【2次】漫画SS総合スレへようこそpart20【創作】

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1作者の都合により名無しです
元ネタはバキ・男塾・JOJOなどの熱い漢系漫画から
ドラえもんやドラゴンボールなど国民的有名漫画まで
「なんでもあり」です。

元々は「バキ死刑囚編」ネタから始まったこのスレですが、
現在は漫画ネタ全般を扱うSS総合スレになっています。
色々なキャラクターの新しい話を、みんなで創り上げていきませんか?

◇◇◇新しいネタ・SS職人は随時募集中!!◇◇◇
SS職人さんは常時、大歓迎です。
普段想像しているものを、思う存分表現してください。

過去スレや現在の連載作品は>>2以降テンプレで

前スレ
【2次】漫画SS総合スレへようこそpart19【創作】
http://comic6.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1098225785/l50

まとめサイト  
http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/index.htm
2過去ログなど:04/11/10 23:03:22 ID:zikyuDbs
アナスイの奇妙な(ぽん氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-short/pon/04-1.htm
マルチメディアinユーラシア(名無し氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-short/multi/01.htm
空手小公子愚地克己(メカタラちゃん氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-short/mekatara/01.htm
スチール・ボール・ラン 1st stage(スチール氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-long/steel/01.htm
輪廻転生(草薙京氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-short/kusanagi/01.htm
のび太と大ローマ(名無し氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-short/ro-ma/01.htm
ドクターゲロのほんのお遊び(名無し氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-short/gero/01.htm
虹のかなた(ミドリ氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-short/midori/01.htm
3過去ログなど:04/11/10 23:04:26 ID:zikyuDbs
俺達で「バキ死刑囚編」をつくろうぜ
http://ss-master.hp.infoseek.co.jp/kakorogu/01.html
俺達で「バキ死刑囚編」をつくろうぜ 2
http://ss-master.hp.infoseek.co.jp/kakorogu/02.html
俺達で「バキ死刑囚編」をつくろうぜ 3
http://ss-master.hp.infoseek.co.jp/kakorogu/03.htm
俺たちでオリジナルストーリーをつくろうぜ
http://ss-master.hp.infoseek.co.jp/kakorogu/04.htm
「バキ」等の漫画SSスレPart 5
http://ss-master.hp.infoseek.co.jp/kakorogu/05.htm
バキスレだよ!! SS集合! Part 6
http://ss-master.hp.infoseek.co.jp/kakorogu/06.htm
バキ小説スレ Part7
http://ss-master.hp.infoseek.co.jp/kakorogu/07.htm
【総合】バキスレへようこそ Part 8【SSスレ】
http://ss-master.hp.infoseek.co.jp/kakorogu/08.htm
【バキ】漫画SSスレへようこそpart9【スレ】 (「少年漫画板」移転)
http://ss-master.hp.infoseek.co.jp/kakorogu/09.htm
【バキ】漫画SSスレへようこそpart10【スレ】
http://ss-master.hp.infoseek.co.jp/kakorogu/10.htm
4過去ログなど:04/11/10 23:04:58 ID:zikyuDbs
【バキ】漫画SSスレへようこそpart11【スレ】
http://ss-master.hp.infoseek.co.jp/kakorogu/11.htm
【バキ】漫画SSスレへようこそpart12【スレ】
http://ss-master.hp.infoseek.co.jp/kakorogu/12.htm
【総合】漫画SSスレへいらっしゃいpart13【SS】
http://ss-master.hp.infoseek.co.jp/kakorogu/13.htm
【総合】漫画SSスレへいらっしゃいpart14【SS】
http://ss-master.hp.infoseek.co.jp/kakorogu/14.htm
【バキ】漫画ネタ2次創作SS総合スレP-15【ドラえもん】
http://ss-master.hp.infoseek.co.jp/kakorogu/15.htm
【2次】漫画ネタSS総合スレ16【創作】
http://ss-master.hp.infoseek.co.jp/kakorogu/16.htm
【総合】漫画SSスレへようこそpart17【SSスレ】
http://ss-master.hp.infoseek.co.jp/kakorogu/17.htm
【2次】漫画SS総合スレへようこそpart18【創作】
http://ss-master.hp.infoseek.co.jp/kakorogu/18.htm
5過去ログなど:04/11/10 23:05:37 ID:zikyuDbs
※ほぼ連載開始・復活順 ( )内は作者名 リンク先は第一話がほとんど

ドラえもんの麻雀教室(VS氏)
 http://park14.wakwak.com/~usobare/dora/gateway.html
ドラえもん のび太の地底出来杉帝国(うみにん氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-long/dekisugi/01.htm
4×5(ユル氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-long/4x5/1-1.htm
ラーメンマン青年記(パオ氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-short/ra-men/01.htm
ザク(ザク氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-long/zaku/01-raou.htm
超格闘士大戦(ブラックキング氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-long/tyo-kakuto/01.htm
AnotherAttraction BC (NB氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-long/aabc/1-1.htm
ドラえもん のび太の神界大活劇(サマサ氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-long/sinkai/01.htm
AoB(仮)(ユル氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-short/yuru/03-1.htm
ディオの世界(殺助氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-long/dio/01.htm
6過去ログなど:04/11/10 23:07:08 ID:zikyuDbs
アナスイの奇妙な(ぽん氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-short/pon/04-1.htm
マルチメディアinユーラシア(名無し氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-short/multi/01.htm
空手小公子愚地克己(メカタラちゃん氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-short/mekatara/01.htm
スチール・ボール・ラン 1st stage(スチール氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-long/steel/01.htm
輪廻転生(草薙京氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-short/kusanagi/01.htm
のび太と大ローマ(名無し氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-short/ro-ma/01.htm
ドクターゲロのほんのお遊び(名無し氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-short/gero/01.htm
虹のかなた(ミドリ氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-short/midori/01.htm
7作者の都合により名無しです:04/11/10 23:08:57 ID:zikyuDbs
しまった。>>2>>6が一緒だ・・・・OTL

どうもすいません。
8お見舞いSS:04/11/10 23:36:31 ID:zikyuDbs


おい、うみにん。大丈夫か?
病気だって聞いたから、見舞いに来てやったぞ。

ところで、お前≪音楽療法≫って言葉を知ってるか?
俺もちょっと前にテレビで知ったんだけどよ、歌と医学ってけっこう関係してるんだってな。
歌が人の脳ミソに刺激を与えて、心理状態を操作するそうなんだ。
例えばイライラしているときに、音楽を聴くと心が落ち着いたりするだろ?
これは歌が脳に良い刺激を与えたからなんだ。
スゴいのが、ナント治る見込みのなかった癌が、川のせせらぎの音をテープで聞かせただけで、
キレイに治った例もあるんだぜ。ホント、歌ってスゲエだろ。
9作者の都合により名無しです:04/11/10 23:37:51 ID:zikyuDbs

ん? 何でこんなことを、俺が話しているかって?
わざわざ聞くなよ、うみにんも分かっているくせに!
そんな普通の音楽で効果があるんなら、この俺様の世界一の歌声なら、どんなスランプだって
たちどころに治ってしまうはずだろう?
そう思って、わざわざお前の家まで見舞いに来てやったんだぞ。
さあ心の友よ、俺の優しい心遣い、受け取ってくれ


10作者の都合により名無しです:04/11/10 23:39:42 ID:zikyuDbs



                  □ □
    _| ̄|_    / ̄└―‐┐ 
    |     |   / ┌┐ ┌ __
      ̄|  | ̄  └‐┘ /  /  |_  _| ___
   | ̄|. |  | | ̄|    /  /    _| |_  |   |
    ̄ .  ̄ @ ̄    ̄ ̄    |___|  ̄ ̄
  
   mm        __‐⊂⊃‐__
   | 川 |      ⊂     l    ⊃
   |   |      | | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |
   L__」      | |  ∩_∩  | |
   |    |     |  | ⊂___⊃ | |
   |   |     |L__―――――_」|
   |    L____/\_ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/\
   |            ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   \   
   |       |         ∩  |  \
   L____|       ∈三 \_|   |
          |        ∈三  |    |
          |            \|____/
         |                |



彼の見舞いの後、うみにん氏の病状がどうなったか――
それは分からない。
11バレ ◆sssssssDAo :04/11/11 00:09:50 ID:o6z+b2tL
1です。
重ねてゴメンなさいです。
>>8-10も純粋にうみにん氏への慰安のつもりで書いたけど、これじゃ荒しだ・・・
反省します。
12アナスイの奇妙な:04/11/11 00:30:41 ID:MAaeRmNP
前スレ62より




「『予感』ってのがよォ、有るよなァ」
目の前の男はニタニタと笑いながらゆっくりと徐倫達の方へ近づいてくる。
「『悪い予感』てのはよゥ、なんで当たるンだろうなァァ?」
顔色も悪く、どこか視点も合っていない。貧相な小男だ。
神父の刺客と名乗るには小物すぎやしないだろうか。
腕力勝負でも徐倫の勝ちだろう。ましてやこちらは複数である。
絶対的にこちらが有利だ。
「未来なんて分かるはずねェのになァ」
……なのにこの気持ちの悪さはどうしたことか。

「―――気持ち悪りいんだよッ」
エルメスが躍り出た。男の気持ち悪さに耐えかねたらしい。
拳を一気に男の顔面に叩きつけ……ようとしたのだが。
男の元に辿り着きもせずに体勢を崩し倒れこんだエルメスは己の鼻を殴りつけていた。
「くっそお痛てえええッ滑りやがったッ」
エルメスは鼻を押さえてよろりと立ち上がる。指の間から血が滲んだ。
「不思議だよなァなんでなんだろうなァ?」
男はニタリとエルメスに、次いで徐倫たちに笑顔を向ける。
13アナスイの奇妙な:04/11/11 00:31:58 ID:MAaeRmNP
「『予感』ってのはよゥ、未来のことが分かるンじゃねえんだよォ」
「こんの野郎―――」
エルメスはギッと男を睨み付ける。
「『悪い未来』があるから『悪い予感』がするんじゃねえェ」
「……黙りやがれッ」
慎重に男の顔に狙いをつけたエルメスはもう一度拳を振りかぶる。
「例えばよぅ過去の経験や知識に基づいて未来を『予想』するだろォ?」
しかしエルメスは再び体勢崩し今度は壁に頭から突っ込む。
「人間の行動てのはさァこの『予想』に振り回されちまうのよゥ。
 無意識に『予想』通りの行動取っちまうンだなァ」

「???」
エルメスは鼻と額を押さえていた。額も切れている。
「つまりよゥ、コケるかもしれねえと一回思っちまえば
 コケるかもしれねえ、コケちまっちゃいけねえと思うだろゥ?
 すると身体が緊張して巧く動けねえでコケちまうのさァ。
 コレが『予感』の正体よゥ」
「アンタ何が言いたいの?」
徐倫が口を挟む。これ以上エルメスに注意を向けさせてはいけない気がした。

「だからよゥ―――、姐ちゃん」
男はエルメスに顔を近づける。
「しちまったんだよなァ?『俺に攻撃が当たらねえ予感』がさァ」
14ぽん:04/11/11 00:40:22 ID:MAaeRmNP
物凄いお久しぶりです。
色々と立て込んでおりましてこんなに間が開いてしまいました。
すみません。

しかもこんな短いのですが、出来るだけ早めに投下しようと思いまして。

久々なのでいつもと違う感じで書いてみました。
ちょっと無理やり感が漂うかも・・・

あとほんの数回ですのでどうぞお付き合いください。
15作者の都合により名無しです:04/11/11 02:34:44 ID:ItC/2IKE
>>ぽん氏
記憶にないキャラクターなんだけど、オリジナルなのかな?
だとしたらスタンド能力が楽しみです。マイペースで頑張って下さいです。

>>1
スレ立て乙!です、
16作者の都合により名無しです:04/11/11 08:13:16 ID:S1KFHEJC
>>1(バレさん)
新スレお疲れさまです。うみにんさん、はやく元気になられるといいですね。

>ぽんさん
お久しぶりです!まずは復活にありがとう、と。
なんか気持ち悪いwキャラ出てきましたね。>>15さんのおっしゃる通り、
オリジナルかな?あと数回ですか。のんびりとで構わないので、
頑張って最後まで書き上げて下さい。

17ぽん:04/11/11 08:25:09 ID:lrCaBnkO
実は一応前回前々回の最後の方に
「目の前に刺客がいる」
と微妙に、少しだけ書いてありました。
分かりにくいうえに、間開くならもうちっとどうにかした方が良かったですね。
力量不足ですみませんです。

ジョジョならスタンドだろうということで出してみました。
18のび太と大ローマ 場面3−9 道路:04/11/11 17:40:45 ID:ItC/2IKE
前スレの552からの続き

家から飛び出したジャイアン。それを家の側でウロウロしていたスネ夫が見つける。

スネ夫:「ジャイアン!考え直してくれたんだね!」
ジャイアンはやはりスネ夫の言葉に答えないがその表情はさきほどとは変わり
やる気に満ちている。スネ夫もそんなジャイアンの顔を見て、ホッとしたのか
それ以上は問いかけない。二人、急いでのび太の家に戻る。
ジャイアンとスネ夫に立ち去られた部屋でドラえもんとミゲルティアが話をしている。

ドラエモン:「仕方が無い、二人だけでローマに向かうしかないか」
ミゲルティア:「私はそれで一向に構わないぞ」
二人がタイムマシンに乗り込もうとしたとき、下の階から「お邪魔します」の声が聞こ
えて来る。そして「ドダダダ」という階段を駆け上る音と共にフスマが開く。そこには
「ハァハァ」と息をするジャイアンとスネ夫が。
ドラエモン:「ジャイアン!スネ夫!来てくれたの!」
ジャイアン:「待たせたな、ちょっと準備に手間取っちゃって」
スネ夫:「へへ〜、僕も」
ドラえもんは二人が駆けつけてくれたことに感激しているが、ミゲルティアは冷静な
表情のまま。
ミゲルティア:「なんだ、来たのか。てっきり逃げ出したのかと思ったぞ」
そんなミゲルティアの言葉にスネ夫はジャイアンを見ながら「アワワ」という表情。
一触即発の気配。ジャイアン、ミゲルティアを睨みつけ、口を開く。
ジャイアン:「・・・さっきは奴隷呼ばわりとかして悪かったな(小声)」
ジャイアンの意外な反応にミゲルティアとスネ夫は驚く。
スネ夫:「ジ、ジャイアン・・・」
ジャイアン、呆然と自分を見つめる二人に気づき、ミゲルティアを指差しながら
あわてて言葉を続ける。
ジャイアン:「あ、あのな、別にお前を許したわけじゃないからな、勘違いするなよ!だ、
      大体だな、お前は偉そうなんだよ!俺はお前に負けたつもりは
      ないんだから、い、いい気になってんじゃねえぞ!(顔は真っ赤)」
コロコロ変わるジャイアンの態度にミゲルティアは初めのうちこそポカンとしていたが、
やがて真面目な顔になり、ジャイアンにこう答える。
ミゲルティア:「分かった。勘違いもしないし、いい気にもならない。他には?」
ジャイアン:「へ?い、いや特には・・・」
ミゲルティア:「(微笑んで)そうか、じゃあ握手だ。私もいきなり殴ったりして悪かったと
       思ってる」
そう言って手を差し伸べる。
ミゲルティア:「さ、スネ夫も」
ミゲルティア、スネ夫の方にも手を差し出す。
スネ夫:「べ、別に僕は根に持ってたりしたわけじゃ・・・(モゴモゴ)」
ミゲルティア、戸惑う二人の手を強引に取りに行く。二人、照れながらもミゲルティアの
握手に応じる。
ミゲルティア:「(握手をしながら)これで私も皆と友達になれたわけだな、ジャイアン」
ジャイアン:「ヘ、ヘン!(やはり顔は真っ赤)」
そんな皆の様子を見ながらドラえもんは一人うなずき微笑んでいる。やがて、握手を
している皆の手の上に自分の手も置いて言う。
ドラエモン:「よし!これで皆が集まった。行こう!ローマへ!のび太君と静香ちゃんを
      助けに!」
一同:「オーッ!」
21ローマ:04/11/11 17:47:48 ID:ItC/2IKE
今回の投稿終了。場面3終。
22作者の都合により名無しです:04/11/11 18:22:59 ID:JgXAGv88
バレさんスレたてお疲れ様でした。

ぽんさん、復活嬉しいです。徐倫たちの前に、怪しげな男が現れましたね。
物語のキーマンでしょうか?あと少しという事ですが、頑張って下さい。

ローマさん、連日投稿お疲れ様です。今回は「きれいなジャイアン」ですね。
ドラチーム+ミゲルティアのパーティのローマでの活躍、期待してますよ!
23ふら〜り:04/11/11 19:42:57 ID:qqoPSrSo
>>バレさん
おつ華麗様です! いやはや、とうとう20ですね。
♪いつのことだか 思い出してごらん あんなこと こんなこと あったでしょ〜♪
な気分です。ほんとに、いろんなことがありましたよね……。 

>>ぽんさん
お久しぶり。ぽんさんにしては珍しい、完全に三人称・神視点ですね。今回の新キャラ、
セリフ回しや言ってる内容が、「ジョジョ」の基本に忠実且つ独創的、で面白いです。
……変な表現ですみません。後は能力の具体的な内容とその破り方、楽しみにしてますっ。

>>ローマさん
ペース早いですね。読む側としては嬉しいですが、ご無理はなさらずに。で、スネ夫!
偉い! ジャイアンにあれやこれやと聞き込まない辺り、なんつーかこう、男らしいっ
スよ! 細かいことに拘らず、反省したら受け入れる、どぉしたスネ夫カッコいいぞ! 
24おなら:04/11/11 21:39:55 ID:ulKuGqZ0
おなら
25おなら:04/11/12 11:41:07 ID:xTnJHSlh
おなら
26おなら:04/11/12 14:47:05 ID:xTnJHSlh
おなら
27作者の都合により名無しです:04/11/12 16:00:05 ID:4UZGZ3hB
おっレスがついてる…と思ったらおならかよw
28作者の都合により名無しです:04/11/12 16:38:22 ID:QVIJH+Xq
>>1
乙、バレさんですか

うみにんさん、病気治るといいですね。
29作者の都合により名無しです:04/11/12 18:00:51 ID:75m1qy3r
バレさん、スレ立てお疲れ様です。

ぽんさん、まずは復帰おめ!です。
ちょっと文章量が少ないけど、次回からの主要人物になりそうな敵?の登場ですね。
ゆっくりと連載して下さい。作品の投下を気長に待ってます。

ローマさん、連日力作お疲れ様です。
実はのび太より小心者のスネ夫が、たまに見せる小さな勇気が作品で光ってますね。
ミゲルディアとジャイアンも良いコンビになりそうで、いい感じ。

>>28
うみにんさんのHP見たら復帰されたそうですよ。
近々、出木杉の続きも投下してくれるでしょう、きっと。
しかしユルさんや○さんはどうしたんでしょうね。VS氏も。

>>27
全部同一人物でしょう。スルーしときましょう。
30作者の都合により名無しです:04/11/12 21:07:01 ID:T8SeaDxr
「のび太と大ローマ」「マルチメディアインユーラシア」が
長編カテゴリ入りするみたいですね。お2人ともおめでとう。

でも、ローマはともかくマルチメディアはイラスト何にするんだろう、バレさん。
31作者の都合により名無しです:04/11/12 22:00:09 ID:7zThZlg0
ほんとだ、2つとも長編入りしてる。
>>30よ、マルチメディアにイラストついてるぞw
32マルチメディアinユーラシア:04/11/13 01:01:28 ID:+H4Xi8l3
Bブロック第二試合、セルは明智光秀に大苦戦を強いられていた。
第三ラウンドを終え、ポイントは21対387。圧倒的大差である。
 「完全体の私が、ここまでやられるとは…!」
 「お前も信長のように、屈辱にまみれた死に様をくれてやろう」
 「なっ…貴様、信長を!?」
かつて、セルと織田信長は親友同士であった。そして二人はお互いに、
 「ヤツはオレを親友だと思ってるだろうが、オレにとってヤツは便利な道具に過ぎない」
と心の中で思っていた。そんな薄汚れた青春時代のパートナーだった。
セルは激怒する。しかし、これも光秀の計算通りであった。
セルは反則を仕掛け、審判にイエローカードを宣告されてしまう。あと一枚で失格だ。
 「しまった!」
ここでゴング。セコンドについた月が、とある提案をする。
 「相手の顔と本名は分かっている。僕がデスノートで葬れば、ラクに勝利を得られるよ。
  どうする?」
セルは輝かしい笑顔で答えた。
 「手助けはいらん。あいつだけは自力で倒してみせるさ」

第五ラウンド開始。いきなりの光秀の鋭いストレートで、セルはダウンを奪われた。
セルはすかさず月のところへ走り、言った。
 「気が変わった。やっぱり殺してくれ!」
月は無視した。セルは滅多打ちにされ、病院送りとなった。
33マルチメディアinユーラシア:04/11/13 01:02:07 ID:+H4Xi8l3
続いて、ノストラダムス対日々野晴矢。ノストラダムスは予言をした。
 「おぉ、見えるぞ! 私がバットで殴り殺される姿が!」
 「うるァー!!!」
予言は的中した。

Bブロック最終試合、Dr.ヒルルクVSトンパ。
試合中だというのに、何故か乾杯を始める二人。そして、グラスの中にある液体を飲み干す。
トンパは下痢になり、ヒルルクは爆死した。
 「手強い相手だったぜ…」
34マルチメディアinユーラシア:04/11/13 01:03:20 ID:+H4Xi8l3
一回戦も半分が消化され、ここで休憩タイムが設けられる。
麦わら海賊団は、今のところ独歩とセルが負けてしまっている。
 「この大会を勝ち抜けないようじゃ、とてもルイ14世は倒せないぞ!」
ルフィがふがいない仲間を一喝する。月とカイジも同意する。
 「そうだな。ルフィの言う通りだ、フランス軍はさらに強大なハズだ」
 「目指すは優勝っ……! 勝たなきゃゴミっ……!」
三人は決意を新たに、Cブロック以降の戦いへと挑むのであった。

一方、独歩とセルは名誉挽回のため、町中を徘徊していた。
すると、いいタイミングで事件が起こった。若い女性の悲鳴である。
 「いくぜセル!」
 「うむ!」
女性は案の定、二人に助けを求めてきた。
 「不良に襲われているの、助けて!」
独歩とセルは喜んで女性の盾となった。そこへ不良グループが現れる。
不良メンバーはアラレ、ダークシュナイダー、DIO、雷音竜だった。
数分後、近くのゴミ捨て場に瀕死の独歩とセルが捨てられていた。
35マルチメディアinユーラシア:04/11/13 01:04:15 ID:+H4Xi8l3
そして、リザーバー控え室ではさらなる大事件が起こっていた。
マウンテン・ティムとザビエルが昼食を取っているその時だった。
アイシールド21率いる“デビルバッツ”が急襲してきたのである。
バータ、瀬田宗次郎、アルビナス、ヂートゥの四名からなるフランス最速チームだ。
 「へへ…殺っちまったな……」
 「どうするか、考えねばな」
ザビエルとティムは彼ら四名の死体の処理に悩んでいた。
 「埋めるか」
 「そうだな。こんなことで何十年もブタ箱なんてまっぴらだぜ…」
 「どこに埋める…?」
 「ヒマラヤの奥地にでも埋めちまおうか。なァにバレやしねぇよ。
  俗に言う、完全犯罪ってヤツだ。埋まった死体なんざ見つかりっこねぇ………ハハハ」
二人の邪悪な笑い声が控え室をコダマした。
36マルチメディアinユーラシア:04/11/13 01:06:24 ID:+H4Xi8l3
殺人という大罪から逃れようとする二人の極悪リザーバー。
次回からトーナメントと平行して罪と罰編スタート。
37作者の都合により名無しです:04/11/13 01:16:18 ID:ooDZ5M7I
今回もどこから突っ込んでいいのか分からんほど濃密だw
とりあえず、

>不良メンバーはアラレ、ダークシュナイダー、DIO、雷音竜だった

ここに凄まじく笑った
誰も勝てねーだろ!!
38作者の都合により名無しです:04/11/13 08:24:57 ID:a9cnfsuW
今回もわけが分からんままアクセル全開だな。>マルチメディア
あっさり消化されていくトーナメント、無駄に豪華な不良メンバー、黒いイケメンと宣教師・・・
四レスの間にここまでの急展開を見せるSSもそうないな。
つうか、不良メンバーがフランス倒せよw
39作者の都合により名無しです:04/11/13 08:24:58 ID:KH1qbo57
マルチメディアは自分が知ってる漫画キャラと歴史上の人物を
とにかく全部無理やりにでも出してやろうという厨房的発想が
功を奏して成功している。面白い。

しかし不良メンバー無駄に豪華すぎだろw
4039:04/11/13 08:43:07 ID:KH1qbo57
>>38
一秒負けた・・
41輪廻転生 第二部:04/11/13 09:08:12 ID:PBG2DnAa
夕日が落ちようとしていた。日の入りが見える窓の横に京はウイスキーを飲みながら座っていた。
彼の前には一封の招待状がおかれていた。最初見た時は毎年開かれる”キングオブファイターズ”の招待状
かと思った。中身は小さい格闘大会の招待状であった。それだけならスルーしたであろう。だが、彼には
主催者のイニシャルが重要だった。”R”というイニシャルはルガール=バーンシュタインという意味であると
彼と彼の仲間達の間では暗黙の了解であった。現代に復活したオロチという存在を封印し、そのネスツ
という組織に捕獲されクローンを作られた為にネスツを潰し、その異次元から来た存在によって再びオロチ
の封印が解かれた今、火種となるモノは消さなくてはならない。電話がなった。「あー京?かなりヤバイ手がかり
見つけたのよね。それと大神零次が話があるから明日来てくれる?」女の声がした。彼も良く知る神楽ちづるだ。
彼女は八年前に姉を亡くしていた。それもオロチの刺客によって。当然、あの男もくる。彼と長い間の
ライバルである男、八神庵も。
42輪廻転生 第二部:04/11/13 09:08:43 ID:PBG2DnAa
夜の車道を黒いベンツが運転していた。一週間分の食料と備品の買出しの帰りである。携帯電話は
切ってあった。運転中に電話が来ると非常にわずらわしいし、危険だ。自分のマンションに着くと
バンドマン風の服装をした赤毛の男はポストにある郵便物に気がついた。生活費の支払いなら先日済ませた。
手紙など送る相手もいない。毎年この時期になるとくる類の手紙が一つだけあった。自分の部屋に入ってから
封を切り読んでから捨てた。直感で差出人はわかった。あの男と会わなければならない。が、今は個人の
私情を挟むべきではない。

機械のコードの様なモノが何本も並んでいた。部屋の中央には二人の人間が入った巨大な氷が置かれていた。
氷の周りにはスキャナー等の機械が何個も並んでおりその横には一つの人間サイズのカプセルが置かれていた。
「プロトタイプは完成しましたが・・・。本格的な生産の為には・・この氷を溶かさなければいけませんな。」
一人の医師がそばに立っていた男に話しかけた。「この氷はただの氷ではない。ある特殊な方法で精製された
氷なのだ。そしてこの氷を溶かす事のできる物を一人私は知っている。」男の目には何よりも深い闇が横たわっていた。
43輪廻転生 第二部:04/11/13 09:09:43 ID:PBG2DnAa
初夏の日差しの下、一人の男がヘルメットをかぶりバイクで疾走していた。男の十数メートル手前には旧家があり、
その前には人が立っていた。遠くからみても赤毛とわかるほどの髪の明るさの男と和服を着た女だった。
赤毛の男の側には黒いベンツがあった。「人の家に来るのにバイクとは・・。常識が不足しているな。」赤毛の男が
男に向かって悪態をついた。「まーまー、そう怒らないで庵。今はそれどころじゃないでしょう。」
三人が家の中に入り、応接間の和室に入るとそこには一人の若い男が座っていた。今風の若者で髪は
茶髪に染め、普段着を着ていた。「ちわっす。京さん。そして庵さん。今までのオロチ一族および異次元から来た
存在に関する報告をしに来ました。」「報告だけか。ならちづるにだけ知らせればいいだろう。」赤毛の男が
面倒くさそうに悪態をつく。茶髪の男は憤慨したように「それだけじゃないんですよ。俺は最近強大な気
を持つ男と京さんのクローンが二人で一緒にいるのを見つけたんです。奴らに捕縛される前に封印しときました。」
京の顔色が変わった。「俺のクローン・・・まだいたのか。」「お前は何で封印したんだ?無害かどうか確認しなかったのか?」
「すぐ側にオロチ一族の奴らがいたんです。俺が封印した直後に気配は遠ざかっていきましたが・・。問題はその後なんです。」
「まさかその封印を解かれたのではあるまいな?」「違います。ちゃんと隠しました。前にオロチが封印されていた場所に。」
「尾けられなかっただろうな?」「はい。ですがやつらにバレてしまったんです。知らぬ間に隠し場所をかぎつけられていつの間にか・・。」
「数日前、私の鏡で発見したの。隠し場所はわからないわ。」「俺たちの所に来た招待状は・・・その封印の解除をする奴を集める為と考えてもいいだろう。
奴らがそれで何をするかは予測できる。俺は草薙の奴は嫌いだが・・・今はそういう事を言っている場合ではないな。」
「成長したねぇ。庵ィ。前は「殺すぞ」なんていってたくせにさぁ。」京がからかう。次の瞬間、庵の手のひらから紫色の炎が出された。
「わーった。冗談だって。」
44輪廻転生 第二部 補足説明:04/11/13 09:16:54 ID:PBG2DnAa
草薙京(キングオブファイターズシリーズ)1600年前に「オロチ」という怪物
を封印した一族の末裔。22歳でありながら未だに高校を卒業していない。

八神庵(同上)京と同じく1600年前にオロチを封印した一族の末裔。元の苗字はヤサカニだが600年前の宗主が
オロチの力を欲したためにオロチ一族の眷属となった。京の命を付けねらっている。

神楽ちづる(同上)オロチを封印した一族の末裔。6年前にオロチ一族によって姉を殺された。

大神零次(キングオブファイターズEX2)京、庵、ちづるの一族を古代から助けてきた十種神宝の末裔の一人。
格闘スタイルは肉弾戦だが封印術などの法術も使える。

 今日のカキコはこれにて終了です。
45作者の都合により名無しです:04/11/13 09:47:19 ID:7qTg7nXX
>バータ、瀬田宗次郎、アルビナス、ヂートゥの四名からなるフランス最速チームだ。
> 「へへ…殺っちまったな……」
> 「どうするか、考えねばな」
>ザビエルとティムは彼ら四名の死体の処理に悩んでいた。

速すぎだろ、やられるのがw
46作者の都合により名無しです:04/11/13 11:05:25 ID:oIVlIX+8
アイシールド21、リザーバーにやられてんのかよw
47ミドリ ◆5k4Bd86fvo :04/11/13 15:43:29 ID:UYu20mqE
ごきげんよう皆様。
先に、お約束していた登場人物の紹介からさせていただきます。
必要のない方はどうぞスルーしてください。

元ネタ
『マリア様がみてる』
…私立リリアン女学園高等部で繰り広げられるお嬢様達のドタバタコメディ。
リリアン女学園や姉妹制度、山百合会については作中で触れていますので割愛させて頂きます。
本作では原作の半年後、主人公の祐巳が三年生に進級したところから始まっています。

『聖闘士星矢』
…地上を守る戦いの女神アテナと彼女を守る聖闘士達が敵と戦う、バトル漫画。
本作では、原作の三年後の設定となっています。

『武装錬金』
…WJで連載中の錬金術バトル漫画。人を主食とする人造生命体・ホムンクルスとそれを倒す錬金の戦士のお話。
本作は原作の二年前、斗貴子が高校一年生の時を設定しています。
核鉄(かくがね)とは、錬金術により精製された超常合金のことで、使用者の本能に働きかけます。武装錬金とは、核鉄が闘争本能
に働きかけて創られた、唯一無二の武器のことです。
錬金の戦士とは、錬金術を識る者の中から選び抜かれた武装錬金の熟練者の呼び名です。
48ミドリ ◆5k4Bd86fvo :04/11/13 15:46:46 ID:UYu20mqE
登場人物紹介
【マリア様がみてる】
山百合会のメンバーのみとなります。

福沢祐巳(フクザワ ユミ)
…原作でも本作でも、一応主人公です。
漫画では一年生、原作の小説では二年生。本作では三年生に進級しています。
一年生の時に当時の紅薔薇のつぼみ・小笠原祥子様と出会い、妹になりました。
本作では現・紅薔薇さまで瞳子という妹がいます(原作ではまだ妹はいません)。
優柔不断な性格で言いたいことを言えないところがありましたが、祥子様の影響か、だいぶ強くなりました。
感情が顔に出やすく、時々、百面相をしていますが優しくて素直な子です。

島津由乃(シマヅ ヨシノ)
…祐巳と同級生で本作の現・黄薔薇さま。原作通り、まだ妹はいません。剣道部に所属。
前黄薔薇さま・支倉令様とは従兄弟同士で家もお隣同士。
病弱だったこともあり可憐で儚げな印象ですが、芯は強く負けず嫌い。少々思いこみが強く突っ走りやすい性格です。
49ミドリ ◆5k4Bd86fvo :04/11/13 15:47:27 ID:UYu20mqE
藤堂志摩子(トウドウ シマコ)
…祐巳と同級生で本作の現・白薔薇さま。原作と同じく、乃梨子という妹がいます。
お姉様である佐藤聖様が二学年上だったため、二年生の時から白薔薇さまを務めています。
お寺の一人娘ですがクリスチャン。
おっとりとした性格ですが、言うべき事はちゃんと言える強さもあります。
本作ではあまり出番はないかもしれません。

松平瞳子(マツダイラ トウコ)
…本作では祐巳の妹で紅薔薇のつぼみ。原作では祥子様の親戚の一年生です。演劇部に所属。
気が強くて負けず嫌い。気分にムラがありますが割と冷静な子です。
電動ドリルのような縦ロールが目印。

二条乃梨子(ニジョウ ノリコ)
…原作でも本作でも、志摩子の妹で白薔薇のつぼみです。
一年生の時と同じように、二年生になっても瞳子のクラスメイトです。
市松人形のような容姿でクールな性格です。趣味の仏像鑑賞が縁で志摩子と親しくなりました。
本作での出番は、お姉様と共にあまりないかもしれません。
50ミドリ ◆5k4Bd86fvo :04/11/13 15:48:33 ID:UYu20mqE
【その他の作品】

城戸沙織(キド サオリ)
…『聖闘士星矢』より。
戦いの女神・アテナの化身でグラード財団の総帥。本作ではリリアン女学園高等部一年李組。
何かを考えていますが、現段階では内緒です。

ジュネ
…『聖闘士星矢』より。
カメレオン座の青銅聖闘士。沙織の護衛の為にリリアン女学園高等部二年菊組に転入しました。
瞳子と乃梨子とはクラスメイトです。
気が強く、少々思いこみが強い傾向がありますが面倒見のいい子です。
カメレオンの鞭については、私の捏造です(原作では戦闘シーンがありませんでしたので)。

津村斗貴子(ツムラ トキコ)
…『武装錬金』より。
錬金の戦士。『核鉄を探す』任務のためにリリアン女学園高等部に入学しました。
一年藤組で、沙織とは隣のクラスです。
武装錬金は処刑鎌(デスサイズ)・バルキリースカート。
今回が初の単独任務ということもあり、気を張っています。
冷静ですが、負けず嫌いな性格です。ホムンクルスを憎悪しています。
51ミドリ ◆5k4Bd86fvo :04/11/13 15:55:41 ID:UYu20mqE
前スレからの続きです。


「え」
たっぷり10秒も間を取って、祐巳がやっと出した言葉がコレだった。
『紅薔薇さまにお会いしたかった』…?って、紅薔薇さまって…わたし…だよね?
こんな真っ正面から会いたかったなんて言われたことがないから、正直、どう反応していいかわからない。
と、とりあえず。
「そう…。ありがとう」
祥子様を真似て『余裕のある上級生』を演じてみる。
「えっと…なんでかな?」
「紅薔薇さまに興味があるんです」
祐巳の内心の動揺には気づかないのか、沙織さんは再度爆弾を投下した。
「興味…」
それはどういう意味なんだろうか?興味。嫌われていないということはわかるけど……なんていうか、好かれている
というわけでもない感じがする。
「紅薔薇さま。ギリシャ神話をご存じですか?」
「ギリシャ神話?!」
また、物凄く話が飛んでいる気がするんですけど…。
そんなことは全く気にしていないのか、沙織さんは微笑みを崩さないままだ。明らかに、祐巳の返事を待っている。
「えっと…ゼウスとかポセイドンとか…神様の名前くらいしか知らないけど…」
小等部の頃に何冊か星座にまつわる神話のお話を読んだと思うけど、ほとんど覚えていない。
あぁ、そうだ。確か、不倫を繰り返すゼウスがどうしても受け入れられなくて、読まなくなってしまったのだ。
それにしても、この話の流れは一体どこに向かっているんだろう?
祐巳の答えをどう思ったのか、沙織さんはカップに口を付けた。
その優雅な仕草がどことなくお姉様に似ている。
…『お嬢様の動作の型』なんてものがあったりして。
真っ直ぐに窓の外を見つめたまま、沙織さんが突然に語り出した。
「神々の王であるゼウスは、ある日、メティスとの間に生まれる子供が自分を殺すだろうという予言を受けます。
その予言の成就を恐れたゼウスはメティスを呑み込んでしまいますが、その後ひどい頭痛に悩まされ、ヘパイストスが
ゼウスの頭を割ったところ…戦いと智慧の女神・アテナが生まれたそうです。…ご存じでした?」
52ミドリ ◆5k4Bd86fvo :04/11/13 15:58:19 ID:UYu20mqE
「知らなかった…。へぇ…」
初めて聞いた。昔に読んだ本には、この神話は載っていなかったみたい。
でもどうして沙織さんは急にギリシャ神話を持ち出したんだろう。
沙織さんの意図が全く読めない。
祐巳はカンのいい方ではないけど、さすがにコレは難しすぎるんじゃないだろうか。
それに、何も言われずに察することが出来るほど、祐巳は沙織さんのことを知っている訳じゃない。
こういうときは。
「ね。どうして急にそんな話をするの?」
ストレートの聞くのが一番。
「それに、どうしてわたしに会いたかったの?」
椅子をずらして沙織さんと正面から向い合う。
話があるのなら、ちゃんと聞きたい。
沙織さんは祐巳に興味があるといったけど、祐巳だってこの不思議な一年生に興味はあるのだ。
少しの沈黙の後、沙織さんが口を開いた。
「…何からどこまでをお話していいのか、まだ迷っているんです…」
長いまつげを伏せながら、沙織さんがトーンの落ちた声で続ける。
「何かを迷うなんて久しぶりで…正直に申し上げますと、私自身、どうしていいのかわからないのです」
「…そっか…。でも、何かを話したいんだ?」
コクリと沙織さんが頷いた。
話したいことがあるけど、どこまで話していいのかわからない。何から話していいのかわからない。
その気持ちはわかる気がする。
きっと、持っている情報量が多すぎて整理し切れていないんだ。そして、完全には祐巳のことを信用できないでいる。
完全に信用できないのは当たり前だと思う。祐巳と沙織さんがこうしてお話をするのはまだ二回目なのだから。
それでも、何か、話すのをためらってしまうような大切なことを祐巳に話したいと思ってくれたんだ。
それは上級生として、“紅薔薇さま”として、すごく嬉しいことだと思う。
「沙織さん」
そっと、沙織さんの手を取る。
「話せるようになったら、いつでもいいからお話しして?待ってるから」
53ミドリ ◆5k4Bd86fvo :04/11/13 16:01:08 ID:UYu20mqE
祐巳の言葉に、沙織さんは笑顔を返した。
いつもの薔薇の咲くような笑顔ではなく、今にも泣いてしまいそうな笑顔。
その笑顔を見て、祐巳は気づいてしまった。蔦子さんが「沙織さんの写真が撮れない」と言っていたわけを。
そうだ。いつ見かけても沙織さんは笑顔だった。いつも、いつも同じ完璧な微笑み。
…笑顔は、彼女の仮面なのかもしれない。
日本一お金持ちで大財閥の総帥と呼ばれる沙織さんには、祐巳なんかには想像も出来ない苦労があるのかもしれない。
笑顔の仮面に、きっと蔦子さんは気が付いたんだ。あの人はいつも、ファインダー越しに人の心まで写すようなところがあるから。
少し、沙織さんがかわいそうな気がする。まだ16歳なのに。
でもそれを言葉にしたら、沙織さんの心に土足で上がり込むことになってしまう。
それはしてはいけない事だと思う。
だから、祐巳は祐巳にできることをしよう。
「沙織ちゃん」
上級生として、彼女を一人の後輩として扱うこと。
「…そう呼んでいい?」
祐巳に返してくれた沙織さんの笑顔は、今までのどの微笑みよりも可愛らしいものだった。
「紅薔薇さま…。私…」
沙織さんが再び口を開いたとき、かすかにガサッという音がした。ピクリと反応した沙織さんがジッと窓の外を見つめる。
祐巳もつられて外に視線を向けると、小鳥が飛び去っていくのが見えた。
沙織さんは少し厳しい瞳で外を見つめ続けている。
不意に肩の力を抜いた沙織さんは
「…そろそろ決着が付きそうですね」
とつぶやいた。
「決着?」
一体、何の?
祐巳の疑問は無視することにしたのか、沙織さんは立ち上がって深々とお辞儀をした。
「急用を思い出したので、失礼させて頂きます。今日は急にお伺いして申し訳ありませんでした」
「そんなこと」
慌てて否定する祐巳を制するかのように、沙織さんは祐巳を見つめた。
「…紅薔薇さま。ギリシャ神話に登場する、イリスという女神をご存じですか?」
「えっ?!」
「ごきげんよう」
優雅に会釈をした沙織さんは、ゆったりとした足取りでビスケット扉を後にした。
54ミドリ ◆5k4Bd86fvo :04/11/13 16:05:00 ID:UYu20mqE
とりあえず、今回はここまでです。
読んでくださっている方々、ありがとうございます。
夜に斗貴子視点からの続きを落とさせていただきます。

後、沙織初登場の時に一緒にいた金髪の男性は黄金聖闘士の誰かです。
後半に登場するかもしれません。

それでは、ごきげんよう。
55作者の都合により名無しです:04/11/13 17:04:35 ID:QP5MmHvN
>>ミドリさん
今回も楽しく読ませていただきました。
>>沙織初登場の時に一緒にいた金髪の男性
リクエストとしては蟹座のデスマスクがいいです。ありえないけど。

それでは、ごきげんよう。
56ふら〜り:04/11/13 18:16:09 ID:pAYZIFwd
>>マルチメディアさん
汚名挽回している独歩とセルが無残。そういえばこの不良メンバーに襲われた女性って
何者? あと、この片時も止まらない全方位暴走ぶりは本当に凄いです。今の調子だと、
罪と罰編もきっちりやってくれそうで。この先、どれだけの死者が出るのか楽しみ。

>>草薙さん
本格的にKOF編突入ですな。運転中の携帯電話は危険だ、と認識しているいおりんが
上手い。そういうヒトですよね〜京サマと違って。当方99までしか知らない身ですが、
可能なら八傑集の登場も希望。特に山崎とシェルミーが好きなのですが。如何でしょう?

>>ミドリさん
とりあえず人物紹介の「電動ドリル」に吹いてしまいました。で本編。原作の沙織を見て
いてもあまり感じませんが、ミドリさんの描写を読んでいると、お嬢様だなぁとひしひし。
結局まだ出ていませんが「沙織ちゃん」呼称が楽しみ。呼ばれた時の本人の反応は……?
57超格闘士大戦:04/11/13 19:35:16 ID:1PUy0XEm
58超格闘士大戦:04/11/13 19:36:17 ID:1PUy0XEm
第18話「復讐鬼現る」

ヒビの入った乾いた大地に足をつけ、対峙する勇次郎と戸愚呂。
 「邪ッッ!」
その鬼のお馴染みの掛け声が、戦闘開始の合図となった。
両者の初弾の戦法はまったくの同じ。真っ向からの突撃。
少し固めの、しかしボロボロで崩れやすい赤土の地面を自身のきき足で蹴り、
勢いよく飛び出した両者は、互いの距離の中間点あたりで衝突。轟音が鳴り響いた。
およそ信じられない程の大きさに肥大した筋肉の塊を振り回し、戸愚呂が勇次郎の
胴体目掛けて蹴りを、そして拳を叩き込む。
身体能力はともかく、身体のサイズだけをとっても範馬勇次郎という男は超一級であろう。
しかし盛り上がった戸愚呂の二の腕の太さは、勇次郎の引き締まった腹筋以上の大きさであった。
繰り出されるパンチは「地上最強の生物」の異名ごと、勇次郎の身体を砕いてしまいそうな勢いだ。
だが勇次郎は軽快なステップで、その図太い凶器をかわしていく。
時には軽く手を使いパンチを流し…時には足で蹴り上げてパンチの軌道をそらす…
全ての格闘技の、お手本のような動きである。
なまじ力が強いだけのパンチでは、勇次郎の身体をとらえることは出来なかった。
パンチを繰り出した後の、戸愚呂の一瞬の隙をつき、勇次郎が勢いよく右足を蹴り上げた。
「チェヤッッ!!」気合入れの掛け声と同時に、戸愚呂の顔面に叩き込まれる蹴足。
戸愚呂愛用の、黒いサングラスがコナゴナに砕けて、破片がパラパラと地面へ落下した。
我が物顔で暴れていた拳の動きが止まる。勇次郎も足を戻して構えていた腕をとき、組み始めた。
訪れた静寂の時間を流れるように、戸愚呂の拳に触れて毛根ごと引き抜かれた勇次郎の髪の毛が数本、
ゆらゆらと2人の間を落ちていき、砕けたサングラスの破片の上へと落ちた。
 「なかなかいい面構えじゃねぇか…え?」
サングラスの下の戸愚呂の素顔を見つめながら、勇次郎が真っ白な歯を出してそう言った。
 「30%ではやはり失礼だったか…やるねぇ。」
少し細く、どす黒い眼で勇次郎を睨み返しながら、戸愚呂がそうつぶやいた。
59超格闘士大戦:04/11/13 19:37:23 ID:1PUy0XEm
 「30%? ってえと今までのパンチは半分の力も出してなかったってことかい?
 俺も嘗められたもんだな…」
 「そう…それについては謝罪をしよう。すまなかった。お詫びとして、80%の力をお見せする…」
戸愚呂の能力は筋肉操作。あらゆる部位の筋肉の力を、全て自在に操ることが出来る。
上限は1〜100%まで。だが100%の力を見せるに値する相手は、戸愚呂自身の中では
今までに1人しかいなかった。いや、80%の力を見せるに値する相手すら、彼の戦った
数多くの闘士の中で、たった数人しかいないのだ。
真剣勝負の中で、80%以上の力を相手に見せる。それは、戸愚呂にとって一番の相手に対しての
敬意の証でもあった。
 「どうしても100%は見せてくれないのかい…?普段なら頭の血管の1、2本ぶち切れちまう
 ところだが…それよりも、あんたの100%の力を見てみてぇ…さぁ、とっとと80%とやらに
 なっちまいな…鼻っから本気を出さなかったことを後悔させてやるぜ…」
いつになく多弁な勇次郎。彼にとって今は、常日頃たまっていたうっぷんをはらすまたとないチャンスなのだ。
ウキウキするのも無理はない。すでにさらなる躍動を始めている戸愚呂の筋肉に対して、
勇次郎は両腕をガバっと上にあげて、彼独特の本気の構えをとった。そして、背中には鬼の顔が…
 「後悔するのは、恐らくそちらになるだろうねぇ…うるあああー!!」
歯をかみ締める戸愚呂。筋肉がモコモコと生き物のように動き出す!

 「それくらいにしておけ、戸愚呂よ…」
今まさに、80%の力が開放されんという時…背後から聞こえてきた自分を呼ぶ声に、戸愚呂は気づく。
 「鴉か…」そう言いながら、くるっと身体を後ろへ捻る戸愚呂。
口に不気味な形のマスクをつけた長髪の男…戸愚呂の仲間、爆弾を操る妖怪鴉である。
何やら手をゆらゆらと動かしている。躍動を止める戸愚呂の筋肉。
お楽しみの時間を邪魔された勇次郎が、黙ってはいない。
 「何者だ貴様…去れえええええええええぃッッ」
鬼の形相で、鴉に向かって叫ぶ勇次郎。鴉はフッっと笑い、勇次郎の顔を睨みつけた。 
 「お前はすでに、そんなことを言える立場ではない…まわりをよく見てみろ…」

60超格闘士大戦:04/11/13 19:38:00 ID:1PUy0XEm
勇次郎が血走った眼をギョロリと動かして、自身の周りを見渡す。するとどうだ。
うっすらと、ふわふわと宙に浮かぶ物体が5つ程…勇次郎の眼に入ってきた。物体はまるで
勇次郎を取り囲むように、丁度いい間隔を取りながら浮かんでいる。
 「お前はすでに囲まれている。私の追跡爆弾(トレースアイ)にな。どこへ逃げても無駄だ。
 最も、一歩でも動いた時点でBANG!だが…  戸愚呂、行くぞ」
鴉は指招きをしながら、こっちへ来いと戸愚呂に催促する。フウっとため息をつく戸愚呂。
頭の血管がプツプツと切れ始めた勇次郎のほうを向くと、「残念だよ…」とつぶやく。
そしてすでに離れた所を歩いている鴉の所へジャンプすると、勇次郎へ完全に背を向けて歩き出した。
 「〜〜〜〜〜ッッ!!!」
目をつけた獲物をおめおめと逃がす勇次郎ではない。当然のごとく、去っていく2人に向かって
飛び掛ろうと構えをとる。その瞬間… 鴉が右手を突き上げて、指をパチンと弾いた。
勇次郎を囲む、追跡爆弾の起爆装置の作動であった。
ドオオオオオオンッという轟音と共に、半径20メートル程の爆炎がまいあがった。
くるっと振り返り、その爆発を神妙な表情で見つめる戸愚呂。
 「死んだよ。あの男は。もう闘気のカケラも感じない」
 「………」
 「お前にこんな所で80%以上の力を出させるわけにはいかない。死をはやめるだけだ…
 だから俺が手を下した。わかってくれ。さぁ行こう。武威や、お前の兄もすでに地上へ出ている…」
戸愚呂は何も言わず、くるりと向きを変えて爆炎とは反対方向へ歩き出した。鴉もそれに続く。
勇次郎を包み込んだ真っ赤な炎は、その後も数時間燃え続けていた。

ところ変わってアバン達。アバン、ポップ、本部の3人はオーストラリアの観光名所、
世界最大の一枚岩エアーズロックに向かっていた。魔界から現れたバランから、
魔王軍はエアーズロックに向かって進軍を進めているとの情報がもたらされたからだ。
少しの間だけ、一同に集まったアバン達と浦飯チームの面々は、初対面早々別行動を取ることとなる。
61超格闘士大戦:04/11/13 19:39:00 ID:1PUy0XEm
自分達に因縁があるという妖怪達を探すという浦飯チーム。それにともない、エアーズロックに
向かっていると思われる魔王軍のモンスター軍団の追跡をアバン達が行うことになったのだ。
バランはというと、聖なるまもりを日本にいるアテナに返すと一言告げて、足早に去っていってしまった。
とにもかくにも、なんとも心もとない人数ではあるが、今だ数万はいると思われるモンスター軍団を
追って、エアーズロックの方面へと歩き続けているアバン達。
浦飯チームと別れてからすでに1日。今だモンスターの群れとの接触はない。
モンスター達の撃滅を目的としている彼らにとって、それは幸か不幸かなんとも微妙な感じであった。
そんな夕暮れ…。アバン、ポップに続きパーティーのしんがりを務めている本部は
ふと前方に見覚えのある人物の姿を見つける。坊主頭に真っ白な胴着。そして右目の黒い眼帯。
武神、愚地独歩であった。前に進むごとに、近づいていくアバン達と独歩。
数メートル前まで接近し、互いの顔がはっきりと見えるようになった時…本部が小走りで、
前だけを見据えて歩く独歩の元へ駆け寄る。
 「お…おい、愚地独歩…独歩じゃないか…?どうしてこんなところに…しかも何も持たずに…」
本部の問いに、独歩は答えない。さらに歩き続ける独歩に対して、肩を掴み制止させようとする
本部だったが、簡単に振り落とされその歩みを止めることは出来なかった。
 「独歩…いったい何があったのだ…」
 「そっとしておきましょう。事情はわかりませんが、彼からはとてつもない憎悪の念を感じる…
 それこそ、部外者である私達が入る隙もないほどの…。あなたでは、あの足を止めることは出来ない。
 無論、私でもね」
アバンが本部の肩をポンと叩きながらそう言った。
日本での戦いにおいて、家族を一晩のうちに失った愚地独歩。
夏江と克己の命を奪ったと思われる謎の黒い爆発物。その正体の手がかりが、オーストラリアにあると
徳川光成からの話を聞いた独歩は、自らの傷の手当てもせぬまま、オーストラリアへ向かった。
シコルスキーに黒い物体を仕込んだ者を探し出し、それを倒す。夏江と克己の仇をとる。
その強い思いが、今の独歩を動かす唯一の燃料であった。必死に声をかける本部の声も、独歩の耳には
まったく届いてはいなかった。
62超格闘士大戦:04/11/13 19:39:39 ID:1PUy0XEm
手がかりが少なすぎる。そんなことはわかっている。だが、少しでも関わりのありそうな
場所へ行かなければ、はじめの一歩も踏み出せないままだ。
オーストラリアに上陸後、独歩はただひたすら乾いた大地を歩き続けていた。
途中途中に出会うモンスターを半殺しにし、黒い物体のことを聞き出す。それの繰り返し。
だが、ほとんどのモンスターはまともに言葉もしゃべれない下等な種ばかり。
情報はまるで入っては来なかった。
アバン一行とすれ違ってから数時間後…すでに日は落ち、あたりは暗闇に包まれていた。
独歩は自分の歩いている直線上に、廃墟と化した街があるのを発見する。
上陸後3日間、何も口にしていない独歩は疲労の極限状態にいた。無意識のうちに足は街へと向かう。
ボロボロになった街の入り口のアーチ。その下をくぐり抜けた瞬間。独歩の目に
モンスターに追われている五歳ぐらいの少女の姿が飛び込んできた。
手にはクマのぬいぐるみを大事そうに抱えている。恐らくは、今は亡き親に買ってもらったのであろう。
そんな健気な少女の命を、血生臭いモンスター達が後ろからつつき、奪い去ろうとしている。
 「おとうさん…おかあさん…助けてー!!!」
親への助けを叫んだ直後、少女は崩れたビルの瓦礫に足を躓かせて転んでしまう。
「グエエエエエエエッ!」いただき…と言わんばかりに嬉しそうな叫びをあげるモンスター。
独歩の脳裏に、最後に見た夏江と克己の姿が蘇ってきた。焼け爛れた無残な形で息絶えた、
愛する家族の姿が。あんな人の姿を、もう見たくない。独歩はヨダレを垂らしながら少女に襲い掛かる
モンスター達に飛び掛っていった。
 「死ねええええええええええええええええええええええええええッッ!」
向かってくる独歩の鬼の形相を見たモンスター達は、恐怖を感じ逃げようとするも、拳はそんな暇を
与えない。数匹はいたであろうモンスター達に容赦なく空手技を浴びせる独歩。
断末魔の叫びをあげることもなく、モンスター達は一瞬にして砕け散った。
丸い顔を赤く染めた返り血を胴着で拭うと、独歩はすぐそばに逃げていた少女に声をかける。
 「もう大丈夫だ。こっちへおいで」
言葉をかけながら、少女に向かって手招きをする独歩。少女は恐る恐る、その大きな手に向かって歩き出した。
63超格闘士大戦:04/11/13 19:55:12 ID:1PUy0XEm

 「いやぁ…実にすばらしいタイミングだった。まさに間一髪だったねぇ…」
突然、不気味な声があたりに響いた。独歩は手招きをしていた手を構えなおし、あたりを見渡す。
何もいない。あるのは瓦礫の山だけ。だが独歩はすぐに気づく。少し後ろにある大きなブロック壁。
そのあたりから、どす黒い闘気を匂わせている人物がいることを。
くるりと振り返ってブロック壁のほうを見る独歩。そのまま壁に向かって正拳を叩き込む。
瞬時にコナゴナになるブロック壁。壁を砕いた独歩の拳から逃げるように、黒い影がすうっと
姿を現して独歩の背後へ回り込んだ。
 「君、愚地独歩だろ?ミストに見せてもらった資料で見たことがある。
 さすがは神心会とやらの頂点にたつ程の男…見事な正拳突きだ」
背後へ回り込んだ影から、先ほどの不気味な声がした。くるりと向きを変え、声の主を見る独歩。
巨大な鎌を肩に抱えた全身黒尽くめの男が真っ黒な目で、独歩の顔を見つめていた。
 「誰だてめぇ…」
 「ボクは死神キルバーン。以後、お見知りおきを。と言っても君は間もなく死ぬ事になるのだが…」
64超格闘士大戦:04/11/13 19:56:26 ID:1PUy0XEm
続く。
連続投稿規制うざいですね。
65ドクターゲロのほんのお遊び:04/11/13 20:17:33 ID:2WkJcqMC
1レス空けます。前スレ>>496から。

66ドクターゲロのほんのお遊び:04/11/13 20:18:31 ID:2WkJcqMC
 17号と18号を闘わせたらどうなるのか――それは、私にも分からない。ただ、地球の耐久力をゆうに
超える極大のエネルギーを放出するだろうことは、誰にも容易に想像できるだろう。即ち、私が何らかの
工夫を凝らさぬ限り、地球の生物は、滅亡してしまうこととなる。当然、それは阻止せねばならないと感じ
てはいる。しかし――私には、今、それを考え付くだけのゆとりが欠けているのだ。
 はっきり言ってしまえば、私は二体の闘いで地球が壊れても一向に構わないと、頭の何処かで考えて
いる。しかしまた、別の部分で、私だけでもいいから生き残りたいとも思っている。これが矛盾した思いで
ある事は明白だ。
 そしてなにより――ここ数日、私の脳内を占拠している、とても重大な事柄があった。それは、夢で見た
母の面影。
 母に関する記憶は私の中から欠落していた。どう思い出そうとしても思い出すことが出来なかったのだ。し
かし、数日前――1月ぶりの睡眠を摂った日――見た夢に現れた女性からは、上手く説明できないが、奇妙
な確信を持ってその女性を『母』と断言できるだけの何かがあったのだ。そして、その女性は何から何まで18号
と同じだった。これが、どのような意味を持っているのか。
 推測は容易だ。だが、認めたくはなかった。18号は、私の内に頑なに隠されていた母の記憶を(無意識のう
ちに)投影して作られた人造人間である、などということを……
 母は、これ程までに強かったのだろうか。
 
67ドクターゲロのほんのお遊び:04/11/13 20:19:24 ID:2WkJcqMC
 4億のヤムチャ達はそれぞれ、エネルギーを抑えてこそこそと隠遁生活を送っているようだ。無論、18号に
悟られぬ様に。傍から見れば惨めこの上ない彼らだが、必死なのだ。必死に生きようとしているのだ。
 私は彼らの生殺与奪を事実上握っているが、私もまた、握られている。18号は勿論、私への憎しみを抱いて
いる17号改にもだ。だが、そんな事さえもどうでもよくなる位に、私の中で母の存在が大きく膨らんでいったの
だった――

 17号改は、とりあえずは順調に動いているように見えた。だがこれも、18号を見たらどうなるか。恐らく、17号
の自我の抵抗が爆発的に強まることだけは間違いない。そして、それをヤムチャが完全に抑え切れるとは思えな
い。
 はっきり言って、17号改はかなり無謀な作りをしている。そもそも、17号は人造人間であり、脳は体内に残され
ている。それを無理矢理取り除き、ヤムチャの脳を詰め込んだのだ。脳を取ったところで17号の自我が完全に奪
われたことにはならず、人間的な思考こそ持たないものの根源的な『思い』は強く残ることだろう。そしてその思いは、
18号を破壊する方向へは動かない。私が作ったのだから、そのくらい解る。ヤムチャが失敗を犯せば、17号の体ご
と自壊作用を引き起こしてもおかしくはないほど、私の行った行為は危険で、人道に外れたものだということだ。 
 
68ドクターゲロのほんのお遊び:04/11/13 20:21:31 ID:2WkJcqMC
 このように、ゲロの思考は様々な事柄で捲りめいていた。もっとも、人類存亡の危機に晒されている状況であることを
考慮すれば、この程度の混乱で済んでいるゲロはさすが凡人とは違う、といったところか。
 彼は、幾重の問題事が脳内をたゆたっている状態であるにもかかわらず、パンパンに使われているはずの脳のまだ
使われていない部分を用い、作戦を練っていた。
 
 まず、18号を確実に倒し、尚且つ17号改も相当のダメージを負うよう仕向けたい。それには、4億の戦士達の力が
必要不可欠である。
 まず、一億五千万のヤムチャ達に一斉に攻撃を仕掛けさせ、18号の両腕を機能不全とする。正直、それすら難しい
ことではあるが、やってもらわねば。エネルギー源が永久機関で作られている18号には、エネルギー消耗の概念がな
い。ならば、物理的に動かせないようにするしかあるまい。そして次、残りの現ヤムチャ最大勢力に両足を同じように機能
不全にさせる。これらがうまくいけば、17号改の勝率は八割を超える。
 無論、確実性は皆無だ。ヤムチャ達の力で18号に傷を与えられるかどうかは分からない。仮に、ヤムチャ達が仕事を
果たしたところで、17号とヤムチャの自我が折り合えるかどうか。まあ、私の力では限界があるが、出来得る限りコントロ
ールしていくしかあるまい。状況に合わせて、な。
69ドクターゲロのほんのお遊び:04/11/13 20:28:52 ID:2WkJcqMC
話は全然進んでないし、文章の繋がりは皆無。正直最悪な仕上がりですが、今日の深夜も更新するんでそっちはもうちょい
修正しておきたいと思います。
なんか、3レスかけて説明しか出来なくて心苦しい限りです。次の連載に心向いちゃってるのは否定できない。
あ、18号出てねぇ……

前スレ>>506
ウソついてゴメンなさい。しかし、ヤムチャ10億<18号(価値が)ですかw

>>498
バトルしてなくてゴメンなさい。あと文章ボロボロでゴメンなさい。

>>546
人格というか、もっと根源的なモノとの衝突でしょうか。17号っぽくはないかなあ。


ではまた深夜。やっとバトルできそうかも。
70作者の都合により名無しです:04/11/13 21:51:50 ID:dNC0sFcg
すげー状況だな
71作者の都合により名無しです:04/11/13 22:23:11 ID:ZDVa4qgK
>輪廻転生さん
おお、2部も動き出しましたね。クローンだの格闘大会だの、1部や外伝を
上回るスケールですねえ。毎度親切な補足説明も乙華麗です。

>ミドリさん
ごきげんよう。説明ナイスです!特に「マリ見て」は参考になりました。
しかしキリスト教とギリシャ神話がどんどんクロスしていきますね。

>ブラックキングさん
お久しぶりに相応しい大ボリュームですねえ。でも勇次郎対トグロの対決は
最後まで見たかったなあ。本格的に物語が絡み合って動き始めましたね!

>ドクターゲロ作者さん
いよいよ17号と18号が動き始めましたか。ヤムチャは18号の前では霞むなあ。
次の連載ですか。心強いですが、まずはこの作品がどう完結するか期待です。
72作者の都合により名無しです:04/11/13 22:36:31 ID:hxNZMft5
>>ミドリさん
沙織の印象が少し変わりましたね。
これまでの島村チックな沙織ではなく、少し憂いのある令嬢と言いますか。
一緒にいた金髪の方は黄金の一人ですか。アルデバランでしたら少し嫌ですね。

ところで、今は女学園内ですので問題はありませんが、日本行きの飛行機の中でも
ジュネはあのマスクを付けて乗っていたのでしょうか。
73作者の都合により名無しです:04/11/13 22:38:42 ID:hxNZMft5

>>超格闘士
>>62>>63の間が空いてましたので、その間「もしかしてこの少女も化け物では‥とか、
色々想像膨らませてました。違いましたが。

勇次郎と戸愚呂、あっけなく終わりましたね。
あの位では勇次郎は死なないでしょうから、次からリベンジですね。(鴉と戸愚呂への)

次回はキル対独歩。
キル好きの自分としては、色々と策を弄して独歩を挑発しまくって欲しいです。


>>ゲロ
今回のも私的には面白いと感じましたが、もし最悪だと考えているなら、書き直しもアリでは?
数億のヤムチャが18号をよってたかって機能不全に‥‥エロ漫画のようなシチュですね。
正直、ヤムチャがどう頑張っても傷一つ与えられなさそうですが。
74作者の都合により名無しです:04/11/13 22:50:55 ID:HBUs91Zy
マルチメディアの不条理さが好きだ。
輪廻転生の馬力強さが好きだ。
虹のかなたの高貴さが好きだ。
超格闘士大戦のワクワク感が好きだ。
ドクターゲロの理屈深さが好きだ。

職人さん方いつもお疲れ様です。
俺は全作品読んでますので、今回うぷされた方も
ちょっと休みがちな方も頑張って下さい。

作者のキャラクターでは
ふら〜りさんバレさんミドリさんの和み系の方も
パオさんNBさんスチールさんの爆発系の方も好き。
75ミドリ ◆5k4Bd86fvo :04/11/14 00:41:46 ID:0yfY7iFN
ごきげんよう。一日に二度失礼いたします。
>>53からの続きです。

(強い…!)
一瞬の攻防で、斗貴子は相手の強さが並々ならぬものだと理解した。
あの金髪の女の、人間とは思えない動きの速さ。
そして拳で鎌の軌道を変えた力と、包囲網から抜け出してみせた身のこなし。
どこかで訓練を受けた戦士なのだろうか?
(後、一歩)
戦いの場において、間合いというのは重要である。
間合いとは一撃必殺の距離。
それが広ければ広いほど、相手より先に攻撃を与えることができる。
生か死か。二択の戦いにおいて、相手より先に攻撃できるということは勝利の確率に直結する。
(後、一歩)
後一歩相手が踏み込めば、バルキリースカートの間合いに入る。
バルキリースカートは、四本の可動肢に処刑鎌のついた武装錬金である。
可動肢を含む一本の長さは、斗貴子の身長の2倍近い。
可動肢への命令は神経を流れる生体電流によってダイレクトに伝えられ、その特徴は、精密な高速機動。
相手の動きも人間とは思えないほどに速いが、バルキリースカートで捕らえきれない速さではない。
殺すつもりはない。相手がホムンクルスでないなら、出来れば傷つけたくない。
だが、手加減して捕獲できる相手ではなさそうである。きっと…次の一手で捕獲できなければ逃げられてしまう。
じりじりとした睨み合いが続き、高揚していた精神が研ぎ澄まされてくる。
後、一歩。
互いに互いから目がそらせない。
どれほどの時間が経ったのだろう。
風に流されてくる桜の花弁も、差し込む夕陽も。全てが時を止めているように感じる。
――ガサッ
小鳥が去った、わずかな葉擦れの音が合図だった。
その瞬間、二人同時に、相手へ一撃を仕掛けるために地を蹴っていた。
76ミドリ ◆5k4Bd86fvo :04/11/14 00:45:06 ID:0yfY7iFN
「捕獲させてもらう!」
「それはこちらのセリフだ!!」
四本の処刑鎌が狙う先はスカートのポケットのみ。小細工無しの、スピード勝負。
突然相手の足が止まる。拳を構えている。鋭い視線はそのままだ。
…迎え撃つつもりか。
力勝負などする気はない。狙いはただ一ヶ所!
「もらった!」
ザクッという布地の裂ける音がした瞬間、夕陽が遮られた。
目の前には、学校指定のローファー。
(ありえない…!)
処刑鎌の一本の峰に、片足で金髪の少女が立っていた。射抜くように斗貴子を見下ろす。
少女のスカートの前半分を上下に分けたスリットは、ポケットまで達していない。
「錬金の戦士を舐めるなぁっ!」
鎌が少女を弾き、残りの三本がポケットをやぶる寸前、少女は宙に跳んだ。
「そう何度もやられてたまるかっ…」
四本の鎌の切っ先を地面に当てる。鎌と足とを繋ぐアームをしならせる。
(跳べ!!)
ダン、という音と共に斗貴子の身体が跳ぶ。空中で少女に追いつく。視線がぶつかる。
少女の驚いた表情を確認したときには、処刑鎌の一本がポケットを捕らえていた。
「今度こそもらった!」
鎌の先に、六角形のモノが突き刺さっている。
(核鉄じゃない?!)
形はそっくりだが違う。偽物だ。何でこんなモノが…。
斗貴子の意識が戦いから離れた一瞬に、重力に引かれるなかでの形勢は逆転した。
「なんだ?!」
あっという間に鎌ごと両足を拘束される。…処刑鎌の上から強い力で何かが巻き付いている。
まるで、大型の蛇に巻き付かれている感触。
なのに巻き付いている何かは全く見えない。
混乱の中で、斗貴子は勢いよく地面に叩き付けられた。
77ミドリ ◆5k4Bd86fvo :04/11/14 00:46:49 ID:0yfY7iFN



薔薇の館に一人となった祐巳は、沙織の言葉を思い返していた。
『紅薔薇さまにお会いしたかったんです』
『紅薔薇さまに興味があるんです』
『何からどこまでを話していいかわからない』
そして、『ギリシャ神話』
このキーワードは、一体何を示しているんだろう。
「う〜ん…」
最初の三つはわかる気がする。
でも、それとギリシャ神話のつながりが全くわからない。
「これは…本人が話してくれるのを待つしかないかな…」
ここで祐巳があれこれ考えていても、答えは沙織さんにしかわからないのだ。だったら、悩むだけ無駄だ。
二つのカップを流しで洗う。泡をしっかり落として綺麗に拭いて、祐麒の本を鞄にしまう。
腕時計を見ると、4時半を少し回ったところだった。
「そうだ」
図書館に寄ってから帰ろう。そして、ギリシャ神話の本を借りてみよう。
沙織さんの最後の言葉に出てきた女神様の名前は、なんていったっけ?
会議室を出る前にタイを綺麗に結び直す。…直してくれるお姉様はもういらっしゃらないのだから、自分で直す。
「よし」
背筋を伸ばして、顔を引き締めて。“紅薔薇さま”として、恥ずかしくないように。
薔薇の館を出た祐巳は、図書館へと歩き始めた。


78ミドリ ◆5k4Bd86fvo :04/11/14 00:55:07 ID:0yfY7iFN
本日はここまでです。次回はジュネ視点からです。

黄金聖闘士ですが、デスマスクは別の形で出すかもしれません。
「マリア様がみてる」と「聖闘士星矢」の数少ない共通点の一つに「イタリアの蟹」がありますので、
うまくまとまったら番外として書いてみたいと思っています。
アルデバランは…私、牡牛座なので活躍して欲しいのですが出る予定はないです…。

ジュネの仮面については…飛行機については考えが足りませんでした。
これからどうにか考えます。

それでは、ごきげんよう。
79作者の都合により名無しです:04/11/14 01:11:45 ID:xoGjOt47
ゲロさん、今回はちょっと消化不良かな。
次回のバトルに期待します。

>母は、これ程までに強かったのだろうか。
おまいの母は何モンなんだ、と。


ミドリさん連続乙。
ジュネは多分城戸専用機で来日したんじゃないでしょうか?
80作者の都合により名無しです:04/11/14 01:28:47 ID:IN8ZQVOc
実は、なんでジュネがアテナ付きなのかとずっと分からなかったが、
久々に原作読んで理解した
瞬つながりで、沙織の世話になってたからだったんだな
81作者の都合により名無しです:04/11/14 06:47:31 ID:hWj6W1Z7
ふらーりさん氏ね
82作者の都合により名無しです:04/11/14 11:33:04 ID:0HKcWtmG
ミドリさん、連続のご投稿お疲れ様でした。

トキコさんが登場されますと、物語がアップテンポになりますね。
バトル漫画を彷彿させる爽快な読後感を感じさせてくれました。
沙織さんの清廉さや祐巳さんののどかさと対比が素敵ですね。
ご無理の無いペースで完結させて頂けると幸いです。

では、ごきげんよう。


ドクターゲロさん、昨日の深夜来られませんでしたね。今晩でしょうか?
83作者の都合により名無しです:04/11/14 12:52:08 ID:hWj6W1Z7
みどりサソは腐女子ですか?
84作者の都合により名無しです:04/11/14 15:11:03 ID:SKlU/2M1
すげー状況だな
85作者の都合により名無しです:04/11/14 17:30:43 ID:216lB1Gk
来る時には本当にまとめてくるな。
ミドリさん、連投お疲れさま。
相変わらず美麗なリリアン学園に、
トキコさん旋風が吹き荒れましたな。
ドクターゲロさん、新作の構想早いですねw
今度もドラゴンボール物かな?
でもまずは今作品の華麗なる完結をば。

個人的に一番嬉しいのは、ブラキンさんが
連載本気モードになった感じなところ。
勇次郎はどう復活するんでしょ?
86ザク ◆3JowPutE8k :04/11/14 20:44:14 ID:5rLyLf1f
ぬぅ、今日中には仕上がりそうに無い。
upは月・火辺りということで。
87ふら〜り:04/11/14 22:01:22 ID:gJEh6AI3
>>ブラックキングさん
勇次郎、二人まとめて因縁ができましたね。再会したら戸愚呂も鴉もまとめて畳んで
くれるかも。今回タイトルの復讐鬼、こと独歩は……なんだか、最初期のケンシロウを
思い出します。怒りに燃えつつもバーサークしてはいない。渋いぞ強いぞカッコいいぞっ。

>>ドクターさん
>>66が、か〜な〜りツボにはまりましたよ。上がったり下がったり、緊迫したり緩んだり。
まとめると「超絶のんき」ってことになりますかね。このゲロは。この状況でここまで
バリエーションに富んだ(飛んだ)思考ができるとは。で、その末の作戦。成否や如何に?

>>ミドリさん
おっと、鞭を使ってるみたいですねジュネ。彼女の戦いぶり、あまりはっきりとは記憶に
ないもので……ここからどうなるのか? 祐巳は祐巳で少しずつ、じわじわと足を踏み入れ
つつありますねぇ。沙織たちのことを知ったらどんな顔するのか、興味深いところです。

>>ザクさん
お待ちしております。が、焦らず慌てずじっくりとどうぞ。更新の速さより、
ザクさんの納得いく出来栄えが重要ですぞ。
88うみにん:04/11/14 23:21:08 ID:c95w/JSl
お久しぶりです、すみません。1スレまるまるサボってしまいました・・・
えーと、ついさっきから書き始めたので、もうちょっとで続き投下できると
思います。>>1バレさんにもご心配おかけしました。復帰させてもらいます。
89輪廻転生 第二部:04/11/14 23:29:47 ID:cIJyWP+a
京達が参加する事になった小さな格闘大会だからといって一つの競技場に集まるわけではなかった。
世界各地で試合を行うのだが飛行機は主催者持ちだった。もちろんファーストクラスである。
「今回の主催者はよぉ。かなり金持ちだぜぇ。」水を手に取りながら金髪の男が呟いた。彼の名は
坂崎リョウ。極限流空手の師範代でもある。彼の家、すなわち道場はアメリカのサウスタウンにあるが
貧乏である。彼にとっては飛行機に乗るなど夢のまた夢であった。KOF連続出場があったからこそ
自分はこの格闘大会に選ばれたといってもいい。そして彼の横には妹と彼の父親が座っていた。
90輪廻転生 第二部:04/11/14 23:30:24 ID:cIJyWP+a
その日は濃霧注意報が出ていた。車はいつもよりもゆっくり走っており、人通りもまばらだった。
「顔を合わせるまで相手がわからないなんてよぉ。不親切じゃね?」京が忌々しげにちづるに尋ねる。
「そうは思わないわ。お互いに相手の手を知り尽くしている事になったらどうするの?それこそ
難しいわよ。」庵はちづるに賛成していた。その場合は小技で上をいくか、あるいは新技で対抗するしかない。
まったく新しい攻撃パターンならあちらはこちらの攻撃を読めない。「イギリスといえばビッグ=ベンというけどよぉ。
こんなに遠くちゃ見えないよな?」「俺たちは観光に来たわけではないぞ京。もう少しまじめに考えろ。」
庵は毒づいた直後に自分たちの物以外の足音に気づいた。3人。「君達なのか。はじめよう。」オレンジ色の道着を
来た男は仕切る様に言った。
91輪廻転生 第二部:04/11/14 23:31:10 ID:cIJyWP+a
京の中段回し蹴りが風を切る様な音を出す。リョウがそれを避ける。反撃でリョウの拳がうなる。京はそれをストレートでカウンターで
落とそうとする。リョウの腕がそれを阻む。これといった進展を見せないまま両者はにらみ合いとなった。 京が踏み込み、右拳を放つ。
ガードしたリョウは足払いが来ると予想し後ろに半歩さがる。が、読みは外れた。京が空中で中段回し蹴りを放つ。直撃を食らったリョウの体が
空中に浮く。京は腰が入った回し蹴りを放つ。そして京の空中踵落としがリョウの頭部に当たる。背中から地面に落下したリョウは吐血した。
意識がドロドロになっていないだけマシだろう。起き上がり、リョウが京に突っ込む。「極限流奥義!」高速の動きの後、足払いが京を襲う。
後ろ回し蹴りで迎撃しようとした京は失敗を察した。蹴りは受け流され、リョウのローキックが京のバランスを崩す。そして上半身のありとあらゆる
所に打撃が入る。鳩尾、顔面、肩、腹に何発も入る。最後にリョウのアッパーが京の顎に入る。数秒間宙に浮き背中から落下する京。気絶したように
ピクリとも動かない。誰もが勝敗は決したと思った。が、リョウは最後のとどめをさすために空手の正拳突きの構えをとる。左手左足を前にだし。前に体重の7
割を賭ける。突然、リョウは顎に衝撃を覚えた。京の蹴りである。寝た状態からの蹴りだから大して威力はない。が、リョウの体制を崩すには
十分だった。京はリョウの胸倉を掴むと爆発を起こした。そして右フック、左フック。最後に肘を相手の顎に当てた後に飛ぶ。そしてリョウは意識を失った。
92作者の都合により名無しです:04/11/14 23:39:43 ID:hWj6W1Z7
うみにんなぁ…
やれやれ。
93作者の都合により名無しです:04/11/15 08:21:16 ID:uvKtAxIB
>輪廻転生さん
2部はキングオブファイター(だったっけ?)がメインキャラですか。
格闘色の強い作品になりそうですね。リョウいきなりKOかw
もうちょっと改行多くしてくれると読み易いなあ。

>>82
騙りうざいねえ。本物早く復帰してくれないかなあ。
94輪廻転生 第二部の作者:04/11/15 10:50:50 ID:StY8RTqr
>93さん
感想ありがとうございます。今後気をつけます。

今後は戦闘の合間に日常生活的なシーンを描くかもしれません。
登場人物だって日常生活こそが生活の舞台なのですから。
穏やかなムードから一変して引き締まったムードにという感じになるかもしれません。

この作品と平行してドラえもんとバキのコラボSSを書くかもしれません。略してバキドラ?
内容はあの有名なエピソードの外伝ぽく感じにするつもりなので・・・。
ヘタレな男子、ノビタが成長した場面とそれを見たドラえもんの感情を絡めて描くつもりなので。
劇場版を知ってらっしゃる方には受け入れがたいモノになるかもしれませんが・・。
よろしくお願いします。
95作者の都合により名無しです:04/11/15 16:44:55 ID:OGaSf/ul
すげー状況だな
96作者の都合により名無しです:04/11/15 17:13:51 ID:gpT4QDjb
>輪廻転生
自分は、普段はこのスレはROMっているだけなのですが、どうしても気になる事があるので書き込みました。
輪廻さんのSSの格闘・攻防のシーンなのですが、一つ一つの攻撃動作、防御動作の度に区切るのは、一見スピーディーの様ですが、結果、ダラダラして読みづらい、という事になると思うんです。
SSの格闘の展開を練る段階なら良いと思うのですが、そのまま出すのは少し読み手に優しく無いて思います。少なくとも、自分にとっては読みづらいものなのです。
自分は格闘シーンは流れが大事だと、そう思います。今回のような、第三者からの視点から見た感じの格闘シーンならなおさらです。
一度、SSのキャラにさせる格闘動作を決めて書き連ねたなら、もう一度それを見直して、ここに描写を足した方が分かりやすいぞ、とか、ここの防御動作から攻撃動作まで一つの文で繋いだ方がスピード感がでるぞ、など、じっくり推敲なさった方が面白くなると思います。
ROMの分際で何を偉そうに、と思われるかもしれませんが、どうか一つ、心に留めておいていただければ、と思います。長文、ダラダラと、しかも偉そうにして、本当にすみませんでした。
97作者の都合により名無しです:04/11/15 17:49:13 ID:175ZRweh
ナイスなアドバイスだ。

東方不敗MAD動画
ttp://ranobe.com/up2/updata/up12656.zip
曲「輝け!ラーメンマン」
pass=g
98作者の都合により名無しです:04/11/15 18:06:55 ID:4TQKhk3X
>輪廻転生氏
お疲れ様です。一部より外伝、外伝より二部と腕は上がってると思うよ。
正直、バトルシーンは少しまだ不慣れな感じだけど、そのうち良くなると思う。
>>96さんも期待しているからわざわざ長文を書いて意見してくれたんでしょう。
俺も96さんの意見はうなずく事が多かった。
期待してるので、頑張れ!

ただ、平行連載というのは大丈夫?結構辛いと思うけど。
もちろん本気で投げ出さず完遂する、という事なら応援して最後まで読み続けます。
99うみにん:04/11/15 18:28:21 ID:s9dsuXL4
昨晩は書けなくて申し訳ありません。
今夜投下致します。
100ドクターゲロのほんのお遊び:04/11/15 19:08:12 ID:NyhxSTy1
>>69から続き

101ドクターゲロのほんのお遊び:04/11/15 19:09:15 ID:NyhxSTy1
>>69から続き

 某日・未明。この日、人類の――いや、地球の存亡を懸けた闘いが、始まろうとしていた。
 東の空が明け始める頃、薄暗い空を大量の人影が、徐々に、徐々に覆い尽くしていった。そして
日の光が物の輪郭を明瞭に浮かび上らせる時間帯、姿を現したのは日本を根城とする二億五千
万のヤムチャ軍団であった――

102ドクターゲロのほんのお遊び:04/11/15 19:10:12 ID:NyhxSTy1
 「確認するぞ。『ネオヤムチャ』様からのご指示ははこうだ――」
 ゲロは、ヤムチャ達の扱い方を、この一月と少しの間に確立していた。最も、それは極めて単純
なことである。つまり、ヤムチャ達は力が同一ゆえに数、物量を絶対正義としている。それは今まで
も繰り返しゲロが述べてきた事だ。しかし、それを凌駕する存在――つまり、18号や17号改――には
すこぶる弱い。なぜなら、ヤムチャ達には数しか頼るものがない。それなのに、たった一人(一体)で6億
の自分達を粉砕する存在――彼らがどれ程恐怖したかは、想像に難くない。
 すなわち、ゲロは残り4億のヤムチャ達に語りかけたのだ。どうやって語りかけたのかは、枚挙に暇が
ない。オーロラヴィジョンかもしれないし、ラジオか何かかもしれない。映像が付いていた方がより効果的
と考えられる。その方が威圧効果が高まるからだ。何故威圧するのか。ゲロは脅迫をしたかったからだ。
そして、脅迫の肝は17号改の演説であった、のだが――
 「同胞を脅迫するなど、たとえ18号を止めるためとはいえ出来ない」
 そう言って、彼は断ったのである。しかしそこはゲロ。オリジナルヤムチャの声帯を摘出して、すぐさま音
声データを作り上げた。こうすれば、17号改の意志など関係ない。最初からこうしていれば良かった、とゲロ
は思っていた。

 そして、二億五千万のヤムチャの誰かが『ネオヤムチャ』(ゲロが三秒で考えた)からの支持を大声で伝え始
めた。
103ドクターゲロのほんのお遊び:04/11/15 19:11:06 ID:NyhxSTy1
 18号は現在、九州地方を荒らし回りながら、日本列島を北上している。そこで君達に遂行して欲しい任務が
ある。君達は今、ふたつのグループに分かれている。その少ない方のグループにまずお願いだ。18号の両腕を
破壊して欲しい。とは言っても、ただ闇雲に突っ込んでいってはいけない。君達は三つの小隊を作りなさい。まず、
18号の注意を前方に向ける部隊に一千万。まあ、ぶっちゃけおとりだ。死んでくれ。そして次、おとり部隊が隙を作
る間に四千万人で円状に囲む。そこまで存在を悟られないようにな――そしてそのまま肉弾戦に持ち込む。君達は
出来るだけ長く堪えてくれ。実質おとりだ。最後、9999万9998人で応援だ。多分ノリで殺されるが気にしないでくれ。
で、残り2人は四千万の部隊のドサクサに紛れて18号の遥か上空に昇っていてくれ。そして、全員を倒したと思った
18号に隙が生まれる。これは、かなり大きい隙と考えられる。幾ら18号とはいえ、約1億5000万人のヤムチャを倒
すのは精神的にくたびれるだろうからな。そこを、全力且つ的確に、肘の関節に一撃を見舞うのだ。関節を破壊するの
は比較的容易なので、君らでもなんとかなるだろう。要するに、動かないようにすればよいのだ
 伝える役のヤムチャは、ここまで言ったところでカンペを隣のヤムチャに手渡した。疲れたらしい。
 ところで、君達はこうは思っていないだろうか? 『そんな最後の2人に懸けるよりも、全員で攻撃した方がいいん
じゃないか?』と。思っているだろ? だが、それでは駄目なのだ。君達程度の力では何人集まっても戦闘モードの18
号に傷ひとつ付けることは出来ないだろう。そう、『戦闘モード』の――もう分かっただろう。備えていない状態なら、君達
でもいけるのだ、ということだ。さて、次にいこうか。次は多いほうの君達だ。やることは基本的に一緒だが、君達には両足
の破壊を遂行してもらう。先の君達がうまくやってくれていれば、大分楽に遂行できるのではないだろうか。同じように隊を
分ける。懸ける人数は君らに任せる。では、よろしく頼む。親愛なる同胞達よ――

 さて、彼らはうまくやるだろうか。正直な話、私は心のどこかで彼らに失敗して欲しいと思っている。そして、その『どこか』
は段々と私の心の場所を多くとるようになっていっているのだ。
 私は母を愛していると気付いた。私は母を心底愛していると気付いた。
104ドクターゲロのほんのお遊び:04/11/15 19:22:27 ID:NyhxSTy1
土曜深夜更新する気だったんですが、眠さの余りあえなく撃沈。日曜は遊び行ってたため無理。つーわけで
今日だったわけですが、またバトルしてませんね。これから書く皆様は、もっと事前にガチッと決めてから書く
ようにしたほうが宜しいかと存じます。ごめんなさい。次こそは。



>>71
本当はもう完結しているはずだったんですが……想像以上に長い作品になってます。

>>73
書き直しは……それより早く完結させたい気持ちが先立ってしまいますね。
エロ漫画ですか。作者がエロだから自然とそうなっているのでしょうかねw

>>74
理屈か……ただだらだら書いてるだけな気もかなりするのですが。しかし確かに理屈っぽいですね。
クドイほどに。

>>79
まあ、ゲロ流の冗談ですw

>>82
上記の理由により来れませんでした。申し訳ないです。

>>85
前チョロっと書いた気がしますが、漆原友紀『蟲師』を下敷きとした作品の予定です。

>>87
ツボ入りましたか。嬉しいです。どうなるのでしょうかねえ……。
105作者の都合により名無しです:04/11/15 19:32:04 ID:175ZRweh
>>99
騙りじゃなかったのね。
期待しとります。

グラップラー刃牙OP動画(パス無し)
ttp://ranobe.com/up2/updata/up12685.zip.html
106作者の都合により名無しです:04/11/15 20:28:03 ID:6vdQISKE
ドクターゲロ作者さん
いよいよゲロの策も押し迫ってきましたね。
しかし4000万で囲むのか。すごいな。それでも勝てる気がしないってのもすごいw
次の作品も楽しみですが、長編カテゴリまで頑張って下さいよ。

>>105
ひょっとしてザクさん?
99がうみにん氏って確証あるの?
前話 あらすじ「のび太たちはついに戦うことを決意した!」
http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-long/dekisugi/2-03.htm

―――その夜―――

地上。日本によく似た小さな国。そこに学園は存在した。

月明かりの下、その広大な敷地はどこまでも果てしなく。国中から人材を集め、
一流の忍びを育て上げ、世界各地の城に送り込むことを目的とした最強の忍者
養成学校、忍術学園の威容がそこにあった。一見ほのぼのしたその外観とは
うらはらに、その戦力は戦に戦を重ねる悪の城塞をも圧倒するほどに凄まじい。
特にその情報収集力は忍者養成学校の名に恥じず、ひとたび何者かが忍術学園に
向かおうとすれば、その時点で既に中枢部に情報が伝わっているほどである。

その忍術学園と呼ばれる建物の一室で、二人の男の楽しげな話し声が聞こえてくる。
男のうちの一人は、鋭い三白眼、コケた頬、突き出た鋭角のアゴにドジョウヒゲの
いかめしい壮年の男。忍術学園1年は組・実技担当、山田伝蔵である。若いころは
戦忍びとして、凄まじい戦果を遂げた忍術学園内でも屈指の凄腕忍者である。その
実力は、彼がこれまでに世に送り出した数多い教え子もまた、天才忍者の名を欲し
いままにしていることからもうかがえるが、その者たちでさえ、いまだ彼には遠く
及ばないという。一流の忍者が集う忍術学園の講師の中でも一目置かれる存在である。

もう一人は、同じく忍術学園1年は組・教科担当、土井半助。年は山田伝蔵よりも
二回りほど若く、まだ20代半ばである。やさしげな顔立ちで美形といった雰囲気
ではないが、かなり端正な男前といってもよい顔立ちである。童顔で、ともすれば
10代と言っても通用しそうだ。教科担当の為、実技には自信がないといいつつも、
そこはやはり忍術学園の講師。実力は超一流である。並の忍者たちとは一線を隔す
任務遂行能力を誇っている。また彼の生徒の一人であるきり丸の身寄りがないため
保護者として一緒に生活している人物でもあるのだ。
「いやぁ、土井先生。いよいよ明日から新学期ですなぁ。」
「ええ、今回はなんと、あのしんべえと乱太郎も早めに学校にやって来たみたいで。
もう寮に入ってるんですよ。なんとか順調にスタートがきれそうです。」
「それはめずらしい。何か悪い事でも起きなければいいですなぁ。」
「本当に。最近は、ドクタケの動きもないみたいで平和ですなぁ。」
ようやく新学期の準備を終え、笑顔でほのぼのと話し込んでいた二人であったが、
ドクタケの名を聞いた瞬間、山田伝蔵の表情が一気に曇った。

「・・・それが土井先生、利吉のやつが・・・」
「利吉さんが?」
利吉とは山田伝蔵の息子さんで、18歳にして超売れっ子のフリーの忍者である。
「また、さる方からの依頼でこのあたりを調べておるとか・・・」
「・・・このあたりというと・・・やはりドクタケ?」
「まさか、忍術学園の情報網を逃れて、そうそう大それたことはできんとは思うの
じゃが・・・。」

「ときに、乱太郎としんべえはいいとして、きり丸のやつはどうしたんですかな。」
「それが・・・急にわりのいいバイトを見つけたとかで、住み込みで・・・。毎日
ちゃんと顔見せ・・・というかタダ飯食いには来てたんで心配ないとは思いますが。
今日も来てましたし。・・・・・ん?山田先生。噂をすれば影ですね。」
「そうじゃな。」

二人がニヤリと顔を見合せ、部屋の障子を開けると、外から声が降ってきた。
彼らの現在の教え子である1年は組、乱太郎としんべえである。
「あっ、山田先生。土井先生。ここにいたんですか。」
「どうしたんじゃ、乱太郎、しんべえ。こんな夜中に。」
「んーと、なんとなく気になったことがあって・・・。これなんですけど。
なんかどっかで見たような顔なんですよね。」
そういいながら、乱太郎は懐から、一枚のチラシを出してみせた。

「ん〜?なんじゃ?パートのおばちゃん大募集・・・?」
パート募集のチラシの真ん中にデーンと写っているのは、不気味なごついおばちゃん。
「むう・・・この写真・・・なんと不気味な・・・」
「でしょー?山田先生の女装とどっちが不気味か、いい勝負じゃないかと思って。」
ガツン!☆不用意な乱太郎の発言に山田伝蔵の拳が飛ぶ。

「あーん・・ぶたれたー。」
「フン!いくらでもぶったるわい!」
大きなたんこぶを作って泣いている乱太郎に、プリプリと怒ってみせる
山田伝蔵であった。忍者はしばしば、変装を必要とする場面があるのだが
彼は好んで女装にこだわる癖があるのだ。本人のやる気とはうらはらに、
元が元だけに哀しいかな、ハタから見れば不気味この上ないシロモノに
なってしまうのだった。いや、本人は常に自信満々ではあるのだが・・・。

「はは・・・まぁまぁ山田先生、落ちついて・・・」
山田先生をなだめながら、一緒にチラシを覗き込む土井先生。
「って、ら、乱太郎これ・・・!?」
覗き込んだとたん、思わず声を震わしてうめいてしまう。
「・・・?」
乱太郎としんべえは、その反応にキョトンとしている。
素に戻った山田伝蔵が冷静に、そしてあきれたように後を続ける。
「うむ。八方斎の変装だな。お前たち、本当に気が付かなかったのか?」
『・・・・・ええ〜〜〜〜〜っ!?八方斎!?』
乱太郎、しんべえは大げさに驚いている。

「八方斎って・・・あの稗田八方斎ですか?ドクタケの。」
土井半助が答える。
「ああ、間違いない。ドクタケのやつらめ。なにやらまた、よからぬことを企んで
いるみたいだな。山田先生、我々も利吉さんと共に調査した方が良さそうですね。」
「ああ、そうじゃな。」
二人の講師は真剣なまなざしで頷き合った。

「そういえば、きり丸はまだいっしょじゃないのか?めずらしい。」
「それが、今日はまだバイトから帰ってきてないみたいなんです。」
「なんだって?それは少し心配だな。まぁ、きり丸のことだから
心配はいらないと思うが・・・。」

少し困ったような顔で乱太郎としんべえは顔を見合せた。そして、話した。
「・・・というか・・・きりちゃん、ここでアルバイトしてるみたいですよ。」

『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
少々間をおいて・・・・山田、土井、両先生は思いっきり困った顔で同時に叫んだ。

『・・・んなにぃいいいいいい・・・・・・!?』

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
山田、土井両先生が困った顔で叫んでいたそのころドクタケの出城付近では―――

闇夜に鋭く輝く三白眼。息を潜め、忍び装束の男が内部の様子を伺っていた。
山田利吉である。まだ若い。その目つきは先の山田伝蔵にそっくりではあるが、
こちらはまだ頬もこけておらず、かなりの美男子である。若くして超一流の
忍者である彼はいかなる時も常に冷静さを失うことはない。が、その彼が額から
大粒の汗を流して驚愕している。

「・・・こ、これは・・・?」
思わず、胸中で呟く。

ドクタケの出城に突如として、巨大な黒い大きな穴が現れたのだ。土を掘り
生まれたような穴ではない。それは、空間そのものに小さな雷のようなものを
走らせながら、大きく口を開けた。その周囲には竹トンボのような奇怪なものを
頭部に取り付け、宙を舞うドクタケ忍者部隊棟梁・稗田八方斎とその部下たち。
まさに、異様な光景である。しかし、異変はそれだけではなかった。

「わっはっはっは!ようこそ来られた!我が親愛なる客人たちよ!
さぁ、“げえと”の準備は出来ておりますぞ!!」
八方斎の高笑いが虚空になり響く。その上空に夜の闇を覆うほどのまばゆい光と
共に現れたのは・・・巨大な鉄の船であろうか。あまりにも巨大すぎてその形は
ハッキリとはわからない。それほどに巨大な発光体が、黒い穴に吸い込まれ、跡
形も残さずに消えていく。続いて同じ巨大なものが再び、舞い降り消えていった。

利吉はすでに冷静さを取り戻していた。誰にともなくコクリと頷く。
「これは・・・父上にも知らせなければならないかもしれんな・・・」

やがて光が完全に消え去ったその後には、巨大な船のような謎の発光体も、
ドクタケの忍びたちも、そして空間に浮かんでいた巨大な黒い穴も・・・
全てが・・・忽然と消えうせていた・・・・・!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
112ドラえもん のび太の地底出木杉帝国:04/11/15 23:16:54 ID:gdiByQFX
ずいぶん間を開けてしまい申し訳ありません。今回分終了です。
ていうか、この期に及んで、まだ戦い始まってないし。次くらいですかね。
そして、バキスレの作品量が大変なことになってますねぇ。

あまり関係ないですが、>>99の方は別の方です。僕ではありません。
で、>>88は僕本人です。まぎらわしくてすみません。
113作者の都合により名無しです:04/11/16 03:05:18 ID:NPKNae9u
114作者の都合により名無しです:04/11/16 08:02:06 ID:X/V4V7wI
うみにんさん復帰おめ!
正直、騙りが多いから他人と思ってた。>>88>>99
お体も直ったみたいで、素直にうれしいです。

前回の「ヒキ」から今回は決戦突入かな?とも思いましたが
今回は忍者学校ののんびりした雰囲気からスタートですね。
嵐の前の静けさですか。最後のレス、急転してますし。

お体に気をつけて頑張って下さい。

115輪廻転生 第二部:04/11/16 08:51:39 ID:Vgyor/GP
この大会のルールはチーム戦であるという事を京は知った。一番手、二番手、三番手の順に
試合を行い得点が多いチームの方が勝ちとなる。ちなみに一人勝つ事に一点であり同じ人間が
連戦する事はできない。
今は京が勝ったため1点のリードだ。京達は二番手までしか用意していない。
なぜならオロチを封印する人間に何かあったら困るからだ。向こうのチームも同じ様に試合を
するのは二人らしい。
 「お前は嫁入り前だ。稽古をするのはOKだが組み手は控えろ。」ユリは出かける前の父の言葉を
思い出していた。ロバートととの婚約の話はない。が未来を予測した父の言葉がユリの心の中に反芻していた。
二番手対決 八神庵対坂崎タクマ、両者は向かい合った。
 
 赤毛の男を前にしてタクマは異様な雰囲気を感じ取っていた。服装ではなく彼の周りの空気からである。
濁った様な空気ではなく血のニオイなどではない。ただ暗く、黒い。それでいて冷静。格闘家して
これ程までに手ごわい相手は見た事はなかった。タクマの掌底が庵の顔に迫り庵がガードしようとする。が、庵の顔の寸前で止まっていた。
直後、庵は腰を鈍器で殴られた様な感触を覚えた。しめた、とタクマは思った。自分の位置を補足されては
いない。そして空中で回転後ろ回し蹴りを放つ。庵は背後からも殴られた様な感触に混乱していた。
「掌を目隠しにして横に飛んでから回し蹴り。そして空中で回転後ろ回し蹴り。
この前よりもさらに早く、重くなっているッ!」いつの間にか目が覚めたらしいリョウが解説する。
116輪廻転生 第二部:04/11/16 09:16:35 ID:Vgyor/GP
「はっ!」遅いぞ。青二才が。この膝蹴りを食らって立っていられるか。庵は自分の視界が再び暗闇に覆われ、固いモノが何度も
顔に当たり鼻血が出るのを朦朧になってゆく意識の中で感じていた。長引かせればこちらのスタミナが危ない。次の攻撃が最後になる。
庵は立ったままの状態でガードをしていた。タクマには庵の意識があるかどうかわからなかった。間合いは中距離だ。隙を見せれば負ける。
自分の最後の技だ。タクマは集中し気を両手の掌に集めた。そして左手を自分の左ひざの近くに、右手を頭上に
あげる。リョウ達はタクマの勝利を確信した。
 が、様子が変だ。それはタクマもわかっていた。体がいう事を聞かない。動けない。目だけは動かす事はできた。なんだ。これは?
自分の体が紫色の炎に包まれている。が、全く熱さを感じない。「この技を使う事になるとは。」淡々した
口調で庵が言う。庵がゆっくりと近づいてくる。タクマは今までにない恐怖を感じながら庵を見つめていた。奴らがこれをみているのなら
もう一つの技を見せるわけには行かない。タクマの目には庵の拳が自分の鳩尾、そして顎に吸い込まれるのが見えていた。「はっ!」

   目が覚めた時、タクマは地面の上で仰向けに寝かされていた。「負けたのか・・ワシらは。」
「いいよ。オヤジ。この次がある。ああいう奴も居るって事さ。」
 
117輪廻転生 第二部:04/11/16 09:17:28 ID:Vgyor/GP
庵とタクマの試合の同時刻 サウスタウンにて。
「だからぁ。奴らに見つからずにあの格闘大会の動向を探るっていうのはむずかしいって言ってるでしょ!」「それをやり遂げるのが
CIAの仕事だろうが。」金髪の女と同じく金髪の男が言い争っている。そしてこの二人はKOF出場で有名な
テリー=ボガードとマリー=ブルーである。「あなたは情報を持っているの!?」マリーが顔を真っ赤にして責め立てる。
CIAの捜査官としては時間がかかりすぎてるほうかも知れない。上司から「こんな小さい格闘大会のどこに
犯罪者の影が?」という感じに扱われているのでストレスがたまっているのだ。「試合の場所は把握している。一回戦から決勝戦までな。」
「そういう事早くいいなさいよ!」「待ってくれ。奇妙な事に表彰式の場所がわからないんだ。あれこれ筋を通して調べてみたんだが
全く情報が流れない。おかしくないか?世界中を飛び回る格闘大会なのに。表彰会場を知らされていないなんて。」「たぶん主催者は
KOFを過去に開いた事があるわ。」KOFは元々裏の大会なのだ。今回は表向きだがKOFと比べれば規模は小さい。が、出場選手は
過去KOFに連続出場した事のある猛者たちばかりだった。「私達が招待されなかった理由はおそらく
警察やCIAなどの機関との関わり合いを避ける為なんじゃないかしら?」「いざとなったら俺たち二人だけじゃ心細い。だからしかるべき
集団に連絡しといた。」「どこに?」「お待たせしました。レオナ=ハイデルンです。」不意に女性の声が聞こえた。マリーが振り向くと
そこには軍服をきた青色の髪の女の子が立っていた。「早いね。ラルフさんの所につれてってもらえないかね?」
118輪廻転生 第二部:04/11/16 09:18:35 ID:Vgyor/GP
傭兵集団のアジトは一国の軍隊の基地のようであった。通路を通っていくとミーティングルームがあり、その中には世界地図がおかれていた。
「ようこそ。テリ=ボガード、マリー=ブルー。今回は私達の作戦に同行してくれるようで感謝する。」左目に黒い眼帯を巻き軍服を着た男が
二人を迎えた。「私の名前はハイデルン。この基地の最高指令官でもあり、今回の作戦の最高指揮官でもある。諸君が今見ている世界地図は
とある小さな格闘大会の試合が行われる場所だ。決勝戦の場所等の情報はすでに入手ずみだ。だが、主催者の本拠地はわからない。
なぜ本拠地という言葉を使ったかというと 今回の主催者 Rという人物は過去同じ様な方法でKOFを開いている。さらに招待状
も同じ方法で書かれている。もし私の予想がただしければこいつは危険な人物 ルガール=バーンシュタインだ!」「俺たちは表彰式が行われる場所
が明記されていないのが不思議だと思っていた。が、あんたらはその場所がそいつの本拠地だと思っている。」「違う。表彰式には客が来る。
真の目的はわからないが恐らく奴は優勝者を利用して何かをするつもりだ。大会はそのためのお膳立てにしかすぎない。」テリーはため息を
ついた。思ったよりもかなり巨大な陰謀に巻き込まれている様な気がしてきた。奴らの組織が世界規模だった場合非常に困難だ。
「今は調べさせている所だ。君たちにはラルフ=ジョーンズ大佐とクラーク少佐との共同戦線を組んでもらう。」ハイデルンは引き締まった
口調で言った。

 今日の投稿はこれで終わりです。
前スレ566より

「お二人とも、どうしたんです?やっぱり眠れないんで?」
「いや、そういうわけじゃあねえ・・・。ちょっと稟殿たちと話し合っときたいことがあるんでな。
―――大体、何のことか分かんだろ?」
「―――プリムラの、こと、ですか?」
稟は固い声で答えた。二人は頷き、話を続ける。
「そうだ。この戦いで、プリムラを無事に助けられたとしよう。―――問題はその後、どうするか、だ」
「まさか・・・やっぱりプリムラをどこかに押し込めて、研究を続けるって言うの!?」
のび太が叫ぶように紡いだ言葉に、魔王は難しい顔で応じる。
「仕方ないんだよ。我々の研究に、あの子は絶対に必要なんだ。そのために、あの子は造られた」
「研究研究って・・・。それが、そんなに大事なんですか!?一体、どんな研究だっていうんですか!」
「・・・生命の、研究さ」
「いのち、の・・・研究?」
稟、のび太、ドラえもんの三人は、異口同音にその言葉を反復した。
「そう、生命。―――どんな大怪我もたちどころに癒し、あらゆる病を治し、そして死んだ者さえ蘇らせる。
―――そんな魔法を我々は研究していた。そのためには、膨大な魔力と、それを操れる者が必要だった。
そしてそのために造られたのが人工生命体だ」
「そして、その人工生命体の中でも一際強力な魔力を持って生まれたのがプリムラだ。気が遠くなるほどの失敗と、
ありとあらゆる試行錯誤と、何らかの間違いが奇跡的に組み合わさって出来上がっちまった、究極の魔力の持ち主―――
もう二度と作れねえ、オルタナティブなんざ存在しねえたった一つの産物さ。あいつなしじゃあ、研究の成功は
ありえねえ。絶対にな・・・」
「あの子と一緒にいたいという気持ちは分かる。だが―――それは恐らく出来ない」
「・・・・・・」
あまりにも重い話の内容に、押し黙ってしまう稟とのび太だったが、一人ドラえもんだけは異を唱える。
「その研究は―――多分、失敗に終わりますよ」
「なんだって?そりゃどういうこった、ドラ助」
神王は特に怒るでもなく聞いた。ドラえもんは静かに答える。
「・・・ぼくらの元々いた世界。その未来でも、同じ研究を試みた人たちはいるんです。彼らの使った手段が魔法ではなく、
科学だという違いはありますけど、その目的は同じ―――生命の研究です」
「ほう・・・それで?」
「傍目には、研究は成功したように見えました。少なくとも、不死の方法だけは確立されたんです。
―――その成果がこれです。<タイムふろしき>!」
ドラえもんはポケットから奇妙な風呂敷を取り出した。
「これは時間を進めたり、巻き戻したりする道具です。例えば大怪我の人間に使えば、あっという間に怪我をする前の
状態に戻せます。病気になってもこれを使って健康な時の身体に戻せます。そして―――老人に使えば、あっという間に
若い頃に戻れます。しかも記憶はそのままで。この意味が分かりますか?」
「・・・まさしく、不老不死の完成ってことだね。しかし、それと我々の研究が失敗するということと、
どう繋がるんだい?むしろ、成功の歴史といえるんじゃないのかな?」
「不死の方法は確かに確立されました。問題はここからです。誰も死なない、それどころか、タイムマシンを使って
過去に行き、死ぬはずだった人を生き長らえさせる者まで出る始末・・・その結果、恐ろしい問題が起こりました。
人口爆発です。誰も死なないせいで、どんどん地球は人間で埋め尽くされ、危うく地球は滅びかけました。
その時はタイムパトロールの必死の作業でどうにか歴史を修正出来ましたが―――結局、タイムふろしきを
不死の目的で使うことは、ありとあらゆる法律で徹底的に禁じられることになったんです」
「・・・・・・なるほど、研究そのものは成功しても、その後が問題だったってわけか・・・」
神王と魔王は渋い顔で話を聞き終えた。
「しかし・・・となると、我々の研究もご破算、ということになってしまうね」
「ああ、そうなるな・・・。そうなると、プリムラの奴はもう用無し、ってことになるな」
「な・・・!なんですか、その言い草は!」
稟は憤り、叫ぶように言った。
「勝手に造って、勝手に連れて行って、挙句の果てに用無しですか!?そんなのってないですよ!」
「しゃあねえだろ、用無しは用無しだ」
「あんたって人・・・ていうか、あんたって神様は・・・!」
稟は神王の胸倉を掴む。のび太とドラえもんはハラハラしながら成り行きを見守るしかなかったが、神王は
静かに言った。
「そんなに怒るんなら・・・稟殿がずっと面倒見りゃあいいんじゃねえか?」
「え・・・?」
「うん、それがいいかもね」
魔王も落ち着き払って相槌を打つ。
「研究はどうも失敗に終わることになりそうだし・・・あの子の行き場が無くなっちゃうのも後味が悪いしね。
稟ちゃんもプリムラに御執心のようだし、丁度いいんじゃないかな?どうする、稟ちゃん」
「・・・・・・」
稟は神王から手を離し、そしてわざと怒ったような口調で答えた。
「ええ、俺がずっとプリムラの面倒を見ますとも!俺はお二人みたく薄情者じゃあないですからね!」
「そうか・・・」
神王と魔王は、ニヤッと笑った。
「それじゃあ、まあ、そういうことでいいか。この話はこれで終わり。さて、これからも問題は山積みだ。
今日のところはさっさと寝るとするか!」
「そうだね。じゃあ年寄りは退散するとしよう。それじゃあ稟ちゃん、のび太ちゃん、ドラちゃん、グンナイ!」
そして、二人は去っていった。稟たちは何となく顔を見合わせる。のび太はポツリと言った。
「おじさんたち・・・最初から、ああ言うつもりだったのかな・・・」
「さあな・・・。けど、そう考えた方がいい感じじゃないか。そっちの方があの人たちらしいよ」
「そうだね。・・・ぼくらももう寝ようか?」
ドラえもんの言葉に、のび太と稟はちょっと考えて首を横に振った。
「いや、もうちょっとここにいるよ」
「そう?じゃ、ぼくももうちょっとだけここにいるよ」
三人は並んで夜の風を受ける。優しい風が、彼らの頬を撫でて流れていった。
122サマサ ◆2NA38J2XJM :04/11/16 09:58:19 ID:2HYRQ/l5
ちょっと短いけど投下終了です。

「オルタナティブ」ここでは「代理品」という意味に思ってください(本来の意味はまるで別物ですが)。
元ネタはやはり西尾維新。

では早ければ明日にでもまた更新します。

PS・お忙しい中変な事頼みますが、バレさんへ要望です。まとめサイトの「神界」
できたら115話からは第三部というふうに分けてくだされば幸いです。
123作者の都合により名無しです:04/11/16 17:59:33 ID:8mgCzn5t
オルタナティブというと龍騎を思い出してしまうな
124作者の都合により名無しです:04/11/16 18:27:58 ID:sRRbMlqu
>ドクターゲロ作者さん
ヤムチャ形振り構わぬ物量作戦ですかw「数で売る」って奴ですね。
でも、多勢相手でも18号がヤムチャごときに負けるのは嫌だなあw
あと、新作宣言嬉しい!やる気満々ですね。もう構想出来てるのかな?
でも、『蟲師』って作品知らないやw今度探して読んでみますね。

>うみにんさん
ついに復活ですね!待ってましたよ!ああ、本当に良かった。
失礼ですが、もしかしたらこのまま・・って気もしてました。目出度い。
今回はやや大人しめの展開でしたね。前回が急展開だったから、
クライマックス突入かと思ってました。決戦までもう一呼吸ですか。

>輪廻転生さん
快調な執筆ペースですな。しかし、ゲームキャラが完全にメインキャラに
なっちゃってますねwバトルはスピーディーでいい感じだと思います。
でも、ちょっとあっさりし過ぎという気もwきっとこれから濃密な戦いが
出ますね。あと、後書き位は1レス使って好きな事書いて良いと思いますよ。

>サマサさん
そうか。タイムふろしきってそんな活用法もあったのか。気付かなかった。
なんとなくプリムラは錬金術の果て、という気がします。だから哀しく感じる。
今までただの力持ちで気の良いおっちゃんの神王が始めて見せた厳しさ。
勿論、凛の行動を読んでだと思いますが、何かが大きく動き始めた気がします。

今回はともかくうみにんさんの復活が嬉しかった。
職人様の方々、これから寒くなりますので、体調に気を付けて頑張って下さい。
125サマサ!:04/11/16 18:48:12 ID:NPKNae9u
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼!
126隊長!!!:04/11/16 18:58:58 ID:y4IKcrqm
アイディアはおもしろいんだけど・・・
描いてるやつがくそだな・・・
誰か才能あるやつ描けよ・・・↓
http://hc6.seikyou.ne.jp/home/aventura/
127:04/11/16 19:00:55 ID:y4IKcrqm
↑「みんなnoストーリー」とかゆうやつ
128作者の都合により名無しです:04/11/16 20:49:12 ID:m6QH/AHI
俺はドラえもんの大ファンなので、
出木杉・神界・ローマ、全部大変楽しませて頂いちょります。
麻雀はルール知らないので100%は楽しめませんが、大好きです。
今回、出木杉も神界もダブルで来たので狂喜乱舞しちょります。
幸せだなア。

特に、うみにんさんが復活したのは良かった。正直、半分諦めてた。
それから輪廻さんのバキドラ、結構楽しみです。ぜひご連載を。
あと、ゲロさん。俺は蟲師知ってますよ。こちらの新連載も楽しみだ。
129ザクUVS東方不敗(二):04/11/16 22:00:22 ID:KR86eUAa
130ザクUVS東方不敗(二):04/11/16 22:07:26 ID:KR86eUAa
 左右のプラズマクローが青い光線を描いて放たれる。垂直に振り下ろし、水平になぎ払い、真っ直ぐに
突く。東方不敗はそれら全てを流水のように、無駄のない動きでかわす。
――今までの敵に比べたら、ターゲットははるかに大きい。……なのに!
 ザクの猛攻をことごとく避けながら、東方不敗は余裕の笑いを漏らす。
「はぁぁっはっはっは!そんな威勢ばかりの攻撃ではこの東方不敗を捉えるなど夢のまた夢よ!」
 青い炎の爪が、またもや空を切る。
――東方不敗マスターアジア、並みのファイターとは一線を画すというわけか。だが!
 ザクの脳を稲妻が駆け抜けた。と同時に。
 右のプラズマクローがマスターガンダムの左頬をえぐった。
「ぬっ!」
――ニュータイプ能力を駆使し、相手の動きを読みきることができれば!
 さらに左手の突きがマスターガンダムのコックピットを貫かんとした時、東方不敗は間一髪後ろに跳び、
バク転を繰り返して距離をとる。
 ザクはあえてそれを追撃しない。東方不敗が余裕を失いつつあることを感じ取っており、むしろ迂闊に
手を出してせっかく手にした優位性を失うことの方がリスクが高いと判断したのだ。
――プラズマクローとニュータイプの力があれば、十分東方不敗に対抗することができる。こう――
「『こうして徐々にダメージを蓄積させていけば勝機は見える』。そう言いたいのであろう」
 ザクの思考を東方不敗は読んでいた。
「それがとんだ思い違いであるということを教えてくれるわぁッッ!!」
 東方不敗、マスターガンダムは腰を落として踏ん張り、力を入れた。
 するとプラズマクローにより削り取られた左頬が、見る間に修復していくではないか。
――自己再生!もしや、その機体は!
「ふん。このマスターガンダムもまた、DG細胞から生み出されたモビルファイターなのだ!つまり!」
 東方不敗はザクを指差す。
「貴様のボディと同じ自己再生能力を有しておるのだ!ザク!」
 突然のその言葉に、ザクは引っかかるものを感じた。
――東方不敗……もしや俺のことをあらかじめ知っていたのか?
131ザクUVS東方不敗(二):04/11/16 22:08:11 ID:KR86eUAa
――そういえば俺がこの地に現れた時も、奴はそれを意外そうに思うことも無く対応していた。シャッフル
同盟の戦士達の登場には驚いていたにも関わらず。何故だ……
「貴様の『イマジノスボディ』がDG細胞を元に作られた機体であるということは既に我らの知るところ。故
にこの闘い、ちまちまとした削り合いなど何の意味も無いということだ!」
――東方不敗!貴様、葉隠散と手を組んでいるのか!お前らはどうして俺のことを――
「うるさぁいッッ!!全てを知りたくば、このわしに勝ってみせい!」
 東方不敗が右手を時計回りに回転させる。と同時に、またもやザクの頭を稲妻が走り抜けた。
「秘技!十二王方牌大車――」
 技の途中にザクはバズーカを抜き、撃つ。東方不敗は腕の動きを止め防御の姿勢に移る。弾は散弾、
爆発。マスターガンダムは黒煙に巻き込まれるが、ザクは油断せずに弾を込めなおす。
――流派東方不敗の弱点は、その予備動作の大きさにあると見た。技が発動する前に牽制すれば、た
とえ実力に差があろうが互角に戦えるはずだ。
 そしてバズーカを構え、再び砲口をマスターガンダムのいる場所へと向ける。煙が晴れたら、再度散弾
を撃ち込むつもりだ。
132ザクUVS東方不敗(二):04/11/16 22:10:42 ID:KR86eUAa
――中・遠距離戦では牽制、接近戦ではプラズマクロー。この二段構えならば。
 煙が風にかき消され、マスターガンダムの姿があらわとなった。腕を突き出し足を広げ、演舞のような
動きを見せている。
――あれも何かの技か。
「酔舞、再現江湖――」
 ザクは考えるより速くバズーカを放った。だが、標的のマスターガンダムは残像を残してふっと消える。
バズーカ弾は何も無い中空で爆発する。
――消えた?
 ピキーン!と閃きが走ると同時に、背後に気配が現れる。
――しまっ、後ろをとられ――
「デッドリーウェイブ!」
 ザクが反応するよりも速く、マスターガンダムは体当たりをぶちかましザクを微塵に砕いた。そして、
「爆発!」
 東方不敗がポーズを取り叫ぶと同時にザクは大爆発を起こし、散った。
133作者の都合により名無しです:04/11/16 22:13:24 ID:KR86eUAa
今回投稿終了。
本当はこの倍の量を書く予定だったのに・・・すいません。
134作者の都合により名無しです:04/11/16 22:56:29 ID:Fze8ucBB
ゲロ作者氏にうみにん氏に輪廻氏にサマサ氏にザク氏か。
大漁過ぎて正直、ザクさんには明日のお楽しみにして欲しかったw

・ドクターゲロ
何千万何億来ても、美しい18号様には勝てぬ。ヘタレなヤムチャ如きではw
どう18号がヤムチャ軍団をアリのように踏み潰して蹴散らすか期待してます。
・出来杉帝国
忍玉は知らないけど、うみにん氏は相変わらずキャラの個性をグッと引き出して
大勢のキャラを上手く動かすのに長けてますな。決戦開始、もうすぐですね!
・輪廻転生
俺は好きだけどな、氏のバトルも物語りも。一回毎に上達してるのが分かって
好感持てるし。テリーボガード出ましたな。このキャラ好きなので活躍期待です。
・神界大活劇
プリムラはキャラ紹介ページで見たら一番好みのルックスだったので、幸せに
なって欲しいなあ。悲しいキャラが多いけど、ハッピーエンドで終わりますよね?
・ザク
東方不敗、強力ですな。Gガンダムとかはよく分からないが、ジジイの強さは
伝わってきます。ザク、最後花火と化したけど、どう展開していくいんだろう。

あと、遅れましたがうみにんさん復活おめ。

135ぽん:04/11/17 00:49:33 ID:j3TDPNfV
相変わらず投げ出し臭を漂わせてすみません。
でも投げ出しません。
週末には投下したいと思います。

最近は職人さんもさることながら全員に感想つける方が多くて
賑やかで楽しいですね。
136輪廻転生 第二部:04/11/17 06:45:33 ID:Yo3jh9Ih
はぁー、久しぶりに国外へ出れたというのに穴場というか、心休まる場所がないでヤンスねぇ。」
小柄な男が愚痴る。彼の傍には90キロはあろうかと思われる大男が麦茶を飲みながら座っていた。
「私たちは観光に来たわけではないんですよ、チョイ。あくまでお前たちの日ごろの成果を見せてもらう為に
参加したのですからね。」傍に立っていた30歳前後の青年が男に声をかける。「せめて3人で穴場のスポットでも見つけて
くつろぎましょうや。」「今回の大会での活躍によりますよ。」青年がきっぱりと言い放つ。彼らは
韓国から来た キム=カッファン、チャン=コーハン、チョイ=ボンゲである。「明日は試合なんですから。ホテルに戻りましょう。」
京は夕日を背に歩いていた。散歩の為に町を一周するつもりだった。しばらくすると森が見えてきたので
その中へと入った。獣道などなく、恐らく市民の憩い場となっているであろう開けた場所の中に一人の男が立っていた。
「精神の集中かい?」挑発するように京が声を掛ける。「そんな大層なモノではありませんよ。」冷静に
キムが答える。「多様で豊潤な足技の数々。いつか見せてもらうぞ。前哨戦でも始めるかい?」京が
構えを取る。挑発するかの様な口調と笑み。「今はその時ではありませんよ。試合は試合ですから。」
キムが挑発を受け流す。「お楽しみはとっておくというのか。いいだろう。」二人の男は互いに
背を向け立ち去った。
137輪廻転生 第二部:04/11/17 06:53:09 ID:Yo3jh9Ih
翌日、天気は快晴だった。相手チームよりも一足早く場所に付いていた京達は話をしていた。「中国といえばアテナっていう子が
いたよな。サイコソルジャーチームに入ってなかったっけ?」「いるが奴らは今回の大会には参加していない。優勝候補の
ひとつなのでな。少しは簡単になったのかもしれん。」「へー。お前って楽観的な見方もできたんだな。」庵はスルーした。
こういうタイプはあまり相手にするべきではない。始まる前でこんなにしゃべれるとはおかしい。
 数分後、相手チームがその場に現れた。韓国チームの面子であった。「古武術とテコンドー。どちらが
強いのか確かめさせていただく。」チャンもチョイも自信満々である。「さぁ・・・はじめようか。」

一本目 草薙京VSチョイ=ボンゲ。格闘技では身長が高い方が有利である。が、相手は鋭利なツメ
を持っている。蹴りをだせば切られる。殴りつけるにしても威力は低い技しか出せないだろう。
「行くでヤンス!」チョイはジャンプし回転しながら突撃した。今までの相手でこれを捉えた人間は
いない。たとえ敵の攻撃が当たったとしてもそれはかすった程度でしかない。目の前にいる相手は
反撃はせずに回避を優先しているようだ。だが、それはいつまで続く?相手の死角からの奇襲を中心
に作戦を立てれば勝利は確実だ。口調によらずチョイはそういう所は一流の格闘家並だった。
 京は切り裂かれた傷が増えるのを数える余裕があった。攻撃は食らっていてもクリーンヒットには
なっていない。正直このままでは不利だ。相手が向かってくるのが見えた。手に炎を灯し炎の形を剣
に変える。直後、京は相手の体が炎に包まれるのを見た。
138輪廻転生 第二部:04/11/17 06:53:52 ID:Yo3jh9Ih
 チョイは驚愕に襲われていた。今まで勝利への方程式であったはずの戦法が通用しない。自分の動きを捉えられたのだ。
ベストのスピードではなかったが。さっきのはジャブより速いはずのスピードだったはずだ。最大のスピードをこの男に見切られたら
おしまいだ。チョイは飛んだ。そして空中からの踏みつけを放ってからツメでフックを放つ。相手の腕を蹴ってからの踏みつけなので
バランスは取れている。このまま首を狙えば勝てる。方程式を破ったのはこいつが初めてだ。敬意をもってせめて鮮やかに終わらせてやろう。
勝利を確信したチョイの視界が突然ゆれた。そして彼は地面へと落下した。体制を立て直した時、京の
姿は彼の前にはいなかった。
東京都某所、どこにでもある民家の二回からそれは窓の外を眺めていた。
それの体は小さく、青色で顔には猫の様なヒゲが生えていた。
今彼はおやつ時だというのに好物の事を考える余裕すらなかった。事の始まりは
数分前、突然彼を知る組織から「未来に帰って来い。」とい命令を受けたのだ。
 自分がいなくなり寂しく感じるであろう人間の事を考えると彼は心が痛んだ。
せめてこれだけはやっておこう。彼はポケットから電話ボックスを出すとどこかに電話を掛け始めた。
そして彼の姿は消えた。
とあるホテルの一室で こんがりと日焼けした鍛え上げられた筋肉の鎧
を身に包んだ長身の男が食事を取っていた。その男は近寄りがたい雰囲気と
無視して通る事のできない存在感を兼ね備えていた。突如彼の目の前に
電話ボックスが現れた。手品でもなんでもなしに、虚空からフッと。
「あなたが地上最強の生物、範馬勇次郎さんですね。僕、ドラえもんです。
あなたに交換条件を持ってきました。」彼の目の前に現れた青いロボットは
こう答えた。

今回の投稿はこれで終わりです。
とあるホテルの一室で こんがりと日焼けした鍛え上げられた筋肉の鎧
を身に包んだ長身の男が食事を取っていた。その男は近寄りがたい雰囲気と
無視して通る事のできない存在感を兼ね備えていた。突如彼の目の前に
電話ボックスが現れた。手品でもなんでもなしに、虚空からフッと。
「あなたが地上最強の生物、範馬勇次郎さんですね。僕、ドラえもんです。
あなたに交換条件を持ってきました。」彼の目の前に現れた青いロボットは
こう答えた。

今回の投稿はこれで終わりです。
142作者の都合により名無しです:04/11/17 08:19:10 ID:44QEBQtg
>ザク
マスターアジア全開ですね。原作の強さ考えると、ザクが圧倒されるのも仕方ないか。
でも、以前のザクさんの後書きかなんかでまだ黒幕が控えていそうな感じなんですよね。
お話にまだまだ裏がありそうですね。
>ぽんさん
ゆっくりと連載で結構ですよ。のんびりとやって下さい。
>輪廻転生
アテナってSNKのゲームのアテナでしょうか?あれは格闘げーむじゃないようなw
サイコソルジャーチームって事は、ベガとかもいるのかな?SNKゲームキャラだけかな?
>帰ってきたドラえもん
ドラえもんとオーガの絡みは面白そう・・。でも、新連載開始でこの文章量は寂しいかも。
同時連載大いに結構だと思いますが、うぷする時はひとつずつにされた方が宜しいかと。
143作者の都合により名無しです:04/11/17 09:23:51 ID:/21tTIZG
>>139-140
う〜ん・・・1レスで済みそうな文章量なのになぁ・・・
144作者の都合により名無しです:04/11/17 10:49:00 ID:BoLXrukm
>アテナってSNKのゲームのアテナでしょうか?あれは格闘げーむじゃないようなw

あれ、もしかしてKOFを知らないのかい?
>121より

「ふわ〜あ・・・」
朝になり、のび太は眠い目をこすりながら天守閣に通じる大広間に入った。昨日は結局、ほとんど眠れなかった。
まだ広間には誰もいない・・・いや、一人いた。
「やあ、のび太くん。もう起きたの?」
「ああ、ドラえもんか・・・。何してるの?」
ドラえもんはポケットから色々と道具を出して、床に並べていた。
「使えそうな道具を整理してるんだよ。いつもみたいに土壇場で大慌てじゃあかっこつかないからね」
「へえ〜、珍しいこともあるもんだ。でも整理してても土壇場で大慌てしちゃうんだよ、ドラえもんの場合」
軽口を叩きつつのび太はお馴染みのショックガンをいじくり、なんとなく腰に差してみたりする。
気分はガンマンだ。
その時だった。ドラえもんのポケットから、あのけたたましい音―――<虫の知らせアラーム>の警告音が
大音量で鳴り響いたのだ。あまりのうるささに、ドラえもんも慌ててスイッチを止める。
「な、なんであんな大きな音で・・・?」
「・・・この道具は、うるさければうるさいほど、大きな危機が近づいてるってことなんだ・・・。
これだけの音が出るってことは、考えたくないけど・・・」
ゴクリ、と二人は唾を飲み込んだ。と、そこに音を聞きつけた稟たちが飛び込んできた。
どうやら全員、今の音で叩き起こされた様子だった。
「おい、どうしたんだ、今の音は!?」
稟が聞いてくるが、詳しく説明する暇はなかった。
「みんな、あれを見て!」
しずかが外を指差して叫んだ。全員その声につられて、外に目を向ける。そして、全員が呆気に取られた。
「あ・・・あれは・・・!?」
―――それは、一言で表すならば<機械で造られた白銀の大鳥>とでもいうべきものだった。全長30Mはあろうかと
いう巨体が宙を舞う姿は、神々しさすら感じさせた。
そしてそれは地面に降り立ち、その姿を変えていく。変形したその姿は一言でいうと<巨大ロボット>だ。
白銀の鋭角的なボディはスマートでありながら力強く、剣を構えたそのロボットはまるで中世の騎士を
思わせる佇まいだった。
神王と魔王はそのロボットを見て、呆然と呟く。
「まさか・・・あれは機神王・・・」
「機神王・・・?そ、それってまさか・・・」
「そうだ、ドラ助。お前とのび太には話してたな?かつての戦争で生み出された伝説の兵器の片割れ―――
<機神王>その名もサイバスター。ボロっちい文献でちらっと見た姿にそっくりだよ、あれは。・・・まさか、
実在してやがったとはな・・・」
「で、でも、誰がそんな物を・・・?まさか、あいつらが・・・」
のび太の疑問に答えるように、声が響いた。どうやらあのサイバスターというロボットには、外部スピーカーが
付いていたらしい。
『ははははは、どうだ、ガキ共!サイバスターを見た感想は!』
「この声は・・・グロキシニア!やっぱりてめえだったか!」
神王が噛み付きそうな声で叫ぶ。グロキシニアは余裕たっぷりに得意げに答える。
『くくく・・・そうとも。これが伝説の兵器<機神王>サイバスターだ!あの世で自慢するがいい、この至高の存在に
踏み潰されたことを・・・な!』
「何えばり腐ってやがる!ケンカに母ちゃんがしゃしゃり出てきた途端に強気になる子供かてめえは!」
『ふん、なんとでも言え。もはや貴様らに打つ手はないぞ。さあ、サイバスターの力を見せてやろう!』
そしてサイバスターはドラえもん城の前に立ち、剣を振り上げた。のび太たちが悲鳴を上げる。
「だ、大丈夫!この城のバリアーはミサイルだってビクともしないんだ!ちょっと剣で斬り付けたくらいじゃあ
どうにも・・・」
ドラえもんが言い終わる前に剣が振り下ろされた。同時に凄まじい震動が城を襲う。なんとかバリアーは破られなかった
ものの、ダメージは深刻だ。ジャイアンは抗議の声を上げた。
「び・・・ビクともしてるじゃねえか!」
「う、うう・・・。どうやらあの一撃は、ミサイル以上の威力があるらしい・・・」
『くはははは!さすがの青ダヌキもこれまでかな!?所詮タヌキはタヌキか!』
「な・・・なんだとお・・・!」
ドラえもんにとって最も許せぬ罵倒を浴びて、彼の瞳に闘志が燃え上がる。
「よくもタヌキと言ったな・・・こうなったら見せてやる!」
ドラえもんはポケットからリモコンのような物を取り出し、なにやら操作した。その瞬間、天守閣から何やら砲身らしき
ものがせり上がってきた。ドラえもんは高らかに叫ぶ。
「<風雲ドラえもん砲>!北海道を丸ごと消滅させるほどの破壊力だ!破壊力を一点集中すれば、
あいつだってひとたまりもないはず!」
稟は本来なら<なんでそんなもんを持ってんのー!?>と激しく突っ込みたかったが、
シリアスな場面なので自重した・・・。
しかし、グロキシニアはそれを見てもなお笑い飛ばした。
『くくく・・・そんなものでこのサイバスターが倒せるものか!いや、お前らにはそれは撃てんさ。これを見ろ!』
その瞬間、サイバスターの前面に四角いスクリーンが映し出される。
「・・・あれは・・・空気中にモニターを映し出してるのか?」
「!ドラえもん、それよりも・・・あれは・・・」
そこに映し出されていたのは、どうやらサイバスターのコックピットのようだった。そしてそこには
二人の人物がいた。グロキシニアと、もう一人―――プリムラだった。
「プリムラ・・・」
稟とのび太は呆然と呟く。グロキシニアは得意げに笑う。
『こいつには洗脳を施してある。もはや私のいいなりの人形だ。だが確かに貴様らのお友達のプリムラ本人ではある。
さあどうだ、それを解かった上でそのなんたら砲が撃てるのなら撃ってみろ!それがサイバスターに効いた瞬間、
こいつもあの世逝きだが・・・な!』
「くっ・・・」
一同は歯を食いしばる。その後ろで稟とのび太が顔を見合わせ、広間から出て行ったのには誰も気付かなかった。
モニターの中でグロキシニアは高らかに言い放つ。
『ふん、どうやら撃てんようだな。そんなお人好し共が戦争に勝とうというのが間違いなのだ。こいつ諸共サイバスターを
破壊する、という気概があれば万に一つ勝てたかもしれんのにな・・・。さあ、プリムラ。お前の手で奴らを消し去れ。
跡形も無く、だ!』
プリムラは表情を変えずに頷き、何かを操作した。モニターは消え、同時にサイバスターは100Mほど後方に飛び退き、
構えを取る。凄まじいまでのプレッシャーが一同を襲った。
「な・・・何をする気だ!?」
「分かんないけど・・・とんでもなく嫌な予感がする!みんな、ここは逃げ・・・」
そこでドラえもんはようやくのび太と稟の姿が見えないことに気付いた。
「あ、あれ・・・二人とも、どこに・・・」
「・・・!みんな、あそこに!」
しずかが叫ぶ。ドラえもんたちは咄嗟にそこに目を向けた。
「の・・・のび太くん、稟さん!一体なにを・・・」
二人は城を出たところで立っていた。その目は決意に燃え、しっかりとサイバスターに向けられている。
そして、彼らはサイバスター目掛けて全力で走り出した。
148サマサ ◆2NA38J2XJM :04/11/17 11:01:07 ID:C4HW9AoU
投下完了。
この程度の長さなら、小出しにせずに昨日のとまとめて投下すればよかったかも・・・。
いよいよ本格ロボットバトル開幕・・・だといいなあ・・・

>バレさん
まとめサイトの件ありがとうございました。

>うみにんさん
激しく今さらですが復帰おめでとうございます。
149さまさ!:04/11/17 13:18:37 ID:f2MlzjUl
様佐!サマサ!303!
150作者の都合により名無しです:04/11/17 18:35:48 ID:9R429Wuo
サマサさんお疲れ様です。
映画版ドラえもんがロボット大戦になってる!w
サイバスターってどんなロボットか知らないけど。
ザンダクロスとかで迎え撃つのかな?ドラ軍団。

でもプリムラを洗脳していいなりの人形ですか。いいなあ。
もしかして、18禁へ・・? は、なりませんよねw
ちょっと期待したりしてw
しかし、本当に「決戦編」してますねえ。クライマックス近しって感じだ。
151ふら〜り:04/11/17 19:34:30 ID:P4doIuU3
>>草薙さん
轟斧に翔乱脚に八酒盃に……目に浮かびます。でもユリっちが闘わなかったのは少々残念。
いおりん、今のところ妙に大人しく、チームワークできてるみたいですが、いずれ暴走
してくれますかね。ドラの方は「組織」が気になるところ。ドラは何を考えているのか?

>>ドクターさん
ぶっちゃけおとり、で。気にせず死んでくれ、で。羽毛より軽いぞヤムチャたちの命。
そうやって億単位の犠牲を出して、でも絶対倒せない、と強く確信されている。全くどー
しよーもないですな。でゲロの中に芽生えてる妙な感情。これがどう影響するか、ですね。

>>うみにんさん
祝・復活! お久しぶりですっ。久々の出だしは乱太郎チームですか。先生ズが随分と
持ち上げられている辺り、そろそろ始まる決戦で活躍、するのかも。各方面で人気
(意味深)の土井先生&きり丸のコンビにやはり期待です。シリアスなとこ、見てみたい。

>>サマサさん
なるほど……タイムふろしきが不老不死の完成とはなかなか意表。で、それはそうと、
本人のいないところでプロポーズしてますな稟クン。どさくさに紛れて。で翌朝早々、
捕らわれのお姫様を救うナイトとなって出陣! か。ヒーローしてますねぇ。頑張れっ!

>>ザクさん
プラズマクローとニュータイプ能力、瞬時再生してしまう体に残像を残す身のこなし……
ハイレベルな戦いですよね。特にザク、元がスペランカーだってことを忘れてしまいそう
です。数々の試練荒波を越え、強くなったものよ……とか思ってたら爆発! どうなる?

>>ぽんさん
賑やかなのは良きことかな。ぽんさんの新作投下があれば、またひとつ賑やかに
なりますよ。お待ちしております。  
152ドラえもん のび太の地底出木杉帝国:04/11/17 21:10:14 ID:Y6rPiQ1+
前話
>>107-111
魔竜の咆哮轟く暗黒の魔都―――その中心たる要塞内、さらにその最奥部に
座する仮面の王、キスギー。その御前には、黒き死神、ギラーミンがいた。
偉大なる王を前に、臆する事も、媚びる事もなく、ぶっきらぼうに呟く。

「たいしたものだな。恐竜どもをあらかじめ手なづけておいたのも、全ては
このためか。そして、あの変わり果てた竜人どもはあんたの操り人形・・。」
「フ・・・。全ては計画通り・・・。最初から言っていたはずだ。」

「フン、薄々感づいてはいたが、妖精学とは悪魔の学問だったのか?」
「・・・だとすれば、どうする?」
「あんたが何を信じ、何を成そうとしようが興味はない。私はあんたを利用し、
あんたは私を利用する。そして私はプロとして引き受けた依頼は必ず遂行する。
・・・ただし!私は私のままだ。あんな化け物になる気はない。もしも、貴様が、
この私の体にまで余計な小細工をしているならば、私はお前を殺す!」
「・・・当然の話だな。安心するがいい。」

「お前や魔土ら、竜人以外の者どもは大丈夫だ。やつらの変化は竜人の
遺伝子が、お前たちや、この世界の地上人に比べても、魔族の遺伝子に
似ていたことが最大の理由だ。・・・げんごろうやズル木は別だがな。」
「・・・信じておきましょう。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

扉を開け、ギラーミンは無言で王の間を出た。
コツコツと静かな足音を立て、自室へと歩を進める。

ギラーミンは気付いていた。仮面の奥から発せられる声は確かに変わらぬ
老人のものであった。・・・が、違う。間違いなく中身は変化している。
もっと、体の奥底から溢れ出すエネルギー。得体のしれない力は以前の王
からも感じとれていた。それとは違う肉体そのものが生み出すエネルギー。

(若返った・・・?まさかな。しかし、あるいは・・・)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
―――――ザッ!!

大地を踏みしめる足音が力強く響く。
光ゴケの光が彼らの踏みしめる大地から見渡す限り全ての景色を覆う。
地底世界の朝である。帝国への距離はわずか数キロ。

まばゆい朝の光を一身に浴びて、その決戦の場に立っていたのは―――

ドラえもん、のび太、ジャイアン、しずか、リルル、きり丸。

―――わずかに6人だけであった。
開戦は朝、明るい光のもとでの真っ向勝負を彼らは選んだのだった。

通常ならば、大きく戦力に劣る戦いは闇夜に紛れた奇襲が定石である。
しかし、戦いの中心になるであろうドラえもん一行、そしてしょくぱんマンら
パン工場一行が闇夜での戦いになれていないこと。そして、なにより魔の眷属と
変化した竜人たちが、闇夜での戦いにこそ力を発揮してくる可能性が高いこと。
それらを総合的に判断し、作戦は決行される。

基本的には前回と同じ作戦である。
要塞内部の警備は比較的薄い。それはキスギーの尊大な性格のせいか、
要塞への侵入そのものが困難な造りになっているせいなのかはわからない
――恐らくは両方であろう――が、外部で大きな戦闘が起これば、
まず間違いなく内部の兵力は手薄になるだろう。そこを直接叩く!

しかし、前回の戦いと大きく違うのは、敵の外見が大きく変貌しているため、
帝国兵を装ったゲリラ戦がまず、不可能なこと。さらに前回は予想外の第3勢力、
“パーマン”の大暴れのおかげで事が楽に進んだが、それは計算できないこと。
その上、アンパンマンとカレーパンマンがいない。敵を大いに引きつけて、混乱
させることが期待できる強力な人材が、しょくぱんマン一人しかいない状況なの
である。しょくぱんマンの実力は恐らく“パーマン”にもヒケはとらないと思われ
るが、やはり3人と1人では全然違う。状況はさらに厳しくなっているのである。
要塞内部への道を切り開くべく自ら初陣を買って出た、バンホーたち反乱軍の
面々は既に死を覚悟していた。要塞内部侵入部隊の責任はあまりにも大きい。

そう。そして今、この場に立っている彼ら6人こそが、要塞に乗り込み、
キスギーの野望を食いとめるべく選ばれた少数精鋭なのだ。

その先頭に立つドラえもんは、後ろの5人を振り向き、力強く語りはじめた。
「いいか。みんな、最後の確認だ。これからバンホーさんたちが、決死の覚悟で
道を切り開いてくれるはず。この地底世界、そして僕等の住む地上世界の運命も
全て僕らにかかっていると言っても過言じゃない。」
『おう!』
5人は声を揃えて応える。

さらに確認を続ける。
「間隙を縫って、要塞に潜入する。内部のメインコンピューターを破壊する。
出木杉くんの救出。そして・・・・・キスギーを倒す!!実に単純ではあるが、
完遂は非常に困難だと思われる!みんな!海底奇岩城の戦いを思い出せ!」
『おお!!』

最後の確認を終え、彼らは静かに“その時”を待つ。
先に出発したはずのバンホーたちはじきに動き出すだろう。
ふと、なんとはなしに後ろを振り返りながら、のび太が寂しそうに呟いた。
「・・・結局・・・スネオのやつは来なかったね・・・」
「ほっとけよ、のび太!あんないくじなし野郎なんて知るかよってんだ!
しずかちゃんやリルルだって勇敢に進んで戦いを志願したってのに!」
ジャイアンが怒ったように吐きすてる。しかし、そういう彼が一番、
他の誰よりも寂しそうに見えた。

そう。いつものメンバーにスネオの姿がない。
彼はこの土壇場になって怖気づいたのか、戦いに参加することを拒んだのだ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
158ドラえもん のび太の地底出木杉帝国:04/11/17 21:19:33 ID:Y6rPiQ1+
164〜171「降臨編」終了です。次回くらいから開戦っぽいです。
で、来週はついにドラクエ8の発売ですねぇ。楽しみです。
159”だいらいたいさい”:04/11/17 21:28:45 ID:rKqz/H14
第一戦

除 海王
紅蘇省 龍王拳
    X
サムワン 海王
タイ国 ムエタイ


強いライトの下、褐色の男が、その体を揺らしていた。
サムワン海王である。
生粋のタイ人にして、海王の名を継ぐ男である。
25歳。いわば全盛であった。
芯の細い男だった。
決して瘠せているのではない。必要最低限の肉が、最高の密度で詰まっているのである。
パンツルックである。露出した上半身が、肉の引き締りを見せている。
あとは、モンコンと呼ばれる、頭部にまく輪を身に付けているのみである。
タイの国技、ムエタイの伝統的スタイルである。
彼の流派は、ムエタイである。
本来中国拳法を習熟したものに送られる、海王の名である。
彼は、ムエタイという異国の武道でその名を勝ち取ったのである。
異色の海王であった。
そのサムワンの体が、今、闘技場の中央で小刻みに揺動していた。
前後、上下の両方の運動が組み合わさり、一定のリズムを描いていた。
頭部まで上げられた両拳が、上下に長い楕円を描いている。
やや右足を前に出している。踵は地から浮き、ほとんど爪先立ちをしていた。その踵は、やはり上下に反復し揺れている。
モンコンの間から、やや長めの黒髪が、首の動きにつられて踊っている。
それらすべての揺れが連動していた。
場内を包む喝采の中で、彼一人が独立し、律動を繰り返していた。
彼の全身はリズムそのものだった。
160”だいらいたいさい”:04/11/17 21:29:58 ID:rKqz/H14

対するは、巨人、除海王。
中国人である。
まとう服も、柄をあしらった、袖の無い胴着である。
下半身は、白い、ややゆったりとしたズボンをはいている。皮製の靴もはいていた。
龍王拳を操る巨魁は、揺れる泰人を前に、雄大な構えを見せていた。
肩幅ほどに足を開いている。両腕は、一見して自然体のように前へ突き出されていた。
そのリーチが恐ろしく長い。
除の身長は2メートルを超している。常人と比べ、頭ひとつふたつは高い。
四肢も、それに比例して長い。
今こそ、二人の体は5mほど離れているが、除の歩幅にして一歩半ほどでその間合いは詰まってしまうだろう。
太い足である。サムワンのそれに比べ、有に二倍の太さはあろうか。
その長身を支えるには十二分の強度である。そこから繰り出される蹴りの威力は、想像するに難くない。
丸太のような四肢が、大きな間合いを支配していた。
161”だいらいたいさい”:04/11/17 21:31:49 ID:rKqz/H14
除の唇が釣りあがっていた。
目こそ、相手へ鋭い視線を送りつづけているが、口だけは強烈な曲線を描いている。
時折、唇の間から歯すら零れている。
強烈な笑みだった。
それはサムワンも同様であった。
二人は笑んでいた。
大いなる理由の笑みである。

一世紀に一度の“だいらいたいさい”に、全盛の体で出場できた幸運。
未知なる海王との戦い。拳を極めた同志との試合。
両者に憎しみなど無い。有るとすれば、それは好奇心である。
自分と相手、強いのはどちらなのか。
これは、闘争の意識の原点とも言うべき感情である。
しかし、勝つだけならば、武器を使えばよい。
そう、銃を撃てば早いことだ。相手に毒を盛るのもよい。
勉学に励み、社会的に見下ろすのもよい。
それも勝利である。
選択肢は多々ある。
それでも、彼らが極めたのは武術である。
拳法は、殺法であり、技術であり、舞いですらある。
勝つだけならば銃を撃てばよい。
それでも、なお、自らの肉体のみを利用する。
そして、勝つ。
徒手の勝利にこそ、真の武がある。真の強さがある。
なぜか。
それは、男とは、雄だからである。
兵器の歴史をはるか上回る、中国拳法が叩き出した答えが、これである。
そして、彼ら海王とは、それらを体言するものである。
162”だいらいたいさい”:04/11/17 21:33:01 ID:rKqz/H14
時間。苦痛。あらゆる欲。
何を捨て、何を得たのか。
武に捧げてきたものが多いのはどちらなのか。
いいや、捨てるだけならば、誰にでもできる。
結果、自らに積もったものは、どちらが多いのか。
すなわち、自らの武術とは、いかほどのものなのか。
他に頼らぬ、自分自身とは、この世界で以下ほど強い存在なのか。
知りたい。
そのために戦う。
武器の使用への、歯がゆい思いもある。
争って何になるのか、それよりももっと効率よく金を稼ぎ、贅沢をし、裕福に生きる道もあるのではないのか。
そういう思いも、たしかにある。

そこで彼らは、こう考える。
自分は、雄である。
この意識は、遺伝子レベルですべての男に継がれている。
雄とは、闘争し、そして勝つものである。
獣として生まれ、肉体のみで勝ちを得ていた時代は、誰の先祖にも存在する。
その原始の意志を、拳法という最高の技術を用いて、極める。
何を恥じることがあるだろうか。むしろ、誇れることではないか。
海王たちは、その意志を貫き通した男たちである。
かといって、その意志を言葉では表せまい。そういう男だからこそ、彼らは武を選んだ。
たとえどんなに言葉巧みであろうと、すべてを語ることはできまい。
だから拳を交わす。
単純である。だが真っ直ぐである。
交わした拳は、互いを知る。
拳は嘘をつかない。己に積もったものすべてを吐き散らす。
噴出した「それ」は、相手を打ち、また打ち、そして穿つ。
その結末に勝敗があるのだ。
163”だいらいたいさい”:04/11/17 21:35:08 ID:rKqz/H14
自分は勝つ。そう信じる。
それでも勝利の裏側には、確実に敗北が待っている。
負けることは、怖い。
立った一度の敗北は、今までの自分を、すべて否定する。
それでも良い。
勝者は、自分の武を知ればよい。
勝つことで、自らの費やしたものを実感し、自分の体に感謝する。
敗者も、また、自分の武を知ればよい。
自分の程を知ることで、さらに自らを削り、拳を尖らせる。
勝敗などでは、意志は萎えない。
そんなことでは戻れない、戻りたくない。そう思う。
結果がどうあれ、全身全霊で拳を叩き込む。
それが礼儀でもあり、自分の次へも繋がる。
相手は、自分と同じくした、拳を極めし海王。
両手で抱えて溢れる好条件である。
そして自分は、ここにいる。
その喜の感情が、二人の体を、まっすぐに突き動かしていた。
164”だいらいたいさい”:04/11/17 21:36:37 ID:rKqz/H14
除が、ゆっくりとすり足を進めて行った。下は地面である。
除の靴あとが、薄く跡を残す。
一気には間合いを詰めないようである。
この時間を楽しんでいるのかもしれない。
全身の毛が逆毛立ち、ピリピリした空気が自分を包んでいる。
一歩一歩、それを味わうかのように、除はゆっくりと進んでいった。
数十秒もの時間をかけ、ようやく二人の距離が最初の三分の二ほどにまで狭まった。
距離が迫るとともに、サムワンのリズムが上がってゆく。
さらにそれが半分に。
二人の笑みも、さらに強烈なものになっていた。
50cmほどを残し。
頬が引きつり、次第に目じりも釣りあがってゆく。
両者が間合いに。
二人とも、強烈な笑みであった。
入った。
「しいっ」
サムワンが呼気を放った。
サムワンが蹴りを放った。
165ユル ◆jxmVRmKxVc :04/11/17 21:38:24 ID:rKqz/H14
投票開始です(嘘)
166作者の都合により名無しです:04/11/17 21:51:29 ID:zPB4JukM
今日はドラえもん祭りと元肉スレ職人祭りですか。

・神界大活劇
むうう、巨大ロボとは。サイバスター対たぬきロボw
しかしいよいよ本気で牙を剥き始めましたね、敵も。面白い。
・出来杉帝国
キスギーとギラーミン。悪の双頭が待つ場所へ、
ついに乗り込む一同。このいくさ、スネ夫が鍵を握ると見た!
・だいらいたいさい
本物のユルさん?復活おめ!今までのジョジョ物と
比べ、平易な文体で戦いの臨場感を出す趣向ですな。期待!

でもユルさん、4×5とAtoBはどうしたんだよw
167作者の都合により名無しです:04/11/17 22:19:47 ID:AxbksOJF
まず一言。
ユルさん、復活おめでとう!進路も上手く決まるといいね。

>サマサ氏
サマサさんに騙されていた。筆致が優しいから、当初はハートフルコメディっぽい
作品になると思ってましたが、「重い」ですね。結構。
ロボットと魔法、2大パワーにドラえもんたちがどう立ち向かうか、楽しみ。
>うみにん氏
うみにんさんにも騙されてたw色々なキャラの明るさや長所が全面に出てたから、
最初はのんびりしたドラえもんになるかと思いきや、大戦争ですね。
特にギラーミンの無敵さがいい。敵がカッコいいのは名作の証拠ですな。
>ユル氏
ユル氏がバキを書くとは、これまた騙されたwでも、バトルは肉スレで充分に
経験されてますね。まあ最初は雑魚同士の戦いですがw
これから勇次郎や郭や烈が出てくるんだろうな。楽しみ。投票懐かしw
168AnotherAttraction BC:04/11/18 00:20:02 ID:Si6iJZZN
前スレ579から
先刻の宣言から窓の外を流れる夜の街と同様、車内も静かだった。刺す様な殺気は無いにしてもどうにも居づらい空気が漂う。
…スヴェンは少々困っていた。トレインの表情は硬い、リンスは不機嫌、イヴは明らかに女を警戒―――
そして当の彼女は、涼しい顔でさっき掛かって来た車内電話に何か指示を出している。
どうにも穏便には済まされない風向きになってもこの余裕………正直ただ居るだけで参ってきた。

「…今日に至るまで、星の使徒が保有する道士四十二人を粛清しました。と言っても……向こうが増やし、こちらが殺し、の
 イタチごっこですが」
受話器を置いたセフィリアの第一声はどことなく疲れた様な音質だった。
「…正直に言うと、連中の生産速度に追い着いていないのです。極力穏便に事を済ますにはクロノナンバーズが対応するしか
 有りませんから」
つまり、反クロノス戦力やマスコミに道を知られる訳にはいかない。その為にひっそりとこっそりと排除し続けているのだが、
何分トレインを欠いて十二人のナンバーズでは余りに足りない。
星の使徒側は何十何百の手下を放ってそこいら中で道士を作っていると言うのに、こちらはどんなに多くても殺せて十四・五人。
……ナンバーズ以外の手も考えたのだが、賞金を掛けても多数で仕掛けても下策以外の何物でもない。
―――とどのつまり、知れ渡るのは時間の問題だった。
「それで、他人の力が必要になった……って訳か」
スヴェンの言葉にセフィリアは頷いた。自分達の恥を晒していても、彼女の一挙一動は凛然としていた。
「ええ、どうしても道士と単独――或いは極少数で戦える人員が必要でして」

成る程、その“映え有る大役”にオレ達一行が選ばれたと云う事か―――トレインは心で毒づいた。
確かにクリードは憎い、だが成すべき事は結局今までクロノスでやって来た事そのままだ。
誰かの命令を聞いて、あっちで殺し、こっちで殺し、その命で糊口を凌ぐ。今思い返せば何とも不愉快な仕事だった。
それを自分ばかりか仲間達にもやらせようと云うのか。
しかも最高に嫌な事が有る。この仕事を請け負うと云う事は、クリードに相対する率が今より更に減る。完全に
自分達のポジションが固定されるからだ。絶対に先陣を斬る切り込み隊と、状況次第の戦闘を旨とする遊撃隊では
まるで自由度が違う。つまりはそう云う事だ。
169AnotherAttraction BC:04/11/18 00:20:39 ID:Si6iJZZN
そこまで思案して、胸の奥の毒を残らず吐きかけようと思っていたトレインだったが、不意に車が停車した。
同時に生まれる僅かの沈黙。それを切り裂く様に後部座席のドアが開いた。
「ベルゼー……」
うっそりと中に入りながらトレイン一行に目配せする。彼の鋭い目に、流石にリンスとイヴは萎縮した。
この大きな車の中でもベルゼーの巨躯は更に大きく―――いや、彼にあつらえたと言う方がしっくり来そうだ。
ともかくごつい黒服と巌を刻んだ様な顔が、先のあの怪物に勝るとも劣らぬ威圧感を与える。
「ね、ねえ…この人もまさか………」
「ああ、〈クロノナンバーズ〉の二番目だ」
小声のリンスの問いに答える声にも硬さが目立つ。もしこの二人と殺し合いになったら勝ち目は無い、背中に
薄ら寒いものが通り過ぎる。
そんなトレインの思考を知ってか知らずか、セフィリアの右側に平然と腰を落ち着けた。それと同時に、持参していた
大きなアタッシュケースを足元に置く。その音は酷く重々しかった。
「……状況は如何にしています? NO,1」
「…大方の予想通り、NO,13が不機嫌な以外は順調です」

「……?…」
ふ、とトレインは疑問を覚えた。そしてそれを敢えて言葉にする。
「アンタがNO,1? どういうこったよ、ジェイドのおっさんじゃ無ェのか?」
彼の脳裏を、初老の大男が、豪快な哄笑と共によぎる。獅子の鬣(たてがみ)を思わせる金髪、
蒼い炎の様に雄々しい眼が、印象的な男だった。
「……父はクリードの手によって逝去致しました。貴方が姿を消して直ぐの事ですから、知らなくとも当然です。
 それで、今は私がNO,1です」
衝撃の事実をまるで言い淀む事無くセフィリアは答える。父親譲りの蒼い眼は氷壁のように揺るぎ無く冷たい。
それとは逆にトレインの方が驚かされた。
「…あの野郎、テメエの師匠まで……」
「先刻と言い、今と言い、変わりましたね、ハートネット」
セフィリアの言葉に思わずはっとする。だがすぐ平静を取り戻し、
「何がだ」
「私が記憶する貴方は、他人など全く気に掛けない人でしたから」
170AnotherAttraction BC:04/11/18 00:21:30 ID:Si6iJZZN
―――かつての自分。今でも思い出す、鏡の向こうから自分を見る無機質な目を。「眼は口ほどに物を言う」とは言うが、
あの眼程「どうでもいい」と言っている眼は無かった―――そう、他人にも、世界にも……自分にも。
何もかもを恨み、呪い、絶望し、あらゆる幸せを諦めた自分は、ただただ空っぽだった。
だが、それを救ってくれたのは――――――

「――それはさておき、本題に戻りましょう。先程の返答は?」
横道に逸れた話を又戻す。だが四人は貝になったまま何も言わない。
「…そう云えば、大事な事を言い忘れていました。……ベルゼー」
言われて無言でアタッシュケースを開き、トレイン達に中を晒す。――――――中には、ケース一杯の札束。
リンスと、そして意外にもスヴェンの眼が釘づけになる。
「二千万イェン有ります。これを一人倒す毎に差し上げましょう。…今回は手付け金と言う事で、どうです?」
金の価値を知るものなら、その額の大きさも充分に判る。少なくとも一年はかなりの贅を尽くせる。当然一行一番の守銭奴は
即座に色めきだった……どころか身を乗り出す。
「……いいの?」
「ええ、これは皆さんに対する私の評価です。どうぞお受け取り下さい」
リンスは益々眼を輝かせる。それこそ瞳にゴシック体で「金!」と書いて有りそうだ。
…それに対して、スヴェンの眼は徐々に落ち着きを取り戻していく。
拙い、とセフィリアは思った。――この二人は金に弱い――そう資料で判断したのだが、よりによって最も落ちて欲しい
方が次第に冷静になっていくのは何とも上手くない。大体、金への執着が強いのはこの男の方だと云うのに。
「どうなさいました、スヴェン=ボルフィート。貴方には大金が必要なのでは有りません?」
「………そんな事まで調べてんのか。まあいい、少し静かに頼む。ちょっと考え事が有るんでね」
気付けば、彼の顔は思慮で固まっていた。
「リンス、お前がイヴを助けた時の状況を訊きたい。成るべく正確に、だ」
171AnotherAttraction BC:04/11/18 00:22:06 ID:Si6iJZZN
―――話自体は十分程度で終わった。
しかしスヴェンは一層渋い顔になる。…やがておもむろに口を開いた。
「姐さん、先刻“皆さん”って言ったよな。成る程、トレインは元々そっちの人間だから判る。
 俺とリンスも、金と人使って調べれば概ね判る」
そこで手酌で注いだ酒を呷る。
「だが――――だ。イヴはどうやって判る? 調べようにも肝心のデータを研究所もろとも綺麗さっぱり燃やしてやったんだ。
 ま、特に必要なモンでもないからいいんだが」
それを聞いたイヴはより一層スヴェンにしがみ付く。「兵器としての生」を取るに足らず、と見てくれるのが嬉しかった。
「俺にはとても、アンタが憶測でモノ言う人間にゃ見えない。実際アンタは用意が良いし聡明だ。つまり、何が言いたいか
 と言うと………」
いきなり訪れる沈黙。誰もが彼の次の句を待つ。……それがスヴェンの狙いとは知らずに。
「アンタは、イヴのデータを持ってる。それも、信頼に足る奴をだ」
一聞すれば他愛も無い言葉だが、沈黙を使い強調させる事で場に一石を投じる発言へと変わる。話術の一つ「演出」だ。
これによって、なびきつつ有ったリンスさえもこちらに引き込んだ。
「……さて、それは一体なんだと思う?」
セフィリアは答えない。既に彼女の中では結論が出ているのだろう、眉間に微かな皺が寄っている。
「アンタ、イヴの戦いを初めから見てた。違うかい?」
隻眼が探る様に美女を見据える。
「…ちょっと待って、と言う事は……!」
リンスも結論に至ったらしい、言葉が驚きと怒りに染まっていた。スヴェンもそれを察して語調を重くする。

「―――姐さん、イヴを見殺しにする気だったな?」

それを皮切りに、空気が鋭く尖って行く。
172AnotherAttraction BC:04/11/18 00:36:02 ID:Si6iJZZN
夜襲カッコワルイ、でも投下です俺(挨拶)。
いやー、ちっとも早くならねェNBです。
説明も嫌いじゃねえけどバトル書きたいな―――と。
なんつうか今回は「光り物抜きの戦い」にチャレンジしてるんですが、イマイチですね。
まあ駄文はさておき、今のこのスレ週刊誌みたいですね。俺はこう言う雰囲気好きです。
女流作家さんも現れて益々大盛況のSSスレで、俺の存在が少しでもスレ人気に役立てば幸いです。
今回はここまで、ではまた。
173作者の都合により名無しです:04/11/18 02:51:30 ID:1NuvWR10
>>AnotherAttraction BC
ついにセフィリアとの対峙か。
原作ではただの御人好しだったから期待。
ただ若干説明不足の部分もあるな。
急ぐ必要はないので、じっくり練り込んでくれ。
174ブッチャー:04/11/18 05:05:05 ID:PtGnI6ac
はじめました皆さん。
はじめました。
明日、新作を投下したいと思います。ばきのエスエスです。
おもしろいので読んでネ!
175帰ってきたドラえもん外伝:04/11/18 06:41:31 ID:g8ELOWr3
「食事っていうのはよぉ、健康的でかつ美味であるべきだぜぇ。しかも食ってる最中
に乱入してくるとはよぉ。どういう無礼だ?」勇次郎がいらだった声で話す。ドラえもんは
あせっていた。元の世界での時間の流れはこの世界よりの流れよりも非常に遅い。この世界での1週間が元の世界では1分という計算なのだ。
「無礼を承知で参りました。お願いがあります。地上最強の生物、範馬勇次郎さん。」この男に交渉を持ち込むには
相手が一番ほしがっているモノを与えなくてはならない。この男の場合は厳しい事になりそうだが。
「これに触ってください。安全です。」ドラえもんはポケットからプラスチックでできた小さい直方体を取り出した。
勇次郎は触った。何も起こらない。「触ってやったよ。お前は俺に何をくれるんだ?」ドラえもんは緊張していた。
この計画がうまくいうかどうかはこの男にかかっている。ニヤついている男に敬意を抱いていなければ胸倉をつかんでいただろう。
 「僕たちの世界での強者をあなたに食わせます。その代わりに僕の友達をこちらの世界で3ヶ月間鍛えてあげてください。」
「うれしい事言ってくれるじゃねぇか。食事中に。で、もらえるのは前なのか?後なのか?」
ドラえもんは躊躇した。後では時間がない。前では相手が殺されるかもしれない。
「前です。」
176帰ってきたドラえもん外伝:04/11/18 07:05:45 ID:g8ELOWr3
そしてドラえもんは戻った。10年前にこの町の平和を守った人間に会いに行くために。
その少年は成人していた。今年で22歳になったのだ。大学を卒業したばかりで
就職先を探していた。彼は自分のアパートを持っていた。
 トントンとドアを叩く音が聞こえた。彼はドアを開けた。が、目の前には誰もいなかった。
イタズラかと思いドアを閉めようとしたが閉まらなかった。「こんにちは。僕の名前はドラえもんです。
元パーマン一号ですね?」ドアの下から聞こえてきた声を聞いた時彼はびっくりしていた。
 「つまり君はもうそろそろ未来に帰らなくてはいけないわけだね。で、その前に彼を男らしくする為に先生
を頼みたいわけだね。そしてそいつが的確かどうか僕に確かめろと。そういうわけだね?」
ドラえもんはうなずいた。「でもなんでパーマンメットをかぶらなきゃいけないんだ?そんな事したらただじゃすまないぞ?」
ドラえもんは説明した。今から連れてくる男は一流の格闘家よりも数十倍は強い。パーマンメットをかぶって手加減して戦わないと
後々困ると言う事。「手加減か・・・。男の戦いにそういうのは避けるべきだが、話は複雑そうだな。受け入れよう。」
元パーマン一号の心の優しさにドラえもんは感謝した。
177輪廻転生 第二部:04/11/18 07:22:56 ID:g8ELOWr3
チョイは前方に飛んだ。後方あるいは上にいると予想した為だ。直後、顔の隣を蹴りが
掠めていった。間一髪と言うのだろうか。さっきのは恐らくジャブだ。高速の単発のジャブが
カウンターという形になったのだ。速さ比べか。あっちはまだこっちの動きを完全に読んではいない。
あの技で決めるしかない。最近編み出したばかりの技でまだ正式に名前をつけてはいない。
が、試してみる価値はあるはずだ。そして、チョイは飛んだ。
 京は混乱していた。突然相手の姿が消えたたため、ガードを固める。突然背中に切られたような感触
を覚えた。「これで終わりでヤンス!」チョイがツメを振るう。それによって引き起こされた衝撃波がカマイタチとなって
京の体を襲う。何発も何発も衝撃波を放った後、チョイは空中胴回し蹴りを放つ。背中をボロボロにされた
京にそれを防ぐ術はなかった。京の長身が地面に倒れ付す。「終わらないでヤンスよ。」
チョイが京の腕をつかみ、放り投げようとするが熱さを覚え。腕を下ろした。
 「好き勝手やってくれたじゃねーか。」京がしゃがみ蹴りを放つ。ひるんでいたチョイにはほぼ同時に
その蹴りを左右のこめかみに食らった陽に感じられた。そのまま胸倉をつかまれ、チョイは空中で足をばたつかせる
ことしかできなかった。「食らいやがれぇぇぇ!!」京が左腕で腰の入ったハンマーパンチをチョイの体にめり込ませる。
チョイの体が地面に付く前にチョイの意識は途切れていた。
178輪廻転生 第二部:04/11/18 07:40:33 ID:g8ELOWr3
「よくがんばっていたがチョイの奴やられちまったよ。ま、心配しないでくだせぇ。キムの
だんなぁ。あっしが二人とも倒せばあいつの分まで働いた事になりますし。」
 「スピードタイプの次はパワータイプか。近距離に持ち込めばどうという事はない。」
庵が冷静な判断を下す。彼は炎を使いたくはないのだろう。データを取られてそれを元にクローンが作られたら
手ごわい事になるからだ。」
 「グフッ。そんなやせぎすの体でオレに勝てるなどとおもっているのかぁぁ。」
「すぐに楽にしてやる。」庵とチャンの戦闘の火蓋は今切って落とされた。

会議室には4人の男と1人の女と1人の女の子が座っていた。「ルガールはいつも空母
を本拠地にしているわ。KOFの最後の時ぐらいしか浮上しないの。私たちがいつも
その時に攻撃しているのはそのためよ。資金源は彼の作った財閥からでしょうね。」
「調査チームの報告によると、一人の科学者がルガール財閥と共同で研究を続けているらしいわ。内容は
人間科学らしいんだけどね。」 ハイデルンはコーヒーを飲むと、軽く咳払いをした。その線で洗おうとしても
困難だろう。
「表向きはそうでも裏では・・って感じなんだろうな。ハッキングとかでも洗えないのか?
ここのシステムなら可能なんだろう?」テリーが言う。
「ここのシステムでも可能なんだがそのスペシャリストチームを呼んでおいたのでね。」
ハイデルンがなだめるようにいう。ドアが開き大柄の男と銀髪の男、そしてムチを携帯する
女が入ってきた。「紹介しよう。K’、マキシマ、ウイップだ。」レオナはK’の姿をみるなり
人とは違うモノを感じた。
179輪廻転生 第二部の作者:04/11/18 07:44:29 ID:g8ELOWr3
えー、今回のカキコはこれで終わりです。

>ふら〜りさん
原作を知った上でコメントを下さる方がいるとは・・・。
毎度はげましの言葉をいただいて 感謝しております。
180作者の都合により名無しです:04/11/18 08:32:05 ID:IrADdLz1
NBさんは構成力も文章力も高いので、読んでて楽しい。
>>173の意見に同意。アクションの躍動感は随一なんで、
じっくり練り込んでくれればなおよし。

輪廻さん、朝から2作お疲れ様です。
ドラえもん、ちょっと展開急ぎ過ぎのような気がする。
ゆっくりじっくり書いてくれればいいよ。頑張れ。
181ドクターゲロのほんのお遊び:04/11/18 17:11:25 ID:GTvuMUaO
>>103より続き

 
182ドクターゲロのほんのお遊び:04/11/18 17:12:12 ID:GTvuMUaO
>>103より続き

 18号は、ゆっくりと――旅を楽しむかのように――飛行しつつ、気が向いたときに市街地に向けて
エネルギーの塊を放ち、地面に大穴を開けていた。その表情は、何か恐ろしいのだけれど、同時に
甘美な想いを見る側に抱かせるものでもあった。
 そんな彼女の目が、久々に自分と同じ姿をしたものどもを捉えた。第一陣、一億五千万のヤムチ
ャ達のおとり隊である。近畿地方にさしかかった辺りでの、遭遇――

 彼女は何ら気持ちに漣を立てることもなく、冷静にそれを捉え、そして自分の目的を遂行しようと
考えた。
 深い森の中を、気配を消して潜んでいた。彼らは皆、心に大波が立っているかのように、一様に
恐怖に慄いた表情をしていた。確実に先にある死。それは遠い未来、避けることの出来ない老衰
による死ではなく、ほんの一分一秒先にあるであろう『死』であった。
 おとりのヤムチャ達は勿論、逃げ出したい気持ちで一杯であったがしかし「ネオヤムチャ万歳!!」
と誰かが叫んだ瞬間、それは消えた。恐怖に引き攣った表情のままであったが、ときの声に引きつら
れるように森を次々と飛び出してゆく一千万のおとりヤムチャ隊。
 そして、それを蹂躙してゆく18号――
183ドクターゲロのほんのお遊び:04/11/18 17:13:31 ID:GTvuMUaO
 「まだ、いる……」おとり隊を一分足らずで殲滅した18号は、辺りをさらに注意深く眺める。エネルギー
を感じ取る能力に長じていない体を脳味噌の奥底で呪いつつ。その体には、服が破けた痕跡すらない。
ただ、現時点で夥しい量の返り血がへばり付いていた。 
 18号は静かに体内エネルギーを溜める。口の回りに付いた、まだヒトの温かさが残る血を舐めながら。
多くの人間は「集中してくれ」と言うと目を瞑るものだが、彼女もまた選に漏れずそうしていた。血に塗れた
ままの彼女は、エロチシズムの権化とでも言わんばかりであり、その空間に不釣合いな存在だった。
 そして、目を開いた瞬間、四方八方にレーザー状のエネルギーを放った。森に、海に、市街に。勿論、一
千万ヤムチャの死骸にも――
 
 「陸と海にしか注意が行かなかったようだな!」
 18号の体に、生まれて初めての衝撃が響いた。しかし、それはさながら幼稚園児が相撲取りの腹を叩く
が如く、まるで効果のない、絶望感溢れる打撃攻撃であった。
 ――ああ、やっぱりこんなものか。
 18号が目を瞑っていた隙に密かに空中に移っていた四千万ヤムチャ達。当然『ネオヤムチャ』の指令通
り、18号を円く囲んで――しかし、殺されることには変わりない。
 その上、18号は打撃を喰らったことにより、ヤムチャの力を完全に把握してしまった。以前、18号は北ア
メリカ大陸に点在していた六億ヤムチャと邂逅したが、その時は遠距離からエネルギーの塊で確実に殲滅
していた。ゆえに直接打撃の威力――それはすなわち身体能力――を知らなかったのである。
 エネルギーの塊なら、一瞬で死なせてくれる。しかし、打撃ではすぐには死ねない。痛みのみが思考全て
を支配する、とても哀しい時間がしばし続くことになるのだ。『一千万ヤムチャの死骸』は、後処理をして貰え
て幸いだったのかもしれない。彼らの中にはまだ、虫の息だった者が多数いたからである。
 勇んだ台詞を放った四千万ヤムチャだが、憐れにも18号の『やっつけ始末』(正直、あんまりやる気の無く
なった18号が手抜きで適当にヤムチャ達を殴ったり蹴ったりすることをさす)で、「死にたいけどなかなか死
ねない」状態が余計に長引くことになるのだった。
184ドクターゲロのほんのお遊び:04/11/18 17:26:16 ID:GTvuMUaO
2レス目先頭のコピペミス、手間がかからないようなら修正して頂けると有難いです>バレ様

なんかハンパですが、やっと18号について踏みこんだ描写が出来てよかったです。続きは今日中に
書きたいなー、くらいで。

『蟲師』のネタも平行して考えてますが、これは難しい。オリジナルの蟲でいかなきゃ面白くないよなー
と思っているのですが(当然原作に出ても違和感ないくらいでないと駄目でしょう。それならオリジナル
は云々言い出す人も少ないでしょうし)……

>>106
「長編カテゴリに到底入らない位の量で完結」という当初の目標は達成出来そうもありません。
言うまでもなく、長編カテゴリに入るとしたらそれはすげえ嬉しいことです。でも「ゲロ〜」は短く
終らせるのが目標だったのですよ。色々アイディアを汲み入れてたら収まらなくなっちゃいましたが。
嬉しいですからね。

>>124
結構人気のある作品らしいので、そこそこの本屋探せば簡単に見つかると思います。合うか合わないかは
分かりませんが……

>>134
蹴散らしました。

>>151
そうですね、ゲロの気持ちが最後の最後に話を大きく揺れ動かすことになるんじゃないかなあ、と予想。
185作者の都合により名無しです:04/11/18 18:03:27 ID:ogabCEga
>草薙さん
「帰ってきた」ドラえもん「外伝」ってどういう意味ですか?
でも、パーマンと勇次郎ですか。彼は6600倍のパワーだからなw
あと輪廻転生、完全にKOFのキャラで独占してますね。ヤムチャは
もう出ないのかな?元が元だけに、格闘が濃密になりそうですね。

>NBさん
今回は会話で進む静かな感じ。爆発前、といった予感ですね。
後書きで「スレ人気に役立てば」と仰ってましたが、十分ですよ。
夏先にスレが盛り上がってき始めた時、NBさんとサマサさんが
登場して一気に黄金期になりましたからね。立派な貢献者ですよ。

>ドクターゲロさん
18号は流石に美しくて強いなあwヤムチャがごみのようだw
フリーザいう所の「たった数億匹の蟻が恐竜に〜」みたいですね。
しかし極悪な18号も殺戮の女神って感じでいい!
アイデアがどんどん膨らんで、長編になるというのは良い傾向ですね!

あとユルさん、遅くなりましたが復活おめでとうございます。
うみにんさんも復活したし、肉スレ住民だった自分としては嬉しいな。
186作者の都合により名無しです:04/11/18 18:21:02 ID:Klo8pEoa
職人さんにはじゃんじゃん作品をほったらかしで新連載始めたり、
文章の修正を依頼するなどしてバレさんを困らせてほしい。
187作者の都合により名無しです:04/11/18 18:59:48 ID:PtGnI6ac
作品の感想は読んでる作品だけでいいんですよ。
少しぐらい差別化して職人に刺激を与えたほうがいい。
ふらーりのように全員にマンセーの感想レスばかりだと、逆に生ぬるいスレになる。氏には悪いけど。
職人だって最終的には自分が一番でありたいと思っているはずだし。
188作者の都合により名無しです:04/11/18 20:34:14 ID:Smk4+RlB
>>187
同意。
てか、うpされた分全部にレスしなきゃいけんのかと思って感想レスしぶってる人も多いだろう。
189187:04/11/18 20:56:59 ID:PtGnI6ac
言い方が偉そうでした。謝ります。
190輪廻転生 第二部の作者:04/11/18 21:18:20 ID:g8ELOWr3
185さん>
ドラえもんの映画で「帰ってきたドラえもん」と言うのがあるんですよ。
のび太がドラえもんが未来に帰らなければならないと知ってドラえもんに
自分の成長を証明しようとする話なんですが・・・。
今書いてあるのはそのパロで。ヤムチャ以上のヘタレ、のび太がもし
格闘技の手ほどきを受けていたならば・・・という感じになります。
まあ、パーマンメットを被ってジャイアンを圧倒という展開にはなりませんから。
191作者の都合により名無しです:04/11/18 21:38:15 ID:NRqR4AEG
NB氏は本当に文章上手いな。感心する。そして羨ましい。
派手なアクションシーンなら多少オーバーに書けば誤魔化せるけど、
こういう静かな会談シーンとかを飽きずに読ますのは力量いるもん。

ゲロさんも絶好調ですな。書けば書くほど膨らんでいく、という時は
ノっている時でしょう。主役の18号も残酷に美しいし。
ヤムチャはもう群体化してるな。個人として動けるのはネオだけかw

>>186
確かに。職人に限らず、SSスレ住民(バキスレに限らず)はバレさんに
甘えすぎな気がする。潰れちゃうよ、バレさん。尋常な更新量じゃないし、今。

>>187
まあ、感想はみんなの判断に任せましょう。俺ほとんど読んでるし。

>>190
「帰ってきたドラえもん」なんてあったんだ。映画版に。へえーへえー。
192作者の都合により名無しです:04/11/18 22:17:38 ID:zdVlRc7w
>>191
おーい
193作者の都合により名無しです:04/11/18 23:25:46 ID:rRpGjSHu
このスレは良質のSS楽しめて、雰囲気もよくて気が安らぐ…

どうか職人の方々、これからも頑張って下さい。あげ。
194超格闘士大戦:04/11/19 00:08:59 ID:78rqfkOZ
>>63の続き
195超格闘士大戦:04/11/19 00:10:41 ID:78rqfkOZ
第19話「死神の快楽」

地平線のかなた…遥か遠くからこだましてくるモンスター達の、みにくく騒がしい声とは
対称的に、廃墟と化したその街は、全体が静かだった。
モンスター達に追われ、つい先ほどまでキャーキャーと叫び声をあげていた幼い少女までもが
瓦礫の影に隠れ、上唇を噛みながらのどを何かで圧縮されているかのように押し黙っている。
少女の目線は、ある一点に集中しながら微動だにしない。
自分をモンスターから助けてくれた人――愚地独歩と、今対峙している全身黒尽くめの不気味な男。
自らを死神キルバーンと名乗るその男の目を見た瞬間、少女の身体は金縛りにあったように
動かなくなってしまっていた。恐怖…である。死神キルバーンの目から発せられる負の力…。
その負の力に侵され、感じ取った言いようのない程の恐怖心。幼い少女の身体は、それに耐えられなかった。
 「なんで、オイラの名前を知ってるんでぇ…」
独歩が死神に問う。自ら死神の名を名乗っているだけあって、その外見から受けるインパクトは
テレビ映画などで見る死神のそれと、まさに酷似しているものであった。
全身黒尽くめ。そして巨大な鎌。ただひとつ、違う所をあげるとすれば、威圧感。
映画などで見る、死神のそれとは当然のごとく桁違いの威圧感を、独歩は感じ取っていた。
独歩の問いに答える様子もなく、スッと目とつぶり口元を若干緩ませると、キルバーンは
肩に乗せていた大鎌をおろして両手で持ち、その柄の部分を口元に当てた。
程なくあたりにピロロロ〜っという、明らかな人造音が響き始める。美しくもどこかせつなく、
そして不気味…。そんな音。
 「笛…か…?」
キルバーンが口に当てている大鎌の柄の部分には、小さな無数の穴が開いていた。
その穴を塞いだり、開けたりと、かろやかに動く死神の指。そう――まるで笛を吹くかのように。
しばしの演奏の後、再び大鎌を肩に戻し、目を開けるキルバーン。
 「なぜボクが君の名を知っているかって?フフフ…それは、君がボクの暗殺リストに載っていた
 からに決まっているじゃないか…」
196超格闘士大戦:04/11/19 00:13:30 ID:78rqfkOZ
「オイラぁ、お前さんに恨まれるようなこと…した覚えねえんだけどなぁ…」
キルバーンの言葉を、半分冗談交じりに返す独歩。口を押さえて、ウフフッと笑う死神。
 「君は魔王軍にとって邪魔な存在だったんだよ。いや、君だけじゃない。
 日本…だったかな…?あの国にいる全ての闘士が、ミストの計画にとっては邪魔だった…
 君の元にも行ったはずだヨ。シコルスキーとドリアンとかいう、人間の死刑囚が…
 あいつらを牢獄から強引に出して、限界まで薄めた暗黒闘気を飲ませたんだ。
 これを飲めば、今の倍の力を出せると言ってね。あいつら喜んで飲んでいたよ…
 そして、ミストは命じた。君達の抹殺をね」
聞き覚えのある名が、独歩の耳に入ってくる。シコルスキー。間接的にとはいえ
夏江と克己の命を奪った男だ。しかし、独歩が一番知りたい事はシコルスキーらの事情ではない。
彼らの体内に埋め込まれていた謎の黒い爆発物。その正体を、そしてそれを仕込んだ者を知りたいのだ。
このキルバーンという男。見る所、自分の実力を過信しているのか知らないが、口の軽い所が
ある様子。黒い爆発物の他にも、自分にだけじゃなく、バキ達の役にたつ情報が聞けるかもしれない。
独歩はあえて核心にせまるものではない、少し濁した問いをキルバーンに投げかけた。
 「おめぇの暗殺リストに載っていたなら、なぜおめぇ自身が来なかった…?
 わざわざ人間の、それも死刑囚なんざにまかせて。死神ってえのは臆病者だったのかねぇ?」
あえて問いを濁した独歩の思惑を見抜いたかのように、キルバーンはまたフフッと笑う。
 「あの頃は、ボク達強い魔力を持っている者は魔界から出ることが出来なかったんだよ。
 たとえ出ることが出来たとしても、この大陸からは出られなかった。何者かが破邪魔法をかけたんだ。
 だから、わざわざ悪の心を持つ死刑囚達を呼び寄せた。人間なら結界もなにも関係ないからね。
 結界さえなければ、ボクが殺っていたさ。そう、今のようにね…」
言葉の終りに近づいたあたりで、キルバーンの口調が突然変わった。甲高く、若干ウキウキとしていた
声から、冷静が求められる暗殺者にピッタリの、低く鋭い声に…。
独歩の背筋に、ビシッっと氷水を当てられたような、そんな嫌な感触が走る。
 「おしゃべりはここまでだ。仕事を始めさせてもらうよ。最後に、君が一番知りたがっていることを
 教えてあげよう。君の妻と子の命を奪った、物体の正体を…」
197超格闘士大戦:04/11/19 00:14:36 ID:78rqfkOZ
 「何!?」
 「ミストは、万が一死刑囚の2人が君達に敗れた時のために、保険を仕込んでおいたんだ。
 彼らの身体の中にね。『黒のコア』という魔界の超爆弾の縮小版さ。死刑囚の2人の精神が敗北を
 感じた時、コアが作動するようにセットされていた。そう、君の妻と子の命を奪ったのは
 シコルスキーに敗北を味あわせてしまった君!まさに君なんだよ!ショックかい?…ウフフッ」
真実を知ることが出来たわずかな喜び。怒り、そして後悔。キルバーンの言葉を聞いた直後の
独歩の頭の中は、多くの思いが重なり、ぶつかり、混乱を極めた。
だが頭をふっと通り過ぎた1つの名が、彼の頭の中の混乱を収拾した。
ミスト…。キルバーンの話の中に出てきた、シコルスキーに黒のコアを仕掛けた人物。
復讐の対象者の名を知ることが出来た。独歩は無意識のうちに、口を吊り上げらせて微笑んでいた。
 「へへへ…ミスト…ミストか…そいつをぶっ殺せばいいんだな。ありがとよ死神さん…」
 「そう!現在の魔王軍最高司令官、ミストバーン!!ボクの1000年来の親友さ」
右手を上に、左手を下に。独歩がその独特の構えをとる。敵は目の前。しかも構えもない棒立ち。
確実に当たる。狙いは胴体。肩に乗せる大鎌とは対称的に、細く、脆そうなキルバーンの胴体を
じっと見つめて、独歩が狙いを定めた。幾多の闘士を倒してきた拳神の正拳突き。
静から動への転換、発動。そしてまっすぐに…キルバーンの胴体に突き刺さる―― ………
 「うっ…!?」
身体が動かない。まるで、何者かに肩を抑えられているかのように、まったく動かない。
独歩は今、キルバーンの胴体向けて右拳を突き出したつもりだった。だが、目に写る自らの右腕は
構えをとったまま動いていない。何故だ…何故動かない…と口に出そうとした言葉も
外に響くことはなかった。うっ…という言葉を最後に、まともに声をあげる事も出来ないのだ。
 「残念だったね。愚地館長。ボクの自慢の死神の笛の音色を聞いた者は、全身の感覚が麻痺して
 身動きが取れなくなる。君の耳が、あの美しい音色を受け入れてしまった時、こうなることは
 すでに決定されてしまっていたのだよ」
すでに歯を食いしばり、眼前のキルバーンを睨みつけることぐらいか出来なくなっている独歩。
キルバーンはどこからともなく、刀身1メートル程のサーベルを出して、独歩にその鋭い刃を向けた。

198超格闘士大戦:04/11/19 00:17:50 ID:78rqfkOZ
「ど、どぅりで……ペラペラと喋っていたわけだ……オイラが浅はかだったってことか…」
わずかに開く歯と歯の隙間から、常人では聞き取れないような、崩れた言葉を発する独歩。
キルバーンがその悔し言葉を聞いて、大声を出して笑い始めた。
 「その通りだよ!人間ってのは浅はかだねぇ…。君の問いに、あえて正直に答えたのも
 全てはこうなることがわかっていたから。復讐の対象の名を知った瞬間に死ぬなんてねぇ…
 今の君のように、いい表情が見られると思ってね。 最も、ボクにとっては魔王軍の秘密なんざ
 どうでもいいこと。ボクは気持ちのいい殺しが出来れば、それでいいんだ♪」
 「くうううううううう…ッッ!!」
死神の笛の音色の呪縛から、必死に逃れようと最後の抵抗を見せる独歩。
だが、せいぜい歯を必死に食いしばって、拳を強く握るぐらいしか出来ない。
圧力で、奥歯が割れたのだろうか。わずかに開く歯の間から、真っ赤な血が垂れ落ちて
ポタポタと地面に落ちていく。その様子を見て、キルバーンはますます興奮を増す。
 「でも、君はここで死んだほうが幸運だったかもしれないよ。君がどこまで知っているか
 しらないけど、今の地球の戦いはついこないだまで地下闘技場とやらで、ショーまがいの
 格闘ゲームをしていた君達ごときがやすやすと入ってこれるレベルの戦いではない。
 君はもちろん、烈海王とかいう中国人も。あの闘技場の王者である範馬バキさえも…。
 だから、あとで苦しい思いをするよりか、今楽に死ねたほうがいいだろ?」
独歩にそそがれる、悪魔のささやき。死ぬわけにはいかない。夏江と克己の仇をとるまでは。
動かない身体をフォローするように、独歩の熱いその思いが、未知のパワーとなって彼の全身を駆け巡る。
科学では説明しがたい、人間に眠る底力が、彼の身体を締め付けている悪の呪縛を解き放つ。
 「2人の仇をとるまでェェッッオイラは死ぬわけにはいかねェェェェェェッッッ!!」
 「その顔、今までの獲物の中で最高の死顔だよ! じゃあ、サ・ヨ・ナ・ラ !」
ズンッ…。「サヨナラ」の四文字と共に、手に持つサーベルを突き出すキルバーン。
サーベルは独歩の厚い胸の筋肉の壁を易々と破り、心臓に突き刺さった。ドクン。ドクン。ドクドクドク…。
傷口から、どくどくと噴水のように流れる血液。その量が増えるにつれて、独歩の目が光を失っていく。
数分後、突き刺したサーベルを心臓から抜くキルバーン。つられるように、すでに冷たくなっている
独歩の身体が力なく仰向けに倒れこみ、そしてそのまま動くことはなかった。

199超格闘士大戦:04/11/19 00:18:56 ID:78rqfkOZ
続きます。
200作者の都合により名無しです:04/11/19 00:48:02 ID:8S1QcL63
200GET

輪廻はそろそろ自分をわきまえないと、スレごと叩き潰すから覚悟しとけよ
201作者の都合により名無しです:04/11/19 01:09:15 ID:mKYJZbW7
>>200
落ち着いてください。誰だって、最初から巧く文章が書ける訳ではないのです。輪廻さんは、ちゃんと伸びてきていますし、そんな事を言うと新人さんが来づらくなります。面白いSSを読むには職人さんを育てる事も大事なのですから。
202ミドリ ◆5k4Bd86fvo :04/11/19 01:53:32 ID:jxU4Nyfq
ごきげんよう。>>77からの続きです。



…鞭を、使ってしまった…。とっさに、反射的に。
うつぶせに倒れた斗貴子の背中を片足で踏みつけながら、ジュネはため息をついた。
もちろん、“見えない鞭”で斗貴子の両足は拘束したままだ。
腰から左の太股にかけて身体に巻き付けながら鞭を常備しているのは、万が一に何かあったときのためと訓練のためである。
聖闘士は武器の使用を禁止されている。それは正々堂々、一対一の勝負を好まれるアテナの意向だ。
カメレオンの鞭は武器ではない。アフロディーテの薔薇のように、道具の一種なのだ。
故に道具としての範囲を出ないように、それこそ手足のように操れなければならない。
聖衣の一部である鞭は当然同じ金属で形成されており、何もしなければ硬いままだ。
それに柔軟性を持たせ、思うように操るには鞭に小宇宙を通わせる必要がある。
身体に鞭を巻き付けるのはその訓練の一環であり、聖衣を手に入れて以来、一日も欠かしたことはなかった。
それは来日し、リリアンに通うことになっても続けられている。もちろんアテナのお許しも頂いている。
…だが、使用は禁止されている。
なのに。
あの温室での失敗といい、最近の自分はたるんでいるのかもしれない。
のんきな学園の雰囲気に流されているわけじゃないけど…どうかしている。
再度、ジュネはため息をついた。
なんとか逃れようと暴れる斗貴子を抑えるため、小宇宙を高める。強度の方に小宇宙が傾いたせいで、鞭の色が露わになる。
鞭の色を消せるのは訓練の賜と言える。小宇宙の調節で可能となったのだ。
色を消すというよりは…カメレオンなのだから保護色というべきか。
「さて…」
この獲物をどうしようか。
とりあえず、アテナにお届けしなければならないモノを返してもらうとするか。
鎌へと手を伸ばしたジュネは、中途半端な姿勢で動作を止めた。
いつのまにか、斗貴子の動きも止まっている。
いつのまにか気配もなく、夕陽を背にしたアテナがそこに立っていた。
「ご苦労様でした、ジュネ」
逆光でよく表情は見えないが、アテナは微笑んでいるようだった。
「ジュネ、斗貴子さんを離してさしあげて」
203ミドリ ◆5k4Bd86fvo :04/11/19 01:55:27 ID:jxU4Nyfq
「……はい」
少しためらいはあるがアテナの命令である。
鞭を緩めると、跳ねるように斗貴子が飛び起きる。短い黒髪が、乱れることなくその動きについていく。
当然のように、斗貴子はアテナとジュネから少し距離を取った。真っ直ぐに立ち、二人をきつく睨む。
殺意すら感じさせるその目に、ジュネはアテナを庇うように立ち位置を移動させた。
だがアテナはジュネを制し、ゆっくりと斗貴子に向かって歩み出した。
「ジュネは私の命令で動いていたのです。…あなたを騙したことは謝ります。でも…あなたの力と覚悟を
見たかったのです」
「…どういう事だ?」
返答する斗貴子の声は硬い。
端で聞いているジュネにもわけがわからない。アテナは一体、何を考えておいでなのか…。
「核鉄はこの学園にはありません。ですが…ホムンクルスは出てきます。それをあなたに倒して欲しいのです」
カクガネ?ホムンクルス?一体なんのことだろう?
それに「出てくる」ということは、まだ「出ていない」ということで、アテナはなぜそれがわかるのだろう。
予知の力もお持ちだったのだろうか?
「……オマエは何を知っているんだ?」
斗貴子の声が更に硬くなる。かなり警戒をしていて、何かを探ろうとしているようだ。
緊張した面持ちの斗貴子とは対照的に、アテナは柔らかな声で語りかけた。
「よろしかったら、このまま私の屋敷に来てくださいませんか?この場所は話をするのに適しているとは思えません」
「……」
普通に考えたら罠だと思うだろう。斗貴子の緩まない視線が、その疑いを持っていると教えている。
「危害を加えたりなどはしませんよ。それに…」
ちらりと、アテナがジュネに視線を向ける。
「二人ともその格好では、バスには乗れないでしょう」
思わず斗貴子と顔を見合わせる。確かに二人ともスカートが切り刻まれている上に全身泥まみれだ。
私は大して気にはならないが、やっぱり「リリアン女学園の生徒」としてはまずい状態だろう。
「…わかった」
不機嫌そうな顔で斗貴子が頷く。どうやらジュネと同じ結論に達したらしい。
あるいは“敵”の本拠地に乗り込んで潰すつもりでいるのか。
「では」
アテナがジュネと斗貴子の手を取る。
一瞬その場に光が生まれた後には、その場には誰もいなくなっていた。
204ミドリ ◆5k4Bd86fvo :04/11/19 01:58:50 ID:jxU4Nyfq



(嘘…)
お聖堂の脇にある植木の影で、祐巳は必死に自分の見た光景を否定しようとしていた。
斗貴子さんが地面に倒れていて、ジュネさんが片足をその背に乗せていた。
しかもジュネさんのスカートはズタズタで。それだけでも異常すぎるほど異常な光景だ。
思わず祐巳が飛び出しそうになったとき、そこに突然沙織さんが登場した。
なぜそこで自分が影に隠れてしまったのかはよくわからない。
なにか、祐巳が入り込んではいけないような雰囲気を感じたといえばそれまでなのだけど…光景が異常すぎて、とっさに
逃げてしまったのかもしれない。
祐巳がこっそり覗いている中、斗貴子さんはちゃんと立ち上がって、沙織さんと何かお話していた。
そして、三人とも突然消えてしまった。まるで、そこには最初から何もなかったかのように。
(何だったの…今の…)
自分の目を否定するには、記憶がはっきりとしすぎている。
(と、とりあえず落ち着け…!)
何度か深呼吸を繰り返しても、手の震えは治まらない。膝もガクガクしていて、自分に「しっかり」と言い聞か
せないと今にも現実から逃げてしまいそう。
(瞬間移動…っていうやつ…?)
テレビのマジックとかでは見たことがあるけれど、現実にそんなことができるものなのだろうか。
でもたった今までそこにいた三人が、それこそテレビの電源を消すみたいにパッと消えてしまったのは事実で…。
いつの間にか抱いてきた鞄を、更にきつく抱き直す。
この中には、さっき図書館で借りてきたギリシャ神話の本が2冊入っている。
…沙織さんが話したかったことは、今のコレと関係があるのだろうか。
祐巳は今まで、超能力とかそういうモノは半信半疑だったのだけど、沙織さんはそうなのだろうか。
何か信じられない様な特別な力を持っている人なのだろうか。
考えれば考えるほどわからなくなる。
205ミドリ ◆5k4Bd86fvo :04/11/19 02:05:05 ID:jxU4Nyfq
それに、人が突然消えてしまったこともかなりショックだけど、ジュネさんと斗貴子さんのあれもなんだったのだろう。
…イジメ?……ありえない。祐巳は幼稚舎からリリアンだけど、今までそういう話は聞いたことがない。
でもあの二人はリリアンに来てまだ日が浅いし…。
(あぁ…!もう、わけがわからない!)
わからないことだらけで、頭がこんがらがっている。
それはバスに乗っている間も、家に帰ってベッドに入っても消えることはなくて。

だからその日のマリア様へのお祈りが心あらずだったのは、決して手抜きではないのだと強調しておきたい。



今回はここまでです。
読んでくださっている方々、ありがとうございます。
>>202の下から4行目の
>いつのまにか気配もなく、夕陽を背にしたアテナがそこに立っていた。
の「いつのまにか」は私のミスです。省いてください。申し訳ありません。

では、ごきげんよう。
206草薙京:04/11/19 02:28:32 ID:K9bi1Q9/
>200さん

スレごと叩き潰すんですか・・。
そんな事したら皆が不快な気分になる事ぐらいわかりますよね?
稚拙な文章しか書けない私でもわかることなんですよ?
もちろん子供でもね。
 どのような方法でケンカを売るんだか見るつもりはありませんよ。
そういう発言をする人はアク禁にしてもらいましょう。
207作者の都合により名無しです:04/11/19 02:48:28 ID:rO5MziYa
誰ですか、荒らしをスルーできてないのは
208作者の都合により名無しです:04/11/19 07:36:11 ID:7Z7DXGd7
>超格闘士大戦
独歩死す・・・
ダイ大に復活呪文ってあったっけ?読んでないからわからんのだけど。
あるならそれで復活できるのかな。

あと、気になるのがこのSSがどれだけの大作長編になるのかということ。
オーストラリア編が終わったあと、中国(ライタイ?)編があるんだよね。
で、それらが終焉に向かって収束していかなければならない。
難しいでしょうが、がんばって書き上げてください。
209作者の都合により名無しです:04/11/19 08:27:54 ID:nvlWGtnQ
ブラックキングさん、お疲れ様。
ああ、独歩(泣……。
まさかこんなにあっさり死ぬとは。追悼スレでも立てたい気分だw
しかし、原作よりキルバーン強いな。原作では結局誰も殺せなかったのにw
「死神」のくせにw 仇を討つのはやっぱりバキ軍団の誰かでしょうね。

ミドリさん、ごきげんよう。
確かにジュネとトキコさんの有様、リリアン学園ではありえなーい。
平和で雅やかな学園に現れた異物ですね、ジュネとトキコさんは。
でも、その中にあってなお学園1の輝きを放つ沙織さんはやはり女神。
祐巳のズレた感覚にワラタ

>草薙さん
お願いだから過敏反応しないように。>>200みたいな奴はどこにもいるから。
連載は楽しみにしてますので頑張って下さい。
210輪廻転生 第二部の作者:04/11/19 09:33:44 ID:cx/LIPeZ
晴天が怪しい雲行きになってきていた。雨雲が垂れ始め空は雲一面だった。
庵の頭の中ではこの試合における作戦がはっきりと練られていた。
奴はスピードはない。カウンターでと行きたい所だが奴にはタフネスというものが
ありそうだ。連撃を急所に入れる。スピードとパワーを兼ね備えた攻撃を入れれば
勝ち目というものはある。
「甘い!」チョイは相手の攻撃が信じられなかった。遠距離は無駄だというのに
地を這う飛び道具を出してくる。鉄球でガードし鉄球を振り回す。これで奴が近づいてくる
事はない。安心しきった表情のチャンに対して庵は落ち着いていた。筋肉があろうが
疲労する。そこをたたくというのが第一ステップなのだ。チャンが腕を下ろした直後に
庵が突進する。が、庵は足に異常を覚えた。見ると巨大な足が自分の靴を踏んでいる。
「体重は重いっていうのはよぉ。スピードはねぇけどよ。こうすれば何とか速い奴にも
追いつけるんだなぁ。」チャンが不適に笑う。痛みに耐えながら庵は思った。あの手を使うしかない。
八酒杯よりも強力なあの技を。「ぐひひひひ。」動けない庵に対してチャンは腰の入ったパンチを放つ。
ガードをしたにもかかわらず庵の体が吹き飛ばされる。庵は腰に衝撃を感じた後、落下した。
「んふふふーん。」チャンは確信していた。これで自分の勝ちだ。チャンの足が大地を蹴る。
庵は巨体が空から自分に迫ってくるのを見ていた。
211輪廻転生 第二部:04/11/19 09:51:47 ID:cx/LIPeZ
庵の体が見えなくなる。ドンという音と共に文字通りチャンの体が庵を押しつぶしているようにみえた。

 チャンは手ごたえを感じていた。鉄球なしだとはいえ自分のフライングアタック
を食らって耐えられる者などいない。まあ、念の為鉄球で完全なる留めを差そう。チャンが鉄球を振り上げてから
真下に振り下ろす。傍にいたギャラリーは目を覆った。誰もが庵は死んだと思った。
が、肝心の庵の体がどこにもない。チャンは狼狽していた。横に転がって避けたしても
自分の方が背が高いのだから容易に見つかるはずだ。が、どこにも見当たらない。チャンは後ろに冷たい
気配を感じた直後、自分の頬に奇妙な衝撃を覚えた。後ろにいると感じた時はもうすでに横に移動していたのだ。
 庵の拳が二発、チャンの体にめり込んでいく。庵はツメでチャンの体を切り刻もうと考えていた。だがそれだけでは
大したダメージにはならない。最後の一撃で決め手となるダメージを与えなければこいつは倒せない。
庵の腕が振られる度にチャンの体に傷が増えていく。「終わりだ!」庵はチャンの胸倉をつかんだ手が
紫色の炎と爆発を出すのを見ていた。
 「フッ、下らん。」庵がチャンの体を捨てようとしたその時、異変は起こった。庵は自分の頭に手がかかっている
という感触を覚える前に彼の体は叩きつけられていた。何回も何回も叩きつける。周囲の目には庵の意識があるかどうかはわからなかった。
「グフェフェフェ!」チャンは鉄球を庵に叩き付けた。グシャッという音が聞こえ
チャンは庵の体に背を向けた。
212帰ってきたドラえもん外伝:04/11/19 10:03:05 ID:cx/LIPeZ
カーテンを閉め切った部屋の中で一人の男が椅子に座って考え込んでいた。
今、彼の頭の中は1時間後に出会う男の事でいっぱいだった。範馬勇次郎。
異世界で「地上最強の生物」と呼ばれる男。パーマンメットの効力は
自分の力を6600倍に引き出してくれる。だが筋力だけだ、スピードはどうなる?
どんなに力が強くても相手に当たらなければ意味がない。自分は殺されない。
だが、怪我が完全に治癒するかはわからない。後遺症になる可能性もある。それを考慮に入れても
なお自分が戦いに向かう理由とは何か?答えは一つ。「もしドラえもんからの依頼を
断れば未来が変わってしまう」からだ。正直彼がこの時代に来た本当の理由はわからない。
ただ恐らく未来の組織は過去にドラえもんがいたのを知ったからこそ来たのだ。ドラえもんが製造されたのは
2112年の事だ。恐らく組織は自分達がいる時間の先を見る事ができない。
213帰ってきたドラえもん外伝:04/11/19 10:13:55 ID:cx/LIPeZ
恐らく22世紀から後の時代に何かが起こる。そして一人の科学者は丁度タイムマシン
が開発され始めた22世紀初頭の時代にドラえもんの設計図を持っていった。
何らかの証拠、そして実際に当時の人間を未来に連れて行った。そしてその世界を見せた。恐らく設計図そのものは古い物で
作られた時は21世紀半ばだったのではないのだろうか。科学者がいた元の世界でタイムパトロールが介入してこないのは
恐らく世界が滅亡の危機に瀕しているから。恐らくその設計図を作ったのは大人になったのび太だったのではないのだろうか?
恐らくのび太はドラえもんがいなくても全うな大人になり、失敗もしない。源静という女性と結婚する。科学者自体は
野比家の血統とは関係がない。だが、歴史にほころびが生じれば未来自体があぶない。今のドラえもんに尋ねたとしても
彼は何も語ってはもらえないだろう。
 ドアをノックする音が聞こえ、元パーマン一号はドアを開けた。
214転載:04/11/19 10:20:05 ID:29T050v5
521 名前:マロン名無しさん 本日のレス 投稿日:04/11/19 07:56:11 ???
輪廻転生(草薙京)はとんでもないスレ汚しだな。
糞なSS書くだけならまだましだが、毎回毎回荒らしにも反応しやがる。
糞とはいっても外伝序盤は良かったけど。


522 名前:マロン名無しさん 本日のレス 投稿日:04/11/19 08:12:52 ???
輪廻は相応しいスレにいけ。
もうバキスレで連載するな!


523 名前:マロン名無しさん 本日のレス 投稿日:04/11/19 08:29:12 ???
輪廻は獅子身中の虫だなあ。

荒らしに反応しなければ、応援するんだけど。
215帰ってきたドラえもん外伝:04/11/19 10:20:38 ID:cx/LIPeZ
「待っていたぜぇ。いいニオイだ。」勇次郎がニヤつきながら言う。パーマン一号達が
いる場所は学校の裏山である。ここなら誰にも邪魔されずに戦闘を行う事ができる。
「始めようか。未来の為に。」
常人の6600倍のパワーをもつ青年 パーマン一号と地上最強の生物 オーガ。
宇宙最強を決める戦いと呼んでも何の問題もない程の戦いが幕を開けた。

 





201さん>
こんな私でも認めてくださる方がふら〜りさん以外にももう一人いるとは。
感動。
209さん>
ついつい熱くなってしまいました。すみません。感謝してます。


216これまた転載:04/11/19 10:27:52 ID:29T050v5
519 名前:マロン名無しさん 本日のレス 投稿日:04/11/19 07:12:47 ???
輪廻は自分で文章力が低いのが分かっていながらなぜ新連載など始めたのか
217>214、216:04/11/19 10:50:11 ID:7APkUqvN
>214,216
転載荒らしうぜえんだよてめえはSS書けねえ癖に人のSS馬鹿にしてんじゃねえいっぺん死ねや屑共。
218作者の都合により名無しです:04/11/19 10:58:05 ID:29T050v5
>>217
荒らしはスルーして下さい。職人でもない人間が勝手に暴れてスレの雰囲気を悪くしてどうするんですか?
頭から冷水かぶって猛省しなさい。
219作者の都合により名無しです:04/11/19 15:18:49 ID:rO5MziYa
煽り返してどうするのかと。
220作者の都合により名無しです:04/11/19 18:07:02 ID:7Z7DXGd7
SS投下の合間、極まれにこういう事が起きるのがバキスレ。
平和なものよ。
221作者の都合により名無しです:04/11/19 18:43:53 ID:0U7zyCkQ
>超格闘士大戦
独歩は作中のバキキャラの中ではやっぱり一段堕ちるから死んじゃったか。
ま、バキとか烈とか勇次郎とかいるからなあ。でも、出来れば復活させて欲しい。
キルバーンに殺されるのは悲し過ぎる。神心会門下生の俺としてはw

>虹のかなた
ごきげんよう、ミドリ様。相変わらず優雅で格調高い作品で嬉しい限りです。
斗貴子とアテナの接近。ジュネ以外の聖闘士がいよいよ登場されるのでしょうか?
リリアンにそぐわぬ「敵」の存在。普通のお嬢様の祐巳が鍵を握るのでしょうか?

>輪廻転生二部・帰ってきたドラえもん外伝
一騎打ちが佳境に入ってきました輪廻転生と、謎が深まりつつあるドラえもん。
良いコントラストですが、やはり一回の更新ではどちらかに絞った方が良いのでは?
2話2レスずつより、1話4レスの方が良い物が書けると思います。

あと、荒らしはスルーして余裕持って連載して下さいね、草薙さん。
一生懸命更新している所、分っている人には分ってますから。頑張れ。
222ふら〜り:04/11/19 20:00:23 ID:aDGUHdq6
>>うみにんさん
敵内部がキナ臭くなってきましたが、それはそれとしていよいよ決戦! ですね。しかし
思い返してみれば、原作でもこういう場面でしり込みするのは、のび太よりスネオの方が
多いような。そんな彼を、この土壇場で奮起させることができるのは……誰でしょう?

>>ユルさん
ユルさんお得意の詩的な文章……で、よりにもよって「あの」サムワンですかっっ。いや、
書く人が書けばこうも印象が変わるものか、と驚きはしましたが。これからが心配と
いえば心配。彼が郭まで含めて全勝して優勝、とかしたら仰天するとこですが。はてさて。

>>NBさん
原作全く知らずの私の中では、前回と今回とで、スヴェンの株が急上昇。今のところ、
全登場人物の中で一番好きです。クールで頭が良くて話術に長けてて、でも激昂する時は
きっちり怒鳴りつけて。今後も知性的な活躍を期待しております。できればイヴ絡みで。

>>ドクターさん
蹂躙から殲滅、描写すらされずにあえなく壊滅。清々しいほどの片付けられっぷりですな
ヤムチャ軍団。当然、且つ予測通りの結果とはいえ。18号の乾いた思考がまた、圧倒的
強さ・超絶楽勝のイメージに拍車をかけてます。殺戮女神の血塗れロードは続く……と。
223ふら〜り:04/11/19 20:01:48 ID:aDGUHdq6
>>ブラックキングさん
独……歩が? でもこの作品ならいろんな術やアイテムが出てこられる訳だから、まだ
復活の可能性は充分に。しかしそれだけに登場人数も多いから、間引きが必要という見方
も……あぁどうなる拳神!? もしこのまま死ぬのなら、克己がいない今敵討ちは誰が?

>>ミドリさん
禁じられていた聖衣装備を使ったジュネ。斗貴子の強さが、それほどのものだったという
ことですね。となるとますます、沙織を警護する為に警戒を強めねばならず。確執度up?
そんな中、一般人として一般人らしい反応してる祐巳が微笑ましい。彼女の明日や如何に。

>>草薙さん(>>221さんに賛成です。どちらか一話に絞って頂いた方が良いかと)
同人誌も数多く見ましたが、シリアスな作風のもので、チャン相手に苦戦する庵って
初めてです。内容に筋が通っているからまた何とも。ドラはなんだか、悲壮感漂わせ
まくりですね。見てて不安、痛々しい。原作六巻を思い出します(映画は未見です)。

>>総じて
以前NBさんが言っておられた「週刊誌みたい」って、確かにそうですね。多彩な
連載陣を抱えるSS誌。作者コメントも読者コーナーもあって。楽しいですっっ。
224作者の都合により名無しです:04/11/19 21:40:36 ID:DfRTa43N
ミドリさんごきげんよう。
SSももちろんですが、あなたの礼儀正しさのファンです。
これからも頑張って下さい。
225作者の都合により名無しです:04/11/19 23:03:35 ID:wJpLRSmQ
ブラキン氏の燃え系SSの後に
ミドリさんの萌え系SSが来るのがバキスレの奥深さだろうな。
226ドラえもんの麻雀教室 最終回:04/11/20 00:14:38 ID:dNFzil6B
誰 と 打 つ ?

01:ケンシロウ
02:ISAMI組
03:出木杉英才
04:
05:
06:
07:
08:
09:
10:
11:
12:
227ドラえもんの麻雀教室 最終回:04/11/20 00:15:41 ID:dNFzil6B
 入り口の方で大きな音がした。ノースウエストに集まった暇人どもを目で犯
していたのび太は、視姦をいったんやめて入り口を振り返った。
「ん?」
 壁際に立てかけてあったスーツケースが倒れていた。出木杉の持ってきた大
きなスーツケースは、のび太の見ている前で飛んだり跳ねたりして非常に落ち
着きがない。明らかに中に誰かが入っている。
「出木杉くーん。このカバンって、中身はなーに? ドラミちゃん?」
「あはははは。別に大したものは入ってないよ」
 出木杉はスーツケースを起こして壁際に寄せて、強烈な膝蹴りをケースの側
面に叩き込んだ。ケースは活動を停止した。
「ドラミくーん!」
 出木杉がドラミを呼ぶのとほぼ同時に、ドラミは格闘中のISAMIの首を斬り
落とした。ビームサーベルの血糊を懐紙でぬぐって、出木杉を見た。
「あら、チンコ丸出しで爆風に巻き上げられた出木杉さん。お元気?」
 笑顔で出木杉に挨拶をした。爆弾はもちろんドラミの仕業だが、まったく悪
びれた様子はない。出木杉にもドラミを責めるつもりは毛頭ない。
「あはははは。ドラミくんのおかげですっかりお元気だよ」
「ふーんそう。ところで、あのスーツケースはなあに? コールドスリープ中
のあたしをさらって来たの?」
「あはははは。そんな訳ないだろ。実は、ドラミくんにお願いがあるんだ」
 再びスーツケースが暴れ出したので、出木杉は足元に転がっていたISAMIの
生首をケースに思い切り投げつけた。ケースが沈黙したのを見届けて、出木杉
はドラミに向き直った。
「ドラミくん。のび太くん達と縁を切って、ボクの家に来てくれたまえ!」
「いやよ」
 ドラミの返事はにべもない。しかしこれぐらいで諦める出木杉でもない。
「あはははは。そうくると思ったよ。でもねドラミくん、ボクのこの熱い思い
は、もはや誰にも止める事ができないんだよ!」
「あたし本人がいやだっつってんでしょ。あたし、出木杉さんのことが大っ嫌
いなの。小学生の癖に童貞だからって、あんま調子にのんないでよね」
228ドラえもんの麻雀教室 最終回:04/11/20 00:16:32 ID:dNFzil6B
 普通の小学生は童貞ではないらしい。昨今の乱れた性風俗に乗り遅れた恰好
の出木杉は、しかしドラミの罵倒にも爽やかな笑顔のままだった。
「あはははは。相変わらず手厳しいなあ。でも、ドラミくんのそんなところが
たまらなく魅力的なんだよね」
 顔は笑っているが、スーツケースを床に転がして足で何度も踏みつけている。
ちょっぴり腹が立っているらしい。ケースの中からくぐもった呻き声が聞こえ
てくる。
「出木杉くん、中のドラミちゃんが苦しがってるよ。やめてあげなよ」
 のび太があんまり気の毒でもなさそうな声で出木杉に言った。誰も麻雀のメ
ンツに入ってくれないので、退屈のあまり自分の腕に点滴を刺して遊んでいる。
「あはははは。変な言いがかりはやめてくれたまえ。ボクがドラミくんにこん
な真似をする筈ないじゃないか」
「よしわかった!」
 のび太は点滴の針を引き抜いて、点滴棒ごと出木杉に向かって放り投げた。
「ボク達と麻雀で勝負しろ! トップをとれたらドラミちゃんをくれてやろう
じゃないか!」
「あはははは。それは難しいなあ」
 出木杉は点滴を受け止めてのび太に投げ返した。
「トップを取るのなんか簡単だけどね。ボク、雑魚相手に麻雀打ちたくないん
だよね。時間のムダだから。あはははは」
 返ってきた点滴を、のび太はまたもや出木杉にぶん投げた。
「ところがどっこい! こっちのメンツには、あのアカギさんがいるんだい!
いくら出木杉くんとはいえども、楽には勝てないぞ!」
「え、アカギ?」
 出木杉は点滴の針を目の前のアカギの脳天に突き刺した。緑色の液体がチュ
ーブを通って、アカギの体内に流れ込んでいった。
「ひょっとして、キミがアカギくん? あの無敵の雀鬼の?」
「ククク……」
「そーかー。 思った通り、麻雀以外に何のとりえもないって顔してるねえ。
髪の毛ぐらい染めたら? お金ないの? ないよねえ。あはははは」
229ドラえもんの麻雀教室 最終回:04/11/20 00:17:32 ID:dNFzil6B
 アカギはこの町の人間ではないので、出木杉はアカギの顔を知らなかった。
だからという訳ではないが、一回りは年上のアカギに対して凄まじいまでのタ
メ口を叩いた。
「ククク……」
 薄く笑うアカギの顔は緑色だった。タバコの煙も緑色になった。のび太は空
になった点滴袋を新品と交換して、出木杉に確認をとった。
「どう? アカギさんなら出木杉くんとはいえども簡単には勝てないでしょ?」
「あはははは。そんなのやってみなくちゃ分かんないよ。この勝負、受けてあ
げるよ」
「いえーい! ドラミちゃん、出木杉家で飼い殺しになりたいかー!」
「知らね」
 ドラミはジャイアンベッドに潜り込んで、気持ちよさそうに眠っている。出
木杉とのび太の勝手な約束など、守ってやるつもりは毛頭ない。
「うおー! 麻雀すっぞー!」
 決戦の舞台は整った。ダーっと場決めをしてビューっと起家を決めてワーっ
と意味なく騒いで半荘がスタートした。
 東一局、親はアカギ。のび太は第一ツモをツモりながら出木杉に尋ねた。
「出木杉くんは、どうしてドラミみたいな役立たずのワキガロボットと一緒に
暮らしたいの? なんかヤバい趣味でもあんの?」
「あはははは。まずはこれを見てくれたまえよ」
 出木杉はどこからかノートパソコンを取り出して雀卓の上に置いた。ノート
パソコンはブラウザが起動してあって、出木杉が全裸で爆風に巻き上げられる
写真が大写しになっていた。
「あ、これ知ってる。出木杉くんがドラミちゃんのトラップにかかって大恥ぶ
っこいた時の写真だね」
「あはははは。ドラミちゃんの作ってくれたボクのホームページが大人気で、
バナークリックであっという間に大金持ちになっちゃったのさ。ドラミくんは
ワキガはワキガでも、金になるワキガなんだよね」
「バナークリックってなに? 豆腐と納豆を混ぜたヤツ?」
「その通り! これがバナーだよ」
230ドラえもんの麻雀教室 最終回:04/11/20 00:18:26 ID:dNFzil6B
 ブラウザの右隅には「ギャンブルで一攫千金」とか「超エロ汁だくサイト・
毛穴までクッキリ!」といった画像が山ほど表示されていて、夜空のお星様み
たいに瞬いている。
「この画像をクリックするだけで、契約を交わしたスポンサーからお金がもら
える仕組みなんだよ。すごいでしょ。あはははは」
「ウソつけバカ。世の中そんなに甘くはねーんだよ」
 話を聞いていたのび太の目が凶悪な光を帯びて、出木杉を睨みつけた。十円
玉を握りしめて泣き叫ぶママの姿が脳裏に浮かんだ。
「あはははは。それじゃあ、ちょっと試してみようか」
 出木杉はノートパソコンのタッチパッドに指を乗せて、カーソルを動かして
バナーの一つをクリックした。
「ゆうびーん」
 雀荘入り口のドアに空いた穴から腕が伸びて、一通の封筒を出木杉に投げて
よこした。出木杉は封筒の中身をのび太に見せてやった。
「ほら、こんなに入ってる」
 封筒の中には一万円札の束がギッシリと詰まっていた。
「すごーい!」
 のび太の脳裏のママは消えて、代わりに洗濯槽に札束と一緒に突っ込まれて
グルグル回っているのび太自身の姿が浮かんできた。
「よーし! ボクもバナークリックで金持ちになってグルグル回るぞー!」
「リーチ」
 八巡目、ドラえもんがリーチ。今までずっと黙っていただけで、実はドラえ
もんは生きていた。のび太はドラえもんに抱きついて体中をなめ回した。
「ドラえもーん! ボクにもホームページをつくっておくれよー!」
「はいはい。このリーチに振り込んでくれたら作ってあげるからね」
「おっしゃ! 一発で振り込んでやるから吠え面かくなよ!」
231ドラえもんの麻雀教室 最終回:04/11/20 00:23:28 ID:dNFzil6B
 雀荘の外のエレベーターから大きな爆発音が聞こえた。ドラミは目を覚まし
てベッドから身を起こした。不機嫌極まりない表情でビームサーベルを携えて
いる。
「ドラミ様の安眠を妨害するなんざ、いい度胸してんじゃないのよ。腐った魂
を浄化してやるから、とっとと来なさいよ」
 足音が雀荘に近づいてくる。ドラミはビームサーベルを青眼に構えている。
けたたましくドアが開いて、飛び込んできた黄色い塊が血走った目で絶叫した。
「あたしのスプーンはどこよー!」
 ドラミだった。
232作者の都合により名無しです:04/11/20 00:25:49 ID:dNFzil6B
「間隔があきすぎて話なんか忘れちまったんだよバカチン」
という方は、

http://park14.wakwak.com/~usobare/dora/gateway.html

こちらに全話保存してございますので、お時間があれば
読み返してみて下さい。ワタクシもここでストーリーを
思い出しました。
233作者の都合により名無しです:04/11/20 02:26:08 ID:/A4XLCLh
久しぶりに麻雀教室を読み返したけど、この面子がまだ麻雀をやっていることに
奇跡を感じる。いくらストーリーを脱線させても、いつの間にか戻ってきて、
麻雀をやっているキャラクター達。彼らはどんな無理矢理なストーリーでも
ちゃんと濡れ場をやりとげる古のAV女優達を連想させる。犬の帰巣本能も真っ青だ。
そんな訳で、祝、復活。乙、VS氏。
234作者の都合により名無しです:04/11/20 08:40:17 ID:2+rC9mnn
VSさん、相変わらずギャグがキレまくってるなあw
会話のセンスが只者ではない。ドラえもん出ないかと途中まで思ってたよ。
あと、ひょっとして麻雀投げ出しかとも思ってたw
復活嬉しい。またお願いします。
235作者の都合により名無しです:04/11/20 09:54:48 ID:xloodpQk
VS氏、投げ出しと俺も少し疑ってた。でも復活してくれてよかった。
しかしこの最終回シリーズ、終わるのは来年一杯かかるなw

うみにん氏、ユル氏に続いてVS氏も復活したか。
あとは○氏とサナダムシ氏が復活すればバキスレオールキャストだな。
236作者の都合により名無しです:04/11/20 10:21:30 ID:nIqn+i51
○はもうあかんだろう…
残念だけど。
237作者の都合により名無しです:04/11/20 11:06:59 ID:xloodpQk
>>236
やっぱりあかんかなあ。伊達物語好きだったんだけどなあ。
意外とマルチ氏がサナダムシ氏だったりしてw
238作者の都合により名無しです:04/11/20 13:05:29 ID:AZzTHZwJ
>>235
>うみにん氏、ユル氏に続いてVS氏も復活したか。
真ん中の人、復活したのか?
239作者の都合により名無しです:04/11/20 13:23:10 ID:OdQk0uSV
「だいらいたいさい」がそう。
いい加減「ユル」をNGワードから外してやれよ。
作品はいい物を書くぞ。
240作者の都合により名無しです:04/11/20 13:40:14 ID:AZzTHZwJ
ああ、素で気付かんかった。
てっきりAtoBか4×5の続きでも書いてきたのかと思ってたし。

まさかそっちの2つを投げ出したわけじゃないですよね?ユルさん。
でないとバレさんに負担がかかるばかりで何もいいことが無いぞ。
241作者の都合により名無しです:04/11/20 13:42:36 ID:z8hiWIeH
ってか、ユルは4×5の続きを書いてくれよ
あれけっこう好きだったからさあ
242帰ってきたドラえもん外伝:04/11/20 14:15:21 ID:lBO8m4Dq
「これだけの獲物を前にして試合としての戦いをしろだぁ!?はは、ま、
約束は約束だ。死なない程度にやってやるよ。」勇次郎が困った顔をしながら
笑う。明らかに相手を侮辱した笑み。元パーマン一号は歯軋りしながら勇次郎を
見つめていた。そして彼は近くにあった岩に正拳突きを入れた。岩が粉々にチリ
一つ残さず破壊された。「岩をも砕く拳ってかぁ。オレの拳を「地震をも止める拳」
という奴がいるがね。お前もそのクチかぁ?」
 パーマン一号は腕に衝撃を覚えた。勇次郎の蹴りが腕を直撃したのだ。パーマンメットの力により
ダメージは軽減できる。だが今回彼はパワーを調節していた。そうしなければ相手を殺しかねない。
「地上最強の生物」といわれる存在を抹殺した場合、その後こちらが狙われる場合も考えられる。
 「チェリャッ!」上段回し蹴り、左拳、右拳が迫るのをパーマンは見ていた。腕でガードするも
衝撃自体はパーマンメットにも伝わっている。もしこれが壊れた場合は絶望的だろう。彼は今自分の急所
を守るよりもパーマンメットを守る事の方を優先していた。つまり防戦一方であった。「シェイ!」勇次郎
のストレートがパーマンを狙う。が、パーマンはそれを腕でいとも簡単に受け流した。
 勇次郎は驚愕していた。自分のパンチを受け流したのだ。「その細い体で・・・オレの突きを受け流した。すばらしい。
今までお前を中級より上の料理として見ていたが・・・・極上の料理として見た方がいいかもな。パワーの面だけなら!」
 
243帰ってきたドラえもん外伝:04/11/20 14:32:51 ID:lBO8m4Dq
 パーマンは勇次郎を見失っていた。目潰しを食らった訳ではない。ただ単純に
忽然と消えた様に感じられた。気配を感じて後ろを振り向いてももうそこにはいない。
音が無いのだ。相手は音を立てずに高速で動くのだ。「そのパワー、比べるのはヤバイかもな!」
声が聞こえたと同時に力を抜き、ガードを固める。が、遅かった。砂で目潰しを食らい背中を
ホールドされ、そのまま後ろに投げられる。丁度ジャーマンスープレックスの様な形である。
まったく受身をとらずに彼は地面に頭から叩きつけられた。
 「まったくよぉ。がっかりだぜ。パワーがあるなら力で振りほどくかと思えば
しないしよぉ。」「まだだ。まだ終わってはいない!」この男は遊んでいる。パーマンメットの最大の短所は
スピードや反射神経などが強化されない所だ。「押忍!」パーマンは勇次郎の顔に
ハイキックを叩き込もうと思った。パーマン本来の力で。これが当たれば彼は間違いなく−−−。
 が、彼の予想ははずれた。彼の蹴りが届くよりも速く勇次郎の蹴りがカウンターとなって
パーマンの左腕を破壊したのだ。「ぐはぁ!」自分の腕から突き出ている骨をみながら思った。
あのパターンで行くしかない。
244帰ってきたドラえもん外伝:04/11/20 14:50:27 ID:lBO8m4Dq
 ドラえもんは複雑な心境であった。どちらにも相手を殺してはいけないという
事は言ってある。半殺しというものがどういうものか現実に見せられたらこういう気持ちに
いう心境になるのではないのだろうか。
 勇次郎の懐にパーマンが飛び込む。が、そのたびに頭部に反撃を食らう。もちろんカウンターという
形で。そしてついにパーマンメットが脱げた。幸い、すぐそばに脱げ落ちた為再び拾い上げる事が出来た。
「これは避けるべき事だ。」パーマンの背中からマントがでる。それをつかまれたらお終いという事
承知でしている。「これで最後だぁ!」パーマンがマッハ5で突進し、勇次郎の背後をとる。そして本来の
力で勇次郎に足払いを食らわし、腕を固める。後ろにもう数十グラム 体重を掛ければ腕が完全に破壊される。
「どうだ!降伏しろ!」が、勇次郎は笑っていた。まるで面白いアニメを見た子供の様に。
「降参だと!?このオレが?笑わせるな。」

 パーマンは信じられなかった。あの体勢のまま立ち上がる。形としてはパーマンが勇次郎の手首を
握った様な形となる。そして勇次郎はパーマンメットを脱がした。「さっきよぉ、これ取れた時、おめぇ
すげぇ困った顔してたよなぁ。思い出深いんだろうがよぉ。」勇次郎はそれを遠くへと投げ捨てた。
つまりパーマンは普通の人間に戻ってしまった事になる。「チェイ!」勇次郎の拳がパーマンの腹筋に突き刺さる。
パーマンは血を吐き、膝を突くと前のめりに倒れこんだ。

「勝負あり!」ドラえもんの声が辺りに響き渡った。
245帰ってきたドラえもん外伝:04/11/20 14:51:19 ID:lBO8m4Dq
今回の投稿は終わりです。
246作者の都合により名無しです:04/11/20 15:40:07 ID:U/5K1ahS
お疲れ様。
試合展開見てて面白かったですよ。特に勇次郎の台詞回し。

ただ、>>243で勝負あり、の方が現実味があったと思います。
いくら未来がかかっていても、中身は普通の子供だから、骨が折れたらパーマンは戦闘不可能でしょ。
(東京ドーム地下闘技場のお医者さんも言ってます)
247作者の都合により名無しです:04/11/20 17:28:02 ID:AZzTHZwJ
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     ヽ ___ /ヽ        ヽ ___ /ヽ  
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248作者の都合により名無しです:04/11/20 19:47:00 ID:OdQk0uSV
お、草薙氏お疲れ様。
今回は試合展開も見やすくて良かったよ。
やっぱり、一度に一話が良いと思う。
変わりばんことかで。これからも頑張れ。

>「勝負あり!」ドラえもんの声が辺りに響き渡った
なんとなくこれにワラタ
>147から
のび太と稟は、思い出す。あの時プリムラと交わした約束を。
あの時確かに繋げた指の温もりと、確かに通じ合った想いを。
大切な友達と交わした、大事な約束。
だから―――絶対に、助ける。

「ふん・・・馬鹿が、わざわざ自分から死ににきおったか!プリムラ、まずはあの二人から殺せ!」
コックピットの中で外部モニターからの映像を確認し、グロキシニアは叫ぶ。だがプリムラは―――
走ってくる二人の姿を見つめたまま、動こうとしない。そんな様子を見てグロキシニアは激昂した。
「プリムラ!何をしている、早くやらんかあ!」
「は・・・い・・・」
ようやくプリムラはぎこちなく指先を動かし、サイバスターを操作した。同時にサイバスターがその巨大な
指をのび太と稟に向ける。
そしてその指先から、熱線が撃ち出される。二人はなんとか避けたものの、無様に体勢を崩して地面に転がる。
「くっ・・・」
うめきながらも二人は立ち上がり、再びサイバスターの元へと走り出した。
さらに熱線が撃ち出され、のび太と稟の行く手を阻む。稟はそれを避けきれずに肩にわずかに喰らってしまう。
「稟さん!」
「大丈夫・・・ちょっとかすっただけだ・・・」
強がりだった。本当は今にも倒れそうなほどの激痛だった。それでも、走る。
苦痛の表情を浮かべながらも稟は走ることをやめない。のび太も止めかけた足を再び走らせる。
サイバスターまであと―――50Mほどか。
これほど数10Mという距離が遠く感じたこともないだろう。
三度、熱線。のび太は避けた勢いで倒れ、顔を思いっきり地面で擦りむく。
「のび太!」
「だ・・・大・・・丈・・・夫」
泣き出したくなったが、心の中で自分を叱りつけ、必死に堪える。
そして―――ついにサイバスターの元へ―――プリムラの元へ辿り着いた。
「ええい・・・うっとうしいガキがあっ!プリムラ、叩き潰せ!」
だがプリムラは動こうとせず、その目はモニターに釘付けになっている。
「・・・・・・」
「叩き潰せ、と言っているだろうが!」
グロキシニアは怒鳴りながら、不安に包まれた。明らかに様子がおかしい。
まさか―――洗脳が、解けかけているとでもいうのか?グロキシニアはギリギリと歯軋りしながら、
ヒステリーを起こしたように喚き散らす。
「何度言わせるんだ!叩き潰せ、叩き潰せ、叩き潰せえっ!」
だがプリムラはそれが聞こえないかのように、小さな―――とても小さな声で呟いた。
「・・・り・・・ん・・・のび・・・た・・・」
彼女の目には―――わずかに光が戻りつつあった。
そして、外では―――

「プリムラ!聞こえてるんだろ、プリムラ!」
「プリムラ・・・!」
二人はボロボロの身体に鞭打って叫ぶ。叫び続ける。
「プリムラ!お願いだ、戻ってきてくれ。俺たちと一緒に―――帰ろう!」
稟は自分の想いの全てを込めて叫び続ける。
「プリムラ・・・目を覚ましてよ!」
のび太は泣いていた。泣きながら、ポケットをまさぐって何かを取り出す。それは、赤いあやとり用の糸だった。
「ほら・・・覚えてるだろ、これ・・・?」
そして、震える手で糸を操り、形を作る。<さかずき>や<はし>、あるいは自分で作った自信作―――
それを、泣きながら作り出す。
「ぼく、ばかだから・・・ばかだから、このくらいしか出来ないけど・・・けど・・・」
けれどこれは―――プリムラが誉めてくれた、自分の数少ない得意技だから。
巨大ロボットの前で泣きながらあやとりなんて、端から見たら馬鹿馬鹿しいかもしれない。だがのび太がプリムラに
訴えかける方法は、これくらいしか思いつかなかった。
と―――サイバスターに変化が起きた。
猛々しく立ち上がっていたのが、急に力を失くしたように地面に膝をついた。そしてそのまま前のめりになり、
腕まで地面についた。
「・・・どうなったんだ?」
のび太と稟の後を追うように城から出て、様子を窺っていた一同は地面に手をついてしまったサイバスターを
怪訝に見つめていた。
「稟ちゃん・・・のびちゃん・・・大丈夫だよね・・・?」
亜沙は祈るように手を合わせて呟いた。

サイバスターの元にいるのび太と稟も、息を詰めてサイバスターを見ていた。
そして、サイバスターの胸部が開いた。そこから外に降りるための階段が伸びてくる。その階段の先の
コックピットに立つ人影があった。
その姿は、のび太も稟もよく知っている。プリムラだ。
「プリムラ・・・」
二人は彼女に呼びかける。そしてプリムラも口を開いた。
「りん・・・のび太・・・」
プリムラはゆっくりと階段を降りていき―――途中から、走り出す。
のび太と稟に向かって。
そして二人の元に辿り着いたプリムラは、のび太を自分の胸で抱くようにしながら、稟の胸に飛び込んだ。
「りん・・・のび太・・・。う・・・うわあああん・・・!」
プリムラは泣き出した。それは、彼女がけして人形などではない証だったのかもしれない。
そして、稟とのび太が言うべき言葉は、一つ。
「お帰り・・・プリムラ」
まるで優しい兄のように。まるで甘えん坊な弟のように。それはまるで―――家族のように。
二人はプリムラを、ただ受け入れた。
「ええい・・・なんだ、この茶番は!」
そこへグロキシニアが階段の上から姿を見せた。その表情は怒りに満ちている。ことごとく起こる計算外の
事態に、とうとう切れてしまったらしい。
階段の下の三人も、ぎょっとしてグロキシニアを見た。グロキシニアは手を高く上げる。その手の先には、
凝縮された魔力が今にも撃ち出されようとしていた。
「あ・・・危なーーーーーいっ!」
近くに来ていたドラえもんたちも、叫ぶことしかできない。
「もう遅い!死ぬがいいわあぁぁぁっ!」
そしてグロキシニアが手を下ろそうをした瞬間―――真っ先に動いた者がいた。
のび太だ。
のび太はプリムラに抱きしめられたままの体勢から、素早く腰に差していた銃―――ショックガンを抜き出し、
グロキシニアに向けて一瞬の早撃ちを魅せる!その動き―――まさに疾風迅雷!
時間が止まったような静寂が一瞬―――そしてグロキシニアはゆっくりと倒れ、階段を転げ落ち、
三人の足元でうめきながら気絶した。
稟とプリムラが呆気に取られたようにのび太を見る。
「言わなかったっけ?射撃はあやとりと同じくらい得意なんだ」
そう言ってのび太は照れくさそうに笑った。
253サマサ ◆2NA38J2XJM :04/11/20 23:26:29 ID:tE4Su8bF
投下完了。
249は<大活劇 123>ではなく<124>の間違いです。

今回はこのSSの中でも指折りの名シーンになるようにと書きました。
結果、のび太が異様にかっこいい(笑)誰だよ、このかっこいい小学生は。
とにかくのび太の拳銃使いとしてのシーンをようやく書けました。

それでは駄文もこの辺りで。
254サマサ ◆2NA38J2XJM :04/11/20 23:28:50 ID:tE4Su8bF
追記。
知ってる人に突っ込まれる前に書いときますが、サイバスターの描写は結構
オリジナルです(指から熱線とか)。
255サマサ!サマサ!サマサ!:04/11/21 00:37:14 ID:VKC6sViE
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
256作者の都合により名無しです:04/11/21 01:05:09 ID:exGFmi9J
パーマンってマッハ5も出るか?

♪時速119`もスピード違反じゃないよ
だったハズ
257作者の都合により名無しです:04/11/21 01:12:54 ID:2Oy+ZucK
えーと音速が秒速340mで、時速になおすと1220キロくらいか。
マッハ5だと時速6000くらいか。
パーマンはよくしらんけど直列つなぎしたら速くなるとかじゃなかった

ていうかマッハ5ってたとえみたいなもんで
厳密に考えるところじゃないのでは
258作者の都合により名無しです:04/11/21 03:24:45 ID:Kfg2Qr52
具体的な値出して例え話じゃすまんべ
最高時速の設定が原作なあるんだから尚更
「その気になれば時速119キロ出るよ」
259作者の都合により名無しです:04/11/21 03:31:52 ID:VKC6sViE
はぁ?
必死なのはお前だろ。
260作者の都合により名無しです:04/11/21 10:42:40 ID:sBtFmJFM
>神界大活劇
のび太がのび太じゃないみたいにヒーローしてるなあ。男前だ。
ガンマスターとしての腕も見せたし。
プリムラがようやく呪縛から解き放たれましたね。よかった。
そろそろクライマックスかな?
261作者の都合により名無しです:04/11/21 11:47:07 ID:mHBVdpWD
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
262作者の都合により名無しです:04/11/21 12:11:10 ID:4gQc9/mD
>サマサさん
かっこいいのび太が見れて、俺は満足。
そろそろきれいなジャイアンが本領を発揮しそうだ。
でももうすぐ終わりそうな感じですね。
サマサさんの暖かい文体が好きなので、
神界が終了しても活躍して欲しいですね。
もちろんその前に、神界の益々の盛り上がりを期待しています。
263輪廻転生 第二部:04/11/21 13:01:16 ID:z2NGFxDU
チャンは不安を覚えていた。手ごたえは十分あった。骨が砕け音はしなかったが、確実に
肉を潰したのだ。内臓にダメージが行ったら死ぬ危険がある為、気絶させる程の力で
殴ったのだ。手加減したのとは違う。だが、どうも終わったという感じがしない。チャンが確認する為振り向こうとしたのと庵の腕がチャンの顔にかかるのと
が同時だった。
 「むん!」庵の腕がチャンを強引に振り向かせる。そして鳩尾と顔面に突きを放つ。鼻血が出るのを
感じながらチャンはガードを取る。。が、顔に熱を感じた。庵が飛び掛ったのだ。そのまま
チャンの顔を引っ掻き、持ち上げると同時に肘を当て回転する。馬鹿な。こいつにこんなスピードとパワーが
あるとは。自分の体を見ると紫色の炎に焼かれているのがわかった。チャンにはもはや立つ力すら無かった。

八神庵 VSチャン=コーハン
勝利者:八神庵

「さぁて、最後は私ですよ。」同じ人物が連戦する事はできない。よって今度は京の番だ。
「スピード、パワー、と来て最後には総合力という感じだな。テコンドーの力見せてもらおうか。」
キムは京の言葉など聞こえていないという風に手を腰に当て京を指差す。「テコンドーの真髄、見せましょう!」
古武術対韓国の足技の対峙。「俺達は急がなくてはならない。速攻で終わらせてもらう。」「減らず口を!」


264輪廻転生 第二部:04/11/21 13:03:07 ID:z2NGFxDU
「はっ!」キムの飛び蹴りが京の頭部を襲う。だが、それは普通の飛び蹴りではなかった。
空中で一時停止し、急降下する蹴りだ。「ぐはっ!」京のガードが弾かれる。京の腕を蹴って離れた
キムの隙をついて京が突進から肘を突き出す。「ぐっ!」京が足に異変を覚えた。キムのローが京の足に命中していたのだ。
「足の方が腕よりもリーチが長いという事を知っていますね?つまり君のフックよりも私の蹴りの方が有利なんですよ!」
キムが勝利を確認したかのように言う。「どうかな?」京が神速と思えるスピードで踏み込む。フックが届く距離に踏み込み、
拳を放つ。だが、京は頭部に衝撃を覚えた。「腰の入ったフックに対する蹴りのカウンターですよ?今の貴方は視界が
ドロドロでしょう?」京が半歩後ろに下がる。キムには彼の姿が怖気づいたように思えた。「情けない・・。行きますよ!」

 間合いの外から京はメッタ打ちにされていた。反撃をしようにも体が動いた部分を攻撃されているのだ。キムが突進し
上段回し蹴り、中段回し蹴り、ローキック、前蹴り、上段前蹴り、足刀、全てが京の体にクリーンヒットする。「がはっ!」
京は血を吐きながらも頭の中ではすでに作戦を練っていた。奴は次でトドメを差しに来る。タイミング自体はわかった。
「はっ!」キムが右足でスピードとパワーを兼ね備えたハイキックを放つ。だが、それが京の体に届く事はなかった。見切られたのだ。
本当に紙一重で。今キムの足は伸びきっていた。その足に対して京が突進しながら肘を突き出した。
奇妙な音がしてキムのヒザは完全に破壊された。それだけでは終わらなかった。突如としてキムを火柱が包んだのだ。
「ぐあぁ!」身が焼ける感触にキムは崩れ落ちそうになった。「これが草薙の拳だぁ!」京の右フック、左フックそして肘がキムの顎に
クリーンヒットする。「こ・・ん・・な・・バ・・カ・・な」キムの火傷と打撲傷だらけの体は地面にひれ伏した。
「俺のぉぉぉ、勝ちだ!」京は片腕を上げ、勝利ポーズをとった。
265輪廻転生 第二部:04/11/21 13:19:56 ID:z2NGFxDU
K’達はとある研究所の前に立っていた。「ここがそうなんだな?」K’は
前にいる茶髪の大柄な男に聞いた。「ああそうだ。ここがラッシュ博士の研究所だ。
博士は主に義手や義足の研究をしていた。いかにしてコストが安く、しかも便利に作るかというのを課題
にしていたらしんだが、バーンシュタイン財閥と手を組むようになってしまってはおしまいだな。」
「ルガールが自分の体の改造を依頼したと?」「それ以上にヤバイ事だ。」
「行きましょう。」ウイップが二人を促す。テリーも3人に続いた。

 受付には誰もいなかった。4人はエレベーターで下へ降り、ラッシュ博士の研究室へと向かった。
研究室の中には巨大なスクリーンがおいてありその下にはキーボードと何かの装置があった。K’は顕微鏡を覗き込んだ。
何かの細胞が拡大されていた。その横にはジップロックに包まれた誰かの髪の毛が置いてあった。「おかしいわ。まったくデータと
いうモノがない。ごく最近の記録以外のデータが失われているわ。」「誰かが消したのか。引越ししたのか?」
「最後はバーンシュタイン財閥の人間と会議をしたと書かれているわ。」
266輪廻転生 第二部:04/11/21 13:29:31 ID:z2NGFxDU
K’の視界に入った物は異様だった。誰かのDNAを解析したものらしい。
同じようなモノをネスツにいた頃に見た事があった。もう一つ別の人間のDNAの物も
あった。髪の毛、細胞、そしてこれ。K’の中で何かがつながった。その時だった。
彼の耳に爆音が聞こえてきた。「はめられたのか!奴らはここに俺らをおびき寄せて殺すつもりだったんだ。」
「さっき見た時、赤い点滅が見えたがそれだったのか。奴らの目的がわかった。」
K’の言葉が終わるか終わらないかの内に全員が部屋を飛び出した。だが階段で一階に上がった直後、
彼らの前に壁が姿を現した。「任せな!パワーゲイザー!」テリーが地面に拳を叩きつけるのと
目の前にエネルギーの奔流が現れるのは同字だった。壁に空いた穴から彼らが脱出した直後、建物はガラガラと
崩れ落ちた。

今回の投稿はこれで終わりです。
267作者の都合により名無しです:04/11/21 16:11:04 ID:nfugCgB6
今までずっと、稟の読み方が分からなかったんだけど,さっきわかったよ。
ありがとう。
268作者の都合により名無しです:04/11/21 16:53:52 ID:uAF+7kIE
俺も最初分からんかったけど、再変換で分かるんだよな。
269アナスイの奇妙な:04/11/21 18:33:01 ID:CaoaiIuF
「そんな目で睨むなよゥ、姐ちゃんよゥ。
 この姐ちゃんが『予感』を抱いちまったのは俺の所為じゃねえさァ」
男は薄く笑うと徐倫に目を向ける。
「あんた空条徐倫だよなァ?俺の言ってることが分かるよなァ?」
「……スタンド、だな」
ウェザーが徐倫に囁いた。徐倫も少し頷き返す。
「もう射程距離みたいだわ」
「話が早くて良いねェ。この転がってる姐ちゃんはもう俺に攻撃できねえよゥ。
 何しろ『予感』を抱いちまったんだからしかたねえよなァ」

男はエルメスから離れると徐倫に向かって歩を進めた。
「折角だからもう少し説明してやるよゥ。
 俺のスタンドは『ドゥービー』。射程距離内に入った奴の『予感』を実現するのさァ。
 簡単だろォ?」
「随分と親切ね。ついでに弱点を教えてくれないかしら」
徐倫はちらりとウェザーを見た。彼もはやり眉を少し顰めている。
自分からスタンドについて語るなど―――いったい何を考えているのか。
エルメスは傷を押さえながら男を睨んでいる。
アナスイは徐倫の少し後ろで黙ったままだ。
FFも今のところ大人しくしている。
完全に男の独壇場だった。
「くく、弱点?簡単だよゥ。―――『予感』を抱かなければいいのさァ」
どくん、と徐倫の心臓が跳ね上がる。
―――その瞬間、徐倫は何か大きな間違いを犯した気がした。
270アナスイの奇妙な:04/11/21 18:33:47 ID:CaoaiIuF
「アンタが『予感』を抱かなけりゃあ俺には何にも出来ねえなァ」
「……簡単だわ」
「簡単だなァ。
 さっきも言ったけどなァ、過去の経験や知識に基づく『予想』が『予感』なのよゥ。
 その姐ちゃんは無意識に『俺に攻撃が当たらないかもしれない』という『予想』をしちまったんだなァ。
 何でかは俺も知らねえがな、ほら俺って気持ち悪いってよく言われるからなァ。
 俺に不思議な力があるとでも思ったのかも知れねえなァ」
男はエルメスを振り返る。
「しかし普通に考えてこんな貧相な小男に攻撃が当たらねェ訳がねえなァ。
 だからきっとその姐ちゃんの脳みそは理屈を捏ねたのさァ。
 『俺の所に辿り着く前に転ぶのかも知れねえ』てなァ。あとは言ったとおりよゥ」
―――コケるかもしれねえと一回思っちまえば
   コケるかもしれねえ、でもコケちまっちゃいけねえと思うだろゥ?
   すると身体が緊張して巧く動けねえでコケちまうのさァ。
   コレが『予感』の正体よゥ。
「一回思っちまったことは取り消せねェからなァ。一回『悪い予感』を抱いちまえば最後なのさァ。
 コレが俺の能力さァ」
271アナスイの奇妙な:04/11/21 18:34:22 ID:CaoaiIuF
……おかしい。何かが。
徐倫の鼓動は段々と早くなる。呼吸が浅くなっているのが自分でも分かった。
何故この男はこんなにベラベラと自分の能力を語るのだろう。
自分の弱点まで話すなんて正気の沙汰とは思えない。
「だから……空条徐倫よゥ、いいかい」
ふっとそれまでニヤついていた男が真顔に戻る。
「俺を倒したかったら、よゥ」
ゆっくりと、まるで徐倫に言い聞かせるように男は続ける。
こんな男に勝つなんて簡単だ―――自ら弱点まで晒しているのだから。

「―――『絶対に』ッッ」

―――『予感』を抱かなければいいのさァ
―――アンタが『予感』を抱かなけりゃあ俺には何にも出来ねえなァ

「―――『悪い予感』をッッッ」

徐倫にとっての『悪い予感』。
例えば『敵に攻撃が当たらない予感』。
例えば『転んでしまう予感』。
例えば、父親が―――

「―――『抱いてはならない』のさァァッッッ」
男は哄笑とともに叫んだ。
272アナスイの奇妙な:04/11/21 18:35:37 ID:CaoaiIuF
びくり、と思わず徐倫は震えた。
簡単だ。簡単なことだ。
――― 一回思っちまったことは取り消せねェからなァ
――― 一回『悪い予感』を抱いちまえば最後なのさァ
どうやら男の戯言が終わったようだ。
今だに哄笑を続けている。
―――『絶対に』
幸いスタンドは攻撃型では無いようである。
恐れることなど何も無い。
―――『悪い予感』を
こんな貧相な小男なんてきっと一回殴っただけで消し飛ぶだろう。
ぴたりと男は笑い止んだ。
―――『抱いてはならない』
……例えば、父親が。

「どうだい空条徐倫よゥ」
男は徐倫の顔を覗き込む。
「そろそろしたんじゃねえかィ?」
男の貧相な顔が輝いていた。
「―――『俺に負ける予感』が、さァ」
例えば、父親が。

空条徐倫は心臓を押さえた。
273ぽん:04/11/21 18:37:45 ID:CaoaiIuF
お久しぶりです。
あと少し、お付き合いくださいませ。

274ぽん:04/11/21 18:39:14 ID:CaoaiIuF
すみません

>13からの続きです。
275ドラえもんの麻雀教室 最終回:04/11/21 19:12:58 ID:3HlR8M3p
>>231から
276ドラえもんの麻雀教室 最終回:04/11/21 19:13:36 ID:3HlR8M3p
 東二局、親はドラえもん。ドラは一萬。宣言通り一発でドラえもんに振り込
んだのび太は、両手をドラえもんに伸ばして嬉しそうにおねだりをした。
「さ、今度はドラえもんの番だぜ。ホームページくれ」
「ふざけんなバカ。ホームページなんか絶対に作ってやんねー」
 幸先のいいスタートを切ったにもかかわらず、ドラえもんはすこぶる機嫌が
悪い。乱暴に卓に叩きつけた第一打の北に亀裂が走って、真っ二つに割れた。
「なに怒ってんだよドラえもん。北が五枚になっちゃっただろ」
「うっさいボケ。さっきのオレのアガり手をよく思い出してみやがれ」
「ドラえもんの手? えーと、確かこうだったかな」

二四六(1999)37南南南南 (9)←ロン

「なんだよ、チョンボじゃねーか。罰符8,000点払えや」
「全然違うよバカ。こうだよこう」

五六七(5556789)567 (9)←ロン

「リーチ一発ピンフ三色で8,000点の筈だったのに、のび太くんが九筒なんて
中途半端な牌を切るから、ピンフすらつかなかったじゃないか。ホームページ
ぐらい自分で作れ。出来なかったら鼻くそでもほじってろ」
 のび太は言われた通りに鼻くそをほじって、割れた北の断面になすりつけて
元通りにくっつけた。
「怒ったふりなんかしちゃって、本当はホームページなんか作れないんだろ。
もういいから金だけよこせ、この無能。役立たず。税金未納者」
 ドラえもんの第二打、一萬。今度は真っ二つどころか粉々に砕け散って、ド
ラが一気に二十枚ぐらいに増えた。のび太は鼻くそで一萬を丁寧に補修して、
ドラえもんを諦めて出木杉に鞍替えした。
「出木杉くーん。ボクだけのためにホームページを作っておくれよー」
「あはははは。それじゃあ、この対局をネット中継でもする?」
「ネット中継って、テレビみたいなことがホームページでできるの? バナー
クリックで大儲けできる?」
277ドラえもんの麻雀教室 最終回:04/11/21 19:14:24 ID:3HlR8M3p
「あはははは。もちろんできるさ。のび太くんの華麗な打ち筋なら大人気間違
いなしだよ」
「マジですかー!」
 のび太は椅子ごと後ろにぶっ倒れて、雀荘を飛び出してベンツのエンブレム
を握り締めて戻ってきた。
「出木杉くん、今すぐネット中継しておくれ! これあげるから!」
「あはははは。セッティングをするからちょっと待っててね」
 出木杉はのび太からもらったエンブレムを窓から放り捨てて、三脚のついた
カメラをのび太の後ろに設置した。
「のび太くんがギャラを独り占めできるように、のび太くんの手牌だけを中継
するからね。オーケー?」
「オーケーに決まってんだろこの童貞! ボク、お金の為ならどんなことでも
やっちゃうよ!」
 予想通り全裸になったのび太はほっといて、出木杉はカメラの向きを調節し
て天井から大きなスクリーンを吊るした。カメラのスイッチを入れるとのび太
の手牌が鮮明に映った。スクリーンはのび太の背後にあるので、のび太は映像
を見ることができない。ネット中継されているものと完全に信じ込んでいる。
「どう? お客さん、いっぱい来てる? バナークリックは?」
「あはははは。クリックしてもらいたかったら麻雀を始めようよ。みんな待っ
てるんだからさ」
「はーい! カメラにチンコを押し付けてもいーい?」
「そんな汚いもん見たくないよ。あはははは」
 対局再開。金に目がくらんだのび太の手牌の動きを、出木杉とドラえもんと
アカギの三人はスクリーン越しにじっと観察している。
278ドラえもんの麻雀教室 最終回:04/11/21 19:15:03 ID:3HlR8M3p
二1123358東東西中中

「ポン!」
 のび太、東をポン。打五索。

二112338西中中 東東東←ポン

「ポン!」
のび太、中をポン。打二索。

二1133西西 東東東←ポン 中中中←ポン

「ポン!」
のび太、西をポン。打二萬。のび太の捨て牌はこうである。

南北65発9
847二

「あはははは。のび太くん、その捨て牌でソーズのホンイツかあ。やるねえ」
「一索と三索のシャボ待ちか。こりゃ誰かが振り込むね。間違いない」
「ククク……」
「どうだ! ボクが本気になればざっとこんなもんだ!」
 のび太はそっくり返って景気付けの毒霧を吹いた。自分の手が筒抜けである
ことには全く気が付かない。
「ツモ」
 十一巡目、アカギが無情にそう告げて手牌を倒した。

九九(778899)1133北 北←ツモ

 十巡目に、アカギは二索を切っている。つまり、純チャンリャンペーコーを
捨てて残り一枚の北タンキのチートイツのみに受けたのだ。のび太は不発に終
わったホンイツの手牌をゴミ箱に叩き込んで、悔しそうに愚痴をこぼした。
279ドラえもんの麻雀教室 最終回:04/11/21 19:15:50 ID:3HlR8M3p
「なんだよなんだよ、北の地獄待ちかよ。その手をリャンペーコーに受けない
なんてアカギさん、ひょっとしてボクの手が見えてるんじゃないの?」
 のび太としては冗談のつもりだったが、三人はなぜかムキになって否定した。
「ボクたちがそんな卑怯な真似をするはずがないだろ。後ろから盗撮してる訳
じゃあるまいし、どうやったらのび太くんの手を覗くことができるんだよ」
「あはははは。負け惜しみばっかり言ってると、誰もバナーなんかクリックし
てくれないよ。気を取り直して東三局でリベンジだ!」
「ククク……」
「くそー!」
 のび太はゴミ箱から牌を拾ってきてサイコロを回した。東三局、親はのび太。
のび太の配牌はどんなもんかと、三人はスクリーンを注視した。そのスクリー
ンの映像が突如途絶えて真っ黒になった。
「あれ? カメラの故障かな?」
 席を立ちかけた出木杉の首筋に、焼きゴテを近づけたような熱の感覚が生じ
た。出木杉は後ろを振り返った。
「コラ」
 ドラミがビームサーベルを構えて立っていた。刀身を出木杉の喉元に突きつ
けて、つぶらな瞳を愛嬌たっぷりに見開いている。
「アンタ、一体何をしたのよ」
「あはははは。そりゃ、バカののび太くんを騙してコケにして遊んでいたんだ
よ。ドラミくんだっていつもやってることだろ?」
「麻雀の話なんかしてないわよ!」
 のび太の背後からもドラミの声がした。壊れて鉄くずになったカメラを三脚
ごと引きずって、出木杉に近づいてきた。二人のドラミは出木杉をはさんで、
物凄い剣幕で怒鳴り散らした。
280ドラえもんの麻雀教室 最終回:04/11/21 19:16:28 ID:3HlR8M3p
「なんであたしが二人もいるのよ! あんた、ここに来る途中にのび太さんの
家に立ち寄って、コールドスリープの装置に何か細工をしたでしょ!」
「そうよ、アンタの仕業に決まってるわよ! 覗き見趣味の童貞のやる事なん
ざ、全部お見通しなんだからね! キリキリ白状しちまいなさいよ!」
 前後から激しく詰め寄られても、出木杉は平気な顔で笑っている。壊れたカ
メラをドラミから引ったくって、ビームサーベルの切っ先に突き刺した。カメ
ラは白い煙を吹いて蒸発した。
「あはははは。ドラミくんがボクの奴隷ロボットになってくれるんだったら、
教えてあげてもいいんだけどね。どうする?」
「取り引きできる立場じゃないだろボケ! アタシがちょっと手を伸ばしたら
アンタ、サーベルでズブリでジュッでチーンよ! のび太さんの鼻くそでも生
き返れないんだからね!」
「どーせスーツケースの中身はコールドスリープ中のあたしでしょ! とっと
と出してやって、このうっとおしい状況をなんとかしなさーい!」
「あはははは。そんな事よりも、新しいお客さんが来たみたいだよ」
「お客?」
 二人のドラミは同時に入り口を見た。三人目のドラミがマンモスの牙を肩に
かついで立っていた。
281ドラえもんの麻雀教室 最終回:04/11/21 19:17:59 ID:3HlR8M3p
目標。今日中に最終回その3を完結させる。
282作者の都合により名無しです:04/11/21 19:47:04 ID:uAF+7kIE
応援age
283ドラえもんの麻雀教室 最終回:04/11/21 21:18:43 ID:3HlR8M3p
「今日からこれがあたしの新しいスプーンよ! さあ、カレーをお出し!」
 ドラミは嬉しそうにマンモスの牙を振り回した。部屋の隅っこにうずくまっ
ていた江田島の後頭部をかち割って、カウンターに寝そべってマンガを読んで
いたKの背骨を粉砕して、そして二人のドラミと目が合った。
「ん?」
 驚いて何かを叫ぼうとしたドラミが、今度はマンモスの牙ごと吹き飛んだ。
雀荘に到着した四人目のドラミは大きなドラゴンに乗っていた。ドラゴンの背
中から降りたドラミは、ドラゴンの目の前で一枚の紙切れを破り捨てた。
「はい、これでアンタの借金はチャラね。伝説の生き物の分際でアタシに麻雀
で勝とうなんざ、百万年早いのよ」
「アギャー」
「もう帰っていいわよ」
「アギャー」
 ドラミの送迎を終えたドラゴンは、心底ホッした声で鳴いて帰っていった。
ドラミは雀荘の中を見回して、すでにドラミが三人いるのを発見した。
「あら、あたしのニセモノ? ぶっ殺しちゃってもいいのかしら」
 ポケットからデザートイーグルを取り出して、ドラミに向かって発砲した。
「させるかー!」
 二人のドラミは出木杉いじめを中断して、四人目のドラミに襲い掛かった。
三人目のドラミもマンモスの牙で応戦した。今しがたやってきた五人目のドラ
ミは事情が分からないなりに、四人目のドラミの足にかみついている。
「あはははは。アホのケンカはほっといて、ボクらは麻雀を続けようよ」
「へーい」
284ドラえもんの麻雀教室 最終回:04/11/21 21:19:18 ID:3HlR8M3p
 親ののび太が第一打の白を切った。いつの間にかセワシがのび太の後ろにい
て、のび太の手牌とドラミ軍団を交互に眺めている。
「あのさ。電池の極性を逆にしたのって、ひょっとして出木杉か?」
 セワシの質問に、出木杉は笑って答えた。
「あはははは。電池ってなんのことさ。あのコールドスリープ装置って、ひょ
っとして電池で動いてたの?」
「知らないのか。装置の誤動作は電池のせいだってドラミが言ってたんだけど」
 電池をいじくった犯人は実はHAJIMEなのだが、HAJIMEはISAMIの死体の処理
に忙殺されて説明どころではない。ともかく、電池の向きが変わったのは幕末
の京都での話なので、ドラミが増えた原因は他にある。
「あはははは。装置の操作パネルにモード切替スイッチってのがあってね。ボ
クがいじったのはそれだよ」
「モード切替スイッチ? で、どんなモードに切り替えたんだ?」
「パニックモード」
 セワシには技術的なことは分からないが、すべてが理解できたような気がし
た。大勢のドラミがごたまぜになって闘っているこの惨状は、パニック以外の
何者でもない。
「リーチ!」
 六巡目、のび太のリーチが入った。セワシはのび太のそばを離れた。
「ちょっとドラミんとこに行ってくるわ。今の話、チクっちゃってもいいか?」
「あはははは。どうぞご勝手に。あ、その前にちょっと」
 出木杉が呼び止めたので、セワシは足を止めて出木杉を見た。
「なんだ?」
「のび太くんの待ち牌を教えてくれないかな?」
 セワシはのび太の手牌を覗き込んだ。

八八八(45666)234東東

「三六筒と東の三面待ちだ。それじゃ、オレはこれで」
「うおーい!」
285ドラえもんの麻雀教室 最終回:04/11/21 21:20:00 ID:3HlR8M3p
 スクリーンには気づかなかったが、これだけ堂々とスパイ行為をやったらそ
りゃバレる。のび太はセワシに猛然と抗議したが、セワシは素知らぬ顔で行っ
てしまった。仕方がないので出木杉に怒りの矛先を向けた。
「そりゃないですよ出木杉さん! こんな不正行為が許されるんだったら、ボ
クだって黙っちゃいませんよ! 連盟に提訴してやる!」
「あはははは。バナークリックのお金を預かってるけど、いる?」
「いるー!」
 のび太は嬉しさのあまり洋服を着なおして、改めて脱いで全裸になった。出
木杉の取り出した封筒を奪い取って、手の上で逆さに振った。中身は十円玉と
タクワンが一切れだった。
「わーい!」
「バナークリックの回数が増えれば、金額もどんどんあがっていくからね。さ
あ、のび太くんのツモ番だよ。あはははは」
「はーい!」
 もちろんのび太はアガれなかった。出木杉にタンピン2,000点を振り込んで、
東三局終了。

「と、いう訳だ」
 セワシから話を聞いたドラミが痛恨の舌打ちをした。ドラミは二十人以上に
増殖していたが、スプーンが目印になって幕末に行ったドラミが区別できた。
「抜かったわね。パニックモードなんて何の役にも立たないんだから、機能を
殺しておくべきだったわ」
「それはいいんだけどさ、ちょっとおかしくないか?」
 セワシはドラミだらけになった室内を見回して首をひねった。
「パニックモードであっちゃこっちゃにタイムスリップしたってのは分かった
けどさ、どうしてドラミだけが増えるんだ? オレもドラミのコールドスリー
プに付き合ったんだから、オレだってドラミと同じ数だけノースウエストに帰
ってくる筈だろ?」
「そういやそうよね。ちょっと聞いてみましょ」
286ドラえもんの麻雀教室 最終回:04/11/21 21:20:37 ID:3HlR8M3p
 ドラミはドラゴンに乗ってきた四人目のドラミを捕まえて、質問した。
「ねえねえ。アンタと一緒だったセワシさんは、どこ行っちゃったの?」
「ドラゴンの親玉がお腹がすいたって泣くから、食わせてやったわよ」
「だってさ。謎がとけてよかったわね」
 ドラミはセワシにニッコリと微笑みかけた。
「貴様らー!」
 セワシは雀卓の上に立って、ドラミの群れに向かって大音声を張り上げた。
大体の想像はつくのだが、聞かなければ納まりがつかなかった。
「貴様らと一緒にいたセワシはどうなった! 順番に答えやがれ!」
「帰りたい帰りたいってうるさいから、牙で殴り殺してやったわよ」
「魔女はいませんかって聞かれたから、冗談で突き出してやったわよ」
「目が覚めたら宇宙空間で、破裂して勝手に死んだわよ」
「サバンナではぐれちゃったから置いてきちゃったわよ」
「孔明が泣きながら斬ったわよ」
「カノッサの屈辱で死んだわよ」
「ノー!」
 セワシは頭を抱えて慟哭した。時代と場所を飛び越えて、幾人ものセワシを
襲った過酷な運命を思って、セワシは自分の魂までもが消えてしまうような絶
望感に襲われた。
「でもさ、セワシさんは今こうやって生きてるんだから、他のセワシさんがど
うなったって関係ないじゃない。しょせんは他人よ、他人」
 ドラミが明るく励まして、それでセワシは立ち直った。
「そういやそうだな。カレーでも作ろっと」
 セワシは雀卓から飛び降りて、鼻歌交じりのスキップで厨房に引っ込んだ。
セワシを見送ったドラミは共食い中のドラミたちに目を戻して、ビームサーベ
ルの柄で肩を叩きながら考えた。
「さて、このバカ共をどうしてくれようかしらねえ……」
287ドラえもんの麻雀教室 最終回:04/11/21 21:21:56 ID:3HlR8M3p
すんまへん、たぶん今日中には終わりません。
288ドラえもんの麻雀教室 最終回:04/11/21 21:26:01 ID:3HlR8M3p
追記。東二局にものすごいミスを発見しました。あとで直しておくです。
289ふら〜り:04/11/21 21:30:42 ID:/cgMYPJ7
>>VSさん
VSさんの凶悪ドラミが二十人以上、というのはかなり恐ろしげに壮観です。セワシ哀れ。
あと、アカギの原作にハマった今、改めて(昔の分も)読み返すと……あのアカギをドラ
たちに混ぜてこうしてしまうセンス、やはりさすがですな。密かにカイジも混じってますし。

>>草薙さん
やはり敗れましたか元パーマン。メットが脱げた状態で勇次郎の攻撃を喰らった、って
……凄惨。「ついうっかり」死んでたりしないでしょうか。でテリーたちが暗躍してる
間も大会は無事に進んでるみたいですね。もう結構出てますけど、次はどのチームが?

>>サマサさん
これはまた……宇宙開拓史を彷彿とさせる、あやとりによる心の交流。のび太の二大特技
の内、一方でヒロインを救い出し、そしてもう一方で敵を討つ! 綺麗にキメましたねぇ。
今回はのび太の独壇場でしたが、そろそろ稟にも活躍を期待したり。頑張れお兄ちゃん!

>>ぽんさん
じわじわ、ぞわぞわと怖い雰囲気がよじ登ってくる感覚です。多分今、会話のどこかに、
大逆転のヒントが隠されてるんだろうと思って、目を皿のようにして読んでみてるんです
が……今のところ解りませぬ。でもこの辺が難しいほど、解答編が楽しみ。はたして?
290作者の都合により名無しです:04/11/21 21:55:03 ID:CRct6Aed
>VSさん
この人の頭の中をまじで覗いてみたい(いい意味でね)。ここまで混沌とした
世界観はちょっと他の人には真似できないな。
どいつもこいつも壊れすぎ(笑)。
ネット中継で見るだけならいいけど絶対この雀荘にだけは行きたくねえ・・・。

>サマサさん
のび太いつショックガンを腰に差してたんだ?と思ったけど、前回の道具整理の場面で
ちゃんと腰に差してるな、納得。
のび太のキャラを逸脱させずにここまでかっこよく描いた作品もそうそうないな。
あとはアザミとの最後の戦いを残すのみってかんじだが、もっと続けてほしい。
291作者の都合により名無しです:04/11/21 22:07:09 ID:4gQc9/mD
おお、ぽんさんも復活している。
うみにんさん、ユルさん、VSさんに続いて。
ぽんさんのいい意味での柔らかい文体好きなんだ。がんがれ。

あと、ミドリさん長編カテゴリ移行おめでとう。
292作者の都合により名無しです:04/11/21 22:57:03 ID:4gQc9/mD
・VSさん
>五六七(5556789)567 (9)←ロン
>「リーチ一発ピンフ三色で8,000点の筈だったのに」

ミスってこれの事かな?
確かにピンフにも三色にもなってないけど、
この作品の肝はそこではないので気にしない気にしない。
293ドラえもんの麻雀教室 最終回:04/11/21 23:18:38 ID:3HlR8M3p
>>292
違いますです。そこはピンフにならないことでドラえもんが
怒っているんであります。
ミスというよりは「まったく意味のないことをやっている」かな。
294帰ってきたドラえもん外伝:04/11/22 01:57:30 ID:jovlxB/U
照りつける日差しの下、一人の少年が道を歩いていた。蝉の鳴き声が鳴り響き、木にはクワガタが止まっていた。
彼は家に帰る途中だった。幸いにも彼の知り合いであるジャイアンとスネ夫には会わなかった。家の前に
来ると、彼はホッと胸を撫で下ろした。せめて一日ぐらいはあいつらから開放されたい。そういう願いが彼の
胸に満ち満ちていた。だが彼は知らなかった。この後、ジャイアンよりももっと恐ろしい存在と出会うことを。

 「のび太君!一緒に来るんだ!」部屋に入った途端に急に叫ばれてのび太は困惑していた。目の前には仲がいい
ドラえもんがいる。青い体をしたネコ型ロボット。ドラえもんの横には電話ボックスが置かれていた。それは「もしもボックス」
と呼ばれて自分の想像した世界に行く事ができるという物である。「え?どんな所に?」「いいから!」決意の表情をあらわに
ドラえもんがのび太の腕を強引に引っ張り連れて行く。「だぁぁ!」そして一人と一機の姿は消えた。
295帰ってきたドラえもん外伝:04/11/22 01:58:31 ID:jovlxB/U
「ここはどこなんだよぉ。」のび太がドラえもんに訪ねる。一人と一機はホテルの一室の中に立っていた。
特別のスイートの一室の中なので小学生にとってはだだっ広い部屋に思えた。「よぉ。来たか。」
突然、拳法着を来た男が寝室から現れのび太達に話しかけた。男の髪の毛と瞳は朱色をしていた。
「連れてきました。範馬さん。これがあなたに依頼した人間です。」ドラえもんがのび太を紹介した。
「のび太よ。お前にケンカが強くなる方法を教えてやる。」のび太の顔には冷や汗が出ていた。
彼は恐怖を感じていたのだ。初対面の人間にいきなりケンカの方法を教えてやると言われたら
緊張する。のび太は他の世界から来た人間なので勇次郎の存在を知らない。だが勇次郎を見たら誰でも
恐怖と畏敬を覚えるのが普通だ。のび太はご多分にもれずそうであった。「これを使おう。近くに空き地は?」
「俺のせがれの家がある。そこの地下を道場として使う。」ドラえもんは勇次郎の言葉に従った。
 二人と一機はバキハウスへと向かった。いろんな落書きがしてある家だ。バキは平日なので留守にしているらしい。
ドラえもんはポケットから道具を出した。「缶詰ハウスゥ!!」ドラえもんが道具を地面に置く。入り口が現れた。
中を覗き込むと本当に格闘の道場みたいな感じになっている。「入れ。」
296帰ってきたドラえもん外伝:04/11/22 01:59:48 ID:jovlxB/U
「のび太よ。今まで体育の授業でいい成績をとった事があるか?」勇次郎がのび太に訪ねる。
「ありません。」のび太が淡々と答える。「得意なスポーツは?」「ありません」勇次郎は少し
困った表情をした。「特技は?」「射撃とあやとりです。」勇次郎は突如、笑い始めた。「はははは!
スポーツもろくに出来ないガキが格闘技だとぉ!?笑わせるぜ!・・・が、取引は取引だ。
ほんの少し強くしてやる。」

 ドラえもんは先刻勇次郎に握らせた白い直方体を取り出した。ボタンを押すと直方体は縮小し、
のび太の体へとくっついた。今、のび太はオーガの持つ反射神経と柔軟性をコピーした。無論この
事は勇次郎にもいってある。「さぁ、柔軟体操をしてみろ。」のび太は言われた通り、膝の屈伸をやり始めた。
のび太が一通り柔軟運動を終えると勇次郎はのび太に格闘技の基礎を教え始めた。
「踵と床の間隔を紙一重にする。常に体を動かしておけ。そして利き腕を鳩尾の前に、もう一つの腕を
肩辺りに。お前は右利きだな?」のび太が言われた通りに構えを取る。この場合は空手の構えだった。
勇次郎は戦場格闘技なので決まった型というものをもっていない。だが、のび太の年頃に空手を習った記憶がある。
「次は前屈だ。前に体重の七割、後ろに残りの3割をかけ、背筋をまっすぐしたまま前を見て立つ。その状態で一分間。」
のび太の顔に苦痛の表情が浮かび始める。痛みは足全体に回っている。感覚が無くなるのではと思える程の痛みになる頃、
のび太は開放された。「足をストレッチしとけよ。次は後屈だ。後ろに6割、前に4割。背筋をまっすぐにな。」
「次は突きの練習だ。前屈の状態から前の足と同じ腕を前に出し、逆の腕で突く。前屈で前に進んだ後に別の腕で突きを出す事を追い
突きと言う。」
 その日、一日中、型の練習をした後のび太は疲れ果てて寝た。
297帰ってきたドラえもん外伝:04/11/22 02:00:27 ID:jovlxB/U
今日の投稿はこれで終わりです。
298ドラえもんスレの住人:04/11/22 02:36:39 ID:UJ/TmKLX
ドラえも〜ん。・゚・(ノД`)・゚・。
ドラえもんの声が交代へ 来春、大山のぶ代さん降板(共同通信) - 11月21日21時49分
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041121-00000108-kyodo-ent

ドラえもんの声が交代へ
http://www.sponichi.co.jp/entertainment/flash/KFullFlash20041121044.html

ドラえもんの声優交代へ 来春、大山のぶ代さんら5人が降板(11/21 21:50)
http://www.sankei.co.jp/news/041121/bun091.htm

【芸能】ドラえもんの声が交代へ−来春、大山のぶ代さん降板
http://www.sanspo.com/sokuho/1121sokuho088.html
299陰核:04/11/22 09:09:53 ID:u7LEGUH1
>神界
のび太かっこいいですね。
凛はどうなるのか%

>帰ってきた
乙。同時連載お疲れ様です。

>ぽん
どうしたんだろうと思ってたら来ましたね。乙。
300作者の都合により名無しです:04/11/22 16:46:07 ID:u7LEGUH1
最近はザクさんが来ないな。どうしたんだろう。
みゅうさんと殺助は投げ出しかな。あと、誇り高き希望氏も。
残念。
301作者の都合により名無しです:04/11/22 18:50:51 ID:kSdC+XWS
ドラえもん外伝は普通に面白いな。
輪廻より、こっちをメインにしてよ。

>>300
みゅう氏と誇り高き希望氏はもう望み薄い。
お2人は健在。
302作者の都合により名無しです:04/11/22 22:09:03 ID:c8cRDeK/
>>300
週に1回の連載でさえ来ない扱いされるのかw
つうか毎週あるよなこういうカキコ。
すげぇ状況だな&サマサコールと同じものと考えていいのか?
303作者の都合により名無しです:04/11/22 22:19:16 ID:u7LEGUH1
それは考えすぎですよ。
バキスレは永久に不滅だと思われます!
304作者の都合により名無しです:04/11/22 23:01:24 ID:y/SzO2Vq
しかしサマサコールはやめてほしいな。
サマサさんも勝手にこんな風に名前使われたら嫌がってるんじゃないか?
305マルチメディアinユーラシア:04/11/23 01:51:42 ID:xwfJeIlP
>>35
麦わら海賊団はサムワン海王と遭遇していた。
ただならぬ威圧感。立ち技最強の格闘技ムエタイを極めし戦士。
サムワンの祖国タイは、彼の力を恐れたルイ14世によって独立を認められている程だ。
 「みんな、落ち着くんだ!」
月が恐怖におののく全員を励まし、デスノートに名前を書こうとする。
しかし、次の瞬間デスノートが宙を舞った。蹴り上げられたのだ。
 「なにィ…!?」
サムワンの放ったハイキックは、月の意識を一瞬にして奪い去った。
 「よくもライトをォーーーーー!!」
セルが太陽系を消し飛ばすレベルのかめはめ波を放つが、蹴りで弾かれる。
 「太陽系は壊せても………たった一人の海王は壊せなかったようだな」
飛びヒザ蹴りで、セルも仕留められた。今度は独歩とカイジが同時に挑む。
 「神心会と海賊の意地、見せてやるぜ!」
 「勝機はゼロじゃないっ……!」
独歩は菩薩拳を菩薩蹴りでカウンターを喰らい、カイジは中段蹴りで内臓が破裂した。
 「残るはルフィ、お前だけか」
 「くっ、俺に打撃は効かないぞ」
 「ふふふ、ゴム人間だってのは聞いてるよ。だったら引きちぎればいい!!」
ルフィは四肢を圧倒的腕力によって引きちぎられた。
 「うわぁぁぁぁぁーーーーーー!!」
 「フハハハハ! ムエタイは、私は無敵だ!!」
すると、サムワンにバカボンのパパが話しかけてきた。
 「朝なのだー」
306マルチメディアinユーラシア:04/11/23 01:52:13 ID:xwfJeIlP
気がつくと、サムワンは布団の中にいた。
 「これはきっと正夢に違いない!」
サムワンは小便まみれの布団を干すと、すぐさま打倒ルフィ目指し出かけた。
その途中、信号無視をしたためトラックに轢かれ、サムワンは死んだ。
タイの英雄は死んだ…。

ちなみに彼がタイの英雄だというのは事実だ。
フランス軍が攻めてきた時、彼はすぐさま降伏してしまった。
それだけにはとどまらず、白旗を振り、土下寝をし、タップをし、タイの中心でギバァーップを叫び、
無抵抗を示すために自ら全裸になり、自らタマピンをして失神してしまった。
それを見たフランス軍は、同情してタイ征服を見逃したのだった。
ただし、タイの誇りは地に堕ちた。
307マルチメディアinユーラシア:04/11/23 01:53:16 ID:xwfJeIlP
一方、シルクロードでは激戦が再開されていた。
Cブロック最初の組み合わせは、緋村抜刀斎VSメタルスライム。
いきなり逃げようとするメタルスライムに、あっさりと抜刀斎が追いつく。
 「ふん、飛天御剣流からは逃れられん」
 「くそっ…何て速さなんや!」
次の瞬間、メタルスライムは抜刀斎を粉々にしていた。
 「思ったより弱かったな」

そして第二試合。両津勘吉と牧紳一が試合場に立つ。
バスケットボールを構える牧に、両津は容赦なく発砲。
 「勝負ありッ!」

第三試合、徳川綱吉が沢山の動物を集めてパフォーマンスをしている。
 「徳川綱吉、動物を使って芸を繰り広げています! これは素晴らしい!
  イヌ、ネコ、ハムスター、両生類や爬虫類もいるぞォー!」
得意げに笑う綱吉。
 「ふっふっふ、ワシの動物軍団に敵う者などおらん」
すると、ギャートルズがマンモス十頭を連れて現れた。
 「え………ッ」
マンモスは動物軍団をなぶり殺し、綱吉も石斧で頭を割られてあの世へ旅立った。

続いて、鬼塚英吉VSボボボーボ・ボーボボ。
 「やってやんよ…クソアフロ」
 「鼻毛真拳奥義“エイリアン”!!」
蛇のような鼻毛に全身の穴という穴から侵入され、鬼塚は壮絶な最期を遂げた。
308マルチメディアinユーラシア:04/11/23 01:54:26 ID:xwfJeIlP
その頃、殺人犯となったリザーバーはヒマラヤへ到着していた。
 「ふぅ、ふぅ、ここまで運べばいいか。埋めようぜ」
 「あぁ、そうだな」
持ってきたスコップで地面を掘り始めるも、そこに二つの人影があった。
スガオとイエティである。予期しない目撃者に、いきり立つティムとザビエル。
 「止むを得んな…。殺るか」
 「そうだな、たかが小学生と雪男だ。何とかなるだろう」

そして、会場入りしたアイシールド21。そこで部下のダイイングメッセージを発見する。
 「ころされましたごめんなさい てきはひまらやにいきました」
アイシールド21は激怒した。しかし、敵は何人いるかも分からない。
そこで、アイシールド21は助っ人を探した。見つかったのは、セルと独歩。
 「もう、これ以上戦いたくねェよ!」
 「第一形態からやり直します。いえタマゴからやり直します。だから、勘弁して下さい」
 「ダメだ」
アイシールド21は嫌がる二人を連れ、ヒマラヤへと向かう。
309マルチメディアinユーラシア:04/11/23 01:56:46 ID:xwfJeIlP
ドリームinタイ編
最大トーナメントCブロック
罪と罰編

次回は白熱のDブロック。
310作者の都合により名無しです:04/11/23 06:53:15 ID:Q2Mt3Vxg
>サマサ
際バスターはやはりオリジナルですか。
しゅくたいほうは出してよ。

>ぽん死
復活おめ。
正直、徐徐はわからないけど楽しんでます。

ドラえもんの声変わるのか。ヤダヤダ!
311作者の都合により名無しです:04/11/23 08:12:05 ID:KfjMf6Lm
>マルチメディアinユーラシア
相変わらず厨の発想を最大限に具現化したような快作だw
まったく手に汗を握らないトーナメントですが、
一発ギャグの連発みたいな展開は好き。面白いので頑張って下さい。
ところで、前回のDSだのアラレだの妙に豪華な不良は捨てキャラかよ!w

>>304
同意。何を考えてるのやら。意味もないし面白くもないし。
純粋にサマサ氏の作品が楽しみな俺には本当ウザい。
でも相手にするとまた面白がるのでもう放っておこう。
312作者の都合により名無しです:04/11/23 10:03:54 ID:81DzYtnr
サムワン強え〜〜とか思ったら‥‥
しかし、相変わらず展開が早いな。ストーリは進んでいない気がするけれど。
313ドラえもんの麻雀教室 最終回:04/11/23 12:30:22 ID:AHRreOMf
>>286
 東四局、親は出木杉。のび太は出木杉に一つの提案を持ちかけた。
「ねーねー。出木杉くんがトップじゃなくても、ドラミちゃんを全部持ち帰っ
てもいいからさ、ボクにトップを取らせてくれないかな?」
「あはははは。悪いけどお断りするよ。こんなにたくさんのドラミくんを相手
にしたら、さすがのボクでも腰がもたないよ」
 童貞の癖して分かった風な口をきく。しかし元よりいい返事を期待していた
訳ではなかったので、のび太はあっさり引き下がった。
「そりゃそうだよねえ、エサ代だって馬鹿にならないし。でもトップをとれな
かったら、スーツケースの中のドラミちゃんもあげないよ」
「あはははは。だからドラミくんじゃないって言ってるだろ。コールドスリー
プ中のドラミくんをさらってきたとして、じゃあこの雀荘の有り様はどうやっ
て説明するのさ」
 最後のドラミが雀荘に出現してからしばらくたつ。パニックモードによって
増殖したドラミは全員が雀荘に帰ってきたようだが、ドラミのバトルロイヤル
は一向に決着する様子がない。元は一人のドラミなので、戦闘力も悪知恵も思
考パターンも全く同じな上に、スプーンが見つからなかった苛立ちで攻撃が雑
になって、誰一人として有効打を与えられない。ただ一人、幕末でスプーンの
奪還に成功したドラミだけが、ジャイアンベッドで余裕の高いびきをかいてい
る。戦闘に巻き込まれたスーツケースがドラミの輪の中でもみくちゃになって、
のび太の足元に転がってきた。のび太はケースのロックに手をかけた。
「代わりにブタでも放り込んどけば勝手にドラミちゃんに変身するだろ。この
ケースの中身はぜーったいドラミちゃんだね。賭けてもいいよ」
「あはははは。開けてもいいけど、どうなっても知らないよ。ところで、何を
賭けるつもりなんだい?」
「貴様の命だー!」
 のび太はケースのロックを外して、勢いよく蓋を開けた。開けたと同時に、
ロープでぐるぐる巻きになった少年がケースから飛び出した。さるぐつわまで
噛まされている。
314ドラえもんの麻雀教室 最終回:04/11/23 12:37:22 ID:AHRreOMf
「んー!」
 ドラえもんを見て助けを求めるが、ドラえもんはシカトを決め込んでいる。
誰もロープをほどいてくれないので、床を這いずって摩擦でロープを切って自
分でさるぐつわを外した。
「ぷはー!」
 少年は立ち上がった。パンツ一丁にメガネをかけたアホ面は、アカギの対面
で麻雀を打っている全裸でメガネのクソガキと全く同じ顔をしていた。すなわ
ち、少年もまた野比のび太であった。新しい方ののび太が叫んだ。
「みんな、騙されるな! そこにいるのび太は、ニセモノののび太だ!」
「またバカが面倒くさいことを言い出したよ」
 ドラえもんはため息をついて雀卓に突っ伏した。ドラミが分裂して、ただで
さえうっとしいところに今度はのび太が二人になって、ドラえもんのやる気は
限りなくゼロに近づいた。最後の力を振り絞って、出木杉に尋ねた。
「どこで拾ってきたんだよ、こんな粗大ゴミ」
「あはははは。ボクが街の住人に発信機をつけてるのは知ってるよね」
「知ってる訳ないだろ。オレにもついてるんだったら今すぐ外せこの野郎」
「あはははは。まあいいじゃないか。ドラミくんの反応が二つになったんで、
のび太くんの家に様子を見に行ったんだ。ついでにのび太くんの部屋を物色し
たら、押入れでのび太くんが気を失ってたって訳さ。のび太くんは雀荘で麻雀
を打っている筈なのに」
「雀荘の盗撮までしてやがったのか。この犯罪者。あー嘆かわしい」
 ドラえもんも人のことは言えない。
「で、結局どっちが本物ののび太くんなんだよ」
「モチロン、ボクが持ってきた方が本物だよ。受信機で確認したからね。面白
いからずっと黙ってたんだけど」
 そこまで喋って、出木杉は雀卓ののび太を見た。のび太は表情の無い顔で出
木杉をじっと見つめている。
「あはははは。キミは、一体誰なんだい?」
315ドラえもんの麻雀教室 最終回:04/11/23 12:38:25 ID:AHRreOMf
 雀卓ののび太はうつむいて、低い声で言った。
「そんなにオレの正体が知りたいか」
 別に誰も知りたくなかった。ドラえもんは鼻くそをほじりながらエロ雑誌を
読んでいるし、アカギは透明の点滴を打って肌の色を元に戻しているし、出木
杉は相変わらず馬鹿みたいに笑っている。
「そんなにオレの正体が知りたいか」
 もう一度言ってみた。やはり誰も返事をしない。スプーンを持ったドラミが
出木杉のそばにやって来た。
「出木杉さん、オリジナルのドラミはまだポッドの中にいるのね?」
「あはははは。モード切り替えスイッチ以外はなーんにもいじってないよ」
「オー、イエス!」
 ドラミは雀荘を飛び出した。夜の街道を爆走し、二つ目の角を曲がったとこ
ろでトラックにはねられて死んだ。しかし死んでいる場合ではないので、すぐ
さま起き上がってまた走り出した。走って走ってのび太の家に到着して、コー
ルドスリープ装置に飛び込んだ。
「あー。派手にやってるわねー」
 装置の中には七色のスポットライトが煌々と輝いて、ビートのきいたBGMが
流れている。確かにパニックモードの真っ最中であった。一旦パニックモード
に突入すると、他のモードへの変更はきかない。オリジナルのドラミを殺せば
雀荘のドラミはすべて消えるが、同時にここにいるドラミも消滅する。ドラミ
は一体どうするつもりなのか。
「こーすんのよ!」
 ドラミはポッドを開けて、大口あけて眠っているドラミの頭に反陽子爆弾を
突き刺した。そして雀荘にとって返した。
「ただいまー!」
「そんなにオレの正体が知りたいか」
 まだ言ってる。やっぱり誰も相手にしていない。ドラミもニセのび太には委
細構わず、他のドラミたちの頭に注目した。予想通り、反陽子爆弾が刺さって
いる。ドラミは自分の頭にも刺さっている爆弾を抜いて、ポケットから起爆ス
イッチを取り出した。
316ドラえもんの麻雀教室 最終回:04/11/23 12:38:57 ID:AHRreOMf
「あたしは一人で充分なのよ! グッバイ!」
 スイッチを押した。ドカンといった。ドラミはすべて砕け散った。賑やかだ
った雀荘ノースウエストは静寂を取り戻して、やっとまともに麻雀が打てる環
境になった。
「あはははは。そういう訳で本物ののび太くん、対局を引き継いでくれたまえ」
「はーい!」
 本物ののび太はニセのび太を蹴倒して雀卓について、東四局途中の手牌を開
いた。

四東東東南西西西北北北中中中

「うひょー! 128,000点だー!」
「すごいなあのび太くん。そんな手をテンパってるなんてさすがだなあ」
「あはははは。ボクらはベタオリ決定だから、存分にアガってくれたまえ」
「ククク……」
 三人ともそう言いながら、手牌に両手をかけてのび太の捨て牌を待ち構えて
いる。のび太は全ての事情を察した。
「わーい! 罠だ罠だー! どーせ四萬切ったら三人揃ってロンでしょー!」
「そんな事ないって。さあ、勇気を出して南タンキに受けてごらんよ」
「あはははは。のび太くん、カモン!」
「ククク……」
「よーし! お言葉に甘えて切っちゃうぞー!」
 のび太、パンツ一丁で打四萬。
317ドラえもんの麻雀教室 最終回:04/11/23 12:39:51 ID:AHRreOMf
「ロン!」

四四(666)888999白白

「トイトイ三暗刻、マンガン!」
「ロン!」

三三三五(334455)345

「あはははは。タンヤオ三色イーペーコードラ三、ハネマン!」
「ロン」

一一一二三四五六七八九九九

「九連宝燈。32,000点」
「いえーい! ボクってかわいそー!」

 のび太は泡を吹いて失神した。のび太のトビで半荘終了。トップはアカギ。
出木杉、ドラミ獲得ならず。激闘の幕はここに閉じた。
318ドラえもんの麻雀教室 最終回:04/11/23 12:40:31 ID:AHRreOMf
「そんなにオレの正体が知りたいか! よし分かった!」
 誰にも何にも言われてないのに、ニセのび太は勝手にマスクを剥ぎ取った。
のび太のマスクの下から出てきたのはセワシの顔だった。サバンナでドラミに
置いてけぼりを喰らったセワシのようだ。頭にライオンが食いついている。セ
ワシは両目に涙を一杯ためて絶叫した。
「ドラミに復讐するために、オレは帰ってきた! オレを捨てたドラミはどこ
だー!」
「もうあたしがぶっ殺しちゃったわよ」
「そうか、それならよろしい! オレに心ゆくまでカレーを食わせろー!」
 カレーの代わりに鉛弾が飛んできた。セワシの額をライオンごと撃ち抜いて、
セワシとライオンは血溜まりの中に倒れて死んだ。壮絶な最期であった。セワ
シの死体のその先に、銃を構えたセワシが立っていた。
「セワシの名を名乗っていいのは、この世にオレ様一人なんだよ」
 セワシは銃口から立ち昇る煙をふうと吹いて、作りかけのカレーの待つ厨房
へと戻っていった。



ドラえもんの麻雀教室 最終回その3 了
319ドラえもんの麻雀教室 最終回:04/11/23 12:47:20 ID:AHRreOMf
最終回その4は、おそらく年明けになるであります。
少し早いですが、よいお年を。
320作者の都合により名無しです:04/11/23 13:28:08 ID:Q2Mt3Vxg
さよなら
321サマサ!:04/11/23 14:01:18 ID:JXU4Ls3W
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
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サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
322作者の都合により名無しです:04/11/23 14:05:47 ID:8EwYpeC+
サマソ
323作者の都合により名無しです:04/11/23 15:54:29 ID:81DzYtnr
出木杉編‥‥ですよね?>麻雀
可哀想なくらい目立ってないな。
324作者の都合により名無しです:04/11/23 16:07:18 ID:Q2Mt3Vxg
すげー連投だな
325作者の都合により名無しです:04/11/23 18:20:23 ID:aZ4FZ2lQ
VSさん年明けかぁ。2ヶ月待ってます。
ちょっと寂しいですが。次は誰の最終回シリーズだろう。

年末に向けて忙しい人が増えるのかな。
スチールさんとかゲロさんとかもちょっと空いてるし。
またーり待ちます。
326ドラえもん のび太の地底出木杉帝国:04/11/23 21:07:03 ID:S/43M/Sl
>>152-157続き
昨晩――――

バンホーら竜人兵士たちが、作戦を練っている最中、別室では・・・
ドラえもんとドラミ、そしてのび太、ジャイアン、スネオ、しずか、リルル、
きり丸、地上からやって来た勇敢なる幼い戦士たちが全員、集まっていた。
部屋の隅の小さな布団では、おじゃる丸がすやすやと寝息を立てている。
(この雅なお子様だけは、緊迫した状況の中でも、よく食べ、よく寝るだけ
の、実に優雅な生活を貫き通していた。あっぱれなお子様である。)

「やっぱりダメ。ありとあらゆる空間転移を試みたけど通じなかったわ。」
ドラミがお手上げのポーズで報告する。

「う〜ん、やっぱりダメだったか。」
秘密道具の効率の良い分配に苦心していたドラえもんもタメ息混じりに答えた。
部屋の中は、様々な道具が見事に散乱している。が、その一部だけはいくつかに
分けて、きれいに整頓してあるようだ。恐らくは、それらが小人数で決戦を戦い
抜くために選び抜かれたアイテムなのだろう。

「大きな空間転移、時空間転移はおろか、近距離の移動・侵入も無理みたい。
22世紀の防犯システム並かそれ以上ね。私とお兄ちゃんだけじゃ・・・・
ちょっと打ち破れそうにないわね。」
「う〜ん。やっぱりダメか。どうやって要塞に侵入すればいいのか・・・。」

「だけど、これだけの高度なシステムを広範囲において機能させてるってことは、
おそらく、要塞の中枢には、強力なメインコンピュータが存在するはずよ。
それさえなんとか直接叩ければ・・・。地上への脱出も可能になるし、時空間への
通路も活用できるようになるはずよ。」
「というか、敵にメジューサのような時空間を移動できる魔物がいるのなら
せっかく追い詰めても、こちらが時空間を移動できない状況なら逃げられちゃう
可能性が大きい。魔王を倒すためには、時空間の確保が最優先だと思うんだ。」
山積みの問題にあれこれと悩み続けるドラえもんとドラミであったが、
時間のなさが二人を焦らせ、余計に考えがまとまらない。
「最優先といえば、出木杉のやつは絶対、助けださなきゃ!」
じっと、その様子を見守っていたのび太が口をはさむ。
「もちろんさ。それにどちらにしたって要塞内部への潜入が不可欠だしね。」
「魔王とかいうやつをぶっ叩くのにもな!!」

「だけど・・・大人数で乗り込めば出木杉くんは、まず助からないだろうね。
う〜ん。作戦としてはやっぱり少数精鋭でなんとかして内部に侵入するしかないん
だけど・・・。それに今回は、魔王に辿りつくまでのび太を死守する必要もある。
バンホーさんたちは反対するかもしれないけど、ここはやっぱりボクらが・・・!」
「当たり前だろ!潜入組にゃ、“銀の銃”を持ってるのび太は必須なんだろ?
ならバンホーさんたちには悪いけど、こういうことにゃオレたちの方が慣れっこだ!
いや、絶対にオレたちでなきゃダメなんだ!他のやつらにゃまかせらんねぇぜ!!」
いきりたつジャイアンにみなが同調する。
「決まりだね。僕らが、要塞内部潜入チームだ!」
『おお!!』
「あー、やだねー。変な宗教みたい。」
ヒートアップする周囲にスネオはやや引きはじめていたりもする。少し距離を
おいて、だんだん冷めた目つきになってきているのには、誰も気付いていない。

そんな中、突然思い出したようにのび太が手を打った。
「あ、そうだ。こないだ捕まってる間に失くしちゃったショックガンだけどさ。
代わりになる銃が欲しいんだけど・・・。銃がないと、とても戦えそうにないや。」
「そうだね。はい。“かるがる手袋”。」
「・・・?いや、手袋じゃなくて銃・・・。」
「戦闘用の銃となると、ショックガン以外は全部重いんだ。キミの腕力じゃ多分
使いこなせない。銃ならその中にいっぱいあるから、その手袋はめて適当に選んで
持ってってくれ。効果や弾数はあとで教えてやる。」
「なるほど。そういうわけか。」
寝ずに道具の使い道を模索していたせいか、ドラえもんのセリフはどこか事務的で
あったが、のび太は納得した。使い勝手の良さそうな銃を念入りに選び始める。
「さっ。みんなも好きなの選んで持ってってくれ。これが一応、侵入チームのために
僕とドラミが選んで用意した秘密道具だ。いつもの空気砲にヒラリマント他いろいろ。
要塞内部にはげんごろうがいるだろうからその対策も一応は用意した。」
「げんごろう・・・!」
ジャイアンはギリリと歯をならし、拳に力を込めた。なんとか感情をコントロール
しようと懸命な様子である。ドラえもんはそれを心配そうに見つめている。

ドラえもんは意を決したようにジャイアンに話しかけた。
「・・・ジャイアン。できればこんなもの、あんまり使って欲しくはないんだけど・・・
もしも、万一げんごろうと戦うことになったら・・・・・“これ”を使うんだ!
じゃないと悪魔の実を使ったげんごろうには絶対に対抗できない!」
スッと差し出されたそのまん丸い手の上に乗っているものは、小さなケースだった。
中に大小様々な形の錠剤のようなものがいくつか入っている。
「こ、これは!?」
「悪魔の実に対抗できる秘薬を僕なりに集めてみた。アシュラドリンクなんかに
比べても危険なシロモノだけど・・・。最悪の事態には、命には代えられない。」
「・・・ド、ドラえもん・・・。ありがとう。ありがたく受け取るぜ!」
ジャイアンは熱いまなざしでドラへの感謝の意を示し、“それ”を受け取った。
「キミはげんごろうのことになると、抑えが利かないみたいだしね。それならいっそ、
げんごろうに的を絞った方がいい。げんごろうはキミにまかせるよ。」
「おう!まかせとけ!」

「あと、ズル木さんもね。こんな形で再会するとは思わなかったわ。
ちょっと前まで、のび太さんたちのクラスメイトだったのに・・・」
「きっと操られてるだけだわ。出来ることなら彼も助けてあげなきゃ・・・。」
とは、しずかのセリフ。みなズル木のことも気にはかけていたのだ。
「・・・?なんで僕だけズル木くんのこと知らないんだろう?」
記憶のどこにもない名前に、いぶかしげに首をかしげるドラえもんであった。
「そして、アキームさんが言ってた例の・・・。」
「“ガンマン”だね。」
今度はのび太が鋭く反応する。

「そいつも要塞内にいると思われる。こちらは、げんごろうや“パーマン”以上の
強敵になるかもしれない。なるべく遭遇しないにこしたことはないんだが・・・。」
「あの“パーマン”を、それも3人も一瞬で仕留めたっていう凄腕のガンマンかぁ。
いったいどんな恐ろしいやつなんだろう・・・!」
もしも、出会うことがあれば、その時戦うことになるのは自分かもしれない。
のび太もまた、そんな予感を感じ、静かに心の内で決意を固めていた。相手はあの
“パーマン”をも、ものともしない凄まじいまでの使い手であるにも関わらず・・・!

臆病で自分の能力のほぼ全てに自信を持てないのび太だが、ガンマンとしての自分に
だけは不思議と絶対的な自信を持っている。もう一つの特技であるあやとりのように、
ただ得意だからというだけではない。“実績”によって裏付けられた確固たる自信。
実戦の経験。未来世界の射撃ゲームで世界最高記録をマークしたほどの技術を背景に
本物の西部劇時代のモルグ・シティにおいて、ならず者30人をたった一人で捕縛し、
町の伝説にその名を残したこともある。そして、のび太の射撃への自信を決定付けた
最大のものは、やはり遠く宇宙の彼方、コーヤコーヤ星における最強のガンマンとの
壮絶な決闘であろう。地球の10分の1の重力の星において、のび太の力が超人的で
あったことを差し引いてもその勝利はのび太にとって絶大な自信の源となっていた。

魔王を滅ぼせる武器はたった一つ、“銀の銃”。それは今、のび太の手にある。
1発限りの弾丸。それを託せるのは射撃の天才であるのび太をおいて他にいないのだ。
今回の戦い、のび太の肩にかかる重圧は、これまでの冒険のそれとは比較にならない
ほどに重い。だが、のび太はその重圧を真っ向から受けとめる自信に満ち溢れていた。
その確固たる自信の源となる存在――漆黒の死神が、この戦いの先に待ち受けている
ことをのび太はまだ知らない―――――――
331ドラえもん のび太の地底出木杉帝国:04/11/23 21:23:59 ID:S/43M/Sl
終了。そして、次こそ本当に開戦・・・できるはず! いやぁ、
長々とすみません。私的にどうしても開戦前に必要な部分なので・・・
これでもだいぶ削ってるつもりなんですが、なかなか厳しいです。

声優陣総入れ替えは、今まで親しんできた僕らにはショッキングな
ニュースですが、一番大切な、これからの子供たちのことを考えれば
英断だったのではないでしょうか。こういう言い方はなんですが、
なにか不幸があってからの交代の方が子供たちのトラウマになって
しまうような気がします。今までの最高の声優さんたち、お疲れ様です。
新しい声優さんには風当たり強いでしょうけど頑張って欲しいものです。
これからも何代にもわたって続いていって欲しい作品ですね。
332作者の都合により名無しです:04/11/23 21:26:40 ID:4lXtf5e0
まぁ、
ドラえもん(68)
のび太(69)
しずか(66)
ジャイアン(70)
スネ夫(69)
じゃあ仕方ないわな
333作者の都合により名無しです:04/11/23 21:27:23 ID:Q2Mt3Vxg
いや、もう終りにしたほうがいいでしょう。
ジャイアンが最近痛い。
334作者の都合により名無しです:04/11/23 21:32:28 ID:81DzYtnr

決戦前夜のような雰囲気ですね。実際そうなんだけど。

しかし「万一〜」とか言いながら、ドラえもんはげんごろう退治をジャイアンに
任せちゃうんですねw

のび太もちょっとカッコいい。今回は神界といい、まさに映画版のび太って感じですね。
スネ夫は個人的にどうでもいいや。
(でもこういうキャラに限って、結構オイシイ場面で出てきたり)

335作者の都合により名無しです:04/11/23 21:32:35 ID:2FaltZl2
カツヲのように最初はブーイングの嵐なんだろうなぁ。
俺もそろそろ終わらせた方が良いと思う。
336作者の都合により名無しです:04/11/23 22:01:02 ID:htsWXUKq
一発ネタ

出木杉帝国
ドラ「絶対魔王を倒すぞ!」
のび太「魔王はこの銀の銃でやっつけてやる!」
ジャイアン「魔王め!おれがコテンパンにしてやらあ!」

神界
魔王「ねえ、みんな。ひょっとして君たち私が嫌いなんじゃないかい?」
ドラ「え、なんでですか?」
魔王「いや、なんだか私を倒すとか言ってるのが聞こえた気がして・・・」
ドラ「気のせいですよ」

冗談なんで許してね、うみにんさん、サマサさん。

しかし出木杉帝国はまだまだスケールでかくなりそうだ。確か新鉄人兵団も地球にくるんですよね。
果たしてどうやって収集をつけていくのか、うみにんさんの腕の見せ所。
頑張ってください。

ドラえもんの声優が変わるのは寂しいですね・・・。みなさんお疲れ様。

337作者の都合により名無しです:04/11/23 23:00:28 ID:Q2Mt3Vxg
>>336
その二作品を、私は読んでないのですが、どのような冗談なのでしょうか?
私は冗談は好きなので、笑える冗談なら説明していただきたいのですが。
338作者の都合により名無しです:04/11/23 23:25:55 ID:81DzYtnr
>>337
同じドラえもんSSだけど、「神界」では魔王はのび太の味方なのに、「出木杉帝国」では
魔王がのび太が倒すべきラスボスだから(ちろんキャラや名前は違うけど)。

笑える冗談かどうかは、2作品にハマってるかどうかにも左右されると思います。



ところで空手小公子のメカタラさんが来ない‥
つづきを結構楽しみにしてるのに。
339作者の都合により名無しです:04/11/24 00:12:12 ID:eeB1VAQA
はまってるエスエスなんてあるのか?
340作者の都合により名無しです:04/11/24 02:46:57 ID:xl8YfcWS
はまってる=面白い というレベルなら、結構あるでしょ。
神界とか虹とか麻雀とか。(あくまで個人の感想ね)
341輪廻転生の作者:04/11/24 04:04:46 ID:bdhnS1GS
12月中旬から都合により執筆できなくなります。
新年明けてから執筆する事になるので忘れ去られる可能性が高いので、それまでに
第二部と帰ってきたドラえもん外伝を終わらせます。
342輪廻転生 第二部:04/11/24 06:29:15 ID:OgKusLMo
カナダと言えば何を思い浮かべるであろう。雪山であったり滝であるかもしれない。
今京達が立っていたのは山のふもとであった。ひんやりとした空気が体を包んでいる。
「これで風邪ひいちゃよぉ。元も子もないぜぇ。」京が厚着をしているのにもかかわらず愚痴をもらす。
試合直前になってこれだ。無論茶色のコートは脱ぐつもりだろうが。庵は心の中で愚痴をつぶした。
正直、こういうタイプが宿敵だなんて思いたくはなかった。腕は確かだが人格的には問題ありなのだ。
「遅刻かよぉ。約束時刻はとうに過ぎ去ってるぜ。」丁度、彼の耳に携帯のメールの着信音が届いた。
「はぁ?不戦勝?」携帯の電源をOFFにしなかった事について怒っている庵を無視して京は内容を読み上げる。
「ハイデルンのおっさん達がこないって事は・・・。この大会やばい物を感じるな。」

 京が愚痴っていたのと同時刻、ラルフ達は基地のミーティングルームで会議を開いていた。
着席の合図と同時にハイデルンがスイッチを押す。するとスクリーンに映像が投影された。
それは何かの細胞の拡大図だった。「これはラッシュ博士の研究室に置いてあった細胞の拡大図だ。
そしてこれが5年前に大量捕獲した草薙京のクローンの細胞。DNA検査で調べてみた結果、非常に
似ている事がわかった。恐らく奴らは草薙京の親族の一人を捕獲し、その人物のDNAをラッシュ博士の
所に持ち込んだと思われる。」ハイデルンは言葉を切った。
343輪廻転生 第二部:04/11/24 06:29:55 ID:OgKusLMo
K’は挙手をした。「それは違う。俺はその細胞が誰のものか知っている。5年前行動を共にした共のものだ。」
全員がK’を見た。「K’、その男が今彼らと一緒にいるかどうかわかるかね?」ハイデルンは無表情に
K'を見つめる。K’は表情を崩さずにハイデルンを見つめ返す。「恐らく彼らはその男を捕獲している。
草薙京のクローンである事には違いないが、彼はネスツ以外の組織によって遺伝子操作を施された。たぶん
彼のいる場所に彼らもいる。」
ハイデルンが別のスイッチを押した。スクリーンにはまた別の写真が投影された。「これは小型のジップロックに入っていた
髪の毛からDNAを採取したものだ。この遺伝子には何の変哲も無い。何かの拍子に誰かの髪の毛が紛れ込んだ可能性もあるが・・。
そうとは言い切れない。なぜジップロックに入れる必要があった?」ハイデルンが説明し、疑問を投げかける。隻眼
の司令官の顔は歴戦の戦士の顔をしていた。「俺はネスツにいた頃、これらと同じような物を見た。」
K’が意見を述べる。「たぶんあいつらは草薙京のクローンの細胞と他の人間の細胞を組み合わせて超戦士を
創るつもりなんじゃないかな?」テリーが割って入る。「なら何故私達に気づかせる様な事をしたの?」
マリーが真剣な口調で答える。焦ってこそいないが彼女には核心に近づいている予感がしていた。予想が正しければ
たぶん、あいつらは・・・。「恐らくこの世の格闘家の細胞を全て集めた合成獣を創るつもりなんじゃないかな?」マキシマが結論に
近い言葉を口に出した。
344輪廻転生 第二部:04/11/24 06:31:10 ID:OgKusLMo
ウィップがテーブル上に紙を置いた。「脱出する直前に持ち去ったデータなんだけど、その中
にラッシュ博士とバーンシュタイン財閥の人間の最後の話し合いの場所が記載されていたわ。
潜水艦の中だと書いてあったけれど。どこにあるかわからないはね。」
「潜水艦だと?」ラルフが突如話に割って入る。いささか興奮しているようだ。「俺達は世界中の
潜水艦のデータを持ってる。その中には国籍不明なモノだってあるんだ。写真は載ってるかい?」
ウイップがラルフに紙を手渡す。「ほぉ、これは・・。データ斑に渡してくれ。」
5分後、彼らの元に朗報が届けられた。潜水艦が見つかったのだ。「ラルフ、格闘大会は不戦敗と
なってしまったがいいかね?」ハイデルンが厳粛な雰囲気でラルフに訪ねる。「KOFは俺にとってお遊びです!」
345輪廻転生 第二部:04/11/24 06:31:56 ID:OgKusLMo
今回の投稿はこれで終わりです。
346作者の都合により名無しです:04/11/24 17:44:14 ID:Qqsi4O9q
流石に皆さん年末は忙しそうですね。
輪廻さん、そう慌てて年内に終わらせなくても良いのでは?
一ヶ月くらい空いても別に誰も忘れませんよ。
一年空いても人気ある某ザクさんだっているんだからw

スチールさん、ゲロさん、、ローマさん、メカタラさんは最近来ないですねえ。
忙しいだけかな?ちょっと心配。
パオさん(殺助さん)・NBさん・ザクさんとかは10日くらい空く事は
結構あるので心配はしてませんが。
347ドクターゲロのほんのお遊び:04/11/24 20:00:15 ID:MiTzWxXb
>>183より続き

 
348ドクターゲロのほんのお遊び:04/11/24 20:00:51 ID:MiTzWxXb
 「頑張れー!」
 「諦めるな、まだ勝負は終ってないぞ!」
 「生きろー! 生きるんだァッ!!」

 一億近いヤムチャの声援を受けて闘うは、四千万の(実際にはもう二千数百万程に減っていた)ヤムチャ達。
そして、そのヤムチャ達を叩き落としていく18号――
 その様は、意志を持つ殺人マシーン。そしてその意志とは、人体を壊す悦び。今、18号は段々と目覚めつつ
あった――いや、違う、気付いたのだ。ひたすらに殺し、そしてヤムチャを殺すことそのものが作業的となり、段
々と意識が内へ内へと潜ってゆく。そこで、自分の深淵を覗き込む時間が出来たのである。その時間は、ほんの
数分であるが、今だ継続していた。怖くもあり、だがしかし悦ばしくもある――18号は興奮を抑えきれなくなってき
ていた。5分後の自分がどうなっているのか、分からない。怖い。愉しい――
 
349ドクターゲロのほんのお遊び:04/11/24 20:01:33 ID:MiTzWxXb
 「げびゅ」
 四千万ヤムチャの最後の1人の首を捻じ切った音を聞き届けて、18号は応援組のヤムチャの方へ向き直る。
口元は、歪んでいた。
 一億のヤムチャは、幸運だったのかもしれない。優しい優しい18号は、世界を包括する女神の様な慈悲深さを
ピンポイントで発揮してくれたのだから。そう「痛みを感じる間も無く死ぬ」という、最大限の優しさを――
 「はははははははは」
 18号の内在エネルギーの僅かな量を炸裂させただけで、一億ヤムチャはこの世界から消えた。あっけなく。簡単に。
そして彼女は笑うのだ。何がおかしいのか、それはきっと彼女にしか分からない領域の事柄だ。
 「はははははははは」
 遥か高く、空から2人の人間が急降下してくる。
 「はははははははは」
 彼女は気付かない。もう意識が完全に内に行ってしまっているから。
 「はははははははは」
 2人のヤムチャは、一億五千万ヤムチャの存在全てを背負っていた。彼らは、このためだけに、死んだのだ。そう、この
ためだけのために――18号の関節を破壊するためだけに。それがひいては地球の平和、人類の生存に繋がることを、
それのみを信じて。2人のヤムチャは、力を込め、狙いを正確に見定め、手刀を振るった。
 「はははははははは」
 2人の手刀は、18号の肘付近を確かに捉えた。瞬間、ヤムチャ2人の手刀を撃った方の手は粉々に砕け、さらに次の瞬
間には、いのちそのものが粉々となった。
 「はははははははは。お前達は何のために生きていた」
 18号の腕は、まだ動いていた。その腕で二人のいのちを絶ったのだから。
350ドクターゲロのほんのお遊び:04/11/24 20:02:55 ID:MiTzWxXb
 私は一部始終見届けた。自分の造った人形が、やはり真の殺人マシーンだという事を確認するために。
 「おい、ゲロお前……!!」
 どうやら、木偶が勘付いたらしい。痺れをきらして私の部屋にまでやって来たのだろう。そして、気付いたのだろう。自分と同じ
モノが、どのような事になってしまったのかを。
 「なんて事をしたあ!! オレを……オレをッ、ゲロォッ!!!」
 私はこの人形にもうあまり興味が無い。興味の方向は、もう完全に母を投影して造られたと考えられる18号へと向いていたか
らだ。だから、これが何をわめこうが、何を思おうがもうどうでもいいのだ。
 「確か――孫も、君達も、皆何かを背負うことによって勝利を収めてきたのだったな」
 私はお得意の口八丁を並べた。
 「私は人類を保持したい。君も勿論そうだろう。だから、今回は確実に勝利したいのだよ。18号を倒せる可能性があるのは、詰
る所、君だけだ。ならば、私としては君が最大限の能力を発揮できるよう場を整えねばならぬ。それは、勤めというものだよ」
 人形は、歯軋りした。おお、私はさすが天才だ。歯軋りまでプログラミングしているとは。造った本人が忘れているとは。
 「……詭弁を、垂れ流しやがって」
 「なんとでも言い給え」
 そう、本当に、なんとでも。君が何を言おうとも、それが私の深淵まで届くことはあり得ない。今の私の奥底まで至るとすれば、そ
れは――
 「もう一度言っておく……18号を止めたら、次は……」
 残念ながら、それは不可能だ。
351ドクターゲロのほんのお遊び:04/11/24 20:13:01 ID:MiTzWxXb
どうも。大分間が空いてしまいましたが、俺のせいではなくDION規制のせいです。
今回は大分感覚的に書いたんで、いつも以上に文章乱れてるような気もそこはかとなくしていますが、
まあ、あまり気にしない方向でひとつ。

ゲロが17号改の体に何を仕込んでおいたのか。

>>185
無駄に長くなってるだけであまり美しくないとも言えますが、こればっかりは仕方ないですね。

>>191
ヤムチャは18号に食われてしまったなあ……反省している点です。

>>222
血塗れロードの行き着く先は、意外と平穏な……でも破滅的な。そんな感じの最終回を描きたいと思っています。

>>346
今回みたく規制とかのアクシデントさえなければ、完結までいけると思いますので、ご安心を。

ではまた。
352作者の都合により名無しです:04/11/24 21:37:36 ID:eeB1VAQA
ずいぶん間が空いたって、一週間かそこらでしょ?
ちょっと大袈裟だと思うけど。
353ふら〜り:04/11/24 22:17:48 ID:DzSXgGfX
>>草薙さん
パーマンの身が心配ではありますが、とりあえず勇次郎は満足した様子ですね。前回までの
血みどろ臭が嘘のように、親切丁寧かつ地道な指導っぷり。さぁ強くなれるか、のび太?
京サマたち、遂にハイデルン側と接近しそうですね。どうする合成獣、敵は多くて強いぞ!

>>マルチメディアさん
気持ちいいほどの豪快な夢オチ、と思ったら現実世界の方でもちゃんとオチがついてて
二重オチ。軽快ながらも重厚な味わい見事。一からげヘタレな独歩&セルも哀れで良し。
>白熱のDブロック
いやもう、既に充分白熱してますし。この調子で二回戦、三回戦と進んだらのけぞります。

>>VSさん
ドラミの決着の付け方、「なるほど!」でした。VSさんにしては珍しいというか、
随分理路整然と。絵で想像するとかなり豪快ですが。黙々と点滴に勤しむアカギや、
カレーに拘り続けるセワシなんかは、いつも通り勝手に我が道突っ走りまくり。賑やか。

>>うみにんさん
スネオと……ドラも何だかちょっと、心配。後々傷口が開いたりしなければいいけど、
な感じです。と不安を抱いてたら、ズル木で軽く笑ってしまいました。いろんな方向に
気持ちを持ってかれつつ、少しずつ迫る決戦の空気。楽しみが伸びるのも良いものですよ。

>>ドクターさん
ヤムチャ大虐殺は、暇つぶし以下ですか18号さん。ヤムチャをぶち殺しまくっている間
が考え事に適している、って。とことん浮かばれません犬死に軍団。あと、ここへ来て
ゲロが一種ラスボス臭を出してきたような。18号、ヤムチャ、ゲロの鼎状態……決着は?

>>336さん
面白い! 三次創作、とでも呼びましょうか? 個人的にはこういうの好きです。
354帰ってきたドラえもん外伝:04/11/25 00:53:37 ID:iFrt9AFs
「前蹴りというのは、蹴り足を持ち上げ突き出す。もう一度ゆっくりとしてみろ。」のび太が
勇次郎に言われた通りの動作をする。「ほう、よくできた。次は回し蹴りだ。足を持ち上げてから曲げ、
腰を回すと同時に蹴る。伸び切ったら元に戻す。」のび太は混乱していた。初めて習った事なのに
自分は出来る。なぜ?「ほう、なかなかできるじゃねぇか。俺の世界中にバラ巻かれた種子が成長したら
おめぇと戦わせてみてぇぜ。」勇次郎が不適な笑みを浮かべる。まるで闘争を自分の食事と思っているかのように。
「あと45分間、昨日教えた型と突きを練習していろ。後、これだ。」勇次郎がのび太に白い服を投げる。
よくみるとそれは白い帯に結ばれていた。「空手の道着だ。」数分後、着替え終わったのび太は突きの練習を始めた。

 のび太が汗だくになった所で勇次郎は休憩時間を決めた。「水を飲め。」のび太が水を飲み終えると勇次郎は言った。
「うすうす考えているだろうが・・・俺は組み手をやった方がいいと思っている。だが俺とお前とでは
危険すぎる。だから、寸止めでする事に決めた。」ノーコンタクト空手は文字通り体には当てない。寸止めする。
「後、もう二つお前に教える蹴り技がある。」勇次郎はのび太にグローブを手渡した。「かわせたかどうかは自分で判断しろ。
終わるまで俺は何も言わない。」
355帰ってきたドラえもん外伝:04/11/25 00:54:18 ID:iFrt9AFs
ドラえもんは安心していた。方針は勇次郎に委任してある。内容に関する口出しは可能だった。
正直勇次郎がこういうやり方をするとはドラえもんにとって予想だにしない事であった。
 のび太と勇次郎が向かい合う。30センチ以上の慎重差を考慮に入れればかわす事が
どれだけ困難かは言うまでもない。だが、のび太はドラえもんの道具で勇次郎が持つ柔軟性と反射神経
をコピーしたのだ。のび太自身はそれを知らない。勇次郎の踵落としがのび太の顔面スレスレを掠めていく。
のび太の顔には冷や汗が流れていた。今、かすかに相手の攻撃が感じられた。だが、反撃は出来そうにもない。
なにより相手に攻撃が届かない。突きでも蹴りでも反撃は不可能だ。ほら、また来た。
勇次郎の上段前蹴りがのび太の顔面で止まる。そしてジャブとストレート。どちらものび太を挑発するように
止まった。「ま、こんなもんだろうな。理想の蹴りの順番は、上、中、下だ。最初の蹴りで相手の視界を奪い、中段蹴りで相手
のあばらにダメージを与え、ローで相手の足を薙ぐ。さっき言った二つの蹴りは踵落としと陰蹴りだ。
後者の方は技術が入るから難しいが。今のお前ならできるだろうな。」
356帰ってきたドラえもん外伝:04/11/25 00:54:50 ID:iFrt9AFs
踵落としは蹴り足を内側に持っていきながら足を上げ、そのまま落とす。命中すれば相手の
頭に自分の踵が当たるというわけだ。多少の身長差がある相手でも少なくとも相手の肩ぐらいには
当たるだろうからな。」のび太が言われた通り、足を股の内側に移動させ、高く上げる。そのまま落とす。
「おおっと力む必要はない。力を抜け。」のび太の踵落としのスピードが上がった。「次は影蹴り。
これは相手の頭部に相手の死角から自分の踵を引っ掛けるという技だ。やり方は踵落としと似ている。
自分から見て左右どちらか斜め上に足を持っていき、逆の方向に振る。慣れていなければ中段でもいい。
理想は上段だがな。」
こうしてのび太は勇次郎から手ほどきを受け、着々と格闘技術を学んでいくのであった。
全てはドラえもんの願い通りに進んでいた。このままいけばのび太はまっとうな大人になれる。
後は自分がいなくても大丈夫だろう。ドラえもんの目にかすかな涙が浮かんでいた。
357帰ってきたドラえもん外伝:04/11/25 00:55:25 ID:iFrt9AFs
今日の投稿はこれで終わりです。
358作者の都合により名無しです:04/11/25 01:15:42 ID:DQWBUz0n
のび太に懇切丁寧に技を教えてやる勇次郎って物凄く意外だw
なんか、いきなりのび太をコンクリートに叩きつけるところから始めそうなイメージだったんで

>影蹴り
これは「掛け蹴り」のこと?
359帰ってきたドラえもん外伝:04/11/25 01:41:44 ID:iFrt9AFs
358さん>
「かげ蹴り」と読みます。実際に空手の技であります。
360作者の都合により名無しです:04/11/25 02:14:29 ID:FGAbrUzR
そんな技あるんですか。
無影蹴りなら知ってますが。

しかし勇次郎もこんくらいの愛情をバキに注いでやれよ。
361作者の都合により名無しです:04/11/25 08:52:02 ID:oeTDDo5w
>ドクターゲロ
ヤムチャが18号に喰われるのは仕方ないですね。
能力も器も美貌も存在感も存在価値も違い過ぎる。しょせんヤムチャだしw
しかし、18号にかかってはヤムチャも一般人と変わりありませんね。
それにしても規制ウザイですね。

>ドラえもん外伝
のび太を指導するフレンドリーな勇次郎萌えw
しかし、たとえ寸止めでも勇次郎のこぶしの風圧でのび太くらい死にそうだ。
多分この勇次郎のモデルは、「グラップラー」の鬼勇次郎じゃなくて
「バキ」の親馬鹿勇次郎でしょうね。草薙さんは腕を上げてるなあ。
362作者の都合により名無しです:04/11/25 15:01:49 ID:zo6iyjey
ググっても「無影蹴り」は出ても「影蹴り」は格ゲーの技の通称くらいしかでませんね。
マイナーな技なのかな?
363ミドリ ◆5k4Bd86fvo :04/11/25 16:47:45 ID:RP8+O7S9
ごきげんよう、皆様。>>205からの続きです。


「ごきげんよう」
「ごきげんよう」
爽やかな朝の挨拶が澄み切った青空にこだまする。
マリア様のお庭に集う乙女達が、今日も天使のような無垢な笑顔で、背の高い門をくぐり抜けていく。
その中に一人だけ、難しい顔をして歩いてくる少女がいた。一年藤組・津村斗貴子である。

二日前の土曜日。
ジュネと――そういう名前だと、後から聞いた――偽の核鉄をめぐり戦闘まがいのことまでした挙句、制服をボロボロ
にし、思い切り地面に叩き付けられた。
そこに沙織が現れ城戸邸まで行くことになり、彼女に手を取られた次の瞬間、斗貴子は広い車の座席に尻餅をついていた。
呆然とする斗貴子を乗せた車が滑るように走り出し、ようやく我に返る。
『今…なにをした?!』
沙織に詰め寄ると、スッとジュネが間に割って入る。どうやら、斗貴子を警戒しているらしい。
『瞬間移動をしました。あなた達の格好はリリアンでは刺激的すぎますので』
微笑みながら、さらりと当然のことのように沙織が答える。
どこからつっこんでいいかわからないくらい、つっこみどころが満載だ。
なぜ、核鉄とホムンクルスの存在を知っている?
偽の核鉄はなんのためだったのだ?
そして…瞬間移動だと?!
だが斗貴子は、それ以上沙織を追及することが出来なかった。
『全ては屋敷に着いてからお話しします』
そう言って微笑む沙織から、有無を言わせぬ迫力を感じたのだ。
364ミドリ ◆5k4Bd86fvo :04/11/25 16:49:48 ID:RP8+O7S9
三人を乗せた車は、程なくして大きな門を通り抜けた。
どうやら城戸邸の敷地内に入ったらしいが、広すぎてどこまでがそうなのか見当も付かない。とりあえず、見える
範囲全てが敷地なのだろう。
車を降り、お約束のような大きな洋館に招き入れられる。
当然、靴を脱ぐという習慣はないようだ。ローファーは泥だらけのままだが、それを気にしている場合ではない。
ここから脱出しなければならない時のために道順は完全に記憶しておこうという気負いをくじかれる程、玄関のすぐ
脇の扉を開かれた。
凝った細工の扉を入ると、そこは斗貴子の目から見ても質のいい家具に彩られた応接間だった。
柔らかいソファに沙織と向い合って座る。
ジュネは沙織の左隣、ドアから一番近いソファに座った。
それを確認し、ドア以外の脱出経路をさりげなく探す。
…非常に悔しいが、ジュネは斗貴子より強い可能性が高い。
メイドが運んできた白磁のティーカップが中央のテーブルに置かれ、なんだかお茶会のような雰囲気を醸し出す。
斗貴子の警戒心を嘲笑うかのような、ゆったりとした空気が応接間を包む。
メイドをさがらせた沙織が、なぜだか妙に楽しそうな様子で話の口火を切った。
『私には色々な特別な力があるのです。それは信じてくださいますわね?』
それは、信じるとかそういう問題ではない。実際に体験してしまったのだ。とりあえずある程度は認めないわけにはいくまい。
斗貴子は現実主義者なのである。
…それでもできれば、この期に及んでも、この状況は夢だと思いたかったのだが。
『…で?』
内心の葛藤を隠し、話の続きを促す。
『最近わかったことなのですが、私には少しだけ未来を見る力もあるのです』
『…は?』
錬金の戦士・斗貴子ともあろう者が思わず間抜けな声を漏らしてしまった。
未来を見る力?予知能力とかいうやつか?…非現実的すぎる。
斗貴子もいわゆる『日常』とか『常識』とは少し違った世界に住んでいるが、錬金術と超能力の類は全く別物だ。
錬金術は一種の科学であり、現実に則したモノだと思っている。
それに対し、超能力などは何の科学的な根拠もない…。
そこまで思考を巡らせて、唐突に斗貴子は気が付いてしまった。
(まさか…わたしが知らないだけなのではないか?)
365ミドリ ◆5k4Bd86fvo :04/11/25 16:51:04 ID:RP8+O7S9
錬金術という単語自体は辞書にも載っているくらい世間にも知られているが、武装錬金という単語は一般人には知られていない。
もちろん、武装錬金がどういう意味なのか知っている一般人など皆無だろう。
それは、超能力といったモノについても同じ事が言えるのではないか?
チラリと視線を上げると、相変わらず微笑んだままの沙織が斗貴子を見つめている。
まるで、斗貴子の疑問を知っているかのようなその笑顔が何となく癪に障り、斗貴子は強引に話題を変えることにした。
『さっき言っていた、ホムンクルスが出てくる、というのはどういう意味なんだ?』
『入学式の前日に見た夢で、貴女がホムンクルスと呼ばれる化け物と戦っていました。翌日の入学式で貴女を見つけ、
私は私の夢が、未来を映していたのだと考えたのです』
…この話は、どこまでが本当なのだろうか。
明らかに疑惑の眼差しを向ける斗貴子に紅茶を勧めながら、沙織は話を続けた。
『その夢では、紅薔薇さまもホムンクルスに襲われていました。…気を付けた方がよいかもしれませんね』
『…そんな話、信じられると思うか?』
『信じられなくても、警戒するにこしたことはないでしょう?』
にっこりと沙織が言い放つ。
『私はその夢を見た翌日にあなたを見つけてから、ホムンクルスや核鉄、錬金の戦士について調べさせました。斗貴子
さんは錬金の戦士で、ホムンクルスと戦うのは、あなたの役目なのでしょう?』
斗貴子は思わず唇を噛み締めた。
なんだか釈然としないモノがあるが、沙織の言っていることは正論だ。だが。
『確かにホムンクルスを殺すのは私の仕事だ。だが、現れるという保証が夢、というのは信憑性に欠ける』
『斗貴子さん…意外と頑固ですのね』
『…はぁ?!』
頑固とかそういう問題ではないだろう。冷静に考えれば、こんな話を聞いていること自体おかしいのだ。
だいたい、そもそもの発端は。
『どうして偽の核鉄などを持っていた?』
先程から、斗貴子に負けないくらい不機嫌な顔をしているジュネに尋ねる。
『…アテ…沙織お嬢様の命令だ』
…アテ?
『斗貴子さんとこうしてお話しする機会を作るためにわざわざ作らせましたの』
にこにこ笑いながら沙織が言う。
何を考えているんだ、この女は…。わからない。まったくわからない。
軽い脱力感を持った斗貴子がジュネに視線を向けると、彼女もうんざりとした顔をしていた。お嬢様のお守りも大変
なのだろう。ひっそりと同情する。
366ミドリ ◆5k4Bd86fvo :04/11/25 16:51:56 ID:RP8+O7S9
『…なぜ、核鉄や錬金の戦士のことを知っている?』
『夢に出てきた単語でしたので、調べさせました。こういうとき、グラード財団の総帥という立場はとても便利ですね』
『……』
グラード財団は、斗貴子には想像も付かないほど大きな組織だ。こちらの事情を調べるくらい簡単なのだろう。
『ホムンクルスの情報が入り次第、斗貴子さんにお知らせしますわね』
そう締めくくられた妙なお茶会は、斗貴子の警戒もむなしく終始なごやか(?)に終わりを告げたのであった。


土曜日のことを受け本隊に連絡を取ったのだが、結局『様子を見ろ』という指示が下っただけだった。
あの城戸沙織をいう女、一体何者なんだろうか?
グラード財団の若き総帥で、リリアン女学園の高等部一年生。――そして、超能力者らしい。
彼女の話はどこまでが本当なのだろうか。
何が目的で、自分に関わってきたのか。
…とりあえず警戒するにこしたことはない。ホムンクルスにも、城戸沙織にも。
ふと前を見ると小径のマリア像にお祈りをする沙織と、そばに立つジュネの姿が見えた。
ジュネが斗貴子に気づく。黒髪の中に唯一人の金髪は、嫌というほどに周囲から浮いて見えた。

367ミドリ ◆5k4Bd86fvo :04/11/25 16:55:35 ID:RP8+O7S9
今回はここまでです。
長いセリフが多いので、読みづらかったら申し訳ありません。
もう少し読みやすい文章を目指しているのですがなかなか力が伴いません…。
どうにか改善できるよう、努力していきたいと思います。

それでは、ごきげんよう。
368サマサ:04/11/25 19:11:15 ID:z/M1Q/74
すげー状況だな
369作者の都合により名無しです:04/11/25 19:14:33 ID:1hGnNM9D
こんな寒いことしたバカは誰ですか?

大長編ドラえもんを熱く語れスレ!その7
http://comic6.2ch.net/test/read.cgi/rcomic/1095687917/709-711

709 愛蔵版名無しさん sage New! 04/11/21 23:09:39 ID:???
ドラえもん のび太の地底出来杉帝国
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-long/dekisugi/01.htm

ドラえもん のび太の神界大活劇
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-long/sinkai/01.htm

これなんとか版権クリアして映画にしてくれないかな・・・
テーマ曲では「雲が行くのは」と「天までとどけ」が好き。


710 愛蔵版名無しさん New! 04/11/21 23:15:20 ID:HzwL4tYd
動物惑星はトラウマ


711 愛蔵版名無しさん sage New! 04/11/21 23:29:04 ID:???
>>709
全然おもしろくないし
宣伝?
370ドラえもん のび太の地底出木杉帝国:04/11/25 19:21:32 ID:o19cLqDI
>>326-330続き
「もちろん、その3人の他にもっと凄いやつもいるかもしれないし、強力な武器も
あるだろう。帝国兵も含めてね。まぁ、ここで考えてたってしょうがないけど。」
「だけど、あいつらって、魔法とか使ってこないのかな。ほら、悪魔そっくりに
なっちゃった帝国の竜人たち。魔界の悪魔って確か下級悪魔でもとんでもない魔法
使ってたよね。」
「・・・その話、ホントかよ。」
魔界の悪魔を知らないジャイアンたちが唐突な話に驚く。
「うん。天まで届きそうな火柱とか、滝のような水柱とか・・・
強い悪魔ほど魔力も大きいみたいで、魔王なんか宇宙の惑星まで操ってたよ。」
のび太の説明。その後、ドラえもんとドラミが後を続け、悪魔たちの能力について
知っている情報を説明した。

「・・・化物じゃん。いまさらなんだよ!そんなの勝てるわけないじゃないか!!」
スネオの声は震えている。このままでは、みんなにパニックが広がりそうだ。
(そういや、そんな幻術使いがいるって聞いたことあったっけなぁ。)
ただ、一人部屋の端でボーッとしていたきり丸だけは事態をあまりわかっていない
ようであったが・・・。魔法や科学がどうとか言われてもピンとこないのである。

「心配するな。魔王の魔力は魔法世界あってのもの。“科学”の支配するこの世界
ではそこまでの魔力はない、って美夜子さんも言ってたじゃないか!」
「あの女の人か。どこまで信用できるか・・・。それに、擬似魔界とかも言ってたし、
擬似魔法なんてのも十分ありえるんじゃないのか?」

ドラえもんとドラミは思わず顔を見合せると、寝不足気味でクマのできた目を
不気味に光らせ、ニヤリと会心の笑みを浮かべて声を合わせた。
『フッフッフ!!そのことなら・・・我に秘策あり!だ(よ)!』
ガチャリと音がして、ドアが開いた。入ってきたのは・・・
バンホーとジャムおじさん。そして、ワンダー・ガールである。
「やぁ、陽動部隊の戦略はある程度、固まったよ。いや、ドラえもんくんたちの
22世紀の秘密道具とは素晴らしい!・・・と同時にそら恐ろしくもあるが・・・
しかし、大軍を相手にもこれなら十分に持ちこたえられそうだ。」
「そうですか。それはよかった。」

「そして、要塞侵入用の秘密道具の準備は・・・」
「・・・そのことなんですが、バンホーさん。その大役、僕らにまかせていただけ
ないでしょうか。僕らはこう見えても、こういった戦いは何度も繰り返してきています。
成功する確率は、恐らくは僕たちの方が高い。そう思っていますがいかがでしょう。」
「ドラえもんくん・・・。できれば、危険な任務は全て我等が引き受けたかった。」
「・・・バンホーさん・・・。」

「しかし。我々の失敗は、イコールみなさんの死につながる、ということならば・・・」
バンホーは自分たちの戦いに子どもたちを巻き込むことになってしまったことを
心からうれいているのだろう。
「かつて、我々の祖先を救うという大いなる奇跡を起こしてくれたキミたちの力。
私は信じている。・・・よろしく頼む!!」
しかし、最後に彼は力強くみなに微笑んで見せた。みんなが生き残れることを信じて。
「バンホーさん・・・」

「じゃあ、要塞侵入メンバーは僕とのび太くんとジャイアン、スネオ、しずちゃん・・・」
ドラえもんが確認の点呼をとる。
「え?ぼ、僕もうメンバーに入っちゃってるの?」
「当たり前だろ、スネオ!いつものメンバーだぜ?まさか行きたくないってのか!?」
「う・・・。い、行くよ。行けばいいんだろ・・・!」
「よーし!それでいいんだよ。今更ウジウジ言いやがって!」
ジャイアンの言葉に、しぶしぶ参戦を認めたものの、スネオはまだどこか納得してない表情
である。下を向いてブツブツと不平を口にしていたが、それを遮るようにリルルが叫んだ。
「私も参加させて!」
リルルの声にのび太が心配そうに話しかける。
「でもリルルはしょくぱんマンたちといっしょの方が安全なんじゃないかな。」
「ううん。私が外にいても、しょくぱんマンさんや訓練された兵士さんたちみたいには
役に立てそうにないもの。それに私、魔王とかいう人、直接ブン殴ってやりたいわ!」
「リルル・・・・。」
勇ましい笑顔で、元気にパンチを放つまねをするリルルに思わずのび太たちは微笑んだ。

それらのやり取りにバンホーもまた、感謝し、微笑んだ。
「みんな、ありがとう。それから、少ないが報酬には集められるだけの砂金を用意した。
全てが終わったその時には、ぜひキミたちに受けとって欲しい。」
「そんな・・・、報酬だなんて、僕らも自分のために戦うんですから・・・」
これまでの会話はほとんど聞き流していたきり丸の耳が、突然顔よりでかくなった。
物凄い勢いで聞き耳を立てている。彼の要塞侵入メンバー入りはこの時点で決定した。

やるべきことははっきりした。朝が近づくまでに決戦の準備は着実に整い始めた。

そして、決戦の朝―――
バンホー率いる反乱軍本隊がついに動き出した―――――
374サマサ!サマサ!サマサ!:04/11/25 19:26:26 ID:s/Z9npwX
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

決戦当日―――帝国領内―――――

「ん?なんか、ちょっと冷えてきてないか?」
帝国の上空を舞う巨大な翼竜に乗った見張りの悪魔兵たちが異変を感じた。
気のせいではない。徐々に強くなっているその風は、無防備なその身を冷たく貫く。
その風に乗って、チラチラと白いものが舞い降りてきた。舞い散るそれは、だんだんと
その数を増やし始め、それに比例するように風はさらに冷たく、激しさを増していく。

「・・・なんだ?この白いものは・・・?」
雲のない―――それ以前に世界そのものがマグマによる地熱で暖められていることの
多い―――この地底世界において、それは絶対に存在しえないもの。
それは地上世界において―――――

―――――“雪”と呼ばれるものであった。

――― MISSION-1 THE NIGHTMARE BEFOR CHRISTMAS ―――
  (ミッション1 ナイトメア・ビフォア・クリスマス)
376ドラえもん のび太の地底出木杉帝国:04/11/25 19:51:29 ID:o19cLqDI
今回分、終了です。

>>336
鉄人兵団はすでに地球(というか地底世界)に到着してますよん♪
ドクタケの“げえと”を通って。「客人」ってのが彼らのことです。

>>369
アニメ化!

みなさん、ドラえもんの道具にアニメーカーなるものが存在するのはご存知ですか?
どんな物語か喋るだけで、勝手にアニメを作ってくれるというとんでもない機械です。
これにもし、各SSスレッドのSSを全部朗読してみたら・・・ウヒョー! ですねw

まぁ、こんな機械はありえないにしても、最近は一人でちょっとしたアニメも
比較的簡単に作れるようです。個人で本格的なアニメ作品が作れる時代は意外と
近いのかもしれません。そのときまでに依頼できるだけのお金を貯めとこうかなw
377作者の都合により名無しです:04/11/25 20:07:04 ID:6Px5vpXv
ミドリさん、うみにんさんごきげんよう。

>虹のかなた
沙織さんと斗貴子さんとジュネのお茶会は萌えるなあ…w
しかしなごやかさとは別物の剣呑な内容。
しかしどんな時でも優雅さを失わないアテナは流石。
あと、ミドリさん長編カテゴリ移行おめでとうございます。

>出来杉帝国
いよいよ決戦ですか。ヒーローサイドも終結し、緊張感高まりますね。
MISSION-1という事は、いくつかの作品が織り成って展開していくのでしょうな。
体調も良くなられたようで、うみにんさんも全開ですね!
この大長編がどう収束するか、1話から見続けたものとしては本当に楽しみ。


あとサマサさん、気にしないで下さいね。人気職人の宿命です。 
378作者の都合により名無しです:04/11/25 21:33:32 ID:KFiUdgx4
ミドリ様は薔薇の香りがするようなハイソなSS。
うみにん氏は血湧き肉踊る冒険ゴコロ爆発のSS。

(良い意味で)男の子っぽい作品と女の子っぽい作品の
両極が来て、その相乗も楽しめました。おふたりとも乙。
379作者の都合により名無しです:04/11/25 21:44:55 ID:s/Z9npwX
下呂はスルーでつか?
380作者の都合により名無しです:04/11/25 21:51:17 ID:KFiUdgx4
ゲロさんは昨日でしょ。俺はゲロさんも楽しみに読んでる。
18号もヤムチャも好きだし。
381作者の都合により名無しです:04/11/26 00:33:19 ID:IXBVsral
これまでミドリ氏のSSを読んでて思った。
ジュネって結構口が滑りやすいのな。
382サマサ ◆WaA7iGPS0. :04/11/26 00:41:36 ID:u3CLv4f/
ゲロはまさにゲロのようなSSだ
ジュネって結構口が滑りやすい

サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!サマサ!
383作者の都合により名無しです:04/11/26 02:16:20 ID:9btRW7sO
>>375
いいなあ、この雪の描写。

>>376
アニメ!
ウヒョー!です
>252より

「やったね、のび太くん!」
プリムラが稟とのび太に回復魔法を使い怪我を治したところで、ドラえもんたちがのび太たちに駆け寄り、喝采を送る。
「いやまったく、大した早撃ちだったぜ!人は見かけによらねえってのはこの事だな」
神王はのび太の肩をバシバシと叩く。当たり前だが痛かった。
「ちぇっ、まーたのび太がいいとこ持ってっちゃって」
「ま、そう言うなって。一応のび太のおかげで助かったんだからな」
その脇ではぶつくさ言っているスネ夫をジャイアンがたしなめていた。
稟ものび太に笑いかけ、賛辞を送る。
「ほんとに・・・のび太がいなきゃやばかったよ。ありがとう」
「へへへ・・・いやあ、なんのなんの。このくらい大したこと・・・あるけどね」
と、プリムラはのび太の顔を凝視していた。
「ん・・・どうしたの、プリムラ?」
「・・・あなた、ほんとにのび太?のび太があんなに格好いいなんて青玉がネコだってことくらいありえない・・・」
ズコー、とのび太はずっこけた。(ちなみにドラえもんはさりげなく吐かれた暴言に必死に耐えていた)
「そりゃないよ、プリムラー」
「・・・その反応の仕方は、やっぱりのび太」
そしてプリムラは周りを見渡し、申し訳なさそうな顔でその場の全員に頭を下げた。
「ごめんなさい・・・私のせいでりんやのび太、それにみんなを酷い目にあわせて・・・」
「馬鹿言うなって」
稟がプリムラの言葉を遮った。
「悪いのはあいつらだ。プリムラは全然悪くなんかないさ」
「そうそう。謝ることなんかねーって」
ジャイアンも稟に同意する。プリムラはそれを聞いて少しだけ表情を明るくし―――
途端にぐらっと身体を揺らし、その場に手を付いた。
「ど、どうしたの!?」
「・・・大丈夫。ちょっと眩暈がしただけ・・・」
「そりゃそうだろうな」
神王がサイバスターを見上げて言った。
「こんなバケモンを一人分の魔力で動かしてたんだ、眩暈もするだろうぜ。連中もアホなもん掘り出して
御苦労なこった」
ひゅう、っと全員がため息をつく。ふとドラえもんは疑問に思っていたことを小さく呟いた。
「それにしても、洗脳ってあんなふうにあっさり解けちゃうもんなのかなあ・・・」
「それはね」
独り言のつもりだったが、魔王には聞こえていたらしく、ドラえもんに返事をした。
「洗脳や精神支配といった魔法はとても難しいものなんだ。どれだけ強烈に洗脳しても些細な綻びはある。
プリムラにとって思い入れの強い二人の呼び掛けが、その綻びを広げた・・・とまあ、ゴチャゴチャ言おうと
思えば言えるけど・・・ここは一つ、愛と友情の勝利といったほうが綺麗じゃないか」
「・・・そうですね。あ・・・」
ドラえもんは空を見上げて声を上げた。朝陽がいつのまにか高くあがり、自分たちを照らしていた。
「綺麗だな・・・」
「ああ・・・」
輝く朝陽は優しさと力強さを兼ね備えて、ドラえもんたちを包んでいた。まるで彼らの勝利を祝福するかのように。

ドラえもんたちはいつまでもその朝陽を見つめていた。

            ドラえもん のび太の神界大活劇 おわり
「いやいやいや、ここで終わっちゃダメだって!」
稟は慌てて空に浮かんだ文字を打ち消した。
「まだアザミの奴が残ってるじゃないか!あいつを倒さないと、この戦いは終わらないよ」
「そ、そうだね・・・。あんまりエンディングっぽい雰囲気だったからつい・・・」
のび太は頭をかきかき答えた。
神王はその横で難しい顔をしてなにやら考え込んでいたようだったが、やがて口を開いた。
「・・・俺は一つ、気になっていることがある」
「なんですか?神王さん」
「機神王があったってことさ。機神王は単なる伝説じゃなかった。なら―――もう一つの伝説、
機魔王もあるんじゃないかってことさ。もしもアザミが機魔王をも手に入れているとしたら―――」
「それは―――」
ドラえもんが言いかけた時だった。<虫の知らせアラーム>がまたしても鳴り出したのだ。しかも、
サイバスター襲来時にも匹敵するほどの大音量で。
「・・・なんだ!?どこから何が来るんだ!?」
一同はキョロキョロと辺りを見回し―――神王が声を上げた。
「上だ!上から何かが来るぞ!」
神王の言った通りに一同は上空を見上げた。―――最初は豆粒のような黒い点のように見えた。
それがだんだんと大きくなっていく。何かが上空から地上へ降りようとしているのだ。
そして、<それ>はドラえもんたちの前に降り立った。
<それ>はサイバスターと同じく、巨大なロボットだった。だがそのカラーリングは不吉を漂わせる漆黒、そして
全体的なフォルムもより禍々しさを感じさせる―――いわば機械仕掛けの悪魔とでも言うべき偉容だった。
「・・・やはりあったのか・・・<機魔王>グランゾン・・・」
魔王はゴクリと唾を飲み込み呟いた。
「あ、あれが・・・」
「つ、強そう・・・」
のび太とスネ夫が呟いたが、他の者たちもその迫力に飲まれたように呆然としていた。
「おお、アザミ!やっと来たか!」
突如グロキシニアは起き上がり、叫んだ。そして咄嗟のことに驚いている一同をすり抜け、グランゾンへと
駆け寄っていく。
「ああいうタイプって立ち直りだけは早いんだよね・・・」
ドラえもんも呆れて呟いた。
グランゾンの足元に辿り着いたグロキシニアは高々と叫ぶ。
「くくく・・・これでお前らも今度こそ終わりだ!なにせグランゾンの性能はサイバスターをさらに凌駕している。
この機械の魔王に勝てる存在などこの世にいない!さあアザミ、奴らを・・・」
そこでグロキシニアは言葉を切った。というより―――自分に向けられたグランゾンの手のひらを見上げて
呆然と立ち尽くしたと言ったほうがいい。
「ア・・・アザミ、何を・・・?」
『今までありがとうございました』
アザミの声が響く。その声にはまるで温度が感じられない。
『ですがもうあなたも用済みです・・・まあ心配しないでください。何も分からないうちに、苦痛も感じずに
この世から消え去れるでしょう』
そしてグランゾンの手のひらに何か強力なエネルギーが凝縮され―――グロキシニアに向けて撃ち出された。
「う・・・うわあああああああああああっっっ・・・・・・」
断末魔の声さえ最後には消え去り―――後にはただ抉れた地面しか残っていなかった。
「そ、そんな・・・。何であんなことを・・・」
しずかは耐えられない、といった表情で言葉を紡いだ。
「仲間なのに・・・どうしてあんなことを!?」
『仲間、ですって?』
グランゾンの外部スピーカーを通じてアザミの声が響く。
『仲間などではありませんよ。あれはね―――<道具>です。使い物にならなければ処分されるだけですよ、
道具なんてモノはね』
そしてアザミは一同に告げた。
『さあ―――いよいよ、本当の地獄を始めましょう』
388サマサ ◆2NA38J2XJM :04/11/26 09:45:08 ID:un8FUAit
投下完了です。
なんちゃってエンディングネタは魔界大冒険からパク・・・拝借しました。

>336さん
気にしてませんよ♪
389輪廻転生 第二部:04/11/26 09:47:05 ID:yyf+/Z0j
岬には波が押し寄せては返っていった。のどかな風景かもしれない。夜ともなれば灯台にはあかりがつくし、昼間には民間
のボートが水上を走っている事もある。だが、今は別だった。一人の軍服を着た少女と二人の男が身を草むらに隠していた。
三人は息を潜めて水面を見つめていた。「奴らの到着地はここなんですね?」金髪のサングラスをした男が黒髪に赤いバンダナを
巻いた男に尋ねる。「ああ。奴らは一時間ほど浮上移動をした後、再度水中へ潜った。一番近い陸地といえばここしかない。」
「もし私達をおびき寄せる罠だとしたらどうでしょう?」「罠だとしたら逃げる。その為の装備も用意してある。」青い髪の
軍服を着た少女が割って入る。「来たようだぜ・・。」彼らの前方の水面に影が現れた。その影はどんどん大きくなっていき、ついには
水しぶきとともに潜水艦が浮上した。ハッチが開き、オレンジ色の拳法着に青い帯を巻いた男が現れた。「偵察・・か。俺をこんな
為に使うとはな。」「偵察・・か。」男は絶句した。人っ子ひとりいないはずがいつの間にか3人に囲まれていた。
 レオナ、ラルフ、クラークの三人が一斉に男に襲い掛かる。「オラ!」男はかわすだけで精一杯だった。
前面をガードしても背後からやられる。後ろ蹴りでも当たらない。完璧に動きを読まれているのかもしれない。男が
蹴りと突きでカウンターを狙うも全く当たらない。「オラァ!」ラルフは男の顔面にパンチを当てようとしたが
拳に熱を感じ拳を引っ込めた。もう少し遅ければ手はヤケドしていただろう。ヤケドというのは骨にまで
侵入する場合もあるのだ。「俺には筋力はない。だが、オリジナルの技とこの発火能力さえあれば無敵だ!狼牙封封拳!アタタタタ!」
男が炎をまとった拳を何十発と放つ。だがラルフはビクともしない。それを見て男はあせった。化け物か、この男は。
「お前の拳は軽すぎるぜ。なにより熱くもなんともねぇなぁ。」男は絶句した。まったく通用しない。
「こうなればぁ!」男はポケットから何かを取り出すと地面に勢いよく叩き付けた。それはまばゆい光を放ち、一時的に
ラルフ達の視界を奪った。「・・・奴は?」数分後、男の姿と潜水艦は消えうせていた。「逃がさないわ。とその前に行かなければ
ならない所があるの。」レオナが言った。
390輪廻転生 第二部:04/11/26 09:47:36 ID:yyf+/Z0j
 「全く・・・・どこの世界に決勝戦の相手に不戦勝なんていう場合があるんだよ。」黒髪を真ん中で分けた男が愚痴った。
「俺達は単なる腕試しに来てる訳じゃねぇ。だけどよあいつらにとっちゃぁ客が集まらないから
不利なんじゃねぇかぁ?」「体力を消耗せずに済んだと考えた方がいいかもな。」庵がひとりごちる。
「表彰式の後にご対面なのかしらね?それともご対面するのと優勝賞金の受け渡しは同時かしら?」
ちづるが二人に質問する。不意に、電話がなった。京が電話にでる。「はい?あー・・・はいはい。・・・タクシーを迎えに出すがどうかだってよ。どうする?」
「断っておけ。乗ったらあいつらの思うツボだ。自分達の力で行くと言っておいてやれ。」庵が発言する。京が旨を伝えた後電話を切る。
直後、ドアがノックされた。「なにがなんでも来させたいらしいな。」庵と京がちずるを守る様に立ち
手に炎をともす。赤と紫。対照的な色だ。「俺がドアを明ける。合図をしたら闇払いを放て。ちづる。お前は隠れていろ。」庵ガテキパキと
指示を出す。京にはなぜドアが破壊されないのか不思議だった。奴らならやりかねない。庵がゆっくりとドアへ近づいてく。耳をすませながら
ドアノブをゆっくりと回す。しっかりと冷静にそしてゆっくりと。「はい?」庵は右手を上げた。「撃つな」という合図だ。
「私の名はレオナ=ハイデルン。お迎えに上がりました。奴らならすぐそこに。」レオナの指差した方向には
黒服の男達が数名倒れていた。
391輪廻転生 第二部:04/11/26 09:48:07 ID:yyf+/Z0j
庵達は車に乗っていた。ホテルから車で脱出したのだ。すでに安全ではなかった。「アジトはどこにある?」庵がレオナに聞く。
「それは言えません。ですが集合場所はここから一時間程離れた場所にあります。」ふと、庵は奇妙な物音を聞いた。
モーター音の様なものだった。バックミラーを見るとレオナ達の車の後ろにヘリコプターが迫っていた。「とことんってか・・。
限度というものを知らないな、ホントに!」車VSへリ。死闘が幕を開けようとしていた。
392輪廻転生 第二部:04/11/26 09:49:04 ID:yyf+/Z0j
投稿は終わりました。神界の方の直後になってしまいましたが・・すみません。
393作者の都合により名無しです:04/11/26 12:37:43 ID:g6watkQt
>ミドリさん
この3人の昼下がりのひと時に舞い込みてえw下僕でもいいから。
でも、沙織ってカラーで見ると髪の毛ピンク色だったような気がするw
>うみにんさん
ドラ一行、バンホーとジャムおじさん、ワンダーガール…。
迫りつつありますね、決戦。でも、旅立ちの朝に雪か。何を意味するのか。
>サマサさん
一瞬、本気で終わったかと思った。数々の伏線投げっぱなしでw
でも、とうとう最強の敵降臨ですねえ。本当のラストも近そう。寂しい。
※もう削除依頼は出てるみたいですよ。
>草薙さん
狼牙封封拳に笑ったwでも、内容はハードな展開に傾いてますねえ。
車とヘリの戦闘か。こういう戦いはこのスレではなかったな。軍事板みたい。

394作者の都合により名無しです:04/11/26 19:38:44 ID:bGp3Erb2
神界大活劇は緊張する場面でもどこかほっとするような描写があっていいな。
いよいよ大詰めか。そういやロボット(サイバスター)対ロボット(ドラ)なんだw
輪廻転生はだんだん内容がこなれてきてるね。描写とか書き慣れて来てる感じ。
カーチェイスバトル期待してますよ。

あとゲロさん、俺はいつも楽しみにしてます。頑張って下さい。
ローマさんやメカタラちゃん、そしてスチールさんはどうしたんだろう。
前まで好調に連載してた人が急に来なくなるとちょっと心配する。
395作者の都合により名無しです:04/11/26 21:23:15 ID:r+1136ou
>>394
俺もドクターゲロ好きだよ。
スチールさんとか、ちょっと来なくなった人は早く帰ってきて欲しいね。

俺はドラえもん劇場版好きだけど、うみにん氏とサマサ氏はタイプが違って良いね。
うみにん氏はアドベンチャーっぽく、サマサ氏はファンタジーっぽい。両方大好きだ。
ミドリさんのハープが聞こえてきそうな上品な雰囲気のSSも好きだ。
草薙さんは最近進境著しいな。腕上げてる。輪廻も好きだけど、ドラ外伝の方が好きだ。

応援しか出来ないけど、皆さん頑張って下さい。
396ザクUVS東方不敗(三):04/11/26 21:29:38 ID:N1FzhA0Z
>>130-132より
397ザクUVS東方不敗(三):04/11/26 21:31:13 ID:N1FzhA0Z
 東方不敗は着地すると同時に膝をつき、口を押さえて咳をする。口元を拭うと、袖に赤い鮮血が付着
する。呼吸器官を病んでいるのか、喀血であった。
「……まだだ」
 東方不敗はうめくようにつぶやいた。
「まだ持ってくれ、わしの体よ……」
 手を地につき、ふらつきながら立ち上がると東方不敗はザクの散った上空を見上げる。爆煙が拡散し
はじめている状況ではあるが、かすかな気が感じられる。
「この程度の実力はあるまい!ザクよ!」
 東方不敗は叫ぶ。
「我らに挑まんとする貴様が、この程度でやられるはずがあるまい!再生するならさっさとせい!」
 空中にパラパラと散った無数の鉄片が一点に向かって集まり、緑色の鉄塊を成す。それが有機生物の
様にうねうねと蠢いたかと思うと、ずずっと手足が生え、頭部がちょこんと飛び出す。形が徐々に整い、
ついにはザクUへと変化を遂げる。
 ザクU、再生完了。
「ふっふ。聞きしに勝る再生能力。それでこそ闘いがいがあるというもの!」
――東方不敗!
 ザクはゆっくりと下降し、マスターガンダムと直面する形で着陸する。
――あんたは戦いの秩序を守るシャッフル同盟の頭であるはず。それが何故、葉隠散などと手を組み
新たな戦乱の種を撒き散らすような真似をする!
 その言葉を東方不敗は鼻で笑う。
「ふん、当然のことだろうが、貴様は勘違いしておるようだな……。わしらは戦乱の種を撒き散らそうとい
うのではない。この世から戦いや争いそのものを消し去ろうとしておるのだ!シャッフル同盟の頭、キン
グ・オブ・ハートとしてな!」
 ザクはそれを聞き、思わず後ずさった。
――な、なんだと!
「そのために必要なのがデビルガンダムよ。聞くがいい、われらが真の目的を」
398ザクUVS東方不敗(三):04/11/26 21:33:33 ID:N1FzhA0Z
「わしらシャッフル同盟の戦士達は戦いの秩序を守るために幾多の戦争に参加し、戦って、戦って、戦い
ぬいてきた。多くの命が戦争により奪われていった。理不尽な戦も数多とあった。だが、わしらはそれで
も、一つの大国に力が集中し世界のバランスが崩れることを防ぐために戦い続ける必要があった……」
 ザクは身構えたまま東方不敗の話を静聴する。
 どこかで、遠雷が轟いていた。
「そして戦いの最中、母なる地球もまた傷ついていった。森が、海が、大地が、戦争によって汚されていっ
たのだ。だが戦いを続ける愚か者どもは人の生き死ににも、地球のあげる声にならぬ断末魔の叫びにも
耳をかさなんだ……。シャッフル同盟の戦士として闘い続けた果てにわしはようやく気づいた。自分の母
さえも平気で傷つけ、同胞をも殺す人類の、その度し難き醜さに。それを傍観してはおれんようになった
時、わしは誓ったのだ。必ずやこの世から戦乱を無くし、緑の溢れる地球を再生させようとな」
――なっ……。だが、それで何故、デビルガンダムを!
「デビルガンダムとは本来、アルティメットガンダムと呼ばれる地球再生のために造られた機械だった」
――まさか、そんな!
「自己増殖、自己再生、自己進化。それらは全て地球の自然を取り戻すための機能。アルティメットガン
ダムの存在を知ったわしはそれを手に入れるためにライゾウ・カッシュ博士のもとへと向かった。だが、
その時既にアルティメットガンダムは奪われていた。……葉隠散によってな」
――葉隠散……
「葉隠散もまた、わしと同じ志を持つ者だった。互いにシンパシーを感じたわしらは共にアルティメットガン
ダムを研究し、争いをなくし、かつ自然を取り戻すためのある答えを導き出した。それこそが我らが目的」
 そこで東方不敗は間を空けた。
 ザクは生唾を飲み込む想いで続きを待つ。
 そして、東方不敗は拳を強く握り締めて言い放った。
「それは人類抹殺!穢れきった愚かな人間どもから地球を救済し、無益な争いをこの世から消し去る!
アルティメットガンダムはそのために全人類に仇なすデビルガンダムへと進化を遂げたのだ!」
399ザクUVS東方不敗(三):04/11/26 21:35:47 ID:N1FzhA0Z
――ば、馬鹿な。あんたは地球を、そして人間を守るために闘っていたのではないのか!そんな人間が
人類抹殺を志すなど、本末転倒だ!
「いや、これで良いのだ。……なぜなら『真苦露西手意』と呼ばれる災害の一部、大地殻変動を引き起こ
したのは人類そのものに他ならないからだ!」
――そんな、馬鹿な!
「まだ分からんのか!」
 東方不敗は跳躍し、ザクに無数の蹴りを繰り出した。ザクはそれらを先読みし避けようとするが、捌き
きれない。打撃のいくつかが胸を、腹を、顔面を捉える。再生した機体が再び損壊していく。
「人類自らが行ってきた環境破壊の数々!それらが地球環境のバランスを大きく崩し、大災害へと発展
させたのだ!藤堂兵衛らの暗躍など、それをきっかけにしたものに過ぎんのだ!」
 マスターガンダムが着地すると同時に、ザクUの損傷はすぐさま回復する。だが、東方不敗は間髪入
れずに拳打の嵐を繰り出す。
「荒れ果てた新宿を見なんだか!この香港も!世界中どこもかしこも確実に破滅が迫ってきておる!
全ては地球人類の業なのだ!そんなことも知らずによくも『真苦露西手意』に立ち向かうなどと言えたも
のよ、この愚か者が!」
 東方不敗の拳が的確にザクの急所を捉えていく。まるで吸い込まれていくがごとくに。ザクには痛覚が
存在しないため痛みは感じないが、ふと、何かが東方不敗の拳から伝わってくるのに気づいた。
――こ、これは、何だ……?
 ボディブローがもろに入り、ザクは前かがみにつんのめる。その時、ザクは拳から伝わるものが何なの
か理解した。
――これは……悲しみ……。拳から深い悲しみが伝わってくるんだ……。東方不敗の拳が、拳が泣いて
いる!これは一体――
「うるさぁぁい!!」
 マスターガンダムの上段蹴りが、ザクを断崖へと叩きつけた。
400ザクUVS東方不敗(三):04/11/26 21:37:45 ID:N1FzhA0Z
――男塾での十年にも及ぶ修行の中で、江田島塾長が言ったことがある。
 ザクは身を起こしながら想起する。
――『己の拳は己の魂を表現するものである』と。『拳を交えよ』と。
 マスターガンダムの連撃が襲う。ザクは腰を落として低く構え、ガードをあげて守りの体勢を固める。
――俺は拳を、刃を交えることで様々な人々の想いを知った。ラオウは世界の覇権を手にせんとし、
ガッツは宿敵への復讐を誓っている。覚悟は平和を乱す敵から新宿を守ろうと全力を賭し、ヤムチャは
……まぁ置いといて……、刃牙は愛を胸に秘めている。そして、東方不敗は……地球の行く末を憂いて
いる。ならばこれが、これが東方不敗の魂の叫びなのか!
 突然マスターガンダムの攻撃が止み、ザクは顔を上げた。
 東方不敗が口元を押さえ、ごほっごほっとむせている。
「ええい、この身体さえまともなら何の苦労もなかったものをッッ!!わし自らがデビルガンダムのパーツ
になれたはずッッ!!それが悔しいわ!!」
――あんた!そこまでの覚悟を!
「むぅ、問答無用!」
 東方不敗が右手に気を込めると、マスターガンダムの右掌を黒い気が覆う。
「ダァァァァクネス!フィンガァァァァァ!!」
 叫び、右手を突き出す。ザクは青い炎を指先から発し、これを向かい撃つ。
――プラズマクロォォォォ!!
 暗黒の指と蒼の指は絡まりあうと同時に反発しあい、双方が弾き飛ばされる。
 東方不敗は後ろに跳び、ザクは押し飛ばされて後ろへ転がり、手をついて立つ。
「貴様には分かるまい、ザク!貴様が守ろうとしているものがどれほど醜く愚かなものか!」
――確かに、上からの命令で何の疑問も無く戦争をする一兵士だった俺にはあんたの言うような見方は
できない。だが東方不敗、あんたが間違っているということだけは俺にもわかる!
「何ぃ?」
401ザクUVS東方不敗(三):04/11/26 21:40:04 ID:N1FzhA0Z
――地球が全ての母だと言うのならば、あんたが抹殺しようとしている人類はその母なる地球の子!
母子の仲を引き裂いて得られるものなどに、どれだけの価値があると言うのだ!そんなことも考えられ
ない奴の、地球の子を殺しての地球救済など愚の骨頂ッッ!!
「……ぬぅ、言ってくれるではないか。では問う。貴様ならば、人類を抹殺せずして破滅を迎えつつある
地球を救うためにどうすればよいか、答えを持っているとでも言うのか?」
――それは……
 ザクが口ごもるのを見て、東方不敗はせせら笑った。
「ふん、分かるまい。答えなど無いのだからな!」
 それに答える代わりに、ザクはプラズマクローを両手から発する。
 勝負をもってして答えると言わんばかりに。そして、強烈な信号を送る。
――それは、あんた達を倒してから考えさせてもらう!
「ふっはっはっは!それで良い!それでこそ人間というもの!ならば、今度こそわしの最終最大奥義を
もって貴様を、人類の守護者を葬ってやろうぞ!」
 はぁぁぁぁ、と気合を入れると共に、マスターガンダムの機体が金色に染まっていく。モビルファイターが
搭乗者の気合に感応することによって引き出されるという究極の力。
「わしのマスターガンダム、ハイパーモードだぁぁぁぁ!!」
 マスターガンダムの足元の地面が陥没する。金色のオーラが天上に届かんばかりに発せられる。
 小さな石から人身大の岩までもが浮かび上がり、砕ける。頭上の暗雲に小さな穴が開き、まばゆい
太陽光が差し込みマスターガンダムをさらにまばゆく照らす。
「我が流派東方不敗最終奥義を喰らわば、再生機能を持つ貴様といえども存在そのものが消えて無くな
る!覚悟はできておるかぁ!」
――応ッッ!!
 ザクは両手のプラズマクローを胸の前で交差させて答える。
――俺にも必殺の秘技がある……。
 東方不敗に次ぎ、ザクも己のオーラを全開にする。東方不敗とは対照的な、薄暗い紫のオーラ。
――負けるものか!
 ザクの単眼が、光った。
402作者の都合により名無しです:04/11/26 21:40:34 ID:r+1136ou
ザクキターーーーーーーーーーー
403作者の都合により名無しです:04/11/26 21:44:51 ID:N1FzhA0Z
今回投稿終了。
やばい。TRPGの深夜チャットセッションにはまった。
404作者の都合により名無しです:04/11/27 00:02:29 ID:8Mk4Hk8Q
ザク氏乙!!
今回も読み応えがあったYO!
405ミドリ ◆5k4Bd86fvo :04/11/27 00:54:22 ID:KIwZVyFx
ごきげんよう。>>366からの続きです。


バスに揺られながら、祐巳はあくびを噛み殺していた。
昨夜、図書館から借りたギリシャ神話の本を読みふけってしまい、少し寝不足気味なのだ。
土曜日に目撃してしまったあの出来事については、悩みに悩んだ末、本人達にこっそり事情を聞いてみることに決めた。
事情を説明してくれて、なにか祐巳の助けがいるのなら手を貸したいと思うし、話してくれなければそれはそれで構わない。
ただ、祐巳の見た光景を他言しないと伝えるだけだ。
そう決めてしまったらなんだか急に楽になって、雨だったのにも関わらず、日曜日は祐麒を連れ出して買い物に出かけてしまった。
『ちょっと遅くなったけど、誕生日プレゼント』と言って祐麒が買ってくれたネックレスは、今度の瞳子とのデートに
着けていこうと思っている。
瞳子とのデートは今度の日曜日だ。何を着ていこうかな。
いくつかのワードローブを組み合わせ始めたとき、祐巳は首の辺りがチクチクとするような、不快な何かを感じた。
ぐるりと車内を見回してみても、中はリリアンの制服に埋め尽くされているだけだ。
(…なんだろう?)
時々忘れてしまうことだが、祐巳は校内では結構有名人なのである。
代々、山百合会はリリアン女学園高等部の憧れの存在であったが、歴代の薔薇さまにない親しみやすさが祐巳の人気に拍車をかけていた。
もっとも、当の本人はそのようなことには全く気づいていないのであったが。
前を向き直っても、不快な感じは消えない。視線というよりももっと強い、例えるならば…。
祐巳が「う〜ん」と心の中でうなったとき、突然、背後から身体を抱きすくめられた。
「ぎゃうぅっ」
「相変わらず、恐竜の子供みたいな声だね」
こ、この声とこの言葉とこの行動パターンは…!
「聖様!」
なんとか首だけ捻って背後を見ると、そこには満面の笑顔を浮かべた聖様がいた。
佐藤聖様は、祐巳の二学年上で志摩子さんのお姉様だ。当然、先々代の白薔薇さまでもある。
祐巳が困ったときにはなぜか絶妙のタイミングで姿を現して助けてくれる、スーパーマンみたいな人。
高等部をご卒業された後は、リリアン女子大に進まれたから、通学にこのバスを使っているのは知っていた。
けれど、さっき車内を見回したときは目に入らなかったのに…。
406ミドリ ◆5k4Bd86fvo :04/11/27 00:55:08 ID:KIwZVyFx
「すぐ近くにいたのに、祐巳ちゃんたら全然気づいてくれないんだもん」
ぎゅうぅっと、祐巳を抱く腕に力がこもる。
すぐ近くにいらっしゃったから、気が付かなかったみたい。それよりも…。
「は、離してください!公共の場で…」
「えぇ〜。久しぶりに祐巳ちゃんの抱き心地を堪能したいのにぃ〜」
『にぃ〜』って、そんな風に言われても困りますったら。
セクハラ大王は未だに治らないのですか、聖様。
彫刻のような整った顔の美人のセリフとは思えません。
あぁ、聖様のお顔を知らない下級生達が目を丸くしてこちらを見てる。紅薔薇さまがバスで見知らぬ女性に抱きつかれ
ていた、なんて噂が立つのは勘弁してもらいたい。
しぶしぶ祐巳を腕から解放した聖様は、それでも祐巳にぴったりと密着しながら囁いた。
「ところで、また祐巳ちゃんは背後霊をしょっちゃってるわけ?」
背後霊。
それは、以前、祐巳に理想を重ねた挙句にこっそりと祐巳について回っていた、ある下級生に聖様がつけたあだ名だ。
ということは。
「…何か、ついています?わたしに」
「どれがそうかまでは、わかんなかったけどね」
渋い顔で、聖様はチラリと車内を見回した。
そういえば、今はあの不快な感じがしない。…聖様のおかげ…?まさかね。
「みんな元気?」
「はいっ!あ、志摩子さんも元気ですよ」
祐巳が最後に付け足した言葉に、聖様は苦笑しながらこう仰った。
「志摩子が元気なのはわかる。…何かあれば、わかるから」
聖様と志摩子さんは、不思議な姉妹だ。
祥子様大好き、な祐巳から見たら、とてもあっさりとした関係なのに、精神的に依存し合っていたのだと言う。
姉妹の事は本人達にしかわからないけれど、聖様の「何かあったらわかる」って言葉は信じられる。
お姉様とはそういうモノなのだと、祐巳は祥子様に教えられたから。
…もっとも、祐巳はまだ、瞳子に対してそこまでに至った自信はない。…愛情はめいっぱいあるのに、修行不足なのだろうか。
思考があちこちに飛んで百面相を始めてしまった祐巳の頭を、聖様はポンポンとたたいた。
「ま、いろいろがんばって」

もうすぐ、バスはリリアン女学園前に着く。
407ミドリ ◆5k4Bd86fvo :04/11/27 00:59:30 ID:KIwZVyFx
「ごきげんよう、斗貴子さん」
アテナの挨拶に、津村斗貴子はしかめっ面を返しただけだった。
ここが聖域だったら、重罰を受けて然るべき態度である。
(気持ちもわかるが…)
密かに斗貴子に同情しつつ、ジュネは笑顔のアテナをちらりと見下ろした。

――土曜日。
斗貴子が城戸邸を去った後、ジュネはアテナに何を考えておいでなのかを問いただした。
土曜日にジュネが受けた命令は『コレを持ってお聖堂に行って、マリア様像を眺めたら戻って来てください。…あぁ、コレは
なくさないでくださいね』というものだった。
コレとは例の偽核鉄である。
つまりアテナは、ああいう事態になることを知っていて、津村斗貴子と接点を持つためにジュネを使ったということだ。
それならそうで構わない。アテナの命令は絶対なのだから。
なのになぜ、そう事情を説明してくださらなかったのか。
そう不機嫌に尋ねるジュネに、アテナは微笑みながらこう返した。
『その方が面白いでしょう?』
ジュネの身体から、一気に力が抜ける。
(…あぁ…もう、好きにしてくれ…)
神の考えることなど、所詮、人間には計りしれないのだ。
アテナのお側にお仕えしているジュネですらこうなのだから、津村斗貴子はさぞやわけがわからなかっただろう。
突然現れた妙に事情を知っている人間。しかも――実際には神なのだが――異能力者。
しかも、事態を楽しんでいる。
これでは信用しろという方が無理である。
『核鉄とは、一体なんなのです?それに津村斗貴子は何者なのです?』
『…核鉄とは世間には秘された、成功した錬金術の産物なのです。核鉄は人間の本能に働きかけて強めるそうよ。
その証拠に、あなたが斗貴子さんに付けた鞭の後、綺麗に消えていたでしょう?』
そう言われればそうだ。
つまり、核鉄で治癒能力を高めたという訳か。
408ミドリ ◆5k4Bd86fvo :04/11/27 01:01:28 ID:KIwZVyFx
『斗貴子さんは錬金の戦士の一人なのです。錬金の戦士とは、武装錬金の熟練者をそう呼ぶそうで、武装錬金とは核鉄が
闘争本能に働きかけた結果生まれる唯一無二の武器だということでした』
…あの、津村斗貴子の四本の処刑鎌は武装錬金だということか。
アレが、津村斗貴子の闘争本能。
速さと正確さを兼ね備えた鎌が斗貴子のイメージと重なり、納得できる。
『アテナ、ホムンクルスとはなんなのですか?』
ジュネの問いに、アテナはわずかに表情を曇らせた。
『錬金術が生んだもう一つの産物…。生物の細胞をベースに造られ、人間の脳に寄生して精神と肉体を支配し、人間を主食
として生き続ける、半不老不死の生物のことです』
『そんなものが…』
人間を喰う生物。そんなモノがこの地上に存在するなんて…。
『ホムンクルスを造るのは人間…その目的は様々だけれど…人間が人間を殺すモノを造るのは、どうしようもないことなの
でしょうか…』
瞳を伏せたアテナの顔からは、いつもの微笑みは消えていた。
『ホムンクルスとそれを造る人間達については、聖域が介入すべきなのか悩みました。でも…私は、人間を信じていたいのです…』
『アテナ…』
『人間が蒔いた災いの種は、人間の手で苅る。人間にはそれができると思いたいのです』
ジュネに視線を向けたアテナの表情は、悲しみに満ちていた。
『だから、今回の件は斗貴子さんにお任せしましょう。…もちろん、手助けはさせていただきますが』
そう言って微笑んだアテナは、神々しいとしか形容のしようがなくて。
ジュネは、目の前のこの少女が神なのだと、改めて認識することになった。
409ミドリ ◆5k4Bd86fvo :04/11/27 01:02:34 ID:KIwZVyFx
そして、月曜日の今日。
アテナは、疑惑の眼差しを隠そうともしない津村斗貴子に向かって微笑んでいる。
複雑な気持ちで二人を眺めながら、ジュネはため息をついた。
「…いいかげん、沙織お嬢様につっかかるのはやめたらどうだ?」
その言葉にカチンときたのか、斗貴子がジュネに視線を向ける。
「関わってきたのはそっちだろう。しかもあんなやり方で」
「…わたしに負けたのを根に持っているのか?」
「誰が根に持っているだと?!それにあれは負けたわけではない!」
ムキになるところを見ると、図星だったようだ。
斗貴子の声が大きかったのか、生徒達が遠巻きにこちらをチラチラと見ている。
「アレが本当の戦いの場だったら…オマエは死んでいた。それは負けだ」
「…そんなことは百も承知している!」
さっきと言っていることが矛盾している。なんで、この少女はこう攻撃的なのか。
まるで…。
遠巻きだった生徒の輪は、いつのまにかすぐ側まで狭まっていた。
純真無垢なお嬢様達のおせっかいが煩わしいので、なるべく目立たないようにしていたいのに…。
小さく舌打ちをした時。

「どうしたの?」

人垣をくぐり抜け、輪の中心に現れたのは“紅薔薇さま”福沢祐巳であった。

410ミドリ ◆5k4Bd86fvo :04/11/27 01:11:06 ID:KIwZVyFx
今回はここまでです。
本格的なお茶会はこれから始まります。

長編カテゴリへの移行ですが、読んでくださっている方々、レスをくださる方々のおかげで
がんばれたと思っています。
ありがとうございます。
411作者の都合により名無しです:04/11/27 01:58:35 ID:YdSHLjph
ミドリさん乙!!
いい感じで物語が進んでますね。
マリ見て、星矢、武錬の3作品の特徴が良い感じで出てると思います。

ところでキャプテンブラボーはマダー?
412作者の都合により名無しです:04/11/27 02:10:29 ID:guG07VII
>サマサさん
突然のエンドに腑に落ちないものを感じつつ、そのまま読んでたら・・・
まんまとしてやられたというわけか?
いよいよラスボス戦ですね。
機神王はまだ稼動できそうですし、(無生物催眠メガホンで動きそうな気が)
クライマックスは巨大ロボット合戦が見れそうで楽しみです。

>草薙さん
ヤムチャ!……かと思ったけど、違いますよね?
一瞬でやられてるし、変換ミスなのか分からないけれど、変な技と叫び声だし。
そういえば今は氷に封印されてるんですよね? てことは、出番無し?
ま、いいか。ヤムチャだし。


>ミドリさん
少しちゃめっ気のあるアテナ。
何だか「島村さんのこどもたち」や「FSS」の天照を連想してしまいます。
互いにこの人に苦労しているジュネと斗貴子。結構いいコンビになれるかも。
ミドリさんの言われるように、次から本格的に話が進みそうですね。


>ザクさん
今回は「本格バトルへの前置き+これまでの秘密ばらしちゃうぞ」的展開でしたね。
秘密については、散が与している時点で何となく予想はしていましたが、東方不敗も
原作でもこういう思想の人なんですか?(←原作未読者)
413作者の都合により名無しです:04/11/27 02:31:19 ID:mGM4mXv9
ジュネって結構口が滑りやすいね。
414作者の都合により名無しです:04/11/27 07:15:55 ID:pVUv43Cl
ザクさん乙。ミドリさまごきげんよう。

・ザク
東方不敗のキャラがいいなあw豪快さんで論じ好きで。
ザクの単眼が光り、いよいよ各々の奥義と秘技の発動か?

・虹のかなた
リリアン女子学生で一杯のバスか。いいなあ。乗ってみたいw
沙織の神々しさと斗貴子の勇ましさとジュネの至らなさwがイイ!

415作者の都合により名無しです:04/11/27 08:20:14 ID:sVdt4/VO
>>412
東方不敗は原作でも人類不要論者。
416作者の都合により名無しです:04/11/27 10:46:12 ID:bLSz8Crm
>サマサさん
ここで本当に終わってたらある意味伝説だったかも・・・
しかしついにラストバトルか。ドラチームは某作品ではフリーザにも勝ってるし、グランゾンにも勝てたら
まさに最強ロボットだな。

>ミドリさん
読んでて思わず転げ回りそうになるがそれでも読んでしまう。
斗貴子さん好きなんでもっと活躍してほしい・・・けど実際にセイントと戦ったら負けそう・・・
あっちは音速光速当たり前の世界だし。

>ザクさん
東方不敗が原作のイメージのままでいいかんじ。
しかしザクも強くなったもんだ。かつてあの史上最弱キャラだったとは思えん。
417作者の都合により名無しです:04/11/27 13:47:11 ID:dRudjnVc
>ザク氏
ラオウ台詞の中だけとは言えまた登場したね。シャッフルの紋章を持たない彼が今後物語にどう影響するのか楽しみ。
そして、またしてもヤムチャw
418作者の都合により名無しです:04/11/27 19:04:46 ID:dS0xxhQm
ミドリさんの虹のかなたは読んでて時々、むず痒いようなちょっぴり恥ずかしいような感覚に
囚われるけど(俺が男子校出身だからか?w)大のお気に入り。頑張って下さい。ごきげんよう。

スチールさんとローマさんとメカタラちゃんは大丈夫かな?
スチールはアカギ対安佐田の麻雀対決、ローマはいよいよジャイアンたちがローマへ、
カツミンは小日向たちの結束の飲み会と、いよいよ各作品これから盛り上がるってところなのに。
419ふら〜り:04/11/27 19:27:40 ID:x0IP8HOG
>>草薙さん
凄い、勇次郎。技の説明が丁寧なだけじゃなく、褒め言葉を挟み休憩時間を入れ、のび太の
身を気遣い寸止め組手。これで強くならなきゃバチが当たるぞのび太。本編の方、アレは
ヤムチャのクローン? 随分ヘタれてますが。VSヘリ戦は闇払いを投げるとかするかっ?

>>ミドリさん
こちらは沙織が凄い。何だか、天から全てを見下ろし、包み込んでいる神のような……って
本物の女神ですけど。原作より遥かに威厳あり。ジュネと斗貴子は、やっぱりまだまだ
トゲトゲしいですね。でもこの流れだと、共闘して友情、の少年漫画パターンになりそうな。

>>うみにんさん
前回から本人たちが言ってますが、確かにのび太たちって、百戦錬磨の熟練戦士なんです
よねえ。ドラの道具さえ使えば誰でも、って意味だけでなく、度胸とか判断力も磨かれて
いるかと。……さて、積み重なった各人の思いと共に、白い雪が開幕の合図、遂に決戦!

>>サマサさん
なんちゃってエンディング、当時映画館で観てコケました。確かにエンディングっぽい
雰囲気、でしたね。魔界大冒険も神界大活劇も。今回は必死に耐えてるドラが愛しかった
です。偉いぞネコ型ロボット。対してラスボスらしいアザミですが、決着はどうなる……?

>>ザクさん
自然破壊を止める為に人類抹殺、は王道中の王道ですが、「地球と人類は母子、その仲を
引き裂くなんて」という反論は新鮮です。その後、結局論破されてはいますが。元一兵士、
というのはいろいろ思い出させてくれます……彼も、いろいろ積み重ねてますからね……。
420作者の都合により名無しです:04/11/27 21:00:19 ID:cDMgvJuV
どうしちゃったんだろうレスうざい。
気長に待ってろや池沼。
421作者の都合により名無しです:04/11/27 21:11:37 ID:sVdt4/VO
スチールはきっと麻雀対決をいろいろつっこまれないよう練ってるんだよ、きっと。
422作者の都合により名無しです:04/11/28 02:13:12 ID:WgBU1v90
>>うみにんさん乙
いよいよ決戦ですか。
リルルが殴るという表現がちょいと想像つきませんな。
リルルはショックビームくらいか、後は首しめw
そういえば何か忘れてますね。
そうナンジャ族(´・ω・`)知らない間に悪魔になっちゃったのかな。

ズル木に対するドラえもんのコメントなど、相変わらず細かいところまでうまいですね。
423作者の都合により名無しです:04/11/28 02:19:15 ID:AC7vKyOH
ageんなカス
424帰ってきたドラえもん外伝:04/11/28 06:54:55 ID:JIrjGkUo
のび太が範馬勇次郎に格闘術を教え込まれてから一週間が過ぎた。メニューは決まっていた。
10分間の柔軟運動から始まり、5回の腕立て、腹筋、そして前屈から突きを繰り出す事の往復
さらに後屈で手刀形(しゅとうけい)。5分間の休憩の後ゆっくりとした寸止め組み手、その後
約束組み手。最後に整理運動で終わる。
 いつものメニューをこなした後、勇次郎はのび太に声をかけた。「のび太よ。銭湯にいかんか?」
のび太は銭湯は知っている。だがドラえもんから勇次郎の事を聞いた後だったので彼は嫌な予感
がしていた。世界中の格闘家から恐れられている存在なのだ。もし悪人が狙ってきたら・・。
「格闘家は常時戦闘態勢にいなきゃいけねぇ。だがよ、子供を連れている奴相手に戦いふっかける
奴はそうはいねぇ。よほどぶっとんだ奴じゃない限りな。」のび太は安心した。「浴衣はもってるが、子供用は持ち合わせちゃいねぇ。」
「取り寄せバッグで手に入れよう!犯罪だけど・・」「のび太君・・・はい。」奇妙な間を空けた後に
ドラえもんはのび太に浴衣を手渡した。「いってきまーす。」こうして地上最強の生物と地上最弱のヘタレは銭湯へと出発した。
425帰ってきたドラえもん外伝:04/11/28 06:56:15 ID:JIrjGkUo
昔ながらの商店街の中にその銭湯はあった。建てられてから50年程経っているらしく、店自体に
老舗という雰囲気があった。その為かこの銭湯に入った事のある芸能人も多いらしい。その店に近づいてく
一人の人間の姿があった。鎬紅葉である。アスリートでもあり医者でもある彼は趣味で有名な銭湯を
探していた。そうして辿り着いたのがこの銭湯である。空手家である弟にもこの湯を教えてあげようと思っていた。
「私は芸能人ではない・・・。医者であり執筆する事もある。今度何かのエッセイに使える経験があれば
いいのだが・・。」この時、彼はこれから起こる事について知る由はなかった。
 のび太と勇次郎は着替えていた。のび太は勇次郎の鍛え上げられた筋肉を至近距離で見ていた。
見る者を圧倒する筋肉である。ドラえもんから1トンもの北極熊を倒したという噂は真実のような気がした。回りの人間も
表には出さないが勇次郎の筋肉に驚いていた。「入るぞ。」勇次郎がガラッと戸を開け、中に入る。のび太が
それに続く。もちろん両者ともタオルで大事な所を隠している。勇次郎の姿を見た人々はヒソヒソと話していたが
すぐにそれも収まった。勇次郎は桶でお湯をすくうと自分の体にかけた。そして湯へと入る。
のび太もそれに続き、勇次郎の隣に入った。のび太は気持ちよさそうに肩まで浸かると、勇次郎にある質問をした。
「範馬さん、範馬さんは子供の頃何で遊んでたんですか?」のび太の質問を聞くと勇次郎は笑い始めた。
遠い過去に起こった面白い出来事を思い出したかの様に。「面白い事を聞くな。今の様にゲームが無かった時代だったからな。
メンコや竹馬で遊んだりしたものだ。まー、俺はガキ大将だったからな。子分を引き連れて歩くという事は無かったが、遊び相手に
困ったりした事はなかったな。たまーにケンカしたりしたけどな。ま、いつも俺が勝ってたが。」勇次郎は白い歯を見せながら笑った。
オーガの意外な過去が語られた。あだ名には似合わない穏やかな子供らしい過去である。「いつから格闘技を?」「お前の年ごろからだ。
その頃の俺は空手を習ってた。大会には参加しなかったがな。んで親が引っ越して道場に通う事はできなくなってしまった。ま、その頃
俺は強い奴を求めて体を鍛え始めた。今の高校生ぐらいの年齢でベトナムという国へ言った事もある。
426帰ってきたドラえもん外伝:04/11/28 06:59:20 ID:JIrjGkUo
戦場を求めてな。」「今までで一番印象に残っている思い出ってあります?」勇次郎の目が一瞬遠くなった。闘争が殆どの彼の人生
の中で穏やかな思い出など少ないだろう。「ベトナムでジェーンという女に出会った事だ。女性の中では身体能力も気も強かった方だ。
とても澄んだ、いい目をしていたぞ。お前の様にな、のび太。そして・・・ジャック。」のび太はびっくりした。
いつの間にか目の前に白人の男が立っていたのだ。「アナタガワタシノハハオヤヲソウイウフウにミテイタトハシラナカッタ・・。」
のび太の目の前にいる大男は言った。「あいつから何も言われなかったのかお前は。」「コドモノミテイルマエデアラソイヲスルツモリハナイ。マタ
コンドダ。」ジャックと呼ばれた大男はドアをガラリと明けると去っていった。「あれは俺の息子の一人、ジャックだ。」

 昔ながらの商店街の中にその銭湯はあった。建てられてから50年程経っているらしく、店自体に
老舗という雰囲気があった。その為かこの銭湯に入った事のある芸能人も多いらしい。その店に近づいてく
一人の人間の姿があった。鎬紅葉である。アスリートでもあり医者でもある彼は趣味で有名な銭湯を
探していた。そうして辿り着いたのがこの銭湯である。空手家である弟にもこの湯を教えてあげようと思っていた。
「私は芸能人ではない・・・。医者であり執筆する事もある。今度何かのエッセイに使える経験があれば
いいのだが・・。」この時、彼はこれから起こる事について知る由はなかった。
 のび太と勇次郎は着替えていた。のび太は勇次郎の鍛え上げられた筋肉を至近距離で見ていた。
見る者を圧倒する筋肉である。ドラえもんから1トンもの北極熊を倒したという噂は真実のような気がした。回りの人間も
表には出さないが勇次郎の筋肉に驚いていた。「入るぞ。」勇次郎がガラッと戸を開け、中に入る。のび太が
それに続く。もちろん両者ともタオルで大事な所を隠している。勇次郎の姿を見た人々はヒソヒソと話していたが
すぐにそれも収まった。勇次郎は桶でお湯をすくうと自分の体にかけた。そして湯へと入る。
のび太もそれに続き、勇次郎の隣に入った。のび太は気持ちよさそうに肩まで浸かると、勇次郎にある質問をした。
「範馬さん、範馬さんは子供の頃何で遊んでたんですか?」のび太の質問を聞くと勇次郎は笑い始めた。
遠い過去に起こった面白い出来事を思い出したかの様に。「面白い事を聞くな。今の様にゲームが無かった時代だったからな。
メンコや竹馬で遊んだりしたものだ。まー、俺はガキ大将だったからな。子分を引き連れて歩くという事は無かったが、遊び相手に
困ったりした事はなかったな。たまーにケンカしたりしたけどな。ま、いつも俺が勝ってたが。」勇次郎は白い歯を見せながら笑った。
オーガの意外な過去が語られた。あだ名には似合わない穏やかな子供らしい過去である。「いつから格闘技を?」「お前の年ごろからだ。
その頃の俺は空手を習ってた。大会には参加しなかったがな。んで親が引っ越して道場に通う事はできなくなってしまった。ま、その頃
俺は強い奴を求めて体を鍛え始めた。今の高校生ぐらいの年齢でベトナムという国へ言った事もある。
427帰ってきたドラえもん外伝:04/11/28 07:02:03 ID:JIrjGkUo
 重複すみません。426は無視してください

戦場を求めてな。」「今までで一番印象に残っている思い出ってあります?」勇次郎の目が一瞬遠くなった。闘争が殆どの彼の人生
の中で穏やかな思い出など少ないだろう。「ベトナムでジェーンという女に出会った事だ。女性の中では身体能力も気も強かった方だ。
とても澄んだ、いい目をしていたぞ。お前の様にな、のび太。そして・・・ジャック。」のび太はびっくりした。
いつの間にか目の前に白人の男が立っていたのだ。「アナタガワタシノハハオヤヲソウイウフウにミテイタトハシラナカッタ・・。」
のび太の目の前にいる大男は言った。「あいつから何も言われなかったのかお前は。」「コドモノミテイルマエデアラソイヲスルツモリハナイ。マタ
コンドダ。」ジャックと呼ばれた大男はドアをガラリと明けると去っていった。「あれは俺の息子の一人、ジャックだ。」

 のび太と勇次郎は湯を出て着替え、銭湯を出ようとした。突然、近くにいた子供が勇次郎にぶつかりそうになった。子供の身長は130CM.
丁度頭の所が勇次郎の太腿の高さである。だから鳩尾は勇次郎の膝部分である。だが、心配するにはいたらなかった。子供の鼻を勇次郎が手の平で
隠したからだ。丁度勇次郎が手の平で子供の鼻に軽く触れたような形になっている。「すいません!うちの子供がわんぱくなもので・・・。謝りなさい!
失礼だろ!・・・あなたは範馬勇次郎さん!?」子供の父親は絶句していた。オーガとあだ名つけられる存在が目の前にいるのだ。「オーガさん、サイン頂戴。」
子供が勇次郎にペンとサイン色紙を渡す。勇次郎は受け取るとサインとメッセージを書いた。「ありがとう。オーガさん!」「元気だな。」オーガは父親に話しかけた。
「あの子いい子に育つぜ。目が澄んでいるし、昔のお前といっしょだ。小学生だった時分、遊んだな。」「久しぶりです。範馬さん。」
428帰ってきたドラえもん外伝:04/11/28 07:02:42 ID:JIrjGkUo
今回の投稿はこれで終わりです。
429作者の都合により名無しです:04/11/28 07:17:32 ID:fwVLYSrY
勇次郎のナイス親父ぶり笑ったw
戦闘にくる勇次郎か。客もいい迷惑だなw
430作者の都合により名無しです:04/11/28 08:03:03 ID:gpWjS9Kd
            ,、_.. - .._
       ,、_ ,_..-ッ `'^´゙`'¨゙'´^'-,、ュ, ,
     _,'-`     _ ..... _     ´゙〈,_
   _,.ノ゙'゙     /, ,   、 、ヽ     ヾ,、
   'ッ     / i リ i ト, i! !i ヽ     ゾ
  r'`       | i|'!_'_!l |! |ノ_i_'| i r'、    _'ユ´
  彡    ,-(゚,),{´ ` ! ´ `}トゥソヽ,   _`ュ
   `'-r,  / /U ,!` F ='!  '/ノ 'i | r、〉`
     ゙ィ,.┤.!_,. ヾヽ. ヽ _ / ./、 、.‐! !'´
       ! ! ゙´`'`''iヽ、 _ ''´|i}´`'゙´ ! .!
          ! !  _ ,、!    ト,、._  !.ノ
        〉'‐'´  !.| ` ゙ ' ´ ! | `y<
        /    ノ_ヽ .   !.:ヽ   i
【呪いのAA】
このAAを見たあなたは呪われました。
あなたに必ず災いが訪れます。
これを回避したければこのレスをコピペでも良いので8分48秒以内に
5つ以上のスレに貼り付けることです。
もっとも、そんなことをするあなたは自分さえ良ければあとはどうでも良いと考える
タイプですがね。
431作者の都合により名無しです:04/11/28 17:10:06 ID:N0W+rKzI
何か、普通の江戸っ子のオヤジといった感じですね>勇次郎
「バキ」でも殴りかかった子供にデコピンで済ませてるし、「バキ」になってから
オーガもまるくなったものだ。

輪廻さんにお願い。
出来れば一行の長さがもう少し短いと助かる。
427とか、文の途中で改行されちゃうので見難い。
432ドラえもん のび太の地底出木杉帝国:04/11/28 18:51:19 ID:gtyJo4wm
>>370-375続き
険しい山々を乗り越えた先、上空からの警備の目を逃れ、帝国を見下ろす位置に
バンホーたちはいた。騎竜に乗り、夜通し走り続けてきた疲れは微塵も感じさせない。

100名を超える兵士たちのほとんどは、目立たないよう各々岩場の影や草の陰に隠れ
ていた。そのうちの十数名だけが、最前線にズラリと立ち並んでいる。その足元には、
ごうごうとうなりをあげる数台のものものしい機械が設置されている。さらに無造作に
転がった数十個に及ぶ、大きなパイナップル大のカンヅメのようなもの。全てその上部
は切り取られてある。どうやら、既に中身は空であるらしい。

帝国の異変、それは―――――

ドラえもんから借り受けた、“雪降らし機”を限界を超えてオーバーロードさせ、
数十個に及ぶ“季節カンズメ”に閉じ込められた“冬”を盛大に解き放ったのだ。
その真っ白い粉雪は見る間に、帝国内に降り積もり、帝国全土を凍えさせた。
帝国に一時的な“冬”をもたらしたのだ。

圧倒的に戦力上位と思われる帝国の悪魔たちを混乱させる意味はもちろんある。
しかし、バンホーには、それ以上に大きな狙いがあった。恐竜の遺伝子を持つ竜人の
その弱点――すなわち極寒の環境への耐性の低さ――は、魔の眷族と化した今もなお、
失われてはいないと推測したのだ。

バンホーは目深に被った鉄火面の奥から、その光景を、静かに、冷静に眺めていた。

最前線の兵士たちは、各々の武器とは別に一本のロープを握り締めている。相当に
長いようだが、どうやら二人一組で一本のロープのそれぞれ両端を持っているらしい。

「第二陣・・・!」
『はい!』
バンホーの静かな指令に、前線の十数名を含む数十人の騎竜兵が、やはり静かに
散開しながら帝国へと走り去った。さらなる帝国の撹乱を狙って――――

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「始まったぞ。」
バンホーたちとは遠く離れた、帝国の裏側寄りの山間に潜んでいた、ドラえもんたち
侵入チームにも緊張が走る。
「ウヒャー、真っ白だね。僕たちには“もう感覚ない”けど、寒いんだろうなー。」
「はたして、あの悪魔たちの動きをどこまで鈍らせることができるかどうか・・・」

「さ、まだ戦いは始まったばかりだ。うまくバラけられるかどうかわからないけど、
今のうちにちゃんと、“役割”をハッキリさせておこう。」
「おう。」
ドラえもんは、ポケットから小型映写機のようなものを取り出した。
手馴れた操作で、映像を呼び出し、空間に立体ホログラムの見取り図が現れた。
「ここに、ワンダー・ガールくんが持ってきた要塞内部見取り図を立体化したものが
ある。不確かな情報ではあるが、今の僕らにはこれを信用するしかない。」

「これによると、キスギーのいる場所は要塞内部最上部。僕らの最終目的はここだ。」
ドラえもんが見取り図の最上部を手に持った棒で指し示す。
「おう。絶対にオレ様が、ぶっ倒してやるぜ!」

「だが、その前にやるべきことが二つ。まず、最優先はメインコンピューターの破壊だ。
これができれば、もっと強力な秘密道具が使えるようになるし、救援を呼ぶ事も可能に
なってくる。メインピューターのある場所は、中央。このあたりだ。ワンダー・ガール
くんの頼み、もう一人の救出すべき存在、“高畑くん”もこの周囲にいると思われる。」
「ふむふむ。」

「そして、次に出木杉くんの救出。出木杉くんは、恐らく地下のこの幽閉所に捕まって
いるものと思われる。その場合、最上階から遠ざかることになるから、“救出班”と
“コンピューター破壊班”の二手に分かれた方がいいな。つまり破壊班は中央での任務
遂行後、そのままキスギーのいる最上階を目指す。救出班は任務遂行後、地下から再び
コンピューター破壊班を追ってもらうことになる。」
「わかった。」
「“銀の銃”を持つのび太はもちろん、破壊班だ。そして、この中では一番機械に
詳しい僕もこちらの班に入ろう。それからもう一人・・・リルルもきてくれるかな?
比較的機械には詳しいだろうから。」
「ええ、わかったわ。・・・それにどうせなら、のび太くんと一緒に戦いたいもの。」
「え?いや、あの、その・・・そういうこと言われるとなんか照れちゃうなぁ。」
「のび太!デレデレすんな!」
ジャイアンに殴られながらも、変わらずデレデレしっぱなしののび太であった。
この緊急事態にもいつもと変わらぬ様子はさすがに冒険慣れしているのであろうか。

「ジャイアンたちは出木杉くんを頼む!」
ジャイアンは快く快諾した。
「わかった。魔王はぶっ倒したいけど・・・友達を助ける方がオレには重要だ!」
しずかも後を続ける。心配そうな表情で・・・。
「私も、一刻でもはやく出木杉さんを助けてあげたいわ。」
きり丸は頭の後ろで手を組みながら、人事のように気楽に続けた。
「まっ、人探しは一応、忍者の得意分野だからな。オレも救出に回るよ。」

そう順調に行くとも思えないが、一応の役割は決まった。
「キスギーとの対決もあるから、せめてこっちにもう一人欲しかったんだけど・・・」
「うん。せめてスネオがいてくれたらなぁ・・・」

「来なかったやつのことなんざ、ほっとけ!」
弱音を吐き出したのび太たちをジャイアンが一喝する。そして、ニヤリと笑った。
「なぁに。さっさと出木杉助けて、出木杉といっしょにすぐに追いつくさ。
これでプラス1名だ。それも超切れ者の頼れるやつがな!・・・・む!?」
ジャイアンの目が見開かれ、その表情がさらに引き締まった。帝国の動きが慌しい。

「みんな、見ろ!ついにバンホーさんたちが・・・本格的に動き始めたようだぞ!」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
436ドラえもん のび太の地底出木杉帝国:04/11/28 19:04:42 ID:gtyJo4wm
今回分終了です。昨日、ドラクエで徹夜したので死にそうです。
うーん。雪の秘密がしょぼすぎて申し訳ない気持ちでいっぱいです。
次回はもうちょっと大きく動くと思います。たぶん。
437作者の都合により名無しです:04/11/28 19:12:44 ID:3YZGXfXO
各方面のメンバー配置が済みましたか。
でも、やはり最後を締めるのは銀の銃を持つ男、
劇場版限定ヒーローののび太になるのかな?
とうとう、最終決戦開始ですね!

DQ面白いと思いますが、うみにん氏はまだ
体調が回復したばかりだと思いますので
お体に気をつけながら楽しんで下さい。
仕事とDQの合間で良いんでSSの続きもお願いします。
438作者の都合により名無しです:04/11/28 19:14:46 ID:n0DNKua2
乙です

>雪の秘密
前回ラストの雪についての印象的な言及と
爬虫類の弱点をついてるということで
雪は(SSとして)最高の効果を発揮してると思います
雪の調達法はドラが一枚噛んでさえいれば
凝った秘密がなくても問題ないと思います
439作者の都合により名無しです:04/11/28 20:24:05 ID:Tb6dRpzd
うみにん氏とサマサさんが絶好調で、草薙氏のドラ外伝も良い感じになってきたのに。
ローマさんはどこいったんだ。スチールさんもメカタラさんも。連絡くらい下さいよ。

>うみにんさん
乙。各チームに分かれての潜入はFF6の瓦礫の塔を俺は思い出した。
ドラクエは楽しいと思いますが、ほどほどにw
440作者の都合により名無しです:04/11/28 22:55:45 ID:zNsmnTFp
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これを見た人は確実に【不合格】です。これをコピペでどこかに1回貼れば回避できます。
これは本当です。やらないと一年無駄になります.
私も最初は嘘だと思ったんですが、一応コピペしました。それでセンター私大に合格出来ました。
けどコピペしなかった友達がA判定とっていたのに、おちたんです。(慶応合格h.sさん)
俺はもうE判定で記念受験だったんだけど、コピペを10回くらいした途端に過去問が
スラスラ解けるようになって、なんと念願の早稲田に受かりました。(早稲田3学部合格r.kくん)
これを今年のセンター前に見てシカトしたら、センターミスって最悪です。(夜神月さん

441作者の都合により名無しです:04/11/29 02:25:52 ID:sC1r7mFt
ジュネって結構口が滑りやすいのな。
442輪廻転生 第二部:04/11/29 09:43:14 ID:um7DbTlH
レオナが運転する車は道をジグザグに走行していた。直撃を避ける為だ。相手が発砲して来た時、
直線上を走っていては補足されやすいのだ。「頭を下げてください。そして、庵さん。これを。」
レオナが庵にイヤリングの片方をはずして手渡した。後ろにスイッチのようなものが付いている。
「押してから数秒後爆発します。イヤリング爆弾です。」「せいぜいあいつ等の目くらまし程度にしかならんだろうな。
この距離では・・。」庵は躊躇していた。レオナはともかく、これからやろうとする事はちづるにとっては
つらい事になる。彼女も格闘のたしなみがあるとはいえ、今から見る光景はむごすぎる。「窓を開けてくれ。今から
炎を放つ。」「ちょっとぉ、お前奥義をその為に使っていいとでも思っているのかぁ?やりすぎじゃねーのぉ?」
庵はイライラしていた。この非常時に何をいっているのだ、このアホは。「・・・ちづるの目を塞いでおけ。女性には
きつい。」ヘリはどんどん近づいてくる。網など使わずに、直接車体を掴むつもりかもしれない。「はいはい。」京がのんびり
と答える。
 車の窓が開くと同時に庵の手に炎が点る。数秒後、開け放たれた窓から飛び出た紫色の炎は地を這い、ヘリの真下に移動した。
直後、紫色の火柱がヘリを襲った。「八酒盃に触れた者は・・一定時間その動きを封じられる。今あのパイロットは指一本すら動かすこともできない。
もちろん声すらも。」ヘリが空中でバランスを崩し、斜めに急降下していく。コントロールできていないのだ。数秒後、ヘリは地面に機体をこすりつけ、
動かなくなった。「たぶんパイロットは打撲で動けないわ。急ぎましょう。」車のスピードが増した。。
 
 庵達の乗った車がその場を去った数十分後、不時着したヘリのドアが開いた。その中から出てきた男はオレンジ色の道着に青い帯に、
青い靴を履いていおり、男の顔には十字傷が刻まれていた。「畜生。奴らは不思議な術を使いやがる。機体が紫色の炎に包まれたら体が動かなくなりやがった。」
男は無線機のスイッチを入れた。高性能のトランシーバーなのでかなり遠くまで電波が届く。「あーあー、こちらプロト。どうぞ。」
「こちらエアー1。どうぞ。」「奴らを逃しました。ヘリは使い物になりません。近くに空港も車もありません。帰還せざるを得ません。」
「了解。ヘリを送ります。」
443輪廻転生 第二部:04/11/29 09:44:20 ID:um7DbTlH
サウスタウンを南に30KM下った地点にその場所はあった。周りは山と岩壁に囲まれており、近くには川が流れていた。
地上と地下に分かれており、地下では主に指令や会議が行われている。庵達はそこにいた。
頭にバンダナを巻いた男が投影機のスイッチを入れた。青と赤のマークが書かれた図が前方のスクリーンに投影された。
「俺の名はラルフ=ジョーンズ。君達と共同で行う今回の作戦の指揮を任された者だ。作戦の概要はこうだ。
俺とクラークとレオナが囮となって相手の注意を引き付ける。その間にテリー、K’, マキシマの第2部隊、
庵、ちづる、京の第3部隊が相手のアジトに侵入する。侵入する際に使うのはこれだ。ステルスボートと呼ばれる
極限までモーターの回転の音を下げたボートだ。これによって相手の潜水艦に補足される心配はなくなる。」
「質問だ。どうやって俺達の存在を知った?」京が挙手をしてラルフに質問をした。ちづるも
同じ気持ちだった。自分たちは日本以外での場所ではただ単なる格闘家の端くれとしか思われていない。
なのにどうやってオロチの存在を知らない彼らが自分達の実力を知っているのか?
「君達がルガールを何度か倒した事は知っている。そこにいるミスター・ヤガミが説明してくれたのでね。
私達は彼の依頼で動いているのだよ。」「5年前、俺のクローンが大量生産された時、あんた達が捕獲してくれたんだよな?誰が気づいたんだ?
ネスツの企みに。」「ミスター・ヤガミだ。」京は愕然としていた。自分の命を付け狙って来る奴がなぜ?「草薙、言ったはずだ。お前を殺すのは俺だ。」
「作戦の決行は明日だ。皆今日は体調を整える為にすっかり寝てくれたまぇ。」

444輪廻転生 第二部:04/11/29 09:45:11 ID:um7DbTlH
蛍光灯の明かりがつく廊下には一人の男の姿以外、何も見えなかった。その男は食堂の帰りだった。
いつもの食事を終え自分の部屋に帰ろうとした時、奇妙な会話が耳に聞こえた。この空母の持ち主である
ルガール=バーンシュタインと自分の創造主であるラッシュ博士との会話だった。「最近、プロトタイプがへまばかりしているらしいが?」
「そうですが・・・。彼らは特殊能力を持っておりますし、訓練の方でも優秀な成績を上げております。それだけ相手が手ごわいという事でしょう。」
「ならいいがな。だが今度失敗した場合は・・廃棄処分だ。」「わかりました。」男が背中に氷を当てられたような感触を覚えた。自分は物扱いされる。
自分はクローンとはいえ人間だ。勝手に作って次失敗したら殺すだなんて。いいだろう。そっちがその気ならこっちだってやってやる。
俺は正義の味方じゃない。俺の見方だ。その声、もう二度と出せないようにしてやる。

 今回の投稿はこれで終了です。
445作者の都合により名無しです:04/11/29 09:54:39 ID:RNdC/R9V
輪廻は腕あげてるな。
446作者の都合により名無しです:04/11/29 12:32:06 ID:K9CIdor7
>うみにん氏
ジャイアンがいい味出してますね。やはりリーダー的存在の男。
ジャイアンが周りを引っ張って、ドラやワンダーガールたちが強力にサポート、
そしてのびたとリルルが決めるって展開ですかね?燃えるな。
でももうすぐ終わりそうで寂しい。

>草薙氏
正直、元ネタあまり知らないけど面白い。
でももう少しだけヘリとのカーチェイスを書き込んでくれると良かったかな。
今回は最後の2行が特に印象的ですね。復讐劇・反逆のドラマに発展しそう。
草薙さんのSSは展開が速くていい。たまに飛ばし過ぎだけどw

>>445
うん、腕上げてる。成長度は高いと思う。ちょっと一行を詰め過ぎだけど。

NBさん、セフィリアさま物語の続きを早く…。
447作者の都合により名無しです:04/11/29 20:21:20 ID:vvCj8v6P
俺も最近の輪廻氏は面白いと思う。二部は緊迫してるね、全体的に。
一部とはえらい違いだ。

パオ氏NB氏ユル氏スチール氏ローマ氏メカタラちゃん、来ないねえ。
まさか集団投げ出し?ガクガクブルブル
448作者の都合により名無しです:04/11/29 20:56:01 ID:/9xgOuCL
>>447
パオさんは大丈夫だと思うけど、他の方は作品完結させた事ないからな。
ちょっと心配。返事だけでもしてくれるとありがたいんだけどな。
みんな個性的な作品なだけに、誰も途中で止めて欲しくないけど、
こればかりはご本人の都合もあるからね。信じて待ちましょう。
ふらーりさんやサナダムシさん、1985さんも新作書いてくれれば嬉しい。

輪廻氏は正直当初は荒らしと思ってた。すまない。
最近は面白いよ。今回も内容締まってたし(急ぎ過ぎな気もしたが)。
449作者の都合により名無しです:04/11/30 09:04:02 ID:TxcXCKOo
10日程書かないだけでそう言われてしまうのか…
バキスレ住民も成長しないね。
450帰ってきたドラえもん外伝:04/11/30 09:07:45 ID:uvgUeyX9
東京都の住宅街の中にその家はあった。小さな一階建ての家で壁や屋根には悪質ないたずら文字が書かれていた。
家の主は範馬刀牙。つい最近行われた最大トーナメントのチャンピオンである。彼は今夕飯を作っていた。
油を最小限につかい野菜と少量の肉を加えたチャーハンである。料理が出来上がり、盛り付けが終わると、彼はそれを居間に
持っていった。食器の数は二つあった。彼の分と彼女の梢絵の分である。「美味しそうだよ。刀牙君。」梢絵がうれしそうに言う。
「いや、梢絵ちゃんの料理の腕にはかなわないよ。油殆ど使わないで野菜多めにしたから心配しないで。」女の子のダイエット
を考えてかバキが優しく言う。「あたしね、刀牙君っていいお父さんになると思うんだ。」突然の
ほめ言葉にバキが赤くなる。自分が父親になる。ということはあの男、範馬勇次郎の孫が生まれる事だ。
だが、その子には格闘家の道を歩ませなくてもいいだろう。その子が行きたい道を歩めばいい。自分は親父よりも強くなりたいから
格闘家を続けている。「美味しいよ。刀牙君特製チャーハン。」梢絵の言葉と笑顔はバキの頭の中から
消える事はその日寝るまでなかった。
451帰ってきたドラえもん外伝:04/11/30 09:08:23 ID:uvgUeyX9
刀牙が梢絵と楽しい夕食をしている頃、刀牙ハウスの地下では勇次郎とのび太がいつもの稽古をしていた。
稽古が終わりに近づいた頃、勇次郎はのび太の稽古を止めさせた。「のび太よ。お前が今やっているのは
何のための訓練だと思う?」勇次郎が真顔で質問を聞く。のび太は数秒考えてから答えた。「格闘の
試合の為の稽古です、範馬先生。」「そうだ。いわば範馬流格闘術とでもいっておこうか。だが、小学生には
専門的な事に聞こえるかもしれないが・・・武闘家というのは常に臨戦態勢でなくてはならない。
合図やゴングが無ければなれないような人間では駄目なのだ。路上だろうが、食事中だろうが
昼寝している最中だろうが戦闘は戦闘なのだ。」「はぁ・・。」「そこでだ。今のお前は武術を
習っていながらにして・・・足りぬモノに満ち満ちているッ!」背中に鉄骨でも入れたかの様に
のび太の背筋がピンとなる。明らかに勇次郎のオーラに気圧されている。「神心会空手の子供と
お前をぶつけてみたいところだが・・・パワーが違いすぎる。だからチケットを買っておいた。
一人で行って来い。俺が行ってはお前も巻き込まれる場合があるからな。武術の真髄ってモノが
見れるぞ。」「わかりました。」勇次郎が行けと行くんだから仕方ない。のび太が寝るためにホテルに帰った後、
勇次郎はドラえもんを見やった。「お前がなぜあのガキを強くしたいかわかるぞ。それは言わないでおいてやる。
ヘタレだと思っていたがあのガキなかなか根気あるじゃねぇか。なぁ?ドラえもんよ?」ドラえもんはうつむいていた。
ここでのトレーニングの期間が終われば自分がのび太と一緒にいられる時間は数時間程しかない。
せめてのび太が成長した姿を目に焼き付けてから別れよう
452帰ってきたドラえもん外伝:04/11/30 09:10:37 ID:uvgUeyX9
短いなと思われるかも知れませんが今回の投稿はこれで終わりです。

445-448の方々>

そう言って頂けるとうれしいです。今後も精進しますのでよろしくお願いします。
帰ってきたドラの方はできれば年内に終わらせるつもりです。
453作者の都合により名無しです:04/11/30 09:49:05 ID:S3H9yhHH
>草薙氏
朝からの投稿おつです。勇次郎ナイスガイだなw
別に年内に焦って終わらせようとせず、じっくり納得いくものを書いて下さい。

>>449
一人二人なら気にしないけど、数人まとめて来ないからねえ。
ブラキンさんみたいにある程度、間隔置いての連載ならともかく、
パオ氏NB氏ユル氏スチール氏ローマ氏メカタラちゃん各氏はかなり
間を置かず書いてたし。ユル氏は進路で忙しそうだけど。
454作者の都合により名無しです:04/11/30 12:23:47 ID:eP9BAGXl
>輪廻
せめて推敲してくれ。誤字が多い。
455作者の都合により名無しです:04/11/30 16:11:36 ID:TxcXCKOo
輪廻は腕あげてるな。
456ローマ:04/11/30 16:23:43 ID:L10y+7IH
心配してくださった諸氏、申し訳なかったです。
話の方は結構書き進んでいるのですが、伏線の回収の仕方で
つまってしまい、投稿できない状態にありました。一週間以内に
なんとか収拾つけますんでどうか見捨てないで・・・。
457ミドリ ◆5k4Bd86fvo :04/11/30 18:34:52 ID:M7rrZLdP
ごきげんよう。>>409の続きです。


「何を騒いでいるの?」
祐巳はジュネさんと斗貴子さんを交互に見やった。
トラブルの中心に割って入るなんて本来の祐巳の性格ではないけれど、でも、ここで見過ごすことはできない。
どんなに頼りなくても、祐巳は“紅薔薇さま”なのだ。
ジュネさんと斗貴子さんと、見物の生徒達の視線が祐巳に集中する。
無意識に、鞄を持っている右手に力が入った。
背筋を伸ばし、目線は泳がせない。声に張りを持たせるために腹筋に力を入れる。…これは、戦闘態勢にある祥子様がお手本。
こうして意識しなければ“威厳ある上級生”を演じられないのが少し情けない気がするけど、仕方ない。
「マリア様の前で大声を出すには、それなりの理由があるのよね?」
ジッと二人を見つめると、全く同じタイミングで二人とも祐巳から目をそらす。
…言いたくないってことか。
確かに、これだけ派手に見物人が集まってしまっている中では、言い争いの理由は答えづらいかもしれない。それなら。
「ジュネさんも、斗貴子さんも、放課後に薔薇の館までいらっしゃい」
「えっ?!」
これまた、二人全く同じタイミングで驚く。…ちょっとおもしろい。この二人、似ているのかもしれない。
「ここまで騒ぎにした以上、あなた達にはきちんと注意をしなければならないの。いいわね?」
上級生として上から何かを言うなんてあまり好きではないのだけれど、ここは仕方ない。
多分、こうでもしないとこの見物している乙女達は納得しないだろう。
二人は口をつぐんだままだ。
「今日の都合が悪ければ、明日でもいいけど?」
暗に、『これで終わらせるつもりはない』と二人に伝える。これは最終通告に近い。
458ミドリ ◆5k4Bd86fvo :04/11/30 18:35:30 ID:M7rrZLdP
「…わかりました」
最初に白旗を揚げたのは斗貴子さんだった。
祐巳にその一言だけを告げると、踵を返してサッサと校舎に向かってしまう。
ジュネさんに視線を向けると、彼女は大きくため息をついた。
「わかりました。お伺いします」
そう言うと、背中を向け大股に歩き出してしまう。
二人のスカートがなびいてしまっていたのは、この際、目をつむることにする。
…とりあえずは、コレで収まるよね。
この状況では、二人はきっと薔薇の館まで来ないわけにはいかないはずだ。
リリアン女学園高等部は、姉妹制度の影響からか、特に上下関係が厳しい。
下級生である二人が、理由もなく紅薔薇さまとの約束を反故にしたとあっては、周囲の者が黙ってはいないはずなのだ。
後は、未だに輪を作っている乙女達に…。
「話がまとまったところで、さっさと教室に行きなさい!この場にいる全員で遅刻する気?」
言おうと思っていたセリフが背後から聞こえ、祐巳は驚いて振り向いた。
輪の中から“黄薔薇さま”島津由乃が歩き出て来る。
祐巳が言おうと思っていたより強い言葉に、見物の乙女達は慌てて散らばっていく。
中には急ぐあまりセーラーカラーが翻ってしまっている子もいて、祥子様が見たら「はしたない」とお顔をしかめられるところだ。
一見、華奢で可憐な由乃から思いもかけない強い言葉が出て、由乃の性格を知らない下級生達はさぞや驚いたことだろう。
手早くマリア様へのお祈りをすませ、由乃と並ぶ。
「いつから見てたの?」
「『何を騒いでいるの?』から。なかなか見事な薔薇さまっぷりだったじゃない?」
…つまり、由乃はほとんど最初から見ていたのに、手を貸す気はなかったということか。
祐巳なら場を収められる、と信用しているのかもしれないけど、由乃の性格からして「面白そうだから」静観していたに決まっている。
「放課後が楽しみね」
まったく悪びれる様子もなく、由乃が笑う。
嫌みの一つでも言おうかと思っていたのに、由乃のその笑顔があまりにも楽しそうだったから、つられて祐巳も笑ってしまった。
(ま、いっか)
そう思うことにする。
そして、祐巳と由乃は急ぎ足で教室へと向かう。
もちろん薔薇さまともあろう二人が、セーラーカラーを翻すような、はしたないマネをするはずもなかった。
459ミドリ ◆5k4Bd86fvo :04/11/30 18:40:10 ID:M7rrZLdP
終礼の鐘が校舎に鳴り響く。
その音の余韻も終わらぬ内に、斗貴子は数人のクラスメイトに囲まれてしまった。
椅子から立ち上がりかけていた体勢を、仕方なく元に戻す。
「斗貴子さん。お掃除は私たちに任せて、薔薇の館へお急ぎになって」
頼みもしないのに、机の上の教科書やらノートやらを勝手に鞄に詰め込んでいく。
「斗貴子さんは高等部からの入学ですから、もしかしたら、薔薇の館の場所をご存じないのではありません?」
「もしそうでしたら、私たちが責任を持ってお送りさせて頂きますわ!」
(なんなんだ…)
昨日までは、それこそ、猛獣を見るような目つきで自分のことを見ていたクラスメイト達のこの変わり様はどうしたことか。
無視をされたり、チラチラと物珍しげな視線を送られるなら慣れていた。"異物”扱いをされるのは、どこに行っても同じだったから。
原因ははっきりしている。
年頃の少女には不自然な、顔の真ん中を横切る大きな傷跡。
任務で各地の学校を渡り歩くたびに繰り返される、中傷と視線に対する態度なら会得している。
が、こう親しげに話しかけられてしまうと、正直どう反応していいかわからない。
…どうせ、この学校もすぐに去ってしまうのだ。親しい友人や楽しい思い出など、作る必要はない。
「…わたしには構わないでくれないか」
場が、一気に静まった。
良心的なお嬢様達にはキツイ言い方だったか。
しかし、こういうときに他に言うべき言葉を、斗貴子は持っていない。
椅子から立ち上がり、クラスメイト達に背を向けて去ろうとした斗貴子は、入口に現れた人物に足を止めてしまった。
「そういう訳にはいきません」
優雅な微笑を浮かべた城戸沙織が歩いてくる。当然のように、背景には薔薇をしょっている。
(ちょっと待て。何が「そういう訳にはいかない」のだ?)
斗貴子とクラスメイト達のやりとりを聞いていたのだろうか。…いつから?どこで?
「お迎えにあがりました。斗貴子さん。さぁ、薔薇の館へ参りましょう」
「…はぁ?」
(いや、ちょっと待て。なぜ、オマエが迎えに来る?!)
斗貴子の内心のつっこみを知ってか知らずか、沙織は斗貴子の腕に自分の腕を絡めた。
「ごきげんよう」
呆然とする藤組の生徒達に向かって沙織は優雅に微笑み、そのままズルズルと斗貴子を引きずって行く。
沙織の行動に、クラスメイト達と同じように呆然としていた斗貴子は、廊下をしばらく進んだところでようやく我に返った。
460ミドリ ◆5k4Bd86fvo :04/11/30 18:42:48 ID:M7rrZLdP
「は、離せ!」
沙織の腕をふりほどく。
「まぁ。照れることはありませんよ」
「照れてなどいない!」
そう言いつつも頬が染まっているのが自分でもわかる。
…城戸沙織は苦手だ。いつも、斗貴子のペースを完全に乱す。
「私も薔薇の館に用があるのです。ご一緒させて頂きますね」
にっこりと笑う沙織の笑顔からは先程の優雅さが少し減っている気がしたが、その分少しだけ親しみやすい。
そんな事を思ってしまった自分に、斗貴子はまた頬を染めた。
中庭を迂回して薔薇の館まで辿り着くと、ジュネとばったり鉢合わせた。
ジュネは一人ではない。
“紅薔薇のつぼみ”松平瞳子と、“白薔薇のつぼみ”二条乃梨子に間を挟まれている。
まるで…いや、どう見てもこれは連行されて来た、という感じだ。
「ごきげんよう。瞳子様。乃梨子様」
「ごきげんよう」
「……ごきげんよう。なんのご用かしら?城戸沙織さん」
沙織の挨拶に、乃梨子より一息遅れて返事をした瞳子の口調に少しとげとげしさを感じ、斗貴子は思わず隣を振り返った。
沙織はいつもと同じ様に、優雅に微笑んでいるままだ。
「紅薔薇さまにお会いしたくて参りました」
沙織の答えに、縦ロールがピクリと動く。
…なんだか、沙織と瞳子の間に緊迫した空気が流れているのは、わたしの気のせいなのだろうか…。
他の二人に視線を向けると、ジュネは眉をひそめ、乃梨子はため息をついている。
その時、軋んだ音を立てながら薔薇の館の扉が開いた。
「…何やってるの?」
不思議そうな顔を覗かせたのは、“紅薔薇さま”福沢祐巳であった。
461ミドリ ◆5k4Bd86fvo :04/11/30 18:43:33 ID:M7rrZLdP
「入らないの?」
場が一気に緩んだのは、斗貴子の気のせいではないはずだ。
「ごきげんよう、お姉様。…城戸沙織さんがお姉様にお会いしたくて、いらっしゃっています」
若干のとげとげしさを残しつつ、瞳子は沙織にチラリと視線を向ける。
「そうなんだ。それじゃあ、よかったら、沙織ちゃんもどうぞ」
斗貴子の視界の端で、縦ロールがまた、ピクリと動いた。
(沙織…ちゃん…)
なんとも城戸沙織には似つかわしくない呼び名のような気がする。
だがそう呼ばれた方は、斗貴子の目から見てもはっきりとわかるほど、嬉しそうに笑った。
紅薔薇さまが扉を大きく開く。
一歩中へ入り、こちらを振り返った紅薔薇さまは、微笑みながらこう言った。

「薔薇の館へようこそ」
462ミドリ ◆5k4Bd86fvo :04/11/30 18:44:42 ID:M7rrZLdP
今回はここまでです。
これでも、一応、物語は進んでいます。

それでは、ごきげんよう。
463作者の都合により名無しです:04/11/30 19:51:46 ID:UWJAHFPP
>どらえもん外伝
おいおい、主人公の名前を間違えんなよw「刀牙」じゃなくて「刃牙」ね。
しかし勇次郎、ただのいい親父、いい先生じゃん!w
まあ確かにのび太は足りないものだらけでしょうな。劇場版のび太はそれを
補って充分かっこいいけど。

>虹のかなた
ミドリさんごきげんよう。ここ最近のご活躍、誠に喜ばしい限りです。
紅薔薇さまって凄いんだ…。マリ見ては読んだ事無いけど、ジュネとトキコの
2人を黙らせるなんて。しかし、最後のヒキが「薔薇の館」ですか。
優雅さと同時に、背徳の香りも感じる…。美少女たちの宴…。

>ローマさん
おお、勿論待ってますよ。いよいよみんなローマに勢揃いですからね。
見せ場直前でもし…、ってなったらどうしようかと思ったw
464作者の都合により名無しです:04/11/30 20:37:12 ID:TxcXCKOo
ミドリさんは処女ですか?
セックスしよう。
465作者の都合により名無しです:04/11/30 21:08:40 ID:yXEVYbYU
ミドリさんお疲れ様です。
ジュネさんと斗貴子さんを制する事を出来る人間って、沙織さん以外いたんですね。
リリアン学園恐るべし。女子校なんて想像の範囲でしかないけど、こんな上品な女子高って
世の中にあるんでしょうか。お嬢様女子校の薔薇の館、どんな展開になるのか興味津々です。

あとローマさん、復活期待してますよ。ご自身も楽しんで書いて下さい。






466ふら〜り:04/11/30 22:13:08 ID:3Cbu5MnO
>>草薙さん
>もし悪人が狙ってきたら・・。
つーかキングオブ悪人がその人だぞのび太、とか思ってたんですが。勇次郎、また一段と
気のいいオヤジしてますな。こういうのは絵で想像すると楽しいです。本編は……なるほど。
八酒盃なら当たりますね。こちらも庵が大人しいというか優しい。最後までこのままかっ?

>>うみにんさん
いやいや。雪、というか冬で恐竜を攻撃するというのは、地味ながら豪快、かつ強力。
デレてるのび太は置いといて(言葉通りいい度胸してます)、ジャイアンが劇場版仕様で
いい男してますねぇ。スネオのことも、心の奥では「きっと来る!」とか思ってるのでは。

>>ミドリさん
なかなか頑張ってますな祐巳。主人公と書いてヒロイン、の貫禄出てます。出してます。
それとは対照的に、今回は沙織がちょっと可愛かったですね。斗貴子をズルズル引きずっ
たり、「沙織ちゃん」で喜んだり(←期待通りでした)。次回いよいよ面談……はてさて。

>>ローマさん
>伏線の回収
>結構書き進んでいる
質・量ともに、なかなか期待できそうですな。楽しみに待っておりますぞっ。

>>448
了解。ちまちまと書いておりますので、どんなに遅くとも年内には必ずや。
前と同じく刃牙+αです。……そのαが、いつもながら我ながらアレですが。
467超格闘士大戦:04/11/30 22:28:26 ID:xl8sS6FC
>>198の続き
468超格闘士大戦:04/11/30 22:30:52 ID:xl8sS6FC
第20話 「復活…そして新たな力」

キルバーンは去っていく。眼前に横たわる、愚地独歩の亡骸を見つめながら…
壊れた玩具に対しての哀れみと、自分自身でそれを破壊したという優越感。
両方の感情が入り混じった、そんな神妙な目つきを浮かべながら、ゆら〜りと
後ろ向きのまま独歩から離れていく。そして間もなくして、その姿は完全に闇へと消えた。
冷え切った独歩の身体に、さらに冷たい夜風が容赦なくぶち当たっていく。
だが独歩は動かない。その命は完全に燃え尽きているのだ。
しばしの時が流れた…。それは、キルバーンが去ってから数十分後のこと…。
うつ伏せ状態の、独歩の亡骸を、突然赤い光が包み込んだ。

 「ここは…どこでぇ…。天国??」
死後の世界とやらは、こんなにまぶしいものなのか。独歩はつくづくそう思っていた。
たった今、一面がまばゆい光だらけの妙な空間に立っている自分に、独歩は問いかける。
夢の中…?それとも天国…?わからない。しかし、今発した言葉は確かに
空気中に伝わって、音として耳に入ってきた。そして意識もある。生きているのか…死んでいるのか…
 「愚地独歩…」
どこからともなく聞こえる、自分を呼ぶ声。自然と、独歩はその方向へと顔を向ける。
その方向のまばゆい光の中に、うっすらと浮かび上がっている巨人の姿…。独歩に話しかけてくる。
 「私は君の行動を見ていた。自分の危険を顧みず、子供の命を救おうとした君に感動した。
  私は、命を2つ持ってきている。その1つを君にやろう。そして君は蘇る。
  光の国の命を与えられた君の拳は、まさに聖拳。聖なる拳となる。光の闘気を身につけた君に
  敵は無い。復讐を果たした後は、どうかアテナの為に、その拳を使ってくれ…」
 「おまえさんは…誰なんだ…?」
 「いずれわかる… 君の復活を待っている者が、目の前にいるようだ。さぁ蘇れ、愚地独歩よ…」
469超格闘士大戦:04/11/30 22:33:44 ID:xl8sS6FC
「ガハッ」咳まじりの叫び声をあげて、身体を起こし、ゆっくりと立ち上がる独歩。
まず、自分の足を見る。ついている。次にキルバーンのサーベルがつきささった、
胸の傷を見る。塞がっている。次に独歩は、首を左右に何度も動かして、周りを見渡した。
先ほどと変わらない、廃墟と化した街の中。夜の暗闇も変わっていない。
あの少女の姿もあった。起き上がった独歩の姿を見ると、少女は瓦礫の影から身を乗り出して
独歩の方へと走った。そしてその太い両足に抱きつく。モンスターの恐怖から、一時的なショックに
陥っているのであろうか。礼を言うこともなければ、声をあげて泣く事も無い。ただ、抱きつくのみ。
その小さな身体を、独歩はゆっくりと抱きかかえる。そして頭を撫でながら少女にささやく。
「もう大丈夫だ」と。少女は無表情のまま、その言葉に頷いた。
自分に何が起こったのか、まったくわかっていなかった。が、一度死んで蘇ったというのはマジらしい。
自分を助けてくれた謎の声…。正体はもちろんわからない。だが、こんなチャンスは
この先一生涯ないだろう。家族の仇をうつチャンスは。
キルバーンの話にあった、ミストという男。魔王軍の司令だか知らないが、当面の目標は
その顔も知らない男を倒す事。それ以外ない。
深く考える事はやめた。新たな決意を胸に、独歩は再び孤独な旅路へ…
だが、独歩はまだ気づいていない。右手に宿った新たな力。光の拳の存在を。


死を体験した独歩とは対照的に、アバン達の周りは平和そのものだった。
独歩との遭遇から丸一日。アバン達はエアーズロックへ一歩近づいていた。
日も暮れて、あたりが闇に包まれだした頃、一行は一旦足を止める。
 「あそこの湖で水を汲んできます。今日はここで一休みしましょう」
ポップと本部を置いて、アバンは少し離れた場所に見える湖に向かって歩き出した。
直後、ぐったりと赤土の大地に寝転ぶポップと本部。モンスターとの戦いは無いとはいえ
一日歩き続けているのだ。相当の疲労が溜まっているのだろう。2人は無意識のうちに、
目をつぶり、ウトウトとごくごく浅い眠りにつきはじめた。
470超格闘士大戦:04/11/30 22:36:43 ID:xl8sS6FC
数分後、ポップと本部はまぶたを照らすまばゆい光に気づき、目を開ける。
…アバン先生を待たずに寝てしまって、朝になってしまったのか…。
これはまずい!っと、すっかり横向きに寝転がっていた身体をがばっと起こして
アバンの姿を探すポップ。だが、その姿はどこにも見当たらない。それどころか
あたりは暗いまま。まだ夜だ。朝日だと思っていたあの光は、違うものらしい。
 「ポ…ポップ君、あ…あれを…」
同じく起き上がっていた本部が、震えた声でポップに何かの存在を告げる。
本部が指をさしている方向へ、顔を向けるポップ。
そこには、まばゆい光と共に、こちらに近づいてくる巨大な仏の姿があった。 
 「あ…あ…」
世界各国にある仏像。まさしくそれそのものが、自分に近づいてくる。そう、神が近づいてくるのだ。
その巨体から放たれる、言い様の無い威圧感に、ポップは声を出す事も出来ない程萎縮していた。
近づいてくる仏の、大きな口がゆっくりと動く。 
 「フッ どうなされた?私の後ろに、仏の姿でも見えたのかな…?」
外見とは裏腹に、高貴で物静かな声を発す仏様。その声がポップ達の耳に入った瞬間、
彼らの目にうつっていた巨大な仏は、黄金の輝きを放つ、長髪の優男へと変貌した。
 「私の名はシャカ! 教皇の命で、お前たち餓鬼共を葬りに参った。アバンとやらはどこにいる?」
黄金の…鎧のような物を身に纏ったその男。
ポップ達が気づいたまばゆい光は、その鎧から発せられる光だった。
目を閉じたまま、ポップに問いかけるシャカ。ポップも強張った口元を必死でほぐし、言葉を返す。
 「だ、誰だ教皇って…お、俺達が何したってんだっ!」
 「それは教皇に聞くのだな。私は命令に従っているだけ…。だが聖闘士にとって、教皇の命は絶対だ」
声を荒げたポップの問いに、冷静に答えるシャカ。じりじりと、ポップ達の近くへ近寄っていく。
 「そ、それ以上近づくと、黒こげになるぜっ!」
近づいてくるシャカに対して、ポップは杖を構える。だが、シャカは進軍を止めない。
 「やってみたまえ」
そのシャカの言葉に反応するように、構えた杖から巨大な火の玉が飛び出した。
471超格闘士大戦:04/11/30 22:45:46 ID:xl8sS6FC
文章が思い浮かばないので、ここまでにさせてください。
聖闘士星矢キャラの、この作品での設定については、
1部で前ぶれもなく彼らを出してしまったので、第3部で主に書こうと思っています。
もしくは外伝という形で書こうかと。最初は星矢たちは出す予定じゃなかったんですよね。実は。
とりあえず、黄金聖闘士は全部出ます。

>>208
遅レスですが、一応4部構成を予定してます。
3部は新たなキャラ出しの為。4部で全ての話の収拾つけて、ラストという感じです。
多分来年の3、4月には終るかと思います。
なのでペースを上げたいと思っています。以前は書きダメしてたのですが
最近はちょっと無理なので、その分休日にはなるだけ書きたいとおもっているのですが…
珍しく多弁になりましたが、また近々更新があるかと思います。
では、お元気で。
472作者の都合により名無しです:04/11/30 23:36:41 ID:USsFDDBB
「命を二つ」って、ウルトラマンかよっ!
473作者の都合により名無しです:04/12/01 00:37:10 ID:TgbBn1DS
>とりあえず、黄金聖闘士は全部出ます。
蟹座がどうなるか楽しみだw
474AnotherAttoraction BC:04/12/01 01:01:01 ID:99MsqTpQ
171から
「……まあ、アンタから見れば当然だな。初回で死ぬ様な奴にはハナから用は無いって訳だ」
言葉の軽さとは裏腹に、スヴェンの視線は重くセフィリアを射抜いていた。
他の仲間に到っては、トレイン・リンス両名は勿論、イヴでさえも露骨な嫌悪を表す始末―――否、最早そんな次元ではない。
車内には、パンパンに張った風船の様な危うい均衡。詳しく言えばスヴェン以外の三人の怒気が満ち満ちていた。
迂闊な一言は針の一刺しになりかねない、破裂すれば否応無しに殺し合いに雪崩れ込む―――が、
「……何処にそんな証拠が在りますか?」
……それで充分だった。トレインの眼が怒りを通り越して殺意に凍る。

「止めろッッツッ!!!!」

銃を抜き付ける手よりも早く、スヴェンの怒号が炸裂した。先刻まで冷静に弁を操っていただけに誰もが呆気に取られる。
その後は静寂。均衡は破裂、と言うより消滅する。
「…抜くなよ、臨戦態勢に入った奴から俺が撃つ。お前等は静かにしてろ、いいな?」
「スヴェン、お前は……!!」
「……いいな?」
睨みまで効かされ、流石にトレインも黙り込む。だがその眼差しはセフィリアにも向けられる。
「……いい加減にしろ姐さん。俺達はアンタ等と係わるのは御免だ、と言ってるんだ。考えても見ろ、これから友好関係を
 結ぶ筈の奴を見捨てる連中だぞ? 狡兎死して走狗煮らる(役目を終えたら殺されるの意)…有りそうな感じだな」
静かに的確に言葉が紡がれる。
「ですから、可能性の域を…」「―――その一」
更なる険悪を覚悟の上で言葉を断つ。彼女の韜晦(とうかい)で話を長引かせれば泥沼の一途を辿るのは必至、
それを考えればこっちの方がいくらかマシだ……………かなりきつい選択だったが。
「止めに入るタイミングが余りにも良すぎる…奴の一定レベルの負傷を狙ってたみたいにな。その二、開口一番『収めて下さい』
 と来た…リンスは兎も角、その状況を知らなきゃ出ない台詞だぜ。そしてその三、アンタの反論は微妙に否定をしていない…
 それを出来る材料が無いんだろ、違うか?」
反論の余裕さえ与えず、静かに、だが一気にまくし立てる。まさに「口舌の刃」の例えそのもので。
受け流す事能(あた)わぬ一気呵成が、セフィリアの理論武装を手も無く刻み尽くした。今彼女に在るのは壊れた鎧と
急所を抉られた満身創痍の己自身のみ。
475AnotherAttoraction BC:04/12/01 01:05:10 ID:99MsqTpQ
静かな顔とは裏腹に胸の奥で舌打ちする。よもやここまで役者が上とは思わなかった……いや、たかが公僕崩れと侮ったのが
最大の過ち、その実深奥を見据える策士だった。すぐ横でただ黙すベルゼーも、眼に少なからぬ驚嘆が有るほどだ。
「もういいだろ姐さん、俺達を降ろしてくれ。ここに俺達は居なかった、アンタは誰にも会わなかった、それでいいじゃないか」
打って変わってなだめる様な口調。穏便な決裂を切に望むからこそ、だった。
「その前に質問致しますが、貴方は道に落ちた金貨を見ても、拾って懐に入れないのですか?」
「…質問を質問で返すが、アンタみたいな人がそれをニセ金とか罠とか、って疑わないのか?」
内容が比喩極まり無すぎてトレイン達にはうまく届かない。だが二人には判る、その金貨こそ彼ら一行だ。
「……姐さん、もう論ずるまでも無いだろう。交渉は失敗、空気は最悪、こちらは全員不機嫌―――これ以上何を望む?」
……この男の厄介な所は、常に相手に二の句を出し辛い言葉を選ぶ所に有る。尻取りでいつまでも同じ語尾を連呼する行為に近いか。
状況を的確に理解し、その上で最も効果的に言葉を繰る。落ち着いた外見に反して繰り出す攻撃的な話術は、徹底的に
相手を追い込み、追い詰め、すり減らしていく。その容赦無いやり込めに、三人の胸中に燻る怒りはほぼ完全に引いた。

「……フィブリオ市、39−7番地」

セフィリアの口から聞き慣れない地名が零れ落ちた。
当然トレイン達には何の事だかさっぱり理解できない。唯一人……スヴェンを除いて。
明らかにおかしい。先刻まで余裕たっぷりの顔が狼狽一色に染まり、手などは微かに震えている。
「……スヴェン?」
トレインの問いにもまるで応じる事無く、呆けた様に前だけを見る。
「…スヴェン=ボルフィート、私はさっき『指揮下に入ってもらう』と言ったのですよ? そこに貴方達の意思を極力入れたかった
 のですが………止むを得ません」
相変わらず抑揚に欠ける声は、これまた相変わらず冷淡だった。
「どうやら貴方は生半には従ってくれそうに有りませんので、最後の手段といきましょう。して、返事は…」
スヴェンは皆まで言わさず返答――――――但し、銃口と殺意の眼差しで。
476AnotherAttoraction BC:04/12/01 01:07:35 ID:99MsqTpQ
「お、おい!?」「アンタ……何を…!!」「……スヴェン?」
突然銃を抜いたスヴェンに誰もが動揺した。彼は断じて激情家などではない、その彼が自ら禁じたタブーをあえて侵す理由が
誰にも判らなかった―――…いや、二人…もしかすればベルゼーも知っているのだろうが。
「…姐さん、成る程確かに最後の手段だが……触れちゃならんものってのを知らないのか? 
 アンタは今、交渉における一番頭の悪い事をやってるんだぞ。まず始めに、俺がキレるって考えないか?
 何もかんもどうでもよくなって、ここで跳弾覚悟でブッ放すって、これっぽっちも思わないのか!!??」
確かにこの車は完全防弾だ、撃てば調度品があろうと充分に弾は跳ねる。この狭い車内なら全員が死ぬのは火を見るより確実だ。
その上で銃を向けるスヴェンの暴挙の引き金を発したセフィリアには、怯えも迷いも在りはしない。
「始めからこうするべきでしたね。それにしても、まさか貴方が……」
「黙れ!! ……それ以上は許さねェ。大人しく降ろせ、そうすれば…」
「今この車は、近くのクロノスの支部に向かっています。そこでなら降ろしてあげますよ」
――怒りに震える銃口が止まった。それを合図とばかりにトレイン達も身構える。
もう話し合いではなく―――殺し合いだ。一番冷静なスヴェンの仮面を剥げばこうなるのは必然だというのに、セフィリアは
まるで動じない。それどころか、四人の殺気を前にして悠然と微笑んだ。
「シンプルに決するとしましょう。……従わぬのなら屈服させるまでですので」
言葉を終えるが早いか、一転して眼を鋭くする。そして彼女の手が背後へと回る。
「……抜かせるのは皆さんの手柄です。ご心配無く、医療スタッフも優秀ですので、手でも足でも存分に失くされて下さい」
セフィリアは薄く笑う。ひどく攻撃的な笑いだった。
それを見たスヴェンは、密かに後悔のほぞを咬む。いくら“あの事”を口にされたからとはいえ、まんまと向こうの土俵に
乗せられたのは痛恨の極み。この流れに持っていった以上彼女には自信があるのだろう、リンスの話を聴いた後だけに
胸の奥が何とも重い。何より、女と戦うのは彼の紳士道に反する。だが――――
477AnotherAttoraction BC:04/12/01 01:08:29 ID:99MsqTpQ
「……ここでいい、停めてくれ」
不意に発せられたバリトンの方向に皆の視線が集中する。そこに居たのは、受話器を取るベルゼー。受信者は内容からして
この車の運転手だろう、その証拠にすぐ車が停車した。
「…どうやらこれ以上の議論は無意味の様だな。ロックは解除した、降りてくれ」
言った途端、左右の後部ドアから重いが素早い金属音。そしてドアが自分で開く。
「……ベルゼー、貴方は」
「NO,1、『友好関係』を結ぶのでしたらこれは得策では有りません。勝てたとしてもいずれ造反するでしょう」
『友好関係』の部分を強調して告げるのは状況に対する僅かばかりの非難だ。それを事実と共に突きつける。
「…そういう事なら仕方ないか。じゃ、遠慮無く降りようぜ」「……だな」
流石にトレインも理解したらしい、ベルゼーの尻馬に乗ってスヴェンとトレインは席を立った。
「ね、ねえ! 待ちなさいよ!! あ、ちょ…」
まだ胸の奥の憤懣覚めやらぬリンスを、無理矢理トレインが引っ張り出した。そしてスヴェンがイヴと降りようとしたその時、
「ベルゼー=ロシュフォールだ…一ついいかな、スヴェン=ボルフィート。」
「ああ、ミスタ・ロシュフォール。何の用かな?」
改めてベルゼーに向き直る。そんな彼の鼻先に例のアタッシュケースが突き出された。
「…これは君達に対するクロノスからの正当な報酬だ。受け取ってくれ」
「それよりもギャンザの賞金を受け取れる様配慮してくれ。名義はこの娘で」
そう言ってイヴの頭に手を置く。
「渇しても盗泉の水飲まず、と云う訳か」
「いや、嵩張る荷物を持ちたくないだけさ。根無しにはちと重そうだ」
乗って初めて見せるニヒルな笑みで、スヴェンは車外へと消えた。
478AnotherAttoraction BC:04/12/01 01:21:11 ID:99MsqTpQ
ついに投下! 皆さん申し訳無い、色々有ったんですよ俺も(挨拶)。
仕事がリアルでキツかったとか、構成旨くねえとか!
それはさておきNBです。
しかし随分かかってしまいました。
伏線とか張る必要あったし、推敲もイマイチかも、ですね。
さて、ここに書く上で一つ皆さんに公約を発表します。

「遅くなる事は有っても、投げ出しだけは絶対やらない!」

俺は昨今のダメ政治家とは違います。最後まで書きます!
というわけで、今回はここまで。ではまた。
479空手小公子愚地克己:04/12/01 02:32:37 ID:vWwdszKV
ttp://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-short/mekatara/05.htmより

小日向達が着替えを済ませ帰り支度を整えた時、川原の向こうから二人組の
女の子達が、小日向達の方へ歩いてきた。
「おーい、ミノルくーん!」
「あ、七奈ちゃん、それに遥華さんも」

七奈と呼ばれた女は三崎七奈と言い嶺南大学の体操部に所属している。
元々、小日向は体操部に所属していたため七奈とは仲が良い。
よく第二空手部に顔を出している。

もう一人の遥華と呼ばれた方の女は、嶺南大学テコンドー部主将で全日本二連覇
の実力を誇る。空手の経験もあり、講壇会館の里見とは浅からぬ因縁がある。

「ミノル君、もう練習終わったの?」
「うん。これから皆でゴハン食べに行くんだ。七奈ちゃんも来る?」
「え〜と、アタシは・・・」
小日向に好意を寄せている七奈は、こうして小日向の練習後に来ては食事など
に誘おうとしているのである。
恋愛に関しては天然園児である小日向にはなかなか成功しないが。
「いいじゃない。一緒に行きましょう」
遥華が七奈に話しかける。
「さっきの連中がまた会うかもしれないしね。一緒にいてくれる男の子は多いほう
がいいわ」
「え?遥華さん、それって・・・」
小日向が遥華に聞く。七奈が代って答えた。
「実はね、先刻むこうの通りで3人くらいの変なチンピラにからまれたの。
なぁんか時代錯誤した暴走族って感じだったよ」
「ええ!?七奈ちゃん、大丈夫だったの・・・」
と、小日向は言いかけたところで、微笑を浮かべた遥華と目があった。
(そっか。遥華さんクラスの人にとっちゃ2〜3人の不良くらいわけないもんなぁ・・・)
480空手小公子愚地克己:04/12/01 02:36:06 ID:vWwdszKV
「お!?七奈ちゃんじゃない!おお!?遥華さんまで!!」
七奈達の姿を見た葉山が声をかける。
「ふふ。あいかわらずね。葉山君。ところであなた達これから飲みに行くんでしょう?
私達もご相伴に預からせて貰っていいかしら?」
「モチロンっす!遥華さん!今日は南さんのおごりなんで、遠慮なんかいらないっすよ!!」
「お、おい、葉山。これ以上人数が増えるのは・・・」
「あら、そう。じゃあごちそうになりましょうか。ね、七奈ちゃん」
「そうだね!遥華さん!」
「よーっし!今日は限界まで飲むぞ〜!」
「・・・・・・・・・」
南の儚い意思は無視されていく・・・そんな状況を見た才蔵は、憐憫の眼差しを向けると同時に
(殿・・・ゴチになります・・・)
と、思っていた。

一行が川原を出発し、程なくしてから小さな通りに出た。
このあたりは繁華街に近いが人通りが少ない。故にあまり良いとは言えない環境だ。
「でもミノル君がいるから安心だね!」
「そ、そうかな・・・」
先程から小日向にピッタリくっついている七奈が明るい口調で話す。
小日向は迷惑そうにしつつも少しうれしそうだ。
そんな二人を周りは微笑、あきれなどの目で見ていた。一人をのぞいて。
481空手小公子愚地克己:04/12/01 02:37:32 ID:vWwdszKV
我慢できなくなったのか、とうとうペドロがキレた。
「小娘がーっ!いいかげんにミノルクンから離れろナリィ!!ウガー!!!」
しかしこれしきでひるむ七奈ではない。
「なによ!あなたこそいい加減ミノル君の部屋から離れなさいよ!!」
「小娘が!ミノルクンはボクと合体する運命ナリ!!それまでは出て行かないナリ!!!」
「何よ!キモいわね!ホモ!!」
「ホモじゃないナリ!!ゲイナリ!!!」
「どっちも変わらねぇだろうが!!!!」
「ふ、二人とも、もうやめ・・・」
「「ミノル君は黙ってて!!」ナリ」
「はい・・・」
七奈とペドロの争いはいつまでも続くかと思えた・・・

そんな小日向達の様子を3人の若者が見ていた。3人ともいわゆるヤンキー系のファッションで
いかにも不良、といった感じだ。ロン毛、パンチパーマ、スキンヘッドといった具合だ。
ロン毛の男がタバコを吹かしながら小日向達をにらむ。
「なんだぁ?あいつら・・・調子こいちゃってんじゃないの?」
「やっちゃおうよ、マサオ君、やっちゃってよ」
パンチパーマから「マサオ」と呼ばれたスキンヘッドの男が、どうやらこの3人組のリーダー格らしい。
喧嘩で鍛えた体なのか、明らかに他の二人と一線を画す体つきだ。身長は軽く180cmは超えている。
「・・・やるか」
マサオ達がゆっくりと小日向達に近づいて行く・・・
482空手小公子愚地克己:04/12/01 02:40:53 ID:vWwdszKV
ちょっといいですか〜?」
ロン毛が小日向達に声をかける。さすがにペドロと七奈の争いは一旦停止した。
「あんたら楽しそうジャン。ちょっと俺らと遊ばない?あ、女の子だけで気持ちのいい遊びがいいな」
「「ぎゃはははは!」」
ロン毛、パンチパーマの下卑た笑い声があがる。
まず間宮が向かっていった。
「おい!お前等!いいかげんに・・・」

バチィ!!!

とつぜんの騒音に、小日向達は一瞬なにが起こったのか理解できなかった。
しかし次の瞬間に否応なく理解させられることになった。
「間宮!」「間宮君!!」
「ぎゃははは!どうよ!俺の特製スタンガンのお味はよお!」
「お前等!なんてことを!」
間宮がやられて一気に小日向のハートに火がついた。
「お、やるか?やれんのかぁ?」
スタンガンを持ったロン毛が、小日向の前に立つ。スタンガンをちらつかせているため小日向も
うかつに手を出せないでいた。
「ミノル〜」
葉山が情けない声を出す。こうゆう局面ではクソの役にも立たないのが、葉山健太郎という男であった。
483空手小公子愚地克己:04/12/01 02:44:08 ID:vWwdszKV
「ここはそれがしにおまかせあれ!!」
突然、高倉広志こと才蔵が不良たちの前面に出た。ふところに忍ばせた卵のような物を取り出す。
「くらえい!!」
「ぐわ!!」
才蔵が投げた卵はロン毛に当たると、ものすごい粉塵を巻き上げさせた。
「く、くそっ!見えねえ!」
「賊めが!!往生せいっ!!高倉流爆砕拳!!!」
才蔵の爆砕拳(ただの中段突き)がまさにロン毛に当たろうとした刹那―――。

「の″ん!!!」

「さ、才蔵!!」
「才蔵さん!!」
突如才蔵が倒れた。才蔵が倒れた傍らにはスタンガンを手にしたパンチパーマが立っている。
「なにもスタンガンを持ってるのが一人ではあるめえよ」
484空手小公子愚地克己:04/12/01 02:47:19 ID:vWwdszKV
「く・・・」
間宮、才蔵と続けざまに倒された小日向達。それぞれの表情は曇っている。
それに引き換え、ヤンキー達はロン毛の視力が回復し、状況はますます悪くなる一方だ。
「次はどいつからイっちゃうよ?ええ?」
パンチパーマがますます下卑た笑いを浮かべる。ここで南が動いた。
「くそ・・・ここでは警察に助けを呼んでも時間がかかる・・・しかたない!」
南が颯爽と上着を脱ぎ、タンクトップ一丁になった。二の腕の逞しい筋肉があらわになる。
「小日向!お前はロン毛の動きを止めろ!ペドロ!お前はパンチだ!遥華は七奈ちゃんを頼む!葉山!
お前は才蔵と間宮を看ててくれ!!」
「はい!」
「わかったナリ!」
「ええ!」
「は、はひ!」
「そして俺は・・・あのリーダー格を倒す・・・っ!!」
485空手小公子愚地克己:04/12/01 03:04:56 ID:vWwdszKV
えーと、前スレから更新がとまってたメカタラちゃんです。心配なさってた方々にはほんと
ありがたい気持ちと申し訳ない気持ちで一杯です。まあ更新がとまってた理由は大学の方が
忙しかったためなんですが・・・。NBさんの言葉を借りますと、

「遅くなる事は有っても、投げ出しだけは絶対やらない!」

というのは私も同じなので。とにかく失礼しました。明日か明後日にもSS投下したいと思ってます。
あと今回の「マサオ君」はある漫画から拝借したキャラです。分かった人がいたら凄いw(ヒント「ラ○やん」)
まあ自分語りはこれくらいにして、今夜はこれにて失礼します。

遅れあそばせながらローマさん、スチールさん、マルチタソ、輪廻さん、ミドリ嬢
長編カテゴリ移動おめでとうございます。
486作者の都合により名無しです:04/12/01 06:10:57 ID:4j5iWWgO
輪廻は腕あげてるよな。
487作者の都合により名無しです:04/12/01 06:48:45 ID:4j5iWWgO
10日ぐらい更新がないだけで、大袈裟に言わなくていいですよ。
だから住民も更新がないことに対して、異常に過敏になってしまうんです。
488作者の都合により名無しです:04/12/01 09:52:13 ID:DucHvtLK
>空手小公子
克己がものすごい活躍してますね。
原作では考えられないくらいw
これからも期待してます。
489作者の都合により名無しです:04/12/01 12:33:34 ID:cWcb+mRz
昨夜は大漁だったんですね。やれうれしや。

>超格闘士大戦
おお、独歩復活したよ!スーパー独歩ちゃんとしてパワーアップするのか?
しかし黄金セイント全員出しますか。いきなり最強のシャカが出てますしね。
コメント見るとまだまだ続きそうで楽しみ。無理せず頑張って下さい。

>AnotherAttoraction BC
NBさんは作品もコメントも熱いなあw投げ出しはしないの言葉が心強い。
しかしスヴェン、タフネゴシェシターですね。セフィリア様すら交渉事で
圧倒するとは。今回の対峙、以後どう影響していくのか楽しみです。

>空手小公子愚地克己
お久しぶりです。お元気そうで何より。応援しか出来ませんが頑張って下さい。
わはは、嶺南大学の濃いキャラにSSが占領されてますねw お祭り騒ぎですね。
主役の(はずの)カツミンの活躍は、次回以降に持越しでしょうか。
490作者の都合により名無しです:04/12/01 12:50:32 ID:w2knErdV
491作者の都合により名無しです:04/12/01 13:27:47 ID:4X1BDUlr
・ブラックキングさん
復活!愚地独歩、復活!ゴールドセイントまで登場で、壮大に展開しますね。
・NBさん
スヴェンシブい。男の魅力ですね。駆け引きもこのSSの魅力のひとつですね。
・メカタラちゃん
嶺南大学空手部の飲み会は楽しそうですね。早く克己活躍してくれないかな。

皆さん、復活おめでとう&ありがとうございます。応援してるので頑張って下さい。
492輪廻転生 第二部:04/12/01 14:00:51 ID:zPuy28mJ

 早朝の海は薄暗かった。波が殆ど高くないという事は風はそれ程吹いていない。砂浜には3機
のボートがありその周りには9人の人間が集まっていた。「俺らのボートが敵の注意を引き付ける。
その間に空母に乗り込んでくれ。ミサイルが来た場合はボートに積んであるチャフをばら撒けばいい。」
 9人の人間を乗せたボートは人知れず岬を離れ数百メートル先にある空母へと出発した。


 一見医務室の様にも見える研究室の中でそれは目を覚ました。それの頭部には十字傷が刻まれていた。
その腕は人間の腕だったが目は赤い光を放っていた。それはベッドから降りるとドアのノブに手をかけた。
来るなら来い。俺はその騒ぎに便乗させてもらうだけだ。奴の吼え面を見るまでは死ねないのだ。

 
 「目標まで100メートル。未だに何の攻撃も加えてきません。威嚇射撃すらも。」レオナがラルフに
言う。レオナ達は傭兵であり、戦闘のプロフェッショナルである。ボートの装甲は特殊合金で作られている。
銃弾にも数百発までなら耐えられる。ラルフがボタンを押すと、ボートの屋根が閉じ始めた。他のボートでも
同じ事が起こっていた。内部モニターに電源が入り、屋根に外の景色が映し出される。目的の空母は
かすかに見える位置だ。「距離が50に近づいたら相手の注意を引き付ける。準備しとけ。」
493輪廻転生 第二部:04/12/01 14:02:11 ID:zPuy28mJ
三人の男が看板で掃除をしていた。いつもの日課で水を含んだモップで掃く。突如、彼らの耳に
水飛沫の音が聞こえてきた。双眼鏡で覗くと3機のボートが見えた。黒いボートで何の旗も上げてはいない。
「第二級戦闘配備、用意!」3人は急いでタラップを上り機銃席へと座った。標準を合わせ引き金を引く。
ダダダダという音と共に銃弾が発射された。だが、当たらない。旋回するボートは水しぶきを尻目に悠々と
近づいてくる。「ブリッジにミサイル発射要請!」数秒後、空母の両壁にある発射口から計二十発の
ミサイルが発射された。が、男は奇妙な事に気づいた。ボートに向けて発射したはずなのにこちらに戻ってくる。
まさか・・・「チャフを巻かれた!逃げろォ!」男達がドアから中に逃げ込むのと甲板にミサイルが
激突するのとは同時だった。

 庵達のボートとテリー達のボートからロープの付いた鍵ツメのようなモノが何本も発射され、
空母のてすりに引っかかる。「どっこいしょっと。」テリーが最初に移動する。ものの数秒で
空母への侵入に成功した。続いて、京、そしてK’。最後のマキシマはテリーと庵が引っ張りあげた。
「さぁて、行くとするかね?」
494輪廻転生 第二部:04/12/01 14:06:14 ID:zPuy28mJ
「やばかったぁ。」甲板にいた男の内一人がつぶやく。「ほっとしている暇は無いぞ。白兵戦の用意だ。銃
を取れ。」一番長身の男が指示する。「その必要はないぜ。」その声に3人が同時に振り向いた。男達の前には
オレンジ色の道着に青い帯を締めた男が立っていた。「おい。こいつプロトって奴なんじゃねぇのか?」
男の声に返事は返ってこなかった。残りの二人は心臓を撃たれ絶命したからだ。「えっ」訳もわからないまま
逃げ出そうと男が走り出そうとした時、男の周囲に風が巻き起こった。「どこにいくのかな?」ボキリと嫌な音が
して男は立てなくなった。黒い霧がどこからか湧いてきてどんどん濃くなっていく。股間が濡れているような気が
した。そして黒い霧はいつまでも晴れることはなかった。


 「彼らを殺すなと!?」灰色のズボンに灰色のシャツを着た男が訪ねる。
「ああ、そうだ。鍵となるからな。」赤いズボンを掃いた男が答える。
「なら、適当に遊ばせてもらいますぜ。だんな」下卑た薄ら笑いを浮べながら
男はブリッジを出て行こうとする。「代金は後ほどで・・・。イヒヒヒヒ。」
495輪廻転生 第二部:04/12/01 14:07:25 ID:zPuy28mJ
 今回の投稿はこれにて終了です。
496ドクターゲロのほんのお遊び:04/12/01 17:48:37 ID:aQk1koFt
>>350から続き

 
497ドクターゲロのほんのお遊び:04/12/01 17:49:11 ID:aQk1koFt
 太陽が一番高く昇る時間帯。
 私は自分の意識深く潜っていた。もう腹は決まっている。しかし、いざそれを実行するのはとても
恐ろしいことだ。
 人類の存続とか、繁栄などといったお題目は、とうの昔に反古にしていたつもりである。そもそも、
全ての人間をヤムチャに仕立て上げた時点で、人類の命運は尽きていたと、言い切ってしまおう。
理由は誰にでも思い当たることで、彼らは全員オスであり、繁殖が不可能だからである。私が手を
加えてやればどうとでもなるが、生憎そんなつもりはない。
 18号の起動は完全に計算外の要素だったが、彼女のお陰で自分のまだ露になっていなかった部
分を晒すことが出来た。私が、母を愛していたという事柄だ。
 もう、私には、彼女が母その者としか思えない。正直な話、堪らなくいとおしく、狂おしく、求めている。
 
 お膳立ては、ヤムチャ達が全て整えてくれようとしている。今、私の目の前では、18号に立ち向かっ
ていく勇敢な、命知らずな2億5千万の戦士達が狭い空間で蠢いているのだ。
 そして、殴られ、蹴られ、千切られ――大地と海を鮮血で染める。
 もはや、18号の体で血の付着していない部分はない。血に彩られた破壊の女神、と言ったところか。
 
 そして、太陽が西に傾き、夕焼けが世界を照らす頃、一方的な虐殺は完結された。最後、緒戦と同じ
ように、2人のヤムチャが18号の両膝辺りに渾身の一撃を決めて――彼らは、勇敢だった。そして、成
し遂げた。
 4億の血を流し仕掛けたものは、目的の為必要不可欠な爆弾――
498ドクターゲロのほんのお遊び:04/12/01 17:49:53 ID:aQk1koFt
 
 「大地が、血に染まっている……これは」
 そして、4億の魂を背負う、オリジナルの闘いが今、始まろうとしている。
 「これは……全てオレの血だ!!!」

 「17号――ああ、あんたも動いてるんだね。あんたとは一度こうしてお話してみたかったのさ」
 血に染まった18号は、顔を綻ばせていた。人造人間17号と18号は、運命共同体のようなものであると、
昔どこかで述べたような気がする。
 しかし、それは違う。
 「お前なんか知らねェよ」
 17号――いや、17号『改』は、初撃顔面蹴りを敢行した。それをとっさにかわす18号。
 「知らない!? 私はあんたをよく知っているのに?」
 「ああ、知らないね。知りたくもない。オレを、塵のように扱ったロボットのことなんてな――」
 17号改は、18号に殺された全てのヤムチャの気持ちをぶつけるかのように、とても強い力をもって18
号を嬲った。きっと彼は、18号を屠ることで今まで死んだ全てのヤムチャへの手向けにでもしよう、と考え
ているのだろうか。
 だが、屠ってもらっては、少々困る。

 「うおおおおおおおおおッ!!!!」
 休む事無く打撃を続ける17号改。18号はまだ、戸惑いを隠せず、防戦一方である。18号にとって、17号
は闘う対象ではない。唯一分かり合える存在だと、思っているのだ。だが、そんな17号はもうどこにも存在し
ない。今の彼は、ただひたすらに18号を憎み、必死に壊そうとしている破壊者なのだから。
499ドクターゲロのほんのお遊び:04/12/01 17:50:34 ID:aQk1koFt
 
 「!?」
 18号の体に異変が起こる。腕が、ガードするための腕が上がらなくなってきた。足も段々と動きを止めよう
としている。
 「それがオレ達のッ!! 4億のオレがお前に刻み込んだ『生きた証』だッ!!!」
 17号改は叫び、攻撃の勢いをさらに上げる。ガード不能となった18号は攻撃を直接受ける格好となり、ダメ
ージも大きくなっていった。さらに人造人間同士だと、内在エネルギーも消費する仕様となっているため、戦闘
力自体も低下する。18号の不利は相当に大きなものとなっていった。
 
 18号は、地面に叩き付けられた。もはや、勝敗は誰の目にも明らかだ。
 「お前を壊して、次はあのゲロだ。そしてドラゴンボールを使って、死んだオレ達を生き返らせる……」
 上で述べたとおり、オスばかりだから繁殖できないと言っているのに、まだ彼は分かっていないらしい。
 「死ねよ、殺人……!?」
 17号改の様子が一変した。空中で突然頭を抱え苦しみだし、発狂し始めた。そして、彼もまた地に落ちた。
 「うぐぐ……殺させない……18号、殺させない……」
 17号改の口から、17号の意志で発せられたと推測される言葉が漏れ出た。やはり、私の予測どおり、この
タイミングで来たか。18号に今まさに止めを刺そうという、このタイミングで。
 彼もまた、18号に特別な感情を抱いていた男だった。人造人間だとはいえ――ここで、私はハッとした。
 もしかしたら、17号は私自身の潜在意識が反映された人造人間なのかもしれない、ということに気付いたのだ。
しかし、それは今さらどうでもいい事柄だ。
500ドクターゲロのほんのお遊び:04/12/01 17:57:21 ID:aQk1koFt
12月ですよ。今年は早かった……つーか今月はキツイです。

もうちょっとで終るのですが、その前に蟲師の投下をちょっとしてみようかなと思います。プレビュー
みたいな感じで。

>>352
確かにそうですねえ。間隔短く書くのが当たり前だと思っていたので。今は忙しいのでスピード落ちる
のは仕方ないな……

>>353
ゲロは結局美味しいとこ持ってっちゃうっぽいんですが、これだけのことしてるわけですから、彼にも
苦しんでもらいたいな、と考えてます。


>>361
一般人以下ですね。戦国無双の一般兵と被るなあとか思いました。

ではそのうち。
501作者の都合により名無しです:04/12/01 18:54:02 ID:7Z2xwFZF
土日でもないのにいっぱい来たね。嬉しい。

>ブラックキング氏
まだまだ結まで先は長いですね。独歩は好きなので生き返ったのは嬉しかった。
>NB氏
原作でスベンてこんなに頭良かったっけ?でもセフィリアが押されたのは複雑。
>メカタラちゃん氏
今回かつみん出てないけど、遥華と結構似合うと思う。竜二と取り合ったりして。
>草薙氏
水上戦ですか。舞台が千変万化しますね。文章構成、随分読み易くなったです。
>ゲロ作者氏
つい蟻の様に殺されたヤムチャの分の仇を取るのか?でも18号に勝って欲しいw


皆さん、師走で忙しいでしょうがご無理のないペースで頑張って下さい。
502作者の都合により名無しです:04/12/01 19:00:38 ID:zgQUKDN9
師走でも忙しくないんだろ、きっと
503作者の都合により名無しです:04/12/01 19:44:27 ID:4j5iWWgO
昨日は大漁だったみたいだね。
でも対照的に、ザクさんやスチールさんやぽんさんは来ないな。
どうしたんだろう。
やはり年末だからかな。
504作者の都合により名無しです:04/12/01 20:40:35 ID:GabRFf+C
>>503
ザク氏いじめですか
505アナスイの奇妙な:04/12/01 23:11:33 ID:MiTjIbAu
ナルシソ・アナスイは大いなる疑問を抱いていた。
何故、空条徐倫はアナスイではなくウェザーにばかり話しかけているのだろう。
何故、自分は妙にイラついているのだろう。
―――おかしい。
勿論今現在立っている場所がウェザーの方が徐倫に近いということもあるだろう。
がしかし、夫婦たる者お互いに支えあい頼りあうものではないのか。
正確に言えばまだ夫婦ではないのだが、時間の問題であるから似たようなものだろう。
だから空条徐倫はウェザーではなくアナスイを頼ってしかるべき、なのだが。

しかし、ウェザーも空条徐倫もどちらもアナスイの興味の対象にも拘らず、
その二人が接触していると引き離したくなるのは何故だろう。
どちらにも興味があるのだから、一箇所にあれば相乗効果により魅力的になってもおかしくないのだけれど。
これは新たな発見である。
とするとアナスイは自身にも興味があるのだから、
徐倫と接触すると魅力が打ち消しあってしまうということも考えられるが、
不思議と彼と徐倫の組み合わせだと不快感はない、様な気がする。
何故かは全く分からないが組み合わせによるのかもしれない。色々と分析する余地がありそうである。
506アナスイの奇妙な:04/12/01 23:12:20 ID:MiTjIbAu
とアナスイが考えに浸っていると派手な音がした。
見ると空条徐倫が床に膝を附いている。先ほどから一回も攻撃が当たっていないようだ。
「ちくしょう」
徐倫は口元の血をぬぐう。よろりと立ち上がると再び男を睨みつけた。
「自分が倒すから手を出すな」と言うからアナスイ達はとりあえず大人しくしている。
FFは助けたくてうずうずしているようだ。
ウェザーは静かに見守っている。

大方、とアナスイは思う。
あの小男の口車に乗せられて罠に嵌まったのだろう。
「意識するな」と言われれば『最も意識したくないこと』を考えてしまうものだ。
徐倫が抱いたのは「負ける予感」か。「父親を助けることが出来ない予感」か。
男のスタンドは『予感』を実現するのだという。
アナスイが今抱いている『予感』は彼が空条徐倫と結婚するだろうということだから
実現しても問題が無い、というよりするのが当たり前である。
『予感』というより『確信』に近い。
しかし一度『悪い予感』を抱いてしまった空条徐倫はもうそこから抜け出せないのかもしれない。
だからこそ自分の手で状況を打開したいのだろうけれど。
もし彼女が本当に状況を打開したいのなら方法は簡単だ。
徐倫はただ一言、「助けてアナスイ」と言えば良いだけなのである。
そうすれば、アナスイは例え神でも悪魔でも即座に『分解』して
徐倫の目の前に並べてみせるのだが……
507アナスイの奇妙な:04/12/01 23:13:36 ID:MiTjIbAu
また床に倒れる空条徐倫を見てさらにアナスイのイラつきは強まった。
先程からどんどんと徐倫の魅力が低下している気がしてならない。
敵の罠に嵌まるとか攻撃を受けるということがいけないのではない。
ただ徐倫の情勢が不利だというだけならば未来の夫たるアナスイは助けるのに躊躇いは無い。
そうではなく―――、
徐倫から言葉でいえない『何か』が、
アナスイが強烈に惹かれた『何か』が流れ出ているような気がしてならないである。
あの顔の精彩の無さはどうだろう。
あの瞳の魅力は何処へ行ってしまったのだろう。
徐倫の焦りや動揺が彼女の『何か強いもの』を奪ってしまったのだろうか。

イライラとアナスイは考える。
何故徐倫はあんなに無様にやられているのか。
何故徐倫はアナスイ及び他の者達を頼ろうとしないのか。
過去の経験や知識に基づく『予想』が『予感』だというならば、
それらが無いもの達を使えばいいとは考えないのか。
何故、空条徐倫の魅力が急激に衰えていくのか。

こんなことならばもっと早く『分解』しておけば良かった、とアナスイは思う。
時間が経つほど魅力が増すと思ったからこそ彼は気持ちを抑えたのだ。
―――それなのに。
逆効果だったのかもしれない。
出会った時の彼女が最高に輝いているときだったのかもしれない。

もう『分解』してしまおうか、とアナスイは思った。
これ以上徐倫の魅力が衰える前に。
徐倫に失望してしまう前に。
―――今、すぐに。
508ぽん:04/12/01 23:17:44 ID:MiTjIbAu
こんばんは。
あと一回で終わりそうな気がします。

まとめサイトもこのスレも盛況ですね。素晴らしい。
509作者の都合により名無しです:04/12/02 09:20:22 ID:7Pxpup5g
ぽんさんお久しぶりです。でもあと一回ですか。寂しいな。
ぽんさんの作品はアナスイの嫉妬というか複雑な愛情というか、
微妙な感情が簡潔な詩的な文章で良く表現されていて大好きです。
完結まで、頑張って下さい。
510作者の都合により名無しです:04/12/02 10:29:31 ID:28GOtp9e
ぼん死来たんだ。
良かった。自分も楽しみにしてます。
今の終わったら次回作の予定はあるのかな?
511作者の都合により名無しです:04/12/02 10:52:57 ID:M8abL9ax
トリはぽんさんだったか。
次でラストですか。ハッピーエンドはちょっと無理かな
512作者の都合により名無しです:04/12/02 11:31:52 ID:ptjFIlb5
現在416 KB。
いつも450KBで次スレだったっけ?
513作者の都合により名無しです:04/12/02 12:21:34 ID:7Pxpup5g
いつもちょっとタイミング早いから、
450KBでテンプレ貼りでいいんじゃない?
514ふら〜り:04/12/02 19:33:25 ID:5FPxBZGw
>>ブラックキングさん
ゾフィー……ですよねこれは絶対。特撮ヲタとしては、光の国がアテナの傘下っぽいのは
少々悔しかったりもしますが。でもその分は、独歩がウルトラの力(?)で活躍してくれそう
なので期待。で、いきなりシャカ。アバン先生抜きでは勝負にならな……いや、あるいは?

>>NBさん
お〜。やはりカッコ良い、スヴェン。完全に場を支配してる、さすが! とか思ってました
が、勝ちきれませんでしたか。負けもしてないとは思いますが。今回は金貨の比喩とか、
尻取りで同じ語尾とか、深いけど解り易い表現が多彩で、いつにも増して洋画風でした。

>>メカタラちゃん
NBさんのと同じく、原作知らずの観点で……才蔵が良さげです。憐憫の眼差しで「ゴチ
になります」て。こういう堅物+天然お茶目なのは好きでして。で、今ちとピンチな一行
ですが、ここで克己が? いや、千春が「兄ちゃんたち、ビリビリしてるのしまいな」か?

>>輪廻さん
ミリタリー色が濃くなってきました。こうなると怒チームの面々が目立ちますね。他は、
格闘こそできるにせよ普通の学生やら、宿無しプーやらで。99組にしたってそう経験
豊富ではないでしょうし。終盤、一気に血の臭いもしてきましたが、どんな戦いになるか?
515ふら〜り:04/12/02 19:34:16 ID:5FPxBZGw
>>ドクターさん
4億のオレ。冷静に考えたら、かなり凄いセリフなんですよねぇこれ。彼が背負うものの
重さ&異質さは、いかほどのものか。そしてやっぱり出てきました、人格衝突。ゲロと
17号とにモテてる18号、さすがに今更ヤムチャが魅了されることは……あったりして。

>>ぽんさん
序盤、なんだかこう無邪気というか、ある意味可愛らしくて。で、もしかしてこのまま、
思考のベクトルが真っ当な方向へ? とか思いましたが。ぐいぃ〜んと軌道修正して
元通り。モノローグだけでヤマもオチもあるのが面白いです。ラストはどう着地するのか?

しかしこれだけ並んでも、まだ「しばらく見ないな〜続きまだかな〜」と思える
職人さんが残っているのですから……幸せなことです。
516作者の都合により名無しです:04/12/02 19:37:59 ID:BbpHJK1F
じゃああと3つ来た位で(長い場合は2つ位)テンプレ貼りして
470位で次スレ引越しでいいかな。

ぽんさんお疲れさんです。あと一回でエンドですか。
でも、なんかアナスイブチ切れそうな感じですね。

皆さんどんどん復活して嬉しいな。
特に個人的にNBさんの復活が嬉しかった。皆さん大好きだけど。
あと、ローマさんとスチールさんだけか。
パオさん(殺輔氏)はサイトで復活してるし。
517作者の都合により名無しです:04/12/02 20:16:57 ID:BbpHJK1F
今サイト見たらドクターゲロが長編カテゴリに移動してる。
ゲロ作者さん、おめでとうございます。
作品の完結と次作の連載、楽しみにしてます。蟲師は知らないけど……
>387より

すでに与太話とさえされている数千年前の大戦争。それを最も単純に説明すると、ただ二つの兵器が
ぶつかりあった―――そうとしか言えない。
たったそれだけ―――たったそれだけのことで、神界と魔界、二つの世界は完膚なきまでに破壊された。
たった二つの兵器が、世界そのものを文字通りの灰燼と帰したのだ。
その後生き残った僅かな者たちはその戦争の記録のほぼ全てを抹消した。理由は簡単。
思い出したくなかったのだ、あの悪夢を。
封印してしまいたかったのだ、あの悪魔を。
それほどまでに―――忘れたかった。
それは悪徳と悪逆の物語であり、破滅と破局の旋律であり、流血と鮮血の世界であり、虐殺と虐待の悲劇であり、
廃滅と敗北の演舞であり、絶望と絶滅の伝説であり、死人と詩人の合唱であり、地獄と煉獄の結晶であり、
邪悪と醜悪の融合であり、滅殺と抹殺の使者であり、混乱と混沌の混血であり、狂乱と狂気の申子であり、
無限と無明の欲望であり、追悼と追憶の記録であり、瓦礫と瓦解の餞別であり、悲涙と悲哀の欠片であり、
そしてなにより罪悪にして最悪の神話だった。
その二つの兵器の名は<機神王サイバスター>そして<機魔王グランゾン>。

そして今、神話が―――
彼らの前に、立ちはだかる。
『さて、地獄を始める前に一つ提案があります』
アザミはそう言った。ドラえもんたちは息を呑んで彼女の次の言葉を待った。
『実を言うと私個人としてはあなたたちのことを非常に気に入ってるんですよ。計画はメチャクチャにされましたが、
それはすなわちあなたたちの類稀なる行動力の証明でもあります。―――さて、ここからが提案ですが、どうでしょう?
その行動力を―――私の元で活かしてみませんか?』
「なん―――だって?」
一同は呆然と突然の申し出に戸惑った。
『このグランゾンを見れば分かるでしょう?あなたたちに勝ち目はありません。無駄な抵抗をして殺されるより―――
私のところに来た方がいいですよ。そうそう、それにそこの青ネコさんたち、あなたたちにも耳寄りな話があります』
「耳寄りな話だって?」
ドラえもんは目を丸くする。アザミはクスクスと笑い、話を続けた。
『あなたたちは元の世界に戻りたいのでしょう?そのためには次元断層を通らねばならない―――しかし、です。
サイバスター、あるいはグランゾンの出力があれば、次元断層を作り出せるんですよ』
「何だって!?そ、それは・・・本当なのか!?」
『嘘を言っても仕方ないでしょう。私に協力してくれるならば、全てが終わった後であなたたちのために次元断層を
作り、元の世界へ還してあげましょう。―――どうです?悪い話ではないでしょう。人間たちをちょっと裏切ることに
なりますから多少後味は悪いですが、カルネアデスの板という例え話もあります。自分が殺されようという時に他人の
心配なんてするべきじゃあありません。それに青ネコさんたちにしてみれば、所詮文字通り他人の世界じゃありませんか。
元の世界に戻れば何も無かったような顔をして過ごせばいいだけのことです。
―――さあ、お答え下さい。このまま虫けらのように踏み潰される終焉か、私と共に生きるか―――』
「断る!」
アザミの言葉を断ち切り、言い放ったのはドラえもんだった。
「たしかにこの世界はぼくらの世界じゃない―――ぼくらはこの世界じゃ単なる他人に過ぎない。けれど―――
だからってこの世界の人たちを見殺しに出来ない!」
「そうだ!」
のび太もドラえもんに続く。
「ぼくだって―――神王や魔王のおじさんや亜沙さん、それに稟さんやプリムラのいる世界を守りたいんだ!
絶対に―――お前になんか負けるもんか!」
「その通り!」
ジャイアンも大声を張り上げる。
「てめえなんかのために働くくらいだったら、死んだ方がマシだ!」
「あたしだって・・・」
しずかも震える声を抑えてグランゾン―――アザミと対峙する。
「あたしだって―――怖くたって、あなたと戦うわ!」
「ぼ、ぼくは・・・」
スネ夫はオドオドしながらも、口を開く。
「ぼくだって・・・みんながやるってんなら、やってやるよ!」
「ドラえもん・・・のび太・・・みんな・・・」
稟は感動したように口をつぐみ、目元を手で拭った。そして宣言するように言う。
「聞いたろ、アザミ。ここには命惜しさに世界を売るような奴なんていない。俺も―――お前に
魂を売ったりしない!」
「そうだよ!」
亜沙も一歩前に進み、しっかりとグランゾンを見据える。
「ボクだって逃げたりしない―――あなたと戦って、勝って、生き延びて―――
胸を張って、お母さんの所に帰るんだ!」
「アザミ―――あなたは、間違ってる」
プリムラはふらつく足をどうにか動かして、のび太たちの横に並ぶ。
「そんなふうに力ずくじゃあ―――あなたはどこにも辿りつけっこない」
そして、最後に神王と魔王が前に出る。
「やれやれ―――ガキ共にこんなにかっこつけられちゃあ、俺たちもかっこつけねえわけにはいかんなあ、まー坊」
「そうだね、神ちゃん」
そして二人はグランゾンに指を突きつけ、啖呵を切る。
「よく聞きやがれ、クソ女!俺ぁシアの笑顔のためならハラキリだってしてやるが、てめえを笑かすためになんざ
働く気はさらさらねえんだよ!その粗大ゴミごとぶっ倒してやるから覚悟しやがれ!」
「神ちゃんの言う通り!私だってネリネちゃんのためなら生身で大気圏突入だって辞さないが、
君のためには働く気にはなれないね。美人は世界の宝ではあるが―――君はちょっとやり過ぎだ」
そして―――10人は並び立ち、グランゾンを見据えた。
『ふう・・・それがあなたたちの答えですか・・・』
アザミは深々とため息をついた。
『ならいいでしょう―――心ゆくまで地獄を味わいなさい』
「それはどうかな?」
ドラえもんは言い返す。
「ぼくらはこれまで数々の強敵と戦ってきた―――海底を支配するポセイドン、地球征服を目論む鉄人兵団、
中国妖怪軍団を統べる牛魔王、未来からの時間犯罪者が作り出した大海竜リバイアサン、
鳥の世界の伝説の怪物フェニキア、風の魔物マフーガ・・・
それら全てにおいてぼくたちは完全撃破の記録を樹立してきた。今さら巨大ロボット程度でやられはしないさ。
―――さあ、最後の戦いを始めようじゃないか。ぼくたちの底力を見せてやる!」

―――そして、今。
世界の歴史を二分する最後の戦いが始まる!
522サマサ ◆2NA38J2XJM :04/12/02 21:11:51 ID:BuTsw0mX
投下完了です。

第132話の文章のために、今回の執筆時間の六割を費やしました(笑)
ちょっと西尾維新っぽくしたかったんですが、本家はもっと凄いです。
523作者の都合により名無しです:04/12/02 21:40:51 ID:ptjFIlb5
お、クライマックスっぽい。
次元断層作ってもらうの断ったね。当然だが。

まとめサイトのローマのロゴ、ちょっと変わっていい感じになったな。
524作者の都合により名無しです:04/12/02 22:49:18 ID:xjeL+gJq
六割かかったって、あの4行の部分ですねw
アザミ、ちゃんとドラをネコと識別してるんだな。

>>523
前からああじゃなかったっけ?
525作者の都合により名無しです:04/12/02 23:07:19 ID:ptjFIlb5
副題のバックのイラスト、前は無かったような気がしたが気のせいかな?
526作者の都合により名無しです:04/12/02 23:21:31 ID:xjeL+gJq
>>525
あ、ホントだ。
全然気付かなかった‥‥俺の目は節穴だ。OTL
あとゲロさんも長編行ってるね。
527作者の都合により名無しです:04/12/02 23:54:16 ID:so0E0IyL
サマサさん、本当に西尾好きだなw
どうでもいいが、あの作者は早く戯言の続きを書いて欲しい
528輪廻転生 第二部:04/12/03 10:04:34 ID:EiqsB7AA
どんな建物の中でも廊下にはカメラが設置されている。警備の為だ。
マキシマ達はそのカメラの死角に立っていた。「よし。はじめるぞ。」
マキシマが端末のケーブルを壁のジャッキに突き刺し、もう片方を
腕に繋げる。「やつ等のデータベースにアクセスして、この空母の
地図を貰う。そしてラボに行き、データを抹消する。」「俺達はお前の護衛と
いうわけだ。」テリーが言う。「後何秒かかる。」「5秒だ。他の奴らに転送しよう。」

 電子音とともに庵の手首の部分からホログラムが映し出された。正確には庵の
している腕時計からだが。出撃直前に各自にラルフから渡された物だ。「地図の様だ。俺達が今いる地点は食堂の
手前の様だ。ここを数十分程進むと開けた所がある。そして上に進むと司令室だ。ブリッジではないがな。」
「逃げながら進むか?それとも応戦しながら進むか?」京が作戦を聞く。「逃げながらではルートが限られる。
応戦しながら進んだ方がいい。格闘家の誇りなど関係なしに・・俺は銃を使う。」庵が答える。京は唖然とした。
炎を使えるとはいえ徒手空拳で戦うべきではないのか?何をほざいているのだこの男は。「言っておくが、京。
俺の考えてる事とお前の考えてる事は一ミリも合ってないぞ。」京は庵の言葉を無視するように地図に従って
まっすぐと歩く。壁に背中を合わせ、ゆっくりと。突如、彼の耳に銃声が聞こえてきた。
「おいでなすったか。早速。」
529作者の都合により名無しです:04/12/03 10:08:11 ID:I0Lts7VC
あの作者て誰?

輪廻乙
530輪廻転生 第二部:04/12/03 10:16:28 ID:EiqsB7AA
 テリーは奇妙な違和感を覚えていた。地図によれば研究室まで後少しなのだが、
まったく護衛には出会わない。トラップの可能性は否めなくもないが空母の中なので
数が少ない事は予想できる。だが、侵入者が発見されればそれなりの対応がなされるはずなのだ。
罠か。 だが、テリーの予想は覆される事となった。突如、右手の角にナイフが投げつけられたのだ。
直後、異様に長い腕がナイフを壁から引き抜いていくのが見えた。「これは・・・。あいつか。」テリーが知っているかの様に
つぶやく。「なんで今まで護衛に出会わなかったのか知ってるかい?研究室の用心棒は
この俺がしているからだよぉ。イヒヒヒヒヒヒ!」灰色のTシャツに黒いスラックスを履いた男が
角から現れた。
 「山崎隆二・・・。」「ウッ!」山崎がうめき声を上げた。誰かが山崎を
後ろから羽交い絞めにしたのだ。そして彼の首にはナイフが突きつけられていた。
「裏切りやがったな!プロト!」山崎の後ろには黒い長髪の顔に十字傷が刻まれていた。
「お前の腕は伸びるんだったねぇ。楽しませてもらおう。おっと、君達は後で食うよ。」プロトが
冷酷な口調で言う。「ま、こいつを食ってからだけど。」プロトの体が壁をぶち破り、
どこかへと消えていく。
 「急ごう。」テリー達は足早にそこを後にした。
531輪廻転生 第二部:04/12/03 10:28:00 ID:EiqsB7AA
 京達は背中を壁に押し付けていた。角の向こう側から銃撃が来て、進むに進めないのだ。
「動くなよ。」庵が懐から手榴弾を取り出すと投げる。銃撃が止み、兵士達の足音が聞こえる。
庵は右手の指5本に火を灯した。そのまま、腕を振る。5つの地を這う炎は角を曲がり、その先にいた
兵士達の体を焼いた。「いくぞ。急がなくてはいかん。」「庵、銃を使うってこういう事か?」京が走りながら庵に訪ねる。
「見ればわかるだろう。」

 

 微妙に薄暗い研究室の中で、二人の男達が立っていた。男達は目の前にある
巨大な氷を見つめていた。「この二人を氷から取り出し、遺伝子情報を調べ、細胞を組み合わせ、
地上最強の兵士を量産するのが目的ですな?ルガール様。」初老の男が
金髪の赤いズボンを履いた男に尋ねる。「プロトは草薙京のクローンの細胞にこの
オレンジ色の道着に青い帯をし、顔に十字傷のついた男の髪の毛から採取したDNA
を組み込んで作り出したモノだ。結果ヘタれたがね。」金髪の男が厳しい表情でいう。
男は凍りに手を触れた。感触を確かめる様に、なでる様に氷に触れる。「やつが来た時、
私の計画が始まる。待ちくたびれておるのだからな。フフフフ。」ラッシュ博士は
その男の顔を恐怖と畏敬の目で見つめていた。
532輪廻転生 第二部:04/12/03 10:51:15 ID:EiqsB7AA
K´はドアを蹴り飛ばした後、壁に背中を押し付けた。数秒、間を置いた後
銃を構えながら中に入る。だが、中は人っ子一人いなかった。機械の駆動音
だけが響くその部屋には備え付けのキーボードと巨大なスクリーンが置かれていた。
「ぼちぼち始めようか。」マキシマがジャッキにケーブルをつなぐ。ケーブルの尻尾には
黒い直方体がつながっていた。「パスワード解析の機械だ。どんな鍵だって開けられる。」スクリーンに
文字が並び、”ACCESS ACCEPTED"の文字が出た。「俺たち二人は護衛だ。」マキシマはキーボードを叩き始めた。


「はぁっ!」灰色のシャツを着た男が気合を入れる。直後、男の手が鞭の用に伸び
相手の顔面を捉えるハズだった。・・・が、男は手ごたえを感じなかった。それどころか
伸ばした腕が戻ってこない。男は骨が折れる音を聞いた。「ぐぎゃあああ!!」
骨が突き出た腕を見てプロトは笑った。まるで遊びを楽しむ子供の様に。
「ははは!モロい。モロすぎるよ!!この腕で用心棒だなんで・・・荷重過ぎるんじゃないの!?」
プロトの言葉がいい終わるか終わらないかの内に山崎がプロトに飛び掛った。そしてプロトの
頭を掴んだ。「フフフ。」プロトは微笑を浮かべていた。まったく痛みを感じていないという様に。
「なめるなぁ!」山崎がプロトの頭を握りつぶそうとする。こんな奴なんかに
負けない。こんなガキに・・。「パワーねぇ。こっちにも自身があるんだけど。」
プロトは簡単に山崎の手を力で振りほどき、投げ飛ばす。「がはっ!」山崎は壁に打ち付けられ
床をなめた。「ちきしょう・・・何ッ!?」「どうだい?これがパワーってもんさ!」
プロトの言葉がいい終わるか終わらないかの内に山崎は頭に衝撃を覚え、暗い闇に意識が飲み込まれていくのを
感じていた。




 今回の投稿はこれで終わりです。


533作者の都合により名無しです:04/12/03 12:28:00 ID:DFCmmB3Q
>サマサ氏
いよいよ大決戦ですね。
でも最初の1レス、ドラえもんというよりなんかバスタードっぽい。
歴戦の勇者のドラチームが強大な兵器を前にどう戦うか楽しみ。
>草薙氏
敵地へ潜入ですね。なんかメタルギアみたいな感じがする。
キングオブファイターのキャラでも違和感無いですね。
草薙氏はどんどん腕が上がっていくのが分かるから読んでて楽しい。

>>529
>>527の文脈からして西尾維新でしょう。西尾氏の作品読んだこと無いけど。
534作者の都合により名無しです:04/12/03 12:35:09 ID:akVjTZo9
db出ろ
535作者の都合により名無しです:04/12/03 14:55:44 ID:bOD93G42
草薙さんお疲れ様です。なんか、始まりからは想像つかないような
ハードな展開になってますねw 年内とはいわず、ずっと頑張って下さい。

ちょっと早いけど、テンプレ厨の俺が次スレ
【2次】漫画SS総合スレへようこそpart21【創作】
のテンプレを作りました。よろしくご活用下さい。

しかし「だいらいたいさい」ってちゃんと続くの?ユルさん。
536テンプレ1:04/12/03 14:56:39 ID:bOD93G42
元ネタはバキ・男塾・JOJOなどの熱い漢系漫画から
ドラえもんやドラゴンボールなど国民的有名漫画まで
「なんでもあり」です。

元々は「バキ死刑囚編」ネタから始まったこのスレですが、
現在は漫画ネタ全般を扱うSS総合スレになっています。
色々なキャラクターの新しい話を、みんなで創り上げていきませんか?

◇◇◇新しいネタ・SS職人は随時募集中!!◇◇◇
SS職人さんは常時、大歓迎です。
普段想像しているものを、思う存分表現してください。

過去スレや現在の連載作品は>>2以降テンプレで

前スレ
【2次】漫画SS総合スレへようこそpart20【創作】
http://comic6.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1100095372/

まとめサイト  
http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/index.htm
537テンプレ2:04/12/03 14:57:27 ID:bOD93G42
俺達で「バキ死刑囚編」をつくろうぜ
http://ss-master.hp.infoseek.co.jp/kakorogu/01.html
俺達で「バキ死刑囚編」をつくろうぜ 2
http://ss-master.hp.infoseek.co.jp/kakorogu/02.html
俺達で「バキ死刑囚編」をつくろうぜ 3
http://ss-master.hp.infoseek.co.jp/kakorogu/03.htm
俺たちでオリジナルストーリーをつくろうぜ
http://ss-master.hp.infoseek.co.jp/kakorogu/04.htm
「バキ」等の漫画SSスレPart 5
http://ss-master.hp.infoseek.co.jp/kakorogu/05.htm
バキスレだよ!! SS集合! Part 6
http://ss-master.hp.infoseek.co.jp/kakorogu/06.htm
バキ小説スレ Part7
http://ss-master.hp.infoseek.co.jp/kakorogu/07.htm
【総合】バキスレへようこそ Part 8【SSスレ】
http://ss-master.hp.infoseek.co.jp/kakorogu/08.htm
【バキ】漫画SSスレへようこそpart9【スレ】 (「少年漫画板」移転)
http://ss-master.hp.infoseek.co.jp/kakorogu/09.htm
【バキ】漫画SSスレへようこそpart10【スレ】
http://ss-master.hp.infoseek.co.jp/kakorogu/10.htm
538テンプレ3:04/12/03 14:58:14 ID:bOD93G42
【バキ】漫画SSスレへようこそpart11【スレ】
http://ss-master.hp.infoseek.co.jp/kakorogu/11.htm
【バキ】漫画SSスレへようこそpart12【スレ】
http://ss-master.hp.infoseek.co.jp/kakorogu/12.htm
【総合】漫画SSスレへいらっしゃいpart13【SS】
http://ss-master.hp.infoseek.co.jp/kakorogu/13.htm
【総合】漫画SSスレへいらっしゃいpart14【SS】
http://ss-master.hp.infoseek.co.jp/kakorogu/14.htm
【バキ】漫画ネタ2次創作SS総合スレP-15【ドラえもん】
http://ss-master.hp.infoseek.co.jp/kakorogu/15.htm
【2次】漫画ネタSS総合スレ16【創作】
http://ss-master.hp.infoseek.co.jp/kakorogu/16.htm
【総合】漫画SSスレへようこそpart17【SSスレ】
http://ss-master.hp.infoseek.co.jp/kakorogu/17.htm
【2次】漫画SS総合スレへようこそpart18【創作】
http://ss-master.hp.infoseek.co.jp/kakorogu/18.htm
【2次】漫画SS総合スレへようこそpart19【創作】
http://ss-master.hp.infoseek.co.jp/kakorogu/19.htm
539テンプレ4:04/12/03 14:58:52 ID:bOD93G42
※ほぼ連載開始・復活順 ( )内は作者名 リンク先は第一話がほとんど

ドラえもんの麻雀教室(VS氏)
 http://park14.wakwak.com/~usobare/dora/gateway.html
ドラえもん のび太の地底出来杉帝国(うみにん氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-long/dekisugi/01.htm
4×5(ユル氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-long/4x5/1-1.htm
ラーメンマン青年記(パオ氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-short/ra-men/01.htm
ザク(ザク氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-long/zaku/01-raou.htm
超格闘士大戦(ブラックキング氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-long/tyo-kakuto/01.htm
AnotherAttraction BC (NB氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-long/aabc/1-1.htm
ドラえもん のび太の神界大活劇(サマサ氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-long/sinkai/01.htm
AoB(仮)(ユル氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-short/yuru/03-1.htm
ディオの世界(殺助氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-long/dio/01.htm

540テンプレ5:04/12/03 14:59:35 ID:bOD93G42
アナスイの奇妙な(ぽん氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-short/pon/04-1.htm
マルチメディアinユーラシア(名無し氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-long/multi/01.htm
空手小公子愚地克己(メカタラちゃん氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-short/mekatara/01.htm
スチール・ボール・ラン 1st stage(スチール氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-long/steel/01.htm
輪廻転生(草薙京氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-long/rinnne/01.htm
のび太と大ローマ(名無し氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-long/ro-ma/00.htm
ドクターゲロのほんのお遊び(名無し氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-long/gero/01.htm
虹のかなた(ミドリ氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-long/niji/01.htm
帰ってきたドラえもん外伝(草薙京氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-short/kusanagi/01.htm
だいらいたいさい(ユル氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-short/yuru/10-1.htm
541作者の都合により名無しです:04/12/03 21:21:01 ID:dN59Z6pr
テンプレ乙。
あと1つか2つ作品着たら新スレか?
542帰って来たドラえもん外伝:04/12/04 11:21:44 ID:2h3GFS34
範馬勇次郎はコップ一杯の水を飲んでいた。ホテルの一室でドラえもんと勇次郎はソファーに
並んで座っていた。「のび太の奴、遅いな。」「ええ。探しにいってきます。
ひょっとしたら迷子になっているかもしれない。」突如、ドアがノックされた。
勇次郎が出る。ドアの向こう側に闘気が無いのを確認すると勇次郎はドアを開けた。
「範馬勇次郎様。郵便です。」「ご苦労。」ボーイが帰ると勇次郎は封を切った。
直後、勇次郎の顔が硬直した。数秒後、顔が笑みの形を作る。「ふはははは!行くぞ!」
「どうしたんですか?」「ドラえもんよ。こいつは面白い話だぜ。誰かがあのガキを
俺の息子だと勘違いしやがって、誘拐したらしい。金をよこせだとよ。カカカカ!」
「二人で来いだとよ・・・。うれしいだろぉ。なあ、刃牙よ。」ドラえもんが辺りを見回す。
自分と勇次郎以外は誰もいない。だが、ドアの向こう側から声がした。「完璧に
気配を消していたのに・・・・前よりも強くなってるね。」「いつから聞いてた?」
勇次郎がドアを開ける。目の前には彼の息子、地価闘技場チャンピオンである範馬刃牙が立っていた。
「ボーイが去った直後から。本当はアナタと戦う為に来た。」勇次郎が無表情になる。段々と顔が
やわらかくなっていき、最後には侮蔑の表情を浮かべた。「あれから何年たつ?」
「2年と十月。」勇次郎は笑った。そしてー

 「刃牙よ。無理をするな。」「え?」「足が震えてるぜ!」直後、刃牙は首根っこをつかまれ、
部屋の外に放り出された。「今は他に用事がある。」勇次郎はそれだけ言うとくるりと背を向け
歩き出した。
543帰って来たドラえもん外伝:04/12/04 11:36:19 ID:2h3GFS34
 廃ビルの中に誘拐犯グループのアジトはあった。「警備を固めろ!奴はいつ来るかわからんぞ!気を引き締めていけ!」
リーダー格が部下に激を飛ばす。その時、部下の一人は怯えていた。いつのまにかリーダーの後ろに立っていた巨人の
存在に。何より朱色の目を持つ男の巨大さに。「あ・・・あそこ・・・・。」「え?」
リーダー格が振り向くのと勇次郎の足が地を蹴るのが一緒だった。「邪ッッッッ!!」勇次郎のローが
怯えていた男の足を襲う。骨が折れる音が聞こえた。「うわぁぁぁ!!」勇次郎の足が男の頭を踏み潰した。
「ヤロウ!」もう一人の男が勇次郎にとび蹴りをかまそうとする。だが、蹴りは阻まれた。
勇次郎に足を掴まれたのだ。「何ィッ!」「不味い料理を食らうがごとくー。」勇次郎はそのまま、相手を
地面に叩き付けた。男はピクリとも動かなくなった。「がぁぁあl!」「よせぇ!」リーダーの
制止も聞かず、男がナイフで切りつけようとする。だが、そのナイフは勇次郎に届く事はなかった。走り出そうするのと
同時に勇次郎のカカト落としを脳天に食らったからだ。「あ・・あ・・」リーダー格の男は
怯えていた。余りにも違いすぎる実力の差に。「うわぁぁぁぁ!!!」男は走り出した。建物の外へと一目散に。
光が見え始め、男はついに外へとたどりついた。これでやっとあのオーガから逃げられる。
 「逃げられるとでも思ってるのぉ?」男が振り向いたその先にはTシャツにスポーツパンツを履いた少年が立っていた。
544帰って来たドラえもん外伝:04/12/04 11:46:16 ID:2h3GFS34
 「ガキがぁ!」男が少年に飛び掛かる。少しは護身術の心得があるらしく
中段突きを繰り出す。が、避けられる。そして、リーダー格の男の中段突きに合わせた刃牙の右は正確に男の
顎の先端を捕らえ、あたかもピンボールゲームの如く頭骨内での振動激突を繰り返し生じさせ、
典型的な脳震盪の症状を作り、さらに既に意識を分断された男の下顎へ入れたダメ押しのアッパーと
崩れ落ちた体制を利用した左背足による回し蹴りは男をさらなる遠い世界へと連れ去り、
全てを終わらせた。 

 「ざっと二秒ってとこかな。」刃牙は崩れ落ちた男を尻目に中へと入っていった。

 
545帰って来たドラえもん外伝:04/12/04 11:54:34 ID:2h3GFS34
「大方麻酔銃で眠らされて連れ去られたんだろう。」勇次郎がのび太の縄をほどきながらつぶやく。
「怪我はないようです。」「勇次郎!!」ドラえもんと勇次郎はその声に振り向いた。
「俺はアナタと戦う為に来た!」「へぇ。お前がこの小僧に触れる事が出来たら考えてやってもいいぜ。」
勇次郎がバキを蔑んだ目で見る。「ふざけるな!そうやってこの場を抜け出すつもりか!」刃牙が絶叫する。
「お前がもしこの話を受けなければ俺はお前とは永遠にやらない。どうする、刃牙よ。」「いいだろう。」
「起きたか、のび太。起きたばかりの所、悪いがこいつの攻撃をかわし続けてくれ。」「えっ!」
勇次郎の発言にのび太は逆らえなかった。「は・・・はい。」

 地下闘技場のチャンプ対野比のび太。地上最大の無謀とも呼べる闘いが今始まった。
546帰って来たドラえもん外伝:04/12/04 11:56:11 ID:2h3GFS34
 今日の投稿はこれで終わりです。
547作者の都合により名無しです:04/12/04 12:25:38 ID:85tfxh7Z
人質をとったにもかかわらず人質を盾にしない。この誘拐グループおかしいですねw
そもそも何で地上最強の生物相手に身代金目的の誘拐をするのか。
のび太を勇次郎の子どもと判断して誘拐したってことは、勇次郎がどういう人間か分かってるってことでしょうに。
あまりの誘拐犯の頭の悪さに爆笑しました。

あと、文章について。
前にも誰かに指摘されていますが、投稿する前にきちんと「推敲(すいこう)」をしてください。
「推敲(すいこう)」とは、文章を最適なものへとするために練り直し、語句の間違いなどを見直すことです。
まだ学校で習っていないのでしょうか?
「地価闘技場」←これくらいの間違いは書いてても気付くでしょう。それともわざとやってるんですか?
あと、台詞(せりふ)を挿入する際には改行をして下さい。非常に見辛いです。
さらに、台詞(せりふ)内の「」の最後には句読点はつけません。
状況描写があまりに不足しているというのも問題点です。誰が何をやっているのかさっぱり分からないことが多いです。

まだ問題点は山積みですが、以上の点に留意してさらなる進歩を目指してください。
548作者の都合により名無しです:04/12/04 12:37:12 ID:85tfxh7Z
ああ、あともう一つ。
書き込み時間から察するに、直にSSを書き込んでいませんか?
一度メモ帳に書くなりなんなりしてからupした方がいいと思いますよ。
549作者の都合により名無しです:04/12/04 13:02:57 ID:M1k1pNUq
勇次郎相手に人質‥‥確かに無理あるな。
のび太も「朱沢グループ会長の息子」と誤解されて誘拐されたことにしたら
良かったかも。
あと、上の人の「台詞の時は改行」というのは同意。その方が読みやすいし。

でも、力は着実についているぞ、ガンバレ!

でも着実に
550作者の都合により名無しです:04/12/04 13:03:00 ID:sH8qqVTj
お疲れさんです、草薙さん。
ま、確かに問題点はありますが、一番伸びているのもまた輪廻氏だと思います。
半年後にはバキスレの看板になるかも分からんね。

今回、唐突な誘拐グループの展開に笑った。
しかし地上最強のガキ対地上最弱のガキですか。ムチャするなあw

あとひとつくらいで次スレか?
551作者の都合により名無しです:04/12/04 13:40:46 ID:rC73TFmJ
>>草薙氏
連日の投下、ご苦労様です。
腕は上がっていると思いますし、毎日投下するのはすごい事だと思います。
ただ、1つだけ。
道具をキチンと理解してからキャラに使用させてください。
のび太の様な子供に麻酔銃を使う誘拐犯(しかもグループ)いないでしょう。
輪廻でもミサイルがきたらチャフをまけばいい、などと言ってますが、ミサイルの弾速をググるなりして調べてみてください。
発射した、と目測してからでは遅いのです。
さらに今回のケースだと恐らく船のエンジンの熱を追尾する赤外線ホーミングミサイルもしくは追尾機能の無いミサイルを目算で使ったと考えられますよね。
チャフじゃ無理です。
ましてや地上スレスレで撃ったミサイルがUターン出来るわけありません。
二次創作にこういったケチを付けるのはヤボかもしれませんが、もう少し道具の使い方にリアリティをだす努力をしてください。
今の時代、道具の特性の表面だけならググって十分なのですから。
偉そうにすみません。

552作者の都合により名無しです:04/12/04 13:59:44 ID:KtHXXW58
あんまり無茶いうなよw
素人の書くものだぞ。読んで面白ければいいじゃないか。
ディティールに凝り過ぎると時間取られて仕方ないぞ。

草薙氏乙。俺は面白いし、ほぼ連日連載はすごいと思うよ。
バキ対のび太の最強最弱対決、期待してるよ。
553549:04/12/04 14:26:43 ID:XPwWnJpf
しかし普通、文章が下手だと叩かれて終わりなのに、
ここまでアドバイスがあるとは‥‥‥
ここが良スレであることを実感させてくれるよ。

554作者の都合により名無しです:04/12/04 15:36:41 ID:85tfxh7Z
555作者の都合により名無しです:04/12/04 19:07:10 ID:F3imrFsI
んで、次スレは?
556作者の都合により名無しです:04/12/04 20:54:47 ID:2PE3UrOe
草薙氏は期待されてるんだろうね。「更新回数が多い」というのは立派な利点だし。
1レスくらい増えても誰も怒らないから、ひとつの会話だけで一行取ってもいいんじゃないかな?
しかし、勇次郎は教え子ののびたと実子のバキとどっちを応援するんだろう。


>>555
現在445KB。あとひとつ来たら450超えでちょうどいいんじゃない?
テンプレも誰かが作ってくれたし。
俺立ててみようと前したけど、立てられなかったんだよな。スレ立て規制厳しい。
557作者の都合により名無しです:04/12/04 23:15:55 ID:k/cuiH08
きびしいっすよね
558作者の都合により名無しです:04/12/05 00:14:04 ID:dlmqXNUr
>ミドリさん

フェラしてくれ。
あなたの口の中に…出したい!
559作者の都合により名無しです:04/12/05 08:26:03 ID:yCoyDkJb
なんか、次スレ立てないと作品も着辛いのかな?
10時ごろ立ててみるわ。それまでにまだ早いって意見があればやめておく。
560ふら〜り:04/12/05 09:41:32 ID:muI4Rdbs
では今スレ最後の感想をば。草薙さん速し。

>>サマサさん
ラスボスの勧誘を振り切って、それぞれの言葉でそれぞれの決意表明……王道シーンです
ねぇ。特にスネ夫が、内容も口調も彼らしく良。あと最後の、ドラのタンカ切り。改めて
こう列挙されると、本っっ当に歴戦の勇士たちだと実感です。そして開幕、ラスボス戦!

>>草薙さん
うぅ。期待してなかった山崎の登場に狂喜したのも束の間、あっさり敗北っスか。しかし
その分、庵がゴルゴじみててカッコいいですな。つーか京サマ形無し。そして、のび太と
間違われた刃牙の心情や如何に。次回、見かけによらぬのび太の強さに驚く……とか?
561作者の都合により名無しです:04/12/05 09:57:32 ID:yCoyDkJb
すいません。立てられませんでした。
2週間前くらいは立てられたのに?

>>535-540のテンプレでどなたかお願いします。
お役に立てずすみません。
やっぱりIEじゃ駄目なのかな。
562作者の都合により名無しです:04/12/05 18:07:26 ID:FMsQt02U
【2次】漫画SS総合スレへようこそpart21【創作】で立てた。
ごめん、誘導レスが貼れない。誰か貼って。
563介錯人:04/12/05 18:28:33 ID:YedkgRwx
拙者にお任せを

【2次】漫画SS総合スレへようこそpart21【創作】
http://comic6.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1102237585/l50
564作者の都合により名無しです:04/12/05 18:33:57 ID:FMsQt02U
>>563
大儀でござった。
565作者の都合により名無しです:04/12/06 08:00:18 ID:9E4nTuSR
とりあえず保守あげ
566キャオラ 【大凶】 :05/01/01 12:14:39 ID:mp+KRN4w
保守
567作者の都合により名無しです:2005/06/23(木) 00:38:51 ID:hcE2Z3RQ0
568作者の都合により名無しです:2005/09/17(土) 23:25:43 ID:M1R0SXBj0
569作者の都合により名無しです:2005/10/03(月) 11:35:04 ID:K+qhVGjv0
           , -'"´  ̄`丶、_
           ,.∩         `ヽ
         〃∪'´ ̄`二二人\  ヽ
         | ツ´ ̄ ̄ ̄ ̄´ ヾ ヽ. ',
         |ハ ,ニ、   ,. - 、 | | | l |
         | ハ ィハ     ,二ヽ. | | | | | 同じ板にコピペするとそのままだけど、
         | | | じ'   |トJ〉  /)} l | 違う板にコピペすると鬼のような怖い顔
         | ハ  、'_,   ̄,, 厶イ川| に変わる摩訶不思議な佳子様コピペ。
         l l /\    .. イV\川 |
         ,' l l ,イ `l ̄´ /   /ヽl l
         l | l ハ  `メ、    〃  ヽヽ、__ノ
         l  ∨ └‐イ「ト--ァ'´     ハヽ__ノ
         ヽ/  }  l」」 /     / }`ー
          〈_n| 八   / /     /ノ
          〈二二人 c /\/ / , イ
           /  /厂 /\__>< {_
570作者の都合により名無しです:2005/10/12(水) 10:53:08 ID:vjb9nsyQ0
( ゚д゚) ・・・(;´Д`)ハァハァ '` ,、( ´∀`) '`,、 工エエェェ(´д`)ェェエエ工
571作者の都合により名無しです
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