[2]情報源:Lancet online、2005年1月27日365: 781-83, 2005。 霊長類のBSE感受性。 Corinne Ida Lasmezas他12名らによる「霊長類でのBSE経口感染のリスク」と題する論文の 要旨。今回の研究結果から、現行の公衆衛生上の対策によってヒトへのBSE伝播は予防 可能と結論できるとしている。 Risk of oral infection with bovine spongiform encephalopathy agent in primates. Lasmezas CI, Comoy E, Hawkins S, Herzog C, Mouthon F, Konold T, Auvre F, Correia E, Lescoutra-Etchegaray N, Sales N, Wells G, Brown P, Deslys JP. Lancet. 2005 Feb 26;365(9461):781-3 http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?cmd=Retrieve&db=pubmed&dopt=Abstract&list_uids=15733719
[3]情報源:The Washington Times, United Press International、3月24日。 フランス人女性が1971年に変異型クロイツフェルト・ヤコブ病に罹患していた可能性。 United Press International (UPI)社は、1971年に死亡したフランス人女性の脳が変異型 クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD、ヒトの狂牛病)に合致した病理所見を示していたとの情報を 入手した。もしこの発見が確定されれば、この致死性の中枢神経系変性疾患は従来考え られていたよりも20年も早くヒトに感染していたことになる。 前の国立衛生研究所(NIH)研究者であったBruce Johnson博士は、2000年にこの女性 患者の脳を検査したが、BSEの病因である異常プリオンに感染した牛肉製品を摂取すること でヒトも感染しうる脳の変性疾患、変異型CJDの患者脳に認められる組織変化を確認したと 語った。この女性患者の脳標本は米国メリーランド州BethesdaにあるNIHが保管している。 NIHのCNSS(中枢神経系研究所)は世界中のCJD病患者の脳組織を採集し、1963年まで 遡る標本を保管している。
[4]情報源:The Washington Times, United Press International、3月31日。 フランス当局は1971年に死亡した患者組織で変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)について再検中。 United Press International (UPI)社は、フランスの研究者らが、変異型CJD疑いで1971年に 死亡した女性患者の脳標本を再建しているとの情報を入手した。 ヨーロッパのCJD研究グループ(European and Allied Countries Collaborative Study Group of CJD)のフランスからの参加者のリーダーであるDr. Annick Alperovitchは、「入手可能な データと標本は慎重に再検査(検討)される予定であるが、多少の時間がかかるであろう。」 として、詳細なコメントを避けた。
[5]情報源:The Washington Times, United Press International、4月1日。 関係者はNIHの脳組織標本の保存を求める。 研究者らが、NIHが掛けがえのない変異型CJDに罹患した患者の脳標本を廃棄するのを 防ぐため、議員への請願やカナダの大学に保管場所を確保するといった対策に乗り出した。 United Press International (UPI)社が先週報じたように、NIHはCJDで死亡した世界中の 数百名に上る患者からの脳、脳脊髄液およびその他の組織標本の新たな保管先を探し 始めている。(略)