武器の歴史:突くのと切るのではどちらが強い?

101世界@名無史さん
>>96
「街道一の弓取り」とか「賤ヶ岳の七本槍」・「槍働き」という言葉はあるが、
刀による武士の地位あるいは強さを表す言葉が思いつかない。
だから切る武器としての刀が、実戦のさなかである戦国時代には疎んじられた
と考えるのは早計だろうが、秀吉の故事(まぁ眉唾なんだけど)にあるように
より長い槍の方が実戦的であるとして高く評価されたのはどうやら事実らしい。

一部の武芸者ならまだしも、半ば素人が集団で戦うなら刀より槍の方がいいだ
ろうと思う。

ただ、どこかで読んだんだが槍はまっすぐ構えて突くより、45~60度ぐらいに
一斉に持ち上げて、敵の頭上に振り下ろすという使い方をしたこともあるらし
い。ま、これなら武芸ではなく「努力と根性」で戦えるから、素人でもなんとか
なるかもしれない。 (w
102世界@名無史さん:02/03/28 23:03
某研、この板でたまに見かけるけどいつも名無しなんだよな。
口調でバレバレだっつうの!
103TTDD:02/03/28 23:04
西洋剣術(古典スタイル)をやっております。
フェンシングvs日本刀のスレットが役立ちましょうか?
http://sports.2ch.net/test/read.cgi/budou/1010832306/l50
 17氏の質量と攻撃力の例は分かり易く感心します。
スッコプは突いて良し、殴って良し、斬って良し、盾にして良しと優れ物だそうです
サーベルはハンガリー、ポーランドなどの騎兵が、イスラムのシミターから取り入れたもので
馬上での撫で斬りに適しています。
突きと、斬りですが、突きはエペなどの特殊な場合を除いて、頭部、主要臓器が収まっている
胴体を目標にします。
手足などは狙いにくく(エペでは小指を狙うこともありますが)仮に狙ったとしても、致命的にはなりません。
対して、斬撃であれば、裏小手などは血管や腱があり、最も狙いやすい部分です。つまり、相手の失血死を容易に
狙うことができます。また、突きは攻撃に先立ち、必ず切っ先が相手を向くことになるので、
先が読みやすいのに対し、斬撃はいかなる構えからも攻撃ができ、攻撃線は多種に及びます。
さらに、突きは前進気勢が強いので、カウンターを狙われます。
したがって、私の結論では、同じ重さ、長さの剣であれば、レピアよりもサーベルの方が
攻撃が豊富。勝ちやすい。重さ、長さが変わると当然、条件も変わってきます。
104世界@名無史さん:02/03/28 23:07
>>97
銃剣って、もともと
「どうせ長い棒(鉄砲ね)を持っているんだから、接近戦用に槍として使おうよ」
というコンビニエントな考えでできたんじゃないの?

たしか、切り込み用に「手槍」とか「蛮刀(カットラス)」とかがまだ支給されていた時代でしょ?
10586:02/03/28 23:11
ほう、スコップは何にでも使えるのか。スコップマンセー!
106世界@名無史さん:02/03/28 23:12
では、主に護身のための個人携帯用武器としてはどうだろうか?
携帯のしやすさ、使い勝手を考えると、刀の二本差しは悪くないように思う。
槍やスコップは持っては歩けないが、刀は腰に差せる。
女性護身用の小太刀なんてのもある。
107世界@名無史さん:02/03/28 23:13
>>98>>102
誰に言ってんの?
101と104に書いたけど、漏れはこのスレは初登場。軍スレは行ったことがないYO?
108102:02/03/28 23:30
あ、すまんすまん。君にではなくって
>94
>95
>97です。
某研究者氏はかの板の名物コテハンで、常にこのような口調で
膨大な薀蓄をたれるため、軍事板諸兄から
愛されたり恐れられたり馬鹿にされたりしている御仁です。
109世界@名無史さん:02/03/28 23:30
日本の戦場での騎兵(明治以前)は、馬上で切り合いなどしていないと思うが。
鎌倉・室町のころは、馬上から弓を射る事は、普通だったが、大河ドラマのように、
太刀を抜いて、騎馬武者同士が切り合うなんて光景は無いのでは。
ナポレオン戦争などのような、軽騎兵の散兵線への突撃を、日本の戦場で期待するのは
無理が有るように思う。
110& ◆YxGPRRGA :02/03/28 23:32
>>8
敵の体をきり裂くためには最小限これだけのという刃のサイズというものが
あるんだな、シンイチ。
111世界@名無史さん:02/03/28 23:37
(昼出かけて帰ってきたらもう100超えてるよ・・・)

武器と防具、どっちが先に始まったかは知らないが、
身を守るために防具を開発し、その防具に克つために武器を開発し、その武器に・・・
「矛盾」とはよくいったものだな。
やはり防具、特に甲冑のスタイルに合わせて武器が発達したのかな?
西洋は鎖帷子が主流だからレイピアが有利かも。
112世界@名無史さん:02/03/28 23:39
武器のほうが先だと思うな。
武器ってのはもともと狩猟用に開発されたもので、
獣骨や石器などが最古のものだろ。
113世界@名無史さん:02/03/28 23:59
>>97
18世紀から20世紀にかけて銃の進化が激しかったため複雑な部隊
編成の統合からブリケットカトラスとスパイクの混在になったと思わ
れます。実際20世紀初頭まで歩兵には数種類の部隊が存在します。
インファントリー(戦列歩兵…かつては槍部隊)…スパイク装備
フリージア(小銃部隊…フリントロック銃装備部隊)…マスケット装備
グレネイダー(擲弾部隊…爆薬投擲部隊)…カトラス装備
時間が経つにつれバラバラだったこれらの装備が同じになりまして気付
いたら同じ装備になったのです。
114世界@名無史さん:02/03/29 00:03
なんにしても、長い棒の方が先に相手に打撃を与えられるのだから、突く方が
まず主流ではないかな?

「ローランの歌」だったかな? 槍の穂先がとれたのに気づかず、そのまま敵兵の
頭をたたき割っていた描写は。
あ、これは「突く」ではなくて「切る」方のバリエーションかな?
115世界@名無史さん:02/03/29 00:06
>>109
映画やドラマに出てくる武田騎馬軍団のイメージは、
西部劇の騎兵隊か何かから発想されたものだろうね。最初は黒澤かな?
116世界@名無史さん:02/03/29 00:10
117世界@名無史さん:02/03/29 00:17
>>114
オリヴィエ伯の事ですか?
118世界@名無史さん:02/03/29 00:19
マール社「武器」より抜粋

<刀剣>
刀剣は、長い刃を持ち、一端に柄のあるもの、と定義することができる。
しかし、形状も用途もさまざまで、断ち切ったり、突いたり、はらったりできるため、
最も近い原型である斧よりも用途が広く、はっきり分類しにくい面もある。
また、短剣よりも長く、隠し持つことがむずかしいことから、多くの文化圏で名誉ある武器とみなされてきた。
(以下略)

<棹状武器>
断ち切ったり、突き刺したり、殴打したりする武器に長い柄をつけると、
短い武器を持った相手の機先を制することができ、非常に有利になる。
たとえば、歩兵でも、騎兵を攻撃したり、騎兵との間隔を取ることができる。
(以下略)
119世界@名無史さん:02/03/29 00:19
>>115
日本の馬は明治時代に改良されて使い物になるようになったからねえ…
それ以前の馬はトモがないので非力です。
120世界@名無史さん:02/03/29 00:22
>109 太刀を抜いて、騎馬武者同士が切り合うなんて光景

結構有った様ですよ、太平記にも4尺6寸の太刀を持った阿保忠実(あぼったざね)と
鉄巻き一丈(3m)の八角棒を持った秋山光政(あきやまみつまさ)の一騎打ちなどが
載っています。因みにもの両者は太刀を折られ、棒を半分に切られて引き分けになった
そうです。文献に残る程ですから、余程壮絶な一騎打ちだったのでしょう。
121世界@名無史さん:02/03/29 00:27
>>98
>>102
いや、ニセ某研ということもありえる。

同一人物なのだろうが、
>>97
はかなり某研に近いけれど、
>>96
は疑わしい。
122世界@名無史さん:02/03/29 00:29
>>113
ライフル銃隊による散兵戦というのもあったよね。
いま、イギリスでTV映画として↓作っている。日本には入らないよな。
 ttp://www.napoleonguide.com/sharpe.htm
12396:02/03/29 00:32
97は俺ではないぞ。某研なんて知らんし、(・∀・)なんかしとらん。
124世界@名無史さん:02/03/29 00:40
ところで、騎兵の場合、突進力にものを言わせてランスで突くのが最強というのは本当?
125世界@名無史さん:02/03/29 00:42
>>111
>やはり防具、特に甲冑のスタイルに合わせて武器が発達したのかな?
これはその通りです。
しかし
>西洋は鎖帷子が主流だからレイピアが有利かも。
これは違います。
鎖帷子などが防具として主流だった頃、それに対抗する武器として「タック」
という武器が(フランス名「エストック」)ありました。これは刺突専門の武器で、
見た目は巨大な針そのもので、鎖帷子なら簡単に貫通し、板金鎧でも攻撃箇所
によってはですが貫通できたそうです。
そしてレイピアが誕生したのは火器が発達し、重い鎧が廃れた16世紀末から17世紀
初めのことです。それまで防御は鎧や盾に頼っていたのが、それが必要とされなくなり、
剣によって相手の攻撃を防御し、受け流して反撃するという技術が考えだされてから
レイピアが生まれました。これが後の「フェンシング」に発展していきます。
当時はまだ刀身がもっと広いものだったそうです。
126世界@名無史さん:02/03/29 00:47
日本の戦国時代における主力武器は、刀でも槍でもなく、弓です。
武将が馬の上から矢を射て、近づかれた場合のために、
槍で武装した足軽が武将を守ります。
刀は、手柄を立てた証拠として相手の首を切るときに使います。

つまり、刀は「武器にもできる首刈り道具」だったわけです。
127SSBN:02/03/29 00:49
>>124
これ最強。ってのはないと思う。相手にもよる。
矢の雨の中を突っ切る重装騎兵、戦友が落馬し、脱落し、殺害されていく中ひたすら陣形を保ち突撃する騎士達・・・燃えるw

皆知ってるだろうけど知らない人のために。
ヨーロッパの剣は…
http://yasai.2ch.net/army/kako/995/995475623.html
128世界@名無史さん:02/03/29 00:55
>>126
それはきわめてステロタイプな「刀と首取り」でしょう。
129世界@名無史さん:02/03/29 00:55
>>127
アジャンクールだったかクレシーだかで、フランスの貴族からなる重装騎士の大群を
少数のイギリスの平民の長弓隊が圧倒し、殲滅した戦いがあったよね?
130世界@名無史さん:02/03/29 00:57
近代兵器・火器→軍板
古代兵器→世界史
とばかりオモテタ・・・
そういうスレもあるんですね>>127

>>125
さて、日本には
「剣によって相手の攻撃を防御し、受け流して反撃するという技術」
が確立したものとしてあったんでしょうか?
消防の頃剣道で受けばかりして先生に怒られた思い出ばかりですが・・・
131世界@名無史さん:02/03/29 00:57
長弓って、どんなアドバンテージのために導入されたんだろう?
貫通力を高めて、重装騎兵の装甲を貫くため?
遠距離からの攻撃を可能にするため?
132世界@名無史さん:02/03/29 00:59
剣客同士の一対一の果し合いの場合、
悠長に鍔競り合いなんぞしているものではなく、
基本的に間合いに入ったら一瞬で勝負はついたものだと本で読んだが。

戦場ではどうだか知らん。
133世界@名無史さん:02/03/29 01:10
>>131
「100m程の距離からフランス騎士の兜の覗き孔を射抜くほどの正確さ」だったらしい。
速射性と軽装な長弓兵の機動力による作戦遂行能力ですか?
134世界@名無史さん:02/03/29 01:14
>>129
1346年のクレーシーの会戦ですね。
戦術的要素も大きいですけど、歩兵が重装騎兵に勝った好例ですね。
長弓の速射性を生かして相手をハリネズミ状態にまでしたそうです。
意外と長弓も破壊力があって板金鎧を貫通できたんだそうです。
(落下する角度と矢じりの重さによって破壊力が増した)
対してフランス軍は破壊力、飛距離に勝る弩を用いるジェノバ傭兵を
配置していましたが、いかんせん速射性が長弓の十分の一という欠点
のため次々と倒され前衛が崩壊、後衛のフランス重装騎兵が躍り出るも
またもや長弓の矢の雨にさらされる始末。
結果としてフランス軍は敗走。
イギリス軍の後衛にいた本隊には出番はなかったそうです。
135世界@名無史さん:02/03/29 01:19
速射性か。なるほど。
136世界@名無史さん:02/03/29 01:22
長弓兵は多くが農閑期の下層農民で、
腕力を買われてあの大きな弓を引くようになった。
だが鎧は与えられず、常に最前列に置かれた。
137世界@名無史さん:02/03/29 01:29
正確さっていうけど、それは使用者の技能に依存するんじゃないの?
訓練はするんだろうが、農民上がりの兵士にそんな器用な真似ができたのか?
138世界@名無史さん:02/03/29 01:34
>>137
夜が明けるまえに起きて日が暮れる前に寝る農業生活なら、遠目が利くのかも。
あと長弓の弾力がカバーしてくれたりとか。
精密さに関しては弩には勝てないだろうが・・・
139世界@名無史さん:02/03/29 01:38
つっても、「熟練者が用いれば鎧の隙間を射抜くこともできる精度があり、」
「多数の長弓兵を配置することで速射性を活かし無差別連続射撃を行うことも可能である」
と考えれば、技能の低い兵士が多いとしてもそんなに問題ではないか。
140125:02/03/29 01:39
>>130
>さて、日本には
>「剣によって相手の攻撃を防御し、受け流して反撃するという技術」
>が確立したものとしてあったんでしょうか?

あります。
というよりも日本の剣術では基本的なことじゃないでしょうか。
香取神道流という流派には鍔迫り合いから相手の指を切り落として、
攻撃能力を奪うというものがありますし、おもしろいものではタイ捨流
という流派に、相手が逆袈裟切りでくるところを振り下ろした刀身で
弾き、そこから相手の足を蹴りつけるというものがあります。あくまで
次の攻撃のつなぎとして使われているようです。
141SSBN:02/03/29 01:44
長弓ってかなり熟練が必要なのではなかったんですか?
だからあまり広まらなかったのだとばかり思ってましたが。
142世界@名無史さん:02/03/29 01:46
>>98
>>102
>>121
>>123
スイマセン、>>94>>95>>97書いたの僕です。
143世界@名無史さん:02/03/29 01:52
従来の単弓に比べ、長弓は桁違いの効果があったはず。
そうでなければ、速射性と兵士の機動力だけでは採用する意味がなさそう。
だから独特の人材と技術が必要で・・・

って、長弓が登場した時点でスレ違いの予感(w
まあ、これを機に騎士が姿を消すようになる、と。
144世界@名無史さん:02/03/29 01:58
>>129
アジンコートの多々界ですね (<-MS-IME2002しっかりせい!!)

シェークスピアのヘンリー5世のクライマックスのひとつ。
飲んだくれで遊び人だったヘンリー5世は、父の死後国王となり
フォルスタッフ等の悪友とは手を切り国政に邁進する。
ところが、正当な権利であるフランス王冠を要求したところ
侮辱的なやりかたで拒否された。そこでフランスに攻め入り
アジンコートで会戦となったが、味方は疲れきっていて敵は5倍
しかしイングランド軍は勇敢に戦い勝利。
フランスの半分はイングランド領となり、シャルル6世の娘キャサ
リンと結婚。

#戦史的には、重装騎兵 vs 大量の長距離攻撃兵器 の最初の戦い?

ちなみに、ヘンリー5世は35歳で若死。
ヘンリー5世とキャサリンの子ヘンリー6世は愚図で、大陸の領土
をすべて失い、国内ではヨーク公が反乱を起こし殺されてしまう。
(シェークスピアのリチャード3世はここから話が始まる)。

キャサリンはヘンリー5世の死後、衣装係チューダー某との間に
不義密通の子ができる。その子はヘンリー六世の計らいで伯爵となり
身分は低いが膨大な資産を持つ家の一人娘と結婚。この二人の子(つ
まりキャサリンの孫)がヘンリー7世としてリチャード3世から
王冠を奪い取り、チューダー朝が始まる。
#シェークスピアはチューダー朝の人間なので、ヘンリー7世が
#ボズワースの戦いで討ち取ったリチャード3世は極悪人

なんか壁とは関係なくなってきましたがせっかく書いたのでご容赦をm(_ _)m
145世界@名無史さん:02/03/29 02:03
>>136
ヨーマンじゃなかった?
146世界@名無史さん:02/03/29 02:04
「馬をもて、代わりに俺の王国をくれてやる、馬を!」

シェイクスピアの書くリチャード三世はたいそうピカレスクな御仁だが、
本物は格別どうというほどのこともない凡庸な人物だったらしいですな。

話が飛びますがヴァンダル王国の最後の王は酔狂というかアホな人で、
全軍の兵士に剣以外の武器の使用を禁じるという愚行を行ったそうですな。
もちろんそんなことをしたおかげで戦争には大負けしたそうですが。
147世界@名無史さん:02/03/29 02:07
>>145
軍隊では格下つーか最低のレベルだったらしいから、
甲冑を持てないのはヨーマン以下かも。
当時の甲冑がいくらくらいなのかは知らないが。
148世界@名無史さん:02/03/29 02:09
>>140
鎌倉時代以前の、例えば平将門とかの頃に剣術はあったんでしょうか?
どうも太刀は構造上、防御に向かない武器のように思えるのですが。
149世界@名無史さん:02/03/29 02:14
>>147
>甲冑の値段
ピンキリだが、今でいう自動車の値段と同じくらいらしい。
王侯貴族はフェラーリ、雑兵は中古車って感じか?
150世界@名無史さん:02/03/29 02:14
>>137
>>138
イングランドの長弓兵は特殊です。
彼らはヨーマンと呼ばれる自由農民でした。
彼らには弓の訓練が奨励され、日曜日には弓術以外のスポーツが禁止されたほどです。
おかげで彼らの中にはシオマネキ(カニの一種)のように片方の腕だけ異様に発達した者もいたそうです。
長弓が他国に普及しなかった原因に一つがこの育成の手間にある様です。
151YP:02/03/29 02:29
>>150
>片方の腕だけ異様に発達した者もいたそうです。
大学の時(美大)に鉄板やアルミ板をガンガン叩いたでかい作品ば
かりつくる奴がいて、そいつは右腕が発達し、ほんと潮招きな身体
になりましした。
152世界@名無史さん:02/03/29 02:32
>>137
>>138
>>141
集団戦における長弓はそんなに特別な技術を必要としないよ。
方向と角度を指揮官が正しく指示してやれば、あとは射るだけ。
集団戦では敵"個人"じゃなくて敵集団"地点"を狙って矢を落とすことが重要。
133の話は、雨あられと降り注ぐ矢がたまたま兜の覗き孔を通っただけと思われ。
153世界@名無史さん:02/03/29 02:36
車にスコップを積んでたら凶器所持と見なされるの?
154世界@名無史さん:02/03/29 02:38
>>152
前半は納得いくが、最後の一文が余計だと思われ
155125:02/03/29 02:45
>>148
>鎌倉時代以前の、例えば平将門とかの頃に剣術はあったんでしょうか?

ありました。京八流と関東(鹿島)七流というのがそうです。
しかしそれがどのような技術を持っていたのかは自分にはわかりません。
ただ、関東七流の系譜からは後の塚原卜伝などを輩出していることから
当時からそういった剣術が確立されていたのではないかと思います。

>どうも太刀は構造上、防御に向かない武器のように思えるのですが。

そうですね。長さが4尺もあって重いものでしたから防御には向きません。
当時は頑丈な鎧に身を固めていたため、技術よりもそれを振るう力が重要視
されていたそうです。
156世界@名無史さん:02/03/29 03:02
>>152
シオマネキみたいな腕がどーのって話、聞いたことがあります!
ヘンリ8世は弓術の伝統を守ろうとして訓練課程に取り入れて自らも弓をひいたそうだが
火器の進歩と普及に押されて・・・

>>153
そんなこと言ってたら建設作業員はどうなる(笑
157愚礼@倍南:02/03/29 04:18
>>150さん
英仏海峡の沈没船から発見された
イギリス弓兵の骸骨は
弓を引く人差し指と中指が奇形的に発達していたそうです。
158世界@名無史さん:02/03/29 07:32
確か2chで見たと思うんだが、イギリスの長弓兵って敵に捕まると弓を引けないように指を切り落とされたそうな
やっぱりある程度の訓練が必要なんだろうな
159世界@名無史さん:02/03/29 07:58
でもって、その2本の指を見せ付ける挑発サインが
Vサインになった…っつーのは本当だろうか。
160世界@名無史さん:02/03/29 09:15
モルゲンステルン
http://member.nifty.ne.jp/bintaro/touken/morgensterm.htm
破壊力ならこれが最強じゃないかな?
161世界@名無史さん:02/03/29 10:06
刃物や棍棒で殴り合うような戦争では隊列を最後まで維持した方が勝ち。
でもって緊密な隊列を組んだような状態では斬って使うような武器はそ
もそもまったく不適。
よって「兵器」としての接近戦用武器は長柄の刺突武器(つまり槍だ)に
集約されていく。
162>152:02/03/29 10:12
指揮官の示した通りの角度で、一定の力で弓を引き続けるスキルを持った
弓兵は一朝一夕に「生産」できるものじゃないぞ。
封建制度下ではそんなきっちり訓練した弓兵を大量に抱え込んでおけるよ
うな経済力はどこにもなかった。
それが難しいからこそ当時の軍はどこも弩を採用してたわけだ。

そこにコスト度外視で長弓兵を大量投入してくる反則技を使ったのが英軍
なわけだな(苦笑
もちろん錬成課程の改良なんかもあるわけだが…
基本的には失ったら補いのつかない「精鋭部隊」であるのが当時の長弓兵。
163世界@名無史さん:02/03/29 10:17
>>161
隊列が崩れても多対多の乱戦では圧倒的に槍が有利だよ。
164世界@名無史さん:02/03/29 10:21
実際にはかなり威力ある割に弓って地味だよね
小説とか漫画とかだとほとんど役に立ってない
やっぱり遠くから攻撃するから卑怯とか思われるのかな
それとも単に絵にならないだけかな
165世界@名無史さん:02/03/29 10:51
戦国の弓兵は、矢が尽きたら弭槍を使ったようだけど、刀はもってなかったのかな?
166世界@名無史さん:02/03/29 11:32
>>164
思い当たるとすれば「もののけ姫」かな?
よそのスレで読んだが手首が吹っ飛ぶのは・・・

って、ここは「最強の武器を決めよう」スレですか?
167質問:02/03/29 11:56
日本でも古代には弩[イシユミ]が使われたようだけど、
後に廃れたのはなぜ?
168世界@名無史さん:02/03/29 12:04
>>161
そこのところがよくわからない。
四角四面に考えるとそういう理屈にはなるが、
個々の戦闘員が高い士気をもっておれば、一定の集団を
形成させて組織的に打ちかかれば、型にはまった隊形の集団よりも
柔軟な機動(動き)ができて、有利だと思うが。
169世界@名無史さん:02/03/29 12:29
>>167
もっぱら狩猟用に使われたようです。
複雑な地形の変化が多い日本では、むしろ携帯に便利な単弓が好まれたのか?
あと、弩が普及する前に鉄砲が知られたのも。
海外でも弩が正規軍で使われたのは16世紀中盤まで、
あとは火器に取って代わったようです。
170世界@名無史さん:02/03/29 12:41
>>163
でもピュドナの戦いではローマ軍が勝ったぞ。
171世界@名無史さん:02/03/29 12:49
>>168
161さんは密集隊形下でどちらの武器が有効か述べたのであって
密集隊形が強いか散開隊形が強いか、という事ではないと思います。
172161:02/03/29 12:52
>>168
つまるところ技術の未熟、それに尽きる。
あなたの書いてるような戦い方は軍の組織がもう少し進歩してある程度バラ
けても戦闘を維持できるような教育を受けた将兵を維持できるようになって
から。
さらに上層部の意志を下部に令達する指揮系統の整備なんかも当然必要。

組織の進歩、技術の発展、そして何より経済力の大きな発達がない限り実現
は不可能。
そしてそれらが達成されたのはおおむね産業革命以後であり、その時代はも
はや槍だの剣だのの出番のある戦いじゃなくなってたわけだ。
173161:02/03/29 12:57
話がちょっと逸れかかったので強引に軌道修正(笑
技術的な制限から密集隊列単位での運用が最適であった時代が長く続いてた
わけだ。
で、その状況下では当然槍が主役として出てくる。
個々の戦場を挙げていくとその流れからはずれるものも中にはあるが全体的
な流れとしてはそういうところ。
174世界@名無史さん:02/03/29 13:08
>>172
ローマのレギオンも加えといてくれ。
175世界@名無史さん:02/03/29 13:25
>>168
高い士気があればという点だが、良い方向に働く(攻撃を受け応戦状態とか、
突貫命令最中)時は効果があるのだが、その前段階では高い士気は危険なの
です。士気が旺盛ですと『俺あ英雄になるんじゃー!!』と燃える兵隊がい
まして…独断で攻撃する者が出ます。
古代では174氏が紹介するレギオンとケルト&ゲルマンとの戦闘が好例じゃ
ないでしょうか?ローマは統制された軍隊に対し、ケルトやゲルマンは組織を
それなりに組んでいる筈ですが、組織的な攻撃には勝てません。
組織だった軍隊は2:1で戦う事が可能なのです。


176世界@名無史さん:02/03/29 13:30
>>161
あんまり知らない事をシッタカして書かないほうがいいよ。
見ていてかなり痛い。
特に緊密な隊形云々は観念的過ぎる。

隊列を最後まで維持できるかっての。
お互いに側面を付いたり包囲したり、
多対一の状況を作り出すため広がったりで崩れて当然。
槍衾を組んだまま終われるわけがない。


その上で、乱戦になっても槍が刀よりも強い。
177161:02/03/29 13:41
>>176
実際バラけたら負け、な時代が長いですよ。
乱戦と書いてますけどあくまでも隊列の規模が小さくなってそれが部分的に
混淆している、というだけです。
本当にバラけて「乱戦」になってしまえばそれを元の状態に、つまり秩序だ
った状態に戻す技術はありませんでした。

あとなんか誤解されてるようだけどここで言ってる隊列って別に完全に統制
された陣形ってことじゃないからね(汗
指揮官の声が届く範囲(笑)にバラけずに組織を維持している状態、くらいに
とっておいてください。
でもってその程度にまとまった単位として行動する場合、やはり刀剣類は有
利とは成り得ない、と書いてるわけです。
178世界@名無史さん:02/03/29 13:44
なるほど・・・
179世界@名無史さん:02/03/29 13:44
ファランクスって槍だけ持ってたの?
180世界@名無史さん:02/03/29 13:45
スイスの槍隊は強かったって習ったな・・・
181世界@名無史さん:02/03/29 14:09
>>177
>バラけたら負け
表現が悪いです。士気の崩壊(モラル・ブロークン)と言います。
これは近代戦でも同じで士気の崩壊は敗戦です。

陣形が保たれる(戦列が維持される)というのは部隊の士気が一定に保たれ
指揮官の命令が兵隊に行き渡る状態です。軍隊で最も恐れるのがモラル・ブ
ロークンです。最初は数人なのですが…実はモラルブロークンは伝染病言わ
れ、人から人に移るんです。周りに伝染したら最後、指揮官を殺してでも逃
げ出す状態になります。解決策は落ち着かせるか、発生源を殺すかです。
182通行人:02/03/29 14:23
う~ん、長期的なタイムスパンの話が多いな。
歴史学はディテイルが重要ではないだろうか。
槍にしろ刀剣にしろを実際にどう使われているのかもうちょっと詳しく知りたいな。
あるいは「乱戦」という語でどういう状態が考えられているのか。

例えば、古典期のギリシャだと重装歩兵の密集陣がぶつかり合うわけだが、
盾でカチ上げることができるので、実際には刺すの振り回すのという事態にはならなくて、
まずラグビーのスクラム状態になる。
この段階でこけたりつまずいたりしたら、あるいは均衡が崩れた状態でこけたりしたら
敵または味方に踏まれて圧死。だから当時は骨折等々による死傷が非常に多かったらしい。
均衡が崩れた段階で追撃ということになり、逃げ遅れた者、倒れた者が刺される等々、
槍による死傷者が出始めるが、この段階も長く続かない。
敗北した側が、装備を捨てて逃げ出すと重装歩兵では追いきれない。(cf. V.D.Hanson)

つまり古典期のギリシャでも歩兵対歩兵では、実際にはそれほど槍で戦っていたわけではないらしい。
183世界@名無史さん:02/03/29 14:37
朝鮮戦争の釜山円陣戦で、白将軍が敗走しようとする部隊を止めて
「自分はこれから突撃する、もし、自分が恐れるようなら後ろから撃て」(こんな感じの言葉だった)
と言って、突撃し、部隊が立ち直ったことがあって
このエピソードで、白将軍は勇将との評判を確立した。
つまり、敗走する部隊を止めて戦線に復帰させるのはとても難しいからこそ、こんな話が知られている。
184SSBN:02/03/29 15:50
地形障害、投擲兵器等によって槍陣の密集度が下がったならば刀剣類にも勝ち目がありますかね?
それよりも密集陣の突撃を密集陣で迎え撃って拘束して騎兵等で攻撃のほうがいいかな
185世界@名無史さん:02/03/29 16:32
なんで陣形の話になっているの?
186世界@名無史さん:02/03/29 22:56
 同感!話を戻そうよ。例えば中国には剣も刀も有るが、どっちが有利か?。武器としての
格では剣だけれど、修得しやすさでは刀に軍配が上がる。あと刀と盾の組み合わせは有るが
不思議と剣の方は無い。
 しかし中国でも芸中の王(最も優れた武器)は大槍と言われているね、青龍刀や戟はその
次くらい。ただし青龍刀は関羽が使った事も有り、一応有利不利を無視して別格扱いだけれど。
187世界@名無史さん:02/03/29 23:13
関羽の時代に青龍刀は既にあったの?
188世界@名無史さん:02/03/29 23:26
いや無かったよ正確に書くなら「関羽が使ったとされる事も有り」だろうね。
けどそんなに重要な事か?、青龍刀は実用性とは別にステータスが高いって事
さえ伝われば良いでしょう?。
189世界@名無史さん:02/03/30 00:17
コテハンに粘着してるのウゼエな。
他にやる事もねえんだろうね。
190世界@名無史さん:02/03/30 00:25
>>186
刀と剣では形状が違うから技術も大分違うしね。
どっちも長所短所があるからなぁ。それぞれのすぐれた部分を謳った
詩もあるし。斬るか突くかの違いもある。
確かに槍は習得するのに一生かかってもこれでいいということはない、と言われて
いる。
191187:02/03/30 00:32
>>188
???
素朴な疑問に何故そんな刺々しいレスが…?

このスレは質問厳禁なんですか?
192世界@名無史さん:02/03/30 00:43
>>191
いやいや気にしなさんな。誰にだって疑問はある。
188は勢いで書いちゃったのでしょう。
193世界@名無史さん:02/03/30 00:58
>191
悪かったよ確かに調子づいてトゲに成った、御免なさいマッタリ行きましょう。
194世界@名無史さん:02/03/30 01:14
日本の武器に限定して書くが…。
戦場では槍で敵を叩いていたらしい。
よく考えてみると、動いている人に長モノを突き立てるのって、難しそうだね。
槍先をそらされたらアウトだからね。

ちなみに昔、フランスのフェンシングのチャンピオンが剣道と他流試合したんだって。
3段ぐらいになると、フェンシングではかなわなかったとのこと。
フェンシングは基本的に前後移動しかないが、剣道は横に移動しながら振れたから、という話らしい。
突き出した手に小手を当てられたら痛そうだ。←これは私の想像

まぁその時々だろうが、接近戦は突き、少し離れたら振りが強いような気がする。
195世界@名無史さん:02/03/30 01:35
>>175
また余談になりますが、
> 古代では174氏が紹介するレギオンとケルト&ゲルマンとの戦闘が好例じゃ
> ないでしょうか?ローマは統制された軍隊に対し、ケルトやゲルマンは組織を
> それなりに組んでいる筈ですが、組織的な攻撃には勝てません。

当時のゲルマンと言うのはロクに装甲もしておらず、裸同然のスタイルで
突撃して来たのではなかったですか?
隊形士気云々以前の問題でしょう。
196世界@名無史さん:02/03/30 02:07
>>195
陣形の話はNGですよ。
197世界@名無史さん:02/03/30 02:59
>>194
槍もそうだけど、要するに突く武器は横からの攻めには根本的に対応できないって事かな?
198194:02/03/30 03:57
少なくとも、そのフェンシングの達人は足運びで劣っていただろうと思われる。
今はどうなのかはわかりません。
ただ突きという行為は、手(と足)を前に出す(出しっぱなし)ことが動作の前提になっているから、
避けられたら辛そうだな、と思う。
うまく説明できてないかもしれないけど、何となくわかって頂戴。
199194:02/03/30 04:24
突き主体の攻めは、避けられるより払われるほうが辛いかな?
踏み込まれる距離で突きを避けたり、払ったりすることが難しそうなので、
突きの強さが強調されるのかな、などと思ったりして。
200世界@名無史さん:02/03/30 04:44
自分の前にいるのが敵であり横にいるのは僚友である。
という状況、すなわちまともな戦場では槍以外に出番なし。
敵がどこから出てくるかわからないホンモノの乱戦では刀剣の有効性が
出てくるが…
そのような異常な事態にまで対応できるように兵を錬成し装備を支給す
る、この負担を負うよりはそうならないように組織の強化と何より数を
維持する方がトレードオフとしては有利。
何もかもは満たせないわけですから。
だからこそ刀剣類は早々と戦場から消えたんでしょうな。
何より戦略物資である鉄(その他の金属)を大量に食う刀剣類は高いとい
うのがある(汗