ちょちょちょ…なにごとですか副軍師さま!
それがしなどにこのようなおもてなしをしてくださるとは。
しかも今日の予定は殿下との会食だったとか。
謹慎中のそれがしにここまでしていただき、それがしは大変幸せにございます。
おう、見習忍者どの、忝い、いや〜このお茶は格別ですな!
貴殿が副軍師さまを支え、それがしが廖衛さまを支える。
これからも、共に涼を守り立てていきましょうぞ。
それにしても副軍師さま、このような場を設けられて、何か重大なお話でもあるのですか?
…?
どうされました?
…別室へ?
はぁそれはかまいませんが。
>>565の経過報告で、吾玄殿の功績値10793は11033の誤りでした。
何を勘違いしたのか全然数字が違いますが、訂正してお詫びいたします。
>>573 余と君だぁぁぁ!!!とか言われて箸落としちゃったり
最近殿下の様子が妙だ。
前は毎夜色街に繰り出していたのに、最近は宮殿内に篭ったままだ。
何故か美童が夜な夜な連れ込まれている。
そう言えば親衛隊の制服もピンクになったしな。
やはり男色の噂は本当らしいなφ(..)メモメモ
希代之様、ただいま洛陽から到着いたしました。
初めて象というものを見ましたがなかなかかしこそうな動物ですな。
わたくしも一度はあの背中に乗ってみたいものです。
さて、都の様子をご報告します。
開放直後ということもあり、涼王の評判はまだ今ひとつではありますが、
新洛陽太守のお屋敷は膨大な贈物を持って挨拶に来る商人どもで市をなす賑わいでした。
漢臣と思われる方々も随分面会に来ていました。それと、
敵とも味方ともつかぬ密偵らしき人物は町のどこへ行っても見かけられました。
都の手土産として、その主だったものの人相風体をしたためたものを書いて参りました。
後でご覧下さい。
>今週日曜の秋天で、アグネスフライトが3着以内に来るかどうかも占ってくだされ。
ははは・・・呂王殿下、お戯れを。
賭博の勝敗を占えるものなら、呂王殿下に告げずと自ら勝ち馬投票券を購入致しますよ。
数週間、2chを離れていたのですが…。
うおお。呂砲殿が真っ黒(に限りなく近いグレー)になっちゃった!? なんて──素敵なんでしょう。
喧喧諤諤だった第二軍諸将の顔ぶれには感動しました。吾玄どのの選抜と呂砲殿のセンスに感服です。
(荀ケ+張良)÷2−魅力な立場に追い込まれてしまった希代之どのに惚れ気味だったので、副官立候補
に居合せなかったのが残念。
漢を憂う志士であり、さりげに一騎ウチャーな熱血内政官・町費どのもまた好漢であります。……しかし、
殿の鼎の軽重疑惑で性格「私欲」がぶっとんでしまってますな?
方々、今後それぞれご健闘してくだされ。
副官殿、お勤めご苦労様です。
拙者も象を見ましたが、やはり俊敏な馬のほうが合っているようです。
兵は神速を尊ぶ、とも言いますからな!
希代之様。某、今回の軍議にて怒りを抑えられずにはいられませぬ!
今回の戦では、町費様と廖影殿のご活躍があったこそ勝ち得たもの!
確かに軍令には反しましたが、それは殿下そして皇帝陛下のために
危険を承知で戦場にいかれたのです!
それを知っておきながら郭図様は、ただ単に切り捨てると言われた…。
それならば真の忠節とは一体なんでありましょうか?
もう一つ希代之様にお伝えしたきことが…。
今まで郭図様の皇帝陛下に対するお考えがわかりませんでしたが、
希代之様もお気づきのように、明らかに漢に不忠でございます。
このまま洛陽に駐在するとなると、漢に悪影響がでるかもしれませぬ。
暗部の手配は出来ております…。ご命令とあらばいつでも…。
護衛兵意外と腹黒いね。
筆頭軍師殿は策謀は嫌いなのかと思ってた。
>>557 韓玄タン…
。・゚・(ノД`)・゚・。
日記より
今日、やかんを持った人がやってくる。
欲しかった髪飾りときれいな着物が入った箱が渡される。うれしかった。
さらに象さんの貯金箱も戻ってきた。手にもってみたら重たかった。涙が出た。
廖影様。おじさんハゲ呼ばわりしてごめんなさい。
戦場でこの服と髪飾りをしてゆくんで見ててくださいね(^^)
(注 見習忍者様を廖影様配下の人と勘違いしいます。廖影様自身が謹慎中ゆえこんな感じにしてみました。)
>>郭図公則将軍
洛陽へようこそいらっしゃいました。
この度殿下のご命令で長史の任を拝命致しました。
涼都の完成を目指して供に力を合わせていきましょう。
聞くところによると、将軍は諜報戦に大変長けているとの事。
何卒新米の私に色々ご教授下され。
ふぅ、あれが郭図将軍か。
敵になるか味方になるか、いずれにしろ油断のならない人物だな。
第4都督になったからには第一軍と疎遠になるのは必定
呂砲と様郭図殿との引き離し成功
謹慎中につき評定は無回答
・・・・・・(小声で)
すいません郭図将軍のお屋敷ってのはここで良いんですよね?
いえ、何たいした事じゃないんです。
池田屋って宿がございますでしょう。
そこにね不貞の輩がいるんですよ。
ここだけの話、筆頭軍師様の手の者らしいんですよ。
え?人数ですか?全部で7人程ですね。
へへっ、こんなにいだいても良いんですか?
いえ、どうもまいど。
586 :
廖衛@謹慎中なので書簡:02/10/24 12:08
殿下、我が副官廖影への処分に関して寛大な処置を賜り真に忝く存じます。
ところで洛陽守備隊の権で御座いますが、殿下が全軍団を統御できるのならば、
第四にしてもかまわないと思いますが、統御が難しいのであればやめておいたほうが
賢明でありましょう。
無用に軍団を増やせば統率が難しいですからな。
私はどちらかと言えば反対派です。とはいえ、作られた場合特に意見は申しませぬ。
>馬参殿
廖影殿の件、本当に助かった。礼を申す。
この無能非才の身には彼の能力が必要なのだ。
また今度酒でも酌み交わそうではないか。
>成都のおねぇさん殿
・・・私も「おじさん」なのか・・・。
廖影殿と私は顔が似ているんでな・・・。ハア・・・。
(ちなみに実生活でもおっさんくさいと言われている。)
>希代之殿
副官を見つけることができてよう御座いましたな。
>廖影殿
私の不在中、よく任をこなしてくれた。礼を申すぞ。
それと、貴殿のいうとおり「中間考査」と言う物に引っかかっておった。
>【呂砲と様郭図殿との引き離し成功】
【呂砲様と図殿との引き離し成功】の間違いすいません
廖衛殿が反対されるとは思わなかった。
計画の失敗
>>570吾玄殿
何、吾玄殿と袁奉殿の力が合わせれば、1年半での揚州制覇など軽い軽い。
多分。
>>574諜報部末端構成員殿
ああ……飲みに行きたい……。
>>576旅の占い師殿
やはりアグネスフライトを買うのは無謀か。
いや、ここは自分を信じるのみ!
アグネスフライトの複勝2000円!
せこい?
>>577 副官職の数に制限などもありませんので、気が向いたらお気軽に参加していただき、ネタをください。
なお、おっしゃる通り「呂砲」は内心は限りなく黒に近いグレーですが、次回の戦闘から甲冑がピンクになります。
>>580 個性ということでよろしいかと。
>>583長史殿
涼全土の内政は当然として、諜報にも力を入れてほしい。
これまでの諜報は、希代之と郭図公則の専門であり、わし直卒の諜報部隊はなかったからな。
>>584町費殿
謹慎とは関係ないから上程してくれ!
上程あってこそのこのスレだ!
>>586廖衛殿
中間考査お疲れ様。
ふむ、これで洛陽軍の第四軍昇格は、賛成3、反対3、棄権1だな。
それはそうと、第一軍の侵攻経路、上程しないさいってばさ。
【洛陽守備隊を第四軍に昇格させる】
賛成:郭図公則、希代之、袁奉の3人
反対:馬参、町費、廖衛の3人
棄権:吾玄の1人
結果は賛成3、反対3、棄権1となった。
ではわしの考えを伝える。
「反対」である。
よって、洛陽守備隊の第四軍昇格は見合わせる。
反対の理由? そりゃもちろん
も う 一 回 軍 団 長 選 挙 を し た い か ら に 決 ま っ て る わ さ
ただ、今回の投票における各同志の一連の考えを見ると、果たして選挙になるのかな、という不安も……。
宛、軍師府。
2人の男が、一室で話し合っている。
一人は、涼筆頭軍師・希代之の護衛隊長。
もう一人は、つい先日洛陽から到着し、希代之の副官に就任した男。
「どうしても我慢ならんのだ!」
こめかみをひくつかせながら言うのは、護衛隊長。
「函谷関での勝利は、町費将軍と廖影殿のご活躍があってこそ! 町費隊の出撃なくば、第三軍は撤退を余儀なくされていた!」
副官は軽く相づちを打ちながら、先を促す。
「町費将軍と廖影殿は、殿下のため、そして皇帝陛下のため、危険を承知で戦場へ赴かれたのだ。それを承知していながらの副軍師殿の言! とうてい許せぬ!」
「声が大きいぞ。話が話だ。もう少し落ち着けよ」
「これが落ち着いていられるか!」
「かような話、漏れれば殿にも迷惑をおかけすることになる。だから落ち着け」
「ぐ……」
敬愛する上司に迷惑がかかると諭され、護衛隊長はさすがに声を詰まらせた。
「まあ、副軍師殿の言が極端なのはその通りだ。だが、冷静に考えてみたまえ。いくら軍令違反を犯したとはいえ、殿下が七同志に極刑を与えるわけがないだろう」
なだめるように副官は、かつての学友に語り掛ける。
しかし、護衛隊長の苦虫を潰したような表情は変わらない。
「それがしだって、そう信じたい。しかし、最近の殿下はお変わりになってきたというではないか」
「確かに変わったのかもしれない。だが、今のところは噂の域を過ぎていない。とにかく、君がそうカッカしていると、殿の護衛任務にも支障をきたすぞ」
「そ、それはそうだが……」
「副軍師殿のアクの強さは筋金入りだ。こたびの言で、さらに敵を増やすことも考えられる。町費将軍らは寛大な処置で済んだし、将軍らを擁護した殿の名声も高まった。結果は悪くない」
「……君は本当に冷静だな。うらやましい」
「君が熱すぎるだけだよ」
そう言われ、護衛隊長は照れくさそうに笑った。
「だが、とにかく」
護衛隊長は声を潜めつつも、力を込めた。
「副軍師殿には注意を払わねばならん、と思う。いや、それだけでは不足だ。もっと根本的な手を打たねば」
「根本的、とは?」
「我が細作……いや、言えば君にも迷惑がかかる。これはそれがしの一存でやるべきことだ。言えぬ」
「副軍師殿を暗殺するか?」
「!……どうしてそれを!」
「何年の付き合いだと思っている? それに君は正直過ぎるよ。すぐ顔に出る」
顔を赤くする護衛隊長を見て、副官は尋ねた。
「どうもその様子では、洛陽へ細作を配する準備は進めているようだな?」
「お見通しだな……そうだ。7人。明日、向かわせる」
「当面は監視と情報収集だけに当たらせておくべきだ。仮にも副軍師殿は、殿とともに涼の智の双璧として君臨してきたのだぞ。それが暗殺されたとあっては、ただではすまぬ。それに」
先日まで滞在していた洛陽の様子を思い出し、副官は告げた。
「今の洛陽は、ちょっとした細作歓楽街だ。敵味方問わず、細作たちであふれている。それだけ事が露見する恐れも大きい。そうなれば君と私だけの首で収まらない。殿までが死を賜ることだって、十分にありうる」
「殿が! いや、それはまずい!」
本気で慌てる護衛隊長。
興奮すると、見境がなくなる性格は変わっていないな、と副官は思った。
そこらへんは、荊州の大商人の息子として、常に情報収拾と分析を欠かさぬ教えを受けてきた自分との違いだ。
まあ、それだけ性格が違うから気が合う、という面もある。
かつての学友が涼に任官したと聞いた時、しかも筆頭軍師の護衛隊長となったと聞いた時、副官は喜んだ。
既に先の見えている漢より、日の出の勢いの涼の方が出世もできるし、将来的なものも確保されよう。
何より彼は、旧来の社会から新しい社会へと変わりつつあるこの時期、新興勢力・涼を期待の目で見ていた。
だからこそ、旧友から希代之の副官としての任官を勧められた時、何よりも恐ろしい父親の顔を思い浮かべながらも、家出同然で宛へとやってきたのだ。
初めて希代之に面会したのは、昨年10月のこと。
希代之はこの年、29歳。自分より数年年長なだけだが、「地位は人をつくる」の格言通り、涼の筆頭軍師にふさわしいオーラを放っていた。
何かとマイペースな彼も、この時ばかりはさすがに体が硬くなった。
「希代之様のため、そして涼のため、粉骨砕身の決意で働く所存にございます!」
それに対し、これから自分の上司となる男は、穏やかな口調で言った。
「それに『漢朝のため』、と付け加えてくれるなら、私としてもうれしい」
副官となる男は、慌てて「漢朝のため」と付け加えて言い直した。
その時は、別段深く考えていなかった希代之の言葉。しかし任官して3カ月がたち、その重みを副官は実感するようになっている。
彼の上司は、心から漢室への忠義を抱いている。
もはや斜陽の極致に達している漢室を、新興勢力の中心人物がこれほどまでに大事に思っている。
この認識は、それまで外から涼を見つめていた彼にとって、新鮮な驚きだった。
そして同時に、商人の出らしい計算も働いた。
漢室が洛陽に都を構えて約200年。衰えたりとはいえ、民衆の漢室を慕う気持ちは依然強い。
冷静に考えれば、今の情勢の中で、漢室が再び力を盛り返すとは思えないが、要はやり方だ。
上司を支え、希代之を「漢室復興の忠臣」とすることができれば、そこから得られる価値は、軍師付き副官とは比べものにならない。
(難しければ難しいほど、返ってくる利益は大きいものだ)
ハイリスク・ハイリターン。
彼の父親もまた、そのやり方で荊州の一大富豪へと上り詰めたのだ。
宛、廖影邸。
竹簡にじっと目を通していた廖影は、やがてため息をつき、目の前にいる男に深々と頭を下げた。
「このたびは本当にお世話になった。副軍師殿、そして貴殿には感謝の言葉もない」
「さようなことをされるとこそばゆい」
男は、廖影に顔を上げるよう告げた。
「ともに涼王殿下に仕える仲間……いや、同志ではないか。『七同志』に名を連ねるほど大層なものではないがな」
笑いながらそう答えたのは、郭図公則の細作頭だった。
「文には、髪飾りに服、それに貯金も増えて…と書かれていた。しかも彼女は、これをそれがしの処置によるもの、と誤解しているようだ。即急に文を送り、貴殿らのご好意であることを知らせよう」
「いやいや、それには及ばず」
「しかし、こうまでされては、それがしもこの恩に報いることができぬ」
「恩などと考えめさるな。郭図公則様は、以前から貴殿を高く評価されていた。とはいえ、貴殿は廖衛将軍の配下。その気持ちを形で表すことは、廖衛将軍の体面にもかかわるから、これまで控えておったのだ。今回その念願がかない、郭図公則様が一番喜んでおられる」
「副軍師殿は……それほどまでにそれがしを……」
「まったく私の身にもなってほしいものだ」
細作頭は冗談めかして言った。
「郭図公則様は常々、『優秀な副官がいる廖衛がうらやましい』と私に皮肉を言うのだ。そのたびに私は小さくなっているよ」
「いや、本当に申し訳ない」
「ハハハ。なに、私も十分に自覚している。だからこそ、貴殿に負けぬよう日ごろ忠勤に励んでいるのだ。今後も貴殿を良き好敵手と見ながら己を磨きたいと思う。そして時々こうして酒を交わせるのなら、なおありがたい」
廖影は、その言葉にパッと顔を明るくした。
「おお、願ってもない! こちらこそ、よろしくお願いしたい!」
だが、ここで廖影は再び表情を暗くした。
「しかし……副軍師殿はお怒りではないのか?」
「怒り? 誰に対して?」
「それがしに対して」
「なぜ?」
「なぜって……」
言いにくそうに廖影は口を開いた。
「洛陽軍の第四軍昇格の件……廖衛様が昇格に反対したことによって、副軍師殿の念願は潰えた……いやな、それがしも何とか副軍師殿のご好意に応えねばとは考えておったのだが、事が事だけに、軽々しく廖衛様に具申することもできず……」
「廖影殿、郭図公則様を見損なうな」
細作頭は、ここで初めて語気を強くした。
「郭図公則様がさようなことを当てにして、貴殿の願いを聞き入れたと本気で思っているのか?」
「いや、そういうわけではないのだが……」
慌てて首を振る廖影に、細作頭はピシャリと言ってのけた。
「郭図公則様は純粋に貴殿の武勇を愛で、その想いを貴殿に何とか伝えたい、と心から思っていたのだぞ。その想いに打算の入る余地など一片たりともない!」
「す、すまぬ。そういう意味ではないのだ。つまり……」
「そういう意味だ。貴殿の言っていることは」
細作頭の断言に、廖影は言葉を失った。
「非常に残念だ。まさか郭図公則様のご好意を、貴殿がそのように受け止めていたとはな」
「………」
「郭図公則様を落胆させるのは忍びないが、私はあくまでも副官。ありのままを郭図公則様に伝えねばならん。では、失礼する」
立ち上がった細作頭を、廖影は慌てて止めた。
「お、お待ちくだされ! 決して他意があたったのではない! 副軍師殿のご好意に応える一番の近道がこれだ、と勝手にそれがしが思っていただけのこと! なにとぞお待ちくだされ!」
廖影はしきりに恐縮している。
この男、その膂力は上司たる廖衛に引けを取らぬものを持っているが、根は謀略には向かない。
頭を下げている廖影に対し、細作頭は上司そのままの薄ら笑いを浮かべ、廖影が頭を上げるとそれを消した。
「わかっていただければ良いのだ」
むしろ慰めるように、細作頭は言った。
「とにかく誤解が解けて良かった。これで私も、郭図公則様を失望させないで済む」
その言葉に、廖影は心からホッとした表情を見せた。
「生来の言葉足らずにて、まことに申し訳ない……頭殿、仲直りの意味も込めて、それがしの一献、受けてはいただけぬか?」
「ありがたくいただこう」
「廖影に楔を打ち込むことに成功いたしました」
廖影邸から帰還した細作頭は、直属の上司にそう報告した。
郭図公則は小さく肯いただけで、表情を変えなかった。
宛、酒楼。
一人の兵士が、鯨飲しながらブツブツつぶやいている。
明らかに愉快な酒ではない。
「殿下はわかっておられぬ!」
酔っ払いつつも、可能な限り声を落としているのは、王の悪口を容認するほど、涼は万事寛容というわけではないから。
いや、これは涼に限らず、どの勢力においても同じことだが。
兵士は、町費隊配下の士長だった。
上官たる町費は、「勝手に部隊を動かした」として、謹慎2カ月の処分を受けている。
その間、彼が町費隊の練兵や資材全般の調達などにあたっている。
幸い町費の謹慎は間もなく切れるので、町費隊も晴れの許昌攻略には参加できるが、そのための準備は膨大なものだった。
ほとんど一人でそれを仕切ることになった士長は、それこそ目が回るような毎日を送っている。
夜に傾ける酒は、頑張っている自分へのささやかなご褒美。
ただし酒が入ると、ついつい不満を口にしてしまう。
函谷関の戦闘の後、第三軍団長の馬参は、町費に心からの謝辞を述べた。
―まさに紙一重の勝利であった
―貴殿の救援、そして奮戦あってこそ得られた勝利。とてもそれがし一人舞い上がることはできぬ
―それがしは軍団長という立場にありながら、軽率に敵城へ乗り込み、己が命を軽んじた
―貴殿が援護してくださらねば、それがしは生きてここにいる事も無かった。改めてお礼を申しあげたい
馬参の言葉が伝えられると、町費隊の兵たちは歓喜の声を上げた。
この戦いで、町費は自分より膂力の強い魏将を一騎打ちで仕留め、隊もまた、函谷関陥落の大きな原動力となった。
軍令違反による出撃、という不安はあったが、現場の最高指揮官自らが「町費隊なくして勝利はなかった」と明言してくれた。
これで苦労も報われる。褒美をもらって、国の家族に仕送りができる。
しかし、期待に胸を膨らませていた兵たちを待っていたのは、町費の謹慎2カ月、加えて函谷関での戦功を認めない、という涼王の決定だった。
考えれば考えるほど、腹が立つ。
功績だけの話ではない。町費隊の中から戦死・負傷した者も多かったが、涼王の決定はその存在すら否定するものだった。
すなわち、今回の戦闘による戦死者の家族には、通常支払われる見舞金も支給されない。
町費は何も言わずに自分の財産を削り、それで得た金を戦死者の遺族に送ったのだ。
「クソッ」
小さく毒つき、杯を卓に叩き付ける町費隊士長。振動で酒壷がぐらつき、慌てて受け止める。
そんな彼に、声をかける者がいた。
「一人で不満を抱きつつ酒を飲んでも、うまくはないだろう」
見上げると、趣味の悪い桃色の装束に身を包んだ男が立っていた。
「同席してよろしいか? 私もちょっとした不満を抱えていてな。飲み相手がほしかったのだ」
杯が進むに連れて、士長の口は軽くなった。
自分が口にしているのは、涼王批判。「やばい」「まずい」と思いつつも、気が付くと思いの丈を全てぶちまけていた。
桃色装束の男は、涼王の悪口が出るたびに、「その通り!」「殿、じゃなかった殿下は狭量だ!」「ついでにケチだ!」「さらに言うとスケベだ!」と大きく同意した。
「……こりゃまた、わしばかりグチをぶちまけてしもうたな」
ベロンベロンに酔っ払った士長は、男に話を振った。
「今度はおぬしの不満を聞かせてくれ……何でも同意してやるぞ、わしは今、酔っ払っておるのだ!」
「おおう! 聞いてくれるか、兄弟(きょうらい)!」
呂律の回らぬ口調で、桃色の男。こちらも相当酔っている。
「殿、じゃなかった殿下はな(ヒック)、最近夜街通いを控えておるんりゃバカヤロー」
「あん?」
不審そうに士長。
「それのどこが不満なんじゃ。わしらが必死こいて働いているのに、王が夜街通いなど不届き千万!」
「何を言うか!」
酒の力もあって、桃色の男はひるまず反論する。
「殿、じゃなかった殿下が夜街通いしないということはだな(ヒック)、私が官費で酒を飲めない(ヒック)……ということなんらろ!」
官費で酒をどーたらと抜かす、不届きな男。
こいつ何言ってんだ、と思った士長は、次の瞬間、一気に酔いが冷めた。
今、目の前でいぎたなく杯をなめている男……思いっきり親衛隊の人間ではないか!
桃色の甲冑を装備した親衛隊員は、普段着も悪趣味な桃色で通している。
そんな親衛隊を、涼王は皮肉を込めて「桃巾賊(とうきんぞく)」と呼んでいるらしいが、当の親衛隊はむしろそれを喜び、「涼の傾き者」を自称しているのだ。
(なんてこった!)
士長は愕然とした。
(よりによって、親衛隊に涼王へのグチをぶちまけてしまうなんて!)
恐る恐る声をかける。
「あ、あのお……」
「ん? なにさ?」
「あの、貴殿は……親衛隊の方では?」
「うん。親衛隊長」
「ゲゲゲゲェ!」
士長は卒倒しそうになった。
「し、親衛隊長殿。こたびの飲み代はすべてそれがしが持ちますによって、先ほどのそれがしの言、なにとぞ殿下のお耳には……」
何とか機嫌を取ろうとする士長。さっきのグチが、涼王の知るところとなったなら……いや、本当は親衛隊長に知られた段階で既にアウトなのだが、とにかく士長は必死だった。
しかし、親衛隊長の耳に入っていたのは、「こたびの飲み代はすべてそれがしが持ちます」の一言のみ。
「え?! 奢ってくれるの!」
「は、はい! ですから、さきほどのそれがしの……」
「親父ぃぃ! 酒持ってきて! ここで一番高い酒ね! それと鍋底大根、あるだけ全部! ついでにちくわも! さらに焼きナス! んでもって鳥唐! シシャモも捨て難いな、もちろんお腹に卵たっぷりのヤツ! それからえーと」
町費隊に対する仕打ちで、涼王が嫌いになっていた士長は、親衛隊長を通じて、その想いをさらに強くした。
※次回、「翻陽攻略戦」。つーか同志殿、早く上程してくれ……。
許昌→汝南
反対、か。( ̄ー ̄)ニヤリッ
作戦目標「7同士が洛陽太守就任に異論を唱える前に洛陽太守就任を既成事実化する」
大・成・功(自分の負けを認めない副軍師は時期選挙のため必死に運動しています、次は前回と違い総力戦♪)
しかし、これからは宮殿造営も考えねばならんな、帝とはある一定の距離を常に維持しつづけなければ・・・
>長史(に関して)
試しに中の下の細作を数人つけて反応を見よ、それによって対応を決める。
>密告人
良くぞ知らせてくれたな。
さて、早速我が直属の精鋭を派遣して抹殺するとするか、貴殿もろとも。
廖影に楔も打ち込んだ、後は洛陽守備隊の人選と、後は韓玄の国葬か。
>郭図公則殿
忘れてた。洛陽守備武将の上程ヨロ。
洛陽軍は侵攻軍ではないので、守備軍構成武将数は郭図公則殿を含めた計6人とする。
>希代之様
護衛兵本人が詳細ご報告した通りでございます。
彼もひとえに漢室のためと思ってのこと、どうか寛大なご処分を願いまする。
それがしも、殿と副軍師殿がことごとに対立なさっていることは承知しております。
しかし、彼は国内の諜報力に加え、失礼ながらわが殿の苦手な地盤も人脈も財力も握っております。
涼の異彩と言えましょう。その才を見て適所に生かすのは、君主の器量と申すもの。
あえて国内に乱を醸し、彼と争う事に何の益もございません。むしろ危険だらけだ。
それがしにとっては、殿の漢室へのご忠誠も、副軍師殿への私情も、
これを殿のお命と引き換えにさせるわけには参りませぬ。
事の始末は、それがしにお命じください。
…さて、こんな子供騙しの通じる相手でもないが、最悪の事態だけは阻止しなければ。
<宛-洛陽の街道、関門関係者と所轄行政官に布告>
新洛陽太守の就任祝いに希代之は副官を派遣した。宿舎は池田屋。
人数は、従者、先遣隊あわせて約50名。各位は道中の円滑なる通行と
安全の確保に留意を求む。なお、洛陽での滞在日数は不明。
廖衛さま、お待ちいたしておりました。
此度は廖衛さまに多大なるご迷惑をおかけし、申し訳なく思いまする。
第四軍団結成は先送りとなりましたが、改めてその話が持ち上がるのもそう遠くはないかもしれませぬな。
軍団長に関しましては、副軍師さまが以前からご執心でしたが
かの御仁なら見事に勤められるでしょうな。
敵も多いですが、厳しさの中に情を持っておられること、それがしは知っており申す。
もちろん、廖衛さまが軍団長になられるのであれば、それがし政治は得意ではありませぬが
犬馬の労を惜しみませぬ。
>>殿下
上程遅くなって申し訳ありませぬ。許昌→ジョ南→礁で。
ええ、かなり歳が離れているのは承知で逝ってみました。。。
>>575 うん、ご苦労。
某が軍団長になったら象なんて何ぼでも乗らせてやりますよ。
早速ですが、政務の処理を手伝ってください。今のうちに勲功をためておかないと。
>>579 今朝奴からの書状が届いた。全く内容が掴めなかったがそれだったか。
それにしてもそんなに早くばれるとは・・・。
最近郭図公則の部下の「見習忍者」という者が活発に動いている。
護衛兵にはこいつの動向に気を配って欲しい。
少し気になることがあったらその度報告してくれ。
>>580 挙兵当時なんかは厳顔に対して無謀ともいえる流言なんかもやってたりします。
>>577 −魅力ショボ━━(`・ω・´)━( `・ω)━( `・)━( )━(・` )━(ω・` )━(´・ω・`)━━ン
>>586 おお、ありがとうございます。
そろそろ戦ですな、ともに頑張りましょう。
>>603 よろしく頼みます・・。優秀な副官を持てて某、鼻が高いです。
護衛兵のことですが、副官がそこまでいうのなら。
では漢朝のためによくはげんでくれ。
甘ったれるな!
あの赤壁の大戦を忘れたか!!
衰えたりとはいえ、天下に響いた孫呉水軍。生半な事では勝てぬぞ!
…ふう。
思えば第二軍団が編成されてから今回が初めての本格的な対外遠征だな…。
今度の戦ばかりは負けられん…。
最近も訓練が厳しくなってきてね
毎日兵が何人も死ぬもんだからこっちも大変だよ
…そういえばこの前、軍団長様のところへ昼餉を運びに行ったんだけどさ
軍団長様ってば短剣をじっと見つめてたんだよ
自殺でもするのかと思って吃驚したんだけど、近づいたらあわてて隠しちゃってね
なんかどうも女物のような感じだったんだけど…
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 所属その1黄忠!
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 ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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∧_∧ ( ´Д` ) < 二番手鍾ヨウ
( ´Д` ) /⌒ ⌒ヽ \_______
/, / /_/| へ \
(ぃ9 | (ぃ9 ./ / \ \.∧_∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
/ /、 / ./ ヽ ( ´Д` )< 若手潘璋!
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/ /~\ \ > ) ) ./ ∧_二∃ ( ´Д` ) < 切れ者華[音欠]
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( _) \__つ \__つ).し \__つ (_) \_つ / >
ここの同志達は、なんでこんなに武将の趣味が素敵なんだ…。
・・・愚かな、暗部か歴史を動かす事などあってはならないのだ。
本隊が来る前に事が処理できた事は何よりだ。
>>600 ご報告致します。
閣下の洛陽に潜む鼠を駆除致しました。
申し上げにくい事ですが、軍師殿配下の第一級装備の暗部です。
日頃の軍師殿の言動からは考えにくい行動ですので、
一部の配下の暴走とも考えられます。
詳細に付いては現在調査中であります。
尚、警告の為に鼠の首を軍師殿のお屋敷のお庭に丁重に並べておきました。
洛陽の治安に付いては、暴徒予備軍の懐柔に成功致しました。
予備軍の中から選抜をし、閣下の手足とするべく訓練中であります。
長史につきましては、既に調査を開始しております。
中々の曲者のようですが、案件によっては閣下の良きご友人となる
可能性も多いにあります。
ご親睦を深めておいても良いかもしれません。
>>574 殿下はイニチェリ軍団でも創設する気か?
調査を続行せよ。
A「マジ辛いんだが・・・。」
B「袁奉将軍が着任されてからますます厳しくなったよ。」
C「孫賊を皆殺しにするんだ!」
A「お前はすっかり染まったなぁ。」
B「実際あの様子だと、本当に皆殺しにしかねないのが心配だよ。」
C「皆殺しぃ!皆殺しぃぃぃぃぃ!!!」
スレ立て立候補
【197年】
4月
呂砲、永安にて旗上げ
袁術が孫策に降伏
7月
孫策、州牧に就任
【198年】
4月
公孫賛滅亡(by袁紹)
張繍滅亡(by曹操)
劉備、上庸にて旗上げ
7月
劉表が劉備に降伏
張燕滅亡(by袁紹)
曹操、魏公に就任
10月
劉備、韓公に就任
【199年】
1月
張楊滅亡(by袁紹)
10月
呂砲軍、初の侵攻。「巴」攻略戦
【200年】
10月
第2次「倍」攻略戦。劉璋滅亡
呂布滅亡(by曹操)
【201年】
1月
「漢中」攻略戦。張魯滅亡
吾玄、巴太守に就任
7月
呂砲、南中牧に就任
【202年】
4月
呂砲、涼公に就任
「西平」攻略戦。馬騰滅亡
10月
公孫度滅亡(by袁紹)
【203年】
4月
巴守備軍を第二軍に格上げ。軍団長・吾玄
【204年】
4月
第1次「紫桑」攻略戦(赤壁の戦い)。孫策軍を撃破
呂砲、記者会見。「セーブデータを消してしまった。紫桑戦はやり直し」
※以上スレ1
10月
燕公・袁紹死亡。後継者は袁譚
第三軍団長選挙で馬参が当選
【205年】
1月
長安で第三軍団発足。軍団長・馬参
第一軍「新野」攻略戦。劉備斬首
7月
呂砲、涼王に就任
【206年】
1月
郭図公則、洛陽太守に就任(予定)
※以上スレ2