1 :
名無しオンライン:
2 :
名無しオンライン:2010/11/05(金) 17:05:09 ID:2X3k03LA
1乙
これで60日 生き延びる
即死回避 保守
3 :
名無しオンライン:2010/11/05(金) 19:26:49 ID:1YhWiL0g
____
/|_:|:::::::::: __|
/´ ::::::::: ,ノノ :.ヽ.
/ :::: :::::::,;:::: :::::;; ハ
| :: ( :::::;ヘ;;,.,:;:,ハ::::.}
|:(@:)イ-‐ ‐ ,'::.ノ <>>1乙。これはポニーテ(ry
(;イソヘリ、 ( フ_ノノ´
(イリ/';:'`.=/ ̄ ̄ ̄ ̄/
(.リ(_;:::つ/ GH-450 / カタカタ
. ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\/____/ ̄ ̄
だが、即死を完全に回避するまで安心しちゃいけないぜ〜
4 :
名無しオンライン:2010/11/06(土) 07:54:05 ID:j0gnA8Ek
5 :
名無しオンライン:2010/11/06(土) 14:19:15 ID:UfgqgQtf
6 :
名無しオンライン:2010/11/06(土) 15:19:28 ID:fhUgGrGo
即死回避に投稿したかったけど話が浮かばなくて保守
7 :
名無しオンライン:2010/11/06(土) 22:22:45 ID:o5qZB0NX
>>6 そのうち思いつくさ。気楽に行こうぜ〜
そして思いついた時投稿できるように保守しておくのぜ。
8 :
名無しオンライン:2010/11/07(日) 02:59:39 ID:VHgeDhJr
>>1 乙
女主人「誰よこんな面倒なルール考えたの……」
エル「何をしてるんですか?」
女主人「スレの保守作業。今度から60日でスレ落ちするようになったからさ」
女主人「一日一保守、っと」
エル「皆さんもご協力よろしくお願いします」
9 :
名無しオンライン:2010/11/07(日) 20:23:14 ID:jgMFEcot
とりあえず保守
保守
『今日のメンテよりPMも強化できる様になりました(ソニチ)』
御主人「まあGRM製だから強化出来るのも解らなくは無いが」
420「どうしたポコ?ごしじんさま?」
御主人「強化して何か変わるのかね?」
420「ものはただめしというポコ!」
御主人「それを言うなら物は試しだ……まあ、やってみるか」
GRM社強化室の御主人と420。
キュキュキュキュイーン!!
→(PM420 1/10)
御主人「んーどれどれ何処か変わったかな……?」
420「ご主人さま!ポコは変わったポコ!」
御主人「ポコが……漢字を使うとは……強化って凄いな」
420「それだけじゃ無いポコ!もっと良く見るポコ!」
御主人「微妙に背が伸びている?それに服も少し違う?」
420「強化するとアダルトになるポコ!服もアダルトになるポコよ!」
御主人「な……ん……だと……!!」
PCショップに駆け込む御主人。
御主人「そんなグラで大丈夫か…?一番いいグラを頼む!」
キュキュキュキュイーン!!キュキュキュキュイーン!!キュキュキュキュイーン!!
→(PM420 2/10)→(PM420 3/10)→(PM420 4/10)→(PM420 5/10)→(PM420 6/10)
御主人「強化半分過ぎたか!PSPo2iのデュマ子位の露出だぜヒャハー!」
420「御主人様!それは一部の方しか解りませんよ!」
御主人「もうポコは語尾にポコと付けないのか……少し寂しいな」
420「御主人様、もう強化は止められた方が宜しいかと思います」
御主人「確かにもう危険だな。そろそろ失敗してサーセンが来そうな気がする」
420「そうです。背も御主人様と同じ位ですしこれ以上は無謀ですよ?」
御主人「だがっっ!!俺はやる!!未知なる露出の為に!!」
キュキュキュキュイーン!!キュキュキュキュイーン!!キュキュキュキュイーン!!
→(PM420 7/10)→(PM420 8/10)→(PM420 9/10)
御主人「ついにここまで来たか……もう某水着バレーゲーム位だぜククク!!」
420「御主人様……いえ貴方……言っても無駄でしょうね……」
御主人「ああ!やってやる!やってやる!答えてくれ俺の魂ー!」
キュキュキュキュイーン!!
→(PM420 10/10)
パンパカパンーン!!
突然室内に響くファンファーレ。そしてアナウンス。
『おめでとうございます!!貴方様のPMは強化の末に晴れてキャストになれました!!』
『これから彼女は栄光あるキャストとして人権を持ち独り立ちするでしょう!!』
御主人「え?それって……まさかもうポコに会えない…?」
420「…… …… ……」
『彼女はキャストなのです。もうガーディアンの所有物ではありません』
御主人「う……嘘だろポコ……嘘なんだろ!ポコォオオオオオ!!」
420「…… …… ……」
数日後。御主人のマイルーム。
一人ため息をつく御主人。
御主人「ポコがいなくなってもう何日か……一人だとこの部屋も広いな」
ピンポーン!
御主人「んー来客かな……ポコがいないと誰が来たかも解んないな。どうぞー!」
ガチャ!ダダダダダダッ!ボフ!!
420「ごしじんさま!ただいまーポコ!!」
御主人「ポコ!!お前どうして!?姿も元に戻ってるし!」
420「んーポコもよくわかんないポコ!でもね?でもね?」
御主人「でも?」
420「なんだかムネがきゅーとなってもう一回きゅきゅきゅいーんとしたポコ!」
御主人「それ強化失敗じゃ…まっいいか。またよろしくなポコ」
420「よろしくポコ!!」
→(PM420 0/9)
420「ポコはキズモノになったからセキニンとってめんどーみるポコよ?」
御主人「おまっ!どこでそんな言葉を!!」
おしまい
眠れないので保守ついでに書いてみました。
どうしてこんな話が出たのか自分でも謎です。
あ…またPMって書いていたです…すみません…GHです…うう
>>14 投稿乙!
PocoMoe(ポコ萌え)420だからなんら問題ない
ご主人「しかしながら最近寒いな」
パシリ「それでしたらパンツ一丁を何とかしたらどうです?」
ご主人「しかしながら着るものがない」
パシリ「着るものくらい少しメセタがあれば買えるじゃないですか」
ご主人「しかしながらメセタがない」
パシリ「…一回適当にミッション行けばその分は稼げるじゃないですか」
ご主人「しかしながら課金が切れている」
パシリ「………」
ご主人「まぁ今課金したからミッション行こうな?」
パシリ「そうですね。それでどこ行くんですか?」
ご主人「ヴィオトンガ」
パシリ「………」
ご主人「しかしながら最近寒いな」
パシリ「………」
何となくネタもないのに無理矢理書いたらこうなった。
反省はしている。
>>14 乙!細かい所は気にしたら負けだ。
>>17 つまり、服も着ないで雪山に行っても寒くないくらい
パシリとご主人はアツアツという事ですね。分かります!
保守〜40はまだ遠い 目指せ安全圏
60日ルールがおかしい事になってるらしい保守。
PASSがアッシュなのは仕様。仕様です。仕様ですったら。
楽しい話を書こうぜ・・・
スレ立て乙です。
前スレがまだ落ちてないみたいですが保守も兼ねてこっちに小ネタ投下。
○月×日
前スレ360様より「二代目鼻オイル」の称号を頂いた。
GH-450としては女帝の方が良かったなぁなんて思ったが、私に女帝的要素など一つもなかった。
キセルでもふかしてみようかな。
○月△日
ご主人様にキセルが欲しい、と言ってみた。
何故か顔を真っ青にして凄い勢いで謝られた。
どうやら私がグレたと思ったらしい。失敗した。
女帝様の真似がしたくて、などとは言えずアンティークとして興味があったということにしてその場をしのぐ。
しかし、必死に謝るご主人様を見ているとなんだか興奮してき(黒い染みで塗りつぶされていて読めない)
○月□日
ご主人様にお使いを頼まれた。
ルームを出てから忘れ物に気づき、戻ってみるとご主人様がネギを両手に持って某電子の歌姫の歌を歌っていた。
思わず辺り一面にオイルを撒き散らして5分程気絶してしまったが、事情を聞いてみるとどうやら例の大女に
「アイツ(私のことだ)に歌ってみせてやればきっと喜ぶぞ」と吹き込まれたらしく、こっそり練習していたらしい。
私の可愛い……もとい、大切なご主人様になんてことを教えるのか。けしからん。もっとやれ。
しかし、あの時のご主人様を思い出すだけでもう(黒い液体を噴き付けたような跡があって読めない)
×月○日
最近あまりにオイルを噴出しすぎたせいか、少し貧血気味になってしまった。
そんな私を見たご主人様が、
「今日はゆっくりしていてください。私が看病しますから」と仰った。
ご主人様の看病。
ナース服を着たご主人様があんな看病やこんな看病をする姿を瞬時に脳内シュミレートしてしまい、またオイルを噴いた。
病院に連れて行かれた。畜生。
×月△日
私を病院に連れて行った際に風邪をもらってしまったらしく、ご主人様が熱を出した。
申し訳ないことをしてしまった。せめて精一杯看病しよう。
看病。
お粥を作ってふーふーしてあーんしてあげたり熱のせいでお風呂に入れないご主人様のために服を脱がせて体中の汗を拭いてあげたり
それから
(大量のインクのようなものがこぼれ落ちた跡で読めない)
鼻からオイルを垂れ流しながらあれやこれやと妄想しているうちに大女が見舞いに来た。作戦失敗。
まあ、ご主人様が嬉しそうだったので良しとする。
×月□日
看病の甲斐あってかご主人様の熱が下がった。
熱のせいで瞳を潤ませたご主人様も魅力的だったが、健康な方が良いに決まっている。
大事をとって今日は仕事を休みにしたが、代わりに明日はご主人様と二人でミッションに出かけることになった。
明日が楽しみだ。
特にオチとかはないです。ゴメンナサイ。
ただお馬鹿な話が書きたくなっただけなんです・・・
>>22 投稿乙です。
しかしなんだか怖い事になっているようで中々読む決心がつかない私はチキンorz
肝心な時に保守はしないがあえて空気も読まず駄文投下
ご主人「さて、どこで道を間違えたか」
パシリ「まずシャトルでモトゥブ行きの便に乗るところから間違えてますね」
ご主人「やはり黒ビキニスイムウェアじゃオウトクシティでの人の視線が痛いな」
パシリ「そう思うならそれを脱げば良いんじゃないですか。インn…」
ご主人「俺がこれを脱いだらフル%&!ではないか」
パシリ「ですからインナーを着ろと言ってるんですよ!まぁ今更着替えた所でどうしようもないですけど」
そう、ここはミズラキ保護区
ご主人「うお、ぬめぬめする。流石はオルアカ、体がかゆ…うま…」
パシリ「毎度気になったのですが、どうしてそんな黒パンツしか残ってないんですか」
ご主人「それはな、お前がこれを除いて俺の着物全てモギったからだ」
パシリ「衝撃の事実ですね。聞くべきではなかったです」
ご主人「俺の中の人はキャス厨でな、お前は防具用パシリとして育てられたのだ」
パシリ「やたら防具基板とその素材ばかりが共有ボックスに支給されるワケはそういうことですか」
ご主人「ついでに売り上げは全て共有ボックスに送られる」
パシリ「どうりでディレットラインとか売ったはずなのにメセタがないわけですね」
ご主人「…」
パシリ「…あの、どうして今更…」
ご主人「細かい事は気にするな」
パシリ「そうですね」
ご主人「うお、オルゴーモンの体液がかかった。臭いがががっ」
パシリ「はぁ…でも、久しぶりにこういうのも悪くないですね」
ご主人「そうか。それはよかった」
パシリ「近寄らないでください。洗ってないオルゴーモンの臭いがするんですよ」
ご主人「…」
パシリ「あ、嘘です。冗談ですよ。テヘッ」
ご主人「アギータかわえぇ…」(こちらを見ていない)
パシリ「…」
>>22 ホラーものは苦手だから朝日が昇ったときに見る事にしよう…決して怖いわけじゃないからな!
>>28 いっそ鼻オイルでビキニスイムウェアを染 め な い か
某試作タイプI「鼻オイルならいくらでも出るでゲソ」
>>30 イカちゃん出すならクチからだよクチ。
おっと侵略される所だった。
『君のご主人は優しい人のようだな』
『アッシュ様、いかがなされました?』
『パートナーマシナリーとして、マスターをお慕いする事は当然の行いです。
例えそれがどんな形であれ』
・・・。
ボクは壊れちゃったんだろうか。
頭がボンヤリとして、うまく動けない。
自己検査プログラムを走らせても、何の異常も見つからないのに。
そんなことを考えつつ、お湯の中により深く浸かる。ぶくぶくぶく・・・
ダメだ。最近。
料理もよく失敗するし、前は洗濯機を壊しかけた。
普通ならしないようなミスばっかりして・・・
何で?
『本当は分かってるんでしょ?』
わからない
『ご主人が居るから』
違う
『気になるんだ』
違う
『ずっと一緒に居たいと思ってる』
違う
『もっと触れたいと思ってる』
違う
『もっとご主人と─』
違う!
「う…ん…」
「気付いたか」
「ご主人…? ボクは…」
「あんまり遅いんで見に来たらこのザマだ。お前、風呂の中に沈んでたぞ」
「う…ごめんなさい」
「何で謝ってるんだよ」
どうやらオーバーヒートしてしまったらしい。
ボクはベッドに横たえられ、ご主人がウチ・ワで扇いでくれていた。
そして自分がバスタオル一枚しか身に着けていないことに気付く。
「あー…すまん、服の着せ方が分からなくてな…」
ご主人がバツの悪そうな表情をする。
「…アッシュ? どうした?」
今度は訝しげな、でもボクを心配した表情になる。
「具合でも悪いのか…?」
そしてボクはその顔をじっと見つめて・・・
『もっと触れたいと思ってる』
ご主人の唇に自分の唇を近づける。
ご主人は何も言わない。
あとほんの少し。
そして─
自分が今何をしているのか、ようやく理解する。
「…もう大丈夫。ありがとう、ご主人」
「あ、あぁ…」
・・・何をやっているんだボクは。
バスタオルを落ちないように押さえ、ドレッシングルームに足早に駆け込んだ。
体が熱いのは、まだ冷めきってないせいだ。きっとそうだ。
きっとボクはいつも通りだ─
何を固まってんだ俺は。思春期の子供じゃあるまいし・・・
アッシュがあんな素振りを見せた事に驚いたのか?
『見えてた』事は・・・言わないでいいか。
「…ゴホン」
ウチ・ワを片づけ、キッチンへ向かう。
まだ晩飯を作っている途中だ。
・・・いかんいかん、シャッキリしろ、俺。
何をまごつく事がある?
俺はもう30近いし、あいつはPMじゃないか。
ふと思い出す。主人とPMの恋愛関係について、そしてPMの感情について。
よく聞く話だ・・・が、まさか俺がこの立場になるなんて。
どうすればいいんだろうか。
社員相談室に『PMに言い寄られました』って言うのか?
言えるかそんなもん。
いや、そもそも突き放していいのか?
ここに入社して以来、アッシュには助けられっぱなしだ。
一人じゃ難しい仕事もあいつが居たから出来た。
でも・・・そんな義理みたいな理由で置いておくのか?
それではあまりにも冷たすぎる。
じゃああいつを受け入れればいいのか?
・・・俺はあいつにそんな感情を持っているのか?
どうすればいいんだ。
39 :
自問自答:2010/11/13(土) 19:07:20 ID:Z01OWFWe
今回分はこれで終了。
もやっとした雰囲気ですがエロクナイデスヨ?
乙です。これでエロ展開じゃないとすればどうなるんだろうか。
素朴な疑問だけど、ウチ・ワって普通に使えるのかね?
あおいだらPMが吹っ飛びそうな気がしたんだがw
>>39 投稿乙。微エロって感じかな?
ところで、過去編はEND of 〜ってタイトルになってたけど、あれで終わり?
だったら、なんつーか、救われんな・・・
>>40 ドウギ・ミクナ「しまった、つい力が・・・・」
>>41 ミレイ・ミクナ「いいぜ、テメエが何でも思い通りにするってんなら、その力をぶち殺す!」
>>28 何故か大惨事にww
失オイル死だけはしないように注意してくださいねーw
>>29 ニュマ男「なぜ『これが俺の正装だ』と言わない?納得してくれるだろうに」
421「納得するのハアナタだけデス。というか服を着ロ」
>>42 巫女様が不幸体質に!?
>>41-42 ルツ「目障りなんだよ!私の目の前から消えてしまえ!アルテラツゴォォォォグ!」
この場は保守せざる得ない
47 :
名無しオンライン:2010/11/21(日) 12:08:14 ID:SGBxKvCy
【四周年サンクス 装備、立ち回りが雑魚の地雷、寄生虫リスト】2010年10月16日殿堂入りとして認定
夕凪(10079551) 美雪(10113874) Silver(10130502)
のりこ(10164773) Rin(10108137) Dia(10077232)
村正10162174 nada(10118423) ガーベラ(10162884)
リチャード・ロウ(10187238) サマルトリア凹子(10060470) ALICE09(10191219)
STORM EVANS(10021764) エンジェラン「桜華」(10005811) エテルナ(10035481)
エクセル・カーリム(10031982) ルミナ(10152791) のぁ(10164157)
パトリック(10062023) チャンタ(10022163) ソフィア(10001121)
Rio(10057499) ぷりりん(10044675) カドモニ(10200464)
ラプサス(10018941) 蒼(10139402) おじさん(10151595)
夜光虫(10065687) 吉乃 クレア(10034621) サラン(10032751)
疾風(10179800) Noppo(10017740) 船酔いサリー(10184572)
ヒューズ(10132336) ぱる(10125202) サクラ(10133481)
ミュラ(10148083) ガングレト(10035601) あや(10174239)
わんうぃーる(10172244) アレックス(10022163) 咲夜(10184816)
ルシカ(10160316) OTAKON(MF)(10052036) Doggie(10176666)
マヤ(10017041) アクト(10177206) エレナ(10178392)
幸村(10164773) どれみ♪(10169091) びよ(10059871)
豆大福(10041558) エリア・フィン(10001053) み〜の(10158893)
ジュ℃(10199445) ベルダンディー(10070789) シャルム・カーン(10056599)
【四周年サンクス 装備、立ち回りが雑魚の地雷、寄生虫リスト】2010年10月27日神の手によって殿堂入りとして認定
ひわたり(10142676) 紅竜(10021067)
メイガス(10204490) キサラ(10148275)
おとな(10059614) ?バルド(10057665)
EVE(10164976) ロンドベル(10160758)
フェイト(10158617) ミラ・ファニール(10168689)
ライラック(10136268) しぇり(10183926)
ぬこ(10172964) 菜葉(10172931)
マイ=ミカゲ(10096363) にゃも(10203059)
ルーミア(10061453) ねぎみそ(10187182)
Cross(10025211) ラクス=クライン(10067861)
花より番長(10150061) ゆず(10204210)
結城 葵(10163197) エリーおばちゃん(10046897)
スパイスG(10039938)
マルチのコピペアタックがいい保守になっている
なんて誰も思っていない
小話が書けない 保守
コロニーの一角、ガーディアン達が住むルームが並ぶ居住区。
人気がなく、薄暗いその通路をヒューマンの女性が一人、歩いている。その顔は、いつもと違って暗い表情をしていた。
とあるルームの前で足を止めた。しかし、そこは彼女の部屋ではない。
インターホンに手を伸ばし、少し躊躇った後、ボタンを押し込む。
すぐに、ドア越しにパタパタと走る音が聞こえてきた。
ドアが開いた。そこに立っていたのは、PMだ。
女を見上げたPMの顔が、一瞬だけ悲しみに歪んだ。しかし、すぐに穏やかな笑みを浮かべる。
当然だ。コイツが待っているのは俺じゃない。コイツが待っているのは──
しかし、女は何も気づいていないかのように、PMに笑いかけた。
「よう。ちょっと近くまで来たもんだからさ。今、大丈夫か?」
「ええ。どうぞ、お上がりになってください」
PMに促され、女は部屋に入った。
主のいない、部屋に。
「あいつは……まだ、帰ってきてないのか?」
「ええ」
「そう……か」
あいつ、とはこのPMの主人のことだ。女の仕事仲間でもあった。
ガーディアンになってすぐに知り合い、意気投合した二人はプライベートでも良き友人となった。
新人ガーディアンの少ない給与で育成したPMが人型に成長した時など、互いに大騒ぎしたものだ。
そんな友人と連絡が取れなくなってから、もう随分になる。
現在では改善されているが、以前のガーディアンに対するガーディアンズ上層部の対応はお世辞にも良いとは言えなかった。
その結果、多くのガーディアンが辞表を叩きつけ、また消息を絶つこととなった。
友人も、そんなガーディアンの一人だ。
PMに出かけてくる、と言い残し、そのまま行方をくらませてしまった。
正式な手続きを踏まなくても、一定期間ライセンスの更新がなかった者は自動的にガーディアンから除名される。
規約ではその後、ルームとPMは初期化されて次のガーディアンに回されることになっているが、あまりにも多くの
ガーディアンが辞めたため手続きが追いつかず、「復帰の可能性があるから」との名目の元に放置されているのが現状だ。
放置の理由は他にもある。PMが居なくなった主人の帰りを待ち続け、初期化を受け入れない事例が多いという。
このPMもそうだ。ただ行方をくらませただけかもしれない。いつか帰ってくるかもしれない。そんな希望を捨てきれないのだ。
その希望を捨てて初期化を受け入れない限り、このままずっと帰ってこない主人を一人で待ち続けることになる。
友人が消えてから、女は何度もこの部屋を訪れた。PMが好みそうな武器や防具、食べ物を持って。
PM単体ではミッションに出てメセタを稼ぐことはもちろん、満足な買い物も認められていないからだ。
多分、あいつは戻ってこないだろう。女はそう思っていた。
何も言わず姿を消したのはいただけないが、ガーディアンを辞めたくなった気持ちはよく分かる。
しかし、だからといってこのPMをこのまま放ってはおけなかった。
「……なあ。お前さえよかったら」
うちに来ないか。今まで何度も言ってきた。
原則、一人のガーディアンには複数のPMの所有は認められていない。
しかし、PMの所有権を買い取ってしまえば話は別だ。もちろん一緒にミッションに出かけたりは出来ないが、
一緒に友人の帰りを待つことは出来る。例え帰ってこないと分かっていても。
その提案をPMは断り続けていたが、今日その口から出たのは断りの言葉ではなかった。
「私、決めたんです」
「決めた……?」
PMが悲しそうに微笑んだ。嫌な予感がする。
「初期化を受け入れることにしました」
「そう……か」
それだけ言うのがやっとだった。
引き止めることなど出来ない。そんな権利は、自分にはない。
「もう……待つのも、疲れちゃいました」
PMが自嘲するように笑う。
そう。ずっと一人で待ち続けて、その末に出した結論なのだ。考え直せなんて、言えるわけがなかった。
「……悪かったな、急に押しかけて」
女が立ち上がった。もう、自分が出来ることも、してやれることも、何もない。
「いえ。……あ、ちょっと、待っててください」
そう言ってPMは部屋の奥へ行き、しばらくして戻ってきた。手に小さな包みを持っている。
「コルトバサンドです。久しぶりに作ったら作りすぎてしまって。良かったら、召し上がってください」
「ああ……ありがとう」
包みを受け取り、女は部屋を出た。
「それじゃ……」
また来るよ。いつも帰り際に言っていた言葉が言えなかった。
「ええ。……さようなら」
笑顔で手を振るPMに手を振り返し、女は背を向けた。背後でドアが閉まる音がした。
少し歩くと、部屋の方から微かに嗚咽が聞こえた。女は立ち止まらなかった。
「おかえりなさーい!」
自室のドアを開けると、彼女のPM、GH-410がいつも通りの笑顔と声で出迎えてくれた。
「ああ、ただいま」
女はその長身を少し屈めて410の頭を撫でた後、寝室へ向かった。
女の元気のない声に410は首をかしげたが、何も言わず、ついて来ることもなかった。
たぶん、何かあったと感づいたのだろう。普段はまるでアホの子だが、時折驚く程の気遣いを見せてくれる。
ベッドに腰を下ろし、女はため息をついた。
PMから受け取ったコルトバサンドの包みを取り出す。まだ暖かい。
ふと、以前友人と話した時のことを思い出した。
──うちのPMが初めてコルトバサンド作ってさ。美味しいって言ったら、それから毎日食卓にコルトバサンドが出て来るんだよ。
友人は笑いながら、それでも嬉しそうに話していた。
包みを開いて、一切れ口に入れる。美味しい。でも、この味も、もう二度と作られなくなる。
PMにとって、経験や記憶、人格すら消去される初期化は死にも等しい。
そんな決断をした彼女は、どんな気持ちだっただろう。
不意に視界が滲んで、熱い液体が頬を伝った。
「ちくしょう……」
女はぼろぼろと涙をこぼしながら、彼女の作った最後の料理を食べ続けた。
おわり
引退したフレの部屋行くと、PMがポツンと立ってて凄い切ないんですよね・・・
暗いお話になっちゃいましたが、保守代わりに。
ここはケゴ温泉
パンツ「しかしここも寂れたな」
パシリ「そもそも3年前くらいから一時期除いてずっと寂れてたでしょう。」
パンツ「まぁおかげでほぼ貸切だ。嬉しい事じゃないか」
パシリ「…ところでそのずっと穿いたままのパンツのまま入ったんですか」
パンツ「そりゃあビキニだからな。それとも俺のバス・タオル姿でも見たかったか?」
パシリ「ダメだこれは…」
この歩く猥褻物の相手をしていると本当に疲れる。
しかしこんな奴でも自分の主人なのが憎い。
なぜ自分の主人はこんな白髪が生えてる露出狂のおっさんパンツニューマンなのか。
同じ白髪のおっさんでもレオジーニョ・S・Bとは大違いである。
パンツ「ところで、俺の名前がパンツになってるんだがどういうことだ」
パシリ「いつまでも服を着ないからでしょう」
パンツ「そうか」
パシリ「何で納得してるんですか」
ちびちびと牛乳を飲みながらパンツはオウトク山の方を黙って眺めている。
普段ふざけてるだけあって、いつにもなくぼんやりしているように見える。
パンツ「なんだ、そんな不思議そうな目で見つめられると恥ずかしいじゃないか」
パシリ「自意識過剰もいいところですね。まぁ確かにあなたがここに居るのは不思議ですけど」
パンツ「俺だってたまにはゆっくりしたい時があるのだ」
パシリ「そうですか」
パンツ「そうだ」
パンツはまたしばらくちびちび牛乳を飲みながらは山の方を眺めていた。
しばらく沈黙が続いたが口を開いたのはパンツの方からだった。
パンツ「ところで、お前は今まで幸せだったか」
パンツがいきなり意味深な事を言い出した。
とはいえどうせ何も考えてないのだろう。このパンツのことだ
パシリ「どちらかといえば、不幸な方だったと思いますね。」
パンツ「そうか」
パシリ「はい。あなたには一時期2年間くらい放置されましたからね。それに、主人がこんな変態では不幸な方ですね」
パシリ「ですけども、まだ私は運がいい方ですよ。こんなパンツ男が主人でも居るだけマシですからね。」
実際の話、数万近いPM達は今も帰ってこない主人を待っているのだ。
それに比べれば主人が居るPMなんてほんと宝くじに当たるレベルである。
パシリ「あと一ヶ月は退屈しなくて済むだけマシですよ」
パンツ「そうか」
パシリ「ですけども、あなたの友人は皆引退済みですし、そんな活気あるイベントとかももうないですし」
パシリ「潮時って奴なんじゃないんですか。いつまでもここに留まる理由もないでしょう」
主人がなぜ未だにグラールに残り続けているのかがいささか疑問だ。
この際ここで聞いておくのも悪くないかもしれない。
どうせ自分の役目ももうじきおしまいだろうから。
パンツ「そうだな。残る理由もないな。だが、去る理由もないな」
パシリ「えっ」
予想外の返答だった。てきと〜な主人によるてきと〜な返答だった。
パンツ「俺がたまにミズラキ保護区やらモトゥブの砂漠やらの依頼受けてるのも。特に理由はない。なんとなく受けてるだけだ」
パシリ「そうですね。何も考えてなさそうですものね。パンツ一丁なだけに」
パンツ「そうだ、俺は何も考えていない。ただ、くだらない時間を潰しているだけだ」
パンツ「だが、何となくお前とそんな時間を潰すのも悪くないと思ってる」
パンツ「あえてここに残る理由をつけるならこんなとこだろうな」
…不覚にもパンツ相手にウルっときてしまった自分が情けない。
目にゴミが入ったフリをしてこする。
パシリ「それなら私もしばらくは退屈しなくて済みそうですね。でしたら先ほどの質問について訂正しておきます」
パシリ「幸せ、なんじゃないんですか。多分」
パンツ「そうか。それはよかった」
パシリ「それじゃ、日も暮れましたし帰りましょうか」
パンツ「そうだな」
自分はもう少しだけ、PMとしてこのパンツと過ごせるのだろう
この世界が終わるまでか、パンツがこの世界に飽きるまでか、あるいは…
誰も居ないケゴ温泉には、湯船に浮かぶ皿とその上に飲み終えた牛乳瓶だけが残っていた。
何となくダラダラ小話を書いてみた。
そんなつもりだったけども2ページになった。正直すまんかった
「ご主人ー、合成全部終わりました。」
「おう、今行く。」
どこかで手に入れたのであろう不思議なアラームサウンドを鳴らしながら、443が
明るい調子で声をかける。
恐らく俺のガッカリした顔を見るのが楽しみなのだろうが、そうはイカの触手が伸び
んざきである。
俺が合成したわけじゃないが今日の合成結果は何か、イケてる気がするのだ。
「よーし、じゃあパパーン♪と出してもらおうじゃないか!」
「はーいっ。ではまず小手調べの闇属性アンク・ピッコからです。」
でれろろ〜ん。
「ハハッ。まあこれはお遊びだからな!さあ次こい次っ!」
「はーいっ。では本命のヒュージカッター、最近貴重な氷属性でーす。」
でれろろ〜ん。
ごいんっ☆
「ったぁ〜!な、何をする!」
「威張るな!!このポンコツパシリ!!」
「仕方ないじゃないですか!合成結果の是非は基板の品質依存です!ワタシのせいじゃ
ありませんから!」
「わかっとるわ!だからやり場のない怒りをお前にぶつけてるんだ!」
「ちょ、ひどっ!パートナーマシナリーとして人権尊重を要求します!」
「拒否する!その要求を受け入れるかどうかは合成結果の成功確率依存だっ!」
「ぐぬぬ!このクソご主人め!」
「なに!今何つった!?ポンコツマシナリー!」
「クソご主人!」
「ばーかばーか!」
「うん○うん○!」
さんざん大ゲンカをした挙句、ルームミュージックをHIVEのテーマに変更され、枕元に
デルナディアンのぬいぐるみを置かれた。
こいつがヘソを曲げるといつもこうだ。前は動くブーマのオブジェで居間を埋め尽くさ
れ、全ての目線を寝室側に向けられた。その前は天井に無数の短いディー・ロレイだ。
「ポンコツマシナリーを撤回するまでこのままですから!」
「じ、上等だ!いい夢見てやるから見てやがれ!」
「HA!せいぜいうなされて悔い改めな!」
俺の悪夢は終わらない。多分三日ぐらい。
60 :
名無しオンライン:2010/11/28(日) 17:24:17 ID:m9PKXFaR
【四周年サンクス 装備、立ち回りが雑魚の地雷、寄生虫リスト】2010年10月16日殿堂入りとして認定
夕凪(10079551) 美雪(10113874) Silver(10130502)
のりこ(10164773) Rin(10108137) Dia(10077232)
村正10162174 nada(10118423) ガーベラ(10162884)
リチャード・ロウ(10187238) サマルトリア凹子(10060470) ALICE09(10191219)
STORM EVANS(10021764) エンジェラン「桜華」(10005811) エテルナ(10035481)
エクセル・カーリム(10031982) ルミナ(10152791) のぁ(10164157)
パトリック(10062023) チャンタ(10022163) ソフィア(10001121)
Rio(10057499) ぷりりん(10044675) カドモニ(10200464)
ラプサス(10018941) 蒼(10139402) おじさん(10151595)
夜光虫(10065687) 吉乃 クレア(10034621) サラン(10032751)
疾風(10179800) Noppo(10017740) 船酔いサリー(10184572)
ヒューズ(10132336) ぱる(10125202) サクラ(10133481)
ミュラ(10148083) ガングレト(10035601) あや(10174239)
わんうぃーる(10172244) アレックス(10022163) 咲夜(10184816)
ルシカ(10160316) OTAKON(MF)(10052036) Doggie(10176666)
マヤ(10017041) アクト(10177206) エレナ(10178392)
幸村(10164773) どれみ♪(10169091) びよ(10059871)
豆大福(10041558) エリア・フィン(10001053) み〜の(10158893)
ジュ℃(10199445) ベルダンディー(10070789) シャルム・カーン(10056599)
61 :
名無しオンライン:2010/11/28(日) 17:25:05 ID:m9PKXFaR
【四周年サンクス 装備、立ち回りが雑魚の地雷、寄生虫リスト】2010年10月27日神の手によって殿堂入りとして認定
ひわたり(10142676) 紅竜(10021067)
メイガス(10204490) キサラ(10148275)
おとな(10059614) ?バルド(10057665)
EVE(10164976) ロンドベル(10160758)
フェイト(10158617) ミラ・ファニール(10168689)
ライラック(10136268) しぇり(10183926)
ぬこ(10172964) 菜葉(10172931)
マイ=ミカゲ(10096363) にゃも(10203059)
ルーミア(10061453) ねぎみそ(10187182)
Cross(10025211) ラクス=クライン(10067861)
花より番長(10150061) ゆず(10204210)
結城 葵(10163197) エリーおばちゃん(10046897)
スパイスG(10039938)
62 :
名無しオンライン:2010/11/30(火) 01:39:36 ID:W+G0v3l8
【四周年サンクス 装備、立ち回りが雑魚の地雷、寄生虫リスト】2010年10月16日殿堂入りとして認定
夕凪(10079551) 美雪(10113874) Silver(10130502)
のりこ(10164773) Rin(10108137) Dia(10077232)
村正10162174 nada(10118423) ガーベラ(10162884)
リチャード・ロウ(10187238) サマルトリア凹子(10060470) ALICE09(10191219)
STORM EVANS(10021764) エンジェラン「桜華」(10005811) エテルナ(10035481)
エクセル・カーリム(10031982) ルミナ(10152791) のぁ(10164157)
パトリック(10062023) チャンタ(10022163) ソフィア(10001121)
Rio(10057499) ぷりりん(10044675) カドモニ(10200464)
ラプサス(10018941) 蒼(10139402) おじさん(10151595)
夜光虫(10065687) 吉乃 クレア(10034621) サラン(10032751)
疾風(10179800) Noppo(10017740) 船酔いサリー(10184572)
ヒューズ(10132336) ぱる(10125202) サクラ(10133481)
ミュラ(10148083) ガングレト(10035601) あや(10174239)
わんうぃーる(10172244) アレックス(10022163) 咲夜(10184816)
ルシカ(10160316) OTAKON(MF)(10052036) Doggie(10176666)
マヤ(10017041) アクト(10177206) エレナ(10178392)
幸村(10164773) どれみ♪(10169091) びよ(10059871)
豆大福(10041558) エリア・フィン(10001053) み〜の(10158893)
ジュ℃(10199445) ベルダンディー(10070789) シャルム・カーン(10056599)
63 :
名無しオンライン:2010/11/30(火) 01:40:21 ID:W+G0v3l8
【四周年サンクス 装備、立ち回りが雑魚の地雷、寄生虫リスト】2010年10月27日神の手によって殿堂入りとして認定
ひわたり(10142676) 紅竜(10021067)
メイガス(10204490) キサラ(10148275)
おとな(10059614) ?バルド(10057665)
EVE(10164976) ロンドベル(10160758)
フェイト(10158617) ミラ・ファニール(10168689)
ライラック(10136268) しぇり(10183926)
ぬこ(10172964) 菜葉(10172931)
マイ=ミカゲ(10096363) にゃも(10203059)
ルーミア(10061453) ねぎみそ(10187182)
Cross(10025211) ラクス=クライン(10067861)
花より番長(10150061) ゆず(10204210)
結城 葵(10163197) エリーおばちゃん(10046897)
スパイスG(10039938)
64 :
名無しオンライン:2010/11/30(火) 01:40:57 ID:W+G0v3l8
【パルムGBR 装備立ち回りが雑魚の地雷 俺の気分を害する言動行動を行うゴミ共】
リズリット(10166123) 楓(10201410) 暴走女王 かりん(10141867) 歩(10019040)
味噌ラーメン(10192264) ジェイク(10026658) 死四天ー紅ー(10174340) ロザリオ・B・F(10015750)
しらす(10151836) ピングー(10004888) 聖マリィ★ゴールド卿(10205007)
XTH(10000434) ーkeroー(10061624) ZGMF-X10A(10115463)
わたあめ子(10002494) ダイガン(10167260) ランフィ(10143459)
D・トリエル(10084959) ミレイユ(10168979) 龍覇(10126369)
ゆゆめ(10086376) おんたま(10167229) INUGAMI(10007500)
ユンユン(10195397) PLIN-PLIN(10166052) ディアネイラ(10101254)
☆みかん☆(10082648) カエデ(10023863) そみぃ(10084520)
雪国まいたけ(10076239) チルノ(10172933) 沙樹(10175943)
さゆさ(10129441) アシャラナータ(10007566) ミューセ(10012323)
アルル(10168695) ナポリたん(10150939) ルージュ(10136551)
パンダ太郎(10185844) 博麗 霊夢(10141993) 鏡音リン(10162815)
スレが二つに別れてどちらに投稿していいやらで・・・保守。
しばらくぶりだな
>>65 難しく考えず、作品は前スレに投稿して前スレ消費してしまえばいいんじゃね?
まあ、また立て直すのも大変だろうから、
こちらも保守はしておかないといけないだろうけどな。
hosyu
保守
ふむー。
書きあがったはいいが前スレまだ生きてたのね…
前スレが落ちるまで待ったほうがいいですかねぇ。
前スレ埋めるもよし、ここに投下するもよし、好きにすればいいと思う
前スレ落ちるまで時間がかかるだろうし
72 :
名無しオンライン:2010/12/02(木) 00:34:38 ID:+2wGxp+I
【四周年サンクス 装備、立ち回りが雑魚の地雷、寄生虫リスト】2010年10月16日殿堂入りとして認定
夕凪(10079551) 美雪(10113874) Silver(10130502)
のりこ(10164773) Rin(10108137) Dia(10077232)
村正10162174 nada(10118423) ガーベラ(10162884)
リチャード・ロウ(10187238) サマルトリア凹子(10060470) ALICE09(10191219)
STORM EVANS(10021764) エンジェラン「桜華」(10005811) エテルナ(10035481)
エクセル・カーリム(10031982) ルミナ(10152791) のぁ(10164157)
パトリック(10062023) チャンタ(10022163) ソフィア(10001121)
Rio(10057499) ぷりりん(10044675) カドモニ(10200464)
ラプサス(10018941) 蒼(10139402) おじさん(10151595)
夜光虫(10065687) 吉乃 クレア(10034621) サラン(10032751)
疾風(10179800) Noppo(10017740) 船酔いサリー(10184572)
ヒューズ(10132336) ぱる(10125202) サクラ(10133481)
ミュラ(10148083) ガングレト(10035601) あや(10174239)
わんうぃーる(10172244) アレックス(10022163) 咲夜(10184816)
ルシカ(10160316) OTAKON(MF)(10052036) Doggie(10176666)
マヤ(10017041) アクト(10177206) エレナ(10178392)
幸村(10164773) どれみ♪(10169091) びよ(10059871)
豆大福(10041558) エリア・フィン(10001053) み〜の(10158893)
ジュ℃(10199445) ベルダンディー(10070789) シャルム・カーン(10056599)
73 :
名無しオンライン:2010/12/02(木) 00:35:02 ID:+2wGxp+I
【四周年サンクス 装備、立ち回りが雑魚の地雷、寄生虫リスト】2010年10月27日神の手によって殿堂入りとして認定
ひわたり(10142676) 紅竜(10021067)
メイガス(10204490) キサラ(10148275)
おとな(10059614) ?バルド(10057665)
EVE(10164976) ロンドベル(10160758)
フェイト(10158617) ミラ・ファニール(10168689)
ライラック(10136268) しぇり(10183926)
ぬこ(10172964) 菜葉(10172931)
マイ=ミカゲ(10096363) にゃも(10203059)
ルーミア(10061453) ねぎみそ(10187182)
Cross(10025211) ラクス=クライン(10067861)
花より番長(10150061) ゆず(10204210)
結城 葵(10163197) エリーおばちゃん(10046897)
スパイスG(10039938)
74 :
名無しオンライン:2010/12/02(木) 00:35:29 ID:+2wGxp+I
【パルムGBR 装備立ち回りが雑魚の地雷 俺の気分を害する言動行動を行うゴミ共】(2010年12月1日孤高の天才により殿堂入りとして認定)
リズリット(10166123) 楓(10201410) 暴走女王 かりん(10141867) 歩(10019040)
味噌ラーメン(10192264) ジェイク(10026658) 死四天ー紅ー(10174340) ロザリオ・B・F(10015750)
しらす(10151836) ピングー(10004888) 聖マリィ★ゴールド卿(10205007) La Corolle(10009572)
XTH(10000434) ーkeroー(10061624) ZGMF-X10A(10115463) KATABAMI(10126779)
わたあめ子(10002494) ダイガン(10167260) ランフィ(10143459)
D・トリエル(10084959) ミレイユ(10168979) 龍覇(10126369)
ゆゆめ(10086376) おんたま(10167229) INUGAMI(10007500)
ユンユン(10195397) PLIN-PLIN(10166052) ディアネイラ(10101254)
☆みかん☆(10082648) カエデ(10023863) そみぃ(10084520)
雪国まいたけ(10076239) チルノ(10172933) 沙樹(10175943)
さゆさ(10129441) アシャラナータ(10007566) ミューセ(10012323)
アルル(10168695) ナポリたん(10150939) ルージュ(10136551)
パンダ太郎(10185844) 博麗 霊夢(10141993) 鏡音リン(10162815)
>>70 あなたが前スレに投稿する事で前スレが落ちるのが早くなるし、
前スレを消費してしまえば新スレだけになるから、
あなたのようにどちらに投稿しようか悩む人が減るんだぜ?
前スレを先に埋めろというご命令だ
こわ
>>71に賛成。
ポケモンみたいに二つあると思えばいいのかなー
パシリスレ(ブラック)パシリスレ(ホワイト)
78 :
75:2010/12/04(土) 19:42:40 ID:/JUWwsHW
命令とかじゃなく、
「前スレあるから先に使おうぜ〜」くらいの軽い気持ちだったんだが・・・
気を悪くさせてしまったようですね。ごめんなさい。
ゴゴゴゴゴゴゴゴッ!!
大地を割り浮上する巨大な宇宙船。
その光景を目撃する御主人。
御主人「あ‥‥あれは移民船型宇宙船‥‥パイオニア2!」
バシュバシュバシュー!!
パイオニア2から飛び出す無数の物体。
マグ 「キュイーン!(御主人様を返せー!!)」
パシリ「渡しはしない!渡しはしません!!」
激しい戦いを繰り広げるマグとパシリ。
‥‥シリーズ史上かってない悲劇が‥‥幕を上げる。
新トレイラーを見て書いてみた。
保守
ゴゴゴゴゴゴゴゴッ!!
大地を割り浮上する巨大な宇宙船。
その光景を目撃する御主人。
バシュバシュバシュー!!
パイオニア2から飛び出す無数の物体。
激しい戦いを繰り広げるシャグとパシリ。
490オッソリア・シャグ「ブルァァァァll!(御主人様を返せフガ!!)」
490「渡しはしない!渡しはしませんフガ!!」
‥‥シリーズ史上かってない悲劇が‥‥幕を上げる。
御主人「勝っても負けても死ぬ!無意味なゲームの始まりだぁぁ!」
>>79 何というか、本当にスンマセン
\ /
\ /
\ /
\ /
\( ^o^)/ うわああああああああああああああ!!!!!!!!!!
│ │
│ │ 〜○〜○〜○〜○〜○〜○〜○
│ │ 〜○〜○〜○〜○〜○〜○〜○〜○〜○
( ω⊃〜○〜○〜○〜○〜○〜○〜○〜○〜○〜○〜○
/ \ 〜○〜○〜○〜○〜○〜○〜○〜○〜○〜○
/ \ 〜○〜○〜○〜○〜○〜○〜○〜○
/ \
/ \
保守。
何か書こうかと思うのだけど今BBに夢中。
マグ可愛いよマグ。
>>81 ok!
安全のため保守
保守
keep
何か気に入らなかったんで書き直したらえらく時間掛かった件について
まぁとにかく今から投下。
88 :
その夜 1/5:2010/12/23(木) 14:26:53 ID:03MmESZ8
アッシュは先に寝巻に着替え、そのままの格好で晩飯を食っている。
さっきまで何事も無かったかのように。
俺はと言うと、動揺を押し隠すのに躍起になっていた。
表に出すまいとする自分自身に、自嘲的な笑みすら浮かんでくる。
アホらしい・・・何をまごついてるんだ俺は。
とにかく、晩飯は何事もなく終わった。会話も無かったが。
「はぁ〜…」
溜息が漏れてくる。
何だか憂鬱だ。あれこれ考えるのは好きじゃない。
さっさと寝るか。
風呂から上がると、俺のベッドの側にアッシュが立っていた。
俺に気付き、こっちを向く。
「ご主人」
「どうした?」
「ボクね…」
89 :
その夜 2/5:2010/12/23(木) 14:27:25 ID:03MmESZ8
「壊れちゃったのかな」
「はぁっ?」
アッシュの突拍子もない言葉に、思わず素っ頓狂な声を出してしまった。
「…どうしたんだいきなり」
「なんだか変なんだ…」
「いや…そんな事言われても俺にはどうしようも」
「ねぇご主人、ボクを修理に連れて行ってよ! でないとボク…」
「アッシュ」
「おかしくなりそう…」
「アッシュ!」
いきなり大声を張り上げたので、アッシュは一瞬びっくりして大人しくなった。
しゃがんで、アッシュに目線を合わせる。
「いいか、アッシュ。傍から見てもお前は何にもおかしくない。壊れてなんかいない。
らしくないじゃないか、お前が取り乱すなんて」
「だって…だって…」
アッシュがうつむく。
「今日はさっさと寝よう。それがいい。ぐっすり寝れば気分も晴れるさ」
90 :
その夜 3/5:2010/12/23(木) 14:28:11 ID:03MmESZ8
声もなく頷く。
俺はアッシュの頭を撫で、ベッドに入ることにした。
うぅ・・・
うぐぐ・・・
重い・・・
「ぷはぁっ─」
"ゴンッ"
「つッー!?」
痛たたたた・・・何だ一体・・・
体を起したら何かに額をぶつけて・・・
「…何やってんだお前」
「っ!」
俺の体の上に─まぁこいつしか居る訳ないが─アッシュが乗っかっている。
91 :
その夜 4/5:2010/12/23(木) 14:29:36 ID:03MmESZ8
「アッシュ、降りろ…。重い」
アッシュは何も言わずに横に退く。
「何をやってた?」
「…」
「どうした、何とか言ったらどうだ」
「…ご主人」
「うん?」
「一緒に寝ていい?」
「何だ、いきなり」
「ご主人のそばにいると…落ち着くんだ。気分が楽になる。
心のすき間が埋まるような感じがする。
もっとご主人の近くにいたい。いたくてたまらないんだ…だから」
「アッシュ、よせ」
「ご主人?」
「お前はPMだ…人間じゃない。俺はお前の気持ちに応えてやれない」
「そんなの関係ないよ!」
アッシュが声を荒らげる。
「ご主人はボクが嫌いなの!? ボクと居るのが嫌なの!?」
「そういうんじゃないんだ…」
92 :
その夜 5/5:2010/12/23(木) 14:30:29 ID:03MmESZ8
「じゃあ何なの!? ボクがPMだから!?」
「…」
「何とか言ってよ、ご主人…」
「…ボクは…ご主人のことを─」
と、その時。
緊急の用件を示すアラームがけたたましく鳴った。
すぐさま体を起こし、ビジフォンを確認する。
業務番号130942 緊急
パルムの海底レリクスからの救難信号を受信。遭難者と思われます。
すぐに現地へ向かい、捜索作業に当たって下さい。
緊急? そんなものを見るのは初めてだが・・・何か不自然な気がする。
こんな断片的な情報で探せるのかどうか怪しいし。
だが公式文書として送られてきているし、しかるべき部署の署名もある。
「今から出る。お前も来るか?」
「…」
「嫌ならいいが…」
アッシュは何も言わずにドレッシングルームに向かった。
93 :
その夜:2010/12/23(木) 14:31:40 ID:03MmESZ8
今回分はこれで終了。
エロとか書けn
>>93 投稿乙です。
>>38の続きかな?
>俺の体の上に─まぁこいつしか居る訳ないが─アッシュが乗っかっている。
某ジブリのお父さんを起こそうとする妹を思い出した。
>パルムの海底レリクスからの救難信号を受信。遭難者と思われます。
エミリアさんフラグか?
壊れた?と思ってるアッシュとそんなアッシュに戸惑うご主人。
どんな展開になるのか楽しみです。
保守
さすがのパシリも、そろそろ納め時なのだろうか
まだだ、まだ終わらんよ!
あけましておめでとう
明けましておめでとうございます。
今年は新作も出るし、ここにも人が来ることを期待。
>>94 実は時間軸は結構進んでるのですよ。大体9章の直後くらい。
設定とかややこしくなるし、ストーリーに沿わない様にしています。
という訳で続きを投下。
『ごきげんよう。私はリトルウィング社長のウルスラ・ローランです。
ゆうべは遅くに仕事をお願いしてごめんなさいね。
マガハラのことは知ってるわね? その事についてなの。
グラールはこのままでは滅ぼされてしまう。私達は何としてもそれを防がなくてはならない。
対抗策はもう用意できてるわ。後はそれを実行に移すだけ。
でもちょっと大掛かりな事になるから、社員の3分の2には地上に降りて貰う事にしたわ。
理由はまだ秘密にします。
後もう一つ、貴方達に謝らなくちゃいけないことがあるの。
仕事ってのは嘘。現地に行っても何もないわ。
まぁ…ちょっとしたプレゼントよ。5日間、そこで羽でも伸ばすといいわ。勿論有給よ。
どう過ごすかは自由です。でもモラルは守ってね。
ただ治安の混乱があるかもしれないけど…そこはごめんなさい、
太陽系警察の要請があったら協力して頂戴ね。
それでは皆さん、よい休暇を。』
『音声メッセージ の 再生を終了します』
「何だそりゃ…」
レリクスに誰も居ないと思ったらコレか。
まったく・・・クラッド6のプラットフォームが変に混んでたのもこの所為だな。
やれやれ、どうしようか。
パルムはあんまり出歩いた事が無いし、土地勘も・・・
「ジョニーじゃないか。奇遇だな」
話しかけられた方を向くと、そこには青いキャストとそのPM。
「ラリーさん」
この人ともやけに縁があるなぁ・・・そういえばこの人ってキャストだし、
パルムには詳しいんじゃないかな?
「メッセージは聞きました?」
「あぁ、つい先程。レリクスで具現化現象があると聞いたんだが…してやられたよ」
「どこか行きましょうか」
「私はあまり詳しくないぞ?」
「何でです?」
「ずっと軍に居たからな、外出する事はあまり無かった」
「そうでしたか…初めて聞きました」
「話して無かったかな? まぁいい、さっさとここを離れようか」
軍に居たのか・・・でもなぜリトルウィングに?
一生を軍で終えるキャストは少なくない筈だ。何か事情でもあったんだろうか。
原生生物が時たま現れるが、彼とそのPMは難なく退ける。進みも早い。
彼もそうだが、PM─シャーリーと言ったか─も随分戦い慣れしている様に思えた。
息も合っているし、リトルウィングに来る前から一緒に居たんじゃ─
その時、地響きが立ち、激しい揺れに襲われた。
「伏せろ!」
ラリーさんが叫ぶ。
俺達はその言葉に従い、揺れが収まるのを待った。
落下物があってもシールドラインで防げる。
「ご主人!」
「何だ!?」
「扉が! 閉まる!」
アッシュが指差す方を見ると、扉がゆっくりと閉まりつつあるのが分かった。
この扉は出口に繋がっている。塞がると面倒だ。
ラリーさんが起き上がった。
「このままでは危険です」
「来い! 時間が無いぞ!」
さすが・・・と言うべきか、揺れの中をまっすぐ扉に向かって走る。
シャーリーもそれに続く。
そして俺とアッシュも、と思ったが・・・揺れが酷くて立つのがやっとだ。
「早く!」
「揺れで動けな…」
「ジョニー!」
ラリーさんは扉を撃つが、ビクともしない。
「ちっ…扉を破─」
扉が閉まり、声が完全に遮られた。
それと同時に揺れも収まる。
『ジョニー、大丈夫か?』
「えぇ、一応」
『手持ちの武器じゃ破壊できそうにない。軍に要請してみよう』
「お願いします」
・・・ここを動かない方がいいか。
俺は扉の前に座り込み、助けを待つ事にした。
アッシュは部屋を見回している。
「どうした?」
「…何かいる」
「原生生物か?」
「ううん、違う」
じっとしていると、ズン・・・ズン・・・と、何かが歩くような振動が伝わってきた。
そういえば以前の調査で、大型のスタティリアに襲われた話を聞いた・・・が。
「探しているのか」
「かもね」
振動が大きくなってくると共に、足音も聞こえる様になってきた。
「ご主人、来るよ」
「隠れる所も無いな、逃げる準備しとけ」
アッシュは何も言わずに頷く。
俺は立ち上がり、アオリユウを構えた。
104 :
バカンス:2011/01/04(火) 11:38:03 ID:HlDsE1uq
今回分はこれで終了。
本家のストーリーとはまったく絡まないけど、
世界観的な繋がりがある、ってのは個人的に大好き。
105 :
名無しオンライン:2011/01/10(月) 22:02:24 ID:IzZnHmOj
【四周年サンクス 装備、立ち回りが雑魚の地雷、寄生虫リスト】2010年10月16日殿堂入りとして認定
夕凪(10079551) 美雪(10113874) Silver(10130502)
のりこ(10164773) Rin(10108137) Dia(10077232)
村正10162174 nada(10118423) ガーベラ(10162884)
リチャード・ロウ(10187238) サマルトリア凹子(10060470) ALICE09(10191219)
STORM EVANS(10021764) エンジェラン「桜華」(10005811) エテルナ(10035481)
エクセル・カーリム(10031982) ルミナ(10152791) のぁ(10164157)
パトリック(10062023) チャンタ(10022163) ソフィア(10001121)
Rio(10057499) ぷりりん(10044675) カドモニ(10200464)
ラプサス(10018941) 蒼(10139402) おじさん(10151595)
夜光虫(10065687) 吉乃 クレア(10034621) サラン(10032751)
疾風(10179800) Noppo(10017740) 船酔いサリー(10184572)
ヒューズ(10132336) ぱる(10125202) サクラ(10133481)
ミュラ(10148083) ガングレト(10035601) あや(10174239)
わんうぃーる(10172244) アレックス(10022163) 咲夜(10184816)
ルシカ(10160316) OTAKON(MF)(10052036) Doggie(10176666)
マヤ(10017041) アクト(10177206) エレナ(10178392)
幸村(10164773) どれみ♪(10169091) びよ(10059871)
豆大福(10041558) エリア・フィン(10001053) み〜の(10158893)
ジュ℃(10199445) ベルダンディー(10070789) シャルム・カーン(10056599)
106 :
名無しオンライン:2011/01/10(月) 22:02:47 ID:IzZnHmOj
【四周年サンクス 装備、立ち回りが雑魚の地雷、寄生虫リスト】2010年10月27日神の手によって殿堂入りとして認定
ひわたり(10142676) 紅竜(10021067)
メイガス(10204490) キサラ(10148275)
おとな(10059614) ?バルド(10057665)
EVE(10164976) ロンドベル(10160758)
フェイト(10158617) ミラ・ファニール(10168689)
ライラック(10136268) しぇり(10183926)
ぬこ(10172964) 菜葉(10172931)
マイ=ミカゲ(10096363) にゃも(10203059)
ルーミア(10061453) ねぎみそ(10187182)
Cross(10025211) ラクス=クライン(10067861)
花より番長(10150061) ゆず(10204210)
結城 葵(10163197) エリーおばちゃん(10046897)
スパイスG(10039938)
107 :
名無しオンライン:2011/01/10(月) 22:03:12 ID:IzZnHmOj
【パルムGBR 装備立ち回りが雑魚の地雷 俺の気分を害する言動行動を行うゴミ共】(2010年12月1日孤高の天才により殿堂入りとして認定)
リズリット(10166123) 楓(10201410) 暴走女王 かりん(10141867) 歩(10019040)
味噌ラーメン(10192264) ジェイク(10026658) 死四天ー紅ー(10174340) ロザリオ・B・F(10015750)
しらす(10151836) ピングー(10004888) 聖マリィ★ゴールド卿(10205007) La Corolle(10009572)
XTH(10000434) ーkeroー(10061624) ZGMF-X10A(10115463) KATABAMI(10126779)
わたあめ子(10002494) ダイガン(10167260) ランフィ(10143459)
D・トリエル(10084959) ミレイユ(10168979) 龍覇(10126369)
ゆゆめ(10086376) おんたま(10167229) INUGAMI(10007500)
ユンユン(10195397) PLIN-PLIN(10166052) ディアネイラ(10101254)
☆みかん☆(10082648) カエデ(10023863) そみぃ(10084520)
雪国まいたけ(10076239) チルノ(10172933) 沙樹(10175943)
さゆさ(10129441) アシャラナータ(10007566) ミューセ(10012323)
アルル(10168695) ナポリたん(10150939) ルージュ(10136551)
パンダ太郎(10185844) 博麗 霊夢(10141993) 鏡音リン(10162815)
108 :
名無しオンライン:2011/01/10(月) 22:03:56 ID:IzZnHmOj
【ラグオルメモリアルフェスタ 俺の足を引っ張る雑魚地雷、無礼な態度を取る愚か者達】
フィリア(10083722) ライラ(10068912) ぜぶ子(10162196)
うん☆たん(10208845) テイル(10114044) よみ(10091074)
司馬 仲達(10118919) ラスティネイル(10165916) ☆彩姫☆(10150202)
TLK Samael(10079399) ういポン(10181787) 冷花(10126897)
る〜み(10059614) ダイガン(10167260) タニシ(10088391)
Rising Force(10065275) ミサト(10021203) 虎宵(10213146)
MIGHTY(10134259) 海原神(10150502) でじこさま(10161539)
sonia(10073055) ちゅるや(10155644) シャア専用ドングリ(10075701)
★スティッチ★(10090901) るい Ver.3.02(10049617) ☆ロアメイズ☆(10018872)
Seania.(10145533) 詩恵☆(10178167) BM(10155294)
しるきぃ(10125202) 相川瑠璃α(10182554)
虚弱ちゃん(10208286) エクレール(10044582)
>>29 古代文明人的に正装だと言う事が判明した(PSPo2i)
GH470系やGH520系はPSUじゃあまり人気ないのかね
まぁ、ポコや帽子様といった強力な娘がいるから目立たないだけなのかね
112 :
∞:2011/01/17(月) 22:52:38 ID:uD1wu7yq
御主人「ついにインフィニティーの体験版が来たぜヒャハァー!!」
440「久しぶりだと思えば、随分ハイテンションですね。御主人」
御主人「パシリの種類を増やしてと何度ソニチにメールを送ったか・・・だが!」
440「それが今回の体験版とどんな関係があるのです?御主人?」
御主人「パシリ用にキャラ作ればまさに種類はインフィニテイー!」
440「マイキャラをパートナーで呼び出すと。ところで御主人?」
御主人「ん?なんだ440?」
440「先ほどから随分アダルトな440が隣にいるのですが?」
御主人「ハハハ・・・さっそく背が高くてバインバインな440をつくっ・・・ヒャガ!」
ドドドドドド!!(SUV発射音)
440「ふう・・・これは消去です。御主人」
インフィニティ……クソッ、神はどれだけ俺を苦しめるつもりだ!
女主人「うん、ダウンロードしちゃった」
エル「はっはっは。中の人も弱いですね」
ニュマ男「今回は俺もポータブルに参戦だぜ」
女主人/C「私も参加させていただいてます」
女主人「正直、めんどくさがりな中の人がどれだけ持つか……」←レベル17で放り投げられた
ニュマ男「あー……」
女主人/C「私たちも母様のレベルまで行けば御の字、でしょうね」
キャス姉「……まあ、仕方ありませんね」←Po2i未登録
女主人「そういえばニュマ男のCVが変わったのよね」
女主人/C「聖徳太子みたいな声から、Po2i18番に……」
女主人「中の人ってば、復活ボイス聞いた瞬間爆笑してたし」
ニュマ男「お前らな……。爆笑って言えば、女性ボイス7番と17番にもツボってたな」
女主人/C「ああ、『(リィナの足を見つけて)あ。』と『( ゜Д゜)ハァァァァァァン?』ですね」
ニュマ男「また微妙なネタを……」
114 :
名無しオンライン:2011/01/18(火) 23:46:32 ID:4oOzbowh
【四周年サンクス 装備、立ち回りが雑魚の地雷、寄生虫リスト】2010年10月16日殿堂入りとして認定
夕凪(10079551) 美雪(10113874) Silver(10130502)
のりこ(10164773) Rin(10108137) Dia(10077232)
村正10162174 nada(10118423) ガーベラ(10162884)
リチャード・ロウ(10187238) サマルトリア凹子(10060470) ALICE09(10191219)
STORM EVANS(10021764) エンジェラン「桜華」(10005811) エテルナ(10035481)
エクセル・カーリム(10031982) ルミナ(10152791) のぁ(10164157)
パトリック(10062023) チャンタ(10022163) ソフィア(10001121)
Rio(10057499) ぷりりん(10044675) カドモニ(10200464)
ラプサス(10018941) 蒼(10139402) おじさん(10151595)
夜光虫(10065687) 吉乃 クレア(10034621) サラン(10032751)
疾風(10179800) Noppo(10017740) 船酔いサリー(10184572)
ヒューズ(10132336) ぱる(10125202) サクラ(10133481)
ミュラ(10148083) ガングレト(10035601) あや(10174239)
わんうぃーる(10172244) アレックス(10022163) 咲夜(10184816)
ルシカ(10160316) OTAKON(MF)(10052036) Doggie(10176666)
マヤ(10017041) アクト(10177206) エレナ(10178392)
幸村(10164773) どれみ♪(10169091) びよ(10059871)
豆大福(10041558) エリア・フィン(10001053) み〜の(10158893)
ジュ℃(10199445) ベルダンディー(10070789) シャルム・カーン(10056599)
115 :
名無しオンライン:2011/01/18(火) 23:47:03 ID:4oOzbowh
【四周年サンクス 装備、立ち回りが雑魚の地雷、寄生虫リスト】2010年10月27日神の手によって殿堂入りとして認定
ひわたり(10142676) 紅竜(10021067)
メイガス(10204490) キサラ(10148275)
おとな(10059614) ?バルド(10057665)
EVE(10164976) ロンドベル(10160758)
フェイト(10158617) ミラ・ファニール(10168689)
ライラック(10136268) しぇり(10183926)
ぬこ(10172964) 菜葉(10172931)
マイ=ミカゲ(10096363) にゃも(10203059)
ルーミア(10061453) ねぎみそ(10187182)
Cross(10025211) ラクス=クライン(10067861)
花より番長(10150061) ゆず(10204210)
結城 葵(10163197) エリーおばちゃん(10046897)
スパイスG(10039938)
116 :
名無しオンライン:2011/01/18(火) 23:47:29 ID:4oOzbowh
【パルムGBR 装備立ち回りが雑魚の地雷 俺の気分を害する言動行動を行うゴミ共】(2010年12月1日孤高の天才により殿堂入りとして認定)
リズリット(10166123) 楓(10201410) 暴走女王 かりん(10141867) 歩(10019040)
味噌ラーメン(10192264) ジェイク(10026658) 死四天ー紅ー(10174340) ロザリオ・B・F(10015750)
しらす(10151836) ピングー(10004888) 聖マリィ★ゴールド卿(10205007) La Corolle(10009572)
XTH(10000434) ーkeroー(10061624) ZGMF-X10A(10115463) KATABAMI(10126779)
わたあめ子(10002494) ダイガン(10167260) ランフィ(10143459)
D・トリエル(10084959) ミレイユ(10168979) 龍覇(10126369)
ゆゆめ(10086376) おんたま(10167229) INUGAMI(10007500)
ユンユン(10195397) PLIN-PLIN(10166052) ディアネイラ(10101254)
☆みかん☆(10082648) カエデ(10023863) そみぃ(10084520)
雪国まいたけ(10076239) チルノ(10172933) 沙樹(10175943)
さゆさ(10129441) アシャラナータ(10007566) ミューセ(10012323)
アルル(10168695) ナポリたん(10150939) ルージュ(10136551)
パンダ太郎(10185844) 博麗 霊夢(10141993) 鏡音リン(10162815)
117 :
名無しオンライン:2011/01/18(火) 23:47:59 ID:4oOzbowh
【ラグオルメモリアルフェスタ 俺の足を引っ張る雑魚地雷、無礼な態度を取る愚か者達】
フィリア(10083722) ライラ(10068912) ぜぶ子(10162196) kyouka(10034171)
うん☆たん(10208845) テイル(10114044) よみ(10091074) NISO(10120931)
司馬 仲達(10118919) ラスティネイル(10165916) ☆彩姫☆(10150202) アミルーガ(10085750)
TLK Samael(10079399) ういポン(10181787) 冷花(10126897) ヴァノッサ(10157452)
る〜み(10059614) ダイガン(10167260) タニシ(10088391) グレイ(10021203)
Rising Force(10065275) ミサト(10021203) 虎宵(10213146) エレノワ(10049432)
MIGHTY(10134259) 海原神(10150502) でじこさま(10161539) 機動戦士ロボ(10056476)
sonia(10073055) ちゅるや(10155644) シャア専用ドングリ(10075701) フェイ(10009209)
★スティッチ★(10090901) るい Ver.3.02(10049617) ☆ロアメイズ☆(10018872) もょ子(10046586)
Seania.(10145533) 詩恵☆(10178167) BM(10155294) 千瀬(10171804)
しるきぃ(10125202) 相川瑠璃α(10182554) セラ(10149099) ピノン・カラーズ(10165061)
虚弱ちゃん(10208286) エクレール(10044582) Rhyme(10114023) 天道なびき(10150502)
メルティア(10049017) Vanilla.H(10021149) 蓮(10006699) ネストル・フィッシャー(10135209)
保守
む・・・保守
keep
保守
122 :
!ninja:2011/02/24(木) 01:45:23.02 ID:HrKyWZMy
!ninja
保守
そいえばホワイトデーメッセージってやつ、自分のPMには応募できないのか・・・
いつもお留守番ありがとう的なやつ送りたかったのに・・・
>>123 1)まず、ホワイトデーキャンディを自力発掘します。
2)パシリの前で大声で「いつもありがとう!」といいます。
3)ホワイトデーキャンディを食べさせます。
4)喜ぶパシリの顔を堪能します。
でおk!自力発掘が重要(サプライズ的に考えて)。決してパシリに悟られるんじゃないぞ!
なんか、ヘンな味……モギモギ
保守
127 :
名無しオンライン:2011/04/08(金) 15:05:10.59 ID:RCkQkwBR
保守
オンにGH520が来たら課金する
>>124 昨日結構遅めのホワイトデーを言われた通り実行しました!
うちの422が少し喜んだ顔がみれました!
ただ、2)の工程の際、お店にお客さんきてなんとも言えない空気が
流れてたのはきっと気のせいだと思いたいorz
過去の住人の作品を読ませてもらって感動した。
皆さん頑張って下しあ
3rdアップデート保守
ホホホ。この老体が書いた駄文でも楽しめた方が居るとは嬉しいのう。
GW終了 保守
イベント延長 保守
○月×日
倉庫の内容を確認しているとご主人様に呼ばれました。
「GH430、ちょっといい?」
ご主人様はベッドに座ると私を膝の上に座らせました。
「あのね、GH430私・・・」
ご主人様の両手が抱きしめるように私の前で重なり・・・
「えっ?えっ?えっ?ご主人様心の準備が、いえせめてカメラの設置をー」
という夢を見ました、鼻から流れたオイルの海に溺れながら。
皆々様方、初めまして。
何気なしにお目汚しな一文を書かせて頂きました
そしてご本人の了承無くキャラ等を転用した事を深くお詫び致します
マヤの胸に顔を埋めて圧死してきます、
カレンの太腿に頚動脈を絞められて窒息死してきます、
それでも駄目でしたらルウのラファールバスターに撃たれてきますので
何卒御容赦を。
保守〜
138 :
願い事:2011/06/08(水) 16:11:43.04 ID:VjzoTFLt
バラカバナ海岸近くにあるとある別荘側にて、不似合いな背広姿の男が2人
「先輩、本当にやるんですか? 職権乱用じゃ済まないですよ、流石に」
「こうでもしないと尻尾が掴めないからな、焦れてるから上も黙認している」
上も黙認しているという言葉は別荘周辺の保安用警備システムの画像が我々の来る前の
時間のループになっているという事実が証明していた。
「ここまで来たら腹括るんだな」
背中合わせに周囲を見渡して人影の有無を確認すると二人は玄関前に立ち、やや年配風の男が
懐からツールのケースを出すと手馴れた手付きでドアを開錠する。
その手際の良さを見れば一度や二度の場数でない事は早々に理解出来た。
以前にも何度かこの様な事を行っていてその実績があったから今回も黙認というか
許可が下りたのだろう。
「先輩、誰に教わったかは知りませんが私用で使わないでくださいよ」
「防犯に努めるにはまず犯罪を知らんとな、開いたぞ」
気配が無い事を確認してライトを取り出して中に入ると締め切ったカーテンと落とされた照明のまま
なので中は暗いが、照明を点けずにライトのみで中の様子を探る。
高価そうな調度品が照らし出されていくうちにふいにその中に人影が写る。
「何っ? 何だ、人形か」
「気を付けろよ、アンティークドールとかビスクドールって類は下手したらお前の給料よりも
高いからな」
良く見ると部屋のそこかしこに様々な大きさの人形が飾れていた。
陳列棚に飾られている物、小さい物は纏めてクリアケースや棚に収められていたり、
大型の物は個々に椅子に座っている物もある。
139 :
願い事2:2011/06/08(水) 16:56:57.32 ID:VjzoTFLt
「しかし少女趣味っていうか想像出来ない趣味ですよね、これ」
「殺伐とした世界にいるから時にはこういった命の洗濯も必要なんだろ」
この別荘の持ち主は表向きはとある会社の会長だが、単なるカモフラージュに過ぎず
裏では兵器、クローン含む臓器、情報、違法薬品などを手広く扱っている死の商人であり、
時と場合によっては仲介斡旋や人材派遣も行っている。
それらの全ては非合法なのは言うまでもないが、今迄確たる証拠が無い為に逮捕状以前に
捜査令状すら出せない現状だった。
「しかし、ここまでやる必要があるんですか?」
「ここまで手広くやられて指銜えて見てるだけって訳にもいかんからな、そう思ったから
お前も今回付いて来たんだろ?」
「まあ、確かにそうなんですけどね・・・」
この不法家宅侵入(上司は知っているが)で何かしら証拠に繋がるような尻尾でも掴めれば
それに越した事はないとの判断もバレたとしても上は知らぬ存ぜぬに保安用警護システムの
画像の件にしてもメンテナンス中との責任回避の準備は既に出来ている。
彼ら2人もその事を推して今回の潜入の許可(黙認)を取り付けたのでこの辺りの覚悟は
既に出来ていた。
一通り部屋をくまなく探してこれといった手掛かりも無かったので次の部屋に向かう
予め入手した見取り図によれば正面のドアは書斎、寝室と部屋は続いている。
書斎の先に気配の無い事を確認して鍵が掛かっていない事を調べて慎重にドアを開ける。
♪澄んだ複数の鈴の音色が鳴り響いた。
前回無断借用をしたお詫びになるかどうか解りませんが何気に思いついたので
投下してみました、 拙い内容と文面はご了承を。
141 :
願い事3:2011/06/09(木) 11:47:29.86 ID:1lPcFT4M
鈴、ですね」
今時珍しい手動での押し開きのドアの内側上部に複数の鈴が取り付けられていて、
それぞれ異なる大きさで音階を変えているようだ。
「音色の趣味はいいが書斎に付ける意味が解らんな、こういう物は来客時に解るように
出入り口に付ける物だろうに」
ざっとライトで部屋の中を見渡してみるが先程の部屋ほど物が入り組んだ様子はないので
分担で調べる事にした。
「お前は寝室の方を頼む」
「はい」
書斎と言って本棚がある訳でもなく机の情報媒体を調べれば済むだけなので
むしろ2人いる必要は無いとの判断である。
「さて蛇が出るか、鬼がでるか・・・」
机のモニターを起動させメニューを立ち上げて必要な項目を探す。
寝室のドアが閉まった直後に書斎の鈴が鳴った。
「何だ?」
モニターから顔を上げてもドアクローザーで閉まっていく書斎のドアしか
見えなかった矢先の事だった。
フシュッ、と空気の抜けるような音が首の後ろの辺りでしたと思った直後に彼の意識は
途絶えた。
音も無く彼が机に崩れ落ちたその後ろには袖口にフリルをあしらった銀糸の刺繍のある
黒のゴシックドレスを来た一人の少女というよりは子供が立っていた。
子供というのも彼女の身長は座っていた彼よりも低かったからではあるが、
その為に小さな手に握られていたペンシル型空気圧式の無針注射器が大きく感じられた。
鈴の音に気が付いて寝室から書斎に向かってくる気配を感じたか彼女は寝室側のドアの方に
移動してドアが開いても当らない側に立つ。
「先輩、何かありました・・ って、先輩?」
ドアを開けて入って来た男が机に突っ伏してる男に駆け寄る。
しゃがんで突っ伏してる男の肩に手を掛けて揺り起こしているその時だった。
フシュッ。 2度目の圧搾空気音と共にもう一人の意識も途絶え机の上に崩れ落ちた
142 :
願い事4:2011/06/10(金) 06:17:52.50 ID:SuXvOJhH
時は遡る
♪書斎の鈴の音、スリープモードからノーマルモードへの移行
スリープモード解除キーの一つである鈴の音で私は目覚めた。
周りを見渡してみてもマスターの姿は見えないのでレーダーを確認すると
反応は二つ、位置からすると書斎にいるようだ。
「もし私の不在中に招かざる客人が来たなら丁重にお引取り願うんだよ」
マスターの言葉を思い出してナノトランサーからペンシル型の無針注射器を取り出し
足音がしないように注意しながら書斎のドアに向かう。 一人は寝室に移動したみたい。
「さて蛇が出るか、鬼が出るか・・・」
書斎からマスターじゃない男の声がする。
そこはマスターの書斎なのに何をしているの?と言いそうになるのを抑えると言い様の無い
苛立ちを覚えた。
ドアを開けると同時に体を低くしてダッシュでモニターを見ている男の後ろに周りこむ
まだ気が付いていないようだ。 ♪書斎のドアの鈴が鳴り男がモニターから顔を上げる。
「何だ?」
男がドアの方に気を取られた瞬間に首にペンシル型無針注射器を当てスイッチを押す
フシュッ、と圧搾空気音と共に麻酔が注入された。
鈴の音に気が付いたらしくもう一人が書斎に向かってくるので寝室のドアの側に移動
後でベッドメイクする必要があるかな、などを考えていた時にドアが開いて男が入ってきた。
「先輩、何かありました・・って、先輩?」
机に突っ伏している男に駆け寄り、しゃがんで机の男の方に手を掛けて揺り起こす。
私には気が付いていないみたいだね、先輩が心配なのは解るけど。
家宅不法侵入してるんだからもう少し周りに気を配る位危機意識は持たないと
こういう事になるんだよ? フシュッ。 もう一人の男にも麻酔液を注射した。
143 :
願い事5:2011/06/10(金) 07:33:23.64 ID:SuXvOJhH
ズルッ、ズルッと重い音を立てながら少女が2人の男の足を掴んで引き摺っている。
その小柄な体格とドレスという服装が相成って見る者からすれば異様な光景だろう。
壁に備え付けられたダストシュートの側まで2人を運びシュートのシャッターを上げると
下っていく穴の先の方に特性ディスポーザーの刃のフォトン光が見える。
そこが些細な事ではあったが致命的なミスを犯した者達の終着点だった。
高価である為に壊しては不味いと人形を調べなかった為に人形の中にPMがいた事を見落とした
という事に気が付かなかったのだ。
「2人共刑事だったんだ、やってる事は刑事らしくなかったけど」
2人のIDを記憶してからライセンスカードをダストシュートに捨てる。
「満足な御持て成しも出来ないのは誠に心苦しいのですが、もうそろそろ主が
戻られる頃合ですのでお引取り願えないでしょうか?」
一人ずつダストシュートに落としシャッターを降ろす。 やがて自動洗浄終了の
グリーンのランプが点いた。
これで一段落だけどやる事はいくらでもあるからまだ休めない。
書斎と寝室と床と廊下を掃除してからペンシル型注射器に麻酔液を補充してナノトランサーに
収納する。
「これで完璧、綺麗にしておかないとね。」
淡い水色のエプロンドレス、ドロワーズ、縞模様のニーソックスと着替えをドレッサー
から取り出してドレッシングルームに向かう。
「私も綺麗にしておかないと」
ドレスをクリーニングサービスの集配用のパッケージに入れてからシャワーを浴びる。
いくらなんでもたて続けには来ないと思う、いや来ないと思いたいなどと考えながら。
「たまには雰囲気変えてみるのもいいかも」
マスターは何て言ってくれるかなとマスターの言いそうな感想を考えながら着替えて
着替えて最初に座っていた椅子に座る。
やり忘れた事が無いかチェックシートを呼び出して確認、玄関の施錠をオン
解除キーを書斎の鈴の音とマスターの声に設定、スリープモードへ移行。
「今度はマスターの声で目が覚めますように」
何となしに書いていたら予想以上に長くなってしまいました。
自分の場合書こうとして考えて思いつくというより、ふと唐突に
思い浮かぶというパタンーですのでもし次に何か書くとしてもどんな内容に
なるか自分でも検討が付かないという点はご了承を・・・
ダークな雰囲気が今までにない感じですね。
確かにどんな主人であれ、パシリは忠実に仕えてるんだろうなあ。
(なぜパシリを手に入れられたのかって疑問があるけど、
元ガーディアンズなのだろうか)
乙でした!
>>145 パシリについては裏の取引先の一つにイルミナスの一端があってそのつてで
GRM社に根回ししてもらい耐久試験による消耗という形で登録抹消した物を
この別荘にて人型にまで育成したという経緯です。
裏話として願い事3以降で姿の見えない何かに追い詰められていく二人の刑事という
サスペンスもしくはホラーな案もありました。
この別荘の中のみで育ったパシリにとって知識として外の世界は知っていても
この別荘の中とマスターが世界の全てという事なんでしょうね。
パシリって支給されるのは新品なんかな
>>147 どうだろ? 他の人の作品にあるように初期化される事があるのなら新品とは
言えないだろうし、マスターが何らかの理由で死んだ後にPMが初期化を望まず
他のガーディアンへの配属を希望した場合とか?
特に仕様変更だけしてリトルウィングに配属なら可能性ありそうだし
っていうかそういった設定で話が作れそうなんじゃ・・・
>>148 なるほどありがとう
で、書いてくれるんだよな?w
ぶ。 そう来るか・・・
書くにしても今書いてる奴の次になるし、既にスレに書いてあるが
自分の場合は書こうとして考え付くんじゃなくてふと話が思い浮かんだ時に
書くから何時になるか解らんぞ?
あと携帯版は全然やってないからその辺の設定は知らんから
リトルウィング所属とかにはならんと思う
リトルウィング版は育成とショップが無い
はじめからGH-4XXで選択
PMデバイスで進化?させるぐらい
ドラゴン型GH-500とかw
152 :
149:2011/06/16(木) 01:42:03.38 ID:UBFICX+X
>>150 いや今書いてるのがある人はそれを頑張って欲しい
ってわけで誰かが書いてくれるのを待つ
イルミナス事件とSEED騒動が一段落したので知り合いから聞いたPMの第5形態を
試してみる事にした。
PMデバイス411を与えてこれでGH410からGH411になった訳だが服の色と
髪飾り?が変わっただけでこれといって外見は特に変わった様子が無い。
その後ぼちぼちと凶暴化した原生生物の駆逐などを武器とPAが変わった位で他は大して
変わり映えせんなあ、などと考えながらこなしていたが暫く経つうちに気が付いた事があった。
「ティス、強くなったか?」
「そうですか?」
気が付いた事、それは良く言えば以前よりも積極的に敵を攻撃してくれるが
悪く言えば好戦的とか凶暴になったってか。
それと何も無い空いている時間などに時々ボーっとしている事が見受けられるようになった。
かといって別にミスをする訳でもなく、むしろ以前より家事などは積極的にこなしてくれるので
これはありがたい変化だな。
夕食後に2人してザ・ブトンに座りながらドラマを見ていて見終わった後にまたティスが
ボーっとしている。
「ティス?」
返事が無いのでもう一度テイス?と声をかけて肩に手を置いた瞬間にティスが顔を体ごと
そむけた為に行き場の無くなった右手が重力に引かれて下に落ち右手に引っ張られる形で
バランスを崩した、ティスにぶつかって二人の座っていたザ・ブトンが崩れて押し倒す形に
なりながら・・・
「今のが肩透かしって技か、何時の間に憶えたんだ? ってか危なかったぜ・・・」
咄嗟に押し潰さない様にと踏ん張った両手の間にいたティスの顔が赤い。
目が合った途端に更に顔が赤くなったと思ったら体を下にずらしてから横に捻って腕の間から
抜けるとダッシュでドレッシングルームに入っていった、質量を持った残像でも残しそうな
勢いで。
暫くしてみても出てこないのでドレッシングルームを覗いてみると床に座り込んで両手で頬を
押さえていた。 ん?ティスの周りがぼやけてるって蜃気楼じゃあるまいしってか何だこの
結露になりそうな大量の湯気は?
「ティス、どうした?」
「きゅう」
「って、熱っ!」
妙な声を発しながら倒れたティスを抱きとめたら無茶苦茶熱かったのでバスタオルを手に
巻いてからティスをベッドに運んで冷房を全開にして備え付けの冷蔵庫の冷凍室から保冷剤を
取り出してタオルに包んで乗せてやるが殆ど効果がない。
「今迄こんな事は無かったんだがな、どうしちまったんだ?」
何時の間にか冷房全開な部屋で寝てしまった俺は翌朝にはしっかりと風邪を引いた訳だが
休みついでにティスを調べてもらう事にしたのだが俺の体調を心配してか、風邪を
引かせた責任を感じてでもいるのか中々GRM社に行こうとしない。
「検査の間に病院に行くから心配するな」
「でも・・・」
「お前が検査に行くまで病院に行かないぞ?」
「ちゃんと病院に行ってくださいね・・・」
やっとの事でGRM社についても検査の申し込みをした後もこんな感じだ。
検査室に行く途中に何度も俺の方を振り向く、その捨てられた仔犬のような目はやめれ。
「高っ」
ティスが検査室に行った後検査の先払いの基本料金の支払いを済ませたのだが
これが予想以上に高かったのだがよく考えてみたらああなった原因が解らなかったので
全域検査で依頼したから仕方がないのだがPMはガーディアンズの備品扱いでもある訳で
必要経費で落ちないかとか、多少の助成金でも出ないかなぁなどと考えながら病院に向かう。
3本ほど注射を打たれて言われた通りに横になって休んでいると検査終了の連絡が
来たので迎えに行く。 受付に用件を使えると技術者らしい服装の男がティスを連れてきた。
「これといった異常は見受けられませんでした、詳細はこちらに記してありますので」
そう言って渡された封筒に検査の詳細が書かれているのだろうが万が一ティスに異常が
あった場合でもティスがいるのにそのまま言うつもりだったのか、この男は?
そう思った途端かなりイラッ☆としたがここは大人しく引き下がるとしよう。
またSEEDウィルスかイルミナス絡みで立ち入り捜査にでもなった時は憶えてろ、
絶対に立候補したるからその時は首でも洗って待ってろよ・・・
「風邪は大丈夫ですか、ちゃんと病院に行きましたか?」
「ほれ、この通り薬もあるし全快したって」
部屋に戻ってからも心配するティスを病院から貰った薬を見せて説得させ、ティスが夕飯の
片付けをしている間に検査の詳細表を見てみるが全ての項目がA、すなわち異常無しの欄に
チェックが付いている。 これなら何も問題無さそうだな、この時点ではそう思っていた。
検査後はボーっとする事は無くなったのだが代わりというか俺と目を合わせようとしない。
俺の方を向いていても視線が他の方か俺を通り過ぎた先を見てたりとかで一向に目を
合わせようとしないって、俺何か悪い事でもしたんか?
「じゃ、明日はエドガーと何時もの行って来るから留守番しててな」
「はい・・・」
知り合いのエドガーと時々行くPM同伴不可のミッションで今迄にも何度か
行ってるのだか今日に限って今迄より返事が重いような?
「ただいま」
告げていた終了予定時間よりかなり早く戻ってみるとティスの姿が見えない。
買い物にでも行ったのかな?などと思いながら風呂に入りにドレッシングルームに
向かい扉を開けると同時に目の前の風呂場のドアも開き、目の前にティスが立っていた。
当然裸のままであるのはお約束としておこう。
2人の時が止まり一瞬とも永遠とも思える時間が過ぎた頃メールの着信音で2人の時が
動き出した。 同時に背を向けてかたやヴィジホンにダッシュ、一方は慌てて服を着る。
メールの内容は何時もの奴からの挨拶メールで何時もの返事を送信すると着替え終わった
ティスがドレッシングルームから出てきた。 普段着に乾いていない髪をタオルで巻いている
のだが三つ編み以外を見るのは今回が初めてだったりするのでちょっと新鮮。
「た、ただいま・・・」
「お、おかえりなさい、早かったんですね・・・」
「あ、ああ・・・」
「すぐに夕飯の支度にしますね」
どうも気まずいせいか夕飯の味どころか何を食べたかも憶えていなかったのだが
それ以上に空気が重いぜ・・・。 無言な空気に耐え切れなくなってこちらから話題を
出したのだがその時はその後の結果を誰が予想出来たであろうか・・・
「そうそう、今回早く帰って来た理由ってのがエドガーが知り合いのキャス子連れて来たから
だったんだ」
「・・・」
「これがFMでえらい強くてさ」
「・・・・」
「生体パーツしか使ってなかったからパッと見はキャストって事に
気が付かなかったんだけどね」
「・・・・・」
「最近結構そういうキャストよく見るけど後ろからだと見分け付かんわ、あれは」
「・・・・・・」
「特に今回の彼女ルナっていう名前なんだが立ち回りが上手いっていうか手際がいいのか
すぐに次の敵に向かうから耳とか間接の継ぎ目とかに気が付く暇も無くてさぁ」
「・・・・・・・」
もっともエドガーが連れて来たっていうよりエドガーにくっ付いて来たっていうのが
正解な雰囲気だったんだけどって言おうとしたがずっと黙りっぱなしのティスの雰囲気が
何時もと違うので声をかけようとした時にティスがゆらーりと立ち上がった。
今迄倒してきた全ての敵を一纏めにした以上のプレッシャーを放ちながら。
そのプレッシャーのせいか知らないが髪に巻いていたタオルが落ちていて初めて三つ編みを
解いたティスを見たのだが俺に感想を思い浮かべる余裕は無かった。
何故か? 今のティスなら全種類のSUVを同時に呼び出す事が出来る、俺に対してなら
そう思えたからだ。 許してやるから止めるダス、いやマジで絶対・・・
「アルトッ」
「ハイッ」
いきなり名前を呼ばれて勢いにつられて俺も立ち上がった、直立不動で。
「わ、私のは・・・・か見たでしょ?」
「え?」
聞こえるか聞こえないないかのギリギリな位の声の大きさに加えて途中がゴニョゴニョと
口篭っていた為に言ってる意味が解らなかった。
「責任とって」
「な、何の?」
いや何についての責任か解らないんじゃ責任の取り様が無い訳で・・・
と言おうとしたがその必要はなかった。
「私の裸見たんだから責任とって!」
その一言は俺の灰色の脳細胞を起こすゴング代わりには十分過ぎた。
この展開はまるで俗に言う所のらぶこめじゃないですか、ティスさん・・・。
まさかPMデバイスがきっかけで何か変わって好戦的?になったのも俺の為?
でもってボーっとしてたのは俺の事考えてて、この前のオーバーヒートも俺に
赤くなった顔見られた恥ずかしさとあの時の状況の合わせ技?、目を合わせなくなったのは
検査の時に何か質問されて自覚したせい?、でもってルナの話しかしなかったから
焼餅焼いた?
今迄の出来事の理由の仮説がどんどん思い浮かぶが多分間違い無いだろう。
そしてここまで来た以上ティスの次の言葉も俺は容易に想像が出来た。
「私、アルトの事が好き・・・」
期待と不安の混じった瞳に涙を溜めて真っ直ぐに俺を見つめるティスから目が
離せない、さあどうする俺?
書き終わったので投下
某GH430の日記、願い事、根幹、と来ての4作目でありますが
こうして見ると何か作風がバラバラというか何と言いましょうか・・・
ラブコメいいねえ
161 :
名無しオンライン:2011/06/19(日) 10:39:47.06 ID:BxFKHFgA
しかし人がいないなあ
前スレ22がDAT落ちした…
163 :
名無しオンライン:2011/06/19(日) 13:35:25.44 ID:NPteeir4
妄想小説気持ち悪いwww
乙です!
こういうストレートなラブコメは久々に見た気がする。
できればもう少し句読点を入れて、
文章を区切ってくれると読みやすいかな。
>>163 それは失礼した、次が眼鏡にかなうと良いが。
因みに人物名は書いてる時に考えたフィクションだがな。
パシリとかヒュマ男って書くのがどうもと思ってそうしたが、次からは
パシリとかの書き方にした方がいいって事かな?
>>164 了解した、次からの課題とする。
>>165 書きやすい方でいいじゃないの
つか俺が下げ忘れたからかもしれん
すまんね
>>166 了解した。
くだらんだの、つまらんだの唯の文句でない感想ならどんな内容でもOKだ。
何処が面白くないとかでも次の参考になるので、述べてくれた方が有難い。
みんなマキシマム中だろか
俺はインフィニライセンス取れなくてPSN待ちだ
ここはPSPo2とかのネタでもいいのかな?
>>169 いいんじゃないかな、取敢えずテンプレに書いてある事に気をつければ
>>149の人とかみたいに待ってる人もいるし、PSPO2はやってないから
自分としても見てみたい
>>152 パシリ「それではご主人様採用試験を始めさせていただきます」
獣♂「はい」
パシリ「特技はナノブラストとありますが?」
獣♂「はい、ナノブラストです」
パシリ「ナノブラストとはどんなものですか?」
獣♂「全裸です」
パシリ「…全裸ですか?」
獣♂「はい、全裸です。全裸になると無敵になり大ダメージを与えます」
パシリ「…そのナノブラストはご主人様になる上でパシリにどの様なメリットがあるとお考えでしょうか?」
獣♂「敵が襲ってきても守れます」
パシリ「…まあどちらかと言えば当社は敵に襲いかかる仕事ですが、全裸は犯罪ですよね?」
獣♂「でもSEEDとかも全裸ですよ多分」
パシリ「いやSEEDとかそういう話ではなくてですね」
獣♂「しかも黒くて大きいんですよ」
パシリ「全裸で黒くて大きいって何がですか?」
獣♂「尻尾等」
パシリ「ふざけないでください。だいたい全裸ってなんですか」
獣♂「服を着ていない状態です。つまりキャストはある意味全員全裸ですよね」
パシリ「着ています。帰って下さい」
獣♂「あれあれ?怒らせていいんですか?使いますよナノブラスト」
パシリ「どうぞ使って下さい。ナノブラストとやらを。それで満足したら帰って下さい。」
獣♂「ウオォォォォォ!」
パシリ「満足しましたか?」
獣♂「運が良かったな。今日は同時押し失敗みたいだ。」
パシリ「では、満足したなら私を連れて帰って下さい。」
獣♂「え?あれ?」
パシリ「さあ帰りますよご主人様」
獣♂「あれ?」
パシリ「?」
その辺のレス読んでてリトルウィングってこんなかなとか思った。
投下乙、PMがご主人様選ぶって発想は思いつかなかったな
リトルウィングはどっちかっていうと来る者は拒まず、かな?
うちは誰でも受け入れるって言ってたと思った。
シャッチョーさんに話しただけで本人の承諾無視してマガシが一発採用された
経緯があるし。
クールなPMに尻に敷かれるビス男が思い浮かんだ。
来る者は拒まずを知ってて合格成否関係なしに勝手にPMが採用試験やった
みたいな?
是非とも作者なりのリトルウィングでの続編を見てみたい。
単発ネタが来ている…だと…?
いや連作になるかもしれんけどまあ投下乙
投下乙。最近いそがしくてあれであれ。
こう想いは形にしないともったいないです。
なので良し。沢山想いをつたえて下さい。
皆様初めまして、私GH411と申します。
それはとある日の別段変わらない周回中の事でした・・・・。
時間的にも人が減り私とご主人様だけとなり、次で最後という事になりました。
久しぶりでのご主人様との2人だけでのお散歩(オイ・・・)なので、ちょっと
ドキドキして周りながら、もうそろそろ最初のブロックの出口付近の辺りで
来訪者のメッセージが届きました。
「こんばんわぁ。 もう夜って、一日早ーい! あんまり早いと嫌われるよー?」
どちらかというと子供の女性の声。 ああ、今日は大星霊運の筈なのに・・・。
私のドキドキを返して下さい! この先に起こる筈だったイベントを拉致らないで!
「こんばんわ」
相変らずのそっけないご主人様の挨拶ですが、そのクールな所が堪らない。
いいんですよ、私以外の女性に対して気を使わなくても。
その分の気遣いを私に回してくれるのなら。 ええ、私の事を考えて下さい。
むしろ私にデレてもいいんデスヨ?
「よろー」
「宜しく」
2ブロック目で合流したのは、恐らく身長最小の黒キャス子さんでした。
何故、恐らくなのか?といいますのが先だって配備になった巨大天道虫こと
ジャガーノートを装備したのですが、完全に上半身がナックルに隠れて全体像が
が見えなかったのです。
「あるまじろ・・・」
「ブッ!」
え・・・? ご主人様が、ご主人様が吹いた・・・? あのご主人様が?
普段笑う事など無く滅多に微笑む事すら珍しいご主人様が?
当然ながらそんなご主人様を見るのは初めてでした、本当なら貴重な体験です。
(まさか、この黒キャス子には心を開くという事なのですか? ご主人様?)
一瞬クラッときましたが、すぐさま別の考えがよぎったのです。
(ご主人様もしかしてロリコン、それもキャス子萌え?)
ああ、それなら私にも十分可能性がありますねと勝手に良い方に思い込んで
踏み止まりました。
でも、もしそうだとするとこの先の最強のライバルはこの黒キャス子・・・
そう思って見て(弱点を探して)いるとボッガ・ロバットのPA上げのようです。
「私の方が可愛いですから!」
何時もよりその台詞が多かったっていうかボス戦には言わんだろ、という
ツッコミが入りそうな諸々の場面は省略してミッション終了となり、今回で
引き上げる旨を話します。
「またねー」
「お疲れ」
え? ご主人様の方からパトカを渡した? そんな事今迄無かったのに?
渡されて渡し返す事はあってもご主人様の方から先に渡した事は無かったのに?
御免なさい、黒キャス子さん。 貴方は私のライバルではありませんでした。
寧ろネジ一本になるまで殺(バラ)す、いや壊(バラ)す! 例えネジ1本でも
残ろうものなら全身全霊でモギる! リアクター、燃え尽きるまで!
決意が固まったせいで落ち着いて帰宅途中に戦力分析、まずは使っていたのは
ボッガ・ロバットでしたからFF、WT、PRTのいずれかでしょう。
そういえばPA中のフォトンの色は白っぽいというか、クリーム色?でしたね。
・・・それってPAレベル41越えてるじゃないですか、まだ上げるって事は上限
目指すような、俺より強い奴に会いに行く人ですか?
恐る恐る渡されたパトカを見ると、ご主人様の認定レベルは135でPMの私は
+10レベルのライセンスがもらえますので145レベルですが、怨敵のレベルは
180レベル、俗に言う所のカンストで御座いました・・・。
(か、勝てない・・・。 あのまさしく丸まったアルマジロのような隙間の無い
ナッコーに阻まれてボッガ・ロバットで舞う私の姿が見える・・・)
ご主人様と一緒にいる手前上何とかorzだけは堪えましたとも、私とてパシリの
端くれ。 ご主人様に恥をかかせる訳にはいけません。
(いや、もしかしたら唯単にナッコー使いがツボなだけでは?)
それならGH422こと、通称”ニャックル”になればいいだけです!
宿舎に着いたら早速聞いてみる事にしてみましょう、もしかすれば速攻解決の
ハッピーエンドに向かってトルダンです。 GH411は出来ませんけど・・・。
「あの、ご主人様はナッコー使いはお好きですか?」
「?」
「いえ、もしそうでしたら私GH422になりますが・・・。 ポッ」
言い終えた途端顔が熱くて恥ずかしくなって、俯いてしまいました。
返事が無い所を思うに何らら思案中。
「そのステータスでGH422にする理由があるか?」
私のステータスは防具100の防具特化型です。 そういえばEXデバイスで
GH411になりました。
(という事はご主人様の好みはGH411、即ち私? ああ、教会の祝福の
鐘の音が聞こえました、今ハッキリと!)
次の日の昨日と同じ場所の周回で、昨日と同じ様な時間に同じ様な展開。
唯一つ違うのはこれから二人だけの今迄にない筈の幸せな一時になる事!
因みに今日の私は超星霊運、星霊様も私達を祝福してくれるんですね!
「こんばんわぁ。 もう夜って、一日早ーい! あんまり早いと嫌われるよー?」
嗚呼、憎しみで星霊様が殺せたら・・・。 いえPMの神様お願いです、
どうか私に星霊様をモギる能力をお与え下さい。 無理なら貴方をモギります!
きっかけは野良の時に入ってきた、天道虫に寄生された身長最小の
黒キャス子さんの外見及び「あるまじろ・・・」の一言・・・。
本来はPMネタではないのだけど、最後の2行が書きたくてPMを
出したのかもしれないが、後悔はしない!
ただし、もしもこの黒キャス子さんの中身の方が見に来ていたなら
ありとあらゆる種類の土下座をさせていただきますorz・・・
流石にゲームのキャラ無断借用は何とお詫びすればよいやら・・・。
あるまじろ乙
PSUまたやろうかなあ…
>>179 第5作目の頑張れ、411の作者で御座います。
まずはツッコミを、乙の対象が何故にあるまじろ・・・?
そして自分の文を読んでPSUをやりたくなったというのはこれ以上もない
書き手冥利に尽きるというものです。
自分にとってのこの最高の謝辞を糧にこれからも精進致します。
某GH430の日記の作者で御座います。
小ビス子の作者様、並びに小ビス子の作者様の作品のファンの方々に謹んで
お詫び申し上げます。
自分は22体目からこのスレを見始めた新参者でして、このスレに感化されて
某GH430の日記という駄文を書いてしまいました。
その後前スレを読める限りの15体目まで読み、自分がいかにキャラを把握して
いなかったかという事を思い知りました。
小ビス子の作者様並びに小ビス子様の作品のファンの方々のお怒りの声が
あれば今後は作品を投下しないという自分に出来る最大の謝罪をさせて頂きます。
感想を述べて下さいました145様、160様、164様、166様、有難う御座いました。
大変励みになりその後の作品を投下する事が出来ました。
179様、これからも精進すると書いた矢先にこのような文を書く事を
お許し下さい。
この件は前スレで読める分の、15体目までを全て読み終わったら書くと決めて
いましたので。 スレ汚し、失礼致しました。
なんか難しい話してんね
細かいことは倫理的におkなんじゃね
まあ今ここに人が何人来てるかもわからんしね
ROM専なんか特にだよなあ
なあ兄弟、もしよかったらちょっと寄っててこのスレに書いた自分のキャラになんか一言だけでもいわせてみないか
忘れられてたりしたら悲しいから何書いてたかはアレだがとりあえず俺も書いてた一人
忘れられても、読んだ時の想いは無駄では無いと信じたい。
前スレで色々と書いてたけど特定のキャラがいないのでアレ。
カーネル「ジューシーからあげナンバーワン!!」
・・・スミマセンスミマセン。
>>181 細かい事は倫理的におK。間違いは後で幾らでも直せますよと。
基本ROM スレ立て数回
即死のサルベージとか
>>187 ありがとう
おかげさまで駄文書いてられます
携帯から
かつてここで駄文書かせてもらってました。
現在巻き込まれ規制中ですわ…
>>187 ありがとう!本当にありがとう!
190 :
181:2011/07/04(月) 03:35:15.97 ID:Gz37hUVf
>>189 > 携帯から
> かつてここで駄文書かせてもらってました。
> 現在巻き込まれ規制中ですわ…
>
>>187 > ありがとう!本当にありがとう!
191 :
181:2011/07/04(月) 04:07:10.67 ID:Gz37hUVf
間違えて書き込み押してしまいました、申し訳ないorz・・・
皆様からのお怒りの声ありきと静観していましたが、そういった意見も無いようですので
拙い内容のお目汚しの駄文でも構わないのでしたら、今後も書き上がり次第投下したいと
思います。
小ビス子の作者様と思われる方の書き込みがないので、些か不安ではありますが・・・
ROM専の方まで書き込んで頂き皆々様方、ありがとうございました。
今迄書いていた方々も是非ともまた書いて欲しいです。
既に書きたい事は全部書いたというのでしたら完走お疲れ様でした、読み手として
ゆっくりと休んで下さいね。
>>186 リトルウィングの新型PMの話の作者様ですね、もしも今後のPSPOの新作で
マクドナルドとコラボになったらドナ(ry型対カーネル型の採用試験対決の話などを
是非ともお願いします。
パシリ「で、ご主人様はリトルウィングの仕事は初めてですね?」
獣♂「はい」
パシリ「リトルウィングではミッションをこなして報酬を得ます」
獣♂「はい」
パシリ「最初のミッションではレリクスを超刺します」
獣♂「なにそれこわい」
パシリ「不安であればあらかじめフリーミッションで刺殺しますか?」
獣♂「まあ…仕事なら仕方ないですよね…」
パシリ「えっ」
獣♂「えっ」
パシリ「様々な仕事をこなしていると、それに関した『称号』と称号を得た事でボーナスアイテムなども貰えます」
獣♂「景気いいですね」
パシリ「ちなみにPMを連れてミッションをたくさんこなしますと『種族を超えた愛を育む者』という称号が」
獣♂「愛を育むミッションの内容が疑問です」
パシリ「ミッションはストーリー・フリー・交換・エクストラなどになりますが」
獣♂「どこで愛が育まれて…」
パシリ「他に緊急ミッションがありまして」
獣♂「緊急ですか」
パシリ「子宮に向かっていただく事になります」
獣♂「なにそれひわい」
パシリ「イっていただいた方がご主人様にもよろしいかと」
獣♂「イくんですか」
パシリ「経験もTPも増えますよ?」
獣♂「どどど童貞ちゃうわ」
パシリ「えっ」
獣♂「えっ」
パシリ「子宮にイっていただけないとミッションが消えてしまいます」
獣♂「それはどんなミッションですか」
パシリ「色々種類がありますが有名なのは通称『うんこ谷攻略』とかでしょうか」
獣♂「場所間違ってませんか」
パシリ「合ってますよ?」
獣♂「レベル高いですね」
パシリ「慣れればおいしいミッションだそうですが」
獣♂「何分初心者なもので」
パシリ「いっしょにがんばります!」
獣♂「で、相手は誰なんでしょう」
パシリ「言わないとわかりませんか?」
獣♂「えっ」
パシリ「しかし言うのも無粋ですので行動させていただきます」
獣♂「いや『えっ』『えっ』になるとこだよね今!?なんで脱がしてんの?!ねえ!」
パシリ「ごちそうですね!」
パシリ「…ふぅ。あ、これは緊急ミッションではありません」
獣♂「ようこそ…男の世界へ…」
…お前らが難しい話してんのに俺の脳ときたらこんなだよ!
>>192 投下乙
いやいや、一見誤変換と思いながら実はネタになってるとかこういった自分にない
発想はいい刺激になります。
\ここにもいるぞ!/ 超絶今更ですが。
「で、マスター。こちらに戻ってくる予定は」
『ごめん、ぶっちゃけジンオウガ狩るまで戻れない。村長泣かせたくないし』
「……ですよね。そろそろ期限も切れそうなんですが」
『もしアレだったらさ、こっちに来る?グラールの技術ならヒトじゃなくてもヒトと見間違えるレベルだし』
「いえ、総裁に話を通して、リトルウィングに籍を移してもらう事にしました。コレでいつ戻っても安心ですね」
『……えー』
「何か不満でも?」
『PSPoシリーズ、ストミやらないといろいろ充実しないからなぁ……』
「ユクモ村も同じじゃないですか」
『こっちはいいの。素材を集めるって目的で強いモンスターを狩るんだから』
「はあ」
『あと、せめてノーマルルートにしたいけどバッドエンドは嫌だし。ぶっちゃけエミリアとの会話がめんどい』
「……だからユクモ村でも狩友が出来ないんですよ」
『い、いるもん!アイルーとか!』
>>194 貴方のPMがパージされた余剰居住区ユニ9からユニ16にいなかった
ようで安心しました。
出来る事ならもう、あのような悲劇は見たくないですから・・・
196 :
魔性1:2011/07/07(木) 18:48:33.97 ID:Le1oSoVl
ガーディアンズモトゥブ支部医療区画内の一室
ベッドで眠っている修理パッチが多く見受けられるキャス男を、椅子に座った
GH430が心配そうに見ている。 暫くするとキャス男の意識が覚醒した。
「む・・・!!」
キャス男がドアの方を振り向くと同時にドアが開き一組のビーストの男女が
入ってくる。
「気がついたかキャス男」
「モトゥブ支部のガーディアンズ?」
「俺はビス男、こっちはビス子」
自分達の紹介をしながら淡々とビス男が話し始める。
「中々大変だった、おまえのちぎれた右腕と左足に合うスペアパーツが無くてな・・・
パーツの色が違ったのはがまんしてくれ、気に入らないならパルムで付け直してくれ」
震える右手を見るキャス男、明らかに腕のパーツ色が違っている。
「左腕のフレーム破損は交換に3日はかかりましょう」
キャス男の震えている右腕を見ながらビス子が診断結果を伝える。
「パルムに・・・。 この無様な体を連れ帰るのか? 余計な事をしてくれたな」
震えながら、ずっと自分の色違いの右腕を見ているキャス男。
「そう言うな、おまえには支部への報告も残ってるだろ。 他の連中は遺体すら
回収出来なかったんだ」
「何故? 何故だ! あのイル・カーボ基地から私を連れ出せた!?」
197 :
魔性2:2011/07/07(木) 18:53:18.96 ID:Le1oSoVl
顔を見合すビス男とビス子、ビス男が向き直る。
「君のPMが君を背負って脱出したんだよ」
「なん・・・ だって・・・」
キャス男の表情が沈痛な物に変わる。
「GH430!」
突然振り向いてPMの名前を怒鳴るキャス男に、ビクッと驚くGH430
すぐに俯いてしまう。
「貴様!」
GH430を吊られていない右腕で殴るキャス男、GH430と椅子が倒れる。
「腕は正常に作動するようだな・・・」
そんな光景を冷やかに見るビス男。
「マスター・・・」
上半身だけを起こして震えながら、涙を溜めた目でマスターを見るGH430。
198 :
魔性3:2011/07/07(木) 18:55:41.72 ID:Le1oSoVl
「貴様!! 余計な事を!」
馬乗りになり一方的にGH430を殴り続けるキャス男、GH430の髪の毛を
掴んで持ち上げる。
「何と言う事だ! 教官と死ぬのが私の本望だったのに!」
「やめないか! 壊す気か?」
ビス男がキャス男の肩に手を置いて咎める。
「壊してやるさ! こんなゴミ!」
GH430の髪の毛を掴んだままビス男に振り向いて言い放ち、GH430を
床に放り投げる。
「パルムに帰ってからにして欲しいよ! 傍で見ていて気分が悪いぞ!」
しゃがんだビス子が息も絶え絶えなGH430を抱き起こして、ハンカチで
顔や服のオイルを拭いてやる。
「もうすぐパルム行きのシャトルの時間だが、我々の支部内で変な気を起こすなよ。
パルムのルーキー君」
2人が立ち去った病室で呆然と立ち竦むキャス男にしゃがみこんだままのGH430。
「教官・・・」
199 :
魔性4:2011/07/07(木) 19:01:50.48 ID:Le1oSoVl
しゃがみこんだGH430が未だにゴホゴホと咳き込んでいた。
「美しいな、パルムは」
パルムに戻り、ミッション結果の報告を終えたキャス男が空を見上げながら
呟いてGH430の方を見る。
キャス男に殴られた傷の治療パッチの付いた顔で、心配そうな表情でじっと
キャス男を見上げて続けているGH430。
「何だ! その顔は! 心配するな! もう死なぬわ!」
「・・・死んでは嫌です・・・」
俯いたGH430の目が伏せられて涙が溜まり始める。
「馬鹿か? お前は! 同じ事しか言わん! だからPMなんだ、
キャストじゃない!」
「死んでは嫌です・・・」
俯いて地面を見ながらポロポロと涙を流すGH430。
「止めろ! GH430!」
キャス男が右手を構える。 ビクッと体を震わせ反射的にキャス男から離れようと
するが視線はキャス男に向けられている。
そんなGH430の様子を横目で見ていたキャス男が、顎に右手を当てて何かを
思案し始める。 額に青筋を浮かべ納得のいかないといった表情で、GH430に
背を向けて。
200 :
魔性5:2011/07/07(木) 19:03:40.10 ID:Le1oSoVl
「・・・まあ・・・何だ・・・。 助けてくれた事には感謝している。 済まなかったな」
顎に右手を当てGH430から背を向けたままで、怒っているように見えるが
照れくさいという感情の裏返しなのだろう。 ほんの僅かだが頬が赤い。
「マスター・・・」
今迄かけられた事の無い言葉に大きく目を見開いて驚くGH430。
先程と同じほんの少しだけ頬を赤くして怪訝そうな表情で回りを見回して
周囲に誰もいない事を確認するキャス男。
「・・・。 こっちへ来い!」
右手を上げて震えながらGH430を呼ぶキャス男の後ろ姿。
近くに来たGH430の手を取るキャス男の初めて見る優しい表情。
キャス男に軽く手を握られたままで驚きで大きく目を見開いたままでキャス男を
見上げるGH430。
「俺も・・・。 お前達の魔性に捕まったか・・・。 ま、それも良いか」
そのままの体勢で見詰め合っているキャス男とGH430の影が重なっていた。
201 :
魔性5の作者:2011/07/07(木) 19:19:09.83 ID:Le1oSoVl
現在書きかけがあるのですが、ふと書きたくなってこちらを書いて先に
投下しました。
今回の作品はFFS(ファイブスターストーリーズ)という漫画の1シーンを
台詞とシュチエーションをPSU風に直しただけで、ほぼそのままで使っています。
この部分が好きなものでついつい書いてしまいましたが、原作がある事を予め
言わせていただきます。
人為らざる強さを持つ騎士と、それに使える人造生命体のファティマ。
ファティマがマインドコントロールされていたり、人権が無いなど幾つかPMと
共通点があり、何となくPMとの関係とだぶって思えました。
そして困った点が二つ。 一つは今回の作品で区切りが微妙になってしまった事。
もう一つは自分の場合今迄に通しの作品などが無いので他の方々のように特定の作者名の
表記が出来ない事です。
自分で特定のペンネームのようなものでも考えた方がいいのでしょうか?
コテハンを付ける気は無いですが。
>>201 >>1 あと、名乗ってる人はほとんど居なかったけどキャラや設定や作風で分かる。はず
※投下ネタは、PSPo2のストーリーモード第一章を題材にしています。
※『ゲームは事前情報無しでやる流儀』な方はご面倒ですが読み飛ばしお願いします。
…どぉ…ん
唸りにも似た鈍い衝撃に、スリープモードだったOSが通常待機に切り替わる。
…どうにも私はこの切替が遅い。人で言うなら寝起きが弱いといったところだろうか
薄ぼんやりとした視界が映し出すのは、海底レリクスのほの暗い景色。
…今の音は…何?
寝起きの感覚を確かめるように、ゆっくりと右手を伸ばし、開いた掌を握り込む。
駆動音…、だいぶ悪くなってきましたね…。出力も安定してないし、OSは各部機能の動作異常のアラートで真っ赤っ赤。
私の寝起きがどんどん悪くなっていってるのは、案外私の性質だけじゃないのかも。
服もとっくにボロボロで、これじゃボロ切れを体に巻き付けてるのと変わらない。
綺麗好きの私にとっては、自分の稼動異常なんかよりこっちの方が深刻な問題です。
はあ…、やれやれというか、何だかなぁというか…。
うるさく鳴り続けるOSアラートを無視して、私は体を横たえていたレリクスの冷たい床から立ち上がる。
さっきの衝撃の正体はわからないけれど、どういうわけか、停止していたはずのレリクスが起動してる。
このレリクスはまだ未発見のはずだ。だからこそこうして私の隠れ家にしているのだから。
「何か」もしくは「誰か」に反応して起動したとするなら…、確認しておいた方が良さそうです。
未踏のレリクスが発見されれば、調査隊やらガーディアンズやらがアリの如く群がってくるわけで…、
――お尋ね者の私には、引越しを余儀なくされるということですから。
レディの最後の気位として、ぱんぱんとボロ切れ同然の服のホコリを払い、右手は無意識に頭の上へ。
帽子がズレてないか確かめ――、
ああ、もう、癖というのは直らないものですね。
帽子だって、とっくにどこかに無くしてしまったというのに。
* * * *
「ぎゃああああ! もーヤだああああ! あっちいってよもぉおおお!」
レリクスの通路に、いまいち逼迫感のない悲鳴が響き渡る。女性…、というか、女の子でしょうか。
道すがら、知覚センサーを最大まで広げてサーチしたけれど、私を中心とする半径3kmの中にある人物反応は一つだけ。
…なら、この甲高い悲鳴の持ち主でビンゴでしょう。…あああ、反響しまくる悲鳴はもう高周波だ。勘弁してください。
足早に通路の角を曲がると――いた。赤い服にショートカットの金色の髪。歳は15、6くらいでしょうか。
そんな女の子が、一匹の原生生物相手にセイバーを振り回してる。
なんなんでしょうかアレは。太刀筋が悪いとかそんなレベルじゃない、言葉通り振り回してるだけです。
「ホントやだってばああああ! おっさんいないのぉおおお!?」
戦闘職とは思えない。盗掘屋か調査員…、でしょうか。一緒だったらしい仲間とはぐれでもしたか…。
まあ…、これならどうやら差し迫った私の危険はなさそうです。
ここの原生生物はそんなに多くないし、生体レベルも高くない。
あの少女も、余程運が悪くなければそのうち一人で出口まで辿り着けるでしょう。
…じゃ、そういうことで。頑張れば自分でなんとかなるでしょ。
「誰かあぁああああ! ちょっと助けてよってばああああ!」
……ああ、もう。
不格好な戦い方を見てたら、不意に『あの人』を思い出してしまった。
それと――あの人なら、どんなに自分が弱くても、損得抜きに迷わずあの子を助けるだろうことも。
ため息ひとつ。右手はナノトランサーからエビルツインズを取り出していた。
これも、片方壊しちゃったから正確にはもうツインズじゃないんですけどね。
システム、スタンバイ。
接続済み全機能強制支配プログラム――起動。
全身のアクチュエーターのセーフティー解除。
メインフォトンリアクターを全力稼動。
そして――リミッターの…解除!
ずしんとした衝撃が全身に走り、体が猛烈な熱を発し出す。
今の私の体じゃ、この状態で稼動出来るのはせいぜい5秒でしょう。
一歩を踏み出すと同時に、景色の境界線が溶ける。あの子の場所まで距離50m弱。到達まで2秒は必要ない。
原生生物が、刃状の右腕を振り上げるのが見えた。
あの子とてシールドラインは身に付けているだろうし、直撃したとて命に別状はないでしょうけれど…まあ、そうですよね。
女の子だもの、体に怪我なんかないほうがいい。私みたいにボロボロの傷だらけじゃない方がいいに決まってる。
「…え?」
だから、助けてあげますよ。
唐突に間に割って入った私に向けられたぽつりとした声に胸中で答え…、
振り下ろされた刃を右手の先に発生させたシールドラインで受け止める。
弾かれた勢いで原生生物がよろめいた瞬間には――、
エビルツインズの片割れから打ち放たれたフォトン弾が、その上半身を丸ごと吹き飛ばしていた。
「…すっご…」
ずしん、と原生生物の下半身だけが通路に崩れ落ちるのを確認して…、
「離れた方がいいですよ。…緊急廃熱しますから」
「え、何、え…?」
全身の過剰運転命令を停止させ、蓄積された熱を体外に放出しないと。
ばしゅうぅううう
「うぁッちーーーーー!」
全身から吹き上がった水蒸気に、少女は悲鳴を上げて転がり逃げる。
「だから離れてって言ったのに」
「言ったら離れるまで待ってよね!?」
「怪我がなくて良かったですね」
「火傷しそうになったけどね!」
相変わらず甲高い、子供っぽい声です。
「…ともあれ…、ありがと。助かったわ。――ていうか、貴方……」
改めて私を確認したのか、少女はきょとんと――
「パートナーマシナリー…?」
「はい。こんな恰好じゃわからないかも知れませんが、GH―440です」
体はボロボロ、服もボロ切れ、揚げ句に帽子までないですから。
「ふぅん…? あ、じゃあ貴方のマスターはどこ? 一緒でしょ?」
まあ…、そう思うのが普通でしょうね。
廃熱の終えた腕の具合を確かめる。――今のでトドメが刺さったみたいです。感覚がおかしい。
「私には所有者がいません。その理由と、何でこんな場所にいるのかは、まあ…好きに想像して下さって結構ですよ」
どうでもいいことですしね、と軽く肩を竦めて見せる。
「…なんでそんなにボロボロなのか、っていうのも?」
廃棄寸前みたいな私の姿に、少女が少し哀れみの表情を浮かべるのが見えて…
「はい、ご想像にお任せします」
私はにっこりと笑ってそう返す。ヒトに、そういう顔をされるのは嫌いですので。
「とにかく――ありがとう。あたし、エミリア・パーシバル」
「ご丁寧に。…名乗り返したいのですが生憎名前もない身です。必要とあれば、型番通り440とでもお呼び下さい」
「あたし、リトルウィングっていう民間軍事会社の登録なんだけど…、戦うのとか全然ダメなんだ」
リトルウィング…、ちょっと聞いたことがある。
クラッド6とかいうリゾート衛星の中に本部を構える民間軍事会社、でしたっけ。
…ガーディアンズ同様、職員にPMを配備してたはず。それのおかげで記憶に残っています。
「あのさ…、助けてもらっておいて更に申し訳ないんだけどさ…、迷ってるの。出口とかわからない?」
「…ええ、その申し出が来るのは概ね予想通りの展開です」
まったく、気紛れなんて起こすものじゃありませんよね。本当に――ヒトなんて、キライなのに。
「…ていうの。ひっどいよねー! あったまくるよ、おっさん全然あたしのことわかってない!」
「…はあ」
道中は、実に賑やかだった。実に。ぶっちゃけやかましいくらいに。
「戦闘もダメ、調査もダメ、意欲もナシ、…エミリア、貴方がおっさんと呼ぶ方の苦労が実に忍ばれます」
「アンタそれひっどくない!?」
「挙げ句の果てには、出会って15分、しかもまがりなりにも恩人をアンタ呼ばわりする社交性のなさ…。
エミリア、貴方にはニートの才能がある。ド級の」
「――か、かわいくない…」
そうですか? 私は可愛いと自覚しているのですけれど。
「そういえば、原生生物にちっとも遭わなくなった気がしない?」
「元々このレリクスに巣食っている原生生物はそれほど多くありません。
それに、範囲200mで常に生物探知を行ってルート検索しています」
「…PMってそんなこと出来たっけ?」
おっと、これはこれは薮蛇でしたか。
「当然です。これくらいPMの嗜みです」
「ウチの会社で使ってるPMにそんな機能があるのいたっけ…」
「帰ったら確認してみたら如何です?」
あっさりとそう言ってごまかしておく。
どのみちこんな会話も、この少女を出口まで送り届けるまでの間の馴れ合いだ。
彼女がそれを確認出来る頃には、私は彼女の側にはいないだろう。
「確認ね…。レリクスが起動しちゃったついでに通信妨害も始まっちゃったよ。これじゃ助けも呼べやしない」
「救難信号は出し続けているのでしょう?
出口に近付けば通信妨害も少なくなるでしょうし、それまでは自力でなんとかするしかありませんよ。
…まずは無駄口を閉ざして体力を温存するのをお勧めしますが如何です?」
>>203です …サルさん食らいました…
投稿久々過ぎて感覚が… orz
少し間を置いて区切ります ごめんなさいぃ…
おお、人がいる良かった!
「…ウチにもPMはいっぱいいるけど、アンタみたいのは初めてだわ」
恨みがましい視線と言葉を柳に風と受け流し、
「…ただ、ずっと静止していたレリクスが、何故今突然に起動したのかは気になりますね」
「ああ、それよ。あたしは私も気になってるの」
エミリアはぱたぱたと私の前に走って回り込み、後ろ向きに歩き出す。
私の対面で話をしたいのだろうけど…、それで転んでも私は知りませんからね?
「今まで発見されていたレリクスはSEED襲来があったときに機能を覚醒させていたけれど、それは全部ってわけじゃない。
SEEDが散布する素粒子に反応して起動してるみたいだけど、同時に磁場の乱れも観測されてるから――」
…へぇ…。私はちょこっと感心して、目を細める。
「けどまあ、それだけじゃないと思うんだよね。SEEDは三年前に一掃されているのに、こうして起動してるわけでしょ。
レリクス自体が何らかのプログラム管理である以上、トリガーとなるのも、それに準じた……」」
彼女の講釈は絶好調だ。今じゃ軽く目を閉じて指まで立て、完璧に悦に入ってる。
――何故かイラっとくる。こう、私の立場はこうじゃない、と、私の中の何かが囁くのだ。
「…で?」
「へ?」
呟くと、彼女はきょとんと聞き返して来た。
「結論は?」
真っ直ぐに、無関心をアピールする平らな眼差しを送ってあげる。
「先に聞かせて下さい。貴方のその推論は、明確な結論に収束しますか?」
「…いや、その…、だから何でかなー…、ていうか…、その」
「私が今聞きたいのは結論だけです。何故このレリクスは起動したのですか? エミリア・パーシバル」
きっかりと告げると…彼女はそれきり黙り込み――やがて、ぽつりと。
「…わかんないです」
なんだか泣きそうな声だった。おお、ぞくぞくする。なんでだろう。
「聡明な私を前に虚勢を張りたくなる気持ちもわからなくはありません。
けれど折角の『私実は頭いいんだよ』アピールも、結論がないという弁論状最も恥ずべき事柄の前では、
ただの『頭が可哀相な子』アピールでしかありませんよ?」
「アンタだってわかんないんでしょ!? 何でそんなびっくりするくらい上から目線なの!?
何でそんなスラスラと絶望しかない台詞が出てくんの!? アンタホントにPM!?」
「言葉に詰まるとすぐ怒鳴る。貴方から溢れ出す浅学非才オーラに涙が出てきました。めそめそ。
ああ、本当にごめんなさい、私が優秀なばっかりに、貴方の愚かさが際立ってしまうのですよね」
なおもぎゃあぎゃあと大騒ぎする彼女を軽くあしらいながら…
私はちらりと、澄まし顔の片隅で彼女を見遣る。
膨れっ面で私に食ってかかるこの少女――エミリア・パーシバル。
さっきのレリクス考察は…、1冊2冊の研究書を読んだ程度では出てこないはずだ。
かといって、この歳の少女が一生懸命勉強したとしても到底身に付く知識ではない。
この少女の名前には――ほんの少しだけ、心当たりがある。
それを聞いたのはもう、ずっとずっと前のことだけれど、もしかしたら――。
「あ、のさ?」
「何ですか?」
ひとしきりの罵詈雑言を言い尽くしたのか、呼吸が整う程度の沈黙を挟んで、彼女はぽつりと聞いてきた。
「さっきは…、結論を聞かせろって大威張りしてくれたワケだけど――、あのさ」
「…あのさ、が多いです。まるで馬鹿ですよ? あ、失礼、馬鹿ですか」
「うっく…、ま、まあいいよ…。あたしが言いたいのは、…結論を聞かせろってことは…、あたしの推論――、信じてくれたの…?」
何だ、そんなことですか。
「私は、貴方の推論に否定的な意見はありません。私もそう考えているからです。ただ、私もまた結論を持ち合わせていない。
だから、貴方の口から結論が出るのなら、それは是非聞いてみたかった。…そういうことですよ」
本当に、私にとってはただそれだけのことでしかなかったけれど、
「そっかっ!」
何だかとびきり嬉しい返事が聞けたみたいに、彼女は八重歯を見せて笑うのだった。
「じゃあ、さっきの話なんだけど、こういう風に考えてみるのはどうかな!?」
「…この場で結論に達することの出来る話題ではないでしょう…」
「まーいーからさー! ちょっと付き合いなさいよ! えっとね――!」
延々とした廊下の中、彼女と私の些細な縁は――もう少しだけ続くようでした。
−−−−−−−−
どこかにいたような440と、金髪ニート少女のちょっとしたお話です。
書き終わってはいるんですが、延々連投になるのもなんなので、続きはまた折を見て…。
>>181さん
以前小ビス子系を書いていたりしたモノだったりするのですが、私は別に大丈夫ですよー。
…最近のPSUだと、今ではもう変わってしまった設定もたくさんあるんだろうなあ…。
投下乙
さる回避ったら間にレスあればいいんだったか?
必要なら言ってくれれば支援する
多分俺に限らず
おわ、小ビス子の人お久しぶり
とある440、ってやっぱ小ビス子に出てたあの440なんだろか
この性能とエビルツインズでこの性格だし…
なんだか壊れてんの悲しくなるわ
メインPCの巻き込まれ規制が未だに解除されない俺参上!
携帯から失礼。
>>213 おお、小ビスコ氏!お久しぶりです!
そして新作乙!
>変わった設定
PM関係は余り無いかな。
ってか、某ワンワンサンドの設定がこのスレでは続いていたりします。
折りを見ての投稿楽しみに待ってます!
>>214 一定時間H の間に最新の投稿数N のうちM回 投稿したら規制。H N Mは板毎に違う だったかな。
勿論、支援参加だぜb
さるさん警戒しつつ、今夜もちょこちょこと…
−−−−−−−−
エミリア・パーシバルという少女は、実に喜怒哀楽がはっきりしていて…、加えて底抜けにマイペースだ。
私の言葉にいちいち怒ったり落ち込んだりするくせに、6歩も歩けばころりと表情を転がして話しかけてくる。
…前世はニワトリで間違いないだろう。
彼女は色々話してくれた。日常的なことから学術的なことまで、何から何まで。
――それはまるで、今まで誰かに話したかったことを詰め込んだ袋を、目一杯に広げるみたいに。
思えば……、私も、同じか。
こうやって、誰かと――違うか、ヒトと、だ――ちゃんと話をするのは、一体いつぶりなんだろう。
そんなことを考えたら、ふと、目の前に銀紙の包みを差し出された。
「食べる?」
私の嗅覚センサーがこの日最高の精度を発揮したのは…正に今この瞬間でした。
「荷物の中にあったの。チョコレート。アンタも食べるなら半ぶ…ってもうないし!」
モギモギ
「なんでいきなり全部食べちゃってんのよ! あたしの分は!? あたしだってお腹空いてんのに!」
「さっきの助け賃と出口までの案内料がチョコレートいっこなら破格ですよね」
モギモギ
「アンタね!? お礼ならレリクス出たらちゃんとする気だったわよ! だからまずはチョコレート独り占めしたこと謝んなさいよ!」
げふっ
「常温なのが残念でした。冷やしておくべきでしたよ? 反省を促します」
「更に駄目出し!?」
ぐしぐしと、口周りについたチョコレートを袖口で拭っていると…
膨れっ面だったエミリアが、やがて、くすりと小さく笑う。
「何ですか?」
支援にきますた
「別に何でも。PMのくせに慇懃無礼で上から目線の変なヤツ、って思ったけど…、
チョコ好きで食い意地汚いなんて、案外可愛いトコあるじゃん」
「そうですね、可愛いところが見当たらない貴方にしてみれば、
嫉妬も致し方ありませんよね。私は寛大ですから怒りませんよ?」
「くあー…、ああ言えばこう言う…」
ジト目になる彼女を飄々と無視し――それでもまあ、…一応は…
「…とっても、美味しかったです」
「へっへ、どーいたしまして」
きしし、と歯を見せて笑う彼女の顔が何だか無性に腹立たしく、私はぷいと顔を背ける。
「この先のドアの向こうが大きなホールになっていますね。原生生物の反応は無し。出口はそのホールの正面奥です。
はあ、この疲れるやりとりもせいぜいあと5分でしょうか。やれやれですね」
……何だか、私もだいぶ調子が狂ってますね。ああ、本当に――やれやれ、だ。
そして、通路の最奥。
スライドして開くドアの向こう側には、広大なホールと――、
その中央で武器を構える、巨大な影。
「スヴァルティア!?」
…ああ、レリクスが起動しているということを、もっとしっかり把握しておくべきでした。
古の巨人兵器はハルバード型の武器を構え――このレリクスの異物たる私たちの姿を認識する。
丁度出口を塞がれた形です。流石に無視して通るわけにはいかないでしょうね…。
ほいっと
支援ありがとうございますー 念のため誤字訂正などしながらゆっくり目で落としていきますねー
−−−−−−−−
「ア、アンタけっこー余裕そうに見えるけど…、もしかしてなんとかする自信があったりする!?
助けてくれた時みたいに、ヒュッとやってバーンと倒せちゃったりするわけ!?」
「…いくらかパニック気味なんでしょうけど、その言葉の選び方はないでしょう。色々致命的だと言わざるを得ない」
「もーそんなのどうでもいいからさー!」
悲鳴を上げるエミリアを尻目に、自分の状態を確認する。…正直、確認するまでもないのですけれど。
状態は最悪だ。今更のことだけど、特に機動能力の低下が著しい。具体的に言うと――私はもう走れない。
「ご期待には沿えられません。私の機体はこれ以上の酷使に耐えられない。
自身の強制支配を行えば、今度はその場で爆発しかねない状態です」
「じゃ、じゃあ逃げよう! 出口ってここ以外にもあるでしょ!?」
「それも得策ではありません。スヴァルティアは私たちを認識しました。私たちの機動力ではあれからは逃げ切れない」
「それじゃ、えっと…えっと…!」
ああ、もう。
私はそっと、困惑に振り乱す彼女の手を取り、その掌を軽く握りしめた。
「よ、440…?」
「話はまだ終わっていません。貴方は少し、人の話を最後まで聞いた方がいい」
見上げると、ごくりと唾を飲んだ彼女が、しっかりと私を見下ろしてくる。
「今の私ではスヴァルティアの撃破は難しい。けれど手傷を与えることは可能です」
「…え?」
ぴくりと、エミリアの表情に微かな動揺が走る。…言わんとすることがわかったのでしょうか。
必要のないところで察しの良い人ですね。私はそれに気付かないフリをして、続ける。
「私はこの場でスヴァルティアを引き付け、脚部に攻撃します。貴方はその隙にフロアを駆け抜け出口を目指して下さい。
アレの機動力を幾らか削げれば、貴方のドン亀の如き脚力でも出口から逃げ切れる」
あいよー
ごゆっくり
「だ、駄目だよそんな、それじゃアンタは――」
「言い争ってる時間はありません。…来ます」
そう、まさに目の前には、斧槍を大きく振りかぶったスヴァルティアが迫ってる。
私は無感情にエビルツインズを抜き放ち、その脚部に狙いを定め――
「わあああああああ!」
唐突に、私はエミリアに抱きつかれ――地面を転がった。
直後、轟音を立て、私たちがいた場所の床がスヴァルティアの斧槍によって崩壊する。
「…千載一遇のチャンスだったと思いますよ? 今の」
「ばっかじゃないの!? アンタ、ほんっとばっかじゃないの!?」
のそのそとその場に身を起こすと、私より先に立ち上がっていたエミリアが、がっすと私の頭頂部を鷲掴みにした。…地味に痛い。
「そんなことしたら、アンタはどうやって逃げるのよ!」
「この場合、貴方一人が逃げ切るのが最も優先的で、尚かつ高確率です。私はそれで良いですし」
「良くないっ! あたしはねぇ――ッ! どんなに怖くっても、どんなにあたしが弱っちくても――」
陥没した床板から斧槍の先端を引き抜き……、無骨な動作で私たちへと向き直るスヴァルティアに――、
「アンタを置いて逃げるなんて、絶対にヤだっ!」
エミリアは、迷わず、抜き放ったセイバーを向けるのだった。
「大体さ! アンタだって言ったじゃん! 会ってお互いせいぜい数十分だよ!
そんな相手を、何でそうまでして助けたいのよ! 散々あたしのことバカにして! からかって! 何で今更――!」
し
何で。
何でかな。
そう言えば極当たり前にそんな選択をしたわけだけど、どうしてだろう。
きっと、胸中を探したらそれらしい言葉が見付かりそうな気はするけれど――、
「私は、ヒトが大嫌いです」
彼女の瞳に走る微かな動揺に――、私は、のんびりと笑顔を返し、
「でもね、エミリア。それでも私はやっぱりPMなんですよ」
その言葉は、自然と……笑って言えた。
肩越しに振り返っていたエミリアが――、何とも言えない顔をしてる。
私の言葉の意味が……、伝わったのだろうか。
「それなら私も聞かせて下さい。私はPMです。生存に権利はありません。どうしてそんな私を、躍起になって助けようとするのです?」
問いかけに……、彼女は、ちょっとだけ俯いて――
「――た、から」
茹でたカニみたいに顔を真っ赤にして、
「アンタは――あたしの話を聞いてくれたから! ちゃんと信じてくれたから! 本当に嬉しかったのよ!
アンタがPMだろうと何だろうとあたしには関係ないんだ、ばかぁっ!」
本当に、もう……。馬鹿はどっちですか、エミリア・パーシバル。
「アンタ頭良いんでしょ!?」
彼女はスヴァルティアへと顔を向けながら、叫ぶ。
「アンタ一人じゃ倒せない! あたし一人じゃかないっこない!
――でも、あたしとアンタと二人でなら!? それでどうにかなんないの!? 考えなさいよ!」
「…この期に及んで解答は人任せとか…。つくづく貴方は自分勝手ですね。困ったものです、意気込んだ浅学者という者は」
「いつか絶対アンタをギャフンと言わせてやるからね!?」
うわあ…、ギャフンとか初めて聞いた。今の音声とっとこ。多分文化遺産です。
「――50%、です」
え
228 :
魔性の作者:2011/07/09(土) 02:28:15.47 ID:8m39cM7J
>>202 メモ帳に書いた文を貼り付けているのですが区切りのいい所で切ったつもりが
今回に限って微妙な結果に・・・。 原作があるからかなぁ・・。
自分の場合は書き方に特徴あるんで、取敢えず特定のシリーズでも投下するまで
そのままにしてみます。
181ですが小ビス子の作者様、ご了承有難う御座います。
まさか自分の駄文の直後に投下とは思いませんでした・・・。 新作乙です。
スルーされまくりはちょっと悲しいですが、小ビス子氏の新作が読めましたし
今迄に感想を述べてくれた方々に答える為にも、めげずに駄文でよければ投下しますので。
つきましては後々に小ビス子氏のわんわんさんどの設定&女帝とご主人サンを
お借りすると共に、小ビス子氏の不死身と別PMで不死身のGH440を出したいと思います。
パパとGH412シリーズの中では、不死身も普通のPMとしての幸せに辿り着けましたが
今回の新作で確定ではないにしろ登場していますし、今後の展開もあるので別のPMとして
出そうかと。
不死身にも幸せになって欲しいので。 別PMとはいえ、自分の拙い作品の中で幸せになれるかが
はなはだ怪しいのですが・・・。
過去スレを読んでGH440がお気に入りになってしまいました。 自分のキャラには
GH440を連れている者は一人もいなかったのに・・・。
変態氏、中年ヒュマ氏、小ビス子氏、確かヒュマ助氏のGH442も最初はGH440だったと
思いましたがこれらのGH440の影響でしょうか? 勿論他の作者様方のPMもそれぞれ皆個性的で
好きですが。
PS、「一万年と二千年前から愛してる」この歌自分も好きなんですよね。
リスモの着うたフルで携帯に入ってたり・・・。
黒キャス子の作者様、後々に元戦闘狂の黒キャス子とGH430をお借りする
かもしれないのでご了承お願い致します。
よくよく考えてみたら184様の書き込みの後、こうして今迄投下していた作者様方が
名乗り出てきてくれるようになったという事だけでも良しとするべきでしたね。
静かに、私は言う。
「二人掛かりで50%。…失敗すれば、二人とも死亡です」
「な、何よ、結構マトモな確率じゃん。そ、それなら、きっとなんとかなるんじゃない?」
「…震えてません?」
「生まれたてのディストバのマネ!」
「せめてもうちょっとマシな言い訳用意しませんか?」
「うるさーいッ!」
こちらの漫才にお構いなく、スヴァルティアが再び攻撃態勢を取る。……実に職務に忠実なことで。
「貴方の運動能力と、装備しているシールドラインの性能からして――対スヴァルティアの継続戦闘可能時間は、およそ5分。
…あ、ちなみに7分以上の戦闘における貴方の死亡確率は97%です」
「悪魔みたいに冷酷なこと付け足さないでよ…」
「私の回避行動の成功率は5%未満。私は動けません。貴方にお願いしたいのは一つだけ。
1秒でも長く、アレの注意を引きつけて下さい」
そうですね――非常に癪な話ではありますが、どうやら私も――、
「要は囮になればいいのね? …注意を引いて逃げ回るだけなら何とかなるよ。OK、やろう。……行くよ」
「――聞かないんですか? 私がその間にどうするか」
「聞いたってあたしに出来ることはないんでしょ? …信じて任せる。あと死んだら化けて出てやる」
「非科学的な。ますますもって末期ですね貴方の脳は」
「私は夢見るヒューマンなの!」
「…意味不明です」
打てば響くような貴方との会話を、もう少しだけ続けていたいと、そう思ってるみたいです。
ん
「それじゃあ――行くよっ!」
どこか引きつった顔の上に、精一杯の覚悟を浮かべ…、エミリアは一直線にスヴァルティアの元へと走り出した。
「…ええ。始めます」
一人呟き、振り上げる右腕。ボロボロの服の袖口から――風切り音を立て、特注の接続ケーブルが伸び上がる。
スヴァルティアは、まず目の前に走り込んできたエミリアをターゲットとして認めたようだ。
鈍重な動きで斧槍を振り上げると――、今度は一転して猛烈な勢いで、巨大な武器を薙ぎ払う!
エミリアは……、無事だ。何とも情けない悲鳴を上げながら、それでも武器の範囲外へと逃げ転がってる。
鞭を振るうように、私は袖口からのケーブルを薙ぎ払った。
先端の接続端子が――、音を立ててスヴァルティアの体に突き刺さるのを確認して――私は奥歯を噛み締め、一直線にスヴァルティアを睨み据える。
彼女も薄々気付いているだろう。私が普通のPMではないことを。
未踏の海底レリクスに潜む、所有者のいない半壊のPM。…我が事ながらほとんどオカルトだ。
オカルトか。言い得て妙ですね。確かに私は――バケモノです。
私の特性は『情報処理』 私の能力は『CPU支配』
その性能は……、P<数万体に対して一体いるかいないかの『出来損ない』だ。
けれど、バケモノだから、出来損ないだから、それだからこそ、今彼女と一緒に戦える――!
スヴァルティアに突き刺したケーブルから、私は私の分身とも言えるプログラムを直接スヴァルティアの内部に送り込む!
アレは元々、レリクスの番人として設定された、言うなれば大昔のマシナリだ。プログラムで制御されている機械だ。なら――、
232 :
魔性の作者:2011/07/09(土) 02:42:23.09 ID:8m39cM7J
レス番217の後に書いていたらその間に投下されていたんですね・・・。
投下途中でぶった切ってしまい、申し訳ありませんでした・・・。
嗚呼、自分の遅筆が恨めしい・・・。 続き乙です。
4円
『解析』して『介入』して『停止』させる――!
私の『目の前』に、膨大な量の文字列が一気に流れ込んできた。
…予想はしてたけど…、あはは…、1から10まで全部見たことのない文字だ…。
私のCPU支配でも、言葉の通じない相手には意味がないだろうな…。
海原のように広大な文字列。――その行数は、1億6495万1609行。
文字通り桁違いの量に愚痴る暇も今はない。
こうしている間も、エミリアは必死にスヴァルティアの注意を引きつけ、危なっかしい動作で攻撃をかいくぐり続けてる。
文字列を翻訳変換してる時間はない。全文字を把握し、使用文字数を割り出して、文法を推測して――、
ギンッ――、と、唐突にスヴァルティアが私に顔を向ける!
地鳴りの如き足音を鳴り響かせ、スヴァルティアは一直線に私の元へ。
私は動かない。動くわけにはいかない。今の私は、指一本動かすほどの力さえも、解析演算に割り振ってる。
動けばそれだけ演算が遅れる。時間が掛かれば掛かるほど……、エミリアが無事な保証がなくなっていく。
砕ける程に奥歯を噛み締め……、私はただただ演算に集中する。
スヴァルティアが、猛烈な突進と共に武器を振り上げ――、
「こんにゃろおおおおおおおおおおおおおっ!」
捨て鉢な掛け声を上げながら――、エミリアは、振り下ろされる斧槍と私との間に、割って入った。
超重量の武器を全身で支えるセイバーで受け止め――、それを弾くと同時に、自分もまた吹き飛ぶ。
床で弾み、壁に激突し、崩れ落ちて――、
ドゴンッ!
フォトン弾の直撃を受け、スヴァルティアの頭部が派手に傾いた。
「…ま、まだまだぁ…っ」
額から血を流してなおその意気地を砕かれることなく、エミリアは、ハンドガンの銃口の先を睨み付けている――。
235 :
魔性の作者:2011/07/09(土) 02:50:06.28 ID:8m39cM7J
嗚呼、作者名を間違えていました、変態氏でなく『』氏でした・・・。
私が何をしてるのか、貴方はわかっていないのでしょう?
貴方にしてみれば、私はただスヴァルティアを睨み付けているだけにしか見えていないのでしょう?
それでも…、本当に、何も聞かないまま、私を信じてくれているのですか?
スヴァルティアは――、目の前の私から、再びエミリアへと体を向けた。
壁に背を預けてへたりこんだエミリアは……、打ち所が悪かったのか、すぐに立ち上がれないらしい。
訳も分からず、ただ声を上げたくなる衝動を飲み込んで…、私はただ、目の前の文字列に全身全霊を傾ける――!
ずるいですよ、エミリア。
「言語解析完了。文法解読完了。数式理解完了――!」
CPUの過剰稼働に……、私の鼻からぽとぽととオイルがこぼれ出す。
目が回る。耳が鳴る。体が熱い。頭が焼ける。……それでも――!
「行動命令文判明、対象の情報防壁の一時停止に成功、自作命令文の旧式言語へのコンバート完了、転送開始――!」
間に合え、間に合え、間に合え間に合え間に合え間に合え――!
未だ動けないエミリアの頭上に、スヴァルティアは斧槍を振り上げた。
ヒトなんて本当に大嫌いで、…ヒトにとっても、私はお尋ね者で。
それでも私は、例え何であったとしても、パートナーマシナリーなのだから。
だから最後くらいは、ヒトの役に立って終わろうと思ったのですよ。それなのに――。
いかん携帯にはF5がない
『アンタを置いて逃げるなんて、絶対にヤだっ!』
『でも、あたしとアンタと二人でなら!?』
『…信じて任せる』
そんな――私が、ずっとずっと、心から聞きたくて仕方なかった言葉の数々を、
どうしては貴方はそんなにあっさりと私に言ってくれるのですか?
アンタは――あたしの話を聞いてくれたから! ちゃんと信じてくれたから! 本当に嬉しかったのよ! ばかぁっ!
お互い様ですよ…、この、超大馬鹿――!
「…ゴメン440。あたし、ちゃんと5分持ったかな…?」
ヒトの役に、なんて、――どうでもいい。
エミリア・パーシバル、私は『貴方』を助けたい――!
>転送完了 プログラムを実行しますか?
呻りを上げ、エミリアの身の丈ほどもある巨大な武器が、彼女の真上に――振り下ろされる。
「…ワンオブサウザンドをなめるなぁあああああああああああァッ!」
-実行完了-
無意識に張り上げた私の絶叫と共に――、私のOSには、その一文だけが表示されていた。
静寂するホール。そして……、呆れて笑う、私の声。
「4分34秒です。…本当に、つくづく予想を上回りますね、貴方の弱さは」
今夜はここまでで。次でこのお話もおしまいになります。
内容についてとやかく書くのは恥ずかしいので、見たまま読んだままを感じて貰えれば十分でございます… orz
お久し振りと言って下さる方もおられてびっくりでした。
今投下日付見直したら、小ビス子書いてたのもう3.4年前になるんですよね。
私も今はPSPo2iの方に移行してしまいましたが、相変わらず430は心のPMです。
>>219さん
支援ありがとございましたっ! おかげさまでサルさん回避出来ましたー。
>>228さん
お気になさらず、逆に連投すみませんでしたとしか… orz
上のレスで書いたと思いますが、私の方は許可とか報告とか不要で結構ですよー。
それでは、また折を見て。
>>240 お疲れ様&GJ
楽しかったよ
保守してる間にブレイパスラインでたしw
243 :
魔性の作者:2011/07/09(土) 04:44:31.11 ID:8m39cM7J
>>240 乙でした。 レリクスを出たGH440のその後がどうなるかが楽しみです。
では、使う時は極力小ビス子氏の女帝とご主人サンな振る舞いになるように
していきたいと思いますが、何処まで出来るかなぁ・・・。
というか、小ビス子氏の後に投下ってプレッシャーが・・・。
ですが、以前にも書きましたが「感想」であればいかなる内容でも大歓迎。
じゃあ投下しやすいように糞みたいなの投下しておこうw
〜〜〜〜〜〜〜〜〜6月某日〜〜〜〜〜〜〜〜〜
箱「ええっと、この配線をこうして… あれ?このパーツ何?」
450「あ、それは必要ないと思います。今まで使っていたケーブルをそのまま利用すればよろしいかと」
マガシ「おい小娘・・・ なにか食うものはないのかッ!」
450「あ、はい、すみません、先日ニューデイズで買ってきたヤオロズせんべいです」
マガシ「ぬ、せんべいか・・・(ぶるぁりぶおぁり…)」
フロウウェン「ところでお茶がないんじゃが・・・」
450「あ、はい、ただいま!」
箱「あ、これ試食したら美味しかったんですよ。どうです、マガシさん」
マガシ「(ぶるぁりぶおぁり…) ふむ、貴様にしてはなかなかにいいチョイスだ」
フロウ「ふむ・・・ どれどれ?」
450「お、お茶です・・・」
フロウ「おう、おう すまないなお嬢さん ずずず」
450「ちょっ!ご主人様、取り付け終わったんですか!?
せんべい食べてる場合ですか!」
箱「おわったよー」
450「ならいいんですけど… あの・・・ちょっと・・・」
と言いつつ隣の部屋に箱を連れて行く450。
箱「なに?」
450「あ、あのですね、あのお二人、いつまでここにいらっしゃるつもりですか?」
箱「・・・ たぶんライザーかゲイザーを発掘するまでは・・・」
450「死ぬまでいるんですかっ!! あんなの出ませんよ!都市伝説です!!
ああもういつまでこんな若本声の飛び交うマイルームなのやら・・・」
箱「・・・僕も声かえようか?」
450「いりません! ていうかまだフロウウェンさんはパトカもらってないですよね?
ちゃんと貰ってから出演させてくださいよ!」
箱「だからこうやってオンにつなげられるように環境整えたんでしょ?結構出費痛かったんだよね・・・」
450「そうですけど・・・ オンに繋いだからといってゲイザーやライザーが出るってわけじゃ・・・」
箱「でも新しい仲間と出会えるかもしれないじゃない?それが一番のレアアイt ゴフッ」
450「そんな(キリッ)が付かざるを得ないような建前はいいんですっ!
大体イベントあと1,2日くらいで終わりなんですから
そのあとどれくらい人がいるかもわからないじゃないですか。過疎ってたら意味ないですよ」
箱「フフフ・・・甘いよ450!過疎ろうがゲイザーとかがでなかろうが、ボクにはこれがあるっ!」
といいつつ腰部小物入れからカードを取り出す箱。
450「ああっ!それは以前某ゲーム雑誌についていた某御大デザインのコラボパーツのプロダクトコード!!」
箱「そう!これだけのために普段読まない・・・というか結局買っても読まなかった某ゲーム雑誌を買ったのだ!」
450(頭痛くなってきた・・・)
箱「ということで早速せつぞーーーーーく!!」
450「ああもう勝手にやってください・・・」
( その国/地域ではこのサービスは利用できません )
──────v───────────────
___
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄.| |――――ーi
| | || ̄ ̄ ̄|.o o |ヽ
| | ||___|.o と ノ
| 箱 | |--────┘/
|______.|__| / /
/ \
ということで祝オン開通&PSN復帰投下
今ではすっかりフロウとマガシとパシリで潜ってます。
もしかしたらここの誰かとオンで遭遇するかもしれないなw
すまない、支援参加と言いながら、あの後寝てしまったよorz
小ビスコ氏&さる支援の方々乙です!
って箱氏、魔性の作者さんまで来てるし、
一体どうしちまったんだい?パシリスレ(勿論、とても良い意味で
GH450 『このまま、また賑わってくれるといいですね。』
主 「全くだ。楽しみで仕方ない!」
247 :
魔性の作者:2011/07/09(土) 11:14:25.45 ID:8m39cM7J
読み切りしか投下していないので投下の度に名前の変わる作者で御座います。
嗚呼、箱氏まで復活。 自分の様な新参者にお心使い有難う御座います、そして
投下乙です。 箱はやはり箱らしいままなのですね。
元は181で書いた自分の謝罪に答えて下さいました184様の一言でここまで
今迄の作者の方々が戻って来て頂けるとは・・・。
自惚れかもしれませんが、作者の方々が戻って来てくれたたという事だけでも
「倫理的におk」と言ってくださるように感じます。
そして不躾ながらにお願いがありまして、過去スレのログを持っている方がいましたら
15体目以降を保管庫に上げて頂けると幸いです。
アップローダーに投下されている作品とか読めないんですよね・・・。
パパとGH412氏の作品とか・・・。
過去スレを読んだらやりたいネタが幾つか思い浮かんでいて書きかけが
あるにも関わらず、突如書きたくなって魔性を投下した上に小ビス子氏に
触発されてGH440も書きたくなって・・・。
何時になったら全部書き終えるやら。(汗) シリーズ物とかもやりたいなぁ。
という訳で書きかけの続き書いてきます。
なんと!箱の人に450の人まで来るとは……!
『ほら、グラールが恋しくなってきましたよね?さっさとこちらに戻ってきてください』
「ぐぐぐ……でも、それでもッ!あたしはユクモを離れない!」
『……強情ですねぇ。今なら攻略サイトを見ればエミリアルートのトゥルーエンドは簡単でしょうに』
「……ふっ、語るに落ちたわね、エル」
『おや、どうかし……しまった、いつもメタ発言に突っ込むボクがメタ発言をしたのを……』
「そこはどうでもいいのよ。……作者がPSPo2iをやらない理由はね、エミリアに付き合うのがただめんどいからなのよ!!」
『な、なんだってーッ!?』
『……ダメじゃないですか』
「それは言わないであげて」
Po2iを買うのはいつになる事やら。……とりあえず、MHP3を遊びきったらかな?
グラールに戻りたいけどPSUは出来ない、Po2iはストミクリアしないと充実しない……
もはや禁断のゴニョゴニョデータに手を出すしか……!どうせネットには繋がないだろうし。
ストミなんかすぐだよー!
ノーマル・ハード合わせてもそんなに苦痛じゃないよー!
ep1をノーマル・ハード合わせて10回ほどクリアした俺だがep2のストーリーモードはダメだ…
250 :
寡黙なキャスト:2011/07/09(土) 21:38:23.41 ID:8m39cM7J
私はGH410、固体名をファミリアと入力されました。
ハッキリ言うとご主人様が決めた名前とはいえ、私はこの名前が好きではありません。
使い魔という意味が好きになれないという事も理由の一つですが、名前の意味を知る
以前にこの名前を”入力”された時から、嫌いになっていたのでしょう。
「ワタシの名前を入力して下さい」
ご主人様は暫く無言で私を見ていた後に、PM用の説明書を見始めました。
そして私のメンテナンス用ハッチを開け、本来ならまず使われる事の無い調整用の
キーボードによって名前を”入力”しました。
(ワタシはご主人様にとってはパートナー以前にマシナリーなんですね・・・)
名前を入力された事で、自分が”マシナリー”という事を再認識した私は自分の
名前が好きになれませんでした。
「いってらっしゃいませ、ご主人様」
「おかえりなさいませ、ご主人様」
朝早く出かけて夜遅くまで戻ってこないご主人様を見送り、出迎えても
私を見るご主人様は終始無言です。
食事の時もご主人様はキャスト用のエネルギーパックを脇腹のチャンバーを
開放して差し込むだけで、私が一人で黙々とご主人様の差し出す様々な装備品や
アイテムを100個食べ続けるだけです。
「これ、ちょっと古くないですか?」
無言で次の武器が差し出され、私がレアリティに準じた反応をする。
再度無言で装備品かアイテムが差し出されるという事を「ワタシ、食べ過ぎ?」
となるまで繰り返す行為も私にとっては食事というより、まるで何かの作業です。
「レベルアップ!」
生産値が80になった私が、人型の第4形態になった時も終始無言で
ずっと私を見続けていました。
私がパートナーカードを渡すとカードホルダーに納めた後に夜も更けていた
せいかベッドの方を指差し、ご主人様はソファーに横になりました。
「おやすみなさいませ、ご主人様」
ベッドに横になると涙が滲んできます。 今迄一度も声をかけられた事の
無い私はご主人様に嫌われているのでしょうか?
私は今迄に一度も、合成や店番をを頼まれた事がありません。
最も様々な品物で育った私のパラメータは「やっちゃいました」以前の状態で
かろうじてGH410になったものの、打撃、射撃、防具、法撃と全てが
中途半端で成功確率はお世辞にも高くないでしょうけど。
明確な目的で育てられた訳でもない私は一体何なのでしょうか?
溢れそうになる涙を必死に堪えスリープモードに移行しました。
「おはようございます、ご主人様」
私が身支度を整えてた時にはご主人様は起きていました。 私に気が付くと
キッチンに向かい、暫くしてから携行食と思われるパックを持ってきて私の前に
置きました。 箱の表記からして軍の物でしょうが、私の分だけでご主人様の
分は無く何時ものキャスト用のエネルギーパックだけです。
「モギモギ、微妙な味・・・」
初めて食べた食べ物はカロリーと栄養バランスは十分でしたが、その分味が
おざなりとしか思えませんでした・・・。
朝食を済ませるとご主人様は私を初めてのミッションに連れて行きました。
原生生物の鎮圧のようですが、ご主人様の戦い方を見ている限りかなりの
戦闘経験を積んでいるようでCランク想定の原生生物相手は傍から見ていて
一方的で私の出番はありませんでした。
中継地点での休憩とはいえ、一方的な戦闘では武器のフォトンを補充して
拾った物を共有倉庫に収める位。
そして次のミッション、ディ・ラガンの討伐のようです。
ポルティの群れを猛舞凄連続斬で薙ぎ払い、ヴァーラを舞転瞬連斬で肉塊にして
シャグリースをツインフローズンで叩き落す一方的な戦闘は私の目には段々と
虐殺に写り始めて来ました。
変わらない表情で終始無言で戦闘を行うご主人様の黒い背中を見続けながらも
私はご主人様の後を歩いて行きます。
ディ・ラガンの巣に向かう転送ゲートに着いた時はかなり時間が経っていました。
一方的な戦闘でしたからそう時間はかからない筈なんですよね。
「?」
そんな事を考えていると、ご主人様が転送ゲートの前で私を見ていました。
何か気まずくなって視線を外すと、ふとその答えが解りました。
私達は原生生物の鎮圧の時からずっと、戦闘以外では2人してゆっくりと
歩いていましたから。 瞬時の戦闘と必要以上に時間をかけての移動という
矛盾した行動にハテナマークを浮かべる私。
「大きい!」
初めて見るディ・ラガンの大きさに圧倒されながらもかろうじてハンゾウを
構えますが、巨体からのプレッシャーに気圧されて足が止まってしまいました。
そんな直後に無言で両手を上に掲げるご主人様の頭上に転送ゲートの術式が
現れました。 転送される巨大な剣、アレス・エスパダ。
振り下ろされた剣の一閃でディ・ラガンは絶命しました。
躊躇い、手加減、容赦、情け、そういった表現の無い絶対的とも思える一撃で。
そんな一撃を見た私の目に映るご主人様の姿が、先程の戦闘での返り血が炎の様に
思えて『炎の中に佇む一方的な死を与える黒い影』というイメージを紡ぎました。
こうしてPMとして側で仕えているのにも関わらず、近い筈なのに決して届かない
無限とも思えるご主人様との距離・・・。
パルムから宿舎に戻って、ご主人様の運んでくれた暖められた携行食での夕飯を済ませ
ヴィジホンを何と無しに見て今までと同じ時間に就寝。
ご主人様といえばヴィジホンを見る訳でもなく、装備品の手入れをしているだけでした。
初めてお会いした日と変わらない、終始無言のままで・・・。
それからもご主人様は様々な場所のミッションに私を連れて行きました。
ですが、一方的な虐殺、何一つルームズッズの無い殺風景な部屋、種類は多いけど
味気ない食事、ヴィジホンを見る事も無く装備品を手入れしている終始無言のご主人様。
例えミッションの行き先が変わっても、これらが変わる事はありませんでした。
唯一変わったといえ第4形態になって以来ご主人様が朝から晩まで出かけなくなった事と
私の食事がアイテムから食べ物に変わった位でしょうか。
「ハーイ! グラールチャンネル5! ニュースキャスターのハルでーす!
今日の話題をピーックアーップ!」
それは何時までこの静かな何一つ変わらない事の繰り返しの様な時間が流れるのだろうかと
考えた日に起こりました。
「GRM社にて一部の軍用キャストで最低限の日常生活機能の一部すら削除し、戦闘効率上昇を
追及したSSS−xxxxという型式が製造されていたという事が発覚しました。」
え? これって、まさか・・・? ご主人様の名前代わりにしている製造番号の一部じゃ?
そう思ってご主人様を見てみると装備品の手入れの手を止めてヴィジホンを見ていました。
「内部告発によって露見した今回のキャストの人権侵害ともいえる、この不当な型式の製造に対して
ヒューガ社長は事態を重く見て追跡調査を行い、該当型式のキャスト全員に無料にての機体交換及び
損害賠償の提示を記したメールを配信したとの事です」
ピコン。 ハルの声に消される事無く鳴る滅多に聞く事のないメールの着信音と共にヴィジホンの
右下隅に浮かぶメール着信のアイコン。
「なお、この件に関してヒューガ社長は後程自身及び役員を踏まえて詳しい発表の場を設けると共に
内部監査部門の強化に力を入れるとのコメントを・・・」
私はメールの着信音の後のニュースの内容を聞いてはいませんでした。 いえ、正確に聞こえては
いましたが耳には届いていませんでした。
ニュースが終わってすぐにメールを確認してみると、ご主人様宛のGRM社からのメールでした。
気が付くとご主人様が私の隣にいて、私がいるにも関わらずにメールを開封しました。
「そんな・・・。」
メールに書かれていた該当すると思われる削除された機能の項目を見て私は唖然としていました。
生体パーツの極力排除、発声機能の排除、食事摂取機能の排除、一部の感情の排除、交換可能な外装の
単一化、・・・、等々これらに該当する項目のある上記の型式の方はGRM社にて無料で任意の機体との
交換を・・・
「ご主人様、是非とも機体を交換してもらいましょう! 戻られましたら、一杯お話しましょう!
私、頑張って美味しい料理作りますから! それから・・・」
途中から言葉に詰まって泣きじゃくりながらご主人様の足に抱きついていた私に、身長差を合わせるように
しゃがんだご主人様が私の肩に手を乗せました。 飛び込んだ硬いご主人様の胸で一頻り泣き止むまでずっと
ご主人様はどうしていいか解らない様子ながらも抱きしめて私を支えてくれました。
続く
魔性の作者改め、寡黙なキャストの作者で御座います。
昼前から書き続けて、終わりませんでした・・・。
今迄投下した中で自己最長です。 最初の予定だとここまで長くなる筈じゃ
なかったんだけどなぁ・・・。 予定外の”アノ”エピソードを書いたせいなんですが。
お目汚しの駄文な上に、小ビス子氏の続編を期待の中での投下と期待を裏切って
しまったんじゃないかと内心ビクビクしてます・・・。
おおう!凄い勢いでスレがすすんでびっくり。
ここまで長く続いたのはパシリへの・・・ごにょごにょ。
私も何か書かなくて。
業務連絡〜♪
要請がありましたので、保管庫Wikiの過去スレを22体目まで更新しました
やっつけなので読みにくいと思いますが、どうかご勘弁下さい
投下乙
支援出来なくてすまんかった
俺もなんか書くかな
>>258 有難う御座います。 このご恩返しは作品の投下という形で構わないでしょうか?
自分の拙い駄文でもよければ、ですが・・・。
>>259 いえいえ、気になさらず。 そのお気持ちだけで十分ですので。
>>258 読みにくくなんかない
感謝!
じゃあおれもなんか書く用のコピペ探してくる
「さて、次は美味しいって評判の飯店でも行ってみようかなぁ」
ご主人様の機体交換が終わるまでの2週間、私は様々な料理教室に美味しいと言われている料理店などを
ひたすら梯子しています。 とある遺跡の奥にあるというケーキショップ、ダグオラ・シティの裏町にあると聞いた
「オデン缶」なる食べ物、ホンマグロ? えっと魚の一種ですか、これらも探しに行きたいのですがご主人様に
心配をかけたくないので一人での渡航は避けます。
古いニューディズ伝統料理、数奇夜忌? 何でしょうか、この不吉な名前の料理は? うっ!?
一瞬妙に目つきの悪いGH430とそれを横目でせせら笑うように見ながらパイプ?でしょうか?を燻らせている
GH450のイメージが何故か浮かびました。 流石、不吉な名前の料理ですね・・・。
「これ、美味しいなぁ。 どうやって作るんだろう」
「何方か、食べさせてあげたい人でもいらっしゃるようですね?」
「えっ!」
ついつい思っていた事を口に出していたようです。 気が付くと飯店のご主人が私の前に立っていました。
ここまで来たら恥の掻き捨て。 今迄食事が出来なかったご主人様に、と飯店に来た経緯を話すとご主人は
何でしたら、と私の時間のある時に厨房のお手伝いを提案してくれました。 それも店の暇な合間で良ければ
レシピも教えて頂けるという事までも。
「宜しくお願いします!」
「畏まりました」
ご主人は他の席に移動すると常連らしい方々と私の時と同じ様に談笑しています。 そんな中でエプロン姿の
GH422さんが元気に食器を下げ、見慣れない白い服の落ち着いた雰囲気のGH442さんがお会計の清算を
行っています。
そんな光景を見ながらセットのコーヒを飲んでいたのですが、突然ご主人の横にGH430?さんが降り立ち
ました。 ど、ど、ど、何処から来たんでしょうか? 口に含んでいたら吹き出していましたね、今のは。
「買ってきたぞ、ヒュマ助」
「ありがとう、GH43]」
GH430?(私の知っているGH430とカラーリングが違うので)さんがご主人に小さな紙包みを渡し、
ご主人がGH430?さんの頭をなでるとプイッと顔を背けたのですが、丁度私の方に向いている顔が赤いです。
お店のお客さんもGH430?さんが突然現れたにも関わらず、まるで何時もの事の様に変わりません。
「あー! GH43xばっかりずるーい!」
GH422さんが講義の声と共にGH430?さんに向かったのですが、シュバッ!っという音と共に展開した
GH430?さんの、え? あれは腕でしょうか? 4本の金属質の腕に絡め取られてポイッと投げ捨てられました。
「ヒュマ助、GH422に勝った」
あー、もうそろそろ次のお料理教室に向かう時間ですね・・・。 何か今日は色々な事があったようです・・・。
それからというもの私は時間の許す限り飯店に料理の修業に行きました。 目的があると張り合いがでますよね。
「てめー、いちいち人の煙草取るんじゃねー! モガッ」
「おっさん、疲れた時は甘い物だ」
「ここ暫く、また面倒な事なんだろ? 煙草の本数増えてるぞ!」
「このナイスミドルに不可能はねぇんだよ。 ってなんだ、その可哀想な人を見るような目ぇ!」
シュ・クリームを口に詰め込むGH440さんと俺が甘いの苦手なの知ってるだろ、と反論する中年ヒュマさんの
まるで親子のようなやり取りを見ながら、私にも父と呼べる人が出来たらあんな風になるのかなあ、と思っていたのですが
「家族かぁ・・・」
知らず知らずの内に口に出していたようです。 どうやら私の癖のようです・・・。 うっ、気をつけないと・・・。
変な事口走ったらどうしよう・・・。
「君もPMダロ、ご主人様サマがいるじゃナイカ。 話はご主人から聞いたが、こうして一生懸命ご主人様の為に
努力しているンダ、きっとご主人様も解ってクレル。 そうなれば望んだ形に落ち着くモノダ」
時々お手伝いに来ている皿洗いの青キャス子さん、言って下さった事は良い事なのですが声と台詞が合っていません・・・。
あ、GH411さんとGH441さんもお手伝いに来ました。 というかGH411さん、暖簾をくぐった直後に
倒れていますけど大丈夫なんでしょうか?
「お姉さん、相席宜しいでしょうか? 明日の朝まで・・・ふぐぁ!」
「ご主人様、幾ら食後の食休みでも寝るなら宿舎に帰ってからにして下さいね」
シッガ・ボマをナノトランサーに収納しながら、GH440さんがお会計を済ませて変態さんを引きずってお店を
出て行きます・・・。 えっと・・・。 いいのかな、PMがご主人様にああいう事して? 今、散弾銃で殴り飛ばした
ように見えたけど・・・。
「緑の悪魔・・・」
「緑の服が似合うね? 有難う御座います」
あ、あはは・・・。 ああいうのも喧嘩するほど仲がいいって言うのかな・・・。
「ご主人様、昨日小包が届きましたが?」
(まあ、中身の検討は付いているんですけどね)
「ああ、ガーディアンズ用の新しい教材ディスクだな」
(まずい、美人ルウシリーズ最新作”ルウ夫人”って感ずかれたか?)
「ご主人様にしては珍しく勤勉ですね」
(相変らず同じ様な事してますね、バレてないと思ってるのでしょうか?)
「なあ、440。 ここの店のデザートは美味いだろ?」
(仕方が無い、餌で誤魔化すか・・・)
「ええ、そうですね」
(このパターンは恐らく・・・)
「なら、帰ったらテイクアウトで最高のデザートを食べさせてやるぜ! この俺様ミル・・・ はうばっ!」
タターン! バスバスッ、タターン!、バスバスッ
「黙れ」
レスタかけてるけど、今撃ったよね・・・。 俺様ミル?ってどんなデザートなんだろ? 美味しいのかなぁ?
あ、GH440さんが何か一言を言ったら物凄い勢いで『』さんが走ってる・・・。
「ははさま、はやくするのじゃー」
「そんなに急がなくても、お店は逃げないんよー」
「そう言いながらも、ご主人様だってご一緒に走っていたじゃないですか」
お店の扉が開くと共に店内のお客様の咀嚼音や談笑が一瞬止まるこの反応はたゆん様ご一行ですね。
「ははさま、これもおいしいのじゃー。 ははさまもたべるのじゃー」
「おー、ありがとなー。 うーまーいんよー」
「お嬢様、ちゃんとセロリも食べないと駄目ですよ」
(今日はセロリ料理のレシピでも借りに図書館に行きましょうか)
うーん、どうやったらああなるんだろ? 私は自分の胸を見ながらフッと溜息・・・。
「ああ、そうだ。 GH410さん、お使い頼まれてくれるかな?」
「はっはいいっ」
びっくりして声が裏返ってました・・・。 い、今口に出して言ってないよね、私。
お使いの内容は渡された紙袋を電柱?の影にいるキャストの2人組みに渡すという事でした。
「あの少佐が嬢ちゃんと手を繋いで一緒の速度で走ってるぜ・・・」
「ああ、全速力以外で走ってる所なんて始めてみたぞ・・・」
「あのう・・・。」
『うわっ』
「飯店主人からのお届け物です」
そう言って二人に飯店のロゴの入った紙袋を渡して一礼して去っていく私の背中越しに
「嬢ちゃん、ありがとな」
「主人に何時も済まんと、伝えておいてくれ」
私は彼らの方を振り向いてもう一度一礼してから飯店に戻りました。
「お前ら、今回は割勘だからな!」
「ええ、それでも構いませんわよ。 その分後で沼虎様に体で払ってもらいますわ」
「このバカ虎、最初からそれが目的かぁ! ドカッ」
「ぐはっ! 何でそういう話になるんだ!」
「そうですわ。 私はおチビちゃんでも構いませんわよ?」
「この見境無しの淫乱色情狂! んな訳、あるかー! ゴスッ」
「我、メニュー4周、全部、喰う。 だからGH43]、テイクアウト!」
「獣虎、お前まだ諦めてなかったのかよ! しかも、何気に1周増えてるし!」
GH420さんが沼虎さんや虎子さんに、容赦なくハイキックとかラリアットを
打ち込んでるいるんですが、男女平等? あ、獣虎さんがGH430?さんの背中の
腕?で拳骨を貰ってます。
「たまには外食もいいよねぇ、450」
「ええ、そうですね。 ご主人様の稼ぎですと本当にたまにしか出来ませんが」
「ででも、ここの値段ならそうでもないと思うよ。 ほら、こんなに安いし」
「それならずっと、外食になさったらどうですか?」
(折角何時も一生懸命、食事の準備をしているのにまったくこの箱は・・・)
「いや、450のご飯も美味しいよ。 僕、450の作る糸蒟蒻と白菜のスキヤキ大好きだし」
「!!!!」
(嬉しいけど、なんて恥ずかしい我が家の家計を晒しますかこの箱はっ!)
真っ赤になりながら箱の頭部に杖を刺すGH454さん。 杖は刺す物じゃないと思うんですけど。
あれ? GH454さんの事450って呼んでる? 何でだろ?
あ、箱さんを引きずりながらGH454さんがお帰りのようです。 頭に杖3本程生やしてオイル出て
ますけど、大丈夫なのでしょうか? 私はご主人様にはそんな事しませんから!
「はう。 このお店に来るのも久しぶりなのです、GH430」
「ええ、そうですね。 ご主人様」
(けっ、本当はこの店に連れて来たくないんだよなぁ。 すぐにここのご主人と意気投合して料理の話しに
花咲かせるからなぁ。 料理美味いけど)
「おや、小ビス子さん。 お久しぶりですね」
「ヒュマ助さん、お久しぶりなのです! はうはう」
「ご無沙汰しております」
(あーあ、来ちゃったよ・・・。 クリームパン店主、手前ぇがいると我が愛しのマイスゥートリトルハニー
ご主人様イズ小ビス子No1!を独り占め出来ねぇだろうが!)
ご主人と小ビス子さんが楽しそうに料理の話しをしてるのをにこにこしながら見ている、GH430さんに何故か
違和感を感じるんですけど・・・。 何ていうかこう、黒いものが背後に浮かんでるというか・・・。
ニューディズの料理で「ユドウフ」ですか、結構色々あるんですね。
「ニューディズの料理の話してるって事は、数寄夜忌も知ってるのかなぁ」
「はう! GH410さん、スキヤキを知っているのですか? 物知りさんなのです!」
「結構古い料理ですから、知っている方も少ないんですよ」
(嫌な事思い出させんじゃねぇ、この腐れPMが。 ご主人様がこの場にいた事をせいぜい感謝しな。 ああん?)
ああ、また声に出してました私・・・。 私に振り向いた2人の後ろでGH430さんが物凄い目で私の事を
睨んでます・・・。 あれ、この顔数寄夜忌の事を聞いた時に思い浮かんだ顔にそっくりなんですけど・・・。
「じゃ、今度GH410さんとGH410さんのご主人様と皆でスキヤキを食べるのです! ご飯はみんなで
食べた方が美味しいのですよ、それにGH410さんにも作り方を教えることが出来るのです! はうはう」
(マジかよ、あの悪夢再来ってか・・・。 ああ、ご主人様耳パタパタさせて喜んでるから説得は無理だな。
つか、可愛ええ。 スキヤキと一緒にご主人様も食べてぇ・・・。 やべ、油圧上がって来た・・・。
『はうはう。 GH430、私も一緒に食べて欲しいのです・・・。』 あ。)
突然GH430さんが恍惚の表情に変わった途端、物凄い勢いで鼻からオイルを吹き出しました。
私は同じPMでありながらあの人が判りません・・・。
「でも、呼びたい人全員だと私のお部屋に入りきらないかもしれないのです・・・。 仲間外れは駄目なのです。
可哀想なのです。 めっ、なのです・・・。」
「じゃあ、僕のお店で皆さんで食べましょう。 僕も小ビス子さんの料理を食べてみたいですし」
(終わった・・・。 何もかも真っ白に燃え尽きちまったぜ・・・。 そこのGH410。 手前ぇ、そんなに
「狂犬」が見てぇのか。 オーケェ、スキヤキパーティーが終わったらお礼にたっぷりとフォトン弾を
ご馳走してやるよ・・・。 あー、あん時のパイソンとブラックバルズまだあっかな)
準備が出来たら連絡するとの事で、小ビス子さんとヒュマ助さんとパートナーカードを交換したのですが鼻に
ティッシュを詰めてニコニコと笑っているGH430さんが何故かとっても怖かったです。
慌しかったのと余りにも色々な事を体験したせいか、長い様で短かった2週間も明日はご主人様が帰ってくる日。
色々な思いで寝れなかった私は、どうせ寝れないのならとふと一つの疑問の答えを探してみたくなりました。
「ご主人様、どんな意味で私の名前を入力したんだろう? 調べれば何か解るかな?」
ヴィジホンで検索。 えっと、ファミリアの別言語だとファマラスっと。 次はこれで調べればいいのかな。
再度ファマラスで検索。 ファマラスの別言語はファミリー。 え。
「家族・・・」
私はヴィジホンに突っ伏して大声で泣いていました。 名前の意味に気が付かずに嫌っていた無知を悔やみ、
ご主人様を信じられなかった自分自身に対して憤慨し、PMを家族と言ってくれたご主人様の優しさに感謝し、
そんなご主人様に仕える事の出来た喜びにが胸の中を満たしていました。
「ただいま、戻りました」
「おかえりなさいませ、ご主人様!」
嬉しさのあまりご主人様に飛びついたのですが、ご主人様の足の感触が硬い? 不安に苛まれながら顔を
上げると目に映ったのは以前と同じパーツ構成のご主人様でした。
「ご主人様? 機体交換なされたんですよね?」
頷きながらご主人様がヘッドパーツの左右に手を当てると、カチッという音がしてヘッドパーツが前後に
大きくスライドしました。 そのままヘッドパーツを上に引き上げて出てきた素顔は「自分、不器用ですから」
という台詞が似合いそうな渋いお顔でした。 あ。 体内温度上昇中。 リアクター出力制御信号外の出力増加に
伴い油圧上昇・・・。 何か色々と私の中でメッセージが聞こえたような気がします。
ふと、ご主人様が何かに気が付いたのか外したヘッドパーツを机に置くとドレッシングルームに向かいました。
暫くして出てきたご主人様は白のキャスユカタセットに外装パーツを換装していました。
(ご主人様はダガー系をよく使っていましたから、後でカムイとニレンカムイを検索しよう。 φGですから
サンゲヤシャもいいかもしれませんね・・・。)
「あれ? 私一体?」
額の辺りにひんやりとした感触。 額に手をやると濡れたタオルのようです。 体内時計によれば早朝。
自己診断プログラムの結果はオーバーヒート・・・。 うわ、恥ずかしいです・・・。
「お早う御座います、体は大丈夫ですか?」
「おはようございます、ご主人様。 ご心配をおかけしました・・・」
「朝食は食べられますか?」
「はい・・・。」
ご主人様がキッチンに向かい、何時もの携行食を持ってきました。 申し訳なさそうな表情で。
「済みません、『食べ物』で知っている物がこれしかないので・・・」
これがご主人様に出来る精一杯の料理だったんですね・・・。 普段と変わらないそっけない味の筈の
携行食が今朝は美味しく感じられました。 明日からは私が朝食を作って差し上げますから!
「ファミリア、何処か見たい場所はありますか?」
見たい? ご主人様は私に外の世界を見せたくて、様々なミッションに連れていったのですね。
ゆっくりと歩いて周りながら。
「私、桜が見たいです」
「ミズラキ保護区ですか」
言い終わるとご主人様はヘッドパーツを手にドレッシングルームに向かい、以前と同じ外見で
出てきました。 う、ちょっと残念です。
クゴ温泉で受けたミッションは相変らずの最低難度。 うう、今となっては理由が気になります。
「ご主人様の技量でしたら、もう少し高いランクにしても受諾可能だと思うのですが?」
「ファミリアに危険が及ばないように、選択していますので」
相変らずの一方的な戦闘が、今日はなんだか嬉しく感じるって私変なのでしょうか?
そろそろ最奥のコウマヅリの集団が出る辺りですね。 あ、出ました。
「手前ら、家族に手ぇ上げようとするたぁ許せねぇ! たたっ斬らせてもらいます!」
あ、やっぱりアレス・エスパダなんですね。 ご主人様の台詞がツボにハマったって事は
私の好みってどうやら結構懐古趣味だったようです。
帰ったら夕食は何を作ろうかな。 私に食べさせていた為に、ルームグッズの無い殺風景な
部屋も今となっては逆に何を置こうかと考える楽しさがあります。
そうだ、食事の際には飯店でお知り合いになった方々の事を話そう! 中にはちょっと、いえ
かなり怖いというか色々な意味でデンジャーな人もいますが・・・。
その後ご主人様とお話をしているうちに私が第4形態になるまで、朝から晩まで外出していたのは
ずっと私の餌アイテムを集めていた為、早く第4形態になって欲しいので様々なアイテムで育てたと
いう事が解りました。
私のステータスは合成のデメリットになるという事もお話したのですが、「貴方を合成機にする為に
育てた訳ではありませんので」とあっさりと問題解決。 今となってはこの「やっちゃった」ような
ステータスは寧ろ私の自慢です! 少しでも早く私に外の世界を見せようという、ご主人様の心使いの
現れなんですから!
私はGH410、固体識別名称”ファミリア” ご主人様に仕えるPMですが、PMである前に
ご主人様に「家族」として受け止めて頂いた幸せな、自分の名前が大好きなPMです!
終
寡黙なキャストの作者で御座います。
やっと書き終わったので投下したら初めてのサルを受けました・・・。
今迄の投下が最大で約8kに対して今回が約22kと3倍近くな為に
見事にひっかかりました・・・。
予想以上に長くなった理由は、第7から15にかけての飯店内での出来事で
最初は全然考えてなかったのですが、飯店に行く流れから一気に大暴走で今迄に
飯店に来店したキャラの自分の知りうる限りを出してしまいました・・・。
そして、細かい部分を過去スレでチェックしたせいで更に時間がかかりました・・・。
あとご主人様の外見が「自分、不器用ですから」という台詞が似合いそうな
渋いお顔になったのも想定外。 この人の映画とか、一度も見た事無いんですが
何でこうなったんだろ?
以上、駄文投下及びお目汚し失礼いたしました。
キャラの無断借用で何人の作者様方に謝ればいいやら・・・。
忘れる所でした、もし第2次数奇夜忌大戦を書きたいという方がいましたら
自分に気兼ねせずに書いて下さい。 というか多分、自分には書ききれないと
思いますので・・・。
投下乙
出す人数を増やすと文字数は激増するんだよなー
懐かしいスキヤキ大戦とか懐かしい…
おお、しばらくこないうちに進んでますな。
そろそろ新しいの投下しないとなあ。
あとまとめwikiができてるみたいなので、一応自分のもまとめておきますかね。
残り分投下していきます。よろしくお願いします。
−−−−−−−−
「…これ、もうホントに動かないの?」
「動きませんよ。行動の最上位にある命令文を『動くな』に書き換えました。…これで動いたらオカルトです」
「書き換えた、ってアンタ…」
「方法は企業秘密ということで」
「ふうん…?」
エミリアはだいぶ疑わしそうに私を見下ろしていたけれど…、それでも、「まいっか」と笑うその姿が、如何にも彼女らしい。
「そういやアンタさ、ワンオブなんとか、って叫んでなかった?」
…う。
「誰がです? 臨死体験ついでの幻聴では?」
飄々ととぼけると、エミリアは口元に指を当てて考え込む。
「まあ…、確かに『あ、死んだ』って思ったけどさ。…幻聴かあ…。何だかしっかり聞こえた気がするんだけどなあ…」
「ここから出たら、メディカルチェックを受けては如何です?
もしかしたら馬鹿も治るかも知れませんよ? 現代医学では難しいかも知れませんけど」
「そうね。ついでにアンタのその口の悪さも治ればいいね」
互いが互いに、馬鹿にした薄ら笑いを浮かべて向かい合い――、
「だはぁ……っ」
そして同時に……、腹の底からのため息と共に、がっくりと肩を落とした。
「…つかれたぁ…」
その呟きもまた、二人同時。
私たちは二人とも項垂れていてお互いの顔は見えないけど、二人とも笑っていることは、…なんとなくわかる。
それが何だか、たったそれだけのことが、不思議なくらいに嬉しかった。
そっと、私は右手をエミリアに差し出す。
「ん?」
疑問符を浮かべながら、それでもその手を握ってくる彼女の掌に、左手も添え、軽く握って、
「スヴァルティアの停止が間に合ったのは紛れもなく貴方のお陰です。エミリア・パーシバル」
「や、やめてよもー! だ、だってあたしはただアンタの言う通りにしただけだし…!
結局あれを止めたのだってアンタがやってくれたんだし…」
その後も、何だかごにょごにょと良くわからない言葉を付け足して、そして、
「…うん。でも、良かった。アンタと一緒に頑張って良かったよ。…ありがと」
ふへへ、と情けなく笑うこの少女が、何だかとても――可愛いと思う。
「さ、帰ろ帰ろ。…帰ったら、あたしを見捨ててトンズラしたおっさんに文句言ってやんなきゃ」
気楽な足取りで歩き出すエミリアの後に続きながら…、
私は…、これからどうしよう。
私がこんな風に彼女と行動出来たのは、ここが未踏の海底レリクスだったからだ。…私は自分がお尋ね者なのを忘れてない。
このレリクスも発見されてしまった。数日とせず、調査団が再派遣されるだろう。
私はまたどこか、身を隠せる場所を探さなければならない。エミリアと会うことも――きっともう、ないだろう。
我ながら、どうかしてる。
元々そのつもりで彼女と行動を共にしたというのに、…何を今更。
「あ、440。ここから出たらまずご飯にしよう。あたしお腹ぺこぺこだよ。へへ、気分良いからあたしがおごるね」
「そう…ですね。それはとても嬉しい」
「なぁに? アンタやけにしおらしくない? …気味悪いんだけど」
「失敬な。貴方の中途半端な時間稼ぎのせいでだいぶ疲れたんですよ。慰謝料請求したいくらいです」
「そーそー、アンタはそうでないとねー」
本当に…何を今更。
ここを出たら、こっそりと彼女の前から姿を消そう。…それがきっと、お互いにとって一番だ。
「一番近いところでどこか美味しいところあったかなあ?
ああ、でもどうせ食べるなら、クラッド6に着いてからの方がいい? 何せリゾートコロニーだもん、
美味しいモノ食べるなら結局あそこが一番だよね」
それでも、――そう悪い出会いではなかったですよ、エミリア・パーシバル。
いつの間にか俯いていた顔を上げ、彼女の背中を見上げて、
…その瞳が、――凍り付く。
全く考えていなかった。
そしてもう、どう行動しても間に合わないことだけを、冷淡に知った。
スヴァルティアは、2体起動していたのだ。
目を見開く私の目の前にある光景は――
出口への通路に居並ぶ巨人像の中の1体が…私の前を歩くエミリアへと、武器を振り下ろす瞬間だった。
お喋りに夢中のエミリアは、まだそれに気づいてすらいない。
…体が動く。
その行動は一つだけ。他の何も考えない。
私は思い切りの力で床を蹴り――彼女の小さな背中に全力で体当たりする。
咄嗟の力につんのめった彼女は、前に転がり床に突っ伏し――、…うん、これでギリギリ攻撃範囲外だ、良し。
これで――、攻撃範囲内にいるのは私だけ。
うん。だから。
…これで良し、です。
重く鈍い衝撃と共に…私の意識は暗転した。
あれほどうるさかったOSアラートが、いつの間にか全停止してる。
メインユニットがやられたみたいです。…これはこれでいい。眠るときくらい、静かな方がいいですもの。
ああ、だというのに。
「なんで……なんで……!?」
本当に、貴方の声は、坂を転がる鈴のようです。エミリア・パーシバル。
私を抱き起こす暇があったら、そのまま前に走るべきでしょう。
本当に、呆れるくらいに考えが足りていませんね…。
「…ねえ、何とか言ってよ…、喋ってよ…、こんなのヤだよ…」
声が、出ない。だから、言葉の代わりに、最後の力で一つのプログラムを起動する。
接続済み全機能強制支配プログラム。
襲い掛かってきたスヴァルティアは、まだそこにいるのだから。
「440…!」
私はもう喋れないし、貴方に触れて安心させてあげることも出来ない。
でも、大丈夫。――貴方は必ず助ける。
停止寸前のフォトンリアクターが…、私の意思の支配の元、リミッターを破壊して後先考えない勢いで稼動し始める。
「やだ…、死なないでよ…、やだよ!」
本当に、貴方は馬鹿です。エミリア・パーシバル。
出会ってから、共に過ごした時間は、たったの49分42秒。
しかもこんな偏屈なPMの停止に涙を流すなんて。私には信じられません。
…だからほら、私、笑っちゃてますよ、――エミリア。
瞬く間に全身を破壊し始める過剰エネルギーを、私は取り出したエビルツインズに収束させる。
全身全霊、私の残存エネルギーを暴走させて撃ち放つ一撃だ。耐えられるものなら、耐えてみろ――。
メキメキと音を立てる腕を動かし…、私はエミリアの腕の中、スヴァルティアに狙いを定める。後は――撃つだけだ。
だから、…最後に。
私はエミリアにそれを告げる。
声になんてならないし、唇が動いたかどうかすらももわからないけれど――、
「何よ、それ…」
ぽたぽたと、エミリアの頬を伝って流れた涙が、私の頬に落ちてくる。
「何が『ありがとう』よ――!?
そんなのアンタに似合わないよ! 馬鹿にしてよ! 偉そうにしてよ! 私を一人にしないでよ!」
…これで良かったのですよ。
私はただの通りすがり。
貴方とほんの少し馴れ合った風変わりなPM。
貴方の中でも私の中でも、私たちの出会いは、そう片付けることが出来るのだから。
だって 貴方と私の出会いがこれから先も続いていったなら…、
エミリア・パーシバル。私はきっと、貴方を大好きになってしまうもの。
笑って――エビルツインズのトリガーを引く、その瞬間。
「お願い…、誰か、この子を助けて――!」
ぎゅうっと、目一杯の力でエミリアに抱きしめられ、…私は光に包まれた。
まばゆく、力強く、そして優しい――金色の光。
その光の渦は瞬く間に流れ広がり、目の前のスヴァルティアを一瞬で掻き消した。
これは、何……?
不意に目の前に広がる、金色の草原。
柔らかな陽光にも似た光の中に、誰かの姿を見た気がしたけれど…、
私の意識は、何も分からないまま――糸の解れた布のようにゆるゆる崩れて、…落ちていく。
でも、いい。…エミリアは、きっと助かったのだろうから――。
「書き直し」
「何でよ!?」
おっさんに投げ返された記録メディアを目の前に、あたしはたまらず声を張り上げた。
リトルウィング本部。その代表役、クラウチ・ミュラー…つまり、おっさんのデスクの前。
チェルシーが席を離れてて良かった、いたらまたクスクス笑われるところだよ。
「あのな、俺はお前に何の提出を求めた?」
「報告書でしょ!? だから書いてきたじゃん! 丸一日も掛かったんだよ!?」
「これが報告書!? 遠足の感想文じゃねーか! 文章のあちこちに散見する『すごかった』って言葉は何なんだ!?
今日日キッズスクールの作文でだって見ねーぞオイ!」
「だってすごいとしか言い様なかったんだもんしょーがないじゃん!」
「……あああ、くそ、アタマ痛くなってきた。お前報告書の書き方すらわかってねーのかよ」
「おっさんの頭痛は二日酔いでしょ!?」
「お前みたいな社員がいたら酒でも飲まきゃやってらんねーよ! ……クソ、ちょっと待ってろ、いいな?」
がっしごっしと後頭部を掻きむしった後、おっさんはデスクの電話に手を伸ばす。何よもう、…ったく。
「ああ、俺だ。手は空いてるか? …悪いが俺のデスクまで来てくれ。報告書一枚書けないバカを何とかしてくんねーか」
椅子を回し、あたしにそっぽを向いて話し始めるおっさんに目一杯のあかんべーを送ってやる。
報告書って言ったって――、あんな出来事、そんな簡単にまとめられるわけないじゃん……。
あの出来事の後、あたしが目を覚ましたのはリトルウィングの医務室だった。
出口を目の前にしていたお陰で救難信号は無事に受信され、おっさんたちが救助に来てくれたらしい。
あたしの怪我は、軽い打ち身と軽微な頭部裂傷程度だった。
どちらも――憶えがある。打ち身はスヴァルティアに吹っ飛ばされて床を転がった時のものだろうし、
頭をちょっと切ったのも、壁にぶつかった時に頭を打ったせいだろう。
そしてそれは、あの時『あたしたち』に起こった出来事が夢幻ではなく、間違いのない現実だったという証明だった。
アイツ…、最後の最後であたしをかばって――目を覚ますなり440の所在を訪ねるあたしの耳に返ってきた言葉は、
あの場所にいた要救助者は気絶していたあたしだけで、あの不思議な440の姿はどこにもなかったということだった。
アイツは…、どこに行っちゃったんだろうか。
ヒトは大嫌いだ、と、寂しそうに笑ったあのPM。…救助が嫌でどこかへ行ってしまったんだろうか。
あの怪我で? また、――たった一人で?
何であたし、あの場で気絶なんてしちゃったんだろう。どうしてアイツがどうなったかを確かめられなかったんだろう。
あたししか、いなかったのに。ホント――自分の不甲斐なさが、嫌になる……。
「ああ、そうだ、聞け」
「うわあ! ちょ! いきなりこっち向かないでよ!」
電話は終わったのか、唐突に椅子をくるりと回してくるおっさんに、あたしは慌てて背を向ける。
「…何してんだよ」
「目にゴミ入ったのよ! おっさんのデスク埃っぽすぎ!」
「まあ何でも良いけどな。エミリア、お前の報告書だけどな、書式以前の箇所がある」
「…何よ」
ぐしぐしと目をこすりながら聞き返すと、おっさんはつくづく呆れた声で、
「お前の話の中に出てくるGH-440、こりゃ何なんだ? 緊急廃熱が必要になる運動性能に、
200m範囲の生物探知? 挙げ句の果てにはケーブル一本刺してスヴァルティアを停止させただ?
そんなPMいるわけねーだろ。何が書きたかったんだか知らねーが冗談ならもっとマシなこと――」
「冗談なんて書いてない! ホントだよ! 信じてよおっさん!」
我ながら、嘘や冗談にしか聞こえないことはわかってる。でも、あたしはそれを曲げたくない。
だってアイツはPMだから…、ひとりぼっちのPMだったから、一緒にいたあたしがその存在を疑ったら、
アイツは本当に――どこにも存在しなくなっちゃうじゃない……。
「そうだ! スヴァルティアは!? アイツが行動命令を書き換えて停止させたスヴァルティア!
あったでしょ!? あたしが倒れていた通路の先のホールに!」
そうだ、それがあれば、アイツがいたっていう確かな証拠に――
「……ねーよ」
ぎいっ、と、おっさんは椅子を軋ませて背もたれに体を預けると、気怠そうに腕を組む。
「ない、って…、そんなはず――」
「ホールには、確かに活動中に急停止したとしか思えねえスヴァルティアが一機いたよ。けどもう残ってねぇ。
また起動状態に入られたらたまったもんじゃねえからな。バスクとクノーに頼んで爆破させた。
――だから、お前の報告にあるGH-440の存在を証明する証拠は何一つねぇんだ。
そんなもんを報告書に書くな。…書き直す時に、全部消しとけ」
なんで……?
「アイツさ……、信じられないくらいに上から目線で、流れるような勢いで人を扱き下ろしてさ、
口癖みたいにあたしのこと馬鹿って言ってさ……、チョコわけてあげようと思ったら一人で全部食べちゃうしさ……、
でもさ、あたしのこと助けてくれたんだ。あんなボロボロなのに助けてくれたんだ――!
ヒトは大嫌いなんて言いながら、それでも笑うんだよ――!
あたしを庇ってくれたんだよ――! あたしに『ありがとう』って言ったんだよ――!」
声が震えて上手く言葉にならなくなって、目頭から鼻の奥までツンと痛くなって、ボロボロボロボロ涙ばっかり溢れてきて……、
「信じてよぉ――! おっさん! あたし嘘なんて言ってないよ! ホントにいたんだよぅ――!
それなのに、アイツを『いない』なんて書きたくないよぉ……!」
とうとう、言葉に詰まって、あたしはもう何も言えなくなってしまった。
ただただ、子供みたいに泣くだけのあたしを前に、おっさんは腕を組んだまま、しばらく目を閉じて――、
「ワンオブサウザンド、っつー、都市伝説があってよ」
唐突に、そんなことを言ってきた。その言葉に、ぴくりと心が跳ねる。…なんか、どこかで聞いたことがあるような…。
「量産されるPMの中には、数万体に一体以下の確率で、常識外の性能を発揮する規格外品が生まれる、って都市伝説だ」
ひっくひっくとしゃくり上げるあたしに構わず、おっさんは目を閉じたまま、独り言みたいに言葉を続ける。
「あるPMは桁違いの運動性能と戦闘能力を持ち、あるPMは超出力のテクニックを複数同時に発動させ、
またあるPMは決して外れることのない未来予測をした、なんつってな。
…あ? 一回だけ外れたって噂だったか? ま、どうでもいいか」
そこまで話して……、おっさんは目を開けると、デスクの上に両肘をつき、真っ直ぐ私を見据えてきた。
「エミリア。もしもそんなPMが実在したとしたら。…それはヒトの世に受け入れられると思うか?」
おっさんが何を言っているのかよくわからないけど…、私は小さく首を横に振った。
ヒトのパートナーとしてあるべきマシナリー。
ヒトの傍らにいて、ヒトと共に歩み、ヒトの為にある――『モノ』。
それが規格外の性能を持ってしまったら、……それはきっと、悲劇を生み出すだけだろう。
針の塊を飲み込む覚悟で、あたしはそれを、痛みと共に自覚する……。
ヒトと、モノの、その違いを。
――私は、ヒトが大嫌いです。
――でもね、エミリア。それでも私はやっぱりPMなんですよ。
あたしはやっぱり馬鹿なんだ。だって、アイツはそれを、自分で理解して――笑っていたもの。
でもさ。…でもさ、440。あたしは馬鹿だから……、アンタみたいに割り切れないよ。――アンタみたいには、笑えない……。
「だからな、エミリア。そんなPMはいねぇんだよ。――そんなPMはな、どこにもいなかったことにするしかねえんだ。
……でなきゃ居場所が作れねぇ。もっとも、ウルスラのお陰ってのもでけぇけどな」
え?
…それって、――え? 何?
おっさんのその言葉と同時に、本部の入り口のドアがスライドする音がした。
「ここに、報告書と感想文の区別が出来ない稀代のダメ社会人がいると聞いて参りました」
やけに聞き慣れた、人を小馬鹿にするセリフ。
「おー、待ってたぜ。配備していきなりのトコ悪ぃんだけどよ、こいつがお前のマスターになる。名前はエミリア・パーシバル。
覚悟してくれ、出来の悪さならリトルウィングでも折紙付きなもんでよ」
「了解致しました。まぁ、この見るからに間抜けそうな顔を見れば、判断材料には困らず済みそうですが」
小綺麗な服装に身を包んだ、GH-440。
人を斜めに見上げる挑戦的な眼差しと、それを面白がるようなニコニコ顔――!
「『はじめまして』、エミリア・パーシバル」
「――うん、……『はじめまして』、GH-440」
おっさんも、ウルスラさんも、どうせチェルシーもグルなんでしょ……。あとで――あとで絶対仕返ししてやるから……!
440は、あたしの顔を見上げて、見詰めて、そして、にっこりとした笑顔を私に向け直すと、
「これから、どうぞよろしくお願いしますね? ――マイマスター」
−−−−−−−−−
というわけでオシマイです。小ビス子の時もそうでしたが、何よりもまず、長くなってしまってスミマセン。
どこかにいたような440の、あれからの話とこれからの話、でした。
>>244さん
またここで箱と450をお目にかかれるとはw 箱カードめちゃめちゃ欲しいデス…。
>>250さん
懐かしい名前が沢山で、話もすごく和みますねえ…。あの頃のこのスレを全部まとめたら、こんな日常だったのかも知れませんね。
それでは、これにて。縁と折りがあればまたどこかで、ということで失礼致しますー。
…オートワード付き狂犬さんは、恥ずかしくてPSNではなかなか使えません…
PMのセリフのAW設定がしたいPSPO2∞ですね
凄くスレが進んでいてさらにびっくり。
あと、まとめwikiの過去スレログ22の2から3の間が、
約100スレほど跳んでいました。報告です。
>>290 あれは あれで正常なのだよ
前スレ21が「kamomeがトンだ」事件によって消えたために
その顛末等がコピペされたこと および 2にスレ19のコピペが
書かれたりしたため 番号が把握しにくくなっているだけ
by22スレ立て より
>>288 お疲れさん
ドキドキしたがハッピーエンドで何より
さらに俺はエミリアが440をなおすのかと思って角の所在にもドキドキしたが角もなくて安心した
…あ、これから付くのか
投下の方乙乙
さる避けも出来ずすまなんだ
>>289 ・pspo2iを起動します
・新しいキャラをpm風に作成ます
・セーブしたらメインキャラを選んでマイキャラクターから呼びます
細部脳内補完で完成!
まあマイキャラだとレベルあげも自分でしないといけないよな・・・
あと箱のパトカももちろん狂犬のパトカだって欲しい俺はどうすればよいでしょう
寡黙なキャストの作者で御座います。
>>277 今思ってみると懐かしい方々が戻られたので、自分も過去スレを思い出して様々な
方々を出してみたくなったのかもしれません。
>>293 いえいえ、お気になさらずに。 そのお気持ちだけで十分ですので。
小ビス子氏、完結乙でした。 不死身のこれからに幸あれ。
そして、そう言って頂けて嬉しいです。 痛恨の初投下『某GH430の日記』の
リターンマッチとも言える今回の小ビス子と「狂犬」、元祖小ビス子氏から見て
合格点に達しているでしょうか?
それに、狂犬の台詞が恥ずかしくてゲームで使えないとうのであれば、このスレに
設定した台詞を使った話を投下するというのはどうでしょうか?
裏話ですが、本当は他にもワルキャス&ワルパシリ、黒キャス子&GH430、
ルドルフ&ロザリオ夫妻&ジュエルズ、店長&GH450ズ等々出したい方々が
いたのですが、スレの中で飯店に来た事の無いキャラを出すのはどうかと、止むを
得ず書かない事にしました。
では、次のネタを練りながら更新して頂いた保管庫の過去スレ16体目から
21体目までROMってきます。
295 :
258:2011/07/12(火) 20:03:07.81 ID:AmJfDqEX
〉〉290-291
ご報告&フォローありがとうございます
こちらで確認したところ、コピペの際にチェックが甘かったらしく、その部分が脱落してしまったようです
現在は修正済みです
ご迷惑をおかけしました
GH-450「今回行われます、PMとその主希望者の面接を担当しますGH-450です。」
赤箱「初めまして。貴社の傭兵のバスクさんから紹介をいただいた赤箱です」
GH-450「はい」
赤箱「PMのあなたが面接官ですか?」
GH-450「ええ、PMは人権を持つとはいえ社会的に弱い立場なので配慮を、という面がひとつ」
赤箱「なるほど」
GH-450「当社は来るもの拒まずがモットーなので面接なんかどうでもいいという面がひとつ」
赤箱「じゃあ面接すんなよ!面接用のキャラ作りとか無駄じゃん俺!」
GH-450「まあ書類だけ渡されても困る程度には複雑ですので、ご理解とご協力をお願いいたします」
赤箱「複雑なんですか」
GH-450「PMは本来会社に所属するマシナリーですから。当然賃金も発生しますし」
赤箱「お金取るの?!」
GH-450「大丈夫です。パッケージ料を巻き上げた後クライアントを無料配布するようなアコギな真似はしませんよ?」
赤箱「不安だ、すごく不安だ…」
GH-450「ではこちらが資料です」
赤箱「スルーですか」
GH-450「緊急回避です。そしてこちらがリトルウィングに配置されているPMの一覧です」
赤箱「はあ…」
GH-450「GH-4**は少女型がほとんどです」
赤箱「短パン少年が1人というか1タイプ…」
GH-450「通称ショタです」
赤箱「その通称でいいのか本人達…」
GH-450「他は一般的にウェイトレス型、ニャンポコ型、蝶々型、帽子様などと呼ばれるタイプですね」
赤箱「今なんか一般的の一般が歪んだ気がしました」
GH-450「リトルウィングのニャンポコは混乱の状態異常を起こした場合『ぽ…こ…?』と発言したりしまして」
赤箱「リトルウィング限定ですか」
GH-450「ガーディアンズ時代を経て本人達も自分をニャンポコと認識するに至ったと思われます」
赤箱「PMってガーディアンズとこっちで性格違うんだ…」
GH-450「ちなみに帽子様の一人称は『ボク』です」
赤箱「ハサミ」
GH-450「黙れ。そのネタはずっと前に通った道です。そしてポリマーもってこい」
赤箱「なんかもう完全に普通の面接じゃねえ!キャラ作って損した!!」
GH-450「他にナースタイプ、スイムウェアタイプなど」
赤箱「また緊急回避だよスイムウェア…ってこれはバニーガールでは」
GH-450「GRMが供給しているものにそんなタイプがあるわけないじゃありませんか」
赤箱「だってバニ」
GH-450「…ファック。」
赤箱「すみませんすみませんすみませんすみません土下座しますんでそのリュウホウジドウをしまって下さい」
GH-450「話を続けます。他にカバ型、執事型、ドラゴン型、レトロ型などのバリエーションがあります」
赤箱「おお…って人権があるキャスト種にドラゴン型っていいの?!カバとかねえいいの?!」
GH-450「人を見かけで判断するのはどうかと。大体箱にそんな心配されるのは心外ですが」
赤箱「見かけで判断しただろ今!箱ってダンボーみたいじゃないじゃん!Amazonとか書いてないし!」
GH-450「箱はみんなそう言うんですよ」
赤箱「そりゃ言うわ!つうかあんたぶっちゃけどうでもいいとか思ってるだろ!」
GH-450「それはぶっちゃけ私だって御主人様に組み敷かれたり揉みしだかれたりする方が楽しい訳ですし」
赤箱「ぶっちゃけ過ぎだろ!なんなのPMってこんななの?イメージと違わない?!!」
GH-450「ほらほらこのレトロタイプなんかあなたそっくりじゃないですか」
赤箱「俺の話を聞けよおおおちくょおォォォォ!」
GH-450「だからなんで私が御主人様以外の人の話を聞かなくてはいけないんですか」赤箱「面接だからだろ!PM決めるのも俺だからだろ!」
GH-450「…は?」
赤箱「なにその呆れ顔の見本みたいな呆れ顔」
GH-450「PMが人を選ぶのですよ?」
赤箱「え」
GH-450「だって貴方に百人のGH-450を並べて見せても違いなどわからないでしょう」赤箱「むしろ違うという可能性を考えてなかった」
GH-450「PMは無条件で主人に仕えますが、無条件で主人になれるわけではありません」
赤箱「そりゃあ…そう言われたらそうなんだろうけど」
GH-450「やれやれ、それでよく人を劣等種扱いしたものですね」
赤箱「それに関しては正直すまんかった。どの種より謙虚なPMに言われたら返す言葉もない」
GH-450「PMが…謙虚…?」
赤箱「あ、なんかまた俺のPM幻想(ファンタジー)が壊れる予感」
GH-450「やれやれ、あなたはPMに関して多大な誤謬をお持ちの様ですね。私はいちPMに過ぎないのですよ」
赤箱「いやあんた個人は全然謙虚じゃないよね」
GH-450「わかりました。明日同じ時間にここに来て下さい。本当のリトルウィングのパシリをご覧に入れますよ」
赤箱「傲慢なPMとか見たくないよ!何だよこの会社!」
GH-450「…ファック」
赤箱「すみません帰ります明日来ますのでリュウホウジドウはしまって下さい…」
続くのかも知れない。
冗長ごめんよ
本当だったらこれ…∞やってない人にリトルウィングを説明する話になるはずだったんだぜ…嘘みたいだろ?
>>300 投下乙です。 口癖がファックのGH450の方でしょうか?
続編、楽しみです。 そして何気に思いついたので投下。
「ただいま」
「お帰りなさいませ、ご主人様。 お願いがあります」
「改まって、なにかなGH4XX? そういえば今日メンテ長かったけど」
「ご主人様の手で私を”女”にして下さい・・・」
「えっ! ちょ・・・。 如何したんだ、急に?」
「お嫌でしたら、せめてこれを私に・・・」
「デバイスZEROじゃないか! 何でそんな物を!」
「想いを遂げられないなら、せめてご主人様の手でこの想いを消して下さい!」
「出来る訳ないだろ!」
「・・・次こそは結ばれましょうね、ご主人様。 私もすぐに参ります」
「お、おいGH4XX! 待て、お前何をす・・・・」 ドシャッ・・・
とある過激な思想のキャスト至上主義者の集会場
「クックックッ、予想以上の成果じゃないか! メンテの際に擬似恋愛感情回路、
コンフェラット・ミルトを暴走させる!」
「それだけで不快なキャストもどきのPMと、コンフェラット・ミルトを発動
させる程のPMに対してそんな感情を向ける輩を同時に処分出来る!」
「果たして何時まで隠しきれるかな、ガーディアンズにGRM!」
メンテ明けに何かを決意した、もしくは思いつめた表情のPMにご注意を
終
>>302 Nice Boat!何気にウツなお話ですね!
私も何か書こうと思ったこれまたひどい話で・・・ううう。
>>248 来たと言っても、
携帯で推敲し難いから駄文投稿できないし、
PCと違って文字打ちにくいし、
PCの規制が一向に解除されないし、
支援も乗り遅れるし、
と、何もできてません
またROMに戻るよorz
>>276 投稿乙です!
パシリスレオールスターって感じでよかったよ。
>>288 投稿お疲れです!
あのGH440がついに…感無量です。
なんとなく些細な口喧嘩とかしてそうだけど、実はお互いに心から信頼する…そんなパートナーになりそう。
>オートワード付き狂犬
やべえ、めちゃくちゃ見てみたいw
>>300 ファックの人来たw
相変わらずのノリで安心した!
>>305 ありがとう!
でも、もうそこは確認済なんだぜ…
みんな面白いの投下するなあ
でも怯まずに投下してみせる!w
>>302 450「私達のメンテナンスの裏にそんな陰謀が・・・」
箱「こわいねぇ・・・ そういや450はコンニャクとミルクはついてるの?」
450「なんですかそれは・・・ コンフェラット・ミルトです。」
箱「そうそれ」
450「ついてませんよ。だって私試作型ですからこの手のものはついてないんです」
箱「へー じゃあ恋愛感情とかないわけ?」
450「・・・ぐっ (こ、この箱は・・・)」
箱「・・・ないのかぁ」
450「ぎ、擬似的なものはないんです」
箱「なるほど」
450「・・・・・・擬 似 的 な も の は な い で す」
箱「うん。わかったって」
450「・・・・・・ はぁ・・・メンテするならうちのご主人様をしてほしいですね・・・」
箱「えーーーなんでーーーー?」
450「なんでじゃありません!最近の戦闘パターン、なんですかあれは!」
箱「なんか悪いところあったっけ?」
450「ありますよ! カムイを入手して嬉しいのはわかります。
でもどうしてセットスキルがシソクテンカイザンなんですか!」
箱「別にいいんじゃないの?」
450「だめですよ!身長最大で見た目ごっついキャストが高速で転がりまくるとか
このまえご一緒した方なんてドン引きして即用事を思い出されてたじゃないですか!」
箱「うっ・・・」
450「確かに移動や対大型にしか使っておられませんし、使いどころは悪くはないですが
見た目が不気味すぎますよ・・・」
箱「ぅ・・・だ、だってさぁ」
450「だって?だってなんですか?」
箱「いやほら、あれってなんかすごい必殺技みたいじゃない?
敵を掴んで高速回転しながら、頭を連続で地面に叩きつける的な・・・」
450「あんたはXライダーか!!」
>>302 GJ
俺はこういうの好きだ
>>304 安心された!w
じゃあもう少し安心してもらおうか!
リトルウィングに「転生」システムが導入されてかなりの時間が経った。
無論クールなPMのGH-450である私が転生する訳ではないし、チケットさえあれば御主人様の意思でいつでも転生可能な訳だが。
ビーストブレイバーだった御主人様はスタントラップの弱体化と回避の下方修正により不利な立場になられた。
が、ダブルセイバーを振り回していられれば御主人様はいつでもご機嫌だ。
むしろ太陽王を倒したら次の太陽王は自分なのかの方が気がかりな様だった。
太陽王のPMとなった暁にはやはりそれっぽいアドリブは必要だろうか?
フハハハハ!これが完全燃焼です!
かなりクールじゃない。ファック。
長い戦いの末にレベルMAXまで登りつめた御主人様は、今朝方転生を決意されていた。
ここまで来たと考えると私も感慨深い。
ガーディアンズでインナーウェアしか着るものがなかったあの頃からここまで来たのだ。
感慨深くない訳はなかったが貧乏の理由は私の育成にメセタがかかりすぎる事だったと思い出して鬱。ファック。
御主人様が世にも見事なモコモコのショタになって帰宅。
御主人様、生まれ変わったからといって少年に戻る必要はないのですよ?
え?
エステルームに行って生まれ変わらせてくれと仰ったのですか?
…エステ屋の気持ちもわからないではないが、それなら何故若本ボイスのままにした。
ファッキン。
誤字チェックしてたら箱来てた…
>>307 把握した
こんにゃくとミルク実装してくる
310 :
302:2011/07/14(木) 03:44:53.16 ID:Rszb/UpW
寡黙なキャストの作者改め、えっと題名付けてないから何て名乗ろう・・・。
>>303 ええ、正しくGJというよりNice Boat!というような内容ですね・・・。
ヤンデレと言うかバッドエンド?
>>304 有難う御座います。 実は自分でも結構飯店内のシーンはお気に入りです。
何処まで其々のキャラの方々が描ききれているか、今となってもかなり
ビクビクものですが・・・。 規制解除されたら是非投下して下さい。
>>305 ありましたね、連作。 PMとイチャイチャ禁止条例の話ですか。
最後の1行と終の一文字を書かないで、投げるぜ!とか書いてもよかったかも。
>>307 いえいえ、自分は箱とGH454のやり取り好きですよ。 投下乙です。
そして拾って頂き有難う御座います。 しかし、「Xライダーか!!」
真空地獄車でしったっけ? 懐かしいネタを・・・。
無断で箱とGH454をお借りしてしまいました、ご了承を・・・。
箱氏から見て自分の書いた箱とGH454は、合格点に達しているでしょうか?
311 :
302:2011/07/14(木) 04:12:04.19 ID:Rszb/UpW
書き込んでいる間に投下が・・・。
>>308 気に入って頂けて幸いです。 そして投下乙です。
太陽王のPMとなった暁にはやはり狙うはミカか、ミカの座か?
そんな事を思いながら、ふと自分の体を見てみる。 ファック。
しかしクールなPMのGH−450である私はその程度でめげない。
まずは形からだ。 あの恥ずかしい衣装をあちこちで探してみるが
見つからない。 ファック。 仕方が無いので手縫いしよう。
などと、勝手にこのような事を連想してしまいました・・・。
>>307 おお、箱さんが。
「どうしよう、シソクテンカイザンの文字が出た瞬間にとんでもない物を思い浮かべてしまった」
『……オチは見えてますけど、なんですか?』
「『食らいやがれ、超必殺「飛鳥文化アタック」ー!』と叫びながら所かまわず飛び回る箱さん」
『で、450さんが『暴れないでください!』と突っ込むんですねわかります』
>>311 起きたら削った内容ほぼそのまま書かれててワロタw
307、いわゆる箱の人ですがw
>>309 おkがんばれ。後から刺されないようにw
>>310 真空地獄車ですね。まあ私はTVでなくマンガのほうで見たわけですがw
利用はご自由にでございます。つかっていただけると中の人が喜びますw
ふたりは毎度あんなもんですw ボケとツッコミの夫婦漫才ですね
>>312 しまったそれがあったか!
むしろそっちにすればよかった・・・
315 :
302:2011/07/14(木) 18:15:38.87 ID:Rszb/UpW
投下の度にころころ名前が変わので、これからは「新参者」で統一しよう
かと思います。
自分の場合今迄の投下が全て読み切りというのも、他の作者様方と違い自分の
作品には自分のキャラとPMが出ていないせいかなと、ふと思ったり。
>>311 マジですか・・・。 流石今迄このスレを支えてきた作者様方の影響力というか
染まってますね、自分。 これを機に物真似作者として、デビューを・・・。
ご免なさい、自信無いというか、多分無理です・・・。 自分の構成力でこれ以上
何処まで似せられるかは流石に限界が・・・。
>>314 仮面ライダースピリッツでしたら自分も読んでます。
飯店内ネタで450の正式の型番を過去スレで探すのに苦労したりと・・・。
ご了承、有難う御座います。 今後も使用の際には極力箱と450の
イメージを崩さぬ様努力します。 頑張れ、箱! ちゃんとしたスキヤキが
食べられるようになるまで! 応援はするけど、450が杖を刺す手は敢えて
止めない! 既にゴールインしてるから2人の仲は応援しない、つか自分の所の
PM達よりも先にゴールインしてるって考えたら、ちょっとジェノサイドバンカー
取って来る・・・。 いや、GH440にピンクのフリフリドレスを渡すか。
じゃあ思いついたので書いてみますね。
さるよけ
未知の星を調査する男達。
長い年月、星から星へと渡り歩いた彼らは、、
やっと定住できそうな星を見つけ地表の調査を開始した。
アークスA「…たく!何だってこんなショボイ装備で地表調査なんだよ!!」
アークスB「まあ腐るな。過剰な武装は禁止ってのは上が決めた事だからな」
アークスC「レーダーに反応!何か来るぞ!反応ネイティブ!!近いぞ!!」
しかし……その星は楽園では無かった。
まるで星自体に意思があるかのように彼らを拒む。
それは天候であり、地形であり、そして……異形の生物。
エネミー 「ギャシャアアアアアアー!!」
アークスA「土着の生命体なのにフォトン弾が効かないぞ!!」
アークスB「そんなバカな!こんなの普通の生物じゃない!!」
アークスC「もうダメだぁ!!助けてくれ!死にたかねえよ!」
エネミーの奇襲を受け総崩れになる男達。
誰もが死を覚悟したその時であった。
アークスA「あ、あれは誰だ!味方の応援か?」
アークスB「少女……こんな所にそんな馬鹿な」
アークスC「いや、あれは少女型のキャスト?」
丘の上に立つ五人の少女型キャスト。
それぞれがカラフルな衣装を身に着けている。
赤 「やっぱり来ちゃったぜ」
青 「まあ。仕方無いかな?」
黄 「これもお宝の為って訳」
緑 「どうする?助けるの?」
桃 「わたくしは助けたいのです」
デッデケデケデケデケデーンデーン(BGM)
『グラール太陽系の平和と 御主人の笑顔を守り続けてきた 数々のパシリたち
オンライン終了で失われたその力を受け継いだのは とんでもない奴らだった!』
(By イーサン)
アークスA「いま何か聞こえたー!イーサンの声が聞こえた!」
アークスB「誰だよイーサンって!?あの声ソースケじゃね?」
アークスC「ダルでも……いやまさか……彼女達はあの伝説の」
赤 「派手に行くぜ!PMチェンジ!!430!!」
『チョ〜チョーウッ!!』
(By イーサン)
とう訳でライダーに対抗してアレで。
PSO2でもPM出てくれないかな?
さるにはならなそうだw
投下乙
赤がいきなりチョウチョ追いかけまわす気まんまんで驚いたわw
なあブラザー、最近公式の410が巨乳になってないか?
誰か俺にコンフェラットミルト?の解説プリーズ
>>322 作者さんでは無いですが、
コンフェッション 告白。告解の意味。
ミルト 骨身にしみるの意味。
骨身にしみるほどの告白って意味でしょうか?
まあ……骨まで達したら致命傷ですよね?
ありがとう!
しかしちょっとブーストロードしてくる
GH-450「今日はリトルウィングらしい斬新なPMのみなさんに集まっていただきました」
赤箱「くっそお…なんで今日も来ちゃうんだ俺…みんな不景気が悪いんだ…」
GH-450「まず革新的なPMのGH-473さんです。ポジション的には」
GH-473「呼びつけてねーでお前が来い!」
赤箱「うわすげぇよショタがグレてるよ」
*注・本当に言います。
GH-450「ちょっと不良なやる気がない子です」
赤箱「やる気ない子を傭兵任務に連れて行っても…」
GH-450「しかし彼のお供のシャグは真面目なので実はチェインを切りません」
赤箱「チェイン?」
GH-450「リトルウィング仕様の武器はフォトンの残存期間が僅かですが長く、連続で攻撃する事によりダメージが上がります」
赤箱「ほほう」
GH-450「これをチェインと呼び、連鎖的にダメージが上がるのでチェインを貯めて戦うのが基本です」
赤箱「すごく貯めると凄いダメージになるの?」
GH-450「その通りですがオーバーキルになればやはり能率は落ちます。使いこなすのが大切ですね」
赤箱「あー、彼はその切るタイミングをこちらに任せてくれる訳ね」
GH-450「まあつまり彼、自分で攻撃しないPMなんですけどね」
GH-473「指図すんなよなー。まあ聞くけどよー」
*注・ショートカットオーダー(NPCへの指示)すると本当に言います。
赤箱「えっと…」
GH-450「初心者には少々難しいPMでしたか」
赤箱「そりゃあもう」
GH-473「なんかみなぎってきた!出してえ!」
赤箱「なんか思春期だし」
GH-450「いやブラストゲージの話なんですけどね」
GH-473「うおお!出すぜ!」
GH-450「ファック。」
GH-473「げふ」
赤箱「リュウホウジドウでグルッダ…だと…」
GH-450「PAをリンクさせてみました」
赤箱「みましたってあんた」
GH-450「GH-473さんはお帰りになったみたいなので次のPMを呼びます」
赤箱「…ツッコめばグルッダが来そうなので我慢します」
のんびり続く
326 :
302:2011/07/16(土) 05:58:54.52 ID:SZ2oYKuw
302こと名称を改めた新参者で御座います。
>>319 投下乙です。
PSO2だとむしろマグだろうし、そのマグも現状出来ている分を見る限り
出ていないのでPSUの新作&新作でもPM出せという要望を送った方が早い
かと?
>>322 原案は自分ではないのですが、ネタとしてお借りしたので解説を。
初出は過去スレ4体目の#168からのーココロの在るトコローという作品中
その後の補足説明を原文のまま貼り付けますね。
補足:コントラフェット・ミルト(Contraffatto Mirto)
マシーナリの中でも、パートナーマシーナリだけに組み込まれている、
主従関係をより自然に協力にする為に組み込まれた擬似恋愛プログラム。
本来、製造時にマシーナリが持っている意思や自我とは別に
擬似恋愛に基づいた感情・行動を発生させ、その自我を増徴・修正・抑制して
本プログラムを優先させる事により、より親密なパートナーシップを実現出来る代物。
だが、抑制された自我はキチンとメンテナンスを行わないと、
パートナーマシーナリの自我が崩壊してしまう恐れがある。
Contraffatto Mirtoとは、伊語で、偽りの恋愛抒情詩。
あ。 素で間違えている事に今気が付きました・・・。 過去スレで探して
書いたのですが、まさかその時の表記が間違えていたとか?
ちゃんと確認しない&初出の原文を使わなかった自分の落ち度です。 orz
>>325 続編投下乙です。
携帯版はやっていないので是非特徴あるPMの続きを希望です。
>>325 ワロタwwww
ひっどい言葉遣いのPMもいたもんだw
レスありがとう
リトルウィングのパシリは個性的なの多いんだよ
まあ只今最大の難関「顔文字で喋るパシリ」で足踏みしてんだけどね!
そういえばPSPO2のGH-500(ドラゴン型 ショタ)から変えていないな
∞になってからの新パシリっているのだろうか?
>>329 俺の記憶だと2→∞はマイナーチェンジしかしてないと思う
挙動が変更されてるからイメージがかなり変わると思うからいろいろ試すのオススメ
コントラフェット・ミルトの件で大恥をかいた新参者で御座います。
ああ、原案者の方に何と言ってお詫びしたらいいやら・・・。
PSPOの第1章のみで画面が小さい為に止めた携帯版も440が
ボクっ子になったとか、PMのアクションがあるなどで一寸興味が
出てきてるのですが、むしろ小ビス子、狂犬、箱のカードが欲しい!
オートワードの狂犬が見たい!という部分もあったり。
顔文字PM、難産のようですが頑張って下さい。 ご主人様の台詞が
顔文字のみ「ご主人様は無口っ子」シリーズも過去スレにありましたね。
自分の作品にレスが付いた時の嬉しさは自分も何度か投下しているので
解ります。 携帯版のジャンルはやっていない自分の分まで是非とも今後も
投下をお願いします。 500番台とか450以降の派生派とかも見たい。
書いてる途中の分が現状で16kでこのままで行くと過去最高だった
「寡黙なキャスト」の22kを超えそうな予感。 問題は長文なのと、
今回わんわんサンドの設定を使った俺設定的な要素が受け入れられるか、
お借りしたキャラが描ききれているか、そして何よりも最大の懸念は
ビス男の口調・・・。 自分で言うのも何ですが、ハッキリ言わせて
もらえば変です。 そして、性格もとい倫理観とか優先順位も・・・。
GH-450「ドラゴン型PMからGH-503さんを呼んでみました」
GH-503「最初に言っておく!全て私に任せておけ!高貴なる私の振る舞いにひれ伏さぬものなどいない!」
*注・言いませんがパートナーカードに書いてあります
赤箱「なんかすごいの来た!」
GH-450「全てのPMを過去にする勢いのラスボスポジションですから。」
GH-503「これだから庶民は!」
*本当に言い(略
赤箱「…フハハ!その程度の中2なら俺にだってあるわ!」
GH-503「フハハ!」
赤箱「フハハハハ!」
GH-450「あなた…馬鹿な箱なんですね」
GH-503「雑魚は雑魚なりに鍛えているという事か…」
*本当に言います嘘じゃないです…
赤箱「可哀想な物を見る目で俺をみるな!しかも雑魚扱いかよ!」
GH-450「レベル1が何を。雑魚じゃないですか」
赤箱「PMのレベルって何に依存?」
GH-450「基本的にPMは主人の戦闘経験に合わせて能力を開放するものですから主人+5ですね」
赤箱「じゃあこいつPMにしたらずっと雑魚扱いじゃん!」
GH-450「現在は最低でも貴方の五倍のレベルですから」
GH-503「なんだコイツは?愛玩用か?」
*言います。信じて下さい…
GH-450「と、この様に見える訳です」
GH-503「なんだお前の愛玩用か」
GH-450「私をお前と呼ぶな。あと箱を愛玩したがるPMなどいま…いやいますね。なんと答えたものやら」
赤箱「他のツッコミ所があるだろ!」
GH-450「むしろ私が御主人様の愛玩用を目指し日々精進潔斎していますが何か」
赤箱「だからあんたはぶっちゃけ過ぎだろ!」
GH-503「そうだ!私の声にのみ耳を開け!」
*これ…本当に言うんだぜ…嘘みたいだろ…?
赤箱「洗脳すんな!お前本当にパートナーかよ!」
GH-450「うるさい箱ですねえ…ほらポチお手」
GH-503「フハハ!」
赤箱「従うのかよ!」
GH-450「ハウス!」
GH-503「この…私が…!」
赤箱「帰った!?お前が愛玩用じゃねえか!」
GH-450「しかし彼には侮れない破壊力があります」
赤箱「強いの?!」
GH-450「火力で言えばPM屈指かと」
赤箱「っていうか躾まで終わってたけど今のもしかしてあんたのPMじゃ…」
GH-450「リトルウィングは会社というより家族なので」
赤箱「スルーですか。家族の点はバスクさんに聞きました。テーマでもあるそうですが」
GH-450「何のテーマだか知りませんが、そういう家族なのだと思ってください」
赤箱「家族にお手させんな!」
GH-450「余所の家族関係に首を突っ込むなど無粋だと思いますが」
赤箱「作るとか目指すとか努力とかでもいいからもっとハートフルな家庭環境希望!」
うんじゃあドラゴン編は書いてあったから置いてく
まただらだら続く
とりあえず久々にUの方に顔を出してきました。ネカフェですが。
女主人「……で、何でこういうときに限って二本目のヴィヴィアンが出るのかしら」
エル「どういう事ですか?」
女主人「一応、Uに見切りをつけるのと記念にキャラのSS撮っておくのが目的だったんだけど、ついでに称号確認したら……」
エル「二本目が出てしまった、と」
とはいえ、もうやり残した事もないわけですし、UからPoの方に移りたいと思います。……移れればですが。
新参者で御座います。
>>334 続編投下乙です。
流石ソニチ、相変らず予想の斜め上を行く・・・。
二代目鼻オイルはやはりご主人様を狙っているのか・・・。
むしろ、そういった点も受け継いでこその二代目襲名と見るべきか・・・。
まだ続編があるという事ですか、楽しみに待たせて頂きます。
>>335 自分にPSUの引退を止める権利はありませんが、
オトモアイル
ころしてでもうばいとる
こういう事ですね?
書きかけ、23k超えてもまだ未完です・・・。 それでも23kでパパと
GH412氏の90k超えとかに比べればまだまだですね・・・。
あの執筆速度が欲しい・・・。 さる回避も考えて途中でもきりのいい所で
投下した方がいいのかなぁ?
それよりもやはりビス男の性格が気になる・・・。 前例があるので・・・。
詳しい理由は投下終了後にしておきますけど。
337 :
ファックの人:2011/07/16(土) 22:37:45.86 ID:bwocCPFL
俺が悪いんだが箱の人の名誉の為に書いておこう
赤箱のリトルウィングレポートにいる下品450は通称ファック450
二代目はツンデレ可愛い箱450
うーんキャラ立て失敗してた!箱の人ごめんフロ爺取るの手伝うから許して!
しかしGH-450fとかにしたらあのひたむきな450dに迷惑が…
いっそチケットを食わすか…
さらに言えば、箱さんは青い箱ですよと。
新参者で御座います。
「寡黙なキャスト」の作中でも書いていますが箱氏のPMはGH454。
箱さんが敢えて以前のままの名称の450と呼んでいますね。
そして箱さんは今は青いですが、昔は赤かった、と。
書きかけですがきりのいい所で駄文投下テロ開始。
一旦区切って続きは日付けが変わってからにしなすが容量が結構あるので
支援して頂けると幸いです。
第4形態になって、初めてご主人様と行ったミッション。 ゴ・ヴァーラの
群れの中で苦戦するも、何とか最後の一体まで持ち込んだ時の神様の気まぐれ。
ガチン・・・。 PP切れの散弾銃にご主人様がフォトンチャージを使用した隙に
詰め寄って鋭い爪を振り上げ、躊躇無くご主人様に振り下ろされたゴ・ヴァーラ
の爪が陽光を受けて鈍く光る。 死神の鎌の様に。
「マスター!」
咄嗟にご主人様とゴ・ヴァーラの間にに飛び込む。 ゴシャッ、ブチブチィ!
左の鎖骨を割った爪が腰のやや上辺りまで食い込み、かろうじて止まる。
密接して撃った散弾銃の一撃がゴ・ヴァーラを絶命させ、食い込んでる右腕を
引きちぎる。 投げ出された地面からかろうじて、半身を捻ってご主人様を見る。
「マスター、ご無事でしたか?」
苦痛に歪みそうになる顔をご主人様に心配をかけまいと、精一杯の笑顔を浮かべて
声をかけると私を抱き起こしてくれました。
『スケープドールシステムVerリジェネレイト起動。 フォトンリアクターに
若干の損傷を確認。 安全の為、出力上昇命令を一時凍結。 予備コンデンサより
バイパス接続。 破損アクチュエーター周辺の油圧バイパスを閉鎖。 機体修復を
開始します』
初めて見るOSのウィンドウが幾つも開き、私の体が修復されるにつれて徐々に
押し上げられていく、食い込んだゴ・ヴァーラの腕。
「・・・ッ!」
声を詰まらせ、驚愕な表情でその様子を見つめるご主人様の腕の中でゴ・ヴァーラの
右腕が地面に転がり、私の修復が終了しました。
それが私のご主人様との最初にして、最後のミッション。 その後ご主人様は一人で
何処かに出かける事が増え、遂には宿舎に帰ってこなくなって1週間程過ぎた日。
「GRM社の者です。 貴方のご主人の要請で参りました」
カメラ越しに見える3人の白衣を着た男性。 恐らくヒューマンでしょうか。
本来なら警戒すべきですが、ご主人様からという点が気になって部屋に招き入れました。
「お勤め、ご苦労様です。 どうぞ、こちらへ」
社員証を見せながら、ご主人様の要請により私を回収しに来たという旨を淡々と話す
口調には感情というものが感じられず、やがてご主人様がそんな事をする筈が無いと
思考のループに陥っていた私の心中に警鐘が鳴りました。 彼らの目を見て。
本当にご主人様が私を回収しろと言ったのですか? この方々は本当にGRM社の
社員なのですか? ご主人様は何処にいるのですか?
「では、準備をしますので。 少々お待ち下さい」
にこにこと笑いながらお辞儀をして、顔を上げると同時に帽子を掴んで部屋の奥に
投げる! 3人が帽子に視線を動かした隙に横をすり抜け、一番後ろの男の膝裏に肘を
打ち込む。 態勢を崩さして他の男達の邪魔になるように、と思ったその一撃は骨の
砕ける音と共に男を床に叩き伏せた。 他の2人も一緒に。
「あの反応の速さ、普通の会社員とは思えませんね」
宿舎を出ると同時に振り向き、追っ手の確認をした際に目にした肘打ちの結果に
疑問を抱きながら走る速度を上げ、飛ばないようにと帽子を押さえようとして帽子が
無い事を思い出す。
「PMの私にこれ程の威力が? ああっ、それよりお気に入りの帽子っ!」
行き先は決まっている。 第4形態になる前から行こうと思っていた通称
”パシリ大通り”ここなら追跡にも時間がかかる筈です。
通路はPMサイズの場所もあり、PMなら至る所にいますから。 私と同系機も。
本当は買い物に行くつもりだったんですけどね、様々な物があると聞いていたので。
「これは予想以上でしたね・・・。」
右を向いても左を向いても、至る所に見えるPMとPMが営業している店舗や屋台
さりとて特にどうしようかと考えてなかったので、帽子の売っている店を探す事にして
迷いました、道に・・・。 気が付くと何時の間にか多くの廃ビルが立ち並ぶ一角に
出ていました。
「こんな所にPM一人ってぇ。 嬢ちゃん、姐さんに何か用かい?」
「いえ、唯の迷子のPMです」
「まあいい、ついて来な。 はぐれっと迷うぞ」
顔付き、服装からしても堅気の人には見えませんけど。 これはさっさと話を片付けた
方が良さそうですね。 この方々にでも聞かないと帰り道、解りませんから。
それにしてもこんなに可愛い私の笑顔をスルーですか。 まあ、照れているという
事にしておくとして私既に迷子なんですよ?
「姐さんに粗相の無いようにな。 姐さん、入りやす! PM連れてきやした!」
「送っていただき、ありがとうございます」
姐さん、ですか。 そういえば裏町を統べる女帝と呼ばれるPMなんて噂がありますね。
都市伝説という類ですか? それともPM同士での御伽噺といった所かな。
いました。 見渡す限り部屋中にある高価そうな装飾品に囲まれ、キングスチェアに
鎮座している正しく”女帝”然としているGH450が目の前に。
「で、お前サンは何処の誰でアタシに何の用かねェ?」
斜に構えたままで紫煙を軽く吹くと横目がちに見ていた顔を私に向けました。
隠して後々話が拗れるよりは、と私の型番から最初のミッション、今日に至るまでの
経緯を話すと、投遣りに私を見ていた女帝の表情がだんだんと重苦しくなったと
思ったら天井を遠い目で見ながら燻る煙草を火鉢に落とし、煙管を無造作に引き出しに
投げ入れて俯きました。
「ご主人サン」
「はい」
キングスチェアの影に控えていたと思われるニューマンの女性が現れ、目を伏せたまま
私に一礼すると、その控えめな印象からは想像も出来ないような指使いの速さで携帯端末を
操作し始めました。 暫くしてキーを叩く音が止み、ご主人サンと呼ばれたニューマンの
女性が”女帝”に携帯端末を見せる様はどう見ても主従関係が逆としか見えませんが。
「GH440さん、貴方には確かにGRM社から正式に回収命令が出ています・・・。
詳しい経緯と理由は省きますが・・・。」
「詳細を教えて頂けませんか? 私自身に関する事ですから」
この語尾を濁すような言い方は明らかに言い難い内容なのでしょうが、敢えてそれを
促すように、にこにこと話の続きを催促する。 2人して私を見た後に暫く顔を見合わせて
頷くと互いに何かを決意したような表情で私に向き直りました。 分かりますよ、最初の
口調からしてよい話でない事位は?
「お前サンのご主人サンの居場所にちょいと一つだけ、心当たりがあるっちゃあ、
あるんだけどねェ・・・。」
自分の方に注意を向けんとするように話し始めながら、引き出しから煙管を取り出し
煙草の葉を詰めようとした手が止まり煙管を握る。
「もし、そこにご主人様がいたとしたら最悪の結果ってぇ奴になるけどお前サンは
それでも行きたいかい?」
「はい。 ご主人様の安否を気にしないPMはいませんから」
「たはっ。 我ながら愚問を聞いちまったよ、アタシも耄碌したみたいだねェ」
落胆、同情、憤り、後悔、女帝さんの目に宿る感情が次々に変わる中でも私は最悪の
事態を考えないようにと、笑顔で答えました。
「ご主人サン、仕度しておくれ。 そこまで言うなら、案内してやるさね。」
「はい」
「お手数かけます、何から何まで」
2人の道案内で一体どれだけの距離を歩き、何回曲がり角を曲がり、何階層降りたかも
解らないその場所にあったのは高い天井、広い空間、非常灯のみの薄暗さ、漂う異臭、
雑多な種類で構成された廃棄物の山、廃水で濡れた床。
そこは訪れる者も、弔う者も、憶えている者も、墓守もいない、決して日の目を見ない
忘れ去られた「何か」の墓場。
「ここがお目当ての場所さね。 アタシとしちゃあ、正直今回ばっかりは当てが外れて
くれりゃあいいんだけどねェ・・・」
まさか? そんな事はない筈です? と自分に言い聞かせるように心の中で呟いた後に
叫んでいました。
「マスタァァァ!」
後ろに下がる女帝とご主人サンと入れ替わる様に、廃棄物の山に駆け寄ってご主人様の
姿を探す。 この場所にいない事を祈りながら。
けれども、人権の無いPMにはやはり神様もいないんでしょうか? 仮にいたとしても
私、神様の事が嫌いになりそうです。 探していたご主人様は私の祈りの甲斐も無く、
この場所で見つかりました。 物言わぬ冷たい死体となって。
『仮所有権利者の死亡を確認。 最優先実行命令。
本件はガーディアンズに即座に通達され、貴方の全権及び貴方自身はガーディアンズに
返却される事となります。 ガーディアンズ運営事項に基づき、貴方は速やかに最寄の
ガーディアンズ施設に帰還する義務が発生しました。』
「違う? 違う! 違う、こんな事ありえないっ!」
ピシッ。 私の中で何かが壊れた小さな音。
一旦ここまでで区切ります。 続きは日付けが変わった後で。
投下乙!
箱が赤だったのは読んだが今は454なのは知らんかったな
Wiki読み直してくるわ
>>339 わぁ、中の人ですら「ああ、そんなことあったね(笑)」というようなことを
よく覚えておいででw 光栄ったらありゃしません。
まあぶっちゃけちゃんと完結しなかったので(パシリ無関係なのでイマイチ筆が進まなかったw)
wiki見ても果たして・・・という可能性がありますので
>>346氏のために
少々あの凸凹コンビの設定をかいつまんでおきますと
赤箱=むかーしパルムで起こった戦争のとある部隊の隊長。すでに戦死。武器はツインソード
GH450=パシリのプロトタイプ(の一つ)として作られた。
製作者が一部に赤箱の戦闘データやパーツを組み込んでいる。
現在リアルでの見た目は454ですが、このスレでは名前通り450のままでいいですw
箱(青箱)=450のパーツ取りに使われた赤箱の残りのパーツとジャンク品で組まれた。
とまあこんな感じです。ハイ
450「つ、つまり・・・私達は元はひとつだったと・・・」
箱「なるほど・・・っていうかなんかドナーと移植者って感じじゃないの?これって」
450「・・・ま、まあそうですけど・・・ モウチョットフンイキッテモノガ…ブツブツ」
箱「じゃあ、双子? しっかりしてるから450がおねーさんかもね?」
450「・・・兄がしっかりしてないと妹がしっかりするというパターンかもしれませんよ・・・」
あの450があの鮮やかな454オッソリアだというだけでごはん三杯はいける
新参者で御座います。
以前GH450以外の格好なのに箱が450と呼び続けているくだりがあった
事を憶えていたので、「寡黙なキャスト」で箱と450を出す際に過去スレの
中から探しました。
あと、ワルキャス&ワルパシリが出て450がディラ・グリーナもどきに
捕まって箱が赤箱化した時の話も憶えていたので書いてみました。
なるほど、箱がジャンク品から作られた事は知ってましたがこういった経緯
があったとは。 個人的には450の元のパーツは赤箱隊長にちょっかいを
かけてたキャス子だと良かったなあ、などと思ったり。
では続きを投下
「お前達か、マスターをこんな目に遭わせたのは!」
『感情回路に異常過負荷発生。 感情回路の完全破壊まで20秒。 破壊回避の為に非常用
ブレインコアを接続します。 接続完了まで15秒。 接続準備及びリアクターの出力の
上昇を開始』
緊急時に作動するOSの命令を捻じ伏せ、自己診断プログラムと思われる警告を無視して
私は武器も取り出さずに2人に飛び掛っていました。
「ちっ! やっぱり壊れちまったかい。 こりゃあ、骨が折れそうだねェ。
ご主人サン、ちょいと下がってておくれ」
左手で後ろ手にご主人サンを下がらせ、右手で愛用のメイロドウをナノトランサーから
取り出してロッドの後端で無防備な鳩尾を突く。
「恩を仇で返す気かい? ちったぁ、頭冷やすんだね!」
今の手応え、何か引っかかるねェと思いながらもカウンターの一撃で最初に立っていた
位置よりも先に落ちるGH440を見て、ロッドを仕舞おうとした手が止まった。
「今の貰っといてまだ立つたぁ、大したもんだ。 加減した憶えはなかったんだけどねェ」
立ち上がって再び突っ込んでくるGH440に対して、メイロドウを構え直して躊躇せずに
3方向にフォイエを放つ。 この距離なら左右のどちらかに避けても当るし、身を屈めて
避けられる大きさじゃない。 飛び越えればギ・フォイエが待っている。
しかし、予想外にもGH440は両腕を顔の前で交差させるとそのままの勢いでフォイエに
突っ込んだ。
「ちいっ、特攻かい! いくら直るったってぇ、程があるだろうに!」
最短距離を突っ込んでこられちゃ、流石に追撃が間に合わないと距離を取ろうとしたが
まだブスブスと燻っている左腕が首を目掛けて伸びてくる。 ロッドでガードして目に入った
ロッドを掴んでいる左腕の手首から肘の間で半分溶けて抉れた内部を見て、表情が変わる。
「そんな腕が動くだけでもたまげたってぇのに、何だいそりゃあ!」
「マスターを返せぇぇぇぇ!」
溶けて抉れた傷口から見えていた内部のフレームやアクチュエーターの構造が普通のPMと
違っていた。 修復し始めているのか、段々と左腕の力が強くなってきている。
最もフォイエの矢面にあった右腕の手首から肘の間は、三分の一は溶けて抉れてダラリと
下がったままで動いていないが、左手だけでも盾にしたロッドがギシッ、ミシッ、と嫌な音を
立てて軋み始めてきたから右腕も動くようになったらちと、ヤバいかねェ。
『非常用ブレインコアの接続終了。 容量の確保を確認。 対ストレス修復デバイス起動。
所定作業時間は75秒。 現状のリアクター出力及び、予備コンデンサの現状残存量より
非常用ブレインコアの起動限界は62秒。 一時的に機体修復を停止、予備コンデンサの
バイパスを非常用ブレインコアに接続します』
GH440の左腕の力が緩み、赤い瞳から徐々に怒りの色が消えていく。 そのまま力が
抜けて崩れて膝立ちになって俯いたまま動かなくなった。 ご主人様の死という現実を認め、
受け入れようとしてるってぇのが見ていて痛い程解る。 今迄アタシだって何度も見た光景
でもこればっかりぁ慣れないさね。 GH440から目を反らすように振り向くと。
「ここにゃゴキブリが沸くのと、たまにネズミが紛れ込むのは知っちゃあいるが。
アンタは何モンだい?」
「ゴメンなさいねぇ」
振り向いた通路の先にかけた声と同時に返事が返ってくると通路の影から男が出てきた。
黒のナツメ・レプカを着たビス男。 はん、ビーストにしちゃあ珍しい趣味だねェ。
「隠れて見てるなんて美しくないんだけどぉ、なんか込み入った事情でお取り込み中だった
から声かけなかったのよん。 ゴメンなさいねぇ」
「まあ、こっちの事は追々としてアンタは何モンだい?」
「アタシはアタシの用事でここに来たのよん。 はい、これ。 この方が早いわぁ」
渡されたパートナーカードを見ていた女帝が何かに気が付き顔を上げてビス男を見る。
暫く目を合わせていたがフッと笑ってご主人サンに手を向け、渡された煙管を一服。
ゆっくりと紫煙を吐く。
「こんな所に来る物好きなガーディアンズがいるたぁ、思わなかったねェ」
「じゃあ、アタシの用事を片付けさせてもらうわん。 っと、その前にこっちが先ねぇ」
上着を脱いでGH440に被せる。 ナノトランサーから携帯端末を取り出して画面を
見ながら暫く廃棄物の山の周りを歩いていたビス男が足を止めて携帯端末をナノトランサー
に仕舞うと廃棄物の山に近づいていく。
「本当にここにいたのねぇ・・・」
それまでは並んで無言で見守っていたご主人サンが、ビス男に声をかけようとして女帝が
手で遮り、静かに首を振る。 ビス男が廃棄物の山を掻き分け始め、暫くしてから手を止めて
GH440の前に跪いて目線を合わせ声をかけた。 GH440もストレス修復デバイスの
作業が終わったらしく、ビス男の声に顔を上げる。
「ゴメンなさいねぇ、貴方のご主人様にちょっと移動して貰うわよん」
「はい・・・」
ご主人様の亡骸を抱き抱えて床の極力綺麗な場所を探し、横たえて両手を胸の上で組ませる。
ポケットからハンカチを取り出してご主人様の顔を拭く仕草まで、GH440はビス男に声を
かけられてからずっと見ていた。 その後も。
「ゴメンなさいねぇ、探すのに時間かかっちゃったわぁ・・・」
廃棄物の山を掻き分けて見つけたGH101をハンカチで綺麗に拭いてやり、思いっきり
抱きしめた。 固く目を瞑りながら。
「アタシの用事は済んだわん」
「アタシの妹の為に泣いてくれて礼を言わせてもらうよ。 ガーディアンズにもまだそんな奴が
いたんだねェ」
「あら。 人前で大の男が泣くなんて、美しくない事はしないわぁ」
「そういう事にしとこうかねェ。 ちょいとお前サン方にゃご足労願お・・・」
「チッチッチッ。 お約束を踏まえない様な美しくない事はしないわぁ。 一切合財、他言無用
よねぇ?」
ビス男が指を振って言葉を遮る。 ここで見た事、聞いた事、これから見る事、聞く事の全てを
”一切”口外しないというのだ。 どう見たってさっき涙は流れちゃいないが、泣いてた癖にこの
アタシ相手に狸かまそうたぁ、いい度胸さね。 最も狸っぷりで負ける気はしないがねェ。
「ここまで来ちゃあ、二人一緒の方が話しが早い。 こんな所で立ち話も何だし、ちょいと
河岸変えるよ。 そこのGH440、取引だ。 アンタの聞きたがってた詳細ってぇ奴を語って
やる代わりにアンタの体を調べさせてもらおうかねェ?」
「短い間だったけどぉ、駄目なご主人様でゴメンなさいねぇ」
「マスター、お別れですね。 安らかなる眠りのあらん事を・・・」
ビス男がGH101をハンカチに包んでから廃棄物の山の片隅に置く。 GH440がご主人様の
亡骸の傍らに跪いて胸の上で組まれた両手を自分の小さな両手で包み込む。 もう二度と来る事は
ないであろう、そういった意味も含めた其々の決別を済ませる。
「「おかえりなさいやし、姐さんとご主人サン!」」
「このビス男に風呂と着替えの準備しておやり。 あと、先に手の手当てかねェ。 440の
嬢ちゃんはご主人サンに付いていっとくんな」
暫くして黒服達の服を借りたビス男が促されて女帝の前に腰を下ろす。 元々着ていたのが黒の
ナツメ・レプカだけにあまり違和感がないが、袖口から見える指先までの全てを巻いた白い包帯が
目立つ。 GH440とご主人サンはまだ用事が済んでないらしい。
「まったく、防護グローブも付けないであんな場所漁るなんて考えられないねェ」
「あら。 あんな無粋な物は美しくないわぁ。 それよりこの部屋、いい趣味してるじゃなぁい?」
「ほう。 アンタ、こいつらが解るのかい?」
「全部言い当てたら、アタシのお願い一つ聞いてくれるかしらん? 大した事じゃないわよん?」
さるよけ
んあ出おくれた
巻かれた包帯を呆れた目で見ていた女帝の目が、自分の趣味を褒められて細くなる。
そこまで言うからにゃあ、自信があるんだろうねェ。 けどねぇ、金と暇に飽かして集めたこの
道楽。 そんじょそこらの好事家にゃ、負ける気はしないさね。 それでも今迄そんな事を言って
きた奴は一人もいなかったねェ。 いいさ、ここは一つお手並み拝見といこうじゃないか。
「何てこったい。 銘、時代、出自、まさかそれすら全部言い当てるたぁ、思わなかったねェ。
こいつぁ、アタシの完敗だ。 ちょいと侮ってたようだねェ」
「アタシは美しいものが好きなだけよん。 じゃ、アタシのお願い聞いてくれるかしらん?」
「負けも負け、それこそここまでくりゃあいっそ清清しい位だ。 調子こいて馬鹿な事口走らない
限り多少の事は聞いてやろうじゃないか」
「さっきも言ったけどぉ、アタシのお願いはそんな大した事じゃないわん。 GH440の
お洋服用意して欲しいだけよん。 あんなボロボロのままじゃ、美しくないわぁ」
女帝の目が点になる。 咥えていた煙管を離し俯いて始めた含み笑いが堪えきれなくなって
大笑いに変わった。
「は? くっくっくっ。 あーっはっはっは! このアタシにあんな形たぁいえ、曲りなりにも
勝負挑んだ報酬がたった今会ったばっかりの、見ず知らずのPMの着替えかい。 それも先程
アタシの手並み見ておいて。 アンタ、筋金入りのPM馬鹿だよ!」
「アタシはPM馬鹿じゃなくって、美しいものが好きなだけよぉ。 折角美しいのにボロボロの
お洋服のままじゃあ、美しくないわぁ」
「こいつぁ、思った以上の狸だったようだねェ。 ここまで食われたのは初めてさね。 アイツ
がいなくて清々したよ。 見られてたら何言われるか、たまったもんじゃない」
「あら。 アタシは狸じゃなくてビーストよん」
取敢えず今回分の投下は一旦ここまで。 さるよけの支援有難う御座います。
もう少し書いてはありますが、ある程度書いたら投下します。
こんな変な性格のビス男出していいのかなぁ・・・。 駄文投下及びお目汚し
失礼しました。
投下乙
俺はアイテム出ないしネタも出ない
ひさしぶりの投下と参りますか。
今回のコンセプトは「見慣れたグラールを別の視点で見てみよう」。
お気に召すかわかりませんが、しばしのおつきあいを。
それでは「ぐらある漫遊記」、始まり始まり。
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-女王の宮殿”席のある部屋”-
「呼ばれて飛び出てパパラパー!なのじゃ!」
「いらーっしゃーい。わざわざご足労ありがとう」
「なんじゃ、猫の女王じゃったか。いきなり呼び出しおってからに、妾に何用じゃ?」
「ちょっと出かけなくちゃいけなくなってね、お留守番を頼みたいのよ」
「ハァ?そんな子供でもできそうなことで妾を呼び出したのかえ?くだらぬ、帰るぞ」
「いいから聞いてよ。パシリでできるようなお留守番じゃないの。説明すると長くなるんだけど、この世界は私が留守にするとものすごく困ったことになるわ。だからあなたに頼みたいわけ」
「ぬしが祀られているということかえ?ならば応じてやらんでもないが…そもそも何で留守にせねばならんのじゃ」
「あなた方のトップに直に呼ばれたからよ。ちょっとお掃除に参加してほしいってね」
「あのお方直々にか…そんなに大きな問題なのかえ」
「お偉方がこぞって参加してるくらいにはね。お願いしていい?30年に一度使者が来るってことにしておいたし、姿を見せてくれるだけでいいのよ。やらないよりはずっと被害をおさえられるわ」
「姿?それで妾か。ムッチムチぼいんぼいーんに化けるくらいは簡単じゃが、妾にぬしのような真似はできんし、ぬしの好きそうな男漁りイベントもお断りじゃぞ?」
「使者って言ったでしょ。どうせ今回が初めてなんだから、適当に恐れられそうな姿になってそれっぽい神事をやってくれたらいいの。大上準天美麗貴公主とか名乗ってくれていいから」
「誰がそんな中二病くさい名乗りをするか!」
「いいと思ったのに…じゃあ『ヤオロズ』とでも。許可が出てるわ」
「ヤ、八百万?妾がそんな代表選手みたいなご大層な名乗りをして良いのかえ…なんか逆に緊張するぞそれは」
「代表代理は代表と同じことを要求されるんだからいいでしょ。それじゃ、お願いね」
「こ、こら!いつ戻るかくらい言わぬか!妾はこのぐらあるとかいう国のことはまったく知らんのじゃぞ…行ってしもうた」
静かに、そして何の前兆もなく。
グラールに大異変が訪れた。
大きな気候や地形の変化があったり、命が失われたわけでもない。
それは永遠と思われていたフォトンエネルギーの、突然の消失であった。
完全に使えなくなったわけではなく、一部で出力が徐々に落ちて、使えなくなるものが多発したという程度。
しかし、フォトンの利用がなされてから今に至るまで全く前例のなかったことが、グラール太陽系すべてで突然同時多発的に起こるようになったのである。
科学者たちは「まるで元からそうであったかのように、フォトン自体の性質が突然変わった」と言い、
幻視の巫女は「フォトンを動かす意志が消えたような、そうではないような…何を言っているのかわからないと思いますが、私にも何がなんだかわかりません」と言った。
もともとわからないことが多いまま使われていたフォトンエネルギーのこと、誰もその原因をつかむことはできなかった。
『尽きないはずだったエネルギーの、その保証がなくなった』
そのニュースは、フォトンに依存しきって生活していたグラールの人々に大混乱をきたすには十分なものであった。
フォトンエネルギーは、これまでつきることのないエネルギーであることを前提として使われていたし、それを使用した製品もすべてそれに対応した作りだったためだ。
メディアはこぞって資源の枯渇として煽り立て、突然機械が使えなくなるというリスクを孕むことになった経済活動は停滞して未曾有の不景気がグラール全体を覆った。
これまでフォトンを湯水のごとく使っていた機械の構造や社会自体の再構築が余儀なくされ、
あるものは金銭をフォトンに替えて儲けを企み、またある企業は資源獲得を名目に外宇宙への探索を事業として経済を回そうと躍起になった。
しかしその実、エネルギー総量に限りができたというだけで、フォトン使用が節減されこそすれ、人々の暮らしは大きく変わることはなかったのである。
グラール中が踊り狂って、3年が過ぎた…
妾は稲荷…もとい今はヤオロズという。
時間とか空間とか無視しておる非常識の塊のような女に呼び出されて、このぐらあるを見物にきたのじゃ。祭りまでの暇つぶしともいうがの。
妾はその気になればいろいろなものに姿形を変えられるので、目的地まではなんなくいけるじゃろうと思っておったが、いきなり結構困っておる。何かというとじゃな…
「あ、あなた…こんなところで裸で何をやっているんですか!」
人の姿に化けて外に出ようとしたときに見えたのは、仁王立ちになっているおなごの姿。栗色の髪に青い目、羽根のような髪飾りをつけたおっかなさそうな小娘であった。
あの女の部屋から出たときにつながっておったのは、どうやら警察組織の宿舎だったようで、運悪く本来の住人に出くわしたのであろう。
「ガーディアンズは人々の手本にならなければならない存在ですよ!所属部署と隊員番号、IDと名前を言いなさい!」
そのおなごがいきなり顔を真っ赤にして視線をそらしつつ怒鳴ってきたのじゃ。言っておる言葉の意味はわからんが、ともかく服を着ていないのが気に入らないようじゃ。
これは困った、妾は外に出たいだけなのじゃが…得意の術で化かそうかとも思ったが、こやつ眉剃って描いておるから数えて集中することができぬではないか。おのれこざかしい。
「おーけーおーけー、まずは落ち着くがよいぞ。妾は裸など気にしてはおらんし、どこぞの間抜けのように尻尾も耳も出してはおらぬ。大丈夫じゃ、問題ない。よってそこをどくがよい」
「大ありです!人の話を聞きなさい!」
「ううむ、口で言ってもわからぬようじゃな。ならばこの拳で聞かせるのみ、覇王翔こ…」
「な、何、やるつもりですか!?」
あわてて武器を構えるおなご。しかし妾はきびすを返し。
「かかったなアホがー!昔の言葉にもこうある、『三十六計逃げるにしかず』!」
正面突破で喧嘩するのもばかばかしい…というか人間の本当の恐ろしさは重々承知しておるので、妾は宿舎の奥に走った。
「待ちなさい!風紀粛正です!」
遅い遅い。妾が本気で走ればあっという間に置いてけぼりになる差じゃ。適当にまいて…と思いきや。
「なんだ?また誰かルミア教官に怒られてるのか?」
「全裸とか言ってるぞ、誰だよ真っ昼間から酒飲んでる奴」
なにぃー、あちらの角から誰かくる!
「はぁはぁ…見失った?なんて逃げ足が速いのかしら…」
「どうしたんですか教官」
「あなたたち、裸の女を見なかった?」
「見ていませんが…どんな人です」
「ええと背丈はこれくらいで…って、私に細かく体型を説明させるつもりですか!裸でわかるでしょう!」
「す、すみません!でもルミア教官も胸がないなんてことはないと思いますよ。むしろ適正サイズだと」
「そんなことは言ってない!コンプレックスだろうなんて想像するんじゃなーい!」
…つまらんことで言い争っておるようじゃが、騒いでいてくれるとありがたい。こうして路傍のお地蔵さんのふりをしておる妾を素通りしてくれい。
「…なんだ、この置物」
見つかったじゃとー!?屋内とはいえお地蔵さんくらいどこにでもあるじゃろ普通!
「誰かほったらかしにしたのかしら?まったく最近のガーディアンズは風紀が乱れています!あなたたち、倉庫に片付けておきなさい」
「ええ〜…ていうか最近って、ルミア教官もそんなに勤務年数は長くないんじゃ…」
「さっさと動く!」
「りょ、了解っ!」
こやつら〜!お地蔵さんをかついで持って行く輩がおるか!罰当たりめ!
さるよけ
全裸支援
ううむ、倉庫に押し込められてしもうた…期限までににゅーでいず国の鳳城というところまで行かねばならんと聞いておるに。
取っ手のついておらん扉は、押しても引いても開かぬ。鍵をかけられたか。
しょうがないのでまずは明かりを…と火を出したとたん、目の前の顔と目があった。
「うお、バカ狐!おめさんもおったっぺか」
「おわ、アホ狸!なんでぬしがおるのじゃ!」
「まあまあそう形式張った返答をすんでね、ここの酒やら蕎麦はうんめぇぞ!くっちゃくっちゃ、ぶっはぁー」
さしもの妾も急に出てこられると驚くわい。
このちんちくりんは妾と同じくあやかしにまでなった古狸じゃ。狐と狸でことあるごとに喧嘩しておるが、伝統行事みたいなものじゃから公式の場以外では別に仲が悪くなくてもよくなっておる。
まあ所詮は狸、古くから祀られておる狐のほうが上というものじゃ、ふふん…と、習慣的に悪態はつくがの。いや今のは本音ではないぞ?
「あー…もしかしてけっこう暇か?ぬしは」
「暇も何も、やることなんぞないださぁ。巫女まがいの格好しとる呪い師が下手くそな降霊術しとって、別に要求もなく呼び出されただけだっぺ。あるもん食って帰るこったよ」
「そうか。実は妾も都合があっての、ここから出て行って祭りに参加せねばならんのじゃ」
「祭り!そりゃあええ、おらも行ぐださぁ!また若いもんと騒いでやるがや!」
「で、どうやってここから出て行くつもりじゃ?扉に鍵がかかっておるぞ」
「わがんね!」(きっぱり)
「アホかー!まあ妾もわからんからぬしなんぞに頼ろうとしておるわけじゃが…」
「おらも憑いとった奴と一緒に入ってきただけじゃかんの。まあなるようになるっぺ。がっはっは」
「…誰かいるんですか」
暗闇の奥から妾と狸の声に気づいたものがいたようじゃ。誰かがいるとは思うておらんかったし、姿を見られた数が多ければ多いほどいろいろ面倒なので慌てて隠れようとしたが…
が、見ると奥から姿を現したのは、背の丈三尺に届くか届かぬか程度の子供であった。
「外で遊び回っとるくらいの子供がこのような暗いところで何をしておる。何か悪さでもして押し込められたのかえ?」
「いえ、私はパートナーマシナリー、GH450で…ひっ!?」
しまった、狸は今そのまんまの姿でおるんじゃった…
常識的に考えてありえぬ状況に混乱する子供を必死でなだめる妾の背中越しに、狸は言葉をかけた。
「パートナーでマシナリーだっぺか。誰かに付き従う絡繰りってこったろ?」
「なんじゃ、こやつ絡繰りか?ほとんど人間と区別がつかんのう…」
「カラクリ…?」
「おめさんの言葉でまっすぃーんってやつだけんな。あじょうだ、あっとっぺ?」
「ああ、そうです!わかっていただけましたか…しかし、パートナーマシナリーをご存じないとは、一般の方ですか?姿はどう見てもコスプレした動物ですが…」
「一般っちゃあそうかもしれねが。ま、気にすんでね。めんこいのー、こっちおいで。菓子をやんべ、きのこの山じゃ」
ぐぬぬ、狸め。妾が苦労してなだめようとしていたものを、しれっとなじみよったわ。やはり異形は害をなしてくるかわからんから怖いのであって、そうでないとわかると安心するもんじゃのう。
妾はたけのこ派じゃというのは言わずにおいて、子供にいろいろ聞いてみるとしようかの。
もいっちょ
「ほら、こうやるんですよ」
子供が身につけておる円形の金属をさすると、さきほど出した杖があとかたもなく消えた。
「んだろっか!すげえ!人間が神隠しの真似事しよるとん!」
「会った警察が丸腰だったのもこうやって武器を隠しておったからかや。なのとらんすとかいうけったいな名前は気に入らぬが、やっぱり凄いもんじゃのう人間は…」
しばらく話しておると打ち解けて、一通りこのぐらある太陽系国のことを子供に教えてもらった妾とアホ狸。
最近の子供は博識よのう。しかしさっぱり実感がわかんが、星と星の間を行き来するほどここの人間は進んでおるようじゃ。そんなこと、妾でもできぬぞ…
「どうじゃ、狐。似合っとっぺ?緑の狸じゃ、がっはっは」
見れば、狸が幻を浮き出させる板で見たGH492という緑色のムー○ンぽいパシリに化けておる。
「ぶふーっ!笑かすな狸、はまりすぎじゃ!」
「さっきはおらの姿で驚かせちまっただけどよ、こんで町中に出ても大丈夫だっぺ!」
「ないすじゃ狸。妾も怪しまれないような格好をしてみるかの。つまらん理由で動けないのは窮屈でかなわん」
子供によればパシリとやらは基本的に主人に付き従う決まりになっておるらしく、妾もパシリに化けてこうどうしていれば怪しまれるらしい。主人のほうに化けるしかないようじゃ。
部屋をあさってみたのじゃが…関係ない物資は山積みになっておるくせに、家具はおろか服も一つもない!なんじゃこの部屋は。生活感がなさすぎるぞ。
「まあ化けようと思えば服も好きなようにできるし、適当なのにしとくかの。超電磁なんちゃらとか、新世紀なんちゃらとか。どうじゃ!」
「私は部屋を出たことがないのでご主人様以外の人を見たことがないですが…さすがにそんな格好をしている人はいないのでは?猫耳は普通にいるらしいですけど」
満を持して物陰から出てみせたのにその反応かえ…
「最近は神社仏閣にも萌えがどうとか絵があったりするので参考にしてみたんじゃが…そんなに変かえ?ほら超電磁竜巻ー」
冗談半分にぐるぐる回ってみせたが、見なかったことにされた。くぅ。
「ガーディアンズは制服を導入していますので、お召し物はそれにしてみては」
「なるほどな。では少し後ろを向いていてたもれ。とりゃっ!どうじゃ、完璧であろ?先ほど実物を見たからの!」
(…どこから出したんでしょうか)
ほいっと
投下乙です。
出出しから戦乙女の方とお見受けしましたが?
竜虎にコンバ○ラー、狐狸霧中は五里霧中の捩りですな。
なんか規制が厳しくなってる?
長すぎるとかで続きがどうやっても投下できないので、続きは明日にします。
前編のさらに一部だけでご覧の有様だよ…
>>369 Yes,I am!毎度お騒がせしております。
もう一つ話は考えてあって、そちらも執筆中です。
いつものことですが投下スピードは遅いので、気長にお待ちください。
投下乙
さるだけじゃないのかよ…
>>370 一回レス辺りの書き込みの際の容量を減らしてみては?
自分もスペースハリアーの稼動筐体でプレイ、ファンタジーゾンを1コインで
ラスボス面に行くまでやり込み、ファンタシー・スター2&4、PSOはDCに
GC問わず、EP3を隔てて今に至る身。
毎度お騒がせなどと言わず、戻られたので22体目終盤から読み始めた新参者
故に書き込めなかったのでこの場をお借りして。 懐かしくも楽しい作品でした!
「さて、だいたいここのことはわかってきたが…鍵をどうやって開けるかが問題じゃの」
「鍵?この部屋に鍵はかかっていませんよ?」
「ちょっと待たぬか、ならばなぜに開かぬのじゃ?」
ぷしゅー。子供が扉の前に立つと、いともあっさり扉は開いた。
「………」
「光学センサーですから」
「狐、人間は科学っちゅうもんを下敷きにしていろいろ作るだけどよ、おらたちはそれに含まれとらんだよ。科学ったら再現性がねえと認めんだどな?おらたちはセンサーてのに映らんのでねが」
なるほど、どこぞで聞いたことがあるが、妖は意志のあるものでなければ普通は見えないらしいからの。自動ドアーなんちゅう機械が意志を持っておるわけがないわな…
「はぁ…まあこれで出られるからよしとしようかの。世話になったの、童よ。ぬしの名前を聞かせてたもれ」
急にしんみりした顔になって、子供は目をそらした。
「私は…名前がないんです。合成のためだけだから、名前なんかどうでもいいって…」
「なんじゃこりゃ、『どうでもいい』という名になっておるな…名前をなんだと思っておるのじゃ。親におかしな名前をつけられた者や名のない者がいかに悲惨かすらわからぬか、その親は」
さすがに妾もこれは度し難い。この場にその主人がおったら罰しておる…が、その主人は帰って来ぬらしい。
さっきの眉をそっとる小娘といい、ここの人間は狐以上に狡猾じゃのう。
「なら、おらが名前をつけてみんべ。蔵におったから『くらわらし』でどうだん?」
調子者の狸がさっそくこれじゃ。名前つけてやるのはいいとして、くらわらしかえ…
「そんなのおったのう…しかし大上準天美麗貴公主のほうがなんぼかましではないか?人間に人間と名付ける奴はおらんぞ」
子供は首をかしげた。まあ、くらわらしはさすがにわからんじゃろうな。
「『くらら』とでも略すっといいっぺ?」
「異人かい!…絡繰りじゃったな。まあ仏蘭西人形に名前をつけるようなものかの…」
「なんだかよくわかりませんがありがとう、嬉しいです」
「ぬしはそれでいいのかえ?大上準天美麗貴公主と名乗ってもかまわんぞ?」
「ううん、気に入りました。くらら、かぁ。そうだ、あなた方のお名前も教えてください」
おおっと、どうしようかの。「ヤオロズ」はすでにここの一部の人間には知らせておるということじゃから、今名乗るわけにはいかぬが。
「おらは上総守証和…いや、ショジョジィでいがっぺ。わかりやすいだん?」
「フフン、考えよったな。なら妾はイナリィとでも名乗ろうかや」
お
よし、扉も開いたところで鳳城とやらに出発じゃ!と思ったのじゃが…
ぷしゅー。ばちん。
「ほんぎゃ〜!ドアーが!ドアーがぁ!早う扉の前に立ってくりゃれ!」
「ぎゃははは!お、おめ、尻挟まれて、生まれたての人間みたいな声あげて!ぎゃははは!」
あわてて扉を開けてくれたくららの後ろに、ゲラゲラ笑い転げとる狸。覚えとれよ!
不便すぎるので、狸とひそひそ声で協議の結果、センサーに映るくららを連れだすことになったのじゃ。
「くららよ、大事な話じゃ」
「おめもくっか?旅は靴擦れ世は寝酒と言うだへ」
「え?」
絡繰りの子供は目を見開いた。ううむ、純真な瞳を騙すようで気は引けるのう。
「すきぶすきはあっけどよ、一度も部屋出たことねえのはよぐねっぺ。気がうだでくなっちまう」
「狸の言う通り、せっかくじゃからぬしも外を見に行こうぞ。さあ行くぞほれ行くぞ、むしろ来い」
「でも…本当にいいのかな…」
待機を命じられておるのじゃろう、薄情な主人でもこの子にはただ一人の特別な関係ということか。
「礼くらいさせてたもれ。大丈夫じゃ、妾が主人のふりをするし、ちょっと抜け出すくらい誰も咎めたりせぬわ」
「…じゃ、じゃあちょっとだけ…」
うむうむ、可愛い子には旅をさせるべきじゃ。
そういうことにしておいてくれい。決して自動ドアーが怖いのではないぞ!
〜後編に続く〜
細かく分割してみてなんとか前半は投下完了できました。
なんか書き込む毎に上限が減っていってるような…最初の方はもっと多くてもいけてるのが謎ですね。
とりあえず次はもっと工夫してみます。
忍法帳の制限でレベルが低いと長文投稿が制限される弱った仕様
名前欄に「!ninja」と入れるとレベルを確認できる
レベル10から普通のスレッドを立てられる「PT」になる
これぐらいからが 投稿がしやすくなる?らしい
レベルは24時間で1あがる (普通のひと)
24時間おきに!ninnnjaで書き込まないとレベルがあがらないのも事実
>>377 投下乙
>「ほんぎゃ〜!ドアーが!ドアーがぁ!(ry」
思いっきりフイタ
次は目前で閉まったドアに激突してたりして……
しかし、狐さんの呼び名に太上準天美麗貴公主って……猫の女王の呼び出し先は央○の地ですか?
>>378 ワロタw
ワロタけど・・・お狐様ひどいとばっちりだなあw
>>377 投稿乙です!
ポ〇ナレフ状態の幻視の巫女にワロタ
>下手くそな降霊術〜
クラッド6にいるあの人ですね。分かります!
狐さんのとぼけ具合が絶妙!コロニーに地蔵はねーよと思ったが、
グラールをよく知らないなら仕方ないし、マイルームにアノレリクスやクリスタルスカルとかあるから
実際は違和感なかったりw
扉すら出られないって、センサー不便だな(妖にとっては
どうなる後半!楽しみに待ってます。
イナリィ&ショジョジィwithくらわらし…
ゴメン忘れてくれ
>>378 面倒な仕様だけど、とりあえずLVは上げておいた方が良さそうだね
新参者で御座います。
箱氏の追加の箱&450の設定見てて思いついたので短編投下
血とオイルに彩られた大地に立つ、両手にソードを持った赤いキャスト。
これは夢? それとも私に使われたという、古いデータでしょうか?
なるほど、やはり私達は元は一つだったようですね。
今の箱が使っていないツインソードは、1本ずつ私と箱にあるのですから。
見えない翼となって。 私と箱は片側の翼しか持たない比翼の鳥。
「あれ? どうしたの? 450、行くよー?」
そう、2人じゃないと飛べない比翼の鳥。
コピーして貼り付けたらスペル間違えてました・・・。
ninjaなんじゃないか
386 :
378:2011/07/19(火) 13:56:15.66 ID:H1MYpwuG
>>383 ごめん スペルミスだった
!ninja が正しい
>>383です
>>384 >>386 コピーして貼り付けた後確認しなかった自分の落ち度ですので。
そして初めて忍法帖表示してみたのにレベルが高かった事にビックリ・・・。
主人「まさかこんなところでもレベルあげをすることになるとは…」
GH463「PSUのレベルあげもPSPo2iのレベルあげも忘れんじゃないわよ?」
主人「で、ninjaだけあって上がると全裸で暗闇の中から首をはねるようになるのか?」
GH463「暗闇で全裸なら、はねるのは私よ?おーっほっほっ」
主人「ちょっと待てェェェーーーーっ!」(ズザァッ)
GH463(私が乗っかるお楽しみって言ってんのよッ!気付いてよッもうッ!)
あ、間違った。タカビー口調はGH462だった。
GH462「まったく!私がいないと駄目なんだから!」
↑
マジでこんなしゃべりになる。
台風来襲で暇だったんでもそもそ書いたのを投下。
需要なんて知らないw
〜〜〜〜〜〜
中空、闇の中にかざした手から、ぽたぽたと赤い雫が顔に落ちる。
生温かかったそれは、夜風に冷やされ固まりつつあった。
俺の身体を染める最後の紅。
しぶとくも動力は生きているのだろうか。
まだ俺の目には暗い夜の空が映っている。
あいつらは、ちゃんと撤退できたのだろうか。
少なくとも俺が居なくとも十分な力はある。 まあ、あとは運を天だ。
・・・相打ちとは、考えてもなかったが、これはこれで、悪くはない。
終わるということが、これほど楽なものだとは。
「隊長、生まれ変わりって信じますか? わたしは・・・」
不意に、あの女キャストの言葉がよぎる。
生まれ変わり?そんなものが俺にあるものか。
兵器として生まれ、兵器として死んでいく。兵器にそんなものはありはしない。
・・・フン・・・こんな時にこんなことを思い浮かべるとは、俺も錆び付いたな。
しかし・・・しかし、もし生まれ変わるとしたら、
一度くjらいは戦いとは無縁の世界に生まれたいものだ。
こんな、血に塗れた紅い身体ではなく・・・そうだな
青い、果てしなく青い色がいい。 空よりも、海よりも、青く青く果てしない青・・・
もし、この世に神というものがいるのならば、
願わくは再び仲間と邂逅させてほしいものだ。
こんな宵闇ではなく、 パルムの 青い空の下で
青い・・・あお・・・ ・・・
「・・・・てくださいっ!!!」
「おぶるぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
450「ぎゃーーーーーー!!!」(ザクザクザク)
・
・
・
箱「・・・ いや、まぁ、なんというか、ゴメンナサイ・・・」
450「べ、別に構いませんが・・・っ、いったい何時あんな音声データを・・・」
箱「いや、この前ね、フロウウェンさんとマガシさんと一緒にミッションやった帰りに、
『一度この音声に変えてみてはどうだ』と言われて・・・ 適当に遊んで戻したんだけど、
まだデータの断片が残ってたみたい」
450「・・・エステの店員さん、ドン引きしてませんでした?」
箱「・・・小夜ちゃんとか『払いたまえ清めたまえうーやーたー』とか言ってた」
450「あたりまえですよそんなの・・・」
箱「ハンセイシテマス・・・」
箱「・・・・・・ところでさ」
450「なんですか?」
箱「450って転生って信じる?」
450「・・・ はぁ・・・ご主人様もそこまで耄碌されましたか・・・」
箱「し、しししつれいな!」
450「転生なら昨日したじゃないですか」
箱「・・・はい?」
450「だからですね、昨日転生をしましたから、今日からまたレベル上げないといけませんよ」
箱「・・・あー ・・・あー、はいはいはい」
450「・・・転生したらメモリーまでフォーマットされたんじゃないですよね?私のこと解りますか?」
箱「うん大丈夫」
450「ちゃんと見えてます?」
箱「ばっちり」
450「 カワイク?」
箱「はい?」
450「・・・・・・さ、インフィニティミッションいってさっさとレベル上げましょう」
箱「はーい」
〜〜〜〜〜〜
ということで今更箱が転生しましたw(2ndキャラの育成で遅れていた)
命中極振したので背伸び狩りが出来て楽しいw
さて再びレベルageしてくるノシ
転生後の辛さは100からだ!頑張れ箱!
>>389 投下乙です。
WIZですな。 懐かしい。 ファミコン版でグレーターデーモン養殖で
1000レベル忍者を作ったのもいい思い出で・・・。
>>392 投下乙です。
過去の回想ネタでダブるとは、何たる偶然・・・。
新参者で御座います。 少しまとまったので投下
まあ、いいさね。 理由はともかくとしても、約束は約束だ。 アタシはヴィジホンの内線で
指示を一つ追加する。 アタシの道楽に付き合うようなのは、あの嬢ちゃんと二人目かねェ。
暫くしてからご主人サンとGH440が部屋に来た。 GH440はちゃんとGH440本来の
緑色の真新しいスーツを着ていた。 特徴的な帽子もちゃんと被っている。
「取敢えずは、服のお礼を・・・」
「それなら、そこのビス男に言っとくれ」
「んー、やっぱりさっきのボロボロの洋服よりこの方が美しいわぁ」
まだ話が全部済んでいないので取敢えず服のお礼だけでも、と口を開いたGH440を女帝が
遮る。 当人にとって当たり前の事なので、ビス男にはお礼を言われる心当たりがないようだ。
ご主人サンが渡した携帯端末に女帝がイヤーパーツからコードを引き出して接続する。
女帝の脇に移動して目を伏せて、体の前で手を組んで控えるご主人サン。 女帝を見守るビス男と
GH440。 携帯端末からコードを抜いてイヤーパーツに戻すと、女帝が口を開いた。
「440の嬢ちゃん。 アタシゃ、まだるっこしいのは嫌いなんでハッキリ言わせてもらうよ。
アンタには欠陥がある。 本来のPMは戦闘不能になった時のみに作動する筈のスケープドール
システムが誤作動か知らないが、常時作動するようになってる。 それに伴ってかあちこちが
他のPMの作りと違ってるねェ」
「これを見て下さい。 構造解析の結果です」
ご主人サンが携帯端末を操作して調度品に囲まれた大型ヴィジホンに映像を移す。 普通のPM
なら人型故にフレームやアクチュエーターの配置等、人型に順ずるが比較用の通常のPMの横の
440の映像は、骨状のフレームでなくトラス形状のフレーム、小型の物が大量に分散配置された
アクチェエーター、油圧バイパスの分岐点に常にある制御弁、分散配置された非常用のコンデンサ、
ブレインコア損傷時に修復が終わるまでの緊急退避用のブレインコア。
「これらの機能からした貴方の特性は『生存特化』、能力は『自己修復』でしょうか。 貴方の体は
一部が破損しても動けるような構造になっていますし、フォトンジェネレーターやブレインコアの
様な致命的な場所の破損に対しても完全ではありませんが対応する事が可能です」
440の嬢ちゃんにはちいっと酷かもしれないけど、こんなもんまだほんの触りさね。
きっちり本当の事話しておいてやらにゃあ、何かあった時に不憫ってもんだ。
ふん、ビス男の方はこれといって驚いた様子はないみたいだねェ。 まあ、これからの話を
聞いてからが本番だ。 せいぜい、目ん玉白黒させるんじゃあないよ。
「お前サン方、ワンオブサウザンドってぇ知ってるかい? アタシ達PMのちょいとした裏話って
奴だよ」
ゆっくりと煙管を吸い込んで遠い目で紫煙を吐く。 相変らずこの話をする時の煙草は不味いねェ。
反応を見る限りはGH440もビス男も知らなかったようだねェ。 まあ、そりゃあそうか。
2月14日の”あの事件”以来やっきになって奴さん達がひたすら隠してるから仕方ないかい。
そんな事ぁ、アタシにゃ関係ない。 こっちの話全部聞いてこいつ等がこの先どうする事やら。
「数万体に1体の確率で生まれる”欠陥品”。 その欠陥のせいで、とんでもない能力を持っちまった
故に疫病神背負い込んじまった不憫なPM。 千体に1体の能力、普通のPM千体分、一機当千、
そんな風に言われて”ワンオブサウザンド”なんて呼ばれてるんだよ」
燻る煙草を火鉢に落とし、煙管を無造作に引き出しに投げ入れてる。 これ以上不味い煙草なんざ
吸っちゃいられないねェ。
「440の嬢ちゃん、これからのアタシの話しを覚悟して聞いとくれ。 そこのビス男もあの場所に
居合わせたからにゃあ、一蓮托生だ。 聞くか、聞かないかはアンタらに任せるよ」
「私の返事は変わりませんから」
「途中で抜けるなんて、美しくない事アタシはしないのよん」
にっこりと微笑んで返事をするGH440。 無理強いかどうかは置いといてもいい返事だねェ。
気概としちゃあいいんだが、この調子っぱずれなビス男は何とかならないのかねェ・・・。
まったくあのGH430の所の”嬢ちゃん”といい、アタシの周りのビーストってのは毛色の
変わったのしかいないんかい? 最もこんな事本人の目の前で言った日にゃ、また”狂犬”が
牙剥き始めるから言えないけどねェ。 今のありゃあ、違う意味での狂犬だ。
「アンタのご主人様は、アンタのその能力を知った事で殺された。 口封じとご主人様が亡くなる
事で発生する回収命令発動の為さね。 アンタを回収に誰か来たんじゃあないかい?
多分、この強引なやり口は公安部のやりそうな手口だねェ。 っと、アタシの知りうる話って奴は
ここまでさね。 で、アンタ達はこれからどうするんだい?」
「私は・・・」
「ストーップよん。 復讐したい気持ちは解るけどぉ、その事でこんな美しい手を血に染めるのは
美しくないわぁ。 復讐は二の次にしちゃいなさぁい。 でも、忘れる必要は無いわぁ。
そういう時はぁ、機会があるまで億尾にも出さないで最高のタイミングで横合いから思いっきり
殴りつけるのよぉ」
話を途中で遮られた上にビス男に手を握られてキョトンとするGH440。 その手を撫でながら
話を続けるビス男。 言ってる事も解りゃあ、仁義も通ってるけどねェ。 アンタ、止める理由で
ブチ壊しだよ・・・。 計算ずくならとんだ食わせ者だし、素なら筋金入りの変わり者。
どっちにしても貫き通せりゃあ大したもんだ。 どっちに転んでも、アタシゃ呆れる事にゃ
変わりないけどねェ。
「440ちゃん、行く当てはあるのかしらん? アタシの所、PMが回収されて今回のあの通りで
代替のPMがまだ来てないのよん。 何度も催促はしてるんだけどぉ」
「私は先程の話の通りですよ? 現に私のせいでご主人様も亡くなりました。 ワンオブサウザンド
という名の疫病神憑きのバケモノ。 これまでして頂いた事で十分です」
にっこり微笑んでまだ自分の手を握ったままのビス男の手を離そうと、触れた左手もビス男の手で
包まれて両手の平を合わせた形で上からビス男の両手に包まれる。 だんだんとビス男の手が熱を
帯び始めた。
「疫病神も、バケモノも美しければアタシは大歓迎よん。 アタシにとって問題なのはぁ美しいか、
美しくないかなのよぉ! ワンオブサウザンド? 壊れても修復して美しいままなんて、最高に
美しいじゃなぁい! いい事、440ちゃん? 最も大切なのは美しいという事。 美しいと
いう事は全てに対して優先するのよぉ! 世界は美しいという事で動いているのよぉぉぉっ!」
うっとりとした目でGH440と自分の手を見つめながら熱弁するビス男に対して置き去りに
された3人。 誰も付いていけない主張をしたビス男が周りの反応を気にせずにGH440を
お姫様抱っこに抱え上げて立ち上がる。
「これから忙しくなるからぁ、着替えは後で返しに来るわん。 その時にイイ物見せてあげるわぁ。
またねぇ」
コロニー4階のパルム行きPPTポートの前でGH440が我に返ったのでそっと降ろしてから
PPTの搭乗手続きを済まして発進時間ギリギリで乗り込み、パルムに向う。 行き先はGRM社。
「顧客問合せ案件B−213、代替PMの件で来たわん。 アタシの所に未だに来ない代替PMに
この子を割り当ててもらうわよぉ。 この子の回収と初期化の手間も省けて、アタシの代替PMの
割り当ても済んで一石三鳥なんだから文句は無いわよねぇ? 駄目っていうなら、今迄の催促の
ログ全部色々な所に送って異議申し立てするわよん」
そう言い放ちながら今日の分の催促忘れてたわん、と催促のメールを送った携帯端末をわざと
受付嬢に見える位置に置く。 ガーディアンズ本部、グラールチャンネル5、個々の個人アドレス、
幾つかのメールの送信先が表示されたままで。 やがて受付嬢の机の内線が鳴り、別室に案内されて
登録は滞りなく済んだ。
「んー、先にメール送って正解だったわん。 ガーディアンズの頃のヒューガちゃんのパトカが
あるのよねぇ。 それにぃ、この前何かキャスト絡みで問題起こしたばっかりみたいだから
これ以上波風立たせたくなかったみたいだしぃ」
「どう見ても確信犯としか思えません。 犯罪一歩手前のような行動も見受けられましたけど。
登録終了後に行っていたなら止めていました。 目の前の犯罪者を止められないなんて、私の
倫理に反するんですが?」
「手厳しいわねぇ。 さあ、次よん」
GRM社側の転送キューブで宿舎の自室に帰り、ヴィジホンを立ち上げて他の部屋への転送の準備を
行って実行する。 直ぐに戻りGH440を連れてガーディアンズ本部に向かい、ミーナに総務課の
場所を確認して用件を済ます。
「PM所有権譲渡に必要な費用を教えてもらえないかしらん? 一括でいいわよぉ。
あら、前は1千万メセタって聞いたんだけどぉ? 前にPM絡みの問題が起きて値上がりした?
払える額ならアタシは興味無いわん。」
「幾ら何でもこの金額に対して無頓着過ぎると言わざるを得ない。 どうやら頭痛がする前に私が
金銭出納管理をする義務を感じました。 私がいなかったら散在で破産する様が目に浮かんだ
位ですから」
支援
何故貴方は出会ってから半日も経たないPMの為に、これだけの事が出来るのですか?
それも欠陥品のバケモノで疫病神のオマケ付き。 お互いにこの先知らぬ存ぜぬがベストでしょうに。
一歩間違えれば犯罪者。 そうまでして無理矢理登録変更して、決して安くない金額なのに私を
買い取って。 ああ、ご主人様を殺したヒトが嫌いになりかけていたのに。 しかも往来でお姫様抱っこ
なんて恥ずかしい事まで。 慰謝料請求したい位です。
「これで少しは強引なやり方は出来なくなると思うわぁ。 440ちゃんのご主人様候補が見つかるまで
の時間稼ぎ位にはなるかしらん」
「経緯に色々と言いたい事はありましたがこれから、よろしくお願いしますね? マスター」
「あら。 アタシはそんなつもりでやった訳じゃないわよん?」
「往来でお姫様抱っこってかなり恥ずかしかったんですよ? 責任とってマスターになってもらいます。
慰謝料請求する為にも。 あ、慰謝料は私の所有権譲渡費用という事で」
宿舎内の自室とはいえサラリと凄い事言いましたが、私は安くないので。 所有権譲渡が済んだ
私はご主人様の物になったのに、そんな自覚が一切見えないご主人様に対して嬉しいやら、悲しいやら。
やれやれです。 普通なPMじゃない私ですが、ご主人様はそれ以上に独創的な性格をしているので
お互い様という事で。 改めて宜しくお願いしますね、マイマスター。
私は貴方の言う、ずっと”美しい”ままでいますから。
話としてはまだ続いているのですが、流れ的にきりが良いのでここまで。
続きは需要があれば、という事で。
変な性格のビス男故にツッコミがあるとビクビクしながらの投下でした。
お借りした女帝は書き易いのに不死身っぽくしようとした440が思った
以上に難しい・・・。
駄文及びお目汚し失礼しました。
夜中に投下乙
むしろビス男は新鮮で良かったとおもうんだ
パシリスレでビス男誉められても微妙かもしれんけどさ
新参者で御座います。
>>401 支援有難う御座います。 御陰様でサルはセーフでした。
>>404 そう言って頂けると幸いです。 また書け次第投下します。
パシリスレでビス男云々は気にしていないので、率直な感想や指摘は如何なる
事でもお送り下さい。
実は、このビス男は本当にこの口調でPSU内で喋っていて、オンステや
パトカにも作中内の台詞と同じ事が書いてあったり。
初対面がこのビス男の方々はまだそうでもないのですが、初対面のキャラが
このビス男以外の方々の一部に不評、という前例があるのでビクビクしてます。
自分の場合キャラ変えるとよく別人と言われるので他キャラとのイメージが
一番違うこのビス男が違和感あるというより、原因はビス男の口調なんですが。
406 :
今更な何か1:2011/07/20(水) 17:40:31.86 ID:lTGvqzc7
さあ ご主人様 合成をよこせ
合成の成功確率は「ソニチ」に支配されてるのだろう だが
セットされ 合成をただ実行している物・・・
我が薬品にし これから薬品にしようとする物は
ただの 普通の何もわからぬ基板達だ
私は薬品に出来る
微塵の躊躇も無く
一片の後悔も無く
モノメイトに出来る
この私はPMだからだ
では おまえは ご主人様
基板は私が倉庫から出そう
基板も私がセットしよう
素材を倉庫に入れ
基板にセットし
成功確率も私が提示しよう
だが
薬品にするのは お前の物欲だ
407 :
今更な何か2:2011/07/20(水) 17:46:44.93 ID:lTGvqzc7
さあどうする 命令を!!
ガーディアンズ 機動警護部 ご主人様!!
私をなめるなPM!!
私は命令を下したぞ 何も変わらない!!
「アルマスラインの合成」!!
「アルマスラインの合成」だ!!
合成の邪魔をする あらゆる運営は 叩いて潰せ!!
逃げも隠れもせず マイルーム内から 合成を実行しろ!!
全ての障害には 要望だ 書き続け 投書しろ!!
・・・はッ ははッ ははは はは ははははッ
了解(ラージャ)
そうだ それが最後の成功への渇望 だ
なんとも素晴らしい! 食欲が沸き起こる! ご主人様!!
ならば 私は合成を実行するぞ
とっくりとごらんあれ ご主人様
408 :
今更な何か:2011/07/20(水) 17:51:03.60 ID:lTGvqzc7
新参者で御座います。
メンテ中になんとなく・・・。
かなり今更なネタですが、過去スレのヘルシングネタは個人的にツボでして。
連投の駄文投下及びお目汚し失礼しました。
他作品をコピペ改変って痛々しいんだがスレ的にはどうなんだい
パロならパシリスレ初期にはよくあったじゃないか
>>409 気にする必要はないよ。たまにはこういうのも出てくるさ。
コピペ改変自体はありふれたネタだし、倫理的におk。
やたら自己主張する書き手がいても、倫理的におk。
たまにどうでもいい駄文が落とされても、倫理的におk。
ジョジョネタに切れた人いたな懐かしい
>>409 まあ皆他で吐き出さず、ここでちゃんと処理してるからいいんじゃね?
合わなかったらスルーすればいいし。
ここはパシリ好きで妄想好きのチラシの裏でいいんじゃないかな
>>405 変なビス男の声が玄田哲章ボイスで脳内再生されている俺はどうしたらいいでしょうかw
>>408 基本何でもありだから気にしないで投下汁。
またのご来訪をお待ちしております、ご主人様。
新参者で御座います
>>414 因みに変なビス男の声は12番のピッチはそのまま。
玄田哲章で検索してみたらシュワちゃんの声の人でしたか。
問題ないです、自分も検索した後に玄田哲章で脳内再生されたので・・・。
了解です、また変な駄文でも投下しますので。
>>415 脳内で12番の声のノーマルバージョンで再生された後に玄田哲章バージョンが
再生されるようになりました・・・。
>>416 特定しますt(ry
ゲーム内と同じ口調だったから、あれっ?って思ったらやっぱりそうだった。
妄想爆発気味で何か書きたいと思うけど、文才0だから恐ろしくて書けないよママン・・・
赤箱「リトルウィングは家族がテーマだと聞きましたので」
GH-450「『family』と掲げてる危なげな団体の映画なら知ってますが」
赤箱「ゴッドファーザーはマフィアだろ!」
GH-450「で家族がどうしました」
赤箱「キャストなので家族に憧れがありましてPMとなら家族になれるんじゃないかなと」
GH-450「なるほど。PMを家族と考える点には好感が持てます」
赤箱「一度でいいから『お兄ちゃん』と呼ばれてみたい」
GH-450「…ファック。それは家族願望ではありません」
赤箱「外では『兄さん』とか呼んでて『2人きりだと『お兄ちゃん』ならなおよし!』」
GH-450「だからそれは特殊なリピドーで家族願望ではありません。」
赤箱「家族いないのでわかりません」
GH-450「ファック…では妹っぽいPMを紹介します」
GH-463「いっしょうけんめいがんばるの。…だからいっしょにつれていって欲しいの…」
赤箱「ぐふぅ!今、今俺のこんにゃくとミルク回路がはじけましたよ!?」
GH-450「本当にファックな箱ですね貴方。まあ彼女は妹というか幼女ポジションです」
GH-463「がんばるなの〜」
赤箱「ゆ…」
GH-450「ゆ?」
赤箱「優勝!」
GH-463「がんばるなの!」
GH-450「なんの審査ですか糞箱」
赤箱「ファックより酷くなった!」
GH-450「まあ御主人様の同僚のPMなんで貴方のPMにはならないんですが」
赤箱「本気で見せるだけかよ!こんにゃくとミルク回路はじけ損かよ!」
GH-450「ちなみに彼女はブレイバーと呼ばれる遠近複合タイプなので様々な戦闘状況に対応出来ます」
GH-463「遠くからでもがんばるなの!」
赤箱「ちょ…もしかしてこの子も傭兵任務の相方をすんの?」
GH-463「ご主人様といっしょにがんばるなの!」
GH-450「ファッキンエアヘッドですか貴方は。PMを何だと思っているのです?」
赤箱「いや家族に…」
GH-450「基本的には主人をかばって死ねるなら本望なのがPMです」
赤箱「『お願いですガードしてください』とかなんとか」
GH-450「さあ?ガーディアンズのPMの事はしりませんよ?」
赤箱「うわあ…勝手だ…」
GH-450「私でもその子でも変わらず主の命と引き換えなら喜んで自分の命を差し出します」
赤箱「…」
GH-450「リトルウィングのPMは主人の指示ひとつで生きも死にもするのです。無論あなたにもしかしたら万が一付くPMもです」
赤箱「なんで俺にPMが付くかがそんなに未知なんだ…」
GH-450「目の位置にある光る目みたいな部品から洗浄水が溢れてますよ大丈夫ですか」
赤箱「目だよ!泣いてんだよ!」
GH-450「だいたい目のパーツが光ったら眩しいでしょう。なんで光ってるんですか」
赤箱「俺の人間らしい感情は無視か!」
GH-450「因みに私は御主人様に腹上死されるのは我慢なりませんが腹上死させられるなら満足なタイプです」
赤箱「うう…心の底から味方が欲しい…」
GH-463「赤箱しゃま、おてて、つなぐ?」
赤箱「ありがとう、でも俺は…ガンダムに…なれない…」
GH-450「何の戯れ言ですかダメ箱」
赤箱「ダメ箱ですみませんすみませんすみませんが戦闘に連れ出しても命令しても心が!心が痛まないタイプを教えて下さい!!」
GH-450「私くらいのレベルになると御主人様に命令されると考えるだけでもゾクゾクしますが」
赤箱「うん俺あんたの主人とは今度じっくり殴り合いたい」
ここまで
463かわいいよ463
>>417 過去スレ1から見てみ?
文才とかそんなの関係なく、色んなのがあるだろうw
>>417 何を勘違いしているんだ
ここは文才を披露するところじゃない。妄想を披露するところだw
>>418 今更だけど発言バリエーション増えたんだなあ・・・
450のまま微動だにしないので全くしらんかったw
>>417 まぁ、あれだ、いろいろと言われるかもしれないがここでやらなかったらどこでやるのか?
その熱い思いをここにぶちまけろよッ!もっと熱くなれよッッ!!('ω'`)
2chの恥は書き捨てとはよく言ったものだ
まぁ、そういうこっちゃ('ω'`)
>>417 ええ、文中そのままです。
色々な意味でレアモンなので見かけたら生暖かい目で見守ってやって下さい。
思いついた事を投下で構わないかと。 自分の様な駄文書きがいる位ですし。
>>418 投下乙です。
幾ら何でも流石に幼女は色々な意味でどうかと・・・。 でもPMの外見って
どっちかっていうと中学生から高校生位の少女の三分の二の縮尺な気がする。
>>417デス。
崖っぷちに立って、押すなよ!?と言ったら思いっきり背中を押された気分ですが、
爆発した妄想を、つたないながらも文章にまとめてみました。
まだ書きかけなのですが、ある程度の量になったので投下してみるテスト。
以下、妄想開s(ry
・・・ピッ・・・プシュー
「・・・ふうん、一般居住区と部屋の造りは同じなのね・・・よいしょっと・・・。」
ここはガーディアンズ居住区のとある一室。
誰かの来訪により私のOSのスリープが解除され、起動していく。
・・・All check ok .. PM専用オペレーティングシステム作動・・・
いつから眠っていたのだろうか、以前の記憶はもう無い。
OS上には初期化された旨のメッセージが表示され、初期設定の入力を
求めるプログラムの待機が表示されている。
そう、私は新しいご主人様の元へと配属されたのだ。
・・・視点カメラ起動完了・・・映像を受信します。
視点カメラが起動し、まだピントの合ってないぼやけた視界に
一人の少女の姿が浮かび上がる。
直感なのか、予めそうプログラムされていたのか分からないが、
私はその視界に捉えた少女が新しいご主人様になる方だと認識した。
さるってどれ位書きこんだら発動するんだろうか・・・?
続き
「この子が私のPMになるのね。説明書説明書と・・・」
少女は引き出しを漁りはじめた。どうやら私の取扱い説明書を探しているらしい。
ぼやけた視界が明瞭になり、銀髪の小柄な少女の姿が映し出される。
「ピッ・・・ガーディアンズIDナンバーヲニュウリョクシテクダサイ。」
初期設定プログラムが作動し、私の声帯スピーカーから音声ガイダンスが流れる。
と、同時に点検用ハッチが開き、メンテナンス用キーボドが現れ、メンテナンス用
モニターが作動する。
「って、説明書どこよぉ!・・・もういい!使ってみればきっとなんとかなるわ!」
少女は私の目の前に来ると慣れない手つきで初期情報の入力を始めた。
「ピッ・・・ガーディアンズIDナンバーヲカクニンシマシタ。ハジメマシテ、ラピスサマ」
「ツヅイテ、ワタシノナマエヲニュウリョクシテクダサイ。」
「名前・・・かぁ・・・考えてなかったなぁ・・・。」
この少女の名前はラピスと言うらしい。
ガーディアンズの監理室から、この少女に関する情報が流れてくる。
流れてきたデータは記憶回路へと伝達し、記録されて行く。
「よし、きめた!」
少女は慣れないキーボードと格闘しながら一つの名前を入力した。
「ワタシノナマエハ、「ラズリィ」デヨロシイデスカ?」
少女は微笑むと、「これからよろしくね、ラズリィ。」と言いながら、Enterを押した。
と、同時に初期設定入力が終わり、私の記録領域にある私の名前がUndecidedから
ラズリィに書き換えられ、通常運用モードへと移行していく。
「ピッ・・・ショキセッテイハカンリョウシマシタ。」
「アラタメマシテ、ヨロシクオネガイシマス。ゴシュジンサマ。」
少女の顔に安堵の表情が広がる。
私とご主人様の出会いは、特に変わった事も無いありふれた出会いがスタートだった。
強いて言えば、ガーディアンズ監理室よりもたらされた彼女の経歴は少々?変わった点
が見受けられたくらいである。
と、今回はここまで。
次の話しまで書いてありますが、需要がありそうならまた投下します。
わっふるわっふる
>>425 投下乙です。
さるは一定時間H の間に最新の投稿数N のうちM回 投稿したら規制。
H N Mは板毎に違うと前レスにあります。
それと時々名前の欄に !ninja と書いて忍法帖のレベルを上げると長文を
投下し易くなるともありますね。
自分の場合はさる受けて、1時間後位してから投下出来るようになりました。
細分化して投下回数が多くなるようなら予め支援要請するのもいいかと。
途中に他の方々のレスを挟めばさる回避出来るので。
そして最後に自分もワッフルワッフル&後押しをした以上飛び降ります。
新参者で御座います。
少し貯まったので投下。 前回の話のそのまま続きです。
2レス分位の番外編もあるのですが、そちらは連投にならない様に
需要があれば日付けが変わった辺りにでも投下します。
お買い物?編
「そろそろ夕飯の支度するわん。 その間にさっきお湯張っておいたからお風呂でも入っててねぇ」
「料理出来るというのは予想外でした。 私は味にはうるさいですよ?」
「インスタント食品での食事なんて美しくない事はしないのよん」
「期待に見合った評価が出せる品でお願いしますね。 料理と言った以上は私がPMだからアイテム
というオチは却下します。 その場合はS武器以外は認めませんから」
これってどちらかというと私のやる事なんですけど? まあ、マスターが言うのですからお言葉に
甘える事にしましょう。 風呂上りのドレッシングルームで重要な事を思い出しました。
脱いだ服と下着は既に洗濯機の中、着替えどうしよう・・・。 ご主人様のドレッサーを物色して
シャツを取り出す。 念の為に何時でも銃は撃てる準備をしておいた方が良さそうですね。
私は可愛いと自覚してますから。
「先にお風呂頂きました。 ですが、着替えの用意に至らなかった点について反省を促します」
「もうすぐ出来るから、ちょっと待っててねぇ」
着替えの事を失念していたのは私もなんですが。 着替えの買出しの為の布石という事で。
あんな場所での戦闘行動後だったので、かなり念入りに体を洗っていたので結構長湯になったのに
未だに調理が続いているというのは内容が気になりますが、振り向いて私の姿を見たご主人様が
無反応で調理の続きを開始した事にちょっとイラッとしました。 こんなに可愛い私が、男物の
シャツ一枚のみだというのに。
「お待ちどうさまぁ」
「仕方無しにこの格好をしてるからといって、襲わないで下さいね?」
料理を運び終えたご主人様に、レディとしてのプライドを傷つけられた矛先を向けての一言。
この後のご主人様の台詞はきっと、こう言うでしょう。
「「あら。 私が無理矢理なんて美しくない事しないわぁ」」
「そう、そうよぉ、その通りよぉ! 440ちゃんも解ってきたじゃなぁい! 美しいという事は
全てにおいて優先されるのよぉ! じゃ、食べましょうねぇ」
ほら、ハモった。 それも一字一句間違いなく。 そういうヒトですよ、ご主人様は。
考えている事が解り易いったらありゃしない。 単純過ぎて笑える位に。 だから、今の私も
笑っちゃってます。 おや、今回は随分早く切り上げましたね。 折角の料理が冷めて不味くなる
なんて、美しくない事はしませんものね。
「ご馳走さま。 これなら合格点をつけれます」
「じゃ、次は満点目指すわよぉ」
「とっても、美味しかったです」
本当なら満点と言ってもいい位に美味しかったけど、最初にこう言っておけばご主人様の
事だからまた作ってくれますよね? 次回作、密かに期待させてもらいますから。
ご主人様が夕飯の後片付けをしてる合間のティータイム。 それ位私がやろうとしたけど
ご主人様の「最後まで終わらせないなんて、中途半端は美しくないわぁ」の一言。
あ。 このハーブティー、美味しいです。 後で銘柄を聞いておこう。
「今日は色々疲れたから寝るわぁ。 明日必要な物とか、お買い物に行きましょうねぇ。
440ちゃんのベッドはそこよん」
「PMが主を差し置いて主よりも良い場所で寝るなど、PMとしての私の良心が咎めます。
むしろ、そんな事を許せば末代までのPMの語り草になる事必須なので却下です。
今夜は同じ場所で寝る事を許可しますから、先にお休み下さい。 まだやる事があるので」
寝巻きに着替えたご主人様が私にベッドを使うように促しながら枕と毛布を持ってソファーに
向かおうとしているのを言い止める。 本当に、手のかかるご主人様です。
「明日はおフトンでも買おうかしらん。 おやすみなさぁい、夢の中で会いましょうねぇ」
「おやすみなさい、マスター。 良い夢を」
ご主人様がベッドに向かった後ニューマンの”ご主人サン”から渡して貰った記録チップを
イヤーパーツののスロットに差し込んで再生。 内容は先程の私の構造解析のデータ。
自分の体だから検索すれば済むけど、その一瞬が命取りになるとも限らないので予め知っておく
必要がある。 後悔はしたくないですから。 私のデータに対しての比較用の一般的なGH440の
平均データ。 その対比を見比べて一つの項目に目が止まる。 その項目は”重量の対比”
『フレーム形状&アクチュエーターの配置数及び、油圧バイパスの分岐点毎に設置された制御弁&
非常用ブレインコア&予備コンデンサ等の一般に見られないパーツの有無による重量増加は以下の
通りでリアクター出力&アクチュエーターの設置数増加で行動における影響は無い・・・』
補足説明には行動には問題無いとの内容ですが、レディに対して”普通より重い”という事実は
今迄のいかなる攻撃よりもこたえました・・・。 ご主人様にお姫様抱っこされた時に言われなくて
よかった。 これからは万が一にも私以外のGH440をご主人様がお姫様抱っこをする様な事態は
避ける必要が生じました。 レディの尊厳に関わりますから、何としてでもそんな状況は阻止します。
「あの時説明していなかった機能もあるとは。 気を使ったのでしょうけど、何れ使う事になれば
遅かれ早かれですけどね」
一通りチェックした後データを自分に移してからチップのデータを消去。 ドレッシングルームの
体重計に向かおうとする足を頭を振って止める。 こういう余計な事は考えないで寝る事に限る。
ベッドをよじ登って毛布をまくり中に入る。 既にご主人様は熟睡中。 今日は色々とありました
から、お疲れ様。 聞こえるか聞こえないかの小さな声をかけて再確認。 起こさないようにそっと
腕を持ち上げ、水平の形で下に降ろして腕枕の完成。 これで良し。 おやすみなさい、ご主人様。
「おはようございます、マスター」
まだ寝ているご主人様に、聞こえるか聞こえないかの小さい声をかけて再確認。 起こさない様に
細心の注意で腕を元に戻す。 シャワーを浴びてから洗濯した服と下着を身に着けて朝食の準備。
私もPMである以上はせめて、これ位は。 料理の腕の差も朝食なので簡単な物ですからと言えば
誤魔化せるかと。 暇を見て料理教室に通うとしてやれやれ、本当に私の手を煩わせるご主人様ですね。
まったく。
「おはよぉ、440ちゃん」
「おはようございます、マスター。 朝食の準備は出来ていますので」
朝食の片付けをしようとした私に「まだ使うから、いいわよん」と言って食器を持ってキッチンに
向かうご主人様。 何か料理を始めたので、その間に掃除や洗濯を先に済ませておきますか。
なんせ、私の買い物は長いですから。 選ぶ以上は妥協はしませんよ? 値段も含めて。
「じゃ、一旦お昼にしましょうねぇ」
「見渡す限り、食事の出来そうな店は見受けられませんが? 折角買った服はモギりませんから」
私用の日用雑貨品と、440用スーツ一式(内容と枚数は省略)を買い揃えた時点で一旦昼食との事が
何故かコロニー1階のベンチ。 問い質そうと思ったらナノトランサーからランチバスケットを
取り出してその中のタッパーを渡してくれました。 トマトをチーズで挟んだもの、薄いコルトバ・カツを
野菜で挟んだもの、と2種類のサンドイッチ。 魔法瓶のスープをマグカップに注いで2人して食べました。
カツの揚がり具合と油を抑えるのに使ったレモン・ポーションが、いいバランスです。
「食べ終わった事だしぃ、続きに行くわよん」
「今迄の言動からするとありえない位随分シンプルな食事でした。 予想外です」
「シンプルな料理は誤魔化しが出来ないから意外と難しいのよん」
PM用ブティックで普段着を物色する事、数時間。 この時点で既に2人のナノトランサーは一杯で
普通ならこんな場合選び終わるまでに待たされる時間と買った服の枚数の多さに辟易するんでしょうが
「妥協は美しくないわん」の一言で楽しそうに一緒に選んでいるので、それではお言葉に甘えて。
まだ買い物は終わっていないという事をお忘れなく。
支援支援
「ここに来るのも2度目ねぇ」
「PM以外はまず用の無い場所ですから、普通はヒトは来ませんね」
結局、下着と帽子を買う為にパシリ大通りに行く事に。 PM用ブティックにも下着売り場はあったけど
PMも工業ラインで量産される規格品。 私の予備コンデンサは人工細胞ベースで出来ていてヒトのいう所の
胴体部の脂肪の場所に配置されており、容量確保の為かそれなりの量があり私の体型は通常の440型よりも
女性特有のラインが強調されていると。 まあ有り体に言えば既製品の下着のサイズが合わなかった訳で。
何でそんな所まで規格外になりますか、やれやれ。 それと、私は既製品の帽子じゃ満足はしませんので。
「ヒソヒソ。 チラ。 ヒソヒソ」
「んー、こっちのデザインの方がいいかしらん? 440ちゃん、どぉ?」
「マスター、思いっきり注目されていますけど。 これじゃ通報されても私は責任負いかねます。
同じガーディアンズのお世話にならないようにお願いします」
PM用下着専門店で普段着の時と同じく私と一緒に下着を選ぶご主人様を、店内全てのPMが訝しげな目で
見ています。 そりゃあ、そうでしょうとも。 ここも男子禁制の領域の一つなんですから。
邪な考えが一切見受けられないご主人様の態度に、店内のPMも徐々に自分の捜し物に戻り始めたようです。
通報されずに済んでよかったですね。 ロリコン扱いは98%の確率で不動として、まさかの女装趣味とかが
あるというなら勘弁して欲しいです。 万が一そんな趣味があっても、PM用はサイズが合いませんけど。
「マスター。ブティック内で下着を選ぶ時のみ、手伝わなかった理由を聞かせて下さい」
「だって、GH440用のコーナーに440ちゃんにサイズの合う下着が無かったじゃない」
「マスター、何時の間に私の下着のサイズ見たんですか? 状況次第で対PM対策室に、この場で通報します」
「サイズ位見て判るわよぉ。 サイズ違いのお洋服とか、靴とか送るなんて美しくない事はしないのよん」
何と無しに気になったので聞いてみて、この答えは想定外。 理由はご主人様らしいとはいえ、その特技は
あまり口外しない方がいいですよ。 セクハラで訴えられても私は庇う気は無いので。
それに、知られた私だって恥ずかしいんです。 その前にご主人様がGH440の標準サイズを知っているか
どうかが問題でしょうか。 知らなくても見れば判るなら同じ事ですが、必要に駆られない限りは知ろうとは
しないでしょうけど。
「流石パシリ大通りねぇ。 こんなお店まであるとは思わなかったわぁ」
「当然です。 GH440型にとって、帽子がなければ始まりませんから」
そう、この店こそが今回の買い物の一番の目的の場所である「GH440用帽子専門店」なのです。
以前に辿り着けなかったせいもあって、本日の買い物で一番時間をかけたので閉店時間のギリギリまで
かかりましたが、選んだ過程と買った帽子の数からすれば普通でしょう。 使った金額は別として。
コロニー内の店の開店及び閉店時間は共通なので、今から行ったとしても寝具店も閉まっている筈。
ご主人様の事だから私が言うでもしない限り、フトンの事は思い出さないからここは言わぬが花。
「ちょっと出かけてくるわん。 夕飯は先に食べててねぇ」
「私もご一緒します。 マスターを一人にすると何を仕出かすか解りませんから。 何か仕出かして
呼び出されるなら一緒にいた方が手間が省けます」
「あら。 440ちゃんが一人で置き去りにされる事になるような場所には行かないわよん」
買い物から戻って荷物を置くと、ドレッサーから大き目の包みと机の引き出しから小箱を取り出して
ナノトランサーに収納して出掛けようとするご主人様に同行を願い入れる。
またご主人様が戻ってこなくなるのでは? あんな経験は二度としたくない。 そんな私の思いを
察したかのような返事。 そう言った以上は、ちゃんと戻ってきてくれないと。 何時までも待つ位なら
勝手に探しに行きますので。 そんな事になって見つけた時には、覚悟してもらいましょうか。
417です。PC変わったのでID変わってますがw
ビス男氏の投下が終わったら自分のも続けて投下しますね。
「ゴメンなさいねぇ。 夜分にアポも無しでお邪魔しちゃってぇ」
「で、今日は一体何の用だい? 晩飯たかりに来たなら追ん出すよ」
「借りてた着替え返しに来たのと、この前言ったイイ物見せに来たのよん。 ほら」
ナノトランサーから借りてた黒服の包みを出してテーブルの上に置いてから、今度は一枚の紙を
取り出して見せる。 所有権譲渡証明証ねェ。 まあ、そのうちやるんじゃないかと思っちゃいたが
結構早かったねェ。
「あら。 外したみたいねぇ」
「そりゃあ、そうさね。 見せる相手が違うんじゃないかい?」
「んー。 それは置いといて、あとこれ」
ナノトランサーに所有権譲渡証明証をしまって、入れ替えに出した小箱の蓋を開けて女帝に渡す。
中身は薄い色合いの焼き物の徳利と杯のセット。
「アタシのGH101の件のお礼よん。 カサ・マ焼き。 本来はこういうのは焼かないんだけどぉ、
以前にお願いして特別に焼いてもらったのよん。 だから銘は入ってないけどぉ」
「一体何の話だい? アタシゃそんな事身に憶えがないねェ。 うちが慈善事業に見えるかい?」
「んー。 アタシ忘れ物するかもしれないけどぉ、気にしないでねぇ」
ワンオブサウザンド容疑のPMが初期化されて、ビス男の所に配置された事が判明して回収された後に
廃棄された事をビス男の所まで伝わるようにしたのはアタシだ。 その事に何処で気が付いたのかは
知らないが確認もしないで手土産寄越すかねェ。 まあ、忘れ物って事にしておいてやろうじゃないか。
以上、お目汚し&駄文投下失礼しました。
もう少し書いてはありますがこの直後の続きはまた後程という事で。
支援有難う御座いました。
441 :
417:2011/07/22(金) 21:11:51.40 ID:qqolfx2P
>>440 楽しく読ませていただきました
レス440で終わるとか誰が上手いこt(ry
>>427からの続きです。
「ラズリィ、預かって欲しいものがあるからナノトランサー開いて頂戴。」
ご主人様の求めに応じ、ナノトランサーの投入口を開き、適度な大きさに広げる。
彼女は、あれと、これと・・・と呟きながら、ポイ、ポイ、ポイと幾つものアイテムを
私のナノトランサーへと投げ込んで行く。ここ最近では見慣れた風景だ。
私とご主人様が出会ってから、早1ヶ月が過ぎようとしていた。
と、その時、ピピピッ、ピピピッとヴィジホンからメールの着信を知らせる着信音が流れた。
彼女はアイテムの整理を終えると、ヴィジホンへと向き直る。
「・・・めずらしい、ヒューガさんからね・・・・・・って、なんですってー!」
何とも騒々しい。
何があったのかと視線をそちらに向けると、ヴィジホンのディスプレイに表示されたメールが
見え、その内容を読んだ私は心の中で納得をした。
442 :
417:2011/07/22(金) 21:14:47.34 ID:qqolfx2P
「ラピスさん、ヒューガ・ライトです。
ひとつ手違いがありまして、貴女のヴィジホンに配布されるはずの、PMの取扱説明書が
送信されていませんでした。すみません。こちらのメールに添付してありますので、
確認されてみて下さい。
ps.お詫びにと言ってはなんですが、今度お食事でもどうですか?」
「もー、何で今まで気付かなかったのよっ!」
彼女が騒ぐのも無理はない。私の初期設定が終わってからというものの、なんだかんだと
1週間は説明書が見当たらないと探し回っていたのだ。
最後には途方にくれた、と言った状態はあの様子の事を指すのでしょうか、そういった様子で
諦めていましたが・・・。
「ふぅ・・・これでやっと、あなたの育て方が分かるわね。楽しみ楽しみ♪」
彼女はそうつぶやくと、メールに添付された説明書を読みはじめた。
暫くの間、ヴィジホンとにらめっこしながらメモ用紙にペンを走らせていた彼女が一息をつく。
「ちょっと買い物に行って来るわね。」
そう言い残すと、彼女は自分のナノトランサーを手に取り部屋から出て行った。
支援いるんかな
444 :
417:2011/07/22(金) 21:17:10.81 ID:qqolfx2P
暫くすると、両手に荷物を一杯持った彼女が戻ってきた。
ナノトランサーを持って出たはずなのに?と、不思議に思っていると、彼女はよいしょっと言い
ながら荷物を私のそばに置き、もうちょっと容量の大きいナノトランサーが欲しいなぁ・・・と
つぶやいたのである。
「ゴシュジンサマ、ソンナニタイリョウノアイテム、ドウサレタノデスカ?」
「すぐに分かるわ。・・・えっと、ラズリィ、食物摂取機能あるわよね?」
「ハイ、マダイチドモツカッタコトハアリマセンガ・・・」
「じゃあ早速その機能をフル活用してもらうわよ。・・・はい、これ食べて」
荷物の山から次々取り出される食べ物・・・もとい、アイテムの数々。
それを次々手渡されながら、どんどん食べて行く。
「モギュモギュ・・・ゲンキノデルアジデス。」
「おなか一杯になったら教えてね〜。」
「ハイ・・・モギュモギュ・・・ゴクン・・・パクッ・・・モギュモギュ・・・オナカイッパイデス」
「それじゃあ、残りは次にしましょう。」
彼女はそう言いながら、余ったアイテムを私のナノトランサーへ投入していく。
「一緒にお出かけ出来る日は近いわよ。楽しみねぇ。えっと・・・次は12時間後と。」
彼女はタイマーをセットし、時間がくれば新しいアイテムを私に食べさせた。
445 :
417:2011/07/22(金) 21:19:52.41 ID:qqolfx2P
>>443 支援どうもです!
ピカッ・・・
私の体が光り輝くと同時に、OS画面に進化プログラムの実行が表示される。
彼女も3度目ともなると、その光景には慣れてきたようでわくわくした様子で私を見つめていた。
「ご主人様のおかげで、ここまで進化する事が出来ました。ありがとうございます。」
進化プログラムの実行が終了し、光が収束していく。
そこには赤い服に身を包んだ、人型の小柄な少女が立っていた。
GH−450型。いわゆる法撃を主体とした戦闘も可能な、PMの最終進化形態の一つである。
「・・・!!・・・か、かわいい〜!!」
その瞬間、私に飛びつくご主人様。
むぎゅう、と音がしそうなくらい抱きしめられ、進化したばかりの関節がミシミシと音を立てる。
「ちょっ・・・あのっ・・・ご主人様っ・・・・そのっ・・・痛いです・・・」
「あっ・・・ごめんなさい!」
彼女は私に謝ると、名残惜しそうに、本当に名残惜しそうに体を離した。
「いえ、その、スキンシップは嫌では無いのですが、力加減をして頂けると助かります。」
さるよけ
447 :
417:2011/07/22(金) 21:22:29.03 ID:qqolfx2P
ファイマスターと言われる、近接戦に特化したクラスの彼女の力は、見た目に反して半端無かった。
この細い、人にしては小柄で華奢な体に、どれだけの力を秘めているのか・・・。
関節が軋んだ事が物語っているように、私は本当に痛かったのだ・・・。
それでも私は、抱きしめられた事が嫌だったわけでは無く、むしろ嬉しかったのですが、気恥かしさも
相まってぶっきらぼうに答える。
・・・何だか顔が熱い。進化した時の熱でオーバーヒートでもしてしまったのでしょうか?
ん・・・?嬉しい・・・?気恥かしい・・・?どうやら私には、進化に伴って色々な機能が追加されたようだ。
今までの私には「感情」と言うものが無く、何とも不思議な感覚に身を包まれた。
私が初めての「感情」に戸惑っていると、その様子を不思議に思ったのか、彼女が私を覗き込む。
「ラズリィ、大丈夫?そんなに痛かった?ごめんね。」
捨てられた子犬のような・・・もっとも、私はその捨てられた子犬と言うものを見た事はないのですが、
今にも泣きそうな目で私を見つめる。
448 :
417:2011/07/22(金) 21:24:31.88 ID:qqolfx2P
「あっ・・・えっと・・・その・・・もう大丈夫です。大丈夫ですからそんな目をしないでください。」
なぜか分からないが、さっきよりも体が熱い。このままでは本当にオーバーヒートしてしまう。
私は何とか平静を装い、そっぽを向きつつも彼女をなだめながら、私はこの人と上手くやって行ける
のだろうか?といった、不安と期待を抱きながらその日の夜は更けていった。
449 :
417:2011/07/22(金) 21:45:40.65 ID:apKkJGph
折角さるよけ支援頂いたのですが、ひっかかってしまいました。
すみません。
続きはまた後ほど投下しますね。
携帯からでした。
450 :
417:2011/07/22(金) 22:29:23.11 ID:qqolfx2P
そろそろ行けるかな?
あれから数日・・・
無事GH−450へと進化した私は、PMの仮配属から正規配属への変更手続きをしにパルムへと訪れていた。
「データとしては知っていましたが、やはり現実の星に降り立つと何だかわくわくしますね・・・」
一人そうつぶやくと、背後から声を掛けられた。
「ガーディアンズ配属機体ナンバーPMG21352-4X ラズリィさんですね?」
後ろを振り返ると、私と同じくらいの身長の、胸にGRMのロゴがついたPMが立っていた。
「貴方のマスターのラピス様より、GRM社までの道案内のご依頼をお受けしています。
どうぞ、ついて来られてください。」
最初はご主人様も来ると言っていたのですが、何かとお忙しいご主人様に迷惑を掛けないようにと言うのも
理由の一つではありますが、以前から気になっていたご主人様の変わった経歴についても調べてみようと思い、
今日は一人で行動している。
そんな私を心配してか、ご主人様が道案内を手配して下さっていたようだ。
「ありがとうございます。宜しくお願いしますね。」
支援
452 :
417:2011/07/22(金) 22:34:00.83 ID:qqolfx2P
私はそう言うと、歩き出した道案内のPMの後ろを付いていく。
暫く歩くと、GRM社のマークが入った大きなガラスの扉が見えてきた。
「あちらです。私は次の業務がありますので、ここで失礼します。
受付に行けば手続きのご案内があるはずです。」
私は案内をしてくれたPMに頭を下げると、GRMの建物に入り受付へと向かった。
「正規配属の手続きですね。少々お待ち下さい・・・機体ナンバーを確認致しました。
では、こちらの書類に必要事項を記載してください。」
手渡された書類にペンを走らせる。
黙々と書類を書いていると、ふと、背後から声をかけられた。
「ラズリィさんですね。もう手続きは終わりましたか?」
「あっ・・・今書類を書いているところです。もう少し掛かると思うのですが・・・」
453 :
417:2011/07/22(金) 22:37:42.81 ID:qqolfx2P
声の主はヒューガ・ライト。現GRMのCEOであり、我が主の戦友だと言う。
私はご主人様の経歴について教えてほしい事があると、密かにアポイントを取っていたのだ。
本来であれば、一介のPMである私がGRMのCEOにアポイントなど取れる筈もないのですが、
私がラピス様のPMだと言う事で、今回特別に時間を取って頂けたのだ。
「なら、終わりましたら受付に案内させるので、僕の部屋にきてください。」
「すみません、お忙しいのに、ありがとうございます。」
お礼を言い、書類に向き直る。
本当にお忙しい方だから、少しでもご迷惑をお掛けしないように急いで手続きを終わらせないと。
・・・よし、できました。
出来あがった書類を受付に提出する。
それから5分程だろうか、手続きが問題なく終わったことを告げられ、すぐさまヒューガさんの
部屋に案内された。
「やぁ、いらっしゃい。手続きは無事終わったようですね。」
「ええ、おかげさまで。ありがとうございます。」
454 :
417:2011/07/22(金) 22:46:22.85 ID:qqolfx2P
社交辞令のような挨拶を交わし、早速私は本題を切り出した。
「私のご主人様・・・ラピス様の経歴についてなんですが・・・その・・・どうしてもご主人様本人には
聞き辛くって・・・
本来、私たちPMは、ご主人様がガーディアンズに配属された段階で、同時に配属されるはず
だと思いますが、私が配属された時には既に機動警護部隊長とか、ガーディアンズの監理室
から入ってきた情報ですと・・・その・・・・・・グラールを救った英雄の称号をお持ちだとか・・・
それに、もう一つ、何故そのような方に配属されたPMが私だったのか・・・」
私がそこまで話すと、ヒューガさんは何だそんな事かと言った風に肩を竦めた。
「ガーディアンズの機密に関する事もありますから、僕からはあまり多くはお話し出来ませんが、
そうですね・・・
ガーディアンズに関する事は僕の方から総裁に話しておきますから、本部を訪ねてみて下さい。
それと・・・君がラピスさんの所に配属された理由ですが、全くの偶然ですよ。
元々は既に進化を終えたPMが配属される予定だったのですが、ラピスさんの強い希望で新規の
PMを配属する事になりましてね。たまたまその時に、初期化を終えて出荷待ちだった君が配属
されたと言う事です。特に意味はありませんよ?」
さるよけ
456 :
417:2011/07/22(金) 22:52:13.20 ID:qqolfx2P
支援さるよけあざっす!
そこまで言うとヒューガさんは私を安心させるかのように微笑み、ヴィジホンに手を伸ばす。
ピッ、ピッ、ピピッ、ピッ・・・
どうやら何処かへ通信をしようとしているようだ。
「はい、こちらガーディアンズ本部監理室です。」
「ヒューガです。ルウさんお久しぶりです。」
「ヒューガさん。お久しぶりです。今日はどうされましたか?」
「ライア総裁に繋いでもらえるかな?」
「はい、少々お待ち下さい。」
ピピッ・・・
「ヒューガ、久しぶりじゃないか!」
「そう言うライアさんもお元気そうでなによりです。」
「で、どうしたんだ?」
「大した事ではないんですが、貴方の教え子のラピスさんのPMの事で少し・・・」
「どうした?何か欠陥でもあったのか?」
「いえ、そう言う事では無くてですね、配属されたPMのラズリィさんが僕の所へ来て、ラピスさんの
事をもっと知りたいと言うから、お話してたんですよ。
それで、ガーディアンズの機密に関する事は僕がお話しするわけにはいきませんから、そちらで
お話しを聞いてあげてもらえないかと言うお願いです。」
「何だ、そんな事か。びっくりさせるんじゃないよ。で、その子は何時来るんだい?」
457 :
417:2011/07/22(金) 22:54:28.10 ID:qqolfx2P
チラリとヒューガさんが私に視線を向ける。
「この後、シャトルに乗ってすぐに向かいます!」
私は思わず叫んでしまった。ああ、恥ずかしい・・・・
「ヒューガ、こっちにも聞こえたから準備しておくよ。PMのお嬢ちゃんには受付のミーナを訪ねるように
言っておいてくれ。」
「わかりました。それでは、お互い忙しい身ですが、また落ち着いたらお話しでもしましょう。」
「わかった。ヒューガも頑張ってな。」
「・・・と言う事で、ラズリィさん。ガーディアンズ本部の受付のミーナさんを訪ねてください。
あっ、ミーナさんにヒューガがよろしくとも伝えておいて下さい。」
「すみません、色々とありがとうございます。お忙しいのに本当にありがとうございました。」
私はお礼を述べ、深々と頭を下げると部屋を退出し、PPTスペースポートへと向かった。
支援〜
459 :
417:2011/07/22(金) 22:58:30.93 ID:qqolfx2P
・・・ピッ・・・プシュー
初めてガーディアンズ本部に足を踏み入れた私。何だか緊張します。
そのまままっすぐと受付に向かい、目的の女性と思われる人に声を掛けた。
「グラールの未来を守るガーディアンズへようこそ!」
私はナノトランサーから身分証を取り出し、手渡す。
ピッ・・・
「ガーディアンズ配属PMライセンスを認証しました。こんにちは、ラズリィさん」
差し出された身分証を受け取り、ナノトランサーへ仕舞う。
「本日は正規配属の手続きですか?」
しまった、私とした事がご主人様の事ばかりに気を取られてしまって、GRMでの手続きの後に、
ガーディアンズ本部でも手続きが必要な事を忘れてしまっていた。
先に終わらせておこう。
ほいっと
461 :
417:2011/07/22(金) 23:01:17.96 ID:qqolfx2P
「はい、その手続きと、その後にミーナさんを訪ねるように言われてきました。」
「はい、私がミーナです。聞いていますよ。じゃあ、手続きをぱぱっと済ませてしまいましょう。
GRM社で受け取った正規配属証はありますか?」
ナノトランサーからGRMで貰った配属証を渡すと、書類を渡されたので黙々と記入する。
書き終わった書類をミーナさんに手渡し、手続きしてもらう。
ピピッ・・・
「手続き完了です。ラズリィさん、これで今日から名実共に、ラピスさんの正規PMですよ。
おめでとうございます。えーと・・・それでは、第二会議室でお待ち下さい。」
「はい、ありがとうございました。」
私はお礼を言い、軽く一礼すると第二会議室へと向かう。
そこで暫く待っていると、一人の女性型キャストが入ってきた。
462 :
417:2011/07/22(金) 23:04:50.68 ID:qqolfx2P
「こんにちは、ラズリィさん。私はガーディアンズ本部監理室長のルウと申します。」
「お忙しいところすみません。」
「機動警護部隊長のラピスさんについて聞きたい事があるとお聞きしていますが。」
「はい、本来、私たちPMは、ご主人様がガーディアンズに配属された段階で、同時に配属される
はずだと思いますが、私が配属された時には既に機動警護部隊長とか、ガーディアンズの監理室
から入ってきた情報ですと・・・その・・・・・・グラールを救った英雄の称号をお持ちだとか・・・」
私は促されるまま、ヒューガさんの所で聞いた事と同じ事を口にした。
ルウさんは私の話を淡々と聞き、表情を一つも崩す事も無く説明を始めた。
支援
464 :
417:2011/07/22(金) 23:07:50.59 ID:qqolfx2P
「一部、機密事項もありますので、ここでのお話は他言しないようにお願いします。もっとも・・・・
PM自体が機密保持について尊守するようにプログラミングされていますので、その心配は
ほぼ0%だとおもわれますが。」
「はい、もちろんこんな事、他では話せません。」
「では、まずガーディアンズの契約形態についてお話しする必要があります。
ガーディアンズに所属する職員の契約については、正規契約職員と臨時契約職員の2通りの契約
があります。本来機密保持等の観点から、全て正規契約であるべきなのですが、対SEEDとの
戦いにおいて人員が不足する事態が慢性化した為、常勤ではなく、大規模作戦時などの臨時的な
場面において出動する、臨時契約と言う雇用形態も取らざるを得なかったのです。
元々、ラピスさんは臨時契約でしたので、ガーディアンズ新人研修終了後はミッション毎の契約を
されていました。」
なるほど・・・と心の中で呟く。
何故正規配属になった時に出世していたかもおおよそ察しがついたのだが、静かに相槌を打ちながら
ルウさんの言葉に耳を傾ける。
支援
466 :
417:2011/07/22(金) 23:10:21.34 ID:qqolfx2P
「また、正規契約にはパトロンと呼ばれるガーディアンズ組織に出資をしている方々との契約も必要で、
正規職員にあてがわれる宿舎、PM、その他備品、本部内の特殊施設の利用などと言った経費を、
そのパトロンと呼ばれる方々が負担して下さっています。
ガーディアンズの各施設は、そういったパトロンの方々に支えられていると言っても過言はありません。
勿論、ヒューガさん・・・GRM社からの出資もガーディアンズを支える為の大きな柱です。」
私は今、どう考えても相当重要な機密事項を聞いている気がしてならなかった。
ガーディアンズ本部から送られてきた、ガーディアンズ関連の基本知識の中にはこのような話は一切
なかったからだ。パトロンと言う言葉も、そう言う出資者が居ると言う事も全てが初耳である。
果たしてこんな話を一介のPMの私が聞いてしまっても良いのだろうか、と言った不安が頭をよぎる。
しかし、監理室長の肩書を持つこの方が話してくれているのだから、きっと大丈夫なのだろうと思い直した。
「そして、ラピスさんですが、先のコロニー墜落によるガーディアンズ職員の相当数の殉職に伴って、
隊長職員が大幅に不足してしまった事があります。その時に実力を認められ、臨時職員でありながらも、
臨時職員を集めた部隊を率いる部隊長に、異例の抜擢をされたのです。」
467 :
417:2011/07/22(金) 23:14:19.17 ID:qqolfx2P
私には少し思い当たる節があった。
先程本部の扉をくぐった時、数名のガーディアンズの機動警護職員と思わしき方とすれ違ったのだが、確かに
ガーディアンズ関係者である事を表示する胸章が2種類あった。あれは正規と臨時の区別だったのか。
「ラズリィさんの記憶回路には、ガーディアンズ本部から転送された基本情報として、先のSEEDの封印
ミッションの事も記録されていると思いますが、ラピスさんはそのミッションにおいて、臨時職員で構成された
機動部隊を指揮し、リュクロスと呼ばれる第4の惑星での封印装置の起動任務を見事に遂行されました。
もっとも、そのリュクロスは封印装置の起動後消滅してしまったので、既に存在しませんが。」
我が主は相当の偉業を成し遂げたらしい。
今度は、そんな凄い人がご主人様とか、こんな私がその方のPMで大丈夫なのかと不安で一杯になる。
468 :
417:2011/07/22(金) 23:17:41.42 ID:qqolfx2P
「その時、リュクロスでのミッションに参加したメンバーに贈られた称号が、グラールを救った英雄なのです。
当時、もし第4の惑星の封印装置が起動しなければ、ミッションは失敗に終わり全てがSEEDに侵食されて
いたでしょう。そうなれば、グラール太陽系が全滅していた可能性は実に99.8%になりますから。
・・・お話しできるのはここまでです。これ以上については個人情報の保護の観点から、私からお話しする
事は適切ではありません。」
「そうですか、お忙しいのにお時間を取らせてしまってすみません。何だか色々一度に聞いてしまって、
少し混乱してしまっていますので、他にも聞きたい事は一杯あるのですが、今日は帰って頭を整理する
事にします。本当にありがとうございました。」
本当であれば、何故臨時契約から正規契約に変えたのか、先の話で出たパトロンと呼ばれる人物の事
だとか聞きたい事は一杯あったのですが、これ以上長居は出来ないと思いお礼を言って部屋を後にした。
NPC絡みは懐かしくて楽しい支援
470 :
417:2011/07/22(金) 23:20:53.24 ID:qqolfx2P
ふと、時間が気になり時計に目をやる。
夕飯の時間はとっくに過ぎている。きっとご主人様はミッションを終えて、部屋でご飯を用意して待っている事だろう。
ご主人様に留守番をさせて待たせるなんてダメPMも甚だしい。
自己嫌悪に陥るが、これ以上ご主人様を待たせるわけにはいかないので、早足で転送キューブへと向かう。
ピッ・・・プシュー・・・
「すみません、ご主人様、遅くなってしまいました・・・」
扉を開けた瞬間、体にズンッと重い衝撃が走る。
「もー!何処行ってたのよ!心配したじゃない!」
関節が立てるミシミシと言う音を感じながら、今の衝撃はご主人様が飛びついて来たのだと認識する。
471 :
417:2011/07/22(金) 23:26:33.81 ID:qqolfx2P
「本当にすみません、色々と手続きに時間が掛かってしまって・・・
それはそうとご主人様・・・・痛いです・・・・」
私が痛みを訴えると幾分力は和らいだものの、離れはしないご主人様を見て申し訳ない気持ちで一杯になって
しまった。
「次から遅くなるなら、ちゃんと連絡しなさいね。」
「はい、すみません・・・」
私を抱きしめるご主人様のぬくもりを感じながら、発熱してオーバーヒート気味の頭で、
私はご主人様に愛されてるのだなぁとひしひしと感じていた。
書き溜め分投下終了です。支援ありがとうございました!
また続きが書けたら投下していきます!
>>471 新参者で御座います。
楽しんで頂けて幸いです。 レス番440で終わったのは偶然で書き溜めた分
からきりのいい所で区切っての投下で、7レス毎になっていたのですが今回に
限って話的に区切りのいい場所が8レス分でした。 投下した後に見てみたら
ビックリかつラッキーと思ったのは周知の事実・・・。
投下乙です。
ゲーム内だと主人公の扱いがぞんざいなので、是非ともこれから動き回って
頂きたい。
それと1点、おせっかいかもしれませんが文中で、GRMのCEO(チーフ
エグゼクティブマネージャー)にアポイントなど、という風に一番最初に出た
時点のみだけでも略称の意味を書いておくと分かり易いかなと思いました。
日本ですとまだ馴染みの浅い略称ですので。
417です。
>>472 投下する以上は読み手にも伝わりやすく、ですね。
以降参考にさせて頂きます。
妄想爆発した駄文を読んで頂いてありがとうございました。
個人的にはラブコメみたいなのも書きたいのですが、以前からずっと妄想してた
自キャラとPMとの出会いを書き起こしてみました。
パトロンとの契約〜のくだりは、ゲーム内キャラクターとゲームプレイしている
我々との関係を妄想してみたものです。上手く表現できただろうか・・・
次回、主人とPMの絡みを書いて、このお話は完結の予定です。
何分、文系はさっぱりなもので、読みにくい所や、ここはこうした方がと言った
アドバイスがあれば参考にさせて頂きますので、もし私の書いた駄文を読んで
下さった方がいらっしゃれば、是非教えて下さい。
474 :
!ninjya:2011/07/23(土) 14:49:15.07 ID:Bp7EIEFl
新参者で御座います。
時間が出来たので再読してみました。
自分が書く時のやり方でも良ければ、自分の気をつけてる点を。
ガーディアンズに所属する職員の契約については、正規契約職員と臨時契約職員の2通りの契約
があります。本来機密保持等の観点から、全て正規契約であるべきなのですが、対SEEDとの
との1文ですが
ガーディアンズに所属する職員の契約については、正規契約職員と臨時契約職員の2通りの
契約があります。 本来機密保持等の観点から、全て正規契約であるべきなのですが、
対SEEDとの
もしくは
ガーディアンズに所属する職員の契約については、正規契約職員と臨時契約職員の2通りの契約が
あります。 本来機密保持等の観点から、全て正規契約であるべきなのですが、対SEEDとの
という書き方で、どちらになるかはそれまで書いてきた1行の字数に合わせて
います。
それと枝が付く(盗聴される)、虫(盗聴器)、モロトフカクテル(火炎瓶)
などのいわゆる隠語、暗語と言われる本来の名称を伏せて言う言い方などにも
本来の意味を付けるといいかと。
多くの作品を読んで、一つでも多く作品を書く。 後は時々自分の投下した
作品を読んでみて、読み手側の立場に立ってみる。 自分の場合ですが。
長々とおせっかいかもしれませんが、気に障りましたらご了承を。
そして隠語で思いついたのでファック450氏、お借りします。
450「私達PMはご主人様の盾になってこの命を捧げられるなら本望です」
赤箱 「いや、いきなり家族に目の前で死なれても困るんだよ!」
450「むしろ、ご主人様からスウィートなデスを賜るのが私の夢です」
赤箱 「何だよ、それ! ダブセ、関係ないってか食うのかよ!」
450「ファック スウィートなデスとは腹上死の事です。 それに私は
食べる事よりご主人様に食べられる事を望みます」
赤箱 「腹上死って、盾になってねーよ!」
450「想像するだけでご飯10杯はいけます」
赤箱 「聞いてねーし!」
450「では、明日に別のPMを紹介しますので。 再度来社して下さい」
赤箱 「また、緊急回避かよ!」
以上、お目汚し&駄文投下失礼しました。
やっちゃいました、2度目のファック450ネタ・・・。 ビス男の本編の
方を書かないと・・・。
新参者で御座います。
う。 スペル間違えた・・・。
そして、過去スレ15体目以降読んだらパパとGH412氏の文中の中で
飯店に行く件があったし、ヒュマ助氏のクリスマス後の忘年会のメンバーに
黒キャス子とワルキャスの名が・・・。 今更ながらもう修正出来ないし、
どうしよう・・・。 orz
476 :
ファックの人:2011/07/23(土) 16:16:29.53 ID:WxVg5WoO
>>474 他の人のはともかくファックは好きに使ってくれて倫理的におk。むしろ喜びます。
自分以外が書いてるとなんか新鮮だよ!
ところでエンドイフ出ない…
>>476 了解です。 そして、ご了承有難う御座います。
確かに自分と違う視点や発想は、良い刺激になります。
赤箱レポートの続編をワッフルワッフル。
流石にエンドイフはわっふるしても出ませんね・・・。
>>475 「あなたの描いた宇宙は、数限りなく存在する宇宙の一つにすぎない
認識できない平行宇宙に『それ』が存在しない確率は限りなく0に近いわ
望む望まぬに関わらず存在するし、どんな宇宙も可能性があれば描き出せる
それが幽幻なる(ファンタシー)宇宙の法則だから
探し出すのは見る人の『光』、望めば見つけることができるでしょうね」
虚空に向かって何をおっしゃっているのですか主?
「別にー。みんな揃ってご飯を食べた話を思い出してただけよ」
おや光の人久しぶり
多脚んときはアドバイスありがとう
>>478 並行する宇宙は可能性の数だけ存在する。 故に、出しそびれたというなら
それらを踏まえた上で新たな話を考えて書けば良い、という事ですね。
「席のある部屋」の主よ。
っていうか、既に過去形! 第2次数奇夜忌大戦か・・・。 第1次のあの
人数でも素敵なカオスっぷりだったというのに、書けるかな・・・。
417です。
>>474 書いているものが長くなってくると、段々その辺りのチェックが甘くなってくる
んですよね。
多分、文章の推敲をするのに何度も読み返してしまって、違和感がなくなって
しまっているのだと思います。
次の投下では気をつけてみたいと思います。
ps.数奇夜忌わっふるわっふる
>>476 妄想を書き起こしていると、妄想が妄想を呼んで気がつけばウチの子も
知らない間にファックって言ってます。
もし妄想から呼び出された妄想が具現化して纏まる事があれば、お借り
したいと思いますので、宜しくお願いします。
さて、一応続編が完結まで書き上がりました。
思った以上に長くなってしまった・・・。
文章の最終チェックをして、明日にでも投下させて頂きたいと思います。
GH-450「では同じ戦場にいても安心出来るハードな男性PMを呼びます」
赤箱「おお!任務は男の世界ですしね、ええ、妹は他で作ります」
GH-450「妹を作ると考える時点で間違いなく間違いだと思いますが」
赤箱「義母が出来れば可能じゃないか!」
GH-450「…ハードな彼は遠隔はスライサー、近接はダブルセイバーでチェインを稼ぐ実力派ブレイバーです」
赤箱「スルーが気になりますが渋いPMですね」
GH-450「しかもマメに回復してくれます」赤箱「おー」
GH-450「ではGH-493さんどうぞ」
GH-493「ウフフ、アタシとランデブーし・ちゃ・う?」
赤箱「渋くねえ!」
GH-450「白黄色ピンクという配色も目に優しく」
赤箱「優しくねえ!」
GH-450「しかもこの頃流行りの男の娘です」
赤箱「いつの流行りだよ!あとカバの性別わかんねーよ!」
GH-493「ウフフ…夜はこれからよン」
赤箱「なんかそっちにハードかよ!マイルームで安心できねえよ!」
GH-450「まあどちらかと言うとまあオネエ系になりますか」
赤箱「どちらかとかなくキッパリサッパリそっち系だよ!」
GH-450「ようこそ、男の世界へ」
赤箱「女に案内されたくねえよ!」
GH-450「男性になら良いのですか」
赤箱「だが断る!」
GH-493「レスタ欲しい?」
赤箱「いえお気持ちだけで」
GH-493「ウフフ…あたしのキスも ほ し い ?」
赤箱「すみません遠慮します」
GH-450「親切なPMじゃないですか」
赤箱「そうかも知れないけど遠慮します」
GH-450「ちなみに今回会ってもらったPMの中、彼というか彼女だけは主を『ご主人様』と呼びます」
赤箱「ご主人様とか言われても遠慮します」
GH-450「頑なですね。リトルウィングのカバ系は優秀なのですよ?」
赤箱「優秀でも平穏に遠いよ!」
GH-450「もう少しPMを信用して欲しいものですねえ」
赤箱「じゃあここまでのPMのセレクトに問題ないのかよ!」
GH-450「…仕方ありませんね。『彼』を呼びます」
GH-493「ちょっと…本気なの450ちゃん!『彼』は…」
赤箱「ちょっと何この空気」
GH-450「それが世界の選択なら…私には抗える『力』などないのです」
赤箱「何でキャラ変わってんのあんたら」
GH-450「と、いうわけでGH-494さんどうぞ」
GH-494「俺に近寄るんじゃない!クソっ…闇からの声が耳から離れやしない…」
赤箱「また…中2だと…?」
GH-450「ふふっ…503などと比べられては困りますね」
赤箱「そんなに強いの?!」
GH-450「GH-494は自分のPAに勝手な名前をつけるレベルに達しているので」
赤箱「強さ関係ない方向に振り切ってる?!」
GH-450「しかも大抵が普通のグラクラで当たらない上に方向も間違います」
赤箱「す…すごい」
GH-450「テクニック各種にそれぞれAWが設定され、しかも長い!」
赤箱「うわあ…」
GH-494「なるほど…同じタイプの能力者か…道理で俺のテクニックが効かないわけだ…」
GH-450「誰が能力者ですか。私はフォースなだけです」
GH-494「今宵はもっと輝けとガイアが俺に囁いている…」
*注・これは言いません
GH-450「このレベルの内容を喋り続ける上に明らかに弱い、どっかに飛んで行くという中の人イチ押しのPMです」
赤箱「突っ込みどころが多すぎる…」
GH-450「お疲れ様ですね」
赤箱「誰のせいだよ!」
わっふると書かれたら出さないわけにはいかない…んだけどビス男とキャラ被ってんだよカバ…
レスわすれた
レスくれた方々ありがとう
赤箱のPMは何になるのかいまだに決まっていませんタスケテー
>>481 ファックに関してはお好きなようにどうぞ
楽しみにしてます
>>484 赤箱レポート、だんだんパシリカタログになってきたw
楽しみにしてます。是非とも続けていってください。コンプリートまでw
>>481 わっふる入った以上は努力させて頂きます・・・。
>>478の主の方の話が既に過去形というのも、指しているのが前回書いた話で
ないとしたら、受け取り方によってはわっふるな訳ですし・・・。
>>484 投下乙です。
確かにカバもいい味出してるのですが、ビス男とキャラ被った分だけ
薄れてしまったようで。 というか、書いておきながらビス男の話はここまで
長くなると思いませんでした。
赤箱のPMが決まらない、ではいっその事全てのPMを紹介してから赤箱に
決めさせるというのは如何でしょうか? 別名、わっふるとも言いますが。
>>483 中二病の494大好きwwwwww
触発されて、久々に書きたくなったわ
| 冫、)チラッ
周回しながらまったり投下していきますね。
489 :
417:2011/07/24(日) 11:58:55.63 ID:ZgQX4QRU
あれから数日・・・
私はご主人様がミッションに出かけ、留守番をしている間、
GRMやガーディアンズで聞いたお話しを整理していた。
ガーディアンズの宿舎にある端末は本部のデータベースの
一部にアクセスが許可されており、許可された範囲であれば
自由に閲覧する事が可能だったので、自分なりにも色々と
調べてみた。
しかし、何故ご主人様は新規のPM配属を強く希望されたのか、
何故契約形態を切り替える必要があったのか、パトロンとは
一体何者なのか、と言った疑問が解決するわけもなく、公開
されているデータベースからもたらされる情報は、余計に私を
悶々とさせるだけであった。
一つだけ分かったのは、ご主人様がクラッド0ミッションを機に
契約を切り替えるに至った事。
ただ、それはご主人様にとってどう言う切っ掛けであったのか、
と言う疑問をさらに深めてしまうだけに過ぎなかった。
490 :
417:2011/07/24(日) 12:04:27.77 ID:ZgQX4QRU
ご主人様に仕えるPMとして、もっと近い存在でありたい。
そして、ご主人様の経歴に恥じる事の無いPMになりたい。
その想いが私を突き動かしていた。
しかし、困った事に、私がご主人様の経歴を調べている事は、
本人には秘密にしてる。
本人に聞こうにも、話しの経緯上、私が色々調べた事を全て
ご主人様に告白しなければならないだろう。
・・・告白・・・・・・・・ボフッ!
・・・私とした事が、オーバーヒートしてしまう所でした。
気持ちを落ち着けて、再び思考の渦に潜って行く。
しかし、考えても考えても、行きつく結論は同じにしかならなかった。
そうしてしばらくの間、堂々巡りを続けていたが、時間が
経てば経つほど、ご主人様に気付かれてしまう可能性は
高まってしまう事に気が付いた。
私が密かにご主人様の事を調べていた事を知ったら、ご主人様
はどう思われるのだろうか。
私の疑問を言葉に出せば、やさしいご主人様は笑って答えて
くれるかもしれない。でも、私の行動を知ったら激怒するかもしれない。
人には知られたくない事もあるとヒューガさんやルウさんは言っていた。
491 :
417:2011/07/24(日) 12:10:22.90 ID:ZgQX4QRU
どうすれば――どうすれば――――どうすれば――――――――――
よし、と私はつぶやくと同時に覚悟を決めた。
嫌われてしまうかもしれないと言う恐怖はあった。
ご主人様と共にあり、ひた向きに尽くす事を喜びとするPMにとって、
ご主人様から嫌われてしまうと言う事は、主人を失うと言う事・・・
ご主人様にとって、私はただの1体のPMに過ぎないかもしれない。
でも、PMである私にとってはご主人様は唯一の存在なのだ。
主人を失えば初期化される。
PMにとって初期化とは「死」を意味する行為だ。
機械の私が死を恐れるなど滑稽かもしれない。
でも、全てを失い消去される恐怖はきっと「ヒト」の死と同じなのだろう。
今までの私は全て消えてしまうのだから・・・。
492 :
417:2011/07/24(日) 12:14:00.18 ID:ZgQX4QRU
そこまで考えて、カタカタと言う音に気が付いた。
何の音だろう?と不思議に思っていると、やがて自分の体から
発せられている音だと言う事に気付く。
知らない内に全身が震えていたのだ。
だめだ、こんな姿、ご主人様に見られたら心配させてしまう。
ふと時計に目をやる。
もう夕食の用意をしなければならない時間だ。
間もなくご主人様も帰ってくるだろう。
私は震える体を押さえつけ、夕飯の支度をするべく台所に向かった。
支援。
支援
495 :
417:2011/07/24(日) 12:20:42.00 ID:ZgQX4QRU
ただいま〜、ラズリィ〜、もどったよ〜。」
玄関からご主人様の声が響いてくる。
私はパタパタと玄関に向かい、ご主人様を出迎える。
「お帰りなさいませ、ご主人様。」
極力平静を装い、いつもと同じやりとりをする。
いつもなら、私が出迎えると飛びついて来て抱きしめられるのだが、
何故か今日は飛びついてこない。
無意識の内に、不安が表情に出てしまったのかと少し焦ったが、
それは杞憂だった。
「今日は原生生物の討伐だったから疲れた〜。汗かいたし、
返り血浴びて生臭いしもう最悪!先にシャワー浴びてくるね〜。」
私の不安がばれたのでは無いと分かり、胸をなでおろす。
「服は水に漬け置き洗いしますから、桶に入れておいて下さい。」
「いつもありがとね〜。」
PMにとって、ご主人様の身の回りのお世話は当たり前の事なのだが、
何かとご主人様はお礼を言ってくれる。
こんなにやさしいご主人様を、もしかすると裏切ってしまうような行為を
している事に、胸を締め付けられるような感覚に陥る。
496 :
417:2011/07/24(日) 12:25:06.55 ID:ZgQX4QRU
最近になって知ったのだが、中にはPMを虐待する主も居るらしく、
PMの人権問題と言うものも、最近までかなり問題になっていたらしい。
私は幸せ者だ。
シャワールームへ入って行くご主人様を見届け、夕飯の支度に戻る。
もう殆ど出来上がっているので、後は温めてテーブルに並べるだけだ。
ご主人様が出てくる頃合いに合わせ、テーブルに配膳して行く。
「いいにおい〜。おなかすいたー!」
「ご主人様、バスタオル1枚とか、服をちゃんと着て下さい!」
「え〜、いいじゃない、暑いんだもん〜。」
「突然お客様が見えられるような事があったら困りますよ?」
本当は私が目のやり場に困っているのだが、それは恥ずかしくて
言えないので、当り障りのない言葉を選んで服を着る事をお願いする。
「ラズリィってそう言う所、律儀よねぇ。」
「ご主人様が無頓着過ぎるだけです。」
「あはは〜、すぐ着てくるから待っててね〜。」
そう言うとご主人様はドレスルームへと入って言った。
ふと、当たり前の日常、何気ない会話、もしかするとそれらの全てを
失ってしまうかもしれない恐怖に駆られる。
497 :
417:2011/07/24(日) 12:27:41.05 ID:ZgQX4QRU
――覚悟した筈なのに―――――
「お待たせ〜。さ、ご飯食べようよ。・・・どうしたの?」
私はご主人様の声で我に帰った。
しまった!と思ったがもう遅い。きっと怯えた表情を見られてしまっただろう。
「すみません、ちょっと考え事をしていて、ぼーっとしてました。」
すぐに表情を取り繕い、笑顔を返す。
「具合悪いの?無理しちゃダメだよ?大丈夫?」
不安そうな表情で私を覗き込むご主人様の言葉が胸に痛い。
覚悟をしたんだから、後できちんと話そう―――――
「大丈夫です。さぁ、冷めてしまいますから食べましょう。」
私はご主人様を食卓へと促し、自分も食卓に座る。
私自身は食事を取らなくても全く問題ないのだが、初めて食事の準備を
した時にご主人様の分だけ作って待っていたら、「一緒に食べるから
おいしいんじゃないの!」と怒られてしまった。
それからと言うもの、食事は必ず2人が揃ってから食べる事になっている。
498 :
417:2011/07/24(日) 12:31:47.71 ID:ZgQX4QRU
まだ料理は勉強中なので大したものは作れないが、ご主人様はいつも
おいしそうに食べてくれるのがとても嬉しい。
早く上達して、もっとおいしいものを食べてもらいたい。
「「いただきまーす。」」
モギュモギュ・・・
「あのねー、今日のミッションでさ―――――
ご主人様は食事のとき、必ず今日あった出来事や、発見した事など、
色々な事を私に話してくれる。
私としてはご主人様にお供してミッションに行きたいのだが、ご主人様に
お願いすると、最近は危険を伴う任務が多いらしく、実践経験の無い私は
危険の少ないミッションで経験を徐々に積んでから、と言われた。
程なく食事も終わり、後片付けも手早く済ませていく。
後片付けはいつもご主人様も一緒にしてくれる。私はしなくて良いと
言うのだが、全部やってもらうばっかりは気が引けるから、食事の
片付けくらいは手伝いたいと言って聞かないのだ。
片付けも終わり食後のコーヒーを入れ、再び食卓に座る。
ご主人様の「今日の出来事」はまだ続いているが、そろそろ切り出さないと
タイミングを逃してしまいそうだ。
499 :
417:2011/07/24(日) 12:35:23.92 ID:ZgQX4QRU
「―――――――って言う事があったんだよー。」
今しかない!
そう思った私は、勇気を出して切り出してた。
「ところでご主人様、少しお話ししたい事があるんです。」
「どうしたのー?」
ご主人様のニコニコとした笑顔に言葉が詰まる。
いや、ダメだ、きちんと話さないと・・・!
「先に、ひとつ、謝らないといけない事があるんです。」
?とした表情をこちらに向け、私の言葉を待つご主人様。
「ご主人様と私が初めて出会った時・・・その時の初期設定の処理と同時に、
ガーディアンズの本部から、ご主人様の経歴や個人情報、その他
ガーディアンズ職員のPMとして必要な基礎的な知識などがロードされ、
その内容が私の記憶領域に記録されるようになっています。
その時は気にならなかったのですが、進化するにつれ、ご主人様の
経歴が、一般的なガーディアンズの方とは変わっている事が気になって、
我慢できなくなってしまって・・・・」
言葉が詰まる―――――
500 :
417:2011/07/24(日) 12:38:26.65 ID:ZgQX4QRU
ご主人様は変わらず柔らかな表情で私を見つめながら、静かに私の話を
聞いて下さっていた。
勇気を振り絞り、言葉を紡ぐ。
「悪気は無かったのですが、ご主人様の事を色々と調べてしまいました。
本人の知らない所で色々詮索されるのは、気分が良いものではないと聞きます。
申し訳ありませんでした・・・」
何とか最後まで言葉にしたものの、全身が震える。
俯き、テーブルの一点を見つめるが、視界がぶれ、焦点が定まらない。
視点カメラの制御が暴走し、視界がブラックアウトしそうになる。
と、突如、温かい感触に包まれ、ふわりとご主人様の匂いが嗅覚センサーを
くすぐった。
「も〜、そんな事で悩んでたの?直接聞いてくれればよかったのに。
それで最近、浮かない顔して考え事してる事が多かったんだね。」
ご主人様のやさしい声音が胸に響く。
何で私のご主人様はこんなにやさしいのだろう。
私は安堵と、ご主人様に申し訳ない気持ちで一杯になり、声を上げて泣いた。
機械の体が故に涙は出ていないが、ご主人様はそんな状態の私をやさしく
抱き締めながら、ゆっくりと頭を撫でてくれた。
501 :
417:2011/07/24(日) 12:43:14.40 ID:ZgQX4QRU
暫くして私が落ち着いてくると、ご主人様は私の隣に座り直し、私の手を
両手で包みこんだ。
「・・・それで、結局分からない事も一杯あったでしょ?何か聞きたいことはない?」
両手が温かい。ご主人様の温もりにまた泣きそうになったが何とかこらえ、
気持ちを落ち着かせる。
ご主人様は、催促する風でもなく、私から自然と言葉が出るのを待っている
ようだった。
「最初はヒューガさんに会いました。それで――――」
私は今まで自分が聞いたこと、調べた事を話した。
疑問に思っている事も全て吐き出した。
何度も言葉に詰まったが、ご主人様は静かに聞いてくれていた。
「私は―――――私はご主人様のPMとして、もっとご主人様の近くに
居たいんです。もっとお役に立てるようになって、ご主人様が私を
何処に出しても恥ずかしくないようなPMになりたいんです!
もっと・・・もっとご主人様の事を知りたかったんです―――――」
ご主人様をじっと見つめる。
きっと今、私は捨てられた子犬のような顔をしているのだろう。
少しの沈黙があり、今まで静かに私の話を聞いていたご主人様が口を開いた。
続けて支援
503 :
417:2011/07/24(日) 13:16:35.27 ID:ZgQX4QRU
「ラズリィ、私ね――――――
ガーディアンズに入った切っ掛けは、誰かの役に立ちたいと思ったからなの。
ありふれた理由かも知れないけど、自分に何が出来るのかなって考えたら、
お父さんに子供の頃から教え込まれたフォトンアーツしか思いつかなかったの。
私がSEEDと戦う事で、誰かを救う事が出来たら―――そう思って志願したの。」
今度は私が静かに耳を傾ける。
「でもね、お父さんは凄く反対したの。当然よね。大事なひとり娘が自ら危険な所へ
行こうとしてるんだもの。お父さんはそういうつもりでお前にフォトンアーツを
教えたんじゃないって怒ってたわ。
だから、本当は正規の契約をしたガーディアンズになりたかったんだけど、
お父さんの反対で比較的危険な任務の少ない、臨時契約をするのが精一杯だった。
・・・でも、今になってお父さんの気持ち、良く分かるなぁ・・・・。
だって、心配で心配で、ラズリィを危険な任務に連れて行きたいとは思わないもの。」
ご主人様は微笑むと、私の手をギュッと握った。
「お母さんがね、研究者だったの。どうしても危険な所へ調査に行かなければ
ならない事もあって、その時はお父さんがボディガードとして同行してた。
以前、モトゥブでSEEDウィルスが猛威を奮って、人が次々とSEED
フォーム化する事件が起きたの。
お母さんはその原因調査の為に、ガーディアンズの研究者とチームを組んで、
お父さんや他のガーディアンズの人達と現地に行ってたのね。」
同じく再支援
505 :
417:2011/07/24(日) 13:19:58.04 ID:ZgQX4QRU
ふと、一瞬、ご主人様の表情が曇った。
が、きっと私を不安にさせまいとだろう。すぐ元の柔らかな表情に戻る。
「その時、丁度私もモトゥブでの任務をしていたのだけど、私はイルミナスに
捕らえられていたトムレイン博士・・・今はもう亡くなってしまっているのだけれど、
その方を救出する任務に当たっていたわ。
その時は無事、博士を救出できたのだけれど、そのまますぐにSEEDフォームの
浄化の任務に駆り出されたの。お父さんとお母さんが調査に来ていると言う事は
知っていたから心配したんだけど、お父さんが付いているから大丈夫って思ってた。」
淡々と話を続けるご主人様の目に涙が浮かんでいた。
ただ、今の私にはどうする事もできず、ご主人様の紡ぐ言葉を聞くしかなかった。
「SEEDフォームの浄化は混乱を極めて、多くの仲間がSEEDフォームの波に
飲まれていったわ。それでも、何とか浄化に成功して一息ついていた時・・・・
混乱していた連絡網が徐々に戻ってきて、私の所に緊急連絡があったの。
お父さんとお母さんがSEEDに襲われて命を落としたって――――――――」
ご主人様の頬に涙が伝う。
私は何て事を聞いてしまったのだろう。
ご主人様の辛い過去を思い出させてしまって――――
「人には知られたくない事もある」その言葉が私の思考回路の中で黒く渦を巻き、
自己嫌悪に陥る。
506 :
417:2011/07/24(日) 13:22:24.06 ID:ZgQX4QRU
「私は最初、信じなかった。何、そのドラマみたいな展開って・・・・。
お父さんに限ってそんな事無いって・・・・・。
でも、現実だったの。
その時は、何で一緒に行かなかったんだろう。一緒に行っていれば、もしかしたら
お父さんとお母さんを守れたかもしれないって・・・・凄く自分を責めたわ。
誰かを助ける事で頭が一杯で、博士の救出ミッションに真っ先に志願をした自分を
凄く嫌いになった―――――今のあなたのようにね。」
ご主人様は自己嫌悪に陥っている私の心を見透かしているかのように、真っ直ぐと
私の目を見つめていた。
涙に濡れ、赤く充血した瞳で・・・
「それからと言うもの、半ば自棄になって次々と危険な任務に志願したわ。
お父さんとお母さんの命を奪ったSEEDが憎くて憎くて仕方なかった。
SEEDを殺せば、少しは気が晴れたような気がしてた。
グラールを救った英雄なんて大層な肩書きが欲しいわけじゃなかったの。
気がついたら、SEEDは封印され憎しみをぶつける相手も居なくなって、
生きる気力すら無くなってしまってた・・・」
きっと、話すだけでも辛いはずなのに、ご主人様は言葉を紡ぎ続けていた。
ご主人様の過去を知りたいとお願いしたのは私だ。だから、今は自己嫌悪
している場合じゃない。一言一句、全てを記録するつもりで聞かなければ、
ご主人様に失礼だろう。
私の胸に渦巻いている様々な感情を押し殺して耳を傾けた。
507 :
417:2011/07/24(日) 13:25:38.84 ID:ZgQX4QRU
「そんな時、ヒューガさんが少しは体を動かしたほうがいい、きっと気分も
少しは晴れるよって、クラッド0の暴走の原因調査に参加する事になったの。
私はあまり乗り気では無かったんだけど、他でもないヒューガさんのお願い
って言うのもあって、仕方なくだったのだけど・・・。
ミッションが終わって、ヒューガさんから一つの通信機を渡されたの。
それはね、お父さんが持っていた物だったの。
それを探し出してくれたのは、今、私とパトロンの契約をしてくれている人で、
臨時契約だった私でもガーディアンズで不自由しないようにって支えてくれてた人。
モトゥブでのSEEDフォームの大規模浄化の時、混乱で行方が分からなく
なっていたものだったのだけど、私の様子を見かねて、ずっと探してくれてた
らしくって・・・・
今でも凄く感謝してる。
その方が見つけてくれなかったら・・・きっと今の私は無いから・・・。」
ふと、ご主人様の表情がやわらぐ。
「・・・通信機にはね、お父さんとお母さんからのメッセージが残ってた。
きっと危険な仕事だったから、覚悟してたんだろうね。
最初は声を聞くだけで悲しくなって、まともに聞けなかった―――――
でも、もう私にはそれしか残っていなかったから一生懸命聞いたわ。
その中でね・・・お前はお前の信じる道を進んで生きなさいって。
何度聞いても、「生きなさい」って聴こえるの。不思議よね。」
508 :
417:2011/07/24(日) 13:31:43.18 ID:ZgQX4QRU
気がつけばご主人様は微笑んでいた。
そのご主人様の暖かい表情を見ていると、私の心も包まれたような気がした。
「そこで気が付いたわ。私、何やってるんだろうって。
何かを守る事を信念に生きて来た筈なのに、自分自身すら守れてないなって。
・・・だからね、正規隊員に志願したの。
守れなかったものをもう一度守りたいと思ったの。」
ご主人様が不意に私を抱きしめる。
「・・・それはね、ラズリィ、貴女なの。
私がリュクロスの任務に当たっていた時、ずっと共に戦ってきた戦友を
守れなかった。ただ、SEEDを殺す事しか頭に無かったから、誰かの
死なんてどうでも良かった。
貴女はその戦友のPMだったの。
主人を失った貴女は、GRMに引き取られ、初期化される事になった。
戦友を見殺しにしてしまった私を責めるでもなく、静かにGRMの
施設に向かっていったのよ。」
何と言う事だろう。
私は初期化される前の、古い記憶は一切残っていない。
ご主人様から聞かされる話しに愕然とするしかなかった。
509 :
417:2011/07/24(日) 13:33:44.47 ID:ZgQX4QRU
「貴女が私の元に来た理由はね・・・それは私が望んだから。
無理を承知でヒューガさんにお願いしたのよ。
初期化されて、本当はもう既に違うガーディアンズの人に配属が決まって
いたのだけど、ヒューガさんが手を尽くしてくれたのね。
私は、貴女の「記憶」を守る事が出来なかった。
貴女の家族とも言うべき「主人」を守る事が出来なかった。
私自身の「家族」を守る事も出来なかった。
だから、・・・・・・・・・・・・・・・
今の私の唯一の家族である貴女を、今度こそずっと守っていこうと思ってる。」
私には、余りにも衝撃的な事実であり、過去だった。
私の、半ば好奇心的な疑問がこんな事になろうとは思いもしなかった。
もし、私が「ヒト」だったなら、主人を見殺しにした今のご主人様に対して、
激怒しているのかもしれない――――――
でも、私は知っている。
今まで一緒に過ごしてきた短い期間ではあるが、嘘をつく人では無い事を。
そして、知ってしまった。
本気で私を大事に思っている事を。
私を何よりも大切な「家族」だと思ってくれている事を。
「ラズリィ、私はね、あなたの事を小さな「妹」だって思ってる。
あなたの名前・・・私の名前と足して一つの名前なのよ。
ずっと・・・ずっと一緒だからね――――――――」
私はご主人様の温もりを感じながら、この人の一生を見届けるのだと心に決めた。
510 :
417:2011/07/24(日) 13:37:05.29 ID:ZgQX4QRU
支援頂いた方々、ありがとうございました。
途中、さるにかかってしまって投下に時間が掛かってしまいました。すみません。
随分長いお話しになってしまいましたが、気長に読んで頂ければ幸いです。
途中、少し重い&ベタな展開になってしまいましたが、このお話しはここで完結です。
投下&支援乙
いい話だった
>>510 投下乙です。
英雄よりも、やっと気づいた傍らにある本当に守りたいものを守る為の
ガーディアンズになりたい。 そのようなお話と感じました。
読んでいて自分も良い話だと思いました。
>>511-512 随分な長編を読んで頂いてありがとうございます。
ストミをプレイすると、冒頭で出てくるミーナにグラールを守る〜って
必ず言われますが、一人ひとりの本当に「守りたいもの」が別にあっても
いいんじゃないかって思って書きました。
450「ご主人様。時に結局のところ、パトロンってどんな方なんですか?」
ラピ「それはねー、ここだけの秘密だよ?」
450「はいっ!どきどき。」
ラピ「|д゚)シ゛ー」
ラピ「ド━━━━m9( ゚∀゚ )━━━━ン!!」
ラピ「|ミ サッ」
450「???」
ラピ「ほら、こっちこっち。」
ラピ&450「エットネ、( ゚д゚)(゚д゚ )ウンウン。」
ラピ&450「ド━━━━m9( ゚∀゚ )( ゚д゚ )━━━━ン!!」
ラピ&450「ミエタ?( ゚д゚)(゚д゚ )ミエマシタ!!」
514 :
3月24日の1:2011/07/25(月) 06:16:55.26 ID:bKTHHoSZ
新参者で御座います。
自分にシリアスな話が書けるのだろうかと?と思った時にふと浮かんだので
書いて投下してみました。
あまりにぞんざいな運営に嫌気が差した俺は、半年程部屋に戻らなかった。
だが、それでもやはり時が経つにつれ、残したあいつが気になって戻る事にした。
暫く出掛ける。 当分戻らないと言ったので、流石に逢わせる顔が無いので
土産を持って行く事にしてカジノに向かった。
壁紙を変えて、お揃いのドレッサーと椅子とキャビネットを置いてやろう。
あいつだって、小っちゃくても女の子だ。 それ位は有った方がいいはずだ。
「いきなり半分まで削るとはねぇ」
「ああ、これで遂に一桁かぁ。 元はと言えば手前らのやり方が悪いんだろうが」
「済まん、一体、何の話だい?」
「何だい、知らないのかぁ? 不要居住区画がパージされるんだよ」
「何だって! パージされるのは、何時なんだ! 区画は!」
「今日の18:00にパージされるのはNo9から16だよ」
土産の交換が終わった俺は、他の客の世間話がが何気なく気になったので
聞いてみたのだが、詳細を聞いた俺はシティに向かって全力で走っていた。
俺の部屋のある区画はNo15だぞ! 何かの悪い冗談だろ!
いや、今は17:25だ。 急げばまだ間に合う!
「何時もありがとうございます。 こちらはガーディアンズ支部間に
新設された直行シャトルの窓口となっております。 本日は・・」
「ガーディアンズ本部を頼む!」
515 :
3月24日の2:2011/07/25(月) 06:19:54.18 ID:bKTHHoSZ
ダグオラ・シティに着くとガーディアンズ支部に向かい、聞き慣れた口上を
途中で遮ってシャトルの搭乗手続きを行う。 手続きの手間を考えると通常の
PPTシャトルよりもこっちの方が早い。 手続き含めて20分で着く。
本部直通ポートに着けたシャトルより降りて本部のエレベーターから一階に
降りてエントランスからNo15区画に向かう通路を走る。 そして・・・。
「おい! 何だよ、これ! 何で隔壁が降りてんだよ! まだ、パージまでに
時間あるだろうが! どうなってるんだよ! 開けろよ! 隔壁上げろぉ!」
No15区画に向かう途中の通路に降りている隔壁を蹴飛ばしながら怒鳴るが
何か変わる訳でもないので本部に連絡をする。 まだ5分以上時間はある。
「No15区画への通路の隔壁を上げてくれ!」
「その区画は本日18:00をもちましてパージされますので、既に隔壁閉鎖
及び第一と第二ロックの解除まで作業は終了しています。 18:00の
最終ロック解除を以ってパージは終了となります」
通信機のインカムを取り落とし、その場に崩れて膝立ちになった。 体が
震えて更に崩れて前屈みになり、両手を思いっきり床に叩き付ける。
「俺の部屋は直ぐこの先なんだよっ! 部屋にはまだ、あいつがいるんだっ!
まだ、間に合うのに何でだよぉぉぉ! この先にあいつがいるんだ!
あいつがいるんだよぉぉぉ! 畜生ぉぉぉっ!」
516 :
3月24日の3:2011/07/25(月) 06:22:15.53 ID:bKTHHoSZ
ドォオオオンッという音と共に床が激しく振動した。 上半身を起こして、
震える手で恐る恐る袖口を捲って腕時計を見る。 18:00:08
「終わった・・・。」
あいつごと俺の部屋はパージされた。 俺が殺したようなものだ。
涙が頬を伝うのが解る。 俺がもっと早く戻っていれば、あいつは
死ななかったのではないだろうか?と自責。 あいつに逢わせる
顔が無いなんて、思った結果なのか?と自問。 一体、何が間に合ったと
いうんだ?と自嘲。 やがてそれらすらもが徐々に薄れて真っ白になった。
どれ位の時間が経ったのか解らないが、気が付くと俺は歩いていた。
先の方に転送サービスの受付嬢が見える。 ここは4階か。
そうだな、あいつの好きだった展望台にあいつのパートナーカードを
置いてガーディアンズを辞めよう。 手向けの花でもと思ったが、俺に
花を手向ける資格がある訳が無い。
517 :
3月24日の4:2011/07/25(月) 06:25:13.72 ID:bKTHHoSZ
「ダルガン展望台を」
受付嬢の口上も聞こえてはいるのだろうが、俺自身には聞こえていない。
音が止んだ時点で行き先を告げる。
展望台に着くと傍らに人影が見える。 まさか? 背丈からして子供だろう。
いや、在り得ない。 じわじわと、希望と言う名の薬が染み込んで行く。
致死量の毒にもなる裏の顔を隠しながら。 静寂に包まれた展望台で。
「まさか、な・・・」
近づいていく俺の声が聞こえたらしく、座っていた人影は立ち上がって
こちらに振り向いて走り出した。 だんだんと近づく人影はPMだった。
GH420。 あいつと同じ型番。 大きく揺れる本来のGH420よりも
大きなリボン。 俺が送った物だ。 間違いない、あいつはここにいた。
「ご主人様ぁぁぁぁっ!」
泣きながら飛び込んで来るあいつを、しゃがんで抱きとめる。
声にならない声を出しながら泣きじゃくる、あいつの背中を擦ってやる。
こんな俺を未だに主と呼んでくれるのか。 そう思ったら、再び涙が
流れた。 暫くして泣き疲れたのと、安堵感で寝てしまった420を
抱き抱えて椅子の上に寝かしてやり、隣に座って膝枕をする。
幸せそうな寝顔を見ながら、俺は起きたらどう話を切り出そうかを
考えていた。 膝の上の肘を曲げて頭の横にある小さな手を握りながら。
518 :
3月24日:2011/07/25(月) 06:35:33.08 ID:bKTHHoSZ
新参者で御座います。
以上ですが、シリアスと呼べる内容になりましたでしょうか?
お目汚し&駄文投下失礼しました。
ビス男、一話分書き貯まりましたので他の方々との兼ね合いを見ながらの
投下にしますね。 短編?の番外編も含むと2話分ですが。
数奇夜忌は今書いている書きかけの次になる予定です。 書いている途中で
今回みたいに他の話を思いついて書くかもしれませんが。
417の人です。
>>518 投下乙です。
過疎化が進み、放置されデータの海に消えて行くPMも沢山居る中、
シリアスながらもほっこり出来るお話しだったと思います。
PMの直向きな主人を信じる気持ち。これだけでご飯10杯はいけまs(ry
星霊祭ロビーで思いついたので1本投下して行きますね。
520 :
星霊祭1:2011/07/25(月) 10:37:45.44 ID:bCQgnDEc
今日はご主人様と初めてのミッションだ。
ニューデイズでの星霊祭の警護任務だそうだ。
SEEDも激減した今、会場を脅かす危険はまず無いだろうという事で
ついに私も初ミッションとなったのである。
「ご主人様、おやつはバナナに入りますか?」
「ラズリィ、どれだけ緊張してるのよwwwww」
「へっ!?」
もう自分で何を言ってるのか分からないが、何をされたのk(ry
・・・なんだか今、知らない金髪ほうき頭の男性が頭を過ぎりましたが気のせいでしょう。
「とりあえず遠足じゃないんだから、もって行くならチョコくらいにしときなさい。
それに、警護は時間交代制だから、終わったら一緒に屋台を回ったりできるよ。」
こ・・・これはっ・・・ご主人様と「でいと」とか言うやつでしょうか!
無駄にテンションが上がります。
・・・シュ〜・・・パタッ・・・・
「・・・ちょっとラズリィ大丈夫!?」
私とした事がご主人様との「でいと」を想像してオーバーヒートしてしまったようです。
頭部ユニットを急速冷却し、とりあえず復活。
521 :
星霊祭2:2011/07/25(月) 10:41:18.70 ID:bCQgnDEc
「忘れ物は見つけにくいものです。」
「貴女何歳よ・・・と言うか、何が言いたかったのよw」
「それは製造年月日の事でしょうか、ご主人様?」
「いいから行くわよー。忘れ物無い?シャトル乗り遅れちゃうから急ぐわよ。」
「は〜い。」
さらっと私のセリフをご主人様に奪われてしまいましたが、気を取り直して
パタパタとご主人様について行く。
ニューデイズかぁ。
勿論知識としては知っているのですが、実際に行くのは初めてです。
程なく、スペースポートに着き搭乗手続きを済ませる。
「ご主人様、結構混んでますねぇ。」
「この便はガーディアンズの貸切便で、全員会場警護に向かう人よ。」
「ほぇ〜。」
こんなにも沢山のガーディアンズが動員されるお祭りとは、一体どんなものなのだろうか。
想像するだけでもわくわくしてきます。
言われてみれば、確かにガーディアンズの腕章を付けたPMもチラホラ見えます。
そうこうしていると、程なくシャトルは出発し、加速ゲートを通り、あっと言う間に
ニューデイズに到着した。
522 :
星霊祭3:2011/07/25(月) 10:43:42.01 ID:bCQgnDEc
「わぁ・・・凄い人の数ですねぇ・・・・」
「去年中止だったからね。心待ちにしてた人も多いんだと思うよ。」
「ところでご主人様、私たちは何処の警護なのですか?」
「えっと・・・今年はオウトクサンの3合目辺りね。
御巫様が儀式に向かう道の安全確保とパトロールの任務よ。」
私たちは人ごみを掻き分け、任務地へと向かった。
「ご主人様、なんだか幻想的ですね。」
「まあ、この辺りは人も居ないし、御巫様が通るからライトアップされてるからね。
さ、早速パトロールに回るわよ。」
「はーい。」
ご主人様の後ろをテクテクと付いて歩きながら、オウトクシティの夜景や、ニューデイズの
幻想的な自然を見渡す。
暫くは周りにあるものが初めて見るものばかりで、キョロキョロと周囲を見回していた。
「今年は平和なものね。」
「?」
「前に警護をした時は、SEEDフォームが襲ってきて大変だったのよ。
おかげで星霊祭も中止になっちゃったし。」
「そうなのですね。」
523 :
星霊祭4:2011/07/25(月) 10:48:35.76 ID:bCQgnDEc
たわいも無い会話をしながら、任務という名の散歩を楽しむ。
我ながら不謹慎だとは思うが、こう平和だと思わず気が緩んでしまう。
「こらっ、ちゃんと不審物が無いかとか見ながら歩きなさいよ。」
「は、はい!」
どうやらご主人様には全てお見通しらしい。
そんな様子を見てか、ご主人様はふふっと笑いをこぼした。
「本当に誰も居ないですねぇ。シティにはあんなに人が居たのに。」
「ここの通路は、御巫様とお付きの警護以外は立ち入り禁止になってるからね。」
「という事は、ご主人様と私は二人っきr・・・・ボフッ!」
「ちょっと、ラズリィ!?」
私とした事が、任務の途中だと言うのにいけない妄想をしてしまいました。
今日2度目の頭部ユニットの急速冷却機能を作動させる。
「もう、これじゃあ任務をしに来たのか、ラズリィの介抱しに来たのか
分からないじゃないの!」
口ではそう言いながらも、ご主人様は優しく私を介抱してくれる。
ご主人様の腕に抱かれて、二人きりとか、もう時間が止まれば良いのに。
まあ、現実はそんなに甘いわけも無く、程なく交代の人が来て任務は無事?終了と
なりました。ファック。私とご主人様の甘い時間を返せ。
・・・今何か危険な言葉を口走ったような気がしますが、きっと気のせいでしょう。
手早く交代の人との引継ぎを済ませ、オウトクシティまで戻り、屋台通りまでやってきた。
('ω'`)
525 :
星霊祭5:2011/07/25(月) 10:56:44.56 ID:bCQgnDEc
「子供の頃、お父さんによく連れてもらってきてたなぁ。
ラズリィ、はぐれるといけないから手つなごっか。」
「は、はいっ!!」
「ちょっと、びっくりするからそんなに大きい声ださないで〜」
「す、すみません・・・///」
手を繋いで屋台を覗きながら進んでいく。
フワフワの雲のようなものを作っているお店や、かき氷や焼きラッピーなんかの
食べ物、オモチャのライフルで景品を打ち落とすゲームなど、全てが初めて見る
ものばかりだ。
「欲しいものがあれば買ってあげるから、遠慮なくいいなさいね?」
「あっ、ご主人様、あのフワフワが欲しいです!」
「ああ、わたがしの事ね。私も大好きで毎年お父さんに買ってもらってたなぁ。」
お店の前まで来ると、丸い機械の周りの何も無い空間から白いフワフワしたものが
生まれてきていた。
私が不思議そうに眺めていると、店のおじさんが話しかけてきた。
「お?お譲ちゃん「わたがし」は初めてかい?」
「は・・はいっ!」
「フワフワが口の中で溶けて、甘くておいしいよ!一つどうだい?」
「あ、私も欲しいので2つくださいな。」
ご主人様も食べるらしい。
ご主人様がお金を支払って、それぞれの手にわたがしが渡される。
526 :
星霊祭6:2011/07/25(月) 10:59:00.30 ID:bCQgnDEc
「ここだと人が多いから、向こうのベンチで食べよっか。」
「はいっ!」
私は始めてみるわたがしをすぐにでも食べてみたかったのだが、確かにご主人様の
言う通り、人が多くて食べにくい。
折角買って頂いたわたがしを落としてしまっては嫌なので、慎重にベンチまで
移動した。
「よいしょっと。」
ご主人様が腰掛けた隣に、ちょこんと座る。
さぁ食べよう。すぐ食べよう。今食べよう。覚悟は良いか、わたがし。
パクッ・・・モギュモギュ・・・
キタワァ*・゜゜・*:.。..。.:*・゜(n‘∀‘)η゜・*:.。. .。.:*・゜゜・*!!!!
口の中でふわっと溶けて、甘くて、おいしくて、初めての味に思わずぱくついてしまった。
気がつけば、あっという間に無くなってしまっていた。
私が(´・ω・`)な顔をしていると、まだ半分も食べていなかったご主人様が、
自分のをちぎって差し出してきた。
「ご主人様、いいんですか?」
「私は少しあれば良かったから、ラズリィ食べていいよ。」
ご主人様の優しさに感謝しながら、遠慮なく頂く事にする。
527 :
星霊祭7:2011/07/25(月) 11:01:08.25 ID:bCQgnDEc
しかし、こんなおいしい食べ物があるだなんて、世の中はまだまだ広いなぁと感心する。
私とご主人様はほぼ同時にわたがしを食べ終え、立ち上がる。
「さて、そろそろ帰らないと遅くなっちゃうわね。」
「そうですね。名残惜しいですが・・・」
「そんなに残念そうにしなくても、また来れるわよ。」
「は〜い。」
そうして僅かな時間ではあったが、私はご主人様とのでいとを堪能し、家路に着いたのである。
って、初ミッションがでいととか・・・もう一生の思い出d・・・ボフッ!
以上です。
途中さるよけありでした。
また何か妄想が膨らんだら投下します。
>>527 いいよーいいよー妄想が広がるよーw
さて、こちらもそろそろ続きを投下としましょうか。
思いつきを詰め込んだら長くなってしまって中編が必要になってしまいましたが、
ぐらある漫遊記、続きドゾー
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
うまいこと警察宿舎を抜けだし、じーころにー町の1階に出た妾と狸とくらら。
妾の興味を強くひいたのは、珍妙不可思議にしてうさんくさい橙色の光る石のようなものじゃ。
「なんじゃ、この浮いとるもんは」
手触りはつるつる、臭いをかいでも汗がうっすら匂う程度、なめてもみたが味はせぬ。何に使うのかとんとわからぬ。
乗っかる遊具とかかの?ううむ、安定感抜群で乗ってもつまらん。
…そこのぬし、妾がおかしい人じゃと思うておるな?残念じゃったの、人ではないわ!はっはっはっ…うむ、負け惜しみはこのくらいにしておこうぞ。
目を合わせないようにそそくさと行ってしまった人間と入れ替わりに、妾の要望でこの町でうまい飯の店を探してくれていたくららが戻ってきた。
「それはガーディアンズ用の転移装置ですね。どこからでもマイルームに帰ることができます。簡易ですが、コロニー限定で他の惑星から転移することもできますよ」
「そんなことまでできるのかえ!そのうち人間は歩かなくなってしまうのではないかのう…」
人間とて動物というくびきからは逃れられぬ。運動しないのはよくないのじゃ。額に汗して働かぬ者は、頭の血管が切れて死ぬと相場が決まっておる。
「くららよう、うんめぇ飯屋は見っけたがや?」(じょろじょろじょろ)
「見つけましたよ、ヒュマ助飯店というところで…あのぅ、なんで茂みにいるんですか?」
「うん?立ち小便だけんどよ」(じょろじょろじょろ)
ぬしは神という存在の風上に申し訳なくも立たせてもらっておる身じゃろうが。小便せんでもいいことをいい加減自覚せい。
「ななな何やってんですかー!公共の場で、お、お、おしっこって!常識というものを…」
「茂みん中だで、あんでそんながみがみ怒るだか…」
正座でくららに説教される狸は放っておいて、その飯屋の場所を確認しようとなんか案内役っぽいおなごに話しかけてみた。
「あー、ちょっといいかの。道をたずねたいのじゃが…」
「はいぃ!案内ですね?ね!?チュートリアルをプレイするということですね!」
中途リアル?なぜか目をきらきらさせて妾のほうを向いたおなご。このときに逃げておればよかったのじゃが…
「ではまず1階の案内から…ここは居住区とつながっておりまして、待ち合わせなどに…」
「いや待て、妾は…」
「わかってます、わかってますよーはい!新人の方でGコロニーは初めてなのでしょう?」
「ま、まあある意味そうじゃが…」
「では懇切丁寧かつ完璧に居住区行政区機関区も含め!全施設を案内させていただきまーす!」
………
…町中引きずり回されてしもうた…あとアホ狸のために厠を探したのにどこにもなかったが、この町の住人はどうやって暮らしておるのじゃ?
「すみません、本当に、ほんっとーーーに久々に仕事ができたもので、ついつい張り切ってしまいました。お詫びにお探しの飯店の場所をお伝えします」
誰かこやつにかまってやれ…哀れすぎて怒る気にもならぬ。
パシリ通りという人間が通るには少々不便な小道を使えば近道できるようなので、そこから行くこととした。
「ぷは〜っ、食った…ごちそうさまじゃ!しかし狸よ、さっき蕎麦食っておったのによくそれだけ入るもんじゃのう…」
「腹くちでもうめぇもんは別腹だん?がっはっは」
飯店は、確かに噂に違わぬ美味であった。ついつい食がすすみ、うず高く積み上げられた皿に周囲がドン引きしておる。
「くららよ、ぬしは通貨をもっておるかの。たしか『めせた』とか言うたか」
「少しなら…どうぞ」
目の前にごとりとこぶし大の黄色い塊が置かれた。
「なんじゃこのでかいのは。なのとらんさーだかで隠せるにしても、持ち運びに不便だとは思わぬのか…百めせた硬貨や千めせた札はないのかえ」
「硬貨?札?1000メセタならこうなりますが」
もう一つ、黄色い塊。む…?1めせたとまったく見分けがつかん…
「まあ良い、これが1000めせたなのじゃな?ていっ」
先ほど町を回っている間に少ない緑のあるところで集めておいた木の葉をそっくりに変えてみせる。
ふふん、初めて見る貨幣でも楽勝じゃ。見た目だけでなく質感や重さまで再現できるのが妾の幻術よ。
「お会計3970メセタです」
木の葉で作っためせたを自信満々に置く妾じゃったが。
「………」
「………?」
な、なんじゃその目は?ちゃんと1000めせたが4つ置いてあるじゃろ。狐でも3970と4000のどっちが多いかくらいわかるぞ。
まさか見破られたとでもいうか?そんなはずはあるまい、千年生きた妾の幻術じゃぞ、人間にそうそう見破られは…
支援
ん、さるよけ?
「あの、なぜ4つも置いたのかわかりませんが。どれを読み取ればいいのですか?」
「な、何のことじゃ?」
焦る妾にくららが説明する。
「あのう、メセタはそのボックスの残高を読み取るんですが…」
「お客様…出されましたメセタボックスは4つとも0メセタですね」
何じゃってェー!?さしもの妾も機械の中身までは再現できぬ!
(すまん、くらら、頼む!ここは立て替えておいてくれい!)
(何言ってるんですか、これは一応私のご主人様のお金ですよ!)
(ええい、ぬしもたらふく食べたではないか!この皿の半分以上はぬしのじゃぞ)
(体にひんちょい食いっぷりだどな。よっぽど食っとらんかっただか?)
(ううっ…それを言われると…)
「お客様…何か怪しいですね。まさか偽造メセ…っ!?ど…」
ううっ、こそこそと相談しておると店員の視線が突き刺さる…ん?なんじゃその妙な眼鏡は。
「ど…ど…動物だぁー!?」
な、なんじゃ?周りに他の動物はおらん…ということは、見破られたか!
「動物を店内に入れたのは誰だ…許さない…料理に食中毒は許されない…!」
厨房から包丁が飛んできて目の前の柱に刺さり、石鹸と洗剤を手にした人間がゴゴゴゴと出てくる。
「狸、逃げるぞ!お代は現物で後払いじゃ!」
「おだー、ばれただか!しょうねえ、悪りけんが!」
会計にあたっておるGH422は腰を抜かしたが、店内の他の客は気づいておらんらしく、辺りを見回しておる。逃げるなら今しかない!妾と狸は出口へと走ったのじゃった。
「食い逃げだーっ!」
「こいつはメチャ許せねえよなァーっリキッドよぉ!ガーディアンズが!食い逃げだとッ!」
「おうよクニオス!俺たちは不良だが食い逃げだけはしたことがねェーっ」
誰かが叫んだのを皮切りに、店内にいた何人かの活きのいい輩が律儀に会計をすませて追跡を開始し、
「「「「…………………」」」」
残された皆がしばらく凍ったあと、
「もしもしすいません、ガーディアンズですか?ガーディアンズの人に食い逃げされたんですけど…ええ、場所は…」
冷静にGH422がガーディアンズ本部に報告して、
「…あ、あの、私の…」
「100皿で3200メセタですね。ありがとうございましたー」
くららが普通に自分のぶんの会計をすませたのは妾には知るよしもなかった。
どがしゃーん、ばりーん
「はうはう…ご飯がテーブルごと飛んで天井に逆さに張り付いてしまったのです」
「ぶ、物理的にありえねえ…てめェーっご主人様のご飯をよくもッ!」(ダーンダーンダーン)
「うおっまぶしっ!種子島はやめい絡繰り!食物を無駄にするような真似はせんから通らせてくれい!」
「わんらー、ごめんだよ!すごし待ってくれよー」
「この野郎ッこのっ…あ、あれ?ご主人様、ご飯が落ちてきて元の場所に…」
「ほへ?…いただきまーす♪」
「ま、いいか(…って破られた窓からまたなんか来てるような)」
「待てー食い逃げ犯ー!」「ヒャッハー!」
「うるせェーっ団欒を邪魔すんじゃねェーっ!」(ダーンダーンダーン)
「おいしいのです♪」
中途リアルとやらで町を連れ回されたのが幸いじゃった。
パシリ通りを四つん這いで駆け抜け、居住区の家々の窓を破っては住人の頭を踏みつけ、屋根の上を走り、水路を泳ぎ…
追い詰められる事もなく、しばらく逃げ回っておると追っ手は学生服を着た二人になっておった。
これでもまだ追ってくるとは、学生にしては破格の身体能力じゃ。おりんぴっくとやらに出ても新記録を出せるのではないか?
「逃がすかーっドラァーっ!」
白い海軍将校のような制服を着た角刈り男の蹴りの連打をするするとかわし、狸のほうを見ると、
「オラァーっうげぇっ!」
「崩(ポン)拳、ポン拳、ポン拳…ほいで崩撃雲身双狸掌だぁよふっふっはぁー」
拳の連打を繰り出してくる青い制服のりーぜんと男に、狸が後の先を繰り出しておるところじゃった。
「狸、相手は何もしとらん平民じゃ!そこまでにして逃げい!」
さすがと言いたいところじゃが、今は逃げの一手に専念じゃ。
異様なまでに優秀な学生二人を引き離しつつ徐々に道は弧を描き、飯店のほうへ向かっておる。
「狐よう、さっきから逃げ回っとるだが、何か策でもあるだか」
「策ではない、仁義じゃ。現物で払うだけの時間もとれんかったのは見破られた妾が悪いのじゃからの、先ほどの店には筋は通す。足がつかんようにあの転移装置とやらでな」
そのとき、上空に大判小判の詰まった千両箱が出現し、先ほどの飯店のあった場所に落下した。
「はっはっはどうじゃ、妾も現地調達ばかりではないぞ!さすがに純金ならばそれ相応の価値が…上空に出ておるー!?」
ひゅーーーーん…ズドォォォォン
「わー」「キャー」
…質量×速度であったか、破壊力は。たしかに純金は重いのう…
「屋根は壊れたっぺ…修理費ぶんでどんだけかかるがや」
よい子のみんなに教訓じゃ。慣れんことはするものではない。
〜後編に続く〜
さるさんにかからずにいけました。
>>532>>532支援サンクスです。
今回は人様のキャラを拝借してますが、イメージに合わなければ別人として脳内変換してください。
Gコロニーにトイレが(見える限りのところに)ないことについては、次回でもっともらしい理由を出しますのでお楽しみに!?
538 :
!ninja:2011/07/26(火) 03:39:32.95 ID:TDSp8NhW
新参者で御座います。
>>527 投下乙です。
そう言って頂けると幸いです。 減らされたユニの中にもPMがいたと
考えるとやるせないです。
このままでいくとこの先450の恋の病が悪化してファック450化、
もしくはこじらせて狂犬化するのでは・・・。
>>537 投下乙です。
自分が読んで思ったのは、ヒュマ助飯店だとしたらお会計をしていたPMの
口調だと422でなく442では?という点と、調理器具も大切にしそうな
ヒュマ助が包丁を投げるとは思えないという点ですか。
アキラ三段を使う狸、それ何て鉄拳な世界というかライバルはパンダか熊?
狐、そんな事やってたらそのうちに死人が出ますぜ・・・。
投下乙
長いの書く人は大変だよねえ…
ぐお、また間違えた・・・。
新参者で御座います。
長めの作品が続いてる後で投下していいものかと思いつつ・・・
ピクニック?編
「ただいまぁ」
「おかえりなさい、マスター。 どちらに行かれたので? 言えない場所というなら追求しますので」
「借りた着替えを返してきただけよん」
「それなら私も借りた服を返しに一緒に行く必要がある筈ですが? 納得のいく説明を要求します」
「そのお洋服はアタシが勝負?ゲーム?賭け?で勝った景品みたいなものだからぁ、必要無いわよん」
それならそうと、そういう事は先に言うべきでしょうに。 そんな事より一人で女帝の所に行くとか
勘弁して欲しい。 色々な意味で万が一があるというのに。 でも無事に帰って来たので今日の所は
良しとしますか。 話が終わった所で合成しておいたオルアカロールを取り出して2人で食べる。
合成での料理の利点は失敗しない事ですが、普通に調理した物より何とも味気ない。これからは
夕飯はご主人様に任せます。 まだ普通に料理して比べられようものなら、結果は明らかなので。
「440ちゃん、明日何か予定あるかしらん?」
「家事などの日常的な事以外は特にありません。 また犯罪予備軍ですか? いい加減今度こそは
捕まるかと思うと気が気じゃないので自重して下さい」
「ピクニックに行くだけよん」
「昼食にこの前の買い物の時のサンドイッチを希望します。 それとオヤツは確定事項ですので」
ヴィジホンで何か見てたご主人様からの提案にリクエストという形での肯定をするとご主人様は
冷蔵庫の中身を確認した後に同一IDのお知り合いの部屋に向かい、すぐに戻って来ました。
パルムに着いてから向かった先はフライヤーベース。 ご主人様、これってピクニックじゃなく
ミッションじゃないですか? 今更ですけど私、ミッション用じゃなくお出かけ用のスーツです。
何時もの笑顔に浮かんでいた怒りマークは、帽子に隠れていてご主人様には見ていなかった。
んー、いい天気ねぇ。 予報通りだわぁ」
「そうですね。 凶暴化した原生生物の血の雨が降るかもしれませんけど」
血の雨が降る事は無かったですが。 凶暴化した筈の原生生物達は私を見て逃げていきました。
常に笑顔でいるこんなに可愛いPMの私を見て逃げるというのはSEEDの影響ですか、可哀想に。
野営基地で冷えたレモネードなどを飲みながら、軽く休憩してから引き続きラフォン草原を
歩いていたのですがふとご主人様が足を止めました。 そのままの表情に怒りマークを浮かべて。
アグタライドを飲んだ後に双剣を取り出して何もない場所に何故アサルトクラッシュ?
「ホーッホッホッホッ」ズバッ(JA)ザシュッ(JA)ザシャアァァァッ
「アタシを怒らせると怖いわよ?」
「この体は、見なかった事にしてねぇ」
何も無い筈の場所から血飛沫が飛び、何か重たいものが地面に倒れる音が聞こえて一寸置いての
スパーク音と共に黒い戦闘服のヒトが現れました。 何かが動く気配にナノブラストを発動させた
ご主人様。 初めて見た青い巨体の獣はダメージを受ける事無く、見えない攻撃を受ける事で相手の
位置を確認して反撃で倒していきます。
「光学迷彩の機能の付いたシールドライン、既製品じゃなさそうですが。 何故最初の一人目の
居場所が解ったのですか? 私のセンサーには反応が無かったので、幾つか推論はありますが
私は結論が知りたい」
「お花、踏んづけてたのよん! その上に不意討ちなんて、美しく無いにも程があるわぁ!」
はあ、それでナノブラストですか。 相手も自業自得というか、自分で自分の首を絞めたとも
言えますね。 後ろめたそうなヒトだろうから同情はしませんけど。
襲撃者達の装備を全部外してナノトランサーに収納したご主人様はその後にとんでもない事を
始めました。 全員の服を脱がし始めたのですから。 適当な場所に穴を掘って服を放り込んで
燃やすと穴を埋めてガーディアンズに連絡を入れました。
「ビス男よん。 ミッション中に要救護者5名発見、医療班を回してねぇ。 座標転送するわん」
「マスター、その行動は不要では? この場合は一刻も早くこの場から移動するべきです」
「ほら、こうすれば公式に記録が残るわぁ。 アタシ達は、たまたま通りかかって怪我人を
見つけただけよん。 怪我した理由を聞く為に怪我が治るまでは、ガーディアンズが気にかける
から迂闊な事出来ないだろうしぃ、この人達だって本当の事は話せないと思うわん」
身包み全部剥がされているので物取りに襲われたと仮定されたとして、そういった場合に最初に
疑われるのは第一発見者。 ご主人様の所持金からすれば、容疑者からは外されるでしょう。
それよりもレディの前でいきなり服を脱がし始める方が問題です。 それに襲撃者の中に女性が
いたらどうする気だったのですか? 「差別は美しくないわぁ」とか言い出して、私が脱がす羽目に
なる事必定なので勘弁して欲しい。 でも、ご主人様が脱がせようとしたら私が阻止します。
何も服まで全部燃やす必要は無いと思いますが? レディの目の前で何の説明も無しでいきなりは
デリカシーに欠け過ぎです。 今後は自重して下さい。 それと、反省の意味で今日の夕食は一品
デザートを増やす事。 私は寛大ですから、今回はそれで許してあげます。 マスター、異論は
無いですよね? 反論の余地は認めません」
「材料の買い置き足りるかしらぁ。 でも、服を燃やしたのにはちゃんと理由があるのよぉ。
襟元に通信機のマイクあったしぃ。 それにぃ、プロ意識が高そうな連中があんな状況で第三者に
発見されたら引退する程恥ずかしいから敵も減って一石二鳥じゃあない?」
なるほど、そうだったのですね。 通信機の件はいいとして、恥をかかされた口封じと汚名返上で
むしろやっきになって再度襲撃に来るような気がしますが? ご主人様なら「あんな美しくない状況を
見られたら生きていけないわぁ」とか言いそうですが、そう考える方が少ないかと。 そういう事なら
デザート一品追加で勘弁してあげましょう。
「んー、変なオマケが付いて来ちゃって時間かかっちゃったわぁ。 どうせならもっと美しい連中を
寄越して欲しいわねぇ。 この後はちょっと楽しようかしらん」
「美しくても、美しくなくてもどちらにしろ襲われる事に変わり無いので結構です。 そんな事言って
本当に寄越されたらどうするつもりですか? まったく、マスターは危機感が足りなさ過ぎです」
到着した医療班が要救護者を回収した後に簡単に状況を説明してミッション再開。 私も内容の
同意を確認されましたが「ミッション中にここで彼らを見つけました」と。嘘は言ってませんよ。
全部は話してませんけど。 八つ当たり気味にディ・ラガンを倒して、湖畔公園で昼食の後に一旦
ホルテス・シテイに帰還。 転送サービスでデネス湖に向かって食後の運動とかで遺跡巡り。
のんびりと遺跡を巡って、フォランの滝に着いたのは3時過ぎでした。
「んー、やっと着いたわぁ。 時間も大体丁度いいわねぇ。 あら?」
「ちゃんと冷えているようなので、安心しました」 モギモギ
「そっちで良かったのかしらん?」
「そういう場合は最初から両方出すべきです。 反省を促します」 モギモギ
日傘の付いたテーブルに設置された椅子に座りながらご主人様が魔法瓶とお茶請けを取り出した
瞬間に嗅覚センサーの反応によって私は最速の動作でショコラを手にしてモギっていたのですが、
ご主人様は後からセレブショコラを出したのです。 何たる不覚。 既に私は手にしたショコラを
モギっているのでそちらには手が出せません。 結局、反省の意味という理由をつけてその後も私が
セレブショコラ、ご主人様はクッキーを食べながらのお茶の時間になりました。
「ちょっと出かけてくるわぁ。 お留守番お願いねぇ」
「却下して私も同行します。 襲撃を撃退した後の安心感から油断の生じ易い今が再襲撃をするなら
絶好のタイミングですから。 普通は撃退して即座に再度襲われるとは思わないので、その点も
付け入る隙になるかと。 もう少し狙われたという事を自覚した上での行動をとるべきです。
マスターの頭は帽子の台ですか? 失礼、マスターは帽子被りませんでしたね」
夕食の片付けを済まして一人で出かけようとするご主人様を言い止めて、同行してみれば女帝の
所でしたか。 ともすれば用件は襲撃された件でしょうね。 裏の事情については商売柄というか
詳しそうです。 ワンオブサウザンドの”女帝”であり、ガーディアンズコロニー内でありながら
裏町を統べる”女帝”という都市伝説にも等しい噂話を正直私も真実をこの目にするまでは、
噂話と思っていたのにこうも関わる事になろうとは。
随分短い間に顔出すじゃないか。 まさかご主人サンに惚れたっていうんじゃないだろうねェ?」
「あら。 確かに美しいけどぉ、既にアナタがいるのに手を出すなんて野暮は美しくないわぁ」
「そういう用件だったのですか、マスター? そのようでしたら、後で詳細を聞かせてもらいます」
「まぁまぁ、嬢ちゃん。 挨拶代わりの冗談さね。 そう目くじら立てなさんな」
「んー、冗談じゃなく美しいと思うわよぉ?」
冗談というより私に対する様子見としか思えませんが。 気をつけないと何を聞き出されるやら。
それとマスター、フォローのつもりですか? むしろそう言うと本当に冗談にならないんですが?
ご主人様を見て、私を見てから一度煙管を吹かしゆっくりと吸い込んで興味無さそうに私達を
横目で見ながら紫煙を吐き出す女帝が段々と狸に思えてきました。 あれはどう見ても私の反応を
伺ってるような気がしたので。
「この部屋、枝(盗聴)とか虫(盗聴器及び発信機)の類は大丈夫よねぇ?」
「大抵の物なら大丈夫だけどねェ。 何だい、そんなに厄介事なのかぃ? 事と次第によっちゃ
高いよ。 そういった事絡みにロクな事無いからねェ」
「ミッション中に襲って来た連中の持ち物なんだけどぉ、ちょっと見てくれないかしらん?」
「既製品じゃないって訳かい。 まあ、ご主人サン見てやっとくんな」
「はい」
ビス男がナノトランサーから出した装備にご主人サンが先に何かの探査機の様な物を向けてから
一つ一つ手にとってチェックしながら、携帯端末に何かを打ち込んでいく。 全部の装備の
チェックと入力をし終わってから結果が出るまで待つ。
「虫と爆発物の反応はありません。 使われていた光学迷彩の種類からして、公安部衛生処理課の
装備と見てほぼ間違いありません」
「で、襲われたのはどっちだい? それとも両方かい?」
「ミッション中は一緒だったけどぉ、アタシだけよん」
「それなら合点がいくねェ。 あそこは前にワンオブサウザンドにちょっかい出して痛い目見てる
からご主人様の方を狙ったんだろうねェ」
「あら。 それってアタシの方が倒し易いって事かしらぁ?」
しまった。 アタシとした事がつい口を滑らせちまったぃ。 ご主人様よりも強いって理由で
たったの10万メセタで売り飛ばされたPMこと、アタシの妹の一人”狂犬”。
その事を知ってるのに何てこったぁ。 これで狂犬の二の舞なんざアイツに会わせる顔が無い。
こうなっちまった以上はこのビス男がまた突拍子も無い事言ってくれるか、さもなきゃ腹括って
覚悟決めるかだねェ。
「それならぁ、これからもアタシが狙われて440ちゃんが無傷の美しいままって事ねぇ」
「それではマスターが危険に曝される事になります。 それなら私を手放すべきです」
「さっきの買い物でもぉ、美しくなる為に妥協しない事って美しいと思うわぁ。 何度でも
言うけど、アタシは美しいものが好きなのよん。 アタシにとっては身に迫る危険よりも
美しいものがアタシの周りから減る事の方が一大事なのよぉ」
ああ、そうだった。 このビス男にとっちゃ、PMの方が強いかどうかよりも美しいか
どうかって事の方が大事だったねェ。
けどねェ、あの嬢ちゃんもPMなんだ。 何言われてもご主人様の身の安全の方が大事
なんだよ、そういう風に出来てんのさ。 そこん所を解っておやりな。
「それでもマスターの命に代える訳にはいきません。 PMとしての、譲れない一線です
私は同じヒトでありながらも、ご主人様を殺したヒトが大嫌いです。 でもね、マスター。
それでも、私はPMなんですよ」
「そういう時でもぉ、スケープドール使い切る前に440ちゃんが何とかしてくれるから
大丈夫よん。 って考えるとぉ、440ちゃんがいない方が危険じゃあないかしらん?」
ああ、これはやられました。 そんな言い方されたら、私を手放した方が寧ろ危険って事に
なるじゃないですか。 まったく、本当に手のかかるご主人様ですね。 はあ、やれやれです。
それと、一つ失念してたようです。 私とした事が。 既に所有権譲渡が済んでいる今の私は
ガーディアンズの備品としてのPMでなく、ご主人様のPM。 通常のPMとして、ご主人様の
命を守るよりも、ご主人様のPMとして、ご主人様の主張を尊重するべきでした。
「取敢えずは一段落ってェ事でいいかねェ? それよりも、公安部に喧嘩売ってどうすんだい?」
「それなら、大丈夫だと思うわぁ。 身包み剥いで燃やして要救護者で搬送してもらったのよん。
あんな恥ずかしい状況で公におおっぴらになったから、ちょっかい出せないと思うわよん」
「は? アンタ、そんな事したのかい? あのハイエナ達が何者かに袋にされた上に身包み全部
剥がされて、ガーディアンズに助けられて病院に搬送されただぁ? こいつぁ、傑作だねェ」
「んー、何ならSS撮ってあるから見せるわよぉ?」
「マスター、よくそんな”美しくないもの”撮りましたね? 極めて、らしくない行動です」
「要注意人物として憶えておく為よん。 後々何かあっても困るしぃ」
仰向けになった一人一人の上半身から先の姿が映し出され、最後に医療班の搬送車両が
飛び立つ所で終わる。 その映像を、煙管を握り締めながら見ている女帝の目が細まる。
周囲の温度が数度下がった様な錯覚。 敵意、殺気、殺意、それらを背負った女帝の目は
やっと見つけた仇を見る目によく似ていた。
「なるほどねェ。 確かにここまでやられりゃ、早々動けないだろうねェ。 でもねェ、
まだこんな謀しそうなのは諜報部に情報部っているんだ。 せいぜい、気ぃつけるんだねェ」
「そうするわぁ。 そういえば、今回調べて貰った分、これで足りるかしらん?」
「そいつぁ、このSSのコピーで十分さね。 むしろ、アタシゃそっちの方が欲しいねェ」
「あら。 じゃあ、これは諜報部に情報部とかが来た時の先払いにしておいてねぇ」
ビス男が差し出したハイエナ達の装備を一蹴して先程のSSをコピーする。 こいつらに
疑いかけられて処分されたアタシの妹達はごまんといるんだ。 むしろ、教えてくれて礼を
言いたい位だねェ。 けど、こいつぁアタシ達PMのけじめだから表立って礼が言えないのは
勘弁しとくれ。 その代わり、後できっちりけじめはこの手でつけさせてもらうさね。
それに、間に合わなかったアンタのGH101もこいつらの仕業ってェならアンタの分も
けじめつけとくから、変な勘繰り起こして先走るんじゃぁないよ。 やりかねないからねェ。
「じゃあ、これでお暇するわぁ。 ありがとう、嬉しいわん」
「こんな裏家業してりゃあ、厄介事も飯の種さね。 それでアンタと顔会わせるよりも、
アタシゃよっぽど、馴染みの店でアンタと鉢合わせしたくないねェ」
「あら。 アタシはお店で厄介事なんか、起こさないわよぉ?」
「だァほ。 アタシとアンタが骨董品屋なんざで鉢合わせしようものなら、間違いなく
どっちかが目当ての物買いそびれる事になるのが目に見えてんだよ」
結局前払いと言って置いていったハイエナ達の装備を見ていて、ふとビス男の言葉が
思い浮かぶ。 「そういう時はぁ、機会があるまで億尾にも出さないで最高のタイミングで
横合いから思いっきり殴りつけるのよぉ」 まさか、あのハイエナ達がアンタのGH101の
仇かもしれないって気付いていたってェのかい? 流石にそりゃあ、突拍子過ぎるか。
第一襲われた時点じゃあ、相手の正体も解ってないってェのに。
「んー。 湖畔公園でお昼してぇ、フォランの滝でお茶のつもりが何か変な事になったわぁ」
帰ったら夕飯の準備ねぇ。 ちょっと遅れちゃったけどぉ」
「それならマスター、たまには外食しましょう。 美味しいと評判の飯店があります」
「そうねぇ。 その後に食材の買出しでお買い物すればいいかしらぁ」
どんな疫病神でも、バケモノでも、危険な目に遭う事になってもご主人様にとってはむしろ
手放したくない程に美しいければ良い訳で。 まったく。 手間のかかるご主人様ですね。
でも、そういった点での出費はむしろ大歓迎なヒトだし、オシャレはレディの嗜みですから
本当は手間という程でもないんですけど。 私の事でご主人様が危険に遭っても、その分私は
美しくなりますから。 美しいものが好きなご主人様のPMとして側にいられるように。
新参者で御座います。
話の流れで「寡黙なキャスト」に次いでやっちらかした事に気が付きました。
ビス男、その店には行っちゃいけない! お前まで数奇夜忌に巻き込まれるぞ!
っていうかこれ以上登場キャラ増やすな! お前が数奇夜忌に参加したら、
カオスっぷりに磨きがかかりそうだから、やめれ・・・。
以上、お目汚し&駄文投下失礼しました。
投下乙
因みに只今416kbだからまだ長いのでも平気なんでないの
>>537 投下乙です。
疾走感のあるコメディですね。楽しく読ませてもらってますよ。続き楽しみにしてます。
>>539 気が付けば長くなってる罠なのですよ。
書いてる間は結構楽しんでますので出来あがってからスクロールバーの長さに気が付いて、
ヒィってなるのですよ。
>>551 投下乙です。
ウチの450ちゃんの恋の行方は現在妄想中です。ファック450化しつつありまs(ry
ビス男ナムナム(=人=)
カオスじゃない数奇夜忌なんて数奇夜忌じゃないやいと無責任発言してみるテスト。
シリアスと言うか、ちょっと悲しい話を書きたくなってしまったので現在執筆中です。
シリアスを通り過ぎてダークになってしまいそうですが、最後どうやって纏めよう・・・。
書き上がったらまた投下させて頂きたいと思います。
GH-450「ここまで濃厚なPMスレをしてきましたがいかがですか」
赤箱「はい先生、PMっていろいろ濃厚過ぎです!」
GH-450「410から450のシリーズは比較的スタンダードですが」
赤箱「そっちから紹介しようよ!」
GH-450「…ガーディアンズ時代からのPMの方が濃厚になるので」
赤箱「スタンダードなのに濃厚なの?!」
GH-450「はい、私はガーディアンズ初期型のPMなので記憶がさらに濃厚です」
赤箱「の…濃厚な記憶ってなんですか」
GH-450「ピロンピロンペーとか」
赤箱「は?」
GH-450「イチローとの戦いとか」
赤箱「誰と戦ってんのあんた!」
GH-450「ピカチュウとの壮絶な持久戦とか」
赤箱「あんたポケモンだったのか…」
GH-450「マイルームに来たらロックマンが」
赤箱「スマブラかよ!」
GH-450「自分で言ってて何ですがしんどくなってきました」
赤箱「ボケじゃない…だと…」
GH-450「と言う訳でちょっと過去も共有出来るガーディアンズ→リトルウィングPMの452を呼んでみました」
GH-452「あ、あんたの為に来たわけじゃないんだからね!」
赤箱「ツンデレですか」
GH-450「ツンデレです。因みに彼女、ワンオブサウザンドだと言われています」
GH-452「言われてないわよ!」
赤箱「ワンオブサウザンド…?」
GH-450「超低確率で生まれる超高性能のPMがいるという都市伝説です」
赤箱「都市伝説が目の前に!?」
GH-452「誰がいつなんでどんな都市伝説に認定されたのよ」
GH-450「つい先日料理上手で」
GH-452「あらお上手ね、ってされてないわよ!だいたい料理が都市伝説級に上手いってどんなPMよ!」
赤箱「どんな無機物も有機物にします的な」
GH-452「合成の話はやめて…」
GH-450「ついたその名も…」
赤箱「その名も?」
GH-450「コック450」
GH-452「それもやめなさいよ!」
赤箱「『ふたりはPM・ファック&コック』とかかよ!」
GH-452「あんたも黙りなさい!」
GH-450「まあ合成にトラウマを持つPMは多いのです」
赤箱「なんで?」
GH-450「当時のガーディアンズは貧しく、モノメイトすら節約したいレベルでしたので」
GH-452「アンダーウェアでミッションに行く人も沢山いたわね…」
赤箱「あるあ…ねーよwww」
GH-450「残念ながら事実です」
GH-452「剥ぎ取りオンラインとかいう謎のアンダーウェアでランニングの人もいたわ」
赤箱「まじかよガーディアンズ行ってくる」
GH-450「ね?ファックな箱でしょう」
GH-452「痴漢ね」
GH-450「まじかよ糞箱売ってくる」
赤箱「そっちの箱じゃねーよ!ゲハでやれよ!ベヨネッタ面白いんだぞ!」
GH-450「貧しい中で合成は確かに一獲千金の手段ではありました」
GH-452「失敗のリスクが高かったわよね…」
GH-450「全財産を合成し、失敗してガーディアンズを去った方々もいると聞きます」
赤箱「それは人間側のトラウマじゃねーか!」
GH-452「何いってんのよこっちなんか命がけなんだから!」
GH-450「『頼むぞPM…この合成が失敗したら俺はガーディアンズを辞めるしかないんだ…』などと主人に言われたら…」
GH-452「そんな合成を冷静に出来るPMはいないわよね…」
赤箱「き、聞いてる方もしんどくなってきました…」
GH-452「あーなんかいろいろ思い出したくない記憶が…」
GH-450「という原因ではありませんがリトルウィングのPMは合成をしません。その代わりに初期からミッションに連れて行けます」
GH-452「まあGH-**0に限るけど。1〜4は派生系だからまずGH-**0からチケット貰わないとね」
赤箱「450から421のチケット貰えたりすんの?」
GH-452「45*シリーズからは45*のチケットしか渡せないの。PM用のチケットは**0ならショップにあるのよ」
赤箱「感動的だ…普通に説明してもらえた…」
GH-452「450は何やってたのよ…」
赤箱「ガーディアンズとリトルウィングはだいぶ違うんだ」
GH-450「無論私がいた時期と比べての話ですがね。例えば452も性格が違いますし」
赤箱「リトルウィングのみツンデレですか」
GH-450「ちょっとケガをするとすごい勢いで走って来てレスタを連打」
*ヒールオーダー時だけで…もないかも
GH-452「べ、別にアンタのためじゃないんだからね!」
*本当に言います
GH-452「あたし回復できる量が少ないんだし仕方ないじゃない!」
GH-450「因みにこちらから回復してあげると」
赤箱「あ、リュウホウジドウは回復にも使えるんですね」
GH-452「…ありがと」
GH-450「と」
赤箱「いいツンデレですねえ」
GH-450「褒める時は『やれば出来るじゃない!』とかまあツンデレ幼なじみポジションとでも」
赤箱「幼なじみですか」
GH-450「主人を呼び捨てにするのも特徴です」
GH-452「パ、パートナーなんだからいいじゃないの」
赤箱「まあみみみ先輩も幼なじみも好きな俺としてはストライクですが」
GH-450「私はあなたのせいでファック450サック451コック452ビッチ453シット454とかの姉妹を揃えたい気分ですが」
GH-452「だからやめなさいよ!」
ここまで
書きためがなくなったのにアリスクロー出ない
557 :
ファックの人:2011/07/27(水) 00:05:19.66 ID:2W7G0i15
レスくれた方々ありがとう
コンプリートはしない予定なんですがなんかいろいろ予定通りじゃないのでわかりません
タスケテー
>>487 そのパシリが気に入ってくれる人の書くものは是非とも読みたい!
プリーズ!
>>557 最後が糞箱のリトルウィングレポートになってるw
>>558 細かいネタに気づいてくれてありがとう!
すげえ嬉しい!
>>557 投下乙です。
ラピ「ラズリィ、ツンデレって知ってる?」
450「いえ?それはおいしいのですか?」
ラピ「ラズリィが452デバイスモギモギすればいいみたいよ?」
450「へぇ。ご主人様はどうなんですか?」
ラピ「ツンデレになったラズリィ・・・みてみたいわぁん」
450「Σ(゚д゚||;))」
ラピ「ラズリィちゃん、こっちおいでぇ・・・・ニジリニジリ」
450「おーたーすーけーをーーーーーーーーー!!」
現在執筆中の話し、本編並みに長くなってしまいそうです。
今ラスト書き上げ中。
前半をいくらか投下して行きますね。
ピピピッ、ピピピッ、ピピピッ・・・
「ご主人様、おはようございます。目覚まし鳴ってますよ。そろそろ起きて下さい。」
「ん・・・・・ああ、おはよう・・・」
430に起こされ、眠たい目を擦りながら起床する。
今日と言う日が来なければ良かったのに―――――――
しかし、いくらそう考えた所で現実が変わるわけでもなく、朝の冷たい空気が
身に沁み、意識を覚醒させる。
「ご主人様、そろそろ支度をなされないと、集合時間に遅れてしまいますよ。」
「ああ、分かってる。着替えてくるから朝食を用意しておいてくれ。」
「かしこまりました――――――」
俺はドレスルームへと入り着て行く服を選びながら、今日までの事を思い出していた。
時は遡り―――――
「―――――以上、質問はあるか?」
一瞬の静寂が部屋を包む。
ここはガーディアンズの作戦司令室。
1週間後に決行されるSEED封印ミッションのミーティングが行われていた。
「―――総裁、成功の確率は何%と踏んでおられますか。」
「五分―――と言いたい所だが、正直分からん。不確定要素が多すぎる。
ただ、確実なのは、もしこのミッションに失敗してしまうような事があれば、
グラールは滅びる。それだけは阻止しなければならない。
合の時までに残された、我々にある時間は僅かだ。
先程にも伝えた通り、現在同盟軍の先行隊がリュクロスに向かっており、
現地の情報は明後日には伝えられると思う。」
再び静寂が訪れる。
しかし、今日集まったメンバーは百戦錬磨のガーディアンズの各部隊長であり、
このような状況でも、悲愴な面持ちの者は一人として居なかった。
「―――――よし、では以上で解散する。
各部隊ミッションまでに十分休息を取り、来るべき時に備えてくれ。」
総裁はそう言い残すと、早々に部屋から退出して行った。
会議に参加していた部隊長達は、各々の役割において連携する部隊長との
ミーティングに入ったり、各々の部隊員に連絡をし指示を出している。
自分も手早く部隊員にミーティングの連絡メールを送ると、同じ進行ルート
の確保を分担する部隊長の所へと移動した。
「予想はしていたが、同じルートの担当になったな」
俺が声を掛けると、窓の外を眺めていた銀髪の少女が振り向く。
「ああ、アッシュ。そうね――――――――」
「おいおい、相変わらず私は興味無いって顔してんな。」
「そうでもないわ。やっと両親の敵に辿り着いたって思ってた所よ。」
「そうか。すまない、悪い事を聞いたな―――――――――
でもこれでお前が立ち直れるといいんだがな。」
「私は変わらないわ。今までも、これからも――――」
見た目は年端も行かぬ少女にしか見えないが、彼女は百戦錬磨の部隊長の
中でも、かなりの腕利きだ。正直な所、俺でも敵わない。
「―――でも、貴方と私の部隊が揃うなら失敗はまず無いわね。」
「そうは言っても、今度の相手は未知の惑星だからな。油断は出来ないぜ。」
「その時はその時よ。生きるか死ぬかなんて、興味ないもの―――――」
「おいおい、そんな事言うなよ。」
俺は呆れたといった風に肩を竦めると、窓の外へと視線を移した。
この少女、以前はこんな事もなく、誰かを助けたいと言って熱意に溢れていたのだが、
モトゥブで両親を亡くして以来、ずっとこんな調子だ。
俺とは同期と言う事もあり、一緒に数々のミッションを達成してきた彼女の事を、
異性ではなく、戦友として見ている。
「―――――とりあえず、ミッションの事を少し話しておかないか?」
「いつもと一緒でしょう。相手がちょっと違うだけ。話す必要はないわ。
―――私はもう行くわよ。部隊の子とミーティングしてさっさと休みたいのよ。」
俺の提案はあっさりと却下され、一人取り残されてしまった。
何とも情けない・・・。
ふと後ろから声を掛けられた。
「で、お前ら、いつになったらくっつくんだ?」
「ちょっ、おまっ、そんなのはあるわけねーよ!」
「それもそうだな、お前は自分の所のPMにゾッコンだもんな!」
作戦司令室が一気に笑いに包まれる。
畜生、からかいやがって・・・しかし、否定できない所がくやしい。
まあ、確かに彼女は相当のルックスだが、戦友として以外の感情を抱いたことは
無いし、彼の言う通り、俺は自分に仕えるPMに惚れている。
今度のミッションの報酬は1000万メセタ―――――
俺はその金で、PMの所有権を買取り、PMを連れて故郷に帰ろうと思っている。
―――さて、これ以上ここに居てもしょうがないな。
俺は周囲に一通り挨拶を済ませると、マイルームへと引き上げる事にした。
「お帰りなさいませ、ご主人様。」
「ああ、ただいま」
「今日のミーティングはいかがでしたか?」
430は俺が部屋に入り上着を脱ぐとそれを受け取り、ルームの扉をロックしながら
訊ねて来た。
「これと言って変わった事は無いよ。
―――――強いて言えば、今の状態では情報が無さ過ぎて何も分からん。」
「そうでしたか――――ご主人様、食事は摂られますか?」
「そうだな、腹も減ったしそうするか。」
俺は430が用意したコルトバサンドを頬張りながら、ふと聞いてみた。
「なあ、430―――」
「はい?」
「もし―――――もし、俺が今度のミッションで戻ることが出来なかったら―――」
「そんな恐ろしい事言わないでくださいっ!!
―――私だって――――――私だってその事については不安です――――
考えたくありません―――」
「そうか、すまない・・・・」
沈黙―――――
そう、彼女も分かってはいるのだ。今度の任務が如何に危険か。
ガーディアンズに配備されるPMの所有権はGRM社にある。PM1体につき
幾らかの使用料をガーディアンズが負担するいわゆるリース形式だ。
もし、俺に万が一の事があれば、彼女はGRMに回収され、リサイクルされる。
リサイクルとはすなわち、初期化による再配備――――
今までの記憶は全て末梢される=PMにとっての「死」だ。
「――――――でも、もしそんな事があれば――――
私はきっと、ご主人様の後を―――――」
「よせ!!」
俺は彼女の言葉を遮る。
馬鹿な事を聞いてしまったと後悔したが、それだけ今度のミッションは危険だ。
「今日はもう寝よう。明日からまた準備で忙しくなる――――」
430の悲痛な表情を振り払うかのように、俺は手に残っていたコルトバサンドを
一気に口の中へ放り込むと、自室のベッドに横になった。
「ご主人様――――私は――――私は―――――――――」
機会は逃さず支援
レスありがとうとかいいつつ支援
おふ、支援来てたサンクス。
んじゃもうちょっと投下していきます!
翌日からは次のミッションへ向けて目の回るような忙しさだった。
部隊長ともなると、ミーティングや部隊員の準備の手伝い、他の部隊との調整等
やらなければならない事が山のようにあった。
また、同盟軍の先行部隊からもたらされた情報は絶望的状況で、その対策にも
走り回らなければならなかった。
ガーディアンズ内でも、今度のミッションには参加出来ないと言う者が後を絶たず、
退役者が続出してしまった為、人員の配置の調整にも追われていた。
気が付けば、ようやく全ての準備が整い、一息付けたのはミッションの前日だった。
最後のミーティングが終わり、家路へと着く。
そういえばこの前・・・俺が変な事を聞いてしまってからロクに話も出来て
ないな・・・。
俺は今度のミッションで得た報酬で、PMの所有権を買い取るつもりでいる事を
まだアイツには話せていなかった。
PMと言えど、アイツにも固有の人格がある。俺の気持ちをきちんと伝えておこう。
ふと思いつき、装飾物を扱う店へと立ち寄る。
「いらっしゃいませ。本日はどのような物をお探しですか?―――――」
「―――――これを一つ。」
目当ての物を購入し、今度はまっすぐとルームへ向かう。
430は俺の事をどう思っているのだろうか――――――
俺は、はっきり言って自分でも認めるくらい鈍感だ。
430はとても良く俺に尽くしてくれては居るが、彼女にとって俺はどう映って居るの
だろうか?
噂では、全財産を投げ売ってPMを買い取り、PMと幸せに暮らしていると言う
話しも聞く。
>>569のタイトル抜けてました。569分がサイドストーリー6です。
気が付けば部屋の前まで戻っていた。
ピッ・・・プシュー・・・
「ただいま。」
「お帰りなさいませ、ご主人様」
いつもと同じように出迎えてくれる430。
俺は、いつものその笑顔を見て覚悟を決めた――――
「430、食事が終わったら少し話がある。時間は大丈夫か?」
「はい、ご主人様がそのように仰せならば、いくらでも――――」
「そうか、分かった。」
彼女は一瞬、悲痛な面持ちを見せたが、すぐ元の笑顔に戻り食事の支度を始めた。
―――程無く、沈黙の続く食事も終わり、俺は話しを切りだす事にした。
「この前は変な事聞いて悪かったな。」
「いえ―――確かに、今度の任務は大変なものだと、ご主人様を見ていて
分かります。
もし――――ご主人様が戻られないような事があったら、私は、私の所有者で
あるGRM社に引き取られ、初期化されます。
――――――――私にはそれは耐えられません。」
彼女はそこまで言うと俯き、口を閉じた。
暫くの沈黙が流れる。
もひとつくらい支援して寝る
「実は、430にまだ言ってない事がある。」
俺は沈黙を破り、言葉を絞り出した。
彼女がキョトン、とした表情をこちらに向ける。
俺はおもむろにポケットをまさぐると、先程ショップで購入したものをテーブルに置く。
「これ・・・は・・・・?」
「開けてみてくれ。」
俺が促すと、430は小さな包みを手に取り、包装を剥がしていく。
中には小さな箱が包まれていた。
「今度の任務が終われば―――――俺は430を連れて故郷へ帰りたい――――」
「!!」
彼女は小さな箱を開け、中身を確認するとハッとした表情をして俺を見つめた。
「ご主人様、これは――――――これは――――――――――――
それに・・・私の所有者は――――」
「今度の任務の報酬で、430を買い取る為に必要な資金が貯まるんだ。
だから、俺について来て欲しい――――――」
彼女は、その小さな両手で顔を覆うと、わあぁぁと声を上げて泣き出した。
「もしかして・・・その・・・・・嫌だったのか・・・?」
俺は一番不安だった言葉を口にした。
彼女はそのまま暫く泣いていたが、暫くして落着きを取り戻してくると、
泣きながら言葉を紡ぎ出した。
「いえ・・・ひっく・・・・ぐすっ・・・・ちがい・・・ます・・・・ぐすっ・・・」
彼女はそのまま、またすすり泣きながら沈黙していたが、俺は静かに次の言葉を
待った。
「・・・私・・・信じ・・・・られなくて・・・・・・とても・・・・・・・嬉しい・・・です・・・
ご主人様に・・・・そんな・・・風に・・・・想って頂けてるなんて・・・・夢みたいで・・・
凄く・・・嬉しくて・・・・・・・・・泣いてしまいました・・・・」
そして少しの沈黙の後、ようやく落ち着いた彼女は、顔を上げ俺を見つめると、
先程とは変わり、しっかりとした口調で言葉を紡ぎ始めた。
「ご主人様―――――
本当に私でよろしいのですか?
まだまだ、「ヒト」とPMとの関係は世間からは認めて貰えていません。
私はご主人様にその事でご迷惑をお掛けしたくはありません。
PMは人権こそ認められたものの、「ヒト」の附随物でしかありません。
戸籍IDもありません。私にあるのはGRMの管理する機体ナンバーだけです。
私は、傍に置いて頂けるだけで満足です―――――
――――ですので、これをお受け取りする事は出来ません―――」
彼女は、そこまで言うと手に持っていた小さな箱をテーブルに置いた。
「430・・・・
それでも俺は君が必要だ。覚悟はできている。受け取ってくれないか?」
彼女は、再び小さな両手で顔を覆うと、わあぁぁと声を上げて泣き出した。
それから暫く、「そんな・・・でも・・・」「それでも構わない・・・」の押し問答が
続いたが、不意に彼女は押し黙ると顔をあげ、泣き腫らした顔にこれ以上無い程の
笑みを浮かべ静かに口を開いた。
今日はとりあえずここまでの投下にしておきます。
明日、ラスト書き上げて残りを投下しますね。
それではみなさん、おやすみなさい。
支援&
>>557 投下乙です
450もかなり苦労してますなぁ・・・。 それじゃあ、やさぐれても
仕方ないかぁ。 だからといってご主人様に癒してもらうのとご主人様を
襲うのは別かと・・・。
う。 遅かったか
>>575 レスありがとう
そうか…ファックってやさぐれて見えるのか…意図してなかったわ
>>574 投下乙です。
この流れは死亡フラグでは・・・。 そしてアッシュ君の獲物はやはり
スタッグカットラリですな。
アッシュの名前でGH440を連想した自分はこのスレにどっぷりと
浸かってると自覚・・・。
>>577 ファックって口癖は自分から見てやさぐれているっていうのが適切かなって
思った訳ですな。
そしてそんなやり取りからふと思いついたネタをいきなりこの場で書いて
投下!
450「私がやさぐれているという意見が出ていますが、そんな事はありません」
赤箱 「じゃ、何だっていうんだよ! 普通、ご主人様に揉みしだかれたいとか、
滅茶苦茶にされたいとか、そんなストレートな表現するPMなんか
聞いた事ないよ!」
450「ファック。 私は自分の願望に正直なだけです」
赤箱 「願望っていうより欲望だよ! 愛情っていうより寧ろ情欲!」
450「どちらにも情はあります。 そしてご主人様からお情けを
頂戴するのが私の望みです」
赤箱 「話題、変わってるよ! つか必ずそっち方面かよ!」
450「そっち方面の話題の相手の皆無な箱に言われたくありません」
赤箱 「俺は恋人よりも、まず先に家族が欲しいんだよ!」
450「2人きりの時のみお兄ちゃんと呼ばせるのはどう見てもギャルゲー
かと。 自分で言ってて虚しくないですか?」
赤箱 「悪かったなっ! どうせ相手してくれるのはギャルゲーの
中だけだよ!」
450「目の様な物から洗浄液が出ていますが?」
赤箱 「目の様な物じゃなくて、目だよ! 泣いてるんだよ!」
450「まったく、これじゃこんな箱に配属されるPMが可哀想ですね」
赤箱 「そのPMを紹介するのがアンタ仕事だろ!」
以上、お後が宜しいようで。 新参者でした。
起きたら即興乙だったw
>>578 oh...
過去作品のPMの名前と被ってたのですね。
過去ログ漁って参りました・・・。
今更名前も変えられないので、このまま続けようと思いますですよ。
即興投下乙です。
完成したので、
>>573の続きを投下したいと思います。
随分長くなってしまいましたので、他の投下者様がいらっしゃるようでしたら、
一時中断させて頂きますので、よろしくお願いします。
※以下作品の続きを読んで頂ける方への注意点です。
・今回の主人公になっている「アッシュ」の名前は過去の別の方の作品とは
一切関連はございません。たまたま同名になってしまっただけです・・・。
・この後、2レス分くらい後から、暫くPMが出演しないお話しになります。
・悲しいお話しが苦手な方は、この後2レス分くらい後は読まれない方がいいです。
・それでも読みたい方がいらっしゃいましたら、ハンカチかティッシュをご用意下さい。
(注:作者は物語を執筆しながら、目から汗を流してしまいました。)
(自分の作品なのに不覚・・・orz)
以上を踏まえて頂いた上でのご拝読をお願いします。
では、次レスから投下していきます。
「ご主人様には敵いませんね―――――
―――――――――不束者ですが、よろしくお願いします。」
「430・・・ありがとう。」
彼女はテーブルに置いた小箱を手に取り、丁寧に中身を取り出すと、
それを指に嵌めた。
「430、一つお願いがある。」
「何でしょうか?」
「もし、明日から向かう任務で俺が帰らないような事があれば、その時は
初期化を受け入れて、新しい道を歩んでほしい。」
「ご主人様、私は――――――――
私は、愛する人と過ごした記憶を失うくらいなら、本当の「死」を望みます―――」
「添い遂げる気持ちは確かに嬉しい―――――――
でも――――――それよりも、お前が、430が生きていてくれる方が
もっと嬉しい―――――――――」
「でも――――――――
いえ、分かりました。ご主人様がそこまで仰るならば受け入れます。
その時は、初期化デバイスで迎える「死」をもって、私の消去される
記憶を魂としてお傍に向かいます。」
「――――ありがとう。」
俺はおもむろに立ち上がり、彼女の傍へと移動する。
彼女を立たせ、身長差のある体で小さな彼女を包み込むように抱きしめた。
「あっ・・・・ご主人様・・・・」
自然と視線が絡み合い、見つめ合う。
彼女がすっと目を閉じる。
流石に鈍感な俺でも意味を理解し顔を近付ける。
「んっ・・・・はぁっ・・・・・
ご主人様・・・今日はずっとこのまま離れたくありません・・・」
「分かった。」
俺は一言そう告げると彼女を抱き上げ、ベッドへ移動しゆっくりと彼女を降ろした。
彼女はずっと潤んだ瞳で俺を見つめている。
「・・・いいのか?」
彼女はコクっと頷くと視線を逸らし、目を閉じた。
すみません、タイトルミスです。
>>583 サイドストーリー10
>>584 サイドストーリー11
すみませんでした。以下続きです。
――――彼女の為にも生きて帰らねば。
俺は服を着替えるとシールドラインを装着し、気合いを入れた。
ドレスルームから出ると良い匂いが漂ってくる。
ふと、もしかしたらこれが彼女との最後の食事になるかもしれないなと言う考えが過る。
―――――いかん、帰る事だけを考えよう。
俺は不安を振り払い、食卓へと向かった。
テーブルに着き、並んだ食事に手を伸ばす。
「ご主人様、お帰りはいつ頃になられますか?」
「合の時を過ぎれば、翌日には戻る。」
「かしこまりました。温かい食事をご用意してお待ちしてますね。」
「ああ、分かった。必ず帰るからそうしておいてくれ。」
食事を済ませ、ナノトランサーを手に取り玄関へと向かう。
「それでは行ってらっしゃいませ。」
「ああ、行ってくる。留守は頼んだぞ。」
「はい、ご主人様もお気をつけて。」
「・・・・430、愛してる」
「・・・・はい、私もご主人様を愛しています。ですから、必ず帰って来てくださいね。」
「ああ、分かってる。」
俺は彼女の為に絶対に帰ってくると心に誓い、集合場所へと向かった。
指定の集合場所に集合し、点呼を取る。
よし、俺の部隊は欠員無しだな。
他の部隊は土壇場で逃げ出してしまった隊員も居るらしく、人員調整に手間取って
いるような状況も見えた。
―――――本当なら自分も逃げ出したい。
しかし、俺の事を信じてついて来てくれている隊員を放って置く事は出来ない。
「よし、準備の出来た部隊から順番に艦に乗り込め!」
指揮官から指示が出ると、準備の整った隊が次々と乗り込んで行った。
通常の任務であればシャトルでの移動となるのだが、今回は同盟軍の軍艦での
移動になる。
「よし、俺達も行くか。」
隊員に声を掛け、俺も艦内へと向かった。
程なく全員が乗り込み、艦が出発する。
周囲を見渡すと、生きて帰れる保証の無い任務だけあり、誰もが口を閉ざし
緊張しており、ピリピリとした空気が流れていた。
窓際に見慣れた銀髪の後ろ姿を見付け、声を掛けた。
「よう、やっぱり緊張するな。」
「そう?いつもと変わらない、ガーディアンズの任務に向かうだけじゃない。」
「この空気の中で緊張しないお前さんがうらやましいよ。」
「変に緊張しちゃうと体が硬くなってしまって、本来の動きが出来ないわよ。」
「まあ、確かにそうだが・・・」
俺は彼女の態度を見て、失うものが無いと言うのは、こんなに強いものなのか?
と疑問が湧いた。
正直、今の俺は死ぬことが怖い。
今まで幾つもの死線を乗り越えてきたつもりだし、死ぬのが怖いと思った事など
一度も無かったのだが、失うものが出来るとこんなにも脆いものなのか―――
「あなたらしくないわね。少し体を動かしておく?」
「ああ、そうだな。到着までは暫く掛かるだろうし、少し手合せ願えるか?」
「そう。じゃあ軍の人に聞いて、部屋を借りましょう。」
俺にとって、彼女の申し出は有難かった。
体を動かせば、少しでもこの恐怖を忘れる事が出来るだろう。
程なく、彼女が戻って来て俺の方に手招きをする。
彼女の後ろをついて行くと、一つのちょっとした広間に着いた。
「これなら十分動けそうね。」
「ああ、そうだな。さて、使う獲物はどうする?」
「んー・・・、折角だから実践式で行きましょう。制限なしの1本勝負ね。」
「よし、分かった。お手柔らかに頼む。」
「いいえ、容赦はしないわよ。今のあなたには負ける気がしないから、
全力で来て頂戴。」
「ハッ、なかなか言うねぇ・・・・おりゃぁぁぁ!!」
彼女の言葉にカチンと来た俺は、おもむろにナノトランサーからエリュシオンを
取り出し、不意打ちで切りかかる。
ヴァン―――バチィ――――――!!
「不意打ちでその程度?甘いわねっ!」
彼女はナノトランサーから刀身を半分だけ引き出したアオリユウで俺の一撃を
跳ね返すと、抜き様に切りつけてくる――――
ヴォン!!
彼女の身長に見合わぬ大太刀が空を切り、空気が嘶く。
寸での所で上体を逸らし、やり過ごす。
「うげっ、お前、前にも増して太刀筋が鋭くなってねーか!?」
「さぁ?少なくとも今の貴方には鬼迫が感じられないから手加減したのだけど。
私は全力で来いと言った筈よ!!」
支援
ヴォン!ヴォン!!
氷を宿した透き通るような青い刀身のアオリユウの刃が体を掠める。
トルネードブレイクの独特の衝撃波で皮膚が切れ、血が舞う。
「・・・ってぇ、本当に容赦ないな。」
「言ったでしょう。」
「ならばこちらも―――――!!」
俺はすかさずナノトランサーからもう一本のエシュリオンを取り出し、抜き様に
刃を振り下ろす。
ヴァン!ヴァヴァン!バチィ!!
少女は滑る様に迫ってくる刃を難なくかわし、次の一撃を青い刀身で受け止める。
「――――――――アサルトクラッシュ・・・
やっと本気になったようね。でも、そんなに迷いのある太刀筋じゃ私はおろか、
私の髪の毛1本ですら切れないわよ。」
「クッ・・・・」
全く彼女が言う通り、今の俺の太刀には切れがない。
返す言葉も無い俺は言葉に詰まる。
そして、そのまま部屋を静寂が支配する―――――――
彼女の隙を伺いながら、ゆっくりと左に回りこむ。
彼女もこちらの動きに合わせ、距離を保ちながらゆっくりと左に回りこんでくる。
駄目だ・・全く隙が無い。この辺りは流石だな。
二人の動きが静止する。
「「ハァァァァァ!!」」
ヴァヴァン!!ヴォン!!
二人の声が重なり、お互いの刃が風を切り相手に迫る。
勝負は一瞬だった。
俺の刃は空を切り、彼女の刃は俺の喉元3センチの所で止まっていた。
「参った、俺の負けだ。敵わなねぇな。」
「当たり前じゃない。私を誰だと思ってるの?」
彼女はそう言うと、手にしていたアオリユウをナノトランサーへ投げ込む。
その様子を見つつ、俺もエシュリオンズをナノトランサーへ仕舞う。
「興味はないから理由は聞かないけど、最初のような迷いのある太刀筋じゃ
SEEDに喰われるわよ。本番では足を引っ張らないで頂戴ね。
・・・でも、最後の一閃は良かったわ。」
「そうか・・・」
「先に戻るわね。」
「ああ、少しは楽になった。すまない。ありがとう。」
俺は彼女の後姿を見届けると大きく息を吐いた。
気がつけば不安は心の中から一切消えてなくなっていた。
色んな意味でアイツには敵わないな・・・と一人ごちながら、みんなの居る
広間に戻って行った。
「連絡する。本艦隊は約10分後、ミッションエリアに突入する。
各自降艦準備を行い、任務開始に備えたし。
繰り返す。本艦隊は―――――――――――――」
ついに決行の時が来た。
俺は手早く荷物を纏めるとナノトランサーへ仕舞い、降艦橋デッキへと向かう。
緊張で胸が焼ける――――――
深く息を吸い込み、緊張を吐き出すかのようにゆっくり息を吐く。
よし。行ける。俺は必ず生きて帰る。
間もなく、ゴゴゥ・・・と地響きのような音と共に艦が停止しハッチが開いた。
「各隊、突入口を抜けたら速やかにキャンプを敷設し、次の指示を待て!!」
指揮官の合図と共に艦橋を渡り突入口をくぐる。
事前の情報にはあったが、視界全体に蠢く通路が広がる。HIVEと同じだ。
俺は点呼を取った後、隊員に指示を出し適当な位置にキャンプを張る。
「よーし、準備は整ったか?
各隊、時間は限られているが決して無理はするな!
我々が成功しなければグラールの未来は闇だ!!
通信機のチャンネルは30.1にセットしろ!
では、任務開始だ!行け!!」
合図と共に、各部隊が一斉に各々の進行ルートへと移動を始めた。
いつものやり方―――――
俺と彼女の隊が組む時は、必ずお互いの隊が1部屋ずつ攻略して行く。
1部屋単位で交代する事で、SEEDと常に万全の態勢で戦える状態を保つ為だ。
今回もその進み方で順調にルートを確保して行った。
ピピッ、ピピッ・・・・
「――――――アッシュ、そろそろ休憩をしましょう。隊員に疲労が見える。」
通信機から連絡が入る。
「了解――――この部屋は安全なようだから、こちらに合流してくれ。」
「―――――分かった。すぐ行く。」
進行開始から早くも2時間が経過しようとしていた。
先程から通信機では各部隊の休憩要請や、補給要請の連絡が飛び交っていた。
壁を背に休んでいると、彼女の隊が部屋に入って来るのが見えた。
「お疲れさん。」
「ええ、そちらもお疲れ様。」
ピピッピピッ・・・
「こちらE−3エリア方面アッシュ隊。同行部隊と共に休憩に入る。」
「―――――こちら司令部、了解した」
俺は司令部に休憩の連絡を入れると彼女に向き直った。
「しかし凄い数のSEEDだな。今まで見た事の無いタイプも何体か見かけたが・・・」
「そうね。でもまだ大した事は無いわ。
・・・でも、気は抜けないわね。」
「そうだな。今の位置だと後1時間も進めば最深部に近いエリアに出るはずだ。
そうなればもっとSEEDの勢いは増すだろうな。」
「まあ、私は何がどれだけ来ようが、薙ぎ倒すだけよ。」
時計を見ると、休憩に入ってから30分が過ぎようとしていた。
「そろそろ行くかね。あんまりゆっくりも出来ないだろう。」
「そうね。そろそろ行きましょうか。」
「じゃあ、俺の隊から先行する。」
「分かったわ。」
再支援
俺も俺も
すみません、ご支援頂いたのにさるってしまいました。
さる・・・憎いやつめ・・・。
復活したら投下再開しますね。
以上、携帯からでした。
>>580 いやあ、ついついこういった言葉遊び的なものにし易いんですよねぇ、
ファック450って。 何か相方の赤箱も書き易いし。
>>581 認識変更したから大丈夫ですよー。
長編投下し易いように次スレ立てておきました。
初スレ立てだったりします。
休憩を切り上げ、隊員にハッパを掛け進軍を再開する。
今までと同じ要領で進んでいくが、やはり深部に近付くにつれ、SEEDの襲撃は
熾烈になって来ていた。
通信機からは殉職や撤退の単語、様々な怒号が飛び交い始めていた。
「座標ではそろそろ最深部エリアに入るな・・・」
「隊長、そろそろ休憩を入れて頂かないと、体力が持ちそうにありません。」
「そうだな。丁度この先に大きな空間があるようだから、そこで休憩にしよう。」
俺はそう言うと通信機から彼女の隊に呼び掛ける。
ピピッピピッ・・・
「こちらアッシュ隊、隊員の疲労が蓄積してきた為休憩を取りたい。」
「―――――分かったわ。」
「この先に広い空間がある。生体反応は無いからそこで休憩しよう。」
「―――――了解。」
俺は先に歩を進め、空間内が安全である事を確認する。
・・・どうやら問題なさそうだ。
すぐに彼女の隊も追いつき合流する。
「とりあえず最深部と思われるエリアに到達したのは、私達が最初のようね。」
「ああ、だが、かなりキツイな。」
「壊滅した隊もあるようだから、ここから先は慎重に進みましょう。」
「そうだな・・・ここからは一緒に進んだほうが安全だろう。」
「そうね。流石にこちらの隊員達も限界が近付いているからそうしましょうか。」
彼女との軽いミーティングを済ませ、俺も腰を降ろして休憩していると、
隊員が何かを見つけたらしく、少し離れた所から俺に声を掛けてきた
「隊長!ここだけ微妙に床の色が違いますね。何かあるんでしょうか?」
隊員は俺に話し掛けながら色の違う床に手を触れようとしていた。
―――――――――――!!
「待てッ!!触るなッッ!!」
俺が叫ぶと同時に、隊員の手が床に触れる――――
ヴォン
ゴァァァァァァァァァァ!!!
フォトンが風を切る音と共に広い空間に咆哮が響き渡る。
咄嗟に立ち上がり、エシュリオンズを構え、視線を走らせる。
キャリガインが3匹―――――――
床に手を触れた隊員の首と胴は泣き別れ、一緒に見ていた隊員も腹から背に
巨大なフォトンを纏った鎌が貫通していた。
「クソッ、キャリガイン3匹か、厄介だな・・・援護を頼むッ!!」
俺はそう叫ぶと正面のキャリガインに向かって走り出す。
「アッシュ!!今まで隊員に何を教えていたの!?不審物に迂闊に手を出さないのは
初歩でしょう!!」
彼女の隊も装備を構えキャリガインに突撃して行く。
ヴァン!バチィ!!
グオォォォォォォォォ・・・・
何とか3匹のキャリガインを片付けたものの、殉職3名、戦闘不能2名の大きな痛手を
負ってしまった。
「済んだ事は仕方ないけど、これ以上戦闘不能者が出るようなら撤退するしか無くなるわよ。」
「ああ、俺がもう少し早く気付いていれば・・・・すまなかった。」
「次は見捨てるわよ。」
「・・・分かった。本当にすまない。」
>>600 タイトルミス サイドストーリー20です。
俺は彼女と彼女の隊員に謝ると、司令部に連絡を入れた。
ピピッ、ピピッ・・・
「こちらアッシュ隊、先程キャリガインとの戦闘により同行部隊も併せ、殉職者3名、
戦闘不能2名。救護班の派遣を要請する。」
「―――――了解した。殉職者と戦闘不能者を安全な位置まで後退させておいてくれ。」
隊員の行動をちゃんと見ていなかった俺のミスだ。
一つのミスが部隊壊滅に繋がる事を身をもって思い出し、背筋が凍る。
殉職した者の死体と、戦闘不能になった者を手前の部屋へ運び込む。
「―――この者達の魂が、星霊様の御元で安らかに眠らん事を―――――――」
殉職した者に手を合わせ、祈りを捧げる。
思いがけない事故で、大切な仲間と時間を失ってしまった。
これ以上のロスは許されない。先を急がねば。
「よし、それでは進むか・・・」
「ええ、行きましょう。」
その先は熾烈だった。
キャリガイン、ガオゾラン、デルジャバンの群れ、何処からこんなにと考える暇も無く
次々と襲撃された。
隊員の疲労も限界に差し掛かり、立っているのもやっとの様子だ。
「ハァ・・ハァ・・・そろそろ、最深部じゃないかしら?・・・ハァ・・ハァ・・」
流石の彼女も息が上がっていた。
俺は息を整えながら、通信機で現在位置の座標を確認する。
「この先が最後の部屋だな。情報通りなら、その向こうに封印装置がある筈だ。」
「みんな、次で最後よ。もうひと頑張りして頂戴。」
「「分かりました。頑張ります、隊長!」」
「一応司令部に連絡しておくから、少し休憩していてくれ。」
「分かったわ・・・・みんな、今の内にフォトン残量を確認しておきなさい!」
ピピッピピッ・・・
「こちらアッシュ隊、次の部屋が最深部と思われる。事前情報ではその奥の座標に
封印装置の部屋があるはずだ。後続隊の状況を教えて欲しい。」
「―――――こちら司令部。アッシュ隊、よくやった。後続隊は30分後に到着する
予定だ。次の部屋を確保して待機を頼む。」
「了解した――――――」
一方、その頃――――――
「グラールチャンネルファイブ、ニュースキャスターのハルで〜す!
今日のニュースをピ〜〜ックア〜ップ!」
ご主人様が家を出て2日目になる。
私はルームで家事を済ませ、TVをぼーっと眺めていた。
「合の時まで後5時間、現在第4の惑星リュクロスでは、グラールを救う為、同盟軍と
ガーディアンズの連合部隊が奮戦しています!
グラールの未来は果たしてどうなるのか!?」
「ピッ・・・速報です。」
突如、画面が切り替わりガーディアンズの司令部が映し出される。
「現在までのSEED封印ミッションにおける殉職者の情報が入って参りましたので
読み上げます―――――」
私は「殉職者」と言う言葉に反応し、TVにかじりつく。
まさか――――――いや、きっと――――――きっと大丈夫―――――――
祈るような面持ちで画面を凝視する。
「――――――――以上、現在までに判明している殉職者は153名です。
彼らの魂が、星霊様の御元で安らかに眠らん事を―――――」
ご主人様の名前は無かった。
ほっと胸をなでおろす。
万が一の事があった場合は、ビジフォンに緊急連絡が入るのだが、やはり気が気ではない。
機械の私が祈っても、星霊様に通じるか分からなかったが、ひたすら祈るしか無かった。
ご主人様―――――何卒――――――――ー何卒、ご無事で―――――――――
俺は周囲を警戒しつつ歩を進め、最後と思われる部屋に突入する。
部屋の中央まで歩を進め、何も無いか?と思った矢先にそれは起きた。
「諸君、ここまで来るとは大した物じゃないか。」
この声は・・・マガシ!?
何故ヤツがこんな所に・・・?
視線を巡らすが姿が見えない。
と、その時前方の空間が歪み、白いスーツを着た男が姿を現す。
「しかし残念だったなぁ。ここでお前達は終わりだ。ハァーッハッハッハッ」
マガシ・・・いや違うッ・・・こいつはハウザー!!
「私に逆らうとどうなるか、その身を持って思い知るが良いッ!」
と、同時にハウザーの姿が消え、静寂が辺りを包む。
・・・何処だ!?
視線を走らせ、五感を最大まで巡らせる。
「隊長!後ろ―――――――――――!!」
隊員の声に反応し、すぐさま後ろを振り返――――れなかった。
胸が熱い・・・焼けるような感覚に視線を下にずらす。
胸からヤツの手が生えていた。
俺が振り返ろうとした時には既に俺の背後で具現化し、手刀が俺の体を貫いていたのだ。
もう一度支援
「ガフッ・・・・・」
「雑魚が。安らかに眠るが―――――――」
ブシャァ――――――――――!!
辛うじて動く首を後ろに向ける。そこには首の無いハウザーとアオリユウを振り抜いた
姿勢で佇む彼女の姿が見えた。
体から力が抜ける――――――――目が霞み、視界が失われていく――――――
430・・・すまない、約束守れそうに無い・・・・
体から血液が失われ、一気に体温が下がっていく。寒い―――――
「隊長!隊長!しっかりしてくださいッ!!」
隊員の声が遠くに聞こえる――――目が見えない―――――
「ラピス・・・・ラピ・・・スは・・・」
「ここよ。」
ふわりと手が暖かい感触に包まれる。
この感触は彼女だ。間違いない。
「頼み・・・・が・・・ある・・・・
これを・・・・・・これ・・・・を・・・・俺の・・・部・・屋・・・・・に
彼女に・・・・すまない・・・と・・・・・ゴフッ・・・・」
俺は冷たく、力の入らない手で左手首に付けたをブレスレットを解いて彼女に渡す。
430が初めての合成に失敗した時、代わりにはならないかもしれないが気持ちだけでもと
一生懸命手作りして俺に渡してくれたものだ。
だめだ、意識が霞んできた―――どんどん体から力が抜けていく――――――
「分かったわ。必ず。」
「あり・・・が・・・と・・う・・・・・・・・・・・・」
そう言うと、俺は意識が急速に遠のいて行った―――――――――
した?」
「――――――先程通信した最後と思わしき部屋でハウザーに遭遇した。」
「――――――何!?それで、今通信していると言う事は、無事なのか!?」
「――――――ハウザーは倒しました。事前調査の通り奥の部屋に封印装置も確認。」
「――――――おおおおお!!やったぞ!封印装置が見つかった!!」
通信機から歓喜の声が響き渡る。
「――――――報告には続きがあります。応答して下さい。」
「――――――どうした!?」
「――――――先のハウザーとの戦闘で殉職者1名。アッシュ隊―――隊長です。」
「――――――そうか・・・・・まさか彼がな・・・代償は大きいものだな・・・・・。」
「――――――以上、この場で待機し、後続隊の到着を待ちます。」
援護射撃
>>606の3行目は無視して下さい・・・編集の残り香がっ・・・ごふっ・・・orz
以下続きです。
ピピピピピピピピピピ!!
―――――――!!
ヴィジホンからけたたましいアラームが鳴り響く。
この着信音は緊急連絡を知らせる音だ。私はこれ程までにこの音を聞きたくなかった事は
今までに無かっただろう。
ヴィジフォンに恐る恐る手を伸ばし、回線をONにする。
「こちら、ガーディアンズ本部監理室です。
只今、ミッション司令部よりアッシュ・ロードウェル氏の殉職が確認されたとの連絡が
入りました。
謹んでお悔やみを申し上げます。
彼の魂が、星霊様の御元で安らかに眠らん事を――――――」
ガーディアンズの監理室からの緊急連絡は、一方的に内容を告げると回線が切断された。
嘘だ――――――――――――嘘だ――――嘘だ嘘だ嘘だ!!!
――――私は信じない―――――――――絶対に私は信じない―――――――――
ご主人様が―――――そんな事絶対あるはずが無い―――――これは夢だ!
夢!夢!夢!夢!夢!夢!夢!絶対的にただの悪夢!
明日になれば目が覚めて、いつものように隣で眠るご主人様が居る筈だ!
私の頭をくしゃっと撫でながら、優しい瞳を向けてくれるご主人様が――――――
天と地がひっくり返るような感覚に襲われる。
OSがけたたましく異常信号のアラームを鳴り響かせ、その音が頭の中にこだまする。
意識が遠のく―――――――
私は薄れる意識の中、OSの表示する感情回路異常負荷の為強制スリープモードへ
移行する旨のメッセージを確認した。
あるある支援防御
ピッ・・・プシュー
誰かの来客で私は目が覚めた。いつから眠って居たのだろう。
OS上には数々のエラーが表示されていたが、お客さんを放って置くわけにいかないので
ショップカウンターへと移動する。
「いらっしゃいまs―――――――」
「こんにちは、430ちゃん。覚えてるかな?」
「あっ!」
この人は前にご主人様のミッションにお供させて頂いた時に何度か一緒になった方だ。
綺麗な銀髪と、大きな瞳が印象に残っている。
「えっと、確かラピスさん・・・でしたよね?」
「ありがとう、覚えていてくれたのね。」
確かこの方は、ご主人様と一緒にリュクロスへ行った筈だ。
なら、もう少しすればご主人様も帰って来る―――――――――!!
「すみません、生憎なんですが、ご主人様はまだ留守にしていらっしゃいます。
ご用件があればお伺い致しますが・・・?」
私が問いかけると、彼女は一瞬悲しそうな表情をしてナノトランサーから何かを取り出した。
「430ちゃん、落ち着いて聞いて。
アッシュ・・・彼からこれを貴女に渡すように頼まれたの。」
私は彼女の差し出したブレスレットを受け取る。
これは――――――――!!
思い出したく無かった悪夢が一気に広がる。
「それと、アッシュが貴女に「すまない」と・・・。」
今日の猿さんは手強そうなので念の為っと
ガーディアンズからの緊急連絡は夢では無かった。
現実が押し寄せ、私の感情回路を蝕む。
「そん・・・・・な・・・・・・・・うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
私は泣き叫び、ひざから崩れ落ちた。
夢だと思いたかった。でも現実だった。
ご主人様は・・・私の愛するご主人様は・・・・もう二度と帰ってこない・・・・
OS上で緊急アラームが鳴り響く。
いっそこのまま暴走してしまえばいい・・・・私はそう思った。
ふと、居ないはずのご主人様の声が聞こえる。
「もし、明日から向かう任務で俺が帰らないような事があれば、その時は
初期化を受け入れて、新しい道を歩んでほしい・・・・・」
そうだ、私はご主人様と約束したのだ。
私はご主人様との約束を・・・・愛する人との約束を守らなければ・・・
崩壊しそうな自我を寸での所で食い止める。
気持ちを落ち着かせ、顔を上げる。
そこにはまだ銀髪の少女が佇んでいた。
「ラピス様、お願いがあります。」
「私で可能な事ならば。アッシュには随分お世話になったからね。」
「私を・・・私をGRMへ連れて行って下さい。」
「ええ、そのくらいの事なら、構わないわよ。」
「ありがとうございます。すぐ支度をしますので・・・・1時間後にお願いできますか。」
「分かったわ。その時間にもう一度来るわね。」
そう言うと彼女は一旦部屋を出て行った。
私は急いでルームにあるご主人様との思い出の品を、次々と口へ投げ込み頬張る。
決して気が触れたわけでは無かった。
ご主人様との思い出を一緒に持って行きたかったのだが、この方法しか思い
つかなかったのだ。
やがて色々な物を食べ尽くすと、シャワールームに向かった。
愛する人に会いに行くのだ。少しでも奇麗にして置きたかった。
時計を見ると、約束の時間まで後10分に迫っていた。
髪を整え服を正した。
私はふと思い出し、ナノトランサーから小さなスティックを取り出す。
以前、ご主人様が私にプレゼントして下さった物だ。
キャップを外し無機質なマシナリー用の人工皮膚で出来た口元に滑らせる。
口元が紅く染まり、一見無機質感のあった私の顔に「ヒト」の様な生気が宿る。
もう思い残す事はない。
一刻でも早く、ご主人様のお傍へ行こう。
ピッ・・・プシュー・・・
私の準備が整うと同時にルームの扉が開いた。
「準備は出来た?」
「はい―――大丈夫です。私を連れて行って下さい―――――」
GRMへと向かう途中、彼女はずっと無口だった。
一見キャストと見間違う程の無表情だった。
そう言えば、以前ご主人様から彼女が家族を失ったと聞いた事がある。
きっとこの人も、心に闇を抱えているのだろう。
そんな事を考えていると、程無くGRMに到着した。
私は付き添って下さったラピス様に一言お礼を言うと、もう一つのお願いをした。
「ラピス様、もう一つだけよろしいですか?」
「?」
「これと・・・これを。」
私はナノトランサーからブレスレットを取り出し、自分の手から指輪を抜き取り
彼女に渡した。
「これを何処か、静かな海の見える丘に―――――」
「分かったわ。必ず。」
「本当に最後までありがとうございました。では―――――――」
「ええ、430ちゃん、さようなら。」
「さようなら――――」
私は彼女に、最後の挨拶とお礼を済ませると静かにGRMへと歩いて行った。
・・・ピッ・・・プシュー
ここはガーディアンズ居住区のとある一室。
誰かの来訪により私のOSのスリープが解除され、起動していく。
・・・All check ok .. PM専用オペレーティングシステム作動・・・
いつから眠っていたのだろうか、以前の記憶はもう無い。
OS上には初期化された旨のメッセージが表示され、初期設定の入力を
求めるプログラムの待機が表示されている。
そう、私は新しいご主人様の元へと配属されたのだ。
・・・視点カメラ起動完了・・・映像を受信します。
視点カメラが起動し、まだピントの合ってないぼやけた視界に
一人の少女の姿が浮かび上がる。
直感なのか、予めそうプログラムされていたのか分からないが、
私はその視界に捉えた少女が新しいご主人様になる方だと認識した。
「この子が私のPMになるのね。説明書説明書と・・・」
.
.
.
「ピッ・・・ガーディアンズIDナンバーヲカクニンシマシタ。ハジメマシテ、ラピスサマ」
Go to next story...
以上で完結です。
途中、支援及びさる避けありがとうございました。
スレ住人の皆様、長文投下にご協力ありがとうございました。
このお話を読んで頂いてから、私が初めて執筆したメインのストーリーを
読んで頂くと、また違った見え方がして面白いかも?しれません。
悲しいお話しになってしまいましたが、きっと二人は何処かで寄り添い
静にグラールを見守っているのだと思います。
投下乙
夢!のあたりいいねえ
つうか感想ってネタバレ怖くて書けないんだよな俺
投下乙!
>>616 あえて内容にふれないとか工夫してみるのも一興。
読んでくれる人がいるとわかるだけでも励みになるしな。
>>615 投下乙です。
他の方々がそういった各々の楽しみ方を見出している中で密かに題名を
頭の中で魂の行き先などと、勝手に脳内変換していた自分がいる・・・。
作者殿、お許しを・・・。
即死ルールってどんなだっけ
417の人です。
思った以上に読んでくれてる人が居てびっくりしたですよ。
>>616 文章で狂気を表すのって意外と難しいですね・・・
表現にかなり迷い、何度も書き直しました。
私は作品を書く時、何度も自分が書いた作品を読み返しながら書いているのですが、
ネタが割れてるから初見より深く分かるシーンと言うのもあるように思います。
ネタ割れを嫌う人なら、感想はスルーして作品冒頭にスクロールするでしょうし、
批評や見所を見てから読まれるタイプの方もいらっしゃると思います。
細かい事は気にしなくても倫理的におkじゃないでしょうか?
>>617 自己満足で書いた作品であっても、それが人目に触れ、共感してもらえる嬉しさを
自分が作品を書く事で知りました。次の作品への妄想意欲になります!
>>618 いつもさる避け支援ありです。
今回は念押しで次スレまで立てて頂いて心強い限りでした。感謝しています。
投稿環境の問題か、よくさるってしまいますが・・・・orz
作品は作者の主観的妄想かもしれませんが、読み手の数だけ「Another World」があって
良いと思います。
タイトルだったり、主人公だったり、脇役だったり、些細な「Another」かも知れませんが
読み手の数だけ並行世界が存在し、それぞれの物語がある。素敵じゃないでしょうか?
>>619 誘導乙です。
>>620 数時間レスの無いスレを強制的に落とす
板によって判定基準(数時間にnレス、1週間にnレス等)が違うらしい。
ある程度レスがついたら判定から外れるが、これも板によって(ry
具体的な数字が分からず、個人的な予測だけど、少なくとも10レス以下の今は超危険。
また、大体50レス超えるまでは油断しない方がいいんじゃないかな。
何がいいたいかと言うと、皆さん新スレの保守にご協力お願いしますm(_ _)m
即死回避になんか書くか
それともこっち埋めるのになんか書くか
難しいとこだな
>>626 そうよぉ、両方のスレに書けばいいんじゃあないかしらん?
マスター、IDの色を見て下さい。 私達が投下されたらサル確定です。
あら。 そうねぇ、でも大丈夫よぉ。
マスター、その根拠の見えない自信の理由が私は知りたい。
だってぇ、作者がまだ書き終わってないしぃ。
マスター、済みませんがちょっと用事が出来ました。 では、行って来ます。
629 :
特訓1:2011/07/28(木) 10:48:00.17 ID:zAPGgBt5
梅用に小話し書いたので投下して行きますね。
「ラズリィ、行くよー。準備出来た?」
「はいっ!準備できました!」
昨日からガーディアンズの本部で新型のVRミッションが開始され、VRなら直接的な
危険も無く、練習に丁度いいとの事でご主人様とミッションに行く事になった。
何でも最新型のVRシステムらしく、ミッション内容こそ以前に公開されたものの
リメイクだそうだが、質感や反射応答速度等の感覚的機能が現実とほぼ変わらないレベルまで
改良されたらしい。
人型になってまだ日の浅い私は、まだ危険だと言う事でなかなかミッションには連れて
行って貰えないのだが、丁度いい機会なので特訓しようと言う事になったのである。
ご主人様は近接特化のファイマスターなので、法撃主体の私とは相性も良い。
夜の相性はまだ試せていないが、いつかきっと試すのだと心に誓う。
「・・・・・リィ!・・・ラズリィ!!ちょっと!?行かないの?」
「・・・ふぇっ!?」
しまった。私とした事が妄想が妄想を呼んでご主人様の鈴のような呼び声を聞き逃してしまった挙句、
素っ頓狂な声まで上げてしまった。恥ずかしい。でも、妄想を後悔はしていないから反省はしていない。
ご主人様は呆れた顔をしていたが、その表情がまた良い。ご飯10杯はいける。
私は慌てて謝ると、ご主人様の後ろについて部屋を出る。
ガーディアンズの本部はガーディアンズ居住区のEVから直通になっており、5分と掛からずに到着した。
「グラールの未来を守るガーディアンズへようこそ!」
ご主人様がナノトランサーからライセンス証を取り出し、ミーナさんに渡した。
私も一応ライセンス・・・と言ってもPM用を持っているのだが、ご主人様と一緒なので出す必要は無い。
630 :
特訓2:2011/07/28(木) 10:48:46.53 ID:zAPGgBt5
「ライセンスを認証しました。今日はどうされますか?」
「新型VRシステムの利用で。」
「はい、では、第二VRミッション待機室で順番を待ってください。星霊のお導きがありますように。」
私は前から思っていたのだが、どう見ても職員の人にまでようこそ!って挨拶をしているミーナさんの
目は節穴なのだろうか。いや、もしかしたら前世がニワトリなのかもしれない。
まあ、ミーナさんはE3とか言う記号で呼ばれている人にゾッコンらしく、私のライバルにはならないから
今後、優しい私はオツムのかわいそうな彼女に同情の眼差しを送ってあげる事にした。
「ご主人様、もうすぐ順番ですよ!」
順番待ちの間、瞑想をして意識統一をしていたご主人様に、間もなく順番が来る事を告げる。
ご主人様曰く、実戦では集中力を切らさない事が大事だそうで、部屋に居る時でも時々こうして
瞑想している事がある。
「次の方、VRシステムの準備が出来ましたのでどうぞ〜」
ようやく私たちの番だ。
ご主人様の後ろについて、VRシステムに意識をリンクさせる部屋に入る。初めてで緊張する。
生身であるご主人様は色々なセンサーを体に取り付け、催眠状態でリンクするそうなのだが、
機械である私はケーブル1本で済む。まるでマト○ックスの世界だ。
まあ、私の接続端子は後頭部ではなくこめかみの辺りににあるのだが。
程なく機械のセットが終わりVRへのリンクが始まる。
気がつくと景色が変わり、私はパルムの森林地帯のような所に立っていた。
ふと周りを見渡すと、ご主人様が居ない。
誰の邪魔も無いVRの世界で、ご主人様とのラブラブデートだと思っていたのに私しか居ないとか、
これは一体どういう事だ。責任者出て来い。ファッキン。ラブラブデートを返せ。
631 :
特訓3:2011/07/28(木) 10:53:15.59 ID:zAPGgBt5
しかし、それにしても私だけと言うのは、ご主人様のサポートをするPMにとって死活問題だ。
などと考えていると、目の前の空間が揺らぎ、ご主人様の姿が現れた。
「お待たせ〜。」
「ご主人様、私一人しか居なくて危うく途方に暮れる所でした。」
あはは〜、ラズリィかわいい〜と良いながら本日3回目のご主人様のタックル。そのままホールド。
本日2回目の関節ミシミシを堪能してから、ご主人様に痛いと懇願する。
初めの頃は本当に痛かったのだが、最近は慣れたのだろうか、ミシミシと言う音を聞くと(ピ―――)
何だ今のアラーム音は!?・・・・と、今私はVRの中だと言う事を思い出す。
そうか、VR内だからどうやら過激な表現には自動で規制が掛かるらしい。
何たる事。これではご主人様とラブラブ出来ないではないか。ファック。責任者を呼べ。
後で聞いた話しでは、キャストやPMはケーブルでリンクするから瞬時にVR内へ移転するのだが、
ご主人様のようにヒューマン等の生身の体だと、催眠状態になってからリンクするまでに少々時間が
掛かる為らしい。
「とりあえず練習だし、エネミーLVはAにしといたから、とりあえずゆっくり進んでみようか。」
「はいっ!しっかりついていきます!!」
ご主人様お一人ならエネミーLVがS3でも問題無くミッションクリア出来るのだが、きっと私に
合わせてだろう。かなり余裕の設定にされたようだ。
「とりあえず私が前に出て敵を引き付けるから、敵がある程度集まって来た所にラフォイエを撃ち込む
連携をやってみよっか。」
「分かりました。お任せください。」
ご主人様が愛用のアオリユウを構え、広場に走りこんでいく。
私はハウジロドウを構え、その数歩後ろを追従していく。
広場の中央に差し掛かったところで、周囲の空間が歪み、エネミーが出現する。
ご主人様は間合いを取りながらエネミーを引き付け、上手に纏めていく。
632 :
特訓4:2011/07/28(木) 10:57:13.86 ID:zAPGgBt5
「今よ!」
「分かりました!」
ご主人様の合図に合わせ、エネミーの中心にラフォイエを撃ち込む。
ボフッ!!
ギャァ―――!!
炎の塊がエネミー3匹を巻き込み、絶命する。
残ったエネミーをご主人様がトルネードブレイクで一気に片付ける。
「いいよ、今のタイミングを忘れないでね。この感じでどんどん行ってみよう。」
「分かりました、ご主人様。」
LV:Aのエネミーだけあって、耐久力も大した事が無くサクサクと進んでいく。
程なく、ボスエリアへと続く巨大な転送装置が姿を現す。
この先はディ・ラガンが控えているそうで、私の使える炎系テクニックは余り役に立たない。
表現規制と言い、炎耐性のボスと言い、このVRミッションを考えたのは誰だ。全く持ってファッキンだ。
「ドラ系のボスはトルネードブレイクで薙ぎ払うのが基本だから、ラズリィは援護でレスタをして頂戴。
流石にLV:Aと言っても、ボスの攻撃は痛いから、巻き込まれないようにね。」
「わかりました、やってみます!」
私は詠唱速度を上げる為、握っていたハウジロドウをナノトランサーへ仕舞いクロサラに持ち替える。
「さ、入るわよ!」
「はいっ!!」
ゲート転送特有の、一瞬の浮遊感の後、かなりの広さのフィールドに移転する。
大きな影が横切り上空を見上げると巨大な竜のような生き物が旋回しながら地上に近付いてきていた。
VRと言えど、これと対峙するのは初めてだ。緊張からか、体に力が入る。
633 :
特訓5:2011/07/28(木) 10:58:19.04 ID:zAPGgBt5
ズン――――!!
シャギャァァァオ!!
ヤツは地上に降り立つと大きく鳴き声を上げ、こちらに向かって歩を進めて来た。
同時にご主人様もヤツに向かって走り出す――――――
私も慌てて後を追うが、出遅れてしまったのでご主人様との距離が開く。
「来るわよ!避けて!!」
ヤツは鎌首をもたげ、下を向くと同時に高温のブレスを吐く。
ご主人様の声に反応した私は右にステップしブレスをかわした。
あんなものがこの小さな体に当たれば、ひとたまりも無いだろう。
今でこそVRでの出来事なので死ぬ事は無いが、実戦だったらと思うと背筋が凍った。
ご主人様がフットワークを生かし、ヤツの側面に回りこみながらトルネードブレイクを当てて行く。
ご主人様は上手く回り込み、直接攻撃を受けないようにはしているが、あれだけの巨体の身動ぎ
ともなると、小型エネミーの全力攻撃にも等しいような衝撃なのだろう。
私はすかさずご主人様の隣に走りこむとレスタを詠唱する。
「すぐ離れてッ!!」
ご主人様から言われるまでも無く、レスタの詠唱が終わるとすぐさま距離を取る。
そんな感じで3分程だろうか、赤い巨体は力尽き、倒れた。
「ふぅ・・・LV:Aならこんなものね。
本当はこの先もまだあるんだけど、今日はラズリィが戦闘に慣れる事が大事だから、一度入り直して
おさらいしましょうか。」
「はい、わかりました。」
634 :
特訓6:2011/07/28(木) 11:01:31.07 ID:zAPGgBt5
そうして何周か回り、気がつけば結構な時間が経っていた。
「おなかも空いてきたし、そろそろ終わりにしよっか。」
「わかりました。」
「1ヶ月程はVRシステムのデータを取る為に設置されてるそうだから、また練習に来ましょうね。」
「はいっ!」
そうして、あっという間の一日が終わり、心の中で「ご主人様とのラブシーンが無いとかクソ作者め」と
悪態をつきながら家路についたのであった。
以上です。
怖いよ450。夜道には気をつけねば、と思う作者であった・・・。
さるよけ
現在470kオーバーにつき短編を推奨
次スレに続く上等ですが
まだ書けるか?
>>637 さっき自分が投下したので5kくらいだったと思うから、読み切り短編なら十分かと
>>555 まだこの辺までしか読んでないんですけどその452もっとかいてえええええええええ
失礼
ロム専の埋めでした
なあに?
ワンオブサウザンドを見た事があるかって?
ないわよそんなの。
あーはいはい、それじゃつまらないのね?
全くめんどくさいんだから。
都市伝説とか大抵悲劇なのになんで聞きたいのよ。
そうねえ…昔はあたし倉庫PMだったのよ。
名前なんか「倉庫3」ってね。
で、倉庫整理で店出して放置されたりよくしてたのよね。
リトルウィングとは違って合成はPMの重要な仕事だったけど、あたしはあんまり気にしてなかったわ。
当時ね、出たばかりのサイコウォンドの基盤が高騰しててそりゃすごい値段だった。
そんなころかな。
今と同じ様に暑い日、暑い夜が続いたある日だったと思う。
ひどい姿の440が歩いて来たの。
帽子は潰れスカートは破れ、顔なんか涙と汗でどろどろ。
主に連れられてないPMがそんな姿だからレイプと虐待くらいしか思いつかなかったなあたしは。
大丈夫ですか?って聞くのが精一杯だった。
440はこっちを見て、此方に「合成屋」はいらっしゃいますか?って聞くのよ。
材料は全て出します、お礼も私に出来るだけの事は全てします、お願い出来ませんか?って。
合成屋っていうのは…そうね、特化PMの主人が合成を請け負って報酬を得る商売なんだけど。
PMから依頼を受ける人なんかいないわ。
まして彼女は…なんていうの「壊れて」見えたし…。
あたしは法特化じゃない452で合成なんかとんでもない話だってのにそのPMは言うのよ。
お願いです。サイコウォンドを作って下さい。後生です。後生ですから。
泣きながらよ?声も絶え絶えでね、絶対主人に殴られて育った壊れPMだと思った。
あたしはとりあえずGRMに連絡しようかとか、怪我はないのかとか話かけてみたけど…なによ?
べ、別に親切とかじゃないわよ!困ってる人がいるんだから助けるじゃない普通!普通よ!
ああもう…続きねはいはい。
私が何を話しかけても440は話す事は合成の事ばっかり。
意味が取れなかったり震えて話せなかったりで、ようやくわかった事が主人がサイコウォンドを合成しろと言った事くらい。
あとはもう
ご主人様に、一度だけでいい、プレゼントがしたい。喜んでほしい。
それしか言わないの。
そりゃキツいわよ。
出来るものならやってあげたいけど無理だった。
どこかにどんな合成も決して失敗しないエクストラPMがいるって噂を頼みに彼女はガーディアンズコロニーを探したらしいの。
あたしじゃあサイコウォンドは手に負えないって口にした時だったと思うわ。
聞こえたのは舌打ち。
小声だったけどファックって呟きも聞こえた。
舌打ちしたのは…いつの間にかいた450。
450だって思ったのはオッソリアの色がそうだっただけ。
紫の髪はほどけてざんばら、オッソリアは肩まではだけてて胸元ギリギリ…なに喜んでんのよ変態。
また壊れPMだもん泣きたくなったわよ。
そのPMが今度は言うのよ。
サイコウォンドを合成して欲しいのですか?って。
あたしじゃないわよ、この440よ。
440はなんていうの、地獄に仏だったんでしょう、何度も頷いた。
450はなんか明後日の方向いてたからそ440が頷いてるって教えてあげたわ。
大丈夫なのかって聞いたら、材料が揃っていれば成功するっていうのよ?
合成なんか大抵成功するのはジュースとモノメイトくらいだってのよ。
でも440はもう怖くて基盤も差せない、合成しようと思っても手が震えて足がすくんでしまうって言ってて。
あんたほんっとに大丈夫?って聞いたらさ。
「合成」のエクストラPMは失敗出来ないのを知らないのですかとか言ってんのよ。
嘘か本当か知らないけどね、偉そうにウチのマイルームにずかずか入ってくるわけ。
あなたの部屋の施設を借ります。あなたは依頼人を中へ、あ、素材も受け取って下さいね。
とかいっちゃってさあ。腹が立つったらありゃしないわ!
え?
…?
貸したわよ?
だって440はボロボロでかわいそうだったし。
440は安心したのか明日同じ時間に取りに来るっていうのに450はすぐ出来るって言うし。
ちょっと時間あるなら顔くらい拭いてあげたいじゃないの。
だからなんで笑ってんのよ!
だから親切とかじゃないっていってんでしょ!
素材渡したら450がね、これはレイフォトン用の基盤だからレイフォトンじゃなきゃ成功しないって言うのよ。
440はサイコウォンドなら良かったんでしょう、また頷いた。
その後450が何をしてたかなんて知らないわよ。
だって440の服をちゃんとしてあげたかったし。
でも脱がせるのもなんじゃないの。
しょうがないから服を拭いて顔拭いてたら450の方が話しかけてきたわ。
何をしてるんですか貴方は、って。
服と帽子くらい直してあげたいじゃないって言ったらそうですかってまたなんかしてたけどね。
なんであんたまだ半笑いなのよ。
誰が世話好きPMよ。
とりあえず440なんだし帽子だけでもと思ったから帽子は超音波クリーニングして折れてた芯を取り替えて。
どれくらい時間がかかったのかわかんないけど450の様子を見に行ったら…合成機械は全稼動中。
450は退屈そうで…弾き飽きた曲を弾くピアニストみたいだった。
え?
何で450のところに行ったか?
合成って大変だっていうから飲み物を持ってったのよ。
だから半笑いやめなさいよ!
いい人乙じゃないわよ!
440の帽子がちょっと歪だったけどまあ見れる様になった時にはとっくに合成終わって見えたわ。
1日かかるはずの合成時間どうなったのか知らないけど。
450はどうでも良さそうに、ちょっと前倒ししましたとかいうのよ。
嘘かと思ったら450はサイコウォンド取り出してあたしによこすし。
440がお礼はどうしたらいいですかって話した時も明後日の方見て…ほんっと適当なのよね。
あんたお礼いらないの?
ああ、440なら帽子を下さい。一度かぶってみたかったんですよ。
あたしが直してあげたばっかりの帽子を指差して。
あたしがサイコウォンドを渡したら440は…
「ああ…これでご主人様のところに行ける」
って…
消えた。
消えたのよ。
帽子だけが床にあって。
あたしが悲鳴あげてるのに450は冷静に…
「これが本当の霊フォトンですね」
とか言ってんのよ…。
最低な夜だったわ。
赤箱「怪談かよ!!」
GH-452「PMの幽霊なんか他に見たことないわよね…ワンオブサウザンド並みにレアよ?」
GH-450「私には全然見えませんでしたけど。」
GH-452「なんであの時ウチに来たのよ」
GH-450「御主人様がPMの霊を見たというので私には見えるかな、と」
赤箱「あんたの御主人様何者なんだよ!」
GH-450「ビーストはその辺の感覚は発達してるんだって仰ってました」
GH-452「なんであの時半脱ぎだったのよ」
GH-450「夜中に暑くて御主人様と噴水で水遊びしてまして」
GH-452「あのど真ん中の噴水で?!」
GH-450「不思議なくらい誰も来ないので少々調子にのりまして下着で泳いだり」
赤箱「調子に乗りすぎだよ!」
GH-450「で散々遊んだのに誰もいないし来ないので濡れた下着を脱いでオッソリアだけ着まして」
GH-452「なんてカッコでうろついてんのよ!」
GH-450「帰る予定だったのに御主人様が『へぇ、PMの幽霊って珍しいな』と」
赤箱「そりゃあ珍しいけど合成のワンオブサウザンドって…」
GH-450「嘘ですし」
赤箱「あんたほんっと適当だよね…」
GH-452「最初から持ってただけなんてねえ…」
GH-450「じゃなきゃ属性指定なんかしませんし、依頼も受けませんよ。」
GH-452「なんでサイコなんかホイホイあげたのよ」
GH-450「あの頃はガーディアンズ退職するので怖いもんナシでしたので」
赤箱「そんな理由かよ!」
GH-450「因みに素材は実物でしたので転売で赤字も最低限に抑えました」
GH-452「いい話でおわらせてよ!もうっ!」
しどけない姿の450が地に直接腰を下ろした上半身裸のビーストの元に走り寄った。
「お待たせいたしました御主人様」
蒸し暑いコロニーの中。
「小芝居は楽しんでいただけましたか?」
ビーストは満足そうに頷く。
「それは何よりでした。」
「いい夜だった」
「ええ、いい夜でした」
帽子のない440が、身の丈よりはるかに長いサイコウォンドを大切そうに抱きかかえ頭を下げているのが、彼にだけ見えていた。
怪談の締め方がわからない上に怪談になってないのにラヴィスアーロ出ない。
レスくれた方々ありがとう
今回即興な上リトルウィング関係ないけど埋めだと思って許してー
>>646 深イイ怪談投下乙です。
細かい事は倫理的におk。
ついでに投下。
ラピ「(パララパ・・・)・・・う〜ん・・・良いのが無いわねぇ・・・」
450「ご主人様、何を見られてるんですか?」
ラピ「本部から新しい服のカタログが送られてきてたから、良いのないかなぁって見てたの。」
450「そう言えば、いつも同じ服ですよね。」
ラピ「そうなのよ。服屋さんに行っても何かイマイチだし、気に入ったのが無いのよね。」
450「(パラパラ・・・)・・・ご主人様、再販モデルですけどこれとか、かわいくないですか?」
ラピ「ヨシノテフラねぇ・・・でも、そんなの着てミッションに行ったら服が邪魔でしょうがないわ。」
450「お部屋の内装もニューデイズ風だからいいと思ったんですが、そう言う事も考えないといけないのですね。」
ラピ「テクターならいいんだけどね。」
450「(パラパラ・・・)・・・・・!!」
ラピ「?」
450「ごっ、ごごごっ、ご主人様っっ!みっ、、、みずっ、、、水着とか買われないんですかっっっ!?」
ラピ「そうねぇ、言われてみればガーディアンズ入ってから泳ぎに行く事も無かったわね。」
450「(モヤモヤモヤ・・・)・・・・・シュー・・・パタッ」
ラピ「ちょっとっ!?・・・ん?・・・!!(・・・スクール水着・・・・・・)」
450「シュー・・・・(・・・ご主人様の白い柔肌に紺色のコントラストとかっ・・・・・・)」
ラピ「(ジトー)ラズリィ?・・・・これは、着、な、い、わ、よ。」
450「ウィーィィィ(急速冷却中)」
ラピ「・・・」
450「(復活〜)・・・・!? ごっ・・・ご主人様、目が怖いですっ・・・・・」
ラピ「なーにーかーんーがーえーてーたーのーかーなー?」
450「ヒィィィィ!!(ガクガクブルブル)」
ラピ「イケナイ子にはお仕置きよっ!!・・・って、待ちなさ〜い!!」
450「おーたーすーけーをーーーー!!」
公式のガチャでスク水が再販になっていたので思いついた。
反省はしていない。
>>634 投下乙です。
夜道よりも寧ろ食べ物とか、飲み物の方に注意かと。
>>645 投下乙です。
何故かレス番625の時と628でIDが変わってたのが不思議。
この440のご主人様はきっと、サイコがオキクになったショックで・・・。
自分の知り合いにいるんです、そういう方が。 今もちゃんと続けていますが。
そして今書きかけの文の終りが全然見えていないのに他のネタが浮かんだ
場合はどうしたらいいでしょうか?
OK、440君。 まずはその散弾銃をしまおうね。 え? 途中から、
出番が無い? ほら、ファック450氏の文中で出て440成分は補完...。
バスッ ビシシシッ! バスッ ビシシシッ! バスッ ビシシシッ!
♪暫くお待ち下さい。
♪途中、大変お見苦しい点があった事を謹んでお詫び致します。
>>647 投下乙です&埋め埋め。
新服出てもその時の流行で2、3日着て結局普段の服に戻る事は結構
多々ありますな。 うちのビス男はずっと着替えずにそのままですが。
そして、ご主人様のお仕置きに対して「宜しくお願い致します」と
ご主人様の前に正座して三つ指ついたファック450が浮かんだ・・・。
>>648 両方書くもんなんだってさっき言われたぜ俺w
昼と夜でIDの変わる417ですこんばんわ。
>>648-649 志村、日付!日付!
ちなみにファック450なら、まず、ご主人様のジト目にゾクゾクする展開かとっ!
小ネタ投下して埋めちゃってもいいのよ(チラッチラッ
>>650 ぬごぉ。 墓穴った・・・。
そういう時は書きかけをきりのいい所まで新スレに埋め&時間稼ぎに投下で
思いついた方を書くか・・・。
そして書いててふと、何故にビス男書いてんだろ?と・・・。 前に考えた
シリーズ物とは全然違うし、何でビス男使ってるんだろ?と・・・。
>>651 なるほど、そういう事でしたか。
確かに最近はよく小ネタ投下してます、自分。 そしてお声がかかった以上
前述に番外編は出来てると書いたので埋めに投下。
スペシャルウィークに「飛来者の記憶」を受諾中
ご主人様が何度も重傷、致命傷寸前になるので私はずっとレスタを
かけ続ています。 ご主人様も回復薬を使っているので戦闘不能には
辛うじてなっていませんが、薬の補給に何回も往復するので遅々として
先に進みません。
「おかしいわぁ。 FFに職変えた時に、ちゃんと装備し直したのにぃ」
「ありがちな防具の装備忘れでは? マスターなら十二分に考えられます」
「そんな美しくない事はしないわよん。 ちゃんと光属性の武器と防具を
装備したわよん」
そ れ で す。 新しいお約束を作らないで欲しい。 まったく。
右手を額に当てて頭を振る。 ずれないように左手を帽子に添えて。
ああ、話題を変えよう。 これ以上この話をしていても疲労感が
増えるだけです。 まだ序盤なんですけど、ここ。
「AFの時に聖獣周っていましたが、カクワネ嫌いなはずでは?」
「美しくないから嫌いよん。 聖剣探してたのよぉ」
「マスター、セイバー使わないのでは? 無駄な時間と労力の使用です」
「アタシ(中の人)ダガー派なのよねぇ。 ブテンの最後の蹴りとか
美しいわぁ」
「理由の見当は付きますが、見つけてどうするつもりだったんですか?」
「聖剣って、響きが美しいじゃなぁい」
話題を変えて更に疲労感が増える羽目になるとは。 防具の属性を
指摘して闇防具に変更させて、念の為にご主人様の防具を確認。
EXユニットにキリングハーツ? ご主人様の周りに舞っていた
薔薇の正体はこれですか。 普通その選択は有り得ません。
「倉庫にはヒゼリ/スタミナありましたよね?」 にこにこ
「あるわよぉ」
「フレイムガーメントも在った筈ですが?」 にこにこにこ
「あるわぁ」
「確かレッド/スタミナもですよね?」 にこにこにこにこ
「そうねぇ」
「メギドが飛んでますね、ここ?」 にこにこにこにこにこ
「そうなのよねぇ」
「装備中のEXユニットは?」 にこにこにこにこにこにこ
「キリングハーツよん」
「因みに選択の理由は?」 にこにこにこにこにこにこにこ
「この方が、美しいからよん」
440の助言という建前の容赦無いツッコミが数時間続く事に。
装備を選ぶ時の基準も外見で選ぶのが変なビス男クオリティ。
そして全部が実話だったりします・・・。
>>654 投下乙
ちゃんと光防具ワロタw
属性は流石にマズイけど、キリングハーツは許してやれw
450「ほらご主人回復してあげるから早く突っ込みなさいよ」
主「ごめんなさい」
450「あ・・・いいわ・・・もっとうごきなさい」
主「あ・・・すいません><もうだめです><」
450「早すぎるわよ!だらしないわねえ」
こんなこと戦闘中に妄想してしまった俺はもうだめなのかもしれない
後2KB!
埋めてしまいませう
ムウ、足りなかったか。
案外文字数いるんだなぁ。
しかし、パシリスレ、また人が増えていい感じですな!
書き手の方々、本当にありがとう!
次スレも賑やかなパシリスレでありますように!
これで500KB越えるだろう…
('ω'`)
まだ…だと…!
埋め方下手くそで本当にスイマセン…
かくなる上はうちのパシリの恥ずかしい写真をup…
…はは、冗談デスヨパシリさん。だからそのSUV早くしまっt
ッア〜
ゴメンマジ無理だわorz
これで駄目なら、後は頼んだ…
書けるかな
「では、次のステージに行きましょう。勇者たちよ」
主〜、誰に言ってるんですか〜
次回、「二十四」。
パシリの飲むパノンのコーヒーは、苦い。
>>655 ユニットの件ですが、私の話が終わった後ご主人様が美しさについて、及び
美しいという事が優先される理由について、私が話した時の倍の時間を労して
熱弁したので諦めました。 はあ、やれやれです。
お…埋まった?
パシリスレ二十三体目、書き手の方々乙でした。
450「ご主人様、後1KBが埋まらないそうですよ?」
ラピ「私、機械は苦手なのよ・・・。」
450「意外ですねぇ・・・家事はあんなにお上手なのに。」
ラピ「体動かすのは得意なんだけどね。」
450「体を・・・動かす・・・・全身運動・・・・?(モヤモヤ・・・・)」
ラピ「??」
450「シュー・・・パタッ・・・」
ラピ「ちょっと、最近オーバーヒートし過ぎよ!?」
450「ウィーィィィィ(急速冷却中)」
ラピ「(ヤレヤレ・・・私がラズリィの気持ちに気付いてるって言ったらどうなる事やら・・・)」
450「(復活〜)・・・ご主人様、優しくお願いしますね。」
ラピ「何をよwwwwwwww」
450「ご主人様、ナニだなんて、恥ずかしくて言えません。」
ラピ「(ジトー)・・・」
450「倫理的におk」
ラピ「なわけ無いでしょう!そんな子にはオシオキ・・・って、待ちなさい!!」
450「ヒィィィィィ!!」
大したオチが無くてスマンカッタ。
今は反省している。