新・一緒に暮らすならどの娘?part10(何でも有り)
3 :
名無し募集中。。。 :03/07/21 21:26 ID:iBb0EMtS
3
続きです。
そいつは藤本が遠くへ消えた後再び歩き始めた。
やがて自分の住まいに着いたのかドアを開け中に入った。
?「(ガチャ)あれ、父さん来てたの?」
父「久しぶりだな龍、元気そうだな」
そう藤本が見た姿はやっぱり坂本だったのだ、
そして家には坂本の父こと坂本虎雄が居座っていた。
坂本「何時日本に着てたの、連絡くらいよこしたっていいのに…」
虎雄「一応"あの後"、お前の安否を調べてから来たんだよ。少々時間がかかったがな」
あの後とは化学薬品工場の事だろう、
その詳細は後ほど。
坂本「一応しばらく死んでいたように見せかけていたからねぇ都合上」
虎雄「そうか、それはよく欺いたな」
坂本「事件の真相を調べるのにチョット手間かかったけどまぁ解決したし
真犯人見つけたし」
虎雄「後処理もちゃんとやったみたいだしな」
坂本「まぁね」
と言う事は会長と社長を暗殺したのも処理したのも坂本と言う事になりそうだ、
まぁある程度は予想はついていたが。
色々と乙です
更新いつも期待しながら待ってます
ガンガッテください
7 :
:03/07/22 01:47 ID:NTRBVQwq
やっと新スレキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
建てられなかったもんで。。
更新乙!
8 :
kaisei:03/07/22 08:34 ID:YKvN/iqo
発見いたしました!
silient suzuka さんばんざい!!!
虎雄「で、どう始末したんだ?」
坂本「え、PSG-1でズドンと」
PSG-1…
ttp://echigoya.co.jp/shop/gun/psg1.html 虎雄「お前スナイピング苦手だったのによくやったなぁ」
坂本「そんくらい何とかなるよ、状況が楽だったし」
………何つー会話しているんだか…この親子は。
坂本「ま、これで終わった事だし父さんと一緒に日本を離れるよ。そういう約束だったよね」
何となくだが藤本と会わなかったのが少し分かった気がしないでもない。
虎雄「そうそれなんだがな、話がある」
突然何かを思い出したかのように虎雄が話し始めた、
虎雄「お前の活躍ぶりは私の想像以上だったよずいぶん成長していたんだな、
まだ訓練が必要な身とは思っていたがお前は一人でやっていけるよ、たぶん」
坂本「……何が言いたいんだい?」
虎雄「お前は日本にいれたら日本にいる気だろ?」
まるで「何か」を知っている素振りだった、
坂本「………だから何が言いたいんだい?」
少し坂本の表情に陰りの色が見えた。
\从/
_ ∧__∧モナッ? ΛA_Λ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
_ \ ( ´∀`) wwwwwww (・∀・ )< マターリ光線!!
_ = ( ) マ タ 〜 リ ⊂\o⊂ ) \_______
/ / | | | wwwwwww Y 人 \
(__)_)\ (_) (_)
! ?
∧_∧ ΛA_Λ
( ((´∀・))) (・∀・ ) ムム?
( ) ⊂\o⊂ )
| | | Y 人 \
(__)_) (_) (_)
\ ∧_∧ / ΛA_Λ
パッ!( ・∀・)パッ! (・∀・ )ヨシ!
/ ( )\ ⊂\o⊂ )
| | | Y 人 \
(__)_) (_) (_)
\さあ、みんなもマターリしよう!/
 ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
Λ_A_∧ Λ_Λ マターリ♪
( ・∀・) ( ・∀・) アリガトウ!
( \o/つ⊂ つ
|∧|∧| | | |
(__)_) (__)_)
いや、ほんとに。
14 :
むふふ:03/07/23 01:08 ID:DyCV45T2
キタ━─━─━─━(゚∀゚)━─━─━─━ !!!!!
15 :
hage:03/07/23 02:36 ID:BbdBkdOh
キタ━━━ヽ(∀゚ )人(゚∀゚)人( ゚∀)人(∀゜)人(゚∀゚)人( ゚∀)ノ━━━!!!!
suzukaさん、乙!!!!マターリいきまっしょい!!!
虎雄「ごまかしたってだーめだ。全部S君から聞いたから」
虎雄の口から意外な人物の名前が出てきた、
坂本「え!?Sって生きていたのか、何で!?」
虎雄「何でって言われても本人と会っているから何とも……
……と言うかじゃあお前は何で生きていたんだい?」
確かにあの状況からの脱出方法は気になるところである、
坂本「あれ?あんなの何のひねりも無いよ。
爆発や崩れた鉄骨でもろくなった壁に2・3発手榴弾ブチこんだだけだよ」
虎雄「………確かに何のひねりも無いなぁ……」
坂本「悪いかよ」
いや別に………
虎雄「おっと話が逸れてしまったな」
坂本「別にいいよ俺は父さんと一緒に帰るよ」
虎雄「……藤本美貴………だな?」
坂本「関係ないよ、Sの誤解だよ」
虎雄「あれー?じゃあ何でさっき本人に追いかけられていたのに逃げるような事したの?」
坂本「……てめぇー!!つけていたのか!?」
虎雄「ダメよ尾行されているのくらい気づかないと♪」
……いやはや常軌を逸した親子ですこと…
虎雄「別に父親としては息子の恋くらい素直に応援してやりたいけどなー」
坂本「してねぇよ!しつこいなぁ!」
虎雄「フーン、じゃあ直接会って話つけたらどうよ?」
坂本「やーだね、その意見は俺が会わないって言ったらダメじゃん」
虎雄「……それはどーかなーニヤニヤ( ・∀・)ノ彡□」
虎雄は坂本に向かって何かを投げた。
坂本「ん……これは俺の携帯……?(パカッ)」
虎雄「ダメよ、そんなにメールと着信無視してたら」
坂本「テメー勝手に人の携帯覗くんじゃねー!!」
虎雄「だーってフン投げてあるからついつい」
坂本「……ったく…………………あ゛ーーーーー!!!!」
突然坂本がdでもない声をあげた、
坂本「お前何でこんなメール送っているんだよ!!!」
虎雄「いやー息子が命がけで守った女性というのを見たいなーって思って」
坂本「アホー!だからってここの住所を奴に教えてどーすんだよー!!」
虎雄「いーじゃないケチ臭いねぇ、ほら部屋の整理でもしなさい」
坂本「あのねーだいだいねー……」
コンコン…
まさにキ・キ・キ・キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!
という形容がピッタリな瞬間だった。
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
∧_∧ < お前等気合入れてマターリせんかい
( ´_ゝ`) \
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/:/\:::::☆::/ ̄\
_| ̄ ̄ \☆/ ヽ \_
\ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \__)
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19 :
ho:03/07/24 00:48 ID:m7xtaKWS
( ´_ゝ`)マターリ
20 :
:03/07/24 01:54 ID:bfJ5SNEv
ミキティクル━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!???
where is 愛たん(´・ω・)?
|
|_∧ マターリモナーッ
|´∀`)
| /
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|/
|
22 :
うほっ:03/07/25 00:06 ID:wkGAFb8b
やらないか
23 :
奈々:03/07/25 19:11 ID:Ik8Pu56E
ま、ぼちぼちやっていこう
-
〜気をつけよう、甘い言葉と暗い道〜
安倍麻美は、その看板を見てつい笑ってしまった。
姉の安倍なつみが、
「気をつけよう、甘いケーキと太い足」
なんて言っていたのを思い出したからだ。
「おいしい物はおいしいもんね」
と、麻美は口に出して笑った。
麻美は、一人で家に帰る途中だった。だから独り言も、いく
らかは景気づけ、というところもあったのだった。まだ十月も
初めだったけれど、陽が落ちるのはもう随分早く、暗くなると
ぐっと気温も下がって、肌寒いくらいになる。自然と、気持ち
も沈みがちになってしまうのだ。
麻美の家は、最近越してきたばかりの新築のマンションで、
姉と二人暮らし。駅からマンションまでは、家のあまり建って
ない寂しい道が多かった。時々、帰りの遅いOLなんかが襲わ
れそうになったという話もある。麻美は上京して結構たつが、
まだ都会への警戒心は緩めてはいない。
ーーそう。「A」だって未経験のわたしとしては、どこの誰
ともわからない男に、無理矢理「C」されてしまうなんて、ど
うしたって許せない。
もちろん姉のなつみも、その点は非常に気にしていて、
「絶対、暗くなってから独りで帰んのは駄目だかんね!」
なんて言ってるんだけど…。けど結局、一緒に帰ろうにも、迎
えにきてもらおうにも、お互い仕事が急がし過ぎて、時間が合
うことは滅多にない。
ーーまあ、しょうがないよね。お姉ちゃん大変だしね…。
なかば、諦めてしまっている麻美であった。そんなことを考
えながら、麻美は足早に家への道を辿っていった。
少し風が出てきていた。
木立の間の、一番寂しいあたりにかかると、風が枝をかき鳴
らしていて、なんだかあまりいい気分ではなくなっていく。で
も、もう少し行くと、いつもお菓子などを買っている食料品の
お店が見えて来て、その先はずっと家が並んでいる住宅街。少
しも危ないことなんてないはずだ。
ーーもうちょっとだ。
麻美は足を早めた。その時、不意にすぐ後ろで茂みがザーッ
と揺れた。風のせいにしてはおかしい。麻美は思わず振り向い
た。
「いや〜、遅くなった〜」
なつみは玄関にブーツを放り出すように脱ぐと、
「麻美〜!」
と、呼びながらキッチンへ入っていった。明かりをつけて、
リビングを覗く。だが、誰もいなかった。
「麻美?」
部屋を覗いても、麻美はいなかった。
「まだ、帰ってきてない…?」
なつみは時計を見た。十一時五分前だ。いつもなら絶対に家
にいる時間なのに。スケジュールを調べると、今日最後の予定
はボイトレとある。歌の先生の所で手間取っているのだろうか
?
ーーまあ、子供じゃないんだし、大丈夫だとは思うけど…。
そう思いながらも、携帯の留守録を確認する。無いことを確
かめると、すぐに、麻美の携帯へつなげる。応答はなかった。
「まさかねぇ…」
不安になったなつみは、駅まで探しに出ることにした。
「ったく、心配させんじゃないよ…」
と言いながら、玄関へーー。そして、ギョッとして立ちすく
んだ。
麻美が、玄関に立っていた。
「麻美、なんでこんな遅くーー」
と、つい口から言葉が出かかったが、すぐに身体の異常な事
態に気づいた。
麻美は、夢でも見ているかのように、虚ろな目で、じっと空
を見つめていた。頬に泥がこびりついている。髪が半ば顔にか
かっていた。コートの片方がずれ落ち、下のブラウスのボタン
がちぎれ、前がはだけていた。スカートにも泥がついて、足に
はすり傷がある。
「麻美…麻美…」
なつみは繰り返した。当人より姉のなつみの方がうろたえて
いる。
「あがって。麻美、おいで」
抱き抱えるようにあがらせる。
「部屋行くべ。…ほら、歩いて」
混乱していたせいか、その時なつみは、このスカートまだ買
ってあげたばかりなのにな…、などと考えていた。
横棒は「ーー」より 「――」の方が良いかと。
期待しております。
二人は麻美の部屋へ入った。
「おねえちゃん…」
「何も言わなくていいよ。とりあえず服脱いで、着替えよ」
なつみは真っ青になっていた。聞かなくてももう何があった
のか、分かっていたからだ。まさか、妹の身にこんなことが起
きるなんて…。
服を脱がせてみて、なつみは思わず身震いした。背中や太股
についた、無数の引っかき傷。赤く、ミミズ腫れしている。
ひどい…。こんなの…ひどすぎる…。
「ごめんね…、麻美…。ごめん…」
なつみの目から涙が溢れ出る。震える手で、妹の裸体を濡れ
タオルで拭ってやりながら、なつみは心の底から悔やんだ。
──わたしのせいだ…!わたしの…!
自分でも訳のわからないことを呟きながら、なつみは懸命に
麻美の身体についた泥を濡れタオルで拭った。
「痛い」
麻美が言った。
「…え?」
なつみがポカンとする。
「そんな擦ったら痛いよ」
「ああ…、ごめん。大丈夫?」
麻美が黙ってうなづく。
「お風呂入りな。今沸かすから」
「シャワーでいいよ」
「そう? じゃちょっとまってて」
麻美が浴室でシャワーを浴びている音を聞きながら、なつみ
は着替えを持って立っていた。やっと少し落ち着きかけてきた
。
──これからどうしたらいいんだろう。…まず、医者に連れ
て行こう。乱暴されたとはいっても、犯されるところまではい
ってないのかもしれない。でも、最悪の場合は妊娠の可能性も
ある…。やっぱり、お医者さんに見てもらわないと。でも、近
所ではだめだ。人の目につかない、どこか遠くの病院へ…。
「おねえちゃん」
「…あ、着替えね。はいこれ。麻美、お腹空いたっしょ?
ねえちゃんご飯作るね」
そういって、なつみはキッチンへと消えた。
32 :
松浦委員長:03/07/27 00:14 ID:AbdW53A3
ノノハヽo∈
从‘ 。‘从 <フムフム♪
(つ\_/O
33 :
みんま山:03/07/27 01:03 ID:bs1S/O2o
なにがじゃ!
34 :
:03/07/27 01:55 ID:1DFGkE/I
レイープ(((((●゚ー゚●))))ナチナチブルブル
35 :
本:03/07/27 22:19 ID:xuVkEpmZ
本
36 :
うあぁぁん:03/07/28 18:06 ID:B5SwS1cA
まだぁ?
脱退って聞いてやる気なくした…。すまぬ
また別のキャストでそのうち
38 :
松浦委員長:03/07/28 23:58 ID:3iH7xO6T
ノノハヽo∈
从‘ 。‘从 <打ち切り・・・!?
(つ\_/O
39 :
プレミアム:03/07/29 09:08 ID:22lPQQQd
なっちか、圭ちゃんかな。
急すぎたかな…
☆ チン マチクタビレタ〜
マチクタビレタ〜
☆ チン 〃 ∧_∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ヽ ___\(\・∀・) <続きまだ〜?
\_/⊂ ⊂_ ) \________
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ /|
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |
※各次官も書き込む時間も無い日々…ヽ(´ー`)ノ
42 :
ほ:03/07/30 18:26 ID:FRl9Wjbv
ほ
43 :
うわーん:03/07/31 03:35 ID:8AtnhfSP
誰か書いてよぉ
44 :
ナナシサソ:03/07/31 11:24 ID:O7aDMt6L
新スレハケ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ン!!
てか、初期から見てきたからPart8-9見れねー氏…
話がワカラン
でも(゚∀゚)イイ!!
と言ってみたり
\ヽ ぶ り ん こ 保 全 隊 見 参 や で! //
\ヽ 極悪なのれす! //
, -ー- 、 , -ー- 、
∋0.ノハヾ.0∈ @.ノノハヾ.@
( ▼D▼) ( ▼д▼)
("O┬O ("O┬O
(( ())`J())-)) ())`J())-)) キコキコ
\ヽ よ っ し ゃ 次 の 保 全 ま で 待 機や ! //
\ヽ 極悪なのれす! //
, -ー- 、 , -ー- 、
∋0ノノハヾ0∈ @ノノノハヾ@
(::. . . ) (::. . . )
(::. . . つ (:. . . つ
(( (()-(()`J(() (()-(()`J(() キコキコ
46 :
むむ:03/08/01 00:52 ID:LfdoO4mK
まだけ
酔っ払った矢口を送っていくハメになった日。
彼女の家の、玄関まで送り届けた記憶はあるのだが…。
朝、目覚めると、矢口の笑顔が目の前にあった。
寝ぼけと混乱で、ぼーっとして固まっていると、
矢口の大きな瞳が細く線になり、ハート型のくちびるが迫って…
ーーチュッ
「さ、早く願い事を言ってっ」
ちょこんと座って矢口が言った。
「な、ど、どういうこと…?」
しどろもどろに尋ねると、矢口はニッコリ微笑み、
「矢口びるはなんでも一つ、願い事を叶えてくれるんだよっ」
矢口は唇をもう一度ハート型にしてみせて、得意げに話す。
「へ?」
「昨日、送ってくれた、お、れ、い」
「お礼?」
「そお。すごく優しくしてくれて、とても嬉しかったよっ。
だから、願い事をひとつ叶えてあげるっ」
「い、いきなりそう言われてもなぁ…」
「はやくっ、はやくっ」
「じゃ、じゃあ…」
不意に目が覚めた。どういうことだ?
夢だったのか? …そうだ。夢だったんだ。
いつものたわいのない夢。
そう確信すると、先ほどの夢の続きが妙に気になってくる。
「しっかし、キスの感触はすげーリアルだったな…」
唇を触ると、少し、血の跡。いや、身体中、血だらけ。
「う…」
ベッド。部屋。匂い。すべて血。
というか、俺の横に寝ている血まみれの矢口。
現実は、俺は夢遊殺人者だったということらしい。 -fin-
48 :
ゆゆ:03/08/01 12:29 ID:9dR7RCn7
ん〜
49 :
・:03/08/02 01:37 ID:hjxfKfjW
こわひね
\ヽ ぶ り ん こ 保 全 隊 見 参 や で! //
\ヽ 極悪なのれす! //
, -ー- 、 , -ー- 、
∋0.ノハヾ.0∈ @.ノノハヾ.@
( ▼D▼) ( ▼д▼)
("O┬O ("O┬O
(( ())`J())-)) ())`J())-)) キコキコ
\ヽ よ っ し ゃ 次 の 保 全 ま で 待 機や ! //
\ヽ 極悪なのれす! //
, -ー- 、 , -ー- 、
∋0ノノハヾ0∈ @ノノノハヾ@
(::. . . ) (::. . . )
(::. . . つ (:. . . つ
(( (()-(()`J(() (()-(()`J(() キコキコ
51 :
うぉ:03/08/02 16:13 ID:L/TtLbvZ
マツァーリ ホゼム
52 :
待ち:03/08/03 18:25 ID:2HdJxXvK
待ち
虎雄「はーい(ガチャ)」
坂本「おいっ!」
虎雄は坂本を無視し玄関のドアを開けた、
藤本「あ……あの………」
予想通りドアの向こうは藤本美貴だった。
虎雄「私は龍の父親です。龍なら中にいるからどうぞ入ってください」
藤本「は、はい」
虎雄「じゃあ私はチョット出かけてくるねー、( ・∀・)ニヤニヤ」
坂本「(……死ねっ!)」
虎雄はそのまま家を出て行った。
藤本「……お邪魔しまーす………」
さすがに少し戸惑い気味なのだろうか、
藤本は恐る恐る中へ入っていった。
藤本「……………お兄ちゃん……」
坂本「よお」
藤本は約1ヶ月ぶりに坂本の姿を見て徐々に昂ぶる感情を胸に募らせていた。
坂本「1ヶ月ぶりくらいだ……ぅぉっ」
坂本が喋っている間に藤本は抱きついてきた、
藤本「お兄ちゃん………よかった………」
藤本は坂本の胸の中で大粒の涙を流していた、
坂本「(;´-`).。oO(こう言う時って何言ったらいいんだろう……?) 」
しらねー(←投げやり)
坂本「……ほ、ほら泣いちゃだめだよ」
坂本は藤本を引き離そうとしたがガッチリ掴まれていてどうしようもなかった。
藤本「シクシク…………」
坂本「(……ダメだこりゃ)」
坂本は諦め藤本をしばらくそのままにしておいた。
皆様お待たせです、
他の作者さんもがんばりましょう、夏ですし(謎)
suzuka氏Zです。
夏だし、ここらでタンの露出を…
更新キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!
待ってましたよ、suzukaさん!!!!
ぬぉ〜!!先が気になるっす!!(*´д`)ハァハァ
57 :
うぉぉ:03/08/04 09:04 ID:6Esbg7qZ
suzuka氏更新乙でし!!!
これで今日も仕事がんばれるぜよ(゚∀゚)!!
>>55 タンって?
すれ違いだが一つ質問。
メロン記念日と新堂敦士ってどんな繋がりがあるの?
>>59 みきたん→タン
从‘ 。‘从が川VvV从を呼ぶときの呼び方だYo!
60 :
・:03/08/05 12:16 ID:mUaEx+5M
乙津
>>58 新堂敦志はメロンの5thと6th及び、
7thのカップリングのみの楽曲を担当。
「This is 運命」手がけたメロンの功労者と言って良い。
ヘェー
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■■■■√ 彡 ミ │
■■■√ ━ ━ \
■■■ ∵ (● ●)∴│
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,,,--─===─ヽ/へ
/iiiiiiiiiiiiii彡≡≡≡|≡ヾ ヽ
iiiiiiiiiiiiiiiiiii彡≡≡≡≡|≡ミミヾ丶
iiiiiiiiiiiiiiiiiiii/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ミiiiiiヽ
iiiiiiiiiiiiiiiiii/ \iiiiiiiゞ
iiiiiiiiiiii/ \iiヽ
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67 :
ヱ:03/08/06 18:55 ID:XO6BtvW3
suzuka師のBBSはどうやって入るの?
小説以外のレススマソ
test
いっぺんに書き込めばよかった。
実はアク禁食らっていた。
>>67 落ちてました。
2週間以上書き込みがないと落ちるそうです。
( T▽T)つ〃∩ キビシーキビシーキビシーキビシー
>>61 補足トリビア:
新堂の歌をカラオケで歌うとヲタ女が喜ぶらしい。
だからと言ってFashionとか歌うのはキツイ
71 :
ヱ:03/08/07 09:29 ID:gT+0X0Bo
>>70 ノノハヽo∈
从‘ 。‘从つ∩ヘェーヘェーヘェーヘェー
72 :
71:03/08/07 09:32 ID:gT+0X0Bo
id カコイイ
新堂敦『志』だよな?
74 :
七:03/08/08 09:33 ID:cJcALH19
フォゼム
75 :
七:03/08/08 17:25 ID:xjHnHzoZ
唐突だけど、一緒に暮すならなっちだな!(●´ー`●)
無理しないで自然体ですごせそう。
無理が一番よくないよ。うん。
と、偉そうに言いつつホゼム
76 :
名無し娘。:03/08/08 17:37 ID:MVdNmJql
俺はあいぼん。一緒にお風呂に入りたい。
「わ〜い」ザバッ!!
「こらっ10数えるまで上がっちゃだめ!!」
「・・・ はーい」チャプン
「じゃ数えるよ」
@ @
( ´д`)1〜2〜3〜4〜5・・・
安倍豚です
78 :
七:03/08/09 08:40 ID:16CwQjeA
安倍。
非常食として。嘘。お姉ちゃんスレの影響…
79 :
シンボリ:03/08/09 09:28 ID:XnliX+bg
ブーッブーッブーッ
坂本「(あ、電話だ)」
坂本は手を伸ばして携帯をとろうとしたその時
藤本「(パシ)……ピッ」
坂本「あ゛ー――お前なに勝手に電話きるんだよ!!ヽ(`Д´)ノヨコセ、バカ!!」
藤本「もう誰にも邪魔されたくないの!!…………邪魔されたくないの……」
そう言えば前にそんな事がありましたねぇ、
虎雄「……ありゃ切れた?
せっかく今日は帰らないって言おうと思ったのに…」
心配するな、どうせ向こうもそんなつもりでしょうし。
多分。
虎雄「そーだよねー、電話するだけ野暮だったかねぇ」
はい、おそらく。
一方、藤本は坂本の携帯を握り締めたまま坂本に寄り添っていた
82 :
シンボリ:03/08/09 16:01 ID:QMJJIoxq
>>81 おら詳すくねーからぁ、ファンタストクラブで調整中だなんてすらねぞぉ
83 :
名無し募集中。。。:03/08/09 17:23 ID:4IxBnN/v
たまには上げてみようage
>>76を見て過去ログを見返す。
ええなぁ……俺にもこんな時代があったなんてウワァァァァァァヽ(`Д´)ノァァァァァァン!
>83
ageる必要なし。小説スレはsageが基本。
>84
確かに懐かしい・・・。
とりあえず、乙。仕事忙しいかもしれませぬが、
頑張って完結させてください。真に勝手ながら期待しております。
捕っ資捕っ資
87 :
シンボリ:03/08/11 15:05 ID:vWNfGM2z
作者がsuzuka氏しかいない今、自分が何をするべきか考えてみる。
…
とりあえず仕事終わらせるか…。
メロン記念日でいいなら書きますが
89 :
シンボリ:03/08/11 18:12 ID:KUiQ91fk
90 :
シンボリ:03/08/11 19:04 ID:G/8dAVSW
保田
92 :
シンボリ:03/08/12 13:53 ID:w1wn1JTi
オケイ
「アイ」
・・・何だ?もの凄い心臓がドクドク言ってる。いや、恋とかじゃなくて。
なんというか、緊張感というか・・・殺気がビンビン感じる。あと、二つの、視線。
−−逃げるか否か。
って、逃げるも何もここ俺の家だし。しかも玄関。どうする・・・どうする・・・この先どうする!
「てやー!」
「お・・・おりゃぁー」
気がついた時はもう遅く、振り向いた瞬間、体に蹴りがはいり、吹っ飛ばされてた。
「いっつぅ・・・お前ら!いきなり何すんだ!」
俺が怒鳴りつけても、悪びれる様子もなく、一人はオドオド。一人は口笛まで吹いてる。
「別にええやん!可愛い妹のイタズラやんか」
と、おだんご頭に関西弁の、小さな女の子、我が妹。
「お邪魔してますぅ」
ショートヘア(といっても肩にまで髪がとどいてるが)に少しはにかんだ表情。妹の友達。
「あーのーなーー!」
俺が怒って追いかけると、バタバタと逃げる二人。
妹の亜依と、その友達の愛。同じ名前だが性格は全然違う。イタズラ好きの亜依。それに毎度付き合わされる愛。
どこかどう狂えばここまで違うようになるのだろうか?
「おらおらバカ兄貴!ここまでお〜いでぇ〜」
逃げる妹、おろおろして追いかける愛、それに付き合わされる俺。・・・正直、結構キツイよ・・・アイアイコンビ。
94 :
シンボリ:03/08/12 16:55 ID:MvDuQrGW
>>93剣士タンキタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!
短編イイですねー!!!!
こんな妹に萌へぇぇぇ!
フ――( ´,_ゝ`)――ン
じゃあまあ出来あがり次第載せていこうかと思います
繋ぎ役として
かなりスローペースになると思いますが
( ‐ Δ‐)<ムラムラナイト
99 :
名無し次郎:03/08/14 23:18 ID:B/XnKf4i
今まで見てるだけだったのですが、思いきって書いてみました。
興味はあったのですがなかなか書き出せなくて、今回やっと決心がつきました。
作者さんが少ないようなので、足しになればと思っています。
書いては出していくので不規則になると思いますが、よろしくお願いします。
人気のない校舎に、春の日差しがさしこむ。
ぼんやりした光は木造の長い廊下を包みこんでいる。
始業式が終わって、雄一は廊下に足を踏み入れた。
まぶしい光で少し目がくらむ。
肩のギターを背負いなおして、雄一は旧校舎の廊下を歩き出した。
向かっているのは吹奏楽部の部室だ。
今日こそそこへ行かなければならない。
自分のギターの腕前を見てもらい、無理にでも入部するのだ。
サッカー部の退部届けはポケットの中に入っている。
吹奏楽部に入部した後、サッカー部の顧問にこれを叩きつけるのだ。
いつまでもグズグズしていちゃいけないんだ。
雄一は固い決心のもと、廊下を歩いていた。
古びた床は歩くたびに軽くきしむ。
廊下の左側は一面が窓で、右側には教室が並んでいる。
ほとんどが使われていない教室だ。
ホコリだらけの理科実験室の隣に、吹奏楽部の部室はあった。
ドアの上の壁に『吹奏楽部』と大書された模造紙が貼ってある。
雄一はドアを前にして、緊張感を抑えようと必死だった。
ドアの向こうには何十人もの部員がいるはずだ。
今ドアを開ければ部員たちは間違いなく自分に注目する。
自分はその中で入部したいと伝え、さらにギターを披露しなければいけない。
高2から途中入部するのだから、そのぐらいのことはした方がいいに違いない。
いいに違いないが、果たしてそんなことができるだろうか。
もしかしたら鍵がかかってるかもしれない。
それに気付かずドアをガチャガチャやって中の部員たちに気付かれたら相当恥ずかしいだろうな。
もしかしたら中では重要な会議をやってるかもしれない。
ありうるぞ。
今日は始業式なのだから、吹奏楽部だって派手な宣伝をやるに違いない。
その会議中に乱入すれば顰蹙を買うに決まってる。
雄一はドアの前でじっと考えこんでから、ドアに耳を当てた。
中からは物音ひとつしない。
会議中ではないのかもしれない。
思いきってドアに手をかけると、呆気ないほど簡単に開いた。
中には女子が一人、ぽつんといるだけだった。
「誰ですか」
突然、女子が口を開いた。
「吹奏楽部の部員じゃないですよね」
その口調は整然としている。
「高2の小島雄一です」
知らない顔だ。
相手は机の上に座って足を投げ出している。
「なんだ、同い年かぁ。何しに来たん?」
女子は口をにっと開いて、急に親しげな調子になった。
言葉のイントネーションも何となく変わった。
どこかの方言かもしれない。
同学年と知って、雄一も気が楽になった。
「あの、入部しようと思って」
「今はみんな出ちゃってるんよ」
「え?」
「体育館で新入生歓迎の演奏会やってる」
「あ、そう……」
「タイミング悪かったね」
雄一はその場から一歩も動けないまま、女子の話を聞いた。
せっかく決意を固めて来たのに、すっかり空回りしてしまった。
ついてない。
また明日出直してくるような元気はなかった。
「それじゃまた今度来るから」
雄一は女子に背中を向けて、部屋を後にしようとした。
「それ、ギター?」
女子は雄一を引き止めるように声をかけた。
「ギター弾けんの?」
「うん、まあ」
雄一は振り向いて答える。
「ちょっとだけなら」
「だから吹楽に入ろうと思ったんだ」
「そう」
「でもね、吹楽ってそんなにいいとこじゃないんよ」
出し抜けに、女子はそう言った。
「これ、何か分かる?」
女子はポケットから紙切れを取り出して、雄一に見せる。
雄一のポケットに入っているのと同じ紙切れだった。
「私、今日、このクラブやめるんよ」
そう言ってから、退部届けを丁寧に畳みなおしてポケットにしまった。
「考えなおした方がええと思うよ」
そう言う声はトーンが低く、どこか寂しかった。
雄一は何も答えられなかった。
そしてこの女子が何故ひとりで部室にいるのかも、よく分かった。
「ごめんね、なんか引き止めちゃって」
苦笑いを浮かべながらそう言う姿も、楽しそうではない。
「いや、別に」
「入部するんだったら明日の放課後にでも来たらええよ」
そう言って女子は手を振る。
雄一は曖昧な笑みを浮かべて部屋を出た。
以上でプロローグです。
季節感はゼロですが(w
できれば今夜中にもう一度あげたいと思います。
長い目で待ってやってください(w
お疲れ様です、小説期待しております。
>>104より
雄一がサッカーを始めたのは、小学4年生の春だった。
今年で丸7年になる。
中学校に入学した時は、迷わずサッカー部を選んだ。
それ以外に自分の特技はないのだ。
小学生の頃からサッカーを始めていたから、部内では実力のある方だった。
最後の一年間は副部長も務めた。
そして当然、高校でもサッカー部に入部した。
レギュラー争いは中学より熾烈だったが、雄一にとってはそれほどでもなかった。
顧問に退部届けを突き出したら、何と言うだろうか。
雄一は新しい担任教師が自己紹介をしている間、そんなことを考えていた。
「それじゃあ順番に自己紹介してもらいたいと思います」
顧問がそう言うと、端の席の生徒から立ちあがって自己紹介を始めた。
全員、名前やクラブだけ言って腰を下ろす。
雄一の番がきた。
「小島雄一です。よろしくおねがいします」
それだけ言って席についた。
「お前、サッカー部だろ」
サッカー部の部員が声をあげた。
「小島くんもサッカー部か。このクラスはサッカー部が多いな」
担任の声にも反応せず、雄一は黙りこんだ。
それからも雄一はクラスメイトの自己紹介を聞き流していた。
大して面白いことを言うやつもいない。
「じゃあ次、高橋さん」
担任が名前を呼ぶと、後ろの方の席で女子が立ち上がった。
「高橋愛です。帰宅部です」
聞き覚えのある声だった。
雄一が振り向くと、昨日、吹奏楽部の部室にいた女子だった。
同じクラスだったなんて、全く気付いていなかった。
相変わらずの方言でしゃべっている。
「よろしくお願いします」
高橋は雄一に気付いていないのか、一瞥もせずに腰を下ろした。
帰宅部ということは、やはり昨日退部したのだ。
しかし何故、始業式に退部したのだろうか。
どこかのクラブに興味でもあるのだろうか。
少し早いが大学受験の準備かもしれない。
ぼんやりと高橋の方を見ていると目が合った。
雄一は気まずくなってすぐに目を伏せる。
「次は松浦さん」
「はい」
返事すると同時に呼ばれた女子が立ちあがった。
男子の注目が一斉に集まっているのが、手に取るように分かる。
いや、男子だけではない。
女子の視線も松浦に集まっているようだ。
雄一が見やると、顔立ちの整った女子が口を開いた。
「松浦亜弥です。テニス部です。
えーっと、皆さん仲良くして下さい。よろしくお願いします」
松浦は小さく頭を下げて、席についた。
何となく華のある女子だな、と雄一は思った。
皆の注目を集めるのも分かる。
「次、宮田くん」
「はーい」
松浦の後ろの席に座る男子は間延びした声で返事した。
「どーも、宮田です。
趣味はエレキギターですけど、ブラスバンド部がないんで誰か一緒に作りましょう」
「無かったっけ、ブラスバンド部」
担任は興味ありげに尋ねる。
「無いんですよ。だから誰か楽器やってる人がいればねえ」
宮田の言葉に、雄一はそれとなく耳を傾けていた。
その日もサッカー部には顔を出した。
同じクラスの部員たちに、有無を言わさず連れられたのだ。
「最近サボってない?」
下校の道すがら、同じクラスの部員にそう訊かれた。
「別に……」
「俺らの学年の中ではお前、かなり上手い方なんだから来ないともったいないよ」
雄一は口をつぐんだ。
誰かに相談するような気持ちではなかった。
「……まあいいや。
そういえばうちのクラスに松浦がいるよな」
「そうだな」
「なんか高嶺の花って感じだよな」
ふと、雄一は気になっていたことを尋ねた。
「松浦って有名なのか?」
「え?」
「なんか、みんな注目してたけど」
「そりゃ有名だろ、あれだけかわいかったら」
「……そうだな」
雄一は内心、松浦亜弥のことが気になっていた。
一目惚れというやつじゃないだろうか。
なんだか外見だけで好きになったようだが、実際気になるんだからしょうがない。
「松浦って何部?」
「確かテニス部だと思う。
運動神経はいいらしいけど」
「成績は?」
「さあ。そこまでは知らない」
雄一もそれ以上訊くことはできなかった。
読みにくいかと思って、適当なところで間を置いてみました。
男ばっかり出てきて申し訳ないですが、しばらくはこんな感じです。
もしかしたら最後までこの調子かもしれませんが(w
>>105 ありがとうございます。
できるだけ頑張っていきます。
112 :
名無し:03/08/15 20:49 ID:Sw/20Usa
乙
113 :
K:03/08/15 21:35 ID:LJzyGkFt
―――考える人―――
あの人はいつも言ってた。
『考えろ、何事も考えてから行動を起こせ。全てはそこからだ』
少し違うかもしれないけど、意味はこんな感じだったと思う。
私が小さい時近所に住んでたお兄ちゃん。
思えば、あれが私の初恋だったんだ。
自分の気持ちがなんなのかわかんなかったけど、今ならわかる。
――そして、その言葉の意味も。
もう、モーニング娘。の後藤真希じゃない。
ただ、指示にしてがって仕事をするだけではいけない時期が来る。きっと。
事務所の後押しも尻すぼみになっていくだろうし、そうなれば、
このままの私なんてやっていけない。
ちょっと、考えれば、わかる。そう、考えれば。
最初から考えていれば、もっと……
「後藤さーん、もうすぐ本番です」
「はーい、今行きます」
考えろ、今自分がなすべき事を。
114 :
自称K:03/08/15 21:48 ID:LJzyGkFt
長編書かずにこんな訳分からん短編でスマソ
もっとも俺のこと覚えてる人少なそう……
115 :
どらい:03/08/15 23:47 ID:YfwUPW3M
久しぶりの新作。
「あれ? 隼じゃん。今日お前部活は?」
昇降口で靴を履き替えていると、裕輔が声をかけてきた。
「この前の試合でケガした事、覚えとるか?」
「あー、そうだった。俺もサボりてぇな」
「こっちも休みたいワケちゃうんやからな」
「じゃ見学くらいしたら? 明日試合なんだし、ミーティングくらい…」
「イヤじゃ。俺ゃ早く帰りてーんじゃ」
そう、サッカー部の俺は、先日の試合でケガをしてしまった。
全治2ヶ月。その2ヶ月間が無かったら…
116 :
どらい:03/08/15 23:47 ID:YfwUPW3M
期末テストも終わり、もうすぐ夏休み。右足をかばいながら過ごす生活にも慣れた頃。
いつもと同じように帰ろうとしていると、
「長嶺くん」クラスの女子が声をかけてきた。高橋愛だ。
「ん?」
「あの、部活無いんだよね」
「ああ」
「……いっしょに帰ろ」
「あ?…ああ」急なことだったので思わず承諾してしまった。
一緒に帰るはいいが、話題がない。
高橋は可愛く、結構人気がある。
彼女とは小学校から一緒(らしい)なのだが、彼女の存在を知ったのは中学になってから。
俺には遠い存在だった。同じ高校に進学したのがせめてもの救いかもしれない。
彼女はいつも明るくて活発な娘なのに、今日に、いや、今に限っておとなしい。
俺はと言うと、サッカー部でレギュラー。
あまり女子とは縁がない。というか、好かれるがモテないというヤツだ。
そんな高橋が、俺に何の用があって声を掛けてきたのかずっと考えていた。
117 :
どらい:03/08/15 23:48 ID:YfwUPW3M
俺のこと覚えている人も少ないだろうな。
只今元気に受験生中。
更新不規則覚悟でおね
>>111より
翌日、英語の教師は自己紹介もせずにすぐさま授業を始めた。
「教科書、全員持ってきてるな」
雄一は険しい顔つきの教師を見てため息をついた。
大抵の教師は自己紹介で時間が潰れるから、教科書は持ってない。
しかし厳しい顔を見ていると忘れたとは言いづらい雰囲気だった。
「すいません、忘れました」
いきなり後ろの方で声がした。
見ると高橋が手を挙げている。
「すいません、僕も忘れました」
雄一が慌てて手を挙げると、何人かの生徒が次々と手を挙げた。
「なんだ、こんなに忘れてるのか。
たるんでるぞ、お前ら」
教師は不機嫌そうに舌打ちをした。
「先生」
高橋が再び手を挙げた。
「なんだ」
「教科書を忘れたのは私のミスですが、先生が舌打ちするのもどうかと思います」
高橋は淀みない口調でそう言った。
そこには雄一が吹奏楽部の部室で聞いた、変わったイントネーションはどこにもない。
「舌打ちなんかしてないぞ。
気のせいじゃないのか」
教師は平静を装っていたが、しきりに指で教壇を叩いていた。
休み時間、高橋の周りには女子の人だかりができた。
「愛ちゃんすごいじゃん、あんなにはっきり言うなんて」
「相当見なおしちゃった」
口々に高橋を誉める女子たちに対して、高橋はいつもの方言混じりの言葉で答えた。
「私、舌打ちとか嫌いなんよ。
ああいうのは最初に言っとかなきゃダメでしょ?
だから思いきって言ったんよ」
女子たちの中には松浦亜弥の姿もある。
「私もあの先生好きじゃなかったんだよね。
だからスッキリした。
ありがとう、高橋さん」
「それほどでもないって」
高橋は照れ笑いを浮かべている。
雄一は定まらない視線で高橋と松浦を見ていた。
高橋は突然友達が増えてはしゃいでいるように見える。
無理もない。
今まであまり目立たない存在だったし、大勢で動くタイプでもないようだから。
「よく教師にあんなこと言えるよな」
誰かが雄一の側でそう話している。
「俺なんか教科書忘れたのに手も挙げられなかったよ。
ちょっと、聞いてる?」
雄一が振り向くと、目の前に男の顔があった。
「え? 俺?」
「そう。小島やったな」
自分の名前を覚えている生徒がいるとは思わなかった。
「俺の名前、覚えてる?」
「……宮田?」
「そう、宮田」
自己紹介のインパクトが強いため、雄一は宮田の顔と名前を覚えていた。
「なんか用?」
「お前、ギターやってるんだってな」
「……やってるけど、なんで知ってるんだ?」
「サッカー部の連中から聞いた。
あのー、俺の自己紹介聞いてた?」
宮田は視線を外せないほどの至近距離でしゃべっている。
「ブラスバンド部作りたいってやつ?」
「そう、それ!
勘いいねえ」
「あれ本気?」
「本気。相当本気」
宮田は真顔で答えた。
「それで、楽器やってるやつにどうしても加わってもらいたいんだ。
最悪の場合二人だけでも部は作れるから」
「でも確か、同好会から始めなきゃいけないんじゃないの?」
「そんなの同好会でもなんでもいいんだよ、勝手にブラスバンド部って名乗ってれば」
「なんか楽器できんの?」
「一応、エレキギター。中学3年間やってた」
「俺、エレキじゃないよ。
アコースティックしかできないんだけど」
「全然オッケー。
エレキとアコースティックのセッションもカッコよくない?
コラボレーションってやつ」
宮田はどうしても雄一を仲間に引き入れたいらしかった。
「とりあえず考えといてよ。
俺のアドレスと番号、教えるから」
雄一は言われるままに宮田のケータイを受け取り、アドレスと番号を登録した。
「気が向いたら連絡ちょうだい」
丁度その時教師がやってきた。
宮田は素早くケータイを隠して、そそくさと自分の席についた。
Kさん、どらいさんが戻ってきてくれて嬉しいです。
作者さんは多いに越したことはないですもんね。
>Kさん、どらいさん
新参者ではありますがよろしくおねがいします。
文章に隙があればどんどん突っ込んでやってください(w
124 :
、:03/08/16 07:45 ID:GMxjXUVK
新作ラッシュきたー
ちゃんとおぼえてますよー
>>122より
その日の部活は新入部員に練習のやり方を教えることになった。
グラウンドに新入部員を座らせて、練習の流れを説明する。
顧問が一通り説明し終えたところで、基本的な練習を始めた。
まずは新入部員だけでドリブルの練習をやらせる。
ほとんどが経験者だからそこそこはこなせる。
次はシュート練習を始める。
一人づつボールを持たせて、順番にシュートをさせる。
ゴール前にはキーパーが立って、甘い球は弾き返している。
例年ならほとんどの新入部員は球を弾かれるのだが、今年の部員は違った。
半数以上の部員がゴールを決めている。
中でも伊藤という部員は一度も弾かれずにゴールしつづけた。
「次はパスとシュートの練習だ」
顧問が声をかけ、雄一らがすかさずゴール近くに走った。
そこから新入部員に向かってボールを蹴り、シュートをさせる。
ボールを蹴るのは雄一ら2年生の役目だ。
雄一の番が来て、新入部員らにボールを蹴る。
何人かはタイミングが合わずにシュートできなくなる。
雄一はボールを蹴りながら、ブラスバンド部のことを考えていた。
吹奏楽部に入るという考えは、雄一の頭からは無くなっていた。
ブラスバンド部のこともあるが、高橋があれだけこき下ろした吹奏楽部に今更入る気は無かった。
そういえば、高橋は吹奏楽部でどのパートだったのだろうか。
部室で会った時は楽器を持っていなかった。
「すいません、ボール蹴ってください」
新入部員の声で、雄一は我に帰った。
ぼんやりしていてボールを蹴るのを忘れていた。
「ごめん、今蹴る」
雄一が慌ててボールを蹴ると、ボールは強い勢いでグラウンドの果てへ飛んでいった。
「おい小島、何やってんだ!」
顧問の檄が飛んだ。
新入部員の顔を見ると、伊藤だった。
伊藤は腰に手を当てて雄一の方を見ている。
その態度は何となく自分を笑っているように見える。
雄一は自分の頭に血が昇っていくのを感じた。
こんなクラブいてられるか、という気がした。
夕食を済ませて、雄一は自分の部屋に戻った。
部屋の片隅にはギターが立てかけてある。
雄一はギターを手に取り、両手で持ってみた。
何となく弦をかき鳴らしてみると、でたらめな音がした。
まだ始めて2年目だ。
少しづつましにはなっているが、冷静に考えれば人に聞かせられるようなものじゃない。
吹奏楽部の部員たちの前でギターを披露するという考えはかなり甘かった。
雄一はベッドの上の教則本を開いた。
本を見ながら慎重に弦を押さえ、右手で鳴らしてみる。
全てがこんな調子だから、なかなか上達しない。
30分もやると飽きてしまう。
ギターをそのまま壁に立てかける。
本当はケースに入れた方がいいのだが、面倒くさくてしていない。
雄一はベッドに横たわって、英語の授業のことを思い出した。
特に英語の教師を嫌いなわけじゃなかったが、高橋が言った時はやはり気持ちよかった。
高橋は意外と大物かもしれないな、と思った。
翌日、理科の授業は移動教室だった。
旧校舎の廊下を歩いていると始業式の日のことを思い出す。
部屋は吹奏楽部の部室の隣にある理科実験室だった。
ホコリだらけだった部屋はいつのまにか片付いている。
「全員、好きな席について」
理科の老教師は教壇の上から声をかけた。
特に親しい友人もいない雄一は、サッカー部から少し離れて座った。
「小島、こっち来いよ」
サッカー部の連中が声をかけてきたが、聞こえないふりをした。
面白くもない教科書を広げて読んでみる。
「よっこいしょっと」
雄一の隣に誰かが腰を下ろした。
「宮田か」
「ここいいよな」
「……いいけど」
最後に教室に入ってきたのは女子の一団だった。
その中に松浦もいる。
「あー、もう座るとこないじゃん」
「あ、あそこ空いてるよ」
松浦は雄一たちの机に近付いてきた。
「ここ、いいよね?」
「全然いいよ。座って」
雄一は機嫌よく即答した。
「ありがと」
松浦は机を挟んで雄一の向かいの席についた。
その隣には友人らしい女子が座る。
全員が席についたのを見て、教師はよろよろと立ちあがった。
「それじゃあ一年間、この席順でいくからちゃんと覚えておくように」
雄一はこっそり拳を握り締めて喜んでいた。
ここまでです。
どうも男の描写になりがちですね……
反省します。
130 :
自称K:03/08/17 00:22 ID:rwMdKJv5
――歯ブラシ――
俺はあの日、なつみのために新品の歯ブラシを洗面台に置いておいた。
いつでも来ていいんだと、その歯ブラシにはそんな俺の気持ちを込めたつもりだった。
恥ずかしくて口に出して言ってやれない、俺の気持ちを。
洗面台のコップの中に立てかけられた、新品の歯ブラシを見る。
ピンク色のそれを見るとどうしようもなくやるせない気持ちになる。
『えぇ〜、洗面所トイレのまえなの』
だからどうした、と一蹴していたあの会話さえもうできないのかと思うと、
涙が流れるのを止めることはできなかった。
些細な事、そう、些細な事だ。あんなどうでもいいことで俺達は別れるのか……
改めて思う。なつみは俺の中でこんなにも大きな存在となっていたのか、と。
131 :
自称K:03/08/17 00:22 ID:rwMdKJv5
チャイムが鳴る。だが、出る気は無い。出て行ける格好でもない。
なおも鳴り続けるチャイムを鬱陶しく感じた。
「いないのかなぁ」
その声に、聞き覚えがあった気がした。
急いでドアを開ける。
「あ、小柴さんですか? すいませんが判をお願いします」
なつみではない。分かっていたはずだった。
それでも、一縷の望みを捨てきれない自分。
のろのろと、判子をとりに行き、郵便物の上の紙に押す。
俺のことをなんと思ったか分からないが、少なくとも好感は持たなかっただろう。
132 :
自称K:03/08/17 00:23 ID:rwMdKJv5
「……なつみが戻ってくるわけ、ないじゃないか……」
ベッドに身を投げ、自嘲気味にそう呟く。
しばらくすると、玄関の戸がノックされた。先程の配達員かと思ったが、どうやら違う。
しきりにノックしても反応が無い事を知ると、ガチャガチャと鍵穴に何かを入れるような
音が聞こえ始めた。
流石に泥棒に入られるのは困る。よろよろと、武器になりそうなものを探す。
とりあえず、包丁――なつみが持ってきたものだ――を持って待ち構える事にした。
ドアが開かれる。そこにいたのは俺の良く見知った人だった。
――なつみ。なつみがどうしてここに?
「……許して、くれない? 明なしじゃ、やっぱ、辛いよ……」
なつみが、俺と同じ気持ちでいてくれたことが嬉しかった。
あの歯ブラシは、なつみの持ってきたコップと共に、幸せの象徴へと変わった。
133 :
自称K:03/08/17 00:25 ID:rwMdKJv5
また、短編ですが、前よりはスレに合ってるかと
>名無し次郎さん
突っ込もうにも、俺の技量では……
作者さんがいなくなったらまた来ます
キタ━━━ヽ(∀゚ )人(゚∀゚)人( ゚∀)人(∀゜)人(゚∀゚)人( ゚∀)ノ━━━!!!!
皆さん乙!!!続き期待してます。
>134
できれば書いていただきたいっす。
136 :
名無:03/08/17 12:33 ID:j2g4fRLv
無理せずマイペースでよろすく
>>129より
理科の教師は老眼のうえ耳が遠く、多少生徒が騒いでいても気付かない。
教師が壇上で話を始めると、宮田は小声で雄一に話しかけた。
「小島、ちょっと話あるんだけど」
「またブラスバンド部の話か?」
「そうなんだよ。
楽器やってるやつには大体断られちゃってさあ。
あとは小島だけなんだよ」
雄一は返事をしなかった。
「ダメ?」
「……もうちょっと考えさせてくれ」
宮田の視線をかわしながら答える。
「あのー、部外者の俺が言うのもなんだけど」
宮田は珍しくシリアスな雰囲気だった。
「小島、サッカーやりたいのか?
「どういうことだよ」
「なんかサッカー部のやつらとも席遠いし。
自己紹介の時もサッカー部のこと言わなかったじゃん?
だから本当にサッカーやりたいのかなあって」
「ブラスバンド部に引きこみたいだけだろ、お前は」
「それもあるけど、なんかサッカー部で楽しんでるように見えないんだよ」
「何が分かるんだよ、お前に」
少し大きな声を出してしまった。
松浦が怪訝そうに雄一の方を振り向いた。
「……また後で話そう」
雄一はまだ話し足りない様子の宮田にそう言った。
その日の部活も新入生中心だった。
二人でパス回しの練習を行う時、雄一は伊藤と組むことになった。
伊藤のパスは正確で、1年生とは思えないくらいだった。
距離を遠くしてロングパスの練習を始める。
相変わらず伊藤は確実にパスを飛ばすが、雄一の方がぶれてきた。
正確に飛ぶのは3本に1本くらいで、後は何メートルかずれる。
最後にはかなり外れた方向に飛んでいった。
普段ならこんなミスはしないのだが、熱意がないためか集中できなかった。
「ごめんごめん」
練習の後、雄一は伊藤に声をかけた。
「別に構わないですよ」
伊藤は表情を変えずに答えた。
下校途中、雄一の前では新入部員たちが歩いていた。
その中心では伊藤が話をしている。
「ここの高校も大したことないよな」
後ろに誰もいないと思っているのか、伊藤はそんなことを口にした。
雄一はそれを聞いて、すぐさま横をすり抜けた。
ひどく気分が悪かった。
風呂上り、雄一はケータイを開いた。
もう決意はできている。
雄一はアドレス帳から宮田の番号にかけた。
「もしもし」
「小島だけど」
「あ、小島? どうかした?」
「俺、ブラスバンドやるよ」
「え?」
「一緒に作ろう、ブラスバンド部」
「……いいんだな?」
「いろいろ考えたんだ。
少なくとも俺は今、サッカー部にいたくないんだ。
ギターもやりたいし」
「……吹奏楽部に入ることは考えなかったのか?」
「吹奏楽部に入るより、新しいクラブを作りたいんだ」
「サッカー部は? やめたのか?」
「明日、退部する」
しばらく沈黙があった。
「じゃあ早速明日、学校にギター持ってきてくれ。
どのくらいできるのか知りたいからな」
「分かった」
「とにかく、明日話そう。ブラスバンド部はそれから作ればいい」
「そうだな」
「じゃあな」
ケータイを切って、雄一はギターを引き寄せた。
下手くそでも構わない。
それはこれから上手くなっていけばいい話だ。
雄一は何も考えずにギターを鳴らしてみた。
ここまでです。
またもや娘。が出てこなくて申し訳。
次の更新では出すつもりです……
>自称Kさん
とんでもないです。
自分は短編が書けないんで、かなり羨ましいです。
遠慮なくご指摘お願いします。
>Set upさん
いやあ、もったいない……
私もできれば書いて頂きたいです。
142 :
サムボデ:03/08/17 21:29 ID:HAlMEDMg
おーなんか活気ずいてきましたねー!
どらいさんお久しぶりです いやー待ってたかいありましたよ
この調子でまた他の作者さんが帰ってくるのを祈ってます!!
急に賑やかになりましたな。
大変素晴らしい。
suzukaさんもはやく続きを。
>135さん
>名無し次郎さん
私は遅筆なので、書き溜めしようかなと思いまして。
でもスレはいつも見に来るつもりなので
作者のみなさんは頑張ってください
145 :
シンボリ:03/08/18 11:16 ID:u21rshc6
>>suzuka氏
今夜あたりフカーツの予感
ミキタンのその後が気になる!!
>>どらい氏
久々の登場キター!!不規則更新でも待ってまする。
>>名無し次郎氏
更新乙です。これからの展開を楽しみにしてますよ。
>>K氏
これからもガシガシ書いちゃってくだされ。
>>set up氏
メロソ記念日作品楽しみにしてますよ。
久しぶりに活気付いてきた感じ。
作者の皆様がんがってくだされ!!
146 :
シンボリ:03/08/18 18:51 ID:mgHrD/zt
帰宅前に
保全
田集
>>141より
「どういうことだ」
退部届けを突き出すと、顧問はそう言った。
「退部したいんです」
「なんでだ」
「他にやりたいことがあるんです」
「何だよ、やりたいことって」
雄一は少し迷ってから口にした。
「楽器です」
「楽器?」
「はい。ギターをやりたいんです」
「サッカーやりながらでもできるだろう」
「……ギターに専念するって決めたんです」
「そうか」
顧問は椅子から立ちあがって、大きく伸びをした。
「もったいないなあ。
お前は小学校からサッカーやってるんだろ?」
「はい」
「なんでこんな中途半端な時期にやめるかなあ」
顧問は机のうえを整理しながら話す。
雄一とは目を合わそうとしない。
「あと半年待てば3年生は引退して、お前らが最高学年になるんだぞ。
小島ならレギュラー確実なのにな」
「サッカーはしばらくいいです」
「分かった」
顧問は退部届けを引き出しの中にしまった。
「行っていいぞ」
「失礼します」
雄一は軽い足取りで職員室を出た。
休み時間に、珍しく高橋が声をかけてきた。
「久しぶりやね」
「そうだな」
今、高橋の顔は英語の時間のように険しくはない。
「サッカー部やめたん?」
「今日、やめた」
「あ、そう」
素っ気無い返事が返ってくる。
「吹奏楽部入るん?」
「いいや。宮田とブラスバンド部作るんだ」
「マジで?」
高橋は口をとがらせた。
「ちょっと聞きたいことあったんだけど」
「なに?」
「高橋って吹奏楽で楽器なにやってた?」
「ええやん、なんでも」
「気になるんだよ、なんか」
「……フルート」
「普通だな」
「普通でええんよ」
高橋は不機嫌そうに振り返って、どこかに行ってしまった。
その日の放課後、サッカー部の連中が雄一に声をかけた。
「小島、クラブ行こう」
雄一はゆっくりと振り向いて、口を閉ざした。
「どうしたんだよ」
「ごめん、今日から部活にはいけないんだ」
「なんでだよ」
雄一は皆が怒り出すと思ったが、心配そうな顔をしている。
「なんかあったのか?」
「クラブやめたんだ」
「は?」
「他にやりたいことがあるんだよ」
連中は皆、呆然としていた。
「なんだよ、やりたいことって」
「ギター」
「ギターなんかいつでもできるじゃん」
「なんでサッカーやめたんだよ」
雄一は固く口を結んだ。
黙っている雄一を見て、一人が尋ねた。
「じゃあサッカーはもうやりたくないってことか?」
「……そうだよ」
雄一が答えてからしばらくして、連中は黙って教室を出た。
「気にするなって」
宮田が雄一の肩を叩いた。
宮田に連れられるまま、雄一は廊下を歩いていた。
宮田はエレキギターを背負っている。
機材などは背負っているリュックサックに入っているらしい。
当然、雄一もアコースティックギターを肩にかけている。
「どこ行くんだ?」
「旧校舎の屋上。あそこだったら人いないし、ちょっと騒いでも大丈夫だ」
「立ち入り禁止だぞ、あそこ。見つかったらやばいぞ」
「平気だって。誰も来ないんだから。
そういえば」
宮田は急に立ち止まった。
「実はさあ、もう一人部員が入りそうなんだよね」
「マジで?」
「うん。マジで。
屋上で待ってるように言っといたから、多分もういると思う」
「なにできんの、楽器」
「ピアノ」
「ピアノ?」
どんどんブラスバンドからは遠ざかっている気がしたが、あえて口にしなかった。
アコースティックがいること自体、相当おかしいのだから。
ここまでです。
>Set upさん
分かりました。
できるだけ途切れないように頑張ります。
坂本「(んー……この状態を何とかしたいな……)」
自分の胸元から離れない藤本に坂本は頭を悩ませていた、
坂本「そ、そうだ、これからどっか行かないか?」
藤本「やだ」
坂本「(く…この…)ひ、昼飯まだ食べてないから飯食いに行くか?」
藤本「やだ」
坂本「(ぐぐぐ……)お、俺…お前の家行きたいなー……」
藤本「ダメ」
まさにのれんに腕押し状態、
何を聞いても藤本は首を縦に振らなかった。
坂本「じゃあお前はどうしたいんだよヽ(`Д´)ノ」
藤本「………ずっと…ずっとこうしていたい……」
坂本「アリャー……」
振り出しに戻る。
坂本「(………ア、)お前怪我無かったのか?」
怪我とはたぶん化学薬品工場の時の事であろう、
藤本「……コクリ」
坂本は藤本がうなずいたのを胸で感じ取った。
坂本「ふーん、それじゃあ…」
藤本「お兄ちゃんはどうして黙って消えたの……?」
藤本が坂本の話をさえぎり突然話し掛けた、
坂本「あーそれねー、俺が死んだと思わせた方がいいと思ってさ。
黒幕を捕まえるのにはな……
ま、実際それで解決したんだから」
藤本「よくない!!」
また藤本が坂本の話をさえぎり今度は突然叫んだ、
藤本「そんなのよくない………事件は解決しても私はどうなるの………?
私は何も解決していないよ……何も………」
坂本「(そもそもお前の問題って何だよと………って言ったらどーせ怒るし)」
怒るに決まってるだろヽ(`Д´)ノ
ヤター、作者さん続々登場〜。
やっとこれでら(以下略
老害はまだいる予定ですがガソバレヽ(´ー`)ノ
154 :
どらい:03/08/19 00:01 ID:BefsoWBB
しばらく無言のまま歩いていたが、俺は何か声をかけようと思って必死に話題を考えていた。
「……何で、俺なんか誘ったん?」
「…え、あ……、うん……」
「…ん?」
「……」
そっちが恥ずかしがってるとこっちも恥ずかしいっつーの。
言いたいことがあるなら早く言った方が楽になるぞ。
「……」
「……あの」
「(キター!!)ん?」ドキドキ
「私ね…」
「(クルー!!)ゴックン……うん」バッコンバッコン
155 :
どらい:03/08/19 00:03 ID:BefsoWBB
また次回
>>suzuka氏
おひさでつ。
実は俺、鈴鹿在住だったりします
156 :
どらい:03/08/19 00:04 ID:BefsoWBB
あんまり関係ないけどね
157 :
:03/08/19 01:24 ID:j4KqE/XI
久々に来てみたら大盛況━━━(゚∀゚)━━━ !!!!!
158 :
シンボリ:03/08/19 10:44 ID:DUAF1kiO
>>名無し次郎氏
ピアノ奏者は誰がクル━(゚∀゚)━??
>>suzuka氏
こんな風にミキタンに言い寄られたらたまらん!
坂本と変わりたい(;´д`)ハァハァ
けど無理だから諦めよう。
>>どらい氏
今回のやりとりが非常に(゚∀゚)イイ!!
作者様方、夏だし無理しすぎずがんばて下さい。
イパーイ読めてうれしいな!!
ノハヽo∈
从‘ 。‘∩ ア ソレソレ!!
(つ 丿
( ヽノ
し(_)
>>150より
屋上はだだっ広く、見渡す限り青空だった。
人影はどこにもない。
「まだ来てないのかぁ」
宮田はコンクリートの床に腰を下ろした。
「そいつって、何組?」
「1年A組」
「1年なのか?」
「そうだよ。あ、来た来た」
入り口の方に女子の姿が見える。
「え? 女子?」
雄一が驚く間もなく、その女子はすぐ側までやってきた。
「1年A組の紺野あさ美ちゃん」
「初めまして。紺野って言います」
「あ、どうも……」
雄一はしどろもどろで答える。
「まあ、とりあえず座って」
紺野は宮田の横に正座した。
「足は崩していいから」
宮田がそう言うまで、紺野はずっと正座していた。
髪は肩より長めに伸ばしている。
大人しそうではあるが気をつかうタイプらしい。
雄一と宮田が黙っていると、紺野が口を開いた。
「宮田さんから小島さんのことは聞きました。
わりと物静かで暗いって……」
雄一は反論しようとしたが、当たっているだけに言い返せない。
「まあ、暗いっていうのは冗談だよ、冗談」
宮田はすぐさまフォローする。
「紺野ちゃんは楽器屋の娘なんだよね」
「はい」
「俺がエレキ買ったのも紺野ちゃんの店なんだよ」
「そうなんだ」
雄一は静かに相槌を打ったが、紺野にはそれが不機嫌に見えたらしい。
話のネタを探しているらしかった。
「あの、小島さんはどのくらいギターをやってるんですか?」
「まだ1年半ぐらい」
「そうなんですか、へぇー……」
紺野はしきりにうなずく。
「あの、紺野さん」
「はい」
「あんまり無理しなくていいから」
雄一がそう言うと、紺野は口を閉じたまま何も言わなくなった。
また沈黙が訪れた。
「紺野さんはどのくらいピアノやってんの?」
今度は雄一が沈黙に我慢できなくなり、口を開いた。
「……9年ですね」
「9年ってことは小学……」
「1年生から始めました」
「吹奏楽部とかには入ろうと思わなかったの?」
「あそこ、ピアノはとらないらしいんですよ。
私はピアノ以外やる気ないんで、入部してません」
見かけによらず意思が強いな、と思う。
「じゃあクラブやってなかったの?」
「中学の時は陸上やってました」
外見からは運動ができそうなタイプには見えない。
「高校は?」
「高校もやってたんですけど、成績下がっちゃって親にやめさせられました」
「どのくらいなの、成績」
そう訊いてから、雄一はまずい、と思った。
クラブをやめさせられるくらいなのだから、相当悪いに違いない。
「大体、10番ぐらいです」
取り越し苦労だった。
ここまでです。
>suzukaさん
老害だなんてとんでもないです。
楽しみにしてますよ。
162 :
シンボリ:03/08/19 21:36 ID:6fu7tXsz
イ呆
/\
王
祭りの後の静けさとはまさにこの事…。
ずれてる…
氏ん(略
しまった!!名無し次郎氏の更新に気づかなかった…。
再度氏んできます。
イ呆
みんなアク禁かい?
test
あ、かけた
>>161より
「じゃあブラスバンド部に入ることは親には内緒?」
「内緒じゃないですよ。
うちの親、音楽だったらいくらやっても叱らないんです」
「変わってるねえ」
そう言ったのは宮田だった。
「俺なんかエレキやるって言った時はおかんに猛反対されたけどな。
エレキギターなんてうるさいだけじゃない! って」
雄一は比較的、親には賛成された方だった。
サッカーとゲームしかやってなかったから、そういう趣味を持たせたかったのかもしれない。
ギターは親戚からもらった物だから、お金もかかっていない。
「じゃあそろそろ、小島にギターの腕を見せてもらおうかな」
「え、今?」
「そりゃそうだろ。
なんでもいいから弾いてくれよ」
「私も聞きたいです」
紺野も身を乗り出してくる。
しかたなく雄一はギターを取り出した。
「俺、自信あるの『きらきら星』しかないんだけど」
「なんでもいいって。とりあえず弾いてみ」
宮田の催促に負けて、雄一は『きらきら星』を弾いた。
短いし、指の動きも簡単だから何てことはない。
しかし宮田は物珍しさのせいか、素直に驚いた。
「結構、弾けるやんか」
ただ、紺野は難しい顔をしていた。
たったこれだけか、という感想を持っているのかもしれない。
そんな表情を浮かべている。
「あと、『Let it be』のサビのところも弾ける」
これはちょっと不安だったが、難なくできた。
紺野はまだ難しい顔をしている。
「おお、すごいすごい」
宮田は機嫌よく手まで叩いている。
「あと、スピッツの『ロビンソン』も弾ける」
雄一はそんな調子で次々に弾いていったが、紺野は固い表情のままだった。
大した運動もしていないのに、雄一の背中は汗でびっしょりだった。
思いきって尋ねてみる。
「どう、紺野さん」
紺野は固い表情を解いた。
「……なんか、思ってたより弾けるからビックリしました」
どうやらビックリすると難しい顔をするらしい。
――よく分からんなあ。
雄一はそう思いながら、ギターをケースにしまった。
その後、3人は駅前のスターバックスに場所を移した。
ギターを弾いた以上、屋上で地べたに座りこむ必要はない。
「部室、どうする」
「それだよなあ」
宮田は腕組みをした。
「顧問とかはいなくても平気なんだけどな。
むしろいない方がやりやすいし」
「まだ届出もしてないんだろ?」
雄一はコーヒーをかき回しながら尋ねる。
「それもある」
「3人だけで部なんか作れるんですか?」
「そういえばお前、前に『2人でもなんとかなる』って言ってたけどマジ?」
宮田はしばらくうつむいてコーヒーをすすっていたが、耐えかねたように顔を上げた。
「ごめん、嘘」
「やっぱりな」
雄一は深くため息をついた。
「……私、あてあるんですけど」
「え? マジで?」
紺野の声に、それまでぐったりしていた宮田が飛び起きた。
「同じクラスの子なんですけど……」
「どんな子?」
「辻希美って名前です。
前、話した時にドラムやりたいって言ってたんですけど……」
「ドラムか。
いいねえ、ブラスバンドっぽくて」
雄一と紺野のことは丸きり無視した発言だったが、2人とも何も言わなかった。
「その辻って子はクラブやってるの?」
「やってないみたいですよ。
中学の頃はバレー部だったらしいですけど」
「バレー部ないもんなあ、うちの高校」
雄一らの高校には、珍しくバレー部が存在しない。
「だから今は何も入ってないみたいです」
「小島はあてとかないの?」
「そうだな……」
雄一は曖昧な返事をしてコーヒーをすすった。
「それじゃ、今日はもう解散するか」
宮田の声を合図に、3人とも席を立ち上がった。
ここまでです。
>>suzuka氏
キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!!
>>名無し次郎氏
キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!!
次回新キャラ登場〜!? ( ´D`)ノテヘヘ
173 :
GOGO:03/08/21 04:46 ID:QunkpDiz
「どうもこんばんは。如月マチコです。
今回はですね、ROMANSデビュー記念ということで、
斎藤瞳、アヤカ、里田まい、石川梨華、矢口真里。
…この5人全員のオッパイを見せてもらっちゃおうという、
夢のような企画をやっちゃいたいと思います。
実況アンド解説は、ワタクシこと、如月マチコが
務めさせて頂きますのでよろしくお願いします。
それではそろそろ始めましょう!
名付けて。
『あなたのオッパイ見せて頂戴!』スタートです!」
174 :
GOGO:03/08/21 04:52 ID:R/cvoo5j
「え〜今日、私はですね〜、某コンサート会場は
メロン記念日の楽屋前に来ています。
ここにはROMANSイチの巨乳女、斎藤瞳がいるんですねぇ。
記念すべき1つ目のオッパイは、この斎藤に見せてもらおう
と思います。それでは早速行ってみましょう…」
175 :
GOGO:03/08/21 05:05 ID:UEqqiqKj
「…失礼しま〜す。斎藤瞳さんは居らっしゃいますか〜?」
「あっ! マチコ先生…!? 何? どうしたんですか?」
「あら柴田ちゃんお久しぶり。セク女の時以来?元気だった?」
「はい!元気ですよ。あ…斎藤さんなら居ますよ。
ほら、あそこでお化粧してます」
「あら、本当。ありがとうね、柴田ちゃん」
「どういたしまして……って、時間に遅れちゃう…
もう行かなきゃ…それじゃマチコ先生、失礼しまーす」
「ええ、じゃあね。
……え〜、ではターゲットを補足しましたので…
行ってみましょう……。
…ハァ〜イ斎藤。ちょっとお邪魔するわよぉ」
「…え? マ、マチコ先生!? なな、何なんですかっ!?」
「ごめんなさいね〜。そこまで驚くとは思わなかったわ」
「いきなりこんなところに現れたら、そりゃ誰だって
びっくりしますって!
…で、なんで!? 一体どうしたんですか!?」
「ウフフ♪ …単刀直入に言わせてもらうね。
斎藤!あなたのオッパイ、今直ぐここで見せてもらうわよ。
女同士なんだから恥ずかしいことなんてないでしょう?」
「ちょっ、ちょっと待ってよ!?何でいきなりそうなる訳?」
「いいから! さっさとTシャツを捲ってオッパイを出す!」
「えぇ〜!わけわかんない!」
「もしかして、嫌なんて言うんじゃないでしょうね?」
「…もう。どうせ私が嫌だって言っても強引に見るんでしょ!」
「勿論よ♪ 私を誰だと思ってるの?」
「ふぅ…マチコ先生には敵わないよ。分かった!見せてあげる。
は、恥ずかしいけど…(ガバッ!ムッチリ!!)
これでいいかな?」
176 :
どらい:03/08/21 16:27 ID:XRp6Cfgh
「私、岡田君のことが好きなんだ」
(・_・)
「…裕輔が?」
「…うん」
「…ぁ、そうなんや」(´・ω・`)
「……はぁ〜、緊張した。人に相談するだけでこんなに緊張するんだもん」
「お前は俺の心を傷つけるために誘ったんか」(泣)
「へ?」
「あぁいやいや……、それで?」(哀)
「…あ、それで……私、好きなんだけど…」
「うん」
「…岡田君がサッカーしてるトコ見たこと無いんだ」
「放課後見に行けば?」
「私もその時間は部活ですぅ」(注:松浦口調ではない)
「あ、そっか。まあ、アイツ補欠やしな」
「岡田君のプレーを見たいんだ」
「あぁ…なるほど。あ、でも俺ケガしとるし、アイツにもチャンスはあるやろ
明日、市民競技場で試合あんねんけど」
177 :
どらい:03/08/21 16:27 ID:XRp6Cfgh
また次回
178 :
:03/08/21 21:42 ID:rLz9TAY9
「私、岡田君のことが好きなんだ」
(・_・) ←これ(・∀・)イイ!!
「…裕輔が?」
>>171より
休み時間に宮田と話していると、サッカー部の連中が何人か寄ってきた。
「小島、そいつとブラスバンド部作るんだってな」
「……そうだよ。
誰から聞いた?」
「昨日お前らが話してるのが聞こえたんだよ」
「聞いてたのか?」
「聞こえただけだ。
お前はそのためにサッカー部やめたのか?」
「いいだろ」
「……宮田」
突然、話を振られた宮田はどぎまぎしながら答える。
「ん? なに?」
「どうせ、お前が小島をむりやり引きこんだんだろ」
「なに言ってんだよ、お前ら」
雄一が口を挟んだが、相手にされなかった。
「そんなわけないだろ」
「でもお前、誰に誘っても断られるからやけになったんじゃないか?
ほとんどいないんだろ、部員」
「部員はいないけど、入りたいって言ったのは小島だ」
「……だったらいいけど」
吐き捨てるようにそう言って、連中は教室を出て行った。
「変な奴ら」
その日も3人は屋上に集まった。
「今日はどうする?」
「どうしよっか。
小島のギターは昨日聞いたしな」
宮田は寝転がって力なく答えた。
全身脱力の宮田を無視して、雄一は紺野に尋ねた。
「紺野さん、なんかすることある?」
「どうしましょうか……」
「昨日言ってた辻さんはどうだったの?」
「言ってみたんですけど、考えとくって言われました」
「じゃあ、今からその辻さんのところに行ってみる?」
宮田が突然起きあがった。
「どうやって」
「紺野さん、辻さんの番号知ってる?」
「知ってますよ」
「じゃあ辻さんにかけて、暇っぽかったら会いに行けばいいんだよ。
メールでもいいけど」
「でもそんなに仲良くないんですよ、辻ちゃんとは」
「そこを何とかならないかなあ」
「……じゃあ、やってみましょうか?」
「さすが紺野ちゃん、話が分かる」
紺野はケータイを取り出しておもむろに電話をかけた。
「……あ、もしもし?
ごめんね、いきなりかけちゃって。
うん。今、暇?
あ、まだ学校なんだ。
うん。え、いいの?
ちょっと、ブラスバンド部の話があるんだけど。
先輩とかも一緒だけどいい?
あ、そう?
だったらこっちから行くね。
じゃあまた後で」
紺野はケータイを切って、笑顔を浮かべた。
「オッケーでした。
まだ学校にいるみたいです」
「どこにいるの?」
「日直で教室にいるみたいです。
まだ仕事が終わらないから来て欲しいって」
「でかした、紺野ちゃん」
宮田は埃を払いながらすっくと立ち上がった。
ここまでです。
モツカレー
>>181より
1年A組の教室では、辻が一人で日誌を書いているところだった。
後ろ姿はちょっと小柄で、髪は後ろで一つにまとめてある。
「辻ちゃん」
「ああ、紺野ちゃん」
辻は日誌を閉じて振り向いた。
「そっちの人達はブラスバンドの人?」
「そうそう」
「どうも、初めまして。辻希美です」
辻は頭を下げる。
「いや、こちらこそどうも。小島です」
「宮田です」
宮田は雄一の腕をつつきながらつぶやいた。
「意外と礼儀正しいな」
紺野は頃合いを見計らって話を切り出した。
「ちょっと話あるんだけどね」
「ブラスバンド部のことだよねぇ」
「そう」
「できればもうちょっと待ってほしいんだけど」
「どのくらい待てばいいかな」
口を挟んだのは宮田だった。
「せかすようで悪いんだけど、できるだけ早い方がいいんだ。
今年の文化祭で発表したいから」
まくしたてる宮田に、辻は黙っていた。
「ちょっと引いてるんじゃないか?」
雄一がそう言うと、宮田は口をつぐんだ。
「……私、バレーやってるんですよぉ」
「紺野ちゃんから聞いたよ。
中学の頃はやってたんだって?」
「今もやってるんです。
地元に小学生のチームあるんですけどぉ、そこでコーチやってるんです」
「忙しいんだ」
「そうなんですよぉ。
ドラムには興味あるんですけど、時間がなくてぇ。
難しいって聞いてるんで、やっぱり時間ないと……」
「大丈夫だよ、全然。
文化祭までは時間あるし、ちょっとづつでもやっていけば」
辻はまた口を閉じた。
「考えさせてください」
「……そう。
決心ついたらいつでも声かけて。準備はできてるから」
「それじゃ、鍵閉めるんで」
辻は宮田の横をすり抜けて教室を出た。
「宮田、教室出よう」
釈然としていない宮田の肩を叩いて、雄一は辻の後に続いた。
ここまでです。
test
坂本「(まぁ…いつかは言う事だから今のうちに言っておこう)」
さっき俺の親父見ただろ、近々親父と一緒に日本を離れる予定なんだよ俺」
あれ〜話がチョット違う気が……
∧_∧ _ _ .' , .. ∧_∧
( ´_ゝ`) _ - ― = ̄  ̄`:, .∴ ' ( )
ヽ-'' ̄ __――=', ・,‘ r⌒> _/ /
/ ,,-―  ̄ ̄  ̄"'" . ’ | y'⌒ ⌒i
/ ノ\\ . | / ノ |
/ / \\ , ー' /´ヾ_ノ
レ ノ ヽ_つ / , ノ
/ / ./ / /
/ /| / / ,'
( ( 、 / /| |
| |、 \ !、_/ / 〉
. | / \ ⌒l |_/
| | )/
ノ ) し'
(_/
いてーなこの野郎!!
坂本「(イチイチグダグダイウナ)だからお前といられるのは………」
藤本「………ヤダ……………そんなの………絶対やだ……」
目から大粒の涙を流していた藤本の口から、かすれた力の無い言葉が坂本の耳にはいた。
声量とは裏腹にその言葉には藤本の今の感情がはちきれんばかりに詰まっていた。
坂本「そんなこと言ってもさ、しょうがないだろ」
冷たい奴だ。
∧_∧
_( ´_ゝ`)
/::::☆::::☆:::) _ _
/::::,イ:::::::☆::::::ノ/ ∧ ∧―= ̄ `ヽ, _
/:::/ |::☆:::☆( 〈 ∵. ・( 〈__ > ゛ 、_―
| ! ヽ::::::::::ー=- ̄ ̄=_、 (/ , ´ノ
| | `iー__=―_ ;, / / /
!、リ -=_二__ ̄_=;, / / ,'
/ / / /| |
/ / !、_/ / 〉
/ _/ |_/
ヽ、_ヽ
フゴッ!ゲホゲホ…
坂本「(フウ…ヤットダマラセタ)俺は近いうちにここを飛び立つからな」
藤本「……」
と突然藤本はその場を立ちどこかに向かって駆け出した。
坂本「…何やってんだー……?」
藤本「もうお兄ちゃんと一緒にいられないなら私死ぬ!」
右手にナイフを持ち自分の左手首を切ろうとしていた、
坂本「バカ野郎!!(バシッ)」
間一髪坂本は藤本の右腕を掴み大事には至らなかった。
藤本「離して!(カラン)」
部屋中にナイフの落とした音が響いた、
坂本「どうしてそんな事するんだよ!」
藤本「……お兄ちゃんから助けてもらった命…これからずーっと
お兄ちゃんと一緒に共有していきたいの……」
坂本「別に俺じゃなくたって…」
藤本「お兄ちゃんとじゃなきゃ嫌なの!!
…俺は感動の再会果たして早々に永遠の別れにするほど甲斐性なしじゃねぇよ!!
って言ったじゃん……」
坂本「(うっ)」
そーいえばそんな事言いましたね、君。
坂本「…そーんな事言ったって俺がよそへ行ったからって
お前とは永遠に会えない訳じゃないだろ?」
藤本「そんなのやだ!!お兄ちゃんが遠くに行っちゃうなんてやだ!!」
坂本「(お前は引越しに反対する小学生か)」
藤本の勢いに徐々に押され気味の坂本であった。
190 :
どらい:03/08/25 16:25 ID:MSRPYMZc
191 :
どらい:03/08/25 16:45 ID:MSRPYMZc
続きをば…
「うん。明日の試合麻琴と見に行くんだ」
「そっか…、まぁ頑張れよ。じゃ俺、こっちやから。ここで」
「あ、うん。ありがと、いろいろと」
「また明日な」
「うん、バイバイ」
(はぁ〜… なんだかなー)
空は夕日でオレンジに染まっていた。
あぁ虚し・・・
翌日、うちの部のサッカーの試合を見に、近くの市民競技場へ足を運んだ。
サッカー場に着き、スタンドの一番前から下にいるメンバーと話をしていた。
「よぉ。ベンチで見るか?」
「ユニホームがねえよ。たまにはスタンドからお前らのプレーを見せてもらう」
「ベンチで見ることも少ねークセに」
「…ほっとけ」
裕輔は俺のケガのおかげで久しぶりにスタメン出場らしい。
スタンドで見やすい席を探していると、高橋が同じくラスの小川と来ていた。
何やらじっとうちのベンチを見つめている。
「あ、長嶺くんだ。やっほー」
「よー」
「いつも2人で見に来んのか?」
「時々来るよ。先週から愛がどうしても行こってうるさかったから」
「ち、違うよー。そんなこと言ってへんよー」
「アイ訛ってるぞー」
しかも中途半端。
>どらいさん
作品集(・∀・)イイ!!
色んなデータがあって面白いです
193 :
オツデス:03/08/25 19:08 ID:laTHsQXf
どらいさんスゲー!!
坂本「(…今は何を言っても無駄だろうな……)もういいよ、もう泣くなよ」
坂本は親指で藤本の顔の涙を拭った。
藤本「だって……お兄ちゃんが居なくなるなんて……グスングスン」
藤本はまだぐずっていた、
坂本「(……もう7時かぁ…)ご飯食べていくか?」
藤本「………うん…」
坂本は出前を頼み(寿司)2人して食べていたときのことだった、
坂本「(ん?)おい、何で手ぇ何て握るんだ?」
藤本「……」
坂本の問い掛けに藤本は黙って目を合わせた、
何かを訴えるかのように。
藤本「モグモグ……(ギュッ)」
坂本「………痛いよ」
手を繋ぐという何とも奇妙な行動をしたまま2人は食べ終えたのであった。
坂本「モウハナセ」
| ドライサンスゲー
| ('A`)
/ ̄ノ( ヘヘ ̄ ̄
196 :
保:03/08/27 00:11 ID:T0o039ew
・・
―そして夜、
結局というか予想通りというか藤本は泊まることになっていた。
坂本「おまえそっちな」
坂本が布団を指差し藤本にそこに寝るように促した。
藤本「……(ギュッ)」
と藤本は坂本の腕にしがみついてきた。
坂本「(モウカンベン)何だよ……」
坂本の問い掛けに何も反応することなく目を閉じ坂本の腕にしがみついていた。
坂本「………勝手にしろ」
根負けしたのか呆れたのかは分からないがそう言い残し坂本は床についた。
そして藤本も坂本の後を追うように床についた、
もちろん同じ布団だ。
198 :
自称K:03/08/28 19:02 ID:/FSBNURg
―――傘―――
「……あ〜あ、雨降ってきちゃったな……」
タクシーの中、なつみは降り出した雨を見て呟いた。
独り言のつもりだったが、運転手には聞こえていたらしい。
「お客さん、傘持ってないの?」
「今日に限って折りたたみの、忘れちゃって」
なつみのマンションまでは、タクシーの入れるところから少し距離がある。
走る、という選択肢もあったが、すぐ傍の店の屋根で雨宿りする事にした。
(あーあ、なんだかなぁ……)
仕事は相変わらず忙しい。それに、この予想外の雨で心は少し沈み気味だ。
「あれ? 安倍さん? 安倍さんでしょ」
そこには、締まった体つきの男がいた。歳は若く、20代前半だろう。
また、サインかなんかを求められるのかと思ったが、どうやら違うようだ。
男は小柴明と名乗った。
199 :
自称K:03/08/28 19:02 ID:/FSBNURg
「ほら、中学んときいっしょだったっしょ」
そう言われて、そんなやつもいたなぁ、と朧気に思い出した。
明は東京の大学に一浪して入ったらしい。
少しばかり昔話やら北海道の話をして、なつみは明に少なからず好感を持った。
芸能人になったと知っても普通の旧友となんら変わらなく接してくる明は、
他の友人達と違っていて、新鮮に感じられた。
「――そう言えば、安倍さん傘は?」
しばらくして、ふと気付いたように明。
持ってない。そう告げると、自分の傘を差し出した。
「これ、やるよ」
「え……、でも、小柴君は?」
「俺は走ればいいよ。どうせ服とか安もんなんだから。洗えば問題ないし」
言うなり、明はもう走り出してた。
傘を返そうとしていた手は、どこか滑稽になり、慌てて引っ込めた。
遠くから、じゃあな、という声が聞こえた。
なつみは返事をする代わりに、微笑んだ。その笑みを明が見ていたかどうかはともかく、
よく、天使のような、と形容されるなつみの笑顔よりも、その時の笑みは可愛く、
どこか儚げだった。
明と付き合い始めてかなりの時間が経っても、なつみはあの時の事を忘れない。
……玄関先の傘立てを見ては、独りで微笑むのだった。
200 :
自称K:03/08/28 19:04 ID:/FSBNURg
前の話と関係ある、つもり。
それにしてもベタなのしか書けない……
>>185より
結局、その日はそれでお開きになった。
猛プッシュしたにも関わらず辻にかわされたせいで宮田は肩を落としている。
「大丈夫ですよ。
辻ちゃん、考えてくれてるみたいですから」
「だったらいいけど」
宮田はまだ浮かない顔をしている。
「でも辻ちゃんが入っても4人なんだよな」
「4人でもなんとかできるんじゃない?
うちの生徒会っていいかげんだし」
「でもクラブを作るんだったら先生の許可もいりますよね」
「面倒だな……
紺野さん、あと一人くらいいないかな」
「私はちょっと分からないです。
楽器やってる人はほとんど吹奏楽に行っちゃいましたから」
「普通はそうだよな」
3人とも浮かない表情のまま別れた。
翌日は土曜日だった。
予定のない雄一は、家でだらだら過ごすことにした。
昼食のチャーハンを食べていると、母親が話しかけてきた。
「午後からお客さん来るから、出てってほしいんだけど」
「お客さんって?」
「お母さんの友達」
母親の友達が来ると、ごろごろしている暇などなくなってしまう。
「分かった」
雄一は昼食を終えて、そそくさと家を出た。
特にあてはない。
駅前をうろついて、時間があれば映画でも見るかもしれない。
今月はまだ小遣いに余裕がある。
本屋で雑誌を立ち読みして、古着屋を冷やかす。
いつもの巡回コースの通りまわって、CDショップに入る。
――今日は金あるから、CDでも買おうかな。
邦楽コーナーを一瞥してから、楽器演奏のコーナーに入る。
店の中でも人気のないそのコーナーには、あまり人はいない。
しかし今日は、先客がコーナーの一角に立っていた。
若い女性だが、雄一は気にも留めずに品定めを始める。
ふとした拍子に女性客の横顔を見ると、松浦だった。
「……あの、松浦さん?」
振り向いた顔は、確かに松浦だった。
「小島くん?」
「そうそう、小島」
雄一は松浦が名前を覚えているだけで有頂天だった。
「この近所に住んでる?」
「うん。宮田くんもなんだ」
「ここ、来たことある?」
「たまにね。古いCDも置いてあるから、結構好きなんだ」
松浦は手にクラシックのCDを持っている。
「クラシック聞くんだ」
「まあね。バイオリンやってるから」
「バイオリン?」
「うん。
中2から始めたんだ。近所にスクールができたから」
「へえ……」
ブラスバンドのことが頭をよぎったが、今はとても言い出せない。
「小島くんは何聞くの?」
「歌詞の入ってない曲なら、何でも好き」
「オペラとかでも?」
「全然聞くよ」
ちょっと嘘をついた。
さすがにオペラはあまり聞いたことがない。
「なんか、知的っぽいね」
「そんなことないって。
松浦さんもクラシック聞いてるじゃん」
内心、雄一は嬉しくてたまらなかった。
松浦から知的と言われて悪い気はしない。
「……今、暇?」
「うん。なんで?」
「俺も暇だから、よかったら一緒にどっか行かない?」
言った途端に雄一の胸は不安で一杯になった。
断られたらどうしよう。
ましてや断られたうえ、皆にこのことをばらされたらどうしよう。
女子は全員、白い目で俺のことを見るに違いない……
「いいよ」
松浦はあっけらかんとした調子で答えた。
「どこ行く? スタバでも行こっか?」
実に、雄一の不安など気付いていない様子だった。
ここまでです。
間が空いてしまって申し訳ないです。
>どらいさん
ご苦労様です。
まとめてあると見やすくて便利ですね。
205 :
シンボリ:03/08/29 00:19 ID:MHxbuHEF
作者の皆様
いつもありがとう
このスレに微妙に沿ってない感じですが、
(何でも有り)ということで、ちょっと書かせてもらいます。
「波とサンダル」
さわさわと寄ってはさわさわと引いていく波を、ぼんやりと見つめていた。
―――波も大変だなぁ。同じこと何度やりゃ気が済むのかなぁ。
ぼんやりとした頭で、ぼんやりとそんなことを考えていた。
私はちょっと馬鹿といえばかなり馬鹿であった。
ちょっと抜けていると言えばかなり抜けていた。
日はまだ高く、海から吹いてくる風はベタベタと身体にまとわりついて、
なんだかひどく私はくたびれていたし、不快だった。
「っていうか……。」
ちょっとふてくされ気味に言葉にならない文句ブツブツ言いながら、
今座っている砂浜に、指で落書きを始めた。とにかく暇だったのだ。
砂浜には、ちょっと不恰好なドラえもんや、水に濡れて力の無いアンパンマン、
可愛げの欠片すらない星のカービィ、そんなものがどんどんと登場した。
―――えーと、ラッキーマンってどうだったっけな……?
そんなことを考えているうちにふと気が付いた。
私はこのヒーロー達を登場させるのに一生懸命になって、
今まで気付かなかったのだが、いつの間にか、
辺りは真っ赤に染まり、海から吹いてくる風も、
幾分心地よいものになっていた。
そういえば、波もさっきまではずっと前方にあったはずなのに、
今 では波はほとんど私の座っている足近くまで来ていたし、
私が波打ち際にポイと脱ぎ捨てていたお気に入りのサンダルは、
波にさらわれ、コロコロと波と戯れていた。しかも結構遠くで。
「えぇーー!ちょっとぉ、マジ勘弁!」
私は履いていたスカートの裾を両手でくちゃくちゃに持ち上げて、
急いでさわさわと寄せては引く波につっこんで行った。
それはまるでお盆過ぎにぷかぷか浮いているクラゲの死骸のように、
キラキラとキレイキレイに漂っていた。
実際それはサンダルでなくて、クラゲなのでは無いかと思った。
だけど見た目の美しさに感じる感情の方向とは裏腹に、
下着が濡れそうなギリギリまで進んでみても、
それを取るにはちょっと遠すぎて、
私はその場でぶすぶすと燻るしかなかったのだ。
私がぽつねんと、しょんぼりと、漂うクラゲ風のサンダルを見やっていると、
ふいに視界の右やや前方で結構大きな水しぶきが上がった。
やはりちょっと脱力しているとはいえ、気になるので、
力無く視線をそちらに向けると、驚いた。
すごい水しぶきで誰だかは分からないけどものすごい勢いでクロールをして、
ぷかりぷかぷかりと浮かぶ私のサンダルに近づいて行っているのだ。
そして、その誰だかは分からないがものすごい勢いでクロールして、
私のサンダルに近づいていった人物は、やはりというかありがたいというか、
私のサンダルを右手にしっかりと持ち、またしてもものすごい勢いで、
今度はバタフライというえらく実用的で無さそうな泳ぎで、
ばっしゃんばっしゃんと大きな水しぶきを上げながら、
私がボーゼンとスカートの裾を立ち尽くしている傍まで、
往復僅か10秒足らずで戻ってきたのだった。
しかし、戻って来ても、その謎の人物は依然として海に全身潜ったままで、
顔すら上げようとしない。流石にちょっと抜けてる私としても、
心配になって近づくと、ふいに水中から私のサンダルが飛び出した。
私はとっさに握り締めた両手でサンダルから身体をガードした。
あやうく顔に当たって、痛い思いをするところだったが、
私のガードに弾かれたサンダルは、自分ガードのせいで見えなかったけれど、
また少し遠くに落ちたらしい。遠くでぱしゃんという音が聞こえた。
「よしこぉー!パンツ丸見えだぞーーー!!」
ハッとして両手を離した。くちゃくちゃにもっていたスカートの裾が、
海面に触れて、一気に海水を吸っていくのが分かった。
そしてそのスカートが、海水を吸っていくのに比例して、
自分の顔が赤くなっていくのが分かった。
そして、水面にぷかりと浮かんだ見慣れたへらへら顔を、私は発見した。
「このぉぉおー!待ち合わせにくそ遅れた上にこれかー!?これなのかー!?」
思わず私は大声で怒鳴ってしまった。
私の怒りは至極当然のもので、私はこのへらへら顔と、
午後1時に例の人の居ない砂浜で待ち合わせ、をしていたのだ。
それなのに、太陽の傾き加減と、周りの赤さから言って、
今は確実に5時近い。いや、もしかしたら5時を回っている可能性さえあった。
「ごめーん、よしこー。でもサンダル取ってあげたじゃん。」
「かんけーねー!サンダルが流れたのも元はと言えばごっちんが遅れたせいだ!
きっちり謝ってもらおうか!きっちりと!」
私がそう言うと、今までへらへらしていたはずのごっちんは、
俄かに俯き加減になって、唇を噛み締めた。
俯き加減なのでよく見えないけれど、少し涙目になっているみたいだった。
私は、やべっ泣かしちゃう。と思うより前に、ドキッとした。
濡れた長い髪を俯いた顔と共に垂らして、涙目で、唇を噛み締めたごっちんに、
ドキッとしてしまったのだ。
そして、そのドキッの後に、やべっ泣かしちゃう。という気持ちがかぶさって、
私は大変にしどろもどろになってしまった。
「いやっ、あのね、ごっちん、別にそういうことじゃなくって、
こう、謝れよ!じゃなくって、謝っても良いわよ、みたいな、
なんかそんな感じで……」
ひどく情けない姿だった。しかも、私は情けない上に、更に甘かった。
私がしどろもどろになりながら必死こいてごっちんを泣かすまい、
と一生懸命になっていると、ぶわっといきなり何かに視線を遮られた。
それが自分のスカートであると気付くのに通常に5倍の時間はかかった。
「いや〜ん、よしこのパンツかわい〜〜!」
私はブチ切れた。この女絶対ブッ殺してやると思った。
「もう絶対ゆるさねー!どんなに謝ったって許してやんねーからな!」
「あはははは、ごめ〜んよしこぉ〜!」
「うがぁー!お前の水着全部ひっぺがしてやる!」
「いや〜、こないで〜。このエロオヤジ!」
こんなことをしている内に、せっかく一旦は私の下に帰ってきたサンダルは、
いつの間にかまた再び波に乗せられて、私たちの日頃の疲れやストレスと共に、
すっかり沖に流されてしまったのだった。
−了−
214 :
自称K:03/08/29 16:54 ID:aadwJd/L
芸能人の笑顔は反則的だ。吉澤の笑顔を見て利明はあの胡散臭いプロデューサーの顔が
頭に浮かんだ。曰く、「天才的にかわいい」と。
今の笑顔にはそう思わせるだけの力がある、そう感じさせられた。
「…………」
「お〜い、利明。どうした?」
そう言う吉澤はニヤニヤとシニカルな笑みを浮かべている。
「い、いや…… 別に…… ただ、そのぉ……」
「照れてんでしょ?」
215 :
自称K:03/08/29 16:54 ID:aadwJd/L
「そ、そんなことは…… ある、けど……
しゃーないでしょ。じょ、女子の事名前で呼ぶとか小学校以来、だし。
中学から男子校で話すのに慣れてないんだから」
「あれ? でもやぐっつぁんとかと普通に話してるじゃん」
吉澤の言う事ももっともだった。確かに利明は特に女性が苦手なようには見えない。
「向こうから話し掛けてくれればいいんですけど、自分からは……
敬語はさんでるから年上との方が話しやすいですし」
言ってから、何かに気付いた様子の利明。
「ほらぁ、また敬語」
216 :
自称K:03/08/29 16:55 ID:aadwJd/L
そう言って、利明の額を指で小突く。
吉澤は笑いながら、気をつけろよ〜、と言って、そのまま扉から出て行こうとする。
利明は不思議に思った。今日の仕事はもう無いはずである。
「よしざ、……ひとみ。もう、今日の仕事は無いはずだけど」
まだ、照れが残っているのか、いや、確実に照れているのだろう。
利明の顔は真っ赤とは言わないまでも、耳まで変色している。
そんな利明の表情を見て、極上の笑顔を向ける吉澤。見た目は天使のようだが、
利明の顔をさらに赤くしようという、その内心はどちらかと言うと悪魔に近い。
「今日は疲れたからね。利明と喋ってるのも楽しいけど、やっぱ仕事に差し支えるようじゃまずいじゃん?」
217 :
自称K:03/08/29 16:56 ID:aadwJd/L
そこで、吉澤は悲しそうな顔をする。その表情作りは本物の女優としての素質を見せた。
実際の演技でもこれができれば、監督からはさぞ誉められる事だろう。
「……だから、帰らないと、ね」
そう言って、ドアから出て行く吉澤に利明は何も声をかけることができなかった。
吉澤が道路を歩いていくのを、窓から見つめる。
ドアの閉まる音が、いつまでも耳に残っているような気がした。
沈みかけた気持ちを立て直すために、再びパソコンへの仕事へと向かう。
パソコンの横に置いていた、飲みかけのオレンジジュースを口に含む。
オレンジの酸味が、心地よく口の中に拡散した。
218 :
自称K:03/08/29 16:58 ID:aadwJd/L
なんか皆さん覚えてなさそうですが、更新しますた。
坂本「(ヤッパリナ)」
自分の布団に藤本が入ってくることをどうやら予想していたらしい、
まぁこの展開で思いつくが。
藤本「……(スリスリ)」
坂本「アツイカラチカヅクナ」
しかし坂本の言葉とは裏腹に藤本との距離は縮まるばかりだった、
藤本「(ギュッ…………)」
そして坂本の腕にしがみつき肩のくぼみに顔をうずめた、
藤本の髪の毛が坂本の顔にかかった。
坂本「プワッ、苦しいって離れろよ」
藤本「……ぴったりくっついているから離れられないよ…」
坂本「(´-`).。oO(どっかで聞いたことある台詞……)」
はぁ、
坂本「(オット、ソウジャナクテ)これ以上俺を困らせて楽しいか」
藤本「……これ以上悲しませないで…」
坂本「……(しないと言えない自分が弱い)」
やーいやーい(。A 。 )
坂本「オマエハチャントシゴトシロ」
>>204より
「どこ行こうか」
松浦と並んで店を出る。
「映画とか……どうかな」
「映画?」
「俺、見に行こうと思ってたから」
「でも、あんまりお金持ってないんだけど」
「いいよ、俺が出すから」
「でも悪いし……」
「大丈夫だって。今は金あるから」
「じゃあ、電車賃は私が出すから映画はおごってもらうね」
「そうしようか」
数駅だけ電車に乗って、小さな映画館に入る。
雄一は恋愛もののチケットを買った。
「これ、CMでよくやってるよね」
松浦はタイトルを聞いてそう言った。
土曜日の割に館内は空いていて、二人は中ほどの席についた。
221 :
ななし:03/08/30 01:06 ID:L7XdgLXA
久しぶりに昔の読んで見た。
なんか時代の流れを感じますた。
映画の内容はありがちで、大したものじゃなかった。
しかし隣に松浦が座っていることで、雄一は全てが楽しかった。
「面白かったね」
「まあ、そこそこ」
「そうかな。結構、面白かったけど」
そう言われると、雄一としては「面白くなかった」とは言えない。
「そうだね、うん。なかなかだったね」
帰りの電車を降りてもまだ時間があったから、駅前のスターバックスに入った。
「バイオリンやってるって言ってたけど」
雄一は気になっていたことを尋ねた。
「どのくらいできんの?」
「そんなに上手くないよ。
一応、音は出せるけどね」
「音出すのも難しいらしいね」
「そうそう。
私も音出せるようになるまで苦労したんだ」
「ちょっと相談したいことがあるんだけど」
「なに?」
松浦はテーブルの上にコップを置いた。
「今、俺新しいクラブ作ろうと思ってるんだ」
「へえ。どんなの?」
「ブラスバンド部っていうんだけど」
「かっこいいじゃん」
「うちのクラスの宮田って知ってる?」
「知ってるよ」
「あいつがエレキできるんだ。
それで、俺らの他に一年生の女の子がいるんだけど、まだ3人なんだ」
「部員探してるんだ」
「うん。それで、松浦さんにも参加して欲しいんだ」
「え?」
松浦の座っている椅子がガタッと音を立てた。
「私、バイオリンしかできないけど」
「バイオリンでいいんだよ。俺もアコギしかできないから。
もう一人の子なんか、ピアノやってるんだよ」
「……それって、ブラスバンドじゃないんじゃないの?」
松浦は怪訝な顔をする。
「しょうがないよ、人数が集まらないんだから」
「でも私、どっちにしろ無理だわ。
テニス部はやめられないし」
「無理か、やっぱり……」
雄一が肩を落とすと、松浦は取り成すように言った。
「でも、高橋さんっているじゃん?
高橋さん、帰宅部だけど前は吹奏楽って言ってたよ。
今度聞いてみたら?」
「……そうする」
そんなことは知っているが、松浦の助言をむげにはできなかった。
それからしばらく雑談を交わした後で、松浦が言い出した。
「小島くん、彼女いるの?」
「いないよ」
「そうなの? サッカー部だったし、結構もてるんじゃないの?
前まではいたでしょ」
「一応ね」
中学の時に半年だけ付き合ったことがある。
告白されて、断る理由もないから付き合いはじめた。
ただ、高校受験が近付くにつれて疎遠になり、自然消滅してしまった。
「松浦さんは?
そっちこそもてるんじゃない?」
「今はいないよ、彼氏は」
「付き合った人数、当てようか。
5人はいるでしょ」
「そんなにいるわけないじゃん。
これでも一途な方なんだよ」
「そうかな。経験豊富そうに見えるけど」
「うわー、ひっどい。セクハラだ」
松浦はクスクスと笑った。
夜、風呂上りにメールが2通届いていた。
松浦と宮田からだ。
迷わず松浦からのメールを見る。
今日は久しぶりに映画見れたし、楽しかった。
また学校でね。
たったそれだけだったが、思わず雄一の頬は緩んだ。
しばらく余韻に浸った後、宮田からのメールを開く。
明日、ブラスバンドの活動。
午後1時に○○小学校にて集合。
楽器はいらない。
雄一の卒業した小学校の名前だった。
そこなら家から歩いて10分ほどだ。
そこで何をするというのか。
「まあ、いいか」
上機嫌の雄一は、ケータイを閉じてがらにもなく宿題など始めた。
ここまでです。
>>221 今日、自分も参考のために過去ログ読みました。
名作者さんたちの技術を盗みたいところですが、なかなかうまくいきませんね。
精進します。
今日はすごいな。乙。
229 :
どらい:03/08/30 14:28 ID:CCmk3tm3
230 :
どらい:03/08/30 15:03 ID:CCmk3tm3
「ねー、長嶺君の代わりに誰が出るの?」
「あぁ、さっき裕輔が出るみたいなこと聞いたけど」
「岡田君だぁ」
「裕輔って女の子から見て人気とかあんのか?」
「んー、結構モテるタイプだよねー」
「なんか長嶺君は気さくで話しやすいし、モテるよりは好かれる感じでしょ?
岡田君はサバサバしてて何かに集中してる姿がカッコイイ」
「そうそう、長嶺君って以外と彼氏にはしにくいタイプって感じ」
「俺ってそんなヤツやったんや…」
「あらら、落ち込んじゃったよ」
「でも長嶺君だって人気はあるんだよ?」
「違った意味で人気があるよね」
「…もうええわ」
231 :
どらい:03/08/30 15:07 ID:CCmk3tm3
試合が始まり、俺は2人にゲームの解説やらルールの説明をしながら観ていた。
途中、高橋がトイレへ行き、小川と2人になった。
「…でもね」
「…ん?」
「愛は長嶺君のことが好きなんだよ」
「……ハァ?」
だって昨日、ねぇ?
「あ、昨日一緒に帰ったんでしょ? 何の話したの?」
「え?あ、いや…いろいろと」
「あー、もしかして、告白された?」
「されへんわ」
「じゃなに話したのさぁ」
「ちょっと相談事」
「えー?何の」
「んー、言えへんなぁ」
「……。じゃぁ代わりに私の悩み聞いてよ」
「へ?」
「…いいじゃん、別に」
「まぁええけど」
232 :
どらい:03/08/30 15:10 ID:CCmk3tm3
「…好きな人がいるんだぁ」
またそれかよ…
「フーン」
「なにさその冷たい反応」
「あ、いや、そうなんや…」
「岡田君が好きなんだ」
「は?」
どーなっているのかね
「でね、今日初めてサッカーしてるとこ見れてカンゲキモノだよ〜」バシバシ
「痛てーよ」
「はぁ、でも告白したいけどさぁ、勇気がないんだよねー。どうしよ〜」
なんか一人で盛り上がって勝手に落ち込んでるよ
小川が一人コントしているところで高橋が帰ってきた。
「あれ?何の話してたの?」
「ん?まぁいろいろと」
「?」
「……あぁ〜〜どーする、麻琴ぉ」
「あぁ、コイツ?勝手にブルーになっとるだけ」
「……ふーん」
なんか、イヤーな反応のしかた
233 :
どらい:03/08/30 15:16 ID:CCmk3tm3
また次回
今年は米が不作だそうで・・・
>>226より
久しぶりに訪れる小学校は、逆に新鮮だった。
たった5年前までは自分が小学生だったなんて考えもつかない。
正門ではすでに宮田が待っていた。
「紺野ちゃんは?」
「もうすぐ来るんじゃない」
宮田は門柱に寄りかかっている。
「なあ、今日は何するんだ?」
「バレーの見学」
「は?」
「ここの体育館でバレー教室やってるらしいんだ。
毎週日曜日の昼間に」
どういう意味か、雄一には分かりかねた。
「小学生とか中学生が来てるらしいんだけど。
そこの先生にはもう了解とってあるから」
「どういうことだ?」
「辻さんだよ」
宮田は重い腰を上げて、門柱から離れた。
「ここでバレー教えてるんだよ、辻さんは」
ようやく雄一にも事情が飲みこめた。
「わざわざここまで来て誘おうってことか?」
「そうだよ。紺野ちゃんにはもう言ってあるから」
「辻さん本人には?」
「言ってないよ。驚かそうと思ってな」
「驚かしてどうするんだよ」
「あ、紺野ちゃんだ」
宮田が手を振る先には、紺野が歩いている。
「それじゃ、行こうか」
宮田は先立って校舎に入っていった。
校舎は雄一が卒業したままの姿だった。
体育館も相変わらずの木造で立っている。
そして中からは、ボールが弾む音がしていた。
「本当にやってるみたいだな」
「当たり前だろ。連絡まで取ってるんだから」
宮田は得意げに言う。
「教えてるのは辻さんの他に、大学生と社会人が一人づつらしい」
「3人でやってるんだ」
「去年までは辻ちゃん中学生でしたから、2人だったんでしょうね」
ボールの音は近付くにつれて大きくなっていく。
合間に女の子たちの掛け声が聞こえる。
宮田が体育館の扉を開けた。
「すいません」
あいさつは館内の音でかき消された。
「すいません、ちょっといいですか」
宮田はそばに立っていた女性の肩を叩いた。
「昨日、連絡した宮田ですけど」
「はいはい。君たち3人ね、見学したいのは」
腕組みをする女性は、そばのパイプ椅子を顎で示した。
「あそこに座って見てて」
言われるまま、3人は椅子に腰を下ろす。
「小島さん」
座るなり、紺野は雄一を肘でつついた。
「なに?」
「今の人、口元にほくろありましたね」
「あったね」
「なんか私、妙に気になるんですよ。
なんて名前なんですかね」
雄一は宮田の肩を叩いた。
「今の人、なんて名前?」
「確か保田さんって言ってたけど」
「紺野ちゃん、保田さんだって」
「あだ名はほくろさんで決まりですね」
「保田さんだってば」
ここまでです。
238 :
:03/08/31 08:38 ID:GuFxNg7Y
皆さん乙です
それぞれ作品がノッてきて(・∀・)イイ!!
239 :
名無し:03/08/31 21:45 ID:Rm51IP0S
いつか帰らん、我が生まれしこの地へ
240 :
ピーラー:03/09/01 01:32 ID:ATDMPuqO
初夏の匂いが漂う中、愛は電車に揺られていた。
いかにも田舎らしいほのぼのとした風景が、車窓を流れる。
ふと窓から上を覗けば、そこには広がる青い空・・・・
そして今日は、
愛が憧れていた高校時代の先輩が帰ってくるのである。
(高橋)「(先輩に会うの・・・久しぶりだな)」
愛は胸を弾ませていた。
241 :
ピーラー:03/09/01 01:33 ID:ATDMPuqO
〜回想〜
春風が吹き荒れる・・・・・。たった今卒業式が終わった。そして、愛の大好きな先輩は、
地元から離れてどこか関東の大学へ行ってしまう。
(高橋)「上村先輩・・・・・」
上村は結構な人気者で、卒業式が終わると男友達や女生徒、
さらには下級生にまで囲まれていた。
しかし愛はまだ高1であり、上村とも少ししか話をしたことがないので、
その輪に入り込むことができずにいた。
(高橋)「(私なんか・・・やっぱり無理だよね・・・)」
それでもしばらくは、上村のいる教室の外からその光景をじっと見つつ
上村と接することのできる機会を探っていたのだが、
上村から人の離れる気配がいっこうにない。
愛は仕方なく、自分の教室に戻ることにした。
242 :
ピーラー:03/09/01 01:34 ID:ATDMPuqO
(友達)「愛、そろそろ帰ろっ。」
(高橋)「あ、うん・・・・」
しかしやはり愛には、心にモヤモヤが残っていた。
(高橋)「・・・・あ、やっぱりゴメン。もうちょっと残ってるよ。」
(友達)「ん?なんかこれからあるの?」
(高橋)「ちょ、ちょっとね。」
(友達)「そう。。。わかった、じゃまた明日ね!(なんか様子が変だ・・・)」
ちなみに明日は在校生の終了式である。
(高橋)「うん、じゃあねっ!」
とはいえ、どうしたら良いものか。
愛には術がなかった。
243 :
ピーラー:03/09/01 01:41 ID:ATDMPuqO
そして結局、
愛はどうすることもできなくて、陽が傾くまで一人で自分の教室に残っていた。
(高橋)「はぁ・・・私、一体何やってんだろ。」
と、愛は一人呟いた。
(高橋)「もういい加減帰ろうかな・・・」
自分のバカさ加減に嫌気がさして、愛はもう帰ることにしたのだが、
しかしその前に上村のクラスに立ち寄ってみることにした。
(高橋)「(あれ、静かだ・・・・やっぱりもう帰っちゃったんだ・・・)」
淋しそうな表情を浮かべる。もう上村はいないんだと思いはじめていた。
(高橋)「(・・・もうこの学校には上村先輩はいないのか・・・・
結局、最後に何も言えずに終わっちゃった・・・・
私・・・私・・・どうしよう・・・)」
愛の目は潤み始め、今にも泣き出しそうになっていた。
(高橋)「(私・・・私・・・・ )」
しかし上村の教室まであと数歩と迫った時・・・・
244 :
ピーラー:03/09/01 01:43 ID:ATDMPuqO
(高橋)「あっ!!」
(上村)「あ、あれ?愛ちゃんどうしたの?こんな遅くまで?」
上村がふと教室の後ろのドアから出てきた。
(高橋)「わ、私の名前・・・覚えててくれたんですかぁ!!」
(上村)「へ??って当たり前じゃん。それよりこんな遅くまでどうしたの?」
愛はあまりの驚きと嬉しさで、涙は止まり、そしてわけがわからなくなっていた。
(高橋)「あ、あのあのぅ、、上村先輩と話が出来たらなぁって!」
(上村)「そうだったの。ごめんな、今までみんなと話こんじゃってたからさ。」
(高橋)「あ、いえそんなことは・・・大丈夫です!」
愛は上村と話せるだけで幸せだった。
245 :
ピーラー:03/09/01 01:44 ID:ATDMPuqO
(高橋)「あれ、他のみんなは帰っちゃったんですかぁ?」
(上村)「あぁ、うん。いったん帰ってからまたどっかで集まることにしたんだよ。」
(高橋)「そうなんですか。(・・・・ラッキー!!)」
教室には愛と上村以外は誰もいなかった。
(高橋)「先輩、東京の大学に行っちゃうんですよね・・・淋しいな・・・」
(上村)「ずっと都会の生活に憧れていたからね。ヒマになったら遊びに来てよ。」
(高橋)「え?ホント!?いいんですか!やったぁ!!」
愛は本当に嬉しそうだ。
246 :
ピーラー:03/09/01 01:46 ID:ATDMPuqO
太陽は既に沈み、辺りは徐々に暗くなっていった。
そしてしばらくし、愛はふと気付く。
(高橋)「あっ…ボタンが全部なくなってる。」
(上村)「へへ、全部取られちゃった。」
上村は苦笑したが愛の表情は落ち込んでいった。
(高橋)「やっぱり、そうですよね。先輩、人気ありますもんね・・・」
(上村)「そんな・・・そんな顔しないでよ。」
(高橋)「・・・・私も欲しかったなぁ。」
(上村)「そうだったの?」
(高橋)「・・・・・・・」
愛はコクリと頷いたまま、黙り込んでしまった。
(上村)「困ったな・・・・あ、そうだ!これ上げるよ、愛ちゃん。」
上村は胸ポケットから、小さな葉を1枚取り出した。
247 :
ピーラー:03/09/01 01:49 ID:ATDMPuqO
(高橋)「・・・・ん?なんですか?この葉っぱは?」
(上村)「この葉を土の上に置いておくだけで、芽が出てきて綺麗な花が咲くんだ。」
(高橋)「えっ!本当ですか!?」
(上村)「うん。。。ほら、ここ見て。」
そう言って上村は葉のギザギザの谷の部分を指差した。
(上村)「ほら、ここから小さな芽があるだろ?これが大きくなるんだ。」
(高橋)「あ、ホントだ!へぇ〜。」
(上村)「だからこれあげるから育ててみてよ。」
(高橋)「あのぅ〜、先輩?他にこれあげた人いるんですかぁ?」
(上村)「いや、俺これ1枚しか持ってないし。だから愛ちゃんだけだよ。
・・・・それがどうかしたの?」
(高橋)「あ、いえっ!どうもありがとうございます!大切に育てます!
(やったぁ〜、これ持ってるの私だけだぁ〜!!)」
(上村)「きっと愛ちゃんなら大丈夫だ、最後まで育てられるよ。」
(高橋)「はい!頑張りますっ!!」
248 :
ピーラー:03/09/01 01:50 ID:ATDMPuqO
こうして話が一段落つき、
ようやく2人は辺りが暗くなったことに気付いた。
(上村)「あれ?そういえば、これから帰るつもりだったの?」
(高橋)「あ、はい、先輩がいるかどうか確かめてから帰ろうと思ってました。」
(上村)「そうなんだ。たしか家近かったよね?じゃ、途中まで一緒に帰ろうか?」
(高橋)「えっ!?本当ですかぁ!?」
(上村)「あ、うん。」
あまりの好リアクションで、上村は戸惑った。
(高橋)「やったぁ!」
・
・
・
・
こうして〜回想〜は終わり・・・・・・、
そして卒業式から数日後、上村は東京へと向かった。
249 :
ピーラー:03/09/01 01:51 ID:ATDMPuqO
卒業式の帰り道、愛は上村に東京の住所を教えてもらい、
しばらく経ってからそこに手紙を送った。
愛は始め、手紙の返事が返ってくるのか半信半疑だったが、
上村からの手紙は・・・・帰ってきた。
――最近どうですか?元気にしてますか、愛ちゃん?
俺はというと・・・ようやくこっちでの生活に慣れてきたんで、
まぁなんとかやってます。
あの葉っぱも順調に育っているようですね。あれ、もう葉っぱじゃないか(笑)
前期のテストが終わったら、そっちに帰るつもりです。
愛ちゃんに会えるのが楽しみですね。じゃ、それまで元気で!!
P.S帰る時に迎えに来てくれたら嬉しいな! ――
この葉書を読み返すたびに、愛はにやけた。
250 :
ピーラー:03/09/01 01:53 ID:ATDMPuqO
そして今、愛はカバンの中にその葉書を入れ、手には小さな鉢を乗せていた。
その鉢には例の植物が・・・・しかもツボミまでつけていた。
(高橋)「(ふふ、これ一番に先輩に見てもらうんだ!)」
愛の期待を一心に受け、生きるこの植物。一体どんな花をつけるのだろうか?
初夏の匂いが漂う中、愛は電車に揺られていた。
いかにも田舎らしいほのぼのとした風景が、車窓を流れる。
ふと窓から上を覗けば、そこには広がる青い空・・・・
そして今日は、
愛が憧れていた高校時代の先輩が帰ってくるのである。
(高橋)「先輩・・・・どんな感じになってるんだろう?」
まだまだ空港までは程遠い。揺られ揺られて、、、電車はまだまだ走る走る。
(高橋)「ふふ、思い切って・・・先輩に告白してみよっかな?」
先輩への思いがいつしか、「憧れ」から「恋愛対象」へと変わりつつある愛なのであった。
終
251 :
ピーラー:03/09/01 02:29 ID:LIr4GlCq
以上で終わりです。俺のこと覚えてくれてたら嬉しいです。
今回は一気にダァっと最後まで書いてみました。ちょっと迷惑だったかな・・・?
でも、どうしても書きたくなったもので。。。
今回の短編は、書いていてどうもしっくりときませんでした。
最初に書いた矢口の短編が、今思えば一番しっくりきてた気がします。
それにしても他の作者さん達はみんなすごいですね!!
これからも頑張ってください!陰ながら応援してます!
俺は今回の1回限りで、当分の間、もう書けません。続けたい気持ちは山々なんですが・・・
でも、俺も239さんのような気持ちで、いつかまたここで書きたいと思ってます。
そして最後(?)に、、、
俺が文章を書きたくなったのは、suzukaさんの小説を昔から読んでいて、
suzukaさんの小説にもの凄く魅せられていったからです。
なので、、、suzukaさん、ありがとうございました!
そして、これからも頑張ってください!
252 :
あぅ:03/09/01 03:26 ID:CKrexW3M
寂しい事言うなよぅ・・・
。・゚・(ノД`)・゚・。
253 :
シンボリ:03/09/01 20:34 ID:Mz4u4Twy
そうだそうだ!!
。・゚・(ノД`)・゚・。
>>251 ─- 、::::;;;;;;;;;`゙゙''‐ 、 __,,,,......,,,,_/:::::::::/: !| またまた ご冗談を
. : : : : : : `゙'ヽ、:::゙ヾ´::::::::::::::::::::::`゙゙゙'''‐'、. l|
、、 . : : : : : : : : r'":::::::::::::::::::::::::,r':ぃ::::ヽ::::::::ヽ! ,、- 、
.ヽ:゙ヽ; : : : : : :ノ:::::::::::::::::::::;;、-、、゙::: rー-:'、 / }¬、
. \::゙、: : : :./::::::::::::::;、-''":::::::::: ,...,:::,::., :::':、 _,,/,, ,、.,/ }
ヽ:ヽ、 /::::::::::::::::::::::::: _ `゙''‐''" __,,',,,,___ /~ ヾ::::ツ,、-/
`ヽ、:::::::::;;;、、--‐‐'''''',,iニ- _| 、-l、,},,  ̄""'''¬-, ' ''‐-、 .,ノ'゙,i';;;;ツ
_,,,、-‐l'''"´:::::::' ,、-'" ,.X,_,,、-v'"''゙''yr-ヽ / ゙゙'ヽ、, ,.' j゙,,, ´ 7
,、-''" .l:::::::::::;、-''" ,.-' ゙、""ヾ'r-;;:l 冫、 ヽ、 / __,,.ノ:::::ヽ. /
l;、-'゙: ,/ ゞ=‐'"~゙゙') ./. \ / '''"/::::;:::;r-''‐ヽ
,、‐゙ ヽ:::::..,.r'゙ ,,. ,r/ ./ ヽ. ,' '、ノ''" ノ
,、‐'゙ ン;"::::::. "´ '゙ ´ / ゙、 ,' /
>>237より
辻はジャージ姿でネットの向こうにボールを投げていた。
並んでいる小学生は次々にアタックを決める。
「声出てないよ」
辻がそう言うと、小学生たちの間から掛け声が湧いた。
「結構すごいな」
バレーの練習を初めて見る雄一は少し興奮していた。
「熱気とかすごいよな」
「サッカーもあんなもんじゃないの?」
「なんか体育館でやってる分、熱気がこもってるって言うか」
「換気してないだけだろ」
宮田はしれっと言い返す。
隣のコートではゲームをやっていた。
中学生くらいの男女が別々にゲームをしている。
「足、動いてないよ」
時々コート脇に立っている、大学生らしき女性が檄を飛ばす。
選手は素直に答えながらゲームを続けている。
「はい、集合」
保田が頃合いを見て声をかけた。
小中学生が一斉に保田の元に集まる。
辻と大学生は小中学生の後ろに立っている。
まだ雄一たちには気付いていない様子だった。
「今日は、見学の人が3人来ています」
保田が手招きをする。
慌てて立ちあがり、3人は保田の横に並んだ。
「あっ」
ようやく気付いたらしい辻は声をあげた。
「辻、知り合い?」
「はい、一応……」
「じゃあ話が早いわね。
左から紺野さん、小島くん、宮田くんです」
宮田が2人に声をかける。
「頭、下げろ」
言われてから急いで頭を下げた。
「3人とも高校生ということですが、取り合えず見学だけでもしてもらおうと思います」
辻は隣の大学生に何か尋ねられている。
雄一たちの方を見ながら、辻は答えている様子だ。
「見学の人もいることですから、皆さんいつも以上に頑張って下さい。
それじゃ、解散」
小中学生は全速力でコートに走る。
辻も釈然としないようだったが、小学生のコートに戻った。
「吉澤、ボール3つ貸して」
保田が大学生に声をかけると、即座にバレーボールが飛んできた。
ぼーっと突っ立っている3人に向かって、保田はボールを渡した。
「せっかくなんで、今から練習のさわりをしてもらおうと思います」
「え?」
雄一が驚きの声をあげた。
「おい、見学だけじゃないのか」
「俺だってすると思わなかったよ」
宮田に耳打ちすると、そう答えた。
「3人とも体育の授業でバレーは?」
「やったことあります」
「俺もあります」
「俺も」
「じゃ、まずはアンダーが何回できるのか見せてもらいます。
小島くんからどうぞ」
「あ、はい……」
雄一はボールを上げて下からトスを上げようとした。
「手はそうじゃないでしょう!」
手にボールが当たる前に、保田の怒声が飛んだ。
「あんなに厳しいとは思わなかったな」
パイプ椅子に腰掛けながら、宮田は愚痴を漏らした。
「見た感じ、そんなに厳しそうには見えないんだけどな」
「初心者にあれだけボロクソ言わなくてもいいよな」
雄一も同じ意見だった。
「そうですか? 爽快でしたよ、結構」
紺野はあまり汗もかかずに涼しい顔をしている。
「意外と体力あるね、紺野ちゃんって」
「中学まで陸上やってたおかげですよ」
紺野はにっと口元を開いた。
ここまでです。
>ピーラーさん
もったいない……ですが、書けないのなら仕方がありません。
できるだけ早く戻ってこられることを願ってます。
―そして次の日の朝
坂本「(あんまり寝れなかった……(||-_-))」
と言っても特に2人の間に変わった様子はないようだ。
と、本人の名誉のためにいちおー言っておこう。
坂本「何もねーよ!!」
あのね坂本君、いちいちうるさいよ君、
坂本「うるせーのはどっちだぁ!!!」
藤本「ムニャ……お兄ちゃんどうしたの大声出して……?」
坂本の罵声に藤本が起きてしまったようだ、
バーカ
坂本「(イチイチアタマニクルヤツダ)いんや何もない、気にしないでくれ」
布団を藤本に畳ませ坂本は朝食を作り上げた、
藤本「いただきまーす」
と、突然坂本が言葉を発した。
坂本「お前…今日暇か……?」
260 :
シンボリ:03/09/03 09:53 ID:PVhRmlz/
デ━━━(゚∀゚)━━━ト!?!?!?
261 :
シンボリ:03/09/03 15:25 ID:25TS/p+V
>>名無し次郎氏
辻・亜弥がどうやってメンバーに加わるのか楽しみだね。
(ブラバンやるならね)
262 :
自称K:03/09/03 22:21 ID:IGEjjtvD
>>217 ―――――――――――――――――
近くで爆発音が聞こえる。同時に、ガラガラと巨大な石か何かが崩れる音も。
利明は、保田の提案により、最近よく仕事を見物させられていた。
――もちろん、危険の少ない仕事に限ってだ。
利明がこちらに来てから、最早一月が経過しようとしていた。
既に保田がパソコン仕事をしなくなって久しい。
よって毎日結構な量を一人でこなす必要がある利明なのだが……
「あんた、今日吉澤についていきなさい」
突如として、保田がそう告げたのは、一週間前の事だ。
その日は、夏も終わろうかというのに、とても暑く、窓辺で仕事をする利明には地獄とも言えた。
クーラーを効かせ過ぎるのを嫌う保田は、設定温度を27度以下にするな、と言うのだ。
お陰で直射日光を浴びる利明は室内の仕事だというのに、着替えを必要とするほどだった。
保田曰く、そろそろ仲間の仕事も知っておいた方がいい。とのこと。
利明の仕事は保田が変わりにしてくれると言うので、興味も手伝い、吉澤に付いていく事にした。
263 :
自称K:03/09/03 22:21 ID:IGEjjtvD
吉澤の仕事振りは、見事としか言いようが無かった。
脅迫を受けているらしい家の子供を守る、という仕事だったようだが、
吉澤がしたことといえば、少しばかり自分の力をちらつかせ、一言発しただけだった。
おもむろにナイフ――両刃のナイフだ――を取り出し、空中でクルクルと回す。ただ、それだけ。
回りつづけるナイフを4本ばかり携え、脅迫者と思しき男に寄っていって何か呟いた。
後で、利明が聞いたところによると、二つ以上の物質を操る事は非常に難しい、とのことだ。
この手の能力を有する者は、投げた物体を曲げるといった程度の事しかできない事が多い。
空中で回転させる、など、出来る者がいるとすれば、完全に次元が違う。それも4本も。
吉澤に何か囁かれると、男は酷く怯え、幼子のように顔を歪めると共に、走り去った。
「こんなのは、才能だからね」
いとも簡単に仕事を終えた吉澤の言葉。何だか楽しそうに笑っているようにも見える。
実際、いつも吉澤は仕事を愉しんでいた。人の顔が恐怖で歪むのを見るのが好きだった。
自分の考えが異常であることに気付いてはいても、仕事で感じられるのは、愉悦。
利明はそんな吉澤の思考を知る由もなく、改めて保田の下で働く皆の凄まじさを痛感するのだった。
264 :
自称K:03/09/03 22:22 ID:IGEjjtvD
そんな記憶を思い出しながら、爆発音のしたほうに目を向ける。
聳え立つビルの一つにどでかい穴が開いていた。遠めでも分かるそれは、地上50メートル辺りにあり、
大きさは2・3階に渡るようだ。崩れ落ちる瓦礫の下から何やら甲高い声が聞こえる。
待っている間、とりとめも無く描いていた、足元の絵を擦り消し、利明は声の主の下へ向かった。
「ごっつぁ〜ん? おいらを殺す気ですか〜?」
利明の予想通り、声の主は矢口だったようで、ぶーたれていた。
どうやら、後藤の能力で、あの穴を生成したようだ。
(無駄にでかい穴だな……)
利明がそう思うのも当然で、仕事内容は人一人を亡き者にするだけのはずだ。
現代の若者ゆえか、利明は暗殺という仕事にそれほどの抵抗を覚えない自分に気付いた。
そのことが、逆にショックだったものだ。
抵抗が無いとはいえ、決定的瞬間は見たくないので、離れて観ていたのだ。
周りには無数の瓦礫。まだ、ぱらぱらと落ちてくる破片を見れば、矢口が怒っている理由は明白だった。
矢口にしてみれば、本当に殺されかけているのである。
265 :
自称K:03/09/03 22:23 ID:IGEjjtvD
更新終了。少しやる気上昇中です。
266 :
ななし:03/09/03 23:13 ID:6AyBlr2N
皆様お疲れ様です。
藤本「え?」
あまりもの突然のことで藤本は言葉を失った。
坂本「暇じゃないか、じゃあいいや」
藤本「暇です!暇です!!今日は一日中暇です!!!」
坂本「何ムキになっているんだよ、別に無理しなくていいよ」
藤本「無理なんかしてないもーん!そーゆーお兄ちゃんこそ暇だったら何なのよ!?」
坂本「へっ、デート」
藤本「やっっっっったぁぁぁぁぁぁぁぁ――――――――!!」
坂本「何でお前が喜んでんの?誰もお前ととは言ってないぞ?」
………
ヒドーイ!!川#VvV从=○)Д`)ボウリョクハンタイ…
坂本「(イテテ…)じょ…じょーだんに決まってるだろ、軽いジャブ程度の。
1Rからデンプシーロールするやつがどこにおる?」
藤本「よく分かんないけどもうそんな紛らわしいこと言わないで!!」
幕ノ内はしたことあるぞ、
坂本「(モウムシムシ)分かった分かった……身支度したら出るぞ」
藤本「はぁ〜い♪」
さっきとは打って変わって笑顔の藤本だった。
268 :
シンボリ:03/09/04 11:29 ID:EKgd+8Kp
>>自称K氏
やる気がでてなによりだぁ。
(っ´ Д `)っ
>>suzuka氏
デ━━━(゚∀゚)━━━ト!!!!!
作者の皆様ワショーイショイ!!
269 :
自称K:03/09/04 20:55 ID:e+waKuLy
>>どらいさん
作品集の作品No258は244の続きです。分かりにくかったですかね……
すみませんが、訂正お願いします。m(_ _)m
ついでに言っておくと、タイトルはRentです。一応
藤本「お兄ちゃんお待たせ〜」
一旦藤本の家に帰り、藤本は身支度を行った。
坂本「おせぇよ、30分も何していたんだよ……?」
と坂本はすぐに異変に気づいた、
坂本「(こいつ風呂入っていたな……)」
車の中がdでも臭で覆われたことで気づいたのであった。
藤本「早くぅ、行こうよぉー」
坂本「はいはい」
藤本の言葉に坂本は車を走らせた。
藤本「お兄ちゃん早く早く〜」
坂本「分かったよ」
2人はとあるレストランに入っていった。
|ー’川アレハサカモトサン……?
⊂
参上━━━━━━ヽ||'-' 川ノ-[]━━━━━━ !!!!!
272 :
どらい:03/09/04 23:42 ID:R8VTkWgh
>>自称K氏
すみません。ご指摘ありがとうございます。
訂正しておきます。
273 :
:03/09/05 02:54 ID:ALTnnAhj
>>270 愛たんついにキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
274 :
りかたん:03/09/05 08:18 ID:P6+qjm68
りかたんに決まってるやんけ
生基盤してーよ
275 :
シンボリ:03/09/05 11:26 ID:n9+7pt+e
>>suzuka氏
このあと、予想だにしない事態がァァァァ!!!!
起こるのか!?ついに起こっちゃうのか!?
276 :
シンボリ:03/09/05 21:43 ID:Oufkwn3k
あ、来週まで来ないのか…。
高橋「(あれは坂本さんと………藤本さん!?)」
偶然近くに居合わせた高橋は2人の存在に気づいてしまったらしい、
藤本「お腹減ったぁ〜」
坂本「俺はおごらんぞ」
しかし当の2人は全くと言っていいほど気づいていなかった。
高橋「(な、何で2人が……まさか………?)」
まぁそのまさかに近いのではあるが、
?「お嬢さん、2人を監視してどうする気かな?」
高橋「(ビクッ)」
突然後ろから誰かが声をかけてきた、
高橋「だ、誰ですか…?」
虎雄「その父親と言って信用してもらえるかな?」
声の主は坂本の父である虎雄だった、
高橋「はぁ…」
虎雄「信用していないね、じゃあ証拠を…」
と虎雄は2人に向かって歩き始めた。
虎雄「( ・∀・)ヌッヘホー坂本君」
坂本「ふぼっ!!」
藤本「お兄ちゃんきたなーい」
ガラス一枚越しに現れた虎雄に坂本は思わずスパゲティを吐いた、
坂本「お前何しに来たんだよ?!」
虎雄「いや〜たまたま見かけたんでね〜(・∀・)ニヤニヤ」
坂本「(どーせまたつけていたんだろう……)」
それに気づかない君もそこにはいる。
虎雄「やぁ藤本さん、龍とデートなんて楽しいですか?」
藤本「はい♪」
坂本「(やっぱりカラカイに来ただけじゃねーか)」
と虎雄はその場を去っていった、
虎雄「どう、少なくとも向こうとは知り合いですが?」
高橋「た…確かにそうでしたね…」
虎雄「何、2人のことそんなに気になるの?」
高橋「えっ」
虎雄の問いに高橋は言葉を詰まらせた。
高橋「いやーそのぉー……」
虎雄「じゃあつけますか、後を」
高橋「え、そんな……」
虎雄「いいんですか?」
どういう意図があるかは分からないが虎雄は高橋を揺さぶっていた、
…どーせ遊んでいるだけだと思うけど。
高橋「そ、それにぃ坂本さんって行方不明って聞いたんですけど……?」
虎雄「ああそれ、それね……」
虎雄は高橋に坂本のこの1ヶ月の概要を話した、
高橋「はぁ………そうだったんですか」
虎雄「だからもう心配はいりませんよ、それともこれから何かあるのですか?」
高橋「い、いぇ全然……」
虎雄「じゃあ2人の後をつけますか」
虎雄は言葉巧みに高橋を尾行に誘ったのであった。
280 :
自称K:03/09/06 23:12 ID:eTOgaI2p
>>264 「いや〜、ごめんごめん。こんなに手元が狂ったのは初めてだよ。いや、ホントにね」
頭をぽりぽり掻きながら、怒り狂う矢口の相手をする後藤。
ふざけた口調ではあるが、自分の想定以上の力が発動した事など今回が初めてだ。
初めての経験に、誰しも多少の焦りはある。
「まぁ、とりあえず任務完了ってことで」
「ちっ、次やったら許さないからね」
そう言って、矢口は歩き出す。不思議と大通りにもかかわらず人は一人も見当たらない。
一同は歩いて『保田会計事務所』まで戻っていった。
人はいなくてもやはり暑い。事務所まで戻ると皆汗を流していた。
281 :
自称K:03/09/06 23:13 ID:eTOgaI2p
「んじゃ、戻るよ」
矢口がそう言うが早いか、視界が歪んでいった。
「――――おっ、みんなおつかれ」
キーボードを叩く手を止め、保田は労いの言葉をかけた。
突然、目の前に矢口たちが現れるのには、もう慣れたものだった。いつもの事だ。
利明でさえ、何度も遭遇した事がある。
「ちょっとー、圭ちゃん聞いてよね」
282 :
自称K:03/09/06 23:13 ID:eTOgaI2p
無駄に高い声を発しながら、矢口は保田のもとへ詰め寄っていく。
保田の使用しているパソコンの横に置いてあったコップの中で、カラン、と氷が音を立てた。
しかし、そんな音は矢口の愚痴によって誰の耳にも届いていなかったが。
「ふ〜ん、後藤がねぇ……」
矢口の話を聞いている間、保田の発した言葉はそれだけだ。
怒りに任せて喋っているだけの矢口だが、受け手の保田は、真剣に聞き入っていた。
利明には、いつもより更に顔がきつく見えた。
当の後藤は、素知らぬ顔で机についてパソコンを弄っている。
もちろん、仕事ではない。インターネットで遊んでいるのだ。
利明は、正直後藤を苦手としている。――何故か?
後藤は、どこか近寄りがたい雰囲気を醸し出していた。利明の事を意図的に避けている。
矢口達のように気さくに話し掛けてくれる人達ばかりでないのは当然だが、
利明の方から話題を膨らませようとしても、会話は全く成立しなかった。
あぁ、とか、うん、とかいった程度の言葉しか後藤は口にしなかったのだ。
283 :
自称K:03/09/06 23:17 ID:eTOgaI2p
更新終了。
284 :
保:03/09/08 01:34 ID:lbHbFpAr
保
285 :
シンボリ:03/09/08 08:55 ID:kjkrNu6z
>>自称K氏
それはもうなんて言うか…アレだな。
286 :
ケロ:03/09/09 00:59 ID:gR9cY+V6
みなさんの作品を見てみると書いてみたくなったので
ちょっと短編を書きたいと思います。
勝手ですがよろしくお願いします。
287 :
ケロ:03/09/09 01:00 ID:gR9cY+V6
「君といた夏」
長くて短かった夏休みも終わりにさしかかってきた。
そんな中俺、小林剛志は特にする事もなく夏休みを過ごしていた。
そして今日も俺はいつも通り平凡な生活をしていた。
俺は朝食をとった後自分の部屋に戻って寝ようとしていた。
部屋に戻るとお気に入りのCDをかけた。
そして俺はそのまま瞼を閉じた。
約1時間後・・
俺の眠りから覚めさせる一本の電話が掛かってきた。
俺は眠ていたせいか少し不機嫌ぎみに電話にでた。
『・・もしもし』
『ねぇ剛志〜!今日暇〜??』
電話の主は俺の幼馴染の矢口真里からの電話だった。
288 :
ケロ:03/09/09 01:01 ID:gR9cY+V6
『何だ真里かよ・・』
『どうしたの??テンション低いよ〜!!』
『さっきまで寝てたんだよ・・』
『あ〜ゴメンゴメン!!』
『まあいいけどさ・・っで何か用か??』
俺はとっとと話しを済まそうと用事を聞いた。
『今日ある花火大会一緒に行かない??』
ちょっといきなりの誘いに俺はびっくりした。
何せ俺は真里とは中学校以来遊んでないからだ。
まあ今日は暇だったし真里とも夏休みに一度も会ってなかったので俺は行く事にした。
『ああいいぜ。じゃあ何処で待ち合わせる?』
『じゃあ7時に神社に来てね〜』
そういうと電話が切れた。
289 :
ケロ:03/09/09 01:03 ID:gR9cY+V6
時計を見てみるとまだ3時前ぐらいだったので俺は少し残っていた学校の宿題を済まそうとした。
いざ宿題をしようとしたが久々の勉強に俺は少しの間ペンが動かなかった。
宿題が最後らへんになるころには時間も6時過ぎになっていた。
『よし終わり!!』
時間を見るとちょうど6時半ぐらいだった。
俺はすぐに私服に着替え家を出た。
俺の家から神社までは20分ぐらいで着く距離だった。
神社に行く途中いくらか友達に会ったりした。
神社に着くと人気があまりなかった。
時間をみると7時まで後5分といった時間だった。
ちょっと早く着いたなと思い石段に座って待っていた。
「カタカタ」っという音を聞くとすぐに来たという事がわかった。
『おまたせ〜!!』
そこには久しぶりに会う真里の笑顔があった。
290 :
ケロ:03/09/09 01:04 ID:gR9cY+V6
『じゃあ行くか』
二人並んで歩いていると・・
『ねぇ、手つないでいい??』
『ああ、いいぜ』
そういうと夜空の下、俺と真里は手をつないだ。
ちょっと最初は抵抗があったが後は普通だった。
花火が見える所に来てみるとそこにはすごい人だかりができていた。
『人多いね』
『まあ年に一回しかないからな』
そして花火が始まった。
俺は花火を見ながら横にいる真里の顔をふと見た。
真里の顔は花火の光が反射して俺の目に映っていた。
『(こうやって見るとかわいいな・・・)』
俺がじっとみていると真里が気がついた。
『ちょっと〜、人の顔ジロジロ見ないでよ』
真里は少し恥ずかしそうに言った。
それからは俺の視線は花火ではなく真里に釘付だった。
291 :
ケロ:03/09/09 01:08 ID:gR9cY+V6
花火が終わり俺達は帰り道を歩いていた。
『花火きれいだったね〜』
『ああ、きれいだったな』
俺は最初しか見てなかったのでビミョーな答えしか出来なかった。
『・・ねぇ』
『どうした??』
といきなり真里が抱きついてきた。
『えっ!!』
俺は真里の思わぬ行動に唖然とするだけだった。
『・・寂しかった』
『・・何でだ?』
『・・だって夏休み一回も会えなかった』
『(まあそう言えばそうだけど・・)』
『私のこと嫌いになったの??』
真里は少し泣きそうな声で言った。
292 :
ケロ:03/09/09 01:10 ID:gR9cY+V6
『なわけないだろ』
そういうと俺は真里を抱きしめた。
『・・じゃあキスして』
『えっ!!』
俺は戸惑って真里の方をみてみると真里は瞼を閉じていた。
『(ったく、しょうがないか)』
俺は静かに真里の唇に自分の唇を重ねた。
293 :
ケロ:03/09/09 01:11 ID:gR9cY+V6
唇を離すとしばしの間沈黙が流れた。
『なあ真里』
『何??』
俺は思いきって真里に気持ちを伝えた。
『俺と付き合ってくれないか?』
俺の突然の告白に真里は最初驚いた表情をみせた、
『えっ!私なんかでいいの?』
『俺は真里がいいんだ』
真里は笑顔で、
『うん!こちらこそお願いします』
俺と真里はその場で抱き合った。
この夏は俺にとって永遠の夏の思い出になった
294 :
ケロ:03/09/09 01:13 ID:gR9cY+V6
一応これで終わりです。
駄文ですみません。
295 :
ななす:03/09/09 02:43 ID:V2guiR6+
お疲れさんです、やぐっさんものも良いね
296 :
読者A:03/09/09 12:09 ID:CA68VcYf
part1からROMっているものです。
皆さんの力作楽しく読んでいます。
ですが・・・
最近の作品はみんなスレタイトルと違ってません?
「娘。と一緒に暮らす小説」がテーマなんですけど・・・
suzukaタソのはかろうじてクリアしてますけどその他の皆さんは・・・(汗)
みなさんの作品はおもしろいのですきなんですけど、
スレに反してるなとおもって書かせていただきました。
ナマいって申し訳ありません。
297 :
シンボリ:03/09/09 14:55 ID:A7cpJ/Oc
>>296 まぁ、生活圏内に娘がいればいいんでない?
そもそも小説スレではなかったんだし。
すでに旧を入れると16スレだし、暮すネタを考えるのも鮫だと思うよ。
298 :
どらい:03/09/09 18:11 ID:csj3ESAX
「何でも有り」ですからな。
ネタなら何でもいいんでないかい?
299 :
名無し募集中。。。:03/09/09 19:31 ID:5nKv1LKS
だなだな
>>258より
「今日はここまで」
「ありがとうございました!」
保田の号令と共に、小中学生は一斉に挨拶をして更衣室へ散って行った。
椅子に座ってその様子を眺めていた3人に、辻が歩み寄ってくる。
「なんですか、いきなり」
口調には不機嫌さが含まれていた。
「まあそう言わないでさ。話だけでも聞いてよ」
宮田は取りつくろうようだった。
しばらくして、辻は黙って床に座りこんだ。
「あ、俺の椅子座っていいよ」
宮田が譲ろうとしたが、辻は動かなかった。
「いいです。
ブラバンの話ですか」
辻は断然、滑舌がよくなっている。
教室ではまだ舌足らずな喋り方だったのに、ここでは別人のような振るまいだった。
「そうそう。ちょっとは考えてくれたかな」
「まだ決めてません。もうちょっと時間もらえますか」
二日前と同じ返事が返ってきた。
雄一も紺野も、そうなることは薄々感じていた。
わざわざここまで来ても、結果は同じなのだ。
しばらく4人の間で沈黙が続いた。
「ののー、なに話してんの?」
さっきバレーを教えていた女子大生が、辻の後ろに立った。
「なんでもないよ、別に」
辻はため口で答えた。
「冷たいなー。
いいじゃん、話してよ」
女子大生は勝手に辻の横に腰を下ろした。
「私、ここでバレー教えてる吉澤。
一応、大学生。
皆、学校の友達?」
「はい、まあちょっと……」
「あ、分かった」
紺野が返答に詰まっていると、吉澤は手を叩いた。
「あれでしょ、ブラスバンドの人たちだ」
「よっしー」
辻が止めるのも無視して、吉澤は話し続ける。
「今朝言ってたもんね、ブラスバンド部に誘われてるって」
「そんなこと言ってたんですか、辻さんが」
宮田が体を乗り出した。
「うん。やけに熱心に誘ってくるからどうしよっかなー、って……」
「やめてよ、もう」
辻は大声を出して遮った。
「自分で決めるから、よっしーは黙っててよ」
「いいじゃんか、ドラムやれば。
カッケーじゃん」
「そうですよね。カッケーですよね」
宮田は吉澤に合わせて相槌を打つ。
「前にも言ってたじゃん、サッカー部がどうとか……」
「いいかげんにしてよ」
辻は立ちあがって叫んだ。
「返事は今度しますから」
そう言い残して、辻は体育館を出て行った。
「あららららら……やっちゃったかな?」
言葉の割に、吉澤は悪びれる様子もない。
「なんですか、サッカー部って」
雄一が尋ねると、吉澤は顔の前で手を振った。
「なんでもないよ。
っていうかこれ言っちゃうとののに一生口きいてもらえそうにないから」
よいしょっ、と掛け声を出して吉澤は立ちあがった。
「じゃ、またね。
バレーに興味持ったら水曜か日曜に来てちょーだい」
吉澤はくるっと背中を向けて体育館を出て行った。
3人で黙りこくっていると、保田が近付いてきた。
「話、終わった?」
「ああ、はい……」
「それじゃ悪いけど、体育館出てくれない?
そろそろ閉めるから」
いつのまにか保田は私服になっていた。
3人はばらばらに立ちあがる。
体育館の扉を閉めながら、保田は話しかけてきた。
「まああの子も今、微妙なところだから。
諦めずに勧めてあげて」
雄一には『微妙なところ』という言葉が引っかかったが、聞きかえしはしなかった。
「またいつでも来て。
今度来る時は体操服持参でね」
そう言って、保田はバイクで走り去った。
「あの練習はもういいよな」
宮田の言葉に、雄一は静かに頷いた。
ここまでです。
304 :
:03/09/10 02:18 ID:k8vfIhvY
久々の更新キタ━━━(゚∀゚)━━━ !!
305 :
シンボリ:03/09/10 09:06 ID:yji0QZf7
>>次郎氏
キタキタ━━━!!
微妙なところ→引っかかりまくり。
306 :
シンボリ:03/09/11 10:05 ID:xYxBSStC
先月も更新がなかったようだ。
毎月10日は作者休業日?
と、いうわけで
イ呆
>>303より
宮田は自販機でコーラを買って一息ついた。
「なんだろうな、吉澤さんが言ってたサッカー部って。
小島、元サッカー部なのに心当たりとかないのか?」
「そんなこと言われても知らねえよ。
紺野ちゃんなんか知ってる?」
紺野もジュースの缶を片手に返答した。
「ちょっと分からないですね」
「だよね……。
本当に何にも分からないのか、小島」
「知らないって」
「何でもいいんだよ。1年にカッコイイ部員がいるとか」
「ああ……」
言われて、雄一は伊藤のことを思い出した。
(
>>125,
>>126,
>>139参照)
「もてそうな奴ならいるな」
「……もしかして、それって伊藤くんじゃないですか?」
「知ってるの、紺野ちゃん」
「はい。同じクラスです」
「きっとそれだ」
宮田が叫んだ。
「なんだ?」
「辻さんは伊藤が好きなんだよ、多分。
それで伊藤がなんか言ったんだよ、ドラムが似合うとか。
だからドラムやってみる気になって……」
「考えすぎですよ」
紺野は即座に否定した。
「そうかなあ。意外といい線いってるんじゃない?」
「だって、噂では伊藤くんは彼女がいるらしいですよ。
辻ちゃんだってそのこと知ってるでしょ」
「彼女のいるやつのためにそこまでしないよな」
雄一も紺野に同調した。
「違うかな」
宮田は首を傾げた。
「なんか、宮田焦ってない?」
「別に……そんなことないけど」
宮田は空き缶をゴミ箱に向かって投げた。
缶はゴミ箱の縁に当たって、宮田の足元にまた転がってきた。
「でも、わざわざここまで押しかけることなかったと思うな」
「いや、焦ってはないよ……」
宮田は曖昧な態度で答える。
足元の空き缶を拾って、もう一度投げた。
今度はゴミ箱の中に缶が吸い込まれた。
「そういえば、辻さんはなんでうちの高校に来たのかな」
宮田は話題をすりかえたいようだった。
「どういうことだ?」
「人に教えるほどバレーが上手いんだったら、普通は高校でも続けるだろ。
なのにバレー部のないうちの高校に来るなんておかしくない?」
「私も知らないです」
「飽きたんじゃない?」
雄一はぽつりと言った。
「え?」
「バレーに飽きたんだよ、きっと。
俺にはその気持ち分かるな」
宮田と紺野は何も言わなかった。
雄一は2人の顔を見るともなく見ながらため息をついた。
ここまでです。
310 :
どらい:03/09/11 23:28 ID:uJo66n6i
>どらいさん
お手数かけてすいません。
参照の部分はまるまる省略しちゃってください。
書こうかどうか迷ったくらいなので。
312 :
シンボリ:03/09/12 10:23 ID:SNTbHtOj
>>次郎氏
乙です。
毎回気になるところで終わるなー(思うつぼか?)
313 :
です:03/09/13 01:39 ID:9T42jUzk
保管
314 :
。:03/09/14 00:30 ID:cNp6/ug4
ほ
>>309より
翌日、雄一は教室で密かに優越感に浸っていた。
松浦とはデート『らしきもの』をした仲なのだという自信を、雄一は持っていた。
授業中も、思わず目は松浦の方へ向いてしまう。
昼休みにも雄一はぼんやりと松浦を眺めていた。
本当は皆の前でデートのことをこれ見よがしに話したかったが、それははばかられた。
たまたま松浦の目線が雄一の方を向いた。
目が合って、雄一には松浦が微笑んだように見えた。
「なにボーっと見てるんだよ、バカ」
声をかけられて、雄一はようやく宮田に気付いた。
「お前、松浦のこと好きなんだろ」
「え?」
「バレバレだぞ。男子の半分以上は知ってるんじゃないか」
「そんなつもりじゃ……」
「あんなトローンとした目で見てれば誰だって分かるぞ」
雄一は返事に詰まった。
相談した結果、今日は辻のところへは行かないことにした。
「昨日押しかけたばっかりだし、今日までやるとさすがにやりすぎだろ」
「もうすでにやりすぎだと思うけどな」
雄一には耳を貸さず、宮田はリュックサックを背負った。
「今日こそ俺のエレキを聞かせてやるからな」
宮田は下足箱とは逆の方向に歩き出した。
「おい、どこ行くんだよ」
「屋上」
「なにしに?」
「だからエレキ聞かせてやるって言ってるだろ」
「屋上に電気あるのか?」
階段を上りながら、二人は会話を続けた。
「屋上の隅っこに小屋があるだろ。
あそこ、一応部室らしいんだ、天文部の。
そこには電気があるだろ」
「無断で使っていいのか」
「うちでは天文部なんてあってないようなもんだろ」
「鍵は?」
「職員室から持ってきた。
教師も天文部のことなんか気にしてないから、堂々とパクってこれたよ」
雄一は宮田の行動力に少し呆然としながら後についた。
部室の前では紺野が待っていた。
宮田はポケットから鍵を取り出し、ノブに突っ込む。
錆付いた蝶番はいびつな音を立てて開いた。
「ほこりくせえ」
宮田はそう言いながら上がりこんだ。
「窓開けましょうよ」
紺野が片端から窓を開け始める。
雄一は床のほこりを払って腰を下ろした。
ふと見ると、壁にコンセントがついている。
「宮田、ここにコンセントあるぞ」
「おお、ほんとだ」
宮田はリュックの中から器具を取りだし、ギターを袋から出した。
ピカピカに光る赤いエレキだった。
「よし、つなぐぞ」
宮田は準備を終えて、エレキを弾く構えになった――
雄一はまだ耳鳴りが続いていた。
助けを求めるように部室を出る。
外の空気は爽やかで、生き返ったようだった。
紺野も続いて部屋を出てきた。
「凄かったですね」
「……あんなに凄いと思わなかった」
二人は耳を押さえて、屋上からの空を眺めた。
「鼓膜破れたかと思った」
二人の感想を知らない宮田が、部室から出てきた。
「凄かったっしょ? 俺のエレキ」
「……次からはもうちょっと音下げろよ」
「あの大音量がいいんじゃんか」
「お前、いっつもあんなので演奏してるのか?」
「まあな。家ではもうちょっと小さいけど」
「ちょっと間違えば騒音だぞ」
すでに騒音だと思ってはいたが、そこまで言っては可哀想かとも思った。
「小島は音楽がわかってないんだよ……」
宮田はぶつくさとそんなことを言いはじめた。
「喉かわかない?」
「じゃあなんか買ってきてやるよ」
雄一は気分転換に購買部まで足を運ぶことにした。
「俺、しゃきりりな」
「私は午後ティーでお願いします」
「はいはい」
二人の希望を聞き終わる前に、雄一は屋上を出た。
階段を降りて購買部へ向かう。
旧校舎の屋上からは大分長い距離を歩くため、気分転換にはなる。
グラウンドから各クラブの掛け声が聞こえてきた。
野球部の掛け声やテニス部の声などがする。
雄一は窓からサッカー部を探した。
サッカー部はグラウンドの真ん中で練習しているからすぐに見つかる。
今はまだアップの途中だった。
雄一は立ち止まって、練習風景を眺めた。
無意識のうちに、目は2年生の方に向く。
雄一の同級生がパスを回している。
「なにやってんの、小島」
いきなり声をかけられて、雄一は驚きながら振り向いた。
「なんだ、高橋か」
「なんだってなんよ」
高橋は取っ手のついた、角張った黒い箱を持っていた。
「なに、その箱」
雄一が尋ねると、高橋は箱を隠すように背中の後ろに回した。
「別に。なんでもないよ」
「ふーん……」
「あ、それよりもさ、さっき物凄い音しなかった?
なんかバリバリバリって」
「……うん、したした」
「私、4階にいたんだけど凄いうるさかったんよ」
4階といえば、エレキを鳴らしていたすぐ下の階だ。
「あんまり気にしない方がいいよ」
「なんで?」
「いや、なんとなく」
自分もその騒音の仲間だとは言いたくなかった。
ここまでです。
321 :
七誌:03/09/15 01:50 ID:HOpWTWW+
保全
>>320より
翌日、雄一は理科の授業を心待ちにしていた。
だが1時間目が始まっても松浦の姿が見えない。
4時間目の理科の授業になっても松浦は欠席のままだった。
たまらず雄一は松浦の隣の席に座る女子に尋ねた。
「なあ、松浦って今日なんで休んでんの?」
「知らない。でもなんか、昨日熱っぽいって言ってた」
「そうなんだ。ありがとう」
雄一はできるだけ興味のないふりをしながら答えた。
「熱なんだな、松浦」
宮田はさっきの話に耳を挟んでいたらしい。
「彼氏候補としては心配だよな」
「うるさいな」
「……それよりも辻さんのことだよ」
「今日、行くんだろ?」
「うん。でもまだ何言っていいかまとまってないんだよな」
「考えとけよ、そういうことは。
宮田が『俺が言う』って言ったから任せたんだよ」
「分かってるよ。
放課後までには考えとくから」
宮田は教師の話など耳に入らない様子で考えこんだ。
理科の授業が終わって、二人はそのまま食堂へ行くことにした。
結局、宮田は1時間ずっと考えこんでいた。
券売機の行列に並ぶ間も、しきりにうんうん唸っている。
雄一はその後ろで突っ立っていたが、目の端に気になるものが映った。
「おい、あれ辻さんじゃないか?」
雄一が指差す先には、食券を持ってうろうろする辻がいた。
「ほんとだ。
小島、悪いけど俺のカレーライスの食券買っといてくれ」
宮田はそう言って行列から離れた。
さり気ない様子で辻に近付いて行く。
辻はしばらくして宮田の存在に気付いて振り向いた。
雄一からは二人の話し声は聞こえないから、何となく予想するしかない。
二人はしばらくなんでもない雑談をしているようだった。
そして券と引き換えに、辻はラーメンの丼を受け取る。
行列が消化されて、雄一の番になった。
急いでカレーライスの券を二枚買う。
人込みの多い食堂で見失わないよう、二人に駆け寄った。
「こんにちは、辻さん」
息切れする声で雄一は話し掛けた。
「小島、悪いけど俺のカレーライス取ってきてくれ。
ここの席にいるから」
「え?」
「いいから、早く」
宮田の声に、雄一は渋々ご飯もののコーナーに並ぶ。
しばらくしてカレーライスを二つ受け取り、急いで二人の席に向かった。
二人は向き合って座っていた。
宮田の目の前にスプーンとカレーライスを置いて、自分もその横に腰を下ろす。
宮田と辻の雰囲気は悪くはないようだった。
「じゃ、小島も来たことだしそろそろブラバンの話をしたいんだけど」
「……はい。構いませんよ」
辻は箸を取り上げてラーメンをすすった。
「食べながら話しましょう。
次の時間、体育なんで」
小島もスプーンを取ってカレーライスを食べ始めた。
宮田はスプーンに触ろうともしない。
「早速だけど、そろそろ決めて欲しいんだ。
もう決まったと思うんだけど」
「その前に、ちょっといいですか。
話しておきたいことがあるんですけど」
辻は宮田を制した。
宮田は黙って頷く。
「……私、ケガしてるんです。
左足なんですけど」
辻の話は次のようなものだった。
ここまでです。
肝心の話の内容がまとまらないんで、できれば今夜中に続きを仕上げます。
中途半端ですいません。
∧ ∧
| ̄ ̄( ゚Д゚) ̄ ̄|
|\⌒⌒⌒⌒⌒⌒\ \
| \ \
\ |⌒⌒⌒⌒⌒⌒|
\ |_______|
〜 療養中 〜
>>324より
5ヶ月前、つまり高校受験を控えた中学3年生の12月のことである。
部活はとっくに引退していたため、希美はその日もまっすぐ家に帰るつもりだった。
ところがアルバム委員の仕事で下校が遅れ、外に出るとすでに暗闇だった。
家の近い友達もおらず、希美は一人で家に帰ることになった。
日が暮れているから自動車やバイクには気をつける。
もちろん、交通量の多い交差点では気をつけて横断歩道を渡った。
歩道の半ばにさしかかった時、鼓膜の破れるような大音響がした。
金属と金属のこすれ合う、妙な高音が一面に響いた。
そして何かが猛スピードで希美の方に飛んできたのだ。
希美は反射的に右足を出して避けようとした。
しかし、突っ込んでくるバイクの車体は残された希美の左足に激突した。
その反動で希美の体は数メートル吹っ飛び、道路に仰向けに転がる。
トラックと衝突したバイクが希美の左足に当たったわけだ。
後に聞いた話だが、バイクの運転手は即死だったらしい。
薄れていく意識の中で、大勢の野次馬の声が聞こえた。
目を覚ますと、救急車の中だった。
診断では筋肉の断裂もなく、左足の骨にひびが入ったのと筋肉を強打しただけだった。
ただ、筋肉の傷みはただの打撲で済ませられないほどだった。
一ヶ月の入院生活の途中、希美は医師に尋ねた。
『バレーは続けられますか』
『残念だけど、最低でも一年は急激な運動はできない』
若い医師はうつむいて答えた。
希美には、最初に目的にしていた高校があった。
そこは家から近く校風も良かったが、バレー部がなかった。
『バレー部がないんじゃ話にならないよね』
希美は母親にそう言っていた。
そして少し柄が悪いがバレー部の強い高校に狙いをつけていた。
これを機に、希美は前者の高校を目指すことにした。
入院中も必死で勉強し、一ヶ月で退院したため何とか入試に間に合った。
そして第一志望の高校に合格し、今はそこに通っている。
「……だから、もうバレーはやめようって思ってたんです。
でも小学校の頃に通ってたバレー教室からお呼びがかかったんですよ。
あの保田さんのところです」
「保田さんはそのこと知ってるの?」
「はい。事故のことはニュースでも取り上げられましたし。
保田さんとよっしーには言いました」
「クラスの友達には?」
「……言ってません。薄々気付いてる子はいるみたいですけど」
――紺野は全然気付いてないみたいだけどなぁ
雄一はその一言を噛み殺して、話に耳を傾けた。
「最初はバレーなんかやめちゃおうって思ってました。
でも皆引き止めてくれるし、なんか自分でも悔しいところあるし……
だから保田さんのところでちょっとづつでも練習することにしたんです。
年下の子を教えるのも立派な練習ですしね」
いつのまにか、辻のラーメンを食べる手は止まっていた。
「ドラムもそうなんです。
どうでもよかったんですよ、ドラムなんて。
でも紺野ちゃんたちが何度も誘ってくれるし。
最初はうざいって思ってたんですけどね」
――やっぱりな
「でも、そこまで熱心に誘ってくれるんならやってみようかなって思って……」
「それじゃ、やってくれるの?」
宮田の顔が満面の笑みになった。
「……まあ、頑張ります」
「頑張ろう、頑張ろう」
宮田が辻に握手を求めた。
辻はすっと右手を出し、握手を交わした。
雄一も続いて右手を差し出す。
二人との握手をしてから、辻は口を開いた。
「ところで、ドラムはどこにあるんですか?」
雄一と宮田の表情が固まっていくのを、辻は見逃さなかった。
ここまでです。
>suzukaさん
療養の暁にはちゃんと読ませてくださいね。
楽しみに待ってます。
329 :
シンボリ:03/09/16 11:45 ID:p4IRYYlr
>次郎氏
大量更新乙でした。
淡々と話す辻もいいよね〜。
>K氏
後藤の態度のウラに何が隠されているんだろ?
予想を覆す展開か!?
>どらい氏
HP忙しいでしょうけど続き楽しみにしてますよ。
>setup氏
メロソは書きあがりましたかね?
どらい様のHPのURLを教えてくださいませ。
331 :
どらい:03/09/16 23:00 ID:GNgHuQ/0
332 :
シンボリ:03/09/17 17:57 ID:CcfjzgfS
どらいさんの『気まぐれ』なくなっちゃったのね…。
334 :
どらい:03/09/17 23:50 ID:5shDWkP5
>>332 ネタが尽きた・・・・・・ワケではないけどね。
一言二言くらい完結に紫のスペースに書いていこうかと…
335 :
奈々:03/09/18 05:06 ID:vV3Fyut2
皆様お疲れ様でーす
336 :
どらい:03/09/18 23:40 ID:bmC1i5BQ
>>232 試合は2−1で勝った。まぁ、ボチボチやな。
競技場を出ようとしたとき、
「あれ?声かけないの?」小川が声をかけてきた。
「んー、行きたい?」
「…いや、恥ずかしいからいい」
「高橋は?」
「………え?あ、私もいい」
…なんか声のトーンが違うような……
「私、長嶺君と同じ方向だから一緒に帰るね」
高橋は右腕をぐいぐい引っ張ってくる。
「あ、ちょ、分かったから」
何だよ。さっきから表情が硬いなー
「じゃ、私はここで」
「あーうん」
「ばいばーい」
県道の交差点で近くに住んでいる小川と別れた。
337 :
どらい:03/09/18 23:41 ID:bmC1i5BQ
二人は駅のホームにいた。
小川と別れてから気まずい空気が流れている。
「……なんか、さっきからおとなしいな。なんかあった?」
高橋が硬い表情で聞いてきた。
「ねぇ、私がトイレ行ってるとき、麻琴なんか言ってた?」
「…ん?んー…特に」と言っておこう
「うそ」
「え?」
「正直に話して」
「いや、ホンマどーでもええこ…」
「何話したの?」
「たいしたことちゃうって」
「…どうでもいいのになんで言えないの?」
「いや、言えへんワケやないけど…」
338 :
どらい:03/09/18 23:42 ID:bmC1i5BQ
高橋はいつもと違い、しつこく迫ってくる
「じゃあ、あの時何の話してたの?」
「いや、だから…」
「だから何なの!?」
「……なんで怒ってん」
「…別に、怒ってないもん」
「…岡田のこと話しててん」
「……あっそ」機嫌を損ねた高橋は冷たく言い放った
「なんやねん、その態度」
「別に。話の内容聞いたから返事しただけでしょ」
「……妬いてんのか?」
「な!私は別に長嶺君と麻琴が何を話してたのかが気になっただけ!
別に長嶺君が麻琴と話してたからってそんなことで妬くわけないでしょ!」
ん?なんかへんだ。
339 :
どらい:03/09/18 23:44 ID:bmC1i5BQ
また次回。
340 :
>:03/09/19 02:37 ID:A3ygkzHt
おーつー
341 :
:03/09/19 02:55 ID:ilj/XA6s
(・∀・)イイヨー
342 :
シンボリ:03/09/19 10:55 ID:WqL7B4TZ
どらい氏キタキタ―――!!
どうやら新展開か(・∀・)
あぼーん
>>343 何、業者?
∧_∧
| ̄ ̄(´・ω・`) ̄|
|\⌒⌒⌒⌒⌒⌒\
| \ \
\ |⌒⌒⌒⌒⌒⌒|
\ |_______|
345 :
はぁ:03/09/19 23:59 ID:A3ygkzHt
嘘?
346 :
シンボリ:03/09/20 08:45 ID:w9z43Qi1
このスレであぼんめずらしいべ
347 :
穂:03/09/20 23:37 ID:diw1As7f
菩
>>328より
その日、辻を入れた4人で屋上に集まった。
雄一と宮田が来る頃には、紺野と辻が待っていた。
「辻ちゃんの話はさっき聞きました」
「そう」
雄一は一言で返事をする。
「ところで、頼んでたあれ、持って来てくれた?」
「あ、はい。これです」
紺野はカバンの中から薄い冊子を取り出した。
「なに、これ」
宮田が横から口を挟んだ。
「楽器のカタログ。
紺野ちゃんの家、楽器屋らしいから頼んでたんだ」
「俺にも見せろよ」
「待てって」
雄一はコンクリートの床にカタログを広げた。
4人はそれを覗きこむ。
ギターのページは飛ばして、ドラムを見てみる。
「高いなあ」
雄一はカタログから目を上げた。
「こんなもんですよ。
そもそもドラムを扱ってる店って少ないんですよね」
「なんとかなんないの、紺野ちゃん」
宮田はすがるような声を出した。
「そればっかりはちょっと……」
紺野は困惑顔を作った。
「ちょっと、いいですかぁ」
黙っていた辻が口を開いた。
「なに?」
「今、4人だけですけど4人でクラブって作れるんですか?」
「うん、それなんだけど……」
宮田は口ごもった。
「あと一人だけいれば、すぐにでも申請するんだけど」
「そうですかぁ」
辻は別段、気を落とす様子もなかった。
雄一はよっぽど松浦のことを話そうかと思ったが、勝手に名前を出されては向こうも迷惑に違いない。
宮田のことだから、松浦にしつこく頼みこむのは目に見えている。
「やっぱり高橋しかないかな」
宮田が出し抜けに高橋の名を出したので、雄一は驚いた。
「高橋?」
「お前、知らないのか?
元吹奏楽部なんだぞ。
クラスでは皆知ってるぞ」
もちろん雄一も知っているが、あえて言わなかった。
話の外に追い出された紺野と辻は、クラスの噂話をしている。
「吹奏楽の奴から聞いたんだけど、トランペットのパートだったらしい」
「トランペット?」
雄一は思わず大声を出してしまった。
隣で話していた紺野と辻が振り向く。
「なんだよ、いきなり」
宮田も少し引いているようだった。
「いや、あいつ前はフルートやってたって言ってたんだけどな……」
「でも吹奏楽の奴がパート間違えるわけないだろ」
「じゃあ、嘘ついてたってことか?」
「そうじゃねえの?」
雄一は先日会った時に高橋が持っていた黒い箱を思い出した。
言われてみれば、楽器が入っていそうなデザインだ。
サイズもトランペットのものだった。
学校のどこかでトランペットの練習をしていたのだ。
「でもなんでそんな嘘ついたんだろうな」
「さあ……」
宮田は首を傾げた。
「まあ、どっちにしてもだ」
雄一は一拍子間を置いた。
「吹奏楽やめたぐらいだし、今更高橋がブラバンに入るか?」
「やってみなきゃ分からんだろ」
最近、雄一は宮田のしつこさに感心していた。
ここまでくるとしつこさも根性に思えてくる。
「小島、たまに高橋と話してるよな。
仲いいのか?」
「別に。ちょっと知り合いなだけ」
「どっちにしても俺よりは面識あるじゃん。
今度、それとなく話してくれない?」
「やだよ。前もちょっとブラバンの話したけど興味ないみたいだったし」
「気が変わってるかもしれないだろ」
「はいはい」
――やっぱりしつこいのは考え物だな……
宮田の根性は、尽きるところがないようだった。
ここまでです。
>>351より
2日後、松浦は久々に登校してきた。
「春なのに風邪なんかひいちゃって。
39度も熱出ちゃったんだよね」
隣の机で話しているのを、雄一はこっそり耳に入れていた。
松浦が休んでいる間、雄一にメールは来なかった。
雄一から送るわけにもいかず、それがずっと気になっていた。
「なんでメールくれなかったの?
心配してたんだよ」
女子の一人が不満そうな顔をして尋ねた。
ここぞとばかりに雄一は身を乗り出す。
「ごめんごめん。
しんどくてメールなんかできなかったんだよ。
テレビ見るのもしんどかったよ」
メールをもらえなかったのは自分だけではなかったのだ。
一安心して胸をなでおろす。
「宿題やってきたの?」
「やってないけど……休んでたって言えば許してもらえるでしょ」
「やっといた方がいいよ。私、見せてあげる」
「ありがとう。じゃあやっとこうかな」
松浦が自分の席に戻ったため、雄一も聞き耳を立てるのはやめた。
昼休み、雄一は高橋を呼びとめた。
「なに? 購買行きたいんやけど」
「まあ座れよ」
雄一が前の席を指差す。
「なんなの?」
高橋は静かに腰を下ろした。
「吹奏楽にいた時、フルートやってたんだよな?」
「……うん、そうやけど」
「嘘つけ。本当はトランペットだったんだろ」
「いや……」
高橋の目は宙を泳いでいる。
「なんでそんなとこで嘘つくんだよ」
「なんでもええやん。
話ってそれだけ?」
「おい、なんで嘘ついたのか理由言えよ。
この間会った時もトランペットの箱持ってたんだろ」
「持ってたけど」
「あれはなんで隠したんだよ」
「……練習してんのがばれたくなかったんよ」
雄一は不思議そうな顔をする。
「なんでまだ練習してるんだ?
吹奏楽やめたんだから意味ないだろ」
「吹奏楽はやめたけど、トランペットはやめてないんよ。それだけ」
高橋はよく分からないことを言った。
「じゃあフルートって嘘ついたのはなんでだよ」
「しらへん!」
高橋は怒った様子で席を立った。
そのまま振り向きもせずに教室を出て行く。
残された雄一はクラスメイトの視線を一身に集めていた。
「無理だよ、あれは」
雄一は宮田と向き合いながら相談していた。
「確かにあれは……無理かもしれん」
宮田の声もさすがにトーンが低い。
「でもトランペットやってることは間違いないんだろ?」
「らしいな。でもブラバンに入ってくれるかどうかは関係ないじゃん」
「それもそうだよな」
宮田は心底がっかりした顔でため息をついた。
「そんなに落ちこむことか?
こうなることはなんとなく分かってたよな?」
「そうだけど」
煮え切らない態度の宮田に、雄一は断定するような口調で言った。
「別の人、探そう。それでいいな?」
宮田は返事をしなかった。
ここまでです。
今日は昼間の更新。
355 :
乙:03/09/21 17:26 ID:e2dj0khh
凄いペースですね。感服いたしまする
356 :
シンボリ:03/09/22 09:54 ID:pfBTTb6n
>次郎氏
毎回いいところで終わるなぁw
展開が無茶な進み方しないからこじつけっぽくなくて(゚∀゚)イイ!!
>355
まったくですなぁ
357 :
シンボリ:03/09/23 08:59 ID:jF2ba72z
保
358 :
シンボリ:03/09/24 10:12 ID:juVT8yGT
健
359 :
閑人:03/09/25 01:23 ID:cOU6Z/8d
・・・もう朝か。
いつもだったら隣に寝ているはずの梨華。
しかし今、俺はリビングのソファーにひとりで寝ている。
そう、昨日の夜遅く些細なことからケンカをして泣かせてしまったんだ。
梨華は多分まだ寝室で寝ているのだろう。
伸びをひとつしてから、立ちあがる。
梨華の寝顔の横でつぶやく。
「梨華、ごめん・・・」
「・・・」
「また泣かせちゃったね」
「・・・」
「俺だって笑ってる梨華が大好きなのに・・・ごめんな」
ふいに梨華が目を覚める。
「・・・あたしも・・・謝らなくちゃ・・・ね」
「起こしちゃった?」
「ううん、いいの。ゆうべは疑ってごめんね。ほんとは○○のこと信じ
てるから。大好きだから。」
そういって梨華は涙を流した。
「梨華はそうやってまた泣くんだから」
「だって〜もう〜」
顔をくしゃくしゃにしながら無理やり笑顔を作る梨華。
俺はキュッと抱きしめて軽くキスをした。
「それじゃ仲直りのしるしに、今日一緒にお買い物いってくれる?」
「いいよ。行こ。」
、、、好きだよ。
360 :
保:03/09/26 01:53 ID:3eeHdqOX
保
361 :
:03/09/27 00:43 ID:Lyg8//Lg
ho
ho
363 :
どらい:03/09/28 22:04 ID:HAm11cY6
なんかまた落ち着いてきたな、このスレ
>>338 「…悪りい、なんやて?」
「あ!ううん、何でもない!」
気まずくなり、また会話が途切れた。
電車に乗り、座席に座る。隣に座った高橋はまだ顔を赤くし、俯いていた。
普段なら降りる駅まですぐなのに、今日はやけに長く感じる。
…っじゅ
隣から鼻をすする音が聞こえた。ふと隣を見ると…
「え?ちょ、何で泣いてん?」高橋が泣いていた。
364 :
どらい:03/09/28 22:05 ID:HAm11cY6
失礼。
>>363の前に次の部分が入ります。
「??……なんで俺が妬かれんねや?」
俺は岡田に対して妬いたのか聞いたつもりのに。
「!!…あ…、いや、そぅぃぅ訳じゃな…」高橋の顔が急激に赤くなってきた。
「『あ』ってなんや、『あ』って。それに顔真っ赤やし」
あらら、俯いちゃったよ。
「……いや、あの」
「なんやねんな」
……プワァァン!!
「…あの、な……」
ガガン!ガガン!!――ガタタンガタン―― ゴゴーー……
高橋の声が、通過列車の音に消された。
365 :
どらい:03/09/28 22:07 ID:HAm11cY6
ま、たまにゃこういう事もあるサ
また次回  ̄∀ ̄)つ~~
>>354より
まずはどうにかして松浦と二人になる必要がある。
理科の時間、雄一は早めに理科室にやって来た。
松浦は友達と共に来た。
雄一の向かいの席で楽しげに雑談を交わしている。
宮田はまだ来ていない。
授業が始まる数分前になって、松浦の友達はトイレに席を立った。
周りの生徒がこっちを見ていないのを確認して、雄一は声をかけた。
「松浦」
「なに?」
松浦はそっけない答えを返す。
「風邪、大丈夫?」
「うん。ありがとう」
「……この間はごめんな」
「なにが?」
「なんか気使わせちゃったかなあ、とか思って」
「そんなでもないよ。
映画はよく見に行くし」
「俺もあそこの映画館、よく行くんだ。
いつもあんまり人いないからスクリーンもよく見えるし」
「ブラバンの方、大丈夫なの?」
松浦から要点を切り出してきた。
「それがさ、あと一人足りないんだ」
「4人までは揃ってるんだ」
「うん。楽器はなんでもいいんだけどね」
「大変だね」
他人事のような口調だ。
「そういえば、この間バイオリンやってるって言ってなかった?」
「ああ、やってるよ」
「結構、上手いんじゃない?」
「そうでもないよ。先生に誉められたことも少ないし」
「個人レッスン?」
「うん、まあね。大学生なんだけど」
「へえ。いくつ?」
「大学二年。3つ上だけどものすごい上手いよ」
「そうなんだ」
会話が途切れたところで、雄一は尋ねた。
「単刀直入に聞くんだけど、ブラバン入ってくれないかな?」
「悪いけど、無理」
松浦はきっぱり断った。
「前にも言ったけど、テニス部があるから。
これでもレギュラーだし」
「……そうだよな」
「ギリギリ間に合ったー」
雄一が肩を落とした時、松浦の友達が戻ってきた。
松浦はまた雑談を始める。
雄一の隣に宮田が突っ込んできた。
宮田は息を切らしている。
「いやー、大の方してたんだけど、遅刻するかと思った」
宮田の後ろからはサッカー部の連中がやって来た。
その中の一人と目が合い、雄一は顔をそむける。
しかし連中の視線は雄一ではなく、宮田に向けられているようだった。
宮田は神妙な表情でやりすごしていた。
ここまでです。
一週間もサボってしまいますた……
このペースに慣れないように気をつけなくては。
369 :
:03/09/29 00:00 ID:nQ4emMim
定期更新してくれるだけ良いっすよ
二人とも乙
>>369 ごみんなさい……
||
Λ||Λ
( / ⌒ヽ
| | |
∪ 亅|
| | |
∪∪
:
:
‐ニ三ニ‐
371 :
スンボリ:03/10/01 16:32 ID:GlQYrew5
>どらい氏 次郎氏
更新乙でし。
マターリマターリ行こう。
(´∀`)
372 :
あはや:03/10/02 01:43 ID:+LdKASEF
あやすみぃ〜
373 :
シンボリ:03/10/03 08:34 ID:QzXdXk0C
落ちそう 保
374 :
保:03/10/04 06:49 ID:kC5QWyyO
保
375 :
保:03/10/05 12:08 ID:BO01RXuZ
全
>>368より
珍しく、雄一の昼食は弁当だった。
不精な母親が弁当を作るのは週に一度くらいだ。
その日の時間割は移動教室や体育があって早弁しなかったために、昼休みまで弁当がまるまる残っていた。
雄一が弁当を開いて周りを見ると、教室にはほとんど人影がなかった。
ほとんどの生徒が食堂や購買に行っているらしい。
弁当を持ってきている生徒も、いつのまにか姿を消していた。
後方を振り返ると、高橋だけが弁当を食べている。
教室には雄一と高橋の二人きりだった。
雄一はできるだけ意識せずに前に向き直った。
黙々と弁当を食べ始めて半分ほどで、高橋が話しかけてきた。
「なあ、今日は一人なん?」
訛りは相変わらず抜けていない。
「宮田くんは?」
雄一は前を向いたまま答える。
「食堂。
高橋も一人だな」
「まあね」
顔を合わせずに話をするのは初めてだった。
背中に向かって話す高橋も妙な気分だろうが、誰もいないところに返事をする雄一も変な感触がした。
「ブラバン、まだ集まってないん?」
「あと一人だけどな」
「大変やね」
「高橋が入ってくれればすぐに解決するんだけどな」
返事はなかった。
雄一はまた黙々と弁当を食べ始める。
「……どうしてもって言うんなら入ってあげてもええよ」
一瞬、高橋の発言の意味が分からなかった。
「ほんとか?」
雄一はすぐさま振り返って高橋の顔を見た。
何故かは分からないが、少し赤くなっているような気がする。
「どうしても見つからないって言うんなら」
高橋の足元には、トランペットの黒い箱が置いてある。
「でも、どうして……」
雄一は思わず尋ねた。
「ブラバンに入らへんなんて一回も言ってないし」
「でも……」
「別に私はいいよ、入らなくても」
「あ、分かった分かった。もう訊かないから入ってくれ」
そう言うと高橋は満足げな笑みを浮かべた。
「じゃ、入ってあげよう」
高橋は弁当の残りを食べはじめた。
雄一はあまりにもいきなりのことに驚いて、目の前の弁当が喉を通らなかった。
高橋の入部を聞いた宮田はかなり興奮した様子だった。
「ほんとか! 高橋が入ってくれるのか」
「うん。でもなんで吹奏楽やめたやつが今更ブラバンに入るのか不思議なんだよな。
前にフルートやってるって嘘ついた理由も分からないし。
そもそも話が突然すぎるし」
「なんでもいいんだよ、そんなのは」
宮田は笑顔が隠しきれないらしい。
「これでやっと五人揃ったな」
「ちょっと気になるんだけど」
「何がだ?」
「五人揃ったのはいいんだけど、このメンバーで何やるんだ?」
「何って、ブラバンだろ」
「でも楽器が……」
「ああ、そのことか」
確かに五人集まったが、楽器がバラバラなのだ。
アコギとエレキとピアノとドラムとトランペット。
吹奏楽や軽音のような統一性はない。
「なんとかなるって」
気楽に笑う宮田を横目に、雄一は先行きの不安を感じていた。
ここまでです。
更新量が少ない割には展開が急で不自然だなあ。
379 :
:03/10/06 07:01 ID:rueljC89
更新キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
380 :
シンボリ:03/10/07 09:42 ID:zs2zMfIR
ホゼム
381 :
保:03/10/08 00:54 ID:G6Jh4nU/
hhh
382 :
ー:03/10/09 06:45 ID:QWt2DsOc
乙れす
383 :
シンボリ:03/10/10 10:13 ID:ZB9WSbzC
保全
したほうがいい?
384 :
あぁ:03/10/11 15:39 ID:JeEVhwDB
誰か〜
さゆみ「えー・・やだぁ」
俺 「大丈夫大丈夫、ちょっと顔跨ぐだけだから」
さゆみはしぶしぶ俺の顔を跨いだ。俺の顔の上をさゆみの膝がゆっくり通り過ぎ、
スカートの中が丸見えになった。白いふとももの間には眩いばかりの純白のパンティーが。
俺はスカートをめくり上げ端をさゆみに持たせ、まじまじと股間を見詰めた。
さゆみ「ねえ、恥ずかしいよ・・」
俺 「ちっちゃいリボンついてるんだね。かわいいね。」
さゆみ「・・・うん。」
俺 「ん・・・?ちょっとシミがついてるよ」
さゆみ「そ、そんなことないもん!お風呂入って代えたばかりだもん!」
俺 「じゃあ、見られて濡れちゃったのかな」
さゆみ「・・・」
俺 「重さんのシミ」
さゆみ「シミじゃないもん!重さんて言うな」
俺 「シミもかわいいよ」
さゆみ「ほんと?」
俺 「うん。じゃあそのまま腰を落としてみて」
さゆみ「えっ・・・」
俺は躊躇しているさゆみの腰を両手でぐっと掴みそのまま顔に引き寄せた。
さゆみの大事な部分が口元に押し付けられる。なんてやわらかいんだ。
気分転換に短編でもどうかと思って書いてみました。
長編の方は来週からまた再開します。
「マシンガントーク」
俺はその日、誘われるまま合コンに参加した。
相手は同じ大学の3回生らしく、幹事たちはやけに張りきっていた。
なんでも向こうの幹事が美人で、早くも狙いを定めているらしい。
俺も期待しないわけではなかったが、合コンで作った彼女と長続きするとは思えない。
友達からは年寄りっぽい考え方だと言われる。
でも、短絡的に付き合っては分かれるような忙しいやり方よりはましだと思う。
俺たち4人は和風レストランの座敷に腰を下ろした。
幹事が通路側の右端の席に座り、俺はその左に座った。
まだ向こうの4人は来ていない。
「しかし、どんな美人が来るんだろうな」
俺と同じように誘われた男は期待でいっぱいのようだった。
「なにせ向こうの幹事はこれだからな」
もう一人の男は何度も見ているはずの写メールをまた眺めている。
俺も見せられたから、相当かわいい人であることは知っている。
「でもそいつ、かわいいけどうるさいぞ」
うっとりと写メールを見つめる男に、幹事はそう言った。
「店でも客がいない時なんか喋りっぱなしでうるさいもん」
なんでも幹事同士のバイト先が同じらしい。
「美人なら構わないよ」
男は携帯を閉じて、今か今かと入り口を覗いている。
「宮本は期待してないのか?」
いきなり幹事に話しかけられて、少し驚いた。
「ちょっとはな」
「向こうの幹事にはあんまり期待しない方がいいぞ。
美人だから彼氏候補はいくらでもいるけど、付き合ってはすぐに別れてるらしいよ」
「忙しいんだな」
「なんかつい喋りすぎちゃうらしいよ。
それでうっとうしがられて別れるんだって」
俺の得意じゃない恋愛の仕方だった。
「俺は他の3人にだけ期待してるんだけどな。
何しろ聞いてるこっちが引くぐらい喋るもんなぁ」
なんとなく先が思いやられた。
そんな女性と何かの弾みで喋ることになったら大変だ。
今のうちに途中で帰る言い訳を考えておいた方がいいかもしれない。
10分ほど待って、女子大生の一団が店内に入ってきた。
「ごめん、待った?」
先頭に立つ小さい女性が手を挙げた。
写メールで見た女性だ。
ということはこの女性が口うるさい向こうの幹事だ。
「いや、そうでもないよ。
とりあえず座って座って」
こちらのメンバーを見ると、3人とも少し緊張しているようだった。
なるほど、確かに幹事を含めて4人とも相当の美人だった。
「失礼しまーす」
小さい女性は通路側の席に座った。
俺の右斜め前に腰を下ろす。
「それじゃ、まずは自己紹介から!」
小さい女性は座ったと思ったらすぐにまた立ちあがって声を張り上げた。
「えっと、まずおいらは矢口真里って言いまーす。
皆さんちっちゃいなーって思ったでしょうけど、本当にかなりちっちゃいです。
150センチないぐらいです」
それから矢口真里は延々5分ほど自己紹介をした。
その後残り3人の自己紹介があったが、矢口のインパクトが強すぎてあまり印象に残らなかった。
他の男性陣は飽きることなく耳を傾けているようだ。
「じゃー次、男子ね」
こちらは幹事が最初に挨拶し、俺の番になった。
「宮本って言います。
彼女は一年ちょっとぐらいいないんで、宜しくお願いします」
「えー、男前なのに」
矢口は間髪入れず横槍を入れる。
俺はすでに矢口真里の喋りに辟易していた。
確かに話の通り、よく喋る。
誰の自己紹介の時でもまんべんなくフォローを入れるのはいいが、うるさすぎる。
けたたましい笑い声も俺には耳につく。
とにかく、他の女の子と話してみてダメだったら抜けよう。
そう思った時、こちらの幹事はすでに俺の向かいに座る女の子と話しこんでいた。
このままでは矢口とのツーショットになると思って早くも手を打ったのだろう。
気付けば他の二人も向かいの女の子と話し始めている。
まだ話していないのは俺と矢口真里だけだった。
「どうも、よろしく」
矢口はなれなれしげに話しかけてきた。
「どうも……」
「宮本くんってスポーツとかやってる?」
「今はやってないけど」
「じゃあ高校の頃、部活かなんかやってたでしょ。ガタイいいもん」
「一応、バスケ部だったけど」
「いいよねー、バスケって。カッコイイよねー。
私って背低いから、バスケとかバレーとかって憧れなんだ。
授業でバレーボールとかやっても、ボールに届かないの。
運動神経は悪くないんだよ。でもやっぱり体格って生まれつきだもんね」
矢口は勝手にペラペラと喋りだした。
俺が相槌を打つ暇もなく、どこで息継ぎをしているのか分からないくらいの早口でまくし立てる。
周りを見ると、他の3組はすでにできあがりかけているようだった。
俺は外れくじを引かされたのだ。
他の女の子は皆、物静かでおしとやかな雰囲気なのに、なぜ矢口だけこうも喋りたがりなのだろうか。
俺が興味のない顔をしていたのか、矢口は急に口をつぐんだ。
「ごめん、喋りすぎちゃって……」
矢口は心底反省しているようだった。
席替えのあと、当然のように俺と矢口は隣同士になった。
向かいではすでにいい感じの空気ができているのに、こっちは未だに固いままである。
もちろん、矢口といい感じになろうとは思っていなかったが。
「お酒、あんまり飲んでないよね」
「そんなに飲む方じゃないから」
「あ、そう……」
二言三言交わすと、それで会話は終わってしまう。
矢口に最初の元気はなかった。
「……いつもそうやって喋ってんの?」
少し気の毒になって、話しかけてしまった。
「うん、まあね。いつもそれで引かれてるんだ」
「ふーん」
「宮本くんも引いたよね?」
「うん」
俺は正直に返答した。
向こうも分かっていたはずだ。
「ごめんね、なんか気まずくさせちゃって」
「いいよ、別に。期待してなかったから」
またしばらく沈黙が流れた。
それから1時間ほど経っても、矢口は話そうとしなかった。
お互いにグラスをちびちび飲むだけだった。
「ねえ……」
俺は酔った勢いか、矢口に話しかけた。
「なに」
「矢口さんって忙しくない?」
酔うと人にからむのは俺の悪い癖だ。
「聞いたけど、男作っては別れてるんだって?
よくやるよね、そんなこと。俺は無理だな」
矢口はうつむいて黙ったままだった。
「寂しくない?
コロコロ相手変えてると寂しくない?」
「……できるもんならしたいけど」
矢口はぼそっとつぶやいた。
「でもどうしたら人に好かれるか分からないもん」
「不自然なんだよ、自分」
「え?」
「なんかその喋りが無理してるように見えるんだよ」
しばらくお互いに黙りこくった。
矢口はいきなりグラスをつかんで、一気にあおった。
「……喋るの好きなんだけど、いつも相手がどう思ってるか考えちゃって、最近喋るのが辛くなってるんだ」
「別にいいじゃん、自分の言いたいことだけ言えば」
なにも考えずに、俺はそう言った。
「でも……」
「いいんだよ、それで。
だって相手の気持ちなんか分かるわけないじゃん。
やりたいようにやらなきゃ損だよ」
俺も思わず、グラスの底のワインを口に流しこんだ。
「……ちょっと、トイレ行ってくる」
矢口はいきなり座敷を下りて行った。
矢口はすぐにトイレから戻ってきた。
また俺の横に腰を下ろして、他愛のない話を始める。
合コンがお開きに近付いてきた頃、矢口に尋ねられた。
「ひとつ聞いていい?」
「ん?」
「宮本くん、もてないでしょ」
「なんでだよ」
「今日話しててそう思った。酒飲むと説教してくるし。
一年も彼女いない理由分かったよ」
「そうか。そりゃよかったな」
「……ねえ、携帯の番号教えて」
億面のない矢口に、俺も堂々と答えた。
「いいけど、矢口の番号も教えろよ」
「いいよ、もちろん」
矢口は今日の合コンで一番の笑顔を見せた。
−終わり−
最近、毎週日曜の深夜更新が板についてしまいました。
このぐらいしか時間がとれないんで勘弁してやってください……
あと、短編のタイトルは某バンドの曲名から拝借させて頂きました。
雰囲気とタイトルがマッチしていれば幸いです。
そのバンドは知らないけど、こういう矢口はとてもグー。
長編も面白いんで、頑張ってください。
>>378より
放課後、屋上で紺野と辻に高橋を紹介した。
「高2の高橋愛っていうんやけど、よろしくね」
「よろしくお願いします。紺野っていいます」
「どうも、辻です」
紺野に続いて辻も慌てて挨拶をした。
「それじゃ早速、これ書こうか」
宮田はポケットから紙切れを取り出した。
「なんですか、これ」
「生徒会に出す用紙。
これにクラブ名と部員の名前を書けばいいんだよ」
「部長は誰にするんですかぁ?」
辻は用紙の『部長』の欄を指差した。
「宮田でいいんじゃないか?」
「いや、俺代表者とかやったことないからやだよ。
高橋は吹奏楽だったんだし、高橋が部長でいいんじゃないか?」
「高橋さん、吹奏楽部だったんですか」
紺野が驚いた声を上げた。
「いやよ、部長なんか」
「でも高1にやらせるわけにはいかないだろ」
「じゃあ小島でいいじゃん」
「え?」
雄一の声は裏返っていた。
「……うん、それもそうだな」
「でしょ? 案外リーダーに向いてるかもよ」
「ちょっと、俺部長なんか無理だって」
「大丈夫だよ。別に楽器下手でも部長は務まるから」
宮田は雄一に的外れな励ましの言葉をかけた。
「いいんじゃないですか」
紺野も乗り気で口を挟む。
「辻ちゃんは?」
「別にいいと思いますよぉ」
「じゃあ決定だ」
「あ、いや……」
雄一が止める前に、宮田は用紙にボールペンを走らせた。
「じゃ副部長は高橋な」
「ちょっと、勝手に決めないでよ」
「だって会計なんか面倒だぞ?
予算は俺が適当に上手いこと言って稼ぐから、高橋は副部長な」
宮田は有無を言わさず次々に名前を書きこんでいく。
「宮田さん、結構字下手なんですねぇ」
辻はお構いなしに毒を吐く。
「だったら自分で名前書けよ」
宮田はボールペンを辻に手渡した。
辻の名前は自分で書いたにも関わらずミミズのはったような文字だった。
最後に宮田は『ブラスバンド部』と大書した。
「よし、完成!
それじゃあ代表者、出してきてくれ」
宮田は雄一に用紙を押し付けた。
「俺がか?」
「うん。あ、副部長も一緒の方がいいな」
「私も行くん?」
「うん、そう。行ってらっしゃーい」
宮田は右手を大きく振った。
渋々雄一が立ちあがると、高橋もついてきた。
ここまでです。
今日は休日なんで、ちょっと書いてみました。
>>398より
「生徒会室ってこの校舎だっけ?」
「私も知らんよ」
高橋はぶっきらぼうに答える。
「……ちょっと聞きたいんだけど」
「なに?」
こんな調子じゃまともに答えてくれそうな気はしない。
だが一応、雄一は尋ねてみた。
「なんで吹奏楽部やめたん?」
「それってどうしても知りたいこと?」
「まあ、それなりに」
「ええよ、教えてあげるわ」
高橋は突然、立ち止まった。
「あのクラブ、上手い子しか演奏できないの」
雄一は黙って耳を傾けた。
「知ってると思うけど、部員の数がすごい多いやん? だからステージに立てない人もおるんよ。
私はそんなに上手くなかったから、2年生になっても演奏させてもらえんかったの。
だからイライラしてやめちゃった」
雄一にとっては意外なほど単純な理由だった。
また嘘かとも思ったが、どうも口調が本気らしい。
「そうなんだ」
「この話、他の人にはせんといてよ」
高橋は再び歩き出した。
高橋は自分にだけ理由を話してくれたのだろうか。
意味深な雰囲気を感じながら、雄一は後を追った。
少しもめた後、結局雄一が用紙を渡すことになった。
「失礼します」
ドアノブを押して中に足を踏み入れる。
隅の机に真面目そうな生徒会長がいた。
「これ、新しくクラブ作るんですけど……」
用紙を差し出すと、生徒会長は無言で受け取った。
しばらく品定めをするように用紙を眺める。
「部長と副部長?」
生徒会長は雄一と高橋を交互に見やった。
「この小島雄一っていうのが君?」
「そうです」
「主な活動場所は?」
「えー……」
立ち入り禁止の屋上と答えるわけにはいかない。
「理科準備室です」
高橋が横から口を出した。
生徒会長はあっさり納得したらしく、用紙にそう書き足した。
「えーっと、じゃあ簡単な説明だけしとくから。
最初の3年間は同好会として始めるから、顧問も部室も無しね。予算も出ないから」
「予算、出ないんですか?」
「うん。部に昇格しないと予算は出ない。
詳しいことは生徒手帳に書いてあるから」
どうやら宮田の活躍の場はないらしい。
「もう帰っていいよ」
生徒会長は雄一たちを追い払うような手つきをした。
部屋を出る時、高橋は憎々しげな顔を作っていた。
雄一らが屋上に戻ると、3人は輪になって何か話しこんでいた。
「出してきた」
「おう、ごくろうさん」
「なに話してるんだ?」
雄一は宮田の横に腰を下ろした。
「いや、辻ちゃんがバンドの経験者を連れてきてくれるらしいんだよ」
「わざわざ来てくれるの?」
「そう。辻ちゃん、写真見せてあげて」
辻は携帯の画面を雄一に向けた。
金髪の女性がVサインで写っている。
「どっかで見たような……」
「吉澤さんだよ。前に辻ちゃんのバレー教室に行った時にいた女子大生」
「あー、いたいた」
「えーっ、誰? 誰?」
事情の飲みこめない高橋は視線を泳がせながら尋ねた。
「辻ちゃんの知り合い。あとで話すから。
それで、吉澤さんが高校の時バンドやってたらしいんだよ」
「楽器は?」
「楽器はきいてないですけど、一応今度呼んでみますよぉ」
「そういうわけだ」
高橋は紺野から話を聞いている。
「それで、いつにするんだ?」
「部長が決めろよ。俺はいつでもいいから」
「辻もいつでもいいですよぉ」
「私も別に構いませんよ」
「私は……日曜日じゃなければ大丈夫だけど」
「じゃ、土曜日な。土曜には呼べるよな?」
「オッケーですよぉ」
「それじゃ土曜日の1時にまた屋上集合な」
雄一はなんとなく部長らしさを感じていた。
今まで仕切ったことがないから気付かなかったが、もしかしたら本当に向いているのかもしれない。
「今日はこれで終わり?」
高橋は早くもカバンをつかんでいた。
「うん、まあ一応」
「それじゃ私帰るね。
また明日。バイバイ」
高橋は高1の二人に向かって手を振り、屋上を出て行った。
「どうしたんだ、高橋は」
宮田は呆気に取られたように高橋の後ろ姿を眺めていた。
ここまでです。
時間ができたんで書きました。
珍しく連日の更新。
いいよーいいよー。なんとなくバンドやってる身として親近感を感ずる。
こんなメンバーでバンドできたらさぞよかろうな。ののたんのドラムハァハァ。
404 :
:03/10/15 06:28 ID:UXwsQ5+I
405 :
シンボリ:03/10/15 11:56 ID:nbRiMMaa
>>402より
理科の授業中、教師はいつもの無駄話を始めた。
隣の宮田はすっかり眠りこけている。
雄一も両腕を枕に、机に突っ伏して寝る体勢をとった。
「ねえ、小島くん」
頭の上から松浦の声が聞こえた。
雄一はゆっくりと体を起こす。
「なに?」
「ブラバン部できたらしいね」
「うん、昨日やっとできた」
「高橋さんが入ってくれたんだってね」
「うん。
前に吹奏楽部にいたから楽器はもともとできるらしい」
「じゃ、頼もしいね」
「でもトランペットらしいよ」
「トランペット?」
「うん。だからうちのクラブ、ブラバンの割には色んな楽器やってるんだ」
こうやって授業の合間に松浦と話すことが、雄一には幸福でたまらなかった。
「松浦もバイオリンの方は?
演奏会とかに出ないの?」
「まだそこまでは上手くないから。
そのうち先生に頼んで出してもらおうかな」
「……先生って男だったよな?」
「うん。大学生の先生」
その先生が密室で松浦と二人きりでいるのを想像すると、雄一は見ず知らずの男に嫉妬するのであった。
「宮田、行こう」
放課後、雄一が声をかけると宮田はほうきを持っていた。
「今日は俺、掃除当番だから先に行っといて」
「そうか、分かった」
雄一は一人で廊下に出た。
そのまま屋上への階段を上がって行く。
すると、一つ上の階で木下という高2の部員が腕組みをしていた。
木下は高2の中で次期キャプテン的な存在である。
今日も部活があるはずだが、なぜこんな所で油を売っているのだろうか。
そういぶかっていると、木下は雄一に気付いて声をかけた。
「小島、ちょっと」
「なんか用か」
「話がある」
「ここでか?」
すぐそばには高3の教室がある。
「屋上に行かないか」
「でもあそこ、立ち入り禁止じゃ……」
「大丈夫だよ。誰も来ないから」
雄一が先に立って歩くと、木下も後ろからついてきた。
二人とも押し黙って歩き続ける。
「今日はクラブ休みなのか?」
「キャプテンには塾ってことで休んだ。
高2の奴らにはこのことは言ってあるから適当にごまかしてくれるだろ」
屋上にはすでに紺野が来ていた。
「紺野ちゃん、悪いけどしばらく外に出ててくれない?」
「分かりました」
紺野はなんとなく気まずい雰囲気を感じたのか、すぐに屋上を出て行った。
「今の、後輩か?」
「うん。まあ、座れよ」
雄一はコンクリートの地肌に腰を下ろした。
木下も雄一の正面に座りこむ。
カバンはそれぞれ二人の横に並んでいる。
空はよく晴れて、物陰のない屋上では眩しすぎるぐらいだった。
「ブラバン部、昨日できたんだってな」
「有名なのか、それって」
「俺はサッカー部の奴らから聞いたけど」
「話って、それか?」
雄一は話の気配を感じ取っていた。
「今更ブラバンをやめるつもりはない」
「そうだろうな。そう言うと思ったよ」
木下は手持ちぶさたそうに両手を組んだ。
「でもな、やっぱり俺らは宮田にそそのかされたんじゃないかって気がするんだ」
「そんなことない」
「よく考えろよ。ブラバンの話はあいつが持ちかけたんだろ」
「そりゃそうだけど、俺はギターやってみたかったんだよ」
「嘘だ」
「本当だ!」
雄一は半ばむきになって答えた。
「いい加減なこと言うんじゃねえよ」
「お前、サッカーに自信が無くなっただけだろ?
でも小島には才能があるし、自信だって……」
「しつこいよ、もう。ほっといてくれ」
雄一はすっくと立ち上がった。
「帰ってくれ」
「……また来るから」
木下はカバンをつかんで屋上を出て行った。
入れ替わりに紺野が現れる。
「今の、もしかしてサッカー部の人ですか」
「うん、まあ……」
「小島さん、ブラバンを見捨てたりしませんよね?」
「当たり前だよ。俺はやめたくてサッカー部やめたんだから」
「……ならいいですけど」
紺野の目は少しだけ雄一を疑っているようだった。
ここまでです。
なかなか快調です。
もしかしたらしばらくはこの調子が維持できるかもしれません。
>>403 バンドはやってないのですが、自分もこんなメンバーでやってみたいですw
>>404 またそのうち短編をやるかもしれません。
>>405 いつも保全ご苦労様です。
保全してくれる方のお陰で僕も発表の場を頂けるので感謝しています。
410 :
保:03/10/16 00:24 ID:EjBiLBES
更新お疲れさんま定食
ほぜん
412 :
シンボリ:03/10/17 16:38 ID:aZCic/ww
ラドン
413 :
名無し:03/10/17 16:52 ID:HH4igDJv
テスト
一覧の下から2番目にあるので一応保全。
でも、みんなしてるけど、sage保存て意味あるの?
415 :
シンボリ:03/10/18 10:27 ID:GtHbFTyT
>>次郎氏
これからもがむばる。
↓
イ呆
週明け楽しみにしてるです。
>>414 最終書き込みの古い順に落ちるので心配梨。
むしろ好位置。
416 :
自称K:03/10/18 22:58 ID:SGGTU0Be
>>282 (ひとみや真里と話してる時みたいに、とまでは言わないけど…… 普通に話くらいして欲しいもんだな)
そう、利明は思う。同時に後藤がどこか、幼児のような印象を与えているように感じる自分に、
戸惑いを覚えた。見知らぬものへの恐怖。ただ、そこには強力な好奇心は無かった。
無理にでも多く話をしようとしないのは、そんな事を心のどこかで悟っているからかもしれない。
それに、名前や相性で呼んでないのは、今となっては後藤だけだ。
矢口には『真里』、保田に到っては『圭ちゃん』と呼ぶよう強要され、それに従っている。
形から入るのも悪くない。その時の矢口や保田はそう思ってしたことだった。
もちろん、それは悪くなかった。
”後藤さん、真希って呼んでいいですか?”
利明がそのような事を聞けば、恐らく後藤は、いいよ、と一言だけ返してくることだろう。
だからと言って利明と後藤の距離が少しでも縮むわけではない。
後藤は呼び名だけ変わっても心を開いてくれそうもない。
417 :
自称K:03/10/18 22:59 ID:SGGTU0Be
「後藤、ちょっと……」
利明が、ぼーっととりとめもなく後藤との関係を考えていたところ、
後藤の方を向いていた利明の視界に、保田の姿が侵入してきた。
一言二言後藤と言葉を交わし、二人で一つだけしかないドアから出て行った。
「今日の仕事は、とりあえずもう終わり」
去り際に保田がそう告げたので、利明は後を追った。
矢口も一人だけ残ってもしょうがないので、黙ってドアを潜り抜ける。
第一、鍵は今となっては利明が管理しているようなものなので、残る事はできない。
(家帰っても暇なんだよなぁ…… 利明が残るようなら、話でもしようと思ったのに)
少し寂しい気もしたが、利明が帰ろうとするのを引き止めてまでする事じゃないな、
そう思い、今日のところはおとなしく帰ろう、そう思う矢口だった。
418 :
自称K:03/10/18 22:59 ID:SGGTU0Be
「真里、今からちょっといい?」
そんな矢口の気持ちを知ってか知らずか、利明の台詞。
もちろん、矢口は暇だった。むしろ、暇で暇でしょうがないくらいだ。
だが、何故利明がそんな事を言い出したのかが分からない。
「どうしたの? 利明から誘いの言葉をもらうなんて……、珍しいね」
さすがに飲みに連れて行ったりしたことは無いが、一緒に食事に行ったことなら何度かある。
だが、そのどれもが、矢口が誘って行ったものだった。利明がまだこの仕事や矢口達に
慣れていなかったので、仕方ないと言えば仕方なかったのだが。
「いや、圭ちゃん達が家に帰って話してたら、俺ちょっと邪魔かな、って。
もう合鍵もらってるから、いつ帰っても問題ないし」
419 :
自称K:03/10/18 23:03 ID:pv++Dfmp
「ふ〜ん……」
「ちょ、おい、駄目なのか?」
足早に階段を下りはじめた矢口に、追いすがるような声をかける。
(お、怒った?)
何だかよく分からないが、急いで利明も階段を下りる。
夜ともなれば、だいぶ涼しくなるが、まだ日の沈みきらない今、若干暑い。
尚も歩を進める矢口を追いかけていると、少し汗ばんできた。
追いついて、肩に手を置く。
矢口は驚いて、ビクッと身体を震わせる。
力を入れて、振り向かせる。
その顔に浮かんでいたのは――笑顔だった。
420 :
自称K:03/10/18 23:04 ID:pv++Dfmp
「なぁにぼけぼけっとした顔してんの?」
ビルの乱立する中で、たまたま遮られる事なく差し込んだ夕陽を背に、矢口は笑う。
こんな可愛らしい笑い方も、美しい笑みも浮かべられるのは、矢口ならではだ。
子供と大人、その二つを普段から覗かせるのは矢口しかいない。
(……後藤さんも、あっちの世界じゃそういう感じだったのにな)
「え、あの、なんか怒ってるみたいだったから」
「はぁ? 怒る理由なんか無いじゃん」
「それはそうだけど、なんというか、オーラ? みたいのが……」
「キャハハ、なにそれ」
「……まぁいーけどね」
そうして二人は食事を求め、夜の街へと繰り出していった。
今度は逆に矢口が利明をなだめることになってしまっていたが。
421 :
自称K:03/10/18 23:11 ID:pv++Dfmp
422 :
hozen:03/10/19 04:17 ID:PAyaFg59
hozenage
ほぜん
424 :
シンボリ:03/10/20 14:13 ID:Ko7JufRI
>K氏
久々の更新乙でした。
>各作者氏
作品更新の時だけじゃなくても、たまに書き込みしてくだされ。
生存が心配になる今日この頃。
次の人は誰と暮らしたいか書いてください。
↓
そりゃやっぱののたんだろ。
426 :
ほぜん:03/10/20 17:42 ID:1cDDEvtP
高橋愛ちゃん
松浦亜弥ちゃん
藤本美貴様
この三人と暮らしたいなあ
>>409より
土曜日の昼下がり、雄一は人気のない校舎を歩いていた。
ほとんどの部活は午前中で終わっているから、校舎には物音ひとつない。
土曜日の学校は閑散として、うら寂しい雰囲気がある。
窓の外は薄曇りで、雲の切れ目からは4月下旬の光が漏れている。
屋上のドアはすでに開いていた。
「あ、小島さん」
「早いね、紺野ちゃん」
紺野は体育座りでメールを打っていた。
雄一はギターを置いて、紺野と向き合う形で座りこんだ。
「いつ来たの?」
「ついさっきです。
辻ちゃん、もうちょっと時間かかるらしいですよ」
「あ、そう」
「小島さんも早いじゃないですか」
「まあ、部長だからね」
紺野は白いブラウスにジーンズを履いていた。
制服とは違う紺野の出で立ちはいつもとは違う印象だった。
「そういえばまだ小島さんのアドレス聞いてなかったですよね」
「うん。そうだね」
「教えてもらえませんか」
「いいよ」
雄一はポケットから携帯を取り出しながら、少しドキドキしていた。
先日、辻にアドレスを教えた時とは明らかに何かが違う。
紺野は雄一の携帯を片手に、自分の携帯にアドレスを打ちこんでいる。
「さっそくメールしますね」
雄一の手元で携帯が震えた。
「ありがとう。後で見とくから」
雄一は携帯をポケットに突っ込む。
「小島さん」
「ん?」
「高橋さんってどんな人ですか?」
いきなり予想もしない質問をかけられた。
「どんなって……まあ、別に普通だと思うけど」
クラスの中では高橋はどちらかと言えば目立つことのない生徒だった。
「でもきれいな人じゃないですか」
「きれいか……」
「そうですよ。すっごい美人じゃないですか」
確かに初対面の時、かわいい子だとは思った。
しかし半月ほど経って、初めての時ほどは顔を意識しなくなった。
「まあ、そういえばそうか」
ぼんやりと高橋の顔を思い浮かべてみる。
無表情で人のことなど関心がないというような顔。
そういえばあまり笑っているのを見かけていない。
「高橋さんって元吹奏楽部らしいですけど、なんでやめちゃったんですか?」
一瞬迷って、雄一は知らないふりをした。
「さあ? 聞いてないけど」
「でもトランペットやってるなんて珍しいですよね。
女の人は大体フルートとかやると思ってました」
「フルートねえ」
高橋に嘘をつかれたことを思い出した。
何故あの時トランペットであることを隠したのだろうか。
未だに理由は分からない。
「おはよー」
ドアが開いて、宮田と高橋が現れた。
「一緒に来たのか?」
「正門で偶然会った」
高橋は今日もトランペットの箱を持っている。
「宮田、エレキは?」
「……忘れた。だって皆もう聞いたじゃん」
「私と辻ちゃんは聞いてへんよ。あと吉澤さんも」
「あ、そうか。今日は吉澤さんに聞いてもらうんだった」
「なにやってんだよ」
宮田はへらへら笑っている。
「今度たっぷり聞かせてやるから」
「私、別にもういいですよ」
紺野は右手を左右に振っている。
「俺もいいや」
雄一が真顔で答えた。
1時半頃、ドアが開いて二人が現れた。
以前会った時は気付かなかったが、吉澤は髪を茶色に染めていた。
白いパーカーの袖をまくりあげている。
「暑いねー」
吉澤はそう言って雄一らの方に近付いてきた。
辻が横に立って紹介する。
「私がバレー教えてるところで一緒にやってる吉澤さんです」
「よっすぃーでいいよ、よっすぃーで。あ、『しー』じゃなくて『すぃー』ね」
吉澤は一人はしゃいでいるようだった。
「なんかののから話を聞いてると面白そうだったんで、私も入れてもらえないかなーと思って来ました。
高校の時にバンドやってたから、ちょっとは力になれると思います」
宮田が尋ねた。
「楽器は何やってたんですか?」
「楽器はねえ、これやってた」
吉澤は左手で何かをつかむような形を作り、右手をそれっぽく上下させた。
ギターの真似だ。
そう気付いた雄一は声を上げた。
「そうなんですか。僕ら二人ともそれやってるんですよ」
吉澤は顔をぱっと明るくする。
「へえ、珍しいね。二人ともベースやってるなんて」
「え、ベース?」
宮田や高橋が口を押さえて笑っている。
「うん。高校の時はベースなんかやってるの学年で一人だけだったんだけどね。
ベースって今、人気なの?」
「はあ、まあ……」
雄一はため息のような返事をした。
ここまでです。
ちなみに一緒に暮らすなら川‘ー‘)||か川o・-・)
次郎さんキター
433 :
どらい:03/10/20 23:57 ID:iw0UROR+
俺はあいぼん。一緒にお風呂に入りたい。
「わ〜い」ザバッ!!
「こらっ10数えるまで上がっちゃだめ!!」
「・・・ はーい」チャプン
「じゃ数えるよ」
@ @
( ´д`)1〜2〜3〜4〜5・・・
435 :
シンボリ:03/10/21 10:29 ID:bVItXUSx
>次郎氏
更新乙でし。
これからどうなっていくんだろう。
(あややとか、あややとか。)
俺はこのスレの影響で紺野かな?
マターリしてる雰囲気だけど、やらなきゃいけないことは
きちんとやりそう。
して、フツーにかわいいから。
>>434 禿同
って思ったら
>>433はどらい氏かよ!!!
>皆様
理由なんかもあれば是非どぞ。↓
436 :
426:03/10/21 16:22 ID:n/vka1G7
理由はやっぱり、カワイイから・・・ですねえ。
俺の理想は、あややが妹(ブラコンw)、愛ちゃんが
両親が海外出張のためにうちに預けられた親戚の娘、
美貴様が厳しいメイドさん。
ところで、ふと疑問に思ったんですが小説を書いてる皆さんは、
登場人物(男)の名前をどうやって考えてるんですか?
自分の本名が一番萌えるんでしょうが、たぶん違いますよね。
電話帳から適当にとかですか?
>>436 >登場人物(男)の名前をどうやって考えてるんですか?
私はその小説の内容によって決めてる。
例えば私ので言えば「岡崎潤」が出てくる話は競馬の話、
早逝した天才「岡潤一郎」から取っています。
>自分の本名
意外と多いと思ったり思わなかったり。
まんまと言うのはまずありえないから(読みを変える・漢字を変えるとかも)
・後藤→五味
とか
・真一→信二
みたいに微妙に変えたりしているのでは?
438 :
どらい:03/10/21 23:58 ID:+m8LsxwB
某大手電話局の電話帳を眺めたり、
兄貴の高校卒業生年鑑(歴代の卒業生が全部載ってるヤツ)眺めたり、
テレビのスタッフテロップをじっくり見たり……
これだけやっとくと特に苦労はしませんよ(w
439 :
シンボリ:03/10/22 09:29 ID:R6iamOMb
>>436 ブラコンあやや(゚∀゚)イイ!!! ハァハァ…
>suzuka氏
へさべさの登場キタ――――――――!!
>作者氏
てっきりタウソpageで名前を決めてるかとおもたよ。
>>424 メ ロ ン 記 念 日
理由:好きだから
>>436 自分は感覚で付けることが多かったです
たまに自分の名前の一部を取ったりしたこともありました
過去、自分が書いた作品に出てきた名前は全て感覚
「春斗」や「真島龍介」などなど
某作品では、名前以外に自分の特徴も出したこともあったなぁ…
441 :
シンボリ:03/10/22 21:31 ID:8rGLwHud
>Z氏
続々とキタ――――――――!!
なんか(゚∀゚)イイ!!ね。
>>431より
「じゃ、順番に披露してもらおうかな」
ジーンズ姿の吉澤はコンクリートの上にあぐらをかいた。
「披露っていっても……」
雄一が言いかけたのを、宮田が続けた。
「すいません、辻ちゃんはドラムがまだ無いですし、紺野ちゃんのピアノはここに無いですし……
僕はエレキ忘れちゃいました」
「なんか、楽器バラバラだねえ。
あとの二人は?」
高橋はここぞという時にはっきり言ってくれる。
「私はトランペットです」
「あ、僕はアコギです。アコースティックギター」
雄一もつられてそう言った。
「楽器、無茶苦茶じゃん。大丈夫なの?」
「多分……」
宮田は適当に相槌を打つ。
「まあいいや。面白そうだし。
じゃあまずはギターから聞いてみようかな」
雄一がギターを構えると、吉澤は手を叩いた。
「よっ、待ってました!」
頃合いを見計らって、雄一はいつも通り弾きはじめた。
最近は家でもよく練習しているから、演奏できる曲も増えてきた。
やっと頭から覚えた『Let it be』を弾いて、指を止めた。
吉澤や紺野が拍手している。
「おー、よかったよかった」
「前より全然上手くなってますね」
「練習してるから」
雄一は得意げな表情を作った。
「次はトランペットね」
吉澤の声に反応して、高橋が無言で立ちあがった。
手には金色に光るトランペットを持っている。
雄一は高橋がトランペットを持つ姿を初めて見た。
「じゃ、私も『Let it be』でいきます」
吉澤がおー、と声をあげる前に高橋はトランペットに口をつけた。
高橋の演奏は、楽器が違うにも関わらず雄一との練習量の違いを見せつけるものだった。
特にこの曲は相当練習していると見えて、ところどころためたり長く吹いたりしている。
演奏が終わって、しばらくは吉澤の口が開いたままだった。
「いやー、凄い凄い」
代わりに宮田が手を叩く。
「高橋がそんなに上手だとは思わなかった」
紺野や辻も拍手を惜しまない。
「さすがですね」
「かっこよかったぁ」
高橋は口元に微かな笑みを浮かべている。
「えー、そうかな?」
「そうだよ。今、普通に上手いなって思ったもん。
なあ、小島」
「うん、そうだな」
雄一はかくかくと頭を上下させた。
正気を取り戻した吉澤が声を上げた。
「ねえ、セッションやったらどう?
同じ曲なんだからできるんじゃない?」
「それいいですね」
「でしょ!」
吉澤は宮田と頷きあっている。
「俺はいいけど……」
雄一はちらっと高橋の顔を見た。
「別にいいよ、私も」
「じゃあやろう。早速いってみよう。
俺が合図するから」
そう言われて、二人は楽器を構えた。
「いちにーの、はい」
宮田の声を聞いて、雄一は指を伸ばした。
多少、雄一のミスがあったが、結果的には成功した。
基本的に高橋が雄一に合わせる形になったが、それでも元のイメージを崩さずに演奏できた。
雄一は弾きながら、何度か高橋の顔を見た。
高橋の横顔は、頬が膨らんでいつもとは違う顔のようだった。
『すっごい美人じゃないですか』
紺野の言葉を思い出しながら、もう一度頬の膨れた横顔を盗み見る。
絶世の美女とは言い難かったが、こんな顔も悪くはないと思った。
演奏が止むと、宮田と吉澤はここぞとばかりに手を叩いた。
「ちょっと感動したかも」
「うん、私も」
高橋は黙ってはにかんだような笑顔を浮かべている。
雄一が高橋の笑顔を見たのは、これで三度目のはずだった。
回数をはっきりと覚えているのは、笑ったことが少ないからだろうか。
それだけではないような気が、雄一にはしていた。
「今日は楽しかったよ。また見に来るね」
結局、吉澤は二人の演奏を聞くと帰っていった。
「今度は俺のエレキも聞かせますからね」
「楽しみにしとくわ」
吉澤は手を振りながら屋上を出た。
「……なんのために来たんだろうな」
雄一がつぶやくと、高橋が振り向いた。
「いいんじゃない。いい人みたいだし」
高橋が誰かを誉めているのを聞くのは、これが初めてだった。
ここまでです。
最近、新しい作者さんが出てこないなあ。
Zさんも無理っぽいみたいですし。
たまには他の人の新作も読みたいな、なんて……
書く方に興味のある人、お願いします。
頭の中で妄想は出来るけど文章にする力がないのれす・・・
447 :
奈那子:03/10/24 05:42 ID:yr4bLNei
ムフフ
448 :
シンボリ:03/10/24 18:59 ID:TEa3SmId
>次郎氏
更新乙でし。
何度書きたいと思ったことか…。
でも書けなかった。
その度に作者方はすごいと思ったよ。ほんとに。
ぽ
450 :
シンボリ:03/10/27 09:41 ID:dngfp8Lm
せ゚
451 :
自称K:03/10/28 00:19 ID:f9yTA4Os
>>420 ―――――――――――――――――
玄関のドアを開けるとそこには闇があった。
ただいま、と言おうとしてスタンバイされていた口を閉じ、その闇の中を歩き出す。
電気を点けずとも、利明はもうすっかりどこに何があるか覚えていたし、
段差の全く無いこの部屋では、躓くような事もない。
(圭ちゃん寝たのか……)
事務所を後にして既に三時間ほどが経過している。
利明がそう思ったとしても誰も責める事はできないだろう。
後藤の事を訊ねたかった利明だが、寝てしまったのでは仕方ない。
そう思い、布団に包まった。
――数分後、意識の殆どなかった利明の耳が、玄関の扉が開く音を拾った。
鍵は、ちゃんと閉めたことを思い出す。
452 :
自称K:03/10/28 00:20 ID:f9yTA4Os
(と、すると圭ちゃんまだ帰ってなかったのか)
ピッキングでもされていなければ、それしか考えられない。
利明は、自分の部屋――保田の借りている部屋には空き部屋が三つもあった――から
出て、保田を出迎える事にした。ただで住まわせてもらっているのだから。と、利明自身には当然だと思えた。
あれは、初めて保田に会った日の事だ。
住む家が無いので事務所に住み込みで働かせてくれと頼む利明に保田は、
「私の所、部屋三つも空いてるから。ここに住まなくても一部屋貸したげるわ」
そう言って、この部屋を貸してくれた。だから、保田の言う事はなるべく聞いている。
だが、全く頭が上がらないわけでもない。第一そんな状態は保田が快く思わないだろう。
例えみんなと平等だと思えても、保田は一つ上のランクだと思いつづけるだろう。
その時、利明はそう思った。実際、それは事実となりつつある。
453 :
自称K:03/10/28 00:20 ID:f9yTA4Os
そんなこんなで、利明は保田の帰宅の際にはなるべく出迎えるようにしている。
扉が開く。そこには保田がいるはずだった。
だが、そこに立つ女は美しいブラウンの長髪の持ち主だった。
「……後藤、さん……?」
なんでここに? 若干驚き、その言葉が続かない。
利明が混乱していると、後藤の背中から保田が現れた。
事務所で後藤にしたように利明を自分の部屋に引っ張る保田。
ちょっとそこで待ってて、と顎をしゃくりリビングの方を示す。後藤への指示も忘れない。
「圭ちゃん、一体どういうことだよ」
今まで外にいたのなら、普通は後藤への用件は終わっているはずである。
それに、今更家で何をしようというのか。
「あぁ、ちょっと後藤もここで暮らさせようと思ったの」
利明の頭の中で理解しきれない言葉がリフレイン、理解するのを拒む。
数瞬して、
「はぁ〜〜〜〜?」
利明がこのような素っ頓狂な声を上げたのは言うまでも無い事だ。
第一何のためにここに後藤が来るというのか。そもそも後藤の住むマンションの方が、あの事務所までは近いのだ。
454 :
自称K:03/10/28 00:21 ID:f9yTA4Os
更新終了
455 :
シンボリ:03/10/28 11:51 ID:mJcLvpdS
>K氏
更新ご苦労様でした。
いよいよ後藤が…ハァハァ
456 :
:03/10/29 02:53 ID:2n31Apf0
更新乙
457 :
ハ:03/10/30 01:32 ID:ErHoHmS1
捗
458 :
奈那子:03/10/31 03:10 ID:c3ynjQ4F
保
459 :
シンボリ:03/10/31 15:30 ID:ibJnunCd
ホ
460 :
シンボリ:03/11/01 16:17 ID:3c/AGXWK
保全だゴルァァァ!!!
もうすぐ今週も終わりだ(´∀`)ノ
461 :
保:03/11/03 05:04 ID:RJGwSwnI
保
更新無いなー
次郎さ〜ん
464 :
保:03/11/05 22:58 ID:ESPUN/cO
保
465 :
シンボリ:03/11/06 08:56 ID:AOBUd6lB
丸1週間以上更新が無いのも珍しいね。
ちと早いがマターリ保
466 :
ほぜん:03/11/06 15:57 ID:dWuaJ7gk
はあ〜
「おはようございます!7時半です。起床の時間です。
今朝はあなたの好きなワカメのおみそ汁です。俊一さん!」
今朝もあの子がおれをおこしにきた。まだ眠たいからもう少し寝かせて欲しいのに。
「俊一さん、起きてください」
「ん・・・あと5分・・・」
「遅刻しますよ!俊一さん!」
彼女はおれの布団をひっぺがした。
「うわっ、なにすん・・・」
「キャー」
あ〜あ、俺は寝るときは上は何も着ていないのに・・・。
彼女は奪ったおれの布団で真っ赤になった顔を隠している。
「ど、どうして何も着てないんですか」
「このほうがよく眠れるの。真っ裸じゃないんだしそんなにビックリしなくても
いいだろ」
「お、おみそ汁冷めないうちに降りてきてください」
彼女は慌てて部屋を勢いよく飛び出していった。
裸の上半身をチラと見ただけなのにあれほど騒ぐなんて・・・。
ドダダダダーン
「キャー」
あー、やっちゃた。
あんな急いで飛び出していったから・・・うちの階段は滑るのに。
彼女がうちに来てもう2週間、毎日こんな調子だ。
おれは服を着て下へ降りていった。
「あら、おはよ」
「かあさん、あの子を起こしに来させるのはやめてよ」
「どうして?」
「どうしてって、他人だし、まずいよやっぱり」
「私は台所でいそがしいのよ。目覚ましで起きられない人が悪いんです」
「しっかしねー」
彼女が足や腕に絆創膏を貼ってキッチンに入ってきた。
「まあ、愛ちゃんどうしたの」
「ちょ、ちょっと階段から・・・」
おれは服を着て下へ降りていった。
「あら、おはよ」
「かあさん、あの子を起こしに来させるのはやめてよ」
「どうして?」
「どうしてって、他人だし、まずいよやっぱり」
「私は台所でいそがしいのよ。目覚ましで起きられない人が悪いんです」
「しっかしねー」
彼女が足や腕に絆創膏を貼ってキッチンに入ってきた。
「まあ、愛ちゃんどうしたの」
「ちょ、ちょっと階段から・・・」
姉さんが結婚してベトナムに行ったのが2週間前。
姉さんの結婚相手、つまり彼女の兄さんと彼女は福井県で二人暮らしを
していたんだけど(両親は早くに亡くなったそうだ)、義兄さんと姉さんは
なぜかベトナムで新婚生活を送るのが夢だったらしく、一人残った彼女は
大きなスーツケースを一つひきずってうちにやって来た。
娘が遠い外国に行ってしまった父さんと母さんは喜んでるけど・・・。
続く・・・と思う
上連投ミスすみません。
はじめて書いてみました。どうでしょうか。
気づいたことがあれば教えてください。
472 :
シンボリ:03/11/06 21:53 ID:AOBUd6lB
>白川氏
一緒に暮す新しいキッカケだのぅ!!!
これからの展開を期待すると共に、
過ぎてしまった2週間にナニがあったのか
非常に気になる今日この頃。
>続く・・・と思う
是非続けてくれさい。
期待してます。
473 :
柿崎:03/11/06 23:48 ID:tphMEW/N
うはは〜若様〜
がんばって下さい!
でもベトナムにいるお姉さんの話も読みたいです
>シンボリさん
>過ぎてしまった2週間にナニが
別に何も考えてなかったりしてw
>是非続けてくれさい。
>期待してます。
ありがとございます。期待にそいたいです。
>柿崎さん
まさかハンドルネームに反応してくるとは・・・
モ板ではこんな名前を使っても誰も分からないと思ったのに
うぬ、ぬかったわ
>474さん
>がんばって下さい!
>でもベトナムにいるお姉さんの話も読みたいです
ありがとございます。でも、お姉さんの話も特に考えてなかったりしてw
いやー、見切り発車はするものじゃないですね・・・
もう少し練ってから始めたほうがよかった
すでに行き詰まって変更したい初期設定がw
更新はしばらく・・・
>>過ぎてしまった2週間にナニが
>別に何も考えてなかったりしてw
こういうのは言わなくてもいいと思われ…
謎は謎のまま置いておくのもおもしろいものよ
478 :
保:03/11/09 00:58 ID:UWIrZlPN
ポ
479 :
シンボリ:03/11/10 11:31 ID:Ldq5/Zdb
そんなこんなで保
480 :
シンボリ:03/11/11 10:41 ID:JObX/ZdH
してやったりで保
481 :
シンボリ:03/11/12 11:46 ID:hF56pZTo
>>480 昨日のIDを見て、(゚∀゚)イイ!!仕事したと思った。
というわけで保
482 :
征五郎:03/11/13 10:54 ID:CAxR8OlE
どうした天星!
ギラギラとその身を焦がす
野望を忘れたのか!
保全
484 :
保:03/11/16 07:43 ID:ix92VU6G
捕
485 :
保:03/11/17 00:02 ID:5f4bYbaF
さみすぃー
486 :
名無し:03/11/17 01:04 ID:kW57HTJR
最近更新ないなー。
寂しいな。
保保保
489 :
保:03/11/19 09:02 ID:8nWJLh/Y
-
作者さんたち、忙しいのかな…。
ここまでか
492 :
保:03/11/21 15:56 ID:+7ff6bML
まだまだ
493 :
むうぅ:03/11/22 07:30 ID:dM/QqOW9
我慢
こうもりたんはどこいったんだそういえば
あれの愛たん凄く萌えなのに
こうもり氏もそうだけど、ラムザ氏やコンボ氏も
もう来ないのかな?
もうどんな話かも覚えてません
コンボ作品は、都会に憧れる柴田の話だったよね。
age
500 :
sage:03/11/24 00:27 ID:Dn69QT4s
所詮読者なんてどうでもいいって思ってんじゃないっすか?
じゃなきゃ更新についての書き込みぐらいするっしょ。
>>500 うっさいはげ。せめてsageの仕方覚えてから書き込め
つーか氏ね
502 :
500:03/11/24 01:27 ID:Dn69QT4s
500っす。普通に間違った。すいません。
503 :
保:03/11/25 00:15 ID:4i2Nzg84
・・・
ここまで更新がないのは久々だな。
気長に待ちつつ保全。
505 :
名無し募集中。。。:03/11/25 19:26 ID:EphTrI2w
終了したら?
せっかくここまで続いてきたものを終わらせるのは、なんだかとってももったいない。
507 :
どらい:03/11/25 23:50 ID:ZqBpX57+
おひさでつ
受験勉強の気分転換に。
書くの久しぶりなんで、途中で何書いてんのか
自分でも分からなくなってしまった駄作です。
まだ内容が一月も早いし。
508 :
名無し募集中。。。:03/11/25 23:51 ID:ZqBpX57+
<短編 いつかの風景>
その日は朝から雪が降っていた。
夜も近づき、あたりはネオンと白銀色に染まった建物が浮かんでいる。
駅前の広場は一段と人が増え、
アーケード内一帯はこのシーズン恒例のイルミネーションでより賑やかに見える。
―――
「冬までに相手見つけるって言うたん誰やったっけ?」
「・・・やかましいわ」
「ま、俺は3年もアイツと一緒におるワケやし。気の毒やな〜、一人っきりって」
「お前、喧嘩売っとんか?」
「べーつにぃー」
―――
昨日の友人との会話が浮かんできた。
509 :
どらい:03/11/25 23:51 ID:ZqBpX57+
あげちった。スマソ
今年の夏、2年と少し付き合っていたなつみと別れた。
理由は・・・、自然消滅のようなものだ。
・・・・あぁ、今日ももう終わりだ・・・
俺は商店街の本屋で一人、昼過ぎからずっと雑誌を立ち読みしている。
「一人」で過ごすこの「特別な日」を、家で寝て過ごしたくなかったからだ。
去年はなつみとずっと一緒だった。
雪の色よりも白い歯を見せ笑うあいつの姿がいまだに目蓋の裏に焼き付いている。
でも、アイツとは終わったんだ、別れてから何度も自分にそう言い聞かせた。
――忘れよう。アイツとはやり直さない。
夜になり、そろそろ帰ろうと店を出たとき、背中から聞き慣れた声がした。
510 :
どらい:03/11/25 23:53 ID:ZqBpX57+
「トシヤ?何してんの?こんなとこで」
振り返ると、忘れられなかったその笑顔があった。
「なんやねん。ええやろ、何しとったって」
俺は何をムキになっているのか、つい怒り口調になってしまう。
コイツの前では素直になれない、付き合っていた頃からそうだった。
「あ〜? さては今日は一人で寂しくて誰かに会おうと商店街をうろついてたな?」
そう言いながら無邪気に笑う彼女を見ていると、自分の心がさらに透かされてしまいそうで、
無視して歩き出そうとした。
「あ、ちょ・・・」
引き留めようとする彼女の手を振り払い、俺はさらに歩き始める。
するといきなり、彼女が後ろから抱きついてきた。
「ねぇ、なんで行っちゃうの?」
「なんでって…もう関係ないやろ…」
「関係ある!なっちには関係ある」
「……もう終わったから」
「…ホントに終わったの?」
「………」
「ねえ?」
「……ああ」
511 :
どらい:03/11/25 23:54 ID:ZqBpX57+
それからしばらく沈黙が続いた。
「…ゴメン。ワガママだよね、なっちって」
「………」
「でもこれだけは言っとくから」
「…なんだよ」
「……メリー クリスマス」
そう言って、なつみは走り去った。
俺は、姿が見えなくなるまで走る彼女を見ていた。
――これでええんや…
アパートまでの帰り道、アイツとの思い出が脳裏に蘇ってはかき消そうとしている自分がいた。
「クチ」では別れても、「ココロ」が否定する。
今夜、アイツが夢に出てきたら謝ろう。
昼間に子供が作ったであろう雪だるまは、
心なしか寂しそうな表情でこちらを見つめていた。
512 :
どらい:03/11/25 23:55 ID:ZqBpX57+
おわり。
変な文章だ。
HP更新もしばらくできそうにありません 。・゚・(ノД`)・゚・。
来年3月くらいまで待ってくだはい。
んじゃ、よいお年を(はやすぎる)
513 :
乙:03/11/26 06:45 ID:DTzblbGQ
キター
514 :
。。。。:
掲載乙です。