無理矢理マルチプレイ三国志8〜その2〜

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1君主・呂砲(代理)
三国志8(PS2)によるマルチプレイもど記です。
最終目的は曹操、孫策、劉備を殲滅すること。
その過程で、武将、兵隊、細作、民衆など、三国志時代の人物となって楽しんでください。
前スレ http://curry.2ch.net/test/read.cgi/warhis/1023460425/l50
【これまでの流れ】
永安で挙兵した呂砲と?七同志?。
三大巨悪の首めざして連戦を重ね、劉璋、張魯、馬騰と次々に殲滅していった。
しかし、劉備殲滅前の地固めとして実施した紫桑攻略戦(赤壁の戦い)は見事に大失敗。
第三軍団長の任命問題もからみ、新興勢力「涼」は、正念場を迎える・・・。
【現在の登場人物】
呂砲(君主で涼公。戦争で役に立ったことがほとんどない)
袁奉(水軍提督。?七同志?最強の武力を誇るが、性格「臆病」)
郭図公則(副軍師。呂砲とは「水油の交わり」と称される関係)
希代之(筆頭軍師。何かと郭図公則と対立する・・・かもしんない)
吾玄(?七同志?最年少にして第二軍団長。「撹乱」マスター)
町費(毎回トリプルスコアを記録する内政官)
馬参(?七同志?最年長。「乱撃」の使い手。戦争になると頭に血が上る)
廖衛(袁奉に次ぐ膂力を持つ。現在、永安に凱旋帰国中)
その他
雑兵1号(呂砲の親衛隊長。現在、紫桑で孫策軍の捕虜)
廖影(帰国中の廖衛に代わり、廖衛隊の指揮を取る影武者)
見習い忍者(郭図公則配下の細作。武器はやかん)
にわか水兵隊(カナヅチ集団だったが、今では見事なシンクロナイズドスイミングを披露する)
成都のおねぇさん(雲南出身の象使い。長安娘と対決するつもりが、現在象部隊兵士)
元劉璋軍兵士(長安守備隊所属。熱血漢らしい)
永安古老(故人。幽霊になって枕元に立つことも)
国営放送KIN(都合の良い情報を流すために呂砲が編成したが、熱烈な反呂砲キャンペーンを展開する)
2君主・呂砲(代理):02/08/25 00:51
【全体地図・204年7月】(C)◆KOEiWSYs
×××××××××××晋陽××××薊×××××××北平××××××××
西涼★┓×××上党┏━━▽━━━━▽━━━━┳━━━━▽━━━▽遼東×
×××┃×××××▽┓×××業β┏━━━┳━▽渤海┏━┛×××××××
×××┃×弘農××┃┗━━━━━▽━┓×┗━━━▽平原××
西平★┫×┏◎━┓┃洛陽××陳留┃×┃┏━━━◎┻━┓×
×××┃×┃××┗◎━━━┳━━◎×┗◎濮陽×済南×┃×
天水┏★×┃長安×┗┓宛┏◎許昌┗━━┫×××┏━◎┛××
××┃┗━★━━━━◎━┛┗┳━━◎━◎小沛×┃×北海
××┃×┏┛××××┣━━━◎━┓礁 ┃┏━━┛     ★=呂砲
武都★━★漢中×新野〓×××汝南┗┓×┗◎下丕β     ◎=曹操
××××┃┃上庸××┃襄陽××××┃×┏┛×××     ○=孫策
×倍★━┛┗★━━━★━┓××寿春○━○広陵××     〓=劉備
××┃×××┃永安┏┛┏○江夏×┏┛×┃××××     ▽=袁紹
××┣━┓×★━┳★━┫┗━┓┏┻━━○┓抹陵×     
××┃巴★━┛×┃江陵┃柴桑┗○廬江×┃┃×××     
成都★━┛×武陵★××○━━━┫×┏━┛┗○呉×     
××┣★建寧××┣━★┛×××○━┛××┏┛××     
永昌★┃××零陵★×┃長沙××翻陽×××┃××      
××┃┃××××┗★┛×××××××会稽○×       
三江★┛××××桂陽××××××××××××      
3君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/08/25 00:55
「どなたも通すなとの仰せにございます」
「その言は聞き飽きた。今日という今日は通させてもらう」
「おやめ下さいませ! わたくしが殺されます!」
「心配いたすな。わしがちゃんと説明する」
「そんな! 町費様はご存知ないのです! お怒りになった馬超様がいかに恐ろしいかを!」
「安心せよ。今の馬超殿は怒りとは無縁の御仁じゃ」
町費は半ば強引に従者を振り切り、馬超邸に入っていった。
―なにせ、完全に腑抜けとなっているからな
心中でそうつぶやく。

久方ぶりに出会った馬超の頬は、ゲッソリとこけていた。
痛ましいものを感じつつ、努めて明るい口調で町費はあいさつした。
「久しぶりにございます。痩せられましたかな?」
馬超の反応は素っ気無い。
「さてな・・・自分ではわからぬ」
「涼公が心配されておいでです。涼公だけでなく、ほかの者も。紫桑戦以来、一度も出仕されぬによって」
「どの面下げて皆の前に出よと言うのだ。わしは敗残の将ぞ」
「馬超殿が敗残の将なら、それがしも同じ。ともに赤壁で力の限り戦い、武運つなたく破れた。それ以上でもそれ以下でもござらぬ」
「わしは総大将だったのだ。敗戦の責任は、なによりもわしに帰するのが当然であろう」
「勝敗は兵家の常。涼公自らがあの敗戦の責はご自分にあるとおっしゃっておられるのに、なぜ自分一人で背負おうとされるのです」
「赤壁の敗戦はわしの不始末によるもの」
錦馬超≠ニ呼ばれた男、馬超。しかしその声には、かつての猛将を思い起こさせる覇気はまったくない。
「仮にわしが総大将でなかったとしても、あの戦さは敗れていたであろう。わしの猪突によってな。だからわしの責は免れぬ」
正しい認識ではある、と町費は思った。もちろん口にはしなかったが。
4君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/08/25 00:56
「かような話をするのは気が進みませぬが」
町費は言い聞かせるように言葉を継いだ。
「かつて斜陽となった劉璋を攻めた時・・・倍攻略戦であったが、我らは完全な敗北を喫した。まともに戦えば楽に勝てるはずだったのに、いたずらに兵を二分しての挟み撃ちを試みた結果、相互支援もできぬまま敗走したのです。それは惨めな敗北であった」
「・・・・・・」
「その策を立案されたのは涼公であった。希代之殿が反対したのだが、涼公はそれを断行したのです」
「何が言いたいのだ?」
「劉璋は一兵たりとも援軍のない、最後の都市に立てこもっていた。兵も有能な将も少なかった。にもかかわらず、我らは負けた。赤壁はどうです? 国力豊かな呉、6部隊もの増援軍、十分な正規軍、優れた将帥。倍攻略戦よりもはるかに条件は厳しかった」
「・・・・・・」
「もしもほかの者が総大将を務めていたのであれば、あれ程度の敗戦では済まなかったでしょう。いや、もしも涼公が総大将だったなら、それこそ全滅という結果も考えらた」
「いくら七同志とはいえ、そこまで言ってよいのか?」
さすがに心配そうに馬超。しかし、町費はにこやかに笑ってみせた。
「これはそれがしの見解にあらず。涼公御自身のお言葉にございます」
馬超は苦笑した。
5君主・呂砲(代理) :02/08/25 00:56
リプレイスレなのでsage進行するべきなのですが前スレが容量オーバーのためしばらく(同志の皆様がある程度揃うまで)
age進行でおながいします。スマソ。
6君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/08/25 01:00
「初めて貴殿の姿を拝見したのは、天水攻めの折りであった。重騎隊の先頭で我らに突進してきた貴殿の姿を見て、正直肝を冷やしました。その貴殿が、あの戦さの直後に我らの味方となった。心から頼もしく思ったものです」
「そして先日、地を見せてしまったというわけだ」
子供のような馬超の態度に、さすがに町費はいらだちを爆発させた。
「いい加減にされよ! いつまですねておられるのだ! 錦馬超≠フ異名が笑わせる!」
怒鳴られた馬超は、一層すねたように顔を横に向ける。そんな様子を見て、町費はとりあえず自分の心を静めた。
「よろしいか。まったく出仕せぬ貴殿はご存知ないだろうが、7月には再び紫桑攻略戦が発動される。主力となるのは前回と同じく第一軍だ」
「な・・・もう出るのか?4月に敗れたばかりだというのに」
さすがに驚いたように馬超。いずれ再出兵するにせよ、まだ先のことと思っていた。
「涼全土から、兵がここ江陵に集結しています。それに策があるのです。紫桑を奪取できる策が」
「策・・・?」
怪訝そうな表情をする馬超に、町費は「啄木鳥戦法」の詳細を説明した。馬超の顔に次第に赤みが戻ってくる。
「それはまた・・・大胆な策じゃ。よく涼公が採択されたな」
「意外と博打好きですからな、涼公は」
馬超の態度の変化を見て、町費は心の中で笑った。もう一押しだ。
「さらに言うなら、馬参殿や郭図公則殿、馬騰殿、馬岱殿、黄忠殿、そして馬超殿など、『突撃』系の戦法を得意とする武将が存分に腕を振るえる策です。前の戦いのように戦場が二分する心配も少なく、仮に混乱状態となった武将が出ても、十分に相互支援できるのです」
7君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/08/25 01:00
「補給の心配はあるが・・・確かにその策ならば、前のように森や山に苦しむことはないな」
先ほどまでと打って変わり、馬超の目には興奮の色が浮き出ている。わざと突き放すように町費は言った。
「馬超殿は武人のはず。これで血が踊らぬのであれば、さっさと宦官にでもなってしまわれるがよいでしょうな」
「怒るな、町費殿。それにしてもさような手があったか・・・よし、やる。やるぞ、わしは! 汚名を返上するにこれ以上の場はあるまい!」
完全に元気を取り戻した馬超。それを確認した町費は、声色を変えた。
「では使者として、涼公のご命令を伝える」
「ハハッ!」
サッと片膝をついた馬超に、町費は厳かに命じた。
「馬超を紫桑攻撃正規軍の総大将に任ずる。そちの武勇のもとに、紫桑を陥落せしめよ」
「そ・・・総大将?! それがしがまた総大将!」
「馬超、返答や如何?」
「も、もちろん! 謹んでお受け致します! 誓って紫桑を殿の足下に組み入れてご覧にいれまする! 第三軍団長などもはやどうでもよい! とにかく紫桑を落とす・・・孫呉に我が武を示してみせましょうや!」
8君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/08/25 01:02
紫桑攻略戦に参加する全武将が集まっての軍議が、江陵で開かれた。
「啄木鳥戦法」を採用することと、馬超を再び正規軍総大将とすることが、この場で正式に決定された。
「啄木鳥戦法」採択については積極的に賛同した馬参と郭図公則だったが、馬超を総大将とする件については、一言も発しなかった。

「では、それがしは長沙へ戻ります。腕が鳴りますな」
軍議が終わると、吾玄がほかの七同志にあいさつした。
「吾玄殿が到着される前に、獲物は我らがすべて仕留めているかもしれませんぞ」
からかうように袁奉。本来なら吾玄率いる第二軍所属の袁奉だが、赤壁戦限定で、第一軍に編入されている。
「袁奉殿、紫桑を落としたら、ちゃんと第二軍に戻って来てくれるのでしょうな?」
「もちろんそのつもりですよ。ただ、涼公も気まぐれですからなぁ」
「まったくです。第二軍の一時解散を命令された時は、目の前が真っ暗になりました」
「心中お察しいたす」
「本当に察しておられるのか?」
「実をいうとあんまり」
ひとしきり笑った後、吾玄は馬上の人となった。
「吾玄殿、啄木鳥≠フ成否は貴殿ら増援軍の働き如何にかかってくる。頼みますぞ」
希代之の言葉に、吾玄は若武者らしい笑みを見せた。
「お任せあれ。それでは皆々様、紫桑で会いましょうぞ」
「うむ、ご武運を」

手を振った吾玄が馬を駆けさせると、七同志の背後から声がかかった。
「おお〜い、吾玄! 待ってくれぇ! 一緒に帰ろう・・・おお、正規軍諸将よ! あとは頼んだぞ〜い!」

江陵に残る七同志は、振り落とされそうになりながら必死に馬にしがみついている男を、拱手して見送った。
おぼつかない手綱さばき。涼公・呂砲。武力は依然49。
9君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/08/25 01:03
「噂を聞いた」
「さようか」
「どんな噂か聞きたくないのか?」
「話したいのならしゃべればよろしい」
「ならば言ってやろう。先の紫桑戦、予定されていた3個象部隊の投入が1個部隊に制限された件だ」
「続けられよ」
「おぬしが手を回したと聞く」
「意味がわからぬ」
「我が軍を敗北させ、もって総大将の馬超が第三軍団長に任命されぬように、という魂胆からだ」
「迷惑な話だな」
「誰にとって?」
「話の流れからそれくらいのことは察せられよう?」
「否定するわけだな?」
「あれだけの大敗北だったのだ。責任論は当然出てこよう。それがしも副軍師として、責任は感じている。ただし、それも程度問題である」
「なんだと?」
「赤壁におけるそれがしの働きを糾弾するならよし。それがしとて、自分が完全に役目を果たしたとは思っていない。おぬしと同様に、な」
「・・・」
「ただし、我が軍が負けるようそれがしが画策した、と指差されるなら話は別だ。さような悪意ある噂を流した者を見つけ出し、涼公の名において処断するのみ」
「涼公の名において、だと?」
「それがしの名誉に留まる問題ではない。涼軍の亀裂を促す悪質な利敵行為である。誰であろうと許さぬ。誰であろうと、だ」
「・・・」
10君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/08/25 01:05
「再び馬超は総大将となったが、これは先の敗北での汚名を返上をさせたいという涼公の御慈悲。第三軍団長とは関係ない。やつは脱落したのだ」
「・・・」
「それを喜ぶ者が軍中に複数存在している、とそれがしは考えておる。おぬしはどうかな?」
「・・・」
「話が終わったのならば失礼する。出撃準備にかからねばならぬ」
「待て」
「なんだ」
「おぬしは・・・さように軍団長になりたいのか?」
「それがしのことよりも、おぬしの存念を聞きたいな・・・で、どうなのだ?」

呂砲軍七同志=B涼公のもと、鉄の結束を称えられた武将たちだが、既に一枚岩ではなくなっている。
最大の溝は、二人の第三軍団長候補―馬参と郭図公則―の間に横たわっている。

第二次(実質的には第三次)紫桑攻略戦が発動された。
馬超率いる正規軍約12万、涼公率いる増援軍約7万。総勢約19万。涼全土からかき集められた兵も多く、結果どの都市にも予備兵はほとんど残っていない。
もしもこの戦いで敗れたら、少なくとも向こう半年は対外遠征が不可能となる。
ギリギリの出陣だった。
11君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/08/25 01:07
>>1殿
それがしの無知でお手をわずらせてしまい、まこと申し訳ない。
それとありがとうございます。
せっかく立てていただいたスレを無駄にせぬよう、精一杯頑張る所存にございます。
121:02/08/25 01:09
>涼公
いえいえ。お役に立てて幸いです。
それよりもスレ立てていきなり続編が読めるとは思いませんでした。
同志の方が揃うまで定期ageということでよろしいでしょうか?
13君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/08/25 01:16
とりあえず、来週半ばぐらいまではネタをカキコできると思いますので、その時にageということで。
それ以降については・・・その時にまた考えましょう。
141:02/08/25 01:19
承知しました。
ある時は帰国中の武将の影、ある時は涼公の影としてこれからも励む所存です。w
15希代之 ◆CIwyxq2Y :02/08/25 02:00
ぬああああああああああ、かなり出仕サボってますた・・・・。申し訳ありませぬ・・・。
しかし!希代之英傑!ついに揚州の全てを見聞し、頭の中に天下をおさめて
しかも!それらをすっかり忘れて戻ってまいりましたーーーー!
冗談はさておき、赤壁の戦いでは私の分析が甘かったばかりに、馬超殿を退却させてしまった・・・。それが元で馬超殿は・・・。
ああ!どうかこの希代之に罰をお与え下さりませ!

>吾玄殿
いやいや!お気になさらずに!その程度のことで吾玄殿の首が飛ぶなら私の首は数十回は飛んでおりまする。
16孫策:02/08/26 09:26
激しく内部分裂している七同志の画像キボンヌ
17町費 ◆vWPc71kM :02/08/26 11:58
涼公、無礼を承知で申しますが経書を、買い与えてくれないでしょうか?
知力+5があれば発明や築城での成果があがると思いますので。
前スレ、全然動きがなくなって心配したけど、既に書きこめなくなっていたとはw
始動の折には、他のリプレイスレにも宣伝しといた方がいいかも。
19馬参 ◆/ffpm.yw :02/08/26 21:38
おぉ、とうとう第二スレでござるか。早いものですな。

それにしても、前スレと共に読ませて頂いたが、いやはや、ただただ感歎するばかりでござった。
世辞でも何でもなく、殿には文才がございまするな。
文章とは書ける様で中々書けぬものにござるゆえ。
しかし、まるでその場景が観える様でございましたぞ。

さて、感想はこれ位にして、副軍師たる郭図公則殿が献策したという『啄木鳥戦法』。
どれ程のものなのか、まずはお手並みを拝見させて頂くとしようか。
20郭図公則 ◆2getuhmE :02/08/27 00:08
馬参の弱みゲット・・・失敗。。。
啄木鳥戦法が成功すればついに軍団長、華北にいる奴を
叩き潰すことが出来る( ̄ー ̄)ニヤリッ


殿、乙。
21無名武将@お腹せっぷく:02/08/27 23:16
重複スレが上にあるので、age
22 ◆WFnCXgeU :02/08/28 00:44
口砲の知りあいです。
彼のPCでは読むことは出来ますが、書き込みが出来ない状態だそうです。
重複スレが出ている状況ですので、しばらく定期ageお願いしますとのことです。
23無名武将@お腹せっぷく:02/08/28 01:17
test
「主力軍は約12万、総大将は馬超。増援軍は約7万、呂砲直卒」
間者からの報告に、韓当はうめき声を上げた。
「前回とほとんど同じ兵力ではないか。かなりの打撃を与えたと思っていたが、わずか3月で立て直すとはな」
「領内各地から兵をかき集めたという話です」
孫権が答える。
「逆の言い方をすれば、この一戦で踏ん張ることができれば、あとは反撃あるのみ。江陵を抜き、無人の地を席捲するのです」
「ついに西へ、ですな。楽しみだ」
そう言って笑う程普を、韓当はやや憮然とした目で睨みつける。いくら勝利の可能性が高いとはいえ、総大将は部隊長では抱き得ない重圧と戦っているのだ。
「わかっておるわ。油断するなということだな」
韓当の視線に気付いた程普は、古くからの僚友の肩を強く叩いた。

北戦線で巨大な曹魏と対面する呉にとって、突破口は西。
この戦いに勝ち、西へ討って出る。そして勢力を拡大した後に、中原の覇を曹操と競う。
その戦略に立つ策軍にとって、天然の要害・赤壁に侵攻してくる涼は、お客さん≠ニ言って良かった。
この戦いに勝てば、涼軍は後がない。涼がダメージを回復する前に江陵を落とし、あとは予備兵もいない荊州、そして益州を電撃的に攻める。2年もあれば、曹魏に比肩しうる勢力に成長できる。
「卿に呉の歴史をつくることを命ず」
孫策から送られてきた書状は、韓当を征西の総大将とすることをほのめかしていた。

「作戦はどうされます? 前回と同じでいいと思いますが」
孫権の言葉に、韓当は肯く。
「連中の砦への侵入路は北しかない。こたびも江夏の増援軍と南北挟み撃ちだ」
「砦の南から連中が攻め登ってきたらどうするのだ?」
程普が言う。もちろん冗談のつもりだ。顔が笑っている。
「涼が土木部隊でも引き連れて、道を造るとでもいうのか?」
韓当は答えた。もちろん、冗談のつもりだった。
「待ち人、またも来ず、か」
ウンザリしたように韓当。
広大なる長江が横たわる赤壁とはいえ、涼軍がもっぱら採用する「疾風」戦術なら、とっくに現れてもよい時間帯だ。
「北に軍旗・・・友軍です」
物見の報告が入り、ほどなく増援部隊6万が砦に到着した。
「韓当殿、敵はいったいどこでござるか?」
本陣に到着した増援軍の凌操が、不審そうに周りを見回しながら尋ねる。しかし、それを知りたいのは韓当の方だ。
「北戦場に涼軍はいなかったのか?」
「涼軍どころか猫の子1匹たりとも」
「・・・・・・・」

紫桑軍本陣。
いつまでたっても現れぬ涼軍に、守備軍諸将も痺れを切らし始めた。
「敵の総大将は馬超と聞きます。ここへ来て3月前の敗戦を思い出し、対岸で震えているのではありませぬか」
そう言い放ったのは、増援軍のひとり、凌統。
「だとすれば、連中はまだ長江の上にいるに相違ありませぬ。呉水軍の力を見せ付ける好機です。西進の許可を下され」
「統よ、敵を呑むのはよいが、なめてかかるな」
凌操が若い息子をたしなめる。
韓当は一瞬、そのやりとりをうらやましそう目で見つめた。彼は早くに息子を失っている。
いずれにせよ、砦を破られない限り負けはない・・・韓当がそう言おうとした瞬間、天幕の外がざわめいた。
「何事か! 敵が現れ・・・」
孫権が叫び終わる間もなく、兵が天幕にものすごい勢いで飛び込んできた。
「ほ・・・報告いたします!」
兵は完全に動揺しながらも、何とかその義務を果たした。
「城に・・・紫桑城に敵!・・・敵は城門を破壊しつつあります!」
守備軍の17人の将軍は、一斉に立ち上がった。
「おっかさんのた〜めならエ〜ンヤコ〜ラっと!」
掛け声に合わせて、兵が城門に大木を叩き込む。分厚い城門が大きくしなる。
「よし、もう1回行ってみよう! もひとつおまけにエ〜ンヤコ〜ラ!・・・って、俺いったい何やってんだ?」
指揮を執るのは、水兵隊長。「こたびは水上戦は発生せず」という視点から、にわか水兵隊はにわか土木部隊へと変貌を余儀なくされていた。

「確かにこれは盲点だった」
感心したように黄忠。
第一軍10部隊のうち、6部隊が城攻めを敢行し、城防御は350から270へと一気に減っている。あと4日、いや直接城門攻撃ができる最大7部隊がこれを続ければ、3日で紫桑城は陥落する。
「天然の要害赤壁・・・その虚栄に溺れ、補修を怠ってきたツケじゃ」
たいして面白くもなさそうに言うのは郭図公則。その言葉に、黄忠は唾を吐いた。
「己はなぜそうもすねた言い方ばかりするのじゃ! 勝利は目前なのだぞ!」
「これは異なことをおっしゃる」
「なんだと」
「ご老人は城門を崩しての勝利で良しとされるのか?」
「ハァ?」
「敵兵と一戦交えることもせず、それで武人の血が収まるのか、と聞いている」
「いや、それはもちろん・・・」
「我らの目的は城門を突破することではない。もう間もなく・・・」
郭図公則がそう言いかけたところで、西の方から怒声と土煙が上がり出した。砦の孫策軍が大慌てで取って返してきたのだ。
「さあご老人。啄木鳥≠フ第一段階は成った」
迫り来る敵部隊を見つめながら、郭図公則は言った。
「あとは貴殿の武を存分に発揮されるがよい」
「言われなくとも!・・・」
黄忠は槍を握り直した。

砦を攻める侵入路は北側だけ。砦の南側は断崖絶壁で、攻撃軍が侵入することは不可能。ただし、砦の南側から城門へ到達することはできる。
紫桑の城防御は350。意外なほどに低い。
勝利を確信していた孫策軍は、あっという間に敗北に直面する部隊へと転落した。押っ取り刀で砦から出撃してくる。
待ち構えるのは、涼軍が得意とする突撃系戦法を習得した武将ら。
南側は平地が広がっており、彼らがその威力を存分に発揮できる地形となっている。
馬参が率いるのは、馬超から譲り受けた攻撃軍唯一の象部隊。
「わしには象部隊は操り切らぬ」
出撃前、馬超は馬参にそう切り出した。
「象部隊では『車懸』ができぬしな。わしは軽騎隊で出ようと思う」
「それがしとて『車懸』を使う身だが・・・いや、これは強がりだな。わしはまだ『車懸』を完全には使いこなせてはおらぬ」
「しかし、『乱撃』と『突撃』は一級品だ。貴殿の武力と合わせれば、象部隊の効果も格段に上がる・・・」
象部隊の実戦投入はこれが3度目だ。1回目は長安で抜群の戦果を上げ、2回目は馬超の失態でろくな働きもせぬまま壊滅している。
―南中の獣たち・・・わしに使いこなせるかな
戦意を体中から発散させている象たちを見やって、馬参は笑みを浮かべた。

「涼の田舎者どもめ! わけのわからん戦法を取りおって!」
悪態をつくのは、先の戦いで孫策軍勝利に貢献した呂岱。
「『矢嵐』だ、構え!・・・よーい・・・射ー!」
数千の矢が馬参の象部隊へと放たれる。しかし、矢に力がない。狙いも適当だ。
「呂岱よ! 呉では無駄に矢を無駄に費やすことを『矢嵐』と呼ぶか!」
呂岱は、馬参の嘲笑に唇を噛んだ。

最初に直接刃が交わされたのは、馬超と周泰の部隊。周泰の「突撃」は2000以上の馬超隊兵士をなぎ払った。
しかし、馬超のみならず、馬参、馬岱、袁奉の部隊がすぐに周泰を取り囲む。
「乱撃!」
馬参が配下部隊に命令を下した。長安より遥か南、赤壁の地で、象部隊がいななきを上げた。

たった1回、馬超への「突撃」を行っただけ。しかし、1万余りいた周泰の部隊は、今や900にまで減っている。その大半は、馬参の象部隊に蹴散らされたのだ。
「これが・・・涼軍!」
呆れるほどのすさまじさ。これが涼の誇る突撃部隊の力か。
「馬超!おぬしにわしの気持ちがわかるのなら・・・一騎打ちを受けよ!」
城に逃げ込むこともできない周泰にとって、これ以外に己の自尊心を満たす方法はなかった。
馬超はそれを受けた。周泰の姿に、3月前の自分をだぶらせていた。
「九江の周泰じゃ! 馬超殿、一騎打ちの申し出を受けてくれて感謝する!」
「言うな・・・始めよう」

周泰はわずか四合で、馬から叩き落とされた。
あっという間に周泰の部隊を殲滅した涼軍は、再び城門にへばりついた。ただし、城門攻撃はしない。あくまでも、使える平地を広く取るための行動だ。
孫策軍の焦燥とは裏腹に、涼軍に城門を破壊する意志はない。
「敵部隊の殲滅」―それが目的なのだ。

周泰隊が全滅したという報に、朱然は目を剥いた。周泰は呉における武の筆頭。信じられなかった。
「前方に巨大な獣!・・・象部隊です!」
兵の言葉に、朱然は唾を飲み込んだ。あいつだ、あいつが周泰をやったのだ!
「あの獣を攻撃する! 蹴散らすぞ・・・」
しかし、朱然の通常攻撃で撃破した象部隊の兵は、わずかに500。対する朱然隊は1500もの兵を失っている。
朱然の顔は青ざめた。

「ワハハハハハ、これはよい! 周り中敵だらけだ! 手当たり次第にくずせ!」
ほとんどの部隊が城門や南に寄っている状況で、黄忠だけは孫策軍の中に切り込み、ご機嫌で槍を振るっている。
そこへ、伝令が駆け寄ってきた。
「申し上げます! 長沙から進発した涼公の増援軍が、長江で遭難いたしました!」
「な・・・なに!」
さらに別の伝令がやってくる。
「伝令! 涼公は溺死! 次席指揮官の吾玄様は、増援軍の退却をお命じになられました!」
さらに別の伝令。
「第一軍総大将・馬超様より命令! 全軍退却せよ、とのことにございます!」
「なんじゃと!」

大混乱となった黄忠隊を見て、歩シツは笑みを浮かべた。「混乱」は成功だ。
しかし、その笑みは次の瞬間には凍り付く。
郭図公則が黄忠を沈静化させたのだ。
「助かったぞ! やっと落ち着きを取り戻せたようだ・・・ム、郭図公則か・・・」
自分を助けた武将を知り、黄忠はしかめっ面になった。しかし、とりあえず礼は言う。
「済まぬの、副軍師殿」
一方、郭図公則の返答は素っ気無い。
「礼を言う暇があるなら攻撃を続けられよ」

黄忠隊の奮戦はさらに激しさを増した。その中心には、「郭図公則め! 郭図公則め!」と叫びながら槍を突き出す老将がいる。
29呂砲 ◆WFnCXgeU :02/08/28 01:44
ご迷惑をおかけして本当にすみません。
「クッキーが切れたか期限切れです」の表示がこの2日間ずーっと出っぱなしで、まったくカキコができませんでした。
>>22と電話でやりとりすること2時間、何かの拍子でカキコできるようになりました。
重複スレについては、すべてこちらで削除依頼出しておきます。
30成都のおねぇさん:02/08/28 06:59
削除依頼ありがとうございました。
お役に立つどころかご迷惑をかけてしまってすいませんです。

話とは関係ないのでsage。
31無名武将@お腹せっぷく:02/08/28 08:01
涼公閣下、もしお使いのブラウザが「かちゅ〜しゃ+kage」なら
「クッキーが切れたか期限切れです」であっても、続けて書き込めばちゃんと書けますぞ?

……あれ、それってもしかして我が家のだけ?
ともかく進撃再開でえがったえがった。
溺死って・・・死んだのかよ!みたいな(笑
33無名武将@お腹せっぷく:02/08/28 11:31
「雪風」がそう簡単に沈む訳が・・・ (ヒツコイですね ´w`
自分だけは生き残るという意味ではむしろ郭図公則サマの乗艦の名にふさわしいやうな(w
35にわか水兵隊:02/08/28 12:50
あーとうとうにわか土木隊になったか。赤壁は3度目だが水上戦は1度だけ悲しきかな。
こうなったらにわか弓隊になってやるー!(T・T)黄忠サーーーマ!矢嵐教えてくださーーーい
>>33
>>35
age厨ウザイ
これは補給線を越えてるということ?
それなら士気はどうなっているのかな。
38呂砲 ◆WFnCXgeU :02/08/28 23:47
なんやかんやバタバタしていたので、以前のカキコにもまとめてレス。

>>15希代之殿
連チャン無断欠席はとりあえず置いといて、キャラはそれで良いのか?
前スレでは郭図公則と張り合う冷徹な軍師イメージでやらせてもらったのだが。
とにかく今後の希代之殿は、蒼天荀ケ(「アイヤー」バージョン)のイメージでやらせてもらうゾ。

>>16孫策殿
敵の間者じゃ! 者ども、出会えー!・・・って君主かよ!

>>17町費殿
ヒッキー状態の馬超を出仕させた功績により、「墨子」をさずけよう。
特技「築城」もついてくるので、ほかの書物よりもお得じゃ。

>>18
早目の次スレ設置がいかに大切かということがよくわかりました。

>>19馬参殿
そこまで言われると面映ゆい。
何にせよ、今後は存分に郭図公則殿と確執を深めて・・・じゃない競ってほしい。
ネタ的に何かとありがたいので。

>>20郭図公則殿
それはわからんぞ〜。
選挙で決めるのが大前提だからな。

>>30成都のおねぇさん殿
そもそもの原因はそれがしの無知。誠申し訳ない。
現在スレ数が500を超えているので、そろそろ圧縮の時。
管理人がいつ削除してくれるかわからないので、圧縮の可能性も考えて、重複スレにはカキコしないよう皆様にはお願いいたします。
39呂砲 ◆WFnCXgeU :02/08/28 23:48
>>31
たまにクッキー云々となったことはあるのですが、今回は更新しようが再起動しようがまったくダメ。
初心者板で質問しようにも、そもそも書き込むことができないため、完全にお手上げ状態。
>>23のtestが成功した時には、思わずガッツポーズしてもた。

>>32 >>33
「雪風」ハ沈マズ。

>>34
「雪風」ハ譲ラズ。

>>35にわか水兵隊殿
弩兵隊は止めた方がいいと思うぞ。
わし、防衛戦で連弩がない限り、弩兵隊はまず使わないから。

>>37
その通りで第一軍は補給線を超えています。
PS2の三国志8は、砦を破壊せずに補給線を超えた場合、少しずつ士気が下がっていく戦場と、全然下がらない戦場があります。
その違いがどこからくるのか不明ですが、赤壁に関していえば、士気は下がりません。
11ターン過ぎてから補給線を超えれば、兵が逃げ出して士気も下がる、というのは同じですが。
40呂砲 ◆WFnCXgeU :02/08/28 23:49
「砦を頼む!」
「任せろ!」
約20年来の戦友は、短い言葉を交わして別れた。
韓当隊は城門前に陣取る涼軍撃滅に向かい、程普隊は砦の守備に残る。砦周辺に待機する部隊はゼロ。
「このままでは城門が破られる! とにかく押せ! 押しつぶせ!」
総大将の叫びは、ほかの将や兵にも伝わった。
正規軍も増援軍もない。孫策軍15部隊15万は、一丸となって涼第一軍に突っ込む。
戦場は、攻撃軍のはずの涼が迎え撃ち、守備軍のはずの呉が襲い掛かる、という構図になっている。

「第四撃、かかれー!」
馬参の命令一下、13000余りの象部隊は、完全に陣形を乱した朱然隊を揉み潰した。
「や・・・やった! わしが敵将を捕らえたぞ! ワ・・・ワハハハハハ! やった! やった!」
名もない象使いが歓喜の声を上げている。
「あちゃー、先を越された・・・あれって誰よ?」
舌打ちした雲南の女兵士は、傍らの同僚に尋ねた。
「ああ、あいつか。名前は知らんが、確か今回が初陣だったはずだぜ」
「もう! ご褒美の格好のネタだったのに!」
「それは俺だって同じことだ・・・なあ、どうだ? 一緒にあいつを脅して、ご褒美を山分けってのは」
「一人でやりなさい。自分だけじゃ悪いことできないヤツとつるむなんて、はなからゴメンだよ」
同僚に背を向けた女兵士は、そっとため息をついた。
雲南を出て、生まれて初めて訪れた巨大都市・成都。
そこで見つけた美しい髪飾りは、一兵士の彼女にはとても手が届かない金額だった。
「髪飾り、髪飾り、髪飾り・・・」
呪文のように唱えながら、女兵士は馬参の次の命令を待った。
41呂砲 ◆WFnCXgeU :02/08/28 23:50
「歩シツ! 踊れやー!」
しつこく黄忠に「混乱」を試みる歩シツに対し、「撹乱」攻撃を仕掛けるのは袁奉。
歩シツ隊は部隊を分断され、同時に指揮系統を分断された。
「よし、次でとどめだな」
しかし、袁奉の笑みはほどなく失意の表情へと変わる。
突進してきた町費隊が、混乱状態になっていた歩シツを殲滅させたのだ。
「ちょ・・・町費〜! それはわしの獲物だぞ〜!」
「すまぬ、袁奉殿! それがし、なんとしてもあの夢を正夢にしたいのでござる!」
「あの夢? なんじゃいなそりゃ」
「戦功1位になる夢です」
「戦功1位? んなもんわしだってなりたいわい!」
言い合う2人の前で、蘇飛隊が大混乱に陥った。
「これぞ軍師の真骨頂『混乱』の計! どうじゃ、町費殿、袁奉殿! なかなかのものだろう!」
得意げに鼻を蠢かしているのは希代之だった。
「どうする、袁奉殿?」
「とりあえず持ち上げておこう」
素早く合意した2人は、希代之に賞賛の言葉を惜しみなく投げかけた。
「さすがは涼の筆頭軍師!」
「計略『混乱』の冴え! まこともって希代之殿に敵う者はおらず!」
「軍師殿の『混乱』を見ていると、己が非才が恥ずかしくなりますな」
「よっ! 知将希代之! 『混乱』の天才!」
調子に乗った希代之は、およそ目につく全ての呉武将に「混乱」の計を仕掛け始めた。
さすがに100発100中とはいかないが、3回に1回の割合で成功させるのはさすがだ。
「混乱」の連発に夢中になった希代之を見て、袁奉と町費はニヤリと笑った。
「なんにせよ、これで軍師殿が戦功争いに加わってくることはあるまい」
「よろしい。あとは正々堂々と勝負いたしましょう」
「おう、心得た。武人の力を見せてやろう」
健闘を称え合う2人。しかしその目の前で、混乱していた蘇飛に馬岱が猛烈な「突撃」を敢行した。
「敵将・蘇飛! この馬岱が生け捕ったぞー!」
しばらく硬直状態にあった2人は、大慌てで部隊を叱咤した。
戦功争いのライバルは、ほかにもいるのだ。
42呂砲 ◆WFnCXgeU :02/08/28 23:51
先の戦いで、涼軍と互角以上の戦いを展開した孫呉軍。
それがいとも簡単に撃ち減らされていく様に、孫権は愕然とした。
とはいえ、ここで砦に逃げ込んだりすれば、涼は再び城門を攻撃するだろう。
今は攻撃を繰り返すしかない。勝機だって、まだ残っている。

連中が「疾風」戦術を使っていることは間違いない。「疾風」で士気を維持し続けることはできないから、いずれ涼軍の士気はがた落ちとなる。
それに、連中は補給線を超えている。間もなく携帯の食料が切れ、兵が一斉に逃げ出すだろう。
―馬超め、孫呉は決して諦めぬ軍だということをわからせてやる
まだ勝機はある、とは、決して孫権の強がりではなかった。
ただし孫権は、あることを失念していた。
砦方向から駆けてきた程普の伝令が、それを呼び覚ました。
「伝令!・・・長江より船団、砦に近付いております! 旗印は『呂』、『吾』・・・それ以外にも多数!」
長沙より進軍していた涼の増援軍―無傷の約7万―が、程普隊しか残っていない砦に辿り着いたのだ。

「上陸地点に戦闘の形跡なし。作戦は予定通り進んでいるようだな」
最初に上陸した関平は、周囲を見回して肯いた。
砦に「程」の軍旗が立っているのが見える。それだけ。ほかに敵部隊はいない。
赤壁を難攻不落たらしめている砦は、手を伸ばせば届くところにある。
「隊伍を整えよ。すぐに砦の攻撃に移るぞ。第一軍の食料もそろそろ尽き・・・」
指示を出していた関平は、東からこちらに突進してくる部隊を確認した。孫権隊だ。
孫権隊に追われるようにこちらへ逃げ込んできた騎馬は、第一軍の伝令だった。
鎧に何本かの矢を突き立てた伝令は、荒い息をつきながら関平に報告した。
「敵増援軍6部隊は誤り! 江夏のみならず、廬江、翻陽からも援軍が来ております!・・・その数、10部隊10万!」
「なんだと!」
「20近い部隊に包囲され、第一軍は・・・馬超様、討ち死に・・・」
「・・・!」

関平隊が混乱状態に陥ったのを確認しても、孫権の顔に笑みはない。
これを攻撃する部隊はないのだ。
「とにかく時間を稼ぐのだ。何としても砦は死守する。全軍、死兵となれ!」
孫権の形相に、配下部隊の兵たちの感情は昂ぶった。
43呂砲 ◆WFnCXgeU :02/08/28 23:52
もっとも北寄りに布陣している馬参隊は、韓当、朱治、そして太史慈の弩兵の集中攻撃を受けている。
それでも、馬参の象部隊は崩れない。まだ1万程度は残っている。
損害が激しいのは、総大将・馬超、そして馬騰の軽騎隊だ。ともに4500程度の兵しか残っていない。
抜群の移動力を誇る軽騎隊の弱点は、防御力が弱いこと。
象部隊の防御力は、軽歩隊の1・6倍。一方、軽騎隊のそれは0・7倍。ちなみに、最弱の弩兵隊は0・6倍だ。

「馬超殿!」
部隊の先頭で槍を振るう馬参が、同じく最前線で指揮を執る馬超に呼びかけた。
「いったん下がられよ! ここは象部隊に任せるのだ!」
「まだだ、まだいける!」
「貴殿は総大将なのだぞ! 貴殿が捕らえられたら、全軍が危機に瀕する!」
「1500だ!」
馬超は怒鳴る。
「兵が1500を切ったら下がる! それまでは、わしの戦場はここじゃ!」
「馬超!」
「やらせてくれ!・・・これが西涼の馬家の戦い方じゃ!」
「・・・・・・」
奮戦する馬超を援護するように、馬超隊と同じくらい傷ついた馬騰隊が押し上げてくる。
先の敗戦の原因となった馬超。そしてその馬超の父・馬騰。
これが西涼の馬親子の戦い方。いや、責任の取り方か。
「馬参隊、前進!」
馬参の命令で、馬超、馬参、馬騰の3部隊ラインのうち、馬参隊がわずかに前に出た。
これだけでも、馬超への攻撃を少しは緩和できる。
もちろん、馬参隊が敵の攻撃を受けやすくなるという代償を伴う行為ではある。
馬参の意図がわかったのか、馬超は馬参に向けて槍を大きく振ってみせた。

「郭図公則隊が敵武将・蒋欽を捕らえましてございます!」
伝令から報告が入る。
馬参は声で応えることも、肯くこともせず、朱治への「突撃」を命令した。
44呂砲 ◆WFnCXgeU :02/08/28 23:53
関平は呂砲が沈静化させたが、孫権隊の妨害≠ヘなお続いた。
「堰を崩せ!・・・『激流』で敵を溺れさせてやれ!」
上陸目前だった張任と甘寧の船団は、一瞬の内に荒れ狂う長江の流れに呑み込まれた。
「これでもう少し部隊に余裕があればな」
衝突し、沈んでいく張任と甘寧の船団を見やって、孫権はつぶやいた。
複数の楼船で攻撃すれば、あの2部隊に相当の損害を与えることができる。
無い物ねだりは十分に承知しているが、そう思わずにはいられなかった。

孫権隊に呼応して砦に戻ってきたのは、呂岱の弩兵部隊7000。
「先の失敗を挽回するのだ。何としても成功させよ!」
呂岱の「矢嵐」は、今度は成功した。復活したばかりの関平隊は、再び戦闘不能となった。

啄木鳥≠ヘ、孫策軍のほぼ全部隊を砦から引きずり出すことに成功した。
しかし、増援軍が到着するまでにそれを無力化することは、時間的にも物理的にも不可能だった。
第一軍が撃ち漏らした孫策軍が、呂砲率いる増援軍を翻弄する中、啄木鳥≠フ仕上げともいうべき砦奪取は遅々として進まなかった。
そして、第一軍の携帯食料はついに底をついた。


呂砲@プレー中
11ターン目
140000vs71000(189000vs147000)
15部隊vs11部隊(15部隊vs16部隊)

ちなみに過去の赤壁戦の11ターン時の兵力比は
124000vs76000・14部隊vs14部隊(第1次攻略戦)
114000vs85000・13部隊vs13部隊(第2次攻略戦)

続きは後日。
45希代之 ◆CIwyxq2Y :02/08/29 01:28
>>38
無断欠席の件は本当に申し訳ないと思っています...以後このようなことがあったら
迷わず追放してください。それか、雑兵殿か誰かに希代之のキャラを受継がせるか。

某のキャラ、郭図殿の前だけでは冷徹な軍師のイメージで、他の方の前ではアイヤーでお願いします。
>希代之さま
んなこと、仰られずに・・・
「山野での隠棲を望む老荘の徒」ですか? とか言ってみるテスト
これまでのところは過去二回の失敗の教訓を生かしているような……
とりあえず長文がんばれ涼公、と。

>郭図殿の前だけでは
アナタも細かいところでネタ振りますねー。
七同志のマメなネタふりもスレの延命に役立つもの、
いろんな意味で君主を支えてがんがれ。
48君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/08/29 19:35
>>45希代之殿
「バキッ」(武力49の殴打音)
バカヤロウ! それでも涼の筆頭軍師か!
いいか、おれは必ずこのリプレイ記を完結させる!
だが、おれ一人でやるんじゃない!
同志全員で終わらせるんだ!
(語調、急に穏やかに)
このスレは・・・おれ一人じゃ進められない。
みんなの協力が絶対に必要なんだ。
誰にでも悩みはあるさ。俺だっていつネタが切れるかと、いつも悩んでいる。
あの夕日を見てみろ。きれいじゃないか。
あの夕日に比べれば、俺たちの悩みなんてチッポケなもんさ。
(不意に大声)
よし、あの夕日まで走ろう! 競争だ!
(走ること10秒)
お・・・お〜い! 俺より早く走るな〜!
こういう場面は教師役が先頭を走ると決まっているんだぞ〜!

・・・と、取りようによっては深刻になりかねない話題をオチャラケでごまかしました。
希代之殿、何かあったのかと心配はしていたが、全然怒っちゃいないので、気にしないでおくれ。
でも>>47氏が言うように、郭図公則の前「だけ」冷徹ってのはいいな。使える。
こういうネタは非常にありがたいです。

>>46
貴殿を涼の文部大臣的存在(役職名がわからない)として迎え入れたいものですな。
ただし、それがしがあまりその手の故事的文章を知らないため、登場しようがないワナ。

>>47
おっしゃる通り、七同志やその他の登場人物のレスは、ネタ作成の上で非常にありがたいです。
リプレイ記は、話が進むうちに書くネタがなくなる、ということがよくわかりました。
皆様のネタが頼みです。今後ともよろしくお願いします。
49経過報告 ◆WFnCXgeU :02/08/29 19:36
「こりゃー! そんなことじゃいつまでたっても紫桑は落とせんぞ!」
珍しく呂砲が怒鳴った。その怒声で、混乱状態にあった甘寧が沈静化した。
頼りない君主ではあるが、たまには役に立つ。
「張任! それでも第二軍の一翼を担う将か!」
吾玄も張任を叱咤する。年下の上司の怒声に、張任もなんとか部隊を掌握することに成功した。
しかし、それもつかの間のことだった。
孫権の「混乱」の計で、再び張任は統制を失う。
「孫権め・・・やることがいちいちヤラシイわ!」
呂砲が苛立ちの声を上げた。

そのころ、補給線外にいた第一軍の兵たちは逃走を始めていた。
10部隊からの脱走兵は、合計で8000を超えた。
直接の戦闘とはまったく関係のところでの8000の脱落。
しかも士気は大きく下がっている。
優勢に戦闘を進めていた第一軍は、これを境に少しずつ押され始めた。
士気の差が、部隊同士の戦いに如実に出るようになっている。
特に総大将・馬超の部隊は、800にまで減っていた。

「馬参殿、さすがに限界のようだ」
苦笑して馬超が告げた。
「わしは補給線内まで下がるが、後は頼む」
「おう、頼まれた。任せよ」
馬超とともに、兵1500の馬騰隊も後退した。
50経過報告 ◆WFnCXgeU :02/08/29 19:37
町費が高順を捕らえた。またも獲物を捕りそこなった袁奉は、かなりヘコんでいる。
そこへ、希代之が馬を走らせてきた。
「どうも増援軍が苦戦しているようだ」
希代之は袁奉と町費に告げた。
「袁奉殿と町費殿には、増援軍とともに砦破壊に専念してもらいたい」
「なんと? 増援軍は5部隊7万。それなのに?」
驚いたように袁奉。砦に残った1個部隊ぐらい、軽く料理できるのではないのか。
「孫権と呂岱が増援軍の針路を阻んでいる。それに砦に居座る程普は重騎14000。貴殿らの『撹乱』が是非とも必要だ」
「軍師殿のご命令とあらば否とは申しませんが、まさか増援軍を援護する羽目になろうとは・・・。普通、逆ではございませぬか」
「言うな、町費殿。紫桑攻めの主役は、あくまでも我ら第一軍、ということだ」
「なるほど、ものは考えようですな」
「行ってくれるか?」
「すぐにでも。『疾風』の俊足を孫賊に見せ付けてやりましょう」
51経過報告 ◆WFnCXgeU :02/08/29 19:38
袁奉と町費を砦に向かわせた希代之は、城門前で敵の城内逃走を阻止している郭図公則と黄忠の元へと駆けた。
「おう、軍師殿か」
迎える郭図公則の顔にも疲労の色が浮んでいる。五月雨のように襲い掛かってくる孫策軍との攻防、さらに食料不足。
将も兵も限界に近付きつつある。
「袁奉と町費を砦に走らせた」
希代之は努めて言葉に重みを乗せて言った。
「彼らが押さえていた孫策軍の部隊が、間もなくこちらにやってくるだろう。ここは馬超殿らに任せて、いったん下がるのだ」
「それは無理だ」
「なんだと?」
「馬超と馬騰が後退したのだ。北は馬参一人で支えておる」
「だったらなおのこと下がるのだ。馬参殿にも後退を指示する」
「ここを放棄すれば、痛めつけた敵部隊が城内へ逃げ込む。戦功稼ぎの獲物をむざむざ逃がすわけにはいかぬ」
「そんなものにかまうな。おぬし、自分の部隊がどれだけ残っているかわかっているのか? 捕われてしまっては、戦功も何もないのだぞ!」
希代之にきつく言われ、郭図公則は肩をすくめてみせた。
郭図公則の部隊もまた、2000余りにまで減っている。
「ここはそれがしと馬参殿で押さえる。おぬしは下がり、馬岱とともに呂岱を攻撃してくれ。やつは弩兵隊だ。十分に勝負になる」
「敵はまだ6部隊は残っているのだぞ。おぬしで支えられるものか」
「おぬしよりはましだ。それがしの部隊は、まだ8000の兵が残っている。砦を破壊するまで踏ん張るぐらいできる」
「敵をなめるな」
「なめているのはおぬしだ!」
いつの間にか希代之は、感情を高ぶらせていた。
52経過報告 ◆WFnCXgeU :02/08/29 19:38
涼軍の筆頭軍師と副軍師が言い争っている間に、袁奉や町費が押さえていた孫策軍部隊の姿が見えてきた。時間がない。
両軍師の舌戦を制したのは、黄忠だった。
「副軍師殿は後退されよ」
さとすような口調に、冷静な郭図公則も一瞬激昂した。
「・・・おぬし、誰に対して物を言っておる!」
「涼副軍師・郭図公則殿に」
「貴様・・・」
「ここは馬参殿、希代之殿、そしてそれがしが残りましょう。門番役なら、副軍師殿よりそれがしの方が相応しい」
「・・・」
「こういうことではいかがかな。先程それがしは副軍師殿に沈静化してもらった。その借りをここで返す、と」
筋が通っているのか通っていないのかよくわからない黄忠の説得に、郭図公則は「フン」と鼻で笑った。
「随分安く済まされたものだ・・・まあ、門番役なら確かに、わしよりもおぬしの方がお似合いだな」
「左様」
芝居ぶった黄忠の態度に、再び郭図公則は鼻で笑った。そして、配下の兵に号令をかける。
「郭図公則隊はこれより砦方面へ移動! 敵将・呂岱を殲滅する! 遅れるな!」
手綱を握り直した郭図公則は、チラリと希代之と黄忠の方を見、そして何も言わずに馬の脇腹を蹴った。

「軍師殿、馬参隊がこちらへ向かって来ておりますぞ」
黄忠が希代之に報告する。約6000程度にまで減った馬参の象部隊が、敵をなぎ払いながらこちらへ走って来る。
「孫策軍は7部隊か・・・少し多いか?」
「なに、軽く蹴散らしてやりましょう」
「黄忠殿が一緒ならそれも可能だろう」
「ハハハハ、期待は裏切りませぬぞ」
「そう願いたいものだ」

食糧不足のため、補給線外の9部隊の兵士が再び逃走した。その数、約7000。
53経過報告 ◆WFnCXgeU :02/08/29 19:40
第一軍の窮状は、ほどなく呂砲の知るところとなった。
窮状の原因となっているのは、あの砦。あれさえ破壊すれば、戦さは決まる。
彼我の距離を確認して、呂砲はつぶやいた。
「一回の行軍では辿り着けぬな」
最短距離には孫権が居座っている。通常移動では、程普を攻撃できない。
だが、グズグズしていると、第一軍の兵はさらに減る。士気も下がる。
「強行で程普を攻撃するぞ! 遅れる者は置いていく!」

部隊の性格と部隊長の性格は共通する。
勇猛な部隊長の部隊は勇猛に、冷静な部隊長の部隊は冷静に。
似た者同士で集まるからなのか、あるいは部隊長の性格に染まるからなのかわからないが、とにかくそうなる。
そういうわけで、体力のない部隊長の部隊は、体力のない者ばかりで構成される。
急傾斜の岩山を強行で上り詰めようとする呂砲隊。
呂砲以下20000の兵は、ゼェゼェと犬のように舌を垂らしながら、岩山を登っていく。
「強行により、配下の兵2000が脱落しました。ついでに呂砲も脱落しました」
↑半分ウソだが、程普への「撹乱」攻撃が失敗したのはホントである。
54経過報告 ◆WFnCXgeU :02/08/29 19:40
張任と関平を沈静化させた吾玄は、呂砲と同様、砦へのルートに陣取る孫権隊を強行でかわした。
「先に孫権を叩き潰すべきか・・・?」
盛んに計略「混乱」や「撹乱」を仕掛けてくる孫権を見て、一瞬吾玄の考えもぐらつく。
だが、すぐにその考えを捨てる。
今は孫権に関わっている時ではない。とにかく程普隊を殲滅すること。そして砦を破壊すること。これが最優先事項だ。
「殿、お待たせいたしました!」
「おお、吾玄! 早く程普を黙らせるのだ!」
「承知!」
呂砲軍にとって最初の戦いとなった永安防衛戦。
挙兵一年目で存亡の危機に立たされた呂砲軍を救ったのは、この男の「撹乱」だった。
あれから8年。当時レベル3だった吾玄の「撹乱」は、今や極の域まで達している。
「程普! 我が『撹乱』を受けてみるか!」
砦で指揮をとっていた孫策軍の宿将は、突進してくる吾玄に目を怒らせる。
「若造・・・! 来るか!」
程普が身構える間もなく、吾玄隊は敵の前衛を素早く切り崩した。そしてそのまま中央に踊り込み、散々引っ掻き回す。
この一撃で、程普隊は大混乱に陥った。
55経過報告 ◆WFnCXgeU :02/08/29 19:41
「今じゃ・・・かかれー!」
呂砲が上ずった声で叫ぶ。
袁奉、町費、関平、張任、甘寧、呂砲、そして吾玄が、間を置かずに程普の重騎隊に打撃を与える。
砦の危機を悟った孫権が、急いで程普を沈静化させようとするが、それもまったく効果をなさない連続痛打。程普隊は急速に力を失っていく。
「敵将・程普! この張任が生け捕ってござるぞー!」
「激流」や「混乱」にかかってばかりで、まったくいいところのなかった張任が、ようやく手柄を上げた。
主を失った砦に素早く乗り込むのは吾玄隊。
補給線を仕切ってきた砦を、親の仇のように破壊しつくした吾玄は、目を輝かせて叫んだ。
「軍旗を掲げよ!」

涼の東進を阻んできた紫桑の砦に、「涼」の大軍旗が高々と掲げられた。
砦を包囲していた全部隊から歓声が上がる。
その声を、孫権は絶望的な思いで聞いていた。
啄木鳥$法が完成した瞬間だった。

城門前で踏ん張る希代之隊らに食料が届いた。
「啄木鳥が成功したか・・・」
ホッとしたように希代之がつぶやく。
3度にわたる兵の脱走、士気の低下、そして死兵となった孫策軍の攻撃で、彼の部隊はようやく3000を維持する状態だった。
支給された握り飯をむさぼり食いながら、希代之は声を上げた。
「皆の者、大いに食え! 食ったら反撃に出るぞ!」
「ウフォー!」
配下兵たちが、握り飯をほおばったままで応えた。
56経過報告 ◆WFnCXgeU :02/08/29 19:42
出撃時、馬超が率いていたのは14000の軽騎隊だった。今、馬超の周囲で敵部隊の出現を警戒してるのは、わずかに500騎。
馬超隊は、配下部隊が1000を切った父・馬騰の部隊とともに、補給線内の森の中に潜んでいる。
馬超隊にしろ、馬騰隊にしろ、あと一撃くらえば簡単に全滅となる。
今は敵部隊と離れていることが、彼らが戦局にわずかでも寄与できる唯一の方法だった。
「まあ、前回よりはマシな働きができたでしょう」
息子の言葉に、父は強く首を振った。
「少しは、などと・・・涼公が何と申すか知らぬが、おぬしは頑張った。そして戦果を上げた。部隊としても、総大将としても、だ」
「父上からそう言われると、自信がつきます」
「もっと胸を張れ。おぬしは馬家の長子として、立派に務めを果たしたのだ」
馬超は微笑んだ。その言葉で十分だと思った。

「涼公より伝令!」
騎馬が馬超の元へ駆けてきた。森の中にいたのに、よく見つけられたものだ。
「伝令文を読み上げます!」
そう言って紙を広げる伝令を、馬超は怪訝そうな目で見た。戦場で呑気に文など書いている余裕があったのか?
馬超の疑問にかまわず、騎馬武者は声を張り上げた。
「発:紫桑攻撃増援軍指揮官
 宛:紫桑攻撃正規軍指揮官
 本文:ホーホケキョ・・・以上であります!」
「なに?」
馬騰が口をポカンと開けた。「ホーホケキョ」。なんだそりゃ?
やがて、意味がわかった馬超は大笑いした。
「そうか、涼公は砦の破壊に成功したか!」
騎馬武者は、破顔して「御意!」と答えた。
おそらく、出撃前から用意しておいた文なのだろう。涼公なりのシャレのつもりらしい。
「承知した。すぐに戻って涼公に伝えよ。言上は『紫桑陥落・・・』」
57経過報告 ◆WFnCXgeU :02/08/29 19:43
伝令が呂砲の元に戻ってきた。
待ちかねたように呂砲は尋ねた。
「どうじゃ? 馬超の反応はどうだった?」
「大笑いしておりました」
「そうか!」
ウケたと知って、呂砲は満足そうな顔になった。
「馬超将軍より、返事の言上を受けております」
「ほう、やつは何と?」
「紫桑陥落を慶賀いたし候。なれど、『ホーホケキョ』と鳴くはウグイスにて、啄木鳥にあらず」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そうだった」
硬直している呂砲をほっといて、吾玄らは残敵の掃討を開始した。
増援軍を散々悩ませた孫権隊、そして呂岱隊が、これまでの鬱憤を晴らすかのように一方的に攻撃されている。
58経過報告 ◆WFnCXgeU :02/08/29 19:44
七同志≠フ一人、廖衛。
この男が、これまで戦闘で目立った活躍をしたことがなかったのには理由があった。
挙兵以来、廖衛は主に兵の調練を担当していた。
一人前に育った兵をほかの同志の部隊に編入させ、再び新兵の調練にあたる―という行為の繰り返し。
戦場で戦果を上げるなど無理だった。
しかし、その状況もようやく終わりつつある。
涼軍武将の数が増えるにつれて、調練をほかの武将に任せられるようになった。
今、廖衛が調練を重ねている兵は、純粋に廖衛直属の部隊。戦法の習得度も上がってきている。
七同志≠フ中で「突撃」と「撹乱」の両方を習得しているのは、廖衛と町費だけだ。
町費の「突撃」レベルは一で、まだまだ訓練が必要だが、廖衛は「突撃」「撹乱」ともに三。
いずれもあと少しで、戦闘で十分に力を発揮できる四へと上昇する。
平地、砂漠、森林、山岳地帯など、あらゆる戦場で活躍できる部隊となるのだ。

廖衛が永安に帰国して以来、廖影は黙々と部隊の練成に努めてきた。
廖衛が帰陣した時、存分に部隊が活躍できることだけを考えてきた。
正式な七同志≠ナはないため、評定の参加権もない廖影にとって、部隊が強くなることだけが楽しみだった。
そんな影武者に今、好機が訪れている。
激闘を展開していた相手は、紫桑軍総大将の韓当。
その部隊は残り1700。「突撃」が決まれば、一撃で殲滅できる数だった。
胸が躍るのを感じつつ、廖影は号令を下した。
「かかれー!」
配下部隊が自分のイメージ通りに動いた。こんな経験は初めてだった。
猛烈な風に押しやられるような感覚で、廖影は部隊とともに韓当隊へと突進した。
そして馬から叩き落とされる韓当。
「敵総大将・韓当・・・わしが捕らえたぞー!」
めまいがするような快感を抱きながら、影武者は槍を突き上げた。

「廖衛の『突撃』レベルが四に上がりました」
59経過報告 ◆WFnCXgeU :02/08/29 19:44
一方、廖衛が抱いた快感をなかなか味わえない武将がいた。袁奉である。
今回の戦いで袁奉には、敵部隊を殲滅するチャンスが二度あった。
しかし、いずれも町費にかっさらわれた形になっている。
不完全燃焼の袁奉の目に止まったのは、絶望的な状況の中で、必死に弓矢を放っている呂岱。
「矢嵐」さえ射ってこなければ、怖くもなんともない。
「往生際が悪いぞ、呂岱! おとなしくわしの戦功獲得に貢献するがいい!」
レベル極の「撹乱」は、呂岱隊を正確に捉えた。しかし、わずかながら兵が残っている。
「ちっ、仕損じたか・・・よし、次こそは・・・」
そう言いかけた袁奉が見たものは、断末魔にあえぐ呂岱隊に襲い掛かる町費隊。
「ちょ・・・町費〜!」
袁奉の悲鳴が届くわけもなく―届いたとしても効果のほどは疑問だが―、町費はあっさりと呂岱を捕らえてしまった。
「町費〜! わしになんか怨みでもあるのか〜!」
半泣きの袁奉にようやく気付いた町費は、さすがに申しわけなさそうに言った。
「すまぬ、袁奉殿・・・順番上こうなってしまったのであって、他意はござらん」
「順番上? なんじゃそれ?」
「プレーの順番が回って・・・ゲフンゲフン、お、袁奉殿! あちらを見られよ! 孫権がもう少しで力尽きますぞ!」
町費が指差した方向には、力及ばず程普を守り切れなかった孫権が、最後の抵抗を見せている。
「おおお、孫賊の弟か! よし、あれはわしがやる! 誰にも渡さんぞ!」
孫権にとどめを刺そうとしていたのは、吾玄だった。腹から声を振り絞り、袁奉は叫ぶ。
「吾玄殿〜! 第二軍団長〜! そいつは・・・孫権は・・・わしにくれ〜!」
訳の分からぬ言葉に吾玄の動きが止まっている間に、袁奉は孫権に渾身の「撹乱」を浴びせた。
「敵将・孫権! この袁奉が生け捕ったり〜!」
万感の想いを込めて、袁奉は雄叫びを上げた。

赤壁の戦いは、急速に終わりへと向かった。
馬参が朱治を、郭図公則が韓センを、そして馬岱が凌統と呂蒙を捕らえた。
これで孫策の正規軍すべてが戦場からいなくなった。
呉の西の攻撃拠点にして、西の防衛線でもある紫桑は、ついに陥落した。
漢帝国ニュースの時間です。
揚州・紫桑の赤壁で続いていた涼と呉の戦闘は先程終了、涼が勝利を収めました。
この戦いで、孫策軍の呂岱、韓センの両将軍が涼公への帰順の意を表明しました。
また涼公は、戦功上位者として、功績5800の馬岱将軍、4937の町費将軍、4846の馬超将軍の三人に感状を贈りました。
一方敗れた孫策軍は、江夏などに後退。さらなる涼の侵攻に急ピッチで備えています。

次のニュースです。
挙兵以来、一貫して49だった涼公の武力が、赤壁の戦いで50に上がったことがわかりました。
涼公は「29歳から30歳になった時はすごく鬱だったが、今はとてもうれしい」と話しています。

以上、ニュースをお送りしました。
次の放送日は未定です。
61雑兵1号:02/08/29 19:56
やれやれ、やっと助けだされたか。
思えば、殿のインチキ書簡に…い、いえ、なんでもありません。

殿、ごぶさたしておりました。紫桑制圧、おめでとうございます。
これより本隊に復帰いたします。
それと武力50、おめでとうございます。あと50上げれば100ですな。

>>45
軍師殿、なにを弱気なことを……
涼軍の浮沈は軍師殿の頭脳にかかっているのですよ。
間違っても殿の頭脳ではないのです。
62吾玄 ◆7KljsyW2 :02/08/29 21:19
あ。


…ずっと気づかなかった。
「何で先に進まないんだろう?」って思ってた漏れ…。アホや…。

殿。
長らくの無音、まことに申し訳ございませぬ。
しかしどうも孫軍の将とは合いませぬな。相性が悪いのかどうか。
まるで初めて殿にあった時のような………おっと。

こう長い間楊州にいますと巴の山々が懐かしくなってまいります。
この乱世、武こそ吾が道と定め戦ってまいりましたが、やはり私には向いていなかったのでしょう。
一日でも早く戦争をしなくてもいい日が来ると良いのですが…。
撹乱の鬼ともあろうお方が何を弱気な・・・
64廖影:02/08/29 23:55
ついに、ついに紫桑を攻略できましたな…。
それがしも敵将、韓当を捕縛でき、ようやく涼軍のお役に立てるようになってきました。
廖衛さまもそろそろ我が軍に帰還されることでしょう。
その前に功を立てることができ大変幸せです。

>>吾玄さま
新スレ立てたのはそれがしでありました。
やはり新スレに気付くのは難しいようですな。定期ageも必要になるかと。
65郭図公則 ◆2getuhmE :02/08/30 00:04
柴桑陥落、啄木鳥は成功、しかし戦功上位ならず・・・
まずい、これでは・・・

あ、いやわが君、大勝利おめでとうございます。
矢張りこれは私の(以下延々と自画自賛が続く
66見習忍者:02/08/30 00:36
新スレ私もしばらく気付かなかった・・・(汗

>65
ご報告致します。
馬超将軍は啄木鳥について
もっと被害は減らせたはずだ、所詮は机上の空論だなと。
溜飲を下げているようすであります。
このまま放置しておくのはいかがかと・・・。
え?速やかに各方面に流言を広げよと?
して内容は・・・・・・。
67成都のおねぇさん:02/08/30 07:28
(KINの記者に対して)
馬超様と馬参様の象隊の扱いの違いですって?
そりゃぁ…今回の戦、馬参様の戦ぶりって安心して戦えたから…
はぁ?第三軍団長問題?
だめ。私はただの象使いだからそんな難しい問題はパス。
まぁ…今回の戦でもそうなんだけど最終的にふんばれる象隊ってのは戦の要になっているから、この隊を率いるお方が次の軍団長の最有力候補じゃないのかって私達兵士はうわさしているけど。
…失敗したけど馬超様も象隊を率いておられたし…次は郭図公則様が率いるのかしら…
>>67
前スレで呂砲殿がリプレイがやり易いと言ったとはいえ
呂砲殿と七同志以外は戦略や軍団長などのことは触れないほうが良いのでは?
69旅の名無し商人:02/08/30 09:45
>68
涼公閣下と七同志は「評定」というシステムのうえで
戦略や軍団長人事に対する拘束力のある発言権を持つ、
他の民には拘束力のある発言権は無し、基本的ににぎやかし

こういうルールが前スレですでに成立してます。
涼公と七同志以外の人間が何を言おうが、ゲーム世界をメチャクチャにしてしまうのでないかぎり
基本的には「ネタ提供」以外の意味はないので、杞憂かと。
それに>67の発言見ても結局は「噂」であり別に問題は無し。
これが「第三軍団長が馬超にならないようなら荒らします」とかいってAA連張りとかやってるようなら
明らかにスレ進行の決まりを侵してることになるでしょうけどね。

ま、とにかくスレ主である涼公があなたのようなことを考えていらっしゃらないのなら
あなたの発言もまた「何を言おうがスレ進行には無関係」な名無しの発言として扱われるだけ。
ここは黙って皆の動きを見極めてみましょうや。
70袁奉 ◆z0areZMU :02/08/30 15:20
殿!お久しぶりでございます。
此度の勝利まことにおめでたく思いますぞ!
紫桑を得たことは、我らにとって非常に大きいでしょう。
しかし、赤壁には三度来たような気が・・・・。
確かに、幼少の頃から物忘れは激しかったのですが・・・・。どうも思い出せませぬな・・・・。
あれは幻だったのでしょうか?
71町費 ◆vWPc71kM :02/08/31 09:08
食べ物のありがたみを再認識させられましたな。

わざわざ高価な墨子を与えて下さりありがとうございます。
正直なところ大陸の1/3を制覇したので今更と笑われるかと思いました。
72無名武将@お腹せっぷく:02/09/02 11:02
age
73国営放送KIN ◆WFnCXgeU :02/09/02 12:16
アナウンサー「漢帝国ニュースの時間です。ただいま漢土で大きな話題となっている涼の第三軍団長問題。涼の武将のみならず、魏、呉、燕からも大きな注目を浴びています。
本日は軍事・政治にくわしい裴松之殿をゲストに向かえ、特別企画『どうなる涼第三軍団』と題してお送りいたします」
裴松之「よろしく」
ア「では裴松之殿、まずは現在の涼軍の状況説明をお願いします」
裴「挙兵当初は旧劉表軍、そして劉備軍の侵攻に怯える弱小勢力だった呂砲軍ですが、現在は領有都市21、配下武将77、兵力59万という漢土最大規模の軍閥となっています」
ア「涼軍が治めているのは、長安以西の涼州、漢中、益州、そして劉備将軍の韓の残党が残ってはいますが、荊州ですね」
裴「涼軍の特徴は、これだけ大きな勢力でありながら、攻略軍(軍団)が2つしかないことです」
ア「涼公直卒の第一軍と吾玄将軍が率いる第2軍ですね」
裴「涼が絶対防衛都市に掲げる長安にはそれなりの武将と兵が配備されていますが、これは完全に防御用です。討って出ることは厳に戒められています」
ア「これまで軍団が2つだけだったのはなぜでしょう?」
裴「限られた武将と兵を最大限に使うためです。吾玄将軍の第二軍にしても、当初の任務は巴の防衛であり、全体に余裕が出て来てからようやく攻略軍に格上げされました」
74国営放送KIN ◆WFnCXgeU :02/09/02 12:17
ア「つまり、ここで第三軍の話が出てきたということは、涼軍にまた余裕が出てきた、と」
裴「それもありますが、一番の理由は戦線の拡大ですな。これまで涼軍は、ひとつの勢力を順番に攻略してきましたから、複数の軍団を編成する必要がなかった」
ア「韓制圧後、涼が攻める相手としては、魏と呉。つまり、二正面作戦と・・・」
裴「二正面作戦となれば、2個軍団だけで制圧するのは大変です。それに涼の武将77人のうち、50人が戦闘で活躍できる武将です。兵力も増えてきた現在、それを存分に使いたいと考えるのは人情でしょう」
ア「3個軍団でどのような展開が考えられますか?」
裴「2個軍団が魏、1個軍団が呉、ですかね」
ア「魏は相互支援できる都市がたくさんありますからね」
裴「涼は涼公と挙兵当時から参陣している七同志との合議制で方針を決めますので、そうなるかどうかは不明です。ただし、涼公がそれを提案してくることは間違いないでしょう」
ア「どの軍団がどちらを攻めることになる、とお考えですか」
裴「呉を攻めるのは吾玄将軍の第二軍ではないでしょうか。揚州は中原に比べ、湿地帯や森、川などが多い。第二軍には、その地形で有効な『撹乱』をマスターした武将が多いし、提督タイプの袁奉将軍もいますから」
ア「そして、第一軍と第三軍が魏を攻める・・・」
裴「提案としては、そういうことになるでしょうね」
75国営放送KIN ◆WFnCXgeU :02/09/02 12:17
ア「それでは、もっとも注目を浴びている問題、第三軍団長には誰がなるのか、という話なんですが」
裴「涼の中核は涼公と七同志です。すでに軍団長となっている吾玄将軍を除く七同志の誰かになるでしょう」
ア「6人ですね」
裴「その中で、正式に軍団長に立候補している同志はまだいません。ただし、就任が有力視されている同志は2人います」
ア「馬参将軍と郭図公則将軍ですね。この二将軍についての説明を」
裴「馬参将軍は、涼公を含む8人の中で最年長の49歳。『重みのある上程をしてくれる』と涼公からの信頼も厚い武将です」
ア「功績値、名声も同志でトップですね」
裴「涼公よりもはるかに高い名声です。そして武力91に加え『乱撃』極、『突撃』四、そしてまだ習得中ではありますが『車懸』も使える武将です。さらに魅力もすごい。内政で『開墾』を担当していたこともあり、現在の魅力値は94。圧倒的です」
ア「涼公の魅力は73ですね・・・」
裴「鍛練で鍛えりゃいいのに、長安で遊んでばかりですからな。フリップをご覧ください。ププッ、どっちが君主だかわかりません」

   武/知/政/魅/名声
呂砲 50/77/72/73/13539(撹乱極、烈火一)
馬参 91/59/53/94/18308(乱撃極、突撃四、車懸一、攻城一)

ア「君主なのに涼公の名声、低いですね」
裴「涼公と同志たち計8人の中で、涼公の名声は第5位ですが、これは州牧就任で1000、涼公就任で1000、皇帝陛下からの北辺城壁修理要請イベントで1000、それぞれボーナス追加された数値です。これがなかったらビリ街道爆進ですな」
ア「なぜこんなに低いのでしょう?」
裴「『撹乱』レベル極なのに、武力49とあって(現在は50)戦争ではほとんど役に立っていませんから。計略『医術』も持っていますが、半分ほどは自分自身のために使っています。兵20000もいるのに」
ア「よくクーデターが起こりませんね」
裴「涼の三大七不思議のひとつです」
76国営放送KIN ◆WFnCXgeU :02/09/02 12:18
ア「それでは郭図公則将軍についての説明を」
裴「アウトローです。三戦板のいろいろなスレッドで、特にその発足当初によく見掛けます」
ア「トリップにも気合いが入ってますね」
裴「たまに20レス以降でその名前を見つけたりすると、けっこう驚きます」
ア「別に驚かなくても」
裴「正式に立候補しているわけではありませんが、これまで何度か、軍団長就任に意欲を見せる発言をしています。配下の忍びや文官を盛んに使い、裏工作も活発です」
ア「軍団長より軍師として活躍された方がよいのでは、という意見についてはいかがですか?」
裴「基本的に三国志8で軍師が活躍できるのは、君主がいる都市のみです。それ以外の都市は委任状態ですから。
現在の涼の筆頭軍師は知力99の希代之将軍なので、軍団長の方が活躍できる、という見方もできます」
ア「なるほど」
裴「さらに付け加えると、知力95の軍団長に知力90台の軍師が付いた場合、戦闘時の策略ポイントが大幅に増える、
というメリットもあります。十分な数の『鼓舞』に加え、『崩壁』、さらには軍団長と軍師の能力次第ですが、『天候』や『落雷』なども余裕をもって使えるようになるかもしれない」
ア「それは大きなメリットなのでしょうか?」
裴「仮に第三軍の発足都市が長安だとすると、攻略針路は長安→弘農→洛陽、となるでしょう。弘農から洛陽に攻める場合、戦場は『函谷関』」
ア「必ず敵軍が篭城策をとる関所マップですね」
裴「関所マップでは、当然『衝車』や『投石機』などを投入するでしょうが、函谷関の防御は堅いですからね。それなりの数の策略『崩壁』が必要になってきます」
ア「知力95の軍団長、そして知力90台の参軍・・・これで策略の数をそろえる、と」
裴「ま、ひとつの方法論です」
77国営放送KIN ◆WFnCXgeU :02/09/02 12:19
ア「郭図公則将軍についてほかには?」
裴「行動が予測できない将軍ですね」
ア「というと?」
裴「1年の対外方針は評定によって決められますが、軍団長の場合、それとは別に自分が攻めたいと思うところを攻めることができる、という特権が憲法九条で認められています」
ア「それが何か?」
裴「呂砲軍の旗上げの目的は、曹操、孫策、劉備の三大巨悪の殲滅です。この中に袁紹は入っていません。つまり、涼が燕を攻める理由はないのですが・・・」
ア「はあ」
裴「郭図公則将軍は袁紹軍の郭図という武将に並々ならぬ意識を抱いています。仮に郭図公則将軍が軍団長になったとして、袁紹軍郭図と対決したいがために、洛陽を落とすやいなや、軍を燕勢力の方へ向ける可能性もあるのです」
ア「涼公はそれを拒否できないのですか?」
裴「できません。憲法で認められている権利ですから」
ア「ありゃりゃ」
裴「泣き叫ぶ涼公の姿が見えるようです」
ア「プッ・・・それは見てみたいような」

裴「実は軍団長候補はもう1人います」
ア「誰ですか?」
裴「涼出身の馬超将軍です。彼もまた、軍団長にふさわしい能力を有しています」
ア「馬参、郭図公則の両将軍を押しのけて、馬超将軍が軍団長に就任することもある、と」
裴「いえ、最優先されるべきはやはり同志です。間もなく涼公は、第三軍団長選挙を告示するでしょうが、これに同志からの立候補がなかった場合、馬超将軍が3人目の軍団長となるでしょう。いわば、押えですな」
78国営放送KIN ◆WFnCXgeU :02/09/02 12:20
ア「最終的に涼軍は3個軍団で押し通すことになるのでしょうか? 第四軍が編成される可能性は?」
裴「可能性はあります。まずは第二軍単独で攻略作戦を展開するかもしれない呉。呉公が強い抵抗を見せた場合、第二軍を支える軍団として編成されるかもしれません」
ア「魏戦線については?」
裴「地図を見た感じでは、第一軍と第三軍で十分でしょう。というか、この戦線に3個軍団も入る余地はありません」
ア「ということは、第四軍が編成されるとしたら、それは呉攻略のため、ということに」
裴「そうとばかりも言いきれません。例えば、三大巨悪とは別に、袁紹将軍の燕を攻めることが同志から上程され、採決された場合、燕を攻める軍団が必要となります」
ア「または、郭図公則将軍が第三軍団長になった場合も・・・」
裴「そうですね。洛陽制圧後に郭図公則軍団長≠ェ燕の勢力地である上党へ北上してしまった場合、第一軍とともに
魏を攻略する部隊として第四軍が編成される、という可能性もあるでしょう。呉の踏ん張りと燕の処置如何によって、第四軍が誕生する可能性はある、ということです」

ア「最後になりますが、裴松之殿は誰が第三軍団長に近いところにいる、とお考えですか?」
裴「そうですね、状況から推測するに、ずばり・・・ハグゥ!」
ア「キャア! 裴松之殿、大丈夫ですか! 大変です、裴松之殿の頭に何かがぶつけられました! 裴松之殿殿は意識不明です・・・これは・・・ヤカン?」
ア「あ、底に『見習い忍者参場』と書いてあります! 正しくは『参上』ですが、とにかく何者かによる妨害のようです。このまま放送するのは危険です。それでは皆さん、ごきげんよう(笑顔)」
79漢民日報 ◆WFnCXgeU :02/09/02 12:21
戦線拡大に伴う涼第三軍団長選挙は2日、告示された。
これまでのところ、立候補の意志を表明している武将はいないが、七同志のうち、2人出馬するとの見方が強い。
立候補届け出は2日午後1時から6日午後11時59分まで、本スレ選挙管理委員会で受け付ける。
投票は7日午前零時から12日午後11時59分まで。
2日現在の有権者数は、男7人、女0人の計7人。
投票締め切り段階で投票数が同数であった場合など、選挙結果が定まらなかった場合、涼公も投票する。

【立候補希望者へ】
第三軍団長選挙に立候補される将軍は、以下の調査表をコピー・記入した上で、本スレ選挙管理委員会まで提出ください。

               第三軍団長候補者調査表

名前:

出身地:

軍団拠点希望都市:

公約:
80君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/02 12:57
>>61雑兵1号殿
あと50上げれば武力100・・・。
道のりは遠いな。

>>62吾玄殿
その言葉、忘れるでないぞ。
このリプレイ記が完結した際には、その言がネタとなって生きてくる・・・クックック

>>64廖影殿
これまで廖衛隊を話に出すことができずに心苦しかったが、ようやく戦場で活躍できるまでに成長した。
今後の昇進に期待されよ。

>>65郭図公則殿
・・・・・・・・・・・(話はまだ終わらんのか)

>>66見習い忍者殿
頑張っているのだから、郭図公則からいい武器でも買ってもらえ。

>>67成都のおねぇちゃん殿
郭図公則が象部隊・・・「突撃」持ってるしな、いいかもしんない。

>>68>>69
リプレイ記であると同時に、ネタスレ(そもそもリプレイはネタですが)として楽しんでくださいませマセ。

>>70袁奉
幻である。
わしにとっては悪夢だったが。

>>71町費殿
すでに204年分のプレーは終わっているので、年明けに墨子を授与する。
築城でも内政マスターとしての活躍を期待している。
81羽柴誠三秀吉:02/09/02 13:05
わたすも軍団長立候補できますか?
82君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/02 15:32
>>81
長野県知事選に第三軍団長選挙と、本当にご苦労様です。
長野では応援しておりました。
選挙権はありませんが。
83旅の名無し商人:02/09/02 18:38
…あれ? 有権者は七同志ってのはいいんだけど、
被選挙権の規定が無かったりするのは気のせいですかな?>涼公
84君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/02 18:52
>>83旅の名無し商人殿
そういや被選挙権の規定を忘れてました。
とりあえず、これまでの流れで「七同志のみ立候補可」ということで。
85希代之 ◆CIwyxq2Y :02/09/04 22:51
>>48
りょ、涼公!俺が間違ってました・・・。
俺・・・明日に向かって走ります!(・・・・しかし涼公遅いな...)
86郭図公則 ◆2getuhmE :02/09/04 22:56
名前: 郭図公則

出身地: 頴川

軍団拠点希望都市: 長安

公約: 何もかも無視して袁家討伐に突っ走ります
立候補キタ━━━━━━━━━━(・∀・)━━━━━━━━━━!!
第1軍団は魏攻略……陸路主体かぁ…「雪風」(´・ω・`)ショボーン
                            (シツコイ
>>馬参将軍閣下
選挙は祭です。オニギリワーショイ。祭は参加者が少ないと盛り上がりません。
是非、ご出馬のご決断を!!
+.   +  / ■ \  / ■ \ / ■ \
      ( ´∀`∩(´∀`∩)( ´∀`)
 +  (( (つ   ノ(つ  丿(つ  つ ))  +
       ヽ  ( ノ ( ヽノ  ) ) )
       (_)し' し(_) (_)_)
90馬参 ◆/ffpm.yw :02/09/05 08:19
まずは数度に渡っての赤壁戦御勝利、まことにおめでとうございまする。
啄木鳥戦法が功を奏したとは、副軍師殿めも中々やりますな。

しかし、とうとう新軍団長の時期でござるか・・・。

>>89馬参将軍 勝手連 準備委員会殿
おぉ、申し訳ござらん。
やはり事が重大であるゆえ、身の施し方をしばし考えておってな。
しかし何にしても、我が心は決まった。


名前:馬参(叔遠)

出身地:隴西

軍団拠点希望都市:長安

公約:もしも軍団長の任、それがし受け賜りますれば
内にあっては善く民を治め護り、外にあっては善く敵を破り降伏せしめ
害を除き利を迎え、必ずや涼公、ひいては民の安泰久しからん事をここに約束致したく候

・・・と、建前はこれ位にして
それがしも本音は、戦場にて己が道をただ直走るのみでござる。
無投票━━━回(゚∀゚)避━━━━━━━━!!!
92郭図公則 ◆2getuhmE :02/09/05 21:06
( ̄ー ̄)ニヤリッ選挙の秘策準備完了
93見習忍者:02/09/05 21:57
おばちゃん、ここにポスター貼っても良い?

まぁそんな固い事言わずにさぁ。

あ、ありがとうじゃあここ目立つから貼らせてもらうね。

え?大丈夫終わったらちゃんと剥がしに来ますから。
これお礼のタオル(郭図公則名前入り)ね。

ふー、しかし何故諜報専門のはずの私がポスター貼りまで・・・(汗
ほしゅ
95情報通:02/09/06 13:47
未だ廖衛どのが帰還されていないようだが、暗殺もしくは監禁されているという噂がある。
なんでも、廖衛どのは馬参どのとは刎頸の仲であったそうだ…。

七同志の利権が大きく動くであろう軍団長選挙。
この選挙によって派閥などができなければよいのだが…
96占い師:02/09/06 15:33
>95
む、卦が出ましたぞ。
「派閥ができるかも知れないが、その分ネタが増えて上等」と。

……はて、これはいったいどなたの思考であろうか?
97選挙”管理”委員:02/09/06 15:39
なんと涼公様は供託金を所望されているという情報が・・・
返っては来ぬとは思うが・・・・効果有りかも・・・
怪情報が飛び交いまくりですな
99無名武将@お腹せっぷく:02/09/06 15:44
/ l
                   ,,'   /_   L._      /l
                   〃 /´       ‐- ... __/  .|
                    l:! .,'   ●  ト _,.       、'
                  !:、!、__    |/  ●   !
               _-_::ニ:: ::::: :::::::; ̄..‐ - .._      ,'
                  / 〃/:;:::: ::::;::/::,:';::::/l:::;、:、:~:‐.   /
                ' i' /:/;:':;::/;H:/ l|:::l _l::Ll::|:lヽ:!`i´
                 l _!;'/;:/:::l,⊥l、| |:|. l_!_l:/`!:l:::l:::!
              ‐ T l l:|.!:::l:!'f!{.,! ! l|./ri:!_,i`l::l:::|:::|
                 l !::l:ll li':::!    |.!':::j ,!/ヽl::l
                     ヽ!l{  ̄ 、   `ー‐,._ソl::/!
                     \ ヽヲ  "  l::l::// '  
                        丶 -‐t "´__レl/'、        
                    ,--─‐‐'ニ二 -‐、__` ‐- .._
                  _⊥-─_ ニ_‐、-ヽ、ヽ、`'' / ト、
                    _{. _= -‐ニ_   ヽ ー-ヽ _.>'  l, l
                  _. -,‐,'-'´ l  l ヾ、   ヽ ._ヽ._ __/ /
                 ,'/´L.!Yl  l  l  }'     `ーt---‐t‐'、
         ,‐- .._//  .// !!       /´      | l `i l、_ \‐、_
          '─-./ /ニ∠/  l      /       / l ,! `ーァ、 l ヽ!
          ./  /  /  `!    / ‐ ニ二 ニ_i´ヽ、/    l/ | |}
          〈.  /   /       /_         `i ヽ、    ,!_/'
         ヽ/  _/  _    / 、 ̄ ─ -  ヽ、 `ー--‐'´
            / `ヽl o l   /、  ヽ    ̄    ヽ、


100無名武将@お腹せっぷく:02/09/06 15:48
___                    |  \ \
    /    / ))))                    |
   /    /_ ⊂ノ                | ヽヽ |\  
  /   / /             i 、、 | ヽヽ |\   |  \
 / / \ \  ∧∧  ド ド |ヽ   |\  |    |
/ /    \ \(=´゚w゚)
/ /     ヽ      ⌒\   < イヨオオオオオオ!!
/       ノ      /> > 
        /     / 6三ノ  
       /  / \ \ ` ̄   
―    /  ん、  \ \    
――  (__ (   >  )      
⌒ヽ   ’ ・`し' / /        
  人, ’ ’, ( ̄ /             
Y⌒ヽ)⌒ヽ、 )  |                 
         \_つ     


101郭図公則 ◆2getuhmE :02/09/06 16:10
アフォが、どんなことがあろうとも本懐を遂げる手段は既に用意した、
この上は選挙戦など不要、一気に投票に持ち込むべきです。
>>101
裏工作完了だべは?あいかわらずゲスだっぺな
>>有権者様
皆様、選挙はお祭です 接戦が 最後のイーピョウで決まる緊迫感が 盛上げるお祭で御座います
是非 この涼(スレ)の発展を 見据えた 投票を!!!
アリガトウゴザイマス アリガトウゴザイマス
第3軍団長にもーとも相応しい 実績の 実績の 馬参将軍に 清きイーピョウを!!!
>>99-100
AAを最初に貼ったワタクシが言うのもなんですが、容量オーバーが
懸念されるこのスレで無駄に大きいのを貼るのはどないなもんでしょ?
104漢民日報 ◆WFnCXgeU :02/09/07 00:02
戦線拡大と武将数増加に伴う涼第三軍団長選挙は2―6日にわたって告示され、第一軍団所属の郭図公則氏(31)と同じく第一軍団所属の馬参氏(49)の2人が立候補を届け出た。(33面に関連記事)

涼にとって初めての軍団長選挙。両候補とも軍団発足拠点として長安を指定しており、長安からどのような侵攻を行っていくかが争点となる。
郭図公則氏は頴川出身。第一軍の副軍師を務め、先の赤壁の戦いで涼軍に勝利をもたらした啄木鳥$法の立案者とされる。
対燕強硬派として知られ、軍団長就任後は魏ではなく、燕を攻略することを公言している。
馬参氏は隴西出身。七同志″ナ年長ながら、「乱撃」と「突撃」の使い手として常に最前線にあり、七同志@B一の三品官として君臨する。
「外征内治」を公約に掲げるが、軍団長就任後の具体的戦略については明言しておらず、今後の選挙活動が注目されている。

投票は7日午前零時から12日午後11時59分まで。本スレ投票所で受け付ける。
7日現在の有権者数は、男7人、女0人の計7人。
投票締め切り段階で投票数が同数であった場合など、選挙結果が定まらなかった場合、涼公も投票する。

【候補者略歴】届け出順。氏名(字)、年齢、所属軍団、新旧別、階級、出身地
▽郭図公則(弐番)31、第一軍、新人、四品官、頴川
▽馬参(叔遠)49、第一軍、新人、三品官、隴西

【候補者能力】
   武/知/政/魅/名声・/功績/戦法
郭図 62/95/96/57/13897/16672/(突撃五、火矢一)
馬参 91/59/53/94/18308/12211/(乱撃極、突撃四、車懸一、攻城一)

※205年1月現在の値
105漢民日報 ◆WFnCXgeU :02/09/07 00:03
涼第三軍団長選挙は6日夜、立候補が締め切られ、6日間にわたる選挙戦がスタートした。
それぞれの選挙事務所で出陣式に臨んだ郭図公則、馬参の両候補は、早速選挙馬車に乗り込み、自身への支持を訴えていた。


立候補締め切り後、早々と投票所へ姿を現した郭図公則氏は、自分の名を書いた投票用紙を報道陣に見せ付けながら投票した。
報道陣からは、ニュース番組で評論家にヤカンをぶつけ、放送を妨害したのは郭図公則氏の手の者ではないのか、との質問が及んだが、郭図公則氏は笑みを浮かべたまま「月が道を照らさぬ夜もあるぞ」と脅迫とも取れる言葉を発した。
郭図公則氏の選挙馬車の御者を務めたのは、氏と犬猿の仲といわれる黄忠氏。
意外な組み合わせに質問が飛ぶと、黄忠氏は「『赤壁で沈静化してやった借りを返せ』と言われた」と憮然としていた。

一方、「馬参将軍 勝手連 準備委員会」メンバーの熱狂的歓呼に迎えられて投票所入りした馬参氏は、終始落ち着いた表情。
勝算に関する質問に及ぶと、「己の信じる道を進むのみにござる」と言葉少なで、軍団長に就任した場合の侵攻ルートについても「慎重に考え、しかるべき場所で考えを伝えたい」と語るに留まった。
ただし、ライバルである郭図公則氏の話に及ぶと、温和な表情が一変。それに気付いた馬参婦人が慌ててとりなすと、「♪信じることさ 必ず最後にわしが勝つ〜」とごまかすように歌いながら、投票所を後にした。
なお、両氏以外の七同志≠ヘ、混乱を避けるためか、この日は投票所には現れなかった。

涼以外の勢力も注視する涼第三軍団長選挙。ただし、その対応は様々だ。
魏公の曹操氏は「誰が軍団長になろうが、こちらは叩き潰すだけ。違いはない」と静観の構え。
一方、西の拠点・紫桑を奪われたばかりの呉盟主・孫策氏は、軍備の再編成に忙殺されており、「第三軍団長? んなことより吾玄の第二軍は何してる? 今度はどこを攻めるつもりだ?」と報道陣に逆取材。
一番選挙に神経を尖らせているのが、燕の袁紹氏。仮に郭図公則氏が当選した場合、洛陽の後は燕を攻撃することが確実なため、配下の郭図将軍(華北人)を用いて選挙妨害に取り組む、としている。
106君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/07 00:05
また順番間違った。
>>85希代之殿
ゼェゼェ・・・
希代之〜、待ってくれ〜!

>>86郭図公則殿 >>90馬参殿
立候補届けを受理いたします。

>>87 >>91
わしもホッとしました。

>>88
どこかで登場させたいものですな。「雪風」

>>89馬参将軍 勝手連 準備委員会殿
ご協力感謝いたします。

>>92郭図公則殿
お手並み拝見。

>>93見習忍者殿
なんて涙ぐましい・・・

>>94
ありがとうございます。

>>95情報通殿
そういや夏休み終わったのに、廖衛殿が現れぬなぁ。
前スレが消えてしまったからわからないのだろうか?
廖衛殿、このスレに気付いたら連絡ください。
107君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/07 00:05
>>96占い師殿
ついでにわしをおムコさんにもらってくれる女性が現れるかどうか、占ってくだされ。

>>97選挙”管理”委員
供託金はいくらにしようかな♪
タニノギムレットが引退したし、一気に混沌化した菊花賞にドカーンとぶちこんで・・・
いや、ちゃんと供託金は返しますぞ。馬券が当れば。

>>98
楽しいですね。これぞ選挙。

>>100
キリ番ゲットおめでとうございます。

>>101郭図公則殿
どうした、冷静なおぬしらしくもない。
死んだわしのじいちゃんが「選挙は祭り」と言っていた。楽しまなきゃ損。
候補者はそれどころじゃないだろうが。

>>102馬参将軍 勝手連 準備委員会殿
いろいろと気を遣っていただき、ありがとうございます。
まあ誰に投票するかは、同志らの考えと遊び心に委ねましょう。
108漢民日報 ◆WFnCXgeU :02/09/07 00:08
>>104
【訂正とお詫び】
立候補者の能力値の欄で、功績値は逆でした。
訂正してお詫び申し上げます。
109郭図公則 ◆2getuhmE :02/09/07 00:24
( ̄ー ̄)ニヤリッ私が使用した投票用紙及び選挙ポスターは
水をかけると字が浮かび上がるようになっている。

例1 選挙ポスター
馬参将軍の当選を心より応援しております 馬参後援会長郭図公則

例2 投票用紙
郭図→馬参

と言うわけで馬参将軍に一票♪
110廖影:02/09/07 01:00
む…郭図公則さまから書状だと?
(はて…副軍師さまは某を影武者風情がと馬鹿にしている風であったが。一体どのような…。)
…!?
なんと…いやしかしいくら廖衛さまが不在だからといってそのような大それたことを…。
むぅ…燕制圧の暁には某に幽州の裁量を任せていただけると…。
どうしたものか…。
111文官B:02/09/07 01:05
副軍師様がご乱心なされた・・・
112君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/07 11:20
>>109郭図公則殿
う〜ん、そうきたか・・・・・・・・・・・・・・。


こういう展開は予想できなんだ。もう少しツッパッるものと期待していたのだが・・・。
まあ仕方ない。
郭図公則の立候補取り消しにより、選挙は中止。馬参を第三軍団長に任命する。


>吾玄殿、馬参殿
配下武将の選定についてだが、まったくの独断と偏見で、今後は一個軍団の武将数は10人から9人(含む軍団長)に減らす。
これは、他勢力の状況を見たところ、1都市に3〜5万程度の兵力しか配していない弱メン状態なので、戦闘に緊迫感を持たせるため。
ということで、いったん第一、第二軍団を解散する。
第二軍団長の吾玄と第三軍団長の馬参は、以下の武将一覧から8人の将を選んでほしい。
わしは残った武将を集めて第一軍を編成する。
前回同様、同志からの引き抜きも可。

ちなみに現在の第一軍と第二軍の参加武将は
第一軍武将→呂砲、希代之、郭図公則、町費、廖衛、馬超、馬騰、馬岱、黄忠
第二軍武将→吾玄、袁奉、張任、甘寧、関平、厳顔、黄権、カイ越、孟達

※プレー再開後の武将変更も可。新たに登用した武将で欲しい者が出てきた時は、その都度要請ヨロ。早い者勝ち。
113君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/07 11:21
※205年1月現在(現在のリプレイは204年7月現在だが、その後2度の戦闘が発生したため、武将数と武将能力に変更あり)

【武力系】
名前(兵数)・武・知:兵法
馬超(14000)100・46:突撃極、車懸5、乱撃3
甘寧(・9500)96・77:奇襲5、突撃4、乱射4、矢嵐3、乱撃1
黄忠(11000)96・56:矢嵐極、火矢5、乱射4、突撃4、槍衾3、
鳳徳(12500)94・63:突撃極、車懸2、乱撃2、
張任(14000)91・79:撹乱極、突撃5、斉射3
楊任(11000)86・52:突撃5、奇襲4、乱撃1、車懸1
関平(11000)86・70:突撃極、槍衾2
公孫賛(・8000)86・65:車懸極、突撃4
厳顔(14000)85・76:乱撃5
馬岱(11000)85・53:突撃5、乱撃3、車懸3
張燕(・9500)84・50:突撃5、
胡車児(11000)82・38:奇襲4、乱撃2、
馬騰(11000)81・50:突撃5、乱撃4、車懸3
呉蘭(11000)81・42:乱射3、突撃2
藩璋(・6500)79・55:突撃4、奇襲4
雷胴(・9500)78・40:斉射3、突撃2
劉セキ(11000)78・57:乱射3
蔡瑁(12500)76・75:乱射4、矢嵐3
張衛(11000)76・36:乱撃3
呉班(・9500)74・49:乱撃3
孟達(・9500)74・79:撹乱5、火矢3
呉懿(11000)73・69:乱撃3、斉射3、突撃2
楊コウ(・9500)73・42:乱撃2
朱然(・9500)72・67:火矢3、矢嵐3、乱射3
馬休(・9500)71・49:突撃5、車懸3
呂岱(・6500)71・49:火矢3、矢嵐1
楊懐(11000)71・53:
114君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/07 11:22
【知力系】
名前(兵数)・武・知:兵法
郭嘉(12500)24・98:奇襲4
法正(11000)56・96:撹乱極、奇襲3、斉射3、火矢2
陸ソン(・6500)67・96:奇襲5、撹乱4、矢嵐4、突撃3、槍衾3
張松(・9500)20・94:撹乱2
華欣(12500)46・92:
カイ越(11000)33・92:奇襲4
楊修(・9500)20・86:奇襲2
黄権(・9500)70・84:撹乱5、斉射3
エン圃(11000)31・81:
王塁(11000)30・81:
鐘遥(12500)53・81:撹乱4
韓遂(18500)69・78:乱撃3
張魯(14000)53・70:奇襲4

【同志】(武力順)
名前(兵数)・武・知:兵法
袁奉(14000)96・67:撹乱極、火矢4
廖衛(12500)92・69:突撃4、撹乱3、乱射2
馬参(15500)91・59:乱撃極、突撃4、車懸1
吾玄(12500)81・71:撹乱極、乱撃3、槍衾2、突撃1
希代(12500)70・99:撹乱5、奇襲2
町費(14000)66・65:撹乱極、突撃1、乱撃1、奇襲1、火矢1
郭図(14000)62・95:突撃5、火矢1
115町費 ◆vWPc71kM :02/09/07 12:34
第三軍団長馬超殿に一票と
あれ?選挙はもう終わったのですか
寝過ごしたか…次の評定に遅れたら3度目のためクビか
116郭図公則 ◆2getuhmE :02/09/07 12:46
>>我が君
>ア「ということは、第四軍が編成されるとしたら、それは呉攻略のため、ということに」
>裴「そうとばかりも言いきれません。例えば、三大巨悪とは別に、袁紹将軍の燕を
>攻めることが同志から上程され、採決された場合、燕を攻める軍団が必要となります」
この放送を聞いた時点から決めていました、目標は既に第四軍・・・
有力な候補がいない以上次に機会があr・・・



郭図公則がテロルにあい負傷しました
117君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/07 13:08
>>115町費殿
ここでボケてどうする!
馬超は候補ちゃうぞ!

>>116郭図公則殿
しまった、そういやそんな放送やってたな。
でも知らんぞ〜、案外次の選挙がある時にゃ町費や袁奉や希代之が立候補して大乱立状態になったりして。
いずれにせよ、黄忠とおぬしのコンビはもう外せんのだ。
思いっきり可愛がってあげてくれ。
118馬参将軍 勝手連:02/09/07 16:33
選挙━━━━( ゚Д゚)エッー?!━中━止━━━━━━━━!!!

ま、祭が終わってしまった。し、神聖なるお祭をぼ、冒涜し、しやがってー
カチャ PAM! PAM! (AA省略)
やること成す事まさに郭図・・・
おいおい、この結末はちょっとおどろいたべ。
際し当たっては、おらの手柄で郭図公則は選挙に落ちたって
本初閣下には報告するべ
121吾玄 ◆7KljsyW2 :02/09/07 21:12
まさかこんな結末とは……
とにかく馬叔遠殿。軍団長就任おめでとうございます

>配下武将
巴の太守であったころから共に戦ってきた黄権殿は外せませぬな
同じ蜀出身の厳顔殿・孟達殿・呉懿殿・呉蘭殿・雷胴殿も入れるとして………あと2人か
軍事顧問として張任殿、参謀として荊州よりカイ越殿にお越しいただきたいと思います
あまり能力の高い人間を入れるのは本意ではありませぬが…

あ、あともうひとつ我侭を言うようですが
いざ有事の際には黄権殿を軍師に任命してはいただけないでしょうか
彼とは付き合いも長いですし、私が見るに義に厚く信頼に足る人間です
智謀に優れながら兵の統率にも冴えを見せ、戦の統率者として彼以上の適任者はいません
>>117
閣下、何故その中に廖衛殿の名が無いのですか!?
嫌い・・・?
123無名武将@お腹せっぷく:02/09/07 22:24
>>122
次の選挙の時までに廖衛将軍が現れるかわからない、ということでしょ。
ということで、廖衛将軍がこのスレを見つけることを祈ってage
124希代之 ◆CIwyxq2Y :02/09/07 23:25
唖然・・・。
そして123に同意
ね、寝技師郭図公則……
ホント意表を突かれました。
さすがは「啄木鳥」戦法の立案者・・・
127馬参 ◆/ffpm.yw :02/09/08 07:48
いやはや、何とも拍子抜けする結末ですな。
しかしまぁ、郭図公則らしいと言うか・・・。

何はともあれ、軍団長の任、馬参謹んで承りまする。
戦略についてでござるが、まずは弘農に出、洛陽へと攻め入ろうかと。
それ以降に関しては、飽くまで本軍は公の第一軍団であり、我が軍は支軍として援軍にでもお使い下さいますよう。
それまでは絶対防衛都市たる洛陽を固守致しましょうぞ。
また、第三軍の武将でござるが、まずはそれがしと同じ秦州人のホウ徳。
後は、少々贅沢でござるが楊任・張魯・張衛・韓遂・鍾ヨウ・張燕・陸遜等をお借りしとうござる。
同志の将も誘おうかと思いましたが、我が軍に居ては殿の許に居るより活躍する機会も少なかろうかと。

>>吾四則殿
ありがとうござる。
これからは同じ軍団長として、共に励む所存にござる。

>>馬参将軍 勝手連殿
いや、何やら色々と世話になった。
呆気無い終わり方ではあったが、お蔭でこの通り軍団長にもなれたゆえ、改めて御礼申し上げたい。
128君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/08 19:54
>>118馬参将軍 勝手連
なに? 郭図公則が暴漢に襲われた?
早速ネタに使わせてもらおう。

>>119>>125>>126
寝業師という表現はぴったりですな。
ここまでみんなの意表を突くなんて、見事としか言いようがありません。

>>120郭図(華北=東北人)殿
おおい、敵方ではあるがおぬし、そんなところでノンビリしててよいのか?
おぬしの君主は死んだぞ。詳しくは以下参照。

>>121吾玄殿
蜀出身者で固めたか。
にしても、呉懿、呉蘭、雷胴とは・・・人選が渋い。

>>122
嫌いじゃないッスよ!
123氏の言った通りです。

>>124希代之殿
ということで、もうしばらく第一軍は希代之殿と郭図公則殿の二軍師体制でいく。
胃が痛いとは思うが、気張ってくれ。

>>127馬参殿
張衛を入れてくるとは、吾玄に劣らず人選が渋い!
馬参殿は北方ファンか?
129経過報告 ◆WFnCXgeU :02/09/08 19:55
【注意】以下の文は、第三軍団長選挙前にまとめたものであるため、若干話に食い違う所もありますが、ご容赦ください。

※204年7月
ホンットにようやく紫桑制圧が完了した。
難攻不落の赤壁とはいえ、まさかここまで長引くとは思わなかった。
小説風でやったのも長くなった原因なのだが、まだ1年終わっていないんだよな。
5、6年ぐらい進んだような気もするが。
まあ、しばらくはノンビリいこう。

とか言ってるそばから、生きて虜囚の辱めを受けた雑兵1号が駆け込んできた。
雑「と、殿〜ぉ、大変にございますぅ〜!」
どうした、捕虜になっていたくせに前より太って帰って来た雑兵1号よ。
雑「涼の機密事項をペラペラしゃべったので、呉からすっかりごちそう攻めにあって・・・今のは寝言です」
・・・さっさと用件を言え。
雑「孫策領江夏にて戦闘が始まっております!」
江夏? 弱り始めた孫策を曹操が標的に定めたか。溺れた犬を棒で叩く。無常な世だな。
雑「なにトンチンカンなことを! 江夏は曹操領とは接していませんぞ!」
そういやそうだな・・・っておい、ちょっと待て! てことはどの勢力が江夏を攻撃しておるのだ?
雑「襄陽に駐屯する我が軍ですよ! 紫桑の第一軍が増援軍として出撃しています!」

マジで時間が止まった。
紫桑をようやく制圧したはいいが、思いっきりセーブしていないわし。
もし江夏遠征軍が敗れたら・・・いや、最悪負けてもいい、それよりも同志の誰かが捕虜になったら・・・。
その時は再プレーせざるを得んではないか!
130経過報告 ◆WFnCXgeU :02/09/08 19:56
「パーパラパーパーパー、ジャンジャジャン」
「攻撃側呂砲軍勝利」
え、えがった〜! マジで腰抜けそうになったわい。
朱然とフセンが配下になったが、そんなことより無事に終わったことに心から安堵。
しかし、攻撃軍が進発した襄陽に残った武将は、法正1人、兵1万2000。
敵勢力と隣接した絶対防衛都市のあるべき姿じゃないよ。10月に速攻で第一軍を移動させよう。

紫桑、江夏と相次いで失った孫策にさらなる凶報。寿春の太守・紀霊が曹操方に寝返った。
負ける時ってこんなものかもね。回りも寄ってたかってハイエナのように獲物を狙ってくる。
他山の石として気を付けよう。

※204年10月
華北を領有する燕の盟主・袁紹が死んだ。後継者は長男の袁譚。
まーしかし長生きできんな、袁紹は。謀叛独立する太守がでなかったのがせめてもの慰めだ。

一方、赤壁で輝かしい大勝利を収めた我が軍は、昇進のオンパレード。馬参が三品官に、町費、郭図公則、袁奉が四品官にそれぞれ昇進した。
挙兵から8年。わずか6500の兵しか率いることのできなかったハナタレどもが、ここまで成長したか。
最初から2万の兵を率いることができたわしとしては、自分に追いつこうとしている我が子を見守る父親の気分だね。独身だけど。
雑兵1号「2万率いることができても、戦さで役にたったかは別ですが」
うるちゃい。

長沙の吾玄、張任、甘寧、関平、そして桂陽の厳顔、カイ越、孟達、黄権ら旧第二軍武将を紫桑へ移動。
第二軍は今後、孫策の防衛拠点だったここ紫桑から、孫策領を削り取ってもらうことになる。
襄陽はなんとか劉備の襲撃に間に合った。紫桑の第一軍とわしは襄陽へ移動し、再びわしが第一軍の指揮を執る。
我が軍の敗北条件のひとつは、絶対防衛都市(成都、長安、襄陽、洛陽、建業)の陥落。
千載一遇の機会を逃した凡将・劉備。滅びるのも天命だ。せめてわしが引導を渡してやろう。
131経過報告 ◆WFnCXgeU :02/09/08 19:56
泣きっ面に鉢の孫策にさらなる痛打。曹操が広州を攻めた。寝返ったばかりの寿春も増援軍を送り、広州はあっさり曹操の支配下に置かれた。
これで孫策の領する都市は5つ。第二軍には孫策だけでなく、曹操の相手もしなければなるかもしれんな。

さあ、あとは年明け→評定・・・とはいきませんでした。
「宛の曹操軍が長安に攻め込みました」
また来おったよ・・・

第二次「長安」防衛戦
武将(兵科) 兵数/武/知(戦法)
鳳徳(象兵)11000/93/63(突撃5、乱撃2、車懸2)
郭嘉(軽歩)10500/24/98(奇襲4)
楊任(軽歩)10000/86/52(突撃5、奇襲4、撹乱1、乱撃1、車懸1)
張燕(象兵)・8500/84/50(突撃4、撹乱2)
馬休(重騎)・8500/71/49(突撃4、車懸3)
鐘ヨウ(軽歩)・7100/53/81(撹乱4、乱撃2)
      計55600

今回は金に多少余裕もあったので、総大将の鳳徳と個人的にお気に入りの張燕を象部隊に、そして車懸を使える馬休を重騎隊にする。
第一次防衛戦より兵が4000多く、さらに象部隊×2部隊・・・ムフッ。
策略は「鼓舞」1つと、一応のたしなみとして「幻術」1つ。できればこれを使わずに勝利を収めたいものだ。

55600vs79000(曹操正規軍は49000)
6部隊vs10部隊
では、第2次「長安」防衛戦スタート。
132経過報告 ◆WFnCXgeU :02/09/08 19:57
「8万弱、か」
鳳徳が小馬鹿にしたようにつぶやく。それに同調するように、張燕が肯く。
「随分軽く見られたものですな。前は10万前後の敵を退けたというのに・・・軍師殿、これをどう解く?」
長安軍師・郭嘉は、ニヒルな表情を浮かべて答えた。
「張燕殿は白馬陣をご存知か?」
「白馬陣? ああ、北平の公孫賛か。数年前に袁紹に攻め滅ぼされ、野に下っていたようだが」
「その者、現在は魏公の禄を食んでおります」
かつての魏将は、曹操のことを呼び捨てにすることは決してない。しかし、そのことを指摘する武将はここ長安にはいない。
長安を守る武将はすべて、かつて呂砲以外の君主に仕えていた。いわば似た者同士≠セ。
「こたびの敵正規軍に、この者が参陣しています」
「それが? 敗残の将がどうした?」
「張燕殿、我らもかつては敗残の将だったことをお忘れなく」
郭嘉の皮肉に、張燕の表情が引きつる。張燕も公孫賛と同様、袁紹に攻め滅ぼされた一勢力の盟主だった。
133経過報告 ◆WFnCXgeU :02/09/08 19:58
渋い顔になる張燕をほっといて、郭嘉は言葉を続ける。
「袁紹の圧倒的兵力の前に敗れた公孫賛ですが、その『車懸』は強力です。侮るべきではないかと」
「わしの象部隊も強力だぞ・・・ま、今回は総大将と張燕殿に取られてしまったが」
前の長安防衛戦で象部隊を指揮し、涼軍勝利に貢献した楊任が口を挟む。
楊任は今回は軽歩部隊。やはり、圧倒的攻撃力と防御力を誇る象部隊への未練は、なかなか断ちきれない。
「なんといっても、このわしに戦功1位をもたらしてくれたのだからな」
楊任の言葉に、郭嘉は皮肉で返す。
「さよう、象部隊は非常に強力だ。誰が指揮しても高い戦果を上げられよう」
楊任は目を大きく見開いたが、すぐに「ガハハハ!」と笑い出した。こんな性格の楊任は、あまり敵を作らない。
「公孫賛以外で気になるのは、華欣ですな」
「フン、文官でこの武関を落とせるとでもいうか?」
懲りずにちょっかいを出す楊任に、郭嘉はまたも皮肉を投げかける。
「関を落とすのには難儀をするでしょう。しかし、迎撃に出てきた楊任殿を挑発し、混乱させることは苦もないかと」
「うん、それは確かにその通り」
「おい楊任。納得してどうする」
「しかし、返しようがありませぬ」
楊任の態度に一同は笑った。郭嘉ですら、皮肉とは別の種類の笑みを浮かべている。
「まあ誰が来ようと同じことだ。篭城はせず、迎撃して敵を殲滅する」
気を引き締めるように総大将の鳳徳が言った。
近く、ここ長安で第三軍が発足する。長安守備隊としては、おそらくこれが最後の戦いとなる。
「この中の誰が第三軍に編入されるかわからぬが、全員そろって同じ戦場で戦うことは二度とあるまい。勝って良き思い出としようではないか」
全員、元降将。
長安を守る6人の武将は、同じ秘め事を共有する仲間のような一面もあった。
134経過報告 ◆WFnCXgeU :02/09/08 19:59
縄で縛り上げられ、数人の魏兵に監視されている男の顔面は蒼白。そして、怒りと屈辱に歪んでいる。
象部隊を率いて戦場に躍り出た張燕。
この男は今、捕虜となって戦いの帰趨をハラハラしながら見守っている。
恐るべき「車懸」の使い手・公孫賛を、馬休が仕留めた。
重騎隊9500と象部隊8500の取り引き。こちらの方が寡兵である以上、とても割に合わない。

最初は快調だった。突出してきた袁ヨウを集中攻撃であっさり仕留めた。
しかし、後続の部隊はそう簡単にはいかなかった。
華欣の「挑発」にまんまと乗ってしまった張燕は、曹操軍部隊に包囲され、公孫賛の「車懸」で大損害を受けた。
これを華欣が計略「混乱」で行動の自由を奪い、さらに敵総大将・曹仁の「槍衾」が大量の象の死体を量産した。
防衛戦のため、「疾風」戦術を仕えない長安軍の足は遅い。効果的な手を打てないまま、かつての君主である張燕は、捕われの身となってしまった。
象部隊を追うように戦場から公孫賛の重騎隊も姿を消したが、まだ曹仁、そして華欣は無傷で残っている。

長安軍師の郭嘉は、董承と胡班、藩璋の集中攻撃の前に、絶望的な戦いを展開していた。
ほかの友軍は、徹底的な「挑発」と「混乱」で楊任をキリキリマイさせている華欣を潰そうと必死だ。
結果的に郭嘉は、敵の3部隊を引き付ける囮のような立場に立っていた。
元々膂力に自信があるわけではない。知力と、ひたむきな鍛練によってようやく戦場でも仕えるようになった「奇襲」戦法が頼りだ。
「しかし、実戦での経験がまだまだということか」
苦々しげに郭嘉。レベル4の「奇襲」で多少は敵兵の数を減じているものの、混乱させるまでには至っていない。計略「混乱」にしても、なぜか今回はまったく効かない。
「なるほど、『奇襲』とはああいう風にやるのか」
混乱には至らないものの、「奇襲」で打撃を与えている郭嘉隊の様子をじっと見ているのは、曹操軍の胡班。
「真似てみるか・・・右翼隊は、中央隊と左翼隊より少し遅れて攻めかかれ! 『奇襲』じゃ!」
胡班ごとき≠フ「奇襲」で大混乱となる郭嘉隊。弱軍≠ニ称される呂砲のさらに二分の一の武力に過ぎない郭嘉隊は、もろくも壊滅した。
前回の防衛戦に引き続き、今回も「幻術」を使う機会はなかった。
135経過報告 ◆WFnCXgeU :02/09/08 19:59
長安の守将全員が元は呂砲以外の君主に仕えていたわけだが、これは一般の兵士に関しても同様。
今の呂砲軍は、益州、南中、漢中、涼州、荊州、そして長安と、様々な場所から徴兵されてきた兵で構成されている。その数、60万近く。
一方、呂砲が永安で挙兵した時の兵力は1万。これまでの戦闘で戦死した兵も多く、挙兵当時から参戦している兵となると、それこそ数千を数えるのみ。
そういうわけで、長安を守る兵に永安出身の者はいない。大半は地元長安、あるいは涼州から徴兵されてきた者たちだ。
もちろん少ないながらも、それ以外の地から長安の守備に就いている兵も存在する。
元劉璋軍として戦ってきた兵もその一人。彼は現在、楊任の軽歩部隊に編入されている。

初めて長安を訪れた時、その巨大さに圧倒された。
それまでは、故郷の成都こそが中華最大の都と信じて疑わなかったが、その観念は今や霧散している。
董卓の暴政によって荒れた部分もあるが、それでも長安は漢の副都だった。人口そのものよりも、都市としての造りや洗練の度合いが、成都とは比較にならない。
「長安は絶対防衛都市である」
彼の隊長は、よくそう訓示した。
「長安の陥落は、すなわち涼の壊滅を意味する。そのことからも、長安の守備を任されたおまえたちの責任は重大だ」
なぜ長安が陥落したら涼が滅びるのか、彼にはいまいちよくわからなかった。
曹操軍に睨みを利かせる長安は確かに重要な拠点だが、この都市ひとつが敵に奪われたからといって、涼軍全体が瓦解するとはとうてい思えなかった。
隊長もそのへんの理由は知らないらしい。ただ、「長安は絶対防衛都市」とだけ連呼している。
「・・・であるからこそ、長安守備隊は優秀な兵ばかりで構成されておるのだ。長安守備隊に配属されたことを誇りに思い、日頃の訓練に努めよ」
136経過報告 ◆WFnCXgeU :02/09/08 20:00
8年前―。
蜀の東にポツンと旗揚げした呂砲とかいう男。当時、その名が兵たちの間で上がることはほとんどなかった。
その名が広まり出した頃には、既に蜀の東の拠点・巴は、呂砲軍に席捲されていた。

成都防衛戦。
彼は蜀公・劉璋の部隊の一員として、呂砲軍を迎え撃った。
こちらに突進してくるのは、馬参、吾玄、袁奉らの部隊。その行軍速度は恐ろしく速い。
「『疾風』か!」
短く叫んだ隊長の声を聞いたかと思うや否や、背後で大騒ぎが始まった。あらかじめ劉璋隊に手配されていた埋伏の毒が寝返ったのだ。
大混乱となった部隊は、呂砲軍の将軍たちの格好の餌食となり、あっという間に全滅してしまった。
劉璋は解放されたが、彼はそれ以来、呂砲軍の兵士として戦っている。二度にわたって行われた倍攻略戦にも参加し、先日までの味方との切り合いも演じた。

今でも時々夢を見る。
すさまじい速度でこちらに突っ込んでくる呂砲軍の夢。
彼の刃で崩れ落ちる、かつての同僚の夢。
いずれの夢を見た後も、全身が汗でぐっしょりと濡れている。

―あの時に比べりゃ、曹魏なんざちょろいもんだ
元劉璋軍兵士はそう考えている。強がりではなかった。
もうじき第三軍が、ここ長安で発足する。彼もまた、第三軍に編入されることになっている。
―早く洛陽の町を見てみたいな。長安よりもさらに大きいっていうじゃないか
第一次長安防衛戦では、苦戦しながらも勝利を収めている(その時彼は、瀕死の重傷を負ったが)。
今回は強力な象部隊が2部隊もいる。敵の数も前より少ない。
勝って当然の戦いであり、第三軍発足の門出を祝う戦いのはずだった。
しかし、実際のところ、長安守備軍は大苦戦を強いられている。
その原因は、彼が所属する楊任隊にあった。
「おのれ、華欣めぇ! 全軍、わしに続けー!」
楊任の叫び声が聞こえる。
―ちょっとやばいんじゃないか、こいつは
一兵士であっても、そんな空気は何となく嗅ぎ取っている。
137経過報告 ◆WFnCXgeU :02/09/08 20:01
兵の数が少なく、さらには部隊の数も少ない現状で、守備軍は次第に押され始めている。
もちろん当然の展開だったが、あっという間に張燕の象部隊が全滅したのは誤算だった。
さらに悪いことに、郭嘉の皮肉が予言となって的中している。

華欣の「挑発」→楊任暴走→鐘ヨウが沈静化→華欣の「挑発」→楊任暴走・・・のエンドレス。
時々鐘ヨウの沈静化が失敗すると、華欣はさらに馬休に対しても「挑発」を仕掛けてくる。
楊任が部隊を制御できず、鐘ヨウが沈静化に忙殺されている状況で、敵に打撃を与えることができるのは、鳳徳の象部隊と馬休の重騎隊のみ。
一方、敵は「挑発」専門の華欣を除く7部隊で攻撃を仕掛けてくる。
最初はこちらの方が損害は少なかったが、今や形勢は逆転している。
苦戦の元凶となっている華欣を早く仕留めたい。しかし、董承と張既が邪魔で、華欣を攻撃することができない。
ようやく両部隊を突破し、憎き華欣を殲滅したところで、楊任への沈静化に奔走していた鐘ヨウが捕らえられた。

16ターン経過
12800vs33000(55600vs79000)
3部隊vs6部隊(6部隊vs10部隊)
まだ敵の総大将の曹仁は、ほとんど損害を受けていない。
138経過報告 ◆WFnCXgeU :02/09/08 20:02
「総大将! ご無事で何より!」
わずか480の兵を率いるのみとなった楊任が、鳳徳の元へ駆けてきた。
呑気な楊任の口振りに、鳳徳は思わず声を荒げた。
「楊任、おのれは!・・・簡単に引っかかり過ぎじゃ!」
「面目ござらん!」
ペコリと頭を下げる楊任。
まったくこの男は憎めない。鳳徳は怒鳴る気も失せた。
「ったく・・・馬休は?」
「既に指示通りに!」
「そうか。よし、我らもいったん敵をかわすぞ。全軍、それがしに遅れず続け!」
鳳徳の象部隊5600と楊任の軽歩隊480は、「強行」で戦場から離脱、敵の攻撃圏から逃れた。
「楊任、そなたは敵攻撃拠点を占拠せよ」
「えぇ〜、それがしがでござるか? その任は若い馬休に・・・」
「たわけたことを申すな! おのれの兵を数えてみよ! それにホイホイ挑発にかかった罰じゃ!」
「ハハッ、慎んでお受けいたします」
楊任という男に欠点は多いが、その中に「他人を不快にする」というものはない。
ボロボロの状況ながら、楊任は笑みを浮べて東へ―城門とは反対方向へ―走っていく。

「かなりの損害を受けたな・・・さすがは涼軍といったところか」
長安城の城門前に集結した軍勢を見て、曹仁はつぶやいた。
8万近い軍勢を擁していたのに、残った兵は3万少々。
しかし、敵の防衛隊はほとんど無力化させた。特に象部隊を1部隊だけとはいえ、殲滅したのは大きな戦果だ。
「では、仕上げにかかろうか。衝車の組み立てを始めよ!」
攻城兵器衝車≠ェ速やかに組み上げられた。
「『崩壁』!」
さらに命令を下す。
堅固な長安の城壁の一角が崩れた。城内に残った守備兵がこれを修復するまでの間、城門の防御力は低下する。
「かかれー!」
衝車が容赦なく城門に突き刺さり、長安城の城壁は急速にその姿を変えていく。
139経過報告 ◆WFnCXgeU :02/09/08 20:02
与えられる城門への損害と、残りの防御力を換算するに、攻撃期限日以内に陥落できるかどうかは微妙な状況だ。
「最後は気合いだ。何としても長安を奪い返すのだ!」
全軍を叱咤激励する曹仁。
敵の守備軍はどこかへ逃げ出した。長安は目の前で無防備な姿をさらしている。これは好機なのだ。
しかし、曹仁は気付いた。攻撃の成果が、わずかずつではあるが、確実に下がっている。
「どうしたことだ! もっとしっかり攻撃せよ!」
顔を赤くして怒る曹仁に、郭嘉捕縛の殊勲者となった胡班が報告した。
「それが将軍、補給が急に少なくなっているのです。満足に飯を食べさせることができず、兵の士気が低下しております」
「補給が少ない? 糧食部隊は何をしているのだ?」
「調べてみます」
いったん曹仁の前から去った胡班は、ほどなく戻ってきた。さっきは狼狽していたが、今度は動揺している。
「将軍! 敵は我らの攻撃拠点を占拠! そのまま糧食部隊を攻撃しております!」
報告に目を吊り上げる曹仁。胡班の報告が意味することは明らかだった。
遁走したと思っていた涼軍。しかし、実際は補給路を押さえ、魏軍が力尽きる時を待っているのだ。
―そういえば・・・前の戦いもこれでやられたのではないか!
曹仁は自分の迂闊さを呪った。
しかし、今さら衝車を分解し、涼の残存部隊に備える余裕はない。
兵の踏ん張りを信じて、ひたすら城門を攻撃するしかなかった。
140経過報告 ◆WFnCXgeU :02/09/08 20:03
「かなり腹を減らしているようですな」
惰性で城門攻撃に従事している魏軍を見て、馬休が笑った。魏軍の中には、兵が逃げ出す部隊も出始めている。
「まあ、あまり相手のことを笑えんぞ。戦闘では我らは負けたというべきなのだから」
「戦闘に負けても戦さで勝てばよいのです」
「そんなことはわかっている。わしが言いたいのは、いつわしらもあのような状態になるかわからん、ということだ」
実際、呉の要衝・紫桑を攻めた第一軍は、兵糧不足で敗北の一歩手前まで追いつめられたのだ。
「いかに敗北から戦訓を学ぶか。大事なことはそれだ」
鳳徳の言葉に、馬休は黙って一礼する。
第1次赤壁戦(実際は第2次)での兄・馬超の失態は、馬休も伝え聞いている。
あの敗北によって、馬家の人間が涼の軍団長となる夢は永遠に潰えたのだ。
「そろそろ頃合いかと」
そんな感情を振り払うように、馬休は鳳徳に具申した。それに肯いた総大将は、腹の底から声を絞り出した。
「これより敵衝車部隊を殲滅する! 一兵たりとも逃がすな!」

丘の上から涼軍が現れた。2部隊1万少々だが、曹仁は天を仰いで嘆息した。

「終わりよければ全て良し、と言うではないか」
勝利の報告を聞いた楊任は、そう言って豪快に笑った。
それを見て、世の中にはいろんな将軍がいる、と元劉璋軍兵士は思った。

【登用武将】藩璋、華欣、公孫賛
141経過報告 ◆WFnCXgeU :02/09/08 20:04
※205年1月
希代 補修166%
町費 商業140%
馬参 開墾113%
郭図 補修113%
廖衛 治安66%

呉の太史慈がやってきた。
太「我が勢力と呂砲殿の勢力は利害が一致しており、共存が可能です。ついては我が勢力と18カ月の同盟を結んではいただけませんか」
ふ〜ん、同盟ねえ・・・。今のわしらに意味あるかいなぁ。
太「ご承知なら友好の証として、金3000を進呈させていただきます」
おおそうか、やはり持つべきものは盟友じゃな。
希代之「アイヤー、殿! 第二軍は出撃準備を完了しておるのですぞ! 吾玄殿には何と申し開きをされるのですか! 袁奉殿も怒りますぞ!」
冗談じゃい。というわけで太史慈よ。諦めて第二軍の軍靴に踏みしだかれるがよい。
太「呂砲殿ならこの同盟の意味がわかると思ったのですが・・・」

太史慈が帰るや否や、報告が入る。
「紫桑で間者らしき者を捕らえました。どうやら韓当の手の者のようです」
まあ文句は言うまい。乱世なら当然の行為だ。

つーことで、ようやく207年が終了した。
久々の評定に入る。
142経過報告 ◆WFnCXgeU :02/09/08 20:05
【武将能力】204年1月→205年1月
年齢  武力      知力     政治      魅力
馬参50 袁奉95→96 希代99    町費97    馬参93→95
呂砲36 廖衛91→92 郭図94→95 郭図96    吾玄82
郭図32 馬参90→91 呂砲75    吾玄65    袁奉81
袁奉30 吾玄80→81 吾玄70→71 廖衛65    廖衛77
希代29 希代70    廖衛69    呂砲65    呂砲73
町費26 町費66    袁奉67    希代60→61 郭図57
廖衛26 郭図62    町費65    袁奉55    町費56
吾玄25 呂砲49→50 馬参59    馬参53    希代56

(兵数・階級)功績・前回順位  名声・前回順位 
@馬参(1.55万・三)16692−@ 馬参18341−
A袁奉(1.40万・四)12282−A 袁奉14793−
B郭図(1.40万・四)12391↑D 郭図14082↑D
C町費(1・40万・四)12304↓B 町費13947↓B
D希代(1.25万・五)10935↑E 吾玄12563↓C
E吾玄(1.25万・五)10793↓C 廖衛12538↑F
F廖衛(1.25万・五)10297−F 希代12334↓E

【戦法レベル】
●突撃 郭図5、馬参4、廖衛3→4、町費1、吾玄1
●乱撃 馬参極、吾玄3、町費1
●槍衾 吾玄2
●車懸 馬参1
●火矢 袁奉4、町費1、郭図1
●乱射 廖衛2
●激流 袁奉4
●撹乱 呂砲極、吾玄極、袁奉極、町費5→極、希代之5、廖衛3
●奇襲 希代之2、町費1
●攻城 馬参1、吾玄1
143全体地図 ◆WFnCXgeU :02/09/08 20:05
【205年1月】(C)◆KOEiWSYs
×××××××××××晋陽××××薊×××××××北平××××××××
西涼★┓×××上党┏━━▽━━━━▽━━━━┳━━━━▽━━━▽遼東×
×××┃×××××▽┓×××業β┏━━━┳━▽渤海┏━┛×××××××
×××┃×弘農××┃┗━━━━━▽━┓×┗━━━▽平原××
西平★┫×┏◎━┓┃洛陽××陳留┃×┃┏━━━◎┻━┓×
×××┃×┃××┗◎━━━┳━━◎×┗◎濮陽×済南×┃×
天水┏★×┃長安×┗┓宛┏◎許昌┗━━┫×××┏━◎┛××
××┃┗━B━━━━◎━┛┗┳━━◎━◎小沛×┃×北海
××┃×┏┛××××┣━━━◎━┓礁 ┃┏━━┛     
武都★━★漢中×新野〓×××汝南┗┓×┗◎下丕β     
××××┃┃上庸××┃襄陽××××┃×┏┛×××     ★=呂砲
×倍★━┛┗★━━━@━┓××寿春◎━◎広陵××     @=第一軍(呂砲軍)
××┃×××┃永安┏┛┏★江夏×┏┛×┃××××     A=第二軍(吾玄軍)
××┣━┓×★━┳★━┫┗━┓┏┻━━○┓抹陵×     B=第三軍(馬参軍)
××┃巴★━┛×┃江陵┃柴桑┗○廬江×┃┃×××     ▽=袁譚
成都★━┛×武陵★××A━━━┫×┏━┛┗○呉×     ◎=曹操
××┣★建寧××┣━★┛×××○━┛××┏┛××     ○=孫策
永昌★┃××零陵★×┃長沙××翻陽×××┃×××     〓=劉備
××┃┃××××┗★┛×××××××会稽○×       
三江★┛××××桂陽××××××××××××       

(204年1月→205年1月)
勢力 都市数   武将数   兵力
呂砲 22(+5)/78(+13)/64万(+17万)
曹操 14(+2)/78(+22)/59万(+12万)
袁譚 ・8(+0)/35(-8)/43万(+5万)
孫策 ・5(-4)/39(−18)/27万(−20万)
劉備 ・1(-3)/8(-4)/5万(-8万)
144詳細地図 ◆WFnCXgeU :02/09/08 20:07

【魏戦線】205年1月
×××××××××××┃9万7将・××××┃業β9万9将
×××××××××上党▽━━━━━━━━▽━━━━┓
×××××××××××┃××××××××┃××××┃
×××××××××××┃××××××××┃××××┃
×××××3万6将・××┃洛陽5万8将・××┃××××◎6万9将
××┏━━━◎━━━━◎━━┓×××××┃陳留××┃濮陽
長安┃×××弘農×┏━┛××┣━━━━━◎━━━━┫
━━★━┓××××┃××××┃××××6万8将・××┃
6万18将┃××××┃××××┃××××××××××┃
××××┃×××宛┃××許昌┃××××礁×××××┃小沛
××××┗━━━━◎━━━━◎━━┳━━◎━━━━◎1万1将
×××××・5万7将┃×1万1将・××┃×2万1将
×××××××××┃×××××××┃汝南
×××××××××┣━━━━━━━◎━━┓
×××××××××┃×××××6万9将×
×××××6万8将〓新野


【呉戦線】205年1月
××××××××××××┃××××┃
××××××××・5万7将◎━━━━◎5万7将
××××××××××××┃寿春××┃広陵
江夏4万3将・××××××┃××××┃
━★━━━━━━○━━━┻━━━━〇━━━━┓
×┃××××盧江┃4万9将・××建業┃9万13将・┃呉
×┃××××××┃××××××××┃××××〇4万4将
━┻━━┓×××┃×翻陽×××××┃××××┃
・7万10将★━━━┻━━○━━━━━┛××××┃会稽
××××┃紫桑××7万9将××××・×××××〇3万4将
145評定 ◆WFnCXgeU :02/09/08 20:08
これまではわしがいくつかの選択肢を示し、多数決でその方針を決めるという形を取ってきたが、基本的にこのやり方を廃止する。
地図を見ればわかるように、戦線が広くなり過ぎて、とても選択肢方式の採決が取れないため。
そこで今後は、な〜んでもいいので上程してほしい。相反する上程でない限り、それに則って行動する。
仮に相反する上程が同数で出た場合。例えば、
「新野を攻めた後は宛攻め」に一票
「新野を攻めた後は汝南攻め」に一票
・・・てな時は、わしが支持する方針を取る。

>>吾玄殿、馬参殿
軍団長は今後、侵攻都市を順番に3つ挙げてほしい。
それに則って軍団は攻略作戦を展開する。
馬参殿は長安から「弘農→洛陽」の線をすでに挙げているが、これにあとひとつ追加ヨロ。
軍団侵攻後、無防備状態となった都市のフォローは君主が行う。

上程の結果、複数の軍団が同一の目標を攻略することになった場合、実際にプレーして早く攻略戦を開始した軍団に優先権が与えられる。
つまり、君主の胸先三寸ということ。

「な〜んでもいいの上程して」と言ったが、この「な〜んでもいい」というのもけっこう難しいと思うので、上程の形を取ったネタ振りでもいいッス。
実はそれが一番難しかったりするかもしれんけど。

なお、わしは明日から4日―1週間ほど、PCも携帯もテレビもコンビニも女も地面もないところへ雲隠れします。
その間、皆々様の闊達な議論を期待します。
レスが数日つかない時は、どなたか時々保守してくださればありがたいです。
146町費 ◆vWPc71kM :02/09/08 21:51
新野→宛→許昌
帝を曹操の悪政から救いましょう

新野侵攻後劉備を斬ると悪名が大幅にあがるので行動力が
市場見聞に縛られますが仇敵対策に馬超殿もいるので大耳は斬首しときましょう。


147雑兵1号:02/09/08 22:58
これは町費将軍様。
えっ?殿ですか?いえ、その・・・
て、鉄格子のある・・・いや、なんでもありません。
148吾玄 ◆7KljsyW2 :02/09/08 23:07
第二軍団としてはこれよりしばらく休戦したいと考えております
衰えたりとはいえ孫呉の水軍は未だ健在
孫家が呉の地を抑えている限り手出しは無用でございましょう
先に来た孫家との同盟、私としては受けていただきたかったのですが……希代之殿にも深い考えがあるのでしょう
149見習忍者:02/09/09 02:01
ども〜ポスター剥がしに来ました。
え?選挙もやらないんだったら、始めから貼るなって?
すいません、ちゃんと綺麗にしますんで勘弁して下さい。
え?お礼?
この前タオルあげたじゃないですか、勘弁して下さいよ・・・。


あー、なんで私がこんな目に!
いけない思わずやかん蹴っちゃったよ。

ん?向こうで悲鳴が・・・。

あちゃ〜、誰か伸びてるよ。
幸い誰にもまだ見られてないから早く逃げよう。

しかし、あの服装よく見かける気がするのは気のせいか?
はぁふぅ……中々手柄立てられないし……綺麗な髪飾り…高いよぉ…
>>150
第三軍に転任するトカ。地形的には呂公直轄とどちらが有利なのかな?

第一軍が新野→宛と攻略するなら、宛に主力が居る間に第三軍が洛陽を
攻撃するのが良策と存じます。単独の洛陽攻略戦は泣けますが故に……
152希代之 ◆CIwyxq2Y :02/09/09 21:09
>>148
ん、それは申し訳ないことを。好戦的な吾玄殿のこと、孫家と同盟などしたら
軍師の私が八つ裂きにされるかと思いましてな。はっはっはっは
153袁奉 ◆z0areZMU :02/09/09 21:30
選挙では驚かされましたな・・・・。
何はともあれ馬参殿、軍団長就任、おめでとうございます!
しかし、燕・・・ですか・・・・。いつかは闘わねばならぬのかもしれませぬな・・・・。
これからの進路ですが、長安の兵はむやみに動かさない方がよろしいでしょう。
呉方面は、盧江は占領しておいた方が良いのではないでしょうか?しかし、そこから先の侵攻は難しいでしょうな・・・・。
それと、近いうちに劉備の息の根を止めておいた方が良いのではないでしょうか?そろそろ攻め時かと。
さすが「雪風」(シツコイ
もうだめぽと思う度に…期待して保全致しまつ。
155町費 ◆vWPc71kM :02/09/10 15:52
>>雑兵1号様
そうですか涼公はついに捕まりましたか
涼公に献上しようと持ってきましたが
このおまんじゅうは貴公にあげましょう。
156雑兵1号:02/09/10 18:08
>>町費将軍様
やや、おまんじゅうは私の大好物です。
いいんですか?じゃあいただきます。

実は女風呂のぞいたのがバレ・・・いや、いまのは寝言です。
157吾玄 ◆7KljsyW2 :02/09/10 18:20
>希代之殿
私が好戦的?私はあくまで「戦嫌い」
そんなことはしませんよ。ハハハ………

>袁奉殿
あいや、盧江を攻めるのは早計に過ぎます
確かに盧江の兵は寡少ですが抹陵・翻陽より大量の増援軍が来ると考えられます
ただでさえ水に不慣れな我が軍。勝つにしろ被害は少なくないでしょう
そのような状態で曹・孫両家と接するのは決して得策ではありませぬ
呉の地を攻略するときは水軍提督袁到越殿のお力を借りたいと考えております
それまで今しばらくお待ちいただけないでしょうか
158文官S ◆2getuhmE :02/09/10 18:23
郭図公則将軍は何者かの襲撃にあいましたが無事雪風にたどり着かれました
その道中下手人と思しき者を二名打ち倒したとの剛勇ぶりであります。

そういえば、黄忠将軍が悲鳴を聞いてかけつけたところ右往左往して逃走する
暴漢に衝突したとか、はて?
159馬参 ◆/ffpm.yw :02/09/10 23:37
>>袁奉殿
おぉ、ありがとうござる。
確かに袁奉殿の申す通り、長安から軽々しく動くわけにはいくまいな。
しばし様子を見つつ城壁を高くし、兵力を増強してから攻める事になるでござろう。

>>涼公
取り合えず、進路をもう一つ決めろとの事。
ならば三つめは陳留にしようかと思いまする。

それにしても、地図を見る限り、魏は何やら下手に戦力が分散されておりますな。
曹操は本当にやる気があるのか・・・。
もしかすると、本当の敵は燕やも知れませぬな。
160無名武将@お腹せっぷく:02/09/12 15:30
ageます。
161廖衛:02/09/12 16:38
>>ALL
パカラッパカラッパカラッ『ヒヒーン!!』
殿ーっ!!ただいま帰り申したーっ!!
(馬に乗って颯爽と参上)
(跪いて)
殿、この廖伯真、殿や七同志、廖影殿に多大なるご迷惑をおかけした事、
心よりお詫び申し上げます。
帰還途中、野盗に襲われ、道に迷い帰還が遅れ申した。
しかし、生涯の主君である殿、情報通殿が言っておったように刎頚の友である、
馬参、旗揚げ当時からの同志である希代之・郭図公則・袁奉・町費・吾玄ら五将、
そして私の影武者を務めてくれた廖影を待たせる訳にいかず、大急ぎで馳せ参じ申した
・・・それと遅れ馳せながら馬参殿、軍団長就任おめでとう御座る。
友として祝福させていただくぞ

では突然で申し訳御座らぬが軍議の案を
まず、襄陽を進発して劉備を早々に叩き潰し、しかる後、江夏に諸将を集結させ、
廬江に全軍で攻め上がるのが良う御座ろう。
時間をかけ、孫賊領の太守を寝返らせる、と言う策も御座る。
曹賊めの戦力が分散している今こそ好機、今動かなければ曹操が袁譚を滅ぼし
曹賊めが手強くなるだけの事、周辺を併合し、しかる後、曹操を叩き潰す
・・・とこれが私の案で御座いますが、諸将はいかがで御座ろう?
それと、劉備の処遇ですが一度登用を試みてはいかがでしょう?
味方につけば、豪傑関羽と張飛も加えられますぞ
ま、応じなければ三人とも斬首すべき、
関羽と張飛に追われるは流石にぞっとしませんからな
162町費 ◆vWPc71kM :02/09/12 18:19
おまんじゅうを孟達殿と張魯殿に贈る手配完了と。
さて涼公が釈放される前に急いで野望の高い、
外様武将に根回しを済ませなければ。
163吾玄 ◆7KljsyW2 :02/09/12 20:05
おお!廖衛殿!戻られましたか!
まったくご無事でなにより。これでやっと本来の「七同志」に戻りました
ただ影殿がこれからどうなるのか…いささか寂しゅうございますな

>劉備の処遇
私は一貫して「斬首」を主張いたします
未だ弱国だったとき、劉備のせいで永安を放棄することになりました
ここで思い切らなければ亡くなった民にいかに詫びることができましょうか
ただ関羽、この男は民衆の中で神と慕われているとのこと。斬ればいかなる災いが殿の身に降りかかるか……
関羽に限っては釈放も止む無し、と考えております
164廖影:02/09/12 20:17
ふぅ…これで某の任務は完了ですな。
廖衛さま、われらが部隊、おおいに鍛えあげましたぞ。
戦での活躍を期待してくだされ。
なお、今後は以前のように廖衛さまの護衛に就く所存。

>みなさま
飛び入り参加という形になりましたが、受け入れていただきありがとうございました。
165町費隊兵士:02/09/12 21:13
ヒ〜ック、おう、もっと注げ注げ!今宵はお祝いなのじゃ。
何のお祝いかと?決まっておる、我らが大将が次の軍団長となられるのじゃ。
町費様はすでに、動き始めておられる。
第二軍の孟達様と第三軍の張魯様への取り成しは済んでおるのじゃ。
あとはこの二将がそれぞれの軍団長に、というわけでな。
まあ何にせよ、大将が軍団長となれば、我が隊の士気も高まるというもの。
めでたいことよ。おーい、おかみ、もっと酒を持ってこい!ヒック!
廖衛さま━キタ━(=゚∀)御━(゚∀゚)━還(∀゚=)━━━━━━━!!!
廖影さま 乙カレー サマデスタ。 帰
167君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/13 18:53
ようやく帰ってまいりました。ムショ暮らし、つらかった。
本日より再開します。


>>146町費殿
上程の端々に町費殿が三国志8を楽しんでいることが伺えて、わしとしても嬉しい。
「このスレ見て三国志8買ったけどスゲーつまんね。金返してください」と言われたら、困ってしまうところだった。

>>147雑兵1号殿
はー・・・
せめて雑兵1号ぐらいは差し入れ持って来てくれるものと思っていたが・・・。
誰も来てくんない・・・(T∀T)

>>148吾玄殿
( ゚Д゚)エッー?! 休戦?!
こりゃまた軍団長選挙の郭図公則に勝るとも劣らぬ意外な展開。
ネタとしてありがたく料理させていただく。
でも、えらく難しい宿題をもらった気分だわ。

>>149見習い忍者殿
後始末ご苦労サマ。
その苦労が次に報われることを祈っている。

>>150成都のおねぇさん(象部隊)
第一軍と第三軍、どっちに入る?

>>151
弘農と宛、両方からの洛陽攻撃ですな。それもらい。
168君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/13 18:54
>>152希代之殿
だよねぇ。そう思うよねぇ。
いずれにせよ、吾玄殿の作中でのキャラは決した。

>>153袁奉殿
オウヨ! 年明けとともに劉備攻めじゃ!
袁奉殿には先鋒を務めてもらうぞ。

>>154
「雪風」大好きのようですな。わしも大好きです。

>>155町費殿
ちょ、町費殿まで・・・しかも饅頭を・・・ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン

>>156雑兵1号殿
たわけ! わしがさようなセコイ犯罪を犯すか!
ストーカー規制法違反じゃ。

>>157吾玄殿
よいぞよいぞ「戦嫌い」。
殺し合いに悩める軍団長というのも非常におもしろい。

>>158文官S ◆2getuhmE殿
そなたの上官も大変じゃのう。
飛び道具でケガしたかと思ったら、今度はヤカンが後頭部に直撃したとな?
安静にするよう伝えてくれ。

>>159馬参殿
第三軍団長が言うように、最前線となる上党、業βに大軍を配置している燕が、実は脅威になっている。
はてさて、どうしましょう・・・。
169君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/13 18:55
>>161廖衛殿
オオオオオー! 帰ってきたか、廖衛殿!
どうなるものやと思っていたが、とにかく帰陣を歓迎する。
今まで夏休みリフレッシュを楽しんできたのだ、これからはドンドン働いてもらうぞ。

>>162町費殿
え? その行動はいったい・・・?
>>165の町費隊兵士殿の会話通りにとらえてよいのか?
それとも・・・はんら・・・ゲホッ! ゲホッ!
いやまさか・・・。

>>163吾玄殿
劉備の処遇については、吾玄殿の言う通り。
ヤツは我らの旗揚げの地・永安を踏みにじり、あまつさえわしのPCを壊した。
絶対に許せん!

>>164廖影殿
本当にご苦労様でした。
とはいえ、これで御退場とあっては余りにも残念。
廖衛殿の副官という立場も良いが、何かの役割・キャラを任せて、スレ立てやスレ活性化等これまでの恩義に報いたいところだ。
しかし、いいキャラが思いつかん。
七同志の諸兄よ、廖影殿の次なるキャラのアイデアヨロ。わしも考える。
廖影殿も何か思いついたら、いつでも復帰してくれ。つーか復帰してください。
170君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/13 18:55
なお、今年の第一軍の侵攻方針については、
町費:新野→宛→許昌
袁奉:劉備攻め
廖衛:新野→江夏移動→廬江
と、新野攻め以降の針路について意見が分れた。
わしの考えは町費殿と同じなので、今年は町費殿の上程意見を第一軍の攻略ルートに据える。
なお、第一軍の宛攻撃に呼応して、馬参の第三軍も弘農攻略を発動する。
次の洛陽攻略戦は、第三軍が主力となり、第一軍は増援軍としてこれを支援する。

【205年方針】
第一軍:新野→宛→許昌
第二軍:休戦
第三軍:弘農→洛陽→陳留

これから久々の引きこもりに入りますが、今日中のUPは難しいかもしんない。
どうぞ気長にお待ちくだされ。
171雑兵1号:02/09/13 19:34
殿、面会に行かなくてすみませんでした。
いや〜、なかなか時間がとれなくて、私もこう見えて(略

ところで、久々に殿の陣に加わりますが、
私の活躍をそれなりに期待していてください。
172君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/13 20:16
ヤボ用で襄陽を離れていた呂砲が帰って来た。
ホッと一息ついているところへ、親衛隊長がドカドカとやってくる。
「組長、お勤めご苦労さまでやんす」
「おう、わしのおらん間、魏組と呉組の動きはどないや・・・ってゴルァ! なぜ人格高潔なわしがムショ暮らししなくちゃならんのだ」
「だってPCも携帯もテレビもコンビニも女も地面もないところにいたんでしょ。消去法で刑務所という答えが導き出されます」
「違う! 海の上にいたんじゃい、ここ数日」
「なるほど、遠洋マグロ漁船ですか」
「借金取りにとうとう捕まってな。太平洋の厳しさを思い知ったわい。で、雑兵1号よ、近う寄れ」
「おみやげくださるんですか?」
「うんにゃ、デコピンの刑に処す」
「馬参将軍がお目通りを願っております。私はこれで失礼します」
「待たんかコラ〜!」

「う〜ん・・・」
呂砲は何度もうめき声を上げている。その手にあるのは、人名が記された竹簡。
呂砲と向かい合って座っているのは、このたび第三軍団長に就任した馬参。
「う〜ん」
もう一度うめいて、呂砲はようやく顔を上げた。
「本当にこれで良いのか?」
呂砲の問いに、馬参はいつもの落ち着いた表情で肯く。
「お許しを頂けるのであれば、ぜひとも」
「う〜ん・・・」
竹簡に記されているのは、馬参が第三軍への編入を希望する武将たちの名前だ。
鳳徳、楊任、張魯、張衛、韓遂、鍾ヨウ、張燕、そして・・・
「お気に召しませぬか?」
「いや、そういうわけではない。鳳徳ならそなたの副将として存分に力を発揮しよう。楊任、鐘ヨウ、張燕も長安防衛戦で力のあるところを見せた。張魯と張衛にはなかなか意表を突かれたが、能力も率いることができる兵力もまずまずだ。しかし・・・」
呂砲の目は、最後の一人に注がれている。
陸遜、と書かれている。
173君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/13 20:18
「陸遜は有能だ。将来は優秀な軍師になるとわしも思っている。しかし、だ」
「若く、経験もございませぬ」
「・・・わかって陸遜を推すわけだな」
「御意」
「う〜ん」
またうめく呂砲。
竹簡を手にした呂砲は、ウロウロと室内を歩き回った。
陸遜の能力の高さは、呂砲も十分に承知している。であるからこそ、自ら呉に乗り込み、涼軍に参陣させたのだ。
しかし、まだ九品官。
旗揚げ当初の全員九品官状態でもあるまいし、ほかにも有能な武将がいる中で、まさか陸遜を指名するとは思ってもみなかった。
「郭嘉や法正では駄目なのか? 郭嘉は五品官、法正は六品官。能力においても、格においても、新しい軍団の軍師として申し分ないが」
「殿がそのようにお考えならば、臣下として否やもございませぬ」
「あ〜ちゃうちゃう! そういう意味でなくってだなぁ・・・」
頭を掻いた呂砲は、ドカッと椅子に腰を下ろした。
「確認しておくぞ。弘農はともかくとして、問題は洛陽。函谷関は難攻不落の関だ」
「承知しております」
「しかも、相手は曹軍。6500ごときの部隊など、あっという間に殲滅させられるぞ」
「それも承知しております」
「・・・そこまで承知しているのであれば、口は挟むまい」
呂砲がため息をつくと、馬参は深々と頭を下げた。
「お聞き入れいただき、感謝の言葉もございませぬ」
「礼などよいわ。配下武将を決めるのは軍団長の権利。確認したまでのこと」
「陣容が決まったからには、誓って弘農、洛陽を落としてご覧にいれましょう」
そう言って腰を上げた馬参を、呂砲は慌てて止めた。
174君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/13 20:19
「ちょっと待った、馬参。もうひとつ聞きたいことがある」
「何でございましょう?」
「しつこいようだが、陸遜のことだ」
呂砲は咳払いすると、座り直した馬参の顔を覗き込んだ。
「陸遜の編入はよい。しかし、なぜ陸遜なのか知りたい。九品官の軍師となれば、軍団の中でも軋轢が生じよう。先に言ったように、戦さでろくな働きもできぬまま全滅する可能性もある。それなのに、なぜ陸遜なのだ?」
呂砲の言う「軋轢」は、確かに予想できた。
海千山千の武将らにとって、自分より遥かに下の階級の若造を「軍師殿」と呼ぶのは、少なからぬ抵抗を感じるところだろう。
軍師に選ばれなかった郭嘉や法正にしても、不満を抱く可能性は十分に考えられた。
それらをすべてわかった上での、「第三軍団軍師・陸遜」。
呂砲がその理由を知りたがるのも、当然のことだった。
馬参は椅子の上で姿勢を正すと、静かな口調で応えた。
「今年、それがしは齢五十となり申した」
「ん? それがどうした?」
「殿の挙兵に従って今年で9年目、それがしは常に全力で戦ってまいりました」
「うむ。そなたの『乱撃』には何度も助けられた」
「もったいなきお言葉にございます。それがしはこれからも、殿の理想を現実のものとすべく、戦っていく所存にございました」
「ちょ、ちょっとタンマ!」
「は?」
「『ございました』って思いっきり過去形ではないか! なんかヤな予感がするぞ!」
「どうか最後まで、それがしの存念をお聞きくだされ」
「う、うむ・・・」
落ち着かなく目をキョロつかせる呂砲に、馬参は語り続ける。
「されど、戦場で過ごすこと8年。体力はまだまだ若い武将にも負けぬ自信がございますが、何と申しましょうか、気持ちがついていきませぬ」
「もしかしてモラトリアムか?」
「その言葉の意味は存じませぬが、挙兵の頃のような熱い情熱が、最近になって感じられなくなってまいりました」
「おいおい馬参よ、まさか野に下るとは申すまいな」
「実はそれも考えました」
「お、お〜い!」
175君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/13 20:19
「・・・されど、殿。このままズルズルと奉公していくことが忠義とは、それがしも考えてはおりませぬ」
どっしり座って語る馬参と、モジモジしながら膝を揃えて話を聞いている呂砲。
どちらが君主だかわからない。
「それゆえ、熱き心に接していたい、と思いました。それがしが再びかつての馬参に戻るには、それしかない、と」
「こういうことか?」
話が読めてきたのか、少しホッとした様子で呂砲は質問する。
「野望と能力の高い陸遜をそばに置いて、自分自身にハッパをかけたい、と」
「御意にございます」
思い当たるフシはあった。陸遜が涼軍に入ってまだ1年に満たないが、己の能力に自信のある陸遜は、その若さもあってしばしばほかの武将と衝突していた。
「陸遜は若い頃のそれがしによく似ております」
「エ?! 馬参、昔はあんな風だったのか?!」
「恥ずかしながら」
「想像できん・・・」
「あやつを見ていると、危うさとともに、懐かしさも感じるのです。若かりし頃を思い出し、まだまだ負けてはいられぬ、と自分自身を奮起させることができるのです」
「・・・わかった」
呂砲は自分の膝をパンと叩いた。それならオッケー。全然オッケー。
「いずれにせよ、陸遜は将来の涼を支える人材だ。そなたに預けるからには、おおいに成長することを期待してよいな。能力だけでなく、その人となりについても」
「陸遜だけでなく、それがしももっと成長したいと思っております」
「よい。ヤツはそなたに任せよう」
「ありがたき幸せ」


※ゲームもせんと、とりあえずバーッと書いちゃいました。続きは後日。

>>171雑兵1号殿
捕虜となっている間に肥えたその体、少しは細くせよ。
参陣はそれからじゃ。
176無名武将:02/09/13 21:14
あぁ…馬参様かっこいい
177町費 ◆vWPc71kM :02/09/13 21:33
私が謀叛?ご冗談は顔だけにして下さい。
帰還のお祝いに和国より伝わる、
『黄金に光るおまんじゅう』と酒などを献上します。

>>町費隊兵士様
ほろ酔い気分で涼公に計画の一端をばらさないで下さい。
それとやかんを持った方にもご注意を。
178町費隊兵士:02/09/14 00:44
お、町費様!いよいよ劉備攻めですな!
戦功1位を目指して我らも頑張りますぞ!
はぁ、例の件ですか?
大丈夫です、それがし口だけは固いと昔から評判の男です!
酒が入ると少し饒舌になりますけど。
で、次はどの将軍様に「黄金に光るまんじゅう」をお持ちしましょう?
179無名武将@お腹せっぷく:02/09/14 00:58
>>176
禿胴!馬参スゲーかっこいい!
180希代之 ◆CIwyxq2Y :02/09/14 01:13
>>161
おお!ついにご帰還なされましたか!これからまた涼公のもとでともに戦っていきましょう。
第三軍希望します。
これでとうとう長安に……ふっふっふ……
洛陽で髪飾りを買って見事凱旋するため……ぼこんぼこん。
馬参将軍の為に象ともども全力を尽くしますわ。
182馬参 ◆/ffpm.yw :02/09/14 23:51
燕の大軍相手に急造の寄せ集めの衆では厳しく、長くは持ちますまい。
それゆえ、いつか来たる袁家討伐のための第四軍団が発足されるまで、
我が軍が燕への牽制も請け負おうかと存じまするが、如何に。
特に絶対防衛都市の洛陽は、燕との国境に接しておりますゆえ。

また、外交を持って機嫌を取り、必要あらば盟を結ぶのも一つの手でしょうな。

これらの愚見、僭越ながら殿の御意見をお伺いしとうござる。

>>廖衛殿
おお、よくぞ帰って参った。
友としてお主の帰還、まことに嬉しく思う。
これからもまた、共に励もうぞ。

>>廖影殿
お主も今までご苦労でござった。
これからも我が友、廖衛を支えてやってくれぬか?

>>成都のおねぇさん殿
我が軍への参入、心より歓迎しよう。
象に手馴れた貴女の活躍、期待しておるぞ。


そして殿、陸遜の件、ご承知頂きありがとうございまする・・・。
陸遜共々、殿のご期待には必ずや。
183雑兵1号:02/09/15 01:03
>>馬参将軍様
成都のおねえさんは、参入ではなく乱入では?ププ

つ、つい口が滑ってしまいました・・・えー、いまのは寝言です。
184君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/16 18:28
>>176>>179
そう言っていただけるとありがたいッス。
今後ボツボツとほかの同志の活躍場面も増やしていくつもりです。

>>177町費殿
ほう、『黄金に光るおまんじゅう』とな。
それはいったい・・・オッ!

( ∀ )(コレハナンデモカエルマンジュウ…!)

いやいやいやいや、ありがたく頂いておくぞ。


>>181成都のおねぇさん殿
雲南出身象部隊兵士、第三軍配属、と。
ところで「ぼこんぼこん」ってなに?
なんかおもしろいんだけど。

>>182馬参殿及び全同志殿
確かに燕との関係を今後どのように持っていくか、いい加減に決めねばならぬ時が来ている。
攻略するか、同盟を結ぶか。
攻略するなら、第三軍ができたばかりだが、第四軍も編成しなければなるまい。

           ★★★Notice★★★
現在プレーは205年4月段階でセーブ中。
いったんプレーを中断し、燕に関する諸将の意見を緊急公募する。ヨロシク。

>>183雑兵1号殿
わしは「乱入」よりも「乱交」が好き。やったことないけど。
・・・・・・・・・これってセクハラか?
185君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/16 18:29
長安へ向かう馬参と陸遜を見送ると、呂砲は七同志以下諸将に呼びかけた。
「それでは新野攻めに取りかかるぞ。希代之、準備は終わっておるな?」
「はい。兵、米の移送も完了。あとは殿のご命令を待つばかりです」
希代之の返事に嬉しそうに肯く呂砲。
ようやく、この時が来た。
挙兵の目的に掲げた三大巨悪の殲滅。そのうちの一人、劉備を滅ぼすのだ。
浮かれ気味の呂砲に、希代之が呼びかける。
「それはそうと殿。本当によろしかったのですか?」
「ん?」
「陸遜を第三軍団の軍師に据えることです」
「馬参が望んだことじゃ。わしにはどうしようもない」
「そんないい加減な・・・法正がブーブー言っておりましたぞ。おそらく長安でも、郭嘉が不平タラタラでしょう」
「わしに言われても困る。馬参がそれで良いと言うのだから、あとはヤツに任せようではないか」
「何といいますか、殿」
「なんじゃ」
「馬参殿の意志を利用して、陣営内を強引に混乱させようとしてません?」
「わかる?」
「一応軍師ですから」
「同志やその他無名兵士らのレスを拡大解釈して話を作るのって、なかなかおもしろいぞ」
「・・・ということは、吾玄殿は」
「ムフフフフフフフ・・・あ、そうだ。町費はおるか?」
「ハハッ。御前に」
「『墨子』をあげる約束だったな。新野攻め前に授けておく。今後は内政は築城を担当するということだな」
「城防御を上げるとともに、知力も上げていこうと存じます」
「そうしてくれ。我が軍はなにかと混乱や挑発に悩まされているからな。沈静化に力を発揮する武将が増えることは力強い。それと大きな声では言えんが・・・『黄金に光るまんじゅう』、うまかったぞ」
呂砲の言葉に、町費はニヤリと笑った。
少なくともそれは、「人の好い内政官」と称された男の笑みではなかった。
186君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/16 18:30
「郭図公則殿はおられませんでしたな」
陸遜が話しかける。馬参は何も答えない。
「やはり、第三軍団長選挙で破れたことが響いているのでございましょうか」
かまわず陸遜。
「これまでの軍団長との確執は有名でしたからな。いまさら軍団長の晴れの出立を見送るというのも、やはり無理ということでしょう」
馬参は無言。
「洛陽を制圧すれば、馬参様が第三軍団長に選ばれた正しさが証明されるでしょう。微力ながら、それがしもお力添えいたします」
陸遜は上機嫌でしゃべり続ける。
正直なところ、自分が第三軍に編入されたと知ったときは驚いた。己の能力に自信はあるが、経験の無さは自覚していた。
だが、馬参は自分を選んでくれた。七同志生え抜きの馬参が、自分を認めているという証拠だ。
かくなる上は、即急に手柄を立て、出世してやる。
襄陽で自分を嫌った武将たち。ヤツらの悔しがる顔が想像できる・・・。
「陸遜」
不意に馬参が口を開いた。
「おぬしはここで待っておれ」
「は・・・はっ」
少し動揺する陸遜を尻目に、馬参は馬の脇腹を蹴り、近くの丘へと駆け上がっていく。
(あれは・・・)
馬参が向かう先を見て、陸遜は首を傾げた。
一人の騎馬武者がいた。
(郭図公則・・・殿)
187君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/16 18:30
「いよいよ出立か」
「いよいよ出立だ」
「これでおぬしの姿を第一軍内で見ることもなくなるわけだ」
「うれしいか?」
「半分うれしい」
「残りの半分は?」
「口惜しさだな」
「やけに素直だな」
「別れの時ぐらい、本音を話してもよかろう」
「賛成だ」

「その頭の包帯はどうした?」
「暴漢に襲われた」
「新野攻めに参加できるのか」
「たいしたことはない」
「不必要に敵を作り過ぎるからだ」
「性格であり、生き方だ。いまさら変えられぬ」

「燕攻めに関して、我が君に具申したそうだな」
「燕と国境を接することになるのは、第三軍だ。今のうちに方針を決めてもらわねば、軍団長として兵の動かしようがない」
「燕を潰すか、あるいは共存するか。おぬしはどう考えておるのだ?」
「存念はしかるべき時に、しかるべき場所で涼公に伝える」
「涼は大陸の半分以上を手中にした。中華統一も夢ではない」
「それはわかる」
「なのに劉備、孫策、そして曹操の首を取っておしまい、というわけにはいくまい」
「それもわかる。だがおぬしの場合、それだけではあるまい」
「その通りだ」
「なぜ、それほどまでに燕の郭図とやらにこだわる?」
「人にはそれぞれ考え方がある、とだけ言っておこう」
「今は本音を話すのではなかったのか?」
「これに関しては別だ」
188君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/16 18:31
「次に会うのは洛陽だな」
「7月、遅くても10月」
「おぬしなら弘農ぐらい落とせるだろう」
「副軍師殿からさような言葉を頂けて光栄だ」
「釘を刺した、ととらえてもらおう。おぬしの行軍が遅れれば、第一軍の計画にも支障をきたす」
「心配無用、と答えておく」
「せっかくいなくなったというのに、夏過ぎにはまたおぬしのむさ苦しい顔を見ることになる」
「わしもおぬしの胡散臭い顔を見ることになる」
「ゾッとする」
「まったくだ」
「健闘を祈っておる」
「本音か?」
「私も『社交辞令』という言葉ぐらいは知っているのだ」

二騎は反対方向に走っていく。
(あの二人にどんな会話が成立しているのだろう)
こちらへ駆けてくる馬参を見ながら、陸遜は思った。
189君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/16 18:32
「第一軍はこれより、新野へ向けての出撃を開始する!」
演台に立った呂砲が、全兵士に向けて宣言した。
「目標は韓公・劉備の首! 手柄を挙げよ!」

「新野」攻略戦
武将(兵科) 兵数/武/知(戦法)
呂砲(軽歩)20000/50/77(撹乱極)
希代(軽歩)12500/70/99(撹乱5、奇襲2)
甘寧(軽歩)・9500/96/77(奇襲5、突撃4、乱撃1)
袁奉(軽歩)14000/96/67(撹乱極)
廖衛(軽歩)12500/92/69(突撃4、撹乱3)
馬岱(軽騎)11000/85/53(突撃5、乱撃3、車懸3)
馬騰(軽騎)11000/81/50(突撃5、乱撃4、車懸3
町費(軽歩)14000/66/70(撹乱極、突撃1、乱撃1、奇襲1)
郭図(軽歩)14000/62/95(突撃5、撹乱3)
    9部隊118500


「襄陽の涼軍、北上を開始いたしました! 間もなく、ここ新野へ到達する見込み!」
物見の報告に、劉備は肯いた。
「それでは関羽、張飛、そして諸将よ。出撃の準備を頼む」
さながら狩りにでも行くかのような口調で劉備。
命令を受けた武将らも、恭しく拱手してその場を去る。
口を開いたのは張飛だけ。その張飛にしても、満面に笑みを浮かべている。
「大兄、韓の意地を見せてやろうぜ!」
劉備は微笑んだ。

8部隊54700。
荊州に覇を誇った韓が、その最後にあたって動員できる精一杯の軍事力。
勝つためでも、生き残るためでもない。
乱世の覇者としての生きざま、そして散りざま。
それを世に示すための戦いに劉備は臨む。
190無名武将@お腹せっぷく:02/09/16 21:42
結構下がってるんであげ。
191無名武将:02/09/16 22:05
馬参将軍について郭図公則さまもかっこいい…。
涼公の文章が洗練されてきたと思うのは私だけ?
いや、最初から読みやすい文章でしたが。
>182 馬参将軍様
はい。精一杯がんばります!
……で、古参の兵隊さんから象に乗せてくれと頼まれたんですが「頭冷やし用」と書かれたこの大量の水って何ですか?

>183 雑兵1号殿
乱入なんてしてないもん!何しろ長安に居ながら迷子になるんで長安娘のところに突撃すらできなぃ罠…(T-T)
長安広いのよぉぉぉ(×-×)

>184 涼公様
あっ、これは雲南なまりで…(///)<なちゅらるにボケておりました(汗)
乱交するんでしたら混ぜてください。長安娘より綺麗に……髪飾りたかいのぉ・・・
193君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/17 01:47
>>190
乙です。

>>191
現在のペースですと、完結するまであとひとつかふたつ、スレが必要になるかもしれません。
もっともっと精進して、途中で飽きられないよう頑張ります。

>>192成都のおねぇさん殿
いや、あの、その、だから、乱交ってのは、つまり、なんというか、ジョークというか、まあ、つまんないジョークで、おそらく、はあ、そういうことです。
194君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/17 01:48
かなり早い段階で、砦が破壊された。
涼は今回も「疾風」戦術を取っているらしい。
予想通りの展開ではある。ただし、わかったからどうなるという問題でもなかった。
間もなく、12万近い軍勢―迎え撃つ韓軍の2倍以上―が現れるだろう。
戦闘の結果は、火を見るより明らかだ。
「それでは殿、お先に失礼いたします」
カイ良と向朗が劉備にあいさつし、部隊を前進させていく。
「すぐに行くからな! 踏ん張ってくれよ!」
劉備は大声で両部隊に向かって叫んだ。
踏ん張ったところでどうしようもない、ということはわかっていたが、叫ばずにはいられなかった。

「来ました・・・涼軍です」
向朗がささやく。12万の大軍勢を目の当たりにして、少し声が震えている。
カイ良は肯いた。
「よし、手筈通りじゃ。わしが前の部隊を混乱させる。おぬしはありったけの矢を叩き込むのだ。矢を惜しむ必要はないぞ」
「承知しております。しかし、軍師殿」
「なんだ?」
「その後はどうするのです?」
不安そうな表情の向朗。最初から最後まで計画通りに遂行させねば気が済まぬ質の男だ。
絶望的な状況に覚悟は抱きつつも、何らかの心の拠り所がほしいのだろう。
「その後はだな・・・」
そこまで言ったカイ良だったが、質問に答えることはしなかった。森に潜んでいた部隊を突出させる。
(その後は・・・ない。あるわけがない。涼軍に寄ってたかってなぶり殺しに遭うのみよ)

カイ良は廖衛の部隊を混乱させ、これに向朗が矢を放った。
手筈通り。だが、それだけのことだった。
後続部隊が現れる前に、カイ良と向朗の部隊は涼軍に殲滅された。
195君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/17 01:49
「ほう・・・いるわいるわ。涼の田舎者どもがわんさかと」
舌なめずりをして張飛。「遠射」戦術をとっている韓軍は、涼軍よりも索敵範囲が広い。
廖衛、郭図公則、袁奉、甘寧の部隊が森の中にいる。南側の平地には、馬騰と馬岱の騎馬隊。
「さて、どれを叩いてやろうか・・・」
もう一度周囲を見渡す。そして、獲物を見つけた。
「どうせ取るなら大将首ってな・・・野郎ども、呂砲の部隊に突撃をかけるぞ! 遅れるな!」
森林を進む呂砲隊。普通なら「突撃」など成功するはずもない地形だ。
しかし、徹底的に鍛練を積み、さらに実戦での経験も豊富な張飛の「突撃」は、場所を選ばない。
「崩せやぁ!」
死兵と化した張飛の重騎隊は、ごっそりと呂砲の部隊を削り取った。
「俺の部隊はよお!」
張飛は叫ぶ。
「中華一なんだよ!」

その中華一≠フ部隊も、ほどなく大混乱に陥る。袁奉の「撹乱」が成功したのだ。
動きを封じられた張飛には、こちらへ殺到する涼軍を睨みつけることしかできなかった。
196君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/17 01:49
「左方より馬騰隊!・・・そして右方から馬岱隊! 接近してきます!」
副官の報告に関羽は軽く肯き、命令した。
「陣を集束させろ」
馬騰と馬岱の騎馬隊が、猛烈な勢いでこちらに突っ込んでくる。
関羽はその間合いをはかる。そして
「続けー!」
先頭を切って配下の重歩隊を誘導する関羽。突進してくる馬騰の軽騎隊と正面からぶつかる形となる。
軽騎隊の足は速い。これに正面から関羽隊が突っ込むことで、相対速度はさらに速くなる。
結果、関羽隊に一撃を浴びせられた騎馬兵はほとんどいなかった。関羽は馬騰の「車懸」を鮮やかに交わしたのだ。
「次・・・全隊、右へ!」
関羽の号令一下、部隊は鮮やかな動きで右を向く。今度は馬岱の騎馬隊だ。
「続けー!」
馬岱の「車懸」も交わした関羽隊の前方に、「呂」の軍旗。
「全軍、そのまま走れ! 走り続けろ!」
関羽の叱咤に奮い立つ兵たちは、あっといういう間に呂砲隊の脇腹へと突っ込んだ。
「揃えよ! 槍衾じゃ!」
張飛と同じく死兵となった関羽隊は、浮き足立った呂砲隊に「槍衾」を炸裂させた。呂砲隊は恐慌状態に陥る。

「関羽様、郭図公則です!」
副官が叫ぶ。「郭」の軍旗を掲げた軽歩部隊が、こちらに突っ込んでくる。「突撃」の陣形だ。
「散開しろ! 急げ!」
騎馬隊の時とはうって変わり、関羽隊は大きく散開して郭図公則の「突撃」を交わした。
しかし交わした瞬間、関羽は郭図公則隊の切れ≠ェ増したのを感じた。
(これは・・・・・・極?)
ハッとして振り返る。軍馬にまたがった涼軍武将がいる。武将と関羽の目があった。
その男―おそらく郭図公則―は、関羽に向かってニヤリと笑って見せた。
「次ははずさぬぞ」
男の目は、そう言っている。
197君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/17 01:50
「ええい! 関羽が踏ん張っているというのに!」
11000の重騎隊を率いる劉備が、罵り声を上げる。
義弟たちとともに呂砲を攻撃しようとしたが、一撃を与える前に、希代之の「撹乱」で大混乱となっていた。
陣を立て直そうとする劉備隊に、涼軍は容赦なく攻撃を繰り返す。それが部隊の沈静化をさらに困難なものとする。
そして、状況はさらに悪化する。
「張飛様が敵将・袁奉に捕われましてございます!」
伝令からの報告。混乱したまま、一方的に涼軍のなぶられものとなっていた張飛が、ついに力尽きたのだ。
しかし、唇をかむ暇もない。凶報は次々に入ってくる。
「カクシュン様、廖衛に捕われましてございます!」
「韓崇様、町費に捕われましてございます!」
部隊に動揺が増す。
「うろたえるな! 敵の偽報じゃ、惑わされるでない!」
必死で兵たちに向かって叫ぶ劉備だが、彼にとってまことに不幸なことに、それらの報告はすべて事実だった。

8ターン目
101382vs8835(118500vs54700)
9部隊vs3部隊(9部隊vs8部隊)

やがて、劉備の周りに味方の兵はいなくなった。
そのことに気付く余裕もなく、馬上で必死で剣を振り回す劉備。
左肩に1本の矢が突き刺さり、そのまま落馬する。その周囲に、あっという間に兵の山ができた。
「捕らえたか?」
声が聞こえる。
「ハッ、確かに劉備です! 間違いありません!」
「ようし! 敵総大将・劉備は、我ら希代之隊が捕らえた! 全軍、勝鬨を上げよ!」
劉備は、絶望的な想いでその声を聞いている。
198君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/17 01:51
「前方より敵! 甘寧です!」
副官の声は枯れている。
「散開!」
この日、関羽は冴えに冴えていた。馬騰、馬岱の「車懸」を交わし、郭図公則、そしてたった今、甘寧の「突撃」も交わした。
それどころか、呂砲隊に「槍衾」を叩き込み、自分たちに突っ込んできたばかりの甘寧隊に「撹乱」をも成功させた。
だが、兵の踏ん張りもここまでだった。
郭図公則隊が再びこちらへ向かってくる。劉jを捕縛したらしい。
これで戦場に残っているのは、関羽隊だけ。
頃合いを見計らい、関羽は三度目の「散開」を命令した。しかし、それに応える力は兵たちに残っていなかった。
レベル極となった郭図公則の「突撃」を皮切りに、関羽隊は次から次へと押し寄せる涼軍の攻撃にさらされた。
関羽を捕らえたのは、甘寧。カイ良、向朗に続き、この戦い3人目の武将捕縛だった。
199君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/17 01:51
戦闘終了後、涼軍天幕―。

劉備は肩に深い傷を負っていた。溢れるように血が流れている。
失血のため、意識がもうろうとしてきた。
自分を取り囲んでいる涼軍武将たちも、霞んで見える。
それでも自分の足で踏ん張っていたのは、勢力の盟主としての意地。
劉備は、ようやく手に入れた自分の勢力―韓―を滅ぼした男を睨み付けた。相手の表情を読み取ることはできなかったが。
呂砲―天幕の中央で椅子に腰掛けている―は無言だ。じっと自分を見ているらしい。
やはり失血によるものだろう、無性に眠い。このまま倒れてしまいそうだ。
(早く何かしゃべれ)
心の中で毒突く。足がふらつきかけている。立っているのもつらい。
しゃべれ、呂砲。何でも答えてやる。しゃべることによって・・・眠気も吹き飛ぶ・・・はずだ。
しかし、呂砲は口を開かない。
(何をしている・・・その口は・・・飯を食う以外に・・・使え・・・ぬの・・・か)
目の前が真っ暗になった。しかし、劉備は倒れなかった。立ったまま、気を失っていた。
だから、呂砲が顎をしゃくったのも見えなかった。
兵が自分を引っ立てていくのもわからなかった。
当然、自分が首を斬られる瞬間も関知しえなかった。


韓公・劉備。新野にて没。享年45歳。
200君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/17 01:52
「兄者は?」
引っ立てられ、跪かされた関羽の口から最初に出た言葉は、それだった。
すると、椅子に腰掛けていた男が立ち上がり、関羽が入ってきた入り口とは別の出入り口の方へ歩いていく。
そこから外を見ていた男は、やがて関羽の方を向くと、一言告げた。
「今、首が落ちたぞ」

義兄の死。しかし、意外と関羽は冷静だった。冷静な自分に驚いてさえいた。
余りに予想通りの展開だったのだ。
(そういえば、とっくにわしは泣いておったな)
ぼんやりと関羽は思う。
領有都市が新野ひとつだけとなってから。もはや韓の興隆が絶望的な状況となってから。
義兄を助けてやれない自分の不甲斐なさ、そして間もなく訪れるであろう義兄の運命を想い、今回の戦さの数カ月前、関羽は劉備の前で涙を流していたのだ。
(あれで涙も枯れ果てておったか。わしの涙というのも、随分と量が少ないらしい)
関羽に義兄の死を告げた男は、ゆっくりと関羽の前に立った。
上背は意外とあるようだが、痩せている。戦場で膂力を発揮するタイプではないこの男、涼公・呂砲。
ようやくのことで手に入れた自分たちの領土と兵を奪い尽くし、あまつさえ、義兄の命をも奪った男。
「生まれた日は違えども、死す時は同じ日、同じ場所を誓わん」
呂砲はつぶやくように言った。
「うらやましき誓いだ。わしにも志を同じくする7人の同志がいるが、死ぬ時も一緒、とまではいかぬ。いや、そう誓い合おうとも思わぬ。なぜなら・・・」
呂砲は椅子に腰を下ろした。
「志とはつないでいくべきもの、と考えているからだ。わしが死に、それを7人の同志全員が追いかけたら、誰が志を果たす? どのような気高い志であっても、潰えてしまってはただの理想。腐れ儒者どもの言と変わらぬ」
「つまり?」
「つまり」
呂砲は笑った。
「わしに仕えよ。漢朝の復興という点に限れば、おぬしらとわしらの志は同じだ。関平も喜ぶ」
201君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/17 01:57
「平は此度は参陣しなかったのか?」
関羽の問いに呂砲は肯く。
「養父の縛り上げられた姿を養子に見せるなど、わしの本意ではない。襄陽にて留守番じゃ。本人は参陣したかったようだが」
「禄を食んだ韓を、自分の手で潰したかったのか・・・」
「本当にそう思っているのなら、お主に関平の養父を名乗る資格はない」
「なんだと?」
「あやつにとって、もはや韓など何の意味も持たぬ。覇気のない勢力など、あの若者にとっては唾棄すべき対象でしかありえぬ」
「黙れ呂砲!」
おとなしく呂砲との会話に応じていた関羽だったが、初めて声を荒げた。
「長く流浪を続けた我ら三兄弟にとって、韓はようやくにも手に入れたかけがえのない土地、かけがえのない住家だったのだ。それを愚弄することは許さぬ!」
赤い顔をさらに赤くさせる関羽。しかし、呂砲は表情も口調も変えない。
「関羽よ、今話しているのは韓のことではない。おぬしの養子のことじゃ。まずは続きを聞け」
「・・・」
「関平が新野攻略戦に参加を望んだ理由。それはおぬしの首を自分の手で切ることだったのだ」
「な・・・に?」
「頑固一徹なおぬしのこと。どうせ劉備のあとを追って『殺せ!』と言い張るに決まっている。ならば、自らの手で養父の首を切り、そして自刎する、とな」
「・・・」
「任官を勧めているくせにこう言うのも何だが、実のところ、おぬしが死のうがどうしようがわしの知ったことではない。だが、関平を失うわけにはいかぬ。やつは涼の大切な武将だ。義兄の志を継ごうともせぬおぬしと引き換えにはできん」
「なるほど・・・おまえにとって、わしなどより平の命の方が大切、というわけか」
「当たり前だ。関平は良将だからな。だから、おぬしがやつをここまで鍛え上げてくれたことには感謝している」
「本当に感謝しているのか?」
「している」
「ならば、ひとつわしの願いを聞いてもらいたい」
「願いにもよるが、まあ言ってみよ」
「わしを呂砲殿の配下に加えていただきたい」
「う〜ん、それはちょっとなあ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・え? 今なんと言った?」

「関羽が呂砲の配下になりました」
202君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/17 01:57
【登用武将】関羽、劉j

戦功上位
1位・甘寧6265
2位・希代4196
3位・郭図2247


>>全同志殿
ようやく我らの旗揚げ目的のひとつである「劉備斬首」が完了した。
で、かなり意外だったのだが、関羽が配下になることをサクッと了承してしまった。
張飛は予想通り任官を拒んだので解放。現在、新野で酒を飲んでいる。

ここで同志に相談。
わしを「仇敵」と見なしている張飛。普通なら登用などできっこないのだが、関羽と義兄弟なので、関羽を使えば登用は可能。
これが他の武将だったら、いちいち相談せずに勝手に決めるのだが、相手が三国志の主役級のひとりの張飛だけに、全員に相談したい。

            「張飛を登用する。否か応か」ご意見ヨロ。

わしとしては、特にいらないかなー、という気もしている。
登用した場合、張飛の階級は最下層の九品官からとなる。
戦場で活躍できるようにするため、戦闘では率先して張飛に戦功を上げさせることになるだろう。
つまり、第一軍所属の同志たちが得られるはずの戦功が、しばらくの間大幅に減る、ということが予想されるのですわい。

>>184の「燕をどうするか」の意見と併せて上程ヨロシク。
キ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━タ━━━━━━━━━━━━━━━!!(・∀・)

劉備ィ! そして関羽ぅうっ! もはや叫ぶのみっ!!

(それでも関羽の件、おそらくは呂公の苦心の展開が、ィィッ! です。
そして、渋すぎる郭図公則どの……w)
204郭図公則 ◆2getuhmE :02/09/17 15:17
呂公の下へ馳せ参じたころはまだ太鼓持ちBだったが、いつの間にやら
最大勢力の副軍師、随分と栄達したものだ・・・
戦闘においても単なる沈静要員から非常時の突撃要員へと進化し
軍団長の座を争うまでになった、時代の変化とは恐ろしい。



さてと、山吹色の御菓子を関羽の従卒に配って回らねば・・・
205劉g ◆VeT1GV9o :02/09/17 15:51
涼公様、でしゃばりとは思いつつも応援させていただきます。
いつも楽しみに読ませていただいております。

まずは目標達成おめでとうございます。
劉備は・・・韓公だったのですね。ははは。
首筋が寒い。
206廖衛:02/09/17 16:15
殿、廖衛参りまして御座います。

張飛の登用に関してで御座いますが、戦に使うかどうかはともかくとして
関羽の功績を稼がせる為に登用してはいかがで御座いましょう?

>>馬参殿
廖影殿だがやはり私の副将になってもらいたいな

〜燕について〜
難しい問題ですな。
彼等と敵対しては挟撃される可能性がありますし、
かといって同盟を結んでも益は少ないときております

・・・私としてはここは燕と不可侵条約を結び(よーするに同盟)
曹賊めを防ぎつつ、孫賊めをなるだけ速く滅ぼし、
曹賊を滅した後で、燕を服従させる、といった戦略をお勧め致しますが・・・

この戦略には、いかなる速さで孫賊を滅ぼすか、が肝要で御座いますれば、
危うくなる可能性も在りますので、気を付けてご採択下され
207吾玄 ◆7KljsyW2 :02/09/17 18:37
>燕
無用の対立は避けるべきです。
これ以上乱世を長引かせることは無益にして有害。
袁紹に不遜の振る舞いがない限り、燕攻略には賛成しかねます。

>張飛
かの劉備とは「死ぬのも共に」とまで誓った仲だとか。
彼がこのまま朽ちる事を望むなら、強いて出仕させるのは酷でしょう。


ところで、殿のお話によれば私が随分いじられる様子。
自分の事ながら、楽しみにしております。
208町費 ◆vWPc71kM :02/09/17 19:20
キャラの薄さ返上しようと考えた越後屋というアイデンティティを
副軍師殿に速攻パクられた。
(´-`)oO(今夜は副軍師殿の悪口を肴に黄忠殿と夜明けまで飲もうかな)

>>張飛殿
張飛殿は登用しましょう暗殺が成功したらシャレにならないと思うので
その辺の都市の治安要員には使えると思いますよ。

>>燕
無責任ですが無投票ということで決まったことに従います

個人的要求ですが劉備殿の妻子は私が後見人になって良いですか?
もう斬首したのなら墓くらいは建てさせてくれませんか?
209郭図公則 ◆2getuhmE :02/09/17 19:38
>>208
==================================
=================/∧ =========/∧
===============/ / λ=======/ / λ
=============/  /  λ====/  /  λ
===========/   /  /λ =/   /  /λ
=========/    / / //λ    / / //λ
=======/            ̄ ̄ ̄      \
=====./                        λ
====/         ( ̄)        ( ̄)    λ
===/           ̄            ̄      λ
===|                            / /|
==|              | ̄ ̄ ̄|       / //|
==|              |    |       /////
===|             /    |     / / ////|
===\           /     |    / / /////
=====\_         | ̄ ̄ ̄ ̄|   / //////__/
========\                   ミ/

このとき、郭図公則がなにを思ったのか、歴史は沈黙している……
 ただ、後に郭図公則が寺社・仏閣板で懺悔していた事だけが後世に伝わるのみである……
210見習い忍者:02/09/17 21:14
>209
近頃町費殿の動向が不穏であります。
何やら方々で盛んに金品を送り懐柔しているようです。
閣下支持派も若干切り崩されている有様です。

特に外様の者への攻勢が盛んな模様で、
あの馬超殿は閣下憎しから町費殿親派となっており
他の外様へ積極的な運動を行っている様です。
恐らくは町費殿に協力しつつ返り咲きを狙っているかと思われます。
主流から外れたとは言え、馬一族は外様の中では侮り難い勢力を持っており
十分な注意が必要かと思われます。

町中では、町費殿直参者が元帥布直属の兵であるなどど降れ回っている様子。
このまま放置しておくのは如何なものかと・・・。
211君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/18 00:12
>>203
関羽も張飛も当然任官を拒むものと思って、あらかじめ文章を作っていましたが、関羽の「こうなってはぜひもなし」のセリフでパーになりました。
劉備を殺した敵君主にホイホイ任官する関羽。
その心理背景に整合性持たせられる三国志オタなんているんだろか、とPCの前で悩むこと数時間、お気づきの通り「苦心の展開」になっちゃいました・・・(T∀T)

>>204郭図公則殿
コリャ、物思いにふけっているバヤイか!
燕と張飛、どうするか意見を出さんかい!
それと・・・・・・「山吹色の御菓子」とな。
いやな、わしは甘いモノに目がなくてのう。
甘くなくても全然かまわんけど。

>>205劉g ◆VeT1GV9o殿
抹陵攻略おめでとうございます。
呉の滅亡もカウントダウン開始ですな。うらやましいです。
我が涼の対呉戦線ですが、第二軍団が動いてくれません。
どうも軍団長が女絡みで何かあった・・・おっと、これは軍機でした。
馬謖と楊儀のキャラ。いいですなー!

>>206廖衛殿
>いかなる速さで孫賊を滅ぼすか
その通り。呉征伐を即急に済ませねば、第一軍と第二軍も立ち行かぬ。
もうちょっとしたら、「吾玄」編が始められそうなので、流れが見えてきたらあやつにカツを入れてやってくれ。

>>207吾玄殿
楽しみにしておいてくれ。
それと、怒らないでね。
予定では、吾玄殿は「いじられる」というより「いじめられる」と言った方が正確な仕打ちを受けることになりそうだ。
212君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/18 00:13
>>208町費殿
最近の町費殿の怪しい行動により、今後こんな風にしようかなあ、っていう妄想が湧きつつある。
「町費」編にまで膨らませられるかは、町費殿の今後の動き次第だ。町費隊兵士殿とともに、陣内をかきまわすヨロシ。
で、傷心の劉備婦人の後見人になりたいとな?
ふむ、手厚く世話をすれば、旧劉備勢力の武将たちは町費殿に・・・ふうむ、そうか。
よし、許す。

>>209郭図公則殿
最近領内でも浮屠の教えが広まっているようだが、夜な夜なお参りしている武将がいるとか。
AAは激しくワラタ。
で、早く上程せんかい!

>>210見習い忍者殿
ほう、町費と馬超が接近しているか。
人の好い顔しながら、なかなか活発に動いているようだな、町費は。
第四軍団長選挙・・・あるいは白熱するかもしれんな。



【燕への対応】
廖衛:当面は同盟。魏攻略後に矛先を向ける。
吾玄:同盟
町費:こうもり状態(すまぬ)

【張飛の登用】
登用:廖衛、町費
放置:吾玄
213郭図公則 ◆2getuhmE :02/09/18 15:22
ふああ、朝か・・・

とりあえず、燕は全力侵攻で攻め滅ぼし張飛は防衛要員Cとして
適当な拠点に配置いたしましょう、仇敵関係は消さなくては。
214廖衛:02/09/18 15:40
廖衛参りまして御座います

>もうちょっとしたら、「吾玄」編が始められそうなので、流れが見えてきたらあやつにカツを入れてやってくれ。
はっ。御下命を謹んでお受け致します

呉征伐で御座いますが、二つの援軍はこまりもの。
そこで太守を寝返らせるという手を使い、援軍の数を減らす、これが上策
軍備が整わぬ内に手薄なところを攻め取る、これが中策
取り敢えず何処でも良いから攻める、これが下策で御座います

私程度ではこのぐらいしか浮かびませぬが、殿や諸将はいかがで御座ろう?
215 :02/09/18 15:44
>>213
弐番様!15:22っておもいっきし昼です!

>張飛は防衛要員Cとして適当な拠点に
>配置いたしましょう、仇敵関係は消さなくては。

と言う事は涼公殿下に劉備の志を見た(?)関羽と
仇敵に仕える義兄弟の姿に苦悩する張飛のやり取りが見られると?!
恐らく副軍師様は人脈構築のための宴会や会合に余念がないものと……
218袁奉 ◆z0areZMU :02/09/19 17:28
ついに三悪のうちの一人である劉備を倒しましたな・・・・。
この調子で行けば残りの2人も十分倒せることでしょう。
張飛は、やはり登用しておいた方が良いでしょう。
あの者を野放しにしておいては、殿が常に暗殺の危険に晒される上に、他国に登用されるとまたあの武勇に苦労する羽目になるでしょう。
燕は・・・今のところは同盟するのが良いのではないでしょうか?
無駄に敵を作る必要はありますまい。
まずは、曹孫両氏と戦う事が先決です。
>他国に登用されるとまたあの武勇に苦労する羽目になるでしょう。
(´-`)oO(話的にはそっちの方が面白いと思うんだけどなぁ)
220町費 ◆vWPc71kM :02/09/19 19:02
何か勘違いしてませんか涼公?
永安の両親の仇を討てたので私に大耳殿を怨む必要がなくなり
大耳殿の妻と子を厚遇して墓を建てたいなぁと思っただけですよ。
221希代之 ◆CIwyxq2Y :02/09/19 19:15
ついに念願の劉備討伐を果たせましたな。あとは孫家の鼻たれ小僧を倒せば中華の
南半分は涼の領地!凄すぎです!
しかし、次の相手は千年に一人の天才と呼ばれるあの曹操・・・。気を引き締めて参りましょう。

それでは上程を。
燕への対応は同盟で。張飛は登用しましょう。

>>208
キャラの薄さだったら某も負けてはおりませぬよ!はっはっはっは・・・

;y=ー( ゚д゚)・∵ターン
222吾玄 ◆7KljsyW2 :02/09/19 19:42
え、カツ?
(゚Д゚;)oO(ソンナコトマデ…)

ところで、殿。
あまり関係ないのですが、殿の出身地はどこになるのでしょうか。
少々考えていることがありまして………。
>少々考えていることがありまして………。
(^∀^)ワクワク
自ら「吾玄篇」狙っておられる
224君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/19 21:27
>>213郭図公則殿
おぬしも不規則な生活を送っているようだな。
言われてみれば確かに、登用した張飛を前線に出す必要はないんだよな。

>>214廖衛殿
上策ができれば最高だろうな。劉璋攻めや馬騰攻めの時みたいに。
ただ、軍団や配下武将が増えてきたこともあって、コマンドが足りないんだよなあ。

>>216
張飛もいじりやすいキャラですからな。
うまく同志たちと絡ませることができればいいのですが。

>>217
【こんな三国志(?)武将は御免こうむる】
199 :無名武将@お腹せっぷく :02/09/19 07:36
酒が入ると泣き上戸になる郭図公則。

>>218袁奉殿
曹操、孫策、劉備の頭骸骨コレクションがもうじきそろう・・・。
あ、今のは寝言じゃ。気にしないでくれ。

>>219
森の中でも「突撃」を成功させる張飛は困り者です。
戦闘に緊張感を持たせるという意味では得難い敵手。
ただ、在野になったので、しばらくは兵を6500しか持てないから・・・。

>>220町費殿
あ、そうだったのか。
てっきりわしは、町費殿が後家好きなのかと・・・ゲフンゲフン。
225君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/19 21:27
>>221希代之殿
済まぬ軍師よ! わしの力が及ばぬばかりに・・・
エ、なに? 長安に敵軍?
もうしばらく馬参編が続きそうだ。

>>222吾玄殿
生まれは倭の肥後の国・・・なんだが、どこでもいいぞ。
吾玄殿のネタになりそうな所に設定してくれ。
できれば洛陽や長安などより、田舎の方がいいが、御任せする。

>>223
わしも楽しみです。わしはいったいどう料理されるのだろう・・・。

【燕への対応】
同盟:廖衛、吾玄、袁奉、希代之の4人
開戦:郭図公則の1人
静観:町費の1人

【張飛の登用】
登用:廖衛、町費、郭図公則、袁奉、希代之の5人
放置:吾玄の1人

燕と張飛への対応が決した。
張飛は登用し、燕とは同盟、または不戦。
よって、当面第四軍の編成は行わないものとする。
226君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/19 21:28
「絶対防衛都市」でありながら、強大な曹魏に接するという危うい状況を2年余りにわたって強いられてきた長安。
その間、魏軍の侵攻を受けること二回。ともに勝利を収めたが、いずれも辛勝だった。
馬参が長安に到着した日は、防御都市だった長安に侵攻軍が発足する日でもある。
馬参を迎えた武将たちの態度は、それぞれの立場によって異なっている。

満面の笑みを浮かべているのは、楊任、張燕、張衛ら、第三軍編入を粋に感じている武将。
無表情なのは、郭嘉、張魯ら、普段から派手な喜怒哀楽とは無縁な武将。
値踏みするような目つきなのは、鳳徳、鐘ヨウら、自分の上司となる男を見極めようとしている武将。
今にも馬参につかみ掛かりそうなのは、公孫賛、馬休ら、腕に自信がありながら、第三軍に編入されなかった武将。
知った顔もあり、初めて見る顔もある。最初に口を開いたのは、知った顔の鳳徳。
「馬参殿の着陣を歓迎いたすとともに、長安太守の座、馬参殿に引き継ぎいたします」
馬参は肯き、その儀式に応えた。
「馬参である。長安太守の座、鳳徳殿より引き継ぐ」
弘農に侵攻するまでの期間限定となる長安太守の誕生だが、馬参は同時に、太守交代よりもはるかに重要な「誕生」を宣言した。
「それがしの長安太守就任は、すなわち、涼第三軍をここ長安で発足させることにほかならぬ。諸将の協力を切に願う」
長安に在籍する武将たちが待ち望んでいた瞬間。防戦一方だった長安で、侵攻軍団「第三軍」誕生。
なんともいえない空気が流れ、数人の武将がため息をついた。
227君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/19 21:29
ただし、全ての武将がその空気を共有していたわけではない。
「軍団長にお伺いいたす!」
声を上げたのは、白い髭に鋭い目の武人。
「ぜひともそれがしの問いにお答え願いたい!」
叫ぶ男―公孫賛―の目は爛々と燃えている。確か馬参より三歳年長のはずだが、十歳は違って見える。
公孫賛が老けて見える、というわけではない。
小さいながら、ひとつの勢力の長として君臨してきた。自分より遥かに強大な袁紹軍と対峙してきた。
その経歴が彩るオーラのようなものは、多少薄くなったにしても、まだ感じることができる。
「伺おう」
馬参が促すと、公孫賛は胸を反らせて言った。
「わしは、こたびの第三軍武将の人選に深い疑念を抱いておる!」
「貴殿の名が第三軍にないことを申しておられるのか?」
「おう、わかっているようじゃの」
ニヤリと笑う公孫賛だが、軍団長と一部将、三品官と八品官の会話ではないな、と誰もが思った。
しかし、そんな空気にはお構いなく、公孫賛は声を張り上げる。
「わしは袁紹に敗れ、流浪の身となっていたところを魏公に拾われた。そして、ここ長安での戦いで鳳徳殿に敗れ、今度は涼公の配下となった」
いきなり自分を貶める公孫賛。伏線のつもりらしい。
「しかし、戦さは時の運! それがしの白馬陣≠ヘまだまだ健在じゃ! 第三軍編成となれば、それを世に示す格好の好機と考えておった! なのに、だ! 編入武将の中にわしの名がないとはどういうことだ! おぬし、わしを敗残の将と侮るか!」
(支離滅裂・・・)
馬参の後ろに控えていた陸遜は、思わず吹き出しそうになった。まったく年寄りという手合いは、わがままか無気力か、ふたつにひとつだ。
228君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/19 21:30
一方、かなり筋の通らぬ追求を受けた馬参は、年長者を敬うように、同時にかつての勢力の長に敬意を表するように答える。
「公孫賛殿の武名はそれがしも聞き及んでおりまする。河北での勇戦しかり、先の長安戦での奮戦しかり。そのたびに『さすがは白馬陣』と感服いたしておりました」
馬参の言葉に、情の深い老将はいとも簡単に相好を崩した。
「あ、いや・・・乱撃の馬参≠ゥらさように言っていただけるとは・・・ヌハハハ、これは愉快じゃ」
(何が「愉快じゃ」だ。謀略戦には絶対に向かないな)
馬参の背後に控える陸遜が、心の中で毒ついた。
ひとしきり喜んでいた公孫賛も、すぐに自分が何を訴えようとしていたか思い出した。咳払いすると、再び詰問口調になった
「ならば、説明してもらおう! さように評価しながら、なぜわしを選ばなかったのだ!」
「これは異なことをおっしゃる。公孫賛殿は、貴殿を保護したことのある魏公との戦いを望まれるのか?」
「・・・うっ」
あくまでも落ち着いた馬参の言葉に、簡単に絶句する公孫賛。馬参は続ける。
「現在涼公は、燕と戦禍を交えるか否かを思慮されておられる。開戦と決まれば、当然第四軍が編成されよう。当地の地理にも詳しい公孫賛殿は、まさに第四軍に必要とされる人材」
「う、うむ・・・燕か。憎き袁紹が死に、燕への関心もなくなっておったが」
公孫賛の勢いは急激にしぼんだ。郭図公則と張り合ってきた馬参にとって、直情型の老将を説き伏せるなどたやすい。
229君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/19 21:31
「それでも、貴殿が少なからぬ恩義を感じている魏公と戦うよりは、はるかにお力を発揮できよう。何より河北の雄≠ニ称された公孫賛殿が参陣すれば、袁譚ごとき戦わずして逃げ出すというもの」
持ち上げられ、理を説かれ、さらに持ち上げられる。公孫賛は上機嫌となり、馬参に非礼を詫びた。
しかし、第三軍に編入されず、不満を抱いていたのは公孫賛だけではない。馬超の弟、馬休もその一人。
「では馬参殿、それがしが第三軍に編入されなかったのは・・・」
馬休が己の存念をぶちまけることができなかったのは、公孫賛から頭をはたかれたため。
「痴れ者が! わしですら見送られたのに、おのれのような青二才が選ばれるか!・・・ああ馬参殿、気になさらずに」
単純明解・公孫賛。馬参は苦笑を浮かべながら、老将に頭を下げた。

燕との開戦は上程による多数決で決まる。第四軍武将の編成は、軍団長の権限だ。
付け加えると、七同志の意見は、当面燕との戦端を開かない方向に傾きかけていた。
もちろん公孫賛の関知しえないところでのやりとりだったが。
230君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/19 21:32
「晴れがましき第三軍発足の日なれど、軍団長に報告したき儀がございます」
低い声を上げたのは、2年にわたって長安軍師を務め、陸遜の到着とともに一部将に降格した男、郭嘉。
「草より報告がござました。宛と弘農の魏軍が出撃準備を進めているとのこと。攻撃目標は長安」
郭嘉の報告に全員が目を剥いた。
「軍師・・・いや、郭嘉殿、それはまことか!」
前長安太守の鳳徳の言葉に、郭嘉は頷く。
「おそらく春先には現れるかと」
「なんということ・・・」
春になれば、第一軍の宛攻略に呼応して、第三軍も弘農に進撃する予定だった。その出鼻をくじく攻撃。
「攻められる前に攻め込もうという魂胆ですな。されど案ずるに及ばず。軽く殲滅して第三軍の初陣を飾るだけのこと」
ここで初めて、陸遜が口を開いた。
しかし、場に流れるのはしらけた空気。九品官の軍師の言葉に感銘を受ける武将はいない。
「おやおや、どうなされたのだ。諸将よ」
挑発するように陸遜。
自分はこいつらと仲良くなるためにここに来たのではない。これぐらいの反発は当然予想している。
「ここ長安は中華屈指の堅城。現に二度にわたって侵攻軍を撃破しているではないか。曹魏など恐るるに足りず。第三軍に編入された誉れを軍団発足の地で飾る。武人として実に名誉なことではないか!」
九品官という最下層でありながら、陸遜の口調は容赦ない。
(わしは九品官の陸遜ではない。軍師の陸遜なのだ)
口調にも、表情にも、そんな気概が溢れている。
もちろん、そんな陸遜に対する武将らの態度は、「友好的」とは見事なまでに対照的なもの。
そんな様子を見ても、馬参は何も言わない。代わりに口を開いたのは、郭嘉だった。
231君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/19 21:32
「陸遜殿はこたびが初陣と聞く。にもかかわらず、戦闘前から敵を呑むその態度はお見事。陸遜殿こそまことの勇者と存ずる」
もちろん本音ではない。郭嘉の口調には、皮肉を通り越した嘲りが含まれている。
「前軍師殿の期待に添うよう、軍師として全力を尽くす次第」
陸遜の口調も、郭嘉に引けを取らない。貴様は軍師の座から引き摺り下ろされた人間。いわば負け犬だ。遠吠えなど痛くもかゆくもない。
しかし、郭嘉は負け犬ではなかった。
「それでは陸遜殿。魏軍を退ける作戦を我らにお示しいただけぬか。貴殿の態度から察するに、さぞや見事な作戦がその脳には詰まっておるのであろう」
「今はない」
悪びれる様子もなく、陸遜。
「それがしはここ長安に、たった今赴任したばかり。地形も知らねば作戦の立てようもあるまい」
「ほう、貴殿は地形も知らずに敵を呑めるか」
「さよう。作戦は我が脳に詰まっているのではない。我が脳が作り出すのだ。3日もあれば、曹魏を壊滅させる手筈を整えよう」
「頼もしき言である」
新旧軍師の舌戦。魏の侵攻を前にした状態ではあったが、武将たちはこれを楽しんでいる。もちろん、全員が郭嘉の味方だ。
「先の二度の防衛戦、我らも全力を尽くしたものの、かろうじて勝利を収めたにすぎぬ。しかし陸遜殿なら、この悪条件を覆す作戦を練られるのであろうな」
「期待していただこう」
「期待しよう。念のため伝えておくが、魏軍は総勢9万以上。一方、長安の守備兵は5万余りだがな」
232君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/19 21:33
「きゅ・・・9万?」
初めて陸遜に動揺の色が浮んだ。つい3カ月前に撃破されたばかりだというのに、魏はそれをあっという間に再建したというのか?
陸遜が強気になった背景には、どうせ侵攻軍は5、6万程度という読みがあった。そして―。
「我が方の兵が5万とはどういうことだ? 第三軍が発足されるというのに、兵を長安に集めていなかったのか!」
取り乱し始める陸遜。軍団が発足するからには、当然兵も配備されているものと思っていた。しかし、現実は5万。
実際のところ、長安守備軍は5万対10万の戦いで魏軍を破っている。しかし、それがギリギリの勝利だったことは、涼の武将全員が知っている。
そんな数的不利の状態で戦ったら、6500の兵しか指揮できない自分など、あっという間に全滅する。仮に勝利を収めたとしても、自分がそんな惨めな姿をさらすなど耐えられなかった。
動揺する陸遜を見つめながら、郭嘉は答えた。
「集めておる。各地から総勢9万の兵をな。ただし、長安に到着するのは、我が方の9万よりも、魏の9万の方が先だ」
「間に合わぬのか?」
馬参が口を開いたが、それすら耳に入らないのか、陸遜は金切り声を上げた。
「だったら行軍を急ぐよう伝えぬか!」
冷静さを失った陸遜を、郭嘉は無視した。馬参の方に体を向け、拱手する。
「事態は急を争そうと考え、軍団長の許しも得ず、すでに使者を出しております。されど、間に合いますまい」
「さようか。なればやむなし。陸遜、必勝の策を期待しておる」
「ぐ・・・軍団長!」
すがるような陸遜を無視し、馬参は元太守の鳳徳の方に顔を向けた。
「しかし、長安独自に間諜を配していたとは知らなかった。これは?」
「はっ、郭嘉が献策し、選抜し、育て上げた者たちにございます。長安の間諜と申すより、郭嘉の間諜とするが正確かと」
「そうか。いずれにせよ、早期に敵の動きを掴んだのは手柄じゃ。涼公にはわしから伝えておこう」
「ありがたき幸せ・・・」
恭しく頭を下げる郭嘉。横目でチラリと陸遜を見る。
陸遜の顔は青白くなっている。


次回「第3次長安防衛戦」!!!・・・・・・・・またかいな。
233馬参 ◆/ffpm.yw :02/09/20 01:59
殿、国賊・劉備の処断、まことにおめでとうござる。
我等が悲願の一つを達成出来ましたな。
そして燕への対応が決まった以上は、我が軍も征魏に専念致すとしましょうぞ。

しかし、軍団長として赴任した途端に魏よりのこの歓迎。
守る地は長安、ここを落とされれば終わってしまう。
まさに永安で旗揚げした、後の無い頃の様な初心に帰る気持ちですな。
さればまずこの戦に勝利し、魏軍にはそれがしの第一歩を華々しく飾るための犠牲となって頂こうか。
234廖影:02/09/20 12:19
うぅ…どうやら体調を崩してしまったようです。
廖衛さまが戻られて一気に気が抜けてしまったのかもしれませんな。
しばし養生することにします。

そういえば先日、新野の酒場で張飛に会いました。
身分を偽り盃を酌み交わすことしばし、やはり関羽将軍の帰参には相当ショックを受けているようです。
ただ、それだけに彼の心が揺れ動いているのも事実でしょう。

そこで涼公、張飛の登用において使者となるは義兄の関羽将軍になるかとは思いますが
是非それがしもその場に同席させては頂けないでしょうか。
身分を偽りしこと、張飛が知らば怒り狂うやもしれませぬがその時は潔く自決も辞さない覚悟です。
閣下、なにとぞ…。

まずは長安の防衛でしたな。今さらながら「絶対防衛都市」の設定は面白い案ですな。

(´-`)oO(少しはネタフリになりましたか…)
235廖衛:02/09/20 16:14
殿、廖衛、参りました

我が忘年の友、馬参殿は長安での引継ぎを上手くこなした様ですな
流石は我が友。

防衛戦に関しては、取り敢えずは後方都市から兵士を移動されてはいかがで御座いましょう
幾ら有能な将軍がいても、兵がいないのでは話になりませんからな

>234
おお、廖影殿、待っておったぞ
・・・しかし風邪とのう・・・養生するが良いぞ。
殿、廖影殿の願い、叶えてやってはいただけませぬか?
236君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/22 13:22
>>233馬参殿
いきなりではあるが、わしのポリシーは「聖人君子の武将になんて魅力は感じねえ!」である。
というわけで、今回はちょっぴり「ダーティー馬参」だピョン。

>>234廖影殿
季節の変わり目は特に気を付けられよ。
体が資本である。
で、張飛ネタだが、おもしろそうではないか。
料理しがいのあるネタ謝々。

>>235廖衛殿
後方都市からの兵移動だが、マジで間に合わん。
郭嘉の諜報部隊みたいなものが、三国志8にもあればよかったのだが。
237君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/22 13:22
武関は堅固だが、平野には何の遮蔽物もない。数に勝る敵なら、簡単に長安軍を包囲できる。
陸遜が提示した迎撃策は、「篭城」。ただし、馬参の怒号であっさり却下された。
「愚か者が! 涼の戦いは常に正々堂々、正面からぶつかるのみ! 篭城など匹夫の採る策! さような迷い言、二度と口にするな!」
半泣きとなった陸遜は、部隊の装備集めに奔走した。幸い税が入って間もないこともあり、長安の金は潤沢だった。
結果、迎え撃つ第三軍は、象部隊から重騎隊、蛮兵隊と、実に贅沢な陣容となった。

第3次「長安」防衛戦
武将(兵科) 兵数/武/知(戦法)
馬参(重騎)12000/91/59(乱撃極、突撃4、車懸1)
陸遜(象兵)・6500/67/96(奇襲5、撹乱4、突撃3、槍衾3)
鳳徳(重騎)10000/94/63(突撃極、乱撃2、車懸2)
張燕(象兵)・8500/84/50(突撃5、撹乱2)
張衛(蛮兵)10000/76/36(乱撃4、車懸3)
鐘ヨウ(蛮兵)・8200/53/81(撹乱4、乱撃2)
      計55200
238君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/22 13:23
馬参は全部隊長を天幕に招集した。
「第三軍の初陣が防衛戦となったことは、天が我らに与えられた吉兆である。なぜなら」
第三軍配下8人中、今回の戦闘に加わる5人の部隊長を前にして、馬参は告げた。
「戦闘後、速やかに勝利を祝うことができるからである。軍団発祥の地・長安で」
馬参の訓示に、楊任が声を上げて笑った。鳳徳らもニヤリと笑みを浮かべる。2年にわたって長安を守り続けてきた武将たちは、さすがに余裕がある。
馬参は、その中で唯一余裕のない男―もちろん陸遜―に声をかけた。
「そなたは騎馬でもって、敵情を探ってまいれ」
斥候の仕事を押し付けられ、明らかに不満顔となった陸遜だが、軍団長の命令には逆らえない。
「軍師殿、しっかり偵察されるがよい。震えて落馬するでないぞ」
陸遜の背中に意地悪な言葉をぶつけるのは、張衛。他の武将も嘲りの笑い声を上げる。
陸遜はキッと張衛らを睨んだが、「早く行け」という馬参の言葉に、渋々天幕から出ていった。
陸遜がいなくなったところで、馬参は残った武将を見渡し、言った。
「さて・・・実はおぬしらに頼みがあるのだが」

天幕の入り口を警護していた番兵は、天幕から突如として上がった怒鳴り声に仰天した。
怒鳴り声は、一人だけのものではない。2人、いや少なくとも3人。
中を覗く誘惑にかられた兵だったが、その行為に伴う結果を考え、番兵としての義務を全うすることにした。
239君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/22 13:24
55200vs90900(魏正規軍は58000)
6部隊vs10部隊

敵総大将・曹仁、重歩隊15200。突出してきた司馬朗を攻撃していた馬参隊は、真横からこの猛将の「槍衾」を食らった。
「ヒ・・・ヒィ!」
2000以上の重騎を一瞬になぎ倒す威力に、恐慌にかられた兵が出る。勇猛でなる馬参隊とはいえ、すべての兵が勇猛というわけではない。
しかし、たった一人の恐慌が、全部隊に伝播することもある。馬参はその兵を素早く切り捨てた。
「わしに斬り殺されたい者はうろたえよ! そうでない者はうろたえるな!」
総大将の気迫に、馬参隊はかろうじて統制を保った。
(曹仁め・・・やるわ)
もしも軽騎隊だったら、これ程度の損害ではすまなかっただろう。こいつに好き勝手にやらせれば、兵がいくらあっても足りない。
だが、陸遜を除く第三軍武将は、いずれも歴戦の者たちばかりだった。
勢い付く曹仁隊に、かつての魏将・鐘ヨウが襲い掛かる。鮮やかな鐘ヨウの「撹乱」で、曹仁隊は統制を失った。
「鐘ヨウ、助かる!」
「何のこれしき・・・曹仁は手筈通りで?」
「うむ。ほっておけ」
「承知!」
大混乱となっている曹仁隊を放置し、第三軍は司馬朗隊への攻撃を一層強める。

ただでさえ手強い重歩15200。曹仁のような武将が率いていれば、なおのこと殲滅には時間がかかる。たとえ、混乱状態に陥っていようとも。
こちらは寡兵。曹仁だけに掛かりきりになっている間、他の敵部隊の攻撃を五月雨式に受ければ、深刻な事態に陥る。
手強い敵は「撹乱」で無力化し、その間に組し易い敵部隊を集中攻撃で殲滅、敵部隊の数を減ずる。その繰り返し。
寡兵が大兵に対抗するには、それが一番効果的だ。
240君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/22 13:24
重騎隊を率いて戦場を疾駆する鳳徳は、わずか200にまで討ち減らされた司馬朗隊を視認した。戦功獲得の格好のカモだ。
(よだれが出そうだな。まったく)
南側に袁ヨウの部隊が見える。数はさほど多くない。鳳徳は自分の部隊を、袁ヨウの方へと向けた。
ほどなく、背後から歓声が上がった。振り返ると、陸遜隊の象兵隊が司馬朗を捕らえたところだった。
(この借りは高く付くと思うが・・・どうするおつもりかな、軍団長殿)
鳳徳は胸の中でつぶやいた。

張衛の三連続の「乱撃」が、正確に袁ヨウ隊を捕らえた。
「どうだ、馬参! 乱撃は貴様だけの得意技ではないのだ!」
近くに馬参がいないのをいいことに、言いたい放題の張衛。
袁ヨウ隊はまだ残っているが、あと一撃で全滅するだろう。しかし・・・。
張衛が馬参を呼び捨てにするのは、新しい上司をまだ認めていないからであると同時に、これ以上あの獲物を攻撃できないから。
「まったく、何が悲しくてあんな・・・うぉっ!」
息絶え絶えの袁ヨウ隊が、最後の攻撃を仕掛けてきた。
「しゃらくさい! 返り討ちにいたせ!」
張衛の反撃で、袁ヨウ隊は壊滅した。
「まあこれは・・・仕方がないだろう。反撃せぬわけにはいかぬしな」
張衛はうそぶいた。

同じころ、張燕も全滅寸前の韓徳を返り討ちにしていた。
張燕もまた、「反撃するなとは命令されていない」と涼しい顔をしている。
241君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/22 13:25
鐘ヨウ隊が目覚しい活躍を見せている。
敵総大将・曹仁を皮切りに、董承、張既、公孫康と、次々に曹魏軍を「撹乱」で無力化していく。
鐘ヨウの「撹乱」で混乱状態となった部隊は、たちまち涼軍の集中攻撃の的となる。その間、鐘ヨウはほかの魏部隊に「撹乱」を炸裂させる。
「こたびはなかなか調子がいいな」
目を細めて鐘ヨウ。
「戦功につながらないのが残念だが・・・」
鐘ヨウの鬼神の働きで、魏軍はまともに動ける部隊が極端に減っていた。
沈静化に期待できる魏将は、司馬朗に董承、張既、楽進といったところだが、司馬朗はすでに戦場になく、董承と張既は自分自身が混乱状態にあり、楽進は涼軍部隊との戦闘に手いっぱい。
結果、大混乱となった魏軍部隊が戦場のいたる所で右往左往している。
周囲に目を配っていた鐘ヨウの副官が叫んだ。
「董承が部隊を立て直したようです!」
「やれやれ、もう少しおとなしくしていれば良いものを」
鐘ヨウは部隊をとって返し、再び董承を「撹乱」で黙らせた。
「今度は曹仁!」
「そいつはまずいな。全軍、続け!」
今日の鐘ヨウの「撹乱」は冴え渡っている。曹仁はまたも、部隊の自由を失った。

14ターン目
20480vs25500(55200vs90900)
6部隊vs6部隊(6部隊vs11部隊)

奇蹟的とも言える鐘ヨウの「撹乱」の成功率と、徹底した弱敵潰し。そして、防御力に優れた象隊、重騎隊、蛮兵隊。
三度目の長安防衛戦にして、涼軍は初めて終始優勢に戦いを展開している。
もちろん、損害は多い。
鳳徳隊は残り1700。張衛隊は残り2200。ほかの隊も、戦闘前の半分以下にまで減っている。
その中にあって、わずか1000余りの死傷者しか出ていない部隊がある。
陸遜の象部隊だった。
242君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/22 13:26
「第三軍の初陣をかくも輝かしき勝利で飾れたのは、ひとえに諸将の働きによるもの。この馬参、心から礼を言いたい」
さすがに馬参の表情も、笑みで崩れている。
これまでの長安防衛戦は、攻撃拠点を占拠し、敵の士気が下がったところを攻めるという戦法で勝利を得ていた。ただし、このやり方は大きな負も伴う。
それまでに捕縛される味方武将も多く、城壁のみならず、畑や町もかなりの被害を受けるのだ。
しかし、今回は違う。魏軍に城壁を攻撃することを許さず、敵に捕らえられた武将もゼロ。
まさに第三軍の門出を祝う勝利。完勝だった。
礼を告げられた武将たちも、満足気な表情を浮かべている。
俺たちは強い。どの武将もその自信に溢れている。
これからは侵攻に継ぐ侵攻ということになるが、今回の勝利で得た自信は、その大きな活力となるだろう。
やがて、論功行賞が始まった。

「全員が死力を尽くし、勝ち取った勝利である。できることなら、等しくその功績を称えたいところだが、軍団長たるもの、論功を定めるは義務である」
口調を厳かなものに変えて、馬参。
「よって、涼公の代理として、ここに戦功を定める」
馬参の言葉に、武将たちの間に醸造されていた一体感が一瞬にして消えた。
戦さ自体は真剣な命のやりとりだった。しかし、この論功行賞は茶番。最初から決まっていたもの・・・。
張衛が「フン」と横を向いた。
「おい、張衛・・・」
さすがに鳳徳がたしなめる。

一方、6人もの敵将を捕らえた陸遜は、張衛などには目もくれない。ウズウズしている自分を懸命になだめている。
しかし、馬参が第一位に上げたのは、意外な人物だった。
「こたびの戦功第一位、鐘ヨウ!」
243君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/22 13:26
張衛も、鳳徳も、そして名を呼ばれた鐘ヨウも、目を丸くしている。
陸遜に至っては、口をポカンと開けて言葉を失っている。
馬参の声は続く。
「第二位、陸遜! 第三位、張衛! 戦功上位は以上である。軍律通り、戦功順位に準拠した額の金を全員に授与する。兵らにも慰労の言葉をかけてやるように」
「ぐ・・・軍団長」
鐘ヨウがようやく口を開いた。
「それがしが・・・戦功一位でござるか?」
「こたびのおぬしの戦い振り、まるで第二軍団長の吾玄殿を見ているようであった。おぬしこそ戦功一位にふさわしい。それとも不満か?」
「いや、滅相もない・・・しかしそれがしは、ただの一人も敵将を捕らえておりませぬが」
「そ、そうです!」
高い声を張り上げたのは、陸遜。狼狽している鐘ヨウに対し、こちらは憤りで目を血走らせている。
「それがしは曹仁を含む6人もの敵将を捕らえたのですぞ! 戦功一位は当然それがしのものでございましょう!」
「確かに陸遜は良くやった。初陣であれだけの戦果を上げるとは大したもの」
馬参は肯いてみせた。しかし、己の決定を撤回することはなかった。
「とはいえ、おぬしが戦果を上げられたのも、鐘ヨウの見事な『撹乱』に負うところが大きい。いや、そもそもこたびの勝利は、鐘ヨウの存在なくしてはありえなかった。鐘ヨウは部隊長としてのおぬしを助け、軍師としてのおぬしを救った。礼を申すが良い」
それだけ告げた馬参は、「解散」と発して天幕から去った。
取り残された陸遜は、呆然と立ち尽くす。
「鐘ヨウ殿、おめでとう」
鳳徳の声が聞こえる。
「いや・・・それがしが戦功一位などと・・・」
「何を申す。おぬしの活躍は我らも認めておる。そして軍団長も認めてくれた。ちゃんと見るべき所は見ている、ということだな」
「まったくだ。理不尽な論功になるものとばかり思っていたが、いやいやあの軍団長、なかなかやってくれる」
「戦功三位になった途端、これだ。現金なものだな、張衛」
「五斗米道の教えは現実的なものにて」
笑い声が上がった。陸遜にあてつけるような笑い声でもあった。
それでも陸遜は動かなかった。いや、動けなかった。
244君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/22 13:26
今回の戦闘で象部隊を率いたのは、張燕と陸遜。この編成に、象部隊兵士たちは不安と不満でいっぱいだった。
張燕は前の戦いでも象部隊を指揮したが、この時はろくに戦果を上げぬまま魏軍に捕われている。
陸遜に至っては、これが初陣の九品官。敵軍がこちらの約二倍である以上、いかに打たれ強い象部隊とはいえ、わずか6500程度の部隊が生き残れるとは思えなかった。
しかし、戦闘を終え、食後の一服を楽しんでいる兵たちの表情は明るい。
予想に反し、あれだけの大戦果を上げたのだから、それも当然だった。
「うぷぷ・・・ねぇ、ご褒美どのくらい出ると思う?」
女兵士が同僚に話しかける。
「そりゃ6部隊も潰したんだ。見たこともない量の金が積み上げられるかもしれんぞ」
「だよね。うぷぷぷぷ」
幸せな想像に浸っている兵たちのもとへ、褒美を持った士長が現れた。
「褒美を配る。全員並べ!」
「そら来た!」
嬉々として立ち上がった女兵士は、他の兵士をなぎ払いながら一番前に並び、両手を出した。
「ほらよ」
面白くなさそうな表情の士長が、女兵士に袋を渡す。小さな袋だった。
「ん? 何よこれ?」
「褒美に決まってるだろ。ほら、どきな。後ろがつかえている」
士長の言葉に耳を傾けず、女兵士は急いで袋を開けた。
中には、確かに金が入っていた。ただし、想像していた量よりもはるかに少ない。
「ちょ、ちょっと士長! これってどういうこと? なんでたったこれだけなのよ!」
「知るかよ。言っとくが俺はネコババなんてしてないからな」
「ふざけないでよ! あれだけ手柄を立てたのに、こんなに少ないなんておかしいじゃない!」
食って掛かる女兵士だったが、士長の怒鳴り声は声量、勢いともに女兵士を上回っていた。
「やかましい! 俺だって頭に来てんだよ! 文句があるなら軍団長に言え!」
「ぐ、軍団長にって・・・あたしなんかが話しかけられるわけないよぉ」
「知ったことか! とにかく褒美はこれだけ! あっち行け!」
「そ、そんな・・・・・・ふぇぇぇぇん、これじゃ全然足りないよぅ」
髪飾りへの道は遠い。
245君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/22 13:27
将校が出入りするような店ではなかった。わずかな俸給の兵たちが、生き延びることができた喜びをささやかにかみしめる、粗末な酒楼。
その一隅を一人の若者が陣取り、わめき散らしている。
兵たちはそれを単なる泥酔者として、相手にしない。いくら人望がないとはいえ、軍師にからまれては後々面倒なことになる。
「一回の戦闘で6部隊を殲滅・・・こんな大功を上げた者がこれまでおるか!」
盃をあおりながらわめいているのは、第三軍軍師・陸遜。卓上には、空になった酒壷が何本も転がっている。
「それがいるわけだ。何をかくそう、このわし。陸伯言じゃ! そして戦功序列は二位・・・ハハハ、誰か、この哀れな男の盃を受ける者はおらんのか!」
低い、しかし酒楼内に響く声がした。
「隴西の馬叔遠がお受けいたそう」
一瞬にして、店内は水を打ったように静まり返った。軍団長がこんな店に現れたことに、皆仰天している。
立ち飲みしている兵を押しのけながら、馬参は陸遜と対座した。
目を見開いていた陸遜だが、既にかなりの酒が入っているらしい。なめつけるような目つきで馬参を睨み付け、やがて、弾かれたように笑い出した。
馬参は黙って陸遜の手から盃を奪うと、一息に飲み干した。
そして、盃を卓上に置き、陸遜を張り飛ばした。
246君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/22 13:28
酒楼の外の小川に、陸遜は頭を浸している。やがて、フーっと息をついて顔を上げた。
「どうじゃ?」
馬参の声に、弱々しいながらちゃんと答える。
「かなり楽になりました。少し、頭の奥がフラフラしておりますが」
「馬鹿め、安い酒を浴びるからじゃ」
「いえ、酒というよりは、軍団長からいただいた一撃によるものかと」
馬参は笑った。軽口を言えるようなら、もう大丈夫だ。
そこから沈黙が流れる。
二人はしばし、夜の小川を見つめていた。
沈黙を破ったのは、陸遜。ふらつきながら立ち上がると、馬参に深々と拱手した。
「鐘ヨウ殿から聞きました。軍団長が戦闘前、それがしに経験を積ませるよう諸将に頭を下げられた、と」
「・・・・・・」
「それがしは軍師失格にございます。初陣の若造が、あんな戦火を上げられるはずがないのに、鐘ヨウ殿に言われるまで、まったく気付きませんでした」
「鐘ヨウは何と?」
「軍団長の配慮をどのように受け止めるか。それによって、それがしの今後は決まる、と」
「そうか」
「ご心配をおかけいたしました」
「気にするな。次に活かせば何も言わぬ。今度は自分の力で、戦功一位を目指すことだ」
「もとより、そのつもりにございます」
247君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/22 13:29
「陸遜よ」
「はい」
「男は強くならなければならぬ。膂力の話ではない。心の持ちようのことだ」
「はい」
「誰かに支えられている。そして誰かを支えている。その上で、自分自身と向かい合う。これができねば、強くはなれぬ」
「はい」
「鳳徳らともっと話をしろ。理解し合え。わしは口下手ゆえうまく言えぬが、それができれば、おぬしは涼のみならず、中華全土に名の響く男となれよう」
「・・・心します」
「今宵は帰って寝ろ。明日の評定には定刻通りに出仕せよ。弘農攻略について話し合う」
「承知しました。では」
おぼつかない足取りで歩いていく陸遜。
馬参はその背中に声をかけた。
「こたびの戦闘の報告書を、明日涼公のもとへ送る。おぬしのことも書いてある」
振り返った陸遜は、怪訝そうな顔をした。
「一月もすれば、涼公から返書が届こう。その時、おぬしは七品官になる」
「な・・・七品官! それがしが!」
兵6500の九品官から兵9500の七品官へ、二階級特進。
第三軍の中ではまだまだ低い階級だが、戦闘で十分な戦力を預かることができる。
陸遜は、立ち去る馬参の背中に、深い感謝の意を込めて再び拱手した。
拱手を受けた馬参は、上手くいく時はすべからく上手くいくものだ、と含み笑いを浮かべている。
夜道を歩きながら、馬参は第三軍を完全に掌握した充実感を楽しんでいた。


>>★のやりとりは、「私設三国志 天の華・地の風」の趙雲と諸葛喬の会話をパクったものであり、それがしのオリジナルでないことを明記いたします。
248君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/22 13:30
>>247
★は>>245です。
249君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/22 13:37
>>241の次は以下の文です。入力できてなかった・・・

「きゃああああああ! これってどうなってんのよお!」
雲南出身・象部隊女兵士の悲鳴は、文字通りの「うれしい悲鳴」。
「これで何部隊目?!」
隣りで象を操る同僚に怒鳴る。
「そうだなっ・・・3・・・いや、4部隊はやってるぞ!」
「きゃああああああ!」
再び女兵士の絶叫。
「髪飾りが買えるかも!」

女兵士以上に興奮しているのは、軍師にして部隊長の陸遜。
司馬朗、公孫康、楽進、張既ら、名だたる武将を次々に捕らえているのだ。これで興奮しない方がおかしい。
なんという僥倖。移動するたびに、目の前に全滅寸前の敵部隊が現れる。見つけたら部隊を突っ込ませるだけ。
「前方に敵! あれも寡兵です!」
副官が叫ぶ。前の防衛戦で、郭嘉捕縛に功のあった胡班が、わずかな供に守られて戦場を離脱しようとしてる。
「逃がすな! 押しつぶせ!」
陸遜の号令一下、哀れな胡班は一瞬にして象部隊に飲み込まれた。
「次は!・・・次はどいつじゃ!」
完全に正気を失った目が捕らえたのは、配下が1000弱にまで減り、いまなお大混乱の極致にある曹仁。敵の総大将。
「突っ込め、突っ込め、突っ込めー!」

「ぎゃああああああああ!」
女兵士の絶叫が響く。
「これで髪飾りが買えるぅぅぅぅぅ!」
曹仁の捕縛とともに、第3次長安防衛戦は終了した。


【登用武将】公孫康、袁ヨウ、韓浩
250君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/22 13:41
さらにさらに>>244の次に以下の文です。なんか今回PCの調子最悪・・・

「・・・第三軍発足の裁可を得、将兵の士気、天を突くものの如し。長安を侵し魏賊、我らの士気に敵うべくもなし」
夜、馬参は筆を握り、呂砲への報告書をしたためている。
これまでのところ、事態は馬参の見込み通りに進んでいる。おかげで筆も軽かった。

七同志がひとりもいない第三軍。所属武将は、2年にわたって単独で長安を守ってきた、一癖も二癖もある連中ばかり。
主力軍からやってきた呂砲軍生え抜きの馬参に対し、従順な態度を取らないことも十分にあり得た。
それは、軍団の運営を困難なものとする。いや、馬参の面子という点からも絶対に避けたかった。
馬参は軍団掌握の切り札として、陸遜に目を付けた。
若く、有能で、野心に溢れた九品官の軍師は、馬参の読み通り、旧長安武将と激しく衝突した。
結果、旧長安武将の負の感情は、新しい上司ではなく、陸遜へと向けられた。
馬参は超然とした態度を通し、陸遜に厳しく接することで、旧長安武将の信頼を得た。
もちろん、綱渡りな場面もあった。
「敵部隊殲滅の機会は、陸遜に譲ってほしい」
戦闘前、陸遜のいない天幕で馬参がそう告げた時、旧長安武将らは当然のことながら怒り狂った。
あの時、旧長安武将らの心は、完全に馬参から離れていた。
だが、それもあの論功行賞で解決した。
―最後は筋を通す軍団長
旧長安武将は馬参をそう評価している。良い。実に良い。
あとは弱体化した弘農を確実に落とし、漢都・洛陽を制圧すれば、もはや馬参に刃向かう武将はいないだろう。
ただし、陸遜へのフォローは早目にやっておかなければならない。
「・・・軍師・陸伯言、この一戦にて捕えたる敵将六名。その武勇、かの韓信にも比すべきものなり。慎みて、彼の者の七品官昇進を涼公殿下に請う」

ここまで書いたところで、副官がやってきた。
「殿。早急にお耳に入れたき儀がございます」
既に夜更け。報告を聞いた馬参は眉をひそめた
251雑兵1号:02/09/22 21:50
やれやれ、さて殿の執務室の掃除でもするかな。
うわっ、きたねえなー。あっ、また飲みかけのお茶をこんなところに・・・
むっ、ホ、ホコリが・・・ハーーーーックション! バシャッ!
げ! PCにお茶が! やばいな・・・か、乾かせばなんとか・・・

って、殿ーーー! いつからそこに?
い、いえ。なななんでもありません。ハイ。
『涼主別伝』にいう。
呂公(呂砲)は雑兵一号と同じ床で眠り、身の回りの世話をさせた。
253吾玄 ◆7KljsyW2 :02/09/22 23:45
あ〜〜〜、もう無理だ。

「考えていることがありまして…」とか期待煽っておきながら早くも挫折しました。
休み中ずっと考えていたけど結局まとまらず。やはり時期尚早だったか……。
真に申し訳ありませんが、先の私の発言は気にせず進めてください。
254君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/24 13:01
>>251雑兵1号殿
恥ずかし固めの刑に処す。

>>252
嫌だ! いやだ! イヤだぁ!

>>253吾玄殿
また何か思いついたらネタちょうだい。
ヨロシク。
255君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/24 13:02
劉備軍最後の砦となった新野は、涼諸将の素早い取り組みで、落ち着きを取り戻している。
劉備の首が市中にさらされた時は、さすがに涙を流す民衆も多かったが、結局のところ民衆が求めているのは、安心して暮らせる環境をつくってくれる領主。
民衆の生活とは関係のない所へと旅立った劉備は、乱世の一雄として、記録と記憶に残るだけ。
劉備のように徳の高い人物とされていた男でさえ、死んでしまえばこんなもの。ならば、自分はどうなのだ?
普段通りの生活を送る民衆を眺めながら、廖「影」は自問自答する。

廖衛の影武者として、主不在の部隊を支えてきた。
廖衛が戻ってくるまでに、七同志の一部隊として恥ずかしくない状態を維持すること。それだけを考えて戦ってきた。
そんな自分の境遇に、不満も疑問も感じてはいなかった。
第三軍団長選挙の時までは。

赤壁の戦いで勝利を収め、ようやく紫桑を制圧した直後のこと。
廖影に語り掛けた男がいた。当時、第三軍団長選挙に立候補していた副軍師の郭図公則。
「最近の影殿の活躍、実に見事なものだ」
「それがしも『突撃』を極めようと腐心しているが、先だっての戦さで韓当を仕留めた影殿の『突撃』。思わず背筋が凍ったわ」
「あたら影武者としてその生を全うするには、あまりに惜しい武者振り。影殿の廖衛への忠節、まこと得難きものと存ずるが・・・」
それまで廖影は、郭図公則が自分のことを、影武者風情と軽く見ていると思っていた。いや、思っていたというより、それは事実だったはずだ。
どういうつもりなのか・・・身構える廖影にお構いなしで、郭図公則は告げた。
「しかし貴殿、今のままでよいのか? 廖衛の影武者として生涯を終えるつもりか? 貴殿ほどの力量を持つ男なら・・・そうだな、幽州あたりを任せてみてもおもしろそうだ」
何も言い返せない廖影に、郭図公則は思わせぶりな笑みを見せた。
「幽州刺史・廖影。なかなか良い響きとは思わぬか?」
256君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/24 13:03
その後、郭図公則は第三軍団長選挙で、「立候補辞退」という予想外の行動をとり、涼全体を驚かせた。
結局のところ、郭図公則のあの言葉にどれほどの真実味があったのか、今となってはわからない。
しかし、「幽州刺史・廖影」。郭図公則の口から漏れたその言葉に、廖影は何ともいえない響きを感じた。
廖影。もちろん仮の名だ。本名は誰にもさらしていない。それが影武者。
これからの一生、誰からも呼ばれることのない本名を持つ男。
どれほどの大功を上げても、歴史に残ることのない名前を持つ男。
そんな自分が、幽州刺史。
郭図公則を支えることによって、考えたこともない地位が自分に転がり込むかもしれない。
そんな震える心を静めたのは、郷里で静養していた廖衛―廖影の上司―の帰還。
(夢を見ていたのだ)
そう心中でつぶやきながら、廖影は廖衛の副官としての日々を送っている。
257君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/24 13:04
芽生えかけた野心を捨てた影武者の唯一の楽しみは、公務を終えた後に傾ける一献の酒。
自宅で晩酌することもあれば、酒楼の喧燥の中で及ぶこともある。
益州、漢中、涼州、長安、荊州と、第一軍の侵攻とともに各地を回り、各地の酒を飲んだ。目を見張るような美酒もあったし、店主を殴りたくなるようなひどい酒もあった。
酒には土地の味がある。実に多様だ。
それなのに、酔漢の態度はどこでも一様。騒ぎ、踊り、暴れまわり、泣き、潰れる。おもしろいものだ、と思う。
では、自分の前の卓上で一人、盃を傾けている、いや煽っている男はどうだろう。
生涯を託した義兄の一人を殺され、もう一人の義兄は敵方に寝返った。傷心の武将、燕人・張飛は。

258君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/24 13:04
張飛の卓上には、何本もの酒壷が転がっている。そのすべてが空になっていることを悟った張飛は、奥に向かって怒鳴りつけている。
「親父! 酒が切れたぞ! 持ってこい!」
その声に、おどおどしながら店主が現れた。
「張飛様、お過ごしでございますよ」
「やかましい! 持ってこいと言ったら持ってこい!」
「は、はぁ・・・あの、張飛様。よろしければ、これまでのお勘定を・・・」
「なんだぁ!」
「ヒッ・・・いえ、あの、もう一月以上お代をいただいておりませんので、その、できれば・・・」
「貴様、このわしから金を取ろうてか! おもしろい、取れるものなら取ってみよ! 命と引き換えにする度胸があるならな!」
「いえ、滅相もない。そんなわけでは・・・」
廖影は立ち上がると、店主の肩を叩いた。
「酒を持ってまいれ。代金はそれがしがもとう」
「アン? なんだ、おまえは?」
「通りすがりの者だ。これまでのツケはすべてそれがしが払うによって、同席を許していただきたい」
「おい、おまえ。俺は乞食か?」
「勇名な貴殿と盃を交わしたとなれば、国で自慢できる。この店での貴殿の時間、それがしに売っていただきたいだけだ・・・親父、酒を」
「・・・へ、へい」
張飛の返事も聞かぬまま、廖影は張飛と対座した。
胡散臭そうに廖影を睨んでいた張飛は、運ばれてきた酒を、何も言わずに自分の腹に流し込んだ。
一息ついた張飛は、睨みつけたままで口を開いた。
「おまえ、武人だな。名は?」
「名前・・・恥ずかしながら、名乗るべき名を持たぬ者」
ほんの少しだけ、廖影は寂しそうな表情を浮かべた。
259君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/24 13:05
「それがしのような影武者風情が、貴殿らのことに口を挟むのは筋違い、ということは十分に承知しております」
廖影に語り掛けられている男は、じっと目を閉じている。
「しかし、あのままでは張飛殿がかわいそうです。あれほどの武将が、世を呪い、人を呪い、ただただ酒で気を紛らわしている。見ていられません」
岩のような存在感の男、関羽。無言。
「わずかな時ではございましたが、それがしなりに、張飛殿の気性を知ることができました。唯一残った雲長殿とともに、再び戦場を駆け巡りたい。そう思っているのに、振り上げた拳をどう収めてよいかわからぬのです。だから荒れているのですぞ」
「それがしは現在、涼公配下の武将にござる」
廖影の熱っぽい説得に、ようやく関羽が口を開いた。
「益徳は涼公への従属を肯んじ得なかった男。すなわち、敵。敵と馴れ合うわけにはいかぬ」
「馴れ合うなど!」
廖影は叫び声を上げた。
「たった一人の義弟ではござらぬか! あのまま、張飛殿が朽ち果てていくのを良しとされるか? 桃園の誓いとはさように薄っぺらなものであったのか?」
廖影の言葉に、関羽の表情がわずかながら歪んだ。
関羽とて、悩んでいる。それがわかった。それで十分だった。
「それがしにお任せくだされ。張飛殿の登用を涼公に具申いたす」
「しかし・・・涼公が諾とされるであろうか。益徳はいらぬ、と公然と口にしておられたが」
「心配は要りませぬ。我が主人廖衛のみならず、町費様、郭図公則様、袁奉様、希代之様も張飛殿の参陣に賛同されておられます。きっと涼公もお許しくださるでしょう」
「吾玄殿は反対なのであろう。馬参殿も沈黙を守っていると聞く」
関羽の表情は沈痛なものへと変わっていく。関羽なりに情報を集め、なんとかならないかと腐心してきたのだ。
「お任せくだされ」
もう一度、廖影は言った。
「もし張飛殿の登用がかなわぬ時は、それがしの首でもって関羽殿にお詫びいたします」
260君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/24 13:06
※205年4月
袁奉 治安173%
廖衛 治安113%
郭図 補修103%
町費 補修93%
希代 補修86%

呂砲と郭図公則がヒソヒソ話をしている。
「燕攻略は当面中止。第四軍の編成もお預け。おぬしの思うようにいかぬの」
「なに、燕攻めは私の信念。これぐらいではへこたれませぬ」
「頑張ってくれ。わしとしても、さっさと燕は潰したい」
「我が君も燕嫌いとは知りませんでした」
「いや、別に燕に他意はない。ただ、第一、二、三のどの軍団にも入っていない武将が不憫でな。早いところ連中に働き口を与えてやりたいのだ」
「我が君の温情を知れば、諸将も一層奮起いたしましょう」
「うむ。戦線が拡大した方が、何がおこるかわからなくて良い」
「相変わらず博打好きで」
「ギャンブルは永遠の友じゃ。例えば今年の天皇賞・春。わしが全霊かけてぶっこんだ馬連などは・・・」
呂砲が意味不明の価値観をとうとうと語っているところへ、軍師の希代之が現れた。
「アイヤ〜、殿! 評定前に密談とは・・・しかも郭図公則と一緒とは、どういうことでございますかぁ!」
「あ、ち、違うぞ! 断じて密談などではない! 競馬について語っていただけだ! なあ、郭図公則」
「密談をこらしておったが何か?」
「コラ〜!」
「コラ〜じゃございませんぞ! 殿、勝手な行いは他の同志が許しませんぞ!」
「ごめんなさい」
261君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/24 13:06
4月の定例評定が始まった。参加するのは、吾玄と馬参の各軍団長を除く、希代之、郭図公則、袁奉、町費、廖衛、そして呂砲の6人。
希代「馬参殿が、長安に攻め込んだ魏軍を撃退した。圧倒的勝利とのことだ」
廖衛「やりますな。さすがは我が友」
希代「我らは今月、宛に対する攻略戦を行う。それに合わせて、馬参殿の第三軍は弘農攻略」
袁奉「そして次は、いよいよ洛陽攻めということですな。腕が鳴ります」
郭図「さらにその後、燕攻略をやるのであれば、言うことはない」
希代「もう言うな、郭図公則。衆議で決したのだ」
郭図「承知。私は黙っておこう」
袁奉「まあまあ、ご両人とも」
廖衛「こたびの長安攻略失敗により、弘農も宛も兵力を大幅に減じています。攻め込むなら今ですな」
町費「ここ新野の守備は? 曹魏領の汝南と接したままゆえ、それなりの将を配置せねば」
希代「襄陽から馬超、黄忠、関平を呼び寄せよう。それに関羽も残す。これでまず魏は攻め込めまい」
郭図「他の将は良いが、関羽は大丈夫か? まだ我が君には完全に心服してはおらぬぞ」
希代「『史記』を殿から授与していただく。やつの殿への忠義も、それで盤石なものとなろう」
袁奉「そう言えば町費。そなた、殿から『墨子』をいただいたそうだな。羨ましいぞ」
町費「なかなか面白き書です。おかげで『築城』の仕事もはかどりました」
希代「まったく、初めて『築城』に携わった町費殿に達成率で及ばぬとは・・・軍師として恥ずかしい」
町費「何をおっしゃる軍師殿。晴れて四品官に昇進されたとか。これも日頃の軍師殿の働きによるもの」

七同志が意見を交わしている間、呂砲は椅子の上でうたた寝を楽しんでいる。
262君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/24 13:07
「ところで、殿」
よだれを垂らしている呂砲を起こすように、廖衛が切り出した。
「ンがぁ・・・もう食べられんぞ」
「寝ぼけないでください。劉備の義弟の張飛ですが、在野武将として不遇をかこっています。あやつの登用をお許しいだけませんか」
「う〜ん。張飛なぁ・・・あまり必要とも思えぬが」
興味なさ気なよだれを拭く呂砲。
そんな呂砲に、廖衛は気迫を込めて迫る。
影武者から、張飛の登用を強く求められていた。影武者の意志に応えたかった。
「殿の国取りに人材は不可欠! あたら有能な武将を捨て置いては、今後の殿の覇業にも支障をきたしますぞ!」
「んな大袈裟な・・・」
「いえ、廖衛殿の申すことは真を突いております」
助け舟を出したのは、希代之。
「念願かなって劉備を滅ぼすことができましたが、孫策も曹操もまだまだ力を残しています。人材は多ければ多いほどよろしい。それに・・・」
「敵方の武将を厚く迎えれば、我が君の名声もさらに高まりましょう。魏、呉、そして燕を攻めるにあたって、その名声は大きな武器になるかと」
希代之のセリフを奪うのは、副軍師の郭図公則。
希代之があからさまに嫌な顔をするが、郭図公則は涼しい顔をしている。
「しかしなぁ」
それでも躊躇する呂砲。
「あやつめ、『誰がおぬしのようなヤツに仕えるか』と啖呵を切ったのだぞ。それどころか、わしのことを『戦さ下手』とまで罵りおった」
「事実でございましょう」
「事実だけに傷ついた」
「さような小さなことを申しておっては、覇業は成立いたしませぬぞ!」
「そう怒鳴るな、廖衛・・・袁奉はどう思うか?」
「よろしいではありませぬか。あれほどの武将が我らの傘下に入ったとなれば、曹魏に与える影響も計り知れぬものがあるかと」
「そんなもんかねぇ」
「そんなもんです」
263君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/24 13:08
「しかし、兵の輸送や将の移動、褒美の授与など、最近滅茶苦茶忙しいんだぞ。張飛登用となれば、コマンドをひとつ無駄に使ってしまう」
「は?」
「いや、何でもない・・・町費はどう思う?」
「廖衛殿らの言は正鵠を射ているかと」
「げえぇ、おぬしまでそう言うか」
「張飛の登用ついでに、殿の名のもとに劉備の墓を建ててやりましょう。劉備の妻子にも、ちゃんと暮らしていけるよう援助する。それによって、殿の徳を慕う者も多く出てくるでしょう」
「登用ついでに、ってオイ。張飛の登用は本決まりか?」
「殿と我ら七同志を含めて計8人。そのうち5人が登用に賛成です」
「・・・・・・わかったわい。関羽に張飛を連れてくるよう伝えよ」


呂砲「張飛殿、よもや貴殿が私に任官するとは思わなかった」
張飛「過去のことは水に流し、呂砲殿のために戦う所存。任官を認めてくだされ」
呂砲「わかった。張飛殿を歓迎する。大いに働いてもらおう」
張飛「心得た!」

「張飛と呂砲は仲間になったため、仇敵関係は解消されました」


次回、「宛攻略戦」です。
264吾玄 ◆7KljsyW2 :02/09/24 19:41
    (しかし「戦嫌い」として燕同盟案を推してはみたが……)
    (まさか本当に同盟案に決まってしまうとはなぁ…。これじゃ中弛みになりかねんし…)
(´-`)oO(ここはあえてキャラを無視してネタを振るべきか…?)
265郭図公則 ◆2getuhmE :02/09/24 20:50
ふうむ、読心術とやらを妖術師から学んでみたが全く効果が無い・・・
矢張り張魯に頼んだのが間違いであったか。

しかし、張飛か・・・  ( ̄ー ̄)ニヤリッ
266君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/24 22:24
>>264吾玄殿
ノープロブレムじゃ。
せっかく作ってくれたキャラ、いまさら変えてはもったいない。

>>265郭図公則殿
ネタサンキュ。ちなみにおぬし、袁尚は好き?
267郭図公則 ◆2getuhmE :02/09/24 23:30
>>266
はっ、それかの名族袁家において英知を称えられしお方、この頴川の
郭図公則、尊敬の感情を押し殺すことすらおこがましく思えてなりませぬ。
その器は呂公を遥かに凌ぎ高祖劉邦に匹敵すること間違いありませぬ・・・







  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ミ
  /   ,――――-ミ
 /  /  /   \ |
 |  /   ,(・) (・) |
  (6       つ  |
  |      ___  |   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  |      /__/ /  < なわけねえだろ!
/|         /\   \__________
郭図公則どの、かの郭図軍師と同郷か…。その辺にナニかが?
269廖衛:02/09/25 16:50
廖衛、まかりこしまして御座います

殿、私の具申、聞き入れていただき感謝の極みで御座います。
些か、強い語調ではありましたが、お許し下され。
私は、殿を狭量な人物、とは評されたくないのです。
廖影殿もこの結果を喜んでいましょう。
廖衛殿………
sage+トリップつけましょうよ。
せっかく前スレで呂公が教えてくれたんだから。
271町費 ◆vWPc71kM :02/09/25 17:37
劉備の墓と遺族の厚遇の件、有り難う御座います。
「町費隊兵士様と陣内をかきまわすヨロシ」と、
言われましたが長安に行ったきり音沙汰が御座いません。
先の長安の戦いで魏軍に捕まったり殺されてたりしてなければ良いのですが
(´-`)oO(私に対する涼公の疑いを薄れてきたし、そろそろ何か策を練ろうかな)
(日記より)
この間の褒美で貯金箱を買った。これがいっぱいになったら髪飾りを買おう。
あまったお金を入れた。「からんからん」と音がした。
城に帰る途中戦に怯えていた綺麗に着飾った長安娘をみかけた。ちょっと涙がでた。
隊の噂で「呂公は雑兵一号と同じ床で眠り、身の回りの世話をさせた」という。
…そうか。呂公って両刀だったんだ…
なんだか本気で泣けてきたので筆をおく。さて、象の世話をして寝よう…
273廖影:02/09/26 02:00
また一人、心強い猛者が涼公の下に参じましたな。
少しでも涼公に貢献することができこの上ない喜びです。

ただ、一つ注文をつけさせていただいてよろしいでしょうか?
それがしはあくまで七同志・廖衛さまの配下にすぎませぬ。
できるなら他の武将どのと会話する際にも敬語で話させて欲しいのです。
「陪臣」という立場にこだわりたいので。
これもひとつの個性ということで…よろしくお頼み申す。
274町費隊兵士:02/09/26 04:00
町費様,ただ今洛陽より帰還いたしました。
どうも郭図公則様は、長安の張魯と接触を図っていた様子。
張衛様にご相談したところ、「兄は町費殿を裏切ることはない」
との返事にございました。
いずれあのご両名が、馬参様に町費様支持を働きかけることは
間違いございません。
では、これよりそれがし、紫桑の孟達様と連絡をとって参ります。
275大涼芸能:02/09/26 13:56
<涼に生きる漢たちの野望>
既に中華全土の半分近くを版図に治めた涼公、呂砲。
しかし彼の適当さ加減が原因か、国内に不協和音が鳴り始めているのも事実のようだ。
今回は、涼に出来つつある派閥についてのレポートを紹介しよう
(レポートは、あくまで私個人がスレから推測し、勝手に考えたものです)

〜中立(呂砲派)〜
●君主・呂砲
「争いごとは全てネタになる。派閥上等!」と公言して憚らない涼公。
最早涼公では武将の野望、不満を抑えることができない故の発言なのかもしれない。
●雑兵一号
涼公と寝食を共にする羨ましいような羨ましくないような男。
しかし、そんな彼も町費からおまんじゅうが贈られる。
●希代之
涼の正軍師でありながら、目立つのは副軍師の郭図公則ばかり。
その点に関しては大きな不満を持っているようだが、派閥に関しては関心がないようだ。(現時点では)
●吾玄
第二軍団長として確固たる勢力を持つも、生来の「戦嫌い」故か派閥には希代之同様興味なし。
ただ、黄権はじめ配下の蜀将との関係は極めて良好。
●袁奉
七同志最強の男だが、性格のせいか、いまいち影が薄め。
希代之、吾玄同様、派閥には属さず呂砲のみに尽くす。
276大涼芸能:02/09/26 14:01
〜馬参派〜
●馬参
第三軍団長として長安に駐屯中。馬参本人は涼公への忠誠を固く誓っているが、郭図公則との対立、
彼を敬愛する諸将の後押しで祭り上げられた格好となっている。
現在は町費からの取り込み工作にどう対応するかが個人的には注目。
●廖衛
馬参とは忘年の交わりを結んでいる。大変義理堅い性格のようで、
彼の元にはまだ町費や郭図公則からの引き抜きは全くないらしい。
第三軍団長選挙時には郭図公則派による監禁疑惑も浮上。
●廖影
廖衛軍の副官。上司同様義理堅いようだ。ただ、郭図公則から誘いを受けた時は
考えを揺らした経験もあり、 内には秘めたる野望があるのかもしれない。
277大涼芸能:02/09/26 14:03
〜郭図公則派〜
●郭図公則
涼の副軍師。アクの強い性格で国内に対立する者は多い。かねてより配下の者を使って派閥作りに勤しむ。
新参の武将があればすぐに使者を発し取り込み工作に腐心するが、
現在どれくらいの武将が彼に心酔しているのかは全くもって不明。多いか少ないかすらもわからない。
また、彼は燕の事情に詳しく、燕国内にも通じているものがいるのかもしれない。
●見習い忍者
郭図公則の側近。ある時は選挙運動。ある時は武将の取り込みと、
諜報以外にも見習いとは思えない幅広い仕事をこなす。

〜町費派〜
●町費
表向きは涼公の忠実な配下でありながら、裏では多大な賄賂を諸将に振りまいている。
今、涼で最も腹黒い男か?
張魯、張衛、孟達、馬超と、涼西北部の武将をかなり味方につける。
さらに張魯、張衛を通じて馬参および馬参派諸将をも味方にし、新たな派閥を作ろうと目論む。
●町費隊兵士
町費配下として自派閥の形成を目指す。
町費に通じるあらゆる武将との繋ぎ役を勤める。
278廖衛:02/09/26 17:31
>270
む・・・、すまぬ、sage忘れは詫びる。
トリップは判らぬので勘弁してくれ

>273
廖影殿、あいからわず義理がたいのう。
私の副将には過ぎた男だ。
これからも私の至らぬ所を助けてくれよ
279雑兵1号:02/09/26 22:38
殿、ヤバいですよ。
変な噂が流れてます。多分、敵の流言だと思うんですが。
だから言ってるじゃないですか。さっさとお妃をもらえって。
(日記より)
「大涼芸能」発売後、不意に軍師の陸遜様に呼ばれた。
「大涼芸能」を机に置いた軍師様は一言こうおっしゃった。
「象を連れて長安をねり歩いてこい」と。
馬参様の徳をさらに高めるために巡回をするのだとおっしゃった。
もっとも、馬参様の古参の兵いわく「この策を献策して第三軍内の地位を高めたいんだろ」とのこと。
妙に納得。
言われるままに象に乗って巡回。よってくる子供、見上げる商人、できる人だかりの山。
たまにはこういう仕事もいいのかもしれない。
さて、次は戦だ。象の世話をして寝よう。
綺麗な髪飾りが買える事を夢見て。
281廖衛:02/09/27 12:26
殿、廖衛参上致しました

ふむ・・・、察するに派閥抗争に発展する可能性がありますな。
しかし、私は殿に忠誠を誓った身、派閥に属するつもりはありませぬ。
もちろん、忘年の友、馬参殿をまつりあげようなどとも考えた事はありませぬ。
私は殿を生涯の君主とし、友である馬参殿と働けるのなら本望で御座います。
その為にも、殿には良き政を行い、天下を平定し、太平の世を築いてくださりませ。

>廖影殿
貴公には、私が留守中色々と苦労をかけたな。
功績なら私より上であろうよ。
貴公になら、私が部下となっても納得がいくのう
282廖影:02/09/27 13:30
廖衛さま!なんと勿体ないことを…。
それがしは所詮影。功績は全て廖衛さまのもの。
わたしの本名?姓は廖、名は影、字など持っておりませぬ。
283町費 ◆vWPc71kM :02/09/27 14:12
大涼芸能ですか私の裏がバレそうで少し厄介ですなアハハハハ。
( ̄ー ̄)oO(馬参様は必ず私を佞臣として侮辱し副軍師様を第四軍団長に推すに違いない)

>>希代之様
涼の筆頭軍師であり『混乱の鬼』と恐れられている方がキャラが薄いなどと
次の戦も軍師様の混乱の計を見せて頂きたいですなぁ。

>>町費隊兵士様
張達様の連絡をとる時についでに
「七同志で唯一韓の劉備の墓を立て遺族を厚遇するべしと進言した町費は仁者」
という噂を適当に流しといて下さい。
無事に帰って来たら暴者から買ったこの古い琴をあげましょう。
284袁奉 ◆z0areZMU :02/09/27 15:08
おお、張飛殿を登用したのですな。さすがは殿。
廖影殿も、お疲れでござる。
廖影殿が関羽殿を説得してくれたからこそ、張飛殿も涼軍に招けたのでしょうな。
これからも廖衛殿の副将としてご活躍を期待していますぞ。
しかし、風の噂では、涼国内で派閥ができているようですな・・・・。
内乱などは起きぬとは思いますが・・・・。
>>284
……内乱…ボソッ
286町費隊兵士:02/09/27 19:30
ちょ、町費様!それがしのような兵卒に敬語など、
もったいのうございます!
どうぞ塵芥のごとく、ご命令くださいませ!
それはそうと、週刊誌(?)にそれがし如きが掲載
されるとは、まことに光栄にございます。
涼公のお話の邪魔にならぬよう、影ながらネタ振りに
奔走する所存にございますが、もしもそれがしが、町
費様の意にそぐわぬ動きをしていた時は、きつくお叱
りおきくださいませ。
いまさらかなって思ったけど、一応…

                 【十八条の憲法】

第一条
 「評定」でその年の「方針」を決定し、それに則って君主はプレー、そして経過を報告、再度「評定」、「方針」決定・・・のリピートをもって行動の根幹となす。

第二条
 「評定」は、各自好きな時間に意見を提示しあう形式とする。
 自分の意見を「上程」すると同時に、君主の初期提案や他人の意見について賛成・反対の意思を示し合うなど、白熱した議論を期待する。

第三条
 「上程」意見は、対外政策(戦争、外交)、内政(どの内政項目をやりたい云々)のほか、各自思いつくものを随意に。
 例えば「○×の太守になりたい」とか「☆※と同盟を組みたい」とか「◆◎に兵力を回したい」とか「自分が太守を務める都市に▽◇を配置してほしい」など。
 複数の上程も可。

第四条
 「評定」の終了、すなわち「上程」の締め切りは、毎週月・金曜日の午後11時まで。1分でも間に合わなかったり「上程」しなかった武将は、1年間その活動を君主に一任される。

第五条
 各武将の「上程」意見を聞いた上で、君主は午後11時30分までに「方針」を発表する。
 内政についてのリクエストは100%採用される。

第六条
 諸般の事情で君主が午後11時30分までに「方針」を発表できなかった場合、『午後11時35分以降に最初にレスをつけた武将』の意見をその年の「方針」とする。
 「最初のレス」の内容は問わないが、「上程」しなかった武将のレスは無効とする。

第七条
 君主の「経過報告」は、「評定」終了後、なるべく早くUpする。

第八条
 「経過報告」とは、a).1年間の行動の経過 b).周辺勢力の情報 c).君主がいる都市の内政値 d).各武将の能力、階級、経験値、指揮可能兵数、スキルの変化 e).君主が示す今後の方針―の5つを指す。
 可能な限り、地図もUpする。

第九条
 武将は太守・都督に立候補できる。
 この場合、君主を含む全武将の過半数の賛成が必要。
 太守・都督は委任内容を決められるほか、他国への戦争を君主の意向とは関係なしに実施できる。
 配下に他のプレーヤーを置きたい場合、意中の武将に相談すること。
 当人が了承すれば、君主の意向に関わらず異動可能だが、配下武将となった当人は、その状態を継続するかを年に一回の「評定」時に再考できる。
 (普段から武将同士仲良くやってないと苦労するかも)

第十条
 同時に武将は、君主から太守・都督就任を命じられることがある。
 武将はこれに対する拒否権を持つ。
 「上程」受け付けが終わる毎週月・金曜の午後11時までに返答がない場合、無条件で命令は執行される。

第十一条
 君主から他都市への異動を命じられることがある。
 武将はこれに対する「拒否権」を持つ。
 「上程」受け付けが終わる毎週月・金曜の午後11時までに返答がない場合、無条件で命令は執行される。
第十二条
 戦争は君主が全武将手動で行う。
 プレーヤー太守・都督が上程・発動した戦争についても同様。

第十三条
 対外戦争を実施する場合、全ての参加武将の出陣を基本とするが、それができない場合の出陣者選びは君主に一任する。
 「評定」において、自身の参戦を「上程」することはもちろん可能だが、決定するのは君主の胸先三寸。
 ただし、コンピューター武将を参戦させてプレーヤー武将を参戦させない、ということは君主でもできない。

第十四条
 一度征服した成都、襄陽、洛陽、建業の四大都市の内、ひとつでも失った場合は我が軍の敗北、ゲームオーバーとなる。

第十五条
 諸般の事情により、君主が次回評定期日の延期を申し入れることもある。

第十六条
 武将同士で会話する際、自分より上の階級の武将を呼び捨てにすることはできない。
 ただし、自分と同じか下の階級の者に対しては呼び捨て可。
 (相手武将の年齢も見ておくこと)

第十七条
 三国志時代の武将であることを各自常に忘れず、レスの調子も可能な限り武将スタイルで通す。

第十八条
 正当な理由なく3回連続で評定を欠席した武将は解雇とする。


呂公がせっかく作ってくれたものだし、前スレ見られるようになったんで貼っときました。
290町費 ◆vWPc71kM :02/09/27 21:13
>>283の張達って誰だよ。孟達でした逝って来ます
>>町費殿
張達を使って張飛を暗殺するのかと思いますた
292廖衛:02/09/28 13:19
>287-289
うーん、他はともかく、18条は困るな・・・。
私の場合は、以前書いたとおり、不在が長引く可能性がいくらでもあるのでな・・・
書ける場所に行かなければ無理だし、行けるとも限らん。
293廖衛:02/09/28 13:20
すまぬ、sage忘れた
>正当な理由なく
これがあるから大丈夫なんじゃないの? >廖衛殿
休暇を取るときはきちんとあらかじめ連絡しとけば涼公も困らぬと思われ……

っていうか廖衛様、既にそこんとこはうまく運営できているではありませんか。
あまり難しく御考えにならず、涼公と同志たちを信頼なさいませ。
296廖衛:02/09/29 09:20
>294-295
そうか、そう言ってもらえると助かる。ありがとう
297馬参 ◆/ffpm.yw :02/09/29 23:45
長らくの無音、申し訳ござらぬ。
馬参、只今参上仕りました。

>>廖衛殿
おぉ、良くぞ申された。
我等に上下は無く、共に殿のために働けるからこその友。
もしもそれがしなどに属し、みだりに周囲を騒がす様な者であったならば、もはや友とは呼べなかったでござろう。

>>町費殿
何を申されるか、それがしがお主を佞臣などと。
目的のためには時に狡猾さを見せる、それは疾うに副軍師殿が・・・いや、まぁそれはともかく、お主だけを責める道理がどこにあろうか。

それがしは誰を贔屓するつもりも無いゆえ、町費殿も候補の一人として一考させて頂こう。
298無名武将@お腹せっぷく:02/09/30 00:21
涼公待ちあげ。
鯖移転で嫌な予感するんで。
299廖衛:02/09/30 15:54
>299
うむ、さすが我が友よ。
これからも殿を盛り立てていこうぞ。
300君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/30 16:49
>>267郭図公則殿
好き→袁譚、郭図、辛評
嫌い→袁尚、審配、逢紀
・・・の史実(演義?)ラインということでよろしいな。

>>269廖衛殿
強い語調など気にせんでくれ。
上程レスでも強気に来てもらえればありがたい。

>>271町費殿
「疑いが薄れてきた」って・・・

芸能誌にバッチリすっぱ抜かれてるではないか!

>>272成都のおねぇさん殿
わしはノーマルじゃい!
縛りプレイに若干憧れもあるが。

>>273廖影殿
「陪臣」のキャラね。承知した。

>>274町費隊兵士殿
いいね、いいね。裏工作活発で。
早速ネタに使わせてもらう。

>>275大涼芸能殿
激しく笑わせていただきました。
「あ、こういう風に見えるのか」と参考になりました。

>>279雑兵1号殿
う〜む。「恥ずかし固め」の刑を執行中のおぬしを、嬉しそうに見ていたところを誤解されたか・・・。
>>280成都のおねぇさん殿
陸遜もなかなか活発に動き回っている様子。
第三軍の隅々の動き、また教えてくだされ。

>>281廖衛殿
了解。廖衛殿は、派閥には無関心キャラで行かせてもらう。

>>283町費殿
今ここで、町費殿がどのように動くかによって、エンディングも変わってくる・・・かもしんない。

>>284袁奉殿
内乱勃発の可能性は、わしも非常に心配しているところだ。
え? そうは見えない?

>>287
最初は「なんじゃこりゃ?」と思いましたが、よく見ればそれがしが書いた憲法でしたか。
しかし・・・当初の見込みとはかなり違った形になっていますな。
「上程締め切り時刻」なんて、何それ?といったところ。

>>292廖衛殿
>>293>>294殿が言うように、目安ちゅーか縛りしゅーか、ま、あんまり深刻に考えんといてくれ。

>>297馬参殿
今後どういう展開になるかわからぬが、もしも第四軍団長選挙を実施するとなった時、馬参殿がどのような対応をするか、個人的に非常に楽しみなの。

>>298
遅くなってえらくすみません。

>>299廖衛殿
馬参殿は、おぬしより24歳もジジィ・・・ゲフンゲフン、年上だぞ!
302君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/30 16:50
            ★★Notice★★
戦闘におけるわしの唯一のアイデンティティであった特技「医術」だが、戦闘に緊張感を持たせる取り組みの一環として、今後は封印します。


馬超、黄忠、関平を襄陽から新野に呼び寄せ、新野の守備武将を揃えたところで、呂砲直卒の第一軍は、宛への進撃を開始した。

「宛」攻略戦(出撃地・新野)
武将(兵科) 兵数/武/知(戦法)
呂砲(軽歩)20000/50/77(撹乱極)
希代(軽歩)14000/70/100(撹乱極、奇襲2)
甘寧(軽歩)11000/96/78(奇襲5、突撃4、乱撃1)
袁奉(軽歩)14000/96/67(撹乱極)
廖衛(軽歩)12500/93/69(突撃4、撹乱3)
馬岱(軽騎)11000/85/53(突撃5、乱撃3、車懸3)
馬騰(軽騎)11000/81/50(突撃5、乱撃4、車懸3
町費(軽歩)14000/66/70(撹乱極、突撃1、乱撃1、奇襲1)
郭図(軽歩)14000/62/95(突撃極、撹乱3)
    9部隊121500

陣を張ったところで、全武将が呂砲の天幕に集まり、作戦を練る。
「宛の守備隊は5部隊25400。『篭城』策も『出撃』策も採っておらぬ。『遠射』戦術らしい」
希代之の言葉に、袁奉が目を丸くした。
「こりゃまたなめられたものですな。5分の1の兵力で対抗するつもりですか」
「増援軍を当てにしているのだろう。洛陽と汝南の守備隊がこちらに向かっている」
「増援軍の数は?」
「10部隊約12万」
「我らとほぼ同じですか。同程度の魏軍とぶつかるのは初めてですな」
希代之と袁奉の会話に、郭図公則が口を挟む。
「第三軍が2倍近い魏軍を撃退したばかりだ。ここで主力たる第一軍が敗れるようなことになれば、涼全体の士気に響く。絶対に負けるわけにはいかぬ」
303君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/30 16:51
珍しくまともなことを言う、と思う袁奉のそばから、希代之が皮肉を郭図公則に浴びせる。
「涼全体の士気ではなく、おぬしの自尊心に響く、の間違いではないのか」
(また始まった・・・)
袁奉は心の中で舌打ちした。
もともと仲が良いわけではなかった希代之と郭図公則だが、最近になってその傾向が加速しつつある。
郭図公則は、眉ひとつ動かさずに言い返した。
「おぬしの余裕が羨ましい」
「なんだと?」
「戦さ前に他人の心情を探ろうとするなど、たいした余裕だ。わしにはとても真似できぬ」
「公明正大な生き方をしていれば、自然と身につくものよ。おぬしにもお勧めする」
「なるほど、とても私にはできぬことだ。ただし言っておく。もしもこの戦さで負けるようなことがあれば、『同数の敵に負けた涼軍軍師』という称号の後に、おぬしの固有名詞が付けられることになる」
「フン、我らが負けると申すか」
「馬参が2倍近い敵を倒した直後だ。私がおぬしの立場ならば、宛攻略のための策を懸命に練る。他人の心情など目もくれずにな」
「策ならある。敵5個部隊のうち、砦に陣していない1部隊以外の敵を速やかに殲滅し、砦を破壊するのだ。補給限界線が消滅したところで、敵増援軍を砦北側の平地におびきよせる」
「後は『突撃』戦法でカタを付ける、と?」
「おぬしには『突撃』要員として期待しているよ」
「期待するのは勝手だが、果してそううまくいくかな」
「うまくいかぬと思うのであれば、存念を語れ。そのための軍議だ」
「さてな。戦場では何が起こるかわからぬ、とだけ言っておこう」

「いい加減にされよ、お二人とも!」
たまりかねたように、袁奉が声を荒げた。
「今まさに戦さが始まろうとしているのだぞ! 作戦を検討するならともかく、おぬしらは単に罵り合っているだけではないか! 立場というものをわきまえられよ!」
袁奉の言葉に、希代之と郭図公則はプイとそっぽを向いた。とりあえず、今日の舌戦はこれで終了だ。
304呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/30 17:00
涼の正副軍師が言い争いを始めた時、それを仲裁するのは常に袁奉だった。
廖衛は困ったような表情を浮かべはしても、仲立ちすることも、どちらかの肩を持つこともしない。
廖衛は、馬参と刎頚の交わりを結んでいる。馬参は、郭図公則と因縁浅からぬ関係。
自分が希代之と馬参の関係に口を挟むことにより、何らかの形で馬参に影響を及ぼす可能性がある。
父と子ほどの年齢差がある馬参と廖衛。義理堅い廖衛としては、馬参に迷惑をかけることだけは絶対に避けようとしていた。
そんな廖衛の心理は、袁奉にも理解できる。
わからないのは、町費と呂砲だった。

永安での挙兵以来、常に七同志間の潤滑油として動き回ってきた、好漢・町費。
七同志のみならず、先の第一次(実質は第二次)赤壁の戦いの敗戦後、ふさぎ込んでいた馬超を再び出仕させるなど、その人当たりの良さは定評があった。
本来なら、希代之と郭図公則が言い争いを始めようものなら、率先して二人を仲裁するような男だったはず。
しかし最近の町費は、両軍師の舌戦にも完全な無関心を押し通している。
いや、「完全な無関心」ではない。
以前、例によって2人が舌戦を始めた時、町費が一瞬ニヤッと笑うところを袁奉は見ていた。
さらに、町費配下の兵が、最近やたらと陣営武将のもとを走り回っている、という話も聞く。噂によると、かなりの額の金も動いているらしい。

ある意味、町費以上にわからないのが呂砲。
本来、2人の対立を諌めるのは、袁奉ではなく、上司たる呂砲の役割のはずだ。
しかし、たった今の舌戦の間も、呂砲は自分の鼻の穴から生じた固形物を、親衛隊長の顔に弾き飛ばして遊んでいるだけ。
(挙兵から8年・・・確かに領土も、兵も、将も増えた。我らは強くなった)
暗い気持ちになる袁奉。
(しかし、何か大事なものを失いつつあるのではないか? かような状態が続けば、いつか涼が分裂することも・・・)
杞憂であることを祈りつつも、袁奉はそう考えずにはいられなかった。
305呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/30 17:01
長安と荊州に睨みを効かせる魏の拠点・宛は、涼の支配下に落ちた。
ただし、その戦闘は壮絶を極めた。
涼軍総勢125000のうち、戦闘終了後、なんとか戦闘可能な状態で残った兵士は、48000人。
勝ち戦にも関わらず、8万近い死傷者が出たことは、魏軍の底力を感じさせた。
作戦面での齟齬もあった。
宛の正規軍を早期に撃破し、1個部隊を残して砦を破壊するまでは良かった。
しかし、希代之の目論見と異なり、魏の増援軍は砦周辺に現われることはなかった。
馬騰と馬岱の軽騎隊を索敵に走らせたが、結果的に森林の敵中に突出する形となった馬騰隊は、魏増援軍の集中攻撃を受け、全滅・後退を余儀なくされた。
馬騰救出のために前進した呂砲隊も、散々に叩かれた。
特技「医術」を封印した呂砲は、わずか800の兵に守られてなんとか魏の包囲を突破したが、もしも総大将の呂砲まで捕縛・退却するような事態に陥れば、さらなる被害の増大、いや、戦局の逆転すらあり得た。
「やはり、魏は強いな」
肩で息をしながら、呂砲が言った。
「ですな」
同じく、息を懸命に整えようとしながら、希代之。
「兵の数もですが、何より将の質が高く、かつそろっています。韓とは比べ物になりません」
「だが、魏の兵はかなり潰した」
「御意。洛陽の部隊にも相当な打撃を与えられました。これで、第三軍の弘農攻略、そして洛陽攻略もかなりやりやすくなるでしょう」

【登用武将】賈ク、荀攸、程イク

一位・廖衛7477
二位・袁奉6341
三位・郭図5850

第一軍の宛攻略に呼応して、長安の第三軍も早々に動き、弘農を制圧した。
漢都・洛陽を守る魏軍は、5部隊37000。本当の意味での、涼の中原進出は目前だった。
【登用武将】郭エキ、陳蘭、

※第三軍の弘農攻略は、委任状態からの出陣であるため、同軍武将の陸遜、楊任、張魯が参加せず。よって、3武将を7月に弘農へ移動、10月に長安攻め―の予定。
306呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/30 17:02
宛。郭図公則の邸宅。
郭図公則配下の細作が、報告を行っている。
「張魯様は、事に及ぶには慎重な姿勢にございます。少なくとも、今の段階で馬参様に働きかけるは難しいかと」
「馬参は良い。篭絡できれば儲けものだが、あまり期待はしておらぬ」
「え? しかし、そのための張魯様への接触だったのでは?」
「第三軍の中で、私に情報をもたらす者が欲しかっただけだ。むしろ、やつが身につけているとかいう読心術に興味があったのだが・・・あんなものに期待するとは、あるいは私も焦っているのかもしれぬ」
やや自虐的に口元を歪める郭図公則に、細作はなるべく表情を消したまま、報告を続けた。
「いささか気になることがございます」
「なんだ?」
「張魯様の弟の張衛様にございます。張衛様の御屋敷に、どこかで見た顔の者が出入りしておりましたが、あれは・・・」
「町費の配下であろう」
「ご存知でしたか!」
「しばらくは捨て置け。あやつがどれだけやれるものか、お手並み拝見といこうではないか」

宛。町費の邸宅。
町費配下の兵が、報告を行っている。
「張衛様は、殿への支持を約束されました。折りを見て、馬参様に働きかける、と」
「急がぬよう伝えておけ。あまり露骨に動くと、かえって逆効果になる」
「御意」
「何か条件は出してこなかったか?」
「はっ。事が成ったあかつきには、漢中を兄の張魯様に任せていただきたい。そして、緩やかなものでも良いので、かの地の自治を認めていただきたい、と」
「米賊め、大きく出たな」
「返事の方は?」
「承知、と伝えておけ。いずれ、涼公には伝えよう。ただし、涼公がどのように答えるかは私の知ったことではない」
「はっ。それと、殿。いささか気になることが」
「なんだ?」
「張衛様の御屋敷を出入りする時、何者かに監視されていました。邸宅の死角から確認いたしましたところ・・・」
「郭図公則の配下であろう」
「ご存知でしたか!」
「しばらくは捨て置け。私とて、いつまでもあやつの風下にいるつもりはないが、しばらくは軍師殿との対立を煽るだけにしておこう」
307呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/30 17:03
宛。希代之の邸宅。
希代之配下の細作が報告を行っている。
「燕公の袁紹が死亡して間もなく1年になりますが、新君主・袁譚に対する不満は、燕国内で日に日に高まっております」
「具体的には?」
「袁紹の三男で平原太守の袁尚。元々袁譚とは不仲と言われておりましたが、袁紹死去以来、袁譚に対する暴言はますます激しくなっております」
「ほかには?」
「渤海太守にして、燕第二軍都督の審配。燕の後継者争いにおいて、袁尚を支持した者です。報復人事として、遼東への転属を命じられたようですが、それを拒否し、今なお渤海に留まっております」
「寝返りそうか?」
「既に魏の使者が、何度も両将の元へと参じております。時間の問題かと」
「しかし、魏と燕は長期にわたって同盟を結んでいた間柄。我が涼の侵攻を受けている中、無駄に敵を増やすか?」
「魏に配した草の報告によりますと、我が涼の進撃を受けて、魏国内でも意見が二分しているとのこと」
「燕と共同して我らと対峙するか。あるいは攻めやすい燕を勢力下に収め、その兵力でもって我らに対抗するか、ということだな」
「御意」
「曹操の意志はわかるか?」
「燕との関係上、表立って発言してはおりませぬが、使者が袁尚と審配の元へと送られていること自体、曹操の存念を示すものかと」
「そうか・・・」

幼なじみであった曹操と袁紹。その蜜月関係は、袁紹の死によって崩壊しつつある。
中原のど真ん中で起こるであろう混乱。これを如何に利用すべきか。
希代之はじっと考え込んだ。
308呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/30 17:04
205年7月、大陸の半分を制圧した呂砲は、涼王に任ぜられた。
史書は、宮廷での献帝と呂砲のやりとりについて、詳しくは触れていない。
ただ、宮廷内に流れた噂として、次のような話を注に記している。

最初、呂砲に提示されたのは、韓王の地位だった。
「謹んで韓王の任をお受けいたし、陛下の御心を安んじたまう尖兵として、これからも戦う所存にございます」
神聖不可侵たる皇帝からの韓王授与。それだけ答えれば良かった。
しかし、呂砲は、注文を付けたという。
「臣が涼公の地位を頂いてわずか3年、今度は韓王の地位とは、まこと臣下として最上の誉れ。謹んでお受け致したいところにございますが・・・」
いったい何を言おうとしているのか?
怪訝そうな顔をする献帝。「口答え」するらしい呂砲の態度に気付き、顔を青ざめさせる廷臣たち。
そんな皇帝らの様子にお構いなしで、呂砲は言った。
「臣は『涼』という名に限りなき愛着を抱いております。つきましては、恐れ多いことなれど、『韓王』ではなく、『涼王』の地位を授与いただければ、臣砲、これに優る喜びはございませぬ」
廷臣の一人が、小さく悲鳴を上げた。彼らにとって、皇帝の「好意」に注文をつけるなど、不敬の極致だった。
(田舎者が!・・・)
ギラギラとした目で呂砲を睨みつける廷臣ら。
一方の呂砲は、許しも出ていないのに顔を上げ、にこやかな表情で「恐れ多くも」皇帝を見つめている。
皇帝を不当に扱う曹操。それを見て見ぬ振りをする孫策、劉備。
この三人を殺し、皇帝への忠節を示すとして挙兵したはずの呂砲が、実はこの三人と同じ穴のむじなであることが判明した瞬間だった。


「好きにせよ」
皇帝はそれだけ言ったと伝えられるが、その時の皇帝の表情を語った書はない。
309呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/30 17:04
※205年7月
廖衛・治安193%
袁奉・治安173%
郭図・補修153%
希代・補修143%
町費・補修113%

7月の定例評定。
廖衛の四品官昇進が告げられた。
また、新野に下がっていた馬騰の宛移動、そして長安に残っていた陸遜、張魯ら第三軍武将の弘農移動が下令され、洛陽攻略は10月に実施されることが決定された。
「いよいよ洛陽ですか。楽しみですな」
廖衛がニコニコしながら言うと、袁奉もそれに応じた。
「まったくだ。殿の・・・じゃない、殿下の涼王就任を漢都制圧で飾ろうではないか。で、洛陽の状況は?」
希代之が答えた。
「洛陽の兵力は、一連の戦闘で極端に少なくなっている。ただ、陳留と許昌からの増援軍は、やはり脅威だな」
「それと、我が軍初の攻城戦。これですな、やはり」
町費の言葉に、一同が頷く。
洛陽攻めの主力となるのは、馬参率いる弘農の第三軍。この場合、戦場は函谷関となる。
当然魏軍は篭城策を取ってくるだろうが、洛陽の城防御は極端に高い。
「まあ、第三軍も衝車や投石器などの攻城兵器を揃えているということだ。油断さえしなければ、洛陽にも『涼』の旗が立つよ。お、そうでした。殿下、お耳にいれたき儀がございます」
例によってあくびをかみ殺している呂砲に、希代之は告げた。
「燕国内に不穏な動きがございます」
ピクリ、と郭図公則の頬が引き攣った。
しばらく涼内での情報収集に細作を使っていた郭図公則は、他勢力の動向を掴んでいなかった。
ましてや、郭図公則にとって関心並々ならぬ燕の情報。
これを希代之に出し抜かれることは、郭図公則にとって不覚だった。
310呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/30 17:05
そんな郭図公則の思惑とは関係なく、希代之は状況を伝えた。
「燕の第二軍都督にして、渤海太守の審配。そして袁紹の三男にして、平原太守の袁尚。この両名に対する魏の調略が活発化しております」
その報告に、さすがに呂砲も目を覚ました。
「調略・・・謀叛か?」
「謀叛・独立と言うよりは、魏への寝返りとなりましょう」
「成功しそうか?」
「おそらく」
「時期は?」
「もう間もなく」
「そうか・・・」

袁奉が尋ねた。
「平原の兵力は?」
「約65000」
希代之の返事に、袁奉は興味深そうな顔をした。
「平原を戦わずして手に入れることができれば・・・中原における楔となるのではありませんか?」
「その通り。ただし、懸念すべきこともある」
動揺を押し隠しながら、郭図公則が言った。
「仮に袁尚が我らに寝返ったとしても、あの世間知らずのボンボンにどれだけの将がついていくか疑問だ」
「袁尚1人が寝返っても、すぐ魏に殲滅されるのがオチですな」
廖衛が肯く。
「平原は遠く、補給線も確立できない。将と兵を送ることができぬとなれば、少し魏を騒がせるだけの話。それでは意味がない」
「どれだけの将が袁尚につくか・・・そこらへんは、『やってみなければわからない』というやつでしょう」
町費の言葉に、一同は沈黙した。
今の段階で袁尚を、いや、平原を手に入れた場合の影響を考えている。
袁尚1人が涼に寝返っても、さして戦局に影響を与えることはないだろう。郭図公則や廖衛が言うように、あっという間に平原周辺の魏軍が奪い返すはずだ。
しかし、それなりの数の武将が袁尚とともに涼に降った場合、中原はかなり騒がしくなる。
311呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/30 17:06
「殿下はどのようにお考えでしょうか?」
しばらく沈黙が続いたところで、袁奉が尋ねた。
珍しく考え込んでいた呂砲は、顔を上げて答えた。
「燕と魏が同盟を組んだら厄介、とは思っていたが、これでそれはなくなったな」
「御意」
「だが、平原の問題は戦局に大きな影響を与え得る。この場で決めることはできぬ」
「しかし、グズグズしていると、魏が先に袁尚や審配を篭絡しますぞ」
「それはわかるが、現実問題として、今袁尚を寝返らせることは無理だ」
「と、申しますと?」
「コマンドを使い切ってしまった」
「は?」

呂砲の意味不明の言葉で、7月の定例評定はとりあえず終了した。
その直後、燕と魏の間でめまぐるしく情勢が動いた。
細作からの報告が次々ともたらされ、その都度、呂砲らは声を上げた。
「袁譚配下の平原太守・袁尚は曹操方に寝返りました」
「袁譚配下の第二軍団都督・審配は曹操方に寝返りました」
「陳留の曹操軍が業βに攻め込みました」
「曹操軍の勝利です」

さらに205年10月、魏は占領したばかりの陳留から、洛陽の北の都市・上党も制圧した。
北辺に8つの都市を領有していた「北の雄」燕は、わずか3カ月で4つの都市を魏に奪われ、「北の小勢力」へと転落した。
上党で睨みを利かせていた燕軍9万も、半分の47000にまで減っている。
ちなみに、平原太守・袁尚の魏への忠誠度は70。
計略「離間」を何度か成功させれば、涼に寝返らせることも可能な状態にある。
(審配の忠誠度は82)
312呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/30 17:08

           ★★Notice★★
平原の袁尚に「離間」「登用」を仕掛け、平原を奪うことについて、諸将の意見を問う。
登用後、すぐに平原が魏に奪われても、特にデメリットはない。
ただし、魏の攻撃を平原が撃退できたのなら、中原の戦局は大きく動く。
この場合、業β・渤海・済南・北海の魏兵力は、大きく削減されるだろう。
つまり、第一軍や第三軍の侵攻はやりやすくなるが、同時に今後は弱敵との対決に終始する可能性もある、ということ。
なお、平原の寝返りに成功した場合、燕と期間1年の同盟を結び、魏の平原侵攻に備える。
以上、天秤にかけた上で、意見ヨロ。
313呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/30 17:08
【205年10月】(C)◆KOEiWSYs
×××××××××××晋陽××××薊×××××××北平××××××××
西涼★┓×××上党┏━━▽━━━━▽━━━━┳━━━━▽━━━▽遼東×
×××┃×××××◎┓×××業β┏━━━┳━◎渤海┏━┛×××××××
×××┃×弘農××┃┗━━━━━◎━┓×┗━━━◎平原××
西平★┫×┏B━┓┃洛陽××陳留┃×┃┏━━━◎┻━┓×
×××┃×┃××┗◎━━━┳━━◎×┗◎濮陽×済南×┃×
天水┏★×┃長安×┗┓宛┏◎許昌┗━━┫×××┏━◎┛××
××┃┗━★━━━━@━┛┗┳━━◎━◎小沛×┃×北海
××┃×┏┛××××┣━━━◎━┓礁 ┃┏━━┛     
武都★━★漢中×新野★×××汝南┗┓×┗◎下丕β     
××××┃┃上庸××┃襄陽××××┃×┏┛×××     ★=呂砲
×倍★━┛┗★━━━★━┓××寿春◎━◎広陵××     @=第一軍(呂砲軍)
××┃×××┃永安┏┛┏★江夏×┏┛×┃××××     A=第二軍(吾玄軍)
××┣━┓×★━┳★━┫┗━┓┏┻━━○┓抹陵×     B=第三軍(馬参軍)
××┃巴★━┛×┃江陵┃柴桑┗○廬江×┃┃×××     ▽=袁譚
成都★━┛×武陵★××A━━━┫×┏━┛┗○呉×     ◎=曹操
××┣★建寧××┣━★┛×××○━┛××┏┛××     ○=孫策
永昌★┃××零陵★×┃長沙××翻陽×××┃×××     
××┃┃××××┗★┛×××××××会稽○×       
三江★┛××××桂陽××××××××××××  
314郭図公則 ◆2getuhmE :02/09/30 17:15
我が君キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!
315呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/30 17:28
>>311
>上党で睨みを利かせていた燕軍9万も、半分の47000にまで減っている。
削除よろしく。
316呂砲 ◆WFnCXgeU :02/09/30 17:29
>>314郭図公則殿
な、なんじゃい! なんじゃい!
317雑兵1号:02/09/30 17:44
おや?殿・・・殿下、またマグロ漁船ですか?

どうでもいいですけど、殿・・・殿下!ハナクソ飛ばすのやめてください。
318町費 ◆vWPc71kM :02/09/30 18:42
馬参様が予想以上に義人で困ったなぁ〜
涼王、長安からの無事の御帰還おめでとうございます
「英雄、色をを好む」んっん〜名言だなこれ

>>町費隊兵士様
私の黒い部分を背負わせるのですから敬語くらい良いじゃありませんか
では、約束通り盗品ですが古い琴を譲りましょう。
帝に密かに上奏したいことがありますので後よろしく

登用など下策です、さっさと許昌と洛陽を落として帝を保護しましょう
319無名武将@お腹せっぷく:02/09/30 18:54
upage
うーむ、徐々に終盤へ向けていろいろ動き出してきましたなあ。

涼王即位の一件、ただのちょっと足りな……あ、いや、お人よし……でもなく、その、
ともかく今後の大波乱を想像させるものが。
変わり行く同志達の関係、涼王の野心、そして目指す先には何が?
ゲームと直接は関係ない領域ではありますが、七同志のネタふりが今後を大きく左右しそうな展開……

うぅむ、これからはますます目がはなせない。
321吾玄 ◆7KljsyW2 :02/09/30 19:30
これからは殿下……ですね。
殿下、涼王就任とのこと、まことにおめでとうございます。
王にまで昇られた殿下の名声は遠く後世まで鳴り響きましょう。
(しかし聞いたところによると就任の際、殿下は不敬な態度をとられたとか)
(敵方の虚報か誤報であってくれればよいのだが………         )

>平原
私は反対です。
袁紹から袁譚に政権が移ってから一年。もはや燕内も固まったころでしょう。
いまさら袁尚を寝返らせたところで益は少ないかと思われます。

…そういえば馬忠、字を徳信というのですがもうそろそろ加冠を迎える頃のはずです。
同じ巴西郡出身でよく知っているのですが民治に優れた能力を持っているようでした。
もし徳信が涼軍に加わるようなことがありましたら、ぜひ第二軍に入れていただきたいと思います。
322希代之 ◆CIwyxq2Y :02/09/30 20:12
遂に涼王ですか。殿・・・じゃなくて殿下が急に手の届かないところへいってしまったようでなんか寂しいです。
まぁ、何はともあれ、涼王就任真におめでとうござりまする。
しかし、一つ気になることが・・・。某の計算によると、涼王ではなく韓王に任命されるはず!長年の乱世で皇帝陛下も
頭がイカれてしまわれたのか・・・?嗚呼、何と嘆かわしいことか!早くこの乱世を終わらせて
中華大陸に平安をもたらしましょう!


ところで平原についてのことですが、離間の計をしかけましょう。一族のエン尚がこちらに寝返れば
燕は大混乱に陥るでしょう。そして
曹操が燕を攻める→後ろの守りが薄くなる→手薄な都市を攻め取る→漁夫の利ウマー
となると思われます。これだけでも平原を盗る価値はあるかと。

>>283
嬉しいことをいってくれますな!町費殿こそ我が心の友よ!

それと殿下、もし皇帝陛下を蔑ろにするようなことがあれば某、殿と一戦仕る覚悟に御座います。
そんなことはないとは思いますが一応。
323見習忍者:02/09/30 22:31
>>314
町費殿の手の者に燕の事で出し抜かれるとは
申し訳ありません。

しかし、お喜び下さい。
人員・費用・時間を掛けた甲斐もあり、
最早涼国内の監視態勢は万全であります。
町費殿の動きなど手に取るように把握する事ができます。
そう、例えば孟達に使いを送っているなども・・・。
また、廷臣供についてですが例の涼王就任即位の儀以降
反感を強めております。
町費殿が積極的に取り組みに動き出している様ですが、
主要な人物に既に閣下の息が掛かっている事には気付いていないようです。
既に埋伏の毒として送りこんでいる者もおります。
国外に関しても組織網を強化しており、
問題はすぐに解決するものと思われます。
324郭図公則 ◆2getuhmE :02/09/30 22:56
郭図家家訓
汚職は計画的に、国を腐敗させすぎて自分自身の生活圏を破壊しないように
しましょう。また、2は確実に抑えましょう。
以上

>>316我が君
さあて何のことやら?

>>323見習 超人強度10万パワー
あまりやりすぎぬように、我々臣は国家と主君がいるからこそ繁栄
出来るのであって自己の基盤を必要以上に拡張するべきではない。
希代之や吾玄はそれをよく理解しているようだが町費はそれがわかって
おらん、奴は近い内に確実に自滅する、今は下手に動くべきではない、
涼の自浄作用は決して劣悪ではないからな、おかげで苦労しているが・・・

そして何より、今は我が君のご機嫌をとった者が勝つ、ただひたすら
真面目に職務を遂行せよ。
325町費隊兵士:02/09/30 23:26
わ、わわわわわ!
かように高価な品をこのわたくしめに!
ありがたくいただきまする!田舎の嫁に贈ってやります!
しかし、盗品って…暴者から買ったのではなかったのですか?

それはそうと、郭図公則様の忍び衆から狙われているようで、
どうも落ち着きませぬが…。

何ですと?帝に上奏?!
わ、わたくしめがでございますか?!
ギエェェェ!
326君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/10/01 00:05
違う。今回は素で、ネタが浮ばなかったのだ。
本当なら、宛攻略戦で1本の予定だったのだが、合戦は難しい・・・。

>>318町費殿
いや〜長安娘がなかなか帰してくれなくてのう!
象部隊の女兵士に見つからぬよう、スリル満点の夜遊びだった。

>>320
な、なに〜!
わしが痴呆で戦さ下手でスケベで能天気だと!

・・・そこまでは言われとらんか。

>>321吾玄殿
馬忠とか申す者だが、紳士録で調べたところ、207年に倍に出現するらしい(呉の馬忠は登場済み)。
まだ1年ちょいあるが、登用の暁には、第二軍へ加えよう。
で、能力は・・・武力70、知力50、政治64、魅力60か。
ちと足りぬようだが、なあに、戦法でカバーすれば・・・突撃1、火矢2、斉射3・・・
つ、使えね〜! 

>>322希代之殿
お〜い、最初に陛下から示されたのは韓王の位だぞ。
「涼」の名に愛着があるので、涼王にしてくださいと頼んだら、快く承諾していただいた。
いや〜やっぱいい人だね。陛下って。

>もし皇帝陛下を蔑ろにするようなことがあれば某、殿と一戦仕る覚悟に御座います。
こ、怖いことを申すな。
蔑ろにするなど、これっぽっちしか、いや、これっぽっちも考えておらんぞ。
(ちょっとアイデアが浮んだ。それが実現するかどうかは、今後のわしのネタ振りと希代之殿の対応次第だ)
327君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/10/01 00:05
>>323見習い忍者殿
しかし郭図公則め、なんだこの「諜報機関運営費」は?
希代之や町費の数倍の金をかけとるではないか。
ん? この領収書・・・「ランジェリーパブ『ハートにキュン』」だと?
いったいランパブでどんな情報収集をしているというのだ!
わしも連れてけ!

>>324郭図公則殿
だ〜か〜ら〜

早 く 上 程 し な さ い っ て ば よ

>>325町費隊兵士殿
いったい陛下に何を上奏するつもりだ?
町費殿、わしと町費隊兵士殿へのネタ振り、マメに頼む。


【平原の袁尚(魏所属)を寝返らせる】
賛成→希代之、
反対→町費、吾玄

328郭図公則 ◆2getuhmE :02/10/01 00:13
( ̄ー ̄)ニヤリッ袁尚引き抜きに賛成、但し救援には反対、そのまま滅亡キボンヌ。
329廖影:02/10/01 00:30
殿下、涼王就任の儀、祝着至極にございます。
殿下が不敬な態度をとったという噂をちらほら聞きつけましたが
それがしには何が不敬な態度だったのかさっぱりわかりませんな。
皇帝を擁する魏の悪あがきではないでしょうか。
廖衛さまはどのように思われているのであろうか。

>>袁奉将軍
お褒めにあずかり、恐縮にございます。
一つ気がかりなのは先の噂で関羽将軍、張飛将軍が惑わされはしないか、ということです。
共に勤皇の士である以上、かの噂が両将軍に悪影響を及ぼさなければいいのですが…

>>涼王
出すぎた真似とは思いますが、それがしにトリップの使用を認めてはいただけぬでしょうか?
少々存念がありますゆえ。ご検討よろしくお願いいたします。
330成都のおねぇさん:02/10/01 02:36
(日記より)
本番洛陽ゆえ象隊の出番なし。
よって今日は勉学にいそしむ。
「えっと…こうやって…こぅ…」
周りの視線が気になるが気にしない。片手に縄。縛っているのは象。見ている本は「初心者Sの為の縛り方講座」
縛りって難しい…あ、涼王捜索の時間だ。また歓楽街に象で繰り出す。
ちなみに象はしばったまま。解く時間と縄を切るのがもったいなかったので。
……縛りに両刀ってやっぱり王者ともなると性癖も違うのだろう。
その後、隊に戻った私を見て、みんながなんだか哀れそうな視線で見るのはどうしてだろう?
さて、今度こそ戦だ。功績を立てて髪飾りを買おう。

>>涼王・七同士の皆様
殿下、涼王就任の儀おめでとうございます。雲南の片田舎から出てこんなに遠くに来てしまいました。
これも、涼王と同士の皆様の徳のたまものでしょう。
これからも殿下の威光を中原へ照らすために一兵士としてがんばりますのでよろしくおねがいします。
331一般市民:02/10/01 09:12
おら、涼王即位の儀とか言うお祭りを見に行っただよ。
なんか皆見た事も無いキレイな服着てただよ
やっぱ中華の主となるとやるお祭りも違うんだな。

え?隣にいた人の方が偉いの?
けんども全然目だってなかっただよ。
あれじゃ涼王様の方が偉そうに見えただよ。
332観客C:02/10/01 11:20
名セリフがいっぱいのこのスレだけど、一番衝撃的だったのは、>>200
>「今、首が落ちたぞ」
のほほん系の呂砲殿が初めて見せた冷徹さがなんとも・・・。

初期からの馬参ファンとしては、馬参殿と陸ソンのやりとりに痺れましたわ!
333吾玄 ◆7KljsyW2 :02/10/01 15:27
>>326
申し訳ございません。一年早すぎました。
本当は王子均、張伯岐らも推薦したいところだったのですが…。

>>326>>331
………。
まさか殿下は鼎の軽重を問う御積もりか…?
334諜報部末端構成員:02/10/01 16:32
>>323
>>327
・・・・・・また色街かよ!
仮初にも王位に着いたんだからいい加減にして欲しいよな。
少しは身を慎めっての!
おかげで俺が経費で遊んでると思われてるじゃないか。
本当に勘弁して欲しいよなぁ。
色町でちりめん問屋の呂さんってすっかり有名人だぞおい!

え〜と、殿下は本日もランパブに雑兵1号と入店しました。
このまま追跡調査を続行しますφ(T.T)メモメモ
陛下への上奏も終わったし、馬一族と関羽様も張飛様の内通も終了と
あとは韓王のことで正軍師様に相談して来よう。

>町費隊兵士様
陛下から密書ももらったし狩りますy
336335=町費 ◆vWPc71kM :02/10/01 20:10
コテ忘れ、欝
337君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/10/01 22:21
>>328郭図公則殿
ま、どれだけの将が袁尚につくか。
それ次第だな。

>>329廖影殿
おおお、わかってくれるか!
み〜んな、わしが陛下に不敬を働いたってなじるんだもの。
もうブチキレですよ。いや、演技じゃなくて。
トリップについては、何を拒まんや、ガンガンいっとくれ。
またネタくださいね。

>>330成都のおねぇさん殿 >>334諜報部末端構成員殿
お、お兄ちゃん、こんな所で何メモなんかしてんの。
こっち来な、一緒に騒ごうや。
わしの奢りだ、気にするでない。
馬参がうまく魏を撃退してくれたから、長安からの税収も滞りなく・・・いや、ちりめん稼業が当ってな、ウハウハなのだ。
さあ飲めー!

(ドシーン・・・ドシーン・・・)

む、また象が来おったか。
雑兵1号、逃げるぞ!
お兄ちゃん、すまんがここの勘定頼む。
さらばじゃ。
338呂砲 ◆WFnCXgeU :02/10/01 22:22
>>331一般市民殿
そうか・・・やはり、陛下よりもわしの方が偉そうに見えたか。
演出、成功だな。

>>332観客C殿
そこまで言っていただくと、マジで面映ゆいです。
楽しんでもらえるよう頑張ります。

>>333吾玄殿
王子均に張伯岐・・・
もはや「渋い」という表現から300光年ぐらい離れてるぞ(w
なお、今回ようやく「吾玄編(前編)」。
怒らんでくれよ。ネタだから。

>>335町費殿
韓王?
誰?
わし?

>同志殿
上程よろしく。

【平原の袁尚(魏所属)を寝返らせる】
賛成→希代之、郭図公則
反対→町費、吾玄
339呂砲 ◆WFnCXgeU :02/10/01 22:22
劉備の首を斬り、涼王に就任した。漢都・洛陽への侵攻も秒読み段階に入っている。
しかし、呂砲は不機嫌だった。
「なぜ、動かぬ!」
宛に駐屯する5人の七同志を前に、呂砲は声を荒げた。
「なぜ、吾玄は動かぬ!」

吾玄を軍団長とする第二軍。
これが紫桑で再編成されたのは、今年1月のこと。
それから半年が過ぎ、その間、第一軍と第三軍は着々と攻略作戦を展開している。
だが、再編成以来、第二軍は一歩たりとも紫桑から出兵していなかった。
そのため対呉戦線では、涼軍と呉軍が睨み合う状況が続いている。
「赤壁の戦いで勝利を収め、さらに襄陽軍が江夏を攻め落としたあの直後! あそこで吾玄は攻勢に移るべきだったのだ! なのに、いつまでも出陣をしぶったおかげで、呉の防備は飛躍的に増強されている! いったい何を考えておるのだ!」
呂砲の怒声は続いた。

呂砲の言葉には、大袈裟な面もある。
涼に紫桑と江夏を落とされ、さらに魏の調略で寿春がまるごと寝返り、広陵も攻め落とされた呉軍は、戦線の維持に精一杯で、とても防備を「飛躍的に増強」できる状況にはなかった。
ただし、相次ぐ凶報から、呉が立ち直りつつあるのは事実。
比較的官位の低い者が多い第二軍(すなわち、全兵力が余り多くない)にとって、格好の攻め時が失われたことに違いはなかった。

「袁奉!」
呂砲は七同志の一人の名を呼んだ。
「おぬしはすぐさま紫桑へ向かえ! そして吾玄の尻を叩いてこい!」
怒りつつも、まだ呂砲は冷静な部分を残していた。
袁奉はかつて、第二軍武将の一人として、吾玄とともに永安奪回戦などの戦場をくぐり抜けてきた。
七同志の中でも、もっとも吾玄との機微に通じている。
「はっ!」
袁奉はそれだけ答えた。
(どうして自分には、こうも面倒な役ばかり回ってくるのだろう)
そんな想いはあったが、顔には出さなかった。
「吾玄様は、最近お顔が優しくなられた」
「確かにな。吾玄様が巴に参られた時は、それこそ鬼のような形相で訓練に励んでおったものだが」
「へぇ、吾玄様にもそんな時があったのかい」
「ああ、おぬしは揚州の者だったな。あの頃は、巴を抜かれれば、成都が丸裸となる状況だったからな」
「そうよ。それは激しい訓練だった。毎日死人も出ておったな」
「うふぇ・・・信じられん」
「しかし、吾玄様が優しくなられたのは、ここ数カ月の話だろう。韓公様との戦いが続いている間は、それこそ『鬼の吾玄』だった」
「そうじゃな。確か、ここ紫桑に来てからだな。吾玄様が変わられたのは」
「いったいどうしたのであろう? いや、厳しい殿様より、その方がはるかにありがたいが」
「『地位は人をつくる』というぞ。軍団長を務められる中で、御人格が深いものとなったのかもしれぬ」
「いや、そうではあるまいよ」
「というと?」
「おそらく・・・これよ」
第二軍兵士たちの間で、笑い声が上がった。
最後に発言した男は、右手の小指を突き出している。
「これは到越殿、よくぞ参られた」
紫桑にやってきた袁奉を、吾玄は笑顔で出迎えた。
ただし、それが本物の笑顔でないことは、袁奉にもすぐにわかった。
振られたくない話題がある。それをごまかすための、作られた無邪気な笑み。
袁奉がそれに応対する義理はないのだが、生来の性格ゆえ、一方的にしゃべりまくる吾玄に来訪の目的を告げずにいる。
「劉備討伐、お見事でござった。さすがは第一軍と感服しておりましたぞ」
「関羽はまだしも、張飛も傘下に入ったとか。有能な男とは申せ、登用をしぶる人間を招き入れて、どれほどの益があるものやら」
「おお、順序が逆であった。まずは殿の涼王就任の儀、この吾玄、心より慶賀仕るとお伝えくだされ」
「今度は洛陽攻めですな。第一軍と第三軍の共同作戦ともなれば、如何に洛陽が堅城とはいえ、陥落を免れることはできますまい」
「平原の件だが、到越殿はどのようにお考えか? いくらなんでも、平原は遠すぎる。ほっておくべきとは思わぬか」
袁奉は、吾玄の言葉に曖昧な笑みを浮かべたり、頷くだけ。
しかし吾玄とて、永遠にしゃべり続けることはできない。
フッと吾玄の口が閉じた瞬間、逆に袁奉が口を開いた。
「四則殿・・・」
ビクッと吾玄の体が動いたのがわかった。すぐに話の続きを始めようとする。
「そういえば、南蛮兵だがな。あれは実に・・・」
「四則殿。わしの言をお聞きあれ」
静かな中にも、有無を言わせぬ袁奉の口調。
吾玄はバツが悪そうに押し黙った。
「わしがここへやってきた理由・・・お分かりだな?」
「ま、まあ・・・貴殿もお忙しい身。物見遊山でないことは承知しているが・・・」
「第二軍が再編成されてもう半年が過ぎた。わかっているとは思うが、殿下はひどくお怒りだ」
「・・・・・・」
「殿下は使者として、わしをここへ向かわせたのだ。督戦の使者として、だ」
「・・・・・・」
「第二軍が出撃できぬ理由。お聞かせいただけぬか? 殿下とて、無茶な出兵を強要するお方ではない。正当な理由があれば、それがしの口から殿下に貴殿の立場を申し上げよう」
「・・・・・・」
「貴殿ほどの男が、何の意味もなく軍団長の責務を放棄するなど、わしには信じられぬ。話してくれぬか?」
覗き込むように語る袁奉の目に、濁りはない。
劉備軍の占領下にあった、呂砲軍挙兵の地・永安。
吾玄と袁奉は、その奪回をともに果たした仲間なのだ。
しかし、吾玄の言葉は、袁奉の誠意に正面から向き合うものではなかった。
「ご・・・呉の調略が激しくなっている・・・のだ」
「なに?」
消え入るような声で告げる吾玄の返事に、袁奉は眉をひそめた。
「いや、だからだな・・・呉が第二軍武将に盛んに調略をかけてきている。誰に、どのような計をかけてきたか、今調べているところなのだ」
「半年以上もか?」
「だから・・・ひっきりなしに細作を送っているようでな、その対応に・・・」
「四則殿」
さすがに、袁奉が目を怒らせている。
その目をまともに見ることができず、吾玄は下を向いた。
夜。
吾玄は自邸に戻った。
気分が重い。
自分は袁奉に嘘をついた。いや、嘘と言えるほどのものすら口にできなかった。
自分のことを心配してくれた袁奉に対し、自分は誠実ではなかった。
その想いが、吾玄の心中に張り巡らされている。
「わしは宛に戻る」
馬上の人となった袁奉は、吾玄の顔も見ずに言った。
「貴殿の言を、そのまま殿下にお伝えする」
おそらく袁奉は、呂砲からきつい叱責を浴びるだろう。
袁奉が伝える言葉は、「子供のお使い」の域を出ないものだろうから。
「申し訳ない」と吾玄が口にする前に、袁奉は馬を走らせていた。
吾玄はそれを、ただ見送るしかなかった。
だがそんな気分も、自邸の門をくぐると、一瞬のうちに霧散する。
いつだってそうだ。どんなに滅入るようなことがあっても、この瞬間の吾玄は、少年のような笑みを知らず知らずのうちに浮かべている。
「四則様!」
邸宅から声が響く。そして、その声を追いかけるように飛び出してくるのは、若い娘。
吾玄に衝突するかのような勢いで駆けてきた娘は、その寸前で止まり、深々と拱手した。
「お帰りなさいませ、四則様! 今日もお勤め、ご苦労様でございました!」
「うむ」
威厳を保つように、口をへの字に曲げて、吾玄。しかし、そんな努力もすぐに口元から崩壊する。
まぶしくもないのに目を細め、吾玄は言った。
「今日は疲れたわ。腹が減った。飯は何だ?」
「漁師から大きな魚を買って参りました! いつでも御前に出せます!」
「さようか。今宵は馳走だな」
「お望みでございますなら、毎日でも!」
「いや、それは遠慮しておこう。太ると馬に乗れなくなる」
「あ、それは確かに困ります」
「太った男はいやか?」
「はい!・・・あ、いえ、太られても痩せられても、四則様は四則様でございます!」
「はてさて・・・どこまで信じてよいものやら」
「ほ、本当でございますよぅ!」
笑いながら、娘を伴って邸宅に入る吾玄。
この時、吾玄の頭からは、苦虫を潰したような袁奉の顔は、きれいに消え失せている。
娘は、斐妹といった。
「父も母も死にました。曹操様の兵が攻めて来て・・・」
斐妹は、広陵の生まれだった。
呉領だった広陵は昨年10月、魏呉の激しい戦闘の末、魏の支配下となった。
斐妹の父は、呉軍兵士として戦闘に駆り出され、戦死した。
ともに広陵から脱出しようとした母は、その途上で息絶えた。
何の当てもなく、建業をさまよっているところで、人買い商人に捕えられた。
荊州方面へと売り飛ばされる途中、隙を見て逃げ出したが、護衛の荒くれ者たちに追いつかれた。
そこへ、日課の速駆けをしていた吾玄が通りかかり、助け出した。
以来、吾玄の身辺の世話をさせている。

きれいな顔立ちをしていた。しかし、絶世の美女とはとてもいえない。
料理の腕は良い。これに関しては、長く吾玄に仕える家令も遠く及ばない。
夜の伽噺は・・・少なくとも、上手いものではなかった。だが、懸命に尽くそうとする気持ちは強く感じられた。
涼の第二軍団長たる吾玄に言い寄ってくる女は多い。また、町の有力者らも、自分の娘を連れて来ては、吾玄と懇意になろうとする。
若いが物欲に興味がない吾玄は、そんな人間たちにウンザリしていた。
もしも自分が軍団長でなかったなら、決して自分に話しかけることはないであろう人間たち。
彼らが自分に語りかける言葉すべては、吾玄にとって虚しいものだった。
(だが、斐妹は違う)
体を密着させながら、静かに寝息を立てている斐妹の横顔を見つめ、吾玄は思う。
(第二軍団長としてではなく、吾四則としてのわしを愛してくれている)

吾玄が帰宅した時、斐妹はいつもはちきれんばかりの笑顔で吾玄を迎える。
―どうしてそこまで嬉しそうな顔をするのだ?
吾玄はそう尋ねたことがある。
「父は、帰って来ませんでした」
斐妹は答えた。
「でも、四則様は帰って来てくださりました。これ以上の喜びはありません」
―馬鹿なことを。わしは涼の武将。いつ戦場で果てるともしれぬ身だぞ。
冗談のつもりの一言だった。
だが、途端に斐妹は泣き崩れた。
慌ててとりなす吾玄に、斐妹は途切れ途切れに言った。
「戦さは・・・嫌いにございます・・・」


昨日の袁奉の来訪は非公式なもの。そして、時間を置かずに袁奉は宛に戻った。
結果、袁奉と顔を合わせた第二軍武将は、吾玄ただ一人。
「良かったのでございますか?」
顔を曇らせているのは、第二軍軍師・黄権。吾玄と同じく、巴出身の38歳。
吾玄が物心ついた頃、既に大人だった黄権は、吾玄に文字の読み書きなどを教えたこともある。
第二軍編成の際、吾玄が「ぜひ我が股肱に」と働きかけ、以来、13歳年下の軍団長のもとで、軍事・行政両面で腕を振るっている。
そんな黄権が、心配そうに言葉を続ける。
「非公式なものとはいえ、涼王殿下の使者であることに違いはありますまい。やはり、第二軍武将全員でもって出迎えるべきだったと存じますが」
「到越殿は、わしとの親交を深めるために参ったのだ。案ずるには及ばぬ」
黄権にも嘘をつく自分に嫌悪感を感じつつ、吾玄は言い張った。
誰もが、袁奉は涼王の叱責の言葉を携えた使者であると承知している。
しかし、それを部下の面前で認めるには、吾玄は若すぎた。
「・・・承知しました。しかし軍団長。これだけは申し上げておかねばなりませぬ」
やはり表情を曇らせつつ、黄権は言った。
「第二軍武将の間で、不満の声が上がりつつあります。呉討伐はいつ実施されるのか、と」
「・・・わかっておる。呉はもちろん攻める」
「時期は?」
「期が熟してからだ」
「軍団長」
黄権の口調が強くなった。
「はっきり申し上げましょう。第二軍武将の間で上がっているのは、不満の声ではございません」
時々黄権は、吾玄を強く諌める。
そんな時吾玄は、一瞬ではあるものの、黄権から読み書きを教えてもらっていた子供の頃のような気分になる。
「・・・ではなんだ?」
精一杯の虚勢を張る吾玄に、黄権は容赦なく告げた。
「不信の声です」
「・・・・・・」
「私を含め、いずれの武将も、第二軍に選抜されたことを誇りに思っています。その誇りとは、我らが呉討伐の尖兵となることに由来するもの。第二軍。その枠組みに、自分の名が入っていることにではないのですぞ」
「・・・・・・」
「将の想いは、兵にも伝わります。これまで控えておりましたが、敢えて申し上げましょう。兵の中には、軍団長を軽んじる詩を歌うものすら出ておりますぞ」
「なに! それは誰だ! すぐに引っ立てて参れ!」
さすがに吾玄は色をなした。兵になめられて平気でいられる将軍などいない。
しかし、黄権はピシャリとそれを跳ね除けた。
「なぜさような不埒者が出るのか。まずはそれを考えるべきでしょう」
「ぐ・・・」
「汚名を返上するために、軍団長が為すべきことはひとつ。貴方はそれを知っているはずだ」
吾玄はうなだれた。
2日続けて、暗い想いで帰途に就く。
自邸が見える頃には、再び口元が緩んでくるのも同じ。
「四則様、お帰りなさいませ!」
―斐妹、なぜそなたはそうなのだ?
質問にならない質問を、吾玄は飲み込んだ。

「四則様、まだお休みでないのですか?」
斐妹がささやくように言ったのは、夜もかなりふけた頃だった。
「そういうそなたこそ・・・寝てなかったのか?」
「はい・・・なんだか、四則様がいつもと違うように感じられましたので」
「そうか」
悟られまいとしていたが、やはりこの娘は見抜いている。
他の者に自分の心情を悟られたのなら、それこそ不快に感じる吾玄も、斐妹なら別。
嬉しい、と思った。
「何かお悩みでございますか?」
斐妹は体を起こし、吾玄の顔を見つめている。
「私にできることなら、何でもします。炊事でも、洗濯でも、お掃除でも」
「おいおい。それはいつもそなたがやっていることではないか」
苦笑する吾玄。斐妹は「あっ」と声を上げた。
「申し訳ございませぬ。四則様のために、ほかにどのようなことができるのか、私には思いつきませんでした」
吾玄は笑って、斐妹の体を抱き寄せた。
「よい。このままでよいのだ。このまま、わしのそばにいてくれれば、それでよい」
「でも、それだけでは・・・」
「不満か?」
「違います。違います!」
斐妹は強く首を振った。
「私は四則様に助けていただいた身です。そして、四則様から・・・良くしていただいております。望外の幸運です。今でも信じられません」
望外の幸運? それは自分が言うべき言葉だ。
素朴で、真摯で、純粋な娘・斐妹。
斐妹の言葉を聞くと、吾玄はいつも心が和む。
彼女がいつも自分のそばにいるという幸運。
これを望外の幸運と言わずして、何と言うのだ?

だが吾玄は、この娘を悲しませることを、これから伝えなければならない。
これ以上、涼王の怒りを増幅させないため。
武将や兵士たちに、「鬼の吾玄」が健在であることを示すため。
そして何より、自分自身のプライドのため。
「斐妹よ」
しばらく斐妹の肌の温もりを楽しんだところで、吾玄は口を開いた。
「はい?」
無垢な斐妹の返事に、決意が揺らぎそうになる。
吾玄は必死で自分を叱咤した。
「呉征伐に向かう・・・やもしれぬ」
斐妹の体が硬直したのがわかった。
「ご決意は固まりになりましたか?」
紫桑の大商人の店を接収した第二軍本営。黄権が吾玄に語りかける。
決意とは、もちろん呉討伐戦実施の件。
「出撃する」。その一言があればいい。
その一言が吾玄の口から発せられれば、「紫桑守備隊」と陰口を叩かれていた第二軍は、本来の攻略軍へと変貌するのだ。

「すまぬがその前に、軍師に相談したいことがある」
吾玄の目の下には、うっすらとクマができている。一睡もしていなかった。
「実はな・・・嫁を迎えようと考えているのだ。もちろん、わしの嫁、だ」
話をはぐらかされた黄権だったが、吾玄の言葉にパッと顔を輝かせた。
「それはめでたい! 軍団長がご結婚と相成れば、将兵はもちろん、民らもこぞって祝福いたしましょう!」
黄権が賛成してくれたことに、吾玄は安堵の息をもらした。
「このような時に、何を悠長なことを!」とでも一括されたら、どうしようもなかった。
「して、どちらの家の娘を迎え入れるのでございますか?」
ニコニコ笑いながら質問する黄権に、吾玄はややどもりながら答える。
「いや・・・どちらの家というか・・・親はおらぬ。広陵の女だ」
「は?」
黄権の笑顔が固まった。そんな黄権の態度に、吾玄はさらに動揺した。
「わしの・・・め・・・妾だ。わしの邸宅に住んで、もうすぐで八カ月になる・・・かな」
呉出兵の話を切り出すと、斐妹はしばらく動かなかった。
何度も吾玄から声をかけられ、ようやく振り向いた斐妹は、振り絞るように言った。
「四則様は武人にございます・・・。お手柄を上げられることを、心より祈っております」
斐妹は笑ってみせた。しかし、こぼれる涙を止めることはできなかった。
結局、斐妹をなだめているうちに、夜が明けたのだ。

斐妹を嫁に迎える。
たいして蓄財に精を出していたわけではないが、それなりの金はある。
自分に何かがあった時、せめて斐妹に形となるものを残してやりたかった。
なにより、自分がこれほどまでに斐妹を想っているということを、結婚という形で伝え、その上で出陣したかった。
「わたしは・・・もういやです!・・・大切な人が死んで・・・自分だけが残るのは・・・いやです!」
泣きじゃくる斐妹の言葉が、耳に残っている。
「軍団長」
黄権の顔から、笑顔は完全に消えている。かといって、怒っている顔でもない。
この顔は・・・そうだ、読み書きの勉強を嫌がった自分を、「しょうがないな」と言いながら、なだめた時の顔だ。
当時の中国社会において、吾玄の言ったことは、「しょうがないな」と返されても仕方のない話だった。
「婚儀とは、家と家の結びつきにございます。男女を通して互いの家が結びつき、一族を増やしていく。それが婚儀でございます」
「・・・・・・」
「ましてや貴方は涼の軍団長。選ぼうと思えば、どんな名家の娘であっても嫁にすることができるでしょう。なぜゆえ、妾を嫁に迎えたいなどとおっしゃるのです?」
「わしは・・・」
小さな声で、吾玄は言った。
「わしは、名家の娘と結婚したいのではない。斐妹を妻に迎えたいのだ」
「貴方は涼の軍団長なのです」
黄権は繰り返した。
「そんな貴方が、野合をきっかけに卑しい身分の者を嫁に迎えたとなれば、世間から笑い者になる。いや、笑い者だけならいいでしょう。誰にも相手にされなくなりますぞ。そうなれば、軍団長の座に留まることもできなくなりましょう」
(軍団長の座・・・別にそんなもの・・・斐妹さえそばにいてくれれば)
本気でそう思った。
軍団長の座を捨て、武将としての経歴も捨て、戦さなど関係のないところで、斐妹とひっそり暮らす・・・
そう思った時、吾玄の脳裏に灯かりが射した。
そうだ、そうすればよい! 何も悩む必要などない、下野すればよいのだ。
そうなれば、もはや斐妹を悲しませることもなくなる。
二人だけで、幸せに生きていける!
吾玄が抱いた幸せな想像。
それを吹き飛ばしたのは、黄権の一言だった。
「・・・だいたい、さような結婚を殿下がお許しになるわけがございません」
殿下。涼王・呂砲。
馬はもちろん、剣も満足に扱えない、自分の君主。


もしも自分が官位を捨て、庶民として暮らしたいと申し出たら、呂砲は許してくれるだろうか。
吾玄が抱いている呂砲像は、いつも情けない表情でわがままを言い、武将に支えられながら何とか修羅場をくぐり抜ける、という頼りない男。
だからこそ、支え甲斐がある。これまでそう思っていた。
しかし、下野という意志を伝えたのなら・・・
「ならぬ」
吾玄を見据える呂砲の顔、今まで見たこともない呂砲の表情が、唐突に思い浮かんだ。
吾玄の鼓動は高まった。
なぜだ? 殿下のこんな表情など、わしは知らぬ! なのになぜ、思い浮かぶ・・・?
もしも、呂砲を無視して下野したのなら?
「逃がさぬ」
また、呂砲の声。冷たさに、残忍さが加わった声。


「・・・・・・軍団長? どうなされました?」
黄権の声で、吾玄は現実に引き戻された。
「突然どうされたのです? 脂汗など浮かべて」
「・・・なんでもない」
努めて口調を整え、吾玄は言った。黄権は不思議そうな顔をしている。
「それがしの申すこと、おわかりいただけましたか?」
「ん? ああ、婚儀のことか。わかった。考え直す」
黄権はホッとした様子となり、改めて吾玄に向き直った。
「して、呉出兵の件は?」
「あ・・・ああ、それについては・・・今しばらく、時をくれぬか」
黄権は小さく肩で息をついた。
宛。仮宮中。
呂砲と希代之が話をしている。話題は吾玄のこと。
希代之のヒソヒソ声が響く。次第に呂砲の表情が険しくなる。
話を聞き終えた呂砲は、玉座にふんぞり返り、舌打ちをした。
「吾玄め・・・まだまだ若いな」
「放置するわけにはいきませぬ」
「当然だ。吾玄を解任し、袁奉あたりに第二軍を任せるか」
「いえ、それはなりませぬ。七同志を重職から解任するとなれば、内外に与える影響が大きすぎます。速やかに手を打つが肝要かと」
「わしが陛下に不敬を働いたという『噂』が流れている。これ以上、魏や呉に付け入る隙を与えてやる必要は、確かにないな」
呂砲は「噂」という言葉に意識して力を込めた。
希代之は、それに対して無反応を通した。
「吾玄のこと、おぬしに任せてよいな」
「御意。洛陽制圧後、紫桑へ参りましょう」
「上首尾を期待している」
「お任せください。では、私はこれにて」
退出する希代之。
その背中に、呂砲の声が投げかけられる。
「軍師よ。『噂』だ。あまり気に病むな」
振り返る希代之の視線の先には、涼王がいる。
涼王は笑みを浮かべながら、希代之の目をじっと見つめていた。



次回、洛陽攻略戦です。
……さあ、どーする。

相手の出方を伺う涼王殿下と吾玄殿の顔が浮かぶ……
しかしアレですな、
な ん だ か ん だ い っ て ら ぶ ら ぶ ?

独身生活からの脱却どころか男色の噂まで立てられがちな涼王のじぇらしーが感じられるような、そうでないような。
356郭図公則 ◆2getuhmE :02/10/02 00:17
ふむ、なかなか面白い自体になってきているようで・・・
さてと。

油 で も か つ い で 出 か け る か
357希代之 ◆CIwyxq2Y :02/10/02 00:21
(お母さんごめんなさい。僕にはいいネタを振ることができなさそうです。)
358廖影 ◆2I0jO6s2 :02/10/02 00:48
ありがたくトリップデビュー。

それにしても吾玄将軍の戦嫌いは筋金入りのようですな。
それがしは戦が楽しくて楽しくて仕方がないのですが。
359雑兵1号:02/10/02 00:57
殿、いや殿下、長安のキャバクラはそろそろ飽きてきたんじゃないですか?

・・・実は、許昌にイイ店があるって聞いたんですよ。
・・・今度逝ってみませんか?

いや、ほら、長安だと象の見回りが最近うるさいですし、
殿下の顔も知れ渡ってますからね。
許昌だと殿、いや殿下の顔なんて誰も知らないですからハメ外せますよ〜。
360町費 ◆vWPc71kM :02/10/02 13:25
もういいや漢朝に仇なす韓王呂砲突進を殺そう
361熱血廷臣:02/10/02 14:40
涼賊の専横は日に日に強くなってきている。
あまつさえ、陛下の御厚恩に対するあの非礼許し難い!

だがそうは言っても涼の勢力は強大一体どうするのだ?

うむ、悔しい事だが我等忠義の者が結束するだけでは
奴には勝てない。

ではあの曹操の力を借りると言うのか?

いや、曹操だけでは最早太刀打ちできまい。
燕、呉にの力も必要だ。
さらに・・・。

さらに?

味方は涼内部にもいると言う事だ。

!!!・・・だが事は慎重に運ばねばならないな。
主要な者は今やほとんど涼の息が掛かっている。
さらにあの曲者の郭図公則の諜報期間は侮り難いと言うぞ。
こうして話すのも危険がある。

うむ涼包囲網を一刻も早く完成させ、
国内が空になった時こそが漢へ忠義を示す時だ!

うむ、密かに同士を募るとしよう・・・。
362見習忍者:02/10/02 15:42
>>324
無論私風情が出過ぎた事は致しません。
閣下の持論である情報を制する物は天下を制すの為に
日々働くだけの事であります。

廷臣の方は相変わらず不穏な動きがあるようですが、
ご指示どうり監視を強めるのみとしております。

さて本日の報告ですが、面白い客が来ております。
第三軍から使者なのですが、何故か二組おります。
正軍師陸遜殿の使者と、郭嘉殿の代理として法正殿が参っております。
無論其々別々に通しております。
互いに軍団内では噛合ってないとの事なので
中央に誼を通じたいって言った所かと、如何致しましょう?

>>334
しっかりと職務に励むのだぞ。
その地道な活動が大切なのだ。
時の今度殿下は許昌にお忍びで行く事予定らしい。
お主を専属にするのでしっかりと情報を収集するのだぞ。
功績次第では栄光の黄金のヤカン賞も夢ではないぞ。
363柴桑兵倉:02/10/03 00:29
A「聞いたか?将軍がなんでも禁断の愛に苦しんでいるらしいぜ。」
B「マジ?」
C「何でも格式の違いとやらで困っているらしいね。」
B「好きな女とも結婚できないとは男らしくない。」
A「まぁお偉いさんにはお偉いさんの立場ってやつがあるんだろ?」
B「俺ら貧乏人には関係ない話だな。」
C「そんな事よりいつになったら戦えるんだ?」
A「全くだな、こう暇じゃ腕が鈍って仕方がないよ。」
B「早く戦争にな〜れ!」
364廖衛:02/10/03 15:46
>329:廖影殿
捨て置くが良かろう、頭の古い奴には、慣習、慣習と繰り返すしか能が無いのじゃ。

>337:涼王
遅れ馳せながら、王位就任おめでとうございます。
これから更なる繁栄を目指して行きましょうぞ。
それと、不敬とは思えませぬのに、余計な口出しをする輩はいるものです。
どうかお気になさいませぬ様、お願い致します。

いやはや、吾玄殿も苦労されている様ですな。
しかし、どうか殿下、私の我が侭ではございますが、なにとぞ!!
吾玄殿には、つらくあたりませぬ様、お願い申し上げます!
涼王就任の件に関して七同志が割れてるね。

廷臣側 →希代之・吾玄・町費
涼王側 →廖衛・廖影
立場不明→郭図公則・馬参

こんなかんじかな?
>>365
立場不明には袁奉殿も入るね。
さあ、涼王はこの状況をどう切り抜ける?
367希代之 ◆CIwyxq2Y :02/10/03 19:57
いやっ!殿下!ただの噂でございましたかっ!
涼の筆頭軍師であるこの某がこの程度の流言に騙されてしまうとは皆に申し訳がたちませぬな!
はっはっはっは。

>>360
・・・場合によっては某も味方させてもらう。
368袁奉 ◆z0areZMU :02/10/03 22:12
遅くなりましたが、殿下、涼王就任、まことにおめでとうございます!
しかし、噂によると、皇帝陛下に不敬を働いたとか・・・・。
まさか殿・・・じゃなかった、殿下に限ってそのような事はないと思いますが、我らが旗揚げした目的、忘れてはなりませぬぞ。
初心忘れるべからずです。緊張しすぎるくらいでちょうど良いのではないでしょうか?
平原の件は、とりあえずやってみてはいかがでしょうか?やって損はないでしょう。
369君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/10/04 01:04
>>355
「じぇらしー」とはこれまた異なことを。
ぜんぜん羨ましくなどありませんな。
でも、早く結婚したい。実生活で。

>>356郭図公則殿
「火に油」か。
そんなことをしていると、吾玄殿のしっぺ返しが怖いぞ。
なんてったって、おぬしは・・・っとこれはまだ先の話。 ( ̄ー ̄)ニヤリッ

>>357希代之殿
吾玄編の後編については、ノープロブレム。
既にネタはできてる。
それよりも希代之殿とは、漢帝陛下の今後について、存分に「腹の探り合い」を展開したいものだ。

>>358廖影殿
戦さが大好き、ときたか。
そういえば、「戦さ大好き!」が表に出たキャラはいなかったな。
ありがたく使わせていただく。

>>359雑兵1号殿
許昌? 曹操のお膝元ではないか。
何かと派手な曹操のこと、きっと夜の町も・・・
ウププ、よっしゃ、参るぞ!
370君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/10/04 01:04
>>360町費殿
マークすべきは希代之と踏んでおったが、町費もか・・・。
しかし、牙とは徹底的に隠し通し、最後に剥き出すべきもの。
お手並み拝見といこう。

>>361熱血廷臣殿
クックックック・・・(ギレン総帥的口調でお読みください)

>>362見習い忍者殿
陸遜、郭嘉、法正、それに郭図公則か。
4人の平均知力95―96。
なんとも贅沢な組み合わせだ。

>>363柴桑兵倉殿
んなこと言って、吾玄が何かの拍子で昔の「撹乱の鬼」に戻ったら大変だぞ。

>>364廖衛殿
うむ、ありがたい。
わしはわしの信じる道を進もう。
それはそうとして
 お ぬ し も さ っ さ と 上 程 し な さ い な
371君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/10/04 01:05
>>365>>366
このまま一致団結でエンディングというのもアレでしょうから。
散々派閥争いを煽ってきた手前、今更ジタバタするわけにもいきません。

>>367希代之殿
はっはっは! 相変わらず軍師殿はせっかちよのう!
いくらわしが忘れっぽいとはいえ、勤王の志を忘れるわけがあるまい!
はっはっはっはっは・・・・・・

>>368袁奉殿
「初心忘れるべからず」か。
良き言葉だ。この呂砲、袁奉殿の言、しかと胸にとどめておこう。
しかし、志を果たすべく戦ってきた中で、わしなりに見えてきたものもある。
この世に存在するもの全てに、平等に与えられるものがある。
それは寿命だ。
長短の差はあっても、終わりがあることに関しては同じであり、そして免れようがない。
人も、動物も、草や木も、そして・・・。

・・・さあ、早いところ許昌を落とし、陛下を曹操の手からお救いしようではないか。
その前段階となる洛陽攻略。同志らの奮戦を期待する。
372君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/10/04 01:06

                  ★★Notice★★

※以下は「呂砲」の言ではなく、◆WFnCXgeU 個人の提案としてお読みねぇ。

今後、涼王打倒計画関係のレスについては、こちらは「関知していない」という設定でいこうと思います。
そのため、それらのカキコに対しては、なるべくこちらもレスしません。
反呂砲同志や>>361の熱血廷臣殿のような方々で、大いに「謀議」及び「引き抜き」してください。

場合によっては、反涼王の同志やその仲間となった実在武将に「アイテム授与→アイテム取り上げ」で忠誠度を下げ、下野、寝返り、反乱などを誘発することもしてみよか、と思っています(うまくいくかどうかはCPU次第ですが)
反涼連合軍結成の動きがスレ内で起こったのなら、捕虜を斬首して、呂砲の悪名を上げるというのもやってみましょう。
ただし、連合軍は3勢力ないと結成できなかったと記憶しています。
やるなら、残された時間は少ないでしょう。

そんなこんなで、CPUの同志が寝返ったりすれば、当然その後の評定に出る権利は失われます。
ただし、涼から他勢力に所属することになっても、その時々の状況(所属勢力、所属都市、同僚武将など)は明記します。
必要ならば、現在の涼支配下の全都市の太守、及びその忠誠度もうpしますので、その情報がほしい場合はリクエスト・レスを。
その状態でもって、「上程レス」ならぬ「近況レス」をいただければ、それを元にリプレイ記の中で反映させていくつもりです。
なお、ふっと涼が「懐かしくなった」時は、さりげなくそんな想いをカキコしていただければ・・・。
漢室への忠義豊かな同志に置かれましては、>>287の憲法三条及び九条を今一度ご熟読・利活用ください。

なお、わし自身の保身に関しては、漢帝より涼王を支えてくれる同志や無名レス(「密告」とも置き換え可)が頼りです。
どちらの意志を貫くにせよ、少しずつ身の振り方を示していただければ、けっこう面白くなるのでは、と思うのですが、どうでしょ?
373君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/10/04 01:06
>全同志殿
言うまでもないことではありますが。
ネタスレであることを十分に御留意の上、臨んでください。
マジになっちゃイヤン。


>郭図公則殿
わしを支えるもよし、裏切るもよし。
ただし、真意を露にするのはもうしばらく控えてほしい。
そのうち、おぬしに燕に行ってもらうことがあるかもしれん。
とりあえず、その時まで。

>馬参、廖衛殿
上程よろしく。
平原を寝返らせた場合、以前に「燕とは不戦」の評決があったことも踏まえ、燕と同盟を結ぶ。
つまり、反涼連合軍を結成できるかどうかは、馬参殿と廖衛殿の上程にかかっている、ということをお忘れなく。

【平原の袁尚(魏所属)を寝返らせる】
賛成→希代之、郭図公則、袁奉の3人
反対→町費、吾玄の2人
374君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/10/04 01:07

※「次回、洛陽攻略戦」とか言ったような気がするのだが、戦闘描写が思い浮かばん。
 ということで、今回も「吾玄編(中編)」。


移動に苦労するはずの森林を、素晴らしい速さで突き進む部隊。
その装備は、明らかに中華の部隊とは異なる。
「これは速い」
感嘆の声を上げるのは、第二軍所属武将・張任。
「うむ・・・あれなら、揚州の森林地帯でも十分な働きができるな」
厳顔が嬉しそうに肯く。
間もなく、戦闘が始まった。
「雷胴が押しているようですな」
しばらく戦況を見つめたところで、孟達。
「軽歩同士の対決なら、たいていは蘭の方が押し気味に進めるのだが」
やや悔しそうなのは、呉蘭の従兄弟・呉懿。
「これならいける。採用だ」
結論付けるように口を開いたのは、萠リ越。
全員が肯いた。

紫桑、第二軍本営。
「演習成果を報告いたします」
萠リ越の口調には、明らかに挑発するような抑揚が含まれている。
だが、自分にはこれを怒る資格がない。
そう自覚している吾玄は、なるべく無表情のまま、萠リ越以下7人の武将と対峙するしかなかった。
「森林及び沼地での行軍速度は、目を見張るものがあります。来るべき対呉戦において、南蛮兵の機動力は大いなる力となりましょう」
375君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/10/04 01:08
「戦闘力ですが」
萠リ越の報告は続く。
「同程度の能力の武将が率いる軽歩隊と戦った場合、最終的には押し切ることが可能です。攻撃力、防御力、ともに軽歩隊を上回っています」
模擬戦闘で軽歩隊を率い、雷胴の蛮兵隊に敗れた呉蘭が強く肯く。
直後、萠リ越の「まあ、わずかな差ではありますが」の言葉に渋い顔をする。
「軽歩隊より速く、軽歩隊より強い。実戦投入を拒む理由は見当たりません。いや、投入しなければなりません」
ここで萠リ越は言葉を切った。そして、吾玄の目をじっと見据える。
それを逸らさぬために、吾玄はかなりの気力を要した。
そんな吾玄の心情など見透かしているのだろう、萠リ越の視線は冷たい。
「第二軍全兵力108000より、最低でも7割多い呉に打ち勝つためには」
萠リ越は「最低でも」の部分にことさら力を込めた。

紫桑から孫呉を攻撃する場合、その攻略対象となるのは、翻陽と廬江。
翻陽には77000、廬江には69000の守備隊がいる。
そして、翻陽攻めなら廬江と建業から、廬江攻めなら翻陽と建業から、呉はそれぞれ増援軍を送ることができる。
予想される敵増援軍の数は、いずれの場合でも10万以上。
増援軍だけでも、第二軍の全兵力にほぼ匹敵する。

紫桑とともに呉と国境を接する江夏にも、もちろん涼軍は駐屯している。
ただし、これは防御用の部隊。武将と兵の数、質とも第二軍に大きく劣り、戦力としてはとても当てにはできない。
江夏の軍は防御に徹し、攻略戦には出さない。
それは涼王の命令でもある。
(だから、早く攻め込むべきだったのだ)
吾玄を見つめる萠リ越の目は、そう言っている。
376君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/10/04 01:08
「第一軍が韓を滅ぼし、第三軍が洛陽に攻め込まんとしているのに!」
気性の荒い雷胴が、拳で壁を打ち付けた。
叩かれた壁の部分がポロリと崩れたが、雷胴自身も痛かったらしい。若干、顔を歪める。
それをごまかすように、雷胴は怒鳴った。
「もう我らだけで戦いましょうぞ! 我らは十分に待った! これ以上、我らが軍団長に付き合う理由もありますまい!」
「我らだけで出陣する、ということだな?」
我が意を得たり、といった様子で呉蘭。
「そうとも! 幸い我らには南蛮兵がいる。孫呉など恐れるに足りん!」
呉蘭36歳、雷胴34歳。第二軍でも若い武将だ。
雷胴と同い年の孟達が冷徹なのに比べ、この二人はかなり血の気が多い。
ただ、若いとはいっても、軍団長よりは年長。
吾玄はまだ25歳に過ぎない。

第二軍全部隊を南蛮兵で構成しての呉討伐。
呉蘭と雷胴がそれぞれ指揮官となって行った模擬演習で、南蛮兵は第二軍武将らの期待通りの強さを示した。
もっとも、第二軍10万8千に対し、呉が正規軍と増援軍合わせて18万前後であることを考えれば、とても「勝利確実」とはいえない。
象部隊の投入については、平地の多い中原と異なり、森林や湿地、川で構成される揚州では機動力不足ということで、最初から検討されていない。

吾玄と軍師・黄権を除く7人で立案・上程された対呉戦術は、いつまでも出撃命令を出さない吾玄に対する督戦だった。
そして、それに対する吾玄の返事は、「しばし考える時間をくれ」。
何の罪もない壁が雷胴の拳で崩されたのは、そのためだった。
377君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/10/04 01:09
「四則はもう駄目だ」
上司たる軍団長を呼び捨てにして、呉蘭。
荊州出身の萠リ越は別として、それ以外の第二軍武将は全て益州の出。
吾玄の少年時代を知っている者も多い。
呉蘭に至っては、子供の頃の吾玄を連れて、よく狩りに出かけたものだった。
そんな人間関係から来る甘えと、覇気をなくしてしまった吾玄に対する怒り。
そして、吾玄本人がそこにいないということもあり、呉蘭は言いたいことをぶちまける。
「身分卑しき女に溺れ、武人の心をなくしたあやつを軍団長にいただくなど、もはや男子として我慢ならん! 我らだけで孫呉に攻め入りましょうぞ! 吾玄には、非前線都市となった紫桑で、死ぬまで太守をさせてやればよい! それがやつの本望でございましょう!」
呉蘭の威勢のいい言葉に、雷胴が大きく肯き、厳顔も肯きかけ、慌ててやめた。

厳顔、53歳。涼の全武将の中でも、年長の部類に属する。もちろん、第二軍最年長。
孟達のように若くても冷静な男がいるのと同じく、経験と年齢を重ねながら、気性の激しさに拍車がかかる男もいる。
厳顔はまさに後者で、現在新野に駐屯している黄忠とよく比較される。
50歳と老境に差し掛かりつつある第三軍団長の馬参も、実はこの二人と似たタイプ。
ただし、馬参は戦闘時以外は至って冷静なため、「涼の三大熱血老将」という称号を思い付く者は、まだいない。

厳顔が肯きかけたのを見て、呉蘭が勢い込んだ。
「厳顔殿、ぜひ臨時の軍団長となってくだされ! 涼王殿下にしても、四則の煮えきらぬ態度にはお怒りというではありませんか! 呉討伐の後に、事後承諾という形でお知らせすれば良い!」
呉蘭の声に、熱血漢・厳顔は思わず立ち上がりそうになった。
こういう「熱い叫び」は嫌いじゃない。というより大好きだ。
378君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/10/04 01:10
一武将の立場にもかかわらず、軍団を動かす。
その暴挙に厳顔が至らなかったのは、規律に手足がついたような男が第二軍に存在したため。
「たわけが!」
厳顔が腰を浮かしかけたところで叫んだその男、張任。
「おぬしらは軍権を何と心得る! 使い方ひとつで自国を広げ、そして自国を滅ぼす! それが軍じゃ! なればこそ、軍団長には絶対的命令権と、我ら一武将では計り知れぬ責任を背負っているのだぞ! おぬしら、厳顔殿を謀反人にするつもりか!」
張任、37歳。呉蘭、雷胴らとともに、第二軍の平均年齢若年化に貢献している男。
融通の利かない性格のため、周囲から煙たがられる面もあるが、戦場では頼もしい武将であり、雷胴らより出世も早かった。
「絶対的命令権? 計り知れない責任?」
雷胴が目を怒らせた。
自分より官位は高いが、年齢の近い張任に、雷胴は遠慮なく怒鳴り返す。
「そんなこと百も承知だ! だがな、四則を見よ! 今のあやつが軍団長としての責任を果たしていると言えるのか! 出兵できぬ理由があるなら、わしとて黙って従うわ! しかし! 理由などあると思うてか!」
呉蘭も雷胴を援護する。
「その通りじゃ! あやつが軍を動かさぬは、その怯惰によるもの! そんな男に率いられる軍に何ができる! おぬしの言い方を真似てやるが、そんな軍など自国を滅ぼすことはできても、自国を広げることなどできぬぞ!」
「寝言を申すな!」
どちらかといえば冷静な張任も、興奮の度合いを急激に増していく。
張任とて、1年近くたっても1度も出撃しない吾玄に、忸怩たるものを感じていた。
その鬱積した想いを、呉蘭と雷胴にぶつけている。
「おぬしらに本当にやる気があるのなら、厳顔殿を矢面に出すのではなく、己自身の責任でもってなせ! 自分だけでは何もできぬ輩が、大きな口を叩くな!」
「なにぃ! おぬし、わしらを虎の威を借りる狐とでも言うか!」
「おう、それは良き比喩じゃ! そうとも、おぬしらは狐じゃ!」
「なんだと!」
ついに張任、呉蘭、雷胴は取っ組み合いを始めた。
「こら、やめろ!・・・やめろと言うに!」
呉懿が慌てて3人を止めに入り、孟達も加勢する。
萠リ越はその有り様に天を仰ぎ、厳顔は椅子から腰を浮かせたままだった。
379君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/10/04 01:10
「そろそろ、限界と存じます」
静かに黄権が言った。吾玄は黙っている。
「これ以上出兵を伸ばすべきではない・・・それがしも同意見です」
「・・・・・・」
「このままでは、第二軍は分裂します。それは軍団長も本意でないはず」
「・・・・・・」
「萠リ越らの提案、よくよく吟味ください。それしか言うべきことはございません」
黄権は拱手し、退出していった。

吾玄は両手を額に当て、考えている。
萠リ越や黄権らの言うことは、よくわかる。
自分は攻略軍の司令官。
守備隊長ではない。
ならば、採るべき道はただひとつ。呉への出兵。
しかし。


「出兵は・・・・・・できぬ!」
吾玄は歯を食いしばった。

昨夜、斐妹が自殺を図ったのだ。



次回、「吾玄編(後編)」。
早いとこ、洛陽戦の描写を考えねば・・・
380無名武将@お腹せっぷく:02/10/04 10:05
吾玄サマ、七同志の中でもっとも悩めるキャラになってしまわれた。

下がりすぎいったんage
381第二軍団所属校尉:02/10/04 12:05
大丈夫たるもの、一時女に溺れるのは致し方ないことと
言えど、あの女は、下賤の身の上を恥じもせず、
我等御大将の心を惑わす妖婦なり。
ここは一つ我が撃剣をもって誅することこそ、我が忠心の証と心得る。
それとも、御大将がこの女のことなど忘れるしかないような、惨たらしい殺し方を
するか・・・クククク(北方テイスト)
382廖影 ◆2I0jO6s2 :02/10/04 17:46
>>涼王
「戦好き」という思わぬネタ振りになってしまいました。
そうです、それがしの「あいでんてぃてぃ」は戦場のみ…。

 希代之さま、吾玄さま、町費さまは影で殿下を非難しておられるようだが同じ涼の臣下ではありませぬか。
 殿下のお考え、それがしには知る由もありませぬがもう少し静観されてはいかがかと。
 
それにしても吾玄将軍はこの先どうなるのでしょう。
涼王就任問題に続いて愛妾を殺されれば涼に弓を引くことになるやもしれませんな。
それがしの力で将軍をお守りしたいのですが…。

 


383将軍G ◆7KljsyW2 :02/10/04 18:18
ネタ進行中だからね。
あんま感情出しにくいんでコソーリ。

>>381
実はそれ、結構ありがたい。
こちとら工房で未だ女の味を知らず、このまま進行すると結構つらい状況。
色々あって、女性(って言うより女子か?)あまり好きじゃないし…。
生来の戦嫌いのつもりだったんで女性の為に戦を止めるってのは自分(吾玄ね)に対して腹が立つ。
でもまぁ、話作ってるのは◆WFnCXgeU 殿だし、ネタの為にはこの吾玄、水火も辞さぬ覚悟ではありますが。

自分の意見は↑の通り。面白くなるのならば>>372のことに関しても全面的に賛成。
それじゃ、吾玄に戻ります。
呂砲殿:主演、監督、脚本
同志殿:自分の演出に色をつけながら演技する俳優
無名兵士:セリフのあるエキストラ
ってなところでしょうか?
それにしても、ここまで壮大なスレになるとはw
……すまん、無関係なのだが。

◆7KljsyW2殿、強くイ`。 それだけ。
386柴桑の古老:02/10/04 21:29
>>将軍G殿
そんな貴方にもいつか女を守らなければならない時がくるのですぞ
しばらく見てなかったんだけどなんで廖影が冠つけてるん?同志でもないのに出すぎだと思う
>>387
悠久なる時の流れによって
389ログ見終った387:02/10/04 22:30
呂砲氏がいいってんなら別にいいんだがこのスレの主役は涼王+七同士なんだから少しは控えめにしてほしい
390sage:02/10/04 23:40
呂砲氏がいいっていってるし、ネタ提供のためなんだからいいだろヴォケ!
これだけ色々な人が登場して何を今さら控えてほしいだ!
>>390
登場する分には構わないが脇キャラ程度の香具師がトリップつけるなんて変だろ?
ざっぺい一号や成都のねえちゃんとかはそこら辺を弁えてトリップなんてつけようとはしない
>>385、391殿
まあ、その辺は呂砲殿の判断を仰ぐとして、
廖影殿は、廖影殿の不在中にお役目を果たした実績があるからね。
>>390殿の意見はあれだが、個人的には、多目に見て欲しいな。
雑兵一号殿や、成都のお姉さまがトリップつけても全然構わないと思ってるし。
393392:02/10/05 00:00
間違えた。
廖影殿のは廖衛殿の不在中にお役目を果たした、ね。
スレ汚し失礼しました。
>>390
あんたこの前も「脇役はおとなしくしてろ」って言ってたなw
しばらく見てなかったようなスレにケチつけんなって。
呂砲氏は必ず「いい」っていうと思う。
389で言った通り主役は八同志なんだからその他の人物が冠つけるのは間違っている。
そしてなにより冠つける必要性が全くないだろう?これらのことをよく吟味したうえでよく考え直してほしい<影氏
396郭図公則 ◆2getuhmE :02/10/05 00:16
議論を繰り返してスレを荒廃させられてはかなわん

>>387-395
とりあえず謹慎10分間、落ち着け
皆さん、こんばんわ。
すみません、今まじで酔っ払ってます。
結婚相手を探す合コン帰りです。
目当ての娘から電話番号聞くことができませんでした。
また頑張ります。

えーその、あれです。
明日、吾玄編の後編をカキコしようと思っとります。
いろいろなご意見が出たようですが、今の自分ではまともな見解が出せそうにありません。
おやすみなさい。

郭図公則殿、以前も貴殿が静めてくれたことがあった。
これだけは今の段階で言いたい。
謝謝。
398君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/10/05 02:11
名前入れ忘れた。
今度こそ、おやすみなさい。
皆さん、よい週末を。
399馬参 ◆/ffpm.yw :02/10/05 08:13
ふむ、何やらごたごたしておりますな。

それはともかく、とうとう王に位を進められましたか。
殿の威光は既に四海に轟いており、王位に就くは当然の事。
まことに祝着至極でござる、これを持って我等が涼はますます勢いづきましょうぞ。

しかし、この次にあるものは・・・いや、もはや何も言いますまい。


袁尚の件でござるが、袁家の小僧如きにわざわざこちらから出向くなどと。
大した利害が無いならば、特に事を起こす必要も無かろうかと存じまするが。
400呉軍兵倉:02/10/05 14:04
A「なぁ何で敵は攻めて来ないんだ?」
B「結構な事じゃないか」
A「柴桑を陥落させ攻略軍まで駐屯させたって言うのに
 変じゃないか?」
C「決まってるだろう!俺に恐れをなしたのさ!」
A「いやそれは・・・。」
B「殿の調略が功を奏したのかもな。」
A「さすがは孫呉の末裔を自称するだけの事はあるな」
B「なのになんで追い詰められているんだよ!(苦笑」
C「だから俺に恐れをなしたに決まっている!!!」
A.B「無知って羨ましい・・・」
401観客D:02/10/05 17:33
斐妹は斐ゲンショウの娘だと勝手に思ってますたw
成るほど、呉の手の者だったのか。
402廖影 ◆2I0jO6s2 :02/10/05 22:34
何やらそれがしのことでもめてるようですな。
殿下、これはおそらく勘違いした廷臣らの調略かと…。

とまぁ冗談はさておき、それがしとしては一度殿下から許しを得たトリップを辞すつもりは毛頭ありませぬ。
とはいえこのスレを結果的に荒らしてしまったのはそれがしの責。
此度は一度下野し、RОMに徹しようかと思います。
改めて殿下ならびに七同志さまの許可が得られる(トリップの使用ОK)ならば帰参、
許可が得られないのであればこのままRОMさせていただくつもりです。
さて、それでは諸国の酒場でもまわるとします。殿下、御武運を…。

388、390、392、393、394さま
それがしを擁護していただき、まことに有難く存じます。
また、郭図公則さま、スレを鎮めていただきありがとうございました。
403君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/10/05 22:55
昨夜。吾玄の邸宅。
「申し訳ありません、四則様。今宵だけ、一人で寝てもよろしいでしょうか?」
斐妹の申し出に、吾玄は動揺した。
「如何した、斐妹? 何か・・・何かあったか?」
心底動揺している吾玄の態度に、斐妹は慌てて首を振った。
「いえ、四則様のお気を煩わせるようなことではございません。ただ、少し頭が痛むものですから」
「頭痛とな? それはいかん、すぐに薬師を呼ぼう」
「いえ、そんな!」
さらに慌てた斐妹は、吾玄を落ち着かせるいつもの笑みを浮かべた。
「一晩眠ればすぐに治ります。ただ、今宵だけは・・・お許しいただけませんでしょうか」

吾玄は眠れなかった。
斐妹を保護してから8カ月余り。
最初の伽噺から・・・やはり8カ月余り。
自宅で寝る時、斐妹が同じ寝所にいないのは、初めてのことだった。
あるべきものが、あるべきところにない違和感。やはり、しっくりこない。
違和感だけではない。
漠然とした不安のようなものもある。
斐妹が伽噺を拒否した理由。頭痛とは言っていたが、それが本当の理由でないことぐらいわかる。
吾玄が呉への出兵をほのめかしたことに対し、自分なりに気持ちの整理をつけようとしているのだろう。
そう考えて、吾玄はハッとした。
気持ちの整理? 夜、一人で?
吾玄は寝所を飛び出した。

斐妹の寝所。
扉を一気に開けた吾玄は、小さな灯りが点った小さな部屋で、懐剣の切っ先を自分の首に向けている斐妹を見た。
404君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/10/05 22:55
斐妹は吾玄にしがみつき、鳴咽をもらしている。
ふたりの足元には、懐剣が転がっている。
「武将様方が、四則様をなじったという話を耳にしました」
しゃくりあげながら、斐妹は言った。
「四則様は武人にございます。それなのに、部下の武将様方から臆病呼ばわりされ、どれほど四則様もご無念であろうかと・・・」
吾玄は黙って、斐妹の頭をなでている。
「私がすべて悪いのです。戦さは嫌い、と言い続けたから・・・私が死ねば、四則様も心置きなく出兵できると思い・・・」
斐妹が愛しく、吾玄は胸が張り裂けそうになった。
ここまで自分のことを思ってくれる斐妹の存在が、今までにも増して、かけがえのないものに思えた。
「案ずるな」
吾玄は斐妹の肩をつかみ、優しく語りかけた。
「そなたの言葉があって、わしはこうなったのではない。わしは、元々戦さを好まぬ質なのだから」

黄権が退出した軍団長室で、吾玄は昨夜のことを思い出し、そしてついに結論を出した。
(やはり、下野するしかない)
対呉戦線の長でありながら、戦闘を交える前にその職責を放棄する。
世間は自分のことを、「臆病」と罵るだろう。
歴史もまた、自分のことを「怯将」と称するだろう。
それでもよい。
(今宵、出立しよう・・・殿下の追手が来る前に、なるべく遠くへ。涼国内はすぐに見つかる。呉を経由して・・・とりあえず山越を目指すか)

その頃、吾玄邸に3人の男が訪れていた。
1人は文官風。2人は屈強な体つきをしている。
応対した老齢の家令を無視し、邸宅内に入り込んだ男らは、やがて目当ての人物を発見した。
「おぬしが斐妹だな」
文官風の男は、吾玄の部屋を掃除していた娘に声をかけた。
突然の来訪者に目を丸くしている斐妹に、男は短く告げた。
「涼第一軍軍師・希代之である」
405君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/10/05 22:56
その日の公務は、そつなく終わらせた。
退出際、黄権が「お疲れ様でございました」と吾玄に声をかけた。
ほかの第二軍武将の大半が吾玄を批判する中、体を張ってそれを押さえてくれた男、黄権。
その心労もピークに達しているのだろう、紫桑に駐屯した頃と比べると、その顔は明らかにやつれている。
(黄権、すまぬ)
吾玄は二重の意味で、心中詫びた。
煮えきらぬ態度の自分を支えてくれたことへの詫び。
そして、これからその忠臣を捨て、期待を裏切ることへの詫び。
軍団長室の机の引き出しに、二通の手紙を残しておいた。一通は呂砲宛、もう一通は黄権宛。
(殿下も黄権も、わしを許すことはないであろうが・・・)
せめてもの償いだった。

自邸に近づいたところで、前方から一人の男が走ってきた。
「・・・四則様!」
吾玄に仕える年老いた家令だ。おぼつかない足取りの家令は、主人の姿を認め、泣きそうな顔をした。
「如何した!」
尋常ならざる家令の態度に、吾玄もサッと緊張する。そして、その口から出された言葉に絶句した。
「ふ・・・斐妹様が・・・何者かに連れ去られました!」
「!・・・」
「わたくしどもは、ずっと監視されていましたが、つい先ほど監視が解けたので、早く四則様にと・・・」
吾玄は、家令の言葉を最後まで聞いていなかった。
斐妹が連れ去られたと聞き、大きく動揺はしていた。
しかし、武人としての嗅覚が、自分の背後にいる何者かの存在を察知させていた。
「何奴!」
振り返り、鋭く誰何する。そこには、一人の男が立っていた。
「第一軍軍師配下の者にございます」
一目で相当の手練れとわかるその男は、低い声で告げた。
「我が主人・希代之の言上をお伝えいたします。速やかに営倉裏の小屋までお越しいただきたい、とのこと」
その言葉に、吾玄は目を吊り上げた。
営倉裏の小屋。そこは拷問部屋として使用されている。
406君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/10/05 22:57
ツンと強い臭気が鼻につく。
血と吐しゃ物の臭いだ。
異臭に満ちたその部屋に、洛陽攻略戦を控え、宛で最終準備に勤しんでいるはずの希代之がいた。傍らに、屈強な男を従えている。
吾玄と希代之が会うのは、1年振りのこと。
だが、「久しぶりだな」というあいさつが生じるような状況ではなかった。
「斐妹は?!」
希代之を睨めつけながら、吾玄。
―もしも斐妹に危害を加えていたのなら、貴様など一刀の元に切り伏せてやる
その目がそう語っている。
希代之は何も言わず、体をずらせた。
その隙間から、それは見えた。
「斐妹!」
吾玄は希代之を押しのけ、走り寄った。
床に横たわった全裸の娘。斐妹だった。

染みひとつなく、真っ白な体だったはずの斐妹。
今や、体全体が青紫に変色している。
体のあちらこちらに、赤黒い血が固まって張り付いている。
血の固まりの中心付近には、小さな穴。針か何かを突き立てられた跡。
両手両足まんべんなく、すべての爪がはがされている。
両腕の肘が、妙な角度に曲がっている。
乳房が焦げている。火を押し付けられたもの。
口。歯が何本も欠け落ちている。
髪の毛が散らばっている。切られたものではない。「引き抜かれた」もの。力ずくで。
顔は膨れ上がっている。絶え間なく殴られると、人間の顔はこうなる。
そして、目。
右の目は、かっと見開かれている。
左の目は、無かった。
斐妹の頭の側に転がっている球体の物質が、それらしかった。
407君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/10/05 22:57
希代之の細作が、二人がかりで吾玄を押さえている。
猛獣のような叫び声を上げる吾玄。
屈強な細作二人は、まとめて吹き飛ばされそうになるのを、全力でこらえている。

荒い息をついている吾玄。それでも、目は希代之を睨みつけたまま。
「なぜ・・・」
ようやく、声が言葉として出てきた。
「なぜ・・・このようなむごいことを・・・おぬしは・・・なぜ・・・」
「一月前から、我が細作にこの邸宅を監視させていた」
努めて無表情を装いながら、希代之は言った。
「そして、わかった。おぬしの妾だが、その正体は呉が放った細作だ」
「戯言を抜かすな!」
再び暴れ出した吾玄が怒鳴る。
「斐妹がわしを殺す機会なら、いくらでもあった! だが、わしが死の危機にさらされたことなど一度もない! 斐妹が呉の細作などと・・・」
「その娘は、刺客としておぬしに近寄ったのではない」
希代之は言った。
西から涼、北から魏の侵攻をそれぞれ受け、斜陽の度合いを深めつつある呉。
防備に全力を傾注している呉だが、涼が攻撃に転じれば、雪崩式に魏も攻めてくるかもしれない。
そうなったら終わりだ。
「呉の目的は、第二軍が呉討伐に及ばぬようにすること。おぬしに近寄ったのは、そのための手段」
「近寄っただと! 斐妹はわしが偶然通りかかったところを救ったのだぞ!」
「それについては、我が細作から報告を受けている。おぬし、朝はいつも決まった順路で早駆けをしているそうだな。おぬしが通る時間や場所など、呉も調査済みであろう。偶然を装うなど、たやすい」
「・・・・・・」
「いざおぬしの元に入り込めば、後は呉討伐を発動せぬよう吹き込むだけのこと。おぬしは謀られたのだ」
「証拠は! 証拠はあるのか!」
いつのまにか、吾玄は泣き叫んでいた。
斐妹が、呉の細作。
優しく、素直で、いつも自分のために尽くしてくれていたあの斐妹が、呉の細作。
信じられなかったし、信じたくもなかった。
408君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/10/05 22:58
「証拠か。こんなものではどうだ」
希代之は、二枚の紙片を吾玄の前に突き出した。
―五朝曰手不女単
―口玄顔戈忠子戈
「誰の文字かはわかるな」
尋ねる、というより、確認するような口調で希代之。
「そこで死んでいる娘の書だ」
確かに、斐妹の筆跡だった。見誤るわけもなかった。
「一枚ずつでは意味がわからぬが、これは部首だ。『朝』『顔』『忠』は、文字間の隙間を埋めるためのもの。これらを除いて、二枚の部首を組み合わせると、ひとつの文章になる。こういうふうにな」
希代之は、別の紙を吾玄に見せた。
希代之の文字だ。そこには、こう書かれている。
―吾玄曰我不好戦
吾玄曰ク、我戦サヲ好マズ
夕べ、吾玄が斐妹に語った言葉だった。

「だが・・・だが・・・斐妹は昨夜・・・自殺しようとしたのだ・・・自分が死ねば、わしが心置きなく出撃できる、と申して・・・」
「それは初耳だが」
表情を変えることなく、希代之は言った。
「その前後のやり取りを思い出すよう勧める。不自然なところがあったのではないか?」
希代之に指摘されるまでもなく、吾玄はその「不自然」さを自覚していた。
八カ月以上にわたって続いてきた伽噺を、突然拒否した斐妹。
本当に自殺を完遂しようするならば、吾玄が帰宅する前でも、最後の伽噺に及んだ後でも、翌朝に吾玄が出仕した後でも、いつでも機会はあった。
吾玄に、自殺をほのめかすための「拒否」。
結果、斐妹の自殺未遂の現場を目撃し、さらに斐妹の「心情」に触れた吾玄は、彼女をさらに愛しい者と感じ、呉出兵への意志を閉じ込めた。
409君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/10/05 22:59
「その娘、最後は心の臓が急に停止した」
打ちひしがれ、床に座り込んでいる吾玄に、希代之は告げた。
「結局、自分が呉の細作であることを自白しなかった。わし自身、見ていて目眩がするような拷問を受けたにも関わらずな。実に見事な細作だ。呉によって仕立てられた、見事な細作だ」
呉によって仕立てられた。
この部分に力を込める。
しかし、吾玄は何も言わない。
ただ、すすり泣いている。
「この件を知っているのは、殿下と私、おぬし、そして我が細作二人の5人だけだ。殿下はこのことを、公にしないとおっしゃっている。おぬしの名誉を慮ってのこと」
吾玄、無言。返ってくるのは鳴咽のみ。

希代之は、懐から二通の封書を取り出した。
吾玄が呂砲と黄権宛にしたためた、別れの書状だ。
「この書状は私が処分しておく。おぬしが下野を考えたことは、殿下にも伏せておこう」
希代之は封書を懐に収め、声色を変えた。
「では、殿下の名代として、吾四則に命令する。第二軍は即急に呉討伐戦を発動、孫策の首級を挙げよ・・・よろしいな」
吾玄の返事を待たず、希代之は部屋から出た。
二人の細作が、それに続く。
410君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/10/05 22:59
苦い想いがうずまいている。
捕らえた細作は、可能な限りの情報を絞り取った上で、殺。
当然の行為ではあるが、相手が吾玄の妾だっただけに、後味が悪すぎる。
(吾玄は・・・私を一生許さぬ・・・かな)
希代之は、馬上でぼんやりと思った。

苦い想いは、吾玄に関することだけではなかった。
(涼王・・・貴方はいったい何をお望みなのですか?)
漢帝に不忠をなす曹操。それを座して放置する劉備、孫策。
この三人を殺し、天下に帝の威光を示すための呂砲軍の挙兵。
義挙。そう思ったからこそ、自分は呂砲軍に参加した。
劉備の首を斬り、孫策を追いつめ、曹操もその勢力を弱めつつある。
遠くない将来、その志を果たせると思っていた矢先の呂砲の変化に、希代之は心が揺れている。

漢室に対する不遜な野望を、天下に明示したわけではない。
しかし、最近の呂砲の言動の端々から、これまでなかった野心が垣間見えている。
気のせいかもしれない。しかし、当たっているかもしれない。
(私はどうすべきなのだろう)
呂砲がかつての呂砲でなくなったのなら、速やかに行動を起こさなければならない。
魏、呉、燕に働きかけ、涼の力が絶対的なものになる前に・・・。
そこまで考えて、希代之は皮肉な気分になった。
(漢朝に仇なすものとして、魏呉と戦ってきた。今度は漢朝を守るために、魏呉と手を結ぶか・・・私はいったい、何をしようとしているのだ?)

考えているうちに、頭が痛くなってきた。
それを振り払うように、馬の脚を速める。
早く宛に戻らなければならない。
洛陽攻撃は目前だった。
411君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/10/05 23:00
翌朝。第二軍本営。
第二軍武将の中で、いつも最初に出仕するのは黄権だが、この日は違った。
「お、これは軍団長」
軍団長室で椅子に座っている吾玄を見つけ、声をかける黄権。
「今日はまたお早い・・・」
そこまで言って、後は言葉に詰まった。
昨日までの吾玄とは明らかに違う吾玄が、そこにいた。
「黄権」
低い声で吾玄は言った。
「至急、全武将を招集しろ」

「軍団長がようやく腰を上げたか」
黄権から連絡を受け、本営に向かう道中で厳顔。
「我らの督戦が効いたようですな。まあ、長らく腑抜けとなっていた四則のこと。どれだけ戦さで役に立つことやら」
肩を並べて歩く雷胴の口調は、あくまでも皮肉なものだった。
しかし、軍団長室に入った武将らは、その認識が間違っていたものであることを知る。
412君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/10/05 23:01
「おぬしらが上程していた蛮兵部隊による呉侵攻案。これを第二軍の戦術の根幹として採択する」
第二軍武将を見回して吾玄。
気負って言葉を発しているわけではない。
しかし、武将たちは思わず背筋を伸ばした。
「これを踏まえ、軍議を開く」
目が違う。
「孫呉の将、兵。すべからく皆殺しとするための意見を聞きたい」
武将の主戦論を押さえようと、あれやこれやと言い訳していた男の目ではなかった。

「黄権」
「はっ」
「兵の移送状況は?」
「はっ。長沙から2万、武陵から3万の兵をこちらに向かわせます。全部隊終結は年末の予定」
「年明けとともに出兵できるな」
「御意!」
「では萠リ越」
「は・・・はっ」
「翻陽と廬江。我らはいずれを先に叩くべきか。存念を申せ」
「はっ・・・」
冷徹な萠リ越が、しどろもどろの口調になっている。
それを懸命に直そうとしている萠リ越を横目に、呉蘭が雷胴に耳打ちした。
「『鬼の吾玄』が復活したな」
雷胴は肯く。
「おもしろくなってきた」


※展開バレバレの話で申し訳ない。
 今後こういう話をやることがあったのなら、速攻で全部カキコせにゃ、と反省。
※漢文を書いてみたが、入試を最後にまったくやっていないため、文法その他間違ってるかもしんない。
 無視してください。

 次回、(今度こそ)「洛陽攻略戦」
413君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/10/05 23:02
順番がいつもと逆になった。

>>380
ネタスレとはいえ、人格捏造と叩かれるかもしんない、と実はドキドキ。

>>381第二軍団所属校尉殿 >>401観客D殿
Σ(゚д゚)ヤッパリバレバレカ!

>>382
>涼王就任問題に続いて愛妾を殺されれば涼に弓を引くことになるやもしれませんな。
まったく。
一連のわしの仕打ちで、吾玄殿がどう動くのやら。

>>383吾玄殿
「戦さ嫌いな武将」「1年間呉とは休戦」というネタ振りをどうまとめるか、散々考えた結果がこれ。
これ以外にわしには思いつかんかった。
とりあえず今後は、「生来の戦さ嫌い」はそのままに、「ミハル。俺は戦うぜ。おまえのような子を出さないために、ジオンを叩く!」のカイ・シデン感覚でいってもらえれば、と・・・。
414君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/10/05 23:02
>>384
雑兵1号の場合、「セリフがあるエキストラ」のほかに、AD、照明、美術、出演者の送迎・肩揉み、弁当・飲み物・雑誌の買い出し、出演料の調達・・・などの仕事があるようです。

>>387>>395
トリップは2ちゃんで使用されている識別手段に過ぎず、同志だけに許された特権でも、同志と無名兵士を差別化するためのものでもない、と思っています。
背番号みたいなもの、と考えればいいのではないでしょうか。

>>399馬参殿
「袁家の小僧如き」・・・そういう表現いいな!
どっかで使わせてもらう。

>>402廖影殿
ま、気にしない。

【平原の袁尚(魏所属)を寝返らせる】
賛成→希代之、郭図公則、袁奉の3人
反対→町費、吾玄、馬参の3人
415郭図公則 ◆2getuhmE :02/10/06 00:05
ふうむ、自分が沈静要員となりすぎるのも困りますなあ、矢張り
誰かに役割を代わって頂かねば・・・・

>我が君
もったいなきお言葉

>見習ニンジャ
・・・法正がヒットマンを用意してるらしいので奴にお茶菓子を出して置け。

>廖影
気にしない気にしない、スレがよければ全てよし
416見習忍者:02/10/06 02:17
>>415
・・・以上が呉の第二軍団に対する調略の結果です。
さすがは孫策一味違う事をしますね。
ですが奇策に頼らざるを得ない現状、そしてそれが失敗した時の
反動のまでは考えていなかった様ですね。
対呉攻略戦は、涼史上ない程の殺戮が行われる恐れもあります。

ご安心下さい、閣下に近付ける物など最早おりません。
かような事ができるのは殿下本人と他同志本人のみであります。
郭嘉(法正)・陸遜の件ですが、両者がお互いを出し抜き
中央に誼を通ぜんと別々に使者を立てただけの事です。
両者の亀裂は深刻の様ですね。
馬参殿に万一の事あれば第二軍団は分裂の可能性もあるかと。
しばらくは対立を利用し、両者を上手く扱えば良いかと思われます。
417希代之 ◆CIwyxq2Y :02/10/06 12:21
>>402
別にいいんじゃないですか?何かに違反しているわけでもないですし。


吾玄殿との関係は修復不可能か・・・。そういえば他の武将ともこれといった関係がないな・・・
魅力の低さがもろに出たか・・・。
418諜報部末端構成員:02/10/06 20:51
>>362
我々細作憧れの黄金のヤカン賞でありますか?!
猛烈に励みますであります!

でも、ヘマしても鋼のヤカンでのお仕置きは
勘弁して下さい(涙
419吾玄 ◆7KljsyW2 :02/10/06 22:03
もはや斐妹が細作だったかどうかなど関係無い。
これ以上乱世を長引かせることはまた彼女のような人間を作り出すだけだ。

涼王殿下。
一年間停滞していた対呉戦線。これより侵攻を再開いたします。
まず侵攻経路ですが、現時点では翻陽→抹陵→廬江を考えています。
またそれに先立ち、袁奉殿の出馬を要請したいと思います。
七同志の中で水軍の扱いに最も優れている袁奉殿の力を借りられれば、孫呉の水軍とはいえ敵ではないでしょう。

>廖影殿
廖衛殿がいなかった間の影殿の働きは誰もが認めるところ。
気にする必要は全く無いと思いますよ。
吾玄殿復活━━━━(゚∀゚)━━━━!!!


421吾玄 ◆7KljsyW2 :02/10/06 23:28
復活していきなりボケてた。
経路は廬江→翻陽→抹陵でお願いします。
422熱血廷臣:02/10/07 00:27
連合はやはり難しいか?

はい、呉は今や風前の灯火。
魏と燕は血みどろの抗争を激化させています。
とても連合など話せる状況ではありません。

涼賊がこの洛陽に来るまでになんとかしたかったのだがな。

洛陽は落ちるのですか?

うむ、最早正面から防ぐ事はできまい。
我々は次の次を考え行動せねばなるまい。
>195にて
> うむ、軍拡については賛成だ
> 何とか劉表軍を退けたものの、我らの兵力はあまりに少ない
> ただし、あくまでも中華全域の民が我らを義軍として迎えてくれるようなやり方で、軍拡は実施する
> 我らが立ち上がったのは、陛下を虐げ、民から搾取する三大巨悪を取り払うためであることを忘れてはならぬ

>216にて
> しかし、民からの略奪。これだけは諸将が何と言おうとわしにはできぬ・・・
> 諸将に迷惑をかけることはわかっておる
> だが略奪だけは・・・どうかわかってほしい
>
> 略奪とは、わしが決起した理由をわし自身の手で壊すことにほかならぬのだ

つまり殿下は“中華全土の民”の為に旗揚げをなされた筈。
陛下の守護はその為の手段に過ぎないと考えれば・・・

堕ちた権威・出生時の家柄にしがみつく大半の廷臣達(>>422除く)の姿に
殿下が愛想を尽かしたのであれば、そして今なお殿下が
民草に対し圧政を布いていない(むしろ善政を布いている)なら・・・


と外野が涼内部の柵を解いてみるテスト
424423:02/10/08 02:19
上の引用符は“前スレにおける殿下の御言”


それはそうと前スレはこの鯖に存在していない模様。
嘘だと思うなら試してみれ。
ttp://curry.2ch.net/test/read.cgi/warhis/1023460425/l50 前鯖
ttp://hobby.2ch.net/test/read.cgi/warhis/1023460425/l50 現行鯖
425 :02/10/08 16:46
あげ
426廖衛:02/10/08 16:47
殿、遅れ馳せながら、廖衛参上致しまし・・・ゴホゴホッ!
・・・失礼致しました。元々、頑強な体ではないのですが、
最近、病にかかりまして・・・。今しばらくすれば良くなりますので、
無礼は御許しを・・・。

・・・ところで、袁尚の件でしたな・・・。
結論から言いますと、私は反対でございます殿下。
袁尚はそれほど人望が無く、寝返らせたところで、勇才は集まってこぬでしょう。
また、仮に寝返ったところで、袁譚か曹操に攻められて、袁譚はともかく
曹操にほとんどが降ってしまうでしょう。
・・・以上の事から、単なる時間の無駄であると推察致しますが・・・。

>吾玄殿
おお、復帰なされたか、どうか都督として頑張ってくだされ・・・。

>廖影殿
吾玄殿の言う通り気にする事は無いぞ、私より殿や皆に対する貢献は高いはず・・・。
貴公の才覚でこれからも私や同志達、殿下を補佐してくれ・・・。

今日はこの辺で失礼させていただきます・・・。
申し訳御座いませぬが・・・。
427柴桑兵倉:02/10/08 18:06
A「最近の調練は異常だ!脱落者(死者)が続出しているぞ。」
B「全くだ、おかげでクタクタだよ。」
C「いよいよ始まるのかもしれないな。」
A「一つ気になるのは将軍達の掛け声だよな。」
B「あー、それ俺も気になってた。」
A「前は呉を倒せ!だったのが、呉賊を殺せぇ!だぜ。」
B「絶対何かあったんだよ。」
C「噂によると、例の禁断の恋の相手を呉に暗殺されたって話だ。」
B「うわぁ、呉の奴らひでぇ事するな。」
A「今度の戦では将軍の為に一つ仇討ちと行こうぜ!」

兵の士気が上がっているようです。
>>417希代之殿
あまり気に病まぬように。
命令したのは「呂砲」なんだから。

>>419吾玄殿
荊州にて「鬼」と称された吾玄殿の奮戦に期待している。
で、袁奉殿を第二軍に加えたいとな。
一軍団九武将となっているので、誰か一人、はずしてくれ。

>袁奉殿
吾玄殿より、再度貴殿を第二軍に招きたいとの通達があった。
返事ヨロ。

>>423
あ〜、かつての「呂砲」ってこんなこと言ってたんですな。
それにしても、「呂砲」は今後どうするつもりなんでしょうね。
ただ、同志殿の人格を捏造している以上、自分だけ「人の好い君主」で終わるつもりはありません。
イヤァなヤツになる・・・予定。

>>426廖衛殿
影武者殿も以前、体調を崩しておったな。
洛陽攻略戦に第一軍は出撃しないことにしたから、許昌攻略戦までに療養してくれ。

>>427柴桑兵倉殿
第二軍の士気はかなり上がっているらしいな。
クックックック・・・(これもギレン総帥的口調でどうぞ)

【平原の袁尚(魏所属)を寝返らせる】
賛成→希代之、郭図公則、袁奉の3人
反対→町費、吾玄、馬参、廖衛の4人
わしも反対なので3対5だな。
了解、袁尚への調略は実行しないものと決する。
ちなみにネタばらし。
実は、袁尚への寝返り工作を実施したデータを別にセーブしてある。
調略の結果、どうなったかと言うと・・・

@袁尚と顔良の2人が涼に寝返る
A正規・増援合わせて12万8千の魏軍が平原に襲来
Bこちらは象部隊2万4千。
C同盟を結んだ袁譚軍4万8千が、増援軍として北平から来援。(72000vs128000)
D徹底的に砦に立て篭もり、象部隊の攻撃力と防御力、袁譚軍の援護でなんと勝利!
【登用】軻比農、陳登
E同月、再び魏軍襲来。12部隊11万6千。
Fこちらは4部隊4万1千。袁譚軍5部隊4万5千。(86000vs116000)
Gまた勝利!
【登用】李典、高幹、劉豹
Hまたまた同月、3度目の魏軍襲来。呂布と張遼含む11部隊10万9千。
Iこちらは7部隊7万3千。援軍は求めず。(73000vs109000)
Jまたまた勝利!
【登用】呂ケン、萠リ良、侯成

・・・てな感じで、平原は「魏軍の墓場」と化し、周辺魏領都市の兵力は、のきなみ1〜2万になってしまった。

袁譚を嫌って寝返った袁尚が、袁譚からの増援軍で戦いに勝つ・・・ってのはネタ的に非常にそそったのだが、平原は余りにも活躍しすぎた。
あれでは、第一軍と第三軍の戦いにも張り合いが出ない。
何より、燕と同盟を結んでしまっては、反涼連合軍がつくれないので、この結果で良かったのかも。
※既に正規軍:第三軍、増援軍:第一軍の陣容で、洛陽攻略は完了していたが、出撃前のデータをロードし
 「洛陽攻略はまだ実施していなかった」という設定で再開する。
 再攻撃では、増援軍となる第一軍は出撃させず、第三軍のみの参加とする。
 理由は以下の通り。

@戦闘に緊張感を持たせるため。
A捕らえた捕虜のうち、何人かを斬首とするため→反涼連合軍結成を促す
B吾玄率いる第二軍は、単独で呉攻略を実施するのだから、第一、第三軍も同様に、単独での攻略戦を主とする。
※205年10月
希代・補修176%
袁奉・治安153%
廖衛・治安140%
郭図・補修110%
町費・補修106%

書状に目を通していた呂砲は、顔を上げると、希代之に向かって笑ってみせた。
「さすがは我が子房、と言わせてもらおう」
「では、吾玄殿は?」
「年明けとともに出撃するそうだ」
呂砲は、書状―吾玄から送られてきた、呉討伐戦を発動する旨を伝えている―を希代之に差し出した。
急いで文面を読んだ希代之は、ホッとした表情を浮かべた。
「良かった。私は務めを果たせた、ということでございますな」
「良かった、などと」
呂砲は再び笑った。
「わしは信じておったぞ。おぬしなら必ずや吾玄を動かしてくれるもの、とな」
「もったいなきお言葉にございます」
「吾玄には、必勝を祈る書状を改めて送る。おぬしのことも触れておこう」
「私のことを?」
「此度の件、吾玄もつらかったであろうが、おぬしにとっても癒しがたき苦痛を伴うものだったと理解しておる」
「・・・・・・」
「これによって、おぬしと吾玄の間が気まずくなることは望まぬ」
「殿下・・・」
「おぬしらには、今後も力を携えて、涼のために戦ってほしいのだ」
君主の気遣いに頭を下げかけた希代之。
ただし、最後の一言は、呂砲に対する感謝の気持ちを霧散させた。
やがて、袁奉、郭図公則、町費、廖衛らも集まってきた。
10月の定例評定の始まり。
「町費」
機嫌良く、町費に声をかける呂砲。
「築城の任、此度も目標値を超えたようだな。商業に比べれば、決して得意分野でないのに、見事である」
「はは・・・」
誉められたにも関わらず、町費の表情は固い。
そんな町費の態度に気付いていないのか、呂砲は言葉を続ける。
「今月、馬参が洛陽を攻める。それが完了したら、許昌攻めだ。悪逆なる曹操から、いよいよ陛下をお救いするのだ」
「魏は燕への侵攻で、兵力が分散しています。やるなら今ですな」
軽く肯く袁奉。
盟友ともいうべき吾玄の復活は聞いている。
袁奉の表情から、数カ月前の憂いは消えていた。
「そうだ。我らは全力でもって、年明けに許昌を落とす。そのため・・・」
呂砲は言葉を切り、同志を見回した。
「洛陽攻めだが・・・馬参の第三軍のみでやってもらう。第一軍は増援には出ない」
弘農、第三軍本営。
「増援はなし?! いったいどういうことでございますか!」
軍団全武将が集まっての軍議で、鳳徳が素っ頓狂な声を上げた。
陸遜は、顔に怒気を浮かべている。
「我らだけで洛陽を落とせ、と殿下はおっしゃるのですか! そんな無茶な! 洛陽の守備がどれだけ堅いか、知らぬわけではございますまいに!」
馬参の言葉を受け、ほかの武将との心の垣根を取り払おうと努力している陸遜だが、まだその距離は埋まっていない。
しかし、呂砲から送られてきた書状に対する反応には、陸遜と鳳徳らに違いはなかった。
戸惑い、不安、怒り。
気まぐれとしか思えない上司の命令に、否定的な感情を剥き出しにしている。
「前にも似たようなことがありましたな」
張燕が言った。
「紫桑攻め、でしたか。第一軍が孫呉に大敗を喫した、あの戦さ・・・」

涼と呉が始めて対決した「赤壁の戦い」。
当初、涼軍は三個象部隊で出撃する予定だったが、呂砲の意味の分からない指示で、急きょ一個象部隊のみの編成となった。
結果、臨時で第一軍総大将を務めていた馬超は、途中で退却。
さらに、希代之と郭図公則の正副軍師が呉の捕虜になるという、挙兵以来最大の敗北となったのだ。
「軍団長、至急殿下に書状を! 漢都を曹魏から解放するこの重要な戦さに、増援軍なしとは余りにも無謀!」
陸遜が馬参に詰め寄ると、陸遜と特に仲の悪い張衛も同意した。
「その通り! かつて倍攻めの折りも、殿下の考案された挟み撃ち作戦が失敗し、敗北を喫したというではないか! 軍団長、かような命令、断固として受けるべきではございませんぞ!」
ほかの武将らも、口々に呂砲の理不尽さを説く。

洛陽攻めにあたって、魏が援軍を送ることができるのは、許昌、陳留、上党のうちの2都市。
おそらく、10万近い軍勢が洛陽を守るべく、押し寄せてくるだろう。
対する第三軍は、9部隊11万余り。
涼軍得意の平地戦となるから、それなりの損害は出るにせよ、増援軍を破ること自体は難しくない。
ただし、問題はその後。
傷ついた第三軍の前に立ちふさがるのは、鉄壁の構えを誇る函谷関。
その城壁は厚く、高い。
一個軍団のみで陥落させるのは、難しいと言わざるをえない。

目をつぶって武将らの声に耳を傾けていた馬参。
一同が存念をぶちまけるのを待った上で、静かに言った。
「殿下の御命令通り、洛陽は我ら第三軍だけで落とす」
絶句する武将らに、馬参は告げた。
「勝利を収めるため、あらゆる準備に勤しめ。陸遜。おぬしは必勝の策を練るのだ。よいな」
理不尽な命令、と武将らは怒っているが、馬参はそうは思わなかった。
これ程度を理不尽と言うのなら、「あの」命令はどうなる?
武将らが退出した後、馬参は一人で、洛陽への進入路を示す地図に見入っている。
(14年ぶりか)
心中でつぶやく。
漢都・洛陽に、14年ぶりの入城を果たすのだ。
洛陽はどのようになっているのだろう。
曹操が帝を保護して以来、復興は進んだと聞いている。
少なくとも、馬参の記憶にあるような焼け野原でないことは確かだ。

馬参の記憶。
何十万人もの民が、列をなして西へと進んでいる。
「急げ!・・・列を乱すな!」
兵が目を怒らせて叫ぶ。
女、子供、年寄りなど、力のないものが倒れると、兵が駆け寄っては槍を突き刺していく。
阿鼻叫喚。
民の表情に浮かぶのは、絶望の感情だけ。
その感情を煽るように、彼らの背後では、盛大な炎が上がっている。
民が抱いている洛陽への未練を断つための行為。
そして、東から迫っている連合軍に対するあてつけのための行為。
焼け落ちた洛陽の惨状に直面した連合軍は、それ以上西進する意志を失った。
しかし、洛陽放火の実行隊長だった馬参の胸には、消し去りがたい苦い記憶となって残っている。

呂砲と出会う前、馬参は各地を転々としながら、傭兵隊長稼業を続けていた。
それ以前は、帝の廃位という暴挙を成し遂げた男の勢力で、校尉を務めていた。
その男の名は、董卓。
董卓の録を食んでいた、という過去を、馬参は誰にも話したことがない。



次回、「洛陽攻略戦(その2)」
プレーを再開していないため、第三軍が勝利を収めるかどうかは、わしにもわからない
436吾玄 ◆pa7KljsyW2 :02/10/09 22:44
>廖衛殿
病気ですか?ゆっくり療養してください。

>>429
り、李典将軍と?!
もったいないことをした…。むむぅ。

さて、まだ袁奉殿の返事はないですがとりあえず候補は萠リ越殿。
他の者にはこれまでの鬱屈した気持ちを十分発散してもらいましょう。
ところで攻めるときは援軍無しとか。
ならば進路は当初の通り翻陽→抹陵→廬江ということでお願いします。
苦手な戦場はなるべく避けたいですからね。
437雑兵1号:02/10/09 22:45
殿、いや殿下、最近戦場に出てないせいか
下腹あたりが目立ってきてますよ。
いえ、私じゃなくって殿下の下腹ですよ。
ねぇねぇ、涼王様はそろそろ良い歳なのに
なんで独身なの?

良くは知らないけど、女嫌いって噂よ。

あら、私は色街狂いって聞いたわよ。

皇帝陛下を助けるまでは独身でいると誓ったからとか?

ほら、あの蔡エンさんの所に通っているんでしょ?

皆違うわよ!親衛隊の人とできてるからよ!

なんかその辺今度の週間婦人で特集やるみたいよ。

いっその事、雑誌で公募すれば良いのにねぇ。

男と女どっちを募集するのかが問題ね(笑
439郭図公則 ◆sW2getuhmE :02/10/10 00:46
暇なので洛陽戦線にでも派遣して欲しい、と言ってみるテスト
440馬参 ◆.L/ffpm.yw :02/10/10 01:15
同郷の董卓兄貴には、隴西におった頃より世話になっており申した。
いつしか主君として仰ぎ、董卓軍に身を置いてはいても、やはり洛陽を燃やせとの命令は辛うござった・・・。
また洛陽を戦禍に巻き込むのは心苦しゅうござるが、二度とあの様な惨状にはしたくありませぬな。


>>廖衛殿
ゆるりと養生されよ。
廖衛殿が居らねば、許昌攻略も成るまいぞ。

>>廖影殿
お主の事に関しては皆同じ気持ち、一日でも早く戻って来られる事を願う。
441ある長安兵士の噂:02/10/10 13:31
おい聞いたか?洛陽攻略軍の中に、廖衛将軍によく似た兵卒がいるらしいぞ。
俺?俺はこの長安で雇われた兵だから廖衛将軍の顔も知らないんだけどさ。
でも顔は知らなくてもあの体格ならすぐわかるよ。遠くからでも目立つからな。
見るからに強そうな風貌をしているし、相当気合入ってるみたいだぜ。
あぁ、あんないかつい奴が同じ兵卒にいるんじゃ、出世なんか夢のまた夢だなぁ…。

442廖衛:02/10/10 15:40
>馬参殿・吾玄殿
うむ、すまぬ・・・。貴殿らにも迷惑を・・・。
今のところは持ち直したので問題は無い。

殿、私はこれより二週間ほど不在になります。
運が良ければ、一、二回は来れるかもしれませぬが、期待はなされませぬ様に・・・。
毎回毎回、本当に申し訳ありませぬ。私の不在の折は廖影殿に全権を託します。

廖影殿、私の不在の間宜しく頼むぞ。殿からの沙汰を待ち、忠勤に励んでくれ。
443町費 ◆khvWPc71kM :02/10/10 16:45
水面下では陛下の重臣達が反呂砲連合という無駄な連合を呼びかけているらしい
連合を組んで韓王が倒せるわけがないのに。

( ´_ゝ`).。oO(殿下が、いまだ漢帝国の臣であることを信じて、
皇帝陛下の遠縁にあたる胡姫様との婚儀をさせてみようかな)

>>呂砲殿下
ネタふりという程では御座いませんが意地でも私は涼王とは呼ばないと決めました
それと私も洛陽の戦いに参加したいです。
>>436吾玄殿
廬江から抹陵を攻めたら、戦場は「夷陵」。
逆の場合の戦場は「濡須」。
どっちも水軍の活躍が重要になってくるな。
久々ににわか水兵隊が参加できるかもしれん。

>>437雑兵1号殿
タコ申すな。
久々に会った同業他社から「ガンですか?」と言われ、旧友から「エイズだろ」と言われたわし。
176センチ、55キロ。細身対決なら誰にも負けんぞ。
ご飯作ってくれるおヨメさんが現れない限り、この状態は続くであろう。

>>438涼国内 ご婦人井戸端会議殿
いったいどこで、ボタンを掛け違えたのだろう?
縛りプレーにちょこっとだけ憧れている、ごくごく普通の性癖なのに。(T∀T)

>>439郭図公則殿
第三軍への編入を希望する、ということか?
それとも、洛陽を落とした第三軍が侵攻を再開した後、洛陽の太守になりたいということか?
回答ヨロ。
ちなみに、太守は軍団長とは違うので、出撃権はないものとする。
憲法ではそうは言っていなかったと思うが、勝手に改正した。

>>441
ほう・・・廖衛殿に似た兵卒がねぇ・・・
ほうほう、ふむふむ・・・
>>442廖衛殿
どうも影殿は、第三軍に紛れ込んでいるらしいぞ。
さすが戦さ好きだな。

>>443町費殿
涼王韓王云々については、ありがたくネタとして使わせてもらう。
それと、第三軍編入希望、ということでよろしいな?

>>440馬参殿
郭図公則殿と町費殿から、第三軍編入を希望する(と思われる)打診あり。
受け入れ諾か否か、回答ヨロ。
なお、受け入れる場合、従来の第三軍武将から2人除隊となる。
ただし、郭図公則殿は第三軍参加希望なのか、洛陽太守の座が望みなのかよくわからないので、除隊第一候補と第二候補であげてほしい。
また、両者を受け入れる場合、洛陽攻めは206年1月となる。(現在205年10月でセーブ)

ちなみにおぬしの軍団に、兵卒として影殿が紛れ込んでいるそうだ。

>袁奉殿
吾玄殿より第二軍参入を求める上申あり。
返事ヨロ。
446雑兵1号:02/10/11 20:19
殿、いや殿下、細身勝負ならこの不肖、雑兵1号173cm、53Kgですぞ。
むー、微妙ですな。負けてる気がしますが。
ところで世間では3連休とかで街は賑わっています。
・・・どうです?今夜あたりパーっと?
447郭図公則 ◆sW2getuhmE :02/10/11 20:22
>>445
我が君、洛陽太守を願います、理由はメール欄に・・・
448町費 ◆khvWPc71kM :02/10/11 21:50
殿下が洛陽の戦いに援軍は必要なしと言われましたが
なんとなく援軍として戦をしたいなと思っただけです。
あまり意味はないので私の洛陽の戦いの参戦の方向は無しでいいです。
449見習忍者:02/10/12 01:16
いよいよ洛陽陥落も目前だけどあの場所が問題だな。
「 禁 城 」だけは漢歴代の御庭番衆がいる為
ブラックボックスになっているんだよなぁ。
今までも散々失敗してるし(汗
まぁ不幸中の幸いは連中が禁城からは絶対に出て来ない事だけど。

ん?閣下がお呼びだって?
あ〜洛陽制圧後の件ね、今行くとお伝えしてくれ。
450廷臣:02/10/12 16:53
まさか専横しきった七同志政治の排斥クーデターへの第二次・党{金固}の禁?
((((((((゚ロ゚;))))))))
451無名武将@お腹せっぷく:02/10/14 00:06
agenaitoヤヴァイ!
涼王は上程待ち?
まぁ三連休だし仕方ないですか。
453袁奉 ◆JLz0areZMU :02/10/14 09:14
おお、吾玄殿は攻めることを決心したのですな。
よかった、よかった・・・・。
もちろんそれがしも戦いますぞ。共に呉賊めを討ち滅ぼしましょう。
出撃できない(かもしれない)萠リ越殿の分まで戦いましょう。
>>446雑兵1号殿
体脂肪率13%といったところか? わしは12%。
せっかくの三連休だが、今日やっと休みが取れた。
君主稼業に連休などないのじゃ。

>>447郭図公則殿
了解。許昌で陛下のそばに侍っている廷臣どもは、洛陽を再び中華の中心に据えようと画策しているらしいからな。
「住みよい」洛陽にしてくれ。
ただし、太守やってても功績はあまり上がらんぞ。

>>448町費殿
ああ、そういうことか。
了解。後は任せとけ。

>>451>>452
すっかりヤボ用に追われてまして。
でも、今日も合戦模様はUpできそうにない。
すんまそん。

>>453袁奉殿
それでは、今月(205年10月)付けでもって、第二軍への編入を命じる。
戦果を期待している。
出撃を前日に控え、第三軍将兵はその最終準備に余念がない。
とはいえ、第三軍にとって洛陽侵攻は、その発足当初から遡上に乗っていた作戦。
今更大慌てで、出師の陣容を仕上げるというものでもない。
堅城・洛陽攻略を目前にして、兵たちに多少の緊張の色はある。
ただし、良い意味での緊張。兵の動きは機敏で躍動感がある。
馬上から陣営を視察しながら、馬参は満足した。

馬参に気付いた兵たちが、サッと直立して軍団長を迎える。
兵たちの拱手に最初はいちいち肯いていた馬参も、やがて正面を向いたまま素通りする。
自分が今進んでいる場所だけでも、数千人に及ぶ兵がいる。
そのひとつひとつに対応していては、ほどなく首がいかれてしまう。
要は、自分の姿を兵たちに見せること。
それだけで士気が格段に違ってくることを、馬参は知っている。

兵糧庫前。
おびただしい兵糧が、馬車に積まれている。
作業はほとんど終わっているはずだが、多少はまだ残っていたらしい。
その積み込み作業をしている現場を見た馬参は、思わず馬脚を止めた。
ほんの数秒、立ちすくんでいた馬参は、何事もなかったようにそのまま歩を進めた。
ただし、後ろに控える副官に伝える。
「あそこで兵糧の積み込みを行っている兵な。体の大きいやつだ。後で本営に連れて参れ」
「まったく・・・七同志の副官ともあろう者が、何という無様な格好を」
しかめ面の馬参に、廖衛の影武者・廖影は顔を赤くしている。
廖影はいつもの武将装束ではなく、一般兵士と同じ服を大きな体に窮屈そうに収めている。
「して・・・殿下と廖衛殿からは、もちろん許可を得てのことなのであろうな?」
「実はそれが・・・」
馬参の言葉に、廖影は言いにくそうに告げた。
「お許しを得ることはかなうまいと思い・・・その・・・無断で・・・」
「なんだと!」
驚いた馬参は、思わず声を張り上げた。
「おぬし、廖衛殿の副官という立場を忘れたか! 第一軍も許昌攻略の準備を急いでいるというのに、自身の欲求の赴くままにそれを放棄したと申すか! 副官の役目を何と心得ておる!」
馬参の怒鳴り声に、廖影はただただ身を縮めている。

胸高鳴る壮挙、洛陽攻め。
難攻不落を誇る漢都への一番乗り。
武人にとってそれは、何ものにも代え難い名誉。
当初、宛に駐屯している第一軍も、増援として洛陽攻めに参加する予定だった。
しかし、時折発生する呂砲の気まぐれは、ここでもいかんなく発揮された。
「第一軍は許昌攻めに重点を置く。よって、洛陽攻めには参加しない」
第一軍に所属する武将や兵たちが、その決定に大いに落胆・憤慨したという話は、馬参の耳にも入っていた。

「・・・洛陽攻めは、私にとって最大の夢。主・廖衛に迷惑をかけることは十分に承知しておりましたが、どうしても自分の衝動を押さえることができませんでした」
ポツリポツリと語った廖影は、突然地べたにはいつくばった。
「何とぞ! 何とぞ馬参将軍、私の愚行をお見逃しくだされ! 洛陽攻めが終わりますれば、私はその場で自刎する所存! どうかこの愚か者をお見逃しくだされ!」
必死の表情で懇願する廖影を、馬参は睨み付けた。
廖影の気持ちは、馬参にもよくわかる。
仮に自分が廖影のような立場だったら、あるいは・・・。
「たわけが!」
それでも馬参が怒鳴ったのは、そんな自分の想いを振り払うため。
「おぬしが死ねば、わしは廖衛殿になんと申し開きをすればよいのだ! おぬしは責任を取ったつもりだろうが、それは己の感情を満足させるだけのこと! 残った者の身にもなれ!」
自刎の覚悟を自慰行為と同列に扱われ、廖影の顔は蒼ざめた。
馬参は、そんな廖影に追い討ちをかける。
「何よりおぬし、主たる廖衛殿の名誉がどれだけ傷つくか、一片でも考えたのか! 副官すら御し得ない男と、一生陰口を叩かれるのは、廖衛殿なのだぞ!」
副官という職務を投げ出し、単身戦場へ。
確かに、上司たる廖衛の面目は丸つぶれだ。
自刎したとしても、廖衛が部下を掌握しきれなかったという風評に何ら変わるところはない。
洛陽に一番乗りしたい―。
その一身で第三軍に潜り込んだ廖影は、自分が「熱」にうなされた結果、周囲への影響をまったく考えていなかったことを思い知らされた。
「私は・・・私は何ということを・・・」
地面にはいつくばったまま、ポロポロと涙を流す廖影。
泣きながら、「後悔先に立たず」とはこのことか、とボンヤリ思った。

「わかった。それではこうしよう」
その様子をしばらく見つめていた馬参は、ため息をついて言った。
「おぬしは廖衛殿の使者として、弘農へやってきた。交友長きにわたるわしに、戦勝を祈る口上を伝えるために、な」
馬参の言葉に、廖影はハッとして顔を上げた。
「これはあくまで私的な使者にて、いちいち殿下の了承を得なかった・・・廖衛殿にはそのように口裏を合わせておこう。さすれば、問題にはなるまい」
「馬参将軍・・・」
「ただし、忘れるでないぞ。おぬしの行為は明らかな軍律違反。洛陽攻め完了の後、廖衛殿から改めて処罰を受けよ」
「そ・・・それでは・・・?」
「おぬしは陸遜の部隊に入れ。あやつは戦さの経験に乏しい。副官待遇の軍監として、あやつを支えよ」
「あ・・・・・・ありがとうございます!」
廖影は再び涙を流した。
さっきの涙とは、違う種類の涙だった。
とりあえず厄介な問題にカタを付け、馬参は声色を変えた。
「まあせっかく来たのじゃ。おぬしに聞きたいことがある」
「はっ。何なりと」
「殿下が涼王に就任されてからというもの、なにやら不穏な噂を耳にする。第一軍内の様子はどうなのだ?」
「ああ、その件にございますか」
軽く肯いて、廖影は説明した。
「殿下が陛下に御不敬を働かれた云々に付いては、噂の域を越えておりません。ただ、許昌の廷臣どもの間からそれが漏れ、さらに曹魏が火を付けた、と私はみておりますが」
「不敬が事実だったか否か。そんなことはどうでもよいのだ」
馬参は断言した。
なんといっても馬参のかつての主君は、幼い皇帝を廃立し、さらには殺虐するという行為にまで及んでいる。
帝への態度が悪い? それくらいどうした。
「わしが知りたいのは、殿下が涼王の位を帝から授かったこと。これに関する諸将の反応だ」
途端に廖影は答えに屈した。
人臣の身で王位にのぼる。
これは禅譲・易姓革命の一歩手前であり、帝位を望むに等しい。
帝の威光を守ることを旗印にかかげていた呂砲が、王に進む。
これ以上の皮肉はない。
呂砲の志に従ってこれまで戦ってきた七同志の間に、混乱が起こるのも当然だった。

「・・・私は一副官にて・・・ほかの将軍方らのご意向は存じませぬ」
歯切れが悪くなった廖影に、馬参は容赦なく突っ込む。
「副官同士で酒を飲む機会が無い、とは言わせぬぞ。表面的な武将らの言葉よりも、よほど真に近い声が出ているはずだ」
「はっ・・・」
廖影は観念した。
馬参は自分の主の名誉を守ってやると約束してくれた。
答えないわけにはいかなかった。
「我が主・廖衛に関しましては、殿下の涼王就任を心より喜んでおります」
「さもあらん。その折りに廖衛殿から届いた書状は、文字が喜色で跳ねておったわ」
「ハハ・・・ただ、ほかの同志様におかれましては、微妙な空気かと」
「具体的には?」
「袁奉将軍は、上下の関係は緊張しすぎるぐらいがちょうどよいのでは、と殿下に伝えられたとか。殿下はそれに対してお答えになったそうですが、内容は我らも耳にしておりませぬ」
「ふむ、袁奉殿がな・・・ほかには?」
「軍師殿は、殿下に強く迫られたようです。帝を軽んじるようなことがあれば、殿下との一戦も辞さず、と」
「そこまで言ったのか?」
「はい、ほかの諸将らのおられる前で、はっきりと」
「その時、殿下は?」
「主・廖衛の話では、動揺とも怒りとも狼狽とも・・・その場では、『自分は陛下の第一の忠臣を自認している』と言ってとりなしたそうですが」
「ふうむ・・・町費殿は?」
「町費将軍配下の者が、許昌へ赴いた、という話を聞いております・・・帝へ謁見したとか」
「帝に謁見? 殿下を差し置いてか!?」
「どうもそのようです。ただ、何のための謁見なのかは存じませぬ。気の早い連中などは、殿下討伐の詔を受けた、とも言いますし、殿下と陛下の絆を深めるため、陛下の遠縁の姫君と殿下の婚儀を働きかけた、という話も」
「ううむ・・・それにしても、謁見するとはまた大胆な」
「町費将軍以上によくわからないのが、副軍師殿です。殿下の涼王就任に慶賀の言葉を贈られましたが、身のあるものなのかどうかは・・・副軍師殿の副官も口が堅く、あのお方が何をお考えなのかは、まったくわかりませぬ」
「だろうな。郭図公則の考えることは、誰にもわかるまいよ。紫桑の吾玄殿は?」
「涼王就任に驚いていた、という話は耳にします。『鼎の軽重を問うおつもりか』と。しかし、今は対呉討伐を目前に控え、それどころではない、とか」
一通り話を聞き、馬参は息をついた。
程度に差はあるが、袁奉、希代之、吾玄、町費の4人は、呂砲の涼王就任に戸惑い、あるいは反発を抱いている。
馬参自身は、中華の半分以上を領する呂砲が、王位に就くは当然の事と思っている。
これを持って、涼はますます勢いづくだろう、とも。
しかし、この次にあるものは・・・という想いは禁じ得ない。
明確に呂砲の涼王就任を指示する七同志は、自分と廖衛の2人のみ。
郭図公則は、この件については不気味な沈黙を守っている。
七同志は分裂しつつある。
その認識は、馬参に暗いものを感じさせた。
とはいえ、まだ馬参には余裕があった。
13―15年前、馬参は「栄華盛衰」という言葉を、いやというほど味わっている。

野望とともに洛陽に入城し、間もなくそこに敵はいなくなった。
連合軍の攻撃に遭い、洛陽放棄を余儀なくされた。
逃げ延びた長安では、再び敵無しの状態。
しかし、主君である董卓が義理の息子の呂布に斬り殺されると、郭軍の校尉だった馬参は、当時の司徒・王允によって、「賊軍」という汚名を着せられた。
それでも李カク・郭軍の一翼として呂布を追い払い、再び敵無しとなった。
そして程なく、李カクと郭は仲たがいし、最後は自滅。
2人の不和が表面化した段階で、馬参は下野している。
うんざりしていたのだ。
それから呂砲と荊南で出会う日まで、傭兵隊長としての日々が続いた。

あの頃に比べれば、まだ余裕がある。
何より、自分は一軍団長に過ぎない。
目の前の洛陽攻略戦に全力を傾注するのみ。
馬参は自分にそう言い聞かせた。


※郭図公則殿と町費殿が第三軍編入希望か、と思い、「馬参、郭図公則、町費、そして廖影の4人でぎこちない飲み方」ってなネタが浮かんだのだが・・・。
う〜ん、やりたかった!
次回、「洛陽攻略戦(その三)」
今度こそ、戦闘開始。
461廖影 ◆CN2I0jO6s2 :02/10/14 21:37
涼王、七同志ほかこのスレの皆様、お待たせいたしました。
本編にそれがしが登場したこともあり、これより復帰させていただきます。

え〜正直「下野」などのネタを使うのではなかったと激しく後悔中。
それがしが書き込んだ直後に殿下の「トリップOK」発言があったこともあり、
かといって「しばらくROMします」と言った手前ずっと我慢しておりました。
まぁ一度「長安兵」には化けましたが(笑)

というわけで下野した後は、各地の酒場を周っておりました。
しかし戦好きのそれがしにとって毎日酒を飲むだけの生活は退屈な日々。
そこへ涼が洛陽に攻め込むのではとの噂を聞きつけいてもたってもいられず長安へ赴き、兵士となった次第です。
以上、これまでの経緯を補足させていただきました。
殿下のネタに生かしていただければ幸いです。

それでは、今後もどうぞ御贔屓に。
462町費 ◆khvWPc71kM :02/10/14 21:57
呂砲の佞臣がまた1人増えたか
463郭図公則 ◆sW2getuhmE :02/10/14 22:20
ふうむ、洛陽再建計画を立てねばならんな。
とりあえず、インフラの関する資料を集めておくか、陥落後では遅い。
しかし、廷臣達の反感は統制が取れておらんようだな、これでは・・・

まあ、今は洛陽のが優先だな、我が君の言うとおり太守は出世しにくい。
464成都のおねぇさん:02/10/15 00:04
日記より

今日、馬参様が謁見にくる。
第一軍の援護なしでの洛陽攻撃だけに不安ではあるがその分褒美が増えると奮起する。
ただ、だんだん寒くなってきた。
気づいてみたらだいぶ北に来てしまった。夜だと象が寒がってしまう。今度象に巻く筵を隊長に頼んでおこう。
兵糧庫前にいた兵士どこかで見たような気が……誰だろ?
465吾玄 ◆pa7KljsyW2 :02/10/15 00:19
殿下から書簡が届いた、と?

…ふむ、呉攻略戦の事と……希代之殿のことか…。
……殿下には攻略戦に向けての激励に感謝していた、と伝えておいてくれ。
466見習忍者:02/10/15 01:45
>>463
こちらが現在の洛陽の現状をまとめたものです。
一度破壊されているので、都市機能に多くの欠点を抱えております。
再建には現在、長安、成都、襄陽の3商業組合が名乗りをあげております。
特に長安組合は、元洛陽の商人も多くいる為熱意に溢れております。

廷臣の動きについては先日ご報告したとうり、
禁城の皇帝身辺にはお庭番衆がいる為
直属の細作は近付く事ができません。
その為宦官や有力廷臣を代わりに使っている為
他に比べると情報に若干遅れがあります。
町費殿の配下が皇帝に謁見を賜ったとの事ですが、
楼閣にて他の物を遠ざけていた為内容が掴めておりません。
現在鋭意調査中であります。
467熱血廷臣:02/10/15 20:04
・・・して首尾は?

はい、陛下に謁見された町費将軍の手の者に
書簡を渡しておきました。
しかし、あのような挨拶文だけで本当に良いのですか?

今はそれで良いのだ。
まぁ、あれ程の人物であれば
本当にただの挨拶文かどうかは判断できる。
謁見後の陛下のご様子は如何であった?

何やら複雑なご様子でありました。

さもあらんな。今や高官供は涼や魏に尻尾を振るばかりだ。
今こそ我等が奮起せねばなるまい。

町費将軍は頼りになるのですか?

さてな、涼賊の出方次第であろう。
ただ、懇意にしていて損はない方なのは確かだな。
468涼文官:02/10/16 10:56
殿下、第三軍団が洛陽を制圧する前にあえて申し上げたき儀がございます。
皇帝……いえ劉協の処遇についてであります。
そもこの乱世は、漢王朝の腐敗と統制能力の喪失に全ての原因がございます。
殿下はこの乱世を終焉させる為に義挙なされました。
故に、その乱世の元凶たる漢字王朝の責任者である劉協には
責任を取って頂いては如何でしょうか?
無論非公式にではありますが・・・・・・。
公には、保護時に曹魏の将が我等に劉協を渡さぬ為に凶行に及んだ。
まぁ、かような筋書きで降服した敵将を処分すれば良いかと思われます。
任務遂行にあたっては、馬参将軍が適当かと思われます。
軍師殿になどご相談すれば、必ずや反対されるでしょうしな。
天下安寧の為にもよくよくお考え下さいませ。
残り容量とか考えると、今回も600余り程度で次スレに突入しそうですね。
長文頑張れ、涼王殿下。
>、「馬参、郭図公則、町費、そして廖影の4人でぎこちない飲み方」ってなネタが浮かんだのだが・・・。

見たかったw
470郭図公則 ◆sW2getuhmE :02/10/16 21:21
>>466
下手に勘繰られると不味い、帝の身辺への干渉は出来る限り避けるように。
また、廷臣達についてだが有力派閥に接触可能な状態は維持して置け。
洛陽再建計画だが、戦乱で職を失った敗兵等が盗賊化し治安を乱すことが
多い、盗賊予備軍を単純労働力として運用できるよう策を立てねば・・・

町費か。さて、どうしたものか・・・
471 ◆z0CIwyxq2Y :02/10/16 21:51
廖影殿のような優秀な副官が欲しい・・・。石田三成における島左近のような感じの部下が欲しい・・・。
筆頭軍師さま?
トリップが微妙に変っす :希代之 ◆CIwyxq2Y :
ていうか、ほかの人達のトリップも全部変だ。
頭に別の記号がついてる。
474郭図公則 ◆sW2getuhmE :02/10/16 22:24
>>473
トリップの桁数が変わったらしい。
>>474
あ、あ………
郭図公則様の(ご自慢の)トリップまで……
これは何の予兆じゃ!
不吉な……
476曹豹 ◆tr.t4dJfuU :02/10/17 00:12
>>472
>>473
気にすんな
ほとんどの板でトリップ桁数増加の影響でトリップが変わっている

そんだけ
>>461廖影殿
いつもネタ提供感謝。
次もヨロシク。

>>463郭図公則殿
しっかり都市計画をまとめておいてくれ。
洛陽は地理的にも中華の首都にふさわしい地だ。
ま、漢の首都である必要はないのだが……。

>>464成都のおねぇさん殿
一般公募の結果、おぬしの愛象の名は「武鵜(ブー)」と決した。
かわいがってあげてくれ。

>>465吾玄殿
吾玄殿から書状とな?
…フム。やはり希代之殿との関係修復は難しそうだな。
クックック、これで反涼王勢力の分断が成ったな。

>>468涼文官殿
わしが涼王となって、まだ半年も経っておらぬ。
漢帝をどうこうするなど、今は考えるべきではない。
事を起こすのは……そうだな、領有都市が40個になったら考えよう。
>>469
因縁浅からぬ馬参と郭図公則、呂砲への疑念うずまく町費、軍律違反の廖影。
この4人が集まったら、さぞや気まずい雰囲気になるだろうな、と妄想。
で、何かと気を遣っていたホスト役の馬参も、あまりに弾まぬ会話に最後はブチ切れる…ってのをやってみよかと思ってました。

>>471希代之殿
禿胴。わしも優秀な副官がほしい。
雑兵1号? 冗談言っちゃヤダヨ。

>このスレをご覧の皆様
現在のところ、
呂砲=雑兵1号と今回初登場の涼文官
郭図公則=見習い忍者
廖衛=廖影
町費=町費隊兵士
と言った感じで副官?待遇登場人物がいますが(雑兵1号については、副官というよりあれですが)、軍師の希代之殿が副官を募集しています。
漢室への忠義に揺れる希代之を支えん、と思う方は本スレ人事課までご一報ください。
205年10月、12万近い大軍が弘農を進発した。
侵攻目標は函谷関。
漢都・洛陽の西の防波堤にして、鉄壁の要塞。
ここを落とせば、涼は初めて、中原への本格的足がかりを得ることになる。

「洛陽」攻略正規軍(第三軍。出撃都市・弘農)
武将(兵科・装備) 兵数/武/知(戦法)
馬参(蛮兵・衝車)15500/91/59(乱撃極、突撃4、車懸1)
陸遜(象兵・投石)・9500/68/96(奇襲5、撹乱4、突撃3、槍衾3)
鳳徳(蛮兵・衝車)12500/95/64(突撃極、乱撃2、車懸2)
楊任(蛮兵・衝車)11000/87/52(突撃5、奇襲4、撹乱1、乱撃1、車懸1)
張燕(蛮兵・衝車)11000/85/50(突撃5、撹乱2)
張衛(蛮兵・衝車)12500/77/36(乱撃4)
韓遂(蛮兵・衝車)18500/69/78(乱撃3、奇襲2)
張魯(蛮兵・衝車)15500/54/70(奇襲4、乱撃2)
鐘ヨウ(蛮兵・投石)12500/53/81(撹乱5、乱撃2)
        9部隊計118500

いつもなら重騎で戦闘に臨む馬参と鳳徳も、今回は蛮兵で出陣する。
騎馬隊は城攻めには向かない、という陸遜の献策を馬参が採用したのだ。
そして涼軍としては初めて、攻城兵器の「衝車」と「投石」がお目見えとなった。
衝車7台と投石2台。
難攻不落の洛陽を攻めるにあたって、これで十分とはさすがに馬参も思えなかったが、最大限の装備であることは間違いなかった。
第三軍が進撃を開始したころ、宛の仮宮廷では、呂砲が一人で考え込んでいた。
涼王就任直後、やたらとはしゃいだ言動が見られた呂砲だが、ここ最近はこうしている時間が多くなった。
「天下100年の計を巡らせておられるのだ」とは廖衛。
「漢室との関係について思案しているのだろう」とは希代之。
「いよいよ劉協の処遇について決められるのか」とは涼の一文官。
「殿…じゃなかった殿下は、許昌の夜街の進行順路を考えておられます」とは親衛隊長。
「男色に突き進むか、偽りの性で己を欺き通すか悩んでいるのだわ」とはゴシップ好きの奥様方。
どれが真実かは不明だが、とにかく呂砲は考え込んでいる。
もっとも、「あ、もしかしてそんなポーズとっていれば、カッコイイとか思ってません?」と口にした親衛隊長は、剣を振り回す呂砲と宮廷内で、命懸けの鬼ごっこをする羽目に陥った。

とにかく、呂砲は考え込んでいる。
重臣たちに問い掛けられても、「ん? いや、ちょっとな…」と答えるのみで、相談しようとはしない。
そのうち、呂砲が思案に暮れている時は、誰もが遠慮して呂砲を一人にするようになっていた。
ただし、この時ばかりはそうも言ってはいられなかった。
呂砲の思考を破ったのは、慌ただしく入ってきた希代之。
「殿下、至急お耳に入れたいことが……」
ただならぬ雰囲気に眉をひそめた呂砲は、希代之から告げられた内容に思わず立ち上がり、そして怒鳴った。
「やつは……いったい何を考えておる!」
函谷関に到着した第三軍は、ここで作戦の最終調整を行った。
軍師の陸遜は、「索敵」戦術の採用を進言した。
「笑止な」
張衛が鼻で笑った。
「兵は神速を尊ぶという。いや、なにより涼の戦さは、『疾風』と決まっているではないか。何が悲しくて今更鈍足で行軍せねばならぬのだ」
対する陸遜は、努めて感情を表に出さないようにしながら答えた。
「確かに『疾風』は、涼軍の戦術の根幹。しかし、皆様ご承知の通り、いつまでも士気を維持することができませぬ」
「疾風」戦術の場合、10日を過ぎると士気が大幅に落ちる。
士気が下がると、城攻めの効果は極端に低くなる。
「そのための策略『鼓舞』ではないか」
張衛の言葉はもっともだったが、陸遜は攻城戦に関しては別、と説明した。
「函谷関の壁は厚い。『鼓舞』で士気を上げたにせよ、そして我らが攻城兵器を持っているにせよ、破るのは困難でしょう」
「ではどうするというのだ?」
混乱気味に尋ねるのは、楊任。
「士気を下げないために『疾風』を封印。しかし、士気が高くても函谷関は落とせない…ということであろう?」
「これから説明いたします」
これだから馬鹿とは話をしたくはない。
そんな気持ちを表情に出さないよう注意しながら、陸遜は続けた。
「『索敵』戦術なら、策略『鼓舞』を揃える必要がなくなります。代わりに、別の策略を多く用意できるようになる」
「『崩壁』だな」
鳳徳が口を開く。
「然り。策略『崩壁』を三つ用意します。これによって函谷関の防御を間断なく弱め、そこを攻城兵器で攻撃する」
「あ、なるほ……」
感心しかけた張衛が、慌てて口を閉じる。この男の陸遜嫌いもなかなか収まらない。
「軍団長、いかがでございましょう?」
本当ならここで、張衛に皮肉な視線でもぶつけたいところだが、そんなことをしたら郭図公則のように敵を大量生産することになる。
グッと押さえて馬参の方を向いた陸遜に対し、馬参はいつもと変わらない口調で答えた。
「それでいこう」
「索敵」戦術の行軍速度は通常戦術と変わらないが、「疾風」戦術の2倍の速度に慣れきった武将らにとって、それこそカタツムリがはうような遅さにも感じる。
そんな中、象部隊の方が、蛮兵隊よりもわずかに優速なのは驚きだった。
軽歩隊より攻撃力、防御力、そして森林や山岳での移動力に優れる蛮兵隊だが、平地の移動に関しては、軽歩隊より劣る。
「連弩隊の次にのろいのが象部隊、と思っていましたが……」
行軍1日目。
ほかの部隊との位置関係もあって、進むのに四苦八苦している蛮兵隊。
それを尻目に先頭を進む象部隊に、廖影は驚きの声を上げた。
今回の廖影は、陸遜の副官待遇。陸遜隊は今回、第三軍唯一の象部隊として出陣している。
もっとも陸遜と廖影は、通常装備の騎馬にまたがっている。
いくらなんでも、象に乗って戦うのは無理だ。
「象使いの連中にとっては気分の良いことかもしれぬが」
なかなか前に進めない蛮兵隊を見て、陸遜は言った。
「今回の主力は蛮兵隊だ。連中がこうも遅いと、作戦にも支障を生じる。廖影、この状況で我が象部隊はどうすべきと思う?」
本気で質問しているのか、あるいは急きょ自分の副官に据えられた男を試しているのか、陸遜は質問してきた。
ここでピントはずれな答えを出せば、自分を陸遜に推薦してくれた馬参の名誉にも関わる。
一時考え、廖影は答えた。
「蛮兵隊より優速、ということを鑑みて、関からもっとも離れた西方面に我らが布陣、ほかの蛮兵隊はそれより東に布陣……とも考えたくなりますが」
「駄目なのか?」
「関に到達するまでに、広い森林が横たわっております。平地で優速とは申せ、森林での象部隊の遅さはすさまじいものがあります」
「蛮兵隊は8部隊。象部隊は我ら1部隊だけだぞ。相手が函谷関ともなれば、くだらぬ功名争いはかえって害をもたらす。蛮兵隊の行軍を支援するのが先決ではないか」
陸遜の指摘に、廖影は慎重に答える。
「蛮兵隊の支援のためにこそ、この象部隊……いや、軍師殿が必要かと」
「ほう?」
「敵守将の中に、荀ケがいると聞いています。計略『混乱』の使い手とか」
「……」
「彼の者の計略によって、蛮兵隊が行動の自由を奪われた時、それを沈静化できるのは軍師殿だけでしょう。そのためにも、我が隊が速やかに関に到達できるよう考えるべきと存じます」
「その通りだ」
陸遜は笑った。
「さすがは七同志に仕える者、と言っておこう」
とりあえず、合格点はもらえたらしい。

しかしその後、第三軍の行軍速度はさらに鈍った。
天から降ってきた白いものが、移動に苦しむ第三軍にさらなる追い討ちをかけたのだ。
雪。季節は冬だった。
南方の生き物である象は、寒さに弱い。
身を縮ませて進むのを拒む象たちを、象兵たちが必死で叱咤する。
「筵用意してて良かった…」
南中の女兵士がつぶやく。
唯一筵を全身にまとった象は、彼女の相棒。
たかが筵とはいえ、あるのとないのとではまったく違う。
「どう武鵜(ブー)? 私のおかげで寒くないでしょ?」
愛象に話しかける女兵士。
象は答えない。
その妙なセンスの名前を何とかしてくれ、とでも抗議しているようだった。
とはいえ、部隊としての行軍速度が、大幅に鈍っていることに大差はなかった。
第三軍団長・馬参もまた、配下軍団の遅さに切歯扼腕していた。
第三軍は雪をかきわけながら、のろのろと東へと進む。
(晴れろ)
兵たちを励ましながら、ひたすら天に念ずるが、雪はまったくやむ気配がない。
さすがに馬参も不安になってきた。
兵糧は30日分。
それを使い切れば、どんなに優勢であっても撤退するしかない。
増援軍を撃退し、関まで移動、そして圧倒的な防御力を誇る城門を突破する。
しかし、この行軍速度では、城門攻撃にかけられる時間も限られたものとなるだろう。
「鐘ヨウ隊が岩罠にかかりました!」
速馬の報告が入る。
これでさらに進軍は遅れる。
(間に合うのか?)
表情には出さず、馬参は自問自答する。
天に向かって、呪詛の叫びでもあげたい気分だった。
そうしなかったのは、軍団長としての責任感とプライドがあったため。
やがて、どんよりと曇っていた空から日が差し始めた。
「おお……晴れたか!」
馬参の声は、兵たちの歓声にかき消された。
それに負けないように、馬参は声を張り上げた。
「今のうちだ! 進めるだけ進め!」

※次回「洛陽攻略戦(その4)」
485雑兵1号:02/10/17 12:29
殿、いや殿下。
私、実は鎧を新調したんですよ。
お給料が安くて、お金をためるのに苦労しま・・・いえ、独り言です。

ところで、募集広告を見た者たちが、大勢つめかけてきてます。
・・・・前から6番目の娘、すげーカワイイっすよ。ぜひ採用しましょう。
>「殿…じゃなかった殿下は、許昌の夜街の進行順路を考えておられます」とは親衛隊長。

激しく笑わせてもらいました
487希代之護衛兵:02/10/17 20:30
最近、希代之様の元気がない。
呉の細作を拷問した頃からだ。
直接手を下したのは自分達とはいえ、それを指揮した希代之様も
さぞお心苦しかっただろう・・・。
なんとか希代之様に元気を取り戻してもらう方法はないだろうか・・・。
応募━━キタ━━(゚∀゚)━━━━!!!
さて、島左近並みの力量はアリやナシや > がんがれ 護衛兵ドノ


+/■\ /■\  /■\ + 「馬参サマのお許しが頂いければ ワーショイ」
(・∀・∩(・∀・∩)(´ー`) 「希代之サマを洛陽太守に立候補頂いて ワーショイ」
(つ ノ(つ 丿(つ つ 「選挙祭Part2を仕掛けたかった ワーショイ」
(_)し' し(_)(_)_) 「出遅れちゃったね」「アヤツ ニ ホウフク シタカッタネ 」
489郭図公則 ◆sW2getuhmE :02/10/17 21:59
さて、油でも注いで見ますか・・・

洛陽を拠点とし帝の直属部隊として機能する「第四軍団」編成について。
本軍団は洛陽を拠点とし曹賊等から帝を護衛することを主目的とする。
但し、曹賊の侵攻を妨害するため敵地を占領することもいとわない。
軍団長は当然帝や廷臣達に対する多大な影響力を持つ。

火を付ける人がいるか抗争を嫌う忠臣が黙殺するか・・・

追記 郭図公則の洛陽太守就任は確定であったりする。
490見習忍者:02/10/17 22:29
>>
なるほど、治安維持と軍備増強を兼ねた良案かと思われます。
さすがは閣下であります。
早速洛陽の盗賊予備軍の主だった者の懐柔に着手します。
言う事聞かない者はこの鋼のヤカンでお仕置き・・・。

廷臣供については、有力派閥は既に懐柔済なので問題はありません。
殿下への反抗勢力については、一部の若輩者供の動きに過ぎず
統制も取れておりません。
ただ、一部の者が例の謁見後に町費将軍の配下に接触した模様です。
廷臣供だけなら問題はありませんが、町費将軍が糸を引くとなると
十分な警戒が必要かと思われます。
御庭番衆との衝突は私も今は避けたいところであります。
あくまでも今はでありすが・・・・・・。
>>485雑兵1号殿
新調したはいいとして、甲冑から具足までオールピンクとはどういうセンスだ?
それに背中の刺繍。
「世露死苦」って、おぬしは暴走「賊」の走りか。
よし、おぬしのことをこれからは「桃巾賊(とうきんぞく)」と呼ぼう。

>>486
自分的には、奥様方のセリフが「どうよ!」ってな感じでしたw

>>487希代之護衛兵殿
心よりうえるかむ。
斐妹を虐殺した細作殿ですね(オイオイ)。
当面のライバルは郭図公則配下の見習い忍者になると思いますが、楽しんでいきましょう!
献策、陰謀、何でもありです。

>>488
また選挙ができればいいですね。
……とか思ってたら、郭図公則から意表を突いた上程あり。
>>489郭図公則殿
あ〜なるほどね。
選挙をせずに軍団長となる……その手があったか。
いや、さすがだな。マジで。
よろしい。それでは同志に投票を求めよう。
それにしても、場合によちゃ各同志の今後を左右しかねん上程だ……。

                ★★Notice★★

>全同志殿
郭図公則将軍より、「洛陽守備隊を第四軍に昇格させる」との提案があった。
この提案に対する諸将の意見を問う。
ま、賛成か反対かということだが、理由も付けてほしい。
仮に郭図公則の意見が採用された場合、その発足は洛陽を制圧した馬参将軍の第三軍が、他都市への進撃を開始した後、とする。
つまり206年1月か4月ということだな(現在205年10月)。
例によって、わしの意見表明は全員の意見が出そろうOR趨勢が決まってから。
同志7人とわしを含めた8人で4vs4となった時は、わしの意見が採用される。
では、投票開始。

【洛陽守備隊を第四軍に昇格させる】
賛成:郭図公則
反対:
「なんとか間に合ったな」
谷の下に部隊を展開させたところで、馬参はようやく一息ついた。
この地点を押さえたことにより、敵増援軍は大きく迂回して城門前へ移動することを余儀なくされる。
増援軍と戦いながら、城内の正規軍のちょっかいも受けるという面倒な事態は、これで避けられた。

118500vs127000(9部隊vs14部隊。敵増援軍は9部隊92400)

やがて、視界の外から敵部隊が突っ込んできた。
単経の重騎隊8000。
思わぬ場所に潜んでいた涼軍に驚く間もなく、馬参隊の待ち伏せ攻撃で大きく崩れる。
「乱撃!」
動揺する単経隊に、もはや神技の域へと昇華した馬参の「乱撃」が加えられる。
4回繰り返された「乱撃」は、4回とも成功した。
「乱撃」は戦法ポイントの消費が激しく、連続攻撃にはあまり向かない。
一撃あたりの打撃力も「突撃」に劣るし、悪くすると同士討ちの危険性もある。
しかし、馬参のように膂力があり、兵数も多い武将がこれを極めると、「突撃」では及びもつかない威力を発揮する。
1回の「乱撃」で、わずか1700にまで減っている目の前の単経隊が、それを如実に現していた。
これに鐘ヨウ隊と鳳徳隊が襲い掛かり、単経はこの戦さの捕縛武将第一号となった。
こちらの損害はほとんどなし。
「軍団長!……戦功横取り、申し訳ござらん!」
鳳徳が大声でこちらに向かって呼ばわる。
馬参はニヤリと笑って、槍を振ってみせた。
砦への最短路を押さえられていることを悟った魏の増援軍は、大きく迂回するルートを取った。
しかし、その場所にも第三軍部隊が待ち構えている。
「涼賊め、大きく散開しているな」
その陣構えを確認し、魏将・臧覇は舌打ちした。
このままでは、魏増援軍は四方から囲まれ、いいようになぶり殺しに遭う。
「とにかく、敵部隊の数を減じることだな」
そうつぶやいた臧覇は、手ごろな部隊を探し、やがて「陸」と大書された軍旗に目を付けた。
「参軍の若造か。ちょうどいい」
臧覇は配下部隊を引っ立て、象部隊へと突進していく。

「敵将・陸遜! おぬしに武人としてのたしなみあるならば、わしとの一騎打ちを受けよ! おぬしの根性、わしが見極めてやろう!」
大胆にも部隊の先頭に立って大音声を上げる臧覇を見て、廖影が言った。
「軍師殿が出るまでもございません。それがしがあやつの首級を挙げてまいりましょう」
しかし、表情を固くしながらも、陸遜は首を振った。
「わしの武人としての気概が試されておるのだ」
「な……軍師殿、お待ちを!」
陸遜の言葉に、廖影は慌てた。
「軍師殿にもしものことがあったらどうされます! 策略『崩壁』も使えず、函谷関突破の根底が崩れるのですぞ!」
「わしに売られた喧嘩だ。引っ込んでおれ」
それだけ言うと、陸遜は馬の脇腹を蹴って単騎突っ走っていく。
こうなると、どうしようもない。
陸遜隊9500と臧覇隊8500の目は、たった2騎の武者に吸い込まれた。
陸遜とて、単なる功名心から一騎打ちに応じたわけではない。
「索敵」戦術を具申したのは、ほかならぬ自分自身。
しかし、せわしく降りしきる雪は、第三軍の行軍を大きく阻害している。
一刻も早く敵増援軍を撃破せねば、最重要目標の函谷関突破は時間的に難しくなる。
敵が一騎打ちを申し込んできたのなら、それは願ってもないこと。
臧覇の重歩隊8500を殲滅するとなれば、それなりの被害と時間を要する。
だがここで自分が臧覇を捕らえれば、その被害と時間が丸まる浮くのだ。
確かに臧覇は自分より膂力は上だが、そのリスクを背負ってでも受ける価値のある一騎打ちだった。

陸遜(武力68)vs臧覇(武力72)

大歓声を受けながら戻ってくる陸遜を見て、廖影は舌を巻いた。
(いやいやいや! なかなかやる!)
たった四合で勝負がついてしまった。
最初は受け身にたち、隙をついて二連続の致命傷打(クリティカルヒット)。
鮮やかな勝利だったが、帰ってくる陸遜は内心ヒヤヒヤものだった。
陸遜自身、これが望外の幸運による勝利だということを認識している。
それでも、勝ちに違いはない。
ほとんど無傷の強力な敵部隊を、時間も損害もかけずに打ち払った。
これで、張衛らも少しは自分を見直すだろう。

しかし、陸遜も廖影も、華々しい一騎打ちの間に、数十人の魏兵が部隊内に忍び込んでいたことに気付かなかった。
部隊のあちらこちらで、一斉に大声が上がる。
「南より新たな魏部隊、接近中! 標的は我が隊!」
「攻撃拠点に敵! 補給部隊が救援を求めています!」
「張衛様、寝返り!」
「張魯様、寝返り!」
予期せぬ凶報に動揺する陸遜隊。
計略「混乱」を仕掛けた魏将・張既は、その様を見てほくそえんだ。
大混乱に陥った涼の参軍部隊。
これを魏軍が見逃すはずもなかった。
猛烈な勢いで突進してきたのは、曹仁の重歩隊14000。
長安戦で何度も第三軍と対決し、その腕を磨いてきた曹仁の「突撃」は、陸遜隊を鋭くえぐった。
ものすごい勢いで槍が突き出され、廖影や兵士らはそれを必死でなぎ払う。
2000以上の象の死体を量産した曹仁隊は、いったん後退して陣を立て直す。
ここで廖影は、陸遜を見失った。
「軍師殿!」
陸遜を捜そうとした廖影は、「ヒュンヒュン」という音を聞いたかと思った瞬間、馬から投げ出された。
激しく体を地面に打ちつけ、息が止まりそうになる。
何が起こったのかはすぐにわかった。
連弩隊の射撃を受け、その内の何本かが馬に命中したのだ。
自分の馬が悲しそうないななきをあげ、さらに多くの象が倒れている。
楽進隊の攻撃でさらなる損害が増える中、陸遜の声がかすかに聞こえた。
「いったん下がれ! 張燕隊の背後に回り、陣を立て直すのだ!」
(良かった、軍師殿はご無事のようだ)
安堵したのもつかの間、兵の叫び声で再び緊張する。
「き…来た!」
振り返ると、董承の重騎隊15000が、ものすごい勢いでこちらに突っ込んでくる。
今の陸遜隊に、これを退ける力はない。
生き残った象兵たちは、必死の形相で陸遜の後を追って逃げていく。
「待て!……待ってくれ! わしも連れていってくれ!」
馬を失った廖影が叫ぶが、象兵たちは自分の命を守るので精一杯で、誰も廖影を一顧だにしない。
後ろから、重騎隊の蹄の音が響く。
(これまでか……)
覚悟を決めた廖影は、槍を握り締めた。
そんな廖影のそばに駆け寄ってきた象が1頭。見事な手綱裁きで象を止めた象兵は、女だった。
「おじさん! 乗りなさい!」
「おじ……!」
そんなことを気にしている場合ではないのだが、廖衛は目を剥いて抗議した。
「わしはまだ26だ! 廖衛様と同い年だぞ!」
「四捨五入したら三十路でしょ! 三十路はみんなおじさん!」
「そんなこと言ったら、涼王殿下が本気でヘコむぞ!」
「うるさいわね! 乗るの! 乗らないの!」
「乗る!」
廖影が伏せ状態の象の背中に飛び乗ると、女兵士は鋭い口笛を吹き、叫んだ。
「武鵜(ブー)! 走りなさい!」
しかし、象の足で騎馬隊を振り切れるものではない。単騎で逃げる女兵士と廖影に、董承の重騎隊がぐんぐん迫ってくる。
「おい、差が詰まってるぞ! 逃げ切れるのか!」
「……無理っぽい!」
「無理っておい!」
「おじさん、槍使える?!」
「わしを誰だと思ってる!」
「これ使って! 少しは役に立ちなさいな!」
女兵士から手渡されたのは、象兵用の長さが3メートル近くもある槍。
こんなの使ったことはないが、とにかくやるしかない。
しかし、再び覚悟を決めた廖影が見たものは、意外な光景だった。
突進してくる董承隊の真横から、突然湧き出たように現れた部隊が、鮮やかな「撹乱」を決めた。
この一撃で、董承隊は行動の統制を失っている。
廖影は息を呑んだ。
赤地に金色の縁取り。間違いなく、涼の軍旗だ。
しかし、その中央に燦然と輝く漆黒の文字は、第三軍武将のものではない。
その文字は「町」。
「ち……町費将軍!」

「洛陽」攻略増援軍(第一軍。出撃地・宛)
武将(兵科・装備) 兵数/武/知(戦法)
町費(軽歩・投石)14000/67/72(撹乱極、突撃1、乱撃1、奇襲1)
町費隊の突然の出現は、魏軍はもちろんのこと、馬参ら第三軍をも驚かせた。
「町費殿が? 第一軍は出撃していないのではなかったのか?」
馬参の問いに、馬参以上に動揺しながら副官が答える。
「現れた援軍は町費隊のみです! 後続はいません!」
「……意味がわからぬが……とにかく、味方が増えたことは吉兆。町費殿を歓迎しよう!」
陸遜隊を攻撃するため、魏軍は部隊同士がバラバラになっている。
馬参が標的に選んだのは、司馬朗率いる連弩隊14000。
司馬朗への「乱撃」は、さきほどの単経への攻撃とは比べ物にならない戦果を上げた。
連弩隊は防御力が弱く、さらに部隊を率いる司馬朗は、膂力を母親の胎内に忘れて生まれてきたような文官。
一撃あたりは決して強力とはいえないはずの「乱撃」だが、司馬朗隊は一撃ごとに3000以上の兵を失っていく。
そして攻撃が終わった時、14000を率いていた司馬朗は、わずか1400の兵に守られるだけとなっていた。
「なんという……」
攻撃した張本人である馬参自身が、この戦果に一番驚いた。
驚きつつ、確かな手応えを感じ取る。
「これなら……あやつにも勝てるかもしれぬ」
あやつ。
馬参のかつての主君を斬り殺した男、温侯・呂布。飛将軍。
現在は魏の降将として対呉戦線に駐屯しているあの男のことを思い出し、体中がカッと熱くなった。
「突撃!」
熱くなった勢いそのままに、哀れな司馬朗隊に突っ込む馬参。
馬参の「乱撃」と「突撃」1回ずつで、司馬朗隊14000は全滅した。
廖影が無断で第三軍に紛れ込んだように、洛陽攻めは武将にとって特別な意味を持つ。
ただ、町費に関して言えば、その意味はほかの武将らとは違っている。
多くの武将にとって、洛陽攻めは自分の名を天下に轟かす格好の場。
しかし、町費にとってそれは、神聖なる漢都を「魏賊」から解放するという崇高な目的を帯びている。
勝利によって、洛陽が「涼賊」の手に渡る結果となるにしても、何としても成し遂げねば成らぬ「聖戦」。
それゆえ、呂砲が洛陽攻略戦に第一軍は参加しないと決した時、抱いた憤りは激しかった。
(話にならぬ! 韓王はこの戦さの意味をまったくわかっておらぬ!)

帝が呂砲に示されたのは、「韓王」の地位。
にもかかわらず、呂砲は不遜にも、別の称号「涼王」を要求した。
それだけでも不敬極まりないのに、この意義ある戦さを支軍たる第三軍だけにやらせ、自分は高見の見物を決め込むとは!
漢都の解放は、もっと重みのあるものでなければならない。
呂砲の漢室への考え方は別として、洛陽は主力たる第一軍の手によって解放されなければならない。
何もかもが、町費の考えに反していた。
つい半年前の呂砲の涼王就任。
それを契機に、呂砲は明らかに変わってしまった。
なぜ、変わってしまったのだ?
町費は悲しかった。
9年前のことを思い出す。
襄陽の司馬徽門下で俊才を謳われた町費。当時16歳。
劉表の使者が何度も町費のもとに足を運び、任官を求めたが、町費はそれを断り続けた。
(もっと学ばねば。私はまだまだ足りない)
任官を断った原因は、「焦り」だった。
時々、司馬徽のもとへやってきて、門下生らと談笑して去っていく男がいた。
町費よりひとつ年下のその若者は、涼しげな容貌に、並々ならぬ才気を抱いていた。
若さがあったとはいえ、自分の識才にはかなりの自信を持っていた。
その若者は、町費が抱いていた自信を木っ端微塵に砕いてくれた。
(あいつに勝ちたい)
その想いでひたすら勉学に励み続けた。
多くの人に会い、見聞を広めた。
しかし、町費の修学の時はほどなく終焉を迎え、実践の時へと突入する。
ある晩、町費は何者かにさらわれたのだ。

頭に被せられていた布袋を外され、町費は自分を連れ去った男たちの顔を初めて見た。
「いや〜町費殿。手荒な真似をして本当に申し訳ない! しかし、こうするしか手がなかったのだ。許してくれ」
たき火がともり、その周囲に7人の男たちがいた。
屈強な顔立ちの男が2人(1人は中年、1人は自分と同じ少年)、いかにも頭が切れそうな男が1人、小柄ながら俊敏そうな少年が1人、体は大きいがいまいち気が弱そうな男が1人、皮肉な表情を浮かべている男が1人。
そして、町費に話し掛けている男。
年は20代後半ぐらいか。いかにも軽そうな雰囲気の男だった。
「貴殿をかっさらってきたのは……じゃなくて来てもらったのは他でもない。我らと志を同じくする者として、我らとともに戦ってほしいと考えたからだ」
理由がわからぬまま、町費は鸚鵡返しに口を開いた。
「志?……同じくする者?」
「その通り!」
男は胸を張った。
「恐れ多くも軟禁状態におかれ、民にその御慈悲を賜ろうにもそれを許されぬ皇上を、我らの手でお救い申し上げるのだ!」
連れ去られたという怒り、屈辱、不安も忘れ、町費はポカンとしてその男の顔を見つめた。
男は「呂砲」と名乗った。
(殿下、貴方は確かにそう言った。私を誘う時、そう言った)
呂砲の許しを得ず、配下の部隊を動かす。
目的地は洛陽。
死罪となっても文句の言いようのない行為だったが、町費にも言い分はあった。
(「陛下をお助けする」と貴方は言った。しかし、貴方は今、明らかに陛下を軽んじている)
約束が違う。
町費は本気で怒っていた。
(これからどうするおつもりだ? 貴方は人身の最高位たる王となった。これ以上、いったい何を望まれるというのだ?)

目の前にいる魏続隊に、得意の「撹乱」を仕掛ける。
怒りで完璧な指揮が取れない。
魏続隊は混乱することなく、町費隊に反撃を仕掛けてくる。
(私を斬りたいなら、斬れば良い。逆臣の手先として生きるより、その方がはるかにましだ)
いつの間にか、町費は単騎で敵部隊に突っ込んでいた。
「おもしろい! 相手になってやる!」
魏続が叫んでいる。


呂砲@プレー中
ゲゲェ! 戦法ポイントなくなってるのにホイホイボタン押したら、一騎打ちを申し込んでしまった!
確かこれって3回目……。
あああああああ、何てことを!
町費(武力67)vs魏続(武力76)
魏続の猛烈な一撃をかろうじてかわしたところで、町費は宛を出撃して以来、初めて冷静になった。
(まともに撃ち合ったら負けだ)
魏続の攻撃を必死でかわしながら、町費は気力の温存に務める。やがて、魏続の攻撃は弱まり始めた。気力を使い果たしたのだ。
対する町費は、気力がたっぷり残っている。
すぐさま、「大技」「気力消費」「反撃」「気力消費」に出る。
両者の打ち合いは互角となり、ともにものすごい勢いで体力を消耗していく。
しかし、膂力に劣る町費は、次第に押され始めた。
(このままではまずい……)
形勢が敵に傾くとともに、気持ちも弱くなってきた。
軍令を破って勝手に出陣し、興奮したまま一騎打ちを申し込み、敗れる。
斬首だけでは済むまい。おそらく、感情だけで突っ走った無能と称されるだろう。
そう思った時、町費の頭に2人の顔が浮かんだ。
1人は司馬徽門下で自分を散々に論破した男。
もう1人は、自分の人生を変えるほどの志を口にしながら、軽々とそれを捨てようとしている男。
(負けるものか!)
気付かぬうちに、町費は叫び声を上げていた。
「我が奥義を受けてみよ!」
全身の力を込めて叩き付けた槍は、魏続を馬から吹き飛ばした。

「チャカチャカチャカチャカ、チャン!」
魏続「わしが捕らわれの身になるとは…」

呂砲@プレー中
よかった! いや実に良かった!
マジで顔が蒼ざめた! 結果オーライ!

この一騎打ちを境に、魏の増援軍は次々に殲滅されていった。
最後に残った張既が張衛に捕らえられたのは、14日目。
兵糧が尽きるまで、残り16日だった。

※次回、「洛陽攻略戦(その5)」。投票の方もヨロシク。
503希代之 ◆z0CIwyxq2Y :02/10/17 23:15
私の島左近キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!
>>487
ありがとうございます!非力な某をよく補佐してやってください!


洛陽守備隊→第四軍団
賛成です。郭図なら皇帝陛下に危害を加えることもなさそうですし。
もしそのようなことがあったら・・・>>四八七、頼んだぞ。
504成都のおねぇさん:02/10/17 23:23
(・∀・)スンスンスーン♪ ほらぁどいたどいたぁ!
天下の涼の戦像隊で(筵をつけているから)通常の三倍早く動ける武鵜(ブー)のお通りよぉ!
おじさん!周り敵しかいないんだから槍で突く突く!
手柄を立てて戦象隊の隊長になって髪飾りを買う野望成就も近いわぁ〜
突けば当たるから手柄立て放題よ〜!!(ハイテンションゆえ周り見えていません)

>廖影様
呂砲様の文の流れを使わせていただきました。あとよろしくお願いしますm(_ _)m

>呂砲様
命名「武鵜(ブー)」ありがとうございます♪
筵が返り血で赤くなって…と考えたらこんな風に……
象隊隊長になって着飾って、武鵜(ブー)に呂砲様を乗せて都へ謁見行進なんて妄想が膨らんでいます^^
505涼文官:02/10/17 23:37
さすがは殿下であります。殿下の慈悲深さに感銘を受けました。
差し出がましい事を申して申し訳ございません。
・・・が、時が来た時は今一度よくお考え頂けるようにお願い申し上げます。

さて、我等が涼の版図も殿下のお力で今や広大なものとなりました。
大変喜ばしい事ではありますが、少々問題が起きております。
今までは殿下のおわす所、即ち涼の中心でありました。
しかし、版図が広大になった今現在のシステムでは
行政運営をスムーズに行う事は難しくなりました。
殿下の心中に既にお考えはあるとは思われますが、
行政上の涼の首都を定める事をご提案致します。
506廖影 ◆CN2I0jO6s2 :02/10/18 01:00
お、おじさんですか…実生活でつい先日老け顔を指摘されたばかりというのに…。
しかし貴女に助けられたのは事実。とりあえず礼は申しておこう。
…ところで、どんな髪飾りが好み?

また、町費将軍にも助けられましたな。
将軍一部隊のみで援軍にきてくださるとはさすがは町費将軍。
世間では町費将軍が殿下を支持しなくなるのではと噂していたが
見事な槍働き、この廖影、惚れ直しました。
町費将軍がおられれば殿下がこの中華全土を統一するのもそれほど遠くはないでしょうな!


最近、自宅の「三国志」で新武将に七同志と呂砲氏を登録してプレイしています。
私は6ですが。いやしかしかなり大変です。なんたって群雄の能力が(略)
507希代之護衛兵:02/10/18 02:13
>希代之様
微力ながら希代之様のために働きたいと思います。何なりとご命令を!

某は何も異存ございません。ただ郭図様が何をお考えなのか、
某では図りかねます。もしものために警戒しておいても損はないかと…。

>呂砲様
心からの歓迎ありがとうございます。
実は拙者、計略は少々苦手で自信がありませぬ(三国志[はしているのですが
希代之様のご希望の副官は、島左近のような知将…。
拙者一人では役不足でございますので、何卒、
希代之様にもう一人部下をつけていただきませぬでしょうか?
一兵卒の願いどうかお聞きくださいませ!
508希代之護衛兵の学友:02/10/18 02:44
>>507
仕官おめでとう。しかし、君はてっきり漢の役人になると思ってたんだがなあ…
まあ、先の見えた漢より涼に仕えたほうがが何かと出世は早いかもしれないな。
とにかく、ひたすら忠義に励め。郷土の悪友一同、陰ながら応援する。
え、俺も来い? だめだめだめ、俺は家業を継がないと親父に殺されるよ。
>「四捨五入したら三十路でしょ! 三十路はみんなおじさん!」
>「そんなこと言ったら、涼王殿下が本気でヘコむぞ!」

最高ッス・・・
510馬参 ◆.L/ffpm.yw :02/10/18 07:24
ふむ、副軍師が第四軍団長に、でござるか。

・・・現段階でのそれがしの意見を述べさせていただくと、反対ですな。
何も個人的感情で反対するわけでも、副軍師が軍団長になるには力不足、などと申すつもりもござらぬ。
新軍団発足の理由も成る程正当で、反論のべくもございませぬな。
また、洛陽太守就任に関しましても、それがし異存は何もありませぬ。
・・・が、しかし。
今後、更なる新軍団が発足されるのかもわかりませぬゆえ、他に軍団長になりたい者は居ないのかを確認しとうござる。
誰か居るか居らぬかわからぬ内は、太守はともかく軍団長としてはこの馬参、賛同しかねる。
もしも他になりたい者が居ったらば、その者が名乗り難い状況であるのは好ましくありませぬからな。

誰一人として名乗り上げる者が居なければ、その時は改めて賛成とさせていただきたい。
>506 廖影 ◆CN2I0jO6s2さん
>…ところで、どんな髪飾りが好み?

く、口説きっ!?
512雑兵1号:02/10/18 13:15
殿、いや殿下、なかなかカコイイでしょ?
ただ、背中の刺繍は世露死苦ではなく、夜露死苦です。
それと、お言い付け通り、募集した者の中から美少年を多数採用いたしました。
親衛隊はこれから、桃色の軍装に統一いたします。
そこんとこ夜露死苦。
513吾玄 ◆pa7KljsyW2 :02/10/18 13:18
>第四軍団
………申し訳ありませんが今回は「中立」ということでお願いします。

副軍師殿のこれまでの功績を考えれば、軍団長就任にまったく異論はありません。
ですが、ただでさえ涼王就任の件で廷臣との関係が微妙な今、
二派の争いに油を注ぐようなことは私は賛成しかねます。


>「三国志」で新武将に七同志と呂砲氏を登録してプレイしています。
実は自分もやってます。しかも同じ6。
でも「戦をするたびに文句たれる軍団長」とか「計略の嫌いな筆頭軍師」なんかがいて困ってます。
まさか自分がこんなに扱いにくい部下だとは思わなかった(笑
呂砲殿と町費殿の馴れ初め、いいですねー。
外伝みたい。
それにしても町費殿、呂砲殿に「拉致」されていたとは…。
それと、町費殿より1つ年下の涼しげな男って、やっぱり…
しょかt(ry
516郭図公則 ◆sW2getuhmE :02/10/18 23:26
かんげn・・やめろ離せ何を・・・

PAM!PAM!
517町費 ◆khvWPc71kM :02/10/19 09:59
呂砲様、命令違反をし勝手に兵を動かし申し訳ありません。
どのような刑も覚悟しますが許昌から帝をお救いするまで保留にしてもらえないでしょうか。
>>512
>>それと、お言い付け通り、募集した者の中から美少年を多数採用いたしました。
呂砲様はやっぱり男色のケがあったのですね。

副軍師殿が洛陽太守になるのは賛成です。
しかし洛陽太守=軍団長に関しては絶対反対です。
選挙による投票は旗揚当初からの習わしであり制度です。
>>503希代之殿
副官参陣、まずはめでたい。
郭図公則が力を持ちすぎるのもよくない。
副官ともども、郭図公則への牽制役としての働きにも期待している。

>>504成都のおねぇさん殿
「武鵜(ブー)」に乗って行進か。
中華統一の折りには、それで永安に凱旋したいものだ。

>>505涼文官殿
確かに、涼の勢力圏はかなり広くなってきた。
隅々まで指示を行き渡らせるためにも、首都は必要だな。
よろしい。第三軍が洛陽を制圧した後、洛陽を涼の首都と定めよう。
ただし、わしは第一軍団長でもあるので、洛陽に常駐はできぬ。
おぬしに長史の辞令を与えるので、即急に洛陽へ赴任せよ。
洛陽太守として郭図公則がいるが、あやつはいわば、石原都知事のような立場。
内閣官房長官的立場として、国内及び廷臣どもの情報をよこすのだ。

>>506廖影殿
だろ? マジで「呂砲」は役に立たん。
実際のプレーでも、戦闘時は敵を誘い出す囮として使用することが多い。
「撹乱」極だが、ほとんど敵を混乱状態にさせたことないし……。

>>507希代之護衛兵殿
わしには雑兵1号と長史という2人の副官待遇人物がいる。
また>>478で書き忘れていたが、郭図公則殿は見習忍者のほか、諜報部末端構成員の2人を配下にしている。
「副官は一人」という取り決めがあるわけではないので、新たな人物が希代之殿を支えることには何ら問題はない。
>>508希代之護衛兵殿の学友殿
というわけで、貴殿も希代之殿を支えてくれればありがたい。
武の希代之護衛兵殿、知の希代之護衛兵殿の学友殿、といった具合で……。
でも、ハンドルはもっとわかりやすいのに変えるヨロシ。

>>509
顔で笑って心で泣くことを覚えた。
それからしばらくして、年齢のことを気にしなくなっている自分に気付いた。
ヤバイ気がする……。

>>510馬参殿
郭図公則殿の裏を付いた上程もさすがだが、馬参殿の筋が通った意見もさすがだな。
さあ、投票結果はどう転ぶか…。

>>511
今回は若干引き離してみました。

>>512雑兵1号殿
ちょっと待て!
「言い付け通り」とはどういうこっちゃ!
わしゃ美少年を集めろとは一言もいってないぞ!
あ……奥様方にあらぬ噂を広めているのって、もしかしておぬしか!

>>513吾玄殿
あと、「すぐにカッとなる武辺者」とか「恐慌状態に陥りやすい武力最強武将」とか「何考えているのかわかんない副軍師」とか「裏工作に奔走する内政官」とか。
>>514
やっぱ「彼」でしょうな。
呂砲と七同志の馴れ初めについては、あと1回くらいやる予定です。
標的となるのは、悩める軍師殿。

>>516郭図公則殿
実は、洛陽太守は韓玄だったのだが…。
えらい偶然だ。

>>517町費殿
軍令違反については、追って沙汰を出す。
とりあえず、馬参殿の意見も聞きたい。
なお、男色のケについては、雑兵1号の陰謀である。

>袁奉殿、廖衛殿
投票ヨロ。

【洛陽守備隊を第四軍に昇格させる】
賛成:郭図公則、希代之
反対:馬参、町費
棄権:吾玄
「張衛隊が最後の敵を潰しました」
副官の報告に、馬参はいつになくせわしく肯く。
「もう敵増援軍は残っていないな?」
「はい。9部隊全て殲滅しました」
「もう一度念を押す。確かだな?」
「確かです」
「よし」
馬参はここで、配下の伝令隊に向かって怒鳴った。
「全軍に伝えよ! ただちに陣を立て直し、東進!」
愛馬すら棹立ちとなる馬参の怒号。
それを強引に押さえつけ、馬参は伝令隊に手を振った。
「函谷関を突破するぞ! 洛陽は目前だ!」

9万余りの魏増援軍の撃破など、第三軍にとってはあくまで余興。
本当の獲物は、まだ手付かずで残っている。
第三軍9部隊と町費隊の計10部隊は、出撃の真の目的へ向かって突き進む。
しかし、雪。
腹正しくなるほど、その行軍速度は遅かった。
攻撃期限は、残り15日。
城防御度1780。
(やはり「疾風」戦術を採っていた方が良かったか?)
象部隊を率いる陸遜も、焦りの色が強くなり始めている。
行軍速度が遅くなることは承知の「索敵」戦術だったが、ここまで遅いとは思わなかった。
それもこれも、まったくやむ気配のない雪のため。
季節が季節だけに、多少の降雪は覚悟していたが、まさかここまで天気にたたられるとは。
「疾風」戦術を封印した代償として、策略「崩壁」を3つも用意した。
しかし、城門までの距離、残り期限、城防御度を考えると、城門突破はかなり微妙に思える。
(強行を軍団長に具申してみるか)
一瞬そんな思いもめぐったが、すぐに頭から振り払う。
通常行軍を上回る速度が出せる「強行」だが、そのたびに数百人から数千人の脱落者が出るほか、士気まで下がってしまう。
それに「強行」とは言っても、士気の低下に見合うほどの行軍速度ではない。
これでは「疾風」戦術を封印した意味がない。
ぐっと我慢して、城門を目指すしかなかった。

陸遜隊の左側で、突如炎が上がった。
日も差さず、どんよりとしていた森が急に明るくなる。
「……火罠か!」
唇をかむ。
罠にかかったのは、張衛の部隊だった。
第三軍の中でも特に陸遜と仲の悪い武将だが、ほっておくわけにもいかない。
「静まれ! 焼け死にたいか!」
陸遜の沈静化で、なんとか張衛隊は正常状態に戻る。
しかし、燃え上がった火が城門に至る道を大きくふさいだ。
張衛隊の後方にはさらに5部隊残っていたが、迂回するしかない。
陸遜の副官待遇とはいえ、廖影は第三軍が置かれた詳しい事情は知らない。
ただ、時間が限られていることは十分に承知している。
筵を巻いた象の背中に揺られながら、周囲を見回してみる。
なんとか焼死を免れた張衛隊、そしてその後方に控えていた町費隊や楊任隊が、大きく遠回りして森を突破しようとしている。
いずれも、亀がはうようなじりじりとした行軍速度。
廖影が乗る象もまた、「森の中」に「降雪」という悪条件下、少しずつ進むのみ。
余りの遅さにイライラが募り、命の恩人である女兵士に対しても、つい口調がきつくなる。
「……おい」
「なによ」
答える女兵士の口調もとげとげしい。
いらついているのは、彼女も同様だった。
そんな女兵士の心情にかまわず、廖影は思うことをストレートにぶつける。
「いくらなんでも遅すぎるぞ。もっと速く移動できないのか?」
「何が?」
「何がって、この象に決まってるだろ」
「うっさいハゲ!」
「・・・!」
「文句があるなら歩いていきなさい! あんたが降りれば少しは速く進めるわ」
「貴様、うっさいとは何だ! それにわしはハゲてはおらんぞ!」
「……武鵜(ブー)、プルプル!」
プルプル、なんだそりゃと思う間もなく、廖影は激しく身震いした象から振り飛ばされた。
「伏せ」とか「待て」とかならまだしも、「プルプル」ってのはいったい何のために仕込んだのだ?
地響きをたてて歩いていく象のお尻を見ながら、廖影は腰をさすった。

先頭を進む馬参隊が城門を視界に収めた。しかし、雪はまだ止まない。
出しうる全力の速度で進む馬参隊に、城門から矢が降り注ぐ。
城門に足がついて、こちらから遠ざかっていく……。
馬参はそんな錯覚さえ覚えた。

残り11日。城防御度1780。
「来たな、涼賊…」
殺到してくる涼軍を見下ろしてつぶやくのは、洛陽軍師・荀ケ。
その脇で腰を抜かしかけているのは、洛陽太守の韓玄。
「な…な…なんと……ほとんど無傷ではないか!」
韓玄が動揺するのも無理はなかった。
洛陽防衛のため、許昌や上党から9万以上の増援軍が派遣されたはずだった。
荀ケにしても、増援軍だけでの撃退は難しいとは思っていたが、森を超えて次々に現れる涼軍の多くは、1万前後の兵を引き連れている。
「どういうことだ! 増援軍は本当に来たのか! まさか洛陽を見捨てたのではあるまいな!」
太守をなだめなくては、と思うまで、若干時間を要した。
荀ケも一瞬ではあるが、韓玄とまったく同じ思考経路を踏んでいた。
友軍9万が、敵に大きな被害を与えぬまま、一方的に撃破された―そんな悪夢のようなことを信じるよりは、何かの手違いで増援軍が来れなかった、と考える方が精神的に良かった。
「落ち着かれよ、太守殿」
荀ケは、韓玄と自分自身に言い聞かせる。
「あれだけの軍勢ともなれば、消費する兵糧も相当なもの。間もなく連中は退くでしょう」
「退くだと!……証拠は! 証拠はあるのか!」
「結果でお示しいたしましょう。とにかく我らは城門を固く閉ざし、時間を稼ぐのです」
魏公の懐刀からそう言われ、韓玄も少しは落ち着きを取り戻した。
「時間を……時間を稼ぐのだな」
「さよう。とにかくご心配あるな。このような時のため、私のような者がいるのです。太守殿はしっかりとお気をお持ちあれ」

再び、城門前の平野に目を転じる。
視界にあるだけでも7部隊、こちらに突っ込んでくる。
「あれは張燕の部隊か……隙があるようだな。兵を送れ」
荀ケの命令は、速やかに実行された。
「ふふ、もろすぎるな」
大混乱に陥った張燕隊を見つめ、荀ケは笑みをもらした。
「さあ、馬参。おぬしのお手並みを拝見させてもらおうか」
「衝車を組め!」
降り注ぐ矢を槍ではじきながら、馬参は命令した。
ほかの部隊も徐々に城壁にたどり着き、馬参隊に集中していた矢も分散されてきた。
この機を逃すまいと、兵たちは目を血走らせて重い衝車を組み上げた。
「ようし……『崩壁』だ! 決死隊を出せ!」
満を持して馬参。
命令を受け、数十人の決死隊が城門に突進していく。

「馬参は『崩壁』を仕掛けてくるはずだ」
荀ケは副官に言った。
「出迎えの準備をいたせ」

決死隊は、鈎付きの縄を城壁に放り投げた。
ガシッという固い音とともに縄が張ると、何の躊躇もなく、決死隊は縄を伝って城壁を上っていく。
城壁に楔を打ち込む。
それができれば、衝車の効果は格段に上がる。
兵たちの目に、恐怖の色はない。
彼らの目に映っているのは、城壁の頂上……それと、黒く、大きく、丸い何か。
それがグラリと回転したと思うやいなや、兵たちの視界は黄金色の何かで覆い尽くされた。
何だろう、と思う間もなく、兵たちの顔や体は焼けただれていた。

「決死隊は全滅です!」
副官の言葉に、馬参は目を吊り上げた。
「敵は沸騰させた油をぶちまけています!」

残り10日。城防御度1750。
荀ケの計略で混乱している張燕と楊任を、陸遜と鐘ヨウがそれぞれ沈静化する。
気持ち的には沈静化する時間さえ惜しいのだが、攻撃部隊の数が揃わなければ、攻城戦は成功しない。
「今度は張衛隊……統制が取れなくなっています!」
兵の報告に、陸遜は口汚ない言葉をはいた。
敵将・荀ケの計略「混乱」は、完璧な確率で第三軍武将の行動の自由を奪っている。

「もう一度『崩壁』決死隊を出せ!」
すでに5部隊が城壁に張りついている。
その内の2部隊が、衝車の組み立てを終え、城攻めを開始している。
1万前後の部隊の衝車攻撃は強力だ。
すごい勢いで、城防御度が減っていく。
しかし、元々の城防御度が高すぎる。
このペースでは、城門を突破するよりも、兵糧が尽きる方が先だ。

決死隊は、志願兵のみで構成される。
勇猛で鳴る馬参隊の中でも、特にその武勇を称えられる者たち。馬参隊の中枢を担う兵たちだ。
そのかけがえのない兵たちが、湯気だった油で声もなく崩れ落ちていく様を、馬参はもう一度見る羽目に陥った。

混乱している張衛隊を除く4部隊が、衝車の組み立てを完了した。
地響きを立てながら、重い衝車が次々に城門に突っ込んでいく。
しかし、まだ3部隊が城門にたどり着いてすらいない。
投石機を装備した陸遜、鐘ヨウ、そして援軍の町費も、城門攻撃には移れていない。

残り9日。城防御度1690。
函谷関突破だけを考え、3つも用意した策略「崩壁」。
その内の2つは、何の成果も上げることができないままに終わってしまった。
使える「崩壁」は、あと1つだけ。
ここで凶報が入った。
「韓遂隊が落石の罠にはまったとのこと!」
思わず馬参は天を仰ぐ。
「しばらくは攻城戦に加われそうにありません!」

「どうせやるなら、馬参の隊を狙ってみるか……」
二度にわたって決死隊を撃退し、荀ケにも余裕ができはじめた。

数台の衝車が勢いよく燃え始めた。
慌てて消火に務めようとした兵が、味方と思っていた兵に斬り殺されるに及び、馬参隊の混乱は増した。
「何事か!」
馬参の声に、副官が顔を蒼ざめさせて答えた。
「敵の兵が紛れ込んでいます!」
声にならない声を上げた馬参は、すぐに馬を走らせると、衝車に火を付けている魏兵を怒りに任せて叩き切った。

「荀ケ殿だけに働かせるわけにはいかんな」
洛陽副軍師の閻圃がつぶやいた。
「鐘ヨウか……なかなか知力の高い男だが、はたして……」

「馬参隊、そして鐘ヨウ隊! 統率を失っています!」
投石の発射準備に取り掛かろうとしていた陸遜もまた、意味不明の何かを叫んだ。

残り8日。城防御度1620。
「決死隊はそろったか!」
「15名! いつでもご命令を!」
何とか統制を取り戻した馬参の怒鳴り声に、副官も怒鳴り返す。
しかし、馬参の次の言葉に目を剥いた。
「よし! 最後の決死隊の指揮はわしがとる!」
「殿!」
「この『崩壁』は失敗するわけにはいかん! わしに何かあったら、あとはおぬしに任せる! ただし!」
有無を言わせぬ口調で、馬参は告げた。
「撤退は絶対に許さん! わしが死んだら、兵を煽れ! わしの弔い合戦とな! よいな!」

「あれは……!」
投石の組み立てを完了した町費は、城壁によじ登る武将の姿を認め、唖然とした。
「馬参殿!」
勝手に部隊を動かした自分自身を棚に上げ、町費はその無謀さに呆れ果てた。
「軍団長の立場にありながら、なんと軽率な!」
だが、なじっている場合ではなかった。
城壁上では、沸騰した油をたっぷりと溜めた巨大な鍋が、馬参の真上に移動しようとしている。
「いかん!……投石隊、城壁の敵兵を狙え! 馬参殿を死なせるな!」

陸遜もまた、馬参を狙う城兵に気付いた。
沈静化に走り回っている時ではない。
「投射せよ! 城門ではない、城兵だ! あの忌々しい鍋を砕け!」

轟音とともに、悲鳴が上がった。
振り向いた荀ケは、数十個の岩とひっくり返った鍋、沸騰した油で身悶えする城兵を見た。
そして、城壁に登り詰めた涼将も。

「隴西の馬叔遠である」
息を整えた涼将は、周囲を見回しながら、ゆっくりと剣を抜きさった。
「以後、お見知りいただこう」
馬参一人で守備兵を相手にしている間、続いて登ってきた決死隊は、楔を打ち込む準備を急いでいる。
(あやつが馬参か!)
剣一本で守備兵を血祭りにあげている涼将に、荀ケは戦りつを覚えた。あの男を生かして帰すわけにはいかない。
「手柄をあげる好機だぞ! 敵総大将の首を取れ!」
荀ケの声に励まされ、さらなる数の城兵たちがドッと馬参を取り囲んだ。

「殿、『崩壁』は成功です!」
決死隊の一人が叫んだ。
「よくやった!……すぐに撤退しろ!」
剣を振り回しながら叫ぶ馬参。しかし、生き残った決死隊全員は、馬参を守るように城兵との戦いに加わった。
「崩壁」用の装備しか備えていない決死隊兵の武器は、短い剣のみ。ある者はそれで守備兵の喉を突き、またある者は槍を奪って振り回している。
「何をしている! 早く撤退せぬか!」
馬参が顔を怒らせて怒鳴るが、決死隊兵もまた、それに劣らぬ声で怒鳴り返す。
「殿、あとはお任せあれ!」
「ここは我らが死守します! 早く本隊へ!」
「我らが支えられるうちに、何とぞ!」
馬参は何も答えず、剣を振り下ろした。魏兵が悲鳴を上げ、その場に崩れ落ちる。
「我らが死ねば、我らの家族は悲しみます!」
兵が叫んだ。
「しかし、殿が亡くなれば、第三軍は崩壊! さらに多くの家族が悲しむことになります!」
「……!」
「あとはお任せあれ! 馬参隊に志願したは、まさにこの日のため!」
馬参は、剣を魏兵に投げつけた。胸に剣を突き刺された魏兵がひっくり返る。
そのまま踵を返し、縄をつかむ。
兵たちは戦っている。

馬参が地面に降り立った時、その隣りに何かが落ちてきた。
全身を切り刻まれた、決死隊兵の亡骸だった。

残り7日。城防御度1520。
第三軍は、荀ケ、閻圃の計略や弓矢攻撃に苦しみながら、全力で城門攻撃を敢行した。
「崩壁」の効力は4日間。
やがて、それも過ぎた。
「駄目だ……間に合わぬ」
絶望的な想いで、町費がつぶやいた。

残り3日。城防御度570。

魏軍が感じるほど、涼軍にも余裕があったわけではない。
陸遜隊や張魯隊、韓遂隊など、魏増援軍との戦闘でかなりの損害を受けていた部隊も多かったし、荀ケらの計略「混乱」による時間的ロス、そして士気の低下は、本来得られるはずの城門攻撃効果を著しく殺いでいた。
洛陽を奪われてなるものか―。
魏軍の抵抗も、敵ながらすさまじいものがあった。

町費隊に矢が降り注ぐ。
投石機の陰にかくれてそれをしのいだ町費は、ここで気付いた。
(威力が弱まっている?)
威力。投石のことではない。
城壁から放たれる矢のことだ。
事実、今の攻撃でほとんど損害は出ていない。
ハッとした町費は、伝令に向かって叫んだ。
「陸遜殿と鐘ヨウ殿に伝えろ! 城門ではなく、城兵を攻撃しろと!」

これまで城門を狙っていた岩石が、城壁上の守備兵に向かって放たれた。
荀ケは唇を噛む。
(涼賊め……気付いたか)
絶え間ない攻撃で、守備兵が逃げ出し始めていた。
(しかし、あと2日。2日もてばよいのだ。さすれば我らの勝ちだ)
投石の振動に耐えながら、荀ケはそう自分に言い聞かせた。
宛・仮宮廷。
呂砲、そして第一軍武将らは、ジリジリしながら第三軍の報告を待っている。
既に4騎の早馬が、戦況を伝えて来た。
降雪で進軍に苦しんでいる、という最初の報告には、呂砲は何の反応も示さなかった。
敵増援軍殲滅の報告には、肯きはしたものの笑顔は見せなかった。
そして、余りにも異常な連続降雪で、なかなか函谷関にたどり着けないとの報告に、眉をひそめた。
最後の伝令は、馬参自ら決死隊の先頭に立って城壁に乗り込んだ、というもの。
その後の馬参の生死は、不明だった。

「やはり……」
ようやく呂砲が口を開いた。
その声は、どうしようもないほどに沈んでいる。
「第一軍を増援に出すべきであったか……」
誰も何も答えなかった。

「伝令!」
5騎目の伝令が仮宮廷に駆け込んできた。その姿を認め、廖衛が驚きの声を上げる。
「廖影!」
伝令は廖衛の副官だった。
兜はなく、鎧のあらゆる部分に刃傷が付いている。
函谷関から宛まで一心不乱に馬を飛ばしてきたのだろう、体中泥だらけで、荒い息を付いている。
「戦況は! 戦況はいかがなった!」
玉座から跳ね降りた呂砲は、何とか息を整えようとしている廖衛の影武者の肩を揺さ振った。
苦しそうにせき込む廖影を見て、希代之と廖衛が呂砲を押さえる。
影武者は、あえぐ息の合間から、言葉を絞り出した。
「函谷関の戦闘は………」
不眠不休で駆けてきた廖影は、失神寸前だった。
しかし、気を失ったのは、伝令としての義務を果たした直後だった。
「……我が軍………大勝利!」

※次回「洛陽攻略戦(残務処理)」
鳥肌がたちますた
533廖影 ◆CN2I0jO6s2 :02/10/19 22:04
「……我が軍………大勝利!」

…ついに、王城…洛陽が殿下のものに……
これからそれがしを待つのは……ふっ…軍を抜けた罰か…
……それにしてもハゲって………


殿下、第四軍の投票の件ですが、我が主、廖衛は参加できない可能性が高いようです。
なんでも「中間考査」なるものがあるやらないやら。
ただ、投票が接戦となっているだけに廖衛さまの一票が大きく状況を左右しますな。
534馬参 ◆.L/ffpm.yw :02/10/19 23:04
此度の戦、まさに紙一重でござった・・・しかし。
我が軍の諸将や、それがしに命を託して散っていった者達、そして、軍令を違えてまで駆けつけてくれた町費殿。
また、副官として陸遜を支えてくれた廖影殿や、その二人を象を持って支えた成都のおねぇさん殿。
これら皆の奮戦あってこそ得た勝利、それがし一人がなんで舞い上がれましょうや。

さて、町費殿と廖影殿の処罰についてでござるが、先にも述べた通り、彼等が居てこその今回の勝利。
ましてやそれがしは軍団長と言う立場にありながら、軽率に敵城へ乗り込み、己が命を軽んじた事も事実。
もしも彼らの功を軽く見、罪を重く見るならば、それがしも同じく罰を受けるべきでござる。
そして、この戦の責任者はそれがしであり、彼等二人の分もそれがしが多く受けるのが筋であろうかと考えまする。

何卒、殿下にはこれらの事を踏まえて考えていただき、全ての裁可を仰ぎとうございます。

>>町費殿
貴殿が援護してくださらねば、それがしは生きてここに戻る事も無かった。
改めてお礼を申しあげたい。
535希代之 ◆z0CIwyxq2Y :02/10/20 01:12
>>508
よろしくお願いします。貴殿の知略+護衛兵の武勇=島左近な予定!
しかし、どうしても無理というのなら強請はしませぬ。
>>殿下
町費殿と廖影殿の件ですが、私からもお願いします。
洛陽も手に入ったことですし、結果オーライってことで・・・。
そして、これらのこととはほとんど関係のないことですが、もし此度の戦で荀ケ殿を捕縛していたのならば
どうにかして仲間に引き入れてくだされ。
実は同じ頴川郡頴陰県の出身で、私の義兄でして。。。


(なんか無理のあるネタなので、無理ぽでしたら学友ってことでおながいします)
536希代之護衛兵:02/10/20 01:32
>呂砲様
寛大なご処置、ありがとうございます。
洛陽を曹魏から奪・・・取り戻すことが出来たのも、
偏に、殿下の献帝への忠節によるものだと思っておりまする。

そういう訳で、希代之護衛兵の学友殿。
貴殿に差し支えが無いのであれば、
是非!希代之様のもとに仕えてはもらえないだろうか?
貴殿が仕えてくれるのならば、希代之様も喜ばれることであろう。
同郷として、吉報を待っていますぞ!
>>535
郭図公則氏と同郷?!
こりゃ、ネタになるな……
538希代之護衛兵の学友:02/10/20 02:26
>>536
親父の激怒するのも恐いが、ほかならぬ君の願いだからな…よし、
洛陽の叔父さんの所へ行くといってまず家を抜け出そう。そして
もし良ければ希代之さまがどういうお考えの方か、とにかくお会いして
みようと思う。ただ、困ったことに、うちの父は家出とわかれば必ず
追手を出すだろう。君に迷惑がかからないといいが。
あとのことは希代之さまと君で相談してくれ。
- -
呂砲様、希代之様、希代之護衛兵どの、お誘いいただいてありがとうございます。
コテ名は、いいのが思いつきません。名付けて頂けるとウレシイです。

#登場以来いきなりネタ気味ですいません。取捨はお好きにしてください。
539町費 ◆khvWPc71kM :02/10/20 11:59
主君の命令を無視し、かつて廃都にした人物の部下として洛陽を解放する。
もうだめぽ
それは置いといて
>>252
>『涼主別伝』にいう。
呂公(呂砲)は雑兵一号と同じ床で眠り、身の回りの世話をさせた
>>300
> わしはノーマルじゃい!
縛りプレイに若干憧れもあるが。
>>512殿、いや殿下、なかなかカコイイでしょ?
ただ、背中の刺繍は世露死苦ではなく、夜露死苦です。
それと、お言い付け通り、募集した者の中から美少年を多数採用いたしました。
親衛隊はこれから、桃色の軍装に統一いたします。
そこんとこ夜露死苦。

呂砲様はアブノーマルなおっさんに変わってしまったのですか。
>>537
郭図公則氏も頴川群頴陰県の出身?これはヤヴァイことになる予感
541雑兵1号:02/10/20 19:14
えー、わたくしの名誉のために弁解いたします。

美少年を集めてこいって言ったのは殿下です。
美少年をまわりにはべらせておけば、
「男色にうつつをぬかす、たわけ者」と、敵も油断します。
町費将軍様、これは殿下の策謀です。まず、味方から・・・と、いうことです。

桃色の軍装については、殿下自らが敵の囮になるという、
涼軍の伝統的な戦術のため、目立つ方がいいという判断からです。
まー、殿、いや殿下は逃げ足は中華一なので、敵には捕まりませんよ。
ハッハッハー。
>>541
>えー、"わたくしの"名誉のために弁解いたします。
ワラッタ
543袁奉 ◆JLz0areZMU :02/10/21 07:16
第4軍を発足させるかの件ですが、それがしは作ってもいいと思います。
漢都を奪回したとはいえ、まだ曹賊は健在ですし、場合によっては北を攻める事になるかもしれません。
そんなとき、第4軍があれば、戦いも楽になるかもしれませぬ。
それに、もしも皇帝陛下の身に何かあれば、天下は大変な事になるかもし知れません。
陛下をお守りするためにも、第4軍は作っておいた方が良いのではないでしょうか。
544ツォツォ:02/10/21 19:20
洛陽が落とされちゃった(・ω・)
あ〜そこの雑兵1号殿
お主には男色の相が現れておる
しかも落馬の相も一緒じゃ
ゆめゆめその性癖で呂王殿下を悩ますこと無きようにな
さもないと落馬の不運に見舞われようぞ
546成都のおねぇさん:02/10/22 10:44
洛陽陥落おめでとうございます。
これも涼王の徳と馬参将軍の武才のなせるわざと存じます。
一兵士ゆえ恩賞の要求などは申しませんが、これより戦場が北に移ると更に象たちが働かなくなりまする。
なにとぞ象たちの待遇を良くしてくださるようお願い申し上げます。m(__)m

>廖影様。
はっちゅ〜しょ。  長安で一番高い髪飾り 一個。
          楼閣のおねぇさんが着るようなチャイナドレス 一着。
          武鵜(ブー)の防寒着として赤い筵 一巻き。

髪飾りはありがたくいただきます。残りは廖影様のお力添えで良い商人より購入してください。
都の物は何が良いのか分からないのです(小銭を一生懸命ためた象さん貯金箱同封)
547長史(元涼文官):02/10/22 14:26
>>518
大任謹んで拝命致します。
直ちに行政府作りの準備に取り掛かります。
殿下が洛陽に常駐できぬのは、現状ではやむを得ぬ事であります。
そう言えば、漢の高祖も都にはほとんど常駐していませんでしたな。
548廖影 ◆CN2I0jO6s2 :02/10/22 15:29
ほう、洛陽より連絡が。
…!?はっちゅうしょ?なんだこの金額は?
象さんの中には…ううむそれがしの給料ではとても足りぬ。
待てよ……確か郭図公則さまが困ったときにはワシを頼れと言っておられたな。
廖衛さまがいない今、これ以上馬参将軍に甘えるわけにもいかぬ。
…ええい、誰か見習い忍者どのを呼んできてくれ!
>>548
郭図公則―廖影ラインの予感………。
さーどーなる?
550見習忍者:02/10/22 19:51
>>548
素人が細作を自力で探すとは、何て無茶な事をされる。
幸い貴殿に監視を付け・・・ゴホッ!ゴホッ!
私を探してると言う噂を聞いたから良いようなものを。
まぁ、お茶でも飲みながら話を聞こうか。
このヤカンで沸かす茶は格別でな。

なるほど、そのような事なら私の力でも直ぐに解決はできる。
しかし、せっかくだから閣下にお会いして行くのも悪くあるまい。
閣下は貴殿には多くの期待をされているのだよ。
早速今宵にでも閣下とお会いできるように手配いたそう。


>>閣下
今宵は良き客人と話をする事ができそうです。
既にお屋敷の家人に晩餐の支度を命じておきました。
無論、他の同志将軍達には情報が漏れない様に内密ではありますが。
551郭図公則 ◆sW2getuhmE :02/10/22 20:10
骨董品店にて98の遊戯物を購入したが操作性が劣悪でいかん。

>見習忍者
象兵隊所属の女兵士が貯金箱を廖影に託したと・・・
ふむ、即座に貯金箱は中身を増やして秘密裏に送り返すように。
しかし、廖影と言えば成廉潔白主君に対する忠義並ぶ者無しとの
男、それが私を内密に頼ってくるとは余程の重大事か、
場合によっては第四軍編成にも関わってくるな。

>廖影殿
と言う事で我が君との会食をキャンセルしてそちらの都合にあわせる、
晩餐会を楽しみにしていただこうか( ̄ー ̄)ニヤリッ
552雑兵1号:02/10/22 20:50
殿、いや殿下、さきほどヤカンをぶら下げた、
どっからどーみても怪しい男が、
郭図公則将軍様からの書状を持って参りました。
では、読み上げます。
「本日の会食、仮病のため出席できず」と、書いてあります。

・・・コレのところでしょう。郭図公則将軍様も隅におけませんな。ハハハ。
あの口調で女を口説いてるんでしょうか?ちょっと想像できませんな。プププ・・・
いや、これは失礼。
>>532
ありがたきお言葉……と言っていいのでしょうや?

>>533廖影殿
まー第四軍発足に関しては、結論が出なければ話が進まない、というわけでもないので、廖衛殿の中間考査が終わるのをノンビリ待とう

>>534馬参殿
むむむぅ、馬参殿がそこまで言うのであれば……
町費殿と廖影殿の処遇は大甘でいくしかあるまい。
つーか「二人とも斬首してしまいなされ!」とでも言われた日にゃ、わし滅茶苦茶困るとこだった。

>>535希代之殿
思いっきり荀ケとは20歳くらい年が離れておるぞ。
でも、いいや。荀ケと希代之殿は義兄弟ってことで、今後はGo。

>>536希代之護衛兵殿
>偏に、殿下の献帝への忠節によるものだと思っておりまする。
ここがウリだな。
さすがは希代之殿の配下。

>>537 >>540
さてさて、両軍師の因縁がさらに深まりそうで……。
>>538希代之護衛兵の学友殿
コテについては、ストレートに「希代之副官」で良いのでは?
就任ついでに情報をひとつ。
廖衛殿の副官の廖影殿だが、どうも洛陽太守に……。

>>539町費殿
徹底的にノーマルな男よりは、(ほんの少し)アブノーマルな方が魅力があるのじゃ。
誰か賛成してください。

>>541雑兵1号殿
そういうことにしておこう。
ハァ。なんで王にもなったというのに、囮部隊にならなきゃならんの?

>>543袁奉殿
>陛下をお守りするためにも
これが袁奉殿のウリだな。

>>544ツォツォ殿
近日中に許昌と帝の身柄もいただきにお伺いいたします。

>>545旅の占い師殿
今週日曜の秋天で、アグネスフライトが3着以内に来るかどうかも占ってくだされ。
>>546成都のおねぇさん殿
なになに、すべての戦象部隊に防寒用装備を配してほしい、と?
で、いくらよそれ……ゲ! 高くね?!
それに「はっちゅーしょ」って、もう注文しちゃったのか!
夜街通いを自粛せねばならんな……。

>>547長史殿
漢の高祖。
ムフフ、とうとうそこまで例え評されるようになったか。

>>548廖影殿 >>549
ちょっと予想していなかった展開だ。
郭図公則と見習忍者殿の対応が楽しみ。

>>552雑兵1号殿
確かにヤカンぶらさげてるなんて怪しい身なりだが、オールピンクのおぬしの甲冑もかなり怪しいわい。
そうか、郭図公則は会食には来れぬか。
で、理由は? ふむ、仮病だったらしょうがないな。


………………なんですと?


>廖衛殿
投票ヨロ。
もう1回軍団長選挙ができるかどうかは、おぬしの考え次第。
皆がおぬしの投票に注目しているぞ。

【洛陽守備隊を第四軍に昇格させる】
賛成:郭図公則、希代之、袁奉の3人
反対:馬参、町費の2人
棄権:吾玄の1人
函谷関に入った馬参は、何をさておいて城壁に登った。
そこから東に目をやると、かすかに都市が見える。
(ああ……洛陽だ……)
董卓軍校尉として見た最後の洛陽は、炎に包まれていた。
涼の軍団長として見た最初の洛陽は、かつての王都に戻っている。
漢の都・洛陽。しかし、あそこに帝はいない。
おそらく、第一軍が許昌を制圧して帝の身柄を確保した後、再びここで住まわれることになるのだろうが、はたしてどれだけ……。
そんな思いに耽る馬参に声をかけたのは、陸遜だった。
「軍団長、捕虜の検分をお願いいたします」
馬参は肯いた。

魏続と袁インの2人が涼への帰順を申し出、それ以外の11人が拒否した。
11人の中には、第三軍を徹底的に痛めつけた荀ケの姿もある。
「涼王殿下のもとで、その智を生かそうとは思わぬか?」
馬参の言葉に、荀ケは静かに頭を振り、拒否の意志を示した。
それでも、一応のたしなみとして、馬参は言葉を続ける。
「我が軍の筆頭軍師である希代之殿を知っておるな?」
「知っている」
「その幼少時代も」
「そうだ」
「義弟とともに、この乱世に終止符を打つというのも、やりがいのある仕事とは思うが」
「英傑に伝えてくれ」
「何と?」
「二十も年は離れておったが、おぬしと義兄弟の契りを結んだことは、自分にとって良き思い出だ」
「思い出か」
「10年前、英傑は父君とともに戦災を避け、荊州へと移った。もし残っていたのなら、私は喜んで、英傑を曹操様に推挙するつもりであったのだ」
「まあ、よいわ」
特に落胆した風もなく、馬参は言った。
「涼王殿下は、優れた人物を好む。味方としてはもちろんだが、敵としてもだ」
「敵として、だと?」
「涼王殿下は、強い敵を欲する。こたびの戦さ、おぬしはまさに強敵であった。再戦を楽しみにしている。そして、次こそは我らのもとに参じてくれることを祈っている」
馬参の言葉に、荀ケはニヤリと笑った。
「詮無きことを……再戦あったとしても、次に虜囚の身となるのは、おぬしかもしれぬぞ」
「互いに全力を尽くそうではないか」
馬参も笑った。
「わしも強敵を欲しているのだ」

戦闘前の段階で、呂砲から書状が届いていた。
官位が高く、能力に優れ、強力な戦法と特技を有している武将は「放」。
そうでない武将は「斬」。
臧覇、楽進、董承、曹仁らの武将とともに、荀ケは解放された。
ただし、王朗、韓玄、単経の3人に言い渡されたのは、「斬」。
王朗も単経も言葉がなかった。
まさか、自分たちだけが処刑されるとは思ってもいなかった。

「あの………馬参殿?」
韓玄がおずおずと口を開いた。
「何だ?」
「ワシ、韓玄だけど」
「斬首」
「涼軍が捕虜武将を3人も斬った」というは、中華全土にたちまち広まった。
そして、その流れにほくそ笑む者もいた。
許昌、禁城。
2人の廷臣が謀議を練っている。
「涼賊め、しくじったな」
「はい。これまであやつは捕虜には寛大な態度を示してまいりましたが」
「王の座に就いて、慢心したと見える。いや、地を表した、と言うべきかな」
「これであやつの評判は地に落ちましょう」
「だな。この機を逃してはならぬ。魏、呉、燕に密使を送り、反涼の合縦を組ませるのだ」
「すぐにでも……ただ、魏と呉は長きにわたって争ってきた間柄。燕に至っては、昨年魏の謀略で4都市も失い、魏への敵愾心並々ならぬものと存じますが」
「たわけ。涼賊がかくも勢力を拡大しているこの時に、弱小勢力どもが争っている場合か。合縦の利を説くのだ」
「承知いたしました。で、使者は誰を立てましょうや」
「何を言っておる。おぬしに決まっておろうが」
「ハッ?! 私めがでございますか?!」
「涼賊の許昌侵攻が近い今、我らの動きと悟られるわけにはいかぬ。知っているのは、私とおぬし、2人だけとするのだ。決して他にこの話を漏らすでないぞ」
「ハ、ハァ」
「涼、魏、呉、燕……いずれも陛下のご威光を理解せぬ不届き者たちだ。せいぜい潰し合ってもらおうではないか」
「しかし、そううまくいきますでしょうか」
「ま、それはCPU次第だ」
「そうでございますな」
馬参から届いた書状に目を走らせていた呂砲は、口元を若干歪めながら、それを希代之に渡した。
急いでそれを斜め読みしていた希代之だが、ある部分だけを食い入るように見つめる。
やがて、希代之は顔をあげた。
「馬参殿の言上、もっともかと存じます」
「馬参は何と?」
尋ねるのは、間もなく洛陽へと進発する郭図公則。
「町費の参陣なくば、第三軍は途中で撤退を余儀なくされていた。戦さの責任者は自分であり、町費と廖影に咎があったのなら、2人分の責めを自分が受けるのが筋、と言っておる」
説明したのは呂砲。その声に抑揚はない。
「洛陽を解放した司令官を罰するわけにはいきませぬ」
希代之から受け取った馬参の書状を読んで、袁奉が言った。
「ここは馬参殿や軍師殿が申すように、2人には寛大な処置を賜りたく存じます」
呂砲は手をあごにあてたまま、何も答えない。

宛の仮宮廷。
第一軍所属の七同志が集まり、軍令違反を犯した町費、そして廖衛の副官・廖影の処置について話し合っている。
廖衛も第一軍所属だが、自分の副官が命令違反したとあって、責任をとって謹慎している。
町費はまだ洛陽にいて、馬参を手伝って民撫に務めている。
今仮宮廷にいるのは、呂砲、希代之、郭図公則、袁奉の4人だ。
「副軍師は……いや、洛陽太守はどう思う?」
呂砲が郭図公則の方を向いた。
かしこまって、郭図公則は答える。
「函谷関における町費と廖影の奮戦、文句のつけようもございません」
「ほう、おぬしでもケチがつけられぬか」
「御意」
呂砲の皮肉を軽くかわして、郭図公則。
「とはいえ、軍令違反は軍令違反。これを見過ごしては、後々悪しき前例となりましょう。軍令に基づく刑に処すが最善かと」
「軍令に基づく刑……斬首ということだな」
「御意」
「郭図公則! おぬし…!」
希代之が声を張り上げた。
その顔は、怒りで赤く染まっている。

「軍令は軍の根幹である。これが簡単に破られるようでは、軍そのものが成り立たぬ。軍師たるおぬしなら、それぐらいわかっていよう」
ジロリと希代之に目をやりながら、郭図公則は答えた。
希代之はさらに顔を赤くした。
郭図公則の言は確かに正論だったし、軍師たる希代之にとって、軍令が神聖不可侵であることもまた、事実だった。
「しかし……」
何とか反論しようと、希代之は必死で頭を巡らせる。
「町費殿は七同志の一人! 廖影は七同志たる廖衛殿の副官! この二人に厳罰を下しては、我らの結束が崩れるぞ!」
「崩れておるよ。既にな」
郭図公則の言葉に、希代之は電撃を受けたように身を震わせた。
「……郭図公則!……貴様、いったい…」
「殿下が皇帝陛下に不敬を働いたという噂、いまだにまことしやかに流れている。我ら七同志は、かようなけしからん噂の根を断ち、軍中を安んじることこそ使命。しかし」
郭図公則は冷たい表情で続けた。
「その噂をやみくもに信じて、亀裂を深めようと奔走している者がいる。七同志の者が、だ」
「……!」
「私がつかんだところでは、どうもそれは一人ではないらしいのだが……軍師殿、袁奉。心当たりはないかな?」
その言葉に、希代之だけでなく、袁奉も目を剥いた。
「郭図公則! 貴様、何が言いたい!」
郭図公則につかみ掛からん勢いで、袁奉が叫んだ。
右腕の指が、ピクピクと動いている。

今にも剣を抜きそうな雰囲気を制したのは、呂砲だった。
「郭図公則。それぐらいにしておけ」
面白くなさそうな顔で、呂砲は言った。
「町費と廖影の軍令違反は明確。されど、洛陽解放における戦功も明白。挙兵以来わしを支えてきた七同志、そして七同志につらなる者として、此度だけは寛大な処置とする」
希代之と袁奉の顔がパッと輝いた。
「町費と廖影は謹慎2カ月。廖衛は謹慎1カ月。さらに、洛陽解放における両名の戦功に対する恩賞は下さず」

「馬参の処罰は如何いたしましょうや?」
郭図公則が話を振る。
「2人分の責めを負う、と申しておりますが」
対する呂砲の態度は、そっけなかった。
「馬参に沙汰はなし。町費も廖影も第三軍所属ではないからな。代わりに第一軍軍団長たるわしが責めを受けよう」
「殿下自ら?」
「夜街通いは当面自粛する」
冗談らしい呂砲の最後の言葉。しかし、誰も笑わないのを見て、呂砲は渋い顔をした。
希代之と袁奉は、そんな呂砲に拱手した。
少し遅れて、郭図公則も恭しく拱手する。
かなりわざとらしい仕種だった。
町費と廖影の処置が下ると、すぐに郭図公則と袁奉は暇を告げた。
郭図公則は太守として洛陽へ、袁奉は第二軍編入となるため紫桑へ、それぞれ向かうのだ。
「袁奉」
呂砲が声をかけた。
「揚州制圧までどのくらいと見る?」
「2年…と存じます」
「遅い」
呂砲は断言した。
「第二軍は1年を棒に振った。与えられる期間は1年半。それまでに揚州を平定せよ」
「御意。死力を尽くします」
「孫呉は十分な兵力を有している。しっかり吾玄を支えてやってくれ」
「誓って、孫賊の首を殿下の元へお届けいたす所存」
「期待している」
袁奉は退出していった。

「郭図公則よ」
「はっ」
「洛陽にはいつまで留まる算段だ?」
「洛陽が涼都にふさわしき都市となるまで、と考えております」
涼都。その言葉に、希代之がビクリと体を動かした。
「戯れを申すな」
呂砲は皮肉な笑みを浮かべて、郭図公則をからかった。
「第四軍編成如何、ということであろうが」
「おそれながら殿下、おっしゃる意味がわかりませぬ」
「フン……まあ、よいわ」
呂砲は玉座に座り直し、郭図公則の顔を正面から見つめた。
「洛陽太守の在任期間は、おぬしの好きにせよ。志果たせなかった折りは、いつでも第一軍に戻ってまいれ」
「やはり、おっしゃる意味がわかりませぬ」
呂砲の視線を真正面から受け止める郭図公則。口元に薄ら笑いを浮かべている。
「されど、殿下の暖かいお言葉と受け止め、洛陽太守としての任に励む所存にございます」
563洛陽―宛間街道:02/10/22 21:50
洛陽と宛を結ぶ街道。
洛陽へ向かう郭図公則隊と、宛に帰還する町費隊がばったりと出会った。
そのまますれ違うわけにもいかない。
軍を止め、両部隊長は挨拶した。
「洛陽解放における町費殿の奮戦の話で、宛は持ち切りですぞ」
郭図公則の言葉に、町費は固い表情のまま頭を下げた。
「幸い軍令違反の処罰も軽いものであったし、これで町費殿も許昌攻めに参加できる。まこと、殿下のお心の広さ、そして町費殿に対する期待の大きさには感服いたしますな。実に貴殿がうらやましい」
「軍令違反」の部分に力を入れるところが、いかにも郭図公則らしい。
町費はやはり、何も答えない。
今ここで呂砲について何か語ったのなら、どこで揚げ足を取られるかわかったものではない。
そんな町費の心情を察しているがごとく、郭図公則は挑発的な言葉を投げかけた。
「洛陽軍を第四軍に昇格させる、という私の上程……。町費殿は反対の意志を示されたとか」
「……」
「これについて我らの認識は別のものとなったが、それも無辺なること。これからも闊達に議論を戦わせ、涼のために尽くそうではござらぬか」
「漢都の整備における副軍師殿のご活躍、心より祈っております」
たまりかねたように、町費は早口で言った。
「漢都」と告げたのは、せめてもの意地だった。
「私は急ぎ宛へと戻り、殿下に謝罪しなければならぬ身。これにて失礼」
踵を返す町費。
その背後から、笑い声が聞こえた。
それを振り払うように、町費は配下部隊に大声を上げた。
「進軍!」
※206年1月
希代 補修193%
廖衛 治安120%
町費 補修93%

「孫呉征伐の前祝い、というわけではないが」
呂砲が言った。
「吾玄に書状を出す。あやつも四品官に昇進じゃ」
「吾玄殿も奮起いたしましょう」
希代之が肯く。
これで三品官の馬参を筆頭に、七同志全員が四品官以上となった。
筆頭軍師・希代之。
第二軍団長・吾玄。
第三軍団長・馬参。
洛陽太守・郭図公則。
官位の上昇に伴い、重職に就く者も出てきている。
涼において、七同志個々人の力は圧倒的となっている。
しかし、七同志の結束が既に乱れていることも事実だった。

旗揚げから9年目。
涼軍は中原、そして揚州への進出を果たす。
565経過報告:02/10/22 21:53
【武将能力】205年1月→206年1月
年齢  武力      知力     政治      魅力
馬参51 袁奉96→97 希代99→100 町費97→98 馬参95
呂砲37 廖衛92→94 郭図95→97 郭図96→97 吾玄82→83
郭図33 馬参91→92 呂砲75    吾玄65→66 袁奉81→82
袁奉31 吾玄81    吾玄71    廖衛65→66 廖衛77
希代30 希代70→71 町費65→72 呂砲65    呂砲73
町費27 町費66→67 廖衛69→70 希代61    郭図57
廖衛27 郭図62→63 袁奉67    袁奉55    希代56→57
吾玄26 呂砲50    馬参59    馬参53    町費56

(兵数・階級)功績・前回順位  名声・前回順位 
@馬参(1.55万・三)21894−@ 馬参23550−
A袁奉(1.40万・四)15500−A 袁奉17474−
B町費(1・40万・四)14930↑C 町費16595↑C
C郭図(1.40万・四)14685↓B 郭図16403↓B
D希代(1.40万・四)13736−D 廖衛16009↑E
E廖衛(1.40万・四)13400↑F 希代15366↑F
F吾玄(1.40万・四)10793↓E 吾玄13039↓D

【戦法レベル】
●突撃 郭図5→極、馬参4→5、廖衛4→5、町費1、吾玄1
●乱撃 馬参極、吾玄3、町費1
●槍衾 吾玄2
●車懸 馬参1
●火矢 袁奉4、町費1、郭図1
●乱射 廖衛2
●激流 袁奉4
●撹乱 呂砲極、吾玄極、袁奉極、町費極、希代之5→極、廖衛3
●奇襲 希代之2、町費1
●攻城 馬参1、吾玄1
566経過報告:02/10/22 21:53
【206年1月】(C)◆KOEiWSYs
×××××××××××晋陽××××薊×××××××北平××××××××
西涼★┓×××上党┏━━▽━━━━▽━━━━┳━━━━▽━━━▽遼東×
×××┃×××××◎┓×××業β┏━━━┳━◎渤海┏━┛×××××××
×××┃×弘農××┃┗━━━━━◎━┓×┗━━━◎平原××
西平★┫×┏★━┓┃洛陽××陳留┃×┃┏━━━◎┻━┓×
×××┃×┃××┗B━━━┳━━◎×┗◎濮陽×済南×┃×
天水┏★×┃長安×┗┓宛┏◎許昌┗━━┫×××┏━◎┛××
××┃┗━★━━━━@━┛┗┳━━◎━◎小沛×┃×北海
××┃×┏┛××××┣━━━◎━┓礁 ┃┏━━┛     
武都★━★漢中×新野★×××汝南┗┓×┗◎下丕β     
××××┃┃上庸××┃襄陽××××┃×┏┛×××     ★=呂砲
×倍★━┛┗★━━━★━┓××寿春◎━◎広陵××     @=第一軍(呂砲軍)
××┃×××┃永安┏┛┏★江夏×┏┛×┃××××     A=第二軍(吾玄軍)
××┣━┓×★━┳★━┫┗━┓┏┻━━◇┓抹陵×     B=第三軍(馬参軍)
××┃巴★━┛×┃江陵┃柴桑┗◇廬江×┃┃×××     ▽=袁譚
成都★━┛×武陵★××A━━━┫×┏━┛┗◇呉×     ◎=曹操
××┣★建寧××┣━★┛×××◇━┛××┏┛××     ◇=孫策
永昌★┃××零陵★×┃長沙××翻陽×××┃×××     
××┃┃××××┗★┛×××××××会稽◇×       
三江★┛××××桂陽××××××××××××  

(205年1月→206年1月)
勢力 都市数   武将数   兵力
呂砲 26(+4)/95(+17)/110万(+46万)
曹操 15(+1)/87(+9)/67万(+8万)
袁譚 ・4(-4)/15(-20)/16万(-27万)
孫策 ・5(+0)/40(+1)/27万(+0万)
567経過報告:02/10/22 21:54

【魏・燕戦線】206年1月

×××××4万4将××××5万4将×××××××××
××××××薊▼━━━┳━━━▼━━━▼遼東4万3将
×・4万4将××┃×××┃×北平┃××××××××××
××晋陽┏▼━┛×渤海◎×××┃平原6万8将××××
××××┃××・5万9将┃×××◎━━┓××××××
××××┃××××××┗┳━━┛××┗━┓×××××
・2万7将◎━━┓××・業β┃×××××済南┃5万2将
××××┃上党┗━━━━◎━━━━┓×┏◎━━━┓
××××┃×××・10万3将┃××濮陽◎━┛××××◎北海
××洛陽┃×××××××┃2万・4将┃×××××┏┛2万4将
━━━━B━━┓××陳留┃××××┃×××××┃
15万16将┃××┣━━━━◎━━━━┫×小沛××┃
××××┃××┗┓××・6万11将××┣━◎━━━◎下丕β
××××┃×××┃××××××××┃3万1将・×┃2万2将
×××宛┃×××┃許昌××××礁┏┛×××××┃
━━━━@━━━◎━━━┳━━━◎××××××┃
13万12将┃×・6万10将××┃××・1万1将××××┃
××××┗━┓×××汝南┃××××××××××◎広陵
××××新野★━━━━━◎━━━┓××××××┃
××××××┃×××7万10将・××◎寿春7万7将
568経過報告:02/10/22 21:55

【呉戦線】206年1月

×××××××××小沛×××┃
××××××××××◎━━━◎下丕β
×××汝南◎××××××××┃
×××××┗━━━┓××××┃広陵
×××××7万7将◎━━━━◎5万8将
×××××××××┃寿春××┃
×××××××××┗┓×××┃
4万3将××7万10将×┃×××┃9万13将
━━★━━━━◇━━┻━━━◇━━┓
江夏┃××盧江┃××××抹陵┃××┃
××┃××××┃××××××┃×呉◇2万3将
━━┻━━┓×┃××翻陽××┃××┃
×××紫桑A━┻━━◇━━━┛××┃
×・7万11将┃××8万11将×××会稽◇2万3将
いや〜それにしても進みませんな。
2スレは1年ちょいしかできなんだ。
ま、ボチボチ行きましょう。

洛陽で3人の魏将を斬首としたが、今後もその方向でいく。
早いとこ反涼連合ができれば、いろいろと面白くなると思うので(ゲーム的にというより、スレのネタ的に)

>希代之殿、町費、廖衛の各将
第一軍の侵攻経路を3つ、上程されたし。

>吾玄殿
第二軍の侵攻経路は、翻陽→抹陵→廬江で良かったか、一応確認する。

>馬参殿
第三軍の侵攻経路を3つ、上程ヨロ。

>郭図公則殿
郭図公則殿は洛陽太守のため、軍団の侵攻経路に対する上程権はなし。

>袁奉殿
吾玄殿の示した第二軍侵攻経路に異議ある場合、代替案出されたし。
570吾玄 ◆pa7KljsyW2 :02/10/22 22:31
四品官へ昇進、か。
……閬中の阿玄も偉くなったものだ。
それと………一年半以内の揚州制圧?
殿下も無茶を言われる。…まぁ、最善は尽くそう。
侵攻経路は変わらない、と伝えておいてくれ。ご苦労だった。


しかし、町費殿は一体どうなされたのだ?
私が成都にいたころは独断で軍を動かすような人ではなかったのだが…。
紫桑にいると分からないことが多すぎるな…。
571廖影 ◆CN2I0jO6s2 :02/10/22 22:53
ちょちょちょ…なにごとですか副軍師さま!
それがしなどにこのようなおもてなしをしてくださるとは。
しかも今日の予定は殿下との会食だったとか。
謹慎中のそれがしにここまでしていただき、それがしは大変幸せにございます。

おう、見習忍者どの、忝い、いや〜このお茶は格別ですな!
貴殿が副軍師さまを支え、それがしが廖衛さまを支える。
これからも、共に涼を守り立てていきましょうぞ。

それにしても副軍師さま、このような場を設けられて、何か重大なお話でもあるのですか?
…?
どうされました?
…別室へ?
はぁそれはかまいませんが。
>>565の経過報告で、吾玄殿の功績値10793は11033の誤りでした。
何を勘違いしたのか全然数字が違いますが、訂正してお詫びいたします。
>>573
余と君だぁぁぁ!!!とか言われて箸落としちゃったり
574諜報部末端構成員:02/10/23 00:43
最近殿下の様子が妙だ。
前は毎夜色街に繰り出していたのに、最近は宮殿内に篭ったままだ。
何故か美童が夜な夜な連れ込まれている。
そう言えば親衛隊の制服もピンクになったしな。
やはり男色の噂は本当らしいなφ(..)メモメモ
575希代之副官:02/10/23 00:49
希代之様、ただいま洛陽から到着いたしました。
初めて象というものを見ましたがなかなかかしこそうな動物ですな。
わたくしも一度はあの背中に乗ってみたいものです。

さて、都の様子をご報告します。

開放直後ということもあり、涼王の評判はまだ今ひとつではありますが、
新洛陽太守のお屋敷は膨大な贈物を持って挨拶に来る商人どもで市をなす賑わいでした。
漢臣と思われる方々も随分面会に来ていました。それと、
敵とも味方ともつかぬ密偵らしき人物は町のどこへ行っても見かけられました。

都の手土産として、その主だったものの人相風体をしたためたものを書いて参りました。
後でご覧下さい。
>今週日曜の秋天で、アグネスフライトが3着以内に来るかどうかも占ってくだされ。

ははは・・・呂王殿下、お戯れを。
賭博の勝敗を占えるものなら、呂王殿下に告げずと自ら勝ち馬投票券を購入致しますよ。
数週間、2chを離れていたのですが…。
うおお。呂砲殿が真っ黒(に限りなく近いグレー)になっちゃった!? なんて──素敵なんでしょう。
喧喧諤諤だった第二軍諸将の顔ぶれには感動しました。吾玄どのの選抜と呂砲殿のセンスに感服です。
(荀ケ+張良)÷2−魅力な立場に追い込まれてしまった希代之どのに惚れ気味だったので、副官立候補
に居合せなかったのが残念。
漢を憂う志士であり、さりげに一騎ウチャーな熱血内政官・町費どのもまた好漢であります。……しかし、
殿の鼎の軽重疑惑で性格「私欲」がぶっとんでしまってますな?

方々、今後それぞれご健闘してくだされ。
578希代之護衛兵:02/10/23 02:12
副官殿、お勤めご苦労様です。
拙者も象を見ましたが、やはり俊敏な馬のほうが合っているようです。
兵は神速を尊ぶ、とも言いますからな!

希代之様。某、今回の軍議にて怒りを抑えられずにはいられませぬ!
今回の戦では、町費様と廖影殿のご活躍があったこそ勝ち得たもの!
確かに軍令には反しましたが、それは殿下そして皇帝陛下のために
危険を承知で戦場にいかれたのです!
それを知っておきながら郭図様は、ただ単に切り捨てると言われた…。
それならば真の忠節とは一体なんでありましょうか?
579希代之護衛兵:02/10/23 02:29
もう一つ希代之様にお伝えしたきことが…。
今まで郭図様の皇帝陛下に対するお考えがわかりませんでしたが、
希代之様もお気づきのように、明らかに漢に不忠でございます。
このまま洛陽に駐在するとなると、漢に悪影響がでるかもしれませぬ。

暗部の手配は出来ております…。ご命令とあらばいつでも…。
護衛兵意外と腹黒いね。
筆頭軍師殿は策謀は嫌いなのかと思ってた。
>>557 韓玄タン…

。・゚・(ノД`)・゚・。
582成都のおねぇさん:02/10/23 20:26
日記より

今日、やかんを持った人がやってくる。
欲しかった髪飾りときれいな着物が入った箱が渡される。うれしかった。
さらに象さんの貯金箱も戻ってきた。手にもってみたら重たかった。涙が出た。
廖影様。おじさんハゲ呼ばわりしてごめんなさい。
戦場でこの服と髪飾りをしてゆくんで見ててくださいね(^^)

(注 見習忍者様を廖影様配下の人と勘違いしいます。廖影様自身が謹慎中ゆえこんな感じにしてみました。)
583長史:02/10/23 22:34
>>郭図公則将軍
洛陽へようこそいらっしゃいました。
この度殿下のご命令で長史の任を拝命致しました。
涼都の完成を目指して供に力を合わせていきましょう。
聞くところによると、将軍は諜報戦に大変長けているとの事。
何卒新米の私に色々ご教授下され。


ふぅ、あれが郭図将軍か。
敵になるか味方になるか、いずれにしろ油断のならない人物だな。
584町費 ◆khvWPc71kM :02/10/24 00:23
第4都督になったからには第一軍と疎遠になるのは必定
呂砲と様郭図殿との引き離し成功

謹慎中につき評定は無回答
585洛陽暗闘:02/10/24 08:39
・・・・・・(小声で)
すいません郭図将軍のお屋敷ってのはここで良いんですよね?

いえ、何たいした事じゃないんです。
池田屋って宿がございますでしょう。
そこにね不貞の輩がいるんですよ。
ここだけの話、筆頭軍師様の手の者らしいんですよ。
え?人数ですか?全部で7人程ですね。

へへっ、こんなにいだいても良いんですか?
いえ、どうもまいど。
586廖衛@謹慎中なので書簡:02/10/24 12:08
殿下、我が副官廖影への処分に関して寛大な処置を賜り真に忝く存じます。

ところで洛陽守備隊の権で御座いますが、殿下が全軍団を統御できるのならば、
第四にしてもかまわないと思いますが、統御が難しいのであればやめておいたほうが
賢明でありましょう。
無用に軍団を増やせば統率が難しいですからな。
私はどちらかと言えば反対派です。とはいえ、作られた場合特に意見は申しませぬ。

>馬参殿
廖影殿の件、本当に助かった。礼を申す。
この無能非才の身には彼の能力が必要なのだ。
また今度酒でも酌み交わそうではないか。

>成都のおねぇさん殿
・・・私も「おじさん」なのか・・・。
廖影殿と私は顔が似ているんでな・・・。ハア・・・。
(ちなみに実生活でもおっさんくさいと言われている。)

>希代之殿
副官を見つけることができてよう御座いましたな。

>廖影殿
私の不在中、よく任をこなしてくれた。礼を申すぞ。
それと、貴殿のいうとおり「中間考査」と言う物に引っかかっておった。
587町費 ◆khvWPc71kM :02/10/24 16:02
>【呂砲と様郭図殿との引き離し成功】
【呂砲様と図殿との引き離し成功】の間違いすいません

廖衛殿が反対されるとは思わなかった。
計画の失敗
>>570吾玄殿
何、吾玄殿と袁奉殿の力が合わせれば、1年半での揚州制覇など軽い軽い。
多分。

>>574諜報部末端構成員殿
ああ……飲みに行きたい……。

>>576旅の占い師殿
やはりアグネスフライトを買うのは無謀か。
いや、ここは自分を信じるのみ!
アグネスフライトの複勝2000円!
せこい?

>>577
副官職の数に制限などもありませんので、気が向いたらお気軽に参加していただき、ネタをください。
なお、おっしゃる通り「呂砲」は内心は限りなく黒に近いグレーですが、次回の戦闘から甲冑がピンクになります。

>>580
個性ということでよろしいかと。

>>583長史殿
涼全土の内政は当然として、諜報にも力を入れてほしい。
これまでの諜報は、希代之と郭図公則の専門であり、わし直卒の諜報部隊はなかったからな。
>>584町費殿
謹慎とは関係ないから上程してくれ!
上程あってこそのこのスレだ!

>>586廖衛殿
中間考査お疲れ様。
ふむ、これで洛陽軍の第四軍昇格は、賛成3、反対3、棄権1だな。
それはそうと、第一軍の侵攻経路、上程しないさいってばさ。



【洛陽守備隊を第四軍に昇格させる】
賛成:郭図公則、希代之、袁奉の3人
反対:馬参、町費、廖衛の3人
棄権:吾玄の1人

結果は賛成3、反対3、棄権1となった。
ではわしの考えを伝える。
「反対」である。
よって、洛陽守備隊の第四軍昇格は見合わせる。
反対の理由? そりゃもちろん

も う 一 回 軍 団 長 選 挙 を し た い か ら に 決 ま っ て る わ さ

ただ、今回の投票における各同志の一連の考えを見ると、果たして選挙になるのかな、という不安も……。
宛、軍師府。
2人の男が、一室で話し合っている。
一人は、涼筆頭軍師・希代之の護衛隊長。
もう一人は、つい先日洛陽から到着し、希代之の副官に就任した男。
「どうしても我慢ならんのだ!」
こめかみをひくつかせながら言うのは、護衛隊長。
「函谷関での勝利は、町費将軍と廖影殿のご活躍があってこそ! 町費隊の出撃なくば、第三軍は撤退を余儀なくされていた!」
副官は軽く相づちを打ちながら、先を促す。
「町費将軍と廖影殿は、殿下のため、そして皇帝陛下のため、危険を承知で戦場へ赴かれたのだ。それを承知していながらの副軍師殿の言! とうてい許せぬ!」
「声が大きいぞ。話が話だ。もう少し落ち着けよ」
「これが落ち着いていられるか!」
「かような話、漏れれば殿にも迷惑をおかけすることになる。だから落ち着け」
「ぐ……」
敬愛する上司に迷惑がかかると諭され、護衛隊長はさすがに声を詰まらせた。

「まあ、副軍師殿の言が極端なのはその通りだ。だが、冷静に考えてみたまえ。いくら軍令違反を犯したとはいえ、殿下が七同志に極刑を与えるわけがないだろう」
なだめるように副官は、かつての学友に語り掛ける。
しかし、護衛隊長の苦虫を潰したような表情は変わらない。
「それがしだって、そう信じたい。しかし、最近の殿下はお変わりになってきたというではないか」
「確かに変わったのかもしれない。だが、今のところは噂の域を過ぎていない。とにかく、君がそうカッカしていると、殿の護衛任務にも支障をきたすぞ」
「そ、それはそうだが……」
「副軍師殿のアクの強さは筋金入りだ。こたびの言で、さらに敵を増やすことも考えられる。町費将軍らは寛大な処置で済んだし、将軍らを擁護した殿の名声も高まった。結果は悪くない」
「……君は本当に冷静だな。うらやましい」
「君が熱すぎるだけだよ」
そう言われ、護衛隊長は照れくさそうに笑った。
「だが、とにかく」
護衛隊長は声を潜めつつも、力を込めた。
「副軍師殿には注意を払わねばならん、と思う。いや、それだけでは不足だ。もっと根本的な手を打たねば」
「根本的、とは?」
「我が細作……いや、言えば君にも迷惑がかかる。これはそれがしの一存でやるべきことだ。言えぬ」
「副軍師殿を暗殺するか?」
「!……どうしてそれを!」
「何年の付き合いだと思っている? それに君は正直過ぎるよ。すぐ顔に出る」
顔を赤くする護衛隊長を見て、副官は尋ねた。
「どうもその様子では、洛陽へ細作を配する準備は進めているようだな?」
「お見通しだな……そうだ。7人。明日、向かわせる」
「当面は監視と情報収集だけに当たらせておくべきだ。仮にも副軍師殿は、殿とともに涼の智の双璧として君臨してきたのだぞ。それが暗殺されたとあっては、ただではすまぬ。それに」
先日まで滞在していた洛陽の様子を思い出し、副官は告げた。
「今の洛陽は、ちょっとした細作歓楽街だ。敵味方問わず、細作たちであふれている。それだけ事が露見する恐れも大きい。そうなれば君と私だけの首で収まらない。殿までが死を賜ることだって、十分にありうる」
「殿が! いや、それはまずい!」
本気で慌てる護衛隊長。
興奮すると、見境がなくなる性格は変わっていないな、と副官は思った。
そこらへんは、荊州の大商人の息子として、常に情報収拾と分析を欠かさぬ教えを受けてきた自分との違いだ。
まあ、それだけ性格が違うから気が合う、という面もある。
かつての学友が涼に任官したと聞いた時、しかも筆頭軍師の護衛隊長となったと聞いた時、副官は喜んだ。
既に先の見えている漢より、日の出の勢いの涼の方が出世もできるし、将来的なものも確保されよう。
何より彼は、旧来の社会から新しい社会へと変わりつつあるこの時期、新興勢力・涼を期待の目で見ていた。
だからこそ、旧友から希代之の副官としての任官を勧められた時、何よりも恐ろしい父親の顔を思い浮かべながらも、家出同然で宛へとやってきたのだ。

初めて希代之に面会したのは、昨年10月のこと。
希代之はこの年、29歳。自分より数年年長なだけだが、「地位は人をつくる」の格言通り、涼の筆頭軍師にふさわしいオーラを放っていた。
何かとマイペースな彼も、この時ばかりはさすがに体が硬くなった。
「希代之様のため、そして涼のため、粉骨砕身の決意で働く所存にございます!」
それに対し、これから自分の上司となる男は、穏やかな口調で言った。
「それに『漢朝のため』、と付け加えてくれるなら、私としてもうれしい」
副官となる男は、慌てて「漢朝のため」と付け加えて言い直した。

その時は、別段深く考えていなかった希代之の言葉。しかし任官して3カ月がたち、その重みを副官は実感するようになっている。
彼の上司は、心から漢室への忠義を抱いている。
もはや斜陽の極致に達している漢室を、新興勢力の中心人物がこれほどまでに大事に思っている。
この認識は、それまで外から涼を見つめていた彼にとって、新鮮な驚きだった。
そして同時に、商人の出らしい計算も働いた。
漢室が洛陽に都を構えて約200年。衰えたりとはいえ、民衆の漢室を慕う気持ちは依然強い。
冷静に考えれば、今の情勢の中で、漢室が再び力を盛り返すとは思えないが、要はやり方だ。
上司を支え、希代之を「漢室復興の忠臣」とすることができれば、そこから得られる価値は、軍師付き副官とは比べものにならない。
(難しければ難しいほど、返ってくる利益は大きいものだ)
ハイリスク・ハイリターン。
彼の父親もまた、そのやり方で荊州の一大富豪へと上り詰めたのだ。
宛、廖影邸。
竹簡にじっと目を通していた廖影は、やがてため息をつき、目の前にいる男に深々と頭を下げた。
「このたびは本当にお世話になった。副軍師殿、そして貴殿には感謝の言葉もない」
「さようなことをされるとこそばゆい」
男は、廖影に顔を上げるよう告げた。
「ともに涼王殿下に仕える仲間……いや、同志ではないか。『七同志』に名を連ねるほど大層なものではないがな」
笑いながらそう答えたのは、郭図公則の細作頭だった。

「文には、髪飾りに服、それに貯金も増えて…と書かれていた。しかも彼女は、これをそれがしの処置によるもの、と誤解しているようだ。即急に文を送り、貴殿らのご好意であることを知らせよう」
「いやいや、それには及ばず」
「しかし、こうまでされては、それがしもこの恩に報いることができぬ」
「恩などと考えめさるな。郭図公則様は、以前から貴殿を高く評価されていた。とはいえ、貴殿は廖衛将軍の配下。その気持ちを形で表すことは、廖衛将軍の体面にもかかわるから、これまで控えておったのだ。今回その念願がかない、郭図公則様が一番喜んでおられる」
「副軍師殿は……それほどまでにそれがしを……」
「まったく私の身にもなってほしいものだ」
細作頭は冗談めかして言った。
「郭図公則様は常々、『優秀な副官がいる廖衛がうらやましい』と私に皮肉を言うのだ。そのたびに私は小さくなっているよ」
「いや、本当に申し訳ない」
「ハハハ。なに、私も十分に自覚している。だからこそ、貴殿に負けぬよう日ごろ忠勤に励んでいるのだ。今後も貴殿を良き好敵手と見ながら己を磨きたいと思う。そして時々こうして酒を交わせるのなら、なおありがたい」
廖影は、その言葉にパッと顔を明るくした。
「おお、願ってもない! こちらこそ、よろしくお願いしたい!」
だが、ここで廖影は再び表情を暗くした。
「しかし……副軍師殿はお怒りではないのか?」
「怒り? 誰に対して?」
「それがしに対して」
「なぜ?」
「なぜって……」
言いにくそうに廖影は口を開いた。
「洛陽軍の第四軍昇格の件……廖衛様が昇格に反対したことによって、副軍師殿の念願は潰えた……いやな、それがしも何とか副軍師殿のご好意に応えねばとは考えておったのだが、事が事だけに、軽々しく廖衛様に具申することもできず……」
「廖影殿、郭図公則様を見損なうな」
細作頭は、ここで初めて語気を強くした。
「郭図公則様がさようなことを当てにして、貴殿の願いを聞き入れたと本気で思っているのか?」
「いや、そういうわけではないのだが……」
慌てて首を振る廖影に、細作頭はピシャリと言ってのけた。
「郭図公則様は純粋に貴殿の武勇を愛で、その想いを貴殿に何とか伝えたい、と心から思っていたのだぞ。その想いに打算の入る余地など一片たりともない!」
「す、すまぬ。そういう意味ではないのだ。つまり……」
「そういう意味だ。貴殿の言っていることは」
細作頭の断言に、廖影は言葉を失った。
「非常に残念だ。まさか郭図公則様のご好意を、貴殿がそのように受け止めていたとはな」
「………」
「郭図公則様を落胆させるのは忍びないが、私はあくまでも副官。ありのままを郭図公則様に伝えねばならん。では、失礼する」
立ち上がった細作頭を、廖影は慌てて止めた。
「お、お待ちくだされ! 決して他意があたったのではない! 副軍師殿のご好意に応える一番の近道がこれだ、と勝手にそれがしが思っていただけのこと! なにとぞお待ちくだされ!」
廖影はしきりに恐縮している。
この男、その膂力は上司たる廖衛に引けを取らぬものを持っているが、根は謀略には向かない。
頭を下げている廖影に対し、細作頭は上司そのままの薄ら笑いを浮かべ、廖影が頭を上げるとそれを消した。
「わかっていただければ良いのだ」
むしろ慰めるように、細作頭は言った。
「とにかく誤解が解けて良かった。これで私も、郭図公則様を失望させないで済む」
その言葉に、廖影は心からホッとした表情を見せた。
「生来の言葉足らずにて、まことに申し訳ない……頭殿、仲直りの意味も込めて、それがしの一献、受けてはいただけぬか?」
「ありがたくいただこう」


「廖影に楔を打ち込むことに成功いたしました」
廖影邸から帰還した細作頭は、直属の上司にそう報告した。
郭図公則は小さく肯いただけで、表情を変えなかった。
宛、酒楼。
一人の兵士が、鯨飲しながらブツブツつぶやいている。
明らかに愉快な酒ではない。
「殿下はわかっておられぬ!」
酔っ払いつつも、可能な限り声を落としているのは、王の悪口を容認するほど、涼は万事寛容というわけではないから。
いや、これは涼に限らず、どの勢力においても同じことだが。

兵士は、町費隊配下の士長だった。
上官たる町費は、「勝手に部隊を動かした」として、謹慎2カ月の処分を受けている。
その間、彼が町費隊の練兵や資材全般の調達などにあたっている。
幸い町費の謹慎は間もなく切れるので、町費隊も晴れの許昌攻略には参加できるが、そのための準備は膨大なものだった。
ほとんど一人でそれを仕切ることになった士長は、それこそ目が回るような毎日を送っている。
夜に傾ける酒は、頑張っている自分へのささやかなご褒美。
ただし酒が入ると、ついつい不満を口にしてしまう。

函谷関の戦闘の後、第三軍団長の馬参は、町費に心からの謝辞を述べた。
―まさに紙一重の勝利であった
―貴殿の救援、そして奮戦あってこそ得られた勝利。とてもそれがし一人舞い上がることはできぬ
―それがしは軍団長という立場にありながら、軽率に敵城へ乗り込み、己が命を軽んじた
―貴殿が援護してくださらねば、それがしは生きてここにいる事も無かった。改めてお礼を申しあげたい

馬参の言葉が伝えられると、町費隊の兵たちは歓喜の声を上げた。
この戦いで、町費は自分より膂力の強い魏将を一騎打ちで仕留め、隊もまた、函谷関陥落の大きな原動力となった。
軍令違反による出撃、という不安はあったが、現場の最高指揮官自らが「町費隊なくして勝利はなかった」と明言してくれた。
これで苦労も報われる。褒美をもらって、国の家族に仕送りができる。
しかし、期待に胸を膨らませていた兵たちを待っていたのは、町費の謹慎2カ月、加えて函谷関での戦功を認めない、という涼王の決定だった。
考えれば考えるほど、腹が立つ。
功績だけの話ではない。町費隊の中から戦死・負傷した者も多かったが、涼王の決定はその存在すら否定するものだった。
すなわち、今回の戦闘による戦死者の家族には、通常支払われる見舞金も支給されない。
町費は何も言わずに自分の財産を削り、それで得た金を戦死者の遺族に送ったのだ。
「クソッ」
小さく毒つき、杯を卓に叩き付ける町費隊士長。振動で酒壷がぐらつき、慌てて受け止める。
そんな彼に、声をかける者がいた。
「一人で不満を抱きつつ酒を飲んでも、うまくはないだろう」
見上げると、趣味の悪い桃色の装束に身を包んだ男が立っていた。
「同席してよろしいか? 私もちょっとした不満を抱えていてな。飲み相手がほしかったのだ」

杯が進むに連れて、士長の口は軽くなった。
自分が口にしているのは、涼王批判。「やばい」「まずい」と思いつつも、気が付くと思いの丈を全てぶちまけていた。
桃色装束の男は、涼王の悪口が出るたびに、「その通り!」「殿、じゃなかった殿下は狭量だ!」「ついでにケチだ!」「さらに言うとスケベだ!」と大きく同意した。
「……こりゃまた、わしばかりグチをぶちまけてしもうたな」
ベロンベロンに酔っ払った士長は、男に話を振った。
「今度はおぬしの不満を聞かせてくれ……何でも同意してやるぞ、わしは今、酔っ払っておるのだ!」
「おおう! 聞いてくれるか、兄弟(きょうらい)!」
呂律の回らぬ口調で、桃色の男。こちらも相当酔っている。
「殿、じゃなかった殿下はな(ヒック)、最近夜街通いを控えておるんりゃバカヤロー」
「あん?」
不審そうに士長。
「それのどこが不満なんじゃ。わしらが必死こいて働いているのに、王が夜街通いなど不届き千万!」
「何を言うか!」
酒の力もあって、桃色の男はひるまず反論する。
「殿、じゃなかった殿下が夜街通いしないということはだな(ヒック)、私が官費で酒を飲めない(ヒック)……ということなんらろ!」
官費で酒をどーたらと抜かす、不届きな男。
こいつ何言ってんだ、と思った士長は、次の瞬間、一気に酔いが冷めた。
今、目の前でいぎたなく杯をなめている男……思いっきり親衛隊の人間ではないか!
桃色の甲冑を装備した親衛隊員は、普段着も悪趣味な桃色で通している。
そんな親衛隊を、涼王は皮肉を込めて「桃巾賊(とうきんぞく)」と呼んでいるらしいが、当の親衛隊はむしろそれを喜び、「涼の傾き者」を自称しているのだ。
(なんてこった!)
士長は愕然とした。
(よりによって、親衛隊に涼王へのグチをぶちまけてしまうなんて!)
恐る恐る声をかける。
「あ、あのお……」
「ん? なにさ?」
「あの、貴殿は……親衛隊の方では?」
「うん。親衛隊長」
「ゲゲゲゲェ!」
士長は卒倒しそうになった。

「し、親衛隊長殿。こたびの飲み代はすべてそれがしが持ちますによって、先ほどのそれがしの言、なにとぞ殿下のお耳には……」
何とか機嫌を取ろうとする士長。さっきのグチが、涼王の知るところとなったなら……いや、本当は親衛隊長に知られた段階で既にアウトなのだが、とにかく士長は必死だった。
しかし、親衛隊長の耳に入っていたのは、「こたびの飲み代はすべてそれがしが持ちます」の一言のみ。
「え?! 奢ってくれるの!」
「は、はい! ですから、さきほどのそれがしの……」
「親父ぃぃ! 酒持ってきて! ここで一番高い酒ね! それと鍋底大根、あるだけ全部! ついでにちくわも! さらに焼きナス! んでもって鳥唐! シシャモも捨て難いな、もちろんお腹に卵たっぷりのヤツ! それからえーと」

町費隊に対する仕打ちで、涼王が嫌いになっていた士長は、親衛隊長を通じて、その想いをさらに強くした。


※次回、「翻陽攻略戦」。つーか同志殿、早く上程してくれ……。
599町費 ◆khvWPc71kM :02/10/24 20:55
許昌→汝南
600郭図公則 ◆sW2getuhmE :02/10/24 21:12
反対、か。( ̄ー ̄)ニヤリッ
作戦目標「7同士が洛陽太守就任に異論を唱える前に洛陽太守就任を既成事実化する」
大・成・功(自分の負けを認めない副軍師は時期選挙のため必死に運動しています、次は前回と違い総力戦♪)
しかし、これからは宮殿造営も考えねばならんな、帝とはある一定の距離を常に維持しつづけなければ・・・

>長史(に関して)
試しに中の下の細作を数人つけて反応を見よ、それによって対応を決める。

>密告人
良くぞ知らせてくれたな。
さて、早速我が直属の精鋭を派遣して抹殺するとするか、貴殿もろとも。

廖影に楔も打ち込んだ、後は洛陽守備隊の人選と、後は韓玄の国葬か。
>郭図公則殿
忘れてた。洛陽守備武将の上程ヨロ。
洛陽軍は侵攻軍ではないので、守備軍構成武将数は郭図公則殿を含めた計6人とする。
あと忘れてた。洛陽守備軍には黄忠を入れてくれ。
なお、武将一覧は>>113>>114
603希代之副官:02/10/24 22:46
>希代之様
護衛兵本人が詳細ご報告した通りでございます。
彼もひとえに漢室のためと思ってのこと、どうか寛大なご処分を願いまする。

それがしも、殿と副軍師殿がことごとに対立なさっていることは承知しております。
しかし、彼は国内の諜報力に加え、失礼ながらわが殿の苦手な地盤も人脈も財力も握っております。
涼の異彩と言えましょう。その才を見て適所に生かすのは、君主の器量と申すもの。
あえて国内に乱を醸し、彼と争う事に何の益もございません。むしろ危険だらけだ。

それがしにとっては、殿の漢室へのご忠誠も、副軍師殿への私情も、
これを殿のお命と引き換えにさせるわけには参りませぬ。
事の始末は、それがしにお命じください。

…さて、こんな子供騙しの通じる相手でもないが、最悪の事態だけは阻止しなければ。

 <宛-洛陽の街道、関門関係者と所轄行政官に布告>

新洛陽太守の就任祝いに希代之は副官を派遣した。宿舎は池田屋。
人数は、従者、先遣隊あわせて約50名。各位は道中の円滑なる通行と
安全の確保に留意を求む。なお、洛陽での滞在日数は不明。
604廖影 ◆CN2I0jO6s2 :02/10/24 22:58
廖衛さま、お待ちいたしておりました。
此度は廖衛さまに多大なるご迷惑をおかけし、申し訳なく思いまする。

第四軍団結成は先送りとなりましたが、改めてその話が持ち上がるのもそう遠くはないかもしれませぬな。
軍団長に関しましては、副軍師さまが以前からご執心でしたが
かの御仁なら見事に勤められるでしょうな。
敵も多いですが、厳しさの中に情を持っておられること、それがしは知っており申す。
もちろん、廖衛さまが軍団長になられるのであれば、それがし政治は得意ではありませぬが
犬馬の労を惜しみませぬ。
605希代之 ◆z0CIwyxq2Y :02/10/24 23:36
>>殿下
上程遅くなって申し訳ありませぬ。許昌→ジョ南→礁で。
ええ、かなり歳が離れているのは承知で逝ってみました。。。
>>575
うん、ご苦労。
某が軍団長になったら象なんて何ぼでも乗らせてやりますよ。
早速ですが、政務の処理を手伝ってください。今のうちに勲功をためておかないと。
>>579
今朝奴からの書状が届いた。全く内容が掴めなかったがそれだったか。
それにしてもそんなに早くばれるとは・・・。

最近郭図公則の部下の「見習忍者」という者が活発に動いている。
護衛兵にはこいつの動向に気を配って欲しい。
少し気になることがあったらその度報告してくれ。
>>580
挙兵当時なんかは厳顔に対して無謀ともいえる流言なんかもやってたりします。
>>577
−魅力ショボ━━(`・ω・´)━( `・ω)━( `・)━( )━(・` )━(ω・` )━(´・ω・`)━━ン
>>586
おお、ありがとうございます。
そろそろ戦ですな、ともに頑張りましょう。
606希代之 ◆z0CIwyxq2Y :02/10/24 23:44
>>603
よろしく頼みます・・。優秀な副官を持てて某、鼻が高いです。
護衛兵のことですが、副官がそこまでいうのなら。

では漢朝のためによくはげんでくれ。
607吾玄 ◆pa7KljsyW2 :02/10/24 23:47
甘ったれるな!
あの赤壁の大戦を忘れたか!!
衰えたりとはいえ、天下に響いた孫呉水軍。生半な事では勝てぬぞ!

…ふう。
思えば第二軍団が編成されてから今回が初めての本格的な対外遠征だな…。
今度の戦ばかりは負けられん…。
最近も訓練が厳しくなってきてね
毎日兵が何人も死ぬもんだからこっちも大変だよ

…そういえばこの前、軍団長様のところへ昼餉を運びに行ったんだけどさ
軍団長様ってば短剣をじっと見つめてたんだよ
自殺でもするのかと思って吃驚したんだけど、近づいたらあわてて隠しちゃってね
なんかどうも女物のような感じだったんだけど…
609郭図公則 ◆sW2getuhmE :02/10/25 00:36
       / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
       | 所属その1黄忠!
       \
          ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                   ∧_∧      / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
         ∧_∧     ( ´Д` )    <   二番手鍾ヨウ
         ( ´Д` )   /⌒    ⌒ヽ    \_______
        /,  /   /_/|     へ \
       (ぃ9  |  (ぃ9 ./    /   \ \.∧_∧  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
        /    /、    /    ./     ヽ ( ´Д` )<  若手潘璋!
       /   ∧_二つ (    /      ∪ ,  /   \_______
       /   /      \ .\\     (ぃ9  |
      /    \       \ .\\    /    /  ,、    ((( )))  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
     /  /~\ \        >  ) )  ./   ∧_二∃    ( ´Д` ) < 切れ者華[音欠]
     /  /   >  )      / //   ./     ̄ ̄ ヽ    (ぃ9  )  \_______
   / ノ    / /      / / /  ._/  /~ ̄ ̄/ /   /    ∧つ
  / /   .  / ./.      / / / )⌒ _ ノ     / ./    /    \   (゚д゚)オウルイ!
  / ./     ( ヽ、     ( ヽ ヽ | /       ( ヽ、   / /⌒>  )  ゚(  )−
(  _)      \__つ    \__つ).し          \__つ (_)  \_つ   / >
ここの同志達は、なんでこんなに武将の趣味が素敵なんだ…。
611見習忍者:02/10/25 00:56
・・・愚かな、暗部か歴史を動かす事などあってはならないのだ。
本隊が来る前に事が処理できた事は何よりだ。

>>600
ご報告致します。
閣下の洛陽に潜む鼠を駆除致しました。
申し上げにくい事ですが、軍師殿配下の第一級装備の暗部です。
日頃の軍師殿の言動からは考えにくい行動ですので、
一部の配下の暴走とも考えられます。
詳細に付いては現在調査中であります。
尚、警告の為に鼠の首を軍師殿のお屋敷のお庭に丁重に並べておきました。

洛陽の治安に付いては、暴徒予備軍の懐柔に成功致しました。
予備軍の中から選抜をし、閣下の手足とするべく訓練中であります。

長史につきましては、既に調査を開始しております。
中々の曲者のようですが、案件によっては閣下の良きご友人となる
可能性も多いにあります。
ご親睦を深めておいても良いかもしれません。

>>574
殿下はイニチェリ軍団でも創設する気か?
調査を続行せよ。
612柴桑兵倉:02/10/25 01:08
A「マジ辛いんだが・・・。」
B「袁奉将軍が着任されてからますます厳しくなったよ。」
C「孫賊を皆殺しにするんだ!」
A「お前はすっかり染まったなぁ。」
B「実際あの様子だと、本当に皆殺しにしかねないのが心配だよ。」
C「皆殺しぃ!皆殺しぃぃぃぃぃ!!!」
そろそろ容量が500KBに達するので、どなたか第3スレ立てをお願いします。
わし、いまだにスレ立ての仕方、知らないんス。
テンプレは以下。


無理矢理マルチプレイ三国志8〜その3〜

三国志8(PS2)によるマルチプレイもど記です。
新登録武将で曹操、孫策、劉備を殲滅することを目指します(劉備は滅亡済み)。
その過程で、武将、兵隊、細作、民衆など、三国志時代の人物となって楽しんでください。

【過去スレ】
無理矢理マルチプレイin三国志7 http://curry.2ch.net/warhis/kako/1023/10234/1023460425.html
無理矢理マルチプレイ三国志8〜その2〜 http://hobby.2ch.net/test/read.cgi/warhis/1030204230/l50

【これまでのあらすじ】
漢室の復興を旗印に、永安で挙兵した呂砲と七同志。
挙兵から8年余、三大巨悪のひとり劉備を斬首し、大陸の半分以上を支配下に置いた呂砲は、涼王に就任する。
これを契機に、漢室への忠義をめぐって、呂砲と同志たちの間に歪みが生じ始める。
614廖影 ◆CN2I0jO6s2 :02/10/25 01:37
スレ立て立候補
>>614
またお願いします。
616廖影 ◆CN2I0jO6s2 :02/10/25 01:43
立てますた
http://hobby.2ch.net/test/read.cgi/warhis/1035477749/

2は副軍師さまがとるのが理想ですなw
>>616
わしが取りました。
ウゥホホーイ
618年表 ◆I9WFnCXgeU :02/10/25 02:01
【197年】
4月
 呂砲、永安にて旗上げ
 袁術が孫策に降伏
7月
 孫策、州牧に就任
【198年】
4月
 公孫賛滅亡(by袁紹)
 張繍滅亡(by曹操)
 劉備、上庸にて旗上げ
7月
 劉表が劉備に降伏
 張燕滅亡(by袁紹)
 曹操、魏公に就任
10月
 劉備、韓公に就任
【199年】
1月
 張楊滅亡(by袁紹)
10月
 呂砲軍、初の侵攻。「巴」攻略戦
【200年】
10月
 第2次「倍」攻略戦。劉璋滅亡
 呂布滅亡(by曹操)
619年表 ◆I9WFnCXgeU :02/10/25 02:02
【201年】
1月
 「漢中」攻略戦。張魯滅亡
 吾玄、巴太守に就任
7月
 呂砲、南中牧に就任
【202年】
4月
 呂砲、涼公に就任
 「西平」攻略戦。馬騰滅亡
10月
 公孫度滅亡(by袁紹)
【203年】
4月
 巴守備軍を第二軍に格上げ。軍団長・吾玄
【204年】
4月
 第1次「紫桑」攻略戦(赤壁の戦い)。孫策軍を撃破
 呂砲、記者会見。「セーブデータを消してしまった。紫桑戦はやり直し」
※以上スレ1
620年表 ◆I9WFnCXgeU
10月
 燕公・袁紹死亡。後継者は袁譚
 第三軍団長選挙で馬参が当選
【205年】
1月
 長安で第三軍団発足。軍団長・馬参
 第一軍「新野」攻略戦。劉備斬首
7月
 呂砲、涼王に就任
【206年】
1月
 郭図公則、洛陽太守に就任(予定)
※以上スレ2