種・種死のキャラがX世界に来たら

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1GX1/144 ◆nru729E2n2
今まで『種・種死の世界にXキャラがいたら』スレでSSを投下しておりましたが、
スレタイ通りのSS投下をしているわけでは有りませんでした。

ですが、最近になって『種・種死の世界にXキャラが来たら』というスレタイ通りの
SSを投下する方が出てきましたので向こうが5スレ目に行くに当たり分けさせて
いただく運びとなりました。

スレの運営につきましては今まで通り か な り マタ〜リと進行しますのでよろしくノシ

関連スレ
種・種死の世界にXキャラがいたら-コーヒー四杯目-
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/shar/1152197293/l50
種・種死の世界にXキャラがいたら-コーヒー三杯目-
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/shar/1145522802/l50
種・種死の世界にXキャラがいたら-コーヒー二杯目-
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/shar/1141793457/
種・種死の世界にXキャラがいたら
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/shar/1133516105/

まとめサイト
GX-P 様
ttp://aw0015.hp.infoseek.co.jp/
GX-P 「ディスティニー in A.W.0015」
ttp://aw0015.hp.infoseek.co.jp/DinAW/DinAW.html#ss
2通常の名無しさんの3倍:2006/07/19(水) 22:44:58 ID:AQGOJp/p
念願の>>2げと
3通常の名無しさんの3倍:2006/07/19(水) 22:46:17 ID:???
>>1乙は出ているか!?
4通常の名無しさんの3倍:2006/07/19(水) 22:48:09 ID:???
>>1

僕が乙だ

5通常の名無しさんの3倍:2006/07/19(水) 22:52:51 ID:???
>>1
あなたに…乙を…
6通常の名無しさんの3倍:2006/07/19(水) 22:56:42 ID:???
>>1
おめでとう。君は新スレ設立に成功した。
7通常の名無しさんの3倍:2006/07/19(水) 23:05:15 ID:???
>>1 GJさ!!
8通常の名無しさんの3倍:2006/07/19(水) 23:55:32 ID:???
兄弟スレ
種・種死の世界にXキャラがいたら-コーヒー五杯目-
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/shar/1153315411/l50#tag13
9通常の名無しさんの3倍:2006/07/20(木) 01:05:42 ID:???
>>1
乙しかないのか・・・
10通常の名無しさんの3倍:2006/07/20(木) 02:17:20 ID:???
>>1乙でございます
11通常の名無しさんの3倍:2006/07/20(木) 04:18:48 ID:???
スレ立て乙。
補足、まとめサイトです。

GX-P 様
ttp://aw0015.hp.infoseek.co.jp/
GX-P 「ディスティニー in A.W.0015」
ttp://aw0015.hp.infoseek.co.jp/DinAW/DinAW.html#ss
12通常の名無しさんの3倍:2006/07/20(木) 13:31:16 ID:wXWkeoU0
まるで>>1乙をしているみたい
13通常の名無しさんの3倍:2006/07/20(木) 13:41:32 ID:???
>>1乙+ガンバ
14通常の名無しさんの3倍:2006/07/20(木) 15:17:32 ID:5oOTeOYW
>>1乙☆
15通常の名無しさんの3倍:2006/07/20(木) 19:25:00 ID:???
>>1
僕らが求めた新スレだ
16通常の名無しさんの3倍:2006/07/20(木) 21:09:12 ID:z+WhUUDr
<<1
17通常の名無しさんの3倍:2006/07/20(木) 23:48:21 ID:???
ちまたに>>1乙のふるごとく
18通常の名無しさんの3倍:2006/07/21(金) 20:07:23 ID:???
しかし、世界が変わると人も変わるよなぁ……
こっちのシンとカガリがX世界で人間的に成長したかと思えば
向こうではフロスト兄弟がかなーりヤバい事になってるし……

戻ってこーい、(向こうの)オルバぁぁぁぁーーーーーっ!!
19通常の名無しさんの3倍:2006/07/21(金) 21:10:46 ID:???
環境が変われば人は変わるさ
良くも悪くもね
20通常の名無しさんの3倍:2006/07/22(土) 01:42:58 ID:???
>>18
こっちのアスランがどうなってるかが気になる俺
キラがあれだけのメに合ってるんだから、ある意味さらに数段救えない奴にも同等以上の苦渋を飲んでもらわにゃ納得いかんぜよ
向こうのアスランは、大事な者を失ってようやく必死になる事を覚えて人間的に成長できたみたいだが、こちらではどうなるかな
21通常の名無しさんの3倍:2006/07/22(土) 02:16:14 ID:???
wktk
22通常の名無しさんの3倍:2006/07/22(土) 12:38:53 ID:???
アレ?
・・・何時の間に立ったの、ココ?

ディスティニーinA.W.0015が読みたくて、ココの事を知らずに向こうに書き込んだ。
そんな俺は・・・俺はっ!

 恥 か し い よ orz



とりあえず、>>1乙!
23通常の名無しさんの3倍:2006/07/22(土) 12:58:57 ID:???
>>22に萌えた
24通常の名無しさんの3倍:2006/07/23(日) 00:44:12 ID:???
保守
25GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/07/23(日) 14:59:54 ID:???
専用スレを作っての初投下… ああ、雨の描写考えるのに事欠かないこの天気… スーツで動きたくない・・・

第二十五話『とても同一人物だとは思えねぇな』(前編)

 深く暗い海の底で彼女は静かな眠りについていた。
15年前のあの日、彼女は12体の人形と共に海の底に沈んだ。海の底には光は無く、轟音も無く、何より彼女の一番嫌いな”戦争”が無かった。
地球にコロニーが落とされ環境が激変した後も彼女はそこで静かに眠り続ける。
衝撃で舞い上がった塵は空を覆い人々から太陽を奪い、星空を奪った。作物を育てる田畑は荒れ果て、真っ白な雪がすべてを白く染める。
人々が厳しい世界の中で懸命に生きている中でも彼女は海の底で眠り続けた。海の中はうるさい”音”が無く彼女の眠りを邪魔するものは無かった。
だが、その静かな日々が突然終わりを迎えた。
海の中で静かに眠っていたかったのに…。彼女は叫んだ。

『助けて』

その声は世界中にこだましたが、聞き取る事ができたのは白い船に乗る1人の少女だけであった。


 ジャミルは誰もいないMSデッキに1人立っていた。
「・・・・・・。」
自室のデスクの上にいつも置いていた15年前の写真を久しぶりに手に取り、自分が昔乗っていたものと同じ機体を前にしてみるとその頃に訪れたわずかながらの春が思い出される。
 折り曲げられていた写真を広げると右側には若く惨劇の引き金を引く前の彼の姿が、そしてその左側には腰下までまっすぐに伸びた金髪の女性が写っている。身長は彼より頭一つ大きく、にこやかに微笑むその姿はまさに彼にとって女神であった。

プシューッ

 不意に通路の入り口のドアが開いた。時刻は深夜を回っている。
「・・・ティファ?」
 持っていた写真を上着の胸ポケットにしまいながらジャミルはティファの方向を向く。彼女の雰囲気はいつもの彼女とどこか違った。
「何のようだ? こんな夜中に?」
「…進路を変えてください。」
「…どこに行けというのだ?」
「ローレライの海へ、です。」


 先日まであんなにも晴れていた空は黒々とした雲に覆われ、海もそれに呼応するかのように波が高くなる。フリーデンは嵐の前兆を艦体で感じながらある場所へと進む。
「ローレライの海へ行けって!? ティファがそういったのか!!?」
「既に向かっている。」
艦が進路を変えたことを知ったガロードたちがブリッジに入ってくる。ジャミルはそんな彼らの様子に当たり前のように答えた。
「幽霊退治ってか?」
「そうじゃないでしょ? きれいな幽霊なんだから仲良くなりに行くんだよね?」
「二人ともノリが軽すぎますよ・・・。」
勝気なウイッツときれいな女性に眼が無いロアビィは軽口を叩く。わりとまじめなシンはこの二人のノリに乗る事ができなかった。
だが、ジャミルの表情は硬い。
「そんな悠長なことを言ってられんぞ。」
「な、なんですか一体?」
「まさか本当に幽霊が出るってんじゃ・・・?」
「もっと恐ろしいものが待っている。」
不安な表情を浮かべるシンとガロードにジャミルは事実を語る。正面のメインディスプレイに目的地と現在地、
そしてなにやら大量に重なった丸い円が映し出された。
26GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/07/23(日) 15:01:54 ID:???
第二十五話『とても同一人物だとは思えねぇな』(中編)

「こ、これは…?」
「超大型のハリケーンよ。」
「最大風速は60mだって。この風速だと鉄塔だって曲がっちゃうわよ? このままだとローレライの海で出くわすことになるわ。」
サラとトニヤの言葉にガロードたちの表情は一気に青ざめてしまう。今居る海域には艦を寄せて嵐をしのぐような孤島は無い。海の上でこの嵐をしのがなければならないのだ。
「こ、この中に突っ込むっていうのか・・・?」
「海の中にもぐるってわけにはいかないんですか?」
「フリーデンは元々陸上での運用を考えられて設計されている。今艦の推進に使っているホバーを止めたら2度と海上には出てこれん。」
フリーデンを海上で使用すること自体、作られた当初は想定されていない事態である。逃げ場の無い荒波が打ち寄せる海路を艦は必死に進むのだった。


「さて…。」
12体のGビットを回収したオルバはMSデッキに立っていた。右と左に各6機ずつ並べられた白い巨人たちの立つ姿はなかなか壮観である。
 だが、彼が見ていたのはGビットたちではなく、MSデッキの中央に置かれた。巨大な謎の装置であった。Gビットを回収する際に一緒に回収したものだが今までに見たことのない装置である。
 その装置の中心には黄色い強化ガラスで守られた状態で1人の女性が裸体をさらしていた。黄色い棺の裏には幾本ものパイプがつながれ彼女とつながっている。
 ふくよかな胸を両手で隠し、まぶたを閉じて眠る姿はまさに”眠れる森の美女”に出てくるお姫様のようである。
 オルバは目を閉じ、意識を集中する。
『見えるかい? 兄さん。』
『確認した、こちらで調べてみる。』
『じゃあこっちは、Gビットの回収任務を続けるよ。』
『たのむ。』
 シャギア・フロストとオルバ・フロスト、双子である彼らはどんなに遠くに離れていても互いに言葉を交わす事ができた。理由はわからない。
昔からそうだった彼らはそんな力が自分たちにあることで自分たちを”選ばれた存在”として認識していた。
「Mr.オルバ! ここに居たのか、ちょっと着てくれ!!」
MSデッキの入り口からマーカスの声が聞こえる。オルバは再度あの装置を一瞥するとマーカスの元へと向かった。

 ブリッジのメインディスプレイに海上の様子が映し出された。低気圧の中にいるようで激しい風によって引き起こされる高い波と視界を埋め尽くすように降る雨のおかげで視界は最悪だったが、目標の白い艦体ははっきりと見えた。
「これは!?」
「おそらく例のガンダムを3機持ってるって言う陸バルチャーの艦だ。オルクである俺たちに取っちゃまたとない獲物なんだが…、回収作業中だがやってもいいか?」
「・・・フフッ、しょうがないですね。」
 オルバの声に一同は喜びの声を上げ、意気揚々と作業を開始する。旧連邦の
ビットMSの次はガンダムが3機、MSを扱う人間にとっては夢のような取り合わせであった。
27GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/07/23(日) 15:03:49 ID:???
第二十五話『とても同一人物だとは思えねぇな』(後編)

 嵐の海を行くフリーデンは雨や雷よりも高い波に翻弄されていた。
「ディスティニーの調整はこれでOKッと…。」
シンはコックピットの中で機体の最終チェックを行っていた。海中での戦闘は想像以上に機体に負荷がかかるため、自分の命を守るためには少しの妥協も許されない。
「とはいっても、俺がやるのはあくまでチェックだけだけどな…。」
機体の整備に関してはフリーデンのメカマン軍団に完全に任せていた。
ロココやナインから『もっと機体を大事にしろ!』といわれることも多々あるが多少荒い扱いをするのはそれに耐えうるだけの状態になっていると信頼しているからこその行動である。
「お前もこっちに着てからのほうが調子よさそうだもんな。」
コックピットから出て機体胸部の灰色の装甲をなでる。通常灰色であるVPS装甲の手触りはなんら普通の金属と変わらない。だがシンにはなんとなく暖かく感じられた。
「みんな! 人数分の救命胴衣は詰め所の方においておくからな!」
 シンが下で作業をしている面々に目を向けたとき、カガリがなにやらオレンジ色の物体を持ってふらふらしながらメカマンたちの詰め所の方へ歩いてゆく。
艦の中で雑用を一手に引き受けているというのはどうやら本当のようだ。
「あんたもよくやるな…、こんな仕事。」
下に下りて作業中のカガリに声をかける。まだオレンジ色の物体は数があるようで何度顔往復する気満々であった。
「…悪かったな、雑用しかできなくて。」
「何でそこで機嫌が悪くなるかなぁ? 俺は別に嫌味を言ってるわけじゃないぞ。」
「わかってる。ただ、私はこっちではMSの操縦もできないんだ。艦にクルーとして乗るというのなら何か仕事をこなすことが当たり前だろう?」
プイっと顔をそむけ、作業に戻るカガリの後をシンはついて歩く。救命胴衣の入ったコンテナを前にカガリは再度シンに向き直った。
「まだ何か用があるのか?」
「別に。俺の仕事は有事の際だから今は暇なんでね。こいつをクルー全員に配るって言うのか?」
シンはコンテナの中に大量に入れられたオレンジ色の救命胴衣を見ながら言う。士官学校時代に訓練で付けた覚えがあるものの、こうやって実践で使うところを見るのは初めてだ。
「ああ、クルー全員分だからな。軽く3桁はいくだろう。」
「んじゃ、俺は他の部署に配りにいってくるか。」
「・・・え・・・?」
救命胴衣を配った部署のリストをチェックするシンにカガリは戸惑いの声を上げる。今まで彼が献身的に彼女に協力したことは無い。
「か、勘違いするなよ? これはあくまでフリーデンのクルーの命を守るための仕事だからな。」
「・・・フ、そうか。」
 彼に対してこうやって感謝のもったのはこれが初めてではなかっただろうか。カガリはそんなことを考えながら再び胴衣を担いでMSデッキへと向かった。
 残されたシンは同じように胴衣を担ぎ、カガリとは別の方向へと向かう。
「ミネルバに乗ってたときは、戦闘に介入して馬鹿なことやったあいつがねぇ…。とても同一人物だとは思えねぇな。」
 自分から率先して動く彼女の認識がシンの中で少しだけ変わっていく。オーブでの結婚式での誘拐事件以後、やる事がむちゃくちゃだった彼女が少しだけ”良い奴”に見えた。
28通常の名無しさんの3倍:2006/07/23(日) 15:33:43 ID:???
>>25>>26>>27
乙、久しぶりの更新は心躍る
だが内容は正直あんまり進んでないな
29通常の名無しさんの3倍:2006/07/23(日) 16:07:02 ID:???
シンちゃんマジツンデレだなw
次回も楽しみにしてるぜ。
30通常の名無しさんの3倍:2006/07/23(日) 16:12:25 ID:???
>>29
てめぇ、俺の言いたいことを取りやがって!ww
それはそれとしてGX氏GJだ。リアルのほうもガンガレ。
31通常の名無しさんの3倍:2006/07/23(日) 16:14:59 ID:???
GJ!!
シンが良い感じにカガリと絡んでるな〜〜
今後に期待。
GX氏、マイペースでガンバ!!
32通常の名無しさんの3倍:2006/07/23(日) 17:20:58 ID:???
こういうのんびりじっくり人と触れ合っていくってのが
Xの醍醐味だよな〜w
GJ!
33通常の名無しさんの3倍:2006/07/23(日) 19:03:29 ID:???
いいツンデレ具合だw
願わくば本編で見られなかった互いへの理解をこのスレに望みたい

34通常の名無しさんの3倍:2006/07/23(日) 21:06:52 ID:???
カガリとシンが少しだけ雪解けムードかな?
何はともあれGJですよ!次回更新も期待してます〜。
35通常の名無しさんの3倍:2006/07/23(日) 22:14:08 ID:???
コーヒー五杯目のスレはすでに700弱まで行ってるのにこっちはまだ35…




なんてマターリしてんだ!!
36通常の名無しさんの3倍:2006/07/23(日) 22:18:42 ID:???
>>28
まあな
テレビ放映にするとAバート終了するかどうかって感じではあるなあ
まあこの話はマクロ的な物語よりも、シンの成長や他キャラとの交流を主眼に描かれてる感じだから、
このぐらいマッタリしてても問題はない、と思う
37GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/07/23(日) 22:52:05 ID:???
>>28-36
レスどもです…。
書くのが遅い、しかも内容が進んでいない。 ウウ…聞くのが痛い言葉です。
正直に白状しますけど、私がこのSSでやりたいのは

『ダメな種系キャラを過酷なX世界で矯正する』ことです。

内容の通り筆頭はシンですが、後々凸とかもきちんと出すつもりではいるんです。
これは私個人の考えですが、『人間性の成長は経験がものを言う』と思うんです。
たとえどんなに勉強が出来ても、運動が出来ても、いろんな人の考えを知らないと
1方向からしか物事を見れないので結局はダメな人間になってしまいます。

Xは原作でもガロードの成長に主眼を置いているのでそういう意味ではとてもクロスの素材としては
いいと思います。ですので、出来るだけ戦闘よりは人間模様を書きたいと思いつつ作業を進めているのです。
遅筆&進行速度が遅いのは私の技量が低いのも有りますが、
ご理解&今後とも"ディスティニー in A.W.0015"応援よろしくお願いします。
38通常の名無しさんの3倍:2006/07/23(日) 23:01:27 ID:???
おk、元からそれに期待してる
これまでの話もシンの成長に主眼が置かれてたしな
感情の激発と一見悟ったような俯瞰主義だけで人間味に欠けたのが種キャラだし
そこの所をどう料理してくれるか楽しみだ
どういう形であれ最後まで見届けるつもりだから自分のペースで無理なくやってくれ
不満があればガンガンいうつもりだけどそれは話半分、思うところあれば参考程度に効いてくれればいいし
39通常の名無しさんの3倍:2006/07/23(日) 23:12:50 ID:???
>>37
締め切りがある訳じゃないし、無理せず焦らず、じっくり書いてくださいな。

40通常の名無しさんの3倍:2006/07/24(月) 01:29:50 ID:???
>>39の言うとおり、あせらずじっくりやって欲しいですよ。
正直向こうの職人さんは仕事が速すぎるから気にしていると思うんだけど
気にしないほうがよろしいかと。作者様のペースがあるからそっちのほうが大事ですよ。
期待していますんで頑張って下さい。
41通常の名無しさんの3倍:2006/07/24(月) 12:13:37 ID:???
>>37
 『そのままで良い!』


言いたい事は・・・それだけだ!
              by運命inA.W.0015を初期から応援してる名無し
42通常の名無しさんの3倍:2006/07/24(月) 14:02:20 ID:???
ま、ここがGXさんの負担にならない位のペースでゆる〜っと行けばいいって
俺たちはコーヒー片手にスレ保守しとくからさ
43通常の名無しさんの3倍:2006/07/24(月) 19:49:49 ID:??? BE:254610465-2BP
元来Xスレってマターリ進むもんだしなw
44通常の名無しさんの3倍:2006/07/24(月) 21:22:37 ID:???
うむ、エレガントに行こう
45通常の名無しさんの3倍:2006/07/25(火) 18:23:05 ID:???
はやく戦争にな〜れ
46通常の名無しさんの3倍:2006/07/25(火) 21:52:20 ID:???
>>45戦争イクナイ(・ω・)
…まぁ、起こらなかったら話が進まないのだが……。
47通常の名無しさんの3倍:2006/07/25(火) 21:56:48 ID:???
>>46
戦争が起こらなくとも、紛争程度でも話は続く
48通常の名無しさんの3倍:2006/07/26(水) 03:18:25 ID:???
>>
そう言えばW、Xの初めのほうって紛争やテロ、小競り合いで話が進んでた
気がする。
49通常の名無しさんの3倍:2006/07/26(水) 13:03:20 ID:???
種なんかまだプラントが国家扱いされてなかったから
オーブ戦以外は戦争じゃないといってみるテスト
50通常の名無しさんの3倍:2006/07/26(水) 22:16:00 ID:???
ふと、こちらのシンとカガリが「流石だよな、漏れら」の体勢で
ダブルエックス in C.E.73を見ている光景を妄想してみた。

結婚式のところで、なんかカガリが
「私が死んだぁぁぁぁぁぁぁっ!!?」
って慌てふためいていた。
51通常の名無しさんの3倍:2006/07/26(水) 22:41:17 ID:???
>>50
慌てるカガリ萌え。
52通常の名無しさんの3倍:2006/07/26(水) 22:43:13 ID:???
>>50
正直吹いた
53通常の名無しさんの3倍:2006/07/26(水) 22:56:19 ID:???
>>50
安心したまえ。カガリ、君の死は決して無駄ではない・・・というか生きてるよりずっと価値がありすぎ。
54通常の名無しさんの3倍:2006/07/26(水) 23:20:09 ID:???
なんか向こうのXスレ、キモい流れになってんな・・・
いつもああなのか?
55通常の名無しさんの3倍:2006/07/26(水) 23:24:46 ID:???
>>53
それを>>50のカガリに聞かせてやったら、「それは今すぐ死ねってことかああああ!!!」と言って殴られますた

byシン
56通常の名無しさんの3倍:2006/07/26(水) 23:51:07 ID:???
>>55
いつもっつーか向こうの職人さんであるX運命氏が種死を全話見たわけじゃないらしいからな
まぁ、出てくるメカとかはきちんとしてるけど。話の流れを根本的に再構築してるし・・・

こっちの職人さんはのんびりXの話をなるべく忠実に再現しつつって感じか?
運命の武器で多少オリジナルが出てはいるが
57通常の名無しさんの3倍:2006/07/26(水) 23:55:30 ID:???
>>56
多分、>>54へのレスだろうけど、
そいつずっとXのスレ荒らしてるやつだぞ

相手するな
5856:2006/07/27(木) 00:00:04 ID:???
>>57
うは、アンカー間違えた・・・。

荒らしなんて何処にでもいるからほっとくか…。さてさて、次はどんな展開なのやら・・・

そういえば、こっちの職人さんの種死キャラがAWに飛ばされたのって全体で言うと
ミーアが死ぬか死なないかって話のとこでよかったよな?
59通常の名無しさんの3倍:2006/07/27(木) 00:03:41 ID:???
向こうのスレ、ラクシズをサテライトキャノンで吹き飛ばせばいいんじゃね?
とかいう意見が出てから見てない
なんつーかこっちと違ってついていけないよ
早くこっち更新されないかなぁ・・・
60通常の名無しさんの3倍:2006/07/27(木) 00:08:03 ID:???
俺はコーヒーじゃなくてカフェオレ片手に優雅に待っとくさ。

内容やその他の反応から見て、GX氏は相当真面目なようだし
是が非でも終わるまで続くと俺は思うけど
61通常の名無しさんの3倍:2006/07/27(木) 00:12:15 ID:???
>>58
ミーアはまだ生きてるな、時期は45話終了直後
62通常の名無しさんの3倍:2006/07/27(木) 00:27:45 ID:???
>>61
そうか…、 万が一ミーアがラクスとしてではなくミーア本人として
出てきてシンと接触したらどんな事になるんだろうな
63通常の名無しさんの3倍:2006/07/27(木) 00:33:31 ID:???
ミーアの件はラクスがちゃんと向き合わなきゃいけないことだから
シンと絡ませてもかえって話を阻害するだけな気がする
64通常の名無しさんの3倍:2006/07/27(木) 00:39:29 ID:???
>>62
どっから持ってくるかにもよるな。

もしまだ"生存"した状態で出すのであればまったくの無駄だが
"死んだあと"出すのなら、また話が変わってくるかも知れんし
65通常の名無しさんの3倍:2006/07/27(木) 00:50:07 ID:???
向こうがキモく見えるなんてのは豚のつがいと馬鹿ラクシズ厨ぐらいのもの。
66通常の名無しさんの3倍:2006/07/27(木) 01:39:41 ID:???
そういう言い方はやめろって
あっちのスレでやれよ
67通常の名無しさんの3倍:2006/07/27(木) 02:37:55 ID:???
>>66
まあ落ち着け。夜も更けたし、コーヒーに酒でも落としてどうだね?
 
68通常の名無しさんの3倍:2006/07/27(木) 22:58:12 ID:???
>>67
アイリッシュコーヒーか、良いな。
69通常の名無しさんの3倍:2006/07/27(木) 23:23:29 ID:???
向こうで騒いでるのも楽しいがこっちにくるとほっとする…マスター、エスプレッソ頼む
70通常の名無しさんの3倍:2006/07/27(木) 23:52:51 ID:???
コーヒーもいいが、寝る前に暖めたミルクもいい
71マスター(?):2006/07/28(金) 01:07:18 ID:???
・・・どうぞ。

エスプレッソ
つ[ttp://www.tamarizuke.co.jp/seikan/dia/imgs/2005_07/20050706S.jpg]

アイリッシュ
つ[ttp://www.infosakyu.ne.jp/~sato/page_01/p1_07_ir.jpg]

カフェオレ
つ[ttp://www.nihonkai.com/wakkanai/photos/others065.jpg]

ホットミルク
つ[ttp://shogi-pineapple.com/imgs/050516_hotmilk.jpg]

では、・・・GX氏をマッタリ待つとしよう。
72通常の名無しさんの3倍:2006/07/28(金) 14:52:38 ID:???
>>71
お、サンキュw
73GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/07/28(金) 22:33:42 ID:???
皆さん御くつろぎのところにネタ投下… マスター、私にもカプチーノプリーズ…

第二十六話『かつてあなたと同じ時間を過ごした者・・・』(前編)

ドォォォオン!!!

「右舷機関部に被弾しました!!」
「海底に機影発見!! 潜水艦です!!」
大型のハリケーンの中を進むフリーデンに対しマーカスは容赦なく先制攻撃を仕掛けた。
もともと陸上戦艦であるフリーデンは海底からの攻撃を想定して設計されていないため大ダメージを受けてしまう。
「チィッ…、ガンダムを出せ!!」
ジャミルは厳しい表情で指示を出す。彼が舌打ちをすることはめったに無いことだった。

『水中用に改造したハイパーバズーカだ。ビームライフルよりは使えるだろ。』
「そういうのがあるなら、もっと早く出してくれよな…。」
『仕方ないって、俺用に先にバズーカ回しちゃったんだからさ。』
ガロードたちは各々の機体に搭乗し艦から発進する。外の嵐は傘をさす程度ではまったく意味を成さないような激しさだ。GX、レオパルド、ディスティニーの3機が水中に潜る中、空中戦使用のエアマスターは艦の甲板に降り立つ。
『悪いねウイッツ、俺達ばっか水ン中で。』
「上からだって、魚雷の迎撃はできるぜ。」
そういいながらウイッツは3発の魚雷を海上から狙撃し爆発させる。普段は上空で自分も動きながら敵機を迎撃しているので、命中精度はたいしたものである。
「こっちも負けてられないな…!」
『見えた! MSが来るぞ!!』
ウイッツの活躍に気分を高揚させるシンたちの前に水中用MSドーシートVが姿をあらわす。先日の白イルカの戦闘のときに出てきた『ドーシートT』よりも若干大きくなった機体が彼らに牙を向く。
「フリーデンはやらせないぞ!!」
GXは今回、水中の敵を迎撃できるように実弾であるバズーカを装備していた。キッドが改良を加えているため弾層には魚雷が計9発収納されているがこれはディスティニーが装備している
2連装バズーカランチャー”ブリューナク”とほぼ同様の物でビーム兵器主体のガンダムタイプが一つ、また一つとドーシートVを撃墜してゆく。
 だが、敵母艦は海中を移動しながらフリーデンに対して魚雷を発射し続けている。ドーシートVがシンたちを抑え、母艦がフリーデンに対して魚雷で攻撃するという状態は変わっていなかった。
さらに魚雷を撃墜しながら海上で機体を駆るウイッツはあせりの色を浮かべ始めた。
「いくら迎撃できるったって、このままじゃ長くはもたねぇぞ…!!」
『お説ごもっとも! ッても、これじゃあね!!』
ロアビィも普段の余裕はどこえやら、自慢のロン毛を振り乱しながら魚雷発射用に改造された左腕を振り回して次々とドーシートVに対し魚雷を打ち込む。
茶色く塗られたドーシートVは暗い海中ではどこにいるか判別がつきにくい色だ。おまけに元々陸上戦専門の戦い方をしていた。ロアビィはウイッツやガロードといった飛行可能な機体を使っていた者に比べて”下”からの攻撃になれていない。
「ロアビィさん下!!」
シンからの通信で下から来るドーシートVの突撃を避ける。敵は全方位から攻撃を仕掛けてくるため、緊張の連続で息をつく暇も無かった。

 GXに対し2機のドーシートVが攻撃を加える。魚雷に突撃、さらに腕の伸縮攻撃と2機はGXをあの手この手で追い詰めていった。ガロードはバズーカの弾数が少ないので1発で確実に落とすために確実に攻撃を加えるタイミングを計る。
 だが、右の1機からの攻撃を避けた途端、もう1機のドーシートVが自機の左伸縮アームを伸ばしてGXのバズーカを弾き飛ばした。
「し、しまった!!」
間髪居れずGXに取り付こうとする2機に対し、ガロードは落ち着いて対処する。
「なんのぉ、これしき!!」
 背中にマウントしてあるビームサーベルの発信装置をスイッチを切ったまま引き抜く。水中ではせいぜい根元から2〜3mの長さにしかならないビームサーベルだが、
長さがないならば近づくまで、と相手のコックピット付近に発信装置の根元を押し当てスイッチを入れる。普段ならば10m近くになるビームの刃はドーシートVのコックピット部分を貫き、中のパイロットを蒸発させた。
「水中でも、ビームサーベルは使いようによっては使えるもんね!」
MSを”勘”で操縦する彼は”咄嗟のひらめき”にかなり重きを置いている。今回も今までどおりそれが成果を挙げた。
74GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/07/28(金) 22:35:38 ID:???
第二十六話『かつてあなたと同じ時間を過ごした者・・・』(中編)

「くそぉ、コイツらぁ!!」
ある意味で一番大変だったのはディスティニーだった。ブリューナクを装備しているため敵を迎撃することはできるが、敵からすれば水中戦では余計な”翼”を持つディスティニーはGXやレオパルドに比べて捕まえやすい。
 宇宙での戦闘経験もあるので全方位からの攻撃に対応することはできるが、2機がかりで翼を捕まえて水中で後ろ向きに激しく振り回されると反動だけで気が遠くなりそうになってくる。
「うわぁあぁぁああぁッ!!」
急に引っ張られたり、急に止まったり。無邪気な子供がぬいぐるみの首を持って振り回すようにディスティニーは縦横無尽に海中を舞わされた。
「い・・・いい加減にしろぉぉぉッ!!」
良いように振り回されてばかりでは腹の虫が治まらない。衝撃でモザイクのかかる頭で必死にタイミングを計る。敵機たちがディスティニーを海面方向に振り上げた瞬間、シンは背中のバーニアと羽根のスラスターを一気に噴射させた。
「わああぁぁぁぁっ!!」
 急な行動だったため、手を離さなかったドーシードV2機はディスティニーと一緒に海上に飛び出してしまう。ある程度海上から距離をとるとそこで急制動を掛けドーシードVを翼から振り払った。
さらに、ブリューナクを上空に放り投げながら反転し海面に向かって加速、落下する2機のドーシードVをフラッシュエッジ2のショートソードモードでそれぞれ2枚下ろしにし、敵が爆砕するとほぼ同時におちてきたブリューナクの砲身を受け止めた。
「ハァッ!! ハァッ!! ハァ・・・頭がクラクラする・・・。」
急な動きの連続で吐き気すら覚える状態であったが、敵は待ってくれない。深呼吸で気持ちを落ち着けると、機体を再び海中に躍らせた。


 外の激しい戦闘で揺れる艦の中でティファは部屋の中で1人立っていた。おもむろに髪を結んでいた紐を解き、何か儀式を始める魔女のように稲光が走る空を見上げる。
「・・・どうぞ・・・。」
そう言った瞬間、”彼女”は”彼女”では無くなった。

 救命胴衣の配達は居住区にいるティファの分と自分の分だけとなったカガリは、二つの救命胴衣を脇に抱えティファの部屋を目指して艦内を走っていた。
「大丈夫かなあいつ・・・、血圧低そうだったからなぁ・・・。」
艦の衝撃で倒れてはいないか心配しながら角を曲がると、ちょうどティファが部屋から出てきた。
「ティファ! 部屋にいないと危ないぞ!!」
右側の壁に手をついて体を支えながら歩くティファをカガリは止める。だが、彼女はその手を振り払ってゆっくりと廊下を歩いてゆく。
「おいお前!! 危ないって言ってるのが聞こえないのかよ!!」
カガリはなおも食い下がる。ティファは彼女のほうを向き一言だけ言葉を口にした。
「・・・邪魔しないで下さい。」
「な・・・!!?」
ティファはそれだけ口にするとまたゆっくりと通路を歩き始める。普段の彼女からは想像もつかない突然の台詞にカガリは言葉を失ったものの、救命胴衣を渡さなければならないことに変わりは無いので仕方なく彼女についていった。

「機関部の炎焼を防げ!!」
「ハイ!!」
シンたちのがんばりもむなしく、艦は後一撃受ければ船が沈むというところまでダメージを受けてしまっていた。状況は極めてよくない。
「万一に備え、全クルーに退艦準備を通達!!」
「・・・了解しました。」

プシューッ

緊迫した空気のブリッジの通用口が突然開いた。通路から髪を解いたティファとライフジャケットを脇に抱えたカガリが入ってくる。
「部屋に戻ってないと危ないわよ!?」
「カガリさん、彼女を部屋に!」
「・・・そうしたいのも山々なんだが・・・。なんかいつもと雰囲気が違うんだよ、コイツ・・・。」
カガリが説明しようとしたその時、ティファがおもむろにジャミルの手に自分の手を重ねたのである。
75GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/07/28(金) 22:37:45 ID:???
第二十六話『かつてあなたと同じ時間を過ごした者・・・』(後編)

「ッ!!」
突然のティファの行動に困惑したジャミルは、咄嗟に医務室への直通回線を開いてしまう。
その回線の先で救急箱の中身をチェックしていたテクスも彼女のその様子を見て困惑の色を浮かべた。
「こ、これは・・・!?」
普段の彼女からは想像できない姿だった。普段の彼女が小さな一輪の桜の花だとしたら、
今の彼女は満開の桜の木といったところだろうか。そこにはティファとはまったく別の人物が立っていた。
「!! 魚雷きます!! 4発!!」
「回避不能です!!」
トニヤとシンゴは悲鳴じみた声で報告をしてくる。
これまでか、と思うジャミルにティファは穏やかに語りかけた。
「大丈夫。」
「え?」
「私が助ける、昔みたいに・・・。」
そう言うと彼女はおもむろに胸を張り、目を閉じて何かを動かすように静かにたたずむ。
彼女のその行動に呼応するかのように、彼女の長い髪は風になびくようにゆっくりと広がり始めた。
「な、何がどうなっているんだ・・・!?」
困惑しているのはカガリだけではない。その場にいる全員が困惑の色を浮かべていた。

 本当の彼女は金色の棺の中で念じた。
『やめて』
彼女のその願いに答えるように、彼女の棺につながれた機械は瞬く間に起動し機能を発揮し始めた。

彼女が本当に後光を称えながら光り輝きはじめると、艦のシステムに変化が現れ始めた。
「・・・え? ちょ、ちょっとどうなってるのよ!?」
最初に異変に気づいたのはトニヤだった。艦の機器が次々にダウンしていくのである。
「サラ! なんか艦のシステムがどんどん落ちてくわよ!!」
そういっている間にもどんどんシステムは落ちていき、ついには艦のホバー以外はすべて停止してしまった。
「これは一体・・・。」

プシューッ

医務室から駆けつけたテクスは、この状況を見てあることを思い出す。
「思い出したよ…、忘れていた詩の続きだ…。”黄金の髪を鋤きながら 少女は歌を口ずさむ その歌声に秘められし 不可思議なるその力”・・・。」
一同がこの異常な事態に混乱している中、ティファの体を借りた彼女はやさしくジャミルに語りかけた。
「ジャミル、私のことわかるわよね?」
「ッ・・・、ルチルなのか・・・!?」
「そう、私はルチル・リリアント。かつてあなたと同じ時間を過ごした者・・・。」
76通常の名無しさんの3倍:2006/07/28(金) 22:58:51 ID:???
ルチルキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!!!!
シンよく中で吐かずにすんだな、流石コーディ?
ともあれ乙っすwww

しかし「自慢のロン毛」は……せめて長髪くらいで^^;
77通常の名無しさんの3倍:2006/07/28(金) 23:08:16 ID:???
俺もそこが気になった>ロン毛
シリアスなシーンなのに一発で雰囲気ぶち壊しw
78通常の名無しさんの3倍:2006/07/28(金) 23:33:07 ID:???
ローレライの海…久々に「本物のガンダムパイロット」が見れるか?
79通常の名無しさんの3倍:2006/07/28(金) 23:49:06 ID:???
それじゃガロード達がニセモノみたいに聞こえるぞ
「本当の戦争経験者」だろ、後に控えるあの人含めて
80通常の名無しさんの3倍:2006/07/29(土) 00:21:40 ID:???
そいえばアシュタロン出て無くね?
81通常の名無しさんの3倍:2006/07/29(土) 00:21:51 ID:???
>>GX氏
つ カプチーノ
シン坊もかなりX風の戦い方が板についてきたね
82通常の名無しさんの3倍:2006/07/29(土) 01:47:10 ID:???
>>81
と言うか最初っからAWの世界の方が向いてたのかも知れんな
皆人生も似た境遇だろうしな
元々シンはアウトロー気質があったのかも知れん
83通常の名無しさんの3倍:2006/07/29(土) 01:49:22 ID:???
>かつてあなたと同じ時間を過ごした者・・・

む、余計なことかも知れんが「同じ時間を過ごした仲間」と言っていた気が
ま、あんま気にせんでくれ
続き、期待しとりまっせ!
84通常の名無しさんの3倍:2006/07/29(土) 02:05:27 ID:???
85マスター(?):2006/07/29(土) 03:25:47 ID:???
GJ!!
ただ、>>83の突っ込んだ部分が・・・気になったかな。
あと、カプチーノ・・・遅かったみたいだw
申し訳無いので・・・代わりに差し入れを...
つ[ttp://saorinco.seesaa.net/image/8381815B83v838B83R815B83q815B837D83t83B8393.JPG]

>>81
早めの対応に・・・感謝する。御礼に...
つ[ttp://www.sensaiichiba.com/tirolu/images/goods/straight.jpg]

それでは・・・続きを楽しみにしてるよ。>GX氏
86通常の名無しさんの3倍:2006/07/29(土) 04:07:12 ID:???
GX氏お疲れさまでした。
マスターも来てくれて飲むコーヒーにも事欠かなくなったし、次回投下まで
まったりお待ちしてますよ。
無理せず焦らずで頑張ってくださいな。
87通常の名無しさんの3倍:2006/07/29(土) 07:32:06 ID:???
ttp://kasamatusan.sakura.ne.jp/cgi-bin2/src/ichi46109.jpg.html
HDDからこんなもんを発掘したお
88通常の名無しさんの3倍:2006/07/29(土) 08:24:32 ID:???
GX氏乙
89通常の名無しさんの3倍:2006/07/29(土) 09:06:26 ID:???
>>83
つ[まとめサイトのセリフ集]

合ってるよ
90通常の名無しさんの3倍:2006/07/29(土) 16:36:16 ID:???
しかし…、あっちと比べるとほんとにのんびりと進行しているこのスレ
91通常の名無しさんの3倍:2006/07/29(土) 17:35:21 ID:???
むこうが異常に速いだけだ
92通常の名無しさんの3倍:2006/07/29(土) 18:23:45 ID:???
あっちは種死がメインになってるから
種ファンが入りやすいんだろ
93通常の名無しさんの3倍:2006/07/29(土) 18:59:29 ID:???
どっちも見てる
こっちの作者さんもマターリ派だしマターリいこう
94通常の名無しさんの3倍:2006/07/29(土) 19:14:54 ID:???
]スレはコレぐらいの速度が丁度いいよ。最近は荒らしが無くてイイねwww
あと、G]氏乙!中盤の山場ルチル教官キターーーーーァ!
彼女の正体はシンとカガリにどんな影響与えるのだろう・・・シンはステラ
とダブって見えてしまいそうだな;;

>>84
お土産ありがとう!なんかまた]本編観たくなったぜ!借りてこよう・・・

>>85
相変わらずさりげない心遣いに嫉妬してしまいそうだw・・・では、ゆっくり
コーヒーの薫りを愉しむとしよう・・・
95通常の名無しさんの3倍:2006/07/29(土) 20:00:43 ID:???
>>92
あっちは種死に「よく似た」世界にXキャラが来たら
というスレだと思ってるから、種ファンの俺はむしろこっちのほうがいいな
ニコルとか議長とかオリジナルやりすぎ
96通常の名無しさんの3倍:2006/07/29(土) 20:10:16 ID:???
>>95
どこまでが許容範囲なんだ? こっちも今後の展開によってはシンがフリーデンを降りてオリジナルって可能性も有りうるし
運命の大幅改造だって有りうるわけだし

すでにアロンダイト→クラウ・ソラス、高エネルギー長射程ビーム砲→ブリューナクになってるわけだが
97通常の名無しさんの3倍:2006/07/29(土) 20:13:44 ID:???
>>95
あっちの作品の批判はあっちのスレでやった方がいいと思うよ。
言いたい事はわかるけど、陰口みたいでかっこわるい。
98通常の名無しさんの3倍:2006/07/29(土) 20:15:40 ID:???
>>96
横レスだけど、やっぱり既存の設定から派生した展開かどうかじゃないの?
Xと種死がクロスオーバーした結果によるオリジナルと
本来ならありえない事象が元から存在してるのとは違うでしょ
99通常の名無しさんの3倍:2006/07/29(土) 20:20:46 ID:???
>>95-98
話の内容でオリジナルをどこまでやるかってのは結局のところ職人さん頼みなんだよな
読んでる側からの意見でいろいろ言いたいことがあるとは思うが、好みの問題もあるし
あーだこーだいっても仕方ないところもあるって
100通常の名無しさんの3倍:2006/07/29(土) 20:46:33 ID:???
想いはそれぞれに、色々有るだろう
その想いのすれ違いが、時として諍いを生むかもしれない

そんな時は深呼吸してコーヒーを飲むんだ
101通常の名無しさんの3倍:2006/07/29(土) 20:48:46 ID:???
いやいや誰も争っちゃいないだろw
この程度でコーヒー安売りせんでも
102通常の名無しさんの3倍:2006/07/29(土) 20:59:06 ID:???
読者の立場からすれば、作ってもらっているだけでもありがたいと思うよ。
まぁ今後の展開でも予想しながらのんびり行こうぜ

俺はもしかしたらのインパルス+Gファルコンなんての思いついたんだが
103通常の名無しさんの3倍:2006/07/29(土) 21:12:33 ID:???
ミネルバがサテリコンに身を寄せてるって展開か
104通常の名無しさんの3倍:2006/07/29(土) 21:15:49 ID:???
シルエット代わりにGファルコンか… 悪くは無いな
105通常の名無しさんの3倍:2006/07/29(土) 21:19:48 ID:???
それもいいけど、どうせなら本編で見られなかった
エアマスターやレオパルドと合体しての戦闘も見たいな
106通常の名無しさんの3倍:2006/07/29(土) 22:41:56 ID:???
それは俺も見たいな。レオパルドはともかくエアマスターなんて
合体予想図?みたいなやつしかなかったからなぁ。スパロボのα外伝で
合体させまくってたよ。
107通常の名無しさんの3倍:2006/07/30(日) 01:19:41 ID:???
向こうのスレはもうダメだ・・・
108マスター(?):2006/07/30(日) 03:01:20 ID:???
>>107
そう言う事は言わないで…マッタリ待ちましょう。
つ[ttp://img3.dena.ne.jp/ex32/cb/11/407835/1/28401713_2.jpg]×人数分
109マスター(?):2006/07/30(日) 03:09:05 ID:???
送信ミスにつき、前レス訂正。申し訳無い。
>>107
そう言う事は言わない。
…コーヒーでも飲んでマッタリ待ちましょう。

<今日の差し入れ>
つ[ttp://img3.dena.ne.jp/ex32/cb/11/407835/1/28401713_2.jpg]×スレ住人分
110通常の名無しさんの3倍:2006/07/30(日) 03:18:48 ID:???
マスター、いいコーヒーだ。実にありがたい

だが、>>107はあっちで暴れまわっている粘着だ
相手にしない方が懸命だよ・・・・兄さん
111通常の名無しさんの3倍:2006/07/30(日) 04:47:38 ID:???
しばらく見ないうちにラクシズ死ねな流れになってるのに呆然
そりゃ確かにあいつらは嫌いだけど何もそこまで・・・
正直スレを分けたのは正解だと思う
112通常の名無しさんの3倍:2006/07/30(日) 07:56:22 ID:???
最近の粘着は住人を装うから困る
113通常の名無しさんの3倍:2006/07/30(日) 08:15:52 ID:???
>>111
バレバレすぎてワロスwww
114通常の名無しさんの3倍:2006/07/30(日) 08:27:18 ID:???
色んな意見が出るのは当然だろう
別に>>107>>111が粘着だとは思えんよ

ぶっちゃけ自分も最近向こうの空気が怖い
115通常の名無しさんの3倍:2006/07/30(日) 08:28:28 ID:???
>>114
自演乙
116通常の名無しさんの3倍:2006/07/30(日) 09:27:24 ID:???
まぁ・・・なんだ。「いかに種がデタラメな話か?」って事じゃね?
「貴様(ラクシズ)のようなヤツがいるから戦争がなくならないんだ!消えろ!!」
ってシンが言ったら、大半の人は納得すると思うよ。
もっとも、種厨は・・・まぁ自分もたいがいだけど・・・どっかおかしいから
半分に達すれば「御の字」だと思ってる
117通常の名無しさんの3倍:2006/07/30(日) 12:29:48 ID:???
こんな所で揉めるな揉めるな
「大概の問題はコーヒー一杯飲んでいる間に片が付く」
これでも飲んでもちつけ
ttp://www.expo2005.or.jp/jp/M0/M5/M5.1/img/study072875t000world2.jpg
118通常の名無しさんの3倍:2006/07/30(日) 14:49:20 ID:???
 ↓…死んだ女房の口癖だ...
「カトックが出るまで保守!」
119通常の名無しさんの3倍:2006/07/30(日) 20:24:23 ID:???
>>117
それ全部…飲むの?
120通常の名無しさんの3倍:2006/08/01(火) 01:04:01 ID:???
コーヒーとチョコレートケーキを食べながら保守
ttp://www.wakhok.ac.jp/~sumi/album/2003/07/0720/coffee000.jpg
ttp://www.misbit.com/imgtf.php?src=/share/recipe_imgsrc/2297.jpg&w=280

・・・この組み合わせは微妙だな… 
121通常の名無しさんの3倍:2006/08/01(火) 01:53:52 ID:???
保守。
ジャミルがGXビット動かす姿が楽しみだw
122通常の名無しさんの3倍:2006/08/01(火) 08:03:08 ID:???
向こうは完結してからGX-Pさんとこで読む事にする。
大団円を信じて……
(カガリ死ぬとは思わんかった。それ考えるとちょっと
心配だけどティファは生きてるし)
123通常の名無しさんの3倍:2006/08/01(火) 20:37:09 ID:???
ティファ死亡フラグはたとえどんな状況であろうと
ガロードが防ぐので心配はしていない。
124通常の名無しさんの3倍:2006/08/01(火) 20:42:24 ID:???
>>122-123
うるへー。んなこたあ向こうのスレで言ってこい。
ここでX運命の話をすんのは、もはやスレ違いなんだよ。
125122:2006/08/01(火) 21:32:21 ID:???
ワリ。とりあえず今は「サテライトキャノンの威力を初めて
目の当たりにするシン」のリアクションを楽しみにマターリ
待つ事にする。



アベル撃墜ににシンやカガリがどう絡むかも楽しみ。
126通常の名無しさんの3倍:2006/08/01(火) 22:27:02 ID:???
俺はやっぱりゾンダーエプタに捕まってるキラが気になるね
予測通りなら、あの人と接触しそうだからな
キラもMS戦以外でドンパチやってないしかも途中から不殺というキレイ好きだから
色々と面白いことになりそうだ
127通常の名無しさんの3倍:2006/08/02(水) 00:10:08 ID:???
>>126
ゾンダーエプタで出てくるのが一番考えられるな

少なくともルチル奪還作戦〜エスタルド脱出の間で出るのはガチ
128通常の名無しさんの3倍:2006/08/02(水) 19:14:46 ID:???
…………今日もコーヒーが旨い。
129通常の名無しさんの3倍:2006/08/03(木) 01:25:56 ID:???
圧倒的な戦力で、弱い敵に救いの手を差し伸べようというわけですね?
かつてはわたしもそうした考えの持ち主でした。でも今は違う。

要するに――わたしはあなたたちのような、おりこうぶって気取ったクソ野郎が死ぬほど嫌いなんです。
130通常の名無しさんの3倍:2006/08/03(木) 20:45:59 ID:???
マスター・・・強烈なエスプレッソとグラッパを頼む・・・
131通常の名無しさんの3倍:2006/08/03(木) 21:11:45 ID:???
ゾンダーエプタ脱走にシンがどう絡むかが楽しみ
132通常の名無しさんの3倍:2006/08/03(木) 21:57:35 ID:???
吊り上げられたガロードを助けようとして一蹴されるのは確定だな
133通常の名無しさんの3倍:2006/08/03(木) 23:05:49 ID:???
このままの流れだとゾンダーエプタでキラも一緒に脱出という感じかな?
134通常の名無しさんの3倍:2006/08/03(木) 23:29:17 ID:???
アズラエル「人の心の幸せを壊すゾンダーは許せませんからねえ」

135通常の名無しさんの3倍:2006/08/03(木) 23:32:21 ID:???
まってーそこの盟主王違うスレから来てないかー?
136マスター(?):2006/08/04(金) 01:11:37 ID:???
137GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/08/04(金) 23:43:09 ID:???
ああ… 今日も日差しが暑い… 黒スーツも暑い・・・

第二十七話『同じ思いはさせたくない!!』(前編)

 彼はチェスが得意だった。兄と二人でよく勝負をし、何度も勝利してきた。キングを落とすためにはいろいろと策略をめぐらせなければならないが、そのためには相手の性格を熟知する必要がある。
 今回の相手は彼が”宿命のライバル”と名づけたかなりの強敵だが、所詮は15歳の少年でしかない。15年前の戦争で荒廃した世界で生活する中でいろいろなことを身に付けたという点では条件は同じ、
直情的な性格の相手を罠にはめる事は簡単なことだった。
 先制攻撃、伏兵の配置、相手の性格を考えた上で完璧な配置をした。彼は完璧にその策略にはまり、完全勝利のはずだった。

「な・・・? どうなってんだ・・・? まさか、壊れちゃったんじゃ・・・!?」
「どうした!? 動け! 動けアシュタロン!!」
先行したガロードが乗るGXがガンダムアシュタロンに乗るオルバ・フロストの策略にはまり、敗北の2文字が迫った矢先の出来事だった。GXもアシュタロンも今まで起動していたコックピット内の機器がすべて光を失い、
機器が放つ光とはまったく異質な光がコックピット内で点々と輝いている。操縦桿やペダルを操作しても全く反応が無く、まるで時が止まったかのように静寂に包まれた。
 
 海上を飛行しながら魚雷の迎撃をしていたエアマスターも、海中で無数の敵と交戦していたレオパルドもまったく動作しなくなっていた。今までに無い事態にウイッツとロアビィも驚きを隠せない。
「な・・・何がどうなってやがんだ・・・。」
フリーデンの甲板に力なく落ちたエアマスターの中でウイッツは苦悶の表情を浮かべる。今の今までいつも通りに起動していた機体が、いきなり行動不能になったのだ。海に落ちたら何もできなくなるので、落ちなかっただけ幸いというべきだろう。
 ドーシートVに周りを囲まれ四面楚歌の状態だったレオパルドは、ドーシートVともども海中で力なく漂う。その中でロアビィは歌のように響く“澄んだ音”を聞いた。
「この音・・・、まさか!? ローレライの幽霊・・・!?」
汗でべたつく髪をかき上げながら呆然と呟く。異常な状態にただただ目を丸くするばかりである。
 
 マーカスが最後の一撃としてフリーデンに発射した4発の魚雷を止めるために身を挺したシンも突然の出来事でほかのものと同じようにパニックになっていた。
「い・・・一体何が起こったって言うんだ・・・?」
ブリューナクの弾は既に尽き、ゼロ距離でフラッシュエッジ2とパルマ・フィオキーナを使うことでどうにか戦っていたシンの方向に4発の魚雷が迫る。
 これを当てさせるわけにはとまとわりつくドーシードVをフラッシュエッジ2をメリケンザックとして殴り倒し、魚雷を追った。
1発目は左のパルマ・フィオキーナで打ち抜き、2発目は右手に装備されているソリュゴス・ブルゴールで切り裂いた。3発目は最後の手段としてVPS装甲の強度が最も高い胴体で受け止めたが、
コックピットへのとても強い衝撃で4発目を処理する事ができなかったのだ。
 取り逃した4発目に向けて伸ばした右手がむなしく空を切り、自分の力の無さでまた大切な仲間を失う悔しさが彼を押しつぶそうとしたとき、それは起こった。
 
 コックピットを異質な光は30秒程度たって消えた。敵のドーシートVたちも一体何が起こったのかまったく見当がつかないようであたふたしている。
「チャンス!!」
挙動不審になっているドーシートVにディスティニーは襲い掛った。停止していたVPS装甲への電力供給が戻り、
枯れた花が一気に息を吹き返すように機敏にディスティニー動き始める。正面にいたドーシードVをひざで蹴り上げ、右の手のひらをコックピット付近に押し当て問答無用で爆砕させた。
「何があったかわかんねぇけど、敵に隙を見せるな!!」
ほかのドーシートVたちは撃墜された仲間の姿に逆上し、再びディスティニーに攻撃し始めた。
138GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/08/04(金) 23:46:30 ID:???
第二十七話『同じ思いはさせたくない!!』(中編)

 嵐の中での戦闘は謎の介入により痛みわけの結果に終わった。あの後シンが3機目のドーシートVを撃墜したとほぼ同時に敵が撤退を開始したのだ。
戦闘終了後の話でわかったことだが、あの時ガロードが敵潜水艦への攻撃に成功し、敵も引き上げなければならない状況に陥ったのである。
「たいしたもんだな、あのMSを掻い潜って敵艦まで近づくなんて。」
「いや、あいつら俺だけ先行させてたんだ。見事に術中にはまって皆に迷惑を掛けちまったよ。」
シンとガロードが話しながらMSデッキに機体を固定すると、ブリッジから医務室へと向かうように指示が出された。一体なんなのかパイロットの面々は疑問符を浮かべる中、医務室へと向かうのだった。

「どういうことだよ? その”ルチル”って人は一体誰なんだ?」
医務室のベッドの横たわるティファを囲み、皆は顔をつき合わせている。事のいきさつを聞いたガロードたちは疑問符を浮かべつつもジャミルが口を開くのを待った。
「ルチルは、彼女は私の元上司だ。」
「上司ってことは旧連邦の?」
シンの質問にジャミルはゆっくりとうなずきながら重い口調で続けた。
「・・・ニュータイプだ。」
ジャミルはさらに続ける。彼女は早い時期から優れたニュータイプとして覚醒し、決戦兵器”ガンダム”に搭載されている”フラッシュシステム”の操縦訓練の教官をしていたということだった。
「で? ニュータイプだからどうだと言うんだ? 大体なんでティファがその元教官の名前を語っているんだよ!?」
サンルーカス海岸につく少し前にフリーデンのクルーになったカガリはニュータイプが持つ力について少し聞いた程度でしかない。実際に目にするその力にただただ驚くばかりだ。
「ニュータイプ同士で力の共鳴を起こす事がある。今回のことはそれによって引き起こされたことだろう。」
 ジャミルの返答にカガリが頭にいくつも疑問符を浮かべる中、他のクルーは納得の表情を浮かべていた。
『ニュータイプ同士の”力”を使った会話で彼女がティファに助けを求めた』既に何度もティファの力を見てきたものからすれば簡単な公式である。
「じゃあそのルチルって人はあいつらの潜水艦の中にいるわけか…。」
「だったら話は簡単だ、そのルチルって人を助けよう!!」
「まて。」
意見の一致を見たシンとガロードにジャミルは静止をかける。その表情は重く、険しいものだった。
「彼女は戦前、精神を破壊しつくされたと聴いている…。」
「そのとおりよ。」
ジャミルの言葉を肯定したのは今の今までベッドに横になっていたティファだった。
「ティ、ティファ?」
「いや、今の彼女はティファではない。」
一種の多重人格症状だ、とテクスは説明を付け加える。この異常な状況の中、彼が一番落ち着いているように見えた。
「この少女に話をして、心と体を借りているの。本当の私はもう死んでいるのも同じ、私に残っているのは戦いに対する嫌悪だけ…。でも科学者たちは戦いを憎む私の心までも利用したの。」
その場にいる全員が静かに彼女の言葉に耳を傾ける。ティファの顔で語られるため少し違和感を覚える者もいたが口を挟むものはいなかった。
「ジャミル、”Lシステム”という言葉を聴いた事があるでしょう?」
「ま、まさか君がLシステムに・・・!?」
「あ・・・、あの・・・Lシステムって?」
ルチルとジャミルの話の腰を折るのは気が引けたが、今回の事の発端については知る必要があったのでシンは口を挟んだ。
「”Lシステム”は旧連邦が開発していると噂されていたニュータイプを生態コアとして使う兵器の事だ。」
ジャミルの口から語られた実態に皆驚きの表情を浮かべた。
139GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/08/04(金) 23:48:00 ID:???
第二十七話『同じ思いはさせたくない!!』(後編)

 本来、ニュータイプ能力を利用する兵器はパイロットの増幅された精神波を使うことで機能するものである。GXなどに搭載されているフラッシュシステムはパイロットの精神波を増幅した上で、12機のビットMSにそれを反映させ同時に操作させるものである。
だが、”Lシステム”は生態コアであるルチル・リリアントの戦いに対する嫌悪感を増幅させ一定範囲内の電子機器を使用不能にさせるものであった。

「なるほどね。戦闘をMSでやる今の世の中じゃそれだけで戦闘が終わってしまうってわけか。」
「でもよぉ、そんな物が戦場にあったら自分のMSだって動かなくなっちまわねぇか?」
「宇宙であれば、敵をおびき寄せて機能を停止させた後に機雷をぶつけてやるだけで全滅させることが可能だ。」
ロアビィに疑問を投げかけたウイッツにジャミルが答えた。さらに付け加えて、このシステムは未だ試験段階であり、改良すれば宇宙革命軍に対してだけ機能が働くようにすることも可能なのである。

「・・・・・・。」
シンは話を聴いている間感情を爆発させないよう必死に抑えていた。彼の表情はフォートセバーンでフリーダムを見たときよりもさらに険しく、怒りの炎がメラメラと燃え盛っている。
「・・・どこの上層部も、戦争をしたくない奴やさせる必要の無い奴まで勝手に巻き込んで!」
「・・・そうね、戦争で被害をうけるのはいつもそこに住む人達だわ・・・。」
ティファの体を借りたルチルも静かに同意する。軍人であったとはいて、彼女も被害者であることに変わりなかった。
「ジャミルさん、ルチルさんのことを助けましょう!! あんたに、俺と同じ思いはさせたくない!!」
「”同じ”思い?」
「・・・俺は目の前で好きな人を助けられなかった。戦争なんかできる奴じゃなかったのに!!」
血が出るほど強く握り締められた拳から皆は彼の悔しさを容易に感じ取る事が出来た。
140GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/08/04(金) 23:57:58 ID:???
投下ついでに上げときましょ…更新速度が遅くてゴメン・・・
141通常の名無しさんの3倍:2006/08/04(金) 23:59:52 ID:???
>>137>>138>>139
乙乙乙

次はいよいよ海上の決戦だな
スピードから言って次にルチル救出にまでいくかは微妙だが
戦闘描写に期待

>コックピットを異質な光は
これはコクピットの、間違いか
142通常の名無しさんの3倍:2006/08/05(土) 00:07:46 ID:???
いや、どっちも使うでしょ>コックピット&コクピット
片方は間違いだけど使われてる、ってよくあるパターン
なのかな


こっちももう一つも「キャラクター達が転移した原因と理由」
「終了後、帰還したキャラクターが元の世界でどうストーリーを動かすか」
は描かれるのかなー、と楽しみなような不安なような。
143通常の名無しさんの3倍:2006/08/05(土) 00:10:02 ID:???
あー誤解のないように言っておくと。
微妙とか言ったのは戦闘前にシンとカガリの心情をきっちり書くだろうと思ってるからで
遅筆を責めたりしてる訳じゃないので気にしないでw
144通常の名無しさんの3倍:2006/08/05(土) 00:12:51 ID:???
GJ!
このペース自分は歓迎、忙しくてマメに来れへんもんで置いてかれる危険性があるもんでなぁw
兎も角面白かった
145通常の名無しさんの3倍:2006/08/05(土) 00:43:02 ID:???
全くだ。何はともあれGX氏乙!体に気をつけてな。

ではまた投下を待つとしよう。エレガントにな。
146通常の名無しさんの3倍:2006/08/05(土) 03:05:37 ID:???
GJ!
次回でシンが何を想い戦っていたのかカガリは知ることになるのかな・・・
もしかすると種割れ発動か?
147通常の名無しさんの3倍:2006/08/05(土) 04:21:56 ID:8qcWoSAl
それよりLシステムは兵器の機能を停止させるシステムって事で
平和のために必要なシステムと変態兄弟にそそのかされた将軍様とのバトルが見ものだ
148通常の名無しさんの3倍:2006/08/05(土) 04:24:42 ID:???
GX氏、GJ!!

次回のジャミルの葛藤、それを見たシン&カガリの反応が楽しみだ!

149通常の名無しさんの3倍:2006/08/05(土) 04:56:36 ID:???
うはw すげー次が気になるwww
置いてけぼり食らったカガリにちょっと同情w

コーヒー飲みながらマターリ待ってるから熱中症に気をつけて就活ガンガレ!
暑さに負けるなー!
150通常の名無しさんの3倍:2006/08/05(土) 07:46:11 ID:+Pj5d2Us
ナデシコスレに変更しろ
151通常の名無しさんの3倍:2006/08/05(土) 11:03:36 ID:???
>>150
なんで?
152通常の名無しさんの3倍:2006/08/05(土) 12:06:24 ID:???
>>147
キラがゲロってない限り監禁解く訳にはいかんだろ
153通常の名無しさんの3倍:2006/08/05(土) 12:47:42 ID:???
154通常の名無しさんの3倍:2006/08/05(土) 15:13:39 ID:???
つーかブラッドマンの性格からして情報引き出したら後は銃殺
155通常の名無しさんの3倍:2006/08/05(土) 15:14:27 ID:???
>>154
間違えた。。。。アイムザットだ
156マスター(?):2006/08/05(土) 16:09:55 ID:???
『アイスコーヒー』をどうぞ...
つ[ttp://www.hpmix.com/home/chi112/images/img562.jpg]


それでは、…次回をマッタリと待ちましょうか...
157通常の名無しさんの3倍:2006/08/05(土) 16:12:29 ID:???
マスター愛してる!
158通常の名無しさんの3倍:2006/08/05(土) 18:44:29 ID:???
>>156
遅かったか・・・
159通常の名無しさんの3倍:2006/08/06(日) 01:10:15 ID:???
  _、_     いいかね、荒らし煽りは徹底スルーが基本だ
( ,_ノ` )     そのコツは・・・・
     ζ
    [ ̄]'E
      ̄
  _、_     荒らしでなくとも、不愉快なレスを発見したら、反射的にレスをつけない
( ,_ノ` )     
  [ ̄]'E    コーヒーを一杯飲んで、とりあえず落ち着くんだ
    ̄

  _、_
(  ◎E

  _、_     そして、専用ブラウザなどで不愉快なレスを消すといい
( ,_ノ` )     
           そうすれば君は、今以上にこのスレを楽しめるだろう
    [ ̄]'E
160通常の名無しさんの3倍:2006/08/06(日) 01:12:49 ID:???
クロスオーバーの話で聞くのは悪いと思うんだが、
クロスボーンが種死の世界に来たら
はどこに行ったか分かる?
161通常の名無しさんの3倍:2006/08/06(日) 01:33:29 ID:???
スレ一覧を「世界に」で検索
162通常の名無しさんの3倍:2006/08/07(月) 21:16:00 ID:???
干す
163GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/08/08(火) 22:18:20 ID:???
暑い日が続きますねぇ… ああ、庭の草むしりしなきゃ…

第二十八話『・・・幸せってなんなんだろうなぁ・・・』

「なぁおい! お前一体何があったんだ!?」
無言で医務室を後にするシンを追ってカガリも医務室を後にする。カガリの制止を無視してシンはずんずんと足を進めた。
「おい! 聞こえてるんだろ!!?」
無言で歩くシンの腕を掴み彼女は強引に顔を向かせる。彼は相変わらずの不機嫌そうな顔を向けた。
「・・・なんだよ?」
「何だよって、さっき言った事がどういう意味なのかを聞きたいといっているんだ! “好きな人を助けられなかった”って…。」
 シンはカガリの言葉が終わらないうちに掴まれている腕を振り払って彼女に背を向ける。彼のその姿は普段の仲間と馬鹿話をしている姿ではなく、
フリーダムや大西洋連合に対する激しい憎悪を感じさせるものでもなかった。いや、戦士としての姿ですらなかった。
「・・・あんたって、ホントに空気読まないよなぁ・・・。」
「なんだと!」
「いちいちギャーギャー喚くなよ。聞きたいんならついてきな。」
そういうとシンはまた足を進め始める。彼女に対してようやく打ち解け始めたとはいえ、未だに彼の中には嫌悪感が根強く残っている。そんな彼がいやなことを聞かれて感情を爆発させなかったのは今回が初めてだった。


 ローレライの海での戦闘が終了して既に半日、フリーデンは未だ動けない状態であった。右の機関部の損傷がひどいようで未だ命綱を付けたメカマンたちが修復作業を行っている。
「・・・あれだけ損傷してよくあの嵐を乗り切ったもんだ・・・。」
「おい、話をそらすなよ。」
シンたちは艦橋の右側に位置する荷物搬入用の甲板に出た。長かった嵐は終わり、空も海も落ち着きを取り戻している。シンは甲板の縁に腰掛けたがカガリは立ったままほとんど青一色の世界に目を向けた。
「初めて出会ったのは海だった。」
「え?」
「・・・あんたが聞きたいって言うから、話したく無い話をしているんだ。話の腰を折るのはやめろよな。」
「あ、ああ…。」
 一度は嫌悪感が混じった目を向けたが、またすぐにすがすがしい青だけの世界に目を戻す。こうして海を見ているのと自分の目の前で散った少女の事が思い出された。
「あの子は崖から海に落っこちてさ、俺が助けて無かったら今頃海底で魚のえさになってたと思う。」
 シンはただ事実を淡々と語った。”死”に対して異常に恐怖を覚えること、後々彼女が大西洋連合の強化人間だったこと、薬品漬けにされていて特殊な措置なしではまともに
生きることすらできないこと、彼女のことを思って軍紀を破って彼女を帰したにもかかわらずベルリンであの巨大MSに乗って出てきたこと、
フリーダムがそれを撃墜したこと、戦闘後に彼女の遺体を近くの静かな湖に沈めて弔ったこと・・・。
 その話を聞くカガリは彼がものすごい悲しみをこらえて話していることは察する事ができた。
「・・・そうか。」
「似てるだろ? 戦わせる必要が無い奴を戦わせてたり、好きだった奴が大変な目に遭ったり・・・。」
「そうだな・・・。」
「だから、ジャミルさんには同じ思いをしてほしくないのさ。目の前で好きな人が死ぬ姿なんて、自分が死ぬよりもつらい・・・。」
「でも、お前にそれだけ思われていたなら、彼女も幸せだろうさ。」
「・・・幸せ? 死んで幸せな奴なんてどこにいるんだよ!!」
 悲しみに染まっていた彼の瞳が一瞬のうちに怒りの炎に包まれる。彼にとってその少女のことはたとえどんなことであっても口出しをされたくないことであった。
「死んで幸せになる奴なんているもんか!! 生きて、生きて生きて生きて生き抜いて! やっと見つかる物が幸せだろう!!?」
 握る両の拳から少しずつ血が染み出てくる。さっき医務室で付けた傷がまた開いてきたのだろう。手からたれる血の一滴が青い海に染みを作る。
164GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/08/08(火) 22:21:06 ID:???
第二十八話『・・・幸せってなんなんだろうなぁ・・・』(中編)

「俺はステラを守ると約束した! 俺は彼女の”また会いたい”という約束を守るのがやっとだったんだ!! 俺は・・・! 俺はぁ・・・!!」
「・・・友達や家族が死ぬつらさは私もわかっているつもりだ。」
「あんたに何がわかる!!? 婚約者と結婚しようとしたあんたが!!」
 シンが怒りの炎燃え盛る瞳を彼女に向ける。だが、彼女は既に彼に背を向けていた。
「お父様は私を守るために目の前で、モルゲンレーテの友達はヤキンでの戦闘で全員撃墜。死んだ皆のことを思うと”あーしてやればよかった””こーしてやればよかった”と後悔ばかりだった・・・。」
 風が二人の髪を静かに揺らす。彼女の口調はあくまで静かで、それでいて今にも折れそうな弱さが見え隠れしているように感じられる。
「お前からすれば、お父様は家族を殺したどうしようもなく馬鹿げた政治家だったかもしれない。だが、それでも私にとっては唯一無二の父親だ、失ったときの悲しみは誰よりも強かった・・・。」
 カガリは父との思い出を反芻させる。幼い頃一緒に遊んだこと、学校の入学式と卒業式、二人とも頑固者だったのでよくやっていた激しい喧嘩…。今となっては帰ってくることのないものばかりである。
ヤキンドゥーエでの戦闘が終わってからは目が回るほど忙しい日々を送っていたため悲しむこともせずにただひたすらに歩いてきたが、改めて思い出してみると失ったものの大きさがはっきりとわかった。
「・・・そっか、あんたもあの戦争で失ったものがあったんだ・・・。」
カガリに背を向け甲板に座りなおすシンは居心地が悪そうな顔を浮かべる。ミネルバで初めて会った時に散々嫌味を言った事が思い出され、罪悪感と知らなかったことに対する恥ずかしさが頭の中を駆け巡った。
「あの戦争があったから、今の私がここにいる。結果論で言うならあの戦争が私を作ったんだ。」
 カガリはゆっくりと通用口の方へ歩き出す。彼女の知りたかった彼が言った”助けられなかった”の意味はわかった。これ以上彼女にはここにいる意味が無い。
「お前が彼女を”心の底からの笑顔”にできたのであれば、その子は幸せだったはずだ。」
通用口を通る直前にシンにそういうと彼女は艦内へと姿を消す。残されたシンはポツリと呟いた。
「・・・幸せってなんなんだろうなぁ・・・。」


 シャギア・フロストは独房に続く廊下を歩いていた。先日話をしたフリーダムと呼ばれるMSのパイロットが話をしたいといっていると看守から連絡が入ったのである。
「さて、今度はどんな理想を語ってくれるのだろうか…?」
 彼は現実を知らない馬鹿げた考えを持つ人間だった。MSに乗り相手の機体を破壊することはパイロットに大なり小なり傷を負わせることに他ならない。
それを行いながらパイロットを殺さずに置くということはかなり難しいことである。シャギアはそんな理想を語る彼を偽善者と呼んだ。

165GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/08/08(火) 22:24:35 ID:???
第二十八話『・・・幸せってなんなんだろうなぁ・・・』(後編)

「・・・私もあまり時間が無いのでね、話は手短にお願いしたい。」
独房へ到着し、彼が入っている檻の前に来たシャギアはこちらに背をむけ座っている青年に対し言葉を発した。
 青年は姿勢を変えることなく口を開く。
「・・・あなたは先日、僕のことを”偽善者”と呼びましたよね?」
「それが、どうかしたのかね?」
「僕には守りたい人がします。守りたい世界があります。それを邪魔する人達からすれば確かに僕は偽善者かもしれません。」

人殺しを人殺しとして認識していないところが偽善だといっているのだがな・・・

 内心あきれ果てるシャギアをよそに青年は話を続けた。
「あなたたちの目的は一体なんなんですか? 僕と同じように世界の平和を望んでいるのであれば協力してもかまわないと思っているのですが?」
「・・・我々新連邦政府は地球権の統一、そして新たな秩序を作るための組織だ。君が望むのであれば、私からアイムザット総括官に話を通して私直属の部隊に参加することもできなくは無いが?」
「・・・条件があります。」
 状況をわきまえろ、と深くため息をつきながらシャギアは次の言葉をまった。檻の中に入っているのはシャギアではなく青年の方である。にもかかわらずこの青年は自分勝手に物事を進めようとしていた。
ここまで話をしてきた中で、彼の常識はシャギアたちのそれとは大きくかけ離れていることは明らかである。むちゃくちゃな青年のむちゃくちゃな要求がどのようなものか、
馬鹿げた会話に付き合うことに苦痛を感じながらもシャギアはそれを口に出すことは無かった。
「一つ目は、機体の整備は僕が行います。ほかの人間は一切手を触れないでください。」
「効率が悪くなるが、かまわないのか?」
「効率よりも機密を重視させてもらいます。二つ目に、もし僕の仲間に出会ったら即刻そちらに戻らせていただきます。」
シャギアもこの発言には眉を動かした。要するに自分の秘密を教えない、でもこっちの秘密を知った状態で仲間を見つけたら情報ごと向こうに行く。
組織というものをまったくわかっていないものの発言であったが、最早そこについて言及する気力もなくなっていた。
「二つ目の条件を入れると君は末端の一兵として扱うことになるがかまないのかね?」
「かまいません。」
「そうか、ならば最初の命令だ。今度からMS戦を行う際、確実に相手を殺せ。」
 これ以上付き合う気になれないシャギアはそれだけ言い残し独房を後にする。今回この青年を仲間に引き入れた事が果たして正しいことなのかどうかは今のところわからない。
だが奇しくも、この選択が後々大きな意味を持ってくることをシャギアはまだ知るよしもなかった。
166通常の名無しさんの3倍:2006/08/08(火) 22:28:04 ID:???
きたきたきたきたぁッ!!!
ようやくシンとカガリが互いの背負うものを語り合ってくれた…
ちょっとほっとしたw
んで会話の内容はともあれキラの与太話にウンザリ気味なシャギアに乙といいたいw
167通常の名無しさんの3倍:2006/08/08(火) 22:39:09 ID:???
キラってここまで頭の回らない奴だったか?
自分の世界にだって地球連合があったんだから
組織というものについてまったく無知な訳でもあるまいに。
それにアイムザットからすれば機体の機密こそが重要で
それを渡さないキラには利用価値がなさそうなもんだが。

ともあれ乙
168通常の名無しさんの3倍:2006/08/08(火) 22:39:06 ID:???
マスター、変態兄に一杯頼むよ
169通常の名無しさんの3倍:2006/08/08(火) 23:16:17 ID:???
>>167
キラにそこまで頭の回る描写があったか?>組織というもの〜
170通常の名無しさんの3倍:2006/08/08(火) 23:19:28 ID:???
更新乙
シン、状況をちゃんと飲み込めてはいないな。
ルチルはもうほとんど死んでるのと同じなのに。
171通常の名無しさんの3倍:2006/08/08(火) 23:41:58 ID:???
>>163-165

更新乙!考えるまでもなくシン以外の種キャラも『失ったもの』はあった。
しかし本編で描くことも、物語に組み込むこともなかったよな…
カガリが種終了からこっち忙しくて忘れていた、というのは上手いフォロー
だったと思う。
あとシンが、ウズミの死より友達=三人娘の死の方に共感したような書き方も
よかった。種死最終回を経ずにX世界に来たのなら、友人を喪うことは経験していない
から、神妙に聞く耳は持つだろう。

>>167
つーか、キラは環境の変化に上手く適合できる性格じゃない。
X世界に来たことを受け入れていないんじゃないか?

>>169
それは言える。ニートだし。

>>170
それはX本編準拠でやるからじゃないからかねぇ?
ルチルが『人として』死ぬこと。
それをフリーデンのクルーが受け入れること。
それにシンやカガリが立ち会うことに、意味があると思う。
172通常の名無しさんの3倍:2006/08/08(火) 23:44:38 ID:???
核動力とニュートロンジャマーの秘密を知られたくないんだろうが・・・
この世界のMSは核融合炉で動いています。
整備・補給で苦労するだけで全くの無意味。
頑張って人殺しになってくれや・・・
173通常の名無しさんの3倍:2006/08/08(火) 23:49:33 ID:???
ドラグーン、PS装甲、ビームシールドがあるからストフリにはAWでも利用価値は結構ある
174通常の名無しさんの3倍:2006/08/08(火) 23:52:22 ID:???
>>173

キラ自身が必要とされてないあたり…
175通常の名無しさんの3倍:2006/08/09(水) 00:03:42 ID:???
目立ってないけど新連邦の兵士って結構錬度が高いからな。
ちゃんと連携取って戦うからガンダムタイプに乗ってるガロード達でも慣れるまでは苦戦したし。
どこの馬の骨とも知れぬ奴なんて普通はいらないよ。
176通常の名無しさんの3倍:2006/08/09(水) 00:11:49 ID:???
しかも前の時にもやられてるしね。あのニート
177通常の名無しさんの3倍:2006/08/09(水) 00:11:57 ID:???
>>169
それに関してはアスランやAAクルーもだな。
178通常の名無しさんの3倍:2006/08/09(水) 00:14:37 ID:???
このままいけばローレライの海でシンとキラ再会イベかな?
179通常の名無しさんの3倍:2006/08/09(水) 00:17:34 ID:???
>173
ビーム兵器が普及しきってる世界でPS装甲の恩恵ってあんまり受けないよな
ビームシールドだって単に目立つから廃れたって可能性もある
そもそも新連邦はバリエントの時点でシールドに頼らない路線っぽい雰囲気
ドラグーン?そんな本体が止まらないと撃てないような砲台イラネ
180通常の名無しさんの3倍:2006/08/09(水) 00:19:38 ID:???
今フリーデンの前にキラ持ってくるのはカガリに悪影響ありそうだなあ
181通常の名無しさんの3倍:2006/08/09(水) 00:57:50 ID:???
>>179プロヴィデンス用のピーキーなドラグーンなら
別に本体が止まらんでも撃ちまくれるんだがねぇ。
182通常の名無しさんの3倍:2006/08/09(水) 02:30:50 ID:???
一応、PS装甲にも利点はある。
その辺の鉄骨で殴られたりしてもダメージ受けない。
ただ、そういう敵は非武装、あるいは武器をほとんど破壊された状況な訳だから
油断しない限り、PS装甲でなくても多分勝てるんだよな。
183通常の名無しさんの3倍:2006/08/09(水) 04:04:42 ID:???
>ビームシールドだって単に目立つから廃れたって可能性もある
>そもそも新連邦はバリエントの時点でシールドに頼らない路線っぽい雰囲気

フィールドジェネレータ研究してる時点で防御にも関心があったのは確か

>ドラグーン?そんな本体が止まらないと撃てないような砲台イラネ

演出の悪さだろ、非NTでもオールレンジ攻撃ができるのは新連邦なら歓迎のはず
最もビットMSは使えないから二流品止まりだが
184マスター(?):2006/08/09(水) 04:31:26 ID:???
GX氏、お疲れ様。
・・・どうぞ。
つ[ttp://images.search.yahoo.co.jp/bin/query?p=%A5%A2%A5%A4%A5%B9%A5%B3%A1%BC%A5%D2%A1%BC&n=5&b=12&c=image&rh=20&d=1&to=14]
次回以降、両陣営の動向,種世界の住人が何を見るのか・・・本当に楽しみだ。

>>168
承りました。それでは…シャギアには
つ[ttp://www.donet.gr.jp/~stage/tea.jpg]
>>スレ住人へ
つ[ttp://www.t-break.com/our_tea/navigator/iced_tea.jpg]

ん?…もう4時30分かw




寝る暇が無いのは…地獄だ...
185通常の名無しさんの3倍:2006/08/09(水) 17:13:02 ID:???
ルチルの水葬が有るのであればこっちのスレではステラは出てこないかな?

出てきたらなんか今まで築いた事がガラガラと音を立てて崩れそうな気がする…
186通常の名無しさんの3倍:2006/08/09(水) 17:21:41 ID:???
シンがデスティニーに乗ってるってことはステラは死んでるってことだ
187通常の名無しさんの3倍:2006/08/09(水) 17:28:31 ID:???
現状だと
フリーデン→シン、カガリ
フロスト兄弟→キラ
って訳だが…

凸→?(それ以前に出るのか?)
AAラクスご一行→北アメリカ大陸でなんかしてた
↑こいつらどうすんだろ?

>>185
死者をよみがえらせるような真似は勘弁だな。金髪にーちゃんだけで十分だ
188通常の名無しさんの3倍:2006/08/09(水) 17:51:08 ID:???
>>173
ドラグーン全機壊されてなかったか?

それとビット系の技術有るからあんま意味無いよな、和田。
因みにドラグーンって決められた動きしか出来ないらしいからほんと奇襲位しか使い道無くね?
189通常の名無しさんの3倍:2006/08/09(水) 19:58:07 ID:???
コントロールに関する部位は本体にあるだろうし、解析できれば無問題じゃない?
ビットはフラッシュシステム無しには扱えないネックがあるから劣化品としてはOKだろう
190通常の名無しさんの3倍:2006/08/09(水) 20:11:09 ID:???
GX氏乙!最後の一文が激しく気になるが、シンとカガリが近づいてくれて
ほっとした・・・何だかんだいってこの二人よく似てるしな性格とかwww
「♪君の姿は〜僕に似ている〜♪」
・・・・キラと凸よかこの二人の歌って言ったほうが余程説得力有ったよ。

>>179
う〜ん革命軍系統のMSなら実弾系がメインだから、まだメリットあるが・・・
ジェラックとクラウダはビーム兵器メインだからやはり無理があるか・・・
(ジェラックはビームマシンガン、クラウダはビームライフルとカッター)

ところで、PS装甲ってブリトヴァのヒートワイヤーには耐性あるんだろうか?
ガブルの質量攻撃なら文句なしにミンチになりそうなんだが・・・装甲の隙間
から斬られるとか?もしそうなら運命もピ〜ンチ!?
(ときた漫画版なんだが、エアマスターのルナチタニウム製のバスターライフル
斬られているし・・・)
191通常の名無しさんの3倍:2006/08/09(水) 20:35:45 ID:???
>エアマスターのルナチタニウム製のバスターライフル斬られている
TV版だと装甲ごとを腕をスッパリ切られてますが?
192通常の名無しさんの3倍:2006/08/09(水) 21:02:02 ID:???
DXも超装甲と言われているが(制作が物凄い状況だったから破損とか書いてる余裕がなかったからなんだろうが)
ビームナイフ一本にズタボロにされてたりするからな
193通常の名無しさんの3倍:2006/08/09(水) 21:02:38 ID:???
あのビームナイフが超出力だったんだ。
194190:2006/08/09(水) 21:46:44 ID:???
>>191
おっと、失念していましたwもっとも漫画版でも右腕丸ごと持ってかれてるし。
ちなみにあっちのだとコルレルがレオパルドを翻弄して左腕ごとインナーアームガトリング
ぶっ壊しているし、G]DVの攻撃もガブルには歯がたたんというガンダムチーム
大ピンチの状況をツインサテライトキャノンでゾンダーエプタごと吹っ飛ばすという
尺が限られている月刊漫画ならではの力技だったwww
ただ、おっさんのカッコよさは一緒だ(名台詞の「死んだ女房の〜」は無いが、
代わりにティファ護ってアイムザットを撃ち殺すという美味しい役割)
195通常の名無しさんの3倍:2006/08/10(木) 00:05:16 ID:???
ヒートワイヤーってやっぱ熱いのか?
一応、PS装甲は高熱(具体的な温度は不明)に弱いって設定があるが。
196通常の名無しさんの3倍:2006/08/10(木) 02:34:40 ID:???
高熱に弱いって、ストライクで大気圏突入してるのにか?
197通常の名無しさんの3倍:2006/08/10(木) 03:32:12 ID:???
Xも種もしょせんは空想科学のアニメなんだ
多少設定に矛盾が出てても気にするな、俺は気にしない
話が楽しければそれでいいじゃんか
198通常の名無しさんの3倍:2006/08/10(木) 07:13:43 ID:???
ヒートワイヤーが高温という設定は聞いたことが無いなぁ
まあ自分が知らんだけかもしれんが
199ブリドヴァ:2006/08/10(木) 10:01:11 ID:???
みんなヒートワイヤーヒートワイヤーって何さ
モノフィラメントワイヤーカッターだってば
ちゃんと覚えてくれよぅ
200通常の名無しさんの3倍:2006/08/10(木) 13:10:44 ID:???
お前の名前はブリトヴァだけどな
201通常の名無しさんの3倍:2006/08/10(木) 18:08:44 ID:???
ASTRYの話の中にブルーフレームが太陽のそばに設置された攻撃兵器を破壊する話があって、
そのときに太陽の熱から機体を守る為にPS装甲製のフルアーマーパーツとAAが大気圏突入時に使ってた融除材ジェルを併用してた。
よってPS装甲は決して熱に弱いわけではなく、むしろ強い部類に入ると思われる。
多分その反則的な対物理攻撃性能に対しビームにはまるで無力だった為に、熱に弱いという思い込みを生んでしまったのではなかろうか。
202通常の名無しさんの3倍:2006/08/10(木) 18:44:32 ID:???
いや、アレはCEの中でもはるか超未来の話という位置づけなので
一概に初期のPS装甲が熱に強いとは言い切れない。

むしろ、青枠FAPSに使われている超未来のPS装甲の熱防御力が異常なだけ
203通常の名無しさんの3倍:2006/08/10(木) 18:46:35 ID:???
204通常の名無しさんの3倍:2006/08/10(木) 18:56:12 ID:???
>>203
きっと色々変えてるんだよ
電圧とか
205通常の名無しさんの3倍:2006/08/10(木) 19:14:54 ID:???
CEは被弾したMSでも大気圏突入できちゃうから熱が発生してないんだよ
206マスター(?):2006/08/10(木) 22:37:21 ID:???
突然ですが・・・このスレの住人で20歳以上の人は居ますか?居るのなら・・・




一杯だけで良いので付き合って下さい。・・・今、そんな気分なんですよ...
ttp://home.e-catv.ne.jp/mute/666/kor.jpg
207GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/08/10(木) 22:44:25 ID:???
今日は投下ではなく雑談
>>206何ゆえ酒を…? リアルでなんか有ったんなら多少は付き合うが・・・
208通常の名無しさんの3倍:2006/08/10(木) 22:52:44 ID:???
ブライト艦長の声を当てていた鈴置洋孝さんが亡くなられました・゚・(つД`)・゚・
ttp://www.asahi.com/obituaries/update/0810/002.html

Xスレで言うのもなんですが…ガンダム1の名艦長に、敬礼。
209GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/08/10(木) 22:56:46 ID:???
>>208にならい敬礼・・・

210通常の名無しさんの3倍:2006/08/10(木) 23:21:29 ID:???
誰だって、死ぬんだよ…
211通常の名無しさんの3倍:2006/08/10(木) 23:25:11 ID:???
ブライト艦長……
ご冥福をお祈りいたします。敬礼
212通常の名無しさんの3倍:2006/08/10(木) 23:29:14 ID:???
、:::::::::`:::::: . ::::. ::::::::::/::::/,./:::/ 、 ,.-;:=弌:::::::|:::::::::::::ヽ `
..ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::/l/"//:::: ヾ´   ';::::ハ::::::::::::::',
  \::::::::::::::::::::::/‐'´_;:ニ'"   _,.= ―、 ∨  ヽ::::::::::::'、
_,.-‐'´::::::l::::::::::;イ rr'"      /,.‐'" ̄ヾ',    '、::::、:r、!
:::::::::::::::::::!::::::::::::::', ll     //    ヽ',    ト、::ヾ',`
 ̄ ̄ 7::::!::::::/ヽ::::',ll     l/      `、   f、',::::!`         __,,..
  /::::::';:::/::::::::ヽヾ'、   ヽ _,.-''"´`ヽ、',   ',ノ}::::|  ,,,,,,,,.......-‐''"  /
 /;:イ:::::::'´:::::::::::::::lヾ'、' 、   ヾ      ヾ!   Y:::l:l/ ∠__,,..‐''"7 /うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!
-=´_::::::::::::::::::::\::ヽ、 `ヾ'、  '、   _,,.-シ   /:::ハ!  /      / /
    ` 7:::::::::::::::{T‐r`、 ヾ',  `ー=‐''",.-  /!::l:} l  !     / /
     /:;:::ヘ::::::::ヽ', `,,.._  ヾ',     ''´   / ';:ハ ||     / /
     {/  . ヽ::::::::ヽニノヾーtヽ,,,,,,,,,....... -‐''´  ',  ヽ ヽ   ノ  /
     ′    7::::::;:-‐;:ィ:::\          :::'、  ヽヽr''´,. -'´
          {/ __,.-ヘ::r、:ヽ         :::::::ヽ  l Y、` −―――r、 ‐-、,.-― 、
          /ニ ヽ ` `゙ヽ     .........::::::::::::: \l  ! \     ,,.._,,..\ `ヽ、 ヽ
        //  ヽ ヽ    ヽ    ::::::::::::::_;::-‐'"ヾ ト、 ヽ__r''´   `ヾ'、  ヽ ヽ
         / /    ',  '、    }    _,.-'"´;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ| ',  ヽ `ヽ     `,  ヽ 'ヽ
       / /     _ゝ  ヽ   ト-―''´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ ヽ  `ヽ、      '、   ',  '、


俺を…俺を修正してくれるんじゃ無かったのかよ!!
『甘ったれるな!殴って何故悪いか!!』と言ってくれるって、約束したじゃないかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!!

213通常の名無しさんの3倍:2006/08/10(木) 23:32:29 ID:???
>>206
下戸だが付き合おう。旧シャアで哀悼の号砲を撃ってきたよ…

1st、Z、ZZ、逆シャア、閃光。前期UCガンダムの歴史の証人とも言える人も天に還ったか…


寒い時代に、なったものだな…
214通常の名無しさんの3倍:2006/08/10(木) 23:51:46 ID:???
お前たち何か忘れていないか?

俺 た ち の 心 に 生 き て る じ ゃ な い か
215通常の名無しさんの3倍:2006/08/11(金) 00:11:49 ID:???
           __   , ---- 、
         /   `rイ       ヽ、_.ィ
      ト、___{    ト、{        <
      >-     }┼⌒ヽ \  \ ヽ
     //  / | / {{   _}_|≧、   \i
    / /{  / /├‐--、___r'´  ......::ヾ    |
    l/ ! { /.ヽ!..:::::::::j⌒ヽ....::::::::::::H l  }
      ∨l/|....::::::::/j   \::::::::ノ | i__ /
         トr─'  〈 -`   ̄}N ̄ レ┤
         { レ!   __...._    _」  |) }
         ヽ !  '´ -- ``  \   j丿
         \ハ          メ「
             ~ヽ       //レ!
             | ヽ、  _. '"/  |
      , -─‐ァァソ''"~´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄} ̄ ̄\
     /     |_| |            〈  /|  \
   /       | | |            |//\   \
  //〉      / | |               / / \\  丶

今は亡き偉大なる先達に、総員! 敬礼!!
216マスター(?):2006/08/11(金) 02:53:38 ID:???
もう、あまり言葉が思い付かない。ただ、とても悲しいんだ。
復帰後の舞台を…楽しみにしてただけにさ...

>>207>>213
済まない・・頼む。

GX氏、スレ違いな上に気を遣わせてしまって…済まない。
213氏も…済まない。俺も下戸なんだwが、・・・飲まずには居られないんだ。

>>214
解ってるんだよ?でもさ・・・
『右舷弾幕薄いぞ!何やってんの!』『すまんが、みんなの命をくれ』etc...
色々な名言が、本人が声を当てた名言が聞けなくなると思うと・・・やはり辛い。


…駄文すまない。飲みすぎな状態だから変になってるかもしれえんが、許して欲しい。

最後に
鈴置洋孝さん、ご冥福をお祈りいたします。そして・・・ 敬 礼 !
217通常の名無しさんの3倍:2006/08/11(金) 08:18:17 ID:???
そうかブライトの中の人が亡くなられたのか・・・
自分も敬礼させてください
218通常の名無しさんの3倍:2006/08/11(金) 11:30:56 ID:???
>>215
艦長!!(同じく敬礼)

ブライトさん・・・ブライトさーーーーーーーん!!(号泣)

慎んでご冥福をお祈りします。鈴置さん、あちらで井上さんと塩沢さんには
もう逢えましたか・・・
219通常の名無しさんの3倍:2006/08/12(土) 10:09:05 ID:???
ttp://up.viploader.net/src/viploader39356.mp3
ttp://up.viploader.net/src/viploader39347.mp3

あまり誉められた行為ではないが…とりあえずおすそ分け
いつまでも引きずっていては艦長に殴られてしまうが、な…
220通常の名無しさんの3倍:2006/08/12(土) 14:41:41 ID:???
>219
久々に原曲のめぐりあい聴いたよ
大丈夫さ、きっとそういうときは心の中の艦長が修正してくれるさ
221通常の名無しさんの3倍:2006/08/12(土) 17:38:51 ID:???
話し切って悪いけど
なんかさ…
同じ英雄でもジャミルはコックピット恐怖症にまで陥るほど罪の意識に囚われてるのに
なんでキラは平然とMSを乗り回せてるんだろう…
アムロですら宇宙に上がるのを怖いと言ってんのに…
超人無敵な奴って自分自身あまりにも強すぎで自分が死ぬと言う恐怖に駆られることも無く
生殺しにあったことも無いから自分のやっていることに対して罪の意識ってのがないんだな…
だから平然と不殺とか出来るんだろうね
ああいうのをやられた側は『生き地獄』って言うんだろうなぁ

オレは旧板に言って弾幕張ってきたよ…
222通常の名無しさんの3倍:2006/08/12(土) 18:08:31 ID:???
>>221
いやちょっと待て。
英雄云々は置いとくとして、ジャミルがコクピット恐怖症になったのはコロニー大量落としの直接の要因になった行動をしたことが原因じゃなかったけか?
223通常の名無しさんの3倍:2006/08/13(日) 00:34:40 ID:???
キラの場合は恐怖症ではないけどあの種死前半の抜け殻みたいな状態が
それに当たるものじゃないかな、と思ってる。

正直ジャミルとは比べては流石にキラが可哀想だろ。もしキラが同じ事
したら精神崩壊してしまうかも知れんぞ。
224通常の名無しさんの3倍:2006/08/13(日) 00:59:31 ID:???
しかし戦争が来たら来たらで生き生きと不殺やっちゃってるのも事実だろうね
たかだか2年で吹っ切れちゃうのはある意味凄いっつーか無責任っつーか
225通常の名無しさんの3倍:2006/08/13(日) 11:36:10 ID:???
>221-222
2〜3話のティファを見てりゃ分かりそうなもんだと思うけど
多くて100人かそこらの状況であれなんだから
約99億2000万人分の断末魔や何やらが頭の中に入ってきたときのショックと言ったら酷いもんだったろう
重度のコクピット恐怖症の一つや二つで済んだことの方が不思議だよ
もちろん罪の意識も相当あったはずだけどね
226通常の名無しさんの3倍:2006/08/13(日) 12:12:58 ID:???
>>225
断末魔は訓練しだいで感じないように出来るんじゃないか?
そうでもないとNTなんて兵士としてとてもじゃないが使えたもんじゃ無いぞ
227通常の名無しさんの3倍:2006/08/13(日) 12:47:22 ID:???
>>226
たとえ断末魔が聞こえていなかったとしても、人類の9割を死滅させた要因の一端が自分にもあると
認識してしまったら、まともな精神状態じゃいられないだろう。
228通常の名無しさんの3倍:2006/08/13(日) 15:09:46 ID:???
>>225
> 約99億2000万人分
落とした連邦側コロニーは、中身を殺してからコロニー落とししてるからその数よりは少ないはず。
229通常の名無しさんの3倍:2006/08/13(日) 16:18:03 ID:???
どちらにせよ、ガンダム史上でも屈指の悲劇だな。>GXのプロローグ
そんな世界を生きてきたフリーデンクルーは、屈強な猛者の集い。
対するラクシズは、戦争を遊びにしている軟弱で外道な奴等の集り。




改めて思う!
・・・『何?この差は...(;´Д`)』
230通常の名無しさんの3倍:2006/08/13(日) 16:31:52 ID:???
>>229
ラクシズだって種の頃は、本気で戦争をどーにか終わらせたいという有志の集まりだったけど。
ヤキンドゥーエでの成功で味をせしめたのか、種死のラクシズは仲良しこよしが集まってのクラブ活動に成り下がったからな。
明確な目的もなく、状況に振り回されてあちこちうろうろしているだけのAAの連中に何が出来ると?
231通常の名無しさんの3倍:2006/08/13(日) 16:58:50 ID:???
UCでもコロニー育ちの連中の事「温室育ち」って言うもんな
クーラーがんがんに効かせて夏を凌いだ奴と
扇風機もクーラーも無い所で夏を凌いだ奴と
どっちが熱さに強くなるかってとこだな
232通常の名無しさんの3倍:2006/08/13(日) 22:29:18 ID:???
>>231
反面、「水や空気はただじゃない」というスペースノイドの立場から、
地球の環境問題に一石を投じたのがZのエゥーゴやカラバ。
一方だけでなく、複数の陣営の見方を提示しているんだよね。
Gですら、あの世界では定着したガンダムファイトに対して東方不敗は
異議申し立てをし、デビルガンダムを味方につけてドモン達に挑んだ。

種や種死は本編で、互いを拮抗させたり自分自身のやっていることに疑問を
投げかけることを疎かにしていたから、物足りなかったよ。

その点、>>1氏はよくやっていると思う。マイペースで執筆してください。
233通常の名無しさんの3倍:2006/08/13(日) 22:54:46 ID:???
>>230
確かにな
お互い利益じゃなく憎しみだけで戦争を続けようとする両陣営
さらに超個人的な理由で世界を憎み、戦争を影からあおるラスボス
それを何とか止めたくてどちらにも所属せず戦う主人公たち
種を見ていた当時はXを思い出したもんだ



なのに種死は・・・
234通常の名無しさんの3倍:2006/08/13(日) 23:49:49 ID:???
終盤のあらすじだけ見るとXに似ているようだが、
そこに至るまでに主人公側の成長がしっかり描かれていたのがX
パクリと腐女子要素だけで中身スカスカだったのが種
235通常の名無しさんの3倍:2006/08/14(月) 01:04:16 ID:???
Xのフリーデン一行の場合は特に戦争をどうこうする気は無く、おこなった行動がたまたま戦争終決に繋がっていったとゆう感じじゃないか?
236通常の名無しさんの3倍:2006/08/14(月) 01:40:05 ID:???
ザイデルやブラッドマンを殺したのはフロスト兄弟だったしね。
フロスト兄弟が殺さなかったら例えDOMEに触れた後でも戦争は続いてたんだろうか?
237通常の名無しさんの3倍:2006/08/14(月) 01:47:21 ID:???
続いてただろうね。
ザイデルもブラッドマンもNTという価値観を捨てられなかったから。
結局同じことを繰り返すからこそ、未来がないと言われた訳で。
238通常の名無しさんの3倍:2006/08/14(月) 05:59:19 ID:???
このスレってもしかして種とX両方好きな奴とかいない?
だったら俺消えるけど
239通常の名無しさんの3倍:2006/08/14(月) 08:12:21 ID:???
両方好きなヤツが大半だと思うぞ
240通常の名無しさんの3倍:2006/08/14(月) 08:26:21 ID:???
種好きというより、シン好きかな。
シンとアベルスレからずっといるし。
X好きなのは言うに及ばず。
241通常の名無しさんの3倍:2006/08/14(月) 11:27:05 ID:???
Xは好き
種はあくまで二次創作の題材としてなら面白いと思ってる(本編は言うまでもなく糞)
242通常の名無しさんの3倍:2006/08/14(月) 11:43:31 ID:???
種デス本編を見て、Xの良さに気づいたと言うかなんというか。
Xはあの環境下でちゃんとまとめていたので好きになった。
種は素材はいいものそろってるのに、調理の仕方に間違えてるよなあと。
なんで二次の上なら好きよ。
243通常の名無しさんの3倍:2006/08/14(月) 13:33:14 ID:???
種も種死も序盤は結構好き。
でも中盤からグダグダになって後半になるともう目も当てられん・・・
Xは欠点も多いけどそれを補って余りある魅力に溢れた作品だと思ってる。
244通常の名無しさんの3倍:2006/08/14(月) 13:55:55 ID:???
Xキャラは大人キャラがたくさんいていいですね。安心してみていられます。
しかしそれゆえにガロードやフロスト兄弟にあまり魅力を感くぁwせdrftgyふじこlp;
245GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/08/14(月) 17:03:51 ID:???
皆さんお盆休みをいかがお過ごしでしょうか? といいつつネタ投下… また出てきました問題児!

第二十九話『・・・因縁は、自らの手で断ち切るものだ。』(前編)

「機関部の修理、完了しました!」
「よし、フリーデンは直ちに発進。敵潜水艦を負う!」
ローレライの海での戦闘から丸一日、機関部の修復がようやく終わったフリーデンはマーカス一味の追撃を開始した。敵は潜水艦だが先日の戦闘で潜水艦として機能は
一時的に失われており、海上でしか活動できないフリーデンにも追撃は容易な状態であった。


「あ〜あ〜あ〜あ〜、また無茶してくれちゃって・・・。」
キッドはディスティニーの整備をしながら愚痴をこぼした。元々海中での活動に不向きな形をしているディスティニーがかなり無茶な扱いをされたために機体の至る所に金属疲労が発生していたのである。
「ま、海ン中で散々引っ張りまわされたって話だから仕方ないか・・・。」
 15年前の戦争の際に作られたGXなどに使われている装甲の3倍の厚さはあるだろう装甲をワイヤーで吊り下げ引き剥がす。
ヴァリアブル・フェイズ・シフト装甲、通称VPS装甲は電力を消費することでその強靭な強度を保っているが、装甲そのものが永久にその性質を保っていられるわけではない。
C.E.のレクイエム破壊後に一度新品の装甲に取り替えたとはいえ、幾多の激戦を潜り抜けた装甲には細かい傷がびっしりと刻み込まれていた。
「う〜ん、本気で近々装甲の総取り替えせにゃなんねぇかもしれねぇな…。」
 VPS装甲の作り方をキッドは知らない。仮に知っていたとしてもVPS装甲は無重力空間でしか生成することが出来ない物だ。ただでさえ”重さ”と言う観点で問題を抱えているディスティニーはさらにキッドに難題を突きつけるのだった。


「目標確認!! 距離2,000!」
「ガンダム各機、発進願います!!」
敵艦の追撃を開始してから丸1日、うまく海流に乗る事ができたので本来の航程の約半分で敵艦に追いつく事ができた。
 だが、敵艦に追いつく事ができても今回の目的は達成されたことにはならない、今からが本番なのである。
「皆出た?」
「ええ、皆ちゃんと出撃・・・、って、え?」
いつも耳にする声だが、戦闘中には肉声で聞くことの無い声にブリッジの面々は違和感を覚える。入り口の方を向くと、赤いジャケットを着た少年がにんまりと笑いながら立っていた。
『ガロード!!?』
「何であんたがここにいるのよ!!?」
ガロードはGXのパイロットである。だが、GXは既に敵艦へ向けて出撃している。では誰がGXに乗っているのか導き出される答えは一つ。
「キャプテン!!?」

「ルチル・・・、今行く!」
 GXのコックピットの中でジャミルは口を真一文字に結び敵艦を見つめていた。今回の目的は敵艦に回収されたLシステムのユニットを回収すること、生態コアとして組み込まれているルチル・リリアントの救出が最終目的であった。
 ルチルはジャミルにとっては元上司、そして淡い青春の思い出でもある。
『ガロードの奴、粋なことするねぇ!』
『ガキの分際でな!』
「ま、ある程度予想できましたけどね!」
ロアビィとウイッツの言葉にシンもうなずいた。ルチルと一番関係が深いのはジャミルである以上、本来彼が助けに行くのが一番良いのである。だからガロードの行動に異を唱えるものは誰もいなかった。
『MSが出てきた。突入を援護してくれ!!』
『おうッ!』
『あいよっ!』
「了解ッ!」
246GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/08/14(月) 17:07:47 ID:???
第二十九話『・・・因縁は、自らの手で断ち切るものだ。』(中編)

 敵艦も逃げ切れないと悟ってか、主力であるドーシートVを出撃させてくる。シンは深呼吸をして改めて操縦桿を握りなおした。
「今回の目的はジャミルさんをあの艦まで行かせること…、あわてるな…、あせるな…、自分が突っ込むんじゃなくて、援護をするんだ…!」
 自分の仕事を静かに復唱する。敵は突出するGXに対して狙いを絞ってくることは間違いない、ジャミルの技量はシンよりも上であるが高速で進んでいるので敵のすべてが目に入っているはずが無いのだ。
海面にチマチマと出てきて攻撃してくるドーシートVを一撃で倒しながらGXの突入速度が落ちないようにサポートに回った。

 ジャミルのGXの動きはガロードが搭乗している時に比べて滑らかだった。弾丸のように高速で移動しながら敵の攻撃の軌道を読み、機体上半身を半身ずらしたりわずかにバーニアを噴かしたりして回避する。操縦技術ではウイッツでもロアビィでも及ばない位置に彼はいた。
「相変わらずスゲェな・・・!」
 ほぼ同じ速度で移動しながらブリューナクを脇に抱えてビームでもぐら叩きの様にドーシートVを撃ち落しながらシンは感嘆の声を上げる。シンも相手に攻撃を当てる事ができてはいるが、
ジャミルは相手に”攻撃をさせず”に撃ち落していた。敵の頭が海上に見えたときには既に引き金を引いているのだ。
「海中はロアビィさんがやってるし、左右に俺とウイッツさんがいるといっても…。」
 処理する数だけならヘブンズベース戦のときよりも少ないが、あの時は空中戦がメインであって、海中のどこから出てくるかわからない敵を相手にすることは無かった。
「ッて、あんまり変なことを考えている暇は無いか!」
敵潜水艦との距離が近くなるにつれて敵MSの数はどんどん多くなってきている。考えることを中断し敵を倒すことだけに集中しようとした矢先に、GXが上空からの砲撃で勢いを止めた。
『うおぉぉあぁ!!』
「ジャミルさん!!?」
敵は潜水艦オルクで、空中戦ができるMSを持っていないことは前回の戦闘で明らかになっている。敵潜水艦が応援を呼んだと考えるのが一番妥当なところだろうが、シンには上空から放たれたビームに見覚えがあった。
「まさか…、またあいつが…!?」
 ビームの飛来した方向には白いMSが黒い翼を広げて浮かんでいた。フォートセバーンでの戦闘で壊れた蒼い使い魔たちは未だに直っていないようだが、相変わらず射撃能力はずば抜けている。
空中に浮かぶ黒い翼を持つ白いMS”ストライクフリーダム”は外部スピーカーからあの時と同じ言葉を発した。
『今すぐ戦闘をやめ、MSを引いてください!!』


「シャギア! これはどういうことだ!!?」
空戦装備のドートレスが次々と発進していく中、空母の艦橋でアイムザットは怒りの声を上げた。フリーダムのパイロット、キラ・ヤマトは新連邦政府に協力する事を了承した。
命令されたことを聞くことになっている彼が、『撃墜命令』を出したにもかかわらず相手に引くように勧告を出していることに彼はこめかみをヒクヒクとさせている。
『私にもどういうことなのかは・・・。私が彼を止めに行ってもかまいませんが?』
「・・・敵に隙を見せるようなまねはできん。最終勧告ということにしておいてやる…。」
爆発しそうな怒りを抑えながら苦々しげにアイムザットは空中に漂うフリーダムに目を向けた。
247GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/08/14(月) 17:12:17 ID:???
第二十九話『・・・因縁は、自らの手で断ち切るものだ。』(後編)

『ありゃフォートセバーンの時にいた奴じゃないか!?』
『まったく、今度は下っ端そろえてくるとはね…。しっかし、あの数は馬鹿にできないな。』
『いや、あれだけの装備を持っているバルチャーやオルクがいるはずが無い!』
フリーダムの後方に続々と集結する40機近くのドートレスも、ウイッツとロアビィの驚きの声も、ジャミルの疑問の声もシンには聞こえていなかった。
フリーダムのおかげでどれだけ苦渋を飲まされたか、あの機体を見るだけで、あのパイロットの声を聞くだけで彼の中にある火種が一瞬で業火へと変わる。

こみ上げてくるものがある。
完膚なきまでに破壊したい。
あいつが俺から奪ったものはいっぱいある。
だけど…!

「・・・3人とも、よく聴いてください。」
『?』
『シン?』
『・・・なんだ?』
皆が、三者三様の反応を見せる。フォートセバーンの時に見た彼の怒りは生半可なものではない。それを知っている彼らはシンの口調が妙に静かなので激しく燃える炎から距離を置くように神妙な面持ちで次の言葉を待った。
「・・・あいつの相手は俺がします。3人とも知っているとは思いますが、俺はあの機体、”フリーダム”とは浅からぬ因縁があります。」
 臨界に達している怒りを必死に隠し、静かな口調で話すその姿は、逆に内に秘めた怒りを際だたせる。
「あいつは2回、俺から大切な人を奪った。俺はこれ以上あいつにいろんな物を奪われたくはありません。GXが飛び込んでいったらあいつはきっと攻撃をしてくるはずです。俺に・・・、俺にあいつを抑えさせてください!」
『・・・』
『・・・』
『・・・』
一瞬の沈黙、今回の目的はあくまで敵潜水艦の中にあるLシステムユニットを回収することである。敵を倒すことではない。
『・・・因縁は、自らの手で断ち切るものだ。』
「! ジャミルさん!?」
われながら虫のいい話をしているとシンが思ったその時、ジャミルから意外な言葉が返ってきた。
『・・・しかたねぇな、後でなんかおごれよ?』
『どんな因縁かは知らないけど、自分の問題は自分で決着付けような?』
ウイッツとロアビィもいつものように応じる。ミネルバでは『勝手な行動は慎め!』といわれそうなものだが、皆の懐の広さに思わず涙が出そうになった。
『行くぞ! あまり時間が無い!』
『おう!』
『ンじゃ、あいつは頼んだぜ!』
3機は再び機体を進め始める。シンは今しがた感じた感激をとりあえず胸にしまい、上空にいるフリーダムに目を向けた。
「お前の相手は・・・、この俺だ!!」
248通常の名無しさんの3倍:2006/08/14(月) 17:35:35 ID:???
吉良さんてば自分の立場がよく判ってないのかねぇ?
それと比較するようなシンの冷静な対応、それを踏まえたジャミル達の行動、
なんともおいしいw

つーかアイムザットと兄さんにこれあげる
つ【胃薬】
249通常の名無しさんの3倍:2006/08/14(月) 17:56:41 ID:???
しかし実にキラさんらしい
キラさんなりの善意というか正義によるものだからな

でも部下としては持ちたくないよな実際wwww
250通常の名無しさんの3倍:2006/08/14(月) 18:28:24 ID:???
上司としても持ちたくないですこんな思想がかった人
251通常の名無しさんの3倍:2006/08/14(月) 18:39:18 ID:???
部下が必死こいて取り組んでる仕事を横合いからさっさと片付けちゃって、「大変そうだったから」
とか言いそうだよな。部下の面子を潰したことにも気づかずに。
252通常の名無しさんの3倍:2006/08/14(月) 19:02:46 ID:???
添削

>>245
敵潜水艦を負う=敵潜水艦を追う
潜水艦として機能は=潜水艦としての機能は
生態コア=生体コア
253通常の名無しさんの3倍:2006/08/14(月) 20:09:51 ID:???
GJ!
シンが主人公してるなあ・・・
こうまで社会不適格だと本編でNEETしてたキラは何気に一番無害だったのかも試練。
254通常の名無しさんの3倍:2006/08/14(月) 21:06:35 ID:???
>>251
面子を潰すもなにも会社としては早く終わらせる事が出来るならそっちの方が良い訳で・・・
255マスター(?):2006/08/14(月) 21:58:23 ID:???
GX氏、お疲れ様。…先ずはコレを...
つ[ttp://www.t-break.com/our_tea/navigator/iced_tea.jpg]

今回の話、…良かったよ。具体的には、
○シンとキラの対比(シンの成長の度合いの表現)
○サブタイor言葉の重み(ジャミルの行動が、深さを際立たせる所)
○↑の言葉に後押しされた後のガンダム乗り達の姿(信頼・協調性の表現)
の辺りが、とても自然で良かった。
前の話の伏線(X世界は人の過去を云々)が生きてる所も良い。それに…

何だか、GX氏が着々と腕を上げてるのも伝わって来るのも…良い。
読んでいて凄く…『楽しい!』と思えたよ。

>>244
そんな事は無い。
ガロードは、壁を乗り越え必要な部分が成長しつつ、ティファへの想いを
貫く姿は、かなり魅力的だと思う。
それに、フロスト兄弟は…狡猾さとカテゴリーFの力を活かした絶妙なコ
ンビプレイ、そして…搭乗機の禍々しさ等、十分に魅力があると思うが。

今回はココまでだ。という事で…次回も楽しみにしているよ、GX氏。
256マスター(?):2006/08/14(月) 22:20:10 ID:???
…追記を忘れていた。

この前のレスで、スレ違いと(何時もの事だが)変な文面のレスをして、済まなかった。

あと、>>スレ住人へ
つ[ttp://www.hpmix.com/home/chi112/images/img562.jpg]

それでは改めて…次回も楽しみにしている。頑張れ!
それでは…失礼。
257通常の名無しさんの3倍:2006/08/14(月) 23:31:14 ID:???
GJ!
次は一時的にシンとシャギア兄さんが組んでキラを仕留めるお話かな?
258通常の名無しさんの3倍:2006/08/14(月) 23:47:04 ID:???
>>254
いや、一度部下に任せたからには勝手に割って入ったらダメだろ
そんなことやってたら部下は育たないし、長い目で見れば損失になる
259通常の名無しさんの3倍:2006/08/15(火) 01:04:33 ID:???
GJッ!です。
「やっぱ、Xキャラにはあぁいうセリフって似合うよなぁ・・・。」
と、しみじみ思いました。

そういえば、某tubeでXが四話までUPされてましたね。
いや、ここで言うべきじゃなかったかもしれませんが。
260通常の名無しさんの3倍:2006/08/15(火) 02:28:16 ID:???
そういや種キャラはXのメタフィクションで分けるとどんな風に分類されるんだろ?
261通常の名無しさんの3倍:2006/08/15(火) 04:38:41 ID:???
吉良さんて異世界に来てしまったって認識してるよな?
262通常の名無しさんの3倍:2006/08/15(火) 08:32:30 ID:???
認識はしてるだろ
自分の理想は万人の理想という視野の狭さは相変わらずみたいだけど
263通常の名無しさんの3倍:2006/08/15(火) 11:48:56 ID:???
・・・・・・いや、まだ認識できてないのでは?
自分の理解を超える事から逃避しているようにも見える・・・・・・
だから何時もと同じ行動を取る。
264通常の名無しさんの3倍:2006/08/15(火) 14:31:37 ID:???
カガリがキラを説得するよ。
265通常の名無しさんの3倍:2006/08/15(火) 15:28:46 ID:???
>>264
そこでまた結婚式の時みたいに強奪誘拐しようとするが、
フリーデン暮らしで結構人間的に成長したカガリにキッパリ断られたしなめられて、
少しは目を覚ますかそれとも更にいじけるか…
266通常の名無しさんの3倍:2006/08/15(火) 15:52:55 ID:???
>>265
説得するとしたらブリッジからだろうに、だから強奪もへったくれも無いと思うんだが
267通常の名無しさんの3倍:2006/08/15(火) 23:50:12 ID:???
フリーダムを倒せば装甲が手にはいる
沈めるのが吉
268通常の名無しさんの3倍:2006/08/16(水) 10:22:04 ID:???
まだまだ中盤。全キャラが成長するには時間がある。
安心しろ・・・安心するんだ・・・俺・・・
269通常の名無しさんの3倍:2006/08/16(水) 19:52:24 ID:???
         \   ∩─ー、    ====
           \/ ● 、_ `ヽ   ======
           / \( ●  ● |つ
           |   X_入__ノ   ミ   そんなエサで俺様が釣られクマ――
            、 (_/   ノ /⌒l
            /\___ノ゙_/  /  =====
            〈         __ノ  ====
            \ \_ 運命 \
             \___)     \   ======   (´⌒
                \   ___ \__  (´⌒;;(´⌒;;
                  \___)___)(´;;⌒  (´⌒;;  ズザザザ

--------------------------------------------------------------------------------
270通常の名無しさんの3倍:2006/08/16(水) 19:54:31 ID:???
誤爆すまそ
271通常の名無しさんの3倍:2006/08/17(木) 00:23:18 ID:???
>カガリがキラを説得するよ。
それ良いな。ちょっと見てみたい
272通常の名無しさんの3倍:2006/08/17(木) 00:31:36 ID:???
拳で説得したりして
273通常の名無しさんの3倍:2006/08/17(木) 00:43:42 ID:???
カガリ「やめておけ、本気になった姉に弟がかなうと思っているのか?」
274通常の名無しさんの3倍:2006/08/17(木) 01:14:45 ID:???
なんつーか…ここのラクソの洗脳電波は時間と距離に関係ないのか…
相変らず桃色汚物の操り人形でしかないな、ニート中将…哀れな…
これが仮にも新世紀のガンダムを名乗った(同人)作品の、(奪い取った)主人公の成れの果てか…
1人目のキラは嫌いじゃなかったのにな…残念だよ…
275通常の名無しさんの3倍:2006/08/17(木) 01:22:39 ID:???
カガリを見つけても誘拐されてると勘違いをしてフリーデンを狙いそう。
276通常の名無しさんの3倍:2006/08/17(木) 03:21:45 ID:???
>>274
時間と空間を飛び越えて今までの常識が全く通じない場所に放り出された上に、
最初に頼った相手がライラック作戦の人だったもんでもう何も信じられず、
既に現状とまったくあわなくなった旧来の価値観に哀れなまでにしがみつくことで、
やっとのことで自己を保っているんだと善意に解釈する。

そのうち誰かが叩きなおしてくれるさ。
277通常の名無しさんの3倍:2006/08/17(木) 03:25:07 ID:???
本当に「叩き」直されて欲しい
「このバカ弟が―――――ッ!!!!!」
278通常の名無しさんの3倍:2006/08/17(木) 15:48:26 ID:???
Xの次回予告が好きだった。願わくば今回予告も最初につけてくれたらうれしい
279通常の名無しさんの3倍:2006/08/17(木) 19:38:26 ID:???
落ちそうなんで上げ
280通常の名無しさんの3倍:2006/08/17(木) 19:44:19 ID:???
アッー!
281通常の名無しさんの3倍:2006/08/17(木) 22:32:04 ID:???
dat落ちは最終書き込み時間で決まるから
荒らしを呼び寄せる行為(=age)はやめろ
282通常の名無しさんの3倍:2006/08/17(木) 22:35:17 ID:???
>>281
押し出しによるdat落ちという物もあってな。
夏場は糞スレ乱立とかのせいで最終書き込みから1日も経ってないスレも落ちるのだ。
283通常の名無しさんの3倍:2006/08/17(木) 22:36:22 ID:???
そも980超えてるスレは一日空けば落ちるようになってるけどな
284通常の名無しさんの3倍:2006/08/18(金) 09:41:26 ID:???
フリーデンって案外小さいな
285通常の名無しさんの3倍:2006/08/18(金) 10:17:48 ID:???
>>284
確かに・・・宇宙戦艦であるUでも173mで350mのアークエンジェル級の半分だもんな
(旧フリーデンは資料が無かったスマソ。本編の対比から観てそんなに差はないと思う)
まあ、アークエンジェルと違ってフリーデンはMS母艦としての特性
(あとサルベージ艦としての改修)が特化された船だから、
戦艦と言い切れないけど・・・火力が少ない地上版アーガマ?
286通常の名無しさんの3倍:2006/08/18(金) 12:15:53 ID:???
フリーデンは132m
一応陸上戦艦だけど流通システムがボロボロな戦後に造られたから
戦闘能力よりも積載能力を重視してたんじゃね?
287通常の名無しさんの3倍:2006/08/18(金) 20:03:46 ID:???
ホバリングだし、主砲ないしな
288通常の名無しさんの3倍:2006/08/18(金) 21:30:43 ID:???
ザブングルのランドシップみたいなもんか

あれも軍艦としては無駄が多すぎるという話だし
289通常の名無しさんの3倍:2006/08/19(土) 00:00:49 ID:???
そもそもフリーデンは戦艦なのか?
あれはどっちかっていうと輸送艦にちょっとした武装を施した物って感じがする
290通常の名無しさんの3倍:2006/08/19(土) 00:31:24 ID:???
フリーデンは一応戦艦だったはず…
X世界の戦艦はアーガマとかと一緒で戦艦本体の火力よりMSの運用能力を重視してるんじゃないか?
291通常の名無しさんの3倍:2006/08/19(土) 00:32:28 ID:???
操舵士シンゴだし少しくらい攻撃されても回避できるもんな!
292通常の名無しさんの3倍:2006/08/19(土) 01:26:58 ID:???
そうだね、毎回被害は推進部を一カ所持っていかれる程度だもんな!!











・・・・・・あれ?
293通常の名無しさんの3倍:2006/08/19(土) 11:30:42 ID:???
AW世界では一般的な陸上戦艦はロッキー級との事。
それと比較すると武装・積載量・装甲が明らかに劣ってる
フリーデン(アルプス級)は足回りの良さを活かした高速戦艦なのかも。
もしくはバルチャ−業務を円滑にする為に元あった攻撃的武装は
外してあるのかもしれん>フリーデン
294通常の名無しさんの3倍:2006/08/19(土) 11:43:14 ID:???
フリーデンは他所からは高い信頼を受けているのに、自前のMSを所有していなかったんだよな・・・・・・
295通常の名無しさんの3倍:2006/08/19(土) 19:26:24 ID:???
パイロットがいなかったからな。
ジャミルはコクピット恐怖症だし・・・。
296通常の名無しさんの3倍:2006/08/20(日) 11:50:29 ID:???
他と違って戦闘目的や略奪行為を行って無いからじゃない?
それに必要な場合だけウィッツやロアビィみたいにフリーのMS乗りを雇えば良いんだし
でもある意味自前のMSってGXだけなのでは?
297通常の名無しさんの3倍:2006/08/20(日) 17:44:52 ID:???
アニメでMSを売っている場面があったから
必要な時以外はMSをもたないようにして傭兵を雇っていたんじゃないかと
298通常の名無しさんの3倍:2006/08/20(日) 18:41:57 ID:???
>>50と同じく
ふと、こちらのシンとカガリが「流石だよな、漏れら」の体勢で
ダブルエックス in C.E.73を見ている光景を妄想してみた。


「・・・・・アスラン」
「代表・・・・・」
「カガリは今、泣いているんだ・・・・」

つぶやく。その声が、どこか遠かった


    つづく

==========================

(原作でのオーブの状況を思い出して)「あ、ああ、わ、私は、私はなんて事を……う、うわあああああぁぁぁぁっ!!!
すみません、すみませんお父様、私は、私はああああぁぁぁぁっ!!」
「……ほんとに泣いてるよ……」←実はカガリ並みにテンパッてる

多分この後、シンがカガリの背中を軽く叩いて宥めているかと。
299小ネタ:2006/08/20(日) 22:03:10 ID:???
>>298
         . . : : : :: ((_ ::: :: : :::: :: ::: ::: ::::::::::::::::::::::::::::::
            〃´  `ヽ, : : :: :: ::: :::::: :::::::::::: : :::::::::::::
            ((( )) ).. ii: : :: :: ::: :::::: :::::::::::: : ::::::::::::::
   . . .... ., "⌒` , ぃ゚ - ゚ リiw  : : :: :: ::: :::::: :::::::::::: : ::::::::::::::
       ルハノルノノ〉/   ⌒i . . . .: : : ::: : :: ::::::::: :::::::::::::::
      /:彡ミ゛ヽルレ∪ | |.  . . .: : : :::::: ::::::::::::::::::::::::::
      / :::/:;ヽ、ヽ、::i  | | . .:: :.: ::: . :::::::::::::::::::::::::::::
      / :::/;;:・。 ヽ ヽ::l | |____ . :. :. .:: : :: :: :::::::: : ::::::::
 ̄ ̄ ̄(_,ノ  ̄ ̄ ̄ヽ、ノ (u ⊃

こうか
300通常の名無しさんの3倍:2006/08/21(月) 10:07:28 ID:???
>>299
ワロタwwwいやあ、あっちはイイ意味でぶっ飛んでるからね・・・
こっちは「嫁補正ない]世界で頑張る種運命キャラの物語」だけどあちらは
「嫁補正全開の『種死世界』相手に護るべきもののために戦う漢(女性もいるw]・運命キャラ
問わない)たちの物語だから」・・・のんびり]スレを楽しんでいる俺には
最近あっちの物語観るのが怖い。]キャラが極限まで追い込まれているから辛い;;
そこから逆転するのがカタルシスとはいえなあorz
301GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/08/21(月) 21:48:51 ID:???
夏休みなんですかそれとばかりに就活中…昨日の試験の結果が早く着て欲しい…結果によっちゃ就活終わる


第三十話『考えたって始まんねぇじゃん?』(前編)

 ジャミルたちが前線でMSと交戦する中、ブリッジの面々は備え付けの大型ディスプレイでその様子を静かに見守っていた。
「キャプテンもなかなかやるなぁ。」
「そりゃ、本物のGXのパイロットだもんね!」
「人を偽者みたいに言うな!」
シンゴの感嘆の声にトニヤも同意するが、意地悪な言い回しにガロードは反論する。
ジャミルは15年前の戦争で実際にGXに乗っていた正規の元軍人である。ガロードのGXに乗っている
ジャミルが”本物のGXのパイロット”と呼ばれたら本来のパイロットであるガロードも反論したくなるだろう。
だが、トニヤとガロードの姉弟のようにじゃれあうのとは対照的にサラの表情は芳しくなかった。
「最悪の場合、ルチルがまたLシステムで助けてくれるのかしら…?」
「いいえ、それはできないわ。」
 入り口からカガリとティファの体を借りた表情の冴えないのルチルが入ってくる。身体的異常は無いので一人で行動させても問題は無いのだが、『心配だから』という理由でカガリは彼女のそばにずっと付き添っていた。
「どういうことだ?」
「彼らは、私の力に気づいてしまった…。いくらニュータイプといえど、増幅装置が無かったらその力を外部に及ぼすことはほとんどできないわ…。」
ガロードの問いに伏し目がちにルチルは答えた。
 増幅装置。ニュータイプ能力を使用するフラッシュシステムなどもそうだが、
1人のニュータイプが放つ精神はそれだけでは12機のビットMS同時操作などの離れ業はできない。敵艦の何者かがそのことに気づきニュータイプ能力を増幅する回路の基板を抜き取ってしまったというのだ。
「…大丈夫さ、きっと。」
ルチルの沈痛な表情とは対照的にカガリは自信に満ちた表情を浮かべていた。
「大丈夫だよ、あいつらなら。」
「…たしかに。ジャミルの腕が俺より良いのは確かだし、シンたちもいるもんな…。」
ガロードも大きくうなずく。普段機体を並べて戦っている彼の言葉は、強い説得力を秘めていた。

 だがジャミルが上空からの砲撃で進撃を停止し、フリーダムが周囲にいるすべての者たちに言葉を発したとき、皆は表情を変えた。
「あ、あれはフォートセバーンのときにいた奴じゃないか!!?」
「何であいつがこんなところにいるのよぉ!?」
 思ったことをすぐ口に出してしまうガロードとトニヤはもとより、シンゴもサラもカガリもフリーダムの登場にただただ目を丸くする。
ただ、カガリだけはまったく違った意味で呆然としていた。
「・・・キラ・・・?」
「え?」
「キラ・・・なのか・・・?」
「カガリさん、あなたあのMSのパイロットを知っているの!?」
 カガリの呟きを聞いたサラは、カガリの両肩を掴み激しく揺さぶった。先ほどの満ち足りた表情は彼方へと去り、その場にいる誰よりも暗い表情のカガリは重たい口を開く。
「あいつは・・・あいつは私の弟だ・・・。」
カガリの発言に一同は衝撃を受けた。言葉を発するものがいなくなったブリッジを重たい沈黙が支配する。
”敵に家族が人質にされた”状況なら経験したこともあるが”家族に銃を向けられた”経験が有るのはフリーデンの全クルーの中に何人いるだろうか。
302GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/08/21(月) 21:52:56 ID:???
第三十話『考えたって始まんねぇじゃん?』(中編)

「・・・そう・・・それで? どうするつもりなの?」
「え?」
重く澱んだ雰囲気を最初に打ち破ったのはルチルだった。能面のような何の感情も感じられない表情で淡々と言葉を続ける。
「今あなたの目の前に弟さんが敵として現れた、これは変えようも無い事実よ。姉であるあなたなら彼を止める事ができるかもしれない、うまくすれば仲間にだってできるわ。」
ルチルの言葉はカガリに重くのしかかる。フリーダムを味方に引き入れることも、敵に回すことも彼女次第なのだ。彼女にとっては”あちら側”でユニウス7からの付き合いであり、信頼度が特に高い人物である。
「わ・・・私は・・・。」
敵に回すか、味方につけるか。親しい者同士が撃ち合う悲しさは彼女もよく知っている。できることならば味方につけたいところだが、絶対に1人だけ異議を唱えるものがこの艦に乗っているのだ。簡単に”味方につけよう”などとはいえなかった。


 一方、前線のジャミルたちは未だ敵潜水艦に追いつけずにいた。マーカスたちが放ったドーシードVはすべて撃退できたものの、空中戦装備のドートレスが36機、さらに”動く砲台”と言っても過言ではない火力を持つストライクフリーダムを
たった4機で相手にするのだ。空中で戦うGX,エアマスター、ディスティニーの進行上に広がる弾幕は最早”弾幕”ではなく、”弾層”となりつつあった。
「1人頭9機ってか? 女性の相手だったら大歓迎なんだけどなぁ!」
海中を移動しながら敵の魚雷を回避し続けロアビィも攻めあぐねていた。対空魚雷を装備しているならまだしも、水中対水中用に改造されているので機体を海上に上げなければ陸上で持つ自慢の火力を発揮できないのだ。
「オラオラオラオラァァ!!」
戦闘機形態に変形させたエアマスターで錐揉み飛行をしながらビームを撃ち続ける。空中用装備をしているとは言ってもドートレスは人型、エアマスターの攻撃を完全に開始しきる事はできない。
2機を海の藻屑と変えたが、敵パイロットの錬度もかなり高く、そのほとんどが射撃を回避していく。
「クソ! こう数が多くちゃジャミルの援護なんてとてもじゃねぇぞ!!」
 操縦桿を巧みに操作ながらウイッツも毒づく。一対多数、さらに空中戦。これまでに無い苦しい戦闘に潜水艦へと進むジャミルの援護もままなら無い。敵の攻撃を回避して迎撃、自機を囲む敵に対して一切の油断が許されない状況の中皆それぞれに奮闘しているのだった。

「こんのぉぉぉぉぉぉ!!!」
シンはディスティニーの周りを囲む10機のMSを相手に空中を縦横無尽に飛び回っていた。9機のドートレスは陣形を組み、フォーメーションをとって攻撃をしてくる。連携の精確さはきわめて高かったが、戦闘が長引くにつれ徐々にパターンが見えてきていた。
彼にとって、フォーメーションを組んで精確に攻撃をしてくるドートレスよりもフォーメーションの合間を縫うようにして攻撃をしてくるストライクフリーダムのほうが立ちの悪い敵であった。
『もう下がれ!! 僕たちは君たちを倒したいわけじゃないんだ!!』
サイドアーマーに装備されたレールガンを撃ちつつストライクフリーダムのパイロットは叫ぶ。一対一なら言い返すこともできるが、ほかにも敵がいるのでそんな余裕は無かった。
 精確に武器や頭部を狙って攻撃をしてくるところは前の機体であるフリーダムのときとまったく変わっていない。散々シミュレートしたことなので今では難なくかわす事ができるが、
かわすことでほかのドートレスに付け入る隙を与えてしまうのだ。1対10で相手をしている側としては邪魔なことこの上ない存在であった。
「くそぉ!! 回避できても攻撃をする暇が無いんじゃ埒があかない!!」
 機体の突進力は昔よりも若干上昇している。接近戦装備”クラウ・ソラス”があれば速度に物を言わせて一気に陣形を崩すこともできるが、今装備しているのは砲撃戦装備”ブリューナク”である。長距離からの狙撃や高出力のビームで敵を一掃するためならまだしも、
今回のようにある程度接近されてしまったらビームライフルの方が便利なのはわかりきっていた。残り少ないライフルの弾数を気にしながら確実に当てるためにタイミングを計る。
『もうやめろぉぉ!!』
2丁のビームライフルを両腰にマウントし、瞬時にビームサーベルを抜いて距離を詰めるフリーダムをどうにか回避する。触れれば斬られる黒い旋風を回避したらすぐにドートレスの射撃、息をつくことすらできない状況の中シンは戦いに専念した。
303通常の名無しさんの3倍:2006/08/21(月) 21:53:31 ID:???
がんばれー
304GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/08/21(月) 21:55:38 ID:???
第三十話『考えたって始まんねぇじゃん?』(後編)

「敵艦、後3分で船団と合流します!」
「・・・艦を出せ!!」
戦闘を見ていたガロードが突然叫んだ。一斉に向く視線に気さくな笑顔えで答えた。
「ッて、ジャミルなら言うんじゃないかな?」
「・・・フ、そうね。フリーデン、全速前進!! 敵艦を追撃します!!」
「了解!!!」
サラの指示に元気よくシンゴは返事をすると、船を全速力で敵艦へと進ませ始める。敵も味方も思わぬところで艦が動いたことに驚いていることだろう。
「おい! 勝手に艦を動かして良いのか!? それとも何か策があるとでもいうのか!?」
「んなもん、あるわけねぇだろ。」
あわてるカガリとは対照的にガロードは落ち着いて前方の敵艦を見据えていた。その眼差しにはまったく迷いが無い。
「な・・・!」
「だって考えたって始まんねぇじゃん? このまんま何にもしなかったら状況は悪くなる一方だしな。だったらここは、何も考えずには走る!」
「それがあなたたちの命を縮めることになるとしても?」
ルチルはガロードに問いかけた。戦艦は戦場での最終目的物であり、最大の標的でもある。それを簡単に動かすことは普通しないし、戦場で軽い気持ちで艦を動かすことはクルー全員の死を意味することだ。
「・・・今回の目的はジャミルをあんたに会わせる事だ。俺はティファを助けるためにジャミルに協力してもらったこともあるし、叱られたり励まされたりもした。そんなジャミルがアンだけ必死にあんたのことを助けようとしてるんだ。
クルーなら、協力するのが筋ってもんだろ?」
「そう・・・。ジャミルも良い仲間を持ったわね、私なんかのためにこんなに一生懸命に・・・私も期待に応えないと。」
ルチルは俯き気味だった顔を上げる。その顔には満ち足りた笑顔が浮かぶ。
「でも、Lシステムはもう・・・。」
「別の力を使います。」
不安げなサラにルチルは動じることなく答え、まぶたを閉じた。
305通常の名無しさんの3倍:2006/08/21(月) 22:36:33 ID:???
GJです。
ここのカガリがシンに配慮できるくらいに成長したよなあ。
まあ、これでキラが仲間になっても、問題児抱え込むだけだと思うけどw。
最後のガロードの台詞もいい。
ガロードのまっすぐな気持ちが良く出てるよ。
職人さん就活中らしいけど、無理をしないで。
気長に続編を待ってます。


306通常の名無しさんの3倍:2006/08/21(月) 22:40:17 ID:???
乙、そして添削

>>302
>ストライクフリーダムのほうが立ちの悪い敵であった
立ちの悪い→質の悪い

>>304
>一斉に向く視線に気さくな笑顔えで答えた
307通常の名無しさんの3倍:2006/08/21(月) 23:08:52 ID:???
乙!ドートレスでこれではネオやバリアントが出てきたらどうなってしまうのやらw
シンvsキラの一騎打ちはちと期待できないかな?ちょっと残念

暑い中就職活動大変だね。体を壊さないよう気をつけて頑張れ
308通常の名無しさんの3倍:2006/08/21(月) 23:16:57 ID:???
うはこっちも多勢に無勢か、どこ行ってもこいつらは苦労するよなぁ…
カガリがどういう選択するか気になる。
ともあれGJ!

おまけ
>エアマスターの攻撃を完全に開始しきる事はできない。
「回避」と見た
309通常の名無しさんの3倍:2006/08/21(月) 23:21:49 ID:???
職人様、乙です!
キラには、ACの人達は「生き抜くために」戦っている事を理解して欲しいのだけど・・・カガリと
シンの二人がかりなら、何とかなりますかねぇ??

就活、上手くいくと良いですね。残暑も厳しいので、体には気をつけてください。
310通常の名無しさんの3倍:2006/08/21(月) 23:56:33 ID:???
GJ!
何も考えずに走れ、フリーデン!
次回果たしてカガリのキラ説得は成功するかな?
逆に言いくるめられそうになったらと思うと・・・・・
ともあれ、兄さんとGビットに期待だ!
311通常の名無しさんの3倍:2006/08/22(火) 00:25:52 ID:???
GJ!!
そして、就職活動の合間での力作投下…乙!!

次回、遂に…Gビットが動くか?!フリーデンの活躍はどうなるか?!
そして、…シン達の運命は?

今後も…『ディスティニーinA.W.0015』から目が離せないぜッ!!




ついでに、空気の読めないNEETの末路は…別に如何でもイイかw
墜ちてくれても構わないしw…つか、寧ろ墜ちr(ry
312通常の名無しさんの3倍:2006/08/22(火) 00:39:34 ID:???
個人的にキラはカトックに叩きのめしてもらいたいからここで墜ちてもらっては困るな
313通常の名無しさんの3倍:2006/08/22(火) 00:39:58 ID:???
>>309
AC:W
AW:X
314通常の名無しさんの3倍:2006/08/22(火) 11:52:35 ID:???
就職活動乙!
そして、頑張れ!
315通常の名無しさんの3倍:2006/08/22(火) 13:09:31 ID:???
GJ!
いよいよ次回Gビットの登場かな。期待してます
そして、就活のほうも頑張ってください
316通常の名無しさんの3倍:2006/08/22(火) 18:10:39 ID:???
見える!私にも見えるぞ!

強化パーツの為にめぼしいパーツひん剥いてから破壊されるGX-bitの悲哀に満ちた未来とそれで強化される運命の姿が!!
317通常の名無しさんの3倍:2006/08/22(火) 18:34:14 ID:???
>>316
残念だがそれは幻想だ
318通常の名無しさんの3倍:2006/08/22(火) 23:20:24 ID:???
>>50と同じく
ふと、こちらのシンとカガリが「流石だよな、漏れら」の体勢で
ダブルエックス in C.E.73を見ている光景を妄想してみた。


ふと、ガロードは振り返る。ブリッジから、一人の男が肩を震わせながら出て行く

ユウナだった

  つづく

==========================

「やっぱりこいつ等はぁぁぁっ!!……って、どうした、突っ伏して。おい。ちょっと、おいっ!!」
返事がない、ただの屍のようだ。
「……ド、ドクタァァァァァァァッ!!」

復活後。
「よ、喜んでいる!? オーブを滅ぼされて、キサカや大勢の兵や民をあんな風に洗脳されて、それで私が喜んでいるだとぉぉぉぉぉぉっ!!
糞がぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
「あっ、やっぱりお前もこんなのは嫌なんだ。ラクス=クラインやキラ=ヤマトと一緒にいるから、違うと思ってたんだけど。」
「当たり前だろうがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
319通常の名無しさんの3倍:2006/08/23(水) 01:05:07 ID:???
>>309
世界中の社会システムの崩壊の後は全世界がサバンナになったも同然
生きるためにライオンが狩りを始め獲物を食らい、その残骸にはハゲタカ(バルチャー)が寄って来る…
そして人を統治する指導者も場所も法律も無くなれば弱肉強食の世界となる…
そんな生き抜くために必死になってる世界の人々に「こんな戦いやめるんだ!!」なんて言っても「馬の耳に念仏」
自分一人生き抜くのに必死な彼らに個人の理想になんぞ構ってられんだろうね
320通常の名無しさんの3倍:2006/08/23(水) 02:51:16 ID:???
ちょっとそれはどうかな
A.Wの人間は皆したたかに精一杯生きてるけどさ
生き延びることが全てみたいには考えてないだろ
フォートセバーンのように個人の掲げた理想を支えようとしてる人達もいたし
むしろロンド・ミナ・サハクが言ったような、自分自身に従って生きてる人達がずっと多いと思う

キラはやってることが偽善で矛盾を抱え込んだままそれを人に押し付けるから駄目だが
321マスター(?):2006/08/23(水) 18:09:05 ID:???
GX氏、お疲れ様。次回も期待してるよ。

<本日の差し入れ>
ttp://www.fujiya-chaho.jp/image/top-image/greentea.jpg
アイスクリームも用意してみた。
ttp://www.lookpage.co.jp/topics/no020527/ccsgreen.jpg

では…失礼。
322通常の名無しさんの3倍:2006/08/24(木) 02:26:52 ID:???
グリーンティー???
と思ったがよく見たら淵が緑ですな。
ずいぶんと濃いお茶のようで。
323マスター(?):2006/08/24(木) 03:41:03 ID:???
ん?…濃いかった?
…申し訳無い。別のモノに取り替えます。
http://www.moritaen.com/greentya.jpg
序でに…ゼリーも用意してみた。
ttp://www.fujiya-chaho.jp/image/recipe/greentea-jelly.jpg

では...
324通常の名無しさんの3倍:2006/08/24(木) 03:44:28 ID:???
>>322
グリーンティは普通こんなもん
325通常の名無しさんの3倍:2006/08/24(木) 13:34:55 ID:???
ノイマンとシンゴの操舵勝負。
326通常の名無しさんの3倍:2006/08/24(木) 19:58:15 ID:???
この感じだとキラは遅くてもゾンダーエプタ終了までにはフリーデン側になりそうだな
ゾンダーエプタ編以降も敵側で出る場合ゾンダーエプタを兄弟と離脱する以外に道が無い訳なんだがあの兄弟が他人を連れて行く訳が無いからな
327通常の名無しさんの3倍:2006/08/25(金) 07:30:15 ID:???
どうやら知らないうちに嫁補正に汚染されているようだな。
主役を簒奪した前作主人公ごとき途中退場したって良いじゃないかw
328通常の名無しさんの3倍:2006/08/25(金) 07:47:12 ID:???
カガリに想いっきり怒られて新連邦離脱、
退場して反新連邦組織にでも拾われとけ。
329通常の名無しさんの3倍:2006/08/25(金) 17:20:48 ID:???
>>327
その嫁補正のない世界で種キャラを鍛え直そうってのが趣旨なんだから
過剰にプラスされた連中にも辛酸を舐めさせて社会復帰させないと
330通常の名無しさんの3倍:2006/08/26(土) 06:57:51 ID:???
随分下がってるから次の書き込みでageていい?

先の話になるけど「飛べ、ガロード!」で
ガロードとシンは別行動になるのかな?
(ガロードは宇宙、シンはフリーデンクルーと地上に)
331通常の名無しさんの3倍:2006/08/26(土) 07:00:55 ID:???
>>330
案外一緒に上がるんじゃないのか?
デスティニーは宇宙の方があってそうだし正直サテリコンの助けが無かったらと仮定したら
仲間は多いほうが良いと思うし
332通常の名無しさんの3倍:2006/08/26(土) 09:46:22 ID:???
あれ…艦長珍しい所で会いますね、どうしたんです?え、>>331を捜してる?アイツならさっき食堂の方に…
333通常の名無しさんの3倍:2006/08/26(土) 13:21:07 ID:???
>>331
ん〜・・・どうだろなぁ
ガロードがシャトル乗れたのは新連邦の最新型ガンダムを手土産にする事で出来た事だしなぁ
それにシンはシャトル防衛で戦ってる方が合ってる気がする
334通常の名無しさんの3倍:2006/08/26(土) 14:36:14 ID:???
なんせXネタを止めればもっと面白くなるんだよ
335通常の名無しさんの3倍:2006/08/26(土) 16:09:19 ID:???
って言うか革命軍にしたって身元不明な奴二人も連れていく訳にはいかないだろうしな
336通常の名無しさんの3倍:2006/08/26(土) 21:26:50 ID:???
宇宙に行くならキラかな。
ニュータイプ研究所で先天的強化人間としてじろじろされていたところをロリコン誘拐魔によってオマケで連行。

と思ったがロリコン誘拐魔と一緒に銃殺されるぐらいしか使い道がないな。
337通常の名無しさんの3倍:2006/08/27(日) 15:44:03 ID:???
>ニュータイプ研究所で先天的強化人間としてじろじろされていたところをロリコン誘拐魔によってオマケで連行。
カリスにあまり興味を示さなかったところを見る限り、強化人間は邪道とか考えてそう
338通常の名無しさんの3倍:2006/08/27(日) 15:59:01 ID:???
>>327
フリーデンにカガリがいるんだからキラが仲間にならない方がむしろ不自然だぞ
339通常の名無しさんの3倍:2006/08/27(日) 16:04:17 ID:???
かが全く自省しないキラを見てフロスト兄弟だけでなくフリーデン組とシンに生理的嫌悪感を持たれる希ガス
340通常の名無しさんの3倍:2006/08/28(月) 21:26:54 ID:???
フリー電の面々としては、一応、カガリより付き合いが長いシンを信用するんじゃないかと。
ニートは行動もおかしく見えるし。
341通常の名無しさんの3倍:2006/08/28(月) 21:29:57 ID:???
カトックがキラにお前の攻撃で女房が死んだとハッタリをかます。
342通常の名無しさんの3倍:2006/08/28(月) 22:16:56 ID:???
>>341
カトックのキャラじゃないな、「女房」は彼にとってハッタリに使えるほど軽々しい存在じゃないと思う。

「部下が死んだ」ならいくらでもやりそうだがw
343通常の名無しさんの3倍:2006/08/29(火) 20:13:15 ID:???
>>336
ロリコン誘拐魔というと旧板のドキドキプルちゃんスレの赤い人を思い出す
344通常の名無しさんの3倍:2006/08/29(火) 21:41:56 ID:???
新作まだ〜(?_?)
345通常の名無しさんの3倍:2006/08/29(火) 23:33:02 ID:???
待ちきれないよ。
346通常の名無しさんの3倍:2006/08/29(火) 23:37:26 ID:???
職人氏も就活で忙しいみたいだしマターリまとーぜ。
347通常の名無しさんの3倍:2006/08/29(火) 23:52:02 ID:???
こんな時はマスターの差し入れを頂くのが一番だぜ
348ウェイター:2006/08/30(水) 04:05:54 ID:???
おごりです
甘いコーヒーでも飲んでゆっくりしてくださいな
あ、マスターには内緒ですよ?
[ウィンナーコーヒー]
ttp://www.h-wakamizu.com/img_sisetu/etc_sumire/pic_13.jpg
[カフェモカ]
ttp://image.blog.livedoor.jp/sweet36/b85eb5d0.jpg
349通常の名無しさんの3倍:2006/08/30(水) 17:39:48 ID:???
ウェイターさん ウィンナーいただきますよっと

ウィンナーコーヒーをウィンナーの入ったコーヒーだと思っていた少年時代
350通常の名無しさんの3倍:2006/08/30(水) 20:20:57 ID:???
小説を最初から見て、
シンにとってタリア艦長は口煩い艦長で、
ジャミルはMSの操縦では勝てないと思わせる艦長と思っているのではないだろうか。
タリア艦長は船乗りで艦とクルーの安全を守る為に他人に規律を守らせる傾向が強く、
ジャミルは元GXパイロットで、数々の実戦経験から高い操縦技術を持ち、
パイロットの経験が有るからガロードやシンの気持ちを理解して、
適切な指導を行い、立ち直らせて戦闘に送り出すように見える。
ジャミルはアスランと違い正当性と一貫性、シンの気持ちを理解する広い心が有り、
高いMSの操縦技術により、シンは尊敬の念を持っているのであろう。
と長文スマン
351通常の名無しさんの3倍:2006/08/30(水) 20:34:14 ID:???
タリア艦長は口煩いって・・・ザフトは軍隊なんだから当たり前だろうが
むしろ駄目なのは軍にいるのに規律無視しまくりなシンの方だろうに
352通常の名無しさんの3倍:2006/08/30(水) 20:41:07 ID:???
むしろザフトの兵士養成システムに問題ありだな。
353通常の名無しさんの3倍:2006/08/30(水) 20:42:56 ID:???
ディスティニーはビームランチャー、ハンドビーム砲?、光の翼、対艦刀と
様々な武装を持つ高性能なMSだが、エネルギー消費が激しく、
全ての武装を使いこなすのに高い操縦技術が要求され、
使わない武装は無駄な重量となり、補給や整備に大きな負担がかかる、
その為に戦艦や大きな基地の格納庫と整備員と大量の補給物資が必要となる。
GX、エアマスター、レオパルドはそれぞれに性能を分化させて、
GXは白兵戦とサテライトシステム、エアマスターは空中戦と機動戦、レオパルドは射撃戦と火力支援
と要求される操縦技術を分けつつ低くして、早く操縦の熟練が出来るよう考慮されている。
三機とも整備性と運用性が高く、改修により様々な戦場に対応出来る機体の余裕を兼ね備えている。
コーディネーターのパイロットが一人で何でも出来るMSを設計したコーディネーターと
訓練されたNTでもMS操縦経験者でも動かせる操縦性、店でも整備出来る整備性と信頼性、
発展性と性能の役割分担を目指した連邦軍の設計思想が垣間見える。

354通常の名無しさんの3倍:2006/08/30(水) 20:48:44 ID:???
>>351
そう言えばフリーデンは軍隊じゃなかったな。
>>352
ジャミルが受けた養成システムはかなり優秀な教育なのだな。
あの指揮能力とパイロットとしての操縦技術はそれで培ったのかな?
355通常の名無しさんの3倍:2006/08/30(水) 20:49:08 ID:???










・・・え〜っと・・・・・・どこを縦読み?
356通常の名無しさんの3倍:2006/08/30(水) 20:49:17 ID:???
アカデミーでは軍規だなんだの教えてないんじゃね?
ハイネも「命令通りにワーワー群れなきゃ戦えない地球軍のアホ共とは違うだろ?」なんて言ってるし。
357通常の名無しさんの3倍:2006/08/30(水) 20:53:24 ID:???
>>356
それなんて中国人?
358通常の名無しさんの3倍:2006/08/30(水) 20:57:19 ID:???
>>354
そりゃただたんにザフト(もしかしたらCE全体)の養育システムがイカれているだけだろ
359通常の名無しさんの3倍:2006/08/30(水) 21:01:18 ID:???
>>357
ザフトのエリート、フェイスのお言葉です。
360通常の名無しさんの3倍:2006/08/30(水) 21:10:51 ID:???
ザフトには階級も無いしな。
フェイスだとか白服だとか変なシステムはあるけど。
361通常の名無しさんの3倍:2006/08/30(水) 22:03:51 ID:???
>>360
幾ら能力高いからって10代で艦隊司令官とかやり過ぎだ。
本来司令官や部隊指揮官は大所帯を最善の判断で動かさなきゃならないのだから
キャリアと人格形成術は必須なのに(当然指揮官の人格もだが)
そりゃ奇抜な発想で問題解決出来れば苦労せんが、そんなの極僅かであり、
大半は能力より人格と経験の割合がデカイ。
戦術面のメリットよりメンタル面でのデメリットのほうが大きすぎるよ。

結論・やっぱり種は腐女子好みだと・・・・・・

ジャミルは教育も良かったのだろうが、あの指揮と配慮は戦後の荒廃期に培われた
部分が大きいのだろう?
362通常の名無しさんの3倍:2006/08/30(水) 22:42:21 ID:???
25で軍団長になった赤いナポレオンなら実在するが、さすがに10代はなw
363通常の名無しさんの3倍:2006/08/30(水) 22:46:09 ID:???
ナチュラルバカにシテルヨナ
だから負けたんだろうけど
364通常の名無しさんの3倍:2006/08/30(水) 23:04:19 ID:???
ルチルさんにいったいどういう教育をされたんだろう、15の青少年が年上の美女教官でムラムラ来ぬ筈があるまい。
365通常の名無しさんの3倍:2006/08/31(木) 00:20:26 ID:???
>>364
ちゃんとムラムラを解消してやったから歪まずに育ったんジャマイカ
366通常の名無しさんの3倍:2006/08/31(木) 03:25:34 ID:???
>>363
しかし、C.E世界のナチュラル集団はそのZAFTにすら惨敗してるけどな。
367通常の名無しさんの3倍:2006/08/31(木) 04:08:11 ID:???
それ自体が不自然な嫁補正というか脚本補正の結果に見えるんだよなぁ。
実際は物量が圧倒的に異なるはずなのに。
368通常の名無しさんの3倍:2006/08/31(木) 04:53:28 ID:???
大体どう考えても国力は連合のほうが遥かに大きいんだから、長期戦になればザフトはジリ貧になるはずなのに
人工差何倍だとおもってるんだ?
369通常の名無しさんの3倍:2006/08/31(木) 05:07:44 ID:???
>>368
1.連合内部での足の引っ張り合い
2.その国力が対等になるぐらい、NJ等で被害が出た

あたりの理由じゃね? 多分
370通常の名無しさんの3倍:2006/08/31(木) 07:16:08 ID:???
>>368
プラント一基で50万人としても5000万人ぐらいだからな。
371通常の名無しさんの3倍:2006/08/31(木) 07:21:19 ID:???
NJの被害はNJCのおかげでだいぶ回復したはずだから、種死のときには連合の工業力は復活してるはずだと。
372通常の名無しさんの3倍:2006/08/31(木) 08:18:08 ID:???
ユニウス条約があるからファントムペインみたいに隠匿されてる部隊除いて
兵器の保有数は制限されてたし
NJCは大西洋連邦が外交カードに使ってて他の地域にはそれほど普及してない
その後ユニウスセブンが落ち、生産力ダウン
373通常の名無しさんの3倍:2006/08/31(木) 08:50:48 ID:???
種本編の話なら他のスレでどうぞ
374GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/08/31(木) 09:48:46 ID:???
ルチル編最終話なんであーでもないこーでもないといろいろやってました…。
遅れたついでにこんな物作ってみた。

つ作品の予告 BGMでHUMAN TOUCH(日本語版)を流しながらお読みください。



人は人生の中で『出会い』と『別れ』を繰り返す。15年の時を経て再会した男女の永遠の別れに、少年たちは哀しさを覚えた。だが少女は安らかな笑顔を浮かべていた。

第三十一話『”悲劇のヒロイン”なんて思ってない』
375GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/08/31(木) 09:52:00 ID:???
第三十一話『”悲劇のヒロイン”なんて思ってない』

「うおおおォォ!!」
ディスティニーは、サーベルで切り込んできたドートレスのメインカメラを頭部のバルカンで割り、さらに一蹴し海に叩きつける。ようやく3機目を撃墜した。
「くそ! このままじゃ!!」
 シンは焦らずにはいられなかった。一向に縮まらない敵艦との距離、錬度が高く精確な連携をしてくる敵、さらに連携のミスをつこうとするとすかさず嫌な位置から嫌な攻撃をしてくるフリーダム。状況は悪くなる一方だ。
フリーデンの進撃のおかげで今までの均衡は破れたものの、それもこの状況を一変させるほど大きな物ではなかった。
「ライフルの弾は残り10発、ブリューナクはバズーカの弾が丸々1パックとビームランチャーは残り4発! クソッ!」
 砲身が長く乱戦では使い勝手のよくないブリューナクを持ってきたことに舌打ちしながらも左側から迫る敵に対して左肩のフラッシュエッジ2で切りつける。引き抜かれたビームの刃はドートレスの頭頂部から胴体へとまっすぐに切り裂き見事に真っ二つにしてしまう。
「このまま…このままあいつらを行かせるわけには…!」
 シンは大きく目を見開き敵を見据える。不意に頭の中で何かがはじけ、戦闘中に起こることのあった”著しく頭の中がクリアになる状態”が訪れた。敵の動きが手に取るようにわかるようになり、前と後ろからドートレスが突撃してくる姿がはっきりと見えた。
「いかないんだぁぁっ!!」
腰に付けていたブリューナクを左手に持ち、前後ほぼ同時に攻撃を仕掛けてくるドートレスを急上昇することで回避する。正面衝突をして動きが止まったドートレス2機をビームランチャーで撃ち落した。
「次は!! ・・・ッ!? なんだあれは!!?」
 シンが見たのは、敵の潜水艦から12機のMSらしき物が飛び出してくる光景だった。普通MSは艦にあるMS専用のデッキから発進するが、艦の装甲をまるで卵の殻を割るかのように出てくる姿は異様な光景だ。
12機のMSがGXを中心に円を書くように展開するその様子は、主君を守る大太刀を背負った騎士のようだった。


「兄さん! Gビットが!!」
「バカな!!? ジャミル・ニートは能力を失っているはずだ!!」
オルバとシャギアは自分の目を疑った。
Gビットを操作するにはニュータイプ能力を必要とする。GX用のGビットが起動したということはGXにニュータイプが乗っていることになるが、
フリーデンにいるニュータイプはティファ・アディールと力を失ったジャミル・ニートだけである。MSの操縦できないティファが乗っているとは思えないし、何より今日のGXはいつもとは一味違った。
Gビットがドートレスたちに対して攻撃を開始する。一発で落ちる者、回避しても追い込まれて蜂の巣にされる者、ドートレスはあっという間にその数を減らしてゆく。
「兄さん・・・!」
「この戦闘の勝敗は決したな…。」

「もうやめろぉぉぉ!!」
キラはストライクフリーダムに装備されているすべての武装を使ってGビットの武装を撃ち落そうとするが、その攻撃はかすりもしない。その間にも次々に味方は被弾していく。
「やめろと言っているだろう!!」
 今まで敵の武器を撃ち落すことで敵の戦闘意欲をそいでいたキラの中で何かがはじける。止める手段が破壊する以外にないと確信したキラはためらわずGビットの胸部めがけてトリガーを引いた。
だが、そこに割って入ってくるものがいた。
「どうして邪魔をするんだ!!?」
手の甲に装備されているビームシールドを展開し攻撃を防いだディスティニーを、キラはにらみつけた。

「あれが”フラッシュシステム”って奴か…、敵に回すと勝てる気がしないや…。」
後ろでなおも攻撃を続けるGビットたちにシンは畏怖の目を向ける。カリスのときもそうだが、ニュータイプの力とは恐ろしさを改めて噛み締めた。
「いらないかもしれないけど、こいつの相手は俺がするんだ!!」
Gビットが後ろで戦っている姿から正面にいるフリーダムに目を向け、あらためて深呼吸をする。元々実力的な面では勝てる相手ではない。以前分析したデータで覚えた事がどれだけ役に立つかわからないが”足止め”が目的なのだから無理に撃墜する必要は無い。
「でも…! できることならこの場で落とす!!」
『何で君たちは僕たちの邪魔をするんだ!!?』
376GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/08/31(木) 09:56:35 ID:???
第三十一話『”悲劇のヒロイン”なんて思ってない』 (中編)

 不意にフリーダムの外部スピーカーから相手パイロットの声が響いた。相手パイロットの声にはどこか焦りが感じられる。
『僕たちはその艦の荷を受け取りたいだけだ! 君たちと戦いたいわけじゃない!!』
「被害妄想もいい加減にしろ! ローレライの海で先に仕掛けてきたのはそっちだろうが!! あの艦には、俺たちが助けなきゃいけない人がいるんだ!」
『え!?』
「…あんた、前にアスハを式場から掻っ攫ったらしいな。何でそんなことをした?」
「何でって……カガリがセイラン家に入るのが良くないと思ったから…。」
「”思った”からだと!? そんな自分勝手な考えで動いたのかよ! こっちは本人から”助けて”と言われている!」
『そんな・・・。』
「あんた、自分の意見を押し通すのは良いけど、少しは周りを見ろよ! ステラの時も、カリスの時も、周りを見ないで自分だけ突っ走って! どれだけ迷惑掛けたか考えた事があるのかよ!!」
 シンの言葉が終わらないうちにディスティニーに対して拡散ビーム砲が放たれる。難なく回避したが、フリーダムとの間に赤いMSと紫色のMSに割って入られてしまった。
『キラ・ヤマト、撤退だ。』
『! そんな!?』
『Gビットがああなった以上、僕たちの目的は達成されない。ここは引くんだ。』
赤いMSと紫色のMSが撤退した後、悔しそうにこっちを見た後にフリーダムは艦隊へと引き上げていった。

『こんな物は、もういらないんだ!!』
戦闘が終了すると、ジャミルはGXをGビットと同じ高さまで浮上させ、銃口を向けた。空中にとどまっているGビットに対して次々とビームを打ち込んでゆく。
ジャミルの声色やその引き金を引く激しさから、シンは”なにか”から必死に逃げているように感じられた。
「ジャミルさん・・・。」
『・・・今はそっとしておいてやろうぜ・・・。』
 どう声をかけたらいいかわからず、シンたちにはその姿を見守ることしかできなかった。

「…ルチル…。」
潜水艦のMSデッキに残されたLシステムのユニットの中にいる彼女をジャミルは静かに見つめた。15年前、最後に会った時と寸分違わぬ彼女がそこにいた。ティファを通してルチルは答える。
「また会えてうれしいわ・・・、ジャミル。これでもう、思い残すことは何もない。」
「えっ?」
『思い残すことは何もない』ルチルのこの言葉にジャミルは戸惑ってしまった。
「最後の力を使ったの…これですべてが終わるわ…。」
「なんだって!?」
「そんな…やっと会えたって言うのに…!」
 目の前で大切の人の死を見取ったことのあるシンは沈痛な面持ちだ。彼からすれば助けたつもりで助ける事ができなかった、その事が彼の心の傷をえぐる。
ルチルは自分の遺体はもといたローレライの海に沈めてほしいと頼んだ。深い海の底には戦いの喧騒も届かないため安らいだ気持ちで眠れるのだという。
 ジャミルの声は震えていた。
「すまない、結局君を助ける事ができなかった…。」
「いいのよ…、私はうれしかった。最後に大人になったあなたに出会えて・・・。」
「いいもんか!!」
ジャミルとルチルの会話を邪魔したくは無かったがシンには我慢できなかった。かつて同じような体験をした彼には彼女の言葉に納得できないのだ。
377GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/08/31(木) 09:59:47 ID:???
第三十一話『”悲劇のヒロイン”なんて思ってない』 (後編)

「15年、15年たってようやく再会できたって言うのに、そんなに簡単に別れていいのかよ!」
「…そう、ステラって子なの。」
ルチルの言葉に、シンは耳を疑った。ステラのことはジャミルやテクスにすら話していない。だが彼女は知っていた。
「あなたは優しいのね…、誰かのために泣く事ができるって本当にすばらしいことよ。そして、そんな風に泣いてくれる人がいるってことはとても幸せなこと。」
 重たげなまぶたを開けルチルは言葉を続ける。おそらく、もう長くは持たないだろう。
「彼女も私も、戦争で人生を変えられたわ…。けど彼女も私も、自分のことを”悲劇のヒロイン”なんて思ってない。だって、あなたたちのような素敵な人に出会えたから…。」
 ティファの体を借りたルチルはゆっくりとまぶたを閉じる。表情はとても満ち足りた、満足げなまったく陰りのない笑顔だった。
「なんだか…眠くなっちゃった…。さよなら…ジャミル・・・。」
 体がぐらりと崩れる。それを抱きとめたジャミルは彼女が天国へ旅立ったことを感じた。


 ルチルの遺体を水葬した後、甲板にジャミルは立ち続けていた。
 主だったクルーは悲しみにくれるその姿を見ていられないと談話室に集まっていた。皆一様に暗い表情で各々の席に座っている。
「なんか…やりきれないよなぁ…。」
「ああ・・・。」
 ガロードの声にシンも素直にうなずく。”ルチルをジャミルに会わせる”という目的を達成することはできたが、すぐに彼女は天国へと旅立ってしまった。
ようやく再会する事ができたのに、また離れ離れになってしまっては本末転倒ではないか。少なくとも、シンはそう思った。
「俺は助けたって感じがしない…。」
「でもティファはルチルを受け入れている間、暖かく安らいだ気持ちでいられたって言っているし…。もともとあの人は15年前に死んだも同然だったって話しだしなぁ…。」
「だからって、あんな終わり方って悲しすぎるだろ!」
「…今更どうこう言っても仕方ないさ。」
 ルチルの死に苛立ちを隠せないシンとは対照的に、カガリは落ち着いていた。少なくとも表面上はそう取り繕っていた。
「アスハ! あんたはあんな終わり方で良いと思っているのかよ!?」
「良いなんて一言も言ってないだろ? 終わったことをどうこう言っても仕方が無いといっているんだ。」
 ソファーに座っているシンたちにはカウンターに座っているカガリの背中しか見えない。カガリのその姿もどこか悲しげだった。
「あいつの人生は、戦争によってめちゃくちゃにされた。それだけで最悪な人生だったことは確かなことだな。でも、あいつは死ぬ前に大人になった艦長と再会できたことで
”最悪の人生”が”最高の人生”になったのかもしれない。答えるべき当の本人がいない以上、どんなに議論しても結論は出ないさ…。」
グラスに入っているわずかに濁った茶色い液体を回しながらカガリは悲しげに呟いた。
378GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/08/31(木) 10:02:34 ID:???
エピローグ

大洋の深くに、ひっそりと眠る少女がいる。

15年前に精神を破壊しつくされた彼女は、システムと共に15年間海の中で眠り続け、大人になったかつての少年と再会した。

彼女にとって、それが良かったのか悪かったのかを今は知るよしも無い。真実は海の中に安らかに眠る彼女の胸の中に永遠に眠り続けることになるだろう。

海に眠る1人の少女の物語は今ここで幕を下した。
379通常の名無しさんの3倍:2006/08/31(木) 10:06:04 ID:???
GJ!
オルバよくキラを見放さなかったなwそれにしてもどこまでもキラは引き金を引く腕が軽い男だ。
380通常の名無しさんの3倍:2006/08/31(木) 10:31:35 ID:???
新作キター!
381通常の名無しさんの3倍:2006/08/31(木) 11:14:30 ID:???
更新乙、そして添削

>>375
>ニュータイプの力とは恐ろしさを改めて噛み締めた。


試行錯誤されただけあっていいデキだと思うっス!
382通常の名無しさんの3倍:2006/08/31(木) 11:17:42 ID:???
待ってました!

周りを見ろって言葉がシンの口から出ると苦笑もするが
成長したなとも思う、種死じゃ結局最後の最後になるまで気が付けなかったからな
383通常の名無しさんの3倍:2006/08/31(木) 12:23:06 ID:???
やべぇ泣ける…GJ!
384通常の名無しさんの3倍:2006/08/31(木) 13:08:16 ID:???
GJ!
ルチルの台詞で泣けた。これでシンも一回り大きくなるだろうと期待。
そして最後のカガリの台詞で彼女も成長した事がちゃんと分かる。
桃色電波から離れたのと、フリーデンでの生活で変わったんだろうな。
385通常の名無しさんの3倍:2006/08/31(木) 13:21:54 ID:???
キラが馬鹿なままだったなw
DXのサテライトキャノンでフリーデンに武装解除を要求して、
ヴァーサーゴ、アシュタロン、ストライクフリーダムの三機でフリーデンを拿捕して、
ゾンダーエプタでカガリを見つけたらキラはどう動くのかな?
386通常の名無しさんの3倍:2006/08/31(木) 14:19:00 ID:???
ルチルさーーーーーん!!・゚・(つД`)・゚・
切ない・・・本編と同じなのに「目の前で大切な人を喪った」経験者である
シンとカガリが居ると更に重みがあるな・・・

それと、「周りを見ろよ!」とキラに叫んだシンがGJ!この物語だと、シンの成長が
丁寧に描かれているから違和感が全く在りませんでしたよ!
変に悟ってないから尚更良い(一見冷静な発言をしたカガリに食いつく所が
良くも悪くもシンらしさが残っていて良いwww)

>「”思った”からだと!? そんな自分勝手な考えで動いたのかよ! 
こっちは本人から”助けて”と言われている!」
>「あんた、自分の意見を押し通すのは良いけど、少しは周りを見ろよ!
 ステラの時も、カリスの時も、周りを見ないで自分だけ突っ走って! どれだけ迷惑掛けたか考えた事があるのかよ!!」

この台詞にシンとキラの成長度合が証明されてる。
明確な目標を持って、不器用ながら研鑚して突き進むシンと
目標持てないで独りよがりで走った挙句力を利用されるキラ。

・・・・・・・キラにも成長の切っ掛け与えて貰いたいです。
なるとしたらゾンダーエプタ編でフリーデンが捕まった際にカガリのビンタとか
(で、すぐに取り押さえれるのはお約束www)カトックの蹴りとかキャプテンの叱咤とか?
387通常の名無しさんの3倍:2006/08/31(木) 14:44:07 ID:???
でもキラが成長するとこは考えにくいなあ。セーフティシャッター前の
種キラならまだ成長できるとおもうけど種死キラは・・
388通常の名無しさんの3倍:2006/08/31(木) 15:36:14 ID:???
第一カトックはキラみたいなタイプの人間は最も嫌いなタイプだろうしな。
389通常の名無しさんの3倍:2006/08/31(木) 15:40:28 ID:???
つまりぶん殴って修正するわけですね?
キラ:「殴ったね!? 親父にも打たれた事無いのにぃッ!!」
390通常の名無しさんの3倍:2006/08/31(木) 16:09:22 ID:???
キラに親父いないだろ母親も
391通常の名無しさんの3倍:2006/08/31(木) 16:11:59 ID:???
だからこそ効くのである
392通常の名無しさんの3倍:2006/08/31(木) 17:09:15 ID:???
むしろキラは殺して新しいキラをつくったほうが早いんじゃね。
種でも何回か死んでそのたびにあたらしいキラと考えると
あの変わりようが理解できるし、不死身ぶりもわかる
393通常の名無しさんの3倍:2006/08/31(木) 17:13:38 ID:???
>>387
そうだよな・・・種キラなら成長の余地が充分あるが(もちろん自由乗る前)
種死版はな・・・・・・全然自主性が無いというか無茶苦茶な対処療法だもん。
後先考えない方向性とか落とし所考えない戦闘って子供の喧嘩以下じゃねえかね・・・
「少ない戦力を有効活用する」(大抵のガンダム保有戦力はコレ)のって
それこそ戦略・戦術ありきなんだけど。
(]1話のガロードのMSハントなんて立派な『戦術』www)

自分の足元も鑑みない人間に更正の余地は無いか・・・・・・
394通常の名無しさんの3倍:2006/08/31(木) 17:15:06 ID:???
ようはアレだ
いちいちリセットされているのでどのキラだろうと
ラクス毒電波洗脳範囲から外して、キチンと修正して
誠心誠意もって主人公教育してやればキチンとマトモに戻る、と
そういうわけだな
395通常の名無しさんの3倍:2006/08/31(木) 17:16:52 ID:???
フロスト兄弟がキラ教育係に・・・・・兄弟が可哀想になってきた
396通常の名無しさんの3倍:2006/09/01(金) 00:04:35 ID:???
GJ!!!そして乙!しかも今回予告もついた!!!半ば冗談のような意見を拾ってくれてありがとう!
397おはよう! by朝から泣いた人:2006/09/01(金) 05:35:23 ID:???
早朝。
早くに目が覚めた為、時間を潰そうとこのスレを覗いた。そして…

このスレを覗き、第三十一話を読んだ俺は…
    種死最終回とは『 真 逆 』の意味で、…言葉を失った。


現在、HUMAN TOUCHの英語版を聞きながら、エピローグを読み返してます。
何度も…何度も…


GX氏、良い仕事でした!…本当に『GJ!!』
398通常の名無しさんの3倍:2006/09/01(金) 08:19:19 ID:???
英語版はそりゃ名曲なんだけど、俺はあえてローレライ〜ゾンダーエプタ間はre-kissの方を押したい
399通常の名無しさんの3倍:2006/09/01(金) 10:44:14 ID:???
涙尽鈴音響を聞きながら読んだがこの組み合わせも良かった......
400通常の名無しさんの3倍:2006/09/01(金) 13:52:37 ID:???
こっちのXスレはほのぼのと進行してますなぁ…

立ち去り際にお土産
つ羊羹
ttp://www.rakuten.ne.jp/gold/kasyuan/05inu/600450/sao/chouju4.jpg
401通常の名無しさんの3倍:2006/09/01(金) 22:00:55 ID:???
すごいよかったです
もうこれ以外言いようがないくらいよかったです
402マスター(?):2006/09/02(土) 01:28:47 ID:???
見てない内に…大作が生まれた様だな。
HUMAN TOUCHを聞きながら読ませてもらったよ。

GX氏、…良い仕事だった。GJ!!

今日は、今まで出したコーヒーの幾つかを用意してみた。
スレ住人の方々、…お好きなのをどうぞ。
つ[ttp://www.hpmix.com/home/chi112/images/img562.jpg]
つ[ttp://www.tamarizuke.co.jp/seikan/dia/imgs/2005_07/20050706S.jpg]
つ[ttp://www.infosakyu.ne.jp/~sato/page_01/p1_07_ir.jpg]
つ[ttp://www.nihonkai.com/wakkanai/photos/others065.jpg]
つ[ttp://todays-meal.img.jugem.jp/20051007_44327.jpg]
つ[ttp://zen.tea-nifty.com/photos/music/p1000291.JPG]
つ[ttp://kodawari.lin.go.jp/ryori/karada/image/mm1146.jpg]
つ[ttp://blackdemio.asablo.jp/blog/img/2005/11/04/59f8.jpg]

>>347、注文にに応えれなくて申し訳ない。お詫びに…
つ[ttp://www.foods.co.jp/cheese/IMG/recipe55.jpg]
>>348、代わりに対応してくれた事…感謝する。御礼に…どうぞ。
つ[ttp://meshilog.superduper00days.com/images/P1000089.jpg.300px.jpg]

それでは。
403通常の名無しさんの3倍:2006/09/02(土) 01:30:17 ID:???
なんで[ ] つけてるの?
404通常の名無しさんの3倍:2006/09/02(土) 08:50:26 ID:???
URLに半角の]がついてると、]までリンク扱いされるから
一発で開けないんだよね
405通常の名無しさんの3倍:2006/09/02(土) 11:39:48 ID:???
GJ!
おもしろいぜ!
職人さん!
406通常の名無しさんの3倍:2006/09/02(土) 21:38:32 ID:???
GJ!!

>>403-404
急いで開かないで良いんだし…別にイイんじゃね?>[ ]付き
407GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/09/03(日) 00:17:05 ID:???
今日はテンポよく筆が進んだ。 


作品予告
人は皆、善と悪の両方を持ち合わせている
だが、なかには自身の権力のためにどこまでも悪に染まる人物もいる
下弦の月が照らす海の下で人の悪意が牙を剥く

第三十二話『そのための捨て駒だ』
408GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/09/03(日) 00:20:42 ID:???
第三十二話『そのための捨て駒だ』(前編)

 Gビット回収作戦に失敗したアイムザットたちは、新連邦の基地が有る太平洋上に浮かぶ孤島”ゾンダーエプタ”へと艦を進めていた。
夜空にぼんやりと浮かぶ下弦の月が窓から光を入れる中、アイムザットは自室のデスクで眉間に深いしわを寄せていた。
「ドートレス・フライヤー36機のうち生還したのがたったの6機…、参謀本部から責任を追及されるのは免れんな…。」
 先日の戦闘の被害状況を紙面にして改めて見ると深いため息をついた。15年前に”最強の機体”として作られたガンダムタイプを相手にしていたとはいえ、これだけの損害は予想していなかった。
いや、予想の範疇をはるかに超える出来事が2回続けて起きたことが今回の大きな敗戦の理由だろう。
「一つは能力を失っているはずのジャミル・ニートがGXのフラッシュシステムを起動させたこと・・・。もう一つは・・・。」
ジャミル・ニートが戦闘時にフラッシュシステムを起動させたことは誰も予想できなかったことなので、ここに関してはある程度弁解の余地がある。問題はもう一つの原因であった。
「キラ・ヤマト・・・、あれだけ武装を積んだフリーダムを使いこなせたことに関してはある程度評価しよう。だが、あいつのあの行動はなんだ!!」
 書類を握る手に力がこもる。『撃墜命令』を出したにもかかわらず、彼は敵を撃墜しようとせず、勝手に勧告まで出した。上の命令が絶対である軍という組織の規律を逸脱した行為である。
「奴には銃殺でも生ぬるい…! 殺した後に首を海に沈めてサメのえさにしてやる…!!」
 イライラする気持ちを押さえるために胸のポケットからタバコを取り出し、口にくわえる。フィルターを歯で憎らしげに噛みながら引き出しからマッチを取り出し、火をともす。
タバコの煙で部屋が汚れるので普段は自室では吸わないのだが、今回ばかりは吸わずにはいられなかった。
 口から紫煙を吐き出しているとドアがノックされる。不機嫌なところを部下に見せるわけにも行かず、イライラを胸のうちに収めてなるべく普段道理の口調を装いながら入室を許可した。
入ってきた下士官は敬礼をし、直立不動の体勢で口を開く。
「アイムザット総括官、キラ・ヤマトに関するデータを旧連邦のデータベースで検索をしましたが、該当するデータはありませんでした。」
「旧連邦に参加していたすべての国々の戸籍をすべて洗ったんだろうな?」
「ハッ! もちろんであります!!」
「フゥ・・・、やはり旧連邦の物では役に立たんか…。」
 銜えていたタバコを手に持ち大きく息をつく。素性がわからないキラ・ヤマトのことを知るためにアイムザットは戸籍情報の洗い出しを指示した。
だが、コロニー落としのおかげで残っている情報は全体の半分にも満たない。期待半分諦め半分でやらせたものの、やはり徒労に終わったようである。
「結局これで、キラ・ヤマトの素性探りは振り出しに戻ったわけか・・・。」
「総括官、彼の毛髪を採取して遺伝子データを割り出した化学班から報告書の方を預かってまいりましたので、お渡ししておきます。」
 下士官は報告書を提出すると部屋を後にする。この下士官のように素直に命令を聴いて実行してくれればどれだけ良いだろうと内心毒づきつつ、アイムザットは報告書に目を落とした。
409GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/09/03(日) 00:23:43 ID:???
第三十二話『そのための捨て駒だ』(中編)

「総括官、キラ・ヤマトを連れて参りました。」
キラはシャギアとオルバと共に、アイムザットの自室を訪れていた。目立った調度品などはなく、来客用の机とソファー、書類作業用の大きなデスクという簡素な部屋でアイムザットはキラ達を睨みながら迎えた。
「ご苦労、早速本題に入るが、キラ・ヤマト。今この場に呼び出された理由は、わかっているだろうな?」
 デスクに座って腕を組み、眉間に深くしわを寄せたアイムザットからは激しく燃える怒りが感じられる。キラは刺すような視線を受けながらただ淡々と答えた。
「この間の戦闘での命令無視、勝手に勧告を出したことに対しての処分・・・ですか?」
「そうだ。」
 おもむろに席を立つと、アイムザットはキラの前に立ち、上から見下ろす。頭一つ背の高いアイムザットが憤怒の形相で睨みを利かせる。
「貴様のやったことは、本来ならば銃殺物だ。」
 彼の表情は硬い。平静を装っているが、沸騰した水が水蒸気を撒き散らすように怒りを完全に隠すことはできない。
「だが、貴様のパイロットとしての能力は正直惜しい。今回はこれで勘弁してやる。」
そう言うと彼はうなだれたままのキラの襟首を掴み右手で思い切り殴りつけた。殴られたキラのほうは殴られた勢いのまま床にたたきつけられる。
 ドアの横に待機していたシャギアとオルバはその様子を何も口にすることなく見ていた。
『兄さん、どう思う?』
『短気なアイムザットのことだ、いつもだったらこの場で銃殺しているところだろう。』
『じゃあ・・・?』
『ああ、おそらく何かカードがあるな・・・。』
 声を出さずとも彼ら双子は心を通わせる事ができる。上官の前で黙って立っていてもこの力を使えば会話をすることは難しいことでは無かった。
「貴様にはこの艦を下りて、ある場所に行ってもらう。」
「ある場所・・・?」
 殴られた左頬を押さえながら上半身を起こしたキラはアイムザットの疑問符を浮かべた。新連邦のことを深く知らない彼には、向かわされる場所にまったく見当がつかないからだ。
「どこに行けというんですか?」
「更生所だ、それも参謀本部のお膝元にある特製更生所”ケルベロスの檻”!」
アイムザットの出した更生所の名前にさすがのシャギアたちも驚きの表情を見せた。
『兄さん!? ”ケルベロスの檻”って…!』
『ああ・・・、獰猛で手が着けられ無い三つ頭の炎の魔物、地獄の番犬”ケルベロス”の住むと言われるほど手荒い歓迎を受ける最終更生所。
ここに入った者で更生が終わるまで生き残った者は誰一人としていない。』
『入ったら最後、二度と出てこられないといわれる言わば”地獄の一丁目”・・・。』
『そんなところに彼を入れて一体何をしようというのだ・・・?』
「”ケルベロスの檻”って・・・?」
 シャギアたちが驚きの表情を浮かべる中、キラは眉をひそめて怪訝の表情を浮かべた。名前だけを聞くと恐ろしさを感じるが、どうにも実感がわかない。そんな彼にアイムザットはさらに続ける。
「貴様のような大バカ者を更生する訓練所だ。そこでみっちり”兵士として基本”を叩き込まれてこい!!」
410GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/09/03(日) 00:29:54 ID:???
第三十二話『そのための捨て駒だ』(後編)

 キラを部屋に戻した後、シャギアたちは再びアイムザットの部屋を訪れていた。理由は言うまでもなく、キラの処遇についてである。
「総轄官、彼の処遇はどうしてあのようなものにしたのですか?」
「不満か?」
アイムザットは灰皿にタバコをすりつけ、新しいタバコを口に銜える。既に灰皿には4本の吸殻が乗っていた。
「お言葉ですが、彼のやったことは軍法会議に掛けるまでもなく銃殺のはずです。一体なぜ、更生所送りになどしたのですか?」
 シャギアとオルバはデスクの前に気をつけの姿勢で立っている。軍以外の場所で活動する時は私服を着用するが、軍艦の中ではきちんとした軍服を着ていた。
「お前たちの言うことはわかる。あんなたわけた奴は死んでも更生せんだろうな。」
「では、いったいなぜ?」
「これを見ろ。」
 彼はオルバに先ほど報告に来た下士官が持ってきた厚さ1cmはあろうキラ・ヤマトの遺伝子解析の報告書を手渡した。中には専門的な事柄がずらずらと並んでいる。
「これが一体どうしたというのですか?」
「塩基配列の図やら固体識別のどうたらこうたらに関しては私もわからん、最後の頁を読んでみろ。」
 シャギアたちは報告書の最後の頁に目を落とす。”キラ・ヤマトの遺伝子情報の解析結果”と記されたその内容は驚くべきものだった。

『今回、遺伝子情報による戸籍情報の検索を行うために解析を行ったが、解析の結果、彼は先天的に遺伝子操作を受けた形跡が見られた。
彼の体は20世紀の昔から”三大疾病”と言われ続けているガンや脳卒中はもちろん、絶滅したとされる天然痘ウイルスにすらきわめて高い耐性を持っている事が検査の結果わかった。
本来、人間の病原菌に対する防衛機能というものは風邪等のように一度その病気に感染してから生成される。しかし、彼の場合は既に”生まれた時から”それらに対しての耐性を持っている。
これは本来ありえないことであり、彼が遺伝子操作を受けた決定的証拠である。
さらに、病原菌に対してのここまでの耐性を持つことから、心肺機能の強化、肉体的(筋肉等)遺伝子操作もなされていることはほぼ間違いない・・・』


「『彼は言わば、”人類の推移を集めて創った最強の肉体を持つ人間”である』…。」
「そう言う事だ。」
 アイムザットは横を向きタバコの煙を吐き出す。キラ・ヤマトの戸籍情報が見つからなかったのは、
彼が『研究所で”意図的に創られた存在”だから』とアイムザットは推測している。旧連邦も一枚岩では無かった。反抗勢力がこのような研究をしていてもおかしくは無い。
報告書に目を通し終えたシャギアたちは報告書の内容はわかったものの、未だにぬぐいきれない疑問があった。
「最強の肉体を持っていても、あれでは…。」
「だから”ケルベロスの檻”に送るんだ。あの軟弱者が更生して出てくることなど、最初から期待していない。」
「では…?」
「ニュータイプであるティファ・アディールと最強の肉体を持つキラ・ヤマト。”最強の肉体を持ったニュータイプ”を創る。そのための捨て駒だ。」
アイムザットは、ギラついた悪意のある笑みを浮かべた。
411GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/09/03(日) 00:36:57 ID:???
下がっているからついでにageときます
412通常の名無しさんの3倍:2006/09/03(日) 00:45:46 ID:???
新作GJ!夜分お疲れ様です!
あれ?キラ、ゾンダーエプタに行かないルート?
413通常の名無しさんの3倍:2006/09/03(日) 00:47:44 ID:???
GJ!
何かキラ更正どころか凄い勢いで狂って行きそうな悪寒…
ソレはそれで面白いけどね、ってかむしろそんなのでもバッチコイ
414通常の名無しさんの3倍:2006/09/03(日) 00:48:13 ID:???
>>411
つまんねーよ
Xネタだすなや禿げ
氏ね
415通常の名無しさんの3倍:2006/09/03(日) 00:52:14 ID:???
更新お疲れ様です。
まさかアイムザットがサブタイトルを飾るとは。
AWの兵士養成所は厳しそうだし、キラには
鉄拳制裁の嵐が待っていそうだ。
416通常の名無しさんの3倍:2006/09/03(日) 01:03:53 ID:???
なんだか面白い展開になってきたー!w
417通常の名無しさんの3倍:2006/09/03(日) 01:06:24 ID:???
次回から刑務所アニメに・・・w
418通常の名無しさんの3倍:2006/09/03(日) 01:07:26 ID:???
ほぉ、まだ季節の残り香が漂っているようだ・・・

それはさておき、今回もお疲れ様でした。
某流離ってるSSのキラも、連合の化け物エースパイロットに軍人としての特訓を
受けてましたが、こちらの厳しさはその比ではないでしょうね。
はたしてどんな地獄が待ち受けていることやら・・・。
それでは職人様、涼しくなってきましたが、健康には注意して、まったり頑張って下さい。
419通常の名無しさんの3倍:2006/09/03(日) 01:41:07 ID:???
最近ペース上がってません?]運命さんの影響かしら?www
それはそうと・・・・・・どうやらキラが強化人間になりそうな香ばしい臭いが
フツフツと・・・って!?何か凄いことになりそうな。

ゾンダーエプタ編はシンとカガリが入るので本編準拠でも普通(この場合燃える
展開による「普通」を指します^^;)に面白くなりそう・・・

あ、でもAAクルーも健在なんだし、ここいらで登場の可能性もアリですか?

ともあれ、お疲れさまでした。就活頑張って無理しない範囲で更新してくださいね。
420通常の名無しさんの3倍:2006/09/03(日) 04:19:42 ID:???
クルーゼ生存スレのナニ切り凸みたいになったりして…
421通常の名無しさんの3倍:2006/09/03(日) 06:25:59 ID:???
おくればせながら更新乙、そして添削

>>409
>キラはアイムザットの疑問符を浮かべた。
アイムザットの言葉に?
422通常の名無しさんの3倍:2006/09/03(日) 07:05:10 ID:???
                    ____
                   , ' .|:|  |  ̄ ` t
                  f . |:|  |    ヽ
                  │ .|:|  |    i`
                  ィ , −、人,i、!,, i  もう、そろそろ この人と同じ声の人が
                ノ__,|-f i ヽ  ゛i 、ゝ
                   j-.(ο)/ , .ィ iヽヽ   出てくるかな?
        ___、_      ,_ ィL .Y,」' `=ソ |i )ヽ
       ,ー,   ` ー-:";/  ||`V <_>  r'||ノ、   κ
      7"       `";( r `i |`t -==-' i || ,,>ー'" ' ̄ `-、
     /  -―  、    j |  |ヽ、 """ / f'         ヽ
     ( /     ヽ __j⌒ ゝ-j__ ヽ__ノ/ ,ノ| ;       /`ー゛
      ゝf     ::;;V ( ノ;;;;::::| r' ノ-- −' | ;      f'   i
       i:::/   ::::;;;/j  i;;;::::::;`' r      .| ;      ::|;:   l
       .>    :::::;i ヽ ノ;;;::::;;;:::ノ     .::| ;     ::::|;;:    t
       /    :::;;> 、 ヽ,_, /...    :::;;ノ| ;     ::::::|;;;:   i
      /    / `ヽ`イ_ /| `|    :;| |     ::::::|;;;:   ヽ、
     /   /l       / | |     :;|  |      :::::|;;:::     `、
     /           /  | |    :;|  |    ;  :::|;:::::     ヽ
    /           /  | |    :;/  |    ;:  ::|;:::::      `、
               /    | ヽ  ;:;ノ  j   ;::::;;;  ::|ヽ;:::      ヽ
423通常の名無しさんの3倍:2006/09/03(日) 07:09:42 ID:???
それよりもティファがキラに寝取られる
424通常の名無しさんの3倍:2006/09/03(日) 07:10:30 ID:???
                 ,.........,_  __
               ,.r'"~~ヽ、::::ヾ、:::::ヽ、
            ,r''"::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ,::::::::::ヽ、
           ノ''"~::::::::::::::::::::::::::::、:::::::ヽ::::::::::::::゙:,
         r"::::::::-‐'"~~`:::::::::ヽ、::ヽ::::::ヽ,::::::::::::ヽ.
         l::,r:::::::::::::r'"~ヽ、:::ヽ::ヽ、::::::::゙;;::r'":::::::ソ    
         l"::::::::::::::::::::-、:::::t---、、::::::ヽノ,:::::::::::、:゙:,
         r":::::::::::___::::゙ヽr''      ゙ー,:r;.j:、t-、::::ヾ.     
         t,::::/::::::::::::::ミ''       'ノ",!ノl| ゙:,::::,r'
         l:::::::::,r‐ 、:ミ'"  ―‐-、、,__ ノ '__,,.!ノ       私は相羽タカヤです・・・。
         /::::::::l.ヽ,ゝ|,ミ,    ヾユニフ~`> ,r:j>i'
        ,r'l:::::::::::::ヽ、,| ゙;:            i  |
      / |:::::::::::::,|,,、゙' l'             t,.r'
     ,ri"   l:::::::::/,/'i’ ゙      __    -┬ '
-‐'''""~|    ゙i,;!'ソ,ノ l' :, ヽ、     ̄ ̄ ,:'
     |      ゙i、ヽ、 :i   ヽ.、     ,!,
.     |       \ \ ゙i,     ヽ`ー,r--'゙i,\
425通常の名無しさんの3倍:2006/09/03(日) 08:42:53 ID:???
乙!これはキラが突然ピキーンするようになった解釈の一つなのだろーかw
…人工ニュータイプになるのかね、やはり
426通常の名無しさんの3倍:2006/09/03(日) 10:16:46 ID:???
キラがケツからやられる予感がふつふつと沸いてきたぜ!
427通常の名無しさんの3倍:2006/09/03(日) 11:14:21 ID:???
いや、やめてよねって言いながら教官や他の更生者を殴り倒し、脱走するんじゃまいか。
428通常の名無しさんの3倍:2006/09/03(日) 12:01:51 ID:???
殴り倒せるほど腕力無い
鍛えてないからな
429通常の名無しさんの3倍:2006/09/03(日) 12:08:43 ID:???
あしたのジョーの特等少年院に送り込まれたようなもん?
430通常の名無しさんの3倍:2006/09/03(日) 12:35:18 ID:???
新連邦設立の理念と意義と素晴らしさと革命軍の悪行と世界を正しく導かねばならんのだーという脅迫やら
をとくとくと説教されてティターンズみたいになったりして。うーん次回更新が楽しみだ。
431通常の名無しさんの3倍:2006/09/03(日) 13:02:54 ID:???
>>424
黙れDボウイ
432通常の名無しさんの3倍:2006/09/03(日) 14:15:36 ID:???
>>423 それだけは阻止しなければ
433通常の名無しさんの3倍:2006/09/03(日) 14:56:41 ID:???
そんな事になったらガロードがコーヒースレのニコル並みに狂化してしまう・・・
434通常の名無しさんの3倍:2006/09/03(日) 17:51:30 ID:???
クローンかなんか作る為にキラとティファの遺伝子を
採取する気かアイムザット。
まあティファはゾンダーエプタで無事救出されるが。
435「十五年目の亡霊」 by広瀬正志:2006/09/03(日) 21:46:08 ID:???
                  /         \
                ,-=´ //´       i
             r-‐'´               |
             ト、       // /〃 / 、 |
             \      /  // ,ィ// i |
              i`  i       '_, 〃イ/  ト、     >>422
       _  __  ヽ  M ,ィ i /''´'´ '´  ',.   ! \ それなら俺もダゼ!
    ,-_ュ_,イ //7' // ̄/| |  /'  j    __ i レ'i|.  \   
  //  / // / .// ./ ', .|,.へ、___、_. -ッち‐ァ | レ' ||   ノト、
 /  i  | |.| i  // /  r^,',ヾ'-"'' ,i゙´ヽ  ̄   | h)i   / / ゝヽ,
   i  .| |.! ! i i/    i ヽi|   i !     r' |/ ノr''´/,// / ヾ_
   |   | l.l | レ'     \ヽ',   '''ェニ,,,._ i i レ'i/ / r/' /' ,ィ''' _)
   |   ', !Ll 4T''ー-、_   ヽ」',  ''r三三=' ,' !  i i / .// / /´ `''ー、_
 ヽ ',   ヽ__ノノ    \.   ハ   ー‐'' ノ.ノ  / ノ/ ./// /       _
 、ヽ i          _,/ __, | \ i    /__/ ,.イ ./' / /       /ヽ
  \', '、        r' ',r'´ f| 'v‐‐,`ー―'rシ  `Y ヽ ヽ' /      /
 __ ヽ','、  r'⌒ヽ_,.-''⌒7'''7''ヾ゙ r'_,..-‐'''´    人   \/     /
   `ヽ、',',  ヽr'''´  〃 .L,/  ノ‐''´         /  `ヽ、    / //
     `ヾ,, /    ヽ、___/  ,..、_    /-'´`ヽ ・ _,>  / //
         f´     //  ,..-''´/    ̄`''ー-、_ / /  / // ,..-‐''
436通常の名無しさんの3倍:2006/09/05(火) 01:08:18 ID:???
レスがとまって見えるぞ
437通常の名無しさんの3倍:2006/09/05(火) 17:38:56 ID:???
気にするな、普段はこんなもんさ
438通常の名無しさんの3倍:2006/09/05(火) 22:32:55 ID:???
私の一日は一杯のコーヒーで始まりそして終わる そんな日があってもいいじゃないか
439コーヒー&ポーション販売人:2006/09/06(水) 18:33:42 ID:???
AAはなるべく控えるヨロシ!

>>438
マスターの代わりに!
http://ykr414.net/makers/img/coffee01.jpg

それと売れ残りの
ttp://img04.pics.livedoor.com/004/8/0/8030fc638856f0c30048-M.JPG
300円です。…買って下さいッ!!><;
440コーヒー&ポーション販売人:2006/09/06(水) 18:37:27 ID:???
…ageてしまってゴメンナサイorz


ツッテキマス...
|青木ヶ原樹海| λ............
441GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/09/06(水) 22:24:02 ID:???
>>440
間違ってageる事は誰だってあるから気にしなくてもいいですよ?(乱発は問題ですが)

すいませんが、次回の話でちょっと悩んでますので次の話少し遅れるかもしれません…

シナリオ通りに行くか、急展開させるか… セインズアイランドでやら無かったら
後話の分岐点が少なくなる…
442通常の名無しさんの3倍:2006/09/06(水) 22:55:28 ID:???
個人的希望としては、向こうのスレがオリ展開に溢れてるので
こっちでは堅実に押さえる所は押さえてて欲しいな
エスタルド以降の短縮期間に入ったら削られた分をどんどん補完してもらってもいいと思うけど
443通常の名無しさんの3倍:2006/09/06(水) 22:57:24 ID:???
>>441
私からお前に送る言葉は一つだけだ

 何 も 考 え ず に 走  れ ! ! 



GX氏が綴る物語だ。GX氏が思うまま、描いてくれればそれでいい。
こちらはそれを楽しみに待つだけですよ
444通常の名無しさんの3倍:2006/09/07(木) 01:05:17 ID:???
でももしも叶うならば、サテリコン編を充実させてくれますように。
なむなむ
445通常の名無しさんの3倍:2006/09/07(木) 01:14:59 ID:???
それと、DX強奪編を。個人的に原作でもものすごく燃えたシチュなんで。
446GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/09/07(木) 01:18:11 ID:???
オリジナルと言っても、話の本筋を変えるほどではないですよ。

ただ、AWの世界と言ってもガロードたちの周りだけがAWと言うわけじゃありませんからね…

その辺のことを少し考えています。
447通常の名無しさんの3倍:2006/09/07(木) 08:54:50 ID:???
>>446
回答ありがとうございます。世界観を拡げるの生活感を出すのは良いですが、
本筋から極端に離れるのは避けるのが良いかも(種死での緊迫した状況にあるまじき買い物
とか場違いの場面とか・・・・・・入れるわきゃ無いですよね負債じゃあるまいしwww)

軽い行動(人との出会い・交流・アイテム入手)が後半の伏線となったり、この時点では無意味
でもきっちり伏線回収出来れば無問題ですよv

では、珈琲飲みつつまた〜りと待ってますね♪
448通常の名無しさんの3倍:2006/09/08(金) 17:37:48 ID:???
>>446
つまんねーんだよ氏ね
449通常の名無しさんの3倍:2006/09/08(金) 18:17:13 ID:???
ウンコ君、君の役目は一先ずオワットルから、次の出番までドーナツでもパクついててくれたまえ。
450通常の名無しさんの3倍:2006/09/08(金) 21:43:15 ID:???
感想板ができた
ttp://yy44.60.kg/gxseed/
451通常の名無しさんの3倍:2006/09/09(土) 01:28:46 ID:???
ここなら感想版使うまでもなかろうが…あえて乙
452通常の名無しさんの3倍:2006/09/09(土) 23:10:13 ID:???
>>446
まぁ…それでもいいけどさ...


 コーヒースレみたいに取っ付き難くなったり、Wスレの如く他作品キャ
ラを絡ませる(ア○ロの登場)とかさえなければ…別にイイよ。

>>448
もしかして…以前のスレに居た保守くんか?

もしそうなら…保守、乙!
違うなら…大人しくしてろ!
>>450
俺的には微妙だが、一応…乙
453通常の名無しさんの3倍:2006/09/10(日) 00:25:45 ID:???
1001 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2006/09/10(日) 00:12:41 ID:???
紅茶・妖精・変態・ザフトレッド

こいつら荒し自演糞コテが居なくならない限り
談話室は立ち続ける
454通常の名無しさんの3倍:2006/09/10(日) 15:12:59 ID:???
以前からこのスレ(と今はコーヒースレも)を見ていました。
で自分もXとSEEDのクロスオーバーを考えていました。
最初はXキャラ→CEでしたがX運命氏のモノ以外にも連載モノが多いので
種キャラ→AWにしました。
未熟かとは思いますがよろしくお願いします。
なお第1話は今夜9時ぐらいに投下予定です。
455通常の名無しさんの3倍:2006/09/10(日) 15:33:35 ID:???
OK、wktkして待ってるw
456通常の名無しさんの3倍:2006/09/10(日) 16:09:51 ID:???
うぇい、シン職人さんだ。初回放映まってるよ。
457MP(軍K札):2006/09/10(日) 20:33:08 ID:5GliuZxg
>>454
「運命」じゃない方?
458通常の名無しさんの3倍:2006/09/10(日) 20:48:52 ID:???
これは期待が出来そうだぜ!!!
459545:2006/09/10(日) 21:26:10 ID:???
545です。
6時ごろに急に出かけることになり、今帰宅しました。
そのため投下がもう少し遅れます。
すみません。
460454:2006/09/10(日) 23:21:02 ID:???
第1話 「コイツは・・・・ガンダム?」




「キラ!」

「アズラァァァァン!!」

お互いに仲間を失い、感情を抑えられなくなった2人の駆るストライクとイージスが激突する。

ストライクはサーべルでイージスの腕を切り落とす、がイージスはかまわずストライクを蹴り飛ばした。

すぐさまキラは体勢を整えようとするがそれより早くイージスはモビルアーマー形態に変形しストライクに組み付いてきた。

「ちぃ!!」
アスランはイージスに搭載された自爆装置を起動させ、アスランはイージスのコックピットから脱出した。

数秒後、イージスはストライクに組み付いたまま自爆。2体のMSを中心に白い閃光が辺りを包んだ。
461454:2006/09/10(日) 23:23:20 ID:???


海岸線を飛ぶMSが一機。
そのMSの名はGX、15年前の戦争で切り札として使用されたMSだ。
ただその個体はバックパック周りが換装されており、最大の特徴であるサテライトキャノンが装備されていなかった。

コレを操る少年は頭を掻きながら1枚の写真に目を通し、そしてため息をつく。
「この絵から目的の場所を見つけろだなんて・・・ジャミルも無茶言ってくれるぜ」

少年、ガロード=ランはニュータイプ保護を目的とする『バルチャー』ジャミル=ニートが指揮する陸上艦、フリーデンの乗組員でありMSパイロットである。
今回彼がGXで海岸を飛んでいるのも『ニュータイプ』ティファ=アディールがデッサンした次の目的地に在るであろう特徴的な大岩を探しているからである。

愚痴をこぼしつつもガロードは海岸線を見つめる。
やはりそれらしき大岩は見当たらない。
そのまま海岸線を直進すると大きな崖に差し掛かった、崖を超えた先に目的の大岩があるとは思えなかったガロードはGXを反転させようとした。
しかしその瞬間、GXのディスプレイにMSの残骸らしき金属反応が出た。
『バルチャー』でもあるフリーデンの資金調達はジャンクMSを修理して売りさばくという方法がメインであるため、探索が主とはいえジャンクを見つければ持ち帰るのが普通だった。

そうしてGXを崖の向こう側まで移動させ、センサーの示した位置を確認したガロードは目を疑った。
462454:2006/09/10(日) 23:26:44 ID:???


「コイツは・・・・ガンダム?」
ガロードの目に映るのは全身が灰色を基礎としたカラーリングで、以前ビット対応MS『ベルティゴ』に完敗を喫した際のGXの損傷度を遥に上回ってMSと呼ぶにも値しないような『鉄くず』。
しかし何とか原型を留めている顔の部分は明らかにGXと同系統の顔つきをしていた。

急いでガロードは『鉄くず』のすぐそばにGXを着陸させると、コックピットから出て『鉄くず』の状態を確認する。
外部装甲らしきパーツが本体の周りに散乱しているが、フレーム自体はしっかりした構造になっているらしくこの状態ならGXで抱きかかえて持って帰っても途中でバラバラになることはなさそうだった。
「ふぅ、コレなら何とかなりそうだな。よ〜し、フリーデンに連絡入れるか。」

「・・・うぅ・・・・・・・・・」

突然うめき声が聞こえた、ガロードはすぐに周りを確認したが人影はない。
「どうなってんだよ! 幽霊とか言うオチじゃないだろうな?」

何度周りを見回しても残骸以外には何も見当たらない。
音を聞き取ることに神経を集中させ、耳を済澄ませるとMSの腕らしき残骸の影から水の流れる音が聞こえる。残骸の反対側に回りこんでみると、小川のふちに少年が倒れていた。
パイロットスーツを着ているがその所々が裂け、血が滲んでいる、ひどい怪我をしているようだった。

「おい!!!大丈夫か? 何があった?」

反応は無い。
すぐさまガロードは少年を砂浜に寝かせると着ていたシャツを破き、それで出血のひどい部分より心臓に近い部分を縛る。旧世紀から変わらない応急処置法だ。
処置を済ませてすぐに少年寝かせると、GXに乗り込みフリーデンへ連絡を入れる。

事情を話すとジャミルはフリーデンをコチラに向かわせてくれた。
ガロードの処置とテクスの能力の高さもあってか、名前も知らない少年は一命を取り留めた。
今は処置室で穏やかな寝息を立てている。
目的の大岩はウィッツが見つけており、ガロードは本来の働きをすることは出来なかったが、結果として貴重なガンダムタイプのジャンクを手に入れることができ、また何処の誰ともわからないが1人の人間の命を救えたことにガロードは満足した。


463454:2006/09/10(日) 23:29:48 ID:???


ガロードがガンダムタイプのMSを発見してから3日が経ち、ちょうど目的の大岩のある海岸へフリーデンが到着する寸前、少年が目を覚ます。

「ここは・・・・何処だ?」
「目が覚めたかね、少年」
すぐそばにいた白衣を着た男が話しかけてきた。

「貴方は?」
「テクス・ファーゼンバーグ、医者だよ。ところで君の名前を聞かせて欲しいのだが。」
「・・・・アスラン・ザラ。それが俺の名前です」
「ではアスラン、君は何者だ?」
「は? 自分はザフト軍所属のパイロットですが・・・・」
「ザフト軍・・・・心当たりがないな」
「えっ、ここは何処なんです!!」
「陸上艦フリーデンの処置室だ。」
「そうではなくて・・・・・」
「ああ、細かな地名は知らないが北米大陸の海岸だよ」
「・・・・どういうことです、何で俺が北米に?」
「どうも話しが噛み合わんな・・・・・無理をしない程度でいい、君の覚えている限りの倒れる前の出来事を話してくれないか?」
「分かりました・・・・」

明らかに相手の様子がおかしいことに疑問を抱きながら、機密等の情報は隠しつつ、アスランはことの顛末をテクスに話すことにした。



464454:2006/09/10(日) 23:33:17 ID:???


一通りの話を聞き、テクスは難しい顔をする。
「ふむ・・・・私はあまりそういう話は信じないものだが、これだけ証拠があっては信じる他無いか・・・・」

テクスと話すことによって、自分の置かれた状況が分かって来たのはよいが・・・それは正直自分でも信じられない。
それがアスランの本音だった。
しかし今自分は此処に存在している。運命のいたずらか、友を自らの手で殺したことに対しての罰なのか?
そうしてアスランが考えているうちに処置室の扉が開き、蒼い上着を着たサングラスの男が部屋に入ってきた。

「少年が目を覚ましたと聞いたが・・・」
「アスラン・ザラ君だ」

サングラスの男はアスランの正面に立つと握手を求めてきた
「フリーデンの艦長を務める、ジャミル=ニートだ、よろしく。」
「・・・はい。よろしくお願いします」

アスランはとりあえず差し出された手を握り返す。
「挨拶はそこまでとして。ジャミル、彼についてなんだがな・・・・」

テクスがジャミルに説明をしている間、アスランはこれからのことを考えていた。
帰る方法はあるのか?? 自分は今後どうすればよいのか?? いくら考えても答えは出てこない。
そうしているうちに2人の話は終わったらしく、ジャミルは処置室を後にする。
しかし数分後にジャミルは戻ってきた。
そしていつも着ていた赤服とはほど遠い、ラフなデザインの服を渡された。
そしてジャミルはアスランに告げる。

「私は君をどうかしようとは思わない。行くあてが無いというのならこの艦(ふね)で暮らしてみないか??」
「・・・・・こんな自分でも役に立てるなら。お願いします。」


そうしてアスランの見知らぬ世界での生活の幕が上がる。

〜つづく〜
465GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/09/10(日) 23:39:49 ID:???
>>464
GJ なるほど、種時代から持ってきましたか…種死を扱う私としては今後の展開にwktk
ついでにPNも決めてみては?

こっちもネタ投下
皆さんどっちにも感想レスよろノ

予告
『幸せ』とは、それを感じるものによって良くも悪くもなる。

幸せについて考えるシンに、激動の時代を生き抜いた1人の男が彼なりの答えを出す。

それは、シンの『戦う意味』そのものを否定するものであった。

第三十三話『幸福の価値は人それぞれだろ?』
466GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/09/10(日) 23:42:38 ID:???
第三十三話『幸福の価値は人それぞれだろ?』(前編)

「ふああぁぁああぁぁ・・・。」
窓の外は薄暗く水平線の向こうに太陽の片鱗すら見えていない。目覚める時間としてはかなり早い時間ではあったが、シンは珍しくそんな時間に目を覚ました。大きなあくびをしながら寝ぼけ眼で時間を確認する。
「まだ5時か…。とはいってももう一眠りするような時間帯じゃないよなぁ…。」
寝起きでボサボサの髪をかき上げ、窓の外に目を向ける。下はどこまでも穏やかに広がる海、上は明るくなり始めた空を少しばかりの雲がゆっくりと流れてゆく。
「…甲板に出て朝日でも見るか…。」
シンには寝坊の習慣は無い。部屋にいてもやる事も無く退屈なだけなのでなんとなく甲板へと足を運んだ。

 外は中に比べて空気に”張り”があった。ドアを開けた瞬間、頬をなでる朝の空気が体にまとわりついていた眠気を吹き飛ばし、
ふやけていた顔を引き締める。大きく体を伸ばし、全身の筋肉を一通り動かすと甲板の縁へと足を進めた。
「そういや、朝日をこうやって見るのは何年ぶりだろう…?」
C.E.70の泥沼化した戦争でオーブを離れた後、彼はずっとプラントにいた。砂時計を模したプラントでも朝はやってくるがそこはやはり人工の空間、
幼い頃にオーブで見た朝焼けや夕焼けの美しさには程遠い。ミネルバに乗って地球に戻ってきた後も、戦争ばかりでそういったことをする余裕も無かった。
 フリーデン正面の水平線から太陽が顔を出し始める。太陽が昇る速度はゆっくりとしていて、それでいて見ている人を飽きさせる事が無い。
「…朝日って、こんなにきれいだったかな…?」
今までに何度か見たこの光景にシンは感動を覚えていた。地球にいればどこでも見ることのできる光景だが、以前見たものとはまるで違う。
見た場所が違うからか、時期が違うからか、理由はいくつか考えられるがそんなことはどうでも良いと思わせるほど朝日は美しく見えた。
「”早起きは三文の徳”って言うけど、確かにこれを見ると得した気分になれるな。」
 朝日は水平線を昇りきり、燦々と光を湛えている。何か良い事が起こる予感を感じながらシンは朝日に背を向けた。


「…んで、これか…。」
「ん? どうかしたか?」
「べつに…。」
カガリが運転する車の助手席でシンは頬杖をついて投げ遣りな返事を返した。
 フリーデンは大小6つの島からなる太平洋上の交易中枢都市『セインズアイランド』に寄港していた。北米大陸とユーラシア大陸の間にはこのセインズアイランド以外に目立った島が無いため、
シー・バルチャーやオルクでさえもここで売買を行う。15年前のコロニー落としの被害を逃れた数少ないエネルギープラントを持つこの都市は、海で生活を営むものたちの生命線となっていた。
 フリーデンクルーにとって、北米大陸を出港してから約一ヶ月ぶりの陸地である。久しぶりに陸地の安定感を感じながらクルーの半分が物資の買出しをかねてセインズアイランド観光に繰り出すこととなった。
 南国のきつい日差し、右にはこの一ヶ月窓から眺め続けた青い海を見ながら整備された海岸道路を車は南へと走る。いつもはなんとも思わないこの光景だが、この時ばかりはこの心地よすぎる青い世界が苛立たしく思えた。
「ガロードとティファはわかるさ。ウイッツさんたちもわかる。何で俺とアスハが組んで買い物なんだよ・・・。」
「そんなこと言ったって仕方ないだろ? 手分けしてやらなきゃ終わらないんだから。」
「女同士トニヤさんとでも組めば良いじゃねぇか…。」
「あいつはサラと何か話していた。」
「ちぇ…。」
「それに、こういう時じゃないと話せない内容もあるからな。」
ふてくされているシンを横にカガリは真剣な表情を見せた。口調からも真剣な様子が伺えたのでシンも気持ちを切り替える。
「…フリーダムのことか?」
「それもあるが、お前や私、そしてキラ…フリーダムのパイロットのことだが、何でこんなところにいるのか? 理由も原因も謎だ。」
元々いたC.E.73からA.W.0015へ、どういった経緯で世界を超えてきたのか。こちらに来て既に2ヶ月、まったくそういったことはわかっていなかった。
467GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/09/10(日) 23:46:46 ID:???
第三十三話『幸福の価値は人それぞれだろ?』(中編)

「俺とあんたとあいつの共通点って・・・?」
「三人ともオーブ出身、歳があまり離れていない。性別は・・・関係ないか。」
「歳も関係ないだろ、同い歳ならともかく。」
「…それもそうだな…。後は…、全員があの戦争に携わっているということ…か。」
「それも結構奥深くまで、な。」
 戦争。この言葉はどこの世界にでも有る物なのだなとシンは今更ながら落胆する。この世界も15年前に最悪の形で終結した戦争によって今がある。
戦争で最悪の結果を招く引き金を引いた人物が艦長であるということもなんとなく出来過ぎているような気がした。
「ゲームとかファンタジーの世界じゃ、異世界から召喚された勇者が魔王を倒すってのがセオリーなんだろうけど…。」
「15年前に戦争は終わっている。事が終わった後に召喚される勇者なんて、マヌケにもほどがあるぞ。私たちは私たちの世界のことで手一杯だというのに…。」
「だよなぁ…。」
 シンは頭の後ろで手を組み上を見上げる。今乗っている車には屋根が無いため、見上げればただただ真っ青な空が広がる。
考えても答えの出ない問い、最近は打ち解け始めたとはいえまだまだしこりの残る人物と席を並べる車。朝方の良い気分は最早かけらも残っていなかった。
「ホント、憎らしいくらい青い空だ・・・。」


「…これで買い物は全部か?」
「ああ、あとドクターに頼まれたコーヒー豆を買えば終わりだ。」
買ったほとんどの物が乗ってきた車で運べるものではないため、直接港に持っていくように伝えてある。もしこれを自分たちで持って行くとなると小型のトラック程度は必要になるだろう。
 今彼らの車に積まれているのは居残りメンバーから頼まれた細々としたものばかりで、北米大陸から持ち込まれたと思われる化粧品、
丈夫な皮製の手袋、なにやら変な物体の入った酒等々、シンたちにとっては一体なんに使用するのか謎な物の方が多い。
「化粧品に関しては肌との相性が有るから当然かもしれんが…。」
「誰だよ、この変な細長い物体の入った酒を買ってきてくれって言ったのは…?」
大きなのビンの中央に浮かんでいる黒い物体をあきれた様子で眺めつつ、トランクを閉めた。コーヒー豆も大量に購入するわけではないのでもう物を入れることは無い。
「ドクターが自分で買いに行けば良いのに…。 薬やら消毒薬とか医薬品の補給もあるんじゃないのかよ?」
「ドクターの話じゃ、何かやる事があるとか言ってたが…。」
「やること…ねぇ…。」
医務室に行った時に寝込んでいる人はいなかったことは確認済みである。一体何をやる必要があるのか。
「ま、他人の詮索よりも目の前の仕事だな。・・・ってもコーヒー豆なんてどこで買うんだよ?」
「さてな、時間も時間だ。まずは昼食を取るとしよう。」
468GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/09/10(日) 23:52:12 ID:???
第三十三話『幸福の価値は人それぞれだろ?』(後編)

白い壁の喫茶店のドアをくぐると中からコーヒー豆独特の香りが立ち込めていた。この店のマスターらしき初老の男性はカウンターでカップを口に運んでいたが、来店してきたシンたちににこやかに微笑んだ。
「いらっしゃい、お二人さん。今日はデートかい?」
『ち、違います!!』
マスターの思わぬ発言に二人とも顔を真っ赤にしながらまったく同じタイミングで否定した。
「そうかい、そいつは失礼した。いやなんせあんまりにも仲がよさそうだったからね。」
「な、仲がよさそうに見えてもデートじゃありませんよ!!」
「まったくだ、何で私とシンがデートをしなきゃいけないんだ!?」
 力いっぱい否定する二人をマスターは笑いながらカウンターへと促す。店内は木製の調度品が要所要所に配置され実に落ち着いた雰囲気を醸し出している。
店にいる客は彼ら以外に1人、肌の焼けた白髪の男が1人パンケーキを食べている。
赤面して二人がカウンターに座ると、白髪の男はパンケーキとコーヒーをもって彼らの横に座った。
「おうマスター、席変わっても良いよな?」
「別にかまいませんよ。1人で食べていてもあじけないでしょうしね。」
「ああ、この二人からかっていたほうがまだ楽しそうだ。」
「か、からかうって・・・。」
男とマスターの言葉に嫌な汗をかきながらもシンたちは軽食をそれぞれオーダーし、軽食が来るまでの間この男と話をして過ごした。
 男の名はカトック・アルザミール、戦中は軍属カメラマンをしていてが今はいろんな土地を放浪しながらそこでの風景をカメラに収めているのだという。
無精ひげの伸びたその風体は決して見栄えのするものではなかったが、逆に話しやすい人物であることを際立たせた。
「まったく、戦争のおかげで俺の半生は散々たる物になっちまった。」
「やっぱり家族を・・・?」
「ああ…。アホらしい話だぜ、コロニーの独立戦争が100億の人口のほとんどを殺す結果になったんだ。お前さんらだってダチの1人や2人おっちんだろ?」
「俺は・・・家族みんな死にました。・・・カトックさんは”誰もが幸福に生きられる世界”って創れると思いますか?」
「…”誰もが幸福に生きられる世界”・・・か。」
 砂糖とミルクの入ったコーヒーを口に運びながらカトックは呟く。彼は戦争という激動の時期を生きぬいて来た。平和に対しての思いは誰よりも強い、シンはそう思った。
「確かに、それを実現できりゃ戦争なんて無くなるんだろうがな。だが、そいつは無理な話だろうぜ。」
「自分自身の進むべき道がわかっていても、ですか?」
「道がわかっていても本人が幸福だと思わねぇならそいつは幸福じゃねぇ。幸福の価値は人それぞれだろ? 皆が皆同じ価値観の世界なんてあるはずねぇんだ。」
 プラント最高評議会議長ギルバート・デュランダルが提唱した“ディスティニープラン”。
『誰もが幸福に生きられる世界』になるとデュランダル議長が言い切ったこのプランを、長い戦争の時期を生き抜いた男ははっきりと否定した。
469通常の名無しさんの3倍:2006/09/11(月) 00:08:27 ID:???
…………………ここでカトック来たか!!
470通常の名無しさんの3倍:2006/09/11(月) 00:24:22 ID:???
カメラマン名乗ってるのな。
その場限りか、それとも表の顔か?
471通常の名無しさんの3倍:2006/09/11(月) 00:33:34 ID:???
お二方ともGJ!
GXさんはおっさんktkrですし、
454さんはあっち(種世界に〜)でもやらなかった無印種とのコラボでワクテカです!


ところで454さんのHN、種+Xで種X(たねックス)ってのは…




だめだダサ過ぎる(`A`)サテキャの雨ん中突っ込んでいくか
472通常の名無しさんの3倍:2006/09/11(月) 00:36:30 ID:???
>>460
GJ
無印種とXのクロスというだけでなく、無印種と他作品のクロスでアスランにスポットを当てた話は初めてみたので二重の意味で期待します。

それはそれとして
>アズラァァァァン!!
ここで吹いたw
473通常の名無しさんの3倍:2006/09/11(月) 00:37:14 ID:???
両職人さんGJ!!!

454氏のは、普通にキラだと思ってたらアスランが来て吹いた。
この先が本当に気になる。

そしてついにカトックが!
いつも思うんですが、サブキャラが凄く良い味出してると。今回のマスターも
GXらしい温かみを持ったキャラでGX氏の愛を感じます。
474通常の名無しさんの3倍:2006/09/11(月) 00:58:35 ID:???
カトック・・・実に含蓄のあるセリフだぜ。
地に足をつけて生きている人間の言葉だ。
ラクシズにしてもデュランダルにしてもその辺が希薄というか全然無いから全然感銘を覚えんからな。
どっちも扇動家としては優れているから独裁者にはなれるかもしれんが。
475通常の名無しさんの3倍:2006/09/11(月) 01:02:54 ID:???
新作の職人さん…無難にSEED−Xとかどうだろ?

>アズラァァァァン!!
マジで吹いたw しかも俺も最初世界を渡ったのはキラだと思ってたw
やっぱテクスはいいなぁ、どんなに信じられない事が起きても
それをコーヒー飲みながら噛み砕けるんだもんなぁ…

>>GX氏
もしやと思ったらマジでカトック来たー!!
生き様が生き様なだけにシンにもカガリにも色んな影響与えてくれそうだ…
ていうかなんだかんだ言いながらちゃんと一緒に行動してるとこが
仕事なんだから当然と言えば当然なんだが可愛かったw
476454改めSEED-X:2006/09/11(月) 01:23:01 ID:???
454です。

>GX 1/144氏
早速の感想ありがとうございます。
まさか本家様に最初のレスをもらえるとは思っていませんでした。
SS書き(公開)は初めてなのですが頑張ります。


>>471-475
感想ありがとうございます。
やっぱり誰もしたことが無いクロスなので、緊張しつつ第1話を投下してました。
種Xもよいのですが、無難なSEED-Xにしておきます。案を出していただきありがとうござます。

「アズラァァァァン!!」のセリフは狙ったわけではなく、あのシーンのセリフは何度聴いても「ス」ではなく「ズ」だったのでそのままです。

第2話は今週中には投下できると思いますのでよろしくお願いします。
477通常の名無しさんの3倍:2006/09/11(月) 01:48:02 ID:???
いいねぇ…
オレもコーヒーが飲みたくなっちまったぜ…へへっ
そう言えばシンたちがこの世界にやってきた理由はどうもサテライトシステムか…DOMEの導きのようにも思えるんだが…
ま、考察はいいや
楽しみにしてるよ!
478通常の名無しさんの3倍:2006/09/11(月) 01:50:02 ID:???
テクスお勧めのコーヒーとは?
479MP(軍K札):2006/09/11(月) 05:57:31 ID:NxNhRHi1
>>462
GXが発見したのはストライクの残骸の方?
480通常の名無しさんの3倍:2006/09/11(月) 07:04:35 ID:???
GXにNジャマ積め。


イジョ
481通常の名無しさんの3倍:2006/09/11(月) 08:07:25 ID:???
454改めSEED−]氏乙!キラではなくアスラン、それも無印時代の「ザフトのアスラン・ザラ」
を引っ張ってきたとは?まあ「一応」無印種では主人公はキラとアスランになっているし、
イイカモwww相変わらず冷静かつカウンセラーなドクター流石だ。
此処のガロードとアスランはどういう関係になるのかワクテカして待ってますwww

>>479
フレームと頭部が無事という描写があったからストライクか?もしかしたら、
ガロードが傍にあるかもしれないイージスのパーツも持っていってるかも?
もしアスランともども復活したら左腕はどーなるんだろう?
482通常の名無しさんの3倍:2006/09/11(月) 14:27:35 ID:???
職人乙!!
483MP(軍K札):2006/09/11(月) 15:04:22 ID:7QMc+i8P
ストライクにイージスの左腕をつけるのだろうか?
484通常の名無しさんの3倍:2006/09/11(月) 15:14:27 ID:???
____      ______              _______
|書き込む| 名前:|         | E-mail(省略可): |sage          |
 ̄ ̄ ̄ ̄       ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄    ▲           ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
とりあえずメル欄に半角で「sage」と入れるんだ。
485通常の名無しさんの3倍:2006/09/11(月) 18:46:30 ID:???
お二方更新乙、そして添削

>>460
>アスランはイージスに搭載された自爆装置を起動させ、アスランはイージスのコックピットから脱出した。
主語の繰り返しイクナイ

>>461
大きな崖に差し掛かった、崖を超えた先に〜
、よりも。

>>462
音を聞き取ることに神経を集中させ、耳を済澄ませるとMSの腕らしき残骸の影から
澄ませると

>>466
>「まだ5時か…。とはいってももう一眠りするような時間帯じゃないよなぁ…。」
連続した音の入る場合は句読点を入れるのが望ましい。

>朝日は水平線を昇りきり、燦々と光を湛えている。
海を主語に持ってこないと動詞が朝日に係ってしまうよ。
486通常の名無しさんの3倍:2006/09/11(月) 19:40:39 ID:???
赤ペン先生は相変わらず厳しいぜw
何はともあれGX氏、454氏共に乙!
GX氏は新展開、454氏は新しい物語、どっちもwktkだw
487SEED-X:2006/09/11(月) 19:45:17 ID:???
添削どうもです、やっぱり脱字等でましたか・・・・
何回も読み返したつもりだったのですが、次は誤字、脱字を減らせるようにします。

〜起動させ、アスラン〜は完全なミスでした。2回目のアスランの前にボツにした文の主語であるアスランが残ってしまっていたようです。
う〜んやっぱり難しいですね。
488通常の名無しさんの3倍:2006/09/11(月) 20:34:40 ID:???
SEED-X氏がんがれ!
489通常の名無しさんの3倍:2006/09/11(月) 20:59:58 ID:???
GX氏GJ!
カトックキターーーー!
カメラマンを名乗って工作活動かな?
シンにあの台詞を聞かせてやりたい。
「あんたらニュータイプは、軍ではエリートだったろ。
あんた、体一つで戦場に行ったことはあるかい?」
「あんた達ニュータイプがゲームみたいな戦争をしている間、
俺達普通の兵隊は生身で戦い、死んでいった」
シンが聞いたらどう思うのかな?
490通常の名無しさんの3倍:2006/09/11(月) 23:54:57 ID:???
カトックのような人間を見ていると…0080のEDを思い出す…
491MP(軍K札):2006/09/12(火) 16:46:16 ID:???
本編で29話「私を見て!」にあたる部分では、アベルに殺されそうになるティファを見て
シンが種割れして「(ガロードに)俺と同じ思いはさせない!」とかいってティファを庇いそうな気がする。
492通常の名無しさんの3倍:2006/09/12(火) 17:17:44 ID:???
個人的にそれは勘弁
ティファを庇うのはガロードであって欲しい
それでなくてもガロードは大して活躍できてないんだから
493通常の名無しさんの3倍:2006/09/12(火) 17:21:40 ID:???
つーかそもそもアベルのオッサンのBitMSの相手に精一杯でシンにそんな余裕は無いと思われ
494通常の名無しさんの3倍:2006/09/12(火) 18:07:11 ID:???
>>491
まあ、そういう展開もありかもしれないな。
GX氏の作品の主人公はあくまでもシン。
ガロードは脇役その1に過ぎないんだし。
495通常の名無しさんの3倍:2006/09/12(火) 18:09:44 ID:???
活躍できてないつか、シンにカメラが当たってるのでガロードが目立ってないだけじゃないか
基本的にガロードの戦果は、X本編と大して変わらないし
496MP(軍K札):2006/09/12(火) 18:14:09 ID:???
まあ庇うと言ってもアベル機に体当たりをする程度とか、それくらいならいいんじゃないの?
497通常の名無しさんの3倍:2006/09/12(火) 18:49:02 ID:???
SSでの活躍≠戦果だと思う
目立ってない時点で活躍できてるとは言えないんじゃない?

脇役には脇役の良さがあるから、俺的には現状に全く不満は無いけどね
498通常の名無しさんの3倍:2006/09/12(火) 18:52:31 ID:???
ま、描写はGX氏にお任せしませう。
499通常の名無しさんの3倍:2006/09/12(火) 20:17:49 ID:???
>>496
アベル機をどうやって見分けるかが問題だな
ところでアベル・バウアーってAWの最強パイロットの一人だよな
500通常の名無しさんの3倍:2006/09/12(火) 20:41:04 ID:???
全盛期ジャミルとか除けば間違いなく最強だろうな。
フラッシュシステムを使えるようになってからは慣れてなかった為か寧ろ弱体化してた気はするが。
501通常の名無しさんの3倍:2006/09/13(水) 00:50:37 ID:???
アレ?…ココはまったり進行の種死inAWのスレだよね?
何か…いつもと違うんだが...

まぁ、それは置いとくとして…先ずはGX氏、乙!
ここでカトックが登場!しかも、いきなりDプランを論破w
カトックファンとしては嬉しいよ!GJ!!

次…ってか新しい職人さん?!え〜っと…ま、先ずは乙!
呼称はSEED-X氏でイイのかな?それとも…454氏か?

話の方についてだけど、感想は…保留。訳としては、
<種死の頃でも性能差がある世界なのに、種の頃の機体は如何するの?>って事。
つまり、ここの部分の解決法よって評価は変わるという事。
…話の流れでも変わるけど。(オリジナル厨設定が満載!とかはパス)
とりあえずは始まったばかりだし…次回で判断するよ。

>>480
…GXにNジャマーは要らないよ?AWでもCEでも…ね。
あと、種偏愛者はこのスレには不必要だよ?…おk?

それと…MP(軍K札)
コテは止めてくれないか?他スレとかに居る荒し等と被るから。
つか、感想をカキコするだけなら必要無いんじゃない?>コテハン
502通常の名無しさんの3倍:2006/09/13(水) 15:49:27 ID:???
続きにwktk
503通常の名無しさんの3倍:2006/09/13(水) 18:38:45 ID:???
>>501
種の機体は弱いと言う固定概念を捨てろ。
504通常の名無しさんの3倍:2006/09/13(水) 22:20:00 ID:???
重さはえらく違うらしい。種の機体は大体60トンでXの機体は10トンいくかいかないかなんだよな・・・。
505通常の名無しさんの3倍:2006/09/13(水) 22:31:25 ID:???
>>504
大体の種MSは全重量で80t〜だったとオモ
一方、平成は10分の1前後をフラフラしてる
506通常の名無しさんの3倍:2006/09/13(水) 22:45:22 ID:???
>>504
で、おまいさんはいつになったら半角sageって言葉を覚えるんだ?
507通常の名無しさんの3倍:2006/09/14(木) 23:09:18 ID:???
>>504
重さは気にするな。
ぶっちゃけ種の機体ですら軽すぎる位なんだ。
508通常の名無しさんの3倍:2006/09/15(金) 03:35:17 ID:???
>>507
ならXの機体軽過ぎだな
発泡スチロール゜∀)
509通常の名無しさんの3倍 :2006/09/15(金) 09:30:41 ID:???
発泡スチロールってじゃあまりにもあれなんで
発泡金属あたりにしておけばいいじゃないか?
510通常の名無しさんの3倍:2006/09/15(金) 10:58:54 ID:???
じゃあ発泡アルミで
511通常の名無しさんの3倍:2006/09/15(金) 11:48:30 ID:???
軽くて硬い夢の発泡スチロールなんだろ>平成G系
別に撃たれて効かないんなら素材が何であれ種系より有利じゃねえの?
512通常の名無しさんの3倍:2006/09/15(金) 12:44:55 ID:???
>>508
平成系はマジンガーと比重が大体同じなので、
・ルナチタニウム(AW)
・ガンダニウム(AC)
これらは超合金Zと同等として見ればおk
そうすればあのクソ軽さもやたら頑丈なのも全て解決する
513通常の名無しさんの3倍:2006/09/15(金) 18:01:43 ID:???
Gガンは…Gガンだからな。
514通常の名無しさんの3倍:2006/09/15(金) 18:12:27 ID:???
Gガンは………なぁ?
別格?
もしMFの製造技術をラクシズが手に入れたら…………
515通常の名無しさんの3倍:2006/09/15(金) 18:20:37 ID:???
あんなの飛び蹴りでダガーLのメインカメラを割ったり、
12.5ミリの銃弾喰らってもカスリ傷なバリーぐらいしか使えんよ。
516通常の名無しさんの3倍:2006/09/15(金) 19:14:32 ID:???
生身日本刀装備でMSビームサーベル斬りあいやって、ガチに勝利しただけでなくMSの腕切り落とす蘊奥のジジイとかもいけるかも試練
517通常の名無しさんの3倍:2006/09/15(金) 19:34:47 ID:???
話をぶった切って悪いが…聞いてくれ。

今日、このスレを見ながらニュースを見てたんだ。GX氏の面白い!って思いながら...
そしたらさ…

『台風、上陸の恐れが…』『かつての台風19号と同じ位の勢力で…』

とかやってた訳だよ。
別に、俺の住んでる地域は『台風の通り道』の範囲内だから、この時期の台風なんて何時もの事!なんだ。
だから…本来なら大して気にはしない(毎年、この時期は備えてるし)。気にしないんだけど…
…『台風19号』って所で引っかかったんだ。

「アレ?…19号って確か…15年前に…?!じゅ、15年前に家を小破させた…『奴』じゃないか?!」

そう。『奴』は…15年前に『新築』だった俺の家を襲った奴だったんだ!近所の人の車ふっ飛ばしたりとか…アレ?
…15年前?じゅう…?!
15年前って…ま、まるで…まるでッ!!

     『 A W み た い じ ゃ な い か ! 』

そう…思ったんだ。…それだけ。

あと、GX氏…グッジョブ!Σd
518通常の名無しさんの3倍:2006/09/16(土) 11:19:27 ID:???
寒い
519通常の名無しさんの3倍:2006/09/16(土) 17:51:46 ID:???
あったかくして寝てろ。
520通常の名無しさんの3倍:2006/09/16(土) 22:15:55 ID:???
お母さんみたいに優しい・・・
521通常の名無しさんの3倍:2006/09/16(土) 23:51:39 ID:???
>>517
15年前の悪夢という訳か?ならば、ベタではあるがこの言葉を送ろう・・・
「過ち(家の破壊)は繰り返さすな・・・」

では、健闘を祈る
522通常の名無しさんの3倍:2006/09/17(日) 01:43:55 ID:???
災害保険の未加入とか欠陥住宅とかが過ちじゃなくて
家の崩壊自体が過ちなのか
523517:2006/09/17(日) 05:38:54 ID:???
>>521
頑張っては見る。けど…
15年前の新築状態で、瓦やガラスが割れて飛んだり、壁が飛来物で凹とか散々だったのに、
今の家が耐えられるかどうか...orz

>>522
>災害保険の未加入とか欠陥住宅とか
家(実家)は、其処辺りには抜かり無しです。
というか、住んでる地域が『加入は当たり前』の地域なので…


ハァ...
マジで…進路が逸れてくれないかなぁ...orz
524通常の名無しさんの3倍:2006/09/17(日) 16:42:47 ID:???
鹿児島あたりか?
525517:2006/09/18(月) 00:50:30 ID:???
>>スレ住人
板違いのスレ違いな話して…スマン。
これからは控えますんで、このレス以降はいつもの流れで。

ホント…ごめん。
526通常の名無しさんの3倍:2006/09/18(月) 00:56:58 ID:???
Gファルコン+DXがなかなか見つからない。
あれでX系は制覇なんだが…
527通常の名無しさんの3倍:2006/09/18(月) 10:35:56 ID:???
Gファルコン+DXは数年振りに再販されたばかりです

だから店によってはまだ在庫あるかも
528通常の名無しさんの3倍:2006/09/18(月) 12:05:18 ID:???
X系(主に主役機)は何故こうも毎度瞬殺されるのか…?
正直Xを買う層は限られてると思うんだが、
まさか同じ人間が出る度に購入してるとかか?
529通常の名無しさんの3倍:2006/09/18(月) 13:50:54 ID:???
横浜ヨドバシに山積みだったが......?
遠いんだったら頑張れ
530通常の名無しさんの3倍:2006/09/18(月) 21:12:23 ID:???
amazonに売ってるよ。
自分もこの前買った。
531通常の名無しさんの3倍:2006/09/18(月) 21:19:48 ID:???
神戸三ノ宮のイエローサブマリンで売ってたよ
532GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/09/18(月) 23:01:36 ID:???
プラモは自分もDX単体なら放映当時作りましたねぇ…。 繋ぎ目消して住み入れするだけで充分見れた。

第三十四話『…悩みがあるなら、相談には乗る』(前編)

 昼食を終えたシンとカガリは、マスターから教えてもらったコーヒー豆を売っている店に向かっていた。
昼を過ぎてから日差しはいっそう強くなり、街中を歩く人々は日差しを避けるように店や木陰で涼を取っている。
道は地面からの照り返しのおかげで周りよりも気温が高く、オープンカーに乗る二人にはつらいドライブとなっていた。
「暑い・・・。」
「そんなことはわかってるからいちいち口にするなよ・・・、余計暑く感じる。」
熱を持ち始めたハンドルに四苦八苦しているカガリも、なにやら考え事をしているシンも朝の元気は感じられない。
「南国の気温を甘く見ていた…まさかこれほどとは…。」
「オーブだって南国だろうに…、これだからお嬢様は…。」
「…私は”お嬢様”とか”お姫様”とか言われるのは嫌いなんだ。そういう呼び方はやめてくれ。」
 カガリは怒気の混じった声を出すが、シンの耳にその声は届かなかった。ブティックやらスーパーやら
いろんな店が後方へと過ぎていくがシンの目にはそれすらも入っていない。ずっと何かを考え込んでいた。
「シン、何をそんなに考え込んでいるんだ?」
「…あんたらオーブは、なんでディスティニープランの導入に反対したんだ?」
「あの男の言った言葉が気になるのか…。」
「俺はフェイスだからな。」
 店で別れたカトックという男はディスティニープランを否定した。『誰もが幸福に生きられる世界』は所詮幻想でしか無いと言うのだ。
信じるものを否定された形になるシンが落ち込むのも無理のないことだった。
「プラントはあくまで一つの国だ。一国が出したプランをすべての国家が導入するのはおかしいだろ? たとえ同盟国だとしてもな。」
「国の政治に外国が口出しをしたら内政干渉ってことか…。」
「そうだ。だいたい、プランの内容だって発表されたのは遺伝子による適正を見てその人物に適したことをやらせるってことだけで、
大人になるまでに形成される性格まで考慮に入れていない。」
 遺伝子を解析することで本人も持つ適正はわかるものの、人間が生きていくうえで根幹となる『己の信念』は本人の生活環境や体験が形成させるものが大きい。
ずっと抑圧され続け『自分は何をやってもダメな人間』という烙印を自ら押すものもいれば、
間違いを指摘されずに生きてきて『自分のやることはすべて正しい』と自らの傲慢さに気づかない人間もいる。
「確かに、俺みたいに怒りやすい人間が医者なんかやってたら患者の方は気分が悪くもなるよな。」
「お前みたいに愛想の無い奴が医者になったら、患者からすれば近寄りがたいし、自分の体のことで心配なことも聞けないだろう?」
「…愛想が無くて悪かったな。」
 あさっての方向を向いたままシンは思う。『ディスティニープラン』とは結局何のために打ち出されたか。
議長は、そしてレイはこのプランが戦争を無くし”誰もが幸福に生きられる世界”を作ると断言した。
だがカトックは”価値観の違う人間がすべて幸せになることはない”といった。
友人や信頼できる上司の考えを否定する気にはなれないが、カトックの言葉を否定するだけの力はない。
「ディスティニープランを否定されたら、俺は何のために戦えば良いんだ?」
 さえぎる物の無い空からギラギラと光が降り注ぐ。『ディスティニープラン』という大義名分が揺らぐシンの心にだけ、
一寸先すら見えない靄がかかっていた。
533GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/09/18(月) 23:05:49 ID:???
第三十四話『…悩みがあるなら、相談には乗る』(中編)

「お帰りなさい、町の方はどうだった?」
「ああ、町の中はきれいだったし、物も豊富だったぞ。」
フリーデンに戻り買ってきた荷物を分けた二人はそこで別行動となった。シンは艦に積んであったバイクを借りて再び外に出たが、
カガリは久方ぶりの運転に疲れてか休息の場を求めて談話室へと足を運んだ。
 談話室には1人カウンターで考え事をするサラの姿があった。
「カガリさんはシンと一緒じゃなかったの?」
「シンはまた出て行ったよ。それから、私のことはカガリで良いぞ、同い年なんだし。」
そう言いながらカガリはサラの隣に腰掛ける。落ち着いた性格から年上に見られる事が多いがサラは18歳であり、カガリと同い年だ。
「なんかお前も、悩んでますって顔してるな。」
「…そうかしら…?」
「顔に出てるぞ? こないだのローレライの海の一件からずっとふさぎこんでる、まるでアスランだ。」
「アスラン?」
聴きなれない言葉にサラは表情を変えた。逆に口に出したカガリはしまったというような表情を浮かべる。
「何? そのアスランって?」
「い、いやあの…、わ、私の友人だ!  まじめで、頭でっかちで、あーでもないこーでもないとごちゃごちゃ考えて失敗してばっかりいる…。」
「男の人?」
「あ、ああ。まぁ身長はそこまで高くは無いけど私からすればちょうど良い高さというか」
「好きなんだ、その人のこと。」
「い、いい!!?」
 “アスラン”と言うキーワードが出たとたんにカガリは顔を真っ赤に染め、次々と出てくる言葉を逐一訂正し、また口を開いてはまた訂正する。
まるで装弾数の少ないマガジンを交換しながら打ち続けるマシンガンのように彼女は話し続けた。このようにあからさまに顔色が変われば大抵の人間には
彼女が彼のことをどう思っているか見当がつくと言うものである。
「・・・なんだかうらやましいな。」
「う、うらやましいだと!? あ、あいつと付き合うのって結構大変なんだぞ!?」
「そうじゃなくて、そういう風に素直に顔に出せるあなたが、うらやましいの。」
「・・・へ?」
 サラの言葉にカガリは言葉を詰まらせた。”あなたがうらやましい”生まれや育ちを知っている者が彼女のことをこう思うのは良くあることであったが、
”感情を素直に顔に出せる所がうらやましい”と言われたのは初めてである。
「そ、そうか? 私はこんな性格で結構苦労してきたが・・・。」
「そうね、私はそういう一面を持ってないからその苦労はわからない。でもカガリも、私の苦労はわからないんじゃない?」
「当たり前だ、私の中ではこのことは欠点の一つなんだし。」
「長所と短所は紙一重よ。とは言うものの、ねぇ…。」
サラは頬杖をついたまま深いため息を落とす。普段ビシッとしていて欠点のないように見える彼女にも悩みがあるのだ。
534GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/09/18(月) 23:09:24 ID:???
第三十四話『…悩みがあるなら、相談には乗る』(後編)

「お前・・・?」
「ゴメンね、湿っぽい話をしちゃって・・・。」
「…悩みがあるなら、相談には乗る。というか、1人で悩んでいてもどんどん考えが絡まるだけだ。」
「そうね、今度からそうするわ。」
「…そういう風に簡単に言う奴ほど、自分ひとりで物事を解決しようと意地を張る奴が多い。
そういうところはアスランそっくりだな、お前は。」
「ふふ、彼のこと、よく見てるのね。」
「え? いや、だってあいつ見てて危なっかしいし、私もその…あいつが危ない目にあってないか…心配だし…。」
「彼も幸せ者ね、あなたからそんなに思われているなんて。私はどれだけ思っても、伝わっているかわからないのに…。」
 不安な気持ちを誰かに打ち明けることは本人の心の靄を一時的に払うことはできるが、完全に取り去ることはできない。
カガリとの会話だけでは彼女の心の曇は消えることは無かった。
「お前・・・。」
「・・・また、会えるといいわね。」
「・・・私は・・・。」
「私は近くにいるから待ちに徹しているけど、あなたは離れてるんでしょ?」
「私は、今あいつがどこにいるかはわからない。一つだけ言えるのは『そばに居れば良いわけじゃない』ということだ。」
「・・・そう・・・。」
 カガリは胸に下げている指輪を手に取った。
今はウイッツの家族からもらったビーズの輪で吊るされているが指輪に嵌った紅い石の輝きはまったく陰りを見せていない。
「私もあいつも見ている未来は一緒だ。そのためにはあいつはあいつのフィールドで、
私は私のフィールドで活動しなくてはならない。二人とも同じ所に居たらダメなんだ…。」
「つらいわね。」
「ああ…、でもあいつもがんばってる。私もがんばらなければあいつに失礼だと思う。」
 指輪を握り締め力強く言い切るカガリの姿に、待ちに徹してばかりいるサラはまぶしさを覚えたのだった。
535通常の名無しさんの3倍:2006/09/18(月) 23:20:48 ID:???
更新乙、そして添削

>>532
>「そんなことはわかってるからいちいち口にするなよ・・・、余計暑く感じる。」
三点リーダー、使うなら統一
536通常の名無しさんの3倍:2006/09/18(月) 23:21:18 ID:???
GJ!
カガリもシンも前を向いて進んでるのがよく分かるな。
何を目指せばいいのかがはっきりせず迷走してはいるけど・・・
この分ならアスランが登場すればあっさりとフリーデンに加わるかも試練。
537通常の名無しさんの3倍:2006/09/18(月) 23:27:11 ID:???
GJ、ただ、デュランダルのいう幸福とカトックのいう幸せは根底が違うから
それをそのまま比較してる時点では二人もまだまだ子供だな
538通常の名無しさんの3倍:2006/09/18(月) 23:36:35 ID:???
カトックの言う幸福は、誰もが普通の生活を送れるというミクロなもの。
議長の言う幸福は、誰もが自分の役割をこなすことで幸福や不幸という考えすら浮かばないようにするマクロなもの。
ディスティニープランが究極の社会主義とはよく言ったものだな。
539通常の名無しさんの3倍:2006/09/19(火) 00:16:00 ID:???
カトックが言ったのは例えるならキリスト教徒の幸福とイスラム教徒の幸福とでは指すものが違うって感じのだったやしね?
540通常の名無しさんの3倍:2006/09/19(火) 00:29:56 ID:???
>>537
今はこれでいいんだよ。悩んで考えて間違えてまた悩んで…を繰り返して人間は成長するんだから。
どこかのだれかは最初っから「正解」に辿り着くから他の全てを切り捨てる始末だ。
541通常の名無しさんの3倍:2006/09/19(火) 03:10:02 ID:???
GX氏、GJ!!
シンが真剣に悩んで、
「ディスティニープランを否定されたら、俺は何のために戦えば良いんだ?」
って言った所だけで、俺は嬉しかった!
次も楽しみにしてるよ!>GX氏

>>537-539
まだ、2つの『回答例』を得ただけに過ぎないから…ここは仕方ない。
『幾つもの答えを見聞きし、考え、悩み、感じ、そこから自分の答えを出す。』
そのスタートラインに立つ、準備期間みたいなのが『この物語』の意味なんだし。
そう。…種世界(本編)では出来なかった、
   『シンが、時間をかけて自分の答えを見出す』為の『過程』の物語...

>>540
>最初っから「正解」に辿り着くから他の全てを切り捨てる始末だ。
最初っから『自分達の理想=正解』と考え、他の人の意見を全てを切り捨てる始末だ。
だと思うが...

…長い上に、説教クサくなってしまったorz スマソ。
542通常の名無しさんの3倍:2006/09/19(火) 03:15:14 ID:???
>>541
なぜ毎度全レス返す奴がいるのか不思議で仕方がない
543通常の名無しさんの3倍:2006/09/19(火) 04:06:53 ID:???
>最初っから『自分達の理想=正解』と考え、他の人の意見を全てを切り捨てる始末だ。

ちょっとずれてるぞ。
>>540が言ってるのは人間を成長する上ではその時出した答えが正しいかどうかよりも
紆余曲折する過程の方が大切、
最初から自分の考えを信じて疑わない奴に成長はないってことだろ。
544通常の名無しさんの3倍:2006/09/19(火) 21:16:23 ID:???
後半のラクスのような立ち位置のキャラが必要だったとしても、「ラクス・クライン」をそれに当てるべきではなかったな。
545通常の名無しさんの3倍:2006/09/19(火) 21:58:26 ID:???
>>544
え〜っと・・・どこの誤爆?
546通常の名無しさんの3倍:2006/09/19(火) 22:25:17 ID:???
たぶん処断スレ
547通常の名無しさんの3倍:2006/09/20(水) 01:34:55 ID:???
>>542
このレス以降からは控えるようにする。
>>543
>>541の真ん中でそう言ってるんだが?
あと、俺は>>540
>「正解」に辿り着くから
が、<『紆余曲折する過程をすっ飛ばした』キラが、『正解に辿り着いた』>
って言ってるようで気に入らなかった。
だから、『どこかのだれかは<最初っから『自分達の理想=正解』と考え...>』
の間違いなんじゃないか?と言ってみたんだ。
548540:2006/09/20(水) 03:22:03 ID:???
>>547
正解ってのはそういうことじゃないよ、この世に正しい答えなんて端っからない。
みんな自分なりに答えを自分の生き方の中で見つける。
それがその人にとっての「正解」、わざわざ鍵括弧で括った意味を汲んでくれよな。
他を切り捨てるってのも他人の意見がどうこうじゃなく
>>543が説明してくれてる通り人が本来持ってる多様性、成長のきっかけを捨ててるって意味だし。
549通常の名無しさんの3倍:2006/09/20(水) 03:28:35 ID:???
大多数の人たちが正解と認めない自分だけの正解なんてただの独善なんです
偉い人はそれが判らずにサテライトキャノンの光の中に消えていったりするのです
ガンダムではそういう奴から死ぬ、コレは絶対のセオリー
550通常の名無しさんの3倍:2006/09/20(水) 03:41:22 ID:???
独善になるのは自分の考えを他人に押し付けるから。
自分に責任を持つかそうでないかが重要。
551通常の名無しさんの3倍:2006/09/20(水) 03:56:33 ID:???
>>549
負債補正の前にはセオリーなんて…
552通常の名無しさんの3倍:2006/09/20(水) 04:23:10 ID:???
つまりラクシズはどう見ても自分たちに責任を持たないので(以下略
553通常の名無しさんの3倍:2006/09/20(水) 04:25:42 ID:???
>>551
そのようなありとあらゆる定型や絶対に見える補正を打ち崩すのが
Xの、直向な「少年の純情は不屈だった」主人公演出
554通常の名無しさんの3倍:2006/09/20(水) 04:31:03 ID:???
ところで>>517は無事か?
555通常の名無しさんの3倍:2006/09/20(水) 07:25:13 ID:???
>>550
うまくいくかどうか分からんDプランを他国に言われて導入する国はねえよな。
まずはプラントが成果を出してからだ。
556通常の名無しさんの3倍:2006/09/20(水) 10:15:55 ID:???
カガリにも突っ込んで欲しいな。
ストフリとかインジャス、アカツキらを見てテロリストとグルだったなんてオーブの理念はどーなってんのよ?
強すぎる力は争いを呼ぶんじゃなかったっけ?みたいに。
557通常の名無しさんの3倍:2006/09/20(水) 17:35:48 ID:???
いやその争いが起こっちまってるんだからそれを乗り切る為の力が必要だろ、その理念の為にも
どんな事を言ってたって負ければ賊軍な訳だしな
558通常の名無しさんの3倍:2006/09/20(水) 17:43:09 ID:???
カガリは戦争前にラクスのケツを叩いてでも政治の場に引っ張り出せよ。
559通常の名無しさんの3倍:2006/09/20(水) 18:33:39 ID:???
オーブの理念って「他国の侵略を許さず、他国を侵略せず、他国の戦争に介入しない」のことだよな?
エスタルドのルクスとかが聞いたらどんな顔するかな? このまんま取ると
『侵略はしないしさせない。ケンカの仲裁もしないから巻き込まないなら好きにして』
って言う風に俺には取れるんだけど
560通常の名無しさんの3倍:2006/09/20(水) 18:41:05 ID:???
まさにそういう事ですよ?
そしてその裏で双方に武器を売って私服を肥やすというアナハイム・ルナリアン的な側面も持ち合わせている
それがオーブという国の真の顔です
561通常の名無しさんの3倍:2006/09/20(水) 18:53:07 ID:???
『戦争を仕掛けず、戦争をせず、戦争状態の国々の間に立って外交手段でそれを止める』
と言うのであればまぁ…評価できなくもないが。 つうかこれやるためにはまさに戦後すぐの
日本見たく『軍隊』持っちゃダメだな。無論軍事産業に手を出すのも不可だし
562通常の名無しさんの3倍:2006/09/20(水) 19:15:45 ID:???
>>560
ちょっと考えると、間違ってもカガリみたいな夢見るお姫様が理想としちゃいけない国家だよな、
オーブって。
563通常の名無しさんの3倍:2006/09/20(水) 19:21:47 ID:???
熱くなるのはいいがほどほどにな
ここは議論スレではない
564541:2006/09/20(水) 19:30:25 ID:???
>>540
おk。そちらの言いたい事は理解した。
どこかのだれか=キラが最初から「正解」に辿り着いた…って事以外は。
565通常の名無しさんの3倍:2006/09/20(水) 19:42:52 ID:???
自分が正解にたどり着いたと思い込んだ上に、その「正解」を他人に押し付けるという、
二重の過ちを犯してるわけだな>キラクス
566通常の名無しさんの3倍:2006/09/20(水) 20:06:10 ID:???
>>564
どこかのだれかってキラに限ったことじゃねえんじゃねえの?
大体キラはウジウジ悩んでた割に何か信じて守るものを見つけることもなく
自分が嫌だと思うことをとにかく無くしたいって所にスルっとおさまっちゃったから
そういう意味じゃ最初と何も変わらないまま考えが固まってる=最初から「正解」を出したと思うぞ
当然他人からみりゃ偽善独善以外の何者でもないが
567通常の名無しさんの3倍:2006/09/20(水) 20:29:02 ID:???
正解とかどうでもいいよ、SSと関係なくなってるぞ
ラクシズの思想とかに絡むとすぐスレの流れがこじれるな
568通常の名無しさんの3倍:2006/09/20(水) 23:03:56 ID:???
こうなりゃ雑談スレの出番かね。どなたか誘導してあげて
569通常の名無しさんの3倍:2006/09/20(水) 23:08:51 ID:???
570通常の名無しさんの3倍:2006/09/20(水) 23:20:31 ID:???
>>569
雑談そこでするなら新しいすれ立てたほうがよさそうだね
571通常の名無しさんの3倍:2006/09/20(水) 23:28:17 ID:???
あー、ホントの雑談ならともかくSSの感想とか入るとわやくちゃになりそうだもんな
572通常の名無しさんの3倍:2006/09/21(木) 10:04:49 ID:???
>>560
まあ、国の方針としては悪徳って程じゃないんだけどな。
最も実際それを実現するのは凄まじく難度の高い理念であるが。
んで、カガリを中心とする一派はそもそもその解釈を間違えてると。
573通常の名無しさんの3倍:2006/09/21(木) 10:12:05 ID:???
すまん、雑談は終了って書いてあったな。
首吊ってくる。
574通常の名無しさんの3倍:2006/09/21(木) 19:49:32 ID:???
こう言うのなんだが、こっちも向こうも元々Xと種を比べるスレだろ?

今はSS主体になっているけどそこまで雑談を分ける必要ないと思うけど…
575通常の名無しさんの3倍:2006/09/21(木) 20:32:09 ID:???
Xと種を比べてる内はいいんだけど
信者にしろアンチにしろ気に食わない意見が出ると
いちゃもん付けに躍起になってそういうレスでスレが埋まっちゃうから
576通常の名無しさんの3倍:2006/09/21(木) 20:38:14 ID:???
SSが良作なのでみんな読みたい。

作品投下妨げてまで雑談するのはやめよう。
という事
577通常の名無しさんの3倍:2006/09/22(金) 14:40:56 ID:???
保守
578通常の名無しさんの3倍:2006/09/22(金) 17:20:59 ID:???
SS投下を待ちつつ…保守!
579通常の名無しさんの3倍:2006/09/23(土) 09:42:04 ID:???
続きが楽しみ保守
580通常の名無しさんの3倍:2006/09/23(土) 22:21:02 ID:???
( ´・ω・)つ旦~旦~旦~旦~旦~
コーヒーをお持ちしました
581通常の名無しさんの3倍:2006/09/25(月) 10:00:59 ID:GkNTLQaH
ホシュ
582通常の名無しさんの3倍:2006/09/25(月) 12:44:18 ID:???
ガロード「上上ェ下下ァ右左右左ィ
こっちだけズルして無敵モードだもんな」
583通常の名無しさんの3倍:2006/09/25(月) 17:34:23 ID:???
上上下下 左 右 左 右な?
584通常の名無しさんの3倍:2006/09/25(月) 18:00:50 ID:???
ロゴマーク表示画面時、下,上,左,右,L,R
かつて…EXでお世話になりました。

あと>>580の珈琲を飲みつつ…保守!
585GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/09/25(月) 22:12:55 ID:???
保守どもです。今朝方できたんですけどバタバタしてました…。 ついでにそろそろペース上げていくつもりなので

第三十五話『全部持ってるわよ?』(前編)

「こんにちは坊や。あ、この時間帯じゃもうこんばんわかしら?」
買い物袋片手に紫色の髪をもつ女性はそういった。
 日は西の水平線に沈み、空には幾万もの星が瞬いている。海風は夏の終わりを告げるように冷たい風を運び、シンとその女性に吹き付けていた。
シンは一端フリーデンに戻った後、バイクでカトックの言葉を振り払うように街中を走り回った。だがカトックの言葉は彼の心に深く大きな楔となって振り払う事ができない。
そんな中、道沿いにあるこの小さな崖を見つけ、なんとなく横になって空を眺めていたのだ。
「…なんですか?」
 空に浮かぶ星を眺めながら投げやりな口調でシンは答える。女性は嘆息をつくと右手を彼の頭の上に掲げた。
「バイクのキー、付いたまんまだったわよ? この島は治安がいいとは言え、無用心すぎるんじゃないかしら?」
「…。」
 無言で左手を上げシンは彼女の手の中にあるキーを受け取る。それをポケットにしまうと体をまたもとの体勢に戻した。
「あなた、私がここを行きで通る前から居たわよね? かれこれ3時間はここに居るんじゃない?」
「そんなこと、どうでもいいですよ…。」
「ふぅ、つれないのねぇ…。乙女が1人暗い夜道で見知らぬ男の子に声を掛けたっていうのに…。」
「乙女って柄ですかあんた…?」
「あら、また失礼しちゃうわぁ。これでも私はまだ二十代よ。」
 飄々とした口調で女性は答えた。横に細長い目に高い鼻が特徴的な痩せ型のその女性はそういいながら寝そべっているシンの横に腰を下ろす。
シンは見向きもせずただ空をぼーっ眺めていた。
「きれいな夜空よね…。明日も晴れるかしら…?」
「…。」
 フリーデンは明朝にはこの島を出て行く。明日晴れであろうが雨であろうが彼には関係ないことであった。
「ねぇあなた、何か悩み事でもあるの? 良かったら相談にのるわよ?」
「自分のことは自分でします。それよりも、こんなところで乙女が油売っていいんですか?」
「ま! 心配してくれるの? うれしいわぁ!」
「とっとと帰ってほしいから言ってんですよ!!」
女性のなんとも変な調子にイライラしたシンは、身を起こし彼女を睨みつける。だが女性はそれをまったく気にする様子も無く、話を続けた。
「で? どんな悩み? 恋の悩み? 相手はどんな子なの?」
「いや、だからぁ…。」
「かわいいの? 年上? それとも年下?」
「話を聞いてって…!」
「女の子ってのはね、ただ一緒にいるだけだとつまらない男だと思って簡単に相手の男のことを捨てちゃうの。だから」
「だから、俺は恋で悩んでないですってば!!」
 話を勝手に進めていく女性の言葉をさえぎりシンは声を上げた。このまま彼女を野放しにしておけば話が
どんな方向に進むかわかったものではない。荒い息をしながら否定するシンを女性はきょとんとした顔で見つめた。
586GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/09/25(月) 22:15:54 ID:???
第三十五話『全部持ってるわよ?』(中編)

「…違うの?」
「違います。」
「でもあたしの勘では確かに…。」
「そんな当てなら無いものを信用しないでこっちの話を聞いてください。大体あんた、誰なんですか?」
「…人に名前を聞くときはまず自分から名乗るのが筋ってもんじゃない?」
「話しかけてきたのはそっちでしょ!!」
「ま、それもそうね。私はルマーク、今この島の近くで商売をしているジャンク屋。シー・バルチャーといった方がいいかしらね。」


「つまり、あなたの考えを否定された、と?」
「まぁ、そんなとこです。その人の言ったことに対して自分なりに論破しようといろいろと考えてみたんですけど…。」
 結局、シンはルマークに悩みを打ち明けた。ディスティニープランやカトックのことは出していないためルマークには”自分の行動理念の根本を否定されて
どうしたらいいか迷っている”といった内容のことを話している。寝そべったまま話を続けるシンの横でルマークは静かに耳を傾けていた。
「どう考えても否定する材料が無いわけね。…あなたって意外と難しいこと考えてるのね。」
「今はいませんけど、この考え方で目標を達成しようとしている人もいるんです。もしこれを否定できなかったらそいつらまで否定することになりますから。」
「まぁ、そういうことをやるのは自由だけど…。それで、あなたはどうしたいの?」
「え?」
「あなたの…、この場合はあなたたちのかしら。あなたたちの考えを否定されたのはわかったわ。で? その後どうするの?
あなたたちの考え方を否定した人の意見に変わるの? それともあなたたちの考えを貫くの? それともどっちも捨てて自分の意見を生み出すの?」
「…そんなこといきなり言われても…。」
「あのねぇシン。」
 ルマークは横になっているシンの上に覆いかぶさった。二人の顔の距離は約30cm。ここまで女性と顔を近づけたのはルナマリア以来である。
頭の横に手を置かれているので逃げることもできない。
「あ、あの…?」
「私は、自分の中の考え…ポリシーを持つことはとってもいいことだと思うわ。けどそれが人から与えられたものだったらダメだと思うの。」
「と…言いますと…?」
「あなたの考えって、結局さっき言ったあなたの知り合いの人たちの物であなた自身が生み出したものじゃないでしょ?」
「ええ…、まぁ…。」
「あなたたちがどんなことを目標にしているのかは知らないわ。でも、本当に必要なのは”あなた自身が考え”よ。」
「”俺自身の考え”…。」
 先ほどまでののらりくらりと掴み所の無かった彼女の雰囲気が一変し、真剣な表情で話を続ける。そして、その言葉の一つ一つがルマークの大きさを意識させた。
「そう。別に人の意見を聞くなといっているわけじゃないわ。でも人の意見を鵜呑みにするだけじゃダメ。」
「べ、別に鵜呑みにしてなんか…。」
「いいえ、あなたは彼らの言葉をただ丸呑みにしているだけよ。自分なりにその考えを解釈しようとした?」
「っ…。」
 シンは言葉を続ける事ができなかった。自分なりにプランの中身や議長の考えを理解しようとしたかといえばノーだった。
一兵卒であったシンにとって上官の命令は絶対であったし、何より考える間もなく戦いに身をとおじていた。
587GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/09/25(月) 22:18:22 ID:???
第三十五話『全部持ってるわよ?』(後編)

 ルマークは体を離し、シンの横に仰向けに寝そべる。風をさえぎるものの無くなったシンの顔に容赦なく海からの風が吹き付ける。
「ま、それがあなたの実状ってことよ。お姉さんに相手してほしかったら、もう少し自分で物事考えて、自分の意見を持てるようになってからいらっしゃい。」
「別に相手をしてほしいわけじゃ…。」
「あら、さっきまで1人でもやもやしてたのはどこの誰かしら? いらないもやもやは吐き出した方が楽になるわよ。」
「…そりゃそうですけど。」
「さて、私にできるのはここまでね…。後は自分でどうにかしなさい。」
そう言ってルマークは体を起こす。時間も時間だけに帰らなければならないのだろう。
「あ、あの…。」
「ん? どうかしたの?」
「具体的に…、俺は次に何をすればいいんですか?」
 荷物を抱えたルマークはため息をつきつつ、これが最後のアドバイスと言って口を開いた。
「まずは、自分の行動は自分で考えなさい。少なくとも、あなたはそれをするために必要なものは全部持ってるわよ?」
「必要なもの?」
「そう。考える頭も、前に進む脚も、勝ち取る手も…。あとはそれをどう使うか。人それぞれに使い方は違うからアドバイスはできても具体的な指示をすることはできないわ。」
「でも…。」
「人の話を鵜呑みにしないで、自分できちんと噛み砕いて吸収しなさい。私に言えるのはそれだけ、今度会うときはもう少し大人になってからいらっしゃい。その時は良い物あげるわ。」


 彼女が帰るのを見送るとシンはまた夜空を見上げた。
「『考える頭』『前に進む脚』『勝ち取る手』…か。」
『考える頭』『前に進む脚』『勝ち取る手』。自分の意見を持つために必要だといわれたこの3つのうち、『考える頭』はわかる。
自分できちんと物事を考えて自分なりの解釈を見つけることだろう。
「でも『前に進む脚』『勝ち取る手』って…?」
 物事を考える上で手と足を一体どのように使う必要があるのか。テクスあたりに相談することも考えたが、『考える頭』を持っているのだから自分で考えるとその意見を頭からどける。
だがそのおかげで、この言葉の意味を理解するのはまだまだ先の話になりそうである。
星空の光は相変わらず美しく、東の空に上り始めた少し欠けた月の光を浴びてもそれは色あせる事がない。戦争の惨劇から免れる事ができた
セインズアイランドの夜景と見事なコントラストを描く中、シンはバイクをフリーデンへと向けた。
588通常の名無しさんの3倍:2006/09/25(月) 22:19:27 ID:???
乙!


最後までルマークの性別勘違いしたままかYO!!www
589通常の名無しさんの3倍:2006/09/25(月) 22:24:38 ID:???
なんで奴が男だと気付かないんだシンwwwww

でもいい事教えてもらったね。
人に追従する事に慣れると自分で考える事忘れちゃうのが人間だし。
590通常の名無しさんの3倍:2006/09/25(月) 23:24:02 ID:???
更新乙、そして添削

>>585
>「こんにちは坊や。あ、この時間帯じゃもうこんばんわかしら?」
×こんばんわ ○こんばんは

>海風は夏の終わりを告げるように冷たい風を運び
風が風が運ぶというのはあまりよろしくない(とはいっても難癖レベル、気にするほどでもないのも確か)

「乙女って柄ですかあんた…?」
? 半角か全角かの統一

>>586
>「そんな当てなら無いものを信用しないでこっちの話を聞いてください。大体あんた、誰なんですか?」
当てにならない

>「今はいませんけど、この考え方で目標を達成しようとしている人もいるんです。
>もしこれを否定できなかったらそいつらまで否定することになりますから。」
人→そいつら と対象に対する目線が変化している、統一すべき
(だがまぁシンというキャラクターを再現したとも取れるのでこれも難癖レベルか)

>「あなたたちがどんなことを目標にしているのかは知らないわ。でも、本当に必要なのは”あなた自身が考え”よ。」
>「”俺自身の考え”…。」
“あなた自身の考え” or “あなた自身が考えること”? 引用符
591通常の名無しさんの3倍:2006/09/25(月) 23:24:50 ID:???
>>586
>「そう。別に人の意見を聞くなといっているわけじゃないわ。でも人の意見を鵜呑みにするだけじゃダメ。」
言ってるわけじゃ

>一兵卒であったシンにとって上官の命令は絶対であったし、何より考える間もなく戦いに身をとおじていた。
身を投じて
592通常の名無しさんの3倍:2006/09/26(火) 00:54:51 ID:???
こういう言い方をしたら気を悪くするかもしれないけど、
添削って自己満足にしか思えない
593通常の名無しさんの3倍:2006/09/26(火) 01:03:51 ID:???
>>592
間違いなく自己満足だろ。とりあえず添削やってもいいから、やってるやつ鳥つけてくれ
NG登録するから。うざい
594通常の名無しさんの3倍:2006/09/26(火) 01:09:25 ID:???
X運命氏が始めてやってきたぐらいの頃、親切顔して忠告という名の意見押し付けをやってきた香具師がいたけど、
添削はそいつがやってんのかな?
595通常の名無しさんの3倍:2006/09/26(火) 01:14:45 ID:???
>>593
[更新乙、そして添削]をNG登録すりゃOK
596通常の名無しさんの3倍:2006/09/26(火) 01:17:35 ID:???
このころエニルはトニアと会ってたのか?
597通常の名無しさんの3倍:2006/09/26(火) 01:18:30 ID:???
そういうことになるな
598通常の名無しさんの3倍:2006/09/26(火) 03:38:20 ID:???
GX氏、久々の投下乙!
忙しい中、相変らずの丁寧な描写のSS…良かった。GJ!!
では、>>580の珈琲を飲みながら、次回をwktkお待ちしとります!

それにしても、…ルマークの性別を間違ってるのに、気付かない(?)シンにワロタw
あと、ルマークってデスティニーの改造とかに一役買えそうだな。…と言ってみる。
599通常の名無しさんの3倍:2006/09/26(火) 22:23:46 ID:???
GX氏いい加減にしとけよな
つまんねーんだよこのハゲ、変態が!
600通常の名無しさんの3倍:2006/09/26(火) 22:29:39 ID:???
>>599
少なくとも貴様が無駄に過ごしてきたつまらん人生を見ていくよりは100倍マシだと思うよ。
それ以前に比べ物にもならんか、すまなかったなwww


GX氏、投下乙であります。
またまた、良いものを見させて頂きました。 相変わらずクオリティが高い・・・・・
601通常の名無しさんの3倍:2006/09/26(火) 22:37:14 ID:R6TJ1ggH
スルー汁
602通常の名無しさんの3倍:2006/09/27(水) 18:38:05 ID:Imja7jUq
今北 続きwktk
603通常の名無しさんの3倍:2006/09/27(水) 20:40:44 ID:???
そのうち声優のセリフを切り貼りしたフラッシュアニメが出来たりして・・・。
がんばれば出来なくはないかも・・・。

参考 
   http://kenkoudaa.sakura.ne.jp/
604通常の名無しさんの3倍:2006/09/27(水) 22:09:05 ID:???
>>601-603
メ欄わざと?
605通常の名無しさんの3倍:2006/09/27(水) 22:18:25 ID:???
見てる人間入れ替わった?
空気がギスギスしてるような
606通常の名無しさんの3倍:2006/09/27(水) 23:40:17 ID:???
>>605
ヒント:感情を制御できない人間が増えた
607通常の名無しさんの3倍:2006/09/28(木) 00:24:10 ID:???
感情を制御出来ない人間はクズだと(ry
608コーヒー提供&ポーション販売人:2006/09/28(木) 01:08:51 ID:???
皆、これを飲んで!そして…落ち着いて!><;
ttp://ykr414.net/makers/img/coffee01.jpg
あと、売れ残りのポーションが有るけど…要る?


要りませんか…そうですか...orz
609通常の名無しさんの3倍:2006/09/28(木) 11:25:54 ID:???
>>607
ザビーネさんはまた意味なくデストロイにバスターランチャー連射するために黒本スレにお帰りくださ(ry
610通常の名無しさんの3倍:2006/09/28(木) 19:44:03 ID:???
未だにポーションが残っていることが驚きだW
DSでの続編発売に合わせて再販されるのかね
611通常の名無しさんの3倍:2006/09/29(金) 02:25:25 ID:???
亀ですがGX氏GJ!
612通常の名無しさんの3倍:2006/09/30(土) 12:33:46 ID:???
先ずは保守!
そして…GX氏は音信不通

…心配だorz
613通常の名無しさんの3倍:2006/09/30(土) 12:52:26 ID:???
シン「そういや知ってる?オレの仲間のハイネってヤツだけどね、あんたの弟のせいで死んだんだわ。それとあんたの弟がタンホイザー撃ったせいで仲間の死体を何個か見たよ。
ステラって子もあんたの弟のせいで死んだ。あんたも武器を手にしながら戦闘に割り込んできて戦闘停止を叫んだ、ホント理解に苦しむね。」
614通常の名無しさんの3倍:2006/09/30(土) 13:35:25 ID:???
ハイネはただの後方不注意、タンホイザー打ち抜きはオーブ艦隊を殺らさせないため
ステラの件はキラの行動が間違ってた訳でもないからお門違い
カガリの行動は当時権力がほとんど無かった国家元首の苦肉の策

とネタにマジレス返ししてみる
615通常の名無しさんの3倍:2006/09/30(土) 13:40:14 ID:???
>>614
確かに正論でそうなんだが、説得力感じないんだよなあ。
616通常の名無しさんの3倍:2006/09/30(土) 13:41:02 ID:???
>>614
君の発言も突っ込みどころ満載だが…
とりあえず他行ってやれ
617通常の名無しさんの3倍:2006/09/30(土) 13:41:54 ID:???
>>614
プッwww
618通常の名無しさんの3倍:2006/09/30(土) 22:59:24 ID:???
ステラってシンがコクピット付近をぶち壊した時のガラスとかの破片が
突き刺さって出血多量で死んだんだろ?
キラのせいにするのもどうかと思うよ
619通常の名無しさんの3倍:2006/09/30(土) 23:09:02 ID:???
実際そうかもしれないんだよなあ
キラは万全のデストロイに傷一つつけられなくて
デストロイにダメージ与えられたのはシンだけ
確かにシンのせいかもしれないなあw
620通常の名無しさんの3倍:2006/09/30(土) 23:20:30 ID:???
>>618
出血多量じゃない
胸の破片見る限りパイスーで止まってるようだ

死因は最後の爆発での衝撃だろうな
話すのが苦しそうだったし内臓系にダメージ受けたんでしょ
621通常の名無しさんの3倍:2006/10/01(日) 06:47:27 ID:???
>>613-620
議論ハ他所デヤロウネ?
622通常の名無しさんの3倍:2006/10/01(日) 23:23:40 ID:???
>>614
キラ厨乙
623通常の名無しさんの3倍:2006/10/01(日) 23:44:57 ID:???
空気変だぞこれでも飲んで落ち着け
つ【コーヒー(に見せかけたホットコーラ)】
624通常の名無しさんの3倍:2006/10/01(日) 23:55:02 ID:???
ぶふぅおッッッ!!!

こ、コーヒーが口の中で爆発したッッッ!!?
625通常の名無しさんの3倍:2006/10/01(日) 23:59:03 ID:???
あ、自前の紅茶あるので…
626通常の名無しさんの3倍:2006/10/01(日) 23:59:47 ID:???
うちには超新水が・・・
627通常の名無しさんの3倍  :2006/10/02(月) 01:50:12 ID:???
深く静かに、マタ〜リといきましょう…ずずっ(自前の緑茶)…
628コーヒー提供&ポーション販売人:2006/10/02(月) 06:48:32 ID:???
つ旦~旦~旦~旦~旦~
先着五名&どれか一つがポーション!なロシアンルーレットのおまけ付き!
629通常の名無しさんの3倍:2006/10/02(月) 17:24:33 ID:???
よし、そのポーション貰ったあ!!



                                 いやっほーぅ
630通常の名無しさんの3倍:2006/10/02(月) 19:01:11 ID:???
てか、続きはもうないの?
631通常の名無しさんの3倍:2006/10/02(月) 19:52:35 ID:???
ポーションまだあるのかよw
632通常の名無しさんの3倍:2006/10/02(月) 21:49:58 ID:???
ポーション飲んでダメージ受けたのもいい思い出
ま続きはゆっくり待てばいいさ
633通常の名無しさんの3倍:2006/10/02(月) 22:53:23 ID:???
実は俺、ポーションって見た事も飲んだ事もない…

時代の流れに取り残されちまったぜ|ω・`)
634通常の名無しさんの3倍:2006/10/03(火) 00:02:05 ID:???
>>633
俺もだよ
635通常の名無しさんの3倍:2006/10/03(火) 12:58:36 ID:???
皆がダメージを受けまくる中俺だけ回復してたのは内緒だ
636コーヒー提供&???宅配人:2006/10/03(火) 16:57:57 ID:???
GX氏が降臨しない...orz

つ旦~旦~旦~旦~旦~旦~旦~旦~
今回はエリクシールを混ぜてみました。どうぞ!
当たりは次レスのメ欄で教えるんで、どれを取ったかカキコしといてw
637通常の名無しさんの3倍:2006/10/03(火) 20:42:30 ID:???
じゃあ 左から二番目をば戴きますね

つ旦~
638通常の名無しさんの3倍:2006/10/03(火) 21:13:25 ID:???
折角だから俺はこの右端を選ぶぜ!
639通常の名無しさんの3倍:2006/10/03(火) 22:12:33 ID:???
右から三番目を・・・
640通常の名無しさんの3倍:2006/10/03(火) 22:40:21 ID:???
じゃあ一番左のを・・・
641通常の名無しさんの3倍:2006/10/03(火) 22:51:59 ID:???
左から4番目ちょうだい
642通常の名無しさんの3倍:2006/10/04(水) 02:13:10 ID:???
>>637-641君たちは他に言うことがあるのではないかね。
たとえばそう、
「GJ」
とかね。
本日G-コレクション5を1個買ってみたら
GW-9901-DXが出たので、早速飾りながらコーヒーを飲んでくる
643通常の名無しさんの3倍:2006/10/04(水) 02:43:05 ID:???
すません、誤爆しましたorz
644コーヒー提供人:2006/10/04(水) 04:45:02 ID:???
今回は普通に...
つ旦~×∞(スレ住人分)

GX氏…是非、スレに降臨してください。返事だけで良いんで...orz
645GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/10/04(水) 07:49:36 ID:???
>>644
返事が遅れてホントごめんなさい
前回投下したネタが本編の『また、会えたわね』の終盤シーンで微妙に足りてなかったのでどう書こうか
四苦八苦しておりました…。

結局書かずに次の『死んだ女房の口癖だ』に行きますので…、今日中には投下できるかと…
646通常の名無しさんの3倍:2006/10/04(水) 09:27:41 ID:???
>>645
締切があるワケじゃないので、マイペースでどうぞ。
住人は「もう来ないかも、続きが読めなくなるかも」ってのが怖いだけで、
作品の続きを急かしてるわけではないと思いますよ。
647通常の名無しさんの3倍:2006/10/04(水) 17:19:47 ID:???
>>645
そうそう。本来まったりが]スレの愉しみ方なんですから、焦らず納得いくまで
詰めてくださいな。逆に早すぎると荒らしが発生する恐れがありますし・・・・・
コーヒー飲んで落ち着きましょうやw
648GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/10/04(水) 18:18:09 ID:???
>>646-647
じっくり考えてはいるんですが…、毎回

1.話を半分ぐらい書く

2.1日置いて読み直す

3.『ここはこうじゃないだろ』と書いた半分ぐらい消す

4.1に戻る×∞

で、内容ばかり考えて細かいミス(字の変換等々)が残る…
SSの難しさを毎回噛み締めてます…
649コーヒー提供人:2006/10/04(水) 19:13:33 ID:???
GX氏。ご無事の様で…何よりです!
自分のレスに返事をくれただけでもっ…十分嬉しいです!ありがとう。
SSの方は、今まで通りのまったりペースでOKです。
GX氏が納得出来たSSが投下されるまで、スレは保守し続けますからご安心を。

後、GX氏にコーヒーを...
つ旦~→ttp://www.sensaiichiba.com/tirolu/images/goods/straight.jpg
650GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/10/04(水) 22:34:56 ID:???
どうにか間に合った… 前半はできてたから間に合ったんだよなぁ…。

第三十六話『抱え込み過ぎるなよ?』(前編)

「ディスティニー、着艦します!」
シンは機体の移動速度を落とし、艦のデッキに着艦させた。
 セインズアイランドを出て三日、出航時に多少のごたごたがあったものの、フリーデンはサンルーカス海岸で確認されたマイクロウェーブが到達したと思われる地点へと到着していた。
だが、その地域はあくまで計算から導き出した目安であり、精確な到達点は未だ発見できずにいた。
『シン、そっちはどうだった?』
「ダメですね、捜査海域には島すらありませんでしたよ…。シー・バルチャーが持っていると言う可能性もあるかもしれませんけど、それだったら長々と居たりしないでしょうし…。」
『そう…、わかったわ。』
 浮かない表情のサラとの通信を切り、コックピットを降りたシンはガロードたちがなにやら話しこんでいる姿が見えた。
「あんだと? ティファに”変わってない”って言われたってか?」
「……これってほめられたんだよな?」
 ガロードの喜ぶべきなのか悲しむべきなのかわからないといった表情を見たウイッツは呆れ顔で彼を怒鳴りつける。
「バカ! それりゃゼンッゼン褒められてねぇよ!!」
「や…、やっぱし?」
「男として、成長してないってことと一緒だろうが! なぁ?」
「そーそー。俺だったら落ち込んじゃうよぉ?」
 機体を固定して輪の中に加わったロアビィも同じ意見のようである。だが、シンは違った見解を見せた。
「別に無理して変わる必要は無いんじゃないですか?」
「…おいシン、お前マジで言ってんのか?」
「…こりゃ、お前の相手の子が大変だわ。成長する必要が無いなんて考えてる奴が相手じゃねぇ……。」
「べ、別に成長するなといっている訳じゃないですよ! い、今のガロードにだって良い所はいっぱいあるじゃないですか! それがあるのに無理して性格やら何やらを変える必要はないっていったんです!」
 ウイッツとロアビィにいやな目で見られたシンはあわてて補足を入れた。ティファが言った”ガロードはずっとガロードのまま”という台詞をシンなりに良い意味で取ったのだが、ウイッツたちの反応は良くない。
「ま、確かにそういう解釈の仕方もできるけどね。」
「でもこの場合は”男として成長してない”って取るのが普通じゃねぇのか?」
「”男として成長”……ですか?」
「そ、お子ちゃまから良い男に成長したかってことさ。特に、好きな女の子ってのは想像以上にこっちのこと見てるから、下手すりゃ嫌われちゃうぜ?」
「……お前が言うと、妙に説得力があるな。」
「当然。なんたって、フリーデンの中じゃ一番恋多き人なんだから。」
 あさっての方向を向きポーズをきめるロアビィを尻目に、ガロードとシン、さらにウイッツも彼から距離をとる。
「恋愛経験じゃかなわないってのは認めるけど……。」
「恋多き人って要するにただのナンパ男なんじゃ…?」
「ほっとけほっとけ。あんな奴のことよりも、とりあえずはガロードの問題が先決だ。」
 未だにポーズをとったままのロアビィを置いて、ガロードたちはMSデッキを後にした。
651GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/10/04(水) 22:38:54 ID:???
第三十六話『抱え込み過ぎるなよ?』(中編)

 自室の近いシンとガロードはウイッツと分かれた後、再び話題を元に戻していた。
「ティファが言ったのって結局どんな意味が込められてんだろ……?」
「さぁな…。ガロードはティファのどこが変わったと思ったんだ? そこからあの台詞だろ?」
「ん〜、あくまでなんとなくさ。確かに白イルカの一件でティファは変わり始めたけど、最近また少し変わったよなぁ……と思って。」
「そうか? 白イルカの件はわかるけど、俺は変わってないと思うけど…。」
「だから、あくまで”なんとなく”だよ。フリーデンに乗ってからティファの身の回りの世話をしていたからわかる違いって言うのかな……。」
「…すごいな。」
 具体的に何が変わったがわからないとはいえ、ティファの微妙な変化を感じ取ったガロードの感性にシンは素直に感心した。一方自分はどうだろうと考えてみると、表情は一気に暗くなる。
「へっ?」
「俺は、一緒に生活していた周りの人間の変化に気づかなかったからさ。ガロードは精神的に余裕があってうらやましいよ。」
「そうか?」
「ああ。俺が前乗ってた艦、ミネルバって言うんだけどそこで一緒に戦ってた仲間がいきなり裏切ってさ。おまけに昔からの女友達も一緒だったもんだからもうパニックになっちゃって…。」
「へぇ〜。」
 フリーダムを撃墜後、シンは今の愛機であるディスティニーをデュランダル議長から貰い受けた。その機体での初仕事が裏切り者である『アスラン・ザラ』『メイリン・ホーク』の乗るMSの撃墜であったのである。
「上の人間は撃墜命令までだして、もう俺はその時ただ言われるがままそいつらの乗った機体を破壊した。…その時の後味の悪さは今でも忘れない。」
「じゃ、じゃあお前そいつらを…?」
 大きく目を見開いて声を震わせるガロードに対して、シンは静かに首を横に振った。
「俺もそいつらのことを完全に殺したと思ってた。けど、あいつの悪運は半端じゃ無かったよ。胴体にアロンダイト突き刺して爆砕させてやったのに、次会った時には平気な顔してMS操縦していた。」
「ゆ、幽霊じゃなかったんだな?」
「ああ、何はともあれそいつは未だ敵のままだ。短い期間とはいえ一緒に生活してどんな奴かも知ってるとやり辛くて…。」
「そっか…。」
 両手を頭の後ろに回し、ガロードはなんとなく上を見上げた。シンは逆に撃つ向き気味に話を進める。
「俺が…そいつらの変化に気づいていれば、そんなことをする必要も無かったんだろうけど、な。あの時はいろいろ有って、いっぱいいっぱいだったし…。」
「…あんまり、抱え込み過ぎるなよ?」
「別に抱え込んでなんか無いさ、終わったことをどうこう言っても仕方ないし…。」
「…シンって、変だな。」
「俺が…変?」
「変だよ。だってさっきの話だって、そのミネルバって艦のクルー誰一人として気づいてなかったんだろ? それだけの人間がいるのに自分が気づかなきゃいけないなんてことはないだろ?」
ガロードはシンの鼻先に指を突きつけ指摘した。ミネルバにはシン以外にも多くの人間が乗っている。それだけの人間がいて誰一人として気づくことない人の変化は今までのガロードの経験上ありえないことであった。
「皆が気づいていないのに俺だけ気づくのはおかしいってことか?」
「俺が言いたいのはそういうことじゃない。その裏切った奴らの変化に気づくのがシンじゃなきゃダメなのかって話だ。別に気づくだけなら誰でも良いだろ?」
「……ああ、そういうことか。」
 ようやくシンの中で合点が言った。アスランは後々議長の打ち出したディスティニー・プランに反対している事がわかったが、メイリンに関しては未だにどんな理由で裏切ったのかわかっていない。
シンよりも距離の近いはずのルナマリアも、脱走に対しての事情聴取で”理由に関しては皆目見当がつかない”と言っている。彼よりも距離の近い人間が気づいていないのになぜ”シン”が気づく必要があるのか。
「ん〜…、でも俺は二人と結構仲良かったぞ? …かたっぽはそうでもないとも言えるけど。」
「仲がよかったらって気づくとは限らないだろ? シンは何でもかんでも自分のせいにしすぎなんだよ。」
「……俺はそうだと思わないけど…。」
「お前は昔の俺と同じだよ。1人で突っ走って、回りは助けてくれないと決め付け、自分だけで終わらせようとする。1人で生活するならそれでも良いだろうけど、フリーデンの皆はちゃんと受け入れてくれるぜ?」
「それは……わかってるよ……。」
「ガロード!!」
 ガロードとシンの話に割って入ってきたのは通路を後ろから走ってきたティファであった。彼女が走ることはまれなことで、決まって悪い事が起こるまえであった。
652GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/10/04(水) 22:42:45 ID:???
第三十六話『抱え込み過ぎるなよ?』(後編)

「どうしたんだよティファ、そんなに急いで…?」
「敵が…来ます。」
「敵だって!!?」
 ガロードとシンは顔を見合わせた。ティファはこれまで何度か敵の接近を予知している。信憑性はきわめて高い。
「ガロードはティファをブリッジに! 俺は先に機体を出す!」
「わかった!」
「ダメ!!」
 条件反射のように動こうとする二人をティファは再び止めた。今までここまで彼女が食い下がることは見た事がない。
「ダメって…、何でだよ!? 敵が来るんだろ!!?」
「彼らは、違います。普通の敵じゃない。無害な人を装って、内側から襲ってくる。」
「内側から?」
「…工作員か!」
 シンたちは迫り来る敵の情報を皆に知らせるために急ぎブリッジへと向かった。そのさなか、ティファはシンに対して言葉を発した。
「そして……、あなたはその人を知っている。」
653通常の名無しさんの3倍:2006/10/04(水) 22:51:57 ID:???
カトッククルーーーーーーー!!!!!
なんかロアビィ放置されたまんまだけどいいのか?!w

GJ!
654通常の名無しさんの3倍:2006/10/04(水) 23:08:14 ID:???
おお!?]運命に続いてG]氏もキターーーーーーー!!
そして、シンとカトックの再会(一応ガロードも邂逅なんだがwww)が!?
ドキドキが止まらんですばい!!・・・・・・っと何かこの展開に
「D]強奪するのがガロードとカトックじゃなくて、シンとカトックだったら
どーなんだろう?」というアフォな想像が・・・・・・
戦争観訴えるシン→「青臭い」と蹴飛ばすカトック(もちろん心境変化アリ)→
フリーデン奪取作戦開始→シンも参加するが、はぐれる(その間ガロードが輸送船
乗る前のティファと再会)→シンの目の前にカトック登場→「未来を変えてみたいか?」
と問う→シン頷く→シンを庇うカトック→シン号泣→シン「D]、起動!!」・・・・・・

ってゴメン。ガロとシン入れ替えただけじゃんorzツインサテライトキャノンで
ゾンダーエプタごと灰になってくる。
655通常の名無しさんの3倍:2006/10/04(水) 23:14:18 ID:???
つか、話まんま流したらDX強奪のイベント参加できなくね?
656通常の名無しさんの3倍:2006/10/05(木) 00:50:06 ID:???
>>654
脇役に追いやられた上に機体まで奪われるガロードが哀れすぎるな
657通常の名無しさんの3倍:2006/10/05(木) 07:34:01 ID:???
超大穴予想、シンがカトック手下をアシュタロンから助ける。そしてシン達で捕まった
仲間の救出作戦を行う。ガロードは本編どおりで、シン頑張る意味なし。
658コーヒー提供&ポーション販売人:2006/10/05(木) 07:36:26 ID:???
GX氏、GJ!!
種死後半の状況のおかしな点を、的確に指摘したガロードが
カッコ良かったです。
あと…カトックの真の出番がクルーーーーー!!!
次回が楽しみです!

今回のコーヒー
つ旦~旦~旦~旦~旦~旦~旦~旦~旦~旦~旦~旦~旦~
今回は、GX氏降臨に付き、コーヒーの数を増量&ポーションを2つに!
今回も、当たりは次レスのメ欄で!どれを取ったかカキコしといてw
それと>>639はオメ!
…当たっても特に何も無いです。が、傷ついた心が癒されてる…かも試練(何
659通常の名無しさんの3倍:2006/10/05(木) 18:45:08 ID:???
遅ればせながら更新乙、そして添削

>>650
>「バカ! それりゃゼンッゼン褒められてねぇよ!!」
そりゃ

>それがあるのに無理して性格やら何やらを変える必要はないっていったんです!
言ったんです

>>651
>シンは逆に撃つ向き気味に話を進める。
俯き

後、引用符


苦心されてるみたいっすね。いちいち誤謬をあげつらう俺が言うのも変な話ですが、
気にしないでガンガって下さい、話をより練り上げようとした証拠でもあるんですから。
660通常の名無しさんの3倍:2006/10/05(木) 19:31:06 ID:???
マジで鳥つけてください>添削氏
うざがられてるって事をわかってください
661通常の名無しさんの3倍:2006/10/05(木) 19:49:41 ID:???
連投荒らしじゃあるまいし、たかだかこの程度のことスルーしろよ
自治厨は荒れる元だぞ
662通常の名無しさんの3倍:2006/10/05(木) 20:12:11 ID:???
【そして添削】

これをNG指定すれば幸せになれるよ
663通常の名無しさんの3倍:2006/10/05(木) 22:42:26 ID:???
Xのガロードとティファみて思ったんだけどさ、もし種のキラとアスランがそれぞれ
ナチュラルとコーディネイター(もしくは逆)だったらもっと違った展開になったんじゃないかと

 Xは結局“ニュータイプは万能じゃない“ってことを言っているわけだし、オールドタイプのガロードと
ニュータイプであるティファの信頼構築(愛構築のほうがいいかな?)が主軸となってたと俺は思う。
 だったら、両方ともコーディにしないで遺伝子レベルからきちんと分けるべきじゃなかったのだろうか?
種死まで通してみると結局コーディ万歳な感じを受けてナチュラルの存在意義がぼやける
664通常の名無しさんの3倍:2006/10/05(木) 23:04:36 ID:???
いや本編でコーディに未来は無いってコーディ自信が言ってるしなぁ
665通常の名無しさんの3倍:2006/10/05(木) 23:09:05 ID:???
種世界って科学力の発達の割に個人レベルでの人格は底辺なあたり
現代社会っぽいなーとか思ったりなんだり
666通常の名無しさんの3倍:2006/10/05(木) 23:14:41 ID:???
そう考えると、無印種の話はキラはナチュラルのフレイと紆余曲折ありながら信頼関係を築いていくっていう方が良かったかもね。
667通常の名無しさんの3倍:2006/10/05(木) 23:18:06 ID:???
見える、、、フレイとかカガリとかトールとかの友情で
見事立ち直って、連合軍とマブの戦友となり105ダガーとかデュエルとかと連携して戦うキラのデルタフリーダムが見える!!!
668通常の名無しさんの3倍:2006/10/05(木) 23:26:40 ID:???
>>664
いやいや、全体のメインキャラでコーディの占める割合の高さがって話しさ
ナチュラルってAAのマリュー、ノイマン以下乗組員やカガリ、連合の三馬鹿だけだろ?
669通常の名無しさんの3倍:2006/10/05(木) 23:33:11 ID:???

               >>667
も ご ヘ     /  λ___  /  __,}     |   こ 変 そ
う め ナ    }  /_:::::... ̄`´ ̄  υ ヽ    |   の わ れ
言 ん ッ    l  |´-ニニ=、i! {、_,ィ-―-、 |   | ._毛  っ 出
い な プ   ./  }::::::::::::/~ ,_二=ニ-‐ }   | ̄  フ  ち  し
ま さ      }、 |::::. ...:::じ/   ι   /  /    ェ ゃ た
せ い も ∴.ヽハ:::.::< t={.  .-,rr^~ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄「 チ う  ら
ん ホ う ' ,∴・ヽヽ:::::>=l ::::::| } 「`|    ,:::.. | が だ 話
   ン   ,∵   ,.i`ヽ(_リ'ヽ:::::LL_^.ノノ   ,/ ̄ ̄    ろ
.   ト  ∴  / ヽ、 ヽ==ニ--ヽ‐-、__,/ノノ ヽ
670通常の名無しさんの3倍:2006/10/06(金) 23:39:26 ID:???
今後某スレみたいに死んだ人出てきたりするのかな?
ステラとかだったらティファと気が合いそうな気がするが
671通常の名無しさんの3倍:2006/10/06(金) 23:51:43 ID:???
AWのNTは死んだ人間を感知したりはしないから出てこないよ
672通常の名無しさんの3倍:2006/10/07(土) 09:20:58 ID:???
浮上
673通常の名無しさんの3倍:2006/10/07(土) 16:33:58 ID:???
>>672
中途半端に腐敗してるんだろうな・・・。
674通常の名無しさんの3倍:2006/10/07(土) 22:07:59 ID:???
今後の流れはDX→エスタルド→ニュータイプ研究所→宇宙→ラストだろうけど
種キャラが出てくるのは十分に考えられるが死んだキャラまで出してキリがないんじゃないかと
675通常の名無しさんの3倍:2006/10/07(土) 23:14:56 ID:???
>>663
戦艦だけ見てるとノイマンのバレルロールのせいで、
4バカを除けばナチュラルもコーディもそんな変わらないような気はするんだよな…
676通常の名無しさんの3倍:2006/10/08(日) 00:45:53 ID:???
つうか種第一話の時点で能力差はプロパガンダ以外に説明できないが・・・
677通常の名無しさんの3倍:2006/10/08(日) 08:51:52 ID:???
何を言ってるんだ、あの神速キータッチを覚えているだろう?補給物資なしで敵の新型を
修理・補給したり、『戦艦』の中でジンより優れた機体を解体もせずにコピーしたり、整備員
は敵の新型すぐ直せるようなったしストライクーって言いながら単機特攻したり、キラー
って言いながら敵と戦闘中にしゃべったり、スパコディだと戦闘中にOS書き換えて、訓練
つんだ敵コーディを一蹴、ナチュラルだと艦砲戦もせずにMA出してしまうくらいなんだ
から、やっぱり金かけた人類はすごいよ。
678通常の名無しさんの3倍:2006/10/08(日) 09:41:41 ID:???
>>677
>補給物資なしで敵の新型を修理・補給したり、
>『戦艦』の中でジンより優れた機体を解体もせずにコピーしたり、
>整備員は敵の新型すぐ直せるようなった

デス種で連合も同じことができています!
しかもザフトはヘリオポリス襲撃で修理部品を入手してたけど、
連合はマジで機体しか入手していない。
679通常の名無しさんの3倍:2006/10/08(日) 17:36:42 ID:???
それの本当の問題は双方共に機体、それも最新鋭のを盗まれすぎって事だろ
680通常の名無しさんの3倍:2006/10/08(日) 19:43:12 ID:???
>>679
それ同感。Xやヒゲみたいに戦争でめちゃめちゃになって秩序の崩壊した世界で
回収、発掘されるならまだしも…

種のときはコーディ>>(技術の壁)>>ナチュがわかるように厳重な警備を抜けていってたから
納得できなくもないが、種死は前フリもくそもなかった
681通常の名無しさんの3倍:2006/10/08(日) 19:47:29 ID:???
エクステンデッドの能力の前に基地のコーディ形無しだったっけ?
682通常の名無しさんの3倍:2006/10/08(日) 19:54:17 ID:???
>>681
あそこにいた衛兵は実はオーブから移民してきた
ナチュラルだったりして・・・。
683通常の名無しさんの3倍:2006/10/08(日) 19:56:44 ID:???
戦闘能力は
ナチュラルの巨乳艦長>>>>>コーディの特殊部隊
だろ。
684通常の名無しさんの3倍:2006/10/08(日) 20:07:52 ID:???
あの特殊部隊は寝不足だったからな、しかたない。
・・・やべえ俺達ガンダムXと関係ない雑談してる。
685通常の名無しさんの3倍:2006/10/08(日) 21:05:28 ID:???
>>682
むしろあそこでファントムベインに協力してた奴等が
オーブから移住してきた元大西洋連合軍人で“ブルーコスモスの”コーディネイターと予想。
「エイプリールフールクライシスで死んだ者達の中に、、、コーディネイターがいなかったとでも思っているのかーーっ!!!」
とか言ってくれると個人的にゾクゾクするwww
686通常の名無しさんの3倍:2006/10/08(日) 21:09:30 ID:???
>>685
それありえるな。
687通常の名無しさんの3倍:2006/10/08(日) 22:11:57 ID:???
潜入能力と言う点ではガロードもかなりのものだと思う。
688通常の名無しさんの3倍:2006/10/09(月) 02:23:20 ID:???
雑談長いよ
689通常の名無しさんの3倍:2006/10/09(月) 09:43:59 ID:???
>>663-687
雑談ばかりするな!
別にスレ立てしてそこでやれっ!
690通常の名無しさんの3倍:2006/10/09(月) 12:06:30 ID:???
>>688-689
暗に更新が遅いと言いたいわけか?
691通常の名無しさんの3倍:2006/10/09(月) 13:39:13 ID:???
まあ…あれだ、毎日自動保守システムの書き込みというのも寂しいので、ほどほどにやってくれや。
692GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/10/09(月) 21:36:09 ID:???
私としては投下待ちの間は雑談してもらっててぜんぜんかまいませんけど…
(私の投下速度が遅いのが悪いんだよなぁ… 徐々にペース上げていかんと)

第三十七話『俺の敵に成りえねぇよ』(前編)

「隊長、助けてくれるそうですよ……。」
「…よぉし野郎ども、行くぞ!」
煙を上げる漁船の中で男たちは気合を入れる。彼らは獲物を狙う蛇のように目をらんらんと輝かせ、前方に見える白い艦を見つめた。
 船長席に座るカトックも唇の片側を上げ、毒々しい笑みを浮かべる。
「反応が早いのは良いが、警戒心が無さ過ぎる…。」
そういうと席を立ち部下である男たちを連れて艦首へと脚を進めるのだった。


「あ、あれですね。」
ブリッジ前方で操舵を任されているシンゴは船体から煙を上げる漁船を見つけた。船首部分に4つの影が見える。
「サラ、映像を。」
「はい。」
 すぐさまメインディスプレイに彼らの映像が映し出された。4人とも両手を上に上げてばたばたと振っている。これだけ見ると彼らはただの漁師にしか見えないが、
ティファ予知がもたらした情報から彼らはジャミルたちにとって”敵”であることは既にわかっていた。
「う〜ん、皆悪そうな顔しているわねぇ…。」
トニヤは彼らの”悪人面”を見て正直な感想を漏らす。乗組員のほぼ全員が30代後半から50代前半の年齢で、戦後の激動期をあの手この手を使って生き残ってきたのだろう。
「カガリ、彼らの中で見覚えのあるものはいるか?」
 艦長席の横に立つカガリは四人の中に知っている顔をすぐさま見つけた。男たちの中でひときわ背の高く、がっしりとした男である。
「あいつだ、あの一番でかい奴! セインズアイランドでシンと一緒に入った店で話をした男だ!」
「奴は何者だ?」
「名前は確かカトック・アルザミール。昔は従軍カメラマンをしていて、戦後はいろんなところの風景をフィルムに収めていると言っていたが…。」
「もしあの男が工作員ならば、その話にウソは無いだろう。内部情報などを映像で収めることは仕事のうちだ。」
皆がディスプレイに映る男たちの映像にくぎづけになる中、ジャミルは別のことに不安を覚えていた。


 男たちはこの海域で漁業を営み生計を立てていて、今回オルクの連中に遊び半分で撃たれてしまったのだと言う。ガロードたちが彼らと話をする中、
シンは1人ディスティニーのコックピット内で彼らの様子を眺めていた。
「あいつ…、一体なんなんだ?」
 シンとカガリは既に顔が知られているため、彼らを捕まえるまでは顔をあわせるわけにはいかない。さらに、彼らが先日ローレライの海で現れた敵と同じ組織に属していた場合、
ストライクフリーダムと同じ”色の変わる装甲”を持つディスティニーは彼らにとって大きな意味を持つ。
「変な行動を起こすことは無いと思うけど、備えあればなんとやらって言うしな。」
 VPS装甲の電源を入れたままデッキに立たせておけば少なくともVPS装甲が使われていることはわからない。
さらに、万が一彼らがMSデッキで行動を越した場合に迅速にそれを制圧する事ができる。
693GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/10/09(月) 21:39:02 ID:???
第三十七話『俺の敵に成りえねぇよ』(中編)

『そっちの様子はどうだ?』
「おわっ! なんだアスハか…。いきなり通信入れるなよ…。」
『残っている私には何にも情報が回ってこないのでな。』
「だからって俺の所につながなくても良いだろ? 大体なんであんたはブリッジに?」
『皆そっちに行ってブリッジを空にするわけにはいかないからな。それに私はあいつに顔を知られている。』
「あっそ、今のところ尻尾を出す様子は無い。とりあえずはMSデッキでドンパチってことはなさそうだ。」
『そうか……。』
「なぁ。」
『? なんだ?』
「あいつら…、一体何をたくらんでいると思う?」
『そうだな……、工作員として乗り込んできているのなら、ティファの奪還じゃないか?』
「それをあの人数でやれると思うか?  奪還自体はできても退路を断たれるのが関の山だろう?」
『それも……そうだな…。』
「この一件は、これだけじゃ終わらなそうだな……。」


 彼らを捕まえるのは容易なことであった。ジャミルたちはカトック達が敵である事がわかっていたがカトック達は気づかれているとは思っていない。
あっという間に一つの部屋に押し込まれ武器を奪われたカトック達は部屋の中央で無数の銃口に睨まれる形となった。
「どうしてだ? どうしてばれた……?」
 カトックは何度も何度も今までの行程を思い出す。漁船から乗り移り、部屋へ案内させる。
途中部下が先走りそうになったがちゃんとフォローはできている。変装にしてもどこからどう見てもただの漁師にしか見えないはずだ。
新連邦のマークの入った物は持ってきていないし、漁民特有の”におい”をつける為に特製の”風呂”にまで入ってきた。
「ま、捕まっちまった以上そんな事を考えるのも無駄か…。」
 周りを取り囲むフリーデンの面々は彼らに罵声を浴びせながら銃口を向けている。現状は最悪であるが、打開する手段が無いわけではなかった。
 カトックは腕時計にチラリと目を落とす。後10分、後10分待てば新連邦の艦隊がこの艦に向かって攻撃を開始する。その時こそ、脱出の好機である。
 と、そんな事を考えていると部屋の入り口から若い男女が入って来る。カトックは彼らに身を覚えがあった。
「先日はどうも。」
「まさか、こんな形で再開することになるとはな。」
 黒髪の男はマシンガンを手に持ったままこちらを睨みつける。彼の赤い瞳からは人を殺すことのできる銃を持つ恐怖感が感じられない。
銃を持ちなれているのだ。金髪の女もまったく銃口を揺らすことなくまっすぐにこちらを見ていた。
「……シンとカガリ、だったか。オメェらなんでこの艦に乗っている? この艦はバルチャー艦だろ?」
「あんたに会う前から、俺たちはこの艦のクルーでしたよ。」
「お前こそ、こんなところで何をしている? とても海の風景を写真に収めていたようには見えないぞ?」
「……なぁに、ちょっとしたアルバイトさ。」
「”ちょっとしたアルバイト”でこんな危険なことするなんて、なに考えてんだ? あんたは。」
 シンは腕を伸ばし照準をカトックの眉間に合わせた。だが同時に、彼の表情に哀しさとも悔しさとも取れる表情が浮かんだ。
694GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/10/09(月) 21:42:25 ID:???
第三十七話『俺の敵に成りえねぇよ』(後編)

「あんた言ったよな? 『アホらしい話だ』って。戦争で家族が死んで、戦争のおかげで俺の人生めちゃくちゃになったって!
じゃあ何で、あんたはこんなものを持ってこの艦に乗ってきたんだ!!?」
「…………。」
 シンの心痛の叫びをカトックは無言で聞き流す。お前には関係ないことだ、といわんばかりに視線をそらしポケットからガムを取り出した。
だが、ガムはカトックの口に入る前にシンによって奪い取られてしまう。
「まじめに答えろよ!! こっちは真剣なんだぞ!!」
「…お前は、何でこの艦に乗っているんだ?」
「なに?」
 怒りに燃えるシンに戸惑いの色が浮かんだ。カトックは胡坐をかいて座ったまま静かに彼を見つめた。
「なんでって、俺はこの艦のクルーだから……。」
「俺が言っているのは”お前さんがこの艦に乗ることになった理由”だ。お前さん言ったよな? 戦後の混乱で家族が皆死んだと。
どういう経緯で死んだかは知らん。コロニー風邪か、MS乗りの抗争か、貧困かもしれん。」
 カトックは徐々に声を大きくし、シンを直に殴る事ができない鬱憤を晴らすように言葉を思い切り、だが静かに叩きつけた。
「だがな、そうやって家族が死んだ原因である”戦争”の遺品で生活しているお前が、お前の家族を殺した連中と何が違うんだ?」
 シンはハッと息を呑んだ。かつてミネルバに乗っていた時に言われた言葉と映像が脳裏によみがえった。

『力を得たお前が、今度は誰かを泣かせる立場になることを忘れるな』

 シンの表情に否定し様の無い言葉に対する虚脱感、”認めたくない”という彼の心の苦しみがありありと浮かんできた。
歯を食いしばり、顔をしかめるシンにさらにカトックは追い討ちを掛ける。
「へっ! ”誰もが幸福に生きられる世界”だかなんだか言っていたが、バルチャーとして生きているお前さんは、他人の幸せを壊しているんだぜ?」
「――っ!! それ以上っ――!!」
「シン!!」
 感情を爆発させて引き金を引こうとするシンにジャミルは声を荒げる。彼がここまで声を荒げさせるのは珍しいことであった。
「……お前は外に出ろ。」
「でもっ!!」
「お前は自分の感情に流されすぎる。彼らをここに監禁している間、お前はここに来ることは許さん。良いな?」
「そうそう。ケツの青いお前は、俺の敵に成りえねぇよ。」
「っ―――!! くそぉぉぉぉっ!!」
 カトックの最後の言葉に歯を食いしばり、銃のグリップを握る手に怒りの力を込めながらもシンは部屋を出た。

 ティファが後続の敵部隊が接近しているのを予知したのはこの数秒後のことであった。
695通常の名無しさんの3倍:2006/10/09(月) 22:51:53 ID:???
更新乙、そして添削

>>693
>カトックは彼らに身を覚えがあった。
身に覚え

>「まさか、こんな形で再開することになるとはな。」
再会
696通常の名無しさんの3倍:2006/10/09(月) 22:55:58 ID:???
添削の人、トリ付けてくれ。
697通常の名無しさんの3倍:2006/10/09(月) 23:03:26 ID:???
気にするなよ、GX氏自体が添削否定して無いんだし

GX氏乙!カトックの指摘に揺れるシンの心情が凄い丁寧で判りやすい。
MSでドンパチはしないだろうけど、シンにとって「あの人に勝ちたい」役を十二分に果たしてくれそう。
こういう大人がTVに居なかったのが本当に悔やまれるな…
698通常の名無しさんの3倍:2006/10/09(月) 23:06:28 ID:???
>>696
上で【そして添削】をNG登録すりゃいいって出てるだろ
699通常の名無しさんの3倍:2006/10/09(月) 23:09:55 ID:???
GJ!
ここはなるべきしてこうなるって感じだな
しかしこのままだとカトックに突っかかっていくの役がシンに取られそうだw
700通常の名無しさんの3倍:2006/10/09(月) 23:29:43 ID:???
シンを目立たせたい気持ちはわかるんだけど・・・

カトックとの出会いはガロードにとって非常に大きな出来事なのに
それが丸々シンに与えられちゃってるのはちょっとなぁ
少し前に誰かが冗談で言ってたけど、このままだと本当にDXすらシンに取られそうだ
701通常の名無しさんの3倍:2006/10/10(火) 00:06:55 ID:???
でもカトックが捕まったこのシーンて原作でもそれほど
ガロードは話に絡んでなかったと思う。
連行されてからの「片手吊し上げ」のとこからじゃね?
ガロードがカトックと関わるのって。シンの痛いとこ
突いたカトックが逆にガロードに痛いとこ突かれる事になる、
筈。原作をそのまま追うなら。
702通常の名無しさんの3倍:2006/10/10(火) 00:25:48 ID:???
いっそのこと徹底的にシン贔屓でもいいんじゃね?
カトックのエピソードはシンをメインに。DXに乗るのもシン。

ガロードは…隅っこの方でティファといちゃいちゃしててもらうってことでw
703通常の名無しさんの3倍:2006/10/10(火) 00:59:50 ID:???
「軍」「戦争」この二つに「自分から」「積極的に」関わった事が
ある(シン)か、ない(ガロード)かで
「お前らの尻拭いやらせんなボケ」
てな意味の台詞がカトックにどう響くかが全然違ってくるからね。
シンは確かに「戦争」の被害者だけど、「軍」に入って自分も「戦争」
しちゃってるから。
(ガロードも犯罪じみた事色々やってはいるんだろうけどこの子の場合
世界の方が先にぶっ壊れてたからしゃーない)
704通常の名無しさんの3倍:2006/10/10(火) 01:11:19 ID:???
そりゃ無理だろ
ティファが自分の予知に逆らおうとしたのもガロードの行動があったからなんだし
それにそれがなかったらDX自体機動させる事が出来ないしな
705通常の名無しさんの3倍:2006/10/10(火) 01:17:18 ID:???
ティファをシンに惚れさせちゃえばいいよ
きっとそれで万事解決
706通常の名無しさんの3倍:2006/10/10(火) 01:25:39 ID:???
いくらなんでもそれはまずいだろw
707通常の名無しさんの3倍:2006/10/10(火) 03:17:26 ID:???
GX氏、GJ!!
今回、感想は省略する。
…仕事を終わらせないとアカンのでorz

そんじゃ…次回も楽しみにしてるよ!
708通常の名無しさんの3倍:2006/10/10(火) 08:21:36 ID:???
>>695
× 身に覚え
○ 見覚え

m9(^Д^)
709通常の名無しさんの3倍:2006/10/10(火) 15:43:25 ID:???
>>700
役目何もかも奪われて、ガロード可哀相…
シンイラネ( ゚д゚)、ペッ
710通常の名無しさんの3倍:2006/10/10(火) 17:17:06 ID:???
落ち着け。まだそうなると決まったわけじゃない。

それに、こう言っては酷だが、仮にそういう流れになったとしても仕方ない気もする。
この作品の主人公はあくまでもシンであり、ガロードは脇役の一人に過ぎないのだから。
711通常の名無しさんの3倍:2006/10/10(火) 17:18:39 ID:???
>>708
アイタタ、木を見て森を見てませんでした。まるで面目が無いな。

クロスオーバーで主人公複数になったら出番や見せ場の変化が醍醐味である訳だし、
GX氏は押さえる所はキッチリしてくれると思うな。
シンとルマークの会話見る限り、カトックを動かす立場にはシンはいないと思うし。
712通常の名無しさんの3倍:2006/10/10(火) 20:26:10 ID:???
ティファが、カトックに彼の家族の絵を描いてやったように、
シンにステラの絵を描いてやるなんてことはないのかな・・・?
713通常の名無しさんの3倍:2006/10/10(火) 20:52:44 ID:???
それ、シン泣いてしまうぞ
714通常の名無しさんの3倍:2006/10/10(火) 22:35:03 ID:???
テクス医師のさりげない、けど親身な助言で
皆一回り成長する。カガリあたりは号泣する。
715通常の名無しさんの3倍:2006/10/10(火) 23:14:47 ID:???
>>711
>>710へだよな?

>>710
AWの話を曲げてまでシンを出す意味は無いし、そもそもその流れって…

 キ ラ が や っ た 事 と 同 じ だ よ な ? w

俺は種死の展開の二の舞なんて嫌だね!
あと、このスレの原点と立った理由をもう少し考えて発言しようね?
716通常の名無しさんの3倍:2006/10/10(火) 23:24:31 ID:???
無駄に荒らそうとしてる人が居るね、誰とは言わないけど

基本的にシン視点、というかシン主観という方式を取っているからね
視点が固まる分、難しい書き方だけどGX氏は上手く表現してると思うよ
ひとまずお疲れ様。続きを楽しみに待ってます。
717通常の名無しさんの3倍:2006/10/10(火) 23:27:44 ID:???
っていうか、原作と同じ部分は書いてもらう必要ないだろう?
エニルがらみの話とかすっ飛ばされてるじゃないか。
別に起こってないわけじゃなくて、同じだから記述してないんだろう。
その省略されてるパートがガロードの活躍パートな訳で。
つまり、ビデオ見ながら、ああこの裏側でシンが暴れてるんだな、
と思えば良いんだよ。
718通常の名無しさんの3倍:2006/10/11(水) 00:00:52 ID:???
原作しらねえから、ガロードとカトックの出会いの重要性なんてどうでもいい。

719通常の名無しさんの3倍:2006/10/11(水) 00:26:32 ID:???
ガロードはカトックと一緒に死なせちゃえばいいんじゃないの?
そうすりゃ主役がどうのといった不毛な議論も消えるだろうし
ガロードを主役なんだか脇役なんだかはっきりしない中途半端なポジションに置いておかずに済む
かっこいい死に方さえしてくれりゃここの住人からだって文句は(そんなには)出ないんじゃね?
720通常の名無しさんの3倍:2006/10/11(水) 00:37:49 ID:???
719
保守はいらん。この密度ならな。
721通常の名無しさんの3倍:2006/10/11(水) 00:49:34 ID:???
脱出作戦時のガロードの手際にシンがどんなリアクションするか
楽しみだ。あとツインサテキャを軍勢じゃなく脱出済みの島に
向けて撃って撤退させたやり方に対してとか。
コロニーレーザー破壊のシーンに居合わせるのはAA組とキラかも
しれんがその辺も楽しみ。
722通常の名無しさんの3倍:2006/10/11(水) 15:36:54 ID:???
>>718-719
はいはい、素ン晴らしい種死同人アニメのdvdでも死ぬまで見ててつかあさいな。
723通常の名無しさんの3倍:2006/10/11(水) 17:16:22 ID:???
でも真面目な話、ガロードの活躍があまり見れてないのは事実。
だがオリジナルの本編カトック登場シーンではガロードはあんまり絡んでないし
今後美味くたちまわせればDX奪取のシーンに立ち合わせる事もできなくないとオモ
ちょっと前にあったキラネタが伏線ではないかと俺は思っているが
724通常の名無しさんの3倍:2006/10/11(水) 18:25:34 ID:???
シンはフリーデン奪還の方に行っていてそっちメインで話しを進めれば万事丸く納まるんじゃね?
725通常の名無しさんの3倍:2006/10/11(水) 18:54:37 ID:???
37話で絡みが有ったのにそのままだったらなんかしらけるような
726通常の名無しさんの3倍:2006/10/11(水) 19:12:37 ID:???
どうだろうなぁ。
シンとカトックの間に因縁というか繋がりが出来ちゃったからな。
それを考慮すると、DX奪取時などで二人を別行動させるのは
話の流れ的にちょっと不自然じゃないかなぁって気もする。
シンにもカトックの死は看取らせるべきだろうと思うし。
ただ、そうするとガロードの立場は完璧に無くなるけど。

・・・クロスオーバーの話を考えるのって難しいな。
ほんと、職人さんを尊敬するわ。
727通常の名無しさんの3倍:2006/10/11(水) 19:16:00 ID:???
あまりGX氏にプレッシャーかけるなよ
ほどほどにな
728通常の名無しさんの3倍:2006/10/11(水) 19:34:32 ID:???
>ガロードの立場は完璧に無くなるけど
別にそうはならないと思うけどね。まあその辺はGX氏に
任せようや。
729通常の名無しさんの3倍:2006/10/11(水) 20:26:31 ID:???
シンに今までの行動を省みらせるきっかけを作った時点でシンに対するカトックの役割は終わってる気がするがな
730通常の名無しさんの3倍:2006/10/11(水) 20:31:51 ID:???
>>726
別に本筋を変えなくても、DX奪取時にガロードとカトックとシンで
行動すればいいんでないか?

シン単独の見せ場は、キラや他の種キャラとのからみの部分だろう。
だからこそ、GX氏もキラやカガリもX世界に来させたと思うし。


731通常の名無しさんの3倍:2006/10/11(水) 20:50:13 ID:???
>>730
むしろティファやジャミルと一緒に連行されて、最後に合流した方がいいんじゃない?
それが一番本筋には影響を与えない気がする
732通常の名無しさんの3倍:2006/10/11(水) 20:51:32 ID:???
展開の押し付けはよくないぜ。
733通常の名無しさんの3倍:2006/10/11(水) 21:03:32 ID:???
全くだ
こんな時はコーヒーでも飲むに限るな

でも俺コーヒー飲むとお腹ゆるくなるんだよねorz
734通常の名無しさんの3倍:2006/10/11(水) 21:13:14 ID:???
>>733のためにたんぽぽコーヒーを用意してみました
ttp://www.fpnet.jp/shouhin/images2/danndelion.jpg
735通常の名無しさんの3倍:2006/10/11(水) 21:35:12 ID:???
ストライクフリーダムと同じシステム(PS装甲)を積んでいるからって理由で
デスティニーがDXと一緒に護送されるってことにすればいいのかもしれない。
736通常の名無しさんの3倍:2006/10/11(水) 22:07:23 ID:???
それだと普通にデスティニーが機動できちゃってDXを強奪することも無く脱出って事になるんだが・・・
737通常の名無しさんの3倍:2006/10/11(水) 22:15:44 ID:???
デスティニーは普通にコンテナ輸送だろ
738通常の名無しさんの3倍:2006/10/11(水) 23:10:51 ID:???
つか機体に興味示すんだったら機体だけでいいのでは?
別に一緒にシンをつれて行かんでも機体の解析はストフリのデータもあるわけだし

それこそ“シン”に興味を示さん事には…
739通常の名無しさんの3倍:2006/10/11(水) 23:14:12 ID:???
シンがコーディネイターだってバレたら興味示すだろ
740通常の名無しさんの3倍:2006/10/11(水) 23:20:03 ID:???
そしてキラと一緒に収容所&データ取りのモルモット化を狙っていくわけね…

アイムザットさんもようやるわ
741通常の名無しさんの3倍:2006/10/12(木) 00:38:41 ID:???
捕らえた捕虜のDNAなんてすぐには調べんだろ、てかそもそもそんな時間も無いか
742通常の名無しさんの3倍:2006/10/12(木) 00:53:17 ID:???
デスティニーから割れるんじゃね?
脅迫されたらシンなら自分から名乗り上げるだろうし
743通常の名無しさんの3倍:2006/10/12(木) 23:15:24 ID:???
議論の最中流れぶった切って悪いですけどネタ投下

第三十八話『あれも”狂戦士”か……!』(前編)

 ティファが敵の襲来を予知しカトックたちの監禁部屋に入ってきたその時、彼らは包囲網を潜り抜け部屋を脱走した。シンは追いかけて銃弾を頭に
撃ちこんでやろうという気持ちに支配されそうになったものの、フリーデンが沈んでしまっては元も子もないと思い、歯を噛み砕かんばかりに食いしばってMSデッキへと向かった。
 コックピットに乗り込みブリッジとの通信をつなぐと、開口一番に脱走したカトックたちの情報がサラからもたらされる。
『脱走した捕虜は現在キャプテン達が追跡中! こっちは大丈夫だから外の敵に集中して!!』
「了解!! 絶対にあいつら捕まえてくださいね!!」
目じりを吊り上げたまま通信を切り、VPS装甲の電源を入れて機体をハッチへと進ませると、壁に掛けられた”剛刀”に目が止まった。
『キッド!! クラウ・ソラスを使うぞ!!』
 対艦刀アロンダイト2世というべきクラウ・ソラスを手に取る。フォートセバーンでの戦闘後、レーザーの出力調整が行われたおかげで以前よりも使用可能時間が延長されていた。
「敵は新型も出てる!! 間違っても折ったりするなよっ!」
左手にクラウ・ソラスを持ったディスティニーを見上げながらキッドは叫んだ。全長20m強のこの大太刀は修理するのも一苦労なのだろう。
機体の右手を上げて返事をするとシンは発進態勢を整えた。
「シン・アスカ、ディスティニー行きます!!」

新型が出ようが関係ない、この胸のムカつきを晴らせればそれで良い――――

 海上に深紅の翼を広げたディスティニーの中で、シンはどす黒い感情に染まっていた。


「止まれ!! 止まらないと本気で当てるぞ!!」
ジャミルと一緒にカトックたちを追うカガリは叫んだ。だが、そんな台詞を言ったからといって敵は止まってはくれない。
通路を挟みカトック達はマシンガンを乱射しこちらの進行を妨げる。カガリは発砲しようにも、
ジャミルは彼らを捕縛するつもりでいるので必要以上の発砲は禁じられてしまっていた。距離は一向に縮まらない。
「艦長!! このままじゃ逃げられるぞ!!」
「艦の外は一面海だ! 奴らの救援が来ない限り、逃げ場は無い!」
「海に飛び込まれたらどうするつもりだ!?」
「奴らがどこに脱出用ハッチがあるかをわかっているとは思えん! ハッチのない部屋に追い込んでしまえば後は弾薬が切れるのを待つだけだ!!」
 脱出用の緊急ハッチがある部屋は限られている。行き当たりばったりで進んでいる彼らがその部屋に入り込む確率は低いとジャミルは踏んでいた。
「カガリ、お前はロココと一緒に反対側の通路に回りこめ! 次の通路で奴らを部屋に押し込む!!」
「わかった、むちゃするなよ!!」
 そういうとカガリは反対側への通路へとつながる別の階段を駆け下りた。
744GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/10/12(木) 23:20:25 ID:???
トリ付けるの忘れてた…orz >>743も私です・・・・・・

第三十八話『あれも”狂戦士”か……!』(中編)

「こいつらぁぁぁぁっ!!!」
海上では前々からフリーデンをつけ回している紅と紫ガンダムタイプ2機と新型MSバリエントとがシンたちに襲い掛かっていた。
 このバイエントというMSはドートレスから派生した空中での運用を主体に考えられた機体で、白い頭以外のほぼ全身が空の色と酷似した青っぽい灰色をしている。
機体の前面から後ろにかけての空気抵抗を考えて丸みを帯びた造りになっており、従来の空戦装備のドートレスと比較すると格段に速い。
「うおおおぉぉぉっ!!」
飛び交うビームを最小限の動きで避けて構え切り込んでも、バリエントはやすやすと刃を避けて再開する。ドートレスと違いビームライフルが標準装備となっているため
下手に攻撃を受けると大打撃を被りかねない。パイロットの力量はローレライの海での戦闘の時と多差ないが、
MSの性能が向上した上に無理な突撃をする事ができないためシンにとっては我慢を強いられる戦闘となっていた。
「ガロードもウイッツさんも、新型相手に苦戦らしい苦戦してないってのにっ!」
 GXはシールドとしてもビーム兵器としても使用できるディバイダーをうまく使い、次々にバリエントを撃退してゆく。
エアマスターは空中戦で負けては名折れとばかりにたった二丁のライフルで正面から3機のバリエントを駆け抜けざまに撃ち落す。
「俺は―――、お前らなんかにっ!!」
 シンの頭の中で何かがはじける。ドートレスと違う動きになかなか慣れないでいたが、違いを一瞬にして認識し、操作に反映させてゆく。
 バリエントが距離を置いて戦おうとするのであれば無理に接近する必要は無い、ディスティニーはそういわんばかりに背中に剛刀を背負ったままライフル一丁で次々とバリエントを落としていった。

「兄さん、あいつ!」
『なるほど、あれも”狂戦士”か……!』
バリエントと共に戦場に出ていたオルバとシャギアは突然ディスティニーの動きが変化したことに少しだけ驚きを見せていた。
『おそらくあのパイロットも―――。』
「遺伝子操作を受けた自然の摂理に逆らった存在……。」
『いくぞオルバ、あんな物はこの世から抹殺せねばならん。』
「了解兄さん。あの赤い翼、毟り取ってやろう!!」
紅と紫の機体がディスティニーとの距離を詰める。ヴァサーゴとアシュタロンの計四門のビーム砲が閃光を放つも、攻撃に気づいたディスティニーはやすやすと回避した。
「なるほど、なかなかの動きだな。だが、これでどうだ!!」
 ヴァサーゴは両肩に格納されている伸縮用アームを伸ばし、腕に装備されたストライククローでディスティニーのライフルを叩き落す。
今までに出会ったことの無いトリッキーな機体を前にしてシンは舌打ちをしつつ、背中のクラウ・ソラスを引き抜いた。
「そっちが接近戦で来るというのなら!」
両手持ちでクラウ・ソラスを構え、ヴァサーゴとの距離を詰めて一気に振りぬく。ヴァサーゴもその攻撃を後に下がってなんなく回避した。
「武器が大きいからといって当たる物ではない!!」
『兄さん!!』
ヴァサーゴが下がって開いた2機の間にアシュタロンが割って入り、ほぼゼロ距離で両脇に供えられたアトミックシザーズを繰る出し打撃を加える。
さすがのディスティニーもこれを回避することはできず、コックピットを衝撃が襲った。
「つ、強い!!」
海に落ちる前に体勢を立て直すが、相手もすぐさま攻撃を再開する。一方が攻撃を回避すればもう一方が間に入って追撃を防ぎ、片方が前にいればもう片方は後から攻撃を仕掛けてくる。
 フロスト兄弟の一糸乱れぬ連携にシンは翻弄された。
745GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/10/12(木) 23:22:28 ID:???
第三十八話『あれも”狂戦士”か……!』(後編)

「くそっ! なんて連携の取れたコンビだ!!」
 ディスティニーに装備された固定武装のバルカンでは牽制にもならず、仕切りなおしに持ち込むことすら許されない状況でシンは打開策を模索する。
「君のその大剣は飾りかい!?」
 二対一で余裕の笑みを浮かべるオルバは、アシュタロンを操り腰のリアアーマーに収納されているビームサーベルを引き抜き切りかかった。
刃を回避できる距離ではなかったのでディスティニーは大剣でそれを受け止める。
「悪くは無い、けどこのアシュタロンを相手にするには役不足だ!」
 ビームサーベルで鍔迫り合いをしながら、アシュタロンはアトミックシザーズを繰り出しディスティニーの脚を掴む。これでアシュタロンの間合いから逃れることはできない。
同時にヴァサーゴの攻撃を回避することも。
「さあ兄さん!!」
「機体は持ち帰る。さらばだ、血涙の剣士よ。」
 ヴァサーゴもサーベルを引き抜き、後ろからディスティニーに突き刺そうと一気に加速する。アシュタロンの攻撃を受け止めているためクラウ・ソラスを使って受け止めることはできない。
「ちぃっ!!」
もともとディスティニーは重たい対艦刀を振るうために両腕のパワーは高めに設定されている。シンは機体の性能を信じ、右手のみでクラウ・ソラスを持ち左手で左肩のフラッシュエッジ2を引き抜いた。
「こんな所でむざむざと!!」
 フラッシュエッジを逆手に持ち、後から来るヴァサーゴのビームサーベルをどうにか受け止める。両足を縛られ、前門の虎に後門の狼の中シンは必死に戦った。


「開けろ!! もう逃げ場は無いぞ!!」
ジャミルはロックされた部屋のドアをガンガンと殴りつけながら中にいるカトックたちに叫んだ。
 ジャミルの通路の両側から挟み撃ちにする作戦は功を奏し、カトックたちを部屋の中に押し込むことに成功した。だが、
その部屋の中には脱出用の通用口があり、扉を爆破しカトック達は脱出を試みる。ドォオンという大きな音と共に扉は外れ、眼下には真っ青な海が広がった。
「行け!」
「ですが……。」
「まず、隊長から!」
「命令だ!!」
 カトックは脱出口に背を向け無言で彼らが飛び降りる音だけを聞いた。全員が飛び降りた事を確認すると名残惜しそうに彼らを見つめた。
「無事に逃げてくれよ……。」
無事に味方部隊に回収されることを祈りつつ彼らを見送っていると、銃声が二度、三度と響いた。扉の方に目を向けると、ジャミル達が扉のロックのある部分を撃ちぬいて強引に入ってくる。
「さて、いよいよ女房と再会か……。」
そう呟きながらカトックは両手を上に上げ、降参のポーズをとったのだった。
746通常の名無しさんの3倍:2006/10/12(木) 23:39:12 ID:???
GJ一番乗り!

さすがフロスト兄弟…
シンのこれからの成長に期待するぜ
747通常の名無しさんの3倍:2006/10/12(木) 23:49:11 ID:???
シン、フロスト兄弟に大苦戦ですな。まあ、あそこまで徹底したコンビネーション
の相手とは対戦経験無いし(ファントムペインのあれはとても「連携」といえない)
ある意味妥当か?しかし、兄弟はよくシンがキラと同じ「狂戦士」と解ったな。
デスティニーの機体特徴と急に動きが変わる(種割れ)だけで判断できるもんなの
だろうか?

カガリも艦内戦闘で出番多かったし、ガロードもウイッツも地味に強いし
(種割れシンと互角?)でそろそろ盛り上がりが・・・・・・ってアレ?ロアビィは?(泣)

最後のカトックの「女房と再会」とは果たして・・・
748通常の名無しさんの3倍:2006/10/12(木) 23:53:00 ID:???
GJです。今回も楽しく読ませていただきました。

ただ、GXとエアマスターの活躍はそれぞれ一行でセリフすら無しですか。
あまりにも扱いが軽くて悲しいorz
いえ、仕方ないのはわかってます。わかってはいるんですけどね。
これだったら全く名前すら出てこない方がまだマシだったかもと思ってしまったもので。
749通常の名無しさんの3倍:2006/10/13(金) 00:10:41 ID:???
SSみたいなのをちょろっと書いてみて分かったんだけど、
「全部のキャラを全部のシーンで均一に登場させる」
のは難しい。つか無理。キャラ多いと特に。
シーンごと、数話ごとに「ここはこいつら」と出演キャラ数を
絞らないと内面やらなんやら描写しきれない。
今はシンの内面の描写がメインみたいだし、ガロードの描写が
少ないのはしょうがないんじゃないかな?

もう一つのスレでもガロードとシン、どっちが活躍するか数話ごとに
入れ替わってる感じだし、こっちもそのうち「揺り戻し」が
あるんじゃないかと思ってるよ漏れは。
750通常の名無しさんの3倍:2006/10/13(金) 00:20:40 ID:???
別にいいんでね?そうゆう回もあるだろ、逆にシンがまったく出てこなかった時もあるんだし
751通常の名無しさんの3倍:2006/10/13(金) 00:22:15 ID:???
今にきっとガロードやウィッツが大活躍する時がくるさ。
だからもうちょっと待とうぜ。
748の気持ちも痛いほど分かるけどな。
752通常の名無しさんの3倍:2006/10/13(金) 00:24:30 ID:???
ガロードが大活躍するときは来るだろうけど
ウィッツが大活躍するときは来るのかな?w
753通常の名無しさんの3倍:2006/10/13(金) 01:15:05 ID:???
更新乙、そして添削

>>744
>バリエントはやすやすと刃を避けて再開する。
攻撃を が抜けてる?

>パイロットの力量はローレライの海での戦闘の時と多差ないが
大差?

>ほぼゼロ距離で両脇に供えられたアトミックシザーズを繰る出し打撃を加える。
繰り出し

>>745
>「悪くは無い、けどこのアシュタロンを相手にするには役不足だ!」
役不足が誤用
754通常の名無しさんの3倍:2006/10/13(金) 02:11:23 ID:???
GX氏、GJ!!
しかし、フロスト兄弟…強いなw
流石は…文字通り『意思疎通』が出来る兄弟!凄まじいコンビネーションだw

そういえば…もうそろそろDXが登場する頃かな?wktkwktkするぜw

>>753
また君かッ!>そして添削
君という奴は…本当に厄介な存在だよッ!!
755通常の名無しさんの3倍:2006/10/13(金) 03:43:44 ID:???
いい加減スルーもあぼーんもできないお前の方が厄介者だよ
GX氏がウザがってるならともかくいつまで粘着してんだ
756通常の名無しさんの3倍:2006/10/13(金) 06:04:16 ID:???
実の所、俺は添削を、というよりGX氏が完璧な文章仕上げて添削のしようが無くなるのを期待している
757通常の名無しさんの3倍:2006/10/13(金) 08:48:25 ID:???
今更気付いたが「ディスティニー」はいいのか?
758通常の名無しさんの3倍:2006/10/13(金) 09:41:03 ID:???
>>755
添削をNGワードにしてスルーできないお前の方がウザイ
759通常の名無しさんの3倍:2006/10/13(金) 09:43:36 ID:???
>>752
お前・・・ウィッツだってオリジナルの活躍の場面が与えられるに違いないだろう
760通常の名無しさんの3倍:2006/10/13(金) 10:12:28 ID:???
別に添削も感想の一種ではあるんじゃねえの?
悪意持ってやってるようには見えんし。
やっきになって否定しようとする奴の意図がわからん。
761通常の名無しさんの3倍:2006/10/13(金) 14:23:36 ID:???
ばかだなお前ら

SS投下→添削→添削ウザ→添削ウザと言う奴ウザ

ここまでで1セットなんだよ
だからGX氏はその流れを崩さないために、わざと毎回誤字脱字を混ぜてるんだよ
762通常の名無しさんの3倍:2006/10/13(金) 15:55:11 ID:???
なるほど。
それならGX氏の誤字の多さにも納得できる、ような気がしなくもない。
763通常の名無しさんの3倍:2006/10/13(金) 19:50:04 ID:???
おいおい、さすがにそれは無いだろ…

764通常の名無しさんの3倍:2006/10/13(金) 20:10:22 ID:???
ネタにマジレス(ry
765通常の名無しさんの3倍:2006/10/13(金) 20:49:59 ID:???
最近こっちのが進みがいいのはなんでだぜ?
766通常の名無しさんの3倍:2006/10/13(金) 21:17:26 ID:???
あっちは専用のSS板もあるからじゃないの?
767通常の名無しさんの3倍:2006/10/14(土) 01:08:34 ID:???
まったり進行を知らない新規が増えたんじゃね
768通常の名無しさんの3倍:2006/10/14(土) 21:30:07 ID:???
このマッタリ感に…乾杯
769通常の名無しさんの3倍:2006/10/14(土) 22:08:47 ID:???
ところで…XSEED氏を最近見ないのだがどうしたのだろうか?

確かに二つのSSが連載されると多少見づらくなるけどGX氏とはまた違う作品になるから
読んでみたいものだが…
770通常の名無しさんの3倍:2006/10/15(日) 00:10:45 ID:???
771通常の名無しさんの3倍:2006/10/15(日) 12:09:46 ID:???
>>769
煮詰まってるだけだといいが
772通常の名無しさんの3倍:2006/10/16(月) 21:26:46 ID:???
俺たちはきっと花を見るのにかまけて種を育てるのを忘れてしまったんだよ……。
773通常の名無しさんの3倍:2006/10/17(火) 00:38:23 ID:???
>>772
誰が巧いこt(ry
774通常の名無しさんの3倍:2006/10/17(火) 00:41:40 ID:???
ややこしいがこっちに来てたのがSEED-X氏、向こうにいたのがXEED氏
向こうにはサトーさんのとこにシンがいるっていう設定で書こうとしてた人もいたんだが…
なぁ?
775GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/10/17(火) 19:04:52 ID:???
エー、今日中に次回投下分はできると思いますが、今日は投下しません。
一日間を置いて文字の変換ミスやおかしな所を修正しますので…

待っている方には申し訳ないですが、もう1日お待ちくださいm(_ _)m
776通常の名無しさんの3倍:2006/10/17(火) 19:14:25 ID:???
添削か!添削対策なのか!

ま、楽しみにwktkしてます
777通常の名無しさんの3倍:2006/10/17(火) 23:57:12 ID:???
ういさー、楽しみにしてますw
778通常の名無しさんの3倍:2006/10/18(水) 00:45:40 ID:???
>>775
イエッサー!!御武運を!w
779通常の名無しさんの3倍:2006/10/18(水) 02:09:29 ID:???
おk、楽しみにしてるw

聞いた話だけど、SSって書き上げたら一晩寝かせた方がいいんだってさー
780通常の名無しさんの3倍:2006/10/18(水) 02:49:08 ID:???
というか書き上げて推敲もせずに即投下ってのは本来あまり好ましいとは言えぬ
長文書いてると知らぬ間にテンション上がっていたりするしな
落ち着いてから一度見直すのは重要、特に締め切りがないような文はな
781通常の名無しさんの3倍:2006/10/18(水) 03:24:09 ID:???
しかし勢いで投下しないと、読み返しているうちに恥ずかしくなってお蔵入りになる可能性大という罠もある。
いくらでも訂正できる場なんだから、とにかく投下しまくって、不都合が出たら「さっきの話はなかったことに」としてもいいんじゃないかとも思う。
782通常の名無しさんの3倍:2006/10/18(水) 03:33:26 ID:???
>>775
何を仰ってるんですか!

こちらこそ…急かしてしまって申し訳ないです<(_ _)>
783通常の名無しさんの3倍:2006/10/18(水) 14:25:52 ID:jHUUGgs6
>>781
それじゃ嫁とかわらん
784通常の名無しさんの3倍:2006/10/18(水) 21:37:21 ID:???
>783
売るわけじゃないしいいんじゃない?
785GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/10/18(水) 22:03:50 ID:???
一回出した物を無かった事にするのは個人的にしたくありません。私にとってはどれも努力の結晶ですから

第三十九話『皆を変える事ができる』(前編)

 ティファはフリーデンの外で戦闘が行われている間はいつも自室にいた。彼女にはサラやトニヤのように戦闘中にこなすような仕事は割り当てられていない。
 だがティファの場合、戦闘時に仕事をする余裕など存在しなかった。戦闘の規模に関係なく『ニュータイプ』としての力は戦闘の中で散っていく命の叫びを否応無しに彼女に届ける。
「――――――っ!」
ティファはベッドの上でひざを立てて座り、耳を押さえ苦悶の表情を浮かべた。
 物心ついたころからいたアルタネイティヴ社の研究者達は、彼女のことを実験用のマウス程度にしか思っておらず、彼女はただただ無気力に毎日を過ごしていた。
 ガロードと共にフリーデンでの生活の中で彼女はアルタネイティ社で失ったものを少しずつ取り戻す。人が感じる痛みや死に対する悲しみ、ガロードやクルーのみんなのことを思う気持ち、
共に行動することに対する喜び、そしてその中で誰もが同じ痛みを感じ、同時に同じように喜びを分かち合うことを知った。
 一つ、また一つ命が散ってゆく。誰の命であってもその価値は等価であるが、やはりガロードの命は彼女にとっては特別な存在であった。今は大丈夫であっても、
次に散る命はガロードかもしれない。そう思うと、散っていく命の声に耳を傾けずにはいかなかった。
 だが、今回はフリーデンの中から”声”が聞こえた。
「―――あの人を死なせるわけにはいかない!」
 思い立ったら即行動、どこかの少年のように直情的に彼女は動いた。


『ロアビィそっちに行ったぞ!!』
『まったく、人気者はつらいね! 毎度毎度大歓迎でさ!!』
フリーデンの右側にある長い甲板の上でバリエントへの攻撃を続けるロアビィはぼやく。
 前衛をガロードとシンに任せたウイッツと陸での戦闘を主として設計されたレオパルドに乗るロアビィは、
ガロードたちの攻撃を潜り抜けて来たバリエントに対して防衛線をはっていた。エアマスターは海上で、泳ぐことのできないレオパルドは甲板の上からの迎撃である。
『オラオラオラオラオラ!!!』
 エアマスターにはビームサーベルなどの接近戦装備はなされていない。エアマスターの攻撃を掻い潜り、接近してきたバリエントが腕のサーベルラックからビームサーベルを引き抜く。
『へッ!! エアマスターをなめんじゃねぇぞ!!』
 両腕はライフルでふさがっている。だが、ケンカで使われるのは拳だけではない。
ビームサーベルを振り上げるバリエントのコックピットと思しき部分をエアマスターは勢いよく踏み潰す。コックピットをつぶされたバリエントは、
サーベルを振り上げた状態のまましばらく惰性で飛行すると、糸が切れた人形のように海に落下した。
 海中でバリエントが爆砕するのとほぼ同時にエアマスターの後方で爆発音が響く。
『ウイッツ、よそ見してると海におっこっちゃうよ?』
 レオパルドの右肩のミサイルラックを閉じながらおどけた調子のロアビィが通信を入れてくる。後ろから攻撃してきた敵に対してミサイル攻撃を行ったのだろう。
『サンキュー、ロアビィ! 助かった。』
『どういたしまして、今度なんかおごってくれよな。』
 2機が動きを止めたのを好機と見たバリエントが数機、フォーメーションを組みながら接近する。
『今までより性能が上がってるからって!!』
『伊達に”ガンダム”のパイロットやってる訳じゃないんだよね!』
 エアマスターは縦横無尽に飛び回りながらビームをバリエントに撃ち込み、エアマスターの死角から攻撃しようとする敵には容赦なくレオパルドが細かなビームの雨を降らせる。
エアマスターの長所を最大限に生かした動きと、わずかなチャンスも見逃さないレオパルドの息のあったコンビのおかげでフリーデンは未だ一発も被弾を受けていなかった。
『ん? おい、あいつら!!』
 ウイッツは海を泳いで逃げていく忍び込んだ敵兵の姿を見つけた。4人いた敵のうち3人に逃げられたことになる。
『ジャミルの奴、しくじりやがったな…!』
『無茶言わないの。工作員だかなんだか知らないけどさ、特別な訓練かなんか受けてんでしょ? そんな奴ら相手じゃ、いくらジャミルでもしくじるさ。』
『でもよぉ……!!』
『それに、いまはこっちに集中しないといろいろと問題アリだって。ほら、またおいでなすった!』
 ウイッツは目の前にいる敵を見逃さなければならない苛立ちを抑え、接近するバリエントに注意を向けた。
786GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/10/18(水) 22:07:08 ID:???
第三十九話『皆を変える事ができる』(中編)

『大丈夫かシン!?』
「ああ、なんとかな……。でも、まだまだ大変なのは続きそうだ!」
ヴァサーゴとアシュタロンに激しく攻め立てられていたディスティニーはGXの乱入によって何とか戦況を立て直していた。ヴァサーゴとアシュタロン、
GXとディスティニーは数の上では互角だが連携のうまさでは2歩3歩先をいかれている。
 さらに、シンたちの敵はこの兄弟だけではない。クラウ・ソラスとフラッシュエッジ2を左右に持ち、攻撃に変化をつけながらバリエントを一閃し、時には貫く。
数は半分程度になってはいたが、まだまだ多いことに変わりは無かった。
「気をつけろ…! 奴らの連携は並じゃない!」
『あの2機のパイロットは双子の兄弟なんだ。』
「兄弟!? …なるほど、お互いのやることは見当がつくってことか!」
『あいつら兄弟は互いに意思の疎通ができるんだ、通信機とかそんなのに頼らずに!』
 ディバイダーを背中にマウントし追加ブースター状態にしたGXは、すれ違いざまにビームソードでバリアントをなぎ払い、さらに後から追従する敵には機体のすばやく振り向いてライフルの狙いをつけ撃ち落す。
『どんなに遠くにいても、まるで隣にいるかのようにな!!』
「通信機要らずのテレパシー兄弟か…。 なんて奴らだよっ!!」
 ライフルを回収することもままならない状況の中、フラッシュエッジ2は唯一まともに使える飛び道具となっていた。正面の1機をクラウ・ソラスで上段から一刀両断し、
剣をふり終わって止まった瞬間を狙う敵にすかさずフラッシュエッジ2を投げつける。
 ビームのように弾速は速くないので避けられてしまうが、シンは最初から”行った”ビームブーメランが当たることは期待していない。ブーメランは必ず戻ってくる。
その”戻り”を当てる事ができれば十分であった。バリエントのパイロットも投げ放たれた武器が戻ってくることは予想していなかったようで、ライフルを持っている右腕の上腕を半ばから切断される。
「はあぁぁぁぁ!!!」
 右腕を失って動きを止めたバリエントに容赦なくクラウ・ソラスを突き立てた。その瞬間、初めてディスティニーに乗ってアロンダイトを突き立てた時の後味の悪さが彼の心によみがえった。
「――――こうしなきゃ、艦が沈むんだ!!」
 動かなくなった残骸から大剣を引き抜きながら必死に自分に言い聞かせる。

お前さんは他人の幸せを壊しているんだぜ?

 敵を切り倒すたび、貫くたびにカトックの言葉が彼の中でどんどんとその音量をあげていった。

 戦闘が始まって20分が経過した頃、逃げ出した工作員たちの姿を目にしたシャギアたちは落胆の表情を見せた。
『兄さん、あれは……。』
『作戦は失敗か……。これで戦闘をするも無くなった、帰るぞ。』
方向転換し、退却しようとするヴァサーゴとアシュタロンの前に1機のバリエントが立ちはだかった。退却命令が出ていないのに退却すれば敵前逃亡となり、軍人にとって極刑は免れない。
だが、立ちはだかったバリエントをシャギアたちは問答無用で撃墜した。
「なッ―――!!?」
シンは絶句する。ヴァサーゴがなぜ味方を撃ったのかは知らない。だが、あそこまであっさりと味方を切り捨てることのできる人物を彼は知らない。
 さらに、アシュタロンは逃げ出した工作員たちの泳ぐ方向に立ち、彼らを回収すると思いきや、MA時の頭部に装備されているバルカン砲で彼らを人間から肉片へと変える。
戦闘を続けていたバリエントがどんどん退却をしていく中、シンは呆然とその様子を見送った。
「何で…、何であんなに簡単に仲間を撃てるんだ……? 俺は…あんなに苦しんだのに…。」
仲間を撃つことにまったく抵抗が無いフロスト兄弟の姿にシンはただただ目を丸くすることしかできなかった。
787GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/10/18(水) 22:10:18 ID:???
第三十九話『皆を変える事ができる』(後編)

死なせるわけにはいかない!

 ティファはその一身でピンを抜いた手榴弾を高々と掲げるカトックに組み付いた。カトックからすればこんな少女の細腕など振りほどくのは容易なことである。
だが、彼はその少女がまったく恐れずに彼に向かってきたことに驚かずにはいられなかった。
「ティファ! そいつから離れろ!!」
「そうだティファ!! 死にたいのか!?」
「ダメです!!」
 ジャミルとカガリの言葉にティファはまったく従おうとしない。彼女はカトックに組み付いたまま、今まで彼女から聞いたことの無い大きな声でカトックに叫んだ。
「あなたは生きなきゃダメ!!」
 生きなきゃダメ。カトックの心はこの言葉に強く揺さぶられる。15年前の戦争が終わってからと言うもの、彼は死に場所を求めて戦場を彷徨っていた。先日のセインズアイランドについても、
今後の新連邦による太平洋侵攻を視野に入れた偵察任務のために赴いている。
 死に場所を求める彼に、ティファは生きろと言う。ニュータイプとはいえ、見た目はただの少女にしか見えない。だが彼女の強い意思のこもった眼を見ていると不思議と体から力が抜けた。
 手榴弾を掲げる右腕から力が抜けるのをジャミルは見逃さない。一気に彼に詰め寄り手榴弾を奪い取ると、それを海へと投げ捨てた。
ドォンと大きな爆発音からティファを守るように体を盾にしたカトックは、自分に未だ組み付いて離れないティファに目を向けた。
「どうして、どうして俺を死なせない?」
「あなたは、やさしい人だから……。」
 真剣な顔でそんなくさい台詞を言うな、と普段のカトックなら笑い飛ばしていただろう。しかし、彼には笑い飛ばすことはできなかった。

 カトックはジャミルたち男性陣が独房へと連れて行くことになり、カガリは部屋に戻るティファに付き添った。
「お前、何であんなことをしたんだ?」
「え?」
 好奇心でカガリはティファに話しかけた。ティファがあそこまで大胆になった姿をカガリは誰も見た事が無い。
「だから、何であの男のためにあそこまでやったんだ? あいつはただのスパイだろ?」
「あの人は…、やさしい人だから……。」
「あいつのどこが、優しいって言うんだ? 」
「あの人のやさしさは、ガロードの物とはちがう。ジャミルの物と少し似ているけど…。」
「……理解に苦しむやさしさだな……。」
「あの人は、皆を変える事ができる。」
「皆を……変える?」
ティファはそれ以降この話題を話そうとしなかった。

あの人は、皆を変える事ができる

 カガリにはティファの言っている意味がわからなかった。彼は敵であり、そんな奴が皆を変える事ができるのか? 皆が奴らの手先にでもなるというのか、それともまた別の意味なのか。
ティファの意味深な発言にカガリは首をひねることしかできかなかったのであった。
788通常の名無しさんの3倍:2006/10/18(水) 22:21:30 ID:???
GJ!
このタイミングで来るとは思わなかったぜ
789通常の名無しさんの3倍:2006/10/18(水) 22:45:07 ID:???
まあ、あれだ…世の中には校正という仕事があってな…
790通常の名無しさんの3倍:2006/10/18(水) 22:58:54 ID:???
更新してなかったー。投下の後に変なの入れてスマソ……GJです。
アシュタロンに挟まれて来る
791通常の名無しさんの3倍:2006/10/18(水) 23:23:32 ID:???
GX氏投下乙ー!ってそんな言葉で終わらせていいものやら…
なかったことにはしたくない。この言葉に氏の真摯さが見て取れる。
GX氏の言うとおり、この話は氏の努力と情熱そのもの。
氏が投下してくれるからこそ、読者はこの話を楽しむことが出来る。
氏への感謝を、常に心に留めておきたいね。

いやぁ、今回はフリーデン雇われG乗り達大活躍ですな

戦闘で散っていく者の断末魔を感じ取るティファといい、カトックの言葉とフロスト兄弟の冷徹さに揺れるシンといい
描写の積み重ねが丁寧でいいね

それにしてもここのシンは良く悩むね。
色んな人と巡り合いぶつかり合い、悩んで迷って考えて…その全てがシンの糧となることを祈って…
792通常の名無しさんの3倍:2006/10/19(木) 00:24:10 ID:???
更新乙、そして添削

>>785
>ガロードと共にフリーデンでの生活の中で彼女は
文章の収まりが少し悪し、 フリーデンで生活する中で などの方が良いかと

>バリエントに対して防衛線をはっていた。
漢字の方がいいかな、まあしかし難癖レベル

>泳ぐことのできないレオパルドは
厳密には、泳ぐはふさわしくないかも、まあしかし難癖レベル

>>786
>連携のうまさでは2歩3歩先をいかれている。
文章構成が少し悪し、 連携の巧みさでは2歩3歩の開きがある などの方が良いかと

>『作戦は失敗か……。これで戦闘をするも無くなった、帰るぞ。』
理由、あるいは必要が抜けてる?

>>787
>カガリは首をひねることしかできかなかったのであった。
できなかった
793通常の名無しさんの3倍:2006/10/19(木) 00:31:36 ID:???
GJ!今回も力作だ〜

で、ツインズシンクロのことこの時点でガロードは知ってたっけ?
どうも明かした記憶が無いんだが
794通常の名無しさんの3倍:2006/10/19(木) 00:36:38 ID:???
すまん気になった

> 物心ついたころからいたアルタネイティヴ社の研究者達は、
> 彼女はアルタネイティ社で失ったものを少しずつ取り戻す。

どっちが正しいんだっけ…?
最近このスレとあっちのスレに影響されてGXをDVDで借りたんだが…記憶が…
確かアルタネイティヴで良いよな…?
795通常の名無しさんの3倍:2006/10/19(木) 00:46:00 ID:???
アルタネイティヴであってる

つーか添削見逃したなw
796通常の名無しさんの3倍:2006/10/19(木) 03:02:34 ID:???
GX氏、GJ!!
次回以降も、期待wktkして待ってるんで頑張って下さい!
797通常の名無しさんの3倍:2006/10/19(木) 13:36:41 ID:???
さらに細かいことを言うと、レオパルドは
本編17話の時点でマブチモーターを装備してたりする
798通常の名無しさんの3倍:2006/10/19(木) 19:43:58 ID:???
また亀になったが…GJ!
799通常の名無しさんの3倍:2006/10/19(木) 21:58:36 ID:???
>>795
(ノ∀`) アチャー、見落としました
800通常の名無しさんの3倍:2006/10/19(木) 23:01:15 ID:???
カトックの印象が強くて忘れていたが次あたりエニル登場じゃないか?
DX目撃して変態兄弟にボコられた後に
801通常の名無しさんの3倍:2006/10/19(木) 23:18:17 ID:???
登場しても絡みがないから簡単に流れそうだが
802通常の名無しさんの3倍:2006/10/22(日) 21:48:37 ID:???
そろそろ保守
803通常の名無しさんの3倍:2006/10/23(月) 23:05:47 ID:???
乙かパルマフィオキーナ!
804通常の名無しさんの3倍:2006/10/25(水) 05:35:58 ID:???
こんな時間に保守!
805通常の名無しさんの3倍:2006/10/26(木) 00:27:47 ID:VqgcSH6H
Ageとこう
806通常の名無しさんの3倍:2006/10/27(金) 23:32:08 ID:???
保守
807通常の名無しさんの3倍:2006/10/28(土) 21:03:44 ID:???
808通常の名無しさんの3倍:2006/10/30(月) 00:20:02 ID:???
続きを待ちながら保守〜
809GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/10/31(火) 20:25:16 ID:???
前回からかなり間があいてホントすいません…
…マジでスランプ入ってます……。下手すりゃ来週までかかるかもしれません…

いい文章を書くのって難しいィィィ!!
810通常の名無しさんの3倍:2006/10/31(火) 21:00:35 ID:???
な、何だってー(AA略

スランプですか、一度スッパリ忘れて息抜きした方がかえって筆が進むかも
焦らずじっくり仕上げて下さい、気長に待ってますんで
811通常の名無しさんの3倍:2006/10/31(火) 23:26:15 ID:???
>>809
頑張らなくてもいいです。
貴方が書きたいように書いたモノが読みたいだけですから。
一度、作品から距離をとって見るのもいいのでは?
スランプ脱出を気長にお待ちしています。
812通常の名無しさんの3倍:2006/11/01(水) 00:11:59 ID:???
>>809
スランプ脱出までスレを保守してお待ちしております。
813通常の名無しさんの3倍:2006/11/01(水) 22:25:45 ID:???
73 名前:通常の名無しさんの3倍投稿日:2005/12/17(土) 23:52:33 ID:???
>>25
GジェネSEED
ギャラリーでBGMはDREAMS
キャラクタープロフィールにクルーゼを出しておき、ボイステスト
第一声は「自ら育てた闇に喰われて、滅びるがいい!」
違和感無し、っつーか結構合ってた
814通常の名無しさんの3倍:2006/11/03(金) 13:54:39 ID:???
保守
815通常の名無しさんの3倍:2006/11/05(日) 05:13:47 ID:???
ジ「保守はしているかッ!!」
サ「ハイ、艦長。」

…以上、文才の無い香具師による、超ミニ掛け合い保守でした。<(_ _)>
816GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/11/06(月) 21:14:16 ID:???
ようやくできました…。満足できるしていただけると幸いです。

第四十話『”月の魔力を借りた悪魔の兵器”だよ』(前編)

 夜空には幾万もの星が瞬いていた。満月を過ぎ、月の出が遅くなるにつれて星々が主役になる時間が長くなる。月光の強さとはかけ離れた小さなその光は、満月の夜空とは違う儚げな光で夜空を彩る。
 星たちの瞬きの下、漆黒の海面に白波を立てながら風のように飛ぶ1機の蒼い鳥のようなMAがあった。名は『エスペランサ』、戦後に作られたハンドメイドMAでその名は『希望』を意味する。
「ようやく島のある海域に入ったみたいね……。」
エニル・エルはコックピットの中で1人呟いた。
 品の良い輪郭に赤みをおびた黒い髪、長い睫毛やパッチリとした猫を思わせる大きな瞳は彼女の女性としての魅力を引き立てる。
MSに乗る人間はあまり肌を露出しない服装をしているのだが、彼女は逆に肩や背中を大きく露出させ、成熟した大人の女としての色気をかもし出していた。
彼女は戦後間もない頃に宇宙革命軍の将校だった父親を目の前で殺され、母と二人で動乱期を生き抜いてきた。秩序の崩壊した世界で、女が経験する苦労は一つや二つではない。
その中で自分を守る術を覚え、父と同じようにMSに乗り、今日生きている。
父親が優れたパイロットであったためか、彼女も優れたMS乗りになっていた。MS乗りとして殺伐とした毎日を送る中で彼女が一番に感じたのは『女が幸せを掴むのは戦争で勝つことよりも難しい』ということであった。
「いてもたってもいられなくなって飛び出してきたけど…、これからどうしようかしら…。」
北米大陸でのゴタゴタで嫌気がさしたエニルは一度MSを降り、普通の生活をするために新天地としてセインズアイランドを選んだ。治安の管理が行き届いたセインズアイランドは彼女にひと時の安らぎを与える。
自分なりの楽しい生活もやっていたし新しい恋も見つけた。だが、満足できる環境にいるはずの彼女は、その環境で新しい人生を歩むべきか、元のMS乗りとしての世界に戻るべきか、二つの中で大きく揺れていた。
「フリーデン……か。」
 北米大陸で起こったゴタゴタの一番の原因であるフリーデン。その白い艦体が再び目の前に表れたことにエニルは驚愕し、同時に少しだけまったく別な感情を覚えた。
「ホント、人生ってなにが起こるかわからないわね……。」
いたずら好きな運命に喜びと諦めのため息をつきつつ、エニルはディスプレイに映る一つの島に目指した。
 その島は、戦前に作られた海図には載っていなかった。しかし、コロニー落としのおかげで地球連邦の本部の有った南アメリカは大陸の形そのものが変わってしまっている。
それに比べたら海上に島が一つ二つ増えたことはたいしたことではない。そう、その島がただの島であればどうでも良いことであった。

島に入った途端、島のあちこちから警報が鳴り響き、ライトが夜の闇を照らす。エニルは島の異常な反応に舌打ちをした。
「こんな所で一体なんだって言うのさ!?」
着陸態勢に入っていた機体を強引に動かし森の中を突っ切る。うっそうとした森の中で急反転などすれば最悪の場合バーニア等に損傷が出かねない。
 このMAに乗ってまだたいした時間はたっていないが、そういったことは機体を買ったときに既に理解していた。
「このまま島の反対側まで突っ切るしかない!」
操縦艦を押し込み、島を縦断すべくエスペランサはものすごい速度で進んだ。
「無人島かと思ったのに、たいした歓迎ね!!」
地面からはいくつもの対MS用機銃が火を噴き、エスペランサを撃ち落そうと弾丸を繰り出す。
進行方向には大きな山がある。山越えをしていては最悪の場合蜂の巣になりかねない。
エニルは山を迂回するために山の右側へと機首を向けた。
817GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/11/06(月) 21:18:30 ID:???
第四十話『”月の魔力を借りた悪魔の兵器”だよ』(中編)

「何事だ?」
「カモメが一羽、迷い込んできたようです。」
司令室に入ってきたアイムザットに対してシャギアはそう答えた。
『ある実験』のために準備をしていたシャギアたちは、謎のMAの襲来に実験を中断。今は実験に使うはずだった『ある物』を大急ぎで格納庫へ移送しているところであった。
「おそらく、翼を休めにきたのでしょう。」
「……兄さん、このまま行くとあいつは…。」
「あれを見られるかもしれん、か。まったく、彼がいたら面倒ごとは彼に任せるのだがな…。」
「彼は今、文字通り『檻の中』だもんね。」
「最悪の場合、お前達であれを殺せ。」
笑いながら話すシャギアとオルバと対照的にアイムザットの目は笑っていなかった。


 島の中央にそびえる大きな山を迂回しながら進むエスペランサの前に、MS用のトレーラーが現れた。機銃やライトがこれだけ多く備えられていると最早ただの島でないことは明白である。
だが、目の前に現れたMS輸送用のトレーラーは荷台にカバーが掛けてあり、迎撃用に出されたものでないことは見て取れる。動く様子も無いため、無視してスピードを緩めずに通過すると、
掛けてあったカバーが風にあおられてめくれ上がり、荷台に置かれていた”MS”が姿を現した。
「あれは、ガンダム!!?」
 大戦末期に最強の装備を施されたMS『ガンダム』。彼女にとっては因縁めいたものであったが、その姿形は彼女が知っているどのガンダムとも違った。
レオパルドのようにどっしりと重量感のある大きめの上半身に威圧感を与える黒い塗装。
上腕や頭部は白で統一されているが、GXやエアマスターとはまったく違う印象をエニルに与えた。
「なんだってこんな所にガンダムが……?」
 調べてみたい気持ちも有ったが、現状では自殺行為になりかねない。後ろ髪魅かれる思いを振り切り、エニルは島を脱出したのだった。


「あいつの尋問、思うように進んでないらしいいですね。」
「ま、そう簡単に口を割るような性質じゃないとは思ってたけどな。」
 面白くないという表情のシンの言葉にウイッツはタオルとボトルを渡した。
工作員騒ぎから一夜明け、シンたちは再びマイクロウェーブ到達予想地域を捜索していた。今は一度捜索から戻り、補給を受けている。
「あのくらいの年のおじ様方ってのは頑固だからねぇ、年下のジャミルの言うことにほいほい答える気にならないんじゃないの?」
 ロアビィは飲み物の入ったボトルを傾けつつ口を開く。どういった組織でもそうであるように基本的には年上が指揮をし、年下が手足となって働く。
カトックのようにあの年で工作員をやっているほうが珍しい。
「ジャミルさんのやり方が手ぬるいんですよ! 俺が行って…!」
「まあまあ、ジャミルにはジャミルのやり方があるんだし……。」
イライラを募らせるシンをガロードはなだめる。シンはカトックと再開してから眉間にしわを寄せ続けていた。
818GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/11/06(月) 21:20:51 ID:???
第四十話『”月の魔力を借りた悪魔の兵器”だよ』(後編)

「ま、俺達がさっさと発見してしまえばあのおっさんもお役御免になるんだがな。」
「でも、見当つけたところはあらかた探し終わってるわけだろ? 後どこ探せって言うのさ?」
「探してるニュータイプがサテライトキャノンって奴を撃ってくればそれで居所ははっきりするんじゃないの?」
 あらかた手を尽くしてしまっている彼らの気持ちを代弁するガロードにシンはとんでもないことを口にした。ガロード同様他の2人も表情を曇らせる。
「……あれ? 俺なんかまずいこと言いました?」
「シンは見たこと無いから…、仕方ないけど…。」
ガロードの口調は重い。シンも申し訳なさそうに謝罪の言葉を口にした。
「ご、ゴメン…。」
「あれはおいそれと使って良いもんじゃねぇ。」
「威力を目の当たりにしなきゃ、わからない恐怖もあるからね。」
「お、俺はコロニーを落とす一撃なんて想像できないです……。」
 渋面するウイッツとロアビィ『見ないほうが良い』と口をそろえた。
「『月の魔力を借りた悪魔の兵器』だよ、あれは。」
「うまいこと言うじゃねぇか。まさしくその通りだぜ。」
「あ、悪魔の兵器って……。」
「いや、ロアビィの言う通りだ。」
 ガロードは実際に引き金を引いた右手を見つめる。あの時の何かもなぎ払ってしまったあの光景は今も彼の目の中に焼きついている。
「今のGXはサテライトシステムを使うことはできない。でも15年前の戦争で『最強』の異名は伊達じゃないと思う。」
「『最強』……か。」
『最強』、シンにとってこの言葉は特別な意味を持っていた。『誰もが幸福に生きられる世界』を作るために、
 ディスティニープランを実行させるために彼は議長の元戦ってきた。フェイスに任命され、
最新鋭の機体を与えられてもあの裏切り者や前大戦時最強の異名を取った奴には勝てていない。
「俺にもそんなMSがあったら……。」
「シン?」
「あ、いや、なんでもない。」
 思わず出た言葉を必死に取り繕う。自分の無力さを今まで何度噛み締めたかわからない。
そのたびに『力がほしい』と願い続けて今のディスティニーがある。しかし、彼にとってはまだ足りなかった。
「最強のMSが最悪の事態を招いたんだから、『最強』じゃなくて『最凶』って感じだな。」
「たかがMS1機で戦局をひっくり返す事ができるんですか? 集団でかかれば…」
「できる。」
 ウイッツの言葉に反論するシンの言葉をさえぎって、ガロードは断言する。有無を言わさぬ迫力で彼は続けた。
「チャージさえ終わってしまえば、指先一つで終わりだ。」
その指先で引き金を引いた少年の言葉に、皆は沈黙した。
819通常の名無しさんの3倍:2006/11/06(月) 21:30:01 ID:???
指先一つで〜ダウンさぁ〜〜 乙

820通常の名無しさんの3倍:2006/11/06(月) 21:53:04 ID:???
指先一つで終わりだw

シリアスなシーンなのに吹いちまった
このセリフ、どうしても世紀末救世主を連想しちまうよなぁ
821通常の名無しさんの3倍:2006/11/06(月) 22:10:46 ID:???
Your(シン) Shock!!
サテライトキャノンでコロニーが落ちてく〜る!!

サテライトキャノンの最凶の威力をシンがどこまで感じることができるのだろう。
最凶ではなく最強の力だと感じた日には、
シンが過ちの引き金を引いてしまうのだろうか…。

この先の話をwktkしながら待ってます。
822通常の名無しさんの3倍:2006/11/06(月) 22:20:30 ID:???
>>820
まぁAWも「Welcome to the crazy time♪このふざけた時代にようこそ♪」ってな世界だしな。
ガロードも「Tough Boy」だし。
823通常の名無しさんの3倍:2006/11/06(月) 22:20:56 ID:???
エニルとエスペランサに大喜びな俺ガイル

とりあえず脳内で「愛を取り戻せ」が再生されたのは俺だけじゃなさそうで安心したw
824通常の名無しさんの3倍:2006/11/06(月) 22:26:43 ID:???
もし、第二話あたりで苦しんだティファをシンが目の当たりにしたらステラ同様、
「お願いだから、もう実験とか、そういう世界から離してくれるって約束してくれ!」
とかいってあっさりとアルタネイティブ社に渡しそうだな・・・。
825通常の名無しさんの3倍:2006/11/06(月) 22:48:03 ID:???
職人さん乙!!!!
826通常の名無しさんの3倍:2006/11/06(月) 23:14:57 ID:???
更新乙、そして添削

>>816
>その白い艦体が再び目の前に表れたことにエニルは驚愕し
現れた

>操縦艦を押し込み
操縦桿

>>817
>「あいつの尋問、思うように進んでないらしいいですね。」
らしいですね


読み手としては、ツラツラと読んでしまえるものだけどスランプを乗り越えたものだと思うと
改めて敬意を表したいです、GJ!
827通常の名無しさんの3倍:2006/11/06(月) 23:25:09 ID:???
乙かレイザーブレイド

シンとキラの再対決近し?でもキラ、微妙にぴーんち!

そういえばAA勢はどうしてるんだろう?
828通常の名無しさんの3倍:2006/11/06(月) 23:27:15 ID:???
北米のバルチャー達を洗脳して…((;゚Д゚)ガクガクブルブル
829通常の名無しさんの3倍:2006/11/06(月) 23:37:32 ID:???
今更だが…シンはデスティニーのままが好きだなぁ…
新連邦が番犬キラのお陰でストフリ弄くれない代わりに、デスティニーを解析して勝手に新連邦の技術で改良とか…
いや…オリ設定は上手いことやらん限りは手を出さんほうがいいかな…
830通常の名無しさんの3倍:2006/11/06(月) 23:44:34 ID:???
>「俺にもそんなMSがあったら……。」
>そのたびに『力がほしい』と願い続けて今のディスティニーがある。しかし、彼にとってはまだ足りなかった。
シンのDX搭乗フラグが立ちまくってますね
831通常の名無しさんの3倍:2006/11/06(月) 23:45:57 ID:???
このままいったらエスタルドで改修だな
フラグ立ってるし
832通常の名無しさんの3倍:2006/11/07(火) 00:31:12 ID:???
こっちのシンはまだ「闇雲に力を求める」部分を残してるんだね。

「力が欲しい」と言ってた筈のガロードが、手に入れた「力」を
使うことに散々迷ってるのを見てシンはどう思うだろうか。
(ゾンダーエプタ破壊だけじゃなく、エスタルドでの様子とか)
833通常の名無しさんの3倍:2006/11/07(火) 01:09:23 ID:???
>>830
シンがDXに乗って何も知らずにサテキャ撃とうモンならティファが…
…GXの世界は努力の世界だから究極の兵器や特殊な力でなくて自分の力で立ち向かって欲しいと思う
ガロードとカリスみたいに
それにシンがDXに乗っちゃうとティファ拉致事件の時ザイデルと交渉の祭、誰が宇宙に行ってコロニーレーザー相手になにで立ち向かうのか…
834通常の名無しさんの3倍:2006/11/07(火) 06:24:26 ID:???
GX氏乙!
今回もGJ!!だったよ。

後でガロードがサテキャ発射をする時の伏線や、強い力を見たシンが
『それでも力を求めるか否か』の分岐に立たされるフラグが立ったり、
エニルの心理描写とか、地味に不殺ニートさんの行方を示す会話とか…
次回以降の展開への伏線のオンパレードで…今からwktkが止まらないよw

ところでさ…話は変るけど…
このスレの住人で、
>「チャージさえ終わってしまえば、指先一つで終わりだ。」
で某世紀末救世主伝説を思い浮かべる奴が結構居るなw

俺一人じゃなくいて…安心したwww
835通常の名無しさんの3倍:2006/11/07(火) 15:31:47 ID:???
>>833
シンが立ち向かうのでご安心ください
主役の座も主役機もヒロインも総取りします
836通常の名無しさんの3倍:2006/11/07(火) 16:00:23 ID:???
>>835
帰れラクシズ厨、つーか死ね。
837通常の名無しさんの3倍:2006/11/07(火) 17:40:04 ID:???
そういやこっちって、MSの操縦系の違いって
どういう扱いなんだろね?
838通常の名無しさんの3倍:2006/11/07(火) 20:08:00 ID:???
>>829
新連邦が解析の為にデスティニーばらすも余りにもな技術力にしょんぼりして放置、
新連邦でもMADな物好きが核融合炉・全天周囲モニター組み込んでみたりで大改修後奪取・返却
返却後にキッドが武装作成とか....?
839通常の名無しさんの3倍:2006/11/07(火) 21:39:25 ID:???
>>838
一回まとめサイト見てみろよ。
どっかの誰かが先に新連邦につかまってるから
840通常の名無しさんの3倍:2006/11/07(火) 21:45:18 ID:???
今度はムウ&ストライクをAW0015に送り込むやつでも書いてみない?
ムウだったらローエングリンの直撃を受けた拍子にストライクごとAW世界へ
送られたってことにすれば本編とあわせやすく出来るし、ジェネシスの直撃を受けた
狂うぜ&プロヴィデンスを送り込んで、狂うぜと兄弟を意気投合させるなんてことも
出来るかもしれないし。そこでCEでは出来なかった決着をつけるって事もありだと思うが・・・。
841通常の名無しさんの3倍:2006/11/07(火) 21:48:41 ID:???
ageてまで言うことか
842通常の名無しさんの3倍:2006/11/07(火) 21:53:26 ID:???
書きますなら大歓迎だが、書いてみない?じゃなあ。
843通常の名無しさんの3倍:2006/11/07(火) 21:56:52 ID:???
>>840
確かGジェネアドバンスで同じような事やってた
世界移動はナシだが
844通常の名無しさんの3倍:2006/11/07(火) 21:58:11 ID:???
>>839
奴は今頃
笑ったり泣いたり出来なくなっていそうですね?

>>840
それはおもしろそうだ。
よし、書いてくれ!!
845通常の名無しさんの3倍:2006/11/07(火) 22:23:42 ID:???
>>838
そういやキラって、和田をロストテクノロジーの塊だと思って自分以外に整備させてなかったんだよね?
実際、AWの世界は荒廃して技術後退は起こっているが核融合エンジンの普及、耐久力のある装甲、フラッシュシステムと
遥かに種の世界を超越した技術ばかりなんだが、何を考えてあんなことを言ったんだろう。
846通常の名無しさんの3倍:2006/11/07(火) 22:30:04 ID:???
>>845
周りを見ずに誤解を積み重ねるキラ
周りを見て理解を積み重ねてくシン
の対比、とか言ってみる。
847通常の名無しさんの3倍:2006/11/07(火) 22:32:52 ID:???
周りを見なさ過ぎるのはシンも一緒なんだが、巡り合わせがよかったな。
848通常の名無しさんの3倍:2006/11/07(火) 22:42:28 ID:???
特にステラ(INデストロイ)に関しては・・・
849通常の名無しさんの3倍:2006/11/07(火) 22:48:28 ID:???
やっぱり種世界にはロクな人間がいなかったという再度の確認じゃないか?

しかし、キラ
負債補正ないと、とことん落ちてくなぁ・・・・
アニメ本編より余程好感がもてるけど
850通常の名無しさんの3倍:2006/11/07(火) 22:50:44 ID:???
>>847
GX氏のシンは名ばかりのエースと自嘲してる分本編より聞く耳はありそう
来て早々コロニー風邪にやられて打ちのめされたからかもしれんが
851通常の名無しさんの3倍:2006/11/07(火) 22:51:33 ID:L+hbVknw
作者がキラのことが嫌いなら堕ちる所まで堕ちると思うけど?
852通常の名無しさんの3倍:2006/11/07(火) 22:52:41 ID:???
メル欄は半角英数字で「sage」な

ちらりとシンとキラの立場が逆だったらどうなってたんかな、と思った
853通常の名無しさんの3倍:2006/11/07(火) 23:03:01 ID:???
う〜ん、今とあまり変わらない?

キラの性格って、フリーデンでは浮きそうな気がする・・・・
ま、個人のイメージです
854通常の名無しさんの3倍:2006/11/07(火) 23:07:56 ID:???
間違いなくジャミルパンチ食らって営倉入り
855通常の名無しさんの3倍:2006/11/07(火) 23:08:47 ID:???
初期の種の頃みたいに、自分がコーディネーターだからって事で疎外感を感じてそうだな。
856通常の名無しさんの3倍:2006/11/07(火) 23:16:38 ID:???
むしろ種の初期ならまだ順応していけそうなんだが
種死だと並大抵のことじゃ「でもボクはっ…!」から先に進めそうにない気がするよ。
GX氏が矯正施設にブチ込んだのは正解だと思う。
857通常の名無しさんの3倍:2006/11/07(火) 23:17:04 ID:???
AAの環境が特殊過ぎるからなぁ
まともな人間が揃ってるフリーデンじゃ、キラマンセーなんて無理だし

シンの場合は適応能力があるというか
伊達に戦争孤児になって一人で生きてきたわけじゃないから、
フリーデンにも馴染めた訳で
858通常の名無しさんの3倍:2006/11/08(水) 01:01:08 ID:???
シン→フリーデン
カガリ→フリーデン
キラ→新連邦(更生所)
AA→北米大陸
が現状な訳だが
さてさて、ゾンダーエプタ編どうなる事やら
859通常の名無しさんの3倍:2006/11/10(金) 20:46:07 ID:???
保守
860通常の名無しさんの3倍:2006/11/10(金) 23:06:03 ID:???
ガロード・シン
ラン・アスカ

入れ替えても違和感少ないから不思議だ
861通常の名無しさんの3倍:2006/11/10(金) 23:28:14 ID:???
いや…そこはかとなく違和感があるんだが
862通常の名無しさんの3倍:2006/11/10(金) 23:33:50 ID:???
ラン・アスカはまだしもガロード・シンはねえよ
863通常の名無しさんの3倍:2006/11/10(金) 23:45:09 ID:???
繋げて読むと
ガロード・シン・ラン・アスカ
ガロードシンランスカ
ガロードシランスカ
ガロード知らんすか?



いや、ごめん
死んでくる
864通常の名無しさんの3倍:2006/11/10(金) 23:52:56 ID:???
字面の雰囲気はわかるが語感がね…
865通常の名無しさんの3倍:2006/11/11(土) 00:26:56 ID:???
>>863
イ`

くだらんとは思いつつそこはかとなく和んでしまった
たまにはそんなのも(゚з゚)イインデネーノ?
866通常の名無しさんの3倍:2006/11/12(日) 19:19:50 ID:???
GJ!
>指先一つで終わりだ。
GXの本当のヤバさが現れてるセリフだ。
あれは、MSでありながら「戦略兵器」でもあるからな。
ガロードは薄々感じていてカトックとの出会いを経て完全に自覚したが
シンはどうなるんだろう?
867通常の名無しさんの3倍:2006/11/13(月) 10:44:44 ID:???
WとXに出てくるMSの武器って、威力が桁外れだよな…
868通常の名無しさんの3倍:2006/11/13(月) 10:59:09 ID:???
確かに。
ウイングのバスターライフルもコロニーを一発で潰せるしな。
そういや、ゼロシステムとフラッシュシステムはどっちが凶悪かね。
869通常の名無しさんの3倍:2006/11/13(月) 11:24:24 ID:???
言っちゃなんだけど
CE世界は一度滅びなきゃダメなんじゃないか?
870通常の名無しさんの3倍:2006/11/13(月) 16:08:20 ID:???
>>868
戦闘継続時間と1対1ならツインバスターライフル+ゼロシステム、単純な破壊力
と集団戦闘ならサテライトキャノン+フラッシュシステムかな?何せ、
フラッシュシステム扱えるということは『サテライトキャノン×13』
(本体+GXビット誘導)だから・・・・・・

改めて考えるとGXって恐ろしい兵器だよな・・・;
ニュータイプじゃないガロード乗っているからフラッシュシステムが発動していない分
ジャミルやアベル中尉がシステム起動させた時にその驚異のスペックが垣間見えた。
(人間では不可能な機動と3次元攻撃、さらに連携)
871通常の名無しさんの3倍:2006/11/13(月) 19:47:42 ID:???
ビットMSって発想は斬新だったよな
872通常の名無しさんの3倍:2006/11/13(月) 20:23:36 ID:???
フラッシュシステムは『自分が何人も居るようだ』と言われる位だからな
14体のNT搭乗機が完璧な連携で襲い掛かって来るなんて悪夢でしかない(((゜д゜;)))ガクブル
873通常の名無しさんの3倍:2006/11/13(月) 21:10:22 ID:???
DX単品より、フルスペックジャミルの方が恐いわけだ
874通常の名無しさんの3倍:2006/11/13(月) 21:21:51 ID:???
DX単品+フルスペックジャミルが一番怖い
どうでもいいがジャミルとジャミラは良く似ている。
875通常の名無しさんの3倍:2006/11/13(月) 21:24:53 ID:???
ジャミラ・ニート=ニートの異星人
876通常の名無しさんの3倍:2006/11/13(月) 21:30:29 ID:???
ジャミラは地球人だよ
877通常の名無しさんの3倍:2006/11/13(月) 21:44:19 ID:???
>>874
DX+Gビット12機+フルスペックジャミルが一番怖い。
878通常の名無しさんの3倍:2006/11/13(月) 21:49:21 ID:???
>>877
DX+Gビット12機+フルスペックジャミラが一番怖い。
879通常の名無しさんの3倍:2006/11/13(月) 21:58:57 ID:???
>>878
DX+Gビット12機+フルスペックジャネラが一番怖い。
880通常の名無しさんの3倍:2006/11/13(月) 22:16:21 ID:???
>>878
水かけたら死んじゃうじゃないか。
881通常の名無しさんの3倍:2006/11/14(火) 01:03:17 ID:???
なんだ、その水掛け論は
882通常の名無しさんの3倍:2006/11/14(火) 01:05:51 ID:???
誰が上手い事を(ry
883通常の名無しさんの3倍:2006/11/14(火) 02:28:56 ID:???
――水は出ているか?
884通常の名無しさんの3倍:2006/11/14(火) 05:45:16 ID:???
眠れずに徘徊してたら此処を見つけた。
なんか、いいスレだな。

ところで一つ気になる事がある。
SEED-X氏の続きが凄く気になる。

>>874>>878>>880
「故郷は地球」でしたね。
ラストのイデの「犠牲者はいつもこうだ。文句だけは美しいけれど」の台詞は今も耳に残ってるよ・・・
885通常の名無しさんの3倍:2006/11/14(火) 06:18:41 ID:???
有名な怪獣なのに地球産とはしらなんだ俺。勉強になった。
886通常の名無しさんの3倍:2006/11/14(火) 09:15:02 ID:???
どうでもいいが「ジャミラは元地球人だし、スペシュウム光線喰らわせるのまずくね」
との判断により、ジャミラ戦では光線技の類は使っていない――はず。

死ぬほど苦手な水で悶絶死させたけど。
887通常の名無しさんの3倍:2006/11/14(火) 10:01:07 ID:???
あれなら光線で殺した方がまだ楽に死ねたと信じて疑わない俺
888通常の名無しさんの3倍:2006/11/14(火) 10:34:36 ID:???
つまりロックマン2でメタルマンに弱点のクイックブーメランぶつけるのはかわいそうだから
メタルブレードでころしたようなものか
889通常の名無しさんの3倍:2006/11/14(火) 12:06:07 ID:???
まあ冷静になって見ると
ジャミラはラクシズも真っ青なテロリストなんだが
890通常の名無しさんの3倍:2006/11/14(火) 21:15:18 ID:???
ジャミラの吐く熱線は100万度

下手すりゃサテキャより強い
891通常の名無しさんの3倍:2006/11/14(火) 21:21:06 ID:???
ゼットンの1兆度に比べればまだまだだw
892通常の名無しさんの3倍:2006/11/14(火) 21:35:48 ID:???
>>889
動機は見捨てられて存在も抹殺された復讐なんだから理由の納得度では上
893GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/11/16(木) 00:01:19 ID:???
ウルトラ怪獣は熱量でかすぎですな。 ゼットンは太陽の中心よりも熱い光線出してるよ…
と、話の流れぶった切ってネタ投下

第四十一話『邪魔してほしくない時があるでしょ?』(前編)

「ガロード! あれはこの間のゲテモノMSじゃないか!?」
『間違いない、オルバとシャギアだ!!』
 補給を終えたシンとガロードは、マイクロウェーブの到達予想地点の捜索に戻っていた。
水平線上に無人島が数個見えるだけの何にも無い海の真上で、フロスト兄弟が何かやっているとなると怪しいことこの上ない。
『シン!!』
「わかってる!!」
2人はライフルの銃口を2機に向ける。シャギアたちはまだ彼らの接近に気づいておらず、先制攻撃を掛ける絶好のチャンスである。
「いっけぇぇぇっ!!」
GXとディスティニー、2機のライフルが同時に閃光を放った。

 突然攻撃されることはMSに乗っていればよくあることである。今回の任務はMAのパイロットを殺すことだが、MSで出て行けば目立つし、
敵に遭遇することもある程度予想されることであった。
『兄さん!!』
「なに!?」
 海面に浮かぶ蒼いMAにトドメを刺そうとしたその時、オルバの声に反応しシャギアは機体を急上昇させる。
もといた場所をビームが正確に通り過ぎていくのを見送ると、攻撃の飛来した方向に目を向けた。
『見つけたぞゲテモノ野郎ぉ!!』
GXとディスティニーはビームを乱射させこちらにぐんぐん近づいてくる。火が付きやすいオルバは、それだけで獰猛な獣が牙を剥くように敵意を露にした。
『あいつらぁ!!』
『待て。』
 接近する2機に対して銃口を向けるアシュタロンをヴァサーゴが制す。シャギアの言葉にオルバの敵意は水を掛けられた小さな焚き火に用に意気消沈した。
『我々の目的は、目撃者の始末だ。』
 ビームを避けながら腹部のメガソニック砲が拡散モードで海面に浮かぶMAめがけて放たれる。拡散モードとはいえ、メガソニック砲の直撃に耐えられるMSやMAはまず存在しない。
攻撃を受けた蒼いMAは爆砕し、大きな水しぶきを上げた。
『うわぁあっ!?』
突然の水しぶきに驚いたシンとガロードは急制動を掛けて停止する。水しぶきが治まる頃にはヴァサーゴとアシュタロンは後退し、かなりの距離が開いていた。
「くそっ!! もうちょっとだったのに!?」
 忌々しい敵が逃げる様を見ることは決して悪い気はしない。だが、このところの彼らの動きを見ていると彼らの後ろに何か大きな存在が有ることを感じずにはいられなかった。
「あいつら…、捕まえたら知ってること皆吐かせてやる!」
『シン! あそこ!!』
「! あれは!!」
ガロードの言葉にシンは海面に目を向ける。海面には爆砕したMSかなにかの破片が散乱しているが、その中に1人の女性の姿があった。
「あいつら、まさかコイツを追って?」
『それはわからないけど、とにかく一度フリーデンに戻ろう。あんまり顔をあわせたくは無いけど、このままにしておくわけにもいかない。』
 GXは女性がしがみついているコックピットブロックごと海面から拾い上げると、落とさないように大事に両手で抱えた。
「顔をあわせたくないって…、知り合いか?」
『フリーデンに乗って間もない頃にちょっと、な。』
 音声だけで通信を行っていたので表情はわからなかったが、声色から複雑な心境であることを聞き取ることは容易であった。
894GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/11/16(木) 00:04:07 ID:???
第四十一話『邪魔してほしくない時があるでしょ?』(中編)

「エニルしっかりして! エニル!!」
 どこからか彼女の名前を呼ぶ声が聞こえた。エスペランサを破壊された時の衝撃で頭を打ったためか、
うまく声のする方向へ注意を向ける事ができない。だが、彼女を呼ぶ声が、聞き覚えのあるその声が彼女の意識をゆっくりと呼び起こした。
「……ト…ニヤ……。」
「エニル!」
 重たいまぶたを開けた先には安堵の表情を浮かべるトニヤ・マームの姿があった。彼女がセインズアイランドで知り合った数少ない同年代の友人。
そして、皮肉なことに殺したいほど憎んだ男の乗る艦の乗組員であった。
 彼女の声で意識を回復させる事ができたものの、そのおかげで体中の神経が律儀に痛みを訴えてくる。
 ここは天国でも地獄でもない。だが、実力をかねそろえた面子がこの艦にいることは明らかなことである。彼女はかすれる声で、伝えておかなければならないことを
残りわずかな力を振り絞って口にした。
「ガ…ンダ……ムを…見た…。」
その言葉を聴いたトニヤは驚きの表情を見せる。しかし、言葉をつなげようとしても口を動かすことすら今の彼女には重労働であった。
 手術室のドアが開き彼女は中へと運ばれるがトニヤは驚きの表情のままドアの前に立ち止まる。ドアが閉まるまでエニルは親友の目を見つめていた。


「失礼します。」
ブリッジでのミーティングの後、シンは医務室を訪れた。消灯時間を過ぎた艦内は薄暗いが、
医務室のテクスの机だけはライトで明るく照らされている。彼を出迎えたのはその机に向かって仕事を続けるテクスと、手術後の医薬品の補給をするカガリであった。
「シン? 珍しいな、お前が来るなんて。」
「そうか? コーディネーターだって、ケガとかはするんだぜ?」
「バッ、バカッ!」
 カガリはあわててシンの口をふさぐ。彼女の行動を理解できずに目をパチパチとさせるシンに、口の前で指を立てたカガリは小声で口を開く。
「今、トニヤがあの女のベッドの所にいるんだ。そういう話はするなよ!」
「…フゥ、だからって、いちいち口をふさがなくても良いだろ…。」
 彼女の手を払いのけると、おもむろにカーテンで仕切られたエニルの寝ているベッドの方へと歩み寄った。
「そのベッドは使用中だ。休むんなら、自分の部屋に行って休め。」
「休むのが目的なら言われなくてもそうします。俺はただ、このベッドに寝ている人に聞きたい事があるだけです。」
「そういうのは明日で良いだろ? 何か、わけでもあるのか?」
書類仕事を続けていたテクスが顔を上げると、シンは4枚の紙を掲げて見せた。
895GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/11/16(木) 00:07:01 ID:???
第四十一話『邪魔してほしくない時があるでしょ?』(後編)

「それは?」
「さっきのミーティングの時にこの人は『ガンダムを見た』っていってたそうじゃないですか。俺はその『ガンダム』に心当たりがあるんです。」
「! もしかしてアスランが!?」
カガリは『ガンダム』という単語と写真に写っていたストライクフリーダム、テクスたちの知らないインフィニットジャスティス、レジェンド、インパルスを見てシンの考えを理解した。
 シンたちのいた世界、C.E.には『ガンダム』といわれるMSは存在しない。だが、今彼らがいるこの世界には実際に『ガンダム』という名のMSが存在する。
そしてその顔はシンにとってもカガリにとってもよく知っているものであった。
「…知り合いかもしれない……ということか?」
「GX、エアマスター、レオパルドは既にこの艦にあります。他にあるとしたらまったく新しい機体か、もしくは俺達の知り合いじゃないかと思って。」
 閉じられたカーテンに手を掛けるシンにテクスは制止の声を掛けない。カーテンの向こうには手術を終えたエニルと彼女に連れ添うトニヤがいる。
掛けた手に力を込めたその時、そんな二人の姿が容易に想像できた。
「……やめた。」
シンはカーテンから手を離しあっさりと背を向ける。テクスは口元を少し上げて笑い、カガリは彼の思わぬ行動に目を丸くした。
「シン?」
「…トニヤさんが出てくるまでは待つ。今入るのはやめておこうってだけだ。」
「お前らしくもないな、良いのか?」
「誰にだって、邪魔してほしくない時があるでしょ?」
 テクスの言葉に肩をすくめながら壁に背を預ける。目を閉じ静かにトニヤが出てくるのを待っていると、鼻先に独特のにおいを感じた。
「ドクター?」
「待っている間、ただそうしているだけと言うのも味気ないものだからな。少し付き合え。」
 まぶたを開けると、目の前にはコーヒーの入ったカップをテクスが差し出していた。礼を言ってカップを受け取ると中にある茶色い液体が少しだけ揺れた。
「今日はドリップだ。サイフォンの方が私は好みなのだが、作るのに時間がかかるのでな。」
 そう言いながらカガリにもカップを手渡す。さらに自分のカップにコーヒーを移し、それを持ったまま自分の椅子に腰を下ろした。
「病室は、時に患者にとって本当に親しい人物以外を遠ざける。重傷を負った時には、知らない看護婦なんかが周りにいるよりも親友や親族が周りの世話をしてやったほうが患者は落ち着くもんだ。」
「俺は…、大きなケガとかした事が無いのでわかりません。」
 独特の風味と苦味を少しずつ味わいながらシンは言葉を返す。ドクターはうなずきながら昔のことを思い出すかのように静かに続けた。
「死に際なんかは特にそうだ。お前さんが死ぬのを看取った娘も、お前さんがそばにいたからこそ最後に笑う事ができた。
死ぬ間際に笑う事ができるなんて、よほど幸せじゃないと無理なことだ。私の場合は、見取ってやる事ができなかった……。」
「…幸せの価値は人それぞれ。」
 椅子に座ってひざにカップを置いたままのカガリも口を開く。彼女の目はコーヒーに映る自分の姿を見ていた。
「こんな動乱の世界の中で、どれだけの人間が笑いながら死を迎える事ができるんだろうな……。」
 背もたれに背を預けながらぼやくカガリと同じように、シンもその難しさを感じた。
896通常の名無しさんの3倍:2006/11/16(木) 00:25:35 ID:???
GJ!
897通常の名無しさんの3倍:2006/11/16(木) 00:32:23 ID:???
更新乙、そして添削

>>893
>オルバの敵意は水を掛けられた小さな焚き火に用に意気消沈した。
のように

>口を動かすことすら今の彼女には重労働であった。
前後の意味を考えると重労働=疲れの連想となるので少しかみ合わないかも。
まぁしかし難癖レベル。

>実力をかねそろえた面子がこの艦にいることは
かねそろえた、という言葉は本来は存在しないので文章としてはふさわしくないかも。
口語表現として使うことはあるので難癖レベルではある。
898通常の名無しさんの3倍:2006/11/16(木) 01:24:25 ID:???
GJ!
本編じゃ空気読めなかったシンがこんなにも成長して…

>>897
1つ目以外は中編の所だよな、しっかりしろよ添削w
899通常の名無しさんの3倍:2006/11/16(木) 06:47:15 ID:czdiWNHz
新作GJ!
シンはフリーデンと共にサテライトキャノンに狙われて、
初めて兵器に撃たれる者の気持ちを知る展開キポンヌ。
900通常の名無しさんの3倍:2006/11/16(木) 21:43:30 ID:???
>>898
まことに面目ない、ウボァー
901通常の名無しさんの3倍:2006/11/17(金) 18:46:53 ID:???
GX氏、GJ!!
ついにDX登場も秒読み段階…wktkが止まらんです!
902通常の名無しさんの3倍:2006/11/20(月) 23:02:36 ID:???
保守
903GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/11/21(火) 22:46:39 ID:???
7月から始まったこのスレもようやく次スレの時期がやってまいりました…。
スレタイあっちとかぶると何だからなぁ… どうしよう…

第四十二話『しっかりとわからせてやる!』(前編)

どれも違う、まったく別のタイプだった。
 それが彼女の答えだった。トニヤとの面会を終えたエニルに、シンは彼女が見たガンダムはどんなものであったかを聞いた。
さらに、この世界で言う『ガンダムタイプのMS』によく似た彼の知るMSの写真を見せたのだが、結果がこれである。
「となると、まったく新しい未知のMSか…。」
ディスティニーのコックピットの中で発進の準備をしながらシンは落胆のため息をついた。
 エニルの乗っていたMAエスペランサのフライトレコーダーから、フリーデンの探している島は見つかった。
今その島に向かって艦は進んでいるが、到着時刻は月の入りの後に設定されている。今宵の月は下弦の月からさらに欠け、その7割近くが闇に覆われている。
到着は昼過ぎになるだろう。
「俺達が出るような事態にならなければ良いけど…。無理だよなぁ……。」
 シンはそんな思いを自分でかき消す。今回エニルのMAを撃墜しに来たのはあの紅と紫のゲテモノMSのタッグであった。
ローレライの海、先日の戦闘と彼らと会うとフリーデンはろくな事が無い。
「ある種、『疫病神』…か。」
 そう思いつつも最悪の事態にそなえて各種システムを順々に起動していく。すべてのシステムの起動を済ませてコックピットの中で待機していると、
ガロードから通信が入ってきた。
『シン、あのフリーダムとか言う奴が出てきてもあんまり突っ込むなよ?』
「んなことはわかってるよ。あの量産型は北米大陸で相手にしていたドートレスなんかよりも数段上を行く機体だ。」
『おまけにフォーメーションを組んで襲ってきやがる。』
『ま、お前らは前衛でがんばってくれよ。レオパルドは飛べないし、泳げないからフリーデンの護衛に回るさ。』
続けてウイッツ、ロアビィからも通信が入る。これから戦闘が始まるというのにいつもどおりの彼らにシンは頼もしさを覚える。
「わかりました、存分の暴れさせてもらいます。」
そういいながらシンは笑った。


「所属不明の艦の接近を確認!」
ジャミルたちの目指す島『ゾンダーエプタ』では、新連邦の軍参謀本部から送られてきた多くの物資の整理であわただしく動いていた。
新型量産機バリエントが20機、その他武器弾薬など使用された輸送機は8機にも及ぶ。
「良いタイミングだ。お前たちはMSで出ろ、奴らを月の出ている間にサテライトキャのノンの射程範囲に誘い込め。」
『ハッ!』
 シャギアとオルバはアイムザットに敬礼をするとすぐさま自分のMSの元へと向かう。
残されたアイムザットは口元を吊り上げて笑った。
「これで、ジャミル・ニートもティファ・アディールも私のものだ。参謀本部の中での発言力も増すな。」
 自身の成功を疑わないアイムザットは、内に秘めた野望の成就する光景が浮かび喜びを隠し切れない。快勝の予感に酔う彼の後ろでは、
着々とフリーデンを手中に収めるための『切り札』の準備が進んでいる。
 月は東の水平線からゆっくりと昇ってゆく、まるでアイムザットの味方をするかのごとく怪しげな光を放っていた。
904GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/11/21(火) 22:50:29 ID:???
第四十二話『しっかりとわからせてやる!』(中編)

「ディスティニー、行きます!!」
紅の翼が夜空に舞う。シンの考えた通り、ヴァサーゴとアシュタロンは容赦なくフリーデンに襲い掛かってきた。GX、エアマスター、ディスティニーは
前線に出て敵をなぎ払い、レオパルドはフリーデンの甲板で援護に回っている。
『フリーデンはここで固定、月が沈むのを待つ。』
「了解!」
『ッてことは、こいつら全部ぶっ潰さなきゃなんねぇわけか!!』
『シン! ウイッツ! 打ち合わせどおりにな!!』
「おう!」
 そう言うとディスティニーは背中からクラウ・ソラスを引き抜く。全長20m超の白銀の刃が月の光を受け闇の中で強い光を放つ。
深紅の翼を広げて剣を構えるその姿は、クラウ・ソラスの名づけの元となったケルト神話に出てくる『銀の腕』の異名を取り、
真っ赤なマントを身にまとった炎と癒しの化身、ヌァザを彷彿とさせる。
「お前らの…、お前らの好きには!」
戦闘中に何度となく経験したあの感覚が彼の中で目覚める。急に意識がクリアになり、『敵に対しての怒り』と『状況を見極める冷静さ』という
相反する感覚が同居する。
「絶対にさせない!!」
機体の各システムはすべて良好、自分の体力、気力共に問題は無い。確信を持ってシンは刃を振るった。
「てぇぇぇいッ!!」
 白銀の刃は1機目のバリエントを一閃し上半身と下半身に分断する。だが敵もバカではない。刃をふり終えたその瞬間を狙って他のバリエントが銃口を向ける。
『シン避けろ!』
ガロードの声にシンは機体を回転させながら右へ移動する。その回転のさなか、バリエントはディスティニーの脇下から伸びてきたビームにより頭部を失った。
「ナイス! ガロード!!」
『あんまりアクロバットな避け方しないでくれ! 狙いづらい!』
『てめぇら、文句言ってる暇があるなら他のも相手にしろ!!』
左右のライフルを同時に発射にして2機のバリエントを撃墜しながらウイッツはぼやく。敵はままだたくさんいるのだ。のんびり構えている暇は無い。
「わかってますって! 二人とも援護頼みますよ!!」
操縦桿を握りなおすと、シンは再び敵の一団に機体を突撃させた。

「フリーデンを狙え! 月の出ている間にサテライトキャノンの射程範囲に誘い込む!」
「了解兄さん!」
ヴァサーゴとアシュタロンはバリエントがシンたちの相手をしている間にフリーデンへと接近を試みる。だがそれを許すほどガロードたちも甘くは無い。
『フリーデンには指一本触れさせない!!』
ヴァサーゴをライフルで攻撃しつつ同時に腹部のバルカンでアシュタロンへ牽制する。今まで幾度と無く戦ってきたガロードは彼らの行動を予測し、フリーデンとの距離を詰めさせない。
「コイツ、僕達2人を相手にしながら!!」
「慣れとは恐ろしい物のだな……!」
2人は2対1という有利な状況の中、GX1機に押された。

「ロアビィさん!!」
『ほい来た!!』
レオパルドは左腕と一体化したインナーアームガトリングの照準をディスティニーとエアマスターの攻撃を掻い潜ってきたバリエントに向ける。
ガロードがフロスト兄弟の相手に回ったために前衛の守りに小さな隙が開いた。その隙を突いて、バリエントがフリーデンへの攻撃を試みる。
だが、艦の守り手として君臨する緑の砲台はそれを許さない。
 重たく太い砲身がうなりを上げて回転数を上げてゆく。そこから放たれる何十発にも及ぶビームの雨はバリエントの装甲に受け止めきれるものではなかった。
機体は瞬時に穴だらけとなり、動力部は悲鳴を上げ爆砕する。
『重武装が売りなんだ! もっと敵を回してくれても良いんだぜ!?』
レオパルドにはまだまだ大量の武器が装備されている。武装のすべてを披露するには程遠い数しか回さない前衛の2機に、ロアビィは陽気に言葉をかけた。
905GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/11/21(火) 22:52:33 ID:???
第四十二話『しっかりとわからせてやる!』(後編)

「しっかりドンパチやってるじゃねぇか……。」
鳴り響く轟音と窓から見える幾つもの光の筋を見ながらカトックはベッドから身を起こした。彼を投獄している個室は殺風景なもので、
ベッドと便器、小さな洗面台がつけられているだけである。
「どれ、そろそろこの部屋ともおさらばするかね…。」
 ポケットに手を伸ばしガムの入った包み紙を取り出す。彼はポケットの中に幾つものキャンディーやらガムを忍ばせていた。無論彼が甘党であるからでもある。
だが、その菓子は時として非常食となり、さらには脱獄用の道具を隠す場所ともなる。
 包み紙を開くと中からガムサイズの黒い粘土のような物が現れた。それを丹念にこね回し、ドアの鍵の上にかぶせる。
「よっ……と。」
 さらに、ブーツの内側に紛らせておいた銅線を引き抜き、クリップを靴底から引き出す。銅線を絡めて銅線とクリップをつなぐと、
それをコンセントにつないで反対側を黒い粘土状のものにもぐりこませた。
「まったく、バルチャーってのは捕虜の対処がなってねぇな。これじゃ、いつでも出て行って良いですよって言ってるようなもんだぜ。」
 銅線のゴムを剥いて中身を出し、それぞれの端子を右と左に持って一度大きく深呼吸する。後は銅線同士をショートさせてガムに
練りこんだ火薬に火をつけて鍵を爆破するだけである。カトックは無言で両手に持つ電線の間に火花を散らせた。
ボンッという音と共にドアの鍵は吹っ飛ぶ。
音とほぼ同時にドアに向かって突進、壊れた鍵は彼のタックルを止める事ができず、そのままの勢いで彼を廊下へと開放した。
 ライフルを持った見張りの男が1人ドアの前に立っていたが、カトックは彼に構えることすら許さず、すばやい動きで男の鳩尾に一撃を見舞う。
男は悶絶し、力なく廊下に倒れた。
「ジャミル・ニート、他人の前で自分の弱みを見せたあんたは確かに強い男だ。」
昼間、彼の元にジャミルは『わかりあうことも重要だとおもってな』といってカトックと話をしにきていた。その時、彼は自分の正直な気持ちを素直に告白している。
 彼がなぜ、ニュータイプにこだわるのか、なぜ今更ニュータイプの保護活動などを行うのか。そんな彼をカトックは『強い奴』としては認めた。
だが、かつてニュータイプであった彼を、自分の妻と娘のいたコロニーに対して引き金を引いたジャミルを彼は認めようとはしなかった。
「だが、人生経験が足りてねぇ。お前さんが与えた恐怖、甘さ、しっかりとわからせてやる!」
 廊下に転がる男から銃を奪うと、カトックは蛇のように目をギラギラさせてブリッジへと向かった。
906通常の名無しさんの3倍:2006/11/21(火) 23:05:07 ID:???
初リアルタイムktkr!
GJ&次回期待!
907通常の名無しさんの3倍:2006/11/21(火) 23:26:54 ID:???
更新乙、そして添削

>>903
>ジャミルたちの目指す島『ゾンダーエプタ』では、新連邦の軍参謀本部から送られてきた多くの物資の整理であわただしく動いていた。
主語が無い文章、まぁ難癖レベル。

>>904
>敵はままだたくさんいるのだ。

>「慣れとは恐ろしい物のだな……!」

> 2人は2対1という有利な状況の中、GX1機に押された。
直前までの流れからすると収まり悪し、進行形にするか、心情文にするといいかも。


次スレですか、スレタイは丁度ひっくり返ったようになってるからどんなカウントを付けるかってことですね。
シンプルに番号だけでもいいと思うけど、こだわってみるのもアリですね。
908通常の名無しさんの3倍:2006/11/21(火) 23:30:40 ID:???
GJ!
あっちの方はゲフンゲフン
とにかく頑張ってください
909通常の名無しさんの3倍:2006/11/21(火) 23:33:08 ID:???
>>907
サテライトキャのノン→サテライトキャノン
これが抜けてる
910通常の名無しさんの3倍:2006/11/21(火) 23:43:05 ID:???
>>909
前回に続いてまたミスorz
これは引き時を考えた方がいいか…
911通常の名無しさんの3倍:2006/11/22(水) 06:36:11 ID:???
うほっちょうど寝た後に着たのか
次回も期待
912通常の名無しさんの3倍:2006/11/23(木) 23:12:06 ID:???
保守
913GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/11/24(金) 00:50:08 ID:???
今回の話はほぼノンストップでかけました〜

第四十三話『完……敗…だ………。』(前編)

ダァンッ!!

前方で行われている戦闘に集中しているブリッジの面々の後ろで大きな音が鳴り響いた。皆はいっせいに音のなった方向に顔を向ける。
「…艦を出せ!」
見張りの男から奪い取ったライフルを見せびらかしながら、カトックはにんまりと笑った。

 フリーデンの前方でバリエント部隊と交戦していたシンたちはフリーデンが突然動き出したことに戸惑いを見せていた。
「な、なんだ!?」
『月が沈むまで、動かないんじゃなかったのか!?』
『シン! ガロード! フリーデンに戻れ!! 艦から離れるんじゃねぇぞ!!』
驚いて動きを止めるシンとガロードにウイッツは指示を出す。フリーデンの不可解な行動に頭をひねりながらシンは機体を操った。
「一体…、何があったって言うんだ?」


「参謀本部も厄介なものをまわしてくれたものだな。」
アイムザットは輸送機とは別に運ばれてきた巨大な物体を見上げる。黒系統の色で統一されたそれは全長38.7m、
背中に取り付けられた大口径のビーム砲の砲身の長さまで含めると50mを超える。
「ダブルエックスがあれば必要ないというのに…!」
参謀本部からの命令書では『試験運用をせよ』とされているが、ゾンダーエプタには今そんな事をしている余裕は無い。
「どうされるおつもりですか? こんな巨大なもの…。」
「軍参謀本部の命令は絶対だ…。試験運用をするしか有るまい。」
「しかし!」
「私とて、こんなハリボテなどに最初から期待していない!」
命令書を握りつぶしながら腹の底から怒りを吐き出す。彼にこのようなものを送りつけるということは参謀本部の面々が
彼のことを信用していないと言っているのと同じである。
「このデカ物は自立飛行をすることはできるのか?」
「送られてきたスペック表を見る限りではできるはずです。さらに可変することもできるようですし…。」
「だったら、遠隔操作であれを島の沖合1kmに配置! フリーデンが射程に入ったら降伏勧告!! 
連中が聞き入れない場合はあれを使って艦を沈める、という文を付け加えた上でな。」
「し、しかしそれでは今回の作戦の意味が…。」
「連中がそれを聞き入れるのであればそれでかまわん。それに、旧大戦時のガンダムを3機、さらに謎の1機も含めたら
こんなものを鉄屑に変えるには十分な戦力だ。攻撃に関しても威嚇程度に1,2発デカイ物を撃つ程度でかまわん。」
「そ、総括官はこれを破壊するおつもりなのですか!!?」
「言ったはずだ。ダブルエックスがあれば、こんなものは不要だと。」
アイムザットは背を向けて歩き出す。この通常のMSの3倍の大きさはあろうデカ物がダブルエックスを超える能力を
発揮するとは到底思えない。ヨーロッパで発見したものを遠路はるばる持ってきたのは良いが、こんなものに頼ろうとする参謀委員会の
考えが彼には理解できなかった。
914GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/11/24(金) 00:52:14 ID:???
第四十三話『完……敗…だ………。』(中編)

「兄さん!」
「作戦変更だと? アイムザットめ、一体何を考えている? 全機、一時後退せよ!」
ゾンダーエプタからの緊急通信を受け、シャギアたちは前線から後退を開始する。それと入れ替わるように、
異様なものがフリーデンの眼前に迫ってきていた。
『な、なんだありゃあ!?』
『また馬鹿デカイMSが出てきやがったぜ…!!』
『ここから見てこの大きさだ、全長40mってところか? しかもあの顔は…。』
 ガロードたちはゆっくりと近づいてくるMSの大きさに愕然とした。しかもその顔は彼らの乗っている『ガンダム』と
同じと言っていいだろう。敵がこれほど巨大なMSを持っているとは夢にも思わなかった。
 だが1人、迫り来る黒い巨人に対して動じることなく納得した表情を浮かべる者がいた。
「…そうだよな。俺やアスハ、あのフリーダムまでいるんだ。こいつがいてもおかしくは無い……。」
GFAS-X1『デストロイ』、ベルリンの町を火の海に変え、ステラを戦場へ連れ戻し、ロゴスを倒すための関門として立ちはだかり続けた巨大な壁。
それが今再び、彼の前に姿を現したのだ。
 新連邦軍から降伏勧告が突きつけられる。ガロードもウイッツもロアビィも、ジャミルがどう判断するかを静かに待っているようで一言も言葉を発さない。
 ジャミルが決断を下すよりも早く、シンは決断を下した。
「……皆よく聞いてくれ。あれの名前はデストロイ、俺は今まで9機見たことがある。」
『な、なんだって!!?』
「性能はよく知ってる。こいつは俺1人で十分だ。」
ディスティニーはクラウ・ソラスを握りなおす。デストロイは胸部の大型三連ビーム砲に徐々に光を溜めてゆく。
『シン!! 今近づいたらやられちまうぞ!!』
「ディスティニーなら、大丈夫だ!!」
ガロードの制止を振り切り、ディスティニーは剣を構えて突進する。
接近するディスティニーに対して容赦なくデストロイはチャージしたビームを発射した。「ウオオオオオオッ!!」
ディスティニーは左腕のソリュドス・ブルゴールを最大出力で展開し光の放流を真正面から受け止め、
さらに流れに押し流されないように突進する速度をさらに上げてゆく。デストロイから放たれるビームとそれを受けるディスティニーの間で均衡状態が生まれた。
『シン!!』
ガロードたちの面前でとてつもない光景が広がる。デストロイの全長はほぼディスティニーの3倍、さらに通常のMSの胴体に
匹敵するほど大きな発射口から放たれたビームをディスティニーは真正面から受けているのだ。
エネルギー同士の激しいぶつかり合いで散乱したエネルギーは小さな稲妻となってまわりに飛び交う。
まるで何人たりとも入ることのできない結界のように彼らを囲んだ。
 デストロイからビームが放たれてから20秒ほど立つと、光の放流は徐々に弱まり始めた。
それを待っていたかのようにディスティニーはビームを押し返し、強引に間を詰めてゆく。
「お前なんかにッ!!」
 放流の残る中、クラウ・ソラスがコックピットのある場所を正確に綱抜く。彼がこの場所を知ることになったのも一度目の対戦の
際にステラを助けるためだった。もうステラはいない。乗っているのはステラではない。彼は中にいるだろうパイロットのことなど
お構いなしに剣先をデストロイの背中に貫通させ、下に入れた剣の峰を持ち強引に上に切り裂いた。
 上半身を真っ二つに引き裂かれた巨人は轟音と爆炎と共に海中へと沈んでゆく。シンはその姿を、今まで倒した9機の時とは違う気持ちで見送った。
915GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/11/24(金) 00:54:42 ID:???
第四十三話『完……敗…だ………。』(後編)

「ふ、予定通りだな。」
「では?」
「サテライトシステム機動!! 再度降伏勧告を出す!!」
予定通りに事が進んでいるアイムザットは声高らかに指示を出す。邪魔なゴミの処理も済んで後はジャミルたちを捕まえるだけである。
「も、MSが1機接近してきます!!」
「シャギアたちに迎撃させろ!! マイクロウェーブが来るまでの時間を稼ぐだけで良い!」

「ウオオオッ!!」
シンはデストロイを撃墜した勢いのまま単機敵陣へと向かった。無論後からGXとエアマスターが付いてきているものの、ディスティニーとの距離はかなり開いている。
『ここから先は一歩も通さん!!』
 ヴァサーゴとアシュタロンがディスティニーの前に立ちふさがる。彼らが強いことはよく知っている。
だがこのときのシンはデストロイを撃墜したことで気分が高揚していた。
「お前らもこのクラウ・ソラスで叩き切ってやる!!」
『クラウ・ソラスだと?』
 横なぎに振るわれるクラウ・ソラスをヴァサーゴはビームサーベルを両手で持って受け止める。デストロイを撃墜したことで勢いに
乗っているのか前の戦闘の時よりも受け止めた時の衝撃は強い。
『なるほど。深紅のマントを翼に変え、光の剣クラウ・ソラスを持つ。ケルト神話の神”ヌァザ・アーケツラーヴ”にあやかってのことか。』
「なに!?」
 シンはヴァサーゴのパイロットがクラウ・ソラスの原典を知っていることに驚いた。互いに剣をはじいて相手と距離を置き対峙する。
『ならば、最後も同じようにせねばなるまいな。』
「最後だと!?」
『そう、最後だよ。』
 突然声が頭上から響いた。ヴァサーゴとアシュタロンは常に一緒に行動する。そのことをシンはその時忘れていた。
後から回り込んで頭上に回り込んだアシュタロンは両脇に装備されている『アトミック・シザーズ』でディスティニーの
両肩を掴むと、容赦なくビームを打ち込んだ。ビームの直撃を受けた両肩は根元から外れ、黒い夜の海に四散する。
「うわぁぁぁ!!?」
『ヌァザ・アーケツラーヴは最後の戦いで闇に飲まれて死ぬ!』
『もう少しで、援軍が到着するという所でね!!』
 ヴァサーゴは脚を、頭を、アシュタロンはさらに翼を破壊する。胴体だけとなったディスティニーを抱えヴァサーゴは海面へと急降下してゆく。
『違うのは、貴様がその愛剣を掲げて仲間に対して祝福の言葉を述べる事ができないと言うことだけだ!!』
海面に叩きつけられた胴体の中でシンは衝突の激しい衝撃に襲われた。何度も頭を打ち、機器の破片がコックピットの中を飛び交う。
光源を失ったコックピットで朦朧とする意識の中で呟く。
「…ク……ソ………。完……敗…だ………。」
飛び散った破片の一つがシンの額を切り裂き、血の川を彼の顔に築く。血は彼の両目にも伝い、血の涙のようにゆっくりと流れ落ちた。
916通常の名無しさんの3倍:2006/11/24(金) 01:32:47 ID:???
リアルタイム?キタコレ、乙&GJ
917通常の名無しさんの3倍:2006/11/24(金) 02:22:57 ID:???
更新乙、そして添削

>>913
>皆はいっせいに音のなった方向に顔を向ける。
鳴ったは漢字の方がいいかも

>>915
>そのことをシンはその時忘れていた。
指示語の多用は文章の流れを切ってしまうので連続使用はしない方がいいかと、まあ難癖レベル

>後から回り込んで頭上に回り込んだアシュタロンは
繰り返しイクナイ


見た感じでは今回誤字脱字無し(だと思うんだけど)、オメデトーゴザイマス
918通常の名無しさんの3倍:2006/11/24(金) 03:32:39 ID:???
で、デスティニー……良い所見せたと思ったら……胴体だけになっちまったが修復出来るのか?
しかしガロードに主人公機乗り換えが有る以上、シンにも何らかのパワーアップが有ると思いたい。
頑張れシン、シン頑張れ。
GJ。
919通常の名無しさんの3倍:2006/11/24(金) 04:21:43 ID:???
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
GJ!GJ!

変態兄弟インテリっぽいとこ見せてくれるけど、
弟の方が学ひけらかしてもイマイチ似合わんような(ヒドスwww)

ディスティニーダルマと化す!シン、これから何に乗る?よもやDX?
エリン神話でヌアザを超える英雄神というと真っ先に浮かぶのが太陽の子だが、
DXはむしろ月の子だし……はっ!
「俺は太陽の子、光の王子!機動戦士ガンダムRX!!」とか?

……そしてカガリはキラと再開できるのか?このまま「きみの名は」パターン!?
920通常の名無しさんの3倍:2006/11/24(金) 04:26:07 ID:???
しかしデストロイも来るとは・・・・・相変わらずの雑魚っぷりだが・・・
921通常の名無しさんの3倍:2006/11/24(金) 04:37:49 ID:???
デスティニー達磨かよ。
なんかDXに乗るのはやっぱりシンみたいな雰囲気だなぁ。
あからさまに後継機乗り換えフラグっぽいし。

プレッシャーをかける訳じゃないが、もしガロードをDXに乗せるのなら職人氏は相当頑張らないと。
ここまで完璧に脇役その1と化しているガロードで如何に話を盛り上げていくか、
職人氏の腕の見せ所だな。
922通常の名無しさんの3倍:2006/11/24(金) 12:01:31 ID:???
>>921
いや、いまんとこゾンダーエプタには乗り手のキラが居ないストフリが
あるからシンの乗機はストフリのパーツで修復したデスティニーかあるいは
キッドによる二個一魔改造のストフリ装備追加型デスティニーかもよ。

もっともそれやるとキラが再登場した時ストフリ+ラスヴェート
みたいなヤバイ機体で登場しそうな気もするがな〜。
923通常の名無しさんの3倍:2006/11/24(金) 12:15:00 ID:???
乙GJ!
アイムザットがデストロイ邪魔扱いしまくりでワロタw

…なんか添削淋しそうよ?
924通常の名無しさんの3倍:2006/11/24(金) 17:43:18 ID:???
破壊された部分のみがルナチタニウムの新品になるんじゃないの?
925通常の名無しさんの3倍:2006/11/24(金) 17:54:20 ID:???
そんな気がする
装甲、というか機体の構成素材変更で軽量化+耐久性向上になりそうな

まあ展開予想はコレ位にしておいて

GX氏GJ!
926通常の名無しさんの3倍:2006/11/24(金) 18:04:01 ID:???
それまではどっかで発見されたインパルスにしばらく搭乗(ルナは?)ってのも考えられるかも・・・。
927通常の名無しさんの3倍:2006/11/24(金) 20:57:22 ID:???
>>923
添削人の仕事が減る事はいいことじゃんかと言ってみる

あと今後のスレタイさ
種・種死のキャラがX世界に来たら 〜本棚の本○冊目〜
ってのはどうよ?
928通常の名無しさんの3倍:2006/11/25(土) 00:09:03 ID:???
5杯目で向こうと別れたのか…
>>927
俺は特に代案無いからそれでいいけど。
929通常の名無しさんの3倍:2006/11/25(土) 03:36:48 ID:???
>>919
> DXはむしろ月の子だし
いや、サテキャのエネルギーも大元を辿れば太陽と言えるんじゃね?
まあ地球上で太陽を起源に持たないエネルギーの方が珍しいわけだが。

ふと思ったんだが後期OPのガロードの背景、
あれなんで土星?なんだろうな。
ガロードのイメージや後に続くティファの背景を考えると太陽か、
あるいは青い地球あたりになりそうなものだが・・・
930通常の名無しさんの3倍:2006/11/25(土) 03:45:04 ID:???
土星→サターン→死の星→闇王
931通常の名無しさんの3倍:2006/11/25(土) 13:04:41 ID:???
【ツイン】種・種死キャラがX世界に来たら【サテライトキャノン】

はだめじゃろうか、と言って見る
932通常の名無しさんの3倍:2006/11/25(土) 13:13:10 ID:???
そのお次が、
【トリプル】種・種死キャラがX世界に来たら【メガソニック】
と言う訳だな。
・・・・それ以降はどーするのさorz
933通常の名無しさんの3倍:2006/11/25(土) 13:36:21 ID:???
【コロニー】種・種死キャラがX世界に来たら【レーザー】
【サテライト】種・種死キャラがX世界に来たら【ランチャー】

とか?
934通常の名無しさんの3倍:2006/11/25(土) 13:42:37 ID:???
>>932
サテキャ4発目、5発目…とか
935通常の名無しさんの3倍:2006/11/25(土) 14:12:16 ID:???
いわゆるホールドアップ2度目ってのは?
936通常の名無しさんの3倍:2006/11/25(土) 16:00:11 ID:???
じゃあ落ちたコロニー1基目、2基目とか・・・
937通常の名無しさんの3倍:2006/11/25(土) 16:35:04 ID:???
月軌道○周目
938通常の名無しさんの3倍:2006/11/26(日) 06:13:16 ID:???
GX氏GJ!!
アイムザットに貶された上に、あっさりとシンに落とされたデストロイにワロタw

つ[代案↓]
◆種・種死のキャラがX世界に来たら〜○○○(AW・種死の劇中で使われた武装名) ○発(又は撃)目〜
◆【月ハ出テイルカ?】種・種死のキャラがX世界に来たら2【月ハイツモソコニアル】

・・・どうかな?(・ω・)
939通常の名無しさんの3倍:2006/11/26(日) 07:10:10 ID:???
スレタイ長杉
940通常の名無しさんの3倍:2006/11/26(日) 08:00:44 ID:???
>>938
確実に文字数でアウト
941通常の名無しさんの3倍:2006/11/26(日) 18:57:10 ID:???
月齢○周期目 とかいってみる Xってーとどうしても月のイメージが強くって
942通常の名無しさんの3倍:2006/11/26(日) 19:32:35 ID:???
種・種死のキャラがX世界に来たら お月様2個目
943SEED-X:2006/11/26(日) 21:10:18 ID:???
え〜第1話投下直後から急に忙しくなったり、
家庭の事情でネット接続寸断したりとイロイロありまして今までスレから離れておりました。

そしてやっと戻ってこれました。
さすがに2ヶ月ほど間が開いたということで本家さんのSSもかなり話が進んでいるようで…追いきれてません。
2話は完成しているので本家さんとネタの被りとかがないか確認してから投下させていただきたいと思います。
なお機体性能や重量についてはwikiを参考にさせていただいてます。
まだ忙しいことには変わりが無いのでSSの投下は月1ぐらいになると予想されます。
なのでヒマなときに読んでいただければと思います。
ではまた。
944通常の名無しさんの3倍:2006/11/26(日) 21:14:33 ID:???
お帰り
ゆっくりでいいと思うぞ。無理せずにマイペースで執筆してくれ
945通常の名無しさんの3倍:2006/11/26(日) 21:17:28 ID:???
この人も神姫好きなんだねえ〜。
946通常の名無しさんの3倍:2006/11/26(日) 21:24:51 ID:???
いぃぃぃやったああぁぁぁぁぁ!!!!!
マターリ待ってるぜ!
947SEED-X:2006/11/26(日) 21:41:26 ID:???
>>945
やっぱりスレへの誤爆がバレてましたか。
専用ブラウザを久々に起動させたせいか、書き込みボタンを押したときにスレ名が違ってるのに気が付きましたよ…
948通常の名無しさんの3倍:2006/11/29(水) 08:41:06 ID:???
保守
949通常の名無しさんの3倍:2006/11/29(水) 23:49:20 ID:???
このスレもいよいよ2スレ目か
作者さんの継続ぶりには頭が下がる
950通常の名無しさんの3倍:2006/12/01(金) 06:35:58 ID:???
次スレは980辺りかな
951通常の名無しさんの3倍:2006/12/01(金) 19:02:49 ID:ekGY+D+c
だいぶ下がってたのでAge
952あみ:2006/12/01(金) 20:57:30 ID:U3WymQEz
こんにちわ☆
今日もアキバでのお仕事が終わって帰ってます♪
ところで、今日ね大事なだんな様がお金がなぃ〜って泣いてたの。だからこのサイト紹介したんだぁ((o(^-^)o))
そしたら凄い喜んでた☆あみは知らなかったけど今口コミでみんなやってるみたぃだょ(>_<)あみはだんな様達がいないと生きていけないし大好きだから
是非やってみてね☆☆♪♪嘘なんかぢゃないんだからぁ
http://multic.jp/otakara/?code=71654
パスワード 3741
953通常の名無しさんの3倍:2006/12/02(土) 21:53:51 ID:???
>>951
ageるな。
糞広告貼られただろうが。

基本的にageるのは広告対策のスレか腐常駐関連スレだけだよ。
954GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/12/03(日) 22:25:56 ID:???
金曜あたりから激しく嘔吐が出てまして…(お察しください)

どうにか今日の夕方には持ち直しましたが、上記のことにプラスして卒研の進展状況も芳しくなく、
次回の投下は火〜水曜あたりになりそうです

あと、スレ名は私としては

種・種死のキャラがX世界に来たら  月の公転○周目

なんてのはどうかなーと思ってます。

PS.作中では結構月の満ち欠けとか出る位置とかめちゃくちゃだったんですけどね
955通常の名無しさんの3倍:2006/12/03(日) 22:53:58 ID:???
うはぁ、もう冬ですしお体をお大事に。
時期が時期ですから無理をしてぶり返すということもありますから。
956GX1/144 ◆nru729E2n2 :2006/12/03(日) 23:21:31 ID:???
>>955
HAHAHA…
お茶をちょっと飲んだだけで吐くなんて経験初めてしましたよorz
957通常の名無しさんの3倍:2006/12/03(日) 23:29:14 ID:???
いいから養生してください><
958通常の名無しさんの3倍:2006/12/04(月) 09:13:48 ID:???
気持ち悪いだけでなく身体が異常に冷え始めてヤバイと思って、
インスタントの生姜湯を含んだら胃に激痛が走って洒落でなく
七転八倒したいつだかを思い出した。
959通常の名無しさんの3倍:2006/12/04(月) 13:28:45 ID:???
ウイルス性胃腸炎ってやつか?
今年は流行ってるらしいな…
三日もすれば大分落ち着くと思うから、それまでガンガレよ。
ヤバかったら病院行って点滴してもらえ。
960通常の名無しさんの3倍:2006/12/04(月) 22:48:31 ID:???
シンがDX乗るのならアイムザットが持ってたDコン使って欲しい。
デストロイ出したけど、レオパルドデストロイへの布石か?

お身体大事になさって下さい。
961保守作品:2006/12/04(月) 23:10:19 ID:???
 抜けるような蒼い空と海の間を、12機のバリエントが編隊を組み飛行している。
 目的地である島を視認した時、隊長機とおぼしき先頭を飛ぶバリエントから通信が
 入る。

「全機、ブリーフィング通りのようだ。
 連中の雇ったバルチャーと守備隊を仕留める、
 それでここの仕事は終わりだ、施設に傷をつけるなよ!」

「了解」

 シンの号令に部隊員の返答が唱和する。

「アベル、ドラン両翼に付け、ドートレスフライヤは俺たちで引きつける。
 残りは確実に数を減らせ、どうせこっちの本命はドーシートだ、派手に暴れるぞ」

 彼らアスカ中隊の面々は新連邦軍の制圧部隊として各地に投入された部隊の一つである。
 バリエントのみで構成された精強な部隊であり、今回は太平洋の海上交易の要、
 セインズアイランドに対し新連邦軍水中部隊と協力して制圧戦を行っていた。

 シン=アスカは今回の任務に消極的だった。
 この世界、この時代は無法地帯もいいところで、ただ生きるだけでも命がけだ。
 そういった人々を襲うハゲタカ共を蹴散らし、その地域に治安をもたらすことが
 できるのは望むところだった、事実新連邦の統治が始まると住民は治安の回復に
 歓呼をもって出迎えることも少なくなかった。

 だが今回は違う、気に食わないことこの上ない。
 セインズアイランドは豊富な海洋資源とシーバルチャーのもたらす遺産、
 貴重な補給と交易の場として重要な拠点であった。
 攻撃するなど以ての外であったし、放っておいたとしても利益になると分かれば、
 自分達から新連邦に併合される島だったはずだ。
 わざわざモビルスーツで制圧して不満を与えるなど阿呆の所業だと、内心上層部に
 不満たらたらだった。
 かといって他の部隊に任せても、旧連邦の生き残りで昔の気分が抜けない軍人など使うと、
 不満を持つ人間に何をするか分かったものではない。
 ベストからはほど遠いが、ベターの選択としてシンはこの任務を受け入れた。

 セインズアイランドには新連邦に反対するバルチャーやシーバルチャーも協力しており、
 それらを雇い入れ、陸地にドートレスウエポンとライフルをもったジェニス。
 航空戦力としてドートレスフライヤ、海中戦力はドーシートと潜水艦。
 島の近くには水上艦が配備されており、一見してかなりの防衛力を誇っていた。
962保守作品:2006/12/04(月) 23:12:21 ID:???
 しかしこれらの陣容にシンはまったく恐れを抱いていなかった。
 元より空中戦を得意とするバルチャーなどそう数はいないし、
 それに伴い空中の敵に精密な砲撃を加えるような射手はそうはいない。

 対してこちらは、既存の兵器の中でもトップクラスの空中用モビルスーツ
 バリエントであり、追従できるのは革命軍の高級量産機やガンダムタイプくらいなものだ。
 錬度も高く、旧来のドートレスフライヤなど亀に等しい。

 航空戦力をアスカ中隊で殲滅し、陸地の敵にはライフルを禁止して牽制に徹する。
 後は水陸両用のドーシードで陸上戦を行い、隙あらばバリエント隊もサーベルで接近戦
 を行うというのが今回のおおまかな作戦だった。

 ドートレスたちがライフルを乱射しながら接近してくる、シンは冷静に弾道を見切ると
 ライフルで反撃し、動きの鈍い敵の頭を吹き飛ばす。
 敵は慌てて散開するがアベルのライフルを受けてまた一機爆散する。
 予想通り敵の錬度は低い、シンはおそらく実戦を一度もしていないパイロット達だと
 看破した。
 ろくに戦えない敵を屠るのは性に合わないが、ここはあくまで戦場であり非情の世界だ。
 味方を死なせるわけにもいかず、心の中で謝ると敵機を撹乱しつつ次々と叩き落し始めた。

 戦いは交戦開始から20分程度で終わった、セインズアイランドは元々砲台などの兵器を
 持たず、急造の守備隊は実際のところ寄せ集めの烏合の衆にでしかなかった。
 雇われバルチャーの連携のとれていない攻撃と、素人の乗るドートレスウェポンの砲撃
 などは厳しい訓練を重ね、バリエントを駆る中隊にとって全く敵にならなかった。
 ドートレスフライヤを瞬く間に撃墜されると守備隊の士気は総崩れとなり、
 守備隊は予定より遥かに早く降伏した。

「よし、上出来だ。
 街に降りて脅しをかけておけ、くれぐれも傷をつけるなよ、
 市民の不満にわざわざ油を注ぐような真似はするな」

 制圧後に投入される歩兵部隊の到着まで、シン達は居心地のすこぶる悪いモビルスーツに
 乗ったまま、市民に睨みを利かせる役になった。

「なにやってんだろうなオレ。いつの間にか隊長になって各地を転戦か。
 まるで死神だな、マユ、お兄ちゃんを許してくれるか?」
 こちらからの通信を封鎖して愚痴るシン、こちらの世界では度重なる戦争のせいで、
 ミノフスキー粒子なるものが散布され除去されていない。
 そのせいで携帯電話も普及せず充電もできない。
 こちらにきて数ヶ月、妹の声が聞けないのはなにより辛かった。

 太陽が完全に沈んだ頃ようやく歩兵部隊が到着し、島の行政機構を制圧した。
 これを以って新連邦のセインズアイランド攻略戦は終了し、
 アスカ中隊はしばしの休養後、また戦場へ駆り出されることになるだろう。

 保守代わりに初めてのSSでした。一応スレタイには沿ってるかな……
 プロットも何にもないので続いていく可能性は限りなく低いです。 
963通常の名無しさんの3倍:2006/12/04(月) 23:15:23 ID:???
乙!
964通常の名無しさんの3倍
新連邦所属か!
いやそれよりも部下の名前が気になるって!!

ともかくGJ!