無理矢理マルチプレイin三国志VII

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>>634>>635孫兄弟殿
見とれよ〜絶対紫桑は落とすからな〜!

>>636
温かいお言葉、まこと感謝にござる
なんとか時間もできるようになったので、再開いたします

>>637雑兵1号殿
どうした見習い忍者よ、さように慌てて
何?雑兵1号が紫桑で韓当に捕まった?
あ、そういえば「紫桑制圧は誤報」の手紙、出すの忘れてた

>>638仮面ライダーオーディーン殿 >>640
「タイムベント」検索の結果、3件ヒット。にもかかわらず内容不明
ただし、ニュアンスは伝わりましたぞ

>>639
身に余るお言葉、心より感謝いたします
飽きられないよう知恵絞って頑張ります
つーことで、今回は趣向を変えてみました

>>641
佐藤大輔の本でそのゲームの存在は知っていましたが、未経験です
おじさん年齢になると、うかつに私生活でゲームを語れないため、ゲームを一緒に楽しめる友達を作ることが難しいです
>>642町費殿
激しく笑わせてもらった
わしもたまに、このスレに関する夢を見ることがあるが、二度目の紫桑攻略戦はどうなることやら
そういえば、馬超が寂しそうだ。仲良くしてやってくれ(詳しくは以下文章より)

>>643
一心不乱に書き上げる→とっくに日付けが変わってる→慌てふためく→「寝るんだー俺は寝るんだー」→目がギンギンに冴えている→居眠りしているところを上司に優しく°Nこしてもらう・・・の連続ですな


今回はちょっと趣向を変えてみました
648経過報告:02/08/22 19:54
江陵に錨を下ろしている大船団。その数は軽く千を超える。
端から見ればまことに壮大な眺めだが、旗艦「天水」の指揮所からそれを眺めている男―馬超―の表情はさえない。
背後から近付いてきた男が、そんな馬超に声をかける。
「それでは馬超殿、それがしもお暇いたします」
「おう、町費殿か。ほかの将は?」
「すべて下船いたしました。各自、船に戻っている最中かと」
呂砲軍生え抜きの「七同志」。その中にあって、いや現在の涼軍全将官にあって「最高の内政官」と称される町費は、そう言って柔和な笑みを浮かべた。
町費は馬超にとって、ありがたい存在だ。意識するしないに関わらず、町費は馬超と「七同志」の仲介役となっている。
この男がいなかったら、馬超と「七同志」の間にまともな会話は成立しない。
「何やらさえないご様子ですが・・・やはり象部隊の件で?」
からかうような町費の言葉に馬超は苦笑してみせた。
「言うな。もはや存念はない。戦闘さえ始まれば、あとは思う存分我が武を孫賊に示してみせるわ」
「頼もしき言にございます。されど、馬超殿は総大将。全体を見極め、全軍を指揮するそのお立場をお忘れなきよう」
「わかっておる」
ほかに言い返しようがない。
これまで盟主の涼公自らが指揮していた第一軍団。
今回の紫桑攻略戦では、涼公が増援軍指揮官に回ることになったため、誰が第一軍を指揮するのか注目されていた。
第三軍の編成が検討されているという話は、今や公然の秘密。それだけに、将来の第三軍団長が臨時司令官となるのでは―と噂されたのも無理はなかった。
第三軍団長として有力視されているのは、馬参と郭図公則の二人。
「涼」の名を冠する勢力の軍団長なのに、なぜ涼州出身の自分が候補に上がらないのか、という不満はあったが、涼公と七同志の結び付きから仕方ないものと諦めていた。
しかし、臨時司令官に指名されたのは、馬参でもない、郭図公則でもない、ほかならぬ自分だった。
―わしが赤壁戦の司令官! 勝利を収めれば、あるいはわしが第三軍団長に・・・
馬超の胸は躍った。

紫桑攻略の戦術は、兵棋演習ですでに確立されていた。
正規軍は象部隊3隊、重騎隊1隊、そして軽歩隊6隊で編成。速やかに砦北の平地に陣を敷き、砦に立て篭もる呉軍を平地に誘い込んで各個撃破。
砦北から現れる江夏の呉援軍は、数がそろわないうちに包囲・殲滅する。
あとは涼公率いる長沙軍の到着を待ち、合流して岩山の砦を落とす―。
この戦法で臨んだ場合、戦闘開始からしばらくは一進一退の攻防となるが、最終的には余裕をもって勝利を収められる―という演習結果が出ていた。
―涼公はわしに箔をつけようと考えているのかもしれぬ
馬超の頬は緩んだ。
紫桑攻略船団旗艦「天水」で軍議が始まるまでは。
「象部隊は一部隊のみだと!? 馬鹿な、涼公はいったい何を考えて・・・いや、どういうわけじゃ!」
声を荒らげかけた馬超は、慌てて自分の声を飲み込んだ。
参加全武将が「天水」に集まったところで、使者が読み上げた涼公からの命令書。
「象部隊は総大将のみの編制。他部隊は軽騎、軽歩部隊として出撃せよ」
命令書に書かれていたのはその一文のみだった。
何かの間違いではないのか。何度もそう尋ねたが、使者は「これがすべてでございます」と繰り返すばかりだった。

南中制圧に伴い、呂砲軍に編入された象部隊は、先の長安防衛戦で初めて戦場に登場した。
長安に侵入してきた曹操軍97000に対し、防衛軍は約半分の51400。この戦い最大の功労者は、象部隊11000を率いた楊任だった。楊任隊は終始最前線で踏ん張り、「絶対防衛都市」確保に大きく貢献したのだ。
その圧倒的攻撃力と防御力を誇る象部隊を3部隊投入する。これは紫桑攻略戦の目玉、いや大前提のはずだった。
しかし涼公が編成を許可した象部隊は、わずかに1部隊。これだけで五月雨のように襲ってくる孫呉の防波堤になれというのか。
加えて、軽騎隊と軽歩隊の防御力は弱い。敵正規軍と援軍の集中攻撃を受ければ、1万以上いる部隊もあっという間に5000程度にまで減ってしまう。
決して呉の武将を恐れるわけではないが、勝てるとわかっている編成をどうして今になって変えねばならないのか。
「なぜ」という疑問より、憤りの方が強かった。しかし、馬超はその感情をかろうじて押さえた。
第三軍団長候補の馬参、そして郭図公則が自分を見ている。
ここで涼公への批判は慎むべきだった。
651経過報告:02/08/22 19:56
馬超の族弟・馬岱が口を開いた。
「涼公は、象部隊の行軍速度の遅さを懸念されたのではございませぬか?」
これに対し、副軍師の郭図公則が叱責を浴びせる。
「黙っておれ、若造! 七品官如きが口を出せる場と思うてか!」
サッと顔を蒼ざめさせた馬岱は、助太刀を求めるように馬超と馬騰の方を見た。しかし、二人ともあらぬ方向に顔を向け、哀れな若武者を見捨てている。
心の中で馬超は馬岱に詫びた。もう少し待ってくれ、馬岱。
わしが第三軍団長となった折りには、かような肩身の狭い思いはさせぬゆえ。


涼第一軍は、第二軍団長の吾玄を除く七同志6人と、馬超、馬騰、馬岱の旧馬騰勢力3人、そして涼公の10人で構成されている。
単なる人数の問題ではない。旗挙げ以来、涼軍のもっとも厳しい時期を乗り切ってきた七同志の発言力と影響力は、外様の馬超など足元にも及ばない。
今は耐える時―。馬超はそう考えている。馬超の父・馬騰も同意見だった。
「まあまあ、郭図公則殿もそう大きな声を出さずに」
軽い口調で郭図公則を制したのは、七同志で唯一水軍の扱いに長けた袁奉。長江が戦場となる赤壁で、重要な役割を担う武将だ。
「確かに象部隊の足は遅いが、『疾風』戦術を使えば軽歩とほぼ同等の行軍速度を保てる。これは先の兵棋演習で証明されておる。むしろ涼公は、象部隊編制にかかる費用に泡を食ったのではないかな?」
袁奉の言葉に、七同志たちが静かな笑い声を上げた。七同志だからこそ許される主君への戯れ言。それを笑うのも、七同志だけに許された特権
―涼公の寵愛を笠にきおって
馬超は舌打ちしたい気分をこらえ、無表情を装った。
652経過報告:02/08/22 19:58
「確かに象部隊編成にかかる費用はかなりのものになる」
そう言ったのは、増援軍に回った涼公に代わり、今回初めて第一軍に編入された黄忠。今や領有都市が新野のみとなった韓公―劉備―の下で、歴戦を重ねてきた武将だ。
「されど赤壁は攻めにくく、守りやすき地。編成資金を押さえても、負けてしまっては話にならぬと存ずるが」
「負ける? 黄忠殿の口からさような不吉な言が出るとはな」
案の定、郭図公則が横槍を入れる。さすがに若い馬岱に対するように怒鳴りつけはしなかったが、「新参者が口を挟むな」という意志は十分に伝わる。
瞬間湯沸かし器♂ゥ忠の沸点は簡単に上がった。
「おのれは副軍師であろうが! あらゆる可能性を考慮して策を練るのがその務めではないのか!」
「副軍師の任をそれだけに縛らぬことだ。勝利に必要なのは、情報、策、兵の数、将の質、そして兵の士気。黄忠殿の言は、我が軍の士気をいたずらに削ぐもの。それを指摘したまで」
「副軍師の存念は甘すぎる!」
黄忠は吠えた。
「敵総大将の韓当を知らずや! かの将は水軍の扱いに長け、かつ兵を掌握する力、並々ならず! 甘く見ると、手痛いしっぺ返しを食らうぞ!」
「韓当のことはそれがしも既に調査済みじゃ。劉備から紫桑を奪い取ったその手腕も、そして敗走した劉備軍の惨状も」
郭図公則の言葉に、黄忠はさらに顔を赤くした。
孫策軍が劉備軍の西の最前線だった紫桑を攻撃した折り、その防備を任されていたのは黄忠だったのだ。
思わず剣に手をかけた黄忠を制したのは、筆頭軍師の希代之だった。
「両名ともやめられよ。今我らが思案すべきは、涼公の存念ではない。この編成でどのようにして勝利を得るか、である」
希代之の言葉に、黄忠も郭図公則もとりあえず舌戦を休戦状態とすることに心中で合意した。ただし、憤然と腕を組んだ黄忠は郭図公則を睨みつけ、一方の郭図公則は涼しい表情でそれを受け止めている。
だが、涼公が象部隊を一部隊に限定させた理由を黄忠が知ったのなら、その憤怒は郭図公則ではなく、涼公へ向けられたことだろう。
呂砲@プレイ中
まったくセーブデータを消してしまうなんて、我ながらドジなことしてしまったな。
ブン屋の連中には違った戦術で赤壁を攻める、なんて言っちゃったけど、実際のところどうしよう。
よし、象部隊は3部隊から1部隊に減らそっと。これでブン屋の連中にも言い訳が立つだろ。
またいじめられなきゃいいけどな。あいつら嫌いだよ。
「どのようにして勝利を得るか、と軍師殿はおっしゃるが・・・良き策でもあるのか?」
いぶかし気に馬超が尋ねると、希代之は馬超の目を見据えて答えた。
「当初の作戦では、攻略軍は砦北の平地に布陣。象部隊が囮となって岩山の敵部隊を引き寄せて叩く、というもの。これをいま少し変更・・・いや、徹底させるのです」
「というと?」
「敵の正規軍と増援軍を同時に相手とするは、さすがにこの編成では厳しいものがあるゆえ、まずは江夏からの援軍殲滅に全力を傾注する。
敵援軍が力をなくしたころには、涼公や吾玄殿の長沙軍も戦場に到着しておりましょう。そうなれば紫桑軍は寡兵。我らの勝利は動きますまい」
「敵の分力をこちらの全力で叩く、ということか」
「しかり」
「ムゥ・・・しかし、そううまくいくのか?」
「それがしが申し上げる点を皆が守れるのなら」
ここで希代之は、視線を9人の攻略軍武将全員に向けた。
「決して砦に近付かぬ、という一点。諸将には必ずそれを遵守してもらいたい。砦に近付けば、敵の前衛が襲い掛かってくる。そうなれば、友軍も前進を余儀なくされ、さらなる敵正規軍の進出を招く。
これに岩山に待機する部隊の弓攻撃、そして計略『混乱』が加われば、それこそ目も当てられぬ」
「敵の全力に我の分力で対峙することになりますな」
袁奉が少し不安げな声を上げる。膂力こそ七同志随一のものを持つ袁奉だが、実は涼公に勝るとも劣らぬノミの心臓の持ち主でもある。
「そうなれば涼公と吾玄には、我らの屍を乗り越えて、紫桑を落としてもらうまで」
皮肉っぽい口調で郭図公則。
袁奉と郭図公則の言葉に、一同は押し黙った。
兵棋演習での好結果に勝利を確信していたはずの紫桑攻めは、涼公の気まぐれな命令によって、先のわからないものになろうとしている。
「間違いなく勝つ」はずだったが、今や「間違いなく」という言葉は使えなくなった。
赤壁の攻めにくさは言うに及ばず、韓当、程普、そして孫策の弟・孫権など、紫桑守将の質も高い。
沈黙を破るように口を開いたのは、七同志最年長の馬参だった。
「軍師殿の案に賛成でござる。願わくば涼公が到着するころには、紫桑城の掃除まで終わらせておきたいところですな」
その一言で、軍議は終了した。
旗艦「天水」の指揮所にいるのは、馬超と町費の二人だけ。
馬超はどうしても知りたいことがあった。今なら聞ける。ただ、単刀直入で聞くには余りにも我欲にあふれているような気がしたので、とりあえず別の話題を振った。
「軍議の間、廖衛殿は一言もしゃべらなかったが・・・ああも寡黙であったか、あの御仁は?」
「と申しますと?」
「いやな、どうも雰囲気が変わったような気がしてな」
すると、町費は破顔した。
「さすがは馬超殿、やはり気付かれましたか」
「どういうことじゃ?」
「あれは廖衛殿ご本人ではございませぬ。影武者にござる」
「影武者?」
「廖衛殿は永安におられる。それまで影が廖衛隊を指揮しているのですよ」
「廖衛殿は永安でいったい何を?」
「それは存じませぬ。『ナツヤスミ』とか『キセイ』とかいう話を聞きましたが、よく意味がわかりませぬ」
「ふむ・・・そうか」
軽い前振りが終わると、馬超は本題に入った。
「町費殿、ひとつお伺いしたいことがある」
「それがしが答えられることなら何なりと」
「う・・・うむ、実はだな、第三軍団長選挙の件なのだが・・・」
「はあ」
「もしもだぞ・・・もしもわしが立候補したら・・・貴殿はどうじゃ? わしに投票してくれるか?」
一気に言葉をつないだ馬超は、ここで大きくため息をついた。全身から汗が噴き出している。
しかし、町費は相変わらず柔和な表情のままで答えた。
「その議は『投票の秘密』の原則に反しますぞ」
「全船の出撃準備、完了いたしましてございます」
副官が報告すると、馬超は表情を引き締めて命令を出した。
「よろしい。出撃を開始せよ。目標は赤壁、紫桑!」
「ハッ!」
出撃を告げる銅鑼が鳴る。
それに最初に応えたのは、馬岱の旗艦「西平」。目にもの見せんという気概十分に、猟犬のような勢いで飛び出す。
血気盛んな同族をなだめるように、馬騰の「西涼」が後を追う。その次が黄忠隊の「長沙」。
廖衛の「永安」が七同志の先陣を切って動き始めた。続くのは、町費の「襄陽」、希代之の「長安」、袁奉の「江陵」。
各部隊旗艦を追うように、配下の船団がゆっくりと動き出す。静かな進軍。「天水」から響く銅鑼の音だけが、規則的に長江全体に広がっていくだけだ。
そんな「音のある静寂」を打ち破ったのは、馬超の怒声だった。

「どういうことだ? なぜ馬参と郭図公則は動かぬ!」
馬超の視線の先には、錨を上げながらも身動きひとつしない二隻の巨艦があった。馬参の「成都」と、郭図公則の「漢中」だ。
「あの二人に向けて銅鑼を鳴らせ! さっさと出港しろと伝えろ!」
至極もっともな命令だったが、馬超の副官は躊躇した。
「しかし、馬参将軍と郭図公則将軍でございますゆえ・・・」
第三軍団長になるかもしれない2人の将軍。それに向かって督促の銅鑼を鳴らせば、後でどんなことに響いてくるかわかったものではない―副官は言外にそう言っていた。
つまりこの副官は、直接の上司、しかも臨時とはいえ第一軍団長である馬超よりも、一武将に過ぎない馬参と郭図公則の方を重く見ているということだ。
馬超の轟剣によって、副官は自分の失言に気付く機会を永久に失った。
「成都」と「漢中」がまったく同じ間合いで動き始めたのは、怯えた太鼓手がバチを握り直した瞬間だった。
「ヤツらめ・・・どういうつもりだ?」
苦々しくつぶやく馬超。
外様の分際で臨時の軍団長に抜擢された自分に対する当てつけか、それとも第三軍団長の候補者同士、「露払いは格下の任。そちらが先行しろ」と牽制し合っていたのか。
馬超としては、理由が前者であることを祈りたかった。
そうでなければ、自分はあの二人の眼中にないということになる。

そんな弱気になる心を振り払うかのように、馬超は命令を下した。
「抜錨!・・・出撃する!」
第一軍総旗艦兼馬超隊旗艦「天水」が、10隻の旗艦の最後に動き出す。配下の馬超隊船団もそれに続く。
第一軍総勢12万が目指すのは、赤壁。揚州の玄関口・紫桑。
各部将の思惑はそれぞれだろうが、この大船団の意志、すなわち目標は同じだ。これだけは、馬参や郭図公則が何を考えようと、動かしようがない。
―それでよいとすべきか
馬超は自分に言い聞かせた。
孫呉軍に関する情報は錯綜していた。
「敵本隊は砦に布陣。水際にて我らを迎え撃つ態勢」
「敵本隊は城前に布陣。補給を綿密にし、いざというときは篭城も辞さない構え」
どうやら孫策の間諜が活発に動いているらしいが、深く考えることは嫌いだし、苦手だ。
「針路そのまま。砦北に陣取る作戦に変更なし」
やがて、上陸予定の岸が見えてきた。その右手には、高い断崖絶壁。紫桑軍の砦はこの奥にあり、敵の所在はここからではわからない。
とにかく北寄りの針路から上陸し、敵にこちらの場所をさらさないこと。発見されれば、前衛隊が突出してくる。
いつもなら集中攻撃の格好の的だが、今回はそうなっては困る。あくまでも江夏からの増援軍を叩いた後、紫桑軍とは雌雄を決すべきだった。
ここで、伝令の速船が「天水」に寄ってきた。馬岱の配下だ。
「注進! 砦に敵部隊の存在を確認いたしました!」
その報告に目を剥く馬超。
「な、なに! 敵にこちらの姿を晒したと申すか!」
「その議はご懸念及びませぬ! 馬岱隊は速やかに離脱、依然敵にこちらの位置は知れておりませぬ!」
「そ・・・そうか。ご苦労、隊へ戻れ!」
「御意!」
安堵の息をつく。
砦に敵部隊。この事実を確認できたことは大きい。さらに、まだ敵には発見されていない。
見張りからの報告が相次いで入る。
「馬騰隊、上陸開始!」
「袁奉隊、上陸開始!」
「敵本陣に動きなし!無血上陸、成功にございます!」
―予定通りだ
一瞬早まった鼓動を押さえながら、馬超はそうつぶやいた。
敵正規軍に見えない位置に陣取る。意外と難しい注文だった。少し南寄りに布陣しようものなら、簡単に敵の視界内に入ってしまう。
そして敵増援軍との戦闘が始まれば、「見つからない布陣」に固執する余裕はなくなる。
それも仕方がない、と希代之は思っていた。
あくまでもあの指示は、「原則」に過ぎない。もちろん、簡単に破られたら多いに困るものではあるが。
敵正規軍の弓攻撃が届かぬ範囲に収まればそれでよい、と希代之は考えている。そうなれば、孫権の計略「混乱」が発動されることもなく、接敵する紫桑軍の部隊数は限定されたものとなる。
もちろん、不安がないわけでもない。その不安は、極めて内容が具体的なものだった。

希代之が抱いた不安は、郭図公則も承知していた。
もっともこの男の場合、「不安」というより「面倒」というとらえ方をしていたが。
「殿、我が隊の布陣が完了いたしました」
副官が報告する。
「馬超の隊は?」
殿&tけもせず、郭図公則は総大将の状況を尋ねた。副官はそんな上官の態度には慣れたものだった。
「馬超隊も布陣を終えております。川に残っているのは、町費隊と黄忠隊」
郭図公則は肯いた。
「疾風」戦術で猛進してきたが、これが限界だ。もう間もなく、江夏からの孫策の増援軍が到着するだろう。全部隊、上陸して待機。それができないことは、兵棋演習で既にわかっている。
「間もなく始まるな。よいか、敵増援軍、そして敵正規軍の動向に注意し、変わった動きがあったらすぐ伝えよ・・・おう、そうだ。ついでに馬超隊。あの者の動きも見落とすな」
さすがに副官は変な顔をしたが、「御意」とだけ答えた。

「我こそは凌統なり! 助太刀に参った!」
「我こそは凌操なり! 良き敵ござんなれ!」
江夏からの増援軍が戦場に姿を現したのは、その瞬間だった。
同じ頃、涼公率いる長沙からの増援軍7万も到着した。ただし、戦場からはるか離れた場所。
増援軍が戦闘に参加するまでの間、第一軍は単独で戦線を支えなければならない。
馬参隊の目前に現れた凌統重騎隊8000。体中の血が猛烈な勢いで駆け巡るのを感じながら、努めて平静を装い、馬参は「乱撃!」と命令した。
涼軍随一と称される馬参の「乱撃」に、呉軍は驚いたようだ。いきなり1000近い兵を失い、慌てて防御体制を整えようとする。
その様子にさらに血が頭に上るのを感じる馬参。
「第二撃・・・かかれー!」
また1000人近い呉兵が死傷する。さらに血が頭に上るのを(以下略)
「第三撃・・・切り込めー!」
また1000(以下略)。さらに血が(以下略)
「第四撃・・・突き進めー!・・・いや、わしが行く! わしが行くぞおおお〜!」
その瞬間、副官が用意していた水を馬参に勢いよくぶっかけた。実に手慣れた手際。馬参の目に正気が戻る。
「・・・おう、いつもすまぬな」
「いえいえ、これぐらいのこと・・・殿、四撃ともすべて成功したようにございますぞ」
「うむ、凌統にはかなりの損害を与えたようだな」
「凌操の方へ向かわれますか?」
「いや、親父の方はほかの部隊に任せよう。間もなく増援軍の第二陣が現れるはずじゃ。それを迎え撃つ」
「御意」
すっかり落ち着いた上官を頼もしく見上げつつも、副官は一抹の不安を感じずにはいられない。
興奮状態に陥った馬参を正常に戻すための水。残念ながら無限ではない。
廖衛隊の方から大歓声が聞こえてくる。凌統を捕らえたらしい。
「気を抜くな! 次の部隊がすぐに来るぞ!」
馬参は配下の兵に向かって叫ぶ。兵たちが「オーッ!」とそれに応えた。
江夏からの増援軍は、それこそ雲霞の如し、だった。凌統隊を殲滅させ一息つく間もなく、賀斉や朱治の部隊が戦場に到着し、第一軍と激しい火花を散らし合っている。
特に手強いのが凌操の重歩隊だった。涼軍の「突撃」や「撹乱」を軽々と交わしたかと思うと、反撃に転じては無視できない損害を与えていく。
こちらの方が数が多い以上、いずれは殲滅できるだろうが、敵正規軍と対峙する前に部隊を消耗しても仕方がない。
「よし、馬超隊続け! 凌操を黙らせるぞ!」
凌操を攻撃するには、やや南に陣取ることになる。敵正規軍の視界範囲に入ってしまうかもしれない。
一瞬そんな不安が頭をよぎったが、馬超は根っからの武人だった。敵がそこにいるのに、みすみすと見逃すことはできない。
「全軍小隊ごとに構え! 『突撃』でいくぞ!」
兵の叫び声と象のいななき。大地が揺れ、馬超の象部隊14000は一斉に凌操に襲い掛かる。この一撃で、凌操の部隊は大きく崩れた。
「見たか! これがわしの力よ!」
吠える馬超。しかし、暴れまわる象部隊の姿は、砦の呉正規軍の視界内にあった。
いつまでたっても現れない涼軍に、紫桑の孫策軍将兵は胃の痛い時間を強いられていた。
涼軍と思われる船団を発見した、と物見からの報告もあったが、船団はあっという間に視界から消えていったという。
「馬超め・・・何を考えておる?」
紫桑軍総大将の韓当は、涼軍の意図を掴みかねていた。
「もしかして擬態、ということはあるまいな。実は江夏を狙っているとか・・・」
「それはありますまい」
そう答えたのは、紫桑軍師の孫権。呉公・孫策の弟だが、ここでは分をわきまえ、総大将に対して敬語を使う。
「捕虜にした呂砲の親衛隊長(雑兵1号)も申していたではありませんか。呂砲は『赤壁の戦い』やりたさにここを攻めるつもりだと」
「確かにそれは聞いておりますますが・・・」
韓当も敬語で答える。ここらへんは何ともやりにくい。
「あの者の言をそのまま信じて良いものかと。重要機密をあんなにペラペラしゃべる親衛隊長など、果しているのでしょうか?」
「あの者が親衛隊長かどうか疑わしいことは確かです」
孫権は肯いた。
「ですが、江陵からの12万のみならず、長沙からも7万近い出兵が確認されています。増援軍の指揮は呂砲自身が取っているとか。奴らの目的地がここであることは、まず間違いないでしょう」
「しかし、とっくに姿を現してもよい刻限ですぞ」
「この砦を落とさぬ以上、連中は城攻撃に本腰を入れることができません。さすれば戦さは我らの勝ちです。落ち着いて待ちましょう」
「うむ・・・たしかに軍師殿のおっしゃる通りだ。では、我らは覇者の戦さといきますか」
そこへ、ものすごい形相の武将が本陣に駆けてきた。孫堅挙兵依頼の宿将・程普だ。
「北で戦闘が始まっているぞ! 増援軍が苦戦している!」
程普は肩で息をしながら叫ぶ。
「計りおったわ! ヤツらめ、先に増援軍を叩く腹積もりじゃ!」
韓当の顔から血の気が引いた。
砦北側から侵入するしかない涼軍を、険しい断崖絶壁を利用して釘付けにする。直接攻撃を受けない場所に陣取った弓隊が敵兵を削り、そこへ江夏からの増援軍と挟み撃ちにする・・・。
その作戦を根底から覆す涼軍の動きだった。増援軍と正規軍、各個攻撃されては如何に守りやすい赤壁とはいえ、最後は数に押されて揉み潰される。
「おのれ、出陣するぞ! 増援軍と呼応し、ヤツらを挟み撃ちにするのだ!」
しかし、立ち上がった韓当を孫権が押さえた。
「総大将、しばらく!」
「なぜ止める!」
「ここで全軍撃って出るは、敵の策にむざむざ乗るもの!」
「どういうことか!」
「涼軍は平地戦を得意とします。ヤツらは我らを平地へと引きずり込み、『突撃』戦法でもって攻撃しようという魂胆に相違ありませぬ! 我らは当初の作戦通り、この峻厳な崖に立て篭もり、涼軍を迎え撃つべきです!」
「それでは増援軍が全滅してしまいますぞ!」
イライラした様子で程普が叫ぶ。日頃から兄・孫策に比べて慎重すぎるように感じていたが、急を要する戦場では、それは悪徳だ。
しかし、孫権は単なる臆病者ではなかった。
「それがしにお任せを」
程普を見据えた孫権は、爽やかな笑顔を見せた。
「敵を砦まで呼んでまいりましょう」
孤軍奮闘していた凌操の重歩隊も、4個部隊の集中攻撃の前にその勢いを失いつつある。
「もう一押しだな」
その数2000弱。必死に槍を振るう凌操の姿がはっきり見える。
「わしが捕らえて、紫桑攻略に華を添えるか」
序盤は予想以上に優勢だった。馬超の声も自然と緩みがちになる。
だから、砦から孫策正規軍部隊が突進してきたとの報告も鷹揚に受けた。
「誰の部隊か?」
「『孫』の旗が見えます! 孫権です!」
「ほう、孫賊の弟・・・蹴散らしてやるか」
しかし、希代之隊から走ってきた伝令が、大声でそれを制した。
「参軍・希代之より注進! 総大将におかれましては、よろしく孫権を無視! 現状のまま、敵増援軍殲滅にその武を発揮されんことを請う!」
まるで自分の心情を見透かしたような希代之の要請に、馬超は背中がヒヤリとするのを感じた。
うるさげに槍を振って伝令を下がらせた馬超は、お預けをくらった子供のような気分になった。
総大将ではないとはいえ、孫策の弟だ。殲滅すれば、全軍の士気も格段に上がるだろう。
だが、確かに今の状況で孫権と戦うことは、戦線の拡散―砦近くでの戦闘を招く。
―仕方ないか・・・あとで料理してやるわ
馬超は、その「あとで」がすぐにも起ころうとしていることを知らない。

「ほう・・・あれがゾウという生き物か」
土煙を上げながら暴れまわっている象部隊を見て、孫権はつぶやいた。
初めて見る巨大な生き物。ちょっとやそっとの攻撃ではとても崩せそうもない。
「で、あれが馬超の部隊であることに相違ないな?」
「総大将の旗印にございます。まず間違いないかと」
「よし、それでは手筈通りにいけ」
「ハッ!」
命令一下、数騎の騎馬が馬超隊の方へ突っ込んでいく。

「涼の田舎者が何しに来た! とっとと田舎へ帰って馬で遊んでいるがいい!」
「戦さが何たるかを理解せぬ猪武者! 学ぶ意欲あらばかかってまいれ! おそれおおくも孫権侯自ら御教授される所存じゃ!」
「貴様のような無学者にはまたとない好機ぞ! ありがたく受けるが良いわ!」
孫権隊から浴びせられる罵詈雑言に、馬超は耐えた。こしゃくな重歩隊・・・いや孫権隊など、この象部隊の威力の前に何程のことがあろうか。
しかし、耐える。孫権を潰すことは決して難しいことではない。問題はその後だ。砦に陣取る紫桑軍約8万。今は相手にすべきではない。

「以外に馬超も冷静だな」
孫権はつぶやいた。すぐ頭に血が上る猪武者と聞いていたが。
孫権は愛馬の脇腹を強く蹴ると、自ら馬超隊の前に躍り出た。
「呉公・孫策が弟、孫権! 涼軍総大将に物申す!」
今度は孫権自ら出てきたのか・・・さらにはやりだす自分の気持ちを馬超は押さえる。
しかし、孫権の挑発は痛烈だった。
「惨めなものよのう、馬超! 第三軍団長の候補にも挙げられなかったようだが、この戦さに勝てば、軍団長の椅子が回ってくるとでも思ったか!」
「!・・・・・・」
「ある意味正しき認識よ! しかし、根底が間違っておる! 貴様ごとき田舎者が、我が孫呉を打ち破れると本気で考えたか! その浅はかさ、侮蔑以外に抱く気概なし!」
「!・・・・・・」
「されど馬超! 力を貸してやってもよいぞ! おのれが軍団長となれるよう、全呉を上げて涼公に推薦してやろう! さすれば我が呉は安泰じゃ! おのれのような猪武者が軍団長なら、国防の負担も軽くなるというもの!」
「!・・・・・・」
「寛大なる呉公はさようにお考えじゃ! 我が呉の力を欲するならば、速やかに撤退せよ! 悪いようにはせぬぞ!」

「馬超隊転進! 砦方向へ向かっております!」
希代之の「不安」、郭図公則の「面倒」が現実となったことを告げる報告に、希代之はため息をつき、郭図公則は鼻を鳴らした。
「来たな」
突進してくる馬超隊を確認し、紫桑軍弩兵隊長・呂岱は唇をなめた。
「手筈は良いな・・・まだだぞ・・・まだだぞ・・・まだ・・・よーい・・・射ーっ!」
砦から放たれた嵐のような矢は、狙い違わず馬超隊を包んだ。突然降り注いだ何千本もの矢の前に、馬超隊は大混乱に陥っている。
「相変わらず見事な『矢嵐』であるな」
韓当が笑って呂岱を称える。
「なに、たまたまでござるよ。それがしの『矢嵐』などレベル1・・・ゲフンゲフン、とにかく総大将」
「うむ。全重騎隊、全重歩隊、突撃せよ! 目指すは馬超が首じゃ!」

最強の攻撃力と防御力を誇るはずの象部隊が、孫呉軍の一撃ごとに簡単に打ち減らされていく。
町費が郭図公則の元に駆け寄ってきた。
「副軍師殿! 馬超殿が・・・」
「ああ、承知している」
「急がねば・・・総大将がやられては、士気が保てませんぞ!」
「決して南下せざるように、とは希代之殿が厳しく申し合わせていたこと。それを簡単に破るとは、きっと馬超殿にも深いお考えがあるでのあろう。総大将の好きにさせるべきでござろう」
「しかし!」


呂砲@プレイ中
ありゃりゃ、馬超大混乱か。参ったな。
そういや正規軍の士気は・・・ゲゲ! 水軍の袁奉を除く全員が70ちょい!
これで馬超が捕まったら、相当士気が下がるし、11ターンになったらさらに急降下するぞ。
しかも、総大将不在となれば、策略「鼓舞」も使えない・・・。
やばい、なんとしても馬超を救出しなきゃ!

「やはり総大将を見捨てるわけにはいきませんな」
郭図公則はあっさりと前言を翻した。
「町費殿、それがしは馬超隊の沈静化に向かいます。万一失敗した時に備えて、希代之殿にも援護を頼みたい。伝令をお願いしてよろしいか」
「承った!」
馬超隊救出へ向かう郭図公則隊の針路を、かつて呂布の配下として名を馳せた高順が遮る。
「総大将を助けるために身を張るか! 美しき同僚愛よの、郭図公則!」
こいつを相手にしている暇はない。しかし、高順隊が邪魔で、馬超隊まで近寄ることができない。
―やむをえんか
郭図公則は一瞬天を仰ぐと、伝令の速馬隊に命令した。
「希代之に伝えよ! 当初の作戦、放棄やむなし、とな! それでヤツには伝わる!」
郭図公則は腹立ち紛れに、レベル5の「突撃」を高順隊に敢行した。

町費と郭図公則からの伝令を受け、希代之は参軍権限で命令を下した。
「我が隊は郭図公則隊とともに、総大将の沈静化に努める。全部隊、それを援護せよ」

「南下しろだと? 馬鹿な、敵の増援軍は健在なんだぞ!」
袁奉は目を剥いた。
馬参と廖衛は敵増援軍との戦闘で手いっぱいで、とても援護はできない。
町費はすでに紫桑軍との交戦に入っている。

「あああーもう! あっち行きなさい! くーるーなぁーっての!」
雲南から従軍してきた馬超象部隊の女兵士は、怒鳴りながら長さ3メートルの槍を孫呉軍兵士に突き付けた。
大混乱となった馬超隊は、紫桑軍の集中攻撃を受けている。本来なら相当踏ん張れるはずの象部隊―しかも、指揮官はあの馬超―だったが、今や当初の半分余りの7000程度にまで減ってしまっている。
「なんでこんなことになっちゃうのよ!」
次から次へと押し寄せてくる敵を追い払うのが精一杯で、反撃など望むべくもない。いや、この状況からの脱出すらままならない。
「味方はまだか!」
馬超が叫んでいる。「錦馬超」と呼ばれたニヒルな武将の顔ではなかった。
状況を打開するため、責任を果たすため、野望を達成するため、いや生き残るため・・・馬超は必死に槍を振るっている。
「馬超殿、待たせた!」
兵が6000になったところで、希代之隊が馬超隊を沈静化させた。
「おおお、軍師殿! かたじけない!」
心から感謝の言葉を発した馬超。
だが、馬超隊は周囲を敵部隊に囲まれ、身動きが取れない状況だった。
「ええい、道は自ら切り開くのだ! 『突撃』!」
馬超隊の突撃で、呂蒙の弩兵隊が大きく崩れた。しかし、敵の数は多い。

そして、希代之。
馬超を救出するため、危険なほどに前進していた希代之隊の前に現れたのは、「奇襲」攻撃を得意とする呂蒙。
「希代之! 呉の呂蒙を知らぬや!」
関羽をも見事欺いた(との説もある)呂蒙の「奇襲」攻撃の前に、希代之隊の兵たちは大混乱に陥った。

「敵の総大将と参軍は我らの手の内にある! 押しつぶせ! 褒美は思いのままぞ!」
韓当は興奮して叫んだ。
血に餓えた獣のように、紫桑軍は馬超と希代之の軍への攻撃を反復した。

「援軍を! 馬超隊と希代之隊は敵に包囲されております!」
何度目の伝令だろう。これまで「承知!」とだけ答えていた馬参は、ついに伝令を怒鳴りつけた。
「同じ命令を何度も言ってくる余裕があるなら、貴様も戦え! こっちの状況は見てわからんか!」
馬参と廖衛、そして馬騰隊は、正規軍と増援軍合わせて5個部隊と戦っていた。

孫策の増援軍2部隊が、長江へ入った。川から南下、再上陸して馬超、郭図公則隊を攻撃するつもりだ。
「堰を崩し水を放て!」
狂喜して叫ぶのは袁奉。
「敵軍を激流に呑ませるのだ!」
戦場に到着してから突貫工事で済ませていた準備がここで生きた。
激流に飲み込まれた朱治と賀斉の隊は、大混乱に陥っている。
「よし、成功したな。これより我が隊は、馬超隊の救出に向かうぞ!」
「せっかく打撃を与えたあの敵を見逃すのですか?」
副官が驚いて叫んだが、袁奉は首を振った。
「間もなく長沙軍が到着する。ヤツらは涼公に任せればよい。今は馬超隊だ」
戦場は二個所に分れている。
北では馬参、廖衛、馬騰の3部隊が呉の5部隊と交戦し、南では馬超、希代之、郭図公則、町費、袁奉、馬岱の7部隊が、呉の7部隊と戦っている。呉の残り2部隊は、長江で混乱状態にある。
敵にもかなりの損害を与えている。これは事実だった。
ただし、武将を捕らえるまでにはいたっていない。傷ついた馬超隊は、依然として敵の包囲下にある。

突撃、撹乱、奇襲、斉射、矢嵐・・・なんとか混乱状態となることは避けられているものの、孫呉軍の攻撃の前に、次々と馬超の象は力尽きていく。残り1700。
涼公が到着すれば、計略「医術」によって再び武を振るうことも可能だが、まだ援軍は姿を現さない。そして涼公のいる方向へ逃げようにも、周囲は完全に取り囲まれている。
おそらくあと2部隊、もって3部隊の攻撃で、自分は敵に捕われるだろう。
決断を下す、最後の機会だった。
総大将として紫桑を落とす。その武功でもって、第三軍団長候補に名乗りをあげる。
そんな夢が、文字通りの「夢」に終わろうとしている。
馬超は唇をかみ締めた。苦い血の味がする。

「邪魔よ、どきなさい! 邪魔よ、どきなさい!! 邪魔よ、どきなさーい!!!」
雲南の女兵士が、槍を振り回しながら象を疾駆させる。
生き残った象部隊も、最後の力を振り絞って敵をなぎ払う。
その勢いに押され、紫桑軍にわずかな隙ができた。その隙をねじあけるように馬超隊は包囲を突破した。

         「馬超は江陵へ退却しました」
「馬超を取り逃がしたか・・・まぁ、仕方あるまい」
息を整えながらつぶやいた孫権は、標的を希代之へ移す。
郭図公則によって沈静化していた希代之隊だが、馬超を包囲から救出すべく、最前線に残ったままだった。
「『撹乱』攻撃。目標は希代之」

孫権の命令一下、森林にいた希代之隊に対し、木の陰などから次々に孫権の兵が襲いかかる。
馬超退却に歯噛みをしていた希代之は、再び自軍を掌握する術を失った。

「よーく狙えよ。落ち着いて・・・いいか? よーい・・・射ーっ!」
呂岱が再び「矢嵐」を放った。目標は郭図公則。

涼第一軍は総大将を失い、軍師と副軍師が混乱状態となっている。
最高の知力を誇る希代之と郭図公則を沈静化できる武将は、第一軍にはいなかった。
「おっ、あれは楼船ではないか」
弾んだ声で涼公。その視線の先には、袁奉の「激流」で行動不能に陥った孫呉の2部隊があった。
「第一軍もなかなか頑張っているようだの。よし、あの2部隊は甘寧と関平に任せろ。吾玄、張任はわしとともに上陸、第一軍と共同して呉軍を殲滅するぞ」
涼公の旗艦「雪風」(わかる人にはわかる名前)は、ご機嫌な航海を続けている。

旗艦「永安」から上陸した吾玄。彼が目にしたものは、おびただしい死体だった。
吾玄は眉をひそめた。死体に、ではない。死体の割合が涼軍と呉軍、ほぼ同数であることに、だ。
ハッとした吾玄は、部隊の行軍を急がせた。
「全員死ぬ気で駆けろ! 第一軍が危ない! 遅れた者は斬るぞ!」

ようやく上陸した涼公の最初の言葉は「わーこりゃどういうこっちゃ!」だった。
自慢の象部隊はすでに戦場になく、陣形の乱れた郭図公則隊が敵の集中攻撃を受け、町費や袁奉が郭図公則の脱出口を作ろうと奮戦している。
「おぉぉぉい、郭図公則〜! これってどういうことよ!」
山騎隊20000に守られながら、郭図公則隊の元へ駆け寄る。
「見ておわかりになりませんか! 苦戦しているんですよ、苦戦!」
さすがに郭図公則も軽口を叩く余裕はないようだった。
「苦戦してるのはわしでもわかるわい・・・で、わしは何すればいい?」
「沈静化を・・・と言いたいところですが、あとちょっとで我が隊は全滅します! 『医術』をすぐに! それと東に希代之隊がいます。あっちも相当兵がやられている!」
「わ、わかった、『医術』だな。えーと『痛いの痛いのぉ・・・飛んでけぇ!』」
「それがしは幼児ですか!」
「怒るな、意外と効くんじゃこれが」
郭図公則隊は5000にまで回復した。ただし、混乱状態のままである。
呂砲隊はなんとか針路を切り開き、希代之隊にも「医術」をかけた。それでも希代之隊は2000余りに過ぎない。
「早く退却せよ! あとはわしらに任せるのだ!」
「お任せしたいのは山々でございますが・・・」
兵を叱咤し、剣を振るいながら希代之は言い返す。
「兵を沈静化させねばどうしようもありませぬ!」
その直後、太史慈の「斉射」と程普の通常攻撃で、希代之の姿は一瞬にして見えなくなった。
「おのれ、程普め! よいか、最悪この戦いに勝てなくてもよい! しかし、程普は必ず殲滅せよ! さすれば希代之を救うことができる!」
そう叫んだ涼公だったが、自分の言葉に自信を持つことができなかった。程普はまだ10000近い兵を有している。
伝令が駆け寄ってくる。
「北戦場にて、我が軍苦戦! 涼公におかれましては、友軍への『医術』をくだされんことを!」
涼公はイライラしながら怒鳴った。
「ええい、わしはクリミア戦争のナイチンゲールか!」

呂砲@プレイ中
114000vs85000(189000vs149200)
13部隊vs13部隊(15部隊vs16部隊)
総兵力では負けていないが、12万いた第一軍は6万程度にまで減っている。
前の戦い・・・じゃない兵棋演習では、10ターン終了時は124000vs76000だったから、戦果で1万少なく、損害で1万多いことになる。
やはり象部隊が1部隊だけというのが効いている。
さらに11ターンとなり、正規軍の士気がガバッと下がった。
一番高いのが袁奉の62。それ以外の武将は、35前後。
対する孫策軍は95〜100。
こちらは総大将と参軍がいなくなり、策略「鼓舞」も使えない。
「優先度はどうでもよい! 全滅させられそうな部隊を集中攻撃せよ!」
北戦場を支えていた馬参が叫ぶ。敵部隊を殲滅すれば士気は上がる。手後れになる前に少しでも士気を回復させねば。
標的は太史慈の弩兵隊2700。
「乱撃だ! 食らえ!」
弩兵隊は防御力が弱い。重騎相手でも一撃あたり1000前後の兵を殺傷できる馬参の「乱撃」なら、まさにカモだった。
しかし、4回中3回攻撃を成功させたにもかかわらず、太史慈隊はまだ1000ほど生き残っている。
「士気の低下・・・かくも我が『乱撃』の威力を奪うか・・・」
馬参は愕然とした。

兵が逃げ出し始めた。
南戦場の郭図公則が、ついに沈静化されることのないまま、韓当に捕らえられたのだ。
正規軍の士気は、袁奉を除いて30を切っている。
「殿、もはやこれまでにございます! 速やかに退却を!」
そう進言してきたのは吾玄だ。しかし、涼公は躊躇した。
「希代之と郭図公則が捕らえられたままだ! せめて程普と韓当を倒すのだ、さすれば両軍師は解放される・・・」
「敵は十分な兵力を有しております。それに士気も格段に高い。このままではさらに捕らえられる武将も出てきますぞ!」
「・・・・・・・やむなし! 許せ、希代之、郭図公則! つーか孫策の配下にだけはならんでくれよ!」


           「攻撃側呂砲軍は退却しました」
縛り上げられた希代之と郭図公則は、徒歩で紫桑城へ移動させられた。捕虜検分は城で行われるようだ。
城に近付くと、2人はさりげなく城門前の地形と城門の様子を記憶に留めた。城内に入っても、兵の動きや町の様子を見ておく。
やがて、両軍師は低い声でささやき合った。
希代之「如何に思う?」
郭図公則「別に敵部隊を殲滅せずとも、戦さで勝利を収めることはできる、ということだ」
希「どうやら同じ存念のようだな」
郭「そのようだ」
希「だが、どうせなら徹底的に敵兵力を潰したい。そうすれば、江夏攻めも楽になる」
郭「やり方次第だな」
希「どうする?」
郭「賭けになる」
希「うまくいけば、補給が切れる前にかたをつけることもできようが、悪くすれば、また兵が逃げ出す、か」
郭「そいういうことだ」
希「際どい策だな」
郭「しかし、試してみたい策ではある」
希「謀士として腕が鳴るか?」
郭「いやいや、我が軍には希代之という立派な軍師がいる。それがしが出る幕などあるまいよ」
希「そうであろう。貴殿が目指しているのは軍師の座ではない。軍団長だ」
郭「何のことやら・・・」
希代之、郭図公則の両将が解放されたという報に、涼公は狂喜した。
「いや〜よかったよかった。おぬしらが孫策の配下となった日にゃ、速攻でリセット・・・じゃない、釈明会見・・・じゃなかった、とにかく何とかする腹積もりであった」
大喜びする涼公に、希代之は慇懃に答えた。
「参軍として殿の期待に応えることができず、さらには敵の虜となって涼の威信を貶めたこと、死をもってしても償えぬ不始末なれど、まずは殿の御裁断を得ようと、敗残の身ながら戻ってまいりました」
「さようなこと申すな。あれはわしが悪かった。最初の兵棋演習通り、象部隊を3部隊投入しておけばよかったのだ。おぬしら将兵に咎はない。もう言うな」
「もったなきお言葉・・・して、馬超将軍は?」
「重傷じゃ」
「手傷を負われましたか?」
「いや、ふさぎ込んでおる。何度か会いに行ったのだが、てんで駄目でな。馬騰にも詫びを入れたところじゃ」
「名誉挽回の機を設けなければなりませぬな」
「うむ、それなのだが・・・ぜひ両軍師に聞きたい。武運つたなく敗れたわけだが、今後我らはどうすべきじゃ? 孫策は赤壁の戦いを派手に喧伝しておる。我らとしても、次の戦いでまたやつに負けるわけにはいかぬ」
「殿はどのようにお考えで?」
「わしか? うん、わしはいったん孫策と休戦し、韓を攻めようかと考えておる」
「劉備を滅亡させる、と?」
「襄陽の法正が兵と将を送れと催促しておるしな。第一軍の力をもってすれば、もはや劉備などさしたる相手ではない。ここで劉備を滅ぼして、ドカーンと『涼軍ここにあり』と漢全土に宣伝しては、と思うのだが・・・どうじゃろ?」
覗き込むように自分の案を示す涼公に対し、冷然と言い放ったのは郭図公則だった。
「下策ですな」
思いっきりコケにされ、涼公はヘコんだ。
かまわず、郭図公則は言葉を続ける。
「劉備攻撃となれば、現在江陵にいる第一軍を襄陽へ回さねばなりません。これに三月要します。劉備を滅ぼしたとしても、孫策の圧力が減るわけではありませんから、再び第一軍は移動しなければならない。これに再び三月、無駄に費やすことになります。それに・・・」
郭図公則はチラリと希代之に目をやり、告げる。
「劉備を滅ぼすということは、宛や汝南の曹操軍と対峙することにもつながります。荊州全土の制圧前に、いたずらに敵を増やしてどうされます」
「今回の戦いで、我らは少なからぬ損害を受けました」
希代之が引き継ぐ。
「しかし、それは孫策も同じこと。ここで我らが矛先を北へ転じると、それだけやつらの戦力回復に利することになります。よって、我ら両名は再度の、速やかなる紫桑攻略戦の実施を具申いたします」
「両軍師の存念はわかった」
なんとか立ち直った涼公は答えた。
「しかし、紫桑を落とす策はあるのか? 赤壁の鉄壁ぶりは、おぬしらが身に染みて知っているとは思うが・・・」
ここで郭図公則は、ニッと笑った。
「さすれば、ぜひ採用していただきたい策がございます」
「ほう、それはどのような策じゃ?」
「名付けて、『啄木鳥戦法』」
「キツツキ?・・・なんとも山本勘助チックな名前だが・・・なにそれ?」
678君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/08/22 20:16
すみません。負けちゃいました。
今度は必ず「啄木鳥戦法」で勝ってみせますので、同志、そしてご覧になっている皆様に置かれましては、もうしばらくご寛恕のほどよろしくおねがいします。
679郭図公則 ◆2getuhmE :02/08/22 21:24
〜冥王星星域〜
通信兵「駆逐艦雪風撃沈!」
〜中国大陸〜
間者「馬超は軍団長争いにおける脱落は確定、後は啄木鳥戦法が
成功すれば・・・」
郭図「最後まで気を抜くな、孫権とて必死、更には我が軍最大の
欠点であるあれが」
間者「雑兵一号、奴が作戦を漏らしさえしなければこのようなことには」
郭図「啄木鳥が外れれば私の立場も危うくなる、失敗は許されぬな…」
間者「既に揚州の豪族と連絡を取っておりますゆえ前回のような凄惨な
敗北はありますまい」
郭図「ならばよいのだが」
〜造船所〜
新造戦艦漢中弐ロールアウト

文って難しいですね
恐ろしくスレが回ってるので何かと思えば小説化ですか!
いやはやマジでお疲れ様。 結局いいところの無かった馬超くん、哀れ……

しかしまさか赤壁の戦いを三回も一回のリプレイで見ることになるとはね(w
次スレのこともご考慮あれ、と外野からの心配をお届けしつつ、
相変わらず太平楽な作中の涼公の台詞回しにワラタ、と。
涼公━━━━━キ━(゚∀゚)━タ━━━━━━━━!!!
「雪風」も━━━突然━━━━キタ━(゚∀゚∀゚)━━━━!!!!
涼公、本当にご苦労様です。
小説にはどれくらいの時間をかけたのでしょうか?
その情熱には頭がさがります。
がんばってくだされ。
雨が降っている。
雲南の雨は暖かかった。江陵の雨は冷たい…
「違う」
血で染まった長江。燃えくすぶる楼船。岸に流れ着いた兵士と折れた旗。
「涼」と書かれた旗は水面に揺れ、雨粒の波紋に揺れている。
「違う」
乗ってきた象を労わる。矢を抜き、刀傷に薬を塗るが雨が象と私の体力を奪う。
鎧が重い。兜はとうに失せた。それでもまだ立っているのは私が生きているからだろう。
「違う」
分かっていた。認めたくなかった。負けたということを。
「ちが…う…」
泣いているのに誰もいない。いたとしてもこんなところにいない。万を超えた戦象隊は文字通り壊滅し再編の途中にある。
「ぅ……ぅぅ…ち……がぅ……」
雨が降っている。
雲南の雨は暖かかった。江陵の雨は冷く涙と共に降りそそぐ…


がんばってください。涼公。わたしもがんばりますんで。
684吾玄 ◆7KljsyW2 :02/08/22 23:47
孫呉・・・恐ろしい相手だ。
若くして揚州を手中に収めた実力、あなどれんな。

殿。
この敗戦、涼軍にとって大きな痛手とはなりましたが、
勝ち戦が続き弛緩していた我軍を戒め、引き締めさせるなど得る所も多かったように思われます。
今回の敗戦で失われた幾多の民の命、私は決して忘れません。

そして郭図公則・希代之両将軍。
此度の戦、両将軍を見捨て退却を優先した私の罪はまさに万死に値。
赦されるならば今すぐにでもこの愚者の首を刎ねて頂きたい所でありますが、諸所の事情によりそれもできませぬ。
かくなる上は次回の孫呉との戦で功績をあげ、我首と代えさせてはいただけませぬか。
685廖影:02/08/23 00:16
おお!某をリプレイに登場させていただけるとは思っておりませんでした!
今何度も自分の登場シーン(名前だけですが)を読み返しております。

涼公、郭図公則さまの奇策、某には想像も尽きませぬ。
が、某は涼公の命に従い寡黙に槍を振るう所存にございます。


686観客B:02/08/23 00:58
(・∀・)イイ!! いや〜今回は読みごたえありましたっ!おもしろかったっ! (・∀・)イイ!!
687郭図様のお屋敷:02/08/23 01:11
「・・・・・・はい、馬超は相変わらず塞ぎこんでおります。
赤壁であれだけの失態をしたのです。
当面の間軍団長候補に推される事は無いかと。
しかし、勇猛なる馬超の力を持ってすれば象部隊も1部隊で十分などと言う
噂を流させるとは相変わらず人が悪いですね。
見事涼公様が策に乗ってくださり、馬超は失脚。
しかし閣下まで捕虜になるとは策が少々効きすぎましたな。」
688町費 ◆vWPc71kM :02/08/23 09:04
漢帝国放送の奴がまた来たか、
さすがに今回は涼公も塞ぎこんでるから、
百金を積まれても情報は流せんぞ諦めて帰ってくれ。
それと殿が憤死する恐れがあるから敗戦のことキツク責めるなよ。

さてと馬超殿に上等の酒を買って、はげましに行くとするかの。
おっと郭図殿の使用人にぶつかってしまったか、
怪我をさせなくて良かった。

涼公
>>642で無名武将でのレス
>>644でトリップのみでコテハンの記入漏れすいません
大学受験中なため身も心もズタズタでございまのでお許し下さい
689無名武将@お腹せっぷく:02/08/23 09:57
>>673
「ええい、わしはクリミア戦争のナイチンゲールか!」


ハゲシクワラタ
690雑兵1号@牢屋:02/08/23 21:55
へっくしょん!
しかし、こう毎日尋問ばかりじゃ嘘のネタもつきてくるよな〜。

この間は、
「象部隊は1部隊しかこないよ〜ん。だって殿、ケチだもん」
って嘘つたけど、こんどはどうしようかな。

あっ
「殿はそのまま・・・・・・」
にしよう。よしよし、安心したら腹へってきたな。

おい門番様、ご飯はまだですかゴルァ!!
は〜、はやくだれか助けてくんねえかな〜。
ブン屋嫌いで、夜の宴会好きで、ノミの心臓・・・
Σ(゚Д゚三 ) ぼ、某国の前総r・・・ ( ;´Д`)
そろそろ、涼公のちょっとイイトコ見てみたい・・・

>>688 町費サマ、天神の御加護 貴君サマに在り。がんがれ。
692陳寿:02/08/24 02:57
むっ!紙面が足らなくなったか。
後漢書・呂砲伝新スレを立てなければなりますまい。
やはり涼公が立てるのが筋かと存ずるが。
693君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/08/24 22:54
>>692陳寿殿
新スレ立てにございますが、それがしが立てるのが筋という説はまことごもっとも。
しかし、無知と勉強不足をさらすようで恐縮なれど、わし、スレの立て方知らないッス。
ということとで、以下にテンプレ書きますので、それを元にどなたかにスレ立てをお願いできまいか?
新スレの>1で>>694を、>2で>>695を、という具合で。
ご迷惑かけますが、どうかよろしくお願いします。
694君主・呂砲 ◆WFnCXgeU :02/08/24 22:57
スレタイトル「無理矢理マルチプレイ三国志8〜その2〜」
三国志8(PS2)によるマルチプレイもど記です。
最終目的は曹操、孫策、劉備を殲滅すること。
その過程で、武将、兵隊、細作、民衆など、三国志時代の人物となって楽しんでください。
前スレ http://curry.2ch.net/test/read.cgi/warhis/1023460425/l50

【これまでの流れ】
永安で挙兵した呂砲と七同志=B
三大巨悪の首めざして連戦を重ね、劉璋、張魯、馬騰と次々に殲滅していった。
しかし、劉備殲滅前の地固めとして実施した紫桑攻略戦(赤壁の戦い)は見事に大失敗。
第三軍団長の任命問題もからみ、新興勢力「涼」は、正念場を迎える・・・。

【現在の登場人物】
呂砲(君主で涼公。戦争で役に立ったことがほとんどない)
袁奉(水軍提督。七同志″ナ強の武力を誇るが、性格「臆病」)
郭図公則(副軍師。呂砲とは「水油の交わり」と称される関係)
希代之(筆頭軍師。何かと郭図公則と対立する・・・かもしんない)
吾玄(七同志″ナ年少にして第二軍団長。「撹乱」マスター)
町費(毎回トリプルスコアを記録する内政官)
馬参(七同志″ナ年長。「乱撃」の使い手。戦争になると頭に血が上る)
廖衛(袁奉に次ぐ膂力を持つ。現在、永安に凱旋帰国中)
その他
雑兵1号(呂砲の親衛隊長。現在、紫桑で孫策軍の捕虜)
廖影(帰国中の廖衛に代わり、廖衛隊の指揮を取る影武者)
見習い忍者(郭図公則配下の細作。武器はやかん)
にわか水兵隊(カナヅチ集団だったが、今では見事なシンクロナイズドスイミングを披露する)
成都のおねぇさん(雲南出身の象使い。長安娘と対決するつもりが、現在象部隊兵士)
元劉璋軍兵士(長安守備隊所属。熱血漢らしい)
永安古老(故人。幽霊になって枕元に立つことも)
国営放送KIN(都合の良い情報を流すために呂砲が編成したが、熱烈な反呂砲キャンペーンを展開する)
695君主・呂砲 ◆WFnCXgeU
【全体地図・204年7月】(C)◆KOEiWSYs

×××××××××××晋陽××××薊×××××××北平××××××××
西涼★┓×××上党┏━━▽━━━━▽━━━━┳━━━━▽━━━▽遼東×
×××┃×××××▽┓×××業β┏━━━┳━▽渤海┏━┛×××××××
×××┃×弘農××┃┗━━━━━▽━┓×┗━━━▽平原××
西平★┫×┏◎━┓┃洛陽××陳留┃×┃┏━━━◎┻━┓×
×××┃×┃××┗◎━━━┳━━◎×┗◎濮陽×済南×┃×
天水┏★×┃長安×┗┓宛┏◎許昌┗━━┫×××┏━◎┛××
××┃┗━★━━━━◎━┛┗┳━━◎━◎小沛×┃×北海
××┃×┏┛××××┣━━━◎━┓礁 ┃┏━━┛     ★=呂砲
武都★━★漢中×新野〓×××汝南┗┓×┗◎下丕β     ◎=曹操
××××┃┃上庸××┃襄陽××××┃×┏┛×××     ○=孫策
×倍★━┛┗★━━━★━┓××寿春○━○広陵××     〓=劉備
××┃×××┃永安┏┛┏○江夏×┏┛×┃××××     ▽=袁紹
××┣━┓×★━┳★━┫┗━┓┏┻━━○┓抹陵×     
××┃巴★━┛×┃江陵┃柴桑┗○廬江×┃┃×××     
成都★━┛×武陵★××○━━━┫×┏━┛┗○呉×     
××┣★建寧××┣━★┛×××○━┛××┏┛××     
永昌★┃××零陵★×┃長沙××翻陽×××┃××      
××┃┃××××┗★┛×××××××会稽○×       
三江★┛××××桂陽××××××××××××