1 :
Canopus :
02/04/25 22:57 ID:fSx4BfhV
2 :
Canopus :02/04/25 22:58 ID:fSx4BfhV
『コメディアン登場』 ローワン・アトキンソン演じる Mr. ビーンのように 両肩をしおらしくすくませて 眉をくりくり動かして悪戯っぽく笑ってみせようか 小松政夫のように くだけたダンディズムで 不自然なまばたきを繰り返し視線を泳がせて 口は金魚のような半開きで 大股で歩いていこうか 或いはマルセ太郎のように 沈思黙考にふけりながら 苦虫を百匹くらい噛み潰したような顔で それでも眼差しは慈愛に満ち溢れて現れようか そんなことを考えている間に 幕が上がってしまった それならば覚悟の上 仕方がない 僕は まるで僕のように はにかみながら 照れ笑いを浮かべて客席に小さく手を振った
3 :
Canopus :02/04/25 22:59 ID:fSx4BfhV
『Crow on the Beach』 カラスの強い眼差し――! 日射しのまだ弱い早朝の砂浜に迷い込んできた。 何者にも染まり得ない、その黒。 カラスは、サーフィンに無言で興じる若者たちを見る。 少年の高くあげる白い凧を見る。 砂を、波を、空を、あちこちに散乱した塵芥を、 岸辺にうち上げられたミズクラゲを、 そして、希望に満ちて輝くはずの、 生れたばかりの小さな太陽を圧倒する。 その孤独な、強い視線で。
入り込みにくい世界だな。店主はどこ行った?
>>4 失礼失礼。あちこちに開店の挨拶まわりをしてきたところです。
基本的なコンセプトは、「詩にどっぷりとつかって楽しもう」という
スレです。詩の書き込みを主にしたいところですけどね。
詩と共に、うたい、踊り、歩こう。
よろしくね。
新装開店用の詩は、淋しいですがひとまずこの2編でおしまい。
とりあえずの今後の予定としては『「静かの海」綺譚』が未完成のまま
なので、再構成を加えてアップするつもりです。
今、ゆっくりと、ゴンドラを漕ぎ出そう。
konohito nanizindeska
同人 土人 どお? じーん
8 :
wildcat :02/04/26 06:12 ID:e1z1NoUU
>>1 あ、なんとか、一桁ゲット( ̄ー ̄)
おじゃましまん・・・にゃわ (o_ _)o(←こけるCanopusさん(笑))
コメディアンってのは、詩板とはおもえぬコンセプトですが(笑)
私には、なんか住みやすそうなとこですね。
居候しよっかな( ̄ー ̄)でへ よろしくです〜
昨日は気づかなかったなぁ。 いつの間にか開店されていたのですね。 前スレを読んでいてこの日を心待ちにしていました。 ・・・新スレおめ。そして・・・がんがって。
10 :
はらだ将 :02/04/26 21:51 ID:???
これが、ほんとうのさいごの詩。 『エピロオグ』 アナタのその人間的な指先が歌っている、 あまりに美しく研ぎ澄まされた微分的孤独を知り 私は土を舐めた アナタの歌う『至福の欠片』を感じ―─ 死に触れた恍惚―─死が私を待ち望んでいると 震動する空気が教えてくれた 山よ、空よ、海よ 私は、この人間はあまりに無力です この私に一体何が出来るのですか? 家族や友人を悲しませ 愛すべき人を傷つけることしか出来なかったのか? ─―果たして、そうではなかった 私は微力ながらミミズのようにもがいた 生きるために汚い汁を垂らしながら 「美しくありたい」と必死にもがいたではないか 誰も知らなくて良い、 誰も知る必要はないではないか ただ私は、私だけはこの真実を知っている 生きる限りもがき続けよう この命ある限りもがき続けよう 誰にも恥じることなく生き続けよう 私は誰の奴隷でもない 彼の奴隷でもない、社会の奴隷でもない ましてやアナタの奴隷でもない 私は私だったし、これからも私だ 私として生きていたい アナタにひれ伏すのではなく アナタと対等に生きられるように 言葉にするまでもない 当たり前の事なのだ 私は生きている アナタは生きている 生きている 今ここに生きている 03.September.2001 花束にかえて。
>>8 おお、こちらこそよろしくっす。だんだんwildcatさんが猫化しているよ
うに感じるのは、私だけ?ああ、もともとcatだから、いいのか(笑)。この
コケる絵、いいよね。
居候、大歓迎ですよ。じゃんじゃん書き込んで下さい。
>>9 ホワイトスネイクさん、はじめまして。どうもありがとうございます。
実は私は、前スレで在庫をほとんど使い果たしてしまったので、はじめは旧作
の再構成が主体になってしまうかもしれません。でも、頑張って新作を書きま
すね。これからもよろしく。
>>10 はらださん、お疲れ様でした。フィナーレには所用により残念ながら
参加できませんでした…。「発展的引退」「さいごの詩」ってことですが、こ
れからは、初代店主として神棚に…。あわあわ、いや、これからもどんどん
遊びに来て下さいね。あなたの席はいつでもキープしてあります。
『エピロオグ』、いいですねえ。悲しいまでのまっすぐな決意が伝わってきま
す。「アナタにひれ伏すのではなく/アナタと対等に生きられるように」等身
大のまま生きていきたい。「私」の願望、そして皆へのメッセージ。最後の
「花束にかえて。」ってのが、またニクい表現ですよね。ぱあっと生命の息吹
が広がっていくようです。
この詩以上に、やられたっ!と思ったのが前スレの『旅人へ』でした。みんな
の歩くパワーによって地球は回っているという発想に脱帽しました。うー、こ
のテーマで私も書いてみたい。でも、それは真似になっちゃうからダメ。ああ、
悔しい(笑)。こういう心境って、あるものなんですよね。
>>11 ううん、私ゃ関東人です。
さて、今日はこれでお休みなさい。明日こそは詩作に励みます。
こんにちは。 どうやら嫌われてはいないようなんで書かせてもらうんだけど・・・ できればsageてったほうがいいんじゃあないですか? 荒れてるとこもあるようですし・・・いい人だけ集めて、しばらくは。 もっとも、俺自身招かれざる客なんですけど(w 後、お言葉に甘えて時々お邪魔しますよ。 でも詩を載せるのは店主さんや、常連さんが載せた後で。 皆さんが眠った頃、明け方にでも書き込んどきます。 では、良いゴールデン・ウィークを。
大幅に加筆。 『洞窟』 野に咲く花に 憧れる そのG線上にたたなづく青山 微かに残った懐かしい記憶 遠い過去を蔵する私の洞窟 蛙(びき)の鳴く声 ススキの揺れる草原 丘を越える一本道 その向こうの岬に広がる うさぎの走る波頭 食堂のカレーライス そんな大切に取っておいた最後の想いさえ 風に四散してしまって 失ったものの行方を呆然と見送っていた からっぽの 忘れられた私の洞窟 それでも私は歩いていく 雨のカーテンをくぐり 信号機のある交差点を曲ると 群生するツキノヒカリバナの向こうで 白鳥が蓮の葉を啄んでいる 行き交わす人々が皆 人間に見える その日まで
>>14 こんにちは。嫌っているどころか、大歓迎ですよ。
「できればsageてったほうが」御提案ありがとうございます。いやね、前スレ
でもsage進行で、時たま気紛れで上がった時には必ずといっていいほど荒らし
が入っていましたからねえ。私も基本的にはsageでやっていこうと思ってまし
た。新作が大量に出来たらageちゃおうかな。私は多作な方ではないので、
スネイクさんも遠慮せずに詩を書き込んでくださいね。楽しみに待ってます。
一見さんも勿論大歓迎です。私は実生活でも、店主が威張りくさっている店は
大嫌いです。
遅くなりました。昨日は色々あって・・・ 誰も書き込んでないけど、書きます。以上。
「drawing」 近頃 よく頭をよぎる感覚がある でも 知らない内に ではなくて グラスの底から浮き上がってくる気泡のよう その経過がなんとなく分かる それは大それた思いじゃない ただただ 君に僕のことを知っていてもらいたいだけ 時間に干渉されず生きてきた シーラカンスやアンモナイトのように それこそ生きた化石 なんて呼ばれる気もない ただ 小石に自分の名を刻んで手渡したい 君に 少しの間笑っていられれば そのために描く幻想 口当たりの良い夢だけを選んで光ばかりを見ていたい でも現実は 実際のところどうなんだろう そんなものはにわか雨に打たれて 土に染み込んでゆくだけ うるさい君は嫌いだと嘘ぶきながら 夕陽に背を向けて寝転んだ
>>13 最後の最後をとっちゃいました( ̄ー ̄;スミマセヌ
お詫びの知るしに(なったやろか)、私のスレにはらださんの
ラス(前?)の短編に返事をつけときました。
一度ごらんくださませm(_'_)m
>ううん、私ゃ関東人です
(o_ _)oボテ(←これは私(笑))
>明日こそは詩作に励みます。
今日から私もやっと連休突入。早く5話をやっつけないと( ̄ー ̄;イケナイ
共にがんばりましょう(謎)
20 :
はらだ将 :02/04/28 23:07 ID:zAfJxDLP
>>13 遅ればせながら開店おめでとうございます。
『エピロオグ』及び『旅人へ』
お褒めの言葉ありがとうです。てへへ。
神棚なんて滅相も無い(苦笑)。
実は、昨日の朝、おじいちゃんが亡くなりました。
スレが終わったすぐ後だったので正直驚きました。
人間の「死」について考えさせられる今日この頃です。
いつも考えてるようで、実はそうでもなかったんだと
反省と後悔の念でいっぱいでした。
>>15 の『洞窟』の加筆、良いですね。
前回のものよりも無駄な言葉が削られた感じで
すっきりと読みやすくなったんじゃないですか?
今後の展開、そして活躍、あーんど邁進。
期待しています。がんばって下さい。
21 :
名無しだ :02/04/28 23:42 ID:vPwOlvR7
>>18 おもしろい詩ですね
シーラカンスにアンモナイト。
日常で見かけない単語なのでとても新鮮だと思います。
でも私の記憶違いかもしれないけれど、シーラカンスは
時を経ても変わらない姿をしていた。それは生きた化石のよう
だと私も思う。確かアンモナイトは新化しすぎて滅んでいったんですよ。
巻貝のような形状が最期にはねじれた奇怪な姿になった。海の中で泳ぐ
ことすら出来なくなってしまったいびつな姿はある種の異様さと
滅び行く種の美しさがあり、ドキドキしながら写真をみたことがあります。
どこかにアンモナイト専門の博物館か資料館があるはずなんですけど。
ぜひ一度足を運びたいと思っています。
あなたの詩を読んで、アンモナイトへの情熱が目覚めてしまいました。
罪な方ですね。
大変大変遅くなりました。
>>18 書き込みありがとうございます。今のところアップさせる詩が少
ないので、とても嬉しい。さて、題名にまず興味を抱きます。デッサン
という意味と、「引っぱる、引き付ける」を掛けているんですね。自然
と湧き上がってくる感情を寄る辺にして、ささやかなデッサンを描くあ
なた。特に最初の二連なんか好みです。コメントが遅くなってごめんな
さい。
>>19 うん、読みました。wildcatさんは前半重視での返詩ですね。対
して私は後半に強く惹かれた。詩を読むのも人それぞれで面白いですね。
>>20 ありがとうございます。実は
>>15 で削った言葉は僅かなんです。
言葉を加える事によってノイズを取る、という逆説が成り立つのかもし
れませんね。旧作も時々出しますけど、がっかりしないでね。
>>21 さん はじめまして。私に宛てたものではないけど、お喋りな店主
でごめんなさい。書き込みありがとうございます。アンモナイトは図鑑
でしか見たことがないので、想像を絶するようないびつな形というのに
は非常に興味がありますねえ。
『耳』 旅の途中 おりからの強い風に雲が走る 暗い空の 高い山がみえる草原で ひとり廃屋にたたずみ 心が揺れて 私は眠れない 二つの明るい眼を灯して 無垢な幼児のレールの上を 猛牛のように列車が走っていく 一筋の警笛と セイヨウタンポポの綿毛を伴って やがて来る驟雨から逃げるようにして (ラジオの情報では 本日の きっかり午後十時三十三分二十秒 ここに突然の激しい雨が降るはずだった) 果たして 強い雨脚が屋根を叩く 窓から風が吹き込んで 雨が私の心の溝を埋めて流れる 嘗て ここを通った旅の古人たち の詩が 私の中で反響する タライに野分(のわけ)の水音を聴く そんな季節ではないのに タライもないというのに 私の知らない 誰かが代わりに流した涙 いつしか雨はあがって 夜明けをじっと待つ ずぶ濡れの私は やはり眠れない 静謐のなかのアニミズムの囁き が どうしても聴き取れない 私だけが不思議そうな顔をして 探している いったい何を? ぼんやりと 山を遠く望んだ 私の耳
『宇宙球体説』 マザー・シップが還ってきた 気の遠くなるような長い航海を終え 人々の眩しい歓喜の渦を貫いて 月が溶けて淡い桔梗色に染まる オリエンタルな夜空の下 通行人A: 「前人未到の 宇宙一周航海の成功に 乾杯!」 凱旋のパレード (檻(バイオスフェア*)の中の異形の者たち) 退屈から解放された人々 (好奇の視線そして盲目) サーチライトが宇宙港をめぐる都市を彩り 年老いた聾唖の天使たちを空に解き放つ ふらふらと飛んでいく彼らに 還るところはなくなった 総ての謎は解き明かされた 帰還者A: 「航海の間も パレードの最中も 心はいつも地平線の彼方を見つめていた そして思うのだ 塵と消えていった 宇宙が無限だった頃の 無邪気な時代の人々のことを 宇宙は球体である 私を中心にまわっている あれは 北極星 あれは オリオン座 星空に大きく指で絵を描いて 頬を濡らしながら ひとり歩いた ひとつの昔話」
続き。 そしてマザー・シップが還ってきた 永遠に奏でられるはずだった あの牧歌の亡骸を悼みながら (吊り下げられた鮟鱇のじっと見つめる) 倉庫には いっぱいの希望 ただそれだけを載せて 今夜限りの忘却の調べ 帰還者B: 「パレードの中 観衆に手を振りながら 鏡の向こうで そっと口を拭う 他者の血で汚れた口を丹念に拭う それでも まだ汚れているのだ 汚しているのは誰の血か もう見分けもつかない 私は拭いすぎて 下顎骨を道に落としてしまった 子供たちがそれを拾い上げて戯れている 子供たちの はちきれそうな笑顔 血だらけの両手 それを見た私は満足して 車の背もたれに深々と顔を埋めた」 歴史は繰り返す ようでいて 決して繰り返さない 新しいシップの出航の準備が進む 錨もあげた サンプル採取用の首輪と鎖 恒星間ミサイル 惑星改造プラント (そして民衆の満面の笑顔 ほとんど好戦的な) 忘れられた遠い神の名を冠した 彗星の大接近に まだ 誰も気付かない *バイオスフェア:生態圏。1991年、NASAによってバイオスフェア2と呼ばれ る「ミニ地球」が造られた。将来人々が宇宙で住むことを想定し、全て(空気、 水なども)を自給自足の上で、八人の男女の科学者たちが二年間その中に住む ことになった。結果は、土中の微生物の不足のために全員が酸欠寸前になると いう惨澹たるものに終わった。
はらださんのスレ、見られなくなっちゃいましたね…。
他スレにも書きましたが…。 はらださんの『旅人へ』の返詩(一部推敲)。 『水色の切符』 君の歩みに合わせて太陽は昇っていく 君の歩く その力で地球は回っている 君が ふう と呟く 大切なその言葉で 風は起こり 酸素は生成される 誰もが皆歩く その道に沿って 時間は流れている 郊外の小さな駅で水色の切符を一枚買って そして君は また歩き続ける くっきりとした 影を落として
はい、こんにちは。
詩を乗せるわけでもないのに覗きに来ました。
あんまり馴れ馴れしいのもよくないから、レスくれた人だけ。
>>21 アンモナイトにそんな逸話があったとは。
まあ俺が知らないだけかもしれませんが・・・思わず探しちゃったよ(w
ねえ、もしかしてこれのこと?直リンは控えますね。後Canopusさんゴメンナサイ。
ttp://www.aist.go.jp/GSJ/Muse/eve_care/kaseki_8/anmo.html さて・・・一応言っときますけど、18に書いたアンモナイトは、今生きてるオウムガイのことだだと思って読んでくらさい。
一応彼らは近縁ということになってますので。学のない人間は混同しやすい、ということで許して(w
>>22-27 む・・・知らず知らずのうちにかけてたのか、俺は(w
よくわかんないけど、そういうふうに読み取れるもんなのね。いい加減ですみません・・・
前スレですけど、どうやらそうらしいなぁ。DLしとけばよかった・・・まあ気長に待つとしましょう。
最後になっちゃったけど・・・俺はずぶの素人だし、難しいことはさっぱりわかんない。
でも、Canopusさんを含め、前スレに書き込んでいた人たちの詩が妙にしっくり来ることだけはわかんだよね。
感想とは言えないけど、何か感じるものがあるんだよ・・・意味不明だな。スマソ・・・素人の戯言でした。これにて失礼。
言い忘れてたけど、
>>27 は確かにどこかで見たことがある・・・
つまりはパクリ詩だってことですな。
>>28 ありがとうございます。「妙にしっくり来る」というのは、ある意味で
は最高の賛辞だと思うんです。いや、本当にありがとうございます。
>>29 ええっ、本当!?ガーン。出来たてのホヤホヤなんですけどねえ…。
同じような詩がありました?えーとね、詩作の間、谷川俊太郎の「透明な過去
の駅」が脳裏にあったことは確かですけどねえ…。仕方がない、これはボツだ。
>>30 私はパクリは絶対にしません。なぜなら私はプロ志向。現在は2ちゃん
だけが発表の場ですが…。引用している語句は()でくくったりと、これでも
かなり気を使っているんですよ。でも、読んでくれてありがとう。
>>30 、
>>31 あう。そうじゃなくって・・・
他の人のスレで見かけた、ということです。ここの常連さんのね。
紛らわしい書き方で申し訳ない・・・
>>32 詩作の途中で寄りました。ああ、どうもありがとうございます。
すごく気になってたんです。この詩は結構気に入ってたんで、ボツにするか、
再構成するか、今まで迷ってたんですね。胸のつっかえ棒がこれで取れました。
現在『「静かの海」綺譚』の再構成をしています。長い詩なので、下手すりゃ
一週間くらいかかりそうです…。それまでは雑談のみでごめんなさい。
>>33 どうぞ、ごゆるりと( ̄ー ̄)
私の「空の名前」は、書き始めて、すでに1年が経過
しております(笑) 気が長いという点では、誰にも
負けてないかと(笑)
test
>>35 にゃぁ(=^-^=)? (←猫化してる)
なんつーか、がんがって。ROMって応援してるよ・・・じゃ・・・
こんばんは。
>>35-36 にゃにゃにゃにゃあ。えっとね、トリップを付ける練習だったんで
す。名前のお尻に付いているやつ。紛らわしいことをしてごめんね。
>>37 ありがと。スネイクさんもがんがって。
>>34 前後しますが…。『「静かの海」綺譚』は8年前くらいに原形が出来て
ました。『洞窟』は、かれこれ15年くらいいじくり続けています。愛着という
点では、『洞窟』が一番かも。
『「静かの海」綺譚』、アップします。
『「静かの海」綺譚』 序文にかえて〜「静かの海」に関する二、三の事柄 「静かの海」は実在する、月面の広大な平野である。 三十年前、「静かの海移住計画」と称して、入植および採掘目的の月面都市 が建造され、魅力を失った地球からの移住希望者たちが殺到した。人々は刺激 を、新しく理想的な生活を求めていたのだ。「静かの海」には最新鋭の設備が 揃っている。仕事も娯楽施設もふんだんにある。ここでは人生のリセットが必 ず押せる。人々はそう信じて止まなかった。そして「静かの海」はその期待に 充分答えられる受容力があった。 だが、どうしてだろう…。十五年前をピークに人口は減っていった。慢性的 に続く食糧問題、エネルギー問題、酸素供給問題、或いは忘れた頃にやってく る隕石に対して嫌気がさした、というのもあっただろう。しかし人々は、宇宙 服を着て月面に降り、星空に蒼く大きく浮かぶ地球を見ては嘆息をついた。や がて彼らは地球へ帰っていった。墓標のようなロケットに乗り込んで。新たな 移住者は次々とやって来たが、みんな十年とはもたなかった。「静かの海移住 計画」は惨澹たる失敗に終わった。 かくて「静かの海」は巨鯨の亡骸、即ちゴーストタウンと化した。居住区の 大幅な変更が行われ、無人のブロックには硬化剤が注入された。隕石の被害を 最少にとどめるためである。娯楽施設や公園は縮小され、酸素供給用の大規模 な植物プラントとなった。その「森」では食糧の生産も行われており、現在で は立入り禁止区域である。また、地球時間での「夜間帯」には屋外への酸素の 供給が停止され、夜間の外出には酸素ボンベと懐中電灯が必需品となった。 物語は、ぼくの部屋から始まる。部屋の壁の一面には大きな映像設備(ブロ ード・ビジョン)が内蔵されていて、ゆっくりと自転する地球の姿が映し出さ れている。
1 「静かの海」に移り住んで五年 いつしかぼくは ブロード・ビジョンに映される 地球の姿を見続けるようになっていた (この真夜中に サキソフォンを鳴らすのは ぼくだ このサキソフォンは盲目の犬と猫にしか聴こえない 夜をとおして流す彼らの水銀の涙で 朝にはすべての歩道が溶けているだろう) 「静かの海」に別れを告げ 思い詰めたような顔をして 皆 地球に還っていった 彼らが愛するのは 過去の地球だと わかっている筈なのに そして幻影のあなたも いつしか姿を消した 何も入っていない写真立てを そっと伏せる (何故 とは問わない ただ人は 囲まれた土地では幸福になれない のかもしれない 人間に必要なのはもしかすると 天気のいい日 頬をたたく風 それだけで充分なのかもしれない) 資源採掘の技術者と 自虐的な世捨て人 だけがそこに残った (だからぼくは サキソフォンを吹く 淋しさのあまり 自ら盲目となった犬と猫のために) ドームに掛かっていた 紫色の帳が消滅し 朝がやって来る 人影が途絶えて久しい 静かな朝だ タービンの微かな音だけが響く ぼくは部屋のなかでソファに横たわり あおい地球の映像の中に 幻影のあなたの姿を探している
2 庭園の草花は 朝になると芽吹き 昼には背の低い花を咲かせる (永遠の獏(ばく)がそれを喰らいに来る) 夕暮れに枯れて 土に還る ぼくはその瞬間が好きだ 3 地球のニュースは もうぼくの耳には入らない 諍いは極限まで縮小され 笑顔の美男美女が同じ言葉を連呼する ぼくの声は届かない 何も言わない ただ地球の映像だけ 眺めていた 4 「静かの海」の隕石対策のため 無人のブロックが封鎖され 硬化剤が注入された あなたとの想い出の場所は こうして永遠に失われた
5 精密に区分けされた蜜柑の駅 嘗ては人に溢れた薄暮の待合室で ふと右手が暖かくなり ぼくは あなたへの手紙をしたためる 胸を突いてでる言葉は あなたへの望郷の念ばかり 満開の夜の桜を思え 桜に寄り掛ったまま 動かなくなった旅の老僧を思え 眼を閉じた老僧の人生を思え 微笑したままの口許を思え 墓標に乗った天使たちが 凄まじい速度で喇叭を吹き そこにいた皆が 天井に描かれた審判の門に吸い込まれてしまった 死を飲み込むほど巨大化した闇の中で ぼくは夜明けを探し 山を探し海を森を探す そして澄明な輝く膜に包まれた あなたの誕生をいつまでも待つ
6 ボルヘスの住んでいた 部屋を整理する 古い南宗画をみつけた しばし 画のなかに閉じこめられる 7 劇場跡の舞台裏 どこからか光がさしている あれはどこからの 光だろうか 8 人気のない劇場の幕が上がる 客席は水没して ヴェネチアの運河のようだ 色褪せた書割りの街がぼんやり突っ立っている ぼくはゴンドラに乗って 舞台の上のあなたを迎えに行く あなたの面影に 虚空に向かってぼくは右手を差し伸べる
9 バンドネオンを抱えて外出する 久しぶりに移動道路を渡る すれちがう人はいつもあらぬ方向をみつめている 宇宙港から月面に降りて 星の 瞬かない空の下 バンドネオンを奏でた ぼくのバンドネオンは人々には聴こえない ぼくのバンドネオンは ぼくの耳にも届かない 10 少し前から 月面に降りて あおく輝く地球を眺める ことが流行った 今でも人は忘れた頃に 月の大地に立って 両方の手でこの宝石を包もうとする 海猫の飛ぶ島を夢みて
11 「地球は二酸化硅素の体を持った生物である ことが最近になって判明した」と 夢の中で見たプラカードに書いてあった 地球が寝返りをうった 地球がくしゃみをした その際に起こりうる惨劇を考えると ぼくは不思議に悲しくなった 杞の人の悲しみ 12 マラケシュ※にいた時も 海底牧場で働いた時もこの季節になると 春一番の風を感じ 桜の花を思った そして今 「静かの海」にひとり佇む時も また 鉛筆の削りかすの 木の匂いをそっとかぐ 気候調節のスイッチを「山の三月」に合わせ 人恋しくなり 友に会いに行く 「灰色の菫」という小さなバーへと 思わず急ぎ足で ※マラケシュ…モロッコの古都。
13 「灰色の菫」には移住して以来の友が コク・テール作りをしていて扉を開けたぼくを 笑顔で迎え入れた 椅子のないカウンター にはもう一人の友が立っていて 彼は ぼくが来るのを予知していたのだと言い張った 椅子のないカウンターの片隅には 一脚のテーブルと椅子があったが その椅子にぼくらが座ることは一度もなかった いつもカウンターに肘をついて コク・テールと話を楽しんだ 移住する前 のことは互いに何も知らない 地球に置いてきたもの のことは ぼくらはもう話さない ぼくらの話すのは「静かの海」の思い出話 昨日の探検談 すれちがった人の表情 音楽 イチョウや畳の話 そして共通の話題の あなたの消息 今夜は一杯のコク・テールを肴に 心ゆくまで話を堪能した 二重螺旋の椅子に腰かけて 幻影のあなたがアルカイックに微笑んだ
14 増殖し続ける灰色の図形 タンギー※の終末 心の砂漠に別れを告げ 「十一月の階段」をひとり登る 樋を伝わる水滴 石を穿つ波紋 蒲の穂の揺れる草原で穏やかな光を受けて 黄昏のメリーゴーランドがくるくるまわる 「始まりは終わり 終わりは始まり」 誰かの囁く声でぼくは緩やかに双眸を開き 白く柔らかい羽根のあなたを見上げた ※イヴ・タンギー(1900〜1955)画家。商船の船員見習い、歩兵と職を渡り歩 いた彼は、キリコの作品を見て突然絵を描きはじめた。人呼んで「本能的なシ ュルレアリスト」。初期から晩年にかけて徐々に作風が「混沌から生成」へと 変化し、渋澤龍彦は、彼の「美学の発展は、そのまま地球の歴史と一致する」 と評した。『嵐』『弧の増殖』など。
15 何かもの悲しい調べがぼくを貫いた 16 目が覚めるといつもの殺伐とした部屋 脱ぎ散らかしたズボン 転がっているコップ 相変らずの地球の映像 頭の芯が痛む 煙草に火をつける 喉が灼けていてうまくない それでも 甘い余韻がどこかに残っている 余韻だけの淋しさ
17 以前古物商と話した時 出されたお茶をすすりながら 大事そうに半畳の畳をトランクから取り出した 彼の言うには 一畳まるまるの畳は手に入らないんだと 不完全なカビだらけの畳を切り取って 半畳に継ぎ合わせて売るのだと ぼくに言ってたっけ 畳の芳香が 今でもどこかに残る 18 古い本のにおい 鉛筆のにおい 今朝咲いた花のにおい 夏の風のにおい あなたの髪のにおい 記憶のなかの淋しさ
19 「こんばんは」 数日前に会ったばかりの友がやって来た 一言「こんばんわ」を忘れたのだと言う そういえば ぼくも忘れていたことに 今 気付いた 「やあ、こんばんは」 20 桔梗色の空の下 だんだんと 世界が広がっていくのを感じる 薔薇もサンザシも見つからない こんな世界でも 21 心のなかの 小さな風車がひとり回っていた 精一杯に風をうけて
22 アリストテレスと荘子の対話 アンデルセンとジェイムズ・ジョイスの対話 モーツァルトとフレディ・マーキュリーの対話 カフカと稲垣足穂とダリとガウディの対話 地球と月の対話 ぼくも仲間に加わりたくて 頬づえをついて そっとむくれていた 23 胸に両手をあてて 心に溜った砂を掘り起こす 春の夜は更けゆく 24 結露が融合して水滴となり やがて奔流となって流れ落ちる その鼓動に合わせてどこからか 歌がきこえる 祈りの歌 歌もまた融合してうねりとなる うねりにのって狂おしく響くバイオリンの泣き声 ぼくは丁度 楽器を持たなかった ので 手拍子と足踏みでそれに答えた 遠く近く 拡大していく律動 ナイル河の水車が回る 水車もまたうたう 海などない筈なのに 忘れていた筈なのに 潮の香りが届いてきた
25 夜が明ける頃 暗い心の森の奥で 微かな色彩を放って 鳥が啼いた ぼくはO.メシアン※の音楽を思い出した メシアンは救世主(メシア)を 連想させる 貧弱な茄子のような連想だが それでもぼくは微笑んで眠りに落ちた ※オリヴィエ・メシアン(1908〜1992)フランスの生んだ、20世紀後半を間違 いなく代表する作曲家。鳥とアーメンと色彩の作曲家であり、前衛的でありな がらロマン性も失わない数々の楽曲は、多くの人々を魅了した。『トゥーラン ガリーラ交響曲』『鳥のカタログ』『七つの俳諧』『世の終わりの為の四重奏 曲』など。 26 あなたの瞳の色を 笑顔を 思い出そうとする
27 フィルターを通したやわらかな光を浴びて 粛然と森が育つ 分厚いガラスの防護壁に守られて ぼくらは 防護壁越しに 或いは映像で この森を眺める 人に造られ 人を拒絶する原初の森 盛り上がる腐葉土 小鳥の鳴き声 彼方の 食糧製造プラントが 朧(おぼ)ろに垣間見える (「我々はこの森によって 完全なる自給自足 完全なる地球の引力の呪縛からの解放を 成し遂げつつある」 とは ある政治家の言だが 移住計画の失敗により「静かの海」の独立が 確立されたことは 何たる皮肉だろう) 月は 徐々に地球から遠ざかっている と聞く 月が 「静かの海」が 地球を完全に忘れ去った時 ぼくらはいったい どんな行動に出るのだろう? 森は粛然と育つ 月の世界樹(ユグドラシル※)となるべく ※ユグドラシル…北欧神話(エッダなど)に出てくる、世界の象徴ともいうべ き巨大なトネリコの樹。その高さは天をも貫くといわれる。
28 森に生き 森と共に歩み 森と同じ光を浴びる 人間は そんな簡単なことが出来なくなってしまった 29 ぼくの師が死んだ 真夜中に酸素ボンベを持たずに外出して 酸欠状態で 路地裏に座ったまま 死んでいたという ぼくは知っていた 師が ぼくにバンドネオンを譲り渡した時から 少しづつ 静かに死んでいたのだと そしてぼくらも この瞬間にも 少しづつ死んでいる ぼくは友と一緒に 楽器を携えて月面に立った 師の好きだったバラードを弾きながら 嘗て師であった 僅かばかりの灰を 幾本かの白い毛髪を 星々にむかって投げた
30 新しい者たちがやって来た 彼らは「もっと遠くを見つめる者」たち 彼らは 昔の写真を眺めない 彼らは 地球を感傷に浸って見つめない 彼らは 心の地平や 雲雀の鳴き声や 谷を渡る微風を語ったりしない 彼らはただ もっと遠くの虚空の声を聴く ――タイタン※に恒星間ロケットが建造された と聞いたのは この直後だった 「もっと遠くを見つめる者」たちは もっと遠くへ旅立っていった 星々の彼方へ ※タイタン…木星の最大の衛星。 31 無機質の世界で生きる哀しさ 無機質の世界で生きる歓び この両手いっぱいに 32 地球は 美しい しばしの 宝石の眠り
了。
57 :
はらだ将 :02/05/03 20:45 ID:???
お久しぶりです、Canopusさん。 返事遅れてごめんなさい。ぺこり。 返詩『水色の切符』ありがとうございます。 酸素が生成される言葉が吐けたなら 生きることがどれほど楽になるのだろう(苦笑)。 本当にそんな言葉を再生したいと思いました。 素敵な返詩、上乗せしてありがとうございます。 久し振りに2ちゃんを覗くと、詩板もGWに入り、 色んな人がたくさんカキコしてて何だか楽しそう。 Canopusさんって朗読とか興味ありますか? 失礼でなければ、あなたほどのエネルギーの持ち主なら 朗読しても、きっと素敵な朗読が出来そうな気がしました。 Canopusさんは「詩の朗読」ってどんな風に 考えていますか? ちょっと興味があったので・・。 そんなことは兎も角、 『「静かの海」綺譚』いいですね。 こうしてまとめて読ませてもらえると、あの詩が すごい空気感をつくってたことに気付かされる。 註までついて洗練された感じでとっても 読みやすかった。 個人的には 19 が好きです(笑)。 スレッドと祖父を同時に喪失し 軽い空虚による鬱に負けてしまいそうでした、てへへ。 まだまだ甘ちゃんです(苦笑)。 もう少し落ち着いたらまた詩を書こうと思います。 Canopusさんもがんばって下さい。 長々とすみませんでした。 では。
hage
>>57 こんばんは。
わーい、『「静かの海」綺譚』褒めてもらっちゃった。ありがとうございます。
この連詩は、骨組こそ以前に出来ていましたが、ほとんどは前スレで育ったよ
うなもんです。19は、覚えていますか、はらださんが「こむばむは」をやっぱ
り言おう、という詩を書いた後に生まれたんですよね。西脇順三郎の『旅人か
えらず』みたいに140くらいまで本当はいきたかったんですが、やはりという
べきか、途中で力尽きました(苦笑)。
さて、朗読会はテレビでその模様(ほんのサワりだけ)を見たことはあるので
すが、全くの未知の領域です。ただね、この年になると韜晦なんてしてられま
せん。実は、ここ2ちゃんの都立家政さんが主催する朗読会に参加希望を出し
てきたところです。はらださんもどうですか、と言いたいところですが、東京
でやるそうなので、無理かなあ…。詩に関連のある事はこれからもどんどん
アグレッシブに挑戦していくつもりです。
私も長くなっちゃった。ではでは。
ふぅ〜〜〜〜〜〜〜〜(作品に負けじと、長いため息) って、そんなとこで、対抗するなって(゚°)☆\ばしっ 長かった〜(笑) なんか、もう、思いっきり堪能して 疲れ切って家にたどり着いた子供みたいです(爆) 注釈があったおかげで、迷子にならずにすみました( ̄ー ̄; 「静の海」。人類が始めて月に降立った場所ですよね。 (ほんとうは行ってないんぢゃないかという疑惑もある そーですが)。そこに地球であぶれた人類を送込もう という計画の頓挫。大江健三郎の「治療塔」を、逆から 見たような情景です。 3.には、地球がどのくらい荒廃してるかを示してる ように感じます。「お前には帰る場所はないんだぞ」 と言われてるみたいですね。 5.は一番好きです( ̄ー ̄)。地球に残してきた恋人 (妻?)に手紙を書きながら、生きてる自分の悲しみに 浸る主人公がリアルに見えてきます。”桜”も”老僧” も、主人公の反映なのでしょう。”思え”を5つ続けた ことが、少しもくどくなく、心に直接響くいいリズムを 作ってます。(ところで、「あなたへの望郷の念」とい のは、なんか言葉として間違ってないですか?) 11.はまた違った意味でいいですね。地球を 生き物にたとえることは、よくありますが、”二酸化珪素 の身体を持った生物”という表現には、やられました。 珪素が無機であることが解すぐに思い浮ぶ人にとって は(私は一応、応用化学が専攻だったもので(^^;)、 はとくに、ジンと来る一節です。 >杞の人の悲しみ それと、この短さにも感動しました。私には 出来ない表現ですね。 あ、負けじと長くなった(笑) では、続きをお待ちしております(←とりこ1号(爆))
>>60 どうもありがとうございます。こんな長いのを読んでいただけるだけで
も、とても嬉しい。5の種明かしをしますと、老僧は「願わくば桜の下にて春
死なん…」の西行法師がモチーフだったんです。あと、ここでの「あなた」は
あくまで「幻想のあなた」なので、あなたへの回帰、という意味で。描写不足
ですみません。
とりこになっていただいたのに申し訳ないんですが、『「静かの海」綺譚』は
一応これで終了です。でも、今も『旅人かえらず』のような涙が出るほど美し
いラストが書けないものかと思っていて、いつでも加筆するつもりですが。
あまり雑談ばかりだと何ですので、旧作の加筆をアップします。
『覚醒』(クマ、或いはヒトのためのエピソード) 決して茶色ではない むしろ幾分 灰色をおびた闇の中での 生存の 戦争の果てに。 とある小さな洞窟の奥で 彼は春の到来を知った それは明け方に鳴く鳥のような 桜の放つ死臭と 苔の感触 口腔に残る べとついた血の味 洞窟に踊る光の粒子の中に存在した そして彼は 永く浅い眠りから醒めて 毛糸玉を抱えて途方に暮れる 勇者であった 氷解しつつある 彼の記憶を見つめ 指を見つめ 増殖し続ける立体(オブジェ)を見つめ 酸素の濃度を確かめる 夢か現実かは たいした問題ではなかった。 そして彼は歩いた彼の息づかい ざらざらと 脳幹を流れる足音と潮流とアリア が擦れるだけのこの季節は まだ 雲雀も二重螺旋も自家用車も 存在しないのだった 彼は歩いた 大地に残る白い顔に足跡をつけ 灌木の群れを抜けシラカンバの森に入り 彼はそこで蒼い空を見た。 辺りには誰一人いなかった。
>>62 あっ、やっちゃった…。二連七行目の「そして」、削除です。凡ミス。
『ジャッキー・マクレーンの「FAT JAZZ」(または、猫と月)』 猫のジャッキーとその一味が 京成電鉄大和田駅の屋根の上で 今夜もまた 乱痴気騒ぎを始めた その第一声から 道行く 心ある人は皆 眉をひそめた リズムもへったくれもない チューニングの合ってない ジャッキーのアルトサックス いいコンビの ウェブスター・ヤングのコルネットは よく 高音を失敗して外す テューバ(何と、テューバだよ!)のレイ・ドレイパーは まだケツの青い高校坊主だ そんな三人のフロント・ラインが織りなす 一味の 力強い不協和音のオンパレードは 京成電鉄大和田駅前を揺るがした 「いや、大変だったんだ 映画館の電球はみんな割れるし 近所の犬どもは怯えて吠え回るし 駅のネズミもナメクジも残らず逃げ出すし 妊婦さんは産れそうになっちゃって 病院に駆けこむし さ
続き。 「こりゃいくらなんでも犯罪だろう ってんで 警官たちも大挙して 百台のパトカーで 大和田駅に殺到したのさ そしたら あいつら ありったけの爆竹をぶっ放して そのまま スッと消えちまいやがった 「彼らの去った後は 爆竹の火花と 警官たちがぶつかって 目から出た火花とで いくつもの月が昇ってきたようだった 壮観だったよ いや 君にも見せたかったよ」 友の一部始終の話を聞いて ぼくら二人は 近所の古びた定食屋で 少しだけのびたラーメンと あったかい大盛りライスを 一気にかき込んだ ラーメンライスは 猫のジャッキーの味がして 美味(うま)かった 夜空にたなびく 二本のタバコの煙 落っこちてきそうな お月さま 猫のジャッキーの高笑い
>>64-65 やはり、この詩には解説が必要そうです。
ここで、あのチャーリー・パーカーのケツにロケット花火を挿したことがある
という伝説を持つ、ジャズウクレレ奏者(へ?)の蛇図田与太八左衛門さんに
御登場願いましょう。
「いやいや、お招きいただきありがとうございます。
春、それは心ときめく季節。
少女たちは錯乱してお花畑を走り回り、
耳の中からたくさんのチョウチョが
ひらひらひら〜と飛び立つ、その光景に栄えあれ。
バイ・ムッシュウ・キンノジー。」
「そうでしたな、ジャッキー君のことでしたな。
彼は1950年代から活躍したサキソフォン奏者ですが、
ピッチ(音程)が悪くて演奏の腕としては
ちょっとキテる部類に入りましたな。でもパワーは凄かった。
パワーと勢いと熱さで、ファンも私の次に多かったですぞ。
ちなみに猫のジャッキーとは、ドナルド・バード君との共演作の
"The JACKIE McLEAN QUINTET"のアルバムジャケットの通称ですじゃ。
"FAT JAZZ"も、いい暴れっぷりじゃ。私も昔の血がたぎってきたわい。
さあ!ビバップじゃ!インタープレイじゃ!花火じゃ!爆竹じゃ!
グルーヴじゃ!はあ〜、ニンドスハッカッカ!ヒジリキホッキョッキョ!」
あわわ…。ありがとうございました…。途中、小松政夫氏が混ざってしまった
ことをお詫び申し上げます。
あ、ここか。なるほど・・・今荒れてるかんな。 よく見たら静かの海綺譚の続編が・・・ブックマークしますた。じゃ。
>>67 ああ、来てくれたんですね。おまけに先だってはお礼を言い忘れてました。
重ねて、どうもありがとうございます。ではでは。
>>66 ますます、わけわからんくなりましたヽ( ´ー`)丿
Canopusさんの作風とは思えなかった(笑)
でも、ちょっとよかった( ̄ー ̄)
どら猫大将を思い出しちゃった(笑)
ギタリストとして、wildcatも参加したいので、
今度やるときは、声かけて欲しいって、伝えてください(笑)
70 :
:02/05/08 17:44 ID:???
>>61 >長いのを読んでいただけるだけで
>も、とても嬉しい。5の種明かしをしますと、老僧は「願わくば桜の下にて春
>死なん…」の西行法師がモチーフだったんです。
ヒントすくな過ぎっす(~_~;ワカンネー なんで、ここで
いきなり? こういうのって、はらださんとかだと、そういう
こと、ピンと来るもんなんですか? 教えてください(_'_)m
>>71 うふふ。
これはもう、私とwildcatさんとの考え方の違いというほかないと思います。
つまりですね、私はこの詩の情景描写として西行法師をセレクトしただけなんです。
絵を描くように、桜の下に朽ち果てる老僧の点景を置いた。
私にとってはその点景こそが重要であり、西行かどうかは二の次なんです。
んで、狙っていたとおりの効果は出ていたのではないかと自負しています。
例えば、西脇順三郎の美しい詩に『天気』というのがあるんですが、
(覆された宝石)のような朝
何人か戸口にて誰かとささやく
それは神の生誕の日
冒頭で()が入っているのは引用句だからなんですが、私はその出典は知らないし、
知らなくても全然苦になりません。彼の詩には、私の解らない単語が数限りなく
出てくるんですが、辞典を使ったことは一度もなく読んでいます。
長くなっちゃうんで恐縮ですが、『洞窟』での蛙(びき)は私の故郷の方言で、
蛙のことを「びっき」或いは「どっぺ」と呼ぶんですね。
こういう種明かしは一興だと思って読み流していただければ幸いです。
>>72 なんだ、わかんなくてもいいのか( ̄ー ̄)
それが西行でないと、なんかとてつもない
読違いになるのかと、ちょっと心配だったもんで(^^;
ただ、その出展にまで気がつけば、より楽しめる
ってことですね。私には無理なような気がする(^^;
ところで、審査員の希望出してきました。
あんなスレがあるなんて、知らなかったっす。
お誘いありがとうでした。
>Canopus氏
狙いか、間違いか分からないので指摘
>>46 13の3連5行目
ぼくらの話すのは「静かの海」の思い出話 → ぼくらが話すのは「静かの海」の思い出話
だと 思うのだけれど。この行だけは日本語として、余りにも「の」が重複され過ぎだと感じた。
……ただ、詩としての表現なら、こんな指摘は無用かとは思う。
情景が浮かぶ。何か不思議な映画を見ているような、「静かの海綺譚」。
願わくば、彼が空虚ながらもなお、幸せであることを祈る。
そして、タイタンから、旅立った人々の宇宙での日々なども、詩として広がるとまた新たな世界かと。
彼ら、彼女らの目的地が何処なのかすら、わからないのだけれど……。
出来れば、けれど是非、あなたの言葉で綴られる、その詩を作って欲しいと願う。その詩が読みたいと思う。
スレ汚し、心からお詫びします
>>74 はじめまして。御指摘ならびに御感想をいただき、恐縮です。
「ぼくらの…」は単純ミスです。確かに「ぼくらが…」の方がいいと思います。
実はノーケアで書いていました。どうもありがとうございました。
「タイタンから、旅立った人々の…」新しいテーマの提示、しかと受け取りました。
「遠くを見つめる者」は、ぼくらの感覚とはかけ離れた存在として描写したので
彼らを描くのは困難を伴うと思われますが、是非トライしたいと思います。人格は多少変えるかもしれません。
最後に、読んでいただいてどうもありがとうございました。これからもよろしくお願いします。
>>73 誘いにのっていただき、感謝、感謝です。
あのスレも盛り上がりそうで、楽しみですね。
>>76 そうですね( ̄ー ̄) この詩板では、珍しく(笑)
しきりのじょうずな人のようで、心強い感じっすね( ̄ー ̄)
『ワルツ・フォー・デビィ』 ビル・エヴァンズは繊細のピアニスト スコット・ラファロは雄弁のベーシスト そしてポール・モチアンは静謐のドラマー ヴィレッジ・バンガードの客たちがこんなにやかましいのに 今生きているぼくらがこんなに泣き叫んでいるのに ほの暗いステージで 灌木の林の向こうで あんなにも秋の音を奏でていた 彼らがトリオを組んだ二年間 彼らの残したわずか四枚のアルバム スコットが交通事故で夭逝し 彼の死によってビルが抜け殻のようになり 復活して また輝きを取り戻し ポールは変らず淡々とドラムを叩いていた 彼らは生き続ける 夢のような一瞬の響きと 小さなともしびとなって続く”トリオローグ”と ぼくらの胸のなかに いつまでも
>>78 よほど、思い入れのあるバンドなんですね。やはり
ジャズなんですか?(私には、一人もわからないヽ( ´ー`)丿)
この辺は、はらださんのコメントが欲しいとこですね。
最近見えませんね。どうしたんでしょか。
ただ、なんとなく好きなものをあげただけって感じが
抜けないんです。最後の、いつまでもってのもかのさん
らいからぬ、平凡な言葉。
スコットの死を、もっと劇的に使う(最後に持ってくる)とか、
アルバムを1枚ずつ表現してみるとか。もっと、いろんな作り方
があったのではないでしょうか。
>>79 ええ、これはジャズで、「リバーサイド四部作」と言われている伝説の
ピアノ・トリオのアルバムを詩にした、いわゆる野心作だったんです。
失敗だったかな。もっと練り直してみますね。確かに言葉が足りない感じです。
この詩は何とかして仕上げてみたいと思います。ありがとうございました。
はらださん、来ないね…。
他のスレに投稿した詩を推敲しました。 『若葉のように』 春の終わり 薔薇色の細い雲がたなびく しののめの澄んだ空はずっとぼくに何かを問いかけていた。 木蓮の白い花 小さなイヌノフグリ 揚げヒバリの声 れいめいの雨かとみまごうばかりに咲きみだれる桜。 愛おしい早春のイメージが達成のかるい脱力感をともなって あたたかな薫風に溶け日々の生活に埋没していった。 やがて軽い死臭を放ちながらあらたに訪れる 花々の無邪気すぎる笑顔にかこまれて 消えてしまう運命なのだろうか まるでぼくのように。 いつの間にか 呼吸のしかたさえ忘れてしまったことにきづく。 はかない初夏のひかり。 春の終わり 神々の黄昏の季節 かすかにふるえるいのち しののめの澄んだ空に向かって いつかぼくも 彼方にきらきらと輝くあの小径をわたっていこうか。 今朝うまれたばかりの名も知らない 若葉のように。
>>82 あんな前にあるなんて、ずるいや(爆)
始まって、かなり最初のほうで投稿されたんですね。
もし、それを知らずにこれを読んでいたら、
自分がどんなこと書いただろうか、と想像するのは
ちょっと楽しいですが(笑)、今となってはもう無理ですね( ̄ー ̄;
早起きの詩ですね(゚°)☆\ばしっ 私は早起きなので
よくわかる光景です。ただ、木蓮は紫色だったと思います。
白いのはハクモクレンというものではないでしょか?
気になったんで、ちょっと調べてみましたら、こんなページ
がありました。
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/BotanicalGarden/HTMLs/mokuren.html これによると、ハクモクレンは春に花が咲くみたいです(そこまで
は知らなかった( ̄ー ̄;)
Canopusさん、辞典に載ったよ。おめでとう。
>>83 御指摘いただきどうもありがとうございます。うちの近くのモクレンが
ハクモクレンだったんで、つい…。紫のモクレンは実は知りませんでした。
大きくて綺麗な花で、好きなんですけどね。
>>84 ええ、見ました。ありがとうございます。過分な評価で照れくさいんで
すけど、これを機会に訪れる人が増えてくれれば嬉しいです。でも、プロフに
「自スレ」って書いてあるね…。実質自スレみたいなもんかな…。
私はどちらかというと詩に専念したいので、辞典や後援会の方面とは意識的に
距離をおいているんですが、コテハン大辞典は実はブックマークしています(笑)。
小さく旗を掲げて、こっそりと応援していますよ。
『金星(Venus)』 宵の明星。明けの明星。 一番星を空にさがして願いをかける人は、現在どのくらいいるのだろう。 一番星をみつけるには、この街の空はあまりにくすんでいる。 おまけに現代人は暗闇をこわがりすぎて、すこしだけ世界に夕闇が忍びよった だけで、すぐに街いっぱいに明りを氾濫させてしまう。 ぼくらはオバケにおびえる子供を笑うことはできない。 伝説の、神話だけの存在、預言者さえも縮小して消えてしまった。 宵の明星。明けの明星。 ぼくらはいつの間に、明星を「みょうじょう」と読めるようになったのだろう。 日月星は「じつげつしょう」とはなかなか読めないくせに。 しかもぼくらは、明星は金星のことであると、なぜか知っている。 金星が愛の星、美の星であるとも。 実際には二酸化炭素におおわれた灼熱の地獄だというのに。 小さくなりながらも、なおも ぼくらの胸の奥に住みついている、一つのことば。 宵の明星。明けの明星。 ぼくらはふとしたはずみで、このことばを思い出す。 日々の営みに疲れてまっくらな道を歩くとき、 あるいは淋しい気持ちのまま、膝をかかえて、 夜をまんじりともせずに過ごしたときに。 そんなとき、ことばは ことばとしての意味をはるかに越えるだろう。 何も見えないはずの明るすぎる夜空のむこう、 涙でかすんだ瞳のなかにぼくらは、 ぼくらだけの金星を果たして見つけることだろう。 ごめん。 ぼくには、やっぱり金星の詩は書けそうにない。 金星を語るべきことば、 金星に語りかけることばを知らない。 ふと顔をあげて部屋の窓をあけると、 つめたい空気のくすんだ夜空、騒がしい街の音、 金星のうたう歌さえも聴こえなかった。
>>85 あ、そうなの。やっぱりお茶目なとこあるね(w
実はもっと詳しく書きたかったんだけどね・・・
まあとりあえずあれでいいんじゃない?次は山猫さんかなぁ・・・
ああ、書き忘れたけど、 kanonさんの新スレができたよ。 もしよければリンク貼りますけど・・・知ってるかな?
もう時間がない・・・もし見たかったら、 「書いた詩、評価してあげるよ?PART2」を覗いてくれ。それじゃ。
おえ。書き込めなかったので、また明日返事を見に来ますわ。 いや、スレ汚し申し訳ない。では、消えます・・・
>>87 さんが書いてくれたんですね。どうもありがとうございました。
>>88 知ってます。「深淵を臨む」ですね。いやね、「おめでとう」だけじゃ
なんなので、何か詩を書き込もうとしているんですが、難航してます。
あ、そうか、『金星』はいいかもしれない。書き込んでこよう。
>>74 の詩にようやく取りかかり始めましたが、まず題名が決まりません(笑)。
SF調の詩は資料も必要となりますしね。もう少しお待ち下さい。ある程度、
形をなしたところでアップしますね。
?h。タッチの差で間に合わず…。
今度からこのHNね。 もっとも、迷惑なんでもう来ませんが(w いや、早めに解放されたぁ・・・ あ、知ってたんですか。気づいてんなら言ってくれればいいのに・・・ ふん、プロフについては、物足りなかった感もあるのだがな。 あんまり書きすぎるのも良くないと思って。それじゃ。
>>87 うっ、どうぞ、お手柔らかに( ̄ー ̄;
Canopusさん
>紫のモクレンは実は知りませんでした。
私の実家の近くには、偶然紫(赤に近い気がするけど)の
やつがあったので、ヘンだなって思っただけです。ハクモクレンは
見たことありません(笑)(見たけど気づいてないだけかも)。
次は、火ですね、テーマ。今度は作品参加もしたいと、
考えてます。
連載はどーした(゚°)☆\ばしっ
>>95 wildcatさん、スレが消えちゃいましたね…。
もしよろしかったら、ここで書きませんか?
>>95 ありがとうございますm(_'_)m
まだ、検討中です。
どこでやるにしても、かなりの量ですからね( ̄ー ̄;
このスレには、そぐわないかもってちょっと
思いますし( ̄ー ̄;ナヤンデオリマス
ところで、切れてるCanopusさんは、はじめてみました(笑)
そっか、私以外の詩の書き込みがあまりに少ないんで…。 でも、メゲずに頑張りますね。じゃ、おやすみなさい。
98 :
:02/05/21 23:11 ID:???
こんばんは。 いや、実はこのスレッドの存在は早くに気づいていたのですが、 あまりに皆さんのレベルが高く、手を出せずにいたんです^^; 今回はお礼参りのつもりで、お邪魔させていただきました。 今回は本当にお手数をかけましたね。 わざわざあんなことまでしていただいて・・・ 飛び火を恐れずに、正当な書き込みを下さって、 心から感謝しています。 本当はまだ書き足りませんが、 これ以上お邪魔すると、また荒れてしまうかもしれません。 ですから、ここにはもう訪れませんし、安心していただいて結構です。 本当にご迷惑をおかけしました。では失礼いたします。
Canopusさん、本歌取りの答え教えてよぅ。気になって寝れない。100.
こんばんは。
>>99 今回のことは、何と言っていいか…。大変でしたね。
シリウスさんに非はありません。通り魔に襲われたようなものです。
結城はあまり相手にしない方がいいですよ。彼のメッキも剥がれてきています。
彼はかなりのへっぽこか、或いは詩書きですらないと思っています。
理由は後述します。
>>100 さん あなたは優秀な詩書きだと思います。詩に限らず物書きの人間は、
自分の知らないことに対して無関心でいられないんです。
始めから勝負を逃げた結城は、優秀な詩書きであるはずがない。
もう、結城のことなんかどうだっていい。100さんのために(100ゲットおめで
とうございます)、答えを書きますね。
102 :
Canopus ◆j1h.j3e. :02/05/23 23:46 ID:k/pb/BOw
設問の答えです。設問の内容は、
http://mentai.2ch.net/test/read.cgi/poem/1020697161/112 を御参照下さい。
1.
西脇順三郎 『眼』
白い波が頭へとびかかつてくる七月に
南方の綺麗な町をすぎる
静かな庭が旅人のために眠っている
薔薇に砂に水
薔薇に霞む心
石に刻まれた髪
石に刻まれた音
石に刻まれた眼は永遠に開く
2.
杜甫 『江村』
清江一曲抱村流 清江一曲 村を抱いて流る
長夏江村事事幽 長夏江村 事事幽なり
自去自来梁上燕 自から去り自から来たり 梁上の燕
相親相近水中鴎 相親しみ相近づく 水中の鴎
老妻画紙為棊局 老妻は紙に画きて棊局を為り
稚子敲針作釣鉤 稚子は針を敲きて釣鉤を作る
多病所須唯薬物 多病 須(ま)つ所は唯だ薬物
微躯此外更何求 微躯 此の外に更に何をか求めん
でした。
2.の読み下しは転載させてもらいましたが、スタンダードな読み方のようです。
何でもいいけど小難しいわ。人生相談板にもってってみ。わかんねーっていわれるから
104 :
Canopus ◆j1h.j3e. :02/05/23 23:51 ID:k/pb/BOw
裸足で歩く冬の廊下みたいに その冷たさに麻痺して感覚を無くした心が わたしの心が 一滴の涙で、夏の浜を歩くみたいに 飛退けるみたいに暑く熱く 心に火を灯す事ができたなら 私はもうその熱さに絶えながら もう少しだけ歩いていけるだろう ゆっくりと、そう、ゆっくりと 何処にも向う気のないその足取りで 目の前の 晴れ渡る空に落ちよう
106 :
100 :02/05/24 00:11 ID:???
>>101-102 、
>>104 お、答えが返ってる!
成る程、西脇順三郎の詩だったのか。
近代詩の母というから、自分では萩原朔太郎に間違いない!
と思ってたんだけど、彼の作品にそんなの(失礼な言い方ですけど)ないもんね。
いや、やっぱりCanopusさんは凄いなぁ。なんだか尊敬してしまう(w
では、引き続きROMってますので、いい作品をお願いしますよ?期待してます。
そして、どうもありがとうございました。また荒らしが来たら、
ちょちょいのちょいとやっつけてくださいまし。んでわ。
107 :
Canopus ◆j1h.j3e. :02/05/24 00:19 ID:syiV3glf
>>105 さん ああ、こんばんは。ものすごく久し振りの詩の書き込みな
んですよ。ああ、感激です。いい緊張感を持った詩だと思います。特に
冒頭の三行と、「その熱さに耐えながら/もう少しだけ歩いていけるだ
ろう」の決意の一節がいいですね。あなたの真摯な感情が伝わってくる
ようです。
難をいうなら、「夏の浜を歩くみたいに」の直喩は、この長さの詩では、
二回使うとうるさくなってしまうようです。あと、最終の二行でいきな
り落っこっちゃって、あれれっ、て感じでしたね。ああ、なるほど。こ
れは空に飛んでいるのか。ちょっと解りにくいかな。
すみません。いつもの癖で批評をしちゃいました。これからもよろしく
お願いします。
108 :
Canopus ◆j1h.j3e. :02/05/24 00:27 ID:syiV3glf
>>106 実は、西脇順三郎は萩原朔太郎の詩を読んで詩作を始めたので、
微妙につながっているんですよ。ちなみに、近代詩の父は三好達治らしい
です。彼もまた朔太郎の影響を受けた一人です。
いや、しかし、102の詩を読むと、本歌取りなんておこがましかったわ。
へこんじゃう。ぷしゅう。精進します。
前スレ、過去ログ倉庫に復活!嬉しいので記念カキコ。 はらださんの詩を読み返しています。何よりも彼の言葉にはパワーがある。 包容力と強さを兼ね備えている。彼という一人の人間から放たれる、彼自身の ことば。 yukiさんの詩には、すっと入り込める優しさと、芯の強さがある。彼女もまた、 自分のことばを持っている。 その他の人たちの詩も、心を打つ。ここに来て本当によかったと感じる。 新しい常連さんは、やはり自分で開拓しなくちゃね。
>>109 やっと、住処を来ました。森がなんとかって(笑)やつです。
以前から狙ってたんですが、今回のどさくさに紛れて(笑)
使わせてもらうことにしました。
なにしろ、私の連載詩と、テーマがあまりにぴったりな
もので( ̄ー ̄;ア、チョットネタバレ
こちらには、それ以外のもので、参加させていただこうかと
思いますので、よろしくでm(_'_)m
ところで、Champには、Canoさんは、もう作品提出されまし
たか?( ̄ー ̄)アレカナ
>>110 連載詩の再開、おめでとうございます。
これからも切磋琢磨し合いましょうね。
詩を書き込んでくれないのは残念ですが…。
雑談ばかりだとアレなんで、他のスレにも書いたやつですが、アップ。
『夢のラピュタ(遊星より愛をこめて)』 夢ばかりみて 生きていければいいのに ロシュの限界をこえて地球に飛来した その小さな名もない遊星は みどりの森と いちめんの菜の花と 北半球にまたがる巨大な遊園地に覆われていた 朝にはやわらかな風に草木が揺れ 夜にはまばゆい数々の電飾が遊星をいろどった そしてかすかにきこえてくる高らかな歓声 「天使の歌(ぼくたちは こう呼んでいた)」は ラジオからもきこえてきた ぼくたち夫婦は遊星のした 石の花の咲きみだれる乾いた大地で 寝床にのぼってくるカニを殺しては それを食べて暮らしていた 太陽が静かにぼくたちを焦がしている
続き。 夢だけを食べて 生きていければいいのに 観覧車 雲よりも峰々よりも高く その華やかな顔(かんばせ)をあげて そしてまた 光の粒をちりばめた 回転木馬(メリー・ゴー・ラウンド) みどりごは その円環の母にだかれて 産声をあげる ひとつぶの涙もこぼさずに 生きていきたいのに ある日 ラジオからきこえてきた よわよわしい子供の声 「おなかがすいた」 それきり天使の歌はとだえてしまった
続き。 ぼくたち夫婦はあわてて外に出て 乾いた大地から空をあおいだ そして見た いのちの粒子をはらはらとこぼしながら ゆっくりと遊星が消えていくのを 小さないのちは ぼくたちの上に灰のように降りつもって やがて消えていった ぼくたちは石の花をそれらに供えた 夢ばかりみて 一つの罪もかぶらずに 生きていければいいのに 註:ラピュタ…スウィフトの「ガリヴァー旅行記」を起源とする、空に浮かぶ 島。手のひらサイズから直径数千キロにわたるものまで大小さまざまあり、 ラピュタを舞台とする多くのサイド・ストーリーが書かれている。 ロシュの限界…惑星どうしの距離の限界点。これ以上の距離よりも近くなる と、惑星はその形状を保てなくなるといわれている。
俗悪の唄 何故か聞こえてくる 愚者の無知を嗤おう 賢者の尊大を罵ろう 弱者の悲哀を蔑もう 強者の抑圧を誹ろう 貧者の嫉妬を詰ろう 富者の傲慢を嘲ろう Open Your Eyes なんという千里同風
>>115 文字どおりのキッチュ・ポエム、ありがとうございます。
「千里同風」千里さきにも同じ考えを持つ人がいる、という意味でいいんで
しょうか。今、調べてはじめて知りました。かなりの語彙をお持ちですね。
負の要素にぶつける負の感情。数学ではマイナスかけるマイナスはプラスに
なるんですが、そうはならないところが人の世のかなしさ、面白さですね。
眼を開いて。そのさまの本質を見きわめる。眼を開いて。それでも敢えて渦の
中に足を入れる。
私は前者なのか、後者なのか。捨て去りたいのに、どうしてもこの世に流れて
くる、いつもの唄。眼を開いて。その唄をきく。
カノウプスさんは批評家たりえて、過ぎて、 あらゆる意味でシカトされうるキャラクタア 要するに、年齢無視して、馬鹿に成れ、ということ れす。
>>111 さっそくの、ご来訪、ありがとうでしたm(__)m
ちなみに、あっちは、本宅ですが、落ちない程度に(笑)
連載ものと、ごみネタですごそうと思ってます。
それ以外の、短編詩(+雑談)は、こちらで
ってことで、よろしくです♪
ところで、審査結果、あとCanopusさんだけですよ〜(笑)
「起承転転」 生まれは知らない とうの昔に忘れてしまった 常に個でありながら 何時でもこの流れとしての存在だ 渇土を潤し 木々に憚(はばか)れ 他に飲み込まれても 巡り会う仲間に 別れ行く仲間に 涙も捧げられない そのものだから 水鏡を嬉しそうに飛び越える子供達 お前達よりこんなにも単純なのに こんなにも哀しいのだ 明日には あの東の空で 明星を遮っているだろう 「キッチュ」ポエムとはいったい何ぞや?無知で恥ずかしいばかりです。 スレ違いな詩だったら御免なさい。
120 :
115 :02/05/28 22:10 ID:???
>>116 Canopusさん
うれしいっす、批評までいただいて感謝っす!
え〜と115は、変更を加えるべき点を見つけられなかったので
あまりにも直感的で言葉足らずの上、今までの空気と違う暗い
感じの詩なのでレスもされないで放置かな?と思っていたす。
スレ汚しかな?との不安も書き込んだ後に(汗
作中に意図していたものは、もうどんなことをしても味は出て
こないってほど搾りとられてしまったので
泣きたくなるっす(w
余談)Canopusさん & wildcatさん
即興スレでも何度か批評いただき、ありがとうでしたす。
以上、長々と駄レスすみませんでしたす。
>>119 名詞・形容動詞》─〔芸術品などの〕まがいもの。げてもの。また、
本来の目的とは違った用途に使われている・こと(もの)。
「キッチュなファッション」▽(ドイツ)Kitsch
だそーです。フェイクに似てるんでしょか。 ってことは、
ノン・ストップってのはなんなのでしょう( ̄ー ̄)?ネ
>120
あ、wildcat賞の人(笑) こんちわっす。
>>121 ちわっす
コテハンつけてみたっす(w
なるほどキッチュということで
イメージ曲をつけてみたっす。
「キッチュな部屋領域」
気がついたら
真っ白な部屋
目の前にある
たくさん並ぶ
様々な極彩色
組立ブロック
赤系のものは
全部を誰かに
緑系のものは
半分を自分に
青系のものは
全部を自分に
黄系のものは
半分を誰かに
適当に組立て
さぁ終わりだ
それは何かに
みえますか?
人にみえます
それは間違い
猿にみえます
それも間違い
鳥にみえます
それは間違い
魚にみえます
それも間違い
蛇にみえます
それは間違い
虫にみえます
それも間違い
肉にみえます
それは勘違い
水にみえます
それも勘違い
火にみえます
それは勘違い
煙にみえます
それも勘違い
私がみえます
何もみえない
http://oxs.tripod.co.jp/mp3/KitschZimmer.mp3
>>121 「基地外的な」かとずーっと思ってました。そうだったんですか…。
ノン・ストップってそのまんま「止まらない」じゃないんですかねぇ。
『鳥――ムのある生活』 君を抱きあげる言葉は 使い果たしてしまった もう、なにも残ってはいない 「なにも残ってはいない」という 絶望の果ての空だけがある ・・しい、しいという鳴き声だけが 木霊する 幾ら眼を凝らしても 耳を澄ませても なにもみえない、なにもきこえない この宇宙のどこかという点 伽藍とした空があるだけだ あの太陽をつぶして この空をかき混ぜる このさみしさをまぎらわせるために ぼくはこの手で あの空をかき混ぜてみる この腕が使えぬようになるまで かき混ぜる そうすると、 この空の重さがわかる ただ、重さがわかる そしてまだ空をかき混ぜる 腕が使えなくなった今、 ぼくはこのからだで 空をかき混ぜる なにもない世界の果てでただひとり 僕だけが空回りする もうこれ以上 絶対にかき混ぜられなくなったとき はじめてある変化が起こる それがはじまりだ 28.May.2002 こんばんは。おひさしぶりです。
Canopusさんはじめ、wildcatさん、
そのほか僕と面識のある方もない方もこんばんはです。
そうそう、Canopusさん。
『ピアソラの夜』というベスト版しか売ってなかったけれど
それを買いましたよ。
はじめて触れるタンゴの世界。簡単な感想だけど、良かった。
今も聴いてます。
アルゼンチンじゃ今、THE BOOMの『島唄』がカヴァーされて
大ヒットみたいでうれしいです。いま国が大変なときだけに・・です。
高校時代から好きだったから、ブーム(照笑)。
以前に比べれば、全然パソコンに触らなくなってたけれど
たまぁにROMだけはしてたんですよ。
ただ、何にも言葉が出てこないんです。何にも書く気にならない。
どのスレを見たって同じでした。
ぼーっと画面を眺めてるだけの状態でした。
頭ん中を掻き毟るようなロックが欲しかった。
ジミヘンのギターが聴きたかったから、すぐに買いに行きました。
そしたら・・・落ち着きました(笑)。
これからもそんなに顔が出せるかどうかわかりませんが、
書きたくなったらまた書き込みに来てもいいですか?
勝手ばかりいって申し訳ありません。
自分でもどんなペースになるかわかんないので、なんとも
いえませんけど(苦笑)。
人は大切な何かを失えば新しい大きなものを手にすることが出来ます。
それを実践において経験の結果、身体で覚えた感覚は一生モノです。
今のCanopusさんには、はらだ将という顔も素性もわからない馬鹿な男
を忘れる必要があったのかも知れません。
ぼくが意図したことではなく、必然として、です。
だから
>>109 を読んで安心しました。
『夢のラピュタ(遊星より愛をこめて)』
この詩が好きです。
これからもお互いがんばりましょう。
そしてよろしくお願いします。
付けたし。 都立家政さんの朗読会、うらやましい限りです。 ぼくも関東圏なら参加したかった!!ちくしょー!! 誰か行動力とセンスと時間のある人、関西でやってくれないかしら? ぼくにはそんな時間もコネクションもないからな。 ほんとうらやましいいいい!!(ハンカチイフをかみ締めるの図) 顔を会わせるだけでもドキドキするんだから それに自作の朗読とお酒なんかがあれば最高に楽しそうなんですけどね。 実は関西でぽつりんとスネてただけかも・・・。 それでは、兎にも角にもおやすみなさい。
127 :
:02/05/29 23:25 ID:???
関係ないんだけど、とても関係ないんだけど、どうしても「きちんと詩作してる」人 たちの、意見が聞きたいので、ここのスレッドを選びました。 DQNスレが今、荒れてます。それが本筋というわけじゃなくて、きちんとした詩を書く 皆さんからみて、DQNスレの存在って、邪魔ですか?楽しいとか、面白いとか思う人間 がいることは心外ですか? 「硬派な詩人」が数多く去っていったとか、言ってる人もいるのですが、硬派な詩人と いうと、僕の中ではこのスレッドを利用している皆さんなので、皆さんの率直な見解を 聞いてみたかったのです。 スレ汚しで本当に申し訳ないですが、出来たら、ちゃんとした詩作に励む皆さんのレス をください・・・すいません。
>>128 荒れているというより、悪意をもった書き込みがあったようですね。
荒らしの人は、心ないレスに対する反応を楽しむ、幼稚で貧しい心の持ち主で
はないかと思われます。優しい気持ちでシカトしてさしあげましょう。
さてDQNスレですが、お笑い芸人は相当に頭を働かせるのと同様、お馬鹿な
マネは馬鹿では出来ないと思います。あの人たちは頭がいいと思うし、詩板に
なくてはならない存在です。邪魔だなんてとんでもない。私も楽しく読ませて
もらっています。
最近はオヤビンの不在によりパワーダウンしているようですが、彼もまた
高いレベルを維持するのは大変なんでしょう。彼の充電をじっくりと待ちまし
ょうね。
詩がたくさん…。嬉しいです。徐々に詩で充たされていく。
皆さんすてきな詩をありがとうございます。
>>118 wildcatさんもよろしくね。
いや、催促ではないんですが(笑)。
娘が起きそうなので、すみませんが詳しいコメントは、また今夜にでも。
>>129 のレスに追加。DQNスレの詩は、
1.読んでて楽しい詩。
2.わかりやすく書く。
という条件において書かなければならないので、実は高いレベルを要求されて
いると思います。皆さんの評価も遠慮抜きで、シビアですしね。
私は思いっきり良スレと認定していますが。
今現在、ここで本格的に詩を書いてるのは、 名無しさんを除けば店主さんにはらださんに山猫さんだけですね・・・ ああ、もっと凄腕の人たちがここを知ればいいのに! あ、すいません・・・見つけたんでお邪魔しちゃいました。 それじゃあこれからもがんばってくださいね。応援してます。
こんばんは。仕事が忙しくて、なかなかこちらに立ち寄れませんでした。
>>119 人と人の間で交わされることば。その中に「キッチュ」が生まれる。
ぼくらはキッチュの流れの中に身をゆだねる。
つまり、ここにはスレ違いというものは存在しません。ご心配なく。
kanonさん、ようこそ。
流転する水、いのちの源。水は終わりのないサイクルで息づいている。
冒頭の二行がグサッときますね。確かにクサビを打ち込んでいます。
水たまりから(奔流、そして海、)明け方の雲。形を変えて存在する。
水の哀しみは誰も知らない。そこはかとない水の感情の表現がいいですね。
題名もうまいです。しっかりした、大人の詩をありがとうございます。
>>122 こっちも、ちわっす。
おお、曲もつけましたね。流れるような、歩くような、ブロックを積み上げる
ようなリズムですね。サウンドのためか、ガムランっぽい感じもして、大変
面白く聴かせていただきました。
詩も視覚的で面白いですね。市松模様のブロックを積み上げたようです。
積み上げられたブロックがキッチュな具象を形成する。
それは具体的な形から、やがて解体され、小さな形のないものへと
変化し、やがて何もなくなってしまう。
形を認証したところでその形が変っていく描写がうまいです。
イメージ曲にもマッチしていますね。お見事でした。
ecnsanさん、これからもよろしくお願いします。
135 :
名前はいらない :02/05/31 21:56 ID:SrolSJG1
いや、ドキュソは糞だろ 詩板の空気を腐らせたのは確実だろ あのスレタイは何なんだよ、荒らしだろ確実によ カノープス、おまえ何逝ってんの?
>>135 あはん。君のやりたがっていることがさっぱり理解できないの
だがね? 説明してくれないか?
ちなみに僕はそのDQNスレというのを見たことがあるが、
少なくとも
>>131 が言っているようなスレではないね。いわば
現代詩の最先端に何かの間違いでもあれば通じてしまうレヴェル
であると思う。そのためにはあまりにも知識に乏しい人達では
あるのだがね。正直、たとえばこのスレなどよりは、あちらの方が
良スレだと思うのだが、そう思えるほどのレヴェルの人間が、
この板にどれほどいるのか。
失礼。もう姿は現さないよ。君のような興味をひくような人物
が目に止まらない限りはね。w
137 :
名前はいらない :02/05/31 22:24 ID:SrolSJG1
>>136 あのスレにそんな詩ありましたっけ?出来れば雑談スレにでも
コピペしてくれたら助かるけど‥
荒らし目的でなくって真剣に考えたいので‥
>>137 天竺の詩なんかはかなりレベル高いと思うよ。
それ以外の奴らは、そこそこうまいかなーって感じ。
>>124 そして、はらださん。ああ、本当に久し振りです。
はらださんのことだから、きっと別のところで書いているのかな、と思ったら
そうですか、ちょっとスランプ気味ですか…。
でも、誰にでもそんな時はありますよ。私なんかここ10年くらいスランプに
なっていました(笑)。詩板に来るまでは、ことばが出てきませんでした。
はじまりの決意の詩。
はらださんの叫びがきこえてくるようです。
あなたは、一羽の鳥。
世界の果てに、ぽつんとひとり。全てを失ってしまったあなた。
しかし、「無」は何もないということではない。
少なくとも、「無」ということばがそこにある。
形のない空と向き合うあなた。
空に飛翔するあなた。
空を無心にかき混ぜるあなた。
そして空とあなたが完全に一体化した時、全てがはじまる。
灰色の、しかしそれでいて希望の光のみえる、一枚の絵をみるようです。
まぎれもない、はらださんのことばです。
何を優として何を愚にするかなんてそれこそ愚だろ。 俺はここにスキな詩はたくさんあるぞ
109 :Canopus ◆j1h.j3e. :02/05/22 23:24 ID:???
こんばんは。やっと仕事から帰ってきました。
解説いたしますと、最近現れたコテハンの結城有人氏に、私が挑戦状をたたき
付けたんですね。詳しくは
http://mentai.2ch.net/test/read.cgi/poem/1020697161/112 をご覧下さい。おそらくこのスレを立ち上げたのは結城氏と同一人物だと思わ
れます。低レベルで怒る気も失せたよ…。
しかし、結城さん、本当にこの設問がわからなかったの?
おそらく「詩を読む訓練をうけた」「詩作に真面目に取り組んでいる」という
のはウソだね?専門的な知識があるなら、1.の答えはすぐに導き出せると思うよ?
110 :Canopus ◆j1h.j3e. :02/05/22 23:33 ID:???
まあ、いい。
ただね、結城さん、あなたには、そのウソをホントにする時間がまだあるんだ。
詩に真剣に取り組む気持ちがまだあるなら、設問に対するヒントをあげよう。
詩を読むよろこび、詩を作るよろこびを少しでも感じとってくれ。
1.のヒント。
日本の詩人で、荒地派の師匠、近代詩の「母」(男性ですけどね)とも言われ
ている人。これで「サンザシ」をよく書く詩人といえば…。あとは調べてくれ。
2.のヒント。
こっちは難しいんだ。だから大サービスで作者を教えよう。
杜甫の漢詩がベースになっている。
あなたなりの答えを探してくれ。以上だ。
111 :1 :02/05/23 07:20 ID:FlBbL53S
>110
マジで違うぞ。
>>141 そんなことはどうでもいい。あまりくだらない問題に僕を
巻き込まないでくれたまえ。
僕はCanopusとかいう方に恨みなどないし、正直上手な詩を
書かれる方だと認識している。知識も十分だ。べつにこの方
にからむつもりはない。
不快だ。失礼する。
結城さんは大人だなぁ。
ジサクジエンか・・・( ´,_ゝ`)プッ IDも出せないでよくそんなことが出来る(ry
↑ Canopus・・( ´,_ゝ`)プッ
必死な精薄共の自演が止んだか( ´,_ゝ`)プッ まああれだ、貴様らはさっさとママに性欲処理してもらえってこった。
やれやれ・・・アフォばっかだな。まあいいや。面白くないし寝る。
149 :
名前はいらない :02/05/31 22:55 ID:6kNUMdwG
彼の名誉の為にIDでも出すか・・・よっコラセット。まああれだ、寝ろよ。
>>125 はらださんへ。
もちろん、いつでも書き込みに来て下さい。大歓迎です。
お互いに頑張りましょうね。
そういえば、まだジョン・ルシエン、まだ未聴です…。
>>126 あ、横山たかし。
朗読会は、私も楽しみにしています。
>>141-142 そこまで知っているんなら、私と結城氏とのやり取りも知って
いるだろうに…。
>>150 結城さんを人違いで批判しておきながら一言もないのですか?
ビックリしました!!
Canopusさん、今自治スレで起きてる自スレ板容認申請どう思います?
>>125 ちわ〜っす( ̄ー ̄) お久ぶりです♪
>アルゼンチンじゃ今、THE BOOMの『島唄』
アメリカで、すき焼きが流行って以来の快挙かと(笑)
元ちとせといい、沖縄の音楽はこれからのJ-popを
リードしてゆくんでしょうね。あのほんのちょっとだけ
フラットさせる歌い方。あれは、マネ出来ないッス。
でも、かっこいい( ̄ー ̄)
>>141 この2chという空間で、確かなものなど、なにもない。
結城が微熱だとしても141だとしても、私は少しも驚
かない。
確かなことは、そのやり口が、あまりに単純過ぎたと
いうことだ。135を書き込んだ後、なんでもっと時間を
置いて136(の内容)を書くというくらいの芸当が出来
ないのだ?Canopusさんにやられた直後にあんなスレ
を立てたりするのだ?
人が信じるものは、真実などではない。真実らしいと
そう思わしてくれるものだ。それをリアリティと言う。君は
みごとにそれにひっかかったんだよ。
>>152 難しい問題ですよね。このスレだって自スレになっちゃうだろ
ううし…。「詩板とは詩を書くところではなく、詩について語るところ
だ」って、けんひこさんかな、レスを付けていたけど、それだとほとん
どのスレッドが削除の対象になってしまいますよね。
私としては、今までの詩の蓄積は詩板の財産だと思っています。
少なくとも詩の書き込みがたくさんあるスレッドは削除してほしくない
というのが、私の気持ちです。
正直、私もお題スレとかに、もっと参加したいんですけど(vol.1が
私の詩板デビューですしね)、時間がないのが実状です…。
>>153 おお、こんばんは。島唄はアルゼンチンどころでなく、世界
9カ国くらい(記憶あいまいです…)でリリースされているそうですよ。
>>152 あくまで、個人的な意見ですが、
ある制限つきでなら、賛成です>自スレ容認
その制限とは、「個人(コテハンでも名無しでも)を誹謗中傷
するようなタイトルも書き込みも全て禁止する」ということです。
あまりに当たり前のことですが、それすらも、ここで
は”容認”されてしまっている。それが、一番腹立たしい。
今のままで自スレ容認となれば、以前あった(いまもあるけど)
ような、誹謗スレが大手を振ってまかり通ってしまう。それだけは
さけたいとこですね。せっかく、wildcatスレを犠牲にしてまで
一石を投じたのに、元の木阿弥になっちゃいます( ̄ー ̄;
荒らし・叩き行為には僕も腹が立ちます。たとえ例外板になってもコテハンへの叩き行為は 禁止されたままです。そこは変わらないんですよ。(ガイド参照)
>>157 本来は、個人の誹謗中傷は2ちゃんでやってはいけないんですよね。
基本的には無視して、削除依頼を出すことになるんでしょうね。
なんだか荒れちゃいましたね(笑)。
明日も仕事なので、そろそろ落ちます。おやすみなさい。
他スレに投稿した詩(少し推敲)をアップします。
『詩人のかなしみ』
ぼくは見た 誰かが泣いているのを
やわらかな水音のきこえる小さなしげみで
ぼくは見た 誰かが泣いているのを
ことばの影がおちる迷宮に閉じこめられて
さむさにふるえ
背に大きな矢がささったままで
血をながし いたみに耐えて
ぼろを引きずりながら旅をつづける
小さな小さな
名前もない ひとつの存在
ぼくは見た 女神のおもかげをした
どこにもいないあなたが
それをやさしくだきあげ
ささやかな火をそれの内にともすのを
思いもかけないぬくもりに出会って それは
いまだかつてないほどに
はげしく泣いていた
Canopusさんやwildcatさんはじめ、このスレの人たち。 スレの荒れが飛び火したみたいで、迷惑かけてすいません。 このスレは個人的に荒れて欲しくないスレの一つなので、 これで去ります。人種もジャンルも違いますが、 それとは関係なくここも好きです。頑張ってください。
161 :
128 :02/06/01 00:43 ID:???
Canopusさん、レスありがとうございます。 すごく安心しました。悪意ある人もいるけれど、そうじゃない人だって沢山いるのが ここ数日のDQNスレッドの書き込みでもわかりました。 誰かがそういったからというわけでは、なく、それでも応援する人もいるんだってこ とを力にして、僕も沢山DQNスレのみんなを応援しようと思います。 違った見方に触れられるってとても貴重ですね。感謝してます。本当にありがとうご ざいました。
荒れていたんすね・・・
書き込んで良いものか不安っすけど・・・
>>125 はらだ将さん
初めまして。
そんなとき落ち着くには「machine gun」が
いいっすよね。
>>134 Canopusさん
ありがとうございます。
邪道かもしれないすけど(汗)
音と言葉と形で表現できたらと思いのまま
作ってみたす。
こちらこそ まだ初心者っすけど
よろしくお願いします。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「はこびあめ」
この大地に染み込んでいる
我が祖の血肉
この天へと舞い上がっていった
我が祖の記憶
雨に運ばれ甦る
薄暗い自然光を漂い
湿った空気は香り
水滴落ちる音に包まれ
隔たれた空間
雲間からのぞく太陽に照らされ
まるで広大なショーステージ
そして踊るように
歌うように
激しくも豊かに生き抜いた証
忘れる事ないように ホップ
新しい命へ示す為に ステップ
自然に恩返したくて ジャンプ
生の素晴らしさを伝える為に スイング
カーテンコールの後も
我は鳴りやまぬ拍手を
気持ちよくずぶ濡れのまま
感謝のシュプレヒコールを
雨のように
http://oxs.tripod.co.jp/mp3/hakobiame.mp3
Canopusさんって随分と非常識な方ですね。
moonの二の舞となるのかな、このスレも(藁 正直、結城と違って名無しはタチが悪いぞ。
moonさんは、あんなにおちゃらけた誹謗中傷でも何でもないいかいかさんの発言に傷ついたのでしょうか。 精神障害である私から見ても、あまりに弱すぎます。
>>158 そのガイドをみんなが守ってくれれば
荒れるなんてことは、あり得ないはずなんですけどね。
いま、話題になってる強制idに期待してます。
ところで。
ちょっと長いやつを、ここではじめてもいいでしょうか>Canoさん
え?またかいって?(笑)
もちろん、あちらとは、別のやつですけどね( ̄ー ̄)へへ
テーマはほとんど同じですが(o_ _)o
許可が下りたら、ぼちぼち始めます。
Canopusが人違いで結城さんを非難していた。 そのことを指摘するのが叩きなのか?
皆さん、心あたたまるレスをありがとうございます。私は荒らしを怖れませ
ん。このくらいでは、私の詩に対する情熱を消すことは出来ません。
でも、なるべく荒らしはやめてね。レスつけるより詩作していた方が楽しい
から。
私は常識人ではありません。こんな時代に本気で詩書きを目指していること
自体、非常識極まりない(笑)。
それから、結城には敬意を表してもらっていうのも悪いんだけど、もはや
私と彼は敵なんです。他のスレで「ニセモノ」と罵倒もしましたしね。彼の
今まで行った慇懃無礼なレスを許すつもりはないし、彼とことばを交わすつも
りもない。謝罪をせずに知らんぷりをしているのがお互いのためだと判断した
んですね。彼の詩を見ない限りは、私は彼に敬意を表するつもりはない。この
話はここまで。あなたが私のことをどう思おうが構わない。
あと、荒らしの人に言っておくけど、私は詩板では、即興スレの投稿以外に
名無しで書き込んだことはないし、これからも名無しで書き込むつもりはない。
私は自分のことばを大切にしたい。時々「お前Canopusだろ」というレスを見か
けるが、そこの所は勘違いしないで頂きたい。
さて、皆さん、
>>141-142 は重大なミスを犯しているようです。
続きは次のレスで。本当はこんな書き込みしたくないんだけどね。
>>166 あ、wildcatさん、いいですよ。もちろんです。
ここは本来詩でいっぱいにしたいんですね。
>>168 の続き。
ぼくと探偵の山猫氏は
怪盗Xに盗まれた宝石の
極秘捜査の依頼をうけた
まずは聞き込みだ
ぼくら「盗難事件の捜査中なんですが」
141「うんにゃ、『ナイルのしずく』のことなんか、おら、知らないど」
事件は2分で解決した
つまりですね、私は例のスレ立てが微熱くんだったことを、
>>141 で
はじめて知ったんです。どこかで彼がそのことを言ったのかな、とあち
こちのスレを探したんですが、見つからないんです。
>>142 では、スレ
立てしたのが結城じゃないらしい、ということしか分かりませんよね。
どうして141はスレ立てしたのが微熱くんだってことを知ったのかな。
誰でもいいから教えてくれ。でないと、141が、ただの卑怯な自作自演
ヤローになっちゃうよ。
171 :
141 :02/06/01 21:26 ID:???
>>171 見ました。どうもありがとうございます。
あれは私ではありません。まったくのカタりです。
私は5/1にトリップを入れてから、それからはトリップ付きで書いています。
例の書き込みは5/3。いわれのない恨みを買っていたのか…。
あと、謝罪しない理由はわかってくれましたか?これに関しては私は曲げません。
なんと言われようと。
173 :
141 :02/06/01 21:41 ID:???
要するに結城さんがむかつくから謝罪なんかできない、っつーことだな? 理解した。
>>170 事件は会議室で起こっているんじゃない!
現場で起きてんだ!!
>>173 それでいいよ。
>>174 かくて、ぼくらと怪盗Xとの、壮絶な追いつ追われつのバトルがはじまる…。
そろそろ詩作にはいります。
この人にとっての味方とは何か。
まあ気にしなさんな、Canopusさん。強制IDになればこんなこともなくなるでしょう。
>>176 をみて思ったんだけどさぁ、
Canopusさんが今現在この板で交流を持ってる人って
何人くらいいるのかなぁ?当然、荒らしや煽りは除いてだし、
ろくに話してない人でもいいんだけど。はらださんに、山猫さんに・・・?
>>178 交流が少ないと言いたいのか?
別に多けりゃいいってわけでもないぞ。
むしろ交流は控えたがいいと思うがな。 初心者はやっぱレスが欲しいんだろう
181 :
微熱くん ◆/504x/.Q :02/06/01 23:02 ID:OqH33Az/
>>172 Canopusさん、初めまして。504=五条=微熱です。
ついでにいかいからしいですが、まあそれはおいといて…。
141氏の書き込みと粘着ぶりから察するに、詩板常駐の粘着厨房だと思われます。
私が言うのも何ですが、荒らし煽りには完全無視。これ最強です。
ま、真面目にやってる人にはそれなりに忠告したいと思い出てきました。
また141が名無しで何か書くと思いますが、私に対する煽りや荒らしが
如何にいい加減でかつ無責任な行為をしているか、ということは
貴方にも同じ気持ちで理解できていると思います。
要するに、詩板ってのはこういう場所であって、
こういう場所にならざるを得ない歴史があったということです。
コテハンは緊張するすね
>>175 詩作がんばってください。
Canopusさんの詩のファンっす。
>>177 強制IDにはやくなるといいっす。
荒らしを治めようとしているCanopusさん
楽しそうじゃないっすもんね。
>>178 詩の書き込みだけじゃ、だめっすよね?
雑談スレではない場合は
自分への指定がないかぎり
差し出がましく思うのでレスしないように
してるんすけど・・・
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「陸守(おかもり)」
まばゆく麗しき水面(みなも)
ふくよかな姿態たゆたう
曲線艶やかに波紋描き
浮かぶ
跳ねる
我は陸(おか)の上から
潮の香しい其の像
虚ろな双眸で凝視し
己の羨望焼きつけ
みだり
焦れる
ふと水底漂う幽影
自然と姿態に添う其れは
緩やかに流水渦巻くにつれ
純粋さを増し
不意に視線を射込む
我わななく
しかし
澄明なる水に身を投じれば
ただ狼狽(うろた)えるのみ
我は影に囚われ
姿態に触れること叶わず
肺を侵され
気を求む血を味わい
水泡と化す
魅惑の姿態よ 陸へ
我が家の楽を奉じ
誘(いざな)おうと奮起する
己の姿は
歪む水鏡の如く
水中からひどく滑稽に
映るのだろうか
すずろなる水面
>>180 私はネット歴13年になるけど、なにか。(草の根ネットの時代
から数えて)。それでも、レスがあるとうれしいっすよ。
ってことで、許可が出ましたので、いきます( ̄ー ̄)
ただし、長いっすよ(笑)ご覚悟を。
「愛菜(まな) 〜森の住人」 イントロダクション「理緒(りお)への手紙」 僕はいま、理緒に手紙を書こうとしている あることを理緒に伝えるために 理緒は、3年ほど前に3ヶ月間だけ 僕の「娘」だった女の子だ これについては、少々説明が必要かもしれない その出会いと別れ そして僕にしてくれたこと さらには 理緒がソフィーと同じ世界に住んでいる子だということも含めて 3年前まで、僕はとある工場に勤める会社員だった 疲れていた、というとあまりに陳腐だろうか 諍いと無理解、裏切りと後悔 そういう疲れは 飽和点を越えた溶液が こらえきれずに放出する結晶のように 僕の周りを取り囲んでいた 理緒が現れたのは、そういう時期だった 初夏とは名ばかりの蒸し暑い日が続く日曜の朝 僕のマンションのベルが鳴った 僕は出る気はなかった そんな時間にやってくるのは 訪問販売ぐらいのものだ 一人暮らししていると、いろんな事がわかってくる くだらない時間を使うのは会社だけで十分だった 少し間をおいてベルは2回鳴った 訪問販売員ならそういう鳴らし方はしない 友人だってそうだ 「もう一回鳴ったら出てやるか」 そう思ったのは、言い訳だったかもしれない 僕は明らかに、ドアの外に興味を持っていた そういう心を見透かした様に、ベルは鳴らなかった 僕はベッドで一人焦れた 2分か5分か10分か 焦れた時は、都市生活者の体内時計をも狂わせる 僕はあわててパジャマにしているスウエットを脱ぎ Gパンとポロシャツを着て、外に出た ドアの外には誰もいなかった フッとため息をついて、鍵をかけようと振り向いた ついでだから買い物に行こう 鍵穴にキーを差し込もうとした時 僕の背中越しに風が吹いた とても気持ちのいい風だった
>>184 続き
「こんにちわ」
驚いて振り返ると、そこに一人の少女がいた。
-------------------------------------------------------------------
「理緒。いま、なにしてる? もしかしたら、僕の近くにいるのかな。
そういえばこの間、帰ってきたらコーヒーカップが落ちて割れてたこ
とがあった。怒らないから正直に言いなさい。
別れる時、理緒が言った通り、僕はあれからまもなくあの会社を辞め
た。あの仕事が僕に向いてない事は、自分でもわかっていたと思う。
でも、理緒というきっかけがなかったら、僕は間違った道を、いつま
でも歩いていたかもしれない」
--------------------------------------------------------------------
それから3ヶ月間
理緒は食事を作り、コーヒーをいれてくれた
14才と本人が語った
僕の事を「パパ」と呼んだ
理緒の部屋は、一番北側の洋室となった
僕が仕事にいってる間
理緒がなにをしてるのか全く教えてはくれなかった
23時過ぎに帰ってくると、食事の用意が出来ていて
それを食べてコーヒーを飲んで(理緒のいれるコーヒーは格別だった)
トランプをした
理緒はブリッジもブラックジャックも知らなかったが
教えるのに手間はいらなかった
理緒は、会話という手段を用いることなく
僕の考えていることが、ことごとくわかってしまうのだ
最初はとても当惑したこの能力を
理緒は一人で受け止めていた
例えば
足が速いのなら自慢になるだろう
勉強が出来るのだってそうだ
でも、人の考えが読めるというのは
普通の人が単純に受け止められる能力だろうか?
>>185 続き
最初は興味かもしれない
でもそれが脅威となり嫌悪にまで変わるのに
さしたる時間はかからないだろう
理緒がそんな中で生きてくためには
恐ろしいほどの自制心が必要だ
14才の子供がどうしてそんな精神力を持ち得るのだろう
その答がわかったのは、理緒が消えた時だった
そして僕は知った
理緒の不幸と、僕の不幸と
そして、明日から吹いてくる風のことを
理緒が「この時期」に「僕の前」に現れたのは
決して偶然ではない
それは理緒の「使命」だった
--------------------------------------------------------------------
「今日、手紙書こうと思ったのはね、本屋で面白い本を見つけたからな
んだ。理緒もきっと気に入るよ。ソフィーって言うとてもかわいい女
の子が出てきて活躍する話なんだけど、よく読むと、どうも理緒と同
じ世界に住んでるらしいんだ。もしかしたら、そっちで会ったことが
があるかもしれないね。ソフィーも理緒のように、重い使命を持って
いるんだろうか。こちら側にいる僕たちには想像する以外にはないけ
れど」
--------------------------------------------------------------------
理緒は、僕のいらだちを理解してくれた
会社で「なんでそんな事がわからんのだ」という言葉を口にするとき
僕の孤独はつのった
僕の当たり前は
言語をもって説き明かすには、あまりに難解すぎた
そのもどかしさもまた、僕を孤独にした
僕は合理的すぎ
性急すぎ
他人への配慮がなさすぎた
残暑が続いていた
仕事を終えて、車を駐車場に入れると23時を回っていた
土曜の夜
夕食後は理緒とトランプだ
明日は久しぶりの休み
そんなことを考えながらマンションのエレベーターに向かった
悪寒に襲われたのはその時だった
急になんだろうと思いながら
エレベーターの到着を待った
エレベーター前の蛍光灯が一つしかついていないことが
妙に気になった
昨日までは確かに3つともついていたのだ
>>186 続き
悪寒はどんどんひどくなってきた
僕は立っていることがつらくなって
まだ開かないドアに手をかけた
その時、唐突に僕はその中に吸い込まれた
自分の身体がなくなってしまった様だった
身体の各部を、認知する事すら出来ないのだ
動かせるものがない
見えるものも、聞こるものもない
僕の手はどこだ
感じるのは相変わらずの悪寒だけだった
身体から魂だけが抜け出した様に
自由になるものがなにもない
僕の頭はどこだ
意識が遠くなりつつあった
闇が迫っていた
その圧倒的な時間の重さの中で、僕は見た
それは
目ではなく身体で感じた「温度」というべきものだったかもしれない
理緒だった
「パパ、ごめんね。理緒はもうこっちにいられなくなっちゃった。短い間
だったけど、理緒を"受け入れてくれて"ありがとう。おかげで、とっても
楽しかったよ。でも、もうお別れだね。理緒がすること、なくなったもん。
今の仕事は辞めた方がいいよ。パパに向いてないから。パパはね、詩人に
なるといいと思うよ。
これからも理緒はずっとパパの味方だからね。それだけ忘れないで…」
最後の方は、涙声になってよく聞き取れなかった
心にも体温があることに
始めて気づいた
僕は言葉にならない声で叫んだ
「理緒を返せ」と
何度も何度も叫んだ
「返せ」という自分の声で目が覚めた
僕は自分の部屋にいた
全身にびっしょり汗をかいていた
悪寒のかわりにひどい頭痛がした
重い頭を苦労して持ち上げ
まっ先に理緒の部屋に飛び込んだ
そして、愕然とした
そこは僕の部屋だった
まるで、何年も前からそうだったように
>>187 続き(ラストです)
--------------------------------------------------------------------
「理緒。あれは夢なんじゃないかって、ずっと思ってたんだ。あれが
きっかけで僕は会社を辞めれたし、新しい一歩を踏み出す事が出来た。
でも、理緒の事は誰も知らないし、君の持ち物もなにも残っていない。
もちろん、話しても誰も信じてくれるはずがない。
それが夢じゃないって事がわかったのは、この「ソフィーの世界」と
いう本の中でソフィーがとても悲しい言葉を言った時だった。
”あしたはわたしの誕生日。15になる一日前に、人生はただの夢だ
と思い知らなければならないなんて、こんなにむごいことがある?”
理緒にはわかるよね。僕にはこの言葉がなによりも重かった。ソフィー
と理緒が重なって、なにも見えなくなった。
あんな別れ方したんで、大切な事をまだ言ってないよね。理緒。本当
にありがとう。僕もやっと自分の歩くべき道を見つけたよ。まだまだ
実はなっていないけど、正しい道を歩いているということは、とても
気持ちがいい。
理緒も元気で。また"こちら側"に来ることがあったら、今度は僕が
コーヒーをいれてあげよう。でも、割れたカップの代わりは、理緒が
持ってくるように。
それからソフィーにもし会ったら、よろしく言っておいて欲しい。
ソフィーのファンは日本でも増えているよって、教えてあげたらきっ
と喜ぶと思う。え?僕? 僕はいつまでも理緒ひとすじさ。
じゃ、またね」
--------------------------------------------------------------------
僕のいらだちの一つは
他人より少しだけ余分に
先の事が見えてしまうということだ
見えることのつらさと
そのためにしなければならないことを
理緒はその身をもって僕に示したのだった
そのメッセージを無に出来るほど
理緒との日々は軽くなかった
そこから、僕の明日は始まったのだ
終わったようなので、書かせてもらいます。
>>124-126 えと、常連の皆さんの済んだ様なので僕からも・・・
はらださん、お帰りなさい。ずっと待っていましたよ。
まあ名無しの僕の存在なんか気づいてもいないでしょうけども(w
とにかく、復帰おめでとうです。マイペースに、詩を作って、
見せに来てください。ああ、言い表せないほど嬉しい!
>>182 ecnsanさん、申し訳ないです・・・詩を書かれているのに。
書き忘れてしまうなんて、もうホントにすいません。
書いたつもりになってて・・・どうにも昔からドジなもので・・・
他にもkanonさんが書かれていますよね・・・はぁぁ・・・すいません。
応援してますよ。お初のパワーでがんばってくださいです。
後、交流についてですけど、遠慮することもないんじゃ(w
この板には冷たい人なんていませんからね。安心して語ってください。
たまには他のスレッドを覗いたりするのもいいんじゃないでしょうか。
>>183 じゃあ僕より先輩ですね・・・窓が95の頃だから。
とにかく、詩人としても、PCの先輩としても尊敬しております。
あ、詩のほうですけど、今から読みます!楽しみだ〜☆
>>189 あ、抜けちゃった・・・常連の皆さんの「挨拶は」です。すいません・・・
5つも使ってしまった( ̄ー ̄;アセ これで、イントロダクションだけ終わりました(笑) まだまだ続きます(爆) 長いですけど、難しい言葉は使ってませんので 読むのに、それほど時間はかからないはずです。 よければ、感想・批評など、お願いシマスm(_'_)m
>wildcatさん 「愛菜(まな)〜森の住人」イントロを読ませていただきました。 エレベーター、闇、心をよむ少女、手紙、辞めた仕事・・・ イントロでたくさんの要素がでてきたっすね(w つづきが楽しみっす! 追記) 村上春樹の「ダンス・ダンス・ダンス」を少し思い出したっす。
>>189 >じゃあ僕より先輩ですね・・・窓が95の頃だから。
そうですね。DOSが2.7の頃ですから(ふるっ)。
FDDが大容量外部記憶装置だったころです(きりがないので止めます(笑))
>162
沢の音かと思ったら、雨音だったんですね。喜多郎(←字あってます?)
の世界なのでしょうか。よく出来たメロディだと思いました。ただ、ちょっと
同じメロの繰り返しが多すぎる感じです。もう少し、パターンが多いといい
ですね。
>>192 あ、早速のレスありがとうございますm(_'_)m
それと
>つづきが楽しみっす!
軽い気持ちで言われたのかもしれませんが、
こういう人を、世間ではとりこといいます(笑)
ecnsanさんをとりこ5号と認定します(笑)
ちなみに、理緒はしばらく出てきません、あ、ばらしちゃった( ̄ー ̄;
>193 wildcatさん 162 お聞きいただいて、ありがとうっす。 Loopを多用しすぎたっすね。リフのパターンもっすけど、 せめて音程の変化くらいつけるべきでした、反省っす。
>194 と、とりこっすか?・・・それも5号・・・ はい(w
前後しますが。
>>181 微熱さん、はじめまして。忠告およびエールに感謝、感謝です。
お互いに誤解が解けたようで(もともと誤解などなかったのかもしれませんが)、
ほっとしました。
荒らしは痛くも痒くもないんですが、やっぱり不快な思いは残りますね。
2週間後の朗読会でお会いできるのを楽しみにしています。ではでは。
ecnsanさん ごめんなさい。コメントを忘れていたわけではないんです。
興奮しちゃって(笑)。
>>162 題名が魅力的ですね。雨はいのちの運搬者、ですか。
そしてリスペクトと、感謝の念、生きるよろこび。
冒頭の重厚な感じから、ジーン・ケリーのミュージカルを思わせるような
イメージへの転換が面白いです。
となると、音楽もそうした転換があってもよさそうですね。
>>182 ecnsanさんの詩に対する方向性が伺えて非常に興味深いです。
水面に対峙する、一人の陸守。水へのひそかな憧れと、同化できない哀しみと。
静謐な印象を出すために硬いことばを多用していますね。
ことばの精度は高く、成功していると思います。
でも、一部にムリして使っていることばがあるように感じられますね。
>>184-188 おお。いいですね。
「ソフィーの世界」は未読なので詳しいコメントは出来ないのですが、
愛菜も森も未登場にも関わらず、今後の展開への興味をいだかせるに充分の
イントロダクションだと思います。
あなたのいら立ちと、不思議な少女との心の交流、そして明日への指針。
一通の未投函の手紙との描写の対比が心に残ります。
私がよく使う「どこにもいないあなた」とイメージをダブらせて読みました。
>>189-190 さん 書き込みどうもありがとうございます。
これからもよろしくお願いします。
以前のレスで「本格的に」ということですが、確かに私はエンジン全開でやっていますが、
詩の格付けのようなものは無意味だと思います。真面目に詩作に取り組んで
いる方はたくさんいらっしゃると思いますよ。
>>194 「世間では」って(苦笑)。わたしも「とりこ」ですしね。
私はとりこ何号でしたっけ?
『南へ(エル・スール)』 とおいむかしの 川のほとりにたたずむ ひとつ松の根もとによこたわり あなたは みじかい生涯を終えようとしていた 旅とたたかいに倦みつかれた ともしびのあなた ほむらの草原を薙(な)いだ名剣に まつろわぬ者たちの かぼそい怨嗟の声に 祝福されたかずかずのことばに あなたを愛した女たちに あなたの恋い焦がれる まほろばの国に わかれをつげて あなたのたましいは 一羽の白い鳥になって 南へ飛んでいったという ひとつ松に衣をかけて 太刀を佩かせて 母のような松にいだかれて 「あはれ」という ことばさえなかった時代の かなしげな笛の音色につつまれて そしてあなたは どこへ飛んでいったのだろう? けっして神話にはなりたくない あなたの瞳には もはや なつかしいまほろばのエル・ドラドも 黄金に輝くさとうきび畑も かつて交歓をかわした愛しいひとの姿さえも うつらなかった あなたはもっと遠くのものをみつめていた まっ白なコンドルのあなたは飛んでいく 南へ 南へ 故郷をこえて 赤道を 地球を あらゆる感情をこえて 南へ
こむばむわ。
古いレスですが・・・ちと厳しめで(すんません!)。
>>78-80 『ワルツ・フォー・デビィ』ですが、
この詩にはコメントし辛い。
何よりも詩にするには難し過ぎやしませんか?
Canopusさんが凄く好きな曲だとわかりますが
どうしても構造的にプロパガンダっぽい言葉に
ならざるを得ないモチーフだと思います。
野心的なのはわかるけれど、これじゃ、世間の
ビル・エヴァンス好きは納得出来ません!!
>>79 のwildcatさんの評も頷けます。
僕は彼らの歴史や事件が知りたいのではなくて
Canopusさんの、『ワルツ・フォー・デビィ』
が聴きたいのです。作者のセンチメンタルさが
悪い意味で詩全体をダサくしてしまってると
思います。
以上!!
(200get出来たかな?)
>>122 アンド
>>162 >>182 ecnsan、はじめまして。
曲つきっていいなぁ。うらやましい才能です。
もしかしてアナログな機械さん!?(違ったらごめんなさい)かな?
俺は音楽に関しても門外漢だから詳しいことはわかんないけど
日本的な音階のアンビエントは落ち着くから好きです。
詩と音楽、っていってもこんなカタチでの表現はすごくおもしろい
試みだと思います。作品に関しては、まだどうしても分離してる
ように感じますが、いずれあなたにしか表現できない「カタチ」が
生まれてくるように思います。それってすごいことです。
今この環境じゃ、どうしても妥協しなきゃならない部分が多過ぎる
と思いますが、あなたのモノになるまでホントにがんばって欲しい
です。応援してます。
俺みたいな男に褒められてもうれしくないかもしれないけど、
人間としての「センス」があると思います。
詩と音楽の二足の草鞋は大変だろうけど、ほんとに
がんばって下さい。
あっ、それと俺は今回がジミヘン聴いたの初めてでして、
「machine gun」って曲はまだ知らないんです(恥)。
何故だかわかんないけど、ジミヘンしかない!!!!って
気がしたんだな、これ。そんでもって正解でした(笑)。
今度また探して聴いてみます。ありがとう。
>>153 ちわーっす!!猫さん、お久し振りです。
ご無沙汰してゴメンナサイ!!
『島唄』は沖縄音階と大和音階を融合させた曲なんですって。
僕が沖縄に行ったときに喜納昌吉とチャンプルーズのライヴ
ハウスに行ったんですけど、そのときにライヴの後、
喜納啓子さんに個人的に誘われて(ちょっと自慢!!)
泡盛とソウメンチャンプルーをご馳走してもらったんですが
そのときの話では、最初ブームの宮沢さんがデモテープを
喜納さんに持っていったらしいのですが、そのときは
「何だ?これ」って感じだったらしいです。もちろん、デモの
段階ですけどね。
そんな唄が、今じゃ世界でうたわれるなんて面白い話ですよね。
一応、これ実話です(笑)。
>>202 うわあ、ちょっと恥ずかしい文章になっちゃった、とほほ。
「そのとき」がダブっちゃいました、ペケポーン!!
ちょっと興奮しちゃいました(恥)。
>>184-188 おお!!読みやすくって面白い!!
これだー!!(今日は興奮気味なレスばっかですんません)
そういえば猫さんのスレなくなっちゃったんですね、しょぼん。
ぼくが覗いた頃には、もう見れなくなってたのでショックだった
のです。ぼんやり空を眺めてたらズボンをはいてなかったくらい
のショックです!!で、その『森の〜』ってスレを貼っておいて
くださりませんか?
それにしてもぼくが顔をひっこめてから色んなことがあったようで
自スレとか、強制IDだとか、俺には難しい言語ばっかりです。
お勉強の匂いがする言語は苦手です(恥)。みんな大人だと思いました。
猫さんはほんとに律儀な人ですね。すごいす。
俺なら完全無視で突っ走ってましたけどね。
「俺のスレを削除出来るモンなら削除してみやがれ!!」
・・・と、こころの中で呟きつつ、削除されて一人泣く。
みたいな勢いで(笑)。
あ、ぼくもトリコでよろしくお願いします(笑)。
(数に入ってましたか?)
今日はこれで寝ます。もう眠いんだもん。 Canopusさん、詩書いてないけど、ちゃんと挨拶しときたかったから たくさんこのスレ使っちゃいました。ごめんなさい。 そしておやすみなさい。
コントロール(Ctrl)+Fで検索できますよ。森、という単語を入れてみてください。
あ、当然スレッド一覧画面でですよ。では。
>>195 出だしのメロ(Aメロでいいんでしょか?)は、すごい好き
です( ̄ー ̄) いいセンスしてますよね。期待してます♪
>198
>あなたのいら立ちと、不思議な少女との心の交流、そして明日への指針。
>一通の未投函の手紙との描写の対比が心に残ります。
>私がよく使う「どこにもいないあなた」とイメージをダブらせて読みました。
ありがとうです。長いイントロにおつきあいいただき、ありがとうですm(_'_)m
確かにイメージ、だぶりますね。Canoさんと、私の詩は、全然違うようで
どっか妙なところで共通点があるような( ̄ー ̄;キガシマスネ
ちなみに、Canoさんは、とりこ4号でした( ̄ー ̄)オワスレナク
とはいえ(笑)、覚えていても、なんのメリットもありませんが( ̄ー ̄;
>>202 >『島唄』は沖縄音階と大和音階を融合させた曲なんですって。
ども( ̄ー ̄)ノ 私には、そういう難しいことはよくわからないん
でございますが(笑) 沖縄音階なんてものが、存在するんですね、
やっぱりあちらはレベルが高い。 喜納さんって、どなたですか( ̄ー ̄;
(宮沢は知ってます(爆))
>203
>おお!!読みやすくって面白い!!
そういう人を、世間では(笑)、とりこといいます。
ってことで、とりこ6号と認定します。
それにしても、もう6人にもなってしまったんですね。
私は幸せものです。みなさん、ありがとです。
・・・って、まだ終わってないか( ̄ー ̄;ガムバリマス
ちなみに、トリップソフト、183億回ってます(爆)ドナイスンネン
思いの外、好評なので、第1話 いっちゃいましょう( ̄ー ̄)ノよろしく 「愛菜 〜森の住人」 第1話 僕の席 その日 僕はいつものように いつもの所に車を置いて いつもの喫茶店に入った 入り口でカウベルが音をたてて鳴った 乾いた音が乾いた心に気持ちがいい その音が聞きたくて今日もここにやってきた 仕事とプライベートとの明確な区切りを その音は感じさせてくれる いつも、僕の座る場所は決まっている この時間、その場所が空いていないことはない 僕は「自分の席」をめざした 手に、2冊ほどの雑誌を持って でも、その日はちょっと勝手が違った 一人の女性が 「僕の席」でノートパソコンをたたいていた 小さくため息をついて 一瞬立ち止まったのを気取られないように 僕はその女性を眺めることの出来る席に座った
>>209 (続きです)
きれいな人だった
ときおりかきあげる長い髪には
軽いウエーブがかかっている
20才前後だろうか
くちびるがかすかに赤いことを除けば
化粧気が感じられない
ほっそりとした知的な顔立ちだ
コーヒーを口に運ぶ仕草がとても堂に入ってる
どうやらサブ・ノートであるらしい
かじった跡のあるリンゴのロゴマークが見えた
ウインドウズ全盛の世にあって
68というCPUにこだわり続ける老舗メーカーの逸品だ
そんなことを、考えながら彼女を見つめていた時
唐突に視線があってしまった
そして、彼女は笑いを押し殺すようにこう言った
「こんにちは」
「あなたの席をとってしまって、申し訳ありません」
え?
僕は回りを見渡した
しかし、ほかに客はいない
彼女は間違いなく僕に話しかけているのだ
僕は狼狽した
心の中を読まれている?
それは
何年か前に出会った少女の事を思い出させた
叫ぶように僕は言った
「君は、理緒のいったいなんなんだ」
>>189 全然大丈夫っす。
アドバイスありがとうございます。
>>197 Canopusさん
182については、そうっすね。
自分、無理してたっす。
>>199 日本と南米の古代ロマンが合わさった感じが
目の裏にとても鮮明に浮かぶっす。
>>201 はらだ将さん
まだ詩を書き始めて一ヶ月でして
”アナログな機械”という方を見かけたことないっす
けど、どのような方なんすか?
あとお褒め頂いて、すごくうれしいっす!
けどプレッシャーっす(汗
>>209 第一話始まったすね。
不思議な運命の出会いが
これからどうな(略)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
乗り換え駅
鉄の焼けた臭いがした
すさまじい雑音
僕の形を変えていた横殴りの風
それらはどこか遠い感じで
電車がきたのに気づかなかった
僕はベンチになって
ながい間ひとり俯きたたずんでいる
時間をまちがえただけなのに
どこへいったら良いのか
わからなくなった
上目で覗く
慌ただしい人々の
膝下の残像しかみえない
それはたぶん僕とちがって
こころがココとちがう場所に
あるからだろう
いつのまにか
ビルの闇から漏れた
影が近づいてきている
まるで語りかけてきそうな
リアルさに
このまま包まれるのは
嫌だった
あっ! wildcatさん すみません、もしかして第一話の続きを お書きになっている途中っすか? 何とおわびしてよいものやら・・・(冷汗
大丈夫だったみたい、すね? ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 「Come into the picture!」 絵画のこと わからないから 絵のなかへ入ってみた 筆のタッチのまま構成された僕の体 繋ぎとめているものがバラバラになりそうで 普段は見えないものに出会えた すごい もしかして音がきこえてくるかも 当たり前の音が絵の具のエフェクトかけられて 夢のなかで感じていたものが聞こえた 嬉しい 絵画のこと わからないから 絵のなかへ入ってみると どんな絵でも時間を忘れるよ 楽しい
214 :
??? :02/06/04 23:47 ID:???
碧谷タンのとこに載せてた奴だな。題名つけたのか。 ・・・ついてたんだっけ?どっちにしろ好きだ。
>>214 なんか嬉しいやら、恥ずかしいやらすね(w
題名つけるの忘れて碧谷さんのとこに書き込んでしまったんす。
そしたら今度は改行を忘れて・・・反省(汗
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「夢」
ある日
道ばたに点々と光る硬貨が落ちているのを見つけた
私はそれを拾いながら
ふと この道に見覚えがあることに気づいた
幼いころ
秘密の近道と称して半分私有地の薄暗く狭い路地裏
光と建物のコントラストの中を自転車で猛スピード
そして眩しい大通りへと出るのが好きだった
懐かしさを噛みしめつつポケットの中を硬貨でいっぱいに
それでも点々と 点々と 拾い歩いていると
必然のようにたどり着いた大通りの光に目を細めた
眩しくも開いた瞳に映ったのは大通り
そして奇形の赤ん坊がぽつり
全身皮膚の代わりにゼラチン質の羊水を滴らせ
痛々しく内臓器官を露出させ震えていた
私は理解ができず硬直して立ち尽くしていた
絞り出すような か細い声で鳴き
眼が無いのにそれは近づいてきた
なぜか恐怖で汗がふきでる
足下まで来たとき 私は
爛熟したトマトを壁に叩きつけるような音を
忘れることができない
>>181 微熱くんに構うとろくな事がないぞ・・・
>>212 いえいえ、大丈夫です。気を遣わせてしまって
申し訳ないです( ̄ー ̄; 第1話は、短い方
なんですが(笑)、それでも、ふたつ使ってしまった・・・
途中で、切れても特別問題はありませんので、どうぞ
お気になさらずに( ̄ー ̄) 読む人が苦労するだけです(゚°)☆\ばしっ
(↑こういうこと言うから、嫌われるのかしら( ̄ー ̄:ワタシハ)
>213
絵の中に入れたら、どんな楽しいことがあるのか、
わくわくする出だしですね。いわゆる、つかみはokって
やつです。ただ、「夢のなかで感じていたものが聞こえた」
というもののイメージが、読者に与えられていないために
わくわく感もそれで終わってしまった感じです。もう少し
言葉が欲しかったと思います。
詩を書き始めて一ヶ月というのは、信じがたい( ̄ー ̄;
すくなくとも、文書はたくさん書いてる人だと、思えるのです
が、いかがでしょうか?
ちなみに、はらださんやCanopusさんの詩は、難しいっすよ。
私には(笑)
「愛菜 〜森の住人」 第2話 「明日から吹く風」 「君は理緒のいったいなんなんだ」 彼女はそれには答えず 静かに微笑んでこう言った 「こちらに、お座りになりませんか?」 ウエイトレスの視線が気になった 僕の注文はまだ空に浮いている、でも あえてこの席に座り続ける理由はない なにより理緒の消息を知りたかった あれ以来、僕に与えられた理緒の情報はない この不思議な女性が なんらかの関係者であることは間違いないのだ 僕はあの日の理緒を思い出していた 風が吹いていた それがどこから吹いてくる風なのかを、 教えてくれたのが、理緒だった 理緒が消えた日を、 僕は昨日の様に思い出すことが出る 幼年期に見た嵐の情景を 色あせることなくいつまでも覚えているのと同じだ あれから3年が過ぎた その間に僕は、恋人を失い 会社を辞め いろんな意味で「ひとり」になり そして、30才になった すこしはにかんだ様な笑顔を見せて その人はこう言った 「愛菜って言います。妹がお世話になりました」
第2話「明日から吹く風」をお届けします。 初めて、ひとつで済みました(笑)
>>216 wildcatさん
ありがとうです。213、推敲してみるっす。
あと、ほんとに一ヶ月っす。
それ以前は2chをぶらぶらとRomしてたす。
詩版を覗いた試しに他のスレに書き込んだら面白かったので
今、仕事忙しいすけど詩作を楽しんでるっす。
(ちなみに即興スレの138が、始めから数えて3作目す)
文書もあまり書いたことないので(学校教育とか別すよね?)
文法とかの誤りがないかと不安すけど
辞書片手にドキドキしながら書き込んでるっす(w
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「In the wilderness」
海が砂漠にかわる日
それは
身体(からだ)を突き抜けていくような
朝の光の透明さに
拒否反応を示したシナプスの火花が弾け
ニューロンがショートしたときにだけ
おこる奇跡
波は砂丘に 飛沫は砂塵に
見渡す限り広大な灰色
ざわめきながら複雑なモノクロ描く風紋
自分のためだけにあるような陽光
そして地平線の向こうには
誰もたどり着くことのない幻の都
そこでは
健康なエロチシズムが舞い踊り
熱砂の味がするサボテン料理のフルコース
駱駝に揺られ月夜 オアシスで恋を歌い
夢のようなことばかり
遠くは近くに 永遠は一瞬に
高ぶる好奇心を抑えることができない
荷物は日傘と水筒があればいい
さぁ 旅立とう
>>220 訂正っす。
216ではなくて、217です。
すみません・・・言っているそばから(汗
こんばんは。
>>200 はらださん、200ゲットおめ、そして思いやりのある、かつ厳しい
ご評価ありがとうございました。確かにこんな出来では、世のビル・エヴァンズ
好きは納得しないでしょうね。ちょっと安易すぎたかも。
私の『ワルツ・フォー・デビィ』ですか…。素晴らしいエールをありがとう
ございます。いつかは『ワルツ・フォー・デビィ』のような詩を書きたい。
一生をかけてもいいですね。
>>202 チャンプルーズの人に誘われたんですか!いーな、いーな、羨ましい
なー。私もオキナワン・ミュージックは大好きで、よく聴きますよ。
ハシケンってミュージシャンは御存知ですか?マイフェイバリットなんですが。
>>209-210 これは、んまい。
導入部からどういうふうに話をもっていくのかなあ、と思っていたんですが、
非常に無理なく、キレイにもっていけましたね。
女性の描写の部分、とくに赤いくちびるの所が好きでした。
>>218 愛菜との出会いが明日からの風ですね。理緒もまた明日の風を吹かせて
いた。さわやかな新しい風。
ecnsanさん、どんどんことばが生まれてきますね、すごい&羨ましいです。
>>211 「僕の形を変えてしまう風」「語りかけてきそうなリアルさ」など、
目をみはるような表現があって、楽しませてくれます。いいですね。
あなたの心はこの駅にとどまったまま。そして影が忍びよる。
>>213 「お気に入りの絵の中に/とじこめられた」大貫妙子の詞の一節です。
ユルスナールの小説にも水墨画の中に入っていくモチーフがありますね。
素直な感じでいいんですけど、ここから詩が始まるんでしょうね。
この詩は少し寝かせておいて、掘り下げてみては如何。
かの〜ぷちゅしゃん・・・
>>225 はあい。
>>215 一種の悪夢、そして夢らしい整合性のなさ、ですね。
一連目の情景描写が好き。二連目も「あるある」って感じで、共感を覚えます。
後半は一転して透明な赤ん坊、それがぐしゃっと潰れる。
「なぜか恐怖で」の「なぜか」は不要ですね。充分恐怖だと思います。
すみません、コンピュータの調子が悪い…。 今日はもう寝ます。220へのレスはまた今度。
初めまして。 日那茶(ひなた)と申します。 お邪魔いたします。 「即興詩人スレ」が止まっておりまして、YHKさんが行方知れずです。 お忙しいかと思いますが、2度も審査員をなさったCanopus様に是非、代理でとり しきっていただきたいと思い、スレ汚しかと存じましたが、参上いたしました。 折角の良スレですし、今後も継続されることを願ってやみません。ですが私は、 あの場での活動経験もございませんし、まだまだ勉強中の身ででしゃばった真似を するのも気がひけます。Canopus様なら、実績は高いですし、あくまでYHKさんが 戻られるまでの「代理スレ主」という形でお願いできないものかと・・・。 どうぞ、よろしくご検討の程、切にお願いいたします。 それでは、失礼いたしました。(礼を失した表現などございましたら、平にご容赦ください)
YKHな(w
糞スレ
このスレッドの皆様へ 予め言っておきますと、この文章はコピペです。 そして、当然のごとくマルチポストです。 しかし、荒らしや煽りなどではありません。純粋な意見です。 どうか理解して欲しい。あなた方に直接関わることだから。 近頃、ここ詩板の自治スレにて、 強制IDにするか否かと言うことに関する話し合いが持たれています。 そこで、あなた方にも協力していただきたいのです。 すぐに行動を起こせ、などとは言いません。 ただ、自治スレを覗いていただき、 皆さんそれぞれの意見を持っていただきたいのです。 強制IDになればどうなるか。もしくはそうならなかったら。 あなた方の、2ちゃん詩板における活動に直接関わっているのです。 どうかこの議論に興味を持ち、 いざとなれば議論の場に赴くなど力を貸していただきたい。 もしあなた方がご自分たちの未来を危惧するなら、 自ずと答えは出るはずです。では、この辺りで失礼します。
いかいか食べるとコルステロールで詩ぬ
異性に見捨てられ続けている18才 >いかいか
>>220 なんか説明おかしいすね(汗
えと、「詩版〜書き込んだら」が始めての詩作っす。
>>222 自分、その詩をよんでビル・エヴァンス・トリオの
CD買ってみたす(w
>>224 ありがとうです。では寝かせてみるっす。
>>226 何度も自問した夢っす。
赤ん坊は何もしていないのに、と。
でもやっぱり素直に、怖かったす(汗
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「初恋回帰」
人混みの中
ふと耳元でささやくように聞こえた
初恋の人
辺りを探し見つからずとも
懐かしさにとらわれる
電車に揺られ
盗み見てつり革の人の横顔に重ねる
初恋の人
暗い窓ガラスに見つかり
慌てて目をそらす
立ち寄った店先
鮮やかに彩る花は香りを纏う
初恋の人
思わず数輪包んでもらい
生ける場所に悩む
手をつなぐ
伝わってくる鼓動を比べてしまう
初恋の人
ひとり微笑んでいると
あなたの不思議そうな顔
225 :名前はいらない :02/06/06 01:36 ID:???
かの〜ぷちゅしゃん・・・
226 :Canopus ◆j1h.j3e. :02/06/06 01:55 ID:???
>>225 はあい。
普通にキモイ。
こんばんは。
>>207 wildcatさん 「Canoさんと、私の詩は、全然違うようで
どっか妙なところで共通点があるような( ̄ー ̄;キガシマスネ」
とのことですが、実は、「小説のような詩」というのは、私の詩作のうえでの
大きなファクターになっているんですよ。
ただ、その「小説」が大きな違いであって、私の場合はマルケス、ボルヘス、
レイナルド・アレナスといった南米のいわゆるマジックリアリズムや、
渋澤龍彦などが大きな目標なんです。
>>220 ecnsanさん これもまた、夢の世界かな。空飛ぶクジラでも出てきそう。
海が砂漠に、水が砂に変って生命力を増すという信じ難い設定です。
独特の感性を持っていますね。
この逆説的な設定にさらに説得力を持たせることができれば、
もっといい詩になりそうです。
>>228 日那茶さん はじめまして。
そうなんですよね、悩んだんですが、折角の良スレですし、
期間限定ということで、再開しましょうか。
但し、日那茶さんも審査員をお願いしますね。
>>233 さん もうしわけないんですが、私は強制ID賛成なんです。
フシアナサン使って投票もしました。ただ、人それぞれの立場も、遊び方も
いろいろとありますんで、反対派の人の言分もわかるんですが。
荒らしは論外ですけどね。
>>237 ecnsanさん CD、なに買いました?
美しいことばで綴られた詩だと思います。手慣れた文章ですよね。
ただ、初恋の人が、過去の人なのか現在いる人なのか判別しにくいです。
一連目では「懐かしさにとらわれる」し、最終連では「手をつな」いじゃうし。
題名からは過去をイメージするので、三、四連あたりに工夫が必要そうですね。
>>239 こんばんは。
自分も渋澤龍彦さん大好きっす(w
他の方のは読んだことないので、
こんど読んでみるす。
>>240 CDは輸入版の「Sunday at the Village Vanguard」で、
JAZZを聞き込むのは初体験す。
まず演奏で会話をしているのは、すごいと思ったす。
そして演奏の聞き心地は最高によいです(特にラファエロさん)
けれどなかなか入り込めず、自分の感情まるでついていけない、
少しくやしいす。もっと聞き込んでみます(汗
あと、自分の詩もまだまだっすね。
なんとなく不安です。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「喜怒哀劇」
喜び わらい
怒り さけび
悲しみ なく
すべての感情を
楽しみながら
鑑賞しよう
照明の届かない
桟敷の奥に潜み
薄笑いを浮かべている
仮面の怪人のように
こんばんは。「Sunday at the Village Vanguard」は、「グロリアス・ステップ」と 「不思議の国のアリス」がお気に入りです。ラファロのベースは、本当に 誰にも真似が出来ないですね。 それにしても、ことばがほとばしるように出てきますね。 羨ましいです。
>>220 >あと、ほんとに一ヶ月っす。
そうなんですか。うそつくと、これですよ(σ ̄- ̄)σしけいっ (笑)
いや、ずいぶん手慣れた感じがしたもので。
持ってるセンスなんでしょね、きっと。
>222
>ちょっと安易すぎたかも。
どうしても、思いこみの強い人を題材にしたときって
そういう風になりがちな気がしますね(私の毘沙門天もそのくちか(恥))。
時間かけて、もっと煮詰める必要があるかもと、思ってます。すくなくとも
即興に出すべきものでなかったと( ̄ー ̄;ハンセイ
それと、即興詩人スレの店主・代理ご苦労さまです( ̄ー ̄)
YKHさん、どうしたんでしょね。
「愛菜 〜森の住人」 第3話 「ターニングポイント」 新しい何かがやってきた 愛菜の顔を見ながら僕は考えた これは始まりなのだろうか それとも、終わりなのだろうか どちらにしても 「今度」愛菜が消える時は なんらかの決着がつく時なのだろう 「いま、なにしてるの」 初めての質問にしては少々間が抜けているなと 言ってから思った でも、愛菜はまっすぐ僕を見つめたまま あっさりとこう答えた 決してこちらの不手際を責める事のないやさしい声で そして これからいっしょに暮らすことによって 何度も見ることになる真摯な目で 「セラピストです」 僕の意思と無関係に、手が動きを止めた 職業はその人間を測る"ある程度"精密な計測機である 愛菜はそこまで用意して「こっちの」世界に来ているのだ それが全て僕のため? 愛菜は小さく笑っただけだった 綺麗だった 抗う余地のない完全な笑顔だった あげようとして止めたカップを もう一度持ち上げるのに、少しだけ勇気がいった カップの重さはそのまま愛菜の重さだった 楽しむには重すぎ 投げ出すには軽すぎた 「心配しなくても、あなたに迷惑はかかりませんから」 理緒の時と同じだった 僕がしゃべらなくても、会話になる そして理緒の存在もまた 僕の生活になんの波風も立たなかった 同じなのだ、なにもかも どういう意味かわからないな 「そうですね。でも、こちらの言葉で説明することは出来そうにありません」 愛菜は「言葉で」という所にちょっとだけ力を入れて言った
>>244 続きです
「それは、不完全ってこと?」
「そうです。意思と言語とはとても違います」
それは誰もが知ってて、そして誰もが解らないなぞなぞだね
愛菜は小さく微笑んだ
その笑顔の裏にあるものを
このとき気づくべきだったろう
でも、明日を見るすべを持たない人にとって
大切な事に気づくのはいつも
終わったあとなのだ
頭のなかで
ターニングポントという言葉を思い浮かべていた
この姉妹が担う「仕事」は
おそらくそういう事に違いない
どうして僕の所なんかにと
理緒には聞いたことがある
理緒は笑って答えなかった
なにがおかしいのかさえ、教えてくれなかった
愛菜もいま、笑みを浮かべている
僕は座して待つ、それだけでいいのだろうか
「理緒はどうしてるの」
僕が一番聞きたいことだった
愛菜はそれには答えず
そのかわりに、びっくりするような事を言った
「今日から、あなたの家に住まわせてくださいね。部屋はもちろん、
以前理緒の住んでいた北側の洋室よ」
僕はあせった
滑稽なほどに
理緒を失った時の痛みを
決して忘れはしない
それが、あらかじめ敷かれたレールの上にある
理緒の終着駅だったとしても
気づくこともなく乗り越してしまった僕を
僕が忘れるわけにはいかないのだ
「私はあなたが必要な事を、必要なだけするまで、'こちら側'にいる
ことになると思います」
必要なこと? 必要なだけ?
謎が多すぎた
行くべき道があっても
たどりつけない目的地
それが迷子でなくてなんだろう
僕は一本しかないまっすぐな道で
迷子になってしまった様だった
こんばんは。wildcatさん、審査員のほうもよろしくお願いしますね。
今日、現代詩手帖を立ち読みしてきたんですが、鳥に関する詩が入選していた
んですが、wildcatさんですか?田村隆一っぽい感じで作風が違うようにも
思えたんですが、念のため。入選したなら、お祝いしなくっちゃね。
まだ雑誌の投稿に関しては、私は足がとまったままです…。
落選するとヘコむんだよね。
>>244-245 かなりの長篇になりそうですね。森は未登場ですね。
wildcatさんにとって森は特別な存在のようなので、どうストーリーに絡んで
いくのか、楽しみにしています。
てすと
今晩は。 2日(3日?)ぶりに、詩板へ参りました。 お願いだけして、現れず申し訳ありません。 即興詩人スレ、復活して大変嬉しく思います。Canopus様、ありがとうございました。 微力ですが、お手伝いさせていただきます。即興詩人スレでも、審査員参加宣言?をさせて いただくつもりですが、まずは、Canopus様へのご挨拶を先にと思いました。 今後ともよろしくお願いいたします。 トリップ変えました。また変わるかも知れませんがしばらくはこれで・・・ それでは、失礼いたします
>>248 こちらこそよろしくお願いします。
大変スムースに事が運んでホッとしています。
まだ投稿は少ないですが、最初は出足が鈍いのがいつものことなので、
あと2〜3日は様子を見ていいかと思いますよ。
>>246 お察しの通り、あれは私・・・ではありません(笑)
ちなみに、私なら置去りにするのは、人間のほうです(爆)
さらに、ちなみに、あれ以来、凹みっぱなしな私です(笑)
審査員は、今回も勤めさせていただきますので、ご心配なく( ̄ー ̄)
今回は、たくさん審査員がいて、幅広く選ぶことが出来そうですね。
Canopus様へ。審査員、承ります。
W杯初勝利!!おめでとう日本代表!!
>>242 「WALTZ FOR DEBBY」を買いました。
エヴァンスさんのピアノもいいっす!
>>243 マジでうそついてないすよ(汗
即興スレで不評だった、お題をみてもらえばわかるような
気もするんすけど・・・やっぱり無理っすよね(泣
あとこれ→(σ ̄- ̄)σ
とかwildcatさんのAAはかわいいっすね(w
でもこれ→( ̄ー ̄)
はMacだと口元が笑っているようにみえないので、
最初ちがう印象を受けたす(w
>>244-245 自分でもわからない運命が誰かに委ねられている感じって
こんなっすね・・・それが目の前にいる人だとわかったら・・・
しかもなんか組織的な行動?をとられたら・・・
自分、真っ先に逃げてるっす(w
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「外殻世界」
潮騒に身を委ね耳元から水の囁き
波の上下と同調していく心音
夜空と海の間には
煌々と月 モクモクと雲足 湿った風
静かに一人 浮かんだ回想が流れていく
幼いころ友達が話してくれた
地球をカプセルした外殻世界のこと
そこの住人たちは
地上を観察するためにこぞって穴をあける
掘り起こした真っ青な地面でつくった真っ青な建物は
真っ白で清潔な光に包まれ
まるで喜劇を楽しむように地上を眺めては
続きを求めるようにスコップを手に取る
風はそこから吹いてきて
星はそこから漏れてきた光
流れ星は暗号 そして月はそこへの門の戸
解読すれば たどり着けるという
ゆらゆらと
だいぶ沖へときた 波はあまり感じられない
今 門は大きく開かれている 僕を待っているかのように
結局解読はできなかったけれど
水平線に跨り 雲に梯子をかけて
雲をトランポリンにしてジャンプ
いなくなってしまった友達の元へ
行ける気がする
>>252 すみません、3連目の下記部分を訂正するっす。
ごめんなさい・・・
>〜こと
>そこの住人たちは
>地球を観察するためにこぞって穴をあける
>まるで喜劇を楽しむように地球を眺めては
>続きを求めるようにスコップを手に取る
>掘り起こした真っ青な地面でつくった真っ青な建物が
>真っ白で清潔な光に包まれた世界
>風は〜
Canopusさん 長いことこのスレお邪魔しました。 ここらでROMに戻って勉強するっす。 ありがとうでした(w ーーーーーーーーーーーーーーーーーー 「食肉」 生涯飼い殺し 精気をぬかれ 切り刻まれて 冷凍保存加工 未来の予想図 僕は孤独の塊 寂しがりやで 空腹のあなた 舌なめずりに 品定めする眼 艶やかな肢体 視線同時侵入 捕食の脚どり 頭に響く警鐘 感覚が麻痺し 噛み切り咀嚼 肉汁混入唾液 飽食のゲップ 溶け合う孤独 一瞬の邂逅に
>>251 kanonさん、ああ、ありがとうございます。
>>254 うぞ。もっと遊ぼうよう…。
詩の感想は、ちょっと待ってて下さいね。
Canopusさんってどこかで2ちゃんやり過ぎって言う書き込み見たんだけど、まさかこの板での話し?
>>252 やりましたね〜>日本代表 ( ̄ー ̄)ノ
>とかwildcatさんのAAはかわいいっすね(w
これはAAというより顔文字といったほうが
よさげですが( ̄ー ̄; 通信歴長いのでその
間に気に入ったのをため込んだ努力の結果です(笑)
では、人気者をちょっと紹介。
(o_ _)oぽて (こけてる)
(゚°)☆\ばしっ(自分につっこむ)
フォントでイメージが変ってしまうのが、悩みの種です(笑)
んなことやってないで、作品書けって(゚°)☆\ばしっ (使い方です(笑))
>>256 もともと、そーゆーキャラなんだと
私は理解してますが( ̄ー ̄;
「愛菜 〜森の住人」 第4話 「森の住人」 ****************************************** 愛菜はすっかり僕の生活の一部になっていた 今のままがずっと続く そう考えることが 少しも不思議でなくなるだけの時間が過ぎた 喫茶店での出会いから、三ヶ月目の朝 ****************************************** 「止めて」 突然愛菜が叫んだ 朝の5時 渋滞を避けて、ドライブに出かけた国道でのことだった 前方に一羽の鳥がたたずんでいた 僕は愛菜の声に 思わずブレーキに足をかけた しかし、車にひかれるようなまぬけな鳥なんてまずいない 近づけば飛び立つだろうと 僕の車は減速したに過ぎなかった 「だめ。ちゃんと止めて」 その語気の強さに僕はたじろいだ そして、タイヤが悲鳴をあげて止まったのは 鳥から1mほど手前のところだった 「この時間帯でなかったら、大事故だぞ」 「だめなの。あの子はよけられない」 そう言って愛菜は飛び出して行った 僕はあわてて後ろを見た 幸い、後続車はいない しかし、片側3車線ある国道のこの時間に 車を止めて道路に降りるなんて自殺行為である 非常停止灯を付けて僕も車を降りた その時隣の車線を クラクションを鳴らしてランクルが駆け抜けていった 急いだほうがよさそうだ ふいに鳥が飛び立った なんでもなかったのかも知れない でも、愛菜はそこにしゃがみ込んだままだ 早く車にと、僕は愛菜をせかした 愛菜の手には 一羽の小鳥が乗せられていた 小鳥を見る愛菜の目つきが尋常ではない さっき飛んだのは、どうやら親鳥だったらしい 子供がいたから逃げられないと 愛菜は言ったのだ
>>259 (続きです)
「ケガしてるの?」
「次の交差点で、左に曲がって。この子を、早く返してあげないと」
「獣医に持っていって、見てもらおうか?」
愛菜は静かに首を横にふった
僕には何がなんだかわからなかった
「車に戻ろう。僕が持つよ」
その小鳥を受け取ろうと、手をさしのべた
「だめ」
「え?」
「あなたの、いえ、人間の匂いがついたらこの子はもう戻れなくなる」
時間が流れを変えた
僕らはその中心にいるのだ
こんな愛菜を見たのは始めてだった
一緒に暮らして3ヶ月
僕は何を見ていたのだろう
愛菜と幼鳥を乗せて次の信号で左折した
止めて、と
今度はいつもの穏やかな声に戻って言った
愛菜は車を降りて
道路の脇にある小さな森の中に入っていった
道があるようには見えなかったが
吸い込まれるようにその中に入っていった
森
と、今僕は言った
この日本のどこに本当の森があるのだろう
豊富な湿度と植物
そこに住む様々な虫たち
そしてそれを食べる鳥たち
人に害なす虫も獣も、そこでは平等だ
そこに
経済という不可思議なバケモノをもちこんだのは、人間だ
地球が閉じた系であることも忘れ
バケモノは自己拡張を続ける
閉じた系ではエネルギーの総和はかわらない
ただ、使えないエネルギーが増えるのみだ。
それを、バケモノの言葉で
「借金」と言うのではないか
「先送り」と言うのではないか
夜は終わろうとしている
もうすぐ見慣れた風景がやってくる
でも僕はとても孤独だった
>>260 (続きです)
たかが小鳥の命がそんなに大切なのだろうか
僕らでさえなければ
いや、愛菜が乗ってさえいなければ
あまりの数の多さにまぎれて
振り返られることすらない
ありふれた風景の一つに過ぎなかったはずなのだ
不思議な事に
おかしさがこみ上げて来た
僕は声を出して笑った
それをどこか他の所にいる自分が聞いていた
遠くで、"オオルリ"の声がした
コン。コン。
誰かが、助手席側のウインドウをたたいた
眠ってしまったらしい
あわてて、ドアのロックをはずそうとして乗り出した時
その女性と目があった
「こんなとこで寝てると、危ないですよ」
僕は窓を開けながら、その人に言った
「人を待ってるんです」
「いつから?」
時計を見た
3時24分
いったい、いつの3時なのだ
「少なくとも、朝からずっとあなたはここにいるわよ」
「え?」
僕は回りを見回した
車の流れも、景色も、太陽の位置も
それは午後3時のものだった
「私は、恵美。この近くに住んでるの。何度もクラクション鳴らす
音が聞こえたんで、出てきたの」
風が流れを変えるには
ほんのちょっとの温度差があればいい
でもそれは人智を超えた温度差だ
この恵美との出会いが
僕と僕の未来との間に、とても大きな風を作ることになる
ずっと先のことだけれど
「かっこいい車ね。乗せてもらって、いい?」
僕は黙ってドアを開けた
森の匂いが流れ込んできた
こんにちわ、と
改めて恵美が言った
愛菜はまだ、帰らない
愛菜の第4話をお届しました。また3つも 使ってしまいました( ̄ー ̄; やっと、森が出てきて(笑)、やっと本編への 突入です。よろしくです♪ ちなみに、この4話には ちょっとした秘密が隠してあります。 どうぞ、お見逃しなく(笑)
ごめん。ほったらかしにしてるけど、きちんと読んでますからね。 んで、今日はもう寝ます。
264 :
放置者 :02/06/14 00:46 ID:???
おならぷぅ
こんばんはCanopusさん、予想通りの紳士の方でした。 僕は逆に予想を裏切ることができた(?)かも知れません。 面白かったっすね〜。酒場のマスターが後ろの方で異様な 存在感をアピールしてましたね(w Canopusさんの朗読の時かけた音楽は綺麗な曲だったと思いました。 あと印象的だったのは、最後の方で読んだ都立さんの詩と ギターの演奏は出演した二人とも、素晴らしかったと思いました。 詩が好きな人が集まるというだけであれだけで奇特な(w)人が 集まるとは、驚きです・・・。
前後しますが、すみません。
>>266 yuuさん、こんばんは。朗読会、本当に面白かったですね。yuuさんはナイーヴ
な感じの青年で、イメージどおりでしたよ。ギター演奏、本当にすごかった
ですね。二人ともプロを目指しているんですよね。朗読の曲は、アストル・
ピアソラの『金星の女たちの歌』をテレビドラマのサントラ用に編曲したやつ
だそうです。
マンモス遅レスっす。すみません。
ecnsanさん、あちこちで遊んでいるようなので、安心しました。
>>252 やっぱり、独自の視点と世界観をお持ちですね。素晴らしいことだと
思います。それらがあなたの詩の生命となっていると思います。空を越えてい
く旅。いい感じです。
>>254 これまた印象の異なる、硬質な詩です。連のブロックが肉のかたまり
に見えますね。ひとりぼっちのぼく、ひとりぼっちのあなた。ひとりぼっちが
出会う瞬間。意外と、すっと読めます。孤独の描写がもう少しほしいかな。
>>259-261 wildcatさんの中では、3ヶ月が一つのキーワードになっているよ
うですね。それは季節の移り変わりか。
ん。また新しい女性の出現ですね。
今、気付いたんですが、wildcatさんは、作中の女性のイメージを、鳥になぞ
らえて書いているのではなかろうかと。これは一つの推測ですけどね。
こんばんは。久々に新作のアップです。 といっても、即興詩人スレに投稿したやつですが。 実は、投稿したやつは三部作の最終章でした。 チャンプになった嬉しさを噛みしめつつ、批評のキビしいことばを真摯に 受け止めつつ。 『ささやかなその両手につつまれて』 1 いつからか 見ていない そら とぶ ゆめ (ZABADAK「飛行夢(そらとぶゆめ)」より) 86年デビューの音楽集団ZABADAK(ザバダック)に当時のぼくは夢中だった。 彼らは実験的なサウンドと美しいメロディラインと無国籍的な魅力にあふれていた。 そしてボーカルの上野洋子。彼女の歌声はまさに天上の音楽だった。 あなたを失った直後にもかかわらず ぼくはまだ幸せだった。 あるいは ぼくはまだ若すぎて自分だけを愛していただけなのかもしれない。 彼らの音楽でぼくはいつでも空を飛んでいた。スリリングな瞬間。 あなたを失った傷も癒えてぼくは大人になった。ZABADAkは実験的な音楽を 捨てて徐々にアコースティックなアイリッシュ・トラッド調の曲を書くように なっていたが それでもまだ美しいフレーズは健在だった。 就職も決まり新しい女性を愛するようになったころ ボーカルの上野洋子が ZABADAkを脱退するという衝撃的なニュースがぼくの耳に届いてきた。 いつしかぼくは彼らから離れていった。 ぼくは彼らを愛するというより 彼らを愛する自分を愛していたのかもしれない。 最近空を飛ぶ夢をみなくなった。 それどころか昨日みた夢さえも覚えていない。
2 ぼくの父は終戦直後の少年時代 電気も水道もとおらない北海道の山奥で暮らしていたという。 七人兄弟のいちばん上で 日本の貧しかった時代のなかでも ひときわひどい生活をしていたらしい。 父が昔を語ることはめったにないが それでも いっしょに山を歩く時 食べられる野草と 自生している大麻をみつけるのが 実にうまい。
3 娘のおえかき画用紙に 黒いクレヨンでおおきく ぼくはパウル・クレーの天使の絵をかいた。 単純なモノクロームの曲線。やさしく閉じたひとみ。かるくほころんだ口もと。 おおきな二つの翼。いつしかぼくはことばに出して絵をかいていた。 落書きにはもってこいの「優しい」絵だ。娘に言いきかせるようにしてぼくは 天使の絵をかく。どこに出してもおかしくないパウル・クレーの天使。 そして胸のまえで さりげなくかかげられた両方の手のひら。 ぼくはそこでクレヨンが止まった。天使がなにを大切そうに持っているのかが わからなかったのだ。手のひらの間の微妙な距離にはじめて気付く。まっしろ の透明な空間になにかが確かにあったのだ。妻は娘をだっこする。ぼくは妻を だっこする。そしてぼくは誰かにだっこされる。だっこの陶酔感。 娘がぼくの天使の絵の上に 赤いクレヨンでおおきな円を何個もかいた。 天使の手のひらの間をはみだして 画用紙からもはみだして。 いつだったか ある評論家が「日本人はクレーが好きで困ったもんだ」 というようなことを言っていた。 おおきなお世話だ。
Canopusさん、コメント感謝っす。 あとチャンプおめでとうございます( ̄ー ̄) そして新スレ立て、おつかれっす。
ecnsanさん、どうもありがとうございます。 遅れましたが、メタオさん、アディオス、そしてso long…。 今回は、2ちゃんならではの詩をアップします。 つまり、他の場所では、著作権などのカラみで、公表できないやつ。 その名も『怪獣詩集』です。 私はウルトラマンを観て(大部分は再放送ですが)育った世代なので、 ウルトラマンの怪獣が中心となります。 これでツブレヤプロから削除依頼がでたら大笑いだな。 まずはジャミラ。未完成ですが、テレスドンとゴモラも構想にあります。 リクエストには、残念ながら答えられないかもしれません。 というのも、私はウルトラマンのビデオを持っていないので、子供の頃に 観た記憶をもとにこの詩を書いているからです。 マイナーな怪獣のエピソードは、よく知りません。 記憶違いなどありましたら、御指摘いただければ幸いです。 ちなみに版権ものの詩は、清水哲夫の『スピーチバルーン』が代表的です。 スヌーピーやミッキーマウスやフクちゃんの詩を書いています。
『ジャミラ』 40mを超す巨大な体躯。 頭の上の肩から伸びた 長い腕。 白くひびわれた ミサイルをはねかえす皮膚。 大きく裂けた赤い口。 その口からは火炎をはき あたりを地獄絵図と化す。 わずかに つぶらに見開かれた二つの瞳だけが 彼がかつて人間であったことを伺わせる。 そう ジャミラは人間だった。 科特隊(科学特別捜査隊)の命をうけて 宇宙探索に赴いたジャミラは 水も空気もない惑星で遭難した。救援は来なかった。 ジャミラは灼熱のなかで 彼を見捨てた地球人を呪い そして生きのびた。 かつての彼とは似ても似つかぬ容貌になって。 科特隊のイデ隊員は つぶやいた 「ジャミラは 俺たちの仲間じゃないか…」
続き。 怪獣と化したジャミラの復讐がはじまった。 ありとあらゆる憎悪の念を 地球人に向けて。 世界平和会議の要人を暗殺するジャミラ。 世界平和会議の会場を巨大な体で襲うジャミラ。 航空機でビルに激突し 子供に銃口をむけ 毒ガスを地下鉄にばらまき ベトナムの森を焼き払い 大型爆弾をヒロシマ、ナガサキにぶちこみ 南京で妊婦の腹をかっさばき サマルカンドの街を 人を 蹂躙する。 血と 嘆きと 悪意と復讐のうず巻く 往復運動のなかにジャミラは かなしく存在する。 イデ隊員は叫んだ 「やめろ ジャミラ! お前は化け物のような体になって 心まで 化け物になっちまったのかよ! お前は人間じゃなかったのかよ!」 ジャミラの胸の奥を 一陣の風が去来する。 銀色の巨人 ウルトラマンの登場。 ウルトラマンの心の声は聴こえない。 彼はジャミラを 一匹の怪獣として「処理」した。 灼熱の異形の者 ジャミラの弱点は 水だ。 ウルトラ水流になす術もなく ジャミラは かぼそい泣き声をあげ 泥と水にまみれて やがて息をひきとった。 ジャミラは小さな人間用の墓に そっと葬られた。 かんかん照りの太陽光を浴びて。 ジャミラは人間だった。
お邪魔します(コソーリ)。 また、マーベラスなことをなさってますな。やけに遅い時間にいらっしゃると思ったら(笑)。 初っ端がジャミラというのはままマニアックだと思うのですが・・・。 一回目は「何故こんなに説明ばかり?」と思って拝見していたのですが(莫迦)、これは・・・ ジャミラを想う詩ではなくて、ジャミラが出てきた回(TV)のポエムヴァージョンなんですな!? 物語詩にあたるのでしょうか・・・。 ウルトラマン☆ポエム★“怪獣詩集”、恐るべし、です。 それでも中盤しっかり濃ゆく。 ・・・くー。 できましたら愛しのバルタン星人も・・・コソーリ。
アジの開きじゃあるまいし・・・ (ノToT)ノ ┫:・'.::・┻┻:・'.::・
>>277 うたたさん、初カキコですね。
「何故こんなに説明ばかり?」そうなんです、迷ったんです。
ここにはウルトラマンを知らない世代の人も大勢いそうで、ある程度ジャミラ
の説明も必要かな、と思って、こんなになってしまいました。
バルタン星人はいい素材だと思います。何回も登場しますしね。
ウルトラマンに40億人くらい虐殺されたんですよね。
私は、戦闘シーンもさることながら、アラシ隊員の口を借りて、
「イノチ…?命とはなにか。わからない。」と答えるセリフが好きなんです。
バルタン星人、トライしてみます。しばしお待ちを。
>>278 ひょっとして、バルタン星人のこと?
>>269 >wildcatさんの中では、3ヶ月が一つのキーワードになっているよ
>うですね。それは季節の移り変わりか。
どういうわけか、やたら「3」が出てくるんですよね( ̄ー ̄)?ナンデカナ(笑)
意識してませんが、なんか、そーなっちゃうんです。
>ん。また新しい女性の出現ですね。
>今、気付いたんですが、wildcatさんは、作中の女性のイメージを、鳥になぞ
>らえて書いているのではなかろうかと。これは一つの推測ですけどね。
( ̄ー ̄)へへへ(笑) ナイショ(笑)
>>274 ウルトラマンですか・・(遠い目)。
その前のウルトラQから、見てましたが(そのころまだテレビは白黒(笑))
あんまり覚えてないっす(o_ _)o 再放送も(何度も)見てたはずなん
ですけど(笑)
ゴモラはウルトラマンが苦戦したやつかな( ̄ー ̄;、テレスドンって
なんだろう( ̄ー ̄; (その程度かよ)
>これでツブレヤプロから削除依頼がでたら大笑いだな。
ちなみに、ツブラヤ(円谷)プロですけどと、つっこんみる( ̄ー ̄)テスト?(笑)
…ただいま帰りました…。心底、疲れた…。
>>281 うちはビンボーでしたので、昭和50年くらいまで白黒テレビでした。
ウルトラQは私は見てません。ウルトラセブンも、生まれる前の放送でした。
ということは、wildcatさんは私より年上ですね。
「ツブレヤプロ」は確信犯です。ツッコミありがとうございました。
なんだか、話題がどんどん板違いになっている…。
次回こそ詩を書きますね。
sage
>>282 >ということは、wildcatさんは私より年上ですね。
以前、ちらっとCanoさんが年代をほのめかしてた(笑)ことが
ありましたが、私の場合は、もうワンランク上です(爆)
詩板では最年長かもシレズ( ̄ー ̄;
今回のChampには、Canoさんらしいのが
見あたらなかったんですが、投稿してませんか?
(また、見逃してるかな〜)
「愛菜 〜森の住人」 第5話「旅人の風景」 「愛菜さんの言うこと、解るわよ」 「え?」 車を恵美の家の駐車場に移して 僕は愛菜の事を話した なにも全部話すことはなかったのだけど 気が付いたら全部話してしまっていた どこまで隠すべきなのか 僕には判断がつかなかった いや、何処までが本当なのかさえ 確証がなかったと言ったほうがいいだろう 確証がないことを、どうして隠す必要があるだろう 「鳥は鳥にしか、育てられないの」 「エサをあげるだけじゃ、育たないのかな?」 「どんな、エサを?」 「なんでもいいんじゃない?」 「あなたは、何も知らないのね」 そうなのかもしれない 街で生まれ育った人間に どうして鳥の食べ物がわかるだろう それは、僕のせいではない 僕は心の中で言い訳をしていた 「聞いてるの?」 恵美が不審そうに言った 僕の心が読めないのだ 愛菜との生活に馴染んでしまっている自分を感じた 「聞いてるよ。もっとわかりやすく教えてくれる?」 恵美の話を要約すると、だいたいこういう事になる 生まれて間もない幼鳥は 親が与える特殊なエサを食べてやっと生きている それはきわめてデリケートな生き物だ しかし、色々な理由 (タカなどの猛禽類に狙われたとか嵐で飛ばされたとか) によって、雛が巣から落ちてしまう事がある 人間が思わず拾ってしまうのはそんな時だ 勝手な思いこみによって その雛は人に拾われる そして、ほぼ100%、命を落とす
>>285 親鳥が子供を見捨てる事はない
危険が去るまで放置しておくだけだ
必ず、連れ戻しに来る
それを人が邪魔をしてしまう
小鳥を助けたつもりが
それは誘拐殺人に匹敵する行為なのだ と
恵美は、熱っぽく語った
まるで自分の事のように
僕はまだ、夢の中にいるようだった
陽が沈み始めていた
僕はいつまでここにいるのだろう
「必要なことを、必要なだけ」僕はしたのだろうか?
本人が知らないうちに
その大切なポイントが行き過ぎてしまうということだって
ないとは誰にも言えまい
恵美が不思議なものを見るような目つきで
僕をのぞき込んでいた
「まったく」
「ごめん、ごめん。考えごとしてたんだ」
「私の話を聞きながら?」
「何か大切なことを忘れてるような気がしてね」
「もう教えてあげない」
そう言って少しむくれたふりをした恵美を見て
僕は笑った
つられて恵美も笑った
「愛菜さんね」
「うん」
「きっとまだ、ここにいるわよ」
恵美の家から、その「森」は続いていた
でも、どこまで続いているのか
それが問題なのだ
僕は相変わらず迷子のままだった
なにが「必要なこと」で
どこまでが「必要なだけ」なのか
僕にはまだわかってはいない
けれど、今、愛菜を失うことが
「必要なこと」であるはずはない
道はまだ続いているのだ
ちょっと目を離したすきに
道しるべを見失うことぐらい
誰にだってある
「この森はおじいちゃんの形見なの。ちいさい頃は 中に入るなんてとても恐くて出来なかったわ。でも、 あの道路が出来て、たくさんの車が通るようになって、 たくさんの人が住むようになって、どんどん森が小さ くなっていったの。今ではほんの20分も歩けば、外 に出てしまうのよ」 「そんなに小さいの?」 僕は驚いた 愛菜はそんなところでなにをしているのだろう 「そう。それももうすぐなくなってしまうの。私の両親が、 最後の森を不動産屋に売ってしまったから」 僕はのんびりしてはいられない自分を感じた 川の流れは目に見えないところで急に早く そして深くなる けれど 見えない向こう側におびえてたたずむだけならば 何も変わらない また、あの退屈な毎日がやってくるだけだ 理緒の涙を忘れてはならない これから踏み出す一歩は 僕の明日に直接つながっているに違いないのだ 答えは一つだった 陽が沈んでしまう前に愛菜まで辿りつくこと 暗闇はなにももたらさない しかもそれは、すでに間近に迫っている 「行かなきゃ」 「ここは、私有地よ」 「でも、君がいる」 「私が勝手に入っていいよって、言うと思う?」 「いや、思わない。でも」 「でも?」 「一緒になら、行ってくれるんじゃないかな」 待ってましたとばかりに、恵美が口元だけで笑った 生の人間というものをを感じた うっそうと茂る森林の中で ちいさいながらも開かれた田園風景が旅人の心をなごませる そんな笑顔だった
こんばんは。
>>284 そうですか、そんなに年上でしたか。
それにしては、詩も雑談も若々しいですね。
今回、私は投稿しませんでした。
仕事が忙しかったのと、あと「いっぽんでもにんじん」の「本」で詩を書こう
と思ってソーゼツに失敗したのとで、見送りました(苦笑)。
>>285-287 第5話のアップですね。森の登場。
私の想像していた森とは違って、裏庭のような森です。
いい意味で虚をつかれました。生命の始源を感じさせる森を考えていました。
あるいは、登場する森も一つではないのかも(人物も多数登場するように)。
恵美はこのままだとカタキ役かな。
女性はまだまだ登場するのかな。
怪獣詩集、第2弾。 『テレスドン』 小さいころ 怪獣図鑑の写真でみたテレスドンは ぼくの いちばんのお気に入りの怪獣だった ぎらりと光る青い眼 おおきく伸びたクチバシのような顎 赤銅色の太い四肢と尻尾 おまけに(これがいちばん大事だったが)強いらしい ぼくは まだ見ぬテレスドンに思いを馳せた シンプルで力強いフォルムはアーストロンも同じだが Handsomeさでは テレスドンにはかなわない ぼくは何度も粘土細工のテレスドンをつくっては 夜のビル街を闊歩させた テレスドンとの出会いは 12歳 北海道の祖母の家で 偶然ウルトラマンの再放送をしていた はじめて見た 動くテレスドンは まっ暗闇のビル街のなかを暴れていたが 暗すぎて テレビの画像も悪くて ほとんど何をしているのかわからなかった おまけにウルトラマンには さんざん殴られて スペシウム光線も使わずに首の骨を折られて死んでしまった ぼくの好きな カッコいい 強い テレスドン
続き。 その後 テレスドンは怪獣酋長ジェロニモンによって再生され 今度は科特隊に あっけなくやられてしまった 後番組の ウルトラファイトで何回かテレスドンは登場したらしいが 着ぐるみの劣化がはなはだしく ナレーションが そう といわなければ テレスドンと判別できなかったらしい テレスドンの本当の最期は「帰ってきたウルトラマン」で 着ぐるみが流用され テレスドンの弟のデッドンとなって現れた 長いクチバシは よぼよぼに丸まってしまい キバは不揃いで 青い眼は落ちくぼんでいた もう一匹登場したサドラーに倒されて 永遠の実力派怪獣 テレスドンは さんざん働いてボロボロになって 闇に消えていった
続いて、第3弾。 (はじめに断っておきますが、これはオリジナルではありません。格闘家の 前田日明さんが語った少年時代のエピソードがあまりにもいい話だったの で、詩にさせてもらいました。 もちろん、本人の了承はいただいておりません。すみません。 ちなみに前田さんは、ウルトラマンがゼットンに倒されたのをみて、 「オレが強くなってゼットンを倒す」と言って格闘家になったそうです。 いい話や。)
『ゴモラ』 いったいどうしたんだろう。 晴れた空の昼下がり 雀がないている のどかな いつもの大阪城の前で ぼくと友達は ぽかんと口を開けて 呆然と立ちつくしていた。 昨日 たしかにここで ウルトラマンとゴモラが死闘を繰りひろげたはずなんだ。 ゴモラといえば尻尾。 その太くて長い尻尾がしなって ウルトラマンを打ちつける。 そう ウルトラマンは手も足も出なかったんだ。 強いぞゴモラ。 その時 ゴモラの尻尾で 大阪城も メタメタに壊されたはずなんだ。 でも 目の前の風景は 何も変っちゃいない。 いつもの 雀がチリチリなく公園に いつもの大阪城がいた。
続き。 「絶対来たはずや。聞きにいこう」と ぼくらは 公園を ほうきで掃き掃除していた おじさんに尋ねた。 「おっちゃん おっちゃん 昨日ここでウルトラマンとゴモラが来て 大阪城 壊したんじゃないの」 おじさんは 深いシワを日焼けした頬につくって やさしく言った。 「そやそや 実はな 大阪城 昨日おっちゃん達が 徹夜で直したんや」 ぼくらは なぜか納得して 家路についた。 来週のウルトラマン ゴモラの後編がどうなるか 大声で話しながら。 もうすぐ夕ごはんだ。
はっ・・・早いですねえ。まさかこんなに早いとは(しかも2作も)。 テレスドン、滑らかな導入がいいですなあ。ジャミラの時と違って気負わずに入っていけました(涙)。 視点が少年だったので、とても感情移入しやすく、一緒に悲しーい気持ちになりました。 テレスドン、全く知らないのですが、最初2連でもう「お気に入り」になり。 ボロボロになっていく様は怪獣なのに哀れです。 >ぼくの好きな カッコいい 強い テレスドン の空白にじーんときました。 ゴモラも書くと長くなるんで止めておきますー(良かったッス…)。
正直、ワイルドキャットはウザいと思ってるだろ? かのぷす
>>295 で、こんどはオレかい(笑)オモロイヤッチャナ
>>288 >いい意味で虚をつかれました。生命の始源を感じさせる森を考えていました。
>あるいは、登場する森も一つではないのかも(人物も多数登場するように)。
( ̄ー ̄)でへへ
>恵美はこのままだとカタキ役かな。
( ̄ー ̄)にゃはは
>女性はまだまだ登場するのかな。
( ̄ー ̄)だはは
という、微妙なレスの違いでさっしてください(笑)
どもども。『怪獣詩集』が思いのほか好評のようで、嬉しいです。
「なんだよこのDQN詩は」とか、「今までのイメージと違いすぎる」とか、
そんな評価を覚悟していたんですが、ナンマイダーにも取りあげていただいて
恐縮です。実はこれがいちばん嬉しかったかも。
えー、今後の予定ですが、バルタン星人はまだ途中です。ことばがなかなか
溢れ出てこない。タケオさんのカネゴンも挑戦したいです。ただウルトラQは
観たことがないので、今度ビデオで確認してみます。あと、ギエロン星獣を
書いてみたいと思います。
>>294 どうもありがとうございます。お恥ずかしい限りですが、テレスドンは
「今でも」好きなんです。うたたさん、相当気に入ってくれたみたいですね。
よーし、頑張っちゃうぞ。
>>296-298 ウザい書き込みがありましたが、気にしないでね。
正直、「森の住人」は展開が読めなくなってきているんです。だから、少し
当てずっぽうを書いているんですが、図星もちょっとあったと理解しておきま
しょう(笑)。森のなかでの出来事、楽しみにしています。
「そやそや 実はな…」さういふおつちやんに わたしはなりたい。
300
>>299 こちらは、300超えたんですね( ̄ー ̄) あっちはやっと100。
でも、キリ番鳥はちゃんとやってくる不思議( ̄ー ̄; ある意味
見事(笑)かと。
>正直、「森の住人」は展開が読めなくなってきているんです。だから、少し
>当てずっぽうを書いているんですが、図星もちょっとあったと理解しておきま
>しょう(笑)。森のなかでの出来事、楽しみにしています。
いよいよ佳境に入ります。愛菜の秘密、必要なことの意味、森の
入口で鳴いたオオルリ・・・明らかにしまっせ〜 もうちょっと先の
最終話で(笑)イツヤネン
>「そやそや 実はな…」さういふおつちやんに わたしはなりたい。
カタカナで書くべきかと( ̄ー ̄;オモッタ
sage
こんにちは。
>>301 そですね。カタカナでしたね。しばらく読んでないんで、記憶違い
してました(苦笑)。
第4弾のアップです。
カネゴンですが、近所のビデオ屋にウルトラQがないっす…。
どーしようか。
『バルタン星人』 1 その昔ぼくは 友達への年賀状で 「あけましておめでとう」の横に バルタン星人の絵を大きく書いて 投函した たわけ者だ たしか うま年だったと 記憶している いったい 何を考えてたんだろう。 2 暗闇に 音もなく浮かび上がる 無駄のないシルエット 黄色く光る 大きな丸い二つの眼だけが 無表情にこちらを覗いている バルタン星人だ。 分身の術を使い 少し猫背で歩く 光沢のある 流線形のハサミを重そうに持ち上げる ハサミから怪光線 セミのような頭 V字型の発光器官 「フォッフォッフォッフォ」独特の笑い声 宇宙忍者 バルタン星人だ。 「生命…?生命とは何か。わからない。」 核ミサイルをはねつける ウルトラマンとの静かな闘い 空中戦だ 宇宙人対宇宙人 ファイティングポーズ 対峙する 一閃のスペシウム光線 バルタン星人は 燃えながら墜ちていった。
3 バルタン星人は 侵略者ではない マッドサイエンティストに母星を破壊されて 20億3千万の同胞と地球に逃れてきた いわば 難民だ。 ファーストコンタクトの完全な失敗により バルタン星人は「人類の敵」とみなされ 彼らにより地球は攻撃され 破壊され そしてバルタン星人は ウルトラマンのために ほとんど全滅するという お互いに最悪の結末を迎えた。 ぼくは思う ぼくたちは もっとバルタン星人と わかり合うことができたのではないかと 価値観の根本的な違いこそあれ 充分に人類と共存できたのではないかと。 日本は難民の受け入れに不寛容な国ではあるが この現代 地球語がわかるだけの ヒトの皮をかぶっただけの エイリアンよりは よほど話が通じる相手では ないのだろうかと。 バルタン星人に花束を。 そして哀悼を。 ウルトラマンは菩薩をイメージしてデザインされた ときくが この時ばかりは 彼が 地球人の論理をふりまわす ただの わからずやに見えてしかたがなかった。
>>304-305 (嗚呼、バルタン星人!)
出だし(1)からいきなり、これまでと毛色が違ったので、意表をつかれました。
今回の区切り方は、“作者とバルタン星人”の3次元、というところでしょうか。
1,2,3の次元に立っている2人を追うと、最後に立体的となって浮かび上がるような。面白い手法ですよね。
落ちついた大人の目から見た怪獣。向けられる優しさと憐憫、端々にくっきり残される子供心のドキドキ。
怪獣ポエムシリーズの良さはここだと思うのですが、バルタン星人も漏れることなく素敵ですわ。
「猫背」や戦闘シーン、そしてまとめに教訓交じりの考察。いいですねえ。3など特に、洒落たコラムですね…。
子供ではとても引きうけ切れない、重いテーマが内包されているのですね、ウルトラマン。
明確かつ楽しめ、その上考えさせられる詩に作り上げる手腕はさすがだなあと思いました。バルタンどうもでした。
こんにちは、混ぜてもらおうと思ってやってきました( ´∀`) ところでキッチュってどういう意味なんでしょう? どういうルールのスレッドなんでしょうか?
それは知らぬまま たった一つを背後(過去)にやり 高速道路のルールを飛びだし きちがいじみた上昇気流に乗って そう、あるいは子供っぽく 自ら望んだことを知らないような 無邪気さと その態度で 駆け抜けた 鮮やかな青の世界のなかで、 なぁ、好んで木枯らしと踊るような 自己顕示欲を 悪魔の時間割りに はぐくみ それは世界最年少の道化のような それは裸で街を行進するような それは笑顔を絶やさない娼婦のような 純朴のなせる技と ただ1つ胸に 愛を引き連れて 昇りつめた 断崖絶壁の ここは エゴイストの 城。
>308手直しです。ごめりんこ。 それは知らぬまま たった一つを背後(過去)にやり 高速道路のルールを飛びだし きちがいじみた上昇気流に乗って そう、あるいは子供っぽく 自ら望んだことを知らないような 無邪気さと その態度で駆け抜けた 鮮やかな青の世界のなかで、 なぁ、好んで木枯らしと踊るような 自己顕示欲を 悪魔の時間割りにはぐくみ それはいつか世界最年少の道化のような それはきっと裸で街を行進するような それは時に笑顔を絶やさない娼婦のような 純朴のなせる技と ただ1つ右脳に 愛を引き連れて 昇りつめた 断崖絶壁の ここは エゴイストの 城。
「愛菜 〜森の住人」 第6話 「坂の向こう側」 風が止まっていた 音も止まっていた 精霊たちがいっせいに呼吸を始めたように 気配がなくなった森だった 精霊も生きているのだ 空気の代わりに木々のオーラを呼吸して 「どこに行きたい?」 「愛菜のいるところ」 「そんなことは、わかってるわよ」 あきれたように、恵美が言った 僕は後をついていくことしが出来なかった 迷子に選択肢はあり得ない たださまようだけだ 恵美がいなかったら僕はどうしていただろう 「この先は、"普通は"行き止まりなのよ」 「普通は?」 「そう」 まるで、いたずらっこの目だ 「普通じゃないところに」 「君の隠れ家でもあるのかな」 歩き出して20分ほどだろうか 最初に恵美が言ったのとはずいぶん勝手が違うようだ 僕の息はすでに常軌を逸していた 言葉を出すことが こんなに消耗することだとは思わなかった 運動不足が身にしみた 学生の頃、何キロ走っても平気だった自分が 遠くに行ったのを感じた 失ったものの代わりに 僕は何を得たというのだろう 「違うわよ。偶然見つけたの。行き止まりの少し前のところに大きなク スノキがあって、その後ろに人が通れる"スキマ"があるの」
>>310 (続きです)
「つまり、君は最初から」
「僕をそこにつれてゆくつもりだったんだね」
意地悪するつもりで
わざと急な坂道ばかりを選んだのではないんだね
と、心で言った
心でしか言えなかった
息が続かない
「歩き出してから、思い出したのよ。その場所は私のセラピーなの」
相手が愛菜でなくてよかった、本当に
汗が背中を伝うのがわかった
高い湿度と風がないせいだろう
これが森であることを身体が感じている
「本当の森」などという大げさなものでなくとも
世界的に失われつつある「熱帯雨林」などでなくても
ここは森なのだった
そしてそれは
「また始まった」
「僕にとって、一番大切なものなんだ」
言葉に出して、初めてわかる意志もある
思わずついてでた言葉に
恵美は驚いた顔をした
でも、もっと驚いたのは自分自身だった
金でも女でも名誉でもない
この森のどこがいったい大事なのだ
「少し休憩する? だいぶ、息があがってるわよ」
「20分ってこんなに長かったっけ」
「最短で歩いた場合の話よ。まっすぐに歩ける森なんてありはしないわ。
たとえ切り取られて、ほんのわずかに残っただけの森だとしてもね」
「さっき」
「え?」
「セラピーって言ったね」
「ええ」
「僕も、早くそのセラピーに会いたい」
「じゃ行きましょう。クスノキはすぐそこよ。でも、そこからまた登り坂だけど」
まだ、僕の苦労は足りないらしい
坂道の先にある坂道
先が見えないということは
こんなにも苦しいことなのか
>>311 (続きです)
ほんの数メートルの視界しか与えられないとき
人は悪魔に魅入られる
楽になるのは簡単だ
次の一歩を断念すればいい
でも僕は、この瞬間を楽しんでいた
苦しさの中に喜びがある
それはもちろん、恵美がいるからだ
「ところで」
「なに?」
「君はいくつなの」
少し首を傾げて考えるふりをして、恵美は言った
「85cmよ。以外と大きいでしょ」
君のおしりの話をしてるんじゃ、ないんだけど
というより先に、思いっきりむせてしまった
こうなると、おかしいのか苦しいのか
自分でもわからない
「あははは。受けたみたいね」
精霊たちが一斉にざわめいた
風だ
僕は立ち止まって空を見上げた
雲が真っ赤に染まっていた
先を見ることが出来なくても、空は見える
でもこの風は
あの理緒の風とはどこか違う
重く沈むような風だ
僕の足下は
もうほとんど太陽の恩恵を被ることが出来なくなっている
「え!?」
恵美が小さく叫んで立ち止まった
不吉な風がもたらすものはいつも同じだ
その背中越しに、僕も見た
ようやく坂が終わり
その向こう側に移行しようとする
その矢先だった
>>307 いちおう、>121にそれなりにヒントが
あります。
が(笑) 正解かどうかは、よくわかりません( ̄ー ̄;
こんばんは。
>>306 ご批評どうもです。いや、実はバルタン星人は相当に苦戦したんです。
ことばを絞り出す作業に難渋しました。正直、いい出来かどうか自信がなかっ
たものですから、気に入っていただいて大変うれしいです。
「3次元」って、そこまでは考えて書いていませんでした(笑)。
>>307 おお、どうぞどうぞ。大歓迎です。えー、このスレのルールですが、
ありません(笑)。「キッチュ」は「俗悪さ」という意味で、人の発する
ことばにより「キッチュ」は生じる。そのキッチュな流れにわれわれは漂う。
というスレです。どうぞ詩でも批評でも雑談でもO.K.です。
あるスレの当番もよろしくね。
>>313 うん、正解は私にもわかりません(苦笑)。
>>309 これは、好きです。家政さんの奔放さとストイックさがよく表れてい
て、いい。特に後半のことばの運びが素晴らしいです。「エゴイストの城」は
誰の心のなかにも存在しますね。このスレッドのイントロダクションにも通じ
ますね。明るいかなしさを感じます。
「背後(過去)」とありますが、ここは手抜きだったかな。
たったひとことで詩のイメージが崩れてしまうこともありますからね。
>>310-312 とうとう森のなかへ。核心に触れそで触れない、引っぱりますね。
クスノキの隙間にあるものは、いったい何でしょうか。気になるねえ。
「精霊たちがいっせいに呼吸を始めたように/気配がなくなった」
ほう。これは、私とは逆の視点なんで、面白かったです。
私の場合はですね、精霊は普段は人の目には見えないんですが、その呼吸だけ
が透明な木々のようになって姿を現す、という書き方をします。
wildcatさんにとっては、森の精霊は身近なものなのかもしれませんね。
「また始まった」/「僕にとって、一番大切なものなんだ」
ここは唐突だったかな。セリフの意味が通じにくかったです。
「85cmよ。」うん、わかりました。恵美のヒップを見て歩いていたんですね。
森も見ていたけど。いや、森は感じていたのかな。
Canopusさん、どうもです。 なるほど、みんなが「批評して欲しい」という気持ちがどんなものなのか やっと分かった感じがします。なるほど、なるほど。 Canopusさんのお陰で、またもう一度言葉を丁寧に使ってみようかなと、 何となくそんな事をぼんやりと考えました。ありがとう。
wildcat がななしくんをチャンプにしたせいで、詩板が荒れに荒れている!
ワイちゃん! >ななしくんが、そっちこっちのスレに糞詩を貼り まくってるぞ。それにあの詩は不評だ。この次は慎重に頼むぞ!
>>320 結構いいセンスしてるじゃん。少しだけ見直した。
>>320 このスレに貼んな。迷惑考えろ。
飛ばないように<ALL
310 :粘着22号 ◆JRnC5rvE :02/07/10 09:56 ID:???
>>245 がチャンプに選ばれることに異存ありません。
僕からも
>>245 に三点を入れて正式にチャンプを確定したいと思います。
おめでとうございます。
うんこ騙りまくり(w
トリップの違う「ななしくん」は もちろんニセモノです お騒がせして 申し訳ありませんでした
328 :
名前はいらない :02/07/14 19:06 ID:Q6MtolaJ
吹きこぼれるように、物を書きたい。いや、在りたい。 ランボーの言う混乱の振幅を広げ、せめて私は、他者の中から、 すっくと屹立する自分を探す。だが、死んだ者、生きている者に、 声は、届くだろうか?読んで下さる方に、声は、届くだろうか? 昭和50年12月 (故)中上健次
ただいま。
>>327 いや、こちらこそ見殺しにしてしまってすみませんでした。
誰かが言ってたけど、謝って済む問題ですよね。だからいいんですよ。
荒れるのはいつもの事ですし、構いません。
ずいぶん叩かれちゃいましたね。叩かれるイタみって、あるよね…。
めげずに、頑張って。
>>328 いいなあ。いいことばです。どうもありがとうございます。
せつないほどの物書きの心境が、痛いくらいに伝わってきます。
果たして、私の声は、届くだろうか?
Canopusさん、ホントお疲れ様です。。 しかし、働きぶりに加えその知識も凄いですね。ウルトラマンまでも…驚きです。 やはり読書量も相当に凄いのでしょうねぇ。。うーむ。 当然とも思える質問ですが、夏目漱石の『こころ』を読まれたことはありますか? じつは久方ぶりに読み返しているのですが、(丁度今、50頁ぐらいのところ) あらまししか覚えていなかったりして心理描写の巧みさに今更ながら舌を巻いてたり してます。詩ならばその心理こそ記憶しているものだから、その違いがまた面白いところです。 ところであなたは詩書きなのですか?物書きなのですか?教えてくださいませ。お忙しいトコすみません。。
アホあほ阿呆アフォ はぁ〜ハァ…ハッ ハハハ ふぅ〜 訳わかんね アー
>>331 ここでは、はじめまして。こんばんは。
読書は、実はかなり片よっていて、『こころ』は読んでいません。
ただ凝り性なんで、北杜夫の初期の作品は全部読んでいたりしています。
漱石は『坊ちゃん』『猫』『二百十日』あたりかな。
また読んでみようかな。発見は読書のよろこびですね。
私は一応詩書きです。しかもアマチュアで、無名の。2ちゃんでの活動が私の
すべてです。小説はプロットまで思い付くんですが、書きはじめると途中で
詩になっちゃうんです(泣)。
>>333 こんばんは。揉めてますね…。木が倒れれば虫も鳥も生きてはいけないというのに…
何故なんでしょうね。疑問で疑問で仕方ありません。しかしあなたの手腕は流石ですね。
私は小説から詩に流れてきたのですが(と言っても物書きでもありません。興味の話です。)
詩は読者を文章に惹きつけ読ませる工夫としてのレトリックの発展という捉え方をどこかでしています。
私の好きな古典作家など、その強烈な魅力は其処にあるのかと。
ですから、「詩になっちゃうんです(泣)。」(笑)とか考えようによってはとても面白いかも知れませんよ。
それから『こころ』はお勧めです。是非一度お読みになってください。私も50頁までしか読んで
ないんですけどね。2度目はと言う事で。
それでは遅くまでご苦労様です。おやすみなさい。
>>332 ままっ、そう仰らずに。あなたもお休みなさいませ。
「愛菜 〜森の住人」第7話 「街の側の人間」 森の突き刺さるような視線を感じた お前も”あの連中の”仲間だろう 精霊達も当惑していた それが、あの風になったのだ 直径は2mほどだろうか 成長の遅い木が、ここまでなるのに どのくらいの年月を必要とするのか 僕の想像には及ばないことだった でも、20mもあるならもかく 2mのクスノキというのはそんなに珍しいものなのだろうか? あの快活な恵美の目は潤んでいる その視線の先には 高さにして30cmぐらいの切り株があった でも、切り株はそれだけではなかった クスノキの向こう側はなだらかな登りになっており その斜面のほとんどの木々が切り倒されている なんとも殺伐とした景観だ 愛菜の行方と恵美の涙が交錯する 僕は途方にくれるしかなかった その悲しみを知るには 僕はあまりに街の側の人間なのだ 僕にとって、森は得体の知れない獣のすみかだった 間違っても自分の足で入ってゆく所ではない 空は、雨かそうでないかだけが問題であり 車の燃費やスーパーの営業時間 喫茶店のモーニングセット、ゴルフコースの予約 それが"普通の"都市生活者の問題なのだ その中に、鳥の食べ物の入る余地はない 森の木々に思いを馳せる事もない いたって平穏で、そして、空虚な日々だ 「大切なものを忘れてるような気がするって、さっき言ったわね」 振り向いた恵美は、まっすぐ僕の方を向いて言った 長いまつげが濡れている そこに2筋の軌跡があった 肩まであるまっすぐな髪が何本か そこにへばりついている 「君と出会ってから、ずっとそんな気がしてる」 「その切り株の上をまっすぐ上がっていって。迷うようなところはないわ」 「一緒にいってくれないの?」 「森が、私は行くなって言ってるの」 「君が動揺してるのは、わかるけど」 「わからないわよ、あなたになんか!」
>>335 (続きです)
とうとう、僕は侵入者になってしまった
「そんな木ぐらい、どこにでもあるじゃない」と
言わなかっただけましだったろう
大きさは問題ではないし年月でもない
もちろん、経済的価値などであろうはずがない
「あるべきものが、あるべき場所に」ないということなのだ
そのつらさを、僕は一度味わっている
だから恵美のことも、わかるはずだった
”わかるはずだった?”
不意に、誰かの声が聞こえた気がした。
記憶が一つの塊になった
不可逆反応のたどりつく生成系のように
からっぽの空気が”それ”を包んだ
森の悲劇がそこにあった
ショベルカーが咆吼する
チェーンソーが殺戮を開始する
いち早く異変を察して逃げ出したのは
ムクドリだった
ヒヨドリがそれに続いた
彼らは慣れているのだ
人間のこうした暴虐に
それに、タフな彼らは
排気ガスを浴びた街路樹でも
農薬浸けの公園ででも生きて行ける
なんならドバトの餌を奪うことだって厭いはしないだろう
ホオジロとシジュウカラは”今の所”安泰であった
人間の殺戮が山を削るのに邪魔な太い木に集中していたからだ
でも、ほっておいてもらえるはずはないだろう
ゴルフ場にススキや葦の原は必要ない
コゲラの夫婦は、とうとう逃げ遅れた
コナラの幹にあけた巣には
まだ飛べない子供がいたのだ
倒れされるコナラとその夫婦は心中することとなった
池のカワセミは、帰る場所がなくなったことを知った
土手をブルドーザーが跋扈している
孤高の彼は騒音をなにより嫌うのだ
自分の住める場所を求めて
その宝石とも称される羽根をはばたかせた
オオルリは来年の夏は
ここにはもう渡って来られないだろう
ソングポストだったケヤキの枝が
森と運命を共にしたからだ
あの美しい声は
ここではもう聞くことが出来なくなった
セグロセキレイはまたかと言わんばかりに採餌場所を移した
彼らは水辺にしか興味がない
でも、水の汚れにはわりと無頓着なのが救いだ
>>336 モズの視線は地面に向いている
この騒動に驚いて飛び出してくる虫をねらっているのだ
しかし、その後に来る冬の時代を
知っているかどうか
キビタキ、メジロ、ツバメ、ヒバリ、キジバト
レンジャク、ウグイス、アオジ、カワラヒワ
どこにこれだけの鳥がいたのだろう
「切り取られてわずかに残った森」に
しがみつくように生きていた鳥たち
そして、彼らの旺盛な食欲を支える昆虫や木の実
小さくとも
それは間違いなく「生態系」と呼ばれるシステムの構成員なのだ
僕の心に直接、その映像は飛び込んできた
観念するよりほかはなかった
わかるはずだなんて
僕はどれほど思い上がっていたのだろう
遠くでおこる戦争は、娯楽でしかない
飢餓も貧困も、しょせんは他人ごとなのだ
経済というバランスシートでしか自然を見られない人間は
自然の痛みを知ることはできない
知ったつもり、になることはできたとしても
「思い出さなくちゃ、ダメよ」
恵美の声に我に返った
鳥達の映像が忽然と消えた
自分の足下が、とても不安定だった
”コゲラががなんだって?”
鳥の名前を、僕はほとんど知らない
知りたいと思ったこともない
その食べ物にも興味はない
僕は、愛菜ではないのだ
”あなたは知ってるわよ”
また、あの声だ
僕が何を知ってるというのだ
>>337 (続きです)
目も耳も、頼りにはならなかった
風が僕を持ち上げようとしていた
追い風なのか、向かい風なのか
今はそれさえもわからない
「思い出さなきゃ、ダメよ」
うつろな視線をかつてクスノキであった切り株に向けたまま
それが恵美の最後の言葉だった
恵美の視線の向こう側は、殺戮の跡だ
背中に重さを感じた
恵美の涙と愛菜の森
名前もわからない鳥たちを追いかけて
僕は自分の責任を果たすために
「あるべき場所」に向かうのだ
深呼吸をして、その最後の坂を一気に駆け登った。
たった今
僕は
森の住人になった
第7話 「街の側の人間」をお届しました。 あれ?って思った人は、すでにとりこな人です(笑) そうです。アレは、コレの、ナニだったんですね(笑) >333 >私は一応詩書きです。しかもアマチュアで、無名の。2ちゃんでの活動が私の >すべてです。小説はプロットまで思い付くんですが、書きはじめると途中で >詩になっちゃうんです(泣)。 じつは、この「愛菜」も小説のつもりで書始めたものでした。 それが、どうしてもこうなっちゃうもんで、開き直って、大長編詩に してみたら、意外と好評で。どうやら、これがワタシのスタイルとして 定着したようです。その一部を分割して、別の作品に仕立てることも 出来ましたしね( ̄ー ̄)シルヒトゾシル >334Anubisさん、初めまして 「心」。高校生の時ですね。夢中になって読みました。 漱石の中では一番好きです。
晒す
>>334 うん、『こころ』、読んでみます。
最近は翻訳ものばかり読んでいるんで、個性的な日本語にカルチャーショック
を受けるかもしれませんね。
>>335-338 おお、アレは、コレの、ナニだったんですか。なるほどなるほど。
壊れゆく森のかなしみが、住人のかなしみと共に怒濤のように押し寄せてきま
す。クライマックスとして効果的ですね。
なくなりかけているスキマを通って、最後の坂を登ったところに見える光景。
ええと、続き、まだあるんですよね?
それとも、おしまい?
とにかく、ありがとうございました。
>>341 10話で完結予定です♪ まだ、いろんな謎を
積残したままですしね。といっても、全部明らかには
しませんが(爆)
やっと明るくなってきたので、これから鳥見行って
きます( ̄ー ̄)ノ
例の詩がいつまで経っても載らないので・・・ 適当に書き込んで寝ます。 書き込み見ましたよ、ええ。雑談スレのね。 う〜ん・・・あれがあなたの作風? 気になるので追うことにします。 しかし、透明人間・・・面白いのか、センスがあるのか? いずれにせよ気になったので、ROMします・・・ 誰かは、分かるはず。ではまた。
また、審査員は予想通り・・・(藁 今度こそ落ち。
>>343 ?h。すみません。ギエロン星獣は難航しています。展開に詰まって
いますので、しばしお待ちを。カネゴンは資料不足(近所のビデオ屋に
「ウルトラQ」がない)ですが、何とか仕上げたいと思っています。
ちなみに、こんな詩を書いていました。他スレに投稿済ですが…。
『声』
アテンション アテンションプリーズ!
この 豊かに光かがやく夏の広場は
耳あたりのいい 七月の騒擾の音楽に支配されている
ここでは ことばの花は咲いてもすぐに枯れてしまう
ぼくの尊敬していた古人が解き放った
かずかずの美しいことばさえも
陰のない嬌声の波にかき消されて
かぼそいエコーにしか聴こえない
アテンション アテンションプリーズ!
いきなり走り出した君のうしろ姿を追って
ぼくは この広場にやってきた
汝 つまずくなかれ 広場を埋めつくす鳩の群れに
鳩は学習する 彼らは飛び立つ 強い陽射しをうけて
汗だくで 息をきらして ぼくは君を見失って
巡礼のような人の列につまずいて立ち止まった
ぼくの ぼくの顔を
どこで失くしてしまったんだろう
ぼくの声はどこをさまよっているんだろう
膝をついたままの姿勢で
人の列の海に 頭まで浸(つ)かって
ぼくはぼくの姿さえ見失ってしまった
どこにもいない君を
どこかにいってしまったぼくを
力のかぎり呼んだのに 探したのに 叫びたかったのに
次の瞬間にはあきらめて口をつぐんでしまった
アテンション アテンションプリーズ!
豊かに光かがやく この夏の広場には
ここちよい忘却の腐臭が充満している
ついに発することなかった ぼくの声は
いったい誰に届いたんだろうか
生けとし生きるものに この世を去ったものに
ぼくの中で ぼくのことばは
こんなにあふれているのに
むう、そうではないのだが(藁 まあ「怪獣ポエム」も期待してはいたんだが。。。 では、本当に落ち。
>>346 うっ、誰だか解ったっ!いや、これはあなたに捧げる詩ですよ。
まだ未推敲ですが、アップしておきます。
『Voyager』
1
ケンタウリ星系アルファの探査を終えて
ぼくら「オデュッセイア号」のクルーは
次の目的地 かに座星系ガンマに座標をむけた
簡単な報告と かずかずの映像を送信し
採取したサンプルを小ポッド「ヤシの実」に入れて
地球へ発射した
メッセージは ひとことも
詰め込まなかった
クルーに達成感など有りえなかった
ぼくらは もっと遠くを見つめていた
広い宇宙では わずかな座標のずれが
即座に遭難につながる 限られた人生での
ゆるぎない瞳 そして次世代へ
遠くに もっと遠くに
そう ぼくらは星の群島を旅するオデュッセイウス
ドライブ・システムの点火とともに 星の光は短い帯となり
次第にその長さを増し
無数のまばゆいシャワーとなってぼくらに降り注いだ
光のシャワーは徐々に位相を変えて
無数の白い蝶の群れとなり
凝縮して
飛び散り
やがて何も見えなくなった
2 全角度センサーが反応した 「座標350’35”-255’87”-3.13に小物体を発見 拡大画像では 人工物と思われる」 色めきたったぼくらは興奮を鎮めつつ 船首を転換し その 鉄屑としか思われない物体のもとへ向かった それは簡単なつくりの無人探査艇で 恒星間の風にさらされ 宇宙塵に磨耗して 活動を停止したらしい 原形は ほとんどとどめていない わずかな連結や溶接の痕跡が認められる 有人ポッド「屑拾い」で ぼくらはそれを救い上げた その心臓部に 大切に抱えられた一枚の黄金の板 それは 一対の人間の男女と 太陽系第三惑星を表した画だった そう それはかつて 「ボイジャー」と呼ばれた旅人の成れの果てだった 1977年 地球を旅立って太陽系内惑星を探索した後に 宇宙の彼方に消えていった ぼくらの先達だった ぼくらは彼の辿ってきた四百年もの道程に 一瞬のうちに追い付いてしまったのだ オデュッセイア号のクルーは 彼の浴びてきた光の記憶を余すところなく読み取った 彼のかなしい孤独な旅に花束を捧げた ぼくらを待ち受ける運命に 静かに乾杯した そして 「ボイジャー」の再出航 彼の在りし日の姿を再現し 心臓部に黄金の板を容れて ぼくらは大海に一本の小壜を投じた ゆっくり遠ざかる 孤独な旅人 心には 大切なただ一つのものを抱いて ぼくらも 宇宙に漂う一本の小壜なのだ 誰に読まれることもなく朽ちていく運命の 一本の小壜なのだ そして 地球もまた一本の小壜なのだろうか オデュッセイア号は再び かに座星系ガンマに座標をむける 新たな光の記憶へ まだ見ぬ歴史へ 誰も踏んだことのない地へ もっと遠くへ 届け ぼくらの声 これはあなたが言ってくれなければ出来なかった詩なんですよ。 また来て下さいね。
名無しの方が沢山おられますが、多分Canopusさんは、勘違いしているのだろうなあ・・・と 「静かの海〜」内のミスを指摘した名無しさんは、日那茶さんですよ…… 343の人ではないと思います…… まあ、そういう話題じゃなく、別の話題であれば、僕の勘違いですが 必殺仕事批評人はいずこ・・・鬱
>>349 うん、思いっきり勘違いしてました(笑)。
メタオさんだと思ってましたよ。
日那茶さんも、どこ行ったのかなあ…。
む・・・何だか全然関係ない人物のようだ、俺は。 まあ何にせよがんがって、とそういうこと。 お邪魔したね、では。
お邪魔します。Anubisです。全角に決めました。 wild catさん、こんばんは。よく読んでます。コレはアレのナニだったんですか。 遅レスすみません。取りあえず本読んでしまおうと考えていたら案外に時間を食いました。 Canopusさん、こんばんは。多くの人が「好きな本」として「こころ」をあげるだけの 事はありました。なかなか良かったです。もうお読みになられました? 『こころ』は漱石曰く、心理を研究するものはコレを読むべきだ だそうです。 どこかで紹介された「キッチュスレを動かしているコテ」の中に何故か私の名も含まれていました。(汗 すみません。今度何か持ってきます…。お邪魔でなければ。
こんばんは。トリップはやっぱりナイルですか(笑)。 アヌビスはエジプトの神様の名前なんですね。今、調べました。 「こころ」は今日から読み始めています。感想はしばしお待ちを。 Anubisさんの詩、楽しみにしています。
なんだこれ?
ある意味、今の詩板を象徴するようなスレだね。
356 :
yuu :02/08/02 01:26 ID:???
どうもCanopusさん、お久しぶりです。
ちょっと勘違いしてるかも知れないと思ったのですが、
>>346 は僕では無いですよ。
>>347 、『Voyager』の詩は、チャンプスレに投稿されたとき、
読んだ瞬間にCanopusさんだと判りました。冒険のテーマの、あの作品群の中
ではもう少しちゃんと評価されても良いのではないかと思いましたが。
きちっと丁寧に言葉を選んで詩の質感を造っていて、素晴らしい詩だと
思いました。
「僕らも 宇宙の中に漂う一本の小壜なのだ」
この寂しさが、なんかSFファンにはたまらんのです・・・。
ノンストップ・キッチュ・ポエムってもう終わったんじゃないの? あーこれ2なの?でもぜーんぜんキッチュじゃないよね。 キッチュってどーゆー意味だかしってんの?
こんにちは。思いっきり亀レス、失礼をばいたします。
>>335-338 wildcat様。
ここからは最後まで、ある種聖地のような“全き森”で進行するかと思っていたのですが、
人間が立てている爪の、壮絶な光景が出てきましたね。
同じ『街の側の人間』として、今回は特に主人公に共感できたように思います、後ろ暗い心もちで。
楠の直径を2mで止めるところなど、やはり巧いですねぇ。
しかしここでアレに再会するとは思っていなかったので、つい「うあ、ずっこ・・・」と洩らす程驚きました。
でもこちらが先だったんですねぇ。反対かと思いました。アレが綺麗に1本立ちしていたので。
こういう手もあるんですね。奥深いですな(学習)。これ位の長編でないととても使えませんけれど。
>その中に、鳥の食べ物の入る余地はない
>森の木々に思いを馳せる事もない
森を思う時、木より先に鳥(の食べ物)が出てくるあたりwildcat様ですよね。
多分(偏見かもしれませんが)一般人は森→木→哺乳類(獣)→鳥類→昆虫という思考だと思うので。
そういう意味ではこの作品全体もとても“らしい”代物であるわけですが。 味の確立、ですね(羨)。
「あるべき場所」に一体何が待ち構えているのか。続きが気になります。
旅行先でも森に触れてくるんでしょうかね? ・・・続きを、心待ちにしています(しかしのんびりと構)。
「台風前夜」 金ぴかの龍が見えた お髭が長いやつ 雲の隙間に ほんのひととき見えた 目がとても 怒っていた みんな走って どんどん家に帰る 空がもくもくと 夜の真似をする 雨がやんやん降ってきて 水たまりを沢山作る 裏山の神社で 僕は宿題をしている 赤鬼が僕を見て 太鼓を叩いている。
『水のラピュタ(無限へのパスポート)』 ぬけるような 夏のあおい空のむこうに見える 大きな入道雲には 水のラピュタが内蔵されているのだと おんぼろの複葉機でやって来た飛行機乗りが 古いゴーグルをかけなおして いつだったか そんなことを言っていた 水のラピュタには 雲の頂上に届くほどの 高い 高い峰がひとつあって そのいただきからは ひとすじの滝が ふもとの湖へ落ちていくのだと そして その飛沫が すべての虹の起点になるのだと そんなことを言っていた まだ子供だったぼくは あおあおとした夏草を引っぱっては ぼんやりと 飛行機乗りのことばを聞いていた 時がたって ある日 飛行機乗りは プロペラのやかましい音とともに いまにも墜落しそうになりながら 入道雲の彼方へ消えてしまった ぼくも大人になって もう おんぼろの複葉機を二度と見なくなった それでもぼくは ぬけるような 夏のあおい空のむこうに 大きな入道雲をみかけると 胸がいっぱいになって 急に ふるさとへ帰りたくなるのだ ちょうど ラピュタを見上げたときのように 今だから告げられる ことばにならないおもいを 今こそ言える セピア色の飛行機乗りに ゴーグルの下に隠れた やさしい眼差しに あおい空に 空を翔る おんぼろの複葉機に そして無数の虹が架かる 雲のなかの 水のラピュタに 今だからこそ
くそすれ
>>356 yuuさん、どうもです。どうも何から何まで勘違いしてたかも…。
そうですね、バレバレかな、と思って投稿してました。今回も「水」で
>>361 を投稿しようとしたのですが、バレバレすぎるな、と思って、結局やめました。
>>360 都立さんは相変わらず面白い絵をかきますね。神社で宿題か…。
確かに龍や赤鬼に対抗するには、これくらいのことをしなくてはならないかも
しれませんね。龍に睨まれても家には帰らない、なんちて。
「やんやん」もグッドでした。
都立さんも、これは梁山泊スレに投稿しようとした詩かな?
8月1日は雷のなかを走って帰りました。怖かったよ…。
>352 Anubisさん
>wild catさん、こんばんは。よく読んでます。コレはアレのナニだったんですか。
ありがとうですm(__)m って、もしかして、最初から全部読んでいただいてる
のでしょうか。コレがアレって解るということは・・
とりこの認定いります?(笑)
>>359 おわ〜 丁寧なレスをありがとうですm(__)m 時間をかけさせて
しまいましたが、うれしいっす( ̄ー ̄)
>しかしここでアレに再会するとは思っていなかったので、つい「うあ、ずっこ・・・」と洩らす程驚きました。
( ̄ー ̄;でへ 長編なるがゆえの、メリット(?)ですね。
>「あるべき場所」に一体何が待ち構えているのか。続きが気になります。
そのヒントは、愛菜の言った言葉に隠されてます。「必要なことを、必要な
だけ」ってやつですね( ̄ー ̄;あ、しまった言っちゃった。
>旅行先でも森に触れてくるんでしょうかね?
旅先では、まったくヽ( ´ー`)丿 私は多趣味なんで(カノさんほどでは
ないかも(笑))、今回の旅は、日本史一色になりました。あっちは、ブナの
森もあるし、行きたかったんですけど、時間の制約上で断念しました(o_ _)o
>カノさん
ボイジャーもその前の作品も、酷評してしまいましたね( ̄ー ̄;ニッキカヨ、トカイッテルシ
でも、最近のカノさんのは、ちょっとなんか安易に流れ過ぎてるような
気がします(もっと簡単にしろと言ってたくせに(笑))。
パウル・クレーのときみたいなわくわくするような言葉がナリを潜めちゃい
ました。やはり、多忙の影響でしょうか。あちこちで評判の悪い私の批評
ですが(笑)、いいものをかぎ分ける嗅覚だけは、誰にも負けない自負があり
ます。多分これは正解です。時間がないときは、昔のやつをリメークするって
手もあるのでは。完成度が上げられるし、時間も少なくてすみますね。
ってことで、今回のリーメーク版で1点いただきました(笑)ありがとうでした。
>>360 この龍は、雷のことですね。夏休みを満喫してた
ころの自分を思い出しました。あの頃はタイクツなんて
知らずに、突然降ってきた雨だって、楽しかったりしました。
>僕は宿題をしている
>赤鬼が僕を見て
>太鼓を叩いている。
ちょっと唐突な感じもありますが、この部分はいいですね。
このリズムある描写が適度の緊張感を生んで、読手に訴えて
きます。こういうの、私は好きです。
ところで、最後の「。」はミスですか( ̄ー ̄;
>361
ラピュタは宮崎さんのやつでしか知らないんですが、あれの
元ネタ(?)ですか? ひらがなを多用したのは、読手の対象を
子供に絞ったからなのでしょうか(カノさんのお子さんには
まだちょっと無理だと思うし( ̄ー ̄;)
読みやすくて、リズムもいい。何かを伝えようとする意欲も
伝わってきます。ただ、それが
>今だから告げられる
>ことばにならないおもいを
これだけでは、ちょっと弱いのではないでしょうか。
その「ことばにならないおもい」がいったいなんのか
それを知りたいとこです。
wildcatさん、どうもありがとうございます。
酷評はたしかに少しコタえますが、お互いの詩観の違いをよく表していると
思います。現に私もwildcatさんの詩は酷評の連続ですし(スミマせん)。
貴重な意見として参考にさせてもらってますよ。
最近、自分でも、ことばが荒れてきたなあ、と実感していました。
PCでの詩作は、ことばのバランスをとったり、仮名つかいを決定したりするの
には便利なんですけど、溢れだしたことばを書き留めるのには不向きのようです。
実は、今は(『声』からですけどね)ノートと鉛筆で決定稿まで持ってって、
仕上げはPCで行うことにしました。まあ、自分では満足のいく結果です。
>>365 ラピュタは今でこそ宮崎駿さんのが有名ですが、もともとはスウィフトの
『ガリヴァー旅行記』が起源のようです。
>>361 の詩は
>>112 のシリーズ化とも
いうべきものです。世界観は井上直久の『イバラード』に近いんですが、読者
は宮崎さんのアニメをイメージして読むんだろうな、と意識して書いていました。
ひらがなの多用につきましては、荒川洋治氏の『水駅』を読んで影響をうけて
いるのと、やわらかい感じを出すためです。お気付きの方は多いと思うんですが、
私は「故郷」のような読み方が何通りかある熟語や、ヴィジュアル的にあまり
好きでない漢字などは、つとめて仮名表記にするようにしています。
最後の指摘は、なかなかスルドくて、まあ、ちょっとなあなあで仕上げてしま
ったところです。何事もはっきりさせたい、というのはwildcatさんの悪いクセだ
とは思いますが。実は別テイクもあったんですが、リズムが悪くて没にしたんです。
キーワードはサブタイトル、テーマはノスタルジーです。
「ぼくも旅に出たかったのだと。」の有名な詩をイメージしていました。
>>366 カノさん、どもです( ̄ー ̄)
お互いが酷評(?)しあえるということ、それってすごいことなんですよね。
思ったことをきちんと言合うことの出来る人なんて実生活では、まずお目に
かかれない希有のことです。(ここでも、カノさんぐらいですが)
カノさんの批評も、参考にさせていただいております。それは私にとっては
貴重な刺激となってます(批評そのものに反論はもちろんありますが)。これ
からも、この調子でお願いしますm(__)m
馴合いだけでは、自分は進歩しないと、ここへ来るようになってその思いを
強くしてます(ここの連中のほとんどは、その馴合いってことばを理解してない
ようだけど)。いいものはいい、よくないものはうよくないと、その人の言葉で
言ってもらえることが、どれほど自分への刺激になるか。人の意見は意見とし
て聞き、だけど自分の持ってるものは決して見失わない、それが創造する人間
(作品)の価値を決めるのだと、これは私の持論です。
何度もいいましたが、私が目指してるのは、たかだか1000部程度の発行数
しかない現代詩(手帳はもうちょっとかな?)ではなくて、「知的欲求の強い若者
全体」という市場なのです。だから必要以上に難解な言葉、専門用語・人名な
どを使う人については、厳しい評価になるんです。中学レベルの言葉で充分
ではないか。それ以上の言葉を使う必要などどこにあるのか。詩人が自己満足
に浸っている限り、閉じた扉(閉塞した市場)は開かれない。そうではないでしょうか。
長いって言われちゃったので( ̄ー ̄;続きます
>>367 >何事もはっきりさせたい、というのはwildcatさんの悪いクセだ
いや、はっきりする必要はないんです。それが明確な答でなくても。でも、読者
としては期待するんですよね。その先にあるものを。「ことばにならないおもい」が、
あなたがすき、なんていう直接の答でなくてもいいんです。せめとその先が伺える
ようななにかであったらいいのに・・。それが一番難しいんではないでしょか。
(パウル・クレーの作品はちゃんと書いてありましたよね)
その一番難しい部分を書かないのは、ずるい(笑)と思う。意味があって、かつ、
ありきたりでないセリフがここで出てくると私はもうあなたのとりこ(笑)になるんで
すが、なかなかそこまで書く人がいないんです(それでよく、この先が知りたい〜っ
てことを批評で書くんですけどね)。現代詩の悪癖(笑)ではないですか?それ。
読手の側に立てば、その先まで書くのは、書手の義務ではないのか
とさえ思ってます。
あーあー、明日っから仕事かぁ〜(o_ _)oぽて
こんばんは。半角がEgyptっぽいなぁと気に入ってるAnubisです。 >wildcatさん どうもです。 とりこの認定 私は何号になるのでしょう?(笑) >Canopusさん どうもです。 最近『詩』という確立されたものが分からなくなってしまいました。 ハイネの詩なんてチンプンカンプン、何が良いのかさっぱり分からなくて机の上に 放っぽりだしてしまったまま埃被ってます。較べて牛丼屋夜間アルバイトは良かった。 立ち読みした程度なので著者名しっかり覚えてないけど星野 提〜?さんの「花の詩集」 も買おうかと思ったぐらい好いと思いました。どちらも簡単な言葉で分かりやすく綴られて あります。それでも李白の詩は面白いと思いますし…。 わけが分からなくなってしまいました。 そういうわけでお約束の詩は暫く書けないと思います。 ああ先生がほしいよ〜。(笑) 人生で師を得ることは難しい。 宮本武蔵の有名な言葉「我以外皆師なり」ってただ謙虚っていうような言葉ではなくて とても寂しい人間の言葉なんですよね。
>>369 >牛丼屋夜間アルバイト
それって、どんなやつでしょう。出版社とか
教えていただけますか? なんか、タイトルがいいっすね( ̄ー ̄)
どういうわけか、今日は早く仕事終ってしまって、
さっそくアクセス( ̄ー ̄)わーい
こんばんは。トリップが神様(GOD)っぽいなぁと密かに気に入ってるAnubisです。 Canopusさん、本読まれたのでしょうか? 感想が聞きたかったんですけど…。 wildcatさん、そうですか「牛丼屋夜間アルバイト」に興味をもたれましたか? 出来れば気に入った詩のひとつもカキコしたいのですけど、 著作権法に引っ掛かっちゃいますよね。残念です。 とりあえず出版物の情報でも 『牛丼屋夜間アルバイト』 定価 880円+税 発行 本の森 発売 星雲社 著者 小野省子 (「牛丼屋夜間アルバイト」でキャスターポエムコンテスト99グランプリ受賞) 装丁 黒色のソフトカヴァーに赤字 CDケースより一回り大きいぐらいのサイズです。 厚さは7ミリしかありません。 「本の森」ってマイナーらしいのでこの本は大きな書店じゃないと置いてないかもしれません。
私事ですみませんが、、、月曜日、交通事故に遭いまして…。 腰をやっちゃいました。一本背負いのようなカタチでアスファルトに 叩きつけられてしまったのでございます。(痛 救急車で病院へ運ばれました。診断の結果は打撲で全治10日とのこと。 …でしたのですが、病院変わって再検査すると骨折しているとわかりました。┗(゚д゚;)┛ 腰骨折ったといっても大事はなくて、筋肉を支える突起した部分が3箇所ポキポキ いっただけなんですけどね。 そうゆうわけで明日から入院という事になりそうです。 ノートじゃないので、しばらくお邪魔する事ができません。淋しいです。 勿論本当の話です。それでは。ペコリ(o_ _)o)) しかしCanopusさん全然居られませんねぇ…。店主元気で留守がいいとは言うけれど…
オーナーより皆様へ 連日も酷暑の中、みなさまいかがお過ごしでしょうか。 店主が熱くなって開始したスレですが、先日店主より「日々萎えていく詩想をもう どうにも奮い立たせることができなくなった。」との報告を受け取りました。 すぐには、このスレを中止することはありませんが、あと一週間後にも店主の意思 に変化が無い場合はこのスレを中止いたしたく思います。 思えば、「ノンストップ・キッチュ」という名前ではございますが、怪獣やら妖精 やらロリコンやらと「変態」と「醜悪」の意味を履き違えていた感もございます。 できればこのまま店主と唯一の常連「野生猫」さんをそっと見守っていてください。 それでは、皆様またあがる日まで失礼いたします。 オーナー
>>373 あの…オーナーって、誰?
私、そういう報告、しましたっけ?
とりあえず、怪獣の詩は、私が飽きるまで続けるつもりです。
手の込んだイタズラを、どうもありがとう。
そういうの、嫌いじゃないんだよね。
>>371 『こころ』読みました。Kが死んでからの描写が何とも印象的でした。
漱石の、すべての登場人物に対する惜しみない愛情が伝わってきます。
しかし、この愛情のために、小説の構成が破壊されてしまったとも言えましょう。
第三章の、先生の遺書がどうにも長すぎます。先生の過去を知るのには、この
ような形で表出させるのが最も自然で上手い方法ではありますが。
これを解決させるのには、例えば父母の死から故郷との別れまでの独白を
第一章にもっていくのでしょうが、これは漱石の、先生と妻君に対する愛情が
許さなかったのでしょう。先生が憤慨しながら過去の事件を語ったり、妻が
他人である私にペラペラと喋ったりするのは、彼らの高潔な庶民精神にそぐわない
と思ったのでしょうか。
また、この小説の重要なファクターであるKの死が、私には必然の理とは思えなかった。
彼は何故死を選んだのか。孤独のためか。違う。先生への復讐のためか。違う。
人生の修業への絶望感か。これが当っているような気がしますが、うーん…。
修業のため実家とも養家とも自ら縁を切って孤独の道を選んだKが、近代人としての
自我に目覚め、近代人としての孤独に悩んだというのでしょうか。
また、失恋という、初めて遭遇する困難にあたり、今後、Kならば、針のムシロ
に座るのは彼自身という選択をしたはずです。自分が死んで、針のムシロの
上に先生を置き換える、という行為は、彼の人生においての汚点にほかなりません。
あるいは、一時の人間らしい感情を持ったということ自体、Kの人生の汚点に
なってしまったのかもしれません。うーん、よくわからない。
ただ、漱石は、先生やKを「消えゆくものたち」として表現したかったんですね。
やはり彼らは、時代の流れとともに、少しづつ死んでいく存在だったのでしょう。
neriさんのスレで『夢十夜』が話題になっていましたが、 詩板で『こころ』の感想が読めるとは思いませんでした… 文学板あたりでは「ホモ小説」だという説も…
>>372 交通事故ですか…。うーん、それは大変でしたね。
命には別状なさそうで、なによりです。
Anubisさんがこのレスを見ることはないかもしれませんが、お大事に。
>>367-368 思いっきり前後しました。私は、wildcatさんのように確固たる
信念のもとに詩を書いているわけではなく、むしろ純粋なエンターテインメント
としての詩を目指しているのかもしれません。敢えていうなら、自分が楽しま
なければ、読者を楽しませることは出来ない、という程度かな。
詩書きとして、言いたいことがあまりない、というのは、致命的なことかも
しれませんね。
ただ、あまりに凝った考えもまた、発想のひろがりを妨げるものとして、意識的に
避けているのかもしれません。
イタズラ小僧さんに「日々萎えていく詩想」なんて書かれましたが、そのことばは
謙虚に受けとめつつ、まだまだ私はこれからの人間、とも思っております。
これからもお互いに頑張りましょうね。
>>376 chachaさん、はじめまして。
友人に対する「情」を愛情ととらえて一言で示すなら、「ホモ」ということば
も、あながち的外れではないかもしれませんね。
むろんそこには、漱石の、登場人物に対する愛情も含まれます。
わたくしのことばのみずうみに、あらたな一滴がながれこむ。
もうすこし。もうすこしで、ことばがあふれでる。
Canopusさん、さっそくレスいただいて、どうも。 漱石は好きな作家のひとりなので、思わずカキコしてしまいました。 「ホモ小説」というのは、1つの読み方として面白いと思っています。 冒頭の海岸の場面にでてくる外人、先生夫婦に子供がいないこと、 「私」の先生に対する感情、そして先生とKとの葛藤、それらをすべて 「ホモ」という観点から読み解こうということのようです。 この小説は他にも、先生の死後、「私」が奥さんと結婚するという説など、 奇抜な「読み」が提示されていて、なかなか興味深いです。 長々とすみません。では、これで。
>>371 買ってきました>牛丼屋(←誤解されやすい書き方(笑))
思った通りの作品でした。闇夜を照らす一条の光を描き
ながらも、悲壮感を感じさせないのは、作者のユーモアのセンス
ですね。思わず引込まれました。これなら、私のが選ばれ
なかったとしても納得がいくと、思いました(笑) (1回だけ
出したことあるんですが、落ちました<キャスター 何年の
だったかは忘れましたけど( ̄ー ̄;)
私が買ったのは、第2版でした。2001年10月。9月に初版が
出て、再版したもののそれ以降、売れていない・・って感じで
しょうか。やはり、売れないんですね。詩集というのは。自費
出版なのでしょうか。
それにしても、綺麗な人でした( ̄ー ̄*ホレソウ(笑)
いい本、紹介していただきました。ありがとうでした>Anubisさん
>>374 >あの…オーナーって、誰?
カノさん・・では?( ̄ー ̄)?ナイノカナ? 文章は意味不明だし、
どう突っ込んでいいものか(笑)、迷ってました。
>イタズラ小僧さんに「日々萎えていく詩想」なんて書かれましたが、そのことばは
>謙虚に受けとめつつ
その謙虚過ぎるのが、カノさんの欠点かも(笑)しれませんが、
お互い刺激しあるということが、大切なのだろうと、思います。
私も切磋琢磨します。
そうそう、NEWS WEEKの先週号に日産社長カルロス・ゴーン
のこんな言葉が載ってました。
「人類は歴史のはじめから、異なる考えを衝突させあうことで
改革や新たな価値を見いだしてきた。それは医学でも物理学
でもビジネスでも同じだ。」
詩も、同じに違いないと、思った次第( ̄ー ̄)
>>372 あらら。入院ですか。お盆を前にして?(笑)
状況からして、バイク乗りですか。お大事に〜
書き忘れましたが、
「風雲児たち 幕末編」 リイド社より 第1巻発売されました!
( ̄ー ̄)ワタシハカッタモンネー 8月末には2巻も出ます。
みなもと太郎もますます筆が乗ってきた感じで、面白いですよ。
(と、宣伝などをしてみるテスト)
『トゥオネラの白鳥』 (トゥオネラ…フィンランドの神話「カレワラ」の黄泉の国) いつのまにか 通いなれた道の両脇が さあっと明るくなって こどもの頃に見た 背の高いガマの穂や アワダチソウや 黄金のススキで いっぱいになった なつかしい風に 目を細めて 歩いていると 道の下草は サンザシやヘビイチゴにかわり やがてオオバコ シロツメクサ 湿ったゼニゴケになり いつしか道さえも消えてしまった 闇にふちどられた ながいきざはしを ひとり降りていく 漆黒の水をたたえたトゥオネラの湖に ひっそりとたたずむ白鳥の黒い瞳 死者を この私を悼む 美しい白鳥の歌 空にも 水にも 何者にも染まらない かなしみの歌 イングリッシュホルンの歌 私は目を閉じる 涙はもう流れない あたたかい陽光 夕焼け空 頬をつたう雨のしずく いとしい人の笑顔 もうすこし もうすこしだけ 別れを惜しんでいたかっただけなのに
続き。 やがて私は光の門をあけ 卵の殻をやぶって あの なつかしいきざはしを登っていくのだろう ゼニゴケの湿地を踏みしめ ツクシが生え タンポポの綿毛が飛び交う 私の知っている道のまんなかに ひとり 立つのだろう 光の粒が 風に揺れるなかを 歩いていくと 道ばたの草花は 灌木の群れにかわり 黄金のススキが氾濫し 徐々に その丈を増していった それらは 私の背をも超えて 目の前がいっぱいになり まばゆい光に突然 抱きとめられ やがて なにも見えなくなった
>>382 みなもと太郎氏も、まだまだ現役ですね。
彼はナンセンスギャグのイメージが強かったんで、『風雲児たち』をはじめて
読んだ時、おおっ、と驚いたのを思い出します。
私が漫画家で好きなのは、高野文子、黒田硫黄といったところですね。
坂口尚や星野之宣、ますむらひろしも好きです。
>>385 追記。あともう一人、坂田靖子。彼女は『今昔物語』ふうの作品を多く
描いているのですが、浅瀬でハマグリが夢を見ているくだりを読んで、鳥肌が
止まらなかったのを覚えています。『春の磯』という短編でした。
初めて書き込みします。 とある本を読んでいたら、恐竜ポエムを思い出したので、その連想からCanopusさんに その本をお薦めしたくなりました。 いや、ホラーなんで、苦手だったら、よしてくださいね。 小林泰三(こばやしやすみ)著「ΑΩ(アルファオメガ)」です。 発想がどう考えてもウルトラマンシリーズのホラーでした。 お仕事お忙しいかもしれませんが、良かったら読んでみてください。 かなり、気持ち悪いので、それだけは、ご注意を。 では、お邪魔しました。
>>387 はじめましてです。どうぞよろしく。
ホラーですか…。マジックリアリズムは大好物なんですが、正直、ホラーは
苦手で、ほとんど読んでません…。しかも、かなり気持ち悪いですか…。
うーん…。好奇心が恐怖に勝った時、読んでみますね。
こんにちは。未熟者ですが失礼いたします。 「こころ」のKの死について 首だったか手首だったか忘れてしまいましたが 自分の肌に冷たい刃物をあてるときのその心というものは とても静かなものなんですよね。 多分、Kもそうだったような気がします。 怒りや憎しみなどはとうに消え去り、 空虚な乾いた風だけが吹いているような。 恐れ多くて書けなかったんですが このスレ好きです(^-^*) これからも楽しませてくださいです。
>>389 neriさん、ようこそ。Kは頸動脈をナイフで切って果てたんですね。
Kは、いうなれば、常に自分の心の上に刃物をあてて生きてきたのでしょう。
そして心にあてた刃物を外した時、自らの身の上に刃物をあてた、と考える
こともできるでしょうね。
恐れ多いって…(苦笑)。いや、そんな大したもんじゃありませんから、
neriさんも、どうぞ詩を書き込んでいただけるとうれしいです。
一等航海士P氏 「出航前に」 その島で 必ず出掛ける場所 海と空の両方を臨む 小高い丘の上の墓場 1つの魂が 静かに静かに眠る場所 墓石に刻まれた名は エリソン・オニヅカ 死のことを考えると 僕はいつも彼を想う 不慮の事故が招いた死 それでも彼も普段から死を恐れただろう 墓地のある丘へ登る道脇の斜面に 群生していた月下美人 今はもう あたり一面に萎んだ花が散乱している 前の晩に一斉に咲いたのだろうか 潮風に舞う花びらは もう死骸といっていいのだろうか
今ここで生きているのは 僕だけなのか 僕は死が恐ろしくて堪らない 突然 恐怖が身体に絡みついた 生唾と冷や汗が噴き出すのがわかる けれど振り解いて行かねばならない なぜなら僕にも時間がない あの花のようになる前に 空を越える ああ 墓場は嫌いだ なのに何故 いつもここを訪れるのか 花の躯を踏みつけて 僕は丘を降りてゆく
キャ〜(>_<)!! カノープスさんやワイルドキャットさんにお見せするのは 恥ずかしくて堪らないのですが挑戦挑戦、でやってしまいました! はらださんもたまに訪れているようなので・・・お元気ですか? これはちょっと自スレのほうに彼の宇宙での日誌なものを書いたこと あるんですが、まるで童話の粋なので書き直してみようかと思っています。 失礼いたしました(*^ー^*)(汗だく
粋→域 すみませんです(;_;)
>>391 エンデバー号の事故で亡くなられた方だと、検索して
知りました。日系三世だったんですね。
死への恐怖は、きっとDNAに刻み込まれたもので、
人にとって永遠のテーマになるのでしょう。オニヅカさんの
事故死に、自分の死を重ねて表現されたのは、ずいぶんな
冒険なのだと思います。
>僕は死が恐ろしくて堪らない
詩が流れてゆく合間合間に、こういう率直な表現が
あるのって、私は個人的に好きです。長距離運転に
疲れた運転手が、PAで休めるみたいな感じ。いいですよね。
解りやすい言葉の使い方もいいと思います( ̄ー ̄)
「麦畑の花人形」 ブリキで出来た少女の胸には 大きな穴が開いています 彼女の後ろの麦畑で 稲穂が揺れているのがわかるでしょう 彼女はその穴に 水の入った透明な小瓶を入れて そこに小さな蕾のついた花を活けて生きています 彼女はブリキで出来ているので 本当に生きているものと一緒にいなければ 死んでしまうのです ブリキですが 死んでしまうのです ある時彼女は 行き倒れの負傷兵に出会いました
水をくれと男が言うので 少女は何処か泉や井戸はないかと探しましたが そこは麦畑が広がるばかりで 少女は困ってしまったのですが 胸の小瓶を取り出して その中の水を全て兵士に飲ませてあげました ありがとうと言うと負傷兵は 深い眠りに落ちてしまいました 月が三度ほど空に昇った次の朝 兵士はやっと目を覚ましました 彼はずっとそばに誰かがいたような気がしていましたが そこにはもう誰もいませんでした ただ兵士の横たわっていた砂利道に 小さな美しい花が根をはり つつましやかに風に揺られています。 兵士はその可憐な花をしばらく見つめ そして静かに涙を流しました
おはようございます。 ワイルドキャットさん感想をありがとうございます。 後に載せてみた花人形の方もですが 深く掘り下げた物語があるんです(^^) いつかお話を書ききってどこかで発表したいなぁと思っています。 そうなれば完全に詩でもなんでもなくなるので やるなら創作文芸板かもですが(^O^;) それでは失礼しました。
うう、、、誰もいない 店主は休業中ですか??(;_;)
400GETずさーです カノプスさんも誰もいませんね。 今日は涼しいですね。 失礼しました。
ただいまただいま。いや、旅行に出かけていたんです。
奇しくも鴨川で、「こころ」の登場人物の旅先とほぼ同じでした。
>>391-392 一人の人間の死と、たくさんの花の死と。そこから死に対する
思いへと移っていくんですね。きれいな絵のような情景が印象的で、最終行も
いいですね。オニヅカ氏の死と、自らの死が結びつきにくいのが弱点でしょうね。
>>396-397 小川未明の童話を思い出しますね。ブリキの少女の不条理な設定も
その感を強くします。「野ばら」がこんな感じだったかな。
こういう詩は好きなんですが、登場人物にもう少し奥行きが欲しかったかな。
兵士の過去や持ち物、少女の捧げる手など、ひとこと書き添えるだけでも
印象は随分と違ってくると思いますよ。
『ギエロン星獣』 1 深い森の中で早起き鳥が朝を告げた 虹色の光を浴びて Y字型の頭を挙げて 喉を腹部よりもおおきく膨らませて 甲高く ひとこえ鳴いた 小さな盆地になった谷では 極彩色の被子植物たちが驚いたように いっせいに無数の花弁で夜露をはじき その露や蜜をもとめて みずからの名前を連呼する虫や 長い尻尾の鼻行類が そっと歩みよった ギエロン星の時間は そこで永久に停止した
ひとすじの凶弾に貫かれて ギエロン星のすべてが 一瞬にして 塵芥と 星間ガスと 放射能の混合物になってしまった 明るい彗星のような光を 見上げるひまもなく 犯人は われわれ地球人だった (たび重なる宇宙人の侵略行為に対抗すべく 地球防衛軍とウルトラ警備隊は 恒星間ミサイル「超兵器R-1号」を開発した 強力兵器の所有により 他勢力への牽制とする いかにも地球人らしい発想だった かくて R-1号の実験が しめやかに行われた 標的は ギエロン星 R-1号のカウントダウン そして発射 ギエロン星は粉々に砕かれて消滅した 実験の大成功に 人々は手に手を取って喜びあった)
2 ギエロン星獣が なぜ生まれたのか 誰にもわからない ただ 宇宙の塵となったはずのギエロン星から 確かにギエロン星獣は飛来してきた ウルトラホーク1号に見向きもせず 眼前の小惑星を 頭のカッターで叩き割って まっすぐに地球へやって来た 多量の放射能を周囲にまき散らしながら 或る者はいう ギエロン星獣は ギエロン星で たったひとつ生き残った生命体であり 核爆発の影響により 急速な変異を起こして生じたものだと また或る者はいう R-1号により全ての生命は死滅し ギエロン星の有機体の残骸や鉱物が融合して 星獣となったのだと
また或る者はいう ギエロン星獣は まだ 母星が消滅したことを知らずに漂う ギエロン星にいた すべての生命の 思念の総和なのであると また或る者はいう ギエロン星自体が ひとつの知的生命体だったのだと ギエロン星獣は 彼の怨念が実体化された いわば幽霊のようなものであると 故郷を持たない 誰からも その誕生を祝福されない かなしい生命 それが ギエロン星獣 犯人は われわれ地球人だった
3 (帰巣本能-- 鮭の成魚たちは産卵のために みずからの産れた川をさかのぼり 渡り鳥は ほぼあやまたず 季節ごとに飛来地をかけめぐる また 犬や猫も 何百キロも離れた飼主のもとへ 舞い戻ってくることがあるという) 或る者はいった ギエロン星獣は 地球人への復讐のため 地球のすべてを破壊するために 飛来してきたのだと しかし 地球に来たギエロン星獣は いちめんの 美しい花で彩られた お花畑の上空を飛びまわるだけだった まるで 帰るべき所を 探しているかのように
はたして彼は 大洋の水鏡に映る 自分の姿を見たのだろうか 怪獣としか表現できない みずからの姿を ウルトラセブンは 地球と地球人を守るため アイ・スラッガーでギエロン星獣の喉をかき切った 優しく介錯をするように 何かの儀式のように ギエロン星獣は ひとことも語ることなく 息絶えた 犯人は われわれ地球人だった
了。
>>402-407 久々のアップ、怪獣ポエム第5弾、『ギエロン星獣』です。
いやはや、行数制限には泣かされました…。
感想ありがとうございます。 ブリキの少女を主人公にした物語を今書いています(^^) ギエロン星獣・・・かわいそう。。 お花畑が好きな怪獣なんて素敵だなぁ。 アンパンマンもバイキンマン見るとすぐに「バイキンマンめ!」とか言うけど そんな風に言われたら私だってぐれちゃいそうです。あ、なんか全然関係ないですね(汗 ギエロン君の死、お悔やみ申し上げます。
あぁっ!!ageてしまいました(TOT)ごめんなさい、すみません! わたしって本当にいらんことしぃ。。。鬱。 すみませんでした。
411 :
ポエーム :02/08/19 14:40 ID:jxkADNBN
buka buka dia bawah lubang. do you tahu? kami punya panggil. mitsuko-utsumi
あれ、Canopus氏は、自スレを持っていたの? 全然気付かなかった、、、 今夜、読ませてもらいますね。 色々大変だろうが、頑張って neriさんに感謝、怪我の功名だね(失礼)
どういたしましてunseen phantomさん(^^)
桃色、黄色、橙赤色、藍色… 様々な色のセロハンに囲まれて 僕は、自分の黒を知るのです。 まるで、僕の罪を嘲笑うかのやうに、それは鮮やかなのです。 僕を連れて、何処までも 鮮やかな光のメリィゴウランドは くるくるくるくる 輪廻する 錆びた歯車はキィキィ… と笑い声を挙げる 嗚呼、僕は何処へ行くのか 否、何処へ行くべきなのか 煙草と一緒に呷ったアブサンだけが知っているのでせう。 カラカラ、と ミドリ色のアブサンが世界を歪めるのでせう。 …キッチュって難しいのー。
うあー。がちゃぴそのHNで書くと、キッチュっていうより馬鹿な詩になってしまうことがわかったのー。 うああ・・・。困った・・・。 お目汚し失礼しましたなのー。
ううん、、、名前が出てる。 neriさんの言葉が、何だか痛い(藁 とにかく、ありがとう。
>>415 おっ、がちゃぴそさん、ようこそなのー。
いやあ、小道具がなかなか魅せてますよ。60年代っぽいですね。
メリィゴウランドは、ミニチュアのイメージで読みましたが、どうでしょうか。
最初の4行が特に耽美的でカッコよくて、好きでしたよ。
またお願いしますね。
>>418 あっ。どもですー。ありがとですー 。Canopusさんに気に入ってもらえて嬉しいです 。うあーーい!
キッチュすきです。またくるです。DQNスレ以外では真面目にかくです。失礼しましたです。
他スレに書き込んだんですが、わりと気に入ったので、ここにも。 『14.9人のお月さま』 「絵のない絵本」は アンデルセン 「じのないえほん」は ブルーノおじさん ついでに「一千一秒物語」 へんくつ イナガキ・タルホ ともに 晴れた夜空の15日間 窓辺に座って 街角を曲がって お月さまと対話していた 一人めの お月さまは まんまる 両手をのばして 月に狂った人を迎えいれる 八人めの お月さまは ちょうど半分 「バランスがいちばん」なんて 分別くさい 十三人めの お月さまは 美しい流線形 湖に映った みずからの姿をうっとりと見つめる 十五人めの お月さまの 仕事はひとつだけ 夜空に『本日定休日』の 看板をかかげて またね バイバイ
変色した爪を 横目で眺めながら、放置する この焼け爛れたバッジオでは何もできない ビュウ、ビュウ、ビュウ ずれた春風はチフスにかかって死んだ 嗚呼、あの人は今も何処かで琥珀を呷っている 嗚呼、きっと全身をコバルトブルーに染めて打ち震えている すべての凡庸は此処にあるに違いない すべての涅槃は何処にもないに違いない 悟りの境地など、もう幾年も前に行方知れずになった 行き方など、だれも知らない だれが辿り着くべきか 否、生け贄はだれなのだ 生き方など、だれも知らない 「神様は、いない。知っていますか、貴方。」 嗚呼、オレンヂの風邪があの人の中で増殖してゆく… 「神様は、いるのです。貴方。そして僕の中に。」 あの人は、今も、打ち震えているのでせうか…ねえ、貴方。 うああ・・・。真面目っつーか(いつも真面目ですが)、文学的なかんじにしたくってあたふたと、とりとめもなくかいてみました…。 ふう・・・。
>>Canopusさん おお、す…すげえー。 なんか、着眼点がいいっすねー。 お月様のとこ、素敵なのー。うああー。 なんか、知識がいっぱい詰まっててかっくいー。 アンデルセンの「絵のない絵本」もってるけど、ずっと放置していて読んでないのー。こんど、がんがってよんでみようっと。 いっぱい本読んで、新潮社のパンダグッズまたあつめるにょ。 うあーーい。
>>421 やあ、また遊びに来ましたね。なにもないけど、まあ、座布団でも。
■■■
■×■ ←(初AA…。下手でゴメン)
■■■
がちゃぴそさんは、寺山修司あたりが好きなのかな。
耽美的な雰囲気ですよね。「神様」以下で、上手く締めました。
自動記述とのことですが、あなたの世界観が垣間見えて、センスの良さを感じます。
色彩が豊かなところも、がちゃぴそさんの一つの特徴ですね。
それでいて、すすけている。
ところで、「バッジオ」がわからなかったんですが…。解説求む。
ロベルト・バッジオじゃないよね…。カラバッジオっていう絵書きもいるらしいけど…。
ウアーーイアリガトウナノー>(ΘVΘ)ノ〜☆
>>423 :Canopus さん
寺山修司さんですか…ごめんなさい知らないなのー。
がちゃぴそのすきな詩人っていうと、西条八十とか。
色鮮やかで好きです。
あんまし、趣味で詩は読まないです。
バッジオですが、なんか頭に浮かんだ言葉でよくわからないのですが、そのまかきますた。
適当に意味は、あてはめてくらさい。
ペコリ。
“ねえ?ハニー。最高にスィートな話が聞きたいわ” 小汚いバーのカウンターで、キンキンに冷えたビールを片手に、16からプルスティトュートで食べている可愛い赤毛が囁いた。 “そうだな・・・。世界中がチョコクリームパイで出来ているってのはどうだい?” “そんなんじゃいや。ほんとにスィートな話って言うのはこういうのよ” “あたしの誕生日にめちゃくちゃ愛し合ってるダーリンが海に連れて行ってくれるのよ。 そこは勿論誰もいなくてあたしたちは太陽の下のミルクシェーキみたいにドロドロに汗をかいて溶けてくっついてる。” “そこには冷えたビールはあるのかい?” “勿論よ!100年分はどっさりあるわ!!” “そいつはスィートだな”
(続きだよ) 赤毛の女は街から出た事なんて一回も無かったし、生まれたのは12月。4回男に騙されて男を捨てたのはそれよりも多かった。母親は13の時に男に刺されて家の玄関でコロッと逝っちまった。道に立ってるフッカーだった。 父親は常連客の靴べら売ってるサービスマン。 隣のオフィスの電話番と結婚してサッサと街を出て行った。 母親はよく言っていた。 “人生って胡椒とそれを頭から振り掛ける男とで出来てるのよ。” それでも、赤毛の子猫ちゃんは男に惚れちゃあ “あたし、生涯最後の恋をしたわ” 恋を失うたんびに涙で溶けたマスカラで頬を真っ黒くして “あたし、もう恋なんかしないわ” って言いながら、次の恋の為に化粧を直している。 “ああ!冷えたビールとダーリンがいれば人生って最高ね。” お気楽な可愛い女のお話。 空の上では母親がしょうがないって苦笑い。刺された腹から血を流しながら、ね。
『適齢期』 きみは奇跡的に知らない、 グレープフルーツ・ジュースの雨 静かに燃やす血、 草間のドット上を強く弾けるひかり、 切手の森に融けてゆく匂い、 フンデルトヴァッサーの匂い、 死んだバナナをはずれた性に、 白髪のアメリカンほど遠く近づき、 陽を浴びた酸性土壌の丘を走り、 ブライアン・ウィリアムズの滑走路をひた走り、 夢に湿るエプロン姿の男に、 きみは月のように微笑み、 エゴン・シーレの絵画のように接吻し、 でも、美しい、 その美しいきみは知らない、 空のあおさと数字の8の違い、 くっきりわける痛みと無意識、 その血、 そのひかり、 その匂い、 その性、 その足取り、 その微笑み、 いまをきみはいき、 いまもきみは美しい。 21.Aug.2002
『えんぴつ男』
身を削り痩せ衰えてゆく
舌ではうように
紙の上を愛撫し、
くちづけの代わりにサインする
日毎、身を縮ませて
くろい炭になっておしまい
23.Aug.2002
>>393 neri召還してくれてありがとう。
お久しぶりです。 isukaことecnsanっす。 Canopusさん、梁山泊スレにて自分の詩「輪々と」の最終行、 もうお気づきかと思いますが稲垣足穂さんの影響です。 友達の勧めで最近読んで、始めてあからさまに意図して書きました。 見事に失敗っすね。。。 あと命がけスレの「狂渇」も自分す。 ご批評ありがとうでした。
真っ赤なベット 羽毛に塗れた亡がら 微かな銃声をも聞きつけた 咆哮のサイレンが遠くから近くへ 殺到するGundog その鉄の牙と爪で引き裂き滑らす 一筆書きの赤線 森の中 酔った親父は言っていた 素晴らしい人生に必要なものはHunting 獲物を追い立て仕留める Gain the thrill of excitement! それが楽しみの全てだと 幼い僕は息を凝らしてそれを聞いていた 手綱を握り 片目を瞑り 頬に硬い銃身 広大な空を切り取るスコープを覗き 標的に重なる未来 そっと絞るTrigger この街を楽しみで一杯にする それが昼間の僕のLifework 縦横無尽に 夜はベットの上で飛んでいる それだけなのに誰かが叫んだ Everything in the garden is lovely! 不意に僕の顔に押し当てられる枕 越しに感じる硬さは どこか憶えがあったけれど 枕から飛び散った羽毛は 白から赤へゆっくりと
>>430 すみません。題を「Quarry」と変えさせてほしいです。
ネット検索したら結構危ない。。。
>>424 うひー(泣)。
私ゃ「バッジオ」という単語を探して小一時間…(以下略)。
でも、いいや、許す。何か願いを象徴する偶像をイメージしました。
でも、何つーか、がちゃぴそたん、背伸びしてるね。これはいい意味でもあるんですが。
私も背伸びしたくなってきますよ。
>>425-426 うふふ。セリフ回しといい、人物設定といい、まさに「あめりきゃん」ですね。
赤毛の女の子も、母親も、似た者どおしなんでしょうね。
人生はほろ苦い。西原理恵子の「ぼくんち」なんか、この日本版っていう感じですよね。
いいね、これ。
>>427 はらださん、久し振りです。真っ白な女性の賛美。でもあなたらしく、
しっかりと血が通ってますね。随分とことばの充電が進んだようです。
ことばの充電中は、自分からことばがこぼれていくのが怖くて、思わずことば
少なになるんですよね。奇跡的に知らないもの、それは甘くて切ないもの。
それをシワのように刻みこむ度、人はかなしみを知っていく。
>>428 小品ですが、官能的な表現ですね。私にはマネできない部分です。
いやあ、「紙を愛撫」っつーのは、すごい描写だねえ。
どうもありがとうございました。
isukaさん、久し振りのご登場、ようこそです。
>>429 いや、稲垣足穂とは気付きませんでした。稲垣足穂は月に狂っていた
んですね。あの詩は、狂気というより情景の1ページとして認識していたんで、
ちょっとわかりませんでした。
>>430-431 題名、やばかったですね。
さて、「Quarry」調べてみたんですが、砕石場の他、知識の宝庫という意味も
あるそうですね。ハード・ボイルドですね。殺し屋のちょっとウェットな感情
と、乾いた情景との対比が効果的でした。銃に生きるひとひらのかなしみ。
これからも、ちょくちょく遊びにきて下さい。
さて、はらださん、今気付いたんですが、あなたのトリップをアナグラムすると、
B1/Jisus = B1/Jesus、「地下1階のキリスト」になるんですね。
気付いてました?
『地下1階のJesus(B1/Jisus)』 地下1階にある剥きだしのコンクリート・バー 天井の大型扇風機がリズムを無視して 過去と未来をつないでアインシュタインの悪戯で 時空を折り曲げてゆっくり回る 暑い。 天地創造はぶち壊された 床には雑草のような小さい神々がトグロを巻いている 鋼のジューク・ボックスに頌歌をリクエスト 突然にはじけ出す大音響のギターとドラム そして7本のHORNSがいっせいに揺れる 行きつ戻りつの朝顔そして円環 シャウトする野太いヴォーカル 壁にこびりついたタバコのヤニと 飛び散った汗は永遠に乾かない 暑さと酸欠でカウンターの金魚が腹をみせている ハイヤ!ハイヤハイヤハッハッハッ! 君の2つの肩が休火山のように上下にゆっくりと動く うるうると盛り上がる そしてその時 1コーラスの終了に合わせて 汗に濡れた右腕が すっと水平に持ち上げられる こぼれ落ちるリキュールの2、3の飛沫と事件 君は踊る 長い髪をふり乱して 狂おしいヴォーカルとリズムにのって タイム・マシンに乗ってきた信者たちを蹴ちらして 周囲の困惑と小さな争い事には目もくれず 汗とタバコの煙 ガンジャのにおい コンクリートの地下室 ひとり踊る
>>432 わーぃ。調子に乗ってもう1個置いていきますっ。
「地下一階のジーザス」はキュールなモチーフですね。同じモチーフで書いてみたくなりマフた。
そのうち書いたら置きに来ますねー!
“ダーリン、明日っから南の島に行きましょう?”
外は雨が降っていて、いい加減クサクサしていたハニーパイが言い出した。
“南の島か。それもいいなぁ。ラムと、レッドストライプと青い海か。”
チョットぬるくなったビールを飲み干して、ハニーパイのつやつや光る足をなでた。勿論ペディキュアはびかびか光るブルーだ。
“それに熱い太陽とセクシーなレディも付け足しといてよ?ダーリン。”
ハニーパイは今日も仕事明け。
町のマッサージパーラーで、お喋りな口を別の使い方をして男どもに喜ばれている。とんだレディだ。
ハイスクールに入った頃に、ハニーパイの親父は女に騙されて一文無しになっちまった。
勿論母親は出て行った。ハニーパイを連れて。
でも、ハニーパイは母親を置いてさっさと出て行った。
“何かを捨てたら何かに捨てられなくちゃあフェアじゃないわ。”
(続きだよ) って、ハニーパイは笑ってた。親父が好きだったんだ。ロクデナシでもね? 家を出てからは、学校なんか行かないで食ってく為に何でもやった。ボロボロになってんのをパーラーのオーナーに拾われて、あっという間に売れっ子になった。今は俺のハニーパイだ。 周りのヤツは、負けっぱなしの人生だってせせら笑っているが、ハニーパイは気にしない。 可愛いあごをつんと上げて、ふふんって笑ってる。 “あたしの人生はあたしの物。あたしは負けって思ってないもの。” きっと、明日もハニーパイは店に出かける。俺達は南の島には旅立たないし、雨もやまねぇさ。疲れて帰ってくりゃビールが冷えてるし、ハニーパイは雨に飽きてまた言うだろう。 “ねぇ、ダーリン?南の島に行きましょうよ!!” それが俺達の日常。いつか南の島にも行くかもな。行かないと思うけどね。でも、そんなもんだろ?
こんばんはです。
>>435-436 うん、「地下1階のジーザス」、楽しみにしています。
あなたが書くと、また別物になりそうで、面白そう。
でも、よく名前欄に、こんなに長く入れられたね。ちょっと感心(笑)。
んで、返詩です。
『ノンストップ・キッチュ・ポエム・アメリカン』
ここでは灰色の現実から みんな逃げ出そうとしている。
束の間の幸福 明日のことは考えられない 考えたくない。
伝説の亡命作家 アレナスは言った ここは金が支配する亡者の国だと。
ここではすべてがビジネスだ 政治も 戦争も 名声も 健康も
そして 愛さえも。
それでもぼくは 人間の最後の尊厳をもって 微笑んでみせる。
灰色の明日に向かって。
>>437 返詩貰ってチョトどきどきでふ。
なので、「地下1階のジーザス」に返詩でふ。いつも長くてすんまっそですー。
「地下1階のマリア」
大気に混じる男の低い唸り
緩やかに存在を示し始める女の腕が
徐々に響き渡る声に合わせ
頭上に掲げられる
熱く冷え冷えと見開いたまなこ
大気のうねりを弄ぶように繰り蠢く指先
一瞬の静止に浮かされ
反吐と汗の匂いの篭る地下のタブラオは
観客の吐息で脈打つ事も忘れ
お前を見つめる
埋め尽くしてくれ!
サリーダ お前を突き動かす男の声
舞台に響くサパテアード
慟哭の靴音
ゴルペ!ゴルペ!
お前の靴裏は全てを踏みにじり
視線を絡め突き落とすリズム
ブエルタ その回転は速度を増し 浮かび上がる原色のファルダ その裾を蹴り上げ 廻れ!廻れ! 安ビーズに縁取られたマントンをなびかせ 欲望のパルマに昇りつめ お前は踊る あぁ、でも お前の聖母すら侮蔑する指先が 深紅のファルダを掠めた一瞬 お前のくたびれ傷だらけの踵が タコンを刻んで静止する一瞬 ペ キ ン パ ー の 溜息に似たスローモーの中 俺は緑鮮やかな天国を見たんだ ペヨーテでもLでも行きつけない 救済の甘露を お前に 俺は見たんだ なんという ああ、神よ! 胸に十字を切る俺を見つめ 隣の席の薄汚れた労務者が 唇だけで囁いた 全て許す と。
※タブラオ フラメンコを専門に見せる店 ※サリーダ 出だし 歌い出し ※サパテアード 靴音でリズムを打ち出す技巧 踊りの中でのその部分 ※ゴルペ 足の裏全体で打つサパテアード ※ブエルタ 回転 ※ファルダ スカート ※マントン 大判の四角形のショール ※パルマ 手拍子 ※タコン かかとで打つサパテアード 用語説明っでーし。では〜。
>>438-440 うおお。お見事っす。音楽には音楽で返すところがニクい。
ソロギターとカスタネット、そして手拍子と足のステップ。熱情的な踊り。
ゴルペ!の反復が効いています。そして啓示のようにいきなり訪れる、乾いた
スロー・モーション。ペキンパーもいいなあ。地下室に光すら射してきますね。
いや、何か気の利いた返詩を書こうと思ったのですが、どうもダメ。
まだことばが溢れてこない。もうちょっと待っててね。
とにかくありがとうございました。
おお。誉められチョール!お返事ありがとうです。 詩の神様は気まぐれに啓示を与えてるみたいで、私のところにもなかなか来てくれませぬ。 今度は梁山泊にもお邪魔しに行きたいですー、が、神様が来るかどうかが大問題なのでふ。 返詩は気楽に気長にマッテマース。色々大変そうでふが、がんばってくださいネ。
かのーぷすさんみたいな、お兄ちゃんが欲しい 詩のお話が出来る兄妹ってサイコウだよねえ 亀さんと撫子ちゃんの兄妹はパソコン共有したりで、羨ましい限り 仲良さそうだと思いませんか? ってか、詩板来たころ、かのーぷすさんは、絶対女性でお母さんだと思ってた ああ、浅はかなワタシを許して欲しい ということで、眠たい名無しの戯言におつきあいくださりありがとうございました
稲垣足穂さんのこと420に「ヘンクツ」ってあるっすけど 写真だけみてもヘンクツって感じすよね(w −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 「裸足」 裸足で踏みつけた大きなカタツムリ すべって転んで腰打った 足の裏にナメクジにも見得ない物体がベットリ あまりに気持ち悪いし頭にきたので 誰かにも踏ませてやろう アジサイ 路地裏 茂みの中 葉っぱを見れば裏返し たくさん捕まえた手の中は気持ち悪い 人のいっぱいる通りの物陰に隠れて 笑いながら道行く人の足元に転がしてやった ゴツゴツ カツカツ 踏み潰す 裸足で歩いてる人なんかいないんだ
「arachnoid sleep」 異物を感じるほどシクシクと頭が痛い 芝生に寝そべっていたとき弄んでいた あの蜘蛛がこっそり耳から入って 巣くってしまったんだ ヤツのよく動くお尻から吐き出される無数の糸が 絡み合って 皺と皺を縫い込んで そのうち酸欠が脳みそを包み込んで 僕はあくびが止まらない とても痛いし気持ち悪いけど 目を瞑ると気持ち良くなってきて 眠ってしまう 底なしに落下していくように でも受け止めてくれるから大丈夫なんだ 闇の中で柔らかな白いハンモックが 揺れている 蜘蛛に支配された思考だ 小脳の端っこに隠れてたヤツが しめたとばかりに 血のように真っ赤な長い節足を バネにして飛び掛ってくる いつもそこで目を覚ます すると頭はすっきりしているけど 笑うヤツの姿 時々巣くうようになった蜘蛛 図鑑には載っていない だからどんな生態なのか心配なんだ
isukaさん、こんばんは。 稲垣足穂は、そうとうな偏屈というか変人で、エッセイを読むとよくわかりますよ。 こういう人の常として、友達もなく、孤独な寂しい晩年だったそうです。 すみませんが、詩へのコメントは、また後ほど。
『考』 ぼんやりと腰をおろしたタバコの煙に あおい駅のプラットホームに 道ばたに伸びたサンザシの葉陰に 置き忘れてしまった ことばたち それが 本当の 詩なのかも しれない
す、すみません。 いま読み返してみたら444-445、なんかめちゃくちゃっすね。 コメントは恐れ多いです。反省します。
「読書」 金持ちになるに良田を買う必要はない 本の中から自然に千石の米が出て来る 安楽な住居に高堂を建てる必要はない 本の中から自然に黄金の家が飛び出す 外出するのにお伴がいないと嘆くな 本の中から車馬がぞくぞく出てくるぞ 妻を娶るに良縁がないと嘆くな 本の中から玉のような美人が出てくるぞ 男児たるものひとかどの人物になりたくば 経書をば辛苦して窓口に向かって読め
お久です。
>>443 はじめまして。いや、外面がいいもんで…。実は、身内にはめっぽう
キビしいんです。私も、詩の話なんか実生活ではできないもんだから、詩板に
来るのは楽しいんですよ。
>>444-445 確かに、伝わってくるものが見えにくい詩ですね。例えば、裸足
で歩くことの意味や、カタツムリを自分のなかで、どう位置付けるかを考える
と、だいぶ変ってくるかもしれませんね。445の蜘蛛は、未知の存在として
表現しているんですね。文体が明るすぎるのかも。
>>449 はじめまして。いいところに目を付けましたね。これはキッチュです。
宋の時代に作られた、科挙を推進する宣伝用の詩です。まあ、これ以前は、
金持ちになるには、武器を持って脅したり、ぶん捕ったりしていたのですから
進歩といえば進歩ですが。この詩が現代にも通用してしまうところがミソですね。
怪獣ポエム、第6弾。 『カネゴン』 カネゴンになってしまった 加根田金男少年を笑うことはできない 遠くない昔 とある北の都市で一人の母親が餓死した お金がなかったために 厳寒のなかストーブをつけていた という理由で 生活保護の給付は拒否された 小さな息子のために 食パンの耳をもらって生命をつないでいた お金を食べ続けないと死んでしまう カネゴンを笑うことはできない 食い散らした大きな冷めたパイから かっさらってきた 血のしたたるような お金を今日も 食べる
土地、路上生活者の荒野。 夜、妥協は癖になる。 玩具、叩いたり投げたり一緒に寝るもの。 秋、箸にも棒にもひっかからぬその日暮らしの芸術。
>>432-433 -434
Canopusさん。おひさしぶりです、ほんとに(w
言葉の充電か・・・一人の女の子をはぁと♪した途端に
詩が描けなくなってしまったみたいです。
所詮僕はその程度の男だったのかなぁと。
毎日その子のことばかり考えてるから
詩を描くようにその子と会話するから
エネルギーが残りません。しょぼん。
毎日自分の全部を使い果たして、ただ眠るだけ。
高校生みたいな恋愛です(恥ずかしい)。
そうして『地下1階のJesus(B1/Jisus)』とは(苦笑)
一体どう読んだらいいのやら。こんな俺には
もったいないっすね。
しかしながら、ありがとうございます。
ほんとはこれが言いたかったのかも(苦笑)。
『カネゴン』はアイロニーたっぷりで好きです。
梁山泊もなんかすごいことになってますね、ふふふ。
また、暇をみつけて遊びに来ます。ぺこり。
では失礼します。
はらだとリアルで会ったことあるんだが、ホームレスみたいな格好をしてたっけ、、 一緒にいるのが恥ずかしかった。
456 :
名前はいらない :02/09/14 22:43 ID:21r4DFyu
へー
「推定金持ち」 正義 友情 愛情 Daiきらい! 金 金 金 Dai好き! でっかい空にはいつも円を描き ちっちゃな地面にはドルを描く 金のためには働かない 金持ちになるためにはたらくSa!!
こんばんはです。
>>452 2行め、好きだなあ。凝縮されていますね。「夜」と「妥協」を両極に
置いたセンスに乾杯!です。あるいは、同一のものなのかな。しっかし、路上
生活もやってたんですか。苦労されてますね。都立さんのストイックさは、こ
こからも来ているのかな。
>>453 そうですか、恋をしていますか、羨ましいな。でも、(いろんな意味
での)愛がなければ詩は書けないので、今の状態も悪くないと思いますよ。
はらださんの詩は、ことばの緊張感があるので、つぶやきのような詩も現在は
いいのかも。
『B1/Jisus』は無理矢理ですけどね(苦笑)。でも、カッコいいでしょ?えへん。
>>457 昔の日本は、お金がなくても、食糧を調達したり、他人の情にすがっ
たりして、何とか生きられたんですよね。ところが、現在の都市生活者は、お
金がないと生きていけない。いやな世の中になったもんです。
ところで、真の金持ちほど、人と人とのつながりを大事にするようです。利権
がらみであってもね。ただ、利権のみでは人は離れていくので、正義、友情、
愛情も、金持ちになるには必要なんですよ。
>>458 どうもありがとう。
Canopusさんのレスはやさしいですね。ありがとう。
深海、大王イカのみる夢。 天体、線で繋いで遊ぶ車椅子の女の子。 時間、プラットホームのあっちとこっち。 魔女、近頃では宅急便も配る。 呪い、自分の掌に打つ五寸釘。 詩、千の言霊を従えた一行の王。
お邪魔します。Anubisです。 ひと月ぶりのカキコです。
思いっきり亀レスですが…。
>>375 Canopusさん 感想文ありがとうございました。ご丁寧に。
kの死について私の見解はこうです。
Canopusさんの言葉を借りて、、、一時の「人間らしい感情を持った」という事は
kのアイデンティティーを侵食してしまうことに他なりませんでした。
精神性を重んじる事によって孤独になったkは、
精神性を重んじる事で、孤独な自分を支えていました。
恋をする、本能的な感情に走ることは高尚なkの自我意識に反します。
しかし、kは葛藤しながらもそれを受け入れてしまった。
このときkは死んだのです。
柔軟な考え方をすればそれは「変化」ですが、
kは頑固なのでこの表現で間違いないと思います。
いや、kは「変化」だと受け入れていました。恋の甘美さがそうさせていました。
しかし失恋によって、
アイデンティティーの腐食箇所が崩れ落ち大きな孔をあけた。
そこから瓦解、自己を崩壊させてしまった。
「私」に裏切られたと思ったかどうか分かりませんが、kは「私」も「家」も失いました。
kが今まで頼りにしてきた「精神性を重んじる自分」も、もういません。
したたかな孤独感はそれを見逃さなかった、と。
>>376 chachaさん
「ホモ小説」なんですか? (そうかなぁ…? )
「私」が先生宅へ何度も通うのは先生が好きだからなのだと思いますが、
それだけじゃ通らないのでしょうかねぇ。。なんだか寂しいですね。
>>380 wildcatさん
いやぁ、読まれましたか。やはり気に入ってもらえましたね。良かったです。
私のは第3版です。2001年12月発行の。
売れてないんでしょうねぇ。良い本だと思うんですけど。
>いい本、紹介していただきました。ありがとうでした>Anubisさん
いいえ、私は放置者さんのスレでこの詩集の存在を知りました。
放置者さんありがとうございました。
よろしければ店長さんはじめ他の皆さんも読まれてみませんか?
ひとつの本(詩集)について語るスレみたいなのがあっても面白いかもしれませんねえ。
ああ、ごめんなさい。放置者さんにというよりも、 りんさんって方に感謝しなくちゃいけませんでした。 りんさんのカキコで私は知ったんです。
お約束どおりと言うか、なんか置いて行きます。 一年ぐらい前、詩としてではなく何となく書いたものを 備忘録から見つけてきました。題はありません。 私は理性のしもべ 知性の子 思い遣りに忠誠を誓う身だ ご主人様はいつも大変厳しい 今日も私をこんなに苦しめておいでだ 握り締めた拳の汗や 頬の裏に飲む涙が奴隷の証 この縛を解かれどこへでも歩いていけたなら どんなにいいことだろう だがしかし それは私の死を意味する 私のような小っぽけな存在は ここでしか生きていけない 私の名は 誇り 私を 私たらしめる者よ知れ 私の名は 誇り
一応、詩です。 「雨降り」 雨が降って 地面がぬかるんだ そこを歩いたから おろしたての白い靴が 汚れた アマガエルが跳ねて 水溜りに逃げた 泥水を きれいな黄緑の背中が泳いでいる 雨は嫌いです
こんばんは。
>>460 前回の続編ともいえますが、切り詰めた感じの前回とうって変って、
馥郁たる未来への希望に溢れていますね。呪いは一見異質に思えますが、ここ
ではユーモラスな味を醸し出しています。もっとユーモアを意識してもよかっ
たかも。そして、最終行。一行の王。こんな形容をされる詩を書いていきたい
ものです。カッコいいですよ。
>>461-465 Anubisさん、退院おめでとうございます。そして早速のレ
ス、ありがとうございます。『牛丼屋夜間アルバイト』は第3版ですか。詩集
にしては、売れているんじゃないかな。書名は聞いたことがあいますよ。今度
探してみましょう。
>>464 最終の「誇り」が、詩を締めてくれていますね。生きていくことは、
誇りを賭けた戦いでもある。ことばの固さが、Anubisさんらしいですね。
>>465 綺麗な情景で、アマガエルの色彩もきいている。ただ、最終行の
「嫌い」に、その色彩が今一つ、つながってこないようです。一連めに少し
肯定をまじえて書けば、「嫌い」が生きてきたかもしれませんね。
こんばんは。早速なレスありがとうございます。
>>464 に関しては特に言うことはありませんが、(ことば固いですか?笑)
>>465 の「雨は嫌いです」は全くの蛇足でした。
ここを文にせずに表すのが詩の醍醐なのに…。ついやっちまいました。
私はこらえ性が今一つないのです。
実際に雨が降ったわけではなくて、気分が優れなかったのです。
とても残念な気持ちでした。語句のひとつにも何かを示唆させるものはなく、
心の色を描き出したかったんです。
お邪魔しました。
こんにちは。Anubisです。 先日絵本を読む機会がありました。 本の中身はストーリーともいえないようなストーリーで「なんじゃろ、これは?」 「こんなんで絵本として出して良いのか?」と?マークが私の頭の中を満たしたのですが、 心が音叉のように震えている事に気付きました。何故かは分かりませんがほのかな感動を 得ていたのです。不思議でした。そして、これは詩なんだろうなと結論づけました。 表現に技巧があるわけでもない。話のそのものに読者を感動させるような要素は少しもない。 なのに何かを感じさせる。少し、詩についても考えさせられました。 意味不明に思う人がいても良いんじゃないだろうか、意味なんか意味ねーよ、と。 いや、まあそういうタイプのも有りかなぁなんて思ったりしたのでした。 お邪魔しました。
こんばんは。
>>470 何という絵本ですか?江国香織ほどじゃないけど、私も絵本はかなり
好きで、20冊くらい自分用に持っています。将来、子供と一緒に読むのが楽し
み。私のベストは、ゴフスタインの『私の船長さん』と、佐々木マキの『やっ
ぱり おおかみ』かな。
私は、どちらかというと、詩に上質なエンターテイメントのみを求めているの
で、Anubisさんの仰っていることは、よくわかります。おもしろければ
主義主張は必要ない、とつねづね思っていますからね。
『砂ぼこりの舞う道を』 マングローブの繁る川岸 真っ赤な太陽がのぼる 砂ぼこりの舞う 内陸へ続く道を 幼い兄弟がふたり 魚の入った籠を背に 歩いていく 二人の傍らを 荷物を載せたバイクが何台も通り過ぎていった 兄は ひたいの汗をぬぐって 「バイクが あればなあ」と 小さくつぶやいた 長く続いた内戦で 兄は片足を失い 弟は目をやられていた そして 二人の目の前で 父は 首から上を吹き飛ばされた じりじりと強くなっていく陽射しに 弟は路傍の石に足をとられ 兄の杖を持つ手はしびれていった 二人は木陰に腰をおろし 昼食をとりはじめた その 一瞬の隙だった
続き。 一匹のノラ猫が 籠の蓋をこじあけて いちばん大きな魚を かすめていった 二人は痛む足をこらえて追いかけたが 猫も必死で すぐに地雷の埋まっている 草むらへ逃げ込んでしまった 陽炎と砂ぼこりに悄然とゆれる二人が残った お目当ての魚がない あのやさしい 屋台のおばさんは がっかりしたような 申しわけないような顔を こちらに向けるだろう 夜遅く戻って 母と長兄は 思ったよりも少ない稼ぎに 軽い叱責を加え それから無言で ささやかな夕餉を二人に差し出すだろう ――つらいね。 ――ああ、つらいね。 少しだけ軽くなった魚の籠を 再び背にして 幼い兄弟はふたり 炎天下のなか 砂ぼこりの舞う 内陸へ続く道を歩きつづける
473 :
はらだ将 ◆SI1b/Jus :02/09/17 17:32 ID:A4oIFQzl
Canopusさん、少しスレ借りますね。ぺこり。
>>454 そうだったんだ。恥ずかしい思いさせてごめんね。
俺はホームレスの偽モンでした(苦笑)。
俺ってカタチから入らないとね、わからんねん。
『カタチ』って大事でしょ?
>>455 都立家政さん、はじめまして。
くやしいけど、あなたにはかなわない(苦笑)。
へけ。
>>458 へへへ。お恥ずかしい(照笑)。
ぼくみたいな人間未満が一人の人を好きになっちゃいけないと
ずーっと思ってましたから。でもとめられなかったんです。
ありきたりだけど、やっぱり恋って不思議だなぁと思います。
そしてありがとうございます。
ホンマにくやしいけどまだまだおっちゃんらにはかなわへん。
へけ。
>>462 Anubisさん、はじめまして。
ぼくも探してみますね。へけ。
あっ!あげちゃった!! このスレにかかわる皆さん、ごめんなさい!!
はらだ将って、なんだか平居謙っぽいよな、ノリが。 平居が詩板でいろんな作風実験してるのでは? 実際はらだ氏、いろんな作風で書いてるし。。。 と、妄想してみるテスト。
>>473 いや、あの…。スレタイトルを見てもわかるように、これは前スレの
続編のつもりなんですね…。店主が代わったせいで、雰囲気が変っちゃった
けど。詩でも雑談でも、どんどん書き込んで下さい。「借りる」なんて硬っく
るしいこと言わずに。
あついちしお なめたべろ ははくじらのよに ふきだした わいのち ぱっーと とびでた みずのたから 目を白くさせて わらった あほう おれ ちがぎょうさん 3めーたーくらい たたみがくさいから これはおばあちゃんにきっとおこられるしまつになる しまいに あー 天じょうがぐるぐるまわりよって となりんちの犬ころに みられてた わたくしりつ。 にわでは 一休がとらをとりよった。 >caopusさん、つかれている時には批評しくてもいいですよー、 批評が楽しいと思う時には宜しくお願いします。 人間のなからまた人間が(子供)が生まれるなんてのは ありふれているけれど奇跡だと思います。:D
お邪魔します。Anubisです。
>>470 Canopusさん こんばんは。
絵本は『ねこ』です。
「絵本名作撰」みたいな印字が入ってました。
(有名な『大きなかぶ』や『グリとグラ』などもこれに選ばれています)
かなり古そうな絵本です。絵に今はあまり見かけない “板塀” や
初代ウルトラマンの時代の “自動車” などが描かれてました。
図書館にならあるかもしれませんが、もう本屋には置いてないかもしれません。
かのぷすさんの世代の方なら、もしかしたら読まれた経験があるかもしれないので
記憶を頼りに素描してみます。
>>473 はらだ将さん、はじめまして。…では一応ないのですが。
以前、英字全角のAnubisとは違う表記でレスを頂いたことがあります。
>ぼくも探してみますね。へけ。
ありがとうございます。ぺこり。
>>477 都立家政さん、こんばんは。
>人間のなからまた人間が(子供)が生まれるなんてのは
>ありふれているけれど奇跡だと思います。
私には科学の発達した現代にとって有機体の存在自体が奇跡であるように
思えてなりません。
横レスすみませんでした。何度も素通りするのもなんなので。
しかし都立家政さんは相変わらず謎の人ですねー。さっぱりつかめません。
アンバサ世代ということは 恐らく私より少しだけ年上かなぁ…と。(空問)
『ねこ』 こねこの初めての散歩です こねこは道路を横切ります 道路は車が通ってて危険です こねこはもうすこしで 車にひかれそうになりました こねこは原っぱで犬に出会いました 犬に吠えられ恐くて逃げました 犬は追いかけてきます こねこは木に登りました 犬は木に登れません
480 :
:02/09/19 00:36 ID:rwn8BW/q
おかあさんねこは こねこを探します おかあさんねこは難なく道路を渡ります おかあさんねこは 原っぱでこねこを見つけると 犬を睨みつけ追い払いました おわり
・・・絵本か、絵本なら 『アンジュール』やったかな?言葉のない絵本。 モノクロだけど、あのデッサン力と描写にはまいったす。 あの本は好きです。
483 :
どらえもんのポッケ ◆iYTdsunc :02/09/21 13:43 ID:Dh7d+HoQ
Anubisさん、こんにちは。 あら、ボクはアンバサについての詩とか書きましたっけ? 書いたかも知れません、記憶力がすごく悪いのです。 ミステリアスボーイを気取っているわけではないですが、 謎の人というのはボクにとっては褒め言葉に思えます。ありがとう。
こんばんは。ようやく気力が戻ってきました。いや、夜眠くて…。
>>477 うーんとね、私のイメージは、ひたいから血がチューなんですね。
うんとマンガちっくな。それとも鼻血ブーかな。映像的にはチト分りにくい。
「3めーたー」って…。天井、高っ!でも、少し笑える、余裕のある大出血と
いうのは、都立さんならではで、面白かったですよ。
>>478-481 Anubisさん。『ぐりとぐら』と一緒ということは、福音館
書店の「こどものとも」傑作集ですね。『ねこ』は知りませんでした。作者は
どなたでしょうか。『牛丼』ともども、探してみますね。
>>482 『アンジュール』は以前に立ち読みしたことがあります。バンサンの
処女作ということです。振り向いた犬(アンジュール)の寂し気な顔がたまり
ませんでしたね。私は、バンサンの最後の作品『ナビル』を持っています。
こっちはハートウォーミングなストーリーです。
>>483 ポッケさん、どうもありがとうございます。正直いって、少し困って
いました。というのも、この詩に対する私の愛着はゼロに近いんです。リライ
トどころかボツ候補に入っていたやつなんで…。
でも、真剣に書いたわけなんだし、詩書きがいちばん怖れるのは、自分の放っ
たことばが誰にも気付かれずに埋もれてしまうことなんで、O.K.です。こちら
こそよろしくお願いします。
『家族の食卓』 おかあさまが わたしをころした おとうさまは わたしをたべてる 食べられる前に食べてやる。かわいそうなグレーテル。 そんな決意で私が食卓に赴くようになったのは いつからだろう。 父と母と兄の待つ戦場へ単身 ランプをかかげて。 会話はない。テーブルには おびただしい数の屍が 切り刻まれて変化(へんげ)を終えて ソースの海に漂っている。 用意周到な美辞麗句に 私はもう惑わされない。 薄い被膜を破ったとたん 赤い漿液がダグダグと溢れるんだ。 私はテレビをつける。 おかあさまが わたしをころした おとうさまは わたしをたべてる 私の真正面 前方1メートルに鎮座まします 14インチテレビ。 ブーンと低くうなる電気音。スローモーションで動くピエロたち。 私は右手のフォークで皿を弄んで 左手で頬杖をついている。 いいんだ。誰も見てやしないから。 父も母も兄もボーリングのピンのような のっぺらぼうになって だらんと両腕を下ろしている。私は没頭する。 テレビの画面 夜の埠頭で トレンチ・コートを着た サングラスの男が ボソボソと何か呟いている 私は唇を読み取る。 (食べ過ぎはよくありません 腹八分目がいちばんです) 男は銃口を向ける。ひびく銃声 そして暗転。 終末に向かう安っぽい音楽。 暗がりのなか ランプシェードに ブラウン管に映る私の顔。 私は口に付いた真っ赤なソースで紅をひき にっこりと微笑んでみせる。
続き。
おかあさまが わたしをころした
おとうさまは わたしをたべてる
ライオンのように食べる。牛のように食べる。
断崖を襲う波濤のように食べる。
私は自問する 満腹が罪悪であるならば
ずっと空腹でいることは どれほどの罪悪なんだろう?
私は食べる 生れた時から飢え続けていたから。
ごちそうさま。返事はない。
人形の父。人形の母。人形の兄。
みんな腹から詰め物を出して椅子の上で俯いている。
私は銀のフォークで十字を作って みんなのお墓を建ててあげた。
テレビを消して ランプをかかげて ゆっくりとドアを閉める。
みんな おやすみ。
http://book.2ch.net/test/read.cgi/poem/1031934251/24のリライトです 。
>>486 Canopusさん
ご返事ありがとうございますー♪(嬉 実は、もう出来ているんです。断られてもいい覚悟で。ボクって変でしょ?
それでは、今日も残り2時間ありますので、整え次第、ageます。でも、ねちゃってるのかな...Canopusさん。でわ。
>ageます いちお、カキコして置きます。こちらはsage進行ですよね。ageるのはアチラの方ですので、宜しければご覧下さい。
見ました。どうもありがとうございました。 感想は、向こうのスレに書きました。どもども、です。
>>492 早速のご解説、ありがとうございます。石井桃子さんというと、あの
『ノンちゃん雲にのる』の…。絵本も描いていたんですか。ちょっと驚きでし
た。
どうも、お褒めにあずかり光栄です。自分としては、ことばにパワーがないの
が最大の欠点だと思っているので、そこの所を頑張ってみたいと思います。
お邪魔します。Anubisです。 詩について考えてみたいので相談にのってください。 以前お話しましたが、読み手を惹きつけるレトリックとしての詩観についてです。 シェイクスピアがクレオパトラの美しさを劇中人物の言葉を使ってこのように表現しました。 登場人物A あの女の魅力は圧倒的らしいな、評判どおりだとすれば。 登場人物B マーク・アントニーにはじめてあったとき、たちまち男心を抜き取ってしまったの だ、シドナス河の上でな。 登場人物C 目もくらむような姿で現れたそうではないか、おれに聞かせてくれたやつがうまく 話をでっち上げたのでなければ。 登場人物B ではおれから聞かせよう。 あの女の座した舟は、磨きあげた玉座さながら、 水に燃えるように照りはえていた、艫(とも)は金の延べ板、 帆は真紅、それにかぐわしい香をたきこめてあるので、 風も恋わずらいに身をこがしていた、櫂(かい)は銀、 それが笛の音にあわせてやさしく水をうつので、 波もその愛撫を求めてわれ先にと追い慕っていた。 あの女その人はと言えば、いかなる美辞麗句も たちまち枯渇するほどのものであった、金糸と絹を 織りなした天蓋のなかに身を横たえたその姿は、 想像が自然を越えることを示す画中のヴィーナスを はるかに越える美しさであった、その両脇には ほほえむキューピッドのようにえくぼを浮かべた 美少年が立ち、七色の扇で風を送るので、そのために 冷めた頬はほんのりと上気し、あおぐ意味は 無意味となっていた。
495 :
:02/09/29 21:28 ID:3t37mVqb
登場人物C 感嘆しただろう、アントニーは! 登場人物B 侍女たちは一人一人が人魚だ、それがニンフのように 女王の前にかしずき、腰をかがめ、女王をいっそう 美しく見せる飾りとなっていた。舳(へさき)にはその 人魚の一人が舵をとる、たおやかな花の手が あざやかな綱さばきを見せると、それにつれて 絹の帆が誇らしげにふくらんでいく。舟からは えもいわれぬ香がただよい出て、近くの岸に立ち 見物しているものの鼻をうつ。みんな見にきたので 町はからっぽとなったのだ。アントニーはただ一人 広場にとり残され、空にむかって口笛を吹いていた、 だがその空気にしても、真空を作っていいものなら、 やはりクレオパトラを見に出かけ、自然界に 大きな穴をあけたろう。 シェイクスピア著 小田島雄志訳の 『アントニーとクレオパトラ』より
本当に見事な修辞で「美しさ」を表現していると思います。 これこそ実用的な詩の能力の使い方ではないでしょうか。 何をどのくらい思っているかなどを言葉で相手に伝える事が出来ますから。 多少、仰山でも悪くは転がらない。 …シェイクスピアってやはりモテたでしょうねぇ。 詩についてどのようなお考えをもたれてますか? え〜っと、お忙しいようでしたらレスは急がれなくても結構ですので。。。 Canopusさんの時間でお願いします。
>>494-496 お返事おそくなりました。
あまり大した考えもなしに詩を書いているんで、正直どう答えていいのか、
考えこんでしまいました。
やはり詩は読み手に伝わってナンボだと思いますし、一方では、変遷すること
ばの旗手でありたい、という理想も持っています。
今では、小学生でもクレオパトラのことは知っている。その状況下で、どのよ
うに驚きをもってクレオパトラの美を表現するか、というのが、現代の詩書き
の腕の見せ所だと思います。
古典も好きですけどね。温故知新ということばもありますしね。古典を踏まえ
つつもなお固定観念を撃ち破る表現、というのもまた魅力的。
ことばは生き物であり、詩作は冒険である。そして詩は、純粋なエンターテイ
メントである。というのを、私の結論といたします。
答えになっているか分りませんが、ともかく御質問いただきありがとうござい
ました。詩について考えるのは楽しかったです。
最後のは俺ですよー。 擦違ってしまいましたが、アレだったんでアシストしたのに…。 このままでは仕方ないになってしまうじゃないですか…ああ。
>>497 ご、ごめんなさい…。ただ、あれ以上押し通すとエゴと取られかねな
いし、運営陣が行数制限の功罪について判断するのは、もう少し後のことに
なりそうだと思ったんです。私の方でチェックはしておきますので、ね。
創作文芸板も申請してくれないかなあ…。
いや、不味いですよ…。「判断」されると決定してしまいます。 再び却下されたら覆すのは難しそうです。柔和な態度で、反論(対話)という形で 論理的に効果の少ない事を説き、代案をあげた方がよくないですかねぇ。。
そうですね。やれることはやっておきましょう。 ログに対しての反論が難しいですね…。
>>500 フォローしてくれたんですね。助かりました。
どうもありがとうございました。
お邪魔します。Anubisです。 クレオパトラって絶世の美女というほどでもなかったそうですね。 当時の硬貨の肖像などの研究によると長いカギ鼻で口も大きかったとのことで アントニーの妻オクテ−ヴィアの方が若くて美しかったらしいんです。 『英雄伝』でブルタルコスは「クレオパトラの美もそれだけでは、いっこうに比較を 絶するものではなく、見る人を驚かすほどでもなかった。」と言っています。 彼女の魅力は外見的な容姿だけではなく、その挙止動作、勇敢さ、会話、声、 才気、豊かな教養にありました。 音楽、舞踊にも秀でていただけでなく、エジプト語、ギリシャ語、エチオピア語、 アラビア語、シリア語、メディア語など数ヶ国語を話せたそうです。 知性とかも結構大きな魅力の要素ですよね。 こう言ってはなんですが、ミス日本よりも見た目だけならもっとキレイな人って 結構いそうですし。。 女性の知的魅力関連の話ですが(激しく板・スレ違いのような気も若干しますが…) かの諸葛亮の奥さんも才女だったとか。こちらは美女ではなかったそうですが…。 その奥さんのことを少しだけ。
孔明には龐徳公や司馬徽や黄承彦(こうしょうげん)という名士の知り合いがいて、 若い頃から親しく交わり教えを受けていた。 孔明の名が高くなるにつれて、周りでは結婚のことを心配しはじめた。 孔明のように才能があるうえに容貌もすぐれたものには、 才気衆に秀で容色世にきわだった女を選ばなければならない、と考えるものが多かった。 たまたま黄承彦には娘があった。その娘は、幼いころから天性聡明であったが、背が低く、 色は黒く、おまけに赤茶けた髪の毛で、たいへん不美人だった。 黄承彦も、そのため男の子のように扱い、小さいころから詩書を教えた。 娘はよく書を読み、十数年のあいだに天文、歴史から地理、軍事、諸子百家まで、 読まないものはないというほどになった。 黄承彦は、むろん娘を孔明に嫁がせることなど考えてもみなかったが、 娘の孔明を慕う気持ちを知って孔明に伝えた。 その詩文の才能に感嘆していた孔明は、さっそく車で訪ねていき、娘を迎えて帰った。 不美人をめとったことで、多くの人々は孔明を惜しんだが、孔明はこの賢夫人の内助によって、 その学問をさらに深めることができたのみならず、その事業にも大きな援助を得ることになった。 (孔明より賢かったという説まである) 結婚すると、彼女は家事をきちんと処理しただけでなく、ひまなときには孔明とともに学問を研究し、 古今を語り、それによって孔明が啓発されるところも少なくなかった。 彼女はさらに弟の諸葛均の勉強も指導した。孔明はその結婚に充分満足していた。 知的魅力なんて、あまり詩とは関係ない話で申し訳ないです。
さて、と、、話が大幅にずれてしまいましたが… >ことばは生き物であり、詩作は冒険である。そして詩は、純粋なエンターテイ >メントである。というのを、私の結論といたします。 …そうですか。エンターテインメント…どのように解釈したらよいのでしょうか。。 魅せることを目的としているということでいいのでしょうかねぇ。 バレエダンサーのような感じだと思ったらいいのかなぁ…。 上の、魚を追いかけるお話の作品を見ても思いましたが Canopusさんなら映画や小説の世界を純粋に詩作品としてリメイク出来そうですね。 チャンプスレのお題「海」、今回、私も投稿しようかと思ったのですが、なかなか詩想湧かず、 それではとヘミングウェイの『老人と海』をモチーフに作ろうかと考え、購読しました。 しかし結局詩作かなわず、冒険は小説の中だけに留まってしまいました。 それはそれとして、本はなかなか良かったです。 1日で軽く読める量で値段も400円程度(福田恆存 訳/新潮文庫)、 しかしある意味、人間にとって大事なことが集約されたような作品でした。
こんにちは。
>>504 諸葛孔明のカミさんの話は有名ですが、不思議なことに、その出典を
詳らかにした書物がないんですよね。確か(当然といえば当然ですが)正史に
は書いてなかったし。やっぱり「演義」なのかな。南征の後に饅頭を発明した
のが黄氏だったといわれてますよね。人の首の替わりに饅頭を供えたんですっ
て。
>>505 小説でやはり気にかかっているのが、南米のマジックリアリズムのか
ずかず(と一括りにするのは問題なのでしょうが)、J.G.バラードの『時間が
語りかけてくる』、北杜夫の『人工の星』などですね。そして心の奥底にある
のが、ダンセイニの『ペガーナの神々』です。復刊交渉中だそうで、楽しみ。
1の虚数解を模した家や海猫の鳴く島など、時々使わせてもらっています。
>>508 光栄のゲームなら結構やりました:D
想像するんだ
誰かの目じゃないお前の目でみろ
一人ぼっちになってみろ
ミロのヴィーナス見ても何も感じないって言ってみろ
想像するんだ
そこに行ってみろ
漆黒の黒を分析してみろ
ほんとにそれはまっ黒なのか
殺されたぐらいで死んでんじゃねぇぞ
目をそらすな
太陽を直視しないで何が見える
キチガイにならないでどんなやさしさを人に送る
想像するんだ
頭を抱えて 耳をふさいで 瞳を閉じて 想像するんだ
>>508 何かくすぐられるものがありますね…。呉のファンっていうのも、私
と一緒だし。
>>509 うーん、まっすぐですね。息苦しくなるくらいまっすぐです。都立さ
んの特徴は、強烈なほどのポエジーだと思います。「殺されたぐらいで…」
ってのは、すごいね。ダーッと一気にまくしたてた感じ。「黒」の描写を、
もっとほしかったです。「黒」の暗示性を膨張させると、詩の奥行きがひろが
るかもしれません。
>>510 すまんです。息苦しくさせるのは多分よくないことですね。
多分ダーツを投げるように言葉を生んでいるのだと思います。
ボクはもう少し自分をコントロールすることが必要なのかもしれません。
>>511 いや、私こそ勝手なことを言っているだけだから、気にしないでね。
一つの意見として参考にしていただければ。しかも負けず嫌いですから、なに
かイチャモンを付けてしまうんですけど、すみませんです。
ダーツの本数が多いことは、いいことですよね。都立さんの投げるダーツの質
が、だんだん高くなっているのを実感していますよ。
怪獣詩集第7弾、アップです。
『ウィンダム』 ガッツ星人にやられて 爆発炎上してしまったウィンダムに ウルトラセブンは 弔いのことば ひとつかけてやれなかった 次の瞬間 ウルトラセブンは闘っていたのだ 地球を侵略者の手から救うために そんな義務はなかったのだけど 当時の少年たち ぼくらはカプセル怪獣に憧れた みんなカプセル怪獣をほしがった カプセルからポン と飛び出して なんでも言うことをきく怪獣に ウィンダムは すごく弱かったけど 平和な時代ならばヒーローになれたかもしれない いじめっ子をこらしめたり 災害救助をしたり なくしたボールを探してくれたり 北からの不審船を退治したり…いや それはまずいか ぼくらがウィンダムへの夢をなくしてから どれくらいの時間がたったというのだろう 弱っちいけど忠実な部下 カプセル怪獣ウィンダムの死に ウルトラセブンは 花束ひとつ渡してやれなかった だからウィンダムが大好きだった ぼくらが代わりに言おう さようならウィンダム ありがとうウィンダム
キッチュという言葉が、未だにとらえられない だから、ここに詩を置いていけない 辞書も、皆さんの説明も、なんていうか抽象的です だから……いつか、広辞苑でもじっくり見て理解してみようと思います でも、ここに載る詩は、どれも好きです あ、HNは仮です 普段は別人……息抜きしたくなる日もあるでしょう?
>>514 どもどもっ、です。いや、私も本当の意味を探索中です。
人が生きること、それがキッチュ、解き放たれて漂うことば、それがキッチュ。
うーん、答えになっているかどうか…。
『キッチュノスゝメ』
すこしだけつよく風がふく日は
こたえのない問題がぼくをとらえてはなさない
そんなときは「キッチュ・ポエム!」と
ひとこと いいのこして
シャバに出てしまおう
いい考えはあとから
てくてくとついてくるから
− びーずかくてる − びーず を あおい びん に いれて しゃかしゃか しゃかしゃか うえ に した に ふって みる しゃかしゃか しゃかしゃか みぎ に ひだり に ふって みる あおい びん の なか には うみ が ある そら が ある しらない けしき が ある おひさま の ひかり に すかす と ねえ、なに が みえる?
久し振りです。
>>516 ようこそです!ガンガン書いていたようですね。
無邪気で、しかもソツがない。無心の動作の末に見える、無心の情景。
表現と内容がマッチしましたね。
>>512 ええ、勝手な意見は前提でOKっす!
言葉を大事にする人の意見にはなるべく耳を傾けたいです。
例えばルノワールの絵はボクの「好み」によりあまり好きではないのですが
「現実に醜い事が多いのだから私は美しいものを描きたい」という彼の言葉を聞いて
ボクはだいぶ納得したりします。ああ、なるほどそういう捉え方なのか、と。
その、なんつーか、表現の仕方ですね、同じものを伝えるのだとしても、んーと、
ああ、言いたいことがわからなくなった。。
あっと、朗読会スレのほう意思表示お願いしますねぇ
おぎゃー
∩_∩
(´ー` )_
(____ )〜
今 詩は 俺に優しく いつか絵本でみた 小川のせせらぎのよう 言葉を選ぶ意志は 俺に無く 龍に憧れた タツノオトシゴが 深海で小さく吐いている 炎 ため息 炎。
お邪魔します。Anubisです。
>>518 都立家政さんこんばんは。
>>508 へのレスどうもです。光栄のゲームは私もやりました。面白いですよね。
なんだかあなたの事もつかめてきましたよ。「曹操タイプ」ではないでしょうか?
ご存知でしょうか? 画家といえばダ・ヴィンチはこう言っています。
「下手な画家は画家に学び、上手な画家は自然に学ぶ」
これには私もなるほどと首肯しました。
しかし、ダ・ヴィンチが言う事に安心を得ているようでは
彼の言葉に反してしまうという罠。
画家のことばを知るものが絵画を知っているわけではないということで。
また、ダ・ヴィンチだけが画家というわけでもないですし。
こんばんはです。
>>518 都立さん、今夜はありがとうございました。
>>519 はじめまして。小川のせせらぎのような柔らかな導入部、そしてささ
やかながら激しいため息。豊穣のことば遣いがいいですね。橋渡しの部分、
「言葉を選ぶ…」は否定的な印象が強いですね。私はこの部分、もっとスッと
もっていくかもしれません。
>>520 ふふ、画家の言うことに肯くようでは、下手クソという、反語的な意
味ですね。うーん、詩に置き換えると、どうなんでしょうね。確かに言語感覚
というのは天性のものでもあり、経験によって得られるものでもあり、何から
でも学べそうですけどね。
522 :
Canopus ◆DYj1h.j3e. :02/10/21 01:31 ID:SUx+qebU
残念なお知らせがあります。 私はCATVでネットをつなげているんですが、本日、理事会で、私の住んでいる 地域での、CATVとの契約の打ち切りが決定してしまいました。 来月からケーブルを除去する工事に入るとのことで、いつまでネットを出来る か分らない状況になってしまいました。 多分、私は、長くても11月いっぱいで消えてしまうことになります。 といっても、いずれネットを再度つなげて復帰する予定です。 一旦、私は消えてしまいますが、心配しないで下さいね。
>頼れるアニキのCanopus様 エッジとか、ISDNとか、ADSLとか、あとPS2とか、ドリキャスとか、ネットに繋がる 方法は、沢山あるから、是非早く帰ってきて欲しいです。 かのさんいないと、淋しい。 あなたのファンの為にも、一日も早い復活を是非、検討してください! 絶対、絶対、絶対ですよ?お願いします。
Canopus原理主義の折れはどうすればいいんだYO
>>522 非常に残念ですが・・・しかし復帰予定と聞いて安心しました。
繋げるようになるまでに詠んだ詩を引っ提げ、
早く復帰していただけたらと思います。
でもまだ・・・まだもう少しありますしね。
お邪魔します。Anubisです。
>>521-522 Canopusさん、こんばんは。
そうですか。あなたも2ちゃんねるを引退されるのですか。
私もそのようなことになりそうです。たぶん私の方が先だと思います。
これからもっとお忙しくなられるそうで、、お互い頑張りましょう。
「下手な画家は画家に学び、上手な画家は自然に学ぶ」
ダ・ヴィンチは実に多くのスケッチを残しています。観察の鬼だったんですよね。
この言葉は、「肝心なことは丹念に観察することである」という意味じゃないでしょうか。
『観察』とは理解しようと見ることですが、ダ・ヴィンチは解剖までして対象を研究しました。
表面のみならず内部構造まで観察することで『理解』することが出来、
より写実的な描写をものにしたのでしょう。
彼の才能は絵画に留まらず、色いろな発明もしていますが、それも観察に基づく『理解』によるものです。
たとえば鳥を観察し飛行装置を、魚を観察し潜水艦を考案しています。
魚が水の中を随意に浮いたり潜ったりできるのは、浮き袋という器官があるからですが、
解剖し、魚を『理解』していたからこそ、浮き袋の応用で潜水艦を思いついたのでしょう。
当時の人間が「浮いたり潜ったりできる船」のことを聞いたら
船が水に潜ったら沈むだろって荒唐無稽な話と笑ったかもしれませんね。
しかし、現代人が当時の人間を笑うこととは出来ません。
常識では船は沈むものでしかないのであり、彼らはまさに立派な現実主義者なのですから。
よく観察することはとても大事ですよね。
理解に至れば空や水の中という不可能に思えた道を開くことができたりするのですから。
>うーん、詩に置き換えると、どうなんでしょうね。 画家と詩人は違うのでしょうけど面白そうなので考えてみました。 レオナルド・ダ・ヴィンチ『絵画論』より 「画家は孤独でなければならぬ。画家は孤独で、自己の眺めるものをすべて熟考し、 自己と語ることによって、いかなるものを眺めようと、その最も優れた箇所を選択し、 鏡に似たものにならねばならぬ。」 鏡が物を映すような、一切のものを客観的に見ようとする彼の態度は、 詩人のそれとは違うのかもしれませんねぇ。。 けれども、詩も事象を観察することから始まると思いますから、客観と主観の違いでしょう。 なので、「下手な画家は画家に学び、上手な画家は自然に学ぶ」を詩に置き換えるとするなら 「よく観察したほうがいいよ?」でしょうか? そのまんまですね(笑)。 (もちろんCanopusさんの仰られることも理解してます。それとは視点を変えています。) ところで、 批評を受け持たれてきたかのぷすさんに、やんわり質問ですが 向上心ある詩人にとって批評をうけることはどのような意味があるとお考えですか?
>>520 スマソ、それが誰だか分からなくなっちゃいました。| ´∀` |
>>521 遠くからどうも!
誰はボクです!
>>523-525 いや、そう言っていただけると、ありがたいです。
こないだ、木さんが主催した『言霊ナイフ』という朗読会に行ってきたんです。
第一線でリーディングをやっている人もいらして、それは凄い朗読をしていま
した。自分はまだまだだなあ、とも思うし、もっと広い世界に出なくてはなあ、
とも思う。雑誌の投稿も始めようかと思っています。
あ、でも、必ず戻ってきますからね。
>>526-527 Anubisさんも引退ですか…。寂しくなりますね。
うーん、私のは単なる印象批評ですから…。労力を省くためにわざとそうして
きた面もあるし、能力的にそれしか出来なかったという面もありました。
詩人にとっての批評の意味、ですね。うん、Anubisさんの言わんとする
ことは解ります。詩人の才能に、批評が関与してしまうことの是非ですよね。
確かに、批評という規範に嵌め込んでしまうことで、詩の可能性を潰してしま
うという見方もあります。ただ、一介の詩書きとしては、自分の詩が読者に受
け入れられるものかどうか、読者を感動させるに値するものかどうか、常にオ
ドオドしながら発表しているんですね。その意味では、批評や感想はありがた
いものですよ。さらに他人の意見を知ることで、自分の世界も拡がってくるん
ですね。自分の詩が批評に左右されるデメリットよりも、メリットの方がでか
いんじゃないかな、と思います。
>>528 うっ、確信犯だね。都立さん、龍、好きですね。
龍をモチーフに書いてみようかな。
>>批評について うん。やっぱり、他人の意見には素直に学ぶべしとは思うが、 他人の意見に流されるような奴は、その程度の奴ってことじゃねぇかな。 って、俺は思うっす。 >>Canopusのアニキ 戻ってきてくださいね(涙 一同、首を長くしてお待ちしておりやす。 ぢゃっ!てめぇはこれにて失礼いたしやす。おやすみなさいまし!
>>530 この度は本当にありがとうございました。梁山泊スレ、亀ちゃんがい
なかったら、今ごろ死んでいたかも。
では、お休みなさい。
『龍との生活』 ぼくは龍と二週間ほど同居したことがある 猫のフクちゃんが何かひらひらした 長さ30?Bくらいの紐と じゃれて遊んでいた それが龍だった あまりに哀れに干からびていたんで 風呂場で水をかけたら ジュッという凄い音がして あたりが湯気で見えなくなった 風呂場の入り口で 首だけ出して覗いていたフクちゃんは バクチクが破裂したかのように すっ飛んでった 視界がようやく開けると そこに龍が浮かんでいた 以前 飛行機に乗って 上空から関東平野を眺めた 平野いちめんに うっすらと灰色の空気の膜がかかっていて こんなところにぼくは帰るのかと 暗澹たる思いをしたことがある 龍も同じ風景を見たのだろうか こんなところには霞は かかりはしないのに はたして龍は タバコの煙には徹底的に弱かった お粥をあげたら 箸を使ってペロリと食べた フクちゃんはテレビ台の下から出てこなかったけど 二昼夜ほどして ようやくお気に入りのクッションで丸くなった でも耳はピクピク動いていた 部屋の真ん中に龍 行儀よくとぐろを巻いて浮かんでいる チロチロと小さな炎を吐いている あ 鼻ちょうちん 続く。
新たに買ってきた空気清浄器の甲斐もなく 龍は日に日に弱って ちゃぶ台の上でぐったりとしていた しかもフクちゃんまで プチ家出をしちゃったんで ぼくは 龍を山に連れていく決心をした 上高地や安達太良山がいいか と尋ねると 龍はゆっくりと 首を横に振った 仲間はどこにいるのか との質問にも 首を横に振った ぼくは知った 人が龍を想わなくなって 龍の個体数は減少の一途を辿ったのだと そして彼こそが 日本最後の龍なのだと ぼくは龍を信じよう 龍と暮らした この二週間を胸に抱いて生きよう ぼくはお気に入りの この街でいちばん見晴しのよい丘で 龍と さよならをした 龍は人間式のさよならをぼくに返して よたよたと 灰色がかった青空の彼方に消えていった 龍の通り過ぎた後には虹が架かるのだと この時 初めて知った
>>532-533 リメイクして大人向けの童話なんかにしたいとこです。
ボクは割かし「単語」に反応するんですが(ようはその単語を持ってくる視野)
「関東平野」このチョイス美しいですね、「安達太良山」これもいい感じですね。
龍と虹というきわめてシンプルなこの2つ、この場合逆にダイナミックですね。
芥川龍之介の「トロッコ」のような按配でボクも龍と少年のお話しを
以前想像していたのでまたタイミングが合えば書くことにします。
気になったのは「人が龍を想わなくなって〜抱いて生きよう」です。
説明的過ぎるようにボクは感じてしまいました。
ただまぁこの辺の説明文があるかないかで、伝わる人伝わらない人が出てくるかも知れないと思うので
実は難しいとこですね。
こんばんは。
>>534 実は、私は詩を書く時、かなりのトランス状態になっているので、こ
うした御指摘は、かなりありがたいんです。このトランス状態が気持ちよすぎ
て、いけないと思っていても、なかなかやめられないんですね。
説明的と御指摘の箇所は、ごもっともと思います。下手な抒情を付け加えてい
ますよね。見えていなかったよ…。今度は、それとなく匂わせてみよう。
「安達太良山」も、人によっては、詩人の思い描く安直な空、ということで、
拒絶反応を示すかもしれませんね。
このテーマは割と気に入ったので、14〜15章の日記風にしてリライトしてみよ
うかなあ、なんて思っています。ご批評ありがとうございました。
>>「安達太良山」 「安直」かどうかで特定の言葉を避けるのか使ってしまうかは考えるところですね、 安直だし使い古されてはいるが「その」言葉が絶対に必要だという時もありますもんね。 ボクは例えば「漆黒の闇」だとか「処女の血」だとか「孤独の淵」だとかいう単語は好きではないですが 絶対にどう言葉を噛み砕いても、三年間押入れでもがき苦しもうが発想の転換を繰り返そうが 牛鮭定食を60杯おかわりしようが「漆黒」としか表しようの無いものに、、 ああ、アタマが回らなくなってきました。スマン!(‘ε ’)
こんばんは。Anubisです。
>>532-533 Canopusさん
『龍との生活』
「安達太郎山」“あだたらやま”と読むんですね。調べるまで“あだちたろう”だと思ってました(笑)。
あなたの詩は別れの(というか葬りの)詩が多いようですが、これはなかなか共感できました。
ウルトラマン全然わかんなくて。。
>>535 トランス状態ですか…。なるほど。。。(詩作でなった事ないなぁ。だから駄目なのかも。)
それではこれで失礼します。 今までお世話になりました。かのぷすさんどうもありがとう。 私とゆかりのあったゆかいなお仲間達にもここでお別れを。 どうもありがとうございました。 …moonさんコテとして戻ってきてくれるといいのに。 --------∧ ∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 〜□□ □□ ( ゚Д゚)< お客さんどちらまで? (O)----(O)U-U) \__________ ∧∧ ∩ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ( ゚Д゚)ノ < 2ちゃんねらーのいない国へ (| | \__________ 〜| | ∪∪ お邪魔しました bye
>>538 その名前は禁句です。(w
過去を掘り返してはいけません。
って、もういないかな?Anubisさん?
店主不在のこのキッチュポエム、進行は今まで以上にまたーりになりそうですね。
遅くなりました。 今、身辺整理というわけではないんですが、放っておいた詩の断片を最終形 (に近い形)に持ってくのに忙殺されています。 本業もいつもどおり忙しいですしね。 Anubisさん、こちらこそお世話になりました。 「別れ(葬り)の詩が多い」というご指摘は、はっとしました。 確かに、「生きるあはれ」を追求していくと、生きるうえで出会いは必ずある んですが、出会いがあれば別れもあるんですよね。
スケッチを二つほど。 『犬狼都市(キュノポリス)』 復讐の念は消えた もう終わった 時がすべてを持ち去ったのだ という戯言は 黄昏の境界線には存在しないが 魚との 人との戦いに敗れた Anubis(犬狼神)は エジプトからユーラシアへ 陸続きのカムチャツカを渡り 北米大陸へと逃れた そこでも仲間は冷たく倒れた 玲瓏の星になり 皿の絵柄になり紋章になり 孤独な狼の群像は 王(キング)の頭をしたニワトリを高くかかげる
『山猫へ(Text:エルンスト「百頭女」)』 そのしなやかな 肢体で朝のひかりを浴びて 鳥の王ロプロプと戯れる (ジェルミナル、私の妹、百頭女。) 金と銀のオッズ・アイに潜む 処女懐胎をやさしくみつめ 森の中でふさわしい顔を探す (両眼のない眼、百頭女は秘密を守る。) 足音もなく 舞台に忍びより 身ぶるいひとつ みえない首環の破裂
『失敗作』というスレで、過去の失敗作を晒そうってんで、昔の詩を読んでい ます。ちょっといくつか晒してみます。 『Star dust』 大地はひろがり からみ合う二人の視線を風がほどき 流れて はるか この夜空のむこうに ひとり立つ 両開きの扉 長い鉛筆描きの影をおとす この場所 星は輝き 遠い 河のうねりまでがきこえるような あなたの唇から もれることば あなたの柔らかな肩 あなたの 自然なほどの腕からこぼれ落ちる ワイングラス 砕け散る音 かけら きら さら さら サキソフォンの響きに 数々の愛を嘲った風 銀河のほとりに揺れる 鳳仙花の実の 弾け飛ぶ 星は輝き 爆発 しかし きら さら さら 1993.1.31
94年頃の作品(あまりひどい所は一部修正)。 『木星(Jupiter)』 夜明け〜対話〜夕べ 一筋の流星。 * 白い蝶の群れは暗い宇宙に集まり。 集まってひとつになり。 凝縮し。 飛び散り。 その羽根を灼かれるように消えてゆく。 * ザック ザック ザック ザック かすかな 蹄の音がきこえ。 星屑の思い出に埋もれながら木星は 重い瞼を開き 醒めやらぬ夢にまどろむ。
厚く覆う雲が明るみ 光の中で 乱反射し 明滅し 拡がっていく万華鏡 輝く空は豊潤の響きで 気体と液体の逍遥 起きあがる木星の髪に 吹きつけるメタンの風 みどり色の朝――。 夜明けだ。 * (ガリレイの望遠鏡より) イオが隠れ ガニメデが現れ カリストが目ざとく見つけると エウロパが声をかけた。 短い一日 そして長いひとときの中で 永遠の遊戯を楽しむ子供達のように。 木星は もの憂げに軽くうなずくと ひとり歩いていく 何事もなかったかのように。 決して ジューノーが傍にいたから ではない。
* (昔 追走曲(カノン)を口ずさみながら 地の果てを歩いた旅人がいた。 到着した時 先に道はなかった。 しかし旅人は見た。 地の果ての 向こうを 木星が ひとりぼっちで歩いていくのを。 旅人は再び カノンを口ずさみながら ひとりぼっちで 地の果ての向こうへ歩いていった。 もはや誰も 旅人を見ることがなかった。 カノンだけが地上に残った。) * (古人は木星を見上げて言った。 「私たちはあなたの一部分である」と。 木星は古人を見下ろして言った。 「私はお前たちの一部分である」と。
そして人は人に語り継がれ 木星との対話が続いた。) かすかなるざわめき。 * そして今 木星が立ち止まると 何もない地平線がひろがる。 すべてが 木星の前に眠っている。 光と風の饗宴 だけがそこにある。 木星は思い出す 自分が嘗て 熱い 気体の塊だった頃のことを。 この赤茶けた大地に 初めてやって来た日のことを。 あの時もまた 何もなかった。 人々もなく 宮殿もなく 木星はひとりで この見慣れた光景を眺める。
* (風が強くなり 砂ぼこりが舞う。) * 光のディミヌエンドは 木星の横顔を照らし。 吹き荒れる砂あらしを照らし。 雲も砂粒も薔薇色に輝き 単一色の混沌(カオス)が描かれる。 砂粒の祝福を受けながら木星は (何故 こんなにも静かなのか) と思う。 狂い咲きの薔薇色の中 足の親指にむすんだ かすかな夜露を見つける。 風が止んだ。 光は雲に輝く。
* 私は祈る 空を覆いつくす雲の行方に 茶色く押し黙った名も無い山脈に 南半球に渦巻く紅い大暴風雨に 遥か空の向こうの木星の伴人たちに。 空に 大地に 湖に 石ころに 輝く光に 木星のすべてに私は祈る。 薔薇色のもやの中に 宏大な木星の大地に私は立ち。 木星のすべてに抱擁され 悠久の年月の波に圧倒され 幾層にも積もった重力に潰され 私は祈る。 怖いほどの静寂は このまま当分続くだろう。 駆け抜ける稲妻も 飛び散る溶岩も 砂あらしも 皆 木星の前に静寂となる。 木星の恋人たちは 玲瓏と 輝き 木星の 勝利を讃え続ける。
私もまた 敗北者であった。 だから 私は祈る。 すべての者に幸あれ と。 * 木星は暮れていく 地平線の彼方を見つめる。 そして去っていった 遠い voyager を思い出す。 * 木星は眠る 生まれたばかりの赤ん坊のように。 白い蝶の戯れ。 (了。)
>>543-550 失敗作スレに投稿していたならきっと鬼のようなマイナス点がついていたことでしょう。
すいません思わず書き込んでしまいました。もう二度と書き込まないので許してください。
それでわ。
>>551 うん、これはかなり推敲に推敲を重ねたヤツなんです。
>>543 は、以前
『詩学』に投稿して、一次選考でハネられたヤツです。
じゃんじゃん書き込んで下さいな。常連さんが去っていって、ちょっと閑古鳥
が鳴いていますからね。
昨日、長男(第2子)誕生。今回はお産に間に合いました。 んで、今まで泥のように眠っていた。 しばらくは『クレイマー・クレイマー』ないし黒田三郎の『小さなユリと』の 状態になります。こっちには暇を見つけて出現します。 娘が今起きたので、これにて失礼。
>>553 わお!!おめでとうございます!!
一姫二太郎ですね。
何故だかすごくうれしいです。
なのでもう一度、おめでとうございます!!
555もついでにGEt!!
>>553 おめでとうございます!!
息子様でしたか。はらだ将様も仰ってますが、一姫二太郎、理想的ですね。めでたいです!!
冬産まれですしきっとしっかり元気な成長をなさるものと。
ご家族のご健康と幸せを祈願しつつー おめでとうございました!
>>554-556 えへへ。ありがとうございます。ありがとうございます。
産んだのはカミさんなんですが、一仕事終えたような気になっていて、何だか
頬がゆるみます。
先週は娘の幼稚園の手続きやら面接やらもありました。子供は確実に育ってい
くもんですね。娘はことばが遅くて、まだ自分の名前も言えないんですが、ど
うなることやら…。
ところではらださん、私は
>>522 の理由で、しばらくネット遊びが出来なくな
るんですが、もう一回店主をしてみる気はありませんか?なあに、気の向いた
時に、よしなし事を書くだけでいいですから。はらださんの復帰(というのは
おかしいですけどね)を待っている人も多いと思いますよ。
私の復帰の際には、W店主ということで如何でしょうか。
図々しい頼みかな。お返事待ってます。それはそうと、念願の555getでしたね。
誕生part2 (その1) 冒険とは運命に寄り添うこと 星もない暗闇 舫(もやい)につながれた小舟の上で 彼はまどろんでいた 神が与えた266日間の休息 聞こえるのは波の音ばかり ひっひっふー ひっひっふー イメージしてください 南洋の美しい海に浮かぶあなた 赤ちゃんと手をつないでいます 大きな波がきました やり過ごしましょう ひっひっふー ひっひっふー すーはーーー すーはーーー 風が湿り気を帯びる 時折寄せる大波 予兆に不安が湧く ひっひっふー ひっひっふー ひっひっふー? ひっひっふー? ひっひっふー?? ひっひっふー?? まだいきまないで ゆっくりゆっくり とうとう嵐は来た 高波が彼を飲み込んだ
誕生part2 (その2) ひっひっふーううう あと何回来る? ひっひっふーううう 痛いのに内診やめて ひっひっふーううう もう逃げ出したい ひっひっふーううう 逃げるってどこに 潮流は深みへ深みへと身を引き込む 圧力が心臓を鷲掴み 頭蓋骨をぎりぎりと締め上げた 全開です さあいきんで 息を止めて!できるだけ長く! 眼をつぶらない!眼を開けて! 薄れゆく意識の中 水門が近づく 運命に身を任せ 彼は門をくぐった はっはっはっはっ はっはっはっはっ 突然圧力から解放され 重力が代わりに襲ってきた 光と大音響の洪水 彼は毒を含んだ気体を吸い込んだ 思い切り肺の隅々まで 舫は断ち切られた 次の冒険が始まる
Canopusさん、赤ちゃん誕生おめでとうございます。
>>560-561 は梁山泊スレ「冒険」の回に投稿しそこなったものです。
拙い詩ですが、お祝いに置かせてください。
こんばんは。
>>558 おお、ありがとうございます。これで心おきなくお休みできます。
なるべく早く復帰できるよう努力します。
まず、冒頭の小道具がなんとも魅力的。これらが太陽の輝きに花を添えていま
す。激しくコロナを噴出しながらも、豊潤の味わいを持つ夕陽。スペインワイ
ンに、しばし酔う。やわらかであり、たおやかですらある黄昏。hとe、HとHe
はアルファベットでも元素記号でも隣同士ですね。近くて壮大な距離の間の点
景、あなたへの思い、そして生の輝き。
「赤い道化」と自らを卑下するところは「はらださんらしさ」を感じる反面、
回り道をしているかも。「言葉の発酵」で、うまくティオペペと呼応させまし
た。そして、沈むほどに輝きを増す夕陽。
堪能しました。うまいワインを飲んだような気分です。
>>559 お、載っていますか。探してみましょう。
>>560-562 おお、たけさん、ここでははじめまして&ありがとうございます。
私は今回、出産に立ち会ったんで、よく解ります。たけさん、経験者ですね。
ラマーズ法の掛け合い、子宮内の内的世界と外界との対比が面白いです。
出産は、新生児に自意識があったら発狂する、と言われるほどのストレスらし
いですね。その水門を抜け出す冒険。母も子も水の上に浮かぶ旅人。
思わず笑ったのが、「イメージしてください」のくだり。たけさんは、こんな
ことを考えながら出産したのかなあ、と。出産はそれにしてもツラそうでした。
まさに高波、嵐ですね。
すてきな詩を、どうもありがとうございました。
ひとつ、このスレに関する心配事。 サイズが大きすぎて、1000レスに届かずに終わってしまう可能性が…。 ま、それもいいかも。
>>564 退院おめでとうございます。○時間おきの授乳。しばらくは安眠できない生活ですね。
>私は今回、出産に立ち会ったんで、よく解ります。たけさん、経験者ですね。
立ち会いでしたか。それは偉業です。うちはやったことありません。
私は去年の秋三人目を出産しました。男ばかりのだんご3兄弟です。
>思わず笑ったのが、「イメージしてください」のくだり。たけさんは、こんな
>ことを考えながら出産したのかなあ、と。出産はそれにしてもツラそうでした。
種明かしすれば「イメージしてください」は産科で配られた冊子に書かれていた
文章でした。陣痛室であわてて読み返し、南洋をイメージするも、西伊豆の岩場
で海に落ちた経験がちらついて想像溺死しかけました(笑)。ではまた。
>>563 素敵な読み方をして下さってありがとうございます。
やっぱりCanopusさんに読んでもらえるとうれしい!
少しだけ種明かしをすると、
「赤い道化」はオリオン座のベテルギウス
をイメージしてました。
憧れは麦星のアルクトゥルスです。
s-h-i(シ)からs-e-i(セイ)という
ありきたりな言葉遊び。
ヘロインからエクスタシー、
なんて風にとる人もいるかも知れない。
水素とヘリウム、この宇宙の神秘。
ヘリウムと炭素が核融合を起こして酸素が生まれる。
この宇宙の神秘。
男と女が生み出す神秘。
酒を呑むには最高の贅沢をさせてもらいました。
輝くs-e-iに乾杯!!っす。
>>567 なあるほど、「シ」リウスを「セイ」リオスにしたのも、そのためで
したか。ベテルギウスはシの星ですからね。シの卵を破りつつも、ずっとセイ
に視点を向けていたものだから、後ろに隠れているシに気付きませんでした。
核融合の中でぼくらは深呼吸をするんですね。
アルクトゥルスが憧れ、ですか。はらださんの詩にも時々登場していたので、
好きなんだなあ、とは思っていました。スピカを抱擁するために、手を伸ばす。
どうしてうちの子は夜に起きるのかねえ?
ということで、再びここへ。右腕には長男が動いています。
>>566 前後しました。出産に立ち会って、本当によかったと思っています。
想像溺死…。したくないな(笑)。酸欠というより、過呼吸を起こしそうです
よね。男3人ですか。さぞ賑やかなことでしょう。
ボルカさんのとこには、もう一晩寝かせて投稿の予定。 『剥製師の憂鬱』 水のないプールを正確に思い出す あるいは思い出そうとする 徐々に長くなっていく眠りに落ちる 白い光を浴びて いちめんのコケとアオサが蠢く 隈なくひろがる緑の地獄 頭が痛い 強くなる宇宙線 かつてここに存在したものの記憶を 必死に呼び起こしながら ここに存在するもののプライドをよすがとして 遠い星からの依頼に剥製師は答える フリーズ・ドライされた屍体を引揚げ 皮膚を反転させ 筋肉を剥がし 内臓を摘出し 血管を切除し 骨格を抜き取り ことばを変換させ 生への思いを封印する きらめく義眼を詰めこみ 永遠と刻印された防腐剤を注入し そっと瞼を閉じさせる カロンさえ涙した白亜のオフィス 頭髪は宇宙線のケロイドで すでに簪にたえず 遠い星からの依頼品 かつてホモ・サピエンスと呼ばれた 名前も知らないひとりの剥製を 瞬きもせず 黙って 剥製師は見送る
浮 月 東 湖 上 時 照 天 地 間 沈 陽 西 山 偲 将
【第二回オマエラ詩の朗読会しませんか?】にて行われるミニパネル展の展示詩募集のお知らせ 朗読会当日、会場で行われる(階段の両脇の壁でだけど) 2ちゃんねる詩・ポエム板ミニパネル展に展示する作品を募集しています。 詳細は該当スレ参照でよろしく。 2ちゃんねる詩・ポエム板にて三ヶ月ぐらい活動している方なら誰でもOK<`ー´ > 自薦、立候補制先着5名そのまま決定になります。 「上手な詩だけをパネルにしたい」という風に俺は思っていないです。 まだまだ未熟だろうが下手だろうが2ちゃんの恥と言われ様が真剣に「言葉」に「詩」に 向き合おうとしている人ならボクは自薦を歓迎します。宜しくお願いします。 *Canopusさん、パンフレットに載せるプロフィールを宜しく!何書いてもいいです。アピールです。
馬鹿を馬鹿にする奴は馬鹿だ。
574 :
無頼派 :02/11/30 02:06 ID:s81KSyVQ
馬鹿を馬鹿にする奴を馬鹿にするお前が馬鹿なんだ。 オレも馬鹿かい?オッペケペー!
575 :
たりばん :02/11/30 03:46 ID:V3oLEGT4
馬鹿を馬鹿にする奴を馬鹿にするお前が馬鹿なんだというお前はやっぱり馬鹿なんだ。 バーカ
馬鹿という言葉をいかに使わないで 人を馬鹿にできるか うーむ それが 馬鹿になるためのコツかな フフッ スレ汚しスマソm(__)m
577 :
名前はいらない :02/11/30 07:13 ID:NuR5A63u
>>574 本物はトリップ付けてるの知らないの?
578 :
無頼派 :02/11/30 19:47 ID:s81KSyVQ
580 :
無頼派 :02/11/30 22:33 ID:s81KSyVQ
なんだこいつ?いい年してアッチョンブリケだって!! あはははっはははははっははっははっはっははははっはっはあっはhっはh
581 :
名前はいらない :02/11/30 23:00 ID:07WLRRZJ
・・・はぁ。
583 :
名前はいらない :02/11/30 23:05 ID:7tDxi1Ay
あ、みっけ。
>>580 無頼派
顔かせやヽ(*`Д´)ノゴルァ でございます。
(割り込みすみません。>他の方
wiz最低だな、、、
あぼーん
うたうようにおまえをみつめるのがむずかしい
>>570 難しいなぁ。「憂鬱」という人間的な不変を
詩人の暗喩としての「剥製師」の憂鬱として
語るところがCanopusさんらしいと思いました。
かつて生きていた「それ」に命を吹き込むような
残酷さはなく、ただ依頼された仕事として、
剥製が剥製を生産するような怖さがあります。
人間が人間でなくなる日はそう遠くない話なのか
も知れないですね。
人間が憂鬱を失うことは、涙を失うことより
怖いことなのかもしれません。
「かつてここに存在したものの記憶を
必死に呼び起こしながら」
なんて件は北朝鮮の拉致問題を想起させられました。
この詩は一般的な残酷さや冷酷さは
必ずしも悪になり得ないと云うことを感じさせてくれる
だけでなく、人間が人間足ろうとする、
現代的な病を明確に映し出すレントゲンの役割を
果たしている。
ブラック・ジャックを進化させたらこんな剥製師
になるのかもしれませんね。
>>570 しかし、何度読み返しても怖いなぁ。
そう云う意味でもこの詩は成功してるんですよね。
最初の六行で作者のトランス状態が窺えます。
しかし想像は事実ではないと思いたい反面、
明らめと云う諦めを感じて、伝染する憂鬱。
個人的にはあんまり好きじゃない詩です。
悲しみが多すぎる。「悲しみは罪悪だ」という
言葉を、ぼくは信じる。
あぼーん
はらださんこんばんは。 Canopusさんお子様のお誕生おめでとうございます。 今日だけちょこっとお邪魔します。ちなみに外からです。 パソコンがやたらと調子悪くてリカバリーしましたー。 メーリングソフトは何ヶ月も壊れてるし。 家のPCなので親父と共用、というか親父のパソコンなので うまく誘導、説得するのにとDataを整理・バックアップするのに3週間もかかりました。 それからブロードバンド8Mから12Mに切り替える手続きをして 回線工事が終わるまでに更に10日もかかりました。これを機にメアドも変えました。 長かったー。本当―に長かった。涙。
「聖」 〜 日知り 天の理を知る者 〜 ぼくは 寝そべって お日様をただ見ていたわけじゃない 自分の信じる道を歩いていたよ だけどまだ歩き出して2年なんだ この脆弱な脚力でどこまで行けようか 両の足は 火葬の日を待つだけの人生に すっかり痩せ衰えてしまっていたんだ あるものがある これがぼくのモットー あるがまま現実を受け入れ その中で使えるものを整理し 必ずそこからの発展を構想する 獅子を前にしてもナイフ1本あれば諦めない でも友達や家族には言えないから 傍目には引きこもり いつも笑って誤魔化してる雌伏の日々 でも親は ぼくという人間を信頼してくれてるみたい
593 :
:02/12/11 18:27 ID:T7Eb0Ne0
寝そべって 星をただ見ていたわけじゃない 自分の信じる道を歩いていたよ 努力したよ 人事を尽くそうとしてた そしてその自然な流れでここへたどり着いたんだ 偶然や計算でやって来たわけじゃない 信じた自分の道を見ていたらここにいたんだ もとから詩を趣味にしている人間とはちょっと違う 意思で 自分で 歩いていたから ここへやって来れたんだ 何か違う? 何も違わないよ 二者は渾然と此処に確かに在る 歩くぼくには目的があった それは、今度はぼくを知ってもらうこと ぼくが感じたことを あなたも感じるか確かめたかった そのために欲しくもないものを手に入れようと望んだ 時間的な覚悟はあった それに伴う悲痛への覚悟も
594 :
:02/12/11 18:29 ID:T7Eb0Ne0
ぼくにとって余計なもの それらは魅力あるものらしい 容易には手に入らない けど、そんなものに興味はないんだ ぼくがこの世に望むものは少しだけ 孤独に真の愛を 本質的な不安に1の安定を 絶望に力の証明を それだけを ぼくは単純に欲している I have few wants. 絶つことのできい願い
595 :
:02/12/11 18:32 ID:T7Eb0Ne0
まったく不運 ぼくの右手人差し指に宿る黒き星は呪いのしるしか… ぼくは信に背いちゃいない この世で一人 決して背くことはない 背けない 迷わない ためらわない 伊達じゃ聖は名乗れない… なのに どうして待ってくれないんだろう 運命はよほど悲劇を好むらしい ああ 時よ… なんと傲慢なのだ
Canopusさんのネット復帰は12月下旬から1月アタマになるそうです。
597 :
:02/12/17 23:20 ID:9LlJfn48
「人間失格」 ぼくは急いていた 焦っていた 今、失うのがとても怖かった ぼくは自分の不安ばかり考えていた 相手の不安のことを考えてやれていなかった ぼくは自分の信じるものばかり見ていた もっと信じるべき相手のことをちゃんと見れていなかった ごめんなさい 本当にごめんなさい ぼくは傲慢だった 横柄だった 強気だった 泣いて謝りたい 仕方ないと思っていた 精一杯だと思っていた 信じてくれていると甘えていた 自分の事情ばかりで 相手の事情を汲み取れなかった もっと何か出来たことがあったのにと 今ごろ思う 必死だった 余裕がなかった 本気だった 愛した ぼくは 醜い こんなに大事な思いだったのに 大事な大事なひとだったのに… 思いやりに欠けていた 自分勝手だった ぼくは壊れた ぼくは最低 人間失格
598 :
:02/12/17 23:21 ID:9LlJfn48
でも、、、でも、、、どうしても君がほしい 恋しい 恋しくてたまらない どうか、赦してください 愚かだった僕を どうか
599 :
:02/12/18 14:26 ID:REoloBat
あなたの声を聞いた ちゃんとこころに届いてました 駆け寄って抱きしめたかった ぼくはもどかしさに震えていた あなたの真剣な眼差しは この世のどんな美しいものにも決して劣らない 馬鹿げてなんかいない 全部正面から受け止めてる ぼくは自分に誇りを持ってる 自分を堂々と語れる 今のぼくは前向きだし 人生で勝ち取ったものをちゃんと持ってる 今の自分に全ての要素が不可欠だった 全部でぼくなんだって言える だけど、門の向こうが見えない 途中で止められればそれで終わってしまう 下男を捕まえてあなたに伝言を頼むしかなかった 「待っててください。あなたの存在はわたしの希望なんです。」 「どこまでも限りなく 降りつもる雪とあなたへの想い 少しでも伝えたくて 届けたくて そばにいてほしくて 凍える夜 待ち合わせも出来ないまま 明日を探してる いつだって思い出をつくる時にはあなたと二人がいい」 その彼が口下手だったのかも知れません ぼくはあなたを失いたくない
接続、完了! ただいまあ。
『アロマじかん』、買いました。 はらださん、羨ましいところで働いているなあ…。 記事にインスパイアされた詩を。
『Blueberry Fields, Forever』 今が 冬枯れの大地でも 嘆くことはない 今ここにある問いに 答えられなかったとしても 悲しみに惑うことはない 今まで大切に育ててきた何かを 失ってしまったことに気が付いても それを誰かのせいにして 絶望のあまり眼をふさぐことはない 太陽は また昇るだろう ガラスの器は朝陽を浴びて輝くだろう 春になって とりどりの香草が芽吹く その音までがきこえるだろう ブルーベリーの花が咲く頃 誰かが 息を弾ませて なだらかな斜面をのぼってくる エプロンを胸元で広げて 摘みたての ローズマリーやレモングラスを見せては 今年の作柄について ほがらかに話す にっこりと 君は微笑むだろう
続き。 早朝の薄暗がり 鳥の鳴き声に混ざる ジョン・レノンよりも無邪気な歓声 ジャムの甘いにおい パンが焼けたにおい ハーブティーが沸いたにおい シチューの炊けたにおい すこしづつ色づいていく人の体温のにおい 大勢で囲む食卓 笑顔のにおい 深く水をたたえた湖のような 巨大な時間軸の傍らで こうしてめぐり会った短い交差点のささやかさと 貴重さを 君は知るだろう 今が冬枯れの大地でも嘆くことはない 懐かしい草原はいつでも広がっているのだから 君は確かに見るだろう 湖の 山の向こう 灰色の現実に一瞬だけ架かった大きな虹を かつてないぬくもりに体ごと揺り動かされる衝動を 丘をのぼる風になって流れてくる たったひとつのメロディを これから君が歩いていく たったひとつの道を ブルーベリーに染まる丘を 大切な人の笑い声を しっかりと この胸に抱いて
子供のころ手荒れがひどくて 年中あかぎれみたいになってた 指先は乾燥してがさがさ いつも割れてて血が滲んでた フォークダンスをひとりで踊った 勇気のある子が言ったの 汚いから手を繋ぎたくないって チクチクして痛いって 傷ついたけど、そりゃそうだと思った 手とは柔らかくてしっとりしてるものだ ぼくもそんな手がほしい 相手の身になって考えれば気持ちはわかる 向かい合う女の子たちとは手を少しだけ離して フォークダンスをひとりで踊った 中学生になると手は潤いを取り戻した
高校生になると割りとモテた 女の子はチヤホヤしてくれる カッコイイんだって もちろん悪い気はしなかったけど浮かれはしなかった むしろ、浮いている自己の着地に懸命だった どうやれば自然と考えることが「普通」になるんだろう? 地に足をつけないと幸せにはなれないんだ 話したこともない子に愛を告白される ぼくがどういう人間か知らないでしょ?中身はどうでもいいのか…。 そんな子に軽蔑に近い感情を持ってしまう 反面、自分を好きになってくれたことへの大きな感謝 傷つけざるを得ないことへの痛切な申し訳なさ 人を蔑んでしまう自分へのどうしようもない嫌悪 グチャグチャになる 自分が嫌いだった 迷いに堕ちて頽廃的な人間だった高3 でもまだ、ぼくをカッコイイとひそめく女の子たち 頼むから近づかないで 君たちは人のどこを見てるんだ 人間が大嫌いだった 二十歳のときアトピーになった
ここでは心がきれいだと褒めてくれる 顔は悪いという それでも中身を見て好きだと言ってくれる 心の深いところが満たされた ありがとう 本当にありがとう 感謝します ここに来れてよかった
>>591-595 Anubisさん、こんぬちわ。
事情は知らないけど、大変やったみたいですね。
「あるものがある
これがぼくのモットー」
この2行が「ぼく」の全てを表現してる気がします。
「ぼく」に詩を書かせ、「ぼく」を追い込んでゆく。
ヴェルテル的ですね。
>>596 都立さん、遅れましたがありがとうです。
朗読会の成功おめでとうございますです。
何故か会ったことのない都立さんと僕が他愛のない話をしながら
酒を飲んでる夢を見ました。
>>600-603 Canopusさん、おかえりなさい。
早かったんでびっくりしました。
わおう!ありがとうございます。
『アロマじかん』買って下さったんですね。
へへ、いいところでしょ。
いつか時間が出来れば、家族揃って来て下さいよ。
期待せずに待ってるんで。
それにしても
『Blueberry Fields, Forever』こそフォーエヴァー!!
っす。素敵な詩をありがとうございます。
明日も早起きです。がんばります!!
お邪魔します。Anubisです。
>>607 はらだ将さん、かんばんは。
ふふ、何がっスか?
私の書くものはいつもナイルの流れのように静的なものばかりなので、
「嘆き」のような感情にストレートなものを書きたかっただけです。ハイ。
それにしてもヴェルテルとは…苦笑いです。(微苦笑
考えてみればそんなに大した事じゃないなぁと。。
自分が強くあればいい、あとは風任せで行こう。
>「あるものがある これがぼくのモットー」
私は非現実主義者ではなく、あくまでも現実主義者。
>Canopusさん、こんばんはー。
『Blueberry Fields, Forever』
おお!良いじゃないですか。なんか、癒しですねー。素晴らしい。
先代のキッチュスレの頃に作風が戻られたのではありませんか?
ここ最近では一番のような気がします。
Canopusさん、お帰りなさい。
遅くなったけれど、お疲れ様<`ー´ >
また時間出来たら当日の詩を専用HPのほうにUPしたいと思っているので
まぁまた時間できたら宜しくです。
>>607 デジャブってあれ、現実に起きた時にはじめて「あ、デジャブだ」って気付きますよね
という事はその瞬間まではまだ実は「過去に見た当のデジャブ」はんーと、
すみません、何が言いたいか忘れてしまいました。
第一回の朗読会前には核之進さんが「一緒にバスに乗って楽しそうに話している」と
夢の話しをしてくれました。
他人の夢に自分が出る、という事は今まで考えてもみなかったんですが、それはそれで面白いですね。
「キッチュ」について僕が何か深い確信を得たらまた詩を書き込みに来ます。でわ!<`ー´ >
こんばんは。 都立さん、朗読会の詩をメールで送りました。 長くて恐縮ですが、よろしくお願いします。 Anubisさん、完全復帰かな。これからもちょくちょくお願いします。 『Blueberry Fields, Forever』は、「アロマじかん」のブルーベリーフィー ルズの写真を見ながら、楽しく作りました。是非遊びに行きたいですね。 ブルーベリーのお勉強も、少々。スズランのような可憐なブルーベリーの花も 初めて見ましたが、びっくらこいたのがブルーベリーの紅葉。真っ赤に染まる 灌木の林というのは、私の好きな西脇順三郎の世界にも通じるところがあって 興味津々です。詩のテーマにもなりそう。
お邪魔します。Anubisです。今日は外からなのでトリップありません。 Canopusさん、こんばんは。 >完全復帰かな。これからもちょくちょくお願いします。 どうでしょうか・・・。わかりません。。 さすが師走というだけあって忙しく、パソコンの前に座ったのは24日以来です。 インターネットカフェまで30分もかかるので忙しいとなかなか行く事が出来ないんです。 今日は5時30分ぐらいにBBSに書き込む事が出来ました。 ブルーべりの効用ですか?目にいいって効きますよねー。 ツッコミが帰って来るのを待つと年が明けそうなので、、、 ブルーベリーの紅葉ですか?私も興味があります。 でも、やはり果実のほうが好きです。 影だけでもうれしい恋が まことの恋ならどれほどうれしい事だろう。。
あ、いやいや、Anubisさん、来ていただけるだけでありがたいです。 sage進行のためか、この店は閑古鳥が鳴いているんで…。 そういや、留守の間に書き込まれた詩のコメントもまだでした。 ごめんね、無視してるわけではないので、待ってて下さいね。
『光の馬〜平成6年 第45回毎日王冠〜』 「光のような馬だった」と 当時 塩村騎手は語っていた 彼は 不遇を囲っていた 塩村の希望の光であり 府中の直線を誰よりも速く 駆け抜けた一瞬の光だった ネーハイシーザー 新人時代 同期の武豊と並び称された塩村は 大怪我を負って長期離脱を余儀なくされ 復帰後には騎乗依頼もなく 調教スタンドで ひとり佇んでいた 「泣きそうな顔をしてボーッと座っていたんや」と 当時 布施調教師は語っていた 布施師が塩村の肩をポンと叩き 「乗らんか」と声をかけた それがネーハイシーザーだった 彼らの快進撃が始まった 父内国産の地味な血統であるシーザーと 挫折を経験した塩村との相性が良かったのかもしれない 黒鹿毛の快速馬は 小雨降る京都で 明け5歳の仁川で 幾度となく勝利の雄叫びをあげた そして 秋晴れの府中 第45回 毎日王冠 芝1800mの長い直線を 彼らは誰よりも速く駆け抜けていった
続き。 1分44秒6 未だ破られないレコードタイム 塩村はその後 体を壊して ひっそりとステッキを置き 調教助手に転身した ネーハイシーザーは 強豪なみいる 秋の天皇賞に勝ち それを勲章に引退 元気に種牡馬として仔を送りだしている 光のような馬だった ぼくらの胸に突き刺さる熱い矢だった ぼくらは思い出すだろう かつて塩村という男がいたことを かつてネーハイシーザーという馬がいたことを 秋晴れの競馬場で 夕暮れの帰り路で 次第にうずもれていく日常のなかで この体を駆け抜けていった 一瞬の光を
みなさん、新年明けましておめでとうございます。 今年もよろしくおながいします。 Canopusさん、 いつまで来れるか分かりませんが、今年もよろしくお願いしまーす。
「Psyche」 プシュケよ とても大事なことを どうかひとりで思い悩まないで この主知主義者の右手に分けてほしい 日を待てず 人を待てず みぎへ ひだりへする人間を ぼくは信じないよ その人間がどのくらい他人を信じていられるか それがそのまま そのひと本人の信用をあらわしている 本当には信を置けない人間を ひとは深く愛してはくれない ひとを信じることが苦手な ぼくの愛するひとよ やはりぼくは泣いてしまう
あり?Canopusさん不在ですか? 新年なのに去年と殆んど変わってないような…。 正月らしくないなぁ。。 新年用の新しい歯ブラシあるのに未だに古いの使ってたりしてます。 なんか汚したくないんですよねぇ。貧乏性かも。。 ちなみに今年はじめて飲んだ液体はクリームソーダでした。変な人間ですみません。
「失意」 あなたを嫌いだと口に許せば どれほど心休まるだろう だけど決して出来ない 出来るわけもない 好きで好きでどうしようもない 私は名乗る 自分の名を 言葉に偽りはない 他人に語らせたくもない 私は人生で言葉の重さを学んだ 聞こう 上辺がそんなに大事かな? 聞こう 言葉の意味を知ってるの? 何を学んできた? 私は まだ あなたを口説かせてさえもらっていない 紙人形のように 動くことも 体温を伝えることも 鼓動も 呼吸も 何も許されない人間の言葉は 浮いては流れ 文字に消え行く 私はいつも失意に暮れる
明けましておめでとうございます。 今年もよろしくお願いします。 1月は、上旬までは仕事が忙しくなりそう…。 でも、出来るだけここには顔を出そうと思います。
どっからいこう…。
>>571 私は漢文はあまり分らないんですが、東の湖と月、西の山と夕陽、そ
れに挟まれた2行目、という構成ですね。2行目にいるのはぼくら、という図式。
そう考えると、2行目は少し弱いかも。揺れ動きそうです。でも、浮沈の間に
時が存在するのがいいですね。
>>592-595 592と593の冒頭がいいですね。独白としていいセンいってると思
います。ただ、内容がタイトル負けしている印象です。人よりも高みを歩いて
いく自分は見えますが、それでは天の理には足りない。更に高みを目指す
Anubisさんの姿がまだ見えない。考え事の最中に感じます。
歩いていく詩は、個人的には大好きですよ。
>>597-599 うん。すごいね、これは。ことばの贅肉は多いし、終わりも尻切
れトンボ。いったん壊れたぼくが自分を誇ったり、構成にも難があるんですが、
それでも伝わってくるものがあります。心境を惜しみなく吐露した、という
ところに価値のある詩だと思います。私の失ったものを持っています。
今日はここまで。ではでは。
「Psyche」 プシュケよ とても大事なことを どうかひとりで思い悩まないで この主知主義者の右手に分けてほしい 日を待てず 人を待てず みぎへ ひだりへする人間を ぼくは信じないよ その人間がどのくらい他人を信じていられるか それがそのまま そのひと本人の信用をあらわしている プシュケよ とても大事なことを どうかひとりで思い悩まないで この主知主義者の右手に分けてほしい 信じてほしい 本当には信を置けない人間を ひとは深く愛してはくれない ひとを信じることが苦手な ぼくの愛するひとよ やはりぼくは夕日を前に泣いてしまう プシュケよ 教えてあげたい 言葉の意味を 無理なんかない 神は考えることをお与えになった 私には解ける
あら、Canopusさん、こんばんは。後で読ませていただきます。
>>622 は
>>616 のリライトです。
よろしくお願い致します。
「どう見ても不幸」 そこそこの有能さと高潔さが どう見ても不幸を招いた 能力の先には 誰にも見下されない程度の未来があったかもしれない だけど 先を想い描いてみたとき その人生を虚しいと思った 生きてる人を敬うことを知らず 謙虚をどうしても理解できなかった ひとを “あい”せなかった 得られなかった 心の奥底でずっと追い求めてる何かが ぼくを満たす日は来ない 塩気のしない薄いおかゆをいつまでも食べ続けなくてはならない そんな人生にはどうしても希望を見つけられなかった ぼくは道を選べなくなった 野心家は死んだ
626 :
:03/01/04 02:48 ID:5v44qAQQ
それで選択を間違ってなかったと思う もし、あのまま“間違わず”人生を降りずに歩いていたら たとえ一瞬だったとしても あなたに愛される喜びを知ることはなかった 今の自分にはなれるはずもない ただではないんだ
お邪魔します。今日はもう、誰かへではありません。 「生存するということ」 幼い頃 おなかを壊して用を足す間 トイレの前に母に立ってもらって ずっと手を握ってもらっていた 自分の体に得体の知れない痛みを感じると とても不安になる 怖くて助けを呼ぶと母が現れ 手を握ってくれた それだけで不思議なくらい安心して おなかの痛みも軽くなった 子供の頃 犬を飼っていた はじめは妹のように やがて娘のように可愛がった 中型犬だったけど いつしか家の中で飼うようになった 臆病で雷をとても怖がった 雷がなると 夜中 ぼくが寝ていても 必ず起こしにやって来る 仕方ないから電気をつけて ぼくも2、3時間 雷が止むまで いつも付き合って起きててあげた 猫可愛がりとは違う 犬は雷をよく知らないから 安全がわからなくて不安なんだ 赤ん坊の夜泣きのようなもの 放っておけない
628 :
:03/01/04 19:13 ID:5v44qAQQ
愛犬は13年生きた 病気になって苦しんで死んだ 最期の日 横になって小刻みに震えてた かわいそうで 顔を両手でやさしく包んであげた そしたら それまで不安と痛みでこわばっていた愛犬の表情が ほんわぁっ と安らいで 安堵に満ち 微かに微笑んだ その表情の移り変わりを目にしたとき 理解した 自分と同じだということ 幼くて腹痛の不安に怯え 母の手に安心した気持ちと何も変わらない 犬もこんなに繊細なこころを持ってた 愛犬を今まで 娘のように思ってきた それでもどこかで犬だと別扱いしていた 犬のこころの繊細さに気づき 理解して いのちの境界線が消えた 愛犬に最期にとても大事なことを教わった 愛犬は空高くを見上げながら死んだ
629 :
:03/01/04 19:14 ID:5v44qAQQ
犬も人間と同じなら 同じように不安に怯えたり安心したり 家族を愛したり喜んだり悲しんだり もっと複雑な心を持っているのなら 豚や牛はどうなんだろう? きっと同じはず さかなや鳥や虫だって きっと同じはす いのちに境界線は無い
630 :
:03/01/04 19:15 ID:5v44qAQQ
ベジタリアンになろうかと真剣に思った だけど止めた これまで肉を食べてきたし 肉をうまいと感じる 人間は肉を食べるように出来ている 人間は他の生命の犠牲の上に生きている 肉を食べなくても皮製品を使う シルクを身に纏う 染料にさえいのちは使われている 病気になって薬を飲む 愛する人に飲ませる それだって沢山の動物が犠牲になって作られた 肉を食べないことでひとり犯さぬ顔は出来ない 生きるということの罪をきちんと受けようと思う 肉を食べて 他者を犠牲にして ぼくは生きる 生きるということと正面から向き合って生きていこう だからせめて不要には 他者を傷つけないでいたい
>>627-680 「生存するということ」は実話です。まんま。諷喩も何もありません。
私は歴史が好きなのですが、大河ドラマはイマイチ好きではありません。
今日も「秀吉」をやってましたが、キレイゴト過ぎるんですよね。
本当はもっと人間らしさというか汚さのようなものが渦巻いてたはずなんです。
それを仕方なかった風な美談にしてしまうところが、人間観想するのに
薄っぺらくて嫌いなんです。
人間はそれほどキレイじゃない。
美しくないところを含んでも、それでも尚、魅力ある人間っていうのはいます。
秀吉然り、信長然り、etc 。
作られたイメージには深みが無い。美味くない。あったかくない。
視聴者はお子様じゃない。そんなの望んでない。
灯が見えるか あれ 森を歩いてる おれ 夜の 森 ああ るいてる 兎がマジ餅つく月のなか オレ超ヤバい感覚かも、これって月光のレーザーに照らされーノ でもって ああ あらら クレーターに 餅がこぼれて もったいないな。
「素直」 むかし ある哲学者は言った 「赤ん坊は最高の知恵者である」と 大人が幸せを得ることのなんと難しいことか 迷い 悩み 苦しみ どれだけ努力をすることだろう 幸福の選択を誤ると最後に何も持っていないことに気付く そんな人間もきっといることだろう だが赤子はどうだ 母の胸に抱かれる子のなんと幸福そうなことか 彼らは幸せを得るということをいとも簡単にやってのける 素直にこころの声をあげる それだけなのだ プライドも何もない 虚妄にも染まってない 雑念もない 本当の不安を知っている 愛の価値を正しく知っている だから出来る 哲学者が半生かけて見つけることを 赤子は何もしないうちから知っている 大人が人生を掛けて追い求めるつもりでいるものを 赤子は目覚めたら もうやるつもりでいるのだ おとな 素直に生きよう!
>>621 おお、ミステイクでした。書き込みのタイムラグに気付かなかった。
いや、なんか、
>>598 が、ちょうど接続詞の役目を果たしているように見えた
んですねえ。パワーもそのまんま続いているし。
>>604-606 うーん、困った。リアル感があるようで、ない。アトピー性皮膚
炎になってから、急に展開が飛んじゃうんですよね。フォークダンスは、ある
ある。小学校高学年の時って、微妙に手をつながなかったなあ。
>>618 ここでの「あなた」は、いったい誰だろう。ことばで飾られた偶像に
も感じられます。または詩神。その高みには、なかなか到達できない。最終の
1行、しっかりと締めましたね。
あ、前項は、
>>624 のミス。自分にレスしてどーする。
>>622 ああ、これは好き。そこはかとないロマンを感じます。ちょっと堅物
なエロスだけど(笑)。リライト前よりもいいですね。最終連の「神」は、
ちょっとまずいかも。プシュケも神ですからね。
>>625-626 冒頭の1連が魅力のあるセンテンスなだけに、その後の展開に不満
を覚えます。愛をとったことが不幸、なのかなあ…。最終部分を見るかぎり、
不幸そうにも感じないんだけど。
続きは、また今度。
「ほうき星」 私の星よ なぜ矢文を寄越すんです? 本当はあなたが助けてほしい思っているんでしょう? 私の手の中には本物が幾つもある 知ってるんでしょう? あげるよ 惜しみなく全部あげる
「大切なもの」 大きな決断はいらないんじゃない? それは無理です 普通はできません 無力な私にも少しはやれることがあるんです それは複雑なことを単純化すること 論理的思考じゃ人に負けない 必ず解いて上手く行く道をあなたに示してみせますから きちんとお話しましょう? それだけの小さな決断 小さな勇気 ひとが話を聞いてくれないのは慣れっこだけど今回ばかりは堪えようがありません あなたを愛さない方法を私は知らないんです はじめから分かってたのは 無理ってことじゃなくて 大変だってことじゃありませんか? 本当にかけがえのないものを どうしてもこのまま欠きたくないんです この世のどこを探しても 自分が自分しかいないように あなたはあなたしかいない 嘆願します 私とあなたとして話したい
638 :
:03/01/07 02:07 ID:vSzm/9tV
人間にとって大切なもの それはあるように思う それは何か? そんなものは無い 敢えて答えが必要なら それが何かを考える頭 それを感ずる心 それを実践する体 そして それらを繋ぎとめる精神
「常識」 真に責任を取ってほしい、取らなければならない事への責任こそ どうやっても取りようが無い 真の責任は永遠に追いつけない白い影 大切なものを無常に奪い去る それなら、取りようのある責任って何だろう・・・ それは大切なものを奪い去ろうとしていない? 泣くな 取りようがあるなら取ってしまえ 常識が何か知るひとよ それが責任を知るってことだ
緑の草原に一人たたずむ男の独り言を聞いた 俺はおんなの為に生きてる 俺が死んだら おんなが一人幸せになれん そう思ったら簡単には死ねんぞ 俺にしかそのおんなを幸せには出来ない 持てる全てをかけてその幸せを守ってやるんだ 誰に知られるわけもない空間 独り言でウソをつく人間はいない
こんばんは。
>>627-630 うん、若いね。全部書き込もうとしていますね。誰もが通る道な
のかもしれません。過剰なまでのことばを詰め込むならば、散文詩の形式がよ
かったかもしれません。ちなみに、うちの猫は、地震がくると、「揺らすな」
と私に文句を言いに来ました。
>>631 実在した人物を描こうとする時、完全にドロドロとした存在として表
現することは難しいんでしょうね。その人の子孫もいることですしね。
小説ならまだしも、全国ネットのTVでそれをやるには、相当な勇気がいりそ
うですね。私は『琉球の風』で失望して以来、大河ドラマは見ていません。
秀吉は竹中直人ですね。私はお笑い時代の竹中直人が大好きで、大好きで…。
武者小路実篤や遠藤周作の物真似、最高だったのが、『シリーズ;近所のおっ
さんの物真似』。私の笑いのツボにはまっていました。
梁山泊スレに投稿したやつ。 『 pointe (ポアント;つま先で)』 ぼくの知らない光 ぼくの知らない舞台(ステージ) ぼくの知らない地平 君は舞台の袖で出番を待つ ツンと顎をあげて横顔をみせる 新しくおろした空色のチュチュ 柔らかな菫色のトウ・シューズ 小さな希望に膨らみかけた胸 覚えたてのパ 君は舞台の袖で ライトを浴びたプリマを見つめる アダジオからアレグロへ そしてパ・ド・ドゥ 速度を増していくピルエット アラベスク・パンシェ グラン・ジュッテ 君の 外側を向いた指先とつま先が小刻みに震える 君の知らない闇 君の知らない北風 君の知らない茨の小路 いや 本当は ぼくもまだ知らない コオル・ド・バレエの間も ぼくの眼は君を見つめ続けるだろう 君の指先から つま先から こぼれ落ちる光の曲線を ぼくは 喜んで仮面の男になって すべて飲み干そうとするだろう
続き。 プリマのパ・ド・ドゥに鳴りやまぬ賞賛の拍手のなかを 君は両腕をあげ つま先をたてて 群衆の一人として旅立っていく ぼくの知らない舞台 ぼくの知らない地平へ 用語解説。 パ…バレエのステップの総称。 アダジオ…ゆっくりしたパ、動き。 アレグロ…はやいパ、動き。 パ・ド・ドゥ…二人での踊り。 ピルエット…片足を軸にして、くるくる回るパ。 アラベスク・パンシェ…片足をつま先立て、両腕ともう一方の脚を高くあげるパ。 ここでは、プリマが男性に支えられてアラベスクを行う。 グラン・ジュッテ…両足を開いて高く跳び上がるパ。片足で踏み切り、もう片方の足で着地する。 ここでは、プリマが男性に支えられて高く跳び上がる。 コオル・ド・バレエ…全体での踊り。
>>632 うひょ。ことばが千鳥足ってるるる。酔っぱらっているうちにお月さ
まに行っちゃうのは、『一千一秒物語』にありそう。軟らかい餅がクレーター
にとろおりとろけるところなんか、好きです。タプタプしてます。上手そう、
いや、美味そう。
>>633 これには異論あり。うちには今、1ヶ月の赤ん坊がいますが、そのエゴ
イストたるやすごいもんです。夜となく昼となく、お構いなしに泣きまくる。
うちのカミさん、おかげでノイローゼ気味です。私は寝不足。こないだは家の
中が寒い、といって泣いてたっけ…。「泣くなあ!」とキレて、頭突きをかま
したら、びっくりして泣き止みました。カミさんには怒られたけど。
かなりあけちゃいましたけど、 喪中なので挨拶は控えめに。 今年もよろしくお願いし。 明日から2月1日まで長期休暇で。 一人でバリに行くつもりで。 詩が描けるとと良いなぁと思いつつ。 読みたいと思って買いだめしてる本も たくさんあるし。 それではまたん。
『月百景』 1 月に狂ったピエロが ぼくにずっとささやきかけていた ぼくは我にかえった どうして こんなに遠くまで来てしまったのだろう 2 名月のした 子供のオバケがさめざめと泣いている 蒲の穂のゆれる夜 3 月の光が電気泳動され じりじりと煮つまって その中央よりたまらずにこぼれ落ちたかずかずの雫が 湖に 並木道に 人々の眠れる野獣に氾濫する 暴力的な時代のはじまり 4 南画の 一点の墨汁となったぼくを発見した 5 満天の星空から 月の雫から 発狂を止めるために 人類は古来よりたゆまぬ努力を続けてきた そして今 地表にへばりつく月光の海 星空に漂う無数のピエロたち ぼくもやがて 心を抑えきれず光になって空を漂う
>>644 レスありがとう<`ー´ >
「こんなの出来た!」という挨拶みたいなところもあるので
もしコメントが負担になるようだったらボクのは軽く流してくれてもいいですー。
>>645 バリ、羨ましい。バリのバロンダンス最高<`ー´ >
こんばんは、です。
>>636 星が飢えて空を飛んでいくのは面白いですね。星の描写が入ると魅力
を増しそう。
>>637-638 少し判じ物めいた迷路のような展開に面白みを感じます。一つ、
言いたいこと。人間の感情は数式のようにしては計れない。パロディめかすと
よくなりそう。
>>639 リライトしてみたいな。私だったら、「常」「識」「責」「任」の、
漢字の成り立ちまで思いを寄せて書いてみたい。今のままだと一般的な責任論
を脱却していないように思われます。
>>640 漫画の「釣りバカ日誌」で浜ちゃんこと浜崎伝助が言ってたんですが、
「ミチ子さんをお嫁に下さい。結婚したら、必ずボクが幸せになる自信があり
ます。」だって。Take it easy.
>>645 バリ!羨ましい。いってらっしゃい。私といえば、正月休みは1月3日
だけ、昨日から4連休のはずが、上司が倒れて休み半減。ツカンポです。
しっかし、去年の沖縄といい、テロに関係のあるところばかり行きますねえ。
偶然ですか?
ともあれ、今年もよろしくお願いし。
>>647 いやいや、負担はまったくありません。ダイジョブよ。むしろ、読ん
だ詩に感想をつけるのは楽しいです。まあ、でも、他で遊びたい時は、少し
サボるかも。気楽にやってます。
>>608 「ふふ、何がっスか?」ですか、しょぼん。
そんな言い方しなくてもいいじゃんか!ぷすん。
なにはともあれ、Anubisさんが強くしなやかに
優しく輝き生きることを誰もが望むでしょう。
>>609 >>647 ぼくも誰かの夢に出てみたいな。と思いました。
でも変な感じですよね。きっと。
バロンダンス踊ってみたい!!都立さんは
バリにいったことあるんですか?僕ははじめてす。
うきき!
>>649 『ベストフレンドベストカップル』
ジョン・グレイ(大島 渚訳)っていう
恋愛マニュアル本(みたいなの)を最近読ん
でるんですけど、これが今の僕には意外と
面白いんです。恋人との関係をベースに
あらゆる人間関係に応用出来そうな本です。
Canopusさんに薦めるという訳じゃなくて、
なんてゆうかたくさんの人に読んでみて欲しい
本なんでここに書いときました。
だから興味なかったら読まなくてもいいんで、
まぁ、僕の独り言だと思って読み流して下さいね。
ああ、バリで愛について考えてきます。
テロに関係のある場所は偶然ですけど、必然でも
あるような気がします。あんまり深くは考えない
ようにしてます。
気をつけて行ってきます。
>>632 それにしてもクレーターにこぼれたもちが
すげえ美味そうっす。よだれがでるよ。
お邪魔します。Anubisです。 Canopusさん批評ありがとうございます。一杯書き込んでご迷惑お掛けしてます。 はらださん、どうもです。ありがとう。 質問ですが。。Canopusさん、はらださん、お二方に限ったことではないのですが みなさん名無しで書き込みされること多いのでしょうか?あまり他所でお見かけしませんが。 私は最近殆んど名乗っています。なんとなく名乗らないとすっきりしないので。 某スレにも昨日一回書いただけです。なんか釈然としないことが多すぎます。どうして?
おう!? 下げたのに。。「s」が大文字だったか。 すみません。。。
>>651 はらださんと旅をしたなって思った。
ほとんど話したこともないんだけれど。
安い宿に泊まったり広場で楽器演奏して小銭集めたり
時には村の娘と恋に落ちたり、俺とはらださんが喧嘩したり
ナップサック盗まれたり、地元の酒飲んでゲーゲー吐いたり
夕陽見て二人で泣いたり、いんきんになったり、楽しそ。
バリには行ったことありませんよ。
図書館でバリの民俗音楽のCD借りて毎日のように聴いていた時期があるのです。
楽しい旅になるといいですね、
「決意」 もう何も悩まなくていいよ ごめん ぼくも悪かった 非はぼくにこそある だからもうひとりで苦しまなくていいんだよ 本当に本当に愛してる 絶対幸せにするから おいで あなたの幸せはこの腕の中にある そう簡単に消えやしない あなたを受け入れ守るよ それがぼくの決意 大丈夫だから 今までの人生でどうにかならなかったことはない みんな今に繋がって 後悔はなくなっている それは今が幸せだからだ 幸せは 受け入れることを教えてくれる
また上げちゃった。クッキー恐るべし。すみませーん。 しかも草書だし。。ま、いいか。は〜。
「勝利の女神」 気付いてないかもしれないが 君の手にすでに勝利のカードがある それを使えばいい あとはどんな勝ち方にするか それを考えればいい 上がり方は幾つもある それを見出す目を得ればいい 今なら時はまだ味方だ 勝ちゲームを上がらない?
「考える」 考えたんでしょ? だから其処にいる 考えたんでしょ? だから此処へきた 考えたはずなのに すれ違ったくらいで何も得ず帰ろうとする 考えすぎるのはよくない 一度考えたら取り敢えず即行動 決めるのはそれからでも遅いことではない 罪にはならない
「罪」 それが罪だ
こんばんはです。明日も早いのでもう寝ますね。 というわけで、メンゴ。
「歩こう」 ねえ 歩こうよ 思っているより簡単だからさ 曲がり角の向こうの世界なんて 見えなくて当然だけど 道はつながってる 世界は広がってるよ 人間にとって一番大事なものは 尊厳なんだ それは誰かに守ってもらうものじゃない 自分で守り通すもの ちゃんと戦いなさい 尊厳と引き換えに出来るものなんて無いよ だから 歩こうよ 行く先に夜の海のような不安を感じても そこに座ったままよりずっといい 夜は必ず明けるから 信じて歩いてこう
「犬」 犬は座る 忠実に 目に 愛をこめて
「道標」 幻じゃなく私はここにいる あなたが幼き日からずっと求めてるものを 私は持っている きちんと人生を満たしてあげられる あなたを知るずっと以前から それを自分の人生の命題としてきたんだ 私に惹かれる本当の理由はあなたがよく知ってるはず 幻想じゃないよ説明できる ちゃんと存在する それでも 自分の勝手で泥舟に乗せる気はないし あなたを救える方法を私はもう知っている 酷くもならない 聞きに来て 教えるから 諦める必要なんて本当にどこにもないんだよ 大丈夫だから 私に任せて 信じて 幻じゃなく私はここにいる 苦しむ必要なんてない 本当に苦しいのは救えるものを救えないこと 愛する者が手を伸ばしてくれないことなんだ
メールちょうだい もうずっと待ってるんだ 空のメール箱あけては 心が壊れそうなほど落ち込んで
666 :
山崎渉 :03/01/19 13:35 ID:0KpP5AQU
(^^)
これはリライト中ですが、行き詰まっています。 『ユグラドシル(世界樹)』 宇宙のどこにでも存在する黄昏の時。神々はとうに此処を去り、彼らの親星さ えも輝きを、フレアを失い、赤色巨星と化しつつある。かつては生命に満ちあ ふれたこの惑星に、今はただひとり、巨大な世界樹だけが立つ。 ひとつ、またひとつ、生命の火が消える度に、それを抱きかかえるようにして 世界樹は、その枝を伸ばしていった。荒廃しゆく世界に対抗するかのように、 あおあおとした葉と、頑丈でまっすぐな幹をたくわえて。メタンの霧につつま れ、硫酸の雨を浴び、二酸化炭素の雲を貫いて、世界樹は立つ。 たった今、この惑星最後の、小さな生命が誕生した。かすかにふるえる、出来 そこないの有機物。それは細胞の形態を保つことすら出来ずに、生れて数秒後、 砕け散るようにして死んでしまった。生きる歓びと、生きる哀しみを全身に享 受して。世界樹は小さな屍体をしっかりと抱きとめる。 そしてその瞬間だった。あおあおとした世界樹の葉の一枚一枚が、燃え上がる かのように、いっせいに紅く染まったのは。それらはゆっくりと枝をはなれ、 真紅の帯となって、明滅する蝶の群れとなって、空の深淵へと落ちていった。 横なぐりの風にも、硫酸の雨にも、揺らぐことなく。 世界樹は立つ。音もなく崩れ落ちるバベルの塔。真紅の帯は、明滅する蝶の群 れは、成層圏を超え、星系を超え、彼方へと落ちていく。その光かがやく二重 螺旋の軌跡は、かつて生命に満ちあふれた惑星への鎮魂曲(レクイエム)であ り、哀しくも生き続けた思い出のすべてだった。
『水仙』 あまりにささやかな事件だったので ぼくはそれを忘れようとした しんしんと降りゆく神話の雪のなか ひっそりと川辺に咲いた一輪の水仙の 永遠に失われた視力を 愛するこだまを探し求める姿を それは 春の訪れというには あまりに哀しく ささやかな事件だったので ぼくはそれを忘れようとした
こんばんは。
>>650 大島渚って、映画監督のあの人ですか?私はマニュアル本は、ファス
トフードのような気がして、ほとんど読んだことがないんですが、かの人の
訳書つーのは、興味があります。
>>652 私は、まず名無しで書き込みすることはありません。はらださんも、
そうだと思います。いや、ここに来る時間が、あまりとれないんですよ…。
ごめんね。ごめんなさい。 ありがとう。でも、うれしいけど無理なんです。 すみません。
他の人じゃ、うまく行かない。 私まで間違えるわけにはいきません。
「音楽」 音楽を分解 幾つもの楽器の音 楽器の音階 音をデジタル化 極小単位 空気を振動 波ひとつ 鼓膜少し動かす ぼくらは歌う ぼくらは踊る その“音楽”に乗って 鼓膜を少し動かせるだけの無機質な信号に 無機質な人間 無機質な世界 感動のない世界
673 :
:03/01/21 22:24 ID:7wMzrOq9
旋律という何か一本の流れの存在 それがあるから音楽は成立する 人間はそれを心地よいと感じ 時に感動するものまで発見し 音楽をうつくしいとさえ思う 何か一本の流れの存在
674 :
:03/01/21 22:31 ID:7wMzrOq9
絶望より人を救う
「風」 もう何も言わなくていいよ 春に出逢った風がそうであったように 風は優しくあなたを包むけど どこへも連れ去りはしない 背をお向けなさい 風はあなたを抱けるけど あなたは風を抱けはしないのだから
「憧れ」 お金なんてそんなに沢山なくていい 暮らしに困らなければそれでいい 世間に偉いと思われる人間になりたいなんて思わない そんなことより妻と子に密かに尊敬される人間を目指したい モテたいなんて思わない 一人のひとに深く長く愛されたい そういう魅力がほしい 憧れる 愛する人と一緒に仲良く生きて行けること 互いに理解し理解されること 信じあい許しあえること
「人・世・夢」 ひとなんてあっという間に離れてく 輝きを失った者 俯いた者 利用価値を無くした者 古い物より新しい物 と 向上心の尾びれを見せつけ去っていく 「上」に本当の幸せが在るというわけでもないのに 魚のように泳いでく 去られたひとは 夕暮れ 独りボウズの釣り人 人生 釣果のないことに悔やみながら俯き歩く そして「信じること」と直面する 自分が何を信じてきたか知るだろう 金も無いよりは有ったがいい 地位も低いより高いがいい しかし、どうせ鉄道王には勝てっこない その王にしても幸せであったかどうか 不信と孤独の人生だったろう そのなかで喜びや楽しみをさぞ多く味わったろうが 喜びや楽しみの多いことを幸せと云うのではない 幸せとは不安や孤独 心の痛みから解放されること 喜びや楽しさはその内包でしかない その幸福感で全てを埋めることはできないだろう 儚く 残るのは香り
『白い自転車(オラシオ・フェレール「白い自転車」より)』 みんな まだ覚えているかい? あの白い自転車に乗った少年の神様を くすんだベレー帽を耳までかぶって よくとおる口笛でポルカを吹いていた あの痩せっぽちだよ 少年の時代がかった白い自転車は 大通りを 商店街を 路地の津々浦々を 車輪を軋(きし)ませて走っていった この町の誰もが少年を見かけた 少年の自転車が通ったあとには 彗星のしっぽのような白い光がベール状に広がり 懐かしいポルカの旋律がいつまでも残った そしてこの町の誰もが その光を浴びたんだ その瞬間から 町の小さな揉め事は解決し 車の中で悪態をつく人はいなくなった いじめられっ子は友達と楽しく遊び 寝たきりの老人にお見舞いカードが届き 親に虐待される子供は姿を消し それどころか全ての子供たちが デザートとプレゼントをもらって 仲良くそれらを分け合った 政治家たちは心の底から人々の事を考えて 涙を流して政敵どおし抱擁した そんな突然で闇雲な 優しさと幸せに包まれて ぼくたちは 正直どうしたらいいのか分らなくなり しまいには激怒して 寄ってたかって少年の白い自転車を叩きこわしてしまった 少年の神様はしばらく自転車の残骸を見つめていたが やがて無言のままどこかへ行ってしまった
続き。 みんな もう再会したかい? あの懐かしいポルカに 彗星の自転車に 町のみんなに笑顔を分けようと必死に頑張ってる ちっぽけな少年の神様に この町にはまだ 深い痛みや憎しみや 暴力や嫉妬や悪意があふれていて 道ですれ違っても挨拶ひとつ交わせないけど どれだけ心が豊かになっても 生きるかなしみは消えはしないけど 夕暮れのひとり 帰り道 花屋の前に 電柱の上に みんなの心のなかに 曲乗りをしてくるりと回る 白い彗星の自転車に乗った少年を探しているんだ みんな 覚えているかい? 人間が好きで好きでたまらない あんなにも健気な少年の神様を 今度会った時には もう間違えない もう間違えたくない ようこそぼくらの町へ ぼくらの心へ 白い自転車の神様
『もろともに…』 桜 桜 山ざくら 息もつまりそうな深いみどりに 一本だけひそかに咲いた 桜 桜 遠い昔を懐かしむ ぼくはお前を思いつづける ぼくをお前は見つめつづける 花よりほかに 知る人もなし 花よりほかに 知る人もなし
>>680 作者がCanopusさんなだけに「作品を信頼」したいところですが
言葉少なの情緒へと至らずの感は否めないですね。
>白い自転車
映画にしたいです。
>>681 ありがとうございます。実は680は、小倉百人一首の、「もろともに
あはれと思へ 山桜 花よりほかに しる人もなし」という和歌の口語訳を
しようとしたんです。うまくいけば、シリーズ化してみようかなあ、という
野望もありました。…うーむ、やっぱり自分なりの解釈を入れないと、それ
に、定型にこだわっちゃいけないようだな…。いや、参考になりました。
もうちょっと考えてみます。ありがとうございました。
…最近、自分のことばというものを見失いつつあることに、気付く。 自己模倣の悪循環に陥っているのではないだろうか。 過去の文学、音楽作品に捕われすぎてはいないだろうか。 もっと、自分の魂の底からことばをすくいあげないといけないかもしれない。 あるいは、神様が降りてくるのを、じっと待つべきなのかもしれない。 というわけで、今、考え中。
>>684 何でしょうねえ…。それも、考え中かもしれません。
目を閉じる。
娘の笑い声や、妻のたしなめる声が聞こえてくるが、それもやがて意識の外となる。
ああ眠い。
私が今まで出会った人、物、ことば、ふわふわした何だか分らないものを通り過ぎていく。
冷たい黒い水に手を入れて、透明な垢がついた球状の物体を取る。
垢を丁寧に取り除く。キュッキュッキュッ。
残ったのは、鈍い色の、米粒大のカタマリ。
と思ったら、それがみるみるほどけて、糸状の紐となり、
水の中に落ちて、消えてしまった。
これが私の魂、かなあ。
686 :
685 :03/02/11 00:13 ID:RdW/7sIj
>>685 なるほど。お答えありがとうございました。
ひとによって違うのかもしれないですよね、魂の形って。
ちなみに私のは駅のコインロッカーの中に預けたまんまです。
私の魂って、自分の外にいつもあるものなので。
なくなるといけないから、預けてあるんです。
でも客観的な定義みたいなのもあるんですよね?
それがよくわからないんですけど、私には。
営業マン魂とか、ヤマト魂、あるいは霊魂とか、燃える闘魂とか。
あれの魂って、どんなものなのか、よくわからないんです。
魂、掴んだまま消えなくなったらいいですね。
それじゃ、失礼します。
M
>>685 良い詩ですね。なんとなくエヴァを思い出しました。
>>686 借り物のたましい、ってのも、ありそうですね。
私は、「大和魂」自体が、明治時代以降のプロパガンダが植え付けた借り物だ
と思っているクチです。
駅のコインロッカー、分ります。
街でもっとも詩的な場所ですね。
>>687 いつの日か、つぶやきそのものが詩になれば…。
ちょっとした、しかし大それた夢。
「哲学」 哲学書なんか ろくすっぽ読んだことない 哲学は人生の謎解き 書物から学ぶということは 神様がくれた折角の上等なパズルを 他人にやってもらうようなもの 勿体無い それを壁に掛ける趣味はない 既存哲学を言語として使う 思考の整理・保蔵、他者との意思伝達に 先人の言葉を使わせてもらってる 思想は殆んどオリジナル 部屋を誇らしく飾る 完成したパズル
>>689 『未投函の絵葉書より;断章』
「ぼくだけのことばを探すんだ」
と言って 消えていった旅人さん
お元気ですか?
ぼくもまた ことばを探しています
道ばたのサンザシや 頬を打つ冷気や 子供たちの寝顔に
人物の顔が影で隠れた絵本や 白黒の写真に
小さなジグゾーパズルの欠片を丹念に磨いて
ひとり 悦に入っています
むろんのこと
他人には小さな欠片以外の何物でもありません
ふとテレビを見ると
ぼくよりも もっと若い女の子が
完成度の高い歌をうたっていて
パズルを磨く手を止めて聴いていました
>>689 いいなりになる必要ないじゃん。
誰かが「哲学書は闘うために読むもの」って、どっかで書いてた。
>>691 えっ?(笑) いいなり?(笑)
いや、最もも大事なものを人質に取られてて。
男が恋する女にひざまずくのは当たり前的な考えなので…。
え〜、洗脳?? んー。(腕組み あり得ないんじゃないですかねー。自我意識かなり自信ありますから。 戦うために…そうでしょうねぇ。 でも正直にありたいんですよね。駆け引き無しの地金勝負みたいな。 それが長い信用に繋がると思いますし。 不信は恋を煽るが、信なくば愛はない。
>>694 んー。
>信なくば愛はない
だからって愛=盲信ではないと思うんだけどなー。
ヘッセだっけトルストイだっけ誰だったっけ・・・
「偉人とはただの人間のことである」みたいなこといったのは。
まぁ、でも「人質にとられて」るものは、なんとなくわかりますよ。 それについて他の『ただの人間』が、どうしたらよいか考えてたのか、 それを知ることは、少なくとも私にとっては考えるネタにはなりました。 なんかスレ汚しごめんなさい。失礼しました。
お言葉ですが、妄信はしてませんよ。 妄信=弱さ だと思ってますし。 ひとのどこを見るか、単純に中身ということでもなく、 勿論、外的なものではなく、上手く言えませんが ひとの中身が幾重にもなる層の多次元なものということ。 性格はフィルムが何枚も合わさり、 そこを透過してきた光の反映というイメージでしょうか。 それをどう捉えるかの問題だと思ってます。 人質に取られてるのは掛替えのないものです。 惚れたら負け。さっぱりと単純にそれだけ。
と言うか 信用を勝ち取れないなら 人生に、存在に意味がもてないんですよね。 それなくば、たとえ愛を勝ち取れたとしても私は無価値に近い。 それこそ申し訳ない。
>>697 んー。なんかよくわかんない。
>妄信=弱さ だと思ってます
>惚れたら負け。
妄信したくないから、妄信しがちな自分だから、
だから哲学書は読まない(暗喩?)ってことなんじゃないのかなぁ。
よくわかんないや。ごめんなさい。おわり。
>>698 うん。そういうことだろうとは思ってたけど、
やっぱり
>>697 みたいな風にしか私にはとれなくて、
理解能力不足です。ごめんなさい。
おやすみなさい☆
>>699 私は基本的に冷静な人間です。
客観視し過ぎなくらいだから妄信なんかしません。
惚れることと妄信することとは違いますよ。
698は694に掛けました。
分かりにくくてごめんなさい。
おやすみなさい。
まだ説明が足りない気がする。 信じられるとか信じられないとか 単純にそこに焦点をあわせてるわけじゃない なぜ、噛み付くのか? なぜ 信用してくれないのか? そこを汲み取ることのほうが大事だと思う 噛み付けばいい 傷つければいい(キツイけど 私は本当に信用を持ちうる素材だと自認している いつか通じる 分かって貰える きっとね そしたら人間として真っ直ぐ見つめ合える
『あらぬ方角を見つめながら、小声で』 いや あのね うすうすと 思ってたんだけど ゴッホって なんであんなに へたっぴなんだ?
夕べは活発な意見交換がありましたね。論点を変えますが…
私が
>>689 に少々カチンときてるのは、「完成されたパズル」の部分なんです。
完成を目指す、というなら分るんですけど…。
>>690 にも書いたとおりですが、10〜20ピース程度では完成のレベルまではい
かないし、何よりもそのパズルは(私もそのパズルの解答中で実感するんです
が)、ひとつ間違うと、ただのゴミ、ナルシシズム、独善に失墜してしまう危
うさを持っていると思うんです。
自分を客観視することを目標とするならば、ちょっとこれはまずいと思うよ。
うーん、
>>704 の補足だな。はっきり言っちゃおう。
つまりね、人生のパズルを「完成した」と言っちゃうのは不遜だ、と思います。
しかも、それを誇らしげに部屋に飾っちゃうのか…。
文の流れからは、それを目指す、とも取れなくはないんだけど。
言葉尻を捕らえたみたいで、何だか鬱になってきた…。
あ、おはようございます。Canopusさん。Anubisです。 「完成されたパズル」ですか? パズルとはそのまんま人生哲学です。「主義」と言うべきか。 私という人間は部屋”です。 「完成した」というのは「主義」であって、私という人格じゃありません。 自分とは何か、世界とは何か、人間とは何か知っているか。 答えはあります。人の言葉ではなく語れるのかということでしょうか。 ともすれば頑固爺と同じになってしまう危うさはありますが。。
人格的にはまだまだです。たとえ人格が完成に近づけたとしても 人間というものがちっぽけな存在であることには違いはありません。 不遜ということはないですよ。
まあ、私の人生哲学といえば、「背筋を伸ばす」とか「嘘をつかない」とか、 そのくらいですからね、話が噛み合わなさそうですね(苦笑)。 でも、古今東西の人が、「なぜ、どう生きるのか」と悩み続けているんだから 簡単に「完成」することはない、と思いますけどね。私が敏感に反応したのは 「完成」ということばだったんです。私なら「小さな旗をかかげて」くらいに しそう。 まあ、人それぞれ、ということで。
哲学は「なぜ背筋を伸ばすのか?」「なぜ嘘をつかないのか?」 それらに回答して「なぜそうなのか?」「それならそれは何故なのか?」 「それは本当に正しいのか?」と延々考え詰めていくもの。 概念ひとつ疑ってかからなければなりません。 Canopusさんの仰るように簡単には完成しないですね。
また「ね。」でしめてしまいました。言葉は難しい。感じ悪くてすみません。
昔、名無しで投稿したヤツですがここに置かせてください。 「たんぽぽの存在感」 たんぽぽが咲いている 黄色い花 たんぽぽが咲いている 白い綿毛 風が吹く 風が吹く 綿毛 飛んだ 飛んだ そしてはげた まるでおじいさんみたい 黄色い花はまるで小さな太陽みたい 茎は何もまとわずまっすぐ空を仰いでる 葉っぱは小虫をきりころす刃のように尖ってる、だけど 誰も傷つけたくないかのように伏せっている 根はますっぐ地面を深くほる 心ぼそい茎とやさしい葉っぱをささえるために 根だけは地面をしっかりつかんでる 綿毛は軽くって風に乗る 綿毛は風に運ばれる 風まかせのたんぽぽ されどその存在感
Canopusさん 帰省中だそうで。駆使さしたら…?
書き込みテスト。
わーいわーい、書けたぞう。 んじゃ、風呂はいって、残った仕事片付けてから、来ます。 ええ、詩を書かずに、懲りもせず小説(?)書いてました。
こむばむわん。 お久しぶりです。バリ以前以来の初カキコ。 2月はまともに休めたのがタツタ1日だけで気が狂いそうでした。 そんな折、彼女は過労がたたって入院したりして もう僕のカラータイマーは点滅しっぱなしではふぅー。 ようやくちゃんとした休みがとれました。 それにしても去年も然ることながら今年は更に 詩に対して怠惰になりそうな予感です。 まさに『怠惰ノススメ』を有言実行してるようです。 もう少しがむばらねば、バランスが上手く取れないみたい。 そうそう、 バリのダンス最高でした。
>>669 そうです。あの大島渚さんです。
僕もマニュアルぼんは嫌いなんだけど、その本は
僕の中では別格です。色々と人生に役立ちそうな
たくさんのヒントが鏤められています。
愛したい全ての人達に読んでもらいたい一冊です。
>>711 これ、懐かしいなあ。昔、批評スレに出したやつでしょ?どんな批評
をしたのかは、忘れちゃいましたが。単純な構図ではありますが、純粋な思索
よりも、こっちの方がとっつきやすさを感じます。最後の1行がAnubis
さんらしいですねえ。
>>717 ああ、深いところに魂が行きましたねえ。時間が止まったんだね。
しっとりとした落ち着きを感じます。ただですね、いつものような、ポリフォ
ニックな味わいは少ない。こんなに書き込んでいるのにね。
雲や雨やガムランの描写が平凡なのかも。背景以上のものを、あまり感じない
んです。
私も最近忙しくて、気が狂いそう…。
>>716 うーむ、大島渚。いいかも。
『はじまりの前に、靴をはいて』 ぼくは蒲公英の綿毛の中の、風に揺れる意識の総体だった。 太陽の東から、月の西へと、軽々と旅をできるかと思われた。 ぼくは休火山の火口にひそむ、一粒の赤い桑の実だった。 伝説の鳥が、ぼくだけを啄みに来ると信じていた。 ぼくの目は、ぶつかり磨耗する名もない小惑星だった。 ぼくの耳は、灯台のある岬に蕭然と雨をうけて佇む、一頭の野生馬だった。 ぼくの口は、時間の座標軸を逆行して進む波頭だった。 ぼくの肺は、球を描いて幾重にも閉じられたガラス玉だった。 ぼくの手足は、憂鬱と神秘の通りを、少女に曵かれて転がる車輪だった。 そしてぼくは、どこにもいないあなたを探していた。 人通りの絶えた暗いアーケードに、鶉が鳴きサンザシの実る原風景に、 ヘチマの花が咲いているのを見たり、道ばたで碁を打っている子供に道を訊ねたり、 月に感化されたお化けがさめざめと泣いたり、すれ違う人と目をそらせたり、 そんなことばを、そんな旅をして、 風に迷い、道なき道を歩き、小さな箱に身をゆだねて、 食べるたびに口の中を切り、雲雀の声だけを聴き、 叫ぼうとして果たせず、両手をあらん限りに伸ばして、 ぼくはあなたを探していた。 欠落と空白、永遠の十一月の、そして、 4分33秒の。
>>718 Canopusさん、毎度ながらありがとうございます。
うーん、流石に鋭いですね。
僕の中で随分と長い間まとまらなかった疑問を解くヒントを戴きました。
そうです、ポリフォニーのない言葉ですよね。
僕が最近、ずっとイメージしてたのは『水平』さです。
言葉通り、水の上の平等みたいなものです。
バリで詩を描いてる時には全然遠近感が出ないので
うまく描けない!!、と匙を投げそうだったのですが、
それも今なら肯けます。僕が望んでいなかったんですもんね。
イメージはより平面に近付けたいのに、
今までのやり方で詩に深みをだそうとしてるんだから
描ける訳がない(笑)。
薄っぺらであまり立体感のない風景画を描きたかったのかも。
平面的世界への憧れが今は強い、そんな気がします。
ああ、こんな三月の戯言。
>>720 Canopusさんも最近、何かに行き詰っているみたいですね。
言葉の色むらをなくそうとして、平均的に言葉を並べ過ぎて
可もなく不可もないといった印象を受けます。
Canopusさんの今までの方法論を一度ぶっ壊してみて欲しいと
思う、いちCanopusファンの戯言に耳を傾けて下さいませんか?
「僕の手足」を「僕のペニス」に変えるくらいの
どぶねずみの美しさは嫌いですか?
平面図ですか、そう言えば、はらださんは絵も描くんですよね。 新たな水平線が描かれんことを期待しています。つーっと鉛筆で下書きをする、、 その第一歩の難しさは、痛感していますけど。 私は今、ガリンペイロ(鉱脈掘り)。自己模倣を脱出すべく、せっせとことば の鉱脈を掘っては吐き出す作業を繰り返しています。出来るだけ作為は排除し て。突き詰めると詩を書く必要がなくなるんですが、その罠には一度陥ってい るので、もう大丈夫。 私の最大の敵は、私の中の「常識」でしょう。全てを受け入れる用意をしてい る筈なのに、無意識のうちに捨ててしまうものがあるんでしょうね。 どぶねずみは、よく煮込んでから食べる、ってのも「常識」の範囲内なのかも しれません。ああ、登りゆく大腸。 キリで穴を開けるように、ショベルカー一杯の土を飲み込むように。
725 :
都立 :03/03/13 00:55 ID:z6CdeQuQ
例えば常に書き込んだあとにageるのは 常識外ですかね? 自分にもいっていますが
ハモニカ、買ってきました。 ブルースハープじゃなくて、親父が持っていたような、複音式のやつ。 意外と難しいんだ、これが。 息つぎの時、つい吸い込んじゃうんだよね。 吸い込む音を出す時、アップアップになっちゃう。
>>725 いえいえ、ご随意のままに。
ま、個人スレみたいになってるから、ちったあ遠慮していますよう、というこ
とを見せるために、sage進行しているようなものですからねえ。
明日も仕事。寝ますっす。おやすみなさい。
あのCanopusさんのリーディングにどうハモニカが混ざるのか楽しみです。 age・sage論について「狂人日記」に書いていますのでタイミングがあったら どうぞです。 317氏のサイトでの評論厳しいですねw まぁ僕は厳しくされると燃えるので嬉しいです。
きっと 愛がないのなら 世界には何もないだろう 恋することと、愛することは 何が違うだろうか、 友達よ 人々は愛されないことによって 苦しむのではなく 愛することが出来ないことによって 苦しむのだろう 愛することが出来ないのなら 愛することが出来ない 自分を愛せ。
『戦争がはじまってしまって』 さっちゃんは ね バナナが大好き ほんとだよ だけど ちっちゃいから バナナを半分しか たべられないの かわいそうね さっちゃん 「この さっちゃんは ぼくなんですよ お腹をこわすといわれて バナナを半分しか 食べさせてもらえなかったんです」 雑誌の対談で 阪田寛夫さんが語っていた。 ぼくは「ああ、ああ、阪田さん」と 空気のぬけたような笑顔をうかべて呟いた。 こんな些細なことに いつまでも笑っていた。 休日の仕事が長引いてしまって 無人の会議室のソファに疲れて腰かけて。 海のむこうでは戦争がはじまってしまって 世界の誰もが拳をふりあげて 何やら叫んでいて 誰もがその落としどころを探しているというのに。
<道化の夢> 夜の帳が下りたなら 浮かび上がるサーカス小屋 入場券は黒雲母 もぎりの仕事もこなします 貧しい一座でありまする 進軍ラッパをお吹きになって さすればわたくし現れます いけなひいけなひ 革靴が 大きすぎて転んでしまふ わたくし愚かな道化にあります 微笑の化粧に涙を隠し 華幻の中の小宇宙 ご覧遊ばせ天空に おわしまするはブランコ乗り 琥珀の飴のブランコで 自在に虚空を舞いまする
ゆやんゆよんゆやゆよん 誰が言ったかゆやゆよん 白昼の夢を見るやふな 虚ろの眼でゆやゆよん 衣装のきらきら星のやふ 進軍ラッパをお吹きになって さすればわたくし去りまする いけなひいけなひ 革靴が 脱げたまんまの置き去りに わたくし愚かな道化にあります 微笑の化粧に涙を隠し もぎりの仕事もこなします もぎりの仕事もこなします ゆやんゆよんゆやゆよん もぎりの仕事もゆやゆよん
『ベリルの心臓』 臓腑市を巡るわたしの靴は うち棄てられた腸詰め用の養豚の肉片を踏みつつ進む チューイングガムの味はミント ここではそういう臭いが正常を守る 陳列された商品を吟味 「これの綺麗なものは?痛んでいては駄目なんです。」 丸眼鏡の奥、小さな目を瞬かせて 指差すガラス瓶を覗き込む臓器店の主人 「ああ、これは出ているだけになるんです」 最後の品は妥協するしかない様子 「ではこれで。」 わたしは静かな砂浜で儀式を始める 全ての臓器を揃えた これら全てをゲノムとともに 月光の溶けた海水でクツリクツリ 煮込む 一昼夜。
出来上がったものの胸にそのものに纏わる石を捻じ込める 花崗岩じゃなくペグマタイとから採った藍青色のベリル これが心の臓になる 嗚呼 はやく息をしてみて下さい 嗚呼 はやく目蓋をひらいて下さい 嗚呼 そしてわたしを見て下さい それは口内からミドリ色の液体を噴出し咳き込んで 静かに重い目蓋を開く わたしをみるとそれは言う 濡れた右腕をゆっくりと上げ ヒトコト 「死は嫌だ」 その 冷たい指先がこの頬に触れた瞬間 嗚咽を漏らしてから 崩れ落ちる 波の音に飲まれる希望というモノ
どろりとした肉片や臓器の塊の中 月光を浴び光る緑柱石を拾うわたしは思う 最後のあの店で買ったあれが やはり駄目だったに違いない すこし泣いてから砂浜をあとにした また一から また一からやり直そう
おはようございます、カノープスさん。 残像パレードも荒れ放題のまま終了してしまいましたので ひっそりと書き込ませていただきました。。。 これからはスレ立てずに静かにのびのびとやってゆくつもりです^^ ふらふら放浪しますが、今後ともよろしくお願いします^^
みきさん、neriさん、どもどもです。 4月から職場がかわるんで、3月は目の回るような忙しさでした。 もう少し落ち着いたら、本格的に始動したいと思います。
『蝶』 山脈を 海をこえて 月の西に ティール・ナ・ノーグに向かう ことばの鱗粉をかなしくもたたえた あまたのたましいたちよ ぼくの腹のうえでその羽を休めるがいい ぼくの水死体は波に洗われるがままに ぼくという骨は潮に流されるがままに
『若いすべての兄妹に』 「海のトリトン」の最終ページは 巨大な島のような 亀の背中に乗った トリトンの息子たちと イルカたちが 伝説の海原へと旅立つ場面だった 人間の仲間に別れを告げて 望郷の南風に 見渡すかぎりの撫子が揺れた それは夏の終わりだったのかもしれない 軽くふれた 二人の手 歌はまだ終わらない
『砂嵐にけむる町』 かつて 人間と遊んだ小さな神々の支配した ティグリスとユーフラテスに抱かれ 眠る 眠る 砂に煙る平原にひっそりと 一輪のライラックが時空の旅人を出迎える 町の 顔 いったいどれだけの血が流れたというのだろう、いったいどれだけの涙が町を覆ったというのだろう、 いったいどれだけの純潔が穢されたというのだろう、いったいどれだけの尊厳が踏みにじられたというのだろう、 いったいどれだけの花が手折られたというのだろう、いったいどれだけの麦が立ち枯れたというのだろう、 いったいどれだけの憎しみが渦を巻いたというのだろう、いったいどれだけの恐怖が夜も昼も続いたというのだろう、 いったいどれだけのバベルの塔が崩れ落ちたというのだろう、いったいどれだけの神々が駆逐されたというのだろう、 いったいどれだけの奴隷が怨嗟の声を挙げたというのだろう、いったいどれだけの独裁者がコメカミを打ちぬいたというのだろう、 いったいどれだけの悲しみが、いつまでもとどまることなく、喉は枯れはてて、 血が、涙が、血が、涙が、血が、涙が、双子の河となって歴史の輪郭を悠々となぞり、 今も昔もここは戦場で、いつも人は争って疲れ果てて、神々は自分を讃える声に酔っぱらって野次を飛ばして、 バグダッドはどこにでもあって、人の何たるかを考える暇も与えられず、武器を片手に、血の滴る生首を腰に下げて、 狂ったようにゲートを飛び出していく河は流れる 砂嵐にけむる町は霞んで やがて 黙り ひとつ またひとつと 墓標のライラックが咲き乱れる季節へと
>>729 冒頭の1連めがすべて。あとは、発展つーか、考察だよね。
世界<(愛=)人間、という図式を作らないと、詩は広がらないと思う。
でも、リーディングで聴くと、結構よかった。字面だけだと、そうでもなかっ
たんだけど。「愛」「愛」「愛」でまとめたのが、効果的だったんだろう、と
思いました。
>>731-732 いい絵だと思うんだけど、ことばの色調もセピア色で私好みなん
だけど、サーカスのブランコが「ゆやゆよん」はマズい。あなたの書いた絵が
一気に真似っこになっちゃうんです。茶色い戦争まで連想しちゃうじゃないで
すか。
>>733-735 タイトルがなんとも魅力的。ベリルとは、エメラルドやキャッツ
アイとも呼ばれる鉱石ですね。高橋葉介のマンガに出てきそうなシチュエーシ
ョンです。あれは確か、臓器が海から流れてくるんです。
生まれてすぐに死んでしまう、はかない有機物のモチーフには実は私も興味が
あって、苦心しています。私は地球最後の生物として書いたんですが、成功に
は至らず、です。
さて、詩ですが、ベリルの心臓があまり前面に出てこないのが不満。あと、失
敗の痛みが、あまり伝わってこないんです。あなたの心の奥の痛みに、おそる
おそるでいいから、触れるようにして書くと、詩に血が通ってくるかもしれま
せん。
「ぬくもり」 しあわせはきっと ぬるま湯のようなもの ひとは刺激を求める それは進化することの要素 刺激を受けることで それに適応する能力・身体に変化してきた 人は刺激を求める 進化を義務付けられた生命の性 迫り来る滅びから逃れるため 生命は進化し続けなければならない ひとは刺激を求めさせられている 刺激を求めるのは生命としての性 決して止まれない 適応が追いついて 刺激が刺激ではなくなる そうやって更に強い刺激を求め歩く 或いは新鮮な刺激を求めさ迷う 進化という飽くなき向上心 満足できない
744 :
:03/04/08 00:50 ID:S0vpZqDX
刺激を必要としない暮らし 進化の義務を解かれ 生きながら本当の自由を得る 満足できたしあわせ ぬるま湯の暮らし ぬくもり
オ久し歩りでス三月からずとイチゴパンたくさん ツくツてまスいまは抹茶あんこパンサクラ風味ス 三時起きで帰りハ夕方の4じ頃まで毎日とほほだ けど大変ハ楽しいけど眠いけど明日のためニもね がんばらナイトね敬具 『兎逃』 セックスをした次の日の朝、 鷲掴みにされた時間と数本のラム酒が 床のうえに転がっていた あなたは自分勝手だ、と僕を罵る君の わがままのまあたらしさを刺激して はじらいの果てに連れて行ってあげたけれど さよならも言わず 君は服を着て出て行った 君は服を着て出て行った 外は花冷え 君は服を着て出て行った 10.04.2003
Anubisさん、お久しぶりです。またよろしくお願いします。
現在、シンラツくんになっているので、詩の感想も辛口になるんですけど、
びっくりしないでね。
さて
>>743-744 ですが、正直なところ、あまり面白くありません。自らの思考
の過程だけをつらつらと書き連ねた印象ばかりが残ります。それでいて、結論
がまた分らない。しあわせについて「ぬるま湯」「ぬくもり」と相反するよう
な表現で、否定的な態度なのか肯定的な態度なのかはっきりしません。
態度を鮮明にしないのは、悪いことではないと思うんです。生きるということ
は、難しい問題ですからね。ただ、その幸せのぬるま湯に入るあきらめや安堵
感や哀しみといった、本当に書くべきことを逃しているように感じます。
はらださん、お仕事たいへんですね。パンもまた生き物ですから、手を抜けな
いんでしょう。
遅ればせながら、詩賞の獲得おめでとうです。私も一回だけ参加したんで、あ
そこで一等賞をとるのは、結構難しいことも分っていますから。
私は「『セイ』リオス」の詩のほうが好きだったんですけどね。
>>745 うーん、やっぱり1連めを書き替えたい。というのも、時間の推移が、
ごっちゃになっているんです。2、3連めでは、噛み合わない会話のようなセッ
クス、ドラマチックな別れ、けだるさと花冷えの冷たい情景が花を添えていて、
ここは動かしようがないと思うんです。「はじらいの果て」という表現は、流
石だね。
1連めは、君が出ていく前後の光景なんで、それを思わせるセンテンスがほし
いと思います。ついでに言うと、冒頭の「セックス」は、その後の描写が細や
かであるがために、「…のようなセックス」とか、オブラートに包むと、違和
感を和らげて、いいかも。
>>745 補遺。「わがままのまあたらしさ」は、女性器のイメージでいいんでしょうか。
なんか、そんな気がした。
Canopusさんお久しぶりです。Anubisです。 >詩の感想も辛口になるんですけど、びっくりしないでね。 笑。びっくりしませんよ。あはは。 「ぬるま湯」というのはあまり良いイメージを湧かせませんね? 人はそれを嫌うものです。 下3行 満足できたしあわせ ぬるま湯の暮らし ぬくもり 「ぬるま湯」自体が幸せなのではなく、 それを止揚させ、本当のしあわせにする大事なもの それが「ぬくもり」 であるという意味です。
『宴のあと』 亡くなった父さまの 季節外れの別荘で 母さまは その紳士の腕に寄り添って 二人 冷ややかにぼくを見おろしていた ―おいで こわがらなくていいよ お菓子をあげよう― 紳士が言った ―あら 無理ですよ だってあの人の子ですもの― 母さまが言った ―彼は酒に酔って 車ごと崖から墜ちた たった2ヶ月前のことだね― ―とても悲しい事故でしたわ― 母さまは紳士の肩に顔をうずめた ―利口そうな子だ 彼に似たのかな 坊や いくつだね?― 紳士は母さまの肩を抱いた ―そう 顔つきまで あの人に瓜二つなのよ― 母さまは再びぼくに視線を向けた ―坊や 新しい友達を紹介しよう― 紳士が言った ―みんなで庭に出ましょう いっしょに外で遊んでおいで― 紳士と母さまは ぼくに背を向けると 晩秋の冷気ただよう重い扉を開いた ―パスカヴィル!― 紳士の呼び声に さっそうと現れたそれは ぼくの倍はあろうかという大きな黒い犬で 牙を剥いて よだれを垂らして 低いうなり声をあげていた ―仲良くするんですよ― 母さまは ぼくに言ったのか パスカヴィルに言ったのか それを合図とするかのように 二人ぼくに背を向けて 館へ入っていった 右手を食いちぎられて 両脚の筋肉が露出して 顎の骨が砕けて 喉笛を掻き切られた ぼくの小さな棺の前で ―不幸な事故だったわ― 母さまは跪いて顔を伏せた ―あんなに楽しそうだったのにね― 紳士は優しく母さまの肩に手を置いた
>>749 うーん…。はっきり言っちゃうぞ。その解説は言わずもがな。そんな
ことは、大体わかるんです。要は、その幸せの感情、ぬくもりを、いかに感じ
させるか、ということなんです。
進化だ義務だとウニウニこねくり回すのもいいけど、幸せってそんな単純なも
のではないと思うんですよ。
Anubisさんのその表現だと、「ああ、そう」だけで終わっちゃう。
思考的には面白いと思うんだけど、伝えたいことの半分も伝わってこないと思
いますよ。
うーん、シンラツだ…。ひどいこと言ってるな…。
『鉄腕アトムに捧げる鎮魂歌』 ごめんなさい 手塚さん 手塚さん ごめんなさい ぼくたちは あなたの思い描いた未来に届かなかった あなたの願いや希望や良心が抽出された 鉄腕アトムは 未だ目醒めなかった ごめんなさい 手塚さん ぼくたちの願いや希望や良心は 未だ深い意識の底で眠っていて 肩がぶつかっただけで他人を殺してしまう 自分の尻に鞭をあてては 何本もの義足やら触手やら車輪やらで走り回って そのくせ誰かに肩を叩かれるのを心待ちにして ちらちらと後ろを振り返ってばかりいる 明ルクモノガナシク明ルイ未来に ぼくたちは憧れていいんだろうか? 武蔵野の木はまだ立っているんだろうか? ぼくたちの声は ぼくの歌う歌は いったい誰に向かっているんだろうか? ごめんなさい 手塚さん お願いだから ぼくたちをそんな優しい目で見つめないで あなたの願いや希望や良心を ぼくたちに与えないで 半狂乱で車間距離をつめる ぼくの肩を叩くのは誰? そのヒンヤリシテ温カクテヒンヤリシタ手は誰? 七つのチカラの10万馬力の小さな小さなその手の?
Canopusさん、こんばんは。Anubisです。
>>751 なるほど。確かにその通りですね。
実は私は一年ちょっと詩板にいるのですが、
あと数日でここを去ることになりました。
半年ほど前もお別れしてまた戻ってきましたが今度は本格的に消えます。
私は人生で先生と呼べる方に出会ったことがありません。
それが思いも懸けない所で見つけて幸せでした。
私がここに居つく切っ掛けとなったのはあなたです。
公正で寛容で謙虚な態度に感服しました。
心の中に像を描いてる理念を持った人だと思いました。
私の教師像に合致しました。
一方的に懐いてご迷惑だったと思いますが、先生が出来たみたいで嬉しかったんです。
残念ですがもうすぐお別れです。Canopusさん、ありがとうございました。
あ、いけね。名前入れ忘れた。。
756 :
堕天使 :03/04/19 13:26 ID:SQ9VxbmB
>>754 何だかくすぐったいね…。私は中途半端な知識しか持たないヤツで、
そいつのタワゴトなだけですから、「教わる」なんて考えなくていいですよ。
2ちゃん引退つーことは、PCがなくなるのかな。ネットカフェという手もある
ので、遊びに来ることはできると思います。ま、このスレも残りわずかで、
次スレを立てるつもりはあまりないので、ここではないどこかで、またお会い
しましょう。自信作ができたら、見せてね。
758 :
山崎渉 :03/04/20 01:35 ID:3rQpfsMd
∧_∧ ( ^^ )< ぬるぽ(^^)
Canopusさん 「教わる」とは考えていません。「感じて」います。 教えてくれる人が先生ということではないと思っていますから。 PCは無くなりませんが回線がなくなります。明日の予定ですが 何時になるか分からないので今日が最後だと思っています。 ネット生活にかなり疲れたので、しばらく頭を切り離したいんです。 あ、そだ。よろしかったらメールください。 ナンパじゃないッスよ(笑)
すまない、子供たちの世話をしながらなんで、切れ切れになりますが、実は メアドの登録してないんで、メール欄からメールを送れないんです。 hotmailは持っているけど。 もしよかったら、317さんとこのチャットを使わせてもらいましょうか?
チャットでの話はちょっと無理ですよ。
チャットの使い方、よくわかんない…。どしよっか?
てゆうか、何でチャットで?
あ、Anubisさん、私のメール欄から、メール送れます? すんません、この手のヤツは、あまり使ったことないんで…。
ま、うまくいかないんなら、メアドさらすけど。
いやいや晒さないで。 ?何故メール欄に拘るんですか? 紙に書き写してhotmailからくれればいいじゃないですか。
>>767 ごめん、言ってる意味がよくわからないんだけど…。
私は、どうすればいい?hotmailのメアドなら持ってるんで、それを
出しましょうか?
待ち時間で詩作。 『うみ』 うみはひろいな おおきいな つきはのぼるし ひはしずむ 昭和20年、学徒動員で召集をうけた、音楽家のタマゴが二人、 明日の軍艦での出航を前にして、どちらが歌い出すともなく、 低い声で、ひっそりと、二人してうたった。 うみにこぶねを うかばせて いってみたいな よそのくに 海軍将校の服を着た、音楽家のタマゴが二人、明日は出航。 二人の両眼から大粒の涙がながれ、 さいごは、嗚咽が入り混ざって、歌にならなかった。
?メール欄開いて見れないということですか? Canopusさんは晒さないでいいっすよ
>>767 いやいやだからね、私は日常では、ほとんどメールを使ったことがな
いんで、メールの出し方がよく分らないんですよ。
だから、じっくりと教えてください。MSNのhotmailなら、メアド持ってます。
そうです、メール欄を開いて見れないんです。
hotmailに入ってあて先に相手のメルアドを書き込む。 本文にメッセージを書いて「送信」これだけです。 MSNのhotmailは一度使ったことあるのですか?
いやいや、そのメルアドが、分らないんですけど…。 一応、hotmailは、なんとか使っています。
ぐあっ! 晒しちゃった…。
以前ミキさんが晒した時、いたずらメールが沢山来たみたいだけど、一応、 そのくらいで済んだみたい。 私のPCには、ロクなもの入ってないから、そんなに被害は受けないと思いますよ。
(・A・;) モーイイッス
呆れちゃった?ごめんね。
メール、届かないんですけど…。
だって送ってないもん(笑)
そっか。一応、ブツの削除依頼は頼んでおきます。 スレの私物化、しちゃったね(苦笑)。 ひとまずは、お元気で。
『プロローグに』 生誕に輝く朝の中を、アメリカシロヒトリが落ちていく。 破れかけた羽をはためかせて、白い鱗粉をまき散らして。 ひらひら。はらはら。 薄いもやの風をうけて、ゆっくりと、時に自由落下速度よりも速く、 落ちつづける。 その羽が風に伸びて、二本の白い、紙の腕となり、 パウル・クレーの天使のタブローのように、虚空をやさしく抱きかかえる。 その体が白い炎につつまれた瞬間、 舞台のライトが消える。
『重力に逆らいながら』 「人の重みって 気持ちいいんだよね」 軽いキスを交わしながら 彼女の耳もとでささやいた 「やだ それって マンガの台詞そのままじゃない」 彼女はクスクスと笑って 肩をすくめた 「ねえ もう少し このままでいて いい?」 彼女は ぼくとつながったまま あえぐような息の隙間を縫って ぼくの背中を強く抱きしめた
「ボインは赤ちゃんのものなんやでえ お父ちゃんのものと ちがうんやでえ」 …このことばを、ひしひしと噛みしめる、今日このごろ。
グサッ! ⊂´⌒∠;゚Д゚)ゝつ ア、アンタオニヤ
生物学的にいうと人間の乳房は男性のためのものです。 子供を育てるためには乳房は大きく発達する必要はないのです。 二足歩行になったことにより本来のSEXアピールである性器が見えなくなった。 その代わりに女性は男性惹きつけるために目の位置に近い胸を発達させた。と。
see you. お休みなさい。
>>787 うん、あのね、息子が4ヶ月で、カミさんが授乳中なんですよ。
息子が生まれてから、2回しかエッチしてないかな…。
そんな程度の意味です。
じゃ、本当にお休み。お元気で。
お休みなさい。Canopusさんもお元気で。お世話になりました。
なんか良いものを読ませてもらっちった。
ほんとの師弟みたいな
CanopusさんとAnubisくんの二人に乾杯!!ッス。
>>784 にはやられました。へへへ(苦笑)。
ああ!!急いで寝なきゃ。
少しずつ酵母が元気を取り戻してきました。
まだまだ気が抜けないんだけど。
そんな訳でおやすみなさい。
こんにちは。家のPCは回線切れてるので外からです。 Canopusさんメール欄の件ですが、 メーリングソフト(Outlook Expressなど)の設定をすれば見れるようになりますよ。 やり方が分らなくても、2ちゃんのメール欄を読めるようになるだけで良いのであれば 項目は適当に入力してなんとか「完了」すればいいのですよ。 はらださんどうもッス。
がここを離れた後も、私に成り済まして話を合わせている方が依然おられますが、 何か目的でもあるのでしょうか? もっと自分のことを考えた方が良いと思います。 人をからかったり貶めたりするのは決して自分のためになりませんよ。 秘匿性のあるネットの世界の事とは言え、あなたはあなたです。 私は大切な人を幸せにして自分も幸せになりたい。 大切な人を幸せにするために、その人へもっと多く提供できるのは物ではなく 自分自身でしかありません。 大切な人を不幸にも失望させるのは他の誰でもない自分の人間性です。 自分の幸せのために人が在る。そんな考えでも幸福になれるかもしれない。 それなら偽りの術を身につければいい。 だけどきっとそれはいつまでも淋しいですよ。 私は 小雨にも弱く、少しの火にあっという間に灰になってしまうような 紙細工の幸福は望まない。 そのためにすべき事 本物の幸福を手に入れるためにすべき事は 自分を磨く事のほかにない。 私を騙るあなた これからも 少しの愉快さのために自分を落としますか?
うおぅ すごい脱字だ…。
>>793 えー、Anubisさん。
うすうす勘付いているとは思いますが、私はビデオの予約が出来ません。
デジカメは使うどころか、どういう類いのものか、見当もつかない有様です。
そんな人間なので、お願いだから、気軽に「メール」と言わないでちょうだい。
ねっねっ、お願いだから…。
「メーリングソフトの設定」つーのが、もう分らない。
つっても、見てないかな。
メールは届いてますよ。どうぞご心配なく。
前後しますが、
>>792 はらださん、ハローっす。情事の詩は始めて書いたんで、どうかなあ
こりゃ、てな感じでしたが、どうもありがとうございました。
>>747 >>748 かなり前後しますが、
ありがとうございました。てへへ。
「わがままのまあたらしさ」は女性器のイメージで
ほぼ正解です。
それにしてもあの「尿淡白」のばとるひーるどは
とてもおもしろそなので、いつか必ず参加したひれす。
昨日はじめて覗いてびっくらこきました。
「尿蛋白」、カッコいいでしょう。 まさに個性派集団の集まり、つー感じで、面白いですよね。 あれは、紙に書かれた詩にも、応用できるんじゃないかな。
800! 『猫の瞳』 1 ちょっとした悪戯ごころで 月に コンパスで線を入れてみる 2 灯のともる街角にはあたしの歌がある 月の光をさえざえと届けるあたしの瞳
『ほんとうの無題(一抹のフィクションを添えて)』 どうしよか どうしよか あした ららぽーとのウルトラマンショー 見にいこか どうしよか To be or Not to be ネクタイしめて 見にいこか こどもを抱いて 見にいこか あくしゅしたいよ ウルトラマン サインほしいよ どうしよか To be or Not to be ああ どうしよか どうしよか
『Scarlet』 はらはらと散っていく緋は 桜か 紫陽花か 紅葉か いのちなのか 淡くかなしい彼岸の橋懸りから あらゆる八拍子の息づかいにとけてうかぶ 能面の クラクション 鼓 叫び声 狂おしいほどの緋色の囃子を 傷だらけの観客の森を抜け まわる独楽の一点を穿ち 軽く顎をひいて 振り返り 慈母の如く 乳母車を曵く手をゆっくりと張りつめる 現世の 乱切
『やっぱり「今」には未来も含まれなきゃウソだと思う』 現代が 寒くて乾いてるって? 嘘だね どこの のうたりんがそんなことを言ったんだい 確かに東京の空はいつもくすんでるけど 人の世はいつだって メロウでファニーで切なくって それでメシさえ食えりゃ みんなやさしいんだ ……きっと、ね。
予告。全ては、5/24(土)の"Yes! Microphone"で発表します。 『オー・ド・ヴィ(eau de vie)』部分 どれだけの同じ愛の営みが いくつもの同じことばと いくつもの違うおもいを乗せて 残雪の冷たい函館の潮騒に 一滴の月光に 命の水に溶けて疾走し続けるのか フイニステイル 忘れられた浜辺で どれだけの同じ夜のリトグラフに いくつもの違うライラックが咲き 光って 激しいまでの醸造を重ねた わずかばかりの 命の水の味を この喉が 体が どれほどに覚えているというのか 死んだ砂の一握りを高くかかげて 地の果てによせる荒波に どこにもいないあなたに向かい 指先よりこぼれる塵芥 愛のかけら 最後に残った一滴のことばを ぼくは力の限り投げる
詩も落とさずすいません。
いや、、、、、、、
仮にも間違って詩を落とすとこのスレを"失敗作スレ出張所"化させそうなもので、、、
>>798 はらださん
>いつか必ず参加したひれす。
いつかといわず、すぐにでも是非ヨロシコおながいします。
あんま宣伝してないもんで、多分詩板内の認知度は低いと思いますが、
回を重ねるごとに充実したものにしていきたいと思っています。
ちょっとした遊び場的感覚でおいでくださいまし。
んでわ。
P.S.イタイ詩を見て腹抱えたいなら、米スレにおいでください。
>>805 あっ、巡回、御苦労であります。
『あなたと会ってしまったために』
あなたと会ってしまったために
ぼくは呼吸ができなくなった
ひとのぬくもりを知ってしまったために
ぼくはあゆみをやめてしまった
ひとりでも生きていけるとか
かかげていた理想だとか
脇目もふらずまっすぐにすすんできたのに
すべてをほうりなげて
あなたのぬくもりを知ってしまったために
ぼくはあなたを抱きしめてしまうじゃないか
娘の誕生花を、検索。 『枯れ葉』 …えっ? 『葦』 …何っ?? 『ワビスケ』…うーん……。 娘の将来が、ちょっと心配になってきた。
>>802 の
>桜か 紫陽花か 紅葉か
ですが
>紫陽花
は、しおれることがあっても散ることはないのでは、と思いました
>>808 こんばんは。ご指摘ありがとうございます。
ええとね、実は「紫陽花」をいちばん入れたかったんです。
どうしてだったかな…。
どういうわけか、思い出すのにしばらく時間がかかっちゃった(苦笑)。
そうでした、三好達治の『乳母車』が脳裏にあって離れなかったんです。
あじさい色の花びらを、どうしても降らせたかったんだった。
確かに、ちょっと安易だったかも。リアリティを犠牲にしようとか、そういう
覚悟のもとに出したことばではないからなあ…。
うー。 やっぱり、今日は休脳日。 お休みっす。
『雨に降られて(子供編)』 雨に降られて 気がふれて 傘はおちょこになって 水たまりで浮かんでいた 破けた長靴のつまさきから 歩くたんびにチューと水が吹きでるのが面白くて 公園の水道で 水をタプタプ入れて帰った 『雨に降られて(大人編)』 雨に降られて 変な汗たくさんかいて 人からは「変な汗たくさんかいてるよ」と言われて Tシャツにおかしな模様がついた すりへった靴底から侵入してきた雨水が 歩くたびにジワジワチュルチュル 爪先から漏れて (面白かったけど)隠すようにして 電車に揺られた
812 :
山崎渉 :03/05/22 03:19 ID:R3rNNKvM
━―━―━―━―━―━―━―━―━[JR山崎駅(^^)]━―━―━―━―━―━―━―━―━―
『人工の星』 1 ケニアのバラ コロンビアのカーネーション (ケシ畑の代わりに) いちめんの花園には 曇りのない花弁を持った花々が微笑んでいる 花束を見て あなたも微笑む あなたは知っているだろうか 花園の下流では 色を変えるほどの高濃度の農薬が 海へ注ぐ静脈を汚し続けていることを 2 街で会った少女と逢瀬をかさねて いつか 海猫の飛来する島へ渡った まだらの模様のついた卵を抱いた 少女の横顔にあなたの面影を見た 海猫の卵 そのまだらの模様には びっしりとことばが書き込んでいて ぼくは必死に 何が書かれているのか読み取ろうとする
『誰が癒してくれるというのか』 どこかで 空腹に苦しむ少女が痩せ細った腕を天にかざして 内戦に巻き込まれた若者が憎悪の嵐に身を投じて 弱りきった母親から生まれた嬰児が産声をあげることもなく 祈りのことばを 口にする 神様は日記帳に きょうも なにごとも なかった と記した
梁山泊スレに投稿。大不評でした…。 『六月の旅人』 雨がやんだら 屋根を強くたたくこの雨がやんだら 彼方にけむる荒野をめざして 歩いていこうと心に決めていた 雨の中の山小屋はぼくの城で ぼくは(ひとりで)すべてを築きあげた ぼくのあらゆる理想や夢や欲望や あきらめや妥協がそこには詰まっていて それはそれで ぼくは快適だった 雨がやんだら 屋根を強くたたくこの雨がやんだら 彼方にけむる荒野をめざして 歩いていこうと心に決めていた ぼくの城は ほどよく強固であり ほどよい広さであった ほどよい湿気をたもち ほどよく友の訪れがあった ほどよく幸福な幼年時代を過ごし 肉親の愛情を都合よくもまだ覚えていた ほどよく不自由のない経済状況で ほどよい友情や愛を確かめあい 若干の恥や挫折や苦痛を味わって ほどよい位置で卒業写真におさまった 暇を持て余しては 何か面白いことない? と言って 皆で笑いさんざめいていた
続き。 雨がやんだら 小屋の屋根を強くたたく この雨さえやめば 雨に遠くけむる 山のむこう 海のむこうへ 今度こそ 歩いていこうと心に決めていた そう いつの間にかぼくの体は大きくなって 頭はすっかり天井を越えて 小屋を壊すまいと必死に身を縮める 降り続く雨に屋根はすっかり腐って ずぶぬれで洟をすすりながら ぼくは まだ ここにいる 雨がやんだら 屋根を強くたたく この雨さえやめば 彼方にけむる荒野をめざして 歩いていこうと 心に決めていたのに
直感スレより。 二十四の瞳が揃って踊る かごめかごめ 瞳は閉じられて 誰もいなくなった 片付けられたテトラポッド、暗い穴で蟹は存在しない触角を伸ばす。 ハサミだ!クチバシだ!人間を賭けて博打に興じる神々を叩っ切れ!
818 :
山崎渉 :03/05/28 11:07 ID:0k3PpwVO
∧_∧ ピュ.ー ( ^^ ) <これからも僕を応援して下さいね(^^)。 =〔~∪ ̄ ̄〕 = ◎――◎ 山崎渉
スキャンダラスな初演といえばストラヴィンスキーの『春の祭典』が有名であるが、現代 音楽界の太陽、オリヴィエ・メシアンの『世の終りのための四重奏曲』の初演も、それに優 るとも劣らない。 この曲は、1941年1月15日、極寒のナチス収容所で演奏された。 演奏者は、4人のフランス人捕虜。J.L.ブーレールのヴァイオリン、H.アコカのクラリネッ ト、E.パスキエの弦が3本しかないチェロ、そして、古びて鍵盤がずり落ちそうなピアノの、 作曲者でもあるメシアン。 ぼろぼろの兵服をまとった、4人の音楽家たち。聴衆は、5000人のドイツ人将校や捕虜 だった。立場も思想も違う、数々の顔、顔、顔。薄暗いしじまの中、クラリネットのソロが 曲の口火を切ると、収容所のバラックのホールに冷たい光がさし、胸の奥で鳥のさえずりが 聴こえた。 鳥とアーメンと色彩の作曲家、メシアン。彼は収容所で前出の3人の音楽家に出会い、彼 らに勇気づけられたメシアンは、過酷な冬期作業の合間をぬって、この曲を書いた。 シュルリアリズムを弾圧していた筈のナチスであったが、音楽好きの将校によって彼の作 曲活動は認められた。メシアンがユダヤ人でなかったこと、画家でなかったことは、彼に とって幸運であった。 もうひとつ、確かに言えることは、メシアンは捕虜の身でありながら、心は決して捕われ ていなかったことである。 メシアンは後に回想する。 「…まず私は聴衆に、この四重奏曲が時の終りのために書かれた作品であることを説明し た。囚われの身の時の終りではなく、過去と未来の観念の終り、すなわち永遠の開始のため の作品だ、と。私の作品が、あのように注意深くそして理解力をもって聴かれたことはな かった…。」 オリヴィエ・メシアン、1992年没。
『別れのうた』 高校の同級生に仕事場で出くわして 昼間から酒のんで 思い出話やら 知ってるヤツの消息やら 二駅さきのご近所だと分ってびっくらして 今度うちに遊びに行くことを約束したりして じゃあな と 駅に向かった瞬間 街角に ショパンの『別れのうた』が流れて振り返ると そいつも夕暮れのなかに浮かんで マジメな顔してこっちを見ていて 鹿爪らしく目が合ったりして お互いに吹き出して 今度こそじゃあな と別れていった
『突然バラの花をもらって』 突然バラの花をもらって そのあまりの紅にどぎまぎしながら 花じゃあ 腹はふくれねえ と毒づいて 花弁をしげしげと見つめた バラを つん と斜にかかえて 夜風にあたって ペニー・アーケイドで 知り合いの顔を探していた 煙草で輪っかをつくって 月にピアスの贈り物
IDがレレレのおじさんで、カッコいい。 反論は、不可です。 ええ、不可ですとも。
石灰がふわふわと浮かぶ空気に咳き込みつつ 鈍色に光る雷を見ては 一人で眠った夜を思う 神のパラドックス 壊れやすい安堵感を大事に抱え 紫菫の空の下 メタモルフォーゼを泳いでいこう
>>823 こんばんは。返詩など。
『ことばの脱皮をくりかえして』
ことばのぬけがらがただよう霧がはれると
そこには紫色のほそい雲がたなびいていた
一枚 また一枚とうすかわを剥いでいく脱皮の朝は
死んだり生きたりでいそがしい
(蛹から成虫になる変態動物は、蛹の中でいったん幼虫時代の全ての器官を
どろどろに溶かして、まったく新しい生命を形づくるという。
完璧なリサイクル工場とでもいうべきか)
まだおぼつかない脚で
濡れてちぎれそうな羽根で
大いなる矛盾に 答えのない問いに
あたらしいことばを捜しにいく
『The』 「…川走、イブとアダム礼盃亭を過ぎ、く寝る岸辺から輪ん曲する湾へ、…」 「…見よ、四千の日と夜の空から一羽の小鳥のふるえる舌がほしいばかりに、…」 「…心あてに折らばや折らん、いちめんの初霜にうずもれた白菊の花、おき惑わせる…」 「…菊の季節に桜が満開、菊の季節に桜が満開…」 「…大気よりも軽やかで、力強く孤独な――ジェルミナル、私の妹、百頭女…」 「…ナゾベーマ・リリカム、原住民のいうホーナタタは、もっともよく知られた多鼻類なので、少し詳しく…」 「…世代の昂奮は去った。ランベルト正積方位図法のなかでわたしは感覚する…」 「…ある日金星の女たちが降りてきた、明るい色の日傘をさして…」 「…またあした来なくちゃ。なんのために?ゴドーを待ちに…」 「…この由来については数多くの説明が…チェシャ州で歯をむき出している猫の顔をしたチーズが売られていた…」 「…何もない、この泡、純白な詩、コップを象徴するだけの…」 「…考えよ人生の旅人、汝もまた岩間からしみ出た水霊にすぎない…」 「…ひとつ松あせを、ひとつ松、人にありせば…」 「…アチャス、アチャス、アチャス、アチャス、アチャス、アチャス、アチャス、アチャス、アチャス、アチャス、アチャス、アチャス、アチャス、…」
>>825 解説。「」内は、すべて引用。
タイトルの『The』は、『フィネガンズ・ウェイク』の末尾のことば。
引用は、順に、
ジョイス「フィネガンズ・ウェイク」
田村隆一「四千の日と夜」
百人一首(凡河内躬恒)
杉本清の競馬実況
エルンスト「百頭女」
シュテンプケ「鼻行類」
荒川洋治「楽章」
フェレール「金星の女たちのバラード」
ベケット「ゴドーを待ちながら」
ボルヘス「幻獣辞典」
マラルメ「乾杯の辞」
西脇順三郎「旅人かへらず」
古事記
アレナス「夜明け前のセレスティーノ」
『すとんちょ。』 兵隊たちが橋をわたる そろいの銃 そろいのヘルメット 左手を腰にあてて 小学生のような誇らしさで そろいの軍靴 そろった足なみ 行進のにぎにぎしさに 橋も 楽しそうに大きく揺れている 橋も 楽しそうに大きく揺れている?
『すとんちょ。2』 まあ あれだ 童謡で ワニとバナナが踊る歌があるんだけど あの絵は いいよね 何べん考えても天才だよね しかも あれだよ ぼん ぼん つるり ぼん つるり だよ まちがいなく大天才だよ いや こんな話をするのも こないだバナナの皮で つるりとすべって転んで マンガみたいだね って笑われて きいてんのかよ。
>>828 少し訂正。
ぼんぼこ つるり ぼん つるり
でした。つまりワニは太鼓を叩いて踊ってたんですね。
ますます気に入りました。
詩のベストセラーって、実は童謡なんじゃないかと思う、今日この頃。
まどみちおさんとか、ね。
830 :
Y :03/06/13 12:59 ID:05p+S29c
やぁ。 マスター ホットくれない? ブラックで ここってカクテルバーだっけ(笑 「 雨 」 紫陽花色のワンピースを着た君が 紫陽花色のワンピースを着た君が立っていた 雨を浴びながら 気持ちよさそうに 雨をすいこんだ君のワンピース 君の肌の色と溶け合って 紫陽花色に咲いている 傘をあげようとした僕の手が ずっと止まったままでいる 紫陽花色のワンピースを着た君が 激しい雨に 抱かれていく
>>830 こんばんは、です。
んーとね、6月から、蕎麦屋に転業しました。
へい、コーシー、ブラックね。レモンは入れる?
土砂降りだね、もやに隠れて見えないね、飾り気のないかなしみだね。
『けろけろ。』 雨だね。 ああ、雨だね。 こんな日はタバコがうまくないね。 ああ、タバコがうまくないね。 あじさい色のものが降っているね。 ありゃあじさいだよ。 かなしいね。 ああ、かなしいね。
『帰郷』 旅に出る理由は何だってよかった 仕事のついでだとか ちょっとタバコを買ってくるとか 谷間の花を摘みに行くとか ほしいオモチャをショーウィンドウで見つけたとか 空がきれいだとか やんなっちゃったとか 気持ちが昂って眠れないとか 何がなんでもとにかく逃げたかったとか 旅に出る理由は何だってよかった
『MAKING EPIC』 ●はじめに● はじめに すべからく お人形を抱いた可愛いコアセルベートに 人生の苦味を少々 タブラ・ラサ タブラのうねるリズム クレシェンド クレシェンド 地平線を つっと引いて 近くにやってくる 早い朝に 視界には うす汚れた茶色い階段が ぎしぎしと暗く鳴いているのしか見えないけど 湿った三畳間の下宿で 布団に潜りこんだ君しか見えないけど
●しあわせについて● お人形をいとおしく抱くのは何たる幸福だろう お人形に布団をかけてあげるのは何たる幸福だろう 寝ぼけまなこで君は洗面器に水を汲んできて 櫛に水をひたして長い髪を梳いている 窓の隙間から湿った冷気が入ってまぶしい 同じ水で顔も洗う 軽く体も拭く タブラのリズムは もう目と鼻の先で 早くもシタールとギターが空から降りてくる 引き出しから古い手鏡を取り出して にい と笑顔の練習をする 少し濁った洗面器の水をひとさし指でかき回して 歯は 歯を磨きに 君は洗面所へ降りていく
●あこがれについて● (ロマンスに憧れることはあるけど ヒロイック・サーガも経験してみたいとは思うけど いつも同じジーンズを履いて 悠久のリズムに身を任せているうちに 気持ちよくなってしまった 膝を抱えて生きていられるほど 人に囲まれてはいないから) パンの耳に砂糖をまぶして それでもコーヒーはきちんといれた
●不安について● 先だって汚してしまったジーンズが まだ乾かない 二本しかないのに 空は今日も曇っていて君は短いため息をつく ため息はスタッカートで 小気味よいギターに変わる 大きな不格好な黒い傘 くすんだトートバッグ やさしいシタールのピチカート 自転車の鍵を持って
●子守唄● シャッターの降りたアーケイドで君は自転車を停めた 三線(さんしん)が遠くで聴こえて 君はそっと涙した
●MAKING EPIC● ぎいぎいと鳴く茶色い階段を昇ると 湿った三畳間の下宿のドアには 「外出しています」の札 カーテンが降りていて 部屋はいっそう暗く 誰もいない 友達がかけてくる優しいことばは君のもの 絡んでくる酔っ払いは君のもの タブラのリズムは君のもの 輝くシタールも君のもの ひさしぶりに見る夕焼けは君のもの カップに残ったコーヒーの苦味 頬をたたく風 あるいは強い雨 人々の笑顔 青い空 虹 みんな君のもの
840 :
Y :03/06/23 19:45 ID:5sZp1Qas
最近ねぇ、思うんだよ。 コーヒーってどうやって飲むのが一番おいしいんだろうって。 去年、北陸の方でコーヒー飲んだとき、マスターが 「必ずこの砂糖とこのミルク入れてのんで」っていうもんだから しかたなくいれて飲んだのさ。これがねぇ・・・ うまかったんだよ。 実に。 あとからマスターに聞いたらからかってみただけで、単なる砂糖と 単なる牛乳だったんだけど。 なんかそれ以来コーヒー=ブラックっていう俺がなんとなく アホみたいに思えてねぇ・・ 今じゃ砂糖もミルクもじゃんじゃんいれてるんだよ。 しょせん俺ってばこんなくらいのもんなのさ。 「 ブラック 」 思想も音楽も男の手も女の髪も黒がいいと誰かがいった ちんこもまんこも黒いのがうらやましいと誰かがいった でもおいらももうトシ こんなトシ 黒いばかりじゃ車に轢かれる しんじゃうよ たまにはクリーム色で目だとかな?
>>840 聞きかじりの知識だけど、人間の味覚って案外いい加減なもので、視
覚や嗅覚で補っているところが随分あるそうですよ。
目隠しして、鼻をふさいで、サイコロ状にした物体を食べさせると、それが
肉だか魚だかも分らなくなってしまうらしい。
嗅神経をやられた人がいて、食べ物がすべて美味しくなくなって、痩せる一方
だった、という話もあります。
だから、大丈夫。って、なんの話だか…。 『黒く塗れ』 黒は個性 黒はタブー 黒はぺしゃんこ 黒は恐怖の大王さ だから塗っちゃえ 黒く塗っちゃえ! 高校のキャンプで撮った写真が 校内に貼り出されていた 数百枚の写真のなかに ヤツが水辺で座ってピースサイン そいつの股間 短パンの隙間が 黒く塗りつぶされてて みんなで腹をかかえて笑ったよ ヤツは次の日 学校を休んだ 黒は個性 黒はタブー 黒は原初のささやき 黒は無限の影 だから塗っちゃえ 黒く塗っちゃえ みんな黒く塗っちゃえ!
『Opus 1』 詩は はたして億万のことばで語られるものだろうか
『Opus 2』 頭をぼりぼりと掻いていたのは 退屈だったから
『Opus 3』 コーヒーをかき回す 黒と白のリング ノヴェンバー・ステップス
『Opus 4』 いろんな人がいる 本当にいろんな人がいる
『Opus 5』 どいつもこいつも 俺を見て笑うな!
『Opus 6』 ふと『Opus』の綴りが気になった だから寝る とう!
名馬列伝『ミスターシービー』 府中の長い直線を先頭で駆けてくるのは 若き皇帝 シンボリルドルフだ その後ろをニホンピロウィナーとウィンザーノットが 必死に食い下がるが かわせそうにない ニシノライデンは既に力つきた 涼しい顔で無人の野を行くルドルフが 新たな盾の勲章を手中にするのか 外から あっと驚くギャロップダイナ 猛然とルドルフの首根っこを捉えに来た そして 更にその外を通って! ミスターシービーだ!ミスターシービーだ! 大地が、大地が弾んで、 ミスターシービーがやって来た! われわれの、われわれの前に再び、 競馬の常識を破り続けた あの雄姿が帰ってきた! シービー交わした、シービーだ、シービーだ、 ルドルフを、ギャロップダイナを首差交わしてゴォォォォォル! シービー 秋の天皇賞連覇!レコードタイムのおまけ付き! 上がり3ハロン33秒6 まさに奇跡の末脚! 驚天動地の復活劇です!! こんな夢をみて あろうことか枕が涙で濡れていて 少し呆れて 少し放心した シービーが隣町の牧場でひっそりと死んで もう三年にもなる
『Opus 7』 何も言っていない美しさ
『Opus 8』 雨が降っている 雨が降っている行方を追う不思議
名馬列伝『フジヤマケンザン』 フジヤマケンザンは帝王賞でドンケツだった そうだよ!ドンケツだったんだ! 久しぶりのG1のチャンスで 鞍上も頼りないエビショー(当時)から岡部に強化されて 仕事もそこそこに大井競馬場までノコノコ出かけていったんだ ケンザンはパドックでひときわ大きく輝いて (そりゃそうだ 550?Lもあるんだから) 一番人気だった (今年のメンバーは今ひとつだからな) 胸踊るファンファーレの瞬間 スタート!ぼくのケンザンは先行策をとって あれ?ちょっと後ろだ でもそこから ずるずるずるずるずるずるずるずる後退… 「岡部え!てめーちったあ やる気出せ!」 フジヤマケンザンは帝王賞でドンケツだった そうだよ!ドンケツだったんだ! 金より何よりドンケツだったことがこたえた (しかもスタビライザーとミスタートウジンなんかがやってきて) レース後 騎手の岡部は言うに事欠いて 「砂をかけられて 走る気をなくしたみたい ダートはダメみたいだね」 だったら はじめから 出すなよう!
名馬列伝『グルメフロンティア』 秋の天皇賞 ぼくの視界は 勝ったエアグルーヴと バブルガムフェローの激しい競り合いではなく そのはるか5馬身後方の激しい3着争いにあった 「がんばれ!がんばれよう グルメ!…あー ダメだあ…」 結果は5着 ちみっと買ってた複勝馬券はパア (実はシンカイウンの馬券も持っていた これはカスりもしない) 「でも よくやったよ このメンツで掲示板に載ったんだから いい夢もみさしてもらったしさ…」 準オープンの常連で番頭格の 息の長い末脚が武器で でも人気をしょって いつも2着3着で 「なんでだよー」と言いながら 千円札を握って応援していた やっとの思いでオープンに上がって 重賞でも同じようなレース内容で着を拾って 「やるじゃねえか」と言いながら やっぱり応援していた でも勝てなかった 天皇賞は出るだけだと思っていた 天皇賞5着は 立派な勲章だった その後グルメは何だか馬が変って 金杯を勝って G1のフェブラリーSまで勝って ぼくも財布もほくほくで 種牡馬にもなって 偉い馬だった えへへ。
名馬列伝『ライバコウハク』 中山大障害 大土塁を越えたあたりで 馬運車の到着を待たずして ライバコウハクは既に息絶えていたという 障害を越える直前に ボキッとにぶい音がして ライバコウハクは骨折しながら そのまま三本脚で障害を飛越し つんのめるようにして人馬は転倒した その後だった ライバコウハクが激痛に耐えて 三本脚で立ち上がったのは 落馬した大江原(哲)騎手が 後続馬に踏まれないよう 自ら 彼をかばう盾になったのだった レースは続いた 同じ障害で 一番人気のトウショウドリームも粉砕骨折 安楽死処分された 勝ったのはシノンシンボリだった 中山大障害 大土塁を越えたあたりで横たわり 馬運車の到着を待たずして ライバコウハクは既に息絶えていた 大江原は言った 命を賭けて自分を守ってくれた馬は忘れることができない と 引退後の現在も 部屋にライバコウハクの写真を 飾ってあるという
『お祝いに来ました』 お祝いに来ました 新しい門出のあなたのもとに ピースの空き缶の中に ゼンマイで動くイクラのお寿司を詰めて 猛スピードの電車を馬跳びして 砦と砦のドンパチを匍匐して 募金活動の無数の手を払い除けて 一億個の縄ノレンをくぐり抜けて 人生のかなしみというかなしみに鼻クソをくっつけて からだ中 菜の花だらけで スキップしながら あなたのもとに 来ました。
名馬列伝『カノープス』 いや その みんな知らないだろうけど 昔 こんな名前の牝馬がいたんだ 本当に 父がシアトリカルの良血馬で もちろん応援していたよ 唯一の勲章は 3歳のひいらぎ賞で サクラチトセオーを差し切ったことなんだけど 走路妨害で あえなく降着 その後は他聞に漏れず 人気になっちゃあ負け 人気になっちゃあ負けの繰り返しだったよ 今じゃあ 立派にオカンをやってるらしい と 風の便りできいた
名馬列伝、飽きたので、やめる。 書きたかった馬とレース 『シンボリルドルフ』 サンルイレイS 『ノーザンポラリス』 新馬戦 『オグリキャップ』 ジャパンC 『シグナスヒーロー』 AJCC 『サイレンススズカ』 金鯱賞 などなど。
『ライブリマウント』 南部杯 『シンコウウィンディ』 ジャパンDダービー 『ナムラコクオー』 プロキオンS …いかん、キリがない。
『副作用』 一度 目にしたら最後 頭を後ろからガンとうたれて 動けなくなって その場で立ち尽してしまいます そんな ことばを
Poeta nascitur,non fit? Poeta fit,non nascitur?
861 :
山崎 渉 :03/07/12 12:21 ID:Cc9F2JY5
__∧_∧_ |( ^^ )| <寝るぽ(^^) |\⌒⌒⌒\ \ |⌒⌒⌒~| 山崎渉 ~ ̄ ̄ ̄ ̄
『食べる(家庭の危機編)』 近くのスーパーで2480円で買った ドリアンが いい具合になってて 苦労してむいたら その匂いで カミさんが騒いで 赤んぼが泣いて ベランダで立って食した 昼食はクサヤの干物 夕食のスパゲティにきざみニンニクを入れてたら 「これ以上やると離婚するわよ」と 半ば真顔で言われた 思えば 結婚して7年 明日のトイレが楽しみだ
『通りの神秘と憂鬱(キリコの絵によせて)』 車輪 その かなしいまでに線的なもの 言霊が抜けおちた晩秋の太陽 デッサンが狂った赤土の通路 車輪 その 完全なゆえに孤独な存在 美しくも不自然に果てしない かずかずの白い予感 やわらかい無機質の光が素通りする ひとり 少女の影が走り去っていく 車輪の ひとつの影とともに
あ、このスレ久しぶりに訪れました。記念カキコで。
>>862 ほのぼのしてるなあいいなあいいなあ。
「食べる(食べる事は生きる事也編)」
我が家の近くのコンビニで弁当を買うと500円
すき家のサラダセット並で380円
カレーはなかなか美味くて同じく380円
なかなかヘルシー感覚、朝の納豆朝食350円
環八沿いのラーメン屋花月の味噌は620円
あそこは幾らであそこは幾ら
ぱっぱっぱと計算すると給料日まで飯食えねえ
どうするどうするどうするよ
金の無い日は決まって綺麗なお月様
ねえ弟よ、お金、貸してよ、僕は返すと言ったら返すから
ところで、弟、ちゃんと食ってる?
栄養偏ると病気になるよ?
>>864 お久しぶりです。
おじさん知ってるよ、浮いた金でブラッドベリの初版本なんか買うからです。
あと、競輪やオートや非合法まで手を出すと、お金は自然になくなります。
『食べる(そろそろ離乳食編)』 息子は 生えかけの歯が かゆくてかゆくて 何でも口に入れてもぐもぐしている おっぱいも よく噛んで 痛がるカミさんの反応を見て ケタケタと笑う この年で女を泣かすのか。
『食べる(男の料理編)』 ぼくが自炊する時によく使う副詞 「ケツが割れるほど」ナツメグを摺りこんで 「気がちがうくらいに」コショウをふりかけ 「めまいがしそうなほどに」焼酎をブチ込みます こないだ犬が匂いを嗅いで 跨いでいきました
『食べない(意味深編)』 ごめん 男所帯で育って 男とばかり遊んできたから こんな時に 優しくしてあげられないんだ 三日前に洗ったばかりのタオルを 君の震える肩に そっとかけて サンダルをつっかけて出ていった 空は青くて 気持ちいい風が吹いていて タバコが不味かった
869 :
山崎 渉 :03/07/15 11:48 ID:7z6F/fGC
__∧_∧_ |( ^^ )| <寝るぽ(^^) |\⌒⌒⌒\ \ |⌒⌒⌒~| 山崎渉 ~ ̄ ̄ ̄ ̄
>>866 久しぶりにノンストップのぞきにきました。
私のツボにはまったのは、コレです。
「この年で女を泣かすのか」(笑
>>870 うおう、久しぶりです。
もう少しでこのスレも終わり(500KBのサイズにひっかかる)なんで、
遊んでってくださいな。
2泊3日の慌ただしい帰省が終わって
娘が熱だして寝込んで
ぼくもカミさんも疲れていて
息子だけは元気 ずっとだっこされてたから
『たあくんのちんちん』 たあくんは現在もって8ヶ月の赤ちゃんですが 朝 起きた時には ちんちんがイコっています かたいけど あまり大きくなりません 真性包茎が 悩みのタネです
『ぴちくり ぴ。』 3歳のユキちゃんは 歌が大好きで大好きで かあさんを呼ぶときも 歌で呼びます とうさんは 何もしません 傍観してます 音痴ですから。
『本当は とうさんも歌が大好きです』 「やまのワルツ」がシュールで好きです 「あめふり りんちゃん」隣のリンちゃんと一緒に歌います 「ドロップスのうた」自分でも歌詞を覚えているのにびっくりしました 「ふるさと」いかにいますちちはは で胸がこみあげて いつも最後まで歌えません
『ちなみに』 とうさんが 子守唄に 「スターカッスル 星の夜の爆発」を歌うと ユキちゃんは激怒します
こんばんわ。朗読会スレ読んでました。うちも18年間書いてるんですよー。 同じ詩書き歴のCanopusさんがいて、なぜか安心してしまった(笑) ごあいさつand足跡代わりに、即興詩おいてきます(。・_・。)ノ 歴史という名の積み木を崩したら 世界地図の形にカチャカチャおとをたてて広がっていった それを拾い集めようとして頑張っていたら、 ママに、大東亜共栄圏ごっこなんかやめなさいって 叱られた それでもボクは歴史を組み立てるのが楽しい、 だから またやる
>>876 こんばんはです。私は実は、約10年のブランクがあるんです。
詩作を再開したのは、去年になってからなんですよ。
歴史ははかない、歴史はコワれもの、取扱注意。
そして歴史は絶えずうごめいている。
878 :
山崎 渉 :03/08/02 01:36 ID:TahhWmQI
(^^)
『時間が語りかけてくる』 時間が語りかけてくる、人々の鼓動と直結して。 ある者は眼を閉じてじっと聴きいった、 またある者はそれを数値化しようとした、 またある者はそれに合わせてリズムをとった。 時間が語りかけてくる、たぐり寄せる一本の細い糸。 そのことばが すべてカウントダウンだと知った今、 人々は どうすればいい? すべてを知ってしまった その時。
『詩人は、どうしてこんなにセツないんだろう(フロク付き)』 1 また考え事をしていた アンテナの感度オーケー 詩の神様が降りてくるのを待ちながら 考え事をすると 頭が湯だって ピキピキ ピキ ポン! となる瞬間が好きだ 「はなはなマロンみたい、クスクス」 だから考え事をしていた (作者註:これは思いきり間違ってます。 頭が湯だってピキピキ ピキ ポン! となるのは たまご王子です『でこぼこフレンズ』。 でも はなはなマロンもかわいいです。 鼻を大きくするのが得意な がんばりやさんです)
2 「生きていくのは つらかろう」 シマリスくんがつぶやいた アライグマくんは笑いころげたけど ぼくはどうしても笑えなかった 人間は ずっと痛んでいると 痛みを痛みと感じなくなるほど 鈍感なんだろうか (作者註:いがらしみきおのマンガ 『ぼのぼの』のワンシーンです。 ここは一応笑うところなのですが 解説しても どうせわからないと思うので 解説しません。 痛みについて 科学的および身体的には 人間は痛みがずっと続くと 体が痛みを記憶してしまって 痛くないのに痛みを感じてしまうそうです。 さて精神的には どうでしょうか)