特撮キャラで、ちょっとしたストーリーを描くスレ4

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1名無しより愛をこめて
熱く燃える連作長編も良いけれど
単発の話を書きたくなった時や、ちょっと思い付いた話を気軽に書きたい時、
そんな時にこのスレを活用してみてください

時代も世代も違う作品群の夢の競演(単品でも可)
シリアス、ギャグ、ほのぼの、一発ネタ、なんでもありで自由度の高いSSを
肩の力を入れずにお気楽極楽に職人さんに発表してもらうスレです
age,sageは自由、批評は良いですが煽りをしてはいけません

※混乱を避けるため、作品にはタイトルを入れてください
 良いタイトルが浮かばなかったら「無題」で構いません

※混乱を避けるため、作品には今のレスが作品全体の何話目か判りやすくするため
 なるべく通し番号を入れてください(タイトル 何話目/全何話)

 不定期の連載形式で分割して載せたい時や、出来あがった分だけアップしたい時など
 作品全体の合計が何レスになるか判らない時は、
 (タイトル 何話目/全何話)の形でなくて、通し番号だけ(タイトル 何話目)でも構いません
 通し番号が無い時はそのレスで完結した単品の作品とみなされます

※いま全部書き切れなくて連載の形になる時は
 アップした話全体の一番最後でいいですから、「続く」を入れておくと判りやすいです

※作品はその作者さんの手できちんと完結させてください
 (途中まで書いて「ここまで書いたから続きは誰かよろしく〜」は無しで)

それでは良いお話を…

過去スレ
http://tv3.2ch.net/test/read.cgi/sfx/1073762471/
http://tv3.2ch.net/test/read.cgi/sfx/1057921161/
http://tv3.2ch.net/test/read.cgi/sfx/1056418536/
2名無しより愛をこめて:04/06/06 01:19 ID:Y7PZ21vr
前スレが途中で落ちてしまいましたので、以下に
連載されていた名無しさん達の作品のタイトルを再掲したいと思います

<プロX番外編>
・「プロX番外編・星に願いを」
・「プロX番外編・ソーメン75」
・「プロX番外編・駄菓子菓子」
・「バジンたんは一生懸命なので」
・「戦う中間”管理”職」
・「イケメン狂想曲」
・「プロX番外編・激闘!仮面ライダー!」

<555その他>
・「特撮版剣客商売」
・「冷血」
・「サカサガエリでシュババババーン」
・「月よりの技術者」
・「ネバー・クライ・ウルフ」
・「旅の空から」
・「幼稚園すくすく日記」
・「新型ファイズギア」
・「カニ・カニ・ドコカニ・・・」
・「Amazing Grace」
・「待ち続ける者」

※「バイオレンス仮面ライダー」シリーズは、作者のHEAT氏の手でこちらに収録されています
ttp://jbbs.shitaraba.com/movie/3028/saidestory.html
3名無しより愛をこめて:04/06/06 01:37 ID:Y7PZ21vr
解説:

このスレは元々、ネタスレのプロジェクトXスレの派生スレとして立てられました。

その為に、プロXスレ独特のネタを交えたSSと、そこから更に派生したSS、
その他の特撮SSが同居する摩訶不思議な空間になっていたのです。

その中から、「バイオレンス仮面ライダー」シリーズの様なハードボイルド、
「Amazing Grace」や「待ち続ける者」のようなリリカルな掌編も生まれました。
4名無しより愛をこめて:04/06/06 01:45 ID:Y7PZ21vr
解説:

そして、前スレまでちょくちょく元ネタとして引き合いに出されていた
「プロジェクトX」スレとは────

龍騎世界に存在する清明院大学。その401号室にたむろする…

超記憶能力を持ち、正義感の強い天才科学者だけど微妙にズレてる香川英行教授、
知能とアレな性格を封印された代わりに善良になった「心の園児」な大学院生・東條悟、
文句を言いながら彼らの世話を焼く、同じく大学院生・仲村創、

江戸っ子な性格の虎型モンスター・デストワイルダーと
穏やかな性格で静かに家事をするコオロギ型モンスター・サイコローグ。

清明院大学401号室を中心に、この3人と2匹と龍騎世界や他の特撮世界の住人達とが
ドタバタに巻き込まれるコントスレです。


プロXに出てくるキャラ達は龍騎の嫌スレがベースになってるので、
原作とはかなり性格が違っています。

判りやすい初代スレ
http://tv3.2ch.net/sfx/kako/1033/10333/1033369563.html
現行スレ
http://tv6.2ch.net/test/read.cgi/sfx/1067875406/
嫌スレリンク集
ttp://kobe.cool.ne.jp/zolda/iya.htm
5名無しより愛をこめて:04/06/06 12:49 ID:Y7PZ21vr
解説:

そう言う訳で、お笑いSSスレから派生したスレですが、
元スレを意識して軽い物やコメディに限定される事も
元スレに絡んだSS限定の場所でも無いので、
シリアスでも連続物でも、思いついたまま色々とお気軽に書いてみてください。
6名無しより愛をこめて:04/06/07 00:38 ID:PrnGdEHB
解説:

DAT落した過去ログは
こちらのログ保管サイトで読めるようです。

ttp://makimo.to/
ttp://www1.odn.ne.jp/mimizun/
7名無しより愛をこめて:04/06/07 12:20 ID:PrnGdEHB
※補足

みみずんさんは、HDDのメンテナンスで過去ログのアクセスが不調のようです。
(詳しくは運用情報板を参照)
8名無しより愛をこめて:04/06/08 00:17 ID:+ftNCqnw
≪参考スレ≫

【勝手に】仮面ライダー龍騎EPSODEFONAL【補完】
http://tv3.2ch.net/test/read.cgi/sfx/1031794396/l50
 ※映画版やスペシャルやTV本編を含む龍騎世界補完小説スレ

【勝手に】仮面ライダー龍騎R・D・C【補完2】
http://tv6.2ch.net/test/read.cgi/sfx/1072498669/l50
 ※映画版やスペシャルやTV本編を含む龍騎世界補完小説スレの続編
9名無しより愛をこめて:04/06/08 12:41 ID:+ftNCqnw

他スレで龍騎のバトルモノを書きたいと予告があったので、色々楽しみに待ってますよ。
10名無しより愛をこめて:04/06/09 00:57 ID:aS72XsLx

ところで剣ってちゃんと見てますか?
11名無しより愛をこめて:04/06/09 13:41 ID:aS72XsLx

最初の数話で投げてしまいましたが、
アンチスレを見る限りネタ元としては色々いじれそうではあります。

ただ、SSを書くという事は
「書きたい思い」と「最後まで書き上げる辛抱強さ」が必要なので、
作品への愛着抜きにSSは生み得ないでしょうが。
ライダースレが無いのでここで書いてみようかと思ったので・・・
第一章
第一話「摩天楼の殺意」仮面ライダー1号、浅倉威
第二話「戦場の弁護士」仮面ライダー2号、北岡秀一
第三話「その目に映るもの」仮面ライダーV3、木野薫
第四話「失われた右腕(きおく)」ライダーマン、佐野満
第五話「野心の海」仮面ライダーX、草加雅人
第六話「密林の権力者」仮面ライダーアマゾン、高見沢逸郎
第七話「雷鳴の血」仮面ライダーストロンガー、城戸真司
第八話「大空を制するもの」スカイライダー、手塚海之
第九話「流星の英雄」仮面ライダースーパー1、東條悟
第十話「十番目の男」仮面ライダーZX、秋山蓮
13名無しより愛をこめて:04/06/09 23:59 ID:aS72XsLx
>12
いいですね。

ライダースレのみなさんの作品は楽しませてもらったので
これからの展開も期待していますよ。
14名無しより愛をこめて:04/06/10 13:19 ID:zaPf5K3J
※補足

掲載タイトルから以下が抜け落ちていました。

・「ANOTHR ABARENGER」
・「アバレンジャー外伝」

「ANOTHR〜」はエヴォリアンに征服されたパラレルワールドで皆を見捨てて一人生き残った凌駕の苦悩、
「アバレンジャー外伝」はそのリベンジでキラーとリジェエルを殺して世界が平和になるお話。

放送中に書かれたものなので解釈が違っているがネックですが
「ANOTHR〜」は苦い味の佳作だと思っています。>作者様
15名無しより愛をこめて:04/06/10 13:20 ID:zaPf5K3J
×違っているがネックですが
〇違っている所がネックですが
バイオレンス仮面ライダーspirits
第一話「摩天楼の殺意」
N「ここはアメリカ・ニューヨーク。この地に今、史上最悪の改造人間が現れようと
していた・・・・」
ニューヨークのビル群、とあるビルの屋上に一人の男・・・浅倉威が立っている。
浅倉「何だここは・・・異常な位イライラする・・・・・」
屋上の出入り口から警官隊が出てくる。
警官「タケシ・アサクラ、殺人罪及び密航の罪で逮捕する!」
浅倉「面白い、やってみろ。」
警官「撃て!」
警官隊が浅倉に一斉射撃する、が・・・浅倉は何かのポーズを付け、こう言った。
浅倉「変身。」
腰に現れたベルトが回り始め、飛び上がる浅倉。
警官「あ、あれが・・・・」
浅倉の姿は、仮面ライダー1号へと変わっていた。
1号「ハァッ!」
1号は警官隊に突っ込み、迫り来る警官隊の首を引きちぎり、頭を潰し、パンチを腹に当てて突き破り、
圧倒的な強さで警官隊を全滅させた。
1号「奴は何処だ・・・」
地獄絵図と化したビルから飛び降り、サイクロン号に乗って街を疾走する1号。
N「浅倉威、仮面ライダー1号、凶悪犯罪者。ショッカー、ゲルショッカーを撃滅
し、その残党を処刑する為に、ここニューヨークへやって来たのだ。」
コウモリ「アラワレタカ、タケシ・・・・」
夜の街を走り抜けるサイクロン号・・・・
17名無しより愛をこめて:04/06/11 11:25 ID:nyunluBD

ライスピのダーク化路線で来ましたか。
滝はオリジナルか別の誰かかな。

「……今夜は〜」のシーンがどう動くか楽しみですね。
早朝、ある喫茶店に一人の男が現れる。
店員「いらっしゃいませ。」
男「ブレンド一つ。」
N「彼の名は大久保大介、表向きはプロのバイクレーサー、ネットニュース
『OREジャーナル』の編集長だが、裏の顔はFBI捜査官。仮面ライダー、
及びショッカーを撃滅する為に日本にやって来たが、ショッカー壊滅後、
仮面ライダー1号浅倉威を追ってニューヨークへやって来た。」
ブレンドを飲みながら窓の外を見る大久保。
大久保「(何処に居るんだ、浅倉・・・・)」
N「一方、仮面ライダー1号、浅倉威は、ある地区にやって来た。」
バイクを止め、辺りを見回す浅倉。
浅倉「ここなら少しは落ち着けるだろう。」
ホームレスA「アンタ、こんな所に来るなんて珍しいね。」
浅倉「?」
ホームレスB「ここは浮浪者達が集まる所なんだよ、ほら、みりゃ分かるよな。」
N「この地区には、職を失い、社会から追放された大勢の人間達が暮らしているのだ。」
ホームレスA「俺たちはここをハーレムと呼んでいるよ、俺たちにとっちゃ、ここは楽園さ。」
浅倉「楽園・・・か・・・」
浅倉はそう呟いた。
夜、ハーレムの教会にやって来る浅倉。
浅倉「・・・ここには誰も居ないのか・・・」
コウモリ「マッテイタゾ・・・タケシ・・・」
浅倉「やはりここに居たか。」
コウモリ「ココガキサマノハカバダ・・・ヤレ!」
襲い掛かるコウモリ戦闘員達。変身ポーズをとる浅倉。
浅倉「変身!」
変身し、迎え撃つ1号、そこへ一台のバイクが突っ込んできた。
運転しているのは大久保だ、しかも大久保は、黒い特殊スーツに骸骨のヘルメットを被っていた。
大久保「見つけたぞ、浅倉。」
19名無しより愛をこめて:04/06/12 13:30 ID:red20gD6

なるほど。
滝役が大久保編集長ときましたか。

そのままでいくと「たった一人の戦場」での弁護士との絡みが
どう展開していくのか予想もつきませんね。
20名無しより愛をこめて:04/06/12 23:36 ID:02AXbZJ8
ここにデカレンジャーのストーリー書いても良いんですか?
21:04/06/13 00:21 ID:H2eytM61
>20
特撮なら何でもありなのでかまいませんよ。

2ちゃんガイドラインに抵触するような、著しい差別発言・過度なエロ&下品以外なら
シリアスでもほのぼのでも一発ネタでも何でも歓迎ですので、
思うように書いてみてください。
2220:04/06/13 16:11 ID:XOZ3AbeO
わかりました!>>1さん

デカレンジャーのオリジナルストーリーです。
ジャスミン中心ですが、バン以外の4人がどうやって出会ったのか?
と言う脳内妄想の話ですw(今後放送されるかも知れないし)

ではどうぞ。
23ファースト・コンタクト:04/06/13 16:12 ID:XOZ3AbeO
ここ数日、アリエナイザーによる犯罪もなく平和だった。
しかしデカベースロボに変形した影響で、各部屋が滅茶苦茶になってしまったデカベース内。
その整理をスタッフ達が行っていたが、その中に混じって、バンとジャスミンも作業していた。
バン「ったく!なんで俺がこんな事するしかねーんだ!」
不満をぶつけるような大声で話すバン。
〜回想〜
ドギー「バン、ジャスミン、お前達はパトロールに行かなくて良い。ベース内の整理を手伝ってくれ」
バン「ええぇ〜!?なんで俺なんスかっ!?」
ドギー「それは・・・俺の勘だ」
バン「・・・なんじゃそりゃ・・・」
ドギー「とにかく仕事は仕事だ。しっかり頼むぞ」
ジャスミン「ロジャー。さあさ、迷ってる暇は無し。行くわよバン」
バン「え?あ、おい!くうう・・・ロジャー!!」
〜回想終了〜
バン「ったくよ!相棒やセンちゃんはともかく、ウメコはまた風呂でも入ってるんじゃないか?」
バンの愚痴は休まることはない。
ジャスミン「ほらバン、手が休んでるわよ」
対照的にジャスミンは黙々と作業を進める。
バン「はあ・・・ジャスミンは真面目だよな〜・・・」
その時、彼の目に飛びこんできた物は、一冊の分厚い本だった。
24ファースト・コンタクト:04/06/13 16:13 ID:XOZ3AbeO
バン「なんだこりゃ?」
開けてみるとどうやらアルバムのようだった。
そこにはドギーとスワン、そしてバンを除く4人のSPDが写っていた。
バン「へえ〜。こんな写真あったんだ!おい見ろよジャスミン」
ジャスミン「・・・なつかしいわね。これは私達がこの地球署に初めて来たときの写真よ」
バン「と、言うことはデカレンジャーになった日?」
ジャスミン「そういうこと」
バン「なあ、俺、ジャスミンの昔の話聞いたじゃん!
でも俺まだみんながどうやってあったのかとか聞いてないぜ?教えてくれよジャスミン!」
ジャスミン「・・・よござんすよ。あれは・・・」

エスパーであるが故に迫害を受けていたジャスミン=礼紋茉莉花は、
アリエナイザーにわざと殺されて死のうとしていた。
それを救ったのがドギー・クルーガーだった。(TV第8話参照)
助けられた茉莉花はスペシャルポリスになるべく学校を中退した。自分もあの人のようになりたい。
あの人のように私のような人を救ってあげたい。動機は単純だったが、理想を持ちながら茉莉花は学校を辞めた。
親友だと信じて疑わなかったロミちゃん。茉莉花を裏切った彼女は立ち去る茉莉花を見ていた。
が、茉莉花は振り返ろうとしなかった。過去の自分と決別するために・・・
25ファースト・コンタクト:04/06/13 16:15 ID:XOZ3AbeO
スペシャルポリスの養成学校は宇宙に有るが、その前に入学手続きを取らねばならない。
手続きを取るために案内所に行った茉莉花だったが・・・
案内所職員「しかしね〜君ぃ・・・」
所内には職員の濁声が響いていた。
案内所職員「いきなりやってきて養成学校に入れろと言われても、
それに見合った成績を残していなくちゃねぇ。通知票も見たけど、これと言って特出した物もないし、
これじゃあねぇ・・・」
茉莉花「あ、あの・・・私は・・・」
エスパーです。と言いたかったが、あまり人とうまく付き合ったことのない茉莉花である。
しかも自分がエスパーだと言うことにひどくコンプレックスを持っていた彼女には言い辛いセリフだった。
その時だった。
???「彼女、実はエスパーなんだ」
声のした方向を振り返るとそこには見覚えのある影が・・・
案内所職員「あ、あなたはドギー・クルーガーさん!!」
まさしく自分を助けてくれたドギーである。
26ファースト・コンタクト:04/06/13 16:16 ID:XOZ3AbeO
ドギー「向こう(養成学校)でチキンと学力や体力を付ければ、
きっと素晴らしい逸材になると思うんだが・・・どうだ?」
案内所職員「え、それはもう・・・ドギーさんが言うのなら・・・」
職員はばつが悪いと言った感じで答えた。ドギーは茉莉花の方を振り返って言った。
ドギー「さて、そういうことだが頑張ってくれ。君には期待してるぞ」
茉莉花「・・・あ・・・は、はい!」
ドギー「それと、まずは前にも言ったとおり自分を嫌いになっては駄目だ。
そしたらきっと本当の意味での友達が出来るはずだ。それも君がスペシャルポリスになるために必要なことだ。
わかったな?」
茉莉花「は、はい!」
その言葉を心に秘めて、茉莉花は宇宙警察養成学校へ行くため宇宙へ飛びたった。
27ファースト・コンタクト:04/06/13 16:18 ID:XOZ3AbeO
ナレーター「養成学校はとある惑星に建造されているが、
アリエナイザーの襲撃を防ぐためその名前はおろか、場所や大きささえも明らかにされていないのだ」
養成学校で茉莉花は勉強に、そして訓練に励んだ。
特に語学力の向上は著しく、簡単な宇宙語はすぐにマスターした。
茉莉花「キレテホシキレキレテ。私と君は友達・・・か・・・」
これは、いじめられてたまりかが図書室で一人で宇宙語の本を読んでいた事も大きく影響している。
まさにケガの功名であった。
しかし、未だに深い親交を持つ同僚はいない。自分自身でも知らず知らずのうちに避けてしまっていたのだ。
心の奥底で私に対して偏見を持っているに違いない。いくら手袋で能力を封印しようとも
思っていることには変わりはない。そんなことを考えてしまう自分も嫌いだった。
彼女は決して避けては通れない大きな壁にぶつかっていた・・・
月日も流れたそんなある日、茉莉花の運命を変える大きな出会いがあった。
28ファースト・コンタクト:04/06/13 16:19 ID:XOZ3AbeO
養成学校のバスルームは生徒兼用のため、生徒別に入浴時間が決まっていた。
茉莉花は宇宙時間で21時20分から15分間であった。
茉莉花「そろそろ時間ね」
自分の部屋から移動する途中、二人組の女友達が仲良く話しているのを見て見ぬフリをしながらすれ違う。
複雑な想いを胸にしながらバスルームへ到着、中に入った。
しかし浴室の中ではまだ誰か入っているようだ。鼻歌が聞こえてくる。
茉莉花「(時間オーバーしているのに・・・)あの〜・・・」
扉をノックすると、中から返事が返ってきた。
???「は〜い?」
茉莉花「もう私が入る時間なんですけど」
???「ええ〜?もうそんな時間〜!?あ〜もやだあたしったら・・・」
中の人物は慌てながら出てきた。
???「ごめんなさ〜い!!」
浴室から勢い良く飛び出していった小柄な女。茉莉花は少し気になったが
とりあえずお風呂に入った。
29ファースト・コンタクト:04/06/13 16:20 ID:XOZ3AbeO
お風呂から出ると、出口に黄色いアヒルの人形が落ちていた。
記憶を探ってみるとあの小柄な女が持っていた物のようだった。
下の方に名前が書いてあった。
茉莉花「『故堂小梅』?」
学生寮の管理人に問いただし、部屋番を聞いた茉莉花はその場所に向かった。
意外に自分の部屋の向かいだった。
ドアをノックする。
小梅「は〜い・・・あれ、あなたはさっきお風呂場で・・・」
茉莉花「あ、あの・・・こr」
小梅「こんな所で立ち話もなんだしさぁ、中入ってよ」
茉莉花「え、ええ?あ、あの」
小梅「どうぞどうぞ!」
強引に部屋に入れられた茉莉花。アヒルを渡したらすぐ帰るつもりだったのだが、
とんでもないことになってしまった。
30ファースト・コンタクト:04/06/13 16:21 ID:XOZ3AbeO
小梅はとにかく喋った。騒がしいくらい喋っていた。
茉莉花も話を切り出すタイミングを完全に失っていた。
小梅「・・・あたしはモー娘。とか好きなんだけどさ、あなたはどうなの?」
茉莉花「え?・・・えーと、ザ、ドリフターズかな・・・」
しまった!こんな事言ったら余計嫌われるに決まっている!茉莉花は悔やんだ。
小梅「・・・プ、ップハハハハ・・・あなた面白い事言うんだね〜っ!」
茉莉花「え?」
これは完全に予想外の反応だった。こんな風に笑われたのは滅多なことである。
茉莉花(・・・どうせ心の中ではバカにしているんでしょ・・・)
茉莉花は手袋を外し小梅に少し触れた。
・・・答えは同じだった。小梅は言葉に発したとおりのことを思っていたのだ。
小梅「ねえあなた名前は?私故堂小梅!」
茉莉花「・・・礼紋・・・茉莉花・・・」
小梅「うわ〜っ!なんだか格好いい名前だね〜っ!」
やはりそうだ。小梅の言っていることは全てが思った通りのことを話している。
小梅「あたしねっ、変装と、体を動かすことが得意なのっ!茉莉花ちゃんはなんか特技ある?」
茉莉花「え? 宇宙語を少し話せるし、そ、それに・・・
え、エスパーなんだ・・・人の心が読めるんだ・・・」
小梅「えぇ〜すご〜いっ!」
やはり反応は変わらなかった。
31ファースト・コンタクト:04/06/13 16:22 ID:XOZ3AbeO
茉莉花「・・・私が怖くないの?」
小梅「なにが?」
茉莉花「私、エスパーなのよ?人の心を読むなんて気持ち悪くないの?」
小梅「何でそんなふうに思わなくっちゃならないのよ。茉莉花ちゃんは茉莉花ちゃんでしょ?」
茉莉花はまさに青天の霹靂のまっただ中だった。自分を受け入れてくれた初めての人。
自分が自分を出して初めて成功した人。茉莉花は歓喜のあまり泣き出しそうだった。
小梅「え?泣いてるの?」
茉莉花「ち、違うのよ。うれしくてうれしくて・・・」
そういって笑みを浮かべた。小梅も笑い返した。
部屋に帰ろうとする茉莉花。
茉莉花「本当はこれを返しに来ただけだったのよ」
と言ってアヒルを差し出す茉莉花。
小梅「ああ〜!ウメゴロウどこ行ってたと思ったら茉莉花ちゃんとこに居たのね!」
茉莉花「う、ウメゴロウ・・・ふ、ふふふ・・・」
また笑った。小梅も笑った。
32ファースト・コンタクト:04/06/13 16:24 ID:XOZ3AbeO
それから数日の間に二人は凄く親密になっていった。
茉莉花は小梅の大胆な行動や言動、そして明るい性格に、
小梅は逆に天才的でクールな茉莉花に憧れを抱き始めていた。
茉莉花のアクションも小梅の指導のお陰で著しく上達した。
そんなある日、養成学校のSPD候補生による試験が行われようとしていた。
実戦形式の試験は、3〜4人のチームを組んで、サバイバル合戦を行うという物だった。
茉莉花と小梅は同じチームと言うことを既にお互いに決めていた。
茉莉花「あと二人くらい仲間を入れないとね・・・」
小梅「う〜んどうせなら男が良いな〜。それも格好いい人っ!」
小梅に苦笑しながらもパートナーを捜す茉莉花。と目の前に、壁に寄りかかって逆立ちをしている男が・・・
二人は思わず立ち止まった。他の人もその異様な光景に声をかけづらそうにしていた。
男は急に逆立ちを辞め、二人の所に走ってきた。
小梅「わ、わ、わ!こっちくる〜!」
???「うん。間違いなさそうだ」
茉莉花&小梅「は?」
???「いや、僕の計算によると、一番有利になるのは君たちとペアを組んだ方が良いって
答えが導かれたんだ。あ、僕は江成仙一。よろしくね」
茉莉花「よ、よろしく・・・」
小梅「ねえねえなんで逆立ちなんてしてたの?」
仙一「ん?あ、いや、なんかあのポーズをとると頭が冴えるって言うか・・・そんな感じなんだよねぇ」
33ファースト・コンタクト:04/06/13 16:24 ID:XOZ3AbeO
自身のシンキングポーズの説明を簡単にすると、小梅を指さして、
「君の大胆な行動力と」
続いて茉莉花を指さして
「君のエスパー能力。そして・・・」
自分の頭を指さして
「ここが一つになればきっとうまくいくさ!」
小梅「う〜ん・・・なんだかよく解らないけど、まいっか♪よろしく仙一さん!」
仙一「うぃ〜よろしく」
茉莉花「それで、このメンバーで本当に一番有利になってるの?」
仙一「いや、あともう一つ欠けてるのがあるんだ。ズバリ、攻撃専門がいない。あとはみんなを仕切るリーダー格も居ない」
小梅「あ、大丈夫。リーダーはこの故堂小梅ちゃんがやr」
仙一「それをいっぺんにこなせる人が果たしているかどうか・・・」
小梅の話が終わらないうちに仙一は周りを見回した。
小梅「あたしがリーダーなのに〜・・・ううう〜」
茉莉花「よしよし・・・」
仙一「別にこのメンバーでも勝てないわけではないけどね、ちょっと女の子二人にはきついかな」
小梅「え〜!大丈夫、私と茉莉花のコンビめーションはバツグンなんだからっ!」
茉莉花「それを言うならコンビネーション・・・あら?」
仙一「ん?なんだか騒がしいな。」
見ると向こうの方でなにやら騒いでいる。一人の男を四人で囲んで何かを言っている。
男1「お前ふざけるんじゃねーよ!いくらお前がエリートだからって一人で挑戦するとはどういう事だよ!」
男2「四人がかりに敵うはずねーだろ!」
???「・・・ふ・・・それはどうかな?」
男3「なにぃ!?」
???「俺はくだらない事で油を売ってるわけにいかないんだ。早くあいつに追いつかないと」
男1「くだらないだと!?」
男4「それは俺たちを倒してからにして貰おうか。一人で本当に倒せるというならな。」
???「・・・フン、良いだろう。戸増宝児、クールに決めるぜ・・・」
34ファースト・コンタクト:04/06/13 16:26 ID:XOZ3AbeO
仙一「あれ〜なんか始まるみたいだねぇ」
茉莉花「なにか険悪な雰囲気」
周りを囲んでいた男の一人が宝児に飛びかかる。宝児はそれを簡単に払いのける。
次は二人がかりで襲ってきたが相手の動きを良く読み素早くさける。そして素早くSPシューターを取り出す。
もちろん実弾ではないため当たっても死ぬことはない。宝児はまさにパーフェクトな動きで撃ち倒していく。
襲いかかってきた二人は倒れた。残り二人も襲ってくる。宝児はジャンプしてそれを避ける。
宝児「む!?」
一瞬の隙をつかれてSPシューターを叩き落とされた宝児。
男1「これで終わりだな!さすがに射撃の腕前は素晴らしいが、
その銃がないんじゃお前は翼をもがれた飛べない鳥だ」
宝児「・・・ふざけるな。俺は腐っても戸増宝児だ!はぁ!」
走り出した宝児はもう一人を一本背負いで仕留める。そして残る一人はラリアット!
たった一人で四人を一気に片付けてしまったのだ。
小梅「わぁあの人格好いい!ねえねえねえあの人仲間にしようよ」
遠くから見ていたため事情を知らない三人は宝児に近付く。
宝児「なんだお前達は?」
小梅「ねえねえあなた超格好良かったよ!良かったらさあ・・・」
仙一「僕たちと組まない?」
35ファースト・コンタクト:04/06/13 16:27 ID:XOZ3AbeO
小梅「そうそう!ここには美女も二人揃ってるしぃ・・・」
宝児「ふざけるな!俺は忙しいんだ。俺は自分が認めた奴としか組む気はない!」
小梅「う・・・格好いいと思ったけど、こわ〜いっ!」
茉莉花「・・・自分のプライドが許さないとか?」
宝児「なんだ?」
茉莉花「これから仲間になりうるような人を・・・微妙に、いや激しく感じ悪いわよあなた」
宝児「な、・・・フン!それがどうした!」
険悪な雰囲気
小梅「・・・ね、ねえ仙一さん何とかしてよ」
仙一「うーんでもねぇ。派手な立ち回りは好きじゃないんだよ」
小梅「そういう問題じゃないでしょ!」
宝児「・・・俺をお前が倒せたら認めてやる。ただ、射撃で俺に勝てるかな?」
茉莉花「私が一人であなたと戦っても限りなく無駄だと思う。でも・・・
あの二人と一緒に戦えば勝てると思うわ」
と、仙一と小梅を指す茉莉花。
宝児「・・・いいだろう」
小梅「え〜あたしも〜!!?」
仙一「どうやらやるっきゃないみたいだねぇ」
36ファースト・コンタクト:04/06/13 16:28 ID:XOZ3AbeO
候補生をまとめようとする教官は混乱を止めるべく奮闘していた。
教官「こ、こらお前達、いい加減に・・・」
その行く手を阻む者が・・・再びドギー・クルーガーだ。
教官「地球署の最高責任者のあなたがなぜ!?」
ドギー「見に来たんだ。俺の将来の教え子達をな・・・」
教官「・・・は?」
ドギー「ま、見ていようじゃないか。あの四人の対決を・・・」
一対三だが宝児は余裕たっぷりである。
逆に茉莉花と仙一は緊張感が伺え、小梅に至っては怯えている。
茉莉花が小声で二人に言った。
茉莉花「良い?私達には彼が持ってないような特技がある。それをうまく生かせれば勝機はあるはずよ」
仙一「・・・うん・・・きちんと作戦を立てれば何とかなるさ」
小梅「うううう・・・こうなったら一か八かよっ!」
周りの人もその勝負の行方を静かに見ようとしていた・・・
小梅「行くわよっ!先制攻撃ぃ!」
勢いよく飛び出したのは小梅だった。
37ファースト・コンタクト:04/06/13 16:29 ID:XOZ3AbeO
宝児「シッツ!舐めるな!」
SPシューターを発射した。弾丸は小梅の背中をかすめた。
小梅「ひ〜!あぶな〜い・・・」
茉莉花と仙一は二人で宝児に飛びかかる。
宝児が二人に気を取られている間に小梅が素早い動きでSPシューターを奪取!
茉莉花(よし、これで飛び道具による攻撃は防げる。あとは生身での攻撃を三人でどう受けるか・・・)
そこで茉莉花は足払いなどをけしかけるも宝児は簡単に避ける。しかしそこに仙一が回し蹴りを決める。
宝児は仙一の攻撃に一瞬怯んだ。
小梅「あれ〜、仙一さん派手な立ち回りは好きじゃないって・・・」
仙一「女の子二人に後れを取るわけにはいかないからねぇ!」
ダイナミックなアクションで繰り広げられる宝児と仙一の戦い。
宝児「く、なかなか、やるな。ベリーグッドだぜ!」
仙一「君も・・・さすがだよ・・・だけど、ベリーグッドなのは俺だけじゃないんだよねぇ・・・」
宝児「ん?」
組み合っていた仙一の背中越しに茉莉花と小梅が飛び出してきた。そしてツインカムキック!
宝児「うぐぅ・・・」
ついに倒れた宝児。おおお!と歓声も沸きだった。
38ファースト・コンタクト:04/06/13 16:30 ID:XOZ3AbeO
小梅「やった〜!仙一さん、茉莉花〜♪」
宝児「・・・フっ・・・俺がやられるとはな・・・」
ゆっくりと立ち上がった宝児は座り込んでいる茉莉花の元へやってきた。
そしてゆっくりと手をさしのべる。
宝児「・・・俺がさっき言ったこと・・・許してもらえるか・・・」
茉莉花「・・・ごめんなさい」
宝児「・・・」
茉莉花「そんな遠いことはもう忘れたの」
二人に笑顔が戻った。仙一と小梅も笑った。場内も大きな拍手に包まれた。
ドギー「君たち!」
ドギーは四人のもとへ近付いてくる。
茉莉花の顔が一瞬こわばった。
ドギー「なかなか面白い物を見せてもらったよ。戸増くんわかったか。
自分の力を過信しすぎないことだ。チームワークには誰も勝てんよ」
宝児「・・・面目ありません」
ドギー「うん・・・では地球署で待っているぞ」
四人「・・・えぇ?と、言うことは?」
ドギー「・・・ウム!」
四人「・・・や、やったーーー!」
再び場内は大きな拍手に包まれたのだった。
39ファースト・コンタクト:04/06/13 16:31 ID:XOZ3AbeO
数日後、地球に向かう四つのデカマシンがあった。乗っているのはもちろんあの四人。
ドギー・クルーガーによって地球署に配属された四人の刑事は
彼に愛称も与えられて、意気悠々と地球に向かった。
宝児=ホージー「少々遅れをとっちまったが・・・ヴィーノ、俺もついにSPDだ」
ホージーは腕のリングを見つめながら言った。
小梅=ウメコ「あれ〜、ホージーさんこれ彼女からの贈り物!?」
突然の通信に慌てるホージー。
ホージー「ち、違う!なんでもない!」
仙一=センちゃん「それ、な〜んか気になるんだよねぇ・・・(ニヤ」
ウメコ「センさんもそう思うよね〜♪」
ホージー「セ、セン・・・お前もか・・・ウメコ!大体お前がいらん詮索するからこうなるんだ!」
ウメコ「いいじゃない!リーダーの命令ですっ!それがなんなのか言いなさい!」
ホージー「お前が仕切るな!」
その様子を微笑んで見つめていた茉莉花=ジャスミン、今度は地球を見つめた。
ジャスミン「・・・私の様な人を救うための仕事がついに始まるのね・・・」
ウメコ「ねえジャスミーン!ホージーさんがいじめるよ〜!」
ジャスミンは再びニコリと微笑んだ。
こうして四機は地球に到着した・・・
40ファースト・コンタクト:04/06/13 16:32 ID:XOZ3AbeO
再びデカベース内〜
バン「へえ、俺が来る前にそんなことがなあ・・・」
ジャスミン「・・・だからこの写真も大事にしなくちゃね」
その時である。突然ウメコがやってきた。
ウメコ「うえ〜んお風呂出たばかりなのに掃除しろって。また汚れちゃうよ〜」
さらに、パトロールから帰ってきたホージーとセンちゃんも現れた。
バン「相棒〜!遅いぜ。ささ、俺の代わりに片付け手伝ってくれよな!」
ホージー「ふざけるな。お前もまだやるんだ!」
バン「ええ〜!・・・あ、一人じゃ片付けきらないから俺に手伝わせようってんだな」
ホージー「なっ、そんなことあるか、これくらい俺だけで片付けられる!
どっちが早く片づけできるか勝負だ!」
バン「望む所だぜ!相棒!」
二人は凄い剣幕で片づけを始めた。取り残された三人はと言うと・・・
センちゃん「片づけはあの二人に任せて、僕らはティータイムといこう」
ウメコ「やった!手伝わなくってすむっ!」
ジャスミン「・・・まったく、クリソツ物同士で・・・(似たもの同士と言いたいらしい)」
ナレーター「しかし、ジャスミンの内心はこんなに素晴らしい仲間がいることを再確認させられ
晴れ晴れとしている。まさにこの世に止まない雨はない。
これからも捜査せよデカレンジャー、戦え、特捜戦隊デカレンジャー!」
デカデカデカデカレンジャー♪デカデカデカデカレンジャー♪

ウメコ「候補生時代からホージーさんて凄かったんだね」
ホージー「まあな。ヴィーノ以外になら負ける気はしなかったぜ」
バン「さっすが俺が認めた相棒だよな!天下無敵のスナイパー!」
センちゃん「狙った獲物は逃がさない・・・か」
ホージー「ふっ♪」
ジャスミン「でも・・・」
四人「ん?」
ジャスミン「逃がした女の子の数も・・・?」
ホージー「・・・プロ失格だ」orz

胸にきらりと〜♪


素人作品ですいませんでした。
42名無しより愛をこめて:04/06/13 20:26 ID:UCElv3w7
「ファーストコンタクト」各キャラの特徴がよく出ていて良いですね。
次回作もキボンヌです。
コウモリ「オマエハ・・・オオクボダイスケ!チョウドイイ、オマエモココデ
シマツシテヤル!」
羽を広げ、卵の様なモノを生み出し始めるコウモリ男。
1号「!?」
大久保「もしかすると・・・・」
大久保は愛車のホンダワルキューレからショットガンを取り出し、卵の様な
物体を撃った、すると・・・
コウモリ戦闘員「ウギャァァァァ!!」
卵のような物体から完全に羽化していないコウモリ戦闘員が現れた。
1号「こいつ、自分の体で戦闘員を生み出す機能をもっていたのか。」
大久保「だが、生み出す為に必要な部分を破壊してしまえば・・・」
足についているショックガンのスイッチを入れ、キックの体制でコウモリ男に
突っ込む大久保、狙うは
コウモリ男の巨大な腹・・・・
大久保「どりゃぁぁぁぁ!!」
大久保の蹴りが炸裂し、腹が破裂するコウモリ男。
コウモリ「ウグワァァァァァ!!」
コウモリ男は悲鳴を上げ、大爆発した。
燃え盛る教会、中から出てくる1号と大久保。
1号「奴は死んだ、次は・・・・お前だ。」
大久保を指差し、襲い掛かる1号。
大久保「お前を倒す、それが俺に残された仕事だ!」
メリケンサックを取り出し、1号に向かっていく大久保。
1号「あぁぁぁぁぁぁ!!」
大久保「でやぁぁぁぁぁぁ!!」
ぶつかり合う拳と拳!・・・・
翌朝、バイクに跨っている浅倉、腹には包帯が巻かれている。
浅倉「昨日は楽しませてもらったぜ。」
大久保は頭と右腕に包帯を、そして左目に眼帯をしている。
大久保「お前を仕留められ無かったのは残念だが、仕方ないな。」
あの時、教会の火を消す為に消防隊が来た為、二人は戦いを中断した。
大久保「あのまま戦いを続けていれば、警察が来て俺たちを攻撃していただろう。
お前はそれで良いかもしれんが、仮にも俺はFBIだからな。」
浅倉「ふん、早く怪我を治さないと大変なことになるだろうな。」
大久保「?どういうことだ。」
浅倉「また戦いが始まるかもしれないってことだ、じゃあな。」
バイクに乗って去っていく浅倉。
大久保「お前がいる限り、俺の戦いは終わらないよ。あいつの戦いもな・・・」
そう呟く大久保。
45名無しより愛をこめて:04/06/14 13:16 ID:oRp5luN6
>ファースト・コンタクト
ジャスミンがウメコの明るさに引っ張られて、自分に自信を持てるようになるのが良かったです。
仙ちゃんもホージーも、2人の磁力に引かれるように仲間になっていく所もいいですね。

>バイオレンス仮面ライダーspirits
なるほど。蝙蝠はあっさり片付けて、FBI vs 1号ときましたか。
46バイオレンスライスピ作者:04/06/15 22:26 ID:Nu28KyhG
どうしようかな〜、アナザーアバレンの続編書きたいけどバイオレンスライスピ
終わってないし。この際ライダーマン編とスカイ編、後ゼクロス編書いて終わりに
するか、アナザーアバレン書き終わったら第二部突入しちまおう。
予定作品
バイオレンスライスピ第一部
「失われた右腕(記憶)」ライダーマン、佐野満
「大空を制する者」スカイライダー、手塚海之
「十番目の男」(最終回)仮面ライダーゼクロス、秋山蓮
爆竜戦隊アバレンジャーFAINAL「復讐のアバレマスター」
バイオレンスライスピ第二部
第十一話「漆黒の狼」仮面ライダーBLACK、乾巧
第十二話「醜き姿」仮面ライダー真、香川照之
第十三話「十三番目の男」仮面ライダーZO、仲村創
第十四話「巨大なる力」仮面ライダーJ、上城睦月
第十五話「究極の闇を求めて」仮面ライダークウガ、芝浦淳
第十五話「迷える支配者」仮面ライダーアギト、神崎士郎
第十六話「技対力」仮面ライダー1号対仮面ライダー2号
第十七話「雷鳴対闇」仮面ライダーストロンガー、城戸真司対仮面ライダークウガ、芝浦淳
第十八話「太陽対月」仮面ライダーBLACK、乾巧対シャドームーン、木場勇治
第十九話「王対神」仮面ライダーBLACK、乾巧対仮面ライダーアギト、神崎士郎
以下続・・・
47バイオレンスライスピ作者:04/06/15 22:36 ID:Nu28KyhG
あっ!間違えた
第十五話「迷える支配者」仮面ライダーアギト、神崎士郎
第十六話「技対力」仮面ライダー1号対仮面ライダー2号
第十七話「雷鳴対闇」仮面ライダーストロンガー、城戸真司対仮面ライダークウガ、芝浦淳
第十八話「太陽対月」仮面ライダーBLACK、乾巧対シャドームーン、木場勇治
第十九話「王対神」仮面ライダーBLACK、乾巧対仮面ライダーアギト、神崎士郎
↓訂正後
第十六話「迷える支配者」仮面ライダーアギト、神崎士郎
第十七話「技対力」仮面ライダー1号、浅倉威対仮面ライダー2号、北岡秀一
第十八話「雷鳴対闇」仮面ライダーストロンガー、城戸真司対仮面ライダークウガ、芝浦淳
第十九話「太陽対月」仮面ライダーBLACK、乾巧対シャドームーン、木場勇治
第二十話「王対神」仮面ライダーBLACK、乾巧対仮面ライダーアギト、神崎士郎
ライダー共闘スレが新しく出来たので、バイオレンスライスピはそっちで書かせて
貰います。
では、爆竜戦隊アバレンジャーFINAL「復讐にアバレマスター」どうぞ。

荒野、テンガロンハットとボロボロのマントを着こなした男が歩いている。
男A「お前が白亜凌駕だな!」
斧を持った男がテンガロンハットの男、白亜凌駕の前に立ちふさがる。
男A「エヴォリアンに歯向かう愚か者め!」
凌駕「爆竜チェンジ!」
爆竜チェンジし、アバレイザーソードモードで男の首を刎ねるアバレッド。
男A「い!?・・・」
今の凌駕には感情など無かった、彼にあるものはただ一つ、エヴォリアンへの復讐心
だけだった・・・・
ナレーション「西暦2003年、地球は侵略の園エヴォリアンに襲撃された。
だが、それに立ち向かう戦士達が居た、その名は・・・爆竜戦隊アバレンジャー。
だが、最強最悪の敵、アバレキラーが出現し、アバレッド、白亜凌駕は逃げ、
アバレブルー、三条幸人、アバレイエロー、樹らんるは処刑され、地球はエヴォリアンに
侵略されてしまった・・・・
だが、自らの愚かさに気づいた凌駕は、一切の感情を捨て、エヴォリアンへの復讐を誓った。」
街、街頭の巨大モニターに凌駕の顔が映る。
キャスター「指名手配犯、白亜凌駕が、善良な一般市民を又殺害しました、今回も、
所持している武器で首を・・・・」
突如モニターが爆発した。
騒ぎ立て、逃げ惑う人々。
犯人は・・・凌駕だ。
そこへ現れたのは、アバレキラー、仲代壬琴。
仲代「又現れたか、今日こそお前をあの世へ送ってやるぜ。」
凌駕「その台詞、聞き飽きたな。」
お互い、変身ポーズを取る。
「「爆竜・・・チェンジ!!」」
チェンジし、閃光の如く相手に向かっていく両者。
キラーはウイングペンタクトでレッドを攻撃するが、全く効いていない。
凌駕「甘いな。」
アバレイザーでキラーを切り裂くレッド。
キラー「っぐ・・・感情を捨てるってのは、強くなるってことらしいな・・・」
キラーが言い終える前に、今度はアバレイザーをガンモードにしてキラーを撃つレッド。
キラー「うぁぁぁぁ!!」
吹き飛ばされるキラー、レッドの猛攻は終わらない。
今度はティラノロッドでキラーを突く。
キラー「うがぁっ!」
次はブルーから受け継いだトリケラバンカーでキラーを攻撃する。
キラー「うごぉっ!」
次はイエローから受け継いだプテラダガーだ。
キラー「ぐあはぁ!」
最後はアバレブラック、アスカから貰ったダイノスラスターでキラーを切り裂く。
キラー「ぁぁぁぁ・・・・」
完全に打ちのめされているキラー。
レッド「次で終わりにしてやる・・・・」
そう言うとレッドは、ダイノウェポンを組み合わせ始めた。
レッド「長かった復讐も、今日が最後だ・・・抹殺!スーパーァ!ダイノダイナマイトォォォ!!」
スーパーダイノダイナマイトを喰らい、キラーは炎に包まれた。
キラー「うわぁぁぁぁぁぁ!!・・・・」
炎の中からキラーのヘルメットが転がってきた。
レッド「もう地獄でも俺に顔を見せるな!!」
そう言って、キラーのヘルメットを踏み潰すレッド。
50名無しより愛をこめて:04/06/23 02:16 ID:F4ZV7nWr
>爆竜戦隊アバレンジャーFINAL

くどくど長引かせずに簡素に解決しましたね
51名無しより愛をこめて:04/06/27 13:11 ID:O6KCxpoR
せっかく京都に来たんだから、
帰還前にちょっと散歩と洒落込むデカベースの面々の知られざる一時の物語。


マーフィーに噛まれながら逃げるホージーを背景に
「一緒に写真お願いします」と、観光客に囲まれて困惑するボスとスワンさんだった。

木に登ったホージーに向って吼え続けるマーフィーをなだめるウメコ達。
ウメコ「小梅ちゃんのネゴシエイト術にお任せー!ふんふん…えー!うそー?!」
ジャスミン「何て言ってるの?」
ウメコ「マーフィーねー、『ウメコ達もボスもスワンさんも昔の格好が出来てずるい!
  俺も古の装束で京都の街を歩きたい!』って駄々こねてる」

バン「お前も観光に行きたいのかー。あ、そうだ。映画村なら映画の小道具があるじゃん。
  ぬいぐるみとか毛皮を貸してもらって犬に変装したら?」
ウメコ「え?ふんふん。『それは古代の衣装じゃないし、犬の真似は嫌だ』って言ってる」
ホージー「お前、犬そのもののくせに何を言ってるんだか。
  それに金属剥き出しのバディがこの街に似合うわけないだろう?」

マーフィーに噛まれながら逃げるホージーを背景に逆立ちしながら八橋を食べるセンちゃん。
セン「閃いた!映画村にふさわしい格好をしたいんだよね?だったら…」


ジャスミン「本当にあれで良かんべ?」
バン「本人、いや本犬が満足してるみたいだからさ?」

木を外装に貼った犬型の人形と人形遣いの娘を囲んで写真を夢中で撮る観光客達。
かくべえ獅子の格好のウメコが陽気にトンツクと太鼓を鳴らす中、
からくり人形はテケテケと京の街を行進していった。
5251:04/07/02 13:18 ID:X/624+UG
タイトルの「戦士の小休日」が抜けていた。51で完結しています。

53で、51の後日談:04/07/08 18:52 ID:SO+sr+oh
バン「マーフィーの奴、楽しそうだなー。子供に宙返り付きのお手して喜ばれてるよ。
  あ、また観光客に凄いからくり人形だって誉められてる。
  あのさー、あれ。木板を外に貼るって愉快痛快なアイデアじゃん?」

セン「八橋のカリカリを見て思いついたんだよねー。本犬が気に入ったなら良かったよ。
  そうそう。かくべえ獅子は子供自身が軽業をしてお金を貰う芸なんだけど、
  本人が気に入ってるなら時代考証は関係無くていーかな?」

ジャスミン「ウメコはちびっこに見えるから、あれでグーかも」
バン「マーフィーよりウメコのほうがノリノリに乗ってるな。…あれ?ホージーは?」
セン「先に東京へ帰ったよ。デカベースごと帰還するのを待てば良いのにせっかちだなー」


いつもの格好に戻ったボスと、いつものツナギに戻ったスワンさんがウメコ達に呼びかける。
ボス「そろそろ戻る時間だ。おいおい、忘れたか?これは公務で遊びじゃないぞ。
  ん?どうしたみんな。そんなにガッカリした顔をして」
スワン「観光じゃないのが残念よねえ。職員の皆さんも名残惜しそう。
  ねえ、ドゥギー?いつか休暇が取れたら一緒にゆっくり京の街を見物しましょうね」

ボスに促されて、マーフィーの「変装」を外そうとするウメコだったが…。
ウメコ「えー?!剥がれないよ、これ?えい!えいっ!…どーしよー(泣)」
セン「そういえば、『外装がすぐ剥がれたらクゥゥルダウンだよな』って言いながら
  念入りに接着剤を使ってたのって確か…」


京都から地球署の所定位置に向って高飛びするホージーのパトジャイラー。
その影を物凄い勢いで追跡していく犬人形があったとか無かったとか…。
54名無しさん@そうだ選挙に行こう:04/07/11 11:12 ID:5kSSnrAa
>53
ちょっと待て!バンが「ホージー」といってるのは問題ありなんじゃにのか!?
55名無しさん@そうだ選挙に行こう:04/07/11 19:54 ID:tL+ny026
>>54
「相棒」はあくまでもバンがホージーを直接呼ぶときにだけ使ってるはずなので別に問題はないと思うが。
56名無しより愛をこめて:04/07/14 21:37 ID:7HmBws9r
むむむ
57名無しより愛をこめて:04/07/20 12:35 ID:S5GP/lvf
剣に速水が出るなら、バカタレ探偵物語と絡められないかな?
58名無しより愛をこめて:04/07/26 11:45 ID:Bc7Sq0E3
「勝手に補完2スレ」は下記のURLに変更になりました。


【勝手に】仮面ライダー龍騎R・D・C【補完2’】
http://tv6.2ch.net/test/read.cgi/sfx/1090755572/l50
59名無しより愛をこめて:04/07/31 23:47 ID:m66tpryw
壮大な予告のあったSSの続きはどうなったの?
60名無しより愛をこめて:04/08/02 20:23 ID:JHG0wt40
さあね
61名無しより愛をこめて:04/08/07 23:10 ID:19w6A+nW
駄目だ。バカネタしか思いつかない。
62名無しより愛をこめて:04/08/09 13:58 ID:zIJqBlCU
以前ライダー共闘スレの常連だったんですが
久しぶりに来たらスレ無くなったみたいなので
ちょっとこちらに書かせてください
<時間もあまりなので短いのしか書けませんが
63新・ライダー共闘/その1:04/08/09 14:24 ID:zIJqBlCU

突如として現れた未知の生命体の大群。
不気味な姿をした異形の者達が街を多い尽くし、人々に襲い掛かる。
戦慄、成す術も無く、ただ恐怖に打ち震え逃げ惑う人々。

アンデッドを封印する為、戦いを続けていた剣崎、橘、睦月。
彼らはアンデッド以外の生命体に戸惑いながらも、
「人々を守る」という仮面ライダーとしての職務を全うしようとする。
「橘さん!アンデッド以外に未知の生命体いるなんて一体どういうことなんですっ!?」
「俺にも全くわからん。。所長なら何かを知っているかもしれないが」
BOARDのシステムを移植されたノート型PC、そのアンデッドサーチャーは
明らかにアンデッド以外の生命体に反応を示していた。
「とにかく今は、人々を襲っている未知の生命体を喰い止めるんだっ」
「はいっ!!」橘の言葉に頷く剣崎と睦月。
「相手は兎に角数が多い、戦力は分散されてしまうが、ここは3手に別れよう」
橘の指示の元、3人は愛車を駆って現場へと急行する。
64新・ライダー共闘/その2:04/08/09 15:14 ID:zIJqBlCU

「クソッ、一体こいつらなんなんだっ!?」
ブレイドと成った剣崎は未知の生命体と交戦する。
その生命体の大群は明らかに剣崎の知るアンデッドとは異なっていた。
動物などをモチーフにしたようでありながら、黒を基調としたアンデッドとは異なり、
色彩にとんだ者や、全身灰色の姿をした者などその外観も多彩だ。
それらの群れを成す未知の生命体がブレイドに次々と襲い掛かる。
ブレイドはブレイラウザーで敵の攻撃を受け切るのが精一杯で、カードを使う隙すら無い。
一斉にブレイドに襲いかかる未知の生命体の群れ。

ブレイドが成す術も無く蹂躙されようとしていた、その時
ビルの上に立つ人影。太陽の逆光でその顔は見えないがシルエットだけが大きく地面に映し出される。
その男は身構えるとこう叫ぶ「変身っ!!」
そのシルエットは人型には間違いなかったが、二本の角のようなものが生えているようでもあった。
その存在に気づいたブレイド「新たな敵か!?」
2本角はビルからダイブして飛び降りる、ブレイドを同じ赤い大きな目を持ち、赤いアーマーを纏った戦士。
赤いアーマーの戦士は片膝を着いて地に舞い降りると。
その姿を白と紫の色に変化させ、手に巨大な剣を持ち、未知の生命体を薙倒して行く。
それは剣崎達仮面ライダーに酷似していたが、剣崎の知るどの仮面ライダーとも異なったいた。
「俺達の他にも仮面ライダーがいるのか?」
未知の生命体達はその新たなに出現した仮面ライダーに襲い掛かって行く。
ブレイドはその隙にカードをラウズする
65新・ライダー共闘/その3:04/08/09 17:45 ID:zIJqBlCU

ギャレンもまた苦戦を強いられていた。ギャレンに群がる無数の未知の生命体。ラウザーを構え銃を撃ち続けるギャレン。
銃弾を受けバタバタと倒れる未知の生命体、だがその上を踏み越えて未知の生命体はギャレンに襲い掛かる。
「クッ、これではキリがないっ」ギャレンは未知の生命体との距離を取り後退しながらラウザーを撃ち続ける。

圧倒的な数の差の前に押され気味のギャレン。そのギャレンの背後に姿を見せる青年。
「こんなところで何をしているっ!? 早く逃げるんだっ!!」
ギャレンはその青年を逃げ遅れた一般人だと思っていた。
「いいえ、逃げる訳にはいきません」青年はそう言い身構える
「変身っ!!」青年がそう叫ぶと、彼の姿は大きな2本の金の角を持つ仮面ライダーへと変わる。
「ライダーなのかっ!?」ギャレンは見た事の無いライダーの出現に驚きを隠せない。
「俺はみんなの居場所を守ると決めたんです、だから逃げる訳にはいきませんっ」
ギャレンの前に現れたライダーはそう言うと、赤い鎧にチェンジして、
剣を手に未知の生命体の群れの中へと突進して行き、敵を次々と薙倒して行く。

ギャレンこと橘の心には、その彼の言葉が残っていた。
橘はBOARDを失い、小夜子を失って以来、帰る場所を失くしていた。
剣崎や睦月といったライダーの仲間はいるが、それでも彼の心の安息の場は何処にも無かった。
『そうだな、俺のように帰る場所を失くした者をこれ以上増やす訳にはいかないな』
橘は再度自分の決意を確認するかのようでもあった。
そして、ギャレンはJとQのカードを手にする。
66新・ライダー共闘/その4:04/08/09 18:17 ID:zIJqBlCU

ラウザーを振り回し、未知の生命体を薙倒すレンゲル「こんなの無理だよっ!」
カテゴリーAの邪悪な意志を制御し、自らの意志で戦う睦月であったが、
ここでもやはりその圧倒的な数の前に押されていた。
無数の未知の生命体を前に弱気になる睦月、その心の隙に付け入ろうとするカテゴリーA。
睦月は未知の生命体の他に、自らの心とそしてベルトに潜む邪悪な意志とも戦わけなくてはならなかった。
カテゴリーAの邪悪な意志に苦しみ睦月=レンゲルに容赦無く襲い掛かる未知の生命体の群れ。

陽炎の向こうへと続く地平から姿を見せる赤いボディの仮面ライダー。
陽炎の中をゆっくり歩きながら、そのライダーはカードを取り出し手甲にセットする。
「ストライクベント」機械的な音声がそう響くと、そのライダーは手に龍の顔を模したようなものを装着する。
ライダーが身構えその手を前に突き出すと、手にはめた龍の口から火炎弾が吐かれる。
火炎弾は未知の生命体数体に激突し爆破炎上させる。

レンゲルの元に歩み寄るライダー「大丈夫か?」
そのライダーがそう声を掛けた時、睦月の頭の中に邪悪な意志の声が繰り返し響き渡る。
「倒せっ!!倒せっ!!」頭を抱える苦しむレンゲル=睦月。
だが睦月の抵抗虚しく、レンゲルはカテゴリーAの邪悪な意志に支配されてしまう。
レンゲルは錫状型のラウザーをそのライダーに振り下ろして襲い掛かる。高い金属音が辺りに響き渡る。
赤いライダーはその手甲でレンゲルのラウザーを受け止めていた。
その姿勢のまま動きを止める二人のライダー。
だが次の瞬間赤いライダーはレンゲルを顔を思いっきり殴りつけた
「馬鹿野郎っ!!」その衝撃と怒鳴り声にレンゲルの中の睦月は我を取り戻す。
「この世界じゃな、ライダー同士は戦わなくてもいいんだよっ!!」
「ただみんなを守る為だけに戦うだけでいいんだよっ!!」
「お前にはそれがどんなに大事なことなのか分からないのかよっ!?」
赤いライダーはレンゲル=睦月に向かってそう怒鳴った、それは彼の心の叫びだったのかもしれない。
67新・ライダー共闘/その5:04/08/09 19:08 ID:zIJqBlCU

そしてもう一人ここにも未知の生命体と戦っている者がいた。
人間以外の生命体でありながら、人間の母子を愛し守ろうとする者。相川始、彼は人間にはそう呼ばれていた。
母子を逃がし、変身して、未知の生命体の群れと戦うカリス。
だがその圧倒的な数の差の前に、伝説のアンデッド・カリスもまた他の者同様に苦戦していた。
「アンデッドの他に、こんな種族がいるとはな」カリスは未知なる生命体の存在に疑問を抱かずにはいられなかった。

「あんた、人間じゃないのに、人間を守る為に戦ってるんだってな?」
戦うカリスの元に突然現れるロン毛の青年。
「誰だっ!?」カリスはその青年の声に振り返る。
「そういう奴は嫌いじゃないぜ」
そう言う青年に突如背後から襲い掛かろうとする未知の生命体。
青年は咄嗟にその身体を変化させて、獣のような素早さでこれをかわし、飛び跳ねながら未知の生命体を蹴り倒す。
その全身は灰色でまるで狼のような姿であった。
『奴もまた人間ではないというのか??』カリスはその光景に目を見張る。
そんなカリスをよそに未知の生命体の攻撃をかわした青年は再び人間の姿へと戻っていた。
「俺も人間じゃぁなくなっちまったけど、人間を守りたいと思っている」


青年は携帯を手にし、ボタンを押すと空高く掲げ、自らの腰に巻かれていたベルトに装填する
「変身っ!!」青年のカラダに赤いラインが走り、ライダーの姿へと変わって行く。

「馬鹿な、俺達の他にライダーもいるのかっ!?」
1万年前のバトルを見て来たカリスには、自分達以外の未知の生命体の存在、そしてライダーの存在が解せなかった。
自分が知らない何かが別の所で起こっている、それは確信へと変わって行った。

黒いボディに赤いラインのライダーは手を振りながら言う。
「人間と共存して行くこと、それが俺の夢だ」
青年の言葉がカリス、いや相川始の胸に深く突き刺さる。
68新・ライダー共闘/その6:04/08/09 19:36 ID:zIJqBlCU

「我々は、幾度となく人間を支配しようと試みて来た。
だが、そのどれもが失敗に終わった。
時を越える能力を身につけた我々は、失敗する度に時を戻し、リセットし直して、
幾度と無く人間を支配しようと試みて来た。
それが結果として幾多のパラレルワールドを誕生させる事にもなった。
時にはグロンギという殺戮マシーンの種族をつくり
時には光と闇を争わせるように仕向け
時には人間の欲望に目をつけミラーワールドをつくりライダー同士を戦わせた。
時には人間の闇の進化であるオルフェノクを仕込んだ。
そして太古の昔にまで遡りアンデッドによる種族間の争いまで仕込んだのだ。

だが、どの世界にも必ず仮面ライダーを名乗る者が現れた。
仮面ライダーを名乗る者によって、我々の計画は全て阻止され続けて来たのだ。」


「人間が理不尽な支配を受けようとする時、人間の自由の為に戦う者、それが仮面ライダーだ
お前達がいる限り、仮面ライダーもまた必ず現れる」

「そうかもしれぬ、我々とお前達はコインの表と裏のようなもの、我々の存在は常にお前達ライダーの存在を意味する。
我々もようやくその事を理解したのだ。
だからこそ我々は最後の戦いを挑む事にしたのだ。
パラレルワールドを一つに集約してライダーと我々との最終決戦とする、それがこの世界なのだ。
支配が叶わぬと言うのなら人間を滅亡させても構わぬ、
我らが宿敵ライダー達を倒す為であればそれも止むを得まい。」

「本郷猛よ、我々との最後の戦いがこれからはじまるのだ」
69:04/08/09 19:39 ID:zIJqBlCU
以上で終了
とりあえずアイデアをカタチにしただけで申し訳ありませんが
また機会があれば、これをベースにいろいろ話しを付け足していくかもしれません
70名無しより愛をこめて:04/08/10 22:36 ID:EbhDzYsV
age
71名無しより愛をこめて:04/08/16 00:10 ID:TDwN7Of0
>>63-68
平成ライダー同士の共闘ですか。
パラレルな平成ライダーの世界が実はストロンガーの最終回のように繋がっていて、
全ては共通した敵の仕掛けた物だったというのは面白い設定ですね。

それぞれ世界観が違うライダー同士を
一つの舞台にまとめるのは大変でしょうが頑張ってください。

続きは新しく立ったライダースレの方で読めるようですね。

【復活!】ライダー共闘SSスレその7【戦え】
http://tv6.2ch.net/test/read.cgi/sfx/1092199989/l50
72名無しより愛をこめて:04/08/21 11:53 ID:L6aUkF5g
73名無しより愛をこめて:04/08/26 23:45 ID:NidnHzwx
懐かしい声記念で。
74名無しより愛をこめて:04/09/01 00:15 ID:KyuSN6Tv
ワニの話を。
75名無しより愛をこめて:04/09/07 02:29 ID:H3EHy8rd
 ヾ/
  /^_「===]
  |〉〉ハ8占 |  ,、 ワニの話?
 Σ_(◎)(◎)二ミ
  ~ | ヽ⌒⌒ヽ  / ̄ ̄ ̄ ̄/  
   < 、Vヽ ゚゚⌒)/   ワニ /
  ̄ ̄  ̄ ̄ \ /____/ ̄ ̄
76名無しより愛をこめて:04/09/12 11:22:36 ID:SgkBaEym
書こうかな、と。
77名無しより愛をこめて:04/09/13 09:21:55 ID:el3C4LiZ
保守。
78名無しより愛をこめて:04/09/13 09:22:50 ID:el3C4LiZ
保守。
79名無しより愛をこめて:04/09/16 21:23:19 ID:GdjAHjeo
あげ
80名無しより愛をこめて:04/09/23 07:15:08 ID:nSoUx+oz

 ヾ/
  /^_「===]
  |〉〉ハ8占 |  ,、 保守THXベルベル
 Σ_(◎)(◎)二ミ
  ~ | ヽ⌒⌒ヽ  / ̄ ̄ ̄ ̄/  
   < 、Vヽ ゚゚⌒)/   ワニ /
  ̄ ̄  ̄ ̄ \ /____/ ̄ ̄
81ファーストコンタクト作者:04/09/23 11:13:48 ID:xsB2V7b9
久々に作品投下しようと思います。デカレン本スレのほうで「エスパー能力が無くなったジャスミンの話」
という話題が出ていたので書いてみたくなった次第です。では、後々投下します。
82名無しより愛をこめて:04/09/23 12:33:14 ID:s2JdMgLS
>>81
楽しみに待ってます。
83名無しより愛をこめて:04/09/23 16:44:51 ID:Kiu6gHJ0
555の第六話の短い補間を書こうと思います。タイトルは「悲しみを隠して」
ありがちな話になると思いますが書きますね。
84悲しみを隠して:04/09/23 16:53:48 ID:Kiu6gHJ0
「あいつ、何考えてんだろ?」真理は怒っていた。
「何かあったの、真理ちゃん?」啓太郎が不思議がって聞いてくる。
「いや、あいつの事は気にしなくていいよ。」
そう言いながらも彼女の心には引っ掛かっていた。
「人に裏切られるのが怖いんじゃない、俺が人を裏切るのが怖いんだ。」
(でも、あいつ何でそんな事を思うんだろう。)
85名無しより愛をこめて:04/09/23 16:58:37 ID:Kiu6gHJ0
すいません、「悲しみを隠しての作者です。
通し番号を書き忘れてしまいました。
次にかくのは「2」なので、今度からは忘れずに番号を書きます。
申し訳ありませんでした。
86悲しみを隠して(2):04/09/23 20:14:45 ID:Kiu6gHJ0
一方巧は人通りの多い道をバイクで走っていた。
メットに映る彼の瞳は怒りに満ちていた。
人がいない公園を見つけた巧は大木の近くにバイクを止めると、
ガァァーン!! 巧が力任せに投げたメットが大きな音をたてて転がって行った。
彼は立ったまま、拳を震わせ、悲しそうに俯いていた。しかし、
「ウワァァァ!! アァァー!」
獣の様に叫びながら、彼はその大木を何度か殴った。
その後、彼は木にすがる様に力なく跪いた。

                  
87デカレン小説:04/09/23 23:40:19 ID:KS+IccKa
では投下させていただきます。
長いのでご注意を・・・
88ミッシング・エスパー(1):04/09/23 23:41:01 ID:KS+IccKa
子供の声1「(こいつエスパーなんだってよ・・・)」
子供の声2「(そう。だからママが遊んじゃいけないって言うの)」
子供の声3「(気持ち悪いな。あっち行こうぜ!)」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・やめて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

学生の声1「(なんであんな奴と同じクラスなんだろうな)」
学生の声2「(こっち見てるわよ・・・気持ち悪いわね・・・)」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・やめて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ノリちゃん「茉莉花、大丈夫!?」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・やめて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ノリちゃん「(まただこの子・・・何なの一体・・・一緒にいると疲れるんだよね)」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・もうやめてーーーーーーーーーーーーー!!・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



ジャスミン「・・・はっ!」
デカレンジャーに休息のときはない。この夜も、ジャスミンとウメコが事件に備えて待機していた。
が、二人とも眠ってしまっていたようだ。
ジャスミン「居眠りしていたのか・・・それで・・・あの夢を・・・」
89ミッシング・エスパー(2):04/09/23 23:41:43 ID:KS+IccKa
彼女は、エスパーである事から周りの人間から迫害を受けていた事を未だにトラウマとして持っていた。
もっとも、地球署署長ドギー・クルーガーに助けられ、宇宙警察に入り、他の仲間たちと出会ってからはそのトラウマも消えたが、
やはり心の奥底に眠っているのだろう。このような夢をたびたび見るのである。
ジャスミン「・・・しっかりしなくちゃ・・・」
ウメコの寝顔を見ながら、ジャスミンは静かに嘆いた。

そのとき、デカルームの自動ドアが開いた。姶良鉄幹、デカブレイクことテツだった。
テツ「ジャスミンさん、ウメコさん、交代の時間です・・・あれ、ウメコさん居眠りですか」
ウメコ「ふにゃ?ふわぁあああ・・・オハヨーミンナ・・・」
寝ぼけながらもようやく目を覚ましたウメコ。
ジャスミン「ごめん・・・実は私もさっきまで寝ちゃってて・・・」
テツ「いえ、気にしないでください。疲れは誰にだってでますよ。もっと気楽に行きましょうよ。
ジャスミンさんは仕事に対して真面目すぎるんですよ。まぁ、ウメコさんみたいにお気楽過ぎるのもどうかと思いますけど」
ウメコ「うるへー!!」
ジャスミン「わかったわ。じゃあ、今から朝6時までよろしく・・・」
そう言ってジャスミンが立ち上がろうとしたが、足がおぼつかない。
ジャスミン(あ・・・れ・・・)
急にめまいを感じたと思うと、ジャスミンはそのまま倒れてしまった。
ウメコ「じゃ、ジャスミン!?」
テツ「ちょ、ちょっと、どうしたんですか!?」
ウメコ「す、凄い熱!」
ジャスミンの額に手をやったウメコが叫ぶ。
テツ「もしもし、至急タンカを!急病人なんだ!」
身体の自由が利かないジャスミンは、ウメコやテツの様子を見ることしか出来なかったが、
次第に意識も薄れていった・・・
90ミッシング・エスパー(3):04/09/23 23:42:29 ID:KS+IccKa
〜早朝〜
センちゃん「へぇ。ジャスミンが倒れたってねぇ・・・」
ドギー「それで、どうなんだ様子は?」
ウメコ「凄い熱で、うなされていました・・・ジャスミンあのまま死んじゃうのかなぁ・・・」
バン「なに言ってんだよっ!ジャスミンがそう簡単にくたばる訳ないだろ!」
ホージー「なにを根拠にそんな事言ってる!状況はそんな甘くないんだ!何しろ原因不明の高熱というじゃないか」
テツ「ひょっとすると・・・宇宙の新しい悪性ウィルスかもしれません・・・そうなると、ワクチンもないし・・・」
重苦しい雰囲気・・・そこに突然アラーム音が鳴り響いた。
ドギー「スワンか!?どうした!」スクリーンにスワンの姿が映し出される。
スワン「みんな、落ち着いて聞いてね!ジャスミンが、一命を取り留めたそうよ!」
全員「「「「「「えええええ!?」」」」」」
それと同時に自動ドアが開く。入ってきたのはジャスミンだった。
ジャスミン「みなさん、おはよーございます!」
全員「「「「「「ジャスミン!?(テツのみジャスミン"さん")」」」」」」
ジャスミン「これでようやく、7時半だよ、全員集合ってとこね」
一同はまだ唖然としている。ようやくドギーが口を開いた。
ドギー「ジャスミン、お前大丈夫なのか?」
ジャスミン「ご心配かけました。まだちょっと微熱があるけどもう大丈夫です」
これでようやく全員が笑顔になる。
ウメコ「良かった〜!!もう、ジャスミンが倒れたときびっくりしちゃったよ〜(グス)」涙目でウメコが言った。
ジャスミン「よしよし・・・」
と、ジャスミンはウメコの頭をなでる。
バン「だから言っただろ!ジャスミンは大丈夫だってっ!大体風邪くらいで死ぬわけないじゃん。な、相棒!」
ホージー「相棒って言うな!・・・ま、お前にはわからないだろうな。風邪も引いたことない奴に」
バン「アン?どう言う意味ぃ!?」
ホージー「"馬鹿は風邪引かない"ってな」
バン「なんだよそれっ!」
テツ「まぁまぁ良いじゃないですか。ジャスミンさんが元気になって」
センちゃん「でも・・・一体なんだったんだろう・・・あの高熱は・・・」
91ミッシング・エスパー(4):04/09/23 23:43:20 ID:KS+IccKa
そのとき、再びデカベース内にアラーム音が鳴り響いた。
ドギー「ポイント555地区で怪重機が暴れている。直ちに出動だ!ジャスミン、行けるか?」
ジャスミン「はい、ボス!」
ドギー「よし、どうやら新型の怪重機らしい。気をつけるんだぞ」
全員「「「「「ロジャー!エマージェンシー、デカレンジャー!」」」」
テツ「エマージェンシー、デカブレイク!」
コールを受けたデカベースから、形状記憶宇宙金属デカメタルが転送される。
そして、微粒子上に分解されたデカメタルが、彼らの身体に装着され、「フェイスオン!」デカスーツとなるのだ!
各自のデカマシンが現場に急行する。そこでは、ビルを破壊する怪重機が。ウメコ「そこの怪重機!止まりなさい!」
パトシグナーの電光掲示板が「STOP」のマークに。
???「なるほど、お前さんたちが地球のデカレンジャーか!」
怪重機のコックピットに乗っているアリエナイザーが言った。
ジャスミン「パルン星人セルアーヌ、これまで100以上の星で宝石などを盗みまくっている泥棒よ」
バン「てめぇ!そこのビルから離れやがれ!!」
セルアーヌ「俺様はただこのビルに展示してある宝石をゴッソリいただこうとしているだけだぜ〜。
そのためにビルは壊すしかないだろ?」
バン「それが迷惑なんだよ!」
セルアーヌ「おいおい、別に街を破壊したくてやってるわけじゃないだ。こうしなくちゃ宝石が盗れないでしょうが」
バン「問答無用!!特捜合体! ビルドアップ デカレンジャーロボ!」
テツ「よし、俺も!特捜変形! ビルドアップ デカバイクロボ!」
デカレンジャーロボと、デカバイクロボが登場した。
セルアーヌ「気に食わねぇな、そういう態度は!だが、さすがに2対1じゃ分が悪い。それに俺は戦うのはあまり好きじゃねぇしな
ほんじゃま、アバヨー地球署の諸君!」
ホージー「待て!」
バン「このやろう!シグナルキャノン!」
空を飛んで逃げる怪重機にシグナルキャノンが命中した!・・・しかし次の瞬間、怪重機が消えたのであった。
バン「あーーーー!!くっそーーーー!どこ行きやがった!?」
テツ「どうやら一筋縄では行かなさそうですね」
92ミッシング・エスパー(5):04/09/23 23:44:19 ID:KS+IccKa
バン「くっそーーー!!セルアーヌめ!次こそは逃がさねぇぜ!」
デカベースに帰還した6人は、対策会議を開いていた。
センちゃん「でも、あんな大胆な犯行で、よく今まで宇宙警察に捕まらなかったね」
ドギー「そのことなんだが・・・奴はこれまで何百人ものスペシャルポリスを殺害している」
バン「なんだよっ!戦うのが嫌いって言うのもみんなウソかよ!」
テツ「いえ、そうじゃありません。セルアーヌには用心棒が二人いるんです。特キョウ指定の」
ホージー「なるほど。宇宙警察はそいつらに任せて、自分はノウノウと宝石類を盗んでいるというわけか」
テツ「二人の名前はワカストン星人エモンゴとゲンジ星人ケシーダ。エモンゴは刀、ケシーダは銃の使い手です」
バン「よっしゃ!俺のジュウクンドーで、二人まとめて一気に片付けてやるぜ!」
ジャスミン「それより問題は、あの消えた怪重機・・・」
センちゃん「用心棒を倒したとしても、当の本人に逃げられちゃったら意味ないよねぇ・・・」
ホージー「それなんだが・・・」
と、ホージーは机の上にある物体を置いた。
ホージー「バンがシグナルキャノンで怪重機に攻撃したとき落ちた奴の破片だ」
ドギー「これを調べれば何かがつかめるかもしれないと思ったんだが、スワンが調べたところによると
何の変哲もないただのボディの一部だったようだ」
ウメコ「確かに見た目も別に普通だし・・・そうだ!ジャスミンのエスパー能力で何かわかるかもしれないよ!」
ホージー「俺もそう思ってここへ持ってきたんだ。頼むぜジャスミン」
ジャスミン「わかった」
そう言うとジャスミンは、手袋をはずすと、破片に触った。
ジャスミンはエスパーである。物体に触れることで、何かを感じる事が出来るのだ。しかし・・・
ジャスミン「・・・ない・・・」
全員「「「「「え?」」」」」
ジャスミン「何も感じない!!」
全員「えぇえええええ!?」
93ミッシング・エスパー(6):04/09/23 23:45:07 ID:KS+IccKa
ウメコ「うそっ!」
センちゃん「ホントに?」
バン「マジかよ!?」
ホージー「アンビリーバボー・・・」
テツ「ひょ、ひょっとするとその破片自体が何もないのかも・・・」
バン「そんなことないだろ!だって、ザン・・・ザン・・・???」
センちゃん「残留思念だよ。バン」
バン「そうそう、ザンリュウシネンてのがあるはずだろ!?」
ジャスミン「でも、本当に何も感じないの・・・」
ドギー「よしジャスミン、試しにバンに触れてみろ」
バン「えーーーーーーっ!?何で俺なんすかボス!!」
ドギー「人間無心になるなんてそう簡単なものじゃない。そしてお前が今無心になるなんてまず不可能だろ?」
バン「そ、そりゃないっすよ!俺のプライベートは?人権無視だァーーーーーーーーーー!」
ホージー「大人しくしろ!」
センちゃん「ジャスミンのためだからねぇ」
ホージーとセンちゃんに羽交い絞めにされ、身動きが出来ないバン。
バン「そんな!離せよ相棒、センちゃん!極悪非道!絶体絶命!」
そしてジャスミンがバンの方に手を乗せる。しかし・・・
ジャスミン「・・・だめ・・・何も感じない・・・」
ドギー「そうか・・・となると、やはりお前のエスパー能力は失われてしまったらしい・・・」
ジャスミン「・・・・・」
ドギー「・・・ジャスミン、お前にしばらく休暇を与える」
ジャスミン「え?」
94ミッシング・エスパー(7):04/09/23 23:45:56 ID:KS+IccKa
ドギー「今朝の病気といい、エスパー能力が使えなくなった事といい、お前は疲れているんだ。一週間任務を離れてゆっくりしろ」
ジャスミン「で、でも私は・・・」
ドギー「これは命令だ!」
ジャスミン「・・・ロジャー・・・」
ジャスミンは力なく部屋を出て行った。
ドギー「さて・・・誰かジャスミンの側にいてやってほしいのだが・・・」
バン「はいはい!俺、俺!ジャスミンとはマシンドーベルマンで一緒だし、それに女の子の気持ちの事なら俺に任s・・・」
ドギー「ウメコ、お前に任せる」
ウメコ「は、はいボス!」
バン「・・・俺じゃないのー!?」
ドギー「ジャスミンの事なら、ウメコしかいないだろ?」
ウメコ「ヘヘーーーン♪」
バンの前でピースサインをして見せるウメコ。
バン「ちぇ・・・」
ドギー「他のものは、セルアーヌの襲撃に備えて待機していてほしい。ま、パトロールがてらジャスミンの様子を見てきてもかまわん。
では、各自行動は始めろ!」
全員「ロジャー!」
仕事に取り掛かる5人。バンは破片を見つめながら嘆いた。
バン「あーあ、ジャスミンのエスパー能力が無くなったのは痛いぜ・・・」
ホージー「オイ!」
バン「ん?」
ホージー「ジャスミンに頼らないで、俺たちの力で何とかするんだ!」
バン「わかってるって!」
その会話の一部始終をジャスミンは聞いていた・・・
95ミッシング・エスパー(8):04/09/23 23:46:44 ID:KS+IccKa
ジャスミン「ちょっ、ちょっと待ってよウメコ〜!」
ここは都内のショッピング街。休暇をもらったジャスミンはウメコとともに買い物に勤しんでいた。
もっとも、買い物を楽しんでいるのはウメコである。
ウメコ「あれもこれもそれもみ〜んな欲し〜い!!」
ブランド品を眺めるウメコだが、当然彼女の給料で買えるわけではない。
ウメコ「ムムム〜・・・よし、小梅ちゃん我慢我慢!ジャスミン、100円ショップ行こっ!」
ジャスミン「だからちょっと待ってったら〜」
12時を少し回ったころ、二人はカフェでお食事中であった。
ウメコは100円ショップでバスルームグッズを買いあさりご満悦である。
ジャスミンも呆れ顔であるが、楽しめたような感じであった。しかし、ウメコは、ジャスミンのある所に気がついた。
ウメコ「あれ、まだ手袋しているの?」
エスパー能力を封じるために使っている手袋を、エスパー能力が無くなった今でもつけている事に疑問を感じたのだ。
ジャスミン「え、・・・うん、まぁこれがないと落ち着かなくてね」
ウメコ「それ、外しちゃいなよ」
ジャスミン「え?」
ウメコ「だって、もうエスパーに戻れるってわけじゃないし、それだったらもう外しちゃったほうが・・・」
ジャスミン「で、でも・・・」
ウメコ「なに悩んでるのよ〜!ほら!」
そういうとウメコは強引に手袋を脱がせにかかった。
ジャスミン「ちょっと・・・あ!」
手袋を脱がせようとしたウメコの手と、ジャスミンの素手が触れた。
続く沈黙。ジャスミンが最初に口を開いた。
ジャスミン「・・・そういえば私、ウメコを素手で触った事なんて一度もなかったね」
ウメコ「え?」
ジャスミン「これが・・・人の温もり・・・これが温もりなんだ!」
ウメコ「じゃ、ジャスミン?」
ジャスミン「ありがとウメコ!よし、もう一度ショッピングに、ドーンと行ってみよう!」
ウメコ「え、えーーー!待ってよー」
96ミッシング・エスパー(9):04/09/23 23:47:29 ID:KS+IccKa
再びショッピングを楽しむ二人、いや、正確にはショッピングではなかった。
ジャスミンが、素手でじっくりといろんな物に触っていた。木、動物、草花、水。
さらにはガラスなどにも触っていた。ジャスミンは、手だけでなく顔などをこすり付けて感触を確かめる。
ジャスミン「水って、こんなに冷たかったんだ。草ってこんなに柔らかいものなのね」
今までは、直に触る事が出来ず、見る事だけが多かった自然観察も、触る事が出来るのはとてもうれしいことだったのだ。
他の人が見ると、少し異常な行動に見えるだろうが・・・ウメコはうれしかった、ジャスミンが元気になって。
と、そのとき!
すぐ近くの都市から爆音が聞こえた。
ウメコのSPライセンスがなる。ドギーからだ。
ドギー「セルアーヌの一味が現れた!すぐに急行してくれ!」
ウメコ「ロジャー!ジャスミンはここで待ってて」
ジャスミン「私も行くわ!」
ウメコ「だめ、ボスに止められているんだから。ここで待ってて!」
ジャスミン「・・・うん・・・」
そこに立ち尽くすジャスミンだが・・・

バン「うわぁ!!」
デカレッドが倒れる。
エモンゴ「フン、歯ごたえがないな・・・」
ケシーダ「やっぱり宇宙警察はたいした事ねぇな」
セルアーヌの用心棒、エモンゴとケシーダがついに地球に到着したのだ。
97ミッシング・エスパー(10):04/09/23 23:48:18 ID:KS+IccKa
セルアーヌ「エージェント・アブレラはお前らの事を恐れていたが、そんなに大した事でもなさそうだな」
バン「・・・このぉ・・・!言いたい放題言いやがって!うおおおおおおおおおお!!」
エモンゴ「ム!」
バン「俺のジュウクンドーを舐めんな!!くらえ、ムーンサルトショット!」
ジャンプし、エモンゴの頭上から銃を連射したが、エモンゴはその弾をすべて剣で叩ききってしまった。
バン「うそだろ!?」
エモンゴ「・・・またつまらない物を斬ってしまった」と、そこに
センちゃん「はっ!」
デカグリーンのジャンプキックが飛んできたが、なんとエモンゴは刀の柄の部分で受け止めた。弾かれるグリーン。
センちゃん「なかなかやるねぇ・・・」
セルアーヌ「その余裕、いつまで持つかな・・・ぐあ!」
D-ショットの光弾がセルアーヌの背中を直撃した。デカピンク、ウメコが攻撃した。
ウメコ「みんなお待たせ!」
ホージー「ジャスミンは?」
ウメコ「ちゃんと来るなって言っておいたよ」
ケシーダ「なんだ?一人逃げた奴でもいるのか?だらしねぇやつだぜ」
ウメコ「そんなんじゃないわよ!ジャスミンの分まで私が頑張るから!」
ホージー「よし、その気合だウメコ。行くぞみんな!」
それぞれ1対3、1対2という配置だが、さすがは特キョウ指定のアリエナイザー、強敵であった。
ケシーダ「くらいな。俺のマグナムを!」
その攻撃の直撃を食らった5人だが、その爆発の中からブルーとグリーンとが飛び出す!
センちゃん「はぁ!」
ホージー「セイ!」
ケシーダ「もう一発くらいな!」
再び光弾が発射される。
ホ・セ「「うわあああ!」」
ダメージを食らう二人。
テツ「くそ、さすが100人ものスペシャルポリスを倒すだけの事はある・・・」
エモンゴ「当然だ。我らの結束力は全宇宙一。そう簡単に負けはしない」
センちゃん「敵ながらあっぱれって感じかな」
バン「感心している場合じゃないだろ!」
しかし彼らが戦いを続けているその後ろに・・・
98ミッシング・エスパー(11):04/09/23 23:49:05 ID:KS+IccKa
テツ「あれは!」
ウメコ「ジャスミン?」
ホージー「どういうことだ!ちゃんと待ってるよう言ったんだろ?」
ウメコ「そのはずだったけど・・・ああ〜んどうしてー!?」
やってきたジャスミンはSPライセンスを取り出す。
ジャスミン「エマージェンシー、デカレンジャー!フェイスオン!」
光の中からデカイエローがその場に現れる。
エモンゴ「逃げたのではなかったのか」
ジャスミン「私は・・・負けない!!主犯格のあいつを倒せば・・・」
ジャスミンはセルアーヌへ一直線に向かった。
セルアーヌ「ヌフフ・・・俺を甘く見ちゃいけないぜ!」
セルアーヌは素早い動きでイエローを翻弄していた。
ジャスミン「・・・くっ!・・・それなら、D-ショット!」
しかしD-ショットも無常に避けられる。
ウメコ「何あいつ!凄く速い!」
ケシーダ「おいよそ見するな!お前たちの相手は俺たちだ!」
セルアーヌ「イヒヒヒヒ・・・そろそろこっちからいくぜ!とぉ!」
突っ込んできたセルアーヌはイエローに向かって高速体当たりを仕掛けた、
ジャスミン「うあぁ!」
避けられるはずも無く、直撃を受けるイエロー。
セルアーヌ「まだまだこれからだよ!」
続いてセルアーヌは、イエローの首をつかんで上空高く飛び上がった。
ジャスミン「う・・・!くっ!(身動きがとれない・・・く、苦しい・・・)」
セルアーヌ「このまま死ぬのはかなり惨めだろ。それはあまりにも惨いからな。こうしてやるよ」
と言ったか否か首を絞めていた手を離した。
99ミッシング・エスパー(12):04/09/23 23:51:48 ID:KS+IccKa
ジャスミン「きゃああああああ!」
超高層ビルの屋上付近から地面に叩き落されたイエローは、その場で変身解除。
しかしデカメタルのおかげで、ジャスミンに大きな怪我は無かった
セルアーヌ「なんだ。つまんねぇな。まあいい。今度こそお前を殺してやる・・・」
バン「や、やめろ!」
セルアーヌ「みんなでこの女の死ぬところを見るがいい」
手にエネルギーを貯めはじめるセルアーヌ
ウメコ「やめてーーーー!!」
セルアーヌはジャスミンに向けて光線を発射しようとした。
しかし、それをふさぐSPシューターの弾丸が飛んできた!
セルアーヌ「なにぃ!?」
エモンゴ「あ、あれは!」
物陰から現れたのは、もちろんこの人、ドギー・クルーガーである。
ドギー「大丈夫か、ジャスミン。こいつらは俺に任せろ」
エモンゴ「このやろう・・・舐めやがって!セルアーヌ、こいつは俺に任せてくれ!」
セルアーヌ「良かろう。十分にいたぶってやれ!」
ドギー「久しぶりに腕が鳴るぜ。エマージェンシー!デカマスター!フェイスオン!」
超微粒子上に分解された宇宙金属デカメタルがボスの身体に装着される。
ドギー「百鬼夜行をブッタ斬る!!地獄の番犬!!デカマスタァーーーーーーー!!」
100ミッシング・エスパー(13):04/09/23 23:52:50 ID:KS+IccKa
セルアーヌ「地獄の番犬だと!?じゃぁまさかお前があのドギー・クルーガー!?」
ドギー「今更気づいたところで、何になる?」
エモンゴ「面白い。ようやく骨のある奴に出会えた。いざ、勝負!!」
ドギー「望むところだ。D-ソード・ベガァ!!」
デカマスターの持つ刀が青白く光る。刃と刃のぶつかり合い。おそらく宇宙一の剣士同士の戦いであろう。
しかし、戦いは常にマスター優位であった。
エモンゴ「・・そ、そんなバカな・・・俺の剣裁きが押されている!?」
ドギー「確かにいい腕だ。だが、お前たち悪の結束力に、俺は屈しない!燃やし尽くすぜ業火の炎!!せりゃぁ!」
マスター渾身の一振りが、エモンゴの刀を弾き飛ばした!
ドギー「これで終わりだ・・・」D-ソードベガをエモンゴの喉元に突きつけるマスター。
エモンゴ「ま、待ってくれ!俺は、セルアーヌに脅されていただけなんだ。それで・・・」
ドギー「ほぅ・・・ではそこに隠し持っている刃物はなんだ?」
エモンゴ「なっ!?・・・ちくしょぉーーーーーーー!!」
後ろに隠し持っていたナイフを投げたエモンゴだが、それを難なく跳ね返すマスター。
ドギー「武士道の風上にも置けない奴だ。お前はすでにデリートが確定している。今度こそ終わりだ!」
マスターはD-ソード・ベガを回転させる。周りには猛烈な炎が巻き上がる。
エモンゴ「こうなれば体当たりだぁーーー!!」
D-ソード・ベガを構えたマスターは向かってくるエモンゴ一点だけを見ていた。そして炎の中を走り出す!
ドギー「うおおおおおおおおおおおお!!ベガスラァーーーーーーーッシュ!!」
一刀両断、ベガスラッシュが決まった!
エモンゴ「ぐわぁあああああああ!!」エモンゴは壮絶な爆死をした。
101ミッシング・エスパー(14):04/09/23 23:53:58 ID:KS+IccKa
セルアーヌ「く、くそ!ここは一時退散したほうがよさそうだな・・・ケシーダ!」
ケシーダ「ちぃ!」二人はなんと空に浮かび上がり、以前と同じように消えた。
バン「ボス!大丈夫っすか!?」
ドギー「俺の事はいい。ただ・・・」
ドギーの見る方向にはうずくまるジャスミンがいた。
ウメコ「ジャスミン!」ジャスミンは黙って立ち上がった。
バン「ま、やっぱり今日はゆっくり休めって言う神様のお告げなんだよ。ダイジョーブだって。今度攻めてきたら俺が・・・お、おい!」
突然ジャスミンが駆け出したので、ウメコ、テツ、バンが追いかけた。
しばらく走ったところで、ジャスミンは立ち止まった。
テツ「どうしたんですか?ジャスミンさん」
バン「そうだよ!いきなり走り出してさ。身体に毒だぜ。さ、帰ってゆっくりやすm」
ジャスミン「あなたたちに何がわかるのよ!!」
突然大声を上げたジャスミンに驚く一同。
ジャスミン「さっきも見たでしょ?私がいても何の役にも立たなかった。逆に足引っ張って、みんなに迷惑をかけたし・・・」
ウメコ「・・・ジャスミン」
ジャスミン「結局、エスパー能力の無い私なんて、宇宙警察にいても何の役に立たないって事なのよね」
バン「そんな事あるわけねぇだろ!お前は俺たちの大切な仲間だ!俺たちは一人欠けたらもうデカレンジャーじゃないんだぜ!」
ジャスミン「・・・あなただって、最初は私の能力を頼っていたくせに・・・」
バン「なっ・・・・・!・・・聞こえてたのか?」
静かにジャスミンはうなずいた。
バン「悪かったよ・・・俺は確かにエスパー能力に依存していた!でも今は・・・」
ジャスミン「私も否定したわ。エスパー能力が無くても、ウメコみたいに頑張れるって!
でも、結局は全然だめだった。・・・今の私は、普通の人として、暮らしたほうがいいのかも・・・」
ウメコ「そんな!そんな事無いよ!」
テツ「そんな悩みはナンセンス!さ、俺たちと一緒に戻りましょう」
ジャスミン「・・・ほっといて・・・もうほっといてよーーーーー!!」再び駆け出すジャスミン。
バン「待てって!」追いかける3人だが、そのとき、バンにボスから通信が入った。
ドギー「バン、テツ、すぐに本部に帰還してくれ」
102ミッシング・エスパー(15):04/09/23 23:54:52 ID:KS+IccKa
バン「でもジャスミンが!」
ドギー「彼女の事はウメコに任せるはずだろ?心配するな」
バン「・・・ロジャー・・・行くぞテツ!ウメコに任せようぜ・・」
テツ「あ、はい!・・・ウメコさん・・・ジャスミンさん・・・」
ウメコを振り切り、一人になったジャスミンは、ある事を思い出していた。
それは、宇宙警察地球署に配属が決まった日・・・

それはドギーと、ヌマ・Oそしてその他の署長らの会議を偶然立ち聞きしていたときである。
署長1「しかしクルーガー君、君の部署に配属されたメンバーに、女性が二人もいるそうではないか?」
ドギー「ええ。それが何か?」
署長1「大丈夫なのかね。地球はアリエナイザー犯罪が最近多発している。そんなところに女性を二人も・・・」
署長2「実力があるのならばそれでいい。しかし二人とも、その肝心の戦闘力が基本スペックを下回っている」
署長3「さらに聞いた話によると、そのうちの一人は普通の地球の学校から、養成学校に中途入学だったそうじゃないか!
そんなやからで大丈夫なのかね?」
ドギー「俺はまったく心配していませんが・・・」
署長1「いくらその娘たちに宇宙語学力やエスパー能力、変装術があっても、捜査でなく実戦で役に立つかが問題ではないのか?」
署長2「レスリー星のマリー・ゴールド刑事のような実力があるとは思えないし」
ドギー「俺は、デカイエロー、デカピンクは彼女たちしかいないと思ってます!」
署長3「まだわからんのか!」
ヌマ・O「静粛に!クルーガー、君の意見は賛否両論、いや、否の方が多い。だがお前が正しいと思うならそれで
やってみてくれ!」
ドギー「はい!」

ジャスミン(・・・エスパー能力が無い以上、私はもう・・・)
彼女の悲しみを象徴するかのように、どしゃ降りの雨が降ってきた・・・
103ミッシング・エスパー(16):04/09/23 23:55:49 ID:KS+IccKa
そのころデカベースでは、消えたセルアーヌ達の行方を捜査していた。
ドギー「ジャスミンの事は、ウメコに任せるんだ。気持ちを切り替えて捜査してくれ!」
バン「よっしゃぁ!早く解決して、ジャスミンたちを迎えに行こうぜ!」
と、張り切ったものの、なかなか解決策は見当たらない。
ホージー「駄目か・・・」
ボス「物体を透明にしてしまう薬か何かの可能性も無くなったか・・・」
と、そこにスワンとテツが入ってきた。
スワン「さぁ、みんな。そんな怖い顔しないで、ティータイムよ。テツ、みんなに配って」
テツ「はぁ〜い。スワンさんの頼みとあらば・・・先輩、どうぞ!」
バン「おう!・・・あー心が安らぐぜ・・・ジャスミンにもはやくこんな安らぎを分けてあげたいな」
ホージー「お前には似合わないセリフだな・・・ま、俺も同感だが・・・」
センちゃん「右に同じ。あの二人、大丈夫かな・・・」
ボス「一応マーフィーにもジャスミンを探させているから大丈夫だと思うが・・・」
テツ「・・・みなさんそんな浮かない顔しちゃ身体に毒ですよ!俺たちがそんな顔しているところでジャスミンさんが帰ってくるわけじゃないし」
スワン「そうよね。みんな、笑顔笑顔!」
バン「・・・そうっすね!・・・ってテツ、なんでお前だけ牛乳なんだよ!」
テツ「俺はまだ若いからもっと成長したいんですよ。でも先輩の年齢を考えると、牛乳飲んでもナンセンスだな」
バン「このやろー!」ドンガラガッシャン!
バンはテツの牛乳をこぼしてしまった。
テツ「わー何するんですかー!!」
バン「わりぃわりぃ・・・でも良かった牛乳で。服が白いから目立たないぜ!」
テツ「ナンセンス!染みが出来ちゃうでしょ!」
そのやり取りを見ていたセンちゃんが急に立ち上がった。
センちゃん「そうだ!」
隣でコーヒーを飲もうとしていたホージーは、驚いて熱いコーヒーを顔にかけてしまった。
ホージー「うわあぁぁぁぁ!!ヘルプミーヘルプミー!!」
そんな事見てみぬフリ。センちゃんは逆立ちを始めた。
104ミッシング・エスパー(17):04/09/23 23:56:58 ID:KS+IccKa
センちゃん「よっこらせ」
これは、センのシンキングポーズである。このポーズをとる事によって、何かが閃くのだ。
センちゃん「・・・!!・・・これだ!あの怪重機は、これを使ったんだ」
と、センちゃんはテツを指差した。
テツ「へ?俺ですか?」
センちゃん「違うよ。これさ!服に染み付いた牛乳」
ホージー「アチチチ・・・そ、そうか!保護色だな!」
センちゃん「そう。あの怪重機は、周りの景色の色とそっくりそのまま同化できるんだ。
もちろん怪重機が動けば景色も動く。そう、俺たちにはまるで透明なガラスのようにしか見えないんだ」
ドギー「なるほど、動いているから良く注意しないと見えない、と言うことか」
センちゃん「さらに、あのセルアーヌがジャスミンと戦ったとき、ものすごいスピードを出したり、逃げるとき消えたのは、
スピードを出したときは、おそらく後ろに怪重機がいてセルアーヌをもって動かしていたんだ。怪重機は、メカ人間が操縦していたんだよ」
バン「じゃあ二匹が消えたのは、怪重機に乗り込んだからってことだな!」
センちゃん「ご名答」
バン「よっしゃ!そうとわかれば次に出てきたときは、絶対倒してやるぜ!」
テツ「でもどうやってですか?消えた理由はわかっても、どこにいるかまではわかりませんよ」
ドギー「スワン・・・なにか手は無いか?」
スワン「難しいわね。暗視スコープみたいなもので見えるとしても、デカレンジャーロボ用に作るのは時間が掛かるわよ・・・」
ドギー「そうか・・・グルルルル・・・(犬の唸り声)」
センちゃん「出来上がるまでに奴らが動き出さなければいいけど・・・」
そして案の定、ケシーダが出現したと通報が入った。まだ、暗視スコープは完成していない。
ドギー「おそらく怪重機は、我々が見えない状態で都内に潜伏しているだろう。セルアーヌもそこにいるハズだ」
ホージー「二手に分かれていくぞ。テツとセンちゃんがケシーダを、バンは俺とセルアーヌを探す」
バン「お!久しぶりにタッグバトルか!さすが俺の相棒だぜ!」
ドギー「よし、デカレンジャー、出動!」
バ、ホ、セ、テ「「「「ロジャー!」」」」
105ミッシング・エスパー(18):04/09/23 23:58:03 ID:KS+IccKa
4人の乗るマシンドーベルマン、マシンハスキー、マシンブル、マシンボクサーが出動した。
バン「センちゃん、テツ!後は任せたぜ!行くぞ相棒!」
ホージー「相棒じゃない!」
そして二手に分かれる。マシンブル、ボクサーはケシーダの暴れている現場に到着した。
ケシーダ「きやがったな。ポリ公共め!」
センちゃん「悪いけど、今度は負けないよ!」
ケシーダ「ふん!セルアーヌの仕事が終わるまで、お前らを足止めしとかなくちゃな。して、エモンゴの敵だ!」
テツ「ナンセンス!悪にかける情けは無い!」
ケシーダ「こっちも本気で行くぜ!出てこい、アーナロイド!」
ケシーダが投げたボール上の物体から、メカ人間、アーナロイドが出現した。
テツ「悪いが、お前たちにかまってる暇は無いんだ!エマージェンシー、デカブレイク!」
センちゃん「エマージェンシー、デカレンジャー!」
変身した二人に、アーナロイドが襲い掛かってくる。
テツ「センさん、ここは俺に任せてください!」
センちゃん「わかった。頼んだよ特キョウくん!」
ケシーダ「特キョウだと!?ま、まさかお前が!?」
テツ「そうさ。無法な悪を迎え撃ち、恐怖の闇をぶち破る!」
左手を高々と掲げ、ポーズを決めるブレイク
テツ「夜明けの刑事!デカブレイク!!」
アーナロイドはブレイクを囲み、四方から攻撃してきたが、ブレイクは、左手のブレスロットルのレバーを回す
テツ「食らえ!ライトニングフィスト!」
目にも留まらぬスピードパンチが、アーナロイドたちを次々と倒していく。
テツ「ふ!は!たぁ!」
あっという間にアーナロイドは全滅。
テツ「ちょろいぜ」
ケシーダ「なんだと!」
センちゃん「次は俺の番だ!たぁ!」グリーンも負けじと攻撃を加える。
106ミッシング・エスパー(19):04/09/23 23:59:06 ID:KS+IccKa
ウメコ「ジャスミン・・・一体どこいっちゃったの?」
そのころウメコはジャスミンが全然見つからずに途方にくれていた。
ウメコ「ジャスミン、きっと"あの"ことをまだ気にしていたんだ・・・だとしたら・・・」
??「おいウメコ!」
声のした方に振り返ると、そこにはデカレッドとブルーがいた。
バン「ジャスミン、見つかんねーのか?」
ウメコは力無くうなずいた。
ホージー「そうか・・・」
ウメコ「でもどうしてここにバンとホージーさんが?」
ホージー「今、都内で宝石類がある所をパトロールしているんだ。セルアーヌが来るかも知れないからな」
バン「!?」
ホージー「どうした?」
バン「今、空が一瞬だけど、動いたような気がする・・・」
ホージー「本当か!?」
バン「・・・こっちだ!」
レッドとブルーは、宝石が展示してあるフロアに向かった。
ウメコも、一刻も早くジャスミンを探そうと走ろうとしたが、何かを思いついた。
ウメコ「そういえばこの近くに・・・」

宝石展示フロアでは、案の定セルアーヌが宝石を盗んでいる最中だった。
バン「そこまでだセルアーヌ!」
セルアーヌ「あ〜らら。どうしてわかっちゃったの!?」
ホージー「お前が保護色機能を使った透明な怪重機を使っていることはわかってるんだ!」
セルアーヌ「さすが地球署のデカレンジャーだ。そこまでわかっちゃうとはね!だが、俺は捕まらないぜ!」
と言うと、セルアーヌもアーナロイドを出してきた。
ホージー「行くぞ!」
バン「一気にいくぜェーーーー!!」
107ミッシング・エスパー(20):04/09/24 00:00:01 ID:9zjp0r2n
ウメコ「はぁはぁ・・・やっぱりここだったのね」
ウメコはついにジャスミンがいる場所にたどり着いた。
そこは、先ほどのビルのの裏のにある寂れた道路。
ウメコ「そう、ここはジャスミンがボスに初めて会った場所・・・アリエナイザーに襲われた
ジャスミンをボスが助けた場所よ」
ジャスミンは下をうつむいたままじっと座り込んでいた。
ウメコ「ジャスミン。帰ろ・・・」
そう言いかけたとき、アーナロイドがビルの窓を割って降りてきた。
さらにはレッド、ブルー、セルアーヌも降りてきた。逃げ惑う人々。
セルアーヌ「くそ・・・こうなれば、おい!バーツロイド、宝石をビルごと頂いていけ!」
すると、ビルの側から突然怪重機が出現した。怪重機は、ビルを壊して、持ち上げようとしている
バン「や、やめろー!ビルの中にはまだ人がいるんだぞ!」
セルアーヌ「ははははは!わめけ叫べ!俺の宝石が血で汚れる前に、人々を助けてみろデカレンジャー!」
様子を見ていたウメコは、ジャスミンにSPライセンスを渡そうとする。
ウメコ「ジャスミン!何見ているのよ!早く変身して!」
しかしジャスミンは、手に持たされたSPライセンスをそのまま地面に落とした。
ウメコ「じゃ、ジャスミン・・・???」
ジャスミン「・・・私には・・・できない・・・」
次の瞬間、ウメコの表情が変わる。そして、「バシッ」という乾いた音が鳴り響いた。
108ミッシング・エスパー(21):04/09/24 00:01:08 ID:9zjp0r2n
ウメコがジャスミンの頬をビンタした。以前、ジャスミンがウメコにやったように。
ジャスミンははっとウメコのほうを見る。ウメコは目に涙をためている。ウメコは後ろを向いて口を開いた
ウメコ「・・・私、前言ったよね。ジャスミンに憧れてたって。でも、今のジャスミンは、大っ嫌いよ!」
ジャスミン「・・・ウメコ・・・」
ウメコ「なんで、どうして・・・エスパーじゃないから何なのよ!ジャスミンはジャスミンに変わりないじゃん!それなのに・・・それなのに・・・
ずっと苦しめられてきたのもわかるわよ!エスパーじゃないと自分の存在意義が無くなるって感じてるんでしょ!」
ジャスミン「まさかあなた・・・」
ウメコ「そうよ。地球署配属が決まった日、ジャスミンがボスたちの話を立ち聞きしていたの知ってるわよ!でも・・・
だからこそ頑張るために戦ってきたんじゃないの!?昔の自分と決別するために・・・ねぇ?ジャスミンてば!」
ジャスミンは黙ったままである。
ウメコ「・・・・少なくとも前までのジャスミンはそうだった。それが私の憧れだったジャスミンよ。
でも、今のジャスミンのままなら、前にジャスミンに言われたのと同じ、今日できっぱり見損なうわ!!」
そのとき、ビルが音を立てて崩れ始めた。しかも下にはまだ大勢の人がいる。
ウメコは、ジャスミンを一瞬見ると、すぐにまたビルの方向を見た。
ウメコ「エマージェンシー、デカレンジャー!」
デカピンクは人を助けるためにビルの下へ潜り込んだ。

そのころ、ケシーダと戦うセンちゃんとテツは・・・
109ミッシング・エスパー(22):04/09/24 00:02:07 ID:9zjp0r2n
ケシーダ「俺の宇宙マグナムに挑もうなんて100万年早いぜ!」
センちゃん「それはどうかな。君自身は気がついていなさそうだけど、実は弱点を見つけたんだよね」
ケシーダ「な、なんだと!じゃあ受けてみろ!・・・食らえ!!」
ケシーダはマグナムを放った。グリーンの目の前に銃弾が迫る。
しかしなんとグリーンは弾を前転して避けた
ケシーダ「なに!?」
さらに前進してきたグリーンはケシーダの懐に潜り込み横からマグナムを抑えた。
ケシーダ「バカな!!」
センちゃん「拳銃って言うのは、銃口と引き金を引くタイミングを間違えなければ簡単に避けられるのさ」
ケシーダ「ぐ、ぐおおおおおお!!」
センちゃん「今だ!テツ!」
テツ「はい!いくぜ。光速拳・・・スーパーライトニングフィストォ!!」
光を超えるスーパーパンチがケシーダを吹っ飛ばした。空中に大きな花火が打ちあがった。
ケシーダ「ぐわああああああ!!」

センちゃん「こっちは一件コンプリートだね」
しかし喜びもつかの間、二人はバンたちのいるビルの異変に気がつき、現場に向かった。

するとそこはバーツ、アーナロイドの大群。そして崩れるビル。
センちゃん「これは大変なことになってるねぇ・・・」
セルアーヌ「あいつらも倒せ!バーツロイド!」
テツ「これはアクセルブローでも苦労しそうだ・・・」
バン「・・・でも負けっかよ!正義は絶対勝つんだ!!ウオオオオオオオオオオオオ!!」
110ミッシング・エスパー(23):04/09/24 00:03:10 ID:9zjp0r2n
その様子を見ていたジャスミン。


そうだぜジャスミン!・・・正義は勝つんだ!!

エスパーでも、ノープログレム、俺たちには関係ないさ。

ジャスミンが見つけてくれたヒントのおかげで事件解決できたよ。ありがとう

ジャスミンさんの優しさが、ニワンデだけでなく、俺にもに伝わりましたよ。

ドーンとやっちゃうのは良いけど、修理するのも大変なのよね。肩揉んで・・・なーんてね。冗談よ。

ジャスミンに見損なわれるなんて・・・ヤダ!!

俺が保障する。君は自分自身を嫌いになっちゃ駄目だ。


・・・・・・私・・・・・・私は・・・・・・!!


ピンクは、もう少しで人々を全員非難させられるところであった。
ウメコ「あ、あとはあの女の子だけね。もう大丈夫よ」
しかし、その二人の頭上が崩れ、コンクリートの壁が倒れてきた。
111ミッシング・エスパー(24):04/09/24 00:04:11 ID:9zjp0r2n
ウメコ「あ!危ない!」
ピンクはとっさに女の子をかばったが、二人とも危険な状況だ。
そのとき、ジャスミンは駆け出していた。
ピンクと女の子を突き飛ばした。そして間一髪、三人とも無事であった。
ジャスミン「大丈夫?」
女の子「うん、お姉ちゃんたちありがとう」
そういうと女の子は、安全な場所に非難していた母親らしき人物のところに行った。
ウメコ「ジャスミン・・・」
ジャスミン「ウメコ・・・ごめん!私忘れてた。こういう人の笑顔を守るために戦っているのを・・・」
ウメコ「・・・うん」
ジャスミン「私は、デカレンジャーという前に、人として戦うわ・・・正義のために!」
ウメコ「じゃ・・・行こ!」
ジャスミン「OK!」

SPライセンスを落とした地点まで、アーナロイドが多数いた。
ウメコ「ジャスミン手助けするよ!はっ!」
ピンクがD-スティックでアーナロイドを次々にやっつける。
ジャスミンも生身で戦う。そしてライセンスを発見。アーナロイドを一気に交わして拾い上げる!
そしてジャンプ一貫!空中で変身した。
ジャスミン「エマージェンシー!デカレンジャー!フェイスオン!はぁあああ!」
112ミッシング・エスパー(25):04/09/24 00:05:07 ID:9zjp0r2n
空中からのジャンプキックをアーナロイドに食らわすデカイエロー。
そして他のデカレンジャーも・・・
バン「ハイブリットマグナム!シュートーーーーーーーーォ!!」
アーナロイドを一気に粉砕する。
ホージー「行くぞマーフィー、キーボーンだ!」
ブルー、グリーン、ブレイクの3人がD-バスーカを支える。
ホ、セ、テ「「「ターゲットロック、ストライクアウト!!」」」
こちらはバーツロイドだ。
これでメカ人間軍団は一気に滅んだ。
セルアーヌ「なんだと!」
バン「どうだ!俺たち4人の実力は!」
ウメコ「4人じゃなくて6人よ!」
ピンクとイエローが合流した。
テツ「ジャスミンさん!」
ジャスミン「ごめんみんな・・・私はもう、普通の女の子に戻りたいなんて思わない!」
バン「よっしゃ!全員揃った事だし・・・行ってみるか!!」
ホージー「お前が仕切るな!」
セルアーヌ「こしゃくな真似を・・・」
113ミッシング・エスパー(26):04/09/24 00:06:06 ID:9zjp0r2n
バン「一つ!非道な悪事を、憎み!」
ホージー「二つ!不思議な事件を、追って!」
センちゃん「三つ!未来の科学で、捜査!」
ジャスミン「四つ!よからぬ宇宙の、悪を!」
ウメコ「五つ!一気にスピード、退治!」
そして、それぞれがポーズを決める。
バン「デカレッド!」
ホージー「デカブルー!」
センちゃん「デカグリーン!」
ジャスミン「デカイエロー!」
ウメコ「デカピンク!」
全員「「「「「SPD!特捜戦隊、デカレンジャー!」」」」」

セルアーヌ「言っただろ・・・俺は捕まえられないって!行け怪重機!デカレンジャーをやっつけろ!」
姿無き怪重機がデカレンジャーを襲う!
バン「うわ!見えないと何も出来ないぜ!」
そこに、ドギーからの通信が届く。
ドギー「暗視スコープが完成したぞ!デカマシンも発進済みだ!」
バン「よっしゃ!これで大丈夫だ!」
ジャスミン「よし、一気にいくべし!」
超特捜合体、スーパーデカレンジャーロボの登場だ。
114ミッシング・エスパー(27):04/09/24 00:07:06 ID:9zjp0r2n
バン「この暗視スコープさえあれば・・・ってあれぇーー!?」
そこには、何も写っていなかったのだ
ホージー「そんな・・・」
地上からセルアーヌの声が響く。
セルアーヌ「はははははは!俺の科学力はそんなものじゃ敗れないぜ!そら行け!」
怪重機はスーパーデカレンジャーロボを一方的に攻撃する。
さすがのスーパーデカレンジャーロボも、姿が見えなければ赤子も同然であった。
ウメコ「いや〜ん。なんとかする方法は無いの〜?」
ジャスミン「・・・打つ手は・・・ある!」
イエローが叫ぶ。
ジャスミン「エスパー能力は無くなったけど・・・私は、他の人より第六感が鋭いから・・・もしかしたら・・・」
バン「えぇ!?そんなんで大丈夫なのかよ!」
センちゃん「ここはそれに賭けるしかなさそうだね・・・」
テツ「頼みますよジャスミンさん!」
ホージー「静かにしろ・・・」
静寂の中、ジャスミンは思った。
ジャスミン(自分のためにも、みんなのためにも負けられない・・・絶対に!)
115ミッシング・エスパー(28):04/09/24 00:08:02 ID:9zjp0r2n
動きを止めたスーパーデカレンジャーロボにセルアーヌは調子に乗っていた。
セルアーヌ「手も足も出ないとはこのこった。ヌフフ・・よし、止めを刺せ!」
怪重機はどこにいるかわからないが紛れも無く近づいてきている。そのとき、ジャスミンには確かにハッキリと気配を感じていた。
ジャスミン「みんな!迷彩クンは右斜め22度の地点にいるわ!そこに攻撃!」
バン「よっしゃぁ!くらえ−−−−!!」
右アッパーが怪重機を捕らえた!
セルアーヌ「なんだとぉ!」
ジャスミン「・・・計算終了!吹っ飛んだ怪重機は、10秒後にここから直進500mの地点に落ちるわ!そこを攻撃すれば・・・」
ウメコ「よーし!ウメコちゃんも一気に行くわよーーーー!!」
ジャスミン「10.9.8.7・・・」
スーパーデカレンジャーロボは必殺技の体勢に入る
テツ「6!」
ウメコ「5!」
ジャスミン「4!」
センちゃん「3!」
ホージー「2!」
バン「1!今だ!ガトリングパンチ!!」
空中から火花が飛び散る。そしてやがてそれは大爆発を起こした。
全員「「「「「「ゴッチュー!」」」」」」
116ミッシング・エスパー(29):04/09/24 00:09:07 ID:9zjp0r2n
セルアーヌ「ば、バカな・・・俺の怪重機が・・・」
ジャスミン「ピタッと止まってハイそれまでよ!」
そこに、降りてきたイエローがやってきた。
セルアーヌ「う、うわぁ!」
ジャスミン「パルン星人セルアーヌ!100以上における惑星での窃盗罪、さらにはそれに伴う殺人の罪で、ジャッジメント!」
SPライセンスが無機質な「ジャッジメントタイム」の音声を鳴らす。
アリエナイザーに対しては、スペシャルポリスの要請により、遥か銀河の彼方にある、宇宙最高裁判所から判決が下されるのである。
結果は赤く輝く×印。
ジャスミン「デリート許可!」
セルアーヌ「く、くそーーーー!!」
そこにピンクも降りてきた。
ウメコ「ジャスミン、久々にツインカム、行ってみますか!」
ジャスミン「賛成の反対の反対なのだ!」
ジャ、ウ「ゼニボム!」
銭形平次のようにD-ロッドについた小型爆弾を投げる!
セルアーヌ「うわぁ!!・・・いってー!くそうとっつぁんじゃねーんだからよ!・・・あれ?いない・・・」
ウメコ「ここよ!」
空中から落下してくる二人。
ジャ、ウ「ツインカム・アタック!」
二つのD-ロッドによる脳天から竹割りが決まる!
ジャスミン「止めだ!とぅ!」
再びジャンプした二人はセルアーヌに向けてキック一貫!
ジャ、ウ「ツインカム・ラブリーキックッ!!」
セルアーヌ「ぐあぁぁぁぁぁぁ!!これで本当にサヨナラダゼェ!!」
大爆発とともに消えたセルアーヌ。
ウメコ「やった〜ジャスミン!」
ジャスミン「・・・うん・・・!・・・これにて、一件コンプリート。この世にやまない雨は無い・・・無常に消える友情も無・・・い・・・」
変身を解いた二人だが、その瞬間、再びジャスミンは倒れてしまった。
117ミッシング・エスパー(30):04/09/24 00:10:06 ID:9zjp0r2n
私はジャスミンのこと大好きだよ。
ウメコ・・・私だってそうよ。
出会ったときからずぅっと親友だよね。
・・・もちろんよ。
ジャスミン・・・
ウメコ・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
眩しい光・・・
目を覚ましたジャスミン。朝と同じ、救護室のベッドで寝ていた。
ふと横を見ると、ウメコがジャスミンの手を握り締め寝ていた。
スワン「彼女すごいわねぇ・・・」
突然声を欠けられびっくりしたが、ジャスミンは冷静に聞いていた。
スワン「徹夜であなたのこと看病していたのよ」
ジャスミンは、ウメコを見ながら、髪をなでてあげた。
そのときである。ウメコに握られている手と、頭をなでてる手から、何かを感じる・・・
ジャスミン(これは・・・エスパーの力が戻ってる?)
ジャスミンに流れてきたのは、今まで見ていた夢と同じものである。

「私はジャスミンのこと大好きだよ。出会ったときからずぅっと親友だよね」

ジャスミンは涙を流しながらウメコに囁いた。
ジャスミン「ありがとう・・・」と・・・
118ミッシング・エスパー(31):04/09/24 00:11:13 ID:9zjp0r2n
ジャスミン全快の報告にドギー以下全員が喜んだのは言うまでもない。
それからは、まさにいつもの雰囲気に戻ってのデカベースでの生活が始まった。
ウメコ「ジャスミーン!バンがウメの悪口言うーーー!!」
バン「なんだよ!太りすぎてウメコじゃなくてウシコになるって言っただけじゃんか!」
ウメコ「それが悪口なのーーー!えーんジャスミーン!」
ジャスミン「よしよし・・・でも、それじゃホントに太っちゃうわよ。と言うわけでトレーニングルームへ直行!」
ウメコ「えええーーー!?」
バン「へん!俺の言ったとおりだろ!」
ジャスミン「バンは、今からパトロールの時間よ」
バン「ええ!?うそ!」
それを見ながら一瞬にやりとするホージー
ジャスミン「ホージー、なに"やっぱりこの雰囲気がいい"なんて思ってるの?」
ホージー「い、いや俺は別に・・・」
テツ「さすがですねジャスミンさん!」
センちゃん「右に同じ」
ジャスミン「だいじょーブイ!・・・ん?こら逃げるなバーーン!」
バン「見つかった!わかったよ、パトロール行くよ!」
その様子を見て微笑むボスとスワンさん。
デカレンジャーは今、誰が欠けてもいけない状態である。
ウメコのの心が、ジャスミンの心を救ったのである。やっぱり女の子は強いのだ!
これからも捜査せよデカレンジャー!戦え、特捜戦隊デカレンジャー!
119ミッシング・エスパー(オマケ):04/09/24 00:12:12 ID:9zjp0r2n
♪girls in trouble!デカレンジャー

ウメコ「良かったね。ジャスミンのエスパー能力が治って」
ジャスミン「ありがと」
ドギー「だが本調子に戻ったのか心配だな・・・試してみるか!」
バン、ジャス以外全員「「「「「「バーン!!」」」」」」
バン「嫌だ絶対嫌だ!!人権無視ー!プライベート侵害ー!」
ドギー「じゃ、ジャスミン早速はじめてくれ」
ジャスミン「ホーーーイ!待てーバーーーーン!」
バン「いやぁあああ!やめろ〜!触るなエッチ!」

♪いつも、緊急(略


かなり長くなってしまいましたが・・・どうだったでしょうか?
ジャスウメメインでしたが大体全員に見せ場あります。
また、アリエナイザーの元ネタですが・・・ファンがいたら勘弁してちょ(汗
ちなみに俺もファンでつ・・・
120名無しより愛をこめて:04/09/24 00:33:18 ID:8rMevlZ0
>ミッシング・エスパー
激しくGJ!
君は今日から金バッジだ!
121名無しより愛をこめて:04/09/24 08:08:57 ID:eE4lC44f
>>119 >ミッシング・エスパー
  _、_
( ,_ノ` )b GJ! 
たぶんあなた(前作から)のファンになりそうです。

>ウメコ「うるへー!!」
ツボにはまりました。
122名無しより愛をこめて:04/09/24 11:23:15 ID:/8jXPVpZ
デカレン小説GJです!
きっとあのアリエナイザーたちに挑んだスペシャルポリスの中に
銭形と言う人がいるに違いない!

アクションも、ジャスミン語録も満載で楽しめました
123デカレン小説:04/09/24 17:20:00 ID:A2p2YrCE
ありがとうございます。
タイトルは某ライダー映画のパクリだし、ありきたりの展開だし
酷評されると思っていたんですが・・・

自分にとってもいい経験になりました。次回作にもご期待ください。
・・・またジャスミン主役になるかなw
124名無しより愛をこめて:04/09/24 19:18:31 ID:Aq4eHm/A
>>117
> 「私はジャスミンのこと大好きだよ。出会ったときからずぅっと親友だよね」

泣けた。
禿げ上がるほどGJ !!
125デカレン小説:04/09/26 23:41:44 ID:N2XiK89B
そういえば前回の怪重機の名前出してなかった・・・
カメレオンホークとかそんな感じでしょうか。ジャスミン名義は「迷彩クン」

とりあえず、次回予告

エピソード00
バン「俺たちが幽霊調査?」
ジャスミン?「お願いです。助けて!」
全員「ジャスミンが幽霊に乗っ取られた!」
ジャスミン「あの世ではデリートされたアリエナイザーたちが・・・」
ジャスミン?「アリエナイザーじゃなく、死者たちです」


ゴースト・パーソナリティ 君のハートに、ターゲットロック!


コメディ色の強い作品になると思います。お楽しみに。
126デカレン小説:04/09/30 21:03:11 ID:01+AWY6S
とりあえず、投下は日曜日辺りになります。
127名無しより愛をこめて:04/10/05 09:37:04 ID:fpkuyKBQ
>>125

 ヾ/
  /^_「===]
  |〉〉ハ8占 |  ,、 楽しみベルベル
 Σ_(◎)(◎)二ミ
  ~ | ヽ⌒⌒ヽ  / ̄ ̄ ̄ ̄/  
   < 、Vヽ ゚゚⌒)/   ワニ /
  ̄ ̄  ̄ ̄ \ /____/ ̄ ̄
128名無しより愛をこめて:04/10/10 14:23:39 ID:j/UzYCte
チャンベーナ星人もなんか(・∀・)イイ!!
129名無しより愛をこめて:04/10/10 21:15:50 ID:xqhDWwNa
ホス
130デカレン小説:04/10/13 20:28:02 ID:uiGtUaZ5
すません!アクセス規制で遅れました!
今からUPさせていただきます!!
131ゴースト・パーソナリティ(1):04/10/13 20:29:11 ID:uiGtUaZ5
すでに真夜中だと言うのに、このメガロポリスは明るく光を放っていた。
そんな中、光の当たらず暗闇となっている影の地域、そこにはこの世に生を享け
人生を全うして死んでいった死者の眠る墓場があった。そんな場所に人影が二つ・・・
女「ねぇやめようよ。なんかここ気味悪いし・・・」
男「面白そうじゃないかよ。怖ければ一人で帰ってもいいんだぜ」
どうやらカップルのようだ。この二人がなぜこんな時間に墓場なんかに?
こういう場合の答えは一つしかない。「肝試し」である。
実はこの場所は、最近注目されている心霊スポットなのである。
女「だって、ここで幽霊見ちゃった人は絶対帰れないって・・・」
男「噂は噂だよ。幽霊なんて出てきたら俺がとっ捕まえてやるからよ!」
二人はどんどん墓場の奥に進んでいく。
男「暗くてよくわからないけど・・・随分広いな・・・」
女「このままじゃ迷子になっちゃ・・・」
女の口が止まった。ふと隣を見ると、青白い顔をした落ち武者のような格好の男が立っていた。
女「いやああああああああああ!!」
絶叫し、女は走って行ってしまった。
男「な、なんだよ。・・・は・・・ははは、蛇でも見たのか?はははは・・・は・・・」
女はなんとか入り口まで戻ってきた。しかし、次の瞬間
男「ぎゃああああああああああああああああ!!」
男の絶叫がこだました。
女「ねぇ、どうしたのよ・・・ねぇ!!」
呼び掛けたが、当然帰ってくるわけは無い。
女は再びわめき泣き叫びながら近くの警察署に向かった。
それを墓石の物陰から見つめる影があった。
132ゴースト・パーソナリティ(2):04/10/13 20:29:57 ID:uiGtUaZ5
夜が明けてデカベース。
ここ数日アリエナイザーによる犯罪も少なく、平和な日々が続いていた。
しかし、それに不満を漏らすものがここに一人・・・
バン「っだあああああああ!暇だ暇だ暇だーーーーーー!!」
ホージー「うるさい!暇なのは平和って事だ!我慢しろ」
大声を張り上げて叫ぶバンをホージーが一喝した。が・・・当然効果は無く・・・
バン「そんな事言ったって、毎日毎日平和じゃ俺たちやることがねーじゃん!」
ホージー「事件の報告書書きや、始末書書きもあるだろ!」
バン「そんなもん終わっちゃったよ!」
ホージー「嘘つけ!お前の報告書は誤字脱字、四文字熟語だらけでやり直しになっただろ!」
バン「テツにやらせたんだよ!これぞいわゆる「職権乱用」って奴か!」
ホージー「なんでテツにやらせたんだ!」
バン「あいつも暇そうだったからさ。ま、良いじゃないか。報告書なんて誰が書いたって同じだよ相棒!」
ホージー「そういう問題じゃないだろーーーー!!」
と、いう風に結局二人分うるさくなってしまうのだ。
ジャスミン「これぞダブルブッキング・・・」
センちゃん「それ、言葉の意味全然違うと思うけどねぇ」
その言い争いをのんびり見つめる人もいるのだが・・・
さらにここはデカベースのバスルーム。浴室からは誰かが入っているらしき水音が聞こえてくる。
しかし、扉を叩く音で水音はかき消された。
133ゴースト・パーソナリティ(3):04/10/13 20:32:01 ID:uiGtUaZ5
ウメコ「こらーーーー!テツ!なんであたしより先に入ってんのよ!」
浴室に入っているのはテツであった。
テツ「ウメコさん。こういうのは早い者勝ちですから。それに俺は今やっと始末書書き終えたのでさっぱりしたいんです」
ウメコ「そんなの関係なーーーーーい!1番風呂はあたしなんだからーーーーーーー!!」
と、バン、ホージー、ウメコの絶叫がデカベース内に響き渡っていたのだった。
センちゃん「向こうもやってるねぇ・・・」
ジャスミン「バスに泣くものはバスに笑う。ま、平和で良かんべ。はいお茶」
センちゃん「あ、悪いね」
と、この二人はまったり進行中のようだ。と、そこにボスが入ってきた。
ドギー「ははは、えらく元気だな」
バン「ボスー!こう事件が起きないと腕が鈍っちゃいますよ!」
ドギー「まぁ聞け。実は、たった今警視庁から調査指令が来た」
バン「マジっすか!よっしゃ、この赤座伴番が事件をスパスパっと解決してやるぜ!」
ドギー「よし、とりあえず全員を集めてくれ」

ウメコ「ああ〜ん。結局お風呂に入れなかったぁ」
嘆くウメコをよそにボスが内容を説明し始めた。
ドギー「実は、最近人間が蒸発すると言う事件が起きているんだ」
バン「やっぱアリエナイザーだ!」
ドギー「いや、それが奇妙でな。なんでも幽霊に誘拐されたとか・・・」
一同「「「「「「ゆ、幽霊!?」」」」」」
134ゴースト・パーソナリティ(4):04/10/13 20:32:59 ID:uiGtUaZ5
ドギー「ああ。このポイント306地点に広い墓地があるんだが、行方不明者全員、ここで
肝試しをしていて蒸発したらしい」
ホージー「ほぅ・・・アンビリーバボー・・・」
バン「俺たちが幽霊調査なんてするんスか!?」
センちゃん「その幽霊の正体が、アリエナイザーかもしれないしねぇ・・・」
テツ「でも、幽霊騒ぎをアリエナイザー犯罪と決め付ける本庁も俺たちを甘く見ていませんか?」
バン「そうだよ!仕事が最近無いからって、こんなんじゃジュウクンドーの意味が無いっての!!」
ジャスミン「おそらく、本庁があまりの事件の難航にスプーンを投げたのよ」
一同「「「「「「す、スプーン?」」」」」」
ジャスミン「つまり・・・"サジ"を投げた・・・」
一同はシラケ、或いはズッコけた。
バン「なんじゃそりゃーーーーー!!」

ジャスミンのつまらない洒落を気にしている間もなく、デカレンジャーは現場に急行した。
テツ「ここか・・・」
ウメコ「さすがにお墓だけあって、近寄りがたいよね・・・」
バン「お、なんだなんだウメコ。ひょっとしてお化けが怖いのか!?」
ウメコ「むーーーーー!違うーーーー!」
ホージー「落ち着けウメコ。幽霊なんているはずが無い」
ウメコ「うーん・・・(ま、今は昼間だしお化けが出てくるわけないか・・・)よし!リーダーのあたしがしっかりしなくちゃ!」
ジャスミン「切り替え早し・・・」
バン「じゃ、怪しいところが無いか探そうぜ!」
・・・しばらく墓地全体を探していたが、未だに怪しい場所を発見することは出来なかった。
ウメコ「はぁぁ・・・なんかすごく疲れちゃった・・・」
ジャスミン「もうちょっとだから頑張って、リーダーさん」
結局ウメコは一人では怖かったらしくジャスミンと一緒に行動していた。
センちゃん「さすがに棺の中まで開けるのはいけないよねぇ・・・」
ホージー「だな・・・ってセンちゃんなんだそのドラキュラが入っているような棺は!」
センちゃん「あ、どうやらここは人間だけじゃなくてエイリアンも埋葬されているようだねぇ」
ホージー「な、なるほどな・・・」
135ゴースト・パーソナリティ(5):04/10/13 20:33:43 ID:uiGtUaZ5
結局6人は何の手がかりも発見できなかった。
バン「ふぅ・・・このお墓ケッコー広いな。まるで迷路だぜ」
ジャスミン「これが夜だったら尚更迷いやすいわね。ここは一つ、あちらさんの出方を伺ってみない?」
テツ「と、言いますと?」
ジャスミン「私たちも肝試しするの」
ウメコ「ええええええ!!」
センちゃん「右に同じ。俺たちが囮になって幽霊かアリエナイザーを見つけるしかないね」
ウメコ「やだよー!お化けなんて怖いよ」
バン「馬鹿だなウメコ!変身すればお化けが来ても全然平気じゃんか!な、相棒!」
ホージー「・・・あ、ああ・・・そうだな」
と、答えたホージーだったが明らかに顔が引きつっていた。
テツ「じゃ、また夜に出直しって事で。本庁には、今からここを立ち入り禁止にする様に連絡しておきます」
ウメコ「これでお化けが出たら、ジャスミン怨むよー!・・・」
ジャスミン「怨まれちゃったらウメコがお化けだ」
ウメコ「そーいうことじゃなくてぇー!!」
ジャスミン「あとでおいしいパフェ奢ってあげる・・・ん?」
急に何かの気配を感じたジャスミンは、歩くのをやめた。
ウメコ「きっとだよ!・・・あれ、どうかした?」
ジャスミン「・・・いや、なんでもないわ・・・」

夜、デカレンジャーたちは私服に着替え、墓地の前にいた。
あ、念のために言っておくが、テツは女装していない。
テツ「当たり前ですよ!そもそもあの時は顔が割れていたから女装しただけで・・・」
ウメコ「ねぇ、誰と話してるの!?ひょっとして・・・お化け!?」
テツ「違いますよ!これを読んでる人と、作者にですよ!」
136ゴースト・パーソナリティ(6):04/10/13 20:34:58 ID:uiGtUaZ5
バン「とりあえず、ここはかなり広いから3組に分かれようぜ!・・・じゃーん!
仲間分けのくじ持ってきたんだ!」
かなり遊び気分のバンは、自前のくじを持ってきた。その結果、バンとジャスミン、ホージーとセンちゃん、テツとウメコという組み合わせになった。
入り口から右方向に向かったのは、ホージー、センちゃんペアー。しかし、何故かホージーはいつもの堂々とした態度ではない。
センちゃん「いや〜、やっぱり昼間なんかとは雰囲気が違うな。ね、ホージー」
ホージー「あ、ああ。そうだな・・・」
センちゃん(・・・やっぱり、ホージーもお化け嫌いなのかな・・・)
一方、左側に向かったテツ、ウメコペアーは、やはりウメコがビクビクしていた。
テツ「俺、肝試しってやるの初めてなんですよ。って聞いて無いか・・・」
ウメコ「うー・・・神様仏様どうかお化けが出てこないよーに・・・」
テツ「最後は神頼みですか?」
ウメコ「そうよ!出動前にお風呂で身体を清めてきたんだから!!」
テツ「・・・・・・」
こちらは中央、バンもジャスミンもお化けについては別に怖がってはいなかった。
バン「お化けなんて怖くない〜♪怖くないったら怖くない♪」
ジャスミン「これじゃお化けが逃げちゃうかも・・・」
バン「ん?ジャスミンなんか言った!?」
ジャスミン「別に・・・」
はんば呆れ顔でジャスミンが言った。
137ゴースト・パーソナリティ(7):04/10/13 20:36:10 ID:uiGtUaZ5
しばらく歩き続けたが、何も出てくる様子も無い。
ホージー「おいセンちゃん!ほかのみんなの様子を聞いたらどうだ!?」
しかしセンちゃんは黙っている。
ホージー「どうした!センちゃん!・・・ん?」
そのとき、センちゃんは突然振り向いた。
ホージー「う・・・うわああああああああああああ!!」
叫び声をあげると、ホージーは一目散に逆方向へ逃げていった。
それもそのはず、センちゃんの顔は、この世のものとは思えないグロテスクな顔をしていたのだ。
センちゃん「いや〜・・・まさかあそこまで驚くとは・・・こんな時のためにこの「ムッコロフェイス」を買っておいてよかった」
と、顔に着ていたマスクをはずした。
ホージーはかなりの距離を走っている、つもりだったが、一向に出口は見えてこない。
しかも冷静になって考えてみると、あれはセンちゃんのいたずらだったのかもしれないと思うようになってきた。
ホージー「・・・バッド・・・情け無いぜ。センちゃんの奴め・・・」
その時、前方のほうから赤い火の玉が3つ並んで飛んできた。
ホージー「な、人魂!?・・・なんてな。おいセンちゃん!もうタネはわかってるんだ。出て来いよ」
人魂は轟々と赤い炎を燃やしながらホージーに近づいていく。
ホージー「こそこそ隠れながらいたずらするなんてクールじゃないぜ」
センちゃん「ああ、ホージーそこにいたの!?」
後ろからセンちゃんが追いかけてきた。
ホージー「え?・・・と、言うことは・・・この人魂は?」
センちゃん「あ、あぶない!」
ホージーに体当たりをしようとしている様な動きをする人魂。
ホージー「に、逃げろ!!」
センちゃん「大丈夫だよ。エマージェンシー!」
ホージー「そ、そうか。エマージェンシー!」
・・・SPライセンスのコールボタンを押したが何の反応も無い。
センちゃん「あれぇ?」
ホージー「変身・・・不能???」
再び襲ってくる人魂にさすがのセンちゃんもしどろもどろ。
センちゃん「ここはやっぱり逃げるしかないか!」
ホージー「うわあああ!オーマイガッ!オーマイガーーーーーッ!!」
138ゴースト・パーソナリティ(8):04/10/13 20:37:33 ID:uiGtUaZ5
ウメコ「ひっ!何かな〜今の声・・・」
ホージーの叫び声とはいざ知らず、ウメコとテツは進み続ける。
テツ「俺、お化けって絵本とかでしか読んだこと無いんですよ。お化け屋敷とかも全然行った事無いし」
テツは未だに自身の思い出を語っていた。
ウメコ(ま、まぁ少しは気が紛れるからいいんだけどね・・・ん?)
ウメコのちょうど左側に、女性の顔があった。それも首の長い・・・
ウメコ「・・・あ、あ、あ・・・」
なかなか言葉にならない。
テツ「両親のお墓参り以外こんなところ来ませんしね」
ウメコ「で、で、で、出たーーーーー!!」
テツ「え、おお!これが有名な轆轤首ですね。いやぁ間近で見ると結構美じn」
ウメコ「何行ってんのよ早く逃げるのよ!!」
テツの話が言い終わらないうちに、ウメコはテツの手を引いて逃げ出した。
ウメコ「うえ〜〜〜ん!ジャスミン助けてーーー!!」
SPライセンス通信モードも通じない。
ウメコ「なんでなんでぇ〜!」
テツ「おそらく、何らかの妨害電波が出ているんだと思います。これじゃ変身も無理かな」
嫌に冷静にテツが言った。
ウメコ「そんなーーーーーー!誰でもいいから助けてよーーーーー!!」
139ゴースト・パーソナリティ(9):04/10/13 20:38:22 ID:uiGtUaZ5
バン「へへっ・・・今頃ウメコの奴、ビビって逃げてるんじゃないかな」
その言葉どおりの出来事が起こっているのは言うまでも無い。しかも、同じくビビって逃げているのはホージーだ。
しかし、ジャスミンの足が止まった。
バン「ん?どうしたジャスミン?」
ジャスミン「・・・来る」
バン「何が?・・・へ?」
不意に、バンの周りがさらに真っ暗くなった。
バン「なんだ?雲でも出てきたか?って、えええええーーー!!」
自分の目を疑ったバン。それもそのはず、自分の真上に巨大な足があったのだから。
間一髪、踏みつけられそうなのを避けるバン。
バン「なんだよあれ!アリエナイザーか!?怪重機か!?」
ジャスミン「違う・・・あれは妖怪大入道」
巨大な大入道は二人を襲ってくる。
バン「こういうのを待ってたんだ!行くぜエマージェンシー!デカレンジャー!・・・って変身できねー!!」
ジャスミン「通信も出来ないわ。これは一気に形勢不利ね」
バン「くっそーーーー!SPシューターでも食らえ!!」
そんな攻撃痒い痒いとばかりに、ノッシノッシと歩いてくる大入道。
バン「こういうときは・・・逃げるが勝ち!」
バンもウメコと同じように、ジャスミンをつれて一目散に逃げ出した。

逃げ続けた6人は結局最初の地点に戻ってきてしまった。
バン「へぇへぇ・・・なんだよ、みんな逃げてきたのかよ・・・だらしねえな・・・」
ホージー「お、お前こそ・・・ゼェゼェ・・・」
そこに、SPライセンスのコール音が響いた。
140ゴースト・パーソナリティ(10):04/10/13 20:39:27 ID:uiGtUaZ5
ドギー「みんな無事か!?」
全員「「「「「「ボス!」」」」」」
ドギー「いや、いくら連絡しても誰も応答しないから気になっていたんだが・・・全員無事のようだな」
テツ「今は妨害電波が弱いようですね・・・」
ウメコ「ボスー助けてくださいよー・・・へんなお化けが一杯で変身できないし・・・」
ドギー「おいおい、それくらい何とかなるだろ」
ウメコ「何とかなら無いから言ってるんですよ・・・」
ドギー「とにか・・・お前たち・・・ら大丈夫だ。俺はそ・・・信じt・・・る」
センちゃん「電波がまた悪くなってきたようだね」
ホージー「あ、そうか!ボスも幽霊が怖いんですね!」
ドギー「な、なにぃ!?」
ウメコ「あーだから自分だけデカベースでノンビリしてるのね!」
ドギー「な・・にを言ってるんだ!・・・俺はお化けなど・・・」
ホージー「ボス、ビビっているのはクールじゃないですよ」
ドギー「お前たち・・・言わせておk・・・ば!わかった!地獄の番犬に斬れないもの・・・無いこ・・・を見せてやる!」
ここで通信が途絶えた。
ウメコ「やったぁ!作戦大成功!」
バン「つーか・・・相棒。さりげなくお前まで・・・」
ホージー「ふっ、パーフェクト・・・」
141ゴースト・パーソナリティ(11):04/10/13 20:40:51 ID:uiGtUaZ5
数分後、デカマスターが6人の元にやってきた。
バン「なるほど、あらかじめ変身しておけば大丈夫ッスよね!」
ドギー「まぁな。ホージー、ウメコ!俺が幽霊ごときでやられると思ったら大間違いだ。それを証明してやる!」
ウメコ「うわ〜。頼もしい!」
センちゃん「あ、早速おいでなすったみたいだ」
見ると、先ほどの大入道がやってきた。
ドギー「行くぞ!D-ソード・ベガァ!たぁ!!」
デカマスターの剣戯が大入道をあっという間に追い詰めていく。
バン「やっぱボスはすげー・・・」
ドギー「たぁあああ!!」
マスターの猛攻を受け、ついに大入道は倒れた。
バン「やったぜボス!!」
しかし、倒れた大入道は再び立ち上がった。
ドギー「なに!?しぶとい奴め!はぁぁぁぁ・・・とぁ!!」
今度は頭上から攻撃し、再び倒したものの、また立ち上がった。
ドギー「こうなれば・・・はぁぁぁぁぁぁぁ!!」
マスターはジャンプ一貫!大入道の頭上に飛び上がった。
ドギー「ベガスラッシュ脳天切りーーーーーーー!!」
今度こそ、大入道は倒れた。
ドギー「はぁはぁ・・・なんて奴だ・・・」
ウメコ「・・・あっ!ボス!大入道がまた!」
ドギー「なに!?」
大入道は再び立ち上がったってきた。
142ゴースト・パーソナリティ(12):04/10/13 20:42:10 ID:uiGtUaZ5
ドギー「なんて奴だ・・・」
そのとき、ジャスミンの口を開いた。
???「こっちに来て!」
バン「・・・?どうしたジャスミン?」
ジャスミン「いいから早く!!」
言い終わるのと同時に、ジャスミンが走り出した。
テツ「じゃ、ジャスミンさん!」
ドギー「よし、みんなジャスミンを追うんだ!」
向かった場所は、ドラキュラのような棺桶のあった場所。
センちゃん「ここは・・・」
ジャスミン「ここなら妖怪や霊が襲って来ることはないで!」
ホージー「どういうことだ、ジャスミン」
よく聞いて見ると、ジャスミンは今まで見せたことも無いようなテンションで喋っていた。
ジャスミン「へぇ、この娘ジャスミンって言うんや。へんな名前やな」
テツ「か、関西弁?」
ジャスミン「ちょ、ちょっと、いきなり私のところに飛び込んで来ないでくれる?どう言う事なの?」
普通のテンションでジャスミンが言った。
ジャスミン「少しは堪忍して。この中ではアンタが一番なんやからな」
次はテンション高いジャスミンに。そのままジャスミンは一人で言い争いをしていた。
143ゴースト・パーソナリティ(13):04/10/13 20:43:42 ID:uiGtUaZ5
それを唖然としてみていた一同だが、ようやくボスが口を開いた。
ドギー「お、おいジャスミン・・・何をやってるんだ?」
バン「そうだよ!何一人漫才なんかやってんの!」
ジャスミン「違うのよ。これは・・・・・ヨシ!ここはあたしが説明したるわ!」
喋る途中でテンションを変えながらジャスミンが言った。

ジャスミン「実はあたしな、ここの墓地を守ってる幽霊でんねん」
一同「「「「「・・・へ!?」」」」」
ジャスミン「な、なんやなんやみんな信用してへんみたいやな。おい、あんたみんなに信頼されてへんで・・・
・・・そんな事無いでしょ。あなたが突拍子に言うからよ。実は、私がこの幽霊に取り憑かれたらしいの」
再び口調を変えながらジャスミンは言った。
ジャスミン「つまり、この関西弁を喋っているのが取り憑いた幽霊さんなわけ」
センちゃん「と、言う事は、今喋っているのがジャスミンで・・・その関西弁で喋っていたのは幽霊さん・・・???」
ジャスミン「そう言うことや!いやぁあんさん頭ええなぁ」
ウメコ「じゃあジャスミンは幽霊で幽霊じゃない・・・ああーんややこしいよぉー!!」
ホージー「だからどうして幽霊がジャスミンに取り付かなくちゃならないんだ!」
ジャスミン「良くぞ聞いてくれはりました・・・実は、今私たちが住んでいる死後の世界は大変なことになってるんです」
ウメコ「どういう事!?」
ジャスミン「死後の世界には、当然、あなた方宇宙警察にデリートされたアリエナイザーたちもいます。
その中の、エクトロ星人レニクスっちゅう奴がいるんですけど、そいつが、死んだアリエナイザーをよみがえらせて、
宇宙を征服しようとしているのを知ったんです!」
144ゴースト・パーソナリティ(14):04/10/13 20:44:59 ID:uiGtUaZ5
テツ「レニクスか・・・たしかマッドサイエンティストとして知られる科学者だった男だ。大量の核兵器を作って、
レニクス星政府を脅して支配しようとしていた奴だ。しかし俺の先輩の特キョウがデリートした・・・」
ホージー「そいつが死後の世界でも宇宙征服をたくらんでると言うのか!」
ジャスミン「そうや。それで、なんとか宇宙警察に頼もうとしたさかい。けどあたしは幽霊やし、自分が喋っても誰にも相手されないし、
せめてこの死後の世界とつながる墓地に呼び出そうとしたんですわ」
バン「つまり、連続蒸発事件の犯人は・・・」
ジャスミン「あ、すいません・・・あたしなんです。そうすれば、警察が絶対来ると思ってたんです・・・ハイ・・・」
バン「それで、誘拐した人々は?」
ジャスミン「もちろん無事やねん!今からちゃんとお返ししますわ。それ!」
ジャスミンが手を振ると、気絶しているさらわれた人々がドっと現れ、倒れた。
ドギー「・・・ウム。全員命に別状は無いようだ」
ジャスミン「それで、そうやっているうちにやっとあんたらが来てくれたって訳なんです。その宇宙警察の手帳みたいなものちらほら見せてたし、
そこのおっさんが変身してやってきたのを見てはっきりわかったんです」
ドギー「おっさん?」
ジャスミン「・・・コラ!すいませんボス・・・あなたも謝るの!」
一同「「「「「(今のは絶対、ジャスミンだな・・・)」」」」」
145ゴースト・パーソナリティ(15):04/10/13 20:46:16 ID:uiGtUaZ5
ジャスミン「す、すまへんでした・・・それで話の続きになるけど、来てくれたからといって、
あんたらと会話できるわけじゃないしどうしようかと思ってたんやけど、
このジャスミンって娘の霊感が高くてな、これは好都合や思って、
少し身体を借りることにしたんですわ・・・というわけ。みんなよござんすか?」
ウメコ「う、うん・・・なんかへんな感じだけど・・・一応理解できた」
ホージー「でもわからないのは、なぜ俺たちが昼間来たときに乗り移らなかったんだ?」
バン「そん時ならはっきりSPDってわかったじゃん!」
ジャスミン「だって。それはどうしてなの?・・・・・・それは決まってるやないですか!幽霊が明るい所に出られませんよ
あたしは、昼間は寝て、夜活動するんですから・・・・・だそうよ」
バン「妙に納得・・・」
ジャスミン「申し遅れましたわ、あたし、木下あゆ美っていいますねん。死者の門の門番やってます。
あ、とりあえずわかりにくいから、今度はあゆ美ってテロップ入れてね」
ウメコ「死者の門?」
ジャスミン(あゆ美)「はい、死者が死後の世界に行くための門です。だから、この墓地と一緒に守ってるんです」
ウメコ「そ、そう・・・(なんかジャスミンと話しているのに違う感じがして微妙・・・)」
センちゃん「あ、質問攻めして悪いけど、なんでこのお墓の近くだと妖怪に襲われないのかな」
ウメコ「そういえば、全然襲ってこないね」
ジャスミン(あゆ美)「それはここに結界が張ってあるからですわ。ここで死んだエイリアンの力らしいですけど。
なんでも、死んでもお墓を悪い奴に荒らされないようにしてたらしいです」
ホージー「アンビリーバボー・・・こんなことが本当にあるとは・・・」
ジャスミン「と、いうわけで、そのゴーストさんを何とかしたいけど、どうすれば良いのかしら」
ジャスミン(あゆ美)「もちろん、死後の世界に来てもらいますよ」
146ゴースト・パーソナリティ(16):04/10/13 20:47:21 ID:uiGtUaZ5
バン「そんな事言ったってな、死んだら意味無いだろ!」
ジャスミン(あゆ美)「チッチッチ・・・幽体離脱っちゅうのがあるのをご存知?」
センちゃん「生きたまま身体と霊が分離するっていう奴だね」
ジャスミン(あゆ美)「大正解!やっぱあんさん素敵やわ〜♪」
テツ「でも、誰もが幽体離脱出来る訳じゃない。この中の誰も出来なかったらナンセンス!」
ジャスミン(あゆ美)「まぁな・・・でもちゃんとここに霊感が強い人がおるやろ?それに、あたしが力を与えれば
ある程度楽に幽体離脱出来るで」
ジャスミン「ということで、どうやら私が行くしかなさそうね」
バン「でも死後の世界にはアリエナイザーも一杯いるんだろ?ジャスミン一人じゃ無理じゃねぇの?」
ジャスミン(あゆ美)「ご心配なく。だってもう死んでるのと同じなんやから死にはしないって。
でも、15分以上幽体離脱していると本当に心と身体が分離してしまうで。それまでに何とかしなければアカン」
ドギー「・・・ジャスミン、やれるか?」
ジャスミン「もちろんです。宇宙が滅亡の危機にさらされているのなら、行くしかないでしょう!」

ジャスミン(あゆ美)「じゃあ行くで!」
地べたに横になったジャスミンは、身体がどんどん軽くなっていくのを感じていた。
ジャスミン(あゆ美)「もう目を開けていいよォ」
しばらくしてジャスミンがゆっくり目を開けると、身体が宙に浮いていた。そして下を見ると
自分が目を閉じて眠っている。そして、他の6人が心配そうにそれを見つめている。
ジャスミン「みんな!行ってくるわ」
ジャスミン(あゆ美)「無駄ですわ。もうあなたの声は聞こえへんよ」
よく見ると、幽体離脱したジャスミンもちゃんと肉体がある。
ジャスミン(あゆ美)「あんたの記憶の中を使ってわせてもらいました。身体が無いと戦えないでしょ」
しばらくすると、大きな門の所に行き着いた。
ジャスミン(あゆ美)「ここが、死者の門や。こっから先は覚悟してくださいよ・・・ここに入ってから15分が勝負です」
ジャスミンはうなずく。
ジャスミン「ここには、デリートされたアリエナイザーたちが・・・」
ジャスミン(あゆ美)「そう・・・でもここではもうアリエナイザーじゃなく、死者たちです」
147ゴースト・パーソナリティ(17):04/10/13 20:48:27 ID:uiGtUaZ5
門をくぐり抜け、ジャスミンは走る、時間は残り15分しかないのだ。
その中でジャスミンは見覚えのあるのを見た。
動物、人、壊れたスクラップ・・・そして、デリートしていったアリエナイザーがいる死者の世界!
ジャスミン「あゆ美ちゃん、レニクスはどこにいるの?」
ジャスミン(あゆ美)「この辺りのどこかにいるはずだけど・・・」
???「おやおや・・・懐かしい顔だねぇ・・・その食べちゃいそうな顔・・・」
不意に声をかけられたジャスミンが振り向くとそこにいたのは・・・
ジャスミン「サキュバス!!」
???「ボヨヨ〜ン、俺もいるぞ〜!」
???「フン・・・久しぶりだな・・・」
ジャスミン「ボンゴブリン!ブリッツ!」
ヘルズ三兄弟、デカレンジャーたちを大ピンチに陥れたあのリバーシア星人三兄弟であった。
よりによって最も出会いたくない相手に出会ってしまったと心の中でジャスミンは嘆いた。
ジャスミン「(ボソ)・・・あゆ美ちゃん・・・私、変身できるの?」
ジャスミン(あゆ美)「え、ええ。変身後も記憶から取っているから・・・」
ジャスミン「それなら・・・エマージェンシー!」
ブリッツ「待ちな!!」
ジャスミン「え?・・・」
サキュバス「私たちは死後の世界にいる死者同士、争うつもりは無いよ」
ボンゴブリン「ここでの掟には従う。それがアンちゃんのやり方だボヨヨ〜ン」
サキュバス「でもまさか、あんたもとうとうくたばっちゃったのか・・・」
どうやらジャスミンが本当に死んでここに来たと思い込んでいるようだ。
ジャスミン「(良かった・・・なんとか誤魔化せられた。こんな所で道草くってる暇は無いわ・・・)
ちょっと聞きたいんだけど・・・レニクスってどこにいるか知ってる?」
ブリッツ「奴なら・・・向こうだ・・・」
と、ブリッツは右のほうを指差した。
ジャスミン「・・そう、ありがとう」
ジャスミンは急いで駆け出した。どうもあのブリッツの目を見ていると誤魔化せられないような気がしてきたのだ。
ジャスミン(あゆ美)「いそいで!時間はあと10分くらいよ!」
ジャスミン「ガッテン承知のスケ」
148ゴースト・パーソナリティ(18):04/10/13 20:49:33 ID:uiGtUaZ5
しばらく行くと、大きな岩石のようなものに囲まれた場所にたどり着いた。
そこから何か話す声がするが、視界が霧で閉ざされて良く見えない。
しかし、その特徴のある声はハッキリとジャスミンの記憶を蘇らせた。
ジャスミン「・・・ダゴネール!」
こちらもジャスミン因縁の相手、クォーター星人ダゴネールである。そして、もう一人こそエクトロ星人レニクスだった。
レニクス「これでようやく完成じゃ。これさえあれば、死者を蘇らせて世界を支配できる・・・」
ジャスミン「・・・なんですって。つまりアリエナイザーを復活させて地上を総攻撃しようとしてるってこと?」
ジャスミン(あゆ美)「そうや・・・」
ダゴネール「ウフフフフ・・・レニクス、僕も、お金イーッパイ君のために使ってあげたんだから、もちろん僕も復活させてくれるよね?」
レニクス「もちろんじゃよ。この死者蘇生マシンを作れたのも、君の財力のおかげだ」
ダゴネール「生き返ったら、僕の大好きなフィギアがまた集められる♪楽しみだなぁ〜♪」
ジャスミン(・・・なんとかしてあのマシンだけでも破壊しなくちゃ・・・)
死者蘇生マシンを破壊するため、レニクスたちの隙を待つジャスミン。だが
ジャスミン(あゆ美)「ちょ、ちょっと・・・私にも良く見せてぇな!」
あゆ美の意思が身を乗り出そうとする。
ジャスミン「ちょ、ちょっと・・・」
その瞬間、隠れていた岩に足をぶつけて倒れこんでしまったジャスミン。
ジャスミン&あゆ美「あ!!」
レニクス&ダゴネール「い!?」
ジャスミン「し、しまった!」
149ゴースト・パーソナリティ(19):04/10/13 20:50:23 ID:uiGtUaZ5
ダゴネール「あーーー!お、お前はデカレンジャーの!」
レニクス「何!?デカレンジャーだと!?よ、よくも我々の秘密を!」
ジャスミン(あゆ美)「ひぃ!見てへん見てへん!何も見てへん!死者蘇生何とかなんて見てへん!」
ダゴネール「しーっかりと見たって言ってるもんねー!!」
ジャスミン「・・・ま、まずいわ。ここから何とか逃げるしかない!」
ジャスミン(あゆ美)そんな事言ったかてあと5分くらいしかあらへんよ!急がへんと!!」
幸いダゴネールもレニクスも戦闘能力はあまり高くない。ジャスミンは生身のままダゴネールたちをなぎ払っていく。
ダゴネール「いててて!さすがに死者までは人形には出来ないんだよねぇー」
レニクス「だが、そう簡単にここから逃げられると思うなよ!」
ジャスミンの行く手に、ヘルズ3兄弟が現れた。
ブリッツ「・・・レニクスが俺たちを蘇られようとしているらしいんでね」
サキュバス「私たちもやっぱり生き返りたいんだよ・・・」
ボンゴブリン「邪魔する奴はオラたちが返り討ちにしてくれる!」
さらに、後ろからはバリゲ星人ミリバルが騒ぎを聞きつけてやってきた。
ミリバル「ニワンデもお前のような奴に魂を売ってしまうとはな・・・へっ!」
6対1、かなりの劣勢に追い込まれたジャスミン。
そのとき、あゆ美が語りかける。
ジャスミン(あゆ美)「わかった。あたしが囮になる」
ジャスミン「囮?」
ジャスミン(あゆ美)「そう。あたしは元々実体の無い霊魂みたいなもの。あなたの姿をそのままコピーしているし」
ジャスミン「そんなの駄目。あなたは私の側を離れないで」
ジャスミン(あゆ美)「あんたは死んでないのよ!生きてるんだから!このまま本当に死んじゃってもいいんか!!?」
ジャスミン「・・・」
ジャスミン(あゆ美)「あんたには大勢の仲間が待ってるんやろ?そん人らを悲しませたらあんたは地獄行きやで!」
ジャスミン「・・・わかった」
ジャスミン(あゆ美)「・・・今までありがとな。短い間だけど私の声を聞いてくれてうれしかったよ」
150ゴースト・パーソナリティ(20):04/10/13 20:51:43 ID:uiGtUaZ5
ミリバル「何を一人でごちゃごちゃ言ってやがる!!くらえ!」
ミリバルの突風攻撃がジャスミンを襲う。
そのとき、強風に巻き上げられた霧がジャスミンを全て覆い尽くす。
ジャスミン(あゆ美)「今や!あんたの身体から出るで!!」
霧の中からジャスミン=あゆ美が飛び出してきた。
あゆ美「さあさ、皆さんここまでおいで〜♪」
ダゴネール「わぁ!みんなこっちだ!」
逃げるあゆ美をジャスミンだと思い込んでいる6人はあゆ美を追いかけていく。
そして、その後本物のジャスミンは出口へ全速力で向かった。
ジャスミン(・・・本当に良かったのかしら・・・これで・・・)


〜あんたには大勢の仲間が待ってるんやろ?そん人らを悲しませたらあんたは地獄行きやで!〜


それを思い出した時、彼女は意を決した。
ジャスミン「・・・レッツユーターン!」
ジャスミンは、死者の門の寸前で、引き返した。ちょうどその時、門が唸りをあげて閉まり始めた。
151ゴースト・パーソナリティ(21):04/10/13 20:53:11 ID:uiGtUaZ5
そのころあゆ美は、何とかして時間を稼ごうと必死に逃げ回っていたが、ボンゴブリンのスピードについに追いつかれた。
あゆ美「きゃっ!」
レニクス「逃げても無駄だといったぞい?」
サキュバス「また、私たちの仲間になるかい?そうすればあんたもあのマシンで生き返れるんだよ?」
サキュバスがあゆ美に近づく。
あゆ美「ひ、ひぃぃぃぃ!!」
いつもと違うジャスミンの様子に戸惑うアリエナイザーたち。
ブリッツ「・・・お前、本当にデカイエローか?」
あゆ美「そ、そ、そ、そうや、じゃなくてそうよ!あ、あ、あたしがデカイエロー!ジャスミンよ!」
ミリバル「なに?・・・本当にそうなのか?お前の名前は!?」
あゆ美「だ、だから〜ジャスミンだって言ってるやんか!!」
ミリバル「・・・お前、自分の本名も忘れてしまったのか?お前の名前は茉莉花じゃなかったのか?」
あゆ美「へ!?う、嘘・・・ホンマ?」
ミリバル「ニワンデの兄貴がそう呼んでたから、メチャクチャ余裕で覚えてるぜ」
サキュバス「へぇ・・・様子がおかしいと思ったらそういうことかい。・・・私たちをおちょくった事を、後悔させてやるよ・・・」
そういうと、サキュバスはその長い舌を見せ付けた。その時
あゆ美「き、きゃぁぁぁ!!」
???「待て!!」
銃弾がサキュバスの足元に当たった。
152ゴースト・パーソナリティ(22):04/10/13 20:54:09 ID:uiGtUaZ5
そう。ジャスミンが走ってやってきた。
ボンゴブリン「ん?うお!?」
ジャスミン「ふっ!」
ストレートキックでボンゴブリンが吹っ飛ぶ。
あゆ美「なぜ戻ってきたの!?」
ジャスミン「あなた言ったわよね。仲間を悲しませちゃいけないって。あなたもまた、私にとってかけがえの無い仲間よ
例え生を受けていない者でも・・・誰かが身代わりに犠牲になるなんてのは絶対いけない!」
あゆ美「じゃ、ジャスミン・・・じゃなくて茉莉花ちゃん・・・」
サキュバス「ご本人の登場ってわけかい・・久々に恐怖の面を拝みたくなったよ」
ブリッツ「前の仇、今晴らさせてくれるわ!!」
ジャスミン「あゆ美ちゃんには指一本触れさせないわ!エマージェンシー!デカレンジャー!」
閃光と共にデカイエローが登場した。しかし、形勢は非常に不利、しかも、タイムリミットは刻一刻と近づいていた。
ジャスミン「かくなる上は、これの出番ね・・・このモードの記憶も入っているはず・・・スワット・モード・オン!」
スワット・アーマーとD-リボルバーが装着され、イエローはスワット・モードへと進化していく。
ジャスミン「SPライセンス、セット!スワット参上スワット解決!」
サキュバス「な、なにさその姿は!?」
ブリッツ「スワット・モードだと!?」
スワット・モードを初めて見るアリエナイザー達は驚きを隠せない。
153ゴースト・パーソナリティ(23):04/10/13 20:55:19 ID:uiGtUaZ5
ダゴネール「なにやってんのさぁ!早くあいつを始末しちゃってよォ〜!!」
ミリバル「急かすなよ!いくぜ!」
ヘルズ3兄弟とミリバルが一斉にイエローに飛び掛った。
ジャスミン「ふ!」
D-リボルバーから弾丸が嵐のように放たれる。
アリエナイザー達「「「「うわあああああっ!!」」」」
かなりのダメージを受けるアリエナイザー達。
ダゴネール「こ、これはかなりやばいよぉ・・・!・・・行け!アーナロイド!」
とは言ってもそのアーナロイドも破壊されたスクラップのような物ばかりだった。
ボンゴブリン「さすがにこれだけいればそのスワット何とかとやらも意味無いだろボヨヨ〜ン」
ジャスミン「それはどうかしら?」
暗闇の中から無数に襲ってくるアーナロイド達だが、スワット・モードの暗視機能で確実に、素早く仕留められていた。
アリエナイザー達もその力の前に沈黙するしかなかった。そして、リボルバーの弾丸が死者蘇生マシンを直撃、大破した。
レニクス「わ、わしのマシンがぁ!」
ジャスミン(あゆ美)「やったでぇ!!・・・って喜んでる場合じゃあらへんがな。もう時間が無いで!」
ジャスミン「わかった。これより緊急退避!」
イエローはリボルバーを乱射しアーナロイドたちの間に道を作る。そこを素早く通り抜けて、
出口に向かって走り続ける二人。しかし、門はすでに閉じようとしている。
ジャスミン「あぁ!」
イエローはとっさにスライディングしたが間に合いそうに無い。
ジャスミン「・・・そうだわ!」
イエローはD-リボルバーを後ろに連射し、スライディングを加速させた。
残り30メートル、20メートル、10メートル、5、4、3、2、1・・・そして
重厚な音がして、ついに扉が閉まった。
154ゴースト・パーソナリティ(24):04/10/13 20:56:32 ID:uiGtUaZ5
見えるのは暗闇・・・自分はもう本当に死んでしまったのかと思えるほど、身体の自由が利かない。
しかし、自分を呼ぶものがいる。ジャスミンは手を伸ばすようにその声を探した。
目を開けたジャスミンの目の前の光景は、幽体離脱する前、つまりデカの仲間6人がジャスミンを覗き込んでいるところだった。
ウメコ「ジャスミーン!良かった!成功したんだね!」
ジャスミン「え、ええ・・・」
ドギー「どうしたんだ?」
ジャスミン「あ、あゆ美ちゃんは???」
ジャスミン(あゆ美)「あたしも無事やで!何やかっこつけて助けてくれんでも良かったのに。したらあんな苦労せえへんでも生還できたっちゅうに」
ジャスミン「・・・ごめん・・・私の中に戻ってたんだ・・・良かった・・・」
しかし、二人(というか、一人だが)の顔は笑顔だった。
バン「・・・何がなんだかわかんねーけど、とにかく良かっ(ドドドドド)・・・うわ!なんだ!?」
見ると、スクラップになった機械が集まり、怪重機キャノングラディエーターのような形になった。
ホージー「あれは・・・!?」
ジャスミン「ローマ君のゾンビ?」
ウメコ「またまた不気味な雰囲気〜 もう今日はこればっかり!!」
ジャスミン(あゆ美)「あの中に、レニクスの霊気を感じる・・・」
センちゃん「なるほど。つまり、計画を邪魔されたレニクスの恨みって事か」
バン「感心している場合じゃないぜ!」
ドギー「よし、スワン、デカマシンだ!」

スワン「了解!それじゃ行くわよ。デカマシン、発進!」
デカベースから夜の闇を赤く照らすパトライトの光を発しながら進む6つのデカマシン。
それに、変身した6人が乗り込んで行く。
5人「「「「「特捜合体!」」」」」
テツ「特捜変形!」
155ゴースト・パーソナリティ(25):04/10/13 20:57:55 ID:uiGtUaZ5
パトアーマー、パトシグナーがパトストライカーの両側に合体、パトジャイラーとパトレーラーも合体する。
5人「ビルドアップ!デカレンジャーロボ!」
ジャスミン「あゆ美ちゃん、憑いて来ちゃったらしいけど、ちゃんと?まっててよ!」
ジャスミン(あゆ美)「は、はい!じゃなくてロジャー!」
一方のデカバイクもタイヤ部分が半分にわれ足になり、手の部分が登場する。
テツ「ビルドアップ!デカバイクロボ!」
2対1であり、しかも元々はただのスクラップである怪重機を相手にデカレンジャーは有利に戦いを進めていた。
ウメコ「やったー!このまま一気にスピード退治よぉ!」
バン「オッケー!ジャッジメントソードで片付けてやる!くらえ!一刀両断!」
その言葉通り一振りで怪重機を真っ二つにしてしまった。しかし、怪重機は傷を修復、元に戻ってしまう。
ホージー「再生した!?」
ウメコ「もーう!今日はこればっかり。やんなっちゃう!」
センちゃん「それだけ怨みの力は恐ろしいわけだ」
ジャスミン「祟りじゃぁー♪(八つ墓村風)」
バン「だったら、再生できないほどぶっ飛ばしちゃえば万事休すだ!」
テツ「先輩、連携合体技で行きましょう!」
バン「わかったぜ後輩!」
テツ「いくぞ!スリープソード!バイザー・オン!」
デカバイクロボの頭部のバイザーが閉じ、タイヤで地面を走り加速し始める。
バン「俺たちも行くぞ!シグナルキャノンパトエネルギー全開!フルチャージ!」
テツ「パトエネルギー全開!フルチャージ!」
デカバイクロボが空中に飛び上がり回転を始める。
テツ「ソードトルネード!」
回転しながらスリープソードでの斬撃で、バラバラに砕け散る怪重機のボディ。
156ゴースト・パーソナリティ(26):04/10/13 20:59:43 ID:uiGtUaZ5
バン「戻り始めた今がチャンスだ!」
デカレンジャーロボはシグナルキャノンを構える。
ジャスミン「・・・あなたはもう・・・死んでいる・・・」
ウメコ「ファイブ」
ジャスミン「フォー」
センちゃん「スリー」
ホージー「ツー」
バン「ワン」
5人「「「「「ジャスティスフラッシャー!!」」」」」
シグナルキャノンからの攻撃がボディを再び粉々に破壊した。
デカレンジャーロボはキャノンを手で回し、デカバイクロボはソードを十字に立てる。
その瞬間、怪重機全体が大爆発を起こした。
全員「「「「「「ゴッチュー!」」」」」」
まだ人々が眠る深夜の、誰も知らない激しい戦いであった。
157ゴースト・パーソナリティ(27):04/10/13 21:01:21 ID:uiGtUaZ5
〜所変わってデカベース〜
ジャスミン(あゆ美)「皆さん、ホンマにありがとうございましたぁ!」
バン「あ、ああ・・・それはそれで良かったと思うんだけど・・・」
ウメコ「う、うん・・・な〜んか、やっぱりいつものジャスミンで無いと落ち着かない・・・て言うかいつまで憑依してんのよ!」
ジャスミン(あゆ美)「あ、あぁすいまへんなぁ。この身体はだいぶ居心地が良いし、茉莉花ちゃんはいい人やし・・・」
ウメコ「だめー!ジャスミンは私のものなんだから!!」
ジャスミン「ウメコ・・・」
ホージー「ま、良いじゃないかウメコ。彼女はジャスミンと友達になったんだ。それにお前とも随分気が合うと思うぞ?」
ウメコ「どういう意味よ!」
ドギー「ははは・・・ま、良いじゃないか。・・・ん?どうしたジャスミン、涙なんて流して・・・」
ジャスミン「え?私は泣いてませんが・・・」
センちゃん「と、言うことは・・・あゆ美ちゃんが泣いているのか・・・な?」
ジャスミン(あゆ美)「な、泣いてなんか・・・(ヒグ)・・・おらへん・・・(グズ)」
バン「って思い切り泣いてるじゃんか・・・」
ジャスミン「・・・たぶん、私たちがうらやましいのよね。きっと、大切な仲間がいる私たちが。
それに、私に憑依し続けられるのも今晩のみ・・・だから別れがつらいのよね」
そういうとジャスミンはうなずいた。おそらくあゆ美だ。
158ゴースト・パーソナリティ(28):04/10/13 21:02:27 ID:uiGtUaZ5
ジャスミン「でも、前も言ったけどあなたも大事な友達よ。会えなくなってもね。ね、ウメコ?」
ウメコ「ん?ま、まぁそれは・・・」
ジャスミン(あゆ美)「わかりました。私も女や!・・・ただ、唯一の心残りと言えば・・・」
テツ「心残りと言えば?」
ジャスミン(あゆ美)「この人ともう会えないって事や!」
と、ジャスミンはセンちゃんに抱きついた。
一同(除センちゃん)「「「「「「あああああーーーーーーー!?」」」」」」
ジャスミン(あゆ美)「このまま、霊界まで連れて行きたい気分やわぁ!こんな素敵な人初めてやし♪」
ジャスミン「ちょ、ちょっと迷惑でしょ!センちゃんから離れなさいって!」
センちゃん「・・・いや、ハハハハハ、参ったね〜」
ウメコ「センさんずるーい!!ジャスミンから離れてよー!!」
こうして、ジャスミンの長い長い夜は終わったのであった。いや、まだ続くのか?
ジャスミンの友を思う気持ちは、死後の世界にも通じてしまったのである。
捜査せよデカレンジャー。戦え!特捜戦隊デカレンジャー!
・・・そして輪の中からさりげなく抜け出すセンちゃん。
センちゃん「いやぁ、抱き疲れるのも結構いいもんだねぇ♪」
159名無しより愛をこめて:04/10/13 21:05:45 ID:btDTbVIU
>>158
乙!!!オチはセンちゃんでしたね。
スワットモードもきちんと入ってて、(・∀・)イイ!!
あなたのファン1号(紫のバラはありません)より。
160ゴースト・パーソナリティ(オマケ:04/10/13 21:07:31 ID:uiGtUaZ5
EDコーナー
ジャスミン「『センちゃんごめんね。いきなり抱きついちゃったりして
あれは予想外の、しかも私の意志じゃなかったの。ああ・・・でもどうせ抱きつくなら・・・
センちゃんじゃなくて・・・あ〜残念!』と日記には書いておこう」
テツ「ジャスミンさん何ニヤニヤしながら日記書いてるんだろ?」

いつも緊急〜♪(略

というわけで、自分が来ない間保守してくれた肩ありがとうございました。
お詫びと言っちゃなんですが、明日も新作書き込ませていただきます。

バンとホージーの主役の「プロフェッショナル・ガンマンズ」です。

次回予告
ドギー「行ってくれるな。バン、ホージー」
バン「行くぜ2丁拳銃、ジュウクンドー!」
???「す、すると君はまだ事件は解決したわけじゃないというのかね?」
ホージー「俺もあいつのためにやらなくちゃな。借りを作るのはごめんだぜ」

プロフェッショナル・ガンマンズ 君のハートにターゲットロック!
161デカレン小説:04/10/13 21:10:11 ID:uiGtUaZ5
失礼
>自分が来ない間保守してくれた"肩"ありがとうございました
肩じゃなくて方でした。

>159
ありがとうございます。
スワット・モード出したかったので
投下時期は先週の日曜日以降が丁度良いなと思ったんですよ。
162デカレン小説:04/10/13 21:11:37 ID:uiGtUaZ5
ああ〜ついでに言うとオチのセンちゃんも
「抱き疲れた」なんて言ってますね!「抱きつかれた」が正解ですから・・・
スマソ・・・
163デカレン小説:04/10/14 20:12:35 ID:x5s0DXEc
では今日も投下させていただきます。

「プロフェッショナル・ガンマンズ」ドゾー!
164プロフェッショナル・ガンマンズ(1):04/10/14 20:13:32 ID:x5s0DXEc
ホージー「おいジャスミン!ウメコはどうした?」
いきなりホージーが声を荒げながらデカルームに入ってきた。
ジャスミン「さあ・・・なにかあったの?」
ホージー「今日は今から俺とバンとウメコで射撃訓練の予定なんだが、肝心のウメコが来ないんだ!」
ジャスミン「またお風呂じゃないの?」
ホージー「そこにはバンが行ったが・・・その様子じゃそこだな。よし!」
というと、ホージーはバスルームに向かった。
しかし途中の廊下でバンと鉢合わせ。
バン「駄目だ相棒。風呂ににいたのはテツだったよ」
ホージー「・・・そうか・・・」
バン「しかもテツにさ『いきなりお風呂場入ってきたら「スケベ!変態!お嫁にいけない!」てウメコさん怒りますよ。
もっとも、俺たちはウメコさんのヌード見ても全然うれしく無いですけど』って言われちまったぜ!」
ホージー「ま、同感だな」
バン「だよな〜!ハハハ!!」
ホージー「仕方ない。俺たちだけでやろう」
バン「そうだな。いつまでもちびウメコにかまってられないぜ」
そのやり取りを密かに見ていたのはウメコとジャスミン。
実はウメコは密かに、ジャスミンにかくまってもらっていたのだ。
ウメコ「なによもー!二人で好き勝手言いやがって〜!!・・・うえ〜んジャスミ〜ン・・・」
ジャスミン「よしよし。ウメコちゃん良い子良い子。でもちょっと言いすぎよね。今日は練習サボってよし」
ウメコ「やったー!」
ジャスミン「後でボスに事情を話しとくから、私の部屋でゆっくりしてなさい。お風呂にはテツが入ってるし」
ウメコ「うんわかった!・・・バンとホージーさん、絶対許さないんだからぁ!!」
と、ウメコが復讐のチャンスを窺がっていると知らず、射撃訓練に勤しむバンとホージーであった。
165プロフェッショナル・ガンマンズ(2):04/10/14 20:14:23 ID:x5s0DXEc
しかしその時、ドギーに緊急招集をかけられ、集合することになった。
ホージー「遅くなりまし・・・ってウメコ!」
バン「お前どこ行ってたんだよっ!」
ウメコ「・・・ベーーーーッ!」
いきなりウメコはあかんべーを二人にやった。
ホージー「な、なんだ一体!?」
ドギー「おいおい・・・そんな事より俺の話しを聞け。重要な任務なんだ」
スクリーンに地球に似た惑星が映し出された。
ジャスミン「ここは確かウエスタン星・・・」
ドギー「そうだ。見た目は、この地球にそっくりだが、この星は地球で言う砂漠と同じような地帯が多いところが特徴だ」
スクリーンには、星の内部の様子が映し出された。
バン「砂漠って言うよりマンマ西部劇の町並みじゃんか・・・」
ドギー「そうだ。地球で言うと西部の時代のアメリカ程度の文明の星だ。しかし、この星の治安が最近悪化してる」
ホージー「ホワッツ?」
ドギー「何故かは知らないが、アリエナイザーの犯行が増加していて、その手口も強暴だ。
そして先日、ついにウエスタン星のスペシャルポリスが全滅した」
ウメコ「・・・酷い・・・」
ドギー「もちろん、他の星から来た応援部隊もだ。そして今度、宇宙警察本部からの指令で
うちが応援を出すと言うわけだ。行ってくれるな。バン、ホージー」
ホージー「え?」
バン「ロジャー!宇宙の平和とあらばこの赤座伴番!必ず犯人を逮捕して見せます!」
ホージー「ちょ、ちょっと待ってください。なぜ俺とバンなんですか?それに、地球は!?」
ドギー「地球のことは俺たちに任せろ。そして、なぜお前とバンが選ばれたのかは、射撃の腕と・・・」
ホージー「腕と・・・?」
ドギー「あとは自分自身で考えろ。とにかく、二人は今すぐ宇宙へ飛んでくれ!」
ホージー「・・・ロジャー!」
166プロフェッショナル・ガンマンズ(3):04/10/14 20:15:50 ID:x5s0DXEc
そしてバンとホージーは、デカバイクに乗り込む。
バン「なんでパトストライカーやパトウイングは駄目なんだよ?この中3人じゃ狭すぎるぜ!」
テツ「ナンセンス!地球にデカレンジャーロボを残しておかないと駄目でしょ?」
バン「そ、そうか・・・でも、宇宙で二人で戦うのって初めてだよな!相棒!」
ホージー「あ、ああ・・・」
デカベースの屋上では、ジャスミンとウメコが立っている。
バン「お、ジャスミンとウメコだ!行ってくるぜ〜!おーーい!」
バンは窓から手を振るが・・・
ウメコ「フーンだ!私だけでもしっかり地球の平和を守るんだからー!!
もう一生戻ってこなくてもいいんだからねー!」
バン「えーー!?何怒ってんだよウメコは?」
飛び上がるデカバイク。小さいウメコがますます小さくなる。それは当たり前だが。当然ジャスミンも見えなくなっていく。
バン「それんしいてもあの二人ホント仲いいよな!俺も誰かさんにあれくらい慕ってもらいたいぜ!なぁ、相棒!・・・相棒?」
ホージー「・・・ん?」
バン「なんだよ!相棒もなんか機嫌悪いな!」
ホージー「・・・別に・・・なんでも無い!」
というとホージーは目をつぶってしまった。
バン「なんだよみんなして!どうしたんだよ!」
そんな3人を乗せたデカバイクは、いよいよ第8銀河系ウエスタン星へ到着した。
167プロフェッショナル・ガンマンズ(4):04/10/14 20:16:44 ID:x5s0DXEc
テツ「じゃあ先輩方、頑張ってください!」
二人を下ろすと、デカバイクは去っていった。
町並みを見るとこのウエスタン星、本当に西部の町ではないかと錯覚するくらい似ていた。その時、バン、ホージーの元に二人の男が現れた。
???「地球署の赤座伴番刑事と、戸増宝児刑事ですね?」
ホージー「あ、はい。失礼ですが、あなたは?」
二人の男はSPライセンスを取り出し言った。
???「申し送れました。私の名はトワーブ。この宇宙警察ウエスタン署の署長です。そしてこっちがガボード」
ガボード「ハンフリー星のスペシャルポリス、ガボードです。今はこのトワーブ署長と一緒に活動しています」
二人は丁寧に挨拶をした。
トワーブ「・・・この星の宇宙警察も、救援に来たガボードと私だけになってしまった。全ての希望は君たち二人にかかっている!」
バン「心配ないっす!」
ホージー「俺たちが来たからには、もう安心です。必ずやそのアリエナイザーを逮捕して見せます」
トワーブ「それはそれは心強い。でも、ここのアリエナイザーは只者じゃないんだ・・・」
ホージー「・・・詳しく教えてください」
ガボード「私がお教えしましょう。このウエスタン星に、ある日突然大量のアリエナイザーが襲ってきた。
今までに無い行動に驚いたこの星の宇宙警察はなす術なく、殆どがやられてしまった。本部も、奇襲作戦などを
行おうとしたが、全て読まれていて返り討ちにあってしまったという訳です」
トワーブ「おそらくバックに頭のきれる奴がいるんだろう。今までに大量のスペシャルポリスが犠牲に・・・」
バン「くそ!なんて奴らだ!!」
ホージー「で、そのほかに被害は?」
トワーブ「もちろん一般市民にも被害は及んでいる。彼らは食料などを町の人々から奪っているんだ。もちろん逆らったりしたら見せしめにされて・・・」
バン「うわ〜・・・まんま西部劇だよ・・・」
ガボード「そのおかげでこの星から逃げ出す人もいて、どんどん過疎化が進んでいつかは・・・」
ホージー「アリエナイザーに星を乗っ取られてしまうと言うわけか・・・」
バン「許せねぇ!!」
説明を聞き再び闘志を燃やす二人だった。
168プロフェッショナル・ガンマンズ(5):04/10/14 20:18:01 ID:x5s0DXEc
トワーブ「さ、ここがウエスタン星のデカベースです」
バン、ホージー「・・・・・・」
二人が見たものは、地球署のようなデカベースではなく普通の、西部劇風の家だった。
ちなみにちゃんと一階は酒場になっている。
バン「・・・これじゃ襲撃してくれって言ってるようなものだぜ・・・」
トワーブ「あ、そうそう、一応君たちがどれほどの実力を持っているのか知りたい。試させてもらって良いかな?」
ホージー「それはかまいませんが・・・どのような?」
トワーブ「なーに簡単だよ。君たちもいつもやってるんじゃないかな?射撃訓練」
バン「あ、ハイハイハイ!俺と相棒はそれ大好き!」
それは、左右から飛んでくる飛行物体を撃ち落すものだった。
トワーブ「じゃはじめてくれ」
バン「よし!まず俺からだ!相棒!SPシューター貸してくれ!」
ホージー「何をするつもりだ?」
バン「決まってるだろ!俺の18番!2丁拳銃、ジュウクンドー!」

飛んでくる飛行物体を次々と撃ち落していくバン
しかし今度は一度に4発飛んできた。
バン「なんの!!」
素早く4発放ち、確実に仕留める。
バン「どうだ!」
それを見ていたガボードがぼそぼそと分析を始める。
ガボード「・・・動きに無駄があり隙が生じ易いが、素早くそれもほぼ的確に仕留めることが出来る・・・」
ホージー「まだまだだな。動きが大きすぎる」
バン「相変わらず厳しいなぁ相棒は」
ホージー「次は俺だ・・・ファイア!!」
169プロフェッショナル・ガンマンズ(6):04/10/14 20:18:58 ID:x5s0DXEc
続いてはホージー。彼もバンのように確実に撃ち落して行ったが、4発出てきたときは、
バンと違い一発で4つとも仕留めてしまった。しかし、1発だけ破壊することは出来なかった。
ガボード「・・・こちらは無駄な動きは無い。確実性も抜群。いかんせんパワー不足だが技術がそれを補って余りある・・・」
バン「凄いぜ相棒!ヴィーノと同じようなことが出来るようになったんだな!!」
トワーブ「素晴らしい!」
ホージー「まだまだだ。これではまだ・・・ヴィーノには」
腕のリングを見ながら嘆くホージー。
ガボード「ヴィーノというと・・・スペシャルポリスを辞めて殺し屋になったと言うギガンテスのことですね」
ホージー「・・・ああ・・・」
トワーブ「彼の腕も大したものだった・・・彼が今スペシャルポリスだったらきっとここにも・・・あ、失礼。ともかく二人の実力はわかった」
ガボード「相当な腕の持ち主です」
トワーブ「これなら100人力だ。4人で力を合わせて、奴らを制圧しよう!」
バン「よし!燃えてきたぜ!・・・ん!?」
ホージー「・・・!!」
二人は激しく憎悪に満ちた気配を察知していた。
ガボード「どうされました?」
ホージー「・・・いや、別に・・・」

夜、町外れのとある場所に二つの影が。一つはエージェント・アブレラであった。
アブレラ「なに、もっとイーガロイドを増やせだと?・・・はは〜ん、やはり地球署のデカレンジャーがこの星に向かったと言うのは本当だったのか」
どうやらもう一人がアブレラに催促をしているようだ。だがアブレラは
アブレラ「それは構わんが、この星での私の仕事はこれで最後にさせてもらおう。地球のデカレンジャーを甘く見てはいけない。
奴らの手によって何人ものアリエナイザーがデリートされてきたからな。もっとも、それを倒せばお前たちに敵は無い・・・」
そういうとアブレラは、イーガロイド3体を相手に渡した。
アブレラ「それじゃ私はこれでおさらばさせてもらうよ」
そういうとアブレラは飛び去った。
アブレラ「ふん・・・やはりこんな星より地球を狙っているアリエナイザー相手に商売した方がトクか・・・
奴がデカレンジャーを倒せればこっちもうれしいのだが・・・そううまくいくわけが無いな・・・」
170プロフェッショナル・ガンマンズ(7):04/10/14 20:20:19 ID:x5s0DXEc
次の日
バン「これをかぶるんスか!?」
トワーブ「さよう・・・」
用意されたのはカウボーイハットと星の形をした金色のバッチだった。
トワーブ「ああ、二人とも結構似合ってるじゃないか!ははははは・・・」
バン「だとよ。相棒、良かったじゃんか。金バッチが・・・」
ホージー「そういう問題じゃない!・・・では今からパトロールに行ってきます。・・・あの〜、マシンは?」
トワーブ「これを使ってくれ」
出てきたのは馬型のロボットである。地球で言うところの馬版マーフィーと言うところか。
トワーブ「サラブレット、この二人を乗せてあげなさい」
二人を乗せ、ヒヒーーン!と雄たけびを上げると、サラブレットは走り出した。
バン「ひゃっほー!たまにはこういうのもいいかもな!」
スピードは、並みの車以上である。
バン「俺のご先祖様も、こうやって馬に乗っていたのかな〜・・・」
街中を走っていくサラブレット。確かにトワーブ署長の言うとおり、町の人は少なく、寂れている。
バン「と、言うより、花が無いよな・・・」
ホージー「ああ、レディが見当たらない・・・人間の姿をしているわけではないが、確かにレディがいない」
バン「そういやデカベースも署長とボガードだけだしな。これじゃ活気が無いわけだ・・・」
ホージー「このままじゃ、ますます過疎化が進むぞ」
バン「よく考えたら、俺たちもこんな男臭いところなんて嫌だぜ!」
よくよく考えて見ると、惑星カダに言った時も、必ずや"あの"二人がいたわけで・・・
バン「あの二人は今考えるとかなり貴重なんだな・・・あ〜あ、あんな女でもいるのといないのとでは大違いだぜ。ジャスミン、ウメコ」
ホージー「スワンさんもな・・・」
171プロフェッショナル・ガンマンズ(8):04/10/14 20:21:22 ID:x5s0DXEc
丁度そのころ地球では・・・
スワン「はくしょん!」
ウメコ「ふぇっくしょん!」
ジャスミン「ハックション!・・・大魔王」
ドギー「・・・最後の大魔王はともかく、なぜお前たち3人続けてくしゃみなんかするんだ?」
スワン「さぁ・・・風邪かしら?」
ウメコ「あ、ひょっとして、地球署の美人トリオの噂が流れてるとかぁ!?」
ジャスミン「だといいけど(何か微妙な感じがする・・・)」
実際は「あんな女でも」などと言われているのには気がつかない3人、ということが地球署であったとかなかったとか。

そうこうしてパトロールしている間に、向こうから大量の馬型ロボットと、それに乗るメカ人間、そしてアリエナイザーが現れた。
ホージー「おいでなすったみたいだぜ!」
バン「署長!ならず者が出てきました!早速攻撃します!」
バンが署長に通信する。そしてそのままライセンスを構える。
二人「「エマージェンシー!デカレンジャー!フェイスオン!」」
デカレッドとデカブルーはサラブレットから降りると、D-マグナムとD-スナイパーを構える。
ホージー「遠距離なら俺に任せろ・・・」
スナイパーからの光弾が馬型ロボットを確実にしとめていく。そして落馬したメカ人間をデカレッドが攻撃する。
バン「絶好調!!って・・・数が多すぎる!」
無数に現れるメカ人間とアリエナイザー
アリエナイザー「無駄だ!そう簡単に俺たちはやられないぜ!」
バン「くそ・・・」
172プロフェッショナル・ガンマンズ(9):04/10/14 20:22:52 ID:x5s0DXEc
そんな二人の前にガボードが現れた。
ガボード「二人とも、助太刀します!エマージェンシー!デカレンジャー!!」
閃光と共に現れたのは荒野をイメージしたとばかりの茶色いスーツ。番号は「10」と書いてある。
ガボード「銃口向けたらお前に死あり!デカブラウン!」
デカブラウンが出したのは細長いライフル銃であった。
ガボード「D-ライフル!シュート!!」
アリエナイザー「なに!?ガボード!!お前・・・う、うわぁ!!!」
一気に倒されるメカ人間とアリエナイザー。
ホージー「(・・・ん?)」
バン「すっげー・・・」
ホージー「・・・スナイパーの射程力と、マグナムのパワーが合わさっている・・・パーフェクト、凄すぎだ・・・」
ガボード「こっちは私にお任せを!あなた方はそっちをお願いします!」
バン「オーケー!一致団結!以心伝心!行こうぜ相棒!」
ホージー「・・・よし。一気に鎮圧するぞ」
二人はSPライセンスを高く掲げる。
バン、ホージー「「スワット・モード・オン!」」
コールを受けたデカベースから微粒子上に分解されたスワットアーマーとD-リボルバーが装着され、スワット・モードとなるのだ。
バン「オラァァ!!」
メカ人間たちは一気に制圧されていく。さらにトワーブも加わる。
ホージー「トワーブ署長!」
トワーブ「市民は私が安全な場所に誘導しておいた。しかしこれ以上奴らを進ませるな!」
バン「ロジャー!くらえええ!!」
リボルバーの猛攻に、ついにアリエナイザー達は鎮圧された。
173プロフェッショナル・ガンマンズ(10):04/10/14 20:23:53 ID:x5s0DXEc
バン「やったぜぇぇぇ!!」
変身を解いた二人はトワーブの所へ走っていった。
トワーブ「ふぅ・・・これで仕事がようやく一段楽したな・・・」
バン「これにて一件コンプリート!ウエスタン星も日本晴れ!・・・どうしたんだよ相棒」
ホージー「おかしい。これまでと比べると相手の勢力はかなり衰えていなかったか?まるで俺たちの力量を測っているかのように・・・」
トワーブ「す、すると君はまだ事件は解決したわけじゃないというのかね?」
ホージー「えぇ・・・ん?」
バン「・・・ん!この気配は・・・昨日の・・・」
その時!彼らに向かって弾丸が飛んできた。トワーブの胸を一直線に飛んでいく
ホージー「あ、危ない!!」
弾丸は、トワーブを庇ったホージーの右腕を貫いていた。
ホージー「ぐわぁぁぁ!!・・・く・・・!!」
バン「あ、相棒!!」
ガボード「どうしました!?」
その時、向こうからガボードが走ってきた。
バン「相棒が撃たれたんだ!!敵がまだ近くにいる!」
ホージーに応急処置をしながらバンが叫ぶ!
ガボード「なんですって!?」
トワーブ「よし!手分けして探すんだ!戸増くん!君はここで待っていろ!」
ホージー「は、はい・・・!」
174プロフェッショナル・ガンマンズ(11):04/10/14 20:25:35 ID:x5s0DXEc
3人は、まだ潜んでいるであろうアリエナイザーを探していた。
バン「・・・くっそーどこにいやがる!こそこそ隠れてないで出てこい!!」
歩くバンの後ろに影が忍び寄る。そして徐々にバンに近づいていき、銃口を頭に付けた。
???「動くな・・・」
しかしその頭にも銃口が突きつけられた。声の主はホージーだ。
ホージー「お前こそ動くな・・・こそこそ付けねらうなんてクールじゃないぜ?ガボードさんよぉ!」
そう、バンの頭に銃口を突きつけていたのは誰あろうガボードだった。
そこにトワーブもやってくる。
トワーブ「ガボード!まさかお前が・・・!!」
ガボード「・・・いつから俺だとわかった?」
先ほどまでのですます口調ではなくなったガボードが口を開いた。
バン「昨日トワーブ署長が、作戦も全て読まれていたって言ってた時から俺の相棒は怪しいって睨んでいたらしいぜ?」
ホージー「考えたくなかったが、もしかしたら警察内部にスパイがいるんじゃないかってな」
バン「もしくは・・・宇宙警察を裏切ったとか」
ホージー「だから一応生き残っていた署長とお前はマークしていたんだ。昨夜遅くお前がどこかに行くのも確認した」
バン「そして決め手になったのは・・・な、なんだっけ?」
ホージー「さっきお前が変身してアリエナイザーを倒した時、相手が驚いた顔をしてお前の名前を言った。
その時、妙な違和感を感じたんだあれは、デカであるお前が攻撃してきたから驚いたんじゃない。
仲間であるはずのお前に攻撃されたから驚いたんだ!」
175プロフェッショナル・ガンマンズ(12):04/10/14 20:26:46 ID:x5s0DXEc
ガボード「・・・ふん・・・」
バン「そして署長は撃たれた時俺たちと一緒にいた。つまり真犯人はお前しかいないッ!!」
ボガード「さすがだ。名推理だよ」
バン「ふん・・・まぁ殆どセンちゃんの受け売りだけどな」
彼はすっかり態度を豹変させ、喋り始めた。
ガボード「ふっふっふっふ・・・そうさ。俺はすでにスペシャルポリスではない。お前らも言ってたな。ヴィーノと一緒に辞めたんだ」
ホージー「なに!?」
ガボード「そう。俺は宇宙船の事故で死んだように見せかけた。もっとも、本当に死んだ奴は現在行方不明扱いになっているがな」
トワーブ「貴様・・・!!」
ボガード「俺は自分の力をもっと有効に使えないかといろいろ試していた。そんな時だよ。この惑星の存在に気がついたのは
ここなら俺の力が最大限に利用できるし、だれもこんな荒れ果てた星を侵略しようとするわけが無いからな」
ホージー「そして後に宇宙警察に潜り込み、内部情報を仲間に分け与えてたというのか?」
ガボード「そうだ。もっとも、仲間ではなくただの"捨て駒"だがな」
バン「なんだと!」
ボガード「あんな奴ら、俺にとってはなんの役に立たないただのゴミだ。信用も出来ないし」
バン「てめぇ・・・仲間なら大切にすべきじゃねえのか!例えお前らアリエナイザーでも!」
ホージー「おっと、早くその銃を降ろしな。出ないとお前の頭が吹っ飛ぶぜ?」
バン「俺にもこんな相棒と呼べる仲間がいるのに、お前はそんなんでいいのかよ!?」
ガボード「ふん・・・仲間か・・・さぁな。だがいずれきっと邪魔になりそうなのは確かだと思うぜ?」
ホージー「俺とあいつは相棒ではないが、仲間であることは確かだ。さ、早く銃を降ろせ・・・」
ガボード「わかったよ・・・」
176プロフェッショナル・ガンマンズ(13):04/10/14 20:28:15 ID:x5s0DXEc
ガボードはSPシューターを降ろす。
ホージー「ハンフリー星人ガボード、逮捕する」
と言ってホージーがD-ワッパーを掛けようとしたその時、イーガロイドがホージーの背中を掴みかかってきた。
ホージー「なに!?」
バン「この野郎!離しやがれ!」
バンがイーガロイドに飛び掛る。
ガボード「ははは・・・これで形勢逆転だな!」
バン「はん!何言ってやがるお前とイガイガ野郎を倒せば・・・」
ガボード「馬鹿が。忘れたのか。お前の相棒のことを・・・」
そう。ホージーは右腕を負傷している。
ガボード「利き腕じゃない左手で銃を扱うのはまず不可能だぜ?その前に相棒を病院へ連れて行かなくていいのかよ?」
ホージー「っく・・・ふざけるな。俺はあいつの相棒でもなんでもない。
ただの腐れ縁だ!それに俺はしぶといんだ!宇宙一な!」
ガボード「ほう・・・良いだろう・・・」
というとガボードはSPライセンスを構える。バンとホージーも構える。
3人「「「エマージェンシー!デカレンジャー!!」」」
バン「デカレッド!」
ホージー「デカブルー!」
変身完了した3人はそれぞれ戦闘を開始した。
177プロフェッショナル・ガンマンズ(14):04/10/14 20:29:33 ID:x5s0DXEc
しかしデカブルーは、右手を思うように使えず苦戦する。
しかし、左手一本でD-ロッドを操りイーガロイドと戦っていく。
ホージー「負けるものか!はぁ!おりゃ!セイっ!」
バン「相棒!助太刀するぜ!だぁぁぁぁぁぁ!!」
デカレッドのジュウクンドーも冴え渡りイーガロイドたちを追い詰めていく。
イーガロイド「・・・っく!まさかこれほどの強さとは・・・」
ガボード「遠距離だ!デカブルーは攻撃できない!そこからうまく攻撃しろ!」
イーガロイドたちはその指示通り遠くからレーザーを放ってくる。
バン「くそ!チョコマカとうるさい奴らめ!」
しかしデカレッドの攻撃は素早く動き回るイーガロイドを捕らえきれない!
バン「駄目だ!数が多すぎるし、素早すぎる!」
ホージー「・・・く、こうなれば俺が!俺がやらなければ!」
デカブルーはD-スナイパーを装着し発射した。
ホージー「・・・ぐっ!」
しかし一発撃つごとにホージーの顔が苦痛でゆがむ。
バンには、彼の顔がマスクに中に隠れていても、その様子は手に取るようにわかった。
バン「相棒お前・・・そんなボロボロの身体で・・・・・うおおおおおおおおおおおお!!」
デカレッドは雄たけびを上げる。そしてスワット・モードのチェンジボタンを押した。
178プロフェッショナル・ガンマンズ(15):04/10/14 20:31:14 ID:x5s0DXEc
バン「スワット・モード・オン!!」
デカレッドスワット・モードが赤い閃光と共に現れる。
バン「食らえぇーーーーーーーーーーーーー!!」
D-リボルバーがデカレッドの雄たけびと共にイーガロイドたちを倒していく。
バン「相棒は右手が使えなくて、スワット・モードどころか普通に銃を撃つことさえままなら無いのに戦っている!
俺はその相棒のためにも負けられない!!うおおおおおおおおおおおーーーーーーーー!!」
ホージー「・・・バン・・・ふん!」
ガボード「アッハッハッハ・・・良いねぇ友情ごっこって。でも、そんなんじゃこの荒野の星では生き残れないぜ?」
ホージー「・・・ほざけ!・・・あんな奴でも俺のために頑張ってくれてるんだ。俺もあいつのためにやらなくちゃな。借りを作るのはごめんだぜ」
ガボード「ほう・・・その腕で俺に勝てるのかな?ま、いいや。どうせならさ、一発勝負にしようぜ」
ホージー「望むところだ・・・だがその前に・・・ジャッジメント!」
アリエナイザーに対してはスペシャルいポリスの要請により宇宙最高裁判所から判決が下されるのである。
そして、結果は当然のように・・・
ホージー「デリート許可!!・・・これで、心置きなく勝負できる・・・」

距離をとって向き合うブルーとブラウン。ブラウンは側にあった木の棒を上に放り投げた。
ガボード「わかってると思うが、これが落ちた瞬間に撃つんだ。いいな?」
ホージー「ああ・・・」
棒はよほど高く放り投げたらしくなかなか落ちてこない。二人の間に緊張が走る。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そして棒が落ちてきた!
179プロフェッショナル・ガンマンズ(16):04/10/14 20:32:17 ID:x5s0DXEc
ホージー「うぐ・・・!!」
痛みに耐えながらブルーはスナイパーを放ったが、光弾はあさっての方向を飛んでいった。
しかし、ブルーのほうも身体は撃たれてはいない。右手のD-スナイパーが吹き飛ばされた。
ガボード「アヒャヒャヒャヒャヒャ!!これじゃ駄目だな!」
ホージー「き、貴様ぁ!・・・」
ガボード「ふん。その腕じゃ、やはりヴィーノに勝ったのはただのまぐれか・・・おまえ一人の実力なんてそんなものなのさ!」
ホージー「な!・・・」
愕然と立ち尽くすデカブルー。そして彼は、変身前にリングを付けている、怪我した右手を押える。
ホージー「(く、くそ・・・この右手が言うことを聞いてくれれば・・・)」
ガボード「これでジ、エンドだ」
ブラウンは照準をブルー本人に定めた。
しかし、そのブラウンの前を銃弾が通り過ぎた。
撃ったのはデカレッドである。全てのイーガロイドを倒したのである。
バン「何してやがる!それでも俺の相棒かよ!」
ホージー「ば、バン・・・」
バン「これを使え!!」
バンが差し出したのは、ハイブリットマグナムである。
180プロフェッショナル・ガンマンズ(17):04/10/14 20:34:46 ID:x5s0DXEc
ホージー「だ、だがこれでは片手では扱えない・・・」
バンでさえ両手で扱うマグナムをホージーは拒む。
バン「だから!俺がお前の右腕を支えてやる!」
ホージー「何!?お前・・・」
バン「その代わり・・・俺の左手を肩で担いでくれねぇか?さすがに片手一本でD-リボルバーを持つのはつらいぜ・・・」
ガボード「ふん、二人掛りか。いいだろう。しかしお前が来たところで、俺には敵わない・・・」
バン「へ!そいつぁどうかな!?お前、実力がどーたらって言ってたよな?」
ガボード「それがどうした?」
バン「相棒にも俺にも、他のみんなにもお前には無いものを持っている!
それは、デカの誇り!それを一番知っているのはこの相棒だ!誰よりもな!
そして今、相棒一人で支えきれなくなっているのなら、俺が一緒に支えてやる!!」
ホージー「バン・・・」
ガボード「へらず口はそこまでにしてやる!」
ガボードは再び木の枝を放り投げた。
ホージー「そうだった。俺はとんでもない思い違いをしていた。俺だけじゃないんだ。
デカの誇りを持っているのは・・・まさか俺がお前に教えられるとはな・・・」
バン「見直してくれた!?」
ホージー「少しはな・・・」
ニヤリとするデカブルー。共に笑っているのがマスク越しでも伝わってくる。
そして、運命の木の棒が、再び地面に落ちた。
181プロフェッショナル・ガンマンズ(18):04/10/14 20:35:55 ID:x5s0DXEc
ガボード「くらえ、D-ライフル!!」
バン「行くぜ相棒!」
ホージー「相棒って言うな!」
バン、ホージー「「ハイブリットマグナム!D-リボルバー!ダブルシュート!!」」
二人で肩を担ぎ、右手を支えながら発射した二つの光弾が一つに合わさり、D-ライフルの光弾とぶつかり合う。
ガボード「無駄だ!俺のライフルには勝てん!!」
バン「負けるか!負けてたまるか!!うおおおーーーーーーーーー!!」
ホージー「もう借りを作るわけには行かない!!どりゃあーーーーーーーーーー!!」
徐々にガボードが押され始める。
ガボード「な、何ぃ!?」
バン、ホージー「必殺、ハイブリット・リボルバー!!行けェーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」
二人の魂の叫びと共に、マグナムとリボルバーが火を噴いた。
ガボード「ば、馬鹿な!こ、これがデカの誇りだと言・・・ぐ、グワァァァァァァ!!」
大爆発と共にガボードは消え去った。
バン「よっしゃーーー!!やったぜぇ!!」
飛び上がって喜ぶデカレッド。しかしその肩にはちゃんとデカブルーを抱いていた。
ホージー「これにて一件コンプリート。スーパークールに・・・」
バン「・・・日本晴れっ!!」
ホージー「ってオイ!!」
決め台詞を遮られたブルーが怒鳴る。
トワーブ「・・・さすがだ。地球署のデカレンジャー。これが、ドギー・クルーガーの力か・・・」
ホージー「(・・・そうか・・・これがボスが最初言っていた・・・ふん・・・俺がまさかこいつに教えられることになるとはな)」
バン「署長!相棒!早くしろよ!メディカルセンターへ行こうぜ!」
182プロフェッショナル・ガンマンズ(19):04/10/14 20:37:14 ID:x5s0DXEc
その後、宇宙警察本部の要請を受け、残っていたならず者たちは全て逮捕された。
そして、バンたちの元へ地球からデカバイクが迎えにやってきた。ボス自らが出迎えに上がるという異例の事態も起こった。
ドギー「二人ともよくやったな。これには上層部も頭が上がらない様子だったぞ」
バン「マジ!?やったーーー!これで給料アップだ!なんちゃって♪」
テツ「ナンセンス。そんなわけないでしょう!」
バン「あ、やっぱし?ま、いいや。早く地球に帰ろーぜ!」
バンが乗り込んだあと、ホージーはボスに言った。
ホージー「・・・ボス。ありがとうございます。最初に俺とバンを選んだ理由がわかりました」
ドギー「ん?」
ホージー「俺の人生は、あいつに出会った時点で確かに変わりました。それが良い事か悪い事かはまだわかりません。
でも、良い方に向かっていると俺は信じてみます。ボスのおかげで、もうすぐ確信に変わりそうです・・・」
ロジャーポーズを取りデカバイクに乗り込むホージー。
ドギー「あ、ああ・・・」
それを聞いたボスは少し考えた。
ドギー「(・・・別に俺はそういう理由ではなくて、ただ単にウメコへのセクハラ発言の代償としてこの星に送ったのだが・・・
女性が過疎化で悩んでいる星に来れば、さりげなくウメコの株が上がると思ったから・・・ま、別の意味で何かをつかんだみたいだな。
終わりよければ、全てよし!ということにしておくか)」
ボス的には結果オーライだったが、このウエスタン星の平和も守ったデカレンジャー。
この宇宙最強のガンマン達が、明日も悪を撃ち砕く!
これからも頼むぞデカレンジャー。戦え、特捜戦隊デカレンジャー!
ジャスミン「さりげなく今回はあんまし出番無し」
ウメコ「バンもホージーさんもずるーい!」
バン「別にいいじゃん!お前らのことも星に言ったおかげで見直したしな!」
ホージー「フン・・・イッツビーティフルデカレンジャー・・・」
ウメコ「良くなーい!私達をもっと出させなさーい!!」

センちゃん「・・・良いじゃない。今回は俺、何も喋って無かったんだからさ」
一同「「「「あっ!?」」」」

胸にきらりと♪(略


では、次回作にご期待ください。センちゃん話、テツ話も書こうと思ってます。
でもその前にツインカムシリーズ第2弾の予定です。お楽しみに。
184名無しより愛をこめて:04/10/14 20:41:48 ID:FJ57DXX9
>>183
乙!
バンとホージーを別の星に送った理由が
>ドギー「(・・・別に俺はそういう理由ではなくて、ただ単にウメコへのセクハラ発言の代償としてこの星に送ったのだが・・・

にワロタ。次回も楽しみに待ってます。
185名無しより愛をこめて:04/10/15 00:26:08 ID:nV3ILNv3
デカレン小説さん乙〜♪
ゴースト・パーソナリティ>お化けに対する皆の対応が面白かった。個人的にスワンさんの対応も見たかった。
それに木下あゆ美って言うそのままの名前にワロタ


プロフェッショナル・ガンマンズ>燃えた。燃えますた。
ハイブリットマグナムとリボルバーの合体技なんてテレビじゃ見れなさそうだし

次回はジャスウメに萌えさせていただきまつ・・・
186名無しより愛をこめて:04/10/22 12:24:59 ID:Oq+tbXNr
 ヾ/
  /^_「===]
  |〉〉ハ8占 |  ,、 デカスレを見ると、デカ vs アバレも近いベルベル
 Σ_(◎)(◎)二ミ
  ~ | ヽ⌒⌒ヽ  / ̄ ̄ ̄ ̄/  
   < 、Vヽ ゚゚⌒)/   ワニ /
  ̄ ̄  ̄ ̄ \ /____/ ̄ ̄
187コブラなアイツとマッハな俺1/3:04/10/27 15:05:04 ID:SmIkUMo2
 俺はジャガーアンデッドだっ!!前回のバトルファイトでは、ピーコックが操
るサンダーマスクとか言う鶯みたいな宇宙人と刺し違えてバトル中盤で敗退した
が、あれってアリかよ!?いくらバーリ・トゥードつっても身長40mの宇宙人
の使役ってのは無いだろっ!!責任者出て来いっつーのっ!!

 まあ済んじまった事をぐだぐだ言っても仕方ねえ。今回こそ優勝だっ!!地球
をジャガーの惑星にしてやるっ!!絶対ジャガーっ!!きっとジャガーっ!!ジ
ェットジャガーっ!!マッハで行くぜぇえええーーーっ!!ぐるる〜〜(腹の音)

 しかし腹が減っては戦はできぬ。先ずは1万年ぶりの腹ごしらえだ。取り敢え
ず人間を喰ってみっか、現在の地球支配種族を、れっつてぃすてぃんぐっ!!

 そんな訳で、美味そうな人間探していたら、どこからか香ばしい良い匂いがす
る。フラフラとその匂いを辿って行くと、川岸で独り焚き火をしている人間を発
見した。
 最初はデッカイ蛇に見えたが、蛇の皮の服を着ている人間の男だった。マッハ
で襲ってマッハで喰ってやろうと思ったが、なんかこの男から人間とは思えない
激しくヤバいオーラを感じる。空きっ腹で戦って勝てる気がしない。ナズェダッ!?
188コブラなアイツとマッハな俺2/3:04/10/27 15:06:37 ID:SmIkUMo2
 俺の本能がコイツと関るのはヤバいと警告しているので、そこから立ち去ろう
としたが、さっきからの良い匂いのせいで、腹の虫がここから立ち去るのを拒否
した。この匂いの正体はなんだろう。あっ、イモリ焼いてるっ!!
 良く見ると焚き火の周りに、イモリを刺した串が何本か並んでる。あの男がイ
モリを焼いて喰ってるんだ。
 男は美味そうに焼きイモリを喰っている。俺は生でしか喰ったこと無いのだが、
焼くと美味いんだろうか?そんな事を考えながら、しばらく男の様子を窺ってい
たら、男が俺に気がついた。ヤバっ!!
「ん、未確認か?」
 男が訳のわからない事を聞いて来た。なんだ未確認って? 男は俺を見ている。
俺は男が喰っている焼きイモリを見ている。美味そうだなあ〜。
「喰うか?」
 男が焼きイモリを差し出した。いただきます。俺は男から焼きイモリを受け取っ
てむさぼり喰った。ウマっ!!
189コブラなアイツとマッハな俺3/3:04/10/27 15:08:15 ID:SmIkUMo2
「美味いか? もっと喰うか?」
 俺の喰いっぷりが気に入ったのか、男は焼きイモリの串をもう一本くれた。

    キィイイイ―――ンン……キィイイイ―――ンン……

 なんだっ!? 突然なにか妙な気配がした。何かいるのが解かる。
「ホォ、お前にも解かるのか?」
 妙な気配を感じて周囲を見回す俺を見て、男が面白そうに呟いた。
「これも喰え、俺は出かける」
 男は自分が喰っていた焼きイモリの串を俺に渡すと、焚き火から少し離れた場所
に停めてある車に近付いて行き、何か薄い箱を取り出し、車の窓にかざした。
「変身…」
 うわっ!?変身したっ!?なんかヤバいオーラを感じたと思ったら、こいつ上級
アンデッドだっ!!でも、こんな上級は見たことねぇぞっ!?
「ホォ…」
 謎の上級アンデッドは、軽く首を回すと、車の窓に吸い込まれて行った。マジっ!?
驚いて車に近付いてって窓を見ると、窓の中で、でっかい蛇を従えて、これまた見
た事も無いアンデッドとバトルファイトを繰り広げている。そのブチキレた戦いっ
ぷりは、俺の本能の警告が正しかった事を証明している。今は腹の虫も沈黙してい
る。俺はここから立ち去る事にした。
 焼きイモリごちそうさん。俺はバトルに「夢中だねっ!!」な上級アンデッドに
心の中で礼を告げ、マッハでそこを立ち去った。古の頃から俺達下級アンデッドが
上級アンデッドと関ると碌な事にならないのだ。
190名無しより愛をこめて:04/10/28 22:31:09 ID:uMW/xvJO
保守age
191ホージー1年生:04/10/29 09:40:40 ID:zIjmKldF
俺の名は、戸増宝児。
上司からの信頼も厚く、部下からは尊敬される日がきた。
そんな俺も愈々、候補生を卒業する日が来た。
ビリーザ星のスペシャルポリスになった親友・ヴィーノと話をしていた。
「お前、どこの署だ?」
ヴィーノが聞いた。
「俺は地球署に派遣された。ドギー・クルーガーがボスで、人材が不足しているらしいから行くみたいだ」
俺は答えた。
思えば、射撃の腕は入学当時は上手では無かった。
だが、1日百発の訓練を乗り越え、射撃の技術は上達した。
翌日俺は、生まれ育った地球へ帰る事になった。
地球署・デカベースを訪れた。
「こんにちは、今日からお世話になる戸増と申します」
俺が頭を下げたのは、署長の前だからだ。
「私がここの署長であるドギー・クルーガーだ。よろしく頼む」
俺と署長は握手した。
「あだ名はホージーで良いな?」
「あ・・・ハイ」
俺のスペシャルポリスの人生が今、始まる・・・!
192名無しより愛をこめて:04/10/30 15:36:41 ID:CXhmvUPx
署長に呼び出され、俺は射撃の訓練をする様になった。
候補生時代と変わらず、1日百発と思いきや、1日千発だった。
これには参った。
「どうした、ホージー?お前は優等生だから朝飯前だろ?」
署長が問い掛けた。
「大丈夫です。」
納得行かず、950点しか出せなかった。
「射撃の成績は良好みたいだな。」
「明日も射撃の訓練をさせて下さい。」
俺は必死で頼んだ。
翌日・・・嫌、それからと言うものの毎日、俺は1日千発の射撃訓練を欠かせなかった。
暫くして、候補生時代の同期生・センちゃんがデカベースに派遣され、
ジャスミンとウメコと言う新たな後輩も出来、地球署のスペシャルポリスは4人になった。
俺とセンちゃんは、候補生時代から仲が良く、成績の優劣も争っていた。
ある日俺達は、パトロール中に不思議な事件を起こしたのである。
「ホージーさん、買い物に行ってくれません?」
「分かった。」
俺は、マシンハスキーで買い物に行く事になった。
俺がスーパーに着くと、アリエナイザーらしき宇宙人が洗剤を万引きしている現場に遭遇した。
「待て!」
俺は必死に追いかけた。
そこへ、センちゃんとウメコが乗ったマシンブルが駆けつけた。
「センちゃんにウメコ、アリエナイザーを追え!」
193名無しより愛をこめて:04/10/31 13:11:42 ID:G/cd1wZg
洗剤を万引きしたアリエナイザーは、ウメコが逮捕してデカベースに連行した。
だが俺は責任感を強く感じた。
「俺が指示を出したんだ。だから、俺が逮捕していれば・・・。」
そんな俺をジャスミンが慰めた。
「ホージー、貴方は候補生の頃から相変わらずね。」
可憐な眼差しは、俺を優しく包み込んで、背中を押してくれた。
「ウメコもセンちゃんも悪気は無い。誰が悪いとかそういう意味じゃなくて、ホージーがリーダーだからどうとかじゃなくて
ちゃんとするべきなのよ」
ジャスミンの発言は、思わず共感せざるを得なかった。
俺は後日、センちゃんとウメコに謝った。
「俺が悪かった。許してくれ。」
「良いよ。」
「ホージーさん、今度からは気をつけて下さいね。」
2人共、プラスな発言をしてくれたので良かった。
俺がちゃんとしていなかったのではなく、ウメコとセンちゃんが
俺の指示に従わずとも、自分の意志で次の行動を考えて予測し、実行すると言うパターンは
スペシャルポリスにとっては必要不可欠である。
ジャスミンにウメコ、センちゃん・・。
俺達4人のデカレンジャーは、絶妙のコンビネーションだ。
これから、アリエナイザー犯罪が深刻化するかも知れない。
その時は、俺の指示に従わずに、自分で動いてくれ!
夕陽を見つめる俺は、愛用の銃の銃口に手を当てて、夕陽を眺めた。
最高にいい夕焼けだった。

ーホージー・レジェンド・完ー
194デカレン小説:04/10/31 23:21:17 ID:3cwb2oHO
>187
なんとなく「アンデット」スレのジャガーさんですね。乙です。

>191
なんとなく、自分が書いた「ファースト・コンタクト」の後日談っぽく感じちゃいました。
やっぱホージーはいいねぇ。今日の放送でも、書いていてもそう思う。

新作はもう少し待ってくださいね。一応あげておきます。
195謎の機械とマッハな俺:04/11/06 22:34:48 ID:tvoMt4MT
俺はジャガーアンデッドだっ!!前回のバトルファイトでは、仮面ライダーとか
言う訳の解からん連中に封印されるわ、ラウズされるわで散々だったが、今度こ
そ俺は勝つっ!!地球をジャガーの惑星にするんだっ!!必勝ジャガーっ!!奮
闘ジャガーっ!!イソギンジャガーっ!!マッハで行くぜぇえええーーーっ!!

……と気合十分なのだが、なんだか地球の様子がちょっと変っ!!右を見ても左
を見ても激しく廃墟っ!!ひたすら廃墟っ!!上を見ればやけにでっかくなった
太陽がギラギラギラギラギラギンドに照り付けているっ!!太陽っ!!貴様、俺
を焼き殺す気かっ!!
などと太陽に文句を言っても始まらない。俺は対戦相手を求めて、灼熱の廃墟を
進んだ。熱っ、熱いぞっ!!トーン、トーン、唐辛子っ!!ナニイッテンダ俺っ!?

しばらく廃墟を進んでいたら、輝く円筒形の物体が立っていた。なんだこりゃ!?
その円筒形の物体は、俺と同じぐらいの高さで、片側に一本の腕と胴体の中心に
ボタンが付いている。人間が造った機械のようだが、何に使うのかさっぱり解か
らない。取り敢えずボタン押してみよっかな……って罠か!?このボタンを押し
たらこの腕にガシッと捕まれてブンブン振り回されるんじゃねえのか?それとも
殴られるのか?触らぬ神に祟りなしなのだが、すげぇ気になる。
そうだ、いくらこの腕が素早く動こうが、マッハな俺を捕らえる事などできゃし
ねぇっ!!俺のマッハを舐めんじゃねぇぜっ!!よしっマッハで押すぜっ!!

俺がマッハでボタンを押そうとしたその時、突然機械が動き出し、人間の言葉で
話し始めた。俺に話し掛けた訳ではないようだ。機械は淡々と言葉を発している。
しばらくすると声が止み今度は音楽が流れ始めた。なんか妙に重苦しく気が滅入
る曲だ。小一時間すると音楽も終わり、また機械が動かなくなった。ボタンを何
度も押してみたがウンともスンとも言わない。腕も微動だにしない。なんなんだ
この機械はっ!?と叫んでみても、答えてくれる者はいない……。


    (仮面ライダー剣と星新一のクロスオーバーという一発ネタ)
196ジョーカーの男【1】:04/11/07 13:36:04 ID:LTbhAALC
その日相川始は、ハカランダが定休日だったので、ハカランダの店内にはいなかった。
天音が店内の何処を探しても、いなかった。
「お母さん、始さん何処に行ったのかな?」
「今日ぐらい、休ませてあげなさいよ」
皿を洗いながら、遙香が口出しする。
天音にとっては、休みの日は、始と一緒にしたい気分だった。
「虎太郎の所へ行けば、何か分かるかな?」
天音は自転車を漕ぎ、虎太郎の家へ向かった。
「虎太郎!」
天音が嬉しそうに虎太郎に近寄って来た。
「始さん見なかった?」
「見てないけど・・・。」
虎太郎が口出しする。
「そうか・・。」
「天音ちゃん、始の事で何か知らないか?最近彼、可笑しいんだ。」
剣崎が横から会話に入る。
「嫌、別に。いつも、お店を手伝ってくれるけど、お店が終わる時間の頃になると、最近何処か行くのよ。しかも一人で。」
「そっか。」
「心当たりあるの、剣崎君?相川始の事で。」
栞が剣崎にコーヒーを渡した。
「ああ!彼、ジョーカーの姿に戻ってから、様子が変わった。」
「カテゴリーKのカードでジョーカーの心は制御されている筈よ。なのに・・・。」
「剣崎さん達、何の話?」
天音はまだ仮面ライダーの「か」の字すら知らない状態だった。
「天音ちゃんに伝えたら?仮面ライダーとアンデッドの事。」
栞が剣崎に伝える。
その頃始は、海岸を孤独に歩いていた。
197ジョーカーの男【2】:04/11/07 13:49:20 ID:LTbhAALC
始は海岸を孤独に歩いていた。
胸が痛むのか知らないが、左手で胸元を抑えながら歩いていた。
すると、直後に彼は倒れた。
暫くして始が目を覚ますとそこは、何やら何処かの体育館かスポーツジムの更衣室の中だった。
自分を手当てしてくれたのは、睦月の彼女・希美だった。
「お前は確か、上城睦月の友達だったな。」
「睦月と知り合いなの、貴方?海岸で倒れてたから、私がココまで運んだのよ。」
「ココは?・・」
「体育館の男子更衣室の中よ。とりあえず、ケガは無いみたい。でも、今日一日は安静にしておいた方がいいわ。」
「アンデッドとも戦っちゃいけないのか?」
「そのアンデッドって、最近やたら出てる怪物の事?」
始は肯いた。
「俺もそのアンデッドの一人だ。そしてこの姿も、ヒューマンアンデッド、つまり人間の祖先の姿を借りているだけだ」
「別の姿が存在するのね。」
「ああ。俺は53番目の存在、ジョーカー・・・!!」
その時、試合中に悲鳴が聞こえた。
アンデッドが出現したのだ。
バスケ部員は次々と逃げたが、一人逃げていない男子生徒がいた。
「アイツ・・・。」
始は拳を握った。
生徒の前で睦月はレンゲルに変身し、アンデッドと戦った。
「睦月・・嘘でしょ?」
希美はレンゲルの正体が睦月である事を、初めて知った。
「奴は俺が倒す!」
始もカリスに変身し、レンゲルの前に立ち塞がった。
「ジョーカー、邪魔をするな!」
198ジョーカーの男【3】:04/11/07 14:00:31 ID:LTbhAALC
カリスはスピニングダンスでアンデッドを追い詰めた。
だがしかし、異変に気付いた。
そう、自分が13枚全てアンデッドを封印した事を忘れていたのだ。
「どうしたジョーカー、封印しないのか?」
睦月が挑発すると、何故か始は変身を解いた。
睦月も変身を解き、2人は体育館の外に出た。
睦月は、始にアンデッドを封印しなかった理由を質問した。
「何故お前はさっき封印しなかった?」
「もう13枚俺は手に入れた。俺はもうアンデッドと融合しなくても無敵なんだ。」
「無敵だと?」
「もうすぐ橘も13枚カードが揃う。10とKだ。」
「上級アンデッドだろ?あんな弱いアンデッドなんか、屁でも無いね。」
始は睦月に対し、怒りを露にした。
「お前は嶋さんしか封印していないから、そんな口が聞けるんだ!あのな、上級アンデッドと言うのは、恐ろしい存在なんだ。」
「恐ろしい存在?」
涙が出ていた始は肯いた。
「上級アンデッドのせいで、一万年前俺は友達のアンデッドを目の前で封印された・・この悲しみが分からないのか?」
「アンデッドには、友情も愛情も無いだろう。ま、ジョーカーらしく勝手にしろ。」
始の目には、涙が今にも零れそうだった。
始がハカランダに着いた頃は、もう天音は寝ていた。
遙香も入浴しており、始は夕食を食べていた。
「いつか天音ちゃんにも伝えよう。俺がジョーカーである事を。」
遙香が作ってくれたカレーの味は最高だと思いながら、始の心の中には複雑で仕方が無かった。
翌日は日曜日だったので、天音は学校が休みだった。
早朝から始が天音に朝食を作ったり、家事を手伝ったりと、栗原家に最善を尽くしていた。
「そこまでしなくても良いんですよ。私がやりますから。」
「ハカランダの営業大変でしょう?今日の家事は全部俺に任せて、貴方はお客さん相手に専念して下さい。」
「それも、そうよね。」
始はこの時既に気付いた。
いずれ、ブレイドかギャレンかレンゲルに、自分が封印される日が訪れるのは、そう遠くは無いと・・。
199ジョーカーの男【4】:04/11/07 14:08:20 ID:LTbhAALC
始が洗濯物を干そうとしたその時、橘が彼の前に現れた。
「始、どうだ様子は?」
「様子?」
始が首を傾げると、橘は彼を何処かへ案内した。
それは、広瀬の研究所だった。
広瀬が2人を出迎える。
「やあ!久し振りだね、ジョーカー。」
「どうも。」
始は頭を下げた。
「実は君に、聞きたい事があるんだ。」
「聞きたい事?」
「近頃、アンデッドの出没が頻繁だ。その事について何か知らないのか?」
「アレは、上城睦月がリモートのカードを使って、俺や剣崎が封印したアンデッドを解放しているだけですよ。」
「また睦月か・・・。」
橘は頭が痛かった。
あれ程、リモートのカードを使うなと言ったのに・・・。
だが広瀬からは、また質問が来た。
「もう1つの質問だが・・・、剣崎君がジョーカーになるかも知れないと言う事実は受け入れてくれたよね?」
「ハイ。」
橘も、始の気持ちが理解出来なかった。
人間のジョーカー化を防ごうと意気込んでいた橘ならではだった。
「そしてもう1つ・・、君が誰かに封印される日は刻一刻と迫っているよ。」
始は衝撃の事実を目の当たりにした。
「しかも、今日中の様だよ。どうする、ジョーカー?」
始は研究所を逃げ出し、虎太郎の家へ向かった。
「剣崎!剣崎はいないか?」
始は既に必死だった。
虎太郎が剣崎を呼ぶと、剣崎が始の前に現れた。
「剣崎、お願いだ!俺を封印しろ!」
200ジョーカーの男【5】:04/11/07 14:15:01 ID:LTbhAALC
自らの死を選択した始の願いに、剣崎は答えざるを得なかった。
「ああ!勿論俺は、お前を封印するよ。殺さない・・・ラウズカードに封印すればいいだろ?」
「それだけで良い・・それだけで良いんだ。」
始は剣崎にブレイバックルを渡した。
「上城睦月から取り返したよ。」
「有難う、始。」
「後、ラウズアブゾーバーは橘が持っている。覚悟は出来ている。いつでも、待っている!」
「始・・・。」
始は外出した。
一時間後無我夢中で走った始は、休憩をする為に河原の土手に寝そべった。
「剣崎なら、俺の気持ちを理解してくれそうだ。」
剣崎が約束通り、現れた。
「待っていたぞ!」
「剣崎・・。」
剣崎はブレイドに変身し、始はジョーカーの姿になった。
ブレイドがライトニングソニックを使ったが、ジョーカーは必死で避けた。
「始がその気なら、俺も行くぞ。」
ブレイドは、キングフォームに姿を変えた。
「そうだ、それでいいんだ・・。」
ブレイドはキングラウザーを思いっきり潔く振るった。
201ジョーカーの男【6】:04/11/07 14:21:37 ID:LTbhAALC
ジョーカーは挑発するかの様に、ウルフアンデッドやシェルアンデッド等、色々なアンデッドへと姿を変えた。
「始、お前の気持ちは分かる。でも・・・やっぱり俺・・。」
数分後始はジョーカーの姿に戻った。
「剣崎、来い!」
「ウォォォォォォォォォォォォーッ!」
ブレイドのロイヤルストレートフラッシュがジョーカーに命中した。
「ウワッァァァァァァァ・・・。」
ジョーカーは既に瀕死の刻を迎えていた。
「これで良いんだな?」
「ああ」
ジョーカーは目を閉じた。
ブレイドはラウズカードにジョーカーを封印すると、変身を解いた。
ジョーカーを封印し、カリスが封印したラウズカードは剣崎が預かる事になった。
翌日剣崎は、始が封印された河原の土手に寝そべり、ハートのAのカードとジョーカーのカードを眺めていた。
「相川始・・・良い奴だったよな。」
ジョーカーは、潔くブレイドに封印された。
自分の運命を受け入れた始だからこそ、ジョーカーは封印された。
嫌、ジョーカーがヒューマンアンデッドを封印しなかったら、この世に相川始と言う男は生まれなかったであろう。
相川始とは、架空の人物である。
その男は、ジョーカーがハートの2のカードを使って、変身した姿なのだから・・・。

ジョーカーの男・完
202ライセンス・サーチャー1:04/11/09 22:12:00 ID:zZ+kNvoZ
この日ボスは、宇宙警察本部の会議に出張することになっていた。
そしてテツもボスの護衛として、それに同行することとなっている。
ドギー「本当は護衛などいらないのだが・・そんな事よりもテツには5人をサポートして・・・」
テツ「ナンセンス。地球署はあの5人がいれば大丈夫ですよ」
バン「そうそう!俺たちに任せて、ボスも大事な会議で居眠りなんかしないでくださいよ」
ドギー「俺がそんな事するか!・・・本当に大丈夫だな?よしみんな、後のことは頼んだぞ」
5人「「「「「ロジャー!」」」」」
テツ「では行ってきます」
二人を乗せたデカバイクは宇宙に向かって発進した。
しかし、出発したボスは複雑な心境である。
ドギー「何か嫌な予感がする・・・過去に例の無い大変な出来事が起こりそうな。
俺が帰ってくる明日までに何も起こらなければいいが・・・」
そしてデカベースでは・・・
センちゃん「さて、俺たちも仕事に戻るとしますか」
バン「そうだな!よし、ジュウクンドーの特訓だ!」
張り切るみんなをよそに、一人元気の無い人物が・・・
ジャスミン「?・・・どうしたのウメコ」
元気娘、ウメコの様子がおかしい事に気づいたのは、ジャスミンだった。
ウメコ「え?う、ううんなんでもないよっ!えへへへ・・・」
203ライセンス・サーチャー2:04/11/09 22:13:27 ID:zZ+kNvoZ
しばらくして、時間はちょうど昼時である。
バン「かぁーー腹へったぜ〜。みんな!飯でも食おうぜ・・・あれ、ジャスミンとウメコは?」
ホージー「二人なら、今日は外食するって言って、外に食べに行ったぞ。しかも、ウメコの奢りだそうだ」
バン「えーーー!?ウメコが奢るなんて珍しいな。ジャスミンに対してだってそんな事は一度もなかったのに・・・」
センちゃん「むしろ、いっつもジャスミンに奢ってもらってたよね」
ホージー「と、言うより今日はウメコ様子が変じゃなかったか?」
バン「そういえば・・・テツが一人で一番風呂入っていても別に怒らなかったし、なんかずーっとボーっとしてたよな?」
センちゃん「悩みでもあるのかな?」
男たちが考え込んでいるそのころ、渦中の人、ウメコはジャスミンと街へ繰り出していた。
ジャスミン「ウメコ、一体どうしたって言うの?」
ウメコ「え?・・・ま、良いから良いから!今日は私が奢ってあげるよ。ほら、このお店にしよっ!」
ウメコがやってきたのは食べ放題のバイキングショップ。
ジャスミン「(奢るって言っても・・・こういうお店しかいけないのに・・・絶対無理してるわ・・・)」
とりあえず、お腹がすいては戦は出来ぬとばかりに、ウメコは食べ始める。ジャスミンは一応遠慮がちにしていた。
ジャスミン「・・・そ、そんなに食べて大丈夫?暴飲暴食は身体に毒よ」
そんな事お構い無しとウメコは食べ続ける。
ジャスミン「聞く耳持たず・・・」
しばらくして、ウメコがようやく食べ終わった。
ウメコ「・・・ふぅー・・・ってジャスミンも食べればよかったのに」
ジャスミン「あんまり食べると悪いから・・・」
ウメコ「そ、そう。じゃ、帰ろ(ガシ!」
そういって席を立とうとするウメコの手をジャスミンは掴んだ。
ジャスミン「何か言いたいことがあるんじゃないの?」
ウメコ「え?・・・べ、別にな、何もないよぉー・・・」
ジャスミン「だったら、あなたの心に聞いてもいいのよ?」
そう言ってジャスミンは手袋を外そうとした。
ウメコ「ひっ!わわわわかったわ!言うよ!言う!言いますぅ〜!・・・」
204ライセンス・サーチャー3:04/11/09 22:14:41 ID:zZ+kNvoZ
ウメコ「じ、実は・・・ま、またSPライセンス失くしちゃったの!!」
ジャスミンはちょっと拍子抜けした。それくらいならウメコはやりそうだし、もっと重大なことだと思っていたのだ。
ジャスミン「なーんだ。だいじょーブイ、私も一緒に探してあげるから。で、どこら辺で失くした・・・」
ウメコ「そーじゃないの!・・・実は・・・ジャスミンのも失くしちゃったの・・・」
ジャスミン「ふーーん・・・って、えぇぇ!?」
二人の間に戦慄が走る!イメージ・・・
ジャスミン「・・・そ、それは本気と書いて、マジ?」
ウメコ「う、うん・・・・・・う、う、うわーーーーーーーん!!」
急にウメコは泣き出してしまった。
ジャスミン「あ、ちょ、ちょっと泣かないの、ね!・・私のを失くしたって何かの間違いじゃないの?
だって今、現に私はライセンス持っているし・・・」
ウメコ「う、うう・・・それ、偽者なのぉ・・・」
ジャスミン「なぬ?」
調べて見ると、良く出来ているが確かに本物ではない。
ウメコ「それ、スワンさんが持ってたレプリカなの・・・」
ジャスミン「で、でも、一体それにしたって、どうしてこんなことに?」
ウメコ「う、うん実は・・・」
ウメコは泣きながらわけを話し始めた。
205ライセンス・サーチャー4:04/11/09 22:15:40 ID:zZ+kNvoZ
〜ウメコの回想〜
これは昨日の夜の出来事である。
この日は、宇宙警察恒例の手荷物検査の日であった。
捜査に必要ないものを、自分の部屋ならともかく、
デカルーム内に持ち込むのは如何とする宇宙警察本部の方針で行われていた。
もちろん、これは隊員服の中にお菓子を隠し持っているウメコにとっては地獄のような時間であった。
が、さらに彼女を悲劇が襲った。
ウメコ「な、ないっ!ないよないよっ!ないないないないっ!SPライセンスがなーーーい!!」
彼女の脳内を、今後このままだとどうなるかという想像図が駆け巡る。
『ドギー「ウメコ!あれほどSPライセンスを失くすなと言っておいたのに、その様はなんだ!」
バン「またやっちまったのか?あーあ、だから足手まといなんだよな〜・・・」
ホージー「フン・・・そんな奴が自称リーダーか。思わず笑っちまうぜ」
センちゃん「さすがに2度目はまずいよねぇ・・・」
テツ「まったく、スペシャルポリスとしてはナンセンスな存在ですね」
スワン「これじゃ、いくらなんでもお手上げよ」
ウメコ「うえーーん、ジャスミン何とかしてよー!」
イメージの中でも、ジャスミンに泣きつこうとするが・・・
ジャスミン「まったく、あなたには激しくを通り越して、とんでもなく見損なったわ。もうこれで絶好よ」
ウメコ「ガーーーーーーーーーーーーン!」
そんな彼女に追い討ちをかけるように・・・
ヌマ・O「宇宙警察地球署、胡堂小梅は、今回の不祥事において、解雇処分といたします」
ウメコ「ガガガーーーーーーーーーーーーン!」
デカベースを追い出され、一文無しになって継ぎ接ぎだらけの服を着て街を放浪するウメコ』
という想像図を考えてゾッとする彼女。オーバーかもしれないが。彼女にとっては必死なのである!
206ライセンス・サーチャー5:04/11/09 22:16:54 ID:zZ+kNvoZ
ウメコ「どどどどどどどうしよう・・・」
その時、ジャスミンが検査を終えて廊下を歩っていた。
そしてその時、ウメコの頭脳がいつにも増してフル回転した。
ウメコ「じゃ、ジャスミーン。服にゴミが付いてるよ。取ってあげる!」
ジャスミン「あ、ありがとう」
その時、さりげなくジャスミンのSPライセンスを抜き取ったのだ。
こうしてなんとか検査を終えたウメコは、ジャスミンにばれない様に、SPライセンスを戻そうとしたのだが
ウメコ「・・・もしもの時のために、もうちょっとだけ借りておこうかな・・・」
何か代わりのものは無いかと、スワンさんの鉄工所に夜な夜な潜入するウメコ。そして寝ているマーフィーを無理やり起こす。
ウメコ「マーフィー、なにかこれの代わりになりそうなものは無い?」
マーフィーは、しばらく探し回っていたが、ある物を口に咥えて持ってきた。それがこのSPライセンスのレプリカだった。
ウメコ「よしよし、良くやったわ。これを、静かにジャスミンのところに置いてきて。後で高級オイルあげるから」
高級オイルと聞いてマーフィーは喜んでウメコに協力したのだった。
ウメコ「・・・と、言うわけなのよ。いやーもしかしたらあたしって、スリの才能もあったりして〜」
ジャスミン「ウメコ!」
ウメコ「・・・ご、ごめん・・・つい・・・」
ジャスミン「・・・で、そうやってすり替えたあと、どうしたの?」
ウメコ「う、うん・・・あの後良く考えて、多分落としたと思われる私行きつけの豆腐屋さんに行ったの・・・
でも探してもなくて・・・お店の人に聞いても無いって言われて・・・その日は途方に暮れて帰っわ」
ジャスミン「夜な夜なすいません。豆腐屋さん・・・で?」
ウメコ「そして帰ってきたらびっくり!なんとジャスミンのライセンスも失くしちゃったというわけ!」
ジャスミン「・・・なるほど・・・一度に二回も失くしたんじゃ、ショックが大きいわけだ」
ウメコ「しかも冷静に考えて見ると、あの時ジャスミンにレプリカじゃなくて、本物返しておけばこんなことにはならなかったし・・・うわーーーーん」
ジャスミン「後悔先に立たず。とにかく探しましょ?私も協力するから・・・」
207ライセンス・サーチャー6:04/11/09 22:18:07 ID:zZ+kNvoZ
そのころデカベースでは、事件発生の連絡が届いていた。
ホージー「なんだって!?」
バン「なんだよ!今度はどんな事件だ!?」
ホージー「それが・・・人々がフィギア化されているらしい・・・」
バン「な、なんだって!?それってまるで・・・」
センちゃん「ダゴネールだね・・・」
ホージー「クォーター星人らしき人物の目撃例もある。デカレンジャー出動だ!」
バン「ロジャー!・・・相棒、今のセリフ絶対言いたかったんだろ?」
ホージー「フッ・・・」
3人はそれぞれマシンドーベルマン、ブル、ハスキーにのって出動した。
ホージーはジャスミン、ウメコにも連絡をとろうとした。だが・・・
バン「どうした相棒!?」
ホージー「あの二人、いつまで呼んでも通信に出ようとしないんだ。一体何やってるんだ!」
センちゃん「ちょっと気になるけど、まずはアリエナイザーを何とかしなくちゃ」
バン「3人だけでもやってやるぜっ!アクセル全開!エンジン快調!」
と、バンはドーベルマンを飛ばす。
そこにいたのは、確かにダゴネールである。
ダゴネール「ウフフフフ・・・お前もフィギアになっちゃえー!!」
ステッキから放たれる光で人々をフィギアに変えていくダゴネール。
ホージー「そこまでだダゴネール!」
ダゴネール「んん?来たなデカレンジャー!」
センちゃん「どうしてお前がここにいるんだ。デリートされたはずなのに!」
ダゴネール「ウフフフフ。実はね、前の死者蘇生マシンって、完全には壊れてなかったんだよねー」
バン「死者蘇生マシンって・・・霊界でジャスミンが破壊したのか!」
ダゴネール「かろうじて僕だけが、こうして復活できたってわけぇ。
そしてデカレンジャー!お前たちに復讐するために戻ってきたの!」
ホージー「なに!?」
ダゴネール「今度はそう簡単にはやられないよォ〜。いくぞ!」
ダゴネールはアーナロイドを繰り出してきた。
3人「「「エマージェンシー!デカレンジャー!」」」
208ライセンス・サーチャー7:04/11/09 22:19:03 ID:zZ+kNvoZ
デカレッドはジュウクンドーで次々にアーナロイドを倒していく。
バン「相棒!センちゃん!そいつらは頼む!おれはダゴネールを!」
レッドはダゴネールにD-マグナムを放つ!
しかしダゴネールは、ステッキを振りかざし光を発射した。するとマグナムの光弾がフィギアのようになってしまった。
バン「なに!?」
ダゴネール「ウッフフフフ。無駄だよォ。僕も、みんなの怨念を受けてパワーアップしてるんだから」
バン「こぉんの〜!D-マグナム1、D-マグナム2セット!ハイブリットマグナム!シューーートオッ!」
しかしそのエネルギー弾もフィギアのように変えられてしまう。
ダゴネール「もう。無駄だって言ってるのにィ。今度はこっちからいっちゃうんだから!」
ステッキを振り回し、レッドに攻撃を加えるダゴネール。ステッキ自身がパワーアップしているようで、
前回、ヒカル少年に踏まれて壊れたのとは桁違いになっていた。
バン「うわっ!・・・このやろーーー!うおおおおおおお!」
レッドも突っ込む。しかしその時、レッドの肩を踏み台にしてブルーとグリーンが飛んできた。
ホージー「フォーメーションF3!」
バン「これでどうだ!引っかかったな!」
しかしダゴネールは落ち着きながらステッキを振りかざす。そしてステッキから眩しい光が放たれる。
その瞬間、ブルーとグリーンはフィギアになってしまっていた。
上空からぽとりと地面に落ちるブルーとグリーンのフィギア。
バン「相棒!センちゃん!」
ダゴネール「だめだなぁー。僕チンの能力忘れちゃったの?ウフフフフ・・・」
209ライセンス・サーチャー8:04/11/09 22:20:12 ID:zZ+kNvoZ
ジャスミンとウメコも、流石に騒ぎに気がついたようで、ライセンス探しは一時中断していた。
ウメコ「このフィギアって・・・まさか・・・」
ジャスミン「うん、間違いない。ダゴネール!」
そして二人はレッドとダゴネールの戦う場所に近づく。まだ、無数のアーナロイドが潜む中、
生身で戦う二人。しかし、流石に劣勢だ。
ジャスミン「く、変身できれば、こんなことには・・・」
ウメコ「ううう・・・ホントにごめーーーん!」
全ての攻撃が通じず、苦戦するレッド。
ダゴネール「おやぁ、ひょっとして、仲間が来たらしいよ〜」
バン「ジャスミン、ウメコ!」
ジャスミン「ダゴネール、やっぱりあなたの仕業だったのね!」
そういうとジャスミンはSPシューターでダゴネールを攻撃しようとしたが・・・
ダゴネール「もう!無駄だって言ってるのにィ!」
ステッキによってSPシューターが使い物にならなくなってしまう。
ジャスミン「なっ!」
ダゴネール「ウフフフ・・・はやく〜変身しなよ。今の姿には興味が無いんだからさぁ〜」
ウメコ「なによ!どういう意味!?」
ダゴネール「僕の使命はデカレンジャーへの復讐だからねェ。変身した5人をフィギアにして
それを後でバラバラにしちゃうんだ〜。ウフフフ。何の抵抗も出来ないでバラバラになっちゃうって、面白そうでしょ」
その口調からは信じられないほど残酷な事を話すダゴネール。
バン「くそ!ジャスミン、ウメコ!変身するなよ!俺があいつを倒してやるぜ!」
変身したくても出来ないのよと心の中で嘆く二人だった。
210ライセンス・サーチャー9:04/11/09 22:21:29 ID:zZ+kNvoZ
俺が倒してやるとの言葉とは裏腹に、レッドは劣勢に追い込まれていく。
バン(くそ!あいつには全ての攻撃が通じねぇし、かといって隙を見せたら俺もフィギアにされちまう・・・どうすれば・・・)
その時レッドは、ジャスミンとウメコを見て閃いた。
バン「(仕方ねぇ・・・ちょっと危険だけど・・・)うおおおおおおおおお!!」
いきなり正面からダゴネールへ突っ込んでいった。
ダゴネール「ん?バッカじゃないの?そんなにフィギアになりたいなら・・・・え?」
なんとバンはそのままステッキに掴みかかる。
ダゴネール「こ、このォー!!フィギアになっちゃえー!!」
ステッキから光が放たれた。
バン「いまだ!ジャスミン!」
レッドはステッキをジャスミンの方へ放り投げた。その直後、レッドはフィギアになってしまった。
ダゴネール「んあぁ!?しまった!」
ジャスミンはステッキを拾い上げる。
ウメコ「やった〜!」
ジャスミン「でも、変身できなくちゃあいつを倒せない・・・倒さなくちゃおそらくみんな元に戻らないわよ」
ウメコ「そ、そんな、じゃーどうするの!?」
ジャスミン「これを持って逃げながら、SPライセンスを探すしか無いでしょうね」
ウメコ「わ、わかった!・・・」
ジャスミン「とりあえず、デカベースに帰ってボスに連絡取ったほうがいいわね」
ウメコ「う、うん・・・あーカミナリも怖いけど、死ぬのはもっと怖いからな。よし!」
ダゴネール「何をゴチャゴチャ話してんのさ!」
ジャスミン「じゃあ逃げるわよウメコ!」
ウメコ「ホイ来た!バイバーイ♪」
ダゴネール「あぁーこら待て〜!!」
211ライセンス・サーチャー10:04/11/09 22:22:45 ID:zZ+kNvoZ
逃げる途中、サイドカーに乗り込もうとしている青年を発見した二人。
それに乗り込む二人。
ウメコ「すいませんちょっと借ります!」
青年「え?ちょ、ちょっとなんなんですか!?」
ジャスミン「私たちは宇宙警察で・・・そ、そうかライセンスが無いんだっけ・・・」
青年「おい!早く降りろよ!」
ウメコ「ああーんもう説明している時間は無いの!行っちゃうよ!」
ウメコはバイクのエンジンをかけ発射する。
青年「お、おいちょっと待て!ドロボー!!!」
ウメコ「ごめんなさーい!」
ジャスミン「・・・はぁ・・・」
思わず溜息をつくジャスミン。
ダゴネール「く、くそーーー逃げられたーー!
・・・待てよ・・・ウフフ、いい事思いついちゃったもんね♪」
そういうとダゴネールは二人と同じ方向に向かったかと思えば、高いビルの屋上に上った。
そしてステッキをかざし・・・
バイクを走らせる二人はデカベースに着いたが、肝心の建物が見当たらない。
ジャスミン「おかしいわ・・・確かにここのはずなのに・・・あ!?」
ウメコ「うそ!?」
212ライセンス・サーチャー11:04/11/09 22:24:04 ID:zZ+kNvoZ
二人が見たのは、すっかりミニチュアサイズになっているデカベースだった。
ウメコ「こ、これじゃ中の人たちも・・・」
スワンはもちろん、他の隊員たちも全てフィギアにされてしまっていた。
ジャスミン「そ、そんな・・・先を越された。おそらくダゴネールが私たちがここに来る事を見越して・・・」
ウメコ「ど、どうするのよ!」
ジャスミン「・・・こうなったら、なんとしても私たちだけでライセンスを探すしかないわ」
ウメコ「そうしかないみたいね・・・よし!ウメ頑張る!」
ジャスミン「そうこなくっちゃ。では、善は急げ、早速・・・ん?」
後ろから誰かが近づいてくる気配が・・・ウメコは振り返ってSPシューターを構えるが・・・それはマーフィーだった。
ウメコ「マーフィー!あなた無事だったのね!」
しかし、どことなくマーフィーは不機嫌で、悲しそうだった。
ウメコ「そうか・・・自分だけ助かっちゃっても、他の人誰も助けられなかったからね・・・」
ジャスミン「大丈夫よ。今から助ける事だって出来るわ。そのために、あなたも協力して欲しいんだけど・・・」
マーフィーは元気に「ワン!」と答えた。
ウメコ「でも、どうしよう。またこのバイクで移動しようにも・・・盗んだものだし・・・」
今更罪の重さに気がついたウメコ。
ジャスミン「さて、なんじゃらホイ・・・」
考える二人。するとマーフィーが吼える声が聞こえた。
ジャスミン「そ、それは・・・リヤカー?」
ウメコ「うちの職員さんが、ゴミを捨てるのに使ってるヤツ?それに乗るの?」
マーフィーはリヤカーに付いている紐を自分の身体に縛り付けさせた。
ジャスミン「なるほど、そうやって私たちを引っ張ってってくれるって訳か」
ウメコ「よし!それじゃ早速、ドーンと行ってみよう!」
マーフィー「ワン!」
213ライセンス・サーチャー12:04/11/09 22:25:07 ID:zZ+kNvoZ
ジャスミン「さぁマーフィー。私たちの匂い、良く覚えていてね」
マーフィーは二人の匂いを嗅ぐ。
ウメコ「私たちの匂いで、SPライセンスの場所がわかるよね!・・・あれ、なんでマーフィー私の匂いを嗅がないのよ!」
マーフィーは、ウメコの番になるとそっぽを向いてしまった。
ジャスミン「・・・そういえばウメコ、香水付け過ぎ!」
ウメコ「えー?まさかその匂いが嫌だから!?そんな事言ってる場合じゃないんだからっ!マーフィー!!」
マーフィーは渋々とウメコの匂いを覚えた。
ウメコ「ま、これくらい強い匂いなら私のライセンス、すぐ見つかるよね」
ジャスミン「どうだか・・・じゃ、マーフィー行くべし!」
マーフィーは匂いのある方向へ走っていく。街の人は、犬のロボットが人を乗せてリヤカーを引くという
異様な光景に目を見張っていた。
ウメコ「うう・・・微妙に恥ずかしいかも・・・」
ジャスミン「我慢我慢。これもライセンス探しのため・・・でもマーフィーなるべく急いで!」
もちろんマーフィーは急いでいるつもりなのだが、重くてなかなか進まない。
彼のAIでは「UMEKO OMOI (ウメコオモイ)」とあったそうな・・・
ライセンスを探すマーフィーの動きは夥しい。
ジャスミン「もしかして・・・ライセンスは移動している?」
ウメコ「・・・あーーーーー!そうだ思い出した!昨日最初に豆腐屋行った時、ゴミ箱に転んで・・・」
ジャスミン「その時に落としたって事?」
ウメコ「うん!そんでもって、昨日の夜もゴミ箱に・・・」
ジャスミン「つまり2度転んで2度落としたって事?同じ場所に?」
ウメコ「可能性が無いわけでは無いでしょ!?」
ジャスミン「・・・というより、マーフィーが移動している場所って、殆どがゴミ捨て場だし・・・」
ウメコ「もしかして、ゴミ収集車!?ならなら、ゴミ処理場とかに行けば見つかるんじゃない!?」
ジャスミン「最終的にはね。あっ!?」
214ライセンス・サーチャー13:04/11/09 22:25:53 ID:zZ+kNvoZ
ダゴネール「ああ!やっと見つけた!コラァー僕のステッキ返せ〜!」
ついにダゴネールと鉢合わせしてしまったジャスミン、ウメコ、マーフィー。
ジャスミン「ヤバ・・・マーフィー!とりあえず逃げて!回り道よ!」
マーフィーは方向転換すると全速力で走った。さすがに通常時よりは遅いとはいえ、走って追いつける速さではない。
ダゴネール「待て〜!あぁ〜モゥ!・・・ちょっとエージェント・アブレラぁ!どこかで見てるんでしょ?ちょっと来てよ〜」
空の彼方からアブレラが飛んできた。
アブレラ「フン・・・飛んだ不始末だな。デカレンジャーにステッキを奪われてしまうとは」
ダゴネール「うるさいうるさい!ホラ!もう一度、イーガロイドをちょうだい!」
アブレラ「あの二人を捕獲したいのか?」
ダゴネール「もっちろん!デカレンジャー全員やっつけてやるんだから〜」
アブレラ「いいだろう・・・(これは面白くなってきたぞ・・・)」
ダゴネール「よし!イーガロイド!あいつらを追っかけてよォ!」
イーガロイド「無理だ。あのスピードには追いつけん」
ダゴネール「ふえ!?」
アブレラ「イーガロイドともう一つ、専用のマシンでも買ってくれないとな・・・」
ダゴネール「む、むぅぅー・・・わかった買う買う!お金ならこんなにあるもんねェ!」
アブレラ「クックック・・・毎度ありがとうございます・・・」
アブレラの商売戦略は大成功であった。
215ライセンス・サーチャー14:04/11/09 22:27:00 ID:zZ+kNvoZ
ダゴネール「よし!はやく追っかけっちゃって!」
イーガロイド「任せろ・・・」
アブレラの出したイーガロイド用のバギーカーは、爆音を上げて発進した。
そのスピードはあっという間にマーフィーに追いついた。
ウメコ「うそ!なにあれぇ!?」
ジャスミン「つまり、イガイガ君のマシン」
ウメコ「それはわかるけどぉ〜!!」
ジャスミン「ここは攻撃あるのみ、ウメコ、SPシューター貸して」
SPシューターでジャスミンが攻撃したが、イガイガバギー(ジャスミン命名)には通用していない。
ダゴネール「そんなちんけな技じゃ無理だもんね〜〜〜!」
ジャスミン「しかも、エネルギー切れか・・・」
ウメコ「どうしよう!追いつかれちゃうよ〜!」
ジャスミン「・・・ゴミ処理場の場所はわかってる。マーフィー、リヤカーを捨ててそこの街に逃げこむわよ!」
ウメコ「えぇぇーー!どうやって!」
ジャスミン「大丈夫、彼らは私たちを殺そうとしていないわ。このステッキの奪還と私たちの捕獲が目的なんだし
派手な攻撃は出来ないわ。だから、この人が多い街に逃げ込むの」
ウメコ「う、うんわかった。マーフィー、GO!」
マーフィーはリヤカーを切り離す。その瞬間、ジャスミンとウメコはリヤカーからジャンプして降りる。
リヤカーはイガイガバギーにぶつかりそうになる。
イーガロイド「ぐわぁ!っく・・・しまった」
その間にジャスミンたちは姿を消した。
ダゴネール「んもぉう!探せ!探すんだぁ!!」
216ライセンス・サーチャー15:04/11/09 22:27:43 ID:zZ+kNvoZ
イーガロイドは、人間用のコートを着込み変装した。
イーガロイド「・・・で、お前は何もしなくていいのか!?」
ダゴネール「僕は、このサングラスと、帽子をかぶれば、完璧さ!」
イーガロイド「・・・ま、まぁ普通のクォーター星人には見えるだろうな・・・」
二人はジャスミンたちが消えた地点までやってきた。そこには一軒の洋服屋があった。
イーガロイド「確か、この辺りで消えたはずだ。隠れたのならこの中だ」
ダゴネール「出てきたところを捕まえてやるもんねぇ!」
そのころ、中にいるジャスミンたちは・・・
ウメコ「どうしよう・・・これじゃ出るに出られないよ」
ジャスミン「大丈夫、ちゃんとそれも考えてあるから。変装するのよ」
ウメコ「へ、変装!?」
ジャスミン「そう、丁度ここは洋服屋さんだしね。ささ、迷ってる暇は無し・・・あ、奴らが入ってくるわ!」
ダゴネールたちは痺れを切らして店内に入ってきた。
イーガロイド「見当たらないな」
ダゴネール「むぅー!ホントどこ行っちゃったんだよぅ!」
そんなダゴネールたちの横を二人のカップルと犬が横切っていった。
もちろん、それは変装したジャスミンたちなのだが・・・
カップルの男のほうは何故かかなり背が小さく、少し不思議に思ったダゴネールが言った。
217ライセンス・サーチャー16:04/11/09 22:29:14 ID:zZ+kNvoZ
ダゴネール「ちょ、ちょっと君たち!」
ウメコ「な、なんですか?」
変装の名人ウメコは、帽子を深くかぶり、声色を男っポイ声に変えながら言った。
イーガロイド「ここにロボット犬を連れた、二人の女を見なかったか?」
ジャスミン「い〜え、この店内には私たちしかいなかったわ。ねぇケンちゃん!」
同じく声色を変えながらジャスミンが言った。
しかしケンちゃん=ウメコは返事を返さない。
それを見た犬のぬいぐるみを着たマーフィーが噛み付く。
ウメコ「ハ痛!!("はい"た)」
イーガロイド「そうか・・・すまなかった・・・」
ジャスミン「じゃ、じゃあ私たちはこれで・・・」
そういって二人と一匹はいそいそと去っていった。
ウメコ「うもぅー・・・なんであたしが男役なんてやるしかないわけ〜!?」
ジャスミン「我慢我慢。適当に洋服選んだら男の子用の服しかなかったのよ」
ウメコ「しかもそれがぴったり着れるなんて・・・ショックゥー・・・」
しばらく店内を物色していたダゴネールたちだが、店にいないのを知ってようやくあのカップルがジャスミン達だと分かった。
イーガロイド「くそ!どうやらしてやられた様だぞ」
ダゴネール「なぁにやってんのさぁ!早く探しに行かなくちゃ!」
218ライセンス・サーチャー17:04/11/09 22:30:12 ID:zZ+kNvoZ
再びマーフィーリヤカーに乗って逃げる二人。
しかしすぐさまイガイガバギーに追いつかれてしまう。
ウメコ「わあぁぁぁ、もう追いつかれちゃったぁ!」
ダゴネール「待てぇ〜!!こっちは相当お金懸けてるんだからl!」
ジャスミン「こっちは命を懸けてるっていうのに・・・マーフィー右に曲がって。こっちは住宅地で道が入り組んでるから」
まるで迷路のような道を追いかけっこしている二台のマシン。
イーガロイド「ちっ。街を壊せればあんなもの簡単に破壊できるのに・・・」
ダゴネール「駄目だってっ!この街もいつかコレクションにするんだから!」
イーガロイド「わかってる!」
ジャスミン「・・・というわけだから、ここにいれば奴らに攻撃される事は無いわよ」
ウメコ「なるほどー、さすがジャスミン!」
ジャスミン「後は何とか抜け出すチャンスを見つければ・・・」
ダゴネール「こうなったら・・・"アレ"を使おうっと!それぇ!!」
リヤカーの前にアーナロイドたちが通せんぼをしようと現れた。
ジャスミン「しまった!サンドイッチ」
ウメコ「そんな事言ってる場合!?」
イーガロイド「これで万事休すだな・・・」
ダゴネール「大人しくステッキを渡してフィギアになっちゃえ!!」
219ライセンス・サーチャー18:04/11/09 22:31:18 ID:zZ+kNvoZ
絶体絶命の窮地に立たされたジャスミン、ウメコ。しかしその時マーフィーがアーナロイドに飛び掛っていった。
マーフィーは怯まずにアーナロイドを倒していく。
マーフィー「ワンワン!」
ジャスミン「私たちに何か言ってるみたいよ・・・ここは俺に任せろって事?」
ウメコ「大丈夫なの?マーフィー!」
マーフィー「ワン!」
ジャスミン「・・・よし、ここは行くっきゃ無い!」
ウメコ「行くってどうやって?!」
ジャスミン「人間誰しも、歩いたり走ったりするための部分があるでしょ?」
ウメコ「えぇ〜!走るの〜」
ジャスミン「迷ってる暇は無し!行くわよ!」
ウメコ「うわぁーーん!もうヤケクソだーーーぁ!!」
戦闘ののどさくさに紛れて二人は抜け出した。
イーガロイド「おい何をしているアーナロイド!二人を捕まえろ!」
アーナロイドはすぐさま二人を追ったが、すでに姿は見えなかった。
ダゴネール「あーーーもう!みんなしてなにやってるのさ!捕まえたのがこの犬一匹なんて!」
とダゴネールは健闘むなしく捕まってしまったマーフィーを指差し言った。
ダゴネール「あいつらを捕まえたら、お前もろともみーんなフィギアにしてやるもんねー!」
イーガロイド「よし、奴らを追え!この近くにいるはずだ!」
散り散りになって探しに出るダゴネールたち、そして全員がいなくなった。
220ライセンス・サーチャー19:04/11/09 22:32:41 ID:zZ+kNvoZ
ジャスミン「行った・・・」
ウメコ「みたいだね・・・」
二人は民家の大木の中に隠れていた。
ジャスミン「はて、これからどうすんべ」
ウメコ「マーフィーも捕まっちゃったし・・・」
その時ウメコの目の前に何かが落ちてきた。
ウメコ「・・・ん?きゃっ毛虫!!いやあああああ!!」
ジャスミン「ちょ、ちょっと揺らさないでウメコ!」
バキバキメシメシという音と共に木の枝が折れ二人はもちろんまっ逆さま。
倒れた木の葉の中から大量の葉をくっつけ顔を出す二人。
ジャスミン「・・・最悪・・・」
ウメコ「すいましぇ〜ん・・・」
その時どこからともなく「グゥゥゥ」という音が・・・人間誰しもお腹が空くと鳴るアレだ。
ウメコ「?・・・私じゃないって事はまさか・・・」
ジャスミン「アッハハハハハ・・・ごめん・・・」
ウメコ「・・・ま、まぁ人間誰しもお腹空くもんね!ということで、次の行き先は決まったね!」
ジャスミン「そ、そうね。ハハ・・・ん?そうだ!ウメコ、ちょっと耳貸して」
ウメコ「ふんふんなになに・・・あ、そうか!さすがジャスミン!んじゃま、レッツラゴー!」
二人は再び街のほうへ向かって行った。
221ライセンス・サーチャー20:04/11/09 22:33:28 ID:zZ+kNvoZ
一方のダゴネールもお腹をすかしてきたらしい。
イーガロイド「こんな時に何を言ってるのだ!」
ダゴネール「あんたはロボットだからわっかんないのさぁ!ずぅっと朝から何も食べてないのに冗談じゃないよ!」
イーガロイド「わかったよ。ここで良いか?」
ダゴネール「うんうん!へへへ。おいしいご飯おいしいご飯♪」
某ファーストフード店へ入って行ったダゴネール。
店員「いらっしゃいませ〜!ご注文は?」
ダゴネール「えぇっとねぇ!ビック○ックと、マックシェ○クと・・・」
店員「かしこまりました。では、お二階の席でお待ちください」
ダゴネール「ほーい!」
店員「あ、お客様、お荷物をお持ちいたしますが?」
ダゴネール「あ、そう?大事に持ってよ。大切なものがあるから!」
そういってダゴネールはデカレッドらの人形が入ったケースを店員に渡すと、
お腹が空いてるのか、すぐに2階へあがって行ってしまった。
すると店員はその荷物を2階へ持っていかず店員控え室へ持ち込もうとしていた。
店長「お、おいコラ君たちなにやってるんだ!」
店長は荷物を取り上げた。
店員「え?い、いやこれには深いわけがあって・・・」
店長「ん?君たちは見かけない顔だな?今日入ったバイトか?」
222ライセンス・サーチャー21:04/11/09 22:35:02 ID:zZ+kNvoZ
イーガはその騒ぎに気がついた。そして・・・
イーガロイド「まさか!おいダゴネール!」
店員「やばー!気づかれちゃった!!」
店員「逃げるべし!」
二人の店員は外へ出てそそくさと逃げていく。
ダゴネール「ちょ、ちょっと待てー!!」
店長が持っている荷物を再び取り上げると、二人を追って外に出る。
イーガロイド「やはりあいつらだったのか・・・」
正体を見抜かれたジャスミンとウメコは店員の制服姿のまま逃げる。
ウメコ「ああ〜ん、「親切な店員変装作戦」失敗〜!!」
ジャスミン「まだまだ。隙を見てバンたちを取り返すのよ。ステッキでバンたちを戻せるかもしれないし」
ウメコ「そしてバンたちがダゴネールと戦っている間に、私たちはライセンスを探してるってわけね!」
ジャスミン「でも今はお喋りしてる暇はなさそうよ!」
見ると早くもイガイガバギーが。二人は近くのビルに逃げ込んだ。
223ライセンス・サーチャー22:04/11/09 22:36:58 ID:zZ+kNvoZ
このホテルらしきビルの屋上にあるプールで、グラビアの写真撮影が行われていた。
屋上まで上がってきたイガイガバギーの二人に、水着アイドルたちやカメラマンは逃げ出す。
ダゴネール「見つけたよーーーー!!」
水着アイドルに混じってウメコジャスミンが逃げていた。
ジャスミン「ね、ねぇ、このままの格好で街中に出るのはさすがに・・・」
ウメコ「そーんなこと言ってる場合じゃないっしょ〜!?」
しばらく行くと今度は工事現場。
イーガロイド「おかしい・・・この辺りにいるはずなんだが・・・」
ダゴネール「うーん、もうあっちに行っちゃったんだよ!追いかけよう!」
バギーが向こうへ行くと同時に、工事現場で少し真っ黒な服を着て働いている細身の二人が違う方向へ逃げ出した。
現場主任「おーいサブと平八はどこにいるんだ?」
作業員「た、たいへんです主任!サブと平八が!!」
そのサブと平八は、近くのビルの陰で、女性用の水着を持ってパンツ一丁で倒れていた。
逃げながら会話する二人。
ウメコ「ライセンスの変装モードが出来ればこんな苦労しなくてすむのにぃっ!」
ジャスミン「自業自得でしょ・・・少々手荒だったかしら?」
少々どころではなく間違いなく迷惑だ。
224ライセンス・サーチャー23:04/11/09 22:38:10 ID:zZ+kNvoZ
ジャスミン「もうちょっとでゴミ処理場なんだけど・・・そう簡単にはいかないわね」
走る道先にはアーナロイドが。
ウメコ「ジャスミン!今度はあそこいこーよっ!」
ジャスミン「なるほど、あそこなら・・・よしきたっと!」
二人が向かった先は自衛隊の訓練場であった。
自衛隊コーチ「よし!番号の点呼を行う。番号!」
隊員「一ッ!」
隊員「二ッ!」
隊員「三ッ!」
隊員?「よっつ、良からぬ宇宙の悪を」
隊員?「いつつ、一気にスピード退治」
コーチ「よし!・・・ん?(今日の訓練は3人だけだったような。しかもなんだ後の二人は・・・)
ま、いいか。これから射撃訓練を行う!」
隊員3人「はい!!!!!」
隊員?2人「サーイエッサー!」
コーチ「???」
しばらくして・・・
自衛隊員「た、大変です!!ジープと機関銃が侵入者によって盗まれました!!」
隊長「な、なんだとーーーー!!??」
その直前、自衛隊訓練場から走り抜ける一台のジープに迷彩服を着たジャスミンとウメコがいた。
ウメコ「はぁ、この服着てたからついカダ星での習慣が戻っちゃったよ」
ジャスミン「私たちの力ってある意味恐ろしいよ・・・」
225ライセンス・サーチャー24:04/11/09 22:38:59 ID:zZ+kNvoZ
ここは、この辺りでは有名な女学校であった。
イーガロイド「なに、この近くにいるだと?よし分かった」
アーナロイドからの報告を受け、女学校の近くまで来たイガイガバギー。
ダゴネール「もぅ!今度こそ逃がさないんだから!」
イーガロイド「落ち着け、アーナロイドからの報告が本当だとすると奴らはこの学校内部に潜り込んでいる可能性が高い」
ダゴネール「ここで待ってるってわけ!?」
イーガロイド「ここで平静を装って聞き込みをするんだ」
何故か刑事を探すのに刑事のようなフリをするイーガ&ダゴネールは、少し自分たちに違和感を感じながらも見張りを続けた。
そしてチャイムが鳴り、下校時間となった。
ぞろぞろわらわらと出てくる女子高生たち。
ダゴネール「ちょ、ちょっと君たち・・・」
女子高生「わぁぁ〜なにこれ可愛い〜!」
ダゴネール「う、うわ!!」
女子高生たちはダゴネールに夢中で話を聞いてくれないのであった。コホンっと急き立ててイーガが言った。
イーガロイド「失礼だが、この辺で女二人組みを見なかったか?特徴はほとんど二人一緒に行動していて、もう一人は背が低いんだが」
女子高生「んー?それってあの人たちの事じゃない?」
見るとそこには、成る程確かに凹凸の背の高さの女二人組みが歩いていた。
ウメコ「(うわ、もうこんなところまで来てるよぉ〜)」
ジャスミン「(準備に時間が掛かったしね・・・)」
226ライセンス・サーチャー25:04/11/09 22:39:54 ID:zZ+kNvoZ
ダゴネール「ちょ、ちょっと君たちぃ!?」
再びジャスミンたちはダゴネールに呼び止められた。
ウメコ「(じゃ、ばれないようにいくよ!)」
ジャスミン「(うんわかった。)な〜に〜おじさんたちぃ〜!」
テンション高めな今風の女子高生タイプに声色を変えたジャスミンが言った。
イーガロイド「いや、我々が探している相手の特徴が君たちに似ていたもんで・・・」
ウメコ「なんですのそれ?ワタクシたちとは人違いではございませんの?」
ウメコは、イオ王女と同じような口調で喋った。
イーガロイド「それならいいんだが・・・ん?その長い棒みたいなものはなんだ!?」
ジャスミン「あ、ああこれ?テニスラケットよ!私たちはテ・ニ・ス・部なの〜♥」
しかし実際は、もちろんダゴネールのステッキが入っているのであるが。
ウメコ「も、もう行ってもいいザマスか?ワタクシたちこれでもお忙しいのでありますのよ?」
イーガロイド「あ、ああ。すまなかった」
しかし、ダゴネールがそれを止めた。
ダゴネール「ちょ、ちょっと!お前その手袋は!?」
ジャスミンは手袋を外していなかった。
イーガロイド「さてはお前、デカイエロー!」
ジャスミン「しまった!」
227ライセンス・サーチャー26:04/11/09 22:41:11 ID:zZ+kNvoZ
そこから真っ先に逃げるウメコ&ジャスミン
ジャスミン「まさかダゴネールが気づくとは思わなかった。いやーマイッチング」
ウメコ「そんな事言ってる場合じゃないよ!はやくジープへ!」
先ほど自衛隊から奪った(!)ジープに乗り込む二人。
ウメコ「アクセル全開!エンジン快調!ドーンと発射!」
ジャスミン「今度はバンのマネッコ?しかも運転してるのは私なんだけど・・・」
ウメコ「あ、良いから良いから♪・・・それより奴らが来たよー!」
イガイガジープが後ろから迫りくる。場所は街を外れ、海の見える崖の道を走っていた。
ダゴネール「待てー!よくも騙してくれたな〜!!」
ジャスミン「仕方ない。ウメコ、機関銃を使ってイガイガバギーを攻撃して!」
ウメコ「えええ〜・・・うー射撃は苦手なのに〜・・・」
ウメコは渋々機関銃を構える。
ウメコ「あアーーーーー!もうどうにでもなれーーーー!!」
ウメコは銃を辺り構わず乱射した。すると奇跡的にバギーのタイヤに一発命中した。
バギーはスリップしながら、そのまま崖から落下した。
ウメコ「あ、当たった!!ヤッターーーーーーーっ!」
ジャスミン「『豆鉄砲数撃ちゃ当たる』・・・さすがウメコね♪」
ウメコ「・・・ジャスミン、これが『カイカン』ってヤツだねっ?」
ジャスミン「(し、しかも今セーラー服着てるし!!)」
228ライセンス・サーチャー27:04/11/09 22:42:26 ID:zZ+kNvoZ
ジープはそのままゴミ処理場へ到着した。
これでSPライセンスが見つかれば一件コンプリート。既に処理されていない事を願うのみであった。
そしてライセンスは見つかった。しかし・・・不測の事態と一緒に・・・
ジャスミン「あ、あなたたち・・・」
イーガロイドとダゴネールが既に先回りしていた。しかも手には二人のライセンスが・・・
ダゴネール「もぉーー!元から変身道具をなくしていたから変身しなかったなんて!よくも騙してくれたねェー!」
イーガロイド「ふん、だがこれがなければお前らは赤子も同然って事だ・・・ここなら大暴れできるしな・・・」
ウメコ「それを返しなさいってばっ!!それがないとあなたのデカレンジャーフィギア揃わなくなるわよっ!」
ダゴネール「いいモンねェー!この"三つ"あれば十分だよぉ〜!時間もかなり無駄にしちゃったしさぁ!」
ジャスミン「"三人"を返しなさい!」
ダゴネール「お前たちはあんまりうるさいから、今ここでゆっくりバラバラにさせてもらうよウフフフフ♪」
そういうと、イーガロイドは剣を二人の前に突き出した。
ダゴネール「ステッキは君たちが死んだ後で返してもらうよ。じゃぁ、ゆっくりお休みなさ〜い・・・」
その時、爆音と共にダゴネールの頭上に黒い影が物凄いスピードで通り抜けた。
一瞬怯んだダゴネール。その影とは、デカバイクだった。
そしてデカバイクから降りてきた白い影が素早いスピードでイーガロイドを倒す。
もちろんその白い影はデカブレイクであった。
229ライセンス・サーチャー28:04/11/09 22:43:34 ID:zZ+kNvoZ
テツ「大丈夫ですか!ジャスミンさんウメコさん」
ジャスミン&ウメコ「テツ!」
テツ「ボスが気を利かせて、俺を早く還してくれたんです。そしたらデカベースは小さくなってるしみんないないし、
だからマーフィーの体熱を感知してここまで追跡してきたんです」
ジャスミン「そうだったのね」
ウメコ「ううーん、マーベラス・・・」
テツ「無法な悪を迎え撃ち、恐怖の闇をぶち破る・・・夜明けの刑事!・・・てあれ?」
見るとダゴネールはテツに目も暮れず、ジャスミンたちを追っかけていた。
テツ「俺ってそんなナンセンスかな・・・くそ、いくぞ!電撃拳、エレクトロフィスト!」
ダゴネール「ぎゃあああああ!!!!!!しびしび痺れる・・・」
イーガロイド「邪魔が入ったな・・・いくぞ!!」
テツ「見せてやるぜ!フルスロットルアクション!」
イーガロイドの双剣がブレイクを襲うが、それをヒラリとかわして振り向きざまにパンチを放つ。
イーガロイド「ぐぅううう・・・」
テツ「その程度か・・・?」
イーガロイド「こ、これならどうだ!喰らえ、クロスバースト!!」
クロスバーストの起こした爆発に巻き込まれるブレイク。しかし、爆炎の中からゆっくりと歩いて出てきた。
イーガロイド「バカな!!」
ジャスミン「テツは、マッスルギアに負けぬよう、日々努力を重ねてるのよ?」
ウメコ「こんな武器なんともないんだから!」
テツ「そう、つまりそんな攻撃は・・・」
ジャスミン・ウメコ「ナンセンス!」
イーガロイド「貴様らぁ・・・!!行けアーナロイドバーツロイド!あのメスどもの相手をしてやれ!」
アーナとバーツが総勢10体登場した。
ジャスミン「やれやれ。ライセンスを取り返す前に・・・」
ウメコ「私たちが生身だからって・・・」
ジャスミン・ウメコ「「なめたらあかんぜよっ!!はぁ!」」
230ライセンス・サーチャー29:04/11/09 22:44:47 ID:zZ+kNvoZ
テツ「俺も負けてられないぞ。ブレスロットル!炎撃拳、ファイアーフィスト!」
イーガロイドは攻撃に押され気味である。
テツ「『目には目を、火には火にを』だ!この言葉はこう使うんですよねジャスミンさん?!」
ジャスミン「それで完璧!はっ!とぉ!」
華麗な回し蹴りを決めるジャスミン。ウメコも大回転ジャンプキックを放つ。
ウメコ「たぁ!!・・・へへへ、どんなもんですかっ!」
負けてられないとばかりにブレイクも超速パンチをイーガに決めていく。そして隙を見てSPライセンスを取り返した。
テツ「こいつは返してもらった。止めだ!正拳アクセルブロー・・・必殺拳、ソニックハンマー!!」
イーガロイド「ぐ、ぐわああああああ!!」
必殺パンチがイーガロイドのボディを貫いた。イーガはそのまま爆発四散した。
テツ「お二人さん!これをどうぞ!」
SPライセンスを二人に向かって放り投げるブレイク。それを受け取った二人は早速ポーズを構える。
ジャスミン・ウメコ「エマージェンシー!デカレンジャー!フェイスオン!」
閃光と共に二人の女戦士が現れた。
ジャスミン「デカイエロー!」
ウメコ「デカピンク!」
バーツロイド「○×△#$%&()!!」
ジャスミン「『全員まとめて退治してやる』だって」
ウメコ「よーし!望むところよ!こっちも一気に行くべし!だよねジャスミン!」
ジャスミン「当然。一気にスピード退治!」
お互いに真似をしながらでD-スティックを構える二人。
そしてまるでデカマスターのようにスティックを構える。(当然二人の背後には業火の炎が燃え上がる)
ジャスミン・ウメコ「「ボスに敬意を表して・・・必殺、ツインカムスラーーーーッシュ!!」」
3体を次々に斬っていく。密かにデカマスター100人斬りとベガスラッシュを研究していた成果であった。
ウメコ「やったー!」
ジャスミン「いやまだよ。バンたちを助けてないでしょ?・・・でもダゴネールは?」
231ライセンス・サーチャー30:04/11/09 22:45:48 ID:zZ+kNvoZ
その時、イガイガバギーが物凄い勢いで向かってきた。ダゴネールが逃げようとしているのだ。
ダゴネール「このまま逃げ切っちゃえばいいモンねー!!・・・ん?このボタンは?」
ふと赤いボタンが目に留まったので押してみることにした。すると、バギーが大きな音を立てて変形し始めた。
テツ、ジャス、ウメ「「「な、なんだってーー!?」」」
バギーは巨大なイーガロイドに変形した。
ダゴネール「うほほーい!エージェント・アブレラぁさっすがぁーーー!これで逃げる必要もなくなった・・・僕の邪魔をするやつはみんな壊してやる!!」
イーガロボは街に向かっていく。しかし、そのゆく手を阻むデカバイクロボが。
テツ「ここから先は行かせるか!」
ダゴネール「いいのかなぁ?僕とこのマシンを壊したら、この三つも粉々だよ〜?」
といって人形をちらつかせるダゴネール。
テツ「くっ・・・」
ウメコ「なんて卑怯な!!」
ジャスミン「もう私たちの事なんてアウトオブ眼中って事ね」
攻撃できないデカバイクロボは一方的にいたぶられる。
ウメコ「あーもう!どうすればいいの!?」
その時、マーフィーが駆けつけてきた。
ジャスミン「マーフィー、無事だったの。ってどうしたの?」
マーフィーは二人をどこかに連れて行こうとしていた。
232ライセンス・サーチャー31:04/11/09 22:46:56 ID:zZ+kNvoZ
ついに地面に倒れたデカバイクロボ。
ダゴネール「よ〜し止めだもんねェ〜!」
しかしその時、何かがイーガロボの脚を払った。
チョコマカと動くそれはデカマシンパトアーマーとパトシグナーだった。
テツ「えぇ〜!?なんでこの2台が?だってデカベースは小さくなってるし・・・」
ジャスミン「と思ったけど、実はこの二つはまだ修理中だったのよ」
ウメコ「マーフィーがこの二つが保管されてる工場へ案内してくれたって訳っ!ありがとマーフィー♪」
3体のデカマシンがイーガロボを取り囲む。
テツ「クォーター星人ダゴネール、一度デリートされたにも関わらず、
甦ってもまだ人間フィギア化殺人未遂の現行犯となり、また宇宙警察地球署までもフィギア化した罪でジャッジメント!」
アリエナイザーに対してはスペシャルポリスの要請により、
遥か銀河の彼方にある宇宙最高裁判所から判決が下されるのである。
ダゴネール「ふふん、どうせデリートだろうね。でも、僕をここでデリートするとこの3人も死んじゃうよ〜?」
結果はデリートだが、相手を攻撃できない。その時、ピンクが叫んだ。
ウメコ「そうだ!よぉっし・・・はっ!」
ピンクはパトアーマーの屋根の上に降り立った。
ジャスミン「ウメコ、何をするつもり!?・・・あ、まさか・・・」
ウメコ「わかった?少々危険だけど・・・OK?」
ジャスミン「渋々オッケィ!」
テツ「な、何なんですか?俺には全然わかりませんよ・・・」
233ライセンス・サーチャー32:04/11/09 22:48:07 ID:zZ+kNvoZ
ダゴネール「な、何をするつもりだ!!」
デカバイクロボが、右手でパトアーマーを持ち上げた。
テツ「こ、これで本当にいいんですか?」
ジャスミン「そーだそーだと言いましたマル」
ウメコ「よぉっし!『ツインカム特攻大作戦』開始!」
テツ「どうなっても知りませんよ!!」
デカバイクロボは振りかぶって、パトアーマーをイーガロボのコックピット目掛けて投げつけた。
テツ、ジャス、ウメ「「「ライトニング・アーマーアタック!!」」」
ダゴネール「う、うわぁああ!!」
パトアーマーがコックピットに突っ込む。と同時に、ウメコがダゴネールのトランクを拾い上げる。
そしてパトアーマーがイーガロボを貫通すると同時にイーガロボは大爆発を起こした。
その直後、フィギアにされた人々は元に戻り、デカベースも元に戻った。
そして、道端に落ちていたトランクが破裂して、レッドたち3人が続々と出てきた。
バン「・・・イテテテ、どうやら・・・」
ホージー「俺たち・・・」
センちゃん「助かったみたいだねぇ・・・」
そこに、テツが走ってきた。
テツ「先輩たち、ご無事でしたか!!・・・で、でも・・・ジャスミンさんたちは・・・」
234ライセンス・サーチャー33:04/11/09 22:49:42 ID:zZ+kNvoZ
しかし、ひっくり返ったパトアーマーと、その近くの瓦礫の山からジャスミンとウメコがひょっこり顔を出した。
しかもお互いに真っ黒な姿になって。
バン「あーーー!!いたぜいたぜ!!」
テツ「あーもう心配したじゃないですか!」
ウメコ「ごめんごめん・・・それにしても・・・こんなに汚れて・・・」
ジャスミン「めっちゃチカレタビィ・・・でも、みんな助かってよかった」
ウメコ「うんうん!これにて一件コンプリート!」
ジャスミン「後はお風呂で・・・」
ジャスミン・ウメコ「ノンビリ〜ト♪♪」
二人一緒に決め台詞を言いすっかり上機嫌モードの二人であった。
その数時間後、事件の知らせを聞いて急遽ボスが帰還した。
ドギー「そうか、それは大変だったな」
ホージー「今回は女神たちに助けられたって感じかな」
バン「どちらもいつもはすっごく怖い女神だけどなっ!」
センちゃん「バン、口は災いの元だよ?」
テツ「それにしても、ライセンスを奪われて変身できない中、頑張ってましたね」
バン「ん?ちょっと待て?二人が変身しなかったのって、ダゴネールにフィギアにされるからじゃなかったのか?」
ドギー「オイオイどういうことだ?」
いろいろと矛盾点が明らかになっていった。
235ライセンス・サーチャー34:04/11/09 22:50:38 ID:zZ+kNvoZ
ここはいつものバスルーム。二人仲良く入浴しているジャスミンとウメコ。
ジャスミン「ねぇ・・・やっぱり正直に言った方がいいんじゃないかしら?」
ウメコ「大丈夫だって!ジャスミンだってニワンデの事件のとき嘘ついたでしょ?」
それとこれとは違うと思うジャスミンであった。そして案の定・・・
スワン「ドゥギー大変よ!うち宛に一度に4件の被害届けが出てるの!」
ドギー「なに!?」
スワン「一つはバイク泥棒、一つは店内荒らし、一つはジープと機関銃泥棒。
さらには工事現場の作業員が暴行されたとか・・・それに、私のSPライセンスのレプリカがないの!」
ドギー「グルルルル・・・まさか・・・」
スワン「そしてマーフィーの記憶データを見てみたらね・・・」
その数分後・・・
ウメコ「はぁ、さっぱりさっぱr・・・あれれ?」
ドギー「こ、これは・・・」
丁度ボスが、マーフィーの記憶データを見ているところだった。
ジャスミン「・・・嫌な予感・・・」
とっさに逃げようとする二人だが・・・時既に遅し・・・
236ライセンス・サーチャー35:04/11/09 22:51:24 ID:zZ+kNvoZ
ドギー「ウメコォォォ!!それからジャスミン!!お前たちこれは一体どういうことだ!!」
ジャスミン・ウメコ「ひーーーーーーー!!ゴメンナサーーーーイッッッ!!」
ドギー「お前たちのおかげでいくら被害額を支払わなければならないと思ってるんだ!バカヤローー!!」
こうして地球署のヒーローだった二人は、一気に急転直下、ニヶ月の減給処分となってしまった。
やっぱり嘘はよくないよね。嘘つきは泥棒の始まりだよ。
しかし、これからも平和のため頼むぞデカレンジャー、戦え特捜戦隊デカレンジャー!


EDオマケ〜


ジャスミン「もしダゴネールが」
ウメコ「私たちをそのままフィギア化してたら・・・こんな風になります!ジャーン!」
と言ってエクセレントモデルデカレンジャーヒロインズの人形を置く。
バン「俺のフィギアも作ってくれよっ!ずりいな!!」
ホージー「パーフェクトな俺のも・・・」
センちゃん「逆立ちしてるポーズの・・・」
テツ「まったく、みなさんナンセンス・・・」
ジャスミン・ウメコ「私たちの、これ買うお金も・・・ナンセンス・・・」
いつも緊急♪ラブコール♪(略
237デカレン小説:04/11/09 22:53:09 ID:zZ+kNvoZ
久々に投下。予定通りジャスウメ萌え編です。
構想は結構前から練っていたので、テレビで先に「セーラー服と機関銃」ネタをとられてしまった・・・
238名無しより愛をこめて:04/11/15 21:19:52 ID:w+TUOLms
マッハな俺もデカレン小説も(・∀・)イイ!!
読んでて楽しかったよ。
239呼ばれて飛び出てマッハな俺:04/11/19 18:06:40 ID:k9kt8AuP
 俺…はジャ……ガ……ーア……デッドだっ!……!……今は封……印……眠
……っ!!次………ルファ……イトは絶……勝つっ!!……だ……が今は封…
…印ジャ……ガーっ!!睡……眠ジ……っ!…!……お…休みジ……ャ……ガ
ーっ!……!ハサ……ミジャ……ガ……ーっ……!……!…………zzz
                Battle
 ゼネス:ジャガーアンデッド VS アルベルト:ドラゴンフライ
 「なっ!?なんだなんだっ!?」
 いきなり覚醒っ!!何が起きたんだっ!?なぜか俺は赤茶けた大地の上に突っ
立ていて、目の前には殺気に満ちた巨大蜻蛉がいる、何だコイツはっ!?
 っと思ったら攻撃してきやがったっ!!うぉっとっ!!巨大蜻蛉の一撃をマッハ
で避けるっ!!けっ、遅いぜっ!!今度は俺の番だなっ!!
 「俺のマッハを舐めんじゃねーぜっ!!お前の一瞬、俺にとっちゃあ14秒っ!!」
 俺はお気に入りの決め台詞を叫んで、巨大蜻蛉の顔面にマッハで鉤爪を突き刺し
たっ!!決まったっ!!巨大蜻蛉は断末魔の悲鳴と共に消えたっ!!
Result
      ゼネスのジャガーアンデッドは土地を奪った
      アルベルトのドラゴンフライは死んだ
 「よしっ!!良くやったぞっ!!……って誰だ、お前は!?」
 ふいに後ろから声を掛けられ振り向くと、見るからに根性曲がってそうな陰気
な小僧がいた。なんだそのとんがった耳はっ!!エルフのコスプレかよっ!!
 「てめぇこそ誰だっつーのっ!!」
              『アンサモン』
 「チッ!!アルベルトめ、姑息なスペルを……」
 「わっ!?なんだなんだっ!?ナニガドンドコドーン!!」
 空から妙な声が聞こえて、コスプレ小僧が舌打ちたと思ったら、俺は妙な光に
包まれて……意識が……薄………れ…………て………これ…夢……なの…か……
…?……封……印ジャ……ガーっ!!睡……眠ジ……っ!…!……お…休みジ…
…ャ……ガーっ!……!ハサ……ーっ……!……!…………zzz
240ベスト・スマイル【1】:04/11/22 14:38:55 ID:AMF8lVQE
その日のセンちゃんは、朝からやけに緊張した様子だった。
バン「センちゃん、何かあったのか?」
コーヒーを持って来たバンを見てセンちゃんは、口を開こうとしたが、言えなかった。
ジャスミン「きっとセンちゃんにも、何かしらの事情があるのよ」
ウメコ「センさんひょっとして、彼女が出来たとか?」
ホージー「馬鹿か!・・・でもセンちゃんなら俺みたく、特キョウ昇進試験に挑戦すると言う例もある」
テツ「でも、真実を言えないなんてナンセンスですよ」
その時ボスが立ち上がった。
ボス「今日は、センの候補生時代の恩師がデカベースを見学する日だ」
バン達は、唖然としていた。
センちゃんの候補生時代の恩師と言うと、大半の想像が付くくらいだ。
一週間前から悪夢に魘されていると言う真実をホージーが思い出した為、よほど怖い鬼軍曹だったらしい。
そう言うのも、無理は無い。
センちゃんは、宇宙で1、2を争うと言う程の厳しさを誇るタケーガ星の宇宙警察学校を卒業したのだ。
タケーガ星でセンちゃんを担当していた教官・ジュンキーが本日、地球に見学するらしいのだ。
だからセンちゃんは、深刻な表情を浮かべていたのだ。
センちゃんが口をようやく開いた。
センちゃん「ボス、俺がジュンキー教官をデカベースに連れて来ます」
ボス「しっかりやれよ」
センちゃん「ロジャー」
241ベスト・スマイル【2】:04/11/22 14:50:53 ID:AMF8lVQE
センちゃんとウメコは、ジュンキーが待つと言うポイント374にある漁港に向かっていた。
ウメコ「ジュンキー教官ってどんな人?」
センちゃん「ジュンキー教官は、少しのミスや妥協も決して許さないけど、いざと言う時には頼りになるカリスマの刑事だよ」
ウメコ「今はどうしてるの?」
センちゃん「今は警察学校の教官を辞めて、宇宙警察本部で特キョウ専属教官として、様々な特キョウを育ててるんだ」
その時ウメコは、防波堤に腰掛けて釣りをしている男を発見した。
ウメコ「聞き込みを始めるね。」
ウメコは男に問い掛けた。
ウメコ「あの〜質問良いですか?」
ジュンキー「何かね?」
ウメコ「宇宙警察地球署の者ですが、この近くでカリスマの刑事がいると言う噂を聞いて来たんですが・・・」
ジュンキー「私の事だよ、それは。」
ウメコ「貴方がジュンキーさんですね」
そこへ、センちゃんが駆けつけた。
センちゃん「ジュンキー教官、お久し振りです」
ジュンキー「江成か・・、久方ぶりよのう。元気でやっておるか?」
センちゃん「ハイ」
ジュンキー「聞くところによると、この前内から特キョウが来たらしいんだが、彼も元気か?」
センちゃん「ええ」
ジュンキー「スワットモードも習得して、強くなったらしいな」
センちゃん「惑星カダまで向かった時は、本当に辛かったんですよ。」
10分の思い出話が終わった後マシンブルはデカベースへ帰還した。
ボス「タケーガ星人ジュンキー、センの候補生時代の恩師だ」
ジュンキーは、センちゃんの今の同僚であるバン達5人の容姿を見詰めた。
ジュンキー「これはお前が集めた人材か、クルーガー?」
ボス「勿論ですとも」
ホージーは不思議に思った。
ホージー「知り合いですか、ボス?」
ボス「知り合いも何も、俺の候補生時代の恩師でもある」
バン「それじゃきっと、今まで厳しい任務を与えつつも、優秀な人間を育てたんですね」
ジュンキー「当たり前だ」
だが都心では、また新たな事件が起きようとしていた。
242ベスト・スマイル【3】:04/11/22 15:02:23 ID:AMF8lVQE
地球署にアリエナイザー出現の通報が入った。
ボス「何?・・・よし分かった。今、そっちに地球署の刑事を派遣する。」
バン「事件ですか?」
ボス「ああ。ガーミヤ星人イバーサが、罪も無い学生達を脅して金を要求したあげく、金額の数字が低いと怒って殺すと言う事件が発生した」
ホージー「アンビリーバブル!」
ジャスミン「ボス、全員で行きましょう」
ボス「待てジャスミン、ここは一つ俺に提案がある」
テツ「提案?」
ボス「全員で行くよりも、二手に分かれ、誰かが囮になり、イバーサのアジトを見つけ、彼の武器を鑑識班へ持ち込むんだ」
ウメコ「鑑識班へ?」
ボス「鑑識班のチーフがイバーサの親友でな、彼が使った武器を調べたいそうだ
直ちに急行してくれ」
全員「ロジャー」
ジュンキー「クルーガー、俺も行かせてくれ」
ボス「でも貴方は、地球署で未解決事件の捜査をしてくれと、長官から電話があり・・・」
ジュンキー「それは翌日に行う。本日はそれどころじゃねぇ!
江成が心配なんだ」
ボス「よし、行ってください」
ジュンキー「ロジャー」
全員は、即行でデカビークルに乗り込み、捜査を開始した。
ウメコ「でもイバーサ、罪も無い学生達の命を奪うなんて、なんて卑怯な奴なのかしら?」
センちゃん「きっと、何か悪い欲望や衝動が邪魔したとか?」
ジュンキー「違う・・・イバーサはきっと悪魔に魂を売ったんだ。奴は昔から悪い奴だ」
ウメコ「違うかも知れないじゃないですか!」
センちゃん「違うよウメコ。ジュンキー教官は、何人もの候補生を育ててるから分かるんだよ」
ウメコ「信用できないわね・・」
マシンブルは、メガロポリス高校へ到着した。
243ベスト・スマイル【3】:04/11/22 15:09:52 ID:AMF8lVQE
メガロポリス高校の体育館裏では、エイリアンが学生と会話をしていた。
イバーサ「おい、金をよこせ!」
男子学生「金なら、これしか無いよ・・・」
男子学生は、自分の財布から千円札を渡した。
イバーサ「もっと高い額の金はねぇのかよ!」
男子学生は、イバーサに脅されていたのだ。
現場へ、ウメコとセンちゃんが急行した。
だがジュンキー教官は見ていなかった。
イバーサ「高い額の金がねぇなら・・・地獄に行って貰うしかねぇな」
センちゃん「そこまでだぞ、アリエナイザー!」
ウメコ「無罪の学生恐喝罪、現金強奪罪、及び殺人罪で逮捕します」
イバーサ「宇宙警察の小僧と小娘に用はねぇ!俺は学生に用があるんだ」
センちゃん「何故学生にだけ用があるんだ?」
イバーサ「ココの校長は、製薬会社の社長の息子だ。だから生徒全員、大量の金を持っていると俺は考えたんだ」
ウメコ「それで生徒を脅したのね」
イバーサ「ただ脅すだけじゃ物足りなくてな、高い額でも俺は生徒を殺し続けるのさ・・・
嫌、この星に俺以外の人間はいらねぇ!
俺以外の人間が全てムカツクんだよ、俺は!だから、殺してアリエナイザー呼ばわりされるのが、俺の幸せだ」
突然ジュンキー教官がイバーサの前に立ち塞がった。
イバーサ「ジュンキーのおっさん!」
244ベスト・スマイル【4】:04/11/22 15:17:46 ID:AMF8lVQE
ジュンキー「この私を忘れたとは言わせねぇ!タケーガ星宇宙警察学校一の問題児が!」
イバーサ「五月蝿い!学生時代の話なんざ、とっくの昔に忘れたね」
ジュンキー「学生時代もお前は学校の番長だった。だけど、根は素直で優しく、悪い事をしたら謝る男だったよ
でも、犯罪だけには手を出すなと授業で何度も言ったはずだ、俺は!」
イバーサ「だが俺は昔の俺と別れた。警察学校を卒業した俺は、故郷のガーミヤ星に帰ったんだよ
そしたら、タケーガ星行ってる間に親が両方死んでてな、そしたらアブレラと名乗る男がやって来てさ、お前に幸せをやるとか言って、俺にこの銃をくれたのさ」
ジュンキー「その銃・・・若しかして、ビル街や住宅街で話題の連続発砲事件の犯人もお前なのか!」
イバーサ「あぁ、そうだよ。俺はアブレラには感謝してるよ。怪重機とか、イーガロイドとかもレンタルしてくれるしね」
ジュンキー「生徒を脅した金でそんな物を買ってたのか」
ウメコ「なんて卑怯な奴なの」
センちゃん「お前だけは許さない!」
そこへ、マシンドーベルマンとマシンハスキーとマシンボクサーが到着した。
バン「悪ぃ、遅れてすまん」
センちゃん「バン達、下がってて。」
バン「え?」
センちゃん「奴は俺がデリートする」
245ベスト・スマイル【5】:04/11/22 15:23:56 ID:AMF8lVQE
テツ「でも、そろそろ囮になる刑事も決めないと・・」
バン「俺が囮になるよ」
ホージー「バンで大丈夫か?」
バン「俺は大丈夫だ。だけど今はセンちゃんの方が問題だろ、相棒!」
ホージー「相棒ってゆーな、バン!・・・よし分かった。
センちゃんに現場を任せ、バンを囮に使う。俺とジャスミンはイバーサのアジトに潜入、ウメコとテツは学生の避難誘導を頼む」
全員「ロジャー」
ホージーの指示通り、皆が動き出した。
ジャスミン「イバーサのアジトなんて分かるの?」
ホージー「大体の見当は付いてある。俺に従うべきだ」
ジャスミン「ロジャー」
2人は、洞窟の様な場所に到着した。
ジャスミン「ココがアジトね」
ホージー「ココにある金全ては殺された生徒の遺物だ。デカベースの鑑識班へ持って帰るんだ」
246ベスト・スマイル【6】:04/11/22 15:30:02 ID:AMF8lVQE
ジャスミンとホージーは変身して、金庫を発見した。
ジャスミン「金庫にある金全てが生徒の遺物なのね」
ホージー「いや待て・・鑑識班に連れて帰ると、ジュンキー教官に情けない姿を見せる羽目になる。
ジャスミン、金庫の金は学校に寄付して、後は俺達でイバーサを食い止めよう」
ジャスミン「でもそうしたら、余計にジュンキー教官にカッコ悪いわよ」
ホージー「そうでもしないと今は、それしか方法が無いんだ」
ホージーはディースナイパーで金庫を破り、収納されてある金全てを手に入れた。
ホージー「ジャスミン、マシンドーベルマンで学校へ行き、校長室にある金庫にこの金を入れるんだ」
ジャスミン「ええ。ホージーは?」
ホージー「俺は、ウメコ達に連絡を取る。その後は、このアジトを暫く捜査するよ・・・
どうやら、イバーサはまだ何か事件を起こしたに違いないと思ったんだ、あの銃を見てな」
ジャスミン「心当たりがあるようね」
ホージー「ああ。俺の勘に狂いは無い。」
ジャスミン「じゃホージー、任せたわよ」
ホージー「ロジャー」
マシンドーベルマンに乗ったジャスミンは学校へ戻った。
ホージー「そうか分かったぞ・・・イバーサが起こした事件の真相が」
247ベスト・スマイル【7】:04/11/22 15:34:53 ID:AMF8lVQE
その頃ウメコとテツは、学校で生徒の避難誘導をしていた。
テツ「ウメコさん、2年生の誘導終わりました」
ウメコ「私は、1年生の誘導終わったわ。これで後は3年生だけね」
2人は、3階へと繋がる階段を登ろうとしたその時、テツが何者かに撃たれた。
ウメコ「テツ!テツ、しっかり!」
ウメコがテツを心配している間にスワンが3年生を誘導したと、スワンから通報が入った。
テツが目を覚ましたのは、5分後だった。
テツ「うっ・・・ココは・・」
ウメコ「3年生の誘導がスワンさんがしてくれたわ」
テツ「これから俺達どうします?このまま学校にいても、いつココで生徒が恐喝されるか分かりませんよ」
ウメコ「バンとセンさんの所へ行くしか無いわね」
ウメコとテツは走り、体育館裏へ急行した。
248ベスト・スマイル【8】:04/11/22 15:43:38 ID:AMF8lVQE
ジャスミンも金庫の収納を終えたのか、既に体育館裏へ来ていた。
ジャスミン「テツとウメコ、遅いよ」
テツ「すいません」
ウメコ「バンは・・?」
ジャスミンは黙って、バンの所を指差した。
ウメコとテツはジャスミンが指差した場所を目撃すると、何とバンが処刑台に吊れられていた。
イバーサ「宇宙警察も一人欠けただけで、ココまで弱くなるとはな・・・」
そして気付くと、ホージーも処刑台の上だった。
ホージーは洞窟で待機していたが、それをバーツロイドに目撃されたのが運悪く銃で撃たれ、この有り様だった。
ジュンキー教官「イバーサ、元の優しいお前は消えたのか・・?」
イバーサ「そのとーりだ!俺だって、幸せを手にしたいんだよ!俺の幸せは昔から、俺だけの世界を作る事。
その為には、邪魔な奴を抹殺するしか方法は無いんだよ。来年定年の癖に!」
センちゃん「イバーサ!卑怯な悪事は俺が許さないぞ!
エマージェンシー!」
センちゃんがSPライセンスを構えようとしたその時、左腕を狙撃されて、出血してしまった。
センちゃん「イバーサ・・・」
ジュンキー教官「江成、無茶はするな」
ホージー「一旦帰るぞ」
バン「相棒、俺はセンちゃんをハクタクさんの所に連れて行くよ」
ホージー「相棒ってゆーな!」
センちゃんは傷を負ったままの敗北となった。
249ベスト・スマイル【9】:04/11/22 15:57:00 ID:AMF8lVQE
ハクタクの薬局の奥には、ちょっとした治療室もあった。
ハクタク「へぇ〜、イバーサにやられるとは、センちゃんも宇宙警察の身としてはまだ半人前じゃのう」
バン「イバーサを知っているんですか?」
ハクタク「知っているも何も、わしがまだ40代くらいの頃は、よく学生だったイバーサの傷の治療をしたもんじゃ」
センちゃん「そんなに傷を作ったんですか」
無理をしてセンちゃんが立ち上がろうとしたが、無理だった。
バン「寝てろよセンちゃん!現場は俺達でするからさぁ」
センちゃん「だけど俺は・・・、何かイバーサを、自分と重ねてみたんだよ」
バン「何かあったのか」
センちゃん「どんな宇宙人でも、どんな小さな罪を作ってしまえばアリエナイザーになる。
宇宙警察学校では何度もジュンキー教官に言われたっけ・・・」
バン「それと関係あるのか?」
センちゃん「思い出したんだよ、俺は前にイバーサとタケーガ星で一度会った事あるんだ。候補生時代の初めての捜査実習でさ、商店街を一人で事件の捜査を任されたんだけど
そこの泥棒が逃げ足速くてさ、追いかけられなかったんだ。でも俺は諦めずにずっと走った。だけど、俺の負けだった」
バン「悔しくないのかよ、センちゃん?」
センちゃん「十分悔しいと思っているさ・・・でも信じようよ、お互い宇宙警察学校を出た身じゃないか」
バン「何か隠し事してるな、今日のセンちゃん」
センちゃん「ああ。俺もその泥棒に対抗する為に、時価数億円もする宝石を盗んだんだ」
バン「悪いじゃないか」
センちゃん「でもその宝石は、貧しい孤児にあげたんだ。欲しかったって言ってたから。
だから、どんなに小さな罪でも、作ろうと思えば作れる。
俺達宇宙警察は、アリエナイザーになる可能性も秘めているんだ」
ハクタク「センちゃん・・」
センちゃん「アリエナイザーにならない為にも頑張ろうよ」
バン「傷は大丈夫か?」
センちゃん「ジュンキー教官とマシンブルの運転中に約束したんだ。
絶対イバーサをデリートする!ってね」
250ベスト・スマイル【10】:04/11/22 16:04:29 ID:AMF8lVQE
その頃ホージー達は、マッスルギアを装備したイバーサに苦戦していた。
ホージー「バンとセンちゃん、やけに遅いな・・!」
ジャスミン「しかも何よ、このマッスルギア・・」
ウメコ「何か、この前のギャンジャバが着たマッスルギアよりも強くなってる」
そこへアブレラが姿を現した。
アブレラ「地球署の刑事達、ご機嫌いかがかな?」
テツ「エージェント・アブレラ!」
アブレラ「私が開発したニューバージョンのマッスルギアはどうかな?」
ホージー「ニューバージョン・・・新型か?」
アブレラ「さよう。お前達が攻撃すれば攻撃する程、イバーサが繰り出す技の衝撃は倍になっているんだ
だから君達がイバーサをデリートする確立は0に等しいのさ」
ジャスミン「もうイヤっ!・・・こんなせーかつっ!」
ウメコ「アブレラ、ずるい手を使わないでよね!」
テツ「灼熱拳・ファイヤーフィスト!」
テツが攻撃したが、イバーサのマッスルギアがそれを吸収した。
イバーサ「きかねぇな、そんな技は。こっちからいくぜ!」
イバーサの突進がデカブレイクに当たった。
テツ「ナンセンス・・!」
ジャスミン「そんな、テツまで・・」
ウメコ「どうしたらいいの?」
251ベスト・スマイル【11】:04/11/22 16:12:57 ID:AMF8lVQE
そこへ、ジュンキー教官が駆けつけた。
ジュンキー教官「地球署刑事、江成はどうした?」
ホージー「それがまだ来てません」
ジャスミン「バンもよ」
ウメコ「もう、この世の終わりね・・・」
デカピンクがイバーサに踏み潰された。
ジャスミン「ウメコ・・・」
イバーサ「この星のデカレンジャーも、俺をデリートできねぇとは情けねえな」
アブレラ「イバーサ君、このまま怪重機でビルを爆破してみてはどうかな?」
イバーサ「面白い話じゃねぇか!」
イバーサはアブレラに金を渡すと、イバーサは左腕に装備したブレスレットのスイッチを押した。
すると、地下から怪重機パワフルハンターが召喚された。
急いでイバーサはコックピットに乗り、パワフルハンターを動かした。
パワフルハンターは、一秒間もの間に、複数のビルを破壊した。
イバーサ「快感だねぇ、こりゃ」
デカベースロボがそこへ立ち塞がった。
ボス「バン達が来るまでの時間稼ぎは、この俺だ!」
デカベースロボを見てイバーサは不思議な笑みを浮かべていた。
イバーサ「地獄の番犬か。ちょうど良い。実際の地獄に行って貰おうかな。」
パワフルハンターの光線が当たり、デカベースロボに当たったが、ボスは大丈夫だった。
だが、変身は解けていた。
ボス「センにバンの奴、何をしている・・」
252ベスト・スマイル【12】:04/11/22 16:20:34 ID:AMF8lVQE
そこへ、パトウイング1とパトウイング3が駆けつけた。
バン「イバーサ!もう遊びは終わりだ!」
センちゃん「大人しく覚悟しろ!」
イバーサ「往生際の悪い奴だな全く・・やれれに来たのか!」
センちゃん「シグナルキャノン!」
シルナルキャノンを連射すると、光線パネルが破壊された。
ホージー達は正気を取り戻し、ボスも変身の解除が治った。
ホージー「遅いぞ、バンにセンちゃん!」
センちゃん「皆、行くよ〜!」
残りのメンバーも変身した。
5人「「「「「特捜合体!!」」」」」
テツ「特捜変形!」
5体のパトウイングは変形し、デカウイングロボとなった。
デカバイクは変形し、デカバイクロボになった。
5人「「「「「ビルドアップ・デカウイングロボ!」」」」」
テツ「ビルドアップ・デカバイクロボ!」
2つのロボがパワフルハンターに立ち向かった。
センちゃん「イバーサ!お前だけは絶対に許さん!特捜変形・デカウイングキャノン!SPライセンス・セット!」
5人「「「「「ファイナル・バスター!」」」」」
パワフルハンターに命中したが、パワフルハンターからイバーサは脱出した。
センちゃん「ゴッチュー!」
253ベスト・スマイル【13】:04/11/22 16:28:11 ID:AMF8lVQE
イバーサはふらついていた。
イバーサ「アブレラがくれた銃さえあれば、こんな町も・・!!」
そこへ、デカレンジャーとジュンキー教官が立ち塞がった。
ジュンキー教官「覚悟したまえ、イバーサ!」
バン「お前の悪行もこれまでだな」
イバーサ「何ぃ?」
センちゃん「実は気付いたんだよ、最初から。
貴方、宇宙マフィア団のスパイとして、宇宙警察学校の生徒を抹殺する為に善良な生徒と偽り、内部から潜入した。
学生時代は善良な行動ばかりしていたが、卒業と同時に悪人となった・・いや、戻った。
つまり貴方は元から、自分だけの幸せを手にする為に、自分以外のエイリアン全てを抹殺しようと言う特別指定凶悪犯だよ!テツから聞いたよ」
イバーサ「ばれちゃ、しょうがねぇな」
イバーサは自らマッスルギアを脱いだ。
イバーサ「お前の推理は確かにそうだ」
バン「推理の天才なんだよ、センちゃんは!」
ホージー「ジャッジだ、センちゃん!」
センちゃん「ガーミヤ星人イバーサ!
宇宙警察学校の候補生見習い及びメガロポリス高校学生の連続殺人及び、オフィス街の発砲罪、そして連続で宇宙警察の財産を奪った罪で・・・
ジャッジメント!」
結果はデリート許可だった。
センちゃん「マーフィー、キーボーンだ!」
センちゃんがキーボーンを投げると、マーフィーはディーバズーカとなった。
254ベスト・スマイル【14】:04/11/22 16:34:13 ID:AMF8lVQE
センちゃん「ターゲット・ロック!」
4人「ストライクアウト!」
ディーバズーカから光線が放たれ、イバーサは爆発と共にデリートされた。
センちゃん「これにて一件コンプリート!この世に解けない謎はない」
一時間後、センちゃんはジュンキー教官と別れた。
センちゃん「また会える日を楽しみにしてますよ」
ジュンキー「江成、また推理がうまくなったな」
センちゃん「ハイ」
ジュンキー「またな!早く彼女作れよ!」
ジュンキーは送迎ロケットに乗り、帰還した。
センちゃん「とんだ事件だったな・・・」
バン「なかなか良い教官だったじゃねぇか」
センちゃん「バン、俺達アリエナイザーになっちゃいけないんだよな」
バン「ああ、絶対にな」
センちゃん「デカベースに帰ろうぜ」
ナレーター「宇宙警察の刑事でも、アリエナイザーになれる可能性を秘めている。
しかしそうならない為にも、正義を守らなければいけない。
恩師の教え子をデリートしたセンちゃんは、改めてその事実を実感した。
これからも、地球で起こる様々な事件を頼むぞデカグリーン!
戦え、特捜戦隊デカレンジャー!」
255ベスト・スマイル【オマケ】:04/11/22 16:39:00 ID:AMF8lVQE
EDコント
ホージー「一流の宇宙警察を育てるのが、宇宙警察学校だ」
ジャスミン「思い出せば、色んな教官がいたわね」
ウメコ「学校は、大体何処の星にもあるのよ」
センちゃん「卒業すれば、宇宙警察の刑事になれるんだよ」
バン「俺もアリエナイザーにならない為にもお仕事頑張るぜ!」
テツ「ナンセンス!」


次回予告
?「お姉ちゃん、あんな奴もデリートできないの?」
ジャスミン「しょうがないじゃない、私は・・・」
?「あの人の事、好きなんでしょ?」
ウメコ「若しかしてジャスミン・・・」
ナレーター「エイリアン・ロマンス。君のハートにターゲットロック!」

256名無しより愛をこめて:04/11/22 20:06:45 ID:sPg1dSoa
>>255
GJ(・∀・)!! 
是非とも貴方の話で本編やってほしいです!これからも頑張ってくださいね。
257デカレン小説:04/11/23 00:24:38 ID:09v8+Eou
わーい自分以外のデカレン書き手さんが来た。
次回予告もあると言う事は次も期待していいんですか?
ジャスミン編のようですが楽しみに待ってますよ。

では自分も次回予告。(自分もまたジャスミン編だけどその辺りは勘弁・・・)

?「地球署刑事、胡堂小梅を出せ!」
何故か私服のウメコ「ヘックシュン!誰か噂してるのかな」
ボーイズ一同「「「「こんな肝心な時にっ!!」」」」
ボス「その要求を呑む事は出来ない」
ジャスミン「ボス、私がウメコになります!」

フォーウス・ピンク  君のハートにターゲットロック!
258ベスト・スマイル【解説】:04/11/23 08:39:30 ID:G+qZU1ht
アリエナイザー・ゲスト宇宙人のネーミングについて
タケーガ星人ジュンキー
殆どのセンちゃん編を担当している武上純希から。
ガーミヤ星人イバーサ
ガーミヤ:大御所有名声優:神谷明から。
イバーサ:神谷明が演じた「シティハンター」の主役:冴羽僚から
259次回予告間違え:04/11/23 13:22:11 ID:G+qZU1ht
次回予告でミスがありましたので、訂正します。
?「そろそろ決着を付けましょう」
バン「あんな女なんかに、負けてたまるか!」
?「宇宙警察失格ね、貴方」
ウメコ「絶対負けられないんだから!」
ナレーター「フォーエバー・ライバル。君のハートに、ターゲット・ロック!」
260フォーエバーライバル【1】:04/11/23 13:39:24 ID:G+qZU1ht
その日の地球署は、いつもと変わらない雰囲気だった。
テツが仲間達にコーヒーを入れて、一服している。
ジャスミン「暇ね〜ここ最近」
ホージー「ここ一週間、アリエナイザーも怪重機も、アブレラでさえも、地球に現れてない」
センちゃん「何かあったんだろうと思うよ、俺は」
バン「何言ってんの?平和が一番だよ、平和が!」
ウメコ「そーよ、そーよ!」
センちゃん「だと良いけど・・・」
そこへ、スワンさんが封筒を持ってやって来る。
スワンさん「ウメコ、手紙が届いてるわよ」
ウメコ「私に?」
びっくりした表情でウメコはスワンから手紙を受け取った。
手紙を開けた途端、ウメコは溜め息を思わず漏らした。
ウメコ「何で地球署に来るのよ〜・・」
そう言うとウメコは何処かへ出た。
ジャスミン「何処行くの?」
ウメコ「お風呂入って来る〜」
ボス「ウメコ・・」
261フォーエバーライバル【2】:04/11/23 13:48:08 ID:G+qZU1ht
バスルームでウメコは、不安な表情を浮かべていた。
ウメコ「まさか彼女が地球署に来るなんてね・・」
ウメコは、浴槽に顔を沈めた。
ウメコはお風呂から上がると、自分の部屋へ即行で帰った。
ウメコ「よりによって、明日なんて・・」
ジャスミンがノックしてきた。
ジャスミン「ウメコ、ウメコ!」
ウメコ「ジャスミン・・・?」
ジャスミン「開けて頂戴。テツがケーキ買って来てくれたの。食べる?」
ウメコ「うん、食べる、食べる」
ジャスミンが部屋に入って来た。
ジャスミン「分かってるわよ、マージュでしょ?」
ウメコ「うん。明日マージュが地球署に来るって」
ジャスミン「なら何で皆に言えなかったの?ボスにも言わないなんて・・・」
ウメコ「マージュったら、絶対私達に挑戦してくるに違いないわ」
ジャスミン「2年前のリベンジは出来そう?」
ウメコ「任せてよ!私は2年前と違ってデカピンクなんだから!失敗は許されないわよ!」
ジャスミン「そう。なら良いけど・・」
ウメコ「オーザワ星人マージュ・・・口に出して言いたくないくらい、ムカツク名前ね」
ジャスミン「ウメコにとっては永遠のライバルなんだもん、仕方無いわ」
ウメコ「それでも、あんまりよ。でもこっちは、特キョウのテツがいるわ。きっと大丈夫よ」
ジャスミン「明日万が一の場合があったら、私がエスパー能力で何とかするから」
ウメコ「宜しくね、ジャスミン!」
262フォーエバーライバル【3】:04/11/23 13:54:32 ID:G+qZU1ht
翌朝、バン達は朝食を済ませた後、デカベースの掃除をしていた。
デカルームを掃除していたバンは、奇妙な風船を発見する。
バン「全くウメコったら、こんな所に風船を置くなんて・・まるで子供だな」
バンがホウキで風船を突くと、突然風船が煙幕と共に爆発した。
バン「ウワッァ!・・・なんだよ一体?」
バンが後方を調べると、一人の女性が怪しげな笑みを浮かべていた。
マージュ「貴方、地球署の刑事?」
バン「俺はバン。赤座伴番だ」
マージュ「地獄の番犬・ドギー:クルーガーに選ばれたとでも言いたいみたいね?」
バン「ああ、その通りさ」
マージュ「胡堂小梅はココにいるのよね?」
バン「何だ、ウメコの友達かよ!最初に言ってくれれば助かるのに・・・」
マージュ「あんな小娘と一緒にしないでよね・・・」
マージュは握手していた手を下ろした。
マージュ「私はオーザワ星人マージュ。胡堂小梅とは、ただの知り合いだから」
バン「そうか。とりあえず、上がれよ。コーヒー入れるから」
マージュ「ふぅん。意外と優しいのね」
バン「それもそうだ!地球署は全宇宙警察部署好感度ランキング1位だからな、文句無しだぜ」
263フォーエバーライバル【4】:04/11/23 14:07:25 ID:G+qZU1ht
バンに案内されたマージュは、ホージーとセンちゃんと出会った。
バン「驚いたな、ウメコの友達だなんて」
マージュ「だから友達だなんて一言でも言ってないわよ!」
テツも加わり、何故か緊迫した雰囲気が漂っていた。
ホージー「確かジャスミンに聞いた話だが、ウメコには永遠のライバルが存在すると」
センちゃん「それが君かな?」
マージュは暫く黙って、肯いた。
テツ「ナンセンス!ウメコさんのライバルなら、ライバルだと正直に言えば良いじゃないですか!」
マージュ「彼女とは・・・もう縁を切ったのよ」
ホージー「ユー・アー・フール!プリーズ・マスト・カインド!」
センちゃん「ウメコに会いたいみたいだね。あいにく彼女は今パトロール中でね」
そんな時、そこへマシンブルが帰ってきた。
ウメコとジャスミンが降りて来た。
ウメコ「マージュ・・!!」
マージュ「地球署の刑事になったのね、おめでとう」
ウメコ「前にも言わなかったっけ、その言葉!」
マージュ「へぇ・・デカレッドにデカブレイクと地球署は更な進化も遂げたのね」
ウメコ「スワットモードも忘れないでね!」
264フォーエバーライバル【5】:04/11/23 14:16:01 ID:G+qZU1ht
マージュ「胡堂さん、貴方がのんびりしていられるのも今日で最後よ」
ウメコ「それはこっちの台詞よ!」
マージュ「なら、一つだけ貴方に解決して欲しい事件があるの」
ウメコ「望む所よ!」
マージュ「薬物の取引が何処かで行われているわ。その取引を止める事出来るかしら、胡堂さん?」
ウメコ「解決すれば良いんでしょ?簡単よ!」
バン達は、呆然としていた。
ホージー「ジャスミン、説明してくれないか?」
ジャスミン「あぁ、あの娘はオーザワ星人マージュ。ウメコとは候補生時代からのライバルなの。
卒業してもずっと、喧嘩や言い争いや競争をしてきたの。どうやらウメコは、マージュの嫌味な言動が気に入らないみたいで」
センちゃん「そう言えば、俺も候補生時代にマージュから挑戦を受けた事があるな」
テツ「俺もありました!・・・何か、大量の爆弾が入ったトランクを発電所まで運ぶと言う任務でした」
センちゃん「俺は、地下に隠された暗号を解いて、宝石を盗んで来ると言う任務だった」
ホージー「彼女の挑発はクレイジーと言う訳か」
テツ「でも問題は今回の任務ですよ」
ジャスミン「私とテツがウメコをサポートする。ホージー達はバンと一緒に別の事件を」
ホージー「別のルートを通り、同じ事件を解決するのか」
ジャスミン「そーゆー事!」
265フォーエバーライバル【6】:04/11/23 14:21:43 ID:G+qZU1ht
ホージー、センちゃん、バンの3人はデカマシンに乗り、それぞれ違う場所へ向かった。
一方海辺の埠頭では、ウメコが取引現場を押さえていた。
ウメコ「何よ取引って?普通の場所じゃない」
そこへ、ジャスミンが現れる。
ジャスミン「やぁ!」
ウメコ「ジャスミン!」
ジャスミン「ホージー達は別のルートを通る様に指示を出したから大丈夫よ」
ウメコ「でもマージュには負けたくないもん」
ジャスミン「分かってるわ、ライバルだもんね」
ウメコ「ジャスミン・・・」
トランクを持ったバーツロイドが倉庫から出て来た。
ウメコ「大人しくしなさい!」
ジャスミン「地球署刑事が相手になるわ!
バーツロイド「○▽□%$☆※・・!」
ジャスミン「怪重機を用意した!って言ってるわ」
ウメコ「仕方無い。テツに連絡しといて。デカバイクで向かえって」
ジャスミン「ロジャー」
266フォーエバーライバル【7】:04/11/23 14:25:02 ID:G+qZU1ht
バーツロイドが用意した怪重機・ミクロコマンダーは、凄くミニサイズの怪重機だった。
ウメコ「何、これ!可愛い〜」
ウメコは怪重機を拾うと、突然怪重機からミサイルが放たれた。
ウメコ「キャァッ!」
ジャスミン「山椒は小粒でピリリと辛い・・・」
ウメコ「でも、マージュだけには負けたくないわ!」
だがそこへイーガロイドが出現した。
イーガロイド「マージュの敵は、俺の敵でもある!」
イーガロイドは、デカイエローが相手をする様になった。
ジャスミン「ウメコ、逃げて!」
ウメコ「ロジャー・・・」
閑静な住宅街の中にあるごく普通のマンション・・・・。
その屋上で男は一人タバコを吸っている。
いや、“男ではあるが人間ではない”。彼は別の惑星から移住してきた異星人なのだ。
しかし異星人が地球に住むと言う事は決して珍しくない。むしろ当たり前過ぎて誰も驚こうとはしないのだ。
ただ一つ、アリエナイザーと呼ばれる者を除いては・・・・・・。

「そこまでだ!トレク星人K・ムサシ!!」
そう叫びながら赤、青、緑、黄色、桃色といったカラフルなスーツに身を包んだ五人組がドアを蹴破り入り込んできた。
デカレンジャーだ。彼等は宇宙の武器マニアとして知られるアリエナイザー、K・ムサシが
某区のマンションに潜伏中という情報を嗅ぎつけここにやって来たのだ。
「K・ムサシ。お前には武器の不法所持並びに窃盗の疑いで逮捕状が出てる。デカベースまで来てもらうぞ!」
青いスーツを着た男=ホージーが叫ぶ。しかしK・ムサシは全く動揺せず、それどころか笑みを浮かべていた・・・・。
「!なに笑ってやがる!!」
赤いスーツの男=バンが大声で叫んだ。そして、K・ムサシがその重い口を開く・・・・。
「君たちも知ってのとおり私は武器マニアだ。君たちを簡単に倒せる武器など、いくらでも持っている。」
K・ムサシは懐から細く小さい棒の様な物を取り出し、吹き鳴らした。
しかしその音は誰にも聞こえない。おそらく犬笛か何かだろう。
だが何故K・ムサシは急に犬笛を鳴らしたのか、自分達を倒せる武器とは犬笛なのか・・・・
バンはその事ばかり考えていたが、考えれば考えるほど頭が混乱してくる。
その時だった。
 ボゴォォォォォン!!
凄まじい爆音と共にマンションの壁がはじけ飛び、中から何者かが姿を現した。
その姿はクリスト星人に酷似していたが少し違う。眼は付いてるが黒目が無く、
体毛の色はやや灰色に近く、手足には鋭い爪がある。
それは正に昔のホラー映画に出てくる狼男そのものだった。
「赤ずきんちゃんじゃなくてもご用心ね・・・・。」
黄色いスーツの女性=ジャスミンが呟くどほぼ同時に怪物がデカレンジャー目掛けて走り出した。
怪物とデカレンジャー達の距離は一気に縮まり、バンがその巨体に突き飛ばされる。
「くっそぉ!やりやがったなぁ!!?」
そう叫びながらバンがディーマグナムを抜き、引き金を引く。
一発、二発、三発、四発と、放たれた弾丸は続けざまに怪物の身体に辺り、火花が散る。
しかし怪物には傷一つ付ける事が出来なかった。
269新小説予告:04/11/26 21:27:42 ID:VBxkZaTn
?「君、アイドルにならない?僕がプロデュースしてあげる」
バン「マジかよ?」
ウメコ「胡堂小梅、アイドル刑事としてデビューします!」
?「馬鹿め・・」
ナレーター「アイドル・デビュー。君のハートにターゲット・ロック!」
270アイドル・デビュー【1】:04/11/26 21:35:41 ID:VBxkZaTn
その日ウメコとセンちゃんは、商店街をパトロール中だった。
センちゃん「事件の手掛かりは無いみたいだね、ウメコ」
ウメコ「早くデカベースに帰ろうよ〜、お腹空いた〜」
センちゃん「仕方無い、パトロールを中断して帰ろう」
ウメコ「やったぁ〜」
その時、2人の耳元に女性の悲鳴が聞こえた。
女性「キャァ〜・・・誰か助けて〜」
2人は急いで、悲鳴の主である女性の元へ駆けつけた。
ウメコ「どうしました?」
女性「引っ手繰りに、財布を奪われました。早く強盗を追って下さい」
センちゃん「ロジャー!」
2人は急いで走って駆けつけた。
男は女性の財布を持って必死で走った。
が、ウメコが男の前に立ち塞がった。
ウメコ「そこまでよ、貴方!」
男「宇宙警察か。・・・しょうがねぇ、逃げるしか・・」
だが後ろにはセンちゃんが待機していた。
男「ウワッァァァ〜・・」
センちゃん「ちょっと署まで来て貰うよ」
センちゃんはディーワッパーで男を逮捕した。
ウメコ「これにて一件コンプリート♪」
ウメコは女性に財布を渡した。
ウメコ「ハイ、どうぞ」
女性「ありがとうございます」
その光景を見ていた紳士服の男性がウメコに声をかけた。
カスーオ「君のテクニック、見せて貰ったよ」
ウメコ「嫌ぁ、それほどでも・・・」
カスーオ「君、アイドルにならない?僕がプロデュースしてあげる」

271アイドル・デビュー【2】:04/11/26 21:48:37 ID:VBxkZaTn
ウメコは、酷く感激した。
ウメコ「マジですかぁ?やったぁ〜!私、頑張ります!」
カスーオ「私はロプリホ星人カスーオ。まぁ、宇宙の様々なアイドルは私がプロデュースしてるよ。せっかくだが明日の正午、仕事いいかね?」
ウメコ「ハイ!私、胡堂小梅!ウメコって呼んでください!」
カスーオ「俺は君がプロデュースするよ」
デカベースから帰ると、バン達は既にウメコの異変に気付いていた。
バン「何かあったのか、センちゃん。ウメコの様子が変だけど」
ウメコは異様にはしゃいでいたのだ。
センちゃん「無理も無いよ。あんな大物プロデューサーにスカウトされたら」
ホージー「まさかセンちゃん、ロプリホ星人カスーオか?」
バン「知り合いか、相棒?」
ホージーは肯いた。
ホージー「コレを見ろ」
ホージーは、昨日の新聞を出した。
一面には、「またもカスーオ、新人歌手をプロデュース」と大きく書かれてある。
ジャスミン「余程の大物みたいね」
テツ「でも何故ウメコさんが・・・ナンセンス過ぎます」
ボスは黙って、マスターライセンスで指示を出した。
ボス「済まんがウメコ、アイドル刑事として今はデビューするんだ」
ウメコ「ロジャー」
ボス「アリエナイザーの策略が裏で手口を引いてるかも知れない。早目に捜査するんだ」
ウメコ「頑張ります、私!」
ジャスミン「ウメコ・・」
272名無しより愛をこめて:04/11/27 23:11:44 ID:R/Pl/hRC
初めて書き込みます。
このスレに出ていたデカの小説のエピソードがすごく面白かったので私も1つ投下したいのですがよろしいでしょうか?
まだ完結してない作品があるみたいなので一応許可をもらいたいのですが。
273デカレン小説:04/11/28 00:07:57 ID:muSCmi6H
>272さん
別に良いと思いますよ。
と言うよりバンバン(デカレッドではない)ストーリー書かないとこのスレもたないですからw

早速投下願います!
274デカレン小説:04/11/28 00:08:55 ID:muSCmi6H
あとメル欄に「sage」って入れたり、連続規制に引っかからないように注意してくださいね。
275272:04/11/28 00:14:49 ID:E95bbHIL
ありがとうございますですー。では、早速その辺に気をつけながら投下したいと思います♪
では、「マイスウィート・リターンズ」開始です!
276「マイスウィート・リターンズ」@:04/11/28 00:18:04 ID:E95bbHIL
「ふーっ、報告書完成っ!」
 満面の笑みで机の上にどんっとバンが報告書を置く。このところ大きな事件というものは少なかったが、アリエナイザーによる軽犯罪等の事件が続発していたために報告書はかなりの内容となった。と、横から手が伸びてそれを奪い取った。
「またどうせ四字熟語と誤字脱字のオンパレードだろうが…」
「なんだよ相棒!俺だって少しは成長してるんだぜ?」
「相棒じゃない!まあそんなに自信があるのなら、俺が見てやる。」
 相棒、と呼ばれたホージーはその言葉をぴしゃりと跳ね除けると、取り上げた報告書にさっと目を通した。ぱらぱらとページをめくる音が、静かにティータイム中のデカルームに響く。と…ホージーの顔色が変わった。
「…おいバン。」
「え、何?何かまずいところでもあったか?」
「お前…これホントに自分で書いたのか?まさかカンニングなんかしてないよな?」
 ホージーの突拍子もない発言にずるっと椅子から滑り落ちるバン。しかしいつものように静寂を破る怒鳴り声を上げ、バンはホージーに詰め寄った。
「お、おいちょっと待てよ!そんなこと俺がするわけねーだろ!?」
「そうだよホージーさん。大体、報告書のカンニングなんて聞いたことないよぉ?」
 ウメコがくいっとカップのお茶を一口飲んでバンのフォローに入る。確かにウメコの言うとおりだった。報告書をカンニングしたところで、事件の内容が同じはずはないのだし報告書の出来がよくなるわけではない。しかしそこで意地悪に笑ってセンが口を開く。
「どうしたんだいホージー。バンの報告書に何か問題でもあったのかな?」
「いや、問題はないんだ。だが…」
「だが?」

「…むしろ…パーフェクトなんだ。」
277「マイスウィート・リターンズ」@:04/11/28 00:21:48 ID:E95bbHIL
「え、どれどれ?」
 そこにホージーの背後に回りこんで報告書を覗き見るテツ。と、その目が丸くなって驚きの色に染まる。
「すごい…四字熟語もないし、誤字脱字もない。」
「へっへーん。まあ分かんないところは辞書見ながら書いたけど、それ以外はマジで自力だぜ?どーだ参ったか!」
 誇らしげにピースサインを出すバン。と、ジャスミンが2人から報告書を奪ってさらっと斜め読みすると、ほぅと声を上げて口を開き、ドギーの机の前に置いた。
「これはこれは…おどろき桃の木サンショの木。ボス、どうですか?」
「…うむ、確かにいい出来だな。ひらがなが少し気になるが、誤字も脱字もなく分かりやすい。ご苦労だったな、バン。」
 バンの報告書の出来にドギーも満足げに頷く。バンはガッツポーズを決めて大喜びをした。
 いつも出来の悪い報告書のせいで居残りをすることが多かったのだからよほど嬉しかったのだろう。ウメコとハイタッチを交わし無邪気に喜ぶバン。と、ふと思い立ったようにセンが口を開いた。
「それにしても、突然どうしたのさバン。何か嬉しいことでもあったの?」
「へへへ〜…さすがセンちゃん。勘がいいよなー。」
「もったいぶるな。一体何があったんだ?」
「いやぁ…実はさー…俺、明日の休みにマイラさんとデートすることになったんだよ!」

「ほう?」「あれま。」「えぇ〜!?」「えっ!?」「ホワッツ!?」

「マイラさんから連絡があって、明日一緒に街に出かけませんか?ってさ!一日千秋の思いで待ってた甲斐があったぜ!!そのデートを居残りで台無しにしちゃいけないからな。てなわけで、みんなお先にー!」
 鼻歌交じりでデカルームを出て行くバン。残された5人はしばし呆気に取られたままその背中を見送るのだった…

278「マイスウィート・リターンズ」B:04/11/28 00:24:50 ID:E95bbHIL
「それにしても、バンも一途だよねぇ。まだマイラさんのこと好きだったなんて。」
 翌日、センはのんびりと背伸びをしながら口を開いた。当然話題は、今日非番でマイラに会いに行っているバンのことである。
 思えば、マイラと初めてバンが出会ったのは、地球署に配属になって初めて張り込みを担当させられた事件の最中でだ。
 同じザムザ星人で、脱獄犯のシェイクの元恋人であった彼女をマークせよとの命令を受けたバンだったが、
 彼女に一目ぼれしたことで張り込みの相手と接触してはならないというルールを破ってしまい、事件を外されたりデカであることを隠していたことに腹を立てられるなど散々な一件であった。
 しかし最終的には何とか事件は解決、汚名を晴らしたバンもマイラと和解したのだった。もっとも、マイラはバンを「真実で結ばれた友人」と呼ぶだけで、バンの思いは報われなかったのだ。
「一目会ったその日から、恋の花咲くこともある。一途なのよね、バンって。」
 ジャスミンもセンの言葉に頷く。単純な性格なのは欠点だが、バンの性格はよく知っている。猪突猛進。その言葉がまさにふさわしい。と、そこにいつものバスローブ姿でウメコが姿を現した。
「は〜、さっぱりさっぱり♪」
「ウメコ、またお風呂行ってたの?」
「うん!あれ?ホージーさんとテツはどうしたの?いないみたいだけど…」
「2人ならパトロールよ。でも…」
 そう言って、センと目を合わせて笑うジャスミン。1人わけの分からないウメコは小首を傾げるだけだ。センはそんなウメコににっこり笑うと、指を立てて得意げに言った。
「ウメコ、今日はバンは何でいないんだっけ?」
「それは、マイラさんとデートで…あぁっ!」
「そう。きっとあの2人もパトロールとか何とか言って…気になってたりしてね。」

279「マイスウィート・リターンズ」B:04/11/28 00:27:46 ID:E95bbHIL
 そんな3人の予想は、100%正解であった。待ち合わせ場所のハチ公前で腕時計を見ながらマイラの到着を待つバン。そしてそこから遠く離れた場所…ホージーとテツはサングラスをかけてその様子を見守っていた。
「バンの奴、よっぽど楽しみにしてるんだな…」
「そうですね…ていうか、何でホージーさんここにいるんですか?」
「お、俺はだな…バンがどんな失敗をするか見てやろうと思ってな。」
「…ナンセンス。悪趣味ですよそんなの。」
「う、うるさい!そういうお前は何でここにいるんだ。」
「俺はそのマイラさんっていう人がどんな人か知らないんで、見に来たんですよ。先輩の好きな人がどんな人なのか、気になっちゃいまして。」
 要するに、2人とも動機は同じである。バンとマイラのデートをこっそり尾行しようという算段だったのだ。
 顔を見合わせて笑う2人。と、その2人の見守る前でやっとバンの前にマイラが姿を現した。
 相変わらずの赤をベースにした服装だが、寒くなってきたこともあって羽織っている赤いコートがより人の目を引く。
「バンさん!お待たせしました。」
「いえいえ、んなことないっすよマイラさん!今日はどこに行きますか?」
「どこでもいいですよ。バンさんと一緒なら。」
「え!あ、いや〜あははは…照れるなぁ〜。」
 仲睦まじい2人のやり取りが初々しい。が…それを見ている2人のリアクションはというと…
「…ガッデム!いい雰囲気なのが何か許せん…!女心もわからないあいつが何故…!」
「ま、まあまあ落ち着いて…でも、ホントに美人ですね彼女。」
「ああ全くだよ。確かにビューティフルだが…だからこそバンの奴が…ぐぬぬ…!」
「あ、ホージーさんひがんでるんですか?ナンセンス!温かく見守ってあげましょうよ。」
「うっうるさい!別にひがんでなんかいない!」
 バンとマイラのいい雰囲気に嫉妬するホージーと、それをなだめるテツ。そんな2人のやり取りにも構わず、バン達は頷き合って街の中へと繰り出すのだった。
「あっ!2人が動きましたよ!」
「何!?よ、よし…気づかれないように尾行を続けるぞ。」
「ロジャー!」
…当然、ホージーとテツもその後を追って動き出すのだった。

280「マイスウィート・リターンズ」D:04/11/28 00:32:06 ID:E95bbHIL
 2人のデートはごく普通のありふれたデートだった。一緒に映画を見たり、食事をしたり。
 端から見れば本当に恋人同士に見えなくもなかったが、マイラはそういう目でバンを見ているわけではない。
 信頼できる友人でしかないのだ。そんなマイラの気持ちをよそに、バンは有頂天でデートを楽しんでいる。
(は〜…マイラさんとデート…生きててよかった〜。俺、超幸せ〜!)
「バンさん、次はあそこに行きましょう!」
「ロジャー!」
「…ロジャー?何ですかそれ?」
「え!?あ、やっべー…ついつい仕事の癖が…」
 ついついデカとしての口癖が出てしまい、慌てて口を押さえるバン。マイラはそれをみて明るく笑う。
 それにつられてバンも鼻の下を掻いて笑う。とても和やかな風景。ホージーとテツも陰からそれを見て微笑ましそうに顔を見合わせる。と…その時2人に向かって歩いてくる影があった。テツがそれに気づいて声を上げる。
「…ん?誰だあれ…」
「どうした、テツ?」
「いや、何か2人に向かって人が…」

「…マイラ。こんなところで何をしてるんだ?」
281「マイスウィート・リターンズ」E:04/11/28 00:34:45 ID:E95bbHIL
「え?」
 不意に背後からかかった声に振り向くマイラ。するとそこには黒髪の青年が立っていた。思わずマイラの顔に驚きの色が浮かぶ。
「サ…サマトーク…」
「ん?何?知り合い?」
 何も知らずに問いかけるバン。サマトークはどこかぎらついた瞳でバンを一瞥すると、再びマイラに顔を戻した。
「こんな田舎の星に何をしに来ているかと思えば…早くザムザ星に帰ろう。君との縁談がまだ途中じゃないか。」
「え、縁談!?じゃあ…その人って…」
「ごめんなさい黙ってて…サマトークは私の婚約者なの。サマトーク、この人は赤座番伴さん。地球署の刑事で私の親友なの。」
 マイラがどこか辛そうな表情でバンにサマトークを紹介する。サマトークは冷めた目でバンに軽く頭を下げた。
「それは失礼…てっきりマイラが浮気しているのかと思ってしまって。」
「そんなわけないじゃない!私が愛しているのはあなただけよ…」
 マイラの言葉にハンマーで殴られたようなショックを受けるバン。少なからず好意を持っている相手の口からそんな言葉を聞いてしまうのだから、バンでなくてもショックを受けるのは当然のことだ。
 だが…その時同時にバンはマイラの表情の変化に違和感を覚えた。表情に何か苦しそうな色が混じっているように思えたのだ。
 そんな険悪な雰囲気に気づいて嫌な想像をめぐらせる傍観者2人。と、その時2人のSPライセンスとブレスロットルのコールが鳴り響いた。すぐさまホージーがライセンスを取り出し通信に応じる。
「はい、こちらホージー。」
「ポイント913に怪重機が出現した!すぐさま現場に急行してくれ!」
「怪重機?ロジャー!直ちに向かいます!」
「ホージーさん、俺は先輩を連れて行きます!」
 素早くバンに向かって走り出すテツを見送るホージー。と、その脳裏にはっと自分たちの状況が浮かび表情が一変した。
 そうだ、デートを覗いていたことを自分からばらしてどうする!
「お、おい待てテツ!今出たら…」
 気づいたときにはもう遅く、テツはバンの前にすでに到着していたのだった…
282「マイスウィート・リターンズ」F:04/11/28 00:37:15 ID:E95bbHIL
「先輩!」
「テ、テツ!?お前なんでここにいるんだよ!」
「そんなことより大変なんです!怪重機が出現したんですよ!すぐさま現場に向かいましょう!」
 突然やってきたテツに驚くバン。だがテツはバンの腕を引っ張ってせかす。思わず戸惑うマイラ。
 バンは後ろ髪を惹かれる思いでやむなくマイラに謝罪しながら走り出した。
「ごめんマイラさん!そういうわけで行ってくる!この埋め合わせはいつかちゃんとするからさ!」
「あ、バ、バンさん!?」

「あーんもう!全然言うこと聞いてくれないよこの怪重機!」
 パトシグナーの中のピンクが思わず声をあげる。サインボードの警告にも応じず、怪重機ウィングライナーは建物を破壊し続けるばかりだ。
 パトアーマーの突進も弾かれ、イエローがたまらず呟く。
「しかも頑丈…3人はまだなの?」
「合体できればすぐなんだけどね…!」
 シグナルキャノンを撃つグリーンも思わずお手上げ状態だ。
 と、そこにデカバイクのエンジン音が鳴り響いた。ようやく3人が到着したのだ。パトジャイラーからホージーの声が届く。
「すまん、遅れた!」
「待たせてすみません!!」
「人のデートを邪魔するなんて許せねぇぜ!みんな、合体して一気にコンプリートだ!」
「「「「ロジャー!特捜合体!!」」」」
 素早くフォーメーションに至る5台のマシン。と、ウイングライナーは背後のジェットをふかして浮遊を開始する。
 と、デカブレイクはその怪重機のデータをサーチしていてあることに気づいた。
「ん?あれは…」
「「「「「ビルドアップ!デカレンジャーロボ!!」」」」」
 シグナルキャノンを構えるデカレンジャーロボを前に、ウイングライナーは意外な行動に出た。
 何とジェット形態に変形して逃走を始めたのだ!
283「マイスウィート・リターンズ」G:04/11/28 00:40:29 ID:E95bbHIL
「えぇ?逃げるの!?」
「逃がすかよっ!後輩!!」
「ロジャー!ライディングデカレンジャーロボですね!」
 デカバイクにまたがりエンジンをふかすデカレンジャーロボ。空中を飛ぶ怪重機とのチェイスが始まる!
 と、ブレイクが通信越しにスキャン結果を上の5人に伝えた。
「あの怪重機、中には誰も乗ってませんでした。恐らくは誰かがリモコン操作で操ってるんでしょう。」
「リモコンで?なら何で逃げるんだ?」
「さあな。どっちにせよ、遠慮なく破壊できるということに変わりはない。」
「とっとと破壊して、調べるのはそれからね。」
「そういうことなら!」
 空中の怪重機に向かってシグナルキャノンが火を噴く。しかし変形して高機動形態のジェットモードになった相手にはなかなかヒットしない。
「もー!あの怪重機早すぎっ!!」
「ウメコ!お前は射撃が得意じゃないんだからしゃしゃり出るな!俺が狙う!」
 操作系統がブルーに切り替わり、正確な射撃でブルーが空中の敵を狙って弾丸を連射する。
 弾丸はウイングライナーの翼にヒットし、怪重機は街を抜けて山岳地帯に墜落した。
「さすがだな相棒!」
「だから相棒って言うな!それよりも奴だ!」
 ウイングライナーはすぐさま体を起こし、背中の翼をブーメラン代わりにして構える。
 レッドはそれに気づくとバイクを止めてブレイクに呼びかけた。
「よし、行くぜ後輩!合体だ!」
「ロジャー!超特捜合体!!」
「「「「「「ビルドアップ!スーパーデカレンジャーロボ!!」」」」」」
 そびえ立つスーパーデカレンジャーロボに向かってブーメランを投げつける怪重機。
 しかしそのブーメランをスーパーデカレンジャーロボの金色の鉄拳が打ち砕く!
「そんなもんが効くかってんだ!人の恋路を邪魔する奴には鉄拳制裁だぜ!」
 全身のジェットエンジンが火を噴き、スーパーデカレンジャーロボの体が空気を切り裂いていく。
 そして拳のサイレンが輝きを放ち…怪重機の体に拳の連打が打ち込まれた!
「パトエネルギー全開、フルチャージッ!!ガトリングパンチ!!」
284「マイスウィート・リターンズ」H:04/11/28 00:41:42 ID:E95bbHIL
 怪重機の装甲がひしゃげ、大爆発を起こす――!
巨大な狼煙が戦場に上がり、怪重機を倒したレッドがコクピットの中でガッツポーズを決めた。
「これにて一件コンプリート!」
「してないって。あの怪重機を誰が操ってたのか調べないとね。」
「え!?そ、それじゃデートは台無し!?そんなー…」
 グリーンが冷静に怪重機から降りてレッドに言う。そう、全然事件はコンプリートしていない。
 がっくりとうなだれるレッドにぶっきらぼうに言葉をかけ、ブルーは的確に指示を送った。
「諦めろ、まだ次があるだろ?それより今は仕事だ。ジャスミン、怪重機の破片をサイコメトリーしてみてくれ。何か分かるかもしれない。」
「わかったわ。」
 ロボから降りて変身を解き、ジャスミンが怪重機の破片にグローブを外して触れる。
 ジャスミンはエスパーである。物体に触れることで、そこに残された記憶の断片を読み取ることが出来るのだ。そして脳裏に見えた光景は――
「見えた。これは…」
「何が見えたのジャスミン?」
「…マイラさん。」
「え?」
 思わず我が耳を疑うバン。ジャスミンはロボから降りてきたバンに振り向くと、もう1度はっきりと言って見せた。
「マイラさんが見えたの。笑顔のマイラさんが…」

285「マイスウィート・リターンズ」I:04/11/28 00:44:25 ID:E95bbHIL
 その翌日、事件の聞き込みのためテツはデカバイクでマイラの故郷であるザムザ星に飛んでいた。
 デカルームでテツからの連絡を待つ5人。バンの表情は浮かない。
「どういうこったよ…何でマイラさんが…」
 事件の陰に再び見え隠れするマイラ。シェイクの時のようにもし巻き込まれているとしたら危険極まりないが、
 そうだとしたらジャスミンのサイコメトリーでマイラが浮かび上がったのは何故だろう。ウメコも一生懸命に頭を悩ませている。
「まさか犯人、なんてことはないもんね…」
「んなわけねぇよ絶対!マイラさんがそんな…!」
「だが…可能性はゼロとは言い切れない。バンには悪いがな…」
 ホージーの冷静な分析にぐうの音も出ないバン。信じたくはないが、可能性がゼロと言い切れないのは分かる。
 苦しむバンの姿を見かねたのか、センは席を立って壁に向かって逆立ちをした。
「よっこらせっと…」
 これはセンのシンキングポーズである。そして、その逆立ちが導き出した答えは…
「…ひらめいた!もしかしたら…」
「何?何がひらめいたんだよセンちゃん?」
 真っ先に食いつくバン。センはバンに優しく微笑むと、態勢を戻して口を開いた。
「確かにホージーの言うとおり、マイラさんが犯人っていう可能性は完全には否定できない。でも…」
「でも?」
「ジャスミンが読み取ったのが、マイラさんの記憶でなくて誰かがマイラさんのことを思い浮かべてる記憶だとしたらどうかな?
つまり、犯人はマイラさん自身じゃなくて、彼女の関係者ってこと。」
286「マイスウィート・リターンズ」J:04/11/28 00:46:49 ID:E95bbHIL
 得意げに指を立てるセン。その言葉に微かに希望を見出したのか、バンはデカルームを飛び出して行った。
 思わずボスがその背中に声をかけるが、バンは止まらない。
「おいバン!まだ捜査のプランが…!」
「いいじゃないドゥギー。男の子なのよ、バンもね。」
 スワンが優しく微笑んでボスを制止する。と、ホージーが笑ってセンに声をかけた。
「にしても…セン、まさかあんな考えを導くためだけに逆立ちしたわけじゃないだろう?」
「あれ?わかっちゃったホージー?」
「当たり前だろ。センのひらめきならもっと具体的なアイディアに至るはずだしな。」
 ホージーの指摘に頭を掻くセン。そう、センは単に逆立ちをする振りをしただけだったのだ。
 何かをひらめこうとしたのではなく、落ち込んでいるバンを元気付けて動かそうとしただけのことだった。
「まあどんな結果にせよ、彼女が重要参考人なのはきっと間違いないだろうな。連れて来させるならあいつが適任だろう…」

 その言葉どおり、バンは夜の街の中、マイラの姿を探して走り回っていた。
 どんな結果にせよ、彼女自身の口から真実を聞き出すために。
 バンの脳裏には昨日のデートの思い出が浮かんでいた。あの時の笑顔をもう1度取り戻したい。
 シェイクの事件の時の辛そうな顔に、2度と戻したくはなかった。
 シェイクに捕まって自分のために嘘をつき、リングの痛みに耐えていた顔が思い浮かび、余計にバンの中に強い決意の炎がたぎる。

――リングの、痛み?

 ふと、バンの足が止まった。突拍子もない思いつきがその脳裏に1つの答えを導き出していく。もしそれが正解だとしたら――真実は1つしかない!
「マイラさん…!」
 疲れた体に鞭を打って、バンは携帯電話を取り出してマイラを呼びながら走り出した――

 一方、同じ時刻デカベースにも通信が入っていた。相手はザムザ星に向かっていたテツである。
「こちらテツ!事件に関係しそうな証言を得ることが出来ました!」
「テツか!何が分かった?」
「ザムザ星のスペシャルポリスに聞いた結果なんですが――」

287「マイスウィート・リターンズ」K:04/11/28 00:49:31 ID:E95bbHIL
 とある小さな公園。そこのブランコにマイラは腰掛けていた。どこか寂しげに影を背負った背中に、息を乱したバンの声がかかる。
「マイラさん!」
「…バンさん……どうしたんですか?こんな時間に呼び出して…」
「…どうしても…聞きたいことがあるんだ。」
 バンは自分の腕につけていた真実のリングを見せた。
 友情の証としてマイラから受け取ったそれを、バンはマイラに会うときは必ず身に着けていた。
 彼女に嘘をつきたくないという真っ直ぐな想いからだろう。バンは呼吸を整え、先ほど思いついた発想を口にする。
「マイラさん…もしかして、あのサマトークって奴に何かされてるんじゃないのか?」
「そんなことありません!私は…うっ!」
 思わず声を荒げようとするマイラだが、急に彼女が腕を押さえて苦しむ。バンはその表情の変化に確信を強めた。
「やっぱりな…あの時もそうだった。デートしてる時に突然あいつが現れて、あいつに向かって好きだって言ったときもそんな顔をしてた。
ずっと気になってはいたけど、やっと分かったよ…」
 バンはマイラに向かって歩いていくと、その腕をつかんで顔の前に上げて見せた。その腕にはバンと同じようにリングがつけられている。
「この真実のリングは、嘘をつくときつく締まる…つまり、マイラさんは嘘をついたってことだ。
マイラさんは本気でサマトークを好きになってるわけじゃない…!」
288「マイスウィート・リターンズ」K:04/11/28 00:52:07 ID:E95bbHIL
「……っ!」
「マイラさん…俺に言ったよな。俺たちは真実で結ばれた友達だって。だったら何で俺に相談とかしてくれないんだよ…!困ってるんなら困ってるって言えばいいじゃないかよ!」
 必死になってマイラを説得するバン。真っ直ぐに自分を思ってくれているのが分かるからこそ、マイラからすれば余計に辛い。
「言えるわけないわ!だって…だってそんなことしたらバンさんに迷惑がかかるもの!」
「…マイラさん…」
「バンさんの言うとおりなのは分かってる。バンさんならそう言うって分かってた…だからもしかしたら地球に来ればって思ってた。でもどうしても言えなかった…言えばバンさんがまた危険な目に遭う。だからこれ以上迷惑をかけたくない…かけたくないのよ!」
「だからって1人で抱え込むなよ!」
 バンの言葉がマイラの叫びをかき消す。マイラは目の端に涙をためていた。それほど辛かったのだ。バンはその涙を指で拭うと、マイラの体を思い切り抱きしめた。
「俺はデカなんだ、だから危険な目に遭おうがいいんだよ!それに黙って君が傷つくのを見てなんかいられるかよ!かけたっていいよ…かけてくれよ迷惑くらい!」

289「マイスウィート・リターンズ」L:04/11/28 00:55:09 ID:E95bbHIL
「…フン…やはりそういうことか…!」
 そこに響く不敵な低い声。体を離した2人は公園の入り口からこちらに向かって歩いてくるサマトークに身を硬くした。
 思わずバンがマイラをかばうように立ちはだかる。
「サマトーク…!お前、マイラさんに何をしたんだ!」
「どけ…君は邪魔なんだよ…っ!」
 サマトークはいきなり走りかかると、バンに向かって裏拳を繰り出しその体を吹き飛ばした!
「うぉわぁっ!?」
「バンさん!」
「動くなマイラ!」
 バンに駆け寄ろうとするマイラを腕の中に捉えるサマトーク。その片手には金色に輝く逆手剣が握られている。思わず身を硬くするマイラ。
「君を傷つけたくはない…大人しくしてくれ。」
「てめぇ…!婚約者を人質にとるのかよ!」
「おっと、動かないでもらおうか。手元が狂ってマイラを傷つけてしまってもいいのかな?」
 サマトークの言葉に動けないバン。サマトークはそれを満足げに見つめると、空いているほうの手を上げて軽く指を鳴らした。
 するといきなりサマトークの前に大量のアーナロイドとバーツロイドが姿を現す!
「なっ!?メカ人間!」
「マイラ。よく見ているんだ。君に近づく人間はこうなる…やれ!」
「ヴィーーーンッ!!」
「くっ…ぐぁあっ!」
 大量の敵を相手に変身も出来ず、徐々に傷ついていくバン。サマトークはそれをにやりと笑いながら見ていた。と、そこに遠巻きから声がかかる。
「お買い上げの品は重宝しているようだな、サマトーク…」
290「マイスウィート・リターンズ」M:04/11/28 00:58:37 ID:E95bbHIL
「フン…アブレラか。ああ、よく使わせてもらってるよ…」
 公園の木の1本の頂点に立ったアブレラが、そこからサマトークに向かって呼びかけていたのだ。
 アーナロイドやバーツロイド、さらには怪重機もサマトークがアブレラから購入した品々であった。
「最新型の怪重機を囮に使われたのは、少々痛かったがな…商売にも響く。」
「そんなことは俺には関係ないね…用がないなら消えろ。代金は支払ったはずだ。」
「これは失敬。せっかくのラブシーンの邪魔になるな…では私は退散しよう…」
「ぐっ!待てアブレラ…うぁっ!」
 飛び去っていくアブレラを目で追いながらも、手を出せないバン。サマトークはその姿を嘲笑ってマイラに向き直った。
「これでわかっただろう?君にふさわしいのは俺だけだ…俺だけを見てくれマイラ…」
「ひどい…どうしてこんなことを!」
「君を誰にも渡したくないんだよ…例えそれが君の友人であってもね…」
 サマトークの瞳に狂気に似た愛情が宿る。思わず抗議の言葉を飲み込んで恐怖を覚えるマイラ。
 だが、目の前ではバンがどんどん傷ついている…自分のために。マイラは微かに拳を握り締めた。
「さあ、ザムザ星に帰ろう。式を挙げようじゃないか…俺たちのね。」

「…いやよ。」

「…何?」
 マイラは力いっぱいに勇気を振り絞り、サマトークを睨みつけた。そしてしっかりと拒絶の言葉を言い放った。
「あなたとは結婚しません!私は…私はあなたを好きにはなれません!!」
「…マイラ…!」
「バンさんは私の大切な友達です。その友達を傷つけるような人を…私は許せない!」
 思わずサマトークの顔にも怒りと焦りの色が浮かぶ。
 何故だ?何故マイラの心は自分のものにならない?そんな疑問がサマトークの中にやり場のない思いを生み出していく。
 サマトークは武器の刃を思わずマイラに近づけていた。
「くっ…!何故だ!何故分かってくれないんだマイラ!俺は君を…!」

291「マイスウィート・リターンズ」N:04/11/28 01:00:55 ID:E95bbHIL
バキィンッ!!
「ぐぅっ!?」
 その時、何処かから放たれた弾丸がサマトークの武器を弾き飛ばした。マイラの体がようやく自由になり、すぐさまサマトークを突き放してマイラが離れていく。
 そしてそのマイラをかばうように立ったのは、SPシューターを構えたホージーだった。さらにその横にセン、ジャスミン、ウメコも並び立つ。
「レディを口説くのに、そんな物騒なものを持ってちゃぁいけないぜ?」
「そんなものをぶら下げられたら、百年の恋も冷めちゃうわよっ!チェンジスタンバイ!!」
「「「ロジャー!!」」」
 ウメコの合図でライセンスを構える4人。そして4人は、ライセンスをチェンジモードに切り替えて突き出した!
「「「「エマージェンシー!!デカレンジャー!!」」」」

「「「「フェイス・オン!!」」」」
 変身を遂げたブルーとグリーンは、一斉に武器を取り出すとバンを取り囲むメカ人間の群れへと飛び込んでいった。
 イエローとピンクはマイラをメカ人間から守りながら安全な場所へと連れて行く。サマトークがぎりっと奥歯をかみ締め、人間体から本来の姿へと変貌を遂げ武器を拾い上げる。
「貴様らァ…ッ!!」
「バン、大丈夫か!」
 メカ人間を追い払い、バンを救出したブルーがバンを気遣う。すでにバンの体はボロボロだ。しかしバンは精一杯の笑顔で答える。
「平気平気…サンキュー相棒…!」
「全く…1人で突っ走るからこうなるんだ。」
「大丈夫かい?後は俺たち4人が…」
「そんなわけにもいかないって!俺は…俺はあいつを許すわけにはいかないんだ!」
 グリーンの心配を受け流し、立ち上がるバン。そこにマイラを避難させた2人も合流する。イエローはサマトークを見据えて強く言い放った。
「ザムザ星人サマトーク、あなたの悪事はまるっと全てお見通しよ!ザムザ星で発生していた連続殺人事件…あれもあなたの仕業ね?」
292「マイスウィート・リターンズ」O:04/11/28 01:04:44 ID:E95bbHIL
「連続殺人?」
「テツが現地のスペシャルポリスから聞き出したんだ。ザムザ星でそういう事件が起きているとな。
 そしてその被害者全てに共通していたのが…マイラさんに言い寄ったことのある男ばかりだった。」
「フン!お前たちに何が分かる!」
 サマトークは少しも悪びれることなく、逆に5人に向かって声を荒げた。その瞳にはより色濃くなった狂気が宿っている。
「マイラは…マイラはな!俺の母親になってくれるかもしれない人間なんだ!俺を救ってくれるかもしれないんだッ!!」
「ふざけんな!そんな人に物騒な武器向けやがって…それが男のすることかよ!」
 前に進み出てSPライセンスを取り出しながらバンが叫ぶ。大切な人を傷つけ、そして不幸にしたものを許すわけには行かない――!
「エマージェンシー!デカレンジャーッ!!」

「貴様ァ…!なら望みどおりに死なせてやるッ!!やれぇ!!」
 逆手剣に仕込まれた銃口から連続で銃弾を放つサマトーク。5人は散開してそれをかわすと、援護に回ったメカ人間をなぎ払っていく。
 と、その中からレッドが飛び出し、二挺のディーマグナムをサマトークに向かって連射した。
「うぉおおおっ!!」
「ぐっ!この…邪魔だ!」
 銃弾を防御し、逆手剣を振るサマトーク。しかしそれを銃で受け止め、すぐさまレッドが反撃の蹴りを繰り出す。
 徐々に戦況はサマトークからデカレンジャーのほうへと傾いていった。思わずサマトークの口から焦りの言葉が漏れる。
「うぉっ!?何故だ…何故、勝てない!?」
「当然だろそんなの!正義のジュウクンドーは無敵だ!!俺は…俺は絶対負けねぇっ!!うぉおおおーーーっ!!」
「ぐぅっ!?」
 右の拳がサマトークの武器を弾き飛ばし、ガードの空いた胴体に2つの銃口が当たる。
 そしてディーマグナムの引き金が絞られ、サマトークの体が大きく吹き飛んだ!
「うぐぁあああっ!!」

293「マイスウィート・リターンズ」P:04/11/28 01:06:27 ID:E95bbHIL
「ぐっ…ぬ…!」
「ザムザ星人サマトーク!ザムザ星における55件の殺人罪により…ジャッジメント!!」
 アリエナイザーに対しては、スペシャルポリスの要請により、遥か銀河の彼方にある、宇宙最高裁判所から判決が下されるのである。そしてこのジャッジメントの結果は…「×」!
「デリート許可!」
 レッドはSPライセンスを戻すと、二挺のディーマグナムを合体させてハイブリッドマグナムを構えた。標的は…サマトーク!
「く…し、死んでたまるか…ッ!」
「ハイブリッドマグナム…ストライクアウトォッ!!」
 バンの怒りが宿った炎の弾丸が、サマトークめがけて迫る!そして弾丸は見事にサマトークに命中し…大爆発とともにその体は砕け散った!
「ぐぅあああーーーーーっ!!」
 二挺拳銃の合体を解き、ホルスターに戻すレッド。
 レッドは両手を夜空に向けてびしっと陽気に立てるのだった。
「これにて一件コンプリート!メガロポリスは…日本晴れっ!」
「…今、夜だよバン。」
「うぐっ…そ、それを言うなよセンちゃん!」
 せっかくの決め台詞をツッコミで台無しにされ、レッドがグリーンに怒鳴る。マイラはその光景に思わず笑ってしまうのだった――

294「マイスウィート・リターンズ」Q:04/11/28 01:09:01 ID:E95bbHIL
――その、数日後。
「はー、さっぱりさっぱり。あれ?先輩は?」
 タオルで頭を拭きながらやってきたのは、ウメコではなくテツだった。ジャスミンとセンが書類の整理をしながら返事を返す。
「マイラさんとデートだそうよ。この前の続き。」
「まあ、大変だったからね今回は。」
「はーなるほど…先輩も一途ですね…ってうわっ!」
「こらー!またあたしのバスタイム奪ったでしょバカー!!」
 突然背後から怒ったウメコにタックルを仕掛けられ、よろめくテツ。
 ウメコはぷんぷんと漫画のように頬を膨らませながらデカルームの椅子にどかっと座り込んだ。まあまあ、とその怒りをなだめるジャスミン。
 と、ウメコがあることに気づいて口を開いた。
「あれ?そういえばホージーさんもいないみたいだけど?」
 言われてはっとなる3人。そういえば全然ホージーの姿が見当たらない。と、勘のいいセンの脳裏に1つの想像が浮かぶ。
「まさか…また覗きに行った?」
「…ナンセンス…」
「…激しく悪趣味…」

「気分爽快っ!楽しいですねマイラさんっ!」
「そうですね、次はどこに行きますか?」
「どこでもいいっすよ!マイラさんと一緒なら!」
 その想像は、完全に現実のものだった。楽しげに街を歩く2人をまたしてもこっそり陰からホージーが見つめている。
 そのまなざしに羨望が混じっているのは気のせいか否か。
「あいつめ…」
 しかしまあ、今回はバンの真っ直ぐな想いがなければマイラを救うことなど出来なかっただろう。
 これくらいのご褒美はあってもいいかもしれない。ホージーは覗くのをやめてデカベースに戻ろうと、苦笑しながら思い直した。
「あ、バンさんあれ!」
「ん?何?」
 マイラの指し示したほうに目をやるバン。思わずホージーも目を向けるが、そこには何もない。
 首をかしげて目を戻したその時…

295「マイスウィート・リターンズ」R:04/11/28 01:10:59 ID:E95bbHIL
…ちゅっ

 何と、マイラはバンの頬にキスをした。その感触にバンの体が硬直し、心臓が跳ね上がる。
マイラは照れてバンの先を行き走り出す。バンはその背中を追って走り出した。
「ちょ、ちょちょちょマイラさん!?今の何!?ねぇ今の!」
「ぼやぼやしてると置いていきますよ?バンさん!」
「いや、待ってって!待ってマイラさん!」
「おい待てバン!お前今何した!何をしたァッ!?」
 これにはホージーのプライドも我慢の限界を超えてしまう。飛び出してきたホージーに驚くバン。
「あ、相棒!?何でここにいるんだよ!」
「相棒じゃない!ていうかそれ以前に今何をしたと聞いているッ!!」
「そ、そんなの…ってあー!待ってマイラさん!待ってってばぁ!」

 バンのひたむきな想いが実を結び、マイラは再び救われた。愛する人を思うまっすぐな気持ちがある限り、その愛は誰にも負けないのだ!
 これからも捜査せよデカレンジャー!戦え!特捜戦隊デカレンジャー!!

(おまけ)
♪デカ、デカ、デカ、デカレンジャー!×2♪
ホージー「何故なんだ!何故あいつばっかりがモテるんだ!?むしろ女の子を口説くのは俺のほうがテクニシャンだというのにっ!」
テツ「でもホージーさんの口説き方、ナンセンスですよ?」
ホージー「うっ。」
ジャスミン「女の子泣かせだしね。」
ウメコ「そうそう。それにセンさんのほうが何気にモテてるもんねー?」
セン「(ぽむ)…今度、口説き方伝授しようか?」
ホージー「…オーマイガーッ!!」
♪胸にきらりと(略)♪
296「マイスウィート・リターンズ」作者:04/11/28 01:25:50 ID:E95bbHIL
(アリエナイザー・怪重機データ)
・ザムザ星人サマトーク
元ネタは台詞で分かるとおり(笑)「草加雅人」。マイラに尋常ならぬ愛情を抱いており、彼女に近づく男全てを始末してきた。
戦闘においては銃を仕組んだ逆手剣(要するにブレイガン/おい)を武器にして戦う。

・怪重機ウイングライナー
アブレラからサマトークが購入し、リモコン操作でマイラからバンを遠ざけるために街に出現させた。(つまり囮)
ジェットモードへの変形機能を備えており、高速で空中を飛ぶことが出来る。
さらに翼は取り外してブーメランのように使用が可能。

(ジャスミン語録元ネタ/無駄知識程度に)
・「おどろき桃の木サンショの木」…ヤッターマンの登場の時の台詞。おなじみですね(笑)
・「一目会ったその日から、恋の花咲くこともある」…昔なつかし「フィーリングカップル5×5」の司会の台詞です。
・「まるっとお見通し」…「TRICK」の奈緒子です。最近ですみません(苦笑)

(あとがき)
というわけで、初の作品でした。また時間と気力があったら他のメンバーをメインにして話を作りたいと思います。
個人的にはジャスミンの語録をどう盛り込むかでかなり悩みました(笑)
では、感想があったらよろしくおねがいしますー。
297デカレン小説:04/11/28 09:22:36 ID:121TCzNn
GJ!!
ポイント913で「あれ?まさか・・・」と思って案の定「俺の母親に!!」で奴がキターーーー
と思いましたw マジでデカレンに村上さん出てくれないかな。
次回作も期待してます。
298名無しより愛をこめて:04/11/28 10:16:32 ID:LxiZof8N
思わず『クサカカァー!! クサカガミンナウォー!!』と叫びそうになったじゃないかw
テンポも良くってGJです。次回作も超期待。
299キング:04/11/28 10:32:13 ID:3+RM9dsh
>>296
それってヤットデタマンじゃね〜の?
「おどろき桃の木サンショの木、
ブリキにタヌキに洗濯機。
やってこいこい大巨人!」てなもんで。
300「マイスウィート・リターンズ」作者:04/11/28 10:48:21 ID:E95bbHIL
>297,298
どうやら草加ネタ大うけみたいでよかったですw
村上さん、そのうちマジで戦隊モノに出ないかな…w

>299
はうぁ、間違えた(汗)ご指摘の通りですね、すんませんm(__)m

次回も頑張って書きます!
301シナリオ・パニック【1】:04/11/28 15:47:46 ID:qnwIMTrS
その日デカベースでは、何故かドラマの演劇の練習をしていた。
ウメコ「おおロミオ、貴方は何故ロミオなの・・・?」
バン「えっと・・・なんだっけぇ?」
バンは頭を抱えて、横からジャスミンが台本を見せる。
ジャスミン「この台詞よ」
バン「あ・・ああ!」
咳払いをしてバンがやり直した。
バン「君はどの女性よりも美しい・・」
ジャスミン「カァァァァァァット!」
バンとウメコは、びっくりした。
バン「何か悪かった?」
ジャスミン「バン、主役なんだから台詞ぐらい覚えなさいよね!後ウメコも棒読みじゃなくて感情込めて!
センちゃん、セットが不安定!ホージー、尺ぐらいちゃんと計りなさい!
テツもカメラのアングルがバンに集中し過ぎね!もうこれじゃ、グランプリは夢のまた夢かしら?」
バン「何でそんなにグランプリを狙ってるんだ?」
ジャスミン「良い?私達地球署は、5年連続グランプリを逃してるのよ。このままだと、来年も刑事の新規採用は無いわね・・」
センちゃん「そうならない為にもグランプリか・・・」
バン「言語道断!そんなに張り切らなくても・・・」
ジャスミン「ロミオとジュリエットぐらい、勉強しなさい!5時から男なんだから!」
その時、全員のSPライセンスに通信が入った。
ボス「皆!ポイント153の西映スタジオへ急ぐんだ」
ウメコ「事件ですか?」
ボス「未来予測殺人だ」
302シナリオ・パニック【2】:04/11/28 15:56:49 ID:qnwIMTrS
未来予測殺人と言うのは、これから起こると思われる事件を予測し、それよりも更に悪化した殺人で前もって相手を殺すと言う卑怯な手段の殺人法である。
ジャスミン「きっと犯人は見えてるわ。皆、急ごう」
全員はデカビークルでポイント153の西映スタジオへと向かった。
センちゃん「西映スタジオ・・何処も変わった様子は無いけれど?」
ジャスミンは、殺害された俳優の死体を発見し、腕に手を当てて、記憶を読み取った。
そこには、カウドク星人ウロクンの姿が見えた。
ジャスミン「ウロクンがいた」
ウメコ「ウロクンってあの、宇宙で有名な殺人脚本家?」
ジャスミン「そう。ドラマの中で死ぬシーンを多く描き、自分が予想と違った演技をすれば殺害する事で有名なエイリアンよ」
ホージー「また、これから起こる事を紙に書いて相手に予告し、様々な恐怖を与えた直後に殺す方法も得意だ」
バン「相棒、よく知ってるな」
ホージー「宇宙警察学校の国語の教科書152頁に載っている。それぐらい覚えとけ」
バンは深く反省した。
その時、ジャスミンの頭上に一枚の紙が落ちた。
テツ「ジャスミンさん、上!」
ジャスミン「何か乗ってる?」
ホージーはジャスミンの上に乗った紙に書いてある文章を読んだ。
ホージー「お前は、仲間の信頼を失った時に最大の危機が訪れる・・だと」
突然ジャスミンのSPライセンスが鳴った。
ジャスミン「はぁい、どちら様?」
ウロクン「初めまして、地球署刑事のお嬢様!」
ジャスミン「貴方、ウロクンね!」
303シナリオ・パニック【3】:04/11/28 16:05:57 ID:qnwIMTrS
ウロクン「そうだよ俺はウロクンだよ!」
一同は驚愕した。
テツ「天才シナリオライターで特別指定を受けてる凶悪犯のウロクン・・・」
ジャスミン「貴方今、どこにいるの?」
ウロクン「それは内緒だ!君は今から、僕が与える予言を現実にしてみせるんだ、いいね?」
ジャスミン「何で私なの?」
ウロクン「地球署刑事で1番の要注意人物だとアブレラから電話がかかってさ・・・」
バン「アブレラから?」
ウロクン「僕の課題は、難問ばかりだ。全てを生きている間にクリアしないと、僕が君の命を貰うから覚悟してね」
SPライセンスの電源は切れる。
ウメコ「仲間の信頼を失った時って、私達はいつもジャスミン尊敬してるのに?」
センちゃん「嫌、それはただの予告状だ。最初の指令は、今から来る」
バン達はそれぞれの銃を構えた。
ジャスミン「私怖い・・・」
バン「俺がついてるから、安心だ、ジャスミン」
ジャスミン「バン、私死にたくないの!死ぬのが怖いの!」
バン「ジャスミン・・・」
ジャスミン「私、友達が候補生時代に目の前でアリエナイザーに殺された時、怖くて逃げ出したの。
だって、今まで元気だった友達の命が無くなったんだよ!
それに・・・デカイエローの代わりは誰がするの?」
ホージー「落ち着けジャスミン!今から来る指令をクリアするんだ」
その時ウメコが、足元に落ちてある手紙を拾った。
ウメコ「礼紋茉莉花様・・・ウロクンね。
仲間の命を救う時、第二の指令来る時であろう・・・」
ジャスミン「仲間の・・命?」
その時、大量のイーガロイド軍団が現れた。
304シナリオ・パニック【4】:04/11/28 16:11:39 ID:qnwIMTrS
センちゃん「変身する?」
バン「嫌・・・指令を全てクリアするまでは何とか持ち応えるんだ!」
ホージー「ロジャー!」
全員は果敢に飛び込んだ。
イーガロイドに向こう見ずに5人は思い思いの拳を交え、次々と生身で倒して行った。
ウメコ「アンタ達の相手をしている暇は無いのよ!」
ジャスミン「私は死にたくないの!」
その時、センちゃんの後ろにイーガロイドが剣を持って飛び上がった。
ジャスミン「センちゃん!」
ジャスミンは負けじとジャンプし、銃を連射し、センちゃんの命を救った。
センちゃん「ジャスミン、ありがと!」
ジャスミン「どういたまして」
ウメコ「仲間の危機を救う時ってこれの時ね」
バンは、森の奥で第二の指令が書いてある紙を見つけた。
バン「デカブレイク、爆発する?」
テツ「ナンセンス!何故俺が・・・」
その時、イーガロイドがテツに向けてマシンガンを発射した。
爆発から飛び上がるテツ。
テツ「うわっぁぁぁぁぁ〜」
ジャスミン「テツ!」
テツ「エマージェンシー・デカブレイク!」
テツは変身し間一髪助かったが、スーツは少し焦げていた。
305デカレン小説:04/11/28 17:21:56 ID:gC/Remj9
>フォーエバーライバル
>アイドル・デビュー
>シナリオ・パニック
って同じ作者さんですか?(違うんならごめんなさい)
中途半端にしないで続き書いてください。続きが気になるし、全部まとめて読みたいですから。
「な、何だよアイツ!全然効いてねぇ!!!」
バンが慌てるのも無理はなかった。
桃色のスーツの女性=ウメコが応戦しようとするが、ホージーの左腕がそれを止めた。
「待てウメコ。ここはむやみに攻撃してアイツを刺激するより、一旦引き返して体勢を整えた方が良い。」
ウメコはしばらく黙り込んだ後、首を縦に振る。
そしてバンたち五人は一斉に玄関目掛けて駆けだした。
しばらく経つと、デカレンジャーの姿は既になく、彼等の足音も消えていた。

「・・・・・K・ムサシがあらゆる惑星の武器を所有してると言う事は上から聞いていたが、
その“狼男”に関しての情報は一切無い。しかし入手ルートを特定できれば重要な手がかりを得られるかも解らない。
聞き込み調査をしてきてくれ。」
「ロジャー!!」
デカベースの署長ドギー・クルーガーの指示にバン達が答える。
当たり前と言えば当たり前の光景・・・・。バン達は聞き込み調査をするべく、
ポイント182に向かった。ポイント182にはその手の事に詳しい宇宙人が数多く住んでいるからである。
307名無しより愛をこめて:04/11/29 10:22:10 ID:jbVIorfE
>>296
「マイスウィート・リターンズ」作者 様

面白かったです。
特に>>286の、ボスとスワンのセリフや、
バンを元気付けようとしてシンキングポーズの
ふりをするセンちゃんが、いいですね。
次回作を楽しみにしています。


余計なお世話ですが、「一目会ったその日から…」は、
「フィーリングカップル5×5」ではなく、そのコーナーが
あった番組(「プロポーズ大作戦」)の30分前に放映
されていた「パンチDEデート」ですね。
308名無しより愛をこめて:04/12/05 09:46:46 ID:tbd41Fp1
ブレイドで。
309新小説予告:04/12/05 13:28:46 ID:bCyTu7BX
?「僕のドラマだよ。僕の勝手じゃないか?」
ジャスミン「いくらドラマでも、やって良い事とやっていけない事があるのよ!」
?「君の全てに僕は惚れたみたいだ」
ジャスミン「そんなのNGに過ぎないわ」
ナレーター「ドラマ・バトル。君のハートにターゲット・ロック!」
310ドラマ・バトル【1】:04/12/05 14:01:57 ID:bCyTu7BX
ポイント719で連続猟奇殺人事件が発生した。そこで地球署の刑事達は現場を取り調べる事になった。
バン「お疲れ様です」
バン達は警備している刑事に挨拶しながら、現場の遺留品を次々と探った。
センちゃん「殺されたのは、ワガタキ星人コリーエさん。恋愛小説家だって」
ウメコ「この人よく、2時間もののサスペンスドラマも書いてるよね」
ジャスミン「す・ご・い・で・す・ネッ!」
ホージー「きっと犯人は恐らく、コリーエさんに恨みを抱いている人だ」
テツ「仕事の同僚かも知れませんね・・・」
ジャスミンは遺留品の中にあったシナリオを発見した。
ジャスミン「ビューティフルと言ってくれ・・」
ウメコ「あっ知ってる、そのドラマ!確か、幼い頃に聴覚を失った美容師と車椅子で過ごす画家の純愛ドラマでしょ?」
センちゃん「彼女が死んだら、誰が書くつもりなんだ?」
ホージー「とにかく遺留品をデカベースで調査するしか無いか」
デカレンジャー達はデカベースに帰還した。
311ドラマ・バトル【1】:04/12/05 14:04:07 ID:bCyTu7BX
ポイント719で連続猟奇殺人事件が発生した。そこで地球署の刑事達は現場を取り調べる事になった。
バン「お疲れ様です」
バン達は警備している刑事に挨拶しながら、現場の遺留品を次々と探った。
センちゃん「殺されたのは、ワガタキ星人コリーエさん。恋愛小説家だって」
ウメコ「この人よく、2時間もののサスペンスドラマも書いてるよね」
ジャスミン「す・ご・い・で・す・ネッ!」
ホージー「きっと犯人は恐らく、コリーエさんに恨みを抱いている人だ」
テツ「仕事の同僚かも知れませんね・・・」
ジャスミンは遺留品の中にあったシナリオを発見した。
ジャスミン「ビューティフルと言ってくれ・・」
ウメコ「あっ知ってる、そのドラマ!確か、幼い頃に聴覚を失った美容師と車椅子で過ごす画家の純愛ドラマでしょ?」
センちゃん「彼女が死んだら、誰が書くつもりなんだ?」
ホージー「とにかく遺留品をデカベースで調査するしか無いか」
デカレンジャー達はデカベースに帰還した。
312ドラマ・バトル【2】:04/12/05 14:13:03 ID:bCyTu7BX
デカベースに帰ったデカレンジャーは、遺留品を探っていた。
だがウメコはどうしても、シナリオの事が気になっていた。
ウメコ「ジャスミン、このシナリオに触れてみて」
ジャスミン「一度だけよ」
ジャスミンはシナリオに触れ、感情を読み取った。
すると、コリーエの記憶の中にある男性の同僚らしき人物が発見された。
ジャスミン「男、シナリオ、罠、仮面、人形・・・血!?」
センちゃん「ジャスミン、何か分かった?」
ジャスミン「まだ確かじゃないけど、彼女の同僚らしき人物が見つかったわ。」
ホージー「よし、聞き込みを開始しよう」
全員「ロジャー」
全員は直ちにポイント719に戻り、現場の聞き込みを開始した。
ジャスミンとバンのペアは、ジャスミンが見た記憶に残った男と似た人物を見つけた。
バン「あの〜ちょっと聞きたい事があるんですけど・・」
ウロクン「何かな?」
ジャスミン「貴方、この近辺で起きた猟奇殺人が相次いで起こった事について何か知りませんか?」
ウロクン「知らないな・・・」
ウロクンはサングラスを外すと、ジャスミンの顔を見るなりはにかんだ。
ウロクン「君、魅力的だね。僕のドラマに出てみない?」
ジャスミン「ドラマ・・・ですか?」
ウロクン「そうさ!僕はカウドク星人ウロクン。若者に人気の青春ドラマのシナリオライターでさ、ドラマに出てみないかな?」
ジャスミン「勿論ですとも」
313ドラマ・バトル【3】:04/12/05 14:19:39 ID:bCyTu7BX
ジャスミンは、ウロクンと共にコーヒーショップに入った。
ウロクンは真っ白の紙にペンで何か書き、それをジャスミンに渡した。
ジャスミン「ホットミルクとホットコーヒー、4番テーブルに!?」
ジャスミンが読むと突然、ホットミルクとホットコーヒーが天井から落ちて来た。
ジャスミン「貴方、紙に書いた事を真実にするみたいね」
ウロクン「ま、僕は天才だからね。それを言うなら、今から起こる事を直感で当てて、紙に書いているだけさ。」
ジャスミン「どう言うつもりなの、貴方は?」
ウロクン「ドラマのシチュエーションの一部だよ。一つだけの人生、派手にやろうよ」
ジャスミン「ゴメンけど、この話はパスするわ」
ジャスミンが店を出ようとしたその時ウロクンはまた何か描き、テーブルの上に置いた。
ウロクン「君は逃げられない、僕の側から!」
すると、ジャスミンがウロクンの側に自動的に近寄ってしまった。
ジャスミン「何をしたの?」
ウロクン「君の全てに僕は惚れたみたいだ。どう?シナリオライターと刑事の恋は?」
ジャスミン「真面目にして!私は事件の事で聞きたい事があるのよ」
314ドラマ・バトル【4】:04/12/05 14:28:25 ID:bCyTu7BX
ジャスミンとウロクンは一緒に店を出た。
ジャスミン「ねえ、本当に知らない?連続猟奇殺人の事を。」
ウロクン「僕さ、この星に引っ越して来たばかりだから何も知らないよ」
ウロクンは、白紙をジャスミンに渡した。
ジャスミン「え?・・・君は平手打ちをする?」
ジャスミンは、白紙を読み上げた途端、ウロクンに平手打ちを食らわした。
ウロクン「おお、良いね!その膨れた顔!女優の演技力だよ」
ジャスミン「いくらドラマでも、やって良い事とやっていけない事があるのよ!」
ウロクン「それはどうかな?僕の天才ぶりにはもう飽きちゃった?」
すると、ジャスミン以外のデカレンジャーが駆けつけた。
バン「ジャスミン、大丈夫か?」
ジャスミン「え?」
ホージー「奴はカウドク星人ウロクンか」
センちゃん「カウドク星人は、紙に書いた事を本当にしてしまう恐るべき力の持ち主なんだ」
ウメコ「それでウロクンは今まで紙に書いて、ビル破壊や銀行強盗、テロリスト、大量殺人もやってるの」
ウロクンは、デカレンジャーを疑った様な目で見ていた。
ウロクン「それは誤解だよ、地球署の諸君」
テツ「ナンセンス!じゃあ何なんだ?」
ウロクン「僕の力に気付いたのは、真実だ。だが僕は良い出来事も書いているよ」
ジャスミン「何なの?」
ウロクン「異星人女性と援助交際とか、僕の幸せを手に入れる為に予言してるのさ。
つまり、僕は僕のドラマを自分で書いてると言う訳さ」
315ドラマ・バトル【5】:04/12/05 14:33:40 ID:bCyTu7BX
ジャスミン「自分の幸せを描く為に、他人の不幸を犠牲にするなんて許せない!」
ウロクン、ジャスミンにまたある紙を渡す。
ウロクン「デカレンジャーの前に爆弾が出て来て目の前で爆発♪」
すると、デカレンジャーの前に爆弾が出て、本当に爆発した。
全員「ウワッァァァァ!」
ウロクン「僕のドラマは誰にも邪魔はさせん!」
ウロクンは逃げ出した。
ジャスミン「負けられないんだから!」
ジャスミンは一人で追いかけた。
ジャスミン「エマージェンシー・デカレンジャー!」
ジャスミンは、ウロクンを必死に追いかけた。
ジャスミン「何てスピードなの?」
ウロクンは走りながら紙を書き、ジャスミンに渡した。
ウロクン「アブレラからレンタルした怪重機、今すぐ来る」
ジャスミン「嘘・・でしょ?」
紙を読んだジャスミンは落胆した。
すると、地面が割れて怪重機ウエストゲーターが出現した。
316デカレン小説:04/12/05 17:49:38 ID:B1lehWBs
挟みこみ失礼。「フォーウス・ピンク」です。ドゾー
317フォーウス・ピンク01:04/12/05 17:50:12 ID:B1lehWBs
ある日、宇宙警察の監獄衛星から、一人のエイリアンが脱走した。
その連絡はすぐさま地球署にも届けられた。
ドギー「脱獄したのはカラハ星人シードー。理由は不明だが、現在地球に向かっているそうだ」
テツ「地球に向かっているのは何か目的があるんでしょうか?」
ホージー「地球に仲間がいるのかもな」
バン「そもそも、なんでそいつは逮捕されたんです?」
ドギー「これまでに宇宙のあらゆる星で何百件もの万引きやただ食いを繰り返していたからだそうだ」
センちゃん「そんな奴が、地球にまっすぐに向かうなんておかしいよね」
ジャスミン「しかもその監獄衛星は地球からかなり遠く離れている。
逃げて潜伏するならもっとお手ごろな惑星を選んだ方が良いのに・・・」
その時、デカルームのスクリーンに通信隊員からの連絡が入った。
隊員「大変です!シードーから地球署に通信が入りました!」
ドギー「なに!?」
センちゃん「どうやら、あっちから仕掛けてきたらしいね」
ドギー「よし、通信をつなげ・・・・・・・俺は地球署最高責任者ドギー・クルーガーだが」
シードー「っちょっちょっと待てこらーーー!俺はあんたにはまったく興味はねーんだよ!」
テツ「落ち着きのない声ですね」
ホージー「いかにも挙動不審で訴えられそうな感じだな」
318フォーウス・ピンク02:04/12/05 17:50:48 ID:B1lehWBs
ドギー「まぁ待て。君の目的は一体なんだ。なぜ地球に向かっているんだ?」
シードー「だーかーらー、俺はあんたじゃなくて胡堂小梅に会いたいの!」
ドギー「なに!?」
シードー「俺が地球に到着したら、地球署刑事、胡堂小梅を出せ!」
バン「要求はそれだけかよ!」
テツ「ウメコさんに会えば、気が済むんでしょうか?」
ドギー「なぜウメコを!」
シードー「ちゅうか、俺はお前と話すのも飽き飽きしてンだ!今すぐ小梅ちゃんと代われ!
素顔と対面したいのを我慢して声を先に聞いてやろうとしてたんだから!!」
ドギー「要求はそれだけなのかと聞いてるんだ!」
シードー「ああ、おうよ!ただ変な気起こすんじゃねえぞ!もし騙したりしたら、地球を俺の爆弾で粉々にしちゃる!」
バン「ぼ、ボスやばいっすよ!早くウメコと連絡代わって!」
ホージー「これ以上奴を刺激したら何をやらかすか・・・万が一本当に地球が爆発されたりしたら・・・」
ドギー「・・・駄目だ。その要求を呑む事は出来ない・・・」
バン「な〜んでですかっ!!」
ジャスミン「バンちゃん気がつかないの?・・・ウメコは今いないのよ・・・」
ボーイズ一同「「「「・・・え?・・・えぇ〜〜〜〜〜!!」」」
319フォーウス・ピンク03:04/12/05 17:52:37 ID:B1lehWBs
失礼、上の「爆弾」は「隕石誘導能力」です。

そのころ、当の胡堂小梅本人は・・・ショッピングに勤しんでいた。
彼女は、前回のユイルワー星人ミーメの事件での活躍を称えられ、特別休暇をもらっていた。
その事はボスと、同じく休暇をもらったジャスミンしか知らないことだったが、ジャスミンは休みを断ったのであった。
ウメコ「まーったくジャスミンもお休みすればよかったのに。ま、いいか!後でお土産かってこよーっと♪」

バン「ボス!今ならまだ間に合いますよ!はやくウメコに連絡を」
ドギー「・・・やるだけやってみるか。おいウメコ!応答しろ」
マスターライセンスでウメコに呼びかける・・・が、その時ライセンスのコール音がどこからか聞こえてくる。
センちゃん「・・・まさか・・・ねぇ・・・」
スワン「そのまさからしいわよ・・・廊下に落ちてたわ」
どうやらウメコはライセンスを落として行ったらしい。
バン「うがーーーー!!ウメコの奴、こんな肝心な時に!!」
シードー「どうしたんだ!早く小梅ちゃんと話させろ!地球が花火になっちまうぜ?」
スワン「それは本当よ。カラハ星人は隕石を好きな場所に誘導能力を持っているの。おそらくそれを地球にぶつける気よ」
ドギー「ぐるるるるるる・・・」
シードー「仕方ない・・・地球とオサラバだーーーーーーい!!!」
その時、ジャスミンが叫んだ。
320フォーウス・ピンク04:04/12/05 17:53:19 ID:B1lehWBs
ジャスミン「ちょっと待った!ウメはここにいるわよー!!」
シードー「なに!?」
一同「「「「「「ジャスミンっ!?」」」」」」
ジャスミンはみんなに「シーッ」とジェスチャーしながら話を続ける。
ジャスミン「久しぶりね。シードー」
シードー「お、おめえ、俺様の事覚えてるのか!?」
ジャスミン「え、えぇ・・・(全然会ったことないけど・・・)
シードー「く、くうううう・・・小梅ちゃんが俺様の事覚えてくれるなんて・・・わかった!今から地球に行くから待っててくれ!」
ジャスミン「あ、ちょ、ちょっと」
シードー「ポイント240地点に着陸するから。そこで待っててくれよなー!んじゃサ イ ナ ラ ♪ イヤッホホホーーーーーイ!」
ここで通信が途絶えた。
バン「しっかしジャスミン思い切った事するよな・・・ウメコのフリするなんて・・・」
ホージー「だがどうする、奴はもうじき地球に来る。そこでウメコがいないとわかったらアウトだぞ」
ジャスミン「大丈夫。ボス、私がウメコになります」
テツ「・・・ナンセンス!背の高さから容姿まで、ジャスミンさんとウメコさんは全然似てないじゃないですか!」
ジャスミン「えぇ・・・だけどちょっと気になる点が・・・」
321(0M0) ◆bOpyT8B4oc :04/12/05 17:54:20 ID:B1lehWBs
センちゃん「もしかしたらシードーが、ウメコの顔を知らないんじゃないかって言う事だね」
ジャスミン「うん・・・」
バン「どういう意味だよ!」
ジャスミン「さっきの通信でシードーはウメコの素顔が見たいっていう趣旨を話してた。
つまりウメコ自身は知っていても、本人にあった事は無いんじゃないかと思って」
センちゃん「もちろん、写真とかでみた事があるのならアウトだけど・・・」
ドギー「・・・そうだ。思い出した。ジャスミン、セン。お前たちの推測は正しい」
テツ「どういうことですか?」
ドギー「シードーは、ウメコがはじめて逮捕した相手なんだ。俺も立ち会ったから覚えている
あの時ウメコは、奴の前では終始デカピンクに変身していた。だから顔は知らない可能性が高い」
ホージー「監獄の中に写真などを持ち込む可能性も低いしな。それにしても、通信が音声だけでよかったぜ・・・」
ドギー「よし、ジャスミンは、ウメコになりきってシードーと接触。隙を見て奴の身柄を確保するんだ」
ジャスミン「ロジャー!」
ドギー「他のみんなも密かにジャスミンの護衛についてくれ。絶対にばれないようにな」
バン「ロジャー!ったく・・・ウメコのヤロー!!」
322フォーウス・ピンク06:04/12/05 17:54:57 ID:B1lehWBs
ウメコ「ヘックシュン!誰か噂してるのかな・・・」
彼女のいる場所はライセンスがない以上特定不可能な状態であった。さらに見つける事が出来ても時間が無さ過ぎる。
そしてデカレンジャー5人は指定された場所に到着した。
ジャスミンは、ウメコのSPD隊員服を着込み、さらに念のために髪を結っておいた。
ホージー「そろそろ時間だな・・・」
テツ「あ、アレがそうじゃないですか?」
見ると上から来るのは宇宙警察の宇宙用パトカーであった。脱獄の時に盗んできたらしい。
中からシードーが降りてきた。
シードー「出迎えは良いっちゅーの!まったく、そんなに有名かこの俺様は♪」
バン「んなわけないだろ!」
テツ「なんだか、そんなに悪い人じゃなさそうですね」
ホージー「おい、油断するなよ」
シードー「ところで、愛しの小梅ちゃんはど〜こ〜だ〜?」
もしバレたら地球は吹き飛ぶ。緊張感の中ウメコに扮したジャスミンがシードーの前に立つ。
ジャスミン「・・・や、やぁ。ハローーーー♪(ウメコっぽくして)・・・」
騒がしく落ち着きが無かったシードーの動きが止まる。
シードー「お、お前っ・・・」
一同(まずい!バレた!!!!!!)
323フォーウス・ピンク07:04/12/05 17:56:08 ID:B1lehWBs
シードー「・・・・・・う、美しい・・・」
一同ずっこける。と同時に少し安心した。
シードー「こんな美しい人だったなんて・・・さすが俺様が好きになった女だ!」
ジャスミン「そ、そう・・・」
シードー「じゃ、じゃ、じゃぁ・・・お、俺様と一緒に、チャー行こチャー。あ、他の奴らは来るなよ!来たら・・・」
ジャスミン「地球を破壊するってわけ・・・」
シードー「そうそう。あ、でも小梅ちゃんはダイジョーブ!もしそうなっても一緒に脱出させてあげるから♪」
ジャスミン「それはどうも。・・・(じゃぁ、みんな、後はよろしく)」
こうして、奇妙なウメコ(ジャスミン)とアリエナイザーのデート(人質?)が始まったのだ。
みんなはジャスミンがシードーと街へ向かったのを確認してから張り込んだ。
シードーはウメコだと思っているジャスミンと一緒に歩いて以来、落ち着きの無かった動きが更に落ち着かなくなった。
しかし、顔は明らかに緊張していた。ジャスミンの顔を正面で見れず、チラ見チラ見しながら歩いていた。
一方のジャスミンも、こんなにしまりの無いシードーだが、地球を滅ぼすほどの隕石を操る能力を持つ彼を、
顔には出さないものの警戒していた。
しかし、両者とも黙っていてはなんの進歩も無い。まずジャスミンは仕掛けてみた。
324フォーウス・ピンク08:04/12/05 17:56:44 ID:B1lehWBs
ジャスミン「ねぇ。なぜ脱獄してまで私に会いに来たの?」
シードー「え!?え、えーっとそれはなぁつまりその・・・あ、あ、あんたが好きだから!!」
ジャスミン「それじゃ理由になってないでしょ。なぜ釈放されるのを待たずに私に会うためだけに地球に来たかを聞いてるの!」
シードー「・・・そ、それは・・・」
途端に口雲るシードー。
ジャスミン「・・・ひょっとして、何か他に目的があるんじゃない?」
シードー「ち、違う!!お、俺様は決してまた犯罪をやろうなんて思っちゃいねーよ!
ただ純粋に、あんたに会いたかっただけなんだっ!!」
真剣な眼差しで話したシードーを見てハッとなるジャスミン。
ジャスミン(・・・どうも嘘を付いているようには見えないわ・・・じゃあなんで彼はそこまでしてウメコに拘るのかしら・・・)
そこでジャスミンは、彼の心のうちを読む作戦に出た。ジャスミンはこっそりと手袋を外し、その手でシードーの手を握った。
シードー「・・・!!な、なんだ!?」
ジャスミン「このまま歩こう歩こう私は元気。・・・懐かしいわね。私とあなたの出会い」
シードー「あ、ああ。あの出会いはまさに運命だぜ!赤い糸って奴で結ばれてたってか!?あ、ピンク色か!ナハハハハ!」
ジャスミン(彼があの出来事を思い出せば、私がそのシーンを見る事ができる・・・)
思惑通り、シードーはその出来事を思い出していた。
325フォーウス・ピンク09:04/12/05 17:57:53 ID:B1lehWBs
ジャスミンのエスパー能力で見た映像とは、こんな出来事であった。
ジャスミン「・・・ん?何かから逃げてる?これはきっとシードーの視点なのね」
???「コラーーーー待ちなさーーーーーい!!」
その時後ろから声が聞こえてくる。どこかで聞き覚えがある声。そしてこれも聞いた事があるサイレン。
後ろに視点が移動すると、そこにはパトシグナーが。そしてシードーとカーチェイスを繰り広げているようだ。
ジャスミン「・・・てことは、パトシグナーに乗ってるのはウメコ!?」
ウメコ「逃げても無駄よーーー!!ウメコちゃんの、ドーンとやってみよう!!」
スピードを上げたパトシグナーが迫り、シードーの乗るマシンに体当たりを仕掛ける。
マシンは横転し、シードーは外に投げ出されたようだ。
ジャスミン「うーん、体当たりされるとこんな感じか・・・あ、ウメコ」
シードーにD-スティックを突きつけるデカピンクが立っていた。
ウメコ「大人しくお縄につきなさい!」
シードー「・・・けっ!もう良いよ・・・こんな人生真っ平だ!!」
ジャスミン「ん?」
ウメコ「何言ってんのよ!」
シードー「まじめに仕事しようとしてもうまくいかねぇし・・・可愛い弟のために何も出来ない・・・
だから盗みでもなんでもやってやろうとしてるのに結局こうなっちまう・・・!!良いぜ、逮捕じゃなくて・・・早くデリートしろよっ!!」
ウメコ「バカ!!そんな事思う前にやるべき事があるでしょっ!!」
シードー「へ?」
ウメコ「今から立派に罪を償って、その弟さんのために頑張るべきでしょ!命なんて粗末にしちゃいけないんだからね!」
シードー「・・・あ、あんた・・・う、ううう・・・」
こうしてシードーはウメコに説得され、監獄衛星の中で罪を償う・・・筈だった。

ジャスミン「・・・これがシードーとウメコの出会い・・・」
シードー「ん?あんだって?」
ジャスミン「いえ、なんでも無いわ。・・・罪を償うって約束、それがあるからなのね」
シードー「ああ、俺は罪を償う。だがその前にあんたに会いたかった。どうしてもな・・・借り作ったみたいだしよ・・・」
ジャスミン「あなた・・・」
その二人の様子を見ながら薄ら笑いを浮かべるエージェント・アブレラの姿があった。
アブレラ「フフフ、こいつを利用する手立ては無い。うまくいけばデカレンジャーを潰すことが出きるかもしれん・・・」
326フォーウス・ピンク10:04/12/05 17:58:26 ID:B1lehWBs
テツ「こちらテツ、ターゲットとジャスミンさん、喫茶店に入りましたがなんら変化はありません」
ドギー「わかった。引き続き張り込んでいてくれ」
バン「今んトコ別に普通のデートだよな?」
ホージー「このままでは俺たちの出番はないかもな」
センちゃん「全てはジャスミンに頼るしかないのか・・・」
そして喫茶店では、シードーが自らの自慢話をジャスミンに嬉嬉と話していた。
シードー「・・・ちゅうわけでこの万引きは成功したって分けよっ!」
ジャスミン「ねぇ・・・あなたは脱獄中の身の上なのよ。こんなところで堂々と万引きの話をしないでくれる?」
シードー「あ。悪い悪い。ナハハハハ!・・・それにしても小梅ちゃんって・・・俺がイメージしてたのと全然違うよな・・・」
ジャスミン「え?そ、そぉ?」
張り込みしていた4人はまずいと思いつつ見守っている事しか出来ない。
シードー「それに、心なしか背丈が大きくなった気がするぜ・・・」
ジャスミン「わ、私もまだまだ成長期って事かな!あはは♪(汗」
シードー「そうかそうか♪じゃあ俺様もこれを持ってきた甲斐があったぜ!!」
と言うとシードーは机の上に大きな風呂敷包みを置いた。中を開けるとそこには大量の箱買いシュークリームが・・・
ジャスミン「こ、これは・・・」
シードー「え?小梅ちゃんってシュークリーム好きだろ!だから俺からの・・・プ、プ、プレゼントだ!」
ジャスミン「(い、いくらなんでもこんなに食べられるわけ無いでしょ・・・と言うより)なぜ私の好きな食べ物知ってるの?」
シードー「そりゃー小梅ちゃんの事くらいいろいろ調べるさっ!さ、これを食べてもっと成長しなよっ!ウハハハハ♪」
ジャスミン(罪状にストーカーも入りそう・・・)
327フォーウス・ピンク11:04/12/05 18:00:05 ID:B1lehWBs
そのころウメコは遊園地に来ていた。
ウメコ「これこれ!これに乗りたかったのよね。世界一速いジェットコースター!・・・一人で来るのは寂しいけどさ・・・」
ジャスミンも来ればよかったのにと思いつつ、人気のジェットコースターに並ぶウメコ。
ウメコ「あ、そうだ!定時通信の時間だ。本部に連絡して・・・ってあれぇ?」
ようやくSPライセンスを失くした事に気がつくウメコ。
そしてなんとその遊園地にシードーとジャスミンも来ていたのだった。
シードー「なんだよ!もうちっとシュークリームゆっくり食べようぜ?」
ジャスミン「そ、そんな事していると日が暮れちゃうでしょ?あなたは脱獄犯で、私たちを脅して私とデートしているんだから」
シードー「そ、そりゃそうだ」
ジャスミン「あなたも罪を償うために一刻も早く元に戻るべきよ。弟さんのためにも」
シードー「・・・」
ジャスミン「だから、この遊園地で最後に思いっきり遊びましょう」
シードー「・・・・そうだな。よっしゃーーーーーーー!!・・・・・で、どこ行く?」
ジャスミン「前にウメコ・・いやいや友達が言ってた世界最速のジェットコースターなんてのはどう?」
順番待ちをしている列に並ぶ二人。
バン「良いなぁ。俺もジェットコースター乗りたいな〜・・・」
テツ「先輩、ナンセンスですよ?」
バン「わかってるよ!!」
ホージー「・・・ん?おいちょっと待て!あれは・・・」
ホージーが指差す方向にいるのはウメコだった。
バン「ま、まずい!!」
328フォーウス・ピンク12:04/12/05 18:00:51 ID:B1lehWBs
ウメコ「あーんどこで落としたんだろ・・・ん?あれは・・・みんななんでここにいるんだろ?」
バンたちは手を振り「シッシ!あっちへ行け!」とばかりのゼスチャーをしたが・・・
ウメコ「なんか手を振ってる。どーしたのー??」
と、まったく意味に気がつかない
テツ「あ〜あ・・・このゼスチャーはナンセンス・・・」
ホージー「あの野郎!来るなって言ってるのに気づかないのか!?」
センちゃん「そんな事とっさにウメコが考えられるわけ無いでしょ」
毒舌センちゃんをよそに焦っている3人。そしてウメコはついにジャスミンにも気がついた。
ウメコ「あれれ〜ジャスミンも一体何やってるの!?しかも私の制服なんか着て」
ジャスミン(う、ウメコ!!)
シードー「な、な、ジャスミンだぁ?ど、どういうこったよ小梅ちゃん?」
ウメコ「な〜んで私の名前知ってるのよ!・・・そういえばあなたはどこかであったような・・・」
見かねたボーイズたちがウメコをむりやり連れ戻そうと飛び出そうとしたその時、すぐ近くで何かが爆発した。見るとそこでイーガロイド3体が暴れていた。
バン「イガイガ野郎!!こんな時に!!みんな行くぜ、チェンジスタンバイ!」
バ、ホ、セ「エマージェンシー、デカレンジャー!」
テツ「エマージェンシー、デカブレイク!」
変身した4人はイーガロイドに向かっていくが、逃げ惑う一般人がいて派手な攻撃が出来ない。
ホージー「くっ!お、おいジャスm・・・じゃなくてウメコ!シードーや他の人々を安全な場所へ誘導しろ!」
ウメコ「あ、うんわかったわ!!」
ホージー「ち、違うお前じゃない!!」
ウメコ「何よ!さっきウメコって言ったじゃ」
センちゃん「説明は後回しだよ。とにかく、君は今ウメコじゃないの」
ウメコ「うーん何がなんだかさっぱりだよぉ〜っ!」
センちゃん「とにかく変身しなくて良いから人々を非難させてくれ。頼んだよウmじゃなくてジャスミン!」
ウメコ「う、うん・・・なーんか変な感じっ・・・てかなんで私がジャスミンなのよ〜!!」
329フォーウス・ピンク13:04/12/05 18:01:53 ID:B1lehWBs
そのころ、人々の誘導していたジャスミンは、うるさいシードーにも構っていて忙しい状態だった。
シードー「どういうこったよ!あいつもウメコって呼ばれてんじゃねーかっ!!」
ジャスミン「説明は後回し!」
やがて、非難は完了し、遊園地にはデカレンジャーとイーガロイドしかいなくなった。
バン「よっしゃぁ!これで派手に暴れられるぜ!」
ホージー「バン、だがスワット・モードは無しだ。このベリーナイスなアトラクションを壊すのは少々もったいない・・・」
バン「わかってるって!久しぶりに俺のジュウクンドーを見せてやるぜっ!!」
ウメコ「あ、バン!私のライセンスもって来てくれたのねっ!」
バン「え?あーーーーーー?!!」
いつの間にかウメコは、マシンドーベルマンの中においてあった自分のライセンスを取り出してしまっていた。
テツ「ウメコさん駄目です変身しちゃっ!!」
しかしとき既に遅し、ウメコはチェンジボタンを押していた。
ウメコ「ジャジャーン!デカピンク華麗に参上っ!!」
ボーイズは頭を抱える。さらに間の悪い事にそこにジャスミンとシードーが帰ってきた。
シードー「お、おい!あれはどういうこったよ!なんでデカピンクがあっちにいるんだ!?」
ジャスミン「そ、それは・・・」
シードー「だいたい、なんで避難が終わったのに小梅ちゃんは戦わないんだよ!」
答えられないジャスミン。しかし・・・
イーガロイド「そこの奴・・・五月蝿い!!」
イーガはシードーに向けて光弾を発射した。
シードー「わ、わあああああああああ!!」
330フォーウス・ピンク14:04/12/05 18:03:16 ID:B1lehWBs
ジャスミン「!」
ジャスミンは咄嗟にライセンスを構える。その瞬間大きな爆発が起きた。
視界が晴れてきたとき、シードーは、自分を守った戦士の姿をみた。
それは自分の知っているデカピンクではなく、黄色いスーツの戦士であった。
シードー「お、お前は・・・」
ジャスミン「・・・・・・・・・・・ごめんなさい・・・」
長い沈黙の後、デカイエローはそういうと、ゆっくりとイーガロイドのほうへ振り返る。
そしてD-スティックを構えイーガに向かっていく。
シードー「そ、そんな・・・」
目の前で繰り広げられる戦いより、どうしてもイエローの方へ目が行ってしまうシードー。
シードー「俺は・・・弄ばれたっていうのか・・・あの女に・・」
アブレラ「その通りだ」
シードー「な、なんだよお前は・・・」
アブレラ「宇宙警察は犯罪者には容赦ないからな。奴らはただ単にお前のその純情を弄んでいたのだ」
シードー「・・・・」
アブレラ「憎き宇宙警察を倒すんだ。お前の力でな・・・お前の隕石を操る力で、手始めに地球署を破壊してみろ」
シードー「・・・そうだ・・・俺を騙した宇宙警察を・・・この地球署に復讐してやる!!」
アブレラ(ククク・・・この地球署がなくなれば仕事がやりやすい・・・悪く思うなよ)
一方のデカレンジャーは抜群のコンビネーションでイーガを追い詰めていた。
1体をデカブレイクが正拳アクセルブローで打破し、2体目もデカレッドのジュウクンドーが炸裂した。
バン「ムーンサルトショット!そして・・・ハイブリットマグナム!シュート!!」
必殺技のコンボが決まり2体目も倒される。
バン「よっしゃ!残りは後1体!・・・って相棒もセンちゃんもウメコもなにやってんだよ!」
見ると3人は何もせず呆然と立ち尽くしている。
センちゃん「いやぁ・・・あれにどうやって割ってはいるのかと・・・」
331フォーウス・ピンク15:04/12/05 18:04:00 ID:B1lehWBs
そこではデカイエローが1人でイーガを圧倒していた。
ホージー「俺たちの入る余地が無いだろ?」
D-スティックでの連続斬りで倒されるイーガ。
ジャスミン「とどめよ!バン、キーボーンを。・・・早く!!」
バン「へ?あ、はいっ!!マーフィー!」
ジャスミン「ターゲットロック!ストライクアウト!!」
デカイエロー1人の独占場にて戦いは終わった。
ウメコ「やった!さすがジャスミンっ!!・・・・・あれ?みんなどうしたのそんな暗ーい顔して・・・」
デカイエローはすぐさまシードーを探そうとしたがその時、
ビルの間から怪重機デビルキャプチャーが登場した。
バン「くそっ!こんな時に!」
ホージー「さっさと片付けるぞ!」
その時怪重機から声が聞こえてきた。シードーだ。
シードー「地球署の野郎共!!よーく聞けーーい!!」
テツ「シードー!!」
ジャスミン「!」
332フォーウス・ピンク16:04/12/05 18:04:34 ID:B1lehWBs
シードー「今日はお祭りだー!!この地球署をでっかい花火にしてやるぜ〜!!」
センちゃん「まさかデカベースに隕石を落とすつもりかっ!!」
ウメコ「ちょ、ちょっとちょっとどういう事〜!?」
バン「あの野郎!!最悪な奴だなっ!まるで愉快犯じゃねーか!!」
ジャスミン「違う!・・・彼は愉快犯なんかじゃない・・・」
ホージー「とにかく奴を止めるんだ。スワンさん、デカマシンを!!」
ウメコ「ねぇねぇ一体全体どうなってるのよ〜!」
テツ「ナンセンス、説明している暇なんてありませんよ!」
手始めにシードーは人々が逃げ惑う街を破壊しようとする。しかし、それを躊躇して動きを止めた。
そこにライディングデカレンジャーロボが文字通り滑り込んでくる。そして超特捜合体、スーパーデカレンジャーロボの登場だ。
バン「待てっ!勝手なことさせないぜ!」
シードー「うるさい!!」
デビルキャプチャーの爪がスーパーデカレンジャーロボを襲うが、それを腕で掴み、
逆に投げ飛ばす。デビルキャプチャー程度なら、スーパーデカレンジャーロボの敵ではなかった。
バン「よし!ジャッジメントだ!」
シードー「へっへへへ・・・俺をデリートしても良いが、結局この地球署は助からないんだぜ?」
ホージー「っく!アンビリーバボー・・・」
ウメコ「これって・・・あなたは確か・・・」
シードー「ふん、今頃思い出したか。結局俺はお前たちに踊らされていただけか・・・さぁ、やるならやれ!!」
333フォーウス・ピンク17:04/12/05 18:05:24 ID:B1lehWBs
ウメコ「そ、そんなちょっと待っ・・・」
ジャスミン「待って!!」
デカピンクより先にデカイエローが叫ぶ。と同時に彼女はコックピットを抜け出した。そして、ロボの手の部分に立った。
ジャスミン「あなたは・・・本当は死なんか覚悟してない。弟のためにも・・・そう自分でいったじゃない!」
シードー「あ、あんなの・・・デタラメだ!!」
ジャスミン「デタラメじゃない!私は・・・エスパーなの。だからあの時、素手で触れたあの時あなたの心の内がわかったの!」
シードー「・・・だからって・・・今心変わりしてるかもしれねーじゃねーか!!」
ジャスミン「・・・そんな事無いわよ」
シードー「なぜそんな事が言えるっ!!ええ?今俺の心を読んだって!?はん!そんなのデタラメだっ!
お前今エスパー能力なんて使えないんじゃねーのかよ!?」
ジャスミンはイエローのマスクの中で微笑んだ。
ジャスミン「わかるわよ・・・それくらい。それくらい知ってたわ・・・だってあなたはウメコが更生させた人だから・・・」
シードーは黙り込む。
ジャスミン「あなたを最初騙したのは謝るわ。でも一緒にいてわかったの。あなたの心が、悪に染まってない事を。
だから、自分の命も、他人の命も粗末にしないで・・・」
その言葉がシードーに重く突き刺さる。そして、目の前にいるデカイエローのマスクがデカピンクに見える。
『命なんて粗末にしちゃいけないんだからね!』『自分の命も、他人の命も粗末にしないで』
デカピンクのマスクがジャスミンの顔にフェードインしていく。
シードー「お、俺は・・・・・・・」
334フォーウス・ピンク18:04/12/05 18:06:05 ID:B1lehWBs
デカイエローはゆっくりとSPライセンスをかざす。
ジャスミン「カラハ星人シードー。監獄衛星脱獄、及び隕石落下による殺人未遂の罪で、ジャッジメント!」
赤い×と青い○が交互に点滅していく。そして、ライセンスは青く輝いた。
ジャスミン「・・・デリート不許可。良かったわ・・・」
テツ「ジャスミンさん、まだ終わったわけじゃないですよっ!」
センちゃん「さ、シードー、早く隕石を止めるんだ」
シードー「・・・駄目だ。今地球の引力に引っかかってどうにもこうにも・・・止まらねーんだよーーー!!」
バン「なにぃ!!!!」
ウメコ「うそーーーー!!」
ジャスミン「だったら・・・私たちで止めるべし!」
ホージー「そうだな!スワンさん!パトウイングを」
スワン「わかったけど・・・良いの?落ちてきたのをデカベースロボで破壊すれば・・・」
そこにボスがやってくる。
ドギー「良いんだ。あいつらに任せよう。パトウイング発進!!」
ジャスミン「・・・ボス、ありがとうございます・・・」
シードー「お、俺も連れてってくれっ!」
一同「「「「「えっ?」」」」」
シードー「頼むよ!な、小梅ちゃ・・・じゃなくて・・・えーっと」
ジャスミン「礼紋茉莉花。是非協力をお願いするわ」
335フォーウス・ピンク19:04/12/05 18:06:57 ID:B1lehWBs
地球に向かって猛スピードで突っ込む隕石。しかしその前にパトウイングが立ち塞がる。
スワット・モードになった5人は隕石を待ち構える。そしてパトウイングキャノンへ変形するが
センちゃん「駄目だ!隕石のスピードが速すぎて捕捉出来ない」
シードー「俺にやらせてくれ!!俺が隕石を遠ざける!」
シードーが放つ念力で、隕石を押し戻そうとする。どんなにくじけそうになっても、決して諦めない今の彼の力が隕石にも届いた。
ホージー「動きが鈍った!いまだ!!」
キャノンが隕石に向かって発射され、隕石は大爆発を起こした。
シードー「や、やったーーーーーーーー!!・・・・ぜ・・・」
念力を使い果たし、シードーは力なく気絶した。
ジャスミン「・・・これにて一件コンプリート。罪を生まないのもまた使命」
シードーを見ながらイエローが言った。

危機を免れた地球署に戻った5人。シードーは罪が重くなったものの、宇宙警察が弟を引き取り、監獄の中でだが一緒に住めるようになった。
シードー「・・・と言うわけで、あんたらには迷惑かけたな・・・」
ホージー「ノンノン・・・俺たちもお前を騙そうとしていたんだ。お互い様だ」
センちゃん「ジャスミンのおかげで、最悪な結果は免れたけどね」
ウメコ「そしてそして良かったねシードー!本物のあたしに会えて!さ、握手でもサインでも今のうちなら何でもしてあげるから♪」
シードー「い、いや・・・俺様としては・・・」
バン「ん?なんだよ?」
シードー「茉莉花ちゃんファンになっちゃったって言うか・・・なんちゅーか・・・茉莉花ちゃん!俺が出所したら・・・またデートしてくれ!」
ジャスミン「え?え?えぇ?」
テツ「わかったわかった!もういくぞ!」
デカバイクによって監獄衛星まで送り届けられるシードー。
ウメコ「ムカーーーー!なんでこうなるのよー!!ジャスミンばかりファンがいてズルーーーーイ!!」
ジャスミン「なんちゅうかほんちゅうか、完全に喜ばしい事ではないけどね・・・」
こうしてまた凶悪な犯罪者が生まれるのを防いだジャスミン。きっとまた一つ、また一つと心が通う日も近づいてくるだろう。戦え、特捜戦隊デカレンジャー!
336フォーウス・ピンク20:04/12/05 18:08:08 ID:B1lehWBs
EDコント

スワン「今日はホントに大惨事にならなくてよかったわね〜ドゥギー?」
ドギー「ああ」
バン「でも、元はといえばウメコが休暇なんてとらなけりゃこんな事にはならなかったんだぜ!?
と言うわけで、ウメコをジャッジメント!」
『ジャッジメントターイム』
ウメコ「ブーーーーーーー!」(いつものジャッジ中の効果イメージ)
ドギー「からかうのはよせバン」
デーデーーーーン(デリート許可)
バン、ウメコ「ええええええーーーーーーーーーーーーー!?」


あちゃー途中で名前ミスったりしてるし・・・すいません・・・orz
337デカノベ作者:04/12/06 04:28:13 ID:aA42qMFp
「マイスウィート・リターンズ」作者です。今度からはこの名前で行きますー。

>フォウース・ピンク
GJ!ピンク話かと思いきやイエローとは思わなかったっすわ。いい意味で裏切られました。
そして最後のコントのデリート許可…ウメコ、グッバイ(こらこら)
338デカレン小説:04/12/06 22:44:31 ID:9Ec74FVp
カラハ星人シードーのネーミングは、デカノベさんと同じように555出演者、海堂直也役の唐橋充さんからとりました。
唐橋=カラハ星人 海堂=「海」を英語にして「シー」ドーです。

あと、他のエピソードでのネーミングについても。
ゴースト・パーソナリティに出た「エクトロ星人レニクス」は「エレクトロニクス」を改変しただけです。

>337 デカノベさん
フォーウスは「偽りの」と言う意味だそうなので
ジャスミンが演じた偽りのウメコと言う意味でタイトルをつけました。
こういうのを作ると改めてデカ本編のタイトルが素晴らしいかわかりますねw
自分はもうジャスウメ萌えでファンなので二人の可愛い&カッコイイ話が書けたら良いなと思ってます。
もちろん他のメンバーも活躍させたいですね。と言うわけで次回予告!

バン「ミステリー大会?」
センちゃん「必ず謎を解いてみせる」
???「うわぁああああああ!!」
ウメコ「まさかホントに殺人が・・・」
センちゃん「わかった・・・犯人は、あなたです!」

ディクティブ・グリーン  君のハートにターゲットロック!

センちゃん推理編です。デカレンジャーと言うより金田一少年の事件簿や名探偵コナンみたいな話になると思います。
しばしお待ちを!
339トライアルEの話 1/3:04/12/07 10:17:17 ID:hGnP/DXY
 チッ、逃したか……。俺は後一歩と言うところで、剣崎を捕獲し損ねた。まあ
良い。あのダメージでは、そう遠くへは行けないだろう。
 『ピピピピピッ!!ピピピピピッ!!』
 ムッ、俺に装備されたアンデッドサーチャーが反応している。この近くにアン
デッドが出現したようだ。剣崎の確保が最優先だが、アンデッドの封印も重要な
使命だ。俺はアンデッドの出現ポイントに向かった。徒歩で……。俺も俺のオリ
ジナルが乗ってるようなバイクが欲しいなあ。
 オッ、アンデッドの出現ポイントに到着したら、既に俺のオリジナルが蠍のよ
うなアンデッドと戦っていた。かなり苦戦している。こんなヘタレが俺のオリジ
ナルだと思うと情けなくなってくる。
 チッ、俺はアンデッドとオリジナルの間に割り込んで、オリジナルに威嚇射撃
を喰らわせて警告した。
 「これは俺の獲物だっ!!貴様は手を出すなっ!!」
 自分のクローンである俺に怒鳴られたのがショックだったのか、オリジナルは
絶句して硬直した。
 ケッ、俺はそんなオリジナルを尻目にアンデッドに突進した。
340トライアルEの話 2/3:04/12/07 10:18:40 ID:hGnP/DXY
 ハッ!! 俺はアンデッドの攻撃を交して接近し、アンデッドの腹部に零距
離射撃を叩き込んだ。銃撃で吹っ飛んだアンデッドを捕らえ、追い討ちで渾身
のアッパーをブチかました。俺の連続攻撃でアンデッドはボロボロだ。
 ヨシッ、俺は左腕の電撃棒をスラッシュモードに切替え、俺のオリジナルの
必殺技『橘斬』の体勢に入った。
 フッ、クローンのオリジナル技か、妙な語感に俺は苦笑した。いや自嘲か?
 『ドロップ』『ファイヤー』『ジェミニ』
 ハァッ!? 振り向くとオリジナルがコンボを発動させようとしていた。こ
いつ人の話を聞いてないのか? こいつは俺の獲物だと言っただろうっ!!
 ガッ、俺はオリジナルに駆け寄って、思い切り突き飛ばした。
 「うわぁあぁああ〜〜〜っ!!」
 プッ、なんとも情けない悲鳴を上げてオリジナルが吹っ飛び、ゴロゴロと転
がり、そのまま変身解除した。少しやり過ぎたか?
 『バーニングディバイド』
 オッ、俺がさっきまでオリジナルが立っていた場所に居たので、発動したカ
ードが俺に吸収された。身体中に強力なパワーが満ち溢れる。行けるっ!!
 「D――――――――――――っ!!」
 アレッ!? 俺はなぜか消えた仲間の名を絶叫しながら、アンデッドにバー
ニングディバイドを決めた。
341トライアルEの話 3/3:04/12/07 10:19:38 ID:hGnP/DXY
 フッ、決まった。俺のバーニングディバイドを受けて、アンデッドは倒れバッ
クルを開いた。俺はDの形見となったカード(Dが剣崎から奪ったカードで、カ
ードの端に剣崎の名前が書いてある)を投げてアンデッドを封印した。
 『ピッ、ピッ、ピッ、ピッ……』
 アッ、弾薬の残りが少なくなった事を知らせる、警告音が鳴り始めた。弾薬を
補充する必要があるな。このカードも研究所の保管庫に入れとく方が良いだろう。
それにそろそろ昼食の時間だ。いったん研究所に戻るとしよう。
 「…………」
 フン、俺は何か言いたそうなオリジナルを無視して、そこを立ち去った。
 トッ、研究所には何も無かったな、コンビニに寄ってオデンでも買って帰ろう。
そう言えば今日は『魔砲使い黒姫』の新刊が出るんだった。買い逃したら大変だ。
342新小説予告:04/12/10 22:04:29 ID:umuUPvnZ
テツ「驚きましたよ、バスケが上手いなんて」
ホージー「この試合では、絶対に勝つ自信があります」
センちゃん「ホージーなら、大丈夫だよ。きっとシュートを決めてくれる」
ホージー「一点だけは俺に入れてくれ!」
ナレーター「マッチポイント・タイム。君のハートにターゲット・ロック!」
343マッチポイント・タイム【1】:04/12/10 22:11:30 ID:umuUPvnZ
地球署の体育館では、バンとセンちゃん、ホージーとテツに分かれてバスケの試合をしていた。
試合は6対5で決まり、ホージーとテツチームが一歩リードの状態だった。
テツ「ホージーさん、パスですよ!」
テツが投げたボールがホージーにパスされた。
長身のセンちゃんとガードが固いホージーに一気にマークされたが、ホージーはそれをすり抜けた。
ホージーのボールがゴールに入った。
ホージーは高く飛び上がり、ボールを入れ、試合はホージーとテツのチームが勝利した。
ジャスミンが吹く笛の音で試合は終了した。
ジャスミン「そこまで!ウィナー・ホージー&テツ!」
ホージー「フッ・・・」
試合が終わった後の更衣室でテツは問い掛けた。
テツ「驚きましたよ、バスケが上手いなんて」
ホージー「まぁな。俺はバスケだけは誰にも負けないんだ」
バン「本当か、相棒?」
ホージー「相棒ってゆーな!」
ホージーは、センちゃんが投げたボールを受け止めると、親指一本で回した。
ホージー「俺はボスに鍛えられたんだ、バスケの極意を」
テツ「バスケの極意?」
ホージー「バスケは、自信があるなら、必ずシュートを決めろとボスが教えてくれたんだ」
バン「シュート・・か」
センちゃん「でもこの調子なら、勝利できるね、地球署選抜チーム」
ホージー「あぁ!」
344マッチポイント・タイム【2】:04/12/10 22:20:58 ID:umuUPvnZ
デカルームでは、会議が終わるとホージーだけ特別に残された。
ボス「ホージー、例の試合だが調子はどうだ?」
ホージー「ギャラクシー・カップですか?あぁ、好成績ですよ」
ボス「俺のバスケの教え子のお前なら、絶対優勝すると信じてるぞ」
ホージー「明日は決勝戦です。絶対に負けたくないんです」
ボス「でもお前に解決して欲しい事件が一つだけある。それの捜査も同時進行で頼む」
ホージー「ロジャー!不思議な事件を追ってみせますよ!」
翌日、宇宙総合体育館でギャラクシー・カップは開催された。
更衣室でユニフォームに着替えるホージーの前に、バン達が激励しに来た。
バン「勝てるか相棒?」
ホージー「相棒ってゆーな!絶対に勝つと昨日約束しただろ?」
ジャスミン「ホージー、勝って帰りなさいよ」
ウメコ「でも、大量殺人事件の捜査も引き受けてるんでしょ?」
テツ「ここの体育館で何者かによって、スポーツ選手が次々と殺害される。しかも犯人は不明ですよ」
センちゃん「俺にも解けない事件だけど?」
ボス「ホージーなら、きっとできる。」
ホージー「この試合では、絶対に勝つ自信があります」
そんな時、ホージーのライバルであるチミナハが現れた。
チミナハ「戸増、その根拠はどこにある?」
ホージー「チミナハ!」
345マッチポイント・タイム【3】:04/12/10 22:27:20 ID:umuUPvnZ
バンが興味深そうに問い掛ける。
バン「なあ相棒、彼は誰だ?」
ホージー「だから相棒ってゆーな!彼の名はギラクサ星人チミナハ。」
センちゃん「あぁ、聞いた事ある。確かホージーのライバルだよね?」
ホージー「俺は候補生時代からずっと、この男が入ってるチームに連敗してるんだ」
ウメコ「でも万年ギャラクシー・カップ出場でも凄いじゃない?」
ホージー「ウメコには分からないと思うが、スポーツの大会では優勝しないと意味が無いんだ」
チミナハ「戸増、決勝戦楽しみにしてるぜ」
ホージー「大丈夫だ。昨日は、仲間と練習した。去年の倍にして返すぜ」
チミナハ「やけに自信たっぷりだな」
ホージー「当たり前だろ!俺は、解決しなきゃいけねぇ事件も背負ってるんだ、しかも大会終了までな」
バン「大丈夫なのか?」
ホージー「大丈夫と言った筈だ!俺は地球署選抜チームのキャプテンだ!負けて帰る訳にはいかないんだ!」
チミナハ「へぇ・・・男だねぇ、お前も」
チミナハは帰った。
テツ「ナンセンス!ホージーさんを馬鹿にしてますよ」
ホージー「あんな奴に構うなテツ!」
テツ「でも彼は・・・」
ホージー「アイツは俺だけのライバルなんだ。決勝戦では絶対に勝ってみせる」
346マッチポイント・タイム【4】:04/12/10 22:31:57 ID:umuUPvnZ
試合30分前、何と観客席から突然銃火器の引鉄が撃たれた様な音がした。
音が放つと、一人のスポーツ選手が殺された。
観客席で観戦していたウメコ達は事件を目撃した。
ウメコ「やっぱり事件が起きた!」
ジャスミン「ホージーに解けるのかしら?」
バン「相棒なら大丈夫だって!」
センちゃん「あぁ!昨日のバスケの試合の様子なら大丈夫だよ」
ウメコ「お風呂入ってたから分からない」
テツ「ナンセンス!ウメコさん入浴時間長過ぎです」
スポーツ選手の死体は体育館の外へ運ばれた。
ウメコ「やっぱり行かなきゃ!」
だがウメコをバンが止めた。
バン「行っちゃダメだ!」
ウメコ「え?」
バン「相棒が解くまで、じっと見てろ」
ウメコ「うん」
ウメコは肯いた。
347マッチポイント・タイム【5】:04/12/10 22:36:42 ID:umuUPvnZ
当のホージーは、練習をしていた。
ホージー「はぁっ!」
ホージーは練習ではやけにケアレミスが多い様だ。
部員A「戸増さん、これじゃ試合に勝てませんよ〜」
部員B「ちゃんとしてくださいよ〜」
部員C「試合では勝つって約束したじゃないですか?」
ホージーは対戦表を見て驚いた。
ホージー「対戦相手・・・、ヘブンウィナーズ!チミナハのチームだな」
部員が次々と寄って来る。
部員A「チミナハさんのチームと対戦ですかぁ?」
部員B「戸増さんがキャプテンでも、勝てる根拠はありませんね」
ホージー「いや・・、地球署刑事選抜チームは絶対に勝つんだ」
会場は静まった。
ホージー「間違いねぇ!俺は嘘を言わねぇ!」
バン「相棒・・・」
観客席で見ていたバンはホージーだけを見ていた。
バン「ライバルに勝てよ・・」
348マッチポイント・タイム【6】:04/12/11 08:34:11 ID:aIYPZ+o0
一方チミナハのチームは、何やら不思議な栄養ドリンクを飲んでいた。
チミナハ「このドリンクのおかげで、戸増達地球署チームにも勝てるな」
敵部員A「流石チミナハさん、金持ちから金を脅迫し、強奪した金で栄養ドリンクを高額で取引して、自分の利益にするなんて」
チミナハ「まぁね。俺の親父も栄養ドリンク会社の社長だから。」
そこへ、アブレラが現れる。
アブレラ「これはこれは、チミナハさん」
敵部員B「お前は、一週間前にチミナハさんに栄養ドリンクを売り付けた商人さん!」
敵部員C「今度は何ですかな?」
アブレラ「嫌ぁ、チミナハにはどうしても勝ちたいと願っている男がいると聞いている」
チミナハ「戸増宝児の事か?」
アブレラ「その男は私も存じてます」
敵部員A「知り合い何ですか?」
アブレラ「嫌。私の商売の邪魔をする、皮肉なエイリアンさ。不思議なスーツを身に纏い、私の仲間を次々と殺した悪徳刑事」
敵部員B「何て憎たらしい・・・」
アブレラ「戸増宝児に勝ちたかったら、この服を着ろ」
アブレラはチミナハにマッスル・ギアを渡した。
チミナハ「これはマッスル・ギア!」
アブレラ「商売に協力してくれるかな?」
チミナハ「勿論です。戸増に勝てるなら、どんな手段でも選びません」
349マッチポイント・タイム【7】:04/12/11 08:41:09 ID:aIYPZ+o0
愈々、試合開始の時刻となった。
ホージーはやけに焦っていた、まだ事件を解決していないからだ。
結局練習の間で、手掛かりは一つしか掴めなかった。
ホージー「銃火器に見えたが一種の爆発物にも見えた、しかもバスケットボール大の大きさ。犯人はユニフォームを着ていた・・・
まさか、アイツがやったのか?」
ホージーは拳を握り締めていた。
観客席でバンは、ホージーの視線に注目していた。
バン「やっぱ相棒の様子が可笑しいな」
ジャスミン「調べてみる価値はありそうよ」
ウメコ「でも試合が始まっちゃう!」
センちゃん「バスケの秀才が勝つか、推理の天才が勝つか・・この試合も同時進行だからね」
テツ「センさんが逆立ちすれば、良いじゃないですか?」
バン「これは相棒に課せられた謎なんだよ!・・・自分自身で課したな。」
テツ「ナンセンスですね、ホージーさんって」
バン「これは、ボスに聞いた事がある。ホージーは地球署刑事になる前から、バスケをやってたって」
テツ「本当ですか?」
バン「ヴィーノやチミナハとも手を組んでいたが、ある日チミナハに薬物取締の疑惑が疑われた。だからチームは一旦解散したんだ」
テツ「ホージーさんも、悲しい運命ですね」
バン「あの日以来相棒は、バスケを辞めたが、警察学校を卒業すると同時に復帰した・・・
ギャラクシーカップで優勝すると言う大きな目標に向かってな」
350マッチポイント・タイム【8】:04/12/11 08:48:14 ID:aIYPZ+o0
試合開始のホイッスルが鳴った。
審判「地球署選抜チーム対、ワールカ飲料株式会社代表チームの試合を行います・・
ヨーイ、スタート!」
試合は始まった。
地球署チームの先行となり、まずまずの好成績となった。
観客席で観客は、ホージーの姿に注目していた。
ファンA「何だあの選手は?動きが人並みを越えている」
ファンB「まるで刑事じゃない、プロ選手の動きだ」
2人のファンの元へ、バンが近付く。
バン「あの人は俺の相棒なんですよ」
ファンA「へー、そうですか?」
バン「今、彼はバスケの試合もしている。しかも今日起きた殺人事件の犯人も逮捕しないといけないんです」
ファンB「だから、あんなに・・」
バン「よく見ていて下さいね、地球署選抜チーム主将・戸増宝児選手のプレーを!」
ファンC「俺、バスケファンじゃないけど、あの人を見るとバスケがやりたくなるな」
ファンD「俺も!」
ファンE「私も!」
バンは笑顔で立ち去った。
ちょうどバンが去った後、ホージーは一点シュートを決めた。
ウメコ「ホージーさん、ステキ〜!」
ホージーには、ウメコの声は届かなかった。
ホージー「事件を解決しないと・・・早く・・早く・・。」
チミナハ「どうした、戸増?」
チミナハにホージーのボールが奪われた。
ホージー「糞っ!」
351マッチポイント・タイム【9】:04/12/11 09:00:01 ID:aIYPZ+o0
チミナハのスピードはやけに早かった。
ホージーはだが既に気付いていた。
ホージー「あの靴・・・、クリスト星製造の特殊合金付属速力増幅シューズ!」
部員A「何だって?」
部員B「アイツのスピードに勝てる訳がねぇ!」
チミナハは一点を入れた。
チミナハ「余裕だね、戸増君」
ホージー「嫌、俺達の方が勝てるさ、絶対に。」
チミナハ「何だと貴様?」
ホージー「俺の相棒と約束したんだ。絶対に優勝するとな。そして、焼き肉を奢るとな」
観客席でバンは思わず涙が出た。
バン「相棒・・・。」
ホージー「よし!取られた一点を取り返そうぜ!」
部員全員「ロジャー!」
試合は順調に進み、20分が経過しハーフタイムとなった。
ホージーが座っていたベンチの横にチミナハが座った。
チミナハは姿を借りていた地球人の姿ではなく、元のギラクサ星人の姿に戻っていた。
そしてマッスルギアを装着していた。
ホージー「お前、その体は?」
チミナハ「アブレラから貰ったのさ。戸増、お前、アブレラの仲間を次々と殺したらしいな」
ホージー「それは誤解だ!俺は、不可思議犯罪の犯人をデリートしているだけだ」
チミナハ「じゃあ何だ?アブレラが犯罪者の手助けをしているとでも言いたいのか?」
ホージー「それは俺にも分からない。だが彼はアリエナイザーに、ドロイドや怪重機を貸し出している悪い奴だ」
チミナハ「善人に見えたけど、俺の目には」
ホージー「騙されるなチミナハ!お前は素直じゃ無いが、バスケに対する熱い思いだけは昔から変わってない筈だ!」
チミナハ「戸増こそ、バスケの世界を断念したらどうなんだ?」
ホージー「俺はバスケを諦めない・・この試合で勝つまでな」
チミナハ「何故そんなに頑張れる?」
ホージー「俺はバスケ部仲間以外にも、仕事の仲間がいるんだ・・・
その仲間と一緒にこの星を守りたいんだ」
352マッチポイント・タイム【10】:04/12/11 09:08:06 ID:aIYPZ+o0
チミナハ「じゃ、そろそろ俺の出番かな?」
ホージー「チミナハ・・・何故お前は・・、そうか、分かったぞ!お前が犯人だな!」
試合はマッチポイントまで達し、6対5の結果になった。
やはり地球署選抜チームが何とかリードしている。
部員A「戸増さん、お疲れでしょ?」
部員B「ココは俺達に任せて貴方は事件の解決を」
ホージー「嫌、まだまだだ。」
部員C「えっ?」
ホージー「一点だけは、俺に入れてくれ!最後の一点だけは」
部員A「バスケを辞めるんですか?」
ホージー「辞めると言った訳じゃない。ただ、君達と出会えて良かったよ」
部員B「戸増さん・・・」
ホージー「行くぞぉっ!」
部員の連携パスが決まり、ゴールの一歩手前でホージーにパスされた。
部員A「戸増さん!」
だが前方にはチミナハが立ち塞がっている。
観客席で見ているファンも興奮していた、勿論バン達も。
バン「相棒・・」
ジャスミン「ホージー・・・」
ウメコ「ホージーさん、大丈夫かしら?」
センちゃん「ホージーなら大丈夫だよ。きっとシュートを決めてくれる」
テツ「まさかホージーさん、もう事件が解けたんですね」
バン「犯人はやっぱチミナハだったんだな!言語道断!」
ウメコ「変身して行きましょ!」
バン「ウメコ待て・・・それは、相棒に任せろ」
ウメコ「でも・・」
バン「相棒にだけは、優勝もデリートも頼んでるんだ。チミナハのデリートをな」
353マッチポイント・タイム【11】:04/12/11 09:15:10 ID:aIYPZ+o0
ホージーは3人の敵部員に挟まれていた。
しかも前方にはチミナハが立ち塞がっている。
ギラクサ星人は、子供でも170cmを越えている為、プロバスケ選手なら2mを越えて当たり前なのだ。
ホージー「負けてたまるかぁ!」
観客席の注目がホージーに集まった。
ジャスミン「ホージー、パスしないわ」
ウメコ「パスしたらいいのに?」
だがバンとセンちゃん、テツだけは余裕の笑みを浮かべていた。
バン「流石俺の相棒だな」
ウメコ「シュートをあんな状況で入れるつもりなの、ホージーさん?」
バン「あぁ。流石、ボスがバスケを教えただけの事はある」
センちゃん「元々強かったのにボスはホージーを更に強くさせたんだよ」
バン「スポーツ選手は強くて当たり前なんだ。でも、強いだけじゃ試合には勝てない。
自分の弱さと強さを知ってから、本当に強くなるんだ、人間と言う動物はな」
ウメコ「バン・・・」
バン「相棒、頑張れ!」
センちゃん「ホージーを俺は信じてるよ!」
ホージー「絶対優勝してやるぅ〜!」
ホージーは高くジャンプした。
バン「相棒!」
ホージーはゴールよりもジャンプした。
チミナハの身長よりも高いくらいだ。
バン「ここから決めるぜ、相棒!」
ホージーは観客席のバンの声が届いたのか、黙って肯いた。
ホージー「行くぜぇ!」
354マッチポイント・タイム【12】:04/12/11 09:21:04 ID:aIYPZ+o0
ホージーのボールがゴールに入り、ついに最後の一点はホージーが決めた。
地球署刑事選抜チームがついに優勝したのである。
観客席の声も凄かった。
ジャスミン「超気持ちいい〜!」
ウメコ「ホージーさん・・」
テツ「やっぱ凄いですね」
センちゃん「うん」
バン「デリーとも頼むな、相棒!」
審判「7対5!地球署刑事選抜チームの勝利!」
両チームは礼をし、試合は終わった。
ジャスミン「試合が終わったね」
ウメコ「皆帰りましょ」
センちゃん「嫌、まだ終わっちゃいない」
バン「ここから、相棒の見せ場だ」
チミナハはユニフォームを脱いだ。
テツ「マッスル・ギアなんてナンセンスですよ」
ジャスミン「だから、あんなに早い動きが出せたのね」
ウメコ「私達も加勢しましょ!」
バン「待てウメコ!相棒を信じようぜ・・俺達で。
相棒はな、とにかくやる時はやるんだ。いつも頑固で意地っ張りだけど、本当は1番強いんだ。
バスケのチームの中でも、デカレンジャーの中でも。
俺でも相棒にだけは白旗だよ。さあ、相棒!」
ホージー「相棒って言うな、バン!
貴様だけは必ずデリートしてみせる!」
355マッチポイント・タイム【13】:04/12/11 09:27:00 ID:aIYPZ+o0
ホージー「エマージェンシー・デカレンジャー!」
ホージーはデカブルーに変身した。
ホージー「デカブルー!」
テツ「スワットモードにならないなんて、ナンセンスですよ!」
バン「嫌、相棒ならば、やってくれる。射撃の天才ならばな。」
ホージー「ギラクサ星人チミナハ!」
チミナハ「戸増、何か用か?」
ホージー「500件のスポーツ選手殺人の罪、薬物取締法違反、各種脅迫罪、高額物品取引罪で・・
ジャッジメント!」
ナレーター「アリエナイザーに対しては、スペシャルポリスの要請により、遥か銀河の彼方にある宇宙最高裁判所から判決が下される」
デリート許可だった。
ホージー「デリート許可!」
チミナハ「フッ!」
ホージー「ディースナイパー・フルチャージ!」
チミナハ「俺の銃には勝てるかな?」
ホージー「お前に告げる!俺は、バスケでも射撃でも秀才なんだよぉ!
ストライク・アウトッ!」
ディースナイパーの引鉄が引かれ、チミナハに命中し、チミナハを見事にデリートできた。
ホージー「これにて一件コンプリート、スーパークールに・パーフェクトッ!」
356マッチポイント・タイム【14】:04/12/11 09:31:27 ID:aIYPZ+o0
試合は終わり、ホージーは着替え、観客席で待っていたバン達の元へ走った。
センちゃん「お疲れ、ホージー!」
ホージー「デリートの約束も優勝の約束も果たしただろ、バン!」
ジャスミン「一点を決めた時の姿が最高にカッコ良かったわ」
ウメコ「本当よねぇ・・・」
テツ「でも、一人で事件を解決するなんてナンセンスです」
バン「相棒なら特別なんだ。地球署最大の切り札だからな」
センちゃん「あぁ!」
だがホージーは、バンに相棒と呼ばれたのに、反応しなかった。
バン「どうした相棒?相棒って言うなって言わないのか?」
ホージー「相棒って言うなとはこれからは言わない・・・
地球署刑事・赤座伴番!」
バン「何だ相棒?俺に何か用か?」
ホージー「俺は今日からお前を、完璧な相棒に認めるぜ!
最後の一点を決めたのは、俺の相棒のおかげさ!」
バン「相棒〜!」
357マッチポイント・タイム【15】:04/12/11 09:37:07 ID:aIYPZ+o0
ジャスミン「でも、どう言う風の吹き回しかしら?」
ウメコ「いつもだったら絶対、『相棒って言うな!』って言うのに」
ホージー「嫌・・・ウメコ達の声援は確かに届かなかった。だけどお前の声だけは特別に響いた。」
バン「相棒・・」
ホージー「だから、最後の一点を決める事ができたんだ。
明日から宜しく頼むぜ、なあ、相棒!」
バン「ロジャー!じゃあ、マシンドーベルマンの助手席をジャスミンじゃなくて明日から相棒な」
ホージー「それはノー・グッド!マイフェイバリット・マシンのマシンハスキーじゃないと落ち着かないんだよ」
バン「やっぱ相棒って頑固だし素直じゃ無いな」
ホージー「あぁ!熱血のバンと頑固の俺って対照的だけど最高のコンビだぜ」
バン「勿論だ、相棒!」
ホージー「その通りだ、相棒!」
ナレーター「赤座伴番と戸増宝児。
2人の性格は、水と油の様に、全く違う。
だが2人の友情の絆は、兄弟の様に息の合ったプレーも生み出す事ができる。
だからたった一人でも、お互いを相棒と認めた時には、アリエナイザーをデリートする事もできる。
これからも頑張れ、デカブルーとデカレッド!
そして戦え!特捜戦隊デカレンジャー!」
358マッチポイント・タイム【16】:04/12/11 10:04:33 ID:aIYPZ+o0
EDコント。
ホージー「ナショナル・バスケットボールリーグ・ギャラクシー。通称NBG。」
センちゃん「宇宙一のプロバスケットボールチームを決める試合なんだよ」
テツ「一般の応募はナンセンスです」
ホージー「何処かのチームに所属しないと、出場資格はナッシングだ。分かったかい、ベイビー?」
バン「誰と話してるんだ、相棒?」
ホージー「テレビの向こうのベイビー達さ♪」


次回予告
?「僕も仲間に入れてくれるの?」
ボス「人手不足なんだ。仕方が無いだろう」
バン「君の力が、今必要なんだ」
?「デカレンジャーの為なら、一肌脱ぐよ」
ナレーター「フューチャー・ルーキー。君のハートにターゲット・ロック!」
359次回予告訂正:04/12/11 20:38:16 ID:aIYPZ+o0
次回予告に打ち間違えがありましたので、改めて訂正します。

次回予告
バン「見捨てる訳にはいかねぇだろ!」
アブレラ「今日こそ、君達の最期の時だ」
バン「俺の死に様を見せてやる・・・約束通りな」
テツ「先輩!」
バン「うぉぉぉぉぉぉぉーっ!」
ナレーター「ネバー・アライブ。君のハートに、ターゲット・ロック!」
360ネバー・アライブ【1】:04/12/12 10:12:05 ID:4kfpsrGt
デカベース内に設置された射撃訓練場でバンとホージーは射撃の訓練をしていた。
お互いを先日、相棒と認め合ったが、まだ蟠りは解けていない状態なのだ。
バン「相棒、調子はどうだ?」
ホージー「相棒ってゆーな!・・まぁ、ぼちぼちだ」
ホージー、バン共に満点だった。
ホージー「この前、俺が相棒と言ったのは、お前の調子に合わせただけで勘違いするな。まだお前を完璧な相棒には認めてない」
バン「それより相棒、お前、仲間の殉職に遭遇した事はあるか?」
ホージー「あぁ、何度もな」
バン「俺はねぇ。一度で良いから、人の死に様を見たいぜ」
ホージー「バカ野郎!」
ホージーはバンを殴った。
ホージー「人の命は大切な物だ。1個しか無いんだぞ!皆必死で生きてるんだぞ!」
バン「相棒、約束しよう。いつか必ず、俺の死に様を見せてやる・・相棒の目の前でな」
ホージー「本気か、バン?」
バンは黙って肯いた。
361ネバー・アライブ【2】:04/12/12 10:18:40 ID:4kfpsrGt
その頃アブレラは、監獄衛星アルカポで武器の調達をしていた。
アブレラ「イーガロイド、怪重機のレンタルが最近頻繁だな」
アブレラは、不思議な扉を開けた。
アブレラ「とうとう、デカレンジャーの前にこれを使う時が来たか」
アブレラは、ある液体が入ったカプセルをトランクの中に入れると、去った。
アブレラ「仕事の開始だ!」
アブレラは地球に到着した。
アブレラ「フッ・・」
そこへ、デカマスターが立ち塞がった。
ボス「アブレラ!もう許さんぞ!」
アブレラ「貴様如きにやられる私では無い。」
ボス「俺もその覚悟は出来ているさ・・いつでも死ぬ用意は出来ている」
アブレラ「地球署刑事に伝えてくれないか?」
ボス「何だ?」
アブレラ「最強の怪重機をあるアリエナイザーにレンタルした。それがいつ来るか分からない」
ボス「まさかあの怪重機か?」
アブレラは肯いた。
アブレラ「6人分の墓を用意した方が良いぞ」
362ネバー・アライブ【3】:04/12/12 10:24:56 ID:4kfpsrGt
デカベースに帰還したボスは焦っていた。
そんなボスに優しくスワンがコーヒーを渡した。
スワン「ドゥギー、最強の怪重機ってアレの事でしょ?」
ボス「あぁ、油断は出来ないだろう」
スワン「最強の怪重機に対抗するには、新しいデカマシンを作るしか無いわね」
ボス「出来るだけ急げ。そして・・バンに伝えてくれ」
スワン「バンに?」
ボス「最強の怪重機に勝ちたいなら、死ぬ覚悟をしておけとな」
扉の向こうで聞いていたテツは、急いでバンの元へ向かった。
バンはセンちゃんの部屋でトランプをしていた。
テツ「先輩、大変です!」
バン「テツ、どうかしたのか?」
テツ「ボスからの伝言ですが、最強の怪重機に勝ちたいなら、死ぬ覚悟をしておけって」
センちゃん「最強の怪重機・・・アブレラが貸し出したみたいだね」
バン「大丈夫!最強の怪重機が出ても、俺達は無敵だって!」
テツ「でも・・・」
バン「今までどんなピンチも乗り越えて来たんだ。そんなんで、ビビってどうする?」
テツ「先輩、ナンセンスですよ!アブレラはもう、本気なんです」
バン「でも・・覚悟は必要だな」
363ネバー・アライブ【4】:04/12/12 10:28:22 ID:4kfpsrGt
翌日、デカレンジャー達はパトロール中だった。
ジャスミン「バン、昨日ホージーに死に様を見せるって言ってたけど、どういう事?」
バン「俺はいつも思ってるんだ。どんな時も命懸けで事件を解決しないといけないって言う事だ」
ジャスミン「それも有り得るけど・・・」
突如、マシンドーベルマンが停まった。
ジャスミン「どうしたの、バン?」
バン「ココは・・?」
バンは、不気味な雰囲気が漂う墓地に向かった。
バン「この墓に見覚えがあるんだ」
ジャスミン「見覚え?」
364ネバー・アライブ【5】:04/12/12 16:30:01 ID:4kfpsrGt
バンとジャスミンは、墓の奥へ進んだ。
奥へ進むと、一人の老人が座っていた。
老人「そこの若い男女や」
バン「何だ?」
老人「宇宙警察だな、その制服は」
ジャスミン「何故分かるの?」
老人「やはり・・デリートされた子供の仇、取って見せる!」
老人は正体を明かした。
シチーザ「俺はグローザ星人シチーザ。この前はよくも、俺の子供のヘルヘブンをデリートしたな!」
ジャスミン「ヘルヘブンのお父さん?」
シチーザ「俺はお前達が憎いから、アブレラに最強の怪重機を借りたのさ」
バン「卑怯だぞ、その手段!」
シチーザ「命懸けで、俺をデリートしてみろ!」
シチーザは怪重機のスイッチを押した。
すると、巨大な怪獣機・ラージカイザーが現れた。
ジャスミン「大物くん!」
バン「ここは行くっきゃねぇな!」
365ネバー・アライブ【6】:04/12/12 16:35:13 ID:4kfpsrGt
デカマシンが発進し、各人それぞれのデカマシンに乗り込んだ。
そして、デカレンジャーロボとデカバイクロボが駆けつけた。
バン「シチーザ!親子纏めて地獄に送ってやるよ!」
アブレラ「それはどうかな?」
アブレラがラージカイザーの上に立った。
アブレラ「この怪重機には、合体機能があるのさ!ビルドアップ・アリエナイザーロボ!」
ボディのパーツが変形し、アリエナイザーロボとなった。
シチーザ「うぉー、こいつはすげぇぜ」
アブレラ「とぉっ!」
アブレラもコックピットに乗った。
アブレラ「デカレンジャー、今日こそ、君達の最期の時だ」
バン「絶対に俺達はお前をデリートしてみせるんだ!」
だがそこへ、マーフィーが正面に向かって来た。
ウメコ「マーフィー、危ない!」
バン「俺がやるしかねぇだろ!!」
バンは捨て身の攻撃を思いついたのか、一旦コックピットを降りた。
ホージー「バン!!」
366ネバー・アライブ【7】:04/12/12 16:39:14 ID:4kfpsrGt
アリエナイザーロボの光線がマーフィーに放たれた。
バンはジャンプしてマーフィーを庇い、光線を受けた。
ホージー「バン!!」
バン「うわっぁぁぁ!」
バンは思わず、変身が解けた。
バン「俺は・・・もうどうにもならないのか?」
無事にマーフィーは助かった。
だがバンは、足腰を捻挫してしまった。
バン「足が痛み出してる・・でも負けてたまるか!」
バンはまだ大丈夫な様だ。
だが、足はふらついていた。
シチーザ「ここは俺が!」
シチーザはコックピットを降りた。
アブレラ「さて、やるか!」
アリエナイザーロボの攻撃が次々とデカレンジャーロボに命中した。
アブレラ「頭部のヘッドギア操縦者が居ないだけで、弱過ぎるな」
4人はまだ耐えていた。
ホージー「バンが助かるまで頑張るんだ!」
セン・ジャスミン・ウメコ「ロジャー!」
367ネバー・アライブ【8】:04/12/12 16:42:10 ID:4kfpsrGt
アリエナイザーロボの攻撃は、予想を凌駕していた。
全身に武器を武装していて、しかも威力が全く衰えないのだ。
センちゃん「これじゃ、限りが無いよ」
ウメコ「もう、ダメなの?」
ジャスミン「バンが来るまででも、頑張らなきゃ!」
ホージー「俺達はデカレンジャーなんだ!」
デカレンジャーロボはシグナルキャノンを取り出した。
ホージー「行くぜぇ!」
だがバンは採石場の上でシチーザに連行されてしまった。
シチーザ「お前、デカレッドだったな?」
バン「それがどうした?」
シチーザ「お前に聞きたい事がある」
バン「質問によるな」
シチーザ「お前にとって生き甲斐とは何だ?」
バン「生き甲斐か・・・・それは・・」
368ネバー・アライブ【9】:04/12/12 16:47:08 ID:4kfpsrGt
バンは何故か答えられなかった。
シチーザ「答えられない様だな、自分の生き甲斐が分からないなんてクズだぜ」
バン「俺の生き甲斐は、仲間だ」
シチーザ「仲間?」
バン「6人で1つのチームだから、いつもどんなピンチでも乗り越えられるんだ」
シチーザ「馬鹿か、お前は?」
バン「え?」
シチーザ「生き物のルールは弱肉強食、強い者は勝利し、弱い者は負ける」
バン「何が言いたいんだ、お前?」
シチーザ「つまり君達は、一人じゃ何も出来ないんだよ」
バン「でも仲間がいるから強くなれるんだ!」
シチーザ「もし仲間がいなくなったらどうする?」
バン「仲間はいなくならないさ!むしろ・・俺は・・・
自分の命よりも、仲間の命の方が大事なんだ!」
シチーザ「この星のデカレンジャーは、馬鹿だね。
みんな、自分が1番なんだよ。仲間なんて要らないんだ。
仲間がいなくても、俺は十分強い。デカレンジャーなんて、お前一人で十分なんだよ!」
369ネバー・アライブ【10】:04/12/12 16:50:20 ID:4kfpsrGt
バンは余計に焦っていた。
シチーザ「お前はデカレンジャーのルーキーだ。なのに、自分の命よりも仲間の命の方が大事だ?」
バン「あぁ、俺はいつ死んでも仲間が無事なら構わねぇ」
シチーザ「命の重みを知らないな」
バン「何?」
シチーザ「教えてやろう、俺は死神なんだよ」
バン「死神?」
シチーザ「お前を地獄まで案内してやるぜ」
デカレンジャーロボのコックピットの中でホージーは驚愕した。
ホージー「あの馬鹿・・・」
テツ「先輩、ナンセンス過ぎます!」
バン「俺はいつ死んでも、仲間は無事ならそれでいい・・
それに俺は相棒と約束したんだ・・
いつか必ず、お前の目の前で俺の死に様を見せてやるとな」
370ネバー・アライブ【11】:04/12/12 16:52:50 ID:4kfpsrGt
アリエナイザーロボの攻撃は半端では無かった。
センちゃん「ホージー、バンが心配なんだろ?」
ジャスミン「降りても良いわよ」
ウメコ「ココは私達に任せて!」
ホージーは肯き、コックピットを降りた。
ホージー「センちゃん、ジャスミン、ウメコ、テツ・・・、後は頼んだぞ!」
ホージーは採石場へ走った。
ホージー「バンの馬鹿野郎!」
突然大雨が振り出した。
ホージー「バン・・待ってろ!俺も一緒に死ぬからな!
お前がこの前言ったろ・・
いつも一緒にいようって・・」
ホージーは変身を解いた。
371ネバー・アライブ【12】:04/12/12 16:56:48 ID:4kfpsrGt
ホージーは5分くらいで、バンの場所へ到着した。
ホージー「バン!」
バン「相棒!」
ホージー「相棒ってゆーな!・・これも最後かな?」
バン「あぁ・・・今までお前と出会えて良かったぜ」
ホージー「あぁ・・俺もな」
バン「色んな事件が起きて、色んなアリエナイザーをデリートしたよな」
ホージー「色んな人と出会い、色んな怪重機と戦ったよな」
バン「俺、地球署に来て良かったと思う」
ホージー「俺もバンに出会えて良かったよ」
バン「最後に言おう!
仲間の大事な命、見捨てる訳にはいかねぇだろ!」
ホージー「うん・・」
テツ「先輩!」
バン「相棒・・・」
ホージー「って言うな・・」
372ネバー・アライブ【13】:04/12/12 17:00:17 ID:4kfpsrGt
ホージーはSPライセンスを取り出した。
ホージー「地球署刑事、赤座伴番!」
バン「あぁ・・」
ホージー「俺を相棒と言った罪で・・・ジャッジメント!」
ナレーター「アリエナイザーに対しては、スペシャルポリスの要請により
遥か銀河の彼方にある宇宙最高裁判所から判決が下される」
何とデリート許可だった。
バン「言語道断・・・・」
雨は止んだ。
ホージー「何故だ・・・・何故だ・・・・・」
シチーザ「死んで貰おう・・・
ヘルヘブンの気持ちを思い知れ!」
シチーザの剣がバンに当たり、バンの肉体から魂が消えた。
そしてバンは血を吐き、息が途絶えた。
シチーザ「ゴッチュ−!」
ホージー「バン・・・。」
バンは死んだのだ。
アブレラ「これにて一件コンプリート!」
テツ「ナンセンス・・・」
373ネバー・アライブ【14】:04/12/12 17:03:44 ID:4kfpsrGt
バンの死体にジャスミンが触れると、今までの思いが脳裏を横切った。
ジャスミン「バン・・・」
センちゃん「でも、宇宙最高裁判所の判決ならデリート不許可の筈だよね?」
ウメコ「若しかしたら、裁判所でも何か事件でも起きたのかしら?」
ホージー「ジャスミン、ウメコ、センちゃん、テツ・・・
俺達の本当の戦いが今始まったんだ」
ナレーター「デカレッド・赤座伴番。
宇宙最高裁判所の判決により彼は、デリートされてしまった。
そして、怪重機が変形したアリエナイザーロボ。
宇宙最高裁判所の曖昧な判決の方法には何か理由があるのか?
頑張れ、特捜戦隊デカレンジャー!」
374ネバー・アライブ【オマケ】:04/12/12 17:09:39 ID:4kfpsrGt
EDオマケ
アブレラ「怪重機ラージカイザーが変形するアリエナイザーロボ。
最強の攻撃力と俊敏のスピードは、デカマシンにも対抗できる。
これでアリエナイザーの勝利の時も近いぞ・・」
シチーザ「息子の仇・・・」


次回予告
ホージー「宇宙最高裁判所の判決にも、責任があるんです!」
ボス「バンを失った重さは、お前が強く受け入れろ」
シチーザ「息子の仇は、まだ取れちゃいない!」
?「私は宇宙最高裁判所所長だ」
ホージー「相棒〜!」
ナレーター「デンジャラス・ミッション。君のハートにターゲット・ロック!」
375デカノベ作者:04/12/12 21:51:48 ID:fu9abpoT
>ネバー・アライブ
何だかすごいことになってる話ですね。ある意味デカの最終回に使えてしまいそうな内容で。
次回が解決編みたいですので、それを楽しみにしたいと思います。

では、俺もそろそろ次回作の予告をば。

次回予告
バン「お前の相棒はやっぱ俺しかいないって!」
ホージー「お前は知らないだろうが、俺とセンだって強い絆で結ばれた仲間だ。自惚れるなよ?」
??「どぉんな気分だぁ?仲間に銃を向けられるのは辛いだろうハッハァッ!」
セン「俺たちだけでもやるしかない…地球に来たばかりの時からずっとそうしてきたんだ!」
ホージー「見せてやる…地球のデカの底力って奴をな!」

ナレーター「マリオネット・ポリス。君のハートにターゲット・ロック!」

なかなかありそうでなかった組み合わせ、ホージーとセンが主役の物語です。
投下は来週か再来週を予定してます。お楽しみに!
376デカレン小説:04/12/15 17:52:57 ID:VGBXARwy
>ネバー・アライブ
GJです!後編に期待大です!
他の未完成の作品も完成までやってほしいです。
377デンジャラス・ミッション【1】:04/12/17 19:59:07 ID:bomJHJk9
ナレーター「エージェント・アブレラは、かつてデカレンジャーにデリートされたヘルヘブンの親であり、息子の敵討ちを企むシチーザに
最強の怪重機・ラージカイザーをレンタルした。その最強の意味は、アリエナイザーロボに変形できる事だった。
アリエナイザーロボの攻撃は凄まじく、マーフィーを庇ったバンはシチーザの剣の攻撃を受け、絶命してしまった・・・」
デカベース・デカルーム。
ホージーが落ち着いてコーヒーを飲んでいる。
テツ「あの判決方法は、ナンセンスですよ」
ウメコ「まさかバンをアリエナイザーがデリートしちゃうなんて・・・」
ジャスミン「息子の敵討ちは、強いものね」
センちゃんは、ホージーの異変に気付いていた。
センちゃん「ホージー、バンがいなくて哀しいんだろ?」
ホージー「あぁ。静かだな」
ボスは、立腹した様子で鉄工所から帰還した。
ボス「ホージー、ホージー!」
ホージー「ボス、何ですか?」
ボス「バンがデリートされたと言うのは真実か?」
他の仲間は黙っていた。
ホージー「そうです・・・真実です」
ボスはホージーを殴った。
ボス「馬鹿野郎!」
378デンジャラス・ミッション【2】:04/12/17 20:11:55 ID:bomJHJk9
ホージーは倒れたが、立ち上がった。
ボス「仲間が死んで怖くないのか?」
ホージー「怖いです・・嫌、俺は一人でも生きていけます」
ボス「バンはお前を信じてたんだぞ!」
ホージーは啖呵を切った。
ホージー「宇宙最高裁判所の判決にも、責任があるんです!」
ボス「そうか・・・」
ボスは去った。
鉄工所。
ボス「スワン、バンがアリエナイザーにデリートされた」
スワン「知ってるわよ。デカマシンも、アリエナイザーロボの攻撃を受けて半端じゃないわ」
ボス「パトウイングならどうだ?」
スワン「バンがいないのに、どう合体するの?」
ボス「テツのデカバイクしか出動出せないな・・・」
スワン「若しもの時の為に、新たな手段はあるわよ、幾らでも」
そこへホージーが入った。
ホージー「ボス・・・」
ボス「バンを失った重さは、お前が強く受け入れろ」
ホージー「バンを失った・・重さ?」
ボス「あれだけ個性的なデカレンジャーの中で1番皆に指示できるのは、実はバンなんだ。
お前も他のメンバーに指示を出すのは上手だが、バンは作戦の指示と任務の遂行を同時に行う事ができる・・
そして、どんな時も仲間を敬い、相手の立場で考える、それが赤座伴番の男気だ」
ホージー「ボス、今度宇宙最高裁判所に行かせて下さい」
ボス「良いだろう。所長は俺とスワンの親友だ。事情を話せば、きっと分かってくれるよ」
ホージー「ロジャー!」
379デンジャラス・ミッション【3】:04/12/17 20:18:33 ID:bomJHJk9
ナレーター「ホージーは次の日、メンテが逸早く終わったパトジャイラーで宇宙最高裁判所に向かった」
裁判所の駐車場に停まるパトジャイラー。
パトジャイラーからホージーが降りて、中へ入る。
ホージー「宇宙警察の戸増宝児ですが、中へ入らせて下さい」
音声認識システムが作動し、中に入ることが出来た。
ホージーは所長室に入った。
ホージー「貴方が・・・宇宙最高裁判所の所長ですね」
ルート「いかにも。私はトモシハ星人ルート、私は宇宙最高裁判所所長だ」
ホージー「先日の件ですが、詳しく話せて貰えませんか?」
ルート「あぁ。スペシャルポリスは得意先でね、いつもお世話になってるんだ、だから特別に教えよう。
アリエナイザーの判決については、私が独自に判決を下してるんだ」
ホージー「貴方が独自に?」
ルート「あぁ。君達がジャッジメントを申請する。すると私の元に、犯人の罪状や特徴が書かれたデータが送信される。
そのデータを見て、デリートするか否かを私が決めるんだ」
ホージー「俺の仲間がデリート許可されたんです!デリートされた人を生き返らせえる方法はありませんか?」
ルート「あぁ。一週間前、エージェント・アブレラに故人を蘇生させる薬を貸し出したよ」
380デンジャラス・ミッション【4】:04/12/17 21:56:50 ID:bomJHJk9
ホージーは驚いた。
ホージー「じゃあアブレラは、その薬を使ってデリートしたアリエナイザーの蘇生を?」
ルート「多分そう考えている。私の予言だが・・・、その薬で蘇生した者は、生前よりも更に強化した心を持つ。
お前の相棒の様に善人ならば有り難いが、アリエナイザーに使用すると・・・」
ホージー「犯罪が悪化するに違い無いですね。地球に帰還します」
ルート「ドギー・クルーガーに伝えてくれ!
戸増宝児に、アブレラから薬を奪う様に命令しろとな」
ホージー「俺に?」
ルート「君なら、薬をバンに使うだろう。私は君を信じてるよ」
ホージー「有難うございます」
ナレーター「一方地球では、デカバイクロボがアリエナイザーロボに苦戦していた」
テツ「先輩が蘇えるまで、俺が頑張るしか無いんだ!」
デカバイクロボはスリープソードを向けた。
だが、アリエナイザーロボの攻撃は尋常では無かった。
デカバイクロボは倒れてしまった。
ついに、デカバイクもメンテが必要となってしまったのだ。
散々暴れたアリエナイザーロボは、何処かへ去った。
テツも地球署に帰還した。
テツは、地球署の玄関でホージーに遭遇した。
テツ「ホージーさん、宇宙最高裁判所に行って何か分かりました?」
ホージー「やはりあの男が、今回も何か企んでる事が分かったんだ」
テツ「アブレラですか?」
ホージーは肯いた。
ホージー「奴が故人を蘇生させる薬を販売している。それが若しシチーザの手に渡ったら・・・・」
テツ「ホージーさん、健闘を祈りますよ」
ホージー「その必要は無い・・・バンは俺が蘇えらせる、絶対に」
381デンジャラス・ミッション【5】:04/12/17 22:02:45 ID:bomJHJk9
そんな2人の元に、アブレラが立ち塞がった。
ホージー「お前、その薬を渡して貰おうか?」
アブレラ「これはシチーザに渡すつもりだ。デカレッドを蘇生させる事は不可能なんだよ、デカブルーにデカブレイク」
テツ「ナンセンス!仲間の気持ちを考えろ!」
アブレラ「考えたくないね。貴様達に負ける私達では無いんだよ」
ホージー「私・・・達?」
アブレラ「あぁ。私は一人では商売していない」
テツ「じゃあ、誰か仲間がいるのか?」
アブレラ「凄腕の職人がいる。彼は、ドロイドや怪重機を一人で作れる天才クリエイターだ」
ホージー「その人に会わせてくれ。話がしたいんだ」
アブレラ「それは、出来ないとでも思え。彼は忙しいんだよ・・・
それに、君達はそれよりも薬を手に入れる方が優先だろ?」
ホージー「俺の相棒は、最高の友だ。俺の仲間の命を奪った罪は、絶対デリート許可だ!!」
テツ「ホージーさん・・」
ホージー「やるっきゃねぇ!」
ホージーはアブレラに銃口を向けた。
だがアブレラは去っていた。
ホージー「逃がしたか・・」
テツ「とりあえず、今はシチーザを!」
ホージー「分かってる!行くぞ、テツ!」
382デンジャラス・ミッション【6】:04/12/17 22:07:11 ID:bomJHJk9
ナレーター「一方セン達は、シチーザを追い詰めていた。」
ジャスミン「シチーザ!観念しなさい」
シチーザ「嫌だね。最強の怪重機に勝てるとでも思うのか?」
ウメコ「最強の怪重機には、最強のロボットで勝負するのよ!」
シチーザ「デカレッドがいないなら、あのデカバイクロボで勝負するのか?あんな弱い奴でか?」
センちゃん「テツもやられたんだ、お前に」
ジャスミン「貴方の相手をしている暇は無いのよ!」
シチーザ「それは俺の台詞だ!」
シチーザはボールを投げ、大量のバーツロイドを取り出した。
シチーザ「こいつ等の相手をしてくれ。俺はアブレラの元へ急ぐ」
ウメコ「アブレラの?」
シチーザ「ヘルヘブンを生き返らせる薬を手に入れるんだ!」
センちゃん「そうはさせない!」
3人は変身し、バーツロイドを追い払い、デカビークルで出撃した。
シチーザはひたすらラージカイザーで逃げた。
そこへ、マシンハスキーとマシンボクサーが塞がった。
383デンジャラス・ミッション【7】:04/12/17 22:13:14 ID:bomJHJk9
ホージー「シチーザ!覚悟しろ!」
シチーザ「嫌だね・・・俺はヘルヘブンを生き返らせ、自由を手に入れるんだ!
息子の仇はまだ取れちゃいない!」
テツ「ナンセンス!!」
そこへアブレラが現れた。
アブレラ「シチーザ、約束通り薬を持って来たぞ」
アブレラがトランクから薬を取り出した。
シチーザ「サンキュー、エージェント・アブレラ」
シチーザは、薬を手に入れた・・・かに見えたが突然、剣の矛先に当たり、薬のケースが割れた。
剣の矛先の主は、デカマスターのディーソード・ベガだったのだ。
ボス「シチーザ!もうこれで、息子の仇は取れないぞ」
シチーザ「何ぃ?」
ボスは、アブレラが手に入れた薬と同系の薬を取り出した。
シチーザ「それは!」
ボス「スワンが薬を分析し、新種を作ってくれたんだ」
シチーザ「白鳥スワンに俺が負けるとは・・・」
384デンジャラス・ミッション【8】:04/12/17 22:17:18 ID:bomJHJk9
ホージー「俺達は、仲間を大事にするんだよ!」
シチーザ「フッ・・・だが死体がなけりゃ、意味がねぇだろ?」
センちゃん「スワンさん!例の物を!」
そこへデカスワンが到着し、ホージーの目前でバンの肉体を取り出した。
スワン「バンの肉体だけは、暫く地球署で預からせて貰ったのよ」
ウメコ「シチーザ!犯罪者には、頭脳も要求されるのよ!」
ジャスミン「息子の仇を討ちたいなら、もっと分析しなさい?」
ホージーはボスが持った薬を使い、バンの魂に薬を飲ませた。
すると、魂に発作が起こり、バンが蘇生した。
バン「ココはどこ?俺は誰?」
ホージー「相棒〜!」
バン「相棒、そっか、俺は今、アリエナイザーを追っていて・・」
ホージー「もう二度と・・・心配させんなよ」
ホージーは泣きながらバンを抱いた。
バン「相棒・・・」
385デンジャラス・ミッション【9】:04/12/17 22:22:03 ID:bomJHJk9
バンは立ち上がった。
バン「相棒、奴はまだデリートしてないよな?」
ホージー「あぁ。今がチャンスだ。それに、相棒ってゆーな!」
バン「そっか・・・それが聞きたかったぜ」
ホージー「馬鹿野郎・・・」
テツ「それより先輩、今がチャンスですよ!」
バン「一発逆転、不撓不屈!」
ホージー「チェンジ・スタンバイ!」
バン「ロジャー!」
ホージー「エマージェンシー!」
全員「デカレンジャー!」
全員は変身した。
バン「行くぜぇ〜!!」
ホージー「おう!!」
386デンジャラス・ミッション【10】:04/12/17 22:28:50 ID:bomJHJk9
バンとホージーはディーリボルバーを構えた。
バン「俺をデリートするなんて、許さねぇ!」
ホージー「今度はお前の番だ!」
テツ「一気に行きますよ!」
シチーザは無意識の内に剣を前方のデカレッドに向けた。
だが後方のデカブレイクに追い詰められ、上方からデカブルーが落下して来て、ディーリボルバーの射撃を受けた。
バン「ジャッジだ、相棒!」
ホージー「グローザ星人シチーザ!!
バンを含む1058人の宇宙警察官大量殺人の罪で・・ジャッジメント!」
ナレーター「アリエナイザーに対しては、スペシャルポリスの要請により
遥か銀河の彼方にある宇宙最高裁判所から判決が下される」
ルートの元へ、データが届けられた。
ルート「ホージーにバンか・・
君達の友情は素晴らしいよ・・・よし!お前達のその思い、今、俺に届いた!」
ルートはデリート許可の判決を下した。
ホージーは安心した。
バン「デリート許可!」
387デンジャラス・ミッション【11】:04/12/17 22:32:43 ID:bomJHJk9
テツ「超高速拳・スーパーライトニングフィストッ!」
ホージー「ディーリボルバー・マックスパワー!」
バン「ターゲット・ロック!」
テツ「ストライク・アウト!」
2組の連携プレーが決まり、見事シチーザはデリートできた。
だが、アリエナイザーロボはまだ動いていた。
ホージー「無人で動くとは・・アリエナイザーロボめ!」
バン「こうなりゃ一気に行くぜ!」
その時、スワンから通信が入った。
スワン「皆、デカマシンでは無く、個別のデカビークルに乗るのよ」
ウメコ「若しかして例の・・」
ジャスミン「新たな合体?」
バン「よっしゃぁ〜!一気に行くぜぇ〜!」
各人、個別のデカビークルに搭乗した。
ホージー「アリエナイザーロボも、これで見納めだ!」
388デンジャラス・ミッション【12】:04/12/17 22:38:28 ID:bomJHJk9
各人のデカビークルのメインスイッチがオンになり、変形・合体が開始した。
スワン「説明しよう。デカビークルには、それぞれを動かせる機能が以前から装備されていた。
この特色を生かしてスワンは合体機能を追加したのだ。
それによって新たに生まれるのが、デカビークルロボである」
デカビークルロボが誕生した。
全員「ビルドアップ・デカビークルロボ!」
マシンドーベルマンが頭部、マシンブルが下半身、マシンボクサーが右腕、マシンハスキーが左腕だ。
バン「行くぜぇ!」
ホージー「無人のアリエナイザーロボなんて、新たな特捜合体にはホワイトフラッグだぜ!」
デカビークルロボは、全身から銃口を発射した。
ウメコ「これなら勝てるかも!」
ジャスミン「一気に行くべし!」
センちゃん「頼んだよ、ホージー!」
ホージー「よし!行くぜ!
パトエネルギー全開・・フルチャージ!」
バン&ジャスミン「アン」
センちゃん&ウメコ「ドゥー」
テツ「トロワ!」
ホージー「ブレイブスマッシャー!」
全身の砲撃が一気に射殺され、アリエナイザーロボは破壊された。
全員「ゴッチュー!」
テツ「これにて一件コンプリート!」
ホージー「スーパークールに・・日本晴れ!」
バン「相棒・・。」
389デンジャラス・ミッション【13】:04/12/17 22:43:16 ID:bomJHJk9
デカルーム。
ホージーとバンに、テツからのコーヒーが渡された。
テツ「お疲れ様、2人共!」
バン「あぁ」
ホージー「サンキュー」
2人は落ち着いてコーヒーを飲んだ。
バン「心配させて済まなかったな」
ホージー「もうあれだけ、危険な任務はお断りだぜ!
でもこれで少しは命の重さが分かっただろ、ベイビー?」
バン「あぁ!命が大切だっていうこと、確かに分かった」
ホージー「お前がいないと困るんだよ」
バン「何で?」
ホージー「お前は、地球署のエースだからさ」
バン「相棒・・」
ホージー「って言うな!」
2人は照れながら、互いに握手した。
ジャスミン「本当、これにて一件コンプリートね」
ウメコ「バンの我侭だけで、事件がこんなに進むなんて」
テツ「先輩の気持ちもナンセンスですね」
センちゃん「でも、やっぱりあの2人がいないと地球署は困るよ」
ウメコ「何で?」
センちゃん「地球署のツートップだからね・・2人は」
ウメコ「そうね・・」
390デンジャラス・ミッション【14】:04/12/17 22:48:19 ID:bomJHJk9
ジャスミン「ところでボスは?」
テツ「知りませんよ。きっと出張でしょう」
ナレーター「その頃ボスは、アブレラの元へ足を運んでいた」
ボス「アブレラ!その薬をどうするつもりだ?」
アブレラ「シチーザがデリートされたので、要らなくなった。
様々な惑星のエイリアンに高額で売るよ」
ボス「お前に聞きたい事が山ほどある。聞いていいか?」
アブレラ「あぁ」
ボス「スマート星人バールアの件なんだが彼は何処に?」
アブレラ「知らないねぇ。私も、10年に一度、彼を地球に呼び出すだけだから」
ボス「それは今度いつだ?」
アブレラ「近い将来・・・だけ伝えよう」
アブレラは去った。
ボス「急いで伝えなきゃ!」
ナレーター「無事にバンは薬の力で生き返った。
だがしかし、アブレラの策略は序章には過ぎなかったのだ、また新たな罠が待っているかも知れない。
でも、バンとホージーのコンビなら、これからもどんな事件でも解決するだろう。
頑張れ、デカブルーとデカレッド!
戦え、特捜戦隊デカレンジャー!」
391デンジャラス・ミッション【オマケ】:04/12/17 22:59:25 ID:bomJHJk9
EDコント。
テツ「ナンセンスですよ!今まで合体出来るのに黙ってたなんて!」
スワン「そう?」
ホージー「最強の合体・デカビークルロボ!」
センちゃん「愛と正義を射抜くブレイブスマッシャー!」
ウメコ「どんなアリエナイザーも、怖くないわ!」
バン「そうかなぁ?」
ウメコ「どーゆー意味?」



次回予告
テツ「正直俺、お荷物ですか?」
バン「お前がいなけりゃ、俺達どうすりゃ良いんだよ?」
テツ「でも良いでしょ?別に俺がいなくても」
ボス「テツはまだ、自分の力を出し切れてない」
バン「見せてやれ!その奥義を!」
ナレーター「リアル・ジャスティス。君のハートにターゲット・ロック!」
392前後編解説:04/12/18 10:37:10 ID:hB44yksv
グローザ星人シチーザのネーミング
グローザ:ヘルヘブン同様、黒澤朗監督
シチーザ:黒澤監督の映画「七人の侍」を文字って。
ラージカイザー:強そうに、「大きな皇帝」と言う意味で。
393リアル・ジャスティス【1】:04/12/18 15:14:10 ID:hB44yksv
地球署・特別訓練ルーム。
テツの正拳アクセルブローの練習にバンが付き合っていた。
テツ「ハァッ!テヤッ!」
バン「踏み込みが甘いぞテツ・・・」
テツは息切れしていた。
バン「そろそろ休むか、テツ」
テツは肯いた。
二人がデカルームに来た頃は、正午過ぎだった。
バン「正拳アクセルブローの奥義がまだ掴めないのか?」
テツ「ハイ。だからジュウクンドーの達人である先輩を付き合わせたんです、すいません」
バン「謝らなくても良いって!」
テツ「正直俺、お荷物ですか?」
バン「え?」
テツ「俺、自分に自信が無くて・・、何と言うか個性が無いんですよね・・・取り柄とか。
ホージーさんなら射撃のテクニック、センさんなら推理力、ジャスミンさんなら超能力。
ウメコさんなら大胆な発想力、そして先輩にはジュウクンドーを中心とした攻撃力が取り柄じゃないですか?でも俺は・・」
バン「俺達に勝るとも劣らないとでも思ってるのか?」
テツは肯いた。
バン「そんな訳ねぇよ。お前にも良い所いっぱいあるぜ!」
394リアル・ジャスティス【2】:04/12/18 15:21:11 ID:hB44yksv
テツは何故か動揺していた。
テツ「俺、地球署刑事の中で最も優れた存在になりたいんです」
バン「テツ、そんな考え方してたらお前、本部に強制返還されるぞ」
テツ「ナンセンス!俺は事実を言ってるんです。俺の勝手でしょ?」
バン「お前は自分の力にまだ気付いてないんだ。お前は、本当の正義を掴んだ時に奥義を掴む事もできるぜ」
テツ「そうですか?」
バン「前にも言った筈だけど、正義は必ず勝つんだよ」
テツは緊迫した様子で胸の金バッジに手を当てた。
テツ「俺は4歳から、ヌマ・O長官やボスにスカウトされて、宇宙警察学校で育ったんだ。
先輩達と比べて優れてるのは当然の筈なのに・・最近俺の扱いが悪過ぎるぜ。」
ナレーター「一方ボスとスワンは、アブレラから先日調達していた薬の捜査作業のピークに達していた」
ボス「成分に異常は無い。だから、副作用は見られないと思う」
スワン「良かったわ。バンに安心ができて」
ボス「嫌・・。アブレラは、この薬の製造法を知っている。これが地球で売り出された場合は・・・」
スワン「様々なアリエナイザーが蘇生する・・・大ピンチね」
ボス「しかも、生前よりも発達した能力を持っている」
395リアル・ジャスティス【3】:04/12/18 15:26:15 ID:hB44yksv
だがスワンは具体的な例として、バンを挙げた。
スワン「じゃあ、あの薬で蘇生したバンは生前よりも優れた力が出せるとでも言うの?」
ボス「あぁ。バンは他の地球署刑事と違い、戦えば戦う程強くなっている・・・、若しかしたら彼は特キョウ候補生になるかも知れないんだ」
スワン「凄いじゃない!試験に合格したら、どうなるの?」
ボス「バンかテツのどちらかが、地球署を去らなければいけない、と言う事だ」
スワン「どっちも頑張って欲しいけど辛い状況ね・・」
ボス「全くだ」
その時、ボスのマスターライセンスにホージーからの通信が入った。
ホージー「こちらホージー。ポイント430にアリエナイザー出現!」
ボス「分かった。バンとテツは俺が連絡する。ホージーはセンとジャスミンとウメコに連絡を頼む」
ホージー「センちゃんとウメコは現場に向かってます。ジャスミンは行方不明です」
ボス「何だと?」
ボスは非常事態の為に、デカベースクローラーで出撃した。
ボス「ジャスミン・・・ジャスミンは何処だ?」
396リアル・ジャスティス【4】:04/12/18 15:34:48 ID:hB44yksv
ジャスミンは採石場で事件の捜査をしていた。
ボスとスワンがジャスミンの前に塞がった。
ボス「ジャスミン、ホージー達の所へ急行してくれ」
ジャスミン「ロジャー!」
ジャスミンはマシンドーベルマンで現場へ急行した。
ボスは、採石場でアーナロイドを発見した。
ボス「やるしか無いな・・・エマージェンシー・デカマスター!」
ボスはデカマスターに変身し、ディーソード・ベガを構えた。
ボス「アーナロイドの罠か・・・」
ボスは慎重に進んだが、背後から銃弾が撃たれた。
間一髪でボスはスワンを庇い救われたが、銃弾はマシンガンから発せられるミサイルの様な物体だった。
スワン「これは・・」
ナレーター「一方戦場では、宝強盗のアリエナイザーをホージー達が追い詰めていた。」
そこへ、バンとテツが駆けつけた。
バン「相棒、遅れて悪いな」
ホージー「相棒ってゆーな!一気にストライク・アウトだ!」
テツ「嫌、ココは俺が・・」
テツは一人飛び出した。
テツ「正拳アクセルブロー!」
397リアル・ジャスティス【5】:04/12/18 15:39:34 ID:hB44yksv
テツ「魔術拳・マジックフィスト!」
テツはブレスロットルを回し、地面に叩き付けたが、逆に自分に攻撃が当たってしまう。
その鋤を見てアリエナイザーは咄嗟に逃げた。
ウメコ「もう、逃げられちゃった!」
ホージー「テツ、足を引っ張るな!」
テツ「すみません・・・」
公園のブランコを一人テツは漕ぎながら、溜め息を漏らした。
テツ「俺、特キョウ失格かな?」
隣にバンが座った。
バン「よぅ」
テツ「先輩!」
バン「テツ、今から飯でも食いに行くか?」
テツ「嫌・・俺、今給料日前で金が無くて・・」
バン「お前の分くらい、奢ってやるって!!」
テツ「先輩・・。」
バン「良い店を知ってるんだ。」
398リアル・ジャスティス【6】:04/12/18 15:48:39 ID:hB44yksv
ラーメン屋でラーメンを食べるテツとバン。
テツ「このラーメン、旨いですね」
バン「だろ、テツ?俺が候補生時代によく、寄っていた店の一つだからな」
テツ「俺・・。今日もホージーさんにとっては足手纏いでした」
バン「そっか。」
テツ「ホージーさん、最近俺の前で『足を引っ張るな!』とか『早くしろ!』とか色々言われて・・・」
バン「だろ?相棒って、頑固で堅物だから、俺も地球署に来たばかりの頃はよくイライラして、当たったぜ。
しかもよぉ、俺が落ち込んでる相棒を励ましたのに・・・『俺は腐っても戸増宝児だ!』なんて臭い言い回しだろ?」
テツ「そうですねぇ・・・」
バン「お前はお前らしく振る舞えば、それで良いんだ」
バン「お前がいなけりゃ、俺達どうすりゃ良いんだよ?」
テツ「でも良いでしょ?別に俺がいなくても」
バンはテツに水をぶっかけた。
親父さん「お客さん困りますよぉ〜・・・、店の貴重な水を〜」
バン「今のお前に必要なのは、自分を好きになる事と、お前らしくいる事だ」
テツ「ナンセンス!俺らしさが分からないから聞いているんです・・もう知りません」
テツは先に店を出た。
バン「勝手にしろ・・・」
親父さん「伴ちゃん、何かあったんか?」
バン「親父聞いてくれよ。俺の仕事の後輩、やけに最近俺に反抗してきてさ〜」
親父さん「背伸びしたい年頃なんだよ、きっと」
バン「そっか・・」
399リアル・ジャスティス【7】:04/12/18 15:58:29 ID:hB44yksv
デカベースに帰還したバンは、会議に遅れてしまった。
バン「すみません、赤座伴番遅れました」
ボスの前で土下座するバン。
ボス「バン、今度は気をつけろ」
バンは会釈をして、席に座った。
ボス「テツが今日逃がしたアリエナイザーはこいつだ」
ボスは、ジャスミンのSPライセンスに残された画像を見せた。
スワン「文化財窃盗の罪を働いているが、未だに逮捕されてない、ジャスーゴ星人ノーカ。」
ウメコ「ゴージャスな物ばかりを盗んで、自分のエネルギーにしてるの」
センちゃん「そして、盗んだ備品の持ち主ばかりを殺す殺人もしている」
ホージー「その件数は一万にも及ぶんだ」
テツ「逃がしたのは俺の責任だ。だから俺がデリートします」
テツは一人去った。
400リアル・ジャスティス【8】:04/12/18 16:05:32 ID:hB44yksv
ボス「テツはまだ、自分の力を出し切れて無い」
ジャスミン「最近テツって、よく私達に反抗するよね」
ウメコ「一人だけスワットモードになれないから、嫉妬してるのかな?」
ホージー「嫌、彼はそんな事じゃ怒らない」
センちゃん「じゃあきっと、別の理由があるんだよ」
バン「俺に手掛かりがある・・今のテツを昔のテツに戻してやるんだ」
ホージー「お前に出来るか?」
バン「相棒、無駄口を叩くな!コレは俺とテツの問題だから、首を突っ込むな!」
バンは一人飛び出した。
ホージー「相棒ってゆーな!」
ウメコ「バンに手掛かりってまさかアレの事?」
ジャスミン「本当、いつも向こう見ずなんだから」
バンは、テツが張り込んでいた宝石店に到着した。
バン「ココに居れば奴が現れる・・のか?」
テツ「ハイ・・。」
バン「同じ手を使わないよ、アリエナイザーは。」
テツ「流石先輩と言いたい所ですが、今日は俺が責任持ってデリートします」
バン「一人で突っ走るな!」
バンはテツを殴った。
バン「お前は屈託の無い明るさと、どんな時も諦めない根性が取り柄なんだ!
でも何だ?一人のアリエナイザーを逮捕したいだけに、仲間の協力はいらないだと?
ふざけるな!デカレンジャーって言うのはなぁ・・・6人居なきゃ意味がねぇんだよ!」
テツは拳を構えた。
401リアル・ジャスティス【9】:04/12/18 16:11:54 ID:hB44yksv
バン「能力じゃない・・・デカレンジャーで大切なのは長所だ!
俺の熱さ、相棒の冷静さ、センちゃんの頭の良さ、ジャスミンの美しさ、ウメコの優しさ・・・
そしてお前の明るさだぁ!」
バンは人差し指をテツに向けた。
テツ「地球署刑事は人間が増えれば増える程、強くなると聞きましたが本当なんですね」
バン「あぁ。今年は俺とテツが増え、地球署刑事は6人になった。
お互いの長所を組み合わせて、実戦で生かして、普段で認め合う・・それが地球署のルールだ」
テツ「それが本当の正義ですね・・・ナンセンス、地球署って奥が深いです」
バン「グズグズしてると、先に行くぞ」
テツ「え?」
バン「デリートしたいんだろ、ノーカ。」
テツは肯いた。
バン「だったら・・思いっきり自分らしさで突っ走れ!それが本当の正義なんだ!覚えていろ!」
テツ「先輩・・」
402リアル・ジャスティス【10】:04/12/18 16:16:07 ID:hB44yksv
バン「デリートしに行こうぜ、俺達の力で」
テツ「ハイ」
二人は急いだ。
ナレーター「一方ノーカは、ホージー達が何とか追い詰めていた」
ホージー「バンとテツの奴、遅いな」
ウメコ「もう少し待とうよ」
センちゃん「でも何してるんだろ?」
ジャスミン「もうイヤっ!こんなせーかつっ!」
ノーカ「俺が盗んだ宝石は、全て俺の人生に奉げるのさ」
ウメコ「ふざけないで!」
ノーカ「俺がこの星全ての宝石を盗んだ時には、地球署も俺を特キョウ扱いしてくれるだろうぜ」
ジャスミン「当たり前よ!地球は私達の大事な星なのよ!」
ホージー「エイリアンに支配されるほど、地球は弱い星じゃない!」
403リアル・ジャスティス【11】:04/12/18 16:19:04 ID:hB44yksv
ノーカ「さらばだ・・スペシャルポリスの諸君」
ノーカが銃を構えた時、崖の上から一人の男の姿が見えた。
センちゃん「あれは・・・」
ジャスミン「飛行機よ!」
ウメコ「UFOよ!」
ホージー「嫌・・テツだ」
崖から見えた影の正体は、テツだった。
テツ「ナンセンス!俺はやっと分かったのさ!本当の正義が」
ノーカ「ヘッ。特キョウに逮捕される俺ではねぇ」
テツ「ナンセンス!それはどうかな?」
404リアル・ジャスティス【12】:04/12/18 16:24:01 ID:hB44yksv
ノーカが頭部からミサイルを発射したその時、テツは崖から落ちた。
だが変身し、ブレスロットルを回した。
テツ「正拳アクセルブロー・俊敏拳スピードフィスト!」
ナレーター「説明しよう。テツの俊敏拳スピードフィストは、身体の体重を軽くして
地球から吸い寄せられる自分の重力を無力化し、危機から自身を守る為に使う技である」
テツ「今分かったんだ・・・俺は足手纏いなんかじゃない!
あの時は俺らしく無かったからなんだ!あの時の俺はそれに気付いていなかった・・・だから
俺は、特キョウの中の特キョウなんだ!」
ホージー「ワンダフゥル。」
ウメコ「テツ・・」
テツ「まだまだ行くぜぇ〜」
ノーカ「まだなのか?」
テツ「分身拳コピーフィスト!」
テツは自分の分身を次々と作り出した。
テツ「行くぜぇ!」
405リアル・ジャスティス【13】:04/12/18 16:28:27 ID:hB44yksv
テツ「灼熱拳・ファイヤーフィスト!」
ノーカ「熱っちぃ!」
テツ「竜巻拳・トルネードフィスト!」
ノーカ「うわっ!」
テツ「強力拳・パワーフィスト!」
ノーカ「マジ・・・かよぉ?」
そこへ遅れてバンが急行した。
バン「遅れて済まん」
センちゃん「どうしたんだ、バン?」
バン「嫌、デカベース帰ってボスからテツに荷物届けられたから・・大急ぎで走ったのさ」
ウメコ「お疲れ様」
バン「テツ、受け取れぇ〜!」
バンはテツにボスから預かった物を受け取った。
テツ「コレは・・?」
バン「それは、ボスから預かった物だ!正拳アクセルブローの力を増幅させる装置だ!
その名も・・・ブレスキャナー!」
テツ「ブレスキャナー・・・」
406リアル・ジャスティス【14】:04/12/18 16:34:21 ID:hB44yksv
ノーカはふらついていた。
テツ「ノーカ!これでトドメだぁ!」
ノーカ「特キョウのお前に何ができる?」
テツ「ジャスーゴ星人ノーカ!重要文化財及び宝物、地球資源無断窃盗の罪で・・・
ジャッジメント!」
ナレーター「アリエナイザーに対しては、スペシャルポリスの要請により
遥か銀河の彼方にある宇宙最高裁判所から判決が下される」
テツ「デリート許可!
正拳アクセルブロー・特別指定凶悪犯罪対策捜査チーム一斑奥義・・・
冷凍拳・ブリザードフィスト!」
一瞬にして、ノーカは凍ってしまった。
テツ「よっしゃ!先輩、今です!」
バン「ハイブリッドマグナム・ストライクアウト!」
ハイブリッドマグナムの銃弾が撃たれ、無事ノーカはデリートできた。
バン「ゴッチュー!」
テツ「これにて一件コンプリート。夜明けは必ず、訪れる」
407リアル・ジャスティス【15】:04/12/18 16:42:21 ID:hB44yksv
土手に寝そべり、星を眺める地球署一行。
バン「テツ、綺麗だな、星が」
テツ「俺の両親も、この星を見てるでしょうか?」
バン「きっと何処かで見ているよ。お前の大事な人は、いつでもお前の側にいるもんだ」
テツ「そうですねぇ」
その時、センちゃんが流れ星を見つけた。
センちゃん「流れ星みっけ!」
ウメコ「美味しい物がいっぱい食べられます様に・・」
ジャスミン「地球署の皆がいつまでも仲良く過ごせます様に・・」
ホージー「スーパーキュートなスゥイートガールと巡り合えます様に・・」
センちゃん「まだ解決していない事件の謎が解けます様に・・」
バン「宇宙一のスペシャルポリスになれます様に・・・」
テツ「いつまでも自分らしく生きていけます様に・・・」
ボスとスワンは必死に願い事をかけているバン達を見守っていた。
ボス「まだまだ、地球署の刑事にとっては夢見がちだな」
スワン「でも・・この流れ星変ね」
ナレーター「スワンの言う通りだった・・この流れ星は、ただの流れ星では無かったのだ」
408リアル・ジャスティス【16】:04/12/18 16:45:19 ID:hB44yksv
夜空のビルの屋上に立つアブレラ。
アブレラ「デカレンジャーの終わりも近いな・・」
アブレラは、トランクから薬のケースを取り出した。
アブレラ「この流れ星の正体を知ったその時こそ、私が本気を出す時だ」
ナレーター「そう、この流れ星はエージェント・アブレラの罠だったのだ。
この流れ星に願い事をかけた者は、一体どうなってしまうのか?
その真相は、エージェント・アブレラだけが知っている。
それにも諦めず、最後まで自分らしく戦え、デカブレイク!
そして皆で力を合わせろ!特捜戦隊デカレンジャー!」
409リアル・ジャスティス【オマケ】:04/12/18 17:07:37 ID:hB44yksv
EDコント。
テツがチョークで黒板に文字を書いている。
テツ「スワンさんが作った新たな武器、ブレスキャナー!
ブレスロットルと違い、左腕に装備する事がナンセンスだけど
ブレスロットルと組み合わせると、正拳アクセルブローの奥義が引き出せるんだ。」
黒板を消すテツ。
テツ「これで良いですか、ウメコさん?」
ノートを取りながら、泣くウメコ。
ウメコ「あぁ〜、黒板の文字消さないで〜」



次回予告
アブレラ「あの流れ星の正体を教えてやろう」
ボス「俺の仲間に何をしたんだ?」
アブレラ「彼等は、新しい実験のサンプルなだけさ。私の商品に過ぎないよ」
ボス「やめろぉ!」
ナレーター「ストレンジ・トラップ。君のハートにターゲット・ロック!」
410謎の宇宙人とマッハな俺1/2:04/12/19 17:44:55 ID:nD3QkS6T
 マッハな俺は知っているっ!!『自動販売機』それは人間が作った便利な機械。
でっかい箱の上の方に付いている細い溝に数種類の丸い金属板入れれば、ジュー
スとかカップヌードルなんかが、下の取り出し口から出てくるのだ。
 取り出し口の少し上にも、小さい口があって、時々そこに丸い金属板が入って
いる時があるのだっ!!あちこちに置いてある『自動販売機』をマッハで巡回し、
その丸い金属板を集め『自動販売機』でカップヌードルを買って食べるのが、最
近の俺のマッハな楽しみなのであるっ!!

 〜てな事を言ってる間に3分経過っ!!カップヌードルの出来上がりだっ!!
夜食だジャガーっ!!いただきジャガーっ!!シルバージャガーっ!!マッハで
食うぜぇえええ―――――っ!! …って、そこにいるのは誰だっ!?
411謎の宇宙人とマッハな俺2/2:04/12/19 17:46:00 ID:nD3QkS6T
 妙な視線を感じて振り向くと、少し離れた自販機の陰に妙なヤツがいた。そい
つは子供ぐらいの大きさで、頭でっかちで全身が黄色い。頭のアンテナを震わせ
ながら、でっかい黒目でこっちを見ている。ナズェミテルンディスッ!?

 そいつは薄ら笑いを浮かべ、両手を口の端に寄せて激しく息を吸い込んだ。す
ると突然、俺のカップヌードルに異変が起きたっ!! 容器から麺とスープが飛
び出してヤツの口に吸い込まれたのだっ!!ウソダドンドコドーンっ!!

 俺のカップヌードルを吸い込んだそいつは満足してニンマリと笑ったっ!!
それを見て俺の怒りはマッハで頂点に達したっ!!
 「ウォオオ―――っ!!ムッコロスっ!俺は貴様をマッハでムッコロスっ!!」
 俺はマッハでそいつに突進したが、一瞬の差でそいつは上空に待機していたUFO
に逃げ込み夜空の彼方に消えて行ったっ!!
 くそぅおおおーーーっ!!返せっ!!俺のカップヌードル返せっつーのっ!!

 「仮面ライダー剣」+「カップヌードルのCM」でした。U.T だっけ?
412デカ男:04/12/22 01:56:05 ID:Kge9LGmH
俺もデカでちょっと作ってみました。
休みなんで明日の午前からカキコしたいと思います

ちなみに予告内のA/はアリエナイザーです。

特捜戦隊デカレンジャー
次回予告

パッパッパーラッ♪

ジャスミン「あなたには他人に操られていた時間がある」
ホージー「一旦ベースに戻れ」
ウメコ「嫌ぁ〜!!」
A/ルーゴ「君は私の操り人形だ」
ホージー?「俺の標的はデカレッド」
次回 特捜戦隊デカレンジャー
《マリオネット・スナイパー》
君のハートにターゲット・ロック!
413デカ男:04/12/22 12:10:43 ID:Kge9LGmH
《マリオネット・スナイパー》01

コツコツと冷たい足音が暗闇に響く。
やがて姿を現した男の形相は常人のそれとはかけ離れていた
「サンプルにしちゃ上出来だぜ、アブレラ。
これならデカの口封じも出来る。金に糸目は付けねぇ、派手に行こうぜ!」
彼が叫ぶと、
いずこから現れたもう一人は腕を組み、天井からぶら下がった姿勢のまま応えた。
「お気に召して戴けましたか?無論、ヒットマン・プロデューサーことMr.インゴ=ルーゴ。
上得意様への敬意を表した品を他にも用意してございます。」
「上等だ。釣りはいらねぇ」
ルーゴはそう言い放つと確認する事も無く自分と、アブレラの持つトランクを交換しその場を去った。
「奴が直接手を下すとは。さて、どうするデカレンジャー?」アブレラが不敵に笑う
414デカ男:04/12/22 12:39:38 ID:Kge9LGmH
《マリオネット・スナイパー》02

丁度その頃、6人の刑事達がいつにも増して賑やかなデカルームに署長のドギークルーガーが遅れて入って来た。
気付いた者は整列するが蝟(はりねずみ)の様な髪型の男と小柄なポニーテールの女が、大声で互いを罵り合っている。
「セン、何だこの騒ぎは?」
ドギーの問い掛けに「ボス、実は…」と理由を述べようとするセンの声は二人にかき消される。
「いい加減にしろ!」
ドギーの怒号に周囲が二人を引き離し、今までの騒ぎが嘘の様に静まり返り、二人は互いに顔を背け合う。
「鉄工所まで筒抜けよ、一体何の騒ぎ?」メンテ担当白鳥スワンまで様子を見に現れる始末。
415デカ男:04/12/22 12:43:02 ID:Kge9LGmH
《マリオネット・スナイパー》03

蝟頭のバンを卍固めで押えつけているホージーが答えた。
「お騒がせして申し訳ありませんボス。大した事では無いんです」
「そ〜なんですよ、川崎さん。ってウメコ!髪の毛引っ張らないで!!」
「ウメコさんナンセンス。たかが風呂に入れなかった位で」
ホージー・ジャスミン・テツの発言をウメコが遮る
「皆は黙ってて!ウメにとってバスタイムドロボーは即刻死刑よ!」取付く島が無い。
「謝ってるじゃないか、それにトイレブラシの一つ位で何だよ!」
「トイレブラシじゃない!」
再びバンとウメコの押し問答が始まる。懸命に押さえる三人。
そんな中、一人落ち着き払ったセンから事の成り行きが語られた。
今朝、ウメコ愛用のボディーブラシをバンが誤って踏み付け折ってしまい、
ウメコは怒り心頭、日課の朝風呂も忘れてバンを追い掛け回し、今に至るとのことだ。
416デカ男:04/12/22 12:48:02 ID:Kge9LGmH
《マリオネット・スナイパー》04

「相棒、何とかして」バンが助けを求めるが
「相棒って言うな!明らかにお前のミステイクだ」
「とんだ災難ねバン。でも、“お前はもう…死んでいる”」
「先輩、ウメコさんへの入浴妨害は死を意味するらしいです」
「バン、ご愁傷様」
四人とも我が身に火の粉が降り掛かる事を拒む。呆れ顔のドギーとスワン
「分かった。捜査会議が始まるが…ウメコ、30分だけ時間をやる。大急ぎで入って来い!」
ドギーの案を渋々受け入れたウメコはジャスミンにトイレ‥いや、ボディーブラシを借りて足早に浴室へと向った…。

デカルーム内では、残りのメンバーがスワンの入れたハーブティーで一息吐く。間もなく会議が始まった。
417デカ男:04/12/22 12:50:45 ID:Kge9LGmH
《マリオネット・スナイパー》05

「一週間前、惑星ティムのSPから、ある厄介なアリエナイザーが地球に向かったらしいとの連絡があった。
その後地球では奴が関与したと思われる事件も数件報告されている。侵入者はサーテ星人インゴ=ルーゴ」
「何ですって?!」ホージーの反応を予想していたかの様にドギーは彼を見て頷く。他の者も驚きの様子を見せる中、「相棒、誰そいつ?」バンが緊張感を台無しにする。
「凶悪犯向けに殺人者を養成する商人だ。ルーゴは決して表に姿を見せず自分で手を下す事もしない。
クライムファイルにも現在の姿を含め詳しい事は載っていない。」ホージーはバンに必要最低限の知識を与える。
なるほどモニタや机上に映る手配書には未確認の項目ばかりが目立つ。何より手配写真が役立たずらしい。
「養成から売却まで素性の知れない者の手で行われてちゃ捜査も難しい。被害者は年間約100人だよ」とセンが把捉する。
418デカ男:04/12/22 12:53:51 ID:Kge9LGmH
《マリオネット・スナイパー》06

「ルーゴを知らないなんてナンセンス。僕でも知ってましたよ!」とバンをけなすテツだが、更なる捕捉は思いつかない。
「でも年間の被害者が少なくないか?奴が育てたのは5人や10人じゃないだろ?」テツを睨み付けるバンの最もらしい質問に、
「バンちゃん鋭い!でもね」とジャスミンがかえした時、扉が開いてバスローブ姿のまま風呂から戻って来たウメコ。バンと睨み合い一触即発の空気が漂う。
ジャスミンが話を続ける。
「ルーゴはこれと見込んだ才能の持ち主を数週間かけてマンツーマンで殺人者に仕立て上げるの。
その後依頼者の仕事が終ればルーゴと実行犯との接点は無くなるって訳」
「でも何でその人は地球に?」概要を聞いたウメコの初歩的な質問に「それを調べるのが刑事の仕事だよ」センが答えた。
419デカ男:04/12/22 12:58:15 ID:Kge9LGmH
《マリオネット・スナイパー》07

「よし、定期パトロールに向かってくれ。今日は」と勤務表を手に取ったドギーは言葉を失った。「…バンとウメコとあるが…」
「ヤダ!」素早い反応を見せるウメコ。
「何でそ〜なるの?」おどけたジャスミンだがよく考えれば心当りがあった。
ウメコに頼まれて先日の巡回を代った為だと説明されたバンは
「二人とも何でそんな事するんだよ!」と愚痴る
「仕方ないじゃない!バーゲン最終日だったの!!」
「ウメコ!風邪じゃなかったの?私に巡回押しつけて勤務中にバーゲンって!」普段冷静なジャスミンまでが口論に加わる。
「と・に・か・く!勤務表を見る限りウメコは今日から毎日パトロールよ。
前半休み過ぎじゃない?」スワンの言葉に、ウメコは肩を落し席に着く。
420デカ男:04/12/22 13:03:33 ID:Kge9LGmH
《マリオネット・スナイパー》08

「とりあえず今日はバンが誰かと勤務交替するのが得策だね」
「センちゃんグッドアイディア。テツ、任せた」
「それはナンセンスですよ、ここは公平に先輩に選んでもらいましょう」
「よし、頼んだぜ相棒!」迷う事なくバンはホージーの背中を叩く。
「な、何だと?」戸惑うホージーだが、「私ハスキーに乗ってみたかった〜」ウメコはノリ気だ。
「これにて一件落着。ウメコ、はいこれ」ジャスミンは何処からかピンクのメットを用意した。
「よし、ホージーとウメコはパトロール。他の者は通常任務だ」ドギーが締括った。
421デカ男:04/12/22 13:06:27 ID:Kge9LGmH
《マリオネット・スナイパー》09

心地よい音を立て、二人を乗せた白バイが街を駆ける。
パトロールを楽しもうとしたウメコであったが、風の抵抗を受け、ホージーにしがみついたまま下を向いている。
やがて信号で停車すると、「今朝の件だが」珍しくホージーが話を切り出した。「バンに悪気が無いのはお前も分かってるだろう?」
「そうだけど…」うつむくウメコ。
「まぁ喧嘩するほど仲が良いって言うからな」ホージーがからかう。
「ぶ〜っ」むくれたウメコが気持ちをそのまま声にする。が、
彼女は以前全く見られなかったホージーとの会話のやり取りに驚いて尋ねた。
「ホージーさん何か良い事あった?」
「いや、普段通りだが」
「何か、変わったね」
「そうか?」
「ウン、絶対明るくなった!」
何気ない会話もスムーズに進む。
(やっぱりバンが来てからかな?)
422デカ男:04/12/22 13:10:09 ID:Kge9LGmH
《マリオネット・スナイパー》10

次の瞬間、複数の銃弾がハスキーを襲う。間一髪で全てをかわすホージー。
勢いで歩道に投げ出されたウメコが体勢を立て直すと向かいのビル屋上に隠れる宇宙人が見えた。
「ホージーさんあそこ!」
「追うぞ!」
「エマージェンシー!フェイスオン!!」変身した二人は瞬く間に狙撃犯を追い詰めた。
「フリーズ。そこまでだ!」ホージーがSPライセンスを示し
「捜索願が出てるわ。前科は無い様だけど公務執行妨害よ!」素早く照会を済ませたウメコがワッパーを掛ける。
一連の動作を物陰で苦虫を噛み潰すかの如き表情で見つめる男がいる。アブレラと取引をしたルーゴだ。
彼が合図をすると、ホージー達の前にアブレラ有する大量のメカ人間が現れた。
423デカ男:04/12/22 13:13:03 ID:Kge9LGmH
《マリオネット・スナイパー》11

二人の刑事は背中合わせになり銃で確実に敵を仕留める。が、次第に数に圧される。
「限りが無いぞ」
「どうしよう」
間もなく6人の刑事が揃った。と、ルーゴが呟く。「あのデカだ」視線の先には変身前のバンの姿。
「チェンジスタンバイ!」バンに合わせて4人が変身する。
6人いれば形勢逆転、バンが最後のメカ人間を葬る。
一方「あいつは始末せねば」と、ルーゴは先程の狙撃犯に銃の狙いを定めていた。
「させるか!」ホージーが気付きDスナイパーを放つ。
ルーゴの弾は多少逸れて狙撃犯の肩をかすめるが、大した怪我ではない。
「相棒、狙った奴は?」バンが尋ねるがホージーは無言で首を振る。
すると白昼に無数のコウモリが舞い、宿敵アブレラが現れた。
「ごきげんよう、諸君。あまり私の商売を邪魔しないでくれたまえ」
「黙れ、コウモリ野郎」
「相変わらず口が悪いな。しかし君の命もそう永くはない」
「どういう事だ?!」とバンが問う
「今に解る」アブレラは飛び去った
「青い奴、やるな。彼ならば赤い奴を…」ルーゴもその場を離れる。
424デカ男:04/12/22 13:19:19 ID:Kge9LGmH
《マリオネット・スナイパー》12

その後デカベースではホージー・ウメコ狙撃犯の取り調べが行われた。
しかし彼によると犯行時の記憶が全く無いというのだ
「どうも様子が変なんだよね」パトロール中のホージーにセンがその旨を伝える。
「嘘、ウメなんかお尻ぶったのよ!」ホージーの後ろから現れたウメコの言葉で通信は切れた
「ライフルも弾もお前の物だった。なぜ相棒を狙った?誰から狙われた?いい加減白状しろよ!」鼻息の荒いバン。
「ここはジャスミン」センが促し、頷くジャスミンは手袋を外し彼のライフルに手を添える。
『ジャスミンはエスパーである(以下略)』
彼は、自分の意志とは無関係に動…いえ、動かされたと言った方が正しい

「あなたには他人に操られていた時間がある。狙撃の記憶が無いのも…」ジャスミンの言葉に
「洗脳されてたから?」テツが続ける。頷くセン。
425デカ男:04/12/22 13:22:42 ID:Kge9LGmH
《マリオネット・スナイパー》13

ドギーが手錠を外す。彼は更なる聴取に応じてくれるとの事だ。
本部への照会で彼は5日前から行方不明となっていた事、
又、射撃の腕はプロ並である事が判明した。
「ボス、まさかルーゴが?」テツの問い掛けに
「しかし奴は洗脳の手段は用いないらしい」と答えるドギー
その時、ホージーとウメコのデカスーツが転送されたと連絡が入った。
「ルーゴが関ってたら相棒達が危険だ!」バンが通信を試みるが通じない
「ボス、スーツ転送現場は?」バンに続き全員が現場へ急行した。
426:04/12/22 13:24:32 ID:NaTjkyxv
みなさん力作揃いでいつも楽しませてもらっています。

ところでみなさんにお願いがあります。
「タイトル (11:15)」「題名 1/3」とか、本文の最後に「終わり」とか「続く」と書いてあって
作品の区切りや終わりがしっかり付けてある作品は良いのですが、
それ以外の、タイトルに作品の区切りや終わりがはっきり記されてない連続物は
どうか作品の最後に(〜編・終わり)とか(〜編・続く)とか入れてみてくださいね。

区切りがあれば、読む側もこれから投稿する側にも混乱がありませんので。

このスレの1にも書いてありますのでどうかよろしくお願いします。
427デカ男:04/12/22 13:26:19 ID:Kge9LGmH
《マリオネット・スナイパー》14

バンの悪い予感は的中していた。
姿無き者から無数の銃弾を浴び、倒れこむホージーとウメコ。
「ホージーさん、このままじゃスーツが保たない」
何とか物陰に身を潜める
「俺は狙撃犯を探す、ウメコは一旦ベースへ戻れ!」
「嫌!」拒否するウメコに向って巨大な銃弾が…
「伏せろ!」ホージーは自ら致命傷覚悟で攻撃を受けてウメコをかばい、力尽きた。変身が解ける。
「ホージーさん?ホージーさん!…嫌ぁ〜!!」ウメコの悲鳴が響く。

「お嬢さん、彼は私が頂いて行く」そこにルーゴが現れた。
「渡さない!」抵抗するウメコだが力の差は歴然だった。
「ウメコ…逃げろ…」と伝え、意識を失うホージーを軽々と抱き上げ、ルーゴは去った。

「ウメコ!」ジャスミンを先頭に仲間が駆け付ける。
「ウメコ、相棒は?」バンにホージーの安否を尋ねられたウメコは大声を上げてその場に泣き崩れた。
428デカ男:04/12/22 13:29:39 ID:Kge9LGmH
《マリオネット・スナイパー》15

―ここはルーゴのアジト。暗闇の中、後ろ手に身体を縛られたホージーが目を覚ます。
「ここは…何処だ?」痛みを堪え、必死で手掛かりを探す。
手探りで正体すら定かでない物を懸命に制服のポケットに隠す。
そこへルーゴが現れる
「何者だ!」精一杯の声で問うホージー。
「君達SPDに知られては仕事の妨げになる」ルーゴがかえす。
「インゴ・ルーゴか…」ホージーの言葉に
「いかにも」と答えるルーゴが続けた。
「君には私の仕事を手伝ってもらう。標的は仲間の赤い奴」
「アンビリバボーな男だ。バンの狙撃など俺が承知するとでも?」ホージーが強がる
429デカ男:04/12/22 13:34:11 ID:Kge9LGmH
《マリオネット・スナイパー》16

「心配いらない。アブレラ特製のこの薬で、君は私の操り人形だ」
ルーゴは拒絶するホージーの口に大量の錠剤をねじ込んだ。再び意識を失うホージー。
目前でルーゴが手を叩くと直ぐに意識を取り戻したホージーだが様子がおかしい。
「お前の標的は?」ルーゴが尋ねると
「…俺の標的は…デカレッド、バンこと…赤座伴番」虚ろな眼のホージーが答えた。

※ルーゴの手に落ちたホージー。ホージーの運命は?
バンを狙うルーゴの目的は?
捜査せよデカレンジャー!
戦え特捜戦隊デカレンジャー!
430デカ男:04/12/22 13:39:12 ID:Kge9LGmH
エンディングおまけ

アブレラ「デカレンジャー諸君に我々闇の商人の仲間が襲い掛かった。
ルーゴは私同様、力・頭脳共にトップクラスのアリエナイザーだ。
だがここで彼に敗れる様では、
残念ながらデカレンジャーも私のライバルにはなり得ないと言う事だ」

次回予告

パッパッパーラッ♪

ホージー?「バン、貴様の最期だ」
ウメコ「ホージー…さん?」
ホージー「バン…俺を…撃て!」
バン「相棒を撃てる訳無いだろ?」
次回、特捜戦隊デカレンジャー
《デュアル・ブルー》
君のハートにターゲット・ロック
431デカ男―終―:04/12/22 14:20:52 ID:Kge9LGmH
《マリオネット・スナイパー》捕捉

駄作でスレを汚してすみません。
とりあえず、捕捉を
先ず、マリオネット・スナイパー(以下MS)が指すものは、
もちろんホージーではありません。(ホージーがMSになるのは次回なんで…)
MSが指すのはホージー・ウメコ狙撃犯です。

アリエナイザー・ルーゴのネタ元披露は、次の機会に。と言っても
>>417のボスの長ゼリフを読めばすぐ解るんですけど…
《デュアル・ブルー》はバン、ウメコ、ホージー話で
早ければ今週中、遅くとも週明けにはカキコします。―終―
432ダーク・エスパー【1】:04/12/25 17:38:50 ID:2aqQGwHp
ジャスミンは単身、麻薬密売犯の取引現場を押さえていた。
ジャスミン「宇宙警察よ!貴方を逮捕しに来たわ!」
様々なマフィアに高額な値段で麻薬を売買していたミースマをジャスミンが捉えたのだ。
ミースマ「仕方無いね・・・煮るなり焼くなり好きにしろ」
ジャスミンは手錠でミースマを逮捕し、デカベースに連行した。
ジャスミン「デカベースに来て貰うわよ」
ミースマ「分かったよ、しょうがねぇな」
デカベースに帰ったミースマは、センちゃんから尋問を受けた。
センちゃん「じゃあ、貴方が売った麻薬は貴方が作ったんじゃ無いんですね」
ミースマ「あぁ、そうだよ。俺の親分が作ったんだ。それだけは本当の事実さ」
取調べは終わった。
だが、手掛かりは掴めなかった。
センちゃん「ジャスミンが逮捕してくれたのはお手柄だが、手掛かりが掴めない。ジャスミン、ミースマの捜査を引き続き頼む」
ジャスミン「そうね・・・、ストロベリージャムクレープ2人分を賭けましょう。」
センちゃん「望む所だ!俺は、ジャスミンがミースマの親分をデリートする方に賭けるよ」
ジャスミン「私は、私自身がミースマをデリートする方に賭けるわ」
センちゃん「本当だね?約束だよ」
ジャスミン「ロジャー!」
433ダーク・エスパー【2】:04/12/25 17:43:09 ID:2aqQGwHp
ジャスミンは引き続きミースマと共に、麻薬工場を訪れた。
ジャスミン「麻薬の製造過程を教えてくれない?それに手掛かりがあるかも知れないから」
ミースマ「あぁ、良いぜ」
ミースマは、ジャスミンの指示通り、工場へ案内させた。
ミースマ「得意先のマフィアにしか見せないが、宇宙警察の捜査協力なら仕方が無い」
ジャスミン「麻薬を作っている機械、見せて」
ミースマ「あぁ」
ミースマは白衣の袖から、大砲の様な物を取り出した。
ミースマ「コレさ」
ジャスミン「何よそれ?どう見ても大砲だけど」
ミースマ「デカイエロー・・俺の仲間になるのさ!」
ミースマが大砲を撃った途端ジャスミンは倒れ、気絶した。
ミースマ「これにて一件コンプリート・・・と言う所かな。」
そこへアブレラが現れた。
アブレラ「ミースマ、デカレンジャーの洗脳作戦は順調か?」
ミースマ「デカイエローを捕獲しました」
アブレラ「ご苦労。怪重機の改造、約束通りするよ」
434名無しより愛をこめて:04/12/26 22:27:58 ID:YsfSfgSP
>>393
「勝るとも劣らない」

;勝っていることはあっても劣っていることはない。互角以上である。
(yahoo辞書より)
435434へ:04/12/28 20:22:40 ID:M1cFkPFB
適正アドバイス、ありがとうございました。
小説をこれから作る時は誤字脱字に注意して作ってゆきたいです。
436翌日製作予定の小説予告:04/12/29 19:29:01 ID:I++/Ma1u
翌日に製作する予定の小説の予告を今から流します。
ボス「はっきり言おう、デカ失格だ」
バン「俺は確かに、何の取り柄もありませんよ」
ボス「バンは絶対、アイツをデリートできる」
バン「負けてたまるかぁ!」
ナレーター「リスペクト・チーフ。君のハートにターゲット・ロック!」

備考・ハリケン5話の「館長とお風呂」とアバレン17話の「戦場のアバレかっぽれ」を足して二で割った様な感じなのでご期待あれ!
437リスペクト・チーフ【1】:04/12/30 22:05:15 ID:ON0DQmvu
デカベース内にあるボスの部屋。
ボスがディーソード・ベガの練習かの様に、一人木刀を振っていた。
ボス「フゥンッ!ハァッ!」
そこへスワンが入った。
スワン「ドゥギー、入るわよ」
ボス「あぁ」
額の汗を拭きながらボスは肯くと、スワンが中へ入った。
スワン「ラベンダーのハーブティー、いかが?」
ボス「飲むよ」
ボス、スワンのハーブティーを飲む。
スワン「ディーソード・ベガの練習?」
ボス「あぁ。候補生時代の親友に、宇宙警察の剣道教室の講師をする様に頼まれて」
スワン「気にしないで。ボスの気持ちも分かるけど、バンの気持ちも分かるわ」
ボス「だが最近のバンの行動を見ると、デカとして何かが足りないんだ」
スワン「何か?」
ボス「あぁ。刑事にとって1番必要な、何かだ」
438リスペクト・チーフ【2】:04/12/30 22:15:07 ID:ON0DQmvu
デカルームでは、作戦会議が行われていた。
最近相次ぐビル火災事件に対応する為の会議だった。
ホージー「ビル火災事件についての捜査だが、これはセンちゃんとジャスミンは影での支援を頼む」
センちゃん「任せた」
ジャスミン「なんぎやなぁ」
ホージー「そして、ウメコとテツは囮捜査だ。前線よりも少し離れた所で別の事件の捜査を頼む」
テツ「ナンセンス!それなら、先輩の方が向いてますよ」
ホージー「違う。ビル火災事件の犯人は、アルパチかも知れないと言う噂だ。だからウメコに交渉をし、テツが連絡を頼む」
テツ「それなら、任せました」
ホージー「で、俺とバンだが、一気に前線でデリートだ。これなら、パーフェクトだろぅ?」
センちゃん達は肯いたが、バンは気に入らなかった。
バン「言語道断!」
ホージー「バン、意見あるのか?」
バン「俺は今日は、囮になりたい」
ホージー「フッ、仕方無い。テツ、お前に前線を頼む」
テツ「ロジャー」
ホージー「じゃあこれで文句ナッシングだな?」
バン「相棒、やっぱりボスにも前線を!」
ホージー「相棒って言うな!ボスはピンチの時しか助けてくれないんだぞ!」
バン「でも・・。」
ジャスミン「こんなん出ましたけど?」
そこへ、ボスとスワンが到着した。
439リスペクト・チーフ【3】:04/12/30 22:23:44 ID:ON0DQmvu
ボス「何かあったのか、ホージー?」
ボスは驚いた、デカルームに微妙な空気が流れているからだ。
ホージー「スピーキングするリミットもナッシングですよ」
ボス「バン・・」
ボスはバンの前に現れた。
バン「ボス、相棒が、ボスを前線に出すなって・・・!!」
ボス「はっきり言おう、デカ失格だ」
ジャスミン達は驚いた。
テツ「ナンセンス!先輩はただ、危険なアリエナイザーに備えて、ボスを前線に出した方が良いと・・」
ボス「俺とお前の立場を考えろ。そして、吐いたツバを飲むな」
そう言うとボスはデカベースを飛び出した。
バン「何だよ、ボスの奴・・・」
ウメコ「ボスの気持ちも分かるわ」
ジャスミン「署長と刑事だもん。立場が違うって言う意見も賛成ね」
バン「だが俺は信じたいんだ!スワンさんが言っていた!俺は昔のボスに似てるって。
だから、俺は一度だけで良いから、ボスと2人だけで戦いたいんだ」
ホージー「バン・・・」
バン「地球署署長に嫌われるなら、SPDも辞めてやるぁ〜!」
バンもデカベースを飛び出した。
ホージー「思春期だな、アイツ」
440リスペクト・チーフ【4】:04/12/30 22:27:42 ID:ON0DQmvu
ボスは先日、高層ビルが火災されてその現場へと来ていたのだ。
ボス「バンは、昔の俺の様だ。だが俺は・・俺は・・。」
そんな時、アブレラがボスの前に立ち塞がった。
アブレラ「ドギー・クルーガー!ご機嫌はいかがかな?」
ボス「アブレラ!貴様だけは絶対に許さん!」
アブレラ「さぁ?」
アブレラは突然透明な服を着ると、姿が見えなくなった。
ボス「何処へ消えた?」
アブレラ「消えてはおらんぞ!」
ボス「何?」
姿を消したアブレラは縦横無尽にボスを攻撃した。
ボス「うわっぁぁぁ!」
441リスペクト・チーフ【5】:04/12/30 22:31:40 ID:ON0DQmvu
アブレラ「地獄で会おう!ドギー・クルーガー!」
アブレラが足を振り下ろそうとしたその時、姿が見えた。
ボス「ん?」
アブレラ「おっと。時間が来たか」
ボス「またアリエナイザーに売る商品か?」
アブレラ「あぁ。マッスル・ギアを改良した新商品のスケルトン・ギアだ」
ボス「姿が消せると言う寸法か」
アブレラ「あぁ。じゃぁな」
アブレラは消えた。
ボス「強い・・これまで以上に」
そこへ、カトーリ星人ニューゴが現れた。
ニューゴ「ドギーさん、大丈夫?」
ボス「お前は・・ニューゴ!」
442リスペクト・チーフ【6】:04/12/30 22:39:30 ID:ON0DQmvu
回想シーン。
地球署設立前。
宇宙警察新人養成所。
新人の候補生がボスの訓練を受けていた。
ボス「次ィッ!」
候補生達「エイッ!エイッ!」
ボス「ハイ・・ん?」
突然一人の候補生が倒れた。それが、カトーリ星人ニューゴだった。
ボス「おい、君、大丈夫か?」
宇宙警察総合病院。
病室でニューゴが寝ている所へアブレラが見舞いに来る。
ニューゴ「ドギーさん、すみません。俺なんかで・・・。」
ボス「嫌。俺も候補生の頃は、お前みたいに体が弱くてよく倒れていたさ」
ニューゴ「ドギーさん、俺も宇宙警察の刑事になれるかな?」
ボス「お前ならなれるさ。もっと強くなったらな」
443リスペクト・チーフ【7】:04/12/30 22:44:27 ID:ON0DQmvu
ニューゴ「俺、ドギーさんの様にもっと強くなりたい」
ボス「ニューゴ、刑事は、勿論強くないといけないが、優しくないとデカ失格なんだ」
ニューゴ「何か、ヌマ・O長官が言ってたな」
ボス「優しさと強さ、潔さと美しさを兼ね備えてこそ、最強の刑事になれるんだ。俺は、今度地球と言う星に行く」
ニューゴ「遠い星?」
ボス「ココよりもっと都会の星だ。人もたくさんいる。俺は、地球署の署長に指名されたんだ」
ニューゴ「ドギーさん、さすがぁ!」
ボス「嫌。それは、才能を認められてるからなんだ」
ボスはニューゴと握手をした。
ボス「自分の長所が良い所で生かされ、仲間や上司に認められてこそ、長所が取り柄になる」
ニューゴ「僕なんて、体が弱くて、ネガティブで、高所恐怖症で・・」
ボス「ニューゴは、候補生の中でも頭脳明晰じゃないか。そうやって、自分をもっと好きになるんだ」
ニューゴ「ロジャー!」
444名無しより愛をこめて:05/01/03 04:58:58 ID:wWv8QVzA
下がり過ぎてるからageとく。
445名無しより愛をこめて:05/01/05 15:41:02 ID:BWfhfFQj
「リスペクト・チーフ」の作者ですが途中でネタに詰まったので新作の予告を流します。
バン「継いでやれって。あの息子なんだろ?」
浅見竜也「お前にはどうせ、分からないんだよぉ!」
ホージー「ワンダフゥル。女探しなら協力するぜ」
三田ユウジ「俺とお前、気が合うみたいだな」
セン「この事件を一緒に推理してくれないかな?」
巽ショウ「頭を使うのか?そんなの無理だよ」
ジャスミン「アイツを逮捕するには、貴方の力が必要なの」
城ヶ崎千里「私で良かったら、協力するわよ」
ウメコ「お風呂入らない?いい入浴剤あるの」
サヤ「ゴメン、今はパス!」
テツ「俺達でアイツをデリートしましょう」
大神月麿「お前と会えて俺は幸せだ」
ボス「頼む・・・、今度こそお前の剣を・・」
結城凱「しゃらくせぇ」
スワン「テレビでは絶対見られない!」
日向おぼろ「夢のドリーム戦隊とデカレンジャーの競演やでぇ!」
バン「題して!」
ホージー「デカレンジャー」
セン「対!」
ジャスミン「スーパー戦隊!」
ウメコ「君のハートに・ターゲット・ロック!」
446デカレンジャー対スーパー戦隊【1】:05/01/05 15:50:39 ID:BWfhfFQj
デカベース・鉄工所。
スワンが死人を生き返る薬の調合をしている。
スワン「う〜ん・・・。」
ボス「スワン、彼は生き返りそうか?」
スワン「生前の記憶をダウンロードすれば、後は薬を飲ませるだけよ」
ボス「後一歩だな。頑張ってくれ」
スワン「任せて。死人の蘇生なんて得意分野だから」
デカルーム。
ボスが入って来た途端、6人がボスに近付く。
バン「ボス、本当に大丈夫なんすか?新しい刑事の蘇生は」
ボス「大丈夫だ。」
ホージー「でもボス、ところでその死人を見つけた理由を出来るだけショートに教えて下さい」
ボス「分かった。俺は12年前の冬、まだ地球署が出来ていない時代だった。
俺は事件の捜査関連で地球の教会に立ち寄って、その帰りに一人の男の死体を発見し、本部で徹底調査した。
12年の時を経て、死体の蘇生をする作業をする時が来たんだ」
センちゃん「でも彼は13年前、俺達と同じ様に世界の平和を守ったヒーローをしていたと言う事実が発覚した。
その名も鳥人戦隊ジェットマン。彼はブラックコンドルとして、次元戦団バイラムと死闘を繰り広げ、平和を守った。
だが仲間の結婚式に行く途中に死んだ・・・でしょ?」
ウメコ「センさんスゴ〜い!何で分かったの?」
センちゃん「ガキの頃よく見てたから」
ボス「センの言う通りだ。彼の名は結城凱。彼の蘇生を急ぎたいが、バン達には別の事件の捜査を頼む」
ウメコ「そんなぁ〜」
ボス「頼む。俺が候補生時代に担当して、未だに未解決のままの事件を」

447デカレンジャー対スーパー戦隊【2】:05/01/05 15:56:16 ID:BWfhfFQj
バン「ロジャー!」
ボス「だが6人それぞれ別行動を頼む。
バンには大企業浅見グループの本拠地である浅見グループ本社ビルに行って欲しい」
バン「浅見グループって・・・、あの政財界に通じる大御所じゃないですか!」
ボス「ホージーには、UAOH国際空軍本部に行って欲しい」
ホージー「それなら候補生時代に何度も訪れました」
ボス「センは、首都消防局ヘリコプター部隊だ」
セン「消防の協力ですね。分かりました」
ボス「ジャスミンは、私立諸星学園高校に行って貰う」
ジャスミン「私の母校じゃないですか、それ」
ボス「ウメコは、シルバースター乗馬倶楽部」
ウメコ「乗馬?やった事ないなぁ〜」
ボス「そしてテツ。お前は、富士山だ」
テツ「富士山ですか・・ロジャー」
ボス「お前達にはそれぞれ、違う場所で同じ事件の解決をして欲しい。20年前、地球の何処かで何者かによって、エネルギー物質が奪われた事件だ」
448デカレンジャー対スーパー戦隊【3】:05/01/05 16:04:39 ID:BWfhfFQj
ナレーター「バン達はそれぞれ、違う場所で同じ事件の解決を担当した。つまりボスは、6人の内で誰が1番優秀かを競って欲しいと言うのだ」
浅見グループ本社ビル・社長室。
スーツ姿の竜也が社長室から出る。
竜也「ハァ〜、トゥモローリサーチを辞めてから、大学行ったのは良いが、その後はグループ継げ継げ・・」
そこへ、正面からバンが現れ竜也は驚き、こける。
バン「お前大丈夫か?ケガはねぇか?」
竜也「大丈夫だ。それよりお前、何者だ?」
バン「俺は、地球署刑事の赤座伴番!まぁ気軽にバンって呼んでくれ」
竜也「刑事か。最近嫌なんだよ。浅見グループの後継者だから、職務質問されるのが」
バン「俺はそのつもりは無い。だけど、お前には捜査の協力をして欲しいだけなんだ」
竜也「俺は元々、何でも屋を一人でやってて、大変辛いぜ?まぁ、空手教室だけどな」
バン「カルチャーセンターじゃねぇか。俺よりまともな仕事してねぇな、お前」
竜也「昔は色々やってたさ。お前みたいな婦人刑事もいたし、機械修理とか運転代行とか」
バン「俺はそんな事を言いたくない。継いでやれって。あの息子なんだろ?」
竜也「お前にはどうせ、分からないんだよぉ!」
449デカレンジャー対スーパー戦隊【4】:05/01/05 16:08:01 ID:BWfhfFQj
竜也とバンは殴った。
バン「何だお前、格闘使えるのか?」
竜也「これでも空手は大学時代、インター杯優勝したくらいだからな。ところでお前こそ?」
バン「これか?俺は宇宙銃拳法ジュウクンドー習得してる端くれだから」
その時バンのSPライセンスに通信が入った。
ボス「バン、スワンが凱を蘇生完了した」
バン「ロジャー!」
バンは走った。
竜也「バン、お前何処へ行く?」
バン「さぁな!」
450デカレンジャー対スーパー戦隊【5】:05/01/05 16:14:09 ID:BWfhfFQj
その頃ホージーは、国際空軍の本部で交渉済みだった。
ユウジ「それよりさぁ〜、俺の仲間を探してくれよ」
ホージー「そんな暇な時間は無い。俺はスゥイートガール探し以外はノーグッドさ」
ユウジ「丸尾桃って言うんだけど、アイツ空軍辞めてから芸能界に入ったら入ったで売れてさ・・探してくれ」
ホージー「OKベイベェー、ワンダフゥル。女探しなら協力するぜ」
ユウジ「俺とお前、気が合うみたいだな」
そこへ、バンと竜也が到着した。
ホージー「バン!」
バン「相棒、交渉は済んだぜ」
ホージー「相棒ってゆーな。ま、お前にしては大企業の御曹子らしくまともだな」
竜也「本当に事件の捜査協力なのか?」
バン「俺のボス・・署長がまだ解決してない事件でさぁ〜」
ホージー「話てる暇は無い。センちゃん達の元へ急ごう」
バン「相棒、待て!」
2人は走った。
竜也「俺達どうする?」
ユウジ「行くしかねぇじゃん!」
竜也とユウジも捜査に協力した。
451デカレンジャー対スーパー戦隊【6】:05/01/05 16:18:47 ID:BWfhfFQj
ナレーター「センは、ヘリコプター部隊で交渉していた」
センちゃん「君ん家5人兄弟なんだ。俺もお前の気持ち分かるよ」
ショウ「全く・・。アンタなんかに協力する筋合いは無いぜ」
センちゃん「まぁまぁまぁ・・。エネルギー物質が奪われた場所について何か知ってないかな?」
ショウ「お前、ダイモンの知り合いか?これだから警察は・・・」
センちゃん「この事件を一緒に推理してくれないかな?」
ショウ「頭を使うのか?そんなの無理だよ」
そこへ、バン達が到着した。
バン「センちゃん、ココにいたのか」
センちゃん「交渉は済んだよ。デカベースに急ごうよ」
ホージー「分かってる。センちゃんと交渉したお前も急げ!」
バン達は真っ先に急行した。
センちゃん「しょうがねぇ、やるか!」
452デカレンジャー対スーパー戦隊【7】:05/01/05 16:24:46 ID:BWfhfFQj
ショウ「俺も?」
センちゃん「勿論!」
これでセンちゃんの交渉は終わった。
その頃ジャスミンは、諸星学園高校のグランドで制服姿でテニスをしていた。
ジャスミン「懐かしいわね・・この景色」
そこへ千里が現れた。
千里「茉莉花じゃない!隣のクラスだった」
ジャスミン「千里!お久し振り!」
千里「覚えてる?私みくにソフトクリーム付けられたんだよ修学旅行で」
ジャスミン「私もこの前同僚に付けられて・・・って、話は後。事件の捜査協力をお願いするわ」
千里「私で良かったら、協力するわよ」
ジャスミン「アイツを逮捕するには、貴方の力が必要なの」
千里「あぁ、テレビで知ってるわよ。アブレラでしょ?」
すいません、終了します。
453名無しより愛をこめて:05/01/05 22:16:41 ID:mC8hbYmF
中断のままが一番一番ツラい。
ゆっくりでいいからちゃんとラストまで読ませてくだされい。
別にリアルタイムの放映が終わってようが別に構わないんだからさあ…
454名無しより愛をこめて:05/01/06 17:09:51 ID:YmjvK9y4
ネタにつまったっていうのも……なぁ、
投下するならなるべく全部完成させてから投下して欲しい。
455マッスル・ファイター【1】:05/01/07 14:42:59 ID:yd+2CJv5
デカベースに深夜、突然何者かが侵入し、警報が鳴った。
ボス「アリエナイザーか?」
ボスは急いで6人を起こし、玄関まで連れた。
ボス「皆、眠いと思うが耐えるんだ」
ウメコ「そんなの、無理ですよぉ〜」
毛むくじゃらの軍服を着た男がバナナを食べていた。
バンは銃を構えた。
バン「あの野郎!スパイか?」
センちゃん「嫌、あの風貌に見覚えがある・・。」
軍服男はバン達の前に姿を現した。
ブンター「よぉ、クルーガー!」
ボス「何だ、ブンターか。」
男はブンターだったのだ。
バン「教官!」
ブンター「クズ共、久し振りだな」
456マッスル・ファイター【2】:05/01/07 14:47:35 ID:yd+2CJv5
デカルームで事情をバン達はブンターから聞いた。
ウメコ「地球に極悪テロリストが潜んでる?」
ブンターは肯いた。
ブンター「まぁな。相手はターカ星人ユー・G。俺の知り合いだ」
ホージー「お知り合いですか?」
ブンター「他の宇宙人はそうでもないが、アイツにだけはパワーは互角だ」
バン「教官と同じ位の怪力・・見てみたいぜ」
テツ「ナンセンスですよ、先輩。奴は犯罪者ですし」
ブンター「彼は昔から金が好きだった。三度の飯よりも、現金が好きな奴で金を出せば出す程極悪非道になる体質だ」
ジャスミン「す・ご・い・で・す・ね・っ!」
ブンター「クルーガー、お前も知ってるだろ?奴のパワーは」
ボスも肯いた。
ボス「彼は、ブンターと互角のパワーとスタミナを誇っている。イリーガルマッチで優勝する位だ」
ホージー「ワンダフゥル」
457マッスル・ファイター【3】:05/01/07 14:51:22 ID:yd+2CJv5
バンは机をいきなり叩いた。
バン「ボス、張り込み屋のエイリアンから情報は届いてないですか?」
ボス「届いてるかも知れないな。明日連絡する。今夜は遅いから早く寝ろ」
バン「ロジャー!」
バン達はそれぞれ、自分の部屋に戻った。
ブンターはSPライセンスを握り締めていた。
ボス「ブンター、お前のSPライセンスが泣いてるぜ」
ブンター「近頃、スワットモードの教官ばかりで疲れた。クルーガー、久し振りに現場に行かせてくれ」
ボス「お前をか?」
ブンターは肯いた。
ボス「でも彼はお前と同じ位の・・・。」
ブンター「分かってる。でも、地球署刑事の奴等が、スワットモードと言う力を手に入れてからどれだけ強くなったか知りたいんだ」
ボス「お前、候補生時代と相変わらずだな」
ブンター「五月蝿い。」
ボス「今夜は泊まれ。スワンの隣の部屋が丁度空いてる」
ブンター「恩に切るよ」
458マッスル・ファイター【4】:05/01/07 14:55:09 ID:yd+2CJv5
翌朝、バンは誰よりも先にデカルームに来た。
バン「ボスぅ、早く情報を!」
ボス「情報が届いた。ポイント608エリアに彼は立て篭もってる。爆弾を構えてる」
バン「ボス、行かせてくれますか?」
ボスは肯いた。
ブンター「小僧、俺も悪いが一緒だ」
バン「教官は待機を!俺達とボスで片付けますから」
ブンター「俺だってSPDなんだ!まだまだ現役には負けん」
バン「じゃあ、今日だけですよ」
ブンター「悪いな」
6人とブンターは急行した。
ボスも専用のヘリコプターで出撃した。
459マッスル・ファイター【5】:05/01/07 15:00:36 ID:yd+2CJv5
現場にバン達とブンターが到着した。
ジープから降りた途端、ブンターはサングラスを外した。
ブンター「資材置き場か。奴は爆弾の取引でもしてるのか?」
センちゃん「金が好きだって言ってましたよね?」
ブンター「勿論だ」
センちゃん「爆弾を作って商品にでもする気でしょうか?」
ブンター「アイツはそう言う性格だよ。昔から、金目になる悪知恵だけは働き、万引きの常習犯だ」
ジャスミン「許すまじ」
ウメコ「でも何処にいるの?」
バンは荷物倉庫置き場で取引現場を発見した。
バン「皆、来てくれ」
バンの情報を元にホージー達は現場を押さえた。
テツ「バーツロイドがいますね」
ホージー「黒い服を着ているのが、ユー・Gか」
460マッスル・ファイター【6】:05/01/07 15:04:21 ID:yd+2CJv5
ウメコがドラム缶に当たった音がして、ユー・Gに気付かれた。
バン「ウメコ!」
ウメコ「ごめん・・」
ユー・Gがバン達の前に現れた。
ユー・G「よぅ、ブンター」
ブンター「久し振りだな」
ユー・G「彼等はお前の子分か?」
ブンター「ま、知り合いの部下だ」
ユー・G「と言う事は、地獄の番犬の地球署の奴等か」
バン「ああ、そうだ」
ホージー「皆、行くぞぉっ!」
全員「エマージェンシー・デカレンジャー!フェイス・オン!」
6人は変身した。
バン「お前の勝手にはさせない!」
461マッスル・ファイター【7】:05/01/07 15:07:48 ID:yd+2CJv5
6人はそれぞれ武器を構えた。
だがユー・Gは逃げ出した。
ブンター「追うぞ、小僧!」
バン「ロジャー!」
バン達はそれぞれ自分のデカビークルでユー・Gを追跡した。
ユー・Gは何とデカベースに到着した。
ユー・G「ココが地球署のデカベースか」
バン「デカベースに来たのか?」
ホージー「何をする気だ?」
ユー・Gは煙幕を張り、バン達に気付かれない様にデカベースに侵入した。
バン「霧で何も見えない」
テツ「ナンセンスですよ、これじゃあ!」
ブンター「だが俺は追うぞ!」
ブンターは単身逃げた。
センちゃん「教官!」
バン「大丈夫なのか?」
462マッスル・ファイター【8】:05/01/07 15:12:00 ID:yd+2CJv5
ユー・Gはデカベースに立て篭もったのだ。
ユー・G「誰も来ないか」
ユー・Gは立ち入り禁止の金庫を開けた。
金庫の中には、全宇宙警察で保護している財宝・プラチナリングが保護されていた。
ユー・G「コレか。探していたぜ」
そこに遅れてブンターが現れた。
ブンター「ユー・G、そこまでだ」
ユー・G「チッ・・お前だけは来たか」
ブンター「なあ、犯罪なんて辞めてお前も俺と同じ人生を歩もう!」
ユー・G「そう言って、現金はくれないんだろ?」
ブンター「金だけが全てじゃない!お前は、本当に大切な物の意味が分かってないんだ」
ユー・G「あぁ、そうさ」
ユー・Gはスワンを人質にした。
ユー・G「これでどうかなぁ?」
463マッスル・ファイター【9】:05/01/07 15:16:51 ID:yd+2CJv5
スワン「私は良いから、ブンター!」
遅れてバン達が駆けつけた。
バン「ブンター教官!」
ユー・G「俺は今まで、何度も宇宙警察で預かっている時価数億円する宝物を奪って、大量殺人を繰り返し、金を巻き上げた」
ブンター「お前の正義なのか、それが?」
ボスが遅れて到着した。
ボス「ブンター、遅れて済まん」
ブンター「クルーガー、ココは俺に任せてくれないか?」
ボス「だがしかし・・・」
だが街には怪重機ミリオンミサイル2が現れた。
バン「快重機!」
ホージー「バーツロイドが爆弾の取引に成功したんだ」
センちゃん「嫌・・・、元からこう言う策略だったのかも」
ジャスミン「爆弾の取引は、プラチナリングを奪う予告に過ぎなかったのね」
ウメコ「スワンさん、デカマシンを!」
スワン「ロジャー!」
スワンはレバーW押すと、パトウイングとデカバイクが出撃した。
464マッスル・ファイター【10】:05/01/07 15:21:14 ID:yd+2CJv5
スワンは釈放されたが、ユー・Gはまだ諦めなかった。
ボス「プラチナリングを返すんだ!」
ユー・G「残念だな。俺はブンターと挑みたいんだ」
ブンター「何?」
ユー・G「この前の宇宙警察格闘大会で俺はお前に負けた・・そのせいで、俺は仲間に裏切られたんだ」
ブンター「本当か?」
ユー・G「仲間は俺が勝つと信じていた。あんなに約束したのに、負けてしまった。おかげで俺は笑い者さ。
それもこれも全部・・アンタのせいなんだよ!」
ブンター「だが俺は・・・」
一方デカバイクロボとデカウイングロボは、ミリオンミサイル2に苦戦していた。
バン「バーツロイドの操縦なのに、パワーが強過ぎる」
ホージー「アブレラがまた改造を施したんだ」
センちゃん「でも、負けたくない!」
ジャスミン「成せばなる、成さねばならぬ、何事も!」
ウメコ「頑張るわ!」
465マッスル・ファイター【11】:05/01/07 15:25:22 ID:yd+2CJv5
テツ「くっ・・・。」
その時スワンから通信が届いた。
スワン「バンとホージーはデカウイングロボに残って。他の3人はデカレンジャーロボに乗り換えよ」
センちゃん「オールスターアルティメットバスターでトドメを刺そうよ」
ジャスミン「やるっきゃない!」
3人はデカレンジャーロボに乗り換えた。
ボスはデカベースロボに乗り込んだ。
ボス「俺も加勢するぞ、皆!」
バン「ボス、ブンター教官は?」
ボス「アイツは大丈夫だ。それより俺達は怪重機を!」
全てのロボは全力を出した。
デカウイングロボはデカウイングキャノンに変形した。
バン「行くぜ!」
全員「オールスター・アルティメットバスター!」
ミリオンミサイル2は破壊された。
バン「ゴッチュ―!」
466マッスル・ファイター【12】:05/01/07 15:29:43 ID:yd+2CJv5
一方ブンターは、ユー・Gに苦戦していた。
ユー・G「何だよ?現役時代のあの怪力はどうした?」
ブンター「俺は、事件を解決したいんだ。アリエナイザーと戦いたくないんだ、本当はな」
ユー・G「でも俺みたいに、極悪な犯罪者がいるから変身するんだろ?」
ブンター「俺はこの星が好きだ。この青い星を守りたい。
地球はな、俺の故郷なんだよ!」
ユー・G「何?」
ブンター「俺の出身であるトート星は俺が候補生時代にアブレラ率いる犯罪者によって滅ぼされたんだ。
だから俺は地球に逃げた。地球をトート星みたく、壊される訳にはいかない!」
ユー・G「こんなにちっぽけな星なのに?」
ブンター「俺を本気で怒らせたな、お前」
ユー・G「あぁ、それがどうした?」
467マッスル・ファイター【13】:05/01/07 15:36:20 ID:yd+2CJv5
ブンター「エマージェンシー・デカソルジャー!」
ブンターはSPライセンスを翳すと、紫色に輝くデカソルジャーへと姿を変えた。
デカソルジャーの胸には「10」のナンバリングが施されている。
ブンター「十中八九を熱く射る!
野生の猿人・デカソルジャー!」
デカソルジャーが名乗りを挙げた。
ユー・G「フン!イーガロイド!」
ユー・Gは大量のイーガロイドを出した。
468マッスル・ファイター【14】:05/01/07 15:41:29 ID:yd+2CJv5
ブンター「ディーアロー・ゼロ!」
デカソルジャーはディーアロー・ゼロと言う大きな弓矢を取り出した。
ブンター「おりゃー!」
デカソルジャーは雄叫びと共に射抜くと、百人のイーガロイドが破壊された。
ブンター「これで丸腰だな」
ユー・G「チッ・・・」
ブンター「ターカ星人ユー・G!
宇宙宝物取締法違反及び517件の大量殺人の罪でジャッジメント!」
ナレーター「アリエナイザーに対してはスペシャルポリスの要請により
遥か銀河の彼方にある宇宙最高裁判所から判決が下される」
ブンター「デリート許可!」
ユー・G「マジぃ?」
ブンター「ゼロ・シュート!」
デカソルジャーは野生の球を射抜くと、ユー・Gは爆発と共に倒れた。
ブンター「これにて一件コンプリート。闇がある限り、俺は撃つ!」
469マッスル・ファイター【15】:05/01/07 15:46:24 ID:yd+2CJv5
バン達はブンターの元に急行した。
バン「教官、大丈夫ですか?」
ブンター「あぁ。」
ホージー「教官・・・その姿は?」
ブンター「知らなかったのか?俺、変身できるの」
センちゃん「驚きましたよぉ〜」
ジャスミン「猿智恵、働きましたね」
ウメコ「でもすごい!ユー・Gをデリートできるなんて」
テツ「教官、ありがとうございました」
ブンター「まぁ、いいよ」
ブンターはプラチナリングを握り締めた。
ボス「ブンター、よくやった」
ブンター「まぁ、たまには良いだろう。俺が戦っても」
ボス「平和を愛するお前でもたまには変身するんだな」
ブンター「俺も宇宙警察の端くれさ」
ナレーター「自分達にスワットモードの力をくれたブンターも宇宙警察歴戦の勇士だった。
アリエナイザーをデリートしたブンターの姿は、バン達の目には大きく輝かせた。
平和が訪れるその日まで熱く戦え、特捜戦隊デカレンジャー!」
470マッスル・ファイター【オマケ】:05/01/07 15:50:56 ID:yd+2CJv5
EDコーナー。
バン「驚いたな、教官まで変身するなんて」
ブンター「エマージェンシー・デカソルジャー!」
ホージー「武器は弓矢だなんて、ワンダフゥル」
ブンター「ディーアロー・ゼロ!」
センちゃん「その筋肉は素晴らしい」
ジャスミン「怪力は誰にも譲れない」
ウメコ「でも、スワンさんには弱いのよ」
ブンター「それだけは・・内緒だ」
テツ「ナンセンス!」

次回予告
ボス「間違い無い。彼女はエスパーだ」
バン「あの子の力は、悪くありません」
ウメコ「でもアリエナイザーに利用されるなんて・・・!」
ボス「ジャスミン、お前だけが頼りだ」
ジャスミン「やってみせる!」
ナレーター「エスパー・ポリシー。君のハートにターゲット・ロック!」

誤字訂正
バンの台詞で「快重機」とありますが、「怪重機」の間違いです。
お詫び申し上げます。
471エスパー・ポリシー【1】:05/01/07 17:09:17 ID:yd+2CJv5
お正月。三が日も終わり、仕事始めの日。
デカベースはやけに静かだった。
ジャスミンが実家から大荷物を纏めて戻って来た。
ジャスミン「ボス、明けましておめでとうございます」
ボス「明けましておめでとう」
ジャスミン「今年も宜しくお願いします」
ボス「あぁ、こちらこそ」
ボス「お前に何枚か年賀状が届いてたから、部屋に置いたぞ」
ジャスミン「ありがとうございました」
更衣室。
ジャスミンが着いた頃は、ウメコは既に着替えていた。
ウメコ「ジャスミン〜、今年も宜しく♪」
ジャスミン「あぁ、ウメコ・・・。」
ウメコ「どうしたの?ジャスミンらしく無いよ」
ジャスミン「嫌、私だけ正月休みも書類の整理整頓してたら疲れちゃって」
ウメコ「ま、良いじゃないの?ここの所、事件は起きてないわよ」
ジャスミン「そう」
472エスパー・ポリシー【2】:05/01/07 17:12:36 ID:yd+2CJv5
更衣室でジャスミンが制服に着替えると、デカルームに着いた。
ジャスミンは机の上で倒れた。
バン「ジャスミン、お疲れか」
ジャスミン「ええ、ちょっと・・・。」
バン「無理も無いよ。お前エスパーだから、大晦日まで事件の解決依頼が来て大変だったもんな」
ジャスミン「でも今日から仕事始めだもん。頑張らなくちゃ」
バン「ま、地球署のデカレンジャーは誰が欠けてもいけないんだ。6人・・嫌、ボスとスワンさんも含めて7人で1つ!」
ジャスミン「相変わらず前向きね」
バン「相棒とテツがパトロール行ってるけど、マシンドーベルマン組も出動するとしますかな?」
ジャスミン「ロジャー!」
473エスパー・ポリシー【3】:05/01/07 17:16:08 ID:yd+2CJv5
マシンドーベルマンは都心を走っていた。
バン「センちゃんとウメコは年末に残していた事件の解決。なあジャスミン聞いてくれよぉ〜」
ジャスミン「何?」
バン「ウメコったらさ、センちゃんの逆立ちを利用して事件解決しようとしてるんだぜ。酷いだろ?」
ジャスミン「彼女らしいわね」
バンはふとジャスミンの顔を見つめた。
ジャスミン「どうしたの、バン?私の顔に何か付いてる?」
バン「嫌。こうして見るとジャスミンってさ・・なかなかさ・・」
ジャスミン「何?」
バン「何でもねぇよ」
ジャスミン「可愛いって事?」
バン「・・・綺麗だって事だよ」
その時、突然銃声が鳴った。
バン「今のは!」
ジャスミン「追うわよ」
474エスパー・ポリシー【4】:05/01/07 17:20:31 ID:yd+2CJv5
マシンドーベルマンは銃声を頼りに追跡した。
すると、採石場に着いた。
そこには、ホージーとテツもいた。
バン「相棒とテツ!」
ジャスミン「事件かしら?」
2人は車を降りると、現場に急行した。
バン「相棒、テツ!事件か?」
ホージー「相棒ってゆーな」
テツ「ハイ。たった今まで女性が爆弾を手も触れずに動かして・・」
ジャスミン「何?」
テツ「何故か知りませんが突然何処かへ消えて・・」
ジャスミン「エスパーよ、その人」
ホージー「心当たりがあるのか?」
ジャスミン「きっとその人、テレポーテーションとサイコキネシスを使ったのよ」
475エスパー・ポリシー【5】:05/01/07 17:23:27 ID:yd+2CJv5
ホージー「そうか」
ジャスミン「その人は、一瞬にしてある場所へ消えたのよ」
バン「言語道断!そいつを一気に逮捕・・」
ジャスミン「待って」
バン「えっ?」
ジャスミン「善人のエスパーも居るわ。その人に私は会いたいわ」
テツ「う〜ん・・・女性でジャスミンさんと同様にグローブを填めてました」
ホージー「きっと彼女は、ジャスミンと同じ様に、物質に触れただけで感情が読み取れるんだ」
バン「でも何処に消えたんだ?」
ジャスミン「手分けして探しましょう。ウメコとセンちゃんにも連絡するから」
バン「ロジャー!」
476エスパー・ポリシー【6】:05/01/07 17:27:54 ID:yd+2CJv5
4人は一旦デカベースに帰還した。
ジャスミンはパソコンで、世界中のエスパーを検索した。
ジャスミン「サイコキネシスとテレポーテーションを持つ女性エイリアン・・・」
ホージー「出身星までは分からなかったな」
テツ「特に特徴はありませんでしたね」
検索したが、かなり当てはまった。
ジャスミン「15205人?私を含めてこんなにいるの?」
バン「宇宙警察だけでこんなにエスパーがいるなんて」
そこへセンちゃんとウメコが戻った。
ウメコ「サンキュー、センさん!」
センちゃん「もう逆立ちはこりごりだよぉ〜・・・」
ジャスミンはウメコ達の正面に近付いた。
ジャスミン「ウメコ、センちゃん、エスパーが来なかった?」
センちゃん「別に見てないけど?」
ジャスミンは落ち込んだ。
その時、何処からか一人の少女が瞬間移動した。
477エスパー・ポリシー【7】:05/01/07 17:32:49 ID:yd+2CJv5
マーミ「久し振りね、礼紋さん」
ジャスミン「マーミ!地球に滞在してたら連絡してって言ったじゃない?」
マーミ「SPライセンスの通信が暫く出来なくて、ゴメンね」
ジャスミン「貴方って言う人は・・・」
バン達は2人のやりとりを見て驚いた。
バン「ジャスミン、知り合いか?」
ジャスミン「ええ。フジコ星人ミーマ。正真正銘、善人エイリアンよ」
ミーマ「ふぅ・・・」
ジャスミン「ミーマ、私の仲間に何をしたの?」
ミーマ「嫌。黒い服を着た男の人に頼まれて、雇われたの。宇宙警察に恨みがあるって。
だから、特キョウさんとイケメンさんにただ、私の芸を見せてあげたのよ」
テツ「手も触れずに銃の引鉄を引くなんて、ナンセンスですよ」
ホージー「ジャスミン、彼女は悪党のスパイじゃないのか?」
478エスパー・ポリシー【8】:05/01/07 17:36:18 ID:yd+2CJv5
ジャスミン「嫌。ごく普通のエスパーよ」
そこへ、ボスとスワンが到着した。
ボス「ジャスミン、お前に調査して欲しい事件が山ほどある」
スワン「協力してくれる?」
ジャスミン「喜んで」
ジャスミンがボスの元へ行くと、ミーマが念力でジャスミンを自分の元へ移動させた。
バン「すげぇ!触らずにジャスミンを・・」
ミーマは微笑んだ。
ミーマ「アヌビス星人とチーニョ星人ね。礼紋さんをどうしようって言うの?」
ジャスミン「ミーマ、あの人達は私の上司なの。だから傷つけないで」
ミーマ「じゃ、そーゆー事で」
ミーマはまた消えた。
センちゃん「逃げられたか」
ボス「間違い無い。彼女はエスパーだ」
479エスパー・ポリシー【9】:05/01/07 17:38:50 ID:yd+2CJv5
ウメコ「そんな事は言われなくても・・。」
バン「だけどあの子の力は、悪くありません」
ウメコ「きっと、ボスとスワンさんがジャスミンに悪い事をしようと思ってるのよ」
テツ「それって嫉妬ですかね?」
センちゃん「もう友情を超えているね」
ホージー「でも彼女は、宇宙警察に恨みがある男から頼まれて仕事をしたんです」
ウメコ「アリエナイザーに利用されるなんて!」
480エスパー・ポリシー【10】:05/01/07 17:43:30 ID:yd+2CJv5
ボス「ジャスミン・・・」
ジャスミン「ボス、私やってみます」
ボス「頼むジャスミン、お前だけが頼りだ」
ジャスミン「やってみせる!必ず・・・」
ジャスミンは、グローブを見つめていた。
スワン「何かあるのね、そのグローブに」
ジャスミン「これ、ミーマがくれたんです。宇宙警察学校の卒業記念に」
スワン「美しい友情じゃない」
ジャスミン「エスパー同士の信頼がお互いにあります。でもミーマは・・」
ボス「彼女を信じたい気持ちは良く分かる。バン達は、ミーマを操ってる黒幕を探るんだ」
バン「手掛かり無しですか?」
ボス「センの逆立ちと、ウメコの交渉術に賭けるんだ」
テツ「ロジャー!」
全員は急行した。
だがバンだけは立ち止まった。
バン「ジャスミン・・」
ジャスミン「何?」
バン「この事件終わったら、伝えたい事がある、お前にな」
481エスパー・ポリシー【11】:05/01/07 17:46:43 ID:yd+2CJv5
バンはそう言うと走り出した。
ジャスミン「バン・・・」
スワン「ジャスミンってテレポートは出来るの?」
ジャスミン「残念ながら、私はテレパシーとサイコメトリーとマインドリーディングしか」
ボス「ジャスミンには悪気は無いんだ」
そこへ、ミーマが何処からかテレポートしてきた。
ジャスミン「ミーマ!」
482エスパー・ポリシー【12】:05/01/07 17:51:31 ID:yd+2CJv5
ミーマ「礼紋さん。サイコキネシスとテレポートは出来ない様ね」
ジャスミン「宇宙警察学校時代に習わなかっただけよ」
ミーマ「じゃあ何で貴方はエスパーなの?」
ジャスミン「生まれつきよ。特別な力を授かってない。元々エスパーなの」
ミーマ「へぇ・・私と違うんだ」
ジャスミン「ミーマ、貴方はまさか!」
ミーマ「そうよ。私は候補生時代、お父さんから手術されたの。特別な力が欲しかったから
エスパーの力を貰ったの」
ジャスミン「確か貴方のお父さん、テヅーカ星人オーサムだったよね」
ミーマ「ええ。適正だけど高額な治療費を要求する天才ドクターのね」
ジャスミン「私は力に拘らない。エスパーの力に拘らず、普通の人間と同じ様に暮らしたいの」
ミーマ「エスパー失格ね」
ミーマはジャスミンの銃を念力で動かした。
ミーマ「お願い」
銃をミーマは撃ったが、ジャスミンは避けた。
ジャスミン「お願い・・やめて!」
483エスパー・ポリシー【13】:05/01/07 17:55:27 ID:yd+2CJv5
ミーマ「私は特別な力を貰ったの。だから、候補生時代は優秀になったわ」
ジャスミン「まさか、取り柄が欲しかったの?」
ミーマ「そうよ。私の取り柄が無かったからエスパーになりたかったの」
ジャスミン「きれいごと言わないで!」
ミーマ「礼紋さん・・?」
ジャスミン「私はデカイエローの力を手に入れた。だけどそれは、権力に拘って手に入れた力じゃない。
その力を手に入れる為に、様々な訓練に必死で努力して耐えたのよ」
ミーマ「忍耐力は必要ないわ。刑事に必要なのはポリシーよ」
ジャスミン「ポリシーなんか必要ない!」
ジャスミンは銃を構えた。
ジャスミン「お願い・・・昔の貴方に戻って・・・」
ジャスミンが引鉄を引いた瞬間、ミーマは消えた。
ジャスミン「ミーマ・・・」
484エスパー・ポリシー【14】:05/01/07 18:03:05 ID:yd+2CJv5
ミーマは、空港に瞬間移動した。
ミーマ「バッドリ、どうする?」
忍者の着物の様な服を着たエイリアン・カートリ星人バッドリが煙幕と共に現れる。
バッドリ「デカイエローの暗殺はできたか?」
ミーマは首を動かした。
バッドリ「そうか。」
ミーマ「ねえ、何でそんなに宇宙警察に恨みがあるの?」
バッドリ「どうもこうもねぇ!俺は地球署署長のドギー・クルーガーに昔逮捕されたんだ。
あの時から俺は、宇宙警察に復讐を誓ったんだ」
ミーマ「刑務所で更生する気は無かったのね」
バッドリ「勿論だ。俺がドギーに背中を見せてしまう」
ミーマ「部下を暗殺し、次はボスを逮捕して地球署ジャックね。面白い作戦ね」
バッドリ「そうだろ?俺は天才だからな」
ミーマ「でも、デカイエローは手強いよ。私の友達だもん」
バッドリ「犯罪するなら友情を捨てろ!」
バッドリはミーマを殴った。
485エスパー・ポリシー【15】:05/01/07 18:07:30 ID:yd+2CJv5
バッドリ「やっぱ俺、アンタを裏切る」
ミーマ「ちょっとマジ?」
バッドリ「俺は、アブレラに雇われたんだ。ただそれだけだ。アンタを信じた俺がバカだったさ」
バッドリは消えた。
ミーマ「そんな・・」
そこへ、ジャスミン以外のデカレンジャーが到着した。
バン「ミーマ!今度こそお前を逮捕だ!」
ミーマ「私はもう、礼紋さんとの友情は捨てたわよ」
ホージー「え?」
ミーマ「礼紋さんを殺せなかったから、雇われ主に裏切られたじゃない!」
テツ「それはお前が悪い!」
ミーマ「私は、犯罪者に騙されて信頼して裏切られて・・
だから友情は捨てたの」
ウメコ「そんなの、ありえない!」
ミーマ「死ね!」
そこへデカイエローが到着した。
486エスパー・ポリシー【16】:05/01/07 18:11:43 ID:yd+2CJv5
ジャスミン「ミーマ・・」
ミーマ「礼紋さん・・・嫌、礼紋茉莉花!
アンタとは、もう絶交よ」
ジャスミン「ねえ、どうして?」
ミーマ「アンタを殺せなかったから、バッドリに大恥かいたじゃない」
ホージー「バッドリって・・カートリ星人バッドリか?」
バン「極悪非道な殺人犯に騙されて裏切られるんなら、最初から信じるなよ!」
ミーマ「五月蝿い・・。私はもう、誰も信用しない」
ジャスミン「嘘でしょ?」
ナレーター「かつての親友はアリエナイザーに騙され、アリエナイザーに裏切られた。
それが原因で、絶交宣言を受けてしまった。
エスパーの力を手に入れてから権力に拘ってしまったミーマは、果たして
ジャスミンともう一度友達になれるのか?
そしてデカレンジャーは、ミーマを操っていたバッドリをデリートできるのか?
どうする、デカイエロー?
戦え!特捜戦隊デカレンジャー!」
487エスパー・ポリシー【オマケ】:05/01/07 18:15:56 ID:yd+2CJv5
EDコーナー。
アブレラ「宇宙には様々なエイリアンがいる。私はその犯罪者を雇って
怪重機やドロイドを貸し出し、犯罪の手助けをするのだ。
だがその金額は、君には教えないな・・」

次回予告
バッドリ「罪を償うのなら、仲間は持たない方が良いんだ」
ボス「ジャスミンも、ミーマに裏切られたのか」
バン「俺はジャスミンが好きだ。でも今のジャスミンは好きじゃない」
ミーマ「仲間なんか要らない!」
ジャスミン「そんなの哀し過ぎる!」
ナレーター「グッド・フレンド。君のハートにターゲット・ロック!」
488グッド・フレンド【1】:05/01/08 21:59:35 ID:nyoxjOPE
ナレーター「ジャスミンは事件の捜査中、かつての親友であるミーマと再会した。
だが彼女はバッドリと言うアリエナイザーに、デカレンジャーの暗殺を頼まれていたのだ。
ミーマは親友であるジャスミンの暗殺が出来なかったが、それが原因でバッドリから裏切られてしまった。
そしてミーマは、かつての親友であるジャスミンでさえも、裏切ってしまったのだ」
ジャスミンはグローブを握り締めた。
ジャスミン「ミーマ・・私、貴方の事信じてたのに・・」
ボスがジャスミンの肩を叩いた。
ボス「ジャスミンも、ミーマに裏切られたのか」
ジャスミンは肯いた。
ボス「分かるよ、その気持ち」
ジャスミン「ボスもあるんですか・・・そんな事」
ボス「俺は、仲間に裏切られた事も仲間を裏切った事もある。」
ジャスミン「ボスもですか?」
ボス「若い頃はしょっちゅうさ。ジャスミン、若い頃はバンの様に誰でも突っ走る。
だけど段々大人へと近付くと、気持ちの整理が出来る様になり、自分の気持ちに正直になるんだ」
489グッド・フレンド【2】:05/01/08 22:04:38 ID:nyoxjOPE
ジャスミン「でも私、ミーマを信じたいんです」
ボス「無邪気で素直だな、お前。アリエナイザーに利用されて自分を騙した相手をなおも信じるなんて」
ジャスミン「候補生時代から、ミーマは多少ああでしたから」
ボス「そうか・・。」
ジャスミン「ミーマは悪戯好きでよく教官を困らせては、私に相談して来たの。でも素直な気持ちで対処したの」
ボス「その気持ちが大切だよ」
ジャスミン「そうですねぇ・・・」
ナレーター「一方バンは、ジャスミンに疑問を感じていた」
バンの部屋にホージーが入った。
ホージー「バッドリの情報が入ったぞ」
バン「サンキュー、相棒」
ホージー「相棒ってゆーな。
彼の名はカートリ星人バッドリ。彼はエスパーではなく、忍者だ。
自分の分身を作ったり、姿を透明にしたりして、一瞬にして殺人や犯罪を繰り返し、様々な星を犠牲にした極悪犯だ」
バン「テツから聞いたけど特キョウ扱いなんだって?」
ホージー「まぁな」
490グッド・フレンド【3】:05/01/08 22:09:20 ID:nyoxjOPE
バン「あの野郎!ジャスミンとミーマの友情を弄びやがって!」
ホージー「ミーマには悪気は無い。バッドリに騙された彼女は可哀想だ」
バン「でも言ってたよな、ミーマの奴。誰も信用しないって」
ホージー「まさか・・バッドリに教えられたんだ。奴はボスに逮捕された事に恨んでいる。
だから、仲間を持たずに孤独にボスを倒す為だけに、犯罪をしてきたんだ」
バン「そんな奴を信じるミーマって、ジャスミンの親友らしいかも」
ホージー「でも、彼女は人造エスパーだ。元々エスパーな訳ではない」
バン「そうか。取り柄と引き換えに得た力がエスパーなんだもんな」
ホージー「ミーマに気付かせてやろうぜ!十人十色って奴をな!」
バン「あぁ!」
491グッド・フレンド【4】:05/01/08 22:14:25 ID:nyoxjOPE
バッドリのアジトである洞窟。
そこへミーマが現れる。
バッドリ「俺を裏切ったんじゃないのか?」
ミーマ「ギャラを取りに来ただけよ。勘違いしないで」
バッドリ、刀の柄から報酬を出す。
バッドリ「ほらよ、好きなだけ貰え」
ミーマ「有難うと言いたい所だけど、私はこれから貴方を信じない。
誰の手も借りずに、一人で生きるの」
バッドリ「その意気込みは素晴らしい。罪を償うのなら、仲間は持たない方が良いんだ」
ミーマ「ねぇ、でも何故貴方は孤独に拘るの?」
バッドリ「俺は忍術と言う特別な力がある故に、小さい頃からよく虐めを受けていた。
虐めた奴を見返す為に俺は忍術を悪用した。それが面白くなって俺は色々な忍術を覚え、それを犯罪に使う様になった。
でも、仲間と一緒なら、もし失敗したら裏切られると思ったんだ。だから俺は、忍者である以上孤独なんだ」
ミーマ「寂しいのね・・・」
バッドリ「親父もお袋も、俺が3歳の時に死んだからずっと一人なんだ」
492グッド・フレンド【5】:05/01/08 22:20:37 ID:nyoxjOPE
ミーマ「だから貴方、友達とか仲間とか必要無いのね」
バッドリ「あぁ。寧ろ一人の方が楽しいぜ。俺は一人を愛する孤高の犯罪者さ」
ミーマ「私には分からない。兄弟も多かったし、家族も多かったし、友達も多かったから。
貴方の気持ちが全然分からないの」
バッドリ「じゃあ何故お前はエスパーの力を望んだ?」
ミーマ「それは、取り柄が無かったのよ」
バッドリ「指摘されないだけじゃないのか」
ミーマ「え?」
バッドリ「普段言えないだけで、お前の仲間はいつもお前を信頼している。だからお前を裏切れない。
デカイエローみたいにな」
ミーマ「私はエスパーの力を手に入れた。でも、その力を良い事に使いたかった。だから私はボスのスカウトがきっかけで
警察学校に入った。そして勉強し、刑事になった」
バッドリ「美しいぜ・・・。作った取り柄なのに、逆に良い事に使おうとする考えとはな」
ミーマ「でも私は貴方を裏切る。貴方が悪人だからよ」
バッドリ「好きにしろ」
ミーマ「報酬は貰ったわ。じゃあね」
493グッド・フレンド【6】:05/01/08 22:24:22 ID:nyoxjOPE
洞窟から出るミーマにバン達が立ち塞がる。
ミーマ「地球署刑事の皆さん、特に礼紋さん・・」
ジャスミン「安心して。悪いのは貴方じゃないの。バッドリよ」
ミーマ「私はバッドリを裏切ったわ。でも貴方達はまだ仲間だとは思ってない」
バン「まだ抵抗するのか?」
ジャスミン「ミーマ・・・」
ミーマ「仲間なんか要らない!」
呆然とするバン達。
センちゃん「仲間がいれば、安心するよ」
ウメコ「心強かったら、いざと言う時に頼れるのに」
テツ「君の考えはナンセンスですよ」
ホージー「服役する必要がある。大人しく逮捕だ」
ジャスミン「でも待って、ホージー」
ジャスミンはホージーを止めた。
バン「ジャスミン!」
494グッド・フレンド【7】:05/01/08 22:28:33 ID:nyoxjOPE
ジャスミン「私の大事で大切な・・最高の仲間を逮捕しないで」
ホージー「ジャスミンの気持ちも分かる。だが今は・・」
ジャスミン「私も、もう一度ミーマと一緒に仕事したいの」
バン「おい?マジかよ?」
ジャスミン「一緒に夜空の星を眺めては、愚痴をこぼし合ったり、教官の悪口で盛り上がったり・・。
そんな親友が欲しいと思うのよ、私は」
バン「ふざけんなぁ!」
バンはジャスミンに平手打ちをした。
ウメコ「バン!」
テツ「先輩!」
バン「俺はジャスミンが好きだ。でも今のジャスミンは好きじゃない。
過去を引き摺るな!現実を見るんだ!未来よりも過去よりも、大事なのは目の前の今なんだ!
今自分がすべき事をよく考え、今しか出来ない事をもっと把握するんだな」
バンは去った。
495グッド・フレンド【8】:05/01/08 22:32:09 ID:nyoxjOPE
ジャスミン「私もバンが好き。特に今のバンが好き。
私はミーマと正反対で、仲間に甘え過ぎてた。仲間を信じ過ぎてた。
バカよね、本当、今の私。もっと自分にしか出来ない事を信じて頑張ればいいのにね」
バンは足を止め、ジャスミンを抱き締めた。
バン「ジャスミン・・」
ジャスミン「何?」
バン「今日のお前は一段と可愛いぞ。ウメコよりも、ミーマよりも」
ジャスミン「ありがとう・・。」
ジャスミンは感動して涙が出た。
ミーマ「礼紋さん、ごめん。もう一度、やり直そう」
ジャスミン「ミーマ!」
ミーマ「私、もう二度と自分に才能が無いなんて言わない!
仲間を信じて、今を見つめて、そして自分に頼って生きるわ」
ジャスミン「ミーマ・・」
ミーマ「これからも宜しくね、ジャスミン」
496グッド・フレンド【9】:05/01/08 22:36:25 ID:nyoxjOPE
ジャスミン「勿論よ、ミーマ」
2人は握手した。
ジャスミン「これからは、仲間も確かに大事だけど、今と自分を見つめる事ね」
ミーマ「ロジャー!」
ジャスミン「久し振りに聞いたわ、貴方のロジャー」
そこへ、バッドリが現れた。
ウメコ「バッドリ!」
バッドリ「地球署刑事のスペシャルポリスの諸君、ご苦労だった。」
バン「どう言う意味だ?」
バッドリ「これも全部、俺の芝居だったんだよ!」
ホージー「何だと?」
バッドリ「仲間は要らないと言うのは嘘!俺は同じ忍者アリエナイザーと一緒に犯罪をしている。仲間は必要さ」
ウメコ「嘘だったのね、全部!」
497グッド・フレンド【10】:05/01/08 22:39:52 ID:nyoxjOPE
バッドリ「ミーマの超能力が、犯罪に使えそうだったから利用しただけだよ」
センちゃん「自分の欲望に他人を巻き込むなんて!」
バッドリ「残念だったな、デカイエロー、ミーマ。俺の作戦、どうだったぁ?」
ジャスミンは拳を握り締めた。
ジャスミン「そんなの哀し過ぎる!」
バッドリ「時にアリエナイザーは、スペシャルポリスの力も必要になるんだよ。
でも、ミーマとデカイエローは優し過ぎる。だから消えな!」
バッドリは手裏剣を向けた。
ジャスミン「え?」
バッドリ「喰らえ!」
バッドリが手裏剣を投げたが、一瞬にして手裏剣は破壊された。
バッドリ「誰だ?」
498グッド・フレンド【11】:05/01/08 22:43:58 ID:nyoxjOPE
手裏剣を切ったのはボスだった。
ボス「久し振りだな、カートリ星人バッドリ」
バン「ボス、お知り合いなんですか?」
ボス「ああ。俺は過去にお前を逮捕した。だが懲りずにまだ犯罪をやるとは・・・。
俺の仲間もお前に殺されたんだぞ!」
バン「人間の命を何だと思ってるんだ?」
バッドリ「命?1つだけだろ?別に、俺が殺そうが、殺さないが、勝手だろ。
異星人を9999回も殺してる俺にとっちゃ、命の尊さなんて分からないね」
ジャスミン「命は大事だと言う事が分からないアンタこそ、デリートする番よ!」
バッドリ「やれるもんなら、やってみろ!クズ!」
ウメコ「やるしか無いわね!」
499グッド・フレンド【12】:05/01/08 22:47:37 ID:nyoxjOPE
ジャスミン「チェンジスタンバイ!」
他のメンバー「ロジャー!」
全員「エマージェンシー・デカレンジャー!」
粒子状に分離したデカメタルが体に定着し、バン達はデカスーツを着用した。
バン「人の命と心を弄ぶ貴様だけは絶対に許さないぜ!」
ホージー「あぁ、当然だろ。俺達は人の命を守る宇宙警察なんだ」
センちゃん「散々殺した罪は、余りにも大きいね」
ウメコ「たっぷりとお礼はさせて貰うわよ!」
テツ「そして、ジャスミンさんの親友を騙した罪も大きいですね」
ジャスミン「スワットモード・オン!」
テツ以外のメンバーはスワットモードになった。
500グッド・フレンド【13】:05/01/08 22:51:06 ID:nyoxjOPE
バッドリ「銀河忍法・分身之舞!」
バッドリは5人に分身した。
ジャスミン「無駄よ!熱感知システム・オン!」
ジャスミンは正確的に本物を捉えた。
ジャスミン「バン、ウメコ!真ん中が本物よ」
バン「ロジャー!」
バンとウメコがディーリボルバーを連射し、分身を撃破した。
バッドリ「うっ・・。だが、これならどうだぁ?銀河忍法・消え身の術!」
バッドリは消えた。だがジャスミンはすぐに捉えた。
ジャスミン「ホージー、センちゃん、バンの後ろを撃つのよ」
ホージー「ロジャー」
指示通り、ホージーとセンちゃんがバンの後ろを撃つと、実態が見えた。
バッドリ「おのれ・・。デカレッドが記念すべき一万回殺人になると思ったのにぃ」
501グッド・フレンド【14】:05/01/08 22:53:40 ID:nyoxjOPE
センちゃん「ジャスミン、そろそろトドメだ」
ジャスミン「ええ!」
ジャスミンはSPライセンスをバッドリに向けた。
ジャスミン「カートリ星人バッドリ!」
バッドリ「何ぃ?」
ジャスミン「9999件の殺人及び8519件の惑星破壊の罪によってジャッジメント!」
ナレーター「アリエナイザーに対しては、スペシャルポリスの要請により
遥か銀河の彼方にある宇宙最高裁判所から判決が下される」
結果はデリート許可だった。
ジャスミン「デリート許可!」
502グッド・フレンド【15】:05/01/08 22:59:36 ID:nyoxjOPE
ジャスミン「ディーリボルバー・マックスパワー!」
バッドリ「おのれぇ・・」
ジャスミン「ターゲット・ロック、ストライク・アウトッ!」
5人のディーリボルバーが一気に命中し、バッドリはデリートされた。
ジャスミン「これにて一件コンプリート。ミーマはやっぱり、ミーマだね」
そして、ミーマがコフジ星署に帰る事になった。
ミーマ「ジャスミンありがとう。貴方との友情、大切にするね」
ジャスミン「頑張ってね、ミーマ」
2人は両手で握手をし、夕陽を眺めた。
コフジ星のロケットが現れ、ミーマを迎えに来た。
コフジ星署長「地球署刑事の皆さん、ミーマをありがとうございました」
ホージー「いえいえ」
コフジ星署長「ミーマの異星研修期間は成功だったな」
バン「何だ、地球署に研修しに来たのか」
ミーマ「地球はアリエナイザーの犯罪が多発してるから、行く様にって署長に頼まれただけなの」
ロケットは遠い銀河の果てへ帰った。
503グッド・フレンド【16】:05/01/08 23:05:11 ID:nyoxjOPE
ウメコ「行っちゃったね、ミーマ」
センちゃん「人騒がせな異星研修期間だな」
テツ「ボスもスワンさんも内緒にしていて、ナンセンスでしたよ」
バン「ホント、ホント!」
バン達は帰ったがジャスミンは立ち止まった。
ジャスミン「バン、今日はありがとう」
バン「あぁ、あれ?俺はジャスミンが好きだよ。いつもの・・そう、仲間のバックアップしてるジャスミンがな。
今日は本当に困ったぜ。お前、落ち込んでるとこっちまで元気無くなるぜ。
でも、バッドリの忍法に対抗できたのは、お前が俺達に指示を出してくれたからなんだ」
ジャスミン「そうね」
バン「ジャスミン、これからも仲間として頼むぜ!」
ジャスミン「仲間ぁ?」
バン「そ、仲間」
ジャスミン「もぉ〜、彼女だと思ったじゃない」
バン「あ〜、そ。ゴメンね。俺にはマイラさんがいるからさ」
ジャスミン「バンのバカァ!」
ナレーター「ジャスミンとバンの必死の説得でミーマは元の優しい人間に戻った。
そして無事にミーマをデリートできた。
仲間がいるからこそ、デカレンジャーは一緒に強くなる。
これからもその、チームワークで頑張れ!特捜戦隊デカレンジャー!」
504グッド・フレンド【オマケ】:05/01/08 23:12:42 ID:nyoxjOPE
EDコント。
ホージー「宇宙警察には、各惑星の部署で異星研修期間が設けられている」
センちゃん「五年に一度、その部署で最も優れている刑事を他の部署に派遣させるんだ」
バン「地球署で異星研修されるのは俺だな」
テツ「嫌、特キョウの俺ですよ」
ウメコ「リーダーの私よ!」
ホージー「スーパークールな俺だ!」
張り合ってる光景を見ながらジャスミン茶を飲むジャスミン。
ジャスミン「何だか、何だか」

次回予告
テツ「本当に強いと誤解してます?」
バン「俺にやらせて下さい!」
テツ「ナンセンス!チャンスはもうありませんよ」
バン「蛙の子は蛙だ!俺が教えてやる」
ナレーター「レトロ・ポリスマン。君のハートにターゲット・ロック!」
505レトロ・ポリスマン【1】:05/01/09 11:27:07 ID:suODRuCU
デカベースの前に突然、杖を付きながら歩く老人が現れる。
断弾「うぅぅ〜、困ったのぉ〜」
そこへ、パトロールから帰ったホージーが通り掛る。
ホージー「お爺さん、どうしました?」
断弾「お爺さんだと?わしはまだまだ若いわい!誤解するな、若僧!」
ホージー「デカベースに何か用事ですか?」
断弾「道案内をして欲しいんじゃがのぉ〜」
ホージー「何処か行きたい所があるんですか?」
断弾「わしの孫がおるデカベースじゃ」
ホージー「ココですけど?」
断弾「なんだぁ、なんならそうと言ってくれんか。お主、名前は何と申す?」
ホージー「地球署刑事の戸増宝児と申します」
断弾「ほぉ〜」
506レトロ・ポリスマン【2】:05/01/09 11:33:17 ID:suODRuCU
ホージー「警察に用事なら、何か落し物とかしたんですか?」
断弾「嫌、違う」
ホージー「じゃあ逆に、何か落ちている物を拾ったんですか?」
断弾「勘違いすんな!わしは孫に会いに来たんじゃ!」
ホージー「へぇ・・お孫さんに。そのお孫さんがデカベースにいるんですか?」
断弾「あぁ。刑事をしておる。」
デカルームに断弾を連れて帰還するホージー。
ホージー「済まんが、この老人に誰か見覚え無いか?」
断弾「失礼な!わしはまだ若いぞ!」
ジャスミン「私のお爺ちゃんはもう亡くなってるわ」
ウメコ「私のお爺ちゃん、こんなに元気じゃないな〜」
センちゃん「俺はこの前実家に帰ったから、爺ちゃんが態々地球に来る事は考えられん」
テツ「俺のお爺ちゃんでも無いですよ」
ホージー「となると、残りはアイツか」
そこへ、バンが帰還した。
バンを見るなり、断弾は喜んだ。
断弾「おぉ〜、我が孫よぉ〜」
バン「断爺ちゃんじゃないか!久し振りぃ〜!」
507レトロ・ポリスマン【3】:05/01/09 11:39:02 ID:suODRuCU
断弾「厳頑も、素晴らしい息子を持ったのぉ〜」
バン「嫌、とんでもないよ」
ボスとスワン達は、唖然として見ていた。
ボス「済まんがバン、紹介してくれないか?」
バン「良いですよ。俺の・・」
断弾「伴番、待て。わしが言う。
わしは伝説の赤座流銃訓道継承者にして赤座流銃訓道の名門師範・赤座断弾じゃ!」
ウメコ「赤座断弾?」
テツ「何処かで聞いた事ありますね」
センちゃんは逆立ちした後で何か閃いた。
センちゃん「そうか!あのジュウクンドーを銀河中に広めた継承者じゃないか!」
ホージー「射撃と拳法を組み合わせ、斬新なアイデアを生み出したんだ」
508レトロ・ポリスマン【4】:05/01/09 11:43:56 ID:suODRuCU
断弾「わしは元宇宙警察本部長長官じゃ。ヌマ・Oの師匠でもある」
ホージー「アンビリーバブゥ!」
ジャスミン「泣く子も黙る元長官・・・・」
ウメコ「それがバンのお爺さんだなんて」
テツ「ミスマッチでナンセンスだけど、真実なんですよね」
ボス「伴番が世話になっております、地球署署長のドギー・クルーガーです」
スワン「同じく地球署メカ開発部門担当チーフの白鳥スワンです」
断弾「ほぉ、ヌマ・Oも地獄の番犬を地球署署長に選んだか。君が伴番を刑事に選んだのか?」
ボス「ええ、勿論です」
断弾「わしは、伴番が大好きだ。無鉄砲で無茶が多いが、素直な良い子じゃ」
509レトロ・ポリスマン【5】:05/01/09 11:50:33 ID:suODRuCU
ナレーター「改めて説明しよう。バンの祖父である赤座断弾は、元宇宙警察本部長の長官だった。
各部署がまだ少なくて平凡で温和だった頃から、平和を維持する為に数々の事件を追って
様々なアリエナイザーをデリートしたり、逮捕したりした優秀な刑事である。
彼は、特別指定凶悪犯に対抗する為、射撃と拳法を組み合わせた宇宙銃拳法・銃訓道を生み出した。
これがジュウクンドーのルーツと言われてるのだ。定年退職してからは、地球で犯罪専門のコメンテーターとして、報道番組等で意見を述べるスーパー老人だ」
バン「ジュウクンドーは、俺の親父に教えられ、そして俺に教えられた」
断弾「親子三代、赤座家は銃訓道の道場があるんじゃ」
ボス「どんな凶悪犯にも対抗する為の手段ですね」
テツ「かなり尊敬できますね」
だが断弾は、ボスに銃を預けた。
断弾「ドギー君、わしの銃を預かれ」
ボス「でも貴方は・・」
断弾「わしはもう、バンに教える銃訓道の奥義は無いんじゃ」
510レトロ・ポリスマン【6】:05/01/09 13:12:58 ID:suODRuCU
断弾は去った。
それをバンは追いかけた。
2人の様子を眺めるメンバー。
だがボスのマスターライセンスに事件発生の連絡が入った。
ボス「何?よし、分かった。
誰か一人、ポイント864の道場へ行ってくれ。悪徳殺人格闘家が現れたらしい」
スワン「勝利する為だけに、様々な悪事を犯して未だに逮捕されていないブーボ星人プッサ」
ホージー「イリーガルマッチの前期チャンピオン。ダーデンにも勝利した過去があるぞ:
テツ「ボス、俺が行きます」
ホージー「俺にも行かせて下さい」
ボス「困ったなぁ・・。よし、女性陣が囮になり、男性陣が事件の捜査をするんだ」
センちゃん「俺は別に格闘技好きじゃないけどなぁ〜」
ホージー「バンの為だ。これも仕事に入るぞ」
511レトロ・ポリスマン【7】:05/01/09 13:19:19 ID:suODRuCU
男性陣は仕方なく、ボスが指示した現場へと向かった。
そこは、バンの実家である道場だった。
ホージー「赤座銃訓道道場・・」
センちゃん「バンの実家が狙われるなんて!」
ジャスミン「気をつけて。奴は手強い強敵よ」
ウメコ「でも囮って何をすればいいの?」
テツ「でも皆さん、本当に強いと誤解してます?」
ホージー「何言ってんだ。奴はイリーガルマッチでダーデンに勝利した男だ。かなりの強敵に違いない」
テツ「後悔しても知りませんよ」
テツは一人、道場を去った。
ウメコ「テツ、何処行くの?」
テツ「きっとあの人にもジュウクンドー魂が熱く流れているんです!」
テツは、バンと断弾が話している河川敷へ向かった。
テツ「断弾さん、道場が危ないんです。来て下さい」
断弾「厳頑に継承者を頼んでおる。わしはもう、ジュウクンドーを伴番に教える資格は無いんじゃ」
テツ「自信を持って下さい」
バン「俺が行く」
テツ「でも先輩は・・」
バン「お師匠、俺にやらせて下さい!」
断弾「良いだろう。但し、道場破りをされたら、お前はもう二度と銃を持つな」
512レトロ・ポリスマン【8】:05/01/09 13:23:17 ID:suODRuCU
テツ「ナンセンスですよ!まだまだ現役なのに孫に任せるなんて!」
断弾「わしの孫も継承者候補じゃ。それなりの腕は公認じゃ」
テツ「ナンセンス!チャンスはもうありませんよ」
断弾「嫌。伴番ならきっとやれるんじゃ」
バン「爺ちゃん・・・」
断弾「行って来い!アリエナイザーをデリートして来い!」
バン「ロジャー!」
断弾「お前のロジャーは厳頑譲りじゃな」
バン「親父より立派な刑事じゃないけど、俺やるよ!」
バンは後部座席にテツを乗せ、マシンボクサーで向かった。
バン「行くぜぇー!」
テツ「俺のマシンなのに、ナンセンスですよ」
バン「良いんだよ・・・これで良いんだ」
513レトロ・ポリスマン【9】:05/01/09 13:29:56 ID:suODRuCU
その頃道場では、囮に使用したジャスミンとウメコが人質にされていた。
プッサ「何だ、他愛も無いじゃないか」
ジャスミン「ウメコの馬鹿!一気に突っ込むからこうなるのよ」
ウメコ「ジャスミンこそ・・」
隠れたホージー達も銃を構えて出動する。
ホージー「宇宙警察だ!覚悟しろ!」
プッサはとっさに手を挙げた。
プッサ「これでどうかなぁ?」
センちゃん「大人しく署まで来て貰う!」
センちゃんが銃を向けた頃、バンとテツ、断弾が到着した。
断弾「何だ、道場破りと思いきやプッサか」
プッサ「嫌〜、師範!久し振りぃ〜!」
ホージー「どういう事だ?」
バン「相棒!彼は爺ちゃんの愛弟子だ。アリエナイザーじゃねぇ」
ホージー「相棒ってゆーな。でも言われて見れば良い奴かも」
ウメコ「でもイリーガルマッチに出るくらいの凶暴さでしょ?」
プッサ「イリーガルマッチ?あぁ、それ?そりゃ俺の兄貴だよ、ブッサ!名前似てるからよく間違えられてさ」
514レトロ・ポリスマン【10】:05/01/09 13:34:59 ID:suODRuCU
テツ「ナンセンス!スワンさんのコンピューターにも多少ミスがありますしね」
ホージー「でも、お前の兄弟以外にこの事件の黒幕がいるのか?」
バン「黒幕?」
センちゃん「この道場の闘下生を大量殺人した上に、次々と道場破りをした・・」
プッサ「そいつ、俺知ってる」
バン「何ぃ?」
その時、プッサの前にウロタ星人ノボケアが立ち塞がった。
ノボケア「それは俺の事だぜ」
バン「爺ちゃんの弟子の名義で人を殺すなんて・・・言語道断!」
ノボケア「俺は、独自の銃訓道を見つける為に道場を開きたい。その為には、要らない道場と選手は処分するんだ」
バン「選手生命を自ら断つなんて、酷いぜお前!」
ノボケア「何度でも言え!人の命なんて、殺す為にあるものだ」
ジャスミン「許すまじ・・」
515レトロ・ポリスマン【11】:05/01/09 13:38:34 ID:suODRuCU
バン「皆下がってろ。俺が行く」
ホージー「一人で大丈夫なのか?」
バン「俺は・・・、赤座断弾の孫だ!銃訓道継承者候補でもあるんだ!だから俺は・・
銃訓道を悪い方向に使うアリエナイザーだけは絶対に許さないんだよぉ!」
テツ「本気ですね、先輩」
バン「エマージェンシー・デカレンジャー!」
バンはデカレッドに変身した。
ノボケア「俺は宇宙警察学校を卒業した。それは、銃訓道の技を盗む為にね」
バン「益々俺はお前が嫌いだ・・行くぜ、ディーマグナム!」
ウメコ「スワットモードじゃなくて大丈夫?」
ホージー「嫌、今のバンは普通のバンじゃない。銃訓道に熱いプライドを燃やす選手バンだ」
516レトロ・ポリスマン【12】:05/01/09 13:41:57 ID:suODRuCU
ノボケアは、背中から大砲を取り出した。
ノボケア「死ね!」
ノボケアの大砲が連射されたが、バンは弾丸を必死に避けた。
バン「負けるかぁ・・蛙の子は蛙は蛙だ!俺が教えてやる!」
ノボケア「小賢しい!」
バン「ウロタ星人ノボケア!
1325件の道場破りとその際の大量殺人の罪でジャッジメント!」
ナレーター「アリエナイザーに対しては、スペシャルポリスの要請により
遥か銀河の彼方にある宇宙最高裁判所から判決が下される」
結果はデリート許可だった。
バン「デリート許可!」
517レトロ・ポリスマン【13】:05/01/09 13:45:27 ID:suODRuCU
バン「ハイブリッドマグナム!」
ホージー「バン・・・」
バン「ストライクアウトッ!」
ハイブリッドマグナムが命中し、ノボケアをデリートできた。
バン「これにて一件コンプリート!メガロポリスは日本晴れ!」
一時間後、断弾はボスから銃を取り戻し、再び道場へと帰った。
テツ「アレで良いんですか、先輩?」
バン「そ。それで良いんだよ」
ホージー「道場を継ぐには相応しい継承者だな」
センちゃん「ガッツとスタミナ、パワーに溢れる無鉄砲だからねぇ」
バン「それはどーいう意味だよぉ?」
笑って夕陽を眺める6人。
バン「ハハハァ・・」
518レトロ・ポリスマン【14】:05/01/09 13:50:31 ID:suODRuCU
断弾の道場は、次々と入門者が続出した。
入門者A「貴方、あの伴番さんのお爺さんなんですか?」
断弾「あぁ、そうじゃ」
入門者B「俺、銃訓道やりたいです」
入門者C「初めてですが、やる気はあります」
入門者D「優しくお手柔らかにお願いします」
断弾「良いぞ、良いぞ・・伴番・・・。」
そこへバンが現れた。
バン「爺ちゃん、俺・・」
断弾「このまま刑事をやっていいぞ!銃訓道もな!」
バン「ロジャー!」
ナレーター「親の心、子知らず。
自分の祖父が経営する道場が狙われても、バンは勇敢に道場破りと戦い、デリートした。
そして、バンは未来の銃訓道の夢を継ぐ為に、期待と興奮を担ってる。
これからも燃えるハートで頼むぞ、特捜戦隊デカレンジャー!」
519レトロ・ポリスマン【オマケ】:05/01/09 13:53:59 ID:suODRuCU
EDコント。
バン「爺ちゃん、俺、これからももっと強くなるよ」
ホージー「だがバン、今よりもっと無茶になるのはアテイション・プリーズだぜ」
バン「あぁ!控え目にするよ!その代わり、相棒、ディーマグナムの掃除をするんだ!」
ホージー「相棒ってゆーな!それに調子に乗るな!」
バン「バレたか・・」

次回予告
ウメコ「水着の撮影なんて、私初めて!」
バン「気をつけろ。絶対何かが仕組まれているんだ」
テツ「でもウメコさんにも、夢があるんですよ」
ウメコ「私のナイスバディ、見せてあげる」
ナレーター「グラビア・チャレンジ。君のハートにターゲット・ロック!」
520デカレン小説:05/01/13 00:11:21 ID:sDIPMydq
うわーん・・・アク禁やっととけたよー・・・
そうしている間にスーパー戦隊SSスレというのが出来てるんですが。そっちに移ったほうが良いのかな?

あと、次回のセンちゃん作品は保留しておいて違うのをやらせていただきます(汗

予告
テツ「俺も、最強コンビが組みたいんです。先輩たちのような」
センちゃん「俺たち一人一人が頑張ればそれで良いんじゃないかな?」
テツ「センさんにはわからないんですよ!」
???「これでお前らのコンビネーションはバラバラだぜ!」

「ベストオブ・メンバーズ」君のハートにターゲット・ロック!
521名無しより愛をこめて:05/01/14 23:22:38 ID:SFd+2n1i
522デカ男:05/01/15 10:46:15 ID:a9xfbOEN
次回予告

パッパッパーラッ♪

ホージー?「バン、貴様の最期だ」
バン「洗脳に何か負けるなよ!」
ホージー「バン…俺を…撃て!」
バン「相棒を撃てる訳無いだろ?」
ウメコ「ホージー…さん?」
次回、特捜戦隊デカレンジャー
《デュアル・ブルー》
君のハートにターゲット・ロック
523デカ男01/23:05/01/15 10:49:49 ID:a9xfbOEN
《デュアル・ブルー》01
パトロール中のホージーとウメコが狙撃された。
デカレンジャーは犯人を逮捕するが、
黒幕のルーゴは何故かバンに狙いを定める。「あの男だ」
ウメコをかばい拉致され、アブレラの薬剤によって意志を奪われたホージーは…
―ルーゴのアジト。ホージーが射撃訓練をしている。
「素晴らしい腕だ。それを保つ日頃の努力も怠らない。
デカにしておくには惜しい男だ」ルーゴが声をかける
「一日1000発の訓練は日課だから…」ホージーが答えた。
「もう良いだろう。赤い奴の始末に出掛けるぞ」
その時「…誰が…貴様に…」ホージーが正気に戻る。が、
「ぐあぁっ」激しい頭の痛みに思わず座り込んだ
「洗脳が万全ではないか…それとも自らの意志が強いのか?
ともかく、こいつの腕ならチャンスはいくらでもある」
苦しむホージーを見下ろすルーゴ。
―つづく―
524デカ男02/23:05/01/15 10:53:22 ID:a9xfbOEN
《デュアル・ブルー》02
ホージーを失ったデカベースではその夜、対策会議が開かれたが
打開策は容易に見つからない。
ウメコは帰還後ずっと自分の机で泣きじゃくっている。
「ウメコ!泣いてたって何も解決しないのよ。」ジャスミンの喝も効果が無い。
「どうしたもんかねぇ」困り果てるセン。
と、「なぁ、ウメコ」今まで全く口を開かなかったバンが
「気分転換にひとっ風呂浴びて来たらどうだ?」と
木製の持ち手にアヒル柄の入ったボディーブラシを渡す。
最初の事件解決後、回り道してジャスミンと共に選んだ今朝のお詫びの品だ。
「ちょっとバン、何言ってるの?」不謹慎だというジャスミン。
「ウメコ、行って来い」ドギーの計らいに、
ウメコはスワンに付き添われ、デカルームを出た。
―つづく―
525デカ男03/23:05/01/15 10:56:14 ID:a9xfbOEN
《デュアル・ブルー》03
「ボス!!」納得出来ないジャスミン。
「先輩、どういうつもりですか?!」珍しくテツはバンに対し声を荒げる。
「こんな時だから…かな」バンの返答に呆気にとられるテツ。
「とにかくだ。確証は持てないが仮にルーゴが
ホージーを洗脳出来るとしたら目的は」ドギーの問いに
「ホージーを殺人に利用する事ですね。でも標的は?」センが問い返す。
扉が開きスワンが帰ってきた。「ドゥギー!洗脳されてた彼の
調書が本部から送られてきたわ。彼は姿を消す直前に
暴漢に襲われていたの。犯人の似顔絵よ」
モニタを見た一同は言葉を失う。一目瞭然、イーガロイドであった。
「イガイガ野郎!」バンが力任せに机を叩く。
「アブレラの手助けで洗脳も可能…か」テツが舌打ちをする
―つづく―
526デカ男04/23:05/01/15 10:58:15 ID:a9xfbOEN
《デュアル・ブルー》04
「とにかく診断データから洗脳の仕組みを調べてみるわ」スワンがデカルームを出る。
「俺、トイレ」続いて部屋を出たバンは通路でスワンに声を掛ける。「ウメコの様子は?」
首を振るスワン。「さっきは有難う。ウメコもきっと嬉しかったはずよ」
二人の行く先はウメコの元だった。
浴室入口から扉越しにバンが声を掛ける。
「ホージーさん…洗脳されてルーゴの手先に…」
浴室内のスピーカで全てを聞いていたウメコの涙混じりの弱々しい声。
「私も本腰入れないと。仕組みは必ず究明する。バン、後はヨロシクね」スワンは研究室へ向った
「元気出せよ。お前らしくないぜ!相棒の命が助かっていれば救い様はある!
けど、俺達が諦めたら、相棒は…相棒は本当に殺人者になっちまう!!」
そこまで告げるとバンも扉を殴り付け、大声で泣いた。
―つづく―
527デカ男05/23:05/01/15 11:01:00 ID:a9xfbOEN
《デュアル・ブルー》05
それを遠くから見つめるジャスミン。(バン、有難う。ウメコは自分の
格好悪い所私に見られたくないだろうから)
「ジャスミン、手洗いじゃなかったのか?」ドギーと他の刑事も現れる。
「ボスこそ。トイレでしたよね?」
「犬は何処でも出来るのさ」

―浴室内。バスタブに浸かるウメコ。身体の傷が痛々しい。
バンの居る通路まで脱衣所を挟みかなりの距離があるが、バンの泣き声はウメコの
心にも訴えかけた。誰もが事件に怒り、悲しみ、それに立ち向かう中、
立ち止まったままの自分。
バスタブに頭まで浸かる。普段はこれで何もかも吹っ切れるウメコだが、
今日は何回やっても駄目だった。
全館に警報が響く。怪重機がポイント083に現れたとの事だ。
「ウメコ、早く来ないと相棒を助ける美味しい所頂いちゃうぞ!」
努めて明るく振舞うバン。「もう少し…待って」ウメコはバンに伝えた
「分かった。先行くぜ!」バンの足音が遠ざかる。
「ホージー…さん」ウメコは大粒の涙を流した
―つづく―
528デカ男06/23:05/01/15 11:02:44 ID:a9xfbOEN
《デュアル・ブルー》06
街を破壊する怪重機の前に到着する3台のデカマシンとデカバイクロボ。
「パイロットはイガイガ君よ!」
「ソードトルネード!」テツが先制攻撃を仕掛る。倒れこむ怪重機。
「手応えの無い奴、これで止めだ!」ソードを装着し、
ストライカーで斬り掛る。「GOT YOU!」怪重機の最期だ。
一足早く怪重機を捨てていたイーガロイドをデカレンジャーが追い詰める。
「イガイガ野郎!相棒を何処へやった?何に利用するつもりだ?!」
「貴様等の仲間だった奴ならヒットマン・プロデューサーの…」とまで述べると、
イーガロイドを貫く光線。「ようこそデカレンジャー」声はするが姿が見えない。
「ヒットマン・プロデューサー?貴様がインゴルーゴだな!相棒を
何処へやった?!」SWATモードへ転身し、怒りに任せ声のする方へ駆け出す
バンを襲う銃弾。ベストのお陰で致命傷は免れたがダメージは大きい。
狙撃の主はホージーであった。
「気を付けて、ホージーの様子が変!」
「やっぱり洗脳されている様だね」
異変を察知するジャスミン・セン
―つづく―
529デカ男07/23:05/01/15 11:04:29 ID:a9xfbOEN
《デュアル・ブルー》07
「ルーゴ!相棒に何をさせるつもりだ?!」
「決まっているだろう?私の仕事を手伝ってもらっている。さて標的の名は?」
「俺の標的はデカレッド!」
姿の見えぬルーゴに標的の名を聞かれたホージーが答える
「嘘だろ相棒?!」
「聞いた通りだ。さぁ、デカレッドを始末しろ。」
再び銃を構えるホージー。バンに狙いを定める。
「避けて、バン!今のホージーはあなたを」
「相棒、洗脳が何だ!しっかりしろよ!!」
「覚悟しろ、デカレッド」が、突然もがき苦しみ、ライフルから手を離す。
「バン、俺を…撃て!」正気に戻るホージー。
「何言ってんだ!相棒を撃てるわけ無いだろ?!」バンは首を振る
「しかし、このままではお前達に危害が及ぶ。
ならいっそ…相棒のお前の手で俺を仕留めてくれ!」―つづく―
530デカ男08/23:05/01/15 11:06:11 ID:a9xfbOEN
《デュアル・ブルー》08
「歯痒いな。君は意志が強すぎるようだ。
洗脳が完全ではない。欠陥商品だ。デカレッド抹殺は他の者に任せるよ。」
もがき苦しむホージーを襲う光線。肩を撃たれたホージーが落下する。
「今度は絶対渡さない!」ホージーを抱えたままバン達の下へ降り立つ影。ウメコであった
「みんなお待たせ。とにかくここは一旦退却ね。」

―デカベース。ホージーは救出されたものの洗脳が解けていない事もあり、
一先ず麻酔処置が施され、留置個室に収容された。
立ち合ったセンが一同の待つデカルームに戻ってきた。
「ホージーの様子は?」ドギーが問う。
「怪我は大した事はありません、今は麻酔で眠ってます。効果は後345分程。
一応、ウメコを見張りに付けています」
「そうか。スワンの方はどうだ?」
「洗脳の仕組みについては、依然不明だそうです」
「しかし、いつまでも洗脳された状態で保護しておく訳にもいかない。
実際本部からは、最悪の場合射殺も止むを得ない
という意見が大勢を占めている」ドギーが伝えた。
―つづく―
531デカ男09/23:05/01/15 11:07:47 ID:a9xfbOEN
《デュアル・ブルー》09
「そんな、俺たちの手で相棒を殺せと言うんですか?」バンは当然納得出来ない。
「俺だってホージーをこんな形で失いたくはない。
しかし…」珍しくドギーが愚痴をこぼす。
室内は事態の深刻さに静まり返る。
―デカベース内留置場。本部送還前のアリエナイザーと共に
留置個室内で眠るホージー。鉄格子の外にはウメコ。
「ホージーさん、私をかばったばかりに」ホージーを前にして再び涙がこみあげる。
「ウーメコ!」いつもと変らぬ調子で
バンが夜食二つを持って現れた。慌てて涙を拭い平静を装うウメコ
「ここで飯ってのも難だけどな。」夜食のプレートを渡すバン。
受取るウメコが「そういえば、まだお風呂のお礼も
言ってなかったね、有難う」と微笑んだ。
「吹っ切れた?」
「まだだけど…」
「無理する事無いさ。俺だってさっきボスと…」バンは
ホージーは射殺される可能性もある事を伝えた。
―つづく―
532デカ男10/23:05/01/15 11:12:01 ID:a9xfbOEN
《デュアル・ブルー》10
「そうなんだ…」ウメコが伏し目がちになる。
バンは伝えた事を後悔するが
「でも、ホージーさんならきっと大丈夫だよね」意外にもウメコは笑顔を見せた。
「そうさ。」バンも安心して笑い返した。
その時、スワンが留置場内に入って来た。「お待たせ。狙撃犯の検査データに
目立った異状は無かったわ洗脳の後遺症も見つからないわね。ただ、
気になる事があるのよ。本部での任意取調べで、彼は逮捕後に襲われて怪我を
負った所から記憶が戻ってる事が判明したの。
もし、彼を狙ったのが洗脳犯と同一人物
だとしたら考えられる事は…」
「洗脳実行者に襲われたショックで洗脳が解ける。」バンが待ちきれず口を開く。
「じゃあ、さっき襲われたホージーさんも!」ウメコも明るい表情になる。
頷くスワン。「断言出来ないけど可能性は高いわ。全てはホージーの
目が覚める朝になれば解るわ」そう言い残しスワンは去った。
―つづく―
533デカ男11/23:05/01/15 11:13:36 ID:a9xfbOEN
《デュアル・ブルー》11
ホッとする二人。並んで鉄格子の前に座る。
「こんな時だけどさ」ウメコは久ぶりのホージーとの巡回で
彼の変化に驚いた事を話した。
「バンはホージーさんを特別な人と思わなかったの?」
「相棒だけが特別な訳無いだろ。俺にとっては地球署の皆が特別な存在だぜ」
「私はエリートのホージーさんを憧れの眼で見てた。
それが本当の姿を知る事の妨げになるとも気付かずに」
「確かに相棒はすごい奴だけど、俺達が遠慮してたら打解けらんないぜ」
そんな話をしているうちにいつしか二人はその場で眠り込んでいた。

一方、アブレラとルーゴも再び取引をしていた。
「アブレラ、洗脳薬の様な欠陥品は後免だぜ」
「今回の物は洗脳すら要らないネオバーツロイド。
銃の殺傷能力は旧型の比ではありません。お詫びはこちらで」
「気に入った。貰っておくぜ」ルーゴはアブレラの下を去った。
―つづく―
534デカ男12/23:05/01/15 11:15:16 ID:a9xfbOEN
《デュアル・ブルー》12
―運命の朝を迎えたデカベース留置場。陽の光に目を覚ますウメコ。
隣のバンを起し、麻酔から覚める時間を見計らいホージーに声を掛ける。
「ホージーさん起きて!」
「起きろよ、相棒!」
ゴソゴソと身体を動かし目を覚ますホージー。開口一番
「相棒って言うな!」お決まりの台詞が飛び出した。
「ホージー…さん?」ウメコが恐る恐る声を掛ける
「ウメコ、怪我の方は大丈夫か?」ウメコを気遣うホージーが
「俺の洗脳は…解けたのか?」自分が正常に戻った事に気付く。
「ホージーさんだ。良かったぁ〜」嬉し涙を流すウメコ。
バンがスワンを呼びに走る。程なくスワンによる
身体検査が行なわれ、全く異状の無い事が確認された。
―つづく―
535デカ男13/23:05/01/15 11:17:15 ID:a9xfbOEN
《デュアル・ブルー》13
「ボス、ご心配おかけしました」スワンに付き添われ、ホージーがデカルームに入室した。
「ホージーに後遺症の無い事はこの白鳥スワンが証明するわ」
「ジャスミン、ルーゴのアジトは?」
「解らないわ。手掛かりが無いもの」
すると、「お前達ボディーチェックも満足に出来ないのか?プロ失格だ!」
途端にホージーが声を荒げる。ホージーの
ポケットからはボルト、ナット等、チェックを免れた小さな部品が数個現れた。
「相棒、まさかこれ」
「洗脳前に懸命に集めた手掛かりだ。これで奴のアジトが解るはずだ」
ジャスミンが早速手を添える。
―小川が見える。川幅は広くない。それを渡る橋。
広い建物に白い軟らかな屋根。駅が複数ある。―
「それって…」
「間違いない、T−DOMEだよ」
「先手必勝!早速出動だ!!」シューターに向うバンを
「バン、待て」ホージーが止める。
536デカ男14/23:05/01/15 11:20:38 ID:a9xfbOEN
《デュアル・ブルー》14
「いいか?ルーゴは俺を洗脳するまで標的であるお前の名前すら
知らなかった。察するに、お前の姿を求めて地球へ来た可能性がある。
お前はデカとして地球に帰って来る前にどこかでルーゴと係わった事が
ある筈だ。
本部でも姿すら確認されていない奴だ。
だから逆に俺が見た今のルーゴの姿を、お前の全事件ファイルの
中から捜し出す」端末と向き合うホージー。
バンの事件資料が、その大小に関わらず映し出される。その数数千件…
―つづく―
537デカ男15/23
《デュアル・ブルー》15
「ザッツライト・見つけたぜ。ボス、こいつがインゴ・ルーゴです。」
モニタに映し出されるルーゴの姿。
「解った。早速本部に連絡しよう。ただ、裁判所の認定まで60分程かかる。それまではデリート許可が下りない」
「さっすが相棒!」感服したバンがホージーの背中を叩く
「地球署配属3ヵ月前の刑事研修期間中か。この時は職務質問を
受けただけの様だけど、闇に生きるルーゴにとっては足がつく心配があり、
口封じをする為バンを追って地球へ来たという訳だね」センが資料を見て呟く。
「で、ホージーの方は地球で銃の腕を見初められた…と。
たまらないわね」ジャスミンはホージーに同情した
「ここまで解れば充分だ。行こうぜ相棒!」
「相棒って言うな!エマージェンシー!デカレンジャー!!」
「デカレンジャー出動!」
『ロジャー!』ドギーの命令に、チェンジした6人はシューターからデカマシンに乗り込んだ。
―つづく―