歴代主人公が兄弟だったらpart10

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580これが僕の生きる道2:04/03/22 22:04 ID:???
ロラン「……兄さん、ほんとうにアルには弱いですね。」
アムロ「?」
ロラン「弟の僕たちが、私立ディアナカウンター学園に行きたがっても、許してくれなかったじゃありませんか」
アムロ「当然。あそこは上流階級の学校だ。
それに、ヒイロのときは許しただろ」
ロラン「ヒイロは、あしながおじさんJが学費を下さるから、私立に行けたんです。アルとは違います」

アムロ「そういえば、カミーユも、ディアナカウンター学園の試験は受けたんだがな。
そのとき、となりの奴を殴ったけど」
ロラン「ジェリドさんも哀れですよね。乱闘騒ぎになり、一緒に落とされるなんて。……って、話をそらさないでください」

アムロ「まあ、その話は置いといて、ところで、ジオン専用学校とは聞いたこと無いな。新しくできたところか?」
ロラン「以前、僕たち兄弟が通った学園の校長に、ギレンさんという方がいらしゃったでしょう」
アムロ「ああ、顔が恐い奴な」
ロラン「その方が、理事長の父とけんかして、新しく独立して作ったのがジオン専用学校なんです。今度、オープンキャパスがありますから、ご自分で見学してみたらどうですか?僕は行きませんけど」
アムロ「(ピキーン)ろ、ロランの冷たい心がなだれ込んでくる……」
581これが僕の生きる道3:04/03/22 22:05 ID:???
さっそく、アムロは休みを取って、ジオン専用学校を見学することにした。
その日は、平日であり、普通に授業が行われていた。
アムロ「ほう、教室で国語の授業か。意外と、普通の授業をやっているんだな。ちょっと、見ていこう」

ランバラル「これが『争い』(たたかい)という漢字だ!分かったか、ヒヨッ子ども」
二等兵「先生、漢字間違えていますよ」
ランバラル「うん?どういう漢字だったかな?ぬぅうおお、このランバラル、授業中で戦いを忘れた……君たちは立派に学習した!だが教師の定めがどういうものか、よく‥見ておくのだな」

ちゅどーん!!!
アムロ「な、なんだ?自爆した?」
ハモン「ランバラル先生が漢字を忘れた責任をとって亡くなったので、妻の私が後を継ぎます。教科書はさっきの所からよ(あなた、守ってくださいましね)」
アムロ「これが日常茶飯事なのか?すごい学校だな……」

校内放送「オープンキャパス見学者各員に通達。マル十マル五、体育館で説明大会が行われる。参加されよ!!ジークジオン!」
アムロ「おっと、説明会には参加しておかないとな。この学校に入れるって、アルと約束したしな」
(続く)
582これが僕の生きる道4:04/03/22 22:07 ID:???
ジオン専用体育館にて。
アムロ「あれは、ロランにつきまとっている御曹司じゃないか?シャアまでいる……」

御曹司のグエンは、体育館にあるステージの上に立って、マイクを持っていた。
グエン「皆さま、今日はようこそいらっしゃいました。私、ジオン専用学校に出資しているグエンと言うものです。今日は司会を務めさせてもらいます。
まず、ご紹介をさせていただきます。右から、
経営者であらせられるギレン閣下、校長であらせられるギンガナム御大将、
合資者のザンスカール社副社長クロノクル様、おなじくザフト社社長ザラ様、
ゼクス様、シャア様、シロッコ様、マスターアジア様であります。
説明大会に際し、各々方から、何か、コメントを頂きとう存じます。では、ギレン閣下から」
ざわざわ
しーん
ギレン「我が忠勇なるジオン受験生と親達よ。
今や他校教師の半数が我がソーラ・レイによって宇宙に消えた。
この輝きこそ我らジオンの正義の証である。
決定的打撃を受けた学校にいかほどの学力が残っていようと、それはすでに形骸である。
あえて言おう、カスであると!
それら軟弱の集団の偏差値がこのジオン専用学校を抜くことはできないと私は断言する。
人類は、我ら選ばれた優良種たるジオン学生に管理・運営されてはじめて永久に生き延びることができる。
これ以上戦いつづけては人類そのものの危機である。お受験エリートの無能なる者どもに思い知らせてやらねばならん、今こそ人類は明日の未来に向かって立たねばならぬ時である、と

ジークジオーン!!」
全員「ジークジオン!!」
アムロ「こ、これが学校?」
このあと、さらに熱い演説がアムロを待ち受けていたが、それは割愛。
とにかく、よろよろになりならがらもアムロは帰路についた。
(続く)今日はここまで
583通常の名無しさんの3倍:04/03/22 22:09 ID:???
>>577
バーニィのザクは、ザクU改で合ってると思うが。
形式番号のことを言ってるなら、MS−06FZ。
それに、劇中で風船をダミーとして使っていたから、
何もおかしくないと思う。
584通常の名無しさんの3倍:04/03/22 22:47 ID:???
久しぶりに覗いたらなんか活気づいてるな
585通常の名無しさんの3倍:04/03/23 18:01 ID:???
春らしく賑やかになってる。新入りの人も入って活気づいてますな。
一日でこれだけのネタ投下が投下されると一年前の事を思い出すよ
書きたい人がガンガンネタを書く。ってのは良いことだね

フットボールの人はあまり卑屈にならないでマイペースでネタ投下していけばいいんじゃないのかな?
ほどほどに続けられる形で。
荒しは割合に目立ってる人をターゲットにしてるだけだと思うから骨髄反応でレス返してるだけだと思うし
スルーしてればいいんだよ。

>>561-563 このネタYESディス
586善し悪し:04/03/23 20:07 ID:???
579さん小ネタありがとうございます。(話が完璧につながっていますね)
にしても、ネタ書き込んでから「あっ!あのセリフも入れればよかった・・・。(鬱」
という精神状態に・・・。難しいですね。(フットボールとかシリーズ物書いてる人は神ですか?)

583さんありがとうございます。MS−06FZですか、ゲームの設定って、
時々あてにならないんですよね・・・。ともかくありがとうございます!

そろそろ0083ネタができますのでよろしくお願いします。
587これが僕の生きる道5:04/03/23 21:14 ID:???
アムロが帰宅したときには、もう夕方になっていた。
ロラン「どうでした?ジオン専用学校は?」
アムロ「一流有名校の重力に魂を引かれた古い学生が神聖な教育を汚しているから、その学校ごと滅ぼそうと言うのが、あの学校の考えらしいな」
ロラン「はあ。よく分かりませんけど、かなり思想が偏っているということですか」
アムロ「そうだな。……アルには、あきらめてもらうしかない。アルを呼んでこい」

アムロはアルを説得したが、すこしも耳を傾けようとしない。
他の兄弟達も、説得に参加し始めた。
ジュドー「いいか。兄ちゃん達は、
お前に学校に行ってもらいたいんだ。でもな、学費は自分で稼がなくちゃならないんで、
兄ちゃん達は、苦労しながら学校にいったんだ」
ガロード「俺なんか、ガンダムを売って学費を稼いだんだぞ」
ジュドー「公立なら兄貴達の稼ぎで何とかなるけど、
私立に行くとなると、自分で足りない学費を稼ぐ必要がある。できるのか?アル?」
アル「ガロード、ジュドー兄ちゃんのように他人のMSパーツを盗んで売ってでもやるよ!!」
アムロ「そんなことをしていたのか?お前達?」

カミーユ「ともかく、ジオン専用学校に行かなくてもいいでしょ。アル。ザクやドムの講習は、他校でもやっているんだ」
アル「授業中に、オルテガさんとマッシュさんとジェットストリームアタック訓練を一緒にできるのは、ジオン専用学校だけなんだよ!」
カミーユ「同じ私立の、ディアナカウンター学園は駄目なのか?
女子の割合が高くて、お嬢様ばかりだから、かなりいい」
ドモン「ネオジャパン体育大付属中もありだ!!あそこは心身を鍛えてくれるぞ」

アムロ「よし、そうだな。見聞を広めるいい機会だから、アルは他の学校も見学してみろ。考えも変わるさ。」
結局、アルは他の学校を見て回ることになった。
(続く)
588これが僕の生きる道6:04/03/23 21:16 ID:???
アルは、ディアナカウンター学園を見学することにしたが、関係者以外、立入禁止であったので、ロランとヒイロのコネを使って、許可を得ることに成功した。

さて、ロールスロイスの車の中。
ヒイロ「……」
アル「……」
リリーナ「ちょうど良かったですわ。今日は私のような卒業生を集めて大同窓会パーティーがありますの。ディアナ様にお会いできるのも、何カ月ぶりかしら……」
アル「ロラン兄ちゃんが、ディアナ様によろしく伝えるようにと言ってました」
リリーナ「お兄様が?来られないんですの?」
アル「はい、なんでも今朝から腹が痛いとか」
リリーナ「それは残念ですわ。あ、着きましたわ。母校へ」

ディアナカウンター学園。
幼等部、初等部、中等部とあって、規模は小さいが、名門中の名門校であった。今日は、一年に一回、色んな時代の卒業生が集まる大同窓会が行われる日だった。
車から降りたアル達は、大同窓会パーティー会場へと向かった。
ヒイロは無表情だったが、額に汗を浮かべていた。
ヒイロ「アル、……おしゃべりに気を付けろ」
アル「おしゃべりって?お兄ちゃん」
リリーナ「見えましたわ。あれがパーティー会場となる大ホールです」

ドロシー「リリーナお姉さまに、ヒイロお兄様!!」
リリーナ「ドロシーではありませんか」
ドロシー「お久しぶりでございます。ドロシーはお姉さまにお会いしたくて、うずうずしておりましたわ。さあ、どうぞ、会場の中へ」
(続く)
589これが僕の生きる道7:04/03/23 21:18 ID:???
ディアナカウンター学園の大ホールにて。
セイラ「まあ、リリーナ様」
リリーナ「様は恥ずかしいですわ。セイラさん。お久しゅうございます」
セイラ「歴代の卒業生の皆で、あなたの噂をしていたのよ」
リリーナ「カテジナさん、ハマーンさん、フレイさん、それに、リリ先生も!」
カテジナ「お久しぶりです」ハマーン「久しいな」フレイ「こんにちは」リリ「久しぶりだわー」
リリーナ「先輩方や先生にお会いできるとは、なんという幸運でしょう。去年の大同窓会以来ですわね。ヒイロ、こっちにいらっしゃーい」
ビビ「あら、ボーイフレンドかしら?」
リリーナ「紹介いたしますわ。元中等部で、今は、となりの学園に転学したヒイロです」
ヒイロ「……」
ハマーン「貴様、どこかで見た顔だな。たしか、ジュドーの弟か?」
リリーナ「その通りですわ。お姉さま。あ、理事長のディアナ様がいらっしゃったわ」

ディアナ「まあ、リリーナさん。よしなに。……そちらの方が、この学園に入りたい方なのですね」
リリーナ「いえ、ヒイロじゃありませんわ。こちらのアルフレッド君です」

アル「あ、あの、僕、まだ、決めかねてて。でも、こんなに素晴らしいお姉さま方がいるような学園に入れたらいいなと思っています」
ハマーン「ふ、俗物が!(笑顔で)」
カテジナ「トチ狂ってお友達にでもなりに来たのかい!?(笑顔で)」
フレイ「ちょっとぉー、コーディネーターの弟のくせになれなれしくしないでよね!(ばい菌を見るような目つきで)」
アル「!!?」

ヒイロが弟の側に近寄って、耳打ちをする。
ヒイロ「……照れ隠しだ」
アル「(小声で)ええ!?」
ヒイロ「お世辞でも何でも、うかつに喋らない方がいい。会話の次元が違うからな」
アルはディアナカウンター学園に来てみて、一つ、分かったことがあった。
兄のヒイロが無口なのは、恐らく、この学園にいたからではないだろうか。
(続く)
590これが僕の生きる道8:04/03/23 21:19 ID:???
誰と話しても会話が成り立たないアルは、会場の隅にいる少女を見つけた。
以前、会ったことがある少女だった。
アル「君は、ミネバちゃん?」
ミネバ「そなた、アルか?随分と久しぶりだな」
アル「君はここの生徒だったの?」
ミネバ「いや、今日はハマーンに連れてこられたのだ。見学して、ジオン専用学校か、この学園か、どちらかを選んで
転入しなさいと言われてな。…私、本当は、どちらも嫌なのに(ぼそっ)」
アル「他の学校は受験しないの?」
ミネバ「お父様もハマーンも駄目だと言う。みんな、私のわがままを普段聞いてくれるけど、私の本当の気持ちは、誰も分かってはいないのだ!友達がたくさんいる学校の方がいいのだがな。そなたはここを受験するのか?」
アル「……僕、ジオン専用学校に行きたかったんだ」
ミネバ「ここもジオン専用学校も、規律が厳しいし、友達ができにくいのではないか」
アル「……そうだね。僕、間違ってた」
ミネバ「もう一度、考え直せ」
アル「うん。ありがとう。ミネバちゃん」
(続く)
591これが僕の生きる道9:04/03/23 21:21 ID:???
一方、自宅では、緊急の家族会議が行われていた。
ロラン「今日のテーマは、どうやってアルをそのまま中等部に進学するよう説得するかです」
アムロ「仲の良いバーニィかクリスに説得してもらえればいいんじゃないのか」
カミーユ「あ、悪い。バーニィなら、この前、ミンチにした」
ロラン「クリスさんは供養の旅に出たそうですね」
ガロード「そうだ!キラえもんに頼んで、バーニィのにせ遺言テープを合成してもらったらどうだ」
ウッソ「キラえもん?」
ガロード「キラレツ大百科じゃ、ゴロが悪いだろ」
アムロ「そんな問題なのか?それはともかく、にせ遺言テープを作ってもらおうじゃないか」

できた。
バーニィ(テープ再生)「アル、よく聞いてくれ。おまえがこのビデオを観るころ俺は多分この世にはいない。これはアル伍長への最後の命令だ。そのまま中等部に進学しろ」
アムロ「いい出来だ。しかし、もう一押し欲しいな」
カミーユ「ローラに女装させて、アルに懇願する色気作戦というのはどう……うわわあぁぁー!!」
カミーユの座っていた床が消えて、カミーユは穴に落ちていった。ぐしゃ!という音が穴から鳴り響いた。
ロラン「ニュータイプですら察知できない落とし穴をあちこちに作ったので、注意してくださいね」とにこりと笑う。
ウッソ「兄さん達、アルが帰ってきたよ!」

アル「ただいまー」
アムロ「どうだった?」
アル「僕は今の学園の中等部に進むよ」
アムロ「……なんて言った?」
アル「だから、私立には行かないよ」
兄弟達「そうか、よかった」
カミーユ(奈落の底から)「暗いなあ…おーい、ここから出してくださいよぉ」
(後日談に続く)
592これが僕の生きる道 外伝:04/03/23 21:24 ID:???
後日談その1
ドモン「ところで、…俺が卒業した体育大付属中は駄目なのか?」
アル「だめ。校則第一条に『校内がリングだ』なんて書いてある、格闘バカ校なんだよ?バカになるから、だめだめ」
ドモン「……」
ジュドー「うわ!ドモン兄ちゃんが暴れ始めたぞ!!ぐは」
アムロ「明鏡止水だ!ドモン!ぐえ!」
この日、被害総額は3000万円にのぼったという。

後日談その2
ヒイロは、同窓会の3次会まで拉致された。
徹夜で、男の愚痴を女性陣から聞かされたという。

後日談その3
ジオン専用学校の受験倍率は3倍に膨れあがった。
しかし、ギンガナム校長の朝食盗み食い事件が発覚。
弁明となるはずの記者会見で、「ディアナはただの猿と見たな、小生は!!」と、
ディアナの留学生受け入れを批判し、刀を振り回して、マイナスイメージが広がった。
おかげで、受験生の数が減ったという。
(終わり)
593通常の名無しさんの3倍:04/03/23 22:54 ID:???
>587-592
GJ!かなり面白かったです。
これくらいの長さなら読みやすいですね。
次も期待してます。(゚∀゚)
594通常の名無しさんの3倍:04/03/23 23:08 ID:???
>暗いなあ…おーい、ここから出してくださいよぉ

ワロタ
595リレーの続き:04/03/24 09:41 ID:???
続き>>547

今日の食卓は静かだった。

アムロ兄さんは出張で明日帰宅予定。シロー兄さんは朝まで勤務中。
ドモン兄さんは格闘技の大会に出場してて、今頃どこかのアリーナで試合をしてる筈だ。
ヒイロは任務だと言ってたけど……どこで何をしているのか?守秘義務とやらで教えてはくれなかった。
食卓を囲む人数が少ないだけじゃなくて、何かこう上手くは言えないけど、食卓を支配している不自然な静けさを僕は感じていた。

まず、ガロードとジュドーが妙に大人しい。いつもは二人で競うような早食いしているのに、二人とも食が進んでない。
身体の具合でも悪いんだろうか?心配になって二人に聞いてみるけど首を横に振って違うと言ってる。
何故だか二人とも僕と目を合わせようとしない。

キラとウッソの様子も変だった。
キラは食事をしながら他の事を考えていて頭がお留守のようだった。
その証拠にご飯茶碗をヒックリ返してしまい、それをアルに指摘される。
「あーキラ兄ちゃん、お行儀悪いんだ!」
「あ。ご免、ご免……」
「キラ、どうしたんですか?ボーッとして」
僕はテーブルを拭いてからキラにご飯をよそい直して茶碗を渡した。
茶碗を受け取ったキラは何だか上の空って感じだった。キラも僕と目を合わせようとはしなかった。

そう言えば……食事の時は学校での出来事とか、畑の作物のとかをいつも僕に話してくれるウッソも
今日は黙って食事している。僕と視線が合うと下を向いて避ける。
けれどチラチラと盗み見るような視線をウッソからは感じた。

シーブックとカミーユ。この二人はいつも通り、変わりない。
カミーユは変な珍入者や、喧嘩を吹っかけてくる相手さえ居なかったら大人しいものだし
シーブックはいつも影が薄……いや、何があろうとスルーしてマイペースで食事をしている。
この家で生活するには必須の条件かもしれない。

会話が無いまま、黙々と食事する光景というのはこの家にしてはかなり珍しい事だった。
596リレー続き:04/03/24 09:44 ID:???
「おかわり!」
「コウ兄さん、今日は沢山食べますね。」
「おかわりしちゃ、悪いの?」
「あ、いえいえ……その、今日はみんな食欲が無いみたいなんで、丁度良かったかな?って……ご飯余っちゃうと勿体ですし」

何故か、今日はいつもとは反対にコウ兄さんが元気だった。
や、元気というのか……テンションが高い……や、違うな。何かに腹を立ててるような気がする。
コウ兄さんの怒りの対象が何なのか、僕は知らないけれど、今日はやたらと突っかかってくるから困ってしまうよ。
眼にはメラメラと炎が宿ってて、僕に対して怒りをぶつけているような気がするんだけど。
八つ当たり?嫌だな……僕は何も悪いことしてないのに。今日のコウ兄さんは変だよ。

食事の後片付けをしながら居間の時計を見た。20:00を少し回ったところだ。
これから家を抜け出して、屋台の準備をすれば夜の営業の時間には間に合う。
僕は家族には内緒で深夜にラーメンの屋台を出している。
ラーメンの材料の仕込みは昼間のうちにやってしまうから
夜は屋台を預かって貰っているキースのパン屋の裏手に回って屋台を動かすだけだ。

僕がそろそろ家を出ようとした時
「ロ、ロラン兄さん……あの」
「なんですか?」
ウッソが僕の袖を引っ張った。

「宿題で分からないところがあって……教えて欲しいんですけど」
「え?」
「今からみて欲しいんですけど。駄目、ですか?」
「え……っと、そう、ですねぇ……」
ウッソの宿題はみてやりたいけれど、タイミングが悪かった。今、家を出ないと屋台の営業開始が遅れてしまう。
僕の屋台はおかげさまで常連客も増えてきていた。お客さんが僕の作るラーメンを待ってるのだ。
待っているお客さんの為にも遅れる訳にはいかない。困ったな、どうしよう。
597リレー続き:04/03/24 09:49 ID:???
が、ここで助け舟が出た。
「宿題なら俺が見てやるけど」
「本当ですか、シーブック?」
「ああ、あとで俺の部屋に来いよ。ウッソ」
「じゃ、そういう事で。宿題はシーブックにみてもらって下さい」
「……僕は、ロラン兄さんが、いいです」
シーブックが宿題をみてくれるというのに、何故だかウッソは渋っている。
なにか宿題を口実にして、僕に別の何かを話したいような……そんな気もするけど?

「はぁ?何言ってんだよ。ロランは家のことで忙しいだろ。贅沢いうな、俺じゃ不満なのかよ」
「そうじゃないです……だけど」
「ロランに甘えたいんならそれでもいいけどさ、ウッソも未だガキだな」
「そんなんじゃないですよ!」

ウッソはそれだけ言うと黙ってしまった。なにか不満がある顔だったけれど仕方ない。
僕はこれから屋台を出す準備をしなきゃいけないしね。シーブックには助けられた。
<ありがとう、シーブック>僕がシーブックに目で合図すると、シーブックも<いいよ>って目で合図をおくってくれる。
シーブックにはいつも助けられてるような気がする。
だから食事の時、シーブックの茶碗にはご飯を少し大盛りによそって、密かに還元したりしている。
本人がその還元に気づいているかどうか分からないけど。

玄関で靴を履いていると誰かに見られている気がしたけど、気のせいかな?
僕は屋台を出す為に家を出た。
見られているのは気のせいじゃなかった。
家を出た僕を尾行している影の存在に、僕は未だ気づいていなかった。




3レス使っちゃいましたが…どなたか続きを宜しくです。
598通常の名無しさんの3倍:04/03/24 13:00 ID:???
上げるよ
599言いだしっぺ:04/03/24 14:51 ID:???
大分リレー伸びてるね
皆さん乙です!!>>597の続きです

ロランは大急ぎで屋台のあるキースのパン屋、ドンキーに向かって走る。ウッソから引き止められた事もあり、時間は予定よりも大分押していた。
「ごめん、キース!遅くなった」
「今日は来ないかと思ったぞ!屋台はいつもの所にあるからな」
「ありがとう」
ロランはキースと挨拶程度の会話をすると屋台を引き夜の街に消えていった。

ちょうどその頃、
「任務…失敗」
ジュドー、ガロードからロランの尾行を依頼されていたヒイロが不覚にもロランを見失い夜道を歩いていた。
感のいいロランを尾行するのは簡単な事ではなかった為、距離を空けての尾行となってしまったのが仇となり見失ってしまったのだ。
「だが…手がかりくらいある筈だ…」
このまま手土産も無く帰るのはヒイロ自身許せなかった。
「確か、街の方に走って行ったはず…」
ヒイロはそう思い、しばらく夜の街を詮索する事にした。

夜の街
「ありがとうございましたー!!」
ロランの元気な声がネオン光る夜の街にこだまする。客の入りは大盛況。屋台席以外にも道端で立ち食いをしている人数を合わせると有に20人以上はいる。
そんなロランに常連の一人、ギンガナムが訪れる。
「いらっしゃいませー!!」
「中華1つ、貰おうか!」
「いつもありがとうございます」
「小生にとってここのラーメンとローラの家の朝食は欠かせないからなぁ!!」
「明日の朝も来られるんですか…」
そんな声が飛び交う内に麺が底を付き始めた。時計を見ると早くも深夜0時。開店から僅か4時間で用意した150食近くが売れた。
残り後数食。のれんを降ろし店の周りのゴミ広いなど後片付けを開始する。
「今日、出だしは不調だったけど、以外に早く終わりそうだな」
そんなロランに一人の男が近づく。

どなたか続きをお願いします!
600通常の名無しさんの3倍:04/03/24 22:56 ID:???
乙です。続けます>>599

ロランの前に現れた男、それはグエン・サード・ラインフォードだった。
イングリッサ領を治めるラインフォード家の御曹司。実業界の若き獅子との評判名高い超VIPだ。
「いらっしゃいませ、グエン様」
僕が挨拶するとグエン様は"やあ"って手を振ると、座っているお客さんをシッシッと手で払いのけて
カウンターの真正面のポジションを陣取った。……他のお客さんも御曹司というのが分かっているから逆らえない。

「ローラ。今日も遭えたね」
「えっ……あ、そ、そうですね。はっはっはっ」
何言ってるんだよ。自分から店に来ておいて、遭えたも何もないじゃないか。
が、一々突っ込みを入れてもショウガナイし、僕は愛想笑いで流す事にしている。これは客商売での鉄則だ。

「グエン様、ご注文はお決まりになりました?」
「そうだね。中盛り、油あっさりめ、煮玉子入りを一つもらおうか」
「ありがとうございます!」

グエン様は僕の屋台のお客さんの中でも最大のご贔屓筋で、屋台の店だしが出来たのもグエン様の援助に因る処が大きい。
最初、グエン様にバイトの相談を持ちかけたら"ローラには私の専用のメイドになってほしいな。"とか
脳みそ溶けてるようなこと言ってたけど、なんとか無難な妥協線を見出して、ラーメンの屋台に話が落ち着いたら
直ぐに屋台を手配してくれたリ、屋台の営業許可の申請手続きをしてくれたり、とグエン様の手配は迅速だった。
そのおかげで僕は一週間もしない内に屋台を出すことが出来た。お世話になりっぱなしでグエン様には頭が上がらない。

「ハイ!中盛り、油あっさりの煮玉子入り、おまちどうさまです」
グエン様の前にラーメンの丼を運ぶ。僕は丼をお客さんに出す時、親指を入れている。丼に親指を入れるのは癖になっていた。
カウンターにラーメンを置いて手を引っ込めようとしたら、グエン様が親指を素早く、パクっと食べた。
な、なに!?この人、僕の親指を……しゃ、しゃぶってる!?

「そんな、グエン様!止めて下さいぃぃ……」
手を引っ込めようとするのに、グエン様は僕の手首をグッとつかまえて放さない。
「親指についたスープの分も料金の内さ。スープも、ローラの指も、両方美味しいよ」
「グ、グエン様!?ちょ、ちょっとを」
くすぐったいよぉ、もう……このヘンタイ!!
指を舐められている僕は、どうしたらいいか分からず、身体が固まってしまった。
僕はこのままグエン様に指を舐められ続けるんだろうか!?そんなの嫌だよ。


……こんな終わらせ方ですが、続き、お願いしまつ
601通常の名無しさんの3倍:04/03/25 08:52 ID:???
>>600(ある意味、>>599

「どうした?一人でこんな時間に街にいるとは」
街を徘徊していたヒイロに声をかける男がいた。
「・・・お前こそ何をしている、トロワ」
「質問を質問で返すな。俺は見ての通りラーメン屋だが?」
その男はラーメンの屋台を引くトロワ・バートンだった。
「サーカスはどうした?何故屋台を引いている?」
「質問は一つずつしろ・・・まぁいい。
サーカスは今は休みだ、屋台を引いているのはラーメンが俺の将来の夢だからだ」
「・・・そうか」
ヒイロは内心、自分とある意味よく似たこの男が「夢」などと言い出したのに驚いていたが
何時もの如くポーカーフェイスで流した。
(ラーメン屋と言えば・・・)
トロワは突如現れたライバルのことを思い出していた、
そしてそのライバルと目の前の男との関係を。
「もしや、お前はロランの所へ?」
「知っているのか!?教えてくれ!トロワ!!
俺は・・・俺は何処を探せばいい?俺はあと何回ロランとその行方を聞き込めばいい?
ゼロは何も言ってはくれない・・・教えてくれ!!トロワ!!!」
「(兄弟探すのにゼロシステムまで使っているのか・・・
全てが万事、こいつのやることは徹底している、ヒイロ・ユイのやることは)
ロランなら四番街に要る筈だが・・・しかし奴も大変だな。
グエンやらシャアやらゼクスやらに毎晩毎晩・・・」
ヒイロはトロワの話を最後まで聞くことなく走り出していた、
表情は相変わらずのポーカーフェイスだがその顔は青ざめていた。
四番街と言えば歓楽街として有名だが裏を返せば・・・
所謂「大人向け」の店で有名な街でもあるからだ。

(俺は行かなくてはならない。ゼクスを倒す。次にシャアとグエンだ。
それで地獄は終わる。そして俺が金を稼げば、平和が訪れる。
これがロランのためにしてやれるただ1つのことだ)
何時の間にやら乗り込んだWゼロの中でヒイロの思考は果てしなく危険な方向へ暴走していた。



まぁネタスレでラーメン屋と言えば忘れちゃいけない人ということで・・・
あのスレは主要人物は皆人間を止めているのであんまりクロスオーバーし過ぎると拙いですが
この程度ならご愛嬌と言うことでご容赦ください。
602通常の名無しさんの3倍:04/03/25 09:54 ID:???
乙!!
ヒイロとトロワのやり取りに爆笑しちまったw
続きに期待!
603通常の名無しさんの3倍:04/03/25 13:39 ID:???
リレー、楽しそうなので便乗!
>>601の続きデス

ちょうどその頃、グエンがロランの指にしゃぶり付いている時、一組のカップルが現れた。
ゼクスとノインだ。
「グエン…何をしているのかね?」
「貴様はゼクス!?」
「私はミリアルド・ピースクラフトだ!!」
「ええぃ、紛らわしい!名前を使い分けるな!!」
ゼクスの出現で難を逃れたロランであった。グエンはゼクスを威嚇している。
「いらっしゃいませ、ゼク…ミリアルドさん。助かりました」
「やあ、ロラン君。危ないところだったな。で、君の言った通りに今日はノインも一緒だ」
「こんばんは、ロラン君」
「ちょっと来るのが遅くなってしまったが、2人分出来るかい?」
「はい、出来ますよ。ちょうど残り二人分です。今作りますね」
「ああ、頼む」
「ちょっと待ったー!!」
真っ赤なスポーツカーに乗った真っ赤なカップルが現れた。
「そのラーメン、私たちが頂く!!」
「貴様はシャア(と、その秘書ナナイ)!?」
真っ赤なスポーツカーから颯爽と飛び降り、グエンとゼクスの前に歩み寄る。
「私はシャア・アズナブルではない。キャスバル・レム・ダイクンだ!…それ以上でもそれ以下でもない!!」
「「ええぃ!紛らわしい!!名前を使い分けるな!!」」
と、グエンとゼクスが突っ込みを入れる。
「あのラーメンを食べるのは私達なのだよ!お前たちには下がってもらう!!」
「先に注文したのは私だ!お前の出る幕ではない!!」
「何を言うか!ローラのラーメン屋台のオーナーは私だ!オーナーとしてラーメンを食べる権利は私にある!!」
「グエン様はもう食べたでしょうが」
と、ロランの突っ込み。
ロラン、ノイン、ナナイは三人のやり取りを遠目で眺めている。
「貴様等には渡せん!!」
「よかろう。ならば力ずくだ!サザビー!!」
何処からとも無くサザビーが出現する。
「その決闘、受けて立つ!!トールギス!!…これでMSの無いグエンの脱落か…」
遥か上空からトールギスも現れた。
「フフフ…舐めて貰っては困るな…出でよ、ブラックドール!!」
「「何ぃ!!」」
604通常の名無しさんの3倍:04/03/25 13:42 ID:???
シーン………
何も現れない。
「しまったー!!まだ掘り出し作業中だ!!」
「「驚かせおってー!!」」
サザビーのビームライフルとトールギスのドーバーガンがグエンに炸裂する。
「私は…私は…ローラぁ!!」
「これで残るはゼクス一人のみ!!」
「ラーメンは渡さん!!」

シャアとゼクスが雌雄を決している傍でノインとナナイはただ呆然と事を眺めている。そこへロランがラーメンを手にし、歩み寄った。
「ノインさん、ナナイさん。ラーメンのびちゃいますから、頂いてください」
「え?でも…」
「いいから食べちゃいましょう!美女二人をほったらかしにする男なんて放って置いて!」
「ナナイさんの言う通りですよ、ノインさん。美味しい内に食べてください」
「じゃあ、頂きます……!?お、美味しい!!!」
「うん!さすがロラン君の手作り、美味しいわ!!このスープのダシどうやって取ってるの?」
「企業秘密ですよ」
シャアとゼクスの戦いを肴に、ノインとナナイは美味しそうにラーメンを食べていく。
その傍ら後片付けを再会するロラン。
屋台を片付け終えノインとナナイに挨拶をするとキースのパン屋に屋台を返しに行った。
ノインとナナイも未だに戦いをしている二人にあきれ返り帰っていった。


かなり中途半端ですがどなたか続きをお願いします。
605通常の名無しさんの3倍:04/03/25 14:17 ID:???
ハイ、カットー!
ここでageはいりま〜す
606通常の名無しさんの3倍:04/03/25 18:13 ID:???
>>604の外伝
シャア「そこッ」
ミリアルド「甘い!」
サザビーのビームライフルを避けるトールギス
ビームはその先に停めてあった黒いGT-R32を直撃し蒸発させた
すぐそこにはキーを持ったまま硬直しているシローとアイナの姿もあった

シロー「おれのGT-Rが…そんな……悪い夢でも見てるのか………」
         ドサッ
シロー「…俺の勇気が…砕かれる……………………」
アイナ「しっかりして!シロー!シロー!!」
    
       ゆっくりと起き上がるシロー

シロー「……まだだっ!俺の勇気はまだ砕かれてはいないっ!!
    来いっ!!Ez-8ォォオオオ!!」
どこからともなく現れたEz-8に乗り込むシロー
シロー「来いっ勝負だ!!!」
いつのまにか勝負は三つ巴となっていたがノインもナナイも帰った後だった
607善し悪し:04/03/25 22:21 ID:???
   「ある夏の日」
その日はとても蒸し暑い夜だった。

ある港付近の倉庫・・・。
けたたましい非常ベルとともに一体のMSが動き出した。
???「フッ、この機体とこの装備は貰っていく!ジオン再興の為に!!!」
監視カメラには銀髪の青年が映っていた・・・。
そして事件は起きた・・・。


その日ガンダム兄弟の家にチラシが入っていた。
「夏!毎年恒例の花火大会!3連覇なるか!?連邦社!
 今夜7時30分よりソロモン川にて開催!」
アムロ「仕事の休みもらってるし、みんなで行くか」


7時30分、ソロモン川、兄弟のほとんどが集まっていた。
ジュドーとガロードは出店を出していた(見回りのおまわりさんは商品で買収)。
大会は初盤から盛り上がりをみせたが、ラスト一つ前の連邦社が、
物量の違いを見せつけ、観客をどんどん引き込んでいった。
審判員も連邦社の勝ちと判断していたようだ。

そしてラストのデラーズ・フリート社の番。
「来年度の出場は辞退し、今年に賭ける!」(来年度分のお金も使うので)
というスローガンに恥じぬ勢いであったが、観客はやはり連邦側であった。
静寂の後、一体のMSが高空を飛びつつ何かを発射するようだった。
観客の目は釘付けになった。何日か前に盗難されたあのMSに・・・。


ガトー「あのような作品を許すとは!!!これは散っていった花火への冒涜だっ!!!
    ソロモンよ!私は帰ってきたーーーーー!!!!!!」
放たれる閃光。その瞬間、花火大会を中継していた取材班のカメラはノイズおよび砂嵐状態になった。

その光を見た兄弟達
アムロ「あれは光らせちゃいけない!あれは妨害電波の光だ!!!」
カミーユ「誰だ、撃ったの!修正してやるぅ!!!」
シロー「でかい花火だ・・・。まるであの時のような・・・。」
キラ&ウッソ「ハロが壊れちゃったぁ・・・!?」
電話中のシーブック「でさぁ、」ブツッ、「・・・・・なんとぉぉぉぉぉ!!!」
ヒイロ「無線が切れた!?心配だ・・・、奴らは大丈夫か・・・?」
ジュドー&ガロード「商売道具がーーー!!!」
ビルギッド「電気製品だけ狙うのかよ!」
コウ「ガトーーーーーー!!!」


混乱の中、MSのパイロットは逃走。
大会はとうとう結果が発表されなかった。
連邦社の記者会見で後のティターンズの幹部は
「ジオンの残党(デラーズ・フリートなど)狩りでもするか」
とつぶやいていたそうだ・・・。



608善し悪し:04/03/25 22:25 ID:???
2回位に分ければよかった・・・。(鬱
パラレルです。設定をグダグダにしてしまった・・・。
もっと修行しなくちゃ。
609通常の名無しさんの3倍:04/03/26 01:26 ID:???
>>606
個人的には

シロー「俺の勇気は死なない!」

ではないかと愚考いたしますけど…。
610リレー便乗:04/03/26 04:16 ID:???
続きではなく、>600の脇道みたいなものです。

グエンがロランの指をしゃぶり続け、ゼクスとノインが訪れる前のその間の時間に気付かれないようにそっと屋台を後にした人物がいた。ハヤト・コバヤシである。
ハヤトもロランの屋台の常連とはいかないまでも良いお得意さんだった。
ロランが屋台を見つけた時、自分がアルバイトをして家計を埋めていると知ったらアムロが意固地になって仕事を増やすから屋台のことは黙っていて欲しいと頼まれ、ハヤトは快く了解した。
家族想いのアムロの可愛い弟、そう思っていたのに…………!
この夜たまたまロランの屋台に寄り、隅の方でラーメンを食べていると、かのグエン=サード=ラインフォードが表れた。
最初から2人の間には「店と客」以上の何か緊張感があった。
そして今、ハヤトの隣ではグエンがロランの指をなめ回している。
グエンが「スープもローラの指も、両方美味しいよ」とか口説き文句を囁いている。
ロランも艶かしい表情でそれを受けている。(くすぐったいのを我慢しているんです!>ロラン談)
これは…指プレイとかいうやつだろうか?
ハヤト(この2人はそういう関係だったのか!)
以前アムロが、グエンがロランに言い寄って来て困るとこぼしていた。
この事を知ったら彼は怒るだろうか?悲しむだろうか?
ハヤトはいたたまれなくなって、2人に気付かれないよう代金を置いてそっと屋台から離れた。
帰路でゼクスとノインの2人とすれ違ったが、お互いに気に留めていない。
この日からハヤトは、アムロに屋台での一件を言うべきか言わないべきか悩み続けるハメになる……。

皆さん乙ですね。こんなに楽しくなるとは思っていませんでした。
こちらのものは続かなくて結構です。
611通常の名無しさんの3倍:04/03/26 11:52 ID:???
>>604
>>606の続き

ヒイロがウイングゼロでロランのいる四番街に向かう。
現場が近づくにつれ、ヒイロの心臓の鼓動が早くなる。
「ゼクス…シャア…グエン…ロランの為、平和の為…まとめて殺す!!」
先の角を曲がればそこは四番街だった。が、ヒイロの視界に吹き飛ばされたEz−8が入ってきた。
「Ez−8?…シロー兄さんか!?」
シローの乗ったEz−8はそのままビルに叩きつけられた。そこにヒイロのウイングゼロが駆け寄る。
「兄さん…一体何が!?」
「ヒ、ヒイロ……奴ら…奴らが…」
シローが指差すその先にはゼクスのトールギスとシャアのサザビーが戦いをしている。
「ゼクス!!シャア!!貴様らー!!」
「俺の…GT−Rを……」
シローの言葉を最後まで聞かず、ヒイロはトールギスとサザビーに向かいツインバスターライフルを構える。
「お前達のような人間のクズは生かしてはおけない……ロランの為…世界の平和の為…まとめて排除する!!」
ツインバスターライフルがトールギスとサザビーに向かい火を噴いた。一対一で死闘を行なっていた二人はこの突然の攻撃に反応が遅れ、直撃を食らった。
「ハハハハハッ!!…死ね…市ね…シネェー!!みんな焼かれて灰になれー!!」
最初の目的は何処へやら。あたり一面、手当たりしだいに破壊する。

ツインバスターライフルのエネルギーが切れ、ヒイロが正気に戻った頃、あたり一面は焼け野原になっていた。
ヒイロの表情は何時も通りのポーカーフェイスだが、明らかに血の気が引いていた。
「俺が…これを?」
事の重大さに改めて気が付き、どうしようかと考えていた時、視界にシローのEz−8が入る。
ヒイロはEz−8の両手にツインバスターライフルを持たせるとその場を後にした。
「最初の任務…なんだっけ?」


続きお願いします。
612611:04/03/26 11:57 ID:???
余談

翌日,新聞にデカデカと「警察官、街を焼く」という見出しと連行されるシローの姿が載っていた。
加害者の恋人の証言
「争い事が起きて、隠れていました。静かになって出てきたら町がこんな事に…」
加害者の上司の会見
「彼は常日頃から問題があったようです…彼の処分はおって連絡いたします」
加害者の同僚の証言
「俺は隊長を信じています!」
「あの甘ちゃんはいつも銃身が焼けるまで撃ちまくるからな…いつかはこうなるかと…」
「隊長ぉ〜」
「ワシは洋酒より日本酒が好きなんじゃが」
「それより俺の新曲聴いてよ」
加害者曰く
「俺は無実だ!!」


リレーに支障が出るならスルーしてください。
613通常の名無しさんの3倍:04/03/26 12:12 ID:???
>>610
ワロタ
614通常の名無しさんの3倍:04/03/26 16:58 ID:???
中々の出来だが台詞回しがヒイロっぽくない。
ゼロシステムに振り回されているにしても違和感がある。
日々勉強を怠らぬように、と超偉そうなことを吐いてみるw
615通常の名無しさんの3倍:04/03/26 20:23 ID:???
そろそろスレ容量がヤバイんで次スレ立てました。

歴代主人公が兄弟だったらpart11
http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/x3/1080299343/

家の間取り図AA >>32-33 誰かが張ってくれれば嬉しいです。
616通常の名無しさんの3倍:04/03/26 21:28 ID:???
あっちゃー、もう立てちゃったのか
現在の流れにふさわしい新テンプレとか、
新作映像作品が発表された時の処置とか決めておきたかったんだけど・・・
617通常の名無しさんの3倍:04/03/26 21:56 ID:???
え、そうだったの?
不満なら、削除依頼だそうか?
618通常の名無しさんの3倍:04/03/26 22:11 ID:???
依頼を出しても通らないと思われ
619通常の名無しさんの3倍:04/03/26 22:16 ID:???
ちょっとみんな、議論スレに集まってくれないか?
再び住人が増えてきた今だからこそ、今後の事を色々決めておきたいんだ
http://www.soutokuhu.com/bbs/test/read.cgi?bbs=shar&key=1049403320&ls=50
せっかく立てた次スレを消すか残すかも議論の結果次第という事で
620善し悪し:04/03/26 22:52 ID:???
議論スレを見ました。
自分の作品の小ささを感じた・・・。
何で議論スレにいるんだろうとも思ってしまった・・・。
パート11でもがんばらせてもらいます。
そろそろF91ネタができます。
621通常の名無しさんの3倍:04/03/26 23:09 ID:???
議論スレに自分なりの案を挙げてきたので、ちょっと目を通してきて欲しい
622通常の名無しさんの3倍:04/03/26 23:25 ID:???
>>621
OK、漏れも意見書いてきたから確認よろ。
623通常の名無しさんの3倍:04/03/27 00:04 ID:???
議論スレに書いてきたよ。何ヶ月振りだろうか、あそこを見たのは。
個人的にテンプレ改正とかどーでもいいけどね。
それよりもスレの勢いを止めないことの方が大事
変にルール、ルール言って自治厨っぽい風吹かせるのは嫌だし
624善し悪し:04/03/27 16:51 ID:???
愚痴ってました。
すいません。
ネタはパート11に書けばいいんですか?
それとも、このスレが終わるまでまつんですか?
625通常の名無しさんの3倍:04/03/27 19:19 ID:???
>>624
テキストの容量が5kb内に収まるのならここで。
収まらないなら次スレでいいんじゃないかな
626善し悪し:04/03/27 20:11 ID:???
625さん、ありがとうございます。
今、小ネタが2個ほど、長文系が1つ、皆さんにリレーしてもらおうと思っているのが1つ
あるので、ミスなど確認して、次スレに書こうと思います。
627通常の名無しさんの3倍:04/03/29 03:01 ID:???
>>612の続き

真夜中の騒動から一晩明けた、昼過ぎ。

シロー巡査部長は署内の簡易留置所に拘留されていた。
たびたび問題を引き起こしているフダツキが集う"8課"の事だから
昨夜のヒイロ等、数人がが引き起こした銃撃戦も、管轄内の事だと、内々で処理をしてしまい
事件そのものを揉み消してしまうのが常だったのだが……今回は少し勝手が違い、切迫した事態を迎えていた。

「警察官、街を焼く」と、新聞、ノックスクロニクル誌にスッパ抜かれてしまったのだ。
事件は今朝の一面を飾り、共同通信を通じて警察官の不祥事として大々的に全国ネットでニュースが報じられたのだ。
既に事態は組織内部での処理だけでは収拾がつくものではなくなり
世論は現職警官の汚職事件発覚!というスキャンダラスな目線で事件を注目していた。

同所轄の署長リリ・ボルジャーノは今回の事件を、現職警官が起した業務上過失致死未遂および、公共物破損、等など
その他諸々の余罪を追及するとともに、今回の不祥事で地域住民が抱いた、警察への不信感を拭い去る為にも
事件を徹底追求する構えだと、マスコミの共同記者会見の席上で発表。
シロー・アマダ巡査部長は本日付けをもって職務停止処分、事件は検察官に送致されることになった。
ノックスクロニクル誌によると、担当検察官のアリス・ミラーは刑事事件として起訴する姿勢が濃厚らしい。

シローは検察に身柄を引き渡されるあと数時間後のことを思いながら、深いため息を漏らしつつ
弟のロランが差し入れた弁当を留置所の中で平らげ、食後のお茶を啜っていた。

「で、みんなはどうなんだ?」
「今朝のニュースを見て……シロー兄さんの事は、家族全員が知ってますよ。アムロ兄さんには……僕から電話しておきました」
ロランは言葉に詰まりながらも、鉄格子越しの兄を見て、家族の状況を喋っている。

「シーブックも、カミーユも、ガロードも、ジュドーも、ウッソも……みんな、学校に行きました。
普段通りにした方が良いって、アムロ兄さんも言ってましたから
コウ兄さんとドモン兄さんは家に残ってます……あ、それからアルは、未だ小さいから外に出ない方が良いって……兄さん達が。
家の前に……TVとか色々とマスコミが押しかけてて……」
「そうか、アムロ兄さんは何って言ってた?」
「……アムロ兄さんは心配するな、俺がなんとかする。って、それだけです。午後の便でこっちに戻るって言ってました」
628627の続き:04/03/29 03:07 ID:???
「僕は……信じてます!!」
留置所内にいるシローに対し、感情を押し殺して、冷静に振舞っていたロランだったが、
シローと対話していくうちに感極まってしまい、鉄格子を掴んで叫ぶよう言葉を発した。
「家族、みんな信じてますっ!!シロー兄さんは潔白だって、信じていますから!!」
ロランの声は狭い留置所内に響き渡った。

「俺のせいで……家族の、みんなに迷惑かけて……スマン」
「……兄さん」
外から鉄格子を掴んでいたロランの両手を、留置所内にいるシローが力強く包みこんだ。
泣き崩れたロランをなだめたシローは、声を潜めてロランに問い始めた。
「ところで、ヒイロは?ヒイロは今、何してる?」
「ヒイロですか?そういえば、昨日の夜から姿は見えないです……この家族の一大事に何してるんでしょうね?
マイペースなのは相変わらずだけど……」

「ロラン、これをヒイロに渡してくれ。頼む」
シローは看守の目を盗み、ロランの手に小さな紙切れを握らせた。
この紙切れが何を意味するものか?ロランは未だ知らなかった。



無意味に切迫した流れになりましたが、続いてくれた嬉しいです。どうぞ宜しく
629続きじゃなくてスマソ
屋台を片付けて家に帰って来たロランは、風呂からあがり香水を少量身に付けた。石鹸に似た、それよりも上等な香がほんのりと香る。この淡い匂いをロランは気に入っていた。
毎日ラーメンを作っていればどうしても油や醤油の臭いが染み付いてしまう。風呂に入ったくらいではとれないだろうと、グエンがよこした物だ。
送り主の顔を思い浮かべると何だかな、とは思うが、在るものを使わないのは無駄と割り切ることにした。
シンプルな小敏に入った液体は、さすがはグエンの選んだものと言うべきか、使ってみると匂い消しとしては完璧だったし、香も疲れた身体に心地よいものだった。

と、そこへカミーユが風呂に入りにやってきた。
カミーユ「あっ、悪い。」
ロラン「いいよ。もう出るから」
他の兄弟と違って一緒の部屋のカミーユはロランの裸にグッとくることは少ない。だからこの時もカミーユはロランから不用意に目を反らしたりはしなかった。小さな小瓶が目に止まる。
ロラン「どうしたの?カミーユ」
カミーユ「いや、何でも無い。早く行けよ、湯冷めするぞ」