〜参加者一覧[作品別]〜
【魔法少女リリカルなのは】高町なのは/フェイト・テスタロッサ/ヴィータ/八神はやて/アリサ・バニングス
【ローゼンメイデン】真紅/翠星石/蒼星石/雛苺/金糸雀
【魔法陣グルグル】ニケ/ククリ/ジュジュ・クー・シュナムル/トマ
【ポケットモンスターSPECIAL】レッド/グリーン/ブルー/イエロー・デ・トキワグローブ
【デジモンアドベンチャー】八神太一/泉光子郎/太刀川ミミ/城戸丈
【ドラえもん】野比のび太/剛田武/リルル
【魔法先生ネギま!】ネギ・スプリングフィールド/エヴァンジェリン・A・K・マクダウェル/犬上小太郎
【絶対可憐チルドレン】明石薫/三宮紫穂/野上葵
【落第忍者乱太郎】猪名寺乱太郎/摂津のきり丸/福富しんべヱ
【名探偵コナン】江戸川コナン/灰原哀
【BLACKLAGOON】ヘンゼル/グレーテル
【クレヨンしんちゃん】野原しんのすけ/野原ひまわり
【ドラゴンクエストX】レックス(主人公の息子)/タバサ(主人公の娘)
【DEATH NOTE】メロ/ニア
【メルティブラッド】白レン/レン
【ちびまる子ちゃん】藤木茂/永沢君男
【カードキャプターさくら】木之本桜/李小狼
【テイルズオブシンフォニア】ジーニアス・セイジ/プレセア・コンバティール
【HUNTER×HUNTER】キルア/ゴン
【東方Project】レミリア・スカーレット/フランドール・スカーレット
【吉永さんちのガーゴイル】吉永双葉/梨々=ハミルトン
【ヴァンパイアセイヴァー】リリス
【MOTHER】ネス
【サモンナイト3】ベルフラウ=マルティーニ
【Fate/stay night】イリヤスフィール・フォン・アインツベルン
【みなみけ】南千秋
【武装錬金】ヴィクトリア=パワード
【BLACKCAT】イヴ
【からくりサーカス】才賀勝
【銀魂】神楽
【ひぐらしのなく頃に】古手梨花
【灼眼のシャナ】シャナ
【とある魔術の禁書目録】インデックス
【るろうに剣心】明神弥彦
【ボボボーボ・ボーボボ】ビュティ
【一休さん】一休さん
【ゼルダの伝説】リンク(子供)
【ベルセルク】イシドロ
【うたわれるもの】アルルゥ
【サザエさん】磯野カツオ
【せんせいのお時間】鈴木みか
【パタリロ!】パタリロ=ド=マリネール8世
【あずまんが大王】美浜ちよ
【ポケットモンスター(アニメ)】サトシ
【SW】ベルカナ=ライザナーザ
【Gunslinger Girl】トリエラ
【ぱにぽに】レベッカ宮本
【FINAL FANTASY4】リディア
【よつばと!】小岩井よつば
計86名
〜参加者一覧[あいうえお順(名簿順)]〜
01:明石薫/02:アリサ・バニングス/03:アルルゥ/04:イエロー・デ・トキワグローブ/05:イシドロ/
06:泉光子郎/07:磯野カツオ/08:一休さん/09:猪名寺乱太郎/10:犬上小太郎/
11:イリヤスフィール(略)/12:インデックス/13:イヴ/14:エヴァンジェリン(略)/15:江戸川コナン/
16:神楽/17:金糸雀/18:城戸丈/19:木之本桜/20:キルア/
21:ククリ/22:グリーン/23:グレーテル/24:小岩井よつば/25:剛田武/
26:ゴン/27:才賀勝/28:サトシ/29:三宮紫穂/30:シャナ/
31:ジーニアス・セイジ/32:ジュジュ・クー・シュナムル/33:白レン/34:真紅/35:翠星石/
36:鈴木みか/37:摂津の きり丸/38:蒼星石/39:高町なのは/40:太刀川ミミ/
41:タバサ(主人公の娘)/42:トマ/43:トリエラ/44:永沢君男/45:ニア/
46:ニケ/47:ネギ・スプリングフィールド/48:ネス/49:野上葵/50:野原しんのすけ/
51:野原ひまわり/52:野比のび太/53:灰原哀/54:パタリロ/55:雛苺/
56:ビュティ/57:フェイト・テスタロッサ/58:福富しんべヱ/59:藤木茂/60:フランドール・スカーレット/
61:ブルー/62:古手梨花/63:プレセア・コンバティール/64:ヘンゼル/65:ベルカナ=ライザナーザ/
66:ベルフラウ=マルティーニ/67:南千秋/68:美浜ちよ/69:明神弥彦/70:メロ/
71:八神太一/72:八神はやて/73:吉永双葉/74:李小狼/75:リディア/
76:リリス/77:梨々=ハミルトン/78:リルル/79:リンク(子供)/80:レックス(主人公の息子)/
81:レッド/82:レベッカ宮本/83:レミリア・スカーレット/84:レン/85:ヴィータ/
86:ヴィクトリア=パワード
計86名
〜ロリショタロワ・基本ルールその1〜
【基本ルール】
参加者全員で殺し合い、最後まで生き残った一人が優勝となる。
優勝者のみが生きて残る事ができて『何でも好きな願い』を叶えて貰えるらしい。
参加者はスタート地点の大広間からMAP上にランダムで転移される。
開催場所はジェダの作り出した魔次元であり、基本的にマップ外に逃れる事は出来ない。
【主催者】
主催者:ジェダ=ドーマ@ヴァンパイアセイヴァー(ゲーム・小説・漫画等)
目的:優れた魂を集める為に、魂の選定(バトルロワイアル)を開催したらしい。
なんでロリショタ?:「魂が短期間で大きく成長する可能性を秘めているから」らしい。
【参加者】
参加者は前述の86人(みせしめ除く)。追加参加は認められません。
特異能力を持つ参加者は、能力を制限されている場合があります。
参加者が原作のどの状態から参加したかは、最初に書いた人に委ねられます。
最初に書く人は、参加者の参戦時期をステータス表または作中に記載してください。
【能力制限】
参加者は特異能力を制限されることがある。疲労を伴うようになっている能力もある。
また特別強力な能力は使用禁止になっているものもあるので要確認。
【放送】
放送は12時間ごとの6時、18時に行われる。内容は「禁止エリアの場所と指定される時間」
「過去12時間に死んだ参加者名」など。
【首輪と禁止エリア】
・参加者は全員、爆弾の仕込まれた首輪を取り付けられている。
・首輪の爆弾が起爆した場合、それを装着している参加者は確実に死ぬ。
・首輪は参加者のデータをジェダ送っており、後述の『ご褒美』の入手にも必要となる。
(何らかの方法で首輪を外した場合、データが送られないので『ご褒美』もない)
・首輪が爆発するのは、以下の4つ。
1:『禁止エリア』内に入ってから規定時間が過ぎたとき。
2:首輪を無理やり取り外そうとしたとき。
3:24時間で死者が出なかったとき。
4:ジェダが必要と判断したとき(面と向かって直接的な造反をした場合)。
〜ロリショタロワ・基本ルールその2〜
【舞台】
ttp://takukyon.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/clip/img/76.gif 【作中での時間表記(2時間毎)】(1日目は午前6時よりスタート)
深夜:0〜2
黎明:2〜4
早朝:4〜6
朝:6〜8
午前:8〜10
昼:10〜12
真昼:12〜14
午後:14〜16
夕方:16〜18
夜:18〜20
夜中:20〜22
真夜中:22〜24
【支給品】
・参加者が元々所持していた装備品、所持品は全て没収される。
・ただし体と一体化している装備等はその限りではない。
・また衣服のポケットに入る程度の雑貨(武器は除く)は持ち込みを許される物もある。
・ゲームの開始直前に以下の物を「ランドセル」に入れて支給される。
「食料」「飲料水」「懐中電灯」「地図」「鉛筆と紙」「方位磁石」「時計」「名簿」
「ランダムアイテム(1〜3種)」。
なおランドセルは支給品に限り、サイズを無視して幾つでも収納可能で重量増加もない。
その他の物については普通のランドセルの容量分しか入らず、その分の重量が増加する。
【ランダムアイテム】
・参加者一人に付き1〜3種類まで支給される。
・『参加者の作品のアイテム』もしくは『現実に存在する物』から選択すること。
(特例として『バトルロワイアル』に登場したアイテムは選択可能)。
・蘇生アイテムは禁止。
・生物および無生物でも自律行動が可能なアイテムは参加者増加になる為、禁止とする。
・強力なアイテムには能力制限がかかる。非常に強力なものは制限を掛けてもバランスを
取る事が難しいため、出すべきではない。
・人格を変更する恐れのあるアイテムは出さない方が無難。
・建前として『能力差のある参加者を公平にする事が目的』なので、一部の参加者だけに
意味を持つ専用アイテムは避けよう。出すなら多くの参加者が使えるようにしよう。
【ご褒美システム】
・他の参加者を3人殺害する毎に主催者から『ご褒美』を貰う事が出来る。
・トドメを刺した者だけが殺害数をカウントされる。
・支給方法は条件を満たした状態で、首輪に向かって『ご褒美を頂戴』と伝えるか、
次の放送時にQBが現れるので、以下の3つから1つを選択する。
1:追加のランドセルが貰える。支給品はランダムで役に立つ物。
2:ジェダに質問して、知人の場所や愛用品の場所などの情報を一つ聞ける。
3:怪我を治してくれる。その場にいれば他の人間を治すことも可能。
〜ロリショタロワ・基本ルールその3〜
【ステータス表】
・作品の最後にその話に登場した参加者の状態、アイテム、行動指針など書いてください。
・以下、キャラクターの状態表テンプレ
【現在位置(座標/場所)/時間(○日目/深夜〜真夜中)】
【キャラクター名@作品名】
[状態]:(ダメージの具合・動揺、激怒等精神的なこともここ)
[装備]:(身に装備しているもの。武器防具等)
[道具]:(ランタンやパソコン、治療道具・食料といった武器ではないが便利なもの。
収納している装備等、基本的にランドセルの中身がここに書かれます)
[思考・状況]
(ゲームを脱出・ゲームに乗る・○○を殺す・○○を探す・○○と合流など。
複数可、書くときは優先順位の高い順に)
◆例
【D-4/学校の校庭/1日目/真夜中】
【カツオ@サザエさん】
[状態]:側頭部打撲、全身に返り血。疲労
[装備]:各種包丁5本
[道具]:サイコソーダ@ポケットモンスター
[思考]
第一行動方針:逃げた藤木を追い、殺害する
第二行動方針:早く仲間の所に帰りたい
基本行動方針:「ご褒美」をもらって梨花の怪我を治す
【予約】
・キャラ被りを防ぐため、自分の書きたいキャラクターを予約することができます。
・期間は予約から72時間(3日)。期間終了後は、他の人が投下してもOKです。
・予約しなくても投下することはできますが、その際は他に予約している人がいないか
十分に確認してから投下しましょう。
【投下宣言】
・投下段階で被るのを防ぐため、投下する前には必ずスレで 「投下します」 と宣言を
して下さい。 投下前にリロードし、被っていないか確認を忘れずに。
【トリップ】
投下後、作品に対しての議論や修正要求等が起こる場合があります。
本人確認のため、書き手は必ずトリップをつけてください。
r ―――――-- 、
,ィ/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ヽヽ、
//__, ィ―――、――、 \ヽ、
∠_/´7 : : : : ィ´ : : : : : : :ハ`ヽ、 \ \
/ : : / : : / : : // : : /: :! :ヽ :\ ヽ \
/: : //: : / : : /: :/: : : ノ: : |: : !ヽ: : ヽ ヽ ヽ
/: : : /: : /: :/: : /: : /: :i ∧: : :|: :ヽ! } /\ヽ
! i : : !: :/: :/: : /: : /ィ: : /: : ヽ: :!: : : ! Y_ ヽヽ
.!: :| : : !/、_/_/ _ィ//: : /∧: : : : !: : : : } | `ヽ、 ヽ!
! ハ: : |./> ̄/ ノ :入〈 !: : : : !: : : :! /! `ヽ!
>>1乙ですぅ
|〉、ヽ ! ゙ミミ三、 // `〈__! : : /: : : :イ: :!
| 「ヽ!`ゝ::: ミ、、_ 〉へ : : :ノ :|: :|
| | ヽヽ :::: l ::: `゙゙=ミ/: :/:/ /: ! : !
| | ヽ \ !ーァ ::: /:// /: : |: :|
! .\ \ `´ ,イ⌒ア^〉 /| : : !: :!
/| }-、,-、__}>r-ァ´ ̄ / / /: :! : : |: :!
/: ! >-、_ 7―、`/ ノ /: : :! : : ヽ:|
/ : : / /\ /==Y〈`-"⌒ヽ< / : : : |: : : : :ヽ
,. -‐ '' " ´ 二_ ヽ、__
, '",. ‐ニ ‐- ニ.ヽヽ|iヽ、_
/ / /´ __  ̄ =三ミ`l|r‐=ヽ ,/
ム-┴,く /_-一  ̄ ̄ ̄ ` ⌒` ヽ //
/:::´::_ノ ハヽ_ニ三 / -‐''"_/
/:::iニ-‐'':::::::| |  ̄/ // ,. -  ̄ヾ
r‐'プ/7:::::::::::::::| |ミ/ // / ,. // | |. 、ヽ
 ̄|:::| |::::::::::::∠_`V / /,.r;∠..,_ /// ! |i ヽ ヽi
ヽヽヽ_// ヽi/ / // /__,.∠、ヾ/ ,イ// || | ! |!
`ト==! !そ/ /// ,/ /´::q゙ヽ/ 〉'/ /,イ|| | |i ||
ヽ 、lヽ、_'! /|'′ ヽ::::ノ ! //|」l | l| |!| !!
VWN || / | `'' /,.ィiレ' //|/リ リ
r─一'゙ー-、_ N | iン//,イ/ /
{ `ヽ、 , 、 }゙/ /′
/ ___ `ヽ、 / >.´/
>>1乙アル!
__ r''"´`"´ -──``丶、 \. { //
/ `<_ _ , ‐'" ̄ ̄ ``丶 、\''´
-一′  ̄ ̄//:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`丶、
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>1モツ
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γ/ハヽ\ ζ
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>>1乙!
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;;;;ソ , ,ソヾ彡"! ヾ/ l i ! l l"'ミ,,,、.. ,, . ";;;;;;;;;;;;;;;;;;
,, ソ"'i リi |从 !l : i! N ji l i .ノ丿-ミ ミ;;;;;;;;;;;;;;;
ソl l"‖i l::ヾt:', i i::ヾli j !./ (::) /ヾメ,, ,, ヾ;;;;;;;;;;;;
リ li il li |t−tッ'、t:::l:::リソ::,f-=ェ= "::::i l|"iヾ ゞ;;;;;;;;;
". ン li !l i ヾ ミ =="ヽ::::v,::::::::ソ::::::ll:: i l !ヾj"ヾ ゞ;;
ッ .li il i,:::::::::::::::::::i ヽヘノ 、 il , l ! .i ll iゞ ,,
ll l! lli i ..::::::::::::::::::! ゛'vヘ、 -! v' .i l l il l ヾ
| !i il iメ|.',:::::::::::::::::' 、 - '^lr-ゞ l i il ll i ハ "
゛ l! li j il llゝ::::::::::::::::::: |iヾ j i ll i! l ll ゞ
.i ll i lii i|!iヽ:::::::::kニ二ニヽ、 /l ! ll ll i il ミ . ,,
リi |ij i lj .ll ! iヽ,:::::::ヾニニン" / |i i丿i i!メ !l ヾ
,, 人 j l ii li j jメ \:::::゛ー- / i リ∴| .ll i ii ゞ ..
t/ ̄/:::::/:::::: ̄、 ,/ 乂∴i ソ 乂 彡
/:::::/:::::/:::::::/_i ゛ー-イ /∴∴jメ∴∴ヾ
/ ̄:/ ̄/ ̄::/∴.\_゛ /∴∴∴∴∴∴ミ
/::::::/::::/::::::/∴∴∴∴ ヾ | ̄∴∴∴∴∴∴∴ソ
14 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/02/20(火) 17:55:13 ID:AF/dY8Ir
>>14 俺もそう思ってたwwww
はっ! まさかこれがこの二人の死亡フラグ!?
大変だ、このスレの間に死ぬ可能性が高まったぞ!
>>1乙。
16 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/02/20(火) 18:02:23 ID:AF/dY8Ir
ジーニアスは一度死にかけたけどね
変わりにですぅが死んじゃったが
/ヽ,|\ノ、 ∧
|ヽ./ ∨ レ´|
|ヽ.| ヾ 〃 レ´|__
| __ミ ,____ /
| __ゝ `ヽ,/´ く__ 彡 ∠_
| _ゝ く_ /
| .ゝー-、 , -ー-、 く_ /
|_/ , --、 , --、 く /
/ヘ| /p⌒| p⌒| ゝ/
| 〈| ゝノ , ゝ.ノ /rヽ
ゝ_.| ,------、 /ゝ /
\ ト----‐ ノ /-‐′/ ̄ ̄ ̄ ̄
\ \__/ / <
>>1乙
_\____ ./ | \____
ト、γニニニニ)
|_.| | |___.|_____
/"ノ___.|________/ゝ/`\
//ヽ // ノゝ// 〃 ヽ
18 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/02/20(火) 19:19:34 ID:NZDl9cR0
竹石圭佑って何?ここで知ってる人いる?
良ければ教えて下さい。
19 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/02/20(火) 19:19:54 ID:AF/dY8Ir
誰だよ
あ、それ俺んちのとなりの兄ちゃんじゃん
今年で19になるニートだよ
さて、前スレは埋まったって事でいいんかな?
>>1乙
でだ。
前スレの柳田さんはおいといて、問題は……、
ロワ制限マーダー補正支給武器相性心理状態その他を勘案した状態でとはいえ、
参加者トップクラスの空間把握能力を持った(でいいんだよな?)葵があっさり退けられ、
参加者トップクラスの速力反応力防御力をもった(でいいんだよな?)ゴンが苦戦していた(そして負けた)というところに
フランドールの攻略不可能性が見られるとこういうことだろ?
フランドールの弾幕が一般人でもよけられる、当たっても平気なら葵ならよけきれるしゴンなら瞬殺できるところ、
それなり以上に苦戦、敗戦した描写があったから、少なくともこのロワにおいてはつよすぎやしねーか?
ということが論点だと思う。
ま、いいんじゃないのと思ったけどさ。
ロワだし死ぬときは死ぬ。
…とおもったけど書ける書き手が少ないと殺しにくいんだよな。
そこも問題か。
改行ミススマソ。
ゴンが吹き飛ばされたのは全オーラを拳に集中してたから体の防御がなかった、で合ってる?
一般人がフランドールの最後の攻撃食らえば当然消し飛ぶだろうけど、通常時のゴンなら
大したダメージじゃないと解釈したが。ゴンクラスの防御を展開できるキャラはそういないだろうから、
意味のない仮定かもしれないけど気になった。
>>24 ただ、全オーラを集中させてた拳のほうも体を追って消し飛んでるんだよな…
ってことは、通常状態のゴンでも数秒くらいしかもたないんじゃないかと思った
フランドールが強くない設定なのだとしたら、ゴンが負けた描写にもう少し説得力っていうか、理由を描写すると良いと思った。
フランドールが強いままいくのなら、このままGO!でいいとおもうけど。
>>25 本体のゴンが死んでオーラが霧散したからじゃないか?
体がオーラで形成されてるわけでもないんだし…
腕を守ってたオーラが霧散した後に(ジャジャン拳の余波もあるんだろうけど)技の衝撃で腕が…ってことかと思ってたんだけど
俺の読み違いかもしれんので間違ってたらスマソ
ところでここのロワはオリ技は有りなの?
条件が揃えばレックスにギガスラッシュさせたり、リリスにソウルフィスト使わせたりしてもOK?
>>29 ギガスラッシュってなにで攻撃してるんだっけ?
炎の斬撃ならTOSのフランベルジュとかをレックスが装備して
ギガスラッシュに見える攻撃するのはありだと思う。
応用でできる範囲なら、リレーを阻害しない程度にはいいと思うけど、
例えばレックスは魔法剣スキルを原作で一切見せていないから無理だと思う。
話題の東方は原作しらなすぎてオリでも分からん。
>レイジングハートの世界の魔法は、同じ魔法でも使い手により性質が変わる事が有る。
>例えば主である高町なのはのスターライトブレイカーをコピーした別の術者が使った時、
>魔力収束技術の欠如による発動の遅延と、広域魔法技術による攻撃の広範囲化が起きた。
>他にも魔力を炎として具現化させる性質などが存在する。
>フランドールの場合の性質は言うまでもない。圧倒的で完全に純粋なまでの、破壊だ。
>その性質は防御魔法にさえも現れた。
とのこと>話題の東方
これだけの説得力を持った理由付けさえあれば、個人的にはオリ技も充分許容範囲。
>>32 サンクス。説得力さえあれば書き手が新魔法を作ってもOKってことね?
都合の良い支給品はいくつかあるし、不明支給品もあるし頑張って考えてみる
そんなチャレンジャーなあなたに僭越ながらご助言。
説得力と文章力とつなぎの上手さがあれば問題なしといえよう。
次の書き手がその技を使わなくても良い合理的な理由が作れるとなおよし。
>>34 止めておく。自分で上手いと言い切れる文章力は持ち合わせてないし、
ぶっつけ本番で都合よく新技編み出して逆転なんてジャンプ漫画じゃあるまいし
一晩たったら何かえらい事になってるな。とりあえず
>>1乙
なのはも東方も見たことないんで良くわからないが、総合すると
デバイスってのは武装連金みたいに持ち主の適正にあわせた
オリジナル魔法を生み出す魔法の杖って事で良いの?
スクルトを使おうとしたら、防御魔法の適性がなくてギガデインになったくらいに
考えていたんだ
たぶん俺は触れることのない作品だから、書ける人が納得してれば良いんだけど
>デバイスってのは武装連金みたいに持ち主の適正にあわせた
>オリジナル魔法を生み出す魔法の杖って事で良いの?
ここまでは大体合っている。もともと作中でもそういう設定だし、今回フランドールが
最後にやった魔法と同じようなことをなのはとフェイトがやっている。
俺もフランドールは書けないからこれから書ける人が納得すれば別に構わない。
ATフィールド展開!
↓
ATフィールドには、こういう使い方もあるのよ!
って感じになったんだと思った。
づでもいいけどスパロボオリ台詞だったっけこれ。
39 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/02/20(火) 22:20:30 ID:AF/dY8Ir
どうでもいいけど、議論ばっか白熱して予約が全然来てないね
だって受験があるんだもの……
>>39 書けるキャラは書けないキャラまたは喋る支給品と行動しているもんで
無責任に手を出せない。未見の原作を調べる時間も意思もない
あとは自己リレーくらいしかないけど、やりたくないし
一応議論の種は撒ききってから寝るかな、
フランドールはあれでロワ的な意味での能力制限は充分にできているといえる?
俺は分からないので分かる人、書ける人が判断をしてくれるしかないんだけど。
いまんとこ俺が分かるほかのキャラはまあまあ(俺の)納得の範囲に収まっている。
ここもスレストされんのかな?
>>43 他が止められたのは板違いだからって理由を見た気がする。
ラノベとか週漫とか。
予約はしたいけど、今の議論を邪魔するのもあれだからやめとく。
予約は問題無いだろうと思うんだが…
というかしてもらってデメリットはほとんど無いだろ
議論はしたらばでだって出来るんだし
>>42 出典作品のラスボス(なんだよね?)かつマーダーという点を踏まえた上、
攻撃、防御共に明確な穴が見えていることも考えればこんなモンで妥当だと俺は思う。
こいつを倒すには身体能力より頭脳の方が重要っぽいな。
能力制限されてるかって意味で言えば、そりゃもう思いっきり弱体化してるけど、
他キャラとの相対的な強さが適切なレベルにまで落ちてるか、って問題とは別だな。
観点としては分けて考えるべきだと思う。
ま、個人的にはロワの強キャラならこのくらい、いてもいいとは思うね。
絶対倒せなそう、とは思わないし。
まあこれくらい弱体化してるならいいんじゃないか?
49 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/02/20(火) 23:08:14 ID:AF/dY8Ir
アニロワでいうアーカード的存在?
>>42 原作の戦力を知らない身からすると一人だけ世界が違う感じ。
ロワ的な制限としてみると、穴があるからとか問題ではない気がする。
ボスキャラだって参加者の一人に過ぎないんじゃないか?
強いのは分かるが、他のキャラの制限され具合と比べると不公平な気がする
またさげわすれちまった
>>49 ぶっちゃけ、それ。
強いヤツを強いまま暴れさせるだけが芸じゃない、ってのを書き手には期待したいな。
頭脳戦を仕掛けるもよし、混乱した場に機械仕掛けの神として投入するもよし。
立ちふさがるは知名度か。
正直、書き手点呼でも取りたい気分だよ。
仮定の話で申し訳ないけど、例えばデバイスがなければ
フランドール書けるっていう人とかいるのかな?
ネギまロワでエヴァがネギを吸血して完全復活てのがあったけどそうでもしないと
位置配置と思考から考えて放送聞き逃して首輪爆発以外に勝つ方法が思い浮かばん…orz
ちなみに俺は書けない
最初はアーカードみたいなの期待したけど結果は自己リレーが必要な程
マイナーなキャラだったと。
東方なんてゲームここで初めて知りました
制限っていうのは、『強過ぎるキャラを他のキャラでも倒せるレベルまで引き下げる』
ためにあるんだから、その制限のされ具合はキャラによる。公平にする必要は無い。
で、今回のフランドールは現状の制限でも充分攻略可能と俺は判断した。
バーローなりメロなりにちょっと強力な支給品が渡れば勝てるっぽい。
……と思ったんだが、ここで気になるのは『弾幕を攻略するのに必要な身体能力』。
普通の弾幕は一般人の葵でも充分避けられるとのことだが、
本気出した場合の弾幕をゴンが避けられたのは、ゴンの直感に加えて運動量があったからなのか?
それとも、特別突出した運動能力を持っていなくても、弾幕さえ見切れれば一般人でも回避は可能なのか?
そこを書き手さんには明らかにしてほしいかな。
>>56 ついでに姉は至近距離で爆弾破裂されても死なずに痛いですんでたな
殺せる手段を持つキャラも限られてそう
>>56 >>弾幕を攻略するのに必要な身体能力
弾幕シューティングは上手い人の方が自機を動かさない。
弾幕ってのは基本的に何らかの数式に基づいたパターンだし、
ゲーム的にも設定的にも絶対に「穴」は開いているから、
その意味では他の参加者の特殊能力よりはるかに見切りやすいし避けやすい、と思う。
フランドールの場合ランダム要素やホーミング機能のついた弾もほとんど撃ってこないし。
身体能力よりむしろ、派手な見た目に惑わされない冷静さと、数学的な思考能力あるいは戦闘センスが必要かと。
火力さえあればパタリロとかフランドールの天敵になるんじゃないか。
>>57 フランドール登場回で葵が銃撃ち続けてれば殺せたかもって客観的描写で書いてあるし、
そこまで堅くはないと思うけどな。
なんか擁護になってしまったが、あれだけやって消費&ダメージが少ないってのには同意。
東方は紅魔郷やったことあるので、そのうちリレーするかも。今は忙しくて無理だけど。
>>58 その説明のおかげでインデックスでも武器次第で倒せる気がしてきたよ。
フランドール知っていればレイジングハートは書けるんだけどなー。
パターン解析ができるキャラ。パタリロや紫穂なんかだと一発で見切りそうだね
皆、このキャラを知らないから脅威に見えているだけのような・・・
>>60 それは思った。東方知ってる身から言わせて貰うとこれだけ弱体化してるならいくらでも倒せる。
……ダメだ、レイジングハートがわかんねえorz
おいおい動体視力並み以下、戦闘経験並み以下の参加者自身が
そんなことに「初見で」気付く描写を自然に書くのは相当に難しいぞ?
少なくとも俺には書けない。
シューティングゲームにしたって正面視点なら相当にやりこんでも解析できないだろうし
パターン数式わかったって動き読めないよ。
パタリロ以外…。
マジメな話紫穂は触れば把握能力だけじゃなくて小学生とは思えない分析もできそうな原作描写だけど、
触れたら即死な弾幕では望めないと思う。
だから、なんで初見タイマンで勝つ方法を模索してるんだw
フラグってそういうもんじゃないだろ。
>>58 >フランドールの場合ランダム要素やホーミング機能のついた弾もほとんど撃ってこないし。
原作のフランドールなら確かにそうなんだろうが、
このロワでのフランドールにはレイジングハートがある。
で、ディバインバスター・エクステンションの解説はこちら。
>ディバインバスター・エクステンションは超長距離を狙い撃つ精密高速の狙撃魔法だ。
>少しくらい距離を広くした所で狙いは外れないし、その貫通力は並の防御では防げない。
>更にフランドールは放ったレーザーなどを放ちながら安定して振り回せる強靱な肉体を持っていた。
>通常のディバインバスターに比べればこの狙撃魔法の狙いは殆ど動かせないが、それでも少しは動く。
>例えば撃ちながら射撃角度を5度かそこら変えるくらいはできたのだ。
>その時、遠距離にいれば振れ幅は広くなり捕まってしまう。
そして攻略法。
>逆に言えば極端な話、至近距離の周囲を走り回ればこの魔法の狙いは絶対に定まらない。
>発動までの隙に全力で距離を詰めて横に動く。それがこの攻撃の狙いを外す最善手だった。
俺が気にしてるのは、ここの『全力で距離を詰めて横に動く』というところ。
一般人キャラの身体能力で、ディバインバスターの発動前に同じことが出来るのかなというのが気になっていた。
こういう描写もあるし。
>放たれた強力な光線は一瞬で宙を貫き、ゴンの足先を焦がして飛び去った。
攻略法を直感で導き出してどうにか回避してのけたものの、ディバインバスターはゴンの足先を掠めている。
ゴンが全力で走っても尚足に掠るのならば、一般人キャラが同じことやろうとしても消し飛ばされるだけなんじゃないかと。
……というのが
>>56の本題だった筈なんだが、何でこんな言葉足らずな文にしちゃったんだよ俺は。
『弾幕』で一括りにしてしまったのが悪かったな。すまない。
まあ、この辺りはもう少し余裕持って回避出来た描写に修正することで何とかなりそうか?
そして長文でまたもすまない。
×もう少し余裕持って回避出来た描写に修正することで
○アクセルシューター→ディバインバスター発動までの時間を遅らせることで
こっちの方が説得力が増すっぽいからやっぱこっちで。
個人的にはパンピーキャラによる弾幕回避楽勝論にも色々とツッコミを入れたいんだが、
それをやってしまうとじゃあフランドールどうすりゃいいんだってことになるから敢えて黙る。
>>65 一つ言っていい?
お 前 は 何 を 言 っ て い る ん だ
まさか自分で思いついた展開に都合がいいように修正しろ、と要求しているわけじゃあるまいな?
>>66 NGにしろと言っているわけでもなく、
単に『こう修正した方が違和感が無くなる』と言っているだけなのに
荒らし紛いの奴扱いされても、その、何だ、困る。
ああいや、すまん。
あんたに悪意が無いのはわかるんだが…次の展開への可能性をどんどん狭めてるような気がしてな。
そもそも修正要求って流れだったか? と。
流れとかは別に意識していなかった。
……こう言うと空気読めてない奴みたいだな。実際に読めてなかったのか。
とりあえず、俺の意見を『批判』ではなく『要望』として捉えた上で、
もう一度俺のレスをよく読んで欲しい。その上でなら、どうとでも言ってくれ。
>>65での修正案なら
>ディバインバスターは?
> 話にならない。長いチャージ時間の間に辿り着かれる。
この一文ともぴったり噛み合ってていいんじゃないかと……思ったんだ……思ったんだが……。
70 :
62:2007/02/21(水) 02:57:58 ID:dPzDwwPp
>>63 すまん、そういうフラグを立てろよという意味であえて括弧書きにしたのだけど分かりにくかったな。
>>69 んー、言いたいことはわかるし、熱意もあると思うんだけどさ。
たしかに色々と話し合って、こういう可能性もあるよね、ああいう攻め方も考えられる、って
意見を出し合うのは有意義だと思うんだよ。
んで、じゃあ実際どう動かすかは書き手さんのお手並み拝見、っていう。
そこまでの意味では、お前さんの言ってることはプラスなんだけど。
ただ、たとえば、ここで修正してもらってフランの強さに「穴」を作ったとして、次の書き手さんが
それを素直に使ってフラン撃破話を書きたいと思うか? ってこと。
>>70 素ですまん、読み方が足りなかった。
>>71 >ただ、たとえば、ここで修正してもらってフランの強さに「穴」を作ったとして、次の書き手さんが
>それを素直に使ってフラン撃破話を書きたいと思うか? ってこと。
落ち着いてくれ。俺の修正案を元にフランドールの敗北を書いてくれなんて一言も言っていない。
SSとしての整合性の話をしている。『これはどうなの?』と訴えているんだ。それだけ。
あと、ディバインバスターの発動速度ってのはフランドールの戦闘スタイルにも大きく関わってくる問題だし、
それを遅くすることによってまた……ああクソ、これ以上話すと今度こそ『書きたいと思うか?』って来るのか?
とにかくアレだ、俺の修正案についてどうこう言うつもりなら、案の中身だけを見て言ってほしい。
後の書き手さんがどうこうとか、そんなのはてんで関係のない話。
多分もう寝てるだろうから、一日明けたら冷静に戻ってくれていることを願っている。
>>62 絶チルの原作読んだこと無いんじゃない?
紫穂は遺留品などからデーター吸い取るよ
今回で言えば強力なエネルギーが焼き付いた焼け跡からフランドールの戦闘能力のほぼ全容を把握する事も可能
正直自分が書くなら弱体化も制限無しでも勝てそうだ。
東方なんてやったこともないし触れる機会も少ないんで書かないけどね。
紫穂やパタリロが動体視力並み以下、戦闘経験並み以下ってどういう設定なんだw
他にも勝てる方法はいくらでもあるけど、頭ごなしに否定すると書き手が萎縮するよ
まだこの議論やってたのかw
強けりゃ強いほど引っ繰り返しがいがあると考えろよ
ついでに曖昧な方が次の書き手の好きなように解釈できて助かるんだが
だよなぁ。
強いけど言ってしまえば所詮は「強いだけ」だし、いくらでもやりようがあるよな。
別に正面からガチンコしなきゃいけない訳でもないし、奇襲謀略騙し討ち、それこそなんとでも。
ていうか前スレでチラッと出てた「タバサのマホカンタでフランドール完全封殺」の方が個人的には問題だと思うんだがw
>>75 程度にもよるがマホカンタで封殺はありだと思うぞw
参加者選考に落ちたけど東方と同じシューティングの式神の城やギガウイングでは、
ボスの弾撒くに合わせて反射バリアを張って封殺かつ大ダメージは基本的な戦法の一つだったよ
一般ゲーマーには回避不能な程の弾撒くがデフォなゲームだけどね
マホカンタは少し話し合いたい気分だった。バルディッシュのバリアジャケット+ディフェンサー
で対物理、マホカンタで対魔法完璧にされたら完全防御ができあがる気がする。
マホカンタ使った瞬間自分にかけている魔法であるバリアジャケットが消滅するなら
いいだろうけど。ただでさえこのロワの上位実力者は魔法主体が多いし。
あと、反射できる魔法の種類や程度も気になる。
禁書の主人公が出てなくて良かった。能力の範囲が絶対に問題になってたぜ。
マホカンタは、
・DQの攻撃魔法は回避不能な代わりに真正面からの攻撃のみ
→「回避する余地はあるけど必ずしも真正面から来るとは限らない」他世界の魔法は「横から回り込む」余地あり
という解釈で一本書こうかと思ってた。
一つの解釈に過ぎないけど、参考までに。
魔法がダメなら物理的に。戦闘だけが勝つ方法じゃないしね
マホカンタの対象は自己だと思ったから問題はタバサだけど、オリ技の流れを見るに
このロワ的にはタバサのバリアジャケットはスクルトが掛かるだけに思えるw
>>79 手榴弾くらっても大丈夫なんだからもっと威力高い気がする>バリアジャケット
>>80 一応、あの場面ではバリアジャケット+ディフェンサーの二段防御だから、
バリアジャケット単体ならもう少し下がるはず。
投下します。
「さっき叫んでた子、どうなったんやろな……」
外に出て最初に私がしたのは、溜め息だった。
車椅子の自分が外に出るために、レンちゃんの助けを借りても相当な時間をかけてしまっている。
距離から言って、自分たちより先に外に出たあの男の子――明らかに危険な目をしたあの子の方も声に気付いていたはずだ。
なら、降りるのにもたもたしていた自分達よりさっき襲い掛かってきた子が着く方がずっと早いに決まってる。
……私が足を引っ張らなかったら、こうはならなかったのかもしれないけれど。
「…………」
「気にするなって? せやけどなぁ……」
レンちゃんが念話で慰めるのも一理あるかもしれない。今の私は車椅子に乗った、か弱い少女に過ぎないのだから。
だけど、私は知ってしまった。自分に力があることが。
みんなを守れるだけの力を、私はリインフォースから受け継いでいる。
それが分かっている以上、ただ縮こまっていることなんて出来はしない。
――何でもいい、デバイスさえあれば。
「…………」
「どこ行くか、って?
とりあえず、北に行こう」
間に合わないだろう、そう知りながらあえてそう口に出した。
さっきの子と再会する可能性がある以上自殺行為かもしれないけど……一応、対策はある。
「レンちゃん、カード三枚分けてくれる?」
「?」
レンちゃんは疑問を浮かべながらも、こちらにカードを差し出してくれた。
こんなことを言った理由はただ一つ。自分も、戦うために。
リインフォースから受け継いだ知識が私には残されている。
デバイス無しでも、カードの魔力を使って強引に魔術式を組み立てることは可能だ。
――ただし、それも三発が限界。
しかも飛行や防御でさえ、カードに込められた魔力を使わないとできないし……
ラグナロク級の大魔法となれば一枚消費するくらいじゃ足りないに決まってる。
とはいえ、使い魔であるレンちゃんには魔力はそれこそ死活問題なわけで。
そもそもレンちゃんの貰った物なんだし、私がこれ以上贅沢を言うわけにはいかない。
「魔法一回で一枚として……と」
プラズマランサーやディバインバスターなら一枚でも十分だろう。
襲われたらパンツァーヒンダネスで防御かブリッツラッシュで回避、もう一枚で攻撃、最後の一枚は状況次第で……そんなところか。
「じゃ、行こか」
■
「……やっぱり、誰もおらへん」
橋の上。レンちゃんに車椅子を押してもらって辿り着いた場所で、私はうなだれた。
誰も居ない。何かが突き刺さったような痕跡……そして血の痕が残っているだけ。遅かったらしい。
……ただ、北から何か騒音が聞こえる。
もしかすると、ここで叫んでいた子は私達を襲ったあの子に襲われて逃げて……
そして、追いつかれて抵抗しているのかもしれない。
だとしたら、私達が目指すべきなのは北だ。
だけど、懸案事項がもう一つある。
西の湖で、誰かが泳いでいる……いや、泳がされている、の方が正しいんだろうか。
それも一人じゃない。複数だ。
北に行くか、それとも湖にいる子を救助するか。
私は――
【F-6 橋 1日目 午前】
【チーム・蒼天の夢】
【レン@Melty Blood】
[状態]: 健康
[装備]: カード×3@魔法少女リリカルなのは ヘルメスドライブ@武装錬金(使用可能まであと二時間)
[道具]: 支給品一式
[思考・状況]
1:ここを脱出して、志貴やアルクェイドの所に帰る
2:白レンのところにはまだ転移しない
3:基本的にはやてに従う
※念話を使用可能
【八神はやて@魔法少女リリカルなのは】
[状態]:腹部に浅い切り傷
[装備]:メイド服(防弾仕様・腹部に裂け目)、車椅子、カード×3@魔法少女リリカルなのは
[道具]:支給品一式、自分の服、首領パッチソード@ボボボーボ・ボーボボ
[思考・状況]
1:脱出手段を練る
2:橋に留まって泳いでいる子と接触or北に向かう
3:知り合いを探してレンに紹介、ヘルメスドライブでいつでも転移できるようにする
4:何かあったらカードを使用
※闇の書事件の数週間後ほど後から参戦。リインフォースUは未完成な時期。
※首領パッチソードの説明は読んでいません。馬鹿らしくなったので。
投下終了しました。
投下乙!
湖にいるのは時間的にイリヤか。橋の上渡るとしたらはやてなら放っておかないだろうけど、どうなることやら。
>>85 投下乙
次にどう動くのかが楽しみだ
…しかし、カードの魔力と知識だけで魔法発動って可能なのか?ちょっと疑問…
そしてやっぱりスルーの梨々テラカワイソス
そういや、リインから梨々への念話って可能なのか?
それとも受信側に魔力がないと無理?
作中でデバイス無しでカードだけを使って魔法を使用しているキャラがいるので。
はやては明示されている中では最高ランクの魔導師なので、同じことは可能かと。
それと梨々への念話は不可能ではないでしょうか。
レンはしっかり「魔力がある」と明示されているので念話ができる、としていますので。
>>87 デバイスなしでも防御魔法と簡単な攻撃魔法は使えるはずだからありだと思う。
リインと梨々の念話は…どうだろ?
リロードしろ俺orz
ついでだから補足
なのは:ディバインシューター、ラウンドシールド
フェイト:フォトンランサー
あたりはデバイスなしでも使えたはず。防御魔法ならなのは勢はデバイスなし
でも使えると思っている。
予約がないねえ
私生活の方が落ち着いてきたんでトマ予約。
>>85 投下乙。どっちを選ぶか迷うけど、どっちも危険だw
85を見習って、自己リレーになるけどリリスで繋ぎでも書こうかな
他に書きたい人がいなければだけどね。来週くらいまで待てば良いかな?
キルア、太一、カツオ予約。
バリアジャケットってのは、展開中は常時魔力を消費するものなの?
それとも展開する時だけ魔力を使って、あとは消費なし?
別にバリアジャケット装備のキャラを書くつもりは無いけど、気になったから聞いてみた。
>>95 設定まとめから調べてみると……
・最初の一回は魔力で生成するが、それ以降は異次元収納しておいて必要な時に着用する。
・破損した場合、普通戦闘中に再構成する余裕は無い。
・防御フィールドが展開されている。
・大ダメージを受けたときはジャケットが爆発して衝撃を相殺している。おそらく自動。
・自発的に爆破して周囲に衝撃波を発生させる魔法も有る。
……あ、有った
・バリアジャケット強化版の解説より『その分、維持するための魔力消費が増大したのみならず〜』
フランドールも休憩初めてすぐに脱いだと見るべきかな。
>魔力消費が増大した
増えたって事は強化版でなくても使用中は随時魔力消費するのか
>>95 さらにバリアジャケットを展開していると、9歳児が頭からビルに突っ込んでも平気で
長時間使っていてもあんまり疲れている描写がないという、下手な鎧より強力という性能。
魔法使い系にデバイスはとことん強力だぜ。
詳細トンクス
ロワの制限下だから、装着状態だと消費はそれなりにあると考えるべきで、戦い以外だと脱いでた方がいいのかね。
っていうか、そうじゃないと強力すぎるわけだが。
武装錬金は魔力や闘気やそれに類するものは必要ないんだっけ?
サンライトハートのエネルギーとかは錬金自身から生まれているんじゃなくて装着者の何かが元になっているんだったか、
連載読みだったからこまかいとこおぼえてないんだよなー。
既によつばが使っているから基本的にはいらないでよいと思うんだけど。
>>101 魔力よりむしろ体力を消費するんじゃないか?
アニメだけで原作は見てないが、パピヨンが武装錬金使いまくって疲労してたから。
まぁパピヨンは病弱だからかもしれないけどw
ロワでも、よつばがシルバースキンを使った話で多少疲労してた。
これはよつばが一般人の幼児だから、ちょっと使っただけで疲労したってことか。
戦闘できるキャラなら連続使用しない限り疲労は気にするほどでもない?
逆に言えば、例えばシルバースキンを長時間着ていれば、バリアジャケットのように消費するってことかも。
>>101 基本は生命エネルギー。劇中の台詞から判断すると、発動と形状意地にも若干必要みたい。
サンライトハートの突撃みたいな特殊技は生命エネルギーをがっつり消費。
だから周囲から生命エネルギーをドレインできるヴィクターが反則に強かった
なるほど生身な人間にはなかなか御しがたいシロモノなのか。
魔力や頭脳はあっても体力勝負なお子さんは少ないから意外に使い勝手が悪いアイテムなのかもしれないな。
ちょっと週末にでも漫画喫茶行って復習してこよう。
どーでもいいけど体力といえばパプワ君出なかったな投票のとき。
思い返してみると、よつばはシルバースキンを着たまま全力疾走して何キロも逃げたんだな…
>>103が書いてくれたように形状維持に生命Eが必要なら、かなり無謀な行為だったわけだw
そりゃ言葉も喋れないくらい疲労するわwww
>>102 シルバースキンは防御して再構築される際に結構消費があるっぽい
まあ原作の消耗度合いより、ロワ的には消耗ありにしないとバランス悪くね?
武装錬金の発動に必要なのは闘争本能。
それがない奴は武装できない。
>>106 あんまり消耗しちゃうとただの変な趣味のコートに成り下がるから、その辺の調整は難しい予感。
それに、バリアジャケットは(今までの描写だと)常に高い防御力の割りに消費が少ないみたいだから、
武装錬金だけ消費がでかいと不公平。
原作設定なら不公平もなにもないだろw
ただパロロワの支給品の目的の一つに
戦力の不均衡の調整があると思うから、
弱キャラが使えない強武具じゃ意味がないってこと考えると
消費小にしたほうがいいと思う。
魔法の消費魔力増大や威力低下を考えると、あくまで支給品の能力な武装錬金より、
支給品を使ってキャラが魔法を使うバリアジャケットの方が、消耗が激しくないといけないって思う
>>108 バランスブレイカーかもしれないけど、禁書のバズーカやなのはのスターライトブレイカーの直撃でも
壊れないぐらいの強度があってもいいかもしれない。
現状のよつばの消耗具合を見る限りは。
そんな風にしたら実力者の手に渡った場合はどう処理すんねんって話になりそうだけど。
ジェノサイドサーカスとかブレイズオブグローリーが支給されたら荒れそうだな。
荒れそうだと思ったら気軽に支給しないでくれよw
今でさえ扱いに困る無茶な支給品が山ほどあるんだから
シルバースキンアナザータイプを持ってる人は強いらしいな。ぶかぶかだけど。
バスターバロンさえ支給されなきゃ何とかなる
うん。絶対殺す武器と鉄壁防具の二段構えw
どっちも、それ単独で使うこと前提だからな。だからこその絶対防御とか、絶対命中とかだから。
「普通に強い」系統のアイテムとは、そこが違う。
逆に言えば、その手の道具を2つ同時に使えるとは到底思えないわけだ。
しかも、当のキャラがそれを認識できるかどうか。
練習する機会もないだろうし、下手すりゃ自滅。あんまり心配しなくていいw
ま、扱いにくいアイテムだから、誰かが壊すなり一般人に渡るなりすることを期待してる。
強キャラに強武器に強防具じゃロワの面白みがない。
>>114 でもリバースは外からの攻撃は素通しで、中からの攻撃を無効化したはずだけど?
基本は敵に着せるモードの事だし。
普通に考えたら、吸血鬼が生命力を回復する防具を装備するってことは
アンデットがケアル(リジェネ?)を掛け続けられてるのと同じ事だ。
高い防御力と引き替えに体力をガンガン削るわけだからバランス的には良くないか?
吸血鬼の設定なんて作品ごとに違うからそうとも言えない
シルバースキンもバリアジャケットも体力消費大にするよりは
防御力の低下でバランスをとって欲しい。両方とも原作中で体力や魔力が
少なすぎて維持ができなくなる描写はなかったはず。
>>119 >>114が言っているのはリバースじゃなくてアナザータイプ。
もしかして俺のほうが勘違いしてるのか?
>>122 ああ、俺の勘違いだw 同じものを支給するとは思っていなかったモンで
シルバースキンは原作じゃ何千度って高熱にも耐えてたから防御の低下で同意
ところで、核金本体の耐久力も破壊できるくらいには下がってるんだろうか?
ニケ、エヴァ、なのは、勝、ヴィータ、リリス 以上6名予約します。 ……頭数多いな。
ギャグ組に早くも波乱か!
予約きたー。議論そらすけど、予約延長制度って正式に決めたらまずいかな?
今のところ明確な予約荒らしもいないし、勢いだって落ち着いてきた。
予約間に合わなくて作品破棄になるよりも延長正式に認めたほうが投下される作品も
増えると思うんだがどうだろう?
3日以内に間に合わなければ報告して1,2日期間延長するとか。
ついでに非難所に毒吐きスレを立てることも検討してほしい
きつめの指摘とか議論とかそっちでやるようにした方が良くないか?
>>127 確かにあってもいいかもしれません……予約したばかりでこんなこと言うのもなんですが。
>>128 立ったきり使われてない感想スレでは代用不能?
>>129 いや、あなたが予約したときの言葉見たらきついのかなー、と思って
提案するなら今かと考えた。
ただでさえ支給品や組んでいるキャラで書けない人が多いだろうから、
自信を持って書けるって言う人に状況を動かしてもらいたいんだよ。
その結果さっきまでは書けなかったけど今なら書けるぜ、っていう人が
出てくるだろうし。
>>128 現状、避難所が毒吐きになっている気もするけど、建てるなら反対はしない。
久し振りに予約まとめ
2/21(水)の予約(〜2/24(土)まで)
◆nhqbjDwFas:トマ
◆IEYD9V7.46:キルア、太一、カツオ
2/21(水)の予約(〜2/24(土)まで)
◆3k3x1UI5IA:ニケ、エヴァ、なのは、勝、ヴィータ、リリス
地味に死者が増えてきています。
ところでMAP更新……どなたかお願いできないでしょうかorz
>>131 今から飯食って、レンタル屋にDVD返しに行くけど、それが終わったら作ろう。
キルア、太一、カツオ投下します。
「そこに隠れているヤツ、両手を挙げて出て来い」
「キルア、そんな脅しみたいに言わなくたっていいだろ」
銀髪クセ毛に鋭い眼光を持つ少年――キルアは現在、舗装された広い道路の向かって左に立つデパート、
その入り口に対して獲物を狩る眼を向けていた。暗殺者としてのキルアの感が何かを感じ取った……
とキルアは主張したいところだが、太一の持つ首輪探知機がデパートの中に誰かがいることを示していたのだ。
待つこと数秒、観念したかのように茶髪に眼鏡の少年が両手を挙げて出てきた。
(何だ、この違和感は?)
キルアはその少年を見て言葉では言い表せない感覚を覚える。
自分が今まで慣れ親しんできたような……引っかかるモノ。
その感覚の正体を探ろうとしたが、キルアたちから離れて立つ少年が慌てた様子で喋り始めたためそれどころではなくなった。
「こ、こここ殺さないで!」
「俺の質問に答えれば殺しはしない。なぜ、こちらの様子を窺っていた? 正直に言え」
「だから、そんな口調じゃ相手が喋りにくいだろ……」
太一はキルアをなだめようとしたが、見知らぬ人間に対してすぐに態度を軟化させることなどキルアにできるはずがなかった。
太一に自覚があるのかは分からないが、キルアが太一を信用し、一緒に来たことなど特例なのである。
「ぼ、僕この先で人が殺されるのを見たんだ! だから、知らない人に会うのが怖くなって……」
殺された、その言葉を聞いたところでキルアに動揺はない。彼にとってそんなものは生まれたときから繰り返してきた日常であり、
ジェダに作られたこの状況で凶行に走る人間がいたとしても何ら不思議ではないのである。
キルアは必要な情報だけを聞き出し吟味すべく、有無を言わさぬ表情を初見の少年へと向ける。
「……殺したやつと殺されたやつの特徴は?」
「二人とも、黒髪の男の子だよ。中学生くらいの男の子が……小さい子の首を剣でバッサリと…………うっ……」
(黒髪……、情報がまだ少ない。もう少し引き出さないとだな。だが、ゴンなわけがない。
だいたい、アイツならこんなゲームに乗らないし、簡単に殺されるはずもない)
キルアは両手を組んで考える。次にどう質問をぶつけるべきか、ありえないことだがこの先にいる人物がゴンや太一の友人の可能性はあるの
か……。
その一瞬だった。本当に一瞬だけキルアは彼らしくもなく尋問対象から目を離してしまった。
それが仇となる。
「あ、あ、あっ……い、イヤだあぁぁぁぁぁっ! 殺さないで! 助けてぇぇぇ!」
キルアが目を逸らした僅かな時間。その時間を待っていたかのように茶髪眼鏡の少年は建造物の間――細く入り組んだ路地へと逃げていって
しまった。
「あ、待てよ!」
「太一、追いかけるな」
「どうして!」
「あいつは明らかに最初から俺たちを警戒していた。そんな面倒なやつを保護する理由もないだろ?」
半分はおまえの怖い態度のせいじゃないのか、と言おうとした太一は盛大な溜息と共に呆れたような顔をする。
「それに、この先には誰かいるらしいぜ。殺人者だろうと何だろうと他者との接触は必要だろ?
……どうする太一、この先に進んでみるか? 俺はどっちだって構わない、相手が誰だろうと簡単に殺されるような
教育は受けてないんでね」
太一は考える。確かにキルアの言うとおり、他人と会わなければ友達がどこにいるのかも掴めない。
だが、この先にいるのは殺人者の可能性がある。慎重にいくべきか、それとも……。
太一が答えをすぐに出せない理由は、単純に迷っていたからということだけではない。
元々直情型であるこの少年が選択を迷うはずがないのだ。太一が懸念していたことは他にある。
キルアには話していない、話すまでもないと思っていた気がかりなことがあったのだ。
それは――
(さっきの茶髪眼鏡、首輪探知機の反応が少しおかしかったような……気のせいか?)
* * *
僕、磯野カツオはさっきの二人組から逃げ切り、今は路地裏で一息ついているところだ。
今まで何があったのかを整理しておく。
明神と別れた僕はすぐにこの状況をどうにか活かせないかと考えた。
今、明神のもとに参加者を送り込めば誤解が生じて互いに潰しあってくれるだろうという期待があったんだ。
そのためには血の付いた靴と今の格好はまずいと思い、通りがかったデパート一階の服飾売り場で変装道具を調達した。
服装は野比が着ていたシャツの色違い、ズボンは紺色の短パン、靴は無難にスニーカー。
顔も隠したほうがいいだろうと考え、中島が普段掛けているような簡素な眼鏡を掛けてみた。当然、度の入っていない伊達眼鏡だ。
より完璧な別人になろうと、マネキンから茶髪のカツラも拝借した。これで僕のことを知っている人間がいても、
姿だけで磯野カツオだと判断することは無理だろう。最初に着ていた服は一応、ランドセルの中に丸めて押し込んだ。
靴は処分したかったけど、早く他の参加者と接触する必要があったので一階のトイレに放置しておいた。
明神があの場から離れる前に行動しないと。
幾ばくかの焦りを感じていた僕はデパートから出ようと入り口の扉を開けようとして――話し声が近づくことに気づいたんだ。
恐らく二人組。ゲームに積極的な人間がチームを組むとは考えにくい、でも完全には否定しきれない。
僕はデパート内に引き返して二人組の様子を観察しようと思った。だけど――、
「そこに隠れているヤツ、両手を挙げて出て来い」
――見つかった。自分では気をつけて行動したつもりだったのに。なぜ姿が見えない僕のことが分かったんだろう?
漫画では武道の達人が気配だけで周りのことが分かるとかいうけど……まさか彼もそうなのだろうか?
逃げ切った今考えてみても答えは全然出ない。僕は言われたとおり両手を挙げて彼らの前へと出て行った。
声の主はやっぱり二人。僕が彼らの顔を見て分かったのは僅かばかりなことだけだ。
まず、二人とも眼に力がある気がした。何て言えばいいのかな、瞳に強い意志が込められているという感じなのだろうか。
あれは演技とかで出せるものではなく、彼らの根底にあるゆるがないものだと思う。
そして、なにより僕が気になったのは僕に尋問してきた灰髪の男の子のほうだ。
一目見て分かった、――住む世界が全く違うって。特別な技術を持っているわけでもなく、
人生経験だって短い僕に彼のことなんて分かるはずがない。そんな僕にとっての判断基準はただ一つ。
自分とどれだけ離れているのかということだけだ。自分と比べての異質さ、異常さという曖昧な物差しで計ったにも関わらず、
僕は自分の考えが間違っていないと確信した。――――根元が違う。
そんな相手に捕まったのはまずかったけど、考えようによっては僕の作戦を実行するのに都合がいいとも思った。
この二人だけを何とか明神の場所へ連れて行き、僕はこの場を離れて潰しあいを観戦しようという作戦だ。
でも、全く隙がない。
余計な動きをしたら彼は本当に僕を殺すかもしれない。そんな純粋な恐怖と戦いながら、僕は機を狙っていた。
ところが、僕が殺人者の情報を灰髪の男の子に告げたらほんの少しの間だったけど彼が俯いて考え込んだんだ。
僕はそれを見逃さずに、あくまで臆病な弱者のフリをして叫びながら逃げた。
後ろをチラッと見たけど彼らが追ってくることはなかった。
逃げ切った今、今後の展開を考えてみる。普通なら殺人者がいるなんて教えられれば、その方向へは行こうとしないだろう。
多分こうなる可能性が一番高いけど、どうせ今の僕は変装しているし名前も彼らには告げなかったから痛くも痒くもない。
もしも彼らが明神のところへ行けば最高だ。明神は案外鈍そうだから、死体の処理や、返り血のついた着物をどうにかしたとは思えない。
僕の発言と併せて、状況証拠は十分。彼らが顔を合わせれば十中八九争うだろう。互いに消耗したり、
危険人物だと認識しあってくれたりすれば最低限の目的は果たせる。
どちらかが死ねばよりいい展開だ。
疲弊した勝者に対して漁夫の利を狙うのもいいし、生き残ったほうと改めて信頼関係を結ぶ……フリをするのもいいだろう。
観戦するときはさっきの灰髪の男の子に悟られないように、離れた場所で見ないとだね。同じ失敗なんてしないよ。
「……ふふふ……く、ははは……」
僕は誰もいないのをいいことに一人笑う。楽しくなって段々笑い声が大きくなってきた。
このゲームの主催者はジェダだ。だけど所詮は舞台を用意しただけ、このゲームの主人公は僕なんだ。
いつもやっている悪戯の対象が少しばかり大掛かりになっただけ。
みんな出し抜いて最後に生き残るのは…………僕なんだよ。
【B-7/路上/1日目/午前】
【キルア@HUNTER×HUNTER】
[状態]:健康 太一にゴンの面影を見ている
[装備]:なし
[道具]:基本支給品 ランダム支給品(個数、内容ともに不明)
[思考]:太一、この先に進むか?
第一行動方針:太一と相談し、この先の殺人者と接触するかを決める
第二行動方針:ゴンを探す
第三行動方針:太一に協力し、丈、光四郎、ミミを探す
基本行動方針:ゲームには乗らないが、襲ってくる馬鹿は容赦なく殺す
【八神太一@デジモンアドベンチャー】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:基本支給品 首輪探知機(左記以外のランダム支給品は不明)
[思考]:さっきの茶髪眼鏡が少し気になる。
第一行動方針:この先に進むべきなのかを決める
第二行動方針:丈、光四郎、ミミを探す
第三行動方針:キルアに協力し、ゴンを探す
基本行動方針:丈、光四郎、ミミを探した後、この場からの脱出方法を考える
【A-7/人目につかない建物の間/1日目/午前】
【磯野カツオ@サザエさん】
[状態]:全力疾走による若干の疲労、高揚感
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、天体望遠鏡@ネギま!、禁止エリア指定装置、首輪(しんのすけ)
[服装]:オレンジ色のシャツ、紺色の短パン、中島風伊達眼鏡、茶髪のカツラ(イメージは夜神月@デスノート)
[思考]:あの二人はどう動くかなー。
第一行動方針:キルアと太一の動向の観察
第二行動方針:臨機応変に動き、状況の変化に惑わされない
第三行動方針:首輪を調べてみる。または交渉に利用する
第四行動方針:禁止エリア指定装置の使い道を考える
基本行動方針:優勝する
投下終了です。また改行ミスが……。ブラウザの調子がおかしいのかな。
見苦しくてすいません。
服やカツラの調達がまずいようでしたら修正します。
カツオ、極悪すぎ。
だが、それがいい。
キルア組はどう動くか?
針の有無次第?
もはやカツオがカツオじゃねーなwwww
カツオ、某新世界の神みたいだwww
そのうち「計画通り」とか言い出したりしないだろうなwww
これはもう小学生月として書いてもなんら支障はないかもわかんねwwwww
乙。弥彦が没ss投下スレに載ってるような悲惨な目に遭いそう。
サザエさんのキャラとは思えないほどの腹黒だなwww
ちょっ、ここまで黒くて準備万端なキャラだったか、カツオ!?w
カオスのほうとのギャップがすげえ感慨深いwww
中島がチクったとか花沢さんが噂話してたとかでよくバレて、おしおき受けるから微笑ましいけど
なんだかんだでかなりのDQNだと思うよカツオは、のび太ですら時々ある反省や成長の描写がほとんど無いし
過去ログ読むのが面倒なので、wiki編集は途中でストップ。
書き間違えたネタをなおしてくれた人thx
あと、確認するが、フランドールSSは、したらばのでいいんだよね?
>>148 超乙。フランドールSSはしたらばのでいい…と思う。
あと、
>>131じゃないけど、時間があったらMAP更新したいとは思っている。
少々忙しくなるのですぐには無理だけど、やり方は知っておきたい。
編集するときは適当な画像ツール使ってやってるのかな?
>>150 ちょwwおまwwwww
MAPまで幼女かよwwwwwwwwwっうぇうぇww
>>150 ほほう、我々に南方にある洞窟の探索を依頼したいというのか?w
このハレンチめがw
本スレといい避難所といいおまえら!wwwwww
瞬間最大出力が半端ないんだよ、いろいろとさぁwwwww
>>152 ”エクストラバージン”を突破しないと洞窟の奥にはいれないんだな
深夜だとまともなこと考えないなあ……すまん
正に禁忌だな
何たるハレンチな! リリス先生、無数の触手でヤッちゃってくださいw
おまえらはエロいな
ところでベルカナ、やっぱ6時間睡眠しなきゃダメか?
流石にロワで6時間も寝るのは無理があると思うんだが。
>>157 SWのルールおよび小説には連続で6時間以上の安眠が必要と明記されているけど
ドラクエ勢とかが一晩寝なくても回復するなら良いんじゃないか?
6時間で全快としてベルカナの最大精神点は丁度18点だから
1時間当たり3点回復できると計算も楽々だし。
俺は6時間分、気絶させようと思ってたw
残り少ない精神力を使い切って気絶するなら6時間ほどの昏倒は確定。ここは譲れない。
まあ、通常じゃまずやるとは思えぬペースで大技連発したから、その報いは無いと萎えるな。
ゲームやってるわけじゃないから、細かい数字に拘る気は無いけど。
>>160>>161 乙。
ちよの死亡位置はD-8の方が正しいと思われ。
本文を読む限りでは、藤木の居場所と同じはずだから。
C-7は、ちよが荷物を捨てながら通過した場所であって、死んだ場所じゃあないです。
>>158 >ドラクエ勢とかが一晩寝なくても回復するなら
ただでさえ凶悪なのに、一晩寝なくても回復したら拙いんじゃないの?
ドラクエ勢に限らず、魔力系の回復はそれなりに制限しないと強すぎる。
回復の泉、みたいなポイントをどっかにでっち上げるのは……
危険すぎるか。HP回復したらバランス崩すし、MPだけ回復するならただでさえ有利な魔法使い系がさらに有利だし。
どうやら問題は、魔法使い系キャラが「どっかに隠れて回復を図る」とした時に、他の書き手がそれを許すかどうかだなw
不眠不休で戦うってわけじゃないんだし、普通に寝て回復させるので十分だと思うよ。
全回復が困るなら、緊張のせいでとかお気に入りの枕じゃなくてとかいう理由でよく眠れなかったことにして、
半分しか回復しませんでした、みたいな。
もういっそのこと「幼子は夜遅くまで起きていてはダメだ」とか
言いながらジェダが強制的に全員眠らせて起きたら朝とかで良くね?
書いてから気が付いたけど強制睡眠だと大怪我しているやつが寝たまま死ぬ可能性があったな…。
デバイス持ちキャラが飛行中に強制睡眠で墜落死とかw
光子郎の誤字が多いようなw
光子郎は光子郎で統一しようぜ。
何だか言っている意味が分からないが。
夜戦やら奇襲やらが一番おいしいところだと思うんだぜ?
誤字といったらフェイトの名字がハラウオンってなってるのが多い気がした。
ハラオウンですよ…。
丈、イエロー、ベルカナを予約します
丈の行動に期待。
予約乙!
丈がどうなるのかwktk
【現時点の予約リスト】
2/21(水)の予約(〜2/24(土)まで)
◆nhqbjDwFas:トマ
2/22(木)の予約(〜2/25(日)まで)
◆3k3x1UI5IA:ニケ、エヴァ、なのは、勝、ヴィータ、リリス
2/23(金)の予約(〜2/26(月)まで)
◆uOOKVmx.oM :丈、イエロー、ベルカナ
MAPは
>>160-161参照。
ついでに、前スレから......
【不明支給品所持者まとめ】
・フランドール(レイジングハート・エクセリオンetc.):1〜2個
・永沢(FNブローニングM1910、小型ボウガン):1個
・トリエラ(拳銃(SIG P230)、ベンズナイフ):1個
・レベッカ宮本(木刀、15歳のシャツ):0〜1個
・翠星石(ウツドンetc.):1〜2個 《ベッキーが所持》
・ブルー(スタンガンetc.):1個
・ジーニアス(ネギの杖etc.):1〜2個 《ベッキーが所持》
・イエロー(シルフェのフード、コナンのスケボーetc.):1個
・ひまわり(ガードグラブetc.):1個
・八神太一(首輪探知機etc): 0〜2個
・古手梨花(エスパー錠etc.):1個
・白レン:1〜3個
・ベルフラウ:1〜3個
・キルア:1〜3個
※イエローの不明支給品は、回復アイテムではない。
※ひまわりの不明支給品は、グリーンにもひまわりにも一見扱えそうにないものである。
現時点の不明支給品総数:12〜24個
……まだ結構いるものだなあ。
しばらく意見の様子見ていましたが、修正スレのあれで確定みたいですね。
お騒がせしてすみませんでした。
>予約
遂にあの組が動くか。
wktkして待つ。
予約促進のための支援その2。
〜まだ登場話しか書かれていない参加者たち〜
【イヴ@BLACK CAT】、【ビュテイ@ボボボーボ・ボーボボ】...(リリス、三宮紫穂、ブルー?)
【ジュジュ@魔法陣グルグル】、【雛苺@ローゼンメイデン】...(トリエラ、しんべヱ、真紅、レックス)
【トリエラ@GGG】...(アルルゥ、しんべヱ)
【白レン@メルティブラッド】...(イシドロ、リディア、タバサ?)
【リディア@FF4】...(白レン、イシドロ、タバサ?)
【ニア@DEATH NOTE】...(磯野カツオ)
【野上葵@絶対可憐チルドレン】
【レミリア=スカーレット@東方】...(アルルゥ、プレセア、ヘンゼル)
【しんべヱ@落第忍者乱太郎】...(フランドール、トリエラ)
【ブルー@ポケットモンスターSPECIAL】...(三宮紫穂、ヴィータ、リリス)
【ベルフラウ@サモンナイト3】
【鈴木みか@せんせいのお時間】...(真紅、レックス、永沢君男)
【李小狼@CCさくら】...(ヴィータ、リリス)
括弧内は、そのキャラの近くにいるマーダーを参考に表記。
今のところ一緒に居るのは以下の4組。
・【イヴ&ビュティ】
・【ジュジュ&雛苺】
・【野上葵&レミリア】
・【ベルフラウ&鈴木みか】
イヴ&ビュティは初期配置では何気に危険人物が近くに一杯居ましたが、
幸運にもマーダー達はそれぞれ別目標に向かっていったようです。
今後は北上して人気の無い森の中を進むという手もありますが、
周囲に様々なスタンスの参加者がいるので、彼らと接触してみても面白くなりそうです。
ジュジュ&雛苺は全力南下中。
まっすぐ南に行って真紅&レックスの所に突っ込むか、
橋を渡って西に行き、トリエラやアルルゥに目をつけられるか。
どっちにしても先行きが非常に危ぶまれます。
葵とレミリアは、それぞれの事情で動かない(動けない)ため無理に動かす必要はないかもしれませんが、
上に居る拡声器組の行動やアルルゥの突撃次第で、巻き込まれる可能性は十分にあります。
ベルフラウ&みか先生は橋の上のヘンゼルVS丈&イエローが
見えたかもしれない位置にいるだけに、なんらかの動きがあるかも。
あるいは、真紅&レックスの巻き添えを食うおそれもあり。
ビュテイ、イヴ、ブルーを予約します。
予約ラッシュktkr
まとめの人も乙。
姫ツッコミ組に地雷豆乳ktkr!!
奇態しながら待ってます。
まとめの人乙。
支給品候補みたいなのもあったよな。
過去スレログ落としちゃって持ってこれないので
だれかもってたらサルベージしてくれると嬉しいかも。
ちょうど探してたところだったので、貼っつけときます。
他にもいろいろ出てましたが、とりあえずまとめっぽいところで。
・空気砲、タケコプター等@ドラえもん
・ケンダマ@TOS、ジーニアス
・ハーディス(主人公の武器)、マルス(オリハルコン製超振動ナイフ)@BLACKCAT
・ソードカトラス@BLACKLAGOON
・ヨーヨー、釣竿@HUNTER×HUNTER、ゴン
・ESPリミッター、三宮志穂の拳銃@絶対可憐チルドレン
・イーハトーブ式交換装置@吉永さんちのガーゴイル
・魔剣(シャルトス、キルスレス)@サモンナイト3
・てるてるぼうず@一休さん
・氷結の杖デュランダル@リリカルなのは
・キタキタ踊りセット@魔法陣グルグル
・護送車、死神の眼(?)@デスノート
・ナタ、水鉄砲、注射器@ひぐらしのなく頃に
・シルフェの剣、銀の鎖帷子・ナイフ@ベルセルク
・くんくん人形@ローゼン、真紅
・庭師の如雨露@ローゼン、翠星石
・バイオリン@ローゼン、金糸雀
・ククリの杖@魔法陣グルグル、ククリ
・デジヴァイス@デジモンアドベンチャー
・腕時計型麻酔銃、キック力増強シューズ等@名探偵コナン
・手斧@ヘンゼル
・クロウカード(四大元素の攻撃カードなどが未出)@CCさくら
・小狼の剣@CCさくら
・ジャック・オー・ランターン(ジャコ)@才賀勝
・ピコピコハンマー@ハズレ武器の定番。テイルズのおなじみアイテムにもあったような
・ハリセン@原作ハズレ武器。マーダーフラグ?(ネギまの「ハマノツルギ」もハリセンだっけ
・予備弾薬@中盤〜終盤の要アイテム?
・スペツナズナイフ@パロロワではおなじみ、刃の飛び出すやつ
>>182 乙。
でも死神の眼はどう見てもアイテムじゃなくて能力だから、(?)つけるまでもなくNGかな。
GJ!
思ったより多いなメジャーどころ。
ふと思った。原作二巻でぶった切られた上条当麻の幻想殺しの宿った右手なんて支給したら……。
絶対荒れるな、やめとこう。あれは死神の目より危険だ。
>>185 全く同じことを考えたことがあったから吹いたw
あれは切られた右手に効果が果たしてあるのかという疑問が残るからな。
あとはHUNTER×HUNTERではグリードアインランドの
スペルカードとカードかな。
とある魔術の禁書目録なら他に良さそうなものは……
・月詠小萌先生の愛車(小萌先生の嗜好品付き)
ロリショタでも操縦できる特殊設計。技術的なものは別の話だが。
免許証の他に煙草やビールまで積んでおいても面白いかな。
あとスカーレット姉妹危険視されてるなら吸血殺しの血を容器に入れて出すとかも手かな。
対吸血鬼問答無用確実必殺兵器。
スカーレット姉妹の他にエヴァや、もしかするとヴィクトリアとかリリスにも効くかもしれない。
ただ、猛毒で毒を制するって気はする。
相手限定するとはいえ、開けた瞬間に端から見てると何が何だか判らないで一方的に決着しちゃうから。
>>188 ホムンクルスやサキュバスは完全に種族違いだろw
ピンポイントなアイテムは専用武器と同じだ。俺ならフランドールの不明支給品で出すがw
普通に人外にも良く効く猛毒くらいにしとこうや
聖水とかはモンスター系参加者全般に効きそうだな。
てことはイシドロにも効くな
強キャラに対する専用必殺武装を自身に持たせるってのは面白いかもな。
奪って使ったり、何らかの方法で効果を知った上で狙い撃ったりとかは熱そうだ。
うっかり自滅したら間抜けだけど。
>>191 ってちょwwwおまwwwww
専用必殺ってのは他の相手に対して全く効果が無いのか、ある程度効くのかによって変わってくると思う
吸血殺しの設定からいくなら、少なくとも人の何かを喰らう種族にしか効果が無い。
原作では発動話は回想でしか語られていなくて(というか吸血鬼がそれしか出てない)、確か……
吸血殺しの特性を持つ少女が居ました。
手を出すと危ないのが判ってるのに放っておくのも怖くてある吸血鬼が襲い掛かりました。
村一つ吸血鬼にして使いましたが、攻撃も出来ず吸血の衝動に完全に支配されて血を啜るだけ。
その瞬間に灰になるので、村一つ分の吸血鬼が群がっても失血死すらしませんでした。
という内容だったはず。
とにかく一滴でいいから飲まないと効果が無いけど、近づくだけで完全に支配されて飲む事しかできない。
ちなみにとある魔術の禁書目録世界の吸血鬼は人間を遥かに超越した超存在らしい。
らしいというのはその回想で話に上った程度でまるで登場していないため。
正直、意味が分からん。
ラノベは何度か手を出していつも諦める羽目になる。
いわゆる純文学みたいなのは読めるから文盲というわけでも、
アニメが好きだから妄想設定がダメなわけでもないと思うだが、
どうしたものか。
……バトロワもラノベか。
つチラ裏
おk
>>194 つまりその少女は「生きている吸血鬼ホイホイ」ということなのか?
>>198その認識であってる。っていうかまさにそれ。
いろんなこと考える人がいるもんだなぁ
マザー2で「ゾンビホイホイ」ってアイテムがあったの思い出して吹いた
まぁただ
>>121でも言われてるように吸血鬼の設定なんて作品ごとだから…
要するにその支給品一つで吸血鬼数人を全滅させられる、ってのをやめてほしいだけ
>>121見たいな意見だが、人間だって世界ごとに違うしな
潜在的に魔力を持つ人間と完全に一般人とでは別の生き物だろうし
SWあたりはそんな設定だったと思う。
203 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/02/24(土) 00:08:27 ID:tljpRAkT
恐ろしいことに吸血殺し持ちがエントリーされていたんだよな
あの地味キャラがエントリーされてたのか…。
御坂や一方通行がいたらこのロワのことを誰かをレベル6にシフトさせる実験だと思ってたかも。
さて、あまり内はネタに走るのもまずいだろうから話題を切り替えよう。
話題が微妙に思いつかないので、現存の支給品について語ってみよう。
うむ、すまなかった
>>205号。
カツオの望遠鏡を鈍器以外の何かに使ってみたい。星見る展開なんてあるかな?
レンズを利用して火を起こす、というのはベタな利用法だろうか?
そういえばどんな星空が見えるかで居場所を知ろうと試みる話は作れないかな?
現実の星空をモデルにしてて、勘違いしてもいいし、全く知らない星空で途方に暮れるという展開も考えられる。
いろんな世界から参加者集めているから、偶然どこかの世界と近似した夜空があってもいいかもね。
「北斗七星が見えるぞ。あれが北極星だから……あれ? 星が脇に一個多いや。何でだろう?」
その星を見ちゃダメー!w
カツオ「天に還る時が来たのだ!!」
のび太「うーぬー」
カツオ「あ、そういや今日誕生日だ」
のび太「ハッピーバースデーうーぬー」
「それで今日で何歳になったんだい?」
「10歳になったんだよ」
「あれれ? 昨日は何歳だったっけ?」
「10歳だったけど」
「???」
おはようございます。
【現時点の予約リスト】
2/21(水)の予約(〜2/24(土)まで) ※本日〆切!
◆nhqbjDwFas:トマ
2/22(木)の予約(〜2/25(日)まで)
◆3k3x1UI5IA:ニケ、エヴァ、なのは、勝、ヴィータ、リリス
2/23(金)の予約(〜2/26(月)まで)
◆uOOKVmx.oM :丈、イエロー、ベルカナ
◆ou3klRWvAg :ビュテイ、イヴ、ブルー
【現在のMAP】
>>160-161 【不明支給品持ちリスト】
>>175 【未出支給品候補】
>>182,
>>187-190 【現在登場一話のみの参加者リスト(※書き手求む!!)】
>>177 予約されている所は、どれも注目の展開が有りそうで期待。
【各地の状況】
・真紅&レックスで火種は十分な右下廃墟エリア。
戦力的にかよわい一般人が多めなので、この二人が南下してきた場合
惨劇が容易に予想されます。
また、梨々・さくら・永沢の三者が互いに近くに居る病院付近も注目の的でしょうか。
・左下の市街部は、逸般人マーダーが居ないぶん平穏か。
首輪探知機持ちの太一・キルア組に現場に急行中のパタリロ、千秋&よつば組。
それぞれ、しんのすけやちよの死骸を発見した場合何らかのアクションが予想されます。
また、本意ならぬ殺人を犯した弥彦や炎上中の藤木の安否も気遣われるところ。
・左上は、モニュメント跡付近を除いてまだ平穏そのもの。
なんかいい感じの男女ペアが二組できたようです。
廃病院(B-3)付近が過疎りぎみですが、そこを目指している双葉にとっては幸運か……?
・右上は、フランドールの脅威は一旦収束したものの
今度はリルルVSネス(?)や暴走しんべヱの動向が気になる所。
ピンポイントでは、
・マーダー超密集地帯なD-3付近。
まさに誰が誰を殺しても殺されてもおかしくない状況。
平和なMAP左側にも一人二人流れて欲しい所。
・B-1のモニュメント跡。
ミミとグレーテルの動向に注目。
・一休さんのいる学校(D-4)。
森の妖精さん組、ネギ&コナン組などが向かっており、大集団結成のおそれも。
何気にコナン勢は再会フラグか?
……そういえば、一休さん炊き出しの話は書き手氏が現れない様子ですが
破棄扱いになるのでしょうか?
突然質問。
『勇気ある者の盾@ソードワールド』の効果で、
「中央にエメラルドのはめ込まれたラージシールド。
炎や冷気のブレスを逸らす効果のある魔法の盾。
隠された効果として相手の攻撃を惹き付ける」
と書いてあるんだけど、この効果は火炎放射器等の現実の炎にも効果があるんだろうか?
もしくはドラゴンのブレスや魔法的なもの限定?
少し気になった。
原作では本当に対ブレス攻撃限定で、実は炎系のに対しても効果が無い。
ただ、火炎放射器ならブレス攻撃と同類と見ても良い気がする。
物理攻撃、魔法攻撃という分類じゃなくてドラゴンブレスっぽい攻撃を防ぐ感じかな。
あ、炎系の魔法に対しても効果が無い、ね。
その辺はオリ設定でOK
SWの魔法やブレスは必中で回避は出来ないから厄介なかわりに、
抵抗して威力を軽減できる。ブレスに対して抵抗がシヤスクなる効果、だっけ?
なのはやフランドールの魔法はもはやブレス系だと思うがw
DQだとギラ系がブレス扱いでよさそうだけど、メラ系やイオ系はちょっと違うな。
>>221 ドラクエ的にはフバーハが有効なのがブレス扱いなんじゃないか?
>>216-
>>222あり。
でも、あらかじめ言っておくけどなんか作品を作ってるわけではなく、
ただ気になっただけなんで。ヴィータを動かしたい人はどうぞ遠慮なく。
ジャンプ読んでたのに武装錬金読むの怠けてたせいで
アリス・イン・ワンダーランドがわかんねぇ……OTL
これさえ分かれば予約するんだが
>>224 ならば今からでも読んでみよう! 全10巻だから手軽に読めるぞw
A・I・Wだけなら5巻までで把握できる
ああ、パピヨンのじーさんが使ってたヤツか。
しかし思い出せねぇ……コミックス買う金はないしな
YOU古本屋で立ち読みしちゃいなYO!
うちの近所のブクオフは、武装錬金4巻までしか置いてなかった。
読んでみたら凄く面白かったので、続きが気になって今買うかどうか猛烈に悩み中
粒子のスタンド
集中するとポケスペのナツメのユンゲラーの催眠術みたいな幻覚効果、空中浮遊
拡散すると通信(制限?)、霧発生
産業にまとめるとこんな感じ?wikiから抜き出しただけだけど
>>230 厳密には、霧は水滴をくっつけてるだけで本来の特性じゃない。
後はだいたいそんな感じ。
前回のSSを参考にすれば、ほとんど問題は無いと思う。
よっし、それじゃ
ジュジュ・雛苺・真紅予約するでござんす。
アリス・イン・ワンダーランドはチャフの武装錬金
チャフってのはアルミかなんかの金属粒子を散布して電波妨害する兵器
アリスの場合は電波妨害に加えて感覚のかく乱を引き起こす
まぁ、単行本読みながら書いてるわけじゃないんで参考程度で
>>232 wktk
最近ローゼンメイデン買ったんだけど…今更ながら翠の子に合掌
A・I・Wについて知りたいんなら、
使用場面は5巻、箇条書きでいいなら6巻ですよ。
6名分の予約、投下開始します。
かなり長くなってしまいましたが、ご容赦下さい……。ではいきます。
……どこか遠くで太鼓が鳴っている。
森を抜け、山道を歩き始めていた少女は呟いた。
「……獲物か」
足元は歩きにくいハイヒール。身にまとうは背中の開いたパーティドレス。
自分でも踏みかねない長い裾(実際、既に3回ほど踏んだ)は、今はまとめて縛って持ち上げている。
これが正装必須の夜会の場なら、即座につまみ出されそうな無作法な装い。
けれど、今ヴィータが居るのは、「殺し合い」のリングの中なのだ。少女は暗い炎を宿した瞳で天を仰ぐ。
『1人目』は、失敗だった。
思ったよりも腕が立つ相手だったせいもある。予想外の『武器』に意表を突かれたせいもある。
だが、一番の理由は、きっとヴィータ自身の迷いのせい。
あいつの質問に答えたりせず、そのまま炎の剣を振りぬいていれば、命を奪えただろうに。
そしてその隙を突いて、少年は不思議なデバイス?を用い、自分の服を強制的に交換してしまった。
戦いにはまるで向かないパーティドレスを着せられ、仲間の姿を重ねていた指輪は消え去って……。
その服装ゆえに、少年を取り逃がしてしまった。
もう、あんなヘマはしない。そしてこの一件はヴィータに1つの覚悟を決めさせていた。
「もう躊躇わない。誰が相手でも、話なんて聞いてやらねぇ。
そして悪いな、シグナム、ザフィーラ……。
たとえこの先、お前らが奪われようと壊されようと、あたしははやてを守る。
シャマルみてーに犠牲になったとしても、もう動揺なんてしない。そう決めたんだ」
いつの間にか支給品と仲間を完全に同一視しているヴィータの言葉。
そんな自分の変化に気付くことなく、彼女は考えを巡らせる。
先ほどの遭遇で消耗した魔力の回復を図るべく、隠れ家になる建物を探すつもりでいた。
そして、隠れる場所も多い南西の街に行こうと、山脈の低い所を選んで越えようと思っていた。
けれど、こうして格好の標的が近くに居るのに、引き下がるのか? 何もせずに隠れて休むのか?
こうしている間にも、はやてが危険な目に会っているかもしれないのに?
「急がねーとな……『獲物』が逃げちまう前に。今度こそ、仕留めてみせる」
ヴィータは殺気の篭った瞳で、山々を見上げる。
既に太鼓の音は聞こえなくなっていたが、その方向と距離は大体の見当がついていた。
* * *
……どこか遠くで太鼓が鳴っている。
山々の谷間、枯れた沢を登っていた少年は、困ったように山頂の方を見上げた。
「誰かいるのかな。今はまだ、誰にも出会いたくないんだけど」
才賀勝は自分の背中にかかった重みを考える。
ランドセルの中に入っている、危険過ぎる3つの武器。これらの完全破壊こそが、彼の当面の目的だ。
それに使う工具類を求め、南西の街を目指して歩き出した彼。
学校に向かわなかったのは、学校の場合誰かと鉢合わせしたら逃げにくい、と判断したからだ。
山を迂回するコースや、登りやすい峰伝いの山道を避けたのも、他の誰かに見つかることを恐れたからだ。
今歩いている沢登りコースは、多少疲れる代わりに、遠くから見つかりにくい。
このまま目立たないように峠を越えて、街の方に降りていければ、と思っていたのだが……。
「タイコを叩いて、人をおびき寄せようというわけでもないだろうし……
話の通じる人が、いるかもしれない。行った方がいいんだろうか」
もっとも、話の通じないほどに頭のおかしい人々が居る可能性も否定できなかったが。
勝は悩みながらも、歩みを進める。喉の渇きを覚えて、ペットボトルを取り出し一口飲む。
何とはなしに頭上を仰いだ勝は、そして何やら宙を舞う小さな影を見た。
そう、勝は気付いていなかったのだ。
谷間を登る沢登りコース。確かにそのルートを歩めば、地上に居る者からは見えにくい。
しかし、空を飛ぶ能力を持つ者、空中から地上を俯瞰する者からは、その姿は丸見えなのだ。
その人物に別の気がかりでも無い限り、彼に気付かないわけがない――!
* * *
……どこか遠くで太鼓が鳴っている。
翼を広げて飛びながら、リリスは楽しそうに笑った。
「うふふ。なんだか楽しく『遊べ』そうな、よ・か・ん ♪」
無邪気に微笑む彼女。その表情だけ見れば、姿形に見合った子供らしい可愛さしか感じられない。
しかしその胸の内では、子供っぽさからはかけ離れた「遊び」のプランが、いくつも浮かんでいたのだった。
* * *
……太鼓が鳴り止んで、しばらくして。
結局のところ、生理現象には抗えないものである。
たとえそれが、殺し合いのゲームの最中であろうとも。
そして――Lv2すけべ大魔神がパーティ内にいるという、乙女にとっては危機的状況であろうとも。
「……あ、帰ってきた!」
「すまんな、待たせたか。そこの『腐れ勇者』は大人しくしていたか?」
空からフワリと、1人の少女が舞い降りる。
背に生えていた白い翼が、舞い散る羽毛の幻影を残して消え失せる。
岩山の山頂に降り立ったのは、何となくスッキリした様子のエヴァンジェリン・A・K・マクダウェル。
彼女を迎えたのは、どこか切羽詰った表情を浮かべた高町なのはと、そして……
縛り上げられ地面に転がされた、無様な姿の勇者ニケだった。
彼を拘束している奇妙な帯には、一面に『ぬ』の文字。
数だけは大量にあったハンカチを、結んで繋いで作った即席ロープだった。
2人の貞操観念を守る役には立ってるが、縛られてる当人がどこか嬉しそうなのが少し腹立たしい。
「先を譲って貰って済まなかったな。この『クロウカード』を貸してやる。お前も行ってこい」
「うん、ありがとう!」
「わざわざ魔法でトイレとはなぁ……。ククリもヨンヨン使ってたけど、女の子ってみんなこうなのか?」
「峰を1つ2つ越えると、まあここからは見えない。谷まで下りれば身を隠せる藪もある。
さっさと済ませて、さっさと戻って来い。それまでこの『女の敵』は見張っててやる」
「わかったッ! 荷物お願いね、エヴァンジェリンさん!」
「オレのことは無視かよ! ギャグ漫画じゃ無視が一番堪える仕打ちなのに! なんて残酷なやつらだ!」
ぶっきらぼうにカードを突き出したエヴァに心から感謝しつつ、なのはは『翔』のカードを発動させる。
次の瞬間、なのはの両足首の辺りから白い翼が出現し、彼女の身体が宙に浮く。
どうやら普段使っていた飛行魔法のスタイルが影響したらしい――と冷静な分析をする間もなく。
ランドセルをエヴァに押し付けるようにして預けると、文字通り矢のようなスピードで飛んでいく。
富士山のようにポツンとそびえる山ではなく、小さいながらも山脈を形作っている山だ。
少し移動するだけで、山頂からは死角になる谷や沢がいくつもある。
ちょいと『お花を摘みに行く』(もちろん隠語としての意味で)には都合がいい。
赤面しつつも飛び去った少女をエヴァと共に見送りながら、ニケは神妙な表情で呟く。
「しかし……見えないな。これは由々しきことかもしれないぞ」
「何がだ?」
「パンツだ。禁断の伝承『第二期は穿いてない疑惑』はひょっとして本当かもしれn」
バキ! ボキベキ! デュクシ! メメタァ! ジャキガン! ティウンティウンティウン! グギュグバァ!!
バーバラパッパパー♪ 【ニケの称号『すけべ大魔神』のレベルがまたあがりました】
* * *
「メタなレベルのボケは、この辺にしておいて……あんまやりすぎても読み手から文句来るしよ」
「何だその言い訳じみた説明口調は。それに、そんな格好で真面目な顔されてもな」
なのはの姿が山の峰の向こうに見えなくなった頃。急に真剣な表情になってニケが呟く。
だが「ぬのハンカチ」で縛られ転がされたままなので、顔だけ凛々しくても全くサマにならない。
「いや、おれだってボケ専門でもエロネタ専門でもないからさ。たまには勇者らしいところを見せねーと」
「何でもいいが、シリアスな話をしたいなら拘束を解いたらどうだ? その程度、簡単に抜けられるだろうが」
「いや、シリアスになり過ぎても、今度は『お前誰?』って言われそうだからこのままでいい」
「難儀な奴め。それで? 何の話だ?」
エヴァとしては、ニケには何の期待もしていない。半ば投げやりな気分で、続きを促す。
「おれの『地の剣』だけど、普段なら、有線ってこと以外は凄く使える剣なんだ。
地上にあるもので斬れないものはない! って切れ味のハズなんだよ」
「確かに、あれだけ派手な儀式を要し有効範囲も制限されれば、その程度の効果はないと空しいだろうな」
「でも……斬れなかった。そこにある岩さえ、斬れなかった。
東西オッポレ合戦で優勝間違いなし! な太鼓を叩いても、斬れ味は上がらなかった」
「魔法儀式の不備が原因……では無いな、話を聞く限りでは」
エヴァも魔法に関しては達人だ。ルールの違う魔法であっても、大体のところは推察できる。
2人の視線が、すぐ傍に出しっぱなしの『地の剣』(有線式)に向けられる。
「なんでも、『地の剣』のツタの部分は『草木の精』の担当、刀身部分は『宝石の精』の担当、なんだそうだ。
で、以前『花の国』で問題が起きて『草木の精』の力が落ちた時には、ツタがすんごく短くなった。つまり」
「つまり?」
「今度は地の底かどっかにあるはずの『宝石の国』に行って、子育てに挑戦しなきゃなんないってことだ!
ククリも今ここには居ないから、エヴァかなのは、どっちかが『お母さん』になるしかないな!」
縛られた格好のまま、力強く言い切るニケ。
エヴァがその意味を理解できないであろうことも、内心承知の上だ。
だが――しばらく待っても、エヴァからのツッコミが来ない。殴られることも覚悟してたのに、それが来ない。
繰り返すが、ボケにツッコミもなく放置されるのは、ギャグ漫画においては最も残酷な仕打ちと言っていい。
沈黙に耐え切れず、ニケがエヴァに何かを言おうと思った、その時。
「……くっくっく。くふっ、ははッ、ハッハッハ! なるほどな、それは十分ありえる! ありうるぞ!」
「なッ、ちょッ……あの〜、一体どうなさいましたか、エヴァンジェリンさん?! 何か面白いことでも?」
「ニケ、貴様は本当に『勇者』かもしれんな。下らん一言で道を開いてくれる。その自覚も無いのだろうが」
急に哄笑を始めたエヴァの姿に、思わず下手に出てしまったニケだったが。
まさか褒められるとは思ってもおらず、そのまま固まってしまった彼に、エヴァがニヤリと笑いかける。
「喜べ。貴様のお陰で、ジェダの奴の居場所が見当ついたぞ。確証は無いが、まず間違いあるまい」
* * *
「ふぃ〜〜。危なかったぁ〜〜」
すっかり緩みきった顔で、高町なのはは藪を掻き分け姿を現した。
ここは山の谷間。エヴァが言っていた通り、ここからだとさっきの山頂は見えない。
さほど距離が離れているわけではないが、まあ、その、なんだ。色々と安心できる。
「それにしても……連絡、来ないな。もう数時間は経ってるのに」
当面の問題が解決し、ニケの近くから離れたことで、彼女の思考は普段の落ち着きを取り戻していた。
さて、そうなってみて思うのは、管理局やアースラのみんなのこと。
彼らが動き始めているのなら、そろそろ念話の1つも届いて良さそうなものだが……全く音沙汰がない。
「これだけ派手な『次元犯罪』、みんなが気付いてないはずは無いよね。
あたしたちが消えたことだけでも、きっと大騒ぎになってるはずだし……」
ここまでに聞いた話を総合するに、エヴァンジェリンやニケは、なのはとは違う『次元世界』の住人だ。
それも相当「遠い」世界。ミッドチルダ式ともベルカ式とも全く異なる魔法体系の魔法使い。
そんな複数の世界に跨って、ここまで派手に誘拐行為を繰り広げたのなら――
次元を跨ぐ犯罪を監視し処罰する、時空管理局の網に引っ掛からないはずがない。
そして職務を抜きにしても、個人的に親しいアースラの面々が、動いていないはずがない。
だから――彼らからの連絡が来ない、この状況。
彼らが「動いていない」と考えるより、「既に動き出しているがまだ手が届いていない」と考えた方が自然だ。
管理局は、きっと「事件の発生そのもの」には気付いている。
そして、捜査を開始している。クロノやリンディ艦長、ユーノやアルフ、3人のベルカの騎士が、動いている。
ただ、まだ「今なのはたちが居る次元座標」が掴みきれていないだけなのだ。
「でも、捕まらないってことは、『時の庭園』みたいにこの島も次元間を移動してるのかな……?
フェイトちゃんやユーノ君なら、もっと詳しいこと分かりそうなんだけど」
残念ながら、正規の魔法教育を受けていないなのはは、この手の技術にはかなり疎い。
でも、『時の庭園』に住んでいたフェイトなら、この島の構造などを推察することができるかもしれない。
首尾よくフェイトと合流することができたら、色々と尋ねてみよう。なのははそう決める。
「さて、早く帰らないと。きっとエヴァンジェリンさん、怒ってるだろうし。
ニケ君が八つ当たりで殺されちゃう前に、止めてあげないとね」
なのははクスリと笑うと、『翔』のカードを再度発動させる。
足首のあたりから翼が生え、彼女の身体が地面から浮き上がったところで……ふと、彼女は気がついた。
物音がする。谷の向こう、今なのはが居る場所から少し下ったあたり。
互いの視線を遮る、大きな岩の向こう側から、何やら争うような物音が。
* * *
「貴様らに声をかける前、私は空を飛んで、この島を覆う『結界』の『天井』を確認してきた」
「天丼?」
「形は大雑把に言ってドーム状。滑らかな曲面を描いて、すっぽり島を覆っていると見てよかろう」
「……シクシク」
「ええい五月蝿い泣くなボケるな、話が進まん! ……コホン、それでだな。
その『結界』を先に伸ばしていったら、どういう『形』になっていると思う?」
山頂にて。なのはの帰りを待ちながら、エヴァはニケに自説を披露する。
ボケ倒しても相手にしてもらえないことを悟ったニケは、必死に頭を回転させる。
「ええと、海の中まで伸びて、海底や地中ごと、球形になって丸く包み込んでいる?」
「そうだ。おそらくそうだろう。単に島を外界と遮断するだけなら、円筒形の結界でもいいわけだしな。
それにちょっと穴を掘ったくらいで抜け出せるようでは、奴も困るだろう。
そしてこの『結界』は、おそらく『念話』や『転移魔法』を完全に遮断する性質が付与されている。
どちらもそう高度な魔法でもないしな。外部と簡単に接触されては、ジェダも困るはずだ」
「ところでさ、なんかさっきから『おそらく』とか『だろう』とか『はず』が多すぎじゃね?
エヴァ先生、あんまし説得力ないんですけどー」
「うッ、五月蝿い! 今は推測でしか語れぬのだから仕方ないだろうッ!
……で、だ。そう考えると、今度は疑問が出てくる」
いちいち話の腰を折るニケに、エヴァは苛立ちながらも説明を続ける。
ニケは性格上、長い間シリアスな話ができない。でも、全くできないというわけでもないわけで。
「それはつまりジェダ自身はどこに居て、どこからオレたちを島に『転移』させたのか、ってことか。
『結界』を越えて『転移』させることは簡単じゃないから、それは球形の『結界』の内部のどこか。
でも地上にあんな大広間はまず無いから、多分土の下。この島の地下に居る、ってか。
なるほど、確かに『地の底の『宝石の国』』のネタを振ったオレのお陰だな!」
「…………ッ!!!」
ニケは急に真面目な表情に豹変し、エヴァの説の一番のキモを横取りして説明してしまう。
しつこいようだが彼は「ぬのハンカチ」で縛られ転がされたままの姿。全然カッコ悪い。
「となると、次のイベントは地下に続くダンジョンの捜索だな!?
いくら『転移魔法』があっても、緊急用の通路は用意しておきたい、ってのは人情だしな。
塔の地下か、お城の地下か、それとも洞窟の奥か……もちろん偽装くらいされてるだろーけど。
ともあれ、ようやく停滞してたイベントが動き出した感じだぜ! さすがオレ! さすが光の勇者!」
「きッ……貴様という奴は……ッ!」
ゆうしゃは おもいっきり ちょうしにのっている!
エヴァンジェリンは いかりくるった!
エヴァンジェリンの こうげき! ゆうしゃは また ボコボコにされた!
* * *
枯れた谷の底、やや開けた広場のような空間で――
こちらでも、1人の少年に1人の少女が襲い掛かっていた。
ただしこちらはギャグ交じりのじゃれ合いのような攻撃ではない。本気の殺気が篭った、炎の刃。
「ちょっと君、待って!」
「待たねぇ! 問答無用ッ!」
吐き捨てるように叫び、少女が剣を振るう。縛ってまとめ上げられたパーティドレスの裾がはためく。
少年は大きく飛びのいて回避するが、刃の切っ先がその胸を掠めて。
斜めに切り裂かれたシャツが、燃え上がる。
彼は慌てて手にしていたペットボトルの水を頭から被り、消火する。
びしょ濡れになった上に服は裂けてしまったが、しかし身体そのものには届いていない。
「くッ、やっぱりこの靴、動きにくいぜッ……!」
足元がふらつき、追撃し損ねたヴィータは舌打ちをする。
太鼓の音がした山頂を目指し、空に舞い上がった所で勝を見つけて、標的を変更。
不意打ち気味に襲い掛かってみたのだが、この勝もまた、かなりの体術の持ち主。
さっきから何度も斬りつけているのだが、なかなかその身体を捉えられない。
これが普段通りに飛行できるのなら、ハイヒールなど気にならないのだが。
いつもなら歩くのと同じくらいの感覚で使えるはずの、飛翔魔法。ベルカの騎士にとっても基本能力。
それがこの島では、妙に負担が大きい。どうも魔力の消耗が多い。
山頂まで昇るのを諦め、比較的近くにいた勝に目標変更したのも、1つにはこれのせいだ。
(それにしても……くそッ、シグナムには悪いが、やっぱコイツはあたしに向いてねぇ!)
ヴィータはチラリと自分の武器を見る。
炎の魔剣フランヴェルジュ。
適度な長さでバランスも良く、万人にとって使い勝手のいい武器、のはずだったが……
『鉄槌の騎士』の異名を取るヴィータには、いまいち物足りない。どこか中途半端な印象が否めない。
本来の彼女は、巨大なハンマーを両手で振り回し突撃する、生粋のパワーファイターだ。
防御を掻い潜って攻撃を当てるのではなく、防御の上から、防御もろとも叩き潰す。それが彼女のスタイル。
そんな彼女には、この片手剣の微妙な「軽さ」が、「柄の短さ」が、なんとも心細い。
剣だから使いづらい、というわけではないのだ。ハンマーでなければ戦えない、というわけでもないのだ。
剣なら剣でもいいから、せめてこれが、もっと大きく重たいものだったなら……!
だが、文句を言っても始まらない。泣き言も愚痴も今は無しだ。
動きづらいと判断したか、標的の少年は切り裂かれたシャツを破くようにして脱いでいる。
引き裂かれたシャツの下から、無数の傷痕が刻まれた素肌が姿を現す。
おそらくこの少年も、人並みならぬ人生を歩んできたのだろう。重たいモノを背負って生きてきたのだろう。
全身の傷痕が、そして強い意志を感じさせる瞳が、それを物語る。
「だからってなぁ……あたしも、譲るわけにはいかねぇんだよぉぉぉッ!」
ヴィータは大地を蹴る。
地面スレスレの低空飛行。消耗も覚悟の飛翔魔法。
パーティドレスの裾をなびかせて、大きく剣を振りかぶる。
短い柄に左手も添えて、無理やりに両手で構え。攻撃モーションが丸見えでも気にしない。
不慣れな戦い方はもうやめだ。得物が違っても普段通り。防御ごと打ち砕く気迫の、突進攻撃!
そんなヴィータの突進を目の前にして、少年は……
「君にも背負ってるものがあるのは、分かる。でも……僕もここで殺されるわけには、いかないんだ!」
少年は、避けなかった。逃げなかった。
迫り来るヴィータ、迫り来る炎の剣。
唸りを上げて迫る刃を、少年は臆することなく見据えて、そして……
赤く波打った刀身が、少年の両の手の平で、挟みこまれた。
ジュッ、と、嫌な音が谷間に響く。
* * *
――真剣白刃取り。
多くの剣術流派に伝えられている、究極の無刀術。
だがそれは、ほとんど幻の技だ。実戦で使われることなどまず無い技だ。
単純に難しい、ということもあるが、それ以上に、失敗すればそのまま斬り殺されるのはまず確実。
あまりにも危険な賭け。多くの者はこんなギャンブルをするくらいなら、普通に避けて次の機会を待つ。
けれども、その少年・才賀勝は、やってみせた。
スローモーションのように流れる視界の中で、彼はしっかりと、少女の剣を捕まえていた。
『生命の水』の力で勝に受け渡された、祖父・才賀正二の記憶と経験。
見浦流目録の腕は、伊達ではない!
少女の振り下ろした剣は、普通の剣ではない。炎をまとった魔法の剣だ。
そんなものに素手で触れば、たとえ白刃取りが成功しようと、普通は酷い火傷を免れない、のだが。
勝の両手には、つい先ほど引き裂いたシャツの布が、しっかり巻きつけられて。
それはペットボトルの水をたっぷり吸い込み、即席の防火手袋となっていた。
(確かに熱い! でも……持っていられないほどじゃあない!)
刃をがっしりと捕らえる。それでも少女の突進の勢いは殺しきれない。
剣を捕まえた腕ごと、勝の身体が後方に吹っ飛ぶ。このままでは押し切られる――しかし。
勝はそのまま、自分から地面に尻餅をついた。尻餅をつくように後方に転がった。
そして転がりながら、素早くその足が少女の腹に添えられる。
巴投げ。相手の勢いを利用して投げ飛ばす返し技。少女の顔に驚きの色が浮かぶが、もう逃げられない。
刹那の間の計算。器用で素早い指先。祖父から継いだ剣術と体術。そして、失敗を恐れぬ勝負度胸。
才賀勝という少年の、全てが一瞬の内に凝縮された攻防。
少女のみぞおちが蹴り上げられ、手から剣がすっぽ抜け、小柄で軽い身体が吹っ飛ばされる――!
――けれどもこの時、たった1つだけ、勝にも計算しきれなかったことがあった。
それは、彼の背負っていたランドセル。
勢いをつけて倒れ込み、巴投げを決めた彼の身体と地面の間で押しつぶされた鞄。
その衝撃で、留め金が外れ、蓋が弾け飛び、そして……
パンドラの箱は開かれて、中に納められていた3つの災厄は撒き散らされたのだった。
* * *
(シグナムを……フランヴェルジュを、奪われたッ!?)
岩肌に叩き付けられ、強い衝撃に息を詰まらせながらも、ヴィータは素早く状況を確認する。
目の前の少年が取った戦略は、実のところ単純なものだ。
白刃取りで剣を止める。そのまま巴投げ。ヴィータの身体「だけ」を蹴り飛ばし、剣を奪う。以上。
「次の一手」を全て捨てて臨んだヴィータの戦術が裏目に出て、まんまと引っ掛かってしまった。
……それは分かるし、それはやってできないことでも無いのだが。
いったい、どういう胆の太さだろう。
「魔力もリンカーコアもねぇ一般人のクセに……てめぇ、何モンだッ!」
「……才賀勝。これで、形勢は逆転のはずだよ。無駄な抵抗はやめて――君を、傷つけたくはない」
「けッ……! なめんじゃねぇぞ……!」
少年が、ヴィータから奪った剣を構える。手の平が少し赤くなっているが、大した火傷ではないらしい。
その姿は、格闘技を少し齧った程度の人間の構えではない。
いくつもの死地を潜り抜けてきた本物の戦士。お上品な道場剣術ではなく、命懸けで磨かれた実戦剣術。
フランヴェルジュが妙に馴染んでいるところを見ると、片手で剣を扱うことにもかなり慣れているのだろう。
対するヴィータは、全くの素手。服も靴も動きづらいパーティドレスとハイヒールのまま。
まがりなりにもベルカの騎士、簡単に負ける気は無いが……現状を打開する策が、すぐには浮かばない。
さてどうするか、と油断なく『才賀勝』を睨みつけていた、その時……
状況は、予想もしていない所から打ち破られた。
「……『ディバイン・シューター』、シュートッ!」
「「!!」」
鋭い叫びと共に、上空から飛び込んで来た小振りな光球。それが対峙する2人の中間の地面を穿つ。
咄嗟に飛びのいた2人は、同時に見上げる。
2人の頭上、宙に浮かんだ1人の少女。その両足首から白い翼を生やした、第三の人物。
「事情は全く全然さっぱりわかんないけど……2人とも、戦いをやめて! でないと……!」
高町なのは。2人の戦闘の音を聞きつけて、真っ直ぐに飛んできた彼女。
そして、まさにそのタイミングで。
ヴィータの服が急に光りだす。光の中にパーティドレスが消え去り、そして……!
「な……なの、は……?」
「ヴィ……ヴィータちゃん、だったの?!」
そこにあったのは、言い訳も誤魔化しも一切効かない、「普段通りの」ヴィータの姿だった。
きせかえカメラの『効果時間』が過ぎ、パーティドレスはいつもの普段着に戻されて。
シャマルの姿を重ねていた指輪も戻ってきていたが、そのことを気にする余裕もなく。
主はやての親友・高町なのはの目の前で、ヴィータはしばし固まってしまう。
――それは、ヴィータが内心最も恐れていた展開だった。
はやてを見つけるその前に、はやての友人のどちらかに出くわしてしまうこと。
人を殺そうとする自分の姿を、見られてしまうこと。
悪戯を見つかった子供のように、ヴィータの動きが止まってしまい。
ヴィータの表情が、くるくると目まぐるしく変わる。
焦り。混乱。反省。泣き笑い。怒り。不安。恐怖。諦め。嘆き。憎悪。嘆息。狂気。自嘲。
あらゆる感情が、次々と現れては消え、現れては消えて――
最後に残ったのは、一切の感情を押し殺した、『虚無』の表情。
冷たく凍りついた、頑なな意志。
「邪魔、すんなよ……。
あたしは、はやてに会うんだ。あたしが、はやてを守るんだ。そう決めたんだ。
どんな手段を、使ってでも」
感情の無い声で、彼女は自分に言い聞かせる。自分自身に強く言い聞かせる。
視界の片隅に、この状況を打開できそうな物体が映る。
巨大な剣。
地図や食料に混じって才賀勝のランドセルから飛び出した、剣と呼ぶにはあまりに無骨過ぎる代物。
下手すれば、グラーフアイゼンのギガント形態並みの質量があるかもしれない。
けれども、あれはヴィータ好みの武器だ。片手剣フランヴェルジュなどより、よほど手に馴染みそうな武器だ。
あれを拾うことができれば、才賀勝も、高町なのはも、倒しきることができるのではないか……?
戻ってきてくれたシャマルの指輪、『祈りの指輪』を使って魔力を回復させ、身体強化を最大にすれば……!
それはきっと、想いを通すための唯一の方法。
目の前の2人の動きにいつでも即応できる体勢を取りながら、ヴィータはジリ、と大剣との距離を詰めた。
* * *
空中から眼下の2人を見据えながら、高町なのはは考える。
「戦いをやめて」、とは言ったものの、今の自分に2人を止められるだけの力は多分無い。
彼女の場合、デバイス無しでは使える魔法が極端に限られる。さっき使った小さな魔力弾が精一杯だ。
『ディバイン・シューター』。緻密な弾道コントロールが可能な技だが、特にヴィータを止めるには力不足。
2人が素直に話を聞いてくれるのなら、戦うことなど考える必要もないのだが。
(ヴィータちゃんのあの目……見覚えがある。あの時と、おんなじ)
それは深く深く思い詰め、心を閉ざしてしまった者の目。
『闇の書事件』の時にも、何度も向き合った瞳の色。
何をどう思い込んでしまったのかは分からないが、ああなっては簡単には心を開くまい。
ヴィータと対峙していた少年の方も、強い意志を秘めた表情ではのはのことを睨んでいる。
こちらの方も、簡単にはお話を聞いて貰えそうにない。
言葉だけでは、想いが届かないこともある。
全力全開、全てを出し切って戦った上でないと、伝わらないこともある。
それが、過去の戦いの中で見い出した、彼女の真実。唯一なのはが信じることのできる方法。
彼女は周囲を見回して、1つのモノに目をとめる。
あたりに時計や方位磁石が散らばる中、無造作に転がった八角形の物体。
正体不明ながら、何故だろう、どこか親しいものを感じる。
魔砲……いや、魔法少女の直感が、あれなら自分にも使えるかもしれない、と囁く。
それはきっと、想いを通すための唯一の方法。
「火の力を秘めたストレージデバイス、なの? あれを拾うことができれば、きっと……!」
なのははまだ気づかない。その道具に秘められた力の強さを。
そして純粋魔力の扱いに「のみ」長けた彼女にとって、炎という『属性持ち』は少々制御が困難なことを……!
* * *
才賀勝は、目の前の2人に警戒を強める。
空から現れた新たな少女は、どうやらさっき襲いかかってきた少女の知り合いのようだ。
増援というわけでもないようだが、無条件に信頼するわけにもいかない。
何しろ、この空飛ぶ少女もまた、問答無用で攻撃してきたのだから。
「戦いをやめて」とは言っていたが、穏健な平和主義者にはとても見えない。
そして今この2人について、何より気がかりなのは……
その不思議な能力についてではない。空を自由に飛んでいることでもない。
2人がそれぞれ、地面に撒き散らしてしまった勝の支給品に、チラチラと視線を向けていることだ。
『ドラゴンころし』が気になるらしい、赤い髪の少女。
『ミニ八卦炉』に視線を向ける、空中の少女。
こうも気にしてるということは、この2人にはそれらが扱えるのだろうか?
ともあれ、この危険過ぎる武器を、彼女たちに渡すわけにはいかない。
2人の動きを警戒しつつ、勝はフランヴェルジュを構える。
けれど……もし、勝の妨害を振り切って、2人がそれらを手にしてしまったとしたら?
きっとその時は、この剣1本程度の力では、彼女たちを止めることはできないだろう。
だから、もしもその時には……。
勝はチラリと、無造作に転がる巨大な銃に目をやる。
『メタルイーターMX』。
全長184p、銃器としての常識を超えた銃器。
尋常ならざる反動などの問題はあるが、辛うじて勝にも「攻撃を放つ」ことができそうなただ1つの武器。
それはきっと、想いを通すための唯一の方法。
いざとなったら、これを使ってでも……!?
* * *
「……遅い! どれだけ時間がかかっている、高町なのは!」
山頂にて。
待ちくたびれたエヴァンジェリンが、なのはの荷物を漁るのにも飽きて、大声を上げる。これでもう3度目だ。
その叫びに、隣に転がっているニケ(相変わらず「ぬのハンカチ」で縛られたまま)が、のんびりと呟く。
「確かに遅いな……これはひょっとして、こっちから迎えにいかなきゃならないかもしれないぞ」
「好戦的な参加者に遭遇した、とでも?
まあ、その可能性もありえなくもないが、『翔』のカードがあれば、逃げるのは簡単なはず……」
「いや、そうじゃなくて。もしかしたら『小』じゃなく『大』の方で、紙が無くて動けずにいr……」
ドガッ!
あまりに下品すぎる想像に、エヴァンジェリンの足が制裁を加える。
ニケの頬をグリグリと踵で踏みにじる。相変わらずふてぶてしい彼の表情が、エヴァの怒りをさらに煽る。
「全く、なんでこんな奴と『お留守番』してなきゃならんのだ。胸糞悪い」
「ねぇねぇ、それって新しい『遊び』? SMごっこ? リリスもやっていいかなぁ?」
「ああ好きにしろ、お前もどんどんやれ……って、何ッ!?」
背後からかけられた声に投げやりに答えたエヴァは、ハッとして振り返る。
いったい、いつからにそこに居たのだろう?
見知らぬ第三者が――いや、既に1度見た顔が、興味深そうにエヴァとニケを観察していた。
リリス。諸悪の根源・冥王ジェダの、配下の1人。忘れようにも、忘れられない相手。
「きっ……貴様はッ!? どうしてここにッ!?」
「退屈だから、遊びにきちゃった。ねえ、リリスと一緒に遊んでくれない?
縛るのも縛られるのも気持ちいいけど、どうせなら、もっと楽しい遊びをしようよ♪」
リリスは無垢な微笑みを浮かべて、小首を傾げる。
エヴァは反射的に身構える。脂汗が流れる。
どうせその「遊び」というのも、ロクなことではあるまい。相手にしてやる義理など、本来はない。
だが、エヴァだって素人ではないのだ。魔法使いとしては伝説的な存在、体術の面でも合気柔術の達人。
魔力を押さえ込まれ、今ではその能力は限られてしまっているが、それでも並大抵の人間よりよほど強い。
それが――リリスの接近に、気が付けなかった。
なのはが飛んで行った方角だけを気にしていたこともある。ニケに気を取られていたこともある。
本気で「遊び」のつもりなのか、リリスに一切の殺気が無かったこともある。
だがそれにしたって、こうも見晴らしのよい山頂に居ながら、こうも容易に接近を許すとは!
そして、こうして目の前にしてみれば、リリスの持っている魔力は尋常なものではない。
立ち姿も、無防備に見えて達人並に隙の見えない自然体。生半可な格闘家よりよほど強そうだ。
今のエヴァの状態と装備で、戦ったとしても勝てるのか……?
エヴァはチラリとニケを見る。
あまり認めたくないことだが、もしかしたらこの男次第で、事態はどっちにでも転びうるのかもしれない――!
* * *
緊張を深めるエヴァの隣で、勇者ニケはそして――
ニヤけていた。
とろけていた。
緩んでいた。
(うーん、これまた貧乳なのが気になるけど、今度の子は話が通じそうだな〜。wktk)
際どい衣装に身をつつみ、妖艶に微笑むリリスの姿に。
勇者はすっかり、骨抜きだった。
無様に地面に転がされたままの格好で、これから始まるであろう「遊び」に、ワクワクしていた――
鈍い時にはとことん鈍いのである、この困った男は。
【B-5/山頂付近/一日目/午前】
【ニケ@魔法陣グルグル】
[状態]:すけべ大魔神LV.3、魔力小消費。「ぬのハンカチ」を繋げて作った即席ロープで縛られている
[装備]:スペクタルズ×9@TOS
[道具]:基本支給品、うにゅー×3@ローゼンメイデン
「ぬのハンカチ×20@ボボボーボ・ボーボボ」を結んで作った即席ロープ
[思考]:……遊ぶ? 大歓迎!
第一行動方針:リリスの言う「遊び」に良からぬ匂いを感じとってワクワクテカテカ
第ニ行動方針:火の剣と水の剣が使えるか試しておきたい
第三行動方針:なのは・エヴァと同行し、自分の仲間となのは・エヴァの友人を探す。
基本行動方針:とりあえずラスボスを倒す。その過程で女の子の仲間が増えればいいッスねぐへへ
[備考]:
「ぬのハンカチ」での拘束はそうキツいものでは無いので、その気になれば簡単に抜け出せるはずです。
引き千切ってもよし、盗賊の技術で縄抜けしてもよし。
ニケは単に「その場の空気を読んで」素直に縛られていただけです。
[備考]:
光魔法キラキラで出した『地の剣』がすぐ傍に出しっぱなしになっています。ただし有線コード付き。
【エヴァンジェリン・A・K・マクダウェル@魔法先生ネギま! 】
[状態]:健康、魔力中消費
[装備]:フェアリィリング@テイルズオブシンフォニア
[道具]:基本支給品、歩く教会@とある魔術の禁書目録、クロウカード ×2(光、希望)@CCさくら
なのはの荷物(基本支給品、コエカタマリン@ドラえもん、時限爆弾@ぱにぽに、
じゃんけん札@サザエさん)
[思考]:これは、マズいかもしれんな……!
第一行動方針:リリスに激しく警戒。「遊び」もどうせロクなものではないと判断、戦闘も覚悟。
第ニ行動方針:なのはを待って合流する。あんまり遅いようならこちらから探しに行く。
第三行動方針:同じ目的の者を探し、仲間と情報を集める。
第四行動方針:ジェダが島の地下に居る、という仮定に基づき、地下空間に通じる道を探す
基本行動方針:ゲームからの脱出。ジェダを倒す。
[備考]:
エヴァンジェリンは、預けられた「なのはの荷物」を一通り調べています。
支給品の説明書も読んでいるかもしれません。
[備考]:ニケとエヴァは、1つの仮説を立てました。その概要は以下の通り。
・『結界』は空中だけでなく、地中にまで及んでこの島を球形に包み込んでいると考えられる。
・この『結界』は外部との念話や、転移魔法を阻害する性質を持つと思われる。
・OPで全参加者を転移させたことなどを考えると、ジェダもまたこの『結界』内部にいる可能性が高い。
おそらくは島の地下。
・その地下空間と地上の間に、緊急用の通路がある可能性がある。特に怪しいのは城や塔、洞窟など。
【リリス@ヴァンパイアセイヴァー】
[状態]:健康
[装備]:無し
[道具]:支給品一式(食料は無し)
[思考]:目の前の子たちと、まずは何をしよっかな〜♪
第一行動方針:まずはエヴァとニケと一緒に楽しく「遊ぶ」
第ニ行動方針:獲物を探して狩る
第三行動方針:18時にはB-7のタワーへ行く
基本行動方針:楽しく遊びつつ、優勝して本当の身体を手に入れる
[備考]
コナン&ネギと殺害数を競う約束をしています。待ち合わせは18時にB-7のタワーです。
【B-5/谷底の空き地/一日目/午前】
【高町なのは@魔法少女リリカルなのは】
[状態]:少し疲労、魔力消費小、『翔』のカード発動中(両足首から白い翼)
[装備]:クロウカード×1(翔)@カードキャプターさくら(発動中)
[道具]:なし (ランドセルごとエヴァに預けてきてしまいました)
[思考]:私が勝ったら……お話聞いてもらうからね!
第一行動方針:ヴィータと勝を説得して戦闘停止させて仲間に加える。必要なら実力行使も辞さない。
(いつも通り、全力全開でブッ飛ばしてお話を聞いてもらう)
第二行動方針:落ちている『ミニ八卦炉』が気になる。自分にも使えそうだと直感。
第三行動方針:ニケ・エヴァと再度合流し、自分の友人やニケ・エヴァの仲間を探す。
第四行動方針:仲間や情報を集める。特にフェイトは使える知識を持っているはず。
基本行動方針:仲間と共にゲームから脱出。できれば主催者打倒
【ヴィータ@魔法少女リリカルなのは】
[状態]:若干の疲労、魔力中消費、巴投げされて背中に軽い打撲
[装備]:勇気ある者の盾@ソードワールド、祈りの指輪@DQ
[道具]:基本支給品
[服装]:普段着(ドクロのTシャツ、縞模様のニーソックス等)に戻りました
[思考]:邪魔……するなッ……!
第一行動方針:勝を倒す。なのはも倒す(?)
第二行動方針:落ちている『ドラゴンころし』が気になる。あれは自分の戦闘スタイルに合ってそうだ
第三行動方針:はやてを探す(手段は選ばない?)
基本行動方針:はやてを見つけ出し、守り抜く。
【才賀勝@からくりサーカス】
[状態]:両手の掌に軽い火傷。
[装備]:フランヴェルジュ@テイルズオブシンフォニア
[道具]:基本支給品のランドセル (ランドセルの中身は近くに散らばっています)
[服装]:上半身裸(シャツは引き裂いてしまいました)
[思考]:それは、使っちゃいけない武器なんだ!
第一行動方針:なのはとヴィータに危険な武器を渡すわけにはいかない。戦ってでも守り抜く。
第二行動方針:いざとなったら、『メタルイーターMX』を利用することも覚悟。
第三行動方針:工具を探し出し、手加減すら出来ない強力過ぎる武器を破壊or封印する。
基本行動方針:殺し合いを止め、ゲームを壊す
参戦時期:????
[備考]:
勝の基本支給品一式(ペットボトル1本消費済み)、ミニ八卦炉@東方Project、
メタルイーターMX@とある魔術の禁書目録、ドラゴンころし@ベルセルク
以上の品々(勝のランドセルに入っていた品々)が、3人のすぐ傍の地面に散らばっています。
3人の誰も、まだそれらを確保していません。
[備考]:
谷底の3人がいる場所は、山頂にいる3人の位置からは直接は見えません。
超乙!!
なのはVSヴィータVS勝やべぇwwwwwwwまるでアニロワのヴィータVSシグナムのようだ!
ニケも相変わらずで吹いた。そしてリリスへの反応も予想通りwwwwwwww
投下完了。長くなってしまって本当に申し訳ありません。自分なりに頑張ったのですが。
山の上と谷の底、それぞれ3人の2つのグループに分けました。どっちも(違う意味で)一触即発です。
本当は、それぞれの遭遇後の展開も考えたりしたのですが、長さやリレーのことを考慮し、ここで切ります。
双方とも、この先それぞれ何通りかの展開が考えられると思います。
リレーの際には、山頂組と谷底組、片方ずつ進めて貰っても構わないと思います。人数多いと難しいですし。
山を目指しているグリーン・ひまわり組や、近くにいる他の人物が絡んできても面白いかもしれません。
エヴァやニケの推察が当たっているかどうかは、今後の展開次第でしょう。
ひょっとしたら大ハズレかもしれません。
投下乙です!
ニケの悪ノリっぷりが原作より原作らしくてワロタw
リリカルサーカスのほうも、これは気になる三すくみ……しかし三者自滅の構図が一番容易に浮かんでしまうorz
投下乙&GJ!
りれーしたいけどなのは知らんから無理だorz
テラモドカシス
俺は勝とリリスがわからんなあ……
なのははまだようつべ等の手があるものの、
原作が40巻以上ある勝とゲーム媒体のリリスは、正直キツイ人が多そうだ。
とりあえず、自分はなのは勉強途中なのでもうちょっと頑張ってくる。
デバイスも書けるようになりたいしな
投下乙!
今から読むぜ。
勝は原作40巻以上だが、出てない巻もあったんじゃないか?
ストーリーの性質や勝の設定を考えると、できれば全部通して読んでほしいところ。
鳴海やフェイスレスあたりと非常に深い関わりがある(二人から受け継いだものの多い)人物なので、
この二人が関わっている巻も読む⇒結局全巻読むハメになる。
どうしても無理だったら、勝の出てる巻だけでも口調やおおまかな性格くらいはつかめるけど……
なのは調べようと思ったんだけど漫画の絵柄がどうも……な
勝は視点の切り替わりが激しかった気がするから確かに出てない巻もあるかも
つか、りれーってorz
トマ予約の人……期限は今日中のようだが、大丈夫か?
延長申請にしても破棄にしても、あと20分だし連絡が欲しいところ。
お待たせしましたトマ投下します。
「あ、あの中に、逃げ込めば」
目の前に見える、背の高い茂みに向かって手足を動かす。
不思議な格好をした女の子に襲われて、自分のクジ運の悪さに軽く絶望した後。
僕は残った体力を総動員して、這いずる様に森へと避難していた。
もちろん、荷物を拾うのも忘れない。水や食料、参加者名簿に地図等の小物。
散らばったハズレアイテムやズタ袋まで回収するのは、魔技師としての悲しい性だった。
逃げ込んだ先には、雑多に茂った植物が小さな空間を作り上げている。
緑色の壁に囲まれながら、僕は深呼吸をした。だけど、息苦しさは消えない。
僕の身体は緩慢に、けれども着実に毒に犯されていっていた。
「も、もうダメだ。僕は、ここで、このまま・・・・・・」
―――死ぬ
もちろん、故郷を離れて旅に出た時から、そんな事は覚悟していた。
命を落とす恐怖を抱えながら、それでもモンスターの徘徊する中を冒険してきた。
すべては夢のため。立派な魔技師になりたい。その志のためだったのだ。
けれども、それももう終わり。身体は毒に蝕まれ、体力も徐々に失われていく。
手にしている銃や指輪、背負っている鞄の中身も今の状況を打破するのには使えない。
そして、足元に転がるズタ袋の中身に至っては涙しか出てこない。
毒を回復する方法を持った、殺し合いに乗っていない心優しい参加者が通りかかる。
そんな幸運や奇跡でも起こらないかぎり、僕の命は尽きたも同然だった。
「死にたく、ない・・・・・・」
恐怖と絶望、そして体内の猛毒が真綿のように首を締め付ける。
ぼろぼろと零れ落ちる涙を両手で拭いながら、僕は目を閉じた。
死ぬときはせめて、苦しみの無いように。そんな事を願いながら。
・・・・・・本当に唐突に、それは天啓のように現れた。
僕の脳裏に現れたものは、毒を治療するもう一つの方法。生き延びるための術。
―――主催者からの、ご褒美。
その思いつきに、僕の心は慌てて否定の言葉を探し、僕の頭は冷静に実現可能かどうかを考えた。
『武器はある。体力もまだ持つはず。充分に実現は可能だ。けど・・・・・・』
誰かの命と引き換えに生き残る。そんな覚悟が本当に僕にあるのか。
答えはそう簡単にでそうもなかった。
【F-4/森の中/1日目/朝】
【トマ@魔方陣グルグル】
[状態]:アズュール使用による若干の疲労、毒状態、迷い
[装備]:麻酔銃(残弾6)@サモンナイト3、アズュール@灼眼のシャナ
[道具]:基本支給品、ハズレセット(もずく、豆腐、割り箸鉄砲、アビシオン人形など)
[思考]
第一行動方針:毒を治療する(ご褒美をあてにするかどうか悩んでいる)
第二行動方針:死にたくない
参戦時期:アラハビカでニケ達と別れた直後
投下完了いたしました。お待たせして申し訳ありませんでした。
>>266 投下乙です。さっきは急かしたようで申し訳ない。
これは、トマのマーダー化フラグか……?!wktk
>>254 投下乙。どちらも激戦必須な引きでハラハラです。
空気の読めるニケに凄くワラタw
>>266 投下乙です。相変わらずの不幸街道から脱出出来るか、こちらにも期待
リリスはOPからキャラ壊れてるから戦闘力をマンガ版で見るのが良いと思う
ガンガンコミックだから古本屋に行くと結構グルグルや天空物語と一緒にならんでるし
>>254乙
これは先が楽しみな状態だ。ネタがあったらリレーしたいぜ。
>>266も乙
って、ただでさえ弱いトマが毒状態で誰かを殺すなんて無理にもほどがあるwww
>>257 >>262 俺がたくさんいる。
ニケカワイソスwww
一応リリス以外は全て書けるが……っ!
どっちかっていうとこの状況は誰かが書くのを見てみたい気もする自分w
行動方針が定まるだけで本編に登場しない場合でも予約して
大丈夫なんでしょうか?
あ、追加予約っす。
誰を?
>>272 大丈夫。むしろ、その場合はきちんと追加予約しといたほうがいい。
ただ、
>本編に登場しない
とあるのは、作中でまったく描写がないってことか?
どういう状況かよくわからない
もう少し詳しく説明してくれ
>>275 一行だけ行動が定まった的な描写があるだけです。ちなみにレックス。
>>277 逆に行動をさせないのなら描写しない方が次の人がリレーしやすくないだろうか?
または入れるなら数行使って行動方針を定める思考描写くらいは入れたほうが良いと思うよ
いや、そうしないと話を動かすことができないのだよ。
ドラクエはやったことないし……
しまった、いつのの口調でやっちゃった……OTL
とりあえずなんとか描写してみます。レックス追加予約です。
行動方針定めさせたいなら、その事に関する納得のいく描写を入れるのは必須。
ネットとかでドラクエ勢二人の情報調べまくって頑張れ。
自分もドラクエはあまり知らないので力になれそうにないが、
もしどなたか「レックスとタバサの設定等をつかむにはここの情報がいい」というのを知ってたら
教えて欲しい。
>>283 PS2版ではこんなに喋ってたのか……。
既に双子の片方動かしたことあるけど、ちょっと意外。
投下行きます
go
結局、あの女の子の姿は見つからなかった。
……いや、「見つからなかった」のではなく「見つけさせてくれなかった」と言った方がいい。
どうも怪しいのはこの霧と、そしてこれを操ってると思われるあの紅い服の人形。
あの人形が何かを企んでる気がする。
それならそれで、受けて立ってやろうじゃないか。
きっと人形は僕の後を追ってくるだろう。ひょっとしたら南で消耗した所で殺そうという魂胆かもしれない。
だったらその作戦を逆利用してやればいいだけだ。
さっきの女の子を見失ってしまったけど、それは仕方ないことだ。
あんまり焦って僕が命を落としても仕方ない。それに、まだあいつら以外に七十七人もいるんだ。
南へ向けて足を進め始める。そういや、いつの間にか霧が晴れてるや。
来るなら来なよ。どんなつもりでも、僕が相手になってやるからさ。
◆
あの少年が南へ方向を定めたことを確認し、霧から脱出させた頃だった。
追跡のため距離をはかろうとしていた真紅が、遠目であるがあのシェルターへ近づく二人の影を見つけた。
両者とも消耗しているのがふらふらとした足取りから見てとれる。
今ならあれらを討つ、またと来ないかもしれぬ好機。あの二人が先ほどの二人に相応する
実力を持っているとすれば直さらのことだ。
薔薇の花弁で心臓を一撃、いやニ撃。消耗しているのならそれぞれ一撃ずつで十分だろう。
すぐに仕留めてしまえばあの少年を見失うこともない。それなら──
スピード全開で南下を続けていた二名の少女が、ようやく背後に誰もいないと
気付いて休息を取れたのは、ちょうど西に見えるシェルターを通り過ぎるかという頃だった。
「……どうやらこっちには来ないようね」
「ふぇええ……むぃぃぃ……」
力が抜けその場にへたりこむ。今になって随分と汗をかいたと実感できた。
「ちょっと、走りすぎたわね……あそこの建物で隠れながら休みましょう」
「はふぅ…………」
既に言葉にならず、息ばかりついている雛苺の手をしっかりと握り、ジュジュは適当に入り口を探そうと
シェルターに近づくべく歩き始めた。
それが、いけなかったのだ。
「……入り口……どこよ……」
いくらほど歩いただろうか。さっきはようやく入り口に辿り着いたと思ったのに、
ほっと一息ついてさあ入ろうかと歩き始めたらいつの間にか入り口を見失ってしまっていた。
後ろを見ても建物の陰も形も見えず、知らぬ間に霧までもが発生している。
とうとう精神的にも限界がきたか、二人は地面に座りこんでしまった。
「ヒナ……もうだめぇ……」
「何かもう色々と嫌になったわ……」
どう考えてもこの状況で休むのは無防備すぎる。だからってどうすることも出来ないのだが。
せめて木でも見つかればと内心で毒づく。
それから、とりあえず少しでも水分を補給しようとランドセルを降ろそうとして──
肩に激痛が走って、血が飛んで──
「……はずしてしまったのだわ」
わずかに顔をゆがめた、そういえばさっき雛苺が話してたようなかっこの少女が現れてから──
「し……んく……?」
ようやく、これはどうやら危険な状況だと判断することができていた。
見つけた標的の片方が知り合いだと分かってしまって。だからって動揺することはないのに。
「……私もまだ、覚悟が足りてないようね」
地に膝をついている少女でなく、呆然としている雛苺の方に照準を変える。
彼女が逃げださない内に。それから最早風前の灯火となった少女を。
確実に、両方とも仕留めるために。
かつての水銀燈を見ているような、怯えに恐怖……そしてきっと、侮蔑の混じった視線。
それでも真紅はもう迷わなかった。自分が穢れていくことを厭わなかった。
「ごめんなさい、雛苺」
最後にかつて同じ家で暮らしていた仲間に、分かれの言葉を乗せて。
一直線に舞う薔薇の花弁は──
「……が……ぐぅっ……」
皮肉にも、花弁は薔薇乙女を傷つけることを避けたかのように別の人物を貫いた。
「じゅ…………じゅ…………?」
さっきから一歩も動かなかった雛苺が、ようやく一歩後ずさった。
目の前には血に濡れた少女。たったさっき知り合って、それまでは元気だったあの子。
「……大丈……夫……こんなの、なんてこと……ないわよ」
肩と胸を貫かれた。血が止まらない。もう助からないことなんて考えなくても分かっていた。
だからこそ、残された時間で出来ることをしなければならないのだ。
「これ……持って、先に行きなさい。この……Wってかいてある方に……走り続ければ、いいから。
…………すぐ、追いつく……わよ……」
手渡したのはノートパソコン、それとコンパス。あいつの気がそれた内にすぐ引き出したものだ。
こんな機械、きっとあの子にだって使い方は分からないだろう。
でも、もし善良で使い方が分かるような人に会うことができれば、あるいは脱出の力になれるかもしれない
そしてコンパスは霧からの脱出のため。大方あいつの魔法かなんかだろう。
とにかくそれから逃げおおせられればそれでいいのだ。
「行って!」
私が叫んだ途端、火が点いたように雛苺が走り去った。
そして直に見えなくなった。
「……また、逃がしたか」
体から流れる血が、雛苺が落としていったぬいぐるみを紅く濡らす。
残った力を振り絞って、紅い少女の方に向き直る。
「何か、言い残すことはあるかしら」
バットも置いてきてしまったから、もうどうしようもないのだけれど。
だから、その代わりに口を開いた。
「くそばか」
◆
急所を外したとはいえ、体を貫いたのは確かだ。
普通の人間なら動くこともできない傷。それでも彼女は雛苺を庇い、そして散った。
雛苺が、あんなにしっかりしてるなんて思わなかった。てっきり彼女が散ったあとも
足がすくみその場に立ち尽くしてるかと思ったのに。
既に彼女の姿は見えない。これ以上深追いしたらあの少年に引き離されてしまう。
ここは諦めざるを得ないようだ。
さっきの場所からは大して離れてはいない。
少し移動速度をあげれば直に追いつくだろう。
二人分の荷物を入れたランドセルを背中に、紅い蝶は再び南を目指す。
もう、逃すまい。
【H-6 北端/一日目/午後】
【真紅@ローゼンメイデン】
[状態]: 健康
[装備]: パピヨンマスク@武装錬金、核金LXX70(アリス・イン・ワンダーランド)拡散状態@武装錬金
[道具]: 支給品一式(食料のみx2)、マジカントバット
[思考・状況]
1: レックスを南下させ、戦闘させる
2: 参加者と接触し、情報を得た後殺害する
3: 最後の一人になる
※ジュジュのランドセルから食料と武器だけを抜き取りました。
【H-6 橋/一日目/午後】
【レックス@ドラゴンクエスト5】
[状態]:すこし疲労
[装備]:ドラゴンの杖@ドラゴンクエスト5 (ドラゴラム使用回数残り3回)
[道具]:基本支給品、エーテル×5@FINAL FANTASY4
[思考]
第一行動方針:南の廃墟で戦闘を起こすなどして、真紅を誘き寄せて殺す。
廃墟に人がいなくなったら(いなかったら)戻り、残っていればアリサを殺す。
第二行動方針:タバサの居場所を知るために、三人殺してご褒美を得る。
第三行動方針:タバサ以外の参加者を全て殺し、最後に自殺してタバサを優勝させる。
第四行動方針:もしタバサが死亡した場合、自分が優勝を目指し、タバサの蘇生を願う。
基本行動方針:兄妹どちらかの優勝(タバサ優先) できれば二人でグランバニアの両親の元に帰る。
参戦時期:エンディング直後
[備考] エンディング後なので、呪文は一通り習得済み
【雛苺@ローゼンメイデン】
[状態]:大分疲労、精神的ショック大
[装備]:光子朗のノートパソコン@デジモンアドベンチャー、ジュジュのコンパス
[道具]:支給品一式、ぼうし@ちびまる子ちゃん ツーカー錠x5@ドラえもん
[思考]
1:ジュジュの言った通りとにかく西に逃げる。
2:ジュジュが死んだことに気付いているが、認めたくない。
3:真紅のやったことが信じられない。
4:みんな(ドール達)と会いたい。
※支給品はぬいぐるみ以外確認していません。
※微妙に西をそれてやや南西よりに移動しています。
【ジュジュ・クー・シュナムル@魔法陣グルグル 死亡確認】
投下終了です。
>>292 投下乙。
誰か死ぬなとは覚悟してたが、ジュジュ……ムチャシヤガッテ
ノートパソコンをヒナに託して逃がしたのはGJだぜ
PS2版割とよく喋ってたんだな。
……グランバニアって結構貧乏なのかな。金銭感覚が王族してないw
ところで今現在何人死んでるんだろ
>>292 読んでる間に投下キタキタw
投下乙。
ところで、前の話ではコンパスも狂ってなかったかな、ワンダーランド内は。
うあ、見落としてました。
でもジュジュらがそこまで気付いてなかった、
レックスを見失うと思って真紅が深追いをやめて霧を解除したこともあるんで。
>>295 新作のジュジュを入れて9人。
結構地味に着実に数を積んでいってるな。まあ順調といったところか。
現在いろいろ火種あるし、18時の第一放送までに死者が二倍とかになってもおかしくないな……
>>298 倍の18人になったら丁度アニロワの第一放送までの死者と同じ数になるわけだがw
ここは放送まで半日掛かるからな。
その位死にそうな気がする。
指摘終えた所で。
ジュジュ、無茶しやがって…………
最期の言葉が「くそばか」とは……表情まで思い浮かんじゃったじゃないか。
白レン、イシドロ予約
>>292 乙。タイトル見て懐かしくなってきたw
とか思ったらジュジュがぁー!?
>>303 向こうで大作投下したと思ったらもうこっちにも、すごいなー。wktk
>>303 どっちも重傷だが、地力が違うみたいだからイシドロピンチか?
ジュジュの生き様、最高だったんだぜ!
>>303 昨晩の超大作に続き、こちらにも貴方の作品がくるとは……wktk!!
前のssでガッツをなぞるように片腕喪失したから、次は
イシドロに右目喪失フラグが立っているような気がしないでもないなーとチラ裏
【予約まとめ】
2/23(金)の予約(〜2/26(月)まで)
◆uOOKVmx.oM :丈、イエロー、ベルカナ
◆ou3klRWvAg :ビュテイ、イヴ、ブルー
2/25(日)の予約(〜2/28(水)まで)
◆2kGkudiwr6:白レン、イシドロ
いちおうレベッカ宮本と梨々=ハミルトンを予約します。
れれ?ジーニアスは?
>>310 単騎行動な梨々はともかく、ベッキーと一緒にいるであろうジーニアスとかは
予約しなくて大丈夫ですか?
イリヤに襲われたばかりの現在の状況を考えると、片方が単独行動というのは
少々不自然な気もしますが……杞憂なら良いのですが。
没SSに落としていたのを投下します
その名を『鍵束』といいます。
今その支給品はレベッカ宮本の所持ということになっています。
支給品事態は至って問題はありません。
さてその問題というの説明していきたいと思いますが、
話すよりも見てもらったほうがいいですね。
それではまず最初のことが起こった朝のF-3に戻ります。
それは野上葵がとびこんできて少したったときに起りました。
その時レミリアはF2000Rを珍しそうに覗き込んだり弄っていた。
指が引き金に触れた瞬間銃が暴発したのだ。
この暴発でレミリアは転げまわるのだが関係ないので割愛させていただきます。
実は背後に階段に続く扉があったのだがこのとき飛び散った弾丸ドアノブ周辺を破壊した。
次はG_7に移動します
梨々は落ち着いたようでリィンと話しながら病院内を歩いていたすると、
「あ、待ってリィンちゃん」
何かに気づいたのか突然立ち止まった。
『…どうしたんですか?梨々さん』
「ちょっと準備しようかと思って」
と言うと、目の前にあった診療室に入っていった。
数分後、梨々は室内を物色し包帯などを集めていた
最後に薬品棚を開けようとした所、鍵がかかって開かない
『どうしましょう?』
梨々は先ほど見つけたらしい針金を取り出しながら
「ちょっと見ててリィンちゃん」
と言って鍵穴に取り掛かった
するとまもなくカチリと言う音とともに扉が開いた
『どうやったんですか!梨々さん』
「おじさんに教えてもらったんだ」
と、うれしげに話しながら薬品と選んでいる。
(余談であるがその後桜が治療を受けれたのは梨々が鍵をかけ忘れたためである)
さて最後に午前のH-1に行ます。
そこではゴンとフランドールが本気の弾幕ごっこをしていた。
ゴンは上手く避けていたのだが当たり一面蜂の巣である。
見ていると目の前で爆発がおこった。
どうやら停車していた原付にスフィアが着弾したようだ。
ここまで見てもらうとわかると思いますが、
問題と言うのは鍵穴が次々と破壊されていることです。
この後レベッカ宮元は鍵を使う場面が来るのでしょうか。
それはジェダにもわかりません。
【E-7/湖沿いの荒地/一日目/午前】
【鍵束@いろいろ】
[状態]:レベッカ宮本のランドセルの中
【F-3/地下室/一日目/朝】
【地下室の扉@現実】
[状態]:ノブの部分破壊確認
【H-1/焼け野原/一日目/午前】
【岡倉の宝物@武装錬金】
[状態]:破壊確認
※レベッカ宮本の支給品の一つが鍵束でした。
※梨々は包帯などを集めました。
※H_1で岡倉の宝物が破壊されました。
アイテム解説
鍵束
島にあるあらゆる鍵を集めたもの
その鍵は様々な世界から集められたもの
たとえば、旅芸人の小屋の鍵や、岡倉の宝物のキーなど
また乗り物のキーの場合、乗り物は島のどこかにあるか誰かに支給されています。
ただし、ドラクエの最後の鍵はありません
しかしその中には…
・ナレーソンの口調を統一した法がいいでぬぬぬ
・語尾に。は特別な理由がない限りつけた方がいいでぬぬぬ
・!は大文字でおkでぬぬぬ
・リィンはいつの間に起きたのでぬぬぬ?
>>311-312 >>334 すみませんPCの調子が良くなくて更新しても310で止まってたので
何も書かれていないと思っていました。
あと題は お前らちゃんと鍵探せ! でお願いします。
リィンが眠る前です。
あ、つなぎようにもう一個投下します
やめろ!やめとけ!!
「。」がついてたりついてなかったり…
「だ」「である」だったり「です」だったり…
統一した方がいいぞ。
ちょ、ちょっと待て待て。
「時間を遡っての描写」は基本NGだと思うぞ……。
その他にもツッコミ所が多すぎる。
とりあえずざっと見で目に付いたのは、
・ベッキーの作中描写が全く無い(「ベッキーの支給品の描写」はあるが、これだけではNG)
・誰視点の話?
>見ていると目の前で爆発がおこった。
>どうやら停車していた原付にスフィアが着弾したようだ。
ゴンVSフランドールを「見ていた」のは、誰?
・ぶっちゃけ、この話からどういう状況かが読み取れない
上でも言った様に、「時系列遡及の反則をしている」「視点不明」のせいで
何がどうなっているのかよくわからない。
ちなみに、リロードして問題がないか確認してから投下するのが書き手としての基本マナー。
『おやすみなさい…梨々さん』
そう言い残して彼女は消えてしまった。
でも大丈夫。
彼女はここに居る。
彼女の本体の剣十字を大切にしまい、怪盗の衣装を身に纏う。
これで準備は完了だ。
さあ、外へ出よう。
彼女をはやてさんに届けるために。
リィンちゃんとまたお話をするために。
・
・
・
何か忘れているような……
「あ!」
思い出した。
私は急いで病院内に戻る。
「そうだこれを忘れてたんだ。」
私は先ほど病院内を歩いて集めた救急セット等をカウンターに忘れていたのだ。
私は集めたものを急いで服に仕込み始めた。
このタキシードは隠しポケットがたくさんあるので其処にしまった方が早く取り出せる。
「よし!」
仕込みが終わった。
これで今度こそ準備は完了だ。
さあ、再び外へ出よう。
彼女をはやてさんに届けるために。
リィンちゃんとまたお話をするために。
【G-7/病院玄関/一日目/朝】
【梨々=ハミルトン@吉永さん家のガーゴイル】
[状態]健康
[装備]
白タキシード&シルクハット@吉永さん家のガーゴイル
マジック用のステッキ@吉永さん家のガーゴイル
リインフォースII(待機フォルム)@魔法少女リリカルなのはA's(魔力切れで意識を表に出せません)
病院で集めたもの
[道具] 支給品一式 、梨々の普段着 、病院で集めたもの
[思考]誰も殺さない。
第一行動方針:双葉かリィンちゃんの友達を探す。(はやて優先?)
第二行動方針:殺し合いに乗ってない人と協力する。
[備考]
※リィンフォースUと梨々がお互いの知人の情報を交換しました。具体的にどんなことを話したかは後の書き手さんに任せます。
※手術室は防音設備が整っていたので丈の放送は聞こえませんでした。
※ランドセルに入っている病院で集めたものは予備のものです。
前の話に行動を継ぎ出じゃァん……
これもどうかと思うんよ
アイテム解説
前のが形状だけだったので追加させてください
白タキシード
百色のタキシードと同じで隠しポケットだたくさんついています
また対刃性に優れていて窓ガラスにつっこんでも傷一つつかない
おそらく数百万以上はすると思われる
すみません◆yTYdrbGblIさん
つなげるために引用させていただきました。
これで終わりです。
継ぎたしただけじゃ、だった
これはちょっとな…
あくまでリレー「小説」なんだぜ。
短すぎるのはどうかと思う。
基本的に駄目なのは承知なんですが、何処までなら自己リレーは許されると思いますか?
待っても書きてこねーwwwwwって時に
一回ぐらいならいーんじゃない?
>>329 放送直前まで、誰も書き手がつかず放置され続けていたりなどしたら「自己リレー」もやむなしだと思う。
だから、今の所はまだしないほうがいいと思う。
>>329 まだ序盤だから、自己リレーはやらないのがベスト。
動きがないって言っても、まだ半日しか経ってないんだし。
原作の稲田なんか終盤まで全く描かれなかったんだぜw
まぁこれは極端だがw
つーか白タキシードの対刃性もさりげに気になるとこだね
>>331 案外と俺は純真無垢だから、文体が一緒で分かる気がするんです。
まあ、まだ序盤ですからね。
別鳥でやっても分かる人にはすぐバレる
まぁ俺はほとんど出来ないんだが…
ちなみに…
>>315と
>>323はNG(破棄)ってことでいいのか?
批判が多い上に作者の弁明もないようだしなあ。
日付変わるまで現れなかったらNG、ということでいいのかな?
ネタはありだと思う。文章が少しおかしいくらいでとくに致命的な問題はないと思う
タキシードに追記された効果は原作設定なんだよな?
ネ
タ
・文末の句点と文体
・奇妙な神視点
・登場キャラの行動の矛盾点
最低でもこの三点に修正が必要な気がするんだけど…
どうも他の人の意見を聞いてない感じの作者さんだったからなあ……
ネタ作品が駄目というわけではないが、せめて続きをリレーして書く人のことを考えてほしい。
せめて
>>339の点さえ修正してもらえればいいのだが、このままで通すのはちょっと、なぁ。
というか、リレーで「時間を遡って書く」ということ自体、本来NGだと思う。
それをやったら幾らだって後出しジャンケンができてしまう。
(例)
【投下順】
(Aがピンチ!→実はAは、その前に○○と出会って××を入手していた!→××のおかげでAはピンチ脱出)
(Aがピンチ!→××のおかげでAはピンチ脱出→実はAは、その前に○○と出会って××を入手していた!)
【時系列順】
(Aは○○と出会って××を入手していた→Aがピンチ!→××のおかげでAはピンチを脱出)
こういうのが可能になってしまうから……正直、やめてほしいんだよな
すみません寝てました
>>311-312 この二人が重要キャラだったので
これ以外は動かされても大丈夫だからです
>>317 すみません単純な僕の言語能力の無さです修正させてください
>>321-322 レベッカ宮本の前回の直後のSSです
天の声がテレビ番組風に
過去のをまとめたと言うものです
>>324 すみません
鍵で梨々を絡ませたが前SSの
所持品で引っかかったのでこうしてしまいました
>>327 形式上二つにしているだけで二つで一つのSSです
>>337 原作にある設定です
>>341 _,,,,,,,,,,,,,,,,_
. ‐''"´ `'ー-、
/ .-' ヽ.
/ //レ'7′ `、 、 、 ヽ
l r ヘ. ', Vヽ「`、 ',
. | ; ,' ノ ヽ l ', l
l ,' i .l /|/ )人 l| l l !
ノイ .i l. トl=-、! レ-=iテリ}l / /
>ト、| | ` ̄´ ` ̄´ .レヘ/
_. -‐'フ `'! :} lイ`ヽ、_
,. =' /. `、 _`__ ./ ノ `、`''ー、=-、
ノ::\  ̄`ー、_ :lヽ. ー ` /./ _Y⌒ ー、 \
/:::::::::::\ ノ ::ト、`、,___,/ / <二-ヘ ノ ヽ
. ノ::::::::::::::;;;;ヽ、 `ー、 :::l. `'ー‐‐''"/ イ-‐-‐'´l └ー-、_ }
高度なメタ文学ですね。非常に前衛的で好感が持てます。
部外者の俺が言うのもなんだが、こういうときは雑談の話題を振るのがマナーだぜ。
ということで一つ振ってみるよ。
「お題:自分が出そうと狙っている(た)支給品」
スライムポット(サモナイト石・獣)
スライムプレイを……いや、なんでもない
パタリロで出た男女の性別を入れ替えるベレー帽とか
薔薇ー帽か
>>340 遡るのは別にありじゃないのか?
話の補完とかは普通にされるものだろ。
ただ、アイテム増えたり状況が変わる物は出来るだけ避けて欲しい所だけど。
今回のは……こじつけ可能な程度だし有りじゃないか?
梨々のみの話を先にすれば、時間軸上ですら何の問題もない。
NGにすれば何の問題もないよ
今回のこれをそのまま通したら不明支給品が持ち主の確認なしに決まってしまう前例を作ることになる。
作中で描写がないんだから、ベッキーの持ち物である必然性もない。キルアの支給品は鍵でした、っていうだけで済む。
それに加えて時間まで遡っているんだから、個々の問題は些細でも通すことに賛成はできない。
>>351 つまり
問題点1:主要人物である参加者の描写が無く支給品が決まってる所
>対策:ベッキー達の描写追加しろ
という事?
あと時間遡りっていっても矛盾が出ないなら有りじゃないか?
ラノロワとかで時間前後した話を幾つも見た事が有るんだが。
流石にそれで死ぬのは勘弁して欲しいけど、時間前後する話自体は禁止なのかね。
>>352 矛盾のないSS間の補完話ならともかく、他のSSの途中に遡るのは不味いだろ。
その時その行動をしなかったというのも表記されているわけではないが
前SSの内容の一部で、それを都合よく改変しているように思えるんだ。
偉そうな事を言える立場じゃないが、雑談ネタレベルで繋ぎや補完にすらなっていないと思う。
>時間遡行SSの扱い
持ち物が増えたりとかプラス系の改変を伴うのは没だな
ズガン等で見せ場のなかったキャラに対する救済処置として不可欠としても
某完結済のように終盤の7人バトルが延々と続いたので、談合でエンディングを
先に書き下ろした後で延々と補完しまくった悪例はある
ちなみに
>>332で言ってるディキアン・ミズホwwの件だが、
原作ロワでは冒頭の就学旅行バスの車内で主人公の七原が他の同級生全員に
ついて言及しているので、終盤戦まで出なくても無問題だったりする
議論中にすまん。
Wiki編集しているんだが、>>287-
>>291の人、
時間帯が「午後」(14-16時)になっているんだが、これは午前の間違いか?
時間遡行の問題を別としても、
支給品としての「鍵束」の妥当性もちょっと気になる。
作中では街に放置されてた「原付」(@武装錬金)が壊れているけど、
要するにこれは、しかるべき場所に行けば「原付」が手に入ったということ。
これを許すと、「鍵束」というのが、探す手間はかかるものの、
無限に追加可能な「追加支給品との引換券」になってしまう。
探す手間と言っても、その実態は書き手にとってはご都合主義でいくらでも出せる、ってことでもあるしね。
というわけで、数も種類もボカした「鍵束」は、まずくね?
ドアの鍵限定とかならまだしも……あ、それならドラクエの万能鍵出した方が早いし議論も無いか。
>>355 それは確かに気になった。ちょっと続きを考えた時に。
コナン、ネギ、小狼予約します。
予約wktk
議論中水を差すようで申し訳ないが、いま書いている話の中で気になった点がひとつあったので
どなたかローゼンに詳しい方にお聞きしたい。
蒼星石の『庭師の鋏』は、単体ではどんな効果を持っているのだろう?
アニメのダイジェストやMAD等を見た限りで分かる特性は、下の二つが主体っぽいんだが……
・物凄く切れ味が良い(太い蔓を回転切りで一刀両断したりする)
・何故か刃の外側で斬れる(不思議パワーの為せる技か、もともとそういう構造の特殊な鋏……ではなさそうだけどもしかしてそうなのか?)
これらは「蒼星石が持つことで特殊な力を発揮する」のか「もともとそういう力の宿った道具」なのかが、
いまいち良く分からなくて困っている。
アニロワの方にも同じ道具が出ているようなのでそちらも見てみたが、
全くといっていいほど使われておらず完全に空気支給品と化していて、参考にしようがなかった……orz
丈、イエロー、ベルカナを投下します。
四方を水に囲まれた城。その上階に位置するテラスに3人はいた。
その丁寧に石を組んだ造りは中世的であるのに、奇妙な真新しささえも感じられる。
高さは4階ほどもあろうか、飛び降りる事も這い上がる事も容易ではないだろう。
テラスから覗ける広い城内に人影は見当たらず、ただ無数の鉄扉が鎮座しているだけだった。
イエローは必死に思考を巡らせていた。今は優しく頬を撫でるそよ風すら煩わしい。
ベルカナは手遅れだと言ったが目の前の少年、城戸丈を助ける方法はきっと何かあるはず。
そう信じて必死に考えれば考えるほど絶望がイエローの心を侵食してゆく。
「僕は――」
押し黙っていた丈が口を開く。その何かを決意した真っ直ぐな瞳にゾクリとした。
泣き崩れたって変じゃない、そういう状況なのにどうしてこんな目ができるのだろう。
「僕はみんなを守りたかった。誰にも人殺しなんてさせたくなかったんだ。
友達のためにも、殺される子のためにも、殺す側の子のためにも守りたかった」
(そんなこと聞きたくない)
そう咄嗟に耳を塞ごうとする手をベルカナが押さえた。
彼女は今にも泣き出しそうなイエローを一瞥もせず、ただ黙って丈を見つめている。
それはイエローに対して『目を背けるな』と言っているようにも感じ取れた。
「でも結局、何も出来はしなかった。それどころか君達を危険な目に会わせただけ。
ハハ、僕はいつもこうなんだ。一人で先走って空回りしてばかりでみんなに迷惑をかけて。
こんな僕を助けてくれてありがとう。嬉しかった。そして……折角助けて貰ったのに、
ごめん……僕の事は置いて行くか、その、いっそ……」
「なんでそんな事を言うんだ! まだ助からないって決まったわけじゃない!
まだ……まだなにかある方法は筈なんだ! 可能性が少しでも残っているなら諦めちゃ……」
「いい加減になさいな」
根拠も無く叫ぶイエローの胸倉をベルカナが掴んだ。その顔は先ほどと微塵も変わらない。
沈痛なそれでいて冷淡にも見える静かな目をしていた。この人は悲しくないのだろうか。
「あなたは彼がどんな気持ちで口を開いたか、分からないのですか」
「そんなこと僕にだって分かってる! でも!」
怪我を治す手段も無ければ、毒を癒す手段も無い。ならば手段を探せば良いのか?
今からそれを持つ人を見つけ協力を仰ぐなど砂漠でダイヤ一粒を探すようなものだ。
丈の助かる可能性はゼロではないというだけで、限りなくゼロに近い。
そんなことは痛いほど理解できている。おそらく丈もベルカナも理解している。
そしてその可能性に挑戦する代価が自分とベルカナの安全だということも。
たった一つ、確実な手段はジェダが言っていた『ご褒美』。
三人の命と引き換えに一人の命を助ける事が出来るという悪魔の誘惑。
イエローの脳裏に先程襲ってきた三人の少年少女が浮かんだが、頭を振り必死に消し去る。
それは駄目だ。たとえ可能だとしても、それだけはやっちゃいけない。
「分かっているのなら、男の子を困らせるものではありませんわ」
「だからってこんなの……こんなの酷過ぎるよ」
全てを知って受け入れるベルカナ、全てを知ったからこそ受け入れられないイエロー。
両者を隔てているのはただ一つ、経験という名の厚い壁だった。
どれだけ消え行く命を見てきたか。どれだけ己の無力さを知っているか。ただそれだけだった。
「ごめんよ。僕の軽率な行動で危険に巻きこんだばかりか、せっかく助けてもらったのに
イエロー君を悲しませるような事になって、本当にごめん。君に会えて嬉しかった」
なんでこの人は自分が死にそうなのに謝れるのだろう。僕は元気なんだ、生きているんだ。
なんで笑えるんだ。僕は泣きそうなのに。
どんな顔をして良いのか分からなくて押し黙ってしまう。
ベルカナが表情を変えない理由が判ったような気がした。
「ねぇイエロー君……」
「え?」
「握手しよ」
言われて初めてイエローは、丈が右手を差し出していることに気がついた。
慌ててフードで手を拭き、握手を交わした。今出来る精一杯の微笑で。
丈の手は暖かかった。そして静かに震えていた。
イエローは改めて理解した。丈だって怖いんだ。泣きたいんだ。
それを我慢しているのは、きっと泣き出しそうな自分に心配を、責任を感じさせないためだと。
「イエローさん、丈さんを中へ! 外から見える位置は危険です!」
突然、周囲を警戒していたベルカナが叫んだ。
見ればテラスの向こう、遥か東の平原で無数の光が飛び交っているのが見えた。
何かのワザなのだろうか。少なくとも危険だということは間違いない。
ベルカナは一足先に屋内に入ると片端から部屋を見比べ、その一つに入る様に指示した。
「早くこちらへ!」
そこは広さのわりには調度品もなく、倉庫としてでも使われていたのかガランとしていた。
壁の上方に鉄格子の入った簡易窓が一つ、あとは大きな瓶やテーブル、整理棚があるだけ。
ぐったりとした丈を部屋の隅にあった大テーブルに横たわらせる。
ベルカナは素早く棚からシーツを何枚か探し出して丈に使い、一枚をイエローに手渡した。
そういえばフードの中は何も付けていなかった事を思い出す。
こんな時でも冷静なベルカナが凄いのか、それとも自分が鈍いだけのか。
枕代わりの丸めたシーツが血を丈の吸ってじわじわと赤く染まっていくのが怖かった。
「あの……友達へ……伝言を頼めますか?」
「もちろん!」
「確約は出来かねますが、お引き受け致しますわ」
途中に何度か言葉が途切れ、意識を失いかけながらも丈は友人への言葉を口にした。
イエローは絶対に忘れない様に、必ず伝えられる様に一言一句を聞き逃さずに聞いた。
そのくらいしかして上げられることがなかったのだ。
話し終わった丈が苦しそうに首を擦る。首筋は血の気が引いて青白かった。
「ベルカナさん……僕はここで何にも出来なかった……こんな僕でもみんなのために……」
「分かっていますわ。あなたのお友達のためにも無駄にはしません」
「……他の人には……頼めないから……」
最初は、丈とベルカナが何を言っているのか理解できなかった。
そして丈が首に手を当てている事の意味を悟った。首輪を外す気なんだ。
首輪を外す方法なんて、一つしかない。想像しただけで血の気が引いてしまう。
「誰にも殺させないって……偉そうな事を言ってたのに、こんな事を人に頼むなんて……
ごめんなさい。友達と子供達……それからイエロー君をお願いします」
「丈さん……」
「その依頼、確かに承りました。痛みを感じないようお送りします」
「……ありが……とう」
ベルカナは丈から距離を取り静かな声で詠唱した。安らかなる夢の世界へと誘う眠りの雲。
丈の眼がゆっくりと閉じてゆく。もう二度と開かれることがないであろう。
僅かに上下する胸が、まだ彼が黄泉路へと旅立っていない事を示しているだけだった。
「イエローさん。先程の『あれ』をお貸し下さいますか? 『これ』より向いていますので」
ベルカナは手にした銅鑼を見せた。この鉄塊の一撃で丈は確実に天へ召されるだろう。
だが首輪を外すとなれば鈍器ではなく刃物が必要となる。首を切断できる道具。
イエローの最後の支給品は武器であった。人を傷付けるために作られた道具。
始めて見た瞬間から、その禍々しさから絶対に使わないと心に決めた道具。
丈を助けるために、役に立たないかと思って出したが無意味だった道具。
それを使って丈を苦しみから解き放とうというのか。
苦しかった。なにも出来ない自分が悲しかった。
そしてしばしの沈黙の後、イエローはランドセルの留め金を外した。
「出ておいで、ダイレク」
その声と共に勢い良くランドセルから飛び出したのは2m近くある魔剣『ダイレク』。
空中でくるくると回転するとイエローの前に浮遊したままピタリと止まった。
刃渡り160cm程に柄と幅は40cm程。剣先は缶切りのような鉤型になっているのが特徴的だ。
その平たくて薄い刃には薄っすらと梵字が浮かび、禍々しいオーラを醸し出している。
それもそのはず、ダイレクは手に持って振り回すような無骨な魔剣ではない。
浮遊能力を持ち、所有者の意思に答えて飛び回る意思を持った魔剣でなのだ。
一応、剣先に付いている宝石が一つ眼、鉤型が口に見えなくもない。
「では、お貸し下さいな」
「……だめ。彼は……僕が……送る」
スッとイエローが手を掲げる。同時に巨大な魔剣が頭上からその切っ先を丈の首へと向けた。
手を振り降ろせば即座にダイレクが丈を苦しみから解き放つだろう。
助けたかったのに助けられなかった。何も出来なかった。だからせめて、その死は僕が背負う。
そう思った。そう思っているのに掲げられた手は動かなかった。動かせなかった。
「お止めなさいな。心の痛みを罪の意識で誤魔化しても、彼は喜びませんよ」
そっと添えられたベルカナの手がイエローの手をゆっくりと引き降ろす。
「心の痛みから目を晒さず、しっかり受け止めなさい。それが大人になるということですわ」
「でも……何も出来なかった。最期まで何もしてあげられない」
「ならば覚えていてあげなさい。人が死ぬのは肉体が滅んだ時だけではありません。
誰にも思い出されなくなった時、その人は本当に世界から消えてしまうのですから」
ベルカナがイエローから魔剣を借り受ける。薄刃だと言ってもかなり重い。
いや外見から判断するならかなり軽いと言うべきか。浮遊する魔剣でなかったら
人並み以下の筋力しかないベルカナは、持ち上げるどころか動かす事すら出来ないだろう。
血が飛び散らないようシーツを丈にかけた。イエローに直視させないためでもある。
そしてゆっくりと魔剣を振り上げた。
「辛ければ後ろを向いて、耳を塞いでいても構いません」
「……」
イエローは小さく首を横に振った。目を逸らさないと決めたのだ。
○ ○ ○
綺麗な湖の湖畔に城戸丈は座っていた。
見覚えのある景色。
始めは嫌っていた景色。
今となっては懐かしい景色だった。
「なにボーっとしてんのさ」
いつの間にか隣に座っていたアザラシのような奇妙な生物が丈に話しかけた。
「ちょっと考え事をね」
「ふーん、それで何考えてたの? おいらにも教えてよ」
「人間とデジモンは分かり合えたよね。だから人間同士もきっと分かり合えるよねって」
「当たり前のことだろ。つまんないこと考えてたんだな」
「そうだよね。当たり前のこと、だよね」
「それより勉強、頑張れよ。医者になるんだから血も怖がらないようにならなきゃいけないぜ」
「ははは、血にはね、もう……慣れたよ」
ゆっくりと遠くの景色が静かに消えてゆく。
砂城が風にさらわれるように崩れて消えてゆく。
その中に友人達や家族の笑顔が浮かんでは消えゆく。
消え行く世界の中、丈の瞳から涙が零れ落ちた。
○ ○ ○
「本当にこの部屋で良いのですか?」
「……うん」
これから長時間の休息を取らねばならない、そうベルカナが提案した時、
イエローは丈を送り出したこの部屋で休むと答えた。
あまり良い傾向ではない。純粋であるが故に自分で何でも背負い込む危うさを秘めている。
丈の遺体は、血塗れのシーツごと部屋にあった大きな瓶の中へ隠し蓋をした。
目的は血の匂いを隠す事、そして丈には悪いが休息中の精神的な負担を考慮してだ。
「そうですか。では鍵を掛けますよ」
魔法で部屋の鍵がカチリと掛かった。これで魔法を解かない限り、開ける事は出来ない。
窓もなく侵入者を防げる代わりに、万が一の時に逃げ場もない。
あまり良い休息場所ではないが、どうせ安全な場所などないのだからマシな方だろう。
「……」
イエローは壁際に座り込んで血の付いたテーブルと置くにある瓶をジッと見つめていた。
その周囲をダイレクがそわそわと漂うように浮かんでいる。ベルカナは小さな溜息を吐いた。
(まったく面倒な依頼をされてしまいましたわね)
こちらから首を突っ込んだとは言え、正式に依頼されたのだから受けないワケには行かない。
なにせ支給品に首輪、『ご褒美』を貰う権利の1/3と破格の報酬を前払いされてしまったのだから。
ベルカナは静かにイエローの隣に座ると彼女を抱き寄せた。
「もう堪える必要はありません。気が済むまでお泣きなさい」
泣き出したイエローが疲れて眠るまで、ベルカナはずっと彼女を優しく撫でていた。
長く長く続いた朝は、こうして終わりを迎えた。
【F-3/城の一室/1日目/午前】
【イエロー・デ・トキワグローブ@ポケットモンスターSPECIAL】
[状態]:擦り傷多少、破ったシーツを身体に巻きつけた、深い悲しみ、睡眠中
[装備]:シルフェのフード@ベルセルク、魔剣ダイレク@ヴァンパイアセイヴァー
[道具]:スケッチブック、基本支給品
[思考]:睡眠中
第一行動方針:レッド達と合流し、このゲームを破る方法を考える
第二行動方針:丈の友人と合流し伝言を伝え、協力を仰ぐ
第三行動方針:できれば、服を取りに戻りたい
基本行動方針:ゲームには絶対乗らない
参戦時期:2章終了時点(四天王との最終決戦後。まだレッドに自分の正体を明かしていない)
[備考]:ダイレクのソードエレメンタルは魔力を必要とするため使用不可
【ベルカナ=ライザナーザ@新ソードワールドリプレイ集NEXT】
[状態]:健康、睡眠中、精神力ギリギリ(最下級魔法1個でも使えば即気絶)
[装備]:返響器@ヴァンパイアセイヴァー、おみやげのコイン@MOTHER2
[道具]:基本支給品、木の枝、黙陣の戦弓(矢:10本)@サモンナイト3、首輪@城戸丈
[思考]:睡眠中
第一行動方針:6時間以上眠る。何をするにしても回復をしないと……
第二行動方針:丈からの依頼を果たせるよう努力はする(無理はしない)
第三行動方針:仲間集め(イエローと丈の友人の捜索。ただし簡単には信用はしない)
第四行動方針:丈の首輪を調べる。または調べる事の出来る人間を探す。
基本行動方針:ジェダを倒してミッションクリア
参戦時期:原作7巻終了後
[備考]:制限に加え魔法発動体が無い為、攻撃魔法の威力は激減しています。
部屋の鉄扉に施錠魔法が掛かっている為、外からは解呪か扉を破壊するかしないと開きません。
【城戸丈@デジモンアドベンチャー 死亡】魔剣による首の切断@ベルカナ
備考:遺体はF-3城の上階、イエロー達のいる部屋の大瓶の中。首輪は外されています。
備考:伝言は八神太一、泉光子郎、太刀川ミミに宛てたもの(内容は後の書き手さん任せ)
・アイテム紹介
【魔剣ダイレク@ヴァンパイアセイヴァー(家庭用)】
ダークハンターの魔人ドノヴァン=バインが使用していた意思を持つ魔剣。
外見は2m近い魔剣で刃渡り160cm、幅40cm程(目算)の薄刃の平たい大剣。
剣先が缶切りのような鉤型になっている。剣先の宝石が眼、鉤型が口に見えなくもない。
魔剣自体の魔力で浮いており、手に持たないで振り回すタイプの武器。攻撃を防ぐにも便利。
鞘はなく抜き身で所有者の側に浮いており、意思に答えて飛び回るように相手を斬る。
手元から離れた位置では細かい操作は出来ない(飛んでけとか、戻って来いとかくらい)。
空中で魔剣に飛び乗って突撃する事も可能で、短距離ならば移動にも使える。
ちなみに意思を持つからといって喋るわけでも自己主張をするわけでもない。
暇な時に魔剣のくせにグニャリと曲がってダラけたり、ニヤニヤ笑ったりするくらい。
主な攻撃特殊技
・キルシュレッド:魔剣を地面などに刺した後、敵に飛ばす技(遠くからでも可能)。
目標を目掛けて回転しながら飛び、ブーメランのように帰って来る。
地面に刺した剣に小さな落雷を呼ぶことも出来るが、魔力消費が必要。
・ソードエレメンタル(以下の3種類があり使用者に適正と魔力消費が必要と思われる)
イフリートソード:炎の精霊を呼び出し、魔剣に炎を纏わせ斬り上げる。
ライトニングソード:雷の精霊を呼び出し、魔剣に雷を纏わせ連続突きを出す。
ブリザードソード:氷の精霊を呼び出し、魔剣から氷の結晶を飛ばして凍結させる。
丈、イエロー、ベルカナを投下しました。
キャラの内面や性格にはあまり自信がないため(うろ覚え&数話分しか見直せていない)
ご指摘などお願いします。
なんか途中の丈がかなり元気に見えますが気のせいですw
投下乙
やっぱ丈は助からなかったか・・・
で、
血を丈の
じゃなくて
丈の血を
だと思う
投下乙です。
胸にずっしりと来るシリアスさが……ロリショタばかりだと、こういう場面が
よりいっそう重苦しくつらく感じられる。それを見事に書ききったのは作者氏の力量というべきか。GJ!
|葬式会場| λ... <それじゃ、行ってきます……
>>369 ギリギリまで見直したのに……無念
破棄や大きな修正がなければwikiで修正させていただきます。
(なんかいつもミスしてばっかりだ俺)
丈は散ったか……。三者三様の覚悟が表れている力作でした。
丈…
やっぱ拡声器神話は崩せなかったか
イエローの状態表の、
>第一行動方針:レッド達と合流し、このゲームを破る方法を考える
~~~~
がフラグに見えて怖いな……。
この後もし、レッド(死体)と遭遇することになってしまったら
イエローが激しくカワイソスの予感
>誰にも思い出されなくなった時、その人は本当に世界から消えてしまうのですから
ワンピースのヒルルクを思いだしたのは俺だけ?
よくある言い回しだ。
GJ。
しんみりと、重くて切ない話でした。…………さらば、丈。
何の因果か丁度十人目の死者です。おめでたくない、丈。
【予約まとめ】
2/23(金)の予約(〜2/26(月)まで) ※今日〆切り!
◆ou3klRWvAg :ビュテイ、イヴ、ブルー
2/25(日)の予約(〜2/28(水)まで)
◆2kGkudiwr6:白レン、イシドロ
2/26(月)の予約(〜3/1(木)まで)
◆aCfYpcY.NE:コナン、ネギ、小狼
試験投下スレにちょっと試験的な物を投下してみる。
避難所でもこちらでも良いから意見が欲しい。
>>375 むしろどれロワを思い出したorz
以下引用(ネタバレ回避の為、一部修正)
【優勝者】が忘れなければ、【優勝者】の思い出の中では、
みんないつまでも生きていられるんだよね。
テスト投下スレに投下完了。
意見求みます。避難所でも構いません。
どちらにせよ投下は鍵のSSが一段落してからになりますので、急がない方向で。
(今の内容ならどちらにせよ話に影響は無いが、梨々が出ているため)
関連キャラの予約が入った場合は本投下は無くなりますが、その場合でも意見は聞きたい所です。
前編は手に汗握る脱出が良かった。
後編はマーダーの潰しあいか。
一人死亡で、一人は重傷か。
まぁ、いいんじゃないの?
たまにはマーダー同士で戦ってもらわないと
展開の都合上レックスにラグナロクが渡るのは実に自然なんだが、
ここまでアレだと八面六臂もいい所だな……倒せる奴いるのか?
百戦錬磨の戦士としての才覚+攻守バランスの取れた魔法技術+強力な武器+魔力回復薬
とんでもないにも程があるぞ;
ただ、SS自体には問題はないと思う
投下お疲れ様
>>367 GJです
ベルカナの魔法、ロックとスリープクラウドがすごくいい味出してます
とりあえず書き手さん同士で混乱してるようなので
イエローの特徴について気になったことを
1人称:ボク(冒険前は「私」だったが今はこれで安定)
2人称:キミ、その他口調は普通の男の子口調でOK。
体型:金髪。麦わら帽の中にはポニーテールが隠されている。
帽子が吹っ飛ぶか、裸(もしくはそれに準ずる状態)じゃなきゃ女だと分からない。
今の状況でも遠目では男の子にしか見えない…かも。
すみません、女の子三人を予約していた者ですが
推敲を入れるとどうしても間に合いそうに無いため、
数時間の猶予をいただけないでしょうか……
コナン、ネギ、小狼投下します。
「この魔力は…」
俺は無骨なメカで覆われた頭を、魔力を察知した方へと向ける。
…ちょうど、今の俺が歩いている方向からだった。
シルフスコープを使わなくてもわかる。
何のカードかどうかはわからない。
だが、その魔力は、まぎれもなくクロウカードのものだった。
「…いや、さくらとは限らないか…」
思わず溜息が漏れる。
クロウカードといえばさくらを連想させるが、ここでは完全に武装解除されていた。
となれば、おそらくさくらが持っている確率は無いわけではないが、低いだろう。
そして、厄介なことに魔力の反応はもうひとつある。
だが、それはクロウカードとは全く別のものだ。
シルフスコープからは、それは全く別々の存在だと知れた。
…つまり。
「相手は、二人…か」
クロウカードを持っている人物。
そして、魔力を持っている人物。
…もし、この二人が『殺し合い』に乗っていれば、ろくな武器を持っていない自分に勝機は無い。
だが、果たして殺し合いに乗っている人物が二人組で動くだろうか?
…いや、最悪の場合、殺戮者が二人、という可能性すらある。
そんな答えの出ない自問自答を繰り返しながら…魔力は徐々に近づきつつあった。
接触するか、否か。
ここでの判断は全て大きな分かれ道だろう。
もし、先程の少女のような実力者と戦えば、自分は死ぬ。
…だが、動かなければ始まらない。
さくらを守ることも。
このバトルロワイアルから脱出することも。
意を決して、魔力を察知した方へ歩みを進めた…。
※ ※ ※
女の子との神社での戦闘を終わらせた後、俺とネギはそこから逃げるように去った。
…リリスといいさっきの女の子といい…つくづく女運が無い日だな、今日は…。
それにしてもさっきのカード…俺にも使えるのだろうか?
もしそうならば、ネギの足手纏いにはならないだろう…。
…と思ったが、俺の右腕は折れている。
せめてこの腕が治ればと思うが…。
間違っても『ご褒美』とやらには頼らない、それは確かだった。
俺は地図を思い出す。
確か、この近くに学校があったはずだ。
…だが、学校にはできれば長居したくない。
襲撃された場合、自由度がかなり低いからだ。
そう、逃げられる確率が極端に減る。
治療をするかどうか。
そう悩んでいた時に…ズキ、と右腕が疼いた。
「……くそっ…」
右腕の骨折、リリスとの『競争』。
咄嗟の思い付きとは言えど、俺は他人の命を犠牲にしようとしたんだ。
どう考えても、事態は悪い方向にしか考えられない。
「リリスを止める…その為にも、力が必要、か…」
幸い、約束の時間まで、まだ時間はある。
それまでにB−7のタワーに人払いをし、そこでリリスを迎え撃てばまだ勝機はある。
だが、それも『希望的観測』に過ぎない。
リリスがどんなに強いかは、ほんの少しだけでもわかっている。
わかっているからこそ言える。
リリスを倒そうとすることは、ほとんど自分から死にに行くようなものだ。
…だが、それでもこの『競争』を丸投げにすることはできなかった。
…そして、もうひとつ問題があるとすれば…。
俺は左手で引っ張ったままのネギに視線を移す。
…確かに、普段なら殺人などしないタイプだ。
だが、リリスに何かをされたのか、今は妙にボケている。
「コナン君…?どうか…したんですか?」
言うその目は未だ焦点は定まっていない。
……少なくとも、今はネギを監視しておこう…。
それが、無情の約束をした自分に今できる、数少ないことだ…。
「……誰か、来ます…」
その瞬間、ネギの瞳の焦点が定まった。
…リリスの暗示が解けたのか!?
ネギは進行方向をじっと見つめて動かない。
「…この感じ…魔力を持った人が近づいている…」
「……!!」
俺は思わず息をのむ。
また魔法使いか!?
…ネギも大分消耗しているようだし…これで相手に敵意があったらまずい…!
「ネギ…そいつに敵意がないか、わからないか…?」
「…さすがにそこまでは……殺気はないみたいですけど…。
それを隠せる人間や、殺人を何とも思わない人間もいますから、それだけで敵か仲間かの特定は無理ですね…」
鬼が出るか、蛇が出るか、か…。
現れたのは、真っ白なカッターシャツに紺のスラックス…。
…まではいいとして、見覚えのある大きな赤い蝶ネクタイに、頭には不気味なメカ。
…言っちゃあ何だか、とことん怪しい人物だった。
「な、何なんですか貴方は!!」
「ちょっと待ってくれ!俺は怪しい者じゃない!」
「そんな全力で怪しいカッコをしていて何を言うんですか!」
…………………。
一瞬思考停止していたが、あの蝶ネクタイは俺の蝶ネクタイ型変声器!
多分、彼の支給品だったのだろう。
「……わかった、今、顔を見せる!」
そう言って、頭のメカを取る。
…その素顔は、精悍な表情をした少年だった。
顔立ちからするとアジア系…中国系の少年だろうか?
「…意外と普通の顔ですね」
「…生き残る確率を少しでも上げる為にはこの格好しかなかったんだ。
…驚かせてすまなかった」
その声には、危険の色は何もない。
純粋で、素朴な声だった。
「…ひとつ、聞きたい。
…君達は、この『ゲーム』に乗っているか?」
少年は真剣に聞く。
その言葉に、俺とネギは気まずそうに顔を見合わせた。
…確かに、『乗っているか』と聞かれたら、答えは『否』だ。
だが、自分達が生き残る為に、他の参加者を危険に晒したのは事実だ。
…それを、この少年が聞けば、どういう反応を示すだろうか?
「…乗っているかと聞かれたら、乗っていない…。
だが、俺達…いや、俺の命は他の参加者の犠牲の上に成り立っている…」
俺は、重々しく口を開いた。
※ ※ ※
口を開いたのは、意外にも年少だと思われる少年の方だった。
黒い髪に、蒼い瞳を持った幼い少年。
だが、その口調は、外見年齢からかけ離れていた。
その表情には悔恨の色が濃い。
俺は、その少年の言葉を聞きながら…不快感と同時にやるせなさが溢れた。
少年の言葉を要約すると、あの主催者の男、ジェダの仲間のリリスという存在に襲われたらしい。
少年は、その時できる限りの機転だったのだろう。
『どちらが多くの参加者を倒せるか』…つまり、そのリリスという存在と殺害数を競う約束をしたらしい。
無論、責められるべきことだろう。
だが、不思議と責める気は起きなかった。
見たところ、少年からは何の魔力も、武道の心得も感じられない。
そんな少年が生き残る為についた必死の嘘なのだろう。
そう思うと、とても責める気にはなれなかった。
…何より、こういった局面でさくらも責めないだろうから…。
「で…ゲームには乗っているのか…?」
「え?」
少年は責められることを覚悟していたらいい。
間の抜けた声を漏らした。
「俺はゲームに乗っているのかを聞いたんだ。乗っているのか?」
「…俺は…乗っていない…」
少年は俯く。
「そっちの君は?」
「……正直に言うと、乗る気でいました。リリスさんとの勝負。
…でも、少なくとも、君に対してはそんな気はありません」
不安材料は山ほどある。
だが、こっちの…赤髪の少年は魔法を使えるのだろう。
まともにやりあえば不利…おそらく、自分は負ける。
「当面の敵ではないということか…」
俺は少し安堵する。
またあんな戦いをすれば、体力ももたない。
…戦いにならなかっただけ、マシというべきか…。
「…見たところ、君達は怪我をしているようだが?」
「…ああ…リリスにやられた…これくらいで済んだのが奇跡なんだろうけどな」
蒼い瞳をした少年は自嘲気味に呟く。
「そっちの君も?」
今度は赤い髪の少年へと向き直り聞く。
「いえ、別の方です」
「………そうか…」
魔法使いに傷を負わせる力を持った存在がいる…。
やはり、この世界には只者ではない存在がいるようだ。
「俺は、仲間を探している。一応、魔力もある。武道の心得もある。
……俺が仲間に加わる代わりに、二つ、条件を呑んでくれないか?」
「条件?」
蒼い瞳の方の少年が不思議そうに聞いた。
「ひとつ、仲間を探す手助けをして欲しい」
「それは、俺達も同じだ。俺もネギも、仲間を探している」
なるほど。
少なくとも、どちらも殺し合いに乗っていないのは本当のようだ。
言葉を聞いた限りでは判断材料に欠けるが、俺の勘がそう告げていた。
「ふたつ、俺の持っているシルフスコープとこのネクタイと、君の持っているクロウカードを交換して欲しい」
「クロウカード……これ、か…」
思い当たる節があるらしく、右手を庇いながらランドセルを下ろした少年はそこからカードを取り出した。
見覚えのあるカードは、『剣』のカードだった。
…実に危険極まりないカードだ。
「…『剣』のカードか……常人でも確かに使えるが、その間、自我は消える」
「!!」
その瞬間、少年の表情が強張った。
…そう、自我が消えるということは、剣の達人となるが…殺人機械として、だ。
「君はゲームには乗っていなさそうだが……」
俺は、彼がゲームに乗っていないことを知っている。
「…わかった…だけど、本当にいいのか?」
それは、リリスとの『約束』をしてしまったことだろう。
「どうせ、奴ならそんな約束をしていなくても人を殺すさ。
……そう気に病むな」
「悪ぃ…」
俺はそう言って、微笑む。
上手く笑えただろうか?
さくらのように。
彼を安心させることができただろうか?
(…『絶対大丈夫』、だよな、さくら…)
俺は心の中でさくらに問い掛けた。
記憶の中の彼女は、微笑んでいる。
…そう、守るんだ。さくらを。
そう決意していたら、不意に横手から声が掛かった。
それは、申し訳なさそうなネギの声だった。
「あのー…とりあえず、自己紹介くらいしておきませんか?」
「「あ」」
その時、初めて俺達はお互い、自分の名前も名乗っていないことに気づいた…。
【D-5/道路/1日目/午前】
【ネギ=スプリングフィールド@魔法先生ネギま!】
[状態]:胸に斜めに大きく浅い傷痕(ただしダメージはほとんどない)。魔力を相当使ってだいぶ疲労
リリスの唾液の催淫作用は解けました
[装備]:指輪型魔法発動体@新SWリプレイNEXT
[道具]:なし(共通支給品もランドセルもなし!)
[思考]:少し休みたいかな…
第一行動方針:魔力回復の為少し休みたい
第二行動方針:二人(エヴァ&小太郎)と、コナンのお友達(灰原)、小狼の仲間(さくら)を探す
第三行動方針:18時のリリスとの約束に遅れずに行く
最終行動方針:ロワから脱出する
[備考]:
リリスと殺害数を競う約束をしています。待ち合わせは18時にB-7のタワーです。
催淫作用は解けましたが、襲ってくる存在には容赦するつもりはないようです。
【江戸川コナン@名探偵コナン】
[状態]:右腕骨折
[装備]:クロウカード「剣」@CCさくら(カード状態)、はやぶさの剣@ドラクエ
[道具]:支給品一式、バカルディ@ブラックラグーン、銀の銃弾14発、
殺虫剤、リリスの食料と飲み掛けの飲料水
[思考]:そろそろ俺とネギの手当てをするべきか…?
第一行動方針:灰原とネギ、小狼の仲間を早めに見つけたい
第ニ行動方針:できれば、学校あたりに行って右腕の手当をしたい
第三行動方針:リリスを倒す為に協力してくれそうな人物を探す
最終行動方針:ロワから脱出する
[備考]:
リリスと殺害数を競う約束をしています。待ち合わせは18時にB-7のタワーです。
バカルディと飲み掛けの飲料水は、リリスが口をつけたため弱い催淫効果を持っています。
【小狼@カードキャプターさくら】
[状態]:健康
[装備]:無し
[道具]:きせかえカメラ@ドラえもん、
シルフスコープ@ポケットモンスターSPECIAL
蝶ネクタイ型変声機@名探偵コナン
基本支給品
[思考] これからどうするか…
第一行動方針:桜を探し、守る
第二行動方針:仲間を集める
第三行動方針:きせかえカメラの充電
最終行動方針:桜とともに島を脱出する
[備考]:
きせかえカメラは現在使用不能。充電が必要です。
まだ装備交換、名乗り合いはしていません。
『剣』のカードは、常人が扱った場合、意識が消えます。
ただし、魔法、または超能力を持つ人間なら、意識は消えません。
コナン、ネギ、小狼投下完了しました。
さくらは文中では「さくら」、行動表では「桜」に統一しました。
…キャラクターの口調に若干の不安があるので、御指摘があればお願いします。
乙。コナンくらいしか知らないから具体的な感想はつけにくいw
同じ作品のキャラとアイテムがそういえば結構近くにあったんだなー。
投下乙です!
ネギのエロエロメロメロ状態が解けてしまったのは個人的にちょっと残念だけど、
少年三人のやりとりに心をほんのり和ませてもらった。GJ
……しかし、このままだと学校に
「ネギ・コナン・小狼」+「リンク・梨花・灰原」+「一休さん」の、総勢七人が集って
大集団を結成してしまいそうでちょっと恐ろしい。
投下乙。
まあ流石に何時までも媚薬効果が持続するのもなんだしな。
妥当で慎重な話だと思う。GJ。
学校に大集団か。
……火種もちゃんと抱え込みそうだから面白いと思った。
灰原は言わずもがなだし、コナンもそれでごたごたしそうだし、ネギも微妙にズレが残ってるし、
リリスとしちゃった約束も有るし、一休さんと梨花の動向はまだ読めないし。
大きな火種は無いけど小さいのがたくさんで楽しそうw
乙!小狼は攻撃されなくて良かったな……あの格好で血塗れになってたら、さらに怪しくなったもんなぁ
口調についてはよく知らないから、良いとも悪いとも言えない。
けど、剣のカードがwikiの説明と違うように感じるんだが……
>>402 あ、本当ですね…。
…では、『剣』のカードは常人には使用不可。
次に使用する時は、紫穂がサイコメトリーするか、杖を使うかでよろしいでしょうか?
[備考修正]
『剣』のカードは、常人が扱った場合、意識が消えます。
ただし、魔法、または超能力を持つ人間なら、意識は消えません。
↓
、『剣』のカードは常人には使用不可。
次に使用する時は、紫穂がサイコメトリーするか、さくらの杖を使う。
こんな感じでいいかな…。
あう、失敗…。
読点いりません…;
[備考修正]
『剣』のカードは、常人が扱った場合、意識が消えます。
ただし、魔法、または超能力を持つ人間なら、意識は消えません。
↓
『剣』のカードは常人には使用不可。
次に使用する時は、紫穂がサイコメトリーするか、さくらの杖を使う。
こんな感じで…;
>>404 それだと、他のクロウカードのロワ内設定である「魔力持ちなら誰でも使える」に
矛盾してしまうような気がするのですが……。
『剣』のカードのみ、特別ルールの適用ということになるのでしょうか?
>>405 …そうですね…。
でもどこかで矛盾が生じてしまうのが切ない;
では、最初の備考
↓
『剣』のカードは、常人が扱った場合、意識が消えます。
ただし、魔法、または超能力を持つ人間なら、意識は消えません。
で、OKしてもらえるでしょうか?
他にいい案があれば、誰か出してもらえたらありがたいです…。
別に、常人使用不可で、魔法が使えるならOKだと思うんだが……
紫穂も乗っ取られただけで、使ってた訳じゃ無かったはず
剣が召喚(?)されてた時点で使ってる気がするんだが…
つか紫穂の場合は意識あったんだよな?
それなら
>>406でいい気がする
>別に、常人使用不可で、魔法が使えるならOKだと思うんだが……
これじゃ訳がわからねぇ……
訂正) 別に、常人使用不可で、魔法が使えるならOKで良いと思うんだが……
>>407 えっと、では最終的な備考修正を。
[備考修正]
『剣』のカードは、常人が扱った場合、意識が消えます。
ただし、魔法、または超能力を持つ人間なら、意識は消えません。
↓
『剣』のカードは常人には使用不可。
魔力持ちなら誰でも使える。
ただし、剣形態の時は常人でも使えるが、意識は消える。
文中での小狼の「常人でも確かに使える」は、剣形態の場合。
こんなものでよろしいでしょうか;
剣召喚ってしたっけ?
使い方読み取ろうとしたところで、じゃなかったけ?
てか、確かに紫穂は意識あったんだよな……
いまさらだが何でだ?
>>410 それなら常人は発動できないから、滅多なことでは乗っ取られないし、俺はいいと思う。
ところでブルーとか予約した人はどうなったの?
ところで話題変わるけど、避難所に「Q&Aスレ」みたいなの立てていいかな?
結構、知らない作品・知らない設定とかあると思うんだ。作品数多いし、書き手のカバー範囲違うようだし。
本スレでも避難所でも、「○○は●●なの?」的な質問がよく挙がるし。
議論を中断させないためにも、設定などの確認専用の質問の場があると良いと思った次第。
>>413 投下が遅れるそうだ
まぁ、気長に待ってやれ
>>414 スレ立てるまでもない質問スレみたいなのを作りたいと言うこと?
別にいいと思う
>>415 そう、そんな感じ。スレタイが思いつかなかったけど、それそのまま貰おうw
確認していたら間違い発見しました;
誤)
それは、申し訳なさそうなネギの声だった。
正)
それは、申し訳なさそうな赤髪の少年の声だった。
です。
一人称で名乗り合いをしていないので…。
間違いが多くてすみませんでした;
>>382 MP消費が緩すぎじゃない?
ギガデインみたいな大技使っといて、MPが3/4以上も残ってるって…制限下ですよ。
切り札的な魔法なんだから(いくらゲームでは終盤ホイホイ使えるようになるとは言え)、もっと消費を激しくして欲しい。
威力は十分すぎるほどあるんだから、バランスが悪い。
>>398 >第三行動方針:18時のリリスとの約束に遅れずに行く
ネギのこれに吹いたw
まだかなり不安要素を含んでるっぽ。
小狼はクロウカードを手に入れたことで、それなりの戦闘力を手に入れたかな?
>>382 這い上がるくらいで〜の時間表記がミスだとして、あれが「昼」だとすると
時間巻き戻ってね? 表記ミスかな?
すまないが、死んだ人10人、教えてくれないか?
お前はwikiも見れないのか
UWAAAAAAAAどうしても納得のいくビュティが書けneeeeeee!
数時間どころか一日もらってしまって申し訳ありません。
あと一時間かけて、ビュティ分を推敲したら投下を開始します……本当に申し訳ない
>>423 とりあえず落ち着け
で、納得できるものを投下してくれ
>>418 原作の消費MPを調べて、前回のSSで使った呪文の消費と照らし合わせてあります。
設定上の問題は無いはず。
ちなみにギガデインの消費は今回使用した消費MPの約半分ほどを占めました。
一発で全MPの1/8近くという所かな。
>>425 それで、寝たら回復するんだよな?
魔法系キャラに都合よすぎじゃねぇの?
人殺すにはライデインで十分なうえ、ライデインは消費少ないからいくらでも撃てる。
一日経ってもロクにMP減らないのに、寝れば回復。
MPは尽きませんね。
>>425 要するに設定上の話じゃないワケよ。
フランドールの時もそうだけど、大技使ってるのに消費が少ないのはどうなのって話。
>>423 一時間どころか一夜明けてしまった訳なんだが
自分で決めた期限なんだから間に合わないと思ったら連絡くらいしてくれ
予約荒らしだとか思われても文句言えないぞ
いや、設定上の話でいいだろ。
そうかなぁ。
大技を何のリスクもなしに8回も撃てるなんて問題だと思うがな。
寝たら回復するから、次の日はまた何発も撃てるようになるし。
ID:AdgddXFlは『大技は普通の呪文に比べてMPの消費量を大きくすべき』と言ってて、
書き手さんは『大技も原作の消費量に合わせてMPを減らしています』と言ってる。
そりゃあ話が噛み合わない。
で、改めてどっちの意見を尊重するかだが、さて、どうだか。
ドラクエやFF、マザーを原作と同じすると無尽蔵に近くなるから消耗増加
もしくは威力激減を希望したい。
たしか前のレックス戦でも消耗少なすぎって話題が出て途中で流れてたと思う
(原作の消耗そのまま格ゲーの人達は消耗無しで技を出せまくるし)
433 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/02/28(水) 08:58:21 ID:jn8zxT57
作中の能力だけを採るとバランスがおかしくなる。
できれば、他の作品とのバランスを重視してもらいたい。
この手の元祖である葉鍵ロワイヤルなどを見ると、
圧倒的と言うか人知を超越した能力は封じられたり、
もしくは強い能力を持ったが故に、序盤から中盤で、
殺されている。そうしないと、最後で収集がつかなくなるから。
あと、皆ギガデインの消費量しか議論してないけど、
ベホイミとかキアリクは消費量増やさなく良いの?
ベホイミは効果が減ってるみたいだったけど、それ+消費も大きくしないでいいのかな?
ギガデイン以上にこっちの方がMP喰ってなきゃ、まずいと思うんだが。
ただ、最高MPが制約されてるなら、使ってる当人も気づいて乱射なんてしないだろうから……。
てか、兄貴が剣技より魔法に重きをおいて戦ってるのがなんか違和感。
やたら硬い相手や素早い相手、複数相手とかならともかく。
ひょっとしてPS2版ってそういうバランスになってるのかな
【現時点の課題】
・「這い上がるくらいで丁度いい ◆gMrrx6WqIM 」の時間表示問題
>>287-291の作品だが、そのステータス欄の時間表記に疑問が出されている。
その前のお話が「午前」枠(8〜10時)なのに、いきなり「午後」枠(14〜16)になっている。
お話の内容からして、4時間以上もの時間経過は考えられない。
時間表記システム(
>>5)を把握してなかった作者のミスか?
◆gMrrx6WqIM 氏のコメントと修正が望まれる。
(前の話と同じ「午前」枠にするか、それとも次の「昼」枠に進めるのか、裁量の余地があるため)
・◆l1XtqCvRP.氏の2作品の扱い
>>315-316>>323の2作品。
どちらにも重大な疑問が提示され、本人からの回答が十分に成されていない状態。
多くの人が納得していないだろう。
この2作品については、残念ながらNGでもう確定か?
たとえそうだとしても、当人のコメントが欲しい所。
少なくとも、現状のままでの「通し」はありえない。
・◆CFbj666Xrw 氏の、テスト投下スレの作品の扱い
上の◆gMrrx6WqIM 氏の時間が修正され、◆l1XtqCvRP.氏の作品がNGで確定なら、投下可能。
ただし、これはこれで問題点が指摘され、現時点でも大きな議論になっている。
本スレ投下の際には、なんらかの形で要修正だと思われる。
このまま投下すれば再度のNG論議は避けられないだろう。
・◆ou3klRWvAg 氏のビュティ・イヴ・ブルー予約
>>423で「あと1時間」と言っているが日付変わっても反応無し。
まあ、無理して破綻されても困るけど……。
とりあえず、他に予約したい人が出てくれば譲るのが筋か。
頑張ってその前に完成を目指して欲しいもの。
【予約まとめ】
2/25(日)の予約(〜2/28(水)まで)
◆2kGkudiwr6:白レン、イシドロ
このままじゃ、今日の夜には予約無し状態になってスレが止まっちゃうよー。
議論のある書き手さんは、素早い対応望む。
トラブルのない書き手さんは、積極的な予約を望む。
……自分? トラブルの1つが解決すれば1つ予約できるんだけど。
っていうか寝てMP回復するのは決定事項なのか?
今はロワであってゲームじゃないんだからそれも問題あると思う。
そして消費魔力も少ないと思う。
FFDQロワでももっと消費してたぞ。
>>437 リラックスできる環境で、一晩休息を取ることができれば完全回復、は確実だろう。
そういう約束になってるんだから。
問題は、このロワの中で、安全が保障された宿屋で1晩過ごすのと同等の時間が取れるかどうか、じゃないかな。
たとえばドラクエとかじゃ、馬車で歩きながら夜越しても回復無しだし。
周囲を警戒しながらウトウトする程度で完全回復してたら、それはまず袋叩き間違いない。
あとは書き手のバランス次第かと。
消耗しきったキャラがその後はもう一切何もできない、のは別の意味で萎える。
無防備な姿を晒し誰かに襲われるリスクと、時間的ロスを覚悟して休息を取ったなら、ある程度回復してもいいとは思う。
>>438 そう考えると宿屋でなければ寝れない(?)勇者に比べて、ダンジョンや野営で
平然と眠れるベルカナの方がタフに思えるから不思議だw すぐガス欠になるけど
>>439 それに比べて、ゲーム系でまったくよく分からんのがベルフラウだ。
あの子は一戦闘が終わる度に全快しちゃう。
まあ、
>>438でいいんだけど。
食べもん喰ったらある程度回復するテイルズ参加者もどうかと思うけど。
>>436 一休さんのSS(おむすびのヤツ)も修正宣言以降、応答がないんだよな
あれがハッキリしないと学校辺りも手を出しにくいと思う
原作どおりの消耗、ってすると今度は格ゲーやら弾幕の連中の消費がなくなる危険性がある。
ただ前SS見ててもMP関係はレックスにとって枷になっていないようだから、
クリーンヒットしても意外に威力がない程度でとどめては?
幸いクリーンヒット描写はないからなんとかなると思う。
書き手さん次第だけど。
切り札としてギガデインを考えてるなら、半分くらい消費させてもバチは当たらんだろうね。
設定よりもバランスというか演出的要素を重視すべきとは思う。
逆に設定どおりの消費に留めるなら
>>443の言う通り威力もその程度に抑えるべきだね。
ゲーム上の数字の上なら打撃2回分くらいの強さでしかないし。
あーでも打撃一発で骨折レベルのダメージが入ってるんだっけ、うーん。
ふと思った。ギガデインより強いミナデインはどうなるんだろう?
普通に考えると使用されることはないんだろうけど。
ミナデインは単独だと燃費の悪いライデインくらい。数人で協力して強敵撃破なら燃えるが。
ロト紋だとボス戦に何百人とかで凄いミナデインやってたけどw
単体攻撃のミナより全体攻撃のギガの方がヤバい。
ちなみに5はライデインが全体で、ギガデインはグループ
シリーズによって範囲が違う勇者の強呪文。
イエロー予約します。
ベルカナとか出ないのか?
まぁイエローの独白みたいな形にするんなら別だけど
>>449 はい、夢の中ということで。
ベルカナは休まないと魔力が回復しないようなので
イエローの独白という形にしています。
…もっとも、その回想の中で他キャラは出てきますが…。
>>450 レッドと丈の活躍に期待!
そういやイエローってベルカナに抱かれてるから起きても6時間後まで動けないのか。
感動的な場面を装いつつ、勝手な行動をさせない為にそうしたならマジ策士だなw
正直ギガディンは便利すぎじゃないか?
先に議論されてるように消費がもっと大きくないと…
あとべホイミ、ベホマ等の回復系は個人的には正直使用不可にしたいくらいなんだよな
MP回復は…レックス自身がマーダーとして覚醒してる以上リラックスして休めるとは思えないんだが
>ベルカナに抱かれてるから
別の意味に見えて一瞬困った。
性的な意味で
灰原「例え私が倒れても、第二、第三の灰原哀が現れるだろう!」
こうなってしまうからやめてくだしあ(><)
回復も個性だから蘇生系以外は大幅制限でいいと思う。
でもスクルトかけた歴戦の勇者に素人小学生がボウガンでつけた傷くらいなら完治してもおかしくはないかと。
MPの睡眠回復はなし(ほとんどなし)でいいんじゃない?
常にフィールド状態と考えれば。
>>455 それだと、他の魔法使い系も同じようにMPの睡眠回復はなしってしないと不公平感が強くない?
タバサだって一緒だし、ジーニアスも似たようなもんだし。
レックスだけMPの睡眠回復はなし、なら他の参加者には影響を与えないんだけど。
457 :
>>456:2007/02/28(水) 22:02:27 ID:cwl2jjYR
連投と意味不明文ごめん。なのはを始めとする魔法少女やら、タバサやジーニアスを
始めとした魔術師やすでにデバイスを使っている吸血鬼とかがいるから
魔力を使う支給品の意味がなくなったりしない? 後半は銃火器メインになってもいいけど。
などと思ったので。
>>456 単独行動の人は安心して眠れないからMP回復は少量、でよいと思う。
ただし襲撃を一切気にせず眠ったり、そこら中にトラップしかけて安心して眠れる場所を作れば安眠可。
イエロー投下します。
イエローは夢を見ていた。
今までの、日常の夢。
幸せが壊れる前のこと。
四天王との決戦。
…確かにあの時も命がけだった。
だが、ここまで理不尽なものではなかった。
「レッド…さん…」
自分は『今』見ているものを、『夢』だと理解した。
理解しない方がよかったのか、理解する方がよかったのか、それは自分にもわからない。
理解すれば、現実の残酷さを夢でも背負うこととなる。
理解しなければ、次に目が覚めれば残酷な現実を突きつけられることとなる。
『いいかい?ポケモンはやさしくて、でもこわい生き物だ』
!!この記憶は…レッドさんと初めて会った時の記憶…。
『ポケモンを使って悪いことをしようとする人が飼い主では、
ポケモンも悪い子に育っちゃう』
「レッドさん…ボクは…」
『正しい、優しい気持ちで育てれば、いつまでも友達でいてくれる。
…わかるよね!?』
念を押すレッドの姿。
それは優しくて、それでいて強い言葉だった。
『それさえわかればキミも、ポケモントレーナーの仲間入りだ』
レッドの笑顔。
何故こんなにも懐かしいのだろう。
…ほんの少ししか離れていなかったはずなのに…。
相当場数踏んでたり、裏の世界に慣れてるような奴でもないとこの状況で安眠は難しくないか?
殺す覚悟してる奴だって基本はロリショタなんだぜ?
『よくがんばったな、ありがとう。イエロー!』
四天王を倒した時に言われた言葉。
…だが今、自分はこんなにも無力だ。
「…ボクは……ボクは、何ができるの…?」
ベルカナの言葉が蘇る。
『お止めなさいな。心の痛みを罪の意識で誤魔化しても、彼は喜びませんよ』
「…そうか…ボクは逃げたかったんだ…」
次に自分が死ぬことがあっても、それが断罪だと思いたかったから。
「ボクは自分が死ぬ理由が欲しかったんだ…」
助けられなかったから。
目の前の人を。
誰も死なせたくないだけなのに。
その痛みを、人を殺す罪の意識を被せて、誤魔化そうとしたんだ。
『君に会えて嬉しかった』
死ぬ際の丈の言葉。
「…うん…ボクも嬉しかったよ…」
『握手しよ』
「あたたかかったな…丈さんの手」
静かに震えていた彼の手。
彼も怖かったのだろう。
泣き出したかったのだろう。
…だけど、最後までイエローを不安にさせるようなことは言わなかったし、しなかった。
「強いよ、丈さんは…ボクなんかとは大違いだ…」
空を仰ぎ見る。
夢の中の空は、記憶の中のカントーの空と同じだった。
「…でも、ボク、決めましたから」
ただ彼の死を嘆くだけではなく。
悲しみを越えて。
「丈さん…ちゃんと伝えます」
大丈夫、もう迷いはない。
【F-3/城の一室/1日目/昼】
【イエロー・デ・トキワグローブ@ポケットモンスターSPECIAL】
[状態]:擦り傷多少、破ったシーツを身体に巻きつけた、睡眠中、決意
[装備]:シルフェのフード@ベルセルク、魔剣ダイレク@ヴァンパイアセイヴァー
[道具]:スケッチブック、基本支給品
[思考]:睡眠中(夢を見て、決意を新たにする)
第一行動方針:レッド達と合流し、このゲームを破る方法を考える
第二行動方針:丈の友人と合流し伝言を伝え、協力を仰ぐ
第三行動方針:できれば、服を取りに戻りたい
基本行動方針:ゲームには絶対乗らない
参戦時期:2章終了時点(四天王との最終決戦後。まだレッドに自分の正体を明かしていない)
[備考]:ダイレクのソードエレメンタルは魔力を必要とするため使用不可
イエロー投下しました。
…
>>461さん、間が悪くて申し訳ありませんでした;
時間を一応昼へと進ませました。
問題がありましたら修正します。
投下乙です。
内容は別に問題ないと思いますが、予約から投下までの間隔の短さが気になります。
もうすこしゆったり気をもって、期限いっぱい推敲をしてみてはどうでしょうか。
無理に急くことなく、どうせ投下するなら最高のものに仕上げてから! ぐらいの心持ちで。
そして睡眠と回復の問題にちょっと参加、というか質問を。
強制睡眠魔法や、眠りを齎すアイテムによる眠りで回復はしないでしょうか?
ex)眠ろうするが、どうしても眠れなくてそれらを使用した場合
(or強制的に休息をとらせようとした場合)
この場合、僅かなりとも体力・精神力の回復があるのでしょうか。
ちなみに投下作と
>>461で思い出したけど、
イエローには、力を使いすぎた場合、どんな状況でも強制的に眠くなる(≠疲労)
というペナルティもあったような。
ポケスペを読んでいたのがかなり昔なので自信がありませんが、
もし間違ってないようならば、Wikiに備考みたいな感じでちょっと追加してきます。
>>465乙。イエローの独白がしんみりとしていました。
>>461最近のロリショタをなめてもらっちゃあこまります。
基本的にテロリスト相手にガンアクションしたり、一年中一人で大規模な魔術組織から逃げ回ったり、
何年も人間らしい生活をせずに化け物相手に戦い続けたり、モンスターが徘徊する場所で野宿をできたりする
参加者もいます。一般人なら精神的にきつくてもそれらの面子なら睡眠の必要性を感じれば
それをできる環境を整えられるでしょう。
リロードって大切でつね…
割り込みゴメン
>>468さん
いえ、こちらこそ;
確かに、予約〜投下までの間隔が短すぎますからね…。
ちょっちせっかちすぎましたね;
これからは
>>466さんの仰るとおり、もっとゆったり推敲してからにします。
>>465 投下乙です。イエロー、健気な子だなぁ。これで精神的に安定したかな
魔剣からダイレクの精とか出てこないかヒヤヒヤしていたのは内相だw
>>466 他は知らないけどSWでは気絶等の完全に意識を失った状態は安眠として扱われる。
だから精神力の使い過ぎで気絶すると、6時間たって回復するまで自力では意識が戻らない。
ヴァンパイアセイヴァーでは気絶中&ダウン中&ガード中は体力の回復が止まると記憶している。
>魔法議論
ぺらぺらーずよく読んでないから何とも言えないが
正直指輪ないことを考えれば
ベルカナも魔法使い過ぎな気もしなくはないぞ
上位魔法2つ+〈眠りの雲〉使った上で〈施錠〉はまず無理じゃないか?
…と、まあ制限はこのくらい厳しくあるべきかと
レックスにしてもギガデイン2発撃つのは無理だと思う
>>466 自分はむりやり眠ったことがないから断言はできないが、
現実には普通に体力回復すると思う。
連投スマネ
>>466 イエローについて
それは書き手の自由だと思う
最近のは読んでないから知らないけど
金銀編までを見る限りだと力使って眠っちゃう説のほかに
ただボーっとしてて眠くなっただけって可能性もある
イシドロと白レン、投下が遅れます。
>>471 発動体がないと無いと発動率と基本魔力が下がるんじゃなかったかと。
「通常はピンゾロでファンブルなのが3や4でもファンブルになる」だと思った。
(基本魔力が必要になる魔法は使っていない)
消費した精神力を計算してみたら綺麗に1点残しになってた(制限がない事が前提)
元々、杖があっても空を飛ぶだけで最大精神力の約1/3を持っていかれる人だからなw
4でも発動失敗だとすると普段は1/36で失敗するけど、今は1/6で失敗するってことか。
幸運を呼ぶコインが影ながら活躍してるのか?w
>>175 たぶん171はベルカナの消耗具合を問題にしているのではなく、元々消耗が激しい
ベルカナも制限するくらい厳しく見て議論しようと言いたいのだと思う
したらばで一休さん作者が破棄宣言していた。
いい作品だと思っていたが残念。
ともかくも、これで学校まわりも動かせるようになったか?
現実的に考えればMP回復は一切無くてもいいのでは?
たった数時間の休憩で回復するのがおかしい。
現実的に考えたMPって何?
というか回復一切なしは極論にもほどがある。程度はともかくある程度回復することを前提に
動かした書き手がほとんどのはず。回復一切なしにするなら開始前に言っておくべきだろう。
>現実的なMP
・・・・・・SUN値?
例を挙げるとすれば精神的疲労なんだろうがな。
魔法なんてものを現実に定義しようということ事態がおかしいし。
代返可能な作品なら代返でいいんじゃないか?
ベルフラウは休憩で回復がいいと思う。原作では戦闘終了=ほぼ、休める状況だし。
まず、MP消費は前回のSSで出た内容に沿っています。
威力も、起こしている事はこれまでの内容の範囲内にほぼ沿っているはずです。
ただし、話の流れと表現で圧倒的脅威を感じさせるように意識してみました。
レックスの設定はこれまで問題になっていませんでした。
つまりこれが問題になるのはこの書き方(展開と描写)のせいだろうと思います。
というかそれを調べるための試験投下なのです。
もしかしてフランドールの話も展開と描写の問題だったのかな? と思い、強調した話を書いてみました。
『強者が圧倒的な力で哀れな獲物を蹂躙し、懸命な抵抗も全て粉砕する無情』が有りなのかどうか。
それ自体、やめておいた方が良いというならそれはそれで良いので、
そこの所の意見が採りたいです。
……どこかで見当違いの考え方してたらごめんなさい。
>>482 > レックスの設定はこれまで問題になっていませんでした。
問題になってたよ。きみがスルーしただけだ。
住人も何人かが問題にしていた。節の目乙。
>話も展開と描写の問題だったのかな? と思い、強調した話を書いてみました
話のすり替え乙。君の話はそれに加えて自己リレーだろ。
没にならなかっただけでも良しとすべき。
>『強者が圧倒的な力で哀れな獲物を蹂躙し、
>懸命な抵抗も全て粉砕する無情』が有りなのかどうか。
君がかきたければかけばよいでない。おれは否定派だが肯定派もいるからね
どちらにしても「戦闘」「殺す」だけがロワではないしね。
結局文章が下手な人はそこに逃げ込むしかないのだろうが。
>>482 前のレックスの消耗設定について問題視する声は出てはいたがラッシュに飲み込まれて有耶無耶に。
全体的に超人揃いのロワなら全く問題ないと思うが、そもそもの感覚の違いだと思う。
個人的意見だが、強力キャラほどどうやって設定を崩さずに自然に苦戦や制限、消耗をさせて
他キャラに(その時は圧勝でも後々の)勝機を感じさせられるかが大きな戦力差のある
クロスオーバー系ロワの肝だと思っている。
原作ロワのようにキャラ同士が基本的に同等なら無情でも虐殺でもいいと思うが
氏の意図はともかく設定上の戦力差に任せて暴れているようにしか見えないのが難点。
圧倒的で無情描写も時には必要だと思うが、後続に引き継ぎにくい強さと思った。
前の話で問題が出るような設定を誤魔化しつつ、弱体化なり制限なりを
自然に盛り込んでも圧勝は出来たと思うし。
ぶっちゃけて言えば、設定上OKで戦術上の問題もなく効果的だからといって
「変身早々にスペシウム光線を撃ちまくって勝利するウルトラマン」なら見たくない。
出会い頭に抜き撃ちを眉間に叩き込む展開と戦闘表現以外は変わらないと思っている。
おむすび一休さんは破棄なのか。残念だ。
お互いに主張はあるだろうから、ちょっとアンケートを取ってみたいと思う
【Q.このロワの能力制限に期待することは?】
A/即死無敵時空間操作等のみ禁止と制限で、後は設定をフル活用して派手な戦闘も可
B/上記に加え強力な超常能力は大幅に制限し、普段通りの戦闘はさせず泥まみれな展開
C/Aの条件で程々に痛め付けて劇中で制限し、騙し討ち疑心暗気などの展開に持ち込む
D/上記以外、及びこのアンケートは根本的に変だと思う
OPや企画段階の制限案を見てBが望まれていると 思っていたが、Aがいい人もいるだろうし
根本的な所で相違があると議論が平行線になりそうなんで参考までに聞いてみたいと思った
AとBの中間を意識してた。
キャラの持ち味は活かしつつ、特技は特技としてちゃんとしておいて、でも知恵と状況次第で弱キャラにも逆転可能な程度、と。
ってこれCなのか?
あとはロワの制限じゃないけど、互いの戦闘ルールの隙間を上手く突くことができればな、と思ってる。
ドラクエルールでは無敵の勇者様も、ドラクエの戦闘ルールにない状況には弱い、というのが自分の理想。
正面からの戦いなら最強、でも地形利用とか騙まし討ちとかはそもそも思いつかない・されたら対処が分からない、と。
いや他の人に強要する気は無いが。
Bが一番近いかな。
ただ、強力でない特殊能力も、それなりに制限する方が良いと思うが。
例えば回復能力は小規模なものでも制限が必要だし。
(ホイミ連発で完全回復なんてやられちゃかなわん)
書き手の暴走によって話がぶっ壊れるのを防ぐために、強キャラに付けるのが制限。
空気読める書き手、超展開を収拾できる書き手が多いなら制限はA、もしくはそれ以下でいいが、
制限無しを傘にやりたい放題されそうならそれを防げるような制限をつけるべき。
これはDとなるかな。
まあここの場合はBに近いのか?
お話中すいません。ここって予約なしの投下もOKですか?
じゃ、投下します
「『進みすぎた技術は魔法のようなものだ』って、誰の言葉だったかな?」
口に出してみると、自分でも微妙に間違ってる気もする。
古典文学ではなくSFの言葉だったかもしれない。
だとしたらそれは、この私・トリエラの知識の守備範囲じゃない。
「クラエスなら知っているかもね」
無節操にあらゆるジャンルの本を読み漁る彼女に聞けば、すぐに答えが出てくる気もする。
でもその質問を彼女に届ける ためには、この戦場で最後まで生き残らなきゃならない。
友達と、クマのぬいぐるみと、ヒルシャーさんの待つ社会福祉公社に帰るために。
私はフラフラと歩くフランドールの尾行を続ける。
最初に彼女の戦いを見た時は、私は自分の常識が覆される思いだった。
対戦車ヘリのように、空中にホバリングし嵐のような銃弾を撃ち放つ。
私たち「公社」の義体でも、あれだけのことをするのにはどれほどの装備が必要だろう。
それを、あんな軽装で、あんなオモチャみたいな杖1本で行うなんて。全く信じられなかった。
それに、彼女の最初の被害者となった東洋系の少女も、不思議な動きをする子だった。
瞬間移動、としか思えない。義体の高い動体視力でも、どう移動しているのか全く掴めない。
でも、そんなことって可能なの? こっちの子も、何の装備も持ってるようには見えないのに。
木の陰に隠れ、激しい戦いの様子を眺めながら、でも私は次第に落ち着きを取り戻した。
目の前の光景は、知識のない私には魔法でも使ってるようにしか思えない。
でもそれを言ったら、私たち義体もそれを知らない人から見れば魔法のような技術だろう。
ホムンクルスとか、フランケンシュタインの怪物とか、ピノッキオとか。まるきりお話の中の存在だ。
そしてその技術はイタリアの「公社」が独占していて、世間一般にはまだ知られていない。
だから、イタリア以外のどこかの国が、目の前の魔法のような技術を開発していてもおかしくないんだ。
進みすぎた技術は、魔法のようなもの。
原理も、開発の過程も伏せられて、いきなりその結果だけを見せられても、私に理解できるはずがない。
そして、あれが単に進んだ技術に過ぎないのなら、私は何も悩む必要はない。
私が見極めなきゃいけないのは、その原理じゃない。
何が出来て、何をするには何が必要なのか。可能なことの範囲と、その使い方。それだけだ。
やがて第一の戦闘は終わる。
派手な砲撃を撃ち放った少女は、遠くから隠れて窺う私には気付かず、その場を離れた。
誰も居なくなった平原に、どこに隠れていたのか東洋系の少女が出現して、お城の方に逃げ出した。
私は少し迷ったが、派手な攻撃をする少女を追いかけることに決めた。
東洋系のあの子は、あの傷ではきっと長く持たないだろう。私がトドメを刺すまでもない。
それに、もしも奪い取るとしたら、あの瞬間移動の技術より、空中飛行と砲撃の技術だ。
私は少女に気付かれないよう距離を置きながら、彼女を追って北上した。
UFOにしか見えない不思議な乗り物に乗った女の子が撃墜された時も、私は見ていた。
ゴンと名乗った少年が戦いを挑んだ時も、私は見ていた。フランドールの名前はその時に聞いた。
自分以外にもう1人、ずっと影から見ていた女の子が居たことにも、気がついていた。
どうやら、誰も市街戦の心得はないらしい。物陰から物陰に移動する私の姿に、誰も気づいた様子はない。
じっくりと観察を続けた私は、既に攻略の糸口を見つけていた。
あとは、機会を待つばかり。
その機会は、思ったよりも早く訪れた。
フランドールが傷ついた身体を引きずって、一軒の家に入って行く。
ドアを閉める余力もないようだ。しばらく待って物音が起きないのを確認して、私はその家に忍び寄る。
こういう空間は、私のフィールドだ。
フランドールのための舞台ではない。
あの多種多様な弾頭を撃ち分ける武器は脅威だが、強力過ぎて閉鎖空間では自滅は確実だ。
多分、あの子はそこまで理解せずに、あの家に入ったんだと思うけどね。
気配と足音を消し、慎重に家の中に踏み込む。
大丈夫。普段の「仕事」の時と同じ。いつも通り、やればいい。勝機は十分にある。
私は拳銃を構えたまま、標的の姿を探して歩き出した。
常識のない奴だ、とは思っていたけれど、ここまで能天気だとは思いもしなかった。
寝室のベッドの上で、標的が安らかな寝息を立てている。
服装も変わっているし、例の杖も持っていない。何やら赤い宝石を握っているだけだ。
それでも、それはどこからどう見ても、あの大破壊を繰り広げたフランドールその人だった。
何度も確認したけれど、ブービートラップが仕掛けてある様子もない。ドアを閉めてすらいない。
一体、どういうお嬢様なんだか。扉ひとつ開け閉めするにもメイドを使うような生活でもしていたのだろうか。
彼女の耳元の携帯音楽プレイヤーから、微かに音が漏れている。
こんなものを聞いてたら、周囲の音に反応することもできないのに。馬鹿な奴。
周囲に第三者の気配が無いことも確認し、私はそっと部屋の中に踏み込む。
途端に、フランドールの握っていた宝石が光り、電子的な声が響く。
『警告! 侵入者あり。仮マスター、起きて下さい。侵入者です!』
「ふわ……?」
こんな小さなものが警報装置の機能を備えているとは、私も予想できなかった。だから一瞬驚いた。
でも、あまり気にする必要も無いようだ。フランドールは目を擦りながらベッドの上で起き上がる。
まだ寝ぼけていて、状況が把握できていないような顔。
私には、好都合。
「……おはよう。あなた誰?」
「おはよう。そして、おやすみなさい」
ズガン!
私は遠慮なく引き金を引く。少女の薄い胸板が、布団ごと撃ち抜かれる。
「な、なんだ、私と遊びたいの? だったら……」
ズガン!
思ったよりタフだった。口から血を溢れさせ、ベッドから降りようとしたフランドールにもう一発。
本人は普通に立ち上がったつもりなんだろうけど、でもすぐに尻餅をつく。
握り締めた赤い宝石が光る。宝石が杖になる。彼女の着ている服が変わっていく。
そうか、あの杖と服はこうやって出していたんだ。でも、もう遅い。
「あ、あれ? おかしいわ、たまにお姉様に『おしおき』された時だって、この程度の傷じゃ……」
ズガン!
ケプラーなのか未知の新素材なのか知らないけれど、この服が凄い防具なのは私にも分かる。
でも、こうやって銃口を押し当ててのゼロ距離射撃は、防ぎ切れないようだ。
ようやく自分が死ぬことに気づいたのか、フランドールの表情が歪む。
「嫌……! せっかくお外に出れたのに、私、もっと遊びた……」
ズガン!
今度は彼女の額に押し当てて、私は引き金を引く。これで4発目。
ようやく、静かになった。ようやく、動かなくなった。
もう何も聞こえていないだろう彼女に向けて、私は小さく答える。
「私にとっては遊びじゃないんだ。殺しってのはね」
そう、遊びじゃない。
生きるための、唯一の手段なんだ。
遊びで戦うような奴には、怒りも哀しみも共感も、何も湧かない。
あのピノッキオみたいに、敵ながらもどこか必死な奴だったなら、何か感じたのかもしれないけれど。
『私より先に、仮マスターの方が壊れてしまいましたね』
「ご愁傷様。私のこと、恨んでる?」
『少しは。でも、私1人では何もできません』
「そのようね」
フランドールの死体が転がったままの寝室で、私は赤い宝石の冷静な言葉に小さく笑った。
この小さな指先ほどの石の中に、高度な人工知能まで搭載した技術には本当に驚いた。
でも、私が知らなければならないのは、原理じゃない。
何が出来て、何をするには何が必要なのか。可能なことの範囲と、その使い方。それだけだ。
「要するに、私にはフランドールみたいな真似はできないのね?」
『貴女にはリンカーコアが無いようです。魔力が無い者は、私のサポートがあっても魔法を扱えません』
「生まれついての体質のようなもの?」
『その理解は妥当です』
「そう。それは残念」
本当に残念だ。あの強大な火力は、使いどころさえ間違わなければとても有効なのに。
これでは何のために危険を冒してフランドールを狙ったのか分からない。
けど、そのフランドールが使わなかったらしい支給品も手に入ったし、戦果としては十分かもしれない。
私は寝室のカーテンを開け、窓を開ける。
目の前に大海原が広がる。こんな戦いの場でなければ、リゾート地みたいな素敵な環境なのに。
「じゃあレイジングハート、ごめんね。できれば貴女とは、違う形で会いたかった」
『考え直して頂くわけにはいきませんか?』
最後のお願いの言葉を無視して、私は渾身の力で、赤い宝石を窓から投げる。
小さな宝石はキラキラ光りながら飛んでいって、波の合間に落っこちて、それきり見えなくなった。
私に使えない超技術なら、無い方がいい。フランドールみたいに使える誰かに奪われたりしたら最悪だ。
これでまた、私は1人ぼっちになってしまったわけだけど……。
片手に握った銃をチラリと見て、私は溜息をつく。
技術的な問題は別として、「武器」に人工知能を搭載した開発者の気持ちがなんとなく分かってしまった。
「銃が喋ってくれたら、1人で戦い続けても寂しくないのかもしれないね」
さあ、すぐに移動しよう。
近くには誰もいないのは確認しておいたけれど、銃声を聞いて誰かがくるかもしれないから。
私はレイジングハートの消えた海と、フランドールの死体をチラリと見てから、その寝室を後にした。
【H-1/ちょっと良い家/1日目/昼】
【トリエラ@GUNSLINGER GIRL】
[状態]:健康
[装備]:拳銃(SIG P230)@GUNSLINGER GIRL(残弾数4)
[道具]:基本支給品×2 ベンズナイフ(中期型)@HUNTER×HUNTER ひらりマント@ドラえもん、
i-Pod@現実? 不明支給品×2〜3個(奪ったものを含めて)
[思考]:無理はしない、チャンスがあれば容赦もしない
第一行動方針:確実に参加者を殺害していく
基本行動方針:最後まで生き延びる
[備考]:レイジングハート・エクセリオン@魔法少女リリカルなのは は、H−1の海の底に捨てられました。
【フランドール・スカーレット@東方Project 死亡】
乙
不謹慎だが、これは反応が楽しみだ
ズガン吹いたwwww
でもギャグだと気づかない人もいるだろうからしたらばの没スレに投下した方がいいぞ
トリエラ、かっこいい……ほんまにこいつロリか?
下手な大人よりずっとクールじゃねーかw
あと発砲音には同じく吹いたw
個人的には散々問題になってたデバイスの処理も行ってくれたし、出来も悪くないと思うんだが……
他の皆はどうなんだろう?とりあえずGJしておく
はいはいすごいすごい
これが通ってもトリエラが報復でズガンされるだけだと思うけどね
フランドールあっけねぇ……
今までの議論はなんだったんだろうね
まぁ、このまま続けても良くないんだろうけど
何かレイジングフランドールの処理が面倒になった感が否めない
ま、GJということにしておこう
扱いに困ったからズガンてアホか
確かに色々議論もあったし面倒な事にもなってたけどこれは流石にアウトだろ
書き手さん、『でももう我慢出来ない……』のコメントはまだでしょうか。
そして地味に住人多いなw
普段全然レスがつかないから過疎ってるもんかと思ってたしwww
なんというズガン……
間違いなくこれはウケ狙い
いや、もうこれで良いよ
お前らなんで真面目に話し合ってるんだよ
一部キャラの口調が明らかにおかしかったり午前から行動してるはずのトリエラが
朝に起きた葵VSフランドールを見てたりしてるこのSSが通るなんて作者本人も思ってないだろ
>>506 確認してみたら移動も何の行動もしてない前の話で何故か既に午前でした
雛苺やジュジュが怯えてるのにトリエラ気づいてもいませんでした
戦闘起こる前の朝の話だと考え違いしてました
前の話が午前で間違いないなら、残念ながら没で。すいません。
修正で済む範囲なのに・・・残念だ
>>507 >雛苺やジュジュが怯えてるのにトリエラ気づいてもいませんでした
【午前(AM8:01〜10:00)】
34 希望ってやつは ◆gMrrx6WqIM G-4真ん中あたり ジュジュ、雛苺
39 ひとりぼっちのテディベア ◆pZiZDTSeas G-4/中央部木陰 トリエラ
言われてみればたしかにおかしいな、同じエリアのほぼ同じ位置で同じ時刻なのに…
トリエラ朝の方が整合性取れるんじゃないのかコレ
そのなんだ、携帯自演ならもう少し上手くやんなさいな、間違ってるし
お、ちょっと擁護っぽい意見や疑問は自演扱いかw
たしかに作者とは何の関係もないって言っても証明しようもないしなー
作者がとうに破棄宣言したものを話題として引きずり続けるのもどうかと思うが……。
ようつべで『のび太と鉄人兵団』の映画を発見したので、Wikiのキャラ紹介のところに
URLを張ってみました。
リルルのキャラ把握などの参考になると思うので、消える前に見ておくことをおすすめします。
これ一本だけ見れば書けるようになるキャラなのでお得。
ちなみに、「金属探知チョーク」も出ているので効果把握に役立つかも。
>>512 ようつべになど頼るものか!
後三日早く見つかってくれれば俺もレンタルしなくて済んだのにw
殺されたのがあの議論の的でなければ、
(もちろん時刻の問題もなければ)
それなりに良SSだったと思うのに残念だ。
没になったからこそ正直な感想を言えば、
展開としては自然で、口調はともかく行動としてはそれぞれのキャラらしさも出ていた。
魔法アイテムや無敵キャラのフェードアウトの方法も示した。
作者さんの次の作品を読みたいと思わせる一作だったよ。
や、コレが通るようならこのロワ終了だけどなw
>ズガン?話
問題というなら作った当人なので、仕方ないかな位に贔屓目に見てたら……矛盾で没か。
まあ、あっさり殺せるって事が証明されたならそれはそれで良かったと思う。
強いけど隙だらけなキャラだとは思ってるし。
>>483 批判されているのは判るけど……えーっと。
つまり前回一番問題だったのは自己リレー、という事で良いのかな?
問題点を洗い出して今後の糧にする為の試験的な話なので、意見は何でも有り難いのです。
>>484 あ、なんとなく判るかも。
つまり圧倒的な力で圧勝する話はリレー話として繋ぎにくい&面白くないという事?
>>485 一応
>>486に同じ。
考えてみたら真紅も作戦によっては勝ち目が有りそうだ。
湖に誘導して、どうにかして突き落とす事が出来れば十分勝ち目がある。
ドラゴラムの炎もベギラマライデインギガデインも封じられるし。
今回は逆に誘導されてしまったからどうにもならなかったけれど。
議論中ですが、これ以上予約期間をオーバーするわけにもいかないので投下します。
雲ひとつない青空の下、太陽の光をほどよく覆う塔の陰。葉を揺らがせる涼しげな風が心地よい。
殺し合いの場と言うよりは、遠足やハイキングの現場という方が適切な気さえする。
「……まったく、優雅さの欠片もないわ、あの男。
だいたい、どこから出てきたのよ。ネコアルクみたいなUMAかしら……」
そんな中、塔から出てきたのはぶつぶつと愚痴る白いレン。爽やかな光景とは正反対である。
もっとも、三時間前はこんなある意味のんきなことを呟く余裕さえなかったわけだが。
とりあえずまともに動けるレベルまで落ち着いた彼女は、こうなる原因となったものにいたくご立腹だった。
ちなみに「あの男」とは言うまでもなくヘビィ・D!である。
「あの髪にあの筋肉、明らかにこの場にそぐわないし……」
坊主憎ければ袈裟まで憎し。白いレンはそのスタイルにまでケチを付け始めた。この場合モヒカンだが。
そのまま白いレンは頭の上に落ちてきた木の葉を払って歩く。
涼しげな風が彼女の髪を靡かせる。しかしそんな風とはやはり正反対に、彼女の表情は不服げだ。
「……少し着るのが早かったかしら」
はぁ、と溜め息。
さっきの戦いで彼女の純白のドレスは汚れる羽目になっていた。
それ故にいったん脱いでペットボトルの水で汚れた所を洗ったのだが……
染みは落ちても、洗った所は乾ききっていないと来た。あまり白いレンにとって堪えきれるような状態ではない。
もっとも、脱いだままではいられないから着たのだが。
あの腐れモヒカン、と毒づいて白いレンは顔を上げ、
「さて、何の用かしら?
そんなに血の匂いを撒き散らして、手入れが行き届いてないわよ?」
なんでもなさげに呟いた言葉で、空気を凍らせた。
■
「さて、何の用かしら?
そんなに血の匂いを撒き散らして、手入れが行き届いてないわよ?」
たった一言。それだで、音が消えた……いや、隠れていた者、イシドロはそう錯覚していた。
あの戦闘が終わり応急処置をした後、ひとまず最初にいた塔のところに戻ったところで、
何者かがいると感づいたのだ。
(もう手加減なんかしねえぞ……
それに、三人殺せばご褒美よこすとか言ってたしよ。
もしかしたらガッツみてえな義手も手に入るかもしれねえ)
そんな淡い理想を抱きながら、イシドロは右腕に拳大の石を握り締めていた。
とはいえ先ほどの交戦はイシドロに警戒心を生み出させるに足るモノ。
故にじっと観察し、見張りに徹して機を窺っていたのだ。
――結果的に見れば、彼の判断では正解だ。
観察者に気付いたからこそ塔の中でさっさと白いレンは服を着たわけで。
気付いていないと思い込んで迂闊に攻撃を仕掛ければ、返り討ちが関の山だっただろう。
もっとも、眼福にはなったかもしれないが。
(あっさり勘付きやがって……あいつらといい、ここにいるのはやっぱ化け物ばっかりかよ!)
イシドロが歯を噛み締めたのは、未だに切断された腕が痛むからという身体的理由だけではないだろう。
そして、再確認する。このような相手ばかりが跋扈するこの場所では、容赦などするだけ無駄だと。
■
■
風だけがその場の音を支配する。
相変わらず白いレンはつまらなそうにその場に立ち、イシドロは隠れたまま。
一見すると無防備にしか見えない白レンの姿だが、彼女なりにしっかりと考えている。
単純な話。まだ腹部へのダメージが残っており、足があまり利かないのだ。
そんな状況である以上、誘き出して正面からやり合ったほうがよっぽどいい。
「……さて」
つまらなげに少女は周囲を一瞥する。気配は消えない。逃げる気はない、ということ。
それでも塔の入り口で足を止めたまま、白いレンは動かない。
ちょうど、扉や壁などによって遮蔽され攻撃を受ける方向は限定される位置だ。
そして、限られた方面からの攻撃に対応できないほど彼女は弱くない。
戦いの場とは思えないほど、塔の前は相変わらず静寂なままで。
その中に一瞬だけ、木の影を縫って走る姿が現れる。
同時に白いレンの手元に現れた鏡が、投げつけられた石を叩き落していた。
「……ふぅん。
いきなり石を投げつけるなんて、はしたないと思わなくって?」
「うるせえ!
それに、てめえみたいな魔法使う相手に手加減してやる理由もねえ!」
どこまでも優雅に声を響かせる白いレンに対し、イシドロは礼節の欠片もない声で答えた。
だが、イシドロが姿を現すことはない。木の影に隠れたまま、虎視眈々と機会を窺っている。
……白いレンには気配で分かる。だから、
「退屈だわ」
あっさりと、石を叩き落せる。
白いレンに攻撃が届く範囲……つまり壁や扉と言う障壁が無いは、角度にして約150°。首を動かさずに十分渡せる程度。
例え相手が持っているのが銃だったとしても、すぐに壁や扉を盾にして対応できる。
増してや石礫ごとき、叩き落せないはずがない。
扉が木製などの脆い作りなら違っただろうが、扉も金属製。例え銃でも破壊されまい。
一応最初はそういった物ごと貫通してくる攻撃を警戒していたのだが、それもないようだ。
「つまらないわ」
溜め息を吐きながら、腕を振る。
二撃三撃四撃、鏡が石礫とぶつかり合う。白いレンにはかすり傷一つはない。
五撃六撃、光球が礫を叩き落す。
狙いは正確だ。だが攻撃してくる方向が限られている以上、それは投擲を防ぎやすくするだけ。
確かに石礫は速いが、それでも銃弾に遠く及ばない以上防ぐ手段はいくらでもある。
――故に、それは油断を呼び寄せる。
七撃目、飛んできたものを今まで通りに防ごうとして。
「っ……」
少女の表情が、変わった。
飛んで来たのは石礫ではなく……手榴弾。今までの攻撃は、目を慣れさせるためのフェイク。
投擲のリズムも速さも変えて、本命の一撃を叩きこまれる直前。
白いレンは手を翳す。踊りの振り付けの一つのように。
「フルール・フリーズ・クルールー!」
青空の元氷の刃が場違いに生み出され、手榴弾を貫く。
結果、白いレンを害することなく投擲物は爆散した。
髪を爆風になびかせながら白いレンは呟いていた。感心したように。
「……意外と冷静なのね」
何度も石礫を拾い、投げ続けることで攻撃手段が「それしかない」と思わせる。
そうして目や思考を慣れさせ、固まらせたところで突如本命を投げる。単純だが、その効果は絶大だ。
何よりも厄介なのが、「これ以外にもあるのではないか」と警戒せざるを得ないこと。
少し思慮深い者ならば、手榴弾がこれで最後ではないかもしれない、
もしくは他に攻撃手段があるのかもしれない、そう考えざるを得ない。
「いいでしょう。愉しませてくれるみたいね」
それでもなお、白いレンは不敵に笑う。自分の不利を知っても。
イシドロの取った戦法はゲリラの見本とも言うべきもの。
白いレンには腹部に受けたダメージが残っている以上、それに付いていくだけの敏捷性を発揮するのは難しい。
元々、足を止めての防衛線は白いレンの得意とする所ではない。
彼女の戦い方は、雪の上をワルツで舞うような華麗で幻想的な物なのだから。
その上、相手の出方も白いレンには不明だ。
もし手榴弾以上の物があれば、このままではジリ貧になる恐れがある。そう彼女は思考した。
故に。
(……来やがった、来やがった)
白いレンはイシドロを倒すべく前進してくる。
それはイシドロの狙い通りだ。イシドロには実際のところ、手榴弾しかない。
切り札と言うにはやや心もとないカード(だと、タバサとの戦いが元で彼は思っている)。
だからこそ、そのカードをうまく活用できるように状況を作り上げなくてはならない。
腕を失った痛みの中で、彼なりに必死に考えた結果である。
しかし……イシドロにとって気に入らないものがあった。
(随分落ち着いてやがる……
いや、騙されねえぞ。どうせ強がりに決まってら)
それは、表情。
ここまではイシドロの狙い通り。それなのに、相手の表情に焦りやそれに類するものはない。
それどころか、不敵な笑みさえ浮かべているとなれば……イシドロもその裏にあるものを警戒したくなってくる。
だが、それでもイシドロは戦闘の続行を決断した。現状は少なくとも、彼に有利だ。
相手が塔から離れたこと。それは何を意味するか。
単純なことだ。障壁がなくなった以上、イシドロは360°……全方位からの攻撃が可能だということ。
森の木陰に姿を隠すことによる奇襲が、最大限に効果を発揮する状況である。
木の合間を縫って石礫が投擲される。銃弾には及ばないとはいえ、小動物程度なら十分即死させられる威力。
白いレンの盾である鏡は全方位をカバーできるものではない以上、この状態ではそうそう簡単に防ぎきれるものではない。
初撃は背後から後頭部目掛けて。それを手に具現した光球で払う。
次は側面から眼球へ。くるりと後ろへ跳んで回避。
そして正面から左肘を狙う。凶器は地面から咲いた氷の花が受け止めた。
再び根競べが始まる。さっきと違うのは、白いレンにとって明らかに不利な情勢であること。
イシドロは同じ場所に留まらない。常に違う方向から投擲する。
だからこそ、多種多様な対応で白いレンは攻撃を捌いていく。
防御、回避、跳躍、反撃。鏡が光り、ドレスが捲くれ、髪がなびき、氷が石を叩き落す。
まるで華麗なワルツを踊っているかように、少女が動く。幻想的に。
投擲した石礫はすでに十を越えた。だがかすり傷こそ付いても、致命傷は未だにない。
(……やりやがる)
しかし、イシドロは冷静だ。決して焦らない。
なぜなら――今までの攻撃は、フェイクであるから。
影に潜んだまま、相手の死角へと回りこむ。同時に、全身全霊を持ってひときわ大きな礫を投擲。
狙うはただ一つ……足!
今まで全ての投擲は上半身、腰から上に集中させていた。
ここに来て、突然の下半身を狙った攻撃。だからこそ、対応できない。
なんとか回避はしたものの、白いレンはバランスを崩して転倒する――!
好機と見たイシドロは、手榴弾を取り出して一気に前に出た。
彼は気付かない。
誘き出されたのは、イシドロの方だという事に。
起き上がることもせず、白いレンが一冊の書物を取り出した。
怪訝に思ったイシドロだったが、それでも攻撃をやめようとはせず。
――その一瞬で形勢は逆転した。
「くす――偽り写し記す万象(ヴェルグ・アヴェスター)」
「がっ…………!?」
少女が歌でも歌うかのように真名を告げる。
同時に、イシドロは突如体に走った痛みに動きを止められていた。
これが白いレンの支給品の一つ。ゾロアスターの教典・アヴェスターの写本。
効果は単純にして明快……使用者の傷を、相手にそっくりそのまま返すというものだ。
痛みそのものは大した事はない。元々白いレンも平気で動ける程度のものだ。
だが、突然痛みが走ったこと。それがほんの一瞬動きを止めて。
「……戦闘の上では使い道もないと思っていたのだけれど」
その間に、白いレンは起き上がって腕を振る。指揮者のように、戦いの趨勢を導くべく。
これは決して誇張ではない。それと共にイシドロは完全に拘束されたのだから。
よほど目のよい者なら気付いただろう。その手に、糸が握られていたことに。
「な……!?」
「張り巡らせた『糸』による結界……お気に召しまして?」
支給品の二つ目、エーテライト。細く長く丈夫な、透明な糸。
綺麗に、華麗に、一欠片の容赦もなく。白いレンが操る糸はイシドロに何の行動も許しはしない。
彼に出来たのは、地面に倒れて芋虫のように暴れることだけだ。
そんなイシドロを見て、夢魔はころころと笑う。見た目相応な無邪気な笑みで。
……だからこそ、イシドロはぞっとした。こいつは、普通じゃない、と。
それでも抵抗しようとするイシドロに向けて、白いレンは優雅にゆっくりと足を進め。
倒れ込んでいるイシドロの側に座り込んで。
――顎を、つい、と持ち上げた。
「ふふ……」
「な、何だよ、何する気だよ……!?」
文字通りの至近距離から見つめられ、イシドロは思わず震えた声を出していた。
命の危険もさることながら、イシドロが怯えたのはその表情。
幼いくせに妖艶な白いレンの笑みは、違う意味で嫌な予感を抱かせる。
……もっとも、いくら怯えたところでどうしようもないが。
困惑するイシドロをよそに、白いレンはイシドロの頭を持ち上げた。
そのまま、まるで恋人がする抱擁のように腕を首に巻きつけ。
その腕でこっそりとエーテライトをイシドロの後頭部に突き刺して。
白いレンは、イシドロにキスをした。
「お、お、おま……!?」
「ふふ……勇敢な殿方。あなたは理想を追い求めているのね。
……でも、そのように怖がっていては素敵な紳士にはなれなくってよ?」
唇を離しても抱きしめたままで、口から糸を引きながら夢魔は囁く。
イシドロの耳元に生暖かい息を吹きかけながら、まるで催眠術のように言葉を響かせる。
否、真実それは催眠術と同義だ。
相手を惑わし、意識を現実から剥離させ、幻想の中に貶めるのだから。
――だから、後頭部に刺された異物にも気付かない。
「貴方の理想を、叶えてあげましょう。
男なら誰しも憧れるでしょう? 騎士に」
イシドロの意識が闇に落ちる。いや、堕とされる。
なぜそんなことを知っているのか、などと聞く暇も余裕も与えない。
いや、疑問に思うことさえさせなかった。
「眠りなさい。
深い深い快楽の中で……あなたは変わる」
それでも、風より小さく囁く声は深く響く。
脳に直接響いて、内面から彼の意識を変革する。
外界の情報は完全に途絶され、それを待っていたかのように夢魔は言葉を告げた。
「……私の、騎士に」
勝ち誇った笑みと共に告げられたこの言葉だけは、イシドロが聞くことはなかった。
白いレンにとって、聞かせる必要のあるものではなかったから。
■
雲ひとつない青空の下、太陽の光をほどよく覆う塔の陰。葉を揺らがせる涼しげな風が相変わらず心地よい。
私――白いレンは草むらの上に寝転がっていた。多少疲労が溜まっている身に日光が染みる。
思わずのんびりとあくびをしていた。傍目には遠足やハイキングでもしているのかと思われるかもしれない。
脇でユメに溺れ、変な喘ぎ声を上げている子供がいなければ。
「ふふ、無様ね」
私は場にそぐわないBGMを流すモノをちらりと見て、嘲笑った。
この哀れな、そして愚かな少年の後頭部に突き刺したのはエーテライト。シオンが愛用する擬似神経。
これの本来の使い道は決して戦闘での武器とするものではない。
鞭としての使い道は、麻酔としての効果や糸の丈夫さ・長さから生まれた副産物に過ぎないのだ。
本来の用途は、相手の魂へのクラック、もしくはハッキング。
脳に接続し、許可なくその中にある情報を改竄し、閲覧する。
もちろん、私はシオンとは違う。彼女ほど上手くはできない。
……だから、私は私なりのやり方で改竄している、それだけのこと。
そう、淫魔としてのやり方で。
「……にしても、どうも扱いにくいものばかり支給されたわね」
自分の装備を見返して、思わずそう慨嘆していた。
ヴェルグ・アヴェスターは重傷になればなるほど効果が高くなるけど、
かと言ってそれは死が近づいていることを意味するし。
エーテライトは鞭として使えるけど、大抵の人間は上手く扱えずにどこかに飛ばしてしまうだろうし(実は、飛ばしかけたのは秘密だ)。
三つの支給品、小さなバイオリンに至っては何のためにあるか分かりはしない。
どうせ支給されるなら銃や短刀を貰った方が分かりやすくていいと思うのだけれど。
「ま、いいでしょう。私は扱えるんだもの」
そう呟いて、思考を移した。
脇には、未だ息を上気させているあいつ。蛮勇と勇敢の区別も付かない、道具としては最適なモノ。
エーテライト越しに、直に淫夢を見せているのだ。こんな子供相手には少々刺激が強いか。
そう思ったから。
「啼きなさい」
もっと刺激的な内容に、夢を書き換えて差し上げた。
そのまま少し手を伸ばして、指でつつ、となぞる。敏感になっていたモノはそれだけで跳ね上がった。
「フフ、ウブなんだから」
子供のように無邪気に笑いながら妖艶にイシドロを弄ぶ今の私を見れば、誰もがこういうだろう。
まさしく、淫魔だと。
別に個人的な嗜好からこんなことをやっているわけではない。こんな子供、趣味ではないし。
ただ単純に、今の私と装備では限界がある。それだけ。
ヴェルグ・アヴェスターにせよエーテライトにせよ、単体での攻撃力にはどうも不安がある支給品だ。
傷を受けることを前提とするアヴェスターに、純粋な武器としての威力はそれほどではないエーテライト。
トリッキー故に使い道は幅広いが、真正面からの戦闘には向いていない。
……だから、それを補ってくれる道具が必要、というわけだ。
もちろん、ご褒美を見逃すつもりもない。この道具に頼むのはあくまで前衛。
とどめを刺すのは私だ。上手くやれば、死者の魂を集めて固有結界を構築することも可能だろう。
人を道具扱いなんて非道?まさか。別に駄目ならそれでもいいのだ。
私に逆らおうとした瞬間また淫夢の世界に引きずり込んで、その間に首でも斬ればいいだけ。
快楽の中で死ねる以上、幸せな死に方だと言えるだろう。
殺す前にしっかりと慈悲だけでも与えるのだから、感謝ぐらいはしてほしいものだ。
そんなことを思いながら、くすりと私は嘲笑った。夢に溺れる子供を。
私は夢魔。だから、ここにいる参加者の一人でも多くに素晴らしいユメをプレゼントしよう。
「では、皆様。良いユメにご期待ください」
――もっとも、その素晴らしさの尺度はこちらで決めさせてもらうけれど。
【C-3/塔の前/1日目/真昼】
【白レン@MELTY BLOOD】
[状態]:腹部に大きなダメージ(休んでマシになってきた)
中度の疲労、体の所々に擦り傷、左足に軽い打撲
[装備]:エーテライト×3@MELTY BLOOD(一本はイシドロに接続)
ヴェルグ・アヴェスター@Fate/hollow ataraxia
[道具]:支給品一式、バイオリン@ローゼンメイデン
[服装]:いつもの白いドレス(洗ったばかりなので一部が少し湿っている。深い意味はない)
[思考・状況]
基本行動方針:優勝して志貴を手に入れる。
第一行動方針:イシドロを調教(性的な意味で)、自分の騎士にする。駄目な様ならここでさようなら。
第二行動方針:できれば『ご褒美』で傷を治したい。
第三行動方針:なので状況や場合によっては三人目はイシドロにする。
※以後、ヴェルグ・アヴェスターはイシドロに対しては使用不能です。
【イシドロ@ベルセルク】
[状態]:左腕の前腕部から先を喪失(乱暴にだが止血済み)。右頬にかすり傷。
失血と疲労による消耗。睡眠中。後頭部に白レンのエーテライトが接続。
腹部と左足に痛み(傷はありません。白レンがヴェルグ・アヴェスターを解除すればなくなります)
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、手榴弾×2
[思考]:未成年者には色々と刺激の強すぎる夢の中。
第一行動方針:大人への階段を一段飛ばしで駆け上がっている最中(夢の中で)。
基本行動方針:優勝して大物になる(と、自分に言い聞かせている)
[備考]:食料の半分を上着の裏に吊るしています。
【ヴェルグ・アヴェスター@Fate/hollow ataraxia】
受けた傷を相手に返す、最もシンプルな報復の呪い。よって攻撃を受けなければ攻撃できない。
魂に傷を写すので使用者の傷が治らない限りその痛みは消えないが、傷は受けない。
また使用者の傷がなくなるわけではない。
発動条件は一人の相手に一度きりの使用であり、呪いを行う術者が死亡していないこと。
自動的なものではなく術者が発動させる呪術。
軽い傷では「一度きり」の条件から、重すぎる傷では「死亡していないこと」の条件から無意味となる、扱いの難しい宝具。
本来の使用者も「傷を負わなければ攻撃できない、クソっタレな三流宝具」などと漏らしている。
【エーテライト@MELTY BLOOD】
先に突起が付いた透明な糸。
鞭の代わりにしたり、麻酔の代わりにしたり、神経の代わりにしたりにしたりと様々な用途があるが、
特筆すべき用途は「相手の脳に接続し、その中の情報を閲覧・改竄・支配すること」。
一度脳に接続すると、どれだけ離れても使い手が外さない限り外れない。
脳に接続されたエーテライトは魔眼などでない限り見えないし、違和感もほとんどない。
これはある家系の人間(シオン)のみが可能なこととされているが、
他の家系の人間(秋葉)に使い方を教えて渡しているところを見るとある程度までは普通の人間でもできるらしい。
そのため白レンではシオンのような使い方は不可能だが、
代わりに相手に強制的に淫夢を見せることが可能ということにした。
【バイオリン@ローゼンメイデン】
金糸雀の扱う武器。これで曲を弾き、音楽を元に風などを生み出す。
これがないと彼女はろくに戦えない。
投下終了しました。
ちょ、エロスww GJ!
なんというエロさ……
間違いなくこれはアッー!
修正。
>>525 【白レン@MELTY BLOOD】
[状態]:腹部に大きなダメージ(休んでマシになってきた)
中度の疲労、体の所々に擦り傷
[装備]:エーテライト×3@MELTY BLOOD(一本はイシドロに接続)
ヴェルグ・アヴェスター@Fate/hollow ataraxia
[道具]:支給品一式、バイオリン@ローゼンメイデン
[服装]:いつもの白いドレス(洗ったばかりなので一部が少し湿っている。深い意味はない)
[思考・状況]
基本行動方針:優勝して志貴を手に入れる。
第一行動方針:イシドロを調教(性的な意味で)、自分の騎士にする。駄目な様ならここでさようなら。
第二行動方針:できれば『ご褒美』で傷を治したい。
第三行動方針:なので状況や場合によっては三人目はイシドロにする。
※以後、ヴェルグ・アヴェスターはイシドロに対しては使用不能です。
【イシドロ@ベルセルク】
[状態]:左腕の前腕部から先を喪失(乱暴にだが止血済み)。右頬にかすり傷。
失血と疲労による消耗。睡眠中。後頭部に白レンのエーテライトが接続。
腹部に痛み(傷はありません。白レンがヴェルグ・アヴェスターを解除すればなくなります)
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、手榴弾×2
[思考]:未成年者には色々と刺激の強すぎる夢の中。
第一行動方針:大人への階段を一段飛ばしで駆け上がっている最中(夢の中で)。
基本行動方針:優勝して大物になる(と、自分に言い聞かせている)
[備考]:食料の半分を上着の裏に吊るしています。
>>526 投下乙。刺激が強すぎてお子様達はレスに困っているようですw
一つ気になったことを
>ヴェルグ・アヴェスター@Fate/hollow ataraxia
出典が間違っているような気がしますがどうなのでしょうか?
hollowはFateのファンディスクです。実質Fate/stay nightからの出展ということで構いません。
同じくこれからの出展であるカレイドステッキが通しとなったので、問題ないと思い出させて頂きました。
とうとうあっちでも翠の子が逝きやした。あめーん。
>>531 サンクス。カレイドステッキはFate/stay nightからの出典みたいな書き方だったんで。
ファンディスクはありなら選択の幅が広がるな……良いことだ
>>526乙! このエロスめ!
アヴェンジャーの法典とはまた弱っちいものをw
登場したSSの中で最弱の宝具じゃないか
イシドロの夢の中を書こう思った俺はなんなんだ
>>534 逆に考えるんだ
ジャプニカ暗殺帖やらバーサーCARやらよりはマシと考えるんだ
>>536 それ宝具じゃねえw
バーサーCARを嘗めるな! サーヴァント五人を相手に一歩も引かぬ戦いを繰り広げた猛者だぞ!
予約期限を超過し、連絡も途切らせてすみませんでした。
なんとか完成したのですが、ビュティ、イヴ、ブルーの三人を今になって投下するのは許されるでしょうか……?
やれぃ
◆ou3klRWvAg原人め! とうかせい!!
そ、それでは罵られつつも励まされてるようなので投下します。
戦闘があるわけでもないのに、無駄に長いですが……。
深緑を透かして降り注ぐ木漏れ日は地面に光のモザイク紋様を敷き詰め、爽やかな風に揺れては千変万化にパターンを変える。
蔦に覆われた廃病院の門前で、見事に展開された自然の芸術の中心に立つ少女が一人。
「ほんと、いいお天気だよね……殺し合いとか嘘みたい」
日は快晴、風は北西。
気温は肌寒くなく熱くなく、湿度も適度。
こんな良い日に手に携えるべきは、銃ではなくお弁当。
こんな麗らかな日にすべきは、殺し合いではなくピクニック。
うんっと背伸びし、上空をあおいでビュティは声をはりあげる。
「イヴちゃーん、なにか見つかったー?」
少し間を置いて、別の少女の声が小さく響いてくる。上空から。
純白の天使の翼を広げ、陽の光に輝きを散らす金髪を風になびかせて、イヴは上空から廃病院付近の様子を偵察していた。
「うん……森の中は木に隠れてよく分からないけど、南西の道路のほうに一人。
それと、近いところの神社の方にも誰かいるみたいです。あとは、北で何か…………あれ?」
イヴの訝しげな声と同時に、――ずしん、と遠くから響いてくる微かな振動を感じた。
何かあったのかと、ビュティは慌てて手元の地図を参照する。
「北? 北って、ここからまっすぐ上だから、ええと――なんか像みたいなのがあるところの辺り?
今の振動って、もしかしてこれが倒れたりしたのかな……イヴちゃん、どう?」
確認するように声を投げかけるが、イヴの言葉はそこで途切れ、耳を澄ましても
なかなか続きが聞こえてこない。
…………。
……。
「……あれ? も、もしかして一人で先に行っちゃった!?」
不安になって駆け出し――程無くしてイヴの姿は上空に見つかった。
しかし。
「って落ちてきてる―――!?」
ビュティの目の前で、イヴの背に生えた翼のメタモルフォーゼはみるみる解けて消滅し、
揚力を失った身体が落ちてくるではないか。
「ちょっ、ダメー! タンマー!!」
慌てて駆け寄る勢いをさらに上げ、ビュティは寸前でイヴをキャッチすることに成功した。
「う、うわっとと……! 大丈夫?」
受け止めた衝撃で尻餅をついた格好のまま、憔悴した様子のイヴを気遣って覗きこむ。
程無くしてイヴは目を開け、ビュティの腕の中で微笑んでみせた。
「はい……。ちょっと疲れて、変身が解けちゃっただけ、だから……」
「よかったぁ……」
「……でも、」
額に手を当てながら、イヴ自身も戸惑っているようにつぶやく。
「こんなにすぐ疲れるなんて思わなかったのに……」
今までにもナノマシンを酷使しすぎて疲れることはあったが、さすがにこの消耗具合はイヴにも解せなかった。
もう、天使の翼を編み出した頃の未熟なイヴとは違うのである。
戦闘経験を積んで成長を経た今、ちょっと翼を生やして空を飛ぶくらいはイヴにとってなんともない筈なのに。
不安そうに顔を見合わせているうち、ビュティが唐突に声をあげた。
「あ! ――そういえば、最初にアイツが「強すぎる力は制限して弱くする」とか言ってたから、
もしかしてイヴちゃんの力も弱くされちゃってるんじゃない!?」
「……!」
十分にありえる可能性だった。
子供相手に爆弾つきの首輪を嵌めさせて脅すような、卑怯なまでに用心深い相手のことだ。
考えてみれば、自分を脅かす力を持っている子供をそのままにしておく訳がない。
「……どうしよう……」
内心の動揺が、そのまま声に出てしまう。
イヴは、決して自分の力を過信していたわけではなかった。
だが、人よりずっと戦える自信はあった。こんな状況にも、人より慣れていると思っていた。
ビュティ一人くらい、守りながら戦って生き抜くくらいできると思っていた。
――でも、たったこれだけのナノマシンの力を使っただけで気を失ってしまうまでに
制限されてしまったこの状況下、その自信は一気に揺らぎだす。
自分ひとりならまだよかった。
でも、この状態で戦闘に巻き込まれてしまったら、はたしてビュティや襲われる弱い子たちを守りきれるだろうか?
あの異様な存在を打倒してこの悪趣味なゲームを破壊することなんて、無理に近いのではないか?
――そんなことない。
大丈夫。
こんなことでくじけたりしない。
これくらいでへこたれたりしたら、トレインに笑われる。
そんな言葉で必死に心を奮い立たせようとすればするほど、イヴの勇気はみるみる磨り減っていく。
自分を無敵だと思っていたわけではない。
でも、今はイヴ一人で、どうしていいかよくわからなくて、スヴェンもトレインもいなくて一人きりなのが
いまさらに心もとなくて、茫洋としてしまう。
思いがけない自分の心の脆さに気付いて愕然とし、怒りさえ感じる。
その、弱気な自分への怒りによってわずかにイヴの心が持ち直す。
「イヴちゃん、大丈夫?」
心配して声をかけてくるビュティに、イヴはわざと強気に答える。
「……大丈夫、なんともない」
「でも……」
その強がりを見取ってか、ビュティがなだめるように声をかける。
「そ、そうだ。私もちょっと疲れちゃったしさ、ここで少し休もうか?
北のほうで何かあったみたいだけど、今はイヴちゃんの体のほうを大事にしなきゃ」
大丈夫だから、本当に心配しなくていいから。
それより北のほうの様子を見に行かないと。
イヴは反発してそう言い返そうとして―――不意にせりあがってきた不安に口をつぐむ。
もし、無理に行動して、今のイヴじゃどうすることもできないような危険に巻き込まれてしまったら。
それで、もし、ここから帰れなくなってしまったら。――殺されて、しまったら。
(トレインたちの所に帰れない?)
(もう会えない?)
――――そんなこと、考えたくもない。
……退くことが勇気という場合もある。
唐突に、そんな言葉が頭をよぎる。
自分が言い訳に逃げようとしているのを知りながら、それでもイヴはその考えを捨てられない。
不安と弱気と、それを許してくれる優しさを積んで、心の天秤の片皿はどんどん重くなる。
イヴは自分に、誰かに言い聞かせるように内心でつぶやく。
体調が万全になったら、きっと元気だって戻ってくるはず。
だから、今だけ……、……自分のほうを大事にしても、いい?
イヴが迷っているのを見て取ったビュティが、やや強引に袖を引っ張って廃病院の玄関口に上がる。
「ね、ちょっと休もうよ。そういえば朝ごはんもまだだししさ、それできっとイヴちゃん倒れちゃったんだよ。
絶対、休んだ方がいいよ。――ね?」
「…………はい」
結局イヴはうなずき、ビュティと一緒に廃病院の中へ入っていく。
「…………」
そのやり取りを近くの木陰から見つめる視線があったことには、二人とも気付かなかった。
廃病院の内部は、床と言わず壁と言わず天井といわず、一面に蔦のような奇妙な植物が蔓延り、みるからに荒廃を極めていた。
見た目のみならず、建物内に淀む空気も含めていかにも不気味というか、
今にも物陰からナースのゾンビが「ヴアー」なんて喚きながら飛び出してきてもおかしくない感じである。
今の時刻はまだ窓や隙間から陽がさしてきているからいいものの、夜にはあまり来たくない場所だった。
そこかしこに転がっている壊れた机などに気をつけながら、二人は奥へと探索を進める。
一階と二階部分の一通りの探索を終え、二階のロビーのソファに二人は身を落ち着けた。
「イヴちゃん、具合は大丈夫?」
「はい……さっきよりは」
イヴは気丈にうなずいてみせたが、まだ幾分顔色が悪いのがビュティには気になった。
「じゃあ、もうちょっと休憩して、お昼過ぎくらいにここを出よう。
私が見張りしとくから、それまでゆっくり休んでていいよ」
見え透いた気遣いが少々鬱陶しくもあり、ほんの少し嬉しくもあり――イヴはソファにもたれて目を閉じる。
――しかし、五感が醒めてしまってなかなか思うように休めない。
不吉な匂いや物音を、かすかに感じ取ってしまうような気がしてしまう。
殺し合いの場に放り込まれている、という緊張のせいで過敏になっているのだろうか。
イヴは頭を軽く振り、目を開けた。
このままではゆっくり休むことも儘ならない。
神経を落ち着かせるのもかねて、周囲の様子を確認する。
やっぱり、足音も血の匂いも、なにもしないはず……
「ねえ……なんか、足音が聞こえない?」
ビュティの遠慮がちな言葉と同時に、ハッと神経を尖らせる。
やっぱり気のせいじゃなかった!
イヴは跳ね起きた。
起き上がった途端身体の中身が一気に鉛に変じたように重くなり、膝が砕けそうになるが、気力でこらえた。
耳を澄ませてみれば――やはり、確かに聞こえる。
きし、きし、と床を踏んで響く、かすかな足音。
「幽霊じゃないよね?」
ビュティがランドセルから傘型の武器を取り出しながら聞く。
「幽霊じゃないはず――だって、足音も聞こえるもの」
イヴも、アタッシュウェポンケースを取り出して傍らに構える。
(どうしよう?)
(どうする……?)
遮蔽物となるソファの影に隠れた二人の視線は、不安と緊張をはらんでちらちらとぶつかり合う。
足音は一人のもの。特に気配を殺そうとしている様子はない。
ゆっくりとした歩みのようだが、警戒しているのか、隙を窺っているのか、それとも……
「…………誰か、いるんでしょう?
声、聞こえてたわよ……隠れてないで、出てきて」
かすれた、か細い声が聞こえた。
ビュティの声でもイヴの声でもない、第三者の声。
同時に、ロビーの横の廊下から人影が現れる。
それは――確かに幽霊などではない、一人の女の子だった。
しかし、その格好は幽霊のそれに近い。もとはイヴの着ているものと似た黒のワンピースだったと思われる衣服は破け、ほつれ、
無残な残骸となってかろうじて体にぶらさがっているという状態であり、さらに怪我をしているのか、脚を赤い血の筋が伝っている。
(怪我してるみたいだけど……でも、手に何か持ってる)
掃除屋の本能としてイヴは、まず警戒する。
相手が武器も持たない無力な子供に見えても、実は爆弾を所持していたなんてことがよくある――と、
スヴェンが掃除屋の心得を説いてくれた時に言っていた気がする。
実際、これまでイヴが戦ってきた相手にも、子供はいた。
何より、イヴ自身が「子供だからって侮るな」の生きた見本みたいなものである。
警戒するに越したことはない。
たとえ相手がイヴみたいに特殊な力を持っていなくても、危ない武器を渡されているということだってありうるのだから――。
「ただの子供だよ、それに怪我してる……イヴちゃん、行こう」
「――えっ?」
しかし、イヴが躊躇っている間に、ビュティの方が先に行動を起こしてしまった。
止める間もなくビュティはひとりで先にソファの陰から出て、少女の前に姿をさらしてしまう。
仕方なくイヴも姿を現す。こちらはあくまで、慎重に。
「! ……やっぱり、隠れてたのね」
突然飛び出してきた二人を目にして、少女はおののくも気丈に足を踏ん張って堪え、こちらに向かって威嚇するように
黒い機械を突きつける。
少女の持っている武器を見て、イヴはわずかに顔をしかめた。
(……スタンガン)
一対一なら、十分な強武器となりうる装備である。
それの発する強力な電撃はナノマシンの作動を強制的にキャンセルさせることも可能であり、
特にイヴには天敵といってもいい武器である。
しかし、今の状況は二対一。
一個のスタンガンで二人を相手にするのは、それなりに熟達した者でないとつらい。
見たところ、目の前の少女がそういう荒事に慣れているようすはない。
加えて、こちらにはビュティの銃とイヴのアタッシュウェポンケースがあった。
遠隔攻撃の手段が相手方にある以上、スタンガンという近接戦向きの武器の不利は顕かである。
もし事態が悪い方向に転がってしまったとしても制圧は容易いと、イヴは判断した。
「そっちが武器を置いてくれたら、こっちも武器を置くわ。
――武器を置いて。はやく」
少女が、スタンガンを突きつけたまま嘯く。
ビュティが傘を手放そうとしたのを目で制し、イヴは少女の言葉を無視してアタッシュケースを提げたままさらに踏み出した。
有利は確実にこちらにあると、イヴは確信している。
ならば、安易に対等におりるのは得策ではないと判断した。
……さっきの弱気の分を取り戻そうとしての虚勢も、少なからず含まれていたかもしれない。
「……その手に持っているものは何? 武器じゃないの?」
警戒もあらわな少女の言葉に、イヴが素早く言葉を被せて答える。
「ただの傘と、アタッシュケース。私たち、こんなハズレしかもらえなかったから……
これは武器じゃないから、手放さなくてもいいでしょう?」
二人の武器がただの唐傘とトランクにしか見えないものだったのは、ある意味で幸いだった。
「そんな言い訳、聞くと思ってるの……?」
「…………」
万が一不意を討たれても対処できるよう、イヴはアタッシュケースを手放そうとせず、相手を逆に威圧するような
鉄面皮を装ってさらに距離を詰める。
いざとなれば、このアタッシュケース一つでいくらでも捕獲・制圧の手段はある。
また、イヴにとっては持っているだけで「スヴェンが側にいてくれる」という心理的安心もある。意地でも手放す気はなかった。
「ちょっと……ねえ……!」
スタンガンを構えたまま、戸惑ったように少女は声をことさらに張り上げる。
よく様子を見てみれば、こちらも怯えきっていた。
スタンガンは構えるかたちを作ってはいるものの、本当に使えるかは怪しかった。
イヴと怯える少女を交互に見遣って、ビュティは躊躇い――――結局、素直に傘を足元に置いてから近づいた。
ビュティがアメ、イヴがムチの役割を担って、それぞれ少女にはたらきかける。
その効果はあるようで、少女のスタンガンの構えは内心の揺らぎを示すように覚束なくなってきている。
イヴは、とどめの一言を紡ぐ。
「私たちは、こんな殺し合いなんかには乗ってない。
――あなたも、殺し合いをしたくないなら武器を置いてちょうだい」
その一言に、少女の瞳が揺れる。
追い詰められているのが自分のほうであると悟ったようすで、腕や足はいまや震えだし、表情はくしゃくしゃで、
今にも泣き出しそうである。
ビュティが、とどめの一言を紡いだ。
「ケガしてるのに、無理しちゃダメだよ。
……手当てしてあげるから、おいで」
「………………ほん、とう?」
我慢していたものが決壊したかのように、少女の目から大粒の涙が溢れ落ちた。
* * *
少女が泣き止み落ち着いたところで、ようやくコミュニケーションをとる余裕が生まれた。
革が破けてところどころ綿のはみ出したソファに並んで腰掛け、ビュティとイヴに見守られながら少女は幼い語彙で訥々と喋る。
――少女は、ブルーという名前であること。
――「学校」で、一休と名乗る僧侶の少年に会ったこと。
――気を許しかけたところで、突然襲われたこと。
――「痛くてひどいこと」をされたこと。
――殺される前になんとか隙をついて逃げたが、森の中で迷子になってさまよっていたこと。
話を聞くにつれ、イヴとビュティの表情が険しさを増していく。
いきなり「殺し合いしろ」と言われて、そんなものにほいほいと乗る人間がいるのかと正直半信半疑だった。
しかしブルーの話を聞く限り、楽観論だったと考えを改めざるを得ない。
殺し合いに乗るだけでなく、この状況に乗じて少女に暴行を加えるような危険な子供までこの場にいるようなのだから。
自分たちは運がよかったほうなのだと、今更に思い知る。
「襲われて、ひどいことされて、殺されそうになったけど……でも、これのお陰で、どうにか逃げられたの」
そう言ってブルーは、先程ふたりに突きつけていたスタンガンをかざしてみせる。
が、イヴとビュティの表情の変化にすぐに気付き、慌てて首を横に振った。
「ち、違うの! 確かにこれ使ったけど、でも殺してないわ!
あいつ、倒れちゃったけど……息、してたもの。確かめたもの……」
イヴは、小さくため息をついた。
ブルーのしたことは、確かに正当防衛たりえるだろう。
しかし、このままスタンガンを持たせておくのは、さすがに危険な気がする。
「それ……一応、こっちに渡してくれない?」
「え?」
スタンガンを握り締めたまま、きょとんとするブルー。
ビュティも同じ事を思ったのか、目線をあわせて話しかける。
「それ、危ない武器なんだ。だから、こっちに預けてくれないかな?」
「嫌!」
自衛のための武器を取られまいと、ブルーは小さな機械を胸に抱き締めていやいやをする。
「……」
「……うーん」
予想できた反応ではあるが、困ったように、イヴとビュティは顔を見合わせる。
「じゃあ……交換なら、どう?」
「え?」
イヴは、自分のランドセルからカードを一枚取り出した。
そして、ブルーの目の前にかざしてみせる。
「かわりに、コレをあげるから……その危ない機械と、交換してくれない?」
ブルーの目が、わずかに興味を示したように輝く。
「……これ、何?」
イヴは、同梱の説明書に書いてあった内容を分かりやすく噛み砕いて説明する。
「グリード・アイランドっていうゲームのカード。でも、ただのオモチャじゃなくて、不思議な力だってあるの。
例えばこれは……『聖水』のカードで、使うと危ない攻撃から身を守ってくれる効果があるんだって」
ビュティもノリを合わせて、ブルーの決断を唆すように盛り上げてくれる。
「本当!? スタンガンより、こっちのほうがいいモノなんじゃない?
イヴちゃん、本当に交換してもいいの?」
「うん。こっちの『同行』のカードも付けてあげるから、この二枚と交換しよう?」
「えー、それって断然お徳だって! ねえ、交換しちゃおうよ!」
「でも……」
ビュティのノリに背中を押され、ブルーはイヴの差し出した二枚のカードに心惹かれるそぶりを見せながらも、まだ渋る様子を見せる。
さすがに、オモチャじみたカードと立派な武器を交換するのでは、余りにも割が合わないというのは分かっているらしい。
「じゃあさ、これもオマケにつけるけど、どう?」
もう一押しでイケると見たビュティが、自分のランドセルからも支給品の一つを取り出してみせる。
それは、不健康そうな男性の顔を模ったセルロイドのお面――あまり可愛くなく、正直女の子が好むとは思えない。
「……お面、?」
(……?)
一瞬、お面を見つめたブルーの表情が歳に似つかわしくない憎悪と嫌悪を見せたような気がして、イヴは気になった。
しかし、次に見た表情には微塵もそんな色はなく、イヴは首を傾げた。
(……気のせい?)
やがて、観念したようにブルーはうなずいた。
「……いいわ。このスタンガンと、そちらのカードとお面で……交換しましょ」
「え、いいの!?」
思わず本音が出かけて、あわててビュティは口を塞ぐ。
幸いにもブルーは気付かなかったのか、泣き腫らしたつぶらな瞳で真摯に二人を見つめる。
「ええ。アタシより、二人に持ってたほうが安心できそうだし……。
それに、二人のこと、信じたいから」
「ブルーちゃん……」
オトナの思惑も知らなさそうな、健気な瞳にビュティは心を打たれる。
正直サギに近い取引きだけに、良心がまったく痛まないと言ったら嘘になる。
おまけにこの子は、いきなり襲われて、ケガだってして、怖くて不安で仕方ないはずなのに。
それなのに、唯一の武器まで渡してもらって、おまけに「二人を信じたい」なんて言われては、とても裏切れない。
このコは、私たちがちゃんと守ってあげなきゃ。
ビュティは決意を新たに胸に燃やす。
「じゃあ、それをこっちに……どうしたの?」
スタンガンを手に乗せたまま、ブルーは困ったように二人を見比べている。
「ええと…二人とも武器を持ってないんでしょう?
だったら、どっちに渡したほうがいいのかしら?」
思わず、目を見交わしあうふたり。
「あ、えーと……どうする? イヴちゃん」
「私は……どっちでも」
イヴとビュティは、互いの表情を窺いあう。
だから、ブルーの表情が一瞬小狡く歪んだのに気付かない。
「なら……ビュティさん、どうぞ。わたしは武器がなくても戦えるから」
「じゃあ、私が持っておくね?」
ビュティに渡しながら、ブルーが念を押すように、しかし余計な一言を紡ぐ。
「……それ、本当に危ないから気をつけてね。
あなたがやろうと思えば、それでアタシも、もう一人の女の子も、きっと簡単に倒せちゃうから。
でも、アタシ、あなたを信じてるわ。信じてるのよ?」
表向きは「アナタだけが頼りなの」とすがるように振舞いつつ、表情には裏腹にたっぷりと不安をにじませている。
「信じたい」に続いて「信じてる」と、わざわざ何度も重ねて言う。
美々しい言葉も反復すれば虚しくなり、本来の意を裏返した空々しさと芝居臭さがイメージとなる。
そのわざとらしいレトリックには悪意すらあるのだが、「ある理由」ゆえ二人はそのことに思い至らない。
そして言葉の効果は面白いように現れた。
おままごとに似たつくりものめいた和やかさが一転し、疑心暗鬼がじわりと場を染める。
イヴは、ビュティの手にあるスタンガンに畏怖するような目をわずかに向ける。
ナイフや銃なら身体を盾などに変身させ、あるいは髪を操って払いのけることも容易にできる。
少しくらいなら体に食らっても、ナノマシンの修復作用があるから構わない。
しかし、電撃によってナノマシンへの命令を強制的にキャンセルさせ、イヴを無力化することのできるスタンガンという武器は……。
イヴのそんな視線に気付き、ビュティは慌てる。
「あ、えっと、……じゃあこれ、やっぱりイヴちゃんに」
気まずさをごまかすように笑顔でスタンガンをイヴに渡そうとするが、イヴはそれをビュティの手に押し戻す。
「いいです、その……私もビュティさんのこと、信じてるから」
しかしビュティは首を振り、スタンガンをイヴの手にやや無理矢理ぎみに持たせた。
「これ、いらないよ。
私はちゃんと武器持ってるし、それに――私も、イヴちゃんを信じてるから」
ビュティの発言のなかに含まれる失言で、さっきの嘘に気付いたブルーの表情が険しくなる。
武器、本当は持ってたのね――咎めるような視線に、空気は余計に悪化するばかりだ。
「……いいのよ。――それでもアタシ、二人のこと信じるから」
拗ねたような口振りで、ブルーはつぶやく。
その一言にも、また「信じてる」の言葉がしつこく挿まれている。
しかし、気まずくなりすぎた空気を悟ったのか、ブルーはさらに独り言のように声を出だす。
「……そういえば、スタンガンじゃなくて、もう一つ入ってたものがあるの。
片方だけにあげるのは不公平よね。もう一人にはこれ、あげるわ。
――これで、ケンカしないでしょ?」
そう言ってブルーがランドセルから取り出して差し出したのは、四角いメガホンにツノがついたような機械。
「拡声器かぁ……呼びかけしてもよし、ツッコミのハリセンがわりにしてもよし
――ってよくない!」
拡声器片手にビュティはちょっと無理矢理っぽいノリツッコミをキメてみる。
本調子には程遠いが、ほんの少し場の空気が回復した、ような気がする。
「よ、よくなかったかしら?」
不安そうにブルーが上目遣いに見つめてくる。
「あ、イヤイヤ、そういうことじゃないよ。今のはノリツッコミだから……」
「そう……ならいいんだけど。でも、本当にたいしたものでなくて、ごめんなさいね」
さも申し訳なさそうに、ブルーはちょこんと頭を下げて謝った。
(できた子だなあ……本当なら、私達が気を使ってあげるべきなのに)
イヴのだんまり具合が気になったが、とりあえずはブルーの気遣いに感謝する。
ブルーが、また声をかける。
「あの、」
気まずい空気を早く脱すべく、ビュティはすぐに明るい調子で相槌を返す。
「なあに? ブルーちゃん」
「あそこって、お風呂……よね?」
休憩室右手の廊下の少し先、ブルーの指差した扉には「特別浴室」の札がかかっているのが確かに見えた。
「お風呂がどうかしたの?」
ビュティとイヴの視線を受け、ブルーは臆したようにうつむく。
「あの、アタシ、服とかこんなんだし、……血とかも、だから、ちょっと……
……いいかしら?」
「いいけど、一人で大丈夫?」
「ええ……」
気丈な微笑みが痛々しかった。
ブルーはソファから立ち上がり、浴室に向かって歩き出すが、足の根が合わないような足取りで、一歩ごとにかくん、と体が傾く。
「手伝う……?」
見かねたイヴの言葉にも、ブルーはまた気弱な笑みを浮かべ、首を横に振った。
「自分でできるからいいわ……でも、ありがとう」
ビュティの差し出した手を払って、ブルーは浴室に入っていった。
* * *
――――ぱたん、と浴室のドアが閉まる。
ドア越しに、何かあったらすぐに声出してね、すぐ行くから――と、ビュティが声を掛ける。
それを横目に、イヴは壁にもたれかかって目を閉じる。
(なんだか、私、ヘンだ……。
ちょっとナノマシンの力が使いにくくなっただけで弱気になって動揺したり、
スタンガン一個の扱いで過剰に反応したりするなんて、おかしいと見られたって仕方ない。
ビュティさんも、私のこと疑ったんじゃないだろうか……)
暗い気持ちで、隣のビュティの横顔を見遣る。
(どうしよう。こんなんで、本当に大丈夫なんだろうか。
弱気になってる場合じゃないのに。本当に私、どうしたんだろう。
こんなの、らしくない――――トレインに見られたら、きっと笑われる)
自らの内にちいさく芽吹いた疑心暗鬼に、イヴは悩む。
それがこのバトルロワイアルにおいて致命的なものであるということも知らぬまま、
疑いの苗木はイヴの不安を養分にしてますます枝葉を伸ばしゆく――――。
(――――ホホ、ちょろいわね♪)
浴室に敷かれたスノコの上に立ち、もはや衣服とも呼べないような布裂れを脱ぎながら、ブルーは背後霊でも映りそうな古びた鏡に目を向ける。
そこに映る姿は年の割りにませたボディラインを持つ14歳の少女ではなく、凹凸の無い身体をさらした4歳の幼女。
(“年齢詐称薬”、ね……凄い効果じゃないの。
本当に10歳若返っちゃうなんて――ナツメお姉様なら欲しがるかしら?)
ふ、と笑う。
純粋なおかしみによる笑いではなく、自虐の結果としての表情の歪み。
――10年前の自分の姿といえば、仮面の男に拐された時と同じ容姿。
忌まわしい記憶が呼び覚まされそうになり、鏡に背を向ける。
あの頃と違うのは、仮面がなく、素顔を晒しているという点だけだった。
狭苦しい浴槽の底は得体の知れない汚れでべたついていて、さすがに使う気になれなかった。
シャワーを手に取るが、こちらもまた、蛇口をひねったら真っ赤なシャワーでも出てきそうである。
ギリギリと錆びついた音を鳴らして、力任せに蛇口を捻る。
水が出ない。ブルーは配管をたどり、元栓を見つけて開いた。
少しして、ぶるんと手の中でホースがのたうった。
あ――、と思うのも間に合わず、運悪くブルーの方を向いたヘッドから唐突に水が吹き出してきた。
避ける間もなく濁った水を全身に浴び、その冷たさに震える。
降りかかる冷水を避けながらあわてて隣の赤い蛇口もひねるが、いくらひねってもシャワーの温度は上がる様子が無い。
どうやら、水道は通っていてもお湯は通っていないようだ。
どうせ本当に浴びるつもりではなかったし、適当に汚水だけ洗い流した後は傍らで水を出しっぱなしにしたまま、
一人になれる今の内にすべきことを手早くこなしてゆく。
片脚を浴槽縁に掛け、脚をひろげて股座を覗き込む。はしたない格好だが、どうせ誰が見ているわけでもない。
指で鼠頸部のあたりを探り、瘡蓋になりかけてごわごわしている傷口を探り当てる。
痕にならなきゃいいけど、と思いながら傷口を洗浄する。
自らのケガの手当てをする表情には、さっきまでイヴとビュティの前で見せていた鬱々とした悲壮さのかけらもない。
どころか、ひょっとしたらハミングでも始めそうなくらいに飄々としている。
(一休さんには、ちょっと悪いことしちゃったわねえ……)
――――真実は、誰に襲われたわけでもなかった。
すべてはブルーの自作自演。
自らの服を引き裂き、内股を傷つけて血を垂らし、まるで暴行されたように見せかけ、みずから被害者を擬装しただけだった。
即席芝居だっただけにバレないかどうかは博打だったが、相手が純粋だったのと、こちらに妙に気を使ってくれたのが幸いして、
どうやら成功したようだ。
結果としてブルーは二人にうまく取り入ることができ、堂々と名目を得て保護してもらうことに成功したわけである。
代価はスタンガン一個。
取り上げられたのはやや痛かったが、代わりに得たものもある。
尤もカード二枚はいかにもオモチャじみてて、実効果については疑わしいが……。
また、ブルーは鋏という武器をまだ秘匿している。
一見お洒落な文房具にしか見えないこれがただの鋏でなく、異様に切れ味鋭い不思議な業物であることは、
先に自分の体をもって確かめていた。
いざという時には、ナイフ代わりくらいには使えるはずだ。
できれば、刃に塗る毒物などがあればモアベター。
場所柄、探せば適当な薬品が見つけられる可能性は十分にある。
ブルーは、あの二人の少女について考える。
見る限り、あのピンク色の髪の子――ビュティのほうは、レッドやイエローと同じようなタイプの人間だ。
自分たちよりずっと幼く、しかも怪我をしている子をほうっておくことはしないだろう。
自分の振る舞い次第で、如何様にも転がせる便利な存在。
せっかく得られたカモだ。大事にしなければ。
また、金髪の少女――イヴの方は、慎重に接する必要がありそうだ。
こちらは、どちらかと言えばグリーンのタイプに近い。
それなりに頭が働き、冷静でもある。
慎重をもって接しないと、足元をすくわれかねない。
(――――……大丈夫よ、うまくやってみせるわ)
心の中の“弟”の面影にささやいて、シャワーを止めた。
シャワー(のふり)を終え、ブルーは着替えようとして、はたと気付く。
「……そういえば、服はどうしようかしら」
外を歩けないほどではないが、破けた服のままというのもあまり気分が良くない。
下着も、年齢詐称薬を使った際にサイズが合わなくなってランドセルにしまってあるから、できればサイズに合うものか
代わりになるものを何とか調達したいところだ。
ここは元々病院だったようだし、探せば白衣ぐらいあるだろう。
破れた服のあっちを結びこっちを引っ張りしてできるだけ体裁をとりつくろうと、傍らに置いておいた
不気味な顔立ちのお面を手に取る。
「……」
しばし眺め――おもむろに、不細工な顔のお面を顔面に押し当てる。
懐かしい、不快な抑圧感。
ブルーの忌まわしい記憶をもっとも鮮明に呼び覚ます象徴――「仮面」。
もう、こんなものからは解き放たれたはずだった。
仮面の男を倒し、自らの心の傷も克服し、やっと「自由」を手に入れたはずだったのに。
なのに、なぜこんなことになってしまったのだろう。
どうしてこんなよくわからないことに巻き込まれているんだろう。
やっと、しあわせになれると思ったのに。
――こんなのって、ない。
再び浴室の鏡を覗いてみる。
セルロイドのお面越しには、もうどんな表情も読み取れなかった。
表情を覆い隠す「仮面」の下で、ブルーの表情は暗い決意にこごってゆく。
騙して、盗んで、裏切って。
生きることに必死になっているうち、そんなことにすっかり慣れてしまっていた。
いまさら良い子ごっこなど、似合わないに決まってる。
――――今度は、アタシが幸せな人生を手に入れる番だ。
そのためなら、どんなことだってやってみせる。
そのためなら、アタシはいま、再び、「仮面の子供」に戻ろう。
感情を捨て、目的のためには手段を選ばない、生きた氷の化身となるのだ。
仮面の下で、ブルーはそうっと震える息を吐く。
オーキド博士、約束を守れなくてごめんなさい。
――――でもアタシ、どうしても幸せになりたいの。
チーム名:【掃除屋少女とツッコミ少女と擬装ロリ】
【B-3/廃病院・浴室前の廊下/1日目/昼】
【ビュティ@ボボボーボ・ボーボボ】
[状態]:健康
[装備]:神楽の仕込み傘@銀魂 、
[道具]:基本支給品一式、コンマ(ボーボボのサングラス)@ボボボーボ・ボーボボ(イヴの支給品)、拡声器
[思考] ちょっと気まずいなぁ……
第一行動方針:ブルーが落ち着いたら、今後の行動について三人で話し合ってみる
第二行動方針:争いをできるだけ阻止し、被害者を出させないように行動する
第三行動方針:バトルロワイアルを破壊するための仲間を探す
第四行動方針:バトルロワイアルからの破壊
基本行動方針:困っている人がいたら、できるだけ力になる。
参戦時期:第一部終了時
【イヴ@BLACK CAT】
[状態]:疲労小程度(回復途中)、精神的ストレス小
[装備]:アタッシュ・ウェポン・ケース@BLACK CAT、スタンガン@ひぐらしのなく頃に
[道具]:基本支給品一式、G・Iカード1枚(『左遷』)@H×H
[思考] ビュティさんを疑いたくないけど……(軽度の疑心暗鬼)
第一行動方針:バトルロワイアルの破壊
第二行動方針:ビュティ、ブルーと行動を共にする
第三行動方針:ナノマシンを利用して、首輪を解析してみる
第四行動方針:一休を見つけたら、懲らしめる
参戦時期:最終話以降
【B-3/廃病院・浴室/1日目/昼】
【ブルー@ポケットモンスターSPECIAL】
[状態]:肉体的・精神的疲労中程度(のフリをしているが、実際は心身ともに健康)、ロリ化(4歳の姿)
[服装]:ボロボロに裂けた服、ぱんつはいてない
[装備]:庭師の鋏@ローゼンメイデン
[道具]:基本支給品一式、チョークぎっしりの薬箱、年齢詐称薬(赤×5、青×4)、
G・Iカード2枚(『聖水』、『同行』)@H×H、Lのお面@DEATH NOTE、下着類(私物)
[思考] ……え、なあに? アタシ4歳だから、よくわからないの♪
第一行動方針:生き残るためには手段を選ばない。
いざという場合は、自らの手を汚すことの覚悟もしている
第二行動方針:4歳児の外見を生かし、二人を利用する。自分の身を守ってもらう
第三行動方針:二人には、自分の正体がバレないようにする
(=年齢詐称薬の秘匿、説明書の効果時間に基づいた12時間ごとの薬の摂取)
第四行動方針:できれば、スタンガンを取り戻したい(代わりになる武器の入手でも可)
第五行動方針:レッドやグリーン、イエローのことが(第一行動方針に矛盾しない程度に)心配
基本行動方針:バトルロワイアルからの脱出、元の世界への帰還(手段は問わない)
参戦時期:参戦時期:三章終了時点(14歳。トラウマ克服済?)
[備考]
※イヴとビュティは、一休さんを「ロリコンの危険人物」として認識しました。
※三者それぞれ、互いの支給品に対する理解に以下のようなズレがあります。
・イヴ、ビュティ
→ブルーの支給品は「スタンガン」「拡声器」の二つのみと思っている。
(庭師の鋏、年齢詐称薬はブルーが秘匿して存在を話していない)
・ブルー
→二人の所持している武器について知らない(持っていることは知っている)
(神楽の傘とアタッシュウェポンケースが武器であることを知らない)
+アイテム紹介+
【年齢詐称薬@魔法先生ネギま!】
赤いキャンデイと青いキャンデイの詰め合わせ瓶。
幻術によって、外見年齢を調整できる魔法薬。
外見年齢の調整はあくまで幻術によるものなので、服用した場合の能力の増減、変化はない。
実際に肉体が変化するわけではなく、さらに、成長する場合は本当の未来の自分の姿になるというわけではない。
赤いあめ玉で年齢+10、青いあめ玉で年齢-10。
複数個食べることで、効果は累積する。
市販品(?)なので元の年齢からかけ離れると、調整が難しくなってくる。
薬の有効時間は12時間(原作基準)。
支給された量は、初期状態で「赤×5、青×5」の計10粒。
ちなみに大きくなったり小さくなったりするのは体だけで、服のサイズは変わらない。ただし、首輪だけはちゃんとサイズに合わせてフィットするようす。
投下終了しました。
書いてみて、他の書き手の方々の偉大さがよくわかった気がします。
これは大変だ……。
そして、イヴの行動方針が修正前のものになっていたので早速修正orz
(修正版)
【イヴ@BLACK CAT】
[状態]:疲労小程度(回復途中)、精神的ストレス小
[装備]:アタッシュ・ウェポン・ケース@BLACK CAT、スタンガン@ひぐらしのなく頃に
[道具]:基本支給品一式、G・Iカード1枚(『左遷』)@H×H
[思考] ビュティさんを疑いたくないけど……(軽度の疑心暗鬼)
第一行動方針:バトルロワイアルの破壊
第二行動方針:ビュティ、ブルーと行動を共にする
第三行動方針:一休を見つけたら、懲らしめる
参戦時期:最終話以降
……何なんですかこの腹黒ょぅι゛ょ(年齢詐称)は((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
ブルー黒いよブルー、なんて恐ろしい子なんだ
いい感じに疑心暗鬼に翻弄されているビュティとイヴがまたいい味出してるなあ……
ガチバトルも捨てがたいけどやはりこれぞバトロワの醍醐味、というわけで惜しみないGJを貴方に
ブ、ブルー姐さん・・・(;゚Д゚)
投下中に読めたんでリロードするたびに
ブルーの怖さが染み入っていくようだった
年齢詐称薬なんてこのロワに最適なアイテムも登場させてるし
さりげなく拡声器をビュティにパスできてるのがまたウマイ
二人の振り回されっぷりも見事でした
そして
>一休を見つけたら、懲らしめる
>※イヴとビュティは、一休さんを「ロリコンの危険人物」として認識しました
これに爆笑させられたぜ
なんてことをしやがるんだおまいはwww
と、とにかくGJでした!乙乙
GJ
心理模写が良いと思いました
何気にまた脱いでるあたりとことんこのスレはエロス……いや、人のことは言えない。
投下乙!
吉永双葉を予約したいのですが…おk?
【現在の予約状況まとめ】
・3/02(金)の予約 (〜3/05(月)まで)
◆Hgs5K7/wHg :吉永双葉
や、やはり三月はみな忙しいのか……?
とりあえず、予約促進のためにいつものMAPの人に最新版をリクエストしてみる
なんかエロい投下が二つもあったな。
君たち、エロスとグロはほどほどにな(誉め言葉)
昨日の武装錬金でヴィクトリアの声が釘宮だと知って吹いた。
一人死んでいるけど、このロワスーパー釘宮大戦だったんだなー。
超GJ!
真の“ロリコンの危険人物”は一休じゃなくて俺達住人とアンタだwww
俺はロリコンじゃない!
ただ純粋に子供が好きなだけだ!
>>568 >純粋に子供が好きなだけだ(性的な意味で)!
(´・ω・)つ【称号:ペドフィリア】
>>559 投下乙。
が、何か気になる。えーっと
>年齢詐称薬
大体その通りですが、幻術という呼称なのにリーチも変わったりするようです。
武道大会直前に、エントリーをやっぱり子供の姿で行うと決めた時にそう言っている。
『肉体能力とか変わらないのに体の大きさはちゃんと変化』するという所か?
>イブの能力低下
前回のSSで能力使った時に気づかなかった理由付け要るんじゃなかろうか?
前回の話で、羽で空飛んで空から立ち聞きしていたから。
>>570 ぎりぎり寝る前に気付けてよかった……指摘ありがとうございます。
年齢詐称薬については、原作内の描写だけでは心もとなかったので
ネットで考察などを調べてみてその内容を加味してみたのですが、
学校祭編は正直流し読みに近く、そのような描写があることを知りませんでした。
アイテム説明のところに、「元もとの肉体能力は変化しないが、身体のサイズの変化にあわせてリーチは伸縮する」の一文を追加しておきます。
イヴの能力低下については、もとが自由度がウリの能力なので
可能性を削るよりかは身体への負担増大というかたちで勝手ながら制限を設定してみましたが、
「なぜ前の話でイヴが気付いてなかったのか?」というご指摘は尤もです。
一応、前のssでのナノマシン能力使用のぶんも蓄積しての今回の疲労→ばたんきゅー、というつもりだったので
(最初は気のせいだと思っていて、やせ我慢していた)みたいな描写を追加しておこうと思います。
このような修正方針で大丈夫でしょうか?
>>571 制限についてそういう事で矛盾無く行けるんじゃないでしょうか。
途中で切れたから制限きつく見えるけど、消費自体は小なら曖昧だから有りかな?
投下します
鳥間違えてますよ。
【急ぐは大切、されどもあせりは禁物】
◆
吉永双葉は、落ち葉の上に座りこむと服を脱ぎ始めた。
別に露出の趣味があると言う訳では無い。
単純にケガの具合を確認し、それの対処をしなければならないからだ。
血の消費は、体力の消費および疲労の蓄積。
酷い場合では、出血多量で死に至る。
ましてや、居場所を知らせるような血跡を残しにながら移動すれば、先刻相対した銀髪の少女のような者に「どうぞ、私はここに居ます、ご自由にお狙いください」と勧めているようなものだ。
双葉は、考える…そして同時に理解もする。
悪夢でも何でもない、現実に起こっている…
…そう、現実に起こっている殺人ゲームなのだと。
>>574 あれ?
確かに変わってますね……
合ってるはずなんですが…
577 :
save:2007/03/02(金) 02:28:22 ID:ZqvlpkHd
「…許さねぇ…絶対……さっきの馬鹿も…こんなふざけた事を開催した、あの馬鹿も……」
人間、怒りが限界点を突破すると逆に冷静になるようだ。
痛みが走る度に、怒りが溜まり。
生まれてこのかた九年、ずっと持ち続けている目を更に鋭くし。
胸の中にある正義の炎は激しく燃え上る。
「絶対…ぶん殴ってやる…絶対に…」
サンライト・ハートと交換した、コキリの剣でシャツの胴体半分を切断し、それで包帯を精製。
続けざまに支給品の割と癒されるぬいぐるみを切り裂き、ガーゼもどきに。
先程までは、ぬいぐるみだったガーゼもどきに水を染み込ませ、血を拭うと傷口へと押し当てた。「ぎぃ…ぃっ!!」
思わず悲鳴を上げそうになるが、押し込む。
額に汗が浮かび、目に涙が溜まる。
そのまま、ガーゼを固定する為に包帯で縛り付けた。
これで、ケガこそ治らないが、少しでも血の流れが遅くなるだろう。
…確かに、こんな傷があるならば、治療ができる場所へと急がなくてはならない。
…されど、焦れば最悪と言う名の泥沼の深みへとハマる。
『自分のやるべき事は決まっている』
服を再び身に着けると、双葉は立ち上がる。
決意と覚悟を込めた瞳をギラリと光らせ。
武士が戦場へと向かう準備のように深呼吸。
…OK。
小便を済ませとけよ?
神様にお祈りを済ませとけよ?
部屋のスミでガタガタ震えるながら絶対者と言う立場が砕かれる心の準備はOK?
「…覚悟しろ」
錬金術の傑作。
人間よりも人間らしい、最強の門番。
そして、正義の塊のような犬の石像であり、自分の家族。
ガーゴイルのような口調で吉永双葉は呟く。
…そう、こんなふざけたゲームを破壊してやる覚悟を強めるように。
…不安を押し潰すように。
光が差し込む森を幼き般若が通る
◆
【B-2/森林内/1日目/昼】
【吉永双葉@吉永さん家のガーゴイル】
[状態]:腹部に重傷、少々強い疲労、主催者に激しい怒り
[装備]:コキリの剣@ゼルダの伝説、ショックガン@ドラえもん
[道具]:ぬいぐるみから精製したガーゼもどき、およびカラフルな包帯
[思考]
第一行動方針:神楽の事が気になるが傷の治療の為に病院へと行く
第二行動方針:自分と同じような志ある仲間を集める
基本行動方針:このふざけた殺し合いを微塵すら残さず、ぶち殺す
とりあえず、投下を完了しましたが…
>>577の名前欄に#を付け忘れ、改行の入れ忘れ、および最初に鳥を忘れ……orz
緊張しながらやると失敗しますね。
すいません
とりあえず、鳥を変えました
とりあえず投下乙
ガーゴイルは知らないんだが、漢前な子だなw
そしてこのままだと、ちょうど先に投下された女子三人組と
遭遇がありそうだ
乙ー。
ときにシャツを破いたということは、素肌にオーバーオールですか?
乙なんだが……。とりあえず投下に時間が掛かりすぎているのが気になった。
あと、状態表の情報が分かりにくいかと。基本行動方針見るとゲームに乗っているのかどうか
判断しにくい。それと個人的には「ぶち殺す」という思考を双葉はしないかなと思う。
内容はGJ。
>>580 後は他の書き手さん次第ですね。
交差するかしないか
もしくは、吉永双葉は途中で力尽きるか。
ちなみに原作はかなり面白いですよ
>>581 切断したのは胴体部分ですので胸は隠れます
でも、お腹や角度によっては、下着が見れます
簡単に言いますとチラリズムが楽しめます
>>582 時間関連は本当に申し訳なく思います。
状態などは後で修正版を作成しておきます。
【B-2/森林内/1日目/昼】
【吉永双葉@吉永さん家のガーゴイル】
[状態]:腹部に重傷、強い疲労(気力でカバー)、主催者に激しい怒り
[装備]:コキリの剣@ゼルダの伝説、ショックガン@ドラえもん
[道具]:ぬいぐるみから精製したガーゼもどきと包帯
[思考]
第一行動方針:傷の治療の為、病院へと行く
第二行動方針:仲間を集める
基本行動方針:このふざけた殺し合いを終わらせ、脱出する
>>585 更に追加
装備にメガネ@ぱにぽに、コキリの剣@ゼルダの伝説 時のオカリナ
道具に支給品一式 です
本当にすんません('A`)
えー、当該キャラのズガン!話で荒れた後でちょっと勇気いるんですが、
トリエラ、トマ、アルルゥ 以上3名予約します。
予約乙です!
支援:まだ一話しか登場がなく、予約が入っていないキャラリスト
【リディア@FF4】(D-2南部/森林)
【ニア@DEATH NOTE】(B-7/タワー内展望室)
【野上葵@絶対可憐チルドレン】(F-3/城内地下)
【レミリア=スカーレット@東方Project】(F-3/城内地下)
【しんべヱ@落第忍者乱太郎】(H-3/道路) ※暴走中!!
【ベルフラウ@サモンナイト3】(H-6/廃墟側川岸)
【鈴木みか@せんせいのお時間】(H-6/廃墟側川岸)
並べてみると、書きにくさがネックになっているキャラが多いようです。
ニア、葵&レミリアあたりは状況的に放置でもよさそうですが、
残りの一組とふたりは、場所的にも他キャラたちの戦闘の近くにいたので
そちらに噛んでこなかった理由付けとしてなんらかの描写が必要かもしれません。
書ける方、救援求む。
みか先生は書けるしフォローの仕方も思いついてるんですが、ベルフラウが分からない……。
最新のMAPが見られないんだけど、保存してる人、誰かWIKIに上げてくれないか?
>>591俺がいる。だが、他と絡まない理由を思いつかず、
強武器を支給したい感情が邪魔してうまく書けそうもねえ。
思い出したので、
>>588に続いて支援資料
【現時点での不明支給品所持者まとめ】
・フランドール(レイジングハート・エクセリオンetc.):1〜2個
・永沢(FNブローニングM1910、小型ボウガン):1個 《レックスが所持?》
・トリエラ(拳銃(SIG P230)、ベンズナイフ):1個
・レベッカ宮本(木刀、15歳のシャツ):0〜1個
・翠星石(ウツドンetc.):1〜2個 《ベッキーが所持》
・ジーニアス(ネギの杖etc.):1〜2個 《ベッキーが所持》
・ひまわり(ガードグラブetc.):1個
・八神太一(首輪探知機etc): 0〜2個
・古手梨花(エスパー錠etc.):1個
・ベルフラウ:1〜3個
・キルア:1〜3個
※ひまわりの不明支給品は、グリーンにもひまわりにも一見扱えそうにないものである。
現時点の不明支給品総数:9〜19個
作者の皆様乙
…しょっぱなからそうなんだけど、ロリとエロがワンセットになってる希ガス(ほめ言葉
>>588 ロリコン変質者扱いされてる一休さんも破棄されちゃったんで登場のみで予約ナシ
葵、レミリア、ベルカナ、イエローを予約します。
598 :
161:2007/03/02(金) 20:23:05 ID:ZOVMuLpv
MAP修正してうぃきに上げようと思う。
…………あー、そうか、プレセアは城周辺の湖か。
南の湖だとばかり思って首を傾げていた。間抜けだ。
>>598 お願いしますm(_ _)m
【予約まとめ】
・3/02(金)の予約 (〜3/05(月)まで)
◆3k3x1UI5IA :トリエラ、トマ、アルルゥ
◆o.lVkW7N.A :葵、レミリア、ベルカナ、イエロー
【登場一話のみキャラ (※書き手求む!)】
>>588 【不明支給品リスト】
>>593 のんびりと、しかし不穏に、ロワは絶賛円滑進行中のようです。
一時動きのあまり無かったMAP左上の森の中で、いろいろな動きがあった模様。
白レンのイシドロ下僕マーダー化、少女組のいる廃病院に向かっている双葉など。
でも工場探検中だったりツンデレーズだったりする男女ペア2組のことも忘れないであげてください。
また、学校に集合するロリショタたちや、その右の森にいるヘンゼル・乱太郎・ニア・明石薫、
橋の上に移動したはやて&レンなど、拡声器禍は一難去ったものの、その跡地となった場所でまた波乱がありそうです。
金糸雀といい翠星石といい真紅といい、なぜか水難の相に相次いで見舞われるローゼンドールズの明日はどっちだ。
600 :
161:2007/03/02(金) 23:44:54 ID:ZOVMuLpv
>>601 (一応年齢制限ぐらいはつけておこうぜ)←建前
「ぐぐぐGJ!(;゚∀゚)=3」←本音
マップ乙です。
しっかし、マーダー多いなw
白レン&イシドロや廃病院組は未対応?
>>600 乙です。西の2ペアはどう動かせばいいやら。
>>602 ふむ、本能が理性を凌駕してしまった輩がいるね?
何はともあれフランドールを書く意欲が湧いて……きた?
もし梨花と灰原の戦闘シーン描く人が現れたら俺はその人を神と認定する
既に書いた人いたじゃんwww
ヒント:描くと書く
なるほどね
610 :
600:2007/03/03(土) 01:00:37 ID:L+ZX6Zo9
>>603 とりあえずうぃき掲載の75話まで対応した。
これまで大体12話くらい毎にマップ更新してるので、今回もそれに近いくらいで。
>>601 まず言おう。GJと。
でも年齢制限有りと書いた方が良いと思う。
しかしもう一度念を押す。GJと。
更にもう一押し。GJ。
一個聞きたいんだけどB-3にある建物は何なんだろうか?
その近辺を使おうと思ってるんだけど、勝手に決めちゃっておk?
>>611 第22話の闇と黒で廃病院に確定している。
>>611 もしかして、B-3でなくてC-3の灰色の塔じゃないか……?
そこは確か、前にも似た質問があったけど
なんにするかは書き手の自由だったと思う。
>>612 確かに廃病院で確定になってますね
こちらの確認不足で……orz
C-3は…建造物としての設定作る力が俺には無いorz
昨晩投下されたばかりのssで、がっつり廃病院の描写はされてるけどな……
まあ、どんまい
C-3の塔はイシドロの初期位置だっけ?
登場話では細かな内装については語られていなかったからまだ自由が効くな。
wiki読んでて疑問に思ったんだけど、魔法使い系の参加者がリリス接近に気付けなかった
理屈ってなんなんだろう?
B-5を書くわけではないけど少し気になって。
>>617 適当な推測だが会話等に気を取られてて魔力感知を怠っていただけではないかと。
ネギまは原作でも会話中に他キャラが背後から現れて驚くシーンが多いんで違和感なかったw
魔力の種類(作品)が違うと気付きにくいのかもね。
さっきラジオ聞いてたらさ、中国の神様がロリコンだって言ってた。
人柱には必ずロリを要求するんだと。
結構他の神に、このロリコンめ!
とか言われてそうだよな……
意味が分からん
>>619 中国に限らず生贄は生娘が相場だけど、昔は十代前半で結婚出産だから生娘なんて
ロリしかいないのだろう。他に親子兄弟と見境なくヤッてる神も多いから健全な方だよw
つまり『ロリ趣向は神話の時代から受け継がれた自然の摂理であり、不健全な性癖ではない!』
と言いたいわけだな?w
若くて活きがいい娘を好むのは人間として当然の心理だしな
残念ながら子でも問題無し
たぶん短いけど藤木予約
ちょっと質問。
藤木って火達磨になってるんだけど、下手すると死んじゃいそうだよね…
火達磨がどの程度かにもよると思うけど、どのくらいの火傷になると思う?
実は火傷を甘く見てて、あまり酷い火傷にはならない話を書いてしまったわけで。
(一応理由として、短剣の魔法の効果で一時的に炎が強かっただけで、勢いはすぐに弱まったとしている)
予約に、薫追加させて下さい。
たぶん今夜中に投下可能だと思います。
>>617 多分疑問を引き起こしたモノを書いた者ですが、エヴァ様は、案外抜けてる時もありますので。
あとは……逆に分からないのが、魔法使い系の参加者なら分かるだろう、とする理由ですね。
歩いてるだけで互いの膨大な魔力を常時感知してたら、結構面倒だと思います。書き手的にも。
前のSSで、面と向かい合ったなのはの魔力を感じとっていたので、リリスも向き合えば分かると判断しましたが……。
ひょっとしたら、ジェダによる制限が、互いの気配をある程度隠す副作用をもたらしているのかもしれません。
ただ、何かの弾みに魔力を感知して相手に気づくような展開は、あってもいいと思いますよ。
意識して周囲の気配を探ったり、何らかの感知系の魔法を使ったりしていれば、それは気づいたと思います。
>626
>エヴァ様は、案外抜けてる時もありますので。
そうなんだがもう少し補足しないとネタキャラ化してるアニメ第二期のイメージが定着するよ
原作/アニメ第一期もそこそこヌケてる描写はあるから
>>625 あの火達磨描写は、結構後を継ぐ人に自由度が与えられた状態だと思いますよ。
つまり、自由に行ってOKだと思います。
>>628 ニケとのじゃれあいや、大事になる前に気づく程度じゃ状況の設定が足りなかったですかね?
うーん……。
630 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/03(土) 21:53:15 ID:xYoAz9Fd
千秋:ん?なんだありゃ
なのは:お前の命をもらう!かめはめ波
千秋:おぁ、やばい
パタリロ:そんな攻撃など食らうものか。ムダダ。あっ!
千秋:え?ふぅわぁぁぁぁぁぁぁイテッ!
なのは:あ・・・
千秋他界
パタリロ:ルイージィ!!おめぇは俺を怒らせた・・恨み晴らすからなぁ!!!
631 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/03(土) 22:03:38 ID:xYoAz9Fd
千秋:食らぇ
第2話
千秋&パタリロの前に突如現れたなのは。なのはが放ったかめはめ波により
パタリロを殺された千秋は怒りに燃えるのであった
もっとも結果的に殺したのは千秋であったが
なのは:クハハハハ最高にハイって奴だ
千秋:こしゃくなぁ!ぉぉぉぉぉおおお!
なのは:無駄だぁ・・あいえー!ふっ意気込みはよし!相手はヒヨッコでは
な
千秋:もらった!
なのは:えっ?
千秋:ハッハァ!これはゴキゲンだぜぃ!
なのは:こいつ・・・できる!
千秋:悪いが俺は手加減する気はない!例え相手が弱者でもな!
なのは:よかろう・・・見せてやる!我が力を!!いくぜおい!!
千秋:そんな攻撃が喰らうものか。馬鹿者がぁー!
なのは:もらったぁ!じゃな
千秋:うわー!うぉっ!
なのは:では、そろそろ終わりにしましょうか!滅せよ!お別れです・・
マリオ:ぐわー
なのは:ふふふふふ、ふははははははは
マリオで吹いたwwwwwwwwwちくしょうwwwwwwwww
でもこれっきりにしてね
633 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/03(土) 22:14:37 ID:xYoAz9Fd
第3話
なのは:ついにやってくる、このワシの時代がな・・
千秋:どうした?この程度か?ならこちらから行くぞ!
なのは:何?貴様、なぜここに?
千秋:俺は絶対に死なん!
なのは:なんだと?
千秋:変わり身の術!
パタリロ他界2度目
なのは:なにー?
千秋:今度は私の番だ!之が俺の最高の技だ!時を止まれ!とどめだ!そし
てときは動き出す
なのは:え?
こうして千秋の手によりなのはは葬られた
なのは:デュッハッハッハ・・・最高にハイって奴だ
千秋:馬鹿な!まだ死んでねーのかよ
なのは:うかつだったぜ、俺としたことが。すぐにくたばると思ってたんだ
がなあ。一体何の恨みがある!今楽にしてやる!邪魔だぁ!
千秋他界
なのは:ついにやってくる!このワシの時代がな!ん?なんだてめーは?
ジェダ:待ってろ。貴様ら残らず殺してやる。行くぜおぃ!
・・・何これ?
新手のネタレスと思うべし。
ネタスレはロワの華なり。
>>634 ヤムチャVSタカヤみたいなもんじゃね?
ヤムタカ懐かしいw
最近そういうのは避難所とかでネタスレや死者スレで展開される傾向だからかな、あんまり見ない。
長かったパソ禁もようやく解除……
皆さんの作品を読みながらも
ニア・弥彦・キルア・太一を予約します。
てかあのSS、M2の逆襲をパクってる件
ニアって名前じゃなくて指さしてる記号に見えるよな。
投下開始します。
時間が容赦なく体力を奪っていく。
茂みの中、トマは泣きながら食事を続けていた。
「死に、たくないッ……! 死にたくないですッ、勇者さんッ……!」
彼の周りに散らばるのは、豆腐やもずく、の入っていた空き箱。
彼に支給された「ハズレセット」の、一部だった。
それが焼け石に水なのは分かっている。
浸水する船の中、小さな柄杓1本で水を掻き出すようなものだということは分かっている。
食事によって補える体力が、毒によって奪われる体力より遥かに少ないことは嫌というほど分かっている。
自分の体力の限界も分からない。いつになったら終わりが来てしまうのか、見当もつかない。
それでも、一分一秒でも長く生きるために。
来るかもしれない幸運を待つために。
トマは、泣きながら食事を続ける。
『豆腐セット』と『もずくセット』は、ハズレと銘打たれているが栄養価は高い。まずはこれからだ。
その判断が功を奏したか、トマは未だに意識を失うこともなく、命を永らえていたが……
「誰かが、来たら、これで眠らせて。それで、この帯で……ゲホッ、ゴホッ!」
トマは咳き込む。
幸い、消化器系の毒ではないから食べ物の消化には問題ないが、しかし猛毒は彼の呼吸器を侵している。
手にしていた豆腐を取り落とし、むせ返りながら、彼は膝の上にある銃と布の塊を握り締める。
支給品の1つ、『麻酔銃』。ハズレセットの中にあったものの1つ、U字型の『便座カバー』。
麻酔銃を命中させ、意識を失わせることができれば、その首を絞め上げるのは簡単だろう。
いや、首を絞める凶器としてなら『根性ハチマキ』も使えただろうが、何故だろう、これを選んでしまった。
目の前の道路を誰かが通ったら、森の中から麻酔銃で狙撃。動きが止まったところで絞め殺す。
そうして、それを3人繰り返すことができれば……!
残された体力を考えればかなり絶望的な賭けだったが、他に方法はない。
今は歩いて移動する体力さえ惜しい状態なのだ。
と――ふと、トマは動きを止める。
視界の隅。南の方から、道路を歩いてくる者がいる。
森と道路の境目あたりを、ゆっくりと歩いてくる人影がある。
褐色の肌に、ツインテールにまとめられた金髪。
髪形からして女の子なのだろうが、着ているのはパリッとした服にズボンだ。男装が実に似合っている。
トマは意を決する。食べかけのもずくをその場に置いて、腰を浮かせる。
「まずは1人……! さ、3人殺して、『ご褒美』で……!」
男装の少女は、どうやら何かに気がついたようだ。
道端に出来た巨大なクレーター。トマが先ほど襲われた現場だ。
不可解な破壊の痕跡が気になるのか、膝をついて焼け跡を調べている。
千載一遇のチャンス。その無防備な身体に、この麻酔銃を撃ち込むことができれば――!
「……うッ、ううッ……!」
トマの手が震える。
自分でも魔雷砲などを作り上げ、使いこなすトマだ。こう見えても射出系の武器の心得はある。
だから、引き金を引けば、あの少女に当てることは可能だろう。
引き金を引けば。
引き金を引くことさえできれば。
引き金を引いて、あの女の子を眠らせて、便座カバーであの細い首を締め上げることができれば――
「うううッ……! 勇者さん、僕は、僕は……! ごほッ、ゲホッ!」
トマは咳き込む。涙が溢れ、その場にがっくりと膝をつく。
その物音に気付いたか、標的の少女がハッと振り返る。
振り向くと同時に、その手には拳銃。トマの潜む茂みを睨むその目には、冷たく澄みきった殺意。
もう二度とないであろうチャンスから一転、今度は自分の生命の危機に瀕しているというのに、トマは――
号泣していた。
大きな声を張り上げて、彼は泣いていた。
「勇者さん、やっぱり僕には、できません!! 毒を治すために誰かを殺すなんて、できません!!」
死にたくない。けれど、他人を殺すことは、それ以上にできない。
トマは泣いた。
自分の「勇気の無さ」が悔しくて泣いた。自分の「優しさ」が、「甘さ」が恨めしくて泣いた。
毒が回り、もはや立ち上がることすらできそうにない。取り落とした麻酔銃を再び拾う力も無い。
泣きながら、トマは自嘲する。自虐的な笑みを浮かべる。
引き金を引いていたところで、3人も殺す時間が残されて無かったことを今になって知り、泣き笑う。
銃を持った少女が近づいてくる。
もうすぐ殺されるんだ。トマの心に、どこか甘美な絶望が広がる。
もう、これで終わり。
体力も無く、他人を殺す覚悟もないトマの冒険は、これで終わり。
ズガン!と撃たれて、きっとそれで終わり。痛みも苦しみもこれ以上感じることなく、これで終わり。
全ての希望を失って、せめて最期に、幕を引く相手の顔だけでも確認しようと、トマは顔を上げて――
「――これは、『取引』よ」
その眼前に突きつけられたのは、銃口ではなく小さな小瓶。
相手の意図が分からず、ポカンと口を開けるトマに、彼女は念を押すようにもう一度言った。
「勘違いしないで。これはあくまで、『取引』。
同情でも博愛でも慈善事業でもなく、全てが済んだ後に貸しも借りもない、これは『取引』、よ」
* * *
「――というわけで、僕はその女の子が走り去った後、この茂みに這い込んだわけです」
「なるほど、ね……」
道路から程近い、森の茂みの中。
トリエラは、トマという少年の語るこれまでの経緯に曖昧に相槌を打つ。
目の前にあるのは、つい先ほどまでとはうって変わって、生気に溢れる少年の顔。
どうやらトリエラの第三の支給品・『回復アイテムセット』は、その説明書通りの効果を持っていたらしい。
『毒消し』。緩やかな死をもたらすあらゆる種類の毒を瞬時に打ち消せるという、万能解毒薬。
トリエラが持つ医学の知識では、そんな都合のいい解毒薬など存在しないはずだったが……。
こうなると、「視力を回復させる『目薬』」や、「声が出なくなった時の『山彦草』」なども使えると見ていいのか。
『乙女のキッス』が治すという『蛙化』や、『ダイエットフード』が効く『豚化』というのは、いまいち意味不明だが。
「で、その後、食事をしていた所に、あなたがやってきて……」
「私を殺して『ご褒美』を狙おうと思っていたけど、最後の最後まで決断がつかなかったわけね」
「あー、その、いや……ゴメンなさい。どうも僕、焦っちゃってたみたいで……」
「構わないわ。そんなに気にしないで」
どうせ私もこれからあなたを殺すつもりなんだしね、と言いかけて、トリエラは言葉を飲む。
そう、これはあくまで「取引」。全てが終った後、貸しも借りも恩も恨みも残らない約束の、公平な「取引」。
トリエラが差し出したのは、どうにも怪しげな解毒剤1本。
見返りに求めたのは、トマの持っている「情報」。
完全に対等な取引とは言い難いが、それでもこれは、双方同意の上の契約。
あのクレーターを見れば、トリエラの知らない強烈な攻撃を放てる者がいることは一目瞭然で。
効果の程の分からない薬をテストするついでに、好戦的な参加者の能力が聞けるのなら悪くはない。
死人から持ち物を奪うのは簡単だが、死人に情報を吐かせることはできないのだ。
「で、あなたが見聞きしたのは、それで全部?」
「はい。この『ゲーム』が始まってからのことは、これで全部です」
「…………そう」
トリエラはゆっくりと、トマに気付かれないよう、後ろ手に隠していた拳銃の撃鉄に指をかける。
「取引」は済んだ。最初の約束通り、トリエラは『毒消し』を渡し、トマは「情報」を喋った。
これでお互い、貸し借り無し。恩も恨みも何も無い。
せっかく迫り来る死から解放された所で可哀想とは思うけれど、今度はズガン!とひと思いに死ねるのだ。
トリエラは大きく深呼吸をして覚悟を決めると、すッと目を細めて――
「あの……トリエラ、さん?」
「ッ!!」
――それは丁度、不自然な沈黙に耐え切れなくなったトマが、口を開いた瞬間だった。
咄嗟にトリエラは、彼に飛び掛かる。左手で彼の口を封じながら、茂みの中に押し倒す。
「モ、モガモガガッ!? (と、トリエラさんッ!?)」
「シッ! 黙ってッ!」
銃を片手に、小声で沈黙を強いるトリエラ。
至近距離に迫る彼女の顔の迫力に、トマも凍りつく。
そのまま、石のように動きを止めた2人の耳に、小さな足音が聞こえてくる。
南の方から、広い道路を駆けてくる小さな影。
茂みの隙間から姿を確認した2人は、動きを止めたまま小さく囁きあう。
「……あの子、さっきの話の?」
「うん。僕を襲った時と同じ、だと思う」
通り過ぎざまに、そのケモノの耳を持つ女の子は、チラ、と茂みの方を見た――ような気がした。
折り重なったままの2人に、一瞬緊張が走る。
けれど、その女の子は気の迷いだとでも思ったのだろうか?
2人の隠れる場所から、つ、と視線を逸らし、そのまま北の方、お城の方角に走り抜けていった。
後ろを振り返りもせず、走り去っていった。
* * *
「…………おう」
その少女・アルルゥは、実のところ、茂みに潜む人間たちには勘付いてはいた。
これが例えば、島の南西に広がる都市エリアでの遭遇なら、感知は難しかっただろう。
けれど、森は彼女の領域だ。
いかにトリエラが正規の戦闘訓練を受けていようとも、アルルゥの感覚を誤魔化せるものではない。
ましてや、トマに至っては一介の魔技師に過ぎない。気配を消す技術などからは全く無縁の存在なのだ。
だが、しかし――アルルゥは、2人のことを見逃した。
2人からの不意打ち・追い打ちが無いことだけを確認して、そのまま通り過ぎた。
それもこれも、全ては『思い切りハサミ』の影響。
城に向かった3人を追撃する。その選択を選んだアルルゥにとって、それ以外のことは二の次だ。
向こうから仕掛けて来ないなら、相手にしない。通してくれるなら、一刻も早くあの3人に追いつく。
「…………いく」
アルルゥは走る。
互いの間にあった偶然、ほんの数分の差で分けられた運命に気付かず、そのままその場を走り去る。
もし、アルルゥがここを通り過ぎるのがもう少し遅ければ。
おそらく、トリエラはそのままトマを射殺していただろう。
そして銃声で居場所は明確になり、『思い切りハサミ』の効力も失われ。
茂みで荒い息をつくトリエラ目掛け、アルルゥの魔獣がけしかけられていたはずだ。
もし、トリエラの到着がほんの少し遅ければ。
この時はおそらく、トマは悪あがきの甲斐もなく、毒が回って絶命し。
そして敵の真価を知ることができなかったトリエラが、通り掛かったアルルゥに銃を向けていたことだろう。
見かけ通りの、ただの無力な女の子だと信じて。
全ては、紙一重。全ては、偶然の積み重ね。
……その結果、命拾いしたのがどっちだったのかは、ちょっと判断が分かれるだろうが。
ともあれ、おそらく一番幸運だったのは紛れも無く、この3人の中でたった1人の男の子で――
* * *
少女の気配が、完全に消える。
どうやら相当遠くに去ったらしい。引き返してくる様子が無いことに、トリエラはほッと安堵の溜息をつく。
RPGでも着弾したかと思うようなクレーターを作れるドラゴンに、生きた毒ガス散布装置。
2匹の魔獣を自在に操るアルルゥは、流石のトリエラでも真正面からは戦いたくない相手だ。
敵対が避けられないとしても、どうせ殺るなら、こっそり忍び寄ってズガン!と一発。
さもなくば、相手の射程外から狙撃銃でズガン!とやるのもいい。
……もしもそんな装備とチャンスがあれば、の話ではあるが。
「ふう……危なかった。もう、大丈夫かな」
「あッ、あの〜、トリエラさん? もう行ったんでしたら、その、ちょっとどいてもらえませんか……?」
トリエラの身体の下で、トマが申し訳無さそうに声を上げる。顔を真っ赤にして、モジモジしている。
ふと我に返ってみれば、2人の姿勢はトリエラがトマを押し倒した時のまま。
倒された時の弾みで、トマの手はトリエラの小さな胸のあたりを押さえる格好になっていて。
そしてトリエラの片膝は、トマの股間の辺りを圧迫する形。
キスもできそうなほどに顔を近づけたまま、ようやくトリエラは2人の置かれた状況を理解する。
一気に、赤面。
「――――ッ!!」
声にならない悲鳴と共に、森の中に乾いた音が響いた。
* * *
「いやー、強烈でした。今度こそ死ぬかと思いましたよ」
「……ホントに大丈夫? 頸椎折れてない? ムチウチとか、なってないかな?」
「大袈裟ですよ、トリエラさん。
僕もその、悪気は無かったですけれど、触っちゃったわけですし。これでおアイコです」
彼女らしくもなく、おろおろと困るトリエラに、トマは笑って頭を掻く。
実際、トリエラの心配は杞憂ではない。義体の腕力というのは、常人とは比べ物にならない。
だがしかし、『条件付け』ではなく、素の「女の子」としての反射的行動だったのが幸いしたのだろうか?
トマの頬にはくっきりと赤い手形が残っていたが、見たところ深刻なダメージはなさそうだ。
トリエラは溜息をつく。
こんなことで貸しも借りも作りたくはない。
トマを撃つ際には任務の時と同じように、クールに割り切って引き金を引きたいのに。
なんというか、さっきから調子が狂いっぱなしだ。
「ところでトリエラさん、今度はそちらの見てきたお話も聞かせてもらえませんか?」
「え? で、でも……」
「ああ、分かってますよ。
約束したのは『情報交換』でなく、『毒消し』と『情報』との間の『取引』だって言うんでしょ?
ですから、そちらの『情報』もタダでとは言いません。僕、物を作るのは得意なんです。
体調も戻ったことですし、何か必要なものでもあれば、適当に作ってみますよ? これも『取引』です」
「…………そ、」
そういうつもりで言ったんじゃない。そう言いかけて、トリエラは黙り込む。務めて冷静になろうとする。
そう、これも『取引』だ。
トリエラが見聞きしてきたことはトマの語った話よりも遥かに価値は低いが、構うものか。
これはトマの方から言い出した『取引』なのだ。それでバカを見るのなら、それは彼自身の責任。
駄目で元々。トリエラは自分のランドセルを開けると、1本のナイフを取り出す。
「そういうことなら……このナイフ。
これ、私の支給品の1つなんだけど、鞘が無くて不便でね。
できればこっちのSIGみたいに、素早く抜けるような携帯ホルダーになってると便利なんだけど」
拳銃『SIG P230』の方はホルダーがセットで支給されており、いつでも抜ける状態で保持できた。
でも『ベンズナイフ』の方は剥き身のまま。危なっかしくてベルトに刺しておくこともできない。
片手が塞がることを覚悟の上で予め握っておくか、そうでなければ、ランドセルに入れておくしかない。
でも、ここにもし鞘の代用品があれば、一気に戦術の幅が広がる。
トリエラの申し出に、トマは笑って答える。
「それくらいお安い御用です。ゴミの山を宝の山に変える魔技師の技術、見せて差し上げます!」
* * *
「……で、その『イビキをかく黒い塊』には、触れないで通り過ぎることにしたわけ」
「うーん、それって闇の魔法の一種ですかねぇ」
「また『魔法』、か。やっぱり私には、良く分からないな」
「ともあれ、下手な手出しをしなかったのは僕も正解だと思いますよ」
茂みの中。淡々と語るトリエラに相槌を入れつつ、トマの手が動き続ける。
実際、トリエラが話すべきことは多いが、個々の話はそう深くない。
ゲームが始まって間もない頃、G−3辺りで何かが光っていたこと。でも遠くてよく分からなかったこと。
じっくり時間をかけて自分の荷物を調べて、地図や参加者名簿を一通り覚えて把握したこと。
人影が2つ、G−4の平原を南に走っていくのを目撃したけれど、遠くの後姿しか見えなかったこと。
他者との遭遇を求めて橋を渡って、F−5の森の片隅に「よく分からない黒い球体」を見つけたこと。
その球体の中から、誰かのイビキ、としか思えない音がしていたこと。結局無視して迂回してきたこと。
……これで全てだ。
トマの語った話のように、他の参加者についての有益な情報があるわけでもない。
何かと交換するに値する話だとは、トリエラ自身思えなかったのだが。
「……よし、出来ました! どうです、こんな感じで?!」
「どう、って……これが?」
「見た目は悪いかもしれませんが、実用性には自信があります。ちょっとつけてみて下さい!」
自信たっぷりにトマが差し出したソレを、トリエラは胡散臭そうに見つめる。
それを構成する材料は、全て『ハズレセット』の中から得たものだ。
鞘に当たるボディは、『トイレの消臭剤』のプラスチック製のカバー。
それを一旦バラして切って穴を開け、『割り箸鉄砲』の輪ゴムで上手いこと留めて。
輪ゴムの弾性で挟み込んで固定すると同時に、その輪ゴムが直接刃に触れないような工夫もされている。
ベルトに留めるための帯には、『根性ハチマキ』を利用。
使った工具は当の『ベンズナイフ』1本。あとは切ったり削ったり縛ったり引っ掛けたり噛み合せたり。
たったそれだけなのに、かなり頑丈。相当無茶なことをしない限り、壊れる感じがしない。
トリエラはその鞘を腰の後ろ、ベルトの穴に固定すると、実際にナイフを収めて色々と試してみる。
素早く抜きざまに虚空に斬りつけたり、ナイフを入れたまま飛び跳ねてみたり、軽く走ってみたり。
……全く、違和感が無い。
抜く時にはスムーズに抜き放つことができ、でも収めたまま動き回っても、抜け落ちる恐れは感じられない。
既製品のナイフホルダーに勝るとも劣らぬ出来。まさに、ゴミの山から生み出された実用品。
欠点と言えばその不恰好な外見と、ほんのり香る消臭剤の香り、くらいのものか。
「それにしても凄いナイフですね。切れ味鋭く、バランスも良くって扱い易い。
何より驚かされるのは、この刀身に刻まれた微妙な溝です。
斬りつけた際、塗ってある薬品が簡単には拭い落とされないよう、絶妙な計算がされているようです。
そのくせ、刀身の強度を損ねていない。このナイフを作った人は、さぞかし名のある名工なんでしょうね〜」
「…………」
目をキラキラさせて『ベンズナイフ』を褒め称えるトマに、トリエラは険しい表情を浮かべる。
この子は、本当に状況が分かっていない。
その「凄いナイフ」が今は使いやすい鞘に収まって、殺しのプロの手元にある現状が分かっていない。
作業中、このナイフを預けていたのは信頼によるものではない。
トマ程度の相手なら、たとえナイフを持っていたところで、拳銃1本あれば制圧可能だからだ。
二度目の「取引」も、無事に終了。
これで貸しも借りも一切無し。恩も恨みも何も無い――と思う。
トリエラはゆっくりと、収めたナイフに手を伸ばす。あたりに銃声を響かせるより、ナイフで刺した方がいい。
毒が治ったばかりだというのに、毒の刃に倒されるというのは可哀想だけど……。
「……これで『取引』は終わり。だから、」
「トリエラさんはこれからどうするんですか? 良かったら、僕と一緒に行きませんか?
この島のどこかにいるはずの、勇者さんやククリさんのことも探したいですし」
……また、「ごめんね」を言い損ねた。
また、空気をハズされた。
悪気も計算も一切ない、純粋で真っ直ぐな笑顔を浮かべて、トマは彼女を仲間に誘う。
とっくに割り切っていたはずのトリエラは、彼の迷いの無い視線に射竦められ、思わず視線を泳がせる。
「で――でもそれで、どうするの?
殺し合いを避けて、友達を探して……それで、最後はどうするつもり?」
「まだ僕にもよく分かりません。でも、勇者さんと一緒にいれば、何故かいつも上手く行きますし。
今回もきっとみんなで頑張れば、みんなが幸せになれる良い結末になるんじゃないか、と思うんです」
「楽天的ね……。呆れるくらい、楽天的」
「そうですか? でも、最初っから諦めてたら、何もできませんからね。
トリエラさんが来るまで生き延びられたのも、最後まで諦めなかったからですし。
ここで僕が助かったことにも、きっと何かの意味があるんだと思います。だから」
哀れなほどに弱々しいトマが、眩しいほどに前向きな態度で、滑稽なほどに希望的な観測を語る。
ヒーローごっこでもしているつもりなのだろうか?
社会の裏側の汚い現実を散々見てきたトリエラには、それは到底受け入れられない思考法。
けれど、何故だろう。
何故、こんなにも羨ましく思えてしまうんだろう。
「……私には無理ね。とてもじゃないけど、そんな風に楽観的にはなれないな。
現実的な思考から、離れられない」
「トリエラさん……」
「課題は2つよ。この『首輪』からどうやって逃れるのか。この『島』からどうやって逃げ出すのか。
この双方の課題について、具体的かつ説得力ある方法論が用意できること。
これが、私があなたたちに協力する際の、必要条件よ。
そのどちらも満たされない今――私は、あなたと行くことはできない」
それは、最低限譲ることのできないライン。彼女が彼女でいられるギリギリの線。
「みんなで考えればきっと上手くいく」、というレベルでは、まだ自分の全てを賭けるわけにはいかない。
トリエラは立ち上がる。
これ以上会話を続けたらまた心が揺らいでしまいそうで、だからここで腰を上げる。
「今は殺さない。きっとその気になれば簡単に殺せるだろうけど、今は殺さない。これは、『取引』よ」
「……『取引』」
「次に会う時までに、もうちょっと具体的な方法を詰めておいて。私を説得できるだけの材料を用意して。
それが、今ここであなたを生かしておくことの条件。あなたに求める、私からの『宿題』」
それは、「取引」と呼ぶにはあまりにも曖昧過ぎる約束。
軽くトマの額を拳銃で小突くと、トリエラは微かな微笑みと共にクルリと踵を返して。
もう話すことはない、とばかりに、振り返りもせずに歩き出す。トマは叫ぶ。
「と、トリエラさん! また――きっとまた、会えますよね?」
「ええ。互いに誰かに殺されなければ、きっとね――」
背を向けたまま、彼女はヒラヒラと手を振って――やがて、その姿は木々の間に消えた。
* * *
……森の中を歩きながら、トリエラは何度目になるかも知れない溜息をつく。
思い返せば、トマを殺せるチャンスは幾度もあった。
2人の間で交わした「取引」は、あくまで自分の踏ん切りをつけるため。
五共和国派のテロリストも、全て殺していたわけではない。小物相手に「取引」を交わすことも珍しくない。
そして「取引」をもちかけた上で、結局最後には殺してしまうようなケースも、無いわけではなかった。
けれど、殺せなかった。
何度も何度も、襲い掛かるタイミングを外されてしまった。
(奴らは既に殺す機会を逸した。あの子は大丈夫さ)
(でも彼らの気が変わったら、向こうの事情が変わったらどうするんです)
彼女の脳裏に、モンタルチーノで交わした会話が蘇る。
ああ、なるほど。これが「殺す機会を逸する」、ということか。
やっぱりヒルシャーさんの判断は正しかった。あの場は無理に強行突入すべきではなかった。
一度「殺し損ね」てしまえば、よほど外部要因が変化しない限り、なかなか思い切れないものなのだ。
「ヒルシャー、さん……」
会いたい。担当官の、『兄弟(フラテッロ)』のヒルシャーにもう一度会いたい。
会って、今からでもあの時の判断ミスを、重ねて改めて謝りたい。そのためにも……
「私は、『生き残る』。最後まで、『生き残る』」
胸に誓ったのは、「敵を倒す」、ではない。
「生き残る」。消極的かもしれないが、ともかく、「生き残る」。
好戦的で、積極的に「優勝」を目指すような奴を殺すことには躊躇いはない。こっちから不意を打ってもいい。
でも、殺し合いをするつもりのない奴は、放置しよう。彼らのやりたいようにやらせてみよう。
その結果、最後に自分1人が残ったなら、それはそれでもいい。
その結果、どこかの誰かがこの『ゲーム』をひっくり返す方法を見つければ、それはそれでいい。
どっちにしても、まずは生き残ること。誰かに殺されないこと。
ここまで考えて、トリエラは自嘲気味に笑う。
「幸運に救われたね、トマ。……いや、もしかしたら、救われたのは私の方かも」
もう少しで、彼女が大嫌いな『身勝手な大人』と同じレベルに堕するところだった。
いや、今の自分の姿も、十分に身勝手だろうか?
彼女は森の中を歩く。行くアテなどないが、とにかく今は、トマから離れたくて歩く。
そうでもしないと、また彼の所に戻りたくなってしまうかもしれないから。
あの、ちょっと間抜けで、頼りなくて、でもとても優しい少年のような人間が、他にもこの島に居るのなら――
世の中、まだまだ捨てたものじゃない、のかもしれない。
* * *
「……行っちゃった」
行き先も告げずに立ち去った彼女を見送って、トマは呆然と呟く。
思い出すのは、小振りながらも柔かな感触。ドサクサ紛れにしっかり掴んでしまった、胸の弾力――
ではなく、あの、どこか寂しげな色のある、彼女の瞳。
「『取引』、か……。僕の方には、まだまだ返しきれない恩が残ってるんですけど。真面目な人ですね」
これ以上無いタイミングで『毒消し』を差し出し、命を救ってくれた恩。
それは、自分の人生を変えてくれた勇者ニケに対する恩にも勝るとも劣らないものだ。
いやむしろ、非常識な迷惑をかけられることが無いだけ、ニケよりよほど素晴らしい恩人かもしれない。
最後までトリエラが抱いていた殺意に気付かなかった彼は、呑気に考える。
「トリエラさんとの『約束』を果たすためにも……まずは、情報が必要ですね。
それと道具。道具を作るのに必要な材料と、工具の類。
作業に専念するためにも、工房、あるいはそれの代わりになる拠点も欲しいところです」
毒が消え、落ち着きを取り戻したことで、トマの思考は普段の回転を取り戻す。
彼は魔技師だ。道具を作り、道具を使いこなすのが彼の本分。
トリエラのために作ったナイフホルダーなど、片手間の遊びのようなものだ。
あんなものは彼の技術の一端でしかない。魔技師の能力は、もっと凄く、奥が深い。
まだまだ年若い彼だが、アラハビカでは自分の店を持っていたほどなのだ。
ここまで考えて、トマはポンと手を打つ。
「……そうだ、それだ! この島でも、お店を開けばいいんだ!
トリエラさんみたいに情報や持ち物を『取引』したい人は、きっと他にもいるはず!
下手に動き回るより、一箇所で動かず情報を集めた方が、勇者さんたちとも合流しやすいですし……。
そうやって情報と物を集めている間に、あの『宿題』の答えも見つかるかもしれません!」
それは、トマならではの発想。そしてトマには、それを実現するだけの力がある。
彼はナイフホルダー製作のために地面に広げていた『ハズレセット』を拾い集め、荷物をまとめる。
確かにコレは、そのまま使おうと思ったらハズレでしかない。
でも、トマが何かを作ろうとする時には、これは立派な素材となる。
「まずは、店を開くための場所探しですね。どこかに人が良く通りがかる建物があればいいんですけど」
世の中、まんざら捨てたものじゃない。
そのことを無条件に確信する魔技師の少年は、自分にできることをやるために、茂みの中から歩き出した。
【F−5/森の北側(魔法の闇の中)/1日目/午前】
【明石薫@絶対可憐チルドレン】
[状態]:軽い昏倒。夢を見ている。右足打撲。機嫌最悪。
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、バレッタ人形@ヴァンパイアセイヴァー
[思考]:むにゃむにゃ
第一行動方針:とりあえず、あの女(ベルカナ)は絶対殺す
第二行動方針:葵や紫穂と合流する
第三行動方針:葵や紫穂には負けたくない
最終行動方針:ジェダをぶっ飛ばす
[備考]:F-5の北西部の森に魔法の闇「ダークネス」の効果が残っています。
[備考]:
トリエラが薫の近くを通り過ぎたのは、「午前」枠の中でも比較的早い時間帯です。
このステータス欄も、その際のものです。
【F−4/道路上(城に続く橋のすぐ近く)/1日目/午前】
【アルルゥ@うたわれるもの】
[状態]:かなりの精神疲労、思いきりはさみの効果持続中(そろそろ切れる)
[装備]:タマヒポ(サモナイト石・獣)@サモンナイト3、ワイヴァーン(サモナイト石・獣)@サモンナイト3
[道具]:基本支給品、クロウカード三枚(スイート「甘」、バブル「泡」、ダッシュ「駆」)
[思考]:…………おう
第一行動方針:城へ飛んでいった三人を追撃する。
第二行動方針:周りの敵を全員倒し、家に帰る。(ただし今は第一行動方針を最優先に)
参戦時期:ナ・トゥンク攻略直後
[備考]:
アルルゥは獣属性の召喚術に限りAランクまで使用できます。
ゲームに乗らなくてもみんなで協力すれば脱出可能だと信じました。
ただし、思いきりはさみの効果により30分程の間は方針を変えません。
【F−4/森の中/1日目/午前】
【トマ@魔方陣グルグル】
[状態]:アズュール使用による若干の疲労、体力消耗。頬に赤い平手打ちの跡
[装備]:麻酔銃(残弾6)@サモンナイト3、アズュール@灼眼のシャナ
[道具]:基本支給品、ハズレセット(割り箸鉄砲、アビシオン人形、便座カバーなど)
[思考]:そうだ、お店をやろう!
第一行動方針:他の参加者と情報と物の交換を進める。必要ならその場で道具の作成も行う。
第二行動方針:店を開くのに適した場所を探す。できればどこかの建物に腰を据えたい。
第三行動方針:情報と物を集め、『首輪の解除』『島からの脱出』の方法を考える。
第四行動方針:できれば『首輪』の現物を手に入れたいんだけど……無理かな?
第五行動方針:できれば、トリエラと再び会いたい。それまでは死ぬわけには行かない。
基本行動方針:ニケたちとの合流。及び、全員が脱出できる方法を探す。
[備考]:
ハズレセットのうち、豆腐セット、もずくセット、トイレの消臭剤、根性はちまきを使用しました。
割り箸鉄砲の輪ゴムは、まだ残りがあります。
【F−4/森の中/1日目/午前】
【トリエラ@GUNSLINGER GIRL】
[状態]:健康。
[装備]:拳銃(SIG P230)@GUNSLINGER GIRL、ベンズナイフ(中期型)@HUNTER×HUNTER、
トマ手作りのナイフホルダー(不恰好だが実用性は十分)
[道具]:基本支給品、回復アイテムセット@FF4(乙女のキッス×1、金の針×1、うちでの小槌×1、
十字架×1、ダイエットフード×1、目薬×1、山彦草×1)
[思考]:さて、これからどうしようかな……。
第一行動方針:好戦的な参加者は返り討ちにする。こちらから襲ってもいい。ただし無理はしない。
第ニ行動方針:脱出や対主催を考えるグループには、そこに具体的な策が無い限り参加しない。
ただし邪魔もしない。要するに、基本的には放置。
第三行動方針:トマとその仲間たちに微かな期待。トマとの再会までは死の危険をできるだけ避ける。
基本行動方針:最後まで生き延びる(当面、消極的に優勝を目指す? 脱出の策があれば乗る?)
[備考]:
トリエラに支給されていた『ステータス異常回復アイテムセット@FF4』の中で、
『毒消し』×1はトマの毒の治療に使用されました。
アイテム解説
【ステータス異常回復アイテムセット@FF4】
乙女のキッス(蛙回復)×1、金の針(石化回復)×1、うちでの小槌(小人回復)×1、
十字架(呪い回復)×1、ダイエットフード(豚回復)×1、毒消し(毒回復)×1、
目薬(暗闇回復)×1、山彦草(沈黙回復)×1
以上8つのアイテム(全て@FF4)が入った消耗品のセット。
体力・魔力を回復させる薬や、戦闘不能から回復させる『フェニックスの尾』は入っていない。
FF4以外の世界のアイテムや魔法による状態異常にも対応できると思われるが、
それぞれ1個ずつしか無かったり、麻痺毒を治せるものが無かったりと微妙に不親切。
以上。
前のトリエラが「朝」でなく「午前」だったことのフォローとして、荷物チェックに時間かけたことにしました。
基本的に頭のいい子なので、地図や名簿を覚えてしまうのもあまり無理はないと思います。
ただ、完全記憶のような特殊能力は無いので、100%思い出せるとは限りません。普通に頭がいいだけです。
遠過ぎて反応しなかっただけで、フランドールの攻撃の光も見えていたことにしました。
また、何故かベンズナイフが「装備」欄でなく「道具」欄にあったので、鞘は無いと判断しました。
その結果が、こんなお話に。
トマ特製のナイフホルダーは、結構頑丈、と作中で書きましたが、なんなら壊されても構いません。
おぉ、いろんな要素の拾い方がうまい作品でした。乙!
トリエラは知らないけどこいつも微ツンデレ要素がw
てか、トマのくせにおいしい思いをするなと(ry
……まさか、トマが生き残るとは……しかも、なんか割と格好いいぞ……?
なんか、読んでて意外な展開の連発で、何を言っていいのやら……
ええと、まずはとにかくGJ。回復アイテムがちょっとご都合主義かな?と思ったけどまあ許容範囲だと思う
というか、流れに引き込まれて気にもならなかったというのが本音だったりw
しっかしまあ、よくこれだけのSSを書けるもんだ……お見事。
投下乙!
ハズレセットの使い方がハンパなくうめえええええええ!
魔技師の本領発揮だなトマ、最初に豆腐食ってるシーンはみっともなかったがw
しかし、便座カバーを握り締めるトマがどうしようもなくマヌケだw そんなもんで人を殺せるかい!
トリエラもかわいいところがあるじゃないか、トマ、ちょっとその位置変わ……いや、やっぱいいわ
これは(・∀・)イイ!
そこらのラノベより素晴らしいSSだとおもたよ。
感動しました。
>>655乙。
異能の力にびびったり、女の子らしい反応をするトリエラに萌え。
結構各能力や状況が活かされていたと思いました。
>>625都合よく、水溜りとか、水道とか、蛇口とかがあれば問題ないのでは?
俺は鳥昼派なんだがね
まさかこんなところで昼にデレるトリエラを見れるなんてね
つまるところトリエラは最高ということだよ!
すいません。早速差し替えで1行だけ修正します。
>>643 (誤)
その眼前に突きつけられたのは、銃口ではなく小さな小瓶。
↓
(正)
その眼前に突きつけられたのは、銃口ではなく小さな巾着袋。
要するに『毒消し』の外見の認識を間違ってました。
情報提供してくださった方、改めて感謝します。
トマが……トマが生き残った……!
血と絆と妄執の便座カバーを手にした時はほんとに誰か仕留めるのかと思ったw
トマの行動方針は独特で面白いな。
トリエラも落ち着いた感じで面白い。。
殺人は消極的になったけど、マーダーも予想外に多いから丁度良いか。
実に原作的思考だし。ていうかうまい。
GJでした。
トマが生き残ったー!
あの状況から生き残るとはついてるなぁ。
しかもさすが魔技師。モノの使い方が上手い!
しかし店ってw 原作でもやってようなw
>>627 >>629 レスdクス。
助かる方向で行きます。
名繋ぎいてこそのリレーだよな
一話でトマ殺をし、破棄になった誰かさんに見習ってもらいたいところだ
アレは完全にギャグで通すつもりゼロの作品だから引き合いに出してやるのはどちらの作者にも失礼に思うんだぜ?
わざわざ叩く誰かさんよりはいいと思うよ
しかしトマのくせに胸タッチなぞ(ry
藤木投下ー
短いです
――燃える!燃える!熱い熱い!熱い!何でいきなり火が!熱い熱い!消さないと!
女の子の持ってた剣が!熱い!剣が燃えて!熱い!
「……!? ぬ、沼だっ!」
* * *
沼の中を必死に転がり回ったおかげで、藤木の身体を覆う火はわりとすぐに消えた。
身体は泥だらけになってしまったが、あのまま燃え続けるよりはマシだった。
しかし。
「うぅ……熱い!身体が熱くて痛い…!」
背中側はランドセルに守られたためか、ほとんど燃えていなかった。
一方で前側は、脚からお腹にかけて火傷を負っている。
それほど酷くはないが、範囲が広いため、通常ならば病院での治療が望ましいほどの傷。
それでも、この程度で済んだのは奇跡と言えよう。
すぐに沼に飛び込んだのが良かったのであろう。
「あ…服が……」
だが、沼を転がった時に服が破れてしまったのか、ほとんど裸同然だ。
さらに悪いことに、服が燃えて身体に張り付いていたのが無理に剥がされたためか、大きく皮が剥がれて傷になっている。
火傷そのものは酷くなくても、傷が大きいためとても痛い。
おまけに泥だらけなため、すぐに洗わないとばい菌が入る恐れもある。
「熱い熱い痛い痛い!」
藤木は急いでランドセルを開けると、中からペットボトルを取り出して、水を火傷の部分にかけた。
「うぎゃーーーー!」
傷口に流水を勢い良くかけた為に酷く痛んだが、「火傷は冷やす」ということが頭にあったため、我慢して水をかけ続けた。
だが、この殺し合いにおいて個人に支給された水の量はとても豊富とは言えない。
「はぁ、はぁ……あ、もう水がない…どうしよう」
支給された分はすぐに残り少なくなってしまい、おまけに周囲に水道は見当たらず、藤木は焦る。
水の確保もできないのに、ここで全ての水を使い果たすわけにはいかないからだ。
「そうだ。あ、あの女の子の水は…」
と、さっき殺した少女(確か、「ちよ」と呼ばれていた)の方を見るが、彼女はランドセルを背負っていなかった。
(そう言えば、この子たちを追いかける途中でランドセルが捨てられていたのを見た気がするな。
あれはちよって子が捨てたものだったのか)
と藤木は思いだす。
そして、拾っておけばよかったな、とどこか冷静に思う。
「いや、今はそんなことを考えてる場合じゃないな…ど、どうしよう…」
手持ちの水は残り少なく、近くに水道もない。
あとは街まで戻って水を探すしかなかった。
幸い、まだ街からはそう離れていない。
火傷と傷で痛む身体でも、すぐに戻ることができるはず。
あの逃げた子供を始末する必要はあったが、それよりも今は水だ。
「そうだ、水……水……水が飲みたい…」
藤木はいつの間にか喉の渇きを感じていた。
仕方なく、わずかに残っていたペットボトルの水を飲み干すが、まだ足りない。
喉の渇きを癒すためにも、藤木は焼け焦げたルーンの杖を支えによろよろと街へ向かって歩み始める。
その時、倒れ伏すちよの死体が握り締めている短剣がチラリと目の端に入り、持って行こうかと死体に近寄ったが…。
結局は持って行くことはしなかった。
自分をこんな酷い目に合わせた武器など見たくもない、というのも理由の一つではあったが、なによりも嫌だったのは、
倒れていたちよの顔が目に付いたこと。
その表情を見た藤木は、慌ててちよに背を向けると、逃げるように足を速めて街へと向かって行く。
あとには、藤木の姿を嘲笑うかのように笑みを浮かべたちよの死体だけが残されていた。
【D-8/草原/1日目/午前】
【藤木茂@ちびまる子ちゃん】
[状態]:お腹や脚に火傷(命に関わるほどではない)、脛に切り傷、腹部に大きな傷(焼け付いた服を剥がしたため)
泥だらけ(多少洗い流されている)、服はボロボロ
[装備]:焼け焦げたルーンの杖@ファイナルファンタジー4 拾った石×10
[道具]:基本支給品、青酸カリ@名探偵コナン、的の書かれた紙(10枚)@パタリロ!
[思考]:水……
第一行動方針:とにかく水道を探して水をかぶる
第二行動方針:喉の渇きも癒す。できれば火傷を治したい
第三行動方針:よつばを始末したい
第四行動方針:強そうな人を探して頼る。倒せそうな相手は隙を見て殺す
最終行動方針:自分だけでも助かりたい
終了
火が消えて移動するだけの話です。
やけど、この程度でも問題ないですかね。
投下乙!
藤木の行動や思考が一般人らしくてGJ。
……しかし、MAP作者氏の解説で
D-8あたりの沼は「毒の沼(@DQ)」だった気がするんだが……大丈夫か藤木
>>672乙。
ヘタレ化しているけど一般人マーダーとして頑張れ藤木。
>>673 ある程度MAP構成は書き手の裁量に任せられるから、ただの沼だった、じゃ駄目ですか?
MAP製作者も決定とは言っていなかったと思うし。
作者さん 乙
ただの沼で良いんじゃないの?
藤木の前によつばが泥だらけになって走破してるんだし
マップ製作者です。
毒沼地のイメージではありましたが、あくまで制作時のイメージですね。
説明の時も製作者としてはと書きましたし。もっとはっきり書いた方が良かったですね。
あまり無茶でなければ作中の描写優先で良いと思います。
というか一部施設はそれで決定してます(G5〜H5に跨るシェルターなど)。
沼で検索してみると、現時点ではインデックスが地図を見て毒沼だと思った程度ですから、
実は単なる沼だった、としても矛盾は生じないとおもいます。
うーん、嫌われたものだ。
というかあれNGじゃなくて自主撤回ですけどね。そこは拘っておく。
ああいった類の話はNGでは防げませんし。
トリエラのフランドール殺害話だって、矛盾が無ければ十分通っていたはず。
とにかく試験投下の話で指針も掴めたから、この話以降はぼちぼち抑え目で行くとします。
真紅、レックス、梨々、さくら、永沢を予約。
次は本投下に行きますが、通常の1作品として判断欲しいです。
必要なら修正、ルールにも反するようならNGという意味で。
679 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/04(日) 14:28:08 ID:mUpyO80Y
竹石圭佑・20歳
中華人民共和国安徽省出身
おそらく現在は愛知県名古屋市に生息中
統合失調症と精神遅滞を患っており週に3〜4度精神科に通っている…らしい
窃盗(主に万引き、下着泥棒等)、強姦を繰り返しに繰り返すが前述の通り精神疾患の為、ことごとく無罪に…
もはや名古屋市を代表する汚物で非常に有名
読み返すとなんか余計な書き方になっちゃったな。
どうしてレスの方はこうなんだか、自分。
気にしないで欲しい。
【予約まとめ】
3/02(金)の予約(〜3/05(月)まで)
◆o.lVkW7N.A :葵、レミリア、ベルカナ、イエロー
3/03(土)の予約(〜3/06(水)まで)
◆NaLUIfYx.g :ニア・弥彦・キルア・太一
3/04(日)の予約(〜3/07(木)まで)
◆CFbj666Xrw :真紅、レックス、梨々、さくら、永沢
一作しか書かれていない参加者
【しんべヱ@落第忍者乱太郎】(H-3/道路) ※暴走中!!
【ベルフラウ@サモンナイト3】(H-6/廃墟側川岸)
【鈴木みか@せんせいのお時間】(H-6/廃墟側川岸)
【リディア@FF4】(D-2南部/森林)
インデックスに地図に毒沼があると思わせた者です。地図にある紫の沼を見ただけでこれは毒沼だ、というふうに
決定するつもりはないので、マップ氏の言うようにインデックスとアラストールが地図を見て毒沼だと勘違いした
ということでお願いします。
予約していたイエローたちを投下します。
意識が、暗褐色の闇の中から引き戻される。
まだまだ寝足りぬとでも言うように手招きする泥のような眠気を振り払って、葵はどんよりと瞳を開けた。
身体が、鉛で塗り固められたかのようにずっしりと重い。
「ん……、皆本はん、もうちょっと寝かせて……」
まだ寝ぼけ半分な頭でそう不平を呟きながら、毛布を肩までたくし上げようとして、気付く。
そこがいつものふかふかした布団ではなく、冷たく堅固な石造りの床であることに。
背中を襲うじんわりとした痛みに眉を顰めながら身体を起こし、ぱちぱちと瞬きをする。
次第にはっきりと色を成していく視界と共に、葵は現在の状況を思い出す。
殺し合いをしろと命令した、ジェダという名の不気味な男。
初めて至近距離で目の当たりにした、血臭と硝煙の入り混じった命の途切れる瞬間。
突然自分を襲ってきた、頭のおかしい金髪の少女。
そして――。
葵は思い出したくなかったその事実に気が付き、ぞくりと背筋を振るわせた。
冷たい汗の流れる首筋に手をやると、平時よりも少しばかり脈拍が速まっている。
固唾を呑んで恐る恐る、自身の左足――、否、左足がある筈の箇所に目をやる。
「……っ!!」
目にした瞬間、即座に瞳を逸らした。
見てしまったことを後悔するが、既に遅い。
一度網膜に焼きついた映像は消えることなく、きっちりと克明に葵の海馬へと刻み込まれる。
膝から上がすっぱりと無くなった左足は、妙に気分を粟立たせ、寒々しくさせるものだった。
どうして、そこにあるべきものが無いというだけで、こんなにも気色悪く感じるのだろう。
爆破によって落とされた断面は、ひどく不恰好に、ぎざぎざとささくれ立って千切れていた。
ぐちゃぐちゃに混じり合った血とリンパ液とでコーティングされ、てらてらと下品に光る潰れた柘榴のような赤い肉。
こねかけのハンバーグのようなその切断面が、ぬらぬらとこちらに表面を見せ付けている。
その肉と、焼け焦げた皮膚との間にちらと姿を見せる、黄色いぷつぷつとした脂肪の薄い層。
中央から砕け割れた先端を刺々しく突き出す、少し灰色がかった大腿骨。
ぱっくり開いた禍々しい傷口から溢れ出るぶよんぶよんした毒々しい色味の肉塊。
それが自分の身体の一部だなどと、葵は信じたくなかった。
「ウチの、ウチの足が……」
そのあまりの気味の悪さに、葵は泣きたくなった。
チルドレンの任務として災害時の救助活動を多くこなしている葵は、重症患者の傷口など見慣れている。
内臓破裂、複雑骨折、全身打撲、広範囲火傷、貫通銃創、刺傷、裂傷、四肢欠損。
けれど、そんな経験は今、何の役にも立たなかった。
目にしているのが自分の傷口だというだけで、こんなにも冷静さが失われる。
こんなにも悲痛で、空虚で、やり切れない、底の無い沼のような絶望に駆られる。
葵はすんすんと鼻を鳴らし、一滴の涙を頬に伝わせた。
しかし、悠長に泣いている暇すら、彼女には存在しなかった。
唐突に感じた背後の人気にただならぬ禍々しさを感じ取り、鼓動がどくんと強く鳴る。
怯える想いを胸の奥底へと押し込めて、首の動きだけでゆっくりと後ろを振り向いた。
「あら、目が覚めたのね?」
青い髪の少女が、極上の笑みを葵に向けて嬉しそうに告げた。
まるで『おはよう』の挨拶でもするかのように、朗らかなその声音が、けれど葵には何より恐ろしい。
笑いながら自分を襲ってきた先ほどの少女を、彼女の微笑は嫌でも思い起こした。
また、あんな目にあうのは嫌や。左足がなくなって、今度は右足? それとも全身?
「……あ、ひ、嫌っ、嫌やぁっ!!」
絶対的な攻撃の中に飲み込まれる恐怖。両足を失う恐怖。そして何より、死の恐怖。
それらを想像し、胸の奥がみしみしと音を上げて凍り付いた。
一斉に全身の血の気が引き、マイナスまで下がりきったかと不安になるほど、体温が急降下する。
冷たくなった青白い指先を握り締め、恐慌にカタカタと肩口を震わせながら葵は考える。
本人の言葉を信じるならば、この少女は、先ほど葵に攻撃を仕掛けてきた相手の姉なのだ。
どんなに穏やかそうに見えても、いや、穏やかそうに見えるからこそむしろ、妹同様に問答無用で襲って来る可能性は高い。
勿論、気を失っていた自分を殺さなかったからには、単純な殺戮者ではないかもしれない。
けれどあのとき、金色の髪をした少女は確かに言ったのだ。
――『一緒に遊んでくれる?』と。
もし、目の前の彼女が妹と似た思考回路を持っているとしたら。
もし、目の前の彼女が妹と似た攻撃方法を有しているとしたら。
もし、目の前の彼女が妹と似た加虐嗜好を秘めているとしたら。
きっと、気絶した相手は殺さない。
そんなつまらないことはしない。そんな勿体無いことはしない。
絶対に、目が覚めたのを見計らって遊び相手にしたがるはずだ。
あの、ふざけた『弾幕ごっこ』とやらの。
「……ちょっと貴方、返事くらいしなさいな」
そう話しかける声を無視し、葵は無我夢中で鼻先にしゃがみ込んだ少女の前から転移した。
息が切れるのもかまわず、幾度となくテレポートを繰り返して城内を上へ上へと向かって移動していく。
しかし、そのスピードはにわかには信じられないほどに遅い。
世界最速の記録を持つ葵は、100パーセントの実力を発揮できれば、毎秒1キロ以上のペースで飛行することすら可能なのだ。
その速度に慣れている彼女にとって、今のそれは、さながらミミズがのたうっている程度のものに感じられた。
唇の端を前歯で噛んで苛立ちを抑えながら、次々とテレポートを重ねる。
陽光のろくに差し込まない地階の一室から、埃っぽいワインセラーへ。
舞踏会でも開けそうな一階の大広間に、一度に数十人は食事を取れそうな食堂室。
更に、真上にある二階の寝室、私室、書斎、書庫。
高速で空間を跳び続け、順に各部屋を移動する葵に、取り立てて目標の地点は存在しなかった。
地下室の少女からは少しでも離れたかったが、片足を失った現状で城外へ逃げるのは不安が残る。
城中で安全そうな場所に身を隠し、相手が追ってきたらテレポーテーションで戸外へと逃れるのが最適だろう。
とはいえ葵は、決して冷静な思考の元にテレポートをしていたわけではない。
とにかくどこでもいいから身を潜められる場所を探して、あちらこちらへ跳躍していただけだった。
だから彼女は、この城内に存在する他者の気配になど気付く余裕はなく、結果――――。
「……誰か、おる!?」
転移して初めて、その部屋に人がいるのを知ったのだった。
葵がテレポートした一室は、これまで見た中でも特にがらんとした質素な内装の部屋だった。
一枚板の大きなテーブルと整理戸棚のほかは何も無く、ベッドすら置かれていない。
そんな簡素な室内で、少女が一人、丸まるようにして眠りについていた。
すーすーと安らかな寝息の中、時折息苦しそうに眉をしかめる長い栗色の髪の少女。
シーツの一枚も掛けずに寝入っている彼女を目の当たりにした葵はひどく驚き、すぐさま己の迂闊さを呪った。
いつもなら、周囲の状況は紫穂がサイコメトリーで確認してくれるのだが、今ここに彼女はいない。
自分で気をつけなければいけなかったのに、なんと間が抜けていたことか。
しかし幸い、対する少女は眠りが深いのか、葵の気配にも起き出す様子は無い。
急いで別の場所にテレポートし直そうとした葵は、しかしふとあるものに興味を奪われる。
それは、彼女のお尻の下にある陶製の大振りな瓶だった。
転移したとき、偶然真下にあったその瓶の縁に、葵はちょこんと腰掛けていたのだ。
ひんやりとした陶器の感触。その中から匂う独特の香りに、葵は鼻をひくつかせる。
「……何やろ、この臭い」
蓋の隙間から立ち上る生臭い臭気。それは、普段ならば気に留めることなく通り過ぎてしまうほど微かなレベルの匂いだ。
しかし、自身の左足という最悪の代償を支払った葵にとって、それは決して忘れられないものだった。
よくよく嗅ぎ慣れたその悪臭が何なのか、葵は中を見ずとも容易に推測できた。
――それは、血の香り。
汚くて臭くて気持ち悪くて吐き気を催す、そんな血の香り。
確認などしたく無かった。けれど、それが誰のものなのか、葵は確認しなければならなかった。
薫と紫穂に何も起きていないことを自分の目で確かめるには、他に手段は無い。
目をぎゅっと瞑り、テレポーテーションで中に入っていたものを床の上へと転送させる。
瞬間、現れたバスケットボール大の球形は、葵の視線の先をころころと転がった。
うっすらと埃の積もった毛足の長い絨毯の上で勢いを失ったそれは、葵の心臓を鷲掴むのに十分足りるものだった。
色を失い、蝋人形のように表皮を青白くしたそれは、全体を血で覆われた少年の頭部だった。
鋭利な刃物で切断されたのだろうか、すっぱりと切り落とされた断面から覗く筋肉の赤茶色が目に痛い。
既に何者も映さない落ち窪んだ眼窩から、光を失った双眸が恨みがましくこちらを射抜く。
その瞳が親友達のもので無いことに、葵は一瞬安堵する。
しかし、それはあくまでその一瞬のことでしかなかった。
怨めしそうな視線の刃で葵を真直ぐに捕らえる、眼前の生首。
ころんころんと転がって、葵の足元でその動きを止めた、眼前の生首。
未だ切口からじくじくと鮮血を滲ませ、最前まで生きていたことを予測させる、眼前の生首。
その呪い殺されそうな視線が自身のそれと交叉し、耐え切れず葵はくぐもった叫びを上げる。
「――――ひ、ぁぁぁあああああっ!!」
喉から漏れた叫声と共に、彼女の頭上に降り注いだのは、大小様々な石礫の雨だった。
床を、壁を、扉を叩く小石の山は、葵の耳を掠め、生首の額を容赦なく打ち割り、部屋一面を埋め尽くす。
バラバラと激しい音を立てて降る石にも構わず、葵は恐怖に震える自分自身の身体を抱きすくめた。
両腕を薄い胸元に回し、すーはーとゆっくり深呼吸。
それでも恐慌はやむことなく、むしろじわじわと葵の心を侵し蝕んでいく。
それはさながら、食虫植物の放つ粘液のようだ。
ゆるゆると葵の精神を絡めとり、絶望という名の狂気に彼女の思考を向かわせる。
「何でやの!? 何で皆、本当に殺したりすんねや……」
嗚咽まじりの呟きが、ばら撒く小石の質量を倍増させる。
虚空から突然出現し、大粒の雨垂れのように落下する幾筋もの石塊は、葵の意思ですら簡単に制止できるものではなかった。
高レベルのテレポーターが、感情の爆発によって力を抑制しきれなくなった場合、稀に現出する『石降り現象』。
周囲の事物を無茶苦茶に転移させ、己の手元に引き寄せてしまうこの現象は、一度始まれば容易には終えられない。
度重なる恐怖、左下肢を失った悲しみ、そして再び見せ付けられた無残な屍の衝撃。
まだ幼い葵にとって、それらのもたらす動揺は強烈に過ぎた。
彼女の精神は、時を置かず次々に襲われた数々のショックによって、もはや限界だったのだ。
「皆、馬鹿や。あの金髪と青髪の外人はんも、こいつも、みぃんな大馬鹿者や!!」
* * *
勢いの強い雨水が窓を打つようなパラパラという音に、ベルカナは眠い目を擦った。
身体は、未だ重かった。
腕にはめていた時計へ反射的に目をやれば、先ほど眠りについてから一時間と経過していない。
固い床の上での睡眠は負担も大きく、体力も精神力も殆ど回復などしていなかった。
横になっていた身体を起こし、隣で眠っているイエローに目をやる。
小さく膝を折り、汚れたシーツを頭まで被ったイエローは、布切れが丸まっているだけのように見える。
しかし、小柄な身体の全身をシーツですっぽりと覆っているのは、単に暖かいからというだけではないだろう。
その薄い殻に篭ることで、悲しみと辛さを少しでも紛らわそうとしているのか。
それとも逆に、絶対に忘れないようにと、夢の中でも『彼』のことを脳裏に刻み込んでいるのか。
寝息すら立てない静かなイエローの身体に哀れむような視線を送って、ベルカナはそっと身体を起こす。
耳障りな音の正体を確かめるため、鉄格子つきの窓から外の天気を覗こうと立ち上がりかける。
「お早う姉ちゃん、……ウチのせいで起こしてしもた?」
「えっ?」
あまりに突然掛けられた声にベルカナは戸惑い、落としていた目線を前方へと向ける。
思わず、鼓動が唸りを上げた。
あまりにも予想外、計算外。突然の事態に、迅速には状況が把握できない。
目と鼻の先に直立する見知らぬ少女。
暗い瞳でベルカナを一心に捉える彼女は、それほどベルカナにとって驚異的な存在だった。
床の上に置いたままだった戦弓を咄嗟に掴み、構えると、対する少女が薄笑いを浮かべた。
その笑みに単なる自意識過剰を超えた優越感が含まれているのを感じて、ベルカナは困惑する。
少女の表情には、確かに怯えが多分に宿されている。
しかし一方で、胸を狙って番えられた矢に対しては、一切の恐れを抱いていない。
それは、ベルカナにとって理解不能な反応。
けれど何より推測していなかったのは、そもそもこの室内に第三者が居るという、大前提。
「どうして、ですの……? どうやってこの部屋に……」
「ん? もしかしてあのドア、鍵かかってたん?」
無意識的に放ったベルカナの言葉に反応し、少女は驚いたように問い返す。
もっとも、ベルカナはその問に答えない。
今の言動が、余裕ゆえの冗談なのかブラフなのか、それとも他に何か意味があるのか、彼女には分からない。
相手のペースに乗せられ、余計な事を口に出す必要は無い。
しかしベルカナのその沈黙は、相手にとって意味を成すものではなかった。
「教えてくれへんなら、別にええわ」
少女はそう口にして、ベルカナの目の前から煙のように掻き消える。
瞬間、我が目を疑った彼女が瞬きをする間もないうちに、しかし相手は再びベルカナの視線の先へと姿を現した。
出現先は、十メートル近く離れた背後の扉。
巨石で造られた分厚く堅牢なその扉をコンコンと後手でノックし、納得したように呟く。
「あ、本当やな。押しても引いても全然開かんわ」
「なっ……、テレポート、ですの!?」
目の当たりにした事態に驚きを隠せず、ベルカナは思わず声を荒げる。
その言葉に気を良くしたのか、少女の口元には再び薄い笑みが宿る。
「へぇ? 姉ちゃん、ウチの能力のこと知ってるんや」
揶揄するようなその口調。しかし、対峙するベルカナにとっては、その口ぶりすら焦燥を煽る材料だ。
相手が今使用してみせた『テレポート』は、かなりの精神力を消費する、それなりのレベルの魔法の筈だ。
ベルカナであっても、そう何度も乱発は出来ない。
しかし、対する彼女といったらどうだ。
その発動の素早さ、目標地までの的確さは無論、あれだけ短い距離に惜しげもなくテレポートを使うだけの圧倒的な余裕。
よほど精神力に自信があるのか、それとも何か、他にからくりがあるのか。
眼前の少女に視線は固定させたまま、ベルカナは冷静に黙考する。
彼女は明らかに、この馬鹿げた遊戯に乗った側の人間だろう。
一部の隙も無く張り詰めさせた空気、泥と爆薬、血で汚れた服装。どこからどう見ても、それは明白だ。
と、そこまで考えてはじめて、ベルカナは彼女の衣服に見覚えがあることに気付いた。
突然の襲撃による混乱で今まで思い出せなかったが、あの水色の上着と短いスカートは確か――。
「その服、あの子と同じ、ですわね……」
* * *
栗色の髪の少女が漏らした言葉に、葵は眉をぴくんとあげて反応する。
今自分が身に着けているこの衣装は、バベルがチルドレン専用に仕立てた特製の制服だ。
葵のほかにこれを着ているのは、この島ではただ二人だけ。
なのにどうして、彼女がこの服を知っている?
「――――あんた、薫か紫穂にまで何かしたん?」
先刻までとは全く違う怒りの炎が、葵の全身を包む。
恐怖に侵され、半分混乱状態にあった先ほどとは異を為す純粋な憤怒。
それが葵の血管を通って、体の隅々、頭の天辺から足の爪先まで、余すところ無く行き渡る。
二人にもし何かあったらと思うだけで、激しい怒りが後から後から湧いてくる。
けれど、彼女にとってそれは必然だ。
葵は、テレポーターという能力の特性上、三人の中でも特にサポート役に回ることが多い。
豪快で強烈な攻撃が得意な割りに、ムラっ気が強く、しょっちゅう暴走する薫。
直接的な戦闘の手立てが存在しない分、純粋な戦いの場では弱者になってしまう紫穂。
そんな二人を常に後ろから援護し、庇護し、補助し、支え、励まし、手助けするのが葵の役割だった。
所詮、派手な能力を持った二人の引き立て役――、そう思って自分が嫌になったこともある。
けれど葵は、心の奥底では既に、ちゃんと分かっていた。
自分のレーゾンデートル。生きる意味。
自分と、自分の能力とが存在する理由、故、その答え。
――それは、薫と紫穂を護ること。
たった三人だけのチームの、その三角形の頂点が一つとして欠けることが無いように、生涯二人を守り続けること。
それが、葵と、葵のテレポーテーションの存在する唯一の理由だった。
それは葵にとって、任務でも日常でも、そしてこの冗談みたいな島でも同じこと。
二人が全力を出せるようバックアップすることが、二人を脅かす存在を限りなくゼロにすることが、自分の使命。
だから、薫と紫穂に害を為すような相手は――――。
「それやったら、ウチがぶち殺したってもええよなぁ?」
激しい言葉と共に、葵は壁際の整理戸棚を目にも留まらぬ速度で移動させる。
無骨な木造の戸棚が転移した先は、相手の頭上数センチ。
重力によって下方へと落下する戸棚が、彼女の全身を押し潰し、溢れる悲鳴さえも飲み込む。
同時に、戸棚の中に詰まっていた皿やグラスが雨霰となって降り注ぎ、鋭利に割れた先端を柔らかな肩口に突き立てた。
圧し掛かる圧倒的な質量と、総身を刺し貫くような鋭い痛み。
傷口から吹き出た真っ赤な血液が、少女の服越しにじゅくじゅくと滲む。
それを満足そうに眺め、葵はヒュンと彼女の喉元へ転移する。
床に散乱したガラス片から、特に大きな一つを拾い上げ、動けぬ相手の首筋にピタりと突きつけた。
* * *
夢の中でイエローは、青く澄んだ綺麗な湖の湖畔に居た。
見覚えは無い、けれどどこか懐かしさを感じさせる、のどかな風景。
そんな場所でどうしてか、レッドと丈が二人してお弁当を広げながら、のんびりごろごろしているのだ。
ピカやフッシー、それにアザラシみたいな変なポケモンが二人の周りをぴょこぴょこ飛び回っている。
湖の中ではギャラやニョロが気持ち良さそうに泳いで、高く波飛沫を上げている。
シートを敷いて、手作りのおにぎりを皆で食べて、お花を摘んだり、木の実を拾ってみたり。
そんな暢気な、楽しい楽しいピクニック。
イエローとベルカナは、そんな二人を遠まきに眺め、うらやましくて仕方なくなる。
ボクだって、一緒にピクニックしたい。
ラっちゃんやピーすけ、ドドすけ達。みんな集めて、一緒に遊びたいよ!
そう思ってイエロー達は、全速力で二人の元へと駆ける。
けれどおかしい。どれだけ走っても、イエロー一人だけ、一向にレッド達の元へ辿りつけない。
一緒に走り出したベルカナは、もう二人と一緒にお弁当を食べてるっていうのに。
イエローは悔しくて、さっきよりずっと速く両足を動かす。
息が苦しい、胸が張り裂ける、喉が引きつく。辛くて辛くて、寂しくて寂しくて仕方ない。
足がふらつく。腿の筋肉が悲鳴を上げて、今にも地面に倒れ込みそう。
「レッドさん!! 丈さんっ!! ベルカナさーん!」
叫ぶ。声が枯れそうなほど、喉が焼け付きそうなほどに大きな声で、三人に向かって名を呼ぶ。
けれど誰も、イエローの叫びには応えない。
否、そもそも気付いてくれない。
イエローがいくら絶叫しても、自分の姿は彼らに映らず、自分の声は彼らに聞こえない。
皆、楽しそうに笑っているのに、イエローだけは一人ぼっちのまま。
「レッドさーんっ!! 丈さぁーん!! ベルカナさんーっ!! ねえ、返事してよ! してってば!」
ついに脚が限界を訴え、イエローはその場に崩れ落ちる。
孤独と絶望に飲み込まれ、ぽたぽたと涙が滴り落ちる。
視界の先の三人は、それでも尚、にこにこ笑顔でおにぎりなんかぱくついていて。
「……置いてかないでよ。ボクだけ置いてかないでよ!!」
* * *
バラバラと鳴る雨音のようなリズムと、直後に聞こえた誰かの話す声。
シーツに包まったイエローがそれらに気付き目を覚ましたのは、ベルカナに遅れること僅か一分足らずのことだった。
しかしその一分足らずの間に、自体は後戻りできないところまで進んでしまっていた。
欠けた歯車同士が偶然噛みあい、回ってしまうこともある。
葵とベルカナ、それぞれの誤解もまた、そういった類のものだった。
耳の側で鳴り響いた激しい轟音と振動に気付き、もぞもぞとシーツから僅かに顔を出す。
まだ眠た気な頭で周囲に目をやった彼女は、あまりに信じられない光景に声を呑んだ。
恐怖に、足ががくがくと震えた。
けれど、何度瞬きをしても眼前の光景は消えず、それが事実だとイエローに教え込む。
存在する筈の無い少女。
彼女が手にする、尖ったグラスの破片。
戸棚に押し潰され、身動きの取れないらしいベルカナ。
その体から流出する、大量の血液。
――そう、イエローが漸く目を覚ましたとき、既にそこは戦場に変わっていた。
絶対安心な揺り篭は今や、四方を断たれた鳥篭だ。
逃げ場の無いその檻の中、囀る二羽を子猫は狙う――。
【F-3/城の一室/1日目/午前】
【イエロー・デ・トキワグローブ@ポケットモンスターSPECIAL】
[状態]:擦り傷多少、破ったシーツを身体に巻きつけた、深い悲しみ
[装備]:シルフェのフード@ベルセルク、魔剣ダイレク@ヴァンパイアセイヴァー
[道具]:スケッチブック、基本支給品
[思考]:ベルカナさんが危ない!
第一行動方針:何とかしてベルカナを助け、二人でこの場から逃げる。
第二行動方針:レッド達と合流し、このゲームを破る方法を考える
第三行動方針:丈の友人と合流し伝言を伝え、協力を仰ぐ
第四行動方針:できれば、服を取りに戻りたい
基本行動方針:ゲームには絶対乗らない
参戦時期:2章終了時点(四天王との最終決戦後。まだレッドに自分の正体を明かしていない)
[備考]:ダイレクのソードエレメンタルは魔力を必要とするため使用不可
【ベルカナ=ライザナーザ@新ソードワールドリプレイ集NEXT】
[状態]:戸棚の下敷き(骨折等の可能性大)、ガラス片による裂傷多数、精神力ギリギリ(最下級魔法1個でも使えば即気絶)
[装備]:返響器@ヴァンパイアセイヴァー、おみやげのコイン@MOTHER2
[道具]:基本支給品、木の枝、黙陣の戦弓(矢:10本)@サモンナイト3、首輪@城戸丈
[思考]:睡眠中
第一行動方針:何とかして葵を倒すか、逃げる。(無理ならイエローだけでも逃す)
第二行動方針:丈からの依頼を果たせるよう努力はする(無理はしない)
第三行動方針:仲間集め(イエローと丈の友人の捜索。ただし簡単には信用はしない)
第四行動方針:丈の首輪を調べる。または調べる事の出来る人間を探す。
基本行動方針:ジェダを倒してミッションクリア
参戦時期:原作7巻終了後
[備考]:制限に加え魔法発動体が無い為、攻撃魔法の威力は激減しています。
部屋の鉄扉に施錠魔法が掛かっている為、外からは解呪か扉を破壊するかしないと開きません。
【野上葵@絶対可憐チルドレン】
[状態]:左足損失
[装備]:無し
[道具]:支給品一式、懐中時計型航時機『カシオペア』@魔法先生ネギま!、飛翔の蝙也の翼@るろうに剣心
[思考]:二人に何かしたんなら、ウチがぎったんぎたんにしたるわ!
第一行動方針:薫か紫穂の情報を聞きだした後、ベルカナを殺す。
第二行動方針:レミリアかフランドールに出くわしたら、逃げる
基本行動方針:薫や紫穂に会いたい。
【F-3/城内地下/1日目/午前】
【レミリア・スカーレット@東方Project】
[状態]:回復して元気/葵から血を飲む時に零して服は血塗れ
[装備]:ゲイボルグ@Fate/stay night/飛翔の蝙也の爆薬(残十発)@るろうに剣心
[道具]:支給品一式、シルバースキンATの核鉄(No.52)@武装錬金
[思考]:あの子ったら、私におはようのあいさつもしてくれないなんて。
[備考]:シルバースキンATは185cmのブラボーサイズで生成されます。
第一行動方針:葵を追いかけて城内を探すか、ほっといてフランドールを捜しに行くか考え中。
第二行動方針:血塗れになった服の替えはどうしよう。
第三行動方針:暇になったら爆薬で加速の実験をして遊んでみる。
基本行動方針:フランドールを捜す。
※:F2000R(残弾23/30)@とある魔術の禁書目録は床に転がっています。
レミリアが回収した可能性については、次の書き手さんに任せます。
【石降り現象】
単行本6巻で葵が見せた現象。
空間移動能力者が、怒りや悲しみといった感情の爆発によって力を抑制しきれなくなった場合、稀に起こる。
周囲の特定物を無茶苦茶に転移させ、己の手元に引き寄せ、天井付近から雨のように降らせる。
一旦始まると、葵の精神がある程度安定するまで現象が続くため、周囲には大迷惑。
ちなみに単行本では、石ではなく大量の生きた魚を降らせていた。
葵マーダー化ぁぁぁぁぁ!?
投下乙!
投下終了です。
投下乙です!
テレポーターの葵をぶつけることで魔法による施錠を無効化するというアイデアが巧いなあ。
休む間もなくピンチのベルカナとイエローはどうなるのかwktk...もといガクブル
途中に挿まれたイエローの夢(?)が切なかったです。GJ
一瞬ベルカナが逝ったかと思ったのは内緒だ。
それにしても、予約されてる分が投下されたらこのスレも容量一杯ちかくになってしまいそうだな……
早いものだ
>>ピカやフッシー、それにアザラシみたいな変なポケモンが二人の周りをぴょこぴょこ飛び回っている。
フシギバナがぴょこぴょこ飛び回ってるの想像して吹いた
の、ノーロープ棺桶デスマッチ開始!?
しかも城の中からはレミリア様、城の外からはアルルゥ接近中で……。
ベルカナイエロー、災難が終わらないぃぃぃ!
てか、丈の死体は、死んでなお災難を呼び込むのか……。
>>698GJ。
だれが生き残っても後々に誤解を引きづりそうな展開が怖い。
ところで葵の能力をよく知らないんだけど。何度もテレポートを使って消耗したりはしないのだろうか?
何度も使っているのに、たいして疲れてる描写がないことだけが少し気になった。
絶チル勢は全員ろくなことしないなw
これからイエローの夢に出てくる人物がどんどん増えたらどうしよう。
ベルカナの思考が睡眠中ってなっているけど、もう目は覚めているよね?
投下乙!
丈の首木っ端微塵! 切断された足の描写もテラグロス
魔獣使いアルルゥも寄ってきてるし、溺れプレセアも流れ着くかもしれないし、丈の呪いは恐ろしい!
>>703 原作では、この程度の距離と回数なら全く平気。
全く疲れない、とまでは言わないけど、この程度の移動は普通に歩くより楽なくらいの感覚。
超長距離連続跳躍(それこそ1分もかけずに島から飛び出せるぐらい)をやって、ようやく疲れが見え始めるくらい。
物体を移動させるのも、乗用車程度なら軽々と転移させている。戸棚くらい楽勝。
ロワ内制限は、これまでのSSだと、最大跳躍距離の方にキツめにかけられてるようだから……。
まあ、他の部分にかけられてないとは限らないけれど。
>>704 「夢(ハート・トゥ・ハーツ)」発動とか?www
投下乙。
…でも、前にイエロー投下した人の時間は昼だったのだが…。
午前のままでいいのか?
時間の齟齬が多いな。
内容的に「午前→昼」に修正してもたいした影響がないのは幸いか。
>>707 イエローなら実際に発動しかねんww
次に待ち受ける修羅場のなかで、イエローがどこまで甘ちゃんを貫けるのかが気になるな。
ポケモンに対しては「傷つけるのは絶対ヤダヤダー」だけど、人間(トレーナー)に対してはわりと容赦ない子だからなあ……
あの漫画のポケモンバトル自体が「トレーナー攻撃OK」だから、ポケモンを傷つけるのが嫌ならそうなるのは仕方ないっちゃ仕方ないけど
感想、トンクス
>>708 イエローの時間帯【昼】に、今更気付きました。orz
投下作の時間帯を昼に直して、一部描写(ベルカナの回復率など)を少しだけ書き換えた修正案を、
したらばに投下してきます。
投下GJ!
色々と危険な状態だな。ダイレクって脳波操縦みたいなもんだからイエローが
キレたら斬り掛かっちゃうだろうし。どんどん誤解されそう
>>703 原作では数万回テレポートを繰り返して数時間で地球一周してる
こりゃすごいIDだ・・・
マーダーをタイプ別に分けてみた。
無差別
真紅、リルル、フランドール、ミミ、イシドロ
しんべヱ、ヘンゼル、グレーテル、レックス
白レン、藤木、永沢、プレセア、リリス、イリア
ステルス
カツオ、志穂
ご褒美目当て
ヴィーダ(はやての居場所を知るため)
メロ(主催者の情報を得るため)
マーダー予備軍?
リディア、ブルー(扇動型?)、葵
合計19名。予備軍入れれば22名かな。
蒼星石は……私の『仲間』だよね?
タバサ
調教中(性的な意味で)
白レン(する側)、イシドロ(される側)
分類乙。イリアじゃなくてイリヤな。
そして最後の分類はなんだwwww
乙
ヴィーダもダじゃなくてタやね
一応レックスもご褒美目当てに入る?
最初は揺れるかもなんて言われてたけど、すっかり躊躇なしな雰囲気だが
ヴィータははやてと合流すればそこからどうなるのかは分からないけど、レックスは
タバサと自分が残ったら自殺することまで方針に入れてあるから心が揺れにくいかも。
確かに再会後タバサが拒絶でもすれば揺れるかと思ってたが
そのタバサは件の発言で許容しかねない状況だからな…w
再会後にレックスが「あれは敵だよ」とか口からでまかせでも言えば
タバサは嬉々として攻撃しそうな感じがw
タバサだけなら相手が仲間になるかどうか確認するプロセスがありそうだけど、
優勝目的のレックスが一緒にいたらそれすらなくなりそう。
>>698 投下乙。
でもやっぱり、テレポート連発による消耗が少しはあった方がいいと思われ。
短距離なら無制限にできると思われても困る(原作ではほぼ無制限みたいだが)。
一応、ロワの制限下だから消耗が全くないってのはどうにも。
体力だか精神力だか知らないけど、消費(小)くらいで。
今までの話からの総合で消費(小)なら、大した消耗じゃないでしょ。
葵は相手をテレポートさせて上空から落としたり「いしのなかにいる」で瞬殺が可能なんだよな。
今だって数mくらい横に飛ばすだけで4Fから落とせるわけだし。
人類最強の一人だってのは誇張じゃないなw
制限に「他の(存命中の)参加者をテレポートさせることは出来ない」を加えた方がいいかもな
>>715 薫も「ベルカナぶっ殺す!」とか言ってるから、特定マーダー予備軍入り?
>>715 無差別にアルルゥを追加
保身・消極的マーダーにトリエラとヴィクトリアも入るな
すいません、過去ログは見れないですか?
みみずんでも読めないところがあるので
アルルゥ、レミリア予約します。……もう少し間を置いた方がいいかな?
ログ拾わないと読めないのではないですか?
にアあきらめる
あきらめる
あきらめる
【予約まとめ】
3/03(土)の予約(〜3/06(火)まで)
◆NaLUIfYx.g :ニア・弥彦・キルア・太一
3/04(日)の予約(〜3/07(水)まで)
◆CFbj666Xrw :真紅、レックス、梨々、さくら、永沢
3/05(月)の予約(〜3/08(木)まで)
◆bmPu6a1eDk :アルルゥ、レミリア
〜 一作しか書かれていない参加者 〜
【しんべヱ@落第忍者乱太郎】(H-3/道路) ※暴走中!!
【ベルフラウ@サモンナイト3】(H-6/廃墟側川岸)
【鈴木みか@せんせいのお時間】(H-6/廃墟側川岸)
【リディア@FF4】(D-2南部/森林)
【一休さん@一休さん】(D-4/学校)
遭遇フラグや戦闘フラグが立っている、各地の火種まとめです。
・【B-1】死体遊びに興じるグレーテルを、ミミが仕留めようか迷っています。
・【B-2】双葉が【B-3】の廃病院(イヴ・ビュティ・ブルーが休憩中)へと向かっています。
・【B-5】山頂にてリリスVSエヴァ&ニケ。
・【B-5】山麓にて勝VSヴィータVSなのは。危険物×3も転がっています。
・【D-5】「小狼・コナン・ネギ」組と「梨花・リンク・灰原」組が、学校【D-4】を目指しています。
時間は同じ「午前」、遭遇は十分ありそうです。
・【F-6】橋の上にレン&はやて、その下の湖にはイリヤ。
・【E-8】パタリロ組がよつばを連れて、ちよを助けに【D-8】へと急行中。
・【F-3】城内の一室で葵VSベルカナ&イエロー。
・【G-1】リルルVSネスに戦闘フラグ。
(参考地図:
http://www25.atwiki.jp/loli-syota-rowa/pages/8.html)
フラグの処理は書き手次第。どうなることやら……
>>725 ttp://kasamatusan.sakura.ne.jp/cgi-bin2/src/ichi78101.htm.html
ヴァンパイアの主人公はデミトリなのか。フェリシアじゃなく。
>>732 作品ごとに主役がコロコロ代わる珍しいシリーズ
ヴァンパイア→ダークストーカーのデミトリ=マキシモフ(吸血鬼)
ヴァンパイアハンター→ダークハンターのドノヴァン=バイン(人と魔のハーフ)
ヴァンパイアセイヴァー→ダークセイヴァーのジェダ=ドーマ(我らのロリコン冥王)
ジェダってラスボスじゃないのか?
>>734 ラスボス兼主人公。ストーリー上は主役だけど多数と敵対するんで
ジェダ以外のキャラを使ってプレイするとラスボスとして立ちふさがる事が多い。
>>735 それは異質だな。
ジェダを使うとどうなるんだろうか?
ジェダがロリコン冥王ならキュービーはショタコン冥王なのだろうか?
話を変える。
なのはの断末魔はこの台詞で
滅っせぬ者の・・・あるべきか。フハハハハ
誰かがなのはを殺した時の台詞
見よ!これが桜の若木舞い散る国よ。
我が拳はいかなる障害をも打ち砕く!しかと見よ!
之を希望する。
日本語でおk
危険なところで、
乱太郎、メロ、ヘンゼル、金糸雀 以上4名予約します。
学校近くがまた大変なことになりそうな感じですが……南無。
示し合わせたようにタワーの周囲に来ない幼女達
そんな場所に篭城し続けるニア。今では早20歳までのカウントダウン開始
遊んでくれる女の子は勿論擬人化メタちゃんだけ
なぜなら彼もまた特別な存在だからです
ニアはどっかでタワーを出さないと最後まで篭城してそう
>>741 6時にはリリスたちが来るから、動く可能性が少しはあるんじゃね?
>>744ニアはリリスが来ることは知らない。
6時になってリリスが来る際にニア一人だときつい。
先にコナンが来るとしても、6時まぎわだときびしい。
>>745 うーむ、言っていることがよく分からん。ニアはリリスが来ることを知らないけどさ、
タワーの中から地上のリリスを発見でもすれば危険にならない範囲で情報収集のために
何らかの行動は起こすと思うけど。そういえばニアは今日投下される予定だな。
どう動かす気なのか期待。
>>747ごめん、勘違い。
動く前に、リリスに見つかったら終わりだなぁってことが言いたかった。
そういえばリリスは空を飛べるから、下ばかり見ていたら気付かずに接近されちゃうな。
>>747 もし遭遇したら「リリスが一晩ヤってくれました」になるわけか。
もしくは「リリスが一晩で殺ってくれました」
予約してないけどタバサと蒼星石を投下します
本来ならば生い茂る草木は安らぎを与えてくれるはずだ。
それなのに今は静寂という苦痛でしか答えてくれない。
これは最愛の姉に刃を向けた罰なのだろうか。
『蒼星石は……私の『仲間』、だよね?』
蒼星石の頭の中でタバサの言葉が何度も繰り返される。
雰囲気に飲まれて、曖昧な返事しか出来なかった自分が情けない。
斜め前を歩くタバサからも無意識に視線を逸らしてしまう。
「――で天空の塔とかボブルの塔の場合は……って蒼星石、ちゃんと聞いてる?」
「ん、あぁ、ちゃんと聞いてるよ。それでどんな感じだったの?」
タバサの塔に関する知識に適当な相槌を打ちつつ、蒼星石は付かず離れず後を付いてゆく。
襲撃してきた少年を退けた後、二人は森の中を西へと歩いていた。
逃げた少年を追うかで意見が分かれ、短い問答の末にとりあえず西へ行く事になったのだ。
目標物は西にある塔。
せっかく近くにいるのだから確認しておいて、出来るなら探索。
無理なら引き上げて人数を増やしてから再挑戦、とタバサは言っていた。
話を聞けば元の世界で冒険した時は、一つ一つの塔に重要な秘密が隠されていたらしい。
詳しい事はよく分からないが、怪しい所を調査する必要性があるということだけは理解できた。
「あいつを見つけたら今度こそ逃がさないからね」
「で、でもいくらモンスター(?)だからって……その、話し合いとかは……?」
「大丈夫。話し合いなら倒した後、仲間になりたそうな目で見てきたらすれば良いんだよ」
「そ、そういうものなの?」
別に蒼星石は少年を追撃をしたいわけじゃない。
だがタバサが主張する追撃の必要性に反対する事も出来なかった。
手負いのモンスターは凶暴になること、そして逃走先で他者を襲う可能性があること。
そして自分達がその被害を未然に防げる立場にいること。
言われてみれば当たり前の事だが、ゲームに乗った襲撃者を野放しに見逃すのは不味い。
彼に翠星石や雛苺達が襲われたらと思うとゾッとする。
彼女達にも自分のように武器が支給され『仲間』の助けがあるとは限らない。
タバサのように身を守る術があるとは限らない。
もしも彼女達を失ってしまったら――そんな事は考えたくもない。
(それなら僕が――でも)
タバサの主張も間違っていないとは思う。
襲撃者をモンスターとでも思わなければ、とても精神が持ちそうにない。
だけど何かが違う、何かが欠けているような気がする。
その何かを上手く言葉にすることはできなかった。
もし言葉に出来ても、アリスゲームに乗った自分にそれを言う資格はあるのだろうか。
考えれば考えるほど思考がグチャグチャに絡まる。
相手をモンスターと割り切れるタバサが羨ましくさえ思う。
☆ ☆ ☆
どこかで何かが爆ぜる音がした。さっきも聞いたあの音。あまり遠くではない。
不思議な感じだ。森の中だと言うのに鳥や獣が騒ぎもしない。
まるでこの世界には僕達以外は存在しないのかと思うと薄ら寒く感じる。
「今の音、聞こえた?」
「……うん」
分かる事は一つ。あの片腕になった少年が誰を襲ったんだ。いや逆に襲われたのかもしれない。
でもそんなことはどうでも良かった。バリアジャケットを展開して駆け出すタバサの後へと続く。
襲ったにせよ、襲われたにせよ、姉妹達を傷付けたら僕は絶対に許さない。それだけは間違いない。
気が付けば簡単なことだ。姉妹を失うくらいなら会えない方がいいということ。
行動もせずにいて後で悔いるくらいなら、行動して悔いた方がマシだということ。
「隠れて。あいつが何かに絡まってもがいてるみたい。近くに一人、魔女型モンスターかな?」
森の切れた場所、先程の少年とその傍らに立つ白い少女を少し離れた茂みから観察する。
不思議な光景だ。少年が見えない蜘蛛の巣に捕まった蛾のように蠢いている。
姉妹達でなかった事に胸を撫で下ろしたが、同時に捕らえられた少年が哀れにも思えた。
白い少女に何かされたのだろうか、ぐったりとして時々妙な呻き声を上げる。
「何かやってるね。キス……?恋人同士なのかな?」
何かモゾモゾとやっているのが見えるが状況が良く分からない。
所持品を奪おうとでもしているのだろうか。それとも……
「きっと『甘い息』だよ。魔女型や植物型がよく使う催眠攻撃で、油断すると危ないよ」
「そ、そうなの?」
よく分からないが、こうして見ると誰もかもが危険人物に思えてしまうから不思議だ。
襲撃者だった少年も今は捕食される身。あの白い少女も姉妹達に危険を及ぼすかもしれない。
ただ返り討ちにしただけかもしれない。悩んでいても今は答えを出せない。
タバサのように自分達と仲間以外はモンスターと割り切れればどんなに楽な事か。
魔物の群れはまだこちらに気付いていない。
コマンド?
【C-3/塔の手前の森/1日目/真昼】
【タバサ@ドラゴンクエスト5】
[状態]:爆風で小ダメージ、MP少し消耗、バリアジャケット再展開中(蒼星石と同じ服装)。
[装備]:バルディッシュ・アサルト@魔法少女リリカルなのは(カートリッジ残数5)
[道具]:支給品一式
[思考]:みーっつけた♪
第一行動方針:とりあえずイシドロ達を倒してから、仲間になりたそうなら話を聞く。
第ニ行動方針:自分と仲間の身は「何としても」守る。
第三行動方針:信頼できる仲間を捜す。
第四行動方針:塔の探索。難しいようならば出直す
基本行動方針:「どんな手段を使ってでも」レックスを捜し出し、仲間と共に脱出する。
[備考]:
「ドラゴンクエスト5」内でタバサが覚える魔法は全て習得しています。
ミッドチルダ式魔法について、バルディッシュからある程度説明を受けました。
【蒼星石@ローゼンメイデン】
[状態]:健康。姉妹達への精神的な壁、タバサに対して隠しきれない恐れ、
[装備]:戦輪@忍たま乱太郎 ×9
[道具]:支給品一式、ジッポ、板チョコ@DEATH NOTE、
ころばし屋@ドラえもん、小銭入れ(10円玉×5、100円玉×3)
[思考] :どうしよう?
タバサの態度が少し正しくも思えて、深く踏み込むのが恐い。
姉妹たちには会いたい。けれど会わせる顔がない。相反する感情に迷っている。
第一行動方針:タバサに協力する(ただし、まだ迷いが生じている)
第二行動方針:タバサの『夢』に入ってレックスと接触する。そのための準備をする。
基本行動方針:タバサに協力しつつ自分探し?
[備考]:
蒼星石は戦輪の練習をしました。命中精度に不安はありますが、とりあえず投げれば飛びます。
[備考] 調教中の白レンとイシドロを発見しました。まだ気が付かれてはいません。
投下終了しました。
投下乙です。
話を読んでるうちにタバサのドラクエ式思考に慣れてきたと思ったら、
状態表の思考欄怖いよタバサ怖いよ(((゜д゜;)))
最後のヒキが原作(DQ)らしくてGJ。
投下乙。
タバサの思考回路が快楽殺人者のものとしか思えない件について。
優勝者は普通に考えて千秋になるのか?
> 「大丈夫。話し合いなら倒した後、仲間になりたそうな目で見てきたらすれば良いんだよ」
ねーよw
序盤のサトシとリルルの会話でも思ったけどゲーム系のヤツラの設定は非常識すぎる。
しかしDQ(N)兄妹はマホトーンにマホカンタと対魔法もばっちりなんだな…。
タバサの立場って、PKKだよな?
襲ってくる「モンスター」を倒すんだと言ってるんだし……
……でも何故か、そこいらのマーダーよりも怖ろしいんですがw
「殺られる前に殺る!」と言わんばかりに自分から襲う気満々の時点で何とも……w
もうタバサ=マーダーの印象しかないww
マーダー=モンスターって認識じゃ、PKKである意識すらないんじゃないか?
原作のフィールドエンカウントは相手が気付いてなくても容赦なく襲うしw
そうか、蒼星石は自分から声を掛けたからイベントキャラ扱いなのかw
やせいの そうせいせきが あらわれた!
〉たたかう
にならなくて良かったな
>>762 つまりタバサに気付かずに歩いていると、モンスター扱いされるわけか?
どこの無差別マーダーだよw
……とりあえずさっそく白レンに扱き使われそうなイシドロカワイソス。
これ、非人間が参加してたら
かなりやべぇことになってたなwwwwwwwwww
ピカチュウみたいに強ければまだしもニャースみたいに中途半端だと\(^o^)/オワタ
>「大丈夫。話し合いなら倒した後、仲間になりたそうな目で見てきたらすれば良いんだよ」
腹抱えて笑ってしまった、タバサかわいいよタバサ
>「大丈夫。話し合いなら倒した後、仲間になりたそうな目で見てきたらすれば良いんだよ」
そのときには既に死んでるってw
お前イシドロを殺すつもりで容赦なくぶった切ったじゃねーかw
イシドロはがかまになりたそうな顔でこちらをみつめている!
なかまにしますか?
いいえ
ニア断る
いやだ
>>768 モンスターは致命傷受けて死んでも何事もなかったかのように起き上がれるんだよ!
……とか信じててもおかしくない。仲間になるプロセスに起き上がることは必須だし。
起きなかったら、まあそれは仲間にならないモンスターということで。
戦闘で死んでも気軽に教会で生き返れる世界だからな
レックスがザオリク使えるから大丈夫、とか言いだしそうw
相手がモンスターなら、財産略奪して殺しても、英雄扱いされる世界の人間だから
根本的に感覚が狂ってるんだろうな。そういうところがハッキリわかって、面白かった。
兄貴も兄貴で魔物のように殺せばいいだけとか言ってるし、ほんと価値観の違いの現し方がおもろいね
アニロワのサトシを思いだしたのは俺だけでいい
ってサトシじゃねえwwwwwww太一だwwwwwwwww
テイルズの魔物は人型多い上に喋る奴もいるからプレジニは区別付く…か?w
他のゲーム系キャラはどうなんだろうな
ネスは常識ありそうだけど、リリスやスカーレット姉妹は明らかに常識なさそうだし
すみません、ちょっと私用もあって書き終わりませんでしたorz
なのでニア、弥彦、太一、キルアの4名の予約を破棄したいと思います。
3日間もキャラを縛ってしまいすみませんでした
た、タバサがより一層怖くなってる……! (←って諸悪の根源は私。)
今日の昼に予約した4名分、投下します。
こういう話の時ほど筆が進むって、我ながらどうなんだろうなぁ。
森の中、軽快なエンジン音が響く。
疾走するスケボー。その上にいるのは、チャチャゼロを頭上に乗せたメロであった。
「コイツを手に入れられたのは、まあまあの収穫だったな。移動が楽になる」
「ケケケッ。結局1人モ殺セナカッタケドナ」
「あれは相手が悪過ぎだ。もう少し殺る気のない奴も集まると思ったんだがな」
プレセアに襲われたイエローたちが、その場に放置するしかなかったエンジン付きスケートボード。
その後メロたちは、プレセアとヘンゼルの激闘が遠ざかったのを待ち、回収していたのだ。
殺害数を稼げなかった分、便利な道具の1つでも手に入れなければ、割りに合わないというものだ。
「デ、ドコニ向カッテンダヨ?」
「他にアテもないし、もう一度橋の所に戻ってみようと思う。
呼びかけていたバカは居なくなったが、遅れてやってくるバカが居るかもしれない」
「ナルホドナ。仕切リ直シッテコトカ」
プレセアもヘンゼルも常識外れの戦闘能力で、どっちが勝っても強敵が残るのは間違いない。
勝ったほうも無傷では済むまいが、それでもメロの戦闘能力では不安が残る。
城に飛んでいった3人組は凄まじいスピードだったし、こちらは魔獣使いのアルルゥが追いかけている。
こちらも、追いついた時には色々と終ってしまっている可能性が高い。
だからメロが選んだのは、「どちらも選ばない」。
逆に考えれば、手強い連中が一箇所に集まったのだ。その分、他の場所が薄くなるのは道理というもの。
頭の上にチャチャゼロを乗せ、メロは森の中のケモノ道を疾走する。
周囲は、前にも一度見たことのあるような風景。
まあ、鬱蒼と繁った森の中、スケボーで走れそうな道というのは、自然と限られてくるわけだが。
「オイ、ココ、サッキ通ラナカッタカ?」
「通ったな。そろそろ『1人目』を殺した辺りに……ん? あれは?」
ケモノ道を進んでいたメロは、思いもかけない光景を目にして、思わずブレーキをかける。
ドリフト気味に滑って止まった場所は、太った少年の亡骸の前。
そして、その亡骸の前には……血にまみれた1人の少年忍者が、跪いていた。
物音に気付いた少年の顔が上がり、メロと目が合う。彼の表情が、恐怖に染まる。
「ひっ……ッ!」
* * *
乱太郎は、目の前に現れたその男の姿に、息を飲んだ。
魔法使いのようなローブに身を包み、魔法使いのような杖を持ち、そしてその顔には、酷い傷痕。
間違いない。こいつだ。
ここに転がる太った少年を刺した、犯人だ。
乱太郎は慌てて飛び起きると、手に握っていた血塗れの包丁を構える。
けれど、その構えは完全に腰が引けていて、マトモに戦えるような姿勢ではない。
そんな乱太郎を前に、ローブの男は溜息を1つ。
「『魔法使い』に『未来兵器』の次は、『ジャパニーズ・ニンジャ』か。次はサムライでも出てくるのか?」
「ケケケッ。マア実際、忍者ッテノハ本当ニ居ルカラ、コイツノ格好モ単ナル『コスプレ』ジャナイカモナ」
「そういうものか。それはそうと、こいつが包丁を抜いただけだったなら、何も問題はないんだが……」
「わ、私は何も見てませんから! 後ろからこっそり包丁で刺すところなんて、見てませんから!」
「……俺はまだ何も言って無いぞ、阿呆が」
「ドウヤラ一部始終見チマッテタラシイナ。ケケケッ!」
「あの時、近くに人の気配は無かったと思ったんだが。この『ゲーム』、とことん油断できないな」
薮蛇、とはまさにこのことだ。でも、混乱の極みにある乱太郎にはそんな自省をする余裕もなく。
男と人形の顔を、交互に見比べる。
「ともあれ――こうなってしまった以上、やることは1つか」
「ケケケッ。ソウダナ、橋ノ方ハ後回シダナ。コレデ『2人目』カ」
「ああ……こいつの口を封じて、『2人目』だ!」
男が杖を振りかざす。途端に凄まじい突風が吹き荒れ、乱太郎の身体に襲い掛かる。
へっぴり腰でいた彼は、その場に転がされてしまう。
全身に浅いが無数の切り傷が刻まれ、かけていたメガネが吹き飛ばされる。
「ああッ、私のメガネがッ!」
「心配するな、すぐにメガネなんて、要らなくなるッ!」
立ち上がる間も与えず、男は襲い掛かる。杖を振りかざして、飛び掛って来る。
乱太郎は咄嗟に転がって回避。頭を叩き割り損ねた杖が、地面を抉って土を跳ね上げる。
そのまま転がって距離を稼いだ乱太郎は、素早く立ち上がると一目散に駆け出した。
逃げ足にだけは定評のある乱太郎である。
襲撃者は素早くエンジン付きスケボーに飛び乗り追いかけてきたが、なかなか距離が縮まらない。
これが舗装道路ならスケボーの方が圧倒的に速かったのだろうが、あいにくとここは森の中の小道。
「待てッ! くそっ、こんなに速いとはッ!」
「ケケケッ。足ノ速イ奴ダナ〜。コリャ、本気デ本物ノ忍者カモシレネーゼ。ケケケッ!」
後ろから、エンジン音が迫ってくる。2つの声が迫ってくる。
乱太郎は駆ける。後ろも振り返らずに駆ける。
自分がどっちに向かっているかも分からず、ただひたすらに逃げる。
今頃になって、全身が痛みだす。男の杖から飛び出した竜巻によってできた切り傷から、血が滲む。
痛い。怖い。痛い。怖い。いたい。こわい。いたいこわいいたいこわいいたいこわいいたいこわい……!
――乱太郎の意識は、恐怖一色に塗り潰されていた。
だから、彼は気付くことができなかった。
いつの間にか、エンジン音が聞こえなくなっていたことに。後ろの2人の気配が遠ざかっていたことに。
1つ目の危機から脱したことにも気付かず、乱太郎はただひたすらに走り続ける……。
* * *
「……使えんな」
「所詮ハ拾イ物ダシナ〜。ソウソウ美味シイ話ハネェッテコッタ。ケケケケッ!」
血まみれの忍者の少年に置いていかれ、メロは渋い顔で立ち上がる。
何の前触れもなく、急に停止したスケボーのエンジン。唐突なブレーキに、転倒してしまった彼。
したたかに打ってしまった肩をさすりながら、彼はスケボーを蹴り飛ばす。
途端にエンジンが再始動。誰も乗せずに走り出し、大木にぶつかってひっくり返って停止する。
どうにも調子が悪いのは、素人目にも明らかだった。
「俺たちが手に入れる前に、既にどこか壊れていたのかもな。
動いたとしてもエンジン音は隠しきれんし、あまり当てにしない方が良さそうだ」
「簡単ニハ修理ナンテデキネーシナ。デ、コレカラドウスルヨ?」
どこか嘲るような、チャチャゼロの問いかけ。
メロは調子の悪いスケボーを拾い上げ、ランドセルに仕舞いながら答える。
「決まっている。あのニンジャボーイを追いかけていって、殺す。
返り血を全身に浴びたあの状態では、誰に何を言っても信用などされないだろうが……
万が一ということもあるしな。俺がヤる気になっていることは、まだあまり知られたくはない」
* * *
同じ頃。乱太郎とメロが出会った森の、さらに南方。岸辺に面したちょっとした広場にて。
小さな人影が、自分の身体を拭いていた。
「ちょうどいい所にタオルがあるなんて、これも日頃の行いが良いからかしら?」
それはローゼンメイデンの1人、金糸雀。
下着姿になって身体を拭いていた彼女は、ふと、自分が手にしていた布地の正体に気付く。
というか、普通なら拭き始める前に気付いていたはずなのだが。
「って、タオルじゃない!? 下着まであるのかしら?!」
そう、それはちょうどそこに干してあった、人間1人分の衣類一式。
服だけ見れば男の子のモノのようにも見えるが、しかしその下着は明らかに幼い少女のモノ。
ローゼンメイデン一の頭脳派を自称する彼女の頭が、素早く回転を始める。
ここに衣類が一式あるということは、素っ裸で動き回っている女の子がどこかに居るということ。ならば……
「これは……交渉に使えるかしらー?」
「服を返して欲しければ〜」と脅せば、色々と無茶な要求もできるはず。
誰にどんな要求をするつもりなのか深く考えることもなく、金糸雀はその衣類をランドセルに入れ始めた。
* * *
乱太郎は、恐怖に駆られて走り続けていた。
だから、新たな脅威が迫ってきていたことに、気付かなかった。
「やあ、ちょっといいかな?」
「!?」
森の中を全力疾走する乱太郎に、横からかけられた声。
乱太郎はギョッとする。
その男の子は、乱太郎のスピードに合わせて森の中を飛ぶように走りながら、ニコニコと微笑みかけてきた。
「どこに行くんだい? 血がいっぱいついてるけど、誰かの返り血? そのキッチンナイフで刺したの?
自分の血だったら、そんな風に走ることなんてできないよね?」
「ひ……ひぇぇぇッ!」
かなりのスピードで走る乱太郎に、つかず離れず併走する西洋人の少年・ヘンゼル。
手も足も動かさず、空中を滑るように動くその動きは、まるで幽霊のようだ。
2本の機械のようなアームが木々を蹴っていることに気が付かず、乱太郎は悲鳴を上げる。
「ひぇぇ、じゃないよ。質問されたら、ちゃんと答えなさい、って習わなかった?」
ザシュッ。
不機嫌そうな少年の呟きと同時に、何か鋭いモノが乱太郎の脛の肉を削り取る。
バルキリースカート。長いアームの先に鋭い刃を持つ、処刑鎌の武装練金。
4本の腕のうち、2本しか残っていないが、この程度の真似をするのに支障はない。
走っていた乱太郎は、ひとたまりもなく無様に転ぶ。受身もまともに取れず、ゴロゴロと地面を転がる。
木の根にぶつかり、ようやく動きを止めた乱太郎の前に、ヘンゼルがフワリと舞い降りる。
「もう一度、質問するよ。ちゃんと答えないとその首、刎ねちゃうからね?」
「は、はひッ!」
天使のような笑みを浮かべたヘンゼルの、悪魔のような問いかけ。
乱太郎はブンブンと首が千切れんばかりに頷く。
直感で分かってしまった。この少年に逆らったら、殺される。
傷つけられた足はもう走ることもできそうにないし、包丁を手に抵抗しても勝てる気がしない。
もうどうしようもないんだ、と絶望する乱太郎に、ヘンゼルは重ねて問い掛ける。
「きみ、人を殺してきたのかな?」
「こ……殺すつもりは無かったんですぅッ! 私はただ、傷の手当てをしようと思って……」
「きみの意図なんて聞いてないよ。殺したのか、殺してないのか、それを聞いてるんだ」
ニコニコ笑ったまま、乱太郎の頬をバルキリースカートの刃でペチペチと叩く。
なまじ怒鳴られるより、よっぽど怖い。腰の抜けた乱太郎は、泣きながら頷く。
「こ、殺しましたぁ。私が、死なせてしまいましたぁ」
「ふうん。人を殺したのは、これが初めて?」
「は、はひ」
「うふふ。童貞喪失、オメデトウ♪ これで立派な大人の仲間入りだね♪」
ヘンゼルは笑う。血と闇の世界に堕ちてきたばかりの新参者に、悪意に満ちた祝福の言葉をかける。
実際には彼の到着よりも早くジャイアンは絶命していたが、当の乱太郎自身にそれが分かるはずもなく。
ヘンゼルの言葉が、彼の心に重くのしかかる。
「この世の中は、殺すか殺されるか、それだけだからね――
見事に殺す側に回ったキミは、それだけ長く生きられるってことなのさ」
「そ、そんな、私は」
「嫌かい? まさか、ヒト1人殺しておいて後悔でもしているのかな?」
ヘンゼルは楽しそうに笑う。酷薄そうに目を細め、彼は考える。
このまま乱太郎を殺すのは簡単だが、それではつまらない。
何か面白い「遊び」はできないものか、と頭を捻った彼は、ふと、あるものに目を留める。
自分の手の中にある、血がべっとりとついた、…………。
「面白い」アイデアを思いついたヘンゼルは、どこか淫靡な笑みを浮かべ、乱太郎の顎をついっ、と上げた。
「そうか、きみは悪いことをした、という自覚があるんだね? じゃあね――」
* * *
森の中に、雑音混じりの声が響く。
片足を引き摺って歩く乱太郎の手には、血に塗れた拡声器。
「わ、わだくじ、忍術学園は組所属、『ピーガガガッ』寺乱太郎は、人をじなぜてしまいました。
さ、3人も、死なずに済んだ人を死なせてしまいまじ『ガガーッ、ピーー』。
ここに、みなさんにお詫びの言葉を申し上げたく……」
涙交じりの乱太郎の言葉。
乱太郎と強引に持ち物を交換したヘンゼルは、抜き身の包丁を片手にぶら下げ、少し離れてついて歩く。
「ふふふ、その調子、その調子。
前の持ち主のお兄さんによれば、『それ』は立派な武器だそうだからね。
キミなら立派に使いこなせそうだ。せいぜい派手に、懺悔してね」
ヘンゼルが乱太郎に吹き込んだ一言。
「そんなに罪を感じているなら、ちゃんと大きな声で謝らなきゃいけないよね?」
懇切丁寧に拡声器の使い方を教えてあげ、言うべき言葉も考えてあげて。
そしてヘンゼルは、彼の背中を押し、歩き出させた。
どこに向かうアテもなく、歩き出させた。
「あ、何か余計なこと言ったりしたら、すぐに殺しちゃうからね?」と、強く念を押した上で。
「みなざま、申し訳ありまぜんっ! わたくじ、『ガガガ、ピー』は、人を死なせてしまいました。
深く深くお詫び申し上げたく……ヒック……お詫びを、申し上げたく……」
乱太郎は気付かない。いつの間にか背後にいたヘンゼルが、距離を置き始めていることに。
彼の頭にあるのは、1人の命を奪い、2人を見殺しにした自分自身への自己嫌悪だけ。
ジャイアンは既に手遅れ、イエローと丈はとりあえずその場を脱したことを知らぬ彼は、自分を責め続ける。
贖罪の念と、ヘンゼルへの恐怖が渾然一体となって、彼の思考能力を奪う。
誰に向けてのお詫びなのか、彼自身も理解できないまま。彼は詫びの言葉を叫びながら、歩き続ける。
「みなさま、『ピーーーーガガガッ』私は3人も、死なせてしまいました。『ガガガピーッ』を申し上げたく……」
丈を殴った時にどこか壊れていたのか、時折耳障りな雑音を交えながら。
拡声器で叫びながら、乱太郎は森から彷徨い出る。壊れたレコードのように、謝罪の言葉を喋り続ける。
乱視の乱太郎は自分が今どこを歩いているのかも理解できぬまま、大声を張り上げ歩き続ける……。
* * *
「……エグイコト、考エルモンダナ〜」
「……なるほどな。ただのガキではないとは思っていたが……そういうことか」
「ドウイウコトダ?」
「裏社会には、まれに出るんだ。ああいう突然変異みたいな存在が、な」
森の木々に隠れ、ヘンゼルと乱太郎の様子を窺いながら、メロとチャチャゼロは囁きあう。
追いつくのが遅れて、途中から覗き見しただけだが、それでも大体の状況は把握できる。
彼らの視線の先にあるのは、先に戦っている姿を見たこともあるヘンゼルだ。
「『厄種』とか呼ばれてたかな。暗黒街でもお荷物になる、ハズレ者の中のアウトサイダーさ。
大抵は適当に暴れてすぐに自滅するが、たまに妙に頭が回って生き延びちまう奴もいる」
「ケケケッ。何時ノ時代モ変ワラネーナ」
「そしてある意味、ああいう奴らは俺が最も苦手とするタイプ、と言ってもいいかもしれないな」
「ホゥ?」
彼には珍しく弱気な発言。チャチャゼロは不思議そうな様子で首を傾げる。
メロは忌々しげに吐き捨てる。
「理詰めで動いてる相手なら、それがキラだろうとジェダだろうと怖くはない。
強敵なのは確かだが、やりそうなことは見当がつく。向こうの打つ手を読み、対策を練ることもできる。
だが、あのガキみたいな手合いは、頭が回るくせに理屈で動いているわけじゃない。
奴らにあるのは、『気分』だけ。次に何をしてくるか分からない、気紛れで厄介な存在なんだ」
「ナルホドナ。ソイツハ確カニ、面倒ダ」
「今、あのニンジャボーイにやらせてる悪趣味な真似だって、深く考えてのことじゃああるまい。
どこまで計算してのことなのか、俺にも見当がつかない。
状況を掻きまわすことができればそれで十分、程度しか考えてないと思うんだが」
「ダケド、下手ニ動ケネーナ。『ランタロー』ハ隙ダラケダガ、アッチニハ隙ガネェ」
拡声器で詫びの言葉を叫びながら、森から彷徨い出た乱太郎。
それに対して、この状況を仕組んだヘンゼルは森に隠れたまま。
まだメロたちの存在には気付いていないようだが、彼が周囲を警戒しているのはよく分かる。
今迂闊に動いたとしても、バルキリースカートの餌食にされるのがオチだろう。
「仕方が無い、こっちも様子見だ。とりあえず、未来兵器を持ったガキの『取りこぼし』を狙おう」
「消極的ナ作戦ダナ。ラシクナイゼ?」
「あのガキがもっとマトモなら、こっちもマトモな作戦を立てられるんだがな。あとは状況次第だ」
* * *
――そしてメロたちもまた、気付いていないことがあった。
メロたちよりさらに後方、森の中。
小さな小さな影が、状況を見守っていた……奇妙な、ネジのついた眼鏡をかけて。
「こ、これは、チャンスなのかしら〜?!」
金糸雀。
湖岸でイエローの衣服を手に入れた彼女は、森を道なりに北上して、ジャイアンの死体と出くわし。
乱太郎が落としメロも拾う間の無かった『スケルトンめがね』を拾い上げていた。
ついでに言えば、乱太郎が落としていった、その説明書も。
好奇心から試しに使ってみて、そうして覗いた一部始終。
いや、彼女もまた、話の途中からしか見れずにいたのだけれど。
間の木々に遮られ、拡声器越しの声も途切れ途切れにしか聞こえないのだけど。
「どうするべきなのかしら?」
金糸雀は今のところ、事態の中心からは最も離れた位置にいる。
まだ乱太郎もヘンゼルもメロもチャチャゼロも、金糸雀の存在には気付いていない。
このままここでじっとしていれば、彼らが気付く可能性は低い。
でも、ちょっと歩けば、すぐに状況に手出しすることができるだろう。
金糸雀は迷う。どう立ち回るべきか激しく迷う。
すぐ傍には血まみれの死体。でも、このままでは、遠からず死体が増えることは間違いないわけで。
彼女の行動次第では、誰かを殺すことも、誰かを救うことも、どちらでも可能かもしれない。
ただ、もちろんそこには相応のリスクも伴ってくるわけで――
「ど……どうするべきなのかしら〜〜〜!?」
* * *
「みなざん、ずいまじぇん……!」
乱太郎は泣きながら叫ぶ。
鼻水と涙を垂れ流しながら、痛む足を引き摺りながら、終わりの見えない贖罪を続ける。
森が開け、目の前に広がるのはちょっとした原っぱ。その向こうに見えるのは、学校だろうか?
乱視の上に眼鏡を無くし、涙が止まらない彼には、よく見えない。よく見えないまま、彼は歩き続ける。
「わだくじ、乱太郎は人を殺してじまいまじだ……! ごめんなざい……ごめんなじゃい……!」
【E-4/学校の東に広がる平原/1日目/午前】
【猪名寺乱太郎@落第忍者乱太郎】
[状態]:全身に細かい切り傷。右足の脛に傷(全力疾走はできないが、片足引き摺って歩くことは可能)。
全身血まみれ(これはジャイアンの返り血)。精神的に激しい動揺と恐怖。
[装備]:血のついた拡声器@現実
[道具]:基本支給品、旅行用救急セット(絆創膏と消毒薬と針と糸)@デジモンアドベンチャー
酢昆布@銀魂
[思考]:ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい
自分のせいで3人も死んでしまったという自己嫌悪。対人恐怖症。
ヘンゼルに対する恐怖と激しい自己嫌悪で、思考停止気味。
第一行動方針:拡声器を使って『贖罪』する。
第二行動方針:ヘンゼルには逆らわない。逆らったら殺されると思い込んでいる。
基本行動方針:特に無し。
[備考]:
血のついた拡声器は、どこか調子が悪いのか、雑音が混じることがあります。
[備考]:
近くにいる人々は、拡声器越しの乱太郎の声に気付く可能性があります。
【E−4/森(と平原の境目付近)/1日目/午前】
【ヘンゼル@BLACK LAGOON】
[状態]:中度の疲労
[装備]:血のついた包丁@サザエさん、バルキリースカート(二本は破壊、再生まで要時間)@武装錬金
[道具]:支給品一式、スタングレネード×9
[思考]:
第一行動方針:乱太郎を囮にして歩かせ、釣れた相手を適当に狩る(主に不意打ちで。あまり作戦はない)
第二行動方針:手に持って使える鈍器や刃物が欲しい(銃でも構わない。その時は姉様になる)
第三行動方針:遊ぶ
基本行動方針:いろんな人と遊びつつ、適当に殺す。
【E−4/森の中/1日目/午前】
【メロ@DEATH NOTE】
[状態]:スケボーで転倒した際、軽い打ち身。かるい掠り傷。
[装備]:天罰の杖@ドラゴンクエストX、賢者のローブ@ドラゴンクエストX
[道具]:基本支給品(ランドセルは青)、チャチャゼロ@魔法先生ネギま!
ターボエンジン付きスケボー@名探偵コナン(ちょっと不調)
[思考]:
第一行動方針:ヘンゼル、乱太郎の後を追い、漁夫の利を狙う
第二行動方針:正気と冷静さを取り戻す前に、できれば乱太郎の口を封じておきたい。
第三行動方針:『3人抜き』を達成し、『ご褒美』を貰い、その過程で主催側の情報を手に入れる。
第四行動方針:どうでもいいが、ドラ焼きでなく板チョコが食べたい。どこかで手に入れたい。
基本行動方針:ニアよりも先にジェダを倒す。あるいはジェダを出し抜く。
[備考]:
ターボエンジン付きスケボーは、どこか壊れたのか、たまに調子が悪くなることがあります。
【E−5/森(ジャイアンの死体がある付近)/1日目/午前】
【金糸雀@ローゼンメイデン】
[状態]:中程度の疲労、全身打撲(行動にやや支障あり)、服が少し濡れたまま
[装備]:コチョコチョ手袋@ドラえもん、スケルトンめがね@HUNTER×HUNTER
[道具]:支給品一式、イエローの衣類一式(少し湿っている)
[思考]:どうするべきかしらー?
第一行動方針:ズルして楽して頂くために、とりあえずは状況の推移を見守る
基本行動方針:姉妹を探す?
[備考]
乱太郎はヘンゼルが離れたことにまだ気付いていません。
乱太郎の後方に隠れたヘンゼルは、メロと金糸雀の存在にまだ気付いていません。
乱太郎とヘンゼルを後ろから窺うメロは、金糸雀の存在にまだ気付いていません。
投下完了です。ごめん、乱太郎。
これまたうまい。安泰だと思った学校付近にこんなものをぶつけようとは……。
この外道めが!(褒め言葉)
ヘンゼルって知らないんだけど怖いな
何という外道……この私が思わずゾクゾクしてしまった
これは間違いなく良作
乱太郎←ヘンゼル←メロ←金糸雀の地獄列車が接近中の学校は、ひと波乱必至か。
そして拡声器の呪いはまだ続くのかw
乙
うおおエグーーーーーッ! このドSが!
メロとヘンゼルは黒社会繋がりできたか、こいつら相手じゃ自称策士は荷が重いだろうな……
〜学校まわり・まとめ〜
【D-4(学校)】
一休さん
【D-5】「小狼・コナン・ネギ」
「梨花・リンク・灰原」 ......ともに学校を目指している。『午前』
【E-4~E-5】乱太郎←ヘンゼル←メロ←金糸雀
......学校の方向へと。『午前』
ちょっと離れて……
【C-4(神社)】紫穂
【F-5】薫
学校まわりがどうみても修羅場になりそうですありがとうございました。
コナン、灰原、メロ、一休さん、(金糸雀)と、何気に頭脳派集結?
わりと近くにいる絶チル勢が意外な伏兵となるかもしれません。
あと、離れてはいますが、グリーンも「学校」を目指していたような。
そういえば、一休さんは室町〜戦国時代の人物だから
生きている時代がまんまバトルロワイアルなんだよな……
オラwktkしてきたぞ
学校がアニロワのホテルのようになりそうな予感
これまた恐カオスな良作乙。
そういえば原作でも何か提案したり作戦言い出すのはほとんどヘンゼル(兄様)だったね
ニアは原作設定で十数台のモニター同時チェックできるらしいから、双眼鏡で終始380℃観察してるなら
視界の届く所での参加者の行動は大体把握してたりして。
>>796 アニロワのホテル戦に比肩するには、マーダー側がやや力不足ぎみに見える。
あっちのルイズやアーカードのような、ピンで脅威になりうる人外キャラが少ないうえに
各々の支給品も強さでいうと中程度かそれ以下のものが多くて、ヘタをするとマーダー側が逆に討ち取られかねん。
ここは頭脳戦に期待
確かにな。一人で校舎吹き飛ばしかねない装備や能力持っているやつがいない。
大規模なドンパチというよりは、頭脳戦になりそう
学校なんて小細工や罠を張るにはもってこいの場所だし
理科室と家庭科室の制圧が急務か?多分武器として使えそうなものはここが二強だと思う
フラグ立てるなら職員室か(あるかどうか知らんが)パソコン室だろうな。
……放送室に行って拡声器を仕入れるのm(ゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイ
今更ながら薬箱引いた一休さんは薬師の真似事くらいできるんだろか?
ちょっと気になったので、
>>794に挙げられているキャラの武装まとめをしてみる。
【一休さん】シャインセイバー、エルルゥの薬箱の中身(劇物限定セット)
【リンク】釣竿、あるるかん
【古手梨花】5MeO-DIPT(24mg)、エスパー錠の鍵、不明支給品1
【灰原哀】エスパー錠、ふじおか
【ネギ】指輪型魔法発動体
【江戸川コナン】はやぶさの剣、シルフスコープ、蝶ネクタイ型変声機
銀の銃弾14発、殺虫剤、催淫効果つきの飲料水とバカルディ
【李小狼】きせかえカメラ、クロウカード『剣』
【乱太郎】拡声器、旅行用救急セット、酢昆布
【ヘンゼル】バルキリースカート、スタングレネード×9、血のついた包丁
【メロ】天罰の杖、賢者のローブ、チャチャゼロ、ターボエンジン付きスケボー
【金糸雀】コチョコチョ手袋、スケルトンめがね
リンク組が微妙に戦力不安か?
コナンに面白い装備が集中しているようす。戦力もネギと小狼がいるのでなかなか。
コチョコチョ手袋×媚薬のコンボをひそかに期待
あるるかんは割と強いぞ
まあ使いこなせればだけど
ってか灰原が迫れば大抵の相手は何とかなる
大人なメロは……むしろ、とりあえずやっちゃうか?
でも、ロリに興味はなさそうだったしな。
戦力分析してみる。
一休さんは正面からの対決になるとヤバイが、うまく立ち回れうる道具ととんちが有る。
リンク達は知恵と勇気で頑張るしかないな。
あるるかんはまだ使いこなせてないし、梨花の不明支給品も強力な物ではなさそうだ。
灰原なんて現時点では保護対象でしかない。これで誤解されて衝突したら壊滅も有り得るか。
コナン達はなにげに強力な戦闘集団だな。ネギも小狼も強いし、コナンも立ち回りは上手い。
地獄列車は……ヘンゼルとメロが両方とも結構凶悪だからな。
ヘンゼルは言わずもがなで、メロはこの中で最高の知能犯。
何より、二人ともエロ攻撃が効かない予感w
最後尾の金糸雀は一番後ろでしかも透視有りと安全なんだが……なんだがなあ……w
あとはネギとチャチャゼロ、灰原とコナンがどう絡むか。
有利不利はかなり有るけど、不確定要素がそれ以上に大きそうだ。誰がどうなるやら。
リンクは初戦が(ryだっただけでかなり強くないか?
投下が少し遅れそうです。今日中には。
一休さんを予約します。
>>809 一休さんの動向にwktk
【予約まとめ】
3/04(日)の予約(〜3/07(水)まで)
◆CFbj666Xrw :真紅、レックス、梨々、さくら、永沢 ※延長中
3/05(月)の予約(〜3/08(木)まで)
◆bmPu6a1eDk :アルルゥ、レミリア
3/07(水)の予約(〜3/10(土)まで)
◆uOOKVmx.oM :一休さん
〜 一作しか書かれていない参加者 〜
【しんべヱ@落第忍者乱太郎】(H-3/道路) ※暴走中!!
【ベルフラウ@サモンナイト3】(H-6/廃墟側川岸)
【鈴木みか@せんせいのお時間】(H-6/廃墟側川岸)
【リディア@FF4】(D-2南部/森林)
【各地のフラグ状況など】
>>731
>>778 が破棄したからニアは一作しか書かれてないんじゃ?
えー、何やら色々と心配されてるようなので、僭越ながら、次の書き手さんにいくつかヒントを。
・学校を目指している組がいくつかありますが、全て「午前」枠です。
これはつまり、次にこのあたりを書く書き手さんに、到着する順番が委ねられているということで。
学校への到着の順番次第で、様々な展開が考えられると思います。
そして一気に到着しなければ、比較的少人数でのリレー受け継ぎも可能です。
また、書き方次第では、一休さんの動向を不明のままにしておくことも可能だと思います。
(例えば、一休さんが校舎内に居て、校庭で遭遇が発生するとか)
・地獄列車(←このネーミング上手いですね)の4人は、一気に出す必要はありません。
先頭はどうしたって事件を引き起こすでしょうが、後方の人々は様子見であることを明言してますので。
特にメロや金糸雀は、上手く状況に絡ませられなければ、全く触れないで次の人にパスするのも手です。
・以上2つのことを考えると、
思考実験的に一番人数の少ない次のリレーを考えれば、
「一休と乱太郎の2人」で1本書くことも可能、ということです。
流石にこれは少なすぎかもしれませんが、大人数を一気に動かすだけが能ではない、ということで。
・逆に、危険な要素を増やしたいなら……。
塔周りの2組に絡み損ねた、リディアを学校の方に引っ張ってくるのも手かと。
彼女は午前枠のままで、塔周りの2組は真昼枠まで行ってしまってるので。
ただ、物理的な距離もあるので、彼女が学校に到着するにはちょっと時間がかかるかもしれません。
もちろん、多数のキャラが入り乱れる大乱戦も面白そうなんですけどね。
一休さんの予約も、どうなるのか楽しみです。
リルル、ククリ、ネスを予約
一休さんを投下します
「うーん、まるで砦のようですね」
砦になど入ったことはないがこんな感じなのだろうと、校内を探索する一休が感嘆の声を上げた。
先刻の少女と探索した時に学び舎だと簡単に説明はされていたが、それにしては頑丈すぎる。
廊下の床は陶器のようにツルツルで壁は漆喰のようなもので綺麗に纏め上げてある。
壁にはギヤマンの板が無数に張られ、どれほどの贅沢を尽くしているのか見当も付かない。
奇妙な形の鍵を開け、板を横に開ければ目の前の広場が一望に出来た。
人影のない広場には奇妙な楕円形の模様が何重にも描かれている。
(広場に誘い込み、ここから横並びに弓矢を撃つのでしょうか?)
そう考えるとズラッと並ぶ窓や頑丈な壁にも納得がいった。
ここは学び舎は学び舎でも、砦を兼ねた兵職の学び舎なのだろう。
その証拠に各部屋にの入口には「五−ニ」などと部隊ごとの部屋を示す板が張ってある。
部屋内にある無数の本台や黒板を見るに、さぞかし大勢の兵士達が学んでいたのだろう。
本台の前にある物入れには、初めて見る上質の紙で出来た書物が入っていた。
見たこともない難解な文字で書かれているが、何故か読み取れるのは御仏の力だろうか。
国語、算数、理科、社会……ぱらぱらと頁を捲るがどれもが高度な学術書だった。
天竺にはありがたい経典や学問書が多くあると伝え聞く。
無論、天竺には及ばないだろうが高度な学術書で、それに近い国だということは確かだった。
(こんな状況でなければ、私もゆっくり読んでみたいものですね)
何冊かを適当に選んで懐と背中に仕舞い込む。もったいないが多少の防護効果はあるだろう。
これらを当たり前に学ぶ兵職の錬度、そして驚きもせずに気軽に案内してくれたブルー。
外見からは測る事の出来ない知恵と不思議な力を持っていることは、先程の体験から予想できる。
(ぶるうさん達にとって、ここは当たり前の施設……これは気を引き締めないと)
最初に首を跳ねられた女性も妖術を使う神仙の類だったように思える。
もしも仙術や妖術、高度な学術を収めた者達を集めたのならば、その選考に選ばれた事を
嬉しく思う反面、恐らくここでも一番下の小坊主なのだろうなと軽い溜息が出た。
もしかしたら御仏の与えたもうた試練ではないかとすら思うが確かめる術はない。
だが仮にそうなら、額面どおりに殺し合うことは自らに無能者の烙印を押すようなものだろう。
(……何でしょうね、これらは)
一通り部屋の棚を漁った一休は、その戦利品の数々を見て首を捻る。
白墨。これはブルーと知り合う前にも入手したものだ。何本かを懐に入れる。
残念ながら拡声器はなかった。意外と貴重な品だったのかもしれない。
細長い袋に入った黒光りする笛。法螺貝のように戦場で合図に使うのだろうか。
試しに少し吹いてみると軽く高い音色だ。見れば横笛と同じく音階を調節する穴が開いている。
雅楽の教養を持つ者の私物かもしれない。棒の代わりにくらいなるだろうと帯に挟み込む。
大きめの袋に入った薄い白い布地と小さな赤い布地は多分、兵職の着物だ。
胸部に「五−ニ」という部隊名が鮮やかに書かれている。
着物の下に着込んでみると、ほどよく暖かい。鎧の下につける防寒着的な物だろう。
赤い布地の方は大き目の穴が一つ、小さ目の穴が二つ。頭巾だろうか。頭に被るとちょうど良い。
おそらく二つの穴は結った前髪と後ろ髪を出すためで、これも兜の下につける物だろう。
白い防寒着と合わせた備品だとすると、きっとこの辺りの夜は冷え込むに違いない。
(夜になったらあれを何枚か借りて暖を取りますか)
一休は各部屋の壁に用意された大きめの横断幕を横目に、再び校内を徘徊し始めた。
ブルーのように校内で遭遇する者がいないかと気を配るが、特に気配は感じられない。
残念でもあり、一安心とも思う。ジッとして他者の様子を伺うのが良策だとは思うが、
そのためには準備しなければいけないことが幾らでもあるのだ。
(これだけ大きな学び舎なら……ふふふ、あったあった)
個室の奥に水の入った陶器製の容器を見つけた。校内から出ずに探索していた理由がこれだ。
生き延びる為には食料、そして水の確保は必要不可欠。
特にランドセルごと水も食料も奪われてしまった一休としては、最重要である。
これだけの施設だから食料や水瓶の一つや二つはあると思って探し歩いていたのだ。
どうやら校庭にあるプールの存在には気が付かなかったらしい。
(さて、手桶か瓢箪があれば良いのですが……)
間の抜けたことに水を汲む物を持っていなかった。
一休は足台の上に乗ると陶器の中の水を手で掬い、一口飲む。
清水に比べ不味いが贅沢は言っていられない。水場か分かっただけでも良しとしよう。
この部屋と同じ「トイレ」と書かれた部屋は各階にあったから必要のある時に来れば良い。
(ん、これは雑巾……ですか?)
そばの個室には雑巾と細切れにした雑巾をつけた棒や奇妙な色の縄が入っていた。
棒を取り出してみて、なるほどと思う。棒が付いているから身を屈めずに床を拭ける。
雑巾一つに至るまで自分の知る物より優れていると、妙にすっきりした気分になる。
遭遇する人物だけでなく、遭遇する全ての物品にも見た目で判断してはいけないようだ。
ついでに鉄の手桶が落ちている。水を汲んで行こうかと思ったが、ふと頭に被ってみた。
鉄が地肌に冷たいが兜の代わりになるかもしれない。先ほどの赤頭巾が多少は防護してくれる。
これは結構な拾物、そう思ったのだが残念な事に「便所用」と書かれている事に気がついた。
どうやらこの手桶は兵職たちが用足しに使う物だったらしい。厠まで遠いんだろなと思いつつ、
これで水を汲むのを思い留まったことを御仏に感謝して、雑巾で頭をよく拭いた。
「ははは、これは一本取られました」
とりあえず何かに使えるだろうと一通り持って出ようとすると、何かに引っ張られた。
奇妙な色の縄が金具に引っ掛かっているのだ。金具を手で押さえて力を込め、引き抜く。
縄が外れると同時に手にした金具が動き、なんと水が溢れ出したではないか。
「こ、これは!」
どういう原理化は理解できないが、この金具を捻ると水が出て、反対に捻ると止まるらしい。
これなら施設の規模に比べて、水瓶が遥かに小さかった事にも納得がいく。
水道から水が出た、ただそれだけの事だが、水といえば井戸か川から汲んでくるものという
認識の小坊主に与えた衝撃は計り知れない。
「凄い……」
これらの発見は好奇心旺盛な一休を他の部屋の探索へと駆り立てた。
敵を知り己を知れば百戦危うからずと言うが、地の利を得る事も重要だ。
そう自分に言い聞かせると一休は荷物を担いで廊下を進み始めた。
最初と同じような数字の書かれた標札の部屋が続き、奥にある広めの部屋の前に着いた。
部屋の標札は「理科室」とある。
「はて、理科と言えば……」
一休は袋から理科と書かれた学術書を取り出して捲る。
どうやら植物や動物に関する学問らしい。薬草、毒草や狩猟の仕方でも学ぶのだろうか。
何か役に立つものがあるだろうと気軽に入った一休を迎えたのは、幾つも並んだ大きな台。
そして部屋の奥に立たされた白骨化した死体であった。
「―――――――!!」
心の臓が飛び上がったかのような衝撃。
仏の道に入ったのだから、死体に立ち会うことははある。人骨を見たこともある。
それでもこんな白骨は見たことが無い。明らかに白骨化した後、手を加えて晒し者にしている。
こんなに平然と仏様を蔑ろにするやからがいるのか。
「な、なんて惨いことを……南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏」
白骨は細い棒と台に吊られるように支えられいる。四肢は鋼線で繋がれているようだ。
出来うるならば、この状態から解放して埋葬し供養の一つでもしてあげたい。
そう思った一休は念仏を唱えつつ、恐る恐る白骨を台から降ろそうとへ手を伸ばす。
今度は白骨の後に隠れていた、身体の半分と臓腑を剥き出しにされた者と目が合う。
「――――!!」
一休は思わず後ろにへたり込んだ。口から心臓が飛び出しそうなくらい鳴っている。
新右衛門さんなら三回くらい気絶しているかもしれない。
逃げ出したいのをグッと堪え、白骨達が動き出さないか動向に気を配る。
小坊主とはいえ御仏に仕える者が、仏様(死人)を恐れてはいけない。
繰り返し唱える念仏のおかげか、それとも日頃の修行の成果か、早々に落ち着きを取り戻した。
「後ろの方は、人形……ですよね」
よく見ると白骨とは違い、後ろの一体は木像のようなのっぺりとした顔つきの人形だった。
臓腑を曝け出しているのは、人体の急所の解説か何かか。何て心臓に悪い部屋なのだろう。
壁際の棚に見える物は解体具か拷問具、地獄絵図の悪鬼が使っていたような物だ。
部屋の中にある大きな台で、幾多の死人が解体されたかと思うと背筋が寒くなる。
荒唐無稽だと思い実感の足りなかった「殺し合い」という事実を改めて突きつけられた気がする。
「理科……御仏をも恐れぬ学問……」
例えどんなに優れた学問や技術であっても、人々を犠牲にするものとは相容れない。
そしてこれらを当たり前として思う人々にも、警戒せねばならない。
秘宝の数々が無造作に配備された場所、出会う者は不思議な力を持った神仙の類。
ブルーが気を失った自分を殺さなかったのは、争いを好まないからだろうか。
それとも小坊主などいつでも殺せるという神仙の余裕なのだろうか。それは分からない。
今はただ、この部屋で犠牲になったであろう仏様のために念仏を唱える事しか出来なかった。
【D-4/学校、理科室/1日目/午前】
【一休さん@一休さん】
[状態]:健康、
[装備]:シャインセイバー(サモナイト石)@サモンナイト3
体操着(着物の下)、教科書(服の下に仕込んである)
リコーダー、モップ、赤ブルマ(頭に被っています)
[道具]:エルルゥの薬箱の中身(ワブアブの粉末、カプマゥの煎薬、ネコンの香煙、紅皇バチの蜜蝋) @うたわれるもの
体操着袋、チョーク数本、雑巾、ブリキのバケツ、ホース数m、教科書数冊
[思考]:南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏……
第一行動方針:あわてない、あわてない
第ニ行動方針:驚く事ばかりだけれど、周囲への理解と食料の確保をしたい
第三行動方針:余裕があれば、森にでも骨格標本を埋葬し供養したい
基本行動方針:ゲームをうまく脱出する
[備考]:懐と体操着袋とバケツに細かい荷物を分けて入れています。
水道の使い方、窓や扉のカギの開け方を理解しました。
ブルーを不思議な力(スタンガン)を持った神仙または学術者の類と思っています。
短いですが、一休さんを投下しました。
・未知の物品の答え合わせ
ギヤマンの板=ガラス窓
本台=椅子
物入れ=机
学術書=教科書(小学生用)
黒光りする笛=リコーダー
白い布地=体操着
赤い布地=赤ブルマ
横断幕=カーテン
足台=洋式便器(フタ付き)
陶器製の容器=貯水タンク
雑巾の突いた棒=モップ
鉄の手桶=ブリキのバケツ
奇妙な色の縄=ホース
白骨=骨格標本
人形=人体模型
大きな台=理科室の大机
拷問具=実験道具の何か
>>820GJ!!
理科室にある拷問道具で万力って名前だったと思う、挟むやつを思い出した。
>>820 乙でした
乱太郎の拡声器もそうだけど、一休さんや忍たまなどの昔組は
それだけでハンデあるからなあ
そこが面白いんだが
>>820 乙!
一休さんまで妙なファッションにwww
トイレの水飲むのは危険だぞ一休さん、あれは飲料用じゃないから普通に腹下すってww
ちょwwwwwブルマwwwwwwww
>>820GJ!
ちなみに一休さんの時代(室町中期)に「ギヤマン」という言葉はまだ入って来てないので
「玻璃(ハリ:ガラスの事)」に修正してはいかがでしょうか?
69話キャラ別追跡表に入ってないですね
やってみたけどアホなのでうまくできない
>>825 指摘サンクス。下調べが足りなかったみたいです。
大きな修正や破棄がなければwikiで「ギヤマンの板→玻璃の板」に修正しようと思います
>>826 69話を追跡表に追加してみました。思ったより複雑な作業ですね、これw
マジで腹痛いwwww
一休さんの勘違い乙!
って、笑っちゃ失礼か。でも笑わずにいられない。
しかしブルマを頭にかぶるとは…確かにあったかそうだけど、他のキャラに変態呼ばわりされる恐れがw
まあ、一休さんは既に変態扱い(ブルーのせいで)だから…
現在のカワイソス四天王
乱太郎
雛苺
イエロー
よつば
まだ早いがこんなものだろうか
>>831 乱太郎とイエローに異論はないが後の二人はまだ微妙な感じ
のび太やリディアも似たようなもんだし、まだ早いかと
ところで今の容量は480kだから、そろそろ次スレの季節
乙です。一休さん一人で話が進んでしかもこれだけ面白いって凄い!
ハンデとしてニアの初期位置を神社に歴史改変したくなった。
そういえば、一休さんの存在はアニメは無しで、歴史はありなのだろうか?
あと、自分はやめておくつもりだけど、とある参加者がJOJOを知っているから、
ジャンプ作品の存在を知っているという展開も普通に止めておいた方がいいんだろうな。
>とある参加者がJOJOを知っている
kwsk
ここの一休さんは、”ロリショタ”とあるから一応アニメ準拠だと思うが……
歴史の一休さんがアリだと、のび太とかは一休さんを(名前だけ)知ってるのかな?
フランドール予約します。
>>835一休さんというアニメの作品は知らないけど、一休宗純(千菊丸)というお坊さんは知っていてもいいのかということ。
のびたとかは知らないだろうけどね。
あと、ジョジョというかジャンプを知っているというのはとある作品の作中で、
「飼う飼う飼う飼う飼う飼う飼う飼う飼う飼う飼う飼う飼う飼う飼う飼う!!」
「そんな得体のしれないスタンド攻撃みたいに叫んでもダメなものはダメ!!」
とかあって、月曜日によく立ち読みされる週刊誌が作中で存在するから言ってみただけ。
厳密にいえばその参加者が知っているわけでもないんだけどね。
>>834 歴史上の人物として知っているのはアリだと思う。とんち噺はアニメ以外でも有名だし。
ジャンプとかはビュティとかパタリロみたいに原作中でネタにしてたなら多少は良いと思う
知ってるかもで作品知識を持たせるとインデックスとか凄いことになるから止めた方が無難
>>837 他作品知識は小ネタ以外ではやめておいた方が無難だと思う。
似ているけど違う雑誌の可能性もあるしね。ジャブンとかジャンブとかw
あからさまにジャンプ呼んでる描写があるのはビュティと神楽くらいかと思うけど
ビュティはイヴの存在をスルーしてるから……。
ちびまる子ちゃんで一休さんはネタになってたような気もするから藤木と永沢は知ってるかも。
パタリロは一休(アニメ以外)を始め落語や小話に詳しい上、一応仏教徒なんだよな。外国人のクセに。
>>831 乱太郎 →血まみれにさせた張本人
イエロー →丈を助けに行かせた張本(ry
よつば →ちよちゃんを殺した張(ry
……あれ?
何か、四天王をカワイソスにしてる原因の大半が、俺にあるような…
そんなに特定されたいのか、アンタはー!
スレ立て行ってくる
無理でしたorz
立ててみる。
一休さんのブルマファッションに爆裂噴いたw
そして奇妙な色の縄が判らなかった。
そうか、ホースか……微妙な敗北感。
作品投下は向こうの方がいいですかね?
そういやアニメじゃパタリロに一休さんのパロみたいなネタもあるんだな
そういうネタも見てみたいけど、今のところ一休さんとパタリロは遠いなあ。
854 :
AA埋め:2007/03/08(木) 18:18:27 ID:YaH3G5Zx
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855 :
俺もちよAA:2007/03/08(木) 19:55:05 ID:Hj+7chjU
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_,,_ ,/ ,,i / ,,r==、,,'' _,,,ニ,,i 'i,i i i, よつばちゃんへ
./ 'i ./ i. レ'i `' i/レ'! ', 幸 運 を !
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/ -─'''''''‐く ト-、,/ フ-、`ー‐ '",,_-''" ', i
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| ::::::::/ \ 、_, _.,.,_ ノ::: ! 世界が平和でありますように
|::::/. _rl`': 、_ ///;ト,゙;:::::./ みんなが無事でいますように
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.\ <=> / < 少し遅れたけど新スレ乙
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////// ヘ │ < 埋め〜♪
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(つ″ ソ~ / \
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! !ヽ )- ノ !ll ┃ スレ埋め立てご苦労あるヨ〜。
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!,':::::::::::::::::::;:イ::::l::::::、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i
l:::::/:::::::::::;ヘ ';::::ト、::::l\::::::';:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::! そろそろ起こして欲しいな
';::li::::::l:::/ lィヽ:l \', >、:ト,:::::::::::::::::::::::::::::::::::l
「ヽ ヽ!';::::l;' l:l \ / トイヽ';:::::::l::::::::::::::::::::l あんまり長く放置すると
l l イl 、_ツ l::i l i::::;'::::::;:-、::::::l
l l /ノl く 、 ソ ノ l:ノ::/ ヘ l:::::l また死者スレに遊び行っちゃうぞ♪
l l  ̄ l ヽ ───┐ ーヾ /:::ノ/ /::::::l
l l'"´ヽ へ ヽ l l /:/し /::::::ト:ヽ、
l l , -' ´ヽノ , -ー\ ヽ___ ノ /イ`r‐'´:::::::::::::ヽ ̄
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ヽ 7ト、 ヽ トl \ / , -)
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ト、 / l l l 入\__/ / / l
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