID:lPkCYI5i
407名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/25(土) 15:52:24 ID:GOQsXTN4
408名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/25(土) 20:03:28 ID:lPkCYI5i
ここって保管庫あったっけ?
409名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/25(土) 20:04:43 ID:lPkCYI5i
ここって保管庫あったっけ?
410名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/25(土) 20:08:00 ID:lPkCYI5i
すまんミスった
411名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/25(土) 20:15:07 ID:z6n0ok0U
投下されたSS一つも完結してないからな・・・。
412名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/26(日) 16:27:37 ID:ttl6bxr0
413名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/26(日) 21:39:22 ID:Swsb4PyQ
↑イラネ
414名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/27(月) 08:27:52 ID:qwKsXyTZ
↑イラネ
保守
415 ◆hA/Opjl6aY :2006/02/27(月) 11:58:23 ID:8YpMDwQg
いや・・・・申し訳ないです・・・既に1話はいつでも投下できる状態なんですが
投下したいのは山々なんですが、今ちょっと諸事情で忙しくて・・・・



幻水5を総力挙げて攻略中です。もうちょっとで終わりますから・・・
416名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/27(月) 13:20:26 ID:MARauhYh
いえいえ、いくらでも待ちますよ。
平穏を脅かす悪って戦艦一隻奪って軍から脱走したあの人達かな・・・。
417名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/27(月) 15:20:19 ID:z2nDwb7J
ワクテカ
418名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/28(火) 05:53:27 ID:3EcOJlQN
出るのがわかってるなら待てるな
ワクテカ
419 ◆rqmS1gMh66 :2006/02/28(火) 23:53:48 ID:EEvsvGS+
お久しぶりです。そして初代さんに便乗して謝罪……ホント申し訳ありません。
続きを書こうと思ってたんですけど、どうも先の見通しが利かず、ずっと粗筋を考えてました。
やっぱり、行き当たりばったりでやってたんじゃ負債の二の舞ですし。
そして現在、PHASE-15までの粗筋第一稿が完成。もうそろそろ書き出そうかと思っている次第です。
申し訳ありませんが、お待ちいただければ幸いです。はい……
しかし、この時点であの人が死んじゃってあの人が鬱でもうなんか色々アレな展開ですが。
420名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/01(水) 01:17:13 ID:ZYGtP6w4
あまり無理せず、でもがんばって下さいw

まったりwktkして待ってますので(・∀・)
421名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/01(水) 01:28:15 ID:phM4F9Wy
マジか( ゚∀゚)ノよぅ!
嬉しいぞ、ちくしょう。

やべ……本スレでリクされ、今更、第三話書いているオレといい
何かが来ているのか、こりゃ……。いや、オレもトットトあげん
とエライ目に遭いそうだ。
422名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/01(水) 18:36:22 ID:QFCnYV7s
番外編書きさんの流れを組んで勝手にPHASE-01から書いてみたが、
ここにあげてもいいのか悩んでるところです。どうするべきだろうか・・・
423 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/02(木) 00:57:16 ID:8bOa5LrJ
ゲームも全クリしたことだし、んじゃあそろそろ始めることに致しますか

お待たせしました
長編SSでタイトルは特に決めてないです、20話ぐらいで終わらせたいところですね
話は本スレからの続きで・・・・書式ももうずっとシリアスモードで展開します・・・では
424第一話1/5 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/02(木) 00:58:44 ID:8bOa5LrJ
 鳥のさえずりとともに、朝陽がカーテンの隙間から差し込んでくる。この島に来てから、
もうかなりの時を過ごしてきた夜明け。デスティニー襲撃から一週間。修復もすっかり終わって
元通りとなった白河家。天井を見ると、既に見慣れてしまった自分の部屋。自分の家。
ずっと前からここに暮らしていたような既視感に陥りそうなぐらい、すっかり慣れ親しんでしまった
この場所。そうなると、人間何処か緩みが出てくるもので、以前は居候という身分に結構
気を使っていて早起きを心がけていたものだったが、今はこのように平然と遅くまで寝ていたりする。
そうなると、毎日起こす相手までもが決まってくる。今日も毎度の如くシンが中々起きないので
朝からドタドタ元気良くシンの部屋へと向かってくる足音が聞こえてくる。
「シンー、朝ですよー起きてくださいー!!」
 アイシアのキンキン声が部屋の中に響き渡り、朝の情緒な雰囲気など何処かへ吹き飛んでしまう。
シンも毎度のことながら、勿論この程度では起きない。
「うーん・・・・あと5分・・・・」
「ダメです、起きなさーい!!学校に遅刻しますよー」
 揺らしてくるけど、それでもシンは起きない。頬を膨らませて怒りを露にするアイシア。
「むぅ・・・なら、容赦しませんよー」
 アイシアはシンを揺らすのをやめる。大抵、次に来るパターンもお決まり化していて、
シンもすぐさまそれに気付き急いで避けようとするが、遅かった。
「えーい、アイシアちゃんプレスー♪」
「ぐぇ!!や、やめろアイシアー・・・・」
 助走をつけて寝ている相手に思いっきり圧し掛かってくるアイシアの必殺技、アイシアプレスが
見事に炸裂する。溝にもろに入るから滅茶苦茶に痛い。
「さぁー、早く起きなさーい」
「わ、分かった・・・・起きるから、ちょっとどけ・・・・」
 こんな状態じゃ寝てられずに仕方なく起きるシン。
「じゃあ早く着替えて、下に降りてきてくださいよー」
「へいへい・・・・」
 去る時もドタドタと音を立てて慌ただしい限りであった。二度寝するのも気が引けるので、
シンも眠たげな眼を擦りながら着替え始めた。
425第一話2/5 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/02(木) 01:00:56 ID:8bOa5LrJ
 着替えを済まして下に降りると、既に朝食の用意が出来ていた。
「シン遅ーい!!もう私たち朝食終えちゃいましたよ。シンだけ朝食抜きにして行きますよ?」
「それは嫌だ」
 さらに頬を膨らませて激怒するアイシアを適当にあしらって食卓につく。せっかくのことりの
作ってくれた食事は、一食たりとも逃すのは惜しい。そこにコーヒーのカップを持ってきてくれた
ことりが呆れた表情をしていた。
「早く食べないと本当に遅刻しちゃうよ」
「ん」
 朝食程度なら、3分もいらない。そうこうしているうちに食パンを口にほうばってあっという間に
食事終了。横から見ていたアイシアも唖然とする。
「うわぁ・・・・すっごく下品です・・・・」
「もう・・・・せっかく作ったんだから、もうちょっと味わって食べて欲しいっすなぁ・・・・」
「ふぇも、ふぁふぁひふぁひょふひふぁ」
「口の中のもの、全部食べてから喋って・・・・はい、コーヒー」
 ことりから受け取ったコーヒーもパンと一緒に一気に胃の中へと流し込んで、全部食べてしまって
一息ついた。
「ぷはっ・・・・で、でも、ことりの作ってくれたものは美味しいから何でもすぐに腹に入っちゃうんだよ」
「はいはい、お世辞はいいから・・・・学校に行く用意をしてくださいね」
「お世辞じゃないってば・・・・あ、コーヒーもう一杯くれる?」
「まだ食べるんですか!?」
 アイシアは付き合いきれないといった感じで声を張り上げた。
「違うぞアイシア。食事と食後のコーヒーは別腹だ」
「・・・・もう何でも良いです・・・」
「・・・・お前ら、どうでもいいけど本当に遅刻するよ」
「「えっ?」」
 暦の言葉に食卓にいた全員が時計の方へと振り向いた。8時20分。
426第一話3/5 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/02(木) 01:03:49 ID:8bOa5LrJ
「・・・・・・」
「・・・・ちなみに、遅刻は許さないからねぇ・・・・では健闘を祈る」
 バタンと玄関が閉まる音と同時に、時が一気に慌ただしく動き始めた。
「ど、どーしよーことり!!遅刻しちゃうよぉ」
「お、落ち着いてアイシアちゃん。まだ大丈夫だから、急いで私たちの荷物取ってきて」
「う、うん!!」
「・・・・・あの・・・・俺のコーヒーは?」
「そんなの飲んでる暇ありません!!」
 そんなこんなで朝から賑やかに家を出る三人。道には、すでに学生の姿はない。
「よし、走るぞことり、アイシア」
「うん」
「はぁ・・・・なんで朝から走らないといけないの・・・・」
 アイシアが不平を述べながらもしっかり走って付いてくる。
 そんな感じの、いつも通りの朝。並木道を駆けていくと、周りの風景がどんどんと通り過ぎていった。
風景だけじゃない。人も、建物も、車も、そして時間も。物凄いスピードで次々と描写は巡り巡って
変わってゆく。一つの所に留まって、落ち着いて見ている暇もない、そんな感じに。
それは今に始まったことじゃない。最初はオーブに住んでいた頃の風景、次にザフトの風景、
ミネルバの風景。そして、今の現在という風景。あまりに速過ぎるから今、自分がどこにいるのか、
どこに立っているのか分からなくなりそうで。もしかしたら、ここに立っているの自分は本当の
自分じゃないのかもしれない。おとぎ話みたいに、今まで全てが夢の中の話で、本当の自分は
未だに寝ているのだったら。起きたら、この島で過ごしたことが全て泡のように消えてしまい、
また戦争をしている毎日の自分が始まる。そんな不安を、たまに感じることがある。
 自分という存在が今何処にいるのか分からなくなって、そして迷いだしてしまう。
けれど、自分が何処かに立っていることは、確かに実感ができることで、それは今自分が
そこに存在している、ということなんだと思う。
 ふと後ろを振り向くと、息を切らしながらシンの後を付いてくる二人がいて、どこか安心できた。
427第一話4/5 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/02(木) 01:05:27 ID:8bOa5LrJ
 もし夢だったのなら、それでいいのかもしれない。例え全てが夢であろうと、今自分はここにいる。
ことりもいて、アイシアもいる。ならば、今できることはこの二人を守ることだけだ。
この夢が覚めることのないように、幸せな日常が失われないように、守ってやればいい。
それでいいんだとシンは思って、声を張り上げた。
「ほら二人とも、速度上げるぞー」
「え、えぇー!!もうちょっと待ってよぉー」
 ことりはもう限界な感じで弱音を吐いた。
「・・・・た、たくっ・・・・・誰のせいでこんなに走らなきゃならなくなったんですか・・・・」
 アイシアのふてくされ顔が、シンはおかしくて笑った。



 遅刻は、何とか免れた。二人とも疲れて机にうつ伏してしまったけれど、まぁしばらく経てば
治るだろう。
「朝からご苦労なことだな」
 純一が笑いながらシンに話しかけてきた。
「まぁ、俺たちも似たようなものだけど・・・・ほれ」
 純一が指す先、前の方でことりたちと同じ様にうつ伏してダウンしている者が一名、音夢。
退院してからも相変わらずシンとことりに対して嫌がらせをよく仕掛けてくるけど、以前よりは
少し落ち着いた気がする。何故か、たまにことりと二人で仲良く話をしている姿も見受けられる。
「あんまし自分の彼女に無理させんなよな」
「お前もな。と言っても、音夢の奴は例え爆発に巻き込まれようがそう簡単に死ぬようなキャラ
ではないので心配はないけどな」
 純一がにやりと笑いながらそう言うと、聞こえていたのか音夢が頭を上げてじろりとこちらの方を
睨んできた。それが結構怖くて、シンと純一は顔を見合わせて苦笑する。
 暦が教室に入ってくると、すぐにHRが始まる。
 何も変わらない一日。その時まで、シンは疑いもなくそう思っていた。けれど
428第一話5/5 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/02(木) 01:07:05 ID:8bOa5LrJ
「あー、今日は転校生を紹介する」
 暦がぶっきらぼうにそう言うと、またですかー、と声が挙がる。シンといいルナマリアといい、
最近この学校には頻繁に転校生が現れているのだから、そう言いたくなるのも仕方がない。
「ちなみに、男だ」
 暦がそう言った瞬間に、男性陣は関心がなくなったかのようにぐったりとしてしまう。
勿論、シンもその男の中の一人に含まれていた。可愛い女の子ならともかく、野郎には
別段興味はなかった。そんなことを思っていると、ことりが何だか不満そうにこちらを睨んできていて、
シンは眼を合わせないようどこか遠くを見た。
「んじゃあ紹介する。入ってきてくれ」
 転校生が入ってきて、その顔を見た瞬間、シンの顔は一気に強張った。
「キラ・ヤマト君だ。みんな、仲良くするように」
「・・・・キラ・ヤマトです、よろしく」
 体の中で、何かが凍り付いて。鼓動が激しいものに変わっていく。
 幸せな日々の、終わりの時を迎えた。
429 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/02(木) 01:09:10 ID:8bOa5LrJ
今のうちに断っておきますが、キラ敵にしますw
まぁお話にはやっぱり悪役がいないと盛り上がらないので
その悪役に選ばれたのが彼というわけですね

キラ好きな方は見ない方がいいかもしれませんね・・・・それでは
430名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/02(木) 07:48:01 ID:/FzoWEXl
続き…いや、セカンド到来キター!

お待ちしておりました!
そしてやっぱり行(・∀・)イイ!!

続き、まったり待ってます
431名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/02(木) 15:00:45 ID:GM2sb2GF
キラ「ただいま」
ラクス「お帰りなさい。どちらへ行ってらしたの?」
キラ「日本の……初音島ってところにね」
ラクス「また、良い海を見つけたのですか?」
キラ「それもあるけど……ちょっとカワイイ子をからかって遊んでたんだ」
ラクス「まあ。今度は女の子ですの? それとも男の子?」
キラ「男だよ。何か幸せそうだったから、ついからかっちゃった」
ラクス「キラ」
キラ「何? ラクス」
ラクス「からかってはいけません」
キラ「でも、可愛いんだよ」
ラクス「幸せそうならそれで良いではありませんか。それで、どんな方なのです」
キラ「ラクスも知ってる子だよ。ほら、前に僕に散々たてついた挙句、手加減してた僕を卑怯な方法で落としたシンって子」
ラクス「キラ」
キラ「何? ラクス」
ラクス「からかってもよいのです」
キラ「出来るだけやってみるよ」
   |::::::::::::::::::::  :::::::  ::::::::: :: :::  ... :::::: . :::::::::: ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヾ;:ヽ 
   !::::::::::::::::::: .:.  .. :::::::::: ::: .::...:::: ::::: : :: :::::::::::::;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::iヽ:i
.  |:::::::::::;:::::::::::::: ::::: :::::::::::::::::::::::::::::::;:::::::::.:::::::::::;:::lヽ;:::::::::::l:::::::::::::l:::::::::::i,ヽl
   !:::::::::::!::::::::!:::::::::::::::::::::::;!::;i::::::::::::;ィ::;:::::::::::::::::/|:l=''ヘ::::::::::|:::::::::::::l;::::::::::l, ':|
   '!::::::::::|::::::::|::::::::::::::::::::::ハ::!|::::::///|::::::::::::::/ク;;!;=ニ、!:::::::!:;::::::::::::i、:::::::::|
   ヽ:::::::::l:::::::::l:i::::::::::::::::::!ニl!'l::::/''''ナー!::::::::::ノ〃' l;;;;:ソヘ::::::l::ト、::::::::| ヽ;:;::::!
.   ヽ:::l:::!i::i;::::l:ト;:::::::::::::|;:=イハ/'`i.ヽ. i:::::::; '   ー'"´  }:::;::::l l:::::::::!  'l',l::!
    ヽ'、::l' !ヽ::'!ヽ:::::::::::|, ゝ;;;;::ィ'' /:::/ ;      i:::l l::! `!:::::|    ゙'! 
     ヾヽ:ヽ、ヽ::::'i、:::::::i´ ̄´   //   ヽ     ハ:! !l  !::::!     
       ヽ:::i、ヾ、::ヽヽ::!     '"    ::::/    / !  '  l::::l      だって
         ヾ、'、:`ヾ、、゙            _,:. ィ  /!       |:/      シンごときが幸せになるなんて
             ヽi、r'ヽ、      `"´-‐'  /  l      '       許 せ な い じ ゃ な い ?
              ,i '、 ` ‐ 、_      /   |
           ,. -‐''|  /〉,.r┐"´`゙.  ‐‐'"     ト 、_
       -‐'"    |  !l .| .| l           /'  `ヽ 、

↑なんかこれ思い出したw。いきなりMSに乗って出てくるのかと思いきや
転入してくるとは、やはり先の展開が読めませんな・・・。
432名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/02(木) 21:35:27 ID:jMhUXQQI
>>429
良いっス( ゚∀゚)ノよぅ!
433宗司:2006/03/03(金) 23:49:02 ID:aArqWxdL
???「時が来ましたね・・・・。」
????「・・・・あぁ・・・・君か。」
月夜を浴びる教会内、そこに祭壇に祈りを掲げる男と入り口付近に寄りかかる若い男が居た。
???「警戒しないんですか?・・・・僕は貴方の味方じゃないかも知れないのに・・・・。」
????「フフフ・・・もし君が私に変な真似をしたら先に君が逝ってしまうからね、安心しているよ。」
目を左方面に向けると2階と1階の柱の影から若い男はレーザーポインターで狙われていた。
若い男は「はぁ」と溜め息をつくと隠し持っていた銃を投げ捨てる。
???「野望を果たすためには此処で朽ちるわけには行きませんね、・・・・・仕方が無いから貴方に従いましょう。」
若い男は入り口付近から歩き出し男の目の前で跪いた。
????「さて・・・・歯車が動き出すぞ・・・・。」



D.C.SEEDDESTINY

PHASE-01 動き出す歯車

暦「おいシンっ!! 早くしないと学校に遅れるぞ!!」
シン「だぁーもう!! 分かってるよ!!(アンタは教員なんだから早く行ってくれよぉ)」
シンはコーヒーを飲み干しトーストを口に咥えると玄関に置いてあった鞄を取り扉を開けた。
ことり「おはよッス、シン君♪」
ずっと待っていてくれたのか、ことりは白い息を吐きながら門の所で立っていた。
シン「ごっごめんことりっ!! 待たせちゃったかな??」
ことり「レディーを待たす男の子は最低だぞぉ〜?」



シン「あれ? ことり手袋は??」
シンは寒そうなことりの両手を見て言った。
ことり「ぁー・・・実は破れちゃったんですよぉ・・・」
シン「んじゃあこれ、使っても構わないよ?」
するとシンは自分が装着していた手袋を取りことりに差し出した。
ことり「ぇ!? でっでもそれじゃあシン君が・・・・」
シン「俺の事は心配する必要ないよ、それに居候させて貰っている身なんだからこれぐらいは・・・・ね?」
シンはそう言って手袋を渡しスタスタと歩き始めた。
ことりは微笑みシンから受け取った手袋をはめると・・・・
ことり「・・・・・温かい・・・」
シン「ぉーいことりぃー!! 早くしないと遅刻しちゃうぞー?」
少し離れた所からシンがことりを呼ぶ
ことり「フフフッ、分かってますよー♪」
そのままシンに追いつき2人は仲良く登校をした。
434名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/04(土) 01:32:57 ID:z+INPODu
>>433
平和を脅かす新たな敵・・・?
面白くなりそうだ。
435宗司:2006/03/04(土) 12:41:29 ID:tW0TGdkz
杉並「シン、この寒い朝から熱々で登校か?」
シン「ぅわ!!杉並!! 気配を消して耳元で囁くのはやめろって言っただろ!!」
教室に入り席に付くと悪友の杉並に絡まれてしまった。
杉並「まぁ照れるな、ところでシン、今日はゲーセンで新しい機体が導入される情報をゲッツしたんだが・・・・君はどうかね?」
シン「全く・・・・お前等の【歩行式新聞部】だっけ? 凄い情報屋だなぁ。」
杉並「・・・・【非公式新聞部】だ・・・。やはりお前は有力な人材だな・・・。」
名前を間違えたのに変な顔1つせずむしろ誉めてきた事にシンは引いた。
眞子「こら杉並!! シンに変な事を吹き込んでるんじゃないでしょうねぇ〜?」
そこに登場したのが水越眞子、シンと同じクラスメイトで活発的な女の子だ。
杉並「ふむ・・・邪魔が入ったから俺は一旦退こう、アディオス!! シン・アスカ!!」
そのまま杉並は廊下に走り去ってしまった、彼の教室はここでHRが始まるのももう1分を切っているのに・・・・。

436宗司:2006/03/04(土) 13:05:16 ID:tW0TGdkz
その頃天枷研究所では・・・・。

イザーク「イザーク・ジュール、デュエル出るぞ!!」
ディアッカ「ディアッカ・エルスマン、バスター発進する!!」

437名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/04(土) 13:07:55 ID:pUQ8Jj2I
乙ですけど、メール欄に「sage」入れて下さい
438名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/04(土) 14:17:32 ID:sSE3rvie
GJ
439宗司:2006/03/04(土) 19:08:39 ID:tW0TGdkz
すいません、こういう所初めてなんですよ;;
もし良かったらSageとかそういう意味を教えてくれませんか?
440名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/04(土) 19:54:17 ID:pUQ8Jj2I
> 2ちゃんねるは、最新の書き込み順にスレッドが整列するシステムになっています。
> ただし、メール欄に「sage」をいれると、順番が変わらず(上がらないし下がらない)に書き込むことができます。

sageを入れないとそのスレは目立つ位置に移動する。
するとそのスレの存在を知って新しい住民が来ることもあるけど、荒らしに目を付けられることもある
441宗司:2006/03/04(土) 20:30:35 ID:tW0TGdkz
ふむふむ・・・それでそのsageは何処に入れるんです??
442名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/04(土) 21:19:57 ID:RXjBrCyv
メル欄
443宗司:2006/03/04(土) 21:29:57 ID:tW0TGdkz
だからそのメル欄って何処? もしかして普通に書き込んでいる所?
444名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/04(土) 21:42:22 ID:pUQ8Jj2I
E-mail (省略可)   ってところがあるはず
その欄にsageを打ち込むだけ
445宗司:2006/03/04(土) 23:06:46 ID:tW0TGdkz
なるほどw そうすればたくさん文章が入るんですか?
446名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/04(土) 23:37:29 ID:EEReCh5B
少しは自分で調べようよ・・・
447宗司:2006/03/05(日) 00:32:12 ID:hO0SafSh
スッスマソ、しかしどうすればいいのか俺は分からんのだ;;。
448第二話1/4 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/05(日) 00:33:25 ID:qJj4IWJ3
 シンの様子が明らかに変わったことに、ことりはすぐさま気が付いた。
あの転校生が入ってきた瞬間に、表情が一気に硬いものとなった。
 キラ・ヤマト。それが、あの転校生の名前。黒髪で、一見普通に大人しそうな少年に見えるけれど、
どこか影を潜んでいるような無表情。まるで考えていることを悟られたくないかの如く、冷たく
心を閉ざしているかのように、何者も寄せ付けない雰囲気。それが、ことりの第一印象だった。
 シンが以前話してくれた敵の相手の名前も、同じキラ・ヤマトという名前だった。
ことりは当初全くの別人だと思ったけれど、シンの様子の変化は尋常ではなかった。
シンはどうしてしまったのかと思っている間に、突然シンは立ち上がった。
無言で教壇の前へと歩いていくと、いきなりシンはあの転校生へと掴みかかった。
 あまりに、それがあっけなく、あまりに自然だったので、教室中が一瞬呆然となってしまった。
「・・・・・何で、何でお前が・・・・ここにいるんだ」
 シンは周りの視線も気にせずに、あたかも独り言のように静かに呟いた。
転校生の方は、まるで何事もないかのように涼しげな表情を崩さなかった。
 ことりには、シンが次にどんな行動を取るのかが分かって、誰よりも先に声を張り上げた。
「シ、シン!!お前何を」
「朝倉君!!シン君を止めて!!」
「えっ!?」
 暦の声も、ことりの悲鳴にも似た叫び声によって掻き消されてしまった。
だが、そう叫んだときには、遅かった。シンは、あの転校生の顔に殴りこんだ。
教室の何処からか、悲鳴があがった。
「シン君、やめて!!」
「くっ!!」
 ことりの呼び掛けにも止まろうとしないシンは、仰向けに倒れた転校生の服を掴んで引き起こし、
壁に押さえつけた。そんな中いち早くシンを止めに入ったのが、純一だった。
「お、落ち着けシン!!」
「離せ純一!!俺はコイツを」
449第二話2/4 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/05(日) 00:34:54 ID:qJj4IWJ3
 純一はシンを羽交い絞めして止めようとするけれど、それでもシンは収まろうとしない。
クラスのみんなが、シンの方に注目していた。だけど、その時ことりだけはキラの方を見ていた。
突然殴られたというのに、彼は何故か平然としている。それが、ことりにはいやに奇妙に
思えてならなかった。
「朝倉、シンを連れて外に来い!!」
「わ、分かりました」
 暦の指示に素直に従い、暴れているシンを無理やり廊下に押し出そうとする。
暦は更にことりも手招きして呼んだ。
「ことりも一緒に来なさい。音夢」
「え、あ、はい!!」
「この場はお前に任せる。上手く取り繕いこの場を取り仕切れ」
「えっ!?わ、私がですか?」
 いきなり名指しされて慌てる音夢。しかし、暦はそんな音夢のこともお構いなしに話を先に進める。
「風紀委員としての責務をまっとうせよ。以上HR終わり」
「離せー!!キラ・ヤマトーーー!!!」
 未だに叫び続けるシンの声が廊下に木霊する。教室を出た時にはもう、キラの顔は見ていなかった。




 教室を出てから、シンを連れて保健室へと向かった。職員室で事情徴収するのは、他の教員にも
眼に留まって話し辛いとの暦の意見により、保健室を貸し切ってシンの話を聞くことにした。
 シンも、教室を出てから段々と落ち着いてきて、いざ話を聞く時にはいつものシンに戻っていた。
「さて・・・・どうしたんだ、一体。あんな取り乱し方は、お前らしくもない」
 暦は不思議そうな顔をしてシンに語りかけていた。暦も、シンがこんな風に暴れたりするような
人間ではないことをよく知っているはずだった。
450第二話3/4 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/05(日) 00:36:38 ID:qJj4IWJ3
「・・・・アイツは、仇なんだ・・・・・マユの、そしてステラの・・・」
「仇?以前お前が話していた、例の」
 シンは小さく頷いた。暦もことりと同様に、シンから昔の話は聞いていた。
シンの妹のマユと、そして想い人だったステラという二人の大切な人間が殺された話。
今何の話をしているのか分からないのは、恐らく純一ぐらいだろうとことりは思った。
案の定、純一は判然とせぬ表情をしている。
「・・・・話が長くなるから、後で説明するね」
 ことりが耳元で囁くと、純一も分かったと言って頷いた。
「ふぅ・・・・・キラ・ヤマトか・・・・彼で間違いないんだね」
「間違えるはずないさ!!アイツのことは・・・・絶対に」
 拳を力強く握り締めて、何かに耐えるかのようにシンはうなだれた。
暦は保健室にある机に座るとどっと疲れが出てきたのか、深い溜め息をついた。
「実はね、私も転校生の話を聞かされたのが昨日の夜、突然になんだよ。私は彼の経歴を知りたいと
言って今朝上に頼んだんだけど、名前以外は何故か極秘扱い。私もそんな素性の知れない奇妙な子を
扱うのは嫌だって言ったんだけど・・・・ねぇ・・・・何だか怪しいと思ってたんだよ、私も」
「・・・・・」
 何もコメントを言わないシンを、暦はちらりと横目で見るとポケットに手を入れて何か取り出そうとする。
「タバコ、吸ってもいい?」
「お姉ちゃん・・・・ここ、保健室」
 ことりがむっと怒った顔をすると、ちっと舌打ちをして素直にタバコの箱をポケットにしまいこんだ。
教室であんな騒ぎになったにも関わらず、相変わらず暦はマイペースであった。
「ともかく、私の方でも上に掛け合ってみるよ。だから、お前はあまり目立つような行動は控えるように」
「で、でも!!」
「いいか、少年。私は君の身を案じて言ってるんだよ。まだこの学校にいたいんだろう?なら、
これ以上騒ぎが大きくなるようなことはよすんだね」
「あ・・・・・」
451第二話4/4 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/05(日) 00:38:15 ID:qJj4IWJ3
「・・・・確かに、あの行動はあんましよくなかったよね・・・・」
 暦の発言に合槌を打つように、ことりが頷いた。どんな理由があるにしろ、他の人から見れば
あれは単なる暴力行為にしか過ぎない。それはシンの印象をただ悪いものにしかしない。
学生生活を送る上で、そんなマイナスなレッテルを貼られてしまうのは、シン自身にとっても
辛いものにしかならない。
「・・・・悪かったよ、ゴメン・・・・」
 シンは素直に謝ると、暦もよしと言って満足げに笑顔を見せた。
「一限は私が許可するからちょっと休んでいきな、頭でも冷やしてさ。大丈夫、みんなにはアタシの
がちゃんと上手く言っておいてあげるよ」
 そういって、暦は保健室から出て行ってしまう。暦が出て行った後の室内には、
奇妙な静けさが漂っていた。
452宗司:2006/03/05(日) 00:39:19 ID:hO0SafSh
来ましたね!! めくるめく展開w
453 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/05(日) 00:40:14 ID:qJj4IWJ3
しばらくことり視点が続きそうです・・・・
バトルスレなのになぜかことりが目立ち始めそうですねw
454宗司:2006/03/05(日) 00:44:29 ID:hO0SafSh
続きキボンですw
俺の小説文章の量が多くてうp出来ない・・・・orz
455名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/05(日) 00:44:56 ID:IlAVYZgW
>>453
HGJ!!(ry ことりとシンはいくら目立ってもおK〜〜
456名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/05(日) 06:06:33 ID:J54J4JX0
おまいらそろそろ空気嫁
457白河ことり ◆wcneFCX21. :2006/03/05(日) 14:38:22 ID:PBwX48ub
これからも、白河ことりを殴ってくださいね。 (^^)

D.C.シリーズの白河ことりに萌えすぎて死にそうだ8
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1139540411/l50

こんな感じで

        /        / - '' "´ ̄ ̄` 丶:::、::::::::丶、    |
       /        /       / /   /| `丶、::::|     |
      /       イ∨7  l l |  / l /  / |     ヾl     !
       〈     / /∧'|  |,,..| |--| 、j|  l/   | i|   |   /-‐''´'´
      \  / l 7´`|  |lハ| ヽlハ| |l`|/{  __-‐'''´-‐'''-‐''´
        ヽイl  l { r;|  |トミ' )γ--''´ ̄     / /
          /| │ ヽヽ|  |'゙(◎弋       / // /     /r  南無阿弥陀仏
           //|  l   lヽ| l  |!ゞノ"}        l l |  |   ⌒(   南無阿弥陀仏
        // l|  l  | | !  ! ノ"}|         l   | 丶 丶    南無阿弥陀仏
       / / |   |   ! l| l   |  '|         ,. -'´  \'
      / /  ,!  l i  | l|.ハ  | //)      /   :∠ミーニ丶、
     / /  /  | ハ  ! | ゞ、| \丶、__ ../ ̄>-'⌒ー‐r;┬' ∠ミーニ
    / /   /  ノノ ,lr‐‐j       |: :l: l: :| .|:.  |lノソ
   l {   /_,,..、 <  ヾ      |ト、l: !: l: :l.  f´
   | | /r`\ \   \    ´ヽ丶、l: .{  :|
   | |/     \\   \ー、 r__ム  ` ー-、|
   | /      ヽ \\   \/´ ___',   |! } ヽ
   L|        ヽ iヽ、丶、  \´ ゙̄|  l! |  ヽ
458名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/06(月) 00:23:04 ID:YnGXCNT8
>>453
GJ!このままことりVSキラが始まるのか・・・?
459名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/06(月) 10:42:25 ID:rQBPwjNU
GJ!!
次回もかなり期待
460名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/06(月) 20:34:13 ID:KgkKNE7A
>>453
GJ( ゚∀゚)ノよぅ!
ことり視点、バトルスレだと、なんか新鮮な感じでイイっス


…しかし、ますます、やばくなってきたな、オレ。よもや初代さんの2話が
来てもオレの三話が上がらんとは…。
出来た頃には、第一話を投下した頃の感じになりそうだなぁ。
461第三話1/4 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/08(水) 00:08:25 ID:imTylc1x
 シンの表情を伺うと、複雑な面立ちをしていた。ここで、何か声を掛けてあげなければいけない。
ことりはそう思うけれど、何を言えばいいのか迷う。慰めでも、励ましでもない。
シンの心境を考えるならばとても複雑で、どの言葉もこの場には相応しくない気がする。
だから、何も言えずに黙っていることしか出来なかった。
「・・・・事情は、よく分からないが」
 ことりの隣に立っていた純一が気分の沈みがちなシンに話しかけた。
「まぁ、あまり気負いしなくてもいいんじゃないか?相手は一人なんだから、何も危険なことは
ないとは思うし。それに、あいつが本当に殺人犯だって言うなら、いつまでもこの学校に居られる
はずもないだろ」
「・・・・・」
「・・・・って、そりゃ軍人だったお前も殺人したことになるのか・・・なんかいまいち現実味がなくて・・・・
あぁ!!と、とにかく!!」
 純一がにやりと笑ってシンの肩をバシッと叩く。
462第三話2/4 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/08(水) 00:09:32 ID:imTylc1x
「いてぇ!!」
「なんだろうと、俺はお前の友達だから、安心しろって。もう、そう決めたんだからさ。
俺だけじゃなくても、他にもお前には頼れる奴はいっぱいいる、だろ」
「純一・・・・あぁ、そうだな」
 シンもようやく笑顔を見せて、純一と腕をがっしりと組み交わす。
シンは、いい友達を持った。その微笑ましい光景を見ていたことりは、心の底からそう思えた。
「・・・・・ふっふっふ、何だかやけに騒がしいと思ったら、授業サボってなーにやってるのかしらー」
 突然背後から声がして、振り向くとそこにはドアから何故か顔半分だけ出して不敵な笑みを
浮かべながらこちらを覗いているルナマリアがいた。突然のルナマリアの出現にシンは驚いた。
「ル、ルナアリアさん・・・・」
「ハロー♪」
「うわぁ!?って・・・・ル、ルナマリア・・・・いつの間に・・・・って、まだこの学校にいたのか、お前」
「うん、何だかこの学園生活が妙に気にいちゃってさぁー、ホラ♪」
 くるんとその場で一回転するルナマリア。恐らくは学生服姿を主張したいのだろう。
確かにルナマリアは物凄く美人で、純一なんかは今の仕草だけですっかり顔を赤くしてしまったけれど、
シンなんかは見慣れた感じでむしろ何処か冷たい眼で見ている。
「ほぉー・・・・・そら良かったですな。で、いつ帰るんだ?」
「まるで私にはさっさと去って欲しいような口ぶりねぇ、シンちゃん?」
「当然だ、早く去れ」
「・・・・シ、シンちゃん・・・・放課後体育館裏までちょっときなさい・・・・・そんなこと言えないように
してあげるから」
「・・・・・ゴメンナサイ」
「ふぅ・・・・分かればよろしい」
「・・・・・で・・・・誰なんだ、この美人だけど性格きつそうなねーちゃんは」
 二人の漫才についていけず、またもや一人置いてけぼりな純一。シンと仲良くなったのはつい
最近の話なので、純一がシンの事情について知らないのは仕方がないのかもしれない。
463第三話3/4 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/08(水) 00:11:24 ID:imTylc1x
「あ、後で私がまとめて説明してあげるよ」
「す、すまんことり・・・・」
 純一がバツの悪そうな顔をして謝っていると、ルナマリアが純一の顔を見て顔を輝かせた。
「あー!!もしかして、あなたが朝倉純一君?私はルナマリア・ホーク。シンの腐れ縁って
みたいなやつね。ヨロシクー♪」
「よ・・・・よろしく・・・・って、何で俺のことを知ってるんだ」
 初対面の相手だろうとお構いなし、ルナマリア独特のハイテンションにたじろいだ感じの純一。
「そりゃあ知ってるわよー。だって、白河さんの元恋人さん、でしょ♪」
「「「えっ!?」」」
 ルナマリアを残して、その場にいた三人が凍り付いた。そんな空気が読めてるのか読めてないのか、
ルナマリアのマシンガントークは続く。
「それで、今白河さんはシンの彼女さんになったわけよねぇー。うーん、元恋人としては複雑な
心境よねぇ。そこで朝倉純一君にお尋ねしますが、ズバリ今の心境はいかほどに!?」
「・・・・ルナ・・・・ちょっと黙れ・・・・リアルに」
「じょ、冗談よ、冗談。いやぁねぇーシンちゃんのいけずー♪」
 久々にシンマジ切れモードになりかけていて、さすがのルナマリアも苦笑しながらシンに愛想笑いを
振り掛ける。シン曰く、ルナマリアはこれらの反応は全て計算済みだからなおタチが悪い、らしかった。
 シンは咳を一つ付くと、引き締まった感じでルナマリアに話しかける。
「それより、ルナマリア」
「知ってるわよ・・・・アイツがきたんでしょ」
 ルナマリアも先ほどのおちゃらけた雰囲気から一変して、真剣な表情となる。やっぱり侮れない
人だなと、ことりは思った。
「知ってたか・・・・さすが、耳が早い」
「とーぜんでしょ。アンアが大暴れしたって話も、勿論聞いてるわよ」
「うぐ・・・・そ、それは・・・・」
 シンが気まずい顔をすると、ルナマリアが呆れた感じで溜め息をついた。
464第三話4/4 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/08(水) 00:13:08 ID:imTylc1x
「頭に血が上るとすぐ見境なくなる・・・・・昔と変わらないんだから・・・・
さっき、アスランに連絡入れといたから」
「えっ!?」
「今やっている仕事を急いで片付けてこっちの方に来るだって。たぶん、明日には来れるらしいわよ。
それまで、キラにはなにも手を出すな、だってさ」
 あのシンの上司だった、アスラン・ザラもここに来る。ことりは不思議に思った。
キラ・ヤマトという人は、それほど重視されるほどの人間なのだろうか。それとも、それだけ
危険な人物なのか。どのような人物なのかは、話でしか聞いたことがなかったけれど。
それでも、先ほど教室でのシンのあの怒り様。並大抵のものではなかった。
「・・・・あの人が来て、どうするってんだよ」
「キラと話したいことがあるんでしょう。親友同士だって、聞いたことがあるし」
「だからって、別に待つ必要ないだろう!!」
「アンタじゃすぐ諍いを起こすからダメだって言ってるのよ!!アイツが何のために、何が目的で
この島に来たのかも分からないのよ」
「・・・・・」
 それ以上、シンは言葉を返そうとしなかった。納得した感じは見受けられないが、それでも黙った
ところを見ると、渋々承知したのかもしれない。
「目的は不明瞭だけれど・・・・・こんな島に来るなんて、恐らく狙いはアンタでしょうね、シン」
「俺・・・・・?」
「とにかく、アンタから手出しはしないこと。これ以上目立つような行動をしたら、アンタの立場が危うく
なるだけよ」
「・・・・分かった、アスランが来るまで、何もしないよ」
「そう・・・・話は、全部あの人が来てから・・・・よ」
 シンは、やはりどこか不満そうな感じをしていた。
465 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/08(水) 00:14:44 ID:imTylc1x
今日はいまいちパンチに欠けてるので絵でもうpってみたり・・・
やっぱ早くバトルが始まらないとなぁ
ttp://kjm.kir.jp/pc/index.php?p=19004.jpg

ルナマリアにダカーポの制服着せてみました
案外マジで馴染めそうな感じですね・・・ルナノリノリ
466 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/08(水) 00:16:08 ID:imTylc1x
ttp://kjm.kir.jp/pc/?p=19004.jpg
すんまそん、こっちでした
467宗司:2006/03/08(水) 00:55:17 ID:+i+8j4Ox
2時間前・・・。

通信命令書
発:ミネルバ  発令日00月00日   
宛:ジュール隊隊長  イザーク・ジュール 同隊員 ディアッカ・エルスマン
概要:上記2名の隊員は初期の命令である。
00月00日までにディスティニーの機密部分の破壊及びシン・アスカの逮捕の作戦は一時中断、  
先日我が軍の最新精機【ハンニバル】【オメガ】【ブレード】が謎の部隊によって奪取された、
我々も最新戦艦ミネルバと共に3機を追い込み【ハンニバル】と【オメガ】の破壊に成功。
しかしブレードは運悪く地球の引力に引かれて落下。
落下地点は日本近海なので君達に一任する事が決定した。
もしパイロットが生きていて攻撃を仕掛けてきたら武力を持っての撃墜を許可する。 武運を。
武力を持っての撃墜を許可する。
ZAFT軍 軍令部 第0000−000号命令

ディアッカ「最新鋭機なんてまた作って・・・そんなにザフトは警戒心MAXなのかねぇ?」
イザーク「仕方無かろう、アーモリーワンの時だって同じだ。しかし今度は1機撃墜すればいいんだ。」
パイロットスーツに着替えているとディアッカはイザークのパイロットスーツに目が止まった。
ディアッカ「あれ? イザークのパイロットスーツってそんなのだっけ??」
イザーク「あぁ?・・・・これは・・・・萌が・・・・その・・・・」
どうやら水越萌の手作りのスーツらしい、彼女にとっては意外すぎる行動だ。
それもなかなかセンスがありスーツの後ろには白い翼と黒い翼の絵が掛かれていた。
どうやら【良き心】と【悪き心】を表わしているらしい。
ディアッカ「・・・熱々ですなぁ〜・・・」
耳元で囁くとと顔を赤くしてツカツカとロッカールームを出て行った。
468宗司:2006/03/08(水) 00:58:25 ID:+i+8j4Ox
そして今に至る・・・・。

イザーク「此処が【ブレード】の落下地点なんだが・・・・沈んでいるのか??」
落下地点についた2人はそこで空中停止して辺りを見渡した。
特に変わった様子がなくMSの残骸などは見当たらなかった。
ディアッカ「戻ろうイザーク、此処にはサーフィンボードみたいなのしかねぇよ。」
見ると海面にプカプカとサーフィンボード状の物が数個浮いていた。
1・・2・・3・・・4・・・5・・・6・・7・・・8・・・9・・10・・・11・・・12。
イザークが数を数えているとサーフィンボード状の物体は一斉にこちらを向きビームを放ってきた。
イザーク「!!!!!! ディアッカ、上昇するんだ!!!! 援護射撃を頼むぞ!!」
ディアッカ「おっおう!!! んじゃあ戦闘開始と行きますかぁ!!」

イザーク「どうせ俺達が帰る所を狙っていたんだろうが・・・・・」
下から降らす攻撃の雨を避けつつデュエルは【対艦刀 ソウル・エッジ】を抜き放ち海面に飛び込んだ。
イザーク「居場所を教えたのが貴様の運命は終わりだぁぁぁぁーーーーーっ!!!」

2話へ続く。
469宗司:2006/03/08(水) 01:05:46 ID:+i+8j4Ox
やっとうp出来ない理由が解決できたので1話をうp&1話完成。
とりあえずイザ&萌と言う案外あり得ないカップリングを書いちゃいましたけどいいのかなぁ。

ちなみにイザークのデュエルはアサルト・シュラウドではなくデュエル・イグゼと言うものです。
とりあえずビームライフルを1つ、ビームサーベルを2つ。それで新たな兵器として「ソウル・エッジ」を装備させてみました。
とりあえずデュエル・イグゼは空陸海に適しているMSです。(詳細はまた後ほどにw)
470名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/08(水) 01:13:55 ID:LQMMbb4T
オレとしては( -∀-)ノよぅ!
「シホは、どうした。イザーク」なんだが…
471名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/08(水) 14:38:30 ID:XBz6vVWY
ディスティニーって何?
472名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/08(水) 16:56:17 ID:sq4c/fbp
473名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/08(水) 17:04:09 ID:cocSV8PR
>>470
アニメでしか種を知らない人はシホの存在すら知ってるかどうか微妙だから仕方がない……
まぁかく言う俺も最近まで名前くらいしか知らなかったわけだが……
474宗司:2006/03/08(水) 17:54:23 ID:+i+8j4Ox
シホは知ってるんですけど公式ではイザークとの絡みが全くないのでカップリングから外しましたぁ。
475名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/08(水) 20:15:57 ID:bjc6WIuP
>>466
何気に絵も上手いですね・・・。
いかん、俺も早くイラスト描かないと存在意義が・・・。
476名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/08(水) 20:55:29 ID:x7YMobN0
>>472
>>471は「デスティニー」だと言いたかったんじゃないか?
それにしても>>467はもっと推敲するべき。
477名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/08(水) 22:00:07 ID:sq4c/fbp
>>476
確かに間違ってるな・・・
>>471
それを指摘してるんだったら、すまん。
478471:2006/03/08(水) 22:17:13 ID:XBz6vVWY
>>476
そのとおりです。どうも>>467のは種死を見ているような気がして
479名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/09(木) 00:56:39 ID:U2U9YD5v
>>59で予告してから何ヶ月経ってんだろ…。
とりあえず描いたのを投下。二人を並べてみるテスト。
ttp://zip.2chan.net/11/src/1141832722198.jpg
480名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/09(木) 17:37:14 ID:twuDe4WZ
>>466
ルナマリアメインの絵なのに何故かことりに目が行った……
481名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/09(木) 18:08:30 ID:cG28vW9j
( ゚∀゚)ノよぅ!ですが
まず、二つほど謝っとく。
一つ目は、本スレでリクしてくれた方へ。
 遅くなってゴメン。

二つ目は、オレのSSを読んでくれる方、全く読まない方へ。
 ゴメン、長くなった。一応、10KB以上短く(削除)したんだけど
 オレのSSの中で最大になってしまった。

注意事項
 間が空きすぎているんで言っておくと、このシリーズは本スレの流れを
 くんでいない部分が色々ある。第三話においては以下の点に注意。
 ○シンは家族が死んでいることを、ことりに言っていない。
 ○ことりは純一が好きなこと等をシンに話していない。

 あとは、ムウのエアガンは電動じゃないと(ry とか資料が足りな
 い性かドコにいるのか分かりにく…とか、自転車の空気入れじゃム
 リだろ とかは考えない方向で……

それでは、第三話「シンの瞳と境界線」 どうぞ。
482シンの瞳と境界線:2006/03/09(木) 18:10:14 ID:cG28vW9j
 シン「卑怯ですよ、おじさん。弾当たったじゃないですか」
 ムウ「おじさんじゃない。それに卑怯でも何でもないさ。ルールは違反してないぜ」

    いつものちょっとした提案。本格派軍人がいるのだし、せっかくだから、サバイバルゲームをしよう。そんな話だった。
   範囲は初音島全土。使用武器はエアガン。種類は問わず。改造アリ。弾はペイント弾を使用。当たり判定は、肉体および着衣に当たった場合とする。
   三人一組のチーム。その内の女の子が旗代わり。その女の子に当たれば敗北。最後に生き残ったチームが優勝。
    ――で、現在、シンことり純一チームの舞台は、風見学園校舎内。あとで掃除をしなければならないだろうけど、それこそ後で考えればいい話だ。
   指し当たって問題は、ただの通りすがりで興味本位で参加してきたおっさん。2階廊下・教室で交戦するシンと、そのおっさん。姿は二挺拳銃の持ち三
   十歳くらいの男。それが、段ボール箱の内側から、腕、脚、胴体を通した姿で迫ってきた。

 ムウ「ルールは着衣に当たれば、だろ。生憎、コレは装甲なんでな。見ろ、“PS装甲”って書いてあるだろう」
    確かに黒マジックで『“PS装甲”』と書かれてあった。ソレもマメなことに、段ボールのいたるところに。
 シン「何がPS装甲ですか! 段ボールを着ているだけでしょ。それなら着衣なんじゃないですか」 
 ムウ「“衣”っていうのは、人が着る物の総称。段ボール箱は、人が着る物じゃないから良いんだよ、ボウズ」
 シン「……そう……なんですか!?」
 ムウ「そうだよ」
 シン「……そ、そうだったんだ」
 ムウ「一つ賢くなったなボウズ。じゃあ授業料として、弾を貰ってくれるかな」
 シン「教わったのはオレなんだから、授業料はオレが払うんですよ」
 ムウ「オレに“勝利”という授業料を払ってほしかったんだがな」
 シン「そんなの払うわけないじゃないですか」

    ムウのエアガン―デザートイーグル.50AE―と、シンのエアガン―F.N.ブローニングハイパワーMk-V―の火線(?)が交差していた。ただし、ムウの
   段ボール装甲と、彼のやけに冴えている勘のために、シンの腕前を持ってしても、なかなか仕留められなかった。
    埒が明くように、シンは誘いながら階段を一気に飛び降りた。無防備な状態で空中に浮かんでいるように見せ、相手が、こちらに狙いを付けた瞬間に
   反撃する狙い。宙に浮いている内に体をヒネリ、階段の上から、一瞬だけど足を止めて狙うムウの頭部目掛け、撃った。けれども、腕でカバーされ“PS
   装甲”へのヒットにしかならない。
    そのアクロバットな動きにヒューっと口笛をならすムウは、ご丁寧に、着地する瞬間を狙ってきた。腰をほとんど落とさずに横飛びして逃げると、直
   後、シンの立っていた場所に4,5個の赤い点がついた。
    素早く階段の半ばまで駆け下りて、シンの逃げた通路の方に、ムウは銃口を向けた。ムウが階段を下りきる前後を狙って撃とうと、シンが右腕と顔を
   半分壁の向こうから出してきた。その影が、ちょうどフロントサイトと重なり、引き金を引くも、うわっと声を出しながら素早く顔を引っ込められたた
   め、弾は空を走るだけ。少年を追い、廊下に出たが、彼の姿は見えなかった。どうやら教室に入ったようだ。
    ムウは銃口を先頭にし教室に飛び込む。すると、目の前に勢い良く机が飛んできた。それを蹴り上げると、机に入っていたプリントやら教科書やらが、
   舞い上がった。その舞い上がる紙と紙の隙間に、銃を構えるシンが見えた。教卓側に走りながら撃つムウ。対して廊下側へ走りながら撃つシン。
    二人は狙うというより、敵が居る方へ弾をただ飛ばすように乱れ撃つ。パチンパチンとプリントに当たりながら、抜けていく弾丸。プリントが肩の高
   さより下に落ちる頃には、シンは教室から、いなくなっていた。

 ムウ「あ〜あ、散らかしちゃって。片付けるの大変だろうに。夢中になると、周りが見えなくなるタイプか?」
483シンの瞳と境界線:2006/03/09(木) 18:11:58 ID:cG28vW9j
    彼らの戦いの場から、完全に置いてけぼりを食わされた、ことりと純一。正しくは、シンが敵を素早く察知し、その場所に1人で突っ込んでいった結
   果、二人が取り残されてしまったわけだ。このチームになったとき、シンは、ことりの身体能力の高さを認め、三人で闘おうと言っていたこともあり、
   これではいけないと、彼を追いかけている最中なわけだが。

ことり「朝倉君。こんな時だけど、シン君のことで聞いて欲しいことがあるの」

    前回のお風呂の件から頭から離れないことがあった。自分ひとりだけだと抱えきれない感じがしていた。そのことを、朝倉純一に相談したいと思って
   いた。このゲームをする上では、二人きりであるというのは問題あるけれど、今は、ちょうどいいかもしれない。

 純一「シンのことで? あぁ、いいぜ」
ことり「……前に水越さんの家のお風呂で、シン君は言っていたよね。私といると『おはよう』や『ただいま』をいうときの気持ちになれるって。私達には、
    それが、ありふれた日常だから特に感じないけれど。そういう気持ちを他人に抱けるってことは、シン君には、それを感じさせてくれる人がいないっ
    てことだと思うの。でも、幼い頃に失ったのなら、そういう感じは憶えていない」
 純一「つまり、それは……シンには迎えてくれる家族がいない。それも遠くない過去に失っているって事か。そうかもしれないな。あの風呂の件のあと、オ
    レも気になって、シンのこと観察してみた。」

    唐突な話題なのに気にせず、純一は真面目に聞いてくれた。彼にもシンに対して思うところがあったようで、そのまま会話は続いた。
 純一「シンのヤツ、音夢と話すオレを妬むような羨むようなで見てるんだ。あと、ことりと暦先生が話すとき、眞子と萌先輩が話すときも同じような顔をし
    てる。あの様子だと、本人は意識しているわけじゃないんだろうけど」
ことり「そう、だったんだ」
 純一「気付かないうちに嫉妬してるのかもな。隣に、自然と誰かがいる環境を」
ことり「……そうかもしれない」
    少し陰りのある表情をしていたけれど、純一は、ふっと笑みを漏らした。
 純一「目で思い出した。シンってさ。美春を見るときの目も他と違うんだよな」
ことり「天枷さん? そういえば、天枷さんには凄く優しいですね」
 純一「意外と、美春のこと好きだったりして」
    ニヤニヤ笑う純一に対して、純一の言葉には何か違和感があり笑顔になれない、ことり。だから、思い出してみた。シンが美春を見ているときの表情
   を。そのときの目は、あの人の目と似ていた。そう、それは――。
ことり「違う。それ、違います。あの目は、そうじゃない。シン君が天枷さんを見る目は、お姉……」
 純一「待て、ことり。話は後だ。やっと二人に追いついた」

 一階の、とある教室。
 ムウ「そういえば、ことりって言ったけ?ボウズのチームは、あのお嬢ちゃんが旗だよな。可愛い子だったな。おまけに、あの乳!尻!声!良いねぇ色々元
    気になっちゃうよ、お兄さんは」
    シンとムウは片手で乱れ撃ちながら、急制動と急発進を繰り返し、置かれた机が作る格子状の道を縫うように動いていた。
 シン「ことりを変な目で、見ないでください」
    ムウは弾が切れそうになると、右手の銃を撃ち始めた。左手の銃の弾倉は床に落とし、グリップを腹に差し込むことで、弾倉の交換をしていた。こち
   らには、再装填のとき隙が出来るのに、向こうは弾幕の途切れが見込めない。だから、シンは、避ける時の左回転のターンの流れを利用して、今撃って
   いるムウの銃を狙いイスを投げつけた。 
 ムウ「無茶言うなよ。夢の乳!想いの尻!業の声! 男は、それらに出会うと必ずイクのさ。ボウズだって、そのひとりだろう?」
    飛んで来た椅子をムウは左に飛ぶことで避けたが、咄嗟に右腕を曲げてから避けたため、シンへの射撃が一瞬途切れた。その隙を使いシンは一気に距
   離を縮めた。
 シン「何の話ですか!それにオレは、アナタみたいなセクハラオヤジと違います!」
484シンの瞳と境界線:2006/03/09(木) 18:12:47 ID:cG28vW9j
    ムウは右腕を曲げたときより少し遅れて、左手の銃を少年に向けようとした。しかし、すでに腕の届く距離にいたシンが、右手でスライドの部分から、
   その銃をガッチリ握り、引き込んできた。もっとも、ムウもさること、あっさり左手の銃を放棄すると、今度は曲げていた右腕を伸ばし、少年の頭部へ
   銃口を向けてきた。
 ムウ「何が違うっていうんだ!? あのお嬢ちゃんを見る目と感じる心と、その想像力で彼女を想い、ティッシュに打ち込む夜しかない毎日で」
    反射的に、シンは眼前に突きつけられようとした銃を、左手に握った銃のフレームで弾きあげた。
 シン「知りませんよ、そんなこと!」
    シンとムウの視線がぶつかった。それでも一瞬の膠着。ムウは自らの後腰に備え付けた銃に手を伸ばしていたのだ。
 ムウ「照れるなよ。お前の部屋のゴミ箱は、あのお嬢ちゃんへの想いで満ちて……」
    ムウの腰の部分から出た新たな銃口に気付いたシン。もう遅いとばかり、にやりと笑うムウ。しかし――。
ことり「シン君の部屋のゴミ箱は綺麗です。……それは、それでショックだったけど」
    声が聞えてくる前に何かを瞬時に感じた様子で、ムウは、その場を飛び引いた。結果、教室入り口に立つことりのエアガン―KSC P230 コンパクトピ
   ストルシルバーモデル―から放たれた弾は、窓ガラスに当たっただけだ。ムウがそのまま立っていれば頭の辺りに命中していただろう。逆に、ことりの
   声が聞えたことで、反応が遅れたシンは追撃をかけ損ねた。
 ムウ「うひょー!いい腕じゃないか。お嬢ちゃん」

    シンが隙を見せている内に、旗であることりを狙おうにも、純一のカバーがすでに入っていたこともあり、ムウは一気に逃走を図った。頭を段ボール
   のはめた左腕でカバーしながら、窓を開け、そこから飛び出した後、その窓を閉め、中庭の方へ向かい、校舎に沿って駆け出していった。
    ことりが追いかけるために窓を乗り越えようと体を出すと、すかさずムウは、それを狙ってきた。咄嗟に室内に居た純一が、強引に、ことりを自分の
   方へ強引に引き込んだため、尻餅を付いた。そして、突然後ろに引っ張られたことりの体はバランスを保てず、彼の体をクッション代わりにするように
   圧し掛かってしまった。
 シン「ことり!純一!無事か?」
    ムウから奪ったエアガンを腰に挿し、シンは駆け寄った。ことりは純一の上で動かなかった。今度は純一が彼女の名前を呼んだ。その声で気が付いた
   彼女は、何かを堪能した後のような、ぼ〜っとした状態からの復帰に見えた。頬が赤く染まっていて、何かを誤魔化すような笑い方をして立ち上がった。
 シン「大丈夫? 動かなかったけど、膝でも打った?」
ことり「ううん。だ、大丈夫。ちょっと……驚いた……だけ……。あ、朝倉君は?」
 純一「オレは平気だ。けど、ことりが撃たれたら、俺達の負けなんだから、あんまり前に出るなよな」
    言葉を途切れ途切れさせながら、照れ笑いすることりの様子を見ながら、シンはふと花火の日のことを思い出した。『ことりは純一が好き』。あのと
   きは、勢いで言ったことだけど、ひょっとしたら正しかったのかもしれない、と。少し気になるけれど、今は、そんなことしている場合じゃない。ムウ
   を仕留めないと。彼を追うために、教室を出ようとすると、今度はことりにシンが引き止められた。

ことり「シン君。私達がいること忘れてない?」
 純一「MSを操縦するなんて出来ないけど。これなら、オレもことりも戦えるんだぜ」
    ことりは困った顔でシンの瞳を覗き込み、純一は右手に持ったエアガン―コルトパイソン.357マグナム 4インチ―のフロントサイトを自分の額にコ
   ツッと当てて笑って見せた。
 シン「ごめん。忘れてたかも。でも、オレが、あのおじさん倒せば問題ないだろ」
ことり「三人で戦うって、約束だったよ。それに、問題ないだろっていうわりには、やられそうに見えたけど?」
 シン「それは……何だかんだで、あのおじさん強いから。でも、相打ちくらいには持っていけたさ」
 純一「……シン。妙な割り切り方するなよ」
ことり「シン君。私は、全員残れた方が嬉しいな」
 シン「……ああ、それは、そうだけど。でも……」
 純一「そういうのは、割り切れよ」
ことり「まあ、あの人を置いて、みんなで逃げるのが、一番の良い割り切り方なんですけどね」
 シン「そんなの負けたみたいで嫌」
 純一「おれもだ」
ことり「だよね。実は私も」
485シンの瞳と境界線:2006/03/09(木) 18:13:46 ID:cG28vW9j
 純一「でも、実際のところ、追い払うくらいでいいのに。お前、やけに、あのおっさんに突っかかっていくよな。何かあったのか?」
ことり「あの人が現れたとき、シン君は、変な感じだったけど。それと関係あるのかな」
 シン「ことりには関係のないことだよ」
ことり「関係あるよ」
    どう関係あるのか分からないけど、問い詰めるほどのことでもないと思い、シンは適当に返答することにした。
 シン「大した事じゃない。ことりに言われるまで忘れてたくらいだし」
 純一「いつもみたいに、ゲームに夢中になって忘れてただけだろ」
    実際の所、純一の言う通りだった。戦うのに夢中になって忘れていただけだ。
 純一「現に思い出した今の顔は大したことって感じじゃないな。仲間だろ、オレ達は。だから、ちょっとくらいは信じて頼ってみないか」
 シン「仲間って、ゲーム中の話だろ。それなら、プライベートなこと……」
 純一「ゲームだけじゃないさ。お前は、オレの友達だ。だから、協力しようぜ。ゲームも私情も、な。1人で何でもやるより、そっちの方が色々楽になるぞ」
    適当に済ますはずだったのに、純一が絡んできた。でも、言っている内容は悪くない。純一が出す雰囲気の前で、ただ黙っているのも、なんとなく居
    心地が悪いので、素直に言った。
 シン「……あの人の声に似た、仮面を付けた人と、ちょっとした因縁があるだけ。素顔を見たことはないんだけど、ひょっとしたら、その人なのかもなぁって」
 純一「因縁か。じゃあ、あのおっさん仕留めた後、一緒に、ゆっくり聞いてみるか」
 シン「……好きにすれば……」
    口元を緩ませながらも真剣な目をした純一。その言葉に戸惑いつつ、拗ねた口調のシン。だけど、純一の姿を見て、シンは心のドコかが安心したのを
   感じた。気が付いたら、苦笑いで返していた。何故か頬が熱く感じ、突っ張っていたのに、雰囲気にほだされ引いたことが、恥ずかしいと感じているん
   だなと思った。それを見ながら、ことりがクスクス笑っているのに気が付き、もっと恥ずかしくなった。

    と、ムウの声が聞えてきた。  
 ムウ「三人になっちゃったか。お嬢ちゃんもナカナカやるし、あとから来たボウズもいい反応だ。“シン君”の力を込みにすると、ちょいとキツイかな」
ことり「降伏してくれるんですか」
 ムウ「まさか! 奥の手を使わせてもらうだけさ」
    ――奥の手?
 ムウ「おい!ボウズたち。“エンデュミオンの鷹”を聞いたことあるか?」
    何のことだ? シンに限らず、その場の誰もが思った。
 ムウ「オレは、この校舎の吹き抜けが、あるところにいるぜ。興味があるなら、かかって来いよ。 どうした? 臆病風にでも吹かれたのか?」

 シン「中庭か。ちょっと行ってくる」
ことり「私も行……わあぁ。いきなり引っ張らないでください」
 純一「ことりは下がっていろ。というか、前に出ずに、もっと後ろから援護射撃を頼む。あのおっさんと直接対峙するのはオレとシンでいい」
ことり「分かりました。とりあえず、外側から廻るね」
 純一「よろし……、いや、外から廻って中庭を見たら、前線に出てるのと変わらんだろ」
 シン「ことりは、食堂の窓から、中庭の様子を覗くようにすれば、いいんじゃない。これなら不用意に撃たれる心配ないし、危なくなったら逃げられるだろ」
ことり「はぁ。旗って、退屈だね。今回は、しょうがないか。じゃあ、私、食堂の方にいるから」

    シンと純一が校舎と中庭をつなぐ扉を少し開けて中庭を覗くと、ムウは円形の中庭の中央に立っていた。
 ムウ「まだ、何もしやしないさ。入ってこいよ」
    確かに、攻撃する様子も無い。こちらもする気が起きなかった。多分、好奇心。目の前の男が言う、じっくり奥の手を見たいと思っているからだ。
   改めて彼を見ると、片手に二挺ずつ銃を携帯した不思議な格好だった。そもそも何個持っているのだろう?と関係ないことを考えたとき、ムウが声を
   出した。
 ムウ「さぁいくぞ、ボウズども」
    そのセリフが合図。ムウは銃を肘から先の力だけで放り投げた。ムウの手から伸びる紐の付いた銃を見て、シンの脳裏に、ある映像が映った。
 シン「まさか、ガンバレル!?」
 ムウ「ご名答!」
    ムウが細かく指手首を動かすと、連動して、空中の銃口がこちらを向いて撃ってきた。上方からの単調な攻撃。横とびで左右に分かれれ、あっさり避
   けた二人。
 純一「こんな見掛け倒し……」
 シン「純一、下がれ。こいつは、こんなもんじゃない」
486シンの瞳と境界線:2006/03/09(木) 18:16:22 ID:cG28vW9j
    純一がムウを撃とうとすると、ムウは腕を返し、銃の一つを純一の銃に、右上方から直接ぶつけてきた。同時にシンへの牽制として、彼の目の前にも
   左方向から水平に銃を掠めさせた。もっとも、頭を直接狙った攻撃だったのをシンが、かわしただけ。ムウは、さらに余っていた銃二つを地面に当てる
   ことなく縦回転させ、もう一度、シンと純一の頭の上から撃ってきた。
 シン「純一。ゴメン!」
     持っている銃に当てられたことと、ムウの銃の動きに、純一は驚き判断が追いついていない。シンは自分の攻撃をかわすついでに、彼を思い切り蹴っ
   飛ばした。垣根を飛び越え、純一の体は転がりながらベンチの方へいった。半分は、シンの意図に気が付いて自分で飛んだわけだが。見た目は派手に吹
   っ飛んだような感じだ。純一は、その勢いのまま転がりベンチの影に隠れた。
    このとき、シンの蹴り足に弾が当たらなかったのは偶然だろうけど、ベンチに隠れようと転がっていた純一と飛び蹴りで隙を見せたシンに追撃をかけ
   ず、見逃したのはワザとだろう。ムウは、空中を走っていた銃を手元に戻し、ニヤついていた。
 シン「遊んでるのかよ」
 ムウ「ゲームで遊んで、何か問題があるのか? まぁ、今のは、お試し期間と思えばいい。けど、ここからは本番だぜ」
 シン「ちっ。純一は逃げてくれ!」
 純一「お前を残して行けるか!援護する!」
    ベンチの影から、ムウを狙うも、純一より早く彼の右手の銃口から弾丸が発射され、顔を上げることが出来なかった    
 シン「オレも隙を見て逃げるから」
 純一「本当だな。1人で倒そうとか考えるなよ」
 シン「……善処する」
 純一「こら!」

 ムウ「さぁ舞踏会の始まりだ。オレのリードは、ちょいと厳しいぜ。だが、見事、最後まで踊りきれたら、銘をくれてやろう」

    手元に一丁ずつ銃を残し、残りを飛ばしてきた。右はムウの後ろから頭を越え、シンの上方から襲い掛かる動きを見せ、左は水平に弧を描きながら、
   シンの右側面に襲い掛かった。これが、単なる錘なら、飛んできたものを避けるだけでいいのだろうが、先に付いているのは、弾を発射する武器。銃口
   の向く側に逃げるわけにはいかない。シンが射線上に入ったと同時に撃ってくる三つの銃口。シンは左斜め後方に飛び、避けた。その場所をムウの右銃
   口は、しっかりと捉えていた。これに気付いて、中庭を逆時計回りに加速、円形の壁に沿い走るシンの後をつけるように赤い点が壁に打たれていった。
    ムウの視線がシンに向けて放たれていたことを確認した純一が、彼を直接狙った。ところが彼は、純一を見ずに腕をクロスさせ、純一より早く、左の
   銃を撃ってきた。純一は、咄嗟にに頭を下げたので、寸でのところで逃れることができた。

 純一「後ろに目があるのか、あいつは。シン! 悪いがオレは本当に逃げるぞ、いいか?」
 シン「いけると思ったら、こっちは気にしないで行って」
 純一「すまん」

    手元の右銃が弾切れしたようで、シンの後方から聞えてきた弾が弾ける音が消えていた。そのタイミングに合わせて、先ほど上方に行っていた銃が、
   シンの前方腹部の高さから、そして、もう一方の銃は彼の後方足元から挟み撃ちにするように飛んできた。銃口が、こちらに見えるときに合わせ、前方
   の銃を飛び越すと、足の下を交差して、飛んでいく弾丸。空中に留まる隙すら与えず、シンの影を手元の左銃が狙い撃つ。これをシンは壁を走ることで
   避けていった。
    ただ、中庭を囲む壁は三つ、壁と同じくらいの巾分、風が吹き抜ける所が三つ。そのまま逃げようとしても、足場は無くなるわけだ。壁の終わり際で、
   思いっきり中庭中央に向け、シンは飛び出した。地面についた瞬間、息もつかぬまま、走り続けた。というのも、ムウの手元の右銃は再充填が済んでお
   り、シンを狙ってきたからだ。
487シンの瞳と境界線:2006/03/09(木) 18:17:57 ID:cG28vW9j
    さらに、飛び回る右銃が、シンの後方足元から迫ってきたかと思えば、ご丁寧に垣根の小枝にヒモを引っ掛け方向転換し、膝をあたりを狙ってきた。
   手元の右銃の射線から、体を右回転させ避け、同時に足元に来ていた銃は、銃口がこちらを見る前に蹴っ飛ばした。そこへ手元の左銃が、少年の後頭部
   を狙い、彼が屈めば右前方に、宙を走る左銃が乱射しながら、やって来ていた。
    シンは。中庭をぐるぐると逃げるしか出来なかった。それも踊らされるような動き。壁の無い所から出ようにも、複数の銃口が逃してくれない。それ
   もこれも、ムウが中央に陣を取っていることが、最大のネックになっていた。的が逃げないので攻撃しやすい、というように聞えるだろう。しかし、ど
   こにいても射線上であること、また、こちらに攻撃する余裕がないこと。それは、退却もままならないという事実だった。

    シンに攻撃が集中したすきに、なんとか逃げられた純一は、ことりが待機している食堂に来ていた。その小窓から中庭の様子を伺った。
 純一「まずい。逃げるべきじゃなかった。あのおっさん隙が見えない。援護しようにも勘が良すぎるし。これじゃあ、シンが逃げられないじゃないか」
ことり「いいえ、そんなことないです。朝倉君が、ここに来たからこそ、出来ることがあります。ちょっと協力してくれませんか」
    シンは先ほどの動きを繰り返すように逃げ惑っていた。コーディネイタとしての身体能力を駆使して何とか生き残っているだけで、反撃することは
   全く出来ず、シンは何度目かの壁際逃走をしていた。
    けれど今度は、シンが食堂前の扉を通過しようとするときに、タイミングよく扉が開き、純一が彼を一瞬で引き込み、ことりが急いで扉を閉めたこと
   で、やっと、その包囲網から本当に逃げることが出来た。下手すれば全滅した可能性もあったけど、ムウが遊び心満載な男であったことが幸いした。
 ムウ「いい判断だ、お嬢ちゃんたち。これで終わりじゃあ面白くないもんな。そんじゃあ、しっかりと作戦を練るんだぞ」

    中庭へ続く扉から離れ、逃げる三人。追撃を考え、殿に純一が立つが、ムウは追って来なかった。立ち止まり、扉を見つめる三人。
 純一「追って来ない? なんでだ?」
 シン「多分、あの武器は、壁の無い所の方が使いやすいからだ。何だかんだで放り投げて使うだろ。室内くらいの狭い空間で、障害物の多い所だと、動作に
    気を取られて、三人を相手にするにはキツイとか? ……単に、遊ばれているだけって気もするけど」
ことり「とりあえず、室内にいれば安心なのかな。……ああいうの、初めて見たけど、ホント凄かったね」
 純一「あんなの、どう攻略すりゃいいんだ?」
ことり「エアガンの有効射程は、30mって聞きましたけど。実際、私達の腕で当てるとなると、もっと短くなるみたいだし」
 シン「しかも、やたら勘の利く動きする上に、狙う所が一箇所、頭だしね。10m……いや、5m以下……もっと短いって考えていた方がいいと思う。ああ、もう!
    ケチらずに、ダットサイトを付いてるのにしとけば良かった」
ことり「シン君でも、離れた場所から狙うっていうのは、ダメなの?」
 シン「あ……えっと、ごめん。実は、それ考えてない。あのおじさんは、正面から潰さないと気がすまない」

 純一「接戦希望となると、やっぱ、あれを封じないとダメだな」
ことり「封じると言っても、エアガンを撃ち落せるほどの力は弾にはないし。あの人の動きを押さえるには、懐に飛び込んで、直接押さえつけるほかないよ」
 シン「囮役と、あの人を押さえつける役。それで、二人が同時に仕掛ける。1人で抑えるのが無理なのは、自分が証明しちゃったし」
ことり「それは、1人が、あの人の意識を、そこそこ引き付けて出来た隙を狙って、もう1人が一気に懐に潜り込み、押さえつける。その後、残った1人で詰みっ
    てことかな」
488シンの瞳と境界線:2006/03/09(木) 18:18:46 ID:cG28vW9j
 シン「うん。そして、勝負は一瞬かつ一回きり。反撃のチャンスを与えたら、勝てないどころか、その場で全滅もありと思う」
 純一「じゃあ、おっさん自体を封じるのは……」
 シン「それはオレがやる。この中で一番切り込む速度が速いのはオレだから。攻撃を考えずに真っ直ぐおじさんを狙う。純一は、それまで時間を稼いでくれ
    ないか。振り向くまでの時間を少し長くしてくれるだけで良いから。一歩二歩くらいの近距離の攻防は、自分で、なんとかする」
 純一「いいぜ。でも、シンが届くまで持つかどうか……」
ことり「逆にしてみたら、どうかな?」
 純一「おっさん、あれで結構いい動きするからなぁ。捕まえるんなら、シンの方が確実だ」
 シン「振り向くまでの時間が、一瞬より長いだけで、十分なんだけど。それでもキツイ?」
 純一「瞬殺される可能性の方が高いんだよな。正直な話、シンほど上手く、いかないぜ。一つならともかく、二つ以上同時には対応できないぞ」
ことり「思ったんですけど、撃たれてもいいんじゃないかな? あの防具がありなら」
 シン「段ボール防御のこと? 盾にするにしても、段ボールなんてあるかな」
ことり「ううん。段ボールじゃなくていいよ。ほら、あれを使えば、いいと思うの」

    ことりの指差す方向を見た。
 純一「なるほど。あれを使えば、一瞬を3秒くらいに出来そうだ」
 シン「あのおじさん。お喋りだし、何か言う分だけ時間も稼げるんじゃないか」
ことり「ありえるかも、ソレ。それじゃあ、やることも決まったし。私達で“エンデュミオンの鷹”を落とすとしますか」

    グラウンドがある方向を正面に構え、先ほどと同じようにムウは中庭の中央に立っていた。突然、右手の扉が開いた。そこから純一が突撃してきた。ム
   ウは即座に純一を撃ったが、弾は純一の前、空中で破裂し、届かなかった。
 ムウ「なんだ? 窓を持っているのか?」
 純一「ズルイなんて、言わないよな」
 ムウ「当然だろ。前から狙うだけが、オレの芸じゃないんでね」
    左方へ走りながら、右手の紐付き銃を2つとも振り回し、上方、及び左面から純一を狙う。同時に左手側から気配を感じた。左手の後方の中庭へ入る
   場所から、シンが駆けて込んできていた。ガラス窓のことで驚いた分と、ムダ口を叩いた分で、シンは、すでに数歩の距離まで近づいていた。視線を純
   一からシンへ変え、ムウが紐付き銃の一つをシンの左斜め前方に投げた。後ろから狙い撃つ気だ。しかし、シンは、それが前方に有る内に、自分の銃を
   投げつけることで撃墜。純一の方も、ヒットの声が聞えない。避けられているようだ。
 ムウ(っち。窓持ったボウズも、やるじゃないの! で、シン君はオレを捕まえる気か? 武器は、まだ、あるんだぜ。この距離じゃ、かわせないだろ)
    あと一歩の距離に迫る少年に、最後の銃口を向けた。シンは、その向けられた銃口の射線上へ、それから見れば恐らくシンが隠れて見えるように、先
   ほど奪ったムウの銃を放り投げた。弾丸は、そのグリップにのみ命中し、ムウの攻撃はシンに当たることは無かった。すべて一瞬の出来事だ。でも、そ
   のちょっとの時間で、シンは、身をひねり逃げようとしたムウの懐に潜り込み、開かれた腕、左手首と右前腕を握り、動きを抑えた。
    少々驚いて見せるが、再び不敵な笑みを浮かべ、シンを蹴り剥がそうと、ムウは前蹴りをかましてきた。シンはこれを膝を上げることで防いだ。この
   瞬間、ムウは後頭部に何かが当たったのを感じた。ことりが、ムウの頭を撃ったのだ。
    ムウが呆けた顔で視線を後ろへ向けると、ことりが、にっこりと笑っていた。
ことり「貴方の負けです」
    また、中庭の端っこにいた純一は、くっくっと笑いがこみ上げてきていた。
 純一「油断大敵だ。おっさん」
    最後に、シンがニヤリと笑い、強く気持ちを込めて一言放った。
 シン「オレたちの勝ちだ」
489シンの瞳と境界線:2006/03/09(木) 18:19:51 ID:cG28vW9j
    シン達はムウを解放し、中庭からグラウンドの方へと歩みでた。ふっと足を止めた純一。つられて立ち止まる他。
 純一「なぁ、おっさん。兄弟か親戚に仮面を付けた変態がいないか?」
    シンは驚いた。うっかり忘れていたのもあるけど、自分が聞きたいことを純一が言ってしまったからだ。純一?と声を掛けると、彼に軽く肩を叩かれ
   笑顔だけで返された。そんな二人を見ながら、ムウは眉をひそめ、アゴを右手で擦り、味気なく答えた。
 ムウ「まぁ居たけど。死んだぜ、そいつなら」
 純一「……死んだ?」
 シン「そうなんだ。じゃあ、人違いだったんだ。単に声が似ているだけなのか」
 ムウ「んん。どうした? 誰かとオレを間違えていたのかよ」
 シン「あなたに言って分かるかどうか判断付きませんけど、助けたい女の子が居たんです。オレは、その子を二度と危ない所に立たせないでって、その仮面
    の人と約束したんだけど……」
 ムウ「……………ボウズ。ひょっとして、お前が言っている仮面の男って……。うお?なんだ!?」
 シン「え?」
    突然、頭部に思いっきり殴られたような衝撃を受けた。濡れた感触がするので頭を拭ってみると、手が赤く染まった。一瞬、血かと思った。違う。こ
   れはペイントだ。エアガンで狙撃されたのだ。油断した。いったい、どこから?と考えている隙に、純一とことりが胴体部を撃たれてしまった。

    校門より向こう、桜並木の一番端っこで、砲の部類に入り兼ねないエアガンを構え、スコープを覗くディアッカが居た。隣には双眼鏡を覗く杉並、美春も。
 美春「すごいです。名スナイパーさんです」
 杉並「どんな感じだ。特製、20mm80口径ロングレンジエアライフルは」
ディアッカ「グゥレイトゥ。なかなか良いぜ。射撃の度に、自転車用空気入れをシャカシャカってのは面倒だが、エアガンの割りに集弾率が高いしな。このまま一気に
    他のチームも全滅させるぜ」
 美春「軍人って話は、冗談じゃなかったんですねぇ」

 純一「…………負けた?」
ことり「私も撃たれたから、そうだね」
 シン「しかも全滅かよ。ああ、もう!」
    勝利した瞬間敗北してしまった。ムウが何かを言おうとしていたけど、聞きたい気持ちよりも高揚感の後の失意の方が強くて、聞く気が起きず、そ
   のまま話は終った。そして、ゲームの優勝は、美春ディアッカ杉並チームだった。
 
    ゲーム終了後、さくら公園に集まった面々。
 シン「こんなの反則じゃん!」
 杉並「改造エアガンの使用は、ルールにあっただろう」
 シン「これ、改造っていうより製造じゃないのかよ。何を基盤にしたら、1,000m射撃が出来るエアガンになるんだ?」
 杉並「基盤にしたのはS&W M19 コンバットマグナム 4インチだ」
 シン「拳銃じゃんか。この大砲のどこに、そんな部分があるんだよ!!」
    杉並は、黙って特製エアガンのある部分を指差した。引き金の所だ。
 シン「……ここだけっていうんじゃないだろうね」
 杉並「ここだけだが」
 シン「そういうのは、基盤にしたとは言わない!十分、製造の部類に入る!」
490シンの瞳と境界線:2006/03/09(木) 18:20:39 ID:cG28vW9j
 美春「それは、負け犬さんの遠吠えというものです。アスカ先輩」
 シン「……美春……。全く、お前、何にもしてないのに、嬉しそうにしちゃって」
 美春「アスカ先輩。ルールはルールですよ。わがままさんにならずに、素直に負けを認めましょう」
    美春の笑顔に、シンは軽くため息をつき、悔しさも怒りもない、澄んだ笑顔で言った。
 シン「ああ、もう。分かった。分かりました。オレの負けです」
 美春「“そうそう、素直なシン君は好きですよ”」
 シン「な、誰の真似して言ってるんだよ」
 美春「もちろん、白河先輩ですよ。“シン君”」
 シン「からかうなよ、美春」
    心地のよい笑顔で、じゃれる二人を見ながら、ことりと純一はゲームの中でした話の続きをしていた。
 純一「……そういうことか。言われてみれば、そうだって感じがする」
ことり「つい、そうしてしまうということは、シン君の中で、失ってしまったモノを無意識に埋め合わせようとしているから、だと思うの。それほどまでに、
    シン君は、求めている」
 純一「ことりは、どうしたいんだ」
ことり「シン君の願いを叶えてあげたい。でも、不安なの。こんなこと初めてだから。心を読めなくなった私に、本当に、それが出来るかどうか。ひょっとし
    たら、余計なお節介と思われて、心を開かなくなるかもって」

    気落ちした声で話すことり。それを見て純一は、心の重石が取れるように明るく元気な声で言った。
 純一「偶然にしては良く出来ている。運命なのかもな」
ことり「何が、ですか?」
 純一「居候先の女の子が養女だったなんてさ。小さい時は、そうでもないけど。結構歳を食うと、こういうときの問題って、大抵、血が気になるもんだろ。
    でも、ことりは白河家の家族になれたんだから。そのことりがいれば、きっと、シンは受け入れられてくれるんじゃないか」
ことり「……そうか。うん。そうだね。ありがとう、朝倉君」
 純一「シンには、掃除のときにでも聞けよ。オレは席を外しとくからさ」
ことり「……って、それ掃除をサボりたいだけなんじゃないですか? まぁ今回は、そっちの方が都合がいいですし、見逃してあげますけど」

    ゲーム終了後は、汚した場所の大掃除になった。まぁ水性とは言え、外はともかく、室内はやらないと……。シンは、ことりと二人で掃除をしていた。
   てっきり三人で掃除するつもりだったのに、純一が見当たらないから、シンは、そのことをことりに尋ねようとした。ちょうど、そのタイミングで、こ
   とりが、シンに話しかけてきた。

ことり「ねぇ、シン君に聞きたいことがあるの。シン君のこと、教えてくれないかな? 色々と……」
 シン「……だったら、オレも聞きたいことがあるけどいい?」
ことり「いいよ。どっちが先に質問する?」
 シン「オレから」
ことり「どうぞ」
 シン「この前は、誤魔化されたけど、ことりは純一のこと好きなんでしょ」
    本当はまだ、自分のことなど何も尋ねてほしくなかった。だから、彼女が言葉を発せられないような話題として朝倉純一のことを出した。ただ、それ
   だけだ。別段、ことりの好きな人が誰なのか気になるというわけでは無かった。
ことり「察しの通り。私は朝倉君が好き」

    前の時は、好きな人は居ないと誤魔化し、そのときの表情すら見せようとしなかったのに、この時のことりは聞かれることを予め知っていたかのよう
   に、あっさりと答えた。それと、この一言には、どこか強い意思が込められたような感じがした。でも、その言葉の中に、じゃない。おそらく今から聞
   く内容のために。
491シンの瞳と境界線:2006/03/09(木) 18:21:48 ID:cG28vW9j
ことり「他に聞きたいことはある?」
 シン「……いや、今は、特に無いけど……」
ことり「だったら、私が質問するね。シン君は、天枷さんのこと、どう思う?」
 シン「美春? 美春が、どうかしたのか?」
ことり「朝倉君がね。シン君は天枷さんを見るとき、ちょっと特別な目をしてるって言ってたよ。ひょっとして、好きなの?」
 シン「そんなことない。いや違う。好きは好きだけど。美春は、ほら、あれだ。えぇっと……」
ことり「“妹みたい”」
 シン「そう、“妹みたい”なものだよ」
ことり「ふふ。だよね」
 シン「なんだよ。分かっているのなら、試すような言い方しないでよ」
ことり「ごめん。ちょっとした確認なの」
 シン「……確認って……?」
ことり「あのね。シン君が天枷さんを見る目って、お姉ちゃんが私を見るときと同じ目をしてるの」
 シン「……そうなんだ」
ことり「知らず知らずの内に、そういう目をするって、一夕一朝でなるものじゃないよね。ココに来る以前に、そういう経験がないと出来ないと思うの。ひょ
    っとして、シン君には、妹が居るんじゃない?」
 シン「はは。当たり。マユっていうんだ」
ことり「天枷さんに優しいのは、マユちゃんと天枷さんを重ねて見ているからかな?」
 シン「ん〜。どうだろう。ちょっと、重ねてるかな。マユも美春みたいに、無邪気でさ。いつも元気で、明るい笑顔をする女の子だったから」
ことり「……『だった』」
 シン「……どうかした、ことり?」
ことり「ううん。シン君は、マユちゃんのこと、心配じゃないの?」
 シン「全然平気。ホント、大丈夫だよ。……マユには父さんも母さんも居るし」
ことり「お父さん達と一緒に居るんだ」
 シン「ああ。絶対、同じ所に居ると思う」

    そう言った彼の笑顔には切なさが入っていた。そして、シンが何となく口にした言葉は、ことりの想像が確信に変わる最後の鍵になった。
ことり「シン君の天枷さんへの態度を見ていると思うの。マユちゃんには、とても優しいお兄ちゃんだったんだろうなぁって」
 シン「……なんか引っかかるなぁ。オレが、“お兄ちゃん”やっているのって、変?」
ことり「シン君が、お兄ちゃんをしていることは変じゃないよ。でも、妹でもない女の子を、同じように優しくしちゃう人が、大切にしている妹を置いて
    ここで遊んでいるっていうのが、不思議でならないの」
 シン「それは……」
ことり「しかも、シン君。心配じゃないって言ったよね」
 シン「だから、それは、父さん達と一緒にいるから」
ことり「お父さん達がいるにしても、少し変だよ。全然心配じゃないなんて、そんなのシン君らしくない」
 シン「……なんだよ。家に帰れっていうの?」
ことり「ううん。そうじゃない。私はただ、大切な人を心配にならない本当の理由を知りたいだけ」
 シン「……ことりの言っていることは、“よく分からない”。ことりの方こそ、本当は何が言いたいんだよ。いつもみたいに、ストレートに言ってくれよ」
    “よく分からない”。考えたくない事がらに出会ったときに出る言葉。本当の事は、彼の口から聞きたかったのだけど、仕方が無い。
ことり「シン君。ご両親もマユちゃんも……、本当は亡くなっているんでしょう?」
492シンの瞳と境界線:2006/03/09(木) 18:23:08 ID:cG28vW9j
    シンの顔が悲しみ色に変わり、ことりから目を逸らした。そして、地面の一点をじっと見るように顔を伏せ、暗く静かに口を開いた。
 シン「……どうして、そう思った……」
ことり「水越さんの家でのお風呂の一件。シン君は、私のことをどう思っているのか聞かれたよね。シン君の答えは、不思議な内容だった。誰もが知っていて、
    気が付かなくなっている気持ちを、言葉にするような答え。そう、皆には当たり前になって気にならなくなっている、“おはよう”や“ただいま”、
    “おかえり”、“おやすみ”をするときの気持ちを抱くって。そして、シン君は、もう一つ、言ったよね。それが、今まで無かったって」
    シンは軽く握っていた手を、キュッと強めに力をいれた。
ことり「それで思ったの。シン君には、もう帰る家が無い、『おかえり』を言ってくれる人たちが居ないのかもしれない」
 シン「……そうだ」
    シンは、ことりに聞えるか聞えないか分からない程度の小さな声で呟いた。
ことり「だから、私といるとき、その当たり前の気持ちを感じることが出来た。そして、それは多分、今のシン君に取って一番欲しくてたまらないモノだから
    じゃない?」

 シン「……だったら、どうなんだよ」
    乱暴で投げやりな言葉だけど、口調は、ソレとは程遠かった。切なく、哀しく、弱弱しい声色。ことりは、そんなシンを優しく包み込むように話しかけた。
ことり「お誘いしようかな、と思って」
 シン「……お誘いって、何の?」
ことり「シン君が良いんだったら、居候って立場じゃなく、本当の家族にならない?」
 シン「無理だよ」
ことり「そんなことない。シン君が、その気にさえなってくれれば、良いだけなんだよ」
 シン「綺麗事だ、そんなの。だって、ことりたちが、どんなに優しく受け入れてくれたとしても、オレは他人だ。血のつながりが無いのに、家族になんてな
    れない」
    でも、この場において、そのこだわりは、あまり意味を成さない。彼女は迷いなく、切り札を使った。
ことり「あのね。朝倉君のこと以外に、もう一つ。シン君に教えていない秘密が、私にはあるの。聞いてくれるかな」
 シン「いいよ、もう。なんでも好きに言ったら」
ことり「……私ね。白河家の養女なの」
    その言葉は、シンがことりとの間に引いていた線に触れるものだった。ことりと白河家、その間には、線なんて見当たらない。この事実は、シンのこ
   だわりを安っぽく、ちっぽけなものにした。

    ――願いが叶う?
    シンの願い。もう一度、あの頃に戻りたい。朝起きれば『おはよう』から始まる朝が当たり前で、出かける時に『いってきます』を言えば『いってら
   っしゃい』と言ってもらえるのは自然なことで、帰ってくれば『おかえり』に迎えられることを疑問に思うことなく、『ただいま』と返しても不思議に
   感じることなんてない。そして、一日が終わる時『おやすみ』で締めくくることが繰り返される平凡な世界。
    ほんの一握りの幸せ。誰もが持っているけど、失ってみないと気が付かない幸せ。かつて、自分の手から消え去っていった幸せ。居候じゃなくて、本
   物になれば、隣に誰かがいることを、普通と感じる生活が手に入る。誰と居ても、何時か何所かで、楽しさが途切れ、どうしようもなく“ひとり”を感
   じてしまう瞬間を内包している今は嫌だ。自分の中に漂うツマらないこだわりを除き、自分を受け入れてくれる所があれば、願いは叶う。そして、それ
   は目の前にあった。
    しかし、シンは誘惑に乗りたい気持ちをグッと押さえ込んで、心のこもらない、素っ気無い一言で返した。
 シン「そうなんだ」

    今日は、これで終わった。
    この感情のこもらない一言は、少年が幸せからワザと逃げてしまうことを、ことりに気付かせた。



シンの瞳と境界線・終
493名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/09(木) 18:54:05 ID:cG28vW9j
やばい、一部日本語の使い方間違えてた。他にもありそうだけど
「別段」見逃してorz
494名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/09(木) 23:24:07 ID:dat3GtXr
>>493
リクした者です、よぅさんGJ!
心を塞ぎこんでるシンの表現が上手いです。
シリアスが出来たりギャグが出来たり…俺もよぅさんみたいなSSが書きたいよ…
495名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/10(金) 00:49:10 ID:rT9RiUiN
>>479が可憐にスルーでちと凹む。
まだまだ修行が足りないか・・・。
>>481
よぅさんGJ!ムゥさんがマジックでがんだむと書いたダンボール
を着て戦ってる姿を想像したw。
496 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/10(金) 07:43:41 ID:azQc4Xh1
>>495
色塗れるのっていいですね・・・・・俺も色塗れないことはないんですが
色塗ると物凄くへたれてしまうので・・・・・

あまり絵に関して言うのはやめときますか・・・・
せっかくスランプ克服中だというのに、また憂鬱になっても困るし
497第四話1/4 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/11(土) 00:44:52 ID:m4wSJN3r
 教室に戻ると、どこか冷たい眼で見られている感じがした。シンは別段そんなことを
気にするような人間ではなかったけれど、暦の話を聞いた後だから、なんとなく周りを
意識してしまう。自分が思っている以上に自分はそういう部分で繊細なのかもしれない、
とシンは思った。しかし、それ以上に癪に障るのがあの男、キラ・ヤマトである。
キラは、さしてこちらを見るわけでもなく、平然とした様子で座っていた。
いきなり殴りかかられた後だというのに、あのおかしな程平静な態度が、やはり勘に触った。
 シンは居ても居られぬ気分になってきて、昼休みになると速攻で教室から出て行ってしまう。
ことりが心配そうな表情をしていたけれど、大丈夫と一言だけ言っておいた。キラなんかと
いつまでも一緒の場所に居るだけでも、シンには耐え切れそうになかった。
購買でパンを、中庭のベンチに一人座り小さくため息をつく。夏が終わり、肌寒い季節に
なろうとしている。寒い中庭に出て食事を取ろうなんて物好きな人間はそういない。
そんな寂しげな場所で、シンは空を見上げた。
 あの男について考えてみるには、丁度いい機会かもしれない。
 キラ・ヤマト。マユとステラを殺した、張本人。最初にあの男に振り回される運命に出会ったのは、
オーブにいた頃。戦争の最中に巻き込まれ、そこでシンの妹、マユはキラに殺された。
オーブを離れて軍に所属して、ミネルバに配属されて時を経て、再びキラに出会った。
そして、今度はシンの想い人(単なる片想いに過ぎなかったのかもしれないが)ステラという少女を
殺された。決して許すことのできるような罪ではなかった。直接には会ったことはなかったが、
直感でこの男だと分かった。ひ弱そうな青年で、そしてどこか影を潜んでいる、そんな印象。
 こんな男に、マユもステラも殺されてしまったのか。そう考えると、腹が煮え返りそうなほど
悔しかった。ルナマリアの制止がなければ、今すぐにでも教室に戻って殴り殺してやりたかった。
しかし、今そんなことが簡単にできない世界にいる。戦線を離れて、自分から望んで
この場所に来た。それなのに、あの男は再び現れた。
 何のために。とか、そんなことはどうでも良かった。ただ、また平穏な日々を脅かされてしまうのだろうか。
「・・・・・クソッ」
 考え込んでも、怒りが募るだけであった。そんなむしゃくしゃした気分で周りに歩いている
生徒の方へ憂さ晴らしに睨んでみると、怖がって逃げてしまい、周りは本当に閑散としてしまった。
今、自分はそんなに怖い表情をしているのだろうか、そう思った矢先、ふと誰かに見られている
視線を感じた。
498第四話2/4 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/11(土) 00:46:01 ID:m4wSJN3r
「ん・・・・誰だ!!」
 苛立っていたせいで、つい怒鳴り声になってしまった。
「きゃふ!?」
 すると、茂みの中から気の抜けそうな悲鳴が小さく聞こえた。声高から察すると、女である。
シンはなんだろうかと思い近付いて調べてみた。
「あ、あははー・・・・どうも」
「・・・・何だ、アンタか」
 そこには苦笑しながら座っている音夢がいた。大方またイタズラでもしようと茂みの中から
機を伺っているところ、今の大声にびっくりして腰を抜かしてしまった、というところだろう。
興味が失せて、シンは再びベンチのほうに戻ってまたもたれ掛かって座ってしまった。
「あ、あら・・・・?」
 シンの反応が予想していたのと違ったのか、意外そうな顔をする音夢だが、すぐに
怒りを露にしてシンの後を追いかけてくる。
「ちょ、ちょっと待ちなさいよー!!」
「・・・・悪いが、今俺はアンタに付き合う気分じゃないんだ」
 シンは気だるそうにそれだけ言うと、持っていたメロンパンの封を開けて口にした。
すると、音夢もいつもみたいな積極的な態度には出ないでたじろいでしまった、
「うぐ・・・・そ、そう言われると、どうしようもないですけど・・・・」
「・・・・・」
 音夢も、いつもとは違ったシンの反応に戸惑っている感じだった。今朝のシンの暴れっぷりを
見た後だから、仕方がないといえば仕方がないが。シンとしてはむしろこの方が騒がれずに
静かで良かったが。暫く無言のままでいると、やがて音夢がやり切れなくなった感じで
怒りをぶつけ始めた。
「こ、困るんですよねぇ、そんな反応が薄いと」
「・・・・何?」
「あ、朝から様子が変だと思ってましたが。貴方がそんなんだと、何だかこっちもイタズラが
し辛くなるんですよ。ですから、早くいつもどおりな感じに戻ってください!!」
499第四話3/4 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/11(土) 00:48:01 ID:m4wSJN3r
 何だか無茶苦茶なことを言い始めた音夢。
「あのなぁ・・・・ん・・・・?ちょっと待て」
 シンは呆れて頭を抱えるが、ふと気になるところがあった。
「なぁ」
「な、なんですか・・・・改まって」
「俺のいつもどおりな感じ、ってどんな感じなんだ?」
「はぁ?」
 音夢の言葉を借りるなら、今はいつも通りでないらしい。なら、普段の自分とはどんな
感じなのだろうか。シンはふと興味が湧いた。自分の性格なんてものは、自分で考えたって
よく分からないものである。けれど、音夢がそれを分かっているとも思えない。シンは、
別に音夢と親しいわけでもない。むしろ険悪な間柄なんだから、普段のシンというものが
どんな感じなのか、知っているわけでもない。それなのに、音夢は”いつもどおりな感じ”と言って
のけた。別に深い意味があるわけではないのだろうけれど。それでも、何となく聞いてみたい
気分になったのだ。
「えっ?ええと・・・・そうですねぇ・・・・」
 音夢は頭の上に答えを浮かべるが如く空を見上げる。やがて、何か思いついたように口ずさんだ。
「そ、そう、能天気!!」
「・・・・は?」
 何だかとてつもなく失礼なことを言っているが、音夢はシンなんか気にせずに得意気に続けた。
「そ、そうです!!今の貴方は、何だかやけに何かを考えすぎて、ぎすぎすして陰湿で暗いんです。
そんなの、いつもの貴方らしくありません」
 考え過ぎている。確かに、音夢の言うとおりなのかも知れないと、シンは思った。
実際に、さっきから憤慨と憎悪を繰り返して、暗いことばかり考え過ぎていた。暗い気分になれば
陰湿な感じにもなって当然だ。いつの間にか、既にキラの術中にはまり始めていたのかもしれない。
相手を不安に貶めて、心中から攻めあげていく。実に疚しく、卑しい手段である。
 こんな感じは、いつもの自分ではない。何でもあの男の思い通りになんか、してはいけない。
500第四話4/4 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/11(土) 00:50:05 ID:m4wSJN3r
「だ、だから、もっと元気を出してですねぇ・・・・あ、あら?どうして、私
この人のこと励ましてるのかしら・・・・」
「音夢」
 手を自分の顔に当てて困惑気味の音夢に、シンはにやりと笑みを返した。
「ありがとな、心配してくれて」
「なななっ!?べ、別に私は貴方の心配なんか!!」
 相変わらず、素直な奴ではなかった。今なら、ことりが言っていたことも分かる気がした。
案外、音夢は根がいい奴なのかもしれない。
 大げさに慌てる音夢がおかしくて、シンは苦笑した。こんな気分が、きっといつもの自分なんだ。
シンには、そう思えた。
「あーあ、こんな日には授業なんてかったるいなぁー」
「えっ?」
 棒読みで言葉を羅列させるシンに疑問を感じる音夢。
「・・・・いっそ、サボるか」
 もとより、キラと同じ空間には居たくないと思い、行き着いた結論が自主早退に決定した。
予想通り、音夢が文句を言い始めた。
「なぁ!?ダ、ダメダメ!!そんな風紀の乱れるような言動行為は、風紀委員である私が
決して許さn」
「んー・・・・じゃあ、アンタも一緒にサボればいい」
「はぁ!?」
「よし、決定。んじゃあゲーセンにでも行こうぜー♪」
「ま、待ちなさいよーシン・アスカー!!」
 今は、笑っていればいい。
 アスランが来て、決着をつける、その時が来るまで。
501 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/11(土) 00:52:23 ID:m4wSJN3r
音夢、どう見てもツンデレです。本当にあr(ry



これからの展開。本当はMS戦はしない予定だったんですが
昨日ちょっとCSでデス種見て考えが変わりました。急遽シナリオ変更とかしちゃったりしますw
まぁ・・・・前のでデスティニー襲撃の話の時も、当初考えていたものと大きく路線変更したり
しましたし・・・・話作ってる最中にはよくあることです

ただMS戦になるとどうしてもDCのキャラの影が薄くなってしまい・・・・
それを危惧して今までMS出せなかったんですけどね。まぁ、そこは大目に見てください
502名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/11(土) 07:57:23 ID:hz32lMRk
やばい 音夢に萌えた
503名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/11(土) 10:32:23 ID:G1a25OEl
そうか!!
僕達は今まで音夢は義妹キャラだとずっと思っていたが、それは間違いだったんだ!!

実は音夢はツンデレキャラだったんだよ!!








だがそれだと、眞子と香澄の立場が……
(´・ω・`)
504名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/11(土) 15:04:20 ID:x/Pn5u/i
カレーの辛さと同じように考えれば…
音夢→甘口
みたいな感じで
505名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/11(土) 15:17:53 ID:LXjYCfOH
ん〜。
眞子→中辛
くらい?
506名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/11(土) 18:11:48 ID:x/Pn5u/i
香澄は…
どうだろ
507名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/11(土) 22:13:49 ID:X/u/08Yn
では、もと細かくしてみるか。

             
 甘                        辛
 口                        口
 +----------------------+----------------------+
    ↑
    音
    夢
508名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/11(土) 22:16:03 ID:X/u/08Yn
し、しまった。ずれた。何でだ?半角でも入ってたのか?
509名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/11(土) 22:39:51 ID:x/Pn5u/i
とりあえずツンデレだと思われるキャラ眞子・香澄・音夢かな?
あと暦先生?
510名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/11(土) 23:34:10 ID:jR0Im3AV
イザーク。
511名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/11(土) 23:59:40 ID:pS94h7ue
音夢って解りやすいツンデレではないけど、もともとの「人前ではツン、2人の時はデレ」っていう定義には、ダカーポキャラで一番当てはまるんじゃないだろうか。
人前→敬語
2人→お兄ちゃん
どうですかね
512名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/12(日) 00:08:59 ID:yJn0B0aN
最強のツンデレはシンだろうが
513名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/12(日) 01:36:39 ID:/QLvr9Ez
>>482-492
長かった・・・
良かったけど、あんまり長くなるようなら前後編分けて投稿してくれると読みやすかったかも
後もう少しこまめに改行して欲しいな
>>501
二つほど質問が
hA/Opjl6aYさんの書くキラは悪人?
それともう本スレで作品を書く予定は無いのでしょうか
514名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/12(日) 14:05:59 ID:gQDTfuTw
ていうかhA/Opjl6aYさんて何者なんだろう…?
文章力とネタの上手さが尋常ではないので他に
何か活動しててそうだが…?ググって探しても
それっぽい人が見つからない…。
515名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/12(日) 20:22:18 ID:isYLBskR
カガリはツンデレ?
516 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/13(月) 01:01:53 ID:5zQDs6co
>>513
シン・ことりサイドからから見れば悪人ですね
キラ好きな人は見ない方がいいかもしれませんね

ネタはまだありますけどね
例えば、まださくらをちゃんと出してなかったりもするし
でも、今のところ予定はないですね。というか、何度も書いていいものか・・・気が引けまして

>>514
それは褒めすぎw
まだまだ修行中の身ですから・・・・

他所では・・・エロパロ板のサーカススレに昔いくつか書きましたね・・・・
興味があったら探してください・・・・ヒントは音夢×ことりが好き
517名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/13(月) 15:56:54 ID:k6qXgzBT
>>516
あー、全体的に外道だが職人のレベルが異常に高いことで有名な
あの板の…。なるほどそういえばことり(攻め)×音夢(受け)で
音夢いい娘じゃんと感心した純愛系SSが2つほどあったような…。
とりあえずHPとかは持ってないようですね、ありがとうございましたー。
518第五話1/5 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/13(月) 22:29:56 ID:115RIRqg
 昼休みが終わってもシンは戻ってこないで、そのまま放課後になってしまった。
シンが授業をサボるのは(あまりよくないことだけれど)別に不思議ではなかった。
問題は、音夢も戻ってきていないことだった音夢が授業をサボるような不真面目ではないことは
分かっていた。だから、どう考えてもシンと一緒に行動していると推測が立つ。
「はぁ・・・・最低ですね、シンも。ことりを置き去りにして、音夢なんかといちゃいちゃ
遊びほうけているわけですか」
 アイシアが、ことりの横で呆れたように深いため息をついた。別に、シンが音夢と一緒に
仲良くしているからといって、さして心配することもないけれど、アイシアのような物の言い方を
されてしまうと、どうしてもいい気分がしなかった。
「・・・・ん、ことり?」
「・・・・むむむ」
「うっ・・・・・ことりが物凄く怒ってます・・・・」
 アイシアも、ことりといつも一緒にいるから、ちょっとした感情の変化にもすぐに
気がつくようになってきた。それはことりとしては自分の理解者が増えてうれしいことではあるが、
逆を言えばあまり表立って感情を露にしにくくなってきたということである。気落ちした
表情なんかしてたら、アイシアに無用の心配をかけてしまうことにもなりかねないからだった。
「やっほー♪シンいるー?」
「あ・・・ルナマリアさん」
 そんな時、ルナマリアが明るい声とともに現れて教室に入ってきた。普通、他のクラスの教室に
入るときというのは結構緊張とかしたりするものだけれど、ルナマリアの場合そういうところは
お構いなしであった。
「シンなら昼休みの時間音夢と一緒に学校サボってどこかに行っちゃいましたよ」
 かったるそうな感じでアイシアが説明すると、ルナマリアもえー、っと呆れた感じで声を挙げた。
「ったく、何やってるんだか・・・・・アイツは。こんな可愛い彼女さんほっぽってどこほっつき歩いて
歩いてるんだが・・・・」
「・・・・は、恥ずかしいから、あまり大声で言わないで・・・・ルナマリアさん」
 ことりは頬を赤らめてルナマリアに注意を呼びかけた。別にまだ、公式で付き合っているわけでは
ないので、そう言われると何だか気恥ずかしくなってしまう。
519第五話2/5 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/13(月) 22:31:57 ID:115RIRqg
「はぁ・・・・今更何言ってるんだか・・・・まぁ、居ないんじゃしょうがないか・・・・」
 ルナマリアは少し考えた様子を見せた後、ことりに笑顔を振りかけてきた。
「じゃあ、今日は私と一緒に帰ろうか?」
「えっ?」
「たまにはいいじゃない。まぁ、私も女だからナイトの代わりにはなれないけれど、ちゃんと
お姫様をおうちにまでお送りしてあげることぐらいはできますよ」
「え、えっとぉー・・・・・」
 ルナマリアと一緒に帰ることは特に異存はなかったけれど、意外な人物と帰宅することになり
少し緊張気味になることり。
 ルナマリアとは以前共に野外ライブをした仲であるが、シンがいないで一緒に帰宅するのは
初めてである。というのも、彼女はいつもシンとともにいる印象のほうが強いため、他の人と
一緒にいることが珍しかった。例外的に、最近たまに鷺澤美咲にちょっかいを出してる姿は
よく見かけるが。
「・・・・それに、一応の用心の為にね」
「え・・・・?」
 小声でルナマリアが目線を指した先。そこには、既に帰宅して姿のなかったキラ・ヤマトの席が
ひっそりと置かれてあった。



 校舎を出ても、ことりはどうにも違和感を拭い切れなかった。つまり、ルナマリアは帰宅途中による
キラの奇襲を警戒するという形で今ことりの傍にいて護衛をしている、というわけである。
 しかし、ことりにはそれが疑問に思えた。果たして、そこまであの男に警戒する必要性が
あるのだろうか。学内にいた時も、特に目立った感じもなく、話しかけてくる人にも友好的に
応対していた。この島に来た、シンの前に再び現れた目的も未だ定かではない。
いや、もしかしたらみんなが思っているほど大それた目的なんてものはなく、ただシンとの
仲を修復しに来ただけではないのだろうか。キラを危険人物と見なすこと事態が早計過ぎるのでは
ないのだろうか、ことりにはそう思えてならなかった。
520第五話3/5 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/13(月) 22:33:52 ID:115RIRqg
「・・・・・あの、ルナマリアさん」
「ん?」
 夕陽で紅く染まっている並木道を歩いていた時に、ことりはルナマリアに尋ねてみようと思った。
ルナマリアと楽しそうに話していたアイシアも何事だろうかとことりの方を注目してきた。
「あの人は・・・・キラ・ヤマトという人は、それほど危険な人なんでしょうか」
 ことりがそう言うと、ルナマリアはいつものおちゃらけた調子の時なら見せないような、
真剣な表情を見せた。
「・・・・危険、よ・・・物凄く。あなたが考えている以上に、ね」
「だ、だって・・・・まだ何の目的があって現れたのかも分からないのに・・・・」
「・・・・まぁだから、今からそれを聞いてみようと思ってるんだけどね」
「え・・・?あ・・・・・」
 ルナマリアが言い終わるや否や、並木の間からいつの間にか姿を現していた男、キラ・ヤマトが
すぐ眼の前にいた。
「・・・・ど、どうしてここに・・・・」
 キラは、それには何も答えずに、ただことりたちの方をじっと見据えていた。
その表情に感情はなく、瞳の中がやけに暗く見える。全てを冷たく見下すように、凍て付いた目つき。
ことりは、その瞳に睨まれると、背筋に一瞬寒気が走った。自分は怖がっているんだと、分かった。
「白河さん、ちょっと待っててねー」
 ルナマリアが気楽そうにそう言って、一歩前に進み出た。陽が沈みかけて、辺りに闇が潜み始める、
そんな時間帯である。
「いやーどうも、会うのは初めてですよね。私はルナマリア・ホーク。シンとは軍の頃からの
同僚でして・・・・」
「知ってるよ・・・・」
「あぁ、なるほど。なら話が早い」
「・・・・用件は何?こんなところに呼びつけて」
 静かな声で答えるキラに対して、ルナマリアはさも明るそうに語る姿勢を崩さずに続けた。
521第五話4/5 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/13(月) 22:35:50 ID:115RIRqg
「私もキラさんの御功名は軍の頃からよく耳にしてましたよー。ヤキン・ドゥーエの英雄。
最強のコーディネーターとかなんたら・・・・?いやぁー凄いですよねぇー」
「・・・・それで?」
「いや・・・・ね、ちょっと」
 それまで笑顔で語っていたルナマリアの表情は、一変して鋭い目付きをキラに送り
にやりと冷たく笑って見せた。
「・・・・・本当に強いのかな?と思いまして・・・・ね」
「・・・・試してみる?」
 キラがぽつりと呟いた瞬間、場の空気が急に重く感じた。殺気立っているというのは、
こういうことを指すのだと、ことりにでも分かるぐらいにいきり立つ二人。アイシアすら、
場の空気を察していつの間にかことりの後ろで怯えていた。
 しかし、事態はそれ以上進展することはなかった。最初に警戒を解いたのは、ルナマリアの方だった。
「・・・・やめとくわ。シンにも手を出すなって言っちゃったし・・・・先にちょっかい出したら、
後でシンに怒られちゃうからね」
「・・・・・・」
「・・・・個人的には、やりたかったんだけど」
 小さくそう呟いた後、ルナマリアは再びキラを見据えた。今度は、笑っていなかった。
「単刀直入に聞くわ。あなた、目的は何?何のためにシンの前に現れたの?」
 そうキラに尋ねたら、何がおかしいのかキラは不適な笑みを浮かべた。
「・・・・目的?別に、そんな高等なものじゃないさ・・・・ただ」
「彼に・・・・シン・アスカに不幸を届けにきただけさ・・・・まぁ、それが目的といえば目的かな・・・」
「・・・・それだけ?」
「それだけだよ。他に、他意はない」
 ルナマリアは、何か忌々しい物を見るが如く歯を噛み締めた。
「・・・・シンの代わりに、あんたをぶん殴ってやりたいわ・・・・・」
522第五話5/5 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/13(月) 22:37:58 ID:115RIRqg
 それだけ言うと、ルナマリアは行こうと不機嫌そうにことりに言ってキラの横を通って行った。
ことりとアイシアも慌ててルナマリアの後を追いかけた。
「・・・・いつか、お手合わせ願いたいね、ルナマリア・ホーク」
「・・・・そうね、近い内に。お手柔らかに、最強さん」
 横を通るとき、二人はそんな会話を交し合った。
 癪に障るわ、ルナマリアは不愉快そうに小さく呟いたのが聞こえた。
523 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/13(月) 22:40:07 ID:115RIRqg
キラ、原作とは違ってヤル気満々ですね・・・
まぁ、ヤル気出してもらわなきゃお話になりませんから・・・
524名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/13(月) 23:31:49 ID:ytw43H0F
ルナマリアカッコヨス。
キラは撃墜されたのを根に持ってるのかな?
525名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/13(月) 23:46:11 ID:dc1JSKeA
音夢ぐらいならまだ可愛げがあるけど
キラはもう完璧に悪役になってるな
526名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/14(火) 00:14:54 ID:Hw2IMCcw
ルナマリアが漢だ
527名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/14(火) 12:37:51 ID:TSvXRbXe
でもルナさんじゃ「やめてよね」で瞬殺さr(ry)
528名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/15(水) 00:03:34 ID:P6dYABXb
これぐらい悪役っぽいと逆に好感持てるな…
その方がイイ!
529名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/15(水) 04:05:41 ID:I9/+Stkp
キラはことりをレイプするんでつか?
530名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/15(水) 10:09:13 ID:40HvGugu
すげー!!
GJ
531名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/15(水) 23:04:59 ID:P6dYABXb
hA/Opjl6aYさんの次回の話に激しく期待
532名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/16(木) 01:46:50 ID:2oVdaRLb
まぁキラは無印種・種死だと、迷惑をかけるけど悪気は無い だから不可解で
嫌だけど、悪気があって迷惑かけに来ている方が理解しやすい分、好感が湧く?
533第六話1/3 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/16(木) 22:34:40 ID:ThQMxIu6
 手の震えが、止まらなかった。ルナマリアと別れた後、宿舎に戻ってからずっとフリーダムの
プログラム調整を行っていた。MSが隠せるほど大きな倉庫を借りて、そこにフリーダムを
置いてあった。しかし、先ほどから手の震えにより度々エラーを出してしまっていた。もう夜も
だいぶ更けてきて、早く寝なければならないというのに、どうしてか眠気が湧いてこない。
 明日が、恐らくは勝負になる。キラにもそのことが何となく分かっていた。けれど、
別に緊張しているわけではない。怖がっているのだ。手だけじゃない。頭の中も、そして
体全体から恐怖を感じ取っているのだ。あのシン・アスカという人間に。
 正直、キラはあのシンが怖かった。最初は何とか説得しようとも試みて、戦場で幾度と
話しかけてみたが、シンは一行に聞く耳を持たず、ただ拒絶ばかりしてきた。
シンは、キラが今まで戦ってきた、どの人間よりも速くて、そして強い。キラ自身もMSの
戦いは、誰にも負けないという自負があった。それでも、シンには何度も苦戦を強いられ、
そして何度殺されかけたか分からない。今まで、出会ったこともない強敵。そして、目の敵として
眼を血走らせて襲ってくる相手。仇と見なしてくるシンの気持ちが、分からないでもない。
だが、これをどうして恐怖ではないと言えるであろうか。
 キラは、自分でも臆病者だという自覚があった。本当は、戦うのも怖い。MSに乗ることさえ
怖くて仕方がないというのに。それでも、戦争になってしまったから、キラも仕方がなく戦った。
言わば巻き込まれてしまったというのが正しい。自分を殺そうと迫ってくる敵が怖いから、
殺される前に殺した。
 シンが怖い。いつか、自分はシンに殺されてしまうんじゃないかといつも不安に苛まれていた。
だから、殺される前に殺してしまえばいい、キラはそう思って、この島へとやってきた。
 これが間違っているとは、思っていなかった。何度も説得を試みて、それでも相手は
応じてくれない。ならば、自分の身を守るためには、仕方のないことなのだと判断した。
今までの倒してきた敵と同じ様に、先に殺してしまえばいいのだ。
「・・・・・クソッ」
 再びタイプミスをしてエラーを出してしまう。手の震えは、依然止まらなかった。

534第六話2/3 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/16(木) 22:35:41 ID:ThQMxIu6
 家に帰ると、思った通りシンは先に帰宅していた。キラと別れた後も、家に辿り着くまで
ルナマリアは終始ご機嫌斜めな様子であった。その怒りの矛先はシンへと向けられてしまい、
先ほど思いっきりどやされてしまった。
「ったく・・・・何なんだよ、ルナの奴」
 とばっちりを受けてしまったシンは、ルナマリアが帰った後になって不平を漏らし始めた。
本人の前では仕返しが怖いらしいので、口答えができないでいるようだった。
「あ、あはは・・・・・ま、まぁ・・・・ルナマリアさんも色々ありまして・・・・」
 ことりは苦笑した後、すぐにうつむいてしまう。今はアイシアは席を外しているので、リビングで
シンと二人っきりであった。ことりは、先ほどのキラとのやり取りをシンに話すべきか迷っていた。
 ルナマリアは言った。あの男は危険、だと。キラは”不幸を届けに来た”、そう言って去っていった。
一体どんな風にその不幸というものをシンへと仕掛けてくるつもりなのか、ことりには皆目尽きかねた。
できることならば、何とか二人の仲の仲裁を勧めてみようとも思っていた。けれど、キラと
直接話をした時には、そんな考えは頭のどこかに消えてしまっていた。
 音夢の場合、確かにシンのことを苦手としているところはあったけれど、心の底から
憎んでいたわけではなかった。しかし、キラは違う。和解とか、仲裁とか、そんなことができるような
雰囲気ではなかった。一触即発。触れてしまえば、すぐに暴発してしまいそうな程、
険悪な雰囲気。キラの瞳にはもはや、シンは敵としてしか映っていない様子だった。
何が、彼をそこまで急き立てているのか分からなかったけれど、シンは今本当に
命を狙われているのだと、はっきり確信することができた。
 一度確信してしまうと、不安で胸がいっぱいになってきた。シンが死んでしまうかもしれない。
死、というものをそれほど深く考えてみたことはなけれど、今それが眼の前に見えるほど明らかに
なってきている。シンがいなくなってしまうかもしれないと、そう考えると
「・・・・ことり?」
 ことりの様子がおかしいことに気がついて、シンが不思議そうに声をかけてきた。
ことりはすぐに我に返ると、笑って返事をした。
535第六話3/3 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/16(木) 22:37:28 ID:ThQMxIu6
「あ、うん・・・・大丈夫、大丈夫」
 やはり、さっき起こったことを言うのはやめておこうと、ことりは思った。口に出して言ってしまうと、
シンが何処か遠いところにいってしまうような、そんな感じがしたから。
ことりの返事にもまだ心配そうな顔をしてくるシンに、話を逸らそうとことりは意地悪な
笑顔をして見せた。
「そういえば・・・・今日は音夢と仲良く遊んできたらしいですねぇ」
「えっ!?どどどどどうしてそれを!!」
「はぁ・・・・それぐらい分かりますよ。教室から、突然二人とも消えちゃうんだもん・・・」
 明らかに慌てた様子のシンにことりは呆れた顔をする。
「い、いや、だからアレは・・・・一人で遊ぶのも寂しいかなぁ、と思ってちょっと・・・・」
「別に怒ってなんかいませんよー・・・・相手も音夢なんだし、分かってる。それより、どうでしたか?」
「どう・・・・・って?」
「音夢、思ったよりいい人だったでしょう♪」
「・・・・・あぁ」
 ようやく言葉の意図を理解したのか、シンは安心して笑顔になった。
「そうだな・・・・素直じゃないけど、悪い奴じゃないよな、アイツ」
「当然だよぉ」
 無茶苦茶酷い様に言われている音夢がおかしくて、つい二人して笑ってしまった。
一頻り笑うと、シンは窓の外の方を眺めた。その横顔が、何処か哀しげに見えた。
「・・・・明日、アスランが来る。長い一日になりそうだな」
 独り言のように、シンはぽつりと呟いて、ことりは再びうなだれてしまった。
何となく、重苦しい雰囲気。嫌な感じだった。
 明日もまた、いつもと変わらない一日であって欲しい。ことりはそう願わざるをえなかった。
536 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/16(木) 22:39:15 ID:ThQMxIu6
決戦前夜というところでしょうか
ようやく導入部分が終わってドンパチできそうです
537名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/16(木) 23:18:38 ID:El/eSjYO
このキラには好感をもてる
GJ!続きwktkで待ってます
538名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/16(木) 23:20:08 ID:dLZlNmKi
GJ( ゚∀゚)ノよぅ!
キラが人間味を増してきている。
539 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/16(木) 23:29:02 ID:ThQMxIu6
キラ、結構ダメ人間風に書いてるつもりなんですが・・・w
そんな風に感じるとは意外です
540名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/16(木) 23:43:41 ID:dLZlNmKi
ほら、ダメ人間はまだ、人間だから。
種死の頃のキラは、殺戮機械orラクスの人形と
言われるほどだし。
541名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/16(木) 23:52:17 ID:DBMZ+I5F
撃墜されたのがトラウマになってたのか・・・。
ここまで人間らしいキラを見たのは種の最終回以来ですな。
542名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/16(木) 23:53:55 ID:DBMZ+I5F
ageてしまった・・・スマソ。
543名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/17(金) 00:03:58 ID:vCfHsLUs
それが例え独りよがりのエゴだったとしても、本人なりに真摯であれば人の心を打つんだよ。
種死の根本の不評の元はキャラの人間性を消してまで作家の潔癖を謳い過ぎたことじゃん。
キャラ心理の動きを知りたいのであって作り手の脳内設定を推測したいワケじゃないしw

このキラは一端の見方で悪役であっても光ってるよ。いいね。
やっぱ同じアレでも種の頃はまだ救いがあったんだよなぁ。
544名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/17(金) 23:54:52 ID:t77gWSkT
種死がアレ過ぎてキラを単なる基地外電波テロリストだと思っていたが

人を殺すのが怖いから余裕が有る時はなるべく殺さないように戦う。
でも自分が死ぬのも怖いから余裕が無くなったら仕方なく殺す。

と考えれば彼のイカレた行動も納得できるな。
結局奴も能力は最強だけど精神的に完全無欠のヒーローとかなれるような器では
無かったと言うだけだったのかもしれない…。
545名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/19(日) 10:43:24 ID:3S1xYuv1
激しくGJ
546名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/19(日) 14:20:42 ID:GNZbvg3g
>>544
むしろキラ自身がそうやって割り切ったほうが人間臭さがでていい
547 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/19(日) 21:16:40 ID:61XDI3hC
最近どうにも創作意欲に乏しくなってきました・・・・
というのも、ボキャブラリーの少なさが原因です・・・しばらくうpは休業させていただきます・・・

今頑張って漢字勉強しておりますw
548名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/19(日) 21:23:39 ID:qULxxbX7
気長に待って間
549名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/20(月) 18:44:03 ID:k+iHvb7w
現時点で既に本編の脚本家の遥か上空に位置してるというのに
その上更に強化するというのかー!
まー完結するのが少し延びるのはいいかな…。
なんだかんだで終わったら寂しくなるし…。
550名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/21(火) 08:49:43 ID:cQYt76Cc
このまま終わりにするのはもったいない
551 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/22(水) 01:23:39 ID:wjOhe7iC
昨日デス種最終話を見たら創作意欲が戻りました
やはりあんな終わり方では納得いきませんね・・・w
意欲がないなんて言ってられません、今夜にでもうpを再開することにしましょう

勉学も同時進行に行います・・・・日々精進するのが大事ですね
552名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/22(水) 02:58:43 ID:7nXzXDiz
立派すぎて言葉もない一介のROM専クレクレ厨orz
553名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/22(水) 10:17:04 ID:jspSYUZd
感想を書き込むしかできないよ…orz
554 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/22(水) 22:45:43 ID:wjOhe7iC
 翌日になり、いつも通りに学校に登校する。しかし、シンは再び、今度は朝から授業をサボり
始めてしまった。暦曰く、しばらくは眼を瞑ることにする、らしいがこれではクラス内における
シンのイメージがますます悪くなってゆく一方であった。
 キラの方は、昨日の一件以来未だ目立った行動には移っていなかった。嵐の前みたいな、
そんな不気味な静けさだけが漂ったまま昼が過ぎてゆく。昼休みに入っても、やはりシンは
教室に戻ってこなかった。
「シン・・・・どこに行っちゃったんでしょうか・・・」
 空席のシンの机を見ながら、アイシアも心配そうにことりの横で呟いた。
「大丈夫だよ、シン君は・・・・これぐらいのことは」
 ことりは、シン自身に関してはさほど心配はしていなかった。ただ、いつこの状況が崩れてしまうのか、
そのことが昨日から気がかりでならなかった。
「・・・・シン君」
「ちわーっす、シンいるー?」
 すると昨日と同じ様に再び昼休みになると同時にルナマリアが現れて、誰の断りも取らずに
ずけずけと教室の中に入ってきた。
「あ・・・・ルナマリアさん・・・・ちわっす」
「こんちは。シンは・・・・って、見りゃ分かるわね」
 ルナマリアもシンの机を見て、小さくため息をついた。
「全く・・・・不用心と言うか何と言うか・・・・」
「シン君は・・・・大丈夫ですよ」
「私が心配してるのはあなたの身の方よ、白河さん」
「え?」
「シンと親しい人。特に一番用心しないといけないのはあなたの方よ、白河さん
・・・・いつ、キラが襲い掛かってくるか分からないんだから」
 ルナマリアがそう言うと、ことりもようやく気がついてはっとした。
ことり自身も、決して部外者ではないこと。むしろシンを襲うよりか弱いことりを襲った方が、
遥かに簡単である。今までシンの安否ばかりを気遣っていたせいで、その可能性を念頭から
すっかりほっぽってしまっていた。
555第7話2/3 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/22(水) 22:46:40 ID:wjOhe7iC
 ただ、キラという男は人質を取るなんて、そこまで情けない真似をするのかという
考えもなくはなかった。それともまだ、心のどこかでキラという人間を甘く考えすぎて
いるのかもしれない。
「まぁ、その為に私がいるんだけどね。白河さんがいつ襲われても大丈夫なように」
「あ、ありがとうございますね、ルナマリアさん」
 得意げな表情をするルナマリアに苦笑することり。いくらか機嫌も戻ったのか、昨日別れた時の
ような苛立ちは感じられず、いつものルナマリアに戻っていてことりは少し安心した。
「あ、あの・・・それで、ルナマリアさん」
「待って・・・・・キラは?」
 ルナマリアが教室を見渡していると、忽然とキラの姿が消えていたことに気がついた。
「さ、さぁ・・・・ついさっきまでいたんだけど・・・・」
「・・・・・」
「お手洗いにでも行ったんじゃないかな・・・・」
「いや・・・ヤバいわね・・・・」
 ルナマリアが深刻な表情をしながらぽつりと呟いた。
「え・・・・?」
 ヤバい、というのはつまり、シンの身が危険だということ。あの男が、いよいよ行動に移ろうと
しているのだろうか。しかし、まさかこんな真昼間から大それた行動なんかできるはずがない、
とことりは思った。けれど、ことりはキラのことはよく知らなかった。ルナマリアが何かを
感じ取ったというのなら、もしかしたら本当に危険な状況なのかもしれない。
「急いでシンを捜した方がいいわ・・・・白河さんはここでじっとしてて」
「ま、待ってルナマリアさん」
「ん?」
「わ、私も一緒に行きます・・・・」
 ことりがそう言うと、ルナマリアは意外な顔をした。
「足手まといになるだけかもしれませんけど・・・・それでも」
「ただの、私の取り越し苦労なだけかもしれないけど・・・・でも、もし本当に動いたとなったら、
危険よ?」
「それでも・・・・心配だから」
556第7話3/3 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/22(水) 22:47:36 ID:wjOhe7iC
 これ以上言っても言うことを聞かないのを悟ったのか、仕方がないといった感じで
ルナマリアは渋々頷いた。
「いいわ。ただし、私の傍から離れないようにね」
「アイシアちゃんはここに残って」
「え?え?」
 いまいち何が起こったのか分からないで困惑気味のアイシアを置いて、ルナマリアとことりは
颯爽と教室を飛び出していった。
 本当は、何が起きようとしているのか、ことり自身にも分からなかった。けれど、とても嫌な
予感がした。そんな嫌な予感が、何かを突き動かそうと逸らせているのだ。
557 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/22(水) 22:49:40 ID:wjOhe7iC
久々なので軽くにしときましょうか

・・・・急いでうpしたから、タイトルの数字を間違えて漢字にしてなかった・・・(´Д`)
ウツダ、シノウ・・・
558名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/22(水) 23:14:15 ID:HeRbNIn+
>>>557
無問題ですよ!
GJですー!
559名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/23(木) 00:46:02 ID:wdv7IqnK
>>557
そのくらいで死なんでもw
560名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/23(木) 02:03:06 ID:Qizw3auc
GJ!ルナがちょっとカコイイww
これくらいで死んじゃったら、このスレを見てる何人が泣くことか・・・・
561名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/23(木) 06:23:18 ID:iSdPXCSU
GJ!!
死のうなんて言わないで〜
562名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/24(金) 01:20:49 ID:6nrrK7cD
ケバブ屋「生きる方が戦いだ!」
563名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/25(土) 01:21:16 ID:VHiWCrvw
よく見るとキラが乗ってきてるのはフリーダム?
まあストフリダサいからな・・・。
564名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/25(土) 03:36:56 ID:Vu5P45fX
…そういや、どっちなんだろう?
種死でもストフリはフリーダムで通してるから
分からんなぁ。
565第八話1/3 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/25(土) 22:27:21 ID:nyemIkCH
 午前中はずっと授業をサボってしまったが、どうにも暇で仕方がなかった。
授業の間ずっと屋上で青い空を眺めながら、のんびり昼寝をしていた。けれど、それも
何だか飽きてしまう。だからといってキラのいる教室に戻るのも気が引けて、ぐだぐだしている
うちに昼のチャイムが鳴ってしまった。昼になってしまったものはもうしょうがないので、
昨日と同じく再び事前に購買で買っておいたパン(今日はカレーパン)を取り出して
口に含んだ。
「・・・・飲み物が欲しい」
 一人寂しくぼそりと呟いた。深い溜め息をついて、また空を眺めた。
 白い雲。どれとして同じ形のものはなく、それぞれが違った形を成している。風で、流れていく。
どこか遠くに。シンは眼を閉じて、雲を見るのをやめる。
 アスランは、まだか。さっきからそのことばかり考えておた。今日中には来る予定の
はずであった。アスランが来たからといって、今と何が変わるのかシンにはいまいち分からなかった。
だが、ルナマリアが待てと言ったから、待った。アスランさえ来れば、今度こそあのキラ・ヤマトを
倒すつもりだった。恐らく、アスランはまた止めに入るだろうが。そんなのは、関係なかった。
今度こそ、全ての決着をつけるんだ。
「今度こそ・・・・な」
 自分に言い聞かせるように、シンは呟いた。
 ふと、背後から人の気配を感じた。ここは屋上で、シン以外には誰もいないはずなのに。
しかし、誰が隠れているのかすぐに検討がついた。ドアのすぐ隣の影になっている場所。
「・・・・おい、音夢」
 シンが声をかけると、驚いたように影がびくりと反応した。シンは呆れた感じで溜め息をついた。
「はぁ・・・・アンタもよくまぁ毎日、懲りないものだな」
「・・・・う、うるさいですねぇー。私も好きで毎日こんなことをやってるわけじゃないんですよ!!」
 観念したのか、影の中からとぼとぼと音夢が這い出てきた。一体いつの間に隠れていたのか。
「じゃあ一体何でやってるんだよ」
「え、えっとぉ・・・・それはー・・・・」
 音夢は今目的を考えるかのように悩みだした。相変わらず何も考えてない奴である。
566第八話2/3 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/25(土) 22:28:22 ID:nyemIkCH
「・・・・ふ、復讐です!!」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・そうか、復讐か」
 奇妙な間が空いて、シンはようやくそれだけ返事をした。
 思えば、シンもキラを付け狙っていた理由が復讐だった。けれど、シンの復讐に比べれば、
音夢の復讐なんてものはかわいいイタズラにしか過ぎなかった。汚れを知らないだけ
幸せなものだと、シンは思った。
 いや、知らない方がいいのだ。誰かを憎むなんて、そんな哀しいことはしない方が、いいに
決まっている。
「・・・・シン君?」
「・・・・たまには、俺と一緒に昼飯食わないか?一人で結構寂しかったんだよ」
 笑ってシンがそう言うと、音夢は顔を赤くして首を横に振った。
「な、何であなたなんかと一緒に食べなければならないんですか!!わ、私はあなたの敵ですよ?
一緒にご飯なんて・・・・」
「昼飯の時ぐらい堅いこと言うなよ。ほら、隣空いてるぞ」
 シンが隣を指すと、音夢が唸ってしばらく悩む。やがて悩み終わったのか、ようやく頭を
縦に振った。
「しょ・・・・しょうがないですねぇ・・・・・お、お昼の時ぐらいは一時休戦に致しましょうか」
 素直じゃないヤツ、と非常に言いたかったけれどシンは止めておいた。音夢が隣に
座ると、何処からともなく弁当箱を取り出した。
「なんだ、用意いいじゃないか」
 シンが意地の悪い笑みを見せると、音夢はますます顔を赤らめて怒った。
「ぐ、偶然です!!偶然!!」
「俺の分はないのか?」
「な、何であなたのために作ってこなきゃならないんですか!!」
「別にそれでもいいぞ」
567第八話3/3 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/25(土) 22:30:05 ID:nyemIkCH
 シンは音夢の膝の上にある弁当箱を指した。音夢は少食なのか、弁当箱はちんまりと
小さくて、シンが食べたらあっという間になくなってしまいそうだった。
「お断りします」
「いや、考えてみたが、やっぱりアンタの作った料理はやめとくわ」
「え?」
「純一に聞いたよ。アンタ、料理の腕が酷いんだってなぁ♪」
「・・・・・ぅぅぅうううう!!!た、食べたこともないくせにーーーーー!!!」
 頬を膨らませて怒る音夢がおかしくて、シンは心の底から笑った。
 ずっと、こんな楽しい時間が続けばいいのに。そう思っていた矢先、そんな些細な願いも
儚く打ち砕かれてしまった。
「楽しそうだね」
 背後から、男の声が聞こえた。シンの表情が一気に強張った。
「僕もご一緒させてもらっても、いいかな?」
 素早く後ろを振り向いたら、そこにはキラが笑顔を見せて立っていた。
568 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/25(土) 22:33:08 ID:nyemIkCH
ようやく書きたいシーンに入ってきました・・・佳境の始まりですね

>>563-564
ああ、そういえばそんなものもありましたっけ・・・・
実はデス種は、本放送の頃アスラン脱走の回で視聴停止してしまいまして・・・
それ以降の設定が聞いただけでいまいちあやふやなんですよねw

乗ってるのは設定としてはストフリ、ジャスティスの方もインフィ何とかってやつにしときます
けど言うのがいちいちめんどくさいので”フリーダム””ジャスティスで”呼称を統一させてもらいますw
569名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/25(土) 23:01:15 ID:VHiWCrvw
なるほど…だから初代氏のSSはステラ死亡〜アスラン脱走前の時期
になってるんですね…。脱走しちゃ駄目だよね、アスラン…。
つーかあの辺て「ああ、これはキラやアスランを電波っぽく表現する
ことでシンを主役らしく引き立たせているんだな。」って素で思ってましたし。
570 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/25(土) 23:10:44 ID:nyemIkCH
>>569
まぁ、そうですね
もうあの時点でほぼ駄作でしたが、やっぱ一番の決め手になったのはアスランの裏切りだと
私的に思ってますからね

SSの方ではそんな駄作になった決め手を改善する形で進めてきているつもりです
ネタバレになるのでこれ以上言いませんがw
571名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/25(土) 23:26:42 ID:VHiWCrvw
まあコミック版だと作品のテーマをシンVSアスランに絞って
キラが完全に脇役で議長の悪人度が上昇してたりするから
一応納得はできるんですけど…。アニメであんだけシンVSキラが
テーマみたいに宣伝しておいてアレは無いよな…。
なのでこれからも応援していきます!
572 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/25(土) 23:49:36 ID:nyemIkCH
>>571
トンクスっです
573名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/26(日) 00:54:40 ID:NdXJ1Rrk
びみょーにキャラが違う気がする
のもhA/Opjl6aYの作品の特徴ではあるんだけど
面白くするためでもあんまりキャラが変わってしまうと
オリジナル設定入れてるのと変わらないと思うからちょっとだけ気をつけて欲しい
574名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/26(日) 01:01:30 ID:d/G2H/83
まあその心配は無いんじゃない?
今のところ音夢もキラも本編よりも本来のキャラに
近いような感じがするしな。
575名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/26(日) 01:22:00 ID:jB8VaLLJ
種キャラに至っては本編が参考になんないじゃんよ。危惧はわかるけど。
576名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/26(日) 01:30:12 ID:XLv1AgZe
本編はどっちも人間味がまったくない
hA/Opjl6aYさんのキャラ像の方が近い
577名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/26(日) 02:29:58 ID:Y0Kx76Wo
キラに関しては、ストライクの頃に戻ったくらいの感覚で
いいんじゃない?
578名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/26(日) 08:09:06 ID:CyNHfBML
人間、過ぎた力を持つと初心を忘れちゃうんだよ……

キラもシンも……
579名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/26(日) 11:58:35 ID:aePwaKcX
>>568
GJ!S.S.では殺意を覚えた音夢に初代氏のSSでは萌えてしまう・・・・・
580名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/26(日) 18:48:53 ID:jB8VaLLJ
>>577
それ燃えるな。本編で皆無だった真の新旧対決じゃん。
581名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/26(日) 19:09:35 ID:DHu+V7oU
>>580
日本語でおk
582名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/26(日) 20:19:35 ID:jB8VaLLJ
>>581
種死のキラは4人目ぐらいじゃまいか?わかりづらいですね。ごめんね。
583名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/26(日) 23:22:28 ID:XLv1AgZe
1人目 SEEDの一番最初に出てきたガキのキラ
2人目 無理やりガンダムのパイロットになった時のキラ
3人目 フリーダム強奪して戦争を終わらそうと偽善者への第一歩を踏み出したキラ
4人目 完全な偽善者のキラ

こういうことかい?
584名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/27(月) 02:27:56 ID:imu4azIy
いや、何度も死亡する度に新しいキラが出てきてる、と言いたいんじゃないかと
イージス自爆攻撃→ワープに始まり種死ではインパルスにフリーダムのコクピットを直に破壊されて撃墜されてたし
585名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/27(月) 12:18:51 ID:1luu9ZY8
撃墜されて新しい機体が用意されるたびにラクスがクローンを
作ってた説。キラの人間味がどんどん無くなっているのは実は・・・。
586 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/28(火) 02:08:46 ID:UBDIupL3
ようやく今日のうp分書き終わりました・・・・投下は今日の夜に

>>573
一つだけ。俺の書くSSのキラ、キャラが違います。
本編と一緒にするつもりもなければ本来と一緒にするつもりもありません
というのも、キラが好戦的でないとこの話自体が成り立たなくなりますので、
そこんとこ了承した上でお願いします


あくまで”ネタ”ですから。深く突っ込まれても・・・・その、なんだ、困る
587名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/28(火) 02:12:54 ID:D/4WKZ9E
つまり5人目か。
588名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/28(火) 18:39:16 ID:aoP2sX2B
本編と違って魅せてくれりゃ文句ないですよー
589第九話1/5 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/28(火) 22:10:37 ID:UBDIupL3
「ああーどこにもいないーー!!!!」
 ルナマリアは頭を抱えて焦ったように声を挙げた。後ろからはしっかりとことりが付いてきている。
ずっと校内を走りっぱなしなので、ことりは結構息があがった感じである。校内は、ほとんど捜したけれど
シンの姿はどこにもなかった。
「ヤバイー・・・・ヤバイよ。私の第六感がヤバイって告げてるのよー」
 特に根拠はなかった。けれど、何となく。とても嫌な予感がした。シンの安全な姿を見れば
幾分かは安心できるが、それまでは安心できない。こういう時の勘というものは、よく当たる
自信があった。何か起きてから、後になって後悔するのが嫌だったから、できることは今しておきたい。
それがルナマリアの考えだった。
 昨日会ったキラ・ヤマトという男。それまでは話でしか聞いたことがなく、実際に会うのは初めてだった。
見た感じは正直、大したことなさそうなひ弱な少年に見えた。噂されているほど凄い人物には見えなかった。
ただ、雰囲気が異様に高圧的で、平気で人を傷つけたりしそうな感じを見受けられた。小賢しいヤツだと、そう思った。
 あんな感じの男だから、こんな真昼間でも何をしても不思議ではなかった。だから、落ち着かなかった。
「くっ・・・・もしかして、もう校内にはいないんじゃ・・・・」
 ずっと走ってきて、校門前まで来た。何事かと周りに歩いていた生徒がこちらを注目してくるけど、
そんなのは気にしていられない。捜していないところなんて、あとは校舎の外ぐらいしかなかった。
「しょうがない・・・・白河さん、行くよ」
「ま、待って・・・・ルナマリアさん」
 校舎の外に行こうとするルナマリアの袖を引っ張ることり。
「だって・・・・もう校内は全部見たよ」
「ま、まだ・・・・見てないところがあるよ」
 息も切れ切れに、ことりが指した先。
「・・・・そうか、屋上・・・・!!うん、間違いない。行くよ白河さん!」
「ま、待って!!ちょっと休憩を〜」
 間違いなく、あそこにいる。ルナマリアがそう確信した時、ことりの声も聞かずに走り出していた。
590第九話2/5 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/28(火) 22:12:03 ID:UBDIupL3
 つい今まで笑顔だったシンの表情が、急に怖いものへと変わった。それも全てはあの転校生、
キラの姿を見てからだった。
 音夢には、二人には一体どういった経緯があるのか知らない。昨日の朝、シンがいきなり
転校してきたばかりのキラに掴み掛かった時は、驚きより一瞬何が起きたのか
理解することができなかった。それからすぐに暴れていたシンは取り押さえられて、純一たちと
教室を出て行ってしまった。しかし、あんなハプニングがあったというのに、等の被害者である
キラは何てこともなかった顔して、あくまで冷静な感じだった。音夢はそんなキラの様子を
少し異様なぐらいにも感じられた。
 そんな彼が、今眼の前に立っていた。顔は笑っているというのに、どこか翳りがあるような
気がする。本当に心の底から笑っているようではないことが、音夢には分かった。
そしてシンも、キラのことを睨みつけていた
「・・・・何だって?」
「だから、僕もご一緒させて欲しいって」
「・・・・何言ってるんだ、お前」
 シンはキラに向かって冷笑した。自分自身で何かを抑えている感じで、シンの声は震えていた。
ただならぬ重苦しい雰囲気。音夢は、とにかく場を和ませるため何か言おうとする。
「あ、あの・・・・」
「急がないと、アスランが来ちゃうからね。今日には来るんでしょ」
「・・・・な、何故それを・・・・・はっ!!?」
 シンが驚いた様子を見せた瞬間に、キラは後ろに隠していた手を取り出して構える。シンも、
すかさずそれに反応して、後ろ腰からあるものを取り出してシンの方へと向けた。
「・・・・・え?」
 二人が同時に取り出したものを見て、音夢は眼を疑った。拳銃。ドラマとか映画でよく見かけるような、
マガジン式の銃。最初はエアガンみたいな偽者だと思った。けど、二人の雰囲気はそんな冗談では
済まされない感じであった、それで音夢にもようやく確信が持てた。二人が持っているのは、本物の
銃であると。二人は、お互い銃を交差させながら、固まっていた。
591第九話3/5 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/28(火) 22:14:25 ID:UBDIupL3
「さすが、速いね」
 キラが感心したように、睨みつけているシンへと呟いた。
「・・・・正気か、お前。こんな真昼間から」
「正気だよ、僕は」
 そんな風に、躊躇なく言い切れるキラを、音夢は正気な人間とは思えなかった。
「・・・・だが、丁度良かったぜ」
 銃を向けながら、なぜかシンはにやりと笑った。
「ようやく本性を現しやがったな・・・・キラ。これで、容赦なくお前が撃てるってものだ。ルナには、
正当防衛で已む無く撃ったとでも適当に言っときゃいいしな」
「・・・・確かに、君とまともにやりあっても、僕に万の一つも勝ち目はないね」
 素直に認めると、キラは銃を下ろして素早く横に動いた。シンも、すぐさまキラに照準を合わせて
撃とうとしたが、撃たなかった。いや、撃てなかったのだ。何故なら。
「・・・・・あ」
 音夢は、まるで石の様に身を固まらせてしまった。銃を、頭に突きつけられているから。
キラは後ろに立ち、音夢を盾代わりに再びシンと対峙した。人質、ということになる。
「ね、音夢!!」
「動かないで・・・・」
「・・・・き、貴様ぁ!!!」
 シンが、キラに対して激怒した。こんなに怒ったシンを見るのが、初めてなぐらい怒る。
「動くと、本当に彼女を撃つよ」
 掴んでいるキラの手に、力が入った。脅しなんかではなく、動けば本当に撃つつもりだった。
 死、というものを音夢は初めて直感して、思考が真っ白になる。頭が恐怖でいっぱいになると、
無意識に瞳には涙で溢れてきた。
「・・・・・あ・・・・シ、シン君・・・・」
 眼の前で、銃を構えているシンへと眼を向ける。助けて。そう言ったつもりだったけれど、
声にならなかった。シンは音夢を安心させるかのように笑いかけた。
592第九話4/5 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/28(火) 22:16:04 ID:UBDIupL3
「し、心配するな音夢・・・・俺が絶対に助けてやるからな」
 今までずっといがみ合ってばかりの関係だったけれど、シンのその言葉が、今の音夢にはとても
力強くて、最も頼りになる人のような言葉に聞こえた。シンに助けて欲しかった。
「助ける?君が?冗談はやめてよね」
「・・・・何?」
 キラはシンの言ったことがおかしそうに笑った。
「女の子一人守ってあげることができなかった君が、助ける?」
「・・・・・」
「いや、二人だったかな。とにかく、無理だよ・・・・君には守り通すことはできない」
「・・・・黙れ」
「今回も、君はまた助けてあげることができないんだよ、誰一人として。そう・・・・あのことりという
女の子だって・・・・・」
「うるさい!!黙れ黙れ!!!」
 シンは、険しい目付きでキラを睨んだ。怒りと、そして憎しみに満ちたその目つきで。今にも、
殺してやらんとばかりに。
「俺は、俺は貴様を許さない、キラ・ヤマト!!!今度は、今度こそ俺は、お前を止めてみせる!!
絶対に、誰も死なせやしない!!!」
「・・・・やってみなよ、止められるものならさ・・・・・ほら」
 キラが挑発するかの如く、音夢の頭に銃を突きつけた。恐怖で、体が一瞬痙攣する。
「よ、よせ、音夢を話せ!!音夢は・・・・・音夢は関係ないだろう・・・・殺るなら俺だけにしろ!!」
「シ、シン君・・・・・」
「そうだね、この子は関係ないね。けど・・・・君を脅すにはこれが一番効果的なんだよ・・・・
こんな風に・・・・・」
 引き金を引こうとするキラ。もう、何も考えられなかった。頭によぎったのは、兄純一のことだけだった。
「・・・・い、いや・・・・いやぁぁあああ!!!!!兄さんーーーー!!!」
「よ、よせっ!!!」
「ばーん」
593第九話5/5 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/28(火) 22:18:08 ID:UBDIupL3
 キラが口でそういった瞬間に、引き金は引かれた。引き金は引かれたのに、意識はあった。
死んでいない。銃声は鳴らなかった。サイレンサーをつけているので、大きな音はでなかったのだ。
そして、銃口も、音夢には向けられておらず、とっさにシンの方へと向けられて発砲されていた。
「・・・・・え・・・・・シ、シン君!!」
 音夢が悲愴な叫び声を挙げる。辛うじて致命傷は免れて、銃弾はシンの右肩へと当たった。
苦痛の表情を浮かべて、シンは自分の肩を押さえていた。撃たれた場所から出血して、
服が血で滲んできた。
「ぐっ・・・・・」
「ほら・・・・ね。隙だらけになった」
 キラが面白そうに冷笑した。音夢が撃たれると思い込んでしまったシンは、音夢に意識を囚われすぎて
一瞬の隙を作ってしまった。そこへ、キラは、その好機を逃さずに撃ってきたのだ。これでもう、
手傷を負ったシンは、素早い反応ができなくなってしまった。
「これで終わりだね、シン・アスカ・・・・あまりに呆気ない結末だったね」
「ク・・・・クソッ!!」
 苦渋の顔をするシン。狙った獲物は、確実な方法で仕留める。悪辣なキラのやり方だった。
キラは銃口をシンの頭に定める。今度こそ、本当にとどめを刺すつもりだ。
「シン君!!」
「バイバイ」
 見ていられない。音夢は一瞬顔を背けた。
 けど、不意に何か風を感じた。眼を開ける。
「な・・・・・ぐっ!?」
 キラが、苦痛の表情をしていた。銃は発砲された。しかし、シンには当たることはなかった。
途中で銃を持っていた手ごと蹴り飛ばされたからだ。シンも呆気に取られていた。
 音夢の眼前には、紅い髪が靡いた。ルナマリア。颯爽と現れた彼女が、蹴り飛ばしたのだ
594 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/28(火) 22:19:38 ID:UBDIupL3
ルナマリカコイイー( ・ω・)
本当はキラとシンが銃を構えあっている絵でも描きたかったんですが・・・・
スランプにより絵が描けない状態なので・・・・精神的な問題です、ペンが握れませんw


キラに関しては、まぁ見た感じですね。冷酷ですw
あまり原作とは照らし合わさずに、俺のSSではこういうものだと思って見て頂ければ幸いです
何度も言いますがネタですから
595名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/28(火) 22:27:03 ID:aoP2sX2B
こういうキラだったなら本編はどうよ?って逆順で妄想したりして
そういうもんだって前もって振ってあるしいいんじゃまいか
いい引っ張りだなぁ wktkモードに突入
596名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/28(火) 22:44:35 ID:0u9Yno1e
散々目の前で身近な人が殺されてるシンにとったら
音夢が人質でも、たまらんだろうなと妄想
597名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/29(水) 04:46:03 ID:/o1Z1s8K
ルナマリアに惚れた
598名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/29(水) 16:59:24 ID:wu+v4/Ch
なんで悪役やってる時のキラってこんなに活き活きしてるんだろうw。
クル−ゼさんや議長がすごい小物に見える・・・。
599名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/29(水) 21:18:40 ID:2Y6I4OIU
つ[悪役の才能]
600名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/29(水) 23:42:51 ID:J9ssX+Nr
昨日暇だったのでうちのHPの一室を利用してhA/Opjl6aYさんの
SSを整理してたらうっかりまとめページみたいなのが出来上がって
しまった。せっかくだから公表しちゃおっかな〜…とか思ってたら
まとめの人がまとめページを職人別に読めるようにしてくれたようなので
ほぼ存在意義は無くなった様だ…。なんじゃこのタイミングはwww。
601 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/30(木) 00:10:53 ID:Sm/t4HEF
>>600
それは・・・どうもお疲れ様ですw
でもまぁ、公表するほどのSSでもないと思いますので・・・
602まとめの人:2006/03/30(木) 00:25:33 ID:tpZ05kDf
>>600
一応要望があったからやってみたんですが、タイミング悪くてすいません
こっちの保管庫はバトルスレのSS保管してないので
そっちまで保管してあるなら任せたいのですが、どうでしょうか
603 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/30(木) 00:39:31 ID:Sm/t4HEF
>>602
バンバン投下してるだけで自分何もできなくて・・・

いつもありがとうございますー
604名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/30(木) 09:44:09 ID:g7vx5RBJ
余談だが、メインヒロインの音夢、さくら、アイシアのポジションなどから、一部の
ファンからは同時期に放映されていた「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」と比較され、
語られている。 実際にことりとシン・アスカの扱いは非常に似ている(アイシアもシンの ...
↑フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より抜粋

>>601
まあ去年の10月辺りにどっかのブログから飛んできた時からあんたのファンなんでね。
ここまで残った以上、最後まで読ませてもらいますぞ。

>>600
ttp://www.geocities.jp/yumiduka01/kotori.html
605 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/31(金) 00:18:11 ID:z27vDEMT
>>604
いやぁー・・・・どうもありがとうございます
そんなページまで作ってもらいまして
自分にはこれからも頑張ってうpすることしかできませんが、ヨロシクお願いします

今日の分の投下はまた次の夜にでも
606第十話1/4 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/31(金) 22:45:31 ID:z27vDEMT
 不覚を取ってしまった。音夢に気を取られてしまい、隙を作ってしまった。
本来なら早撃ちに自信のあるシンならば、キラの射撃くらいかわして音夢を助けることも
できたはずなのに。巧みな言葉で人の心を惑わしてくる、それがキラであった。
警戒していたはずなのに、すっかりとあの男の術中にはまってしまった。銃口を向けられて、
危機一髪のところに疾風の如く現れて助けてくれたのが、ルナマリアだった。キラも、
予想外のルナマリアの乱入にすぐに反応することができずにいた。
「はぁ!!」
 ルナマリアは、そんなキラの隙を見逃さずに、すかさず手刀を加えた。その鋭い突きは
溝にもろに入って、キラはあえなくその場に膝をついてしまった。
「え・・・・?わ、わわっ!?」
 キラが崩れたその間にルナマリアは、すかさず捕らわれていた音夢を助け出して
シンの横へと回ってきた。あまりに一瞬の出来事で、音夢は困惑気味にあった。
「シン、以前私に対して射撃がヘタだって言ったわよねぇ」
 突然、ルナマリアが不可解なことを尋ねてくる。ルナマリアは、昔から射撃の腕が下手であった。
それは誰もが認める周知の事実である。
「射撃がヘタならさぁー、つまり接近戦に持ち込んじゃえば私のもんでしょー♪」
「は、はぁ・・・・?」
 得意げな表情で見構えるルナマリアに、いまいち釈然としないシン。確かに、先ほど
キラに入れた手刀は見事なものであったが。要は接近戦なら負けないと自慢でもしたいのだろうか
とシンは思った。
「あっ!?」
 音夢が声を挙げた。キラは痛みを堪えながらも体勢を立て直して、銃を拾おうと駆け出した。
地面に落ちている銃。手を伸ばす。銃に手が届きそうになった。しかし
「なっ・・・・!?」
 あと一歩、というところで落ちていた銃が蹴り飛ばされてしまった。姿の見えなかったことりが、
先回りして足で蹴り飛ばしたのだ。普段優しいことりが見せないような、険しい表情で
キラのことを睨んでいた。
607第十話2/4 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/31(金) 22:47:12 ID:z27vDEMT
「こいつ!!喰らえッ、ルナマリア回転キィィック!!!」
「ぐあっ!!」
 ルナマリアが勢いをつけてキラに容赦なく思いっきり飛び蹴りをお見舞いした。
その蹴りにキラも勢いよく吹っ飛ばされて、体を地面に擦り付けてしまう。それでもすぐ、
キラは立ち上がると、機が悪いと判断したのか銃も拾おうとせずに退散しようとする。
シンは、すかさず手に持っていた銃でキラに照準を合わせようとする。外すわけがない、
そう思った矢先。
「シン、ダメ!!!」
「うっ!?」
 突然、ルナマリアの静止の声に手がぶれてしまい、そのまま撃つ好機を逃して階段から
キラに逃げられてしまった。
「ぐっ!!何故だ、何故止めたルナ!!」
 シンがルナマリアを睨んだ。しかし、ルナマリアもそれに負けじとシンを睨んできたので、
つい臆してしまった。
「バカ、場所を考えなさいよね!!あんたの銃、サプレッサーも付いてないじゃない。
そんなので撃ったら、間違いなく校内中に響き渡っていて、今頃大騒ぎになっていたわよ」
「そ、それは・・・・け、けど、せっかくのチャンスを・・・・」
 ルナマリアは何も言わずにシンの方へと近付いてきて、腕を引っ張った。撃たれた方の、
肩である。
「痛ぇ!!」
 シンが叫ぶがルナマリアは気にせず、ポケットからハンカチを取り出すと慣れた
手つきでシンの肩を手当てする。シンたちは呆然とその手当てをするルナマリアを見ていた。
「はい、これで止血は済んだわよ。けど、急いで医者に見てもらった方がいいよ」
「・・・・あ、ありがと・・・じゃ、なくてだな・・・・あ・・・・そうだ!!」
 シンが小さく呟くと、はっと思い出して音夢の方に顔を向けた。シンの隣で、呆然と座っていた。
「音夢、大丈夫か!?どこか怪我はとか」
「えっ・・・・・?あ、は、はい・・・・ちょ、ちょっと驚いて・・・・腰が抜けちゃいましたけど・・・・」
608第十話3/4 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/31(金) 22:48:59 ID:z27vDEMT
 音夢が無事だったことが分かると、シンは安心したかのように、肩の力を抜いて
深い溜め息をついた。音夢を死なせたくなかった、それはシンの本心だった。撃たれて
死んでも、おかしくなかったあの状況で、音夢が怪我一つしていなくて、シンは本当に
良かったと思った。
「・・・・ルナとことりも、サンキュー」
 遅れて、シンはルナマリアとことりにも礼を言った。何だか恥ずかしそうにしていることりとは
対照にルナマリアは何でもなかったかのような顔をしている。
「別にいいわよ、そんなの。・・・・けど、まさかここまで手段を選ばずに仕掛けてくるとは・・・・」
 ルナマリアが手を口元に当てて、歯痒そうに呟いた。その隣で、ことりも不安そうな表情を
浮かべている。
「あぁ・・・・俺も、あいつを甘く見すぎていたのかもな・・・・まさかここまでやるとは」
 キラの眼は、正気の沙汰とは思えなかった。本気で、何の関係もない音夢を撃つ気でいた。
自分の目的、シンを殺すためならば何の躊躇いも見せずに、どんな手段も使ってくる。
もはや、話の通じる相手ではなかった。
「ルナ、急いで奴を追うぞ!!」
 意気込んでそんなことを言うけれど、ルナマリアはじと眼で見て、やがて呆れたかのように
溜め息をついた。
「・・・・えい」
「痛ぇ!!」
 右肩に激痛が走る。ちょっとルナマリアが腕を引っ張るだけで、こんな状態になってしまう。
「はぁ・・・そんなケガで何言ってんだが・・・・アンタはこのまますぐ病院に行きなさい」
「だ、だけど」
「いいから、おねーさんの言うことは素直に従っておきなさい。キラの方は、私が後を追うから」
 昔から、ルナマリアはシンに対してすぐに年上ぶる。歳もほとんど変わらないというのに。
それはことりにも同じことが言えたけど。やはりどこか、弟みたいに甘く見られているんじゃないかと
シンはよく思った。
609第十話4/4 ◆hA/Opjl6aY :2006/03/31(金) 22:50:31 ID:z27vDEMT
「白河さん」
「は、はい!!」
 ルナマリアの隣に立っていたことりが、突然名前を呼ばれて少し驚いたような声を挙げる。
「こいつのこと・・・・ヨロシク頼むわね。教師には・・・・まぁ、何とか上手い具合に言っておいて」
「あ・・・・は、はい・・・・」
 シンはうつむいて、悔しそうな表情をする。確かに、このままルナマリアに付いて行っても
足手まといにしかならない。しかし、それでも理屈は分かっても頭では納得がいかないものである。
そんなシンの思いを読み取ってか、ルナマリアは諭すかのように静かな声で語りかけてくる。
「・・・・今は・・・・何とか時間を稼ぎたいのよ・・・・・そうすりゃ」
「・・・・アスランが来る?」
「イエス。そうなりゃ、もうこっちの勝ちよ。特に、今となってはケガしたアンタも仲間が多いに
越したことはないでしょ?」
「・・・・そりゃ・・・・」
 ルナマリアの言うことは理に叶っている。しかし、シンはやはりどこか納得がいかなかった。
もしかしたら、アスランという男自体を信用していないんじゃないだろうか。シンは、
まだ心のどこかであの男を敵と見なしているのかもしれなかった。
「とりあえず、私はアイツを追跡して、できるなら私が捕まえるから。安心しなさいって・・・・」
「・・・・気をつけろよ、ルナ」
「アンタも、ね♪」
 ルナマリアは微笑んで歩いていき、屋上の重い扉が音をあげて閉めて行った。
610名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/31(金) 23:22:25 ID:J/9MEe9J
>巧みな言葉で人の心を惑わしてくる、それがキラであった。
クソワラタwww。

ルナマリア超カッコイイ…。
611名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/32(土) 07:21:57 ID:Aiu8jmes
某所よりコピペ

■ささやき戦術
・「ささやき」どころではないが、便宜上つけてみた
・クライン派の最も得意とする伝家の宝刀(意味合い的には昔、格ゲーであった「立体攻撃」に似ている)、最終回付近でラクシズ一派が好んで用いた戦術。
・話術で相手の動揺を誘い、動きが止まったところで容赦ない全力攻撃を叩き込む、本来なら敵側が使うべき戦術。以下例
-------------------------------------------------
・キラ「カガリは今泣いているんだ!」→凸「はぁ?」→キラ「今だ回天剣舞!」
・ラクス「戦闘を止めなさい」→ザフト一般兵「ラクス様…?」→キラアスラン「ミーティアフルバースト!!」
・メイリン「お姉ちゃんやめて!!」→ルナ「メ、メイリン…」→ドム三人衆「今だ電車ごっこ!」
・キラ「君は君なんだ!!」→レイ「ううっ…」→キラ「ストフリフルバースト!!」
-------------------------------------------------
612第十一話1/4 ◆hA/Opjl6aY :2006/04/03(月) 22:27:09 ID:kdeng3rw
 胃が、まだずきずきと痛んだ。ルナマリアに蹴られた部分だ。腹部を押さえながら、
キラは忌々しそうに歯を食いしばった。
 予想外の乱入であった。ルナマリア・ホークと、白河ことり。
キラの仕掛けた計画は、確かに効果があったはずだった。実際に後一歩の所までシンを
追い詰めることができたのだから。しかし、それでも失敗した。運が、向いてなかったとしか
言いようがない。機が、自分にはまだ来ていないということなのだろうとキラは思った。
 しかし、別段キラは落ち込んではいなかった。最初の小手調べは失敗したけれど、
シンに傷を負わせることはできた。まだ、完全に敗北したわけじゃない。当初の計画には
何の支障もきたしていない。ならば、また次の仕掛けを施せば良いだけの話だ。
 キラは路地を歩きながら携帯を取り出して、番号を入力した。
「キラ・ヤマトです。予定通り、ミーティアの準備をしておいてください」
 それだけ言って、携帯を切った。
 ミーティア。核駆動MS専用の巨大補助兵器である。それをフリーダムに装着させるだけで、
通常の何倍も火力を高めることができる。海上で待機しているオーブ艦隊へと連絡して
いつでも使えるように連絡を入れておいたのだ。できるならば、あまり使いたくはなかった。
キラも、別に無差別な虐殺を好むわけではなかった。被害はなるべくなら最小限に
済ますようには心がけている。
 周りのことを無視して、ただシンの命を奪う。それだけなら、もっと効率的な始末のつけ方は
あった。なるべく犠牲を出さないようにと考えているから、こんな質面倒くさいことを
しなければならなかった。だけれど、別にキラはこういうのも決して嫌いではない。
「・・・・ゲームは、楽しまないと・・・・・ね」
 策は、いくらでもあった。最終的にどれかが思い通りの方向に進めばいい、そう思った。
613第十一話2/4 ◆hA/Opjl6aY :2006/04/03(月) 22:28:09 ID:kdeng3rw
 ルナマリアが降りていってしばらくしてから、シンたちも下へと降りていった。
シンは怪我をしているから、肩を持とうとしたけれど、本人曰く恥ずかしいから嫌だと言って
否定された。恥ずかしいとかそういう問題ではないと思うのだけれど、シンが嫌がるのでことりも
それ以上強くは言わなかった。けれど、痛そうにしているシンの表情を見ていると
ことりはとても心配した。
 下に降りて、音夢に教室へとシンとことりの荷物を取りに行ってくれるように頼んだ。音夢はすぐに
引き受けてくれたのだけれど、先ほどの騒動のショックが抜けきれてないのか、心ここにあらずと
いった感じで何処かぼんやりとしていた。ふらふらと教室に向かう音夢を見送った後シンたちが
すぐに向かったのが、職員室ではなく理科実験室であった。そこはことりの姉、白河暦が部屋の
責任者となっており、暦は職員室よりこっちにいる方が多かった。シンたちが訪ねた時も
運良く暦が居てくれた。部屋に入ると、暦はまずシンの肩の怪我に気が付いて驚いた。
シンはすぐにあらかたの事情を説明する。話を聞いて暦が悩んだ末、キラのことをすぐにでも警察に
通報しようと言い出した。しかし、シンはキラのことを公に公表することには反対した。
「なるべく・・・・周りを混乱させることは避けたいんです」
「しかし!!そんな危険人物がいるというのに・・・・いつ他の人間が襲われるのか
分からないんだぞ。もう、子どもが手に負える話ではない」
「これは、軍としての意向です。キラという軍のブラックリスト、国際重要指名手配犯を
なるだけ公に知られないように始末したい、それが軍の考えです」
 それは、半分はアスランの大人しくしていろという命令をシンが自分で適当に考えたこじ付けで、
そしてもう半分は嘘だとことりは思った。本当のところは、シンは自分の手で決着をつけたいに
違いなかった。しかし、それで引き下がる暦でもなかった。
「・・・・いつ、軍人に戻ったんだ、お前は?」
 暦が怒ったように睨むと、シンもそれ以上言い返せなくなる。暦は以前言った。軍を
止めたからシンをうちに置いてもいいと。つまり、軍人だったら許さない、ということなのだ。
暦は、争いごとが嫌いな人だった。誰かが傷ついたり、傷つけたりするのを見るのが
嫌いな人なのだ。もちろんそれは、ことりだって同じことだった。ことりも、争いごとは嫌いである。
614第十一話3/4 ◆hA/Opjl6aY :2006/04/03(月) 22:30:06 ID:kdeng3rw
「・・・・お願いです、暦さん」
 下を向いていたシンは、顔を上げて真っ直ぐ真剣な眼を暦に向けた。
「全部、俺が終わらせます・・・・・誰も傷つけずに俺の手で終わらせますから・・・・
今回だけは・・・・・許してください」
「・・・・誰も傷つけないとか言ってるのに、あのキラとかいう男は殺すつもりなのかい?
矛盾してるねえ・・・・」
「・・・・・・」
「・・・・仕方、ないのかな。君のそんな姿を、私は見たくなかったんだけどなぁ・・・・」
 暦がどこか寂しそうな表情をする。シンの意思は、固い。ことりもそんなシンが少し寂しく、
そして何処か遠いところに行ってしまいそうな、そんな気がしてならなかった。
そんな風に思ってしまう自分を、今だけ、シンがこんなこんなことをするのは、これで最後なんだと
自分に言い聞かせた。
 暦はシンを信じることにする、と言って病院に電話を入れ救急車の手配をしてもらった。
このことは極秘として、病院の方にもそのことを連絡する旨を伝えた。そんな話が罷り通る暦は
恐らくはどこか自分独自のルートを抱え持っているらしかった。
 シンとことりは暦に感謝をして部屋から出た。シンの顔が、少し苦痛に歪む。
「・・・・シン君、大丈夫?痛むの?」
「・・・・平気さ。ほら、早く病院に行こう」
 教室に荷物を取りに行ってもらっていた音夢も、そろそろ来るはずである。
シンとことりは下駄箱に向かった。
「シンーーー!!!シンーーーー!!!」
 すると、廊下からアイシアの大きな声が聞こえてきた。
「ア、アイシア?」
「シン、大丈夫!?痛みますか?」
「・・・・そりゃ、痛いぞ」
「・・・・ごめんなさい、シン君」
 血相を変えて走ってきたアイシアに続いて、申し訳なさそうに音夢がやって来た。
手には、二人分の鞄を抱えている。
615第十一話4/4 ◆hA/Opjl6aY :2006/04/03(月) 22:31:56 ID:kdeng3rw
「教室に戻ったら、アイシアがシンたちはどうしたのかとしつこく尋ねてきて・・・つい」
「気がかりなのは当然です!!二人に何かあったらと思うと・・・・・私は・・・・心配で」
 悲しそうにアイシアがしょぼくれてしまった。普段は面白がって、シンとことりの恋仲をよく
邪魔してくるアイシアだけれど。シンとことりと、そしてアイシア。いつの間にか、三人でいるのが
自然になっていた。アイシアもやはり二人のことが好きなのだ。だからこそ、こんなに
親身になってくれるのだとことりは思い、それが何だかとても嬉しかった。
「・・・・心配させてすまなかったな、アイシア」
 シンも、いつもは見せないような優しい顔をしてアイシアの頭を撫でた。
「アンタも・・・・・本当に済まなかったな・・・・音夢」
「え・・・・?」
 シンは音夢にも声を掛けて、驚いた声を挙げる音夢。
「俺のせいで・・・・危険な目にあわせちゃって・・・・・」
「・・・・そんな、あなたのせい・・・・・なんかじゃ、絶対ないですから・・・・」
 音夢はそれだけ言うと、気まずそうに顔を背けてしまった。やはり、音夢も一緒に来て
診断を受けてもらったほうがいいのではないかとことりは言うけれど、音夢は首を横に振った。
夜にでもお見舞いに行くと、音夢は少しだけ微笑んで言った。
 結局、病院に行くことになったのはシンと、付き添いにことりとそしてアイシアもどうしても一緒に
行くと言い張った。特にことりは、今一人にしておくのは危険だとシンは主張した。
いつ、どこでキラが再び襲ってくるか分からなかったから。
 シンたちは、キラの影に怯えながら病院へと向かっていった。
616 ◆hA/Opjl6aY :2006/04/03(月) 22:33:29 ID:kdeng3rw
計算してみたら、この話が終わるのがあと約10話ぐらいなんですよね
このまま順調に3日おきにうpしていったら終了がおよそ一ヵ月ぐらいですね




・・・・まあ、長いか短いかは微妙なところですが
ちなみに、俺は長いと思ってます('A`)イマサラダケドナ・・・・
617名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/03(月) 22:44:57 ID:AQt8DNyY
俺はちょうどいいと思ってるが。
618名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/03(月) 22:49:01 ID:ByvgRNIW
ファンネル使えないからって地上でミーティア使う気かい、キラw。
619名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/04(火) 00:11:31 ID:onMgOnRa
そもそも地上でミーティア使えるのか疑問なんだけど、そこんとこどうなのよ
620 ◆hA/Opjl6aY :2006/04/04(火) 00:31:32 ID:BKH/Pf5V
>>619
使えるんじゃないでしょうか?そこんとこあまり詳しくないですが
連ザでは地上でも使えたし

とりあえず、ミーティアを使うことにも深い意味合いがあるんですよ
ネタバレになるので、これ以上は言いませんがw
621名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/04(火) 02:29:57 ID:neMjCoe1
>>620
連ザで使えたのは宇宙とコロニーだぞw
622名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/04(火) 04:46:02 ID:g37EbOim
空中戦ができるように改造したとか
エールストライクも出力を3割増にしたら空中戦できたんだし
623名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/04(火) 10:39:56 ID:doX/jRI5
別にいいだろ、潜水機能の付いた宇宙戦艦とか
何かの装置付ければMS単体で地上から宇宙に出れる世界なんだし。
それよりもキラは本編では国際テロリストだったって事、忘れてたわ。
>>616
まだ全体の半分とは・・・・・初代氏凄過ぎw
624 ◆hA/Opjl6aY :2006/04/04(火) 20:20:48 ID:BKH/Pf5V
>>621
あーじゃあ使えないのかもしれないですね・・・
でも大丈夫、使いませんから
使う前にある人が止めに入る予定ですから




ネタバレ言っちゃったw
625名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/04(火) 20:52:06 ID:O723/mIg
まぁレッグフライヤーが飛ぶ時点で…な気もするし
後付けでなんとかなるかも分からんし。
626名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/04(火) 22:15:47 ID:PCG7EPXy
>>624
ああ…シンが運命に乗ってミーティアをズタボロ
にする姿を妄想していた俺は一体…。
て、運命今アスランの機体になってたんだっけ?
さあ、果たしてシンは活躍できるのか!?
…いや、多分きっと活躍してくれるはず…。
627第十二話1/5 ◆hA/Opjl6aY :2006/04/06(木) 22:05:38 ID:ykZ1Xk6j
「つーことで、シンは負傷。ターゲットのキラ・ヤマトには逃げられちゃいました」
 携帯を片手に、ルナマリアは昼間起こった出来事をありのまま報告をした。
電話の向こうで、アスランは困ったように溜め息をついた。
 シンと別れた後、急いでキラの行方を追いかけたが、すでに校外に出たらしく
姿を眩ませてしまった後であった。こうなってしまうと、闇雲に捜しても時間と体力の無駄なので、
とりあえず公園のベンチに座って提示連絡を入れていた。
 アスランは、夕方にはこちらに来れるとの話である。
『状況は分かった・・・・続けてキラの行方を捜索してくれ。ただし、くれぐれも深追いはするな。
シンにも、俺が行くまでは決して動くなと言っとけ』
 アスランの考えていることが、ルナマリアにはいまいち掴めなかった。
 果たして、アスランはどこまで本気でキラを捕まえるつもりでいるのだろうか。
でなければ、シンに対して”決して動くな”なんて支持は出さないはずである。
もしかすると、本当はキラを捕まえるつもりなんかないのかもしれないと、そんなことを
思ってしまったりもする。
 アスランは、以前からキラが絡むとどうも私情を挟む節が見受けられた。今回も感情に
流されているのではないかと、そこまで考えたがすぐにその考えを頭の中から
打ち消した。軍人とは本来、こういう指令を深く考えるべきではなかった。ただ、与えられた
命令に忠実に動くべきである。それにアスランに限って、そんなことはない。今までだって
どんなに疑問に思える任務も、必ず納得のいく理由があった。今回もきっと、
何らかの理由があるのだと、アスランを信じることにした。
「・・・・自分でそう思ってるくせに、私も結構私情を挟んじゃってるわよねぇー・・・・」
『ん?何か言ったか?』
「あ、いえいえー・・・・アスランがそう仰るなら、従いますけど・・・・」
 愛ゆえに信じるわ、なんて臭い台詞が出そうになる口を必死に堪えた。
 念を押すようにアスランはキラを追うなと言うけれど、しかしルナマリア個人としては
アスランが来る前にキラを確保したいところであった。
 ルナマリアも、シン同様にキラのことが癇に障り、何とかして自信満々のあの態度を
へし折ってやりたかった。
628第十二話2/5 ◆hA/Opjl6aY :2006/04/06(木) 22:06:38 ID:ykZ1Xk6j
『今回は・・・・絶対にアイツを逃がすつもりはない。ルナマリアもs』
「はいはい、そっちもぬかりないですよ。私に任せてくださいって、以上通信終わり」
 けったるそうに携帯を切って重い腰を上げた。昼もだいぶ過ぎて、学校が終わって小学生たちが
下校するような時間帯。特にアテがあるわけでもないが、とにかく逃亡したキラを捜しすかなかった。
「・・・・シンと離れたのは、やっぱ失敗だったかなぁ・・・・」
 キラが狙うとすれば、シンかことりがまず第一であるのは目に見えていた。
今になってルナマリアは後悔し始めてきて、病院のある方の空を見上げた。
 陽は、沈みかけて黄昏が空を覆う。




 怪我は大したことなく、包帯を巻いて安静にするようにと医師が言った。ことりとシンは
礼を言って部屋から退出した。銃弾で撃たれたことについては、医者は驚きもしなかければ
何も尋ねてこなかった。すでに暦の方から話が通っているらしかった。部屋から出ると、
外で心配そうに待っていたアイシアがシンの姿を見つけるや一目散に飛びついてきた。
不運にもアイシアは撃たれた方の肩に飛びついてきてくれたお陰で、シンが物凄く
痛がって、ことりはアイシアに険しく注意をした。アイシアが可哀想なほど落ち込んでしまったので、
見るに耐え切れなくなったシンはアイシアの頭を撫でて大丈夫と言い慰めた。
シンは、やはり女の子には甘いところがあるとことりは以前から思っていた。ことりも
言い過ぎたとアイシアに謝り、三人並んで病院から出た。
 陽は、もう傾きかけていた。辺りが赤々とした色をしている。
 血の色と、同じ色。普段は夕焼けとかが綺麗で、この時間帯がことりは好きだったりするけれど。
今だけは、この色がことりは好きになれなかった。並木道を三人でとぼとぼ歩いている。
人もまばらで、ことりたちと同じ方角に進んで歩いている人はいなかった。
 病院を出てから、誰も言葉を交わさない。交わさないんじゃなくて、言葉が見つからなかった。
629第十二話3/5 ◆hA/Opjl6aY :2006/04/06(木) 22:08:16 ID:ykZ1Xk6j
 どうして、こんなことになってしまったのか。まずそれが最初に頭に思い浮かんだことだった。
ただ、普通の日常、平穏な毎日を、シンやアイシアたちとともに過ごしたいだけなのに、
なぜあのキラという人はそんな些細な幸せすら邪魔をしてくるのだろうか。
ことりには、分からなかった。過去に、シンとどんなことがあったのか詳しく知らない。
けれど、それはもう昔の話。今の幸せまで奪おうとするようなことは、やめて欲しかった。
 初めてかもしれない。人を、こんなに憎く思ってしまうことは。キラが、憎かった。
そして、そんな嫌なことを思っている自分が分かってしまうと、とても悲しくなってしまった。
「・・・・ゴメン、二人とも」
 歩きながら、シンがぽつりと呟いた。
「俺のせいで・・・・二人を危ない目に巻き込んじゃった」
 シンは、本当に申し訳なさそう謝った。それに、アイシアはすぐさま反応して首を振った。
「シ、シンのせいじゃないです!!悪いのは、全部あのキラとかいう男のせいです。ま、全く、
最低なヤツですよ!!・・・・ね・・・・ことり?」
 ことりに同意を求めるかのように、アイシアが悲しげな眼でことりの顔を覗き込んできた。
ことりは、それにすぐにはうんと頷けずに、躊躇した。何故躊躇したのか、それはことり自身でも
よく分からなかった。けれど、二人を安心させるために少し遅れて小さく頷いた。
「・・・・ゴメン・・・・ことり・・・」
 シンがまた謝る。再び、みんな黙り込んでしまう。夕暮れ時というのは、何だか気分が
落ち込んでしまう時間帯なのだ。こんな時だからこそ、笑顔が必要だった。
「・・・・・な、何だか暗いっすなぁー・・・・もう♪」
「・・・・ことり?」
 ことりは満面の笑顔を浮かべると、シンもアイシアも不思議そうな顔をした。
 笑顔、というのは大事なことである。人に元気を与えてそれが力となる。生きていく上で
欠かせないもの。笑顔を忘れてしまった人というのは、どこか寂しい。元気がなくなってしまい、
常に物事を否定的に捉われがちになってしまう。だから、ことりは笑顔というものを
忘れたくはなかった。自分が忘れないことによって、その元気を他の人にも分けてあげたい。
それが、ことりなりの戦いであった。
630第十二話4/5 ◆hA/Opjl6aY :2006/04/06(木) 22:09:56 ID:ykZ1Xk6j
「もうすぐ、アスランさんが来るんですよね?」
「あ、あぁ・・・・」
「じゃあもうじき、こんな争いも終わるんだよね?きっと、アスランさんが来てくれれば、
いい方向に進んでくれるよ」
「・・・・・」
「あとちょっとだから、頑張ろう。ね♪」
「・・・・そう・・・・だな」
 シンとアイシアが、少し笑顔になった。元気が、戻った感じがした。
「・・・・やっぱ、ことりには敵わないなぁ」
「え?」
 シンが苦笑いをして呟いた。
「いや、何でもない。あとちょっとか・・・・なら、それまで俺はことりとアイシアのことを
守りきってみせるさ、全力でな」
「頼りにしてますよ、男の子♪」
 並木道に明るさが戻った。とても暖かくて、いい雰囲気だ思っていた。その矢先。
「守る?」
 背後から、身が凍て付くような声が聞こえてきた。
「!?なっ・・・・がはッ!!」
 ことりが後ろを振り向こうとした時には、シンが崩れ落ちていた。
「・・・・言ったよね。君は、誰も守れやしないって・・・・」
 キラ。後ろから不意打ちをかけて、シンの首筋を拳銃で殴りつけていた。
 一瞬、頭が呆然となった。すぐに、悲鳴にも似た叫び声を挙げた。
「・・・・い、いやぁぁああああ!!!シン君!!!」
「シン!!!」
 ことりは、倒れたシンに近付こうとする。けれど、体が支えられて動けない。
 キラが、すかさずことりを捕まえた。
631第十二話5/5 ◆hA/Opjl6aY :2006/04/06(木) 22:12:12 ID:ykZ1Xk6j
「いやっ、離して!!!!シン君、シン君!!!」
 必死にもがいて、シンの名前を呼び続ける。けれど、シンは完全に気を失っていて、
体一つ動かなかった。
「うるさいな・・・・静かにして・・・・」
「シン君!!ぐっ・・・・」
「ことり!!」
 アイシアの声がする。意識が朦朧とし、よく分からなかった。
 世界が、傾いて見えた。それでも、倒れない。立っている、と思った。
「・・・・君、彼の眼が覚めたら伝えておいて」
 キラの声が、遠くでした。顔はことりの眼の前にあるのに、声だけがなぜか遠い。
「島のはずれの廃ビルで待っている。この子を返して欲しかったら、一人で来いって。
一人で、だよ。もし来なかったら・・・・この子の命はない」
「ことり!!!ことりを返して!!!」
 シン君、そう声に出そうと思ったのに、声にならなかった。
 立っている感覚がなくなってきて、次第に眼の前が真っ暗になっていった。
632 ◆hA/Opjl6aY :2006/04/06(木) 22:13:52 ID:ykZ1Xk6j
不意打ちなんて卑怯な手をばかり使ってくるキラ
最近すぐにやられてしまうシン

情けねーやつらばかりだ( ・ω・)
633名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/06(木) 23:05:30 ID:Hu1Z30np
アイシアがここでべギラマでもぶちかましてキラを葬ってくれれば万事解決なのに・・・・・

キラが絡むと私情出しまくる凸や(気合だけで)すぐにやられるシン、
この辺が本編のまんまなのがうんとも
ピンクコスモスの教祖様の登場はまだですか、ネタバレ見てこの人しかいないと予感したのに
634名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/06(木) 23:17:14 ID:hAMr99x3
今のキラは教祖様の洗脳下に居ない・・・。
シンを執拗に敵視する事で始めて自分の意思で行動できるようになったのだ。

みたいなのだったりして。
ああ、ことりタンがレイープされてしまう・・・。
635名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/07(金) 12:50:26 ID:WJqMqEH1
>>634
大丈夫、キラは他人の「婚約者」にしか興味はないから
636名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/07(金) 15:01:39 ID:HWjEjF6M
女さらって人質にするのは典型的な悪党の敗北パターンだw
637名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/07(金) 23:17:10 ID:UORne/rW
次スレどうするよ?
638 ◆hA/Opjl6aY :2006/04/08(土) 00:20:30 ID:NSxJeu7p
ああ、もう容量オーバーしそうですね
俺が立ててもいいなら立ててきますけど
たぶん、ホストがなんやらって出て無理だと思うけど・・・
639名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/08(土) 00:39:52 ID:drNObZmV
D.C.SEEDDESTINY (バトル編) その2
D.C.SEEDDESTINY2 (バトル編)
シン・アスカと白河ことりが激しく交流するスレ
シン・アスカとキラ・ヤマトが戦闘するスレ(IN・初音島)

次スレタイトル候補。
640 ◆hA/Opjl6aY :2006/04/08(土) 00:46:14 ID:NSxJeu7p
やっぱ立てられませんでした・・・他の方お願いします


D.C.SEEDDESTINY (バトル編) その2

熱いバトルを書きたい職人様は、こちらへ。

前スレ
D.C.SEEDDESTINY (バトル編)
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1131070084/l50

このスレは、下記のスレの姉妹スレです。↓

シン・アスカと白河ことりが交流するスレ 5
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1139059550/l50

朝倉ヒナがシン・アスカと交流するスレ
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1133661423/l50
641名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/08(土) 01:17:48 ID:hoyK55YW
行てくる
642名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/08(土) 01:20:05 ID:hoyK55YW
643名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/08(土) 01:21:02 ID:hoyK55YW
そういえば本スレも容量一杯になってた気がするんだけど
644名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/08(土) 01:24:42 ID:UlvidEsA
本スレは今、[D.C.]朝倉音夢と芙蓉楓の交流スレ[シャッフル!]で相談中。
>>642
乙です。
しかし、あぶねぇ。タッチ差で立ってた。
おかげで人生初の2ゲトかましてしまった
645名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/08(土) 01:35:03 ID:hoyK55YW
変なやつが紛れ込んでるあんま関係ない場所より
ここかバトルスレの2スレ目で話した方がよくないか?
646名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/08(土) 02:56:15 ID:drNObZmV
本スレ誰も書き込んでないのは容量一杯だからか・・・。
647名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/08(土) 05:02:40 ID:P5rPGhYE
>>645
同意
648名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/08(土) 23:55:19 ID:tFe5Rrw4
シン「・・・今まであんたを誤解してたよ。
   もっとましな奴かと思ったが、あんたって人は最低の人間だ。」
キラ「うん。 最低だよ。 でも、それがどうしたっていうんだい?」
そのままシンの横を通り過ぎ、テレビの前に向かうキラ。
そして、すれ違い様にまるで悪魔のような一言を放つ・・・

シンの横を通り過ぎるとき
キラ「・・・ことりは処女だったぜ。」

バキィッッ
シンの、憤怒と絶望をこめた拳がキラに突き刺さる。
649名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/09(日) 04:04:34 ID:+CCvf2YH
新スレ立ったし、もうここは
 埋 め な い か ?
650名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/09(日) 05:55:12 ID:7SwELGx2
埋め
651名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/09(日) 15:11:03 ID:+CCvf2YH
めだか
↓か
652名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/09(日) 15:47:49 ID:Q9ZowRN+
かわうそ
↓そ
653名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/09(日) 18:20:13 ID:VVtNOYJS
そんな事で俺は!!
↓は
654名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/12(水) 19:42:48 ID:OmW55kBX
ハーヴェスト
↓と
655名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/13(木) 01:44:38 ID:dlaRi8Nv
鳥を…焼き鳥をたべたい…
↓い
656名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/13(木) 07:50:17 ID:+pQ/7BnC
イライジャ・ウッド
↓ど
657名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/14(金) 01:39:25 ID:eKwvqoKh
どらやき
↓き
658名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/15(土) 00:33:50 ID:x2KKVHMZ
________
|              |
|  / ̄ ̄ ヽ,  |
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| {0}  /¨`ヽ {0}, ! キーン
|.l   ヽ._.ノ   ', |
リ   `ー'′   ',|
|              |
659名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/15(土) 01:44:23 ID:OnLTy7Ki
ン・ドゥール
660名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/16(日) 00:44:29 ID:AAnPgqz5
ルナマリア・ホーク
661名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/16(日) 02:11:37 ID:76dRfghm
工藤
↓う
662名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/16(日) 19:14:02 ID:QVREkOdS
浮谷東次郎
↓う
663名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/17(月) 18:03:58 ID:1Q7kNIy9
ウリナラマンセー
664名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/19(水) 02:15:39 ID:uVGC998Q
ウメ
665名無しさん@お腹いっぱい。
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   | | l | ヽ|\li !   ` ´! l l |! レlノl l!   ` ´! l l |! レlノl l ´! l l |! レlノl ll l |! レlノl l|! レlノl l
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    | li,,.‐'"´  l‐-, ,-‐‐/   `丶、 !l l-, ,-‐‐/   `丶、 !l l‐‐/   `丶、 !l l   `丶、 !l l`丶、 !l l
    r'、ヽヽ.    l-‐‐‐--/    //,ゝ.l‐‐‐--/    //,ゝ.l/    //,ゝ.l   //,ゝ.l//,ゝ.l
   l  \ヽヽ、 l====/   /// _ll===/   /// _l l   /// _l l/// _l l/  _l l

   そ・・・その動きは・・・トキ!!