今日読んだSF・ファンタジーの感想を書くスレ

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1名無しは無慈悲な夜の女王
「木星買います」アイザック・アシモフ
15年以上昔の作品だが今でも色あせていない珠玉の短編集。
欠点はアシモフのエッセイが偉そうなことぐらい。

6点


という感じに本の題名と感想、点数などできれば書いてください。
2名無しは無慈悲な夜の女王:02/04/08 22:20
あのエッセイを読んでニヤニヤ出来るようになるまで精進しよう。
3名無しは無慈悲な夜の女王:02/04/08 22:42
>>1

点数は何点満点? 10点満点でよろしいか?
4でへ:02/04/08 23:25
「トリガー」 キュービー=マクダウエル
社会を根本から変えるような発明が有った時、実際に社会はどのように
変わっていくかを、リアルに予想した傑作。
マクダウエルはこういった話がうまい。現実とあまり変わらない世界で
あるアイデアや現象が起こったときに、それがいかに世界に影響を与えるか
を、本当にリアルに予想してくれる。

10点満点で、8点

この本は、A.C.クラークが共著したことになってるけど、実際には
クラークはアイデアを出しただけで、マクダウエルの作品と考えた方が
よいでしょう。
51:02/04/09 07:26
10点満点でよろしくお願いします
6名無しは無慈悲な夜の女王:02/04/09 20:50
「帰還 ゲド戦記最後の書」ルグィン

ゲド戦記の続編として翻訳が出ているが、前作までの冒険活劇を
期待した読者は肩透かしを食らうだろう。本作は同じ舞台、
キャラクター設定を用いてはいるが、作品のカラーは全く違っている。
魔法使いの道を否定し平凡な主婦の道を選んだテナーと、
魔法を使い果たし抜け殻のようになったゲド。
この二人が平凡な老後に積極的な意味を見い出して行く
リハビリの物語に絡めて、ルグインの人生論、ジェンダー論、
教育論等が語られて行く、「アンチ」ヒロイックファンタジー
の形をとった普通小説である。(若干の活劇もなくはないが)
ルグイン自身が年を経たことによる関心の変化や人間観の
深化を、最も馴染み深い自作の世界設定に反映させてみたくなった
のであろうか。
ただし、本作では以前の作品に比べてルグインの主張が
今一つ明確に伝わってこない気がする。
ルグィン自身本書で提示した様々な問題に、まだ答えを出し切れて
いないのではないか。そんな迷いが感じられる。
というわけで本作は
7/10点

ちなみに、内容的には「ゲド戦記」のシリーズからは外し、
普通の岩波文庫から出した方が相応しいと思う。

ともあれアースシー世界のニューシリーズ開始は嬉しい限り。
「テリング」や最新短編集の翻訳が待たれる。
7名無しは無慈悲な夜の女王:02/04/09 22:07
「武装島田倉庫」椎名誠
海が油に覆われた灰色に沈んだ「戦後」の世界観がよかった。
椎名曰く、「泥濘化し、風化歪曲したこのあやしげな世界」

その世界を舞台にした短編小説集だが所々に登場する単語
「招魂酒(ふぬけ)」「蟹割街道」「泥濘湾」「詰腹岬」あげればきりが無いがこのいかがわしい
言葉がリアリティーをだしている。

海外SFとはまた違う、傑作日本SFだと思う。 7点

8でへ:02/04/09 23:16
>7 さん
椎名誠は、独特の世界感が有って面白いですよね。椎名ファンで、SFファン
の人には、強くお奨めできるのですが、該当する人が少ない(笑)
9トリフィド:02/04/10 00:10
>>7
『BLAME!』っていうマンガ知ってます?
10名無しは無慈悲な夜の女王:02/04/10 18:18
>9
なんですかそれは?
11簡単に:02/04/10 19:34
「ナルニア国ものがたり1」C.S.ルイス
さくさく読めた。
最後らへんでちょっとびっくりした。
7点
12名無しは無慈悲な夜の女王:02/04/11 03:26
魔導師の掟の感想キボソヌ
13名無しは無慈悲な夜の女王:02/04/11 19:04
>11
「ナルニア国ものがたり」ってキリスト教とか知っていないと良くわからないと友達から聞いたんですがどうなんですか?
14116:02/04/11 20:01
>>13
むしろキリスト教を知らないほうが楽しめるかもしれません。
でも、私も詳しくはないのにキリスト教を思わせるディテール満載のように
感じられて、ちょっと白けました。話自体は面白いですよ。
15名無しは無慈悲な夜の女王:02/04/11 23:30
ダイアナ・ウィン・ジョーンズ「トニーノの歌う魔法」
クレストマンシー・シリーズの邦訳4冊目。

この作者はほんとにキャラクタ作りが上手いね。
ちょっとした所作や言動の描写で的確にそいつがどんな奴か判る。
しかも一癖ありげな連中ばっかりで楽しいったら。
シリーズ4作のなかでは2番目に好き。
ベンヴェヌートみたいな猫と懇意になりたい。
8点。
16名無しは無慈悲な夜の女王:02/04/12 03:22
なんというか、主人公サイドよりも敵サイドの方が魅力的な作品ってありませんか?
17名無しは無慈悲な夜の女王:02/04/12 06:16
F・K・ディック
「あなたをつくります」
絶版だったのが再版で出たっつーんで買ってみたところ...

前半の話の流れからして、後半の展開が不自然。
終盤のアイデアは面白いと思うけど、中途半端な印象が残った。

よって4点。
18名無しは無慈悲な夜の女王:02/04/12 08:02
>16
レンズマンシリーズ(サムライ含む)
19でへ:02/04/13 22:35
>18
私はスカイラークシリーズの方が好きですね。 デュケーヌ萌え
20名無しは無慈悲な夜の女王:02/04/14 20:17
このスレは役に立つな。
良スレ推奨age
21名無しは無慈悲な夜の女王:02/04/14 23:47
マンガだけどね「超鉄大帝テスラ」上下巻@大野安之。

設定もメカもストーリー展開もすべて文句なしに熱く燃えた。
満州鉄道の最新型豪華列車あじあ号「大帝」が
巨大なオートマトンに変形し
死せる超科学者ニコラ・テスラの孫娘が唱和するコマンドにより戦う。
敵の大日本統帥権帝国側は
メンロ・パークの魔術師ことエヂソン博士そして異形の美女リラダン卿。
卿につき従う6体の愛らしい「お人形」たち。
彼らが追い求める謎の古文書「契丹文書」とは?
てな感じに、めったやたら面白そうな要素がてんこ盛り。
で、期待はほぼ裏切られなかったので
9点。
この物語がもっと続いてくれたら…
22でへ:02/04/15 01:16
90年代SF傑作選(上・下)
すごい面白かった、一番のオキニはイアン・マクドナルドの作品だったけど、
他にも面白い作品が目白押し、上下巻で2000円近くするけど、買って損は
ないと思う。
8点
23名無しは無慈悲な夜の女王:02/04/15 04:24
>>22 私も読んだので

90年代SF傑作選(上・下) ハヤカワ文庫
とりあえず20世紀SF1〜6とあわせて必携のアンソロジー。
作品にバラつきはあるが、きっと気に入りが見つかるはず。
個人的にはカナダ、オーストラリア作家に発見多し。
ただし、シモンズ、スティーヴンスンといった長編作家に無理に
ページを割いて、短編中心の作家の作品が漏れてるのが
ちょっと不満なので、採点は
8/10点

詳細な感想はここ参照
http://natto.2ch.net/test/read.cgi/sf/1017426559/l50
24名無しのグレーレンズマン:02/04/15 06:55
う〜んと、「都市」と「中継ステーション」は10点かな。
クリフォード・D・シマックがいいなぁ。
 おっと、もちろんアシモフの「鋼鉄都市」とかもお勧めですよ〜。
私はつねにパターンとリズムとテンポに憑かれており、
つねにその角度から相手へのレスを考えている。
私をタイポグラフィーの実験に追いたてるのも、パターンへのこの執着だ。
私が懸命に開発しようと努力しているのは、視覚と、音響と、文脈とを、
ドラマチックなパターンに融合させる技術である。
“2ちゃんねる”各板にある各スレッドを追う人々の目と耳と心を一つに溶け込ませ、
それらの各部分の総和よりも大きいものを味わってもらいたいのだ。
たとえ、それがその時点では荒しだと酷評されようとも。
私の奇妙な信念からすると、
“2ちゃんねる”を覗くということは、
“2ちゃんねる”を覗く以上の何物かでないといけないのだ。
それは、全感覚的な知的体験でなくてはならない。
それ故、例を挙げれば、吉野家テンプとそれに付随した応用編も、
全く邪道であり10年後に振りかえった時には、恐らく陳腐で見るに耐えない代物だろう。
そういう訳で私は素粒子を研究している現役の物理学者のはしくれとして、
巷に溢れる誤ったムーブメントに警告を発するべき筆を取った次第である。
26名無しは無慈悲な夜の女王:02/04/15 20:55
>>25
ママこわいよ(藁

>>24
シマック良いッス。

「大きな前庭」クリフォード・シマック
日本版オリジナル短編集第1弾。あまり指摘されたことはないが、
シマックの世界は藤子F不二雄の描く世界と通ずるものがある。
特にこの短編集は、表題作の「どこでもドア」を思わせるアイデアと
チャーミングなエイリアンの登場するユーモラスな世界は藤子世界に
近い。表題作以外にも高水準で藤子チックで、何より親しみ易く
分かりやすい作品群が揃っている。
シマックほどSF初心者に勧め易い作品はない。もっと再評価すべき
作家だと思う。

10/10点
2726:02/04/16 22:03
ちなみに「都市」10点、「中継ステーション」9点。

SFMに載ったヒューゴー/ネビュラ受賞作の
「踊る鹿の洞窟」9点。
摩訶不思議な話で両賞受賞はうなずける。
ちょっと地味な話だが。
28名無しは無慈悲な夜の女王:02/04/17 18:12
「弥勒戦争」 山田正紀

仏教論や進化論を絡めて、弥勒と独覚との戦いを綴っていく。
これほど「虚無」と言えば良いのかわからないが、そんな寂しいものが溢れているSFは他には無いだろう。

8点
29でへ:02/04/18 00:31
>24さん
確かにシマックは良いと思うのだけど、この前「都市」を久しぶりに
読んだら、文体が古くてマイッタ、訳の問題かもしれないけど、、、
25年位前に買った本の話しです。
30名無しは無慈悲な夜の女王:02/04/18 00:49
「ジョン・レノン対火星人」高橋源一郎。ファンタジー?
才気は感じる。
4点。
31名無しは無慈悲な夜の女王:02/04/18 01:33
「夢の樹が接げたなら」森岡浩之
ちょっと面白いアイデアだけど、革袋が古すぎ。この人はもうちょっとドタバタな展開を
学ぶべきではないか……と思ったり。
6点。
ハイペリオンの没落

やっと読み終わったぜよ。
つうか理解できずに混乱しとる。ので8点。
「80年代SF傑作選」所収の「ぼくがハリーズ・バーガー・ショップを
やめたいきさつ」

なんか短い割に超傑作だってことで読んでみたんだが、、わ、、、わからん。
マジで。前説で「結末の鮮やかなひねり」みたいなことを書いてあるんだが、
どこがどうすごいの??結局<↑メール欄>でしたってなこと?

点数:保留
34かおる ◆31hpx6to :02/04/21 05:17

ぐうぜんか、おととい「90年代SF傑作選」の「サモリオンとジェりービーンズ」を読んだ。

暗号化と電子マネーと天才数学少年。それにマネーゲームが筋立てになった、
既に現実となった話に見えた。90年代のSFって以外とモダンでなかったのか。
>33
うーん。メール欄。
異界人とたまたま知り合って、というのは黄金のパターン。
それに対する視点の変換ってやつかな?

80年代だとウォルドロップの「みっともないニワトリ」 も好きだなあ。
(もちろん他も面白いけど)
3633:02/04/21 08:01
>>35さん

ええとそれ(34さんのメール欄)に関しては後者ですよね?
(これ間違ってたら恥ずかしいなぁ)
最終的な話の構造の閉じ方としてはベ○○○に屯してるおそらくヒッピー?に
<↑メール欄>みたいな把握で合ってるんでしょうか?それとももっと
多義的?
「視点の変換」っていうので言わんとされてることはなんとなく分かります。
SF初心者なんでまだセンス・オブ・ワンダーってのがいまいち分かってなくて
なにかしらこうあっと驚く激烈なオチみたいなのを期待してしまっている
のかもしれません。
3733:02/04/21 08:02
すいません。訂正。

36の一行目。。
×34さんのメール欄
○35さんのメール欄
何故後者になるんだろう?(なってもいいけど)

SF(冒険小説)の伝統からすれば前者。
リアルな現実重視の話なら後者。(書物を捨てて街へ出よう、みたいな)

でも選択(と教訓)は自由。読者の解釈に委ねられる
って話だと思っていたけど…。

ベ○○○とかヒッピーとか、出てきたっけ??
読んだの昔だから、記憶違いかな?だったらごめん。
39名無しは無慈悲な夜の女王:02/04/21 18:27
ハリーズバーガーショップって鋭いっていうよりも、
アンチSFなひねくれ方が新鮮。9点

ナンシー・クレス「彼方には輝く星ぼし」も同じタイプの
アンチSF。9点

ただし、こういったひねくれ方を新鮮に感じるには
SFをある程度読み「飽き」ていることが
必要ではと思う(藁
危険なヴィジョンに入ってたポールのも結構
アンチだった気がする。題名は失念したが。
何だか宇宙人かやってきたのにみんな
平気な顔をしてるっていう・・・(藁
8点
ハンバーガーは、ある程度SFを読まないと面白くないと思う。
4133:02/04/21 23:54
>>38さん

SFの伝統からすると前者なのかもしれませんが、この作品の話の運びとしては
常連さんに説得された主人公が異世界行きを思いとどまっているように感じる
んですが・・。

>>29,40さん

うーん、なるほど。普段SFに親しんでる人に共通感覚のようにあるノリを
最後で巧妙にずらしてるあたりに面白さがあるってことなんでしょうかね。

皆さんどうもお世話かけました。
42名無しは無慈悲な夜の女王:02/04/22 21:27
マシスン「ある日どこかで」

幻の名作という期待が高すぎたか、前半が長く感じるのと、
あと過去に行ってからのヒロインとの絡みもやや冗長で、
安易な感じがする。
ヒロインの魅力がイマイチというのは「本の雑誌」
における大森氏評に禿同(これは好みの問題だが)。
ヒロインの造型は現実のモデルがいるだけに、
これに制約された部分もあるだろう。
中高生時代に読んでいたら、恋愛ものとしても
それなりに楽しめたと思うが、30過ぎの人間の
目にはちょっと陳腐な感じがした。
もっとも、改変歴史小説として、あるいは現実と幻覚の
境界を描いた話(一種のサイコホラー?)としては、
それなりに読みごたえあり。
弟の語りの部分を、冷静に分析する兄の手記で挟むという
構成もなかなか秀逸。
残念なのは、兄の分析部分の方が面白い。

再読すれば印象が変わるかも知れないが、とりあえず
初回の印象は5点。


43名無しは無慈悲な夜の女王:02/04/26 00:11
「90年代SF傑作選」より

『エウロパのスパイ』アレステア・レナルズ
ディティールはまあまあ良いが(ちょっと陳腐か?)、話の筋がひどい。
特にラストの唐突さ・チープに呆然。思想的な面白みもないし、3点。

『ホームズ・最後の事件、ふたたび』ロバート・J・ソウヤー
バカSFとして笑えるが、アイデアはちょっと強引で受け入れがたい。波動関数収縮ネタは、
そこらへんの線引きが微妙……7点。
44名無しは無慈悲な夜の女王:02/04/26 01:33
>>12
「魔道士の掟」

話を構成するガジェットは一般的なファンタジーと変わりない。
魔道士の掟はシリーズ全体の第1部に過ぎないが、序盤で示される旅の
目的については本作内で完結してるので、時の車輪の牛歩のごときストーリ
進行スピードに我慢ならなかった人にはあり難いかもしれない。
特筆すべき点は作者のサディスト振りで、主人公はかなり痛ましい目にあう。
そういうのが好きな人は読んで見るといいかも。  6/10


45かおる ◆31hpx6to :02/04/26 02:54
>>43
『エウロパのスパイ』同意見です。
設定に凝っていて、話の結末をおざなりにする、龍頭蛇尾SFの典型のようでした。
スパイ物と思っていたら、B級怪物映画だった。
すっかり萎えた...
46名無しは無慈悲な夜の女王:02/04/26 12:20
>42

恋愛もの小説が自分の肌に合わないのを思い知りました。
この作品のどこに、長編にして読ませる意味があるのでしょう?このアイデア程度なら中篇の長さで十分のような気がします。
4点
47名無しは無慈悲な夜の女王:02/04/26 23:32
>>43 >>45

「エウロパのスパイ」私はこのチープさが好き。
人によって印象が違うというのは面白いなあ。
この古臭い安直で安っぽいアクション小説を、
今時の絢爛たるディテール構築でやってるところが、
かえってレナルズの向こうで受けている理由ではないか、
と思ったり。
8/10点
48名無しは無慈悲な夜の女王:02/04/26 23:42
ロビンスン「めくらの幾何学者」

生まれついて盲目の幾何学者が、ある精神に錯乱を生じた
女性とからむうちに、恋と陰謀の渦に巻き込まれて行く。。。
というストーリーが、ユークリッド空間を超えた超次元
幾何学(?)に関する語りと絡んで展開して行く話。
文学派ロビンスンらしく、ディテールにこだわりながら
はでに脱線することなく、最後まで小奇麗にまとまっている。
好き嫌い分かれそう。

しかしこれ、SF? 実は単なる恋愛小説かも。。。(w
7点
49名無しは無慈悲な夜の女王:02/04/26 23:54
ジャック・ダン「ダヴィンチの飛翔」

ダヴィンチが飛行機械の実験に何度も失敗し、遂に皮肉な成功
を遂げるまでの苦闘のさまを描いた改変歴史小説。
大ベストセラーの歴史小説「記憶の聖堂」から発展させて
書き下ろし、ネビュラ賞受賞。
人間臭いダビンチが良かった。
時代考証のディテールがどれぐらい正確なのかはよくわからない。
8点
50名無しは無慈悲な夜の女王:02/04/27 02:39
「大いなる助走」筒井康隆
ここまでやれば立派だ。ラストでけっこういいこというんで8点。
51名無しは無慈悲な夜の女王:02/04/30 16:26
「崖の国物語」1巻目間もなく読み終わりそうだけど・・・。
いったい、いつ面白くなるの?
52ピノコ:02/04/30 17:21
ブレイン・ヴァレー。
上巻の方が面白かったな。
この人の文章は読むのが疲れる。
この人が推薦してたターミナル・エクスペリメントは
全然面白くなかった。
ティプトリー「たったひとつの冴えたやりかた」(今さら)
ここのいろんなスレで名前が出てたのを覚えてたので今日買ってきた。

イイ!!

10点
54でへ:02/04/30 23:33
ティプトリーは、「愛はさだめ、さだめは死」も良いよ。

異星生物の、人知を越えた、目くるめく愛の世界(生殖活動) (藁

てなかんじで、初めて読んだときには、ブッ飛んだ
9点
55名無しは無慈悲な夜の女王:02/05/01 01:24
>>53

ティプトリーのロマンチック路線が好きならば、
「星ぼしの荒野から」に入っている作品群がお薦め。
粒ぞろいで外れなし!!!
ちょっと甘すぎという人もいるが、私的には10点
エウロパつまんないのか。銀河南極はすごい良かったけど…。
5753:02/05/01 20:49
アドバイスありがとー。
読んでみます^^
「鳥姫伝」
一応唐代の中国を舞台とした、奇病の治療薬を求める少
年(実際は青年)と老賢者の探索行・・・となっているが、
訳者が後書きで書いているとおり、中国歴史モノなどと
頭の片隅にも想像してはいけない。時代背景・考証を無
視して片っ端からそれっぽいネタを詰め込みまくった、
「中国っぽい」雰囲気のおとぎ話として読むべし。
展開は速い・・・というより、アリス風という方が的確
かもしれない。大枠ではきちんと筋は組んであるんだ
けど。

キャラは、俺はジジィ萌えなのでいい感じだと思う。
7/10くらいで。
59名無しは無慈悲な夜の女王:02/05/02 22:31
「鳥姫伝」
私は、ダメだった。
第1部だけなら8〜9点ぐらいつけていいが、
第2部、第3部が一本調子でつまらんかった。
キャラ設定やドタバタな展開はいいのだが、
肝心のストーリーが。。。

全体の評価は3点

60名無しは無慈悲な夜の女王:02/05/02 22:38
スコット「魔術探偵スラクサス」

久々に、読書の空しさを感じさせてくれた作品だった。
とにかく、全然ダメ。折れ的には久々の、筋金入りの駄作。
キャラ、ストーリー、設定等全てダメダメ。
陳腐なものを組み合わせて、新しく見せかけてるだけ。
読んでいる間中、時間の無駄だという観念がつきまとい、
襲いくる睡魔と戦うのに必死。まさに悪夢のような本。
受賞作でなければ50ページでぶん投げていただろう。
受賞作だからという義務感だけで何とか読みとおしたが、
まさに生き地獄だった。

堂々の0/10点
あー、「スラクサス」。私も期待したほどではなかった。
解説褒めすぎ。
>51
「崖の国」最初の方、数ページ読んだだけで投げた。
激しくつまらなさそうな匂いがプンプン立ち篭めていたのだが(w
盛り上がりも感動も無いまま終わりましたか?
(だろうなぁ、きっと)
63名無しは無慈悲な夜の女王:02/05/03 09:31
Joe Haldeman"The Coming"
登場人物の視点で語りを入れ替えるのはいいが、あまりにも普通の話。
SFスリラーとは言っても、スリラー部分は?な感じだし。
ま、面白いんだけど、それだけ。
>63
設定だけで「良くある話」と思って止めたんだけど、そこそこ面白かった?
じゃあ、forever free 読み終わったら買うか…。
65でへ:02/05/04 00:27
デューンへの道
傑作とは言えない、佳作ぐらいか?
6点
でも、デューンシリーズにはまった人は必読でしょう
シリーズの前半(砂の惑星)が好きだった人に、オススメ。
66名無しは無慈悲な夜の女王:02/05/10 21:11
「スターキング」エドモンド・ハミルトン
正統派スペースオペラ!
下手な批判を寄せ付けないおもしろさ!

8点
藤木稟「テンダーワールド」

一歩間違えれば電波垂れ流しSFのような。
「イツロベ」は侵食を忘れて読みふけったものだけれど…。
登場人物が多くてついていけなかったのは老化しているからなのか?
7点。
微妙な面白さ。
68名無しは無慈悲な夜の女王:02/05/13 00:42
マイク・レズニック「オルドヴァイ峡谷七景」(90年代SF傑作選)

主人公の、遺物を通して当時の所有者に感情移入出来るという能力がどうしても
納得いかない。この作者は、科学的ディティールをちょっと疎かにしすぎではない
か?キリンヤガも、コロニーの形態がまったく説明されないので、最後まで尻の穴
がむずむずする感じだった。
あと、綺麗に発掘するにはナントカ星人の触手が必要だ、とか書いてあったがそれ
くらい機械作れよ、と小一時間(以下略

ところで、仲間を殺して武器を作るなんてことがあるんだろうか……。
6点。
69 :02/05/14 01:18
ダン・シモンズ「カーリーの歌」

処女長編、世界幻想文学大賞受賞。

でもつまらなかった。何か、普通小説の出来損ないのような
ホラーだった。前半はかなり冗長でいらいらするし、
ストーリー展開も類型的で先が読める。
詩人ダースの描写は、スプラッター映画そのまんまで陳腐。
カーリーが操る秘密結社の実体もイマイチピンボケのまま
終わるし、何より、大して恐くない。
悲劇に見舞われた夫婦が、トラウマから抜け出すまでのラスト
部分も、いかにも取ってつけたような印象を拭えず、浮いている。
また、ラスト2ページが作者の主張なのだろうが、
この主張自体は印象深いものの、どうも作品自体と不調和な
感じがするし、なぜカルカッタやカーリーの神を暴力の
象徴として用いたのかがわからない。はっきりいって、
アジア人の私には不愉快に感じる無神経な描写も多い。

以上の次第で、低評価にならざるを得ず。
3点/10点

「ハイぺリオン」は面白いのになぁ。


70名無しは無慈悲な夜の女王:02/05/14 02:28
ダン・シモンズ「エンディミオン」

面白かった。まさにドタバタSF。
「ハイペリオン」が奇想天外なアイデア続出で驚かせる小説なら、
こっちは、ストーリーでぐいぐい引っ張る小説。といったところかなあ。
その分、小説としては稚拙な所が多々あるようだけど、
昔、スペオペにはまっていた者としては十分楽しめました。

評価は、「エンディミオンの覚醒」を読み終えてから。
一体、いつになるんだろ?
71 :02/05/16 00:08
エリザベス・ハンド「去年の夏、マースヒルで」
(「ネビュラアウォード31」より)

不死を求めて、「光の子」が降臨するマースヒルに集う霊能力者たちの
コミュニティ。「光の子」とは何なのか?
マースヒルという神秘の地を創造し、巧みな人物描写力で魅力的な
キャラクターたちの織り成す人間模様を紡ぎあげ、生と死、生きることの
意味を深く考察し、暗い色調の前半から未来への力強い躍動に満ちた
エンディングへと読者を導くハンドの筆力に万歳! 
読み終わるとき登場人物との別れをつらく感じるほどに、
人物描写が巧み。
続編を、それも長編で読んでみたいという思いが強い。
この作品の前には、もはやSF、ファンタジー、純文学の
カテゴリー論など意味をなさないだろう。
ネビュラ賞、世界幻想文学大賞ダブル受賞も当然の名作。

10/10点

同題の短編集も出ているようなので、早速注文しました。
72名無しは無慈悲な夜の女王:02/05/16 23:34
フリッツ・ライバー「闇の聖母」

「妻という名の魔女たち」を髣髴とさせる、極めてロジカルな
魔術小説。ロジカルどころか、かなり理屈っぽい小説です。
オカルティズムに興味のない人には難しいかも。
(世紀末〜20世紀初頭にかけてのオカルトに関する予備知識が
ある程度ないと、ちょっとつらい)
でも、後半のロジカルな謎ときはなかなかなので、
ミステリファンにもお薦め。
普通のファンタジー、ホラー、SFに飽きた
すれっからし向きの、極めて異色の小説。
一読目よりも二読、三読目で初めてよさが分かるかも。

8点/10点
73名無しは無慈悲な夜の女王:02/05/18 23:36
ウインダム「呪われた村」
村の女全員が妊娠して、生まれた子供が集合知性。。。という
ネタの古典。古い作品の割に、ディテールの描写が淡々として
リアルで、それほど古さを感じなかった。
最近だとむしろホラー作家が書きそうな内容ですけどね。。。
ところでこのオチ、ゼラピーって結局何者だったの?

6点
74名無しは無慈悲な夜の女王:02/05/18 23:50
バリー・ヒューガート「鳥姫伝」

読み辛い、というのが第一印象。
第3部の最後の方でやっと面白くなったとは思ったけど、
全体的に話にそれほど魅力が感じられなかった事もあって、かなり疲れた。
中国を舞台にした作品を西洋人が書いているという意外性と
萌える表紙に惹かれて買ったら後悔する。

2点
75名無しは無慈悲な夜の女王:02/05/19 00:08
古川日出夫『アラビアの夜の種族』
18世紀末、ナポレオン上陸を前にしたエジプトが舞台。ナポレオンの近代兵
器に対抗する手段として、読むものを破滅させるという「災厄の書」なる書物
を作り上げようとする男の話。いや、物語のための物語というべきか。
語り部がばらばらに物語った怪異な「年代記」がついには合流し、(作品上の)現実時間にまで流れ込んでくる。この過程が快感。

8点


76名無しは無慈悲な夜の女王:02/05/25 16:58
M.ワイス&T.ヒックマン「邪空の王」
表紙がエルモアでないのが×
薄っぺらで歴史が感じられない世界観が×
続きが出ても読むかどうか

3点
77名無しは無慈悲な夜の女王:02/05/25 18:41
漫画だけど、イティハーサ。
今頃、古典を読む奴が多いのはなぜ?
>78
新作は「今日買った」に書き込みして、読み直したのが
こっちとか・・・。
80名無しは無慈悲な夜の女王:02/05/26 11:55
ウルフ「拷問者の影」

凄いの一言。RPG化キボンヌ。
でもまだ話が完結してない。。。3、4巻早く手に入れないと。

10点
81名無しは無慈悲な夜の女王:02/05/27 07:21
>>76
漏れは「邪空の王」はまあまあかと。
>表紙がエルモアでないのが×
には禿同
>薄っぺらで歴史が感じられない世界観が×
イラストレーターの発想した世界だから仕方ないかと
次は200年後の世界だそうでその興味もあって買いそう
6.5点
82名無しは無慈悲な夜の女王:02/05/27 11:41
>80
>凄いの一言。RPG化キボンヌ。

出ています。

ttp://www.sjgames.com/gurps/books/newsun/

……でも、GURPSなんだよね(さめざめ)
ちなみに、amazon.co.jpでも買えるみたいです。
83名無しは無慈悲な夜の女王:02/05/28 00:48
>>82

うーむテーブルゲームですか−(GURPSって言葉初めて知りました)
やっぱりテレビゲームがいいなぁ。。。
8481:02/05/28 01:55
やっぱり「邪空の王」並です。4.5か5ぐらい。
読んでいるうちはすっぽり描写に浸っていたけど、
登場人物たち以外の生活が見えない。拡がりに欠ける。
85名無しは無慈悲な夜の女王:02/05/30 07:46
ウルフ「調停者の鉤爪」9点
濃密で複雑で繊細な迷宮世界。なかなか話が先に進まないが(w
とうとう3巻以後の翻訳が手に入らないまま、2を読み終わってしまった。
原書を読むしかないのか。。。
それとも1、2巻を再読しながら、古本屋めぐりをするか。。。
86名無しは無慈悲な夜の女王:02/05/30 09:34
「イルスの竪琴」の1巻「星を帯びし者」

まあまあ。
先の展開が読めないのはイイ!
87名無しは無慈悲な夜の女王:02/05/30 13:24
 昨日だけど、テレビジョンシティ。わけがわからん。
\\       //
      ∩_
      [|__]     )、
     ( | ´∀`)_ (( ), ボオオー
      | ̄|つ ̄|  |つ♀`
      | ノ   | |_ノ.  人
      |ー――|
     /___|
      (__)_)
\\火炙りじゃ    //
      ∩_
ガンダルフ→[|__]     )、
     ( | ´∀`)_ (( ), ボオオー
      | ̄|つ ̄|  |つ♀` ←バタバー
      | ノ   | |_ノ.  人 すまん!忘れてしもうた・・・
      |ー――|
     /___|
      (__)_)
\\火炙りじゃ    //
ガンダルフ  ∩_
      [|__]     )、
     ( | ´∀`)_ (( ), ボオオー
      | ̄|つ ̄|  |つ♀` ←バタバー
      | ノ   | |_ノ.  人 すまん!忘れてしもうた・・・
      |ー――|
     /___|
      (__)_)
91でへ:02/05/30 20:47
>>85さん
3巻は翻訳されてるけど、4巻は未訳だYO!
92でへ:02/05/30 20:52
デューンへの道 2巻読了
1巻よりは面白くなってきました。結構オススメかも

7点
親が偉すぎると、息子は苦労するんだニャ
93名無しは無慈悲な夜の女王:02/05/30 21:11
>>91

いや、未訳は第5巻
細かくてスマソ
94通行人:02/05/30 23:11
高千穂遙「独裁者の遺産」 長さを半分にしてほしい。
95名無しは無慈悲な夜の女王:02/05/31 02:08
スラクサスはダメかなぁ。
オレは激しくツボだったけど。ライトノベルと翻訳ハードボイルドの中間って感じで。
世界幻想文学大賞って、厳ついタイトルと違って小難しい作品ばかりじゃないよね。

というわけで、今日読んだ作品
「スニーカー」(ハヤカワNV)収録の中編「皮剥ぎ人」ジョージRRマーティン
世界文学大賞ノヴェラ部門受賞。
スラクサスと似た傾向かも。ハードボイルドでショボい主人公。
こーいうの大好きなので10/10
96通行人:02/05/31 02:32
ハイペリオンの没落、長さを1/6にしてほしい。
97名無しは無慈悲な夜の女王:02/05/31 02:51
>95
こういう作品は好きなんだけど、賞については訳者自身がこういってる。
笑った。


>まだ、あまり感想は見当たりません。これくらいかな。あと、中野善夫さんが日記でこんなことを――

>「マーティン・スコット『魔術探偵スラクサス』を二日前に読み終へてゐた。
>面白かったが、どうしてこれが世界幻想文学大賞を受賞するのかがわからない。
>文句を云ふのではなく、不思議でならないだけである」

>まったく同感です。授賞式では、この作品の名前が発表されたとたん、
>会場が静まりかえったそうです。ほんとうに集計ミスじゃなかったんだろうか。
9895:02/05/31 04:00
>世界文学大賞ノヴェラ部門受賞
幻想が抜けてた…(;´Д`)

>>97
CCさくらin星雲賞みたいだな。
99名無しは無慈悲な夜の女王:02/05/31 10:49
やっと「指輪物語」の<旅の仲間>読んだ。
過去2回挫折して、どうせ今回も挫折するんだろうなと思いつつ
新しい表紙(アラン・リーの絵)につられて読んでみたら読みやすくなってた。
訳を少し変えるだけでこんなに違うのか。

「ゴーメンガースト三部作」も新しい訳でだしてほしい。
100名無しは無慈悲な夜の女王:02/05/31 12:38
>99
ゴーメンガースト読みにくいの?いまだ積読だ。
>>100
特に読みにくくはないよ。
102でへ:02/05/31 23:26
>93さま
ハヤカワからでてますか?
どこの出版社からかデータを教えてほしいっす
手に入れたいので、、、
103名無し@イーガン者:02/06/01 00:25
ライトノベル板で賛否両論の川上稔“都市シリーズ”を既刊全て読了。技巧はさておき、SFにあと一歩で及ばないと感じ、そこが惜しい(SFである必要はないが、論理の後付け感が濃厚)
言葉を主題にしたシリーズだか、残念ながら神林・山田・筒井ら先達に追いつけていない。
今後の努力に期待。
104名無しは無慈悲な夜の女王:02/06/01 01:40
>>102 うん、ハヤカワ文庫SF
3巻が「警士の剣」で4巻が「独裁者の城塞」と思われ。
でも何処に行っても見つからないんだよなぁ
某店で4冊揃い1万円というのはあったけど。。。悪ど過ぎる
いくら何でも1冊2500円、しかもバラで買えないってのは
ひどすぎるだろう
105名無しは無慈悲な夜の女王:02/06/01 20:25
瀬名秀明「SOW 狂騒曲」

笑えるように書かれてはいるが、結構辛辣。
とにかく、自分でこういう小説を書いてしまう姿勢は素晴らしいと思う。
106でへ:02/06/01 21:28
>104さん
有り難うございます。
名作だけに、簡単には手に入らないようですね。
電子ブックとかで、販売して欲しいですね。
107名無しは無慈悲な夜の女王:02/06/02 00:31
ブラッドリー「ナラベドラの鷹」

記憶喪失の主人公というシチュエーションは、読者にはなしの設定、ポイントを
適切に提示できないと理解されえません。
若書きの作品、経験の浅い翻訳者というひどい本でした。
暇つぶしに全巻揃えたダーコーヴァーを読もうとした俺が馬鹿だった・・・

2点
108通行人:02/06/02 23:21
「クリプトノミコン1」
「ガンホー!ガンホー!ガンホー!」(賀東招二、やりすぎのウォークライ)
がどっから来た掛け声か判ったのが収穫だった(藁。中国語だったとは。
それは兎も角、めりはりのきいた文章、計算された謎の提示、イイ。
点数は全部読んでから。
109名無しは無慈悲な夜の女王:02/06/03 02:25
賢者の石
コリン・ウェルソン
イイ!
110名無しは無慈悲な夜の女王:02/06/03 08:20
「スチール・ビーチ」 ジョン・ヴァーリィ

...えぇ、このひとの長編はダメだということは判っていました。
才気溢れる短編の魅力と反比例するような陳腐さ、冗長さ加減。

挙げ句の果てにゃー、トム.クランシーに誉められてどーする。
111名無しは無慈悲な夜の女王:02/06/03 23:33
「ジョン・コリア奇談集」

15編収録。皮肉とブラックユーモアのきいた「奇妙な味」の
短編集。大半は普通小説で、ファンタジーと言えるのは集中、
「落ちて来た天使」「名優ギャヴィン・オリアリ」
「フランクの買った瓶」「ある主題の変奏」「女だけの地獄」
「腹話術奇談」ぐらい。「むかしの仲間」も解釈次第では。

玉石混交だが、うまく決まったときの切れ味は素晴らしい。
集中の私的ベスト3は、「ある恋の物語」「フランクの買った瓶」
「夜だ、青春だ、パリだ、月だ」、次点が「ウィーンから来た青春」。

星新一やフレドリック・ブラウンの好きな人にお薦め。

8点
112名無しは無慈悲な夜の女王:02/06/06 13:00
>>110
村上春樹だと思って読めばおもしろいかもしれない
113名無しは無慈悲な夜の女王:02/06/07 02:33
「ジョン・コリア奇談集2」7点

有名だけど、「みどりの思い」がダントツの出来。
内容はSFといってもいい。
植物になった人間の心理を克明に描写(藁
他では「ナツメグをほんの少し」「リスの目は光る目」がいい。
114名無しは無慈悲な夜の女王:02/06/07 09:08
ジョン・W・キャンベルJR「月は地獄だ!」

『影が行く』のような極限状況下のサスペンスを期待してたのに、
月の鉱物を使って水や電力や食料を作り出す過程が延々と続くので面食らった。
手に汗握るような突発事件もなく、全編そんな調子なので科学音痴の身には
正直読むのが辛かった。
科学に詳しい人が読めばきっと面白いのだろうし、
アポロ以前に書かれたものであることなども一応考慮して、

2点
115名無しは無慈悲な夜の女王:02/06/08 15:48
「スパイダーワールド」コリン・ウィルソン

上下巻の上巻といったところか、まだ続きを読んでいないので点数はつけないけど
かなりいいね。未来の生態系が面白い
116名無しは無慈悲な夜の女王:02/06/08 21:20
「地球最後の砦」ヴァン・ヴォークト

中篇『地球最後の砦』(浅倉久志・訳)と
長めの短編『消されし時を求めて』(伊藤典夫・訳)のカップリング。
前者は、時空を飛び交う錯綜した壮大な物語で、これこそセンス・オブ・ワンダー、
といいたくなるようなヴァン・ヴォークトの独壇場。
あまりに錯綜し過ぎているので、破綻してるんだかしてないんだかよくわからない、
というよりそんなことどうでもよくなってしまうのも、まさにヴァン・ヴォークト。
また、壮大な話なのに中心にあるのは現代(執筆当時)の地球人の男女の
ロマンスというのも良い。幕切れの鮮やかさも文句なし。
後者は、牧歌的なファンタジーなのかと思ったら、後半おなじみのヴァン・ヴォークト世界になる。
ミステリとしての興趣もある。これもいい。
こういうのを読むと、なるほどヴァン・ヴォークトがディックのアイドルだったということが、
改めて良くわかる。

10点満天
117名無しは無慈悲な夜の女王:02/06/08 21:24
「エンディミオンの覚醒」 ダン・シモンズ

このエンディングが気に入らない私は、少数派?
フィリパ・ピアス「トムは真夜中の庭で」(高杉一郎 訳)

時間ファンタジー。ジャンル的には児童文学でもありますが。
展開が読めるとか、そういう俗な話を越えて、読ませる力を感じさせられました。
古典、ということなのでしょうね。
訳者あとがきが、間然するところのない構成を称賛していますが、まさにその通り。
作品全体にすみずみまで注意がゆきわたり有機的に構築されてる。
最後ですべてがしっくり収まるべきところに収まるのが快感。
個人的には、庭園の描写や変わってゆくハティの描写がよかったかな。
(スケートの逸話が気持ちいい。私も滑りたい!)
ところどころ古い言い回しのある訳文も味わいがあってよろし。

8点
120名無しは無慈悲な夜の女王:02/06/11 11:01
「過ぎ去りし日々の光」上、下
アーサー・C・クラーク&スティーブン・バクスター

これ面白いねえ。
過去が覗ける、ワームカム(虫食い眺望器)ほしい!
10点満点で8点だね。
121名無しは無慈悲な夜の女王:02/06/11 15:07
「パーキー・パットの日々」ディック

ディックの短編集は「悪夢機械」「模造記憶」「マイノリティ・リポート」
「まだ人間じゃない」「地図にない町」を読んでいたけど、
取っ付きやすさと完成度のバランスの点で、いまのところこれが一番だと思う。
ほとんどハズレがないけど、「ルーグ」はよくわからなかった。
ただのアイデア・ストーリーなのか風刺なのか、風刺だとして何の風刺なのだろうか?
とにかく、これなら同じ原書の後半部にあたる「宇宙飛行士へのささやかな贈り物」も
期待してよさそうだ。

9点
122名無しは無慈悲な夜の女王:02/06/11 15:18
時の車輪 黒竜戦史4
今日発売。もうまったり。話が進まん・・・。惰性で読んでる感じ。
ちなみにモーゲイズ女王様に萌え・・・。
123名無しは無慈悲な夜の女王:02/06/11 15:38
昔々、スカイラークシリーズにはまってた
アルナクス?やイソノン?なんて名の究極金属がおもしろくて
4次フォース五次フォースに萌えた。
最後には恒星をテレポートさせて別銀河を攻撃する武器など
わくわくして見てました。
124名無しは無慈悲な夜の女王:02/06/11 22:31
>>121

禿同。4冊の中でも初期の代表作、有名作が集中していて
ダントツの内容。
私も9〜10点ぐらい。
125名無しは無慈悲な夜の女王:02/06/12 22:54
エドガー・パングボーン「オブザーバーの鏡」

何でこんな凄い本を今まで読まずにいたのかと、後悔しきり。
不朽の名作という言葉はこういう作品のためにある。
訳文が古くなっており(名訳だけど)ちょっと読みにくい、
描かれている政治情勢が時代にあわなくなっている等の
些末な点を補って余りある、骨太なストーリーと、
悲劇的だが、人間愛に満ちた力強く感動的なエンディング。
純粋すぎるという以外に欠点のない、完璧な作品である。
SFに限らずあらゆる文学作品の中でも、20世紀5本の指に
入る作品ではないか。

文句なしの10点(心情的には15点ぐらいつけたい)

未訳の「DAVY」も読まねば。
126名無しは無慈悲な夜の女王:02/06/13 01:20
遅レスですが >86
イルスの竪琴ってまだ出てるんですか?
かなり好きで再読アイテムなのに
世間であまり見かけないようで残念だったのですが。
新しい読者が増えるならすごく嬉しいです。

わたしは今日は
ル=グィンの「マラフレナ」再読。

複雑なプロットの世界に巻き込んでくれる「イルス」と
読んだ後現実に向き合う力をくれる「マラフレナ」と
それぞれ違う意味で9点以上つけたい。
127通行人:02/06/13 07:11
N.スティーブンソン「クリプトノミコン2」
うまい文章って比喩がうまいってことだなあ、と感じさせられるほど、
この人の比喩はうまいと思う。
きちがい帽子屋と三月兎のお茶会を彷彿とさせるウルトラメガの会議
の様子は笑えた。
現代のエピソードは話しがなかなか進まないし、Linuxの事をわざわざ
フィナックスとか言い換えて(BeやNTはそのままなのに)るのが変だし
言わずもがなの冗漫な説明が多いし、一体どう第二次大戦中の話と関係
してくるのか最後の最後まで希望が持てないし、要らないんじゃないの
という気も。

128名無しは無慈悲な夜の女王:02/06/13 20:06
H.G.ウェルズ「塀にある扉」

短編小説。作者が有名なのでつい見てしまった。
子供の頃に見た、白い壁にある緑色の扉の中での、幻想的な描写が良かった。
それから、さすが「タイムマシン」の作者なだけあって、オチには驚いた。
129名無しは無慈悲な夜の女王:02/06/13 20:45
ウロボロス・遠き神の炎の感想キボンヌ。
130名無しは無慈悲な夜の女王:02/06/13 20:47
遠き神々の炎でした。ゴメソ
131名無しは無慈悲な夜の女王:02/06/13 23:02
>>129

ヴィンジ「遠き神々の炎」は面白いよ。10点。
全宇宙の股にかけるスケールの大きさと、ハードSF的な
矢継ぎ早のアイデア濫用とスペオペ的な破天荒なストーリー展開。
ポール・アンダースンあたりの系譜を継ぐアメリカ主流SFの
正統な後継者の代表作として、90年代を代表する作品。
人により好みは違うだろうが、漏れは「ハイペリオン」よりも
こっちをとる。
シリーズ2作目の「さいはての銀河船団」今夢中で読んでます。
ポール・アンダースンへの献辞には「やっぱり」と、
思わずニヤリとしてしまいました。
132名無しは無慈悲な夜の女王:02/06/15 00:48
蟲 板東眞砂子 角川ホラー文庫 3点

最近、板東眞砂子のホラーを立て続けに読んだんだけど、あんまりにも
似たようなプロット(ストーリー、と言っても良いかもしれない)ばっかり書
くんで呆れた……。
都会に疲れた女が田舎に帰ってきて男と恋に落ち怪奇現象にあって死ぬ、
こればっか。
「蟲」はちょっと違うかな、と思ったらやっぱりいつものパターンだし。濃密な
田舎描写がないのもつまらん。

死国は、無意味にスケールデカかったりメインアイデアが駄洒落だったりと、
良い方向にアホで良かったんだが……。
133名無しは無慈悲な夜の女王:02/06/15 13:57
>>129

ウロボロスって邪龍のほう? 竹本健治のほう?
134名無しは無慈悲な夜の女王:02/06/15 13:59
>>132

四国の映画はひどかった
135名無しは無慈悲な夜の女王:02/06/15 23:47
今日というわけじゃないが、最近読んだ3篇。

『荒獅子コナン』R・E・ハワード&L・S・ディ・キャンプ

ハワードが書いた非コナン物の冒険小説をディ・キャンプが勝手にコナン物に改
作した話。断片的に読んでいたら話の流れがよう分からなくなってしまったの
で、あまり大層なことは言えないが、創元版の『コナン』を読んでいたときの
「?(コナンって、こんなに面白くないの?)」という感覚を思いだしてしまっ
た。4点

『闇がつむぐあまたの影』カール・エドワード・ワグナー

これだけ感情移入しづらい、人間臭くない主人公も珍しいが、そこが面白かっ
た。文体があっていたせいか読みやすかった。しかし女性キャラにここまで無慈
悲な物語というのも珍しい。絶版になったわけだ(藁。途中から主人公の敵国の
皇子のほうに感情移入するようになったのは俺だけだろうか。6点

『熊神の王国の剣士』ノーヴェル・W・ペイジ

殆ど今は忘れ去られてしまっているであろうマイナーなヒロイック・ファンタ
ジー。ワグナーの「ケイン」と正反対で、無茶苦茶ノーテンキな主人公。王国を
手に入れかけるのに、女に騙されて全てを失う、というラストには苦笑い。

コナンというキャラクターは、プレスター・ジョンのようなノーテンキ筋肉馬鹿
と思われている節があるように思うし、自分もハヤカワ版コナンを読むまでは誤
解していたのだが、ハワードが書いたコナンというのは、非人間的な、得体の知
れないものがあって、そこが魅力なんだということに気付かされたものだ。
136トリフィド:02/06/15 23:55
>>131
ヴィンジの作品の最大の特徴を「度を越した内輪受けの世界」
だと思わない人が多いのが哀スイ。

ホントにもう、『遠き神々の炎』は、床の上を転げ回って笑い
ました。楽しいッス。
137通行人:02/06/19 21:43
星界の戦記III、1点。
巻を重ねる毎に駄目度が増してくるようだ。くだらん。
登場人物、華麗であるべき人物はもったいぶっていやみったらしく、
知的であるべき所は優柔不断、あるいは小賢しさとしか見えず、
優しさは精神的弱さに、可憐さは無意味な意地っ張りに、
磊落さは単なるだらしなさにしか見えない。
ストーリーはすっきりと進行せずにしばしば滞留し、澱みを作り、
登場人物の、意味ありげだが本当は意味のないため息でごまかされる。
読んでいて不快感がこみ上げ、最後まで読むのに苦労した。
とはいえ、仮想的な言語による矢鱈に多いルビが一定の効果を
上げているのに敬意を表し、零点は避けた。
138名無しは無慈悲な夜の女王:02/06/19 23:55
>>131
自分はSF超初心者なんですが、(読んだのはハイペリオンくらい)
何となく手にとってみた「最果ての銀河船団」は夢中になって読んでまふ。
これは本当に面白い。

でも蜘蛛人の姿と生活環境がどうしても想像出来ない・・・
139名無しは無慈悲な夜の女王:02/06/22 01:14
>>138

>でも蜘蛛人の姿と生活環境がどうしても想像出来ない・・・

禿同。
しかも必要以上に擬人化してるからかえって(藁
それを「愚人」が翻訳してる、という設定だから、
余計にわかりにくいというか、一筋縄でいかないというか。。。
今下巻50ページぐらいまで来たけど、この後どうなるか
予測つかんな。
140名無しは無慈悲な夜の女王:02/06/22 03:04
アシモフ「ミクロの決死圏」1を読んだ後、2巻があることを知ってプルプルしてます。
すんなり納得できる設定がすばらしいです。
141名無しは無慈悲な夜の女王:02/06/22 03:43
>140
2はスパイアクション&狭い密室での三角関係。
映画向けのストーリーで前作との共通点は皆無。
>136
内輪受けは諸刃の剣だよ。経験浅い人はみんな引くからね。

だが、雑談で老害氏ねとか言ってる厨も何とかならんかな?
143トリフィド:02/06/22 21:09
>>142
『遠神炎』は、経験浅い人も引いてないようッス。
安能 務 訳
『封神演義』(上)
漫画版読まなかったら解りにくかっただろうなと思うけど、
面白かった。自分にとって中国のSF小説というのが新鮮だった。
出来そのものも素晴らしいと思う。
しかし素人には漢字の読みが一度しか出ないのは厳しい・・

それにしてもキャラクター多いな。さすが中国(?)。

漫画版から入ったクチなので原作との違いにビックリ。

ヘタレな感想文スマソ
「猫の地球儀」 秋山瑞人
表紙に描いてある萌え〜、な女の子にだまされてはいけない。
読んだ後、激しく落ち込むが面白いぞ
146名無しは無慈悲な夜の女王:02/06/29 16:43
「遠き神々の炎」の下巻のラストに突入。ラストはこんなモンかなと思わせる。
ストーリーは面白かったけどね。
147名無しは無慈悲な夜の女王:02/06/29 18:17
145さんの影響で、「猫の地球儀」読んでみた。

……号泣。
読み返して、某(ネタバレ自主規制)の可愛い姿に、また涙。
上手い、上手すぎる。
うおおお、あの表紙じゃなければ、もっと万人にお勧めできるのにー。
148でへ:02/06/29 23:01
言の葉の樹 U・K・ル・グイン
ちょっとファンタジーにふった感じですけど。密度の高い話でした。

8点 ハヤカワ SF1403 お薦め
149名無し@イーガン者:02/06/30 00:08
>147
 表紙の難易度は激増するけど、E.G.コンバットとイリヤの空/UFOの夏もオススメ。
ライトノベル板で私が最初に紹介された作家ですた。

 『最果ての宇宙船団』上巻読了。トリクシアの翻訳に泣いた。
 下巻にも期待。
150145:02/06/30 00:31
よっしゃぁ!ファンを一人増やすことに成功。
つーか、続編描いてくれ……。「天使戦争」読みてぇ
>>148と同じル・グインの「言の葉の樹」。
2、3行読むたびに、いい意味でため息ついてる。
言語学とかクレオールにご興味あるなら、お勧めします。
152名無しは無慈悲な夜の女王:02/06/30 01:21
>151
他のハイニッシュ・シリーズ全然読んでないけど大丈夫?
「BH85」森青花
面白い。ほのぼの系ブラッドミュージック
>152
登場する脇役が、短編集「内海の漁師」にも出てくる
けど、「言の葉の樹」の主人公はこの作品で初登場。
彼女の視点でこの旅は語られているので、初心者もOKです。


ですよ。ハイニッシュ・ユニバースは
>ですよ。ハイニッシュ・ユニバースは
すみません、この一行消し忘れです。逝ってきます・・・。
156名無しは無慈悲な夜の女王:02/07/03 20:59
「チャイルド★プラネット」
原案竹熊健太郎・作画永福一成
まあまあ、「未満都市」の元ネタだけど、あれよかよっぽどいいわな。

「骨碑使いの鏡」
五代ゆう
海外ファンタジーみたい。異世界ファンタジー好きな人なら楽しめるでしょう
「壁のなかの鼠」
一概にありきたりな「実は自分でした」オチと考えられないところが不気味だった。
本当に鼠が喰ったのかもしれないし、もしくは本当に自分で喰ったのかもしれない。
豚の顔がノリスというのは夢に出てきそうな程怖い物を想像してしまった。
158でへ:02/07/07 18:14
引き潮のとき 眉村卓 5点
12年かけて書いた話らしいけど、俺も10年かけて読んだ。
全部で5巻だけど、とても5巻とは思えないほど、話が長かった。(藁
「消滅の光輪」が面白かった人じゃないと、とても読む気になれない
でしょう。1、2巻は絶版みたいだし。
159名無しは無慈悲な夜の女王:02/07/07 18:17
「星を継ぐもの」J.P.ホーガン(創元SF文庫)
月面で見つかったある「モノ」の謎を科学者たちが取り組み、
そしてついに人類の起源を解き明かす壮大なスケールの物語。
すごい!すごいとしか言いようがない!
まさにセンスオブワンダー! これぞSF!
ホーガンのこの力量はなんなんだ!
これだからSFは止められない。
これからこの三部作の残り二編を読むゾウ。

深夜、庭に出て月を見ると、今までのイメージとまったく違って見えた。
160名無しは無慈悲な夜の女王:02/07/07 18:37
>>159
あぁ、いいな。「あの」感動を今、味わっているのか。
何だかうらやましいぞ。
161名無しは無慈悲な夜の女王:02/07/07 18:50
「内なる宇宙」J.P.ホーガン(創元SF文庫)
まだ謎があるのかと思って読みましたが謎は作ったものでした。
それでもやっぱり面白かった。
主役の二人がやや馴れ合いになっててやだけど。
>>159
「星を継ぐもの」は4部作なのです。おれもおととい知った。
162名無しは無慈悲な夜の女王:02/07/07 18:53
>160
はい、本当に感動しました。
ワタシの読んだSFのベスト1です。
特に、最後の1行がゾクゾクっと来ました。
ワレワレハドコカラキタノカ。
163名無しは無慈悲な夜の女王:02/07/07 18:56
>161

> 「星を継ぐもの」は4部作なのです。おれもおととい知った。

そうでしたね、忘れてました、スミマセン。
星を継ぐ者、それほど楽しめなかった。多分、期待しすぎたからだろう。鬱だ。
165名無しは無慈悲な夜の女王:02/07/07 20:38
『星を継ぐ者』……続きは読まずに思い出を大切にした方が……
>>165
第2部以降の内容はすぐに忘れ去るから大丈夫でセウ。
167名無しは無慈悲な夜の女王:02/07/08 01:39
ガイシュツだけど、
「トリガー」アーサー・C・クラーク&マイクル・キュービー=マクダウエル
爆発物を無力にする技術を考察したハードSF。結構現実感がある。
マクダウエルは「アースライズ」で原子エネルギーが使えなくなった世界を
悲観的に考察しており、クラークの「幼年期の終り」も核兵器が超科学で
役に立たなくなる話で、こういう話を書く動機はある。
長すぎるのが欠点だけど、7点はあげられる。
168名無しは無慈悲な夜の女王:02/07/08 23:25
>159
月面人の残した手帳の数字列から、芋蔓式に解明が進むところが俺のツボだった。
あと、ダンチェッカーのガチガチダーウィニストぶりにちょっと萌え(W
↑笑ってやってくれよ
169名無しは無慈悲な夜の女王:02/07/09 00:01
K.S.ロビンスン『グリーン・マーズ』。
忍耐力を養うことができた。
170名無しは無慈悲な夜の女王:02/07/09 07:50
新井素子「チグリスとユーフラテス」
文章はつたない感じだが、設定や話は面白い。時代の違うコールドスリープから目覚めた人々が
自分の人生を振り返り、滅びようとする人類の歴史を語るのもなかなかいい。
まだ読み途中だが、どんな結末が待っているのかな。
171名無しは無慈悲な夜の女王:02/07/12 23:06
今日買った本を書くスレが見つからない。ダット落ちした?
仕方ないのでここに書く。

島田荘司編「21世紀本格」
SF作家が書いたSFよりSFらしい、ミステリ作家が書いたミステリSF集。
SFしっかりしろ!と先輩であるミステリに言われているような気がする。
題名からして河出文庫のもじりで、明らかな挑発行為。
編者自身、「ミステリの醍醐味はセンスオブワンダーである」と
主張しているようなアジテイターだからなぁ・・・。
172名無しは無慈悲な夜の女王:02/07/12 23:54
ディック『模造記憶』

ブックオフの100円コーナーで買ってきました。
『トータルリコール』は観てたけど、原作はこんな感じなのね。って全然違う
じゃん!
『アンドロイドは…』『ヴァリス』あたりから入った新参者にとっては、
「ディックってこんなのも書いてたんだ」と感慨しました。
7点。
17315:02/07/18 19:20
「ガニメデの優しい巨人」ジェームズ・P・ホーガン(創元SF文庫)

シリーズ第2作を読み終わりました。
またもやダンチェッカー博士の長々とした謎解きで終わり、
まるで「火曜サスペンス劇場」のようだなあ。
インパクトは前作ほどではないにしても、酵素やら遺伝子のこれでもか
と言う解説で本気になってしまう。
いかにもSFを読んでいるって気にさせるところはさすがだ。
ここまで来たら、次の「巨人たちの星」を読むしかないナ。
174名無しは無慈悲な夜の女王:02/07/18 19:50
帝京大総長の弟が経・法でも口利き、過去3億所得隠し
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20020717-00000101-yom-soci


帝京大学を廃学にしよう
http://school.2ch.net/test/read.cgi/campus/1026885595/

◆C14FUkYEは脳内保線中 低狂大スレpart3
http://school.2ch.net/test/read.cgi/campus/1025989112/

帝京大学の過去の犯罪特集・1
http://choco.2ch.net/news/kako/1015/10154/1015445145.html
175名無しは無慈悲な夜の女王:02/07/18 21:12
ヴァーナー・ヴィンジ「遠き神々の炎」

ブリンファンの私には大風呂敷っぷりがたまらんですが
落ちが弱い気もします。嘘八百ネットは良い感じですた。

5点


ああそうか、SF板って低速圏なんだと素で思ってしまった。
176名無しは無慈悲な夜の女王:02/07/18 23:54
何周目かだけどゼラズニィ、新世界アンバーシリーズ。

厨房で初読したときには意味不明だった点も、今読み返すと意味がわかる。
不確定性原理をモチーフにした世界だったのかなぁ。
当時は単純に剣と魔法な世界のファンタジィとして読んでたけど。
そう思うとやっぱりこれはファンタジーでありSFなんだろうな。
好きと嫌いは分かれると思う、けど、ファンタジー好きに一度は読んでみてもらいたい本。
177176:02/07/18 23:58
「真」世界です(汗
UFO皇女ワルキューレ、(・∀・)イイ!!!
厳密にはSFでも文芸でもないけど。
でも、綿の国星だって一時SF者の話題になってたもんなー。
こういったぶっ飛んだ奴、ねーっすねー。
このスレ初心者には為になります。
>>25さんが面白いこと書いてますが、基本書だからか
まだ出てないので書いておきます。初心者の戯言です。

『虎よ、虎よ!』 アルフレッド・ベスター
 面白いか面白くないか、と言えば残念ながら後者になってしまう。
SFに対して「溢れ出るセンスオブワンダー」よりは「底に流れるリアルさ」
を求める漏れにすれば、冒頭から既に置いていかれた感じだった。
人物の会話、仕草、行動に一貫性が無く、場面がころころと変わり、
なかなかついていけない。そこが売りというのが分かっていても
だんだん辟易してしまう。丁寧さよりテンポを意識したというのが
痛いほど伝わって来てしまう。かといってハイペリオンのような「読み
始めちゃったら、もうだめぽ」感もなし。あの展開で押して来ながら
ラストでメタに沈降してしまったのが尚更分かりにくかった。
「幼年期の終わり」と同じで「傑作」感はあるものの傑作=面白い
というのが必ずしも当て嵌まらない事を確認した一冊。

180名無しは無慈悲な夜の女王:02/07/21 22:08
>179
「虎よ、虎よ!」は前半はタルいけど後半のぶっ飛びかたは凄い面白いと思うんだけど・・
181名無しは無慈悲な夜の女王:02/07/21 22:52
>>180
っていうか、179は、179氏がどれほどダメかってことを
読み取るのが正しいだろう。
>>181
ンなこといってもなぁ。
本人、初心者の戯言て書いてあるし、
必ずしも間違った感想でもないだろうし。
181が駄目っぽいのは分かりすぎてつまらんしな。
>>182
あれを初心者の戯れ言というのは、初心者一般に
失礼だよ。
それに、間違っているとかいないとかいう問題で
はないだろう。
185名無しは無慈悲な夜の女王:02/07/22 00:00
>>179-184

まあ、そういう人もいてもいいんじゃないの?と思うけど。
ただ、>>179の書き方が断定的なのはいかんね。
叩かれてもしょうがないかもしれん。
186名無しは無慈悲な夜の女王:02/07/22 00:17
スタージョン「人間以上」

何度も挫折したが、何年ぶりかに読み直してやっと読了。
超能力ないし集合知性ものという認識だったけど、
モロ進化テーマSFだった。
挫折してた理由は、第1部があまりに暗すぎて、
「白痴」やら無気味な姉妹やら、まともな人物が一人も
出て来ない耐え切れなさに辟易していたためだが、
我慢して読み進めたところ、赤ん坊が出てくるところから
急に面白くなった。
とにかくもう、この赤ちゃんがカッコよすぎて最高!(藁
第2部はキャラクターの一人の精神分析の形をとった回顧、
という凝った構成のミステリ仕立てになっている。
そして第3部、人類の新形態としての集合知性の
暴走による自滅を食い止めるための機構として、
道徳、倫理を超える「品性」なる概念をもっともらしくでっち上げ、
将来における更なる上位レベルの進化、という大風呂敷を広げて
幕を閉じる。
全体主義思想につながるとか叩かれそうなラストではあるが、
個人的には「幼年期の終わり」とかよりもいいかも。
(好き好きと思うが)

ただスタージョンのねちっこい暗い文体は、長編では
さすがに少ししんどかったので、その分1点だけ引いて
9点



人間以上の赤ん坊が001あたりの直接の祖先ですよ。
というかサイボーグ009自体が「人間以上」から
アイディアをもらってる。
加速装置は「虎よ虎よ」だったっけ
>>185
断定的つっても、本人がそう思ってるんならしょうがないかと。
実は俺自身も虎よ虎よそんなに好きではない。
190名無しは無慈悲な夜の女王:02/07/22 01:09
>>189
その人が思えることにも限界があるでしょ。
あれは、その限界を踏み越えているし、踏み越えていることを
認識していない。
要するにストーカーになるタイプだな。

ま、ああいうのは反面教師にしようや。
>>190
>要するにストーカーになるタイプだな。

???
なんか一人か二人で>>179を必死に叩いてるな。
このスレは感想を書くスレだし、いろんな意見を
聞けて面白いと思っていたが。

>その人が思えることにも限界があるでしょ。
>あれは、その限界を踏み越えているし、踏み越えていることを
>認識していない。

そんだけ独善的な意見が言えれば立派だな。1点。
まさに絵に描いたSF信者を地で言ってるレスだ。
俺は虎よはかなり前に読んで思い入れがあるのだが、
それだけにいろんな人の書評を読んでいて>>179
ような評を書いている人が多いのも知っている。
それはそれでSF的に逸脱しているとは思えない。

とにかく初心者を叩いてSF嫌いにさせるのは良くない。
というわけで、スレ違いにより終了。
>>191
「あなたは私を好きだと思う」と相手の気持ちを
自分が *思って* ストーキングするってことでしょ。
SF者でこういうやつって、結構出会ったとがある。
やだやだ。
194proxy test:02/07/22 02:56
『ストーカー』
>>193
なに?
>>190>>179を叩いてるんじゃないの?
見た感じだと>>179はあくまで「自分の感想」として
書いてるし、むしろ>>190の方が「>179は人が思えるところの
限界を超えている」なんて勝手に決め付けてるよ?
人がどこまで何を思えるかなんて誰も分からないでしょ?
>>「あなたは私を好きだと思う」と相手の気持ちを
>>自分が *思って* ストーキングするってことでしょ。
はむしろ自分に言えばって感じだよね。やだやだ。

わたしは>>192さんに完全同意。
196名無しは無慈悲な夜の女王:02/07/22 03:09
>>193
私のSF仲間で、中学校のとき口をきいたこともない
女の子に、
「君が僕を好きだというのが論理的な必然だ」
とか書いた手紙を送ったバカがいます。発狂したの
かと思った。
>>195は分裂症か? 文章がめちゃくちゃだぞ。
>>196
うわっ(w
いや、最近ネットの某コミュニティでもいたのよ。
「あなたが私を好きな人ですね。どんなに名前や文体を変えても、
すぐにあなただとわかりますよ」というようなメールを200人
ほどに出しまくった変態がね。
199名無しは無慈悲な夜の女王:02/07/22 03:29
>>197
字面と意味が乖離してるんだな。あとは主体が混乱していて、
問題点を恣意的にころころ変えていて、って要するにめちゃくちゃか(w
>>196,198
わかったから、その楽しそうなデムパの話は、
ふさわしいスレ行ってやってくれ。

ここは感想スレだよ。
なんかこのスレ2人で(・∀・)ジサクジエーンしまくってるな・・
夏だしな。

では、感想頼む↓
202第三者:02/07/22 10:43
感想:間違いを糺す人間さえも間違いを犯すのだな。独善に粘着キモッ
203第四者:02/07/22 13:21
感想:179、186はたしかに変だが、ぼくも小学校の前半には、ああいう恥ずかしい「感想文」を書いていた。なので、見てすげー恥ずかしかった。
204名無しは無慈悲な夜の女王:02/07/23 02:15
179は単に最近の作品に比べて書き込みがたりない、と言いたかったのでは?心理描写とか、情景描写とか。
あるいは名作と持ち上げられてるので、期待しすぎたのかも。ノスタルジーのない世代の素直な感想という気がするけど。
205第五者:02/07/23 02:41
>>203
消防であれだけ語彙を使えたお前は神だな。
206名無しは無慈悲な夜の女王:02/07/23 03:02
遠き神々の炎
2ちゃんの不毛な論争を思い出しました。
207名無しは無慈悲な夜の女王:02/07/23 07:09
何か随分盛り上がってるね。
若干スレ違いの感もあるけど、ここまで盛り上がったことで、
>>179の作戦大成功という感じだ(w
よって、>>179は神。
虎よ実は未読だったので読みたくなってきちゃって、
今読んでます。この点でも>>179は神。
>>207
マジメな感想キボンヌ。
実際>>179のような感想もっても
もう叩かれることはないだろうし。
思ったままを述べてくれ。
209名無しは無慈悲な夜の女王:02/07/23 07:12
>>196 >>198こわー。ほんとにいるんだ。
テレビで見ると笑えるけど、身近にいたらしゃれにならんね。
スレ違い終了。
>>209
スレ違いならsageろアフォ。
感想スレに付き感想きぼん。
211名無しは無慈悲な夜の女王:02/07/23 11:27
地球の長い午後
0点。糞SFの典型
212名無しは無慈悲な夜の女王:02/07/23 12:19
>>211
激しく同意だが
地球の自転がとまっちゃったという設定に+10点
人類の脳の起源がアレだったというアイディアに+5点
椎名誠の「異態進化三部作」に影響を与えた点で+5点
スジは破綻しつつもそれなりに読める文章である点で+15点
合計35点はあげたいと思う。
213名無しは無慈悲な夜の女王:02/07/23 13:13
訳者の努力、苦労の程にも点をやりたい。
214名無しは無慈悲な夜の女王:02/07/23 13:30
川端裕人「The S.O.U.P.」
これ、SFなのかわからないけど、
「ループ」みたいな世界をネトゲを使って表現していて、なかなか面白かった。
完璧ではないと思うが、専門家が監修していて用語や設定なんかもしっかりしてる。
出てくるヒッキーの行動がちょっとイメージ先行すぎるような気がして萎える部分もあるけど、
概ね良かった。
215名無しは無慈悲な夜の女王:02/07/23 22:08
>>212

ワラタ。
2行目だけが分からん(藁

ついでに>>211の低評価の理由を、
よければもっと詳しく知りたい。
216名無しは無慈悲な夜の女王:02/07/23 23:39
創元 最果ての銀河星団(上)

ファンタジー嫌いな私が久しぶりに買った本ですが。んー、久しぶりに
かなーり未来だというところ気に入ってます(最近近未来ものがおーす
ぎてつまらん)。表紙に漫画が書いてあるのは恥ずかしいです。でも
アニメ絵でなかったから少しだけ救われてます。主人公がちょっと情け
ないです。うんと未来なんだからもっともっと常識とか感覚が違って
たり、生活ぶりがみょーだったりするともっと好みです(;;)
217名無しは無慈悲な夜の女王:02/07/24 00:19
「銀河星団」という単語を意味不明と思わない人が
いるのが不可解。
>>217
同意。
SFぽければなんでも許される、という風潮でしょうか。

でも実は言われないと気付かなかった罠。
219名無しは無慈悲な夜の女王:02/07/24 00:46
大赤斑追撃/林譲治/徳間デュアル文庫

なんというか、ハードSFの教科書的小説。手堅いけど、フーンってな印象。
あとがきで「宇宙以外の場所を舞台にすることで、戦闘用宇宙船と非戦闘用宇宙船の
性能差がなくなる状況を造りだし、そこでの戦闘を描きたかった」と書いているけど正直
戦闘らしい戦闘がないのがイヤン。敵が馬鹿すぎるし、逆に主人公側は有能すぎる。

あとこれは完全に個人的好みだけど、女性キャラの造形と名前がちょっと気味悪い。
220名無しは無慈悲な夜の女王:02/07/24 00:54
> あとこれは完全に個人的好みだけど、女性キャラの造形と名前がちょっと気味悪い。

ワロタ
日本のハードSF書きには女性の趣味が悪い人が多いよね。
作者当人が女教師的キャラクターにアレンジされてるだけみたいな。
221名無しは無慈悲な夜の女王:02/07/24 01:05
>>219
列挙すれ列挙すれw
222コルネリウス・アグリッパ:02/07/24 03:27
アン・マキャフリー著/歌う船/創元推理文庫
とっても甘いが、正統派の「ハードな」SF。
SFと聞いた日本人が捉われがちな戦術、技術的なことへのこうるさい書き込みもなく、
心にやさしい。
この点はかの「2001年」にも同様に見られる。
但し、友人はそろってこの本の表紙を見て退いて逝った。
223名無しは無慈悲な夜の女王:02/07/24 04:07
>>220
あ、気になってる人っていたんだ。安心。
作者の性的倒錯っていうか、屈折ぶりが透けて見えて気味悪いよね。
長谷 敏司『楽園 戦略拠点32098』

 ライトノベル板では前から評判になっていたし、SFM2002年3月号の書評に掲っていたので気になっていました。
本屋で見かけて購入、読了。

 感想、SFとして文句なしに良作、佳作です。7点。

 ジャンルの上下がどうこう言うつもりはありませんが、
この作品は、ライトノベルではなくSFとして評価されるべき小説だと思います。
スニーカー文庫ではなく、ハヤカワ文庫で出版されていたなら、SF板でも評判になっていた筈。
225名無し@イーガン者:02/07/24 17:01
>218
銀河“船”団と突っ込んだのでは? 何にせよ、アレなタイトルだけど(;´Д`)

>224
早川は新人を育てるノウハウがないので、角川で地力を付けて欲しいです。
新刊が待ち遠しいな。
226名無しは無慈悲な夜の女王:02/07/24 18:54
遠き神々の炎
ガス巨星の生物のその後が気になって夜も寝られません。
小川一水「導きの星1・2」
文明恋愛育成シミュレーションモノ。
銀河船団と同じような未開種族を正しく導くタイプの話。2巻終了時で地動説の発見まで。
ET・スワリス、ヒキュリジの描写はまぁまぁ。想定した生態に基づいた語彙(尻尾や樹木に関するのが多い)を
会話にちりばめることで異星人ぽさをブリン風に演出。
人類側のギミックもありがちといえばありがちな方だがしっかり書けている。
2巻までの評価としてとりあえず7点。

今後出る筈の3巻以降の展開(伏線アリ)でSFとしての真価が問われると思われる。
228219:02/07/24 23:51
>221
ではお言葉に甘えてちょっとだけ(藁

■ヒロイン:美鈴・コリンズ
「ですぅ」みたいに、語尾を伸ばすことがちょくちょくある(久しぶりに見ました、語尾伸ばしヒロイン)。
太田のおばちゃんの部下(比較的無能)にほんのりと好意を寄せたり、過剰なくらい少女っぽいの
がちょっと好みに合わなかった。
余談だけど、以前林譲治さんがSFMに書いていた短編に『美琴』というキャラが登場してたけど、
名前似すぎ。
■綾子・コリンズ
美鈴の母親。天文学者。父親がそう呼んでいたので、美鈴も『綾ちゃん』と呼び、姉妹のように思っていた。
■軍用宇宙船『ネルソン』副長:木邑沙織
キャラが立ってないわりに名前が凄いだけで、特に不満はないです。
■太田のおばちゃん
美鈴達に、大赤斑観測ミッションを依頼してきた謎の人物。
性格口調とも、ラピュタのドーラ婆さんを思い浮かべれば間違いなし。ステロタイプすぎ。
■城崎雅子
ネタバレになるからどんな人だか言わないけど、この人までこんな綺麗な名前にする必要ないので
は?と思わせる。

父親がさー、強すぎるんだよねこの小説……。
229名無しは無慈悲な夜の女王:02/07/26 03:55
レム「砂漠の惑星」 こんなに派手な展開の作品とは思わなかった。ソラリスみたいなじっくりした小説を想像してたんで驚き。そのくせ上滑りせず読ませてさりげなくテーマを押し出す。今更ながら8点。
引き続きソラリスを再読します。なぜならSF全集版だから。
230名無しは無慈悲な夜の女王:02/07/26 18:02
「フィオナヴァール・タペストリー」
糞ファンタジー。指輪物語のデッドコピー
231名無しは無慈悲な夜の女王:02/07/28 00:09
「10月はたそがれの国」(R=ブラドベリ/宇野利泰訳)
詰まらなかった。と云うか辛かった。何でこんな無駄な文章(描写)書くかなあ。
所で折れクラークも苦手なんだよね(難しいから)。
昔は此の2人は正反対とされて居たそうだ。よって折れはSFが苦手。
232名無しは無慈悲な夜の女王:02/07/28 00:49
>>231
真ん中がヒットするかも知れないじゃないか。
もっと読めw
233名無しは無慈悲な夜の女王:02/07/28 01:31
>>231
会話とと書きのシナリオ並の作品ばかり読んでればそう思うかも知れんなぁ。
234231:02/07/28 02:53
星新一、筒井康隆、ハインライン、ブラウン
辺りは好きですが?
ライトノヴェルなんか買える年齢じゃ無いっすよ。
235名無しは無慈悲な夜の女王:02/07/28 04:01
じゃ真ん中も読んでるじゃない。
クラークとブラッドベリが両極って云われてた、ってのはいつ頃の話?
236でへ:02/07/28 17:11
最果ての銀河船団   8点
面白い、オススメ   金曜読了

太陽の算奪者     6点
後半がイマイチ    土曜読了

ふわふわの泉     4点
こんな面白いアイディアなら、もっと良い小説にしてほしい
2時間程度で読了
戦闘妖精雪風 改 9.5点
いろんな意味で、コレまでの和モノSFのイメージを覆された。
是非読め!と周囲に勧めたいが、薦められない…

続編の、グッドラック 戦闘妖精雪風 は、今日読み始めた。
序章と第一章を読んだだけで脳の情報処理能力がパンクしますた…ははは…
グッドラックは、第二章以降はむしろ普通小説的で読みやすいよ。
239オススメコミック:02/08/01 18:02
「攘夷・幕末世界」全2巻9点(1巻10点2巻8点)秋田書店刊
夷荻は化物・××は存在しない・太陽の真の姿は×××・世界は果たし無く続く××など…
頭がおかしくなってしまいそうな素晴らしい設定の数々に胸躍ること間違いなし
1巻の素晴らしいインパクトに比べると2巻はやや小粒な感は否めないが
ラストの落とし方などには光るところのある時代劇ファンタジーの快作にして怪作
240名無しは無慈悲な夜の女王:02/08/01 21:30
スティーヴン・キング「ランゴリアーズ」(文春文庫)
眠っていた11人を除いて飛行中の旅客機の乗客・パイロットがすべて消失。
おまけに外の世界は異様な変貌を遂げ・・・が表題作の導入部。

ネタ的にはトワイライト・ゾーンちっくなやや古めかしい印象があるが
人物配置や描写、変貌した世界の謎のひも解かれ方が卓越しているので
全然気にならない上、迫り来る脅威の正体が登場人物達の目の前に具現するまで
さっぱり「ワケワカラン」なのに恐怖感を煽られる(分かった後はもっと恐い)
飛行機に乗るたびにこれ思い出して鬱になりそう。
あと乗客のはかない希望を乗せて、狂った世界を敢然と飛ぶ767にチョト萌え。

「秘密の窓、秘密の庭」はいまいち・・・表題作8点、これ4点
241のんたんといっしょ。:02/08/02 01:17
>>240

ランゴリアーズ、50ページで投げ出しました。
よって評価できません(w

キングは、長ければ長いほど面白いのはどうしたわけか・・・
242名無しは無慈悲な夜の女王:02/08/06 00:01
おおーう
最果ての銀河船団   <だったね(^^;
でもって読了しました。10点満点で6点 面白かったでした。
お勧め。

でもって今読んでいるのがビジョルドのミラーゲーム?(あっ性格がおおざっ
ぱなんでまたまちがっていたらつっこんでください)最新作です。前作は
個人的には小さくまとまりすぎていてつまりませんでしたが(確か惑星
なんたらの貴族の女の人が卵みたいなので浮かんで。。ふむ。。汗)、
今回は久々にクローン(いや、兄弟だよね)の登場です。

前回と同じくまだ上巻の途中ですが楽しんでます。そのかーり、今の
より以前に買った「なんとかの葉っぱがどーのこーの」と「誰もしら
ない世界(これってSFなのかなー)」がかなり途中で中断してる。
この2つ、なかなか進まない、自分にとってはかなり面白くないのかも
しれませぬ。

では何もまちがいが無いことを祈りつつ、読み終わったらまた書きます。
243名無しは無慈悲な夜の女王:02/08/06 00:03
ああっ、
誰も知らない<誰もしなない 
であった。角川のです。もしかして角川ってSFでないかなやっぱ。
虹の天象儀/瀬名秀明/祥伝社文庫

ノスタルジックな味わいはいいし、星への憧れを天象儀に託して処理
するのは上手いなあと思うが、タイムスリップの方法は全然納得出来
ない。
あんなに簡単にポンポンタイムスリップ出来たら、社会がめちゃめちゃ
な事になる気が……。
今日じゃないけど
L.M.ビジョルド/「ミラーダンス」
5点
主人公が変わるのが、俺的にはダメなんです
なんか半分ずつしか楽しめなかった感じです
このシリーズが好きならば読む事を薦めますが、
他の人にはお薦めできません
ピラミッド/テリー・プラチェット/鳥影社
めちゃくちゃな薀蓄とアイロニーが魅力?のディスクワールドシリーズの一冊。
駄目な人はまったく受け付けないと思う。
原書の文は読みづらいが、読みやすく訳してくれてたので
結構楽しめた。が、ラストのあいまい描写が気になって気になって。
結局、主人公は妹とくっついたのかしらん…
くっついたと信じたい。
>>242 >>245

「ミラーダンス」漏れも読み終わった。面白かったな。

このシリーズ、もともとそれほど好きでもないんだが、
この作品に限っては、珍しくキャラクターの暗い面が
突っ込んで描かれてて、ただの冒険SFに終わらない
ところが非常によかった。

ストーリーの起伏にも富んでいて中だるみがなく、
テンポが速くてサスペンスフルで、恋とエロとアクションと
殺戮とユーモア、といったいつものビジョルド節も
程よく配合されている。
また細かいアイデアもなかなか豊富で、ビジョルドスレの
ネタバレ禁止令のため細かくは書けないが、多重人格ネタなど
それだけでも一冊書けそうなほど興味深い。

核になるのは、マイルズのクローンの「弟」マークの成長物語。
とにかくもう、この1冊(2冊か)でマークに惚れました。

総じて、上記の諸々の要素がバランスよく溶け合った、
シリーズ中でも屈指の完成度を誇る作品に仕上がっていると
思います。

9点。

248名無しは無慈悲な夜の女王:02/08/07 05:35
「プロフィシィ」エリザベス・ヘイドン  早川文庫
三部作からなる二部作。良質のファンタジー小説。
一部の「ラプソディ」も面白かったが、二部作もそれに増して面白い
主人公もそうだが、脇役の個性も良く、話も良く練りこまれている。
多くの謎もあり、敵なのか味方なのかの判断がつかない時があり、
話に緊張感を与えている。
まだ読んでいる最中だが、どんな展開になるのか予想できないので読んでいて楽しい。
サターン・デッドヒート/グラント・キャリン/ハヤカワ文庫SF

とにかく、迫力の宇宙空間描写が素晴らしい。文系だから細かい計算なんかは分からないけど、
事実と嘘(誇張)を巧みに織り交ぜているんだと思う。
この手の小説にしてはキャラクター造形も良いし、安心して楽しめる佳作。

……でも少し引っかかったのは、主人公とその友達が明らかにホモ臭いんだよなあ……。
奥さん捨ててまで会いにいくし、ちょっと友情では済まされないレベルな気が……。
250でへ:02/08/09 20:26
>249さん サターンデッドヒート2を読むべし、面白いし、ホモでないことがはっきりするw それと、デビッド・ジェロルドは読まない方がいいぞ、彼奴は真性だから(藁
251名無しは無慈悲な夜の女王:02/08/09 20:33
「言の葉の樹」アーシュラ・K・ル=グイン
現在再読中。ハイン世界もの…やっぱりイイ!
でも現実のチベットと中華人民共和国のメタファーが
ちょっと強すぎるような気がしないでもない
252でへ:02/08/09 20:54
虚無回廊 小松左京 1-3 評価点は完結してから
小松左京の書いたリングワールド、面白かったし、続きはもっと面白くなると思うのだが、未完なのがなんとも残念。
「グッドラック 戦闘妖精雪風」 神林長平
戦闘妖精雪風(改)に続いて、脳味噌にアフターバーナー点火しつつようやく読了(笑)
夢中になって読める一作。事態は何も解決してないけど、それすら納得させる説得力
に脱帽。というか、あの話が短時間で解決したらその方がおかしいわ(ーー;)

兎に角、も一度二度三度読み返さないと本当には理解できなさそうです。
254名無しは無慈悲な夜の女王:02/08/10 23:34
「マラコット海淵」コナンドイル
これのクライマックスはすごいね。ビックリした。
とんでも好きにはオススメ
255名無しは無慈悲な夜の女王:02/08/11 03:05
三浦哲郎の「ユタと不思議な仲間たち」
日本を舞台としたジュブナイルファンタジーとしては
最高でしょう。
昔、NHKで佐藤我次郎主演でドラマ化して
最近DVDがでました。
小さな、小さなジャッカル/ブルース・スターリング/ハヤカワ文庫SF「タクラマカン」収録

味のある登場人物とテンポの良いストーリーテーリング、小説家としてのスターリングを堪能。
……でも、確かに面白いけど、これをSFと言うと現代小説の殆どSFになっちゃう気が……。
257名無しは無慈悲な夜の女王:02/08/12 23:28
ミラーダンス 読了

うれしすぎて途中で書き込んでしまったけどよい!
10点満点で8点です。このシリーズは気象観測員と名誉のかけら
と親愛なるクローンが好きでしたが、これもよい!

読んでる途中でやけに「エンダーズシャドウ」とだぶってきてしまい
ましたがどちらも似たようなストーリーながらそれぞれ好き♪

さて、後から買ったミラーダンスを読み終わってしまい、ふと
「誰も死なない世界」を読み始めたらなんとか続きが読めています。
もうちょっとで読了。どんな結末になるのかたのしみ(そのあとに
言の葉の樹も読もうっと)
258名無しは無慈悲な夜の女王:02/08/12 23:35
>>251
ギャージンさんから見れば萌え萌え異世界なんだろうが、
我々アジアン的にはネタバレ多し

どうも最近のル・グィンは色鮮やかさに欠けてるな・・・
「レキオス」
神林長平と新井素子な小説ばっか読んでいたので、なんかSF系のマガジンで
評価されてたレキオスって作品を読みますた。
SFじゃなく、ファンタジーな気が。
キャラクタは立っているが、それのみな気が。
というか、根本的に読みにくかった気が。

八月の博物館の方が上だったかなぁ。
次は永遠の森だ。
260名無しは無慈悲な夜の女王:02/08/13 21:29
「禅銃」byベイリー
銃を巡るお猿さんのセコイ冒険話かと思いきや、宇宙艦隊戦が始まるわ
銀河帝国が崩壊するわ、異世界から侵略者が来るわ・・・大変。
ブリンとかシモンズだったら上下巻(しかも各500P)×3部作確定ところを
250Pで纏めてしまうのがベイリーの弱点かね。8.5点
261名無しは無慈悲な夜の女王:02/08/14 01:56
わたくし今P・K・ディックの火星のタイム・スリップを読んでおります。
傑作の匂いがぷんぷんしております。
262名無しは無慈悲な夜の女王:02/08/14 03:46
http://www.isis.ne.jp/

http://www.maromaro.com/

ここらへん参考にしたら?
263名無しは無慈悲な夜の女王:02/08/15 00:26
90年代SF傑作選・上巻

サモリオンとジェリービーンズ ニール・スティーヴンスン
 「第一分散型民主国家」とか、いちいち格好いいです。
コロンビヤード スティーヴン・バクスター
 バクスター小説上手くなったよな、としみじみ。オチも綺麗。
エウロパのスパイ アレステア・レナルズ
 ニュー・スタンダードというべきか。この人の作品もっと読みたい!
フラッシュバック ダン・シモンズ
 日本がこんなブイブイいわせてるときもありましなぁ、って。
魂はみずからの社会を選ぶ コニー・ウィリス
 SFもこんな遊びが出来るようになったか、と。筒井康隆は昔からやってたけど。
バーナス鉱山全景図 ショーン・ウィリアムズ
 謎が謎を呼び謎で終わる。イーガンといいオーストラリアでは今一体何が・・・(笑
 とりあえず激賞。自分の中で上下巻通じてのベスト。
オルドヴァイ峡谷七景 マイク・レズニック
 いつものアフリカ物。しかしちゃんとSFしてます。いい感じ。
永遠に、とアヒルはいった ジョナサン・レセム
 む〜これはわからん・・・。
わが家のサッカーボール イアン・R・マクラウド
  これも自分は若干苦手・・・。
存在の系譜 デイヴィッド・ブリン
  ブリンにしてはえらく地味な。
羊飼い衛星 アレン・スティール
 叙情SFか。なんか祭りの後って感じだわ。
80年代サイバーパンク終結宣言 ブルース・スターリング
 イスラムの原理主義の人かと・・・なんかしみじみ痛切。

ちょっと初心者向けとは言い難いのだけど(ストレートなSFが少ない)
それは成熟故だろうか。SF者は必読だす。 9点

-----------------------------------------------------------
90年代SF傑作選・下巻

マックたち テリー・ビッスン
 ビッスンってこんなのも書けるんだ。
ホームズ、最後の事件ふたたび ロバート・J・ソウヤー
 あ〜波動関数収縮モノね、と思って読み進めるととんでもねぇ。爆笑。
理解 テッド・チャン
 ちょっと昔の日本SFを思わせるな。
誕生日 エスター・M・フリーズナー
 フェミSFは苦手。
フローティング・ドッグズ イアン・マクドナルド
 この人のSFじゃないふりをしつつ、どんどんSFになる感じは良いわ。
 「じゃんけん」も早く発売してください。
標準ローソク ジャック・マクデヴィット
 叙情SFその2。しみじみ。
人間の血液に蠢く蛇 ジェイムズ・アラン・ガードナー
 出だしは面白いんだけど、オチが弱いかな。
ルミナス グレッグ・イーガン
 いつもの「すごい発見をくだらねぇことに使う」パターンが無いのが無念。
 けど発想はやはりとんでもないですな。
棺 ロバート・リード
 田中啓文もここまで突き詰められたらなぁ、などと思いつつ・・・。 
ダンシング・オン・エア ナンシー・クレス
 前書きにあるようにバレエ+ナノテクで勝ったも同然というか。
 萩尾望都もこーゆー方向にいって欲しかったような。

上巻よりゆるいというか地味な作品が多いかな。
悪くはないけども。8点
264名無しは無慈悲な夜の女王:02/08/15 01:10
買っておいた復刊の
『スターキング』
『スターキングへの帰還』
読んだ。
昨今の小難しい漫画よりアッサリ読めてサミスィ。
265名無し@イーガン者:02/08/15 02:47
>256
スターリツ・シリーズは、SFとしては扱われてないです。スターリング作品だから
構わず収録されたのでしょう。
ジャストシステム刊『グローバル・ヘッド』にも同シリーズ短編が掲載されてます。
266名無しは無慈悲な夜の女王:02/08/15 12:15
スペルシンガー アラン・ディーン フォスター
久々に1・2巻を読み返しました。
歌ってる歌はさっぱりわからないけど、話自体の盛り上がりは結構良かったです。

6点
「影のジャック」byロジャー・ゼラズニィ
近所の古本屋で偶然見つけた。これってラッキー?
この人の作品はアンバーを少し読んだだけなのだが、
主人公が微妙なワルなのが似ているような。
一人で危機を招き、一人で解決する。一人相撲っぽいような。
「<火炎剣>は傷口を消毒してくれる良心的な武器」
とか言ってる馬鹿はジャック様に百回ぐらい斬られて堆屍穴に逝ってこい!
デッド・アイ・ディック/カート・ヴォネガット/ハヤカワ文庫SF

やられた。どんなに頑張ってもSFにならない。何時SFになるんだ、とやきもきしながら読んでたら
そのまま終了。
いいお話だったような気がするけど、SFじゃなかったというショックでよく憶えていない。
早川書房の罠か?
269名無しは無慈悲な夜の女王:02/08/15 23:24
「AΩ」、「ウロボロスの波動」
どちらも最後の一行は不要かと。
血も心も 新吸血鬼物語/エレン・ダトロウ編(新潮文庫)

吸血鬼ならぬ「吸魂鬼もの」といったほうが相応しい、異色の
テーマアンソロジー。ロシアの古い作品から最新(といっても
1989年前後)の書き下ろしまで、収録作は結構幅広い。
収録作のレベルは低くないが、晦渋な作品が多く、全般に
取っ付きにくい印象がある。また、誰もがうなるほどの筋金入りの
傑作もなく、やや決め手に欠くめりはりのなさも足を引っ張る。
何より、コンセプトがはっきりしない。編者の主張が今一つ
伝わって来ない。ただ毛色の変わった作品を並べただけ的な
印象がある。

集中のベストは、一般受けしそうな分かりやすい作品ではないが、
怪作ということでは右に出るものはない「静脈条虫」(スコット・
ベイカー)だろう。
あとは、個人的にはライバー「飢えた目の女」の収録は嬉しい。
私の好みからは外れるが、キャディガンの「汚れ仕事」もファンは
要チェック。

6点
ああそうそう、読んだのはだいぶ前だが、
ヴィンジ「最果ての銀河船団」も6点ぐらい。
なんか普通のスペオペになっちゃって、あんまり広がりが
なかったのがイマイチつまらんかった。
自分的には、「遠き神々の炎」が圧勝。
ここんとこ読んだ本が外れが多くて・・・
これ以上つまらん本が続いたら、本読むのやめて女に走るぞゴルァ!
とか怒鳴りたくなる。(藁
273でへ:02/08/16 10:53
ミラーダンス 9点!
この作品については、既に何回も書き込まれているけど イイ!!
SFとしての面白さじゃなくて、娯楽小説として1級品
今更牧野修のmouseが普通に本屋に売っていたので即買い。
これ人に貸したらそのまま行方不明になったんだよなあ。
どの作品にも最後に立ち現れる彼の繰り返し語られるテーマがくどく好きなので8点。
ダン&ドゾワ編「魔法の猫」(扶桑社ミステリー文庫)
テーマアンソロジー、猫もの第1弾。

SF、ホラー、ファンタジーなど収録作は幅広い。
ライバーの天才猫ガミッチも出てくる!(ガミッチものだけ
集めた短編集翻訳キボンヌ!!!)
コードウェイナー・スミスの古典から、サージェントの
ユーモラスな「猫は知っている」グーラートの怪作「グルーチョ」
ブライアントの素敵な「ジェイド・ブルー」、
シルヴァーバーグ&ギャレットという超貴重な2人の合作
「ささやかな知恵」そしてマンガチックなオチに腹を抱える
編者2人&スワンウィックの「シェラフツの昼下がり」と、
作品のバラエティは非常に豊かだ。

この2人の編んだアンソロジー、全て読んでみたい気がする。
7点。
276でへ:02/08/17 23:02
くぐつ后(漢字がみつからなんだ、スマソ) ハヤカワ Jコレクション
私は楽しく読めましたが、この本は読む人を選ぶと思う。
ショッカーにはワロタ     6点
『ホームズと不死の創造者』ブライアン・ステイブルフォード(ハヤカワ文庫SF1391)

波乱もなくのんびりまったりと終わった。
前作(地を継ぐ者)もなにやらそんな感じだったなあ。

4点。
278粉骨砕身:02/08/18 05:27
>>277
サー、自作自演の見本とも言える傑出した作品ではないでしょうか?
2chの推薦図書に押しても宜しいかと・・・
279名無しは無慈悲な夜の女王:02/08/18 12:21
S・D・シフ編「マッド・サイエンティスト」

タイトルを見てもわかるように、マッド・サイエンティストもののアンソロジー。
ラヴクラフト『冷気』とF・B・ロング『ティンダロスの猟犬』以外は
初めて読むものばかりだったんだが、ハズレが一作もないのには驚いた。
非常にレベルの高いアンソロジーで、SFファンもホラーファンも
満足させうる内容だろう。

9点
ベスター「虎よ、虎よ!」

前に誰かがイマイチと書いていたが、果たして、前半は
結構冗長。「分解された男」に比べると、アイデアも
「ジョウント」一辺倒だし、ストーリーもやや一本調子。

さすがに終盤は、呆れ返るような飛躍ぶりで面目躍如だが、
個人的には、「分解された男」のほうが面白かった。
もっと前に読んでいたら、もっと面白かったのかもなあ、
とちょっと残念。

7点(ちょっと甘め)
281名無しは無慈悲な夜の女王:02/08/19 23:38
最果ての銀河船団 by ヴァーナー・ヴィンジ
壮大かつヒネリの効いた設定の割には、舞台がラグランジュ点とシャケナー家の
近所ばっかりでちと残念とゆーか。SFとしては良いけど小説としてはちょっと
アレかな。価格はこんなんで良し。儲けてもっとたくさん翻訳してください。
6点
282名無しは無慈悲な夜の女王:02/08/20 00:07
誰も死なない世界 角川文庫

んー、かなり長い時間をかけてやっと読了しました。
5点。復活しだすまでかなりだるかったけど復活してから
少し面白かった。

それよか、SFが現実とリンクしてしまってなんだか死後の
冷凍保存を思わず申し込んでしまいそうで、こあい。こういう
恐怖(する恐怖なのかしない恐怖なのかわかんないけど)は
初めて、という意味では出色。
283名無しは無慈悲な夜の女王:02/08/24 01:44
「プレイヤー・ピアノ」(K=ヴォネガッット=Jr/浅倉久志訳)読了。
「1984」とかよりは「イカルスの翼」(堀晃)や「幻影の構成」(眉村卓)とかを想わせる話だった。
ポストマン

映画がトホホだったので 小説はどうか?と思って読んだら
ポストマンの伝播の仕方など、こまかいところで意外とおもしろかった。ので+4点
 最後の終わり方が気持ちよかったので+2点として 6点ってところ。

285名無しは無慈悲な夜の女王:02/08/25 02:25
火星転移 by グレッグ・ベア

下巻の前半まで前フリ、だるいので4点
下巻後半から超特急10点
平均7点だけど読後充実感ありで、お勧めですな。

ベアは惑星を蹂躙したり壊したりするの上手いねぇ。
スージー・マッキー・チャーナス「ヴァンパイア・タペストリイ」(原書)

文化人類学者になりすました吸血鬼の話。
精神分析に通ったり、オペラに感動したり、人間臭い吸血鬼の
突っ込んだ心理描写が面白い。登場人物も多彩でコミカル。
長編だが、各章が独立した話になっているので、
連作中編集としても楽しめる。
第3部が、ネビュラ賞をとった「ユニコーンタペストリィ」です。
集中唯一の官能路線の作品であることが、受賞の理由か?(藁
英語はそんなに難しくないはずだが、人物や心理をきっちり
書き込んでいるためか、結構時間がかかった。
是非、プロに訳してもらって日本語で読んでみたい。
創元か扶桑社で出版キボンヌします。
内容はよいし、吸血鬼物で誰でもとっつきやすいので、
結構売れると思います。

9点
287名無しは無慈悲な夜の女王:02/08/30 10:40
「航宙軍提督ハリントン」D・ウェーバー
5点
話の内容は及第点かな

ところでハヤカワよ、1ページ16行ってなめてないか?
288名無しは無慈悲な夜の女王:02/08/30 19:07
スタープレックス/R・J・ソウヤー/ハヤカワ文庫

ダメダメなプロットと、バカみたいに壮大なウソ仮説(?)と
どっちを取って評価するか迷うところ。
中年の危機克服はソウヤー自身の課題ではないのかと問い詰めたい。
ストレートなSFが少ないとお嘆きの貴方にお勧め。

8点
289名無しは無慈悲な夜の女王:02/08/31 01:47
「火星の人類学者」オリヴァ―・サックス 早川のハードカバーで94年くらい発行
脳障害者の特異能力の症例7件をつづったノンフィクション。
しかし読後感はSFということで…。
すげぇ知的刺激を得た。オススメ。

9点
290名無しは無慈悲な夜の女王:02/08/31 23:45
>>289
SFファンとしてはタイトルに興味を抱いて買うよね。
なかみもSFではないけど、興味深いものでした。
知らない世界をのぞく、という意味では同じ、おすすめ。
291名無しは無慈悲な夜の女王:02/08/31 23:47
言の葉の樹 アーシュラKルグイン

とても長い時間をかけて読みました。その間にここに別のレビューを2つ
書かせていただけるほど自分にとってはちょっと苦手分野。寝る前に読み、
2,3ページで熟睡パターン。最後のほうにちょっとカタルシス?

3点
292名無しは無慈悲な夜の女王:02/08/31 23:51
ゲイトウェイ

なにおいまさら。という作品かな。600か700番台なのに
ご縁が無く、この間初めて行った本屋で偶然遭遇して購入しました。
自分の好きな「シチュエーションもの」だったのと、近未来でなく
かなり未来そうなことがプラス点。マイナス点はやはりちょっと
古いので、主人公の心理描写にいまいちはいりきれず。

5点
*ゲイトウェイ2〜4ぐらいまでありそーなのが楽しみです。
 なにせ最近の新刊はアニメっぽいのとか青春ドラマみたいの
 ばっかりで
293名無しは無慈悲な夜の女王:02/09/01 01:43
「女の国の門」 シェリ・S・テッパー

設定は思考実験の域を出ないが、作中の神話と物語のかみ合わせ方が
うまいので小説として読めるものになっている。
ただし、題名どおりに性別によって好き嫌いが分かれると思う。

7点
294名無しは無慈悲な夜の女王:02/09/01 02:11
言の葉の樹のメタファー、ぜんぜん気付かなかった。
皆さん読みが深いなぁ。
>>292
昔も相当多いけどね、子供向け。淘汰されたけど。
296名無しは無慈悲な夜の女王:02/09/01 23:28
>>295
そなんですね。昔から生きている人間の割に気づかなかった(^^;。
表紙にアニメ絵が描いてあると萎えてしまう〜。

自己レスですが、言の葉の樹読んでる間に他のSFの感想を書かせてもら
ったのは3冊でした。自分でも驚き。

本日ゲイトウェイ2をゲット。3,4を見かけないのが気になるけども
これでまたしばらくSFに浸れるのかと思うと幸せ〜
<トースト>レポート/ごめんちょっと今作者確認出来ない/SFM2002年9月号

ディティールが妙に細かいけど、特に目新しいガジェットも提出してないしそこから垣間見える
未来世界のビジョンも、よくあるサイバーパンク以降の近未来な感じ。
つまんなくはないけど、読み終わって徒労感だけが残る作品。
あと、ハッカーという所謂ナードな人種の多い業界をリアルに描くんなら、ヲタ系カルチャー方面
にも気を配って欲しかった。アレン・スティールとかスティーブンスンはそこらへんの描写が上手
くて良い。

4点。
298でへ:02/09/02 21:37
かめくん 北野勇作 徳間デュアル文庫
不思議な話でした、私的にはつまらなくはなかったけど、面白いかというと、ちょっと、、、
でも、もうちょっと何とかなれば、凄い傑作を書けそうな人ですね。
貴重です。
期待をこめて 7点
「昔、火星のあった場所」と「クラゲの海に浮かぶ舟」の方がSFとしては面白いかも>298
300でへ:02/09/03 21:15
感謝です。今の未読を片づけたら、捜そうと思います。
「クラゲの海に浮かぶ舟」は、なかなか世界観が素晴らしい。
最後の方は収集つかなくなって、そのまま終了するのが非常に不満だが。
初カキコ。よろ。

ポール・アンダースン「脳波」

ふー、なんか気に食わん読了感・・・頭良くなったんだから、良くなったなり
の解決方法があるはずよ? おかしいなあ。

3点。
303名無しは無慈悲な夜の女王:02/09/08 00:07
ゲイトウェイ2

うん。面白かったでした。てっきりゲイトウェイ2の話かと
思ったら(ゲイトウェイという場所があり、後に発見された
場所が前作でゲイトウェイ2と呼ばれていたので)、そうでは
なく純粋にゲイトウェイ、という物語のパート2ということ
だったようです。前作を読んだときてっきり超未来の話かと
思いましたが、登場人物が第二次世界大戦中に子供だったこと
などからひょっとして2020年ぐらい?のお話かなーと気づき
ました。

私としてはシチュエーションもの、異人類もの、という点で面白く
感じました。3,4があるようなので必死に探して読むつもり。

6点
304名無しは無慈悲な夜の女王:02/09/08 03:27
オラフ・ステープルドン「シリウス」9点

1944に書かれた作品だが、全然読める特異能力モノ。かなりせつない。
シリウスの宗教的体験について書かれた章が惜しい!
絶版だが古本屋で見かけたら買うべし。オススメ!

305名無しは無慈悲な夜の女王:02/09/08 03:51
クラーク「イルカの島」0点

つまらない。解説にはパーソナルな肌合いの作品とあるが、
SF小説として出すべきではなかった。
クラークだから…と思って買ったのに、200円と数時間の損をした。
306SFビギナー:02/09/08 04:20
栗本薫 「さらしなにっき」 0点

全編通して面白くなかった。SF通への暗号でも隠されているのかと疑うほど。
各話の終わりには作者自身があきれるほどの自画自賛。
今となっては古臭く、恥ずかしさを覚える言葉のセンスも痛い。
おもしろくもない本を検索にかけて批評を探したのは始めて。ガックリ。
307でへ:02/09/08 20:53
航宙軍提督ハリントン ハヤカワSF1410,1411
ハリントン萌え の私としては、まあ満足の話ですが、
ワンパターンですね。
主人公(ハリントン)を陥れる陰謀、陰謀成功、陰謀をあばく証拠見つかる
主人公の復讐(ウマー)

 5点
>>305-306 イイw
下手に1〜3点つけるより潔くていい。
0点って1〜3点より好印象に見えるから不思議(藁
309名無しは無慈悲な夜の女王:02/09/08 22:12
類猿人ターザン E・R・バロウズ ハヤカワ文庫特別版 SF101
1912年初出 1914年刊行
第一次世界大戦前に書かれた作品。
少年時代に抄訳で読んでいたが原本の翻訳は初読。
白人至上、欧米以外は全て暗黒大陸という古い世界の価値観で
綴られているが、時代的には必然なので問題なし。
生い立ちから始まり、文明との接触までが丁寧に描かれ、
メインとなる展開に入る頃にはすっかりターザンに
魅せられてしまう。
次巻へのひきも完全。
時間を忘れて楽しめる。

必読!
310名無しは無慈悲な夜の女王:02/09/08 22:24
「果しなき流れの果に」小松左京 ハルキ文庫
昭和41年に初版が刊行された。
この作品を読むのは5回目。何度読んでも読了後に不思議な気分を味わう。
現実の時の流れがもはや何の意味もなくなり、大地がぐにゃりと溶けてしまう
ような現実を認識する能力がひどく低下していしまうような感じ。
俺が生まれる前(因みに昭和44年生)に書かれたものとはとても信じられん。
日本SFにおける最高傑作のひとつと言い切ってしまって良いだろう。
未読の方はぜひ。
311名無しは無慈悲な夜の女王:02/09/09 00:01
<トースト>レポート チャールズ・ストロス SFマガジン10月号

かったるい! もうハッカーはSFの題材にならんのだろう。
SF じゃない気がするが、

邪馬台国はどこですか?/鯨統一郎/創元推理文庫

歴史にはちょっと疎いので、説の信憑性についてはなんとも言えない。でも、アクロバティックで
面白い説でした。個人的に一番面白いなと感じたのは、キリストの話。
それはそうと、、ヒステリックな女性学者キャラはいい加減禁止してほしいんですが。
7点。

>311
同意。主人公が古参ハッカーという設定がまったく生きていないのも気になった。
ロバート・J・ソウヤー「ゴールデン・フリース」(ハヤカワ文庫SF)

殺人犯人は1万人を超える人間を乗せた恒星間宇宙船を統括するコンピュータ。
話はそのコンピュータの一人称で進む倒叙スタイルなんだけど
コンピュータが支配する宇宙船という特殊な舞台を生かした構成に引き込まれて
最後までぐいぐい読んでしまった。
ホワイダニットの種明かしはSFらしいスケールのでかさに唖然とした。

SF初心者だけど、復刊のおかげでいいのが読めて良かったなあ。9点
ほら、やっぱりソウヤーは導入に最適だ
そうやな。
ボブ・ショウ「去りにし日々、今ひとたびの幻」

本作は、70年代イギリスを代表する器用なSF作家ショウの傑作短編
「去りにし日々の光」に大幅加筆した、代表作とされる。
本作はまずスローガラス発明の発端と、普及の状況をリアルに描きながら、
メインストーリーの間にスローグラスを巡るサイドストーリーを差し挟む
という構成になっている。
「去りにし日々の光」は見事に美しいストーリーで、ショウが長編に
書き直すことを決意したのも十分にうなずける。

しかし、肝心の長編部分のストーリー展開があまりにも陳腐で、
ちまちましている。しょうもない三角関係や、何の意外性もない
暗殺事件の捜査など、エンタテインメントとしての最低水準を
大幅に下回っており、誉めるのが難しい。
辛うじて、ラストのスローガラスの塵で、若干名誉回復するものの、
ジェーンと結ばれるラストはあまりにもありふれていて、
怒りすら覚える。
結論。ショウはやはり短編のほうがうまいのではないか。
本作はアイデアが秀逸であるにもかかわらず、長編としては
明白な愚作。
収録された短編「去りにし日々の光」一編を読めば十分。

1点
317 :02/09/21 19:17
良スレハケーン〜。
積読が酷くなりつつあるので、ここに書いてけば少しは読むかも…

「目的地アルファ・ケンタウリ」 ヴァン・ヴォークト
太陽系外探査物。
世代を重ねていくに従って、探査船の社会機構が変化していくが、
変化の方向が、いかにもヴォークトらしいマチズモ。
それはそれで面白いですが、主人公が世代ごとに代わり、ちょっと一貫性が無いかも。
突然現れる異星人は、良し。
こういうのは、吾妻ひでおのマンガに出てきそうだけど。
いろんなギミック満載で破綻気味なのも、また良し。

ただ非Aや、武器店に比べると、ちょっと劣る。

7点ぐらい

あ、これ、アンダースン「タウ・ゼロ」の元ネタかも…
まぁ、でもこの辺の話しなら結構ありそうですが。
318名無しは無慈悲な夜の女王:02/09/21 21:07
最大のミステリーは中島梓のこの日記

蓮池さんは「拉致された人」としてのたぐいまれな悲劇的な運命を20年以上
も生きてくることができたわけで、それは「平凡に大学を卒業して平凡に就職
して平凡なサラリーマン」になることにくらべてそんなに悲劇的なことでしょ
うか。

「人生はこうでなくてはならない」という思い込みはいけないものです。

凡庸なありきたりの人生のコースを歩むよりも多くのものを得ることができた
はずだと思う、それはある意味「チャンス」でさえあったはずだ、と私は思う
のです。
319名無しは無慈悲な夜の女王:02/09/24 13:05
ディック「時間飛行士へのささやかな贈り物」

原書の短編集を「パーキー・パットの日々」と2分冊にした物の
後半部だけあって、どれもハズレがなくて面白い。
相変わらず同じテーマの作品ばっかり書いてるのに、
どんなオチが待っているのか気になってどんどんページを
繰らせてしまうディックのストーリーテリングに感服。
「父さんに似たもの」「人間らしさ」「おお!ブローベルとなりて」が特に好き。

9点
320名無しは無慈悲な夜の女王:02/09/25 01:44
フレデリック・ブラウン『発狂した宇宙』

古いよ。いろんな点で。
わりとSF初心者向け。

6点
321名無しは無慈悲な夜の女王:02/09/26 01:06
「SF大将」とりみき

元ネタ知ってても知らなくても同じ。くそつまらねぇ。
他の漫画家に描かせた方が絶対おもろいはず。

たくさんSF読んでそうなので+1点

1点
武蔵野鉄塔線/銀林みのる/新潮文庫

正しい、現代の日本の姿が描かれていて感動した。
汚れすぎてもいないし、小綺麗的すぎでもない。結構緑はあるが、そこここに
コンクリ道路が張り巡らされている。そして、それを威圧するようにそそり立つ
鉄塔。俺の求めるファンタジーはこれだよこれ!と思いますた。
主人公と友達の造形も、変に「現代の子供」を意識していなくて○。

9点。
ターザンの復讐/E.R.バロウズ/高橋豊訳/ハヤカワSF文庫特別版
ターザンシリーズ第2作。
前作のひきの直後から始まり、フランス・アフリカの各地を舞台に
ターザンとその周辺の人物の動静をそれぞれ描いている。
人物グループAのエピソードが盛り上がるとグループBに切り替え
そちらを描く。そちらが盛り上がるとまた…
と切り替えながら物語を進め、最終的に主人公ターザンの活躍で
全ての事態を収拾させる。
第一作で確立された世界と人物・背景のおかげで話のうねりを素直に
楽しめる。
古い作品なので古臭いのは当たり前。それでも楽しめるのは、
万人向けの強さ。完成されたメジャーはいつまでもメジャー。
10点
創元がんばれ!
324名無しは無慈悲な夜の女王:02/09/28 07:37
都市と星/A・C・クラーク

名作との誉れ高い作品。

ぶっちゃけ今読むと物足りない感があるのは否めない。
まぁ、これが元ネタとなった数多くの作品を
読んだり見たりしてきたからだろうが・・・

インパクトの点からだけでなく
純粋に小説として読んでみると・・・

最後の方、グタグタでない?
それともこれがSF?

6点
325名無しは無慈悲な夜の女王:02/09/29 19:12
宇宙の戦士 R・A・ハインライン

ガンダムの元となった強化服が出てくる、
愛国SF。

一人の青年が軍隊に入り、愛国心に目覚め、
成長していく様を書いている。

これはSFというより軍隊モノでしね。
軍隊モノだけあって(?)話のテンポが速く、
小気味良く読める。

内容はタカ派のそれゆえ、読み方次第で
いろいろな意味で面白くなる。

9点(マイナス1点はSFかどうかという作品だから)
ジャック・ヴァンス『竜を駆る種族』浅倉久志・訳

「ハイペリオン」に影響を与えた、ということで名前を知ったジャック・ヴぁんす
の作品を初めて読んだ。
なるほど、魅力的な異世界の描写は「ハイペリオン」に通ずるものがある。
訳語も良い。竜の品種を表わす「羅刹」「金剛」「阿修羅」「韋駄天」「一角竜」「青面夜叉」
などの訳語が、違和感なくマッチしている。原語ではどうなっているのか?というのも興味あるけど。
たぶん、「韋駄天」は“STRIDER"だろう。
話も面白かったけど、200ページちょっとの分量は短すぎると思う。
あれだけの世界観なら、もっといろんな人物をと事件を交叉させた大長編にもできたかもしれない。

武部本一郎の表紙も含めて 8点(漏れも吟遊巫女がほすぃ)
327名無しは無慈悲な夜の女王:02/09/30 13:07
リチャード・マシスン『激突!』小鷹信光・訳

マシスンの短編集だが、五作のうち「激突!」「蒸発」「屠殺者の家」は
すでにそれぞれ他のアンソロジーに収録されているのを読んでいたので、
初読は「狂った部屋」と「不吉な結婚式」のみ。
一番軽い「不吉な結婚式」のほうが面白かった。
訳者による解説が、批判的な部分も含めてうなづける点が多く、充実している。
自分もどっちかというとマシスンの作品は幽霊物よりもパラノイアックなサスペンスのほうが好きだ。

5点
3282チャンネルで超有名:02/09/30 13:25
http://wqll.jpn.ch

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329ジングル☆オールザウェイ:02/10/02 12:30
「惨殺の月夜」/テリル・ランクフォード 読了。

エンターテイメント小説としてはまあまあ楽しく読めた。
悪人しか殺さない殺し屋なんて今時はやんねーんだよ、とか
なんでそんなもんを殺してくださいとばかりに持ってんだよ、とか思わないでもないが。
330でへ:02/10/02 22:45
完全な真空 スタニスワフ・レム 国書刊行会
難しかった、読み終わるのに3週間かかった、面白かったけど、、、
完全には理解できなかったと思う。
今まで読んだレムの作品の中でも、一番難しかった。
レムとル・グインとゼラズニィのおかげでSFにはまった私としては、
甘めにつけて 6点

レムはもう1冊買ったけど、、当分積読だな。
331でへ:02/10/02 22:57
「SF大将」とり・みき
前に一度読んでいるのですが、レムの難解さに参って、息抜きに購入し、
再読、90分くらいで読めたかな。

吾妻の「不条理日記」のほうが、面白いけど、これも悪くはない。
5点くらい

とり・みきは、「山の音」というシリアスなSFも書いてます。これは
結構良いと思う。日本の神話、伝承などを題材にしている話、でも、
これも正直言うと、諸星大二郎の方が面白いけど(苦笑)
332名無しは無慈悲な夜の女王:02/10/03 19:49
『完璧な涙』神林長平/ハヤカワ 7点

若かりし頃(多分高校生)、半分も読めずに挫折した一冊に、改めてチャレンジ。
……負けた、ような気がする。やっぱり難しかった。
でも、時間軸の捕らえ方が新鮮。メカではなく理論で独自の世界観を展開して
いるところはすごい。読後の達成感はあるね。
333名無しは無慈悲な夜の女王:02/10/07 18:05
「邪神ハンター」出海まこと/青心社

読みやすい、ポップに崩れた文体。クトゥルーものではジュブナイルですかね。

挿し絵の士郎正宗に10点。
>325
読み込みがたりましぇん。クモとは何を表しているのか、もう一度考えてみてね。

http://book.2ch.net/test/read.cgi/sf/987653797/l50
335名無しは無慈悲な夜の女王:02/10/07 18:55
>334
え、クモはベトコンじゃないの(^^;
336名無しは無慈悲な夜の女王:02/10/07 20:33
>>335
??
ベトコンたちが、『宇宙の戦士』を読んで、クモみたいに
活動したという説ですか?
「神狩り」 山田正紀 ハルキ文庫

30点。正直、面白くなかった。
全体に作者の独り善がりな印象。
なにより「神を狩っている」という雰囲気を感じさせる要素がほとんど無い。
…と思って解説を読んだら、作者23才時のデビュー作とのこと。
うーん。それを最初から知ってたらもう少し面白く読めたのかも。
『リプレイ』 ケン・グリムウッド

 ファンタジー小説、若しくはSF小説という先入観で読み始めた
のだが、読み終わってみれば恋愛小説という感じがした。
 同じ主人公の人生が何度も繰り返されるのにもかかわらず
飽きさせないサイドストーリーで盛り上がっていたのですらすら
読めた。ただ、アンタレス人が出てきた時は変な方向へ逝って
しまうんじゃないかと焦ったが。あと欲を言えば、最後が説教
臭かったのには萎えた。全体として面白かった。

8点
339名無しは無慈悲な夜の女王:02/10/08 23:08
>>325
宇宙の戦士は、愛国小説なんかでなくて、軍隊賛歌的小説だよ。
ハインライン自身がそんな人だし
340名無しは無慈悲な夜の女王:02/10/09 23:47
スレ違い承知の上で…
「ゲイトウェイ」半分ぐらい読んだんですが、ちっとも面白くありません。
ざっとあらすじは知っていたので、おお、なんて燃えるシチュエーションだ!
と思ってたのになんかセコイ描写ばっかりで…
これって、楽しく読むにはなにかコツみたいなのがいるんでしょうか?
自分がなにか勘違いしてるとしたら、先を読むのがもったいなくって…
>>340
じゃ、読むの止めたら?
>340
確かにセコイ!その上、1だけじゃイマイチ話に決着がつかない。
でも私は、そのセコさが主人公の心境と相まって良い感じだと思いました。
343名無しは無慈悲な夜の女王:02/10/10 01:00
>342
なるほど、あのセコさこそを楽しむべきなのですね。
言われてみれば、あの状況にもかかわらずしみったれたショボーンな凡人@主人公、
まるで自分を見ているようだ(w 生暖かく見守るとします。
>341
や、貧乏性なのか、途中で投げる事ができんのですよ。
読み終えたらちゃんと感想レスしますので…。
344名無しは無慈悲な夜の女王:02/10/10 21:14
「ゲイトウェイ」フレデリック・ポール
設定には壮大なイメージを感じさせるが、ひたすらに鬱な主人公の内面描写が主軸
というストーリーとは全く相容れず、やがては著者が設定自体をもてあましている
ような感すら受ける。
何よりも、富と名誉を求めて果敢に旅立って行く勇壮な人物が一人も描かれないの
はどうしたことか。単に強度のコンプレックスを抱えた男を描きたかったのならば
それにふさわしい器があろうというものだ。挙句、そのコンプレックスの原因が明
かされるラストすらも、なんの驚きも、感銘も与えはしない陳腐なものだった。
2点
>340

ゲイトウエイはね〜、SFが間違った方向に(w向かってた時の作品だからなあ。
3巻辺りから面白くなるので我慢(w
346344:02/10/10 21:59
>345
3巻でつか…ヒーチー人の一端に触れたりしますか?ブラックホールに突っ込んだ
連中は何かの複線ですか?人類がヒーチーテクノロジーを理解したりしますか?
そういう話なら読みたいんだけど…
あれ?という事は2巻も1巻みたいなアレな感じなのか…?うーむ。
347名無しは無慈悲な夜の女王:02/10/10 22:29
>>346
しまいには、ヒーチーテクノロジーに基づいて作られた宇宙戦艦が飛び交います。
348名無しは無慈悲な夜の女王:02/10/10 22:39
>>340-437
……ヲイ、俺、たった今から読もうと思ってたんだぞ。
読むの止める。
おまいらのせいだからな、チクショー!!
>>348
やったあ!
350344:02/10/11 20:43
>348
正直、スマンカッタ
責任取って漏れが続きも全部読みまつ(w
しかし…宇宙戦艦まで出てくるのか…!?
やっぱ不安ナリ
351名無しは無慈悲な夜の女王:02/10/12 11:41
ゲイトウェイは確かに設定と内容、テーマのギャップが大きいからなぁ・・・
「マン・プラス」のほうが、設定とテーマが調和しててまとまりがよくて、
お薦め。といっても、暗いほうに調和してるんだけど(藁

個人的採点
ゲイトウェイ 7点
マン・プラス 9点
です。
352名無しは無慈悲な夜の女王:02/10/12 11:44
70年代のポールは暗い
シルヴァーバーグなんかと同様。
まあそこが好きなんだが。
353名無しは無慈悲な夜の女王:02/10/12 11:48
http://mona.2ch.net/546/qwertyuiop.html

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  ロリロリ児童とHな?
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354名無しは無慈悲な夜の女王:02/10/12 23:45
J.ホールドマン「終わりなき平和」創元
「終わりなき戦い」とはなんの関係もなかった。あいかわらずセックスにはこだわっている。
つまらないってこともないが、すごく面白いわけでもなかった。ラストの1行はカコイイ。
6点
355名無しは無慈悲な夜の女王:02/10/13 01:08
>>351
こうやって人類を操ったんだなッ (w
356名無しは無慈悲な夜の女王:02/10/13 02:13
ハヤカワFTの「魔法の国ザンス」シリーズが好きだなぁ。
357名無しは無慈悲な夜の女王:02/10/13 04:38
「ゲルニカ1984年」(栗本薫)読了。9点。
遣るじゃん、て感じ。
ちょっと単純化し過ぎてるとは云え軍オタ供への批判も当を射てるし。
あぁ怖い怖いって感じだしね。
神林長平「ライトジーンの遺産」上下

それなりに読めた。
中年主人公はなかなかいいキャラだと思うが、各話まとまりすぎていて、もうすこし世界に広がりがあってもよかったんじゃないかと。
あと猫が出てこないのはちょっとがっかり。おもしろかったけど。個人的にはヤーンの声が好きかも。
6点。
359名無しは無慈悲な夜の女王:02/10/15 13:53
>>351
マン・プラスはいいっすね。なんかジワッと来ます、俺もオススメ。
ゲイトウェイは2の下巻途中で投げました。
読んでも読んでも面白くならんので、困り果てた記憶が。
360名無しは無慈悲な夜の女王:02/10/15 14:45
>>359
う〜ん、確かに2巻はむかつくやつが出てくるしいやかも知れないけど、
その後世界が激変するんだよね。

また、SFでよくある、「相容れない敵」という概念に一石を投じたシリー
ズなので、SF史的にも言及されるはずのシリーズなのだが。
361359:02/10/15 17:46
ちゃんと全部読めということですね、ラジャー
買いに逝ってきます。
362でへ:02/10/20 21:30
ハヤカワSF1414 1415 戦乱の大地 デイヴィッド ブリン
面白かったけどとにかく長い 変革への序章も含めて2000ページは優に
越える、続きはもう1000ページはあるだろう 一番続きを読みたい
ところで話が終わるのもなんとも、、、
面白かったけど長すぎる 7点
363名無しは無慈悲な夜の女王:02/10/20 21:53
クラッシャージョウ 美しき魔王 高千穂遥

つまんなかった。宿敵の罠への誘い方も不自然だし、
敵との闘いもあれでお終いなのか?ってな感じで、
まったくもってつまらん買い物した。
364でへ:02/10/27 16:31
昔、火星のあった場所 北野勇作 徳間デュアル文庫
「なんじゃこりゃ」と思いながら、投げ出したくなるのを我慢して読んで
いたら、最後はきれいにまとまった、面白かった(正直言うと、ラストは
100%理解できなかったが、、、) 8点

あとがきに、単行本にする際、出版社の人に「私は途中で読むのをやめた」
と言われ、「世界が不確定というこの設定はわかりにくいので、ひとつの世界に
まとめてほしい」と要望されたが、それでは物語が成り立たなくなってしまうと
拒否したら、そのせいか、早々と絶版になってしまった。と書いてあるのには
ワロタ、出版社の人の言うことは、そのとおりなんだけど、、、

この人(作者)には、わかりやすく書く努力をしてもらうより、自分の書き
たいことを、もっと突き詰めて書いてもらったほうが、面白い作品が書けると
思う。
わけのわからない話になってしまうだろうし、みんなが面白いと思う話には
ならないけど、
365名無しは無慈悲な夜の女王:02/10/27 17:09
キリンヤガ

その、なんというか…          __
                   √41 点
366エンダー:02/10/27 17:43
エンダーのゲーム
3回目の読み直しだったけどまた感動しちゃいました。
私のベストです!
367名無しは無慈悲な夜の女王:02/10/27 18:48
「トリガー」確かクラーク?と誰かの合作
火薬を遠隔爆破するテクノロジーを巡っての人間模様がある。舞台はアメリカ

評価 7/10
368名無しは無慈悲な夜の女王:02/10/27 19:47
>>366
無伴奏ソナタの中のエンダーのゲームも面白いよ
長編と違った味わいがある。

369火祭り ◆FIRE4rZZzs :02/10/27 20:27
光の王
ロジャー・ゼラズニィ

何回読んでも面白い。
もはや愛読書。
保存用にもう一冊購入しようかと考えてまつ。
370火祭り ◆FIRE4rZZzs :02/10/27 20:28
ディビッド・ブリン
戦乱の大地、読み始めますた。
371名無しは無慈悲な夜の女王:02/10/27 20:30
芋フレに「恵里谷闘専」9999があります。
ランブルフィッシュのファンはいませんか?
372トリフィド:02/10/28 00:43
『宇宙大作戦 コロナ』 グレッグ・ベア
ベアがスタートレックの世界をどのように料理したのかとの興味で読んだ。
しかし、やっぱり普通のスタートレックだった。ガジェットの説明や、出て
くるあやしやつの理由づけ、原理づけに関しては、やっぱりベアだなってと
ころはあったけど。

あと詰め込みすぎ。色々な要素がわらわらと出てきて未消化だ。でもまあ、
さらさらと読めて面白かったけど。

# にしても、エンタープライズのクルーたちが、ダイレクト・データリンク
# や万能翻訳機のインプラントを持っているなんて知らなかったぜ(^◇^;)
373名無しは無慈悲な夜の女王:02/10/28 02:28
『宇宙船ビーグル号』
スタートレック思い出した。
主人公は、自覚症状ゼロの嫌なやつだったけど、カリタさんはとってもいい人で
なんだかうれしかった。
それにしても、クルーが全員男なのがどうもね。色んな意味でやだなー。
374名無しは無慈悲な夜の女王:02/10/28 02:29
「ニューロマンサー」読み難い
>374
まぁなんつーかSF者の通過儀礼みたいなもんだと思って我慢。
376名無しは無慈悲な夜の女王:02/10/30 23:18
「チグリスとユーフラテス」新井素子
亡びつつある殖民惑星の最後の子供が、コールドスリープに入っている人を覚醒させる。
彼らの口から惑星ナインの歴史が遡って語られる、というお話。

亡びつつある殖民惑星の「最後の子供」って、古き良きといっていいようなある種のSFの王道の設定だ。
ちょっと詩的で多分にグロテスクなイメージでとてもいいのだが、センスオブワンダーはかけらもない。
ひとえに読み物としてのレベルが低すぎるからだ。推敲ってものをしてないんじゃねえか?
著者と出版社の良識を疑う。

設定がいいので1点、とにかくたくさん書いたところを評価して1点。
あと、古本屋で3冊200円で買ったので文句ゆうスジでもないのでもう1点。
合計3点。
>376
最後が「厨房ですよ」並みの評価のつけ方だな(W
378 ◆gacHaPIROo :02/10/30 23:35
戦闘妖精・雪風(改)

雑誌でリアルに読んでたもんだから、
文庫になっても読んでなかったというのは、
なんでだろ?ってな感じで読んだ。

最初の頃の世界観としての
淡白な戦闘描写や無機質な世界観が
すっごい好きだったのが印象だったんすが、
文庫でぶっ続けて読むと、
JAMと地球コンピータ群の存在が最初から臭わされているところに
気付いていてなんか感動が減っちゃってる。残念。
でも、ま、いいっしょ?100点

でさ、短編で『ジョーイ』っての知ってる人います?
SFマガジンで一度だけ紹介されてたんすが、
作者とかチェックするんも忘れてた。
『熊が火を発見する』シリーズも。
こっちのほうがはるかに残念!!
379名無しは無慈悲な夜の女王:02/10/31 23:55
米田淳一「エスコートエンジェル」

だめぽ。0点。
>>373
女が一人だけの宇宙戦艦ヤマト、、、
神林長平「敵は海賊・海賊版」ハヤカワ文庫SF

スピーディーな文体とユニークなキャラクターが面白い。スペオペは苦手なんだけど、
これは楽しめた。
神林のネーミングセンスとか設定とかって、下手したら厨房確定なんだがそこを格好良
く・尤もらしく描ける力量が素晴らしい。

8点。
382名無しは無慈悲な夜の女王:02/11/02 01:42
J.P.ホーガン「断絶への航海」ハヤカワ

地球からの宇宙船が移民星に行ってみたらビックリ、というお話。
ホーガンらしい豪快にすっとぼけたユートピア小説。
おれはホーガンのこういうところが好きなので楽しく読んだ。
6点。
383名無しは無慈悲な夜の女王:02/11/02 01:58
アンパンマン

ふとまきとおにぎりが戦うなんて、なんてSFなんだ。
けど、両方とも、アンパンマンに成敗されるんだよね。
384でへ:02/11/03 03:39
パット・マーフィー ノービッドの冒険「ゆきて帰りし物語」ハヤカワSF

再読しました、
「指輪物語」のスペースオペラ版だそうですが、指輪物語を
読んでいない私にも、楽しく読める話でした。

昔、彼女の作品で、「おちゆく女」っていう長編があったのだけど、
私の中では、今でもこれが、翻訳SFの中で一番の名文です。

今回のは、肩のこらない、平易な文章です。
気楽に読めたし、面白かった。 7〜8点
385名無しは無慈悲な夜の女王:02/11/03 03:43
>>384
いえ、『ホビットの冒険』のSF版です。
386でへ:02/11/03 04:02
>385
失礼しました、「指輪物語」だと、気軽に読めなくなっちゃいますね。
387名無しは無慈悲な夜の女王:02/11/03 06:08
『アンドロメダ病原体』
面白かった。
けど、語られる知識のどこまでが本当でどこからが創作なのかが
わかんないんで、誰かにいちいち聞いてみたくなる。
388名無しは無慈悲な夜の女王:02/11/03 09:16
マンガでもいい?
『暁星記』
スペオペというには設定が細かい
絵が変わったのが残念だが今後の展開に期待
100点
10点満点にしてホスィ >>388
390 ◆gacHaPIROo :02/11/03 20:29
『グッドラック 〜戦闘妖精・雪風〜』

こいつは雑誌ではわざと読み飛ばしてたんで、
楽しみではありましたが、
いかんせん海賊シリーズを読破した直後だったんで、
     (言壷もよんぢったもんだから。)
ちょっと、神林風味を避けたました。

じょじょに雪風が
ラジェンドラっぽくなっていくので
作者も『あ、やべ。』と思ったようで、
途中で雪風の思考描写を控えたあたりが
さすが、と思わせます。

あと、一番変わったのは零ぢゃなくって神林長平だと思います。
あのおっさん、けっこーシリアスとか無理してるかなー・・・??
391名無しは無慈悲な夜の女王:02/11/03 21:40
今、ちょうど、ダークエンジェルを見ています。
MAX 何やってるんだーーー!。 ウー、全然、意味、不明だ。
ねたって、いったいなんだよ。 消える前に、話し合え!
392名無しは無慈悲な夜の女王:02/11/04 03:02
ウィリアム・ギブスン 「クローム襲撃」

ニューロマンサーに至までの初期短編集。
あとがきにあるとおり、後半4作品あたりは傑作。
デビュー時くらいの作品も、なんとなくギブスンの他の作品とは雰囲気違ってて楽しめる。
あっしは、「冬のマーケット」が好き。ギブスンでありギブスンでしか出せない雰囲気であろうなぁ。

8点/10
393名無しは無慈悲な夜の女王:02/11/04 11:49
エイミー・トムスン「ヴァーチャル・ガール」 七点

設定が随分日本人的だなと思ったら、作者は相当な日本好きらしい。
確かに主人公のアンドロイドの成長過程としては面白いのだが、
最後の最後で何かすごい違和感を感じた。やはりアメリカ人なのか…と。
これがキリスト教と日本の違いなのかと悩んでしまいました。
神林長平「敵は海賊・猫たちの饗宴」ハヤカワ文庫JA

MPU みたいな専門用語が大幅に省かれた、ごく普通の文体にびっくり。
話の内容も海賊版に比べてやや地味だし、ページ数の少なさも相まって小品
という印象。神林テイストも薄いし。
とはいえ、内容はやっぱり面白い。さすが。

7点。
395名無しは無慈悲な夜の女王:02/11/06 21:34
『人形つかい』 ロバート・A・ハインライン(1951年刊行作品)

UFO墜落現場で暴かれた真実は寄生体型宇宙人の侵略行為だった…。
展開自体はスピーディで飽きさせないが、牧歌的かつユーモラス。
今の時代に書かれたら、もっとダーク&ホラーな色合いになりそう。
猫くんの登場場面に「夏への扉」を思い起した読者も多かったろう。
また主人公を通じて語られるハインラインの人生観が興味深かった。
と、ここまで書いて侵略テーマはあまり知らないことに気づいた。
フィニィの古典「盗まれた街」はどんなもんだろう?
また近年は、どんな侵略テーマの作品があるのだろうか。
○10点満点評価:5点
396 ◆gacHaPIROo :02/11/06 21:42
>>395
いろいろ、各所でパクられてますな〜、
人形つかいのネタは。
アメリカのドラマとか映画とかでなんか観た記憶あります。
397火祭り ◆FIRE4rZZzs :02/11/06 22:45
>>393
あ、なんかそんな感じでしたね。
398でへ:02/11/10 18:34
サムライ・レンズマン 徳間デュアル文庫 古橋秀之
レンズマンシリーズの背景や小道具と、ロボットものアニメの
ストーリーをうまくまとめた話でした。

両方わかっている人にはたまらない傑作です。

この話の映像化および、続編を激しくキボンヌ

9点
399名無しは無慈悲な夜の女王:02/11/10 18:44
「魔風海峡」 祥伝社 荒山徹

山田風太郎ライクな日本の忍者軍団も悪くありませんが
圧巻なのは朝鮮忍法団の壮絶すぎる馬鹿忍術の数々です。
本当に爆笑&感動させていただきました。
更にはアフリカ呪術まで炸裂する作者のサービス精神には感服します。
久々に心躍る伝奇活劇大作でした

7点
400名無しは無慈悲な夜の女王:02/11/10 19:03
ブライアン・W・オールディス「地球の長い午後」
書名  地球の長い午後
著者  ブライアン・W・オールディス
訳者  伊藤典夫
出版社 ハヤカワ文庫

 読んでいて、これは何が言いたいの、何を表現したいのと思ってしまいまし
た。未来の地球なのでしょうが、地上はすべて植物におおいつくされた植物の
世界になっています。人間はじめ動物たちは、植物のかげで細々生きる小さな
存在になっています。
 そうした特異な空間と、それでもその中で力強く行きていく人間がいること
を書きたかったのでしょうか。まあ映像的に思い浮かべると、面白く感じる人
もいるのかもしれませんが、私は終始すこしも興味がわきませんでした。
 1961年ヒューゴー賞短編部門受賞作品です。    (1994.03.06)
というか、人類を嘲笑してるのでは。
地球の長い午後は、わーすげーすげー、アホなこと考えるなー、と
楽しむSFだと思った。

>401
どうだろう。あんな未来まで一応知性を持っていて最後にはあんな行
動をとれるんだから、人類賛歌だと自分は思ったが……。
403名無しは無慈悲な夜の女王:02/11/10 19:37
地球の長い午後は、俺の長い午睡を誘った作品だったぜぃ…

いわゆるニューウェーブっちゅうやつはよぉわからん。
404 :02/11/10 19:55
405 ◆gacHaPIROo :02/11/10 20:17
ニューウェーブのある意味、地平線にまで着地した形が
アルジャーノンだったって意見、聞いたことありんす。
ほんと?
406名無しは無慈悲な夜の女王:02/11/10 21:15
>>405
年代が合わないと思われ。
407人形川:02/11/10 21:22
『地球の長い午後』の初刊時、異質な生態系をあれほどまったり描いた作品は
なかったんだよ。生物のネーミングもとっても新鮮だったのだ、あの頃は。
影響を受けた作品がどっちゃり生産されて、インパクト弱まった。
それだけ影響力が大きかったとも言える。
408名無しは無慈悲な夜の女王:02/11/11 12:09
P.K.ディック「パーマー・エルドリッチの三つの聖痕」

久々に読んだディックの長編。
うじうじと喪った物を悔やんでばかりいる主人公、
どこからが現実でどこからが幻覚なのか訳がわからなくなってくる悪夢世界、
果たして自分はこの小説の内容を正確に理解しているのだろうか?という不安感、
どこをとっても紛れもないディック印で、堪能した。
短編「パーキー・パットの日々」と読み比べるのも面白かった。
もうちょっとB級活劇的要素が欲しかった気もするけど。

7点
さて、次は「流れよわが涙、と警官は言った」に挑戦。
帝京学園の冲永嘉計・元理事長を脱税容疑で逮捕
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20021106-00000211-yom-soci
帝京大学(東京都板橋区)を舞台にした多額の寄付金問題で、東京地検特捜部は6日、系列の学校法人「帝京学園」元理事長・冲永嘉計容疑者(58)(品川区)を、受験生の親から受け取った入学をめぐる口利き料を隠した所得税法違反(脱税)の疑いで逮捕した。
同容疑者は、同大の冲永壮一前総長(今年9月に辞任)の実弟。特捜部は今後、入学の口利きを巡る不透明な資金の流れの解明を進める。

【社会】脱税で帝京学園元会長を逮捕
http://news2.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1036572579/

帝京の犯罪行為一覧
○単位を取れなかった腹いせに理工学部の学生が教員をリンチ
○いじめで校舎から飛び降り自殺
○暴走族、麻薬、食堂放火
○集団レイプ
○薬害エイズ
○守衛にスパイクシューズのまま跳び蹴り
○暴力団を雇って組合員を銃撃
〇脱税
〇宗教法人乗っ取り

帝京大学の過去の犯罪特集・1
http://choco.2ch.net/test/read.cgi/news/1015445145/
410 ◆gacHaPIROo :02/11/11 19:13
>>408
>「流れよわが涙、と警官は言った」
ガンガレ。
かなりツライぞ。
ディックの小説は酒でハイテンションになりつつ
読まなきゃ。  でも、好きなんだが。
411名無しは無慈悲な夜の女王:02/11/11 23:11
エリザベス・ヘイドン ハヤカワ文庫『ラプソディ』

最近読んだファンタジーの中では一番おもしろかった。
上下刊で、けっこう長かったけれど一気に読めた。
人を選ぶかもしれないが、ファンタジー好きなら結構楽しめると思うし、
会話も面白い(が、なぜか、会話の少ないキャラが好き。)

412トリフィド:02/11/12 02:06
ウィルスン・タッカー 『明日プラスX』

たいした作品ではないが、微妙に昨今のナショナリズムばばん
と呼応するテーマを扱っている点に、背筋に冷たいのが走る。

書かれた時代からすると、赤狩りへの批判なのだろうか、怖い怖い。

5点
413名無しは無慈悲な夜の女王:02/11/12 02:42
>410
ええ〜、流れよわが涙〜はそんなに長くないしディックの中では
読みやすい方だと思いますが?

かくいうワタクシ、ヴァリスが全然アカンかったヘタレですが
414名無しは無慈悲な夜の女王:02/11/12 03:36
>>400
「終始すこしも興味がわきませんでした」どころか殺意すら覚えましたが何か
あれほど序章で期待させられて失望した作品もほかに思いつかない。
415名無しは無慈悲な夜の女王:02/11/12 20:37
私は流れよわが涙で泣いたよ
ありゃ入門書じゃろ、どっちかつーと

地球の長い午後の不評にびっくり。
私は10点、自分の中のベスト3に入ってます。
416 ◆gacHaPIROo :02/11/12 21:00
>>413>>415
ディックの特徴は人間の感情をSFで表現するところだと
初めて知ったのが〜警察官だったもんで、
それまでのザップガンみたいな
電波系のネタトリップSFのノリだったのが
極端に引いちゃって読むのに苦労したんす。すんません。
「ウルフェン」 ホイットリー・ストリーバー ハヤカワNV
映画化もされたモダンホラー作品の快作として有名だが
異なる知性種族同士の壮絶な衝突を描いたSFとしても秀逸。

8点
418名無しは無慈悲な夜の女王:02/11/15 19:24
「砂漠の惑星」スタニスワフ・レム
遭難したロケットとその乗組員を探すため
とある惑星に降り立った人間たちが出会ったもの、
それはその星で生き残るために自らを進化させ続けた無機生物であった!

作者が作者だから
すごく哲学的思弁的な内容なのだろうな、
てなことを考えていたけど
実際はそうでもナカータ(それともこちらの読み込み不足?)。
それこそ無機生物の生態とその対策の描写がほとんど。

BEM小説が隆盛を極めていた昔では画期的だったのかもしれないが
いまじゃあ、ねぇ・・・

まぁ、その歴史的価値をかんがみて、

6.5点
419名無しは無慈悲な夜の女王:02/11/15 20:34
片付けをしていて、親父が持っていた 文庫本
キースローマーの「前世再生機」
トータルリコールみたいで 結構読めた
>418
レムは文学的な視座でも見て( ゚д゚)ホスィ…モットタノスィ…
421トリフィド:02/11/16 01:48
『捜査』 スタニスワフ・レム

以前借りて読んで、「なんとなくいや〜な感じ」が強く記憶に残っていた。
で、今回買って再び読んでみたのだが、いやはや「いや〜な感じ」が頁と
いう頁から湧き出てくる。
厳然として眼の前に存在する現象、だが、その奇怪な現象の可能な評価は、
意味不明でとうてい受け入れがたいもの。そして視座を次々と変えるごとに、
事件はさまざまな様相を見せる……

いや〜、ホラーとまではいかないのでしょうが、どこか、痒いところに
手が届かないようなキモチノワルイものが残る作品。視座を変えると見
えるものも変貌する。そんなSFの最重要要素のエッセンスを抽出して繰
り広げてくれるレムの傑作。

今回、さらに印象に残ったのは、各々のシーンのビジュアルな懲りよう。
光の加減や、*一見*奇怪な現象が日常的な場所を異様な空間に変える。
非常に魅惑的。いやはや、映像で見たいわさ。スバラシー!!

9.9点
422名無しは無慈悲な夜の女王:02/11/17 00:12
「順列都市」イーガン
なんだか難しくって、普通の本読むのの時間が倍かかった。
「こんな本読んでるなんて自分っておりこうさん」っていう気分になれた。

でも、読んでいるとなんだか悲しい気分になるのは、登場人物たちが、
みんな自分の目的を達成してるのにそれでも幸せになれてないからなのか。
それとも、本能的に順列都市が怖いからなのか。

もっとこういうの読みたいなー。
イーガン以外で何かお勧めないっすかね?

8.5点
423名無しは無慈悲な夜の女王:02/11/17 00:22
 蝉の女王 スターリング

作者に近親憎悪が沸いた。
 蝿の王 ゴールディング

作者に手紙出したくなった。
425名無しは無慈悲な夜の女王:02/11/17 22:14
わが町、ぼくを呼ぶ声 ゴールディング
10点
ぼくの青春の書です。アオカンシーンが忘れられません(藁
426408:02/11/18 13:55
ディック「流れよわが涙、と警官は言った」

前半は>>410の言うようにちょっと辛かった。
普通小説っぽいのが苦手、という訳ではないのだが(「高い城の男」は最初から最後まで面白く読めた)、
第2次大戦の帰趨が逆転した世界、というわかりやすい世界観に比べて、
スイックスであるということはどういうことを意味するのか、という点などが
ちょっとわかりにくくていまいちのめり込めなかった。
70年代に入ってからの長編作品を読んだのはこれが初めてだったので、そのせいかとも思った。
しかし、後半からグッと面白くなった。
冒頭の謎の解明は「ンな、アホな!」と思うくらい無茶だけども、そこも含めていかにもディック。
他の作品にも増して、ディックの複雑な女性観がたっぷり描かれているのも面白い。
70年代に入って円熟してきたせいか、エピローグが今までの作品ではあまり
感じられなかった温かみを醸し出しているのも良い。
しかし、正直なところ20代ではまだこの作品を十分味わえないような気がする。
十年後に読み直してみたい小説だ。

6.5点
次は「暗闇のスキャナー」に挑戦しようかと思ったけども、
あんまり続けざまに読むのも勿体無いので、もう少し間を置こう。
427名無しは無慈悲な夜の女王:02/11/18 14:25
>温かみを醸し出しているのも良い。

 俺なんてボロボロ泣いちゃったよ。

>6.5点

 って、点数低いな…
428名無しは無慈悲な夜の女王:02/11/18 14:51
>>422
オレ今日順列都市読み終わった。
すっげえおもしろかった。
意外なのは、泣きそうになったけど泣かなかったこと。
オレすぐ泣いちゃうのに。
(ピーの再発進のところはあぶなかった)

でもよくわからないままに読み進めちゃったところがひとつ。
ダラムが塵理論を検証するくだりで、
ランダムに時間軸上にに散らばった自分を計算する(させる)ところがあるじゃない?

未来ってどうやって計算してたの?
それとも、過去ログを体験のために再計算させてたの?
429428:02/11/18 14:52
あ、8.8点です。
430名無しは無慈悲な夜の女王:02/11/18 15:43
>429

 なんか気を使わせたみたいで悪いな。
431428:02/11/18 16:08
>>430
いや、どうもごしんせつに、っていうか
それよりも解説ををっ
432名無しは無慈悲な夜の女王:02/11/20 06:03
ラファティ「地球礁」
だらだら読んでたので、時間がかかってしまった。
……次にラファティの新訳長編が拝めるのは、いつになるのだろう?
てか、生きているうちに拝めるのだろうか?(w
いつもどおり、わかりにくさ全開、馬鹿馬鹿しさ全開で、堪能。
文学的なテクニックとかどうでもよくて、むき出しの『物語』が、そのまま、ぽんっと放り出してある感じ。
サンリオの長編、ハードカバーででもいいから、どこか復刊してくれないかなぁ…

8点で。
433 ◆gacHaPIROo :02/11/20 19:14
>>432
ラファティはお亡くなりになられておりますが、
まだ未翻訳があるようです。
あと、短編のほうが面白いという意見もあります。

冥福を・・・・。
アーシェラ・K・ル・グィン 「闇の左手」

古本屋で見つけたので。
まだ途中だけど、冒頭、ファンタジー小説かと思いました。自然描写や話の構成がとてもイイッ。
テンポ遅いけど。結末が楽しみです。


ちなみに主人公、途中まで女性かと思ってた(w
435 ◆gacHaPIROo :02/11/22 22:25
 虎よ!虎よ! (Tiger !Tiger !)

作者/アルフレッド・ベスター
翻訳/中田耕治

すごいスピード感、
まったく息もつかせないアイディアの連続。
そして、驚愕と感動のラスト。
ぜったい映像化不能ってのはこーゆー作品に添えるべきだと思う。
んで、http://book.2ch.net/test/read.cgi/sf/1019837278/370-378ですが
あれです、
人間の通常感覚では空間の把握はできても
時間の位置を知覚することはほとんど不可能だったんだというオチだったみたいです。
フォイルはそれを 〜ゴニョゴニョゴニョ〜 でパスしたと。そーゆーことだったみたい。

まあ、あれやね、傑作ではありんす。まちがいなく。1000点。
おー、そういう事だったのか!なるほどね。
そういや小林泰三の短編にもそんなんあった気が。
437名無しは無慈悲な夜の女王:02/11/23 00:59
イーガン「祈りの海」ハヤカワ

おもしれえ。おもしれえよこれ。
これ1冊じゃ作家の資質なのかハヤカワの意図的な編集なのか分からんが、
アイディアはいっぱいあるのに、肝心のお話がどうもみんなおんなじテイストだ。
一人称単視点の夫婦関係の問題みたいのばっか。減点。
主人公がちとテーマを語りすぎ。だっせえ。また減点。
つうわけで合計8点。
でもそんなことどうでもいいぐらいおもしれえ。
438名無しは無慈悲な夜の女王:02/11/23 01:02
俺も昨日「順列都市」を読み終わった。
塵理論はなかなか。

現状の完璧なシミュレーションが出来るなら、未来予測も出来るという
予断で書かれている訳だが、なんか納得させられるねえ。
439438:02/11/23 01:06
>>438
点数忘れていた。久しぶりにSFを堪能させて貰ったという事で9.5点を付
けよう。
440 ◆gacHaPIROo :02/11/23 01:09
SFマガジン1995年2月号『ダン・シモンズ特集』より

ハイペリオンへの長い道-ダン・シモンズ・インタビュー

シモンズさんってば、はっきり言って『文系』。
小説の形態としの『SF』を選んだ
アメリカ幻想文学の王道を地で行く方だったんすな。
あんな正統派が出ると、ほかのSF作家やら、
理系大好きのSFモノは困るんだろうなぁ〜、
でもいいけどね。面白ければ。
インタビューとしてもあと、SFとして読んでもなんかいい味。
但し、インタビューとしてのものなんで8点。

441名無しは無慈悲な夜の女王:02/11/23 01:17
ハイペリオンはテクノコアがあるから俺はSFとして一流と認めているんだ
よね。人工知性に対しああいう描写で描いた作品は他に無いよ。

442441:02/11/23 01:19
他にあるとするとグレゴリイ・ベンフォードの描いた機械知性体位かな。
443名無しは無慈悲な夜の女王:02/11/23 02:44
「時間衝突」バリントン・J・ベイリー
まあ面白かった。けど、これで終わり?って感じがした。
何もかもあっさり解決(?)されちゃって。
なんか前半はすごいことが起きそうだったのに。
時間が衝突するっていうアイデアは、ツッコミどころ満載で逆に楽しかった。
中国人達も好き。
でもな〜。
というわけで、6点
444名無しは無慈悲な夜の女王:02/11/23 02:54
タイムマシンで時間旅行中に空中戦。
光速の180倍。

ああ、もろレッドドワーフ
445名無しは無慈悲な夜の女王:02/11/23 16:41
Parable of the Sower, Octavia E. Butler

衰退した近未来のアメリカ。政治体制は半崩壊し、南部は水と資源不足、
放火を誘発するドラックの蔓延でアノミー化し、人々は狭いコミュニティを
形成し、家を高い塀で囲って生活している。
主人公Lauren Olaminaはエンパスの少女で、周辺の他人の感覚(痛みなど)
を自分も感じる能力(というより病気だな)を持っている。
親父さんは教会の牧師だが、主人公は密かに自ら作り出した新宗教
「アースシード」の教義をノートにつけている。
いつか周りの住民を連れて村を捨て、どこかに移動して新しい
コミュニティを作ろうと目論んでいるが、ある日、放火ドラッグ
中毒者の放火とそれに伴う殺戮/略奪によって家族を皆殺しに
されてしまう。
村を逃げ出した主人公と僅かな生存者の、北への旅が始まる・・・
というストーリーです。
主人公の日記体で語られるため感情移入がしやすいし、
村が壊滅するまでの前半の描写もリアルで引き込まれる。
村を逃げ出してから後は、途中で色々な登場人物が加わりながら
次第に人数が増え、最終的に定住すべき土地に着くまでの
過程が描かれる。
ハイウェイを、よりよい生活を求めて徒歩で北へ進む人々の群れ。
ドラッグ中毒者が次々と引き起こす大火災からの逃避・・・
家々を荒らし、レイプや殺人を繰り返す略奪者たち(警官も)・・・
人肉を食べる少女・・・
後半は、ストーリー的にはやや一本調子な感じがするが、とはいえ
破滅したアメリカ社会の描写がリアルでたまらない。
「ことばのひびき」などと似た雰囲気なので、あの作品が好きな人には
お薦め。
ストーリー的には完結しておらず、いわばシリーズのプロローグ的な
内容になっており、この次が、ネビュラ賞受賞のParable of the Talents
です。非常に楽しみ。早速続編に移ります。
8点
446 ◆gacHaPIROo :02/11/23 22:39
>>445 最近流行りの終末モノとか歴史改変モノの系列のようっすな。

地球の長い午後 /ブライアン・W・オールディス

>>211-213>>400-403>>407>>415などなど、
この板でも人気の高い作品なんでよみますた。
椎名誠の『アドバード』、『水域』、『武装島田倉庫』なんかが好きな人には
なんか似てるし、おすすめ・・・なんて言うと思った?
違うと思うよ。
これは。
そこらこらにちらばめられてるエピソードの一つ一つに
その頃の世界そのものに対するキッツイ皮肉になってるように読めたっすよ。
戦争の描写そのものの海岸戦線。その狭間に落されて右往左往する『平和の子』らとか、
まさに60〜80年代の科学者の本質そのもの、
『そこに核反応があるのが悪いのだ』といわんばかりに爆弾研究に勤しむかのような
レミング風知的欲求を力づくで叶えていくアミガサダケとか、
・群人→犬飼い→山吼え→荷引き→畑作り→人まねという征服種族の変遷そのものが
作者の母国イギリスの歴史そのものへの皮肉のようだったりと、
そこかしこに地雷が仕掛けてあってなかなか楽しい。
SF的世界創造の教科書として、甘みも辛味も苦味もあるだけに評価は広がるんでしょうな。
様々な評価がある作品こそが本物という意味で10点。
447名無しは無慈悲な夜の女王:02/11/25 00:21
祈りの海がおもしろかったから「宇宙消失」とかっての買ってきたぞ。うひひ。
順列都市は近所の本屋に置いてなかったよちくそー。
448 ◆gacHaPIROo :02/11/25 00:36
熊が火を発見する /テリー・ビッスン
(SFマガジン92年1月号より)

優しいSF。

ちいさな、とてもちいさなエピソードを大事に、大事にしていく進め方は
まるで、”、”(コンマ)を発見したような気分を
なんども、なんども味あわせてくれる、そんな作品。
それは例えるなら、
冬山の吹雪のなかで登りつつ降りつつしつつ、
ふところにいれたホッカイロの温かみだけを頼りに
あんなにわずかなぬくもりでさえ、
風に当たれば消えてしまうようなちいさなぬくもりでさえ、
歩を進める励みになるように。

故ラファティが亡くなったのは彼の出現を待っていたのかもしれない・・・。10点。


てゆーか邦訳少なすぎ!!文庫化急げっつーの!!

449トリフィド:02/11/25 00:43
『ブラックウッド傑作選』

恐怖小説というより、(狂気に陥っていない頃の)オカルト小説なのね。
ブラックウッドは他の作家と区別することなく読み漁ったことがあるは
ずなのだけど、今回まとめて意識して読んでみて、情感豊かに世界を描く
人なのだなと認識を新たにした。とりあえず「いにしえの魔術」と「邪
悪なる祈り」は、以前読んだときから深く記憶に残っているインパクトの
強い作品。今回も楽しませていただきました。

8点
450名無しは無慈悲な夜の女王:02/11/25 00:52
>>448
ビッスンは短編集早く訳してホスイ。
いちおうマックたちが入ってる短編集は原書で持ってるんだが・・・
451 ◆gacHaPIROo :02/11/25 00:53
>>450
タタタ、タイトル激しくキボーン!!!!
AMAZONで買うから、
英語読めなくても買うから!!!
452名無しは無慈悲な夜の女王:02/11/25 12:13
最近読んだもの纏めて

ゲイトウェイ2/ハヤカワ文庫
>>359-361辺りの流れで再挑戦しました。
ラスト近くになって「ああ、そーそーコレなんよ。」となりました。
全部読んで良かったです。でも全体はちょいダルで 6.5点
3も読むつもりです。

クリスタルサイレンス/藤崎慎吾/朝日ソノラマハードカバー
面白い点も沢山あるのだが、主人公が人形過ぎで読みづらいので
 6点
ストーンエイジコップ/藤崎慎吾/新書
面白い点も沢山あるのだが、主人公が・・・折角あの設定なのだから
夢枕獏くらい豪快なキャラ造形きぼんぬ。 7点
藤崎慎吾には期待大なので頑張って欲しいっす。
453名無しは無慈悲な夜の女王:02/11/25 12:13
>>452の続き

デューン/ハヤカワ文庫
再読。前に読んだときはリア厨で「なんか訳分かんね〜な」と思ったもんだが
これはスペオペではなく、戦争SFでもなく、個人の意識の変容に
焦点を当てた小説なのね、と納得した次第。
異世界ハードFTとしてFTファンにもお勧めしてみる。 8点

へびつかい座ホットライン/ハヤカワ文庫
発売以来何度も挑戦→挫折してきた本で、今回やっと完走。
やっぱ「八世界」ものを先に読まないとダメよね、コレは。
ちゃんと読んでみると、俺オールタイムベスト10に入る大傑作でした。
感動した!! ヴァーリィっていまどうしてるのかね?     10点

ディファレンスエンジン/角川(絶版)
これも10年以上懸かって完走。
ん〜なんか意味不明。英国の歴史に詳しいともうちょっと楽しく読めたかな?
特に最後のオリファントの章って一体・・・?
点数こんなもん 4点
俺が馬鹿だからかな?
454名無しは無慈悲な夜の女王:02/11/25 12:23
>453
ヴァーリィは君が挫折しているうちに早逝しました。合掌。
455名無しは無慈悲な夜の女王:02/11/25 12:45
>>454
マジっすか・・・知らなかった。
ううううう
456名無しは無慈悲な夜の女王:02/11/25 14:11
ジャック・フィニィ「ゲイルズバーグの春を愛す」

フィニィの作品は「盗まれた街」と短編「二度目のチャンス」を
読んでいたけれど、ファンタジィをまとめた短編集を読んだのは初めて。
わずかの例外を除いて、ほとんど過去への郷愁と憧憬を臆面もなく描いているのがスゴイ。
今の作家だったら、“過去に耽溺してばかりいないで現実を見ろ!”とばかりに
意地悪なオチを用意しそうなものだけれども、フィニィはそんなことは全くしない。
“ノスタルジーに浸ってばかりいていいのかなぁ?”と思いつつも、
その甘さとセンチメンタリズムは心地よくて癖になる。
最後の「愛の手紙」が一番良かった。
10作品あるので、気に入ったのに1点づつ入れることにして

8.5点
>451
「マックたち」だけなら、ビッスンの公式サイトにテキストデータが置いてあるよ。
458旧きもの:02/11/25 21:27
「恋する銀河」/ハヤカワ?

かなり昔の文庫で、日本の作家の短編を集めたものなんだけど、知ってます?
これはおすすめです。
個人的には恩返しに来る『コミュニケーション・鶴(ツール)』が好き。
459名無しは無慈悲な夜の女王:02/11/25 21:51
>>458コバルト文庫のSF傑作選ですね。
ヨコジュンのラブストーリーはひそかに(・∀・)イイ!
460 ◆gacHaPIROo :02/11/25 22:25
>>457
ジョージが読みたいの。
って、AMAZONで探したら、
『Bears Discover Fire and Other Stories 』
「熊が火を発見するその他の話」(未訳)
に載ってるらしいのを発見。即購入。
ただし、ペーパーバックしかなかったし。
461名無しは無慈悲な夜の女王:02/11/26 11:10
>>455
だまされるな。去年新作出した。
462450:02/11/26 21:57
>>451
マックたちが入ってるのはIn the Upper Roomの方ですら〜。
でもジョージが読みたかったのならば、熊火でOKです。
463名無しは無慈悲な夜の女王:02/11/26 23:30
そういえば「航路」「七王国玉座」と鳴り物入りベストセラーが
相次いで訳されたけど、読んだ香具師感想キボーン。
漏れは両方先に原書を買ってしまったので、今さら翻訳買えない。
感想知りたいじょ。
(マーティンは反則的にヒューゴーとった抜粋を読んだが)
464名無しは無慈悲な夜の女王:02/11/27 00:39
イーガン「宇宙消失」創元

期待にたがわずおもしれえ。
しかし「収縮阻害」「固有状態選択」がまったく説明なしなのはイタイ。
選択以前の拡散中の自己は収縮後の語り手にとってはただの非実在の可能性になってしまうから
ってんだけど、やっぱ読んでてちとしらけてしまう。
量子力学ってのは真面目な解説書読んでも十分狂ってるから、屋上屋を重ねた感じは拭えない。
ちょっとサービスして8点。
465名無しは無慈悲な夜の女王:02/11/27 01:00
北野勇作『どーなつ』
この人初めて読んだけど、こういうどのページからどの順番で読んでもいい
小説好きなんですよ。
全部こんな感じなんだろうな、この人。分厚い合本にしてもらって
辞書みたいに読みたい。
『ステーシー―少女ゾンビ再殺談』 大槻ケンヂ

チョト泣いた。許すという事の美しさを感じた。
バラード「燃える世界」

んーーーーー、これってSFなの?
普通のシュルレアリスム文学って感じじゃん。
ラストがクィルターの内宇宙か、はたまたランサムの
死ぬ間際に見た妄想世界の表現なのかって、解釈の
余地はあるけど、でもこれをSFに分類するのはどうかと。
それこそ白水社Uブックスとかから出る方が似合ってる
ような内容。
バラードって稀代の詐欺師、アジテーターだったと今さら痛感。
そもそも普通のSFって、1作も書いてないんじゃないか?
短編はまだSFっぽい気がするが・・・
SFの定義云々はうざいからおいといて、
荒廃し砂漠化してゆく海岸地方の風景=ランサムの内面風景を
ひたすらしつこいほどに視覚的に描写。
ストーリーらしいストーリーがない。
まあ波乱万丈の巧みなストーリーテリングを期待してバラードを
読む人はいないだろうし、バラードにそんな能力もないが。
渇いた映像、狂った登場人物の意味不明な行動等、
悪夢的な視覚イメージを楽しむ小説と思われ。
駄目な人はとことん駄目でしょう。
これをSFだと言って人に読ませるのはやっぱりまずいと思います。
色んな意味で。

小説としては7点
SFとしては0点
468 ◆gacHaPIROo :02/11/28 00:06
ケンタウルスの死 /ダン・シモンズ
SFマガジン95年2月号「ダンシモンズ特集」より

残酷なSF。

冷たいではなく残酷。
最初リアルタイムで読んでいたときには、この教師に腹が立ってただけでした。
その後、エンディミオンを読み終えた直後にこの話を思い出したとき、
果たしてあれはSFと読んでよかったのだろうか?と悩み、
いま、再読しつつ感じるのはこれはSF界への答えだったという事実なのです。

この作品の発表(91年)当時、
アメリカSF界は10年周期の終末と再生の折り目だったそうです。
そのとき「ファンタジーはSFをだめにしたのか!?」という激しい攻撃が繰り出されていたのこと。
これはサイバーパンクへの反動でもあったそうです。
SF作家はこのような運動のさなかで意図的にしても無意識にしても、
それぞれの答えを要求されていき、
そして、シモンズもこの潮流のなかで、一つの答えを出したのでしょう。
だから、この話はSFでなければならず、そして、この残酷さが絶対不可欠だった、と。

それでも、エンディミオンの最後があーだったとしても、
これが事実の上だとしたらボクは軽蔑します。残酷すぎる。
それに、『ケナン先生』は自分を許すことができたのだろうか・・・・?   6点。
469トリフィド:02/11/29 01:09
『フェアリー・テール』 レイモンド.E.フィースト

順風満帆な大金持ちでハイソな家族が農場を買ったら、そこがヤバい
ところだったってやつ。

さまざまな要素を小出しにして行くことで読者を引きつけ、どんどん
読ませる。ただ、中心となる人物たちがどんどん移って行き、主人公
が誰なのかよくわからず、今ひとつ焦点があいまいだったのと、さま
ざまな要素が出てくるものの、完全に消化されておらず、今ひとつ不
完全な印象が残る。たとえば、登場人物たちに善いことが次々と舞い
込んでくる。不自然なほど舞い込んでくる。あれには意味があったのか。
さらに、なぜあの人は(あの人だけが)死ななければならなかったのか
など、色々と不完全燃焼のところも。
でもまあ、面白くはあったけどね。
さらに、あの締め方はちょっとねえ〜、仲間になっちゃう方に行って
ほしかったぞな。

結局、上下巻の厚い本だけど、まだまだ足りなかったってことなので
しょう。

で、7点くらいかな。
470名無しは無慈悲な夜の女王:02/11/29 09:56
G.R.R.マーティンの「氷と炎の歌」シリーズ三巻
“A storm of swords”

ますますおもろいが、ますます血みどろにっ。
これまでの二冊にくらべてエピソードがふえた分、ちょっとスピード感が
犠牲になったかな。まあ全6冊(予定)の折り返し地点なので
あるていど広がった話をまとめて、別の展開に入っていこうとする感じ。
でももう、たのむから誰か一人くらい幸せになってくれよ‥‥胸が痛いよ。

そういうつらいのも好きなんで、9点。

>463
私も原書しか持ってないけど、すっごいおもしろいよー!
罵倒とか下品なセリフとか多いので、原書で読めるならそのほうがいいんじゃ
ないかな。そのへんは日本語が苦手とする分野だから。
訳本も買うつもりだが(へたれな英語読みなんで日本語も合わせ読まないと)、
高くて‥‥。。。
471名無しは無慈悲な夜の女王:02/11/30 01:38
『青い世界の怪物』 マレイ・ラインスター

ふむふむ、なにやら海底にあやしい存在が潜んでいるような……
て話。映画『アビス』やら『海竜めざめる』とかそのあたりと
同じような話だけど、なんというか、小難しくないプリミティ
ヴな作品で、たまにこういうのもいいかなって感じ。

んで6点くらい。
472名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/01 15:17
 今さら、な作品で申し訳ありませんが・・・
ハインラインの「宇宙の戦士」早川
 機動歩兵で異星人と戦争というよくあるSFかと思ったら、
軍隊の教練・実戦で鍛えられていく男の話(現実のアメリカ兵も
そうなんだろうな)。
 巻末に読者からの手紙を掲載する、珍しい形式のあとがきも
興味深かったです(愛国的・ファシズムを主張する作者を懸念
する云々)。昭和54年発行ですが、東西冷戦終結したいま読むと、
的外れな部分と普遍的な意見とが混ざっていて、いい意味で面白いです。
 原題を見ると「STARSHIP TROOPERS」。
 ん? と思いネットで調べると、映画「スターシップトゥルーパーズ」は
この「宇宙の戦士」を原作としているとの事(未見)。
 戦闘シーンはともかく、主人公一人称形式で語り描き、暴力、軍律、モラルや
体罰は必要だという哲学を示していくくだりをどの様に映像化しているのか
気になります。
473名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/01 15:21
スターシップ・トルーパーは、バンホーベン監督映画。
そこはかとなく反戦の匂いがするところが、原作と違い好印象。
実際映画も面白いよ。ただパワードスーツがイヤにチャチイけどね(W
474名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/01 15:26
バーホーベンな。パワードスーツ出てないんじゃないのあの映画。
475名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/01 15:32
いくらバーホーベンでもあのバイザーなしヘルメットとパッドつき
運動着をパワードスーツとは言ってないんでしょう?? 
476名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/01 15:32
>>472
『宇宙の戦士』を読んでむかついて、「ハインライン氏ね!」と
わめきならが作ったような映画でつ。
477名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/01 15:38
「眠り姫」三部作
昨日2巻読み終わりました。ちなみに筆者はヴァンパイア・シリーズの
アン・ライスです。ジャンルはSM屈辱強調ロマンポルノ。
凄い内容で、冬に読むのお勧め。体が熱くなります。
読み始めると、目が止まらなくなります。アン・ライスらしい描写と展開
だけど、面白いです。キャラクターがすべて美形なので(奴隷も王子も王女
もすべて)。美しい性描写好きな人にはお勧めの一品
478473:02/12/01 15:40
>>476
上手い解説だね(W
俺よりずっと真を付いている。
>476
バーホー弁は作り終わるあたりに人物関係を整理するために原作よんだらしいよ
480 ◆gacHaPIROo :02/12/01 21:12
赤い惑星への航海
/テリー・ビッスン/中村 融 訳

 ちょっと凝っちゃってるビッスン第二弾。

時は21世紀。
だいぶくたびれてきた世界っていうかアメリカ。
でも、人々はなんのこともなく頑張って生きてるそんな近未来。
発進直前で計画中止になってしまった米-ソ連共同開発の
火星探査計画のロケットの存在を知ったB級映画プロデューサー、
生きる機関車、某番組のTプロデューサーのような
マークスンによって有人火星飛行を映画化が計画された。

腕が立つのだが一言多い、元火星計画飛行士バース、
冷静、沈着、んで口の悪いロック好きのロシア女性、やはり元火星計画船長のキーロワ、
1b10a、ちいさな体に大きな野心でも小人、フリーのカメラマン、グラマー、
黒人だが嫌にヒッキー、んでもって猫好き。冬眠薬の権威で元医学士官のジェフリーズ、
たまたま宇宙ステーションで一行に遭遇、なんでか火星に行く(?)ことになった、
かわいい女の子、グリーティング・ブラザー・バッファロー・ジェントリー、
由緒正しきムービースター、でもイイ奴なフォンダ・フォックスに
同ムービースターで性格はやっぱイイ女性、BG、
転職を繰り返すケッコーつらい人生の合間にしっかりサポートしてくれるミッション・デザイン、スィーニィー、
「宇宙船乗り大会で会おう」ジョンスン、
そして、子猫のエイハブ、

魅力的、個性的なキャラを余すところなく用いて、最後の最後の感動のラストへ持っていく技量はさすが。
短編の積み重ねこそが小説なのであることをはっきり示してくれたいいお話なのでした。

10点満点。
481472:02/12/01 21:55
(レスありがとうございます)
むむむ。結局、映画版のスターシップ・トルーパーの出来はいいのでしょうか、
それともダメ?
駄作だとしても何か怖いもの見たさで見てしまいそう。レンタルビデオ店に
行ってみます
482 ◆gacHaPIROo :02/12/01 21:58
>>481
よくあるアメリカ年末恒例のバカ映画だから
原作とは別に目くじら立てずに観ればいいと思うけど
アニメのほうは止めとき。
すっごいチュートハンパでフラステレーション溜まる。
483名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/01 22:18
>481
いまどきミニチュアでやった宇宙船破壊シーン必見だに!
レッドプラネットとピッチブラックとスペーストラッカー借りてきて、
一番印象に残ったシーンが、無重力に漂うホットドックに
ケチャップつけてる三番目だったり・・・。馬鹿だなぁ。
485名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/01 22:24
>>481
反戦が若干感じられる辺りがあって、俺は好きだったな。
トルーパー達の殺され方も半端じゃないしね。
486名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/01 22:25
ミニチュアなのあれ? CGだとばっかり思ってたけど。
どっちにしろあれだけでも見る価値がある映画だよな。
あとは…混浴とか(爆)。
487 ◆gacHaPIROo :02/12/01 22:29
・・・SF読んだ奴はいないんか!?
オレっち短編も読んだけど遠慮してんですが・・・・。
488名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/01 22:31
グレッグ・イーガン 「順列都市」

塵理論は有無を言わさず、納得させられた。
久しぶりに本格と思えた作品を読めた。
9点
489 ◆gacHaPIROo :02/12/01 22:47
SFマガジン92年4月号
R・A・ラファティ特集
「世界の蝶番はうめく」
「また、石灰岩の島々も」
「大河の千の岸辺」

ほら吹きオジサンの本領発揮!!
「世界の蝶番はうめく」
話の持っていき方が激しく嘘つきで大好き!!
多分、日本とか、かの半島の北のほうとかにもあるんでしょうな、蝶番。
回せ。もーぐるぐると。

「また、石灰岩の島々も」
怪しさ核推進ロケット並の”セールスマン”モノ。
真実を認めない人たちを笑うとかそんなことより、
      『 ウソつけ!! 』
ってツッコミが先にいくでしょう。激しく。

「大河の千の岸辺」
先が見えてんのに、どんどん突き進む主人公たちが激しく楽しい。
文体といい、構成といい、好きだなぁ〜〜。もっと読みたいので9点。
490名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/01 23:50
「順列都市」読んだって人多いね。
イーガン人気者だね。
491名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/01 23:57
>>490
君も「順列都市」を嫁!
492490:02/12/02 00:03
4だよー。面白かった。
493名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/02 08:16
>>481

安心しろ、「スターシップ・トルーパーズ」は痛快な傑作だ。
ただし、ハインラインの原作「宇宙の戦士」の愛読者は怒り出すと思うが。
494名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/02 08:30
>>493
禿同(W
スターシップ・トルーパーズは俺は面白く見たな。
495bloom:02/12/02 08:51
496名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/03 01:16
493みたいな意見は多いのかスターシップトゥルーパーズ
おれは原作の雰囲気をうまく映画に移し替えていると思う
497名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/03 01:43
>>496
あなたが「原作の雰囲気」と認知しているものは、ハインラインが想定した
世界ではなく、この現実世界では、原作のシチュエーションにおいてはそう
なるという、その雰囲気だと思う。
498名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/04 13:42
カフカ「変身」

朝起きたらいきなり虫になっていた。
こんなB級アイデアをこれだけの小説にしてしまう手腕はなかなかのものだ。
虫の描写がリアルで気持ち悪くて良い感じ。
ちょっとディックに通じるものを感じたが、カフカもこの現実をかりそめの
幻想だと捉えていた、というのを読んでなるほど、と思った。
個人的にも家族との関係など、主人公に共感する部分があり、興味深く読んだ。
本文100ページ足らずなのも、手軽で読みやすくて良し。

9点
499名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/04 14:16
Yahoo!掲示板>科学>人工生命>峠の茶屋

http://messages.yahoo.co.jp/bbs?.mm=GN&action=m&board=2000218&tid=fbda4ncc20&sid=2000218&mid=1&type=date&first=1

ここのトピ主イタイYO!
誰かあぼーんしる!
凄く釣れる(・∀・)イイ!!
500名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/04 19:14
スターシップトゥルーパーズは、パワードスーツを着せてしまうと、画面的に敵との質感が同じになってしまう。
から映画としてはあれでいいんだと思う。

>>451
「90年代SF傑作選(下)」じゃ駄目なの?
263にもそう書いてあるけど。
501名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/04 19:15
今日読んだ本
「銀河の果ての惑星」 アンドレ・ノートン
一度皆さんも読んでみて下さい
光瀬 龍「百億の昼と千億の夜」

今更ながら読みました。
漫画の方は読んでいたけど…。
でも、漫画を読んでいなくても
情景が浮かんだろうと思うほど、文が詩的で感動。

すごくスケールのでかい話でめまいがしてくるほどだけど
こういう物語を読めて幸せだった。
もっと早く読んでいたらなぁ。

世界の外にもうひとつ存在があるんじゃないかと、
妄想していた学生時代が懐かしい。

http://tv.2ch.net/test/read.cgi/cm/1031368732/l50
第1次麻婆戦争勃発
おっちゃんvs320

この戦争はSFに追いついた

カスども参加しれ ID出ないから
504451本人じゃないが:02/12/04 21:42
>>500後半

多分、マックたち以外の短編が読みたいんだろう。
特に未訳の。
本人が「ジョージ」読みたかったとコメントしてなかった?
505 ◆gacHaPIROo :02/12/04 22:12
>>504
アンガト。
昨日届いたのよね。
『Bears Discover Fire and Other』

英語はさっぱりだけど、目を通すと
翻訳一回読んでるのが頭から湧き出てきてる。
英語の辞書も買ったし、何度でも楽しめそうだわ。

問題はも一冊買った、『The Urth of the New Sun』のほうなんだが・・・。
506名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/04 22:49
>>500
なんだそりゃ?!
質感が同じになるのは、質感が同じになっちゃう場合だってば。
質感が同じじゃまずいと思ったら、質感が同じにならないように
するでしょう。
507 ◆gacHaPIROo :02/12/04 22:53
>>506
・・・???わかんなーい。
たしか、パワードスーツ取り入れると
CGとか使ったアニメみたいになるから
って話だったけどね。バーホー弁の話では。

・・・スターウォーズへの激しい批判とみたね。
>>507
バーホーベンの弁解に関しては、幾つも幾つもバージョンがあるので、
もはや何を言っても信用できません(w

媒体や時期によって、違うこと言ってるしよ(w

あの奥歯にモノがはさまったような言いよう、結局金が足りなかったん
だろうな(w
509 ◆gacHaPIROo :02/12/04 22:59
>>508
自分の勝手な解釈では
子供の頃に
ナチに殺されかけた
トラウマなんだろうなーバーホーベン、
などと思って納得して観てました。
510名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/05 00:15
マイク・レズニック「キリンヤガ」ハヤカワ

SFつうか、SF的設定のアレゴリー文学。ヴォネガットっぽい感じ。
とても読み易く、激しくびっくりしてガーンとくるわけじゃないけど
読み終えてじわーっと静かな感慨がある。なかなかの佳作。
全体のトーンの統一のためか、各話構成が同じなのでちと退屈ともいえる。
その退屈さが呪術的アフリカっぽさの効果をあげてるような気もしないこともない。
ストーリーも単純で、最初に予想したとおりの結末にはなんのヒネリもない。
あと、新天地にユートピアが建設されてから最初の指導者が放り出されるまで
たった14年ってのは、どうかな。もっと展開がゆっくりしてたほうがよかったな。
7点。
511 ◆gacHaPIROo :02/12/05 00:35
>>510
SFマガジンに連載されてた時には
ジワジワと進むユートピアの崩壊の具合が
なにげによろしく哀愁。
512名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/05 01:18
日付が変わってるので「今日読んだ」ではないのですが、

『幼年期の終わり』A.C.クラーク

今までこんなのも読んでなかったのか、というツッコミはなし、小松左京と
ホーガンを除けばこれがSF世界への第一歩。これからSF者になるつもり
です。
で、感想なのですが、絶賛されていたので過剰に期待したせいなのか、単
に理解度が低いのか、いまいち。まあ、普通かなあという程度でした。
重ーい哲学的テーマなら小松左京のほうがずっと面白いし、理系の人の
原点だろうと思う「謎解き・未知なる物への興奮」という点では『星を継ぐ者』
にかなわないと思います。

点数は・・・3点かな。

513名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/05 02:00
>>512
その3冊年代順に並べてみ。
50年前に書かれた本が違和感なく読めるってのは凄いことじゃない?
まあ感想はひとそれぞれでいいと思うけど。

関連で書くとクラークなら『未来のプロフィル』ていうエッセイもいいよ。
定番アシモフよりは文章へただけど、無茶苦茶SFの情熱にあふれてる。
若きクラークの主張ってとこかな。
これも50年近く昔に書かれた本だけど、一読の価値あるよ。
当時のSF小説のアイデア背景なんかもよくわかる。
514512:02/12/05 09:51
>>513
やっぱり・・・。書きながらそうじゃないかなあとは思っていたんですが、
眠かったので年代とか調べずに書き込みボタン押しちゃいました。
これがパイオニア、元祖にあたるわけなんですね。

512の私の書き込みは、プレステしか知らない人間がファミコンの名作
をけなしているようなものでした。反省。
515名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/05 09:57
「ブルーシティ」、・・・未完?!
516名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/05 10:29
>>512
今読むとこんなもんだ、って点数はいいと思いますが。
いつまでも幼年期とか扉とかロマンサーとか言ってんじゃねーよ
みたいなのも、それはそれでオモシロイ。
>>513
でもオレも、
いつまでも夏への扉を持ち上げ続けるSF界の風潮はどうかとおもうがなあ
別に斜めから見て感心したいわけじゃないんだから
518名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/05 15:24
でも、映画とかでも「オールタイムベスト」とかすると『市民けーん』とか
『七人の侍』とかが1位になるよね。
いや、名作だけど。
519 ◆gacHaPIROo :02/12/05 18:22
>>517
それだ。
そーゆー反動精神、
つまり簡単にいうと
”ロック”な心がけこそ大事なんだよ。

つまりSFはロックだ!!!
520名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/05 19:59
>507
TV版StarshipTroopersにはパワードスーツが登場してたようです。
フルCGで、ショボイらしい。でも見てみたいなあ。
ttp://www.sf-fantasy.com/magazine/movieusa/200105.html
ttp://www.amazon.com/exec/obidos/tg/detail/-/B000056HP6/ref=pd_ser_asin_1//002-1404815-3289631?v=glance&s=dvd
>>519
力抜きなよおっちゃん。
俺らは腐りかけの年増SFをFUCKするために産まれてきたのさ。
つまり俺達のSFは”パンク”
反吐を垂らしながら責めあげてやるぜ。
522名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/05 21:20
オールタイムベストにみられるようにSF界は保守的だけど、
若い頃に受けた感動が忘れられないという点で感傷的でもあるね。
年をくってからの感動はすれてる分、ななめに受け止めてるのかも。
実は投票者は近年のSFを読んでないという罠、もあったりして(w
今やってもオールタイムベストは同じ作品が顔をつらねるのだろうか?
523 ◆gacHaPIROo :02/12/05 21:47
>>522
年齢別のオールタイムベストだと
読書量がやっぱり出て来るんだとおもう。
学生さんたち限定でなんか実験してほしいな。
524名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/05 21:55
ロックとかパンクとか、なんで古くてクモの巣張ってるものに
ばかりたとえるかなあ?(泣
525 ◆gacHaPIROo :02/12/05 22:00
>>524
ちゃうねん。


そいやー、
『サイバーパンク』はあっても『サイバーロック』はねーな。
>>525
もうサイバーはフォークだなー
>>524
SFが古いからに決まってる。
当たり前のツッコミを受けるこっちのが泣ける。
>>526
オモシロイ!
529名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/06 01:20
あー、無知ですまん。「オールタイムベスト」ってのは、いったい何?
パウンドフォーパウンド最強みたいなもんか。
SFマガジンとかが決めてるのそれは?
それともワールドコンとかってので決めるのか?
で、流れからすると、幼年期、扉、ロマンサー、がベスト3なのか?
530名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/06 01:46
おい、『イリーガル・エイリアン』おもしろいじゃぁねぇか。
まだ全部読んでないがな。
>>530
ソウヤースレの139か?
読み終わったらあっちでも報告よろしくな。
532名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/06 23:12
>>529
オールタイムベストは折にふれ雑誌等で公開される企画。98年SFマガジン
2月号で発表された国内版20位をアップしてみる。得点も明記されてるが、
今回順位とタイトル、作家名のみでご勘弁を。投票者は作家を含む業界
関係者と読者から構成。海外作品は99年度版しかわからなかった。

1 果てしなき流れの果てに  小松左京
2 百億の昼と千億の夜  光瀬龍
3 妖星伝  半村良
4 宝石泥棒  山田正紀
5 星界の紋章  森岡浩之
6 あなたの魂に安らぎあれ  神林長平
6 マイナス・ゼロ  広瀬正
8 ハイブリッド・チャイルド  大原まり子
8 復活の日  小松左京
10 銀河英雄伝説  田中芳樹
533名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/06 23:18
<つづき>
11 石の血脈  半村良
12 戦闘妖精・雪風  神林長平
13 日本沈没  小松左京
14 たそがれに還る  光瀬龍
15 神狩り  山田正紀
16 上弦の月を食べる獅子  夢枕獏
17 消滅の光輪  眉村卓
18 産霊山秘録  半村良
18 虚航船団  筒井康隆
20 <グイン・サーガ>シリーズ  栗本薫
20 継ぐのは誰か?  小松左京
534名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/06 23:49
「SFが読みたい」の対談で、こんな発言があった。
スレの流れにそうのでちと紹介。

鏡明  これが(「キリンヤガ」のこと)4位というのは、
     みんなセンチメンタリズムが好きなのかな、やっぱり。
牧眞司 SFのオールタイムベストだって、「アルジャーノンに
     花束を」とか「冷たい方程式」とか「夏への扉」がいつも
     上位に来るから、それと同じでしょ。でも悪いことじゃ
     ないと思うよ。イーガンの長篇より「夏への扉」のほうが
     偉いと僕は思ってるから。


ずれて見づらくなったらゴメン。
>>534
SFを評するのに『偉い』はないよな・・・
536 ◆gacHaPIROo :02/12/06 23:59
>>535
結局、心情が左右するんだし。
それ踏まえて批評を読まないかんってことですな。
>>536
ようするに無視すべきときには無視しろということだな・・・
にしても偉いはショック。小学生みたい。
538 ◆gacHaPIROo :02/12/07 00:03
>>537
無視というか補正ですな。
539名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/07 01:00
>>532-533さんくす。
国産SFあんま読まないのでよく分からないんだが、
国内版みるかぎりでは大御所系偉い人が複数作ランクインして半分以上占めてる。
新しいのは星界と銀英ぐらいか。あ、大原つうのも新しいのかな。
ううむ。こりゃ確かに保守的と言えば保守的か。
海外版だとアシモフ、クラーク、ハインラインで半分取っちゃうのかな。
540名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/07 01:23
偉いって凄いね(W
夏への扉が、当時のSF界においてどの位革新的だったかは知らないが、
イーガンの描く世界への踏み込み方はちょっと凄いと思うぞ。
541名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/07 02:14
イーガンは確かにすごい。
『夏への扉』と較べるとしたら、イーガン作品の40年後の評価を
考えてみなければなるまい。
542名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/07 02:31
イーガンは、順列都市を読むと、サイバーパンクの最果てという感じがす
る。
初期のサイバーパンクは勢いで書いている感じがするが、その世界を、
真面目に検証して描いたのが順列都市という理解をしている。
543名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/07 03:54
ニューロマンサー30pまでで挫折。
ルビがウザ過ぎ、ルビ無し版ない?
544中田英寿司:02/12/07 04:00
そのルビがいいのだが…

順列都市と、夏への扉を比べてみれば、
夏への扉のほうがもっと普遍的な主題を
もつ物語だと思うけどね。だから一般受けがいい。
>532
2000年くらいから日本SFも新人が台頭してきたので(っつーかSFMが大きく扱いだした)、
今集計するとまた違ってくるんじゃないかと思う。
やはりJコレクションって結構重要な叢書なんではないかと。

>518
七人の侍は時代物だから、SFと違って古びる要素がないし。
それに、画造り・キャラ萌え(藁)にあそこまで拘った邦画もそうそうないしなあ。
SFマガジン98年1月号に掲載されたオールタイムベスト海外版を
アップする。「新SFハンドブック」にも掲載されているものだ。
投票者は作家を含む業界関係者、読者からなる319名。
堂々の1位は驚くなかれ、ハインラインのあの作品だ。
98年以降の傑作はどのあたりに順位されるのだろうか?

1 夏への扉  ロバート・R・ハインライン
2 火星年代記  レイ・ブラッドベリ
3 ソラリスの陽のもとに  スタニスワフ・レム
4 虎よ、虎よ!  アルフレッド・ベスター
4 幼年期の終り  アーサー・C・クラーク
6 ハイペリオン  ダン・シモンズ
7 <銀河帝国興亡史>  アイザック・アシモフ
8 地球の長い午後  ブライアン・W・オールディス
9 星を継ぐ者  ジェイムズ・P・ホーガン
10 アルジャーノンに花束を  ダニエル・キイス
<つづき>
11 <ハイペリオン>二部作  ダン・シモンズ
12 アンドロイドは電気羊の夢を見るか?  フィリップ・K・ディック
13 ブラッド・ミュージック  グレッグ・ベア
14 ノーストトリア  コード・ウェイナー・スミス
15 リングワールド  ラニイ・ニーヴン
16 月は無慈悲な夜の女王  ロバート・R・ハインライン
17 ニューロマンサー  ウィリアム・ギブスン
18 竜の卵  ロバート・L・フォワード
19 宇宙船ビーグル号  A・E・ヴァン・ヴォクト
20 エンダーのゲーム  オースン・スコット・カード
20 楽園の泉  アーサー・C・クラーク
22 ユービック  フィリップ・K・ディック
23 暗闇のスキャナー  フィリップ・K・ディック
23 闇の左手  アーシュラ・K・ル・グィン
25 都市と星  アーサー・C・クラーク
548名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/07 21:57
<つづき>
26 エンパイア・スター  サミュエル・R・ディレイニー
27 <デューン>  フランク・ハーバート
28 結晶世界  J・G・バラード
29 <新しい太陽の書>  ジーン・ウルフ
29 カエアンの聖衣  バリントン・J・ベイリー
フィリップ・K・ディック「水蜘蛛計画」(マイノリティ・リポート所収)

内輪ネタの(SFファンにとっては)楽しいSF。恥ずかしながらディックってあまり読んだこと
ないんだけど、ちゃんとSF界に愛着持ってる作家だったんだ、とちょっと驚きました。
ヴォネガットみたいに、あまりSF界を好まない作家だと思ってたんで……。
内容は、まあ、他愛ない感じ。8点。

>546
うわ、ベスト30の中で読んだことあるの7冊だけだ……。
そうか、スキズマトリックス入ってないのね、残念。
98年以降でランクインしそうなのはキリンヤガとイーガンの作品かなあ。
火星三部作とかスティーヴンスンは苦手な人も多そう。
550名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/08 00:24
幼年期はともかく、2001年は入ってないんだ!
一般的な知名度では、クラークの、というよりジャンル全体の代表作なんじゃねえのか?
あと、ハイペリオン。最近はこいつの一人勝ちか。
ああ、あとキリンヤガか。
あとなにがあるんだ。ここに入ってない98年以降の傑作。
イーガンか(w
551名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/08 00:30
おお。火星もあったな。泉重千代ときんさんぎんさんがセクースする話。
ブルー読んでないわけだが、おれはランク外だと思うな。
時代遅れになるのも早そうだ。
552名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/08 13:53
アーサー・C・クラーク「失われた宇宙の旅2001」

映画版・小説版の「2001年宇宙の旅」が完成されるまでに
キューブリックとの共同作業の中で、書かれては捨てられていった
アイデアの断片を集めたフィクションの合間にクラークの覚書を
挟んだ、まさにタイトルどおりの本。
「こういう過程を経て現在の形になったのか」とか「これが映像化されていたら
どんな風になっただろうか?」などと思いながら読むと、非常に面白い。
とくに、短編『地球への遠征』を下敷きにした“人類の夜明け”のパートが
特によかった。完成版の神秘性はないけれども、「幼年期の終わり」にも
通じる叙情性が感じられる。そういえば、ここに出てくる異性人・クリンガーは
どことなく「幼年期」のカレルレンを髣髴とさせる。
正直なところ、小説版「2001年宇宙の旅」より面白かった。

8点
553トリフィド:02/12/10 00:28
-『悪魔の発明』ジュール・ヴェルヌ

う〜む、マッドサイエンティストものの原典。マッドサイエンティ
ストが悪漢に誘拐されて協力させられるタイプの作品の原初のもの
という感じか。

冷戦の時代を経て血で血を洗う現実を知った今となっては、恐るべ
き破壊力を持つ爆弾の発明を巡る各国ののんびりした姿勢などは、
怪訝なまでに純朴で脳天気に見える。

いやはや単純な時代だったことよ。

7点
ジェイムス・アラン・ガードナー「ファイナル・ジェンダー〜神々の翼に乗って〜」

トビー入江では、子供は毎年神々のもとへ行って性別を転換する。
両方の性を経験した上で、20歳になると男女どちらかの性を最終選択するのだ。
主人公フリンの最終性選択の前日。
追放された忌むべき存在の「中性」が科学者とともに現われて、事件がおこる。
やがてフリンはこの世界の成立の隠された真実へと近づいてゆくのだが・・・というお話。

カナダSFだそうだ。
カナダではソウヤーの恐竜ものを以前に読んだ。面白いんだが、ちとのり切れなかった。
マーガレット・アトウッドとかいったか、「侍女の物語」ってのも昔読んだ。
重厚な恐怖社会もので大変に立派な作品だったが、おれのSF心はくすぐられなかった。

これもまあ、決してつまらなくはないんだがな。あんま褒める気がしないなあ。
主人公(今は男)の中で女の自己が突然出て来てしまうあたりは、なかなかいい。
ところがそれが作品全体で読み手にインパクト与えるほどじゃないんだよな。
両方の性を経験できる世界という設定なのに、登場人物の感覚が結構ふつうなんだ。
あるいはそれが作者の狙いなのかもしれないけど。男も女も大差ないじゃん、という。
ストーリーテリング上手いし、話は先に先に引き込んでいくけど、破綻はしない。
結構な実力者なのではないかと思われるだけに、ちと物足りなかった。
あと、この白痴のような邦題はなんだ?こんな副題は、いらん。
6点。
555 :02/12/10 02:34
>>532
谷甲州とかは全く入らないのか(´・ω・`)
556名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/10 02:39
ノルンの永い夢・平谷美樹タンハァハァハァ・ハヤカワJコレ

小松左京というより山田正紀風味。
思いっきり文系なとことか、感傷的な部分とか。
しかしまあ、面白いわ、コレ。
のじりんとか林穣治みたいな、キャラが書き割りってな部分も無くて
(寧ろキャラ立ちで引っ張って行く感じ)
結構な分量だけど2日程で一気に読めた。
唯一、主人公の動機と立場がチト明確でない気がする、そこだけ惜しい。
美樹タンの今後、大いに期待する。ちょっとおまけで
9点 鐵太郎萌え〜

イリーガルエイリアン・ソウヤ−・ハヤカワ文庫
軽い!!いつもより更に軽いな〜と思ったのだが、中年夫婦出てこないからかも。
意外なり中年夫婦の危機効果(w
欠点特になく面白い。暇なときや、買う本を迷ったら読みましょう。
7点
557でへ:02/12/15 14:19
星界の紋章T,U,V ハヤカワJA

オレの若いころはオールタイムベストを手帳に書き付け、それを見ながら
古書店で作品を探したモンでした、、、

スターウォーズ第一作が封切られ、ガンダム、イデオン、
コナン(未来少年ね)が流行り、オタクのタマゴたちが出てきた
あのころ、、、

てなわけで、このスレに出てきたベストの未読作品を、ひとつ
読んでみました。

ほとんど読んでいたけどね。


うーん、人生の半ばを過ぎ、おっさんと化したオレには、いまいち
感情移入できない話でした。
よく書いてあるし、いい作品なんだけどなあ、キャラが立っていない
というか、、、
脇役に、オレみたいなおっさんが感情移入できそうなキャラがたくさん
でるんだけど、イマイチ

7点

そういいながらも、星界の疝気、いや戦旗をしっかり注文しましたけどね。
558名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/16 03:06
「インターゾーン The 3rd Anthology」

イギリスの優秀なセミプロ雑誌のアンソロジー第3集。
とにかく収録作品が多彩で、文学的な作品から、ハードSF、
アイデアストーリー、サイバーパンクからファンタジーまで
入っている。収録作中で既訳なのはブリンの「益病」ぐらいか?
全部いいけど、特にチェリイ・ワイルダーの雰囲気たっぷりの
終末小説「斜陽」、エロチックコメディのステイブルフォード
「性化学」、スワンウィックの驚愕の時間逆行小説「予見」、
英国サイバーパンクの雄エリック・ブラウンの記念すべき
デビュー作「クラッシュバン・ジョーと松果体=禅公式」
あたりがお薦め。
時間物は傑作が多くて、ガーネット「ただ一人の君」
ウィルスン「時の泉」も傑作。特に後者は、
フロリダ半島を発見した実在の人物ポンス・デ・レオンが
現代にタイムワープする話でムードたっぷりの語り口が
素敵。
ぶっ飛んだイラストレーター兼SF作家のRichard Kadreyを
知ったのも収穫だった(Google検索すればホームページに
全作品が載っています)。「さらばヒューストン通り」、
いっちゃってる。
普通のアイデアストーリーだけど、英国協会賞受賞の
ラングフォード「立方根計画」も収録。
パット・マーフィのホラー風味の「愛菜家」も傑作ですね。
マコーリイのファンタジー「カールと小鬼」もドゾアの
年刊アンソロジーに入った傑作。
つまり、外れがないってことで・・・。
残念なのは、アマゾンで見たら既に絶版らしいこと。トホホ。

採点、9点。
559名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/20 08:54
ディック「ユービック」

高校生の頃「まだ人間じゃない」を読んでガッツリ頭にきて以来、
10年近くディックを避けてきた。
これでつまんなかったら、もう二度と読むまいって思って読んだけど、
どっこい面白かった〜。
やっぱり人気者には理由があるんだね。
だから、過去の事は水に流して、またディック読むことにしたよ。

9点!
横からすまんが『ガッツリ頭に来る』のニュアンスと
用法を教えておくれ。すごく気になる。
意味が通らないからガックリの間違いじゃなさそうだし、
新語か方言だと思うのだが。
>>561
ガッツリ? 何語ですか?
言語は進化する
564名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/21 01:21
恩田陸「月の裏側」
いやあ、なめてかかってたけど、面白いねえ。
しかもただのホラーじゃなく、しっかりSFやん。
一発ヒット作を出せば、ベストセラー作家になりそうな
リーダビリティがあるのが強みだ。
人物描写もしっかりしてるし。
こりゃあ他の作品も読まないと。

8点
>>560
東北方面に二種の用法があります。
ひとつは「がっちり」からきて「しっかり」「きっちり」「徹底的に」の意。
もうひとつは「がつん!」のような激突を表すニュアンスで、
「衝撃的に」「いきなり」「痛いくらい」みたいな意味です。
566559:02/12/21 05:06
ガッツリ
鍬かなにかを振り下ろされたような衝撃を、新鮮な言葉で表現しようと
使ってみた「造語」のつもりだったんだけど。
どうやら、知らないうちに高橋某や東北人と集合的無意識というか
精神的マトリクスで通じあってたんだなーと思いまつ(w
ありがとう565。
使うチャンスを狙ってみる。
バクスター「プランク・ゼロ」

ジーリーシリーズの短編集。
小説として上手いとはいえんが
ガジェットやイメージはツボが多くて楽しめた。

表紙のイラストはハードSF!なのじゃなくても
例えばファンタジーな感じでもいけそうな気がする。

7点。
569名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/21 13:58
>>566
おめーが引き篭りじゃねえなら、どこかで耳にしたんだろうよ。
570 ◆gacHaPIROo :02/12/21 20:06
>>569
Ω?
571名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/21 21:01
惑星カレスの魔女

572 ◆gacHaPIROo :02/12/22 03:09
イリーガルエイリアン
ロバート・J・ソイヤー/内田昌之

ひさびさのファースト・コンタクトモノ。
法律関連の知識だけど、
やっぱ日本のモノとはかなり違う印象を得られた。

日本で同じ事件がおこれば、たぶん、
『超法規的処置』で終わってたと思う。
だから、スラップスティックで星新一みたくなるだろう、
また、イギリス人だと推理モノ、本格ミステリーっぽくなっただろうし、
ロシアあたりだと内面との葛藤がどーだこーだとなる予感。

だから、
これはアメリカでしか書けないSFとしては貴重なんだと思う。
ただ、なんかチープな感じがしたのはやっぱSFの読みすぎなのか、漫画の読みすぎなのか・・・・

降伏の儀式と比べてみたので、7点。
573火祭 ◆FIRE4rZZzs :02/12/22 08:05
今、聖刻群龍伝「亢龍の刻2」中央公論新社のを
読んでいるんだが、なんなんだよコレは!?
中央公論新社のアフォが、どこでこんな紙を見つけてきたのか小一時間問い詰めたい。
このカバーが、ちょっと目を放すとクルンクルン巻き巻きしちまうのよ。
困っちゃうなぁ、どうすりゃいいのか。
574 ◆gacHaPIROo :02/12/22 14:29
>>573
中身のはなしちゃうんかい(w
「ダークホルムの闇の君」創元推理文庫
地味な表紙とは違って、ファンタジーの持つイマジネーションの豊かさと、
一方でそれにリアリティを与える描写が面白かったです。
基本はドタバタなんだけど、悲劇的な要素や、現在主流のエピック的な
ファンタジーに対するあてこすりもあって、すごくイギリス的な諧謔にみちてるように思います。
ハヤカワの「疾風魔法大作戦」がツボにはまった人なら即買っても良いのでは
ないかと。
>>575
作者名きぼん。
577575:02/12/23 14:16
「ダークホルムの闇の君」
ダイアナ・ウィン・ジョーンズ 作
浅羽葵子 訳
創元推理文庫
他に同文庫から「九年目の魔法」「わたしが幽霊だった時」が出ている模様。
そちらは未読なのでアレですが。
恩田陸「6番目の小夜子」

デビュー作だけが持ちうる初々しさに満ちた作品。
ホラーとミステリの中間的な内容だが、面白い。
高校生活など遠い昔の話なのに、いつの間にか引き込まれてました。
話としての詰めは甘いんだけど、それを補って余りある魅力があります。

8点
579でへ:02/12/25 00:30
上弦の月を喰べる獅子 夢枕獏 ハヤカワJA

あまり多くはないのだけれど、日本のSFには仏教の宇宙観?を
もとにした作品がいくつかあります。これもその作品の中の
ひとつです。われわれ日本人の大半は無宗教なのですが、知人や
家族の誰かが死ぬと、仏教の儀式(葬式)に参加したり、自分が主催
したりします。だから無宗教とは言えど、心の奥底ではいくらか
仏教徒になっているのでしょうね。

そのせいかこういったSFを読むと、何か自分の奥深くを揺り動かす
というか、考えさせるところが多いです。今の宇宙論と、仏教の
考え方に同じところが多いせいもあるのでしょう。

最後の50ページまではとってもいい話でした、10点をあげても
いいかなと思うくらいに、、、

でも、物語のポイントとなる主人公が答えなければならない問い
の2番目が、私にはあまりに陳腐でしたし、それまでの仏教観を
もとにした展開からは、ピンとこない問いでした。

そのせいで最後は少ししらけました。
これがなかったら、私にとっては、「百億の昼と千億の夜」に
匹敵する作品になったかもしれないのに、、、、

8点
580名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/25 02:15
なぜか今さら「中継ステーション」
クリフォード・D・シマック ハヤカワ文庫

話自体は古いし、甘いし、単純だけど
全体を流れるトーンにはなにか心惹かれるものがあった。
好きだという人の気持ちはよく判る。
でもやっぱり感覚的に古いかなぁ。この人が今生きていたら
ピーター・S・ビーグルみたいな作品を書いていたかも、と思った。

6点
>573
そういうネタなら、瀬名秀明の「あしたのロボット」カバーを
爪でひっかいてみろ!
感熱紙みたいに黒くなるから。

鞄に入れてたら真っ黒になっちゃったよ( ;´Д`)
582名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/25 23:23
スタニスワフ・レム『ソラリスの陽のもとに』

何をいまさらという感じだが、再読。
レムの作品は、小難しいテーマのわりに、エンターテイメントとして非常に優れている。
ケルビンがソラリスへ到着、ギバリャンの死が知らされる。どこかおかしいスナウト・・・と、物語はサスペンスタッチでさくさくと進む。
映画版はこの逆。高い評価をする人もいるが、自分は原作を無駄に冗長にしたとしか思えない。
終盤で少々まとまりに欠けるのが残念。

あと、邦題はあんまりだ。海の話なのに「陽のもとに」はないじゃないか。(原題は単に『ソラリス』)
確かに「ひのもとに」は慣用表現として使うが、ものはSFだ。
軽々しく、惑星の太陽を連想させる語を使うとは、翻訳者の良識を疑うな。

8点
583名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/26 04:04
>>582
> あと、邦題はあんまりだ。
うーん、どうだろうなあ。
おれとしては、それなりに風景のイメージがあっていいかなとも思うけど。
「陽のもとに」ってところに夕暮れのすすけた色を感じさせるんだよな。
例えば「海辺で」だとどちらかというと青っぽいイメージだし。
ケルビンの到着のシーンで、東側っぽい(古いなおれ)すすけた夕暮れ
をイメージしたから題名的にはいいんじゃないかと思う。
584名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/26 04:09
>>580
こいつを漫画化するなら誰かな、萩尾望都か諸星かと
妄想して楽しんだものでした。
585名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/26 04:13
>>572
ちょっとだけ突っ込み。
ソウヤーはカナダ人だよん。
森で待つ少女は日本でいうつかみどころってやつかなあ。

>降伏の儀式
趣味があうかも。
>584
自分は横浜買い出し紀行の人を推薦したい。
587 ◆gacHaPIROo :02/12/27 21:40
言の葉の樹
アーシュラ・K・ル・グィン/小尾芙佐

ル・グィンの長編はひさびさでしたが、
相変わらずのストーリーテラーぶりには惚れ惚れします。

エクーメンとの接触後、いくつかの不幸な事件によって、
伝統文化「語り」を捨てて、文化大革命が進行中の惑星「アカ」。
監察官として派遣されている主人公サティ自身も、
インド系少数民族の末梢として迫害された過去からこの悲劇を見つめていた。
ある日、彼女はアカの伝統文化「語り」を色濃く残す地域、
オズカト-オクザトへの調査行に出ることになるのだが・・・。

明らかに中国の事件やグローバリゼーションとエスニック問題、
人種問題や男女問題にまでひろがる政治的な事実を
客観的にSF化することに成功している、『世界』についてのSF。

ハイリッシュ・ユニバースでなければ語れない物語がここにあります。
もっとル・グィン女史には長生きしてほしい。

9点。もっと長編よこせという意味も込めて。
>>579
谷甲州の「天を越える旅人」読みましたか?
全く似たような仏教SFです。
残り50ページまでは山岳冒険ものとしてもちゃんと読め、
終わりの部分は上弦と同様、まさに科学を仏教に変換している
くだりなんですが、こちらは上手くできていると思いますが。
589579:02/12/28 08:31
>588
ありがとうございます。残念ながらまだ読んでいません。
年末用に購入した本がまだ数冊ありますので。
それを片づけた時点で手に入れようと思います。
590名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/30 20:27
ストルガツキ−『ストーカー』
昨日たまたまBOOKOFFで見つけたので読んでみた…うーん。
これって名作って話だけど、どこがいいのか全然ワカラン。
話の抑揚がなく、何も起こらずに終わってしまった感じです。
そう、タルコフスキーの映画のように…
やっぱベイリー好きにはキツイのかな?
591名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/30 22:46
ストーカー、私も途中で読むの辞めてしまいました。
ベイリーは好きです。
>>583
同意。
漏れの場合は、異星の太陽というイメージがビビッドにわきあがってきて、
タイトルの時点で「ああ異星の話なんだぁ」と読む気構えができる。(うまく言えん)

>>590-591
漏れは、断片的だったり書かれていない情報を、読みながら想像していくって
感じでしたね。
ゾーンを残した存在にとって地球やゾーンはどのように見えたのか、とか。
全編主人公たちの身辺が描かれるだけなので、その余地がある。
時間に余裕があった学生のときに読んだおかげもあるけど。社会人の今だったらどうかな。
593名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/31 00:15
「ドゥームズデイ・ブック」 コニ―・ウィリス 早川書房 95年
これはマジ傑作だと思う。
後半のカタルシスは、同じ年に翻訳された
「ハイペリオンの没落」にも遜色ない。

子供と老人の描写が特に秀逸。とにかく上手い。
「リンカーンの夢」が全然つまらなかったから敬遠してたけど
「航路」も読まねば、と思った。

10点
1年の最後に読む本が大当たりでうれしい。
>>593
To Say Nothing of the Dogはもっと面白いよ!
595名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/31 00:45
そういえば、ウィリスの1999年受賞作Winds of Marble Arch
早く読みたい!
現在入手可能なアンソロジー、短編集には未収録、
無名出版社の「ヒューゴーノミネート1999」に収録されたのみだが
同書は事実上絶版に近い。
初出のアシモフ誌1999ー10/11も入手困難。
アシモフ誌サイトで引用が読めるのみ。
ああっ、早くアンソロジーか短編集に入れてくれ! たまらん!
596名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/31 01:24
カウント・ゼロ/ウィリアム・ギブスン

ブクオフ100円で買った(涙
高校生時分より十年ぶりに再読。
当時は俺、読解力無かったなと再認識。
かろうじてプロットを追う程度だったが
今さらながら詩的な美しさにやられた。
黒丸氏の訳が超絶にかっこいい(合掌)
8点。
それにしてもSFが風俗的にかっこいいなんて時代は
もう来ないよな……多分。
>>596
一部の作家がかっこよかっただけ。
SFやその周りにうごめくファンという名のオタクはいつの時代もダサかったよ。
598名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/31 03:02
>>590-591
まあ、しばらく経ってからもう一度読んでみると、
なにか感じるものがあるかも……。
超有名作品「夏への扉」を三十円で発見したので迷わずゲト
一般に普及しただけあって分り易い作り。
定価では買えなかったかも
600ゲト
601でへ:02/12/31 17:20
祈りの海 グレッグ・イーガン ハヤカワSF

短編集です

イーガンってすごいですね。良いアイデアを持っていて、
それを十分生かした話を書ける人です。筆力があるので
しょうね。

話が深いです、読後に余韻が残り、考えさせられる話が
多いです。
なかでも表題作が一番でしょうか。長編化を希望

9点(再読したら10点になるかも)

こんな面白い本、何で今まで読まなかったかと、過去の
自分を小一時間、、、、(藁
「夏への扉」
正直、あんまり面白くなかったんですけど、これの面白さが分からない
俺がやばいのでしょうか。
あの絵に描いたようなハッピーエンドにはついていけなかった。
603名無しは無慈悲な夜の女王:02/12/31 20:45
ベニー松山の 「風よ。龍に届いているか」 上下刊。
前作「隣り合わせの灰と青春」を上回る、圧倒的文才に脱帽。
604名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/01 00:11
>>602
まあ人それぞれ好みがあるから。
605でへ:03/01/01 22:52
プランク・ゼロ (ジーリー・クロニクル 1)
スティーブン・バクスター ハヤカワSF

これもまた短編集

バクスターの話を読んで面白かった人、これも面白いよ。
としかいえない

でも「リゼール」は良かった。(虚空のリングの一部です)

ほんとは5点だけど、バクスターの未来史を補完する物語なので
6点

バクスターは「虚空のリング」がイチオシ
606名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/03 11:18
プランク・ゼロ読了。
この作者をあまり評価できなくなった。
どれだけ未来になっても太陽系/地球でちまちまやって、たまに銀河系外やリングまで
とびだしてみるような人類、どれだけ未来になっても変わり映えしない人間。
ハードSF設定という免除事項がなければ、スケールだけ広げたがる設定厨の作品。
物理法則だって、ガジェットレベルで、ニーヴンほど効果的に舞台に生かしてないし。
でも、科学法則以外に想像能力のないハードSFコンプレックス人間は賛美するのでしょう。
607名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/03 14:55
>580「中継ステーション」
俺も3ヶ月ほど前読んだけど、こういう6、70年代に訳されたSFはなんかいいね。
安心して読めるって言うか。
俺は70年代にはSFばかり読んでた中高生だった今40代のオヤジだけど、当時なんか固そうなので敬遠していたウォルター・ミラー・ジュニア「黙示録3174年」を最近読んだら意外にユーモラスなのでちょっと驚いた。
お勧めです。8点。
608名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/04 15:20
黙示録3174年はカッコイイ。
その年、鮫は凄く腹を空かせた、だったっけ?
最後の一文たまらなくかっこ良かった。
じっくり味わいながら読める希有な作品。
9点
609名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/04 15:27
>>606
なぜみんな認識しないのだろう?
バクスターという人は、人間を宇宙規模へ拡大するのではないのです。
宇宙を人間規模に縮小する作家なのです。すごくクセのある、変わった、
悪趣味な作家なのです。
610名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/04 16:00
>>601
表題作は長編ディアスポラの番外編だよ
611名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/04 16:05
「航宙軍提督ハリントン」
シリーズ第五巻。いきなり糞つまらなくなった。
まー今までだってたいして面白かったわけじゃないが。
「無限の暗殺者」(『祈りの海』所収)/グレッグ・イーガン

イーガン読むのはこれで三作目なんだが(他に読んだのは「宇宙消失」と
「ルミナス」)……なんか、なんか苦手だ、この作家。
面白いアイデア持ってるのに、なんですぐに引っ込めちゃうんだろう。宇宙
消失も、ようやくヘンなものが色々出てきたなと思ったところで終わっちゃっ
たし。もっと世界がぐちゃぐちゃになる様子を描写して欲しかった。
世界を改変出来るガジェットが出てきても結局個人の問題に着地するあたり、
大変現代的な作家と言えるのかもしれないが……。

3点。
613名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/05 17:23
「中性子星」ラリイ・ニーヴン
面白かったー。
今までこの人の、ヒーロー然としたキャラクターが好きになれなかったんだけど、
今回はなぜだか気にならなかった。
リングワールドのネサスのでてくるはなしも、ネサスの勇姿ががみれて
うれしかったし。

それにしても、表題作はSFファンのリトマス紙みたい。
もし、SF好きじゃないひとがこれいきなり読んだら「なんだこれ?」って
思うと思う。

8点
614でへ:03/01/05 22:08
>610さん
ありがとう! でも翻訳はされてないみたいですね。
615でへ:03/01/05 22:22
デイビィー 荒野の旅 エドガー・パンクボーン 扶桑社

面白かった、現代版ハックルベリー・フィン だそうだが、私には
ハインラインの後期の小説に似た感じがした。
若いころに読んだら、自分のオールタイムベストになったかもしれない。

8点 
616名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/05 23:01
筒井康隆「パプリカ」。読んだのは二度目だが、やはりついついページをめくる指が速くなった。
617名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/06 22:59
私、パプリカは何度読んでも50ページぐらいで飽きてしまい、
それ以上すすめない。
その先が面白いんでしょうか?
618山崎渉:03/01/12 04:01
(^^)
619名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/13 00:21
コニー・ウィリス「女王様でも」のaudibleラジオドラマ

声優の演技が迫力があって面白い。
特に、裁判所書記官ビッシー役の男が間抜けで好演!
強烈な婆さん2人(カレンとトレイシーの母親)の
掛け合いも迫力がある。
ナレーションのハーラン・エリスンの声が渋くていい。

9点
620名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/19 11:21
ソムトウ・スチャリトクル「スターシップと俳句」ハヤカワSF
地上最狂のジャポンSF。
作者インタビューからも分かる通り、分かった上で狂った「不思議の国にっぽん」
をネタにしているという点でサウスパークのチンポコモンのご先祖さまか
7点。
私もパプリカはつんどくになってます。2,3ページは読んだのですが。
>>608
ああ
大好きな作品・・

青い部分にインクをのせて写経する神官たち
もう
わすれらんない
「アイヴォリー」マイク・レズニック

象牙探索アフリカ風味スペースオペラ。
キリンヤガでは作者のアフリカ趣味に少々疑問を持っていたのだが
(よくある薄い日本趣味に近いものをちょっと感じた)、こういうスペオペ
だとそれが良い感じのアクセントになっていて面白かった。
自走道路があったりホログラムが町中に溢れていたり訊けば応える
便利なコンピュータなど、レトロな未来像も作品世界に合っている。

ところで、90年代傑作選に収められていたオルドヴァイ峡谷七景は
この未来史に属するハナシなんだろうか。あの小説ではオルドヴァイ
峡谷の近くで仁王立ちして死んだおっさんが最後のマサイ族となって
いたが、アイヴォリーでは他に最後のマサイ族が出てくるし……。
624山崎渉:03/01/23 03:42
(^^)
625名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/27 11:03
『ミスターX』ピーター・ストラウブ

昔『ジュリアの家』というのを読んで、あまり合わないな、と
思ってそれ以来スルーしてたんですけど、評判よさげなので試しに
読んでみました。

うーん… いまいちでした
上巻はすごく期待させる話の持っていき方で面白かったんですけど
ディテール描写で長く引っ張ったわりにはこんなオチかいっ
遺産相続して大団円かよ、おめでてーなって思っちゃいました

結局アメリカ人って歴史がない分、古い血筋とか血統とかに
あこがれてるだけなんちゃうんかと
ま、そんなこといえばラヴクラフトだってそうだから、
「正しい」オマージュと言えば言えるのかもしれない

7点
626625:03/01/29 00:54
Re: ミスターX
時間おいて自レス読み直してみたら、少し言葉足らずだったので補足

随分けなしましたが伏線の張り方等巧みでミステリーとしては良く出来てます。
ただ、スーパーナチュラルなものの扱い方が好きじゃなかった。主人公は超
自然な事象に遭遇して、恐れたり悩んだりと色々な反応をするのですが、それ
が世俗的物語の予定調和を導くためにのみ奉仕しているように感じられてしまう。
思わせぶりなラストも、だから何?って感じ。
も っ と ぶ っ と ん で ほ し か っ た よ !
(本当はもっと詳しく書きたいのですが、激しくネタバレなので… ケキョーク
言葉足らずだ…)
627名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/29 01:09
>>625-626

ひじょーに参考になりました。
持ってるだけでまだ読んでなかったが、過度の期待をせずに
読むことにします。
そしたらきっと面白く読めるだろう。
(××賞受賞というと、ついつい期待し過ぎて失敗しちゃうからなあ)
628名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/29 02:14
「不確定世界の探偵物語」鏡明
をネットで古本屋のHPを検索して手に入れました
一年前から探していたのですが、運がよかったというか…
もちろん、一気に読みました
評価は 200点です
629名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/29 04:02
「青い虚空」
文春文庫 ジェフリー・ディーバー

・・・ああ、SFじゃないとか面倒な事言わないでくれ!
文中に「ニュー・ロマンサー」出てきたからさあ・・・

主人公が2年ぶりにネットに出て行くとこ、萌え!!
千分の一秒の記述がいいね。
出来れば章題もただの2進数じゃなくて、x86とかのコードにして欲しかった。

読んでみそ。いけてます。
630629:03/01/29 04:04
一般書籍板に立てちゃいました・・・
太陽の闘士/ハヤカワ文庫
ショーン・ウイリアムスなんで期待して読み始めたんですが・・・
これ、アメイジングストーリー連載の復刻ですか(;´Д`)
古すぎだゴラァ

3点
奇遇にも漏れもついこの間「不確定世界の探偵紳士」を吉祥寺の古本屋で発見、
速攻で買ったところでつ。これがシンクロニシティか?
まだ未読だけど、そうかおもしろいのか。期待しつつ読みまする。
633名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/30 00:49
モナリザ・オーヴァードライヴ/Wギブスン/ハヤカワ

前作の多キャラ視点に味しめて失敗か……
もしかして執筆時点でギブスンはこのシリーズ飽きてるじゃないかとか思った
あとアンジイはキャメロン・ディアズの絵しか浮かばん、なんでだろ。
10年ぶりに再読;6点
634名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/30 00:56
>>632
念のため言っておくけど、不確定世界の探偵物語ね
たしか、不確定世界の探偵紳士はエロゲーじゃなかったっけ?
635名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/30 11:40
『傀儡后』読みました。
気持ち悪い。
フェチっぽい事に関しては理解がある方ですが、それを作品に山盛りにしてみましたって感じで。
意図的にやってるとしたら露悪的だし、これが牧野修の趣味だとしたら引いてしまいました。

エヴァっぽく『気持ち悪い』って感じです。
マルレーン・ハウスホーファー 「壁」

 休暇で友人の山荘へ招かれた主人公。
 山荘をとりまく一帯に見えない壁が出来、その向こうでは
 人も動物も死滅している。

 残されたわずかな動物と主人公の女性の、ある種のサバイバル日記
 に近い。事態を一瞬で悟り諦観し、淡々と芋を植えたりしていて、
 ・・・・いいのか?それで。w

 というわけでちょっと変わったSFだったよ。
 ・・・・というか書きたいことのために、無理やり閉鎖空間を
 ひねり出しているだけなので、SFとは呼べないかも。
 
637名無しは無慈悲な夜の女王:03/01/30 22:56
新しいSF ラングドン・ジョーンズ編

うーん、これってSFなの? 普通のちょっと前衛的な小説ばかりじゃん。
難しくて、一回読んだだけではよくわからない作品も多い。
ジョン・スラデックの中編、全然分かりません。
一番分かりやすい作品は「適合する臓器提供者を求めて」という
詩で、皮肉にもこれが一番普通のSFっぽい。
あとは、パメラ・ゾリーンの「心のオランダ」、SFだとは
全然思わないけど、普通に小説として傑作だ。
「宇宙の熱死」超読みてー!!!

あと、なんか野口さんの訳文が荒削りすぎるのも難解さを
加えている要因かもしれない。

あと好きなのは冒頭の「北線の14の駅」あたりかな、
これも全然普通の小説だけど。

あとはジェリー・コーネリアスものが入ってるのが特筆点でしょうか
(北京交点)。

とりあえず1回通読した段階での点数は6点ぐらいでしょうか、
ただ、再読に耐える内容なので、2、3回と回数を重ねる毎に
点数上がりそうな予感がするけど。
>>633
コリンはいいよー、
コリンがでてくるので、好きな小説になってる。
8点あげちゃう。
639名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/04 18:49
「バーサーカー・皆殺し軍団」(フレッド・セイバーヘーゲン)

あらすじからは「殺戮機械と生きるか死ぬかのガチンコ対決」っぽいムードがただよう
(別に間違ってはおらんのだが・・・)
一方で、ローマ人みたいなのが船こいでるし、これは別の本だが、バーサーカーとチェスする話もあるそうなんで、おいおい大丈夫かみたいな感じだったが。
何だ何だ。読んでみたら普通に面白いじゃないか。
>638
そうそう、アレはそういう小説なんだよね。
「モリイキター(・∀・)」とか「鉄人28号キター(・∀・)」とか、そんな感じ。
正直、SFとしてはしょーもない……。
641名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/07 07:38
「七胴落とし」神林長平
凄かったよこれ。
繊細で理知的でクレイジー。
名作だ。
10点
「ソングマスター」 う〜ん、6点?微妙だった。
王の帰還読了。
そびえたつ秀峰のような文学であった。10点。
いま、20年ぶりぐらいに、豊田有恒の「タイムケンネル」読んでる。
ショート集なのであっけなく終わる話が多い。
でもやっぱり「現代人がSFな事態に遭遇する」話が多数なので、
現代部分の描写には時代を感じる。「ゴーゴーを踊る」って、オイ(w
みたいな。
645 ◆gacHaPIROo :03/02/08 05:51
>>642
そー?そりゃ残念。

『ソングマスター』
オースン・スコット・カード/訳 冬川 亘

”魂の歌い手”と呼ばれるソングマスター、その中でもさらに
天才的ソングマスター、アンセットの物語。

萌え萌えの子供描かせたら、
多分SF界ナンバーワンのカードによる、
児童合唱団的マクロス?
これは、けっこー少女漫画ベクトルで描くと
かなりイイ線いくと思うんだが、なんか絶版っぽい。
自分は好きなんすがね、各章の綴り方とか。   8点。
神林長平「あなたの魂に安らぎあれ」

ディック的だけどディックより凄い。
緻密な文体でプロットもきっちりしてるし、
何がいいって、登場人物が日本人名なのがいい(藁
多視点的な複雑な構成をとっているのに、
大きな破綻もなくうまくまとまっており、
とても処女長篇とは思えない完成度、やっぱり
天才なのかな。
前半は少し冗長だと思ったが、後半のスピーディな展開、
どんでん返しの連続、泣かせネタ(舞ちゃんのエピソードとか)
などで帳消し。
ラストもさりげないながら、一筋縄で行かない工夫をしており、
見事。
こういう暗い話をもっとたくさん読んでみたいぞ。

9点
>>606
しのごの言わずに「天の筏」嫁。
あと、
>>ニーヴンほど効果的に舞台に生かしてないし
ここは笑うところか?
648647:03/02/14 17:51
すまん、下の二行は取り消させてくれ。ホーガンとごっちゃにしてたよ・・・。
笑われるのは俺のほうだった。
「プリズム」6点
途中までゼラズニイか光瀬龍か? という感じだが
ラストが陳腐。無理矢理結末つけたみたいな・・・
と思ったら案の定、長篇の形をととのえるため
終章のみ無理に書き下ろしていた。
なんか「流れよ我が涙・・・」みたいな終わり方だな。
アイデアはいいのに、もったいない。
大風呂敷広げながら、陳腐な解決編でちんまりまとまってしまう
本格ミステリ読まされたときの気分に似ている。

「敵は海賊・海賊版」1点
やっぱり駄目だった。これは完全に相性の問題。
このシリーズは、もう読みません。

次は「雪風」読むぞ
「戦闘妖精・雪風」神林長平 9点
いや、凄いね、後半になるにつれ、凄くなっていった。
哀切な「フェアリイ・冬」ラストうま過ぎ!
雪風に片想いする零、人間など不要とばかりに、
勝手に信じがたい行動をとってジャムを撃退する雪風・・・
人間を敵と認識しないジャム・・・
このひねくれた暗さが、とても好き。
メカ描写苦手な私でも、結構夢中です。
(メカ描写苦手な分が、1点引いた分です)
さっそく「グッドラック」に入ります。
「ΑΩ」小林泰三、角川書店

ウルトラマンなのかもしれないが、個人的には「寄生獣」っぽく
感じた。ラストで宇宙人が主人公に選択を迫る場面なんかも
含めて(質問自体は全然違うんだけどね)。敵が行おうとしてい
るのは……人類補完計画?(ひでえ読み方……)

グチャグチャのスプラッタ描写とギャグの融合、アクションシー
ンの格好良さ(最後の変身シーンが(・∀・)イイ!! )、気味悪く上滑
りする主人公達の会話、バクスターばりのオバカハードSF考証。
小林泰三の集大成という感じ。
個人的には、普通の海外ハードSFっぽい「海を見る人」よりも
ずっと面白かった。
SFが読みたい!2003年版

読みマスタ。
今年は日本人作家のブックガイドが充実!
今まで興味のなかったヤングアダルト、ライトノベル系も
ちょっと勉強してみようかな、と思っている。
653名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/18 10:18
>652
なに! もう出てたの!
ベストテン教えてプリーズ。
「真空ダイヤグラム」スティーブン・バクスター、早川書房刊

バクスターはこの「ジーリー・クロニクル」が初読み。
上巻の「プランク・ゼロ」は妙にノリ切れずもたつきながら読了。
「真空ダイヤグラム」も始めはちょっと鈍かったんだが…
表題作でキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
以降はサクサクと進んで先ほど読了。

前半をかったるく感じたものの、満足な読後感。
もう一度、全部通して読み返してみたらどんな印象になるかな、
とか思ってみたり。

関連作も読みたいなぁと思うものの絶版なんですなぁ。
…古本屋巡りすっか。
「あしたのロボット」(瀬名秀明、文藝春秋)

ロボットと人間の関わり、ひいては科学と人間の関連性を
真面目に描いた力作。
ラストのアイデンティティに関する結論は正直言ってあんまり
目新しいものではなかったが、書き方が上手い。
ベクトルが全然違う作品だけど、ようやく《ウェアシリーズ》に匹
敵する正統派ロボットSFが出た感じ。
未解決の謎が多く残るのも、作品のスケール感を上げるのに役
立っていて逆に良かった。

ただ、亜紀への扉は感動しながらも、やっぱりオイオイと思ってし
まった……。いや、題名から予想はついてたんだけどさ。
657名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/22 13:00
「エレガントな宇宙」 ブライアン・グリーン 草思社 
  
 スーパーストリングスが奏でる宇宙のメロディー
  多くの理論物理学の小天才たちを破滅に導く悪魔の旋律
  11次元宇宙とカラビ・ヤウ空間とは
  ブラックホールは素粒子か、はたまた人間原理の行方は
  
  続刊が待ち遠しい
658でへ:03/02/27 00:12
レンズマンシリーズ エドワード・E・スミス 創元SF文庫

銀河パトロール隊 9点(8点だけど復刊記念で+1点)
グレーレンズマン 7点
第2段階レンズマン 8点(7点だけど太陽ビームとイロナポッターで+1点)

訳が良かった、特に1冊目の「銀河パトロール隊」の訳なんぞは
かなり気合が入っていて感動した。
もちろん話の面白さは1級品(のスペースオペラ)

旧訳のファンには、「キメ」のせりふがないのがさびしいけど
良い訳でした。
659名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/27 20:13
「虎よ!虎よ!」アルフレッド・ベスター 9点
地下鉄駅構内の「メトロ文庫(そこにある本を誰が持っていてもよい
/不要本を置いてもいいコーナー)」で入手。
7、8年振りに再読。まったくもって名作。
SFのサブジャンルは詳しくないが、こういうのを「ワイドスクリ-ンバロック」
と言うのだろうか?
660名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/27 22:56
『宇宙のランデヴー4』
物語自体も構成も3流。
ダメ過ぎ。
0.0001点
661名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/27 23:42
レンズマン

十数ページで断念。
なんか闘ってばっかりじゃないかこれ。

漏れ的にゼロ点。
660>661
低レベルの争い
663名無しは無慈悲な夜の女王:03/02/28 07:44
>>661
おじいちゃんの昔話だと思って読め。
浅田次郎『地下鉄(メトロ)に乗って』

タイムスリップもの。
涙ちょちょぎれ本らしいがいまいち。
関係ない浮浪者のおっさんまでタイムスリップしてしまう理由がつかん。
何だかなあという感じ。
神林長平「蒼いくちづけ」
神林にしては短く文もあっさり目で読みやすかった(物足りないって人がいそうだが)
OZの二回目の登場をあそこまで引っ張ったのが面白いと思う(普通ならもっと早く再登場させるだろう)。
タイトルの由来になったと思われるクライマックスシーンが幻想的で美しかった。が、個人的には後日談はいらないと思う。なんだかチープだ。もったいない・・

<<殺してやる>>という思念の書き方に鳥肌立ちました。
薄味でもやはり神林。
全体的にもうちょっと濃くなったら傑作だったと思うのだが・・(あと100P位欲しかった)
うーん9点に限りなく近い8点?






小川一水「導きの星3 災いの空」
>>227にあるやつの続編。
展開が怒涛のようになってきた。今回は飛行機開発から原爆まで。
正しく導くはずだった文明育成が歪み始め、何やら物凄く大きい陰謀が見え隠れする。
視点を変えた(メール欄)のような展開なのかもしれない。
主人公の人物像がより深く描かれ、ヒロインの人工知能達とも複雑な関係に。
完結したら名作SFになる予感。
とりあえず、8点。
667トリフィド:03/03/04 01:01
『九年目の魔法』 D.W.ジョーンズ

ミステリー仕立ての不思議話。
しかしこの世界観って、アチラの文化圏特有で、アチラの文化圏
ではおなじみのものなんでしょうね。形は違えど、例のアレや例
のナニが次々と出てくるって感じなりか?

その世界観を説明なしに前提としているので、おそらく日本の読者と
英国の読者とでは、全く異なる接し方をする本なのだろうな。

わたしも、先だって、フィーストの『フェアリー・テール』を
読んでいなかったら、読後感は「なんのこっちゃ?」だったかも
しれん。

正しく受容するためには、ある種の素養を必要とする作品なり。

7点くらい。
668名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/04 01:12
神々自身読み終わりました。第2部が面白い。私もあんな快感味わいたい。
669名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/04 05:13
本好きちゃんねるにもどうぞ

http://jbbs.shitaraba.com/movie/1973/
670名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/08 15:29
L・スプレイグ・ディ・キャンプ「闇よ落ちるなかれ」

途中まではものすごく面白いんだけど最後でしおしおのパア。
ほろ苦い風味をつけているものの結局はハッピーエンド。駄目。
やはりこの手のタイムスリップものは願望を充足させてはいけない。
あそこは主人公が死んで、現代で川のほとりから時計が見つかるべきところだろ。
671名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/08 15:57
ジョージ・R・R・マーティン『フィーヴァードリーム』

海ならぬ川の男の話。切ないねェ。
吸血鬼像が斬新だとは思わないが、敵役ダモン・ジュリアンの造形は面白かったな。
邪悪の権化というところからもう一歩踏み込んでるんで。

『七王国の玉座』も読みたいが、表紙が恥ずかしいな。
672名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/08 16:05
あれ、ものごっつい汚い水を差し出されて
「かき混ぜて一気に飲めば川の男になれる」とか言われるんだよな。
673名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/08 17:11
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674名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/11 00:05
遅まきながら『プランク・ゼロ』『真空ダイアグラム』を読了。
微妙な人類マンセーな感じが良い。
不況で暗いから、少しでも先の明るいSFが今必要。
『太陽系最後の日』でもまた読むか・・・
>>674
旅立つのか・・・
676名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/12 00:34
20世紀SF6 〜90年代〜 河出文庫
作家はほとんど同じなんだけど、ハヤカワのより面白い。先発の強みって奴?
またかとお思いでしょうが、イーガンのがブッちぎりで良すぎて
マジ泣きしちまったい。うむむむ。
9点・・・10点でもいいのだけど
677名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/12 23:07
>676 同じく河出
「しあわせの理由」を読んだ。恥ずかしながらイーガン初読。
イーガンてテクと人間が書けるんだ。今度は長編よもう。
  泣かなかったけど10点
ランディス「日の下を歩いて」もよかった。
先の読める展開なのに惹きつけられた。
女はつよい。8点。
「イカ星人」/北野勇作

ハグルマ読んだ勢いで再読。
前読んだ時は、いくらなんでもテキトーすぎるなあと思ったんだが、
今回はなんとなく繋がりが見えてきた。
これまでの作品が失われた記憶に関する小説だったとするなら、イ
カ星人は失われ行く/これから先失われるであろう記憶を書いた小説
と言えるかも。北野勇作の新境地?
個人的評価としては、くらげの再生産っぽい「どーなつ」よりも上。
かめくんやザリガニマンみたいな割合カチっとした世界がイカ星人に
イカされまくった世界が「くらげ」や「火星」や「どーなつ」なんだろうか…
そんなことも思った。
8点。
679山崎渉:03/03/13 15:32
(^^)
680名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/13 16:26
「タウゼロ」ポール・アンダースン

面白かった。
時空間的に広大なスケールをまたにかけつつも
宇宙船内の現実的な人間関係に終始。
いいラストでよかったー。
個人的にはもっとガジェットの多い作品の方が好きなんで
8点
681名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/16 12:43
20世紀SFE  河出文庫 950円
 「ケンタウルスの死」 ダン・シモンズ
 ハイペリオンが好きな人は読んだらいい
意見が別れると思うけど、俺はラストがなー
 このころはまだ、エンタテインメントに徹してなかったのかなぁ
 7点
682名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/16 17:33
過負荷都市 神林長平
つまらないとは思わないんだが、先が気になるでもない。
氏の作品の根底が、基本的に同じだからだろうかねぇ
683 名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/16 18:49
神様のパズル 機本 伸司
まず帯の文字に心を惹かれた
『宇宙の作り方分かりますか?』
もちろん分かるはずない
という事で買うしかない
感想は最後の一部分を除けば良作
買ってそんはないと思う
684でへ:03/03/16 22:21
ゲーム・プレーヤー イアン・M・バンクス 角川文庫

うまく書かれた冒険活劇でした。
舞台となっている世界の作りこみも良いし、
クライマックスにむけての話の盛り上げ方もうまい。

表紙と題名でだいぶ損をしているようです。
もったいない。 8点
685名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/17 01:01
Ken MacLeod "The Sky Road"「天空への道」

英国協会賞受賞作。
Deliverance(解放、救出)と呼ばれるカタストロフィ後の未来、
宇宙船打ち上げの船の建造プロジェクトが進行している。
主催するのはtinkerと呼ばれるエリート集団。
主人公は非tinker(outsider)だが、建造工場でバイトをしている。
彼は大学で歴史を学んでおり、「解放」の真相にも興味を持っている。
ある日、tinkerのメリアルという女性と知り合い恋に落ちる。
彼はメリアルらの誘いで、休日の大学に忍び込み「解放」に
関するデータを盗み出すが・・・という「解放後」のパートと、
「解放後」の社会で「解放者」としてあがめられている
女流政治家マイラ・ゴドウィンを主人公とする「解放前」の
パートが交互に進行する。
主人公とメリアルの恋愛を軸に、近未来の地球の複雑怪奇な
政治情勢とマイラの数奇な人生、「解放」やGeorgiの死の真相
の謎解きの面白さ、派手な戦闘シーンとサスペンスフルな展開、
船の進水式から希望に満ちて終わるラストに至るまで、
とにかくサービス満点で飽きさせない。
そして、核になるメリアルとの恋物語には、あっと驚く
オチが・・・(藁
明るくて甘酸っぱいラストが、素敵な余韻を残します。
いい話です。何度でも読み返したい。
翻訳は新潮社あたりをキボンヌ。

10点
「不死鳥の剣 剣と魔法の物語傑作選」中村融 編・河出文庫
収録作品
「サクノスを除いては破るあたわざる堅砦」ロード・ダンセイニ
「不死鳥の剣」ロバート・E・ハワード
「サファイアの女神」ニッツィン・ダイアリス
「ヘルズガルド城」C・L・ムーア
「暗黒の砦」ヘンリー・カットナー
「凄涼の岸」フリッツ・ライバー
「天界の眼」ジャック・ヴァンス
「翡翠男の眼」マイクル・ムアコック

「20世紀SF」に続く、豪華ラインナップのヒロイックファンタジー年代順アンソロジー。
個々の作品はさすがに良く書けてるが、ジャンルの特性か並べるとやや単調な印象も。
次はホラーアンソロジーか?
とりあえず、エルリックに呼び出されても全くやる気のないアリオック(本文ではこの表記)
にいまさらながら笑った。
>>683
俺も読んだ〜。面白かった〜。
9月26日27日あたりでドキドキした。(エロ?)

まあ天才の描き方というのは難しいので、色々と指摘される部分はあるかも知れませんが、
それでも十分、何を書きたいか、訴えたいのか、がよく判る作品ですね。
それにしても主人公はどうやって理学部に受かったのだろうか?

8点。
688名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/21 03:26
まったくだ。いいね、言え言え、もっと言え!
SFマガジン2003年4月号

野尻・小林・牧野氏の小説は面白い。宇宙検閲官のシリーズは、是非もっと
書いて連作短編集化して欲しい。
ウィリスは、えーと、何が面白いの?と。日本人だからそう感じるのかもしれな
いが。林譲治氏の小説は、いつもちょっと古臭い印象を受ける。
飛氏のは苦手な類の設定に見えたので未読。
レビュー欄は、いくらなんでもラノベが多すぎ。しかも殆どSFじゃないようなの
ばかりだし。森山和道のノンフィクション欄を1ページに拡大希望。
人間廃業宣言は、なんかネタが尽きてきた?

総じて、結構レベルの高い号だったんではないかと思いました。
7点。
(てれぽーと欄常連の小笠原という人みたいになってしまった……)
690 ◆gacHaPIROo :03/03/23 13:44
>>689
自分はウィリスのほうが面白かったです。
あのテレビに対するクソ細かい描写と、
病院へのドス黒い憎悪を柔らかくマフィンでくるんだような感じが好きでした。
野尻氏のは面白いけど、別に連載でなくてもいいや、って感じ。
それと意外にSF SCANNERが面白いことを発見。
ウィリスは……すみません、ちょっとここから暴言吐きます。
「大丈夫、誰もあなたの髪なんて気にしてないから」
「『ううん、いくらエイリアンでも、いまのわたしとは交配しないわね。この髪じゃ、
とても無理。』……何?」
「これがローカス賞受賞?ハァ?」
「そもそもウィリスってなんでこんなに自身満々で偉そうなの?」
「こういう類の作品にしては、訳出するの遅すぎないか?(これは早川へ)」
という……。

つまり自分がウィリスあまり好きじゃないってだけなんですわ。
ウィリスのアレは、入院・手術の経験があると
楽しめるかもね。
漏れもすげえ髪洗いたかったもん。

ローカス賞はありえないけど。
つーか、SFMの感想はこっちのスレに書いてあげて…

http://book.2ch.net/test/read.cgi/sf/981391909/
ウィリスのあれは、時事ネタがいっぱい出てくる筒井初期短編が星雲賞
とってるにもかかわらず、英訳不能なのと同じで、翻訳向きの内容じゃ
ないでしょ。
TVのキャスターの名前とか、アメリカ国内限定ネタだろうし。
アメリカ人じゃないと、本当には楽しめないのでは?とおもた。
分からんなりに、ウィリスっぽいので、漏れは結構楽しんだけど。
695名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/26 02:18
すっと積ん読にしてあった図子慧の「媚薬」をやっと読みました。
ふと、目について読み始めたらあっという間に全部読んでしまい、
なぜ今日までほっといたのだろう?と思ったほど
読みやすく、面白かった。

人間が他の生物に乗っ取られる話。
思い出したのは「僕の地下室においで」と「パラサイトイブ」
アリガチといえばありがち、でもわくわく楽しかった。
そこそこいろっぽい描写もあった。


…あれ、ひょっとしてこれは板違い?
696名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/26 03:38
既出ですが「導きの星 1-3」

抑えぎみな描写の中に日本人受けな萌え要素も有り。
実際のところチチュワに萌えてしまった自分はかなりアブない。

8点から9点でどうでしょう?
697名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/26 22:27
ソウヤー「ゴールデン・フリース」
こんな時代になっても、モンティ・パイソンのギャグは廃れてないんだね。
おじさんびっくりしちゃった。

7点でどうかな。
698名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/27 11:36
岬一郎の抵抗 半村良
ぐわー鬱だ・・・面白いけど鬱だー

9てん?
地球の長い午後 ブライアン・W・オールディス

虫とか嫌いな漏れは読んでて気持ち悪くなることこの上なかった。
でも恒星間を行き来する植物には萌えたけど。これがオールタイム
ベストに入ってるのを見ると何か別の読み方があるような気がしてならない。

3点
700名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/28 00:53
オイこそが 700げとー
701名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/28 01:02
ピーター・ストラウブ 『ミスターX』(上・下)創元文庫
おもしろかった。
ラブクラフト、ポー、あとなんだケルーアックとか。
アメリカのいろんな文学的伝統に根ざしたおもしろいもの詰めあわせ。
9点あげるよ。
702名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/28 02:27
ブラッドミュージック

中盤がきもくて恐かった。
ラストはいい感じになって後味すっきりでよかった。
スケールのデカイ話ですね。
8点


人間以上

しょぼい。全然すごそうじゃない。
ただのすこし足りない超能力者じゃん。
2点
>>699
初刊時はね、あそこまでエキゾチックで細部まで造りこまれた架空の生態系って前例がなかったんだよ。
あのむんむんした雰囲気も、生物のネーミングも、大衆受けしない感じのプロットも、突出して新鮮だった。
おかげで、大反響があり、後続に影響を与え、それがまた後続に影響を与えるような
フォロワーをいっぱい産んだのです。
日本なら「宝石泥棒」「アドバード」「ナウシカ」とかな。
おかげでオリジナルのインパクトはかなり低減してしまったわけだ。
704 ◆gacHaPIROo :03/03/28 02:58
>>703
自分は当時のアメリカの事情とかを
人間ではなくて生態系とか世界観で説明してるのが
エポックなのかと思ってました。なるへそ。
705名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/28 19:42
筒井「朝のガスパール」

けっきょく読者の投書を聞き入れて面白い小説を書くのがコンセプトでなくて
批判の実態を書くがテーマだったのね。新聞でやるなよ。
0点
706 ◆gacHaPIROo :03/03/28 19:54
>>705
>新聞でやるなよ。
ワラタ
そこが味噌なんだが。
主人公以外みんな殺すところなんかSFを通り越してロックだよ。
707699:03/03/28 20:49
敵は海賊・海賊版 神林長平

あとがきを読んでスペースオペラといわれるジャンルの作品である
事を知った。面白いこた面白いけどなんかラノベっぽい。ラノベで
高校生活を破壊された漏れとしてはそのラノベっぽいところがちょっと
気にかかってうまくノれなかった。ラノベ読みがSF者になるきっかけ
として薦められるかも。

6点

>>703
レス有難うございます。なんつーか、アレですね、ある作品を最初に
読んで衝撃を受けた人たちの気持ちが、そのフォロワー達の作品に
どっぷりと漬かってからその作品を読んだ人には分からないって
感じでしょうか。読みにくくてすいません。
ここ二十年くらいであらゆるジャンルの表現が飽和していった。
俺がガキのころは、今まで別の場所では見たこともないもの、
一度も表現されたことのないことに頻繁に出会った。
『地球の長い午後』は、ページをめくるごとに驚きながら読んだものだ。
年寄りが「昔はよかった」と繰言を言いたがっているのではなく、
「世界はほんように変わってしまった」という感慨がある。

ほとんど張りぼて書割レベル(言い過ぎ)のSF映画というジャンルにいきなりあらわれた
『二〇〇一年』の衝撃。
セットのなかに実在の企業のロゴを使ってリアリティを演出することや、SFのサウンドトラックに
クラシックを使うという発想さえ驚きの対象だった。

ウルトラマンが存在しない世界で、放映が始まった『ウルトラマン』を初めて見る感動。
マンガの「お約束」が信仰のように染み付き「深読み」という言葉さえ知らなかったガキが出会う『デビルマン』の戦慄。

そのような時代はもう二度と来ないのだろう。
そして、どのような時代がやって来るのだろう?
709 ◆gacHaPIROo :03/03/28 21:59
驚きは忘れた頃にやって来る。
710名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/28 23:29
>>699 >>702
惜し気もなく低い点つけちゃってくれてて、最高に笑った。
人間以上をしょぼいですましてるとこなんか、特に好き。
今後もこの調子で、斬って捨ててくれ(藁
あ、漏れは地球も人間以上も、両方10でし。
でもこんだけ奇麗に斬ってくれれると、かえって爽やかで
嬉しいね。
「ウロボロスの波動」林譲治

文章が硬い、っつーより読みにくい。作者がユーモアのつもりで書いているで
あろう部分がひたすら寒いのもちょっと悲しい。人物造形も半端に漫画チック。
なんか、野尻抱介が小説の神様に思えてしまう程小説としてなってない気が。
もしスターリングの機械/工作シリーズがアナログで連載されてたらこんな感じ
だろうな、と思った。

……批判だらけになったけど、実際にはそこそこ楽しめました。
6点。
712名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/28 23:52
ジョン・ヴァーリィ『ブルー・シャンペン』
最近になって読みもらしていたのに気づいたので買いました。
いいですね。
最初はSFマガジンで「残像」を読んだのかな?
中学生のころだったのでちょっと難解だった。
708さんのいうような衝撃は感じさせないけれど古くならない。
満点はつけない主義なので9点。
713名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/28 23:58
「人間以上」は改訳した方がいいんじゃないの?
714名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/29 00:14
レイ・ブラッドベリ 「塵よりよみがえり」 河出書房新社
 
久々に新作を読んだ。まあ面白かったが・・・。
これからブラッドベリを読む人はこの本から入って欲しくないな。
ブラッドベリはブラッドベリなんだけど、なんか毒が抜けたような感じで6点
715名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/29 00:25
>>711
>機械/工作シリーズ

エンヂニアリングSFでつか?(L
716名無しは無慈悲な夜の女王:03/03/29 18:14
「人間以上」の訳は、やっぱり読みにくいですよね?
私も発狂しそうになった(w
717 ◆gacHaPIROo :03/04/03 19:25
空飛び猫、帰ってきた空飛び猫
(アーシュラ・K・ル=グウィン作、S・P・シンドラー絵、村上春樹訳  講談社)

眠れなくなったとき開くといいかも。
読み厭きたら、甥っ子にでもやればいいし。
巻末の村上春樹氏の翻訳小咄もいい感じ。
ちょっと難を言えば、猫は魚とったりするのかな?とか、
無理のあるところもなくはない。そんだけ。
子供向けなので一応、8点。
>717
うちの猫はよく近所の魚屋から魚とってくるぞ。
719 ◆gacHaPIROo :03/04/04 02:48
>>718
や、川にいる奴。
「SFが読みたい!2003」

全体的に少しマジメすぎるかな。
対談は、どちらの意見にもイマイチ納得出来ないモノあり。
後ろの作家紹介で、喜多哲士の「もうラノベ作家に追い越されたかもしれないが
高千穂遙の業績は偉大だ」(要約)というのは、あんまりじゃないかと少し思った。
あと、米田が載ってないのは……。

点数はつけません。
721名無しは無慈悲な夜の女王:03/04/06 00:58
太陽系最後の日。
A・C・クラーク

膨張する太陽に飲み込まれる直前の地球に
その文明の担い手である知的生命体、人間を救うために
やってきた宇宙人がそこでみたものは・・・

破滅直前の地球の描写は結構面白い。
特に書類の乱れ飛んだ部屋を観察した宇宙人が
このような行動をとった地球人の気持ちを慮るところは
イギリス的ユーモアがあるといえるだろう。

だが、読んでいて目も離せないといえるところは
地下鉄に閉じ込められた宇宙人をすくうという場面のみであり、
正直なところ、ページを埋めるために書かれたのではないかと思われるほど唐突である。

ラスト、あるものを目の前にした宇宙人たちの会話には
多少ニヤッとさせられる。
つまりは感動の傑作というよりはユーモア小品といったところか。

3点
>>721
つーか、文明を数値化できるって感覚が底にあるよな。

俺なら1点
723名無しは無慈悲な夜の女王:03/04/07 14:33
今更ですが海底2万マイル、
面白かったけど魚に詳しくないので
情景を想像するのにちょいときついトコがあった。8点。

この作品の評価ってどんな感じなんですか皆さん。
724名無しは無慈悲な夜の女王:03/04/07 15:07
725名無しは無慈悲な夜の女王:03/04/07 16:04
>>723
そりゃだれもが必ず通る通過儀礼のような作品でしょ
これを面白いと感じないひとはそこでSF道終了。
726 ◆gacHaPIROo :03/04/07 16:54
>>725
開始
>>723
自分は思い出の一品です。
その続きもあるので、ぜひ読んでみてください。
>722
そうだねえ、スキズマトリックス辺りを経た今だと、「頭(・∀・)イイ!! 種族が
人類を正しく“進化”させる」みたいな価値観がちょっと受け入れがたく感
じるのも確か……。

余談だが、スキズマトリックスって王道ど真ん中の力作SFなのに、主に
サイバーパンクという括りで語られるのがちょっと悲しい。
728名無しは無慈悲な夜の女王:03/04/08 21:01
続きっていうか・・・リンクしてるというか。
話自体は別ものです。
『ミステリアス・アイランド(神秘の島)』

知人のアマチュア・ミュージシャンが、
『キャプテン・ネモ』というオルタナな曲を作ったが
この作品の存在はしらなかったらしい。
「ピニェルの振り子」野尻抱介

全然ライトノベルじゃないんですが、ソノラマってそんなモンなのか。
内容は実に面白いです。いつもの野尻作品だと、相当頑張らなければ貫けない
冒険心が社会的に支持されているせいで、その分冒険自体に集中出来るのが
作品に開放感を与えている気が。
キャラクター造形も結構上手くいってるし、続編希望……。

8点
730699:03/04/09 05:20
「スタータイド・ライジング」 デイヴィッド・ブリン

地球の長い午後はダメだったけどこっちの生態系の描写は
非常に面白かった。いくつか変なところはあったけど。
知性化の話は相変わらず面白いけど知性化戦争の訳者あとがき
にもあったように結局は優生学みたいなもんなんだよな。
あと宗教の話も、なんかあれだけ発達した文明にも宗教がある
というのがいかにも西洋的な発想というかそんな感じがしてどうも。
あと列強種族が頭いいのか悪いのか微妙なところもなんか変だった。
いや、非常に面白かったんだけど。

関係ないけどサンダイバーamazonに無いね。読んでないのに。

7点

ちなみに知性化戦争は9点。
731名無しは無慈悲な夜の女王:03/04/10 00:14
>>730

知性化戦争の方がユーモア全開で面白いよね。
スタータイドの方は、ちょっとプロットが単線すぎ。
わるかあないけど。
732名無しは無慈悲な夜の女王:03/04/10 01:04
あ!
>>729
ピニェルは続きが出るって話もあったと思ったが。のじりん今年も一冊でいいので、なんか出してほしい。
「北野勇作どうぶつ図鑑1・2」北野勇作

とんぼが全然出てこないじゃねーか、ってのは置いといて、一番印象に残った
のは「かめさん」。
口あんぐりな超光速理論など、北野勇作のハードな面が強く出ている一編。
最後の方の展開は、「もしかしたらかめくんも元は……」とちょっとゾッとした。
カメリは、なんというか、デュアル文庫で中編にしてほしい。「第一話」だし。

7点。
735名無しは無慈悲な夜の女王:03/04/13 01:14
川端裕人『夏のロケット』

サントリーミステリー大賞受賞ながら、ミステリーとは言いがたい。
テーマがテーマだから、SF文脈がふさわしいと思うが、空想科学でもないんだよね。

純子と「ぼく」の関係に萎え
(「恋人なの?」「そ、そんなんじゃないよ」とか言ったりするところ)
る以外、いい小説。
8点。
736名無しは無慈悲な夜の女王:03/04/13 11:09
夏のロボットよさそうだな。
737名無しは無慈悲な夜の女王:03/04/13 20:54
マイクル・クライトン「プレイ−獲物−」
ナノマシンが自己増殖して暴走。
つーか主人公の主夫っぷりが良い。
SFオタとしてはそっちの方が新鮮だったよ。
スレ立ってないんだね?
738名無しは無慈悲な夜の女王:03/04/14 06:39
ダン・シモンズ「エンディミオン」
すげー複雑な世界観。非常に面白い。これぞSFってカンジ。
個人的にはA・ベティックが好き。
これと比べたらコリン・ウィルソン「スパイダーワールド」なんて屁だな。

「ハイペリオン」「ハイペリオンの没落」は
ドラちゃんの「ブリキのラビリンス」に少々似てるな。
まさかこのスレ住人にドラえもん好きなんていないよな?
いたらごめんよ
739でへ:03/04/15 21:21
ドゥームズデイ・ブック コニー・ウィリス ハヤカワSF1437,1438

おれ、女流作家は好きなんだけど、ウィリスは性にあわない。
最後はそれなりに盛り上がりを見せたけど、現代と中世を
うまく対比して良かったけど、イマイチ面白くなかった。

7点

昔読んだ、「わが愛しき娘たちよ」は、結構面白かったけどね。
ダン・シモンズ 「エンディミオンの覚醒」

徹夜で読み終え、頭クラクラ。「殺戮のチェスゲーム」でも
感じたが、痛みを書くのが上手い作家だなぁ。
エレニア記 読了
7点
742山崎渉:03/04/17 11:26
(^^)
ガーンズバック連続体

一応理系なんで連続体力学の話かな?と思って読んだら
どうやらそうではないようだ。とあるスレでこれをサイバーパンク宣言
と書いてあるのを見たんだが何故コレがそんなものになるのか
分からなかった。とりあえず解釈が定まるまで保留。
>>743
すんません、作者名が抜けてました。言うまでも無いですが
ウィリアム・ギブスンです。
イアン・スチュアート 「2次元より平らな世界」
SFじゃないかもしれないけど、幾何学から物理へと
つなげていくのは面白かった。

7点
イーガン「祈りの海」ハヤカワ文庫
何でこうまで自己同一性にこだわるのだろう。私が私であることを思い知らされてきた身には、このひたむきさが眩しすぎる。
確かにSFとして面白く、文体も明るく読みやすいのは認めるが、読み進む内に段々結末が予想できるようになってきて意外性が少なくなった。
この中で好きなのは「百光年ダイアリー」「無限の暗殺者」
イーガンよ、どうせならもっと屈折してくれ。全体で8点
747山崎渉:03/04/20 06:11
   ∧_∧
  (  ^^ )< ぬるぽ(^^)
748名無しは無慈悲な夜の女王:03/04/20 15:17
ポール・アンダースン『タウ・ゼロ』

すまん、文系にはこの話の核が理解できない・・・
1点
ロバート・ジョーダン「竜王伝説」
長すぎ。登場人物多すぎ。
半分くらいにすればもっと面白かったかもな。6点。

>>748
文型であろうがなかろうが、そんな難しい話じゃないと思うんだが・・・
これを期に少し勉強してみたらええんでないかな
750748:03/04/20 22:52
いや、
「何だかよくわかんなくても、ちゃんと面白く読める作品」と
「何だかよくわかんなかったら、面白さが理解できない作品」というのが、
別に存在してることを悟ったわけだよ。

『星を継ぐもの』とか、詳しくわからんでも面白いんだけど、
『タウ・ゼロ』のアイデアは、理論と心中しているわけで。

むろんこれは本来作品の優劣に関係しないから、1点と書いたのは不適当かもしれないけどね。
>>750
『タウ・ゼロ』を軸にして、自分自身を評価したんでしょ?
「タウゼロ」は、面白かったしアイディアもスゲーって思ったけど、
人物描写がおざなりっていうか、判で押したようなキャラクターばかりなのが
マイナスだったかな。

イーガンも個人的にはそんな印象。ベアとか。
753名無しは無慈悲な夜の女王:03/04/26 16:10
イエスのビデオ 7点
なんでこれがNVやねん。
クリプトノミコンとトレードきぼんヌ
ご都合主義の展開にSF作家キャラが「オレだったらこんな展開は書けん」
と言ったのが一番つぼでした。
754bloom:03/04/26 16:13
755名無しは無慈悲な夜の女王:03/04/26 16:34
756名無しは無慈悲な夜の女王:03/04/27 19:13
アメリカの神々 ニール・ゲイマン

去年のヒューゴ−賞受賞作
さすがベストセラーだけあって、面白かった。
アメリカ国内で、崇められては忘れ去られた古い神々と
現代の神々とが戦争をする・・・(w
というネタだけだと、滅茶苦茶な内容に思えるが、
この神々が人の姿をして暮らしてるという設定や、
いろんなキャラ、ミステリー仕立ての複数のサブストーリーが
絡み合ってて、面白い。
ジャンルで分けると、ファンタジーになるんだろうが、
近頃流行りのジャンルミックスタイプの作品で、分類に
あまり意味がない。
チャド・マリガンという人物が出てくるけど、ジョン・
ブラナーの「ザンジバーに立つ」の登場人物から
とってると思われ。
他にも気付かないいろんな隠しネタが入っていそうで、
再読の楽しみもある。
近々訳されるらしいので期待。

とりあえず9点で。
757_:03/04/27 19:18
「鼠と竜のゲーム」コードウェイナー・スミス

ダメだ、これは受け入れられない……。
「スキャナーに生きがいはない」とか、チェック機構もっとキッチリ作っておけよ!
と読んでいて苛々してしまった。昔のSF特有の、強引なストーリー展開にもげん
なり。周辺のガジェットはさっぱり面白くないし。
格好いいのは分かるけど、いくらなんでも古臭すぎた……。
とりあえず、田中啓文の原点がここらへんにあるだろうことは分かったが。

5点。
759名無しは無慈悲な夜の女王:03/04/29 22:21
漏れも「人類補完機構」シリーズをこれから読もうと思っているが、
そうだな。感想は正直でなきゃ、意味ないな。
俺も補完機構は最近全部読んだが、>>758 とほぼ同じ意見で
どれも俺には合わないと思った。

それでも「スキャナーに生きがいはない」が一番普通の SF っぽくて
楽しめたかな。
761名無しは無慈悲な夜の女王:03/04/30 05:54
12時間かけて読み終わったーーー!
ダン・シモンズ「ハイペリオン」上・下

おもしれー、でもこんな話(というかオムニバス形式?)とは思ってなかった。
幼くなったレイチェルと昔の恋人が遭遇するところには泣いてしまいました・・・

つーか終わってないじゃん!「ハイペリオンの没落」買ってこなければ・・・
8点
762名無しは無慈悲な夜の女王:03/04/30 06:27
763bloom:03/04/30 08:13
764名無しは無慈悲な夜の女王:03/04/30 19:57
ガノメデの優しい巨人
読みやすい
ハイペリオンは一番最初の神父の話を突破できるかどうか、だ。
この100ページが物凄くつらい。
>>765
そうだね、あそこは俺もやばいなーと思いながら読んだ。んで次の軍人の話が
おもしろくて流れに乗って、あとは一気に読ませられたよ。

SFじゃないけどダン・シモンズはサマーオブナイトがおもしろかった。この人は
細かい設定とかより物語を読ませる作家だね。
767名無しは無慈悲な夜の女王:03/04/30 23:08
コニー・ウィリス 「航路」

先に ドゥームスデイ・ブックを読み、わりに良い(10点満点6点ぐらい)
と思ったので思い切って買いました。上下3,600円。

正直どうしてこれが1位なのか(sfが読みたい?かな)分かりませんでした。
なぜこんなものがベスト10なのだ、と思われるようなものが結構選ばれてい
るので仕方ないですが。さすらいの銀河・・・は好きです。

どこが面白くないかというと
・SFっぽくない どっちかというと医療サイコとか医療ミステリとかみたい
・感動した というところがまったくわからず
・タイタニックを皆が見てるはず、と思えなかったし<なわけないだろーって
・脳が作り出す、というのはあまりにも定番だし
・結論は皆が知っている事実だよね。だけどそれを突きつけられたからと
 いってなにか感じるものがあるのか?<人生やっぱ空しいよねって思っちゃう

な、感じでした。

んー。もっとSFらしいSFが読みたい!
「ストーンエイジCOP」藤崎慎吾

SFかと言われると微妙に苦しい気もするけど、亜熱帯化した埼玉の描写が
文句ナシに面白い。コンビニは、なんだかこち亀みたいだけど(藁
また、後半のリアルな気味悪さも出色。ただ、肝心のアレは先に小林泰三が
同じアイディアで書いてたんで、あんまりショッキングでもなかったのが痛い。
総じて満足。主人公の謎解き続編への期待も込めて、

8点。

「殺竜事件」上遠野浩平
……こ、これは富士見ミステリ文庫で出した方が……。
ブギーポップ文法でミステリ書けば普通に面白いのが書けると思うんだけど、
この人。
769名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/01 00:35
『聖なる山の夜明け』

うむむ、『ゴーメンガースト』テイストのファンタジー。
いまいち。

6点
>>765
漏れ、神父の話が一番良かった…
いや実際辛かったけど、オチでひっくり返った。

結局ハイペリオン&没落は、ちょっと肌に合わなかったなー。
みんなおもしろいって言ってるのに、面白さがわからないと悔しい。
771名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/01 02:32
>>765
わたしは神父の話は面白かったが……まあ趣味は色々だからね。
秘境探検モノとか好きじゃないと感度がないのかな。
772名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/01 03:21
『マッカンドルー航宙記』
 話の肝となる宇宙船の動作原理が面白くない。キャラが魅力的でない。
 特に主役のオヤジの口癖らしい「オッホ」が鼻につく。訳がヘタなんかなぁ?
 2点

『ユービック』
 興味深いが面白くない。
 幾つかディックの作品を読んだけど、コレに限らず妙にハマれない。
 俺と作品の間でピンボケしてる感じ。
 7点
773名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/01 03:28
>>772
>俺と作品の間でピンボケしてる感じ。
そういうときは、弊社の新製品〈ユービックサプリ〉をどうぞ!!
774761:03/05/01 03:33
>>771
おもしろくないわけじゃなくて辛かった、ってそれじゃわからないか(w

上下2冊であれだけの厚さの本てのはそれなりにかまえて読むものだと
思うのです(例えばキングのスタンドとかマキャモンの少年時代etc)。
んでそれにしてはつかみがこれか!という辛さ、或いはこれが続くのか、
という感触が最初はありました。ただ次の兵士の話で「こういうことか(いみじくも
あとがきにあった「カンタベリ物語」風)、なるほど」って理解したのですが・・・

ダン・シモンズの名誉のために言っておくなら神父の話がおもしろくなかった
わけではないので念のため。

775sage:03/05/01 06:59
>>767
>結論は皆が知っている事実だよね。

ウィリスのはどうでもいいアイディアを小説技法で壮大な物語にする
やつなので、物語読みにはいいが、アイディア読み(?)には向きません。
そういうやつはおとなしく、バクスターとかラファティとか読んでんろ
ってこった。
あと、メイジー萌えで読むのも可。
sageるの間違えた。
777名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/01 13:10
アタイこそが 777げとー
778名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/01 23:12
>>775
おー、なるほどー。そうだったのですか。アイデアというか自分の
想像の域をこえた世界、を見たさにSF読んでいるもので微妙に
世間からずれちゃうのかも、と自己認識を新たにしました。

ビジョルドとか人類補完機構とか銀河帝国(つまり作者名がいまいち
思い出せず)とかとか、超未来などが好きだからどうも最近自分的
ヒット作に巡り合えず、悩んでます。

メイジー萌え、には一票。
sageた方がいいですか。。
SFの話がなかなかできないので板猿になってしまう。

で、そうそう ゴーガンメースト(SFでないけど)とか、
ハイペリオンとかとかもわりに好きな方です。

あー、世の中の本屋さんが水色背表紙、あるいは薄紫背表紙で
いっぱいになればいいのに。
わき道にそれすぎなので次に新作読んだらまたきます!
見知らぬ明日 小松左京
 盛り上がりに欠ける。
 つうか尻切れトンボな内容に、読後のストレスが増大する。
 そもそもコレってSFなんかチョイ疑問
 3点
781名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/02 00:15
「ゴーガンメースト」
782名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/02 00:26
クロニカ 粕谷知世
クロニックはブライアン・アダムスとブライアンクラーク
漏れもインカ萌えなので、謝辞には共感するし、神=文字
というのもイイんだけどねぇ
木乃伊がへんな訛りで喋りまくるのが萎え〜
6点
>>778
「遠き神々の炎」はどうよ?
>>783
あらやだ<ねかまみたい(^^;。

なんと さすらいの の人の、別の本があったのですね!!!
知らなかった。というか題名は知っていたのに、他の作品と
勘違いして「未読」でした〜〜〜。ラリィニーブンの何かの
シリーズとすっかり勘違いしていた!

薄紫背表紙を探して今週末は本屋へいくぞ♪

教えてくれてありがとうございました。読んだらまた、書きます!
う、 さすらいの ではなく 最果ての、
でしたね。わけのわからないこと書いてしまいました。
遠き〜は最近鶴田表紙に変わっててちょっとびっくり。
正直、彼の描くスキンスーツの女の子はイマイチ精彩を欠くんだよ
なあ……撫荒武吉にしろとは絶対に言わないけどさ。
あ、超未来ですか。
お約束の、「地球の長い午後」とかどうでしょう?それに触発されて
書かれた椎名誠「アド・バード」なんかも手軽でおすすめ。
ブルース・スターリング「スキズマトリクス」はやや近未来色が強い
かな?
宇宙の小石 アシモフ
 帝国は広いとか散々言ってるのに、話が狭い惑星内で終始してるのが
どうも気になる。後半でのオッサンの無敵っぷりが、ちょっとご都合主義っぽい。
 5点
>>784
ていうか、「最果ての・・」は「遠き・・」の続編ともいえるわけだが。
時系列的には前だが。
マイケル・クライトンのプレイ読んどります。現在上の200Pくらい。
今のところ、クライトンにしてはずいぶん読み易くて(゚∀゚)イイ!
790名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/05 02:06
>>787
気持ちはよくわかる。
そこでもう一声、アジモフの人物造形についてもコメントをくだされい。
791名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/05 02:45
神狩り 山田正紀
 古代文字を通して神という存在を暴き出す過程が、最高にゾクゾクする。
 無宗教国家日本ならではのSFだと思う。
 9点

>>790
 アシモフ作品自体、他に神々自身しか読んでないんで一般論は判らないけど、
魅力的とか印象的という人物は出てこない気がする。
 人物がどうのこうのでは無く、世界観でゴリ押しするタイプの作品なんだろう
と思う。それもまた良しなんだけど。
792790:03/05/05 03:09
>>791
レス、ありがとう。おおよそ同意見です。
アシモフの、例えば『永遠の終わり』とか「停滞空間」とかを
読んでいて思ったのですが、あの主人公たちは皆アジモフ本人の
分身なんだろうな、ということです。皆似たり寄ったりだから・・・

かつてF・ライバーが「君の小説には悪人が出てこないね」と
アジモフに言ったそうですが(アジモフ本人が語っている)、
人間に対する関心の持ち方がそもそも違うのだと思います。
そこをどう評価するかですね。
793bloom:03/05/05 03:26
794名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/05 11:38
「私家版鳥類図譜」諸星大二郎 講談社 952円
やっぱり面白い。諸星ワールドは相変わらず楽しい。10点つけたいけど、妖猿伝完結までとっておこうで9点。
稗田礼二郎も見たいし、諸怪志異、紙魚子もいいし、妖猿伝の第二部も早くだして欲しい。
とかいいながら、次は「私家版魚類図譜」をリクエスト。
795:03/05/05 15:01
電撃文庫「冥王と獣のダンス」上遠野浩平
今まで読んだ本でベストかも。そんなに深くはなかったのに。
戦闘、能力、恋愛が軸だが、恋愛がつぼにはまったのか。
最後の終わり方なども余韻が残っていい。
この作者の本は、時間は違ってもすべて同じ「世界」であるという設定も守った。
796_:03/05/05 15:05
797bloom:03/05/05 15:26
798名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/05 17:25
人物造形の甘さは、あの時代の潮流で、アシモフの作品の特性ではないんじゃないかな。

799動画直リン:03/05/05 17:26
800名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/05 18:48
人物造形の達者な海外SF教えてください。
801名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/05 18:52
>792
昔、ルーディ・ラッカーがチャールズ・プラットのインタビューで同じ
こと言ってたな(藁
「あんなに科学的な話を感心して聞いてくれる奴なんていない、「い
いからルーディ、ビールでも飲もうよ」なんてのが関の山さ」(要約)
ってのに笑った。

因みに、アシモフはそれに怒ってアシモフ誌に「ラッカーとかいう奴が
わしを批判している」みたいな文章を書き、ラッカーはそれに謝罪して
後には「思考の道具箱」の推薦文を書いてもらったとか(藁
803 ◆GacHaPR1Us :03/05/05 20:55
>>802
強きに流されるとこなんか
もう激しくラッカーっぽでなんか好き
>>791
「神狩り」を面白いと思う感性は俺の理解を超越してるので
無駄なアドバイスかもしれないが

> アシモフ作品自体、他に神々自身しか読んでないんで一般論は判らないけど、
>魅力的とか印象的という人物は出てこない気がする。

「黒後家蜘蛛の会」をお勧めしたい。SFじゃないけど。
アシモフはエッセイが面白いですよ。
ハヤカワノンフィクションとか。

俺も黒後家は好き。
何が面白いのか良くわからんが、5冊を何度も読み返した(w
806791:03/05/05 22:11
>>804
う〜む、感性が超越とか言われると馬鹿にされているような気になる。
もし、そうでないなら、もうチョイ文章を考えた方が良いよ。
もし、そういう意味なら、それこそ無駄なアドバイスになるから何も言わない。
807名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/05 22:18
>>806
他者から快楽のみを求めても、かなえられるとは限りません。
808名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/05 22:56
凶獣リヴァイアサン ハギンズ 創元SF文庫
一本気な電気工(ブルース・ウィリス)と
社会から疎外された大男(シュワルツネッガー)が
ゴジラ退治をする話。
凶獣はニーヴン他の「アヴァロン」に出てくるグレンデルを彷彿させる。
期待していなかったけど、けっこうな拾いもの。
直訳的な文章が目立つのと、
95年刊行なので、DXUとかペンティアムとかが出てくるのが笑える。
アメリカ人が好きそうな信仰心と家族愛が主題になっているので、
映像化したらヒットしそう。キャストもわかり易すぎ。
そのときにはCGではなく、ぜひ着ぐるみで。原型はコモドドラゴンなので、違和感少ないはず。
8点
809名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/06 01:05
ウォルター・M・ミラー・ジュニア『黙示録3174年』

核戦争で中世以前の状態まで後退した文明が、再び復興に向かう様子を、エピソード三篇を連ねて書く。
個々の話で印象的なシーンはあるんだがなー
片方の頭が意識を持ちつつあるんで、洗礼に来た双頭の老婆とかさ。
ただ修道院を中心に話が進むんで、キリスト教を詳しく知らないと、何だかよくわからんな。
2時間を越えるヨーロッパ映画を観たあとのような気分。

6点
人物造形が達者なSFと言えばギブスンとかヴァーリイは駄目?

俺好みなキャラが出てくるだけかもしれんが。
マイク・レズニックとかダン・シモンズも上手いと思う。
スターリングは基本的には結構上手いんだろうけど、書きたい事詰め込みすぎる
から破綻する事が多い……だがそこが(SFとしては)イイ。
812790:03/05/07 01:36
>>798 さんが指摘していることと関連すると思いますが、
アメリカSFはいわゆるニューウェーブ運動(死語)以降、
確かに小説として多少なりともまっとうになった気がします。

その反面、ちまちました日常生活の延長線上にしか
配置されないような、退屈なSFが増えたという気もしますね。
この辺の事情は、虚構ならざる現実世界の方が相当程度
SFめいてきたこととなにか関係する思うのですけれど、
到底うまく整理できません。

歴史認識として明らかに間違っているようでしたら、
どうか訂正してくださいませ。(そもそもスレ違いか?)
813名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/07 21:21
SF板やミステリ板を見てると、ときどき
「人間が描けていないと小説とは言えない」
みたいなパターンの発言に出くわすね。

>>812
>確かに小説として多少なりともまっとうになった気がします。
の「まっとうに」ってあたりにもそれが見られるわけだが、
これはあれかね、大学で文学部とかに通うとそういう教育を受けるのかな?
理系の人間として質問したい。誰でもいいから回答プリーズ。
おれは工学部だが、「人間が描けていない」ということがある。
コミックにたとえると、キャラの描き分けができていないとか、
デッサンが狂ってるレベルの話だと思うが。
キャラが記号でも成り立つのがSFなわけだが、記号でかまわないと
言うつもりは毛頭ありませんです。
815非814:03/05/07 22:00
あと、「人間が描けていない」が、どのレベルの話かってのがある。
「小松左京の『日本沈没』は、登場人物がストーリーやプロットに
奉仕するコマに過ぎない!人間が描けていない」
というのと、
「公魚の『架空戦記』は、ストーリーがない!
だから人間が描けていない」と言うのは、全然違う話で。
起伏に富んだストーリー&キャラ萌えを多くの作家がちゃんと意識しだしたのは、
ようやっと90年代に入ってからな気がする。
ニューウェーブは、「お前ら、そんなパルプライティングばっかしとらんと、小説に
はこーゆー内宇宙に鋭く迫るような文学的書き方もあんねんで!」みたいな感じ。

>815
そうですね。
SFって、「俺はこれを伝えたいんだ!」という情熱がある場合、(一般的な基準に
照らせば)小説としてマズい方がかえって面白いという側面があると思います。
小松左京とかクラークは勿論、小説としては破綻しまくりの「スキズマトリックス」や
冷めた目で見るとシノプシスレベルでしかない「太陽の簒奪者」なんか該当します
かね。
817名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/08 03:27
ヴァーナーヴィンジの「最果ての銀河船団」読みました。
個人的には前作の「遠き神々の炎」のほうがスケールがでかいし、キャラも親しみが湧いて好きです。
早く続編が読みたいですね。
818 ◆GacHaPR1Us :03/05/08 03:29
イルカの島
アーサー=C=クラーク/著、小野田和子/訳、東京創元社
家出少年ジョニーはふとしたキッカケとちょっとの勇気と少しばかりの出会いによって、
イルカたちの島、イルカ研究所にたどり着いた。
彼とイルカと島の人たちとの交流を通じて語られる少年の勇気の物語。

これ、いい。ジュブナイル、古きよきSFの持つ力が伝わってくる。
これって雑談スレで薦められたのよね、サンクス、名無しさん。
いろんな意味で勇気もらったので10点。
819__:03/05/08 03:43
>>813
「理系の人間として質問したい」というのがわけわからんなあ。
「大学で文学部とかに通うとそういう教育を受けるのかな?」ってのも
意味不明だ。なにやら文科系の人間に対する敵意を感じるけど、
コンプレックスでもあるんですか?よかったら回答プリーズ。
>>812
>この辺の事情は、虚構ならざる現実世界の方が相当程度
>SFめいてきたこととなにか関係する思うのですけれど

それは関係ないでしょう。
人間の本質は一向に変化してないわけだから、
人間描写の必要性も、今も昔も変わっていないはず。

第一、現実世界がSFめいてきた、という指摘はありがちだけど、
SF読んでる人はむしろ反対の認識をもってるんじゃないの?
>>820
ご自分が理系であることに根拠のない優越感をお持ちなんでしょう。
823 ◆GacHaPR1Us :03/05/08 08:07
理系とか文系とかいう時点で間違ってるとは思わないのね。
824名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/08 12:30
スレの趣旨からずれてきてますよ。
825名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/08 13:00
>>822
みじめなやつ!
あわれなやつ!
なさけないやつ!!
826名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/08 13:18
彗星の核へ(下) ブリン・ベンフォード ハヤカワ文庫

上巻から15年ぶり?で下巻を読む。
下巻でスペクタクル満喫できるかと期待した物の、あいかわらず地味。
やっぱ舞台がハレー彗星じゃ、こんなもんだよね。
5点
こんな辺境でつまんない議論してんなやー
もっと広い世界をみろ
「家に棲むもの」小林泰三
イマイチ評判良くないけど、個人的には結構面白かった。
特に表題作のアホさと「お祖父ちゃんの絵」のキモさは特筆モノ。

>821
今も昔も、現在を正しく認識して、それを叩いたりひねったり分解したり
して楽しむのがSFだと思ってます。
829名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/08 19:13
まったく・・・
文系/理系なんて区分は日本独自の(悪い)ものなのに・・・
830813:03/05/08 21:10
>>820
そうやって噛み付いてくるのは、
それこそ御自分のコンプレックスの裏返しではないかな。
私自身が受けたことが無い教育の内容を知りたがることが、
なぜそんなに気に障ったの?

>>829
文系・理系ってのがフレームの素なら、
科学に興味がある人・無い人っていう区分でもいいけどさ。
「人間が描けていない」という批判をする人は、
たいてい作品のサイエンスの側面には言及しないよ。
>>830
>「人間が描けていない」という批判をする人は、
>たいてい作品のサイエンスの側面には言及しないよ。
ここはひとつ、理系のあなたに期待して、統計による裏づけを希望いたします(w
832名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/08 22:40
諸君、不毛な論議をつづける前に、下記をご覧になっていただきたい。
上から二つ目だ。

http://www.tokuma.jp/CGI/disp/list.cgi?genre1=2&genre2=21

人間が描けてるかどうか、文系か理系かなぞ馬鹿馬鹿しくなる。
>>832
ある意味、電波受信してる
SFって文系の人が読むものでしょ
http://book.2ch.net/test/read.cgi/sf/1043615083/
↑このスレに行けよ。
>>830
「言及しない=知識がない」と即断するあたり、やっぱり電波だ。
836名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/09 00:16
>>830
まあまあ。
おたがい、同じ本を一冊読んで意見交換したら。今、手に入りそうなもので。
候補作をお互い出してみたらどう?

スレ的にはそんな感じじゃない?
837名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/09 00:54
読んだ本の感想をageろというのに
838名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/09 01:02
「女神の誓い」
「裁きの門」
「スピリットリング」
839名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/09 01:52
このスレが荒れるって珍しいな。

今、スコ−リア戦史読んでる。
意外に面白いんでびっくり。食わず嫌いはいかんなと思った。
何といってもHなとこがイイw
あの表紙と題名さえ変えてくれれば、レジに持って行くのが
恥ずかしくないんだが・・・あ、原書で読めばいいのか。
SFネタが(無駄に)しっかりしてた>スコーリア戦記
「ニュー・ローズ・ホテル」 ウィリアム・ギブスン ハヤカワ文庫

短編集「クローム襲撃」の中の一編。素晴らしすぎて語る言葉が見つからない。
10点
813 はたんに文学部の女にフラれてやつあたりしてるだけ。
だから、誰も気にしなくてよし。だいたいこんなとこでいきまくなよ。
意見を異にする相手との議論を楽しめるだけの心のゆとりがないんだな、きっと。
精一杯考えて表明した意見に他人から同意してもらえないと、ただそれだけで
自分自身の価値が否定されたような気がして不安になるという事情がたぶんある。
若いうちはまだ何の実績もないから自分に自信を持てといってもなかなか難しいしね。
そのため、ひとから予想外の反論を受けると、ついつい攻撃的になってしまうというわけ。
まあ、若いもんのすることだからたいがいのことは大目に見てやるべし。
マジな話、ここはアーカイヴとして有用なんで論争は他でやって欲しい・・・。
評価に対する論争は歓迎なんだけども。
845名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/10 07:58
もうやめてほしいな。
ブックリストとして使える有益なスレなんだから、
下らない議論で汚さないでほしい。
そういう「中学生日記」みたいな発言は逆効果だと思われ。
宇宙兵物語(今日泊亜蘭)読了。シンプルで面白かった。
後、なんか人間と言うものの捉え方が自分好みだったのかも。
凄く湿っぽいと言うか暖かいと言うか。9点

…この人が書いたほかの本が見つからない。明日も古本屋捜索続行。
スコーリアシリーズはすごく好きですよ。確かに表紙があんなのでは
恥ずかしくてね、分かります。
最後のが出てからしばらくたったからもうそろそろでてもよいころでつ
よね。それとブルーマーズもね<個人的好みですが。
ロバート・J・ソウヤー「さよならダイノサウルス」
ハリウッド映画のノヴェライゼーションといった観じ。
離婚暦のある生物学者が心の傷に耐えながら恐竜絶滅の謎に挑む。
ラストはお約束のアクション・シーンありSFXスペクタクルあり。
まあ、あまり期待しないで読めばアメリカ映画一本分くらいは楽しめるかも。
6点
>>847
今日泊亜蘭が気に入りましたか。いや、懐かしいですね。
他の作品も読んだら、ぜひ感想を聞かせてください。
今日泊亜蘭の評伝が出てるよ。
ttp://www.netdirect.co.jp/search/ISSSchDetail.asp?ISBN=4790503763
初版はわずか700部だそうだ。
852でへ:03/05/11 08:06
イリーガル・エイリアン ロバート・J・ソウヤー ハヤカワSF

最近、レンズマンとか、バクスターの短遍集とか、アイデア
重視のSFを読むことが多かったので、読み出した最初は、
最近の作品にありがちな
「小説的な技巧には凝っているがアイディアはイマイチな
作品」
だと思いながら読んでましたが、ソウヤーはやっぱ読ませ
ますわ、楽しめました。

しかも、最後は3段くらいひねってあって、最後の最後は
まさにSF!
というような展開でしたので、満足しますた。

8点

ちなみに、今まで読んだソウヤーの作品とくらべると、
面白い|アフサン>イリーガル(本書)>ダイノサウルス>>
 ターミナル>ゴールデン>>>スタープレックス|イマイチ

てな感じです。
偶然にもソウヤー『ゴールデン・フリース』
コンピュータ(機械)があんなのでいいのか、と思ったのは、バーサーカー以来だった。
ミステリ面に期待して読んだのは残念だなぁ。
真相以外に【メール欄】とかいう展開があるのか、とちょっと思ってて、物足りなく感じた。
やー、でも悪くないよ。
6点
854名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/11 23:29
>>848
何であんな表紙にしてるんだろう。
ヤングアダルト層を狙ってるのかな?
だったら「早川文庫ヤング」とか、別のシリーズ作ればいいと思う。
一般のSF文庫であれやると、もともとのヤングアダルト層は
最初から「SF文庫」というので敬遠し、20歳以上の
普通の大人のSF読者は、表紙で敬遠する。
ゆえに、売れない(w
それにスコ−リアって内容はハードSFで、
ヤングアダルト層にはちょっとレベル合わないと思う。
今ネビュラ賞をとった「量子の薔薇」を原書で読んでますが、
これも結構面白いですね。
855スレ違いだが:03/05/12 07:06
>854
10年ぐらい前にヤングアダルト向け新レーベル(ハヤカワ文庫HB)を作って
大ゴケしてる。
856名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/12 17:55
連休中に読み終わる予定だったハイペリオン4部作、やっとよみおわりました〜
このスレいる人たちはほとんど読んでると思いますがそれでも「覚醒」には一言、

「おいら涙が止まらんですたい・・・」

なんか急に彼女の声が聞きたくなって、電話したりなんかして(アホ
とにかく感動しますた、こんな小説をいつも読みたいです・・・
>>854
その路線の表紙が続いてるってことは、以前より売れてるんじゃない?
そういや神林作品も軒並みライトノベルっぽい装丁に変更されてるし。
ああいうのが趣味に合わないって人は多いだろうけど(俺もちょっと)、
とにかく若い人に手にとってもらうことが重要と考えればやむをえない。

ソウヤーのスタープレックス読んでます。感想はしばしお待ちを。
858名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/12 23:11
>>855
知りませんでした。時期尚早だったのか、
売り方が下手だったのか。。。後者の気がする。ww

>>857

そうか、売れてるのか、じゃあしゃあないな。
大目に見て、我慢してレジに持って行こう。
当たり前のような顔して持って行けば、あんまり
恥ずかしい思いをしなくて済むし。
正直、エロ本の方がまだ恥ずかしくないです。
エロ本でカモフラージュしようかな。
859名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/13 01:23
「少年トレチア」津原泰水

文章もセンスも好きな作品なんだけど、最後の方がやっぱいまいち。
綺麗に落ちないというか。例えばハーモニカの曲のプロットなんかも、
もうちと効果的に使えたような。
複数のキャラの視点を用いてて、場面場面は上手でいいんだけれど、
全体から眺めた時にそれぞれのバランスが悪く、主題が分散して散漫な印象。
そういう作風といえばそれまでだけど。
文章は、凡百の小説とは比べ様もないくらい上手。

7点
860名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/14 00:09
「飛翔せよ、閃光の虚空へ!」キャサリン・アサロ
史上最強の駆け落ちSF(w
サイバーパンクやナノテク要素も満載のハード・スペオペ・
恋愛エロSF。
欠けているのは、あっと驚く奇想ぐらいだな。
キャラクターはとにかく立ってるね。
ビジョルドよりも好きかも。
主人公ソースコニーの多情でH好きなところ、結構好き(w
戦闘でインポになった婚約者を一度捨てておきながら、
できるようになったと聞くや、すぐに会いに行き、
美人看護婦に焼きもち焼くとこなんか、もう、
身勝手で最高。
第2部で出てくるヤリスだって、結局、体よくやり捨て
されてるし(w
このシリーズ、向こうで人気あるの分かるよ。

8点
861860:03/05/14 00:16
ちなみにSM小説としても楽しめる。(藁
862849:03/05/14 03:26
>>857
「スタープレックス」手元にあるのだけれども
読もうかどうか迷っています。読後感キボンヌ
863名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/14 03:30
>>862
852は暗につまらんから読むなと言ってるな。
読みやすく、軽い。多分2日くらいで読破できるんじゃね?
損はしないと思うが、大傑作とも違う。
そんな感じだったか、スタプレ
865でへ:03/05/14 22:33
スタープレックス読むかどうか迷っている人に、、、

手元にあるのなら、読んだ方が良いんじゃない、もったいないし

そう悪くないよ、tv版のスタートレックみたいだし、軽くサクサクっと
読めるし。

ソウヤーに関しては要求するレベルが高いので、
辛口になっちゃうんだよね、スマソ
オレみたいに、人生半ばを過ぎて、本を読める量が限られてきた
人は別だよ、、でも、そうじゃ無い人は、そんな心配するより、
取りあえず読んだほうが、余計な時間が掛からなくて良いんじゃない?
866名無しさん:03/05/14 22:52
上のほう読んでないんで重なっている人いたら謝ります。
シオドア・スタージョン「人間以上」。
まだ一章の「途方もない白痴」しか読んでませんが。さすがに圧倒的。
いい音楽ダウンロードサイト教えて。
スタープレックスは面白かった。
俺のソーヤー初体験だ。 はじめての相手は(ry

馬鹿SFをシリアスにしたとゆーか。
868862:03/05/15 01:20
皆さん、どうもありがとう。それではとりあえず読んでみます。
>>866
スタージョン「人間以上」私見だけど少女漫画チックだよね。
ていうか、少女漫画がまねたというか。
870 :03/05/15 14:22
ソウヤーの「ターミナルエクスペリメント」はなんか嫌。。
あれは魂だとかミステリー調だとかにだまされては駄目。
”フェミニズムにも理解があるよ”っていう風をした知的で思慮深く、冷静
で格好いい最近の知的エリートの偽善的なお話だと思う。

それともあの落ちとか主人公の行動や思考は逆説として読むべきなのかな?
871名無しさん:03/05/15 15:35
>>869
気持ちわかるわ。
872名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/15 15:37
WarcraftIII デモ 100M

指輪物語のような世界観のRTS
マップ上のモンスターを倒しながら
レベル アイテム スキル 強化しながら敵陣を破壊することが目的。
他のRTS違いRPG要素があって楽しいです。
デモはネット対戦とシングル5つ用意されています。

ムービー
http://www.4gamer.net/store/movie/WarcraftIII.J_PV.exe
http://www.4gamer.net/files/movies/wc3pv.exe
デモ
http://www.4gamer.net/patch/demo/data/wc3.html
ユニット、建物紹介、操作説明
http://atoji0.hp.infoseek.co.jp/
TANAKAくんの戦術指南
http://www.capcom.co.jp/pc/wc3/enjoy_tanaka.html
873名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/15 16:52
>>869
そう聞くと読みたくなった。
恋愛ものですか?
874悪口の続き:03/05/15 18:32
>>870
あの主人公の男はアリーマイラブに出てきた
アリーの元恋人で”男尊女卑のブタ野郎”であることが暴露されて、
その後人格崩壊したあげく死んだ(名前を忘れた)彼にそっくり。
ターミナルがアリーと違うのは、結局主人公の男が傷つかないところ。
傷ついたり、そして死んだりするのは結局他人で、
しかもこの男にとってはハッピーエンドにおわるんじゃなかったっけ?
この作品は哲学的なことを言ってなにか批評性がありそうにみえて、
実は無いと見た。
さっきグーグルで検索してみるとみんなほめてるので、水をかけてみました。
>>873
双子の女の子との、ほのかな恋愛ものです。








嘘。
>>875
嘘かよ!
ロバート・J・ソウヤー『スタープレックス』ハヤカワ文庫SF

巷では「スタートレック」ぽい設定の作品と評されているが、
巨大宇宙船を駆って未知の宙域を探検、とはいうものの、
「ショートカット」なる通路を使っての瞬間移動が基本ゆえ、
残念ながら冒険しているという感覚はそれほど味わえない。
戦闘シーンもあるにはあるが、宇宙船自体非武装なので
当然のことながら血沸き肉踊るような展開とは無縁である。
クライマックスが○○探しというに至っては脱力してしまう。

でも悪くない。ソウヤーの持ち味である、性善説的というか
楽観的というか、そんな思想が前面に押し出されていて、
どこかほのぼのした味わいを感じさせてくれる佳品だった。
ちなみにお約束、中年夫婦の危機もあり。なんだかなあ。

7点
878名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/18 19:46
パトリック・オリアリー『不在の鳥は霧の彼方へ飛ぶ』ハヤカワ文庫SF
神林長平絶賛なので読んでみたが、完璧にハズレ。
読了後に解説読んでも、なんでここまで絶賛なのかわからん。
兄弟の和解の物語なんだが、弟のオレとしてはこの兄弟気持ち悪すぎ。
2点
879 :03/05/18 20:10
レンズマン第1巻読んでる
なかなか読み進まない
やっぱり昔のSFは楽観的だな移動とかが。
 簡単に銀河とか超えるから
「ブラッド・ミュージック」グレッグ・ベア
なんというか、ヌーサイトすげーなー、と。
個人的には、情報理論にもっと分量裂いて突っ込んで欲しかった。あれだけじゃ
よく分かりまへん。
リンパ球とかって確かに小さいけど、量子レベルに比べりゃ人間と大差ないほど
大きい気がするんだけど、どうなんだろう。

人類の進化っつーテーマに関しては、うーん、人間の自由意志で進化していくスキ
ズマトリックスの方が好み。思考宇宙ってのに関しては、もっとアイデンティティの
問題とかに突っ込んで欲しかった。

なんつーか、全体的に惜しい感じ。途中からコロッとバーナードに主役変わってるし。
7点。

>878
むしろ、「こりゃアカンわ!」と思って、神林長平に解説書いてもらった……という可
能性はないだろうか(藁
>>878
俺もこないだ買っちゃったんだよなぁ(´∀`;)
まだ読んでないけど…
882名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/19 00:03
>>880
SARSが流行り出したころ、ブラッド・ミュージックの序盤を思い出したよ・・・。
こわいこわい。
なんか、駄作スレと大して変わらんような気も・・・
「陵辱の魔界」(友成純一)読了。
幻冬舎文庫で読んだんだけど大森望の解説はちょっと大袈裟な気がする。
どうせ皆死ぬんだから内田とか誠とかは生き残る事にしても良い様な気がする。
885 :03/05/19 20:27
イギリスSF傑作選「アザー・エデン」早川文庫より
とりあえずよんだ分から感想を。
タニス・リー「雨にうたれて」
ブライアン・オールディス「キャベツの対価」
どちらも「母」と「娘」の間の愛憎を軸に、
ジェンダー関係と階級・階層関係を巧みに織り込んで
セクシュアリティのタブーにまで踏み込んで描いた傑作。
竹村和子の評論集「愛について」の第三章「あなたを忘れない」
を読んで娘と母の間の関係について考えてみるのもよいかも。
うーーん、深い!
886 :03/05/19 21:04
「アザーエデン」より
クリストファー・エヴァンズ「人生の事実」
異星のコロニをー舞台にして男女の問題を描く、
と解説にはまとめてあるが、フェミニズム小説というよりはむしろ
少年の性への目覚めを寓話的に
描いていると解釈した方がよいかもしれない。

M・ジョン・ハリスン「ささやかな遺産」
うーん、よくわからん・・。読み直してみよう。

イアン・ワトスン「アミールの時計」
解説のいう無生物にとっての神?を描いてるようには思わなかった。
イスラムの世界観とキリスト教の世界観のあいだの断絶
を人類の進化というSF的テーマにかこつけて描いているような。
887名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/20 20:39
>>882
ダーウィンの使者なんか、もっとSARS騒動そっくり。
SHEVAだっけ、なんか名前まで似てるよ(藁
ちょうど今読んでますた。
888名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/20 21:44
アタイこそが 888げとー
889名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/20 23:06
「順列都市」イーガン ハヤカワ文庫
酔っ払いながら、電車の中で読了。
面白かったよ。「幸せの理由」「祈りの海」「宇宙消失」と読んできて一番いい。最初はコピーとかまた得意のアイデンティティものかと思ったが後半は人間原理のせめぎ合いだな。
「宇宙消失」でもそんな感じを受けたけど順列都市の方がはっきりしている。
コンピューターの中の生命はレムなんかでもアイデアはあったと思うが、イーガンはやはり只者ではないな。最後は自己の存在をより強く信じられるものが残る。
そこにはイーガンの当初?の自分が自分であることのこだわりよりも進んだ姿勢が見られる。
これなら次回作に期待がもてる。万物理論だっけ、より人間原理を追求するのか、もっと違った世界を見せてくれるのか期待が大。
とりあえず順列都市に9点
890名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/21 00:05
既に以前に評があるけど
「ドゥームズデイ・ブック」C・ウィリス ハヤカワSF文庫
ストーリーテラーとしての力量は確かなものがあるように思う。
SARSが流行してるだけに「未来篇」のインフルエンザ騒ぎは非常にコワい。タイムリーな時期に読んだもんだw
でもまぁ、中世篇、ここまで悲惨にしなくてもイイじゃん、てのは甘ちゃんですけど。

読後、ストーリー上のある致命的な欠点に気付き、ちょっとガカーリしますた。
この欠点が無ければ、9点あげたいところだけど、う〜ん7点かな。
891名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/21 00:08
>>890
中世篇があそこにまで至るのは、あの状況がもたらした必然だと思うのだが。
「スラン」 ヴァン・ヴォクト ハヤカワ
一気に読破するほど面白かった。
SFというかジュヴナイルでSはガジェットって気もする。
主人公2人の魅力でどんどん読んでけました。
話の落ちはうーむと首をひねりますが、エンディングは好み。
SF入門にぴったりかも。 10点
893名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/21 01:56
>>892
その後「人間以上」「オッドジョン」と読めば、いっぱしのSF者ですなあ。
894NICE!:03/05/21 02:05
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895 ◆GacHaPR1Us :03/05/21 03:17
>>894一瞬、違和感なかったぞ!ゴラァ!!

「不在の鳥は霧の彼方へ飛ぶ」
パトリック・スチュアート/著
仲原尚哉/訳
早川書房
二人の兄弟、マイクとダニエルのとても長い「死」についての物語。

実際、「鳥」がちょっかい掛けなきゃこんなことには…ってちと思う。
神林のとっつぁんが薦めてるのは仮想空間の使い方が
自分に似てるからだけに反応してるんだと思われ。
ハードな設定があるでなし、あ、っと驚く趣向があるでなし、
でもなんか残るものがある作品なので、ちょっととっつきにくいかも。
ただびっくりするのは、あの大雑把なメリケンがこんな作品書くのね、って思ったところ。
読者のマイノリティ化が進んでるんだろうな。 てなわけで8点。嫌いぢゃないのよね。
896bloom:03/05/21 03:24
「遠き神々の炎」

超未来型が読みたい!と言ったらここですすめられなんと「未読」だった
奇跡のような作品(青背表紙および薄紫背表紙の超未来型はすべて読んでる
と思ってました)♪

最果ての、と比べてわずかにこちらの方が好みでした!久々に超未来
を読めて幸せでした。かなりな狭い範囲での超未来ファンなので
わずかに好みからははずれちゃうのですが、最近のちょっとした未来
が舞台のSFばかりな中で、センスオブワンダーにあふれた作品でした。

複合型人格やスクロードライダーとかが良いですね。ファムは最後まで
余り好きになれなかったけども。女子から見れば(--;、好きになっても
ちっとも振り向いてもらえないような切なさを感じちゃうのですよね。
最後の最後に思ったことを彼女に伝えてくれさえしたらなぁ、だなんて
しみじみと。あとスクロードライダーの姿がどうしても「ロリエセイフティ
ロング」とかのシンボルマークの姿を思い浮かべてしまってかわいらしいなぁ、と
思いつつ読んでました。

最果ての、に何点つけたかわすれましたが 7点!

ブルーシェルがブルーシェルが。。。あそこのところでは電車の中で
泣きそうになってしまいました。

うーん、次に超未来ものが読めるのはいつなんだろう 不安。
898名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/22 00:46
「量子の薔薇」キャサリン・アザロ
スコ−リア戦史第6作

奴隷化された田舎の星の娘領主が三角関係の末、
スコ−リア嫡子とくっつき、革命を助けて地球人の
占領軍を追い出すハッピーエンドの話、
と一言でいってしまうと、なんだいつもアザロ節か、
という感じだが・・・
作者あとがきであっという仕掛けがあって、2回楽しめる
作品になっております(w
意味ありげな各章の物理用語の副題が伏線。
なんかウィリスの短編でも、この手のアレゴリーはあったような。
今から、もっかい読み直してみます。
「仕掛け」抜きで純粋に恋愛スペオペとしてみれば、
標準の出来で7点ぐらいだが、仕掛けの面白さで加点し8点。
しかし、アメリカ人って、革命とか、自由のための戦争とか、
ほんと好きだな。
これがネビュラ賞を取ったのは、上記の仕掛けや、スペオペ/
恋愛小説としてのまとまり、異文化交流を描いてるといった
こともさることながら、革命の話だからというのも大きな
加点事由になってるんじゃないかと勝手に思う。

899山崎渉:03/05/22 01:27
━―━―━―━―━―━―━―━―━[JR山崎駅(^^)]━―━―━―━―━―━―━―━―━―
900イー:03/05/22 01:47
牧野修『ルーキー』
久々に、文句なく楽しめるライトノベルですた。
科学と疑似科学、オカルトの相関がおもしろい。
次回は、人形が一体増えるのかな? 掛け合いが楽しみ。
 6点


>不在の鳥は霧の彼方へ飛ぶ
嫌いじゃないけど、認知科学を援用した小説としてはイーガンに、
家族を扱うテーマやストーリーテリングではフランゼンに遠く及ばない。
掘り下げが足りず、また時に冗漫。微妙だなぁ…
901名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/22 05:07
不在の鳥、評判悪いのねん。
902名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/23 02:23
レンズマン新版一巻
ドラマは今読んでもしっかりしてると思うが、アメリカ的思考についてけなかった。
3点
>>902
ついていけないほど思考がアメリカ的だったところってどの辺ですか。
904名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/23 20:21
>>886
カメレスだが「アミールの時計」は、
「人間は機械知性を生み出すためだけの存在だ」って言う事では?

確かに「無生物にとっての神云々」は何か違うと思ったが。
905名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/23 23:05
ベア「ダーウィンの使者」
もう、まだなのかよ、とイライラするぐらいもどかしい
展開が下巻の250ページ位までえんえん続く。
リアリティは申し分ないけど、正直、結構退屈ですた。
ラストはやっぱりSF!なわけだけど、何か
ナンシークレスの無眠人に激似だな・・・
自然発生的な新人類だという点を除くと。
正直、ステラちゃんの生まれてからの活躍の方に
興味の向く私には、この本は結構辛かった。
無眠人みたいに展開の早い方が
エンタテインメントしては好きだな。
ただ、アイデアは面白いと思うけど。

小説として6点
アイデア8点
総合評価7点

絶対、続編の方が面白いと思う。
早く書けよ、って感じ。
906 :03/05/24 00:06
「アザー・エデン」感想の続き
グレアム・チャーノック「フルウッド網」
 ー偶然とは何だと思う?「見慣れない状況の下で見慣れたものを見いだすこと」
 ーでは事故とは何だ?
              「見慣れたものであれ、見慣れないものであれ、たがい
               に相容れない事物や力が出会うことだ。」
いつか応用が効きそうな表現なので、覚えておこう。

ロバート・ホールドストック「スカロウフェル」
何だろうねこれはよく分からんぞ。
スカロウフェルってなんだろう?辞書にはのってないし
907886:03/05/24 01:23
>>904
> >>886
> カメレスだが「アミールの時計」は、
> 「人間は機械知性を生み出すためだけの存在だ」って言う事では?
> 確かに「無生物にとっての神云々」は何か違うと思ったが。
まぁそうなんだが、漏れは
「人間は機械知性を生み出すためだけの存在」というような
人間的価値を超越した価値観の是非みたいなテーマが
あの軽いのりのなかで描かれている、と解釈した。
ただしこの問いがキリスト教とイスラム教のラインで
描かれていることは問題ではないかと。
本文の中で人間的価値の相対化と政治的な独裁とを結びつけて書いている
部分があり、そこにイギリス人である作者の
ある種のオリエンタリズム(?)が現れているのではないかなっていうこと。
908名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/24 23:40
ケリー・リンク「ルイーズのゴースト」(SFM3月号より)

奇妙な味のエロティック・ファンタジイ。SFの要素は皆無だが、
独特の官能的な世界を紡ぎ出していて、質の高さは分かる。
同名の登場人物を2人登場させることがもたらす自我の崩壊感が、
幻想のインパクトをより強めている。
ただ、これ一作だけ読まされても・・・ちょっと欲求不満。
短編集の中の1編だそうなので、他の短編と一緒にまとめて
読んで見たい気がする。
とりあえずこれ1作では7点ぐらいか。
909名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/25 02:12
ハイペリオン四部作読み終わりました。
久々に寝食を忘れて読みふけってしまいました。

個人的には領事がどうなったのかが明かされなかった
のが少し心残り。
でも、魅力的なキャラが満載でよかった!
ソル・ワイントラウブのくだりは泣けてくるし、
聖樹船には乗ってみたくなったし、
読んでいて作者の努力がひしひしと感じられた作品でした。
9.5点。
910_:03/05/25 02:46
911名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/25 09:31
テッド・チャン「地獄とは神の不在なり」(SFM3月号)

イーガンと並ぶスペキュレイティブ・フィクション2強、
チャンのトリプルクラウン作品。
どこからこんなこと思いつくのと言いたくなるような
突飛な奇想から、独自の論理を積み重ねて、読者を
「考えさせ」ながら、いつの間にかぐいぐい引き込み、
ある独自の結論へと導く作風は、イーガンとやや質が異なり、
難解な数学の問題を解くときの快感に近いカタルシスを
与えてくれる。
本作も、前提となる奇想が全くSF的でないと言う点では
「バビロンの塔」などと同様だが、その後に積み重ねられる
論理はスペキュレイティブと言う意味でのSFそのものだ。
既に「理解」「あなたの人生の物語」などでチャンの衝撃を
知っている以上、今さら驚愕とまではいかないが、
他の作家との実力差は如実。
わずか6作の中短編がほとんど全部何かの賞を取っている
実績がすべてを物語っている。
短編集翻訳激しくキボンヌ。

本作の点数は、質的には10点でもよいと思うが、
旧作を超える衝撃とまではいかないので
9点 としておきます。
>>909
エンディミオン読めば心残りも晴れると思われ
>>912
>>909は四部作読み終わったって書いてるから、エンディミオン読了済なんじゃない。
確かに四部通じて、領事の最期ははっきり書かれてないな。
船が領事との会話を再生するところで、亡くなったらしいと想像できるけど。
漏れ的には、読者が想像する余地を残してて、そういう書き方もいい。
アウスターと会って心の負債をおろした後は、名も知れない惑星で
一人ひっそりと過ごして死んでいったイメージ。
じゃなくて
「四部作」読みおわったのよ。>>909
915名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/25 20:31
ブラウン「火星人ゴーホーム」

やっぱり古いですね。
昔、これと「発狂した宇宙」とどっちが好きかで
SFファンの資質が分かれるといったのは、筒井だったと
思うが、基本的なネタ、テーマは全く同じじゃん。
こっちの方が戯画化が極端で、風刺色強い感じはするけど。
根本テーマである唯我論をめぐる議論は、今読むと
さすがに素朴すぎる感じがしますね。
短編向きのテーマですよね。長篇で展開するには
ちょっと。。。な感じ。
ま、クラシックなのでしょうがないかと。

6点
916名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/25 21:30
よく見たらエンディミオンの下巻の後ろのほうに、
ラダマンス・ネメスが二世紀前に領事を殺したと書いてありましたよ。
プロペラ式飛行機を使っている惑星ってどこなんでしょうね?
917912:03/05/25 23:04
4部作って書いてあったか、スマソ。

>>909
作者が気に入ったなら次はサマーオブナイト読んでみたら?
モダンホラーだけどオススメ。
>915
自分が「発狂した宇宙」読んで一番驚いたのは、1ドル2ドルで凄く色々な
ものが買えちゃうことだった(藁
>>918
いつ頃、読んだんでしょうか?
920名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/26 20:22
>>917
レスどうもです(・∀・)
ぜひサマーオブナイト読んで見ます。
荻野目悠樹「デス・タイガー・ライジング」
つまらんかった。
SFとしても恋愛モノとしても面白くない。
SF的燃えもなく、かといってキャラ萌えできるほど
魅力的な登場人物もいない。
ご都合主義満載のオーバーテクノロジー、
陳腐なストーリー、魅力のないキャラクター。
キャラ萌えのない田中芳樹劣化版といった感じ。
3点
>>921('A`)なんだその本・・・
923921:03/05/27 22:30
>922
今月のハヤカワ新刊本
読む前からある程度つまらんだろうことは覚悟してたけど
やっぱり面白くなかった。
作者はライトノベル出身
レーベルが変われば、もう少ししっかりしたSFが読めるかと
少しでも期待した自分がバカでつた
ライトノベル出身だからつまならいのではなく
彼がつまらないのでーす。

ラ板住人より。
もう一つのライトノベル系新刊はこの板的にどうよ?
926山崎渉:03/05/28 16:22
     ∧_∧
ピュ.ー (  ^^ ) <これからも僕を応援して下さいね(^^)。
  =〔~∪ ̄ ̄〕
  = ◎――◎                      山崎渉
927名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/28 18:39

スタートレックファン集まれ
皆でドンドン盛り上げましょう。
スタートレックファンの証明・・
http://tv.2ch.net/test/read.cgi/tv2/999144896/l50
「戦闘妖精・雪風<改>」

読む前にDVDを見たという、ファンの人には申し訳ない状況で読みました。
焦点は、ブッカー少佐が映像と同じくホモくさいのかということだったり(苦笑)。
#いや、あの映像マジで少佐ホモくさいって!( ̄▽ ̄;

で、読み終わったんですが。
そんな心配はなんのその、めちゃめちゃ面白かったっす。
先に映像を見てたおかげで、空戦シーンが想像しやすくて楽しめました。
そして少佐の貧乏くじの引き具合に萌え。

間を空けず、「グッドラック(略)」を読みまっす。
>>890
参考まで、致命的な欠点って何?考えたけど分からん買った。
>>925
マルドゥック・スクランブルのこと?
面白かったけど三部作の一冊目だから、この先に期待する意味で7.5点ぐらい。
でも自分はそれほどSF者じゃないし、
個人的にとても好きな作家のひとりなのですごく贔屓入ってます。
誰かまともな感想よろしく。

あの二人が最後くっついてハッピーエンドはないだろうなぁ・・・
ネズミだもんな・・・幸せになって欲しいけど。
「不在の鳥は霧のかなたに」<適当かもしれません

うむ。読む前から、いや、買う前からダメかもしれん、買うのやめよう
とか思ってた本でした。

ですが、こちらで評を読んで「少しは面白いところがあるかもしれない」
(ましてや水色背表紙でマンガじゃないのはたまにしかでないんだし)
と思い直して読みました。

趣味から行くとかなりはずれるけど、でも 5点<高くつけたつもり。

読む前の予感よりはかなり引き込まれました。航路よりはいいと思います。
似たようなテーマだけどやっぱしんじゃうけど、でも、何かまだ楽しい
明るい、気持ちいい、と思います。

レイチェルがどうなってるかだけ、知りたかったな。
932 :03/05/30 23:43
アザー・エデンをようやく全部読み終わる。
マイクル・ムアコック「凍り付いた枢機卿」
ギャリー・キルワース「掌編三題」、R・M・ラミング「神聖」
の三つは読みづらく、いまいち何を言いたいのか分からなかったのでパス。

デイヴィッド・S・ガーネット「月光団」
早川SF文庫にはまるで似つかわしくない村上春樹っぽい?小じゃれたふつう小説。
夫婦の日常に生じたずれとすれ違いを月光団という
SF的なイメージに重ねて解釈する。漏れも流し台でファックしたいな

デイヴィッド・ラングフォード「砂と廃墟と黄金の地で」
”十世紀以上もの間にまとめ上げられた人生哲学”でも、
コントロールされた機械の体でも
「男」の本質に変わりはないということか。
933 :03/05/31 00:12
「アザーエデン」の続き、
キース・ロバーツ「笛吹の呼び声」
同じ作者の「パヴァーヌ」を買ってきたので後であわせて感想をかこう。

リサ・タトル「きず」
これはうまいね。文句なしの傑作。こんなの一度書いてみたい。
文字通り”女になる”ことにおそれる男の姿を通じて男と女の間の
愛の権力性が浮き彫りにされている。
これはオッサンが”女にされる”話なんだけど、
こういう状況は現実の成長過程に見られるわけで、
ふつうの物語にも使えるのではないかな。
934名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/31 01:22
「ユービック スクリーンプレイ」PDK ハヤカワ文庫
大昔に「ユービック」読んで内容忘れてたけど、この本でところどころ思い出した。結構面白い。短編以外のディック入門としては、案外おすすめかも?
だけどなんでディックの本て解説が多いんだろ。正直、大瀧あたりから解説だか評論だかうざい。その分要らないから安くしろ。自分が読んだ本ぐらい自分で判断するわぁ。それから、活字も小さく、行間も狭くして、本をもっと薄くしろ。
だけどディックには責任ないから8点。
935動画直リン:03/05/31 01:25
>>931
航路には死後の世界は出てきませんがなにか?

しまった。ネタばれだ。
937名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/31 19:57
「ゲイトウェイ」フレデリック・ポール
何かあらすじと内容が全然マッチしてないような気がする。
ワクワク感をあおるあらすじにもかかわらず、主人公全然旅立とうとしないし・・・
ヒーチー人の残した文化のディテイルは面白かったけどねー

微妙なんで6点
938名無しは無慈悲な夜の女王:03/05/31 23:21
漏れはスレイヤーズ呼んでますが何か?
ミリーナたん・・・・゚・(ノД`)・゚・
なんか創元から出てるUFO 小説読んだ人いますか?
訳者あとがきが妙に鼻息荒くて……。
>>939 読み終わりました。
異星人情報局 ジャック・ヴァレ
新しい切り口でUFOネタを扱った小説。
新しいっていっても、UFO現象学(藁)としてはありがちかも。
とりあえず、訳者あとがきの「UFOを馬鹿にしているSFファソ」に読んでほしい
ってのは理解できます。ただし、そんなやつがどれだけいるのか知らんけど。
情報戦部分だけで描き切れていたら、もっと高得点なのだが。
6点
941名無しは無慈悲な夜の女王:03/06/01 23:32
ルグイン「言の葉の樹」

つまらんかった。
蜿蜒アカ人の「語り」を研究するだけという内容。
肝心のその内容も、驚くようなもんでもないし・・・
異なる文化体系の思考様式を理解するというテーマ自体は、
70年代作品とそう変わってないと思うが・・・
なんというか、ぐいぐい引き込むオーラのようなものが
消えてるね。
後半、若干ストーリーに動きがあるものの、あまりに抑揚なさ過ぎ。
これなら、レウ゛ィストロースの方が娯楽性が高い。

2点
942890:03/06/02 00:08
>929
下巻に入って第3部の直前に判明するアレだけど、その状況なら例えXXXがXXXを目撃したとしても、
絶対看病なんかしないんじゃないか、ということ。少なくともギョーム一家を説得できんでしょう。
高熱出してうわごと言う得体のしれない娘を、面倒みろとは。
当時まるっきり病気の知識がないわけじゃなく、とにかく逃げろということだけは分かっていた
みたいだし。

ただ漏れがあとから、ストーリーの組み立てで上手いと思ったのは、最初に亡くなるXXXね。XXXを
最初にすることで、もうあとは誰がどうなろうが、という形に持ち込める。逆だったらさすがに
読者も許さんでしょう。
テーマが別のところにあるとしても、ね。
943名無しは無慈悲な夜の女王:03/06/02 00:24
>>941
うむ。ルグィン本格的に枯れてきたなって感じだ。
『オールウェイズ〜』で全力出しきったか・・・
944名無しは無慈悲な夜の女王:03/06/02 00:26
「消えた少年たち」オースン・スコット・カード
長編版のほうです。もともと短編があって、それを長編化したらしいのですが、
未読です。SFじゃないと言われるかもしれませんが、とりあえずエンダー
シリーズもあるので……。

とにかく読後、こんな最低の気分になった本は久々。読むんじゃ、なかった。
小さいお子さんをお持ちの方は、要注意。図書館の本じゃなければ、燃やして
しまったかも。ラストまでの描写力やストーリーの運びはグイグイ読ませて、
絶好調なのに、なにこのラスト。ひどい。
「生きる力がムクムク湧いてくる」と書評した北上次郎、どこがやねん!
点数? 私的にはマイナス10点。
945939:03/06/02 12:33
>940
有り難うございます。
ハヤカワだと、むしろNV で出る感じなのかな?
近いウチに読んでみます。
946名無しは無慈悲な夜の女王:03/06/02 22:23
>>943

この枯れぶりは、股関節炎発症後のナリタブライアンを彷佛とさせる。
ジャンルは違えど、同じ三冠同士だし(藁
947名無しは無慈悲な夜の女王:03/06/05 20:08
「宝石世界へ」テッド・ホワイト

微妙。分量的にもアイデアの扱い的にも、すごく食い足りない。
でも冒頭のペーパークラフト化した電車とか(シートの下の「のりしろ」にワラタ)、
ジェット機に変形する飛行船とか、結構ツボ。

主人公のおっさんとキムの仲が中心っぽかったのは、
何か期待していたのと違ったけど、キライじゃないのでまあいい。
甘めに7点。
>>944
まあ、カードはそれでなくても好き嫌いの分かれる作家ですからね〜。

私は逆に、あのラストに猛烈感動したクチ。>消えた少年たち
「生きる力がムクムク湧いてくる」かどうかはともかく、
最後は読みながら、恥も外聞もなく泣きじゃくってました。
数あるカード作品の中でも、私的にベスト3に入れたい一作です。

採点はもちろん10点(本当は100点ぐらいつけたい…)。
世の中、こんな香具師もいるってことで。
>947
あ、わかる。ディックみたいな狂気の不条理劇を期待していると肩すかし
くらう感じ。でもSFとしちゃB級だけど、お話としては好きです。
個人的には、CGが発達した今こそ映画化してほしい作品。
950名無しは無慈悲な夜の女王:03/06/08 22:05
R・J・ソウヤー「スタープレックス」

バカSFと割り切って読まんと読破するのがちょとしんどい。
全体的にごちゃごちゃと話を詰め込み過ぎで、いったい
何を読まされているのかと読んでいていらいらさせられる。
もっとテーマを絞って分量を三分の二くらいにしたら、
だいぶ読みやすくなるかも。

最初、駄作スレに書こうかと思ったくらい突込みどころ
満載なのだが、この能天気さが期せずしてほのぼのした
雰囲気をかもし出していて、あるいは好評なのかもしれん、
と思い直すことにした。

それにしても、今どきこんな話を長々と書くなんて……
4点
951名無しは無慈悲な夜の女王:03/06/08 22:08
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  / _,. -'" /___∧___/  /~ ̄ ̄ / _/  /   ヽ./  ̄S E T S U'      ̄//         /
   ̄                  ̄ ̄ ̄  /__/T H E S N A T C H E R   /二´7   /7   /
                                     _,--,_/....,....,______//  /--'   /
                                    7 ./コ / / ,/ // ̄~  / /    /
                                    ヽ二77`'''"_/ ヽ__/  /______/
まんが喫茶でA犬 全三巻読みますた。
チャンピオンは、SFバイオレンス漫画をすぐに打ち切っては
またすぐ始めるのでなんとかしてほしいれす。
とりあえずA犬は7点としておきまふ。
アーサー・C・クラーク『2001年宇宙の旅』

実は映画の内容を知らない。
子どものころ深夜映画でちらっと見て、ハルというコンピュータが反逆する部分だけは覚えていたが。
ヘタに知識がないからよかったのだろう、非常に面白かった。
『幼年期の終わり』は先入観ばかり先に立ってて楽しめなかったから。

クラークはかたそうなイメージがあったけど、未知の世界に対するあこがれや脅威を、叙情性豊かに書いてて、いい味をかもし出してる。
ヒトザル、月にいる博士、宇宙船のパートが独立し、全体でまとまっているとは言いがたいのが惜しいが・・・
300ページに足りないのにもかかわらず、このスケールの大きさは何だろう。
今なら500ページ超は当たり前、下手したら上下巻で出てる内容だ。
それが逆に新鮮な印象だった。
8点

次は『宇宙船ビーグル号』か『重力が衰えるとき』を読む予定。
2010もどぞ。
スケールは前作よか小さいけど、俺的にはオールタイムでベスト5入りくらい好き。
その続編はイマイチ。
956名無しは無慈悲な夜の女王:03/06/12 01:12
>>955
オールタイムでベスト5くらい!
そんなに良かったの? どの辺が?
いや、ボーマンとHALのところは来るだろう。
ふむ・・・そういうものかな。
959イー:03/06/12 02:22
小林恭二『カブキの日』(新潮文庫)
歌舞伎が大変な人気と政治力を持つようになった架空の日本のお話。
虚構を描きながら、歌舞伎の歴史を辿る構図が秀逸ですた。
主人公の少女・蕪と月彦の冒険は、宮崎駿や酒見賢一作品に通じる魅力に溢れ、
一気に読み切りました。
7点
960名無しは無慈悲な夜の女王:03/06/12 03:27
>>957
来るって、どういう風に来るの?
「宇宙の戦士」
映画がクソで、原作は良いと聞いたが正直微妙。4点っす。
「人類狩り」
クーンツのテンプレ通りの作品。「追跡者」の絡みより
生物兵器みたいなやつとの戦闘がおもろかった。
ラストは(゚Д゚)ポカーンな展開。100ページくらい
落っこちてるんじゃないかつうくらいのたたみかけ。
でもレオたんハァハァだったから6点
次スレよろ
>>961
もうちょいちゃんと感想書けや!
4点でも3点でも良いが、どうしてその点なのかを書かないと意味ないぞ。
965名無しは無慈悲な夜の女王:03/06/16 03:24
テンプレどうしよ?
評価点数は10点満点。というのを入れてください。

例として挙げるなら、過去ログのうまい書評を1に貼るのはどう?
967名無しは無慈悲な夜の女王:03/06/16 08:46
バトラー「タラントの寓話」
面白かった。最後の宇宙船で宇宙に出て行くところがこれぞ
SFって感じで満足。姉弟、母娘の再会劇と複雑な心理の動きが
うまくストーリーと絡み合って、ラストのドラマ性を高めている。
それと中盤の暴力と抑圧と残虐シーン(救済者に首輪をはめられ
拘禁されるところ)はさすがの迫力。
前作でもこういう場面はあったけど相変わらず凄い。
ネビュラ賞も納得。宇宙に出て行ってからの続編も読んでみたいな。
題名の「タラント」というのは聖書の逸話から。
ラストに引用あり。

8点
スレタイ案

今日読んだSF・FT・HRの感想:2冊目
オースン・スコット・カード「死者の代弁者」「ゼノサイド」「エンダーズ・シャドウ」

「死者の代弁者」は非常に良い。異星生物とのコミュニケーションを真っ向から
かいていて良い。ただ、途中のエンダーの演説にはちょっと引く。やっぱり作者が
モルモンな人だからだろうか。あそこまでやらんでもいいような気がするのだが。
「ゼノサイド」は上の続きなんだけど話が哲学というか形而上の方へ行ったきり
戻ってこないので非常に読み難い。でも、人間関係の描写は流石この作者と
思わせるねちっこいけど不思議としつこさはない素晴らしい文章。緊張感のある
シーンがあまり出てこなかったのが不満といえば不満かも。エンダーもあまり
活躍してないし。
「エンダーズ・シャドウ」は「エンダーのゲーム」の姉妹編だった。だったらタイトルも
「エンダーの影」で合わせろよと思ったがそんなことはどうでもいいくらいに
素晴らしい小説だった。すべてのシリーズに共通するままならない人間関係も
炸裂していて読んでて気の毒になるくらいだ。「エンダーのゲーム」では語られ
なかった『ゲーム』の細部を主人公の目を通して描写している様はもうたまらない
ほど良かった。途中から「エンダーのゲーム」を引っ張り出してきて平行させて
読んだ。続編が楽しみ。

「死者の代弁者」 9点
「ゼノサイド」 7点
「エンダーズ・シャドウ」 8点(エンダーのゲームと併せると10点)
970名無しは無慈悲な夜の女王:03/06/16 19:00
>>966
いや、私は1の例『木星買います』でいいと思うよ。
例えば、切り口の鋭い書評なんかを1に持ってくると、感心はするだろうが、いざ自分が書くだんになると、腰が引けてしまう人も出てくるはず。
逆に文章が砕けすぎてても、まじめな書評をやりたい人にはつまらないだろう。
その点、1は簡易簡潔で、例としてふさわしい。
だいいちスレを1000に到達させた実績があるわけだし。
6点のあとに(10点満点で)とだけ書いておき、あとは前スレを貼り付けるくらいでいいんじゃない?
有志が何人か書き込んだら、みんな真似してついてくると思うよ。
972971:03/06/16 19:10
ごめん、遅かったね。
じゃあ何か適当な書き込みをしてくるか・・・
973名無しは無慈悲な夜の女王:03/06/28 09:28
シャドウランド(ストラウブ)

難しすぎてよくわからんかった。
読むのに1か月かかった。疲れた。
何より感情移入できる登場人物がいないのがつらい。
重要な役どころであると思われるローズがあんまり
魅力的じゃないから、トムの心理もよく分からない。
前半の学校の描写も長過ぎて退屈。何が面白いのか
さっぱり分からない。何これって感じ。
プロットは申し分なく複雑で、作中作ともいえるコリンズの
話も全体のストーリーと密接に絡んでくるのだが、
いかんせん引きが弱いためにあまり興味が持てず、
読み解く気にならない。
シャドウランドにおける血腥い蜿蜒と続くマジック、
魔法の連続もただ読むのが苦痛で、ウザイ。
この世界に魅力を感じる人には、プロットが込み入っている
だけに再読、三読に耐えるんだろうが、魔法にもローズにも
カースン学院にもトムの青春にも何の興味も持てない自分には、
正直拷問だった。
再読なんてとんでもない。慰謝料払ってほしい。

力作だとは思うので、1点はあんまりだから

2点
974名無しは無慈悲な夜の女王:03/06/30 22:03
べスター「世界のもうひとつの顔」

やはり、短編になるとあのインパクトが薄れてしまうのは否めない。
「ごきげん目盛り」のような強烈な作品はなく、全般にアイデアストーリーが多い。
集中のベストは「花で飾られた寝室用便器」か。
全般に訳文が古く非常に読みにくい。
このため全体の印象が非常に冴えないものになってしまっている。
新訳を施してほしい。

この訳文を前提とすると
5点ぐらいか。
975名無しは無慈悲な夜の女王:03/07/09 08:36
バクスター「プランク・ゼロ」8点

スケールの大きい宇宙未来史蓮作短編、宇宙のはじまりから
終わりまでを視野に入れる嬉しさ。デタラメ科学アイデアも
満載、面白い。欠点はストーリーが一本調子なことぐらい。

8点
976名無しは無慈悲な夜の女王:03/07/11 21:50
スターシップ(新潮文庫)

絶版の海外SFアンソロジー第2巻
オーソドックスな古典と一筋縄で行かない前衛的作品が
同居し、複雑な読後感をもたらす。
最大の収穫はジェイムズ・イングリスの「夜のオデッセイ」、
名作だ。この作品だけでも読む価値あり。
「夜来る」「ブルーシャンペン」といった定番有名作も収録。

8点
977 :03/07/14 19:56
ファンダイクの宇宙製造機ともう1冊買った
978名無しは無慈悲な夜の女王:03/07/14 21:28
>>977

ここは感想スレなりよ。
読んだら感想書いてくれ
979山崎 渉:03/07/15 11:26

 __∧_∧_
 |(  ^^ )| <寝るぽ(^^)
 |\⌒⌒⌒\
 \ |⌒⌒⌒~|         山崎渉
   ~ ̄ ̄ ̄ ̄
980977:03/07/15 18:24
ごめん
ファンヴァイクの宇宙製造者だった
981名無しは無慈悲な夜の女王:03/07/15 18:41
機械たちの時間

設定は好きだし、サクサク読めたが最後の盛り上がり以外は“コレ”って場面が無かった。なんか平坦すぎ。
つうか次スレ立ってるから移動したら?
983名無しは無慈悲な夜の女王:03/07/15 20:58
使い切らないと勿体ないじゃん。
つうか大きなお世話だよな。
なるべく長い間、参照できるように、たまに保守しつつ、使い切らないようにしてほしい。
>>985
>なるべく長い間、参照できるように

何のこと?
dat落ちするとHTML化するまでしばらく読めないからだと思われ
だったらまめにチェックして自分でデータを保存しておけば
いいわけでしょ?
他人に頼むのは筋違い。
まして書き込むななどと言うのはもっての外。
自分勝手もいいかげんに汁。
いや、自分のためではなく、最近訪れた又これから訪れる、SF板新参者のために言ってるんだが。
気にさわったんならスマソ
988は他板の方が長いのだろうな。
マターリSF板では989のように行うのが慣例だった。
どの道、980超えたらdat行きだが。
>984=986=988
おまいひとりが攻撃的につっかかって雰囲気悪くしてるのに気付け
985でぴんと来ない986は、2ちゃんビギナーかもしれん。
これでひとつお利口になったことだろう。
板によっては雰囲気がかなり違うこともあるから、
ところかまわず攻撃的に押し切ろうとすると、
総すかん食ったり恥かいたりするぞ。
993名無しは無慈悲な夜の女王:03/07/16 07:17
心ない人たちのために、DAT落ちが近付きますた(藁
つーかSF板はDAT落ちまで結構時間かかると思うが。
>994
いや、980越えると数日書き込みなしでdat落ち
要は今の時点では埋めようが放置しようが一緒
なので、ちゃんと感想書きたい人は次スレへの書きこみ推奨
995名無しは無慈悲な夜の女王:03/07/16 12:59
帝京学園の冲永嘉計・元理事長を脱税容疑で逮捕
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20021106-00000211-yom-soci
帝京大学(東京都板橋区)を舞台にした多額の寄付金問題で、東京地検特捜部は6日、系列の学校法人「帝京学園」元理事長・冲永嘉計容疑者(58)(品川区)を、受験生の親から受け取った入学をめぐる口利き料を隠した所得税法違反(脱税)の疑いで逮捕した。
同容疑者は、同大の冲永壮一前総長(今年9月に辞任)の実弟。特捜部は今後、入学の口利きを巡る不透明な資金の流れの解明を進める。

【社会】脱税で帝京学園元会長を逮捕
http://news2.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1036572579/

帝京の犯罪行為一覧
○単位を取れなかった腹いせに理工学部の学生が教員をリンチ
○いじめで校舎から飛び降り自殺
○暴走族、麻薬、食堂放火
○集団レイプ
○薬害エイズ
○守衛にスパイクシューズのまま跳び蹴り
○暴力団を雇って組合員を銃撃
〇脱税
〇宗教法人乗っ取り

帝京大学の過去の犯罪特集・1
http://choco.2ch.net/test/read.cgi/news/1015445145/
dat落ちか・・・くっくっく・・・
ほらよ
ひゅ〜
どす〜ん
せいせいしたぜ
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