--仮面ライダー鋭鬼・支援スレ--

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1名無しより愛をこめて
エイキさんを支援するスレです。
2名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 08:50:10 ID:Lwgc7hbT
先に言っとく。エイキさんは弱くない!!武者2人が強いだけだ。
3名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 08:50:33 ID:uJGtNbHa
きっとこれから活躍するに違いない!
今回は顔見せ程度だよ。
4名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 08:51:30 ID:SNHdJFSn
頼むよエイキさん
5名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 08:55:32 ID:WDaUdGBg
よし立ったな、じゃ鋭鬼さんのキャラを作り込むか


まず駄洒落好き、周囲が良く引く からだ
6名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 08:56:56 ID:l+wrU9KR
鋭鬼さん他の鬼と比べてやけに小さいよな>公式
7名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 08:57:05 ID:GnCj5QQS
とりあえずオフィシャル設定は確認しちくれ。

http://www.tv-asahi.co.jp/hibiki/04_ongeki/08_eiki/profile.html
8名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 09:03:37 ID:uZgBxeuS
裁鬼さんに続く新たなカマセ鬼ですね
9名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 09:16:52 ID:GnCj5QQS
ちびっちゃくて周囲が引くジョークを飛ばすとこから
Xメンのウルヴァリンじゃないかという話が。

ぬこ耳だし。
10名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 09:19:24 ID:zg2oKYm3
実は子供だったりするんじゃないか。
いかつい声だったけど。
11名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 09:21:51 ID:ot0lD9Z7
緑勝・白緑ってどういう意味?
弾鬼のは石関係だったけど。
12名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 09:23:56 ID:2ZVtXT7O
しかし実は、『響鬼』始まって以来の、“敵に背を向けて逃げた”鬼なんじゃ
ないか、鋭鬼さん…
13名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 09:25:05 ID:FvLyVoi/
弾鬼さんが「短気」な性格なら
鋭鬼さんは・・・
14名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 09:27:06 ID:LKGWDGsQ
ほんとに小さいな
やっぱ女性……はないか?
15名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 09:27:12 ID:l+wrU9KR
そういや来週も出るね。リベンジできるだろうか?
16名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 09:28:53 ID:LKGWDGsQ
>>13
損気

あさりちゃんかよ (ノ≧∇≦)ノ ミ ┸┸
17名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 09:32:28 ID:KPDYZtI+
見た目かなりカコイイ
とりあえず武者二人を相手にするのは分が悪かったと思いたい
18名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 09:33:50 ID:GnCj5QQS
カコイイけど裁鬼カラーの威吹鬼ぬこ耳つきという気もする。
19名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 09:36:05 ID:SNHdJFSn
>>18
裁鬼は赤茶で鋭鬼は銅じゃない??
20名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 09:38:29 ID:pHWa8mbT
>>12
あの逃げっぷりに某最近役者を引退した人の方のG3を思い出した…

まあ勝ち目無しだと判断したら逃げるのは悪い判断ではないとは思うが
せめて崖のアレでは「逃げきるにはコレっきゃねぇ!」と自分から飛び降りるってくらいの
意地は見せて欲しかった
21名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 09:45:20 ID:N0LlIddK
中の人は布施明と見た!
22名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 09:52:45 ID:OkdxlbV5
とりあえず、鋭鬼さんの本名を考えよう。
23名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 09:54:42 ID:SNHdJFSn
なんとなくスレタイが無難すぎた気が・・orz
24名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 10:12:07 ID:WDaUdGBg
【黄金虫】こんな鋭鬼さんは鋭気を養えない【ダジャレ】
25名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 10:14:16 ID:Cr7fJ0jk
鋭鬼のすごい逃げっぷり
26名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 10:59:03 ID:SNHdJFSn
鋭鬼さんの属性が分からない。
緑勝とか、白緑とか、必殺必中とか・・・
27名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 11:03:46 ID:SNHdJFSn
よく見たら威吹鬼さんと鋭鬼さんの顔って全然造形が違うんだね・・・。
今気づいたけど、ちょっと嬉しい。
28名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 11:12:16 ID:UpOUwoLu
鋭鬼さん、この夏流行のターコイズブルーが差し色ですよ。
おしゃれさんじゃないですか。

ダジャレ好きらしいけど・・・・
29名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 11:18:43 ID:NC+ijP3G
>>20
最後まで時間切れを期待してたからじゃないかな
30名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 11:55:15 ID:o2o3dX4b
鋭鬼さんは石割君みたいなサポーター無しの単独行動なのか
31名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 12:06:31 ID:x3aIkdGI
生きる事も闘いだ!

俺だって分が悪い戦いなら背中見せようが漏らそうが逃げ延びるよ・・・。
32名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 12:11:07 ID:OZmtoKoJ
本名は「栄沢永吉」と見た
33名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 12:12:38 ID:v57RQvIx
>>12
まぁ戦略的撤退なら響鬼も武者童子・鎧姫初戦やバケガニ初戦でやってはいる
34名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 12:20:16 ID:P9oSrHbp
>>30
駄洒落が寒すぎてサポーターに逃げられた(つД`)
35名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 12:22:30 ID:sjxMra7c
えなりえずき
36名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 12:26:05 ID:heTw0/61
>>26
和風石材で様々に兼用できる色として白っぽい緑色(白緑、びゃろく)と決められ、
緑青(ろくしょう)の色に塗られたことから他の様々な色の「石の段」も「白緑」と」呼ぶそうな。
という事で地属性っぽい。
37名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 12:48:17 ID:m2/GZKua
妙にいい声だったが、声を充てていたのは誰?
38名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 13:02:57 ID:N0LlIddK
OPになかったんだよな
声の人。ダレだろ
39名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 13:10:25 ID:ot0lD9Z7
本名は江崎英治。頚椎損傷で再起不能だろうね。
40名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 13:22:14 ID:PTsOVqKI
>>39
つ 東映公式画像
41名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 13:22:53 ID:orlbsTZI
鋭鬼死んじゃったよ。虫みたいにさ。
42名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 13:26:47 ID:CGLYxCwO
ttp://www.toei.co.jp/tv/user/program/read_story3.asp?Command=New&SID=210

「あらすじ」の下段真ん中の写真
43名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 13:41:11 ID:3U3rSGpP
いきなり行方不明
44名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 13:43:29 ID:pHWa8mbT
改造されて鬼型魔化魍として再登場
45名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 13:44:15 ID:NC+ijP3G
>>42
鋭鬼さん?
魔化魍に止めの音激かまして欲しいな
46名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 13:46:26 ID:I4QQWW0c
「えー、きけんだったので鋭鬼の俺も逃げましたよ」
とか言うのかw
47名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 14:04:15 ID:CGLYxCwO
>>46
そこは「ええ、き」とすべき
48名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 14:15:11 ID:l8gPzwdI
テレ朝公式見たが鋭鬼の身長が170aしかないのは絶対おかしい。変身前は140〜150aのチビすぎる大人になってしまうじゃないか!?それとも小中学生か?
ちなみに響鬼さんは変身後222aあるんだが…これじゃあ響鬼と鋭鬼の2ショットはとても無理。
よって鋭鬼は今日で出番終了の悪寒…
49名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 14:16:09 ID:pcU3hyDR
50名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 14:30:32 ID:I4QQWW0c
鋭鬼「俺も響鬼さんのええきょう受けて紅になろうと思ったんですけどね。
紅じゃなくて、水に濡(く)れない方が良かったですね」
と、2つのダジャレを混ぜての台詞とか希望
51名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 14:37:33 ID:HAwbnRwh
ダジャレ好きと言うだけで、
ここまで期待されるライダーも珍しいのではないだろうか。
52名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 14:51:42 ID:I4QQWW0c
鋭鬼といえば、「必殺必中〜・・・」
で、必殺技の名前を考えてないことに気づき、
そのまま倒してしまい。
響鬼「いいんじゃない。必殺必中で」と言われてなし崩しに
「必殺必中」が必殺技の名前になったとかならないとか。
53名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 15:27:14 ID:Cr7fJ0jk
「武者童子か・・・ったく、ムシャクシャする野郎だったぜ」
54名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 15:48:28 ID:UnIYXjLJ
>>52
そのまんま東吹いた
55名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 16:18:57 ID:V//fk27x
鋭鬼さんの口癖、散々魔化魍にどつかれた後で
「今日はこの辺で勘弁しといたるわ!」だったらワロス。
56名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 16:30:32 ID:zkWYiFcI
鋭鬼は何歳だろう?20代かな
57名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 16:31:20 ID:IwIHMoqF
次回の大活躍に腰抜かすなよ?
58名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 17:03:43 ID:oZdUiS7g
公式の全身図に胸当てがあるように見えた。よく見たら影のせいか。
59名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 17:09:17 ID:/bGRxiWm
鋭鬼自信たっぷりな口調だったよな。
いかにも場数を踏んだ鬼って感じだった。
60名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 17:16:25 ID:XTXBriu8
>>59
その割にはあっというまに
谷底へ落ちていったが。
61名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 17:17:42 ID:ZDSYi4Ga
来週、鋭鬼は鋭鬼翡翠に2段変身して武者童子を倒すと予想。
62名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 17:36:45 ID:sjxMra7c
「童子になんか動じない。」
「姫の悲鳴が聞こえるぜ。」
63名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 17:44:31 ID:OFvWAbLK
鎧童子にドジっちゃいました…

中の人は寺島進きぼう
64名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 17:49:28 ID:/bGRxiWm
あの高さから落ちたらいくら鬼でも只じゃ済まないだろな。
川も浅杉だし流れ弱杉。
あれじゃ諸に地面に落ちたのと変わんない。
65名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 17:56:40 ID:3+rv9SWJ
さよなら鋭鬼タソ
66名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 18:12:04 ID:uBk8j+iz
ここは鋭鬼さんのダジャレを考えるスレですか?
67名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 18:14:46 ID:OyBwcMEl
鋭気さんの中の人は橘さんって噂
本当ですか?
68名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 18:25:03 ID:l8gPzwdI
>>67
本当ディス!
69名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 18:28:07 ID:F5iBU4po
70名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 18:41:01 ID:zg2oKYm3
イブキ・トドロキとどう合流するのか気になる
どっかで倒れてんのかな
71名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 19:14:18 ID:ZDSYi4Ga
>>70
変身前のエイキはこれまでのパターンから言って出ないような気がするので
戦闘中に合流するんだと思う。
エイキが出るんなら別だけど。(エイキが出た場合は3人ライダーの同時変身が見られるかも。)

妄想だが「相手がツチグモなだけにクモっている(困っている)ようだな。俺も加勢するぞ。」
とか言いながら苦戦する威吹鬼と轟鬼のところへ駆け手くれたら嬉しい。
7271:2005/08/21(日) 19:15:52 ID:ZDSYi4Ga
↑訂正 
○駆けつけて
×駆け手
73名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 20:02:04 ID:wPH58Ddh
>>70
川の浅瀬に倒立V字状態で刺さって水上に足だけ出てる状態で発見される。「犬神家の一族」みたいに。
もちろん無傷。
74名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 20:58:08 ID:OT2H5Op8
「必殺必中・太古の太鼓をバチでバッチリ!」
と言うのを思いついたが、必殺必中のところで倒してしまった。

「停止円楽です。いや、定期連絡です」
とたちばに電話をして、切られてしまう。









    鋭 鬼 行 方 不 明
75名無しより愛をこめて:2005/08/21(日) 23:24:28 ID:/vtI19cK
鋭鬼さんの後日談

「危ないところだったが、ギリギリのところで烏丸所長に助けられた」
76名無しより愛をこめて:2005/08/22(月) 00:53:06 ID:HkYUZhEV BE:200707968-#
名前からして弦の人かと思ったのに太鼓担当なんだね。
77名無しより愛をこめて:2005/08/22(月) 01:30:29 ID:DARvabwq
ナズェ弦の人と?
78名無しより愛をこめて:2005/08/22(月) 03:02:41 ID:7iLykg+S
斬鬼さん最高!だったけど、今日から鋭鬼さん最高!になります
79名無しより愛をこめて:2005/08/22(月) 03:29:50 ID:IvQ7RiZx
>>56
おそらくまだ10代ぐらいじゃない?威吹鬼が高校生で鬼になったくらいだし
明日夢と同世代あたりかも。体が小柄なだけじゃなく
ダジャレ乱発するあたりガキっぽさを感じずにはいられないんだが
80名無しより愛をこめて:2005/08/22(月) 18:01:24 ID:DI4F2zkp
ダジャレを乱発するのはオヤジの専売特許と思うけどねw
ティーンエイジャーだと明日夢にたいして意味深キャラになってしまうから
違うんじゃないかな?とマジレス。
でも頭と体のバランスは中学生風なんだよな。
スーツはアクターによって合わせるけど
ヘルメット(外装)はあんまりしないから、ってのが理由だろうけど。

無理と判りつつも最終回あたりで
出血大サービスの関東11鬼全員登場&変身をやって欲しい。

しかし、響鬼がスポーンで鋭鬼がウルヴァリンとはね…。
81名無しより愛をこめて:2005/08/22(月) 18:02:14 ID:gi4Y5Zi6
>>79
いや、響鬼に関してはわからん。
おっさん鬼のほうが…だったりするしな…ww
82名無しより愛をこめて:2005/08/22(月) 18:12:12 ID:jXa04w/+
小柄って言っても変身前は165くらいで、
変身してもあまり伸びない体質なのかも。

ここまで極端に低く設定されてるって事は、SAさんも結構小柄なんだろうけど
誰だろう。顔出しで出てた中川さんか?
83名無しより愛をこめて:2005/08/22(月) 18:52:35 ID:+P7LQ+lw
「武者童子!」の台詞の後きっと
「むしゃ…むしゃ…」と駄洒落を考えてる
84名無しより愛をこめて:2005/08/22(月) 19:21:18 ID:1GyB5z5x
>>83
「まあ、それで集中できなくなったわけですけどね」
と鋭鬼は後にそう語るのであった。

「もう、鋭気を養ったから平気ですよ!」
85名無しより愛をこめて:2005/08/22(月) 21:55:12 ID:z2kj3dOD
ちょっと待ておまいら!次回予告をスローで良く観ろ!
鋭鬼、威吹鬼、轟鬼が武者だか鎧だかと戦ってるから(多分片方は先に片づけた)
だから、ゲストだけど弾鬼や裁鬼よりは活躍するっぽい。
こうなったら、音撃は勿論、顔だけ解除に勝利のダジャレでも決めて欲しいな。
86名無しより愛をこめて:2005/08/22(月) 21:59:30 ID:1GyB5z5x
>>85
中の人決まってないから、顔以外解除になります。
87名無しより愛をこめて:2005/08/22(月) 22:06:45 ID:+P7LQ+lw
>>85
東映公式にもその三人が写ってる画像あるよ
活躍して欲しいね
88名無しより愛をこめて:2005/08/22(月) 22:42:38 ID:kQwJ4klI
>>85
ttp://www.101fwy.net/tokua/src/1124592340129.jpg
あの予告のシーン、打、管、弦の三鬼で何だか妙な動きをしている…特に威吹鬼。
この直前に鋭鬼さんのダジャレ炸裂でもあって調子狂わされたんだろうかw
89名無しより愛をこめて:2005/08/22(月) 23:50:58 ID:k+zmlq4N
イブキが「鋭鬼さん」なので二十歳は越えている。
ザンキさんは裁鬼さんでさえ呼び捨てだからなぁ…。
しかし太鼓の鬼達はうるさそうだなw
90名無しより愛をこめて:2005/08/22(月) 23:55:08 ID:C9aUfeTk
響鬼 結構物まね+変な替え歌
鋭鬼 ダジャレ
弾鬼 短気?

あとはどうだろう?
91名無しより愛をこめて:2005/08/23(火) 00:55:58 ID:bghJsClW
鋭鬼さんとかメインじゃないライダーの属性とか、良く使っているアニマルとか知りたい
92名無しより愛をこめて:2005/08/23(火) 01:41:01 ID:i0i9uEhU


651 名前:名無しより愛をこめて 投稿日:2005/08/22(月) 16:26:18 ID:CKVukt/d
何気にあの万引きドキュソって喧嘩なれしてて
つよいよね。(明日夢が弱いだけかもしれんが)
更生して鬼の修行積めば結構いい鬼になるかもしれない。


652 名前:名無しより愛をこめて 投稿日:2005/08/22(月) 19:09:54 ID:PbeZWd1W
鋭鬼さんのとこに放りこむか


653 名前:名無しより愛をこめて 投稿日:2005/08/22(月) 21:32:42 ID:Jp54omUT
そして初出動で魔化魍に喰われて終わる、とw





ヒドイヨー。・゚・(ノД`)・゚・。
93名無しより愛をこめて:2005/08/23(火) 01:54:49 ID:tKI+yzGr
>88
苦戦しているイブ&トドの所に
「武者童子には、むっしゃ(ちゃ)どうじねぇー!(動じねぇ)」とか叫びながら
切り込んでくる大暴れネコミミ鋭鬼たん。とかだったらメッサウレシス
94名無しより愛をこめて:2005/08/23(火) 02:47:03 ID:gux3xqxm
だじゃれそのものが音撃……w
95名無しより愛をこめて:2005/08/23(火) 07:55:16 ID:ulvd/pJ4
アームドセイバー使用ですか?
96名無しより愛をこめて:2005/08/23(火) 12:41:06 ID:FSnzGUxp
>>94
味方もダメージくらいそうだがw
97名無しより愛をこめて:2005/08/23(火) 17:42:51 ID:kbi4w5dx BE:117080047-#
>94
ゾロリ先生ののブックラこいーたみたいだな。
98名無しより愛をこめて:2005/08/23(火) 22:42:58 ID:L5AVtM09
>>97
だからあんな耳が付いているのか。
納得したぜ。
99名無しより愛をこめて:2005/08/24(水) 11:31:40 ID:0doVu5AN
関西組だがやっと今日鋭鬼さん出て来たよ
ネコミミ(;´Д`)ハァハァ
100名無しより愛をこめて:2005/08/24(水) 11:41:46 ID:ZmkS7+/V
やっと参加できる〜。
ヌコ鋭鬼さん(;´Д`)ハァハァ 日曜のリベンジが楽しみだ。
101名無しより愛をこめて:2005/08/26(金) 03:41:08 ID:5bU0HqAM
鋭鬼さんの声はナレの中井和哉さんじゃないかと言ってみる
102名無しより愛をこめて:2005/08/26(金) 12:24:29 ID:Kg5QKx/T
>>101
新番組予告で「男と出会った少年は〜」言ってる人?
103名無しより愛をこめて:2005/08/26(金) 13:30:48 ID:zeU22354
似てないと思うけど
104名無しより愛をこめて:2005/08/26(金) 15:21:30 ID:h/rPLj0F
>>101
何?じゃあ威吹鬼に「餌になってくれ!」とか言われちゃうわけ?
105名無しより愛をこめて:2005/08/26(金) 16:23:04 ID:W0UE3xgv
鋭鬼「Are you ready, guys?」

威吹鬼&轟鬼「Yeaahhhh!!!」
106名無しより愛をこめて:2005/08/26(金) 21:38:32 ID:pHm4I7L+
テレ朝公式の画像だけだと見た目、女性っぽいと思うんだけど。
変身すっと声が変わるとかに期待したい。
107名無しより愛をこめて:2005/08/26(金) 21:38:55 ID:sjLAABcI
>>101
自分もちらっとそう思ったけどでもやっぱりわからない。
毎回の次回予告担当してる方の人だよね?
ご本人の公式サイトの声のサンプルも聴いてみたけど
似てるような全然違うような。やっぱ違うか。
108名無しより愛をこめて:2005/08/26(金) 21:49:50 ID:367ah6m7
やっと38話を見た関西人の俺が来ましたよ。
いろんなところでウルヴァリンやらネコミミやら言われていたので
期待してたら、電撃ネットワークの団長にしか見えなかった…。
燃え&萌える気満々だったのにーーウワァァン
109名無しより愛をこめて:2005/08/26(金) 23:29:07 ID:zeU22354
>>106
なるほど、魔女っ子が大人に変身する路線ですね
キバレンジャーなパターンもありかな
110名無しより愛をこめて:2005/08/26(金) 23:57:20 ID:gtgSZEMo
>>106
鋭鬼が女性というのはないかもしれないけどもし女性だったら
チェンジマンのシーマみたいでおもしろいね。

もし鋭鬼が女性でなかったとしても11人の鬼の中には女性がいるらしいから
本編に出てない鬼は勝鬼、剛鬼、闘鬼、蛮鬼、吹雪鬼のなかに女性はいると思う。
あと自分の勝手な予想を言うと吹雪鬼が女性かなと思う。
111名無しより愛をこめて:2005/08/27(土) 00:23:55 ID:6RN8TWA4
>>110
さんざ外出
112名無しより愛をこめて:2005/08/27(土) 01:02:00 ID:zTJ/seLA
>>111
蛮鬼で中はやわらさんだなw
113名無しより愛をこめて:2005/08/27(土) 03:41:23 ID:7fX7LU2R
装着は出な…いか
出たら即買いなんだけどな
114名無しより愛をこめて:2005/08/27(土) 09:47:52 ID:jD15NFme
見かけはかなり格好良いしね
115名無しより愛をこめて:2005/08/27(土) 10:57:05 ID:7fX7LU2R
見かけはとか言うなw
116名無しより愛をこめて:2005/08/27(土) 11:23:40 ID:NiWKtSmy
ぬこ耳ち言われてるけどさ、
むしろ狼って感じしない?
萌えはしないけどそっちのが格好良くナイカ
117名無しより愛をこめて:2005/08/27(土) 19:35:47 ID:sZDtOeev
ダジャレや語呂合せが好きで周りを閉口させる女鬼…はチョットヤダw
118名無しより愛をこめて:2005/08/27(土) 19:56:11 ID:jD15NFme
美人なら良いよ。美人なら
119名無しより愛をこめて:2005/08/27(土) 20:37:01 ID:IC2LN7jY
>>116
多分小さいというところと合わさってるんだと思う。>ぬこ
誰かAAを作ってくれないものか…。
120名無しより愛をこめて:2005/08/28(日) 08:24:47 ID:dTyR8aUq
「エイキを養った」

ほんまにやりよった…オイ(゚Д゚;)
121名無しより愛をこめて:2005/08/28(日) 08:33:14 ID:udTM4IPw
流石だな
122名無しより愛をこめて:2005/08/28(日) 08:37:01 ID:uHrbdCXf
必殺必中
123名無しより愛をこめて:2005/08/28(日) 08:37:56 ID:PmkNFjwL
人間体は出てこなかった・・・(´・ω・`)ショボーン
124名無しより愛をこめて:2005/08/28(日) 08:40:06 ID:qDsG45NG
鋭鬼かっこいい!!
今日から威吹鬼の次に萌えさせてもらいまふ
125名無しより愛をこめて:2005/08/28(日) 08:45:19 ID:L5cvO6JD
鋭鬼さん、我々の期待を裏切らないとは流石だ!
126名無しより愛をこめて:2005/08/28(日) 08:53:49 ID:woUeJCl5
何気に撥からも緑の炎をあげていたし、そこそこ鍛えている感じ?
127名無しより愛をこめて:2005/08/28(日) 09:03:28 ID:/K+JCfpa
猫耳鬼最高
128名無しより愛をこめて:2005/08/28(日) 09:07:24 ID:GdC+b3lu
>>123
響鬼が戦い終わったのを3人で見下ろしてるときに
顔だけ解除くるかな、とか
最後たちばなに来てくれるかな、とか期待しちゃった(´・ω・`)

まあ、今日は駄洒落が出ただけでもいいか…
129名無しより愛をこめて:2005/08/28(日) 09:23:30 ID:/5+VPVhp
動くときの音とか
最後にバチ打ち鳴らしたときの音とか(・∀・)イイ!!

ヌコ最高だよヌコ
13057:2005/08/28(日) 09:24:33 ID:PkPueEkK
いかん、腰抜かしたわ・・・
まさか必殺必中の型まで見れるとは!
131名無しより愛をこめて:2005/08/28(日) 09:25:16 ID:KBrz50zX
威吹鬼に「でも鋭鬼さんこそ」
って言われてお約束の駄洒落を炸裂させる直前の
「ふフゥーん」っていう何ともいえない勿体ぶり方がナイス。

しかし見れば見るほどいいカラーリングだな。
132名無しより愛をこめて:2005/08/28(日) 09:27:01 ID:KBrz50zX
>>130
ちょ、自分で「腰抜かすなよ? 」って言っておいてwww
133名無しより愛をこめて:2005/08/28(日) 10:46:56 ID:MYie19Wa
あーもう、抜かした抜かした。鋭鬼さんの登場のカッコ良さと
「鋭鬼が英気」のセリフに腰がすっぽり抜けました。
134名無しより愛をこめて:2005/08/28(日) 11:28:07 ID:3J7JWhBy BE:62721735-#
童子倒した後、ヨロってなかった?
135名無しより愛をこめて:2005/08/28(日) 11:29:34 ID:QnqosJ1d
いまいち決めポーズに納得がいかなかった模様
136名無しより愛をこめて:2005/08/28(日) 11:38:33 ID:+piTbIi/
>>134
俺はそこで、4人バイクに乗っていて一人だけよろけた
橘さんを思い出したよ
137名無しより愛をこめて:2005/08/28(日) 11:39:59 ID:DdEV9/UW
>>134
左足の古傷が・・・。
138名無しより愛をこめて:2005/08/28(日) 14:01:11 ID:SBC++8Y0
ホントカラーリングいいな。
動きと喋りが大衆演劇の役者みたいなのもイイ!
太鼓鬼はみんな動く時に音がなるのか?
139名無しより愛をこめて:2005/08/28(日) 15:10:10 ID:A7xx1ZmJ
最後に響鬼と会った時に、撥をチン!と鳴らしたのが一番格好えがった。
140名無しより愛をこめて:2005/08/28(日) 16:48:33 ID:GsiIQcVY
サブキャラ鬼で初の音撃を披露した?
141名無しより愛をこめて:2005/08/28(日) 18:05:31 ID:Mi2SBdYW
金属属性っぽいのに炎出したところがちょっと納得いかない・・・。
脇鬼はその辺適当なのか?
142名無しより愛をこめて:2005/08/28(日) 18:08:02 ID:ONIMNWwv
>>141
つ炎色反応
143名無しより愛をこめて:2005/08/28(日) 18:15:51 ID:5Dz90YJi
必殺必中「の型」ってことは、響鬼さんみたく他の型もあるのかな
144名無しより愛をこめて:2005/08/28(日) 18:22:07 ID:h4delGaA
>>142
凄く納得したwお前頭良いなww
しかしスタッフもそれを狙ってたんかな?
145名無しより愛をこめて:2005/08/28(日) 18:27:34 ID:HB9/KPYf
硝酸ストロンチウムだっけ?
146名無しより愛をこめて:2005/08/28(日) 19:03:19 ID:Wqfon59G
たぶん鋭鬼さんは前の晩に「一晩あればジェット機だって直らぁー!」と
メシ食いまくってたに違いない
147名無しより愛をこめて:2005/08/28(日) 19:44:23 ID:QoCvdWpl
>>146 豪快だね。鋭鬼さんらしい、と思えてしまう。
   撥の鬼は響鬼・弾鬼・鋭鬼と三人出てきたけど、みんな豪放磊落で
   ワイルドな人ばかりだ。
   太鼓と撥というシンプルかつ勢いのある楽器を扱う以上、
   こうなるのかな。
148名無しより愛をこめて:2005/08/28(日) 19:50:05 ID:5Dz90YJi
同じ豪放な性格でも、なんか弾鬼と鋭鬼は気が合わなそうだ
149名無しより愛をこめて:2005/08/28(日) 20:01:16 ID:hlgbjD5W
>>148
気が合わないというか、違う方向を向いて会話しそうだ。
べろべろに酔っ払ったあとでなぜか似た場所で潰れてそーな気もするが。
150名無しより愛をこめて:2005/08/28(日) 20:08:03 ID:PVUSWhTm
弾鬼とキャリアが同じくらいで、
やたら張り合ったりしてると楽しいね。
151名無しより愛をこめて:2005/08/28(日) 21:49:47 ID:988IRU7b
鋭鬼「俺はお前なんて、ダンキらいだ!!」




俺が考えたんじゃないよ、鋭鬼さんがいったんだよ
152名無しより愛をこめて:2005/08/28(日) 22:07:49 ID:vjdu1bnM
鋭鬼さんっていくつ?
153名無しより愛をこめて:2005/08/28(日) 22:10:22 ID:2A+UZUqr
設定ほどの身長差はなさそうだけど
やっぱ他より小さめみたいね
154名無しより愛をこめて:2005/08/28(日) 22:15:36 ID:x8BExGH9
生鋭鬼見られそうに無いな。
あと4人くらい居るんだよね・・鬼って・・・
生弾鬼はちょっと出てたけどね。
155名無しより愛をこめて:2005/08/28(日) 22:21:27 ID:hlgbjD5W
んー、弾鬼さんの時にブーイングしてた人らが今更憎いなぁ。
どんな外見でも全然いいのにな。
156名無しより愛をこめて:2005/08/28(日) 22:28:09 ID:2A+UZUqr
だよなあ。
何を期待してたんだ
157名無しより愛をこめて:2005/08/28(日) 22:29:10 ID:6HxQeZcI
弾鬼「えぇきになってんじゃないぞ!川ポチャのくせにw」
158名無しより愛をこめて:2005/08/28(日) 22:33:47 ID:x8BExGH9
弾鬼さんは弾鬼さんで変身シーンキボンヌ
159名無しより愛をこめて:2005/08/28(日) 22:47:22 ID:ONIMNWwv
>>158
変身のエフェクトってどうなるんだろ。

鋭鬼:属性が金属→炎色反応→炎(響鬼の流用)
裁鬼:属性が天国と地獄?→地獄の業火→炎(響鬼の流用)
吹雪鬼:属性が氷→氷(凍鬼の流用)

は予想できるけど。
160名無しより愛をこめて:2005/08/28(日) 22:57:22 ID:LsFahqnY
普通に鋭鬼は炎属性じゃないの?
161名無しより愛をこめて:2005/08/28(日) 23:02:14 ID:5Dz90YJi
鋭鬼は炎属性、
裁鬼さんも、カッパ戦の序盤で鬼爪で倒した童子か姫?が
炎上げながら爆散してた所を見ると、炎属性ではなかろうか?
162名無しより愛をこめて:2005/08/28(日) 23:06:05 ID:uHrbdCXf
>>159でしょ。
それはそうと、他の関東6鬼の本名が判明しているから
エイキさんの本名も明かして(設定して)ほしいな。
163名無しより愛をこめて:2005/08/28(日) 23:21:24 ID:DdEV9/UW
>>162
キテエイイチ
164名無しより愛をこめて:2005/08/28(日) 23:22:41 ID:U5wKEwVd
>>159
音叉の波動を浴びると全身が岩石で覆われ、
それが砕け散ると中から変身完了した弾鬼が登場
というのが見たい。
でもやはり、誰かの流用じゃないと無理か。

あと、1体の魔化魍の3箇所に太鼓を貼り付けて
響鬼、弾鬼、鋭鬼でひたすら叩きまくるシーンを希望。
165名無しより愛をこめて:2005/08/28(日) 23:40:48 ID:ONIMNWwv
鋭鬼や裁鬼や弾鬼の属性は、鬼の武器や必殺音撃の名前が
属性と関係がある法則(<例>烈火→火 公式設定ではない)にならって、
いろんな人が想像したものもの
(<例>鋭鬼の場合:音撃棒・緑勝→緑青:意味は銅または銅合金の表面に生じる緑色のさび。→金属属性)なので
あくまで予想です。
166名無しより愛をこめて:2005/08/28(日) 23:41:05 ID:dI+m9vOf
>>162
江田島英八
167名無しより愛をこめて:2005/08/28(日) 23:46:01 ID:yV/1hQrA
関東11鬼が活躍する長編が見たいナァ…
というか、今度の映画には淡い希望を抱いていた俺…
168名無しより愛をこめて:2005/08/29(月) 00:05:28 ID:lxmHa9Wj
>>154
生…
好きだな。そのセンス。
169名無しより愛をこめて:2005/08/29(月) 00:20:11 ID:2k7f1xIq
あ、あのですね。
協力者の人に拾われた時、鋭鬼さんてどのような格好だったのかな、とふと。
170名無しより愛をこめて:2005/08/29(月) 00:25:54 ID:XHAbZOC3
よく聞き取れなかったんだが誰に助けられたって?
171名無しより愛をこめて:2005/08/29(月) 00:36:59 ID:3qkiipxD
>>170
榧ノ木山の諸田さん
172名無しより愛をこめて:2005/08/29(月) 01:02:22 ID:lrLUButp
生鋭鬼なんて
ナマイキなやつだな
173名無しより愛をこめて:2005/08/29(月) 05:36:56 ID:zgF0+ypd
>>167
それは本編最終章のお楽しみだ?

つーか、ゲスト鬼をこれだけおいしい活躍させる
サービス精神のスタッフならやってくれるはず・・・
174名無しより愛をこめて:2005/08/29(月) 06:56:46 ID:Cj51geqh
P交代するから特別だったのかもね…
175名無しより愛をこめて:2005/08/29(月) 09:58:14 ID:CzfxIupM
今まで弾鬼さんイチオシだったんだけど、鋭鬼さんもいいなあ…
176名無しより愛をこめて:2005/08/29(月) 10:46:24 ID:hLGCwf1x
いい声してるよね。
音撃棒の先に炎を灯して叩くのはオリジナル技だろうか。
177名無しより愛をこめて:2005/08/29(月) 10:52:48 ID:q01FXR0O
鋭鬼さんなんか

カキ氷鋭鬼として限定メニューになってればいいのさ!!
178名無しより愛をこめて:2005/08/29(月) 20:12:17 ID:VafAcHUb
しかし一年で番組終わらせるのが勿体無い程
素材が豊富だなあ。
179名無しより愛をこめて:2005/08/29(月) 20:25:12 ID:0OcfVkOE
>>178
別の見方をすれば、鬼一人一人が主人公みたいな作品だしね
和服の男女だけでも深夜ホラー作れそうだし
180名無しより愛をこめて:2005/08/29(月) 20:36:41 ID:b37tNK0e
>>178しかも女キャラみんな可愛い(綺麗)
まあ俺はだけど
181名無しより愛をこめて:2005/08/29(月) 21:25:05 ID:ZT8bUMTt
転校生「君ってつまらない奴だね。そう言われない?」
明日夢「・・・・・・」
鋭鬼「そりゃそうさ。彼はまだ独身。妻がない奴なのは当然だ。」

182名無しより愛をこめて:2005/08/29(月) 21:51:57 ID:3+Oi0eDP
転校生と明日夢「( ゚д゚)ポカーン」
183名無しより愛をこめて:2005/08/29(月) 22:39:39 ID:Twv0SMzK
>>182
鋭鬼「じゃっ!(キメポーズ)」



転校生と明日夢「何しに来たんですかーっ!」
184名無しより愛をこめて:2005/08/29(月) 22:44:44 ID:cdDt9UJB
ガキども、えー気になるなよ
185名無しより愛をこめて:2005/08/29(月) 23:20:37 ID:/+WSBjX5
>>181
転校生「君ってつまらない奴だね。そう言われない?」
明日夢「・・・・・・」
鋭鬼「明日夢くん、忘れ物だ!ツナ缶!!」
鋭鬼「じゃっ!(キメポーズ)バチこんこん」
186名無しより愛をこめて:2005/08/30(火) 00:06:59 ID:250manHN
>>185
転校生と明日夢「だ か ら 何しに来たんですかーっ!」
187名無しより愛をこめて:2005/08/30(火) 00:15:58 ID:a/tOeK9j
可愛いよ鋭鬼たん可愛いよ(*´∀`)
188名無しより愛をこめて:2005/08/30(火) 00:25:25 ID:ezRTi8oE
>>186
鋭鬼「明日夢くん、ツナがないって言われたじゃないか」
 コンコン
189名無しより愛をこめて:2005/08/30(火) 00:41:23 ID:mnHmVtKt
裁鬼「それは俺の桃カン・・・・・鋭鬼、ちょっと裏来い、俺がしめてやる」
鋭鬼「まさに絞めさばきってか?」
裁鬼「あいかわらず・・・・お前は生鋭鬼だな?」
鋭鬼「うわ・・・・・一本とられた」
190名無しより愛をこめて:2005/08/30(火) 00:49:30 ID:XDgLWgkb
転校生が

実は鋭鬼
191名無しより愛をこめて:2005/08/30(火) 00:54:25 ID:0DFKDkoe
>>190
「(ツッコミひとつくれないなんて)君ってつまらない人間なんだね」
とか
「(俺の駄洒落で笑わないなんて)君って(ry」
192名無しより愛をこめて:2005/08/30(火) 07:11:07 ID:RSggGHTB
鋭鬼を養えれば、なんでもできる!
いち、に、さん、まー!
193名無しより愛をこめて:2005/08/30(火) 07:12:42 ID:CSnEoS/z BE:100354638-#
>191
俺の駄洒落で笑わない人間は邪魔なんだよ!
194名無しより愛をこめて:2005/08/30(火) 23:21:13 ID:aka6edKl
てか、鋭鬼さんの声って誰があてたの?
195名無しより愛をこめて:2005/08/31(水) 07:12:17 ID:R/UD7jzG
195
196名無しより愛をこめて:2005/08/31(水) 14:25:54 ID:18EQyxnC
鋭鬼さんが弟子をとったら、免許皆伝の暁にはホントに「トンチキ」
とか「ウッキッキ」とかつけそうで






とても楽しみだ
197名無しより愛をこめて:2005/08/31(水) 14:41:42 ID:AZ2GGlCg
>>196
だから今は弟子がいなくなったんじゃね?w
198名無しより愛をこめて:2005/08/31(水) 17:21:00 ID:yWQykU1j
鋭鬼さんに限らず、
太鼓の鬼の弟子になると苦労が多そうだ。
199名無しより愛をこめて:2005/08/31(水) 19:31:41 ID:08hRkAFr
>>196
モンキッキって鋭鬼さんの弟子だったのか!
200名無しより愛をこめて:2005/08/31(水) 19:44:39 ID:lZKpIcDr
戸田山 ザンキさんとこ行って正解だったな
201名無しより愛をこめて:2005/08/31(水) 20:06:02 ID:gYRorcDD
鋭鬼の攻撃なんていってた?
イブキの音撃射 疾風一閃の前
202名無しより愛をこめて:2005/08/31(水) 20:16:58 ID:xVAdf+Zu
音撃打 必殺必中の型!!
203名無しより愛をこめて:2005/08/31(水) 20:20:04 ID:sRnf4g/I
>>201
むしろイブキがなんて言ったのか聞き取れなかった、
音撃じゃとかしか聞こえなかったよ・・・。
204名無しより愛をこめて:2005/08/31(水) 20:25:06 ID:oAWLh2n+
威吹鬼は広島人だったのか…
205名無しより愛をこめて:2005/08/31(水) 20:53:38 ID:LnwMVaWa
鋭鬼のスーツは羽撃鬼の改造?
色が似てたから
206名無しより愛をこめて:2005/08/31(水) 20:58:48 ID:vcn48QvR
>>205
それはないだろ特に色
何かの改造とかじゃなくてさ、一から作ったスーツだとなぜ考えない。そのほうが夢があるだろうに。
たとえば再登場とか
207名無しより愛をこめて:2005/08/31(水) 21:12:15 ID:sM4AHyJW
「鋭鬼にも英気を養って欲しい」って
轟鬼が言い出したんだな。
208名無しより愛をこめて:2005/08/31(水) 21:29:57 ID:sRnf4g/I
>>207
それを聞いた斬鬼さんが鋭鬼さんに通報してました。
209名無しより愛をこめて:2005/09/01(木) 01:00:32 ID:aXqSPpmF
ザンキ「あー、鋭鬼無事で良かったな・・・そういや戸田山がなんか
    励ましてるんだかなんだか、鋭気を養ってくれとか何とか・・・」
鋭鬼「!(・・・使おうと思ってたネタだったのに、くそ!)」

んで、初志貫徹とばかり轟鬼と威吹鬼に言い放つ、と。男前だな鋭鬼さん。
210名無しより愛をこめて:2005/09/01(木) 01:07:26 ID:m4tlI6No
鋭鬼は裁鬼と違って弱くない
211名無しより愛をこめて:2005/09/01(木) 11:09:14 ID:37UNzFZb
最強のサポ−タ−がいるから弱くてもいいのっ
 \V/ ∧ ∧
( *ミ裁シ)⊃) 鋭シ)
212名無しより愛をこめて:2005/09/02(金) 23:51:51 ID:4oq1f6aX
なんでテレビマガジンで鋭鬼特集なんだ?
今後も出るってことか?
213名無しより愛をこめて:2005/09/02(金) 23:55:10 ID:N+pDPmV5
>>212
ななななななに?!
買ってくる!

ちくしょう、鋭鬼さんスレで言うことじゃないが弾鬼さんに裁鬼さーん。
214名無しより愛をこめて:2005/09/04(日) 19:04:29 ID:EoTr1aFF
井上脚本は鋭鬼さんをどう扱うんだろうか?
・・・まさか殺しちゃうなんてコトはないよね?(アハハ)
215名無しより愛をこめて:2005/09/04(日) 22:00:29 ID:zRvUPhGP
鋭鬼さんは紅みたいな夏用戦闘態は無いんだろうか
負担がかかって1時間しか変身できないから控えていたのだろうか
216名無しより愛をこめて:2005/09/04(日) 23:00:56 ID:Vtwy+20L
>>215
鋭鬼「響鬼さん、紅のなり方を教えてくれない?」
響鬼「・・・」


次回「無視する鬼」
217名無しより愛をこめて:2005/09/05(月) 07:54:56 ID:M2CEYgDY
>>214
ここも弾鬼スレも、おそらく裁鬼スレも井上得意の死亡フラグの影に怯えております
218名無しより愛をこめて:2005/09/05(月) 22:26:00 ID:jNEUHEAQ
>217
斬鬼スレも仲間に入れてくれ
219名無しより愛をこめて:2005/09/06(火) 22:22:54 ID:B+79D1d/
戦国時代の鋭鬼はどんな人だったのか
220名無しより愛をこめて:2005/09/09(金) 11:11:30 ID:T0cAOCXe
歌舞鬼と煌鬼を足して2で割ったようなキャラのような…
もちダジャレは忘れない
221名無しさん@そうだ選挙に行こう:2005/09/11(日) 08:58:05 ID:zfyxXHRt
声は誰がやったんだろう
222名無しさん@そうだ選挙に行こう:2005/09/11(日) 10:05:03 ID:u44ewSEx
たぶん中の人だと思われ
223名無しさん@そうだ選挙に行こう:2005/09/11(日) 10:07:25 ID:qrWkTuuN
中の人は誰がやったんだろう
224名無しさん@そうだ選挙に行こう:2005/09/11(日) 11:02:01 ID:G7FE4y3H
たぶん声の人だと思われ
225名無しさん@そうだ選挙に行こう:2005/09/11(日) 13:28:56 ID:uI1Gf2sW
声は(ry
226名無しさん@そうだ選挙に行こう:2005/09/11(日) 20:21:16 ID:P+2+Wfup
たぶん(ry
227名無しさん@そうだ選挙に行こう:2005/09/11(日) 22:37:35 ID:ER7qHl81
・・・・・だからね。
228名無しより愛をこめて:2005/09/13(火) 01:18:10 ID:6EZJaRRz
>>221-226
吉野の予想では「   」だろうということだ。
229名無しより愛をこめて:2005/09/14(水) 08:04:39 ID:Au4TdXDx
・映画公開直前に登場(重要かどうかビミョウな絡みだが、2話に渡って
 登場という扱い)

・OPで声当ててるの誰か明かしてない(結構エエ声)

・ちっちゃい

・「え」で始まる名前

以上から正体は映画主題歌歌ったm.c.A・T(えむしーえいてぃー で「え」
繋がりとか・・・)に違いない!
・・・さすがに違うか
230名無しより愛をこめて:2005/09/14(水) 09:35:56 ID:IFEn5EZU
永瀬尚希さんという方がスーアクやったらしくて?で、声誰よという話
>>229
ナイスな説だ
231名無しより愛をこめて:2005/09/14(水) 13:15:44 ID:95wHbaJL
そうか、鋭鬼さんが頭身が低い=頭がデカいのは
身長が低いだけじゃなくてボンバーヘッドだったからかっ!!!
232名無しより愛をこめて:2005/09/14(水) 21:01:40 ID:Au4TdXDx
ボンバヘッ!ヽ(`Д´)ノ
233名無しより愛をこめて:2005/09/17(土) 23:26:14 ID:Q+B7KyCj
鋭鬼さんのキャラソングCDも出してー
234名無しより愛をこめて:2005/09/18(日) 00:39:50 ID:qJs5Whn5
>>233
つ「りばーす おうた:たちばなさくや」
235名無しより愛をこめて:2005/09/18(日) 02:36:04 ID:GwNd6Ltj
非レギュラーで2番目にマカモウ撃破に近い男、鋭鬼
236名無しより愛をこめて:2005/09/18(日) 08:58:26 ID:TytDGmJ0
一番は誰よ?
237名無しより愛をこめて:2005/09/18(日) 09:47:30 ID:rQBh9lF/
TVに映ってない所じゃどの鬼も「普通の」マカモーは一人で撃破してるんでしょ
鋭鬼さんも弾鬼さんも。

裁鬼さんも、多分・・
238名無しより愛をこめて:2005/09/20(火) 22:40:25 ID:wWJ4vpMY
マカモウを倒せなきゃシフト組めやしないでしょ。
技術も体系化されてて、苦戦はしても基本的に倒せるハズなんだから。

ところで、今回の変身前の登場鬼。
鋭鬼さんじゃなくて勝鬼さんだったのはなんでなんだろう。
別に誰でも良かったはずだし、鬼姿もわからない初出の鬼より、
最近出た鬼のがいい気がするんだけど。

……鋭鬼さんの声やった人が生出演無理な人だったのだろうか。
239名無しより愛をこめて:2005/09/20(火) 22:43:29 ID:FDmIMtgO
>>238
生出演は無理杉w
240名無しより愛をこめて:2005/09/20(火) 23:29:06 ID:ASnshsHU
単純に未登場の鬼から適当にチョイスしただけじゃないの?
スーツアクターさんに「残りの中でどれがいい?」で選ばせたとか。

予算を考えると最後まで未登場の音撃戦士が出る可能性の方が高いから
人間体でチョイでもいいから全員出てくれた方が嬉しいな、俺は。
(でも劇場版のゲスト鬼の色変えリサイクルは止めて欲しい。
それなら出ない方がマシですわ。)

裁鬼じゃなくてサバキが登場しないのは
ギャランティが発生するかどうかの問題じゃないの?
わざわざ現場まで呼ぶことになるからアフレコとは別にギャラが発生すると思う。
241名無しより愛をこめて:2005/09/21(水) 14:34:50 ID:dsOHqQOD
>>238
押川さんが鋭鬼さんじゃなくて勝鬼さんだったのは
単に身長のせいだったりして
242名無しより愛をこめて:2005/09/22(木) 21:59:34 ID:gzzTG2uS
単に鋭鬼さんの声の人が押川さんではないからだろうね。
個人的に裁鬼人間体(サバキ)として、声を当てられた塩野さんに
演じてもらいたいと願っているところだけど・・・。
(ゲスト関東鬼は、以前からお世話になっているアクターさんや
声優さんへの感謝祭的な感じもするので)
243名無しより愛をこめて:2005/09/22(木) 22:06:42 ID:6WopgQD2
鋭鬼さんの声って、「仮面ライダー響鬼、このあとすぐ」の人?
244名無しより愛をこめて:2005/09/22(木) 22:42:09 ID:88HsRu/C
中田浩二声で、駄洒落を言うのかよw
245名無しより愛をこめて:2005/09/23(金) 18:38:41 ID:j2Lb+lna
え?音撃棒が壊れた?
そりゃ〜アレだ。劣化してたんだろう。烈火だけに
246名無しより愛をこめて:2005/09/23(金) 18:45:09 ID:ODlczO8R
鋭鬼の声は永瀬さん。

ハイカー役やっちゃったから顔は出せないんだろなぁ・・・残念。
247名無しより愛をこめて:2005/09/23(金) 19:02:33 ID:NogZ3I9h
あれを機に鬼に……ってのは無理すぎだな
248名無しより愛をこめて:2005/09/23(金) 19:15:30 ID:i1spexN4
>>247
でもまだまだ初心者(鍛え足りない)だから背が低いとかは?
永瀬さんエイキ役で出てほしいな・・・orz
249名無しより愛をこめて:2005/09/23(金) 20:09:08 ID:y8dd7r0M
もう、背が160くらいの俺で!
250名無しより愛をこめて:2005/09/23(金) 21:14:59 ID:oF1iX6cb
永瀬さんの身長は170弱だから、
鋭鬼さん実際は180cmくらいあるんだよね。
251名無しより愛をこめて:2005/09/23(金) 22:17:15 ID:urvqdF5E
>>246
あー声も永瀬さんなんだ。
…他人の空似で、通せないかな?
252名無しより愛をこめて:2005/09/23(金) 22:41:00 ID:fVFYxuJF
髭とアフロのヅラで誤魔化そうぜ
253名無しより愛をこめて:2005/09/23(金) 23:35:29 ID:urvqdF5E
なにその完全無欠のギャグキャラとして覚醒した鋭鬼さん
254名無しより愛をこめて:2005/09/24(土) 01:41:39 ID:34NVXcQS
180が210に伸びるんだから鋭鬼の中の人は確実に160以下
255名無しより愛をこめて:2005/09/24(土) 10:52:00 ID:i9zvSABO
その変身すると背が伸びる、っていうのはちゃんとした設定なのかね
変身体の身の丈なんて所詮とってつけたような数字にすぎんのだろ
実際の鬼スーツが200センチ以上あるわけでなし

まあ鬼化したら背が伸びるのだとしても単に個人差じゃない?
変身しても背に変化がない鋭鬼さんは駄洒落に逃避すべきジャマイカ
256名無しより愛をこめて:2005/09/24(土) 12:13:07 ID:B/xUeZXD
凍鬼さんのこともあるから、鬼化で伸びる背の高さは個人差があると考えていいかも。
257名無しより愛をこめて:2005/09/27(火) 17:24:26 ID:EpRot7od
裁鬼さんの元で魚を持ってたっている鋭鬼さん

鋭鬼「裁鬼さん、この鯖、捌いてくれませんか?」

と言いたいが、裁鬼さんが振ってくれないので
生きが良い鯖をぴちぴちとさせて突っ立ってる鋭鬼さん。
258名無しより愛をこめて:2005/09/27(火) 21:43:14 ID:4jjtBBdZ0
車で出動する弾鬼さんに
「急いでいても、暖気はしっかりやれよ」
と声をかけるため、後部座席に潜んで待ち構えている鋭鬼さん。
259名無しより愛をこめて:2005/09/27(火) 22:22:01 ID:xZ796vp20
>>257
>>258

勿論、変身体で
260名無しより愛をこめて:2005/09/28(水) 00:03:18 ID:x4fj0FNW
>>257
>>258
描いていいか、コレw
261257:2005/09/28(水) 03:26:40 ID:rTmg3VZF
>>260
ぜひお願いします。
続きとしては「鯖じゃねえ!」まで巻き込みたいので、
持ってる魚はホントに鯖ですらないという方がw
ハトヤのCMの魚っぽいような。

木彫りの鯖って言うのも味があるかも。
鯖木ってことで。
262名無しより愛をこめて:2005/09/28(水) 11:14:10 ID:sbaxm0LZ
やっぱさ、あれかな・・・

鋭鬼さんにラブレター出すなら、
駄洒落の3つくらいはいれとかないと、
真面目に読んでもらえないかな・・・
263名無しより愛をこめて:2005/09/28(水) 17:20:33 ID:CbbK7Nj9

みんなに愛されてる鋭鬼さんがまぶしいよ…
264名無しより愛をこめて:2005/09/28(水) 18:20:10 ID:6w19Wq9U
>>262
そんでラブレター読みながら、「ププッ」と笑いながら
「手紙だけに、やらレター!」とか独り言言うのな、
鋭鬼さん。

>260サン、描いたらどこかでうpして欲すぃ・・・
265名無しより愛をこめて:2005/09/28(水) 19:06:21 ID:lZ3dlOIf
ヒビキさんはマカモの特徴や弱点をメモした手帳を持っている

エイキさんは思いついたダジャレをメモした手帳を持っている
266名無しより愛をこめて:2005/09/28(水) 19:23:02 ID:DJI74gXj
>>257
描いてみた。
ttp://upld2.x0.com/data/upld16549.png
裁鬼さんの元で魚を持って立っている鋭鬼さん

鋭鬼「裁鬼さん、この鯖、捌いてくれませんか?」

と言いたいが、裁鬼さんが振ってくれないので
生きが良い鯖をぴちぴちとさせて突っ立ってる鋭鬼さん。
しかも彼はこの後「サバじゃねぇ!!」という台詞までの流れを作りたいようで
裁鬼さん、ネタ振られて困ってます








下手でスマン
    。。
   。     。 +   ヽヽ
゜ 。・ 。 +゜  。・゚ (;゚`Дフ。ゴメンヨォォォォォ
            ノ( /
              / >
267名無しより愛をこめて:2005/09/28(水) 19:27:20 ID:gIeBVn/y
ショウキ「変身できなくなっちゃったんですよ。」
エイキ 「まあまあショウキにすんなよ(そうきにすんなよ)」
ダンキ 「いや、シャレてる場合じゃないッスよ!!
     このままじゃ俺らの仕事が成り立たないじゃないですか!」
エイキ 「相変わらず弾鬼くんは短気だなあ。
     ダンキだけにタンキ!なんつってアハハハハ。」
ザンキ 「慙愧にたえないな・・・」
268名無しより愛をこめて:2005/09/28(水) 19:37:29 ID:jmgeKBNL
>>266
いやなかなか、上手いじゃありませんか!鰹ですなぁw
269257:2005/09/28(水) 19:49:25 ID:rTmg3VZF
>>266
お疲れです。と言うか、ありがとうです。
どうしようもない魚と鋭鬼と裁鬼さん、
全員行き場がなさそうで笑いました。
270名無しより愛をこめて:2005/09/28(水) 19:56:47 ID:r9MmGH72
271名無しより愛をこめて:2005/09/28(水) 20:07:15 ID:DJI74gXj
ハイパーディティールの改造だね>>270
しかし、ところどころの造形は甘いがようできとるの。

そして>>268>>269マリガトー
272名無しより愛をこめて:2005/09/28(水) 20:09:18 ID:dbdRe6iG
>>231
鋭鬼の頭がデカイのは、威吹鬼マスクの改造だから。

元々押川さんのサイズに合わせてあるものだから、
永瀬さんの頭のサイズに合ってないんだろね。
273名無しより愛をこめて:2005/09/28(水) 20:14:37 ID:WoebmeIX
>>245も駄洒落だったのね・・・・
274名無しより愛をこめて:2005/09/28(水) 20:54:36 ID:6w19Wq9U
>>266
わー、乙です。好きだー、汗かいてるサバキさんw
275名無しより愛をこめて:2005/09/28(水) 21:07:48 ID:rTmg3VZF
鋭鬼さんは鍛え続けてキングフォームなりました!
その途端、大きな宇宙人がやってきて、大変なことに・・・。

鋭鬼キングフォーム
えいきんぐふぉーむ
えいれきんぐふぉーむ

エレキング!


  orz
276名無しより愛をこめて:2005/09/28(水) 21:15:04 ID:d7hp3ysW
エレキングよりエイキング・・
277258:2005/09/28(水) 21:47:49 ID:qLlUAfmF
>>266
GJ!
亀レスで悪いけど、257さんと同じく大歓迎です。いつでもどぞ。
278名無しより愛をこめて:2005/09/28(水) 23:43:03 ID:FdwIY1C+
>>266
保存しましたYO!いい仕事だ。
鋭鬼ダジャレ専用と名づけたファイルに収納〜
次の投下お待ちしてます。
279名無しより愛をこめて:2005/09/29(木) 22:07:53 ID:wlaGJMIs
「鋭鬼さんも装甲にならないんですか?」
鋭鬼「いやん☆」
「・・・?」
鋭鬼「そこは駄目っ(装甲は駄目)」
280名無しより愛をこめて:2005/09/30(金) 22:47:26 ID:On0VqjBu
調子乗ってまたも投下
鋭鬼さんと鋭鬼さんを愛するこのスレ、住人のみんな、そして鋭鬼さんと並んで弾鬼さんも愛する自分に捧ぐ

鋭鬼さんのダジャレ道場そのA
ttp://upld2.x0.com/data/upld16748.png
車で出動する弾鬼さんに
「急いでいても、暖気はしっかりやれよ」
と声をかけるため、後部座席に潜んで待ち構えていた鋭鬼さん。

…速攻見つかって弾鬼さんブチ切れ


ちょっとアレンジ入ってしまいました。だが私は(ry
まあブチ切れた弾鬼さん書きたかったワタシがいたことは否定できない
基本自分は絵師じゃないので後一枚ぐらい描いたらグロッキーかな…
次は>>725>>726のネタを描きたいと思っておるのですー。許可プリーズ
281名無しより愛をこめて:2005/09/30(金) 23:27:33 ID:/thJ572F
>>280
ブラボー!マンセー!新作キボリーヌ(*´д`*)
282名無しより愛をこめて:2005/10/01(土) 00:33:51 ID:HFyr4bv9
>>280
鋭鬼神!w
275なら=257ですのでぜひお願いします。
と言うか、シャレばっかりこのスレに書いてるですよ。
283名無しより愛をこめて:2005/10/01(土) 01:20:59 ID:nSEyFF0h
>280
ビバ!大好きだぁーっ、鋭鬼さぁーんっ!!
ツノ曲がるほど弾鬼さんカンカンだあーっ!!

よし、オレもネタ考えるよ!
284名無しより愛をこめて:2005/10/01(土) 01:50:59 ID:4TDuKfEh
>>280
鋭鬼さんのアソコって掴めるのか…
285名無しより愛をこめて:2005/10/01(土) 03:40:56 ID:TNQuiox1
>>284
まあ立派だからねw
286名無しより愛をこめて:2005/10/01(土) 08:59:36 ID:ZRZpM1Co
>>280
とっても弾鬼さん、気が短そうw 次作品期待してます。
287名無しより愛をこめて:2005/10/01(土) 17:59:23 ID:vhjK7EFC
街中で、
「・・・お嬢さん、俺と一緒にエイキを養ってみませんか?」

と、いう声が聞こえてきたので振り返ってみたら、
鋭鬼さんたら、
「どう?試しに今夜一晩だけでも」なんてナンパしている様子。

あらら〜・・と思いながら見つめていたら、
鋭鬼さんがくるりと振り返って、こちらにずんずん来るではないか。
そして、親しげに俺の肩に手をかけると、

「やー、こりゃとんでもないトコ見られたなぁ、
 はっはっはっ、オドロキトドロキサンショノキ、
 皆には秘密だぜ?」

と言って、ニッカリ立ち去っていった。という夢を見た。
288名無しより愛をこめて:2005/10/01(土) 20:35:12 ID:XlnRobtm
>>287
病んでるか憑かれてるかのどちらかだなw
289名無しより愛をこめて:2005/10/01(土) 20:43:19 ID:4TDuKfEh
疲れたところを憑かれてしまったのだろう。
290名無しより愛をこめて:2005/10/01(土) 22:57:39 ID:2xmUrVrQ
>>287
つかぬことをきくけど
変身体のままナンパしてたの?
291287:2005/10/02(日) 06:44:44 ID:8txxAtO3
>>290
うむ。漢らしく、変身体のままナンパしてた。
気のせいか、猫耳がぴくぴくしてた。
292名無しより愛をこめて:2005/10/02(日) 07:07:10 ID:8txxAtO3
すまない。今日も夢に鋭鬼さんが出てきた。
我慢できないので、報告させてくれ。


毎月、月末近く(猛士給料日近く)になると、
「よ、斬鬼、銀行の残金は大丈夫か?」
とザンキさんの周りをうろつきまわる鋭鬼さん。

別に鋭鬼さんの駄洒落に気づいていないワケではないが、
毎回、「あぁ・・・大丈夫だ」
とだけ、普通に受け答えする大人のザンキさん。

しかし、鋭鬼さんは、駄洒落に気づいてもらえてないんじゃないかと
思い、ますますムキになって、月末近くになると張り切って
ザンキさんの周りをウロウロ・・・、ウロウロ。

そんな鋭鬼さんの様子を見かねたトドロキが、
鋭鬼さんの前にすっくと立ちはだかり、
「もぉ・・・・なんなんすか!鋭鬼さん!!
 斬鬼さんはね、銀行には口座を持ってないんです!
 余計なお世話っすよ、まったくもぅ!!」

トドロキのマジレスに落ち込む、鋭鬼さん。

しかし、こりない鋭鬼さんは、
次回は、忘年会の幹事をザンキさんと一緒に引き受け、
「なあ・・・斬鬼、この残金、どうする?」
忘年会の会費で、会心の駄洒落を飛ばそうともくろんでいるのであった。
293名無しより愛をこめて:2005/10/02(日) 21:48:01 ID:lYpQOGGT
おまい、やっぱり鋭鬼さんに憑かれてるよw
294名無しより愛をこめて:2005/10/02(日) 22:03:34 ID:dMDeHKGc
しかし、こりない鋭鬼さんは、
次回は、忘年会の幹事をザンキさんと一緒に引き受け、
「なあ・・・斬鬼、この残金、どうする?」
忘年会の会費で、会心の駄洒落を飛ばそうともくろんでいる吉宗であった。

鋭鬼「よし!ダジャレでなく時代劇なボケならあいつだって!!」
295名無しより愛をこめて:2005/10/02(日) 22:57:06 ID:KHspOV1K
新OP、どこにいるんだろ鋭鬼さん
296名無しより愛をこめて:2005/10/02(日) 23:00:54 ID:AbAE1ntB
>>295
多分左から3番目の鬼が鋭鬼さん。
297名無しより愛をこめて:2005/10/03(月) 00:51:01 ID:JEMmUVpz
ここ覗いてると、どんどん鋭鬼さんを好きになってしまうじゃないか
298名無しより愛をこめて:2005/10/03(月) 01:37:20 ID:cajMDh67
それが脇鬼専用スレの魔力よ
語らうたびに新たな魅力を発見し
己の中に眠れる嗜好を呼び覚ますのだ
299名無しより愛をこめて:2005/10/03(月) 20:53:41 ID:5V/ruGRc
鋭鬼さんのことが、え〜い、気になるっ!!なんちゃって・・・
300名無しより愛をこめて:2005/10/05(水) 16:25:01 ID:jYcANg4u
 |ヽ⊥/|
( ミ夫シ)げっ!と言いつつ鋭鬼が300Get!
301名無しより愛をこめて:2005/10/07(金) 19:25:30 ID:F8OZW1vv
ホシュage
過疎っているな。鋭鬼さん、何とか言ったらどうなんだ!
302名無しより愛をこめて:2005/10/07(金) 19:35:21 ID:MxTbvKah
鋭鬼さんはねぇ、最近あちこち出張が忙しすぎるんじゃなかろうか?
303名無しより愛をこめて:2005/10/07(金) 19:43:17 ID:Kie1tnwz
集合写真見るとわかるけど
やっぱ背は低い方なんだな
304名無しより愛をこめて:2005/10/07(金) 19:59:20 ID:F8OZW1vv
ただ単に個性を取ってつけた意味の無い設定だと思ったら、
ホントに低くてびっくりしたな

>>302
他の響鬼関連スレでダジャレとばすとすぐ鋭鬼さん呼ばわりだからねw
なんかキャラが認知されてて嬉しいわ
305名無しより愛をこめて:2005/10/07(金) 20:30:33 ID:73yP0sbb
声といい、台詞といいとても男らしい。
弾鬼が初登場したときも、同じような意見が沢山でたが、素顔(伊藤)が出たために人気ガタ落ち。
なので鋭鬼も素顔がもし出たら、二の舞になるのでは・・・
306名無しより愛をこめて:2005/10/07(金) 21:05:46 ID:VuEoNDkF
でも鋭鬼さんの素顔って、あのヒゲの濃いハイカーでしょ
もともと声は太くて低いんだし、あとは髪型でもパリッと決めて
ノリのいい性格なら、人気が出るんじゃないかね
307名無しより愛をこめて:2005/10/07(金) 21:38:33 ID:Qitd+6HE
鋭鬼さんのあの猫耳みたいなところに、
はぁ〜っと息を吹きかけて、きゅっきゅ、きゅっきゅと磨いてみたい。

あれ、たぶん角だから硬いんだろうなぁ。
思いがけず、ほわほわだったりぷわぷわだったりしたら、
もう、どうしていいのか分からない。
308名無しより愛をこめて:2005/10/07(金) 21:45:22 ID:Tup1i88C
>>305
弾鬼は別に顔出ししたから人気落ちたわけじゃねえべ。
活躍の場面じゃなくネタ描写ばっかなのが痛い。
しかも初登場が颯爽としたアクション全開だった分
キャラが逆ベクトルに行ってるし。

鋭鬼はアクションとネタ要素を両方披露してるから
どっちに転んでも美味しく戴ける可能性は高い。
ただ、最近キャラ描写が大雑把だからなあ。
309名無しより愛をこめて:2005/10/07(金) 22:17:29 ID:Iql6/dKe
>>307
そしてさらに人肌程度にあったかかったら、問答無用で連れて帰る。
うん、絶対!
310名無しより愛をこめて:2005/10/07(金) 22:18:40 ID:DvuPCem3
みんなゴメンな
鋭鬼さん、うちの布団で丸くなってるんだ
311名無しより愛をこめて:2005/10/07(金) 22:22:28 ID:Iql6/dKe
>>310
うそぉーーーーん!
ほんじゃ今、オレの膝の上で喉鳴らしてんのは・・・・
312名無しより愛をこめて:2005/10/07(金) 22:23:37 ID:rD1J6XhR
>>307
まあ、顔の辺りはババロアなんですけどね。
















弾鬼さんが6人いると18禁だよな。
弾鬼六ってね。
313名無しより愛をこめて:2005/10/07(金) 23:12:44 ID:I5ea8Ojq
「うちの鋭鬼さんは可愛い」を連呼したくなる流れだな。

>>305
顔出し弾鬼さんは一部の人が本スレに粘着して叩いてただけだから人気が落ちたわけでは無いと思う。
現に今月号の特撮ニュータイプの写真は好評だし。
314名無しより愛をこめて:2005/10/07(金) 23:13:25 ID:Iql6/dKe
>>312
鋭鬼・・・・・鋭鬼さんでしょ!ねぇ、そうなんでしょ!
315名無しより愛をこめて:2005/10/07(金) 23:27:20 ID:rD1J6XhR
>>314
いや、ただ鋭鬼さんのえいきょうをうけただけですよ。
316名無しより愛をこめて:2005/10/07(金) 23:43:56 ID:DvuPCem3
>>315
ほら、鋭鬼さんもう寝る時間だから帰るよ
明日はまたたび酒買ってあげるから
317名無しより愛をこめて:2005/10/07(金) 23:57:22 ID:rD1J6XhR
>>316
また、麻噛もうを倒す旅が続くのか・・・。

 コンコン☆
318名無しより愛をこめて:2005/10/07(金) 23:58:15 ID:rD1J6XhR
忘れてた・・・。
マタタビ酒飲んでまた旅だ。
319名無しより愛をこめて:2005/10/08(土) 00:09:29 ID:3sX0qOMv

    ニャ?

     |ヽ⊥/|          
     ( ミ夫シ )          
     ゝ Y 人_.ノ|      
     (,,)ゞ(,,)_(,,,)丿
320名無しより愛をこめて:2005/10/08(土) 00:30:32 ID:WysyzU0L
ハァハァ(´Д`;)
321名無しより愛をこめて:2005/10/08(土) 09:11:07 ID:fLbHjo9y
何ですかこのスレは
鋭鬼さんなのに萌えてしまうじゃないか
けしからん!
322名無しより愛をこめて:2005/10/08(土) 19:25:59 ID:w1qRHItL
ダジャレキャラでも他の鬼よりもキャラ立ては勝っている
と勝手に思いこんでます。
323名無しより愛をこめて:2005/10/08(土) 19:47:18 ID:T+BEBkAx
人間としてはまだだっけ?
324名無しより愛をこめて:2005/10/08(土) 20:36:59 ID:fOfMr3m2
素顔が見たいね
325名無しより愛をこめて:2005/10/08(土) 20:59:08 ID:w1qRHItL
すがりついてもすがおは見せてくれない
326名無しより愛をこめて:2005/10/08(土) 22:11:11 ID:Vwu1n6b/
履歴書の写真も目の部分が黒いラインで消されて
少年A鬼とかやってそうだしな。
327名無しより愛をこめて:2005/10/09(日) 03:21:08 ID:yNkPt5Gn
くだらないダジャレを言っては
周りのみんなを閉口させている…

つまんねーよ!
とか
もっぺん言ったらその口に音激棒突っ込むぞゴルァ
とか
みんな相手してくれないのかな?



あんまり本人は気にしてないみたいだけど
328名無しより愛をこめて:2005/10/09(日) 05:15:44 ID:67fXp3TE
鋭鬼「さすがにそれは口に入らないな!」
   「は?」
鋭鬼「ON 劇って、口の中で『劇は』出来ないってそんな事してたらマカモーに『撃破』されてしまう」
329名無しより愛をこめて:2005/10/09(日) 09:16:42 ID:D/kwjsB3
だーっ!てぁ!
どんどこどんどこどこどこどこ


ハッ!(BOM



肢散する鋭鬼のスーツ
330名無しより愛をこめて:2005/10/09(日) 12:35:00 ID:ft6wmdb+
夢の中の話なんで、おまいら、怒らずに聞いてくれ。
先週、今週の本放送の影響を受けたんだと思うんだが、
朝メシ食ってちょいと転寝したら、鋭鬼さんにコクる夢をみちまった。

「鋭鬼さん・・・、これ、俺の気持ちです」
って“鯉の生け作り”を鋭鬼さんにおそるおそる差し出してみた。
そしたら、鋭鬼さん(注:変身体)、ニカッと笑って
「よし。鯉を食うなら、一緒に来い」
なんつって俺を鯉専門日本料理店につれてってくれるもんだから、
俺、もうかなり有頂天っすよ。

「鋭鬼さんと俺って、身長差的にもいい感じのコンビになれるんじゃないっすかね」
「おいおい。身長の話は慎重にな」
「あ。すんません・・・身長の事、気にしてましたか」
「・・・馬鹿いうな。そんなこと、気(木)にしたところで花が咲くわけでもなし」

鋭鬼さん(注:変身体)とさしつさされつ、料理とポンシュをばくばくと。
そろそろ、夜も更けてきたし、家に帰るのも面倒だし、
「鋭鬼さん、泊まっていきませんか、この店、隣が休憩室なんすよ」
って、フスマ開けたら、お約束どおり、隣室には布団が新婚風に敷いてあったわけです。

いやまあ、そのぅ、今日のところはそこまでは考えていなかった俺は冷や汗だらだら。
振り返ってみたら、鋭鬼さんも、ものすごい勢いで冷や汗だらだら。
「・・・俺は、安易(あンい)に愛の道は選らばねーぜ!」
クルクル、シュッ!・・・っと、逃げられましたとさ。


                                           ウワァァァァァアアアン
331名無しより愛をこめて:2005/10/09(日) 15:27:47 ID:atyZQ5yF
きっと鋭鬼さんはMだな
みんなが冷たい視線を向けるたびにゾクゾクしてるんだ
332名無しより愛をこめて:2005/10/09(日) 17:17:49 ID:yNkPt5Gn
>>330
(;´Д`)モヘェ


神からのお告げかもしれないので
今度夢で逢ったら中の人を写メってUPしてくれ
333名無しより愛をこめて:2005/10/09(日) 20:42:52 ID:Z21SkUVh
「朱鬼さんが しゅき」(ポッ)
334名無しより愛をこめて:2005/10/09(日) 20:46:14 ID:DGLYGGs9
>>333
迂闊にもワロタw
335名無しより愛をこめて:2005/10/09(日) 20:46:42 ID:bnylLgQb
>>330
夢の中でダジャレがぽんぽん出て来るのは凄いな。
あんたこそ、鋭鬼さんの弟子に相応しいよ。
336名無しより愛をこめて:2005/10/09(日) 22:10:13 ID:yG/J2/HP
じゃ、今夜は早めに寝て鋭鬼を養うとするか・・。
337名無しより愛をこめて:2005/10/09(日) 22:12:00 ID:yNkPt5Gn
>>336
IDかっこいいなおまいさん
338名無しより愛をこめて:2005/10/09(日) 22:13:08 ID:YmrJfkXL
「イブキの息吹は伊吹色だが、イイ武器だ〜」

エイキさんって昔、日本史とか得意そうだ(ゴロとかシャレとかで覚えてそう)
339名無しより愛をこめて:2005/10/10(月) 00:06:01 ID:8NzG3Lox
クリスマスはダジャレではぐらかす鋭鬼さんと一緒に過ごしてヤキモキしたい
340名無しより愛をこめて:2005/10/10(月) 00:28:01 ID:juIvcYy/
まーったく!みんな鋭鬼さんに夢中ときたもんだ。
間違いなくこいつぁ恋だね!
341名無しより愛をこめて:2005/10/10(月) 00:33:12 ID:4ovExmRt
鋭鬼さんに夢中な皆に聞きたい。鋭鬼さんのどこに心を撃ち抜かれた?
342名無しより愛をこめて:2005/10/10(月) 00:59:03 ID:AGI2Teho
緑色 カナブンが昔から好きで
343名無しより愛をこめて:2005/10/10(月) 08:16:09 ID:v18lZpaj
初登場の回では
「武者童子か…」←やけに力の入った喋り方
やられ役かと思いきや、威吹鬼たちの助っ人に現れて
「んん〜〜んっ、一晩休んで鋭気を養ったのよ」
「ハァア!?」
これでもうシビれたね。
344名無しより愛をこめて:2005/10/10(月) 12:44:36 ID:juIvcYy/
>>343とほぼ同じだが、俺の場合は
鎧土蜘蛛撃破後、「へへっ」といいながら撥をカンカンッと鳴らした。
アレでダメ押しを食らったわい
345名無しより愛をこめて:2005/10/10(月) 16:52:15 ID:DLei7617
猫耳なところ。
346名無しより愛をこめて:2005/10/11(火) 11:49:52 ID:YFqeHWYh
ばっちりと鼻濁音を効かした台詞回しに。
公式設定にまで「ダジャレ好き」なんて書かれる鬼っぷりに。


そして人肌の温みがある猫耳に。
エイキサンエイキサンエイキサン・・・・
347名無しより愛をこめて:2005/10/11(火) 12:47:36 ID:FDZrOU+R
>>346
そこは
「温『みみ』がある猫『みみ』」
の方が良いと思うよ。



 コンコン☆
348346:2005/10/11(火) 13:13:15 ID:YFqeHWYh
>>347
うわー、鋭鬼さんだ鋭鬼さんだ鋭鬼さんだぁああ!



早く!誰か逃げないうちにキャリーバッグ持って来て!!
あーでも、鋭鬼さんをキャリーバッグにツメる時、引っ掻かれない
ように注意しなくちゃね・・・・・
349名無しより愛をこめて:2005/10/11(火) 15:43:02 ID:/Kku6TDm
いきなり詰めようとしちゃダメだよ?
ほーら鋭鬼さん、ササミジャーキーあるよ
ほらほら狭くて寝心地いいトコに毛布敷いたよ
オモチャに348も一緒に入れてあげるから、遊んでいいよー
350346:2005/10/11(火) 15:50:32 ID:5fzt0Cbb
>>349
・・・・キモイと言われてもいい、どうかしてると言われてもいい。
でも、これだけは言わせて。

シ・・・ア・・・ワ・・・セ・・・・
351名無しより愛をこめて:2005/10/11(火) 21:25:59 ID:gs7bLqrE
キャリーバックにツメる時・・・俺の爪に気をつけた方がいいな。
バッグにバックリと裂け目を作ってしまいそうだ。

ジャーキーばっかり食べてると中毒になるからな。
ササミジャンキーという具合に。
みんなも気をつけよう。
約束だぞ!

 コンコン☆
352名無しより愛をこめて:2005/10/11(火) 21:29:43 ID:gs7bLqrE
しかし、アクセス規制にかかっているのに
レスしたいが為に、携帯から書き込むというのもけったい(けいたい)な話だよな。
353名無しより愛をこめて:2005/10/11(火) 23:00:35 ID:jBQXik2r
もしかしてマカモーとの戦闘中
草むらとかにマタタビが自生していたら
戦闘なんかそっちのけで…




Σ( ̄Д ̄;)




だからあのとき足をやられた後、急に後ろに走り出したのか───っ!!!!!!!
354神崎士郎:2005/10/12(水) 17:34:33 ID:194RtgE4
>>353
   戦え!
    Oノ
    ノ\_・'ヽO.
     └ _ノ ヽ
        〉
355名無しより愛をこめて:2005/10/12(水) 20:26:31 ID:JKf91XMW
猫水(水の入ったペットボトル)に囲まれると命を落とす鋭鬼さん
356名無しより愛をこめて:2005/10/12(水) 20:38:29 ID:194RtgE4
それ、ガセじゃなかったっけ>ペットボトル水と猫
357名無しより愛をこめて:2005/10/12(水) 22:30:06 ID:NED2+7+Z
ガセだけどなぜか怖がって俺の背中に隠れる鋭鬼さん
358名無しより愛をこめて:2005/10/12(水) 22:32:10 ID:H9+MvXlO
ガセネタで騒がせやがって。ちょっと怖かったぞ。
359名無しより愛をこめて:2005/10/13(木) 06:04:36 ID:yqPf0t4U
オイオイ、おまいら、いくら鋭鬼さんがちっさくてネコミミでカワイイからって、
ネコ扱いはいい加減にしろよ。
鋭鬼さん、ショックのあまり、うちの布団でネコんじまったじゃねーか。
360名無しより愛をこめて:2005/10/13(木) 06:40:28 ID:XDFbiNrz
猫っぽいからって寝込みを襲っちゃ駄目だぜ?コンコン☆
361名無しより愛をこめて:2005/10/13(木) 08:36:47 ID:CZgdceKP
コンコン☆したくて太鼓買ってしまいそうだよ鋭鬼さん
362名無しより愛をこめて:2005/10/13(木) 09:00:20 ID:1sH1B21p
ネコが寝込んだ…









…アナコンダ
363名無しより愛をこめて:2005/10/13(木) 21:25:48 ID:58g+W4rM
【駄洒落言って1時間以内に鋭(ryされなかったら鬼 】
http://tv7.2ch.net/test/read.cgi/sfx/1129133479/l50
364名無しより愛をこめて:2005/10/13(木) 22:09:24 ID:H+9HcaYJ
365名無しより愛をこめて:2005/10/13(木) 22:14:18 ID:TTaOMDQC
>>364
ちょいまち。鋭鬼さんの車って登場してたっけと思うワタシ
366名無しより愛をこめて:2005/10/13(木) 22:28:19 ID:4aRslDqY
>>365
エイキさんの車ちゃんとでてたよ。
消息たった後エイキさんのベースにイブキチームとトドチームが
駆けつけたとき赤い車がちゃんとあった。
その時はエレメントじゃないんだなーって思ってみてた。
367名無しより愛をこめて:2005/10/13(木) 22:37:48 ID:TTaOMDQC
>>366
  |
 ∧||∧
(  ⌒ ヽ
 ∪  ノ
  ∪∪
368名無しより愛をこめて:2005/10/14(金) 08:18:05 ID:dZsBBnRn
子供がトミカで持ってる車種だ。
幼稚園から帰ってきたら教えてあげよう。
369名無しより愛をこめて:2005/10/14(金) 08:49:44 ID:nyt1TJbG
トミカであるんだ
鋭鬼さん好きとしては買っておくか
370名無しより愛をこめて:2005/10/15(土) 07:17:19 ID:whYDYJ4m
なんかさ。
手乗り鋭鬼さんとか、欲しいよね・・・
371名無しより愛をこめて:2005/10/15(土) 11:56:58 ID:MKFjr1hh
飛び跳ねる猫ひろしが鋭鬼さんに見える…
末期でしょうか?
372名無しより愛をこめて:2005/10/15(土) 17:07:37 ID:KlYpVIyu
>>370
禿ドゥ!! 一家に一人、鋭鬼さんが欲しいです(いや一匹か?)
373350:2005/10/16(日) 12:00:24 ID:5q66dKIb0
あのさぁ・・・・あれから1週間近くキャリーバッグの中で鋭鬼さん待ってるんだけどさぁ・・・


鋭鬼さん早く入って来てくれないかなぁ・・・・・
374名無しより愛をこめて:2005/10/16(日) 19:15:09 ID:bcJ74qQX0
たいした根性だ。
375名無しより愛をこめて:2005/10/16(日) 21:01:34 ID:Oeb8j9sA0
うちの鋭鬼さんは白い長毛のもさもさ鬼さw
376名無しより愛をこめて:2005/10/16(日) 21:47:31 ID:bcJ74qQX0
我が家の鋭鬼さん。三体いるうちの一体。

http://www.imgup.org/file/iup102936.jpg.html
377名無しより愛をこめて:2005/10/17(月) 14:08:32 ID:wMm1gJZYO
ただ今うちの鋭鬼さんは漏れのヒザの上でマターリ中……
アァシアワセ……(*´д`*)
378名無しより愛をこめて:2005/10/17(月) 14:59:48 ID:g9s+Anp2O
某スレで、誰やらが鋭鬼さんのツノを形容して曰く、
「南部虎弾の髪型みたい・・・」
そう言われると似てるんだよな。あのピンと立ち具合が。。。
379名無しより愛をこめて:2005/10/19(水) 01:13:00 ID:O6LwskJ40
鋭鬼さんの耳は猫というよりも狼のようだと常々思ってるんだ…
380名無しより愛をこめて:2005/10/19(水) 01:22:14 ID:/WAD/uLD0
>>377
フルーティな鋭鬼さんだな(*´∀`*)
381名無しより愛をこめて:2005/10/19(水) 01:23:45 ID:/WAD/uLD0
>>376だった(*´A`*)
382名無しより愛をこめて:2005/10/19(水) 15:53:54 ID:Vjw8d1YS0
飲み会ではブリザードを吹きあらしているだろう、エイキさん。

そんな彼が大好きだ。
383名無しより愛をこめて:2005/10/19(水) 17:15:22 ID:eGy3Uzt9O
とりあえず今年の忘年会のカラオケで歌う曲は決まったな





恋のマイアヒ
384名無しより愛をこめて:2005/10/19(水) 19:58:31 ID:QNh5vn580
鋭鬼さんがネコんだ!
385名無しより愛をこめて:2005/10/19(水) 20:10:11 ID:TWWq0kjE0
忘年会を誰よりも愛する男それが鋭鬼。
しかして今年の出し物は…?
386名無しより愛をこめて:2005/10/19(水) 23:18:32 ID:CGglV+a50
キェェェェェーーーッ!!
奇声・・・いや、アクセス規制から解放された。

飲み会でブリザードとは、かき氷を食べた他の人たちが
鋭鬼さんのトークで吹いてしまうと言う分けか。
それはすさまじい。
387名無しより愛をこめて:2005/10/20(木) 01:03:21 ID:zJFyjze10
とりあえず鋭鬼さん酔わせてお持ち帰りしますね
388名無しより愛をこめて:2005/10/20(木) 01:35:09 ID:RcH6YCnh0

        ?
      |ヽ⊥/| 
  ___ (ミ夫シ*)____
  |    ∪ ∪       |
  | ・お持ち帰り用    |
  |__________.|
389名無しより愛をこめて:2005/10/20(木) 03:24:58 ID:QPUAAq7s0
>>387
それはよ(わ)ったな・・・。
390名無しより愛をこめて:2005/10/23(日) 21:27:57 ID:iQw4w2VX0
391名無しより愛をこめて:2005/10/23(日) 21:38:17 ID:4l4hWQHt0
おおおおおお!
392名無しより愛をこめて:2005/10/23(日) 22:23:18 ID:ac42M3YD0
鋭鬼さん、カッコイイっす!
393名無しより愛をこめて:2005/10/23(日) 22:28:29 ID:SD8Ut4RU0
>390
デスクトップの壁紙にしました。
394チラシの裏:2005/10/24(月) 23:50:12 ID:XNEelifx0
朱鬼さんが鬼に復帰して、
しゅっきんしたらすぐに斬鬼さんと忘年会のしゅきん(しゅうきん)に行ってもらって、
それで忘年会のざんきんについて相談。
その後、俺がちょっとネコババしたのがばれて
二人から攻撃されて、その悲鳴のざんきようおんがもの凄かった・・・。

よし。完璧だ。











え?朱鬼さんが・・。鬼辞めさせられたのって酒気帯び運転!?
395名無しより愛をこめて:2005/10/25(火) 00:20:46 ID:UqrdGJko0
↑わかってんならチラシの裏に書けよ
396名無しより愛をこめて:2005/10/26(水) 07:19:31 ID:OoWsz3Lw0
>>390
ううう落としそこねた…
397名無しより愛をこめて:2005/10/26(水) 09:38:55 ID:vdcBE4Pa0
>>396
某サイトからの無断転載だったな。
頼めばなんとかなるかなぁ、『ひのまる 特撮』 ヤフで探せ。
398名無しより愛をこめて:2005/10/27(木) 17:14:38 ID:7FvYQ+2D0
某雑誌の裁鬼誌上販売の所に「弾鬼と鋭鬼は?次号まて!」みたいなこと書いてあったね

も、もしかして鋭鬼さん買えるのか!?
399名無しより愛をこめて:2005/10/27(木) 22:33:58 ID:SJYb4M0A0
鋭鬼さんって生まれたときから鬼だったらいいなぁ。
たぶんあのスーツむりやりひん剥いたら内蔵出るよ
400名無しより愛をこめて:2005/10/27(木) 22:42:45 ID:7FvYQ+2D0
いや豊かな毛がふっさりと出てくる
401名無しより愛をこめて:2005/10/28(金) 00:59:44 ID:BpaaMuvJO
もちろんしっぽも。
いや、歴戦のぬこはちぎれてることも多いしな…
402名無しより愛をこめて:2005/10/28(金) 02:00:08 ID:RIn5KXHy0
駄目だ、このスレ読んでたら、鋭鬼さんが猫にしか思えなくなっちまったw
403名無しより愛をこめて:2005/10/29(土) 14:33:51 ID:eVX8kphX0
ふたばにうpされてた
借りますね

ttp://cgi.2chan.net/k/src/1130561871839.jpg
404名無しより愛をこめて:2005/10/29(土) 21:04:28 ID:X+7j1Lq00
>>403
無断転載されているものを、わざわざ持ってこなくていいよ。
405名無しより愛をこめて:2005/10/29(土) 21:54:53 ID:atKAoNmW0
無断転載すると天災が起きて大変な事になるぞ!
406名無しより愛をこめて:2005/10/29(土) 21:55:41 ID:qbEmk6wf0
あぁ、この寒さ、ただ事じゃないな
407名無しより愛をこめて:2005/10/30(日) 02:09:17 ID:E+WvsznF0
ハイパーホビー限定で鋭鬼&弾鬼ソフビ出る模様。
408名無しより愛をこめて:2005/10/30(日) 02:27:44 ID:Mvttw+LL0
>>407
雪男の魔化魍の出現確率が上がると言われている、秘奥義"転載"
ttp://www.cow-spot.net/cgi/bbs8/img/RX20051030005315.jpg

いや、ゴメンorz
409名無しより愛をこめて:2005/10/30(日) 10:37:44 ID:OsTWXXJ80
鋭鬼必ず買うぞ!弾鬼もセットってのもうれしい。
410名無しより愛をこめて:2005/10/30(日) 23:32:47 ID:BCEvUtcI0
買いますが何か


ハァハァハァ
411名無しより愛をこめて:2005/11/01(火) 18:47:17 ID:lL0Rew7yO
なんかすげー出来よさそうだ
412名無しより愛をこめて:2005/11/02(水) 21:05:06 ID:2BxzMVBt0
>>408
裁鬼はどうしたぁぁぁぁ!?

ところで29話見逃しちゃったんだけど鋭鬼さんが音撃したって本当?
413名無しより愛をこめて:2005/11/02(水) 21:32:44 ID:+js2VlLY0
414名無しより愛をこめて:2005/11/02(水) 21:34:35 ID:JjErc4R60
>>412
鋭鬼さんはちゃんと音撃打・必殺必中の型でヨロイツチグモを攻撃していたぞ(威吹鬼、轟鬼との共同音撃)結局逃げられたけど。
あと、完全版武者童子にとどめの一撃を食らわせたのも鋭鬼さん。

ちなみに裁鬼さんソフビはフィギュア王の誌上限定販売で出るはず。
415名無しより愛をこめて:2005/11/04(金) 18:14:01 ID:V8t0/EEG0
>>414
いや、童子にトドメを刺したのは(まことに残念ながら)轟鬼だったと思います
416名無しより愛をこめて:2005/11/04(金) 19:46:39 ID:/FsEHZcM0
>>415
というか(武者とはいえ)手負いの童子に囲みいれて、三人がかりでボコボコのズバッズバッ。
もう鬼としか言いようがなかったな…w
417名無しより愛をこめて:2005/11/04(金) 21:08:43 ID:7mw6gKwh0
>>416
鬼だよ
418名無しより愛をこめて:2005/11/05(土) 00:11:01 ID:8E/3SfPq0
http://www.tv-asahi.co.jp/hibiki/02_katsudo/index29.html

なあ、このページのネコが飛びかかってくるシーン
なんか迫力あるよな

でもかわいい
419名無しより愛をこめて:2005/11/05(土) 00:18:22 ID:1H+vzLNm0
動いてる物を見ると飛び掛ってしまう、悲しい習性
420名無しより愛をこめて:2005/11/06(日) 20:36:30 ID:xSAehDWr0
あ、駄目だ。
アゴをナデナデしたい。
421名無しより愛をこめて:2005/11/09(水) 20:58:01 ID:9dIOPh6q0
|⊥/| フフフ、ダレモイナイ
|ミ夫シ)  ワスレサラレタ モノヲハルナラ
|と ノ イマノウチ…

ttp://www.borujoa.org/upload/source/upload3148.png

ピット星へ旅立った鋭鬼さんは鍛え続けてキングフォームなりました!

鋭『鋭鬼キングフォーム…
  えいきんぐふぉーむ…
  えいれきんぐふぉーむ……

  ……エレキング!なんちて』

裁『どちらかというとエイキングじゃないか?』
鋭『………。』

鋭『で、弾鬼はどっちが良いと思う?』
弾『…そんなことより裁鬼さんを許してやれ…』


…遅なってスマン…
422名無しより愛をこめて:2005/11/09(水) 23:29:07 ID:PfQ1DZbi0
>>421
乙。
423名無しより愛をこめて:2005/11/10(木) 00:33:23 ID:r+u1DBNu0
>>421
マズ、見れなくなってる。
改めて、ホイ。
ttp://up.spawn.jp/file/up5834.png

あと、遅くなっっちゃったけど、ネタ拝借許可してくれた>>275>>276マリガトー
424名無しより愛をこめて:2005/11/10(木) 21:45:41 ID:rb14Nc8Q0
>>423
みれません orz
425名無しより愛をこめて:2005/11/10(木) 22:02:35 ID:r+u1DBNu0
>>424
よし、コレなら…!
ttp://erotyabin.gotdns.com/user/erotyabin/cgi/uproda/img/upsf001151.png

最近、贔屓にしてたうpロダが閉鎖しちゃって…これでまた不都合だったら三連続orz
426名無しより愛をこめて:2005/11/10(木) 23:25:27 ID:LcHZ3+F90
ダンキさんが文句も言わず呆れてらっしゃる
427名無しより愛をこめて:2005/11/11(金) 01:08:14 ID:2Rp8rk7A0
冬コミに向けて頑張る鋭鬼さん、なのでした
428275:2005/11/11(金) 02:38:32 ID:bvjZH/a50
>>425
見られましたー。
裁鬼さんがw
そして、楽しそうに語ってる感じの鋭鬼さん萌え

冬コミでは鋭鬼さんのダジャレ集ですか?w
429名無しより愛をこめて:2005/11/11(金) 17:01:49 ID:2Ns36Q6I0
  |ヽ⊥/|
Σ(lliミ夫シ)  冬コミって、何事!?
430名無しより愛をこめて:2005/11/11(金) 18:39:22 ID:Hti9I9uM0
冬コミがネコミミに見えた
431名無しより愛をこめて:2005/11/11(金) 20:40:15 ID:G4TCk/m/0
鋭鬼さん、冬コミってのは年末のアメ横でよくある、
「ただでさえ人が詰め掛けてるのに、みんな冬服で着膨れているから混み具合がすげえ」
っていう状況のことですよ。
432名無しより愛をこめて:2005/11/11(金) 21:30:01 ID:xNmMiNkn0
冬のコミュニケーション
433名無しより愛をこめて:2005/11/12(土) 03:05:20 ID:EtgqLLGc0
まったく修羅場で睡眠時間足らないよ…どうしゅらばいいですか?
434名無しより愛をこめて:2005/11/12(土) 09:44:36 ID:zyrWUqGqO
シュラバラバダンシゥウ〜
トキメキのパラダイパラダァァ〜ィ
435名無しより愛をこめて:2005/11/13(日) 12:34:33 ID:soBonzGvO
猫ひろし、ゆうたろうにつっこんでもらえませんでした。
436名無しより愛をこめて:2005/11/13(日) 16:00:51 ID:SojoVWFW0
437名無しより愛をこめて:2005/11/13(日) 17:29:13 ID:y6R0u9VC0
鋭鬼さんに長身の弟子が出来た場合を考えてみた
弟子:(今日は鋭鬼さんと待ち合わせ、でもちょっと遅れちゃった)
弟子:待ち合わせ場所に到着したけど鋭鬼さんいないなー
鋭鬼:遅いぞ弟子
弟子:あれ鋭鬼さんの声が聞こえる・・・
弟子:鋭鬼さんどこですか〜
鋭鬼:目の前にいるYO
弟子:え、・・・・あ鋭鬼さんいたんですか!
弟子:小さすぎてわからなかったス
鋭鬼:。・゚・(ノД`)
438名無しより愛をこめて:2005/11/17(木) 19:28:16 ID:L/6Lm8uv0
初めてエイキさんが鬼になったときの回りの反応が知りたいよ。
439名無しより愛をこめて:2005/11/17(木) 22:57:43 ID:aXqYtDWN0
鋭鬼誕生

響鬼「了解」
斬鬼「ああ了解」
戸田山「?」
威吹鬼「おめでとうございます。了解しました」
弾鬼「了解」
ヒナカ「サポーター足りないっすよ〜」
カスミ「吉野から手配できないの?」
おやっさん「吉野に報告書出しておくから、その足で身体検査行ってくれるかな」

以上
440名無しより愛をこめて:2005/11/18(金) 04:10:20 ID:W/EFb3d70
>>439
「ありがとうございます! いやあ、俺もとう!とう!仮面ライダーになったんだなぁ…」
441名無しより愛をこめて:2005/11/18(金) 06:43:14 ID:TNbRAvzL0
「おにいさん、鬼になったんだ!今日は奮発して高いお肉にするぞ!」
442名無しより愛をこめて:2005/11/18(金) 10:26:24 ID:G/inbBlR0
うちの白いもさもさ鋭鬼たんの額が大きくぽこっとでっぱってきたんだ。
まさか角が生えるんじゃないだろうな。今日病院つれていってくる。
443名無しより愛をこめて:2005/11/18(金) 13:14:39 ID:d7for9Nn0
>>442
(´・ω・`)お大事に…
444名無しより愛をこめて:2005/11/18(金) 22:00:46 ID:Gb0mDgiM0
>>439
ね、猫耳・・・!?
445名無しより愛をこめて:2005/11/20(日) 00:03:02 ID:h0A+DMyT0
>>444
つのだっつーの!
446名無しより愛をこめて:2005/11/21(月) 19:59:35 ID:at+MtObO0
>>445
☆ひろ?
447名無しより愛をこめて:2005/11/22(火) 02:28:53 ID:C/5ipZtV0
もうすぐクリスマスか〜
どのくらいの大きさの靴下置いておけば、鋭鬼さんくれるかな
448名無しより愛をこめて:2005/11/23(水) 08:02:05 ID:RfTwWfQF0
ねぇ…鋭鬼さんがあの鬼婆に改造されたなんて嘘だよね?
そうだと言ってよ鋭鬼さん…
449名無しより愛をこめて:2005/11/23(水) 08:43:58 ID:BQfb7B/v0
>>448
嘘。朱鬼に改造されたのは響鬼紅。
鋭鬼さんスーツが今でも残ってるソースが
知りたければネタバレスレへ。
450名無しより愛をこめて:2005/11/26(土) 19:41:40 ID:zONtWF9f0
鋭鬼のスーツが今でもあるんなら、最終回までに再び鋭鬼の活躍が見れると
期待していいのかな?
451名無しより愛をこめて:2005/11/27(日) 17:00:49 ID:/HGLG6kE0
何で「この後は〜響鬼」の時に、鋭鬼さんだけいないの?
452名無しより愛をこめて:2005/11/28(月) 17:07:51 ID:URtCBrbr0
12月に出てくると信じるんだ!!
453名無しより愛をこめて:2005/11/28(月) 23:04:28 ID:FyYkM/UB0
このスレの位置=鋭鬼さんの身長
454牛乳:2005/11/29(火) 20:22:36 ID:o+XJsHLj0
俺は無敵
455名無しより愛をこめて:2005/12/01(木) 18:43:21 ID:5PqHc7NO0
ハイパーホビーの申し込まなきゃ!
456442:2005/12/02(金) 13:47:35 ID:mZMQI7bj0
うちの鋭鬼たんのコブは悪性魔化魍であることがわかった!…orz
だが鋭鬼たんは負けないぜ!手術にも耐えたぜ!潜む魔化魍なんかにまけるな!!
俺はこれからも鋭鬼たんの飛車として一生サポートしていくつもりだ!

お守りにハイパーホビー申し込むぜ!今度はかじらないでくれよ鋭鬼たん!
457名無しより愛をこめて:2005/12/02(金) 19:05:33 ID:JITstL940
巻之四百五十六 支える442
458名無しより愛をこめて:2005/12/02(金) 22:44:45 ID:WcPu2W2l0
>>456
鋭気を養ってガンガレ!
459名無しより愛をこめて:2005/12/02(金) 22:59:39 ID:1KPvPmrz0
>456の鋭鬼タンの魔化魍に、ハイパーホビーの鋭鬼さんがポコタコと音撃
かまして退治してくれます!闘え、鋭鬼さん!ガンガレ、鋭鬼タン!
460名無しより愛をこめて:2005/12/03(土) 00:51:36 ID:BjlsRaKk0
>>456
猛士関東支部からも鋭鬼たんに声援を送るぜ!
461442:2005/12/03(土) 10:16:00 ID:zZoMPwRh0
みんな!いい奴だな(ノД`)ありがとう!
気持ちをどっかにぶつけたくて、スレ違いと思いつつかきこんじまった。
鋭鬼たんは頭にチューブつけたまま走り回ってるぐらい元気だよ。
俺も心を強くして頑張る。それじゃロムに戻るぜ!
本当にありがとうな。
462名無しより愛をこめて:2005/12/03(土) 14:01:40 ID:IvqXiIkL0
頑張れよ!コンコン☆
463名無しより愛をこめて:2005/12/03(土) 21:52:18 ID:xwXzBrhk0
なんで鋭鬼はゲームに出てないんだ…orz
464名無しより愛をこめて:2005/12/05(月) 22:56:45 ID:tR/XqzYt0
>442
響鬼さんに音撃棒口に突っ込まれて発火されないよう気をつけてあげな。
465名無しより愛をこめて:2005/12/06(火) 01:41:25 ID:kE6gF0gv0
>>463
乱れ童子はいらんから鋭鬼さんほしかった
466名無しより愛をこめて:2005/12/06(火) 02:19:45 ID:D+pk8iV00
買わなくて済むと思えばいいかな
467名無しより愛をこめて:2005/12/07(水) 17:47:21 ID:QGRTuFhj0
エイキさんの本名は円谷英二(エンタニ・エイジ)と予想。
468名無しより愛をこめて:2005/12/11(日) 18:49:56 ID:YxNaG/r50
保守
469名無しより愛をこめて:2005/12/11(日) 23:16:23 ID:CXKxyTz50
出番に向けて、ageるぜ!!

マスター! マティーニまだ!?
ちょっと、マティーニ。

パクリでスマソorz シャレが思いつかなかった。
470名無しより愛をこめて:2005/12/12(月) 02:47:56 ID:MMGwDBGl0
>>465
そんな!子供のゲームにそんなキャラ出しちゃ駄目でしょ!!


え?乱れなの?
淫ら童子じゃなくて??
471名無しより愛をこめて:2005/12/12(月) 03:19:30 ID:ejC4MM1c0
うろつき童子だよ
472名無しより愛をこめて:2005/12/12(月) 15:10:20 ID:511JAKBp0
エイキさん、今頃マカモーと戦っているんだろうなぁ・・・。
ダジャレ攻撃でw
473名無しより愛をこめて:2005/12/12(月) 20:41:02 ID:HIRXL3tG0
>>452

鋭鬼さん、出てこなかったよ・・ (´;ω;`)
474鋭鬼:2005/12/12(月) 20:59:44 ID:511JAKBp0
バレンタインデーに俺にチョコくれるって? まいったな。
そうだなー、チョトスはちょっとすきだぜ♪
475名無しより愛をこめて:2005/12/12(月) 21:07:40 ID:tNGYZX/s0
サンタさん今年のクリスマスには鋭鬼さんを下さい
476名無しより愛をこめて:2005/12/12(月) 21:39:23 ID:MMGwDBGl0
>>471
そんな発言にはどうじはしない!
477名無しより愛をこめて:2005/12/13(火) 11:38:31 ID:pQeUI9Jm0
エイキングが好きな鋭鬼さん
478名無しより愛をこめて:2005/12/13(火) 20:47:56 ID:aEKAdZ3B0
弾鬼「大変だ!トドロキがオトロシに踏み潰されて重症だそうだ!」
鋭鬼「そいつはオトロシー話だな。(笑)」
479名無しより愛をこめて:2005/12/14(水) 21:36:27 ID:Ur6abar60
>>478
オトロシが出たのはおととしだぞ。
480名無しより愛をこめて:2005/12/15(木) 18:46:03 ID:9s1AN03v0
>>479
襲われそうになった一般人がおもらししちゃったんだとか
481名無しより愛をこめて:2005/12/15(木) 21:39:15 ID:E6EuaNpx0
鋭鬼さんの出番がないなんて、
えーい、きらいだー!!(ノ ゚ρ゚)ノ ┫:・'.::・┻┻:・'.::
482名無しより愛をこめて:2005/12/15(木) 23:18:07 ID:2SoiLpXS0
汚されちゃうよりはいいじゃない…
見たいけどさ
483名無しより愛をこめて:2005/12/16(金) 09:34:05 ID:aeu6Z6JB0
ただの駄洒落オヤジにされそうだしなぁ・・・
そういう意味で出ないでほしいが
再びその勇姿を、とも思う・・・
484名無しより愛をこめて:2005/12/16(金) 16:58:48 ID:xdFvcYLR0
単独行動タイプ、つまり弟子がいない→弟子を育てる時期じゃない、
って理屈でおっさんじゃないと俺は想像してる。

後に続く者を育てる気がない、
なんてドライな人だったらあてはまらないけど。

でもどっちにしろ最年長裁鬼さんが37才だから
(普段は)鋭気を養う必要がないくらい充分若いさっ!!!
485名無しより愛をこめて:2005/12/16(金) 20:45:31 ID:u8BtFgU/0
温泉・・・・ええきぶんや
486名無しより愛をこめて:2005/12/16(金) 23:22:15 ID:u8BtFgU/0
>>484
気が合わないと駄目な人かもしれない。

ダジャレで大爆笑→よし!弟子になれ!!むしろなってください

かもしれないw
487名無しより愛をこめて:2005/12/17(土) 01:04:24 ID:EAw/IPLF0
深くかかわられるのが嫌なのかも
明るくギャグ飛ばすのは本心を隠す為とか

ま、妄想だけどな
488名無しより愛をこめて:2005/12/17(土) 20:26:14 ID:NmPgMbUn0
本当は弟子をとるのが恐いんだ。
アンタの駄洒落はつまらない!
アンタの弟子なんてこっちから辞めてやると言われるのが・・・
489名無しより愛をこめて:2005/12/18(日) 00:15:45 ID:p2aVOBE30
中指で音撃棒回すの難しいよエイキタソ
490名無しより愛をこめて:2005/12/18(日) 03:00:48 ID:/j7qSRDo0
>>489
中指で回すのはなかなか大変なんだぞ
491名無しより愛をこめて:2005/12/18(日) 03:51:44 ID:0GiB1ArQ0
クリスマス一人でいたがる鋭鬼さんにおしかけたい
492名無しより愛をこめて:2005/12/18(日) 04:18:36 ID:/j7qSRDo0
>>491
怪我はしていません。

一人で「いたい」なんて言ってないよ?
493第二話 鋭鬼、ええ気になれず:2005/12/19(月) 12:27:50 ID:5dASqpQN0
裁鬼主人公スレ(http://tv7.2ch.net/test/read.cgi/sfx/1131944389/)に投下した
鋭鬼吹雪鬼モノSSの第二話です
鋭鬼が出てくるから、このスレでいっかな?と思って投下します
SSがスレ違いなら退散しますので



「鋭鬼くん、鋭鬼くんの下着、貸してくれない?」
「はぃい?!」
“たちばな”の店内で、鋭鬼が素っ頓狂な声を上げる
妙齢の、しかも世の人の評価では十人に九人は「美女」と呼ぶであろう女性にこんな事を言われれば、まあ、そうであろう
「ん、嫌?」
「んな……嫌とかじゃなくて……穿くの?」
「んなわけないでしょ。私の住んでるトコ、最近下着泥棒が出るらしいのよ
 アレって、男の下着が一緒にあると狙われないっていうじゃない?」
その小さな顔を傾げて、吹雪鬼は鋭鬼に話した
普段はスラリとした、スレンダーで近寄りがたい雰囲気を持つ吹雪鬼が、そういう「かわいい」仕草をしてみせると
まぁ、下手な音撃よりも強力である訳で(男性限定であるが)、鋭鬼は団子をポロリと落とした
「あら、もったいない」
その団子を吹雪鬼は拾い上げると、その張りの良い桃色の唇を尖らせて息を吹きかけると
「はい、あ〜〜ん…………食べないの?」
「え、あ、いや……頂きます、断固団子を頂きます!ハム!」
「きゃっ……私の指まで食べないでよ、もう」
鋭鬼は思った……立ち話するよりたちばなで座って話そう、鎌倉幕府
「う、こほん!」
494第二話 鋭鬼、ええ気になれず:2005/12/19(月) 12:28:26 ID:5dASqpQN0
「あら、おやっさん、どうしたの?」
甘味処たちばなの店長にして、関東鬼の猛士の事務局長であるおやっさんこと、立花勢地郎が鋭鬼と吹雪鬼の前に立っていた
「君たちがねぇ……まぁ、鬼だからといって…その、いちゃいちゃしちゃいけないと言うわけでもないが
 まぁ、その……僕の店でそういうのはねぇ……娘達の教育にもよろしくないというか、なんというか……」
「どうしたの?おやっさん」
口の中でゴニョゴニョと何か言っている勢地郎に、吹雪鬼は怪訝な顔をしてると、勢地郎は諦めたように地図を取り出して、二人の前に広げて見せた
「勝鬼が、前の戦闘で負傷みたいでねぇ……」
「勝鬼さん大丈夫なんですか?詳記してくださいよ」
「まぁ、ホラ、勝鬼君はあの性格だから……」
「今頃、「俺の負けじゃねー!怪我にも負けねーぞ!!」とかいって、病院の人に迷惑かけてるわね……」
常に勝ち気でマッスルな勝鬼の顔が頭に浮かぶと、吹雪鬼は暑苦しくなって冷えた緑茶を口にした
この寒い時分に、そんなモノを飲んでる(ちなみに吹雪鬼が食べてたのは冷やしクリーム白玉ぜんざい)のを見ると、勢地郎としては寒くなってくる訳だが
「で、だ。千葉の方にバケガニが出たみたいで、この辺りなんだがねぇ……」
と、勢地郎は広げた地図を指さした
495第二話 鋭鬼、ええ気になれず:2005/12/19(月) 12:29:19 ID:5dASqpQN0
「あ〜結構町に近いな。町(まじ)でヤバイかも?」
「早々に退治が必要って訳か……バケガニは堅いから嫌なんだけどなぁ……」
堅い甲羅をもつバケガニには、弱い腹部を直接叩ける音撃鼓か、その甲羅を突き破って内部に直に音撃を叩き込める音撃弦が向いてるのだが
生憎、吹雪鬼は音撃管の戦士であり、裁鬼ほど他の武器を器用に使いこなせるわけでもない
まぁ、隣に音撃鼓の鋭鬼がいるのだから、今回はフォローに回ろうかとでも考えつつ、吹雪鬼は地図を見た
「ふ〜ん、場所は大体特定出来てる見たいだから、これなら白鷺の方が早いわね。行きましょ、鋭鬼くん」
“白鷺”とは吹雪鬼に支給されている猛士専用のバイクであり、果たして誰を乗せるつもりであったのか、サイドカー尽きの代物だ
「悪いねぇ、大学の方、大丈夫?」
「残念、昨日、二度目の留年が決定しちゃいましたわよっと。そういう訳だから、今年は目一杯働かせてくれて結構よ」
「まぁ、シフト変更が起きる事態なんて、あんまりいい事態じゃないけどね」
鋭鬼は勢地郎に千円札を渡すと、すでに店を出始めている吹雪鬼の後を追った
「頑張ってな」
勢地郎は火打ち石を叩く、猛士特有の応援の仕方をして見送った後、伝票に目を通した
「……支払いは1500円なんだけどねぇ」
496第二話 鋭鬼、ええ気になれず:2005/12/19(月) 12:30:21 ID:5dASqpQN0


現地の「歩」の情報を頼りに、バケガニの生息地と思われる浜を鋭鬼と吹雪鬼は探索していた
「バケガニを探す鋭鬼はカニパンを食べて鋭気を養ってるのであった……」
「口より手を先に動かしなさいよ、鋭鬼くん」
と、カニパンをどの順番で食べようか逡巡していた鋭鬼の前に、その長い髪を濡らした吹雪鬼がやってくる
「この寒いのに、よく泳げるね。流石は氷の鬼」
「寒いには寒いわよ。ちょっと絆創膏取って。足切ったみたい」
それならウエットスーツでも着ればいいのに、よりによって、素晴らしく目の保養に良い黒のビキニを吹雪鬼は着ている
まぁ、その白くてモデル並にスタイルの良い吹雪鬼の肢体に良く似合ってるわけだが、そんな事を軽々と言える程プレイボーイでは無いのが鋭鬼だ
ダジャレだったらいくらでも出るわけだが
「バケガニ、近いわよ。岩肌が剔られていた。バケガニが通った後ね」
吹雪鬼は鋭鬼に差し出されたカップに入ったスープを飲み干すと、鋭鬼に向かって笑いかけた
『ンキィ!ンキィ!』
「「!!」」
「聞こえた?鋭鬼くん」
「バケガニの鳴き声、近いな……と、童子と姫ちゃんみっけ!」
鋭鬼が笑った先に童子と姫が二人を囲む様に立っていた
「人間かな?人間かな?」
「人間じゃないな?お前、鬼だろう!」
「ア・タ・リ♪はぁ〜〜〜でぇいや!」
変身音叉を弾き、額に当てると、緑の炎が鋭鬼を包む
蘇芳の色に輝く鋼の肉体、浅葱色のライン、仮面ライダー鋭鬼だ
497第二話 鋭鬼、ええ気になれず:2005/12/19(月) 12:31:02 ID:5dASqpQN0
「…………」
「どうしたんです?吹雪鬼さんも早く変身して?まさか変心したなんて言わないよね!」
「私、かくれんぼは隠れる方が隙なの。鬼は嫌よ」
吹雪鬼は童子達とは逆の方向に向かって言うと、股に付けていたを引き抜き、岩場に向かって撃った
ちなみに、吹雪鬼の音撃管は威吹鬼のような連射型ではなく、単発型にカスタマイズされている
「あ〜あ、見つかっちゃった」
「お前がいけないんだぞ、声だすから」
吹雪鬼が撃った岩陰から、一組の童子と姫が現れる
「バケガニは二匹居るって事ね。鋭鬼くん、ここは人里からも近いわ。童子と姫は私が引き受けるから、バケガニをお願い」
鋭鬼の耳元で囁くと、吹雪鬼は変心音笛を鳴らす
「っ〜〜はぁあ!!」
氷風の中から現れたのは
鈍く縹色に光るボディに、白いライン、仮面ライダー吹雪鬼だ
同時に、鋭鬼がその小さな身体を十二分に生かして、跳ね逃げる。ちょっと猿みたいと吹雪鬼が思ったのは内緒だ
「あ〜鬼が逃げたぞ」
「逃げるな!卑怯だぁ」
追いかけようとする童子達の前に、音撃管・烈氷の引き金に指を入れてクルクル回した吹雪鬼が立ちはだかる
「三十六計逃げるにしかず。計略があるからこそ逃げるのだと、ばっちゃが言ってたわよ」
「難しいことわかんないぞ〜」
「鬼はだから嫌いだぁー」
「ココは通さないって言ってるのよ!」
498第二話 鋭鬼、ええ気になれず:2005/12/19(月) 12:35:50 ID:5dASqpQN0
身体を硬質化させた童子達が、吹雪鬼に向かって跳躍した
「ッ!!」
吹雪鬼は右足を軸に身体を反転し避けるのと同時に、烈氷を背中越しに撃った
「ぎゃ?!」
襲いかかろうとしていた姫の額に烈氷が命中するのを確認もせずに、吹雪鬼は跳躍する
「ガァ!」
吹雪鬼を挟み込むように跳躍した童子と姫は、吹雪鬼を背後から羽交い締めにする
「だから何?」
襲いかかる前面の童子をハイキックであしらうと、自重を羽交い締めにしている姫にかけ、追い落とした
着地した吹雪鬼に襲いかかる、もう一組の童子と姫を烈氷で狙撃すると、烈気を足に溜めてふらついている前方に童子に狙いを付けた
「えったえったしてんじゃないわよ!はぁ!!」
横凪の踵落としを童子に決まる。童子の脇腹は剔れ、その傷は凍り始めた
「ギ?ギギギ……」
その氷はやがて童子を浸食し、全てを凍らせると爆散した
「ギャ、ギャギィィ……」
その様子を見た残りの三体は、恐怖から逃げだそうとするが、足下が動かない
「アンタたちねぇ……水が有るところで私に勝てると思ってた?」
砂に含まれた水分が吹雪鬼の力で凝固し、氷化して童子たちの動きを止めていたのだ
「さぁて……うふふ、可愛がってア・ゲ・ル・v」
「ギ、ギィィイィィ!!」
499第二話 鋭鬼、ええ気になれず:2005/12/19(月) 12:36:54 ID:5dASqpQN0


「必殺音撃!必殺必中!!」
「ンキィィィィ!!」
バケガニが断末魔の声を上げると、爆散する
その肉塊に紛れて、鋭鬼もまた跳躍し、もう一匹のバケガニの死角に入った
「んきぃ?ンキィィィィ!!」
「オラァ!」
烈気を溜めた手刀を、バケガニの頭部に突き刺し、暴れるバケガニから飛びさる
「よし!手刀はしゅっと(手刀)入ったぜ!カニ味噌尽きだぁ!」
手に付いたバケガニのカニ味噌を払うと暴れるバケガニの足を一本掴み、抱える
「う〜〜〜おりゃぁあぁああ!!」
その小柄な外見に似合わず荒っぽい戦い方をする鋭鬼は、バケガニをほおり投げると、その弱点である腹部を晒させた
「ありゃりゃ、足がもげちまっったみたいだな。これがホントの足切りって奴?」
千切れたバケガニの足を投げ捨てると、バケガニの腹部に飛び乗る
500第二話 鋭鬼、ええ気になれず:2005/12/19(月) 12:37:35 ID:5dASqpQN0
「必殺音撃!必殺必中!!第二幕!」
音撃鼓・白緑をバケガニに取り付けると、音撃棒・緑青で叩きに叩きまくる
「はぁ!!」
「ン゛ギィ゛ぃ゛ィィ!!」
最後の大振りの一撃と共に、バケガニが四散する
「ふぃ〜一丁上がり!」
鋭鬼は音撃棒を中指でクルクル回すと、顔の変身を解く
その時、鋭鬼にもがれたバケガニの足が動き出し、鋭鬼に襲いかかろうとした!
「!!?」
「鋭鬼くん!!」
が、その足は鋭鬼の前で凍り付いた後、烈氷の一撃で粉々に砕けた
「からっぽやむ仕事さ、するでねよ、しっかりしなさいな」
顔の変身解除をした吹雪鬼が、鋭鬼の前に現れると、鋭鬼のおでこをコツンと叩いた
「ん〜今日はカニ鍋にするかなぁ〜」
両手を伸ばした吹雪鬼は、やけにすっきりした顔で言った
そう言えば、吹雪鬼の実力の割には童子達に時間がかかったなと、鋭鬼は思いながら訪ねた
「え゛?バケガニ食うの?」
「違うわよ、ばっちゃがカニ送ってきたの。鋭鬼くんも家においで?どうせ暇でしょ」
「オッケー!カニ鍋なら鍋ん(何遍)食べても大丈夫だぜ!まして吹雪鬼さんの作ったもんなら!」
501第二話 鋭鬼、ええ気になれず:2005/12/19(月) 12:39:26 ID:5dASqpQN0


「あ〜適当に座ってていいわよ」
都内近郊のマンションにある吹雪鬼の部屋に入った鋭鬼は、言われた通り適当に腰をかけた
クールビューティーな吹雪鬼に似合わず、ぬいぐるみなどが綺麗に並べてあって中々女の子女の子した部屋だと何度来ても思う
並べられたぬいぐるみの中に、昔自分が勝ってあげたぬいぐるみがあるのを見る度、鋭鬼は嬉しくなるのだ
「あ〜、お野菜足りないわ。鋭鬼くん、買ってきてくれる?」
「お野菜(安い)ご用で」
とは言うものの、何度来ても慣れないものが一つだけ有るわけで……
「吹雪鬼さん、その、ズボン履いてください……(///」
「ん?なんで?これが私の部屋着なんだけど」
「いや、その、下着にブラウスだけってのは、目のやり場に困るっていうか……はぁ……うわっと!?」
吹雪鬼を見ないで部屋を出ようとした鋭鬼は、床に重ねてあった段ボールに足をぶつけて、盛大に転んでしまう
「ここに段ボールがあるなんて横ボールだぁ!」
とか言いながら、ぶちまけた中身を回収する鋭鬼
「って、これって……」
「あぁ、ばっちゃがね、カニと一緒にお見合い写真をしこたま送ってきたのよ」
「なっ、お見合い〜〜!!駄目!絶対!吹雪鬼さんにお見合いはみあわない(似合わない)!!」
「はいはい、面白い面白い、だから野菜買ってきてよ」
にべもない吹雪鬼に、鋭鬼はズコズコと玄関に向かっていった
その日、鋭鬼が買ってきた野菜は、何故か全部まっぷたつに折られていた
しばらく近所の子供達の間で、スーパーで奇声を上げながら野菜を折りまくる「もったいない小男」が噂になったという




「 第二話 鋭鬼、ええ気になれず  完  」
502名無しより愛をこめて:2005/12/19(月) 16:56:26 ID:RV2YrdZ80
GJ!!
503名無しより愛をこめて:2005/12/19(月) 21:22:41 ID:QrPDFz470
面白かった。知らなかった裁鬼主人公スレも知ったし。
504名無しより愛をこめて:2005/12/19(月) 23:52:52 ID:44PwMzcO0
尻を出したなんて知りませんでした
505名無しより愛をこめて:2005/12/20(火) 17:23:17 ID:NmU/WdgY0
吹雪鬼テラモエス
期待してるんでこれからも頑張って下さい
506名無しより愛をこめて:2005/12/20(火) 19:53:33 ID:Eu9YhTgJ0
「ばっちゃが言ってたわよ」
この娘はどこの夢宮ありかですかw
だが面白かったよ、GJ!
507三之巻  煩悩はよくない脳:2005/12/20(火) 20:28:57 ID:yipW1HNz0
「必殺音撃!必殺ひっt……アレ?」
ウブメに伸び乗った鋭鬼の振りかぶった音撃棒は、鋭鬼の手をすっぽ抜けて吹雪鬼にあたる
「痛い!何してんのよ!鋭鬼くん!!」
「ご、ゴメ……うわぁ!?」
「ギャギィィーー」
千載一遇のチャンスと見たか、ウブメは鋭鬼を払い落とすと逃走を始めた
「逃がすか!」
吹雪鬼が音撃管・烈氷を放つが、もはや射程距離を離れてしまっていた
「ちっ……」
吹雪鬼は舌打ちをすると顔を変身解除し、鋭鬼に手を差し伸べた
「どうしたの?らしくないわよ、鋭鬼くん」
「…………」
いつもは調子のよく、口数の減らない鋭鬼が黙って手を取ったので、吹雪鬼は益々心配になる
「本当に大丈夫?」
と、吹雪鬼は鋭鬼の頭に手を当てると鋭鬼の変身解除を行う
吹雪鬼くらいの中堅の鬼ならば、こういった技はたやすい
「風邪とかひいてない?ホラ、最近寒かったし、鋭鬼くん寝相悪いでしょ?」
腰をかがめて鋭鬼のおでこに自分のおでこを当てる吹雪鬼に、鋭鬼は顔を真っ赤にして反論する
「だ、大丈夫!大丈夫!」
「健康?」
吹雪鬼の黒い瞳が鋭鬼を上目遣いに覗き込む
「健康も健康!意気軒昂!」
「じゃあ……心の問題?」
首を傾げて笑う吹雪鬼に、鋭鬼は返事をせずに帰り支度をした
ウブメを追いかけるのは無理だろう。逃走した方角から考えて、そちらで退治をしている蛮鬼と斬鬼あたりにお鉢が回ると見た
「鋭鬼くん、私でよかったら何でも言ってね。ホラ、一応鋭鬼くんより五年は長く生きてるんだからさ」
鋭鬼を追いかける吹雪鬼は、そう言いながら鋭鬼の音撃棒・緑勝を鋭鬼に返した



508三之巻  煩悩はよくない脳:2005/12/20(火) 20:29:54 ID:yipW1HNz0
甘味処“たちばな”は平日の昼間でも人がちらりちらりと居たりする
と言っても、さほど忙しい訳でもなく、勢地郎は斬鬼と一緒に団子を摘んでたりする
「戸田山もそろそろ変身出来るかも知れません」
「ほぅ〜もうそんな所まで差し掛かってるのか。大したもんだねぇ」
「ひたむきさだけが取り柄みたいな奴ですから、戸田山は」
と、いつものニヒルな笑いに得意の声が混じりながら、斬鬼は勢地郎に言った
「ちょっと!おやっさん!!」
静かな店内をぶち壊して、店に入ってきたのは吹雪鬼だ
「鋭鬼くんが山籠もりってどういうこと!」
カツカツとブーツを鳴らして勢地郎に詰め寄った吹雪鬼は、斬鬼を認めると軽く挨拶を交わした
「いや、鋭鬼君のたっての希望で、自分を鍛え直したいとか……」
「む〜私に一言も相談せずぅ〜〜」
「鋭鬼の奴、どうかしたのか?」
斬鬼は日菜佳に吹雪鬼の分の団子を頼むと、チームを組んでいる吹雪鬼に聞いてきた
「ん、それがわかっていたら苦労はしてないんだけど。でも最近変だったのよ。音撃打も失敗するし」
「あぁ、ウブメな」
と、先日二人の取り逃がしたウブメを退治したことを斬鬼は思い出す
「それでさ、まぁ、気分転換にって思って「デートしよ」って言ったんだけどさ」
「それはそれは……」
相槌をうちながら、蛮鬼や闘鬼が聞いたらしばらく立ち直れないだろうと斬鬼は笑った
「まぁ、デートって言っても、今度のお見合いに着ていく着物を決めに行くだけなんだけど……あ、日菜佳ちゃん、ありがと」
「…………吹雪鬼さん、ソレ、鋭鬼さんの前で言ったわけですか?」
「そうだけど?」
日菜佳は「信じらんない」と言った顔で固まり、斬鬼はやれやれといった顔をしている
「吹雪鬼な、ソレが原因だよ、ソレが」
「は?」
きょとんとした顔をし続ける吹雪鬼に、三人は苦笑いをするしかなかった



509三之巻  煩悩はよくない脳:2005/12/20(火) 20:30:56 ID:yipW1HNz0
秩父の方でオオアリが出たので吹雪鬼を捕まえて向かってくれ、と裁鬼と石割に連絡が入ったのは昼過ぎの事だった
鋭鬼が有給で山籠もりをしてるので、その間は裁鬼が鋭鬼の代わりに入ることになったのだ
(まぁ、妥当だよな。他の奴なら蛮鬼や闘鬼が黙っちゃ居ないからな……)
と、一人心地な関東の鬼唯一の既婚者である裁鬼だが、吹雪鬼へのお土産に妻お手製のアップルパイを持ってきてたりする
「しっかしまぁ、何で滝打ちなんてやってんだぁ、吹雪鬼の奴」
「吹雪鬼さんってどんな人なんですか?女の鬼なんですよね」
山道を一緒に下る石割が、裁鬼に尋ねると、裁鬼は微妙な顔して言った
「その、なんだ……彩子を泣かせるなよ」
「はぁ?」
「鬼ごろしってのは吹雪鬼のこったな……」
「鬼ごろし?お酒ですか?」
話がつかめない石割に対して、裁鬼は苦笑いすると「骨抜きにされるなってこった」と、後輩の鬼の顔を思い浮かべながら言った
滝の音が近づいてくると、裁鬼は道を逸れて滝を覗き込める所へ行く
「お、いたいた。お〜〜い、吹雪鬼!!」
裁鬼が大声で滝に打たれてる吹雪鬼に叫ぶと、流水の中の吹雪鬼は裁鬼を認めると手を振り返してきた
「あ、裁鬼さん!!お〜〜い」
「わ!?馬鹿、馬鹿、胸!胸!!」
流々とした滝に打たれた吹雪鬼の襦袢の胸元は大いにはだけていた訳だが、吹雪鬼は全く気づいてないらしい
「え?なんですかーー」
滝の音で裁鬼の声など聞こえてないのだろう
吹雪鬼はその形の良い白磁の乳房をさらけ出したまま、滝から上がってくる
「あ、あれが吹雪鬼さんですか……」
「見るな、石割」
後ろから付いてきた石割の目隠しをする裁鬼に、石割は「裁鬼さんは良いんですか」と聞くと
「俺は鍛えてるからな」と帰ってきたので、後で裁鬼の妻に教えてやろうと思った



510三之巻  煩悩はよくない脳:2005/12/20(火) 20:32:06 ID:yipW1HNz0
「で、何で滝打ちなんてやろうと思ったんだ?」
車を運転しながら裁鬼は吹雪鬼に聞くと、吹雪鬼は子供のように笑って
「だって、鋭鬼くんが山籠もりから帰ってきて、差を付けられたら悔しいじゃない?」
と答えたので、裁鬼は苦笑した。おそらく鋭鬼は今頃煩悩と戦ってるんだろうにと
後ろの席の石割は吹雪鬼にみどりから預かっていた青磁蛙のディスクアニマルを渡すと
吹雪鬼が「あ、治ったんだ。良かったね」とディスクアニマルを展開して撫でたのを見て、その仕草とギャップに少し鼓動が早くなった
腰まで届く長い黒髪に、鬼の手とは思えない程の細くて綺麗な手をしている
白のブラウスから透けて見える黒のブラがちょっとHだ
レザーのパンツを穿いた長い足を組んで座ると、ちょっと近づきがたいが
話してみると、そのクールビューティーを崩さないまま人好きのする話し方をする
「石割くんは今いくつだっけ?」
26ですと石割が答えると、吹雪鬼はその黒い目を丸くして
「え〜私より2つも年上な訳!てっきり年下だと思ってたぁ……じゃあ、敬語使わなくちゃいけないね」
「いえ、いんですよ。敬語なんて慣れないし、鬼としては吹雪鬼さんの方が先輩でしょう」
「ん、まあね。高校の頃から鬼やってるから、かれこれ7、8年?」
「元々は関西の鬼って……」
「うん、京都でね。だから伊織…威吹鬼くんの事も結構知ってるわよ、色々と」
あの威吹鬼を?と、どこかつかみ所のない好青年である威吹鬼の顔を石割は思い浮かべた
「でも出身は秋t…きゃあ!?」
「うわっ!?」
キキキィィィという音を立てて、車がスリップした
「なしたのさ、裁鬼さん!」
「童子と姫だ。飛び出してきやがった」
「もう!そのまま轢き殺しちゃえば良かったのに!」
石割を下敷きにしながら、吹雪鬼は物騒な事をいった。まぁ、車で轢いたぐらいでは童子達は死なないが
「ふ、吹雪鬼さん……」
吹雪鬼の胸を押しつけられた格好になってる石割が、顔を赤らめながら声を上げる
「あ、ゴメン石割くん。ま、おあいこって事で」
と、吹雪鬼は石割の鼻を指で押すと、車から飛び出していった


511三之巻  煩悩はよくない脳:2005/12/20(火) 20:33:03 ID:yipW1HNz0
「くんくん、くんくん……人間の匂いじゃないぞ〜」
「鬼か?お前達鬼か?」
童子と姫が裁鬼と吹雪鬼の前に立ちはだかる
「裁鬼さん……」
「妙だな。オオアリの童子が鼻が利くとは思えないが……ま、アイツラのことなんざ理解しようも無いがな!」
裁鬼は啖呵を切ると、変身音弦を弾く。吹雪鬼も又、変身音笛で変身を開始する
「はぁ!!」
「たぁ!!」
「とう!」
遅れてやってきた石割も変身して、仮面ライダー裁鬼、仮面ライダー吹雪鬼、石割変身体が勢揃いする
「お前達の方が数多いぞ〜」
童子と姫も又、変身を開始したわけだが、その変身後の姿に裁鬼と吹雪鬼は言葉を失った
「なっ……!?」
「あれってバケネコの童子と姫じゃ……」
その時、山道をオオアリが駆け上って吹雪鬼達の前に現れた!
512三之巻  煩悩はよくない脳:2005/12/20(火) 20:33:34 ID:yipW1HNz0
「あ、オオアリだ」
「こんにちわ〜」
バケネコの童子と姫は暢気にもオオアリに対して挨拶を交わすが、そんな童子と姫ごとオオアリは巨大な足で道路を両断した
「きゃ!?」
「吹雪鬼!」
崩れた足場に捕らわれた吹雪鬼が、山の斜面を転げ落ちていく
「逃がさないぞ〜」
「鬼をおいかけっこだ〜」
バケネコの童子達が吹雪鬼を追いかける
「まずい!大方時差ボケの夏の魔化魍だろうが、音撃棒じゃなきゃ倒せねぇぞ!」
「ギャアアラァアァ!!!」
「裁鬼さん!」
石割の声に、裁鬼は跳躍しオオアリの爪をかわす
「ッ!!邪魔すんな、アリンコが!!くそ!」
オオアリは六本の足を巧みに使って、裁鬼を捉えようとする
「石割ィ!車の中に俺の『陽炎』と『炎夏』があるはずだ!吹雪鬼に届けてくれ!」
「はい!」
陽炎と炎夏は裁鬼の音撃鼓と音撃棒だ
石割変身体は車の中からそれらを取り出すと、大事に抱え、吹雪鬼が落ちていった斜面を駆け下っていった



513三之巻  煩悩はよくない脳:2005/12/20(火) 20:34:28 ID:yipW1HNz0
「くっ……ソコ!!」
密林の中で、吹雪鬼は振り向きざまに音撃射・烈氷を撃つ
「にゃ゛ぁ!」
「もう!猫ならもっと可愛い声で啼きなさいよ!」
「ニュアアァ!!」
「はっ?!」
背後から飛び出してきたバケネコに、吹雪鬼の背中が剔られる
「あぅ!」
背中を庇いながら転げ回り、木を背に立ち上がる
「はぁ…はぁ…」
「ふふふ……可愛い声、可愛い声」
「そりゃどうも!」
目の前の姫に蹴りかかるも、横から現れたバケネコに邪魔をされ、地を舐める結果に終わる
「くそぅ……私、どっちかっていうとMよりSよねってばっちゃが言ってたんだから!!」
追撃をしてきたバケネコに対し、氷気を込めた横凪ぎの蹴りで真っ二つにする吹雪鬼
しかし、バケネコは本体を倒さなければ意味がない
バケネコの親の尻尾が分裂して子を産み出すのだ
その親ネコも、音撃打で無ければ倒せないのだ
(もう!なんでこんな時に鋭鬼くんが居ないのよ!)
再び木を背にする吹雪鬼
――ドサッ!!
「ハッ!」
側面の木から落ちてきたのは先ほど倒した童子であった
「ぎゃにゃあああ゛」
「!!」
吹雪鬼が陣取った木の真上から、幹沿いに逆走りするバケネコ
その爪が吹雪鬼に迫っていた



514三之巻  煩悩はよくない脳:2005/12/20(火) 20:35:33 ID:yipW1HNz0
一方、石割変身体は吹雪鬼を捜して森を走り回っていた
「くそ!どこだ!吹雪鬼さ〜ん!吹雪鬼さ〜ん!」
車の中で見た吹雪鬼の笑顔が頭によぎる。あの、白い肌に血が通わなくなった吹雪鬼を一瞬思い浮かべて首を振った
雪女は冬が過ぎると、その名の雪のように儚く消えるという
だから、この世の名残りに一節だけの伴侶を求めて彷徨うのだ
「吹雪鬼さん!」
途中、邪魔になった倒木を気を込めた拳で破壊すると、石割は叫び続けた
「吹雪鬼さ〜〜ん!!」
「はぁい」
「はぁ〜い」
「!!……そうだよな、オオアリがいるってことは、お前達も当然いるってことだよな」
石割変身体の前にオオアリの童子と姫が立ちふさがる
石割はバックルに陽炎と炎夏を差し込むと、医者からOKが出たばかりの必殺の右ストレートを握りしめた



「音撃斬! 閻魔裁き!だらぁああぁぁ!!!」
オオアリの節を的確に見定め、閻魔でオオアリを達磨にしたあと、裁鬼は確実にオオアリにトドメをさした
ベテランらしい戦い方である。気持ちは焦っていたが、吹雪鬼をフォローにいく分の体力も残しておかねばならない
いたずらに焦るのではなく、落ち着いて対処できたのはこの道が長く、場数を踏んだ裁鬼だからこそだ
「ふう……吹雪鬼!石割!待ってろ!!」
言いはしたが、スグには駆け出さない
ディスクアニマルを展開した方が早く見つかるからだ
裁鬼は車に戻ったところで、ケースの中のディスクアニマルを開く
「ん?一枚足りないぞ」
裁鬼が呟いたその脇を一匹のディスクアニマル浅葱鷲がよぎった
「こいつは……」



515三之巻  煩悩はよくない脳:2005/12/20(火) 20:36:27 ID:yipW1HNz0
肩が焼けるように痛い
先ほどバケネコにやられた傷は鬼の力で何とか塞ぎはしたが、内部の痛みまでは引けていない
どうやら随分深くやられたらしい
「はぁ…はぁ…はぁ……一つ!」
烈氷の一撃が木の後ろに隠れていたバケネコの眉間を貫く
「うぎゃ!」
感覚を研ぎ澄まし、自分を囲んでるバケネコの気配を見つける
「二つ!三つ!四つ!!」
「にぇ゛ああぁ!」
「ぶいにゅー!?」
「まぁ゛ー!!」
自分の呼吸と、射撃、バケネコの動きを合わせる
師匠である十四代目凍鬼との修行を思い出すようだ
「五つ!六つ!七つ!」
もう、バケネコの断末魔も聞こえなくなってきた。これで何匹目だろうか……
「八つ!」
「ふぎゃぁあ!!」
「九つ!!」
地面から現れたバケネコを打ち落とすと、今まで撃ってきたバケネコが全て射程に入るように飛び下がる
「音撃射!凍衷華葬!!」
腹部に力を込める。氷を吹くんだ疾風がバケネコの子達を包むと爆散させた
516三之巻  煩悩はよくない脳:2005/12/20(火) 20:37:27 ID:yipW1HNz0
「はぁっ…!、はぁ…っ…!!」
烈氷を落とす
右肩に力が入らない
「ま、まだ……」
「ぬぶぎゃぁあぁ!!!」
――ガン!!
「くは…っ!…ぅ…ん……、あら、お母さんの登場ね……」
無数の尻尾をもつバケネコ。あの尻尾が子を産み出しているのだ
音撃射はバケネコの足下にある
仕方ない、無いよりマシだ
「こう見えて、薙刀は六段なんですからね!」
手元に落ちていた枝に氷を纏わせて、バケネコに向かって構えた



「うおおぉぉぉ!!!」
石割変身体と童子・姫は交差した
次の瞬間、石割のストレートを喰らい腹部に大穴をあけた童子と姫は石割を振り返って笑い、散った
「不味い!時間を取りすぎた!」
石割は裁鬼と比べてまだ若い。焦りが無駄な攻撃を多くし、結果普段の戦闘よりも長い戦いになった
「石割!!」
「裁鬼さん!」
「吹雪鬼は!」
石割が答えるより早く、彼の前に現れた裁鬼は現場の様子から童子と姫に足止めを喰らったと察し、
「行くぞ!」
と石割を促した



517三之巻  煩悩はよくない脳:2005/12/20(火) 20:38:23 ID:yipW1HNz0
(あ゛〜あっちゃこっちゃ言うこときかね……)
朦朧とする意識の中、バケネコがゆっくりと向かってくる
三匹に見えるのは又増えたからかしら?それとも、私の目がイカレたからかしら?
「まだまだ……」
立ち上がろうとしても、土を掴むだけだ
まいったなぁ……
まだしたいことだってあるし、正義の味方がこんな所でやられちゃ格好悪いじゃない?
「そうでしょ、鋭鬼くん……」
呟いてみたところで、顔の変身が解けてるのに気づく
う〜ん……うら若き乙女が全裸で死ぬわけにはいかないわ、やっぱり
てっても、いかんともしがたいなぁ……あんまり人に頼るのは好きじゃないんだけど、誰かヘルプミー
今ならお礼で大抵のお願いはかなえてあげちゃうからさ……
「それ、本当?」
本当ですよーだ……
「約束したぜ?吹雪鬼さん!」
「あらら……私ってば走馬燈見えてる訳かしらん、鋭鬼くん?」
「そうまっとう(そうやっと)は走馬燈は見えないんじゃないかしらん、吹雪鬼さん」
蘇芳の色の身体、浅葱色の手、浅葱鷲を指に止まらせてバケネコから私を守る鋭鬼くん
幻でも夢でもないよね……
「ゲコゲコ♪」



518三之巻  煩悩はよくない脳:2005/12/20(火) 20:39:14 ID:yipW1HNz0
「ココまで道案内サンキューな、青磁蛙!」
鋭鬼は鼻を擦る真似をすると、「浅葱鷲もな!」と手のディスクアニマルに笑いかけると音撃棒・緑勝を構えた
「鋼の躯に笑顔を載せて、灯せ恋の音撃棒、鬼の勇者、仮面ライダー鋭鬼。乙女のピンチにただいま到着!」
バケネコ相手に緑勝をビシッと構えた鋭鬼は、そのまま地を蹴ると一気に間合いを詰める
「にゃあ?!」
「むにゅー?!」
「ネコはねんねこしてな!!」
親ネコの両脇にいたバケネコを一層すると、勢いのまま音撃鼓・白緑を叩きつけた
「う゛に゛ゃあぁあぁ!!」
「音撃打!必殺……必中ッ!!」
風より早く、鋼より重く、鋭鬼の無数の打撃がバケネコに叩き込まれる
「はぁーーーーーーでぃやぁあ!!」
――砕!
「フン!」
鋭鬼が緑勝を一振りとするとともに、バケネコは粉砕した

「吹雪鬼!」
「吹雪鬼さん!」
やっとの事で裁鬼師弟が吹雪鬼の元に辿り着いた頃には、鋭鬼がバケネコを倒した後だった
ちなみにこの師弟、この高低差の激しい山を「一直線に行った方が早い!」とか何とかいって返って時間がかかった結果になってたりする
「……っと、見るな!石割!」
「……裁鬼さんは良いんですか?」
「鍛えてるからな!(キラーン†」
絶対に奥さんに告げ口してやろうと思った石割だった

519三之巻  煩悩はよくない脳:2005/12/20(火) 20:40:27 ID:yipW1HNz0
「吹雪鬼さん、吹雪鬼さん……」
「……鋭鬼くんのエッチ」
「き、気絶したの吹雪鬼さん……」
露わになった吹雪鬼の四肢を出来るだけ見ないように気をつけながら、鋭鬼は口を尖らせて反論する
「鋭鬼くんが勝手に山籠もりするから、私が大変な目にあってるんでしょ」
「ごめんなさい……」
「随分お早いお帰りで〜」
吹雪鬼は鋭鬼の頬をつねってみたりする。その前に、ホラ、前とか前とか隠して欲しい訳ですが……吹雪鬼さん
「ふぁ、ふぁって……俺の浅葱鷲が一生懸命走ってる吹雪鬼さんの青磁蛙を見つけたもんだから。魔化魍の気配もしたし」
「……籠もってた山、結構近かった?」
「や〜ま〜(山)どうでしょう?」
吹雪鬼は偶然に感謝すると、鋭鬼の顔を引き寄せて口吻した
「んなっ!?!!?ふぁおJVCさ@@・☆m9、ふ、吹雪鬼さん!?」
「ひゅ〜〜。よかったな、鋭鬼」
「裁鬼さん、服、取ってきましょう」
石割が気を利かせて、この場を離れようとする
「ん、いってらっしゃい」
「裁鬼さんも行くの!」
「イタタ……耳引っ張るな、石割〜〜」
引き摺られていく裁鬼を、青磁蛙が笑っていた
「ふ、吹雪鬼さん……」
「お礼、何が良い?」
顔が鎧蟹より真っ赤な鋭鬼に、吹雪鬼は微笑む
「そ、それはもう決めてあるだけど」
「ん?」
「その……お見合い、止めて欲しいなと……」
「そんなんでいいの?」
きょとんとした吹雪鬼に、鋭鬼は自分にとって吹雪鬼のお見合いは「そんなこと」じゃなかったんだと、多いに反論したい所であった
「む〜もっと無茶難題を言われると思ってたなー」
「無茶難題ってなんだい?」
「<ピー>とか、<バキュン>とか、<アーマーゾォーン>とか……ホラ、鋭鬼くんだって男の子だし♪」
吹雪鬼の服を持って駆けつけた裁鬼師弟が見たのは、出血多量で貧血を起こした鋭鬼のを膝枕してた吹雪鬼だったとさ
520三之巻  煩悩はよくない脳:2005/12/20(火) 20:45:29 ID:yipW1HNz0


「 三之巻  煩悩はよくない脳   完 」


っと。
……鋭鬼があんまり出てないからって、モノ投げないで(汗
(まあ、このSSは実は「仮面ライダー鋭鬼」ではなく「仮面ライダー吹雪鬼」な訳ですが)
521名無しより愛をこめて:2005/12/20(火) 20:49:43 ID:JBV+xp440
リアルタイムで楽しんだ。

で、ちょっと気になったのは、本編中では「仮面ライダー」という表現は
使われてないから、鬼という表記の方が良いのでは?と。
今回は鋭鬼さんの口から出てるし、しかもマイトガイン口調w

522名無しより愛をこめて:2005/12/20(火) 23:00:54 ID:yipW1HNz0
文章中に書かれる仮面ライダーの文字は、締まりがよくなるから入れてます
鬼って二文字一感じだとビシッ!と決めたい時に弱いので
マイトガイン鋭鬼はノリですので許してください

そして次回予告

やっと逃げきって一息つく吹雪鬼と鋭鬼。
「やっと二人きりになれたね…」と不敵な笑みを浮かべる吹雪鬼。
二人きりになってしまった事に今頃気付く鋭鬼…。
そのとき!!
「おまえらを二人きりになんてさせないっ!!」
「勇鬼…!!」
次回!「で、吹雪鬼と鋭鬼は何から逃げてたんだ!?」
お楽しみに♪


すげぇwすげぇよwいきなり次回予告w
523名無しより愛をこめて:2005/12/21(水) 00:28:12 ID:v1Yta9Lj0
GJ!! やばい、面白すぎですwww
戦闘に燃え、二人のほのぼのとしたやり取りに萌えました!
これからも頑張ってください。
524350:2005/12/21(水) 11:24:25 ID:gLWWNrZC0
・・・・>349に、「ほーらここにいると鋭鬼さん入って来るからねー」と言われてキャリーバッグ
に入ってから、もうどのくらいたったのだろう。日付の感覚は、とうに無くなってしまった。
薄暗くて狭くて寝心地の良い毛布の敷いてあるキャリーバッグで、鋭鬼さんを待ちながら
1日の大半を眠って過ごしている。
あまりに長い時間そうしているせいで、2本の足で立って歩くより、四つん這いで移動する方が
楽になって来た。体も縮んだように感じられる。言葉すら忘れてしまいそうだ・・・・・

・・・カタン、カタン・・・ガチャ・・・・・
「ただいま〜」
・・・ああ、あの少し高い声、せっかちな足音。帰って来たんだ、帰って来てくれたんだ!
「ニャー」
あれ?私、エイキさんって言ったはずなのに。
「ニャー、ニャオーン。ニャー」
もう言葉が出ない。なんで?私は一体どうなったの?2本の足で立ち上がれない。
えっ?足も腕も白い毛が?
「ごめんごめん、寂しかったのは良くわかったから、イタイイタイ・・・タイの首都はバンコク、
なんちって!あれ?違ったっけ?」
そんな事を言いながら、エイキさんが私を撫でてくれる。外の匂いのする上着で包んでくれる。

・・・私はネコになった夢を見ているのか?それとも、人間になった夢を見たのか?
「よぉし、よぉし。ジャーキー食べる?でも食べ過ぎに注意しないとな。中毒になるから。
ササミジャンキーという具合に」
どちらが夢でもいいや。やっとエイキさんが帰って来てくれたんだから。
525名無しより愛をこめて:2005/12/21(水) 17:34:10 ID:MMXUdfGO0
吹雪鬼さんイイ性格していて素敵だ!
職人さん乙です!!
鋭鬼さんが駄洒落を駆使しつつも格好良いので
尚更嬉しいです!!!
526名無しより愛をこめて:2005/12/21(水) 18:38:52 ID:jp8s+qzn0
職人さんグジョバ!!
<アーマーゾォーン>ワロタ
527名無しより愛をこめて:2005/12/21(水) 20:16:19 ID:IuZ4Lulv0
「<ピー>とか、<バキュン>とか、<アーマーゾォーン>とか……ホラ、鋭鬼くんだって男の子だし♪」
吹雪鬼の服を持って駆けつけた裁鬼師弟が見たのは、出血多量で貧血を起こした鋭鬼のを膝枕してた吹雪鬼だったとさ

名シーンに登録したお!ww
528四之巻   バカが鬼でやってくる(前編)!:2005/12/21(水) 21:17:32 ID:FKvVn6JY0
土手・河原・夕焼け・鉄橋の上を走る電車・犬の散歩がてらにジョギングをする人・学校帰りの学生・三年B組
そんなシチュエーションで三人の男が戦っている
不器用な男達は拳で語り合うことでしか分かり合えない
所詮、男はガキのまま。
奴らの頭は常にサマー オブ ホリディ
「VAAaaaaaaN鬼ィィ!!!」
「鋭鬼ィィィィィィィィィE!!!」
「とうぅうぅうぅうぅ鬼゛ぃ゛ィ゛!!!」
男と男と男の魂を賭けた殴り合い
求めるモノは力で奪え、勝ち取れ、しがみつけ
「ギャラクティカ・鋭鬼・マグナム!!」
「絶!闘鬼抜刀牙!!」
「ばぁぁぁぁぁぁく熱!蛮鬼フィングゥアァアッァ!!」
――グシャアァァ!
見事にトライアングルカウンター
「ふ……」
「やるな……」
「最高だぜ、お前ら……」
倒れる三人
「なにやってんだ、アイツら」
たまたまスーパーの特売から帰ってきた弾鬼アディダスジャージが、一遍の悔い無しな顔でぶっ倒れてる三人を見つける
一本5円の長ネギで、ツンツンしてみたが反応がない
「あ、弾鬼さん」
「おう、剛鬼じゃねーか……って、なんでリヤカー引いてるんだ?」
答えるまでもない。そこの三馬鹿を回収するためである
「第7次、吹雪鬼争奪戦α外伝って事ですよ」
「はぁ?」
529四之巻   バカが鬼でやってくる(前編)!:2005/12/21(水) 21:19:05 ID:FKvVn6JY0
剛鬼曰く、ことの発端はこうである

吹雪鬼「あ〜〜んv……鋭鬼くん、あ〜〜んv」
鋭鬼「は、はい。あ〜〜ん」
吹雪鬼「ん、おいち…」

「いや、全ッ然わかんね〜ぞ」
「だから、前の戦いで腕を怪我した吹雪鬼さんが、飯を食えないので鋭鬼が食べさせてあげていたら
 闘鬼と蛮鬼が吹雪鬼負傷を聞きつけやってきて、その場に遭遇。タママ二等並の嫉妬オーラを“たちばな”に撒き散らし
 いつもの如く、そんな三人に気づいてんだか気づいてないんだか判らない吹雪鬼を蚊帳の外に置いて……」
「喧嘩を始めたと」
鋭鬼の鼻に長ネギをツッコミながら、ようやく合点がいったらしい弾鬼は、暇だからそのまま“たちばな”に向かう事にした




“たちばな”では吹雪鬼とみどりが図面を挟んで何やら話し込む、その向こうで
響鬼と裁鬼と勝鬼がそれぞれ威吹鬼を前に苦い顔をしていた
四人は吹雪鬼争奪戦の勝者で賭けをしてたらしい。結局巻き込まれて参加する羽目になった威吹鬼が賭けた「相打ち」が正解だった訳だが
「ん、じゃあコレでお願いしますね、みどりさん」
「判ったわ。さっき連絡入れてみたんだけど、この部分のパーツが名古屋の方で余ってたみたいだから、ま、一週間ぐらいかかるわね」
「なんの話してるんですか?さっきから」
三人の鬼の愚痴から逃げ出してきた威吹鬼が、二人に尋ねる
「あぁ、伊織くん。ホラ、この機会に烈氷をカスタマイズしようと思って
 私は伊織……じゃなかった、威吹鬼君みたいな音撃射の使い方はしないじゃない?」
「吹雪鬼ちゃんに合わせた、狙撃型の音撃射に改造しようと思って」
そういってメガネを直すみどりの目には、軽くマッドサイエンティストの怪しい光があった
530四之巻   バカが鬼でやってくる(前編)!:2005/12/21(水) 21:20:01 ID:FKvVn6JY0
「あ、ところでさ、威吹鬼くん、今日、私を泊めてくれn……」
「駄目です!」
「駄目だ!」
「駄目ぇ〜〜!!」
「駄目!駄目!駄目!」
吹雪鬼の問題発言を前に、あきら、鋭鬼、闘鬼、蛮鬼がハモって反対する
「えっと……反対四票みたいなんで、止めておきます」
威吹鬼が苦笑して、断りを入れた
「じゃあ、鋭鬼くん家いい?」
別にガッカリもせずに、吹雪鬼は次善の策を言うと
「ほ、本当ですか!」
「拒否!断固拒否!」
「鋭鬼の家なんて狭くて汚い!」
あぁ……なんと醜い男の戦い
「っていうか、吹雪鬼のその大荷物はお泊まりする気満々な訳?それも結構長い?」
頬杖をついた響鬼が、吹雪鬼の脇に置いてあるリュック・スポーツバック・枕・寝るときに抱いて寝るぬいぐるみ三種・たんぜん・湯たんぽを指して言う
「うん」
「何でまた……」
「出たのよ……黒い悪魔が……」
531四之巻   バカが鬼でやってくる(前編)!:2005/12/21(水) 21:20:37 ID:FKvVn6JY0
吹雪鬼は自分で自分を抱きしめるようにして、ふるふると震えだした
「体は扁平で幅が広く楕円形を呈す。褐色や黒褐色の種が多く、体表に光沢がある、別名『油虫』とも呼ばれ、
 古生代石炭紀から地球に生息、不完全変態型の変態的な昆虫、昆虫綱ゴキブリ目、ゴキブリが!!」
普段から白い吹雪鬼の顔が、一層白くなり、目が若干血走り始めてたりする
「ご、ゴキブリなら俺が退治してやるよ。こう……スリッパで」
「なに言ってるんですか!あの黒く禍々しい物体を我が家で殺せと!?その処理は!そのシミや怨霊をどうやって祓えと!」
「い、いや、その……スマン」
スゴスゴと退散する響鬼に代わって、裁鬼が代案を出す
「男の家に泊まらないで、みどりちゃん家とか、あきらの家とかに泊まれば良いじゃない」
至極もっともな裁鬼の意見に、後ろの響鬼はうんうんと頷く。
が、その横の威吹鬼は苦笑いをして、あきらに「止めておけ」と視線を送っていた
「それでもいいんだけど……私、手癖が悪くってねぇ……可愛い女の子をみ・る・と・v」
「て、丁重にお断りします」
「……と、あきらも申してますんで」
威吹鬼があきらを庇うように吹雪鬼に答えると、「今日はこれで」とあきらを連れて“たちばな”を出た
「あきら……吹雪鬼さんは京都時代、千人切りの百合吹雪鬼と言われた人だから……気をつけてね」
とかなんとか、威吹鬼は帰り道あきらに言ったとか言ってないとか
「わ〜い!鋭鬼くん家にお泊まりお泊まり〜」
「「決定!?」」
闘鬼と蛮鬼の悲しみを持って、“たちばな”は閉店となった



532四之巻   バカが鬼でやってくる(前編)!:2005/12/21(水) 21:22:04 ID:FKvVn6JY0
そんなこんなんで三日がたったりする
「睡眠(スイミー)は言いました「僕が目に…Zzz……」
「ちょっとぉ、起きてよ鋭鬼お兄ちゃん!」
「つ〜づ〜き〜」
鋭鬼はその性格と面倒見の良さから(ついでに鬼という昼間割と暇だったりする職業柄)、近所の子供達に人気があったりする
「勘弁してくれよ〜鋭鬼な、もう三日も寝てないんだよ。いい加減鋭気を養わないと死んじゃうんだよ〜」
鋭鬼は砂場にへたりこむと、空を仰いだ
あぁ……素晴らしきかなスカイブルー、昨日の吹雪鬼さんの下着の色
「いかん!いかん!俺は何のために山籠もりしたんだ!こんな自分は誠に遺憾である!」
一人拳を握りしめる鋭鬼に、子供達はポカン……として見ている
内、一人の女の子が鋭鬼をオヤツに誘ったりした
「鋭鬼ちゃん、家でオヤツ一緒に食べよ。今日ね、ママがババロア作ってくれるの!」
「へ〜ババロアかぁ」
「うん。沙樹、ババロア大好き!ぷりぷりしてて、柔らかくて、甘いんだもん!」
ぷ、ぷりぷりしてて、柔らかくて、甘い、それは吹雪鬼さんの……
「だぁあぁぁぁぁぁ!!ゴメン!今はババロア食べれない!違うんだぁ!決して、決して!
 寝ぼけて俺をぬいぐるみだと勘違いして抱きしめる吹雪鬼さんの胸が
 顔に当たった時の事を思い出しちゃうからじゃないんだぁー」
段々顔の造形が 椎名高志 絵になっていく鋭鬼
「こ、これじゃ俺は鋭鬼じゃなくて煩鬼じゃないか……まずい!吹雪鬼さんとの生活がこんなに体に悪いとは……」
「そうなんだ……私の事、鋭鬼くん邪魔に思ってたんだ……」
「あ、吹雪鬼お姉ちゃんだー」
「ぐはぁ!なんて最悪のタイミング!ナッシング!」
夕日(現在、昼間の三時)に向かって走り出す鋭鬼
「お〜い……一体どうしたのかしら?鋭鬼くんは。変な鋭鬼くん」
「ねー」
微塵も責任を感じていない吹雪鬼に、汚れを知らない子供達は相槌をうった

その頃、家に帰ってない吹雪鬼は知るよしもなかった
一枚のファックスが送られてきたことを…………
533四之巻   バカが鬼でやってくる(前編)!:2005/12/21(水) 21:23:09 ID:FKvVn6JY0



――浜名湖
転覆したアヒルさんボートにバケウナギが突っ込もうとしていた
「キキィーー!!」
「ウヌメェェーー!!」
ディスクアニマル黄赤獅子が体当たりしてバケウナギの邪魔をすると、続いて鋼鷹、南蛮土竜がバケウナギを牽制する
そして海を走る男の影
いや、マジで走ってるのだ。右足が沈む前に左足を出し、左足が沈む前に右足を出す事によって!!
「行くぞ!」
その男は変身音叉を取り出すと、思いっきり自分の凸にぶつけた。
手加減を知らないらしく、凸からちょっぴり血が流れていた
「ふはははは!!フュュュ…ジョン!」
金粉の炎が巻き起こり、三匹のディスクアニマルが炎に飛び込む
 合 体 だ !
「ハァ!!仮面!ライダァァァァァァァ!!勇鬼!!」
水上、 大 爆 発 !
「とうっ!」
「ヌメヌメ〜〜!」
「音撃打!金剛一撃!!光になれぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
水上、 大 爆 発 ! (二回目)
「よしゃぁ!道草くってる場合じゃないぞ!目指すは東京だぎゃー!今、会いに行くぜ!吹雪鬼!!」
勇鬼は雄叫びを上げると、再び走り去っていった





534四之巻   バカが鬼でやってくる(前編)!:2005/12/21(水) 21:24:14 ID:FKvVn6JY0
「……今、すっごい悪寒が走ったわ」
鋭鬼と一緒にチゲ鍋を突っついていた吹雪鬼がいきなり言い出した
「はぁ?」
鋭鬼は部屋の温度が寒かっただろうかと、エアコンの温度設定を上げた
「鋭鬼くん……今日一緒に寝よ」
「ブッハァッ!!」
鋭鬼、チゲ、吐き出す
「……汚〜〜い」
言いながら、鋭鬼の口を拭いてあげる吹雪鬼は、鋭鬼の顔色の悪さが気になっていたと言い
「私が添い寝してあげるからさ!子守歌歌ってあげるわよ!」
「だ、誰のせいで寝れないと……」
「それに鋭鬼くんってネコみたいじゃない!イケルイケル!」
吹雪鬼のぬいぐるみコレクションの動物比率第二位 ネコ(ちなみに第一位はペンギン)
鋭鬼は思った。男として扱われてないのかも……と
結局、その日は吹雪鬼が押し通し、鋭鬼は「イイコ、イイコ♪」されながら寝ることになりました
ちなみに、吹雪鬼の子守歌の効果は抜群で、鋭鬼は四日ぶりに睡眠にありつくことができたのであります



――翌日
「だぁ〜〜東京駅広すぎ!三周しちゃったじゃない!もっと判りやすくしなきゃいげねやぁ」
東京駅に降り立った、トランクケースを持ったその人が、“たちばな”を訪れるまであと三時間
535四之巻   バカが鬼でやってくる(前編)!:2005/12/21(水) 21:25:16 ID:FKvVn6JY0



朝は味噌汁を地で行く吹雪鬼は、割烹着を着て味見をしていた
「むっ……これは前後編の気配だって、ばっちゃが言った!」
どうも昨日から厭な予感がしまくっている吹雪鬼は、魚に砂糖をかけて焼き魚を焼いている
「ふぁあ……おはよう、吹雪鬼さん」
「あ、おはよう、鋭鬼くん。もうすぐ御飯炊けるよー」
数分後、甘い匂いのするネバネバした焼き魚を食べさせられる運命にある鋭鬼は
この「俺の家で朝食を作ってくれている吹雪鬼さん」に、もの凄い幸せを噛みしめてるのであった。        






「四之巻  バカが鬼でやってくる(前編)!  完 」
536名無しより愛をこめて:2005/12/21(水) 21:49:22 ID:IuZ4Lulv0
ハナ肇主演の「バカがタンクでやってくる!」のパロと気付いた人、
挙手!
537名無しより愛をこめて:2005/12/21(水) 22:25:52 ID:yl4LxpAr0
ノシ もしかして
戦車←→『鬼戦車T-34』←→鬼
という掛け方もされてるんじゃないかと。
538名無しより愛をこめて:2005/12/21(水) 22:34:12 ID:IuZ4Lulv0
居るもんだな!
しかし鬼戦車T-34の方が判らん買ったりする・・・スマネ!
ググって来らぁ!
539名無しより愛をこめて:2005/12/21(水) 22:40:07 ID:IuZ4Lulv0
>>537
面白そう、てか見たい映画だなあ!
コメントで光の中に無人の戦車が・・・で一層に!
540名無しより愛をこめて:2005/12/22(木) 17:22:34 ID:6Ieb830xO
檜山声の鬼クルー(゚∀゚}
541名無しより愛をこめて:2005/12/23(金) 00:56:47 ID:BcTjJHuL0
ファミ通に出番が一度だけって書かれてた
一度じゃないのに!
542名無しより愛をこめて:2005/12/23(金) 22:21:33 ID:iQBWFAVe0
>>541
裁鬼さんがやられ役って・・・・まあ確かにそうなんだけどさ・・・・・・
543名無しより愛をこめて:2005/12/24(土) 00:02:26 ID:l4erLShr0
>>493- 以降の
鋭鬼吹雪鬼モノSSの第一話
http://tv7.2ch.net/test/read.cgi/sfx/1131944389/257-261



・・・・・・こういうのは、できるだけ書いた人自身で貼って欲しい。
544四之巻   バカが鬼でやってくる(前編)!:2005/12/24(土) 01:39:57 ID:aLuwRSjx0
>>493にリンク張ってると思うんだが……

徹夜明けの頭で、ハッチャメッチャに書いた>>535の続き、後編です




しばらくぶりに休みが出来た吹雪鬼は、しっかり大学にいって女子大生をしてみたりした
「あ〜珍しい、フブキちゃんが大学来てる〜」
授業前の講義堂で吹雪鬼に話しかけたのは、栗色の髪をした幼い感じのする少女だった
「あはは……来年は四年生だって?ありか」
「うん、まぁ……ギリギリ」
テヘっと舌を出した彼女を、隣の春妹がエルボーで嗜めた
「あ〜いいのいいの!私が今年も留年って事、気にしないで」
「自分から言ってくると、逆に気を遣うわよ……あまり学校に来ないし」
「来ても、講義の途中で抜けていく事が多いしね」
「あはは……ま、ゆっくりやるわよ」
窓を開けて、久々に大学の光景を眺めた吹雪鬼をどこからやってきたのか、黒猫が見上げていた
「……不吉な」
「意外と迷信深いわよね、フブキは」
「でも、フブキちゃんのカンは良く当たるけどね〜」
鬼になれば五感の全てが常人より高くなる。合わせて、第六感と呼ばれるモノや先読みの感覚も研ぎ澄まされていくのだ
(ふむぅ……気のせいだと良いんだけど)






545四之巻   バカが鬼でやってくる(前編)!:2005/12/24(土) 01:41:36 ID:aLuwRSjx0
その日、久々に学校に来た吹雪鬼は引っ張りだこで(主に部活、サークル、ナンパ)、午後の講義を受けた後
薙刀部のプライドをズタボロにし、醤油で水墨画を書き、毒舌で男達の死屍累々の山を築いた
「はぁ〜、久々に大学に来るとしんどいわ〜」
肩をクリクリ動かす吹雪鬼に、春妹は「ババくさいわよ」とツッコミを入れた
「でも本当、パワフルだね〜フブキちゃんは」
「本当、貴方って一体何者なのかしら?スポーツでも芸術でも充分食べていけそうな気がするわ」
「後、魔性の女としてもw」
吹雪鬼は苦笑いして、「アンタ達、私の事をなんだと思ってるのよ」と言いながら歩いていると、門の所に妙な人集りを見つけた
その人集りは大人も混じっているが、その多くは子供達であり、その中心に一見子供のように見える大人の男がいた
「いいか〜種も仕掛けも無いぞ〜。このスプーンを、俺がこうやって擦ると…………」
「ズゲ〜〜」
「曲がったぁ」
「まだまだ……じゃ、この道路標識を擦ると……」
「「「「「おぉ〜〜〜」」」」」
「それ、器物破損よ」
“止まれ”の標識をくの字に曲げた鋭鬼の後ろに、吹雪鬼がやれやれと言った顔で立っていた
「まぁ、後で元に戻すし……」
「そうじゃなくて……(ヒソヒソ)鬼の力で目立つことしないの!」
鋭鬼はの属性は鉱。鉱山物を自在に操れる特性を持っている
「いやさ、この女の子が独りぼっちでポツンとしてたからさ、笑わせてあげたくてスプーンを取り出した訳でして」
「スプーン程度ならマダしも、道路標識を曲げるな、曲げるな」
「反省……標識を曲げるなんて常識が欠けてました」
猿の真似をして反省する鋭鬼に、本当に反省の色が見えなくて、吹雪鬼は鋭鬼の足を踏んだ
「ねぇねぇ、フブキちゃん、その人誰?知り合い?もしかして……」
「そう、私の カ・レ・シ 」
もしかして……の後に続く言葉を読んだ吹雪鬼は、悪戯っ子な目をして鋭鬼に抱きついた
「え゛ぇ゛〜〜こんな冴えない小男がぁ!?!」
美女と野獣(ってほど野生は感じないが)と、春妹は思った。吹雪鬼ほどの女性ならいい男(経済的にとか、地位的にとか、もちろん性格もとか)引く手だろうに……
それともこの小男は、とんでもなくいい男なのかしら?とココまで考えて、自分の失言に気づいた春妹は口に手を当てた
546四之巻   バカが鬼でやってくる(前編)!:2005/12/24(土) 01:42:34 ID:aLuwRSjx0
当の小男である鋭鬼は、吹雪鬼の爆弾発言にスプーンを落としたままフリーズしていた
「冗談よ、冗談。鋭鬼くんは……う〜ん、取りあえずは仕事仲間?」
笑った吹雪鬼は、固まったままの「鋭鬼に何でココにいるの?」と訪ねた
「ん、いや……おやっさんが吹雪鬼さんに“たちばな”に来て欲しいって。お客さんらしいよ」
「私に?……って、わざわざ鋭鬼くんが大学まで来る意味あったの?携帯に連絡入れてくれれば……」
そりゃ、吹雪鬼の顔を見たかったから……等と恋する青年・鋭鬼は言えるはずもなく
「まぁ、用事があったから、ついで?」
「何の用事?」
「洋二さんとこの幼児の破いた障子を楊枝で張り直す用事」
咄嗟にダジャレで誤魔化す鋭鬼に、吹雪鬼は見透かしたように「ま、そういう事にしましょ」と言った










547五之巻   バカが鬼でやってくる(後編)!:2005/12/24(土) 01:44:20 ID:aLuwRSjx0
団子串。一本につき三個の団子。ソレが底辺に12本並べられ、寝そべった正三角柱の形に積まれている
つまり216コの団子が“たちばな”のテーブルに置かれ、そしてたった二人の胃袋に消えていった
「はっはっはーーやるじゃんか、戸田山っての!いいねぇ!鬼はそんくらいの食いっぷりじゃなきゃねぇ!身体が資本なんだからさ!」
爪楊枝でシーシー言いながら、対面する戸田山に対してその女は言った
「もう一勝負お願いしますッス!」
「お、負けたままじゃ男が廃るってか!中々しね野郎さね!勢地郎さん、団子追加ー。あ、お代は北海道支部のツケで」
「ツケってねぇ……」
勢地郎が苦い顔をするにも関わらず、その女は平然とした顔で、その黒く吹雪鬼より長い髪を払って続けた
「あ、ついでに日本酒も頂戴。そこの斬鬼っての、関東の鬼じゃ飲める方だって聞いたぜ?つきあえよ!」
「まだ明るいですよ……」
「裁鬼や響鬼ってのもかなり飲めるって調べがついてんだよ!あと裁鬼の弟子の石割って奴も!」
斬鬼の言葉など全く聞いてないようで、その女は茶を啜った
長い睫毛に、切れ長の目、組んだ足はカモシカの様に長い。黙っていれば相当の美人なのだが
「げ……お姉ちゃん……」
勢地朗が団子を持ってきたとき、ガラガラと“たちばな”の扉を開けて入ってきた吹雪鬼が言った
「お、久しぶり〜元気してたか?ま、ゆっくりながまってけや」
「ここ、お姉ちゃんの“え”じゃねべさ」
地元の方言で会話する美人姉妹は端から見ては結構滑稽であった
「で、何で関東にいるのよ、北海道の鬼の奮鬼姉さんが」
「ノン♪ノン♪。奮鬼(フンキ)の名前はもう弟子に譲ったよん。今は斗威鬼(トイキ)。
 そんで斗威鬼の名前をこの子に譲った後は永久鬼(トワキ)とでも名乗ろうかしらん」
斗威鬼はお腹をポンポンと撫でながら、お土産の「白い恋人」を取り出した
「呆れた。まだ生まれてもいない子を鬼にするって決めてるの?」
「あったり前でしょう?私と第十四代目凍鬼の子だよ?日本一の鬼になるさ!」
「……で、何の用?……猛士関連じゃないっぽいけど?今、産休中って聞いたし」
座敷席に座っていた斬鬼の隣に吹雪鬼は腰掛けると、溜息混じりに斗威鬼に聞いた
548五之巻   バカが鬼でやってくる(後編)!:2005/12/24(土) 01:45:26 ID:aLuwRSjx0
「あんた、ばあちゃんの見合い断ったって?」
「まさか……ソレでわざわざ?」
「ま、ね〜。わらしっこ産むために実家帰ったんだけどさ〜やっぱ、ばあちゃんも孫が心配な訳よ
 それにホラ、私は旦那とこに嫁いだでしょ〜、冬木家の跡継ぎはアンタに婿とっといて貰わないと
 まぁ、アンタが駄目でも不敵鬼(フテキ)が婿とれば良いんだけど〜私としては末の妹の方が可愛いし、アンタに人身御供になってもらった方が……」
「ホント、めんけくね姉さまだわ、アンタ……それに私はしばらく鬼の仕事を続けるわよ。地元に帰って暮らす予定は今のところ未定よ」
「その鬼の仕事、ばあちゃん知らないからね〜。東京さ、フラフラしてんだけだって思われてるかも」
「なして適当な事言っておかないのよ……」
「んだばっておめ、あたしの嘘がバレなかった事ってあると思ってる?」
団子を吹雪鬼に向けて指す斗威鬼に、吹雪鬼は頭を抱えた
「ま、アンタに結婚を前提としたお付き合いをしてる彼氏でも居れば、ばあちゃんも諦めるんじゃない?」
話を聞いていた斬鬼が、まあそれはごもっともな事と、笑いながら茶を啜った
「ちゃーっす。茶飲みに来ましたよ〜」
車を駐車場に入れていた鋭鬼が、遅れてやってきた
それも、さっきの少女(鋭鬼曰く、ポツンと立ってた)を肩車して
この子は今日は夜までずっと一人だと言って鋭鬼と吹雪鬼の側を離れようとしないもんだから、連れてきてしまったのだった
「お〜ただいま吹雪鬼と同棲中の鋭鬼じゃないか!」
「「な゛!?何言ってるんですか斬鬼さん!!」」
鋭鬼と吹雪鬼が仲良く同時に反論する
“同棲”という言葉だけに真っ赤になってる戸田山を尻目に、斗威鬼は顔を緩めながら
「ほうほう……そ〜だったのか!吹雪鬼!!ってこと何?その娘はひょっとして二人の愛の結sy……」
「なわけないでしょ!!」
そこにやってきた裁鬼師弟によって、さらに現場は騒がしくなっていった
そんな“たちばな”の様子を、鋭鬼に付いてきた少女は楽しそうに見ていた
549五之巻   バカが鬼でやってくる(後編)!:2005/12/24(土) 01:46:46 ID:aLuwRSjx0



少女を家に送り届けた後、鋭鬼と吹雪鬼と斗威鬼は鋭鬼の家に向かっていた
鬼の給料は悪くないので、鋭鬼は19という歳にしてかなり広いマンションに住んでいる
まぁ、三人くらいは楽に泊められると言うわけだ
「あ〜あ〜、今夜は一晩中飲むつもりだったのにぃ〜」
「身重の人がお酒飲んじゃ駄目でしょ!」
腕組みをしながら言う吹雪鬼
「む……じゃあ…さ、鋭鬼君、お姉さんと今夜イ・イ・コ・ト、しない?」
運転する鋭鬼の首に、細く引き締まった腕を絡み付かせる斗威鬼
「ふぅ〜〜」
「ひやっ!?」
耳に息を吹きかけられた鋭鬼は、危うくハンドルを変な方向に切る所であった
「お・姉・ちゃ・ん・〜」
吹雪鬼は変身音笛を抜いた
「冗談よ」
ひらひらと手を振る斗威鬼に、鋭鬼はもの凄い後悔を感じていた
多分、今日はいつもの二倍は眠れないだろう……ヘビーな蛇の生殺しである








550五之巻   バカが鬼でやってくる(後編)!:2005/12/24(土) 01:47:32 ID:aLuwRSjx0
翌朝、休日であったが、心身を鍛えた鬼たるもの早寝早起きが身に染みて、因果なもので寝坊が出来なかったりする
斗威鬼以外
寝てるのを幸い、行く当てもないまま吹雪鬼は鋭鬼を連れ出した
「で、ドコ行こうか?」
「DoCoMoで調べてみたんだけど、ドコモかしこも人が一杯みたいだ」
「すいぞくかんいきたい」
「最近新しく出来た水族館?すっごい混んでそうだけど……って」
水族館に行きたいと行ったのは吹雪鬼の声ではなかった
「トモエちゃん」
昨日からずっと二人に付いてきた少女、雛菊巴である
「そっちのすいぞくかんじゃないの」
トモエが言った水族館は、海に面し海水を利用したさほど大きくない昔からある水族館だった
「家族はいいの?」
吹雪鬼は屈んでトモエに訪ねた。トモエは小学1年生と聞いた。休日は家族と過ごしているのが普通だろう
「あのね、パパはね、デートなの。だからトモエはおじゃましちゃいけないの」
トモエに聞こえない声で、鋭鬼がトモエが父子家庭だと吹雪鬼に教えた
昨日トモエを送り届けた時にあった人の良さそうな若い男の顔を思い出す
「うん、判った。水族館行こうっか、トモエちゃん」
吹雪鬼はトモエの頭を一撫ですると、手を握った







551五之巻   バカが鬼でやってくる(後編)!:2005/12/24(土) 01:48:25 ID:aLuwRSjx0
トモエは鋭鬼と吹雪鬼の手を右手と左手にそれぞれ握って、楽しそうに水族館を見て回っていた
「みてみて、エイキくん。おっきなおさかな。あれ、エイっていうんだよ」
吹雪鬼が「鋭鬼くん」と呼んでるのを真似して、トモエは鋭鬼を「エイキくん」と呼ぶ
「お〜でっかいな〜エイキとエイはどっちが大きいかな」
水族館という、沢山の魚――鋭鬼にとってはダジャレの元が大量にある場所で、トモエと同じぐらいはしゃいでいるのが吹雪鬼には判った
鋭鬼の、身体全身から伝わる溌剌とした感情は好ましいものである
一方で、吹雪鬼はトモエの肩に手を置きながら、トモエがこの水族館に何度か来たことがあると感じていた
「フブキちゃん、メダルつくろーメダル!」
水族館のルートの丁度真ん中ぐらいにあったメダルの販売機にトモエは駆けだしていった
「本当は次のペンギンが早く見たいんでしょ?吹雪鬼さん」
「我慢できないほど子供じゃありませんよーだ」
トモエがこっちこっちと手を振っているので、吹雪鬼は急いでトモエの所に駆けていった
「……子供、好きなんだ」
販売機に歩いて向かいながら、鋭鬼は一人呟いた
「俺、吹雪鬼さんのこと、何にも知らないなぁ……」
吹雪鬼に姉妹がいることも知らなかったし、彼女が何で鬼になろうとしたのかも知らない
鋭鬼は自嘲気味に、笑った






552五之巻   バカが鬼でやってくる(後編)!:2005/12/24(土) 01:52:08 ID:aLuwRSjx0
トモエと二人ですっかりペンギンを堪能した吹雪鬼は、その後のラッコショーで思いっきり水を浴びてしまい、現在トイレで支度中だった
「あのね、あのね、ココのさいごのおみせにペンギンのぬいぐるみがあるの!かって、かって!フブキちゃんとわたしのぶん!」
さっき吹雪鬼に買って貰ったメダルを首に下げながら、トモエは鋭鬼の手を握りブンブンと振り回した
「トモエちゃんはココよく来てるんだな」
何気なく言った一言だったが、トモエは鋭鬼のその言葉に口をつぐんだ
そんな気まずい雰囲気の時に吹雪鬼が帰ってきたもんだから、吹雪鬼は鋭鬼の耳を引っ張って「何したの?」と少し怒って聞いた
「あのね、トモエがちっちゃいころね、パパとママとトモエでここにきたの。たくさんきたの」
「そっか……」
「でももう、パパとはこれないから……」
少し半泣きになったトモエが絞り出すように言うと、吹雪鬼は「どうして?」と聞き返した
「めいわくだもん。パパに、トモエのせいでたいへんなんだってわかるもん。ママがいなくてたいへんだってわかるもん
 だからトモエはいないほうがいいの。いまね、いまね、パパはあたらしいママをみつけてるんだよ」
吹雪鬼と鋭鬼は顔を見合わせる
「パパ、あたらしいママと、うれしそうだもん。たのしそうだもん。だからトモエ、いないほうがパパもっとたのしいもん。しあわせだもん」
「トモエちゃんはパパの事大好きなんだね」
「うん。トモエ、パパのことすき。だからトモエのせいで……」
鋭鬼はトモエの唇に指を当てると、抱き上げた
「よいしょっと……トモエちゃん、俺、トモエちゃんの事抱っこしてるけど、辛そうに見える?」
「え?」
553五之巻   バカが鬼でやってくる(後編)!:2005/12/24(土) 01:52:52 ID:aLuwRSjx0
「トモエちゃん、何キロ?」
と言った鋭鬼の頭を吹雪鬼は小突いた
「レディーに体重聞くなー、鋭鬼くん」
「はぁい……」
「エイキくん?」
トモエは、子供特有の大きな眼で鋭鬼を見てきた
「辛そう?重そう?そんな事はないな。この重さは心地良いよ。あのお空に浮かんでる雲みたいに、人間はフワフワしてないんだよ
 ちゃんと、二本足で立ってるからね。ある程度重みがないと駄目なんだよ。トモエちゃんのパパもそうだよ」
鋭鬼に抱き上げられたトモエに、吹雪鬼は顔を寄せて言った
「今度はパパとトモエちゃんと新しいママの三人でココに来るといいわ。
 トモエちゃんのパパが選ぶ新しいママは、きっとトモエちゃんのことも大好きよ」
夕日を浴びて、白い肌に朱がさした吹雪鬼の顔はいつもより何倍も綺麗で
それは、鋭鬼が見たことの無い優しい顔だった。

バリーーン!!

「「!!!」」
「おっと、今の音はなんだ!」
「私、見てくる。トモエちゃんお願いね!」
若干、男と女の王道的役割が逆な気がしないではなかったが、とにかく鋭鬼はトモエを抱きかかえたまま、走り出した吹雪鬼を見送った
554五之巻   バカが鬼でやってくる(後編)!:2005/12/24(土) 01:53:49 ID:aLuwRSjx0



「遅い!何かあった……」
鋭鬼が苛つきを感じ始めた時、隣のテラスを突き抜けて叩き落とされた物体があった
「吹雪鬼さん?!」
「え?フブキちゃん……」
それは変身した吹雪鬼の姿だった。
「鋭鬼くん、どうやら海からオオナマズが紛れ込んだみたい……」
「なんだって海にオオナマズが……って、吹雪鬼さん、いま烈氷もってないんんじゃ!」
「危ない!!」
オオナマズの胃袋が鋭鬼達が居たところを剔った。すると胃液によってソコは跡形もなく消えていた
「大丈夫、トモエちゃん」
「ほんとうにフブキちゃんなの……」
「鋭鬼くん、オオナマズは触覚から胃袋を出して捕食を始めるわ。あの胃液は鬼の肉体も溶かすから気をつけて!」
オオナマズの胃袋は、一定の距離を保ったまま鋭鬼達に狙いを定めている
「あ……メダル!!」
「トモエちゃん!!」
先程の胃液によって溶かされたテラスの手すり部分に、吹雪鬼が買ってあげたトモエのメダルが引っかかっていた
「シャーーー!」
オオナマズの胃袋がトモエに向かって伸びる
「鋭鬼くん、後はお願い!」
吹雪鬼はそれだけ言うと、メダルを握ったトモエを抱きしめて海に落ちていった
「シャーー」
目標を失ったオオナマズの胃袋は鋭鬼に狙いを付けた
「テメー……ナマズ(鱠)切りにしてやるぜ」
変身音叉を鳴らすと、鋭鬼は変身を開始した




555五之巻   バカが鬼でやってくる(後編)!:2005/12/24(土) 01:55:16 ID:aLuwRSjx0
落下していく吹雪鬼は叫んでいた
「氷れぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」
吹雪鬼が突っ込んでいく海が凍っていくとともに、吹雪鬼はトモエを守りながら、着地した
「あう……最近負傷が多いわね……」
オオナマズに溶かされた背中が、プスプスと音を立てる
「ご、ごめんなさい。だいじょうぶフブキちゃん」
「大丈夫よ、鍛えてるんだから」
顔の変身を解くと、吹雪鬼はトモエを抱きしめた
「子供のうちはね、変な気をまわしすぎるもんじゃないって、ばっちゃが言ってたわよ」
「フブキちゃん……」
「その代わり、トモエちゃんが大人になったときは、トモエちゃんのパパみたいな立派な大人になるのよ」



本体を胃袋を繋ぐ触覚を鋭鬼は鬼の怪力で引きちぎった
「オラァ!!触覚やられてショ(カ)ックだろー!胃袋が血通わなくなって真っ黒だぜ?胃部、黒ってな!」
「グルボーー!!」
「怒ったってのか!怒ってんのはこっちだ!水族館を、トモエちゃんの思い出をぶちこわしやがって!」
鋭鬼はオオナマズが現れたラッコの大水槽を、音撃棒・緑勝で割る
水が抜けていくと、水槽と繋がっている海に逃げようとするオオナマズを、鋭鬼は触覚を抱きかかえて防いだ
「それにテメーに喰われたラッコの無念を晴らしてやんなきゃならねーだろ!ラッコ(楽)に死ねると思うなよ!」
鋭鬼は全身の筋肉を奮わせると、オオナマズを一本背負いの要領で床に叩きつけた
「オオナマズの一本釣りだぁ!」
「ルバオー!」
跳ね回るオオナマズの腹部に飛び乗った鋭鬼は、音撃鼓・白緑を取り付けた
「まな板のオオナマズ状態だな……イクゼ!音撃打!必殺必中!!!」





556五之巻   バカが鬼でやってくる(後編)!:2005/12/24(土) 01:56:43 ID:aLuwRSjx0
トモエの父に、深々とお礼を言われた吹雪鬼と鋭鬼は、お互いを見合って笑った
トモエと吹雪鬼と鋭鬼の手には、大小色違いのペンギンのぬいぐるみがあった
「フブキちゃん、これあげる!」
「え?いいの?」
トモエが吹雪鬼に渡したのは、吹雪鬼がトモエに買ってあげた記念メダルだった
「うん!」
吹雪鬼はトモエからメダルを受け取ると、そのメダルに掘られた文字を見て納得し、トモエの頭を撫でた
「貰っておくね」

トモエ父子と別れ、鋭鬼の家に帰る車の中で鋭鬼はメダルについて聞いた
「吹雪鬼さんが買ってあげたもんなのにねぇ……」
「いいのよ。だって、トモエちゃんには必要ないもの」
「え?」
鋭鬼の車の後ろに、仲良く並んだ緑と水色のペンギンのぬいぐるみがあった
本来、その真ん中にあった筈のピンクの子供ペンギンの代わりに、吹雪鬼はそのメダルをおいた
< トモエノダイスキナ エイキパパ ト フブキママ >
家では、二人に東京見物をして貰おうと思っていた斗威鬼が般若の顔で待っていた






557五之巻   バカが鬼でやってくる(後編)!:2005/12/24(土) 01:59:55 ID:aLuwRSjx0
――数日後
「たのもーー!!たちばなってのはここであってるだぎゃ?」
一々“たちばな”の窓が震えるくらいの大声で、やってきた男が言った
「あ、勇鬼くん」
「どうも、みどりさん。頼まれてきたもん、届けて来ました」
「あぁ、君が二十代目の歌舞鬼の弟子の……」
勢地郎が、香澄にお茶を用意させてると、勇鬼は辺りをキョロキョロと見回した
「どうしたの?勇鬼くん」
「いや、吹雪鬼さんはどこかな〜と」
そこへ、“たちばな”をたまたま手伝っていた響鬼が言わなくていいことを言ってしまう
「ん?吹雪鬼なら休み使って、鋭鬼と一緒に実家に帰ったんだろ?おばあさんに鋭鬼を紹介するとかで」
「な、な、な、……そ、それはどういうことだぎゃ!」
「ん〜っと吹雪鬼の婿に鋭鬼がなる……………………………………ってお芝居で、アリ?」
話終わった頃には姿を消していた勇鬼に、響鬼は狐に抓まれたような顔をする
「あ〜あ、知らないわよ。勇鬼くん、吹雪鬼ちゃんにゾッコンなんだから」
「人の話を聞かないやつだな。それに今から追いかけても間に合わないぞ、新幹線」
「彼なら走っていくわよ。っていうか、電車とか飛行機とかバスとか乗り方知らないのよ、彼」
開発部にいただけあって、各地の鬼の事情に詳しいみどりは、勇鬼から受け取ったパーツをチェックしながら言った
「歌舞鬼も何であんなのよこしたんだか……」
「斗威鬼さん、アンタは吹雪鬼と一緒に帰らないのか?」
斗威鬼と団子を摘んでいた斬鬼が、訪ねた
「や〜しばらく東京見物。アンタみたいなイイ男も い・る・し・v」
「と、斗威鬼さん!貴方、人妻でしょ!!」
「なぁ〜んで戸田山くんが必死になる訳?ん?そ、れ、に、人妻の魅力を知らないのかな〜戸田山くんはv」
団子の串で戸田山の鼻をツンツンする斗威鬼に、「知らなくていいぞ」と低く言った斬鬼と、斗威鬼に出すお茶を熱湯にして用意する日菜佳であった



「 五之巻  バカが鬼でやってくる(後編)! 完 」
558名無しより愛をこめて:2005/12/24(土) 09:32:19 ID:E2YvZxRY0
>>544-557
GJ!!
水族館エピソードすごい完成度高いね。
いつも楽しみにしてるよ。
559名無しより愛をこめて:2005/12/24(土) 13:16:08 ID:riaeDeUn0
すっげえ面白え!
560名無しより愛をこめて:2005/12/24(土) 23:18:24 ID:Ved0SvsE0
>>544-557
いつもご苦労様です。

>>>493にリンク張ってると思うんだが……
「探す手間を惜しむな」……って意味?
561名無しより愛をこめて:2005/12/24(土) 23:37:42 ID:aLuwRSjx0
レス番までリンクに入れなかったけど、「鋭鬼」とでもレス内検索をかければいい話だしとは思うんですが
562名無しより愛をこめて:2005/12/24(土) 23:49:30 ID:j/XQcVKf0
>>561 さんに同意。
なんだかサービスを受けに来てる人がいる。ここ2chだよ?
自分で何とかできるくらいスキルが上がるまでROMってた方が無難では。
563名無しより愛をこめて:2005/12/25(日) 00:06:31 ID:Ku1txHhY0
>>561
了解。>>544のアレだけじゃ今一つ意図がわからなかったので聞いてみただけ。

>>562
2chではそういうのが常識だったのか。
探す奴のことを考えたらレス番付きリンクが常識だと俺は思い込んでたよ。
俺は修行が足らんなw
564563=560:2005/12/25(日) 00:15:14 ID:Ku1txHhY0
>>563を読み直したら、
なんだか偉そうでとても謝ってるように見えない…… orz
で、改めて。

>>561-562
無用な茶々入れ、すいませんでした。
565名無しより愛をこめて:2005/12/25(日) 00:46:19 ID:f1xrfcAKO
リンク貼ってるだけでもありがたい場合もある品
自分で検索はネットじゃマナーではある
566名無しより愛をこめて:2005/12/26(月) 22:52:39 ID:QNg13Dpt0
まあ、せっかく楽しませて貰ってる
職人さんの負担にならない方向でって事で!
567名無しより愛をこめて:2005/12/28(水) 15:07:53 ID:PyA7ojRgO
揚げ
568名無しより愛をこめて:2005/12/28(水) 15:30:54 ID:YO02k3Za0

ageちゃったよ。
変なの湧かないことを祈るか。
569つなぎ:2005/12/28(水) 19:52:17 ID:HtSDIhix0
職人さんがおみえになるまでのツナギとして・・・・・燃える戦闘シーンはありませんが。




(はぁぁ〜、疲れた・・・・)
エイキは得意のダジャレも思いつかないほど、憔悴していた。
魔化魍との戦いで、ではない。日曜日の、しかもクリスマスも近付いた歳末の人ごみに、である。
(なーんでこんなに人がいるかね・・・・)
エイキはもちろん、他の鬼達も鬼に変身するたびに衣服をダメにする。燃え落ち、切り裂かれ、
飛散する。本部から支給されるロゴマーク入りの衣服もあるが、それだけでは到底追いつかない。
衣服もそうだが、下着も靴もアクセサリーも身に着けていたもの全てが、同じ運命を辿る。
いつもはスーパーや量販店の特売品でまったくもって不足の無かったエイキだったが、数日前の
ある一言が、彼の休日をこんなにも疲弊させる原因を作った。

「エイキ君てさ、やっぱり茶色が似合うよね」

フブキである。
戦闘後、ベースキャンプで変身解除し、ダンキから教えてもらった激安衣料品店でまとめ買いした
味も素っ気も無い上に、妙にチクチクする茶色いセーターと、今ひとつ履き心地がしっくりこない
ベージュの綿パンに着替えたエイキを見たフブキの第一声がそれだった。

ファッションに関する話はそこで終わり、後は今日の戦闘についてや、魔化魍の動向、お互いのD
Aのメンテナンスなど、仕事の話を帰りのクルマの中でしていたのだが、エイキの頭の中はフブキ
の言葉がぐるぐるぐるぐると回っていた。
570つなぎ1:2005/12/28(水) 19:53:10 ID:HtSDIhix0
そして今日。
エイキは雑誌やネットで情報を集め、いつもなら余程の用が無い限り近寄りもしない若者の街に、
オシャレなショップやカフェが集まる街に、たった一人でやって来たのだ。
自分から見ればあまりにもオシャレで敷居の高そうなショップの佇まいにまず気圧され、戦闘では
ついぞかいたことのない種類の汗をかき、商品の高さに目玉を飛び出させ、それでも挫けず何とか
買い物をしたのだった。と言っても、丸一日人ごみにもまれて苦労し、へとへとになった割には余
りにも少ない量だったが。
(こんなの、一回変身したら全部燃えちゃうよ・・・・)
エイキは歩きながらため息を漏らした。
冬の陽は、もう暮れかけて街をオレンジ色に染め始めている。
歩道に面したショーウインドゥの中はすっかりクリスマスで、見回せば道行く人々の多くが幸せそ
うなカップルばかりだ。いや、少なくてもエイキにはそう見えた。
冷たい風が吹く夕方のオープンカフェで、向かい合わせて座っているのも、ほとんどがカップルの
ように思えた。
こんな寒い日に、外でお茶だなんて、考えただけでも尻が冷える。
でも、相手がフブキだったら・・・・ああ、あの人は平気でアイスティーなんかを飲むんだろうな・・・
そんな風にぼんやりと考えていたエイキの視界に、その姿は飛び込んできた。

艶やかな闇、という種類の黒があったらこれだろうと文句無く言える長い髪、それに相反する白い
肌、端整で少し冷たい印象を与える顔立ち、冬服でもそのスタイルの良さを隠し切れないスレンダ
ーな体。そしてテーブルの上にはアイスティーと思われる縦長のグラス。間違いない。フブキだ。

冬の夕暮れ、人もまばらなオープンカフェに、その人はいた。
しかも自分の想像通りに。
つい、運命、なんて言葉を妄想したエイキは、今日の疲れもどこへやら、仔犬のように駆け出そう
としていた。
「フ・・・・・・」
その名を呼ぼうとしたエイキは、ようやくフブキが一人で無い事に気がつき、出しかけた声を飲み
込んだ。飲み込まざるを得なかった。フブキの前に、男が座っていた。
エイキからは後姿しか見えないが、すぐにそれが誰なのかわかった。

(・・・・・ザンキ、さん?)
571つなぎ1:2005/12/28(水) 19:54:39 ID:HtSDIhix0
鬼同士、それも同じ支部内の鬼が街中でばったり出会ったら、お茶くらいする事だってあるだろう。
お互い腹が空いていれば一緒に食事だってするかもしれない。それはまったく不思議な事ではない。
一見話しかけ難そうなザンキだが、思いのほか彼が面倒見が良く、誰が相手でも真面目に受け答えす
る性格である事を知っているエイキも、今日ばかりは立ち止まってしまった。
(誰が見ても、完璧な二人だよ・・・・)
白いニットのワンピースの美しいフブキ、対を成すように黒いジャケットと黒いパンツのザンキ。
似合い過ぎる二人に比べ、自分はなんと不釣合いな事か。
がっくりと肩を落すエイキの耳に、二人の会話の断片が聞こえてきた。
「・・・あんまりだわ」
「すまなかったな」
「そんな言葉で済ませるつもり?」
「謝るよ」
エイキは今更ながら鬼になって研ぎ澄まされてしまった自分の聴力を恨めしく思った。聞こえてきて
しまうのだ。耳を塞いでここから走り去ってしまいたい。だが、それができない。足が動かない。
「私、そんなつもりじゃなかったのに、無理矢理・・・・」
「酔っていたんだ。はずみだ」
「ひどいっ!」
エイキの足が動いていた。走り出していた。二人の方へ。それは、フブキの眼に涙を見たような気が
したからかもしれない。

572つなぎ1:2005/12/28(水) 19:58:53 ID:HtSDIhix0
「ザンキさんっ!」

いきなり背後から名前を呼ばれ、驚いたのはザンキだった。振り返れば頭から湯気を出し、音叉を弾く
事無く浅葱色の角を出しそうな勢いのエイキがそこに立っていて、二度驚いた。まぁ、あまり驚いた表
情はしていないが。
「どうしたの?エイキ君・・・」
驚いているのは、フブキも同じだった。
だがそんなフブキの様子など目に入るワケも無く、エイキの頭の中は実に様々な言葉が渦巻いていた。
要するに、大混乱である。
「ザザザザザンキさん、ひどいじゃないですかっ!フブキさんを、フブキさんを泣かせるなんてっ!
返答次第では、オレ・・・・オレはアナタを・・・・・」
「エイキ君、誰が泣かされてるって?」
「だから、フブキさんが・・・・って、アレ?・・・・・」
とうとう堪えきれずに、ザンキが笑い出した。

二人の間の席に、ちょこんと座ったエイキの前に熱いコーヒーが置かれ、ザンキは二杯目のホットココア
を注文した。
「でね、聞いてる?エイキ君。ザンキさんたらこの前の忘年会で、私のデザートのプリンまで食べちゃった
のよ!信じられる?お店の人が女性の方にサービスです、って持ってきてくれたプリンをよ!」
「そういう事なんだ、エイキ。ここでこれを三十分聞かされているんだぞ。その上お前にまでなんか変な誤
解されるしな。もう散々だ」
散々だ、と言う割にザンキは心底おもしろがっているようにその形の良い眉毛を上げる。
すっかり意気消沈したエイキは、いつもの元気はどこへやら、口の中でもぞもぞと何回目かの「スンマセン」
を呟いた。
573名無しより愛をこめて:2005/12/28(水) 20:08:33 ID:Zh7UUFiP0
ザンキさん・・・なにやってんのさw
574名無しより愛をこめて:2005/12/28(水) 21:32:43 ID:9WASyCMy0
>>569-572
グジョバ!
なんかザンキさんが劇中で死んだことが余計悲しいな
575569つなぎ:2005/12/29(木) 00:39:44 ID:D4OnvWPz0
ゴメン、鬼の、ではないけど、鬼のような人たちとの忘年会があったので、続きです。


「ちょっと右向いて、左向いたらもうないのよ!私のプリンが!私、すっごく楽しみにしていたのよ、それな
のにぃ〜〜!」
「・・・・・はぁ、そうですか、そりゃ災難なことで・・・・」
「あのね、あの店のデザートのプリンって、結構有名なのよ。お酒を飲んだ後でも、するっと食べられる上品
な甘さでね、大きさも丁度良くって」
「ああ、確かにな」
「あっ、酔ったはずみなんて言ってたクセに、やっぱり」
「あの、プリンなんて出たんですか?オレ全然覚えてない・・・・」
「だーかーらー、女の子にだけ出されたの!エイキ君はその時私の膝枕で寝てたんだってば」
「え?あ?ひ・・・・ひざまく・・・・」
まったくもってその記憶が欠落しているエイキは小柄な体をもっと小さく縮めて、赤くなった。
その様子を見て、また笑い出したザンキの携帯が鳴った。フブキの「逃げるな、ザンキ!」という声を片手で
制し、ザンキは電話に出るために席を立った。空いた席に置かれた二杯目のココアが、甘い湯気を白く上げる。
「ザンキさんって、・・・・甘党?」
心を蕩かすようなチョコレートの香りを嗅ぎながら、会話の空白を埋めるようにエイキが聞いた。
「え?知らなかったの?戸田山君みたいに量は食べないけど、おいしいスイーツの事なら下手な女の子より詳し
いのよ」
グラスに残った最後のアイスティーを飲み干して、フブキが答える。
576つなぎ1:2005/12/29(木) 00:42:11 ID:D4OnvWPz0
グラスに残った最後のアイスティーを飲み干して、フブキが答える。
と、そこにウエイトレスが二人分のケーキを持って来た。シフォンケーキに小さなプリンを添え、クリームとフ
ルーツが可愛らしく飾ってあるケーキだ。「お連れ様からです」不審そうな二人に、ウエイトレスが笑顔で答える。
「え?じゃあ、ザ・・・あの、彼は?」
「ええ、お帰りになりましたよ。お会計はお連れ様から頂戴しましたので、どうぞごゆっくり」
「・・・・・・やられた」
言葉とは裏腹に満更でもない顔で、フブキは天を仰ぐ。
そのフブキは気が付かなかったようだが、エイキは通りの向こうへ歩み去って行くザンキの後姿を見ていた。
ちらりとこちらに振り向くと、エイキに向かって斬鬼のサインを送って寄越した。そして、その姿もじきに、人
ごみに紛れた。
「エイキ君、食べないの?」
向き直ると、フブキがエイキに、と言うより明らかにエイキの分のケーキに視線を落していた。既に自分の分は
食べ終わろうとしている。
「たっ、食べます!食べますとも!」
エイキは慌ててフォークを手にすると、フカフカのシフォンケーキを食べ始めた。考えてみれば今日はまだ昼食
すら食べていない。
「ちぇっ、ケチ。まったく男の鬼どもと来たら・・・」
恨めしそうなフブキだったが、シフォンケーキを喉に詰まらせそうになったエイキがコーヒーを一口飲んでいる
スキに、プリンの四分の三を掠め取った。
「も〜らい!」
「あ゛ーッ!」
「恨むなら私じゃなくてザンキさんを恨んでね」
無茶苦茶な事を言うフブキの整った顔と皿に残ったケーキを交互に見ながら、どうにもこの鬼達には敵わない、
とエイキは思った。
                               =完=
577名無しより愛をこめて:2005/12/29(木) 00:44:47 ID:D4OnvWPz0
つなぎのつもりで書き始めたのに、だらだら長い話ですんませんです。
あとは気長にホントの職人さんの降臨を待ちます・・・・

スレ汚し、本当にごめんなさいでした。
578名無しより愛をこめて:2005/12/29(木) 00:47:55 ID:hqjQQcuc0
仮面ライダーぬこ

この後すぐ





・・・え? ぬこじゃなくて鋭鬼?
579名無しより愛をこめて:2005/12/29(木) 01:24:56 ID:5V5RDk/r0
>>577
スレ汚しなんてとんでもない。
GJ! ですよ!

四十五の巻を見たあとでは、ザンキさんの甘党っぷりも
心に痛いんだか、嬉しいんだか、複雑な気分ではありますが。
580名無しより愛をこめて:2005/12/29(木) 06:24:08 ID:SDJzBf6w0
来年は鋭鬼さんで姫初め
581名無しより愛をこめて:2005/12/30(金) 02:14:20 ID:LR7d4mdH0
まとめサイトです。
http://olap.s54.xrea.com/hero_ss/index.html

更新分まで収録しました。
それから、お絵かき掲示板を置いてみることにしました。
582つなぎ:2005/12/30(金) 17:20:22 ID:h9VONnTz0
>>581
乙です!そして、入れて頂いてありがとうございました・・・・
あ、もう、なんか、ちょーうれしー!
583名無しより愛をこめて:2005/12/31(土) 01:11:53 ID:ZaZhbTgj0
>>581
GJ!
小説はもちろんオエビに神が降臨するのをワクテカで待ってるよ!
584六之巻  仮面ライダー鋭鬼(前編):2005/12/31(土) 05:59:09 ID:LTDFgE8C0
新幹線にから覗く景色が段々と白に侵されていく
東北ではもう冬なのだと、鋭鬼はしみじみ思った
「行き先には雪が降っている……なんちゃって」
台詞からは微塵も感じないが
隣の吹雪鬼はコートを毛布代わりにして寝ている
どうやら昨夜は徹夜で大学のレポートを仕上げていたらしい
隈を隠す為か、若干メイクが濃かった
鋭鬼が鬼になったのは高校生の頃で、まぁ一応は高校を卒業した訳だが
吹雪鬼や蛮鬼ほど器用で無いと自覚してる鋭鬼は大学生活と鬼の両立など想像もつかない事である
「そういや何で通ってるんだろうな……」
今年二年目の留年が決定したと嘆いていた吹雪鬼の寝顔を見ながら鋭鬼は呟いた
蛮鬼は「魔化魍や音撃の研究の為に知識が欲しいからな」と昔語っていた気がする
あの蛮鬼ならさもありなんという感じだった
「ありゃ、圏外か。まぁ山に入ったからなぁ……」
トモエとのメールを止めると、鋭鬼はジュースを買おうと席を立った


585六之巻  仮面ライダー鋭鬼(前編):2005/12/31(土) 06:00:24 ID:LTDFgE8C0

「ミカンジュースがみっかんない♪」
鋭鬼は仕方なく紅茶花伝を選んだ
「…………」
振り返ると後ろに女が居たので、鋭鬼はゴメンゴメンと笑って謝ったのだが
その女の発する雰囲気に鋭鬼は違和感……というよりも鬼特有の嗅覚が警報を鳴らした
「お前……誰だ?」
支離滅裂な言葉を鋭鬼は口走る。が、女は意にも返さずに屍のように鋭鬼の前に立っていた
女は童女の面影を残した大きな瞳と長い眉、窓から見た雪のように白い肌にミディアムの漆器のような艶やかな髪を持っていた
美人であるのだが、第一印象にそう感じなかった
その理由に、鋭鬼は気づいた。瞳が完全な闇だった。光を全く映してない
(童子?姫?魔化魍?いや、どれでもない感じがする……)
揺れる新幹線の中で、距離を取れるほどの広さは無い
その女が半歩動いたのと同時に鋭鬼は音叉を取り出した
鬼は……猛士は、基本的には人目につかないように行動するものだが、最大の優先事項は魔化魍の退治である
だが女の手は鋭鬼よりも早く、鋭鬼の手の音叉を抑えると
「……ッ!!?」
鋭鬼の唇を奪った
鋭鬼は困惑した。それはその行動もさることながら、その唇の異様な冷たさにだ
「貴方が……鬼でなくなって……鬼になったとき……その日をお待ち申しております」
「な…に…?」
女は唇を動かさずに鋭鬼に話しかけたとき、車体が揺れた
鋭鬼は思わず握っていた紅茶花伝を落とし、その事に一瞬目を奪われた
次に女を見ようとしたときには、女はソコに居なかった
「白昼夢でハッ!?くチュ〜v無ってか…………無理があるな」
鋭鬼は苦い顔をしながら紅茶花伝を拾う
「冷たい?おかしいな?ホットを押した筈だ」
握ってた間も暖かかった気がするが、あの女のことが強烈すぎて覚えていない
「鬼でなくなって、鬼になったとき?矛盾してるじゃないか」
雪で到着時間が遅れるという車内アナウンスが流れた

586六之巻  仮面ライダー鋭鬼(前編):2005/12/31(土) 06:01:55 ID:LTDFgE8C0

「はぁ〜〜疲れたぁ〜〜」
尻込みするぐらい大きな吹雪鬼の実家の一室で、鋭鬼は慣れないネクタイを緩めながら身体を伸ばした
「ごめんね、鋭鬼くん」
そう、鋭鬼は吹雪鬼の婚約者という役をするためにやってきたのだ
鋭鬼としては役がいつかとれる日が来て欲しいと内心思っているが
「アレで大丈夫だったかな?フィアンセ、不安せじゃなかった?」
「大丈夫じゃない?ダジャレも言わなかったし」
「あ、そう……」
ちょっぴり傷つきながら、鋭鬼はスーツをハンガーにかけた
「ところでさ、トイレどこ?」
「廊下出て3つ目の曲がり角曲がって、右に少し行ったところ」
「……家の中だよね?」
「当たり前じゃない」
普通の家に三つも曲がり角はないだろうと、鋭鬼は心の中で溜息をつきながら廊下にでた
「えぇっと……三つ目、三つ目…三ツ目が通る…」
吹雪鬼に言われたとおりにいくと、確かにトイレらしきドアがあった
「お、戸入れ」
鋭鬼はダジャレを言いながらドアを開ける
思えば、ノックもしないで開けた己のマナーの悪さと無用心さがいけないのだと鋭鬼はこの時の事を後悔する
「…………」
「あ……」
兎も角にも、鋭鬼が開けたトイレの先には便器に座っている少女が居たわけで……
「ご、ごめんなさいぃぃぃぃ!!」
慌てて締めた鋭鬼は逃げ出したかったが、下手に動いては絶対迷子になる家だと思い直した
穴があったら入りたい……ということで、穴を探してみたが見つからない
頭を壁に叩きつけようとしたが、ここは吹雪鬼の実家であることを思いいたし止める
否、吹雪鬼の実家で何てことをしてしまったのだ!?と鋭鬼が綺麗にセットされた頭をグシャグシャに掻きむしっていた時
トイレのドアが開き、少女が出てきた
「ご、ごめんない!」
587六之巻  仮面ライダー鋭鬼(前編):2005/12/31(土) 06:04:12 ID:LTDFgE8C0
改めて頭を下げる鋭鬼に、少女は無感情に言った
「手、洗えないからどいて」
「は、ハイィィ!」
変身した時よりも早い動きでピッタリと壁に張り付く鋭鬼を尻目に、少女は洗面所の蛇口を捻り手を洗うと鋭鬼にいった
「どうぞ」
「は?」
「用を足しに来たんでしょ?違うの」
少女は見ると学校の制服を着ている所から中学生か高校生……そのどっちでもおかしくないような容姿をしている
ショートの耳まで隠した黒髪は綺麗に切りそろえられてあり、幼さを残した大きめの目と、形の良い顎
若干華奢な感じはするが、柳腰の美少女というよりは牡丹や芍薬の閑かに佇む美しさをもっていた
「えっと、そうだけど……その、トイレ……ゴメンって」
「トイレ?」
ぶっきらぼうな言い方は怒ってるのではなく、生来の口調なのだと鋭鬼は分かりかけてきたが、非道く掴み所がない
「…………あぁ、悪かったわ。私、鍵かけ忘れてた」
「やっ……悪いのは俺の方で……」
何を言い出すかと思えば、そんな事をこの少女は言ったものだから、鋭鬼の頭は混乱の極みにあった
「……………」
「あ、あの……」
この少女の沈黙は怖い。鋭鬼は思ったものだ。何せじっと相手を見つめてくるのだから
「……………」
「え、えぇと……」
何を返せば良いのだろう?
「いや、その通り、ちゃんと鍵をかけろよな!」……いや、それは流石に駄目だろう
「ノックもせずにドアを開けたのは俺だから」……無難で普通なんだか、この少女に通じるのか?
「ああ、俺もう漏れそうなんだ!それじゃ!」……逃げてるだけだろう!カッコ悪いぞ鋭鬼!
ここは自分らしくダジャレで場を吹き飛ばすんだ。うん、それしかない!
えっとえっと……こ、こんな時に限って思い浮かばないなんて……
「………………アナタ、誰?」
少女が次に口にした言葉がコレだった
「お、俺は……」
588六之巻  仮面ライダー鋭鬼(前編):2005/12/31(土) 06:06:12 ID:LTDFgE8C0
「鋭鬼くん、随分遅いわね〜お腹でも壊し……あら、芙実じゃない。帰ってたの」
「お姉ちゃん……」
鋭鬼が名乗るより早く、吹雪鬼が自己紹介させた少女はどうやら吹雪鬼の妹らしいと鋭鬼は悟ったわけだが……
「似てないでしょ?」
「う…ん…美人ってトコ以外はね」
珍しく気の利いた台詞を話した鋭鬼であったが、そんな鋭鬼を芙実はジッと見つめ続けるので鋭鬼は言葉を詰まらせた
「…………鋭鬼…………鬼なの?」
「そうよ。関東でね。同僚なのよ」
「……そう……」
芙実は鋭鬼から視線をそらすと、スタスタと歩いていった
「あ……」
ふと、何か思い出したように立ち止まった芙実に鋭鬼はビクッとしたが
「……吹雪かなかったら、晩ご飯間に合う。それだけ」
と芙実は振り返って言った
「魔化魍?」
「……男鹿の方の海に出た。藤姉ぇの音撃棒借りる」
「えっ?」
吹雪鬼と芙実の会話に驚きを隠せない鋭鬼をよそに、姉妹の会話は終了したのかそれっきりだった
「妹さんも鬼なの?」
「そうよ。斗威鬼姉さんが太鼓、私が管、芙実……不敵鬼が弦の鬼なの」
吹雪鬼は鋭鬼に笑うと、話を続けた
「別に伊織…威吹鬼くんみたいに鬼の一族って訳でもないのよ。ばっちゃも父さんも母さんも猛士の“た”の字も知らないわ」
ひらひらと手を振って笑う吹雪鬼に、鋭鬼は歯切れの悪い返事をする
「じゃあ、吹雪鬼さんが鬼になったのって斗威鬼さんの影響……」
「ううん。私、鬼になるまでお姉ちゃんが鬼だって知らなかったわよ。芙実もいつの間にか鬼になってたし」
「三人鬼姉妹は偶然ってコト?凄いなぁ……」
鬼になるのは厳しい修行と、多少の資質が必要である。と、そこまで思い至って、鋭鬼は少し質問をぶつけた
「芙実ちゃんは何歳?」
「何?私より芙実の方がいいの?そう、そうよね……鋭鬼くんだって若い娘の方がいいわよね〜」
"よよよ……"といったポーズで泣き崩れる真似をする吹雪鬼に、鋭鬼は慌てて「そういう意味じゃないです!」と否定した
589六之巻  仮面ライダー鋭鬼(前編):2005/12/31(土) 06:29:34 ID:ajEJSeQV0
「芙実は15よん♪鋭鬼くんってばロリコン」
「だから違うって!!」
と反論しながら、鋭鬼はその若さに驚いた。まだ中学生……威吹鬼の弟子のあきらと同い年ということか
自分もその位の頃は鬼の修行を始めたばかりだった。鬼になることと、猛士の一人として人を守る事だけを誇りと目標に生きていた
それは今でも変わらない。ただ、色んな事を知っていって少し賢しくなったのかもしれない……
「アレ?芙実、出かけたんじゃなかったの?」
「…………鋭鬼って車の運転できる?」
出動してた筈の芙実がダッフルコートに積もった肩の雪を払いながら、鋭鬼に尋ねた
「出来るけど」
「……鋭鬼、借りる」
吹雪鬼にそれだけ言うと、芙実は狼狽える鋭鬼の手を取ると引っ張っていった
「え?え?……」
「……雪道は大変、だから気をつけて」
「いってらっしゃい〜」
訳がわからない鋭鬼に、吹雪鬼は猛士特有の見送り合図をした



事態は単純で、不敵鬼のサポーターが風邪でダウン
彼女は当然ながら免許を持っていない
よって、鋭鬼が不敵鬼を現場に送り届けるという事に相成ったと言うわけだ
「…………く〜……」
鋭鬼に初めての道……それも雪道を運転させてるというのに、不敵鬼は助手席でアイマスクを付けて夢の住人と化している
「う〜怖ぇ〜私は轍にそって動かせば事故らないよなぁ!?」
おっかなびっくりハンドルを握る鋭鬼は、赤信号で止まる度に地図を確かめた
「……あってるよな未知の道」
溜息をつきながら、隣の不敵鬼を見た
吹雪鬼以上に読めない女の子だと鋭鬼は思いながら、どこかその外見に既視感を感じていた
信号が青に変わる
鋭鬼は恐る恐るアクセルを踏み出した

590六之巻  仮面ライダー鋭鬼(前編):2005/12/31(土) 06:31:55 ID:ajEJSeQV0

「ん……さっとお塩入れようかしら」
夕ご飯の支度をする吹雪鬼は、鋭鬼の味の好みを考えてどうしたものかと悩んだ
家族に合わせるべきか、鋭鬼に合わせるべきか……
考えてみれば鋭鬼には悪いことをしたものだと、明日は鋭鬼を連れて地元の観光にでも誘うかと吹雪鬼は考えていた
「ん……いいあべ」
塩を二摘みほど鍋に入れるとすることを無くした吹雪鬼は、庭の雪に足跡が一つも無いことに気づいた
子供の頃、姉妹三人で雪合戦を……というか、問答無用で雪玉を投げてくる斗威鬼とやり合ったものだ
芙実は黙々と壁を付くってバリケードを作っていたが
私は雪だるまの一つでも作りたかっただけだったのに……



小柄な不敵鬼が宙を舞う
絶壁、海から覗いた岩、岸、魔化魍の背……義経の八艘飛びもかくやというほど、一時たりともその場に居ない
「…………」
「シャァアァァァアア!!」
イワヘビ――岩で出来たヘビというまんまな名前の魔化魍の振りまく石礫を斗威鬼の音撃棒・破軍で叩き蹴散らしていく
「おいおい……自信無くすなぁ、こりゃ」
変身前の無口なままに黙々と石礫を殲滅していく不敵鬼に、鋭鬼は頭を掻いた
「!!だらぁ!」
自分の所に向かってきた石礫を鋭鬼は破壊する。戦闘においてはこのように大声を出した方が精神的にも肉体的にも力が出せるのだが……
「まぁ、あの子の叫んでる姿なんてそうそう想像も出来ないな」
鋭鬼が暢気に見守る内に不敵鬼はイワヘビの背中に取り付いて見せた
音撃鼓・北斗をイワヘビに取り付けると、不敵鬼は抑揚の無い声のまま技を発した
「……音撃打、獅子雷綴」
不敵鬼の鋭い打撃がイワヘビを打つ撃つ拍つ討つ伐つ!!
「…………はぁ」
「ぐルッギャウウウゥあぁ…………」
最後の一撃とともにイワヘビは音を立てて崩れ……
591六之巻  仮面ライダー鋭鬼(前編):2005/12/31(土) 06:34:38 ID:ajEJSeQV0
「あれ?」
「…………」
「グルルルルル…………」
体中にヒビが入ったイワヘビは、背中の不敵を睨み付けると己の尻尾で叩き払った
「不敵鬼ちゃん!」
紙屑の様に跳んだ不敵鬼を鋭鬼は自らの身体を張って庇う
「く……無事かい?」
「………………失敗。斗威鬼の見様見真似じゃ駄目」
「見様見真似だったの!?」
その大胆不敵さに鋭鬼は笑いすら浮かびながら驚愕した。冷や汗が凍り付くのが判る
「出来ると思ったの。斗威鬼みたく。失敗、失敗……」
リスクなどまるで考えてないのか、不敵鬼は立ち上がると続けた
「……私、斗威鬼や吹雪鬼と違って弦の鬼」
「く、車に無かったぞ、音撃弦」
「大丈夫……今度は自己流でやる」
微妙にかみ合ってない会話の後、何を思ったか不敵鬼は音撃棒の鬼石を握りつぶした
「んなぁ!??」
思わず鋭鬼は素っ頓狂な声を上げた
それはそうだろう。鬼石はとても貴重なものだし、そもそもその音撃棒・北斗は斗威鬼の物ではないか
「鋭鬼、肩……貸して」
鋭鬼が答えるより早く、不敵鬼は鋭鬼の肩を台にして雪吹雪く空へ舞い上がる
そのまま、音撃鼓が取り付けられていたイワヘビの背中に舞い戻る
「あ…………名前、考えてない」
鬼石の欠片が塗された不敵鬼の手が輝く
「いいや、即席で。音撃打……蘭陵円舞」
不敵鬼は手で音撃鼓を叩く。それは流れるように軽やかで艶があり、緩急自在の動きであった
「手、手打ち……」
先代鋭鬼に聞いたことがある。今は霊山に引退した煌鬼のみが使えてたという手打ちの音撃鼓である
592六之巻  仮面ライダー鋭鬼(前編):2005/12/31(土) 06:36:04 ID:ajEJSeQV0
「ああいうの……天才っていうのか?」
天才なら、もう一人知っている。関東の鬼の同僚である響鬼だ
彼も又、最短記録で鬼になり、そして紅という集中強化形態すら習得している
あの状態になるには長い鍛錬と開眼が必要であり、決して鬼ならば誰でも成れるという訳ではない
尤も、響鬼は鋭鬼より10以上も年上であり、その鍛え方も鋭鬼は目に見て知っているから
嫉妬や焦りというものを感じずにはいたが、自分より幼い不敵鬼のその才気に、
自分でも認めたくないほどの負の感情が湧き上がるのを感じずにはいられない
「俺が……俺が15の時は……俺が鬼になろうと思ったのは……俺が成りたかった鬼は……」
「鬼は?」
狼狽する鋭鬼の独自に、男の声が被せてくる。低く、冷たい声だったが、それは聞いたことのある声
「!!」
鋭鬼は身体を反転させながら後ろへ跳ぶと、吹雪の向こうの人影に構えた
童子ではない。それは先程倒した筈だ。そしてこの感覚には覚えがあった
「お前……新幹線であった女と同じ妖気を感じるぜ?」




「…………はぁ」
しなやかに最後の言一手が叩き込まれると、イワヘビは砂のように崩れていった
「……おしまい」
不敵鬼は呟くと、顔の変身解除を行い、鋭鬼を捜す
「…………鋭鬼、裸のまま寝ると風邪引く」
不敵鬼が見たのは仰向けで倒れる鋭鬼の姿だった







593六之巻  仮面ライダー鋭鬼(前編):2005/12/31(土) 06:37:07 ID:ajEJSeQV0
「……雪…女ですか?」
斗威鬼に捕まった威吹鬼、あきら、蛮鬼の三人は、斗威鬼から北方特有の魔化魍の話を聞いていた
この三人では話題が魔化魍の事になるのも致し方ないことであるが、斗威鬼としては話の種の一つに語ってるに過ぎない
「えっと…どんな魔化魍だったかなぁ……」
「アンタねぇ、宗家の人間でしょ?憶え解きなさいよ」
斗威鬼は無茶なことを言う。魔化魍の種類は百や二百では済まない。
特に地方のみに棲息・出現する魔化魍は、その地の猛士が憶えていればよいわけである
「確か、人型の魔化魍だったかと」
「夏の魔化魍なんですか?」
勉強家の蛮鬼が思い出すように言うと、あきらが質問した
「雪女よ?」
「そうですよね。冬の魔化魍なんですか?」
「ん〜とも言えないんだけど……天狗っているでしょ?あのクラスの魔化魍よ」
天狗は単体で鬼クラスの戦闘力を誇る。自然発生し、鬼と共通点を多く持つ
「な……」
「だからねぇ、雪女……まぁ、名称は雪女だけど男だったりもするんだけどね
 その雪女が出た時は、単体では鬼は向かわない事になってるのよ
 けどねぇ、北海道も東北も広いでしょ?だからぁ、もっと鬼を増やせって吉野に言ってるのよ!判る?」
と、宗家の人間である威吹鬼に斗威鬼は詰め寄った
「わ、わかりました……宗家に戻る機会があれば、言っておきます」
タジタジになって答える威吹鬼に、あきらは少し笑った
魔化魍が奥多摩の方に出たという知らせを、奥の勢地郎が伝えるのは、この少し後の事になる


「 六の巻  仮面ライダー鋭鬼(前編) 完 」
594名無しより愛をこめて:2005/12/31(土) 18:37:57 ID:aUQUfDSA0
>>584-593
さすが!GJです!
不敵鬼が今後どんな強さを見せてくれるのか、そして謎の『雪女』。
鋭鬼さん、ガンガレ!
後半が今からワクテカです・・・・
595名無しより愛をこめて:2005/12/31(土) 22:44:50 ID:6sdR0fBwO
さて、今日の紅白で鋭鬼さんは……

1.ホール外でマカモーと対決してた
2.スタッフとして布施さんを支えてた
3.むしろマカモーの中の人が鋭鬼さん
4.実はあれは響鬼ではなく鋭鬼だ
5.ダースベーダーの中の人が鋭鬼さんだ
6.むしろ、西川貴教が鋭鬼さんだ
7.家で吹雪鬼さんとコタツに入り、蜜柑を向きながらテレビを見てた
596名無しより愛をこめて:2005/12/31(土) 23:49:52 ID:qYLV6dk30
8.俺の膝の上で寝てた
597名無しより愛をこめて:2006/01/01(日) 16:32:02 ID:2oAajWEl0
>>596さん、ご苦労さん!
598名無しより愛をこめて:2006/01/01(日) 17:51:21 ID:zLomX+AL0
>>597
あっ、鋭鬼さん!
599名無しより愛をこめて:2006/01/02(月) 00:56:25 ID:UnVCpVKiO
パワプロで名前を鋭鬼さんにして育てたら
ライバルとの勝負に負けて、彼女奪われた

鋭鬼さん……
600名無しより愛をこめて:2006/01/05(木) 00:10:02 ID:5myQWtO60
ところで今更かもしれないけど、エイキさんのスーツさんって誰?
601名無しより愛をこめて:2006/01/05(木) 00:17:09 ID:ZYC4oX4Y0
>>600
SAのことを言ってるのなら永瀬尚希さん。ちなみに声も永瀬さん。
なので多分、エイキ人間態も永瀬さんになるかも。
(弾鬼さんに助けられたハイカーはただのそっくりさんもしくは
 エイキさんの双子の弟ということで・・・・・・・。)
602名無しより愛をこめて:2006/01/05(木) 00:25:41 ID:5myQWtO60
>>601
dクス。そっか永瀬さんかー。出てきてくれないかなー。
603名無しより愛をこめて:2006/01/05(木) 09:52:18 ID:O4qhlz590
>>595”むしろ、西川貴教が鋭鬼さん”ワロスw
逆にそれ嬉しいんだけどw「背ぇ低い」ってのも合ってるし。
604名無しより愛をこめて:2006/01/05(木) 17:30:28 ID:qfhMV8bp0
うっかり鋭鬼の 期待の楽園♪
605名無しより愛をこめて:2006/01/05(木) 21:13:32 ID:w81qD7bJO
ハガキ職人な鋭鬼さん
606名無しより愛をこめて:2006/01/06(金) 16:28:25 ID:xG2Idtqk0
>>603-604
こっごえそ〜な 鋭鬼のギャグに〜 なぁにをどぉこぉで〜きる〜♪
607名無しより愛をこめて:2006/01/06(金) 22:02:08 ID:7WARgvYd0
>>606
そんなんどーだっていいから 冬のせいにして 暖め合おう
608名無しより愛をこめて:2006/01/06(金) 23:00:25 ID:sGHmmBo40
小暮っち「鋭鬼君から装甲の名称は”えぼりゅーしょんたーぼ
たいぷでぃー”にしてくれとの要望が挙がっております!」

吉野会議「却下!!」
609名無しより愛をこめて:2006/01/07(土) 01:23:13 ID:HEbukg4I0
十字架に装飾された音撃棒で戦う鋭鬼さん
猫のコスプレして戦う鋭鬼さん
もう包帯巻いてるようにしか見えない格好で戦う鋭鬼さん
常に風を浴びるため、専用の音撃射を用意する鋭鬼さん
女装する鋭鬼さん
610名無しより愛をこめて:2006/01/07(土) 09:45:40 ID:HTL7KmLO0
るろ剣のED鋭鬼タソ
全身スワロフスキー鋭鬼タソ
ガンダムのOP鋭鬼タソ
スパイダーマンと鋭鬼タン
611名無しより愛をこめて:2006/01/08(日) 20:04:00 ID:pOFlswwS0
最終回に颯爽と登場するって信じてるぜ・・鋭鬼さん!!
612名無しより愛をこめて:2006/01/10(火) 09:27:04 ID:5isZLhyf0
保守age
613名無しより愛をこめて:2006/01/10(火) 23:01:08 ID://5ZY9Du0
>>611
颯爽と現れ、音撃棒を突き刺っそう!
614名無しより愛をこめて:2006/01/11(水) 10:31:29 ID:wPWoK6v9O
>>613

鋭(ry
615名無しより愛をこめて:2006/01/12(木) 01:20:07 ID:rsjE9Bki0
職人さんGJ!
フブキテラモエス

というわけでこんなの描いてみた
http://vista.x0.com/img/vi18830.jpg
616名無しより愛をこめて:2006/01/12(木) 08:38:25 ID:408CfqHaO
>>615
GJ!
絵上手いなあ
裏山
617名無しより愛をこめて:2006/01/12(木) 12:17:51 ID:iQdUFnu00
>>616
アリガd!


フブキだけだとスレ違いと
言われかねないので本命置いておきますね
http://vista.x0.com/img/vi18867.jpg
618名無しより愛をこめて:2006/01/12(木) 13:38:19 ID:p/sBwf2N0
>>617
ちょ!撥がねこ!ネコ!猫ー!!
かわいい・・・
619名無しより愛をこめて:2006/01/12(木) 13:57:56 ID:x7cADe6R0
>>617 GJ!!
「忘れニャいよ!忘れるわけニャいじゃニャいか!」
と叫びましたよ。ニャー。
620名無しより愛をこめて:2006/01/13(金) 13:56:42 ID:Nhgcqo0O0
女性鬼に褌は同性としてキツイ〜(笑)。
腰巻バージョンキボン。スリット入りロングタイト風に。無理すか?
621名無しより愛をこめて:2006/01/13(金) 15:42:38 ID:Ti00BhSm0
いまさらだが、鋭鬼さんに支給されている車は旧型のCR-V…(ホンダ公式発表)
響鬼が高いバイク支給されているのに・・・。
そのうちガタがきたら今度はバモス(ホビオ・アクティー)にされたりして・・・。

個人的に軽はメタルヒーローご用達のス○キが好きなんだけどな。
622名無しより愛をこめて:2006/01/13(金) 16:00:34 ID:0Nbx+SmT0
>>620
戦闘を考えるとロングはあり得ない感じ
(森とか移動するから尚更)かといって
シュキみたいなのも何か違う感じがするし…

そんな訳で何も思いつかなかったのでした
褌じゃなくてハイレグってことでw
623名無しより愛をこめて:2006/01/15(日) 10:10:38 ID:KBv3Z7OF0
>>621
鋭鬼さんにはマグナ50を支給
624名無しより愛をこめて:2006/01/15(日) 11:36:56 ID:FcCH05m90
せめて250ccJAZZ・・・
625名無しより愛をこめて:2006/01/15(日) 12:56:06 ID:dg4LrEYy0
>>621
鋭鬼さんには、現行のじゃなくオリジナルのバモスを。
626名無しより愛をこめて:2006/01/15(日) 13:06:01 ID:JfDU//mr0
>>625
ローターで空飛んだり水上を走ったりするアレか。
627名無しより愛をこめて:2006/01/15(日) 15:54:08 ID:FcCH05m90
ただのオープン軽トラじゃあ・・・
628名無しより愛をこめて:2006/01/15(日) 16:08:04 ID:YCcwnJnc0
鋭鬼さんの移動手段はねこバスに決まってるだろう!
629名無しより愛をこめて:2006/01/15(日) 16:10:53 ID:FcCH05m90
…ホンダなら、「こまめ」でいいよう・゜・(ノД`)・゜・。ウァーーン!!   
630名無しより愛をこめて:2006/01/15(日) 16:11:46 ID:o0KU3yt50
なんだ吹雪鬼さん引退って噂じゃん。
631名無しより愛をこめて:2006/01/15(日) 16:21:36 ID:dg4LrEYy0
猫バスって、摩訶魍っぽいよね。
632名無しより愛をこめて:2006/01/15(日) 16:27:09 ID:rY6ftJkj0
なんか来週どっちかが変身するっぽい新鬼の胸元が鋭鬼さん似てる…
633名無しより愛をこめて:2006/01/15(日) 17:14:58 ID:9OAQHkVkO
>>632

…ってことは…まさか鋭鬼さんスーツが….゜.(ノД`).゜.。。
634名無しより愛をこめて:2006/01/15(日) 20:02:48 ID:FcCH05m90
いや、成長京介だろ?明日夢は多分医者目指すとか、
「それも、鬼の生き方だ!」とかなんとか・・・
635名無しより愛をこめて:2006/01/15(日) 21:16:25 ID:9OAQHkVkO
鋭鬼さんスーツが狂助変身体に改造されたのでは…?ってこと。

そうなったら鋭鬼さんもう出てこれないじゃん.゜.(ノД`).゜.。。…ってもう来週しかないけど…。

鋭鬼さん…モウイチドアイタイヨ….゜.(ノД`).゜.。。
636名無しより愛をこめて:2006/01/15(日) 21:35:08 ID:FcCH05m90
漏れは本編に期待してない、でも観るよ!

仮面ライダーSpirits増刊
「響鬼ライダーSS」○月○日発売!!

なんてコトを夢見てます。
637名無しより愛をこめて:2006/01/15(日) 23:09:29 ID:gzUqkVFLO
>>632
いや、アレはどちらかというと弾鬼さんスーツだ。
弾鬼さんスーツと鋭鬼さんスーツの写真をひたすらに観察した俺ならわかる
638名無しより愛をこめて:2006/01/15(日) 23:13:32 ID:Aja5a+s80
改造前に鋭鬼として収録
改造して桐谷変身体で収録じゃ駄目か?
639七之巻  仮面ライダー鋭鬼(後編):2006/01/15(日) 23:47:07 ID:Aja5a+s80
日差しがとても強い日だったと憶えてる
飲み物が欲しかったのだが、ポケットには百円しか入って無くて、
自動販売機のジュースの値段が上がったことに毒づきながら、歩いていた
彼岸花の匂いと、それに群がる蜂の羽音が煩わしく、気にした目の先に墓石に添えられたお酒があった
およそ神様など信じない(尤も、ここはお寺なのだから仏様な訳だが)自分は、お酒への興味もあり、墓場の敷地に足を踏み入れたのだった
「コラ!」
お酒のビンに手を伸ばした自分は、寺の坊主らしい、如何にも頑固爺な禿に叱られた
坊主なのだから禿は当たり前だし、当時小学生だった自分からしてみて爺というだけで、そこまで歳がいってるわけではない
それに、歳不相応の屈強な肉体をしてたから、正直な話、神様の天罰よりも怖かったのを憶えている








640七之巻  仮面ライダー鋭鬼(後編):2006/01/15(日) 23:48:19 ID:Aja5a+s80
ダッダッダッダッダ…………
軽快な音を立てて寺の廊下を雑巾がけしている。雑巾がけに限らなかったが、
自分が寺に来た時は先ず何かしら手伝わされるのが決まりになっていた
寺の廊下の木は所々色が違って、何度も補修したものであることを物語っていた
「おいボウズ、スイカ冷やしてるから取ってこい」
掃除が終わった頃を見計らったかのように出てきたこの寺の坊主……鋭鬼坊は自分に指示した
この寺の裏庭は、鋭鬼坊が畑を作って野菜などを育てている。確かにスイカもあった記憶があった
「台所にあるの?」
「裏階段の入り口にある井戸だ。冷えたスイカはイードー。早く取ってこい」
「裏階段って……」
墓場が高台の街の方に面していているのに対し、裏は長い、200はあるだろう階段を下らなければ道に出ない
鋭鬼坊が言う井戸は、その階段の入り口にあるのだから、200段下って、スイカを抱えて200段登らなければならない
「はよ行ってこい!」
「ちぇ……」


「はぁ…はぁ…はぁ……」
息も絶え絶えになって寺に戻ってきた自分に、坊主は濡らしたタオルを渡した。それはとても冷えていて気持ちよかった
「って……この水で冷やせよ」
「水道代がもったいないだろうが」
「クソ坊主……」
恨みがましく言う俺に、鋭鬼坊はオロ○インを投げつけてきた
「腹の打撲に塗っておけ」
「気づいてたのかよ……」
「雑巾がけがいつもより3分20秒遅かったからな」
「計ってるのかよ」
苦々しく、薬を腹に塗ってると、当然もう一つの事実にも気づくわけで
「判ってて俺にスイカを運ばせたのか!?」
「修行だ、修行」
スイカを割る鋭鬼坊は事も無げに言うモノだから、食ってかかっていったのを憶えている
641七之巻  仮面ライダー鋭鬼(後編):2006/01/15(日) 23:49:34 ID:Aja5a+s80
スイカを割る鋭鬼坊は事も無げに言うモノだから、食ってかかっていったのを憶えている
「俺は修行する必要なんかねーよ」
「塩ふるか?」
「別に坊主になるつもりなんかこれっぽっちも無いし、俺は充分強いんだからな」
「うむ、塩はいらんか。邪道だからな。スイカに塩など。元のままが一番甘い」
「聞けよ!」
怒鳴った俺の眉間に、鋭鬼坊の吐いたスイカの種があたった
「クソ坊主!」
「ペッペッペッペッペ……」
「うわ!?汚ねt……」
怯んだ俺の踵めがけて、鋭鬼坊の足払いが炸裂し、俺は縁から転げ落ちた
「お前が何者になろうと、自分を鍛えることは必要だ。よく生きる為に鍛えろ」
「説法かよ!」
この坊主に適わないことは判っている。大人と子供だからというわけではなく、この坊主は坊主のくせに、
何かしら格闘技をやっているらしく、ちょくちょく自分に型を教えたりしてたのだ
だから黙って自分の分のスイカをガツガツと食った。鋭鬼坊より沢山食ってやろうと思ったのだ
「…………聞かないのかよ?」
「勝ったか?負けたか?」
「勝ったさ!ケド、こういうときって、そうじゃないだろ?どうして俺が暴力ふるったのかって……」
「暴力だったのか?」
「違う!」
気づくと、鋭鬼坊は自分よりスイカを多く食べていた
642七之巻  仮面ライダー鋭鬼(後編):2006/01/15(日) 23:50:48 ID:Aja5a+s80
「イジメられてたんだよ、クラスの奴。俺知らなかった」
「知ってて見ぬふりしてるよりマシじゃい」
「……だから、助けに入ったんだ。勝ったさ。三対一だったけど、俺の方がチビだったけど勝った」
「ふぅん……塩、かけるかな」
鋭鬼坊は立ち上げると、台所にある塩を取りに行った
「ケドさ、アイツら腹ばかり狙って、だから、顔に痣作ったアイツら、俺が一方的にやったって……」
セミの鳴き声が五月蠅かった。五月蠅かったけど、
どうしても止まらない自分の嗚咽を飲み込んでくれる事に、その時は少しだけ感謝した
「俺、正しいことしたんだよな……」
「……馬鹿」
「うえっ?!」
鋭鬼坊に蹴り倒されて……本当になんてぇクソ坊主なんだろうと、今思い返しても思う訳だが
まぁ、その日二度目の土の味を俺は知ったわけだ
「正しいかどうかなんて知っちゃこっちゃねぇよ。けどな、自分のやったことに一々疑問を持つようなら、最初からやるんじゃねぇよ」
「…………」
「やっぱお前にはまだまだ修行が必要だ。鍛えてやる」
そう言って鋭鬼坊は親指を下に突き立てた。本当にガラの悪い坊主だった








643七之巻  仮面ライダー鋭鬼(後編):2006/01/15(日) 23:52:21 ID:Aja5a+s80
あれは中学生に上がった頃だった
「おい、坊主、ちょいとお使いいってきてくれねぇか?“たちばな”って店なんだけどよ」
鋭鬼坊は承諾も得ずに俺に地図と荷物を渡してきた
「墓石の掃除、だれがするんだよ?」
掃除といっても並の掃除ではない。石を一々ばらして隅々までやっている
「もうすぐ俺の弟子がくるから、そいつにやらせらぁ」
「わかった。じゃ、金くれ。電車賃」
「阿呆、チャリで行ってこい」
「この距離を……」


「そうかいそうかい、鋭鬼坊さんからねぇ……」
このとき、初めておやっさんに……立花勢地郎に会った
そして響鬼さんにもだ
ガラガラとたちばなの扉を開けて、響鬼さんと裁鬼さんが入っていた
「お、見ない顔だな、少年」
「鋭鬼坊さんのおつかいだよ」
「鋭鬼坊?……先代鋭鬼の」
「先代」という言葉に首を傾げると、響鬼はちょっと慌てて裁鬼を小突き、「何でもない」と気の利いた嘘一つも付けないでいた
644七之巻  仮面ライダー鋭鬼(後編):2006/01/15(日) 23:53:30 ID:Aja5a+s80


あの後、響鬼と裁鬼にラーメンを奢ってもらった俺は、空が青色を失った頃に寺に戻ってきた
「ん?」
その男と出くわしたのは玄関の所だった
「えっと……」
鬼というのはどことなく皆似た雰囲気を持っている。今の自分もそうなのだろうか?
少なくとも、この時あった鋭鬼もそうだった
「師匠ーお客さん!!」
「あ、いや違います」
「……ん?あぁ、そうか。君が師匠が行ってた少年か」
若く、精気がある日に焼けたその男は、カラリとした声で自分の肩に手を置いた
その身体よりも大きな手だった
「お、帰ってきたか。勢地郎は元気にしてたか?」
「まぁ、宜しくって言ってた。あとヒビキさんとサバキさんも」
「あぁ、二人に会ったのか。じゃあ師匠、俺はこれで……」
どうやらこの男も二人を知ってるらしいと、その時思い、少し仲間はずれな気分であった


「ご苦労、漬け物を漬けたんだが、食ってけ」
「ん……」
鋭鬼坊は一通りさっき訪れた鋭鬼を紹介し、この男には珍しく褒めるものだったから、自分としてはあまりいい気はしなかった
「……ところでボウズ、祭りは好きか?大勢でワイワイやって、みんなみんな笑ってる祭りは好きか?」
「そこまで言われて、嫌いって言えるか、クソ坊主」
キュウリを噛みきりながら、答えた俺に鋭鬼坊はニカっと笑い
「よし、なら太鼓打て太鼓。今年の夏の祭りまで三ヶ月しかなからみっちりやるぞ!」
「え゛和尚が教えるの?」
「当たり前だ」
胸を反らしたのを見て、簡単に請け負った自分に後悔せずには居られなかった
実際、俺は中学に入ってから寺に入り浸りで太鼓の練習をしたのだった
645七之巻  仮面ライダー鋭鬼(後編):2006/01/15(日) 23:54:37 ID:Aja5a+s80


「はぁ…はぁ…」
学校も夏休みに入り、太鼓の練習に疲れて大の字に寝ころんだ居間から見る桜の木も青々としてきた時分だった
「なかなか様になってきたじゃねーか。天才だな」
「へ……まーね」
「俺の指導がな」
「……言ってろ」
祭りの太鼓にしては明らかに気合いと練習量が多かった訳だが、太鼓を叩くのが嫌いじゃなくなってる自分が居た
そのことを話すと、鋭鬼坊は「本番で叩くともっと好きになる」と笑った
「明日は特別コーチをよんである」
「エイキさん?」
ちょくちょく……深く話すことは無かったが、エイキとは顔見知りといった間柄にはなっていた
あの人も太鼓を鋭鬼坊に習ったことがあるらしい
「はん、俺がいるのにアイツに教えて貰う必要があるかよ」
「はいはい」
「明日はヒビキとサバキに来て貰う」
「え!?」
「なんだ嬉しそうな顔をして」
嬉しそうな……そうかもしれない。周りにはあんなにカッコイイ男は居なかったから
「響鬼の太鼓に対抗出来るくらいの太鼓を打ってみろよ。俺が鍛えてやってるんだからな」
「またくだらないこと言って」
大きな風が居間を吹き抜けていった。去年と同じようにセミが鳴いていたけれど、去年と同じじゃない夏だった



あの後……お祭りは大盛況で
って、例年と変わらなかったんだけど、見て参加するのとやって参加するのとじゃ全然違って
鋭鬼坊は子供と一緒に遊んだり、若い夫婦と話し込んでたり、意外と人気者だった事に驚いたり
太鼓叩いてたことがきっかけで告白受けたり、鋭鬼坊に冷やかされたり
まぁ、色々あって、中学校時代は過ぎていった
それで……地元の高校に推薦で入学が決まったのを、鋭鬼坊に報告にいったあの日が来た……
646七之巻  仮面ライダー鋭鬼(後編):2006/01/15(日) 23:55:53 ID:Aja5a+s80


寺の中から、香の匂いがした
葬式があったのだろうか?あまりハシャギ過ぎるもんじゃないと思いながら、
合格通知を握りしめて鋭鬼坊を探したんだが、家のほうには居なかったから、本堂に入った
そこで、鋭鬼坊は泣いていた
「どうしたんだよ……」
「ボウズか……」
鋭鬼坊は懐に太鼓の撥を……その先に石が付いていたけど、それを握りしめて泣いていた
でも、俺が来たのを認めると鋭鬼坊は涙を拭いて笑った。それは強がりじゃない

「俺の生き方はな、沢山の笑顔に会うことだ」
「坊主の癖に?泣き顔に会うことの方が多いんじゃないのか?」
「だからだよ。泣いてる奴を笑顔に出来たら最高じゃねぇか。沈んだ顔してる奴な、死んでいるのと一緒だよ
 まぁ、それがワリィとまではいわねぇ。けど、俺が笑顔が一番だと思ってる。昔は……」
「昔は?」
「沢山の笑顔を守りたくて戦っていた。今は、守った人達が笑顔でいられるように戦っている
 くだらないギャクだって、万に一つは笑ってくれる奴が居るかも知れないだろ?それが其奴の鋭気になってくれりゃ万々歳だわな」

昔話してくれた自分の信念そのままだった
「鋭鬼が死んだよ」
「えっ……」
「俺より早く死にやがった……」
エイキとはもう結構仲良くなれたかと思い始めた位で、兄がいたらこんな感じだろうと思いを向けていた
それが、死んだいう
「ボウズ、太鼓叩けや……俺も叩く」
その日、一晩中……家族が家で俺の合格を祝ってくれる準備をしてたのを知っていたけど
ずっと、二人で太鼓を叩いていた。エイキさんを見送る太鼓を
それから……
それから、三ヶ月後

あのクソ坊主は、死んだ
647七之巻  仮面ライダー鋭鬼(後編):2006/01/15(日) 23:57:02 ID:Aja5a+s80


鋭鬼坊の葬式の時、立花勢地郎にあった
「君は先々代の鋭鬼さんに修行を受けてたんだよね」
「先々代?」
「あぁ、そこから話さないとね。そう、鬼の事だな……」


エイキさんは魔化魍との戦いで死んだ
あのクソ坊主は、もうとっくに引退した身なのに、エイキさんが死んでからまた鋭鬼に戻って……
「年寄りの冷や水じゃないか!」
鬼のことを教えて欲しかった。そうすれば自分はエイキさんに代わって鋭鬼として戦ったのに……
「そう、それなんだ……」
立花勢地郎は音撃音叉を、“鋭鬼”の音撃音叉を差し出してきた
「今すぐには変身は無理だろうけど、これから鬼の修行を完遂して君が鋭鬼になってくれないか?」
立花勢地郎は生前の先々代鋭鬼の思いを無視するような発言をした
けれど、迷いはなかった
「鬼って……人の笑顔を守る仕事なんですよね?」
「そうだ」
問いに答えたのは何時の間にいたのか、響鬼だった
「なります。絶対、鬼になる」
648七之巻  仮面ライダー鋭鬼(後編):2006/01/15(日) 23:57:57 ID:Aja5a+s80



グワンと視界が蠢いた
「……っつう?何だ?」
「……失敗。アクセルとブレーキ間違えた」
「不敵鬼……ちゃん?」
どうやら寝てたらしい
「……鋭鬼……コッチ来て」
俺は言われるがままに助手席から運転席に、不敵鬼と入れ替わる
(たしか……不敵鬼が手打ちで魔化魍を倒して……俺は……謎の魔化魍と……)
「アレ?不敵鬼ちゃん運転してた?」
「そう……鋭気、寝てたから」
「…………不敵鬼ちゃん、未成年だよ…ね……」
思考が切り替わると同時に、視界がクリアになっていく
どうやら事故ったらしい。それも如何にも●ヤなベンツに……
「鋭鬼……シートベルト忘れてる」
不敵鬼は運転席に鋭鬼を固定すると、自分は後部座席にまで後退した
「鋭鬼……アクセルとブレーキ間違えるなんておっちょこちょい」
「間違えるかぁ!」
全ての責任をおっ被せるつもりの不敵鬼と、ぞろぞろと出てくる紫スーツの人とか、日本刀持ちの人とかに、
慌ててエンジンを吹かすと、失踪した。事故車で慣れない雪道をヤクザに追っかけられるという三重苦は、どんな魔化魍と戦った時より恐怖だった
649七之巻  仮面ライダー鋭鬼(後編):2006/01/15(日) 23:58:28 ID:Aja5a+s80



「……そんな訳で、色んな意味でとんでもない子だよ不敵鬼ちゃん」
「まぁねぇ。時々、私でも持て余すもの」
帰りが遅くなったので、せっかく料理を作って待っていた吹雪鬼は、怒り顔が残ったまま、鋭鬼のお椀に味噌汁を注ぐ
「ところで……さ、吹雪鬼さんはどうして鬼になろうと思ったの?」
「なによ、いきなり」
「いやっ、べ、別に話したくないならいいんだけど」
「じゃ、話さない。話すと私の初恋まで話さなきゃならないし」
鋭鬼は思わず受け取ったお椀を落としそうになった
「は、初恋!?お、教えて!吹雪鬼さんの鬼になった話!!」
「やぁよ。女はヒミツが合った方が美しいってばっちゃが言ってたもの」





「 七之巻  仮面ライダー鋭鬼(後編) 完 」
650名無しより愛をこめて:2006/01/16(月) 00:48:18 ID:CgPCOahv0
凄ええええ!!!!

駄洒落はシリアスの緩急じゃなく
「笑顔にするため!」って設定に感動!
651名無しより愛をこめて:2006/01/17(火) 01:03:12 ID:0AKMdNOB0
>沢山の笑顔を守りたくて戦っていた。今は、守った人達が笑顔でいられるように戦っている
>くだらないギャクだって、万に一つは笑ってくれる奴が居るかも知れないだろ?それが其奴の鋭気になってくれりゃ万々歳だわな

……ポレポレのおやっさんや雄介とおんなしやな。
652SSの中の人:2006/01/17(火) 06:25:16 ID:/ozSlnfH0
>ポレポレのおやっさんや雄介

ごめん、両方とも知らないや
平成ライダーは響鬼が初めてだし。誰?
653名無しより愛をこめて:2006/01/17(火) 12:46:29 ID:FW4R91ipO
クウガを見るべし。
マジオススメ
654名無しより愛をこめて:2006/01/17(火) 12:54:24 ID:NRW/sKkZ0
>>653
ほぼ同意!
ストーリー展開はちょとバランスの悪さが気になったが
キャスティング構成や最終回に向けての畳み込み方は平成ライダーでは
秀逸かもね
655名無しより愛をこめて:2006/01/17(火) 14:12:06 ID:mJsHOz900
職人さん乙です&GJ!

鋭鬼さんの過去が明らかに!!
新キャラも増えて設定とか大変そうだなとおもたw
でも違和感ないから凄いや

というわけで楽しませて頂きました
656名無しより愛をこめて:2006/01/17(火) 22:58:14 ID:kgD8Rayf0
SSの中の人、クウガ知らなかったのか・・・。
一見の価値は有りまっせ。

ちなみに、クウガ初見の感想をクウガスレに書くと歓迎されます。
657名無しより愛をこめて:2006/01/19(木) 18:49:24 ID:dXpKEsNj0
保守age
658つなぎ:2006/01/20(金) 00:38:55 ID:ruM1P/b80
コネタですが、投下していいですか?
先回同様燃える戦闘シーンはありませんが・・・
明日・明後日くらいで今度こそ短いハナシを、と考えています。
659名無しより愛をこめて:2006/01/20(金) 11:37:17 ID:EQu6IjxM0
>>658
うむ、よろしく。
660つなぎ2:2006/01/21(土) 11:49:24 ID:+74wI/jn0
ピンポーン・・・・・
それはすがすがしい冬の朝。
ちょっと寒がりのエイキには、たとえ一人寝でも布団の中の温もりがいとおしく感じられる冬の朝。
しかも、午前7時。ジャスト。
ピンポンピンポン
誰かがどこかのドアのチャイムを鳴らしている。
「うにゃっ」
エイキは夢見心地で寝返りを一つ。
ピンポンピンポンピンポンポン
随分ぜっかちなピンポンダッシュ・・・もう少し寝かせてピンポン。ピンポンだけに・・・・えーっとピン
ポンだけに・・・・と得意のダジャレも寝ぼけて出ない。
ピーンポーンピンポンピンポンピーンポーォーン
「ぅもー・・・」
え?俺の部屋?目は醒めた。醒めたけど、まだ動きたくない。布団の中でコンパクトに丸まってみる。
ドンドンドン!ピンポンドンドン!
ドアを叩く音まで加わって、さすがにもう寝ていられない。エイキは仕方なく温かいベッドから這い
出して、玄関へと・・・・
「エーイーキーくぅーん!」
激しく聞き覚えのある声。エイキは出しかけたあくびを飲み込んだ。
「フ、ブキ、さんっ!?」
661つなぎ2:2006/01/21(土) 11:50:59 ID:+74wI/jn0
あ、やばい、服ぐらい着替えた方がいいのかしらん、いやとりあえず顔ぐらい洗った方が、ってか
なんでこんな時間に、なんて混乱するスキもあらばこそ、手が勝手にドアを開けていた。
「よっ!」
そこには笑顔のフブキ。魔化魍相手には微塵の情けもかけず、文字通り鬼神のごとき闘いぶりを発揮
し、普段も少し冷たい表情に見えてしまいがちな彼女だが、冬のキンと冷えた青空を背景に優しい笑
顔を浮かべて立っている姿は、もう本当に見とれてしまうほど美しくて。
本当に見とれてしまうほど美しくて・・・・
エイキは一瞬言葉を失う。
「ごめんごめん、寝てた?寝てたよね。うんうん。じゃぁ、お邪魔しまーす」
小柄なエイキの肩をくるりと回して、その背中を押しながらフブキはずんずんと部屋に入ってきた。
「な、な、なんなの?こんな早朝から・・・そうちょう重大な用事なの?」
「そうなのそうちょう重大な用事なの。まぁまぁ座って。あ、そこのイスがいいわね。それをもう少
し窓側に持って行って」
何が何だかわからない。でもあっという間にフブキのペース。エイキは自分の部屋なのに言われるが
まま食事用のイスを窓の近くへと移動させる。その間にもフブキはカーテンを開け、イスのまわりに
持参したビニールのシートを敷き、何やら準備している。
「あの、フブキさん、何をしようとしてるの?」
「いいからいいから」
言いながらフブキはイスに座ったエイキの肩にくるりとナイロンの大きな布を回しかける。寝ぼけプ
ラス混乱中のエイキにもなんとなくフブキのしたい事がわかってきた。
662つなぎ2:2006/01/21(土) 11:53:21 ID:+74wI/jn0
「・・・・もしかして、俺の髪切ろうとしてる?」
「そうよ」
「そうよって、なんで今?」
「ちょっと、頭を動かさないで。危ないでしょ」
「え?何?ホントに切るの?ってか、できるの?」
動かすな、と言われたもののあまりの急展開に思わずフブキのいる背後を振り返らずにいられない。
そんなエイキの顔に、プシュッ!と冷たい霧が。
「ひゃぁっ!」
思わず腰が浮く。
「だから動かないで、って言ったのに。でもまだハサミ持ってなくて良かったわ。はい、頭はこっち」
フブキの細い指先が、思いがけない力強さでエイキの顔を窓側に向けさせる。なんでこの人は、いつも
こうかな。いや、この人の前では、俺がこうなっちゃうのか。
霧吹きで何回か冷たい水が頭にかけられ、フブキの指とブラシがエイキの髪を梳かす。
もうこうなると、されるがまま。
確かにここのところ忙しくて、床屋にもしばらく行っていなかった。
「ねぇ、ホントにできるの?」
「まかせなさいって。なんなら、寝ててもいいわよ。頭さえ動かさなければね」
「そんな無茶な・・・・・・」
若干不安は残るものの、リズミカルなブラシの動きがなんだか気持ち良くて、それ以上に自分の髪を触
るフブキの指先の温かさが心地よくて、エイキの気持ちは弛緩していった。



つづく。(続きは夜にでも)
663つなぎ2:2006/01/21(土) 16:58:01 ID:+74wI/jn0


鬼の墓の前で、泣いていたあの人・・・・・
あれは、今日みたいな冬の朝だった。紺色のコートの中で、その人は溶けてしまうんじゃないかと思った。
思わず声をかけた俺に、その人はこぼれる涙を拭いもせずに「あなたも鬼なのね」と言った。
あの、悲しそうな、顔。
その顔が、何故かフブキに重なる。
泣かないで、泣かないで。
「人の命を護ると言って、自分の命を護れなかったなんて」
でも、鬼だから。その人も、鬼だったから。
どこかフブキに似ている顔が、涙に歪む。あれは、誰だったんだろう。誰を思って泣いていたんだろう。
鋭鬼坊がいたら、彼女に気の効いた事を言ってくれたろうに。でも、彼ももういない。彼もこの墓の住人
になった。出て来いよ、こんな時くらい、化けて出てきやがれ。成仏なんてしてんじゃねぇぞ。
「ケッ!毛も生えてきたクセに、死人に頼らねぇと女一人慰められねぇのかよ」
クソ坊主の憎まれ口が聞こえた気がした。わかってる。そんな事ぐらい、わかってんだよ。でも、彼女
を慰める言葉は、見つからない。
泣かないで、泣かないで。
「あなたは、誰かを悲しませてはだめよ。約束して、くれるわね」
俺は、一つ頷いた。それしかできなかった。フブキを悲しませたくない。これ以上彼女の悲しむ顔を見て
いたくない。
「約束よ・・・・・・」
フブキの顔が、あの時の女の人の顔に戻って、弱々しく微笑んだ。


664つなぎ2:2006/01/21(土) 17:00:01 ID:+74wI/jn0
「あっ」
「え?ねぇ、また『あっ』って言った?」
「言ってない言ってない。だから動かないでよ。もうちょっとで終わるんだから」
ちょきちょき、さくさく、と乾いた音がするたびに、エイキの足元に髪が落ちる。そのカタマリが、長か
ったり短かったりするのをドキドキしながら見守るエイキ。フブキは器用にベランダの窓ガラスを鏡代わ
りに作業を進めている。でも、その手元はどうなんだろう。
「エイキ君は、ちょっと短いくらいが似合うのよ」
「そうなの?でもあんまりショート過ぎるのは、しょーとイヤン」
「そんな事言ってると、丸刈りにするわよ」
「ええっ!?」
ショキッ
「あっ」
「ねぇ、今言ったよね!『あっ』って言ったよね!」
「気のせいだってば・・・・おっ、いい感じ。私ってば天才!」
フブキがあらかじめ用意してきたタオルで、エイキの首元と顔についた髪を払う。ふわり、とフブキの香り
がエイキの鼻を掠めた。

『あなたは、誰かを悲しませてはだめよ』あの時の、悲しい約束の思い出が蘇る。
俺は、護るよ。
あんたの事も、あんたの周りにいて、俺の代わりにあんたを慰め支えてくれた人達の事も。あんたを泣かせ
た鬼が、護りたかった分全部。俺が護る。俺の大事な人達の事も。
もちろん、あんたとの約束も。

665つなぎ2:2006/01/21(土) 17:01:13 ID:+74wI/jn0

「ちょっと、エイキ君!なんでそんな顔してるの?ひょっとして私の才能を信じてないわね?」
フブキの顔がすぐ近くでエイキを見つめていた。
「うわっ、ちょ、そんな・・・・えーっと鏡見て来ようかなっ、と・・・・・・」
思わず立ち上がってしまってから、今何かのチャンスだったんじゃないかと後悔したけど、もう遅い。
迷いのあるエイキは普段なら絶対ぶつからない柱に脛をぶつけてみたり、丸めた洗濯物にけつまづいたり
しながら、洗面所のドレッサーを見に行く。
「おぉっ」
鏡に映った自分を見てびっくり。ぼさぼさだった髪が、なんだかこざっぱりとしている。
「ね、イイでしょ」
「いや、マジでスゴイんだけど・・・・フブキさん、いつの間にこんな特技を?」
子供の頃、母親に無理矢理切られた斜めの前髪なんかとは大違いだ。長短とリズムをつけてカットしてある
ところなんか、美容院で流行のカットを頼んだみたいに見えなくもない。
「気に入った?」
「うん。ありがとう、フブキさん」
リビングに戻ってみると、来た時同様フブキは手早く後片付けを終えていた。
「コーヒー淹れるからさ、飲んで行ってよ」
「うーん、ご好意は嬉しいんだけど、私これから出かけなきゃいけないのよ」
「そうなの?・・・・わざわざゴメン、出かける前に寄ってくれたんだ・・・・」
朝の7時に叩き起こされた事も忘れて、エイキは素直に頭を下げる。
666つなぎ2:2006/01/21(土) 17:03:57 ID:+74wI/jn0
「ん、いいのいいの。こちらこそ助かったわぁ。ダンキ君やショウキ君には逃げられるし、イブキ君は捕ま
らないし、他の鬼達は出番だしで困ってたの。これじゃぶっつけ本番しかできないじゃない?」
「・・・・・は?ぶっつけ、ナニ?」
「この間、私ヒビキさんのサポートについたじゃない?」
「あ、うん」
「やっぱりさぁ、ヒビキさんってカッコいいのよ!」
「そーだよねー・・・って、ェェエッ!?」
「太鼓のコツも新たに教わったし、お礼に髪でも切ってあげようと思って。ヒビキさん、遊撃班になってから
忙しくて床屋さんに行けないって言ってたし」
「じゃ、もしかして、コレって・・・・」
「あら、練習台なんて失礼な事しませんよ、私。でもね、自分の髪しか切った事無かったから、正直ちょっと
不安だったのよ。今のエイキ君の反応で、自信ついちゃったわ」
道具を入れた大きなバッグを肩に担ぐと、フブキは「じゃあね、こちらこそありがとう」と言って部屋から
出て行ってしまった。
なす術もなく、閉まるドアを見ているしかないエイキ。
「・・・・・だから、そういうのを練習台って言うんだってば」
つぶやきが、ぼんやりと宙に浮く。
外はますます天気が良い。きっと気温も上がるだろう。でも、エイキのテンションは下がった。確実に。
「やい、ボウズ、じれってぇな!」「見てられねぇなぁ」
懐かしい声達に、笑われたような気がした。
「フン!うるせぇやぃ!」
不貞腐れてリビングのカーペットの上で大の字になって、エイキは少し笑った。

そして、後頭部にいくつかのハゲを作られた事に、ようやく気がつくのであった・・・・・



                          =完=
667名無しより愛をこめて:2006/01/21(土) 17:35:43 ID:gv8/Fbns0
職人さんGJ!
668名無しより愛をこめて:2006/01/21(土) 19:49:56 ID:Uy0Ja98sO
激しくGJ
フブキさんテラモエス
669名無しより愛をこめて:2006/01/21(土) 21:08:19 ID:LPvkNrUU0
今日発売された響鬼本に、鋭鬼さんの…
670名無しより愛をこめて:2006/01/21(土) 22:57:38 ID:twSC2i3J0
>>669
おい! 何があった! 返事をしろ!!

671つなぎ:2006/01/21(土) 23:49:41 ID:5ijsNSBG0
>>669
頼む、答えを・・・・答えを・・・・
ネタバレになるなら、せめて響鬼本のタイトルだけでも・・・後生じゃぁ・・・・


そして今更なんですが。
これ(つなぎ2)設定を2005年の冬にしたつもりだったのに、ヒビキさんを特別遊撃班に
しちゃったっす。ああ、失敗・・・・・or2

672名無しより愛をこめて:2006/01/22(日) 09:36:34 ID:hV6hcoOu0
>>671
大丈夫だ。特別遊撃班と書いて便利屋なヒビキさんと読ませれば
673つなぎ:2006/01/22(日) 10:12:54 ID:4rRdFUNW0
>>672
ありがと・・・ウウッ。・゚・つз`)・゚・。


674名無しより愛をこめて:2006/01/22(日) 22:21:56 ID:EPV2mtWw0
30話以降、鋭鬼さん出てこなかったね
変な役にされないように保護されてたのかな…
やっぱり鋭鬼さん大好きだ
675名無しより愛をこめて:2006/01/22(日) 22:41:46 ID:OoQDiL8H0
>>674
ネタバレスレへ・・・

676名無しより愛をこめて:2006/01/22(日) 22:45:48 ID:EPV2mtWw0
>>675
あぁ…もう前にいじられちゃったのか……。゚゚(´□`。゚。
677名無しより愛をこめて:2006/01/22(日) 22:53:35 ID:UstxrmZM0
>朱鬼は鋭鬼の改造

あぁ……
678名無しより愛をこめて:2006/01/22(日) 23:13:46 ID:HFCE5/uM0
ば、バカだな、みんな!ほら、窓開けて耳を澄ましてみろよ
遠くから聴こえてくるじゃないか、緑勝と白緑を打ち鳴らす
コンコンって音が・・・・・・・

鋭鬼さんは、きっとエイキを養ってるんだよっ!
679名無しより愛をこめて:2006/01/23(月) 16:45:40 ID:5nv/QNW20
>>675-678
まったく未熟者どもめ。何故鋭鬼さんを信じない。何故情報の真偽を疑わない。

で、こんなものを投入。
ttp://mata-ri.tk/pic/img/2034.jpg
一番手前のやったら派手なの、これたぶん鋭鬼さん。
…まぁ最終回に出てこなかった今となってはどうでも良い事かもしれないけど、
それでもスーツがまだ生きてたことを素直に喜ぼうじゃないか
680名無しより愛をこめて:2006/01/23(月) 18:55:38 ID:8F55W/Yn0
あ〜、そうか。アップ用とアクション用とスーツは
複数有るから、生き残ってる可能性はあるんだな。
681名無しより愛をこめて:2006/01/23(月) 23:28:52 ID:j0Pr/fMAO
鋭鬼さん28才なんだね。
682名無しより愛をこめて:2006/01/24(火) 16:39:12 ID:HecqUoadO
ソースキボン
683名無しより愛をこめて:2006/01/24(火) 17:27:53 ID:Rd89OoLK0
>>682
竹書房のA5サイズムック79ページ
684名無しより愛をこめて:2006/01/24(火) 18:32:33 ID:cVXQOrUj0
>>679
ハンガーに掛けてあるのがなんか嫌だw
685名無しより愛をこめて:2006/01/24(火) 18:37:45 ID:qCoS/tEc0
スレ違いは承知の上で申し訳無い!
裁期さんが主人公のストーリースレで
弾鬼SSが続きのまま容量オーバーらしい!
投下されてたらどこか教えて欲しい、タノム
686名無しより愛をこめて:2006/01/24(火) 18:59:46 ID:/iLVroO90
見つけた。

裁鬼さんが主人公のストーリーを作るスレ その2
http://tv7.2ch.net/test/read.cgi/sfx/1138029584/l50

お邪魔しました。
687685:2006/01/24(火) 19:26:58 ID:qCoS/tEc0
>>686
ウオオオオオおおォォォォ!感謝です〜!!!!!
688685:2006/01/24(火) 19:44:20 ID:qCoS/tEc0
ン???時間設定が…
689名無しより愛をこめて:2006/01/25(水) 23:44:11 ID:CtHWeYAN0
職人さん、次の投下はまだですか?
・・・いや、焦らなくて良いでつよ。
690八之巻  WHITE BREATH  :2006/01/26(木) 00:18:07 ID:RwcJC4CX0
「うわああぁぁぁぁdふぁおんcあおんsひゅ」
世界が回った……否、鋭鬼が回った
「大丈夫?鋭鬼くん」
颯爽と白のスキーウェアを着た吹雪鬼が、雪面を削りながら雪まみれの鋭鬼の前で止まる
途中で鋭鬼が散乱させたスキー板とストックを拾っている
「滑れないなら滑れないって言ってくれれば良いのに」
「ス、スケートは滑れるんだけど……」
「悪いけど、全然別物だから」
「そうなんだ……」
盛大なコケっぷりを周りを滑るスキーヤーに笑われてる気がして、慌てて鋭鬼は立ち上がる
スキー板をはこうとすると、先にスキー靴に詰まった雪を落とすように吹雪鬼に言われた
「はぁ……」
格好悪いところを見せたかと、しょげる鋭鬼の心中など吹雪鬼は察する筈もなく
「コッチのコース、まだ長いわよ」
スキー板をはき終わった鋭鬼を後ろから抱き始める
「な?!ふ、吹びゅ鬼さん?!!?」
何のことはない。スキーを教えるときにとる体勢である
スキー板で作る八の字の中に八の字にさせて入れて、憶えさせる手段であり、
鋭鬼もゲレンデで親の股に挟まれた子供を見ていた筈だが、初めてのスキーに理解できないし、
知っていても密着する吹雪鬼の体に(といってもお互い厚手のスキーウェアなのだから感触も体温も感じるわけがないが)それどころじゃないだろう
鋭鬼に一つ幸いだったのは、ゲレンデのカラリと寒い空気が頬を真っ赤にしてるので、これ以上真っ赤になっても判らないところだ
「こうして八の字を作ってね……内側に力を入れれば……」
「はぃい、はぃぃぃ……」
気が動転しまくってる鋭鬼に、吹雪鬼の言葉は全く届かない
「……鋭気くん、聞いてる?」
と言ってくる吹雪鬼の白い息が耳を擽るわ、頭は吹雪鬼の胸に当たってるわで
(でも、自分の身長の無さに少しガックリきたが)、果たして今目の前が真っ白なのはココがゲレンデだからなのであろうか?
691八之巻  WHITE BREATH  :2006/01/26(木) 00:20:08 ID:RwcJC4CX0
「……人の話を聞かねこっこはこうさするぞ」
心なしか周りの風景が進むのが早くなってきて、ひょっとして俺死んじゃうかもなんて……
「ってホントに速い?!吹雪鬼さん?!あれ吹雪鬼さんはドコー!?吹雪鬼さんの動向を知りませんかぁー」
と瞳孔を開いた鋭鬼の後ろから、彼の背中を押した張本人が暢気にも叫んだ
「内側に力を入れてハの字を広げるのよーーさっき教えたでしょうーー」
「意外とスパルタ?!スパルタンX!?」
だが、自分は鬼だ。日頃から鍛えれる。言われたとおりにやれば止まると言うのなら、やってみせましょう鋭気の力……
――ズルッ!!
「はぅ!?」
右足が思いっきりずれる。もっとうハの字などと言える形じゃないまま、鋭鬼は右に曲が……いやスリップと言った方が正しいか
「誰か止めてぇぇぇぇ身を挺して停止してぇぇ!!」
「鋭鬼く〜〜ん、落ち着いて。もういっそ転んだ方が安全だからーーー」
吹雪鬼の声が遠くに聞こえる。クソ坊主と先代鋭鬼が河の向こうで手を振っている……
(あぁ……響鬼さん、いつか貴方を越えて関東一の太鼓の鬼になりたかったです
 裁鬼さん、あんまり石割君と家族を心配させちゃ駄目ですよ
 轟鬼さん、きっといい鬼に成れます!頑張ってください……
 おやっさん、香須美さん、日菜佳さん、もう一度きなこ団子食べたかった……
 トモエちゃん、新しいお母さんと仲良くね……
 斬鬼さん、威吹鬼さん……あぁ、格好いいなコンチクショウ!!アンタ達は格好いいよ!背も高いし!畜生!
 浅葱鷲、ディスクアニマルのみんな、いつもアリガトな
 吹雪鬼さん、まさか吹雪鬼さんに殺されるとは思ってなかったけど……俺、吹雪鬼さんの事……)
「まるで〜透明になったみたい〜全部ぅ自分を〜すり抜けていく〜」
こりゃ駄目だ……と思った吹雪鬼は、急いでスキーを滑らせて、遠い目をしながら何か口ずさむ鋭鬼を追いかける
「も〜う!!……って、あ゛〜〜〜!!!」
吹雪鬼は自分の軽はずみな行動を後悔した。急いでスティックで加速するのだが、間に合わないだろう
「うわぁ!?」
案の定、間に合わなかった
鋭鬼は接触事故を起こしたのだ
(まぁ、スキー場ではよくあることだけど……)
お互い怪我してなければいいが……と吹雪鬼は駆け寄るのだった

692八之巻  WHITE BREATH  :2006/01/26(木) 00:21:12 ID:RwcJC4CX0



「ほん…っと、スミマセン!」
「いや、軽い捻挫ですから……近所ですし、旅行って訳では無いんで……」
ロッジで豚汁を挟み、鋭鬼と鋭鬼がぶつかった男――浅利勝秋はペコペコと日本人な頭の下げあいをしていた
いつもは我関さずな吹雪鬼も、今回はシュンと身を縮めている
「じゃあ、私はコレで……」と、浅利が立ち去ったのと入れ替えで不敵鬼と凱鬼が現れた
現れた、というよりは、仕事の二人に吹雪鬼と鋭鬼が付いてきたと言った方が正しいのだが
「どう?見つかった?」
「…………駄目」
「さっきまでは居たみたいですけどねぇ……カイチョウの死体がありましたよ」
穏やかで、常に笑みを浮かべてる長身の凱鬼が、その包み込むような物言いで報告する
カイチョウというのはこの地方の魔化魍で、頭は蛇、足は赤と白の毛が混じった牛で、腹を割くと金や銀の鉱物が出てくる
この鉱物には霊気があり、加工して鬼の武器の材料にすることがある
「んだば、雪女で決定でしょうね」
と、吹雪鬼は言いながら、不敵鬼が来た途端無口になった鋭鬼に違和感を感じていた










693八之巻  WHITE BREATH  :2006/01/26(木) 00:22:10 ID:RwcJC4CX0
「音撃斬!冥府…魔道!」
裁鬼とよく似た黒炎と、先代蛮鬼の生き写しの黄炎が交差し、魔化魍・天狗の体を引き裂いた
「ぎゃあがああぁぁぁぁぁ!!!!!」
「ハァッ!」
気焔を吐いた蛮鬼は最後の一降りを押しつけるようにして天狗を粉砕した
「お疲れ様です」
共に戦っていた威吹鬼が、顔の変身を解いて蛮鬼に言う
蛮鬼もまた、変身を解くと威吹鬼に笑い返した
「おーおー、やるじゃんやるじゃん」
サポートで入ってた斗威鬼が、茶化すようにパチパチと手を叩くモノだから、生真面目な蛮鬼は少し顔を強張らせた
対して、威吹鬼は怒りもせずに相変わらずニコニコと笑ってはいたが
「……あきら、着替えをくれないか?」
と、いつもなら甲斐甲斐しい弟子が今日に限って黙っているのを気に懸けた
「あ……斗威鬼さんが」
「じゃあ……」
と手を差しのばしたのだが、斗威鬼は一向に渡す気配がない
「むふぅ♪若い男の裸が二つも目の前にぃ〜じゅるる☆」
威吹鬼と蛮鬼は凍り付く
あきらは呆気にとられて言葉もない
694八之巻  WHITE BREATH  :2006/01/26(木) 00:22:54 ID:RwcJC4CX0
「と、斗威鬼さん、冗談は……」
「いいじゃない、減るもんじゃないし、先に全部脱げよ」
ある意味男らしい台詞を吐く斗威鬼に、益々蛮鬼は苛立ち、つい毒のある言葉を放つ
「ホストがよいのオバサンかよ……」
聞こえないように言ったつもりだったが、次の瞬間、蛮鬼のデコには深々と変身音叉が突き刺さっていた
「ぎゃあぁあぁ!?!」
「だ・れ・が、オバサンですってぇぇ!!ケツに葱さしたろかーーゴラァ!!」
「ひぃぃぃ!!」
威吹鬼が声にならない声で悲鳴をあげる
「あきらちゃんも引き締まった瑞々しい若い男の筋肉を見たいよねぇ〜」
「わ、私は……」
「何?見たくないの?こ〜〜んなにおっきなおっぱい持ってるのに、ねんねな訳?」
同意を得られなかった斗威鬼は報復にあきらの乳房を後ろから抱えてモミモミする
「ひやぁっ!?」
「お、意外と感じやすいね〜」
「と、斗威鬼さん!」
弟子のピンチに抗議の声を上げる威吹鬼ではあったが、「よいではないかよいではないか〜」と暴走する斗威鬼を止められるでもなく……
「なんであの吹雪鬼さんの姉がこんな……」
斗威鬼が開けっぴろげすぎるだけで、ベクトルはそう変わりない気もするが、吹雪鬼に些かの思慕の情がある蛮鬼にはそう呟くしかない












695八之巻  WHITE BREATH  :2006/01/26(木) 00:24:09 ID:RwcJC4CX0
「あっ……や、止めてください……斗威鬼さ…んっ…」
「あきらちゃんはカワイイな〜〜。あと、私の事は“お姉様”と呼びなさい」
「やっ……そこ……だめぇ……」
まぁ、我が儘全開の斗威鬼をなんとか切り抜けて、威吹鬼達は帰りの車の中である
「…………あの、斗威鬼さん」
車を運転する蛮鬼が、後部席の斗威鬼に話しかける
助手席の威吹鬼は一貫して窓の外を見ていた
「ふぁぁあ……お、お姉様ぁ〜〜」
「ふふふ……ここがいいんでしょぅ〜素直になりなさいあきらぁぁ」
「斗・威・鬼・さ・ん!」
蛮鬼の低い声が車内に響く。低くはあるが、大して威圧感を感じないのが難点であったが
「あによ〜せっかくあきらちゃんに足ツボマッサージしてたのにぃ〜」
「…………」
ミラーには息も絶え絶えで、前髪が汗で濡れて張り付いたあきらがぐったりと斗威鬼に身を預けていた
「……前に話してくれた雪女の事ですが」
「あぁ、アレ。どうかした?」
「猛士の資料、パソコンで調べてもロックがかかっていて……」
「あぁ、君はまだ若い鬼だからね」
鬼といえど、猛士の組織の歯車の一つであり、本部の許可なしには得られない情報や、制限される行動も多くある
「いいわ。蛮鬼くんは冷静みたいだし、大したヒミツでもないしね。教えてあげる」
696八之巻  WHITE BREATH  :2006/01/26(木) 00:25:02 ID:RwcJC4CX0

雪女
まぁ、男だったりもするその魔化魍は、鬼から生まれる
修羅道に墜ちた鬼の一部が天狗になるのに似てて、同じ分類とされてるが、
大きな違いは、雪女は肉体を持たない所から始まる。つまり鬼の思念が具現化されて生まれたのが雪女である
西洋で言うところのドッペルゲンガーにも近い。また、不安定な状態であるが故に、自己を補完しようとするためか、行動性が高い
雪女が惚れた男を凍りづけにして持って帰るという伝説はここより来ている
その性質も様々で、一概に善とも悪とも言い難い
と言うのも、たとえば雪女はよく魔化魍を狩るのだが、その理由にしても
ある鬼の強い(ある意味行き過ぎた)正義感から生まれたもの
ある鬼の魔化魍に対する憎しみが行わせるもの
ある鬼が、鬼を止めた後に起きる虚無感から生まれた闘争本能
等と、千差万別であり、当然ながら悪意から生まれたモノは人間に危害を及ぼす危険性があるので退治しなければならない
鬼になるために精神修行が必要なのは、この様な魔化魍の防衛策としての必要性も孕んでいる
また、時間の観念がないのか、その姿は鬼の過去のものだったり未来のものだったりし
一部では自己のアイデンティティの確保のために、自分の“オリジナル”を狙う雪女も存在する、謂わばアンチ鬼魔化魍と言えるだろう

697八之巻  WHITE BREATH  :2006/01/26(木) 00:26:39 ID:RwcJC4CX0

カイチョウと呼ばれた鋭鬼の初めて見る魔化魍は、巨木に貼り付けにされて死骸を晒していた
「真っ二つだ……」
その鮮やかな仕事ぶりに、ある種の戦慄を鋭鬼は感じざるおえない
「…………氷の十字手裏剣」
カイチョウの羽から、それをひっぺがえした不敵鬼は凱鬼に向かって頷く
「こっちには衝撃集中爆弾の痕跡。彼ですか……三年ぶりですかね」
「……私は二年ぶり……」
雪女との戦いは長期戦に入ることが多い。兎に角捕まえづらい上に、戦闘力が馬鹿にならない
雪女が出た場合、鬼は2〜4人で確実に仕留めるのが先例になっている
そう言った意味で、雪女を知らないまま遭遇した鋭鬼が今ここに居ることは幸運としか言いようがないだろう
「鋭鬼くんと遭遇したのとは……」
「……多分違う。…………彼なら、鋭鬼殺してる……」
「おいおい……」
簡単にはやられないぜ……と言いたかったが、実際やられてるので言い返せない鋭鬼は悔しかった
例え未知との遭遇であっても、例えば響鬼であるならなんとかしてみせるだろうし、裁鬼、斬鬼なら切り抜けられるだろう
まぁ、轟鬼や蛮鬼あたりなら(言っては何だが)鋭鬼と同じ目に遭うかも知れないが、鋭鬼は彼等よりも鬼が長い
(何年鬼をやってると思ってるんだ、俺は……)
プライドが無いわけではない。が、自分達は人の命を守る仕事をしている。
自分のプライドを守るために、しなければならない報告をしないなど認められはしない……とは吹雪鬼に教えられたことであった
「吹雪鬼さんは、雪女とやりあった事は……」
「あるよ。あれは京都だったかな?強かったよ。赤心少林拳っていうの?それの使い手だった」
「勝ったんですか?」
「音撃射でアウトレンジから撃ちまくったけど?」
それは卑怯でもなんでもない。鬼の最優先は勝利であり、その仕事はスポーツではない
「まぁ、話してみたら結構いい男だったし、人害は無いって吉野の判断もあったから今でも居るでしょうケド」
698八之巻  WHITE BREATH  :2006/01/26(木) 00:27:37 ID:RwcJC4CX0
そう言う吹雪鬼に、改めて畏敬を鋭鬼は感じた
この女性は京都――吉野の本部を含む近畿の鬼として活躍してた時期がある。というか、そこで鬼になり
その後各地を転戦している。古来より魑魅魍魎百鬼夜行が徘徊する近畿の地に於いて鬼を務めるというのは
一種のエリートコースと言えなくもなく、実力と才気が無ければ為し得ない部署であった
そういう意味ではここ東北もまた激戦区であり、今目の前にいる凱鬼は関東でも聞こえた鬼であり
不敵鬼の実力もまた、鋭鬼はこの目で見たわけだが、彼等も東北に於いては中の上といった実力である
「まぁ、この場は後からくる歩の人達に任せて、僕達は帰りましょうか」
年長者である凱鬼が凄惨な現場とは対照的なやんわりとした声で話しをまとめると
不敵鬼以外の全員が肯定の意を示した
「…………」
「ん?どうしたの、芙実」
「…………居る……魔化魍……」
不敵鬼は霊力が高く、魔化魍を微弱ながら感知できる……と聞いたのは後の事であったが
不敵鬼がいうには、雪女以外の大型の魔化魍が山奥に巣くっているという
「では今日は泊まりにして、明日にしましょうか。その魔化魍、動きが脆弱というのなら、冬は弱い種なのかも知れませんね」
出来るならそう言う時期にこそ退治をしたいというのが本音である
「しかし、なんでこんなに……」
鋭鬼のぼやきに、凱鬼は笑って一つの仮説を立てる
「おそらく、ここが素のままの龍脈の通り道の枝葉の部分だからでしょう。鳥海山から十三湊にかけての」
そういう土地には魔化魍が引き寄せられやすいのだと凱鬼は言う
研究熱心で理知的な所は同僚の蛮鬼に似ているかも知れないと、鋭鬼は思った
「そういう事なら、鋭鬼くん、ナイタースキーを楽しみましょ?大丈夫、明日にはスイスイ滑れるように手取り足取り教えたげるからさ!」
「…………鋭気、スキー滑れない?…………不敵鬼も教えてあげる……」
「おやおや、もてますねぇ、鋭鬼くん」
凱鬼の朗らかな笑いに、鋭鬼は顔を赤くするしかない






699八之巻  WHITE BREATH  :2006/01/26(木) 00:28:33 ID:RwcJC4CX0
オレンジ色のライトに照らされたスキー場は、昼間よりは人もまばらで練習はしやすい環境だった
「あれ?フブキさんにエイキさんじゃないですか」
颯爽とゲレンデを駆け滑ってきたのは、昼間鋭鬼とガチンコした浅利勝秋であった
「あ、浅利さん。……捻挫はもういいの?」
「ん、湿布とテーピングしてる。これでもプロ目指してるんだ、練習は欠かせないからね」
聞けば鋭鬼と同い年の19であると言う
「ここのスキー場でずっと滑ってるからさ、ここから金メダルを取った選手を出したいんだ」
「金メダルってオリンピック?」
「か、世界選手権かな。夢はデッカクね……あ、笑って良いよ」
照れたように付け加える浅利に、吹雪鬼はピシャリと言い返した
「男が夢を語るときはもっと胸張ってなさいなってばっちゃも言ってたわよ!ね、鋭鬼くん?」
「え……うん。夢を叶えてユーメー人なれるといいな」
その夢を、みんなの夢を、守るのが鬼の仕事……なのだろうか
(いけないな……)
自らのモチベーションを保つことも、鬼の仕事の一つであろう
弾鬼ほど全てのことに楽観的でなくても、気持ちを軽く持っていなければいざというときに力を出せない
(マイナス思考じゃいいことなんてないしな……)
とは師である先代と先々代の鋭鬼の教え。もっとも何も考えないのはただの馬鹿だが
「よぉぉぉし!スキーを滑れる術をゲレンデでゲットだぜ!」
「なんかよくわかんない台詞になってるわよ、鋭鬼くん……」



700八之巻  WHITE BREATH  :2006/01/26(木) 00:29:49 ID:RwcJC4CX0
夜の風は心地よいというか、痛い
が、幸いにして天気がよく、澄んだ空気は満天の星空を写していた
「はぁ〜夜の空って黒じゃないんですね〜」
星雲が薄紅や二藍、紫を黒のキャンパスに描いていた
フルフルと寒さに耐えながら、湯煙を昇らせる露天風呂に鋭鬼は凱鬼と共に浸かった
「はぁ〜……」
「楽しかったですか?」
「もう!バッチリ滑れるようになりましたよ」
凱鬼に親指を突き立てる鋭鬼は子供のように笑った
『…………お姉ちゃん、アヒル隊長とって』
衝立の向こうから、不敵鬼の声が聞こえた。無論、吹雪鬼の声も
「やぁやぁ……お決まりのイベントですねぇ……鋭気くん」
ニコニコと、温泉に浸かって頬に赤みが差した笑顔を向ける凱鬼は鋭鬼に錐を差し出した
「開けます?覗き穴」
「ど、どこから出したんですか……」
とは言いつつ受け取ってしまった自分が情けない
「鋭鬼くん……やらないで後悔するより、やって後悔するべし!ですよ」
ポンと肩に手を置かれて、あくまでにこやか顔の凱鬼に言われると、確かにそんな気がしないでもない
およそ、人の最も恐ろしい顔とは笑顔というものなのだが、それを知ってるほど鋭鬼は生きてない
(……ゴクッ)
鋭鬼がツバを飲んだ時だった
チャポンという水音が隣から聞こえ、「コラ、芙実、あんまりくっつかないの!」だとか
「……お姉ちゃん、すべすべだから……」とかもうパヤパヤな会話が聞こえてからは鋭鬼は半分記憶が無い
「オンドゥルルラギッタンディスカー!」
とかなんとか奇声を上げて、そりゃもう摩擦で火が出るかってくらい錐を回し始めたとは凱鬼の談



701八之巻  WHITE BREATH  :2006/01/26(木) 00:30:53 ID:RwcJC4CX0
「あぁ、居た居た。多分ここに泊まってるんじゃないかって思ったんですよ」
ガラガラと戸を開けて入っていきたのは浅利だった
「あれ?浅利くんは地元でしょう?」
「温泉入りに来ただけ……って、鋭鬼さん何で倒れてるんですか!?」
「若いんですよ……」
凱鬼の答えに「はぁ?」と首を傾げる浅利だったが、大方のぼせたのだろうだろうと、盛大な鼻血の後が残ってる鋭鬼を見た
「はぁ……」
ゆっくりと身を沈めた浅利が、ふと凱鬼の体を見て呻る
「すっごいムキムキですね。エイキさんも。何かスポーツかお仕事の関係ですか?」
「後者の方ですよ。それにしても、メダルを目指してるだけあって大した腕前ですね。関心しました」
「あはは……俺にはこれぐらいしか取り柄がないですから……」
少し寂しそうにする浅利に、凱鬼は困った顔をした。その理由を尋ねる程近しくもなく、自分は無神経ではない
「ずっとあのスキー場で?」
「……あのスキー場じゃなきゃ駄目なんです。そりゃ、ちゃんと整備や管理が行き届いていて、滑って練習するだけって方がいいんでしょうけど」
確かに。そして、そう言うところで練習をさせて貰えるだけの実力はこの青年にはあるだろう
しかし、そうも割り切れないのが人間だ
あるいは、そういう自分の中の価値観から飛躍することが出来る人間を、人は天才と言うのかも知れないが
浅利が、ポツポツとその思いを語るのを、露天風呂の端で仰向けに寝転がった鋭鬼は聞いていた
目の前に広がる空は美しく、故に手にすることが出来ない近づきがたさがあった



702八之巻  WHITE BREATH  :2006/01/26(木) 00:32:21 ID:RwcJC4CX0

不敵鬼はファンカーブのスキー板で早朝から悠々と滑っていた
尤もスキー場ではなく、山の中を、だが
ノーストックで滑る理由は、まぁそれが不敵鬼のスタイルであるのともう一つ
「ピィピィ」
不敵鬼と並走してくるディスクアニマル・蘇芳鷹がその身をディスクへと戻し、不敵鬼の手に戻る
「…………当たり…………このまま滑った方が近い…………」
不敵鬼は独自すると、再びディスクを展開すると飛ばした
「おつかい……お願い。凱鬼と鋭鬼……」
音撃射を持たない吹雪鬼は戦力としては一段劣るだろうと不敵鬼はみた
同時に、もし山中での戦いになった場合、音撃鼓や音撃射では雪崩などの二次被害を出す可能性があった
故に弦の鬼が望ましい。凱鬼は太鼓の鬼だが弦も使える。そして不敵鬼は弦の鬼である
が、今の不敵鬼は音撃弦を装備していていない
――シャッ!
不敵鬼は段差をジャンプで越えると共に、腕の変身音弦を弾いた
「はぁ……」
全身に纏った霧を弾くと、そこには一匹の鬼が居た。仮面ライダー不敵鬼
その手から肩にかけては、他の鬼には見られない“ゆがけ”があった
無論、前までの不敵鬼にも装備されてない代物だった
703八之巻  WHITE BREATH  :2006/01/26(木) 00:33:05 ID:RwcJC4CX0
霊山で開発された“手打ち”を行う不敵鬼専用に造られた装備である
元々、東北北海道の鬼の支部は本部である吉野とは違う体系の技術のノウハウがある
それは吉野が大和朝廷を起源とする流れの組織であるのに対し、それに統合されたとはいえ、
十世紀まで独立を保っていた蝦夷の民の技術であり、こと霊力に関しては吉野よりも優れてるともされている
「と〜せんぼっ♪」
「!!」
不敵鬼の行く手を阻むが為か、童子と姫が木々の上より飛びかかる
だが
「は…ぁ…!」
この新装備のゆがけは、その繊維自体が細かく伸ばした鬼石で作られている
不敵鬼の拳の一撃は音撃鼓の一撃に相当するのだ
また、手打ちならば雪崩などの二次被害も気にせずに戦える
その一撃で童子と姫を粉砕した不敵鬼はひらけた所に出た。ディスクアニマルが教えた魔化魍の場所……
「…………!!…………しまった……」
魔化魍を見上げた不敵鬼は呟いた










704八之巻  WHITE BREATH  :2006/01/26(木) 00:34:02 ID:RwcJC4CX0
スキー場から外れた森の奥に鋭鬼が入っていくをの見た浅利は、思わず声をかけた
「エイキさん、そっちは……」
「!!」
振り返った鋭鬼が手にしていたのは何とも奇妙な物体だった。蛙……なのだろうが、幾何学的に作られたソレは
次の瞬間にはその体をディスクに収めて、まるで意思ある物体のように鋭鬼の手の中に収まっていった
「え、エイキさん……?」
「えっと……これは……」
そもそも滑れるようになったとはいえ、こんな山頂のコースのさらに外れに鋭鬼が居ること自体が不信だった
バツの悪そうな顔をする鋭鬼は、レンタルしていたスキー板を外すと、森の中に走っていった
浅利は追いかけたのだが、足跡ばかりで一向に鋭鬼の影は見えなかった
「そんな……板履いてる俺の方が早い筈なのに……」





705八之巻  WHITE BREATH  :2006/01/26(木) 00:36:09 ID:RwcJC4CX0
変身して、その鬼の脚力で浅利を振り切った鋭鬼は、魔化魍を確認するほどに接近した
「このタイプ……関東じゃ見ないタイプの魔化魍だ」
地響きを立てて接近する魔化魍は人の形をしてはいるものの、大きさはその比ではなく
また、両生類のようなヌメリと、魚眼を持ち、奇声をあげて山を下っていた
「このままだとスキー場の方に出ちうまう!今日は休日だぞ」
人が多い。何としても食い止めねばと、鋭鬼は音撃棒を引き抜くと跳躍した
「鋭鬼くん!?」
「まずい!鋭鬼くん、そいつはアシナガだ!!」
遅れて到着した吹雪鬼と凱鬼が叫ぶ
「何!?うわぁっ!?!」
轟ッ!!という音を立てて、雪原より鋭鬼をめがけて爪が伸びた
小柄で身軽な鋭鬼は空中で猫のように体勢を立て直すが、両手の音撃棒は弾かれ飛んでいってしまう
「ちぃ……足が長いからアシナガか!」
着地したあと、慣れない雪上によろける鋭鬼を吹雪鬼が支える
「アシナガはテナガとセットも魔化魍です。テナガは……」
凱鬼が音撃弦を構えつつ周囲を探ると、遠くから魔化魍の断末魔が聞こえた(鬼の聴力だからこそ聞こえるのだが)
「不敵鬼が倒しましたか。しかし、移動力のあるアシナガを逃がしてしまったというわけですね」
凱鬼が音撃弦を構えると、向けられた殺気にアシナガは咆吼する
「がやあぁあぎゃぎゃぁぁぁぁ!!!!」
「来ます!構えて!」
凱鬼に言われるまでもない。突進してくるアシナガに臨戦態勢をとる三人だったが……
「!?」
「がうぁえ……」
突如、動きを止めたアシナガは、左右の目が別々の方向を向きながら二つに引き裂かれて倒れた
「な…に?!」
雪が粉になって舞い上がる。その中心に骨肉逞しい男がいた
「鋭鬼くん、あれが雪女よ……」
「ある鬼の魔化魍に対する復讐の心が産んだ魔化魍……敵の敵は味方というわけにはいきません。排除します!」
凱鬼がその刃を向けたことで、戦闘の意思を察したのだろう。雪女もまた、眼光を鋭く構える
「…………」
今まで対してきた魔化魍と比べて凄みがあるのは知性があるからだろうか?しかし知性はあっても理性がない
ジリジリと鋭鬼と吹雪鬼は弧を描くように、雪女を囲む陣形を取り始めた
706八之巻  WHITE BREATH  :2006/01/26(木) 00:37:43 ID:RwcJC4CX0
「何だこりゃ!?」
「「!!」」
「浅利さん!?」
三人の鬼の注意が予期せぬ来訪者に逸れた刹那、雪女は肘から氷雪の十字手裏剣を精製した
「…………ッ!!」
「「ぐるげぇぇぇぇえぇぇ゛え゛えぇぇぇ!!」」
その後ろで二つに引き裂かれたアシナガが再び立ち上がる
「なっ……」
「馬鹿な……そんな事例は聞いたことがない……ッ!?」
驚愕する凱鬼達を尻目に二体のアシナガはそれぞれスキー場を目指す
「……ッ!!」
「ぎゅわぁぁああぁあっぁ!!!」
だが、一匹は振り向きざまの雪女の斬撃で二度目の死を迎えた
だがこれは無意味な行為である。例え物理的な攻撃をもって魔化魍を倒しても、それは『清め』にならず
ここから再び魔化魍が発生する土壌となってしまうからだ
だが、今すべきは目下スキー場を目指すもう一体のアシナガを倒すことである
振り返る凱鬼に、雪女が立ちはだかった
「どきなさいっ!」
「…………魔化魍ハ、俺ガ倒ス」
「貴方とて、鬼から生まれた者でしょう!このままではスキー場に来てる人々が犠牲になる!」
「俺ヲ鬼ト呼ブナ!」
「分からず屋が……っ!!」
雪女と凱鬼が対峙してる間にもアシナガは歩みを止めない
「させるかぁ!!」
「鋭鬼くん!?」
「エイキ?鋭鬼さんなのか!?」
無我夢中でアシナガに飛びかかった鋭鬼は、振り落とされそうになりながらもその背にしがみついた
「やるしかない……音撃打ッ!」
音撃鼓を展開すると、アシナガにセットする
その脅威を感じたのだろう。アシナガは暴れ牛のように体を振るわせて鋭鬼を払い落とそうとする
707八之巻  WHITE BREATH  :2006/01/26(木) 00:39:14 ID:RwcJC4CX0
「くっ……離すかよ!吹雪鬼さん!俺の、俺の音撃棒をっ!!」
「あっ……そうか、弾かれて……ドコに?!」
「ぐげぁあぁ゛ズアェェェ!!!!!」
振り回すだけでは落とせないと感じたか、アシナガは体を転げ回るようにして走り始めた
もみくちゃにされ、時にアシナガの体重に押しつぶされ、舞い上がる雪が視界を塞いだ
「離すかぁ!どんなに格好悪くたってこれだけは離さないぞ!俺は鬼だぁぁあぁぁ!!」
「あった!緑勝!鋭鬼くん、受け取って!!」
被ってた雪を払い落としもせずに、吹雪鬼は緑勝を鋭鬼に向かって投げる
「吹雪鬼さん!」
「ぎゅわぁあぁ゛ぎぇぎぇぎぇっうばぁあぁぼあぁ!!!」
だが、放物線を描いて鋭鬼の手に届く筈だったソレは、もがくアシナガによって弾かれてしまった
「!!」
「しまっ……」
その絶望的な瞬間に皆が凍り付くなか、一人だけ動き出した者がいた
それは、この中では最も部外者の人間――いや、もっともスキー場を守りたい人間だった
「浅利さん!?」
「危ない!止めてるんだ!」
浅利は夢中だった。ストックで雪原を蹴った。速く、もっと速く
目指すのはアシナガと鋭鬼がもみ合いながら進む前方、緑勝ただ一点
「っ……取った!」
ストックを投げ捨てて、緑勝を拾う浅利の目前にはけたたましい呻き声を上げるアシナガが迫っていた
「エイキさん!!」
浅利が鋭鬼に向かって緑勝を投げたのと、浅利がアシナガによって紙屑のように跳ねられ、舞ったのは同時だった
「う……うわぁぁぁぁあぁああぁぁ!!!!!」
鋭鬼は掴んだ。浅利の投げた緑勝、これだけは掴み損ねる訳にはいかない――
「ひぃぃ殺音撃打ぁぁぁ!!必殺必中ッ!!!!!!」





708八之巻  WHITE BREATH  :2006/01/26(木) 00:41:01 ID:RwcJC4CX0

浅利は不幸中の幸いにして怪我で済んだ。ただ、全治5ヶ月という時間は、彼からスキーの時間を奪うのに充分な期間だった
凱鬼と対峙していたあの雪女は、アシナガが鋭鬼に倒されるのを見るや、陽炎のように姿を消した
その一部始終を見ていた不敵鬼はそれ以降何も言わず、といっても普段から口数も多いわけでもなく
何を考えてるか判らないのだが、しかしその後の鋭鬼の事をジッと見ていたように思える
(女の愛撫で男を奮い立たせることができるのなら、女はそれをすることもあるのよ!ってばっちゃが言ってたケド……)
吹雪鬼の家に戻ってきた鋭鬼は塞ぎ込んだまま、それでも二、三、いつものように下らないギャグを言っていたのが痛々しかった
家人は婚約者という程で鋭鬼を紹介した為か、寝所を鋭鬼と一緒の部屋――自分の部屋にしている
一昨日までなら、鋭鬼をからかうのが楽しくて、開けるのにワクワクしていたこの部屋の戸がやけに重い
先に部屋に入っている鋭鬼になんと声をかければ良いだろうと、吹雪鬼は思いながら
それでも妙案が浮かばないままドアノブを回した自分の軽率さを恨んだ



709八之巻  WHITE BREATH  :2006/01/26(木) 00:42:19 ID:RwcJC4CX0

犠牲が出たことはコレが別に初めてじゃない
鬼の仕事にある以上、こういった事態か、あるいはそれ以上の惨劇に何度が出くわしたことがある
その度に哭いた。そして立ち上がった……とすれば、今の自分は随分と……弱い
その理由は判る
「鋭鬼……くん」
吹雪鬼さんという……慰めてくれる存在がいるからだと
大丈夫だよ、吹雪鬼さん。俺は泣いちゃいない。笑っているさ
だから……吹雪鬼さんもそんな哀しい顔しないで、笑ってよ……
背中越しに吹雪鬼さんの体温を感じた
しなやかに細い腕が首筋に絡み付く
「俺は……鬼だから……。鍛えて……次からは……次からはこんなこと……」
でも、今日という日があったことは無くならない
浅利さんの夢の為の時間を奪ってしまった
「気にしないで。俺はあの場所を守れて充分。むしろ鋭鬼さん達のは感謝してるから」と、彼はそう言ったけど
「鋭鬼くん……鬼だって人間でしょ?」
「吹雪鬼……さん」
「弱くて脆くて……そして、ずるい人間だもの……」
暗がりで吹雪鬼さんがどんな表情をしてたかは判らなかった
けど、吹雪鬼さんの唇は、手は、肌は、百万遍の言葉より心を伝えてくれたように思える
俺を慰めてくれたように思える……





710八之巻  WHITE BREATH  :2006/01/26(木) 00:43:37 ID:RwcJC4CX0

「…………」
「ここは、何度来ても迷うねぇ……」
今日は吹雪鬼の家に泊まることにした凱鬼は、たまたまなのか、縁の先から庭を見る不敵鬼と鉢合わせた
ここから突き当たりの場所に、吹雪鬼の部屋がある
「……凍鬼さんは素敵な人」
「ん?」
いきなり呟いたかとおもうと、その内容は突飛だったりするのが不敵鬼である
だが、脈略が無いというわけではない
「……鋭気も素敵な人だと思っていた……」
「………」
「藤姉ぇ――斗威鬼も見たいに…………素敵な人、連れてきた……と、思った……」
凱鬼は外から流れ込む風にブルと体を振るわせた
不敵鬼は気にすることもなく、素足をぶらぶらとさせているあたり、この姉妹は冷たさに関する感覚が少しズレてるように思える
「…………ケド、違った」
蔑むように、それでいて冷徹な声で不敵鬼は鋭鬼を一蹴すると、立ち上がった
「お姉ちゃんも…………少し、見損なった……」
ガラガラと納戸を締めて風を遮る不敵鬼は、ピンク色のパジャマの襟を直すと、自分の部屋に戻っていった
凱鬼はそんな不敵鬼と、奥に見える吹雪鬼の部屋を交互に見ながら、複雑な顔をするしか出来ない
誰もいなくなった後の廊下で、凱鬼は呟いた
「まぁ、男の価値は自分を慰めてくれる女が、どれだけいい女かで決まってもいいと思いますけどねぇ……」
強くなるだけならば一人でも出来よう。けれど、強い人間が鬼になる訳ではない
もはや独り立ちして活躍してる元弟子の鬼に、凱鬼は言った事があった





「 八之巻  WHITE BREATH  完 」
711名無しより愛をこめて:2006/01/26(木) 00:49:19 ID:RwcJC4CX0
このSSを書いてる時分、鋭鬼が28才という情報が無かったので
ずっと鋭鬼19才で書いてました
(吹雪鬼は年上の方が良かったし、弟子ポジションの人が居ないので、”成長”という役割を鋭鬼がするであろう以上、若い方が向いてると思ったんです)

でも鋭鬼さん28才なんでしょ〜どーしよー(焦
やっぱムック本の類は買った方がいいのだろうか……
712名無しより愛をこめて:2006/01/26(木) 00:51:45 ID:FhNjVvPj0
職人さん、乙です!今回もありがとうっ!
なんでだよう、なんでオレちょっぴり涙ぐんでるんだよう・・・
だって嬉しくて涙が出るんだよう。
713名無しより愛をこめて:2006/01/26(木) 01:36:23 ID:FhNjVvPj0
>>711
気・・・気にしなくても、いいんじゃないかな・・・>年齢設定

ムック本は良いかもしれないですよ。イブキの実家の設定とかも興味深いですし。
なーんて言って、オレもまだ買ってないですが。
714名無しより愛をこめて:2006/01/26(木) 09:51:27 ID:ZtWcJ+7v0
凱鬼キタ---------------!!!
いい話だよう職人さん!
斗威鬼さんとか不敵鬼ちゃんもいい味出まくりw
WHITE BREATH…いつかの紅白ネタと絡めまs(ry
715名無しより愛をこめて:2006/01/26(木) 13:06:04 ID:PKEkffjLO
十字手裏剣に赤心少林拳を使う鬼…
もしや、大切断や真空地獄車を必殺技にする鬼も?!
716名無しより愛をこめて:2006/01/26(木) 15:59:43 ID:wA7l7JwA0
>>711

使われなかった設定だから気にしないでいいとオモ
変わっててもぜんぜん問題起こらないだろう本編とリンク薄い情報だし

職人さん 当方別ライダーのファンですがこの話は楽しみに読んでます
GJ!
717名無しより愛をこめて:2006/01/26(木) 21:31:52 ID:Ej1XV6za0
まあ、その辺はファジーで良いんじゃね。
吹雪鬼さんはOPに出なかっただけで引退扱いになる位
いいかげんなんだしだし。
718名無しより愛をこめて:2006/01/26(木) 21:40:01 ID:bEXSAaAn0
実年齢は28歳でも鋭鬼さんの性格からして
別に19歳のつもりで職人さんが書かれてた今の展開でも違和感はまったく無いので
気にせず書けばいいと思う。多少のつじつま合わせは必要かもしれんけど。
719名無しより愛をこめて:2006/01/26(木) 21:46:42 ID:Ej1XV6za0
心はいつも19歳!の28歳でも何でもOKさ
720名無しより愛をこめて:2006/01/27(金) 02:32:06 ID:P1jTR8Iu0
エイキさんの実年齢を知っている様な奴は
まあこのスレ出入りしてたりするだろう

そんでそいつらが問題ねーよ
って言ってんだから大丈夫だとおもうよw
721名無しより愛をこめて:2006/01/27(金) 14:10:20 ID:kxOjpUip0
722名無しより愛をこめて:2006/01/27(金) 15:26:15 ID:EXXaOrU40
うおー、まさか鋭鬼さんが出るなんて!
すごいうれしい
723名無しより愛をこめて:2006/01/29(日) 12:51:49 ID:Zl2KwOxg0
>>鋭鬼SS職人の人

今度のライダーの人、
吹雪鬼さんと同郷って噂は本当ですか?w
724名無しより愛をこめて:2006/01/30(月) 14:49:45 ID:4Dd8xBHD0
>>721
再うpきぼん。
725名無しより愛をこめて:2006/01/30(月) 18:59:29 ID:7NF6Xonb0
>>724
200円ガチャのHGシリーズです
画像は保存してないスマン
726724:2006/01/31(火) 15:09:06 ID:sImuG/Gz0
>>725
了解。
正体分かったのでOKです。
727名無しより愛をこめて:2006/01/31(火) 19:13:49 ID:t4fBhHvd0
この鬼さんだけ背低いんだよね?
なんか親近感。
728SS中の人:2006/01/31(火) 23:57:54 ID:uKbrTB3s0
>>723
カブト録画失敗した……ショボーン

みんなの鋭鬼さんの中の人イメージはTMの西川ちゃんですか?(お絵かきの参考に
729名無しより愛をこめて:2006/02/01(水) 00:01:12 ID:qc6NdBFv0
ベースは永瀬さんだけどイメージは西川ちゃんみたいな感じ。(分かりにくくてスマソ。)
730名無しより愛をこめて:2006/02/01(水) 00:16:15 ID:Okcv+g5c0
ふっと猫ひろしが浮かんできてびっくりすることもw

731名無しより愛をこめて:2006/02/01(水) 01:30:00 ID:KokzAZyL0
普通のお兄さんってイメージが
美形じゃなくて、笑顔が似合う体操のお兄さんな感じ

老けて見える小っちゃいおじちゃんでも全然良いけど
732名無しより愛をこめて:2006/02/01(水) 09:09:20 ID:+Zv2iKEd0
俺はネゴシックス
733名無しより愛をこめて:2006/02/01(水) 11:30:55 ID:qc7oR5EP0
背の低いエイキさんを演じる永瀬さんを思い浮かぶ。
734名無しより愛をこめて:2006/02/01(水) 19:05:37 ID:TguX/ixt0
阿部サダヲ!と思いついたので言ってみる。

このスレも700を超えた事だし、まだ大丈夫とは思うけど、そろりと
次スレのテンプレ案などを考えてみようかなっと


ドンドンドコドン ドンドコドン・・・・・
どこかでアイツが叩いてる アツイ太鼓を叩いてる
蘇芳の身体に 浅葱のライン
小粋な鋭鬼 華麗に参上!!


鋭鬼さんと吹雪鬼さんのSSが読めるのは、このスレだけ!(じゃないかもしれない)

前スレ 
http://tv7.2ch.net/test/read.cgi/sfx/1124581664/l50
まとめサイト
http://ime.nu/olap.s54.xrea.com/hero_ss/index.html



えーっと、訂正案お待ちしてます。
735名無しより愛をこめて:2006/02/01(水) 19:44:21 ID:E5VJIa5E0
>>734
ime.nuは抜け
736保守をかねて。:2006/02/03(金) 00:57:30 ID:V03eP8ts0
裁鬼SSスレ2と合流は考えてないの?
737名無しより愛をこめて:2006/02/03(金) 15:32:17 ID:DMi4PjT70
>>736
これはこれでいいんじゃないの?
元々裁鬼SSスレでメインのSSの邪魔にならないように分離したんだし。
738SS中の人:2006/02/06(月) 01:58:14 ID:Uy4tRBdp0
裁鬼SSスレ2は実質、仮面ライダー響鬼SSスレになってますからねぇ
鋭鬼スレは鋭鬼スレとして、私は私でアッチのスレに戻った方がよいのかな?
739九之巻  ウインとー 冬過ぎて:2006/02/06(月) 09:13:25 ID:Uy4tRBdp0
取りあえず、この回で東北編が終わって一区切りなので、九之巻はコッチに投下します(その後は未定です)






「音撃打!必殺必中!」
鋭鬼の裂帛の気合いと共に、魔化魍・ヨナキツバキに取り付けた音撃鼓・白緑を音撃棒・緑勝で叩き続ける
「雄々々ォォォォォォォォォ!!!」
鋭鬼は猛りながら、その一撃一撃を確実に決めていく
だが、毒々しい化け花に獣の面をしたヨナキツバキのヌメリとした花弁に、鋭鬼は強く踏ん張ることが出来ない
「くっ……いい加減にッ!!」
その状況を加味しても、もうとっくに魔化魍は倒れてる算段だった


「…………」
ヨナキツバキの童子は一瞬何が起きたのか判らなかっただろう
だが気がつくと視界が割れて見えた
否、割れていたのは自分自身だったのだが、果たして童子はそのことに気づいて死んでいっただろうか?
「ギ……」
音撃弦『麒麟』を構えた不敵鬼に姫は戦慄という感情を知った
対する不敵鬼は静かに息を吐く
「ギ…ギギ……」
「…………逃げるな」
その言葉にまるで金縛りに遭ったように動かなくなる姫に向かって、不敵鬼は脇構えに音撃弦・麒麟を構えたまま走り出す
「…………疾ッ」
その勢いを殺すことなく、不敵鬼は唐竹割りに姫を両断した
背後で起こる爆発を気にも留めるでもなく、不敵鬼は鋭鬼を、ヨナキツバキを見る
「…………時間かかりすぎ」
酷評すると、音撃弦・麒麟をヨナキツバキの茎(と呼べるほど細くはなく、まるで巨木の根のように大地から蠢いている)に向かって投げた
740九之巻  ウインとー 冬過ぎて:2006/02/06(月) 09:14:44 ID:Uy4tRBdp0


「ギュワァアァァァッ!!!」
(不敵鬼ちゃん!?)
太鼓を叩く鋭鬼は向かってくる不敵鬼を認めるだけで精一杯だった
一方の不敵鬼は突き刺さった麒麟に辿り着くと、音撃斬を開始した。まるで鋭鬼など眼中に無いかのように
「…………音撃斬、龍面残夢」
不敵鬼の放つ霧の粒子がピリピリと当たる度、ヨナキツバキは払うことも出来ない苦しみに呻きをあげる
「…………さよなら」
それまで指で細かく弦を弾いていた不敵鬼が大きく腕を振り上げると、一気に弦を弾いた
それが引き金となってヨナキツバキは爆散した
「……うわっ!?」
ヨナキツバキの上で音撃打を打っていた鋭鬼は当然ながら宙に投げ出され、情けなく尻餅をついた
「…………任務完了」
不敵鬼は音撃弦を凪いで魔化魍の血を払うと、紙で拭き取っていた
741九之巻  ウインとー 冬過ぎて:2006/02/06(月) 09:15:39 ID:Uy4tRBdp0
二藍の体に紅梅のラインを持つ不敵鬼から、幼さを残した端麗な美少女の顔が現れる
「…………」
「…………」
「…………鋭鬼、魔化魍探すの早くて……助かってる」
相変わらず何を考えてるのか判らないが、彼女も間が悪いというものを知っているらしい
「どうも……」
が、出てきた言葉に鋭鬼は拳を握りしめて返すぐらいしか出来ない
言ってることは事実だ。不敵鬼の魔化魍探索は直感に頼りすぎるきらいがあり、少々杜撰だったのだ
しかし、その言葉は裏返せば探索でしか鋭鬼が役立ってないようだし、
第一、ここ三回、不敵鬼に付いていった魔化魍退治で不敵鬼は鋭鬼の持っていたノウハウを全て吸収してしまっていた
対して、自分はこの戦闘で何かつかめただろうか?レベルアップ出来ただろうか?という思いが鋭鬼にはある
明日には吹雪鬼と一緒に関東に帰る
帰れば、有給を使いまくったツケで魔化魍退治に追われて鍛錬にかまける時間も当分は無いだろう
「はぁ……」
正午をまわったくらいだろうか?見上げた空の天井には太陽が輝き、気を失いそうなぐらいの蒼空が広がっていた
(…………)
そんな鋭鬼を尻目に、不敵鬼はその発達途中の肢体を晒しながら着替えをしている
スキー場での一件から、不敵鬼はすっかり鋭鬼に対する興味を失っていた
ただ、鋭鬼が空元気なせいで吹雪鬼まで気持ちが沈んでるのが頂けないでいた





742九之巻  ウインとー 冬過ぎて:2006/02/06(月) 09:17:10 ID:Uy4tRBdp0
「ざ、斬鬼さん!?」
「あ、やっぱり似てるよね〜」
吹雪鬼邸に戻った鋭鬼と出会った客人(といっても鋭鬼も客人なのだが)は、関東支部での同僚の斬鬼とよく似た顔をしていた
ただ、その瞳は現世で余り見ることのない碧眼であることが、どうしても注意を引く
吹雪鬼も常々斬鬼に似てると感じてるらしいこの男は第十四代目にあたる凍鬼であった
「そんなに似ているのかな?一度お会いしたいものだ」
ニヒルな斬鬼とは違う、どこか気品のあるような物言いで凍鬼は茶を啜っていた
「義兄ちゃん!」
「やぁ不敵鬼ちゃん。また少し大きくなったね?半年ぶりくらいかな?」
普段からは想像も出来ない程の弾んだ声と一緒に、凍鬼に抱きつく不敵鬼に鋭鬼は目を丸くした
「芙実は凍鬼義兄さん贔屓なのよ」
笑って吹雪鬼が言いながら、鋭鬼と不敵鬼の分の茶と茶菓子を差し出す
「しかし参ったな。斗威鬼の奴、東京にいるとは思わなかった。いや連絡をしなかった私も悪いのだけれど」
「すみません。北海道支部長のお仕事もお忙しいでしょうに」
「いや、その支部長のことなのだがね……」
不敵鬼を膝に乗せて、茶菓子を摘みながら凍鬼が言いかけた所で、バンと襖が開いた
「吹雪鬼お姉さま!今日こそ私を弟子にしてもらいますからね!」
「ナツキ……アンタもしつこいわね」
入ってきたのは不敵鬼の同級生であり、サポーターでもある浪岡ナツキだった
吹雪鬼は弟子を取ってない。鬼としては中堅ともいえる位に活躍してる吹雪鬼が弟子を取らないのは
一つには転属が多いこともあり、特に妹の同級生であるナツキには学校があるからと断ってるのだが……
「見てください!お姉さま!お姉さまの言うとおり片手でリンゴを潰せるようになりました!これで弟子にしてくれますね!」
ブヂャという音を立てて、ナツキが持ってきたリンゴを潰す
「ギャー!リンゴの汁が目にぃ入りんご!」
「だ、大丈夫!鋭鬼くん!?」
「……大丈夫、死にはしない」
「さぁ!コレで弟子に!!」
「米粒に般若心経を書けたらね!」
「判りました!頑張ります!」
「焚いた米よ!」
「はい!」
「…………どうしたら諦めてくれるのよ、アンタは」
743九之巻  ウインとー 冬過ぎて:2006/02/06(月) 09:18:38 ID:Uy4tRBdp0



翌日、新幹線の中で吹雪鬼は鋭鬼に向かってまくし立てていた
「北海道支部長は代々凍鬼が兼ねてきたじゃない!どうして吉野から回ってくるのよ!」
吹雪鬼が怒りを露わにしてるのは、義兄である凍鬼が来期から北海道支部長の役を降りて、一人の鬼になる事項についてであった
「北海道とか東北とか……自分達とは異なった体系を持つのがそんなに許容出来ないのかしら?」
とは言え、吉野の根底にそういった不信感があったとしても今まで凍鬼が北海道支部長を代々務めてたことを容認してた吉野が
ここにいたって強攻策とも言える支部長交代を命令してきたというのは、少々解せないことでもある
あるいは、吉野の方針を変えるような事件があったか、または首脳陣の変更、
さらには北海道支部が万一敵対しても良いと思えるだけの自信が持てる何かを手に入れたか?
東北の鬼である斗威鬼と凍鬼の結婚が吉野に要らぬ不信感を与えたという可能性も無くはないが
「……後任が伊織くんのお兄さんなんだからタチが悪い」
伊織――威吹鬼の兄である和泉稲妻のことは、吹雪鬼も近畿で鬼をしてたからよく知っている
極度の人見知りという以外は、人柄も円く、おおよそ人と人の間に立つ人物にはほどがよい
彼が支部長に出世ということならば、吹雪鬼は普通なら喜ぶ事なのだが……
「宗家の人間って、それって乗っ取りじゃない……」
が、当の凍鬼はあっさりと吉野の命令に従うらしい
その事を知らせに来たのだが、ナツキの乱入でドタバタしたこともあって、東京に帰る今日になってその事実を聞いたのだった
「腹が立つわ〜私がここでごんぼほってもど〜しようもないけどさ〜」
それでいて、帰ったら速攻でおやっさんや吉野の知り合いに文句言ってやろうと思っている吹雪鬼である
この性格のせいで、各地に転々と配属されてる部分も否めないであろう
「……聞いてる?鋭鬼くん?」
そもそも今まで全て鋭鬼に語り掛けていたものだったのか?鋭鬼は苦笑しながら
「イヤー(ear)、ちゃんと耳で聞いてたよ」
と言いながら、鋭鬼は鋭鬼でノートを食い入るように見ていた
このノートは凍鬼に渡された……いや、返されたものだ

744九之巻  ウインとー 冬過ぎて:2006/02/06(月) 09:32:31 ID:Uy4tRBdp0

「これを……先々代の鋭鬼さんに借りたままでたのでね」
「えっと……ジャポ●カ学習帳?」
凍鬼から受け取ったノートを開くと、筆で書かれた懐かしい字と鋭鬼は再会した
「私の弟子にね、一人、体質的に筋肉が付きにくい子たのだが……先々代の鋭鬼さんは古今東西の武道に精通してると聞いていたから」
「確かに……あの坊主はブドウにも精通してました。カルディナル、巨峰、甲州、コリント、コンコード
シャスラ、トンプソン・シードレス、マスカット・オブ・アレキサンドリア、デラウエア……」
「はぁ?」
鋭鬼がボケつつもペラペラとページをめくると、「八の巻 終」と書いてあった
「こ、これ、続きが!」
「さぁ……それは君の方がよく知ってるのではないかね?君は鋭鬼だろう?」
「……ぁあ……そうですね。帰ったら探してみます」
鬼としての修行は先々代にも先代にも受けていない。ただ、彼等が教えてくれたことは鬼になる修練も兼ねていた
(そうだな……暫く寺にも行ってないし……)

ノートには合気道などの相手の力を利用して敵を崩す格闘術が記されていた
小柄だがパワーファイターである鋭鬼はあまり使わない手段だが、体格の大きい相手に対する技の所を食い入るように見ていた
内容も基本的な格闘術を教えたのが先々代の鋭鬼だっただけに、スグに実践に応用出来そうなものが多い
「鋭鬼くん」
「はいはい」
「横手で降りるわ。魔化魍よ」
「!!」
携帯をしまう吹雪鬼を認めると、鋭鬼はパタンとノートを閉じ荷物を纏めた




745九之巻  ウインとー 冬過ぎて:2006/02/06(月) 09:33:27 ID:Uy4tRBdp0
茜鷹、緑大猿、瑠璃狼などのディスクアニマルが帰ってくると、彼等の情報を元に吹雪鬼と鋭鬼は魔化魍を判断した
「オトロシだな…」
「100年に1回ぐらいしか出ない魔化魍じゃなかったけ?ソレ」
「出たんだからしょうがないでしょ?オトロシてる暇は無いって」
鋭鬼は目標に向けて鬱蒼とした森を駆け下った
ディスクアニマルと地図によれば、この下った先に谷があり、その先は盆地にオトロシが眠っているという
(眠ってるなら幸い……とっとと終わらせる)
谷が近くなるのと同時に鋭鬼は変身音叉を弾いた。後ろで吹雪鬼の変身音笛の音が聞こえる
「ハッ!!」
「ハァッ!」
鋭鬼と吹雪鬼がその身を冷酷なまでに魔化魍と言う種を殲滅させる異形の鬼へと姿を変える
「トゥ!」
先ずは先頭を切った鋭鬼が谷を鬼の跳躍力で渡りきった、その時だった
「きゃあ!?」
「吹雪鬼さん!」
振り返った鋭鬼には、童子と姫と縺れ合った吹雪鬼が谷底に落ちていくのがゆっくりと見えた
「吹雪鬼さん……くっ」
心配であるが、同時に吹雪鬼が落ちる瞬間、吹雪鬼がオトロシの居る方向を指したのを鋭鬼は確認していた
今、吹雪鬼は音撃射をもってない
さしずめ「童子と姫は引きつけるからオトロシを退治しなさい」という意味だろう
「鬼なんだろ……俺は!」




746九之巻  ウインとー 冬過ぎて:2006/02/06(月) 09:34:51 ID:Uy4tRBdp0


「のぉぉぉぉぉぉぉん…………zzz……」
「抜き足、差し足、忍び足…………」
オトロシは小春日和の陽気に誘われて気持ちよく寝ているようだった
サクサクと溶け始めた雪を踏みながら鋭鬼はオトロシまで歩み寄ると
音撃鼓・白緑を貼り付けた
「オトロシくしててね〜そ〜と、そ〜っと…………必殺音撃!必殺必中!!!」
――ダッーーーッーーンッッ!!
「ノオォォォォォォォォン!?!!?!」
オトロシの声が山にコダマした




――鬼闘術・氷雪刃
吹雪鬼の冷気を纏った踵落としに童子は断末魔をあげる暇もなく散っていった
「よし、終わり終わり♪……痛ッ!!」
吹雪鬼は肩に手を置き、力を込める
「落ちたとき……折ったかな……イギッ!!」
乙女とはほど遠い声を上げながら、荒療治を行っていると、背後に気配を感じた
「――!!」
「…………」
雪女か。それも何の因果か……
「鋭鬼くん……」
全体的に薄白い鋭鬼にうり二つな顔が吹雪鬼を捉えた
瞬間、吹雪鬼の視界から消える
「!!」
横から谷底に流れる川に水柱が起こる。しかし……
(逆だ!)
冷気を纏った手刀を逆方向に凪ぐと、全身に鈍い衝撃が走った
747九之巻  ウインとー 冬過ぎて:2006/02/06(月) 09:36:37 ID:Uy4tRBdp0
「…………」
「貴方は何時の鋭鬼くんから生まれたの……?」
腕と腕の鍔迫り合いを吹雪鬼は足払いで外す
「………!」
体勢を崩した雪女の鋭鬼は、それを利用して吹雪鬼の頭部目指して蹴り上げた
「自分の足の長さ考えたら!」
酷い事をさらりといいながら、吹雪鬼は頭をそらす
紙一重でかわし、カウンター……
――ガシ!
鋭鬼はもう片方の足も投げだし、両の足で吹雪鬼の首を締め付けた
「う……!!」
外そうともがいた吹雪鬼に鋭鬼の頭突きが炸裂する
視界が何重にもぶれて見えるなか、吹雪鬼が鋭鬼を捜すのだが、探し出した頃には接近を許していた
「!!」
内蔵を剔られるような感覚――鋭鬼の拳が吹雪鬼に突き刺さると、残酷にもグリグリと捻ってくる
「かは……っ」
鬼に変身した鋼の肉体を易々と打ち破るこの力、技、この鋭鬼は自分よりも強いと吹雪鬼は確信した
「けど……勝敗は別だってばっちゃが言ってた!!」
「……!!」
鋭鬼の体にかかっていた水がどんどん熱を失っていく
緩慢にならざるおえない鋭鬼めがけて、吹雪鬼は鬼爪を向けた
「だぁぁぁあぁぁあ!!!」
雪女とはいえ……鋭鬼の顔を鬼爪で串刺しにするのは気が引けた……だからだろうか?いや、そうではない
「本当に……強くなるんだね、鋭鬼くん……」
鬼爪を歯で咥えた鋭鬼に、戦慄と感嘆が混じった感情が吹雪鬼の中に押し寄せる
「……!!」
鋭鬼は鬼爪を噛み千切る。その隙をついて吹雪鬼はバックステップを踏んで距離をとった
「……ばっちゃが…言ってた…『諦めたら終わりだ』…って」
鉱の気を持つからだろうか?目の前の鋭鬼は折った鬼爪を鋭利な刀に物質変化させて迫ってくる
748九之巻  ウインとー 冬過ぎて:2006/02/06(月) 09:37:46 ID:Uy4tRBdp0
「……はぁ!」
対する吹雪鬼は裂帛の気合を地面に叩きつける。二人の間の小川に水柱が連々と立つ
「氷れぇ!!」
幾千もの氷柱と氷礫が宙に舞う
「そして……吹け!!」
鬼法術・氷衝 と名付けたこの技は吹雪鬼の切り札でもある(元々水が沢山ある場所でしか使えないが)
「ぐあ……!?」
(今の内に…退……く!?)
右足に焼け付くような痛みが広がり、膝の付け根から先の感覚が麻痺する
吹雪鬼は無様にもその体を地に叩きつけると、限界を超えたせいか、顔の変身が解けていったのを感じた
「あ…ぅ……」
全身の血の気が失われていくのが判る。おそらく真っ青な唇をしているだろうと思いながら、乾く目で自らの足を睨む
「ぅ……ぐ……」
右の足を鋭鬼の刀が貫通していた
何の抵抗もないように、右から左へ、刃が突き抜けていた
「はぁ……はぁ……」
震える手でその刀を抜こうと伸ばした手は……
――ザク
「う…あぁぁぁあぁあぁあぁぁぁぁ!!!」
「………フ…ブキ…サン……」
全身に氷柱を刺した鋭鬼が、吹雪鬼の手の甲に刺した刃を引き抜く
その体から流れる血は赤ではなく、この者が人外の……決して吹雪鬼の知ってる鋭鬼ではないと改めて認識させられる
だが……
「鋭鬼…くん……」
紛れもなく鋭鬼なのだ。おそらく未来の……そんなに老け込んではいないから数年先の鋭鬼の念が、生み出した魔化魍の雪女の鋭鬼
749九之巻  ウインとー 冬過ぎて:2006/02/06(月) 09:39:08 ID:Uy4tRBdp0
その鋭鬼は冷たい手で自らが刺した吹雪鬼の、真っ赤な手を取ると、流れ出す血に口づけをした
「フ……ブ……キサ…ン……」
流れるような黒い吹雪鬼の髪を、冷たい鋭鬼の手が這う
一本一本繕うように愛撫する
「やめて……鋭鬼くん……」
吹雪鬼の視界が鋭鬼で埋められていく
馬乗りにされて、吹雪鬼は逃げることも適わない
「やめ…て…」
吹雪鬼に出来るのは懇願だけだった
「負けたと思わない限り負けじゃない」と昔ばっちゃが言ってたけれど……今、吹雪鬼の心は挫けそうだった
鋭鬼の冷たい手が吹雪鬼の細い白磁の首に触れた







750九之巻  ウインとー 冬過ぎて:2006/02/06(月) 09:40:02 ID:Uy4tRBdp0
吹雪鬼を捜させたディスクアニマルが傷ついて戻ってきてから、鋭鬼は慌てた
転げ落ちるようにして谷を下ると、黄檗蟹が「ココダ!ココダヨ!」とでもいうように飛び跳ねていた
「吹雪鬼さっ……」
鋭鬼が遠くに認めた吹雪鬼は、その肌を白日に晒していた
「鋭鬼くん?」
「吹雪鬼さん……」
「負けちゃった……雪女が出てね、危うく氷り漬けでお持ち帰りされるところだったわよ」
吹雪鬼はフルフルと身体を震わせ、両手で自分自身を抱きしめていた
その後ろ姿に思わず駆け寄ろうとすると、吹雪鬼は制して
「ゴメンね、今ヒドイ顔してるから……」
「そんなの全然気にしないって!マスクをまっすぐ見せて安心させてくれよ」
「私が気にするの!」
吹雪鬼の叫び声は谷間に反響し、その後の静寂は、一層空気を張りつめさせた
「寒いし……さ。服とカイロと救急箱持ってきてくれないかな?」
「わ、わかった……」
吹雪鬼の背中はあちこちに擦り傷があった
黒く、艶やかで、長かった髪がボロボロだった
「す、すぐ持ってくるから。回路でカイロと救急箱を汲々と持ってくるよ!もちろん服も!」
「…………ありがとね」
「ぅ……」



751九之巻  ウインとー 冬過ぎて:2006/02/06(月) 09:41:13 ID:Uy4tRBdp0
「ちくしょーーーーーー!!」
鋭鬼は荷物を置いた場所まで戻ると、誰もいない森の中で叫んだ
そしてまるで頃合いを見計らったかのように携帯が鳴る
「…………不敵鬼……ちゃん?」
携帯に映る文字を見る。正直、出たくない気分だった
「…………はい、もしもし」
「…………繋がったってことは……魔化魍……倒した?」
オトロシがいた森は圏外だったため、携帯は置いていたのだ
「ま、まぁね。魔化魍なんてマ、カモみたいなもんさ!」
「……お姉ちゃんと代わって」
「……え゛……あ、ちょっと今居ないんだけど……」
「…………」
「…………」
電話だというのに、不敵鬼のあの無表情の視線が突き刺さるようだった
「……鋭鬼は……いつも下らないこと、言ってる」
「くだらないって、ヒドイな。俺的には面白い冗談なんだよ?」
「…………自分が笑ってないのに、人を笑わせれると思ってる」
鋭鬼は危うく携帯を落としそうになった
「……鋭鬼のこと……どーでもいいと思ってたけど……嫌いになった……」
「…………」
「吹雪鬼お姉ちゃんは……私の大好きなお姉ちゃんだよ……だから……」
「だから……?」
「……やっぱり……いい……」
だからの意味もやっぱりの意味も、鋭鬼にはわからなかった
「…………もう、切る」
「不敵鬼!……ちゃん……」
「……………笑ってる鋭鬼は…………今でも、少し…好き」
プッという機械音と供に、電話は切れた



752九之巻  ウインとー 冬過ぎて:2006/02/06(月) 09:43:48 ID:Uy4tRBdp0
「「たったいま〜」」
勢いよく“たちばな”のドアを開けた吹雪鬼と鋭鬼を迎えたのはお土産にたかる亡者どもであった
「ゲ?関東十一鬼勢揃いなわけ?」
「蛮鬼はきてね〜ぞ」
ノリの悪い奴だからなと元弟子を笑う裁鬼は、年甲斐もなく両手を出してお土産を受け取る準備をしている
それじゃあと、勝手に蛮鬼の分を取られないように一個は確実に確保して、吹雪鬼と鋭鬼は周りにお土産を配って回ったのだった
「そういや、お姉ちゃんは?」
「斗威鬼さんなら吹雪鬼さん達と入れ違いに帰りましたよ」
と、この中じゃ冷静なあきらが答えた。吹雪鬼からの電話で凍鬼が少々休暇を取ったと聞くやさっさと荷物を纏めてその日の内に帰ったそうだ
「なんだかんだで旦那とラブラブなんだな、あの人」
「剛鬼、お前もしっかり嫁さん捕まえとけよ」
「な、なんなんですか!みんなして……」
弾鬼と斬鬼が新婚の剛鬼を冷やかすと、ドッと笑いが広がった
吹雪鬼と鋭鬼はどことなくぎこちなくあったのだが、それについてはおおよそ鈍感な人間ばかりがココには集まっていた
「吹雪鬼ちゃん、音撃射、出来てるわよ」
「本当?みどりさん!」
「それから……途中で勇鬼くんに会わなかった?」
「ゲ……なんでアイツが……」
鋭鬼は弾鬼たちにもみくちゃにされ、吹雪鬼との進展を聞かれた
鋭鬼は顔を真っ赤にして頑なに首を振ったが、新年会の日には聞き出してやるからなと諦めた様子は彼等にはなかった
鋭鬼はどこかほっとして、心からではないにしろ笑った
やはりどこかで異郷になじめないのがあったのかも知れない
あるいは、そうやって少しでも笑っていなければ自分でもわからない何かに押しつぶされそうだったのかもしれない
ふと目があった吹雪鬼は、そのガーゼを頬に貼った顔を笑い返して見せたのだが、
果たして自分も同じように笑い返せたのかどうか、後から思いだそうとしても思い出せなかった





753九之巻  ウインとー 冬過ぎて:2006/02/06(月) 09:45:34 ID:Uy4tRBdp0

――3ヶ月後

「エイキくん、たおしちゃえーー!」
岩陰からのトモエの声援にヌリカベに跨る鋭鬼はグッと腕を突き上げると気合いを入れた
「いくぜぇ!音撃打!必殺必中!!」
緑勝の鬼石が煌々と光りを発し、鋭鬼の叩く軌跡を輝かせる
「うぉおぉおおおお!!!!!」
三ヶ月前よりも一撃一撃が力強く、ヌリカベの身体がパラパラと崩れていく
「おおぉぉぉお!!………おおぉ!!」
右の緑勝を止めると、左の音撃棒を天高く振り上げる
「破ッ!!」
左の音撃棒は右の音撃棒に向けて叩かれ、鬼石と鬼石がぶつかった瞬間、緑色の閃光がヌリカベを突き抜けた
「ギュワチョ゛ーーーーーーー!!!」
もはや原型をとどめる力を失ったヌリカベから鋭鬼は飛び去る。同時に爆発が地を揺らした
「やったぁ!」
「鋭鬼、勝利でええ気分だぜ!」
トモエとハイタッチをした鋭鬼は、そのままトモエを抱えると携帯で“たちばな”に連絡する
「ヌリカベと対峙して退治しましたぁ」
『ご苦労さま。鋭鬼くん凄いねぇ……ここ最近、ぐんぐん。このままだと剛鬼くんを追い抜くんじゃない?』
「はは…でも、追い抜くってことはそれだけ魔化魍が出るって事だからあんまりいいことじゃないですね
 今日はこれでアガリでいいですよね?」
トモエを車の助手席に置くと、車の影で着替えながら鋭鬼は勢地郎に話した
この後はトモエを連れて吹雪鬼の大学まで行って、吹雪鬼を拾った後、遊ぶ予定だった
754九之巻  ウインとー 冬過ぎて:2006/02/06(月) 09:46:57 ID:Uy4tRBdp0
「あぁ……けれど、明後日のシフトに入れて良いかな?その分月末の方に一つ休みを作るから」
「明後日……響鬼さんに何か?」
その日はシフトには響鬼が入っていた筈と、鋭鬼は思い出した
「今、屋久島に言ってるんだよ」
「あぁ……いいですよ。あ、そうそう。今日森に入ったら蕗の薹がいっぱいで……もうすぐ春ですねぇ」
鋭鬼はジャンバーに袖を通したが、弱冠暑い気がした
「そうだねぇ……来期は魔化魍も少ないといいけど。平穏に暮らしたいもんだねぇ……」
「はい」
そう言って携帯を閉じた鋭鬼は今一度振り返った
よく見ると木々にはもう芽が春を待ちこがれるように散らばっている
「平穏に……ケド!」
一陣の風が吹いた
やっぱりまだ冷たい。ジャンバーのファスナーを閉めると鋭鬼は独自した
「例えいくら魔化魍が現れても……負けない」





「 九之巻  ウインとー 冬過ぎて  完 」

755名無しより愛をこめて:2006/02/06(月) 10:55:32 ID:6ohxFQWj0
職人さん乙です!GJっす!
鋭鬼の雪女と戦う吹雪鬼さんせつないでつ。。。
ところで「ごんぼほるって」吹雪鬼さんが言ってたけど
職人さん津軽の方だったりされ(ry
756狂鬼SS筆者:2006/02/06(月) 11:48:52 ID:FdJMb/nk0
どうも裁鬼の方でSS投下してるものです。
あっちとのバランス考えてこっちに移動しようかとか思ってますが、
職人一人でまわすのはきついかと思うんですが、
やっぱり、エイキ単体の方がいいかな?
757SS中の人:2006/02/07(火) 07:19:09 ID:R5mGBe5T0
>>755
吹雪鬼さんは秋田美人として書いてます
秋田の方言は北部が津軽弁、東南部は南部弁が混じるそうです
(方言としてアクが弱いのは三津七湊の一つに数えられる土崎湊があり、秋田城介の官位に代表されるように昔から中央との結びつきが強いせいかも知れません)

>>756
別にこのスレをまわしているのは私ではありません(ここはSSスレでないので)
元々コッチで私がSSを展開してるのは、裁鬼主人公スレ(初代)で裁鬼以外のSSで展開するのはスレ違いかも?と思ったからですし
弾鬼SSも元々は弾鬼主人公スレで展開していたものですしね
ここでの私のスタンスは、鋭鬼さんについての雑談の一つの形としてSSを投下させて貰ってると思っています

が、裁鬼主人公スレ2が響鬼SSスレとなってる現在、私もアチラで展開するのがスジなのかも知れません
このスレに愛着があるので、コッチで続けたい気持ちもあるのですが……
758狂鬼SS筆者:2006/02/07(火) 09:17:04 ID:yNpLtVnz0
>>757
なるほど。私が完全に履き違えてました。すみません。
SS職人さんはこっちでいいんじゃないですか?
SSと言った形でエイキさんを支援している訳だし。

エイキファンの方々には大変失礼しました。
深く謝罪を申し上げます。
759名無しより愛をこめて:2006/02/07(火) 19:10:37 ID:bTdUfIpA0
職人様いつもGJです!
>757>吹雪鬼さんは秋田美人
 天美あきらも秋田出身ですから、二人そろって色白美人スねぇ〜w
>746>オトロシは小春日和の陽気に誘われて気持ちよく寝ているようだった
オトロシク眠っているオトロシを不意打ちでオトロシめるなんて、何てオトロシしい!!
760名無しより愛をこめて:2006/02/08(水) 14:19:38 ID:to2znmzw0
>>759
は鋭鬼さん!
761名無しより愛をこめて:2006/02/08(水) 15:02:59 ID:Q80qjqsX0
いや、知性派キャラから脱皮しようとして
やり方判らず、とりあえず駄洒落言ってる蛮鬼じゃね?ww
762755:2006/02/08(水) 19:00:06 ID:ZfSCDR/60
職人さんレスする遅れて申し訳ないです!
お答え頂き、ありがとうございます!
なるほど、秋田も津軽弁混じるって言いますものね。
職人さん詳しいですね、さすがっス⊥
引き続き愛を込めて応援してます〆
763名無しより愛をこめて:2006/02/10(金) 16:42:21 ID:TJls+7q30
過疎ってるな。。。
764名無しより愛をこめて:2006/02/10(金) 17:06:37 ID:hAvB1w9g0
裁鬼スレですごい事になってるしな。
765名無しより愛をこめて:2006/02/10(金) 21:59:23 ID:TJls+7q30
オレは職人さんの味方だZ!
766名無しより愛をこめて:2006/02/10(金) 23:36:50 ID:vItrZXeH0
なんか弾鬼SSも向こうで叩かれてるし・・・

もっと職人さんの自由に書いて貰えんもんかなあ?
767名無しより愛をこめて:2006/02/11(土) 00:13:45 ID:aTcEBdky0
二次創作でオリジナルキャラを出す事については、よく
メアリ・スー ( Mary Sue )が問題にされるからね。(※「MarySue」でぐぐれば説明サイトがゴロゴロ出てくる)

でも職人さん達が、自己投影キャラマンセーの想いだけで書いてるとは思えないし、
それがあるとしても、結局は職人さん達の内部で片付けるべき問題。
自分で客観的に物語を見つめていれば、読み手がとやかく言うほどの事じゃないよね。

誤解しないでほしいが、「SSがうpされたら全肯定しなさい。批判は許さない」って事じゃないよ。
話そのものを吟味するのは大事だし。
768名無しより愛をこめて:2006/02/11(土) 03:08:05 ID:VHtmD8ZlO
実際にそのSSを楽しみにしてスレを見てる人だっているわけなんだし
職人さんには一部の叩きに負けずにこれからも自由に投下してほしい。
俺が知ってるSSスレなんて散々荒れまくって
職人がSS投下−→叩き
の繰り返しになっていい職人さんが次々にスレから離脱、新しく投
下する人もいなくなってスレが成立しなくなったことがあったから
ここや裁鬼スレにはそうなって欲しくない

長文スマソ
769名無しより愛をこめて:2006/02/11(土) 21:50:13 ID:EsJMDTHa0

あの裁鬼SSの職人さんが最終章を引提げて帰ってきたよ。
770名無しより愛をこめて:2006/02/13(月) 19:34:44 ID:Gm+D8DJR0
鋭鬼さんよみうり出演決定おめでとう!鋭鬼さん!
771名無しより愛をこめて:2006/02/13(月) 20:17:45 ID:1oZ6g2an0
>>770
情報ありがd
早起きして観に行けるよう、鋭気を養っておくよ。
772名無しより愛をこめて:2006/02/18(土) 11:08:09 ID:5rIiZUeC0
773名無しより愛をこめて:2006/02/18(土) 22:23:03 ID:PJlXbMsa0
最近のヒロインは萌え足らんが
774名無しより愛をこめて:2006/02/19(日) 18:22:03 ID:JNKlk2HN0
職人さんグッド!!
鋭鬼と吹雪鬼姉さんとの関係に期待している俺はもう負け組みかな?
775名無しより愛をこめて:2006/02/21(火) 20:50:24 ID:52sdFAv8O
なんか過疎ってきたな…。
776名無しより愛をこめて:2006/02/22(水) 09:18:00 ID:DzzvLnBj0
職人様!降臨キボンヌ!!!!!!
777名無しより愛をこめて:2006/02/22(水) 09:20:41 ID:Q37mSQAs0
漏れ今投売り装着変身で鋭鬼さん作ってるぜ!
ぬこ耳がうまく作れないんだ!
みんな元気出しなよ!
778名無しより愛をこめて:2006/02/23(木) 10:10:10 ID:BVp2X7SW0
ところで鋭鬼SSの人は新しいSSスレが出来たの知ってるのかな。
呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーーン
ホントは一本の話だったケド、長くなってきたんで前後編にしていきます






「はい、資料。纏めておいたから」
「ありがと。助かるわ。今度何か奢るわね」
大学付属の図書館で、吹雪鬼は友人の春妹にCD−Rを渡した
「これでなんとか進級できそう」
「あ〜あいいわねホント」
「ひがまないでよ。フブキの出席日数が足りないのは自業自得でしょ?
 ま、ウチの大学なら一浪二浪はザラにいるから、そんなに気にしなくても大丈夫よ」
「優しい言葉の一つもない訳?」
吹雪鬼は荷物を鞄まとめながらぼやいた
「矜持が高そうに見えたから、慰めたら逆に気分を害するんじゃなくて?」
留学生で中国の良いところのお嬢様である春妹はホホホと口に手を当てて笑った
吹雪鬼は首を竦めていると、春妹はさらに
「……もうすぐ受験の季節ね」
関東では滅多に雪も積もらないせいか、窓の先の木は寒そうに枝を晒している
「春妹はバイトで塾の講師してったけ?やっぱり大変?」
「そりゃそうよ。実入りは良いけど、割に合わないわ。そういえばこの前も相談受けたの」
「慕われてるじゃない」
「それがね、その女の子、勉強のことじゃなくて……お友達が最近受験勉強に身が入らないみたいで、ボ〜っと屋久島の写真を眺めてたりするんです……
 なんて言う訳よ。そのお友達ってのは男の子な訳。一緒の受験校よ。いいわね〜青い春って。貴方もその子をボ〜っと眺めてるじゃないっての」
吹雪鬼は春妹に合わせながら、妹の事を思った。不敵鬼も今年中学を卒業するが、その後はどうするのだろうと

「ま、人は人、自分は自分よ」
「そんな言い方、受験でナーバスになってる子に言えると思う?」
「ご苦労様」
吹雪鬼は笑うと、図書館を後にした
今日は鬼としてシフトが入ってる日だが、連絡が入ってないところをみると魔化魍は発生してないようだった
「ま、何にもないのが一番ね」
吹雪鬼は一人呟くと、駐車場に向かった
コレといってこれからの予定がないのは少し困るが
そういえば日菜佳が「昨日お得意様から注文があってぇ…お団子180箱を明日までに作らなきゃならないんですよ〜」と嘆いてたのを思い出す
手伝いに行こうかと、この手先の器用な娘は愛車であるバイク「白鷺」に跨った












冬であっても針葉樹はその青々とした葉を付けたまま、連々と並び立っている
「戸田山さん、遮蔽物が多い林の中じゃ無理だ。広い場所に抜けよう」
その中を二人の異形が駆け抜けた
「そうッスね!流石ッス石割さん」
戸田山変身体と石割変身体……二人の鬼半人前が光の当たらない堅く湿った地面を蹴った

「石割くんってば、元ボクサーなだけあって走りのフォームが綺麗ね…………狙、い、や、す、いv」
二人を捉える木上の影は、銃口をを石割の軌道予測線上に向けるとタイミングを合わせて引き金を引いた

「あう!?」
石割の足に激痛が走る
「石割さん!」
「隠れて!」
心配してかけよる戸田山の首を掴んで、石割は木の陰に身を寄せた
「い、石割さん……」
「落ち着いて。平静を失っていいことなんて何一つ無いんだ」
裁鬼と共に数々の修羅場をくぐり抜けた石割の言は、実力を認めた人には兎角素直な戸田山には重たい
石割は鬼の力で足の傷を癒すと、銃弾の先を睨んだ
「僕たちはどっちも接近戦のパワータイプだから相性が悪いね。けれど二対一のアドバンテージだって充分にある」
「そうッスね」
訳知り顔で相槌をうつ戸田山だが、その後の打開策を考えている顔ではない
その時
――バキッ
「!!」
「……って、枝が落ちただけか。びっくりするなぁ〜もう!」
「違うよ。コレ。打ち落とされたんだ」
石割は落ちた枝の断面を戸田山に見せた
「…………兎に角、ここにとどまるのは不味い。行こう」
石割は立ち上がるが、先程足に受けた傷のせいでよろめいた
「あ!」
戸田山をすかさず石割を支えると、開いた左手で手持ちのディスクアニマルを展開させた
「目眩ましになるよう、目一杯騒いで!」
叫ぶと、戸田山は石割を担いで木の上に跳躍した
木々を忍者のように飛び移り、葉の中に少しでも隠れようとした苦肉の策だった
「……戸田山くん、左利きだっけ?」
「いえ、右利きッス。けど昔左利きに憧れた頃があって……」
「そっか……」
話してる二人の後ろで、ディスクアニマルの悲鳴が聞こえた

「ごめんねぇ……」
ディスクアニマルを打ち落とした後、狙いを二人に付ける
鬼の力で強化された視力はスコープいらずで遙か遠くの二人の姿を正確に狙える
「先に石割君から……」
手強い方を先に倒す。乱戦とは逆の定石である
「!!……二手に分かれた?戸田山くんは見捨てるような子じゃないし、石割くんに策あり……なのかな?」
それでも石割から狙いを外さない
引き金を冷徹に引こうとしたその時
ドォォォンという音が連続して響いた
「何!?……って、森林伐採!!?!」

「環境破壊ごめんなさいッスぅ!!」
戸田山は木を切り倒しながら、銃弾の向かってきた方向に一直線に走る
一方で石割は身を隠し、ルートを切り返しながら迫っていた

「あれだけ派手なのって明らかに囮……って、石割君のこと見失ったじゃない!」
狙撃手は歯ぎしりしながら、仕方なく先に戸田山に銃を向ける
「それだけ派手にやれば狙いづらいとか思ってる?甘い甘い!塩と間違えて砂糖を振った西瓜よりも甘いわよ!」

――ダン!ダン!ダン!ダン!!
「うあぁ!?」
両足両手に銃弾が突き刺さる
戸田山は身を跳ねて、地面に突っ伏した
「ワザと致命傷にはしないわ。石割くんをあぶりださなきゃ……ね!!」
視界に石割の姿が入る。動揺して行動を焦ったのが目に見えて判った
「……結構近づかせた!!」
軽い後悔を言外に含ませながら、引き金を引く
「うおおおぉぉぉ!!」
だが、石割は渾身のストレートを大地に炸裂させることによって、土の防壁をつくってみせた
「やるじゃない、半人前」
言いながら、腰のディスクアニマルを投げると変身音笛を吹く
瞬く間に数羽の浅葱鷲が石割に向かって跳んでいく
「痛いけど……我慢してね」
石割の上空にたどり着いた浅葱鷲に向かって再び変身音笛を吹く
ディスクアニマルがディスクに戻る瞬間に引き金を引く
――カンッ!カンッ!
「!!」
――カン!
「ぐわっ!?」
弾がディスクに跳ね返り、石割の背を打ち抜いた
ディスクの状態ならば強度が上がるので、こういうことも可能だ
「よし!……もう一人!」
掛け声と共に振り返る。木の枝に寝そべっていた先から、見上げた空に戸田山の陰が映る
「それで後ろをとったつもりだった?」
戸田山の構えた彼の師の斬鬼の音撃弦『烈雷』が振り下ろされる
だが、音撃管の銃身で受け止める
力比べなら分が悪いが、格闘術なら十二分に上回ってる自信があった
「まだッス!石割さんの考えた奥の手……!!」
戸田山が繰り出したのは裁鬼の音撃弦『閻魔』だった
「ゲ……二刀流」
「吹雪鬼さん、覚悟!!」
鉄と鉄がぶつかり合う音がする
「ぐぐぐ………」
「吹雪鬼さん、悪あがきは止めてください。せっかくの新調した烈氷が斬れちゃうッス」
音撃射『烈氷・改』は戸田山の怪力と二本の音撃弦の圧力で今にも押しつぶされそうだった
「…………問題」
「は?」
「はたしてこの枝に私と戸田山くんの体重+戸田山くんの怪力を受け止める耐久性があるでしょうか?」
ミシミシと二人が戦う枝が引き裂かれ……
バキ!
「う…うわぁぁぁ!?」
投げ出される戸田山とは対照的に吹雪鬼は宙で姿勢を制御し、幹を蹴り上げて加速を付ける
狙うは戸田山変身体。吹雪鬼の渾身の蹴りが衝突する

鋭鬼は着替えのセーターに袖を通すと、その静電気に辟易した
三月に入ったが、近ごろは冴え返りが厳しい
緩んでいたスニーカーの紐を結びながら、戸田山の話に相打ちをうつ
「自分もまだまだ修行が足りないッスね」
「吹雪鬼さんにそこまで善戦出来たなら全然そんなこと無いよ」
戸田山が語るのは、関東に帰ってきたばかりの頃、烈氷の改良の試射に戸田山が名乗りをあげた頃の話だ
「半人前二人なら一人前くらいにはなれるんじゃねーか」とその場にいた弾鬼が発破をかけて、石割と戸田山が吹雪鬼と模擬戦をした訳だ
まぁ、結構前の話であるが、戸田山と二人きりになる機会など滅多にないので話には事欠かない
「まだ戻ってこないの?」
鋭鬼は戸田山にディスクアニマルの事を訪ねた
近辺に魔化魍が出たという報告を受けたときに、鋭鬼は一人で充分と判断を下し、大学のある吹雪鬼に連絡を入れなかった
その時、偶々“たちばな”に来ていた斬鬼戸田山師弟に「良い機会だから」と戸田山を借りたというか、押しつけられたというか……
魔化魍自体は鋭鬼の目算通り、鋭鬼一人で問題なく片付けた訳だが、どこを彷徨ってるのか、探索に放ったディスクアニマルが帰ってこない
春に向けて日が長くなってきたとはいえ、このままでは夕暮れを迎えそうだった
「仕方ない、ディスクの回収は結城さんに頼むとしよう。戻ろうか」
「あ、はい」
結城というのは、この先の町に住んでいる『歩』の名前である






眼前に水の玉がしとしとと増えていった
「雨っこ降るってさ……ついてないんじゃない」
苦々しげに、バイクを走らせる吹雪鬼は独自した
まぁ、スグ止むだろうと思いながらクラッチを回す
(私を除け者にするだけの実力がどこにあって!!)
勝手に自分を外した鋭鬼に恨み言を思いながら、それでも許可を勢地郎が出したということは妥当な目算なのだろうが
“たちばな”で鋭鬼が吹雪鬼に連絡せずに一人で魔化魍退治に行ったと聞いた吹雪鬼は憤慨し
宥める勢地郎や日菜佳を振り切って、わざわざ文句を言うためだけに高速道路に乗っている
「コンビ……解消するつもりなのかしら……」
ふと、そんなことを思う
実際、今年に入ってからは鋭鬼と組む機会が段々減ってる様な気がする
蛮鬼や威吹鬼と組む機会の方が多いくらいだ
別段疑問には思っていなかった。私生活でも鋭鬼は自分を避けてるようには思えなかったし
偶々なのだろうと、思っていたのだが……
「……って、解消するなら解消するで別に構わないんだけどさ」
半分強がりが混じってる気がしてならない……口に出してから吹雪鬼は思った
雨は止むどころか、益々激しく降り始めていた




「えっと……戸田山…さん……」
自分も大概、チビの大食いだが、戸田山の食欲には鋭鬼も驚いた
「はい?何ッスか?……あ、おかわりお願いしますッス!!」
いや、それ以上にこの遠慮の無さ……
とはいえ、二人に夕ご飯を振る舞っている『歩』の結城アサは気の良いお婆さんで
パクパクと御飯を口に運ぶ戸田山をニコニコしながら見てるわけだから、それほど気にしなくても良いのかもしれない
甘え上手というのは一つの大事な才能だと、師も言っていた気がする
「鋭鬼さんもおかわりどうかね?」
「あ、いただきます……」
「やっぱり男の子がいると良いねぇ……息子は海外で仕事をしてるから滅多に帰ってこんのよ」
20を越えた二人に“男の子”はどうかとも思うが、彼女から見ればそうなのであろう
鋭鬼は苦笑するが、その顔の意味が戸田山にはわからず、きょとんとしている
「雨が随分強くなってきたねぇ……途中で山道に入るだろ?大丈夫かえ?」
「気をつけます」
「何なら泊まっていってもいいんだよ。広い……とまでは言わないけど、二人で暮らすには持て余してるからねぇ」
白米を盛られた茶碗を鋭鬼が受け取ったとき、雨音に紛れて玄関が開く音がした
「ただいま〜」
「あれ?お客さんなの?ばあちゃん」
トタトタと無遠慮に入ってきたのは、それこそ本当に若い青年と少女だった
「孫の康秀と奈々です」
「あ、どうも!戸田山登己蔵です!」
弾かれたように挨拶を返す戸田山に、鋭鬼は少し好意を持った
この人は全速力で真っ直ぐで誠実なのだと、それは長所でも短所でもあるが、自分の周りに今までいないタイプだった
「鋭鬼です」
と鋭鬼もまた自己紹介をすると、二人はそれをうけて
「奈々です」
「康秀です……鋭鬼って、もしかして猛士の方ですか?」
康秀は訪ねながら、奈々の手を取って居間に入った
彼女を座らせると、開いていたカーテンを閉めて、台所から茶碗を持ってきた
「鬼の方とあうのは二回目だよ。俺が子供の頃にね、一回……あ、ばあちゃん、飯食ってていいだろ?」
康秀は奈々の隣に座りながら、二人の分の御飯をよそった
「はい、奈々。味噌汁は奈々から見て右に置いておくから。おかずは唐揚げな」
一々丁寧に教える康秀に、鋭鬼は違和感を憶えた。それを察したか、アサは語った
「奈々は先天的に視力が弱くてねぇ」
今では殆ど目が見えないらしい。母親は離別していて、父親は先述したように海外で仕事をしている。この家にアサと二人暮らしだ
「それは……」
「そうなんです。目が見えないと困ることが多くて……」
口をつぐんだ鋭鬼に向かって、奈々は至って軽く流した
虹彩が動かない奈々の瞳は映す光を全て寂然とさせた趣にさせている
しかし、穏やかであったが張りがある声と顔はおおよそ枷など感じさせていなかった
振り返ると戸田山は目に涙を浮かべてる
そんな戸田山に鋭鬼は眉間に皺を寄せた
成る程、人のために本気で涙を流せるその資質は好ましいものかも知れない
けれどもこの場合、本人が気にしてないのだから……よしんば心の奥で気にしていたとしても
会ったばかりの自分達に入り込める余地などないのだから
(人の心の中に踏み込むには、それ相応の資格がいる……ってばっちゃが言ってた!って吹雪鬼さんなら言うのかな?)
お茶を飲み干した鋭鬼に、「おかわりはどうです?」と向けてきた康秀は続けて言った
「鬼のこと、話してくださいよ。興味があるんだ。それに、随分と雨が酷くなってきたみたいだ。泊まった方がいいかもしれない」







――猛士総本部・吉野
「関東じゃ大雨らしいですよ」
第一実験室と札が書かれた部屋に、如何にもやり手で働き盛りといった程の男が入ってくる
「……白倉くんか」
実験室の主である小暮耕之助が眉間に皺を寄せながら呟く。視線は目の前の強化ガラスの向こう――魔化魍と鬼の戦いである

戦闘実験用に捕獲された魔化魍は、呪詛を施された鎖に繋がれ、又この部屋自体にも結界が貼られてる為、行動や破壊力が制限される
「グェッゲェ……!」
対するは御納戸色の体に銀のラインを持つ荒鬼(コウキ)と、朱色の体に金のラインを持つ大旋鬼(ダイセンキ)である
もっとも、大旋鬼は万が一の時のフォローに入ってるだけであり、この戦闘の主役は荒鬼……いや、もっと言えば彼の持つ“アームドセイバー”であった

「魔化魍の鎖を外しなさい!」
監視する木暮の命令を研究員達は実行する
「許可を取ってるんですか?」
「おりるはずが無いだろう」
「またそんなこと……本部長に迷惑かけて」
呆れと諦めの混じった声を出す白倉に、木暮は憮然と言い放つ
「動かない的にしか効果がない物を実戦に出せるか」
「……貴方のそういう所は好きですが」

魔化魍を拘束する鎖が外れる。同時に結界の力も弱められたようだった
「……来るで!」
「よし!音撃増幅剣・装甲声刃……開放!!」
荒鬼の叫びと共にアームドセイバーの刀身に光が走る
怒り狂った魔化魍が唾液を撒き散らし、ツメで壁を引き裂きながら、荒鬼に向かって走ってくる
「音撃刃・鬼神覚声!!……デェイヤアァァァ!!」
閃光が奔る

白倉の視界に映ったのは身体の半分までを切り裂かれた魔化魍の姿だった
「……ほう」
感嘆の念を込めて呟くが、木暮は首を振る
「駄目だ。計算では一撃必殺の威力を持っている筈なんだ」
「まぁ、研究段階なのですから……」
と、白倉が慰めようとしたとき、彼等の目前の強化ガラスが震えた

「ぐぅ……」
叩きつけられた荒鬼に、断末魔の咆吼をあげながら突進する魔化魍が迫っていた
「荒鬼、実験は終了だ。魔化魍は退治していい」
「了解」
荒鬼はすかさず腰の音撃管『飛勇鶴』を抜くと、魔化魍に向けて鬼石を打ち込んだ
「ぎゃう?!」
魔化魍が一瞬怯むと同時に、音撃射の準備を整える
「音撃射……鬼岩一閃!!」
山葵の旋風が巨大なかまいたちとなって魔化魍に炸裂する
本来ならこれで終わりだった……しかし
「ぐ……がぁぁぁ!!」
「何!?……うっ?!」
荒鬼は身体に強烈な疲労感を感じた。ともすれば変身を解きかねない程のものだ
だが、そんな事情などお構いなしに魔化魍は荒鬼に大爪を振りかぶる
「くっ……」
魔化魍の一撃を弾いたのは『鬼封力』と呼ばれる盾であった
十年ほど前に僅かながら配備された木暮が開発したこの盾は、
扱いにくいと評判で(大体、太鼓と弦は両手で持つのだから、盾を持てる手が無い訳で)
ただ先代の荒鬼が名人と呼べるまでに扱ったものだから、現役の荒鬼も装備してる代物だった
「……駄目や、身体が、動かん」
「音撃弦・旋風六角!!」
倒れ込む荒鬼に再び向かう魔化魍に対し、大旋鬼は距離を詰めると一気に音撃斬に持ち込んだ
「突撃大回転!!」
肉片になって散る魔化魍は長い苦痛からようやく解放された……

慌てて荒鬼を収容するスタッフを横目に、浩然としたままの木暮に白倉はいう
「このままでは、次の定例会議でアームドセイバーの開発打ち切りが確定しますよ」
木暮は白倉を見ないまま、返事をする
「そういう声が出てるのか?」
「私が出しました。成果が出てない以上、覚悟してください」
白倉が木暮に並ぶと、大旋鬼に抱えられた荒鬼がやってきた
「大丈夫か?」
「鍛え方が足らへんな……まだまだ兄に……あ、いや、先代の荒鬼に及ばないっちゅう事ですわな」
苦笑しながら、荒鬼は笑う
「そういう人を選ぶ武器では困るのですが」
口にしてから、少々毒がありすぎたと思った白倉は話題を逸らした
「関東では大雨だそうですよ。確か、先代の荒鬼さんのお弟子さんが関東に居たと?」
「そら有名ですよ。ボクは知りまへんが、叔父さんが吹雪鬼さんにフラれた話は語り草になっとりますから」
甥である大旋鬼の言葉に、荒鬼は何とも言い難い表情をする
荒鬼の家系は代々近畿の鬼を務めてきた家系だった
「あぁ、『堪忍な♪』の一言で玉砕されたアレか」
興味がなさそうに木暮が言った。大体、荒鬼と吹雪鬼は歳が十も離れてる。それを告白などと……
そう思いながら、あの件でこっぴどくフラれた荒鬼の話が瞬く間に広まったせいで、
多くの第二第三の荒鬼が告白に尻込みするようになったという裏話を聞いたことを思い出した
案外、吹雪鬼もその効果を期待してフったのかも知れない
「女は怖いな……」
何気なく呟いた木暮だったが、白倉に聞かれたらしく、その後女性遍歴をよってたかって聞かれたものだから、
最後には伝家の宝刀・警策を(半ば逆ギレ気味に)お見舞いさせたのであった






熱い湯が身体を火照らせていく
濡れた髪を掻き上げた鋭鬼は、鏡に映った自分を睨んだ
いくつかの傷跡が残っている。弱さの証しだと鋭鬼は思った
「ぷっは!広いお風呂ッスね〜」
「戸田山さん……銭湯で先頭きって泳ぐタイプだろ?」
「へ?」
暗に批判してるのだが、戸田山は気づかずにタオルで風船を作ってる
まぁ、それは鋭鬼もよくやるんだが……
結城家の一番風呂を頂いた鋭鬼と戸田山は、仕事の汗を流していた
「しっかし鋭鬼さんの戦い方、あれ、拳法って言うンスか!?」
「最近ね、取り入れてるんだ。師匠が残したのを我流で……」
「す、凄いッス!」
顔の洗顔料を洗い落としながら、鋭鬼は笑った
「普通の格闘術は人型相手だから、魔化魍相手の拳法ならそれなりに工夫が必要なんだ……」
「ソレ、教えて欲しいッス!今度組み合って欲しいッス!
 ……鬼同士で戦ったら、誰が一番なんすかねー?自分、斬鬼さんと吹雪鬼さんしかやりあった事ないんで分かんないッスケド」
鋭鬼はタオルで顔を拭くと、厳しい口調で戸田山を嗜めた
「鬼同士が戦うなんて下らないよ。誰が一番とかも決める必要の無いことだ
 鬼は魔化魍を倒して命を守れれば良いんだ……その為に強く、自らを鍛えるんだ」
「あ……」
「でも、負けたくないっていう気持ちは良いことだよ。俺も、吹雪鬼さんよりは強いって思いたいから」
フッと儚げに笑った鋭鬼に風呂桶が飛んできた
「おげ!?」
「誰が私より強いですってぇ〜!言ってくれるじゃない!!随分と鼻が伸びたようで!!」
ガラッと風呂の扉を開けて入ってきたのは……
「ふ、吹雪鬼さん!?」
「う、わあぁーー!!」
戸田山は顔を半分湯船につける。彼はソレで良いが、浴槽に浸かってない鋭鬼はタオルで陰の棒を隠すのがやっとだ
「まったくさぁ!なんで雨っこ降るかなーびしょびしょじゃないのよーー」
「ふ、吹雪鬼さん……な、なんでココに……」
「ベタベタ気持ち悪い!私もお風呂入る!!」
「わあぁぁぁ!!脱いじゃ駄目ーーー」
素肌に張り付いたシャツをたくしあげる吹雪鬼に慌てて駆け寄る鋭鬼だったが……
――ニギッ
「ハウッ!?!」
「ふっふっふ……捕〜ま〜え〜た〜」
地獄と天国を同時に味わう鋭鬼。吹雪鬼の細くしなやかな指に力が入る
「あふっ!?」
「え、鋭鬼さん!?」
「あ〜ら、立派な“がも”だこと?」
額に青筋を浮かべる吹雪鬼、顔をゆでだこのように真っ赤にする戸田山、めくりめく官能の世界鋭鬼
(死ぬ……あ、でも死んでも良い……世紀末 潰されるのを 精気待つ 鋭鬼辞世の句)
精神のK点を超えようとしている鋭鬼に、吹雪鬼は力を緩めていった
「何で私に言わないで出動したの?昔言ったよね、自信過剰は駄目だって。
 私達は命を賭けて、命を守ってるんだよ?慎重に慎重を重ねる位が当たり前なんだよ?」
「そんなつもり……無い。おやっさんも大丈夫だって判断したし……あうっ!」
「……そうね。本当のところ言うとね、鋭気くんが私を置いていった事に単純に怒ってるの!」
――ムギュゥ!
「ハホッ!?」
「私のことが頼りない?どうでもいい?それとも嫌い?」
「なんでそういう話に……」
「なるでしょう!!馬鹿ッ!!」
その瞬間、鋭鬼は川の向こうで手を振っている先々代と先代の鋭鬼が見えた





「母さん?うん、今日はおばあちゃん家に泊まっていくから……」
同じ町に住む母に電話をかけた康秀に、奈々はニコニコと笑って抱きついた
「久しぶりに康秀ちゃんとお泊まりだ!」
「はいはい、布団しくから放してな、奈々」
何せ今日は客人が多いから……と勝手知ったる祖母の家を歩き回る
今で体を縮めて呻っている鋭鬼を同情に近い感情で見つめながら
その鋭鬼の隣では戸田山がその大きな体を振るわせて「オンナコワイオンナコワイ」とぶつぶつと呟いている
その元凶たる方の鼻歌が風呂場から聞こえてくるが……あまり歌が上手だとは思わなかった
音程うんぬんより、歌い手がひどく不安定な声だった
その理由を、彼等の関係を知らない康秀に判りはしない
「雨……止みそうにないな……」
長く続いた雨の後は何処までも透明な青空が、それこそ目の見えない奈々にも感じれるような青空が訪れればいいのに……と康秀は思った





「 十之巻  ゚∀゚)ノ金メダル! ◎ヽ ゚∀゚)ノ金メダル!! (前編)  完 」



794鋭鬼SSの中の人:2006/02/24(金) 10:04:44 ID:w6WpdFH80
>>777
いいですね〜
俺も鋭鬼さん作ろうかな?そんでコマ撮りアニメーションにでもしようかしら

>>778
裁鬼主人公スレの次スレの事ですか?
795名無しより愛をこめて:2006/02/25(土) 22:45:53 ID:AzIU08Qn0
今頃になってゴメン!でも職人さんGJ!
コ、コマ撮りアニメーション・・・・うはぁ、ステキすぎる。
796777
まさかあの書き込みに職人さんのレスが付くとはw
ぬこ耳の次はネジ穴埋めに苦労してる漏れが来ましたよ。

「がも」って久しぶりに聞いたwwww(津軽人)
アニメーションできたらうpして下さいね♪
職人さん工作もするんだ、芸達者w
後編も楽しみにしてまつよ♪