ドラえもんのび太の三国志〜第3巻〜

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1無名武将@お腹せっぷく
いつものように、のび太のわがままで過去にやって来たドラえもん達。
やって来た時代はあの三国時代。宦官の台頭により後漢が腐り、多くの英雄達が立ち上がった時代。
そこでドラえもん達が見るものとは・・・・・。

壮大なドラえもんワールド、第3巻!!
2無名武将@お腹せっぷく:02/07/28 01:22
ドラえもんのび太の三国志
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前スレドラえもんのび太の三国志〜第2巻〜
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のび犬は絶対リア厨
のび太   かつては劉備とともに黄巾賊討伐をした。 今は呂布、張遼とともに丁原に仕える

ジャイアン 夏候淵に腕をみこまれ曹操の配下に、今は荀イクとともに旅をしている

しずか   許ショウにいわれるがままに謎の老人の家のやっかいになっている

スネオ   黄蓋のもとで主計官をやっていたのが縁で孫堅と知り合う

出木杉   管亥とともに天下を獲るべく旅をしている、今は村に害を成す賊を倒すべく行動中

ドラえもん 行方不明
見張り小屋からだいぶ離れたころ、管亥は草むらのほうへ進み嘔吐した。
あのかめの酒には前もって、微量の痺れ薬を仕込んでいたからである。
胃の中をすべて出し終えると、管亥は出木杉に向かって言った。
「毒を飲むことはともかく、俺はああいう軽い口調が好きではないんだが」
「やっぱりそう? でも演技上手だったよ」
「誉められてもうれしくないが・・・」
管亥は苦笑いすると、ひとり皆の先を歩いた。

さらに小道を歩くこと数分、一向はようやくねぐらにたどり着く。
そこにいた賊の一人に訳を話す、しかし頭領の何儀が狩りをしているため不在で、帰ってくるのは夕方ころになるとのことである、
副頭領も何儀が帰ってくるまではなんともいえないという返事であった。
とりあえず出木杉は村人にかめを運ぶよう命じた。

村人はかめを運びながら村人達は心配になってきた。
賊総勢二百人、それに対して二人でどうするというのか。
昨夜、出木杉の言葉を聞き、賊と同じ行動をしたことを恥じ、
賊の仕打ちに怒り湧いていた彼等であったが、賊の姿を見た今は、再び恐怖に心を震わせている。

なんなく食料庫へ酒を運んだ村人、終わったという報告を兼ね出木杉に耳打ちする。
「大丈夫ですか? やめといたほうがいいかと・・・」
「心配しなくてもいい、まかせてよ」
「もし失敗したら、あなた方にまで迷惑を・・・」
「いいからいいから、早く戻ってみんなと一緒に待っていてよ」
「わ、わかりました」

村人は出木杉の声を聞くと、不安が吹き飛んだ。
たかだか十三なったかならないかの少年の言葉にはその力があった。
藁にもすがる気持ち、しかしすがったその藁は、あまりに強靭であり巨大だと思った。
村人が戻った後出木杉と管亥は、頭領の何儀が戻ってくるまでしばらく待つこととなった。
二人は昔に仕立ててもらった派手な衣装をまとっている、
そのせいか賊の男どもが二人のことをちらちら見ている。
出木杉と管亥は、地べたに座り込みながら、口を動かさず小声で話をした。

「靖進(管亥の字)そういえばこういうのは初めてだね」
「初めて? 何が初めてと?」
「こうやって敵の中枢真っ只中に乗り込むのは」
「そういえば、そうですな」

この二人は旅のさなかに幾人もの賊を倒している。
追いはぎに出合ったり、山賊に囲まれたり。
一度は追い払った悪漢どもに再度寝込みを襲われたりしている、
そしてそのすべてをほぼ無傷で打ち破っていた。
しかし、向こうから来る敵を倒すことはあってもこちらから討って出るのは初めてであったのだ。

「なんだかこれからのことを考えると緊張するよ」
首を曲げ、こきりと鳴らしながら出木杉はいう。
それを聞いて管亥は、目の前を通り過ぎる賊に軽い会釈をしながら答えた。
「それは良くないですな、そういうときはくつろぐもんでしょう」
「くつろぐ・・・ねえ」
「緊張は疲れを誘い、疲れは体を硬くさせる作用をもつ。
 体が硬くなれば動きが鈍くなるのは当然・・・」
背伸びをしながらそう言い放つ管亥、目にはうっすらと −あくびでもしたのだろうか− 涙を浮かべている。
「わかった、くつろぐ努力をするよ」
「うむ、その意気やよし」
出木杉は心と体の力を抜いた、数分後小さなあくびをかみ殺していた。
太陽が黄色から赤に変わろうとしていた。
二人をうつす影がしだいに長くのびていった。

昔、いや未来。千八百年後の世界。
杉並の町で見た太陽よりもこの太陽はいい色をしていると思った。
出木杉は離れていったクラスメートの皆のことを考えていた。

スネオは世渡り上手なので多少は安心である。
ジャイアンは腕力まかせに、軍人にでも賊にでもなるのだろう。
しずかほどの美人であればどこぞの商家の妻にでもなれるだろう。

しかし、のび太のことが一番気がかりであった。

何のとりえも無いあの男がこの世界で生きていけるのだろうか、
ひょっとするとのび太は死んでいるかもしれない。

出木杉は頭を振った、そして考えないようにした。
太陽が完全に赤く染まったころ、ようやく何儀が帰ってきた。
大きな体躯、そして饅頭をおしつぶしたような顔のその男は、二人をみて言った。
「おうおう、話は聞いたぜ。 仲間になりてえんだってな」
出木杉と管亥は片ひざをつき、深々と頭を下げた。
「そのとおりでございます。我々の命、好きに使ってください」
「がはは、そうかしこまらんでもいい。
 ここにいるのは俺を含めて、皆ならず者ばかりだからな」
と何儀。 笑うたびに巨体がウォーターベッドのようにたぷんと揺れる。
出木杉はそれを見て、この巨体の大半は脂肪だと思った。
昔は相当腕を鳴らしたのだろう、しかし今は鍛錬を怠っているのだろうか。

「しかし、お前等なかなか良い服を着ているな、どこで盗んだ?」
と聞く何儀。出木杉は作り笑いをしながら答える。
「話せば長くなるのですが、実は私はもともと商人の子なんです。
 それなりに大きな家で、割と裕福な暮らしをしておりました。
 私の家には変わったしきたりがあり、十歳になったものは二年間旅に出なければいけないという掟があるのです、
 私はそれに従い。 家の小間使いの管亥・・・こちらの者ですが。これとともに二年間西へ東へ旅をしてしたのでございます。
 長い長い旅を終え、ようやく家に帰ったのですが・・・」
「ほう、どうしたっていうんだ?」
「帰ってみると家がつぶれてまして・・・」
それを聞いて何儀はは大声で笑い出した。
「家族もみな首をくくってまして、しかたなくまた旅を続けていました。
 そこへ偶然、何(何儀)頭領の武勇を耳にしました。
 これぞ天の導きと思い、こうしてやってまいりました次第です」

俺の武勇を耳にした、か、まったく俺も有名になったもんだぜ。

何儀はうんうんとうなずきながら、
「わかった、お前らの命、この俺様があずかるぜ」
そういうと、何儀は副頭領のひとりに、
「こいつらにこの隊のこと、いろいろと教えてやんな」
と言った。
副頭領につれられ、いろいろなところを見てまわる。
それと同時に出木杉は彼にいろいろと質問した。

賊はすべてで二百七名とのことである、
村の人口が三百人あまりなので、彼らの生活はそうとうきついものだったろう。
どうやら聞けばこの賊が搾取するのはあの村だけということである。
それを聞き、管亥が出木杉につぶやく。
「私が昔、賊をやっていたときは、複数の村から広く浅く巻き上げていたもんですがね」
「生かさず殺さずってやつだね、ここの賊はそんなこと考えちゃいないようだけど」
その後もいろいろ説明されたが、さして興味の無い二人は聞いたふりだけをしていた。

その夜、出木杉と管亥という新しい仲間が増えたことを祝う宴が開かれることとなった。
出木杉らが酒を持ってきたから祝うのか、それとも二人がただならぬ人物であることを見抜いての祝いか。
無論、前者である。
宴は、どうやら外でブタなどを焼いて食べるたぐいのものらしい。
賊のみなが外にござを敷いたりして準備をしている。
出木杉と管亥もそれを手伝った。

酒は出木杉が持ってきたものを飲むことになった。
見張り小屋に置いてきたものとは違い、こちらには痺れ薬ははいっていない、
なぜなら出木杉と管亥も酒を飲まなければならないからだ。
準備の間に日はすっかり暮れ、ようやく宴が始まった。
「二人の新しい仲間に!」
「乾杯!」
出木杉、管亥、何儀、そして皆が大声をあげた。
そのあとすぐに、一人が声をあげる
「頭領、今回は一気飲みするんですかい?」
何儀がそれを聞き、
「がはは。 やってもいいが宴の主役は俺じゃねえ、この二人だからな」
「おお、じゃあ新入りにやってもらいましょうか」
「おう、そりゃいい、んでどっちが挑戦するんだ?」
すると出木杉がさっと立ち上がる。
「僕がやります」
まわりで歓声があがる、そして出木杉の前に酒の入ったかめが運ばれてきた。
立った出木杉の胸の辺りまであるおおがめである。

出木杉は腰をかがめてかめをぐいっと持ち上げた、
そして傾け、何日も水を飲まずにいた人間のように、凄い勢いでごくごくと飲む。
やがて重さのせいか酒のせいか、二の腕がぷるぷると痙攣し始めた。しかし飲むのを止めない。
しばらくしてかめをどすんと置いた。
「いやー、無理でした」
かめの中には半分の酒が入っていた。 半分とはいえものすごい量である。
なお、残りの半分は管亥がその名のとおり一気に飲み干したのであった。
11連ドラ ◆Am7DdtsA :02/07/28 11:13
キャラの行方
ドラえもん ジュンイクに拾われ曹操の傍ら
のびた 夏侯惇の目を矢で射抜いた際、惇兄に三日三晩追われて命からがら張繍のいる宛城に逃れる
しずか 孫堅に助けられ、孫家に世話になる。孫堅の死に打ちひしがれている。
スネオ 一旦死んだもの 方士左慈に生きかえらせてもらう。ただいま司馬仲達として勉学に励む日々。
ジャイアン 丁原に拾われ養子となり、呂布奉先と名乗る。チョウセンを愛し、結果的に董卓を殺す。徐州方面に流浪中
出来杉 偶然現代に来た劉備らを助ける。タイムマシンで送迎の際、張飛の酒乱により振り落とされる。今、諸葛家に世話になっている。
    ドラえもん達は出来杉がきていることを知らない

 
12連ドラ ◆Am7DdtsA :02/07/28 11:13
時間は少し戻って孫堅が殺された頃
江南随一の勇将の死に誰もが気分を沈めていた。
息子の孫策が父、孫堅の家臣達を年に似合わぬ采配ぶりでまとめ上げ、江東を平定するのはもう少し後になる。
孫堅の遺体は火葬にして長江に振りまいた。
母なる長江に孫堅を送ることでいつでも見守ってくれるようにしたのだろう。
簡素な葬式ながらもこれで一段落ついたにも関わらず、董卓までもが畏れた勇将をおいそれと忘れることは出来ない。
特に命を助けてもらい、実の父の如くしたっていたしずかにとっては―――。
孫堅は後の呉政権の根本的な地盤を築いた人物である。
17で海賊退治で名を馳せ、妻を娶り子を儲けてからも戦戦の連続だった。
それでいて孫策や孫権、孫尚香がやさぐれなかったのは孫堅が父親としても優れていたことが伺える。
ちなみに劉備と曹操は父親としては失格。
たとえ孫堅の死がわかっていたこととはいえ、その死はあまりに壮絶であまりにも残酷で、そしてあまりにも美しかった。
血の通っていないしずかを身を呈して守ってくれたのだ。
全身ハリネズミになりながらも自分の夢を未来あるしずかに託したのだ。
孫堅は以前しずかにこう話していた。
「伯符は勇猛だが一人で突っ走る傾向がある。それが命取りにならなければいいが…」
つまり孫堅としては孫策を押し留めてやってほしいの気遣いからしずかを傍らに侍らせ、教育してきたのだろう。
しずかが孫堅の期待通りに育ったものの、息子の心配ばかりするだけで自分のことは気にも止めなかったようである。
誰かのび犬の自慰を止めてやってくれ
14しずか連環 ◆lysLIIeg :02/07/29 00:56
今までの流れ
董卓の洛陽遷都直前散り散りになってしまったドラえもん一行。
しずかは王允の野望によって連環の計の片棒を担がされ、そのときよしみを
通じた呂布とともに、董卓死後流浪の軍として一路袁術の元に向う。
ドラえもんは落ちた井戸から玉璽と共に孫堅に拾われる。
ドラミはドラえもん達の窮状を知り、未来から三国時代へ。
そしてのび太と出木杉は、旅の途中で知り合った諸葛兄弟、単福(徐庶)達と
徐州の華佗のもとにいた。
15しずか連環 ◆lysLIIeg :02/07/29 00:58
のびすぎ・三十三
「あなたが華佗先生であられますか、拙者は関雲長と申すもの。此方がわが義兄劉玄徳、
そしてこの者が義弟の張翼徳にござる」
関羽はきびきびとした口調で自己紹介をした、だがどこか妙な抑揚がそこにはあった。多分華佗が
赤い顔をしてぐらぐら身体を動かしている、つまりは酒を飲んでいる事に気付いたからであろう。
張飛のほうも元来の酒好き故か真っ先に華佗から漂う酒精の匂いを敏感に感じ取って、胡散臭げに
ギョロ目を細めて華佗を睨んでいた。
そんな彼らの気持ちなぞどこ吹く風と、華佗は時々げっぷを吐き出しながら、黄色くすすけた髭をしごきつつ
この突然の闖入者をぼんやり眺めていた。

「昨晩からこの大哥が腹痛を訴えまして、嘔吐や下痢が止まらず、一晩たった今日も一向に快復する気配が
無いゆえ、こちらに名が高い医者がおられるということを聞き参った次第にござる」
そう云っている間にも、劉備は時折げえげえと吐き出すような声を出していた。しかしもう吐くものも無いのであろう
口の端から涎のような、胃液のような粘液がつたっている。
「見れば解るとおり、このような状態にござる、何卒大哥を治していただけませぬか」
そういって関羽は拱手した。
16しずか連環 ◆lysLIIeg :02/07/29 00:59
のびすぎ・三十四
「お断りしよう」
対する華佗の答えは、その一言だった。
「ああ!?」
張飛が目をひん剥いて怒鳴った。
関羽も拱手したまま細目をくわっと開いて赤い顔が益々赤くなった。
関羽たちはまだしものび太でさえもその言葉が意外であった。
全く華佗の意図がつかめない、一体どうして断るのか。
「テメエこの爺ィ!!」
「・…どういうことでござるか?」
張飛の声を抑えるように関羽はゆっくりと、しかしただならぬ威容をもって言った。
のび太も怪訝そうに華佗をみた。
華佗は一つひくっとしゃっくりをすると。
「わしは昔から、武を生業とするものに施療してやらん事に決めておるんじゃ。残念じゃが御引取り願おう」

だん!と大きな音がした、張飛がいきなり華佗に掴みかかろうとしたのである。
と同時に華佗の後ろにいた単福が素早く華佗の前に出、張飛と向かい合う形となった。
「どけい若造!」
張飛は単福の顔がびしょぬれになるかと思うようななほど唾を飛ばして大喝した。
だが単福はさらに張飛の眼前までずい、と近づいた。
張飛と単福では矢張り張飛のほうが一回りも大きい、しかし気迫の方でも単福は負けていなかった。
「さがれ」
単福はポツリとそう言う、そのまま二人はにらみ合っていた。
「翼徳」
関羽は張飛に向っていった、そうして彼も一歩華佗に近づく。
劉備はその後ろでずるずるへたり込んでしまった。
がむばれしょくにんsage
保守
19無名武将@お腹せっぷく:02/08/03 17:28
age
その後も宴会は続く。

雑談をしながら出木杉と管亥は、みなから酒を注がれそれを飲み干している。
酒を注がれる回数は管亥よりも出木杉のほうが多い。
まわりの賊は、出木杉を囲むようにして酒を飲ませていた。

出木杉の飲むしぐさが皆を虜にした。
彼は椀を大切そうに両の手でもち、酒を受けるとゆっくり椀に口を這わせ、それからくっと飲む。
飲むたびに頬を赤に染め、その後かみころしたような吐息。

賊どもは今まで見たどの女よりも勝る、色気を感じていた。


何十杯目の酒を出木杉はことわると、ふいに立ち上がった。
「こうして皆様に会えたことを光栄に思います、その気持ちを示すために剣舞を舞います」
ほとんどのものが剣舞など見たことないのだろう。
まわりから歓声が沸く。

出木杉はいそいそと荷物から剣を持ってくると、己の両手の人差し指を噛んだ。
血のにじんだ両指で両目の下にしゅっと線を引く。
さらにその指で唇をなすり、赤い花を咲かせた。

そして皆の前で舞を披露した。
みごとな舞である。
全身が剣になったのか、はたまた剣が体の一部になったのか。

時に大地に深々と根をおろし、
時に鳥のようにはばたく。

しかし、取り上げるべきはその妖艶ぶりである。
舞うさいの、女ののような微妙なしぐさが賊どもの劣情に響く。
始めはそうでもなかったが、舞うにつけ次第に出木杉の表現する色気が濃くなっていく。
それに先ほどの即席な化粧は出木杉を、さらに艶っぽくみせた。


しばらくすると、管亥も立ち上がる。
「俺も、今日の出会いにひとつ舞わせてもらおう」
そういうと出木杉の舞に管亥も参加した。
見ていた賊どもは、余計なことをするなと思った。
あんな色っぽい舞にむさい管亥が出てきたら台無しになるではないかと、そう思ったのだ。

しかし、その思いはよくも悪くも裏切られた形になった

出木杉は一本の剣を繊細に、管亥は二本の剣を豪快に振る。
出木杉の舞が女だとしたら、管亥の舞は男である。
お互いがお互いの舞を受け、さらに魅力的なものになった。

賊はこの舞に見とれて、すっかり言葉も無い。
歓声もなにもない中、出木杉と管亥は舞いに舞った。


もうどのくらい舞ったろうか。 出木杉はそろそろ終わりにするべく、賊の副頭領に淫らな視線を送った。
やがて視線の先の男はそれに気づき、垂れたよだれを手の甲で拭く。
出木杉はゆっくり彼に向かって手招きをした。

副頭領は立ち上がると、ゆっくり出木杉に近づいていった。
22しずか連環 ◆lysLIIeg :02/08/06 01:39
のびすぎ・三十五
うとうととしかけていた出木杉はこの騒ぎにふと目が覚めた。
矢張りまだ本調子ではない、少し動いただけで息切れがする。
上体を起したぐらいでも時折ふわっと意識が遠のいたりするのだった。
いつまでこの状態が続くのか、早く回復し仲間を探さなければいけないのに。
それでもしばらくはここにいたいという気もしている。あの諸葛亮孔明が自分のすぐ近くにいるのだから。
まだ少年で、壮年期の才気はまだ望むべくも無いだろうが、それでもじっくり腰を据えて話を交えたかった。
それにあの徐庶までいるのだ。徐庶に諸葛兄弟三国志の中で華々しい活躍をする
智謀の士達と語り合う事ができる。
それを知ったときの出木杉の知的興奮は病に関係なく沸きあがっていったのである。

出木杉にとって、今は荊州行きの名目は大分薄れている。
ここにしばらく滞在すれば刻々と情勢が変わっていくこの徐州の方が何らかの情報が得られやすい
のではないかと考えたからだ。諸葛亮達に出会えたこともおおきく影響している。
その上今度は劉備三兄弟がそこにいる。彼らは諸国を兵力を貸す用心棒の如き生活をして放浪しているのだ。
彼らの情報収集能力も馬鹿には出来ない、何らかの知らせが舞い込むかも知れ無いのだから。
これを利用せずしてなんとしよう。
―それには先ず、この場を治めなければいけないな・…
出木杉は息を溜めると一気に体を起した、気張っていなければこの位で頭がくらくらしてしまうからだった。
そうして恐る恐る立ち上がると、真っ白にやつれた手足を壁と床にしっかり預けて、怒号や振動のする方へ
よろよろと歩いていった。
23しずか連環 ◆lysLIIeg :02/08/06 01:40
のびすぎ・三十六
「・…いかなる所存に御座ろうや。拙者には全く理解できぬ」
にらみ合った張飛と単福の間に割って入るように関羽がたった。入られた二人は一歩下がる。
「確かに我らは武に生きる者。何故それが施療されぬ理由となるのか、お聞かせ願いたい」
関羽はあくまでも沈着であった。たとえそれが心のうちの憤激を、実際そうなのだろうが、押さえ込んで
いるのだとしても彼の自制心が並々ならぬものである事が感じられた。
逆に張飛のほうは暴れ出したい所なのに関羽に止められ、逆らう事もできず関羽に劣らぬほど顔を
赤くして聞いた事も無いような凄い音で歯軋りをしていた。
後ろでは劉備がうんうんうなって倒れこんでいる、のび太は居たたまれなくなって劉備の傍にいった
均もついて来て心配そうに劉備の顔を窺う。
―華佗先生、どういうことなの?
のび太はそう思いながら劉備を楽な格好にさせつつ、華佗の口が開かれるのをまった。

「お主ら武人が一体わしらに何をしてくれた」
しきりに弄くっていた髭から手を放すと、そう華佗はいった。
「わしは長い間ここで村人や、遠方からやってくる者たちを施療してやった。その中の何人かは
お上からの労役やら税やらで、見も心も倦み疲れたために病にかかったり怪我をしたものがおった。
それがここ数年はさらにひどい、事あるごとに若い衆を連れて行く、お蔭で見よ、この村いや殆ど
ここいら辺の村では若い稼ぎ人が殆どおらん。橋がが壊れ、家が崩れても女子供では直す事も
出来んのじゃ。それも皆、おかしな為政者どものせいじゃぞ」
口調は淡々としていても、話すにつれて声に激情が募っていくのが解った。
皆黙って老人の虐げられた者たちの姿を描き出すしゃがれた声に耳を傾けていた。
「その上今度は戦じゃ、殺し合いじゃ。自分達の縄張り争いのために若い衆のみならず、蓄えた
村の食料、そして、女子までも持って行きよる!わしらをどこまで痛めつければ気が済むのじゃ!」
24しずか連環 ◆lysLIIeg :02/08/06 01:42
のびすぎ・三十七
のび太はそのいつも酔っ払っている華佗からは思いもつかないような剣幕、そして悲惨な物語に
ショックを受けていた。
勝った、負けた、領土を取った、兵が『減った』、『増えた』。
ゲームや漫画では全くリアリティを剥奪された三国志しか知らなかったのび太にとって、余りにも
生々しいその現実は言いようの無い痛みと共に胸を打ったのだった。
「おぬしらの手下の荒くれ者も、時折この村で悪事を働いておるぞ」
それを聞くと、関羽と張飛はぐっと表情を変えた。
「だからもうわしらはうんざりなのじゃ、わしらを虐げるものにしてやる事は何もない。帰れ」
そう吐き出すように言うと、華佗はくるりと後ろを向いてしまった。

しばらく沈黙が流れる、のび太はもう何も考えられない状態でぼんやり突っ立っていた。
関羽は目を閉じてぐっと眉をしかめていた。だが、
「うるせえ!うるせえよ!」
張飛が叫んだもう悪鬼の如き形相である。
「なんだ!だからってうちの大哥に死ねってのかよ!ふざけたことぬかすな!それがどうしたってんだ!」
そう云って今度は壁にかけていた蛇矛を掴むと関羽を押しのけた。
すかさず単福が長剣の鞘を払うと、切っ先をぴたり、張飛に向けた。
「邪魔すんな!てめえもぶち殺すぞ!」
またもや二人がにらみ合う。
「止めぬか翼徳!」
関羽が言うが、それでも張飛はずいずいと歩を進めていく。
「翼徳!!」
関羽のその声は張飛の怒号なぞよりも数倍大きく、響き渡った。
均がふえ、と恐怖の余り泣き出しそうなほど。
張飛も流石にびくりと震えると立ち止まった。そうして振り返ると、
「でもよぉ・…兄貴。悔しいじゃねえかよ!大哥が、大哥が死んじまう・…」
そう云ってぽろぽろ涙を流した、怪力無双を誇るあの張飛が顔を歪め、鼻水をたらして泣いていた。
保守
26無名武将@お腹せっぷく:02/08/10 00:33
ほしゅ
保守る!
保守。
29無名武将@お腹せっぷく:02/08/13 22:03
ほっしゅほっしゅ
のび犬は日本語の勉強をしてから書きこんでください。
31無名武将@お腹せっぷく:02/08/13 23:00
>>30は夏休みの宿題終わらせてから来てください。
第124回
 鬨の声が聞こえてくる。
「始まったみたいだね」
 スネ夫がつぶやいた。
 長江を挟んでにらみ合っていた曹操軍と孫権軍が、激突したことを告げる鬨の声。
 史上名高い「赤壁の戦い」の始まり。
 最初から最後まで見届けたい戦いだったが、のび太、ドラえもん、スネ夫の3人は、孫権軍本陣から少し離れた粗末な小屋の前に立っている。
 彼らにとって、赤壁の戦いよりもはるかに重要な事柄がそこにはあった。
 小屋の中には、しずかがいる。
 長板橋の戦い以降行方不明となっていたしずかは、ついさっき、この小屋に入ったばかりだった。

「銅鑼軍のしずか、と名乗る童女を兵が保護したそうです」
 魯粛からそう告げられたのは、先鋒・甘寧、左翼・韓当、右翼・蒋欽、そして本隊・周瑜で編成された呉水軍が出動する直前のこと。
 驚いて魯粛に案内を請うた3人は、すぐにそれがしずか本人であることを確認した。
 そして、「しずか保護」の報を受けた時以上の驚きを3人全員が抱いた。
「漁師さんに頼んで向こう岸から渡ってきたの」
 久々の再会にも関わらず、笑顔ひとつ見せずにしずかは言った。
「どこか眠る所はないかしら?」
 淡々と語るしずかは、激しくやつれていた。
 いや、外見だけではない。
 3人が知っている、明るくかわいい少女ではない。
 とてつもなく重いものを心に抱えている―そんな表現しかできなかった。
 いったい何があったのか、3人はその疑問を口にする寸前までいっていた。
 しかし、質問を明らかに拒む雰囲気をしずかは放っていた。
 見当もつかないが、とにかく聞いてはいけない……。
 それだけは3人にも理解できた。
 魯粛が用意してくれた小屋に向かうまで、4人は一言も口を聞かなかった。
 「無事で良かった」の一言さえ口にすることができなかった。
 小屋に入る直前、しずかは思い出したように振り返った。
「出木杉さんは曹操軍の陣中にいるわ。客人として扱われているそうだから、命の心配はないと思うわ」
 それだけ告げたしずかは、そのまま小屋へと入っていった。
第125回
 戦いの声はまだ聞こえている。
 どっちが優勢なのか、まったくわからない。
 気になって仕方がないはずだったが、今3人の心の中を占めているのは、戦いの帰趨ではない。
 3人とも気付いていた。
 しずかの上着の袖に、赤黒い何か―血痕―が付いていたことに。
 しずかにけがはなかった。つまり、それはしずかの血ではない。
 けがをした誰かを介抱した際に付いた血。
 血痕に気付いた時から、3人はずっとそう思い込むようにしていた。
「とにかく……」
 ドラえもんが言った。
「僕たちはしずちゃんを支えてあげなくちゃならない。でも……」
 そこで言葉を切り、のび太とスネ夫を見る。
 2人はうなずいた。
 ともにわかっている。
 曹操軍の陣中でしずかに何があったのか、しずかが何をしたのか、一生尋ねてはならない、ということを。

 やがて、一際盛大な歓声が近くから聞こえてきた。
 戦いが終わり、周瑜の水軍が本陣に帰って来たのだ。
「最初の戦いは勝ったみたいだね」
 何となく救われたような気がして、のび太が言った。

 しずかは2日間にわたって眠り続けた。
 小屋から出てきたしずかは、保護された直後の自分を否定するかのように、異常なまでに明るく振る舞った。
 のび太たちは、その変化に気付かぬ振りをした。
 しずかも、そんなのび太たちの気配りはわかっているようだった。
 しかし、互いにそれを口にすることはない。
 言葉は万能ではない。
 そして、他人がどんなに心血を注いでも、どうにもならないことも存在するということを、のび太たちはこの世界に来てから少しずつ知るようになっている。
第126回
 周瑜の本陣が慌ただしく動いている。
 戦闘の準備ではない。
 酒や食べ物、椅子などが本営に運び込まれ、周囲も花などで飾られている。
「曹操の幕賓のショウ幹という男が来ているのです。その歓待の準備ですよ。大都督の幼友達だそうだが…」
 魯粛が説明した。
「旧知の情でもって大都督を寝返らせよう、ということだと思うのですが、まあ見え透いた手ですな。ただ、謀略盛んな曹操のこと。隙を見て大都督を殺す捨て身の使者ではないか、とわしは心配しているのです」
「だったら追い返せばいいのに」
 のび太の素朴な言葉に、魯粛は苦笑してみせた。
「本来ならそうしたいところなのですが…今回はそれができぬのです」
 魯粛は説明した。
 曹操軍と孫権軍の最初の戦闘が行われる前、曹操は周瑜に書状を送った。
 周瑜はその封皮の上書を一瞥するや、顔色を変えて書状を踏みにじり、使者を斬り殺してしまった。
「どうしてそんな乱暴なことを…」
「それが実は大都督の勘違いでござってな」
 魯粛は肩を竦めてみせた。
 封皮に書かれていた「漢大丞相 周都督に付して開たくす」という文章を読んで、周瑜は曹操が降伏勧告の書状を送ってきたものだと早とちりし、激昂したまま使者を斬り殺したのだ。
 その後、書状を開いた魯粛は愕然とする。
 入っていたのは一遍の詩だった。
 天下分け目の決戦を控え、武人としての胸の高まりをうたった、見事な詩だった。
 本来なら周瑜は、武将のみが知る感慨を、詩にうたって贈り返すべきだった。
「まあ、一種の罪滅ぼし……いや、適当な言葉が思いつかんのですが、とにかく同じ過ちを繰り返さないためのこの準備、ということでござるよ」
 ふ〜ん、と肯くのび太に、ドラえもんが意地悪な口調で告げた。
「同じ過ちを繰り返さない。のび太君もよ〜く覚えておいた方がいいね」
 口を尖らせるのび太をなだめ、魯粛はまじめな表情になった。
「実は、ショウ幹来訪に関して、銅鑼軍の皆様からお知恵を拝借したいと思いましてな……」
第127回
 周瑜が「群英会」と名付けたショウ幹を迎える宴は、賑やかかつ華やかなものだった。
 孫権軍武将らは、陣を敷いて以来、一滴の酒も飲んでいなかった。これまでの禁酒の埋め合わせをするかのように鯨飲した武将らは、大声で語り合ったり、笑い声を上げたり、舞を踊ったりと、存分に酒宴を楽しんでいる。
 上座に座っているのは、周瑜とショウ幹。周瑜も相当酔っ払っているようだ。しきりに大きな身振りで、ショウ幹に話しかけている。
 一方、ショウ幹の方は、何とも浮かない顔をしている。そのことをのび太が告げると、魯粛はニヤリと笑ってみせた。
「三寸の舌で大都督を降らしめるつもりが、かように国賓でも迎えるようなもてなしとあっては、それもできませんからな」
 それに、周瑜とショウ幹の後ろには、大剣を携えた太史慈が厳めしい顔をして立っている。
「ショウ幹の守護役…という名目ですが、実際はショウ幹への牽制ですよ」
 楽しそうな宴を恨めしそうに見つめている太史慈について、魯粛が説明した。
「この酒宴は大都督とショウ幹が旧情を温めるためのもの。我が呉と曹操の争いについて語る不躾者は切る、という名目で立たせているのです」
「なるほど、そうすればショウ幹は、周瑜さんに降伏を説くことなんてできないね」
 感心したようにスネ夫が肯く。
「ではドラえもん殿、手筈通りに……」
 魯粛に促され、ドラえもんは小さな発射機の照準をショウ幹の口に合わせた。
「ヨーイ……発射!」
 発射機から飛び出したモノはキャンディー。狙い違わず、ショウ幹の口の中へ入り、ショウ幹は一瞬驚いた表情をした直後、ゴクリとそれを飲み込んだ。
「よし、成功。あとは結果待ちだね」
「ドラえもん殿、感謝いたしますぞ」
 魯粛はニンマリと笑った。
36保全:02/08/18 03:28
age
保守
ホッシュ
40保全:02/08/26 22:16
AGE
41銅鑼衛門:02/08/29 07:40
今日から連載します。
少しずつ更新していくのでよろしくお願いします。
>>41
頑張れ。応援しています。
43銅鑼衛門:02/08/29 17:31
ありがとうございます。
44銅鑼衛門:02/08/29 17:32
なんで僕はこんな所にいるんだろう?
それは自分が「三国志の世界に行ってみたい」とドラえもんにせがんだのがきっかけ
で、ジャイアンにスネ夫、しずかに三国志に詳しい出来杉を連れて、タイムマシンに
乗ったのはいいが、突然故障してみんなばらばらになってしまった。僕があんなこと
を言わなければ・・・のび太は後悔した。
のび太がぼんやり考えていたその時、
「こらっ!のび太!ぼんやり考えるんだったらさっさと問題を解かんか!隣にいる顧擁
はしっかりやっておるのに・・・」と先生に怒られた。のび太はみんなとはぐれたと
き、この先生に助けてもらったのである。この先生の名前を蔡ヨウといい、のび太は
なぜか蔡ヨウの門下生になってしまいここで勉強しているのである。
もう一人の男を顧擁といい蔡ヨウの門下生である。のび太は知らないが顧擁が後に呉
に仕え丞相になる人である。
のび太は顧擁といっしょに5年間蔡ヨウの元でみっちり勉強するはめになる。
45無名武将@お腹せっぷく:02/08/29 17:42
だめだこいつ(糞
ヽ、.三 ミニ、_ ___ _,. ‐'´//-─=====-、ヾ       /ヽ
        ,.‐'´U`''‐- 、._ヽ   /.i ∠,. -─;==:- 、ゝ‐;----// ヾ.、
       [ |、!  /' ̄r'bゝ}二. {`´ '´__ (_Y_),. |.r-'‐┬‐l l⌒ | }
        ゙l |`} ..:ヽ--゙‐´リ ̄ヽd、 ''''   ̄ ̄  |l   !ニ! !⌒ //
.         i.! l .:::::     ソ;;:..  ヽ、._     _,ノ'     ゞ)ノ./
         ` ー==--‐'´(__,.   ..、  ̄ ̄ ̄      i/‐'/
          i       .:::ト、  ̄ ´       U    l、_/::|
          !                           |:    |
             ヽ  U  ー‐==:ニニニ⊃          !::   

俺たちは重要なことを見落としていたようだ
このスレは糞スレだ。
そしてその『糞スレ』をローマ字にすると『kusosure』
そしてこれを先ほどの取材で手に入れた『銅鑼衛門の糞小説』に照らし合わせてみると
>>44hariaruchuugakusei』になり、日本語に訳してみると44はリアル厨房
/     / ̄~`'''‐- 、.._   ノ  
      i.    /          ̄l 7
      ,!ヘ. / ‐- 、._   u    |/ 
.      |〃、!ミ:   -─ゝ、    __ .l    
      !_ヒ;    L(.:)_ `ー'"〈:)_,` / 
      /`゙i u       ´    ヽ  !  
    _/:::::::!             ,,..ゝ!  
_,,. -‐ヘ::::::::::::::ヽ、    r'´~`''‐、  /  
 !    \::::::::::::::ヽ   `ー─ ' /    
 i、     \:::::::::::::::..、  ~" /    

キ…キバヤシ…もしかして…

      
   |丶   \   ̄ ̄~Y〜 、
  |  \ __    /    \
  |ゝ、ヽ  ─     /    ヽ |
 │ ヾ ゝ_         \  |
 │  ヽ_ _ / /| |\   \|
  \ヽ   _ // / |  \   |
   ヽ\二_二// ∠二二二| ヘ|
    | | | ヽゝソゝ|TT|<ゝソ フ |/b}
    ヾ| ヽ___ ノ/|| .ミ__ ノ | ノ
      |       凵@     /フ
      |   .F二二ヽ   /|/
      \.   |/⌒⌒|   イヽ
      /. \  ==′/ |.| |
      ̄||  ヽ__/  / / ̄
      \ヽ_____ノ ノ
        ───―――
そうだよ、リアル厨房・・・リアルで中学生
これは現実世界とのつながりをしめしているんだよ!
そして>>44は『人類総厨房化計画』を進めているに違いない
これを阻止するには第2、第3の糞小説『のび犬の糞小説』『しずか連環の糞小説』が
必要なんだ

よし、第2、第3の奥義書を探すため
      M M R 出 動 だ
結構ミスったな。ま、いっか。
リアル厨房でも、荒れたのは誰のせいだかくらいはわかるよね?
51銅鑼衛門:02/08/29 20:41
ごくろうさまでした。
52かんぺい:02/08/29 21:57
45〜50の意味が呼んでいて少々わかりませんが・・・
どうゆう意味か教えてくれますか?
53ふっふっふ ◆z0areZMU :02/08/29 22:01
おまいらおちけつ
自演ご苦労
55無名武将@お腹せっぷく:02/08/29 22:03
>>51
がんがばれや。
がむばれ保守
57保全:02/09/02 11:07
age
58無名武将@お腹せっぷく:02/09/02 16:46
趙雲「のび太殿、かたじけない。なんと御礼を申して良いか分からぬ」
のび太「趙雲さん、お別れだね」
ジャイアン「頑張れよ!趙雲!」
59無名武将@お腹せっぷく:02/09/02 16:57
趙雲:ジャイアン殿もな
60無名武将@お腹せっぷく:02/09/02 17:18
「大変だ!張飛さんがやられちゃうよ!」

パッパカパッパーパーーパッパー♪
     「怪力ウィスキー」

「これが飲むと、300馬力の力になるんだ」
61無名武将@お腹せっぷく:02/09/02 17:24
のび太「あれ?張飛さんが眠ってしまったよ!」
ドラえもん「しまった! これはただの工業用アルコールだった」
        ↑
    お約束のボケ
のび太さんのエッチー
のび太「いいではないか、そう恥かしがるでない」
64 ◆BMizVxrM :02/09/04 20:02
小説書きます
今書いている出会いのあたりが書き終わったら投稿します
頑張るのでよろしくお願いします
期待保全
66無名武将@お腹せっぷく:02/09/09 11:10
パッパカパッパーパーーパッパー♪

「どこでも伏兵」
67銅鑼衛門(書き込めないらしいので代理):02/09/09 17:43
一方、ドラえもんはある商人に売られる羽目になった。尻尾のスイッチが押されて動
けなくなったらしい。そしてその商人が虎髭の男と話していた。どうやら商人が馬を
すべて虎髭に上げたらしい。後ろから耳の大きい男と長い髭の男が現れた。
耳でかの男を見つけた商人がドラえもんを指差して言った。
「劉備様。このようなものはいかがでしょう。奇妙な形をしていますが何かに役にた
つかも知れません。」と言った。劉備は少し考え込んだ。とてもそうには見えなさそ
うだ。
「関羽に張飛、これを見てどう思う?」と聞いてみた。そういわれてもわからないの
で困っていると商人が、
「私はこの青狸の像を手に入れてから一度も困難に遭わなくなったのです。」とは言
ったが、単にこの商人の運が良いだけだった。関羽はドラえもんの腹にあたる部分に、
四次元ポケットを見つけて、
「兄者、変な袋がこの青狸にありますぞ。」そういえば、袋みたいなのがついている。
中に何があるのかと思い、劉備たちは探ってみた。
68銅鑼衛門(書き込めないらしいので代理):02/09/09 17:44
探っているうちに劉備は、空気砲を見つけた。
「この筒はどうゆう使い方なのかわからぬ。商人よ、知っているか?」と聞いても商
人は当然わかるはずがない。しばらくして、張飛が、空気砲の使い方が書かれた説明
書を見つけてきた。説明書によると、手にはめて「ドカーン!!」と叫ぶことによって
空気の塊が飛ぶ、と書かれてあった。
「なるほど、早速私が使ってみよう。」と言って空気砲を手にはめた劉備であったが、
この次に悲劇が起ころうとは知る由も無かった・・・。
「ドカーン!!」と叫んで空気法を使ったのはいいが、劉備は空気の塊が発射される方
に手を入れたのである。そのため劉備は、はるか遠くに吹っ飛んで見えなくなってし
まった。
「・・・」
「・・・」
残された関羽と張飛は、成り行きを呆然と見ていて、商人は失神するありさまであっ
た。
後で、自分の書いた文章と三国志の記述が違っていたので44番の文章を変更します。
もう一人の男を顧擁といい蔡ヨウの門下生である。のび太は知らないが顧擁が後に呉
に仕え丞相になる人である。
とにかくのび太は顧擁ともに3年間蔡ヨウの元でみっちり勉強するのである。
3を5に変更しました。
70無名武将@お腹せっぷく:02/09/12 23:58
新しい人書いてるけど、他の職人さんどうしたのよ?
名職人の帰還を祈って・・・
今のだってじゅうぶん面白いよ、うん、面白いよ、、多分
面白いはずだって、、
孫堅が死んで2年目の命日。
この日が来るといつもしずかは人知れず涙を流す。
あれ程の強さを誇った孫軍も今やエンジュツなどと言う俗物に吸収されてしまった。
孫策やしずかは人質同然の生活を過ごす日々。
そんな屈辱の生活もいつかくる雄飛のためならばと、ただただ耐えるのみ。
「はあ・・・。私っていつからこんなに情けなくなったのかしら・・・」
空に浮ぶ三日月を見ながらしずかは目に浮んだ涙を指ですくう。
「義父上に言われたはずよ・・・。伯符さまを支えてやってくれって・・・。なのに私がしっかりしなくてどうするのよ・・・」
しずかは自分に言い聞かすように言うと、嗚咽まじりに涙を流した。
「でも・・・でも・・・」

さめざめと泣くしずかをひっそりと見つめる影があった。
(しずか〜!お前のせいじゃないぞ〜。不甲斐ない俺のせいなんだ〜!)
柱の影から孫策が歯を食い縛り涙を流す。
17になり自立心の芽生え始め、覇王の風ある孫策はバカ殿、エンジュツの衰退が目に見え初めていた。
エンジュツから離れたい。だが孫策にはまだその決断するきっかけがなかった。
しかし今、しずかの悲しみが治まらないのは彼女に心にやすらぎがないからだと孫策は思った。
しずかが安らげる場が無いのなら自分が作ればいい。
(俺に任せろよ〜。)
孫策は顔を袖でゴシゴシ擦ると静かにその場から離れた。
この時から孫策は女々しく涙を流さなくなった。


新たな決意を新たにした孫策の背を見つめる影があった。
(伯符〜・・・。悩むお前を見ていると私はお前がとても※☆■∀Д・・・)

誰であろう。美周郎こと周瑜であった。

「姉さま!ちょっといい?」
孫策が去ってから半刻後。レズっ気のある小喬がしずかを訪ねてきた。
16歳の彼女は比類なき美しさの女性に成長していた。
一つ年上のしずかも小喬に負けじ劣らずの美貌を持っていたため、二人揃って二喬と呼ばれるようになるのはもう少しあとの話である。
「なに?小喬ちゃん?」
人に泣き顔は見せたくない。一人の時以外は気丈に振舞おうと思っていたしずかは笑顔で答えた。
勘のいい小喬はしずかが無理に笑顔を作っているのを悟った。
「姉さま・・・。辛い時は私に言ってください。そんな姉さまを見ていると胸が締め付けられるような感覚がするのです」
小喬は胸を抑え、潤んだ瞳でしずかを見た。
「ありがとう。小喬ちゃん。だけど、今は一人にしてくれないかしら・・・・」
夜空を見上げるしずかはポツリと呟いた。
「そんなつれないこと言わないで・・・」
小喬はそっとしずかの背を抱く。
「ちょ、ちょっと小喬ちゃ・・・・」
突然の小喬の行動にしずかが戸惑う。
「辛い時は私が慰めてあげますから・・・」
しずかの耳に小喬がやさしく息を吹きかける。
「あ・・・やめ・・・」
「姉さま・・・私はいつも・・・」
小喬の白魚のような指がしずかの脚を這う。
(助けて・・・伯符さま・・・・)

しずかが危機に陥ったその時。廊下の方から声が聞こえてきた。
ドーン!ガシャ―ン!
「おい!ちょっとそっち行くなよ!ホラ言うこときけよ!」
訳のわからない出来事にしずかと小喬の二人が動きを止める。
「な、なに?」
「さ、さあ?」
「だから!そっちはしず姉の部屋だって!やめろよ!」
ドゴーン!
凄まじい音と共に扉が吹き飛ぶ。
小喬は自分のしようとしたことを忘れポカンとしている。
しずかは心の底で孫策が助けてくるのを願っていた。
しかし、しずかを助けてに来たのは白馬に乗った伯符さまではなく、虎に乗った仲謀くんだった。
「あ、しず姉!取り込み中ごめんね。こいつがどうしても言うこときかなくてさあ」
孫権は頭をポリポリ掻いた。
「いや・・・別にいいのだけれど・・・」
しずかは曖昧な表情をした。
しかし納得がいかないのが小喬。
「ちゅ、仲謀〜!!あんた何してくれてんのよ〜!!」
抱いていたしずかをほっぽり出して小喬はツカツカと孫権に歩みよる。
「わっわっわっ!ご、ごめんなさい〜!!許して〜!」
「ゆ・る・さ・ん!」
鬼のような顔をした小喬は仲謀くんをしょっ引いていった。
「な、なんなの?」
ポカーンとしたしずかに孫権の虎が喉を鳴らしてくる。
「そう。お前が助けてくれたのね・・・ありがとう」
しずかは優しく虎の頭を撫でていた。
76しずか連環 ◆lysLIIeg :02/09/20 01:15
のびすぎ・三十八
関羽が一歩踏み出して言う。
「ご老人、我々とて、何の報いも無しにお頼み申すわけではござらん。微かながら蓄えもござりますれば」
「くどい、そのような話しではない。何を聞いておったのだ、見損なうな」
華佗は目を吊り上げて吐き出すようにそう言った。
そしてまた、場は居たたまれないほどの重苦しさに包まれた。
劉備がまた一つ嘔吐した。

「御説承った」
ぽつり、と関羽が言った。先ほどまでの怒号とは打って変わった、低く冷静な声だった。
しかしその底には聞くものを震え上がらせる恐ろしいまでの激情が垣間見える。
のび太は怒号よりもこの声のほうに冷や汗が出るほど震え上がってしまった。
しかし華佗は少し顔に緊張が走ったぐらいで、それでも変わらず無表情に立っていた。
「そこまで確たる信念がおありなさるようであれば、翼徳の蛇矛も拙者の堰月刀も
それを曲げる事は敵わぬでしょう。だが」
関羽はぐい、と目の前の張飛の襟元をつかむと後ろへ引き倒した。
張飛はいきなりの事に踏ん張る間も有らばこそ、どさりと尻もちついてしまった。
「我ら三兄弟、その昔桃園の下で生まれるときは違えども、死ぬるときは同日同刻たらん、
と義の契りを結び申した。大哥がこのままであるならば、身は弱り果て死ぬは必死。
ならば、我々も誓いを果たすため自害せねばなりますまい」
77しずか連環 ◆lysLIIeg :02/09/20 01:18
のびすぎ・三十九
「えっ!?」
のび太は声を上げた。
「あ、兄貴・・・」
張飛も鼻水も拭かない顔でぽかんと関羽を見る。
関羽は眉ひとつ動かさず堰月刀をもった。単福は一瞬身構えたが関羽の意図が解ったのか
すぐ緊張を解いて、華佗を一瞥した。
華佗は相変わらず無表情のままである。
「そ、そんな、死ぬだなんて・・・」
のび太は動揺したように関羽に声を掛ける、のび太にとって関羽は史実は別にしろよく知っている
人物であるから恐ろしいながらも妙な馴れがあった。
しかし関羽は一介の子供のことなど一顧だにせず。
「翼徳、華佗殿はいかなる事でも揺るがぬ信念があるようだ。それは我らとても同じ事、わかっておろう」
関羽がそう言うと、張飛は鼻を一つすすって。おお、と唸った。
「では、お邪魔いたした。御免」

とんでもない事になってしまった。
まさか華佗が断るとは思わなかったし、関羽もそこまで強硬だとも知らなかった。
華佗の言い分もわかるが、それでは劉備が死んでしまうだろう。
のび太にとって、いや歴史にとっては劉備の死は全く予想だにしない事なのだ。
三国志はどうなってしまうのか、歴史の危機である。
それにあの諸葛亮は・・・どうなるのだろう。
華佗の信念を変えることなどのび太に出来そうも無い、ましてや関羽であればなおさらだ。
劉備がもう少し病が軽ければ、兄である彼が説得すれば関羽も思いとどまるだろうが。
その劉備が事の発端で、何も出来ないのだからどうしようもない。
―どうしよう、わからない・・・
のび太には怯えている諸葛均のようにただ突っ立っているしかないのだった。
すると屋敷の奥から、ゆっくりとおぼつかないような足音が近づいてきた。
「出木杉!?」
見るとそこには青白い顔をした出木杉が、壁に凭れるようにしていた。
「華佗先生、僕の話しを聞いてください。雲長さんも少し待ってもらえませんか?」
少し息を切らせながらも、いつものはきはきした明朗な声で出木杉は言った。
下がりすぎアゲ
曹操(操られている)率いる妖怪軍団と劉備軍団だろ
80無名武将@お腹せっぷく:02/09/22 18:55
あの活気をもう一度age
81無名武将@お腹せっぷく:02/09/23 09:25
ファンサイト更新されてないし・・
       ∧         ∧          ∧
        / ヽ      / ヽ_       / .∧
     /   `、   _/   `、⌒ヾ⌒ヽ/  ∧
    /    俺   /  u (.....ノ(....ノ    / ヽ
    l:::::::::        |     しょうが  u .:(....ノノ
   |::::::::::  -=・=- / ̄ ̄ヽ      ::::::::::::::/`ヽ
   .|:::::::::::::::::  \_(___..ノ   u::::::::::::::::::::(....ノノ
    ヽ:::::::::::::::::::  \/    u ::::::::::::::::::::::::::::ノ        
83無名武将@お腹せっぷく:02/09/23 22:57
職人さんたち、何か反応してよー(泣)
>>35
第127回
「大都督、朗報です」
 魯粛がニコニコしながら天幕に入ってきた。
「張允が曹操に切られたそうです」
 その報告に周瑜は思わず身を乗り出した。
「まことか?」
「はい。たった今、曹軍に潜ませていた草から報告が入りました」
「蔡瑁が何者かに殺され、今度は張允か。これで、曹軍の水軍調練は大幅に遅れるな」
 水上戦の経験がない曹軍にとって、蔡瑁と張允は水軍のイロハを伝える存在だった。その2人が死亡。呉軍にとっては願ったりかなったりの状況だ。
「しかし、いったいなぜ? 張允を殺せば水軍調練に支障をきたすことぐらい、曹操も百も承知だろうに」
 周瑜の当然の疑問に、魯粛はさらに顔をほころばせた。
「銅鑼軍の働きによるものです」
「なに?」
「先だって我が陣に訪れたショウ幹に、倭の奇術を仕掛けてもらったのです。これにかかったショウ幹が曹操に対し、張允が我らと内通していると告げたのですよ」

【解説・CMキャンデー】
この発射機で打ち出されたアメを食べた人は、こちらの注文通りのコマーシャル・メッセージをしゃべる。
第128回
「新野で2度にわたって曹軍を退け、100万の囲みを突破し、我が呉の降服派の文官連中を丸め込み、さらには此度の張允暗殺。まこと倭の奇術はすごいものがありますな。敵でなくて良かった」
 うれしそうに語る魯粛。対照的に周瑜は「またやつらか……」とつぶやいたまま、深刻な表情を浮かべている。
 しばらく、銅鑼軍を賛辞する魯粛の言葉が続いたが、周瑜は聞いてはいなかった。
 やがて、重大な決意をした時だけに見せる厳しい顔つきになった。
「魯粛」
「はい」
「銅鑼軍の連中を殺すぞ」
「はい………ハイ!?」
「やつらは元々、劉備の配下。我らの部隊ではない」
「そ、そんな! 劉備軍は同盟相手ですぞ!」
「今はな。だがこの戦さの後、劉備軍は火事場泥棒のように荊州征圧に乗り出すだろう。当然銅鑼軍もそれに加わるはず。わしの天下二分の計の邪魔になる」
「天下二分の計などと……まずはこの戦さに勝たねば、さような夢物語を語ることもできぬのですぞ! 貴重な味方を自ら消し去るおつもりか!」
「この戦さには勝つ。必ずな。そしてわしは大都督として、戦さの後を見据えておかねばならぬ。銅鑼軍を呼べ。軍律に照らして、やつらを消す」
 魯粛は呆然としたまま、何も言い返せなかった。
 こうなると、周瑜は絶対に自分の意思を変えない。
第129回
 天幕に呼ばれた子供達。何の警戒心も抱いていないのか、キョトンとした顔をしている。
 いや、騙されまい。こいつらは、何度も曹軍を手玉にとってきた歴戦のつわもの。 子供を殺すのはしのびないが、これも呉のため……。
 タヌキはいなかった。なんでも突然現れたネズミに腰を抜かし、気絶しているという。
 銅鑼軍の奇術は、あのタヌキによってもたらされている。いないのであれば、周瑜にとって願ったりかなったりだった。
「ショウ幹の話は魯粛から聞いた。心から礼を申し上げる」
 まずはやわらかい口調で周瑜。一方、のび太たちは首を傾げる。
「CMキャンデーのこと? あれが役にたったの?」
 騙されまい。騙されまい。
「……とにかく、貴殿らのおかげで、こたびの戦さはかなり有利になった。そこで相談なのだが、さらに勝利を確実なものにするため、貴殿らにもう一度お力を貸していただきたくてな、ここへ呼んだのだ」
「曹操軍を倒すためなら何でも言ってください。そうしないと、歴史が変わっちゃう」
「何とな?」
「いえ、こちらのこと」
 以前から感じていたのだが、この連中とはどうしてこうも会話がかみ合わないのだろう。
 周瑜は真剣に考えようとし、意味のないことと考え直し、やめた。

「曹軍は水上戦には不慣れ。それを見越して、我らは長江を挟んで曹軍と対峙しているわけだが……」
 周瑜は説明した。
「水上戦ともなれば、何より矢が必要となる。この日に備え、我らも矢の増産に努めてきた。しかし、圧倒的な敵を打ち破るには、まだまだ足りないのが現状なのだ」
 しゃべりながら、銅鑼軍の顔色をうかがう周瑜。
 ポカーンとしている子供達を見るにつけ、本当にこいつらが曹軍と渡り合ってきたのか、という思いにとらわれる。
「そこで、だ」
 周瑜は語尾を強めた。
「貴殿らの不思議な奇術でもって、矢を即急に作っていただきたい。数は10万本。刻限は1週間」
第130回
「大都督!」
 周瑜の考えに気付いた魯粛が、思わず声を上げる。そんな魯粛を、周瑜は鋭くにらみ付けて黙らせた。
「いかがでござろう、銅鑼軍の諸将よ。それがしの願い、お聞きいれいただけぬだろうか?」
 猫なで声で周瑜。さあ、銅鑼軍。おまえたちは何と答えるのだ? 
 拒否すれば命令違反を名目にして斬。受諾しても、10万本の矢を1週間で作ることなど不可能……。
 しかし、銅鑼軍ののび太という少年の答えは、実に意表を突いたものだった。
「3日で大丈夫ですよ」
 しばらく周瑜は、何も言うことができなかった。

「のび太、あんなこと言っちゃって大丈夫かよ」
 スネ夫の声は震えているが、それも当然のことだった。
 のび太の返事を聞いた周瑜は、「3日以内に10万本の矢を作れなかったなら、軍律に照らして貴殿らの命をいただきますぞ」と実に物騒なことを告げたのだ。
 のび太もさすがに青い顔をしている。この時代にやってきて2年近くになるが、「殺す」と言われても平然としているほど、のび太も呑気ではない。
「だ、大丈夫だよ。そのためのドラえもんの道具じゃないか」
「でも……ドラちゃんの道具、ほとんど調整中で持ってきてないんでしょ?」
 しずかも不安そうな表情をしているが、それについてはのび太は胸を張った。
「大丈夫! ちゃんとその道具はもってきてるよ。ドラえもんが道具を整理している時に見ていたんだから」

 ドラえもんは意識を回復していたが、それでも地球破壊バクダンを抱えたまま、周囲を不安そうに見まわしている。
 とりあえず物騒なモノを片付けさせ、のび太らはドラえもんに状況を説明した。
「のび太君、君はどうして………いや、言っても無駄だね」
 心からため息をつくドラえもん。
 さすがにのび太も、「殺す」と言われる事態になったことを反省していれるのか、何も言い返さない。
「で、10万本の矢を3日で作る僕の道具って何? そんなのあったかな?」
 ここでのび太は顔を上げ、ドラえもんの肩を叩いた。
「何言ってんの! ちゃんとあったでしょ、バイバイン」

【解説・バイバイン】
この液体をかけたものは、5分ごとに分裂して2倍になる。

「前に栗饅頭にこれをかけたことがあったんだ」
 のび太はスネ夫としずかに説明した。
「5分間で2倍ってたいした事ない、って思うだろ? それが違うんだな。えーと、どのくらいすごいかは説明できないけど、とにかくすごいんだ!」
「へー。ドラえもん、どのくらい増えるのさ?」
 スネ夫が質問するが、ドラえもんは黙っている。目が点になっている。
「ねえ、ドラちゃん。どうなの?」
 今度はしずか。ようやくドラえもんは答えた。
「2時間15分で1億本以上」
「そんな道具があったの! すごいじゃん!」
「良かった、これで私たち死なないで済むのね!」
 不安でいっぱいだったスネ夫としずかの顔が、パッと輝く。のび太は得意げに笑う。
 ただし、ドラえもんの顔は蒼白だ。
「……のび太君、君は大事なことを忘れているよ」
「なに?」
「バイバインは、増加を止めることはできないってこと」
「ん? そういやそうだったっけ………アッ!」

 5分間で2倍の増加。地球は1日で矢の底に埋まる計算となる。
89しずか連環 ◆lysLIIeg :02/09/29 00:53
のびすぎ・四十
「おいおい、まだ回復しておらんのじゃ。いらぬことをするでない」
華佗が眉をしかめて言うが、出木杉はにこっと笑って応えた。
微かだが呼吸が荒い、斉夫人が心配そうに傍で支える。
「ちょっとだけで結構ですから、僕もそう長くは話せませんしね」
勝手にしろといった風に華佗はふんと鼻息をした。
「華佗先生、いきさつは全部聞かせていただきました。先生の言い分、そして
関雲長さんの言い分を」
「随分目端が利くのう」
茶化すように華佗は言うが、その目は言葉とは逆に真剣だ。医師として出木杉の容態を
慮っているのだった。そして時々斉夫人に目配せをしていた。
関羽と張飛は急に現れた顔色の悪い少年が、何を言い出すのかと怪訝そうに見守っている。

「・・・孔孟はそらんじていますよね」
出木杉は一旦呼吸を整えてから言った。
のび太は出木杉が何を言っているのか理解できなかった。孔孟って何?
「お前さんはわしを馬鹿にしとるのか?幾ら田舎暮らしをしてようと、医に携わる者として
儒の教えは身に付けて置かねばならんのじゃぞ」
華佗は最初驚いた顔をして、段々とむっとした表情に変わっていった。
しかし出木杉は構わず。
「つまり仁は必携である、と?」
「当然じゃろうが、いったいお前さんは・…」
「孟子曰く、人皆人に忍びざるの心有り・…今、人俄かに幼児の将に井戸に落ちんとするを見れば
皆惻隠の心有り…」
と出木杉はすらすらと途切れなく、のび太にはチンプンカンプンな呪文のような文句を喋りだした。
しかし華佗はその間中苦虫を噛み潰したような、それでいて照れたような笑いを含んだ妙な顔をしていた。
「解った解った、先をいわんでも解ったわい」
そういうと一つ息を吐き、どっかと座り込んだ。
90しずか連環 ◆lysLIIeg :02/09/29 00:56
のびすぎ・四十一
「…先生の言い分は痛いほどわかります、今の世は余りにも覇者の理ばかりがはびこっています。
そうしてそれをかさに着た者たちがいかに多い事か、ですが…」
「病にあえぐ者は別・・・か」
「ええ、病の前には覇者も君子も有りません、皆井戸に落ちんとする幼児です」
はははは、と華佗が笑い出した。
「いや、こんな子供、しかも患者じゃぞ。それに説教されるとはの。そこのナツメみたいな顔の」
と関羽に声をかける。ナツメみたいといわれ余計顔が赤くなったようだが、はいと応えた。
「ええじゃろ、治してやるわい。中に入れろ」
そして単福が動いて劉備を抱きかかえた。

えっ!と関、張の二人は顔をあわせた。
「よろしいので御座るか!」
「ああ、この子に感謝するんじゃな」
張飛が喜びの奇声を発した、そうして単福の後を追ってすっ飛んでいった。
関羽は恭しく出木杉に向って拱手した。出木杉は照れくさそうに、頭を掻いていた。
「じゃが、何かしっくりこんのう。釈然とせん」
華佗が口を尖らせていう。すると出木杉、にんまり笑って。
「先生、そういえば村の橋が壊れて困っていると仰いませんでしたっけ?
他に色々する事があっても男手がたりないって」
ほっ!と華佗が驚いたような笑い顔になった。そうして関羽の顔をじろっと見る。
関羽は意図を察したのか、ぐいと胸を張ると。
「幾らでも惜しみなく力をお貸しいたしましょう。大哥も承諾するでしょう・・・」

のび太は何がどうなったのかよく解らなかったのだが、雰囲気で事態が好転したのは察知できた。
そうして均と二人ではしゃいでいた。
出木杉はのび太の方を見、少し疲れたようだが得意そうに微笑んだ。のび太もにっこりと笑い返す。
すると急に微笑んだまま出木杉はふらっと後ろに倒れこんだ、斉夫人がとっさに抱きかかえる。
「出木杉!」「如何致した!?」「言わん事じゃない、無理のし過ぎじゃ」
のび太と関羽、そして華佗が駆け寄る。
「流石に疲れたよ、しばらく寝るね・・・・」
そうして出木杉は目を閉じると、まもなく静かに寝息を立てだした。
91無名武将@お腹せっぷく:02/09/30 21:20
age
92無名武将@お腹せっぷく:02/10/09 01:31
もう、だめぽなんでつか?
>>92
糞スレあげんな
94無名武将@お腹せっぷく:02/10/21 00:08
>>93
諦めたらそこで試合終了 逝ってしまえゴミ
ジャイアンセンス無い
96無名武将@お腹せっぷく:02/10/21 20:38
復活
糞スレあげんな。まじで
うおおお
99無名武将@お腹せっぷく:02/10/21 23:49
あげっ
おわり?
もうちょっと下がってからボチボチ……の予定。
んじゃ保守しときますか
hosyu
104無名武将@お腹せっぷく:02/11/01 00:46
三国志のキャラでのび太はだれ?
ついでにジャイアン、スネオも?
出来杉君は孔明?
105無名武将@お腹せっぷく:02/11/03 14:45
ジャイアン=呂布
スネオ=王允
ドラえもん=劉ヨウ
のび太=劉禅
だから終ったスレあげんなって
107糞は終了:02/11/03 15:02
周大荒を超えた自慰小説ここに眠る
>>104 >>105
マジで死んでほしい。
やっぱり張飛はジャイアン
110無名武将@お腹せっぷく:02/11/20 15:34
age
111無名武将@お腹せっぷく:02/11/28 22:07
通りすがりあげ
113無名武将@お腹せっぷく:02/12/04 20:19
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   |     \__/ /  < おう長兄。俺の妹と結婚する気になったか?
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| / /  \/  ||  < ふざけんな、何であんな不細工と・・・
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   |     \__/ /  < .....ちょっと白帝城まで来てくれ 
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114無名武将@お腹せっぷく:02/12/09 15:28
最近、職人さんをみかけないな〜。それにファンサイトも更新されてないし・・・・・               
115無名武将@お腹せっぷく:02/12/09 16:19
のび太隊ジャイアン隊により敗走。
ドラえもん隊退却。
のび太軍消滅。
ジャイアン軍士気上昇。
ドラミ軍士気低下。
「よくもわが夫を」
しずか軍士気上昇。
116無名武将@お腹せっぷく:02/12/10 22:49
揚げ
117武田信玄大好き:02/12/10 22:58
しずか「だめだわ!抑えきれないわ!」
ジャイアン「一気に押しつぶす!」
しずか軍消滅。
118無名武将@お腹せっぷく:02/12/10 23:02
ドラえもん「まんまと罠にハマりおったな、小童!!」

ドラえもん部隊の急襲。じゃいあん軍本陣に一万近くの騎馬突撃
本陣総崩れの模様。
119無名武将@お腹せっぷく:02/12/10 23:08
ジャイアン「新手か・・・。」
スネオ「「殿ーーーー!!」
スネオ軍出現。
貴重品発見の報告あり。
120無名武将@お腹せっぷく:02/12/10 23:13
のびた「おのれ・・・ジャイアン。スネオ部隊を隠しておったのか・・・」
ドラミ「殿! 兄上を助けにまいります!! 矛を持つのじゃあああ!」
のびた「こら、ドラミよ! 単独で動くは敵に隙をあたえてしまう!!」
しずか「無事だとよいのですが・・・」

ドラミ軍、背後のドラエもん軍と挟撃。
ドラミ軍、士気上昇
121無名武将@お腹せっぷく:02/12/11 20:56
伍長「いそげ!ドラミ軍はもう目の前だぞ!」
スネオ軍投石の準備開始。



とりあえずsageでやりなさい。
自分のセンスのなさを晒しageすることもあるまい。
マゾっ気があるなら、これ以上止めないけどね。
123無名武将@お腹せっぷく:02/12/13 16:22
age
ほしゅ
125無名武将@お腹せっぷく
保守