歴代主人公が兄弟だったらpart8【ブラザー】
シーブック「ココは、」
ウッソ 「アムロ以下13名の兄弟(映像化作品限定)の、」
シロー 「家、職場、学校、外等での生活を書いてみるネタスレです。」
キラ 「以上、影の薄い人達からでした。」
3人 「お前らも最初のころは薄かっただろ!!」
キラ 「今では濃いですが何か?」
アル 「負け惜しみ、イクナイ!!」
3人 「クッ・・・。」
ドモン「このスレのルールを説明する。
1 年齢はある程度無視OK、
2 原作にある程度乗っ取ったキャラ設定、他の作品を崩さない作品推奨
(ただしあくまでも推奨。これに反すると思った作品も叩いてはイケナイ!)
3 自分がウザイと感じた作品とそれを煽った奴は無視
4 作品叩き禁止、公序良俗に反するような事は禁止、職人叩きは特に厳禁
5 議論は、議論スレで。このスレで議論はしない
守らない奴はゴットフィンガーが待っているぞ。」
アムロ「過去スレの倉庫は
http://members.tripod.co.jp/ybuewrei/brotherindex.htmlだ。
過去の雰囲気を掴みたい者は見ていくといいだろう。」
ガロード「参考までに、今までに出たネタでの各キャラの設定等については
>>2-10辺りにあるぜ。」
ジュドー「別にこの設定を絶対守れって訳じゃないぜ。でも読み手が入りやすくはなるかも。」
ヒイロ「…議論スレは
http://www.soutokuhu.com/bbs/test/read.cgi?bbs=shar&key=1042456798&ls=50だ。」
コウ「後、職人さんにお願いです。自分で続けるネタについては終りに「続く」と書いてください。
続くと書かれてる作品は他の方は書くのを自粛推奨。書かれていないものは自由にリレーしてください。」
カミーユ(コウ兄さん、目立とうと長台詞取ったな…)」
長男アムロ・レイ(29)
一家の大黒柱にして纏め役。個性の強い弟達を相手に四苦八苦している。
株式会社ラーカイラム所属
次男シロー・アマダ(24)
まじめで基本的に善良な次男。だが、たまに暴走するのが玉に瑕。
三男ドモン・カッシュ(20)
無骨で不器用な三男。武術オタクでやや協調性に欠けるのが欠点。
一般常識に著しく欠けている
四男コウ・ウラキ(19)
お坊ちゃん気質の強い、無邪気な性格。まだまだガキっぽいところあり。
五男カミーユ・ビダン(17)
名前にコンプレックスを持っていて粘着質。なぜか女にもてる。
六男シーブック・アノー(17)
性格は割とまとも。しかしそれが仇になって目立たない。
口癖はなんとー
七男ロラン・セアック(17)
一家の主夫。いい意味で優等生タイプ。女装は趣味ではない。(本人談)
本人の預かり知らぬ所でかなり有名らしい
八男キラ・ヤマト(16)
優等生。しかし裏では盗撮画像の販売もやっていた。(現在は足を洗っている)
彼女のラクスや友人のアスランと平和にやっていたいのだが学校ではフレイに虐めを受けている。かなり哀れな役回り。
九男ヒイロ・ユイ(15)
無口でなにを考えているかいまいちわからない。
何も考えていないのかもしれないが。彼女はリリーナ
十男ガロード・ラン(15)
行動力にあふれた、脳天気な奴。どちらかというとかき回すタイプ。
彼女はティファ
十一男ジュドー・アーシタ(14)
おおらかで一家のムードメーカー的存在。結構周囲に気が回るマメな性格。
だが、かなりお茶目な餓鬼大将的性格ではある。彼女はルー
十二男ウッソ・エヴィン(13)
こいつも優等生タイプ。周囲におもちゃにされて、引っ張り回される役割。
でも裏では盗撮行為をしている。
十三男アルフレッド・イズルハ(11)
末弟。一家の中ではマスコット的存在。
家内でのそれぞれの部屋の状況
ジュドー+ガロード(2F)(荒れまくり、ヤヴァい)
キラ+ウッソ(3F) (PC器具で埋め尽くされている。位置は計算し尽くされている)
シーブック+シロー(1F) (まぁまぁ綺麗。セシリーとアイナの写真が所々)
コウ、アル(2F) (特筆する点はない)
ドモン、ヒイロ(1F) (銃器にダンベルなどがずらりと揃っている。)
カミーユ、ロラン(2F) (埃一つ落ちていない。写真はフォウとディアナ)
アムロ(1F) (PC機器で埋め尽くされている(文字通りの意味で)
台所、居間、風呂等は1階、地階に。
2回に少し広い庭がある
ジュドーは庭に離れを勝手に建設。
ヒイロは地下に個室を勝手に作成。
なお皆の通う学園は中高一貫校で、授業は大学のような単位制、学年はない。
一応担任はいるが授業は各個人で自由に選択できる
(年齢が違うキャラを一緒に出せるようにとの一案。参考程度に。)
部屋のわりふり
┌───┬──┬──┬─────┬──┐- - - - - - - - - - - - -
│ 風 │WC. │ │台所│ │
│ 呂 ├──┤ │ |___.... │ ウッソの畑
│ 脱衣室. リビング. │ |
├┬┬┬┼┬┬┘ & .│
│┼┼┼┼┼┼┐ │ ダイニング. │- - - - - - - - - - - - ┘
├┴┴┴┴┴┴┤ └──── ─┬┘
│ シーブック 玄関
│ & ├─── ┬─ ───┴┐
│シローの部屋 │.アムロ ..│. ドモン ..│
│ │ の部屋 │ & │
└──────┤ │ ヒイロ. │
└────┤ │ △ ドモンのテントとか
└──────┘
┌──────┬─┬─────┬───┐
│ カミーユ& │ │ .│ │
│. ロランの . │ │ │ │
│. 部屋 . . │.ガロード&..│ │
│._ _ _ _ _ _ _ _ _. | ジュドーの │ . ベ .│
│┬┬┬┬┬┬┘ │ 部屋 . . ラ │
├┼┼┼┼┼┼ ├─────┤ . ン |
│┼┼┼┼┼┼┐ . ダ │
├┴┴┴┴┴┴┤ │ コウ& | │
│ 洗面台等 │ アルの . | │
│ .│ │ 部屋 │ │
└──────┴─┴─────┴───┘
┌─────────────┐
│ │
│ ベランダ・・? │
│ │
├─────┬ ┬─────┤
│┬┬┬┬┬┘ │ .│
├┴┴┴┴┴┐ . キラ& │
│ 納戸 │ ウッソの .│
│ │ │ 部屋 │
└─────┴─┴─────┘
8 :
通常の名無しさんの3倍:03/06/18 13:24 ID:3ASumhw7
ココまで妄想が広がると
ただのアホでは済まされんな
キモう
ニノマエは思った。これは陰謀だ、と。
凄い・・・呆れて物が言えない・・・
って言うか漏れも混ぜれw
凄く楽しそうだw
┌──────┬─┬─────┬───┐
│ カミーユ& │ │ .│ │
│. ロランの . │ │ │ │
│. 部屋 . . │.ガロード&..│ │
│._ _ _ _ _ _ _ _ _. | ジュドーの │ . ベ .│
│┬┬┬┬┬┬┘ │ 部屋 . . ラ │
├┼┼┼┼┼┼ ├─────┤ . ン |
│┼┼┼┼┼┼┐ . ダ │
├┴┴┴┴┴┴┤ │ コウ& | │
│ 洗面台等 │ アルの . | │
│
>>11の部屋 .│ │ 部屋 │ │
└──────┴─┴─────┴───┘
12さん有り難うwあんたいい人だ!!
なんだ、穴兄弟じゃないのか
アムロ「えー、お前ら兄弟喧嘩の度にMS持ち出し過ぎです。このままだと近所の家々に支払う慰謝料だけでウチは破産します。そこで兄さんちょっとお前らが兄弟喧嘩の時に使う武器を作ってみました。つーかお前ら喧嘩する時はMS使わずにコレ使え」
シロー:ペンダント(殴打用)
ドモン:指パッチン
カミーユ:バイザーの割れたヘルメット(殴打用)
シーブック:質量ある残像(殴打用)
ロラン:女装セット(殴打用)
キラ:カガリ風女装セット(カガリの装備一式)
ヒイロ:羽(殴打用)
ガロード:Gコン(殴打用)
ジュドー:女装セット(イーノとセット)
ウッソ:ヤナギランの種(食用)
アル:ザクでガンダムを倒すであろう漢がくれたビデオ(殴打用)
アムロ「よし、これで全員行き渡ったな。因みに言っておくが兄さんの武器はガンダムハンマーだ」
コウ「あのー、兄さん、僕の分は?」
アムロ「ああ忘れてた、お前のはコレだ」
コウ:白いゲルググ
コウ「 ゚∀゚」
16 :
通常の名無しさんの3倍:03/06/18 15:52 ID:TYJG5for
ガンダムハンマー最強
コウのゲルググはどうした
こっちをチョト修正して使うで決定?
>>前スレ757-761
乙!面白いです。
続きに期待(´∀` )
>1-7.13のテンプレは板分割以前のものです。
板分割に伴い若干のローカルルール変更、あとリンク先などが違いますので
新しいテンプレを貼り付けておきます。
あとこのスレはpart9です。次はきちんと10にして立てようぜ。
シーブック「ココは、」
ウッソ 「アムロ以下13名の兄弟(映像化作品限定)の、」
シロー 「家、職場、学校、外等での生活を書いてみるネタスレです。」
ジュドー 「以上、影の薄い人達からでした〜。」
ウッソ・シーブック 「シロー兄さんと一緒にするな!」
シロー「おまえらは周りが濃いだけだろ!」
ドモン「このスレのルールを説明する。
1 年齢はある程度無視OK、
2 原作にある程度乗っ取ったキャラ設定、他の作品を崩さない作品推奨
(ただしあくまでも推奨。これに反すると思った作品も叩いてはイケナイ!)
3 自分がウザイと感じた作品とそれを煽った奴は無視
4 作品叩き禁止、公序良俗に反するような事は禁止、職人叩きは特に厳禁
5 議論は、議論スレで。このスレで議論はしない
守らない奴はゴットフィンガーが待っているぞ。」
キラ「<検閲により削除>」
アル「え?キラ兄ちゃんどうしたの?」
アムロ「ああそうだ。キラの代りに説明しよう。板変更に伴って、放映終了から一年後までSEED関連ネタはこの板では禁止となっている。しかしSEEDキャラメインのネタもシャア専用@アクシズの方にある議論スレではOKだ。どんどん出してくれ。」
ヒイロ「…議論スレは
http://www.soutokuhu.com/bbs/test/read.cgi?bbs=shar&key=1049403320&ls=50だ。」
キラ「<検閲により削除>(アムロ兄さんとヒイロありがとうと言ってるらしい)」
カミーユ「過去スレの倉庫は
http://members.tripod.co.jp/ybuewrei/brotherindex.htmlにあります。
過去の雰囲気を掴みたい時は、ここを見ていくことをおすすめしますね。」
ガロード「参考までに、今までに出たネタでの各キャラの設定等については
>>2-10辺りにあるぜ。」
ロラン「別にこの設定を絶対に守ってくださいという訳じゃありません。でも読み手の方が入りやすくなるかとは思います。」
コウ「後、職人さんにお願いです。自分で続けるネタについては終りに「続く」と書いてください。
続くと書かれてる作品は他の方は書くのを自粛推奨。書かれていないものは自由にリレーしてください。」
アル(コウ兄ちゃん、目立とうと長台詞取ったな…)
長男アムロ・レイ(29)
一家の大黒柱にして纏め役。個性の強い弟達を相手に四苦八苦している。
ハロの製作者で、現在は株式会社ラーカイラムの幹部。
次男シロー・アマダ(24)
まじめで基本的に善良な次男。だが、たまに暴走するのが玉に瑕。
町の平和を守る使命に燃える刑事。でも彼女のアイナにはそれ以上に萌えている。
三男ドモン・カッシュ(20)
無骨で不器用な三男。武術オタクでやや協調性に欠けるのが欠点。
一般常識に著しく欠けている
四男コウ・ウラキ(19)
お坊ちゃん気質の強い、無邪気な性格。まだまだガキっぽいところあり。
大学でラグビー部に所属。
五男カミーユ・ビダン(17)
名前にコンプレックスを持っていて粘着質。なぜか女にもてる。バイト先はハンバーガー屋。
男の証明と称して、空手、小型飛行機(ホモアビス)、プチモビなど男くさい趣味多数。
六男シーブック・アノー(17)
性格は割とまとも。しかしそれが仇になって目立たない。
ガールフレンドのセシリーの実家のパン屋でバイト中。口癖はなんとー
七男ロラン・セアック(17)
一家の主夫。いい意味で優等生タイプ。女装は趣味ではない。(本人談)
本人の預かり知らぬ所でかなり有名らしい
八男キラ・ヤマト(16)
優等生。しかし裏では盗撮画像の販売もやっていた。(現在は足を洗っている)
彼女のラクスや友人のアスランと平和にやっていたいのだが、その願いはなかなかかなわない。かなり哀れな役回り。
九男ヒイロ・ユイ(15)
無口でなにを考えているかいまいちわからない。
何も考えていないのかもしれないが。彼女はリリーナ
十男ガロード・ラン(15)
行動力にあふれた、脳天気な奴。どちらかというとかき回すタイプ。
彼女はティファ
十一男ジュドー・アーシタ(14)
おおらかで一家のムードメーカー的存在。結構周囲に気が回るマメな性格。
だが、かなりお茶目な餓鬼大将的性格ではある。彼女はルー・ルカのはずだが、ハマーンやプル&プルツーにも狙われてる?
十二男ウッソ・エヴィン(13)
こいつも優等生タイプ。周囲におもちゃにされて、引っ張り回される役割。
でも裏では盗撮行為をしている。シャクティと仲が良いが、お姉様方も大好き。
十三男アルフレッド・イズルハ(11)
末弟。人なつっこく、一家の中ではマスコット的存在。
クリスやバーニィといった大人たちと仲良し。
ゲストキャラ:
宇宙世紀作品、平成三部作、∀、SEEDなど全作品から、シャア、ブライト、ギンガナム、ディアナ様、東方不敗、鉄仮面、
シーマ、バニング、キース・レジェ、バーニィ、クリス、ゼクス、グエン、ウォン・リー、フレイ、アスランなど、
主役級から脇役中の脇役まで登場しました。
家内でのそれぞれの部屋の状況
ジュドー+ガロード(2F)(荒れまくり、ヤヴァい)
キラ+ウッソ(3F) (PC器具で埋め尽くされている。位置は計算し尽くされている)
シーブック+シロー(1F) (まぁまぁ綺麗。セシリーとアイナの写真が所々)
コウ、アル(2F) (特筆する点はない)
ドモン、ヒイロ(1F) (銃器にダンベルなどがずらりと揃っている。)
カミーユ、ロラン(2F) (埃一つ落ちていない。写真はフォウとディアナ)
アムロ(1F) (PC機器で埋め尽くされている(文字通りの意味で)
台所、居間、風呂等は1階、地階に。
2回に少し広い庭がある
ジュドーは庭に離れを勝手に建設。
ヒイロは地下に個室を勝手に作成。
なお皆の通う学園は中高一貫校で、授業は大学のような単位制、学年はない。
一応担任はいるが授業は各個人で自由に選択できる
(年齢が違うキャラを一緒に出せるようにとの一案。参考程度に。)
テンプレ貼り直し乙。こっち使うってことでよさそうですね。
乙!
もしかしたら職人さんに知られてないかもしれないので、とりあえずage
頭おかしいですよカデジナさん!!
前スレの最後からの続きです
ウッソ「芝生のグラウンドが何面もある……」
アムロ「試合は芝のピッチで行われるみたいだから、こいつはありがたいな」
ギンガナム加入の騒動の後、午後になって、兄弟たちは、ギンガナムの計らいによって用意された
練習場に来ていた。
ギム「ふふ、我がギンガナム家の力をもってすれば、これくらいのことはたやすいのだよぉ! 大会開始
までの一ヶ月間、この練習場のメイングラウンドは貸しきりである」
ロラン「さすが月の御三家のひとつ、ギンガナム家ですね。いやこんなことぐらいで感心するのもまだ
失礼なんでしょうけど」
感心する兄弟たちが多いなか、カミーユはジュドーにそっと耳打ちする。
カミーユ「どうせ、その栄光もこれまでだろうけどな。だって現当主があれじゃあさ」
それを聞いたジュドーは意地悪い笑いを浮かべた。二人はギンガナムの加入をこころよく思っていない。
ギムは、そんな意見があるのを知っているのであろうが、全く気にも留めない態度で、グラウンドに
併設されている建物のなかに兄弟を招きいれた。
ギム「ロッカールームにスパイクや練習用のユニフォームを用意させてあるから、適当に選ぶがいい!」
ガロード「偉そうにしちゃってさ……」
不満たらたらといった様子でロッカールームのドアを開いたガロードだったが、部屋に入ったとたんに
目に飛び込んできた新品のスパイクやユニフォームを見た瞬間、今までの不満が一気に消し飛んでしま
った。
ガロード「す、すげえ、とにかく、なんかいっぱいある!」
コウ「なに変なこと言ってんだよ、ガロード」
そう言いながらコウはガロードに続いてロッカールームに入ったが、その瞬間、コウも驚きの声を上げた。
コウ「うお、こ、これは……アディ○スも、プー○も、ナ○キも、ディ○ドラも、アシッ○スや、ミズ○の
まで、各種メーカーのスパイクがそろってる……ユニフォームも、たくさん……!」
ジュドー「レアル・マ○リード、ユベント○、マンチェ○ターU……有名なクラブや、代表チームのものも……」
ギム「サイズも色々とテキトーにそろえておいてある!好きなものを選ぶがいい!」
目の前に広がる宝の山−よほどのスポーツ嫌いでなければ、ロッカールームはまさに宝物庫そのものだった−
は、さっきまで陰口を叩いていたカミーユたちも、シローのような年長の兄弟でさえ、狂喜乱舞するよう
な素晴らしさだった。ましてやアルなど、である。
アル「ロラン兄ちゃん、ロラン兄ちゃん、ナイ○とア○ィダスのスパイク、どっちがいいと思う。ていうか、
両方いるよ、絶対いる! まちがいないよ!」
ロラン「僕はディア○ラのスパイクにします。……でも、ただより高いものはないっていいますけどね」
シロー「なに言ってんだよ、ロラン。みろよ、これレアル・マド○ードの5番だぞ、5番」
ウッソ「シロー兄さん、DFでしょ。まあいいんですけど。ぼくはバル○ロナの7番にしよっと」
ドモン「やっぱり俺は日○代表のキーパーシャツを選ぶべきだろうか、うむ、そうだよな」
シーブック「なんだかんだでア○ックスのスパイクが一番足に合うみたいだなあ」
思い思いにスパイクやユニフォームを選ぶ兄弟たち。アムロは、みんな少し浮かれすぎているように
思ったが、これからキツイ練習や、ポジション争いをせねばならないのだから、今ぐらいいい思いを
させてやらなければ、と黙認した。
アムロ「ユニフォームやスパイクを選んだら外にでて、準備運動とストレッチをこなしておくんだ。それ
からパスとシュートの簡単な練習をする。そのあとに二手に分かれてミニゲームだ」
真新しいスパイクとユニフォームに身を包み、意気揚々と兄弟たちはピッチに立つ。風が、熱気に
ほてった彼らの体を、心地よくひとなでした。
すでにパスとシュートの練習までを終え、兄弟たちはミニゲームに取り掛かかろうとしていた。と、
そのときギムが彼の部下、スエッソンのそのまた部下であるシッキネンを連れてきた。
ギム「キーパーの控えが必要だということなので、連れてきたのである。シッキネンだ。大会にも同行する」
シッキネン「ああ、よろしく頼むぜ」
アムロ「ありがたいが、ギンガナム艦隊の仕事はいいんですか?」
ギム「艦隊の長である小生が大会に出る以上、協力するのは部下の努め。問題ない、というより誉れである!」
ジュドー「……やっぱギンガナム家はつぶれるな」
ジュドーは小声で、誰にも聞こえないように呟いた。
ギンガナム家の未来はともかく、人数もそろったところで、ハーフコートの6対6でのミニゲームを
することができるようになった。
アムロ「キラは審判、アルは見学だ。俺は監督としてみんなを見ている。いいな」
アル「あーあ、ぼくもみんなに混じってやりたいなぁ」
キラ「アルはすこし小さすぎるのさ、ウッソだって結構体格的にはきついからなぁ」
ゲーム開始前に、監督でもあるアムロが皆に叫んだ。
アムロ「これからピッチのなかでは、みんな呼び捨てで呼びあうんだ!いちいちさん付け
したり、兄さん、なんていってたら、プレイがおそくなるからな!」
ロラン「わかりました、アムロ兄さん! あ、いや、ア、アムロ!」
ギム「小生のことは御大将と呼ぶがいい!!」
アムロ「例外は認めない! ギム、だ。わかったな!」
ギム「ギンガナム家の当主が、ソレル家以外のものに呼び捨てにされるとは。しかし、勝つためか。ふふ、
勝つ……いい響きだ」
ジュドー「ギム、ボーっとしてるな! もう始まってんだぞ!おい、ボール行くよ」
ジュドーから、ギンガナムの頭に合わせたパスが出される。そのボールをめぐって、競り合うギンガナムと
相手DFのコウ。
頭ひとつ、いやふたつぶんもギンガナムが競り勝つ。ギンガナムはゴールに向けて強烈なヘディング
シュートを叩きつけた。が、しかしこれはゴールキーパーのドモンが何とか弾き出した。
アル「すごいや、今のヘッド! 打点がかなり高かったよ!」
アムロ「ああ、いいシュートだった。ドモンの好セーブに阻まれたけどな。やはりあの二人は使える……」
しかし、アムロがそう言った瞬間、ギンガナムはドモンに突っかかっていった。
ギム「小生の素晴らしきヘッドを止めるとは、無礼なやつめぇ! 決まっていたはずなのだ!」
ドモン「何言ってんだ、アンタ! 俺はキーパーなんだから止めて当然だろうが!」
ユニフォームの胸ぐらをつかみ合う二人を、キラが笛を吹いて止める。
アムロ「使える……と、思う。うん、そのはずだ」
カミーユがボールをキープしながら、パスの出しどころを探る。ロランが素早いフォローでボールを
受けた。攻守が変わり、今度はギンガナムたちが守る局面である。
シーブック「ディフェンスしろよ、ギム! おい!」
ギム「小生はディフェンスなどしない! 攻め、あるのみだ!わかったか、パンの小僧!」
シーブック「な、なんとぉー、ミニゲームだろ! 第一、今はFWでもある程度ディフェンス……」
ギム「小生は流行など追いかけん! わが道を行くのみである!」
シーブック「そういう問題じゃない!」
結局、ギムが守備しない数的不利が遠因となって、相手チームのカミーユにゴールを決められて
しまった。
ギム「ええぃ、なにをやっているのだ、シッキネン!意地でも止めてみせるものだろうが!」
アムロ「使える……と、思ってるんだけどなぁ」
ウッソは、シローの助けもあって一瞬だけヒイロの激しいマークから逃れることができた。その瞬間を
逃さず、前にいるギンガナムへスルーパスを出す。ガロードが何とかカットしようとするが間に合わない。
絶好のチャンス。フリーで前を向いて、ギンガナムはペナルティエリア中央手前で、思いっきり右足を
振りぬいた。
ボールは物凄い勢いで、とんでもない方向、クロスバーのずっと上を超えていった。
ドモン「見事な宇宙開発だな。御大将」
ヒイロ「決められてもおかしくなかった……しかし、外した」
ガロード「ふぃー、あぶねぇ、あぶねぇ、助かったぁ」
ギム「……小生、少し足が滑ったのである。ひどいグラウンドだなぁ! おい!」
そう叫んでギンガナムは、見事に手入れされているグラウンドをけり散らかした。
アムロ「使えると、信じたい、な」
続く
乙!
ギム微妙だなw
ぉっ
ギムが
ギムすてき!乙。
アムロ・・・乙。
続き待ってました!
ギムもアレだけど…
ドモンが珍しくマトモな事や洒落た事を言っているなー
カミーユ→アムロ:ブライトキャプテン(元高校球児)のサイン待ち
カミーユ「兄さん、早く頼むよ。」
アムロ「お前、よくブライトが甲子園優勝校のキャプテンだったなんて知ってたな・・」
カミーユ「兄さんがエースだったじゃないか、魔球投げたりして。」
アムロ「昔の話だ・・」
ヒイロ→ドモン:銃弾素手で掴む方法教えてくれ
ドモン「なぜそんなことを知りたいんだ?」
ヒイロ「・・今だリリーナは狙われることがある」
ドモン「護衛のためか、まあいいだろうついて来い」
近所の公園、面白そうだったのでシーブックが見学に来ていた。
ドモン「銃弾なんぞは所詮ちょっと速く飛ぶ鉄の塊だ、お前ほどの動体視力があれば捉えられんことはない」
シーブック(無茶言うなあ・・)
ヒイロ「・・・(こくっ)」
ドモン「後はどう掴むかだ、さすがに真正面から掴んでは怪我するからな」
シーブック(怪我ですむんだ・・)
ヒイロ「・・・(こくっ)」
ドモン「そこで、少し身体をずらし横から(シュッ)掴む・・とりあえず石を投げるからやってみろ」
シーブック(言う事はめちゃくちゃだけど意外と普通なことするんだ・・)
ヒイロ「・・了解」
ドモン「いくぞ・・はっ・・」
ヒイロ「・・(パシッ)」
ドモン「だんだん早くするぞ・・はっ」
ヒイロ「・・(パシッ)」
・・・・略・・・
ドモン「・・・はああっ、はぁっ!!」
ヒイロ「・・(パシッ)」
シーブック(兄貴だんだんムキになってきてるな・・)
ドモン「・・・(ムカっ)・・はあああっでぃやぁぁっ!!」
ヒイロ「・・(パシッ)」
ドモン「・・・・(プチッ)」
シーブック(あ、キレた)」
ドモン「はああああ!!流派ッ!当方不敗が最終ぅ奥義ぃぃっ石破ぁっ天驚ぉーいしぃぃッ!!!」
ゴウっという音は後から聞こえてきました(シーブック後日談)
ヒイロ「・・・い、命なんて・・安いモノだ・・特に・・お、おれの・・は(ゴフッッ)」
シーブック「ヒ、ヒイローーっ」
ドモン「・・・あ、ごめん」
30分行われたミニゲーム全体の結果は、3−1でカミーユ、ロラン、ヒイロ、コウ、ガロード、
ドモンのチームが勝った。カミーユとヒイロが一点ずつゴールを決め、もう一点は相手の
オウン
ゴールである。
いっぽうギンガナムは結局一点も決めることは出来なかった。しかし、ギンガナムのほうのチームの
得点は、競り合いに勝ったギンガナムが頭で落としたボールをジュドーが決めたものだから、一応、
注文どおりの形で点に絡んではいる。しかし、えらそうな口をきいていた手前、チームメイトである
シローやシーブック、ジュドー、ウッソの対応は冷たいものだった。
少しの休憩の後、アムロはチームのメンバーを組み替えて、ミニゲームを再開させた。何度かミニ
ゲームを繰り返して、今日の練習はそれで終わりだ。最後のゲームを終えたあと、アムロは兄弟たち
にクーリングダウンの指示を出した。
アムロ「ちゃんと念入りにやっておけよ。筋肉が張ってしまうからな」
その後一週間、兄弟たちはアップ→基本練習→ミニゲーム→ダウンのメニューを繰り返した。アムロも
毎回ではないが、選手としてミニゲームに参加している。仕事や学校が終わった後に、練習するのは
なかなか体力的に辛いもので、兄弟たちは学校で授業中に眠ったり、仕事中に集中力を欠いたりして
いた。ロランは金曜日の練習のとき左ほおを軽くはらしていた。
ロラン「昨日、何度も話を無視したって、ソシエお嬢さんにやられたんですよ。今日になって少しはれ
ちゃって……」
シーブック「俺もザビーネのやつにボーっとするなって怒鳴られたけど、それ、張られたのか?」
ロラン「グーです。右ストレート」
コウ「さすがソシエさんだな。でも可愛いじゃないか。俺なんて……はぁ……」
なにがあったのか、コウは深い溜め息をついた。ロランが、「どうしたんです?」と尋ねる。
コウ「シーマさんが、疲れているから差し入れだって、謎の精力増強ドリンクをくれたんだ……捨てたよ、
なにが入っているのかわからないからな」
シーブック「……へ、へぇ〜、シーマサンも、か、可愛いとこあるじゃないか……コウ兄さんも、結構
冷たいなあ……な、ロラン」
ロラン「……そう、ですね」
カミーユ「シロー兄さんは今日は来られないんだろ?」
アル「そう言ってたよ。ねえ、僕もミニゲームに混ぜてもらえるよう、アムロ兄ちゃんに頼んでよ。
アムロ兄ちゃんが入る時に外される人と練習するだけなんだもん」
シローは警察官という職業柄、夕方から夜が必ず時間を空けられるわけではないので、練習への
参加が出来ない日もあった。
金曜日の練習もいつもどおりに終わり、次の土曜日は軽い練習メニューをこなしただけで終わり
だった。が、その日のメインイベントは、練習後のミーティングにあった。練習終了後、メンバー
全員がロッカールームに集まったときに、アムロは手をたたいて全員の注目を引き付けた。
アムロ「よし、今日はシローもいるし、ポジションを発表する。多分、これで決定だ」
アムロとコーチのキラは、昨夜、一週間のミニゲームを通して見てきた兄弟たち+2のプレイの
印象を話し合い、ポジションを決めていた。ちなみにロランは今回の選考には関与しない。
公平性を
保ち、アピールするためだ。
金曜の夜。
キラ「アムロ兄さん、一週間の感想はどういうものなんです。」
アムロ「ああ、兄弟の特徴もだいぶ把握できたし、有意義だったよ。発見も多かった」
キラ「例えばロラン兄さんですか? 練習前はどこで使うか、実は悩んでいたんでしょう」
アムロ「ああ。ロランは長短のパスの使い分けが上手いし、視野も広い。味方のプレイヤーへのフォロー
も早くて的確だ。DFラインと前線を繋ぐ役目に向いているな。当たり負けもあまりないし」
キラ「ロラン兄さん、一時期は炭鉱で働いていましたしね。苦労かけちゃって……おっと、決定的なパス
を何本も通したり、自分でゴールを決めたりするタイプじゃないですよね」
アムロ「そうだな。そういうのは、ジュドーやカミーユが適任だし、あいつらもやりたがっているな。
ジュドーは思ったより、当たりに強いし、あれでなかなか冷静で安定している。ディフェンス
は下手だけど。」
キラ「カミーユ兄さんは反面いいときと悪いときのムラが大きいですよね。でも、プレイの一瞬の切れ味
なら一番ですよ、いいときなら。ディフェンスはあまり好きじゃなさそう。やればできますけど」
アムロ「ガロードはちょっと技術的に厳しい。攻撃的なポジションからは外したほうがいだろう。やる気
なら人一倍あるんだから、それを潰したくないんだが」
キラ「シーブック兄さんはだいたいのプレイをそつなくこなしていましたね」
アムロ「どのポジションでもやれそうだが、スピードを活かしたフェイントが得意だったな」
キラ「ウッソはやっぱりガツガツ当られると苦しいから、サイドのほうがいいでしょう。」
アムロ「機転が利くというか、相手の裏をかくのは上手いな。フル出場はまず無理だから、交代するのは
決定事項だ」
キラ「ヒイロは口癖どおり問題ないですね。シロー兄さんは、練習への参加が少なくなっちゃうのが
問題だけど、それは仕方ないですし」
アムロ「コウはこの頃はギンガナムさんにもそう負けなくなってきた。体の使い方はもともと上手い
からな。さすがラグビー部。ドモンはセービングに問題はないが、DFとの連携やコーチングは
改善の余地ありだ」
FWギンガナム
MFカミーユ MFジュドー MFウッソ
MFヒイロ MFロラン
DFガロード DFシーブック
DFシロー DFコウ
GKドモン
リザーブ FWアル MFアムロ GKシッキネン
アムロ「4−2−3−1だ。最初はディフェンスを重視していたが、もう少し攻撃に力を入れること
にしようとおもっている。キャプテンはシローにやってもらう。だが、DFの中心はコウがやれ。
質問は受け付けるぞ」
ギム「ふはははははあ、わが世の春が来たぁーーー!! やはり小生がエースストライカーである!」
ロラン「ギンガナムさん、結構不安だったんでしょう。トイレの個室でブツブツ言ってましたもんね」
ギム「な、しょ、小生はそんな情けないことはしていないのである。人違いではないか、ローラ」
ジュドー「ははっ、まあいいじゃない。それぐらいのことばれても」
ジュドーはギンガナム反対派だったが、トップ下という花形のポジションを与えられた今は、もうどうでも
良くなった。ロランとギンガナムの話に陽気に加わる。
しかし、FWかトップ下をやりたかった他の兄弟は黙っていない。
カミーユ「……なんで、ギンガナムがFWで、ジュドーがトップ下で、俺が左サイドハーフなんです?」
アムロ「ギンガナムさんは体格を活かしてポストプレイをやってもらう。ターゲットにしやすいしな。
トップ下はカミーユかジュドーにしようと思っていたが、ジュドーのほうが視野が広いのと、
カミーユのほうが守備が上手いから、ジュドーをトップ下、お前をサイドにしたんだ。SH
はトップ下より守備に走る場面が多くなるからな」
カミーユは、その説明で何とか納得することにした。不満はあるが、あの位置でのSHも結構な花形
なのだ。敵のサイドをえぐったり、中に切れ込んだりして、ヒーローになれる可能性は高い。
だがガロードはそうではない。希望実らずサイドバックなのだ。
ガロード「俺はFWかトップ下がやりたいって言ったじゃんか」
アムロ「はっきり言うが、お前の技術じゃ前線は任せられない。体格的に相手を上回ることもまず無い
だろうしな。攻撃的にいくカミーユの後ろをフォローすることがお前の仕事だ」
ガロード「……そんな、カミーユ兄のフォローかよ」
カミーユはガロードに、「頼むな、ガロード」と声をかけた。ガロードは短く「ああ」とだけ答えてそっぽ
を向いた。カミーユにとっては何気ない一言が、ガロードにとっては勝者と敗者を分かつ一言である
ように思えたのだ。
次に質問をしたのはヒイロだった。
ヒイロ「ロラン兄さんと俺の関係はどうなっている?」
アムロ「ロランはDFと前線の繋ぎ役、お前は最初に言ったように潰し屋だ。ロランにも攻守に走り回って
もらうが、役割はロランのほうがオフェンシブになる」
ヒイロ「問題はない。任務了解」
が、もう一人のほうは納得ができなかった。というより、まごついていた。
ロラン「あ、あの僕が攻撃を繋ぐっていうことは、攻撃の土台をつくるわけですよね。僕にそんな力、
あるんでしょうか」
アムロはロランの目を見て、はっきりと言った。
アムロ「ロラン、お前にならできる。もっと自信を持て」
ロラン「は、はい。頑張ります」
ガロード「そうそう、ロラン兄は期待されてるんだから。俺と違ってさ」
ロラン「ガロード……」
ミーティングはさらに続いた。
コウ「何で俺がDFの中心なんです? シロー兄さんのほうがいいんじゃ……」
アムロ「シローは練習に参加できない日が何日かあるからな。ラインコントロールはまず使わない
だろうが、念のためだ。しかし、シロー、キャプテンはお前しかいない。練習にいない日が
あろうとかまわん。それと、副キャプテンはロランだ」
シロー「ああ、任せてくれ兄さん。練習も出られる日をなんとか増やすよ」
ロラン「副キャプテンまで……責任重大だ……」
ウッソ「あの、なんでアムロ兄さんは控えなんですか?」
アムロ「最初に言っておくが、ウッソ、お前にはフル出場は無理だ。だから交代で僕が入ろうと考えて
いる。僕も会社勤めで体力が落ちているしな。シーブック、ウッソはフィジカル面で厳しい。
当たり負けする局面もあるだろうが、お前が後ろからフォローしてやってくれ。少し負担が
大きいが、頼む」
シーブック「ああ。大丈夫。なんとかこなせると思うよ」
大抵の話し合いが終わったところで、アムロは全員に向けて言った。
アムロ「みんなもわかっているだろうが、うちは勝つしかないんだ。決して参加賞をもらいにいくわけ
じゃない。ここで発表したのは勝つためのチームだ。いいな、勝ちに行くぞ! あと来週には
大会に向けて練習試合の相手を用意してある。その相手にも、もちろん勝ちに行くぞ!」
続く
訂正。
>>42のタイトルは 11 ではなく 12 です。
>>38 ドモンとヒイロにワロタ。こういう小ネタ(にしては長文だけど)ももっと増えて欲しいな。
>>39-42 相変わらず良質。乙。
なんか、ここまで文章が良いと
挿絵が欲しくなるな
46 :
ある日曜の朝1(特撮オタか20歳以上推奨作品):03/06/27 23:44 ID:bR92W93w
日曜日にチャンネル争いは起こらない。「8時ですよ!!カテジナさん!」を始め、兄弟の知人が出演する番組が多いためである。
朝7時半。
アムロ「ふわああ、久しぶりに早く起きたな。おはよう」
テレビの音『熱血同盟シャッフレンジャー!!』
ドモン「師匠ォオー!どうしてこんな番組にィ!!」
アムロ「ん、どうしたんだ?ドモンの奴?」
ロラン「ほら、例の戦隊シリーズですよ。お師匠様がご出演なさっているらしくて」
アムロ「ドモンの師匠というと、アレか」
アル「悪役で、敵の幹部だよ」
ロラン「脚本無視して、何年も負けたことがないので、一向に番組が終わらないんですよ」
ドモン「師匠ォオーー!!」
(続く)
8時。
アル「そろそろ、新番組が始まると思うと、ワクワクするね」
カミーユ「前の番組は面白かったなあ。たしか、『赤い刑事シャアバン』だっけ?」
アル「違うよ。シャアバンは前の前の前の番組。シャアバンの後に、『赤い刑事シャアダー』、『特捜ピースクラフト』と続くんだから」
カミーユ「……お前、何歳だ?」
アル「あ、始まった」
ナレーター『仮面ライダー、サイ・アーガイルは強化人間である。
彼を強化したコーディーネーターは悪の秘密結社である。コーディネーターの野望をうち砕くため、日夜、彼は戦いに挑むのだ』
サイ『変身!とぉ!』
アスラン『く、クルーゼ隊長!?コーディネーターのあなたがなぜ?』
クルーゼ(声はサイ)『違う!俺の名は復讐の戦士、仮面ライダー333(サイズ)だ』
キラ「……アスラーン!!サイ!まさか、そんな……敵同士だなんて」
(続く)
8時半。
アムロ「さて、そろそろ、おジャ魔女戦士セイラムーンが始まる時間だな」
アル「アムロ兄ちゃんって、ほんとセイラムーンが好きなんだね」
ガロード「違うよ、アル。一緒に出てくるセイラマチルダが目当てなんだろ」
ジュドー「一度も見たことがないけど、どんな話なんだ?」
アル「えーと、お金持ちの娘のセイラが
父を暗殺されて、
屋根裏暮らしの貧乏になって、妖魔と戦いつつ、魔女の修行もするという、お話」
ジュドー「名作劇場までもパクってるのかよ」
30分後。
ジュドー「どうして、シャアバンが金塊を持って登場するんだ?」
アル「シャアバンはセイラの実の兄なんだよ。うーん、今日が最終回だったみたい。」
アムロ「そ、そんな。水兵姿のマチルダさんにもう会えないなんて。マチルダさーん!」
ロラン「静かにしませんか。朝っぱらから」
ドモン「師匠ォオーーー!」キラ「アスラーン!」
アムロ「マチルダさーん。マチルダさァーーーん!」
アンディ(不法侵入)「うーむ、ここのコーヒーはうまいねえ」
ランバラル(不法侵入)「よそとは違うのだよ、よそとは。(ゴクッ)」
ギンガナム(自分が法律)「絶好調である!」
キラ「うあ゛ぁあ ・゚・(´Д⊂ヽ・゚・ あ゛ぁあぁ゛ああぁぁうあ゛ぁあ゛ぁぁ・・」
ロラン「(プチッ)」
ウッソ「ふあああ、よく寝た。今日の昼食は?って、うわ!!誰か暴れたの?」
ウッソは部屋を覗きこんだ。中は、ただ、黒洞々(こくとうとう)たる血ばかりである。武人の行方は、誰も知らない。(了)
コウ「ベイト先輩、アルファ・A・ベイトって名前、由来はもしかしてアルファベットですか?」
アルファ(Alpha)・A・ベイト「だったら何だというんだ坊や?そんなこと気にするより肩揉めや」
ベルナルド(Bernard)・モンシア「練習後はマッサージが当然だよなぁ。ウラキぃぃ?手を抜くとわかってるんだろうな」
チャップ(Chap)・アデル「二人とも無茶押し付けすぎですよ。ところでウラキ君、ドリンクぐらい用意してくれても良いですよね?」
コウ(……(´・ω・`)ショボーン)
|
|⌒^ヽ
|^^^^i
|д‘ノ
|⊂ノ
アル(Alfred)「何やってんだよー。せっかく二人きりにしたのに…」
バーニィ(Bernard)「おーい出てこーい」
クリス(Christina)「アルー、どこへ行ったのー」
ドモン(Domon)「お前、この少年(=アル)を見てないか?」
|| | r'⌒⌒^'、 〆⌒⌒ヽ r'⌒⌒⌒ヽ |...};||::;;;{
|| | ( rνyyソ (y^^^,,^^ミ (ミ""メ"""ミ) |....{||::;;}
|| |___ヾ ゚∀゚ノ_ヾ `_ゝ´ノ_(▼∀▼ ツ___|....{||::;;}
|| | ( ]¶甘E). ( ]¶[ ) ⊂ ¥ つ━■○△{||::;;}
|| | / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄旦 ̄ ̄ ̄ ̄旦 ̄ ̄\ ̄ |....{||::;;}
アムロ(Amuro)「こっち生の追加よろしくー」
ブライト(Bright)(アムロめ、少しは遠慮しろ)
シャア(Char)「ふ、やはりタダ酒が一番美味いな。親父、銘酒「西来来」をくれ」
ブライト(Bright)「貴様までいつの間に何やってんの!!」
ドモン→キラ:泣くな!!
ドモン「お前は泣きすぎだ、鍛えなおしてやるから表にでろ」
キラ「・・・(おもむろにビデオテープを取り出し再生)」
ビデオのなかのドモン『s、師匠ォォォ ・゚・(´Д⊂ヽ・゚・ あ゛ぁあぁ゛ああぁ』
ドモン「おい、待てそんなものいつの間に・・」
ビデオの中のドモン『兄ぃさぁぁぁぁんあ゛ぁあ ・゚・(´Д⊂ヽ・゚・ あ゛ぁあぁ゛ああぁぁうあ゛ぁあ゛ぁぁ 』
ドモン「・・・・鍛えるのはまたの機会にな」
キラ「(・∀・)ニヤニヤ」
>51
泣くこと自体は恥じゃないはずだ、ドモン!
53 :
通常の名無しさんの3倍:03/06/28 02:49 ID:Trg1C2/Z
いいねー。みなさんthx!
兄弟たちは賞金目当てでサッカー大会での優勝を目指している。あるグラウンドにも、多くのものが
兄弟と似たような動機によって集まった一団があった。
グエン「皆さんと練習するようになって、一週間ですね」
グエン・サード・ラインフォードはそう言うと、彼がスポンサードするチームのメンバーを見回した。
グエン「当初の約束どおり、私は賞金も何もいりません」
それが本当であることは、集まった一同はすでに確認している。しかし、確認したゆえになおさら、
なぜわざわざ街のサッカー大会などに出場するのかを疑う気持ちが強くなっていた。
シロッコ「私は賞金はいらない。副賞の全自動大型洗濯機が必要なのだ。経営している保育園で使う
ものでね。グエン・ラインフォード、あなたこそなぜこんなことをするのですかな?」
グエン「なに、一人の政治や経済の中枢に携わろうとしているものとして、草の根のレベルから人々と
触れ合いたいのです。それだけですよ。できれば他の皆さんの参加の動機も聞きたいのですが」
どこか人を食った態度が、シロッコとグエンに共通している。そういう雰囲気が、ジェリドは大嫌いだ。
なめられ、嘲られているように感じるし、それが彼の一番嫌いなことだった。今回は協力するが、人間
して連中を好きになることはたぶん一生ないだろう。
ジェリド「ふん、俺はマウアーになにかアクセサリーでもプレゼントしたいだけだ。カクリコンも、女さ。
アメリアとか、そんな名前だったか?」
カクリコン「あ、ああ、まぁな」
カクリコンはジェリドにひそかに感謝した。あのことは秘密にしておいてくれたのだ。
マシュマー「私もハマーン様にお返しをせねばならん。この、バラの……」
そういってマシュマーは胸のバラの匂いをかいだ。コーティング済みらしい。クロノクルは、そんな
マシュマーの姿に、女性に対する幻想を見て、へきえきした。そんなものは抱かないほうがよい、と
いうのが、今の彼の考えだからだ。
クロノクル「私も彼女、というか、そんな女性にプレゼントをねだられて、というか、せっつかれて、
というか、でな」
はっきりしない優柔不断な性格がかいま見えるように、クロノクルは吐き出した。
グエン「女性のため。大いに結構な理由です」
ガトー「いや、女子のためだなどと、軟弱だな! 私、アナベル・ガトーは、今の政治を許しはしない!
賞金はジオンの掲げた理想の宣伝費に当てるのだ! 諸君からの寄付も待っているぞ!」
グエン「理想のためですか。私とは理想の中身が異なるようですが、お互いに頑張りましょう」
ガトー「ふん、白々しいな。中身が違う? 我らの掲げる理想こそが唯一、未来に光をもたらすのだ!」
ゼクス「まあ、ここは政治を語る場ではあるまい。私の動機は……妹の尊敬を取り戻したいのだ。笑う
かも知れないが、そういうことだ」
グエン「笑うなどと、とんでもない。ライトニングカウント、それは立派な考えですよ」
皆に合わせるグエンを見て、食えない男だ、とシロッコは思った。あと、恥ずかしい通り名を持って
いるやつもいるのだな、とも。
そのほかのメンバーにも、グエンは一言ずつ声を掛けていった。大会の組み合わせによっては、グエン
の目的を達成するためには、決勝まで勝ち進まなければならない。何より、彼ら兄弟チームが自分たちと
戦ってくれねばならないが、心配しても始まらない。シナリオとしては、決勝で対決するのがベスト
だろう。すこしでも不自然に見えなくなる。
グエンは、沈み行く太陽を手の中に収めるようにして拳を握り、言った。
グエン「私が欲しいのは、賞金などではない。世の中には、金では買えないものもあるのだ」
翌週、アムロが連れてきた練習相手は、ブライトのつてを頼って来て貰った30歳過ぎたサッカー
愛好家たちのチームだった。なかには、お世辞にも走り回らねばならないスポーツ向きではない腹を
抱えているものも何名かいて、ジュドーやカミーユなどは、「今日は楽勝だな」とそれを見てささやき
あい、笑った。
しかし、30分ハーフの試合を前後半おこなった結果、前半は2−0で折り返したものの、後半は1−2
と巻き返され、結果こそ3−2で勝利したが、その内容は、決してほめられたものではなかった。ミスを
相手に的確に決められていれば、よりひどい結果になっていたことも充分ありえたのだ。ちなみに、
ゴールを決めたのは、前半はギンガナムとジュドー、後半はアムロである。
アムロは、まず、「勝ててよかった」と全員をねぎらい、得点を決めたギムとジュドー、多くチャンス
に絡んだカミーユとシーブックのプレイをほめた。しかし、ディフェンスに関して、2失点という数字
は受け入れがたかった。
アムロ「前半はドモンがキーパーをやり、後半はシッキネンさんに代わったが、失点の責任を、キーパー
に求めるのは酷だ」
そう言って、アムロはロランを見据えた。一点目の失点は、ロランがセンターサークル付近で、簡単に
ボールを失ってしまったことが原因だった。まだ周囲との連携がうまくいかないシーンが多く、ドモン
の好セーブや相手のミスで失点は免れたものの、前半にも自陣でパスをカットされていた。即、失点に
つながる、危険なプレイである。
アムロ「11人でプレイするときの連携の上達は、人数の都合上試合でするしかないし、ミスの全てが
お前の責任だとは言わないが、お前のポジションはミスが即、失点につながるんだ。それを
肝に銘じておけ! だけど、相手のスピード不足を考えて、カミーユやシーブックにサイド
からスピードを活かして攻めるように誘導したのは良かったぞ」
ロラン「はい。わかりました……」
ロランはうつむき、ぐっ、と体全体に力を込めた。悔しかった。アムロに対する反発ではなく、何度も
同じミスをした自分が情けなかった。
続いて、アムロは二失点目の元凶に視線を飛ばした。
アムロ「ガロード、2失点目の原因になったあのプレイ。左SBのシーブックがすでにオーバーラップ
していたにもかかわらず、なぜお前まで上がったんだ。ヒイロが下がってきても、あれではカバー
しきれないだろう」
ガロード「……いい感じにボール回してたしさ。俺もせめても大丈夫かな、って」
アムロ「でも、結局お前が上がった裏を突かれて、失点につながるクロスをあげられた」
ガロード「結果論だろ。たまたま、運が無かったんだよ」
アムロ「違う! 無理に上がる試合の流れじゃなかっただろうが! それにお前は何回も……」
ガロード「俺だって攻めたいんだよ!なんで今日はシーブック兄ばっかり……」
意見をぶつけ合うアムロとガロードのあいだに、ギムが割って入る。
ギム「そんなこと、失点のエクスキューズにはならんなあ。守りがそれでは困るのだが」
ガロード「なにぃ、点取ったからっていい気になるなよな!」
ギム「ゴールを決めていい気になって、なにが悪いのである!」
つかみ合い寸前の二人を周りの兄弟たちがなだめる。
アル「やめなよ、二人とも!」
シッキネン「御大将、抑えて下さい!」
後ろからヒイロとキラに左右の腕をおさえられているガロードに、アムロは言った。
アムロ「お前のポジションはDFだ! 守りをおろそかにするな、いいな!」
その後、アムロから二人以外の各ポジションにも何個かの指摘を受けてから、兄弟達はその日の帰途に
ついた。
その途中、カミーユとウッソ、ジュドーはギンガナムがたくさん持ってきているイオン飲料を飲み
ながら、今日のアムロの「叫びっぷり」について話しあった。
カミーユ「やっぱり、連鎖するんだろうか。子供の虐待とかも、そうらしいって言うしさ」
ジュドー「ああ、アムロ兄、むか〜し、よくブライトさんに怒鳴られてたらしいしね」
ウッソ「それが受け継がれったってこと?」
カミーユ「俺やジュドーは何度か会ったことあるけど、ブライトさん、叫びやすいものな」
続く ネタが増えて、嬉しい。みな面白く読ませてもらいました。
>46
>「8時ですよ!!カテジナさん!」
どうせなら、ウッソの「時間ですよ!カテジナさん!!」で毎回始まる、
戦闘シーンもとい銭湯シーンいっぱいの大家族ホームドラマとかもいかがでござんしょ。
58 :
通常の名無しさんの3倍:03/06/28 18:56 ID:pFGJ6Gbg
オモロイ。
>>57 ちょっと、設定が変わっててしまうけど、番外編として書いておいたネタがあるんで、
それを捧げます。
日曜の夜8時。「8時ですよ!!カテジナさん!」が始まった。
兄弟たちはじっとテレビを見守る。
MSに乗ったカテジナがテレビの画面の舞台に現われる。
カテジナ「8時だよ!全員集合しな!!」
OP「お魚くわえたドラ猫 追っかけって MSで駈けてく おかしなカテジナさん
みんながおびえてるー 子犬のようにおびえてるー ルールルルー 今日も……」
ウッソ「シャクティ、後ろ、後ろ!カテジナさんが!!」
アル「あ、ハマーンさんに、ララァさんやら、フォウさんにクェスまで出てきた。うっかり、キングギドラとゴジラとガメラとジェットジャガーが
出会っちゃったって感じだな」
ジュドー「……お前、ほんとは、ザクマニアじゃなくて、特撮マニアだろ」
ウッソ「V2で今、助けに行くぞ!シャクティ!!」
アル「大丈夫。みんな、これから銭湯に入るだけだから」
ウッソ「だから、戦闘だから、まずいんだろ!今行くぞ!」
アル「あーあ、行っちゃった。楽しみにしていたいはずなのに」
全員「ハァハァ、銭湯マンセー」(終り)
面白いなあ。
しかし、長文ネタの人ってよく長文規制とか行数規制に引っ掛からないな。
61 :
57:03/06/28 21:31 ID:???
>59
グッジョブジョン!!
.,.,.ヽv,,..
>>59 グッジョブ!!
/ ヽ、 '^⌒⌒ヽ
/W〈 W从 _n n (,(、(r'ノr )
| リ*゚∀゚リ, ( l ( E) ( ・∀・ ) アル、"バロムクロス"トカイウナヨ?
 ̄ \ \ \///⌒ )
フ /ヽ ヽ_ヽ  ̄ ̄ / /
 ̄ ̄
今日も今日とて練習。昨日も練習なら、明日も練習だ。兄弟たちは友人や恋人と遊ぶひまもなかった。
そのため、兄弟たちもこんなことを言いたくなる。
ジュドー「今日も練習、明日も練習。あ〜、遊びたい〜。最近全然あいつらと遊んでないな〜」
カミーユ「フォウ……ファ……お〜まえに♪あいたい〜よと〜♪」
アル「なに歌ってんのさ、カミーユ兄ちゃん……」
ウッソ「なんていうか、こういう状況って、美人のマネージャーさんがいて、タオルとか渡してくれる
んじゃないんですか。まったく女のひとが出てこないなんて、おかしいですよ……もう限界……」
ガロード「ティファ……今ごろなにしてんのかなぁ……練習なんて面倒だよ。どうせ俺は怒鳴られるだけ
だしさ」
シロー「おい、みんなしっかりしろよ! 今だけなんだから! でも、俺もアイナに会いたいな……」
練習が始まって二週間、そろそろ兄弟たちも、最初は新鮮だったサッカーをわずらわしいと感じること
もあった。何より、たんに恋人や友人との時間が欲しかった。
そんな状況の中、ある事件が起こった。
シロー「アイナに会いたい……アイナ……ああ〜!アイナ様ああ!アイナ様あああ、垂れ目かーいいよーーー!
かーいい〜!」
キラ「シ、シロー兄さんが壊れちゃった!」
アムロ「お、おいシロー、いったいどうしたんだ」
シロー「いや、ちょっと叫んでみて不満を発散しただけさ。弟たちは学校や仕事先でちょっとは会う時間
があるだろうけど、俺はこの頃なかなか会えないからな」
アムロ「あ、ああ、そうか。そうだ、ドモンもレインさんに会いたいだろ」
ドモン「そ、そんな、俺は別にあいつのことなんか……お、そうだ、ガロード、ガロードがいないぞ」
シロー「別にいいじゃないか、認めても。ガロードは遅刻かな。もうすぐ来るとおもうけど」
ドモン「たるんでるぞ!だいたいあいつはこの頃やる気がないっていうかだなあ……」
ことの発端は、ドモンが照れ隠しにガロードへの文句を口にしたという、他愛のないものであった。
そのガロードは、友人のキッドなどと話しこんでいたため練習に遅刻してしまい、練習場への道を
急いでいるところだ。アップ代わりだといわんばかりに全速力でグラウンドに駆けつけたとき、ふと
兄弟たちとギンガナムの話が耳に入ってきた。ガロードはつい物陰で聞き耳を立てる。
アムロ「ガロード。練習試合で怒鳴って以来、あいつはやる気がない。言い過ぎたかな」
シーブック「でもロランは真面目にやってるからな。FWがやれない不満が大きいんだろう」
ギム「ふん、やる気がない奴などほおっておけばよい! 小生はあいつがそんなにチームに必要とは思えん
がな。シッキネンが左SBをやっても何も問題ないように思うが」
ロラン「ギンガナムさん! ガロードだってチームメイトなんですよ! 必要ないなんて……」
コウ「だけど、大会までこのままのやる気がない状態だったら問題だよな」
ヒイロ「アムロ兄さん、その場合の対策は考えているのか?」
アムロ「……もし、ガロードが今のままだったら、シッキネンさんを左SBに入れることも考えている」
ウッソ「そんな、ガロード兄さんを外すの?」
ヒイロ「俺は賛成だ。中途半端なプレイをするやつは、必要ないどころか、マイナスになる。勝つためには」
ロラン「そんな、ヒイロ、冷たいですよ。兄弟じゃないですか」
ヒイロ「任務は仲良くすることじゃない。勝つことだ」
ドモン「ロラン、ヒイロやアムロ兄さんは、正しい。俺たちは勝つしかないんだからな」
アムロ「しかし、シッキネンさんを左SBにするとなると、控えのGKがいなくなっていしまう」
ギム「そのときは、小生がもう一人ぐらい新しくつれてくればすむことだ」
キラ「でもガロードさ、まだ来ないのかな」
ガロードは、その話を最後まで聞かなかった。自分の持ち物をまとめて、こっそり誰にも見つからない
ようにその場を抜け出し、あてもなく街をさまよった。夜が遅くなってから、家に帰ろうか、という
思いが何度も浮かび上がってくるが、ガロードは、それをかたくなに無視し続ける。どこかに泊まる
金も無いガロードは、キッドのやっているジャンク屋を訪ねた。
キッド「あれ、ガロードか。サッカーの練習どうだった?」
ガロード「サボったよ。俺はチームに必要ないみたいだからさ。それと、今日泊めてもらっていいか?」
キッド「珍しいな。アンタは真面目なやつじゃないけど、家にはいつも帰るじゃん」
ガロード「別にいいだろ、そんなこと。泊めてもらうぞ」
キッド「おいおい、強引だな〜」
翌朝。ガロードは昨日の夜と同じく、コンビニのおにぎりで寂しい朝食を取っていた。ロラン兄の作る
ご飯が食べたい、という気持ちを、首を振ってごまかすと、ちょうどキッドがやってきた。
キッド「や、ガロード。俺は学校行くけどさ、アンタはどうすんの?」
ガロード「あー、俺? めんどくさいからサボるわ」
学校に行けば、他の兄弟に会わなければならない。だから、学校には行けない。
いっぽう兄弟の家では、一人足りない朝食の時間だった。
アムロ「ガロード、結局昨日は帰ってこなかったな。なにも連絡はなかったんだろう」
ロラン「練習をサボって、それっきりですけど、いったいどうしたんでしょう。心配ですね」
カミーユ「普通に友達のところにでも、泊まったんじゃないかな」
ジュドー「もしかしてティファちゃんのところだったりして……」
コウ「それって、つまり……ま、まさかな。早すぎるだろ……なぁ」
自分たちの昨日の話がガロード失踪の原因であることなど、もちろん兄弟たちは知らない。
その日の午後、ガロードはひまをもてあましたすえに、公園のベンチで昼寝をしていた。と、向こうから
ティファが歩いてくる姿が見えた。ガロードはなにか合わせる顔がないように思って、隠れるところを
探したが、あいにく、というか当然、周囲には身を隠すところなど、何も無かった。それに、ティファ
はもうガロードに気付いている。
ティファ「……ガロード……」
ガロード「や、やあ、ティファ、偶然だなあ」
妙なしゃべり方になってしまった、と自分でもガロードはわかった。
ティファ「偶然じゃない……」
ガロード「え?」
ティファ「ガロードが……寂しい思いをしているような……」
ガロード「捜してたのか、俺を?」
ティファは、可愛らしい顔をコクンと、縦にうごかした。それを見た瞬間、ガロードは、昨日のことを
しゃべりたい衝動に駆られた。ガロードは、うつむき、ティファの顔をみて、もう一度
うつむいて
から、口を動かした。もう我慢できなかったのだ。
ガロード「ティファ、俺は、その……」
ガロードはティファに、昨日の兄弟たちの話だけでなく、FWをやらせてもらえないことや、それに
対する不満、練習試合でアムロに怒鳴られたことまでも、全てを話した。ティファは、その話をただ
黙ってガロードの横で聞いていた。そして、ガロードの話が終わると、持っていた通学用のかばんから、
あるものをとりだした。手製のお守りのようだ。布を縫い合わせた袋に、首にかけるためのひもがとお
してある。
ティファ「ガロードが……怪我をしないようにと思って……」
ガロード「ティファ……でも、俺はもうサッカーなんかやらないよ。どうせFWやらせてもらえないし
さ。だから、もう怪我もしないし、もっとティファと一緒にいられるし……」
ティファ「……兄弟のひとたち……待っていると思う……ガロードを……」
ティファはガロードの手に自分の作ってきたお守りをのせると、そのままそっと握った
そうして、ガロードの目をみつめて言った。
ティファ「あなたに、力を……」
ティファは立ち上がって、ガロードのもとから歩み去った。残されたガロードは、お守りを握りしめて、
地面をじっとみつめていた。
夕方と夜がせめぎあう練習時間、ロランは、念入りに体をほぐしながら、アムロに話しかけた。
ロラン「ガロード、今日の学校にも来ていなかったそうです。今も来ていないし……」
アムロ「いったいなにやってるんだ、あいつは。これじゃ真剣にガロードを外すことを……」
その大声が響いたのは、アムロが言い終わらないうちだった。
ガロード「やっべぇー、遅れた、遅れた。一日以上遅刻しちまったぜ!」
ロラン「ガロード! いったい今までどこにいたんですか?」
ガロード「いや〜、心配かけてゴメン、ロラン兄。ははは、まあ、ちょっとね」
アムロ「なにが、ちょっと、だ。昨日の練習もサボって、今日は遅刻か! 罰として練習が終わった後、
グラウンド50周だ!」
ガロード「そ、そんなあ……まあ、仕方ないかぁ。それより、アムロ兄、俺はやるぜ!やるっていったら
やるんだ。もう止められないぜ、俺を」
ガロードは、まるでアムロに食いついていくような勢いだ。
アムロ「そ、そうか。わかった」
ロッカールームに向うガロードの後姿を見ながら、アムロとロランは顔を見合わせた。
アムロ「いきなりどうしたんだ、ガロードは。妙にやる気をアピールしたりして」
ロラン「昨日サボっちゃったから、っていう感じじゃなかったですよね。でも、よかった。やる気を取り
戻してくれて」
さらにガロードは、練習用のユニフォームに着替えてきてから、ヒイロとギンガナムに宣言した。
ガロード「ギンガナムに、ヒイロ! よくも必要とは思えないとか、マイナスだ、とか言ってくれたなぁ。
お前らが間違ってたってことを、これから証明してやるからな!」
しかし、ギンガナムとヒイロは、二人とも不思議そうにまゆを寄せると、こう言った。
ギム「小生がそんなこと言ったのか。うむ、いつだ?」
ヒイロ「俺も覚えていない。ガロード、勘違いではないのか?」
ガロード「お、お前ら、覚えてもいないのかよ! くっそぉ〜、納得いかねぇ〜〜」
ガロードは拳を握り締めて、うなだれたが、ヒイロもギンガナムも、なおさら不思議がるだけだった。
ティファの励ましを受けてガロードもやる気を取り戻し、兄弟たち+2は、大会に向けて練習を重ねて
いった。何度かの練習試合も経験。チームとしての連携も攻守にわたって上達し、結束も生まれつつ
ある。さらに、ウッソ待望のマネージャーも入ることになった。
ロラン「お嬢さん、大丈夫ですか、本当に」
ソシエ「何回もうるさい! 私にだってレモンのシロップ漬けぐらいできるわよ!」
ロラン「でも、レモンをナイフで切るとき、指を怪我しちゃったじゃないですか、さっき」
ロランはソシエが心配で、練習を抜け出してきてしまっていた。
ドモン「おーい、ロラ〜ン! あいつ、いったいどこにいったんだ?」
リリーナ「ヒイロやみなさんのため、わたくし、腕によりをかけて作りましたのよ」
ロッカールーム隣のキッチンルームのテーブルにならぶ、謎の物体Xたち。
アル「なに、なんなの、それ?」
リリーナ「ケーキです。みなさん、遠慮せずにどうぞ」
コウは思った。あの醜悪な塊の数々は、ケーキなんかじゃない、と。しかし、ヒイロは決して逆らえない
運命に果敢に挑んでいった。いや、挑むしかなかったのだ。
ヒイロ「……死ぬほど、うまいぞ……ゴフッ」
リリーナ「ヒイロ、おいしいからって口に詰め込みすぎですわ」
アムロ「あ、あのリリーナさん、お気持ちは嬉しいんですが、選手の体調管理もありますし……」
その後もヒイロのコンディション悪化の危機は続いたが、なんとか乗り切れているようだった。
ソシエもリリーナも、一度やってみたかったらしく、兄弟がサッカー大会に出場するのを聞きつけて、
マネージャーを買って出てくれたのだった。それが、兄弟たちの役に立っているかはともかく。
ロラン「そ、そんな、お嬢さんに汚れ物の洗濯だなんて、させられませんよ」
ソシエ「私たちはマネージャーなのよ。これぐらい当然よ。ね、リリーナさん」
リリーナ「はい。それに洗濯機に入れるだけのことですわ。えーと、洗剤ってこれぐらいでいいのかしら」
ヒイロ「……明らかに入れすぎだ、リリーナ」
ソシエ「そうかしら?」
ロラン「その二十分の一の量で結構です……」
ウッソは、空に叫んだ。
ウッソ「僕は、選手たちを温かく見守ってくれる、優しいお姉さんタイプを望んでいたんですよー!」
マネージャーも加わり、兄弟たち+4となったメンバー。そして、ついにサッカートーナメント大会
開始の日の太陽が昇った。
続く
68 :
通常の名無しさんの3倍:03/06/29 12:05 ID:DVUFT7Zb
続き期待
>63
>そんな状況の中、ある事件が起こった。
シロー……(w
アムロの彼女は誰ぽ?
71 :
サイド10:03/06/29 12:32 ID:53SDbvHV
あいかわらず面白いですね。
細かいツッコミをさせてもらうと、
キッド→ガロードは「アンタ」じゃなくて「ガンダム坊や」か「お前」
_______________________
|兄弟 2−0 宙狼 |
| λ←ソシエ |
| κ て / |
| ξξξξ て, |
| ξξ・米・ξ `ヽ |
| ξξ\仁lソξ ヽ |
| ,,-==-、 ⊂ ⊂ ) ,○ |
| 〃/ヾヽヽi 裸漢ダカラ? / X/て),) |
| 川;´∀`) 彡 ノ ノノ ノ てゝコノラカンガ!! |
| ⊂ つ 彡 ,(_ノ (_ノ⊃ つ |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
フラン・ドールは、競技場に向うバスに乗っている。取材のためだ。フランはバッグのなかから
競技場の配布している紹介用のカラーパンフレットを取り出し、もう一度眺めてみた。
大会の会場になっている市営複合競技場には、サッカーに使える芝生のグラウンドが3面もある。
他にも陸上競技用の設備や体育館、野球場にテニスコートなど、多くのスポーツ大会に対応できる
ように施設が充実しているが、その建設費も維持費も、ほとんどが市民の税金によってまかなわれ
ていた。何らかのスポーツのプロチームと長期の使用契約を結んでいるわけでもなく、もちろん
毎年大幅な赤字を計上している。市民のあいだでは、立派過ぎる、というのが定評であり、
こんな
分不相応な競技場が建設されたのは、長らく市政を牛耳ってきた連邦党とアナハイム土建
との癒着
のせいである、という噂が、まことしやかに囁かれていた。もっとも、その類の噂はどの地域でも
聞くことができる。アナハイムグループと連邦党との結びつきの強さはこの市に限ったことでは
なく、彼らは全地球圏の規模で固く手を結んでいるからだ。
しかし、今回記者フラン・ドールが行うべき取材は、前述の話のような、記者魂をくすぐって
やまないものではなかった。街のサッカー大会を取り上げる、地域版のための取材だ。今回の仕事を
軽んじるつもりはないが、できれば大会の裏に隠れている裏の事情を探りたい、というのが、フラン
の本音だった。正義感よりも、なにがうごめいているのかを単純に知りたい好奇心ゆえだ。
フラン「このサッカー大会だって、競技場が使われているってことをアピールしたい、市の思惑が
明らかよね」
そのセリフを口のなかで言って、フランはそちらにばかり考えを向けるのをやめなければ、と自省
した。今回の取材は、あくまで市民の活躍を中心にまとめろと、地域版の責任者からきつく言われて
いたのを思い出したからだ。そして、それもまた大切な報道の仕事なのだ。華やかな政治記事ばかり
でも、新聞ではない。気持ちを切り替え、サッカー大会の白黒のハンドアウトを取り出す。
フラン「でも、わかんないわね。なんで、ラインフォード家の御曹司がこんな大会に参加するのかしら。
わざわざメンバーを集めたっていうし。それに、ロランの兄弟はそんなにサッカー好きだったっけ」
とりあえず、ロランの兄弟に取材にいこう。せっかくつながりがあるわけだし、今日の試合では負けて
ほしくないわね。フランは考えてきた取材の段取りを確認した。
続く
テキトーにサブタイトルをつけることにしてみました。途中からであれですけど。あと、
今回使った 連邦党 とか、 アナハイムグループ だとかは、適当に作ってみただけの
ものです。兄弟たちの世界に現実感をもたせてみたかったので。なので、このネタだけの
パラレルでおねがいします。
>>70 まだ確定はしていなかったような。チェーンも、ベルトーチカも、セイラさんもいますし、
ネタごとでもいいかも。このネタでは決めてないです。
>>71 あのスレ見てます。頑張ってください。
>>72 申し訳ないです。
>>73 ラカンは出そうかな、と考えてます。スペースウルフ隊ではないですけど。
/巛 》ヽ,
ヾノ"~^ヽ,^
(´∀` リ
( つ旦O _亞里亞!グゥレイトォ!!
と_)__) 旦
競技場に到着した兄弟たちは大会の掲示板を見ていた。今日は日曜日であり、仕事も学校も休みで、
シローも今日を休みにしてもらっている。もちろんギンガナムとシッキネン、マネージャーのソシエ、
リリーナも一緒だ。
大会には全部で8チームがエントリーしており、4チームずつ、AとBのブロックに分けられている。
それぞれのブロックを勝ち上がったチームが決勝で戦うことになる仕組みだ。日程は、日曜である
今日の午後が一回戦、3日後の水曜の夜が準決勝、さらに3日後の土曜日の午後が決勝戦というもの
である。
兄弟たちのチーム、<FCギム・ギンガナム>はAブロックだった。
コウ「Aブロックか。それにしても、あのBブロックのチーム、<ラインフォード・ユナイテッドFC>
か……グエン卿が大会に出るって噂は本当だったんだな」
ロラン「さっきもらったハンドアウトに乗っていた登録メンバー、知り合いばかりでしたよ」
カミーユ「ジェリド、シロッコにカクリコン。あいつらがなんで大会に?」
ジュドー「俺たちと一緒でなんか事情があるんでしょうよ。マシュマーとか、ラカンもいる」
ドモン「ガトー? ああ、あのうるさいやつか。ん、GK:チボデー・クロケットだと……」
他にも、兄弟たちにとって知らない名前などほとんどなかった。たった一人を除いて。
シロー「この、エドワウ・マスっていう人だけは知らないよな。FWで登録されてる人」
アムロ「セイラさんと同じ名字だけど、エドワウなんて、聞いたことないな」
キラ「名字ぐらい同じ人がたくさんいるよ。赤の他人じゃないかな」
ウッソ「でも、なんだか知っているような気がするよ……聞いたことない名前なんだけど」
兄弟たちがエドワウ・マスという人物に興味を引かれていると、突如、笑い声が響いた。
ドレル「ふっふふふふ、はは、Bブロックのチームを気にして、君達は決勝までいけるつもりかい?
ははははは」
ソシエ「何よアンタ! いきなり出てきて大笑いして……バッカじゃないの」
ドレル「君達の初戦の相手、<SCクロスボーン>のキャプテンのドレル・ロナさ。品のないお嬢さん」
最後の言葉に顔を真っ赤にして怒るソシエの前に、ロランが腕をだしてかばうようにする。
ロラン「お嬢さんは、口の悪いところはありますけど、品のない人じゃありません」
ドレル「これは失礼した。使用人かい、君?」
ドレルはキザったらしく前髪をなでる。ソシエは、舌を出してわざとなおさら下品に振舞ってみせた。
初戦の相手と名乗る者の登場に、兄弟たちの緊張感が急激に膨れ上がっていく。
突然現れた男、ドレル・ロナは、<FCギム・ギンガナム>の初戦の相手である、<SCクロスボーン>
のキャプテンだと名乗った。
シーブック「ドレル……聞いたことあるぞ。確かセシリーの従兄弟だか、異母兄じゃ……」
ドレル「ん、君はセシリーの知り合いか。そうか、君がシーブック君だね。セシリーやザビーネから
聞いているよ。確か、一緒に働いているんだろ、ザビーネ?」
ザビーネ「ああ。彼はカロッゾさんにも可愛がられている」
物陰からザビーネが姿をみせる。シーブックは、驚きを隠せず、口をぱっくりと開けてしまった。
シーブック「ザビーネ、さん……どうして、ここに?」
リリーナ「ザビーネ・シャル……<SCクロスボーン>のMFとして登録されています」
ハンドアウトを確認して、リリーナが言う。
ドレル「怪我をしてしまったチームメイトがいてね、急遽入ってもらったんだけど、今じゃうちの武器
はザビーネだよ」
ドモン「ほぉ、試合前にそんなことわざわざ言うなんざ、よっぽど自信があるんだな」
ドレル「ああ。先にすすむのは僕らだ。君らなど敵ではないな。兄弟中心のアットホームなチームだろう」
ギム「敵ではないだと? 今の言葉、聞き捨てならんなぁ」
ドレルの一言に、少なからぬ反感をかきたてられる兄弟たち。その気持ちを代表するように、ドモンと
ギムはドレルとにらみ合う。ザビーネは、付き合いきれん、というように嘆息してから、言った。
ザビーネ「ドレル、私はもう行くぞ。……シーブック、フィールドでな……」
ザビーネの鋭い視線がシーブックを打ち抜く。シーブックは、その視線からつい逃げてしまった。
ドレルもザビーネの後に続いて去っていく。去り際に不敵な笑みを残して。
ソシエ「ドレル・ロナ、嫌なやつね。なんであんな自信満々なのかしら。あいつのチームってそんなに
強いの?」
フラン「<SCクロスボーン>は、ドレルの通っている大学のサッカーサークルよ。サークルでやって
いるチームとしては、結構レベルが高いらしいって話だけど」
ドレルの次は、フランがいきなり登場した。どうも今日の兄弟たちは不意打ちを喰らってばかりで
ある。
フラン「それにしても、試合前のぶつかり合いなんて、ドラマやってるわね」
ロラン「フラン、いったいどうしてここに?」
フラン「この大会を取材するためよ。さっそくだけど、チームの取材を許可してくれない?」
アムロ「そういう話は、一応僕がやることになってるんだ。監督でもあるからね。」
この大会は、プロはもちろん、アマチュアでも大学の正式なサッカー部や地域リーグに所属して
いるようなチームは出られない。あくまで草サッカーを楽しんでいるレベルの愛好家たちのための
大会である。だから、フランの情報は、ドレルの自信にそれなりの根拠はあることを示していた。
続く
ドレルはF91を見ても、あんまり性格がわかるほど詳しい描写がなかったので、
勝手にガルマを嫌みたらしくしたような性格にしてしまいました。
ドレルはそんなやつじゃない、という方、すいません。
>79
ガロードといったらやっぱ家出だな(w
原作に通じるものもあってワロタ
グッジョブ!
ある休日の午後。ロランに夕食のおつかいを頼まれたヒイロ・ジュドー・ガロードの14〜15歳陣は
隣町のスーパーまでカレーの材料を買いにきていた。今回は特に高額の軍資金を渡しているため、
おつかい担当コンビのネコババを余計に恐れたロランは、ヒイロに2人の監視とサポートを依頼したのだった。
ヒイロ「カレー粉、牛肉、ニンジン、ジャガイモ、タマネギ、ウスターソース。それぞれ確保に成功。
余った資金でデザート用のドーナツとアイス、そしてメンチカツを人数分購入。
現時点における任務遂行上の障害は無い」
ガロード「・・・今更だけど兄貴のそれ系の行動、もうちょっと何とかならないのかよ?」
ヒイロ「任務中は何が起こるか予測できない。特に、俺たちのような身の上の者にはな。
状況を逐一記録していけば万が一の時、次の奴が任務を遂行しやすくなる」
ジュドー「ただ買い物してるだけなのにそんなこと・・・あるわけないとも言えないんだよな、俺たち兄弟の場合じゃ」
そうぼやくジュドーらを無視し、ヒイロはテレコによる録音を続ける。その沈んだ声とテレコのノイズ音は、
すぐ近くにいる2人にとっては少々苦痛であった。通行人の視線も痛い。
自分たちも自分たちで、それぞれ山盛りのドーナツとアイスクリームが入った袋を両手にぶらさげているのだ。
しばらく練り歩きが続いた後、駅の近くまで戻ってきた3人。
ジュドー「このままいけば、ちょうど昇りの列車がホームに来るな」
ガロード「帰ったらさ、みんなより先にアイス食おうぜ。一人2個の割り当てだから、食っても1個ずつ余るし」
ジュドー「おう!」
それから程なく、どこからか金属がきしむような音が聞こえてきた。
またヒイロのテレコかと考えた2人は後方の彼に顔を向ける。だが、その予想は外れていた。
ガロード「あっ!あれだよあれ。遠くの方で工事やってる」
ヒイロ「大きい工場だな」
ジュドー「ほんとだ。こっから見てもでかいな〜。巨神イデ・ドームくらい?」
ヒイロ「・・・・・・」
ガロード「おいヒイロ、カレーの材料持ったままでどこへ行くんだよ?」
ヒイロ「あからさまに怪しい。調べてくる」
ガロード「・・・・・(;゚Д゚)まずは買い物を無事済ませてから、な?」
ヒイロ「・・・俺としたことが・・・任務失敗、自(ry」
2人「それもちょっと待てぇーっ!!」
ドーン
ジュドーとガロードと通行人がアフロヘアーと化した日の夜。
キラ「うあ゛ぁあ ・゚・(´Д⊂ヽ・゚・ あ゛ぁあぁ゛ああぁぁうあ゛ぁあ゛ぁぁ」
ウッソ「泣いてないで崩れたバリケードを直してください、キラ兄さん!」
対するは、
シロー「第08ガノダ家小隊員へ緊急連絡!ドーナツ・アイス数十個の安否は不明!人質の身が危ない!」
ドモン「チマチマ攻めていてもラチが開かん!俺が突っ込む!」
カミーユ「血気にはやった強攻策は最悪の結果を生むぞ!」
コウ「数秒で押さえればドーナツ1、2個で損害は止まる!ウラキ中尉、突貫します!」
ロラン「キラたちも兄さんたちも落ち着いてくださいっ!」
ジュドー、ガロード「俺たちが買ってきたのに〜っ!!ドーナツ返せ〜!!」
3Fの住人であるキラとウッソが『最近出番無いから腹いせに(御大将に朝食を取られてばかりだから)』
を理由にドーナツとアイスクリーム山盛りの袋4つを夕食の混乱に乗じて強奪。
バリケード(イスとPCジャンク)とトラップを仕掛けたのちに、自らの部屋に立てこもったのだ。
アムロとアル、シーブックはロランに仲裁を任せ、事の決着を待っている。
ヒイロは自室でアイスを賞味中。自分の分は帰ってきた時にちゃっかり確保しておいたようだ。
やがてアイスを完食したヒイロは、食べかすを捨てにキッチンに姿を見せた。
ヒイロ「上はまだやっているのか。仲裁なら引き受けるが?」
アムロ「いや、いい」
これ以話をややこしくしてたまるものか。
シーブック「みんながまたガンダムを引っ張り出さなきゃいいけど」
ヒイロ「・・・そうだ、お前に見てもらいたいものがある」
ヒイロがアイスと一緒に持ってきた愛用のノートパソコンには、
『ジュピター製パン』という企業のホームページが映し出されていた。
シーブック「ごめん、よくわからない。英文だらけだから外国の企業だと思うけど」
アル「この会社がどうかしたの?」
ヒイロ「念のため調べておいた。製パン業界ではかなり有名な企業で、ユーラシア大陸の複数の国に支社を置いている」
シーブック「すごいな。パンの世界でここまで成功した人たちがいたなんて」
ヒイロ「この企業が近々日本に進出する。しかも、支社の社屋はこの街の隣町に建設されている」
シーブック、アル、アムロ「!」
アル「シーブック兄ちゃん、こんな会社がすぐ近くにできちゃったら・・・」
シーブック「・・・いや、多分大丈夫。スーパーで売られているパンとドンキーベーカリーやカロッゾパンといった
専門店で売られているパンは案外住み分けができているもんなんだ。
デパートで食品売り場のパンとなんちゃらベーカリーのパンが隣に並んでいても、
どっちかに売上が極端に偏ることはない」
ヒイロ「そうか。それなら安心だが・・・ジュピターにはよくない噂も流れている。気をつけろ」
ガノダ家の攻防が泊まりにきたアスランの説得によってほぼ決着したその1時間後。
二条の流星が地面に叩きつけられていた。
ザビーネ「ぐっ、ぐうううううっ!」
ドレル「うわああああああっ!!」
ザビーネの愛機『ベルガギロス』とドレルの愛機『ベルガダラス』である。
ドレル「うっ・・・・・・ザビーネ、大丈夫か?」
ザビーネ「・・・私はともかく、ギロスはダメです。10メートル歩ければ御の字か。
ダラスは?」
ドレル「こっちはまだ当たり所がよかったようだ、まだ動ける。どこかに機体を隠せればいいんだが」
???「MSの輸送と手配ならこちらでしよう」
ドレル「誰だ!?」
ザビーネ「・・・お前は」
山林の奥から現れた時代錯誤な貴族風の紳士、それは・・・
トレーズ「自身もエレガントなら愛機もエレガントか。ますます良き友になれそうだ。あの服は大事にしているかね?」
ザビーネ「ごたくはいい。なぜお前がここにいる」
トレーズ「私は歯医者からソムリエ兼支配人まで、複数の職で腕をふるっているのだよ。
そして、エレガントを汚す者に制裁を加えることも。君たちに協力させてもらおう」
レディ「トレーズ様、MSトレーラーの準備整いました」
トレーズ「うむ。ザビーネ君たちは紫のMSで黒いMSをトレーラーまで運んでくれないか?
私は先に行く。わからないことがあったら運転手に聞いてくれ」
去っていくトレーズとレディ。残された2人、特にドレルは開いた口が塞がらなかった。
ドレル「な、なんなんだ連中は?あなたの知り合いか?」
ザビーネ「少し前に。相変わらず人の話を聞かない奴らだ。行きましょう。」
山の中腹をくりぬいて建設された格納庫へ案内される2人。
ザビーネ「トレーズ。輸送と手配といったが、手配とは?」
トレーズ「君たちが行動する際、先のMSではアレを見慣れた付近住民に『私が犯人です』と言ってるようなもの。
そこで隠密行動用にまったく異なるMSを用意させてもらった・・・これだ」
四方八方のライトに照らされて浮かび上がるのは、ドクロの紋章を額につけた3機のガンダムタイプMS。
それぞれ白黒、濃紺と紫、青と白のカラーリングが施されている。武装も微妙に違うようだ。
レディ「順に、クロスボーンガンダムX−1、同X−2、同X−3。
ザビーネ様には中央のX−2にお乗りいただきます」
ザビーネ「フン、また黒いのか。いいだろう、ガンダムタイプが持つ悪魔の力とやらにも少し興味があった」
レディ「ドレル様には、X−3を・・・」
ドレル「いや、今はちょうど帰省中だっただけで、この先駆けつけられるかわからない。
他の誰かのために温存しておいてくれ。もちろん、秘密は厳守する」
レディ「かしこまりました」
トレーズ「気に入ってくれたようだな。この機体は好きに使ってくれてかまわない。
もっとも、パン職人とパン業者の戦いである以上、最後にものを言うのはパンだろうが」
ザビーネ「当然だ。俺がカロッゾさんの下で働いているのも、真の朝パン主義を極めるため。
この社会の基盤をパンが支えている現実を確かめるために焼き続けるのだ。
シーブックを知っているな?奴は朝パン主義を受け継ぐにふさわしい男だ。
朝パン主義継承者の名声が欲しくないといったら嘘になるが・・・
感情をコントロールできない人類はゴミだしな」
トレーズ「その思想には相容れないものを感じるが、こちらにそこまで強制する権利は無い。
君は君のエレガントを極めてくれたまえ」
ザビーネ「言われなくとも。・・・さて、裏切ったフリをしてジュピターに潜入でもするかな?」
これは、製パン業界とガンダムパイロットたちを揺るがす一大事件のプロローグである。
「安心したよドゥガチ。あんたはパン屋だ・・・心が歪んだだけの、ただのパン屋だ!!」
どうも。これで
>>81からの連作は終わりです。
もしよろしければ、続きをお願いします。
(こっちも少しシナリオを考えてます)
薬も健康食品も効果は無く思い余って町の氏神様のところへ神頼みのカクリコン。
┏━━━━━━━━━━━┓::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
┗┳┳━━┃禿┃━━┳:::::::::::::::::: :::::::::
┃┃ ┃神┃ ┃┃::::::::::::::::::::::::::::::
┏┻┻━━┃社┃━━━━ ::::::::::
┗┳┳━━━━━━━┳━┛::::::::::::::::::::::::
┃┃ ┃┃::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
┃┃~~~ノノ ┃┃
┃┃;゚д゚)┘(この神社でその願い事は無理だカクリコーン!!)
┃┃⊂ノ ┃┃
┃┃ //^^^ヾ 若ハゲが治りますように。
┃ <ゞ -U-)
_( つ ミ_____
|\\\\\\[ 千 ]\\\\
| \\\\\\\\\\\\
| | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
| 富 野 御 大 |
87 :
通常の名無しさんの3倍:03/07/01 01:25 ID:zcjgG/fO
続き期待。何か凄いお話になりそうだ。
89 :
通常の名無しさんの3倍:03/07/01 17:40 ID:pqmwZ5pb
ワロロタ
やっぱりX1はシーブック、X3はトビアが乗るのか?
深夜1時、居酒屋・青い巨星
カラカラカラカラ〜…
ロラン「こんばんは…」
ラル「お?ロラン君だね?アムロ君達は奥座敷だよ」
ロラン「ありがとうございます…いつも兄がご迷惑を…」
ラル「いいんだよ。創業以来からの付き合いだ。ちょっと私は出かけるから君の兄さん達を頼むね」
ロラン「はい、すみません」
アムロ「おッ!来たな!我が弟よ!」
シロー「お迎えご苦労様です!」
ドモン「酒は〜飲んでも〜飲まれるな〜!」
ロラン「うッ!かなり飲んでますね?さ、帰りますよ兄さん」
シロー「久しぶりに飲んだであります、隊長殿!」
ロラン「誰が隊長ですか…それにしてもこんなに出来上がってる兄さん達は初めて…」
アムロ「ま、ま、駆け付け3杯!ほらこっち来い!」
ロラン「ちょっ、アムロ兄さん!」
ドモン「遠慮するな!酒の一つや二つ飲めんで男とは言えんぞ!?」
シロー「ロラン・セアックのー!ちょっとい〜とこッ見ッてみッたい!!」
アムロ、シロー、ドモン「そーら、一気!一気!一気!」
ロラン「そんなぁ…僕、飲めませんよぉ!」
アムロ「ドモン!押さえつけろ!」
シロー「ほれほれ、飲め!」
ロラン「ちょっ、本気ですか!?うぐッ!?………ゴク、ゴク、ゴク……………ぷはぁ!!」
シロー「お?いける口じゃないか!」
ドモン「流石は俺の弟!いい飲みっぷりだ!」
アムロ「駆け付け3杯ぃ!ほら二杯目!!」
ロラン「ちょっと、これ以上は……止めてくださ〜い!」
それから30分後
ロラン「全員、正座!!」
シロー「…ロラン…酒癖悪いよな…」
ロラン「なにか言いましたか?甘ちゃん!?」
シロー「いえ…何も…」
アムロ「ロラン?もうこのぐらいでお開きに…」
ロラン「お開きぃ?兄さん達が進めたんじゃないですか…」
ドモン「ロラン…いい加減にしないと…」
ドモンはロランの胸倉を掴む
ロラン「何ですかぁ?この手は?」
ドモン「酒は飲んでも飲まれるな…その言葉、身をもって思い知れ!」
ドモンがロランに鉄拳を浴びせる!しかしロランはそれを受け流すと合気道の要領でドモンを投げ飛ばす!
アムロ「なにぃ!?」
シロー「ロランが…ドモンを…投げ飛ばした?」
ドモンは何が起こったか分からず目を白黒させた。そして今の自分の状況を理解すると静かに立ち上がる
ドモン「…流石は我が弟だ。合気道を体得していたとは…ま、ここは引いておくか…」
ドモンはそう言うと店から出て行く
ドモン「・゚・(´Д⊂ヽ・゚・うあ゛ッ!うあ゛ぁぁああ゛あぁあぁあぁぁあぁぁぁ!!」
アムロ「ドモン…ショックだろうな…まさかロランから投げられるとは…」
シロー「俺もショックだよ…一気に酔いが醒めた…」
ロラン「さ、残るは兄さん達だけだね…」
ロランがゆっくり立ち上がりアムロ達に近づく
アムロ「ま、待て!ロラン!暴力はいかん!話し合えば…」
シロー「お、俺達が悪かった!悪乗りしすぎて…」
ロラン「僕は止めてって言ったんですよぉ?…なのに兄さん達は…」
アムロ「ロラン!ちょ、ちょっと!!」
シロー「うあッ!うわあぁ!?」
ロラン「ユニヴァース!!」
ラル「アムロ君?ドモン君が泣きながら走って行ったが…どうかしたのかね?……うおッ!?」
ラルの目前には肉の塊になったアムロ達と、一升瓶を抱いて豪快に寝るロランの姿がありました。
ラル「み…ミンチより……」
終わり…パラレルで…
注意 お酒は二十歳から…
ところでドモンってお酒飲めましたっけ?
お酒のようなものを飲んでいた気がする。
グッジョブ(*´∀`*)
確かに飲んでたね、ウィスキーっぽいもの
一回戦の<SCクロスボーン>戦を前にしたロッカールームでは、試合用のユニフォームが兄弟たちに
手渡されるところだった。
ユニフォームを前に兄弟たちの顔は引きつっている。試合への緊張のためではない。ユニフォームの
デザインのせいだ。
上下とも白を基調にしたそのユニフォームはあのレアル・マド○ードを連想させたが、通常、企業の
広告などがあてられている前面に、ギンガナムが刀を構えるプリントがなされていたのだ。
ジュドー「ダサい、ダサいよ。こんなの着て試合するのかよ、俺たち」
ギム「当然だ。なんといっても<FCギム・ギンガナム>なのだからな。ダサいとは、センスがないなあ」
カミーユ「子供が着るヒーロープリントTシャツじゃないんだぞ……」
アムロ「とにかく、今から名前と番号を呼ぶからな。背番号1、ドモン。背番号2、シーブック……」
アムロは兄弟にユニフォームを手渡していった。3番がガロード、5,6がそれぞれコウとシローだ。
アムロ「背番号4、カミーユ。ほら、お前の希望通りにしておいたぞ」
カミーユ「ありがとう、アムロ兄さん。……フォウ、これで一緒に戦えるね」
カミーユは4と刻まれているユニフォームをそっと抱きしめた。
ウッソ「なんか、おかしいっていうか、不気味ですよ! カミーユ兄さん!」
アムロ「7番、ロラン。 8番、ウッソ。 9番、ギンガナム。 10番、ジュドー。 11番、ヒイロ」
ジュドー「へへ、やっぱり俺がエースだよね。あとはデザインさえ良ければなあ」
ギム「やはり、ストライカーの番号は9番であるな。デザインも最高であろうが」
希望通りのナンバーを与えられて、ジュドーとギンガナムは結構ご満悦だ。
アムロ「12番、シッキネン。僕は14番で、アルは18番だ」
アル「18番かあ……バッ○ョやクリンス○ンがつけていたけど、個人的にはマンチェ○ターUの
スコ○ルズの印象が強いね。イングラ○ド代表では8番だけど」
シロー「相変わらず微妙なところをいくなあ……スコー○ズは有名といえば、有名かもしれんが」
選手にユニフォームがいきわたった所で、コーチであるキラやマネージャーのソシエとリリーナは、
一緒にユニフォームを着るのか、という選択を迫られた。
キラ「ギンガナムさんがこれでもか、っていうぐらいにでかでかとプリントされているけど……」
キラは着ることにした。兄弟一のギンガナム嫌いのキラだが、兄弟のなかで仲間はずれになるのは
嫌だったからだ。リリーナも着るという選択。
リリーナ「チームの皆さんが着られるのでしたら、わたくしも着なければならないでしょう」
そうなると残されたソシエだけが着ないというのも変だということで、ソシエも着ることになった。
ソシエ「こんなユニフォーム着るなんて、はぁ、お嫁に行けないわ」
ロラン「お嬢さんは、商売人やお役人のお嫁さんになるのはゴメンなんじゃないんですか」
ソシエ「……恥ずかしいってことよ。さすがにこれはね」
そう言ってソシエはギンガナムのプリントを広げてみせた。多くの兄弟たちがそれには同意見のよう
でソシエと一緒に溜め息をつく。アムロは立ち上がってみんなに呼びかけた。
アムロ「みんな、ユニフォームのことは言っても仕方ないだろう! 僕たちはかっこつけにきたわけ
じゃない。勝つためにきたんだ! わかってるんだろうな!」
アムロの一喝に一同が、オウ! と応える。試合に向けた熱気がよみがえり、ロッカールームを一段と
蒸し暑くした。
そのあと兄弟たちはみんな淡々として外で試合前の準備運動をしたり、軽い冗談を言い合ったりした。
誰の目にも緊張している者などひとりもいないように見える。だから、兄弟たちはみんな心の中で
思っていた。緊張しているのはもしかして自分ひとりだけなのか、と。
試合開始前の練習のため、兄弟たちはスタジアム下のフィールドに続く地下道にやってきていた。
簡単な練習の後すぐ試合だから、これは実質上の選手入場だ。
シロー「このスタジアム、地下道まですごいリッパだな。テレビで見たプロみたいな気分だ」
アムロ「全部僕らの血税で作られたんだけどな」
ガロードはユニフォームの下からティファのお守りを取り出して、こっそりとキスした。
ガロード「ティファ、俺に力を貸してくれ……」
コウ「なにやってるんだよ、ガロード。かっこつけてるなあ、お前」
ガロード「な、コ、コウ兄、み、見てたのかよ……」
キラ「僕も見ていたけどね。ふふっ……あれ、コウ兄さんもなんかつけてるね?」
ニヤニヤ笑いながら首を突っ込んできたキラは、コウの首にもひもがかかっているのを発見したのだ。
コウがあわてながら、聞いてもいないことまで話し出す。
コウ「い、いや、これは違うんだ。ほ、ほら、シーマさんって変な物しかくれないだろ。だ、だから、
せっかくお守りなんてまともなものくれたからさあ、義理でつけてもいいかな、と思ってさあ」
いや、本当にそれだけなんだ、と付け加えたコウをからかうために、ジュドーも口を出す。
ジュドー「アストナージさんに聞いたんだけどさ、むか〜しの日本ってところの風習で、戦場に行く
男に託したお守りのなかにはさあ、あれが入ってるんだってよ」
コウ「あれってなんだよ?」
ジュドーはコウに耳打ちして、くくくっと笑い続ける。
コウ「ま、まさか、そ、そんなもの入っているわけないだろ。シーマさん、風習に詳しくないだろうし
第一、そんな大げさな話じゃないだろ、戦場に行くのとは違うって」
ジュドー「確認してみなよ」
コウ「い、いいや、遠慮しておく。入っているわけないしな」
コウはお守りを急いでユニフォームの中にしまいこんだ。お守りをくれたのは正直嬉しかったところ
もあるが、ジュドーの言ったものが入っているのはごめんだった。そして、本当に入っているかどうか
を確認するのが怖かったから、そのことは忘れることにしようと心に決めた。
コウ「そんなわけない。そんなもの入っているわけがないんだ、うん」
カミーユ「いったい何の話?」
ジュドー「それがさあ……」
ジュドーは、目前にせまった試合の恐怖から逃れるために、浮かれたそぶりでカミーユにもお守り
のことを話した。
整えられた芝は陽光に照らされて鮮やかに青く、空席がほとんどのスタンドは城壁のようにそびえて
いる。<FCギム・ギンガナム>は今、暗い地下道から出て、緑に輝くフィールドに足を踏み入れる。
もうここまできたらどんな言い訳もできず、ピッチを後にするときは、勝ったか、負けたか、それだけ
である。そして、兄弟たちは勝つしかない。
すでに相手の<SCクロスボーン>は練習を始めていた。その中には、眼帯をした金髪の男もいる。
シーブックは、ザビーネの姿をじっと見つめた。ザビーネはやわらかいタッチでボールを扱っている。
与えられていた練習の時間はあっというまに終わってしまい、審判が両チームのキャプテンを呼び
寄せた。いよいよ、試合開始のときが訪れたのだ。
続く
続く
コイントスの結果、前半のキックオフは<SCクロスボーン>が行うことになった。ピッチに両チーム
のメンバーが散り、審判の笛が高らかに鳴り響く、試合開始だ。まずは<SCクロスボーン>のドレル
が後ろにボールを回す。
キラ「敵は、4−4−2のフォーメーションだね」
<SCクロスボーン>・フォーメーション
FW9
FW10・ドレル
MF14・ザビーネ MF7
MF6 MF8
DF5 DF2
DF4 DF3
GK1
ソシエ「あのいけ好かないやつはFWで10番か。うちは4−2−3−1よね」
アル「シーブック兄ちゃんの先輩は、左サイドハーフで14番だね」
<FCギム・ギンガナム>・フォーメーション
FW9・ギンガナム
MF4・カミーユ MF10・ジュドー MF8・ウッソ
MF11・ヒイロ MF7・ロラン
DF3・ガロード DF2・シーブック
DF6・シロー DF5・コウ
GK1・ドモン
シーブックとザビーネは、それぞれ右SBと左SHなのでちょうど真っ向からぶつかり合うことに
なる。シーブックは、ボールがサイドラインを割ったすきに、ザビーネに話しかけた。
シーブック「ザビーネさん……どうしてこの大会に出場しているんです?」
ザビーネ「ドレルとはちょっとした知り合いでな。メンバーが怪我したから代わりに入ってくれないか、
と頼まれたのだ」
シーブックはザビーネの眼帯に目を向けていた。片方の目をふさがれて、満足にプレイできるもの
だろうか。すると、シーブックの視線に気付いたのかザビーネが言い放つ。
ザビーネ「ふん、問題はない。私はずっとこれでやってきているからな。それより、敵の心配をする
余裕をもたれるとは、私もなめられたものだな」
そんなつもりじゃあ、と言おうとしたシーブックに背を向けて、ザビーネはボールを受けに動いた。
シーブックはあえてカットには行かず、ザビーネにボールを持たせた。一対一で抜いてみろ、という
姿勢をみせたのである。ザビーネもそれに答えるようにボールを自分の前に置いて、ドリブルで振り
きってやろう、と表明した。シーブックには、ザビーネがかすかに笑った気がした。嘲笑か、それとも
別の感情を込めたか。
<SCクロスボーン>から見て、敵陣中ほどの左サイドライン際。ザビーネが、仕掛ける。
ザビーネのドリブルは決して速いものではなかった。しかし、ボールタッチやスピードの緩急に
独特のリズムがあり、またボールを扱うテクニックは格別に上手かった。何度かのフェイントと切り
返しのすえ、シーブックは完全に抜かれた。ザビーネはすぐさま、中央に低いクロスを挙げる。
ザビーネ「ドレル!」
中央には二人のFW、10番のドレルと9番の選手、そして右SHの7番、CHの8番がすでに
待ち構えて、もしくは走りこもうとしていた。ザビーネがクロスをあげることを信じていたので
ある。兄弟たちもぴったりと彼らについている。はずが、ドレルをマークするはずのコウはまったく
見当違いのところに突っ立っていた。
コウ「あ」
ザビーネのクロスは正確にドレルにあわされている。攻め手から見てペナルティエリアの左やや後ろ、
ドレルがボレーであわせた。決定的な得点チャンス。
シュートは枠をキッチリ捉えていた。決まる! とドレルは確信しただろう。しかし、ドモンが
その身を投げ出して止めにいく。ドレルのシュートはドモンの体に当って跳ね返った。弾かれた
ボールは運良くシローの前に転がり、シローはともかくも前に思いっきりボールを前にけりだす。
ボールはサイドラインを割り、<FCギム・ギンガナム>は致命的なピンチをなんとか乗り越える
ことができた。
ドモン「コウ、なにやってるんだ! アホみたいに突っ立っているな! シーブックも簡単に抜かれる
んじゃない!」
シロー「ドモン、ナイスセーブだ! 助かったぞ」
シローがドモンに声をかけて、頭をなでた。
しかし、その後も兄弟たちのミスは続いた。ロランはパスミスでピンチを招き、ジュドーはシュート
を空振り、カミーユは簡単にボールを奪われてしまう。シローでさえ一度クリアミスをして、ドモンも
ゴールキックを目の前の敵に渡してしまう始末だった。それでも何故か失点だけはしなかったのは、
ドモンが神がかったセービングをみせ続けたからである。
アムロ「まずいな、みんな初めての真剣勝負に戸惑っている。ドタドタとして落ちつきがない」
ベンチに座る選手兼監督のアムロはつめを噛んだ。そして立ち上がり、チームに声をかけた。
アムロ「みんな、落ち着け! 自信を持ってプレイしろ! いつもどおりやればいいんだ!」
もっともそれがいちばん難しいのだということは、アムロも痛いほど感じている。今の叫びも、
ピッチの中にいるメンバーに届いたものかどうか。皆、頭が真っ白になっているのではないだろうか。
アムロは自分でも知らぬあいだに、またつめを噛んでいた。
そしてシーブックは、いまだザビーネに振り回されるままだった。
ザビーネがドレルに敬語を使ってないのは、敬語を使う理由がないからです。
カロッゾは単なるパン屋になっていて、ロナ家も貴族というわけではないので。
他のネタとは違うかもしれませんが、ご容赦ください。
あと、続くを入れ忘れてしまいました。
さらに追記、クロスボーンのユニフォームの色は黒です。デザインはオリジナルで、
前面にXが白で入っているものです。
書き忘れました。申し訳ないです。
>96-101
乙です。相変わらず上手いですなァ。
ところで、余裕があれば、補欠のシッキネン氏の解説おながいします。
(以下パラレル)
1/3
( rνy
r'⌒⌒ヽ サヨク ヾ ゚Д
( r^^,,^^i / ¶
ヾ ‘-‘ノ 尻でベンチを磨くだけで終われないよ
____( アル )___ ||__」
) ) ) H
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103 :
102:03/07/04 02:15 ID:???
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|ハヽヽ ←メリーベル
|∀(;)> <あたしのことは最初から数に入れてないギンガナムなんてさ!
|⊂ノ ディフェンス ( rνy
r'⌒⌒ヽ ウスイゾ!! ヾ ゚Д
( r^^,,^^i /, ¶
ヾ ‘-‘ノ ヽ|_
____( アル )___ ||__」
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| サッ
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| チリンチリンチリン ナニ ( rνy
r⌒⌒ヽ ヤッテンノ!! ヾ ゚Д
i^^y i 鈴の音……? /, ¶
(‘ ヽ,,,,ノ )) ヽ|_
____( アル )___ ||__」
) ) ) H
'=ゝ
アルのちびっこいAAなんて初めて見たなぁ。
何はともあれ、職人さんグッジョブ。