2 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/08/30 04:30
【 村民心得之条 】
其の壱 : sage進行を基本的とすべし
其の弐 : 作品投稿のage・sageは作者に任すべし
其の参 : 感想は個人の裁量により書くべし、されど感想の批判は村民が
殺伐となる可能性があるので控えよ。
其の四 : 「感想・意見・批評」と「誹謗中傷」は区別せよ、投稿時は表現に配慮せよ。
其の伍 : 不心得者(煽り)と怨霊/悪霊(荒らし)は村八分である、あくまで知らぬ存ぜぬで通すべし
現在も憑依されているので、村民一丸となって成仏させるべし。
【 廃(俳)人への道 】
其の壱 : 死人の設定は、一応、映画『Dawn Of The Dead:ゾンビ』を目安である
されど、妄想力の続く限り好奇心溢れる死人を村民は望む
其の弐 : 世界の束縛を解き放つべし。あっと驚く奇想天外さを人々は期待する。
其の参 : 慣れぬ内は物語の主を身近にするが宜しかろう、
されど脳内に勇者が現れた時は躊躇ってはいけない。
【 村民親睦の道 】
其の壱 : 連続投稿数は5〜10レスを目安にするが宜しかろう。
焦らずに長く付き合うのが親睦の道である。
其の弐 : 投稿間隔を配慮されよ。数時間〜半日〜一日或いは読者の感想が出来るまで待たれい
他者に配慮するのは自分の為であると心得よ。
其の参 : 投稿前と投稿後に一言、宣言せよ。
乾坤一擲の作品投下を外すのは悲しかろう、何時終わったのか判断出来ずに
感想が付かないのも悲しいものである。
其の四 : 返事を期待する方はトリップを付けるべし
相手の誠意を期待するならば、己も誠意を見せるべきである。
トリップは#の後に適当な文字列を入れるべし、偽者にも注意されよ。
其の伍 : 個人攻撃、的外れな批難の類は村八分である。
哀れな亡者の成仏を願うのが、生者の努めである。
其の禄 : 解らぬ事があれば、村民に聞かれるが宜しかろう、誠意を示せば答えてくれるものである。
其の七 : 基本的に作品と感想以外の村に関係のない話題は禁止である。
其の八 : アンカー、レス番号は付けるべからず。
●【ネタ】〜ご利用は計画的に〜
「夢落ち」
・夢の中のゾンビから逃れ、目覚めるとゾンビがすぐ側に.....。
「特撮ヒーロー」
・よい子を守る筈のヒーローが、怪人達と一緒に血に濡れた刃を観客に向ける!!
「コミケ」
・沢山のコスプレゾンビが会場を覆い尽くす。しかしその中に本物のゾンビが紛れていた....。
「映画」
・ゾンビメイクのまま撮影中に死んだ俳優。あたらなる血肉を求めエキストラの
ゾンビ達へと歩み寄る!!
「船舶」
・逃げ場のない密閉空間の中で、ゾンビ達が容赦なく乗客に牙を剥く!!
生き残った人々を港で待ち受けていたのは? 安堵?それとも恐怖?
「列車編」
・悪態を付きつつ、いつもの様に通勤快速列車に揺られる若きサラリーマン。
同時刻に別の車両で年輩のサラリーマンが急死。その後ゾンビ化。
身動き出来ない車内で次々と近くの乗客を襲うゾンビ。
瞬く間に全車両の乗客がほぼゾンビ化。
首を極限までねじり、虚ろな瞳で獲物を見つめる周りの乗客達。
・旅の良きパートナー大陸横断列車。希望に満ちた乗客に紛れ、奴らも乗り込んでいた!!
旅は道連れ、世は情け.....しかしゾンビに情けの文字は無い!!!
「飛行機」
パニックになる間も与えられず、乗客のほぼ全員がゾンビ化。
残り少ない燃料、最後のドアを叩き続ける死人の群れ....
もう残す時間は後僅か。
着陸か、それとも全人類のために尊い犠牲となるか...。
苦渋の末に機長が下した最後の決断とは!?
「ゾンビ・ハンター」
ゾンビ化した母から生まれし双子。しかし皮肉にも神は二つの小さな運命を引き裂いた。
狩る者と狩られる者....姉弟の命をかけた戦いの火ぶたが切って落とされる!!
「ドラキュラ」
急激に増加するゾンビによって未曾有の食糧危機に陥る吸血鬼。
昼夜の区別無く行動できる知性皆無な数勝負のゾンビ達と、夜しか行動は
できないものの知性もパワーもあるプライドの高い吸血一族。
2つの種族が一族の存亡を掛け火花を交えるその時、双方にとっての食料で
しかない人類に残された道はあるのか?
「遊園地編」
・観覧車...長い停電の復旧後、園内にてゾンビが発生。ゴンドラの最終地点で次々と襲われる乗客。
刻一刻と迫る死の恐怖に貴方は耐えられるか!?
・ジェットコースター........スリルと恐怖を楽しむ乗客に、本物の恐怖がゴールに待ち受
けていた! 乗客の安全を守るはずのシートベルトが皮肉にも重い枷となる!
・着ぐるみ......子供に夢と希望を与えるカラフルなアイドル、某ミッキーネズミ。
しかしその正体は絶望と死を与えるだけのゾンビだった!! いま子供達の命をかけた鬼
ごっこが始まる!!
・入場口.......客の流れを一本化するため、出入り口を一本化してあるネズミーランド。
でもその流れが激流へと変わったとき、そこは地獄への入り口と化す!!
・チケット.....ゲートをくぐる時に渡されたチケットには「期限:無し。永劫に有効。譲渡、廃棄不可」
と記載されていた。不審に思いつつも楽しい音楽と着ぐるみ達に誘われるまま園内へ。
しかしそこで待ち受けていたのは....。
・パスポートチケット.....オープンを記念してスタンプラリー好評開催中。全ての施設を制覇された
方には素晴らしいプレゼントが.......。
前スレ 最新作品(続行中)
9852 名前:巡査物語 ◆B6gHTT4PmE 投稿日:03/08/23 21:12
屍の戦士達
北フランスのアルベール市郊外に、それはひっそりと保存されている
銃剣塹壕と呼ばれる、そのイギリス兵の墓地の中で夕暮れの黄昏に
1人の老婦人が佇んでいた。
遠くでロールスロイスの側で、初老の紳士がイギリス紳士たらんと
直立不動で主人の帰りを待っているのが見えた。
それでも、決してその場を動こうとはせずに、ただ静かに老婦人は
涙を流していた。
50年前、、オーストリーの皇太子フェルデナントがセルビアの
1人の青年に因って暗殺された事に端を発する第一次世界大戦は
複数の大国と帝国主義思想や、膨らみ続けるナショナリズムの中で
燃え上がり、死臭と毒瓦斯の中で出口の見えない絶望と戦いながら
遂に3年目を迎えた。
そして膠着した泥沼の塹壕戦に、決着を付けるべく英軍40個師団、
仏軍20個師団の大攻勢が企画された、、所謂ソンム攻勢の開始である
6日間で述べ173万発の砲弾が、砲声と共に敵陣へ注がれた。
853 名前:巡査物語 ◆B6gHTT4PmE 投稿日:03/08/23 21:12
エドワード・ヘンリー伍長は、銃剣を構え塹壕の縁で待機していた。
突撃の時は刻々と近付いてくる・・後はホイッスル(ビューグル)が鳴り
ゴー・トップ・アンド・チャージの命令を聞くだけだ・・。
1年前ならば「愛するエリザヴェート、後1時間程で僕は逝くよ・・」等と
感傷に浸れたかも知れない、、だが今 僕は目前で砲撃で腕を吹き飛ばされ
血煙の中で絶叫をあげ転げまわる戦友を、ガラス玉の目で見ている・・・。
ふと、、その時、付近に数発の砲弾が立て続けに落下した、塹壕線を前後して
落下した5〜6発の砲弾の意味を彼は、正しく理解した。
「みんな伏せろ!!効力射が・・来るぞ・・」数分もしない内に大隊本部を中心として
半径1キロ内外の地点が爆煙に包まれた。
そうして風が爆煙を吹き流した後には、何も残っていなかった・・・。
だが、しかし、、柔らかく掘り返された土の中からは光り輝く銃剣が規則正しく並んでいた。
皿型ヘルメットを被った英兵の横隊を次々と爆煙が包んでいく、辛うじて生き残った兵が
鉄条網線に取り付いた所を機関銃がコマの様に打ち倒してゆく・・・。
そうして3ヶ月に渡る戦いの中で、両軍合わせて40万人以上の愛国心に燃える若い命が、、
永久に失われた。
公園のベンチで愛を語った若者が、市電の車掌が、郵便局員が薬局の店員が・・みんな死んでいった。
854 名前:巡査物語 ◆B6gHTT4PmE 投稿日:03/08/23 21:13
ソンム戦役に一応の目処が付いた12月のある日、英国首相ロイド・ジョージが沈痛の面持ちで
海相のチャーチルを含めた数人の秘密会談を開催した、勿論内容はソンム戦を受けての新年度の
攻勢計画である、こんな戦争をあと何年も続ける訳には行かない事は最早明白だった。
首相が深いため息と共に話した。
「ヘイグの失敗は大英帝国にとり、最低最悪であると言えよう、、失った兵員63万人の内
30万人程度は 早急に回復させる事は出来るだろう、だが来年度以降の各師団の充足率が
大幅に低下するのは最早避けられない事態と成った」
一呼吸をおいて続けた。
「諸君には我が大英帝国の英知として意見を述べて頂きたい、、即ち失った残り30万人を
どう補填すべきか?」
海相のチャーチルが応えた
「本年度から量産体制に入りつつある戦車を、更に拡充すべきです。」
周囲から失笑が漏れた、、あぁ、あの陸上軍艦委員会のおもちゃか?
確かに活躍した、、49台程が参加したが10台が破壊され9台が故障して5台は初めから
屑鉄だった。
ノロノロと漸く2000ヤード進む事が出来たのは半分だけだ、、大した戦果だ・・・。
失笑を浴び誇りを傷付けられつつも、チャーチルは意に介さず次の案を提示した。
「それでは、昨年から研究が行われていたものですが・・リチャード君!そこのレポートを
皆に配ってくれ給え」
A4版に5枚綴りで閉じられた報告書に目を通した後、驚愕と恐怖で青ざめた首相が引き攣った声を
絞り出した。
「きっ、、君!こっこれは事実なのかね?」
海相は平然と応えた「レポートに書かれている通りです、東方の野蛮人の協力により試験段階に
差し掛かっています」
傍聴の為に同席した仏軍のジョフルが呻く「しっ、しかし神を恐れぬ暴挙・・・いゃ冒涜だ・・。」
自身の良識と見識に誇りを持つが故に、人類が犯してはならない魔の領域に立ち入る恐怖に震える
人々に ウィンストン・チャーチルは若さにまかせて言い放った。
「確かに、その通りです・・では他に失った30万人の兵員を埋める代案はございますかな??」
855 名前:巡査物語 ◆B6gHTT4PmE 投稿日:03/08/23 21:24
終わりです。
一部説明
銃剣塹壕
ヨーロッパで一次戦の現存する戦跡は多く、その中に銃剣塹壕と呼ばれるものは
確かに有りますが、ソンム戦時とは限りません。
効力射
当時の大砲は、弾道学の計算による射撃であるが火薬の燃焼速度を含め大変
複雑な計算を必要とする。
手っ取り早いのは、少しずつ違った調整で発砲し結果を観測する事でありこれを試射と言う
その結果に照準が定まったら砲列を揃えて発砲する、これを効力射と言う。
なおソンム戦線の実情はもっと酷かったようです、最大で1日6万人の死傷者が出ています。
原因は単純密集横隊で、機関銃の強化射線に踏み込んだ為と言われています。
人物
チャーチルは第2次世界大戦の首相です。
ヘイグは英国軍参謀部の総指揮官。
補足とおわび
>>9-
>>12 までの 巡査物語さんの作品は、メモ帳にコピペ後転載したので、
一部改行等ずれているかも知れません。
(今回、スレ立てにあたり、荒らし等の乱入を避けるため速度を重視しましたので、
細部に不備がありますが、ご容赦願いたいと思います。
また、テンプレ後には、やはりそのスレの「作品」があったほうが、スレの内容と
その主旨がより判りやすいであろう、と判断し、前スレ最新作の巡査部長さんの
作品を、ご本人に無断で転載させていただきましたが、このことについても、深く
おわび申し上げます。)
その他お気付きの点、修正が必要な部分等ありましたら、お手数ですが
以下のレスにて、ご訂正願います。
それでは。
なお、以上はテンプレ利用者のため、特例としてついていますが、
当スレッド内は、
村民の掟 其の八 : 【 アンカー、レス番号は付けるべからず。】
とあるように、アンカー・レス番号抜きでの書き込みが原則です。
補足にてその点配慮が足らず、大変失礼しました。
1のあなたのうしろに名無しさんが・・・様、スレ立て激しく乙です。
テンプレは長いバージョンを使われたのですね。
相当量があったのでかなり大変だったと思います。
本当にお疲れさまでした&有り難う御座いました。<(_ _)>
しかしここまで良く続きました。
更なる発展を期待してます。
それとスレ立てがんばっていただいた1さん、お疲れ様です。
>>1 殿へ
スレ立てお疲れ様です。
そして、ありがとう御座います。
危機感を覚えつつも、中々行動に出る事が出来なかった自分を
恥しく思います、そんな中で率先された行動力を尊敬いたします。
貴方は勇者だ、、改めて感謝いたします。
もしも、これで情け容赦も無くアク禁喰らうようでしたら、
私もお付き合いさせていただきます。
本当に、ありがとう。
1様、新スレ立てお疲れ様&ありがとうございます。
この礼は作品で(以下略
1様、ありがとうごさいます。
作品をあげることで礼に代えさせていただきます。
1/3
事の発端は一年前。
覚えている人もいるだろう、例の「死なない宗教」だ。
信者に言わせれば「死なない」のではなく「生き返る」ということらしいが、ま、どっちにしろあり得ないことに違いはない。
生き返るんだから、死も怖くないって事で、死病の末期患者が有り金残らず差し出して帰依していたあの団体だ。
当時、俺は政府に雇われた専従調査員だった。
別に秘密捜査ってわけでもなかったので、何度か事情徴収で女教祖にも会った。マスコミじゃ別嬪と騒がれていたが、近づいて見りゃあただの厚化粧の既知外だった。
最初は、死にかけた人間を食い物にするとんでもねえ連中だと思っていたが、近づいてみるとなんだか様子がおかしい。
どうも本物らしい。
いや、「生き返る」ってのは嘘だ。紛れもない嘘だ。しかし、それを本気で信じている連中が団体の中心部に揃ってやがった。
周辺には金が目的の奴もいたようだが、核になっていたのは本気で信じる連中だった。
奴らには奴らなりの根拠があるらしいと気付いたのは捜査を初めて半年後だ。
カルト宗教の捜査に関しては俺はベテランだった。根拠の有無、信心の有無はなんとなくわかる。
その俺が連中には何かあると踏んだのだ。あとでわかったがその勘は正しかった。
教祖だと思われていた女には姉がいた。そして、その姉は団体設立の前月に事故で死んでいる。
姉の葬式は行われていなかった。それどころか墓もない。死亡届も出ていない。法律的には、まだ生存していたのだ。
緊急治療に当たった医者たちにも会おうとしたが、これは無理だった。関係した医者の全員が勤めていた病院を辞め、教祖の取り巻きになっていたのだ。
俺は看護婦に当たってみた。ところが、治療を補助した看護婦達も殆どが信者となっていたのだ。例外は二人だけ。
しかもその二人はきっちり死んでいる。
さらに調べると、その二人の死亡診断書を書いたのは、関係した医師だった。
どう見ても何かある。
俺はさらに姉の行方を追った。
2/3
それが一年前の話だ。
今の俺は、姉の行方を知っている。
確かに姉は「生きて」いた。
教祖の主張通り、「生き返った」のだ。現場でそれを見た医師達のショックは大きかった。そうだろう。信じていたものが一瞬にして根本から覆されたのだ。カルトにハマる第一歩としては悪くない。
理性を失い、人間の生肉を食らう悪鬼となっても、姉は生きていた。
生きていた? そうだな、リビングデッド、平たく言えばゾンビだ。
ゾンビ? あり得ない。戯言。その通り。
生き返り? あり得ない。戯言。その通り。
「ゾンビ」「生き返り」
どちらを選ぶかと問われて、後者を選んだものは信者となれる。
前者を選べば餌になれる。
政府の調査では「ゾンビ」の認定がされるわけもなかった。
ゾンビの前例? 映画だ、小説だ、コミックだ。
行き帰りの前例? 宗教書だ、古典的名著だ、人類の夢だ。
ゾンビは鼻で笑われる。
ゾンビを真の教祖とした団体は、信者を確実に増やしていた。
多分、ゾンビも増えていたのだろう。団体の中核には、立ち入り禁止の施設が増えていった。
行方不明の信者も増えていった。団体は、宗教上の修行合宿であると言い繕っていた。
ゾンビなどというものはあり得ない。
宗教の自由は保証されている。
破防法? 適用出来ない。百歩譲っても、団体は病人を匿っているだけだ。
立ち入り検査が行われた。
検査官達はゾンビを見た。彼らにとってそれは「病人」に過ぎなかった。
行方不明の信者? 死体などない。死体なき殺人などない。死体を処理する施設も、ここには見あたらない。
ゾンビが全部食った? 馬鹿も休み休み言え。
3/3
今の俺は、教祖の親衛隊。
ゾンビにも多少の知能はあるらしい。餌を運ぶ俺たちに危害を加える気遣いはない。犬程度の知性はあるのかも知れない。
俺がここにいる理由?
ゾンビに食われたがる奴はいないだろう。
ああ、そうだ。たしかに、ここの内情をばらせば、機動隊なり自衛隊なりが来てゾンビを壊滅させるかも知れない。
馬鹿言うな。俺の話を聞いてなかったのか?
教祖の姉がゾンビになった。ここにいるゾンビは、全部その姉が噛みついて生まれたものだ。
慣れない内は犠牲者も続出したが、今じゃ人間もゾンビも慣れたものだ。ゾンビの数はコントロール出来る。
だがな、それじゃあ最初の姉はなんでゾンビになったんだ?
そう。
わからないんだよ。
次にどこの誰がどこや病気で死ぬか。そして、そのうちの誰が「たまたま」ゾンビになるか。
もしかしたら、これは人類史上唯一の例なのかも知れない。
もしかしたら、ただの第一例なのかも知れない。
もしかしたら、既にどこかの国にはうじゃうじゃといるのかも知れない。
ここのゾンビと一緒にいれば、生き延びることが出来るかも知れない。ゾンビ同士は共食いをしない。俺たちも、同志と思ってくれているのかも知れない。
悪いことは言わない。ここでゾンビに慣れておけば、生き延びるチャンスも増えるかも知れないんだ。
ああ、そう、これが入会案内。こっちが教義の書。きちんと読めよ。月に一度の試験で悪い点取った奴は餌に決定だ。
……嘘だよ。悪い冗談だな、済まなかった。
寄付金忘れるなよ。大金はいらないが、年収によって決まってる最低限はもってこいよ。誤魔化したらこれは本気で餌だからな。
ああ、そうだ、親は上手く誤魔化せ。年寄りはゾンビなんてその目で見ても理解出来ないから無理だよ。
じゃあ、明日。ここで待ってるから。
うん? あ、ま、まあな。
上手く信者増やすと、俺のステータスもちょっと上がるんでな。
くぅぅぅぅぅぅぅぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおっ!!!!!!!!!!!!
ネタが思いっきりかぶっとるぅぅぅっ!
遅筆とは書くも厳しい運命を与えたもうのかっ(自業自得)
というわけで私の進まない長編の一部が数学屋さんのネタとかぶり気味ですが、パクリと罵られながらも書くつもりです。
遅ればせながら新スレお疲れ様です。
何の告知もないままいきなりの規制。
しかも専用ビューワーの一部では警告すら表示されない。
さらに「二十カキコですか?」や「エラー」すらもカウントされるという極悪なトラップに引くことのないスレ立てお見事でございました。
数学屋様、乙です!
すばらしい。
思わず見とれてしまいました!
こういう一人称の語りで見せる文体もうらやましぃ…
ハッ!欲しい欲しい病が発病しておる…
そこから文体と表現が増えていくとマジレス。
数学屋さん、乙です。
世間を騒がせた例の団体を想像しながら読んでいたので、
よりリアルに脳内再現ドラマで楽しませて頂きました。
バタリアン一杯さんも仰ってますが、ほんと凄いですね。
文体もさることながら前回の作品と言い、今回の作品と言い...
発想の素晴らしさというか、着眼点の付け所が違うと言うか。
ふぅ〜と、只々ため息が出てしまいます。
数学屋さん
生き残るためなら、ゾンビとの共存も辞さない…
このような事態になったら実際にそういう教団ができてもおかしくない、
いや、きっと出来るだろう、と思います。
自分なら、勧誘されたらどうするだろう、と考えさせられました。
このように、「あなたならどうする?」 と文章上で問いかけることなく、
ごく自然に読者にそう「考えさせる」、
簡単なようでいて難しいことを、さらりとできてしまう数学屋さんの底力には、
いつも脱帽です。
と言った感想の直後に、
「あなたならどうする」タイプの話をうぷするのも間抜けですが(笑)、
遊園地モノのアドリブ、(兼・他の作者さんがたへの続編リクエスト)という
ことで、失礼します・・・
悪夢への招待状
最初にその話を聴かされた時、俺は、何だ、つまらん悪夢だな、と思った。
たかが地方自治体の住民票管理合理化レベルの話で、すわ、国民総背番号制を義務化
する気か、プライバシーの侵害だ、いや、これは国家権力の陰謀だと大騒ぎする
マスコミがいる国柄の日本で、そんなことが実現出来るはずもなかった。
「こんな夢を見るようじゃ、いよいよ俺も焼きが回ったかなあ、親父さん…」
苦笑いして振り向くと、ソファーに座って、この件の実行犯を買って出た波中会長と
プランを煮詰めていた親父…富士高丸参議院議員が、訳が判らん、という顔で吉村を
見上げ、言った。
「何だ吉村、寝惚けるにはまだ早い時間だぞ。それより、ちと細部を説明して貰い
たいから、そろそろ研究所の面々にも入室して貰ってくれ」
「はっ。ただいますぐに」
いつものように従順に頭を下げ返事をしてしまった瞬間、これが悪夢でなく現実だと
気づき、えもいわれぬ何か冷たい嫌なものが背筋を伝った。
それでも俺はまだ、それが現実だとは、どこか信じきれない気分でいたのだ。
遺伝子情報の解読、クローン製造技術、記憶の完全移植の成功。エトセトラ、エトセトラ。
ヒトゲノム解明計画の進行に伴う遺伝子治療の発展とその将来性には早くから注目が集ま
っていたし、それはこの行き詰った日本経済の画期的な突破口になるかも知れん、という
のが、医薬品関連株に大金を投じ、某大手企業とも浅からぬ付き合いのある富士議員の
最近お得意の一説だというのは、秘書である俺、吉村博之にも判っていた。
判ってはいたが、科学技術の進歩は、いつの世も強欲な人間たちの多大な願望や
期待とは裏腹に、実際は果てのない暗闇の中を一歩一歩、手探りしながらすり足でゆく、
ようなもの。
たとえそれが、いわゆる政界の黒幕と呼ばれる古老たちに、その力を借りて腐れきった
現代人を『改良』し、その優秀かつ正統なる日本人による国家の再建とさらなる発展を、
という、かつてヒトラーが夢見たのと同じ『悪夢』を見させたとしても、そんな破天荒な
計画が、ちょっとやそっとで実現するはずもあるまい、というのが、正直な気持ちだった。
だから、親父さんが『次期厚生大臣の座への後押しはまかせろ』という波中会長の
口車に乗せられて、このSF小説じみたプランに『一口噛むことにした』と言い出した
時は、ワンマンな親父さんの気性を知り尽くしている俺としても、それはどうか、と
口を挟みかけたほどだ。
と言って、その問答無用の強引さと大胆な公約、目先の金は惜しまずにどんとリキ
を入れてそれを実現する押しの強さでここまでのし上って来た親父さんが、俺などの助言
を聞き入れるはずもなく、計画は着々と進んでいった。
そして俺は今、会議室の中央に掲げられた巨大なモニタの中で、当プランの初の民間
実験場の開幕式に立ち会って、神妙な表情でテープカットに臨む親父さんの姿を、波中
会長他このプランの推進に一役買った大御所連中と共に、眺めている。
あちこちでブツブツと切られた、長い、黄色いテープが、あっけなく地面に落ち、親父
さんや会長代理等々が役目を終えた鋏をコンパニオンに手渡し一礼すると、列席した来賓
のみならず、自分たちがそうだとはこれっぽっちも知らない無料招待された被験者たちが、
わっと拍手喝采だ。
楽隊の奏でる賑やかな音楽に乗って、ひょうきんな仕草を見せて飛び跳ね踊り回る、
着ぐるみキャラクターたちも、にこやかに笑いながらガイドマップを配る華やかな衣装の
コンパニオンたちも、それを見て歓声を上げはしゃぐ子供たちと、迷子にならぬように
手をつないでいる親たちも、抽選に当たって良かったねと頷き合っている様子の若いカッ
プルたちも、どいつもこいつも、やたら嬉しそうに見える。
…当然だな。彼らは今、自分たちの命そのものが断ち切られたことを知らない。
俺は画面に背を向けて、万一のことがあっては、と、親父さんの警護班に連絡しようとし、
次の瞬間、波中側の配備した警備員にヘッドフォンを毟り取られ、取り押さえられていた。
「なっ、何をすっ……?!」
うろたえる俺に、ソファーに座ったままの紋付袴姿の波中会長が言った。
「まあまあ。そう慌てることもあるまい。お楽しみはこれからだよ、吉村君…」
「し、しかしッ!!」
画面では被験者たちが思い思いのアトラクションへと散らばってゆく。そこで生きながら
食われることになるとも知らず、地獄への招待に応じた彼らは、微笑みながら死に向かう
行列を作ってゆく。その中には、コンパニオンのひとりにメイン・アトラクションの方へ
誘導されていく、満面に選挙時の笑顔を浮かべた親父さんの姿も見えた。
「……議員をあのままにしておいては、危ない、かね? いやいや、そう簡単には始ま
らんよ。何せここは表向きはあくまで遊園地なのだから、アトラクションのほうでも、
多少の利益は上げないといかんしな。残念なことに昨今はそうでもなくなったが、
ここは日本だ。何事も、形を整えるのが大切なことだし」
「な、波中会長、それは一体ッ…」
「…吉村君。鷹派で知られ、現代日本の若者の無秩序無軌道無目的ぶりを大いに嘆く
あの富士議員の子飼いの君なら、我々の言わんとするところも、よおく判ってくれる
だろう。船には船頭が、戦争には司令官が、必要なのだよ。つまり…」
くくくくく。大御所連中が、俺もとうに聞き慣れたあの、低く不気味な笑い声を漏らした。
「今後、いざという時の責任の所在を明らかにするためにも、あの場には、彼が必要
なのだ」
…何てこった。全部承知で、どうして! やはりこいつらにはめられたのか?
いや、あの親父さんに限ってそんな間抜けな真似は… じゃあどういうことなんだ、
一体これはどうなって…… ああクソ、入っていっちまった?! …畜生!!
混乱する俺にはおかまいなしに、それは徐々に各アトラクションで始まっていた。
期待感。戸惑い。ざわめき。失笑。そして…不安げな強張った笑いが、徐々に静まり、
その場で第一の犠牲者が出現すると共に、紛れもない恐怖に変わる。
悲鳴、絶叫、怒号。まさに爆発的なその声を引き金に、ショウは始まる。
流血の惨事。 目を覆う悪夢。
その言葉の意味がこれほどよく判る光景はない。
押しつ押されつ、倒れた弱者を踏みしだいて逃げ惑う人々、啜り泣く間もなく食いつかれ
廃棄物の仲間入りをして、追う側になった被験者たち。
血と涙と鼻水と汗とにまみれて、にわか作りの武器を必死で振り回す男の、顔。
空虚な表情で、小便を垂れ流しながら階段を這い上がる女の、顔。
押し込められた隠れ場所にいられず、出た途端、そこに隠れろと命じた本人に食いつかれた
子供の、あっけにとられた、顔。
今にも心臓発作で死にそうでいて、他の連中が今は安全なその場所に上がってこようとする
と必死にその手を蹴りつけ踏みにじる老人の、憎悪に満ちた、顔。
そして、それらの被験者を極上の肉の塊としか認識しない、あの廃棄物どもの、皮が裂け
肉が千切れ骨が剥き出し目玉が零れ落ちそうな、その…顔と手、顔と手、顔と手、顔と手、
顔 と 手 の 群 れ 。
生者・死者を問わず、すべてが哀れで、そして、凄まじく醜い。
と。惨劇を映し出す画面が、親父さんの入っていったアトラクションの入り口周辺に切り
替わった。ここはまだ、廃棄物どもが押し寄せている様子はない。周囲の関心は、いまや完全
に画面に集中している。
…まだ間に合うかも知れない。親父さんは生きているかも…
そう思った瞬間、俺は警備員の腕を振り払い、ドアに向かって駆け出していた。
チャッ。
即座に構えられた拳銃。狙いも正確、きっちりこちらの眉間を狙ってきやがる。
…ただの警備員でないのは判っていたが、こいつら、プロだな。ということは…
ぱん、ぱん、ぱん、ぱん。
銃声? いや、波中だ。奴はゆっくりと両手を打ち合わせながら、こくこくと頷いていた。
「いや、見事、見事…」
波中の合図で警備員たちが銃を下ろす。と同時にドアが開き、親父さんが入って来た。
無論、血一滴どころか、チリひとつついていない、いつもの恰幅のいい背広姿、で。
「どうです、波中さん。言った通りでしょう」
親父さんは、呆然としている俺の肩をポン、と叩いて、波中の隣にどっしりと腰を下ろし、
珍しく、選挙用ではなく本物の笑顔でそう言った。
「いや、まいった。しかし、それでこそ次期大臣の器、ですな」
「いやいや、そこはまだ、どうですかな…」
画面の中では、本人そっくりの『影武者』が、被験者たちと共に、たった今現れたばかりの
廃棄物に立ち向かっていた。
『危ないッ…!! 女子供は下がってなさい!! そこのあんた、救助を呼ぶんだッ!!』
オペレータから奪い取った支柱付きマイクを正眼に構え、周囲の人間を廃棄物どもの群れから
庇うように対峙して、仁王立ちで叫んでいる、富士高丸。
かつて俺が惚れこんだ男は。日頃政治の必要悪に手を染めていても、ここぞ、という時には、
身を挺して国民を守る、と言っていた男は。
確かにあそこにいる。
だが、俺の目の前でソファーに座った『本物』は、
「しかしまあ、わしのところにはあんな」
『それ』を鼻で笑い飛ばした。
「廃棄物並みの人材はおらんのです。こいつのような、正真正銘の本物しか」
彼らにとって、あそこで死んでいく人々は、彼らが作り出した廃棄物と同じ、生きる値打ちの
ない偽者、なのだ。
そして俺は、……『彼らにとっての本物』かどうか、試された、のだろう。
しばらくして俺は、この遊園地を装った実験場の中央にあるニチャン城の塔にある会議室を
出て、地下にある研究所へ行くよう命じられた。
画面でショウを楽しんだ後は、実際的な不良人材の廃棄率や改良体放流のほうの手際を確認
しよう、というわけだ。
(より優秀な日本人として改良された被験者のクローンたちは、遊園地での楽しい思い出を
胸に帰宅して、その後、本物として、『望ましい人生』を送ることになる…)
俺はいつものように「はい」と答え、通路のあちこちに待機している警備員たちを確認しながら
目的地へ向かう。なにそろ俺は『本物』だからな。
ただし、ヒトとして、じゃない。
忠誠心厚い、イヌとしては。
エレベーターの中で、俺は自分に問いかけてみた。
お前は『本物のイヌ』として、生き延びたいのか、『偽者のヒト』として、死にたいのか、と。
答えは当分、出そうにない。
…というところで目が覚めた。
女房が朝飯だと起こしに来たのだ。俺のような平凡なサラリーマンが見るにしては、やけに
SFチックな夢だったな。いらない人間、廃棄物、うぅーん…最近うちの社もリストラの嵐が
吹き荒れてるからなぁ……
よせよせ。朝から気分が滅入るようなことを。
まあ、あれだ。ただでB級ホラー映画を見た、とでも思えばいいさ。
とりあえず、顔だけ洗ってパジャマのまま食卓につくと、玉子焼きをつついていた息子の翔太が、
俺のわき腹をトン、と肘でついて言った。
「ねえパパ、今度ここ連れてって」
「ここってどこだ」
「ほら、今テレビでやってる、遊園地! できたばっかなんだ!」
「そうそう、そこ今日開園なのよね。ちゃねらーランド」
新規で巨大遊園地開園、か。不景気だなんだと言っても、まだまだ日本は平和なんだなぁ。
「ねえママ、連れてってよ」
「ごめんねぇ、翔太。無料招待券応募したけど、はずれちゃったみたいなのよ〜」
「ちぇっ。なんだい、けち!」
「翔太! 何だその口の利き方は。ママに謝りなさい」
「じゃあパパ、連れてってくれる?」
「うっ。…それはだな…」
「どうせお金がかかるからダメなんでしょ!」
「翔太!!」
CMが始まり、賑やかなその音楽に負けじと、女房が声を張り上げた。
「えーえー、悪いのは遣り繰りが下手なママよね、ほんっとごめんなさーい!」
にこやかな表情を装っているが、目つきが鋭い。
「でもねー、貴方たち、ぼやぼやしてると遅刻するわよ、さっ、早く食べちゃって」
「…はーい」「ほいほい」
テレビの中では、どこかで見たことのある政治家らしき男が、遊園地の入場口に張り渡され
た黄色いテープに鋏を入れようとしていたが、俺はその先を見ずに、ネクタイを締めて、駅へ
と歩き出した。
すぐ後ろから飛び出して来たランドセルをしょった翔太が、さっきの口論をもう忘れたのか、
それともご機嫌を取っていつか、という気なのか判らないが、「いってらっしゃい、パパ!」
と叫んで手を振り、待っている仲間のほうへ駆け出していく。
…『本物のイヌ』として、生き延びたいのか、『偽者のヒト』として、死にたいのか、か。
そんな深刻にならなくてもいいやな。
本物だろうが、偽者だろうが、イヌもヒトも、精一杯生きてるんだから。
…さ、今日も仕事だ! あいつら食わしてやらなくっちゃなあ!
……吉村の妻が郵便ポストに、家族全員分のちゃねらーランド無料招待券が届いているのを
見つけるのは、その数時間後のことである。
リクエストするなら、自分のほうも(下手なりに)何か作品を、と思いましたが、
「改行が多すぎます」「文章が長すぎます(?)」の連発で、思いのほかレスを
消費してしまいました。すみません。
遊園地物、ヒーロー物、続編・新作、共に楽しみにお待ちしております。
どうぞよろしくお願いします。
ねぇ 昔の初期の作品はもうみれないの?
サイトなくなってるし。
もっかいよみたいぞ
前スレ読まれましたか?
読んでいたのなら、作品集の場所は分かるはずです。
もし新規の方でしたら雑談スレのほうへどうぞ。
そちらに新しい作品集保管サイトの場所は書いてあります。
【ゾンビ】ホームセンター攻防扁【ゾンビ】
1 :あなたのうしろに名無しさんが・・・ :02/08/28 02:08
たてますた。
2 :あなたのうしろに名無しさんが・・・ :02/08/28 02:08
終了
3 :あなたのうしろに名無しさんが・・・ :02/08/28 02:08
3ゾンビ
4 :あなたのうしろに名無しさんが・・・ :02/08/28 02:08
ゾンビになった人が増え始めて3時間と少しがたった・・・。
奴らの繁殖力(?)は凄く、生きている正常な人間に噛み付くことによって
仲間を増やしているようだ。
2時間前までは近所に住んでいる友達6人とバットなどの武器を所持しながら
安全な場所を探していたが今では6人いた仲間もオレを含めて3人になって
しまった。しかもその内の2人はもうゾンビに噛まれゾンビに成り果てている。
もう1人とは逃げる途中ではぐれてしまった・・・。
当初は家の中に立て篭もるという話しがあったが家の中にゾンビが多数攻め
込んできたらそれこそ逃げ場が無いという事になるので"ある場所"を
目指して進むことにした。
そして今オレ達3人はある場所。ホームセンターの前に辿り着いた・・・。
【ルール】
ストーリーテラー、オカ版住人のリレー小説です
基本的にsage進行で
ストーリーテラーになる場合はトリップを付けて下さい
祝 ホームセンター攻防編スレッド 1周年
そうか、あれからもう一年か。
いろいろあったね。
初期のリレー形式から長短編形式になった時から作者さんが増え始めた。
過疎化、荒らし、したらばでの立ち直し。
最悪な状況下、運営側と話し合ってくれた作者さんもいた。
そして今また新規の作者さんが登場です。
◆WZm3jzCkZQさん、連投規制厳しいなかご苦労様です。
家族を思う気持ちが男に真実を見せたのか、それとも全ては悪夢の連鎖の中なのでしょうか。
遊園地陰謀編(勝手に名づけちゃいマスタ)、すばらしいねたふりですね。
今後も楽しませてください。
45 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/09/05 07:49
あ〜書き込めない。
早く規制解除にならんかな。
時間もできたし、新作でも書いてみるかな
以上、ネタでした。
遅くなりましたが・・・
スレ建立ありがとうございます。
もうしばらくしたら続きうぷさせていただきます。
さんげりあさん
いろいろ大変だったご様子・・・
うまく言えませんが、さんげりあさんも体調崩さぬようにご注意下さい。
しばらくしたら続きをうぷしていただけるとのこと、保管庫を読み返しながら
お待ちしています。
こんばんは。規制緩和までの間つなぎに何か…と思ったものの、
ホームセンターでも遊園地でもない、いやそもそも、これはゾンビものと
言えるのか?というものになってしまいました…
不可の場合は、他の無関係な文同様削除依頼していただいて結構です
ので、どうかお許し下さい。
うるわしのろくさあぬ
うるわしのろくさあぬ。
ルーブル中の美術品をかき集めてもかなわないと思わせる、男心を狂わせるため
だけに作られたかのような顔、上質の真珠の艶と丸みを持つその見事な肢体。
青い青い魔性の目、年に似合わぬ謎めいた微笑み、この手で掴み取り、指を絡め、
かき乱さずにはいられない、金色の雲のようなその髪。
街行く男たちの吹く口笛に、ある時は笑い、ある時はつんとすまして。
甘い毒の霧を吹き付けた君は、まるで女優のように、くるくると表情を変えた。
そうして君は、皆を虜にした。だから、臆病なろべえるは君を捨てた。君は僕の
手に負える女じゃない。まだうんと若かった君は、きっとこう思っただろう、
まだまだ、私には未来がある、と。
けれど、ああ。愚かなろくさあぬ。
君が選んだのは賢い未来とは言えない。乳房をぎゅうと寄せ上げる絹の下着、
体の線を引き立てる派手な色合いの窮屈な服、ガーターにハイヒール、コンドームに
マニキュア、血のような口紅が必需品の人生では。
繰り返すつかの間の情熱、ゆきずりの恋。やがて君は酒に溺れ、本当に、誰とでも、
気がつくと寝ていた。何故なら、君はあれがとても好きで、酒やタバコや芝居と同じ
ように、日々に欠かせないものだったから。波打つ下腹、絡み合う太腿、汗で湿った
茂み、出し入れする道具の色も様々。
蝶のようにふらりふらり、ひとつところに留まらず、流れ流れて、場末の酒場で、
酔うと調子はずれに歌ってた、カルメンのハバネラ、ヴィオレッタの花から花へ。
でも、恋に死ぬのはそんなに簡単なことじゃない。あれは結局、芝居の中だけの話。
恋に死ねない、ろくさあぬ。
それでも人生は続いてゆく。けれど君は、何も考えず、何も学ばず、いつまでも変わろ
うとしなかった。白、赤、黄色、青、緑、黒。宝石のような瓶から振りかけた高価な
匂い消しも、その退廃を消す役には立たない。取り替えても取り替えても、翌朝にはもう、
つんと鼻を突く栗の花の匂いがシーツに染み付いていて。
整えるそばからベッドは皺くちゃになり、僕はとても忙しかった。
あいつらはただの遊び相手よ。私が本気で愛してるのは貴方だけ。そう言って僕を抱き
しめ撫でさすり、キスをして。けれど君はものの10分でその言葉を忘れ、男が来れば
寝て喧嘩して啜り泣きとりすがり、喚き散らしてまたすがって、甘えて泣いて怒鳴って
蹴って、その終わりに僕はいつも、男たちにからかわれ、慰められ、殴られ、またひと
しきり優しくされ、そしてまた殴られ、犯されたりもしたけれど、そのたびに君はこう
言った、それが人生よ。
なんて哀れなろくさあぬ。
僕は君にさようならを言おうと決め、市場で仕事を見つけた。学歴はなくても体だけ
は丈夫だったし、毎日シーツを洗うのには、もううんざりしていた。すると君は僕に
すがって涙を流した。いかないで、可愛いろべえる。貴方にまで捨てられたら、私は
どうしたらいいの。震える睫と肩を掴む小さな白い手。それはまるで、下町の芸人が
披露する子供向けの三文人形芝居のようだったけれど。耳元で鳴り響く、下手糞な
アコーディオンの響きを聞きながら。僕は君を抱きしめ、捨てるなんて、違うよ、
そうじゃあないんだ、と呟き。
僕らは一晩中、飲んで、話し合って、飲んで、話し合っていた。
翌朝僕は、あのお馴染みの匂いの中で目を覚ました。あるこおると甘い毒と汗と栗の花の。
乱れたシーツにくるまった裸の僕の腕の中には君がいて。あなたももう立派な男ね。と
囁き、僕の耳たぶを噛んだ。
ああ、ろくさあぬ。
僕の母親、僕の愛人。僕らは畜生になって生き、世界はただ笑ってそれを見過ごした。
身寄りのない、美貌だけが取り柄でオツムは空っぽの酔いどれ娼婦と、そんな女がたった
15で生んだ父親が誰かも判らない私生児。
人間以下としか扱われない存在は、人間の作った法律や道徳や神様を信じるような贅沢は、
とてもできない。だから、これでいい。
僕は毎日市場で働いて帰り、金を君に渡す。君は喜んで笑い返し、昔のように誰でもおか
まいなしには寝なくなり、たまにやった後は、取り分け熱心に僕に愛をくれ、シーツも
自分で洗ってくれた。そのうち奇妙な伝染病が流行り出しても、僕らには他人事だった。
君がまた浮気の虫にとりつかれて、ひとりの男を部屋に連れ込むまでは。
市場から帰ると、部屋はめちゃめちゃになっていて、君は怪我をしていた。
突然暴れだしたの、でもだいじょうぶ、ちょっと噛まれただけよ。と君は言い、僕は、
君に頭をぶち割られた男の死体を公園に埋めた後、少しだけ泣いた。
ろくさあぬ、ろくさあぬ。
それからも毎日、僕は市場で働いて、生肉をたくさん、たくさん、買って帰った。
けれど。
美しいろくさあぬ。
その青ざめた肌は、男を深みに引き入れ溺れ死なす遠い海の人魚のよう。
ひび割れ黒ずんだ血を滲ませる冷えた唇は、貴腐葡萄。ぬるりと、今にも剥がれ落ちそう
で落ちない皮膚の下、ぐぢゅぐぢゅに腐り異臭を放つ筋肉が、それでもびくんびくんと
収縮するたび、時には寝台に縛り付けた腐りかけの両手両足が千切れそうなほど暴れて、
言葉にならない言葉で、君が僕を呼ぶたびに、僕は欲情する。
君が狂おしく求めているのは、他の誰でもない。まぎれもなく、目の前にいるこの僕、
ひとりだけだと思うから。
もっと、もがいて。もっと、叫んで。そうだよ、もっと、もっと、激しく。
そうして。僕はいま、部屋中の出入り口に厳重に鍵をかけ、それをトイレに流して、ベッド
の脇に蹲り、その時を待っている。
こんなに幸せな気持ちになれるなんて、生まれて初めてだ。
今朝、君に肉を食べさせている最中、うっかりと噛まれて、僕がどんなに嬉しかったか、
普通の連中には判るまい。
もう市場に行く必要もない。シーツを洗うのも。
ああ、ろくさあぬ。
きっと骨まで残さず食べてあげるからね。
……愛してる。
以上です。
スレ汚し、失礼しました…
新作待ち保守。
失礼します。
えー、では間繋ぎに。ネタ帳より拝借して、ゾンビVS吸血鬼編、なぞ;
バーサス
vol.1 アキレスの踵
時よ。貴様は私にまた、何をしろというのだ。
ド・ラ・クロア城の主マクシマム。
混沌の黒、絶望の黒、無限の闇の目を持つ魔城の主は、千年を超える時の重圧を軽く肩から
払いのけ立ち上がり、謁見の間の玉座間近にひれ伏している男を見下ろした。
常人を拒むあの死の山と魔の森を越えて、堅く閉ざされたこのド・ラ・クロア城の門前まで、
怪我ひとつなく無事辿り着いたのも奇跡なら、門を守る魔狼たちの死の牙を容易く避け、
あまつさえそれを懐柔してここまで案内させたのも、ありうべからざること。
ゆえに拝謁を許したが、これは……。
「…お目にかかれて光栄の至りでございます、ド・ラ・クロア閣下。わたくしめは…」
法王庁の密使アキレス・レクサス・マニエクサスは、ド・ラ・クロアの眼前で跪いて、微塵
の怯えも見せぬ流麗な口調で挨拶の口上を述べ、そしてその顔を覆うフードを取り除けた。
揺らぐ蝋燭の灯の下、露になったその顔は。
…へレーネ。
それはまさに花の中の花。黄金の百合の如く気高く、未踏の高嶺に降り積もる新雪の如く
犯しがたい、覇王にも匹敵する威厳を持つ、緑の目の聖なる乙女…
かつて全欧州を、いや、全世界を巻き込む戦乱を引き起こし、新たなローマ帝国を築き、
その皇帝たらんと夢見た男がいた。
狂王、アドルフ・ヒトラー。
既にその掌中にあった薔薇十字団などの古代の秘儀を探求する組織の中にも、帝国の復興など
時代を後戻りさせるだけの愚行である、と考えた者はおり、彼らの密告でそれを知った法王庁は、
ド・ラ・クロアの元へ密使を送り、事態を阻止せんと努めた。
彼は不死を手に入れんものと貴公の城へ向かっている。だがその申し出、
断じてお断り願いたい。
数千年の長きに渡り人々の魂の上にその領土を確保してきた法王庁、すなわち、ド・ラ・クロア
の仇敵。百や千の人死にではびくとも動こうとしないあの冷感症の狂信者どもをも動かした、
独逸の狂王。
…会ってみるのも一興かも知れぬ。
ひさかたぶりに好奇心が目覚めるのを感じていたド・ラ・クロアだったが、敵もさるもの。
彼らが使者として送りこんできたのは、神の栄光と祝福そのものの中で、聖母マリアの写し身の
如く、一点の曇りも無き純潔に育てられた、黄金の百合の乙女、ヘレーネだった。
永劫の闇に沈むこの城にもたらされた、一輪の光の花。
彼女は言った、
「もし貴方がただの人間であったなら、私は…教会もその教えも、すべてを捨てて、貴方と共に
生きることを選んだでしょう」
と。だが、彼女は去っていった。
無論、彼女が我が手の内に留まることなど、ありうべからざること。
決してあってはならぬこと、だった…
が、
…彼女と同じ顔、同じ使命を持つ男は、今再び、その言葉を口にした。
「貴方様のご助力が必要です」
では、あれはやはり…罠であったか。神に仕えるだけだけあって、犬どもめが、気の長いことだ…
「いいえ、閣下」
忘れえぬ面影を宿したその男は、そこだけはそのひとに似ぬ漆黒の目を伏せると、静かに応えた。
「母は貴方様を愛していました。全身全霊をかけて」
「…母?」
「私は常人よりいささか老いるのが遅うございます」
悲惨な最期を遂げた英雄の名を持つ青年は、ふ、と微笑んで、目を上げ、ド・ラ・クロアを見上げた。
「人ならぬ血を受けた身なれば」
……息子、だと? ありえぬ!!
にわかにかき曇る城外の夜空、満天を覆う暗雲に走る雷は、法王庁の詐術を呪うド・ラ・クロアの
怒りが呼んだものか。アキレス・レクサス・マニエクサスはその人知を超えた感情の放出に、
こたびは目を伏せもせず、父親似の闇夜の色の目をひたと向けて、呟いた。
「父と子と精霊の御名にかけて、真実です」
そして改めて懇願する。
「…どうか、ド・ラ・クロア閣下、貴方様のそのお力をもって…彼らを止めて下さい」
貴方の妻、私の母、眠りに付いた貴婦人からその安らぎを奪い、復活の日の目覚めを妨げん
とする、あの狂った愚者ども、世界を滅ぼさんとする、真の神の敵を。
彼らは恐れ多くも聖なる墓所を暴き、秘蹟の貴婦人…へレーネの遺骸を盗み出し、その生前、
かのひとが神より与えられし祝福、不老の秘密を探り出さんとして、あやつらを作り出した
のです。
そう…世界の均衡を保つために神がその存在を許された貴種…貴方様とは違う、
人の手で生み出された魔、汚らわしい人肉喰らい、
あの動く屍どもを!!
・・・以上です。・・・続くのか?;(汗
63 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/09/10 20:06
以上、独りよがりでした。
64 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/09/10 20:11
乱入してきたバイク軍団のハーレーチョッパー萌え(;´Д`)
ゾンビなんぞ銃で頭部を確実に吹き飛ばせば。
それがなんとも難しいのでは?
銃自体が手に入らないとだめだし、頭を吹き飛ばすようなやつは反動がきつくてアタラナイ。
一般人は、
Σ (゚Д゚;)ゾンビ!!
Σ(||゚Д゚)ヒィィィィ
よし、この銃で
;y=ー( ゚д゚)・∵. ターン
\/| y |)
とおもわれ。
どーか、書き込めますよ―に!
「うるわしのろくさーぬ」
大正か昭和初期辺りのかほりのする独特の短編、美味しく頂きました。
文章の根底に淡々と流れる恐怖が、とてもいい余韻を残していると思います。
「バーサス」
吸血鬼にとって見れば、ゾンビは自分たちのペットを食い荒らす害獣でしょうね。
この世界だと吸血鬼の保護下にある方が人らしい生活を遅れるのでしょうか。
たぶん規制解除されてるはず!
されていたら、明日一本短編を貼るつもりです。
てst
>銃自体が手に入らないとだめだし、
沖縄の某空曹長を見習えば、銃なんて簡単に手に入るのでは?
無論、自衛隊員とかは別として、射撃能力持っている一般的日本人がどれほどいるというのか。
ゾンビに近づく
↓
撃つ
↓
反動でこける
↓
食われる
薄暗いバーのカウンターに二人の男が並んで座っていた。
年のころは同じぐらいだが、体つきは正反対だった。
アール氏はがっしりとしたいかにも男性的な体つきをしており、エヌ氏は反対に頼りない体つきをしていた。
「しかしお互い大変だな」
アール氏はグラスを傾けながら、エヌ氏に言った。
「ええ、いつになったら自由になれるのでしょうか」
「それは稼げなくなったらだろう。いっそのこと会社が倒産してくれればすぐにでも離婚するんだろうな」
二人は対照的な性格をしていたが、共通の悩みを持っていた。
それはお互いのワイフのことだった。
アール氏のワイフは良く言えばおとなしく慎ましい性格をしており、活動的なアール氏にしてみれば陰気で物足りなかった。
エヌ氏のワイフは活発で行動力にあふれ、休日は静かに本を読んでいたいエヌ氏からすると騒々しすぎた。
「相変わらず大変みたいですね」
二人が何度目かのため息をついたときにマスターが囁きかけてきた。
「そういえば、この前面白いお客さんがいましてね。何でも縁結びみたいな仕事をやっている方らしいのですが、別料金で離婚の相談にも応じるそうですよ。今までどちらの仕事も失敗したことがないと言ってましたね」
「それは本当ですか?それならぜひ相談したい」
「ああ、多少値が張ってもかまわない。マスターその人はどこで仕事をしているんだ?」
「確か、この先のビルに事務所を借りていると言ってましたよ」
二人は早速支払いを済ませると、教えられたビルへと行ってみることにした。
「しかし、本当に離婚できるのでしょうか?」
「分からん。だが相談だけでも役に立つかも知れないぞ」
教えられたビルに看板はなく、ぽつんと地下への階段に小さな文字で「ロメロ相談所」とあるだけだった。
狭い階段を下りると小さなドアがあり、そこにも「ロメロ相談所」というプレートがかかっていた。
プレートの下には「結婚への的確なアドバイス。確実な縁結びをお約束します」とはっきりと刻まれている。
ひとまず冒頭だけで。
書きたいことは決まっているので、明日の昼ぐらいには残りずべて書けると思います。
いろいろ突っ込みどころが満済な短編になると思いますので、生暖かい目で見守っていてください。
保守
星新一調ですね。なにやら新鮮だ。
保守
き
ん
た
ま
>>65は俺だが、会社の旅行でグアムに逝って実際に銃撃たせて貰ったけど
こけるほどの反動ではなかったぞ。
頭部打ちぬくぐらいならデリンジャーでも十分。
観光者用の銃は大抵火薬が減らしてあるが。
どこの機関の射撃場だった?
歩きながら、近寄ってくる的をうたせてもらったの?
>>78 >観光者用の銃は大抵火薬が減らしてあるが。
そうなんだ、知らなかった。
どこの機関とかは忘れた。
的は固定式で、所謂警察の訓練場みたいな感じだったよ。
インストラクターが付いて、防音設備もあって、リラックスした楽しい雰囲気でゾンビと闘えるのならその通りだね。
まぁまたーり逝こう。
ゾンビが大量に出てきて収まった後の残ったゾンビは、捕獲して射撃の的に使っても良いかもね
ロメロ相談所にいったエヌ氏とアール氏のことが気になります・・・
そんな、恐れ多いよ。捕獲して射撃の的なんて。
動かないようにして、埋葬して魂を弔ってあげないと。
でないと、ゾンビの変わりに幽霊となって、まとわりつくかも・・・。
ハード路線やホラーに加えて星新一風までとは、芸が広(・∀・)イイ!!
ええと、新スレたったのしらなくて、毎日前スレチェックしては鬱になっていました。
1さん、乙ですたー(≧▽≦)
そして、前スレにて誘導してくださった方、有難うございました。
>>79 まぁ実体験に基づいた話も話のネタとしては現実味があって大切ですから
お気にされず自信を持った方が良いと思うよ。
そうでないと、お話はとても書けない
グアムはリージェンシーから歩いて数分の海沿いの所??
あそこは、22口径と38口径と合計で100発以上撃った
やっぱり小口径の方が集弾性は良いね。
カラシニコフとトカレフも撃ったが、案外当たるものだねぇ
強盗に襲われたり凄惨な光景を見ると、確かに竦んで思考が止まるが自殺を考える程には
積極的な思考は無かったよ
まぁ、それでも女の子や素人が発砲した時は、こけた方が良いね
その方が 萌えるのよ(^^; 絵になるのよ
あぁぁぁぁ やってもうた・・アンカーつけてもうた・・・
皆の衆申し訳ない、、逝ってくる。
流れに沿った雑談だからいいのでは?
規制も厳しくなってきましたし、ローカルルールをゆるめてもいいのではないのでしょうか?
どうでしょう>all
ロメロ研究所の続きが無いのは、前みたいに規制に巻き込まれたのだろうか?
あぼーん
あぼーん
保守
保保守
規制かかってないなら投下しようかのう・・・
今日はどこぞの学校の卒業式。
私は市長として祝辞を述べなければならなくなった。
もちろん、式を祝うつもりは毛頭ない・・・というより
海外旅行に行く予定と重なってしまった。
ヨーロッパ一周旅行なのでキャンセルしたくはない。
だが、例え娯楽に時間をかけることになっても
公務を疎かにしてはならない。
これでも市民に優しい市長で通ってるのだから。
そこで私はある所へ電話を入れた。
「・・・はい、こちら某研究所」
「もしもし、私だ。所長はいるか?」
「少々お待ち下さい」
「はいはい。ただ今変わりました。して、ご用件は?」
「本日、どうでもいいような学校で卒業式があってな。
一応市長としてスピーチに出向かねばならんのだが
あいにく別の用事と折り重なって行くに行けなくなった。
そこで例のアレを貸して欲しいのだが・・・」
・・ ・・・・
「アレですか。かむ奴とかまない奴がおりますが」
・・・・
「もちろんかまない方で頼むよ。まがりなりにも
私の代理だ。かんで大惨事にでもなったらシャレにならん」
「わかりました。では、かまない奴を手配しておきます」
これで何とかなるだろう。
例のアレを卒業式に向かわせておけば、大衆の目はそちらへ向かう。
そうこうしている内に、例のアレはやってきた。
私に顔も体つきもそっくりに作られた動く死体が。
「おはやうございます。私、某研究所より派遣されてきました
屍 進太郎です。よろしくおながいします」
・・・生前はあの巨大掲示板に入り浸ってたのか・・・。
いいや、この際そんな細かいことはどうでもいい。
私はそいつにスピーチの書かれた文面を持たせた。
「いいか、ここに書いてあることだけを話してくれ。
それ以外のことは一切喋るな。いいな?」
「はい、お任せを」
「それから・・・絶対にかむなよ!」
「大丈夫です。絶対にかみません。もしかんだら腹掻っ捌いて死にます」
既に死んでるのに切腹するのもどうかと思うが
何はともあれ、私は彼に全てを託し、外へ出た。
「ぎゃあああああああっ!!!」
家の中で蛙を潰したような声が響いた。
私が慌てて戻ると、進太郎に腕を噛まれている女房がいた。
「な、な、なんじゃこりゃあっ!?」
「あ、あ、あなた、助けてぇ!!」
「おい、この野郎!人の女房に何するんだ!!」
私は進太郎を妻から引き離すと声を荒げた。
絶対にかまないとさっき約束したはずなのに・・・。
進太郎は姿勢を正すと悪びれもせずに答えた。
「え、だってお腹が空いてたものでつい・・・」
「つい、じゃない!お前、噛まないっつっただろうが!!」
「はい。もちろんかむなんてことありませんよ」
「いや、現にこうして噛んでるじゃないか!!」
「・・・?かんでますかね?」
「噛んでるよ、噛みまくってるよ!どう責任とるつもりだ!?」
「・・・・・ちょっと電話の方、お借りしますね」
進太郎は受話器を掴むとあるところへ電話をかけた。
プルルルル・・・プルルルル・・・
ガチャ
「はい、こちら某研究所ですが何か?」
「もしもし、所長ですか。私です、屍です」
「ああ、進太郎君。緊急回線を使うなんて、何か問題でも起きたかな?」
「えっとですね・・・こちらのお客さんが私のことを
しきりにかんでるかんでるって言うんですけど・・・私、かんでます?」
「ん〜、ちょっと市長さんと変わってもらえるかい?」
進太郎は私に受話器を渡した。
「おい、あんたかまない奴を送るって言ったよな!?
あいつ、私の女房を思いっきり噛んでるぞ!!」
「ええ、『私の女房』を・・・
進太郎君と変わってもらえますか!?」
受話器は再び進太郎の手に渡った。
「進太郎君、私が簡単なテストをするからそれに答えてくれるかな?」
「はい」
「よし・・・ではいくぞ・・・」
「私の女房、私の女房、私の女房、私の女房、私の入道、私の女房
私の女房、私の女房、私の女房、私の女房、私の女房、私の女房
私の女房、私の乳房、私の女房、私の女房、私の女房、私の女房
私の女房、私の女房、私の女房、私の女房、私の尿道、私の女房、はいっ!!」
「私の女房、私の女房、私の女房、私の女房、私の入道、私の女房
私の女房、私の女房、私の女房、私の女房、私の女房、私の女房
私の女房、私の乳房、私の女房、私の女房、私の女房、私の女房
私の女房、私の女房、私の女房、私の女房、私の尿道、私の女房!!」
「・・・もう一回、市長さんと変わってくれるかな?」
「はい」
「・・・まさかとは思うが今のは・・・」
「はい、全然かんでませんよ。安心して下さい」
「・・・そのかむじゃない!!」
後日、妻がゾンビ化してしまったことで
某研究所との関係も明るみにでてしまい、私は逮捕された。
当然ながら屍 進太郎君は廃棄処分にされましたとさ。
久しぶりに書いたもんで間違いとか設定に無理とかあるけど
そこら辺は脳内変換をお願います。スレ汚し失礼しますた。
禿藁
どっかの芸人がネタとしてやってそうだ。
声だしてわらってしまった。
面白すぎ。
103 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/09/19 08:45
以上、自作自演でした。スマン・・・・・。
本日夕方までには何とか続きを。
◆4kNJblDpUoさん、新作いただきますた。
暗殺よけの影武者として使えそうですね。
あとは危険地域に勇敢に訪問させてもいいですね。
◆4kNJblDpUoさん
屍 進太郎君。ネーミングのセンスがなんともイイ!ですね。
読んで笑えてその後で、日常にもありがちなディスコミュニケーションに
ついて、ふっと考えさせられたり、二度美味しい作品。
ありがとうございました。
◆dve/1Ebaqsさん
おっ、いよいよ、後編発表ですか?!
ロメロ相談所で二人を待ち受ける運命やいかに!!
楽しみにお待ちしています。
すまそ、どうにも今日は無理そう。
必ず明日には出しますゆえ勘弁を。
28日の資格試験がつらすぎます。
◆dve/1Ebaqs様へ
無理しちゃいかんスよ〜〜。
ここで無理して実生活でミスしてたら本末転倒ッス。
あくまで楽しくまったりと行くッス。
最近某ゲームにハマったのでこの口調ッス。(ゾンビとは関係ない)
◆dve/1Ebaqsさん
いえいえ、どうもすみませんでした。
まずは28日目指してがんばって下さい。
読者にとってみれば、「待つのも楽しみの内」、ですからね(笑)
どうか体調には十分ご注意を。
保守
110 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/09/23 06:39
以上、自作自演でした。
111 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/09/23 07:40
なんつって、ヘコヘコ
以上荒らしの定期保守でした(藁
みなさん、オツです。
日が経ちまくりで忘れられてるでしょうが、藤田編『LOST (ホームセンター攻防篇)』
の続き逝きます。
瀕死の神崎先生と、先生を担いで脱出を計る藤田のシーンからです。
ではスタートです
『225』
「これでも・・医者じゃ・・・よぉわかっと・・・る・・・ワシは・・・もう・・助からん・・・
だから・・・ワシは・・・置いて・・・はや・・く・・・」
「・・・そんな・・・・」
先生の言いたいことはわかる。。。だけど。。。だけど。。。
「いまな・・ら・・まだ・・・間に合う・・・
・・はや・・く・・・一刻を・・争う・・・・急ぐん・・じゃ・・・
こうして・・・ワシなんぞ・・・に時間を食え・・ば食うほど・・・お嬢ちゃん達の身が・・・あぶな・・く・・・
・・なるん・・じゃぞ・・・わかっとる・・のか・・・」
「・・でも!」
先生を見捨ててなんて行けない。
行けるわけがない。
「藤田・・くん・・・このまま・・では・・・」
ふいに神崎先生が俺の首にかけたシルバーのチェーンに触れた。
あの日以来かけているチェーン。。。俺の指にはサイズが小さくてはまらない香澄の指輪を通して
あるチェーン。。。
「・・ワシと加奈・・さんだけで・・すまなくなる・・ぞ・・・
・・この・・・指輪の重さ・・・これ以上・・・重く・・するでない・・・」
「・・・!」
言葉が出なかった。
先生はこのチェーンに。。。リングに気づいていたのか。。。
俺の気持ちに。。。これの持つ意味に。。。
そう。。。このリングには全てが篭っている。。。
香澄のリング。。。これには香澄だけじゃない、知沙への想いももちろん込められている。
そして、このリングに込められる想いは増えるばかりだった。
吉沢さん。。。荒井。。。湘太くん。。。それに加奈さん。。。。そして今また。。。神崎先生。。。。
かけがえのない者を失うたびにつのる想い。。。悔恨。。。哀しみが詰まったリング。。。。
『226』
「・・行くんじゃ・・・藤田くん・・・
ワシのせい・・で・・・お嬢ちゃん達に・・もしものこと・・が・・・・あったら・・・ワシは死んでも・・
死に・・きれん・・・よ・・」
「・・・先生・・・・」
「・・ワシを・・安心して・・・逝かせて・・くれ・・・・」
。。。。。
。。。先生。。。。。
俺は神崎先生を降ろし、壁にもたれさせた。
「・・先生・・・」
「これで・・いい・・・
・・さ・・・行くんじゃ・・・お嬢ちゃん達・・・たの・・むぞ・・・・
・・・いいな・・・どんなことが・・・あって・・も・・・絶望は・・する・・・な・・・」
「・・はい、先生・・・」
俺は強く頷いた。
神崎先生。。。あなたは俺にとって本当に『先生』でした。。。
。。ありがとう。。。ございました。。。。
「・・行・・け・・・」
「・・はい・・!」
俺は亜弥たちのいる3階へと廊下を走り出した。
。。。急がなければ。。。!
すぐにここを脱出するんだ!
空耳だったのだろうか。。。
『・・ふぉっ・・さすがに・・年寄りには少々・・キツイ・・・日々じゃったの・・・
・・そろそろ・・・幕引きと・・・する・・か・・・の・・・
・・・・ごふっ・・・・
・・・・』
走る俺の耳に先生の声がかすかに聞こえたような気がした。
『227』
もう少しで3階への階段というところだった。
・・・ドガン!
ドアが蹴破られる音。
続いて、何人もの足音。
「探せ! 探し出してブチ殺せ!」
「おおっ!」
「殺せ! 殺せ!」
怒号が薄暗いセンター内に木霊する。
。。。来たか!
高田達だ。
やはり乗り込んで来たか。。。
思った以上に早い。
多分、南側の2階のトイレからだ。
。。。それは、つまり。。。
「いたぞ ! あそこだ!」
「あいつだ! あの野郎をブッ殺せ!!」
曲がり角から現れた高田達と俺は鉢合わせする形となった。。。。
ちくしょう。。。間に合わなかったか。。。
あと少しで階段だったのに。。。
そして、俺は階段を挟んで再び暴徒どもと対峙した。
ということで続きます。
次回投下分から藤田VS珍走団・第二ラウンドです。
でも次回投下はゴリポン編かもしれません。
さんげりあ様復活〜!
しかも長編の方の続きだ〜!
神崎先生の最期、しっかりと堪能させてもらいました。
思いを込めたリング。
小道具の使い方がなんとも…すばらしいです。
こっちの話も実はそこそこに出来あがってきてるので、
手直し加えたらまた投下いたしまする〜
この調子だとまさか主人公まで死ぬんじゃ・・・
あぼーん
121 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/09/26 12:07
走る俺の耳に先生の声がかすかに聞こえたような気がした。
「 そ う は い 神 崎 !! 」
122 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/09/26 12:15
123 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/09/26 12:57
オイこそが 123げとー
124 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/09/26 18:02
124
藤田、生き残れ。なんとしても。
外道になんぞ負けないでくれ。
1/3
そのニュースは瞬く間に世界に伝えられた。
開発者を讃える声は全世界に広がり、その薬はすぐに量産ラインに載せられることとなった。
ゾンビを人間に戻す薬。
腐敗しきった組織は元に戻らないが、その場合は単なる腐敗死体となる。
一部腐敗の場合は、運が良ければ、内臓障害を持った人間として蘇生する。
殆ど腐敗がなければ、完全な人間として蘇生する。
ゾンビになったときの負傷は残っているが、人間にさえ戻れば治療を受けることも可能だ。
そしてさらに、脳が腐敗していなければ知性も元に戻るのだ。
ゾンビ化した死体は、何故か脳の腐敗が極端に遅いことは既に知られていた。つまり身体さえ無事ならば、かなりの高確率でゾンビ化する前の姿に戻ることが可能なのだ。
しかもこれは飲み薬ではない。ゾンビに向けて散布すれば、皮膚から勝手に吸収されるのだ。
ゾンビ禍によって滅亡寸前の人類にとっては救世主といえるモノだった。
2/3
薬を開発したのは、日本でも有数の製薬会社の研究員だった。
彼はゾンビ禍の折りに研究所内に閉じこめられ、大多数の同僚の自暴自棄な行動を止めるためにゾンビ撃退の秘薬開発を提唱した。
ところが瓢箪から駒とはこのことで、実際に彼らは秘薬を完成させてしまったのだ。
まず、人体実験が行われた。正確にはゾンビ体実験だが。
苦労して捕らえたゾンビは確かに蘇生したように見えたが、すぐに出血多量で再び死んでしまった。二度目の死亡ではゾンビ化しないことはこのとき確かめられた。
その後数体捕らえて実験を続けた結果、既にボロボロの身体であるゾンビをいくら蘇生させても、その怪我が元ですぐに死んでしまうのではないかという仮説が立てられることとなった。
彼らは無傷のゾンビを捜した。だが、都合良く見つかるわけがない。
その時、ゾンビ捕獲隊のメンバーがゾンビに傷つけられるという事件が起こった。
怪我はたいしたことないが、放っておけばゾンビ化するのは確実だろう。
隊員は自ら志願し、彼がゾンビ化するのを待って薬品の投与が行われた。
結果は成功だった。
ゾンビ化して暴れようとした彼は拘束された状態で薬を投与され、48時間後に蘇生したのだ。
実験は進められた。48時間を少しでも縮めるために。
ゾンビ捕獲隊への志願者も増えた。例えゾンビ化しても元に戻る薬は既に存在しているのだ。隊員は気楽にゾンビを狩った。
研究は進み、数時間での蘇生が可能なレベルにまで効能は上がった。
その時点で、彼らは公表に踏み切ったのだ。
辛うじて生きている全ての通信網にデータを送り、使える限りの施設をフル稼働して製造を開始した。
世界中からゾンビの姿は消えていった。
彼らは救世主となったのだ。
数週間後、各地で妙な現象が報告され始めた。
自殺者の大幅な増加である。
当初は、ゾンビ禍によって失った家族や恋人の後を追っているのだと思われていたが、調査の結果それは否定された。
ゾンビ禍によって愛する者を失った者は、ゾンビ禍の間に死を選んでいる。今更自殺する者などいない。
さらなる調査の結果、自殺者は全て「蘇生者」だとわかった。
3/3
ソファに腰掛けたまま、井島は首を振った。彼は、薬によって蘇生した5人目の人間だ。研究所に勤めていた人間であり、今では生ける英雄として優雅に暮らしている。
「また自殺者のデータか?」
中本が缶ビールを開けながら尋ねる。彼も初期の「蘇生者」の一人だ。もっとも井島とは違い、彼は野良ゾンビだった。
「ああ。精神的に不安定なのは確かだが、自殺の原因というほどじゃない」
井島にプルトップを開けた缶を渡し、中本は井島の向かいのソファに腰掛けた。一気にビールを飲み干す井島。顔をしかめる中本。
「一気飲みは体に良くないっていつも言ってるだろ?」
「どーせ一度はゾンビになった身だからね」
「そうやって、身体を大事にしない連中が自殺してるんじゃないのか?」
「おいおい、自殺と自堕落を一緒にしないでくれよ」
慌てて言う伊島に笑う中本。
「あはは、自分で自堕落って認めたな」
「まあね」
ソファに座り直す中本。
「アンタたちの薬はゾンビ前の記憶も元に戻る凄いもんだよな」
「記憶喪失患者がぞろぞろ増えたって大変だからな」
「ゾンビになってる間の記憶も残っているとしたら?」
「何?」
立ち上がる中本。井島も合わせて立ち上がろうとするが上手くいかない。
「人を食い漁っている間の記憶があったらたまらんだろうな」
「中本…」
「アンタ達は人を食う前に蘇生されたからね」
井島は再び立ち上がろうとするが足が上手く動かない。いや、それどころか呂律も回らなくなっている。
「俺たちは、人を食ったことをはっきり覚えている」
ビールに何かが入っていた。井島は気付くがもう遅い。
「生きたままの人を貪り食った感触が記憶に残っている。自殺の理由としては充分だろうな。だが、自殺しない奴はどうすると思う?」
玄関のドアが開く音が聞こえる。そして数人の人間の嬉しそうな声。
「ゾンビじゃなくても、人間を食う方法があることに気付いたんだよ」
嬉しそうな声が近づいてくる。その声がはっきりと聞こえ始めていた。
…今日は蘇生者を…
…中本さんの当番…
終
うわ。分け方間違えた。
三つのつもりが四つになってしまった…
(T-T)(T-T)(T-T)(T-T)(T-T)(T-T)
いつもながらブラックでイイでつね
あぼーん
◆dve/1Ebaqsさん
今頃資格試験の中休み中かな? 十分に実力が発揮できますように。
落ち着いてがんばって下さい。
けど、帰宅後は答案確認前にお茶でも飲んで一服、今まで根を詰めた分
休養して、体力気力を補完、ご自分を労わることもお忘れなく!
さんげりあさん
藤田編『LOST (ホームセンター攻防篇)』 いよいよ再開!!
まだまだお忙しい中、ご無理をされたのでなければよいのですが・・・
でも一読者としては、続編が読めて嬉しい限りです。
亡き妻のリングに誓った藤田さんの想い、それを知っていた神埼先生・・・
泣かせます。高田たちなんかに負けるな、藤田さん!
勿論さんげりあさん自身も、ご自分を大切にしなくちゃですよ。
数学屋さん
うーん。怖い!!
でも、日本にも、魚を気絶させて胴体部分をお刺身にし、水槽に戻して
泳ぐ相手を見ながら食べる生け作りや、しらうおの踊り食いなど、欧米の
某団体からは非難ごうごうの食文化の一面もあることだし・・・
何かを生きたまま食べる、って、それこそ、火を使わない時代の原初の人類の
エネルギー補給感覚、というか、宗教儀式的陶酔感とか、恐怖と裏腹の
サディスティックな興奮、とかがありそうだし。
ゾンビ時代の記憶があって、その快感を忘れられない人がいたとしたら、
こういうことも実際に起こるかも知れないですね。
……いなごの佃煮さえ食べられない自分は、記憶取り戻したら生きていけない
かも…うう。やっぱり怖いなあ;
バタリアン一杯さん
あっ!! バタリアンさんも前線復帰ですか?!
待ってましたッ!!
>こっちの話も実はそこそこに出来あがってきてるので、
>手直し加えたらまた投下いたしまする〜、
とのことで、わくわくしています。がんばってーー!!
(あ、しまった! せかしてはいけないのでした、すみません(^^;
代行人様からのアドバイスで、無関係なレスの削除依頼は50から100レス感覚で
溜まり具合を見て依頼出して下さい、とのことなので、作品投下でスレが進むと
依頼もスムーズにできますし、一石二鳥なのですよ、あは;)
と、いうわけで(?)、
最近ここにいらして、続き物を最初から読みたくてたまらなくなった方、
こちらの作品を作者さん別にまとめた、有志の手による新作品保管庫!も
ありますので、がんばって見つけて下さい。
もし探すのに手間取っても、巡査物語さん、◆dve/1Ebaqsさん、さんげりあさん
数学屋さん、バタリアン一杯さんなどの作品は勿論、他にもぐっとくる作品群が
てんこ盛り!!で、それだけの価値はありますよ。(^^)b
(実は私、お気に入り作品をイラスト入り用紙に印刷して小冊子化しようと
計画してたり・・・でももしできても、あくまで個人で楽しむためのもので、
誰かに配るとかではないので、作者様方どうかどうかお許しを…;
というか、どっかで本にしてくれればいいのになあ・・・)
あっ! バタリアン一杯さんの作品はまだ保管庫に入ってなかった、かも・・・
ごめんなさいでした・・・;でも過去ログには入っているはず…
全過去スレのhtml化が待ち遠しいですね。
最近いらした方には嬉しいびっくり! 7,8スレではご多忙中につき?
登場しなくなった作者さんがたの名作も一杯あるんですよー。
あの方々も復帰なさってくださらないかなあー・・・
まだまだ連投規制あって作品投下も大変ですが、ゾンビとの戦闘技法を
巡る熱い議論なんかも、昔正義の味方にわくわくしたことがある「男の子」
だった方なら楽しく参加できそうですし、実はあれ、読んでる方にも
【トリビアの泉:ゾンビスレ版】(wだったりするので、そういう雑談も面白い
ですよねー(^^)
数学屋様お疲れ様です。
ってか今まで無かった設定(ゾンビ戻し薬)に見事なオチ。
しっかりとした短編書ける人が本当にうらやましいです。
前の続きではないんですが、
遊園地のネタの方でジェットコースターを途中まで書いたのでアップしまする〜
作品倉庫って内容の追加がされてないまんまだから
途中までの分しか読めないのが難点だね
作品によってはまるまる欠落してるし
ジェットコースター
「90秒の臨死体験」
その恐ろしげな看板の前で俺は立ち竦んでいた。
「マジで?」
「うん、マジで」
ここは大型テーマパーク「ちゃねらーらんど」内の目玉施設「モナーコースター」の行列前。
そこに俺は恋人と二人で立っている。
これではまるで並んでるみたいではないか。
危ない危ない、俺の後ろに間違って誰かが並んでしまっては困る。
「いや、並んでるのよ」
俺の心を読んだ彼女のつっこみが痛烈に突き刺さる。同時に俺のシャツの裾を掴み、逃走を防止してる。
この辺りの恐ろしいまでに鋭い読みと的確な行動は、付き合いの長さ以上にこの女の頭の回転の早さの賜物だ。
だからといって俺も、大人しく臨死体験をするような男ではない。
どれだけジェットコースターが恐ろしい乗り物なのかということを教えてやれば、さすがのこの女も考えを変えるだろう。
「ふぅ、なぁ明美、ジェットコースターってあれだぞ、危ないぞ。
特にあの高いのが駄目だ。さすがの俺もあの高度からの落下では助からないからな。
どんなモンスターとでも戦える自信のある俺でも駄目なんだぞ?
それを普通の人間である君がやったらどうなるんだ!俺は君のためを思ってだなぁ…」
「じゃあ観覧車にする?90秒と20分、どっちの臨死体験の方がいい?」
「ごめんなさい」
「わかればよろしい」
そうなのだ。俺はいわゆる軽い目の高所恐怖症なのだ。
(あくまでも軽い目、である。そう、軽いに違いないのだ)
この手の「高く上がる」系の乗り物が俺は大の苦手で、それを面白がってこの女はこういう場所にくると必ず乗せようとする。
抵抗は無駄だと経験上わかっているのだが、無抵抗にやられるのは俺の主義じゃない。
というわけで毎回このような無駄な抵抗をする羽目になる。
まあ軽い目なのでそんなに怖いわけではないのだが…
「ま、軽いんだから別に怖くないでしょ?」
「だから心を読むんじゃねぇ!」
と、どうこうしてる間に行列はむかつくくらいさらさらと流れ…
俺の前には今、前に並んでいるはずの人間でなく、無愛想な金属製の柵がいた。
「ひょっとして次俺らの番?」
「ひょっとしなくても私達の番よ」
冷酷な死刑宣告を最愛の恋人から下され、俺は恐怖から逃れるために視線を泳がせた。
「ほら見てごらん、あのボタンを押すとこの柵が開くみたいだよ?」
前の車両を発射させた係員が線路脇に設置された台に向かって歩いていく。
「また現実逃避が始まったか」
明美のきついセリフにめげている場合ではない。
とにかく何か別のことをしてないと、今から自分が臨死体験をすることを思い出してしまう。
遠くから悲鳴が聞こえる。
明らかにジェットコースターであげるような悲鳴じゃない。
これは恐ろしい話ですよ?臨死体験って話は伊達じゃないのですか?
と、次の瞬間、目の前の線路に臨死体験を終えて帰ってきた車両が到着した。
幸運にも黄泉の世界から帰還できた連中はフラフラしながら帰路に着く。
あぁ交代して欲しい…
そして予想通り、係員がその台に設置されたボタンを押すと、金柵がイヤな音を立てて開いた。
…とうとう俺の番ってことですか?
椅子に座り、シートベルトで体を固定する。
あとは上からガードバーが降りてくるのを待つだけ…っと。
俺は肩からかけてたカバンを置いてくるのを忘れていたのだ。
「あ、カバン置いてくるの忘れた」
「まあいいんじゃない?お尻の下にひいておけば落ちることもないでしょ?」
「でもこのせいで固定が緩んだらどうし…」
「うるさい黙れ」
「ごめんなさい」
今更ベルトを外して置きに戻るのも面倒なので、俺は明美に言われたようにカバンを尻に敷くことにした。
ギャワワワワワワ〜〜〜〜!!!!!
不気味な音が鳴り響く。さっきから何度も聞いた音だ。
すなわち地獄への発車ベル。
俺の角度からは見えないが、係員が発射ボタンを押したのだろう。
ガタン
とうとう地獄行きの列車が動きだした。
ああ、またすごい悲鳴が聞こえる。今度はだいぶ近い。
そりゃ怖いわなぁ…と、待てよ。
ここまで思考を巡らして、俺は気づいた。
このモナーコースターは一台の車両がグルグル回る構成になっている。
待ちながら何度も確認したからそれは間違いない。
そしてこの周辺のエリアには絶叫マシンはなかったはず。
だからこそ油断してこのエリアに踏み込んだのだ、間違いない。
ならこの悲鳴はどこから聞こえてきたのだ?
別の車両も別のマシンもないのに悲鳴、しかもとびきり悲痛なのが聞こえてくるのは何故だ?
俺は可能な限り首を動かし、下界の風景を見まわした。
そして俺は見た。
例の悲鳴をあげながら逃げ惑う人の群れと、それを追う別の群れ。
その時、逃げ惑う集団から一人の脱落者が出た。
追う集団がその脱落者に追いつく。
…まさか?
そして這いながらも逃げようとするその男に追う集団が飛びかかった。
…まさか!
倒れた男をその集団の一人が捕らえ、そして。
噛み付いたのだ。
喉笛に。
悲鳴が笛の音のように響く。
さらに別の一人が噛み付く。さらにもう一人、さらにもう一人、さらにもう一人が。
集団全員に囲まれ、その男は見えなくなった。
が、どうなったのかの想像はついた。
悲鳴が聞こえなくなった時点で。
隣の席の彼女を見る。
真っ青になって震えている。
明美は高いところが得意な分、あの手のホラー描写に弱いのだ。
第一あれはいくらなんでも…
「あれ、一体なに?アトラクション?」
「そうは…見えないな」
下の男から噴き出した血液が路上にプールを作っている。
ただのアトラクションの演出としては悪趣味すぎる。
前後の席からも色々話す声が聞こえてくる。
これがアトラクションやイベントの類であるなら、それを知ってる奴がいてもよさそうなものだ。
周りの話し声からはそういうことは聞き取れない。
聞こえてくる声の一つが俺の耳に残った。
「…ゾンビだ…」
と、いうわけで続きます。
これは短い目で終わる予定なので次の投下で終わるはずです。
(この前も同じようなセリフを吐いたような気がする人、それはきっと気のせいです)
バタリアン一杯さん
おおっ、やったあ! 恐怖のジェットコースター!!
題材がコースターだけに、すごくテンポのいい作品ー。
いいとこで「次回に続く」になってますね。続き読みたーーい・・・
と、喜んでいたら、◆dve/1Ebaqsさん にあてたメッセージ、1日早かった
ことに気付き、鬱(__)・・・あわてものでごめんなさい・・・
しかし、気のせいか、遊園地ものに出てくる女性キャラって、明美さんタイプ
の、夫・彼氏を尻に敷いてる?しっかり者(wが多くありません?
さんげりあさんのヒーロー編に出てくる相川先輩とか、奥様キャラも殆どが・・・
そのほうが生き残れる可能性高いからかなあ?
私も個人的にそういうひと好きですが(w。
そう言えば、三上先輩の彼女はどういうタイプなんだろう・・・
カップル、
あぼーん
なんだ、ネタはパクリね。
152 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/09/28 01:00
せっかく作った作品にケチをつけんな、ボケェ!
ゾンビものって限定設定で多くの作者様が非常に多くの作品を書いている
大枠が決まっていてこの作品数、作品同士にかぶる点は出ても当然
かぶる点・設定を使っても全体でいかに違う味を出すかが各作者の個性
パク呼ばわりするのは物語を書いたことのない人間の妬みからくるやっかみ
以外の何物でもない
難癖つけて自分をさも偉く錯覚するのはまさに小物
みなさん、荒らしはスルーの鉄則破ってしまってスマソ
私の不用意な一言が余計な事に…
申し訳ありませぬ。
とにかくまったりと行きましょう(原因のくせに)
この失態は作品で(また始まった)
バタリアン一杯殿
主人公ピンチですね。
逃げ場のなさげな状況下、冷静型の主人公がどうやって切り抜けるか・・・。
個人的にはこういうのが特に好きだったりします。
157 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/09/28 10:14
このスレですか?
他人のネタぱくって開き直る作者のいるスレは。
パクリ。パクリ。パクリ。パクリ。パクリ。
パクリ。パクリ。パクリ。パクリ。パクリ。
パクリ。パクリ。パクリ。パクリ。パクリ。
パクリ。パクリ。パクリ。パクリ。パクリ。
パクリ。パクリ。パクリ。パクリ。パクリ。
難癖つけてひとを貶めることしか愉しみがない惨めで
哀れなひきこもりヲタの独り言ですから住人のみなさん
スルーしてやってください
相手して怒ると余計に増長します
ちなみにここには半年近く粘着してる煽りがいる
暴言吐くと一気にアク禁に近づくよ
たとえ君が半年前からの煽りでなくてもね
以上マジ忠告
>>159 アク禁ね(w
上の方にいるキ〇タ◇さんがならないのに、このスレに初めて書き込みした私がなるわけ無いでしょう。
それに、「煽り、荒しは2chの華」でしょうが。
×以上マジ忠告
〇以上マジ脅迫
その通りなんでしょ
だから反論できない
相手は哀れな煽りですから住人のみなさんスルーしてやってくだちぃ
荒らしはスルーが鉄則でつ
荒らしはスルー
削除依頼およびスプリクト荒らし報告スレでの報告で対応です
相手が何を言おうがレスはつけずに放置願います
AA2個はって規制された香具師の巻き添え食らった身としては、この流れは不吉なんだが。
なるべく削除依頼で対応しようよ。
作者さんが会話していても削除してもらえるようにスレの状況説明してきたのに。
村民親睦の道その8
ここ数スレで住人でレスアンカーつけるやつはいなかったんだけどなー。
とにかく皆様、村の掟に従わない者はスルーでおながいします
村の掟に従わない者はスルーでおながいしますって。
それは、問題無いが、
作品集にある山好きさんのネタをパクった盗作野郎は、放置するのか?
山好きさんの投稿は、去年の十月二六日だぞ。どっちが先かは明白だぞ。
それと山好きさんの投稿の後に興味ある投稿があるが
>山好き様
>ある意味究極の選択ですね。
>でも、実際には選ぶことの出来る余裕があるからこその賛否両論。
>今以上追いつめられたら、人々は一つだけを選んでしまうのでは・・・・
この投稿がされたのは、02/10/27 00:00
投稿者は、パクリの張本人だよ。
過去ログをまとめて読めるのは、
良いことなのか?
エート、パクリであるかどうか、その両方の作品を読み比べてないのでどうこういえませんが。
あえて読み返そうともおもいません。
ただ、パクリかどうかを紛糾するのは作者様にまかせませんか?
パクリねぇ。
そういえば昔ネタかぶりを声高に唱えて場を荒らそうとした名無しさんがいましたねぇ。
しかも作者さん同士が何の問題にもしていないのに。
そういえばそのときの名無しさんと文体がアレですねぇ。
パクリ云々言い出すのはいつも荒らしだった。
俺は同じ材料を使っても見せ方の違いでぜんぜん別物にしているのを楽しんでいるけど。
アンソロジーみたいにテーマを限ったものはそういう読み方するもんだ。
スレが伸びていると思ったら・・・
てっきり資格試験終了した作者さんの新作だと思ったのにぃ・・・
途中まで書き上げたのでUpします。
マターリマターリ
どうやら美味しい部分は食べ終えたらしい。
男の首は半ばもげ、足の間接はありえない方向に曲がっている。
腕に至っては二の腕の位置から先が外れてしまっている。
残骸と化した男の体(いや、もう明らかに「死体」か)を残し、あの連中は再び「鬼ごっこ」に戻っていった。
「…」
明美はもう口を開く気力すらないらしい。
俺にしても昔のスプラッター映画に病的に親しんでいたおかげで辛うじて冷静な(だと自分では思っている)思考を保てるのだ。無理もないだろう。
「手品かなんかのトリック、でマネキンと交代した、とかな…」
「…そうかもね」
無理っぽい話だが、目の前で殺人(しかも飛びきり猟奇なの)が起こるよりは余程自然な話だろう。
明美がこれで少しでも落ち着いてくれれば、と切り出してみた強引なネタだが、それなりの効果があったようだ。
ところが…
起き上がったのだ、男の「死体」が。
外れ欠けた首で。逆さに曲がった脚で。肘もない腕で。
まさに…乗客の誰かが言ったように、まさに。
映画で観た、ゾンビそのものだった。
ゾンビに喰われたら、ゾンビになる。
「すごい動きのマネキン…だな」
「…」
俺の軽口に返答する気力は今の光景に再び奪われてしまったようだ。
そしてあまりの状況に完全に呑まれて忘れていたが、今俺はジェットコースターに乗っている。
カウントダウンを告げるように、安全装置が規則的な音を立てる。
貨車は平行移動を止め、上昇を開始していた。
しかし今は高さにおびえてる余裕はなかった。
あの集団がこちらに近づいてきたのだ。
さすがに外に並んでた連中は逃げ出せたようだが、中にいた奴らは…
さらに大きな悲鳴が上がる。
勘のいい連中は柵を乗り越えて降車口からの脱出を試みているようだ。
どうやら待合の場所からも例の光景が見えたらしい。
そこで俺はもう一度愕然とする光景を見ることになった。
逃げ出してる連中の中にここの係員がいたのだ。
「おい待て、あいつらがいなかったら俺達はどうやって降りるんだ?」
しくじった。思わず声に出してしまった。
俺の声で他の乗客もそれに気づいてしまったようだ。
急激なパニックに陥る車両が、そして上昇を止めた。
落下の始まり。
そしてその落下から身を守るはずのガードバーが俺達を車両に縫い止める。
まるでゾンビどもに与えられる「生餌」のように。
ガクン
90秒間の死へのダイブ。餌場への直通列車が発車した。
はい、予想通り次の一回では終わりませんでした(笑)
ああ、石は、石は投げないでください!
今度こそちゃんと終わらせますから〜
普通、去年の過去ログを読む奴は少ないと思うが?
きんたま作戦が失敗したから、こんどはパクリ作戦ですか?
ご無沙汰しておりましたです。
少し来ない間に沢山の作品が投下されていますね。嬉しいな♪
今までも幾多のゾンビ小説を読ませて頂きましたが、新しい作品に
出会うたびに毎回心が躍りまつ。(-^_^-)
まずはじっくりと読ませて頂いて、後ほど遅ればせながら感想を
書きに来ますね。
ではでは。
ヽ( ´∇`)ノ「 秋のカキコ安全週間 」ヽ(´∇` )ノ
〜平成15年度安全標語 優秀作品〜
「気を付けて!! スルーとマタ〜リがあなたを救う」
〜過去の安全標語集〜
「レスアンカーは付けないで 小さな事から荒れ防止」
「手を繋ぎ 助け励まし 明るい本スレ」
「もち着いて 心の焦りが荒れる元」
「語り合う 住民つなぐ 腐敗人」
「荒らし無視 みんなで目指そう 優良住民」
「村民の心得 読もう!守ろう!実行しよう!」
ちょっと違うかもしれませんが、最近封切りの映画『28日後』はお奨め。
体液感染すると数十秒で精神が破壊、人を狂気と殺戮衝動のみの獣に変える伝染病で破滅した世界でのサバイバル話。
厳密な意味でのゾンビ物ではありませんが、各所に「ゾンビ・シリーズ」や「デモンズT・U」のエッセンスが散りばめられてて、
ゾンビ映画モノに飢えてた漏れも久しぶりに満足しました。
ゾンビ映画を彷彿させる「28日後」...面白そうですね。
近くの映画館で上映しないので、レンタルに列ぶのを楽しみに
待ってる事にします〜。(^^)
183 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/03 18:18
きんたま
んたき
184 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/03 18:22
28日後の「獣」とは有色人種のことなんだって。
白人社会を侵略する有色人種の恐怖を描いた映画らしい。
今日みてきたよ。
かなり面白かった。
やっぱり今はゾンビ映画とすると売れないから、ああいう感じにしたのかなぁ。
28日後を観てこられたのですね。羨ましいな〜。
う〜ん...なんでこっちでは上映されないのだろう。(T_T)
旧作のリバイバル上映でも良いから、大きなスクリーンで
ゾンビ映画を楽しみたいなぁ。
ゾンビ屋れい子
188 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/04 21:57
/⌒ヽ⌒ヽ
Y
八 ヽ __________
( __//. ヽ,, ,) /
丶1 八. !/ < 私の出番のようだな
ζ, 八. j \
i 丿 、 j  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 八 |
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| i し " i '|
|ノ ( i i|
( '~ヽ ! ‖
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/ │ │ \
189 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/07 21:56
パクリがいっぱい
まあ189も157のパクリなわけだが。
だけどこんな事を言うと、作者陣の一人だと認定されるワナ(w
なんか知らんが10日近く作品が投下されてない気がする。
他の作者の方々はいかがしたのだろうか。
スレの停滞を防ぐ為に一つ投下します。
髪はながい友達、とは誰が言ったのだろう。
髪は女の命とも言うらしい。
が、私にはそのどちらも当てはまらない。性別男だし。
それに、なによりも・・・禿げてしまったから・・・。
私がそれに気付いたのは、家族間のささいな会話からだった。
「なあ。俺、最近髪の毛薄くなってないか」
「もうとっくになってるわよ。自覚なかったの?」
「マジで?」
「マジもマジも大マジ。もうカツラ着けたほうがいいんじゃないの」
あんまりだ・・・何もそこまではっきり言わなくても・・・。
絶望に打ちひしがれながらも会社に出勤した
私はそこでもまた同様のことを言われた。
「おはようございます、係長。今日も頭が眩しいですね」
「き、き、君。上司に向かって頭が眩しいとは何だ!!
少しは礼儀をわきまえたまえ!まるで私が禿げてるみたいじゃないか!?」
「え、違うんですか?でも、先月から我が社では情報公開が叫ばれて
係長の若禿げを隠すのは皆の知る権利を害する、と・・・」
「なんでだよ!俺のプライバシーはどうなるんだ!
毎日毎日若禿げなんて言われてたら気が狂うわ
・・・って、もしかして皆、もう知ってるの?」
「そりゃもう、前々から存じておりました。
見た目で一発で分かりますもん。係長の頭は。
おかげで我が社の人間で係長を知らぬ者はおりません」
「何っ!?それじゃ別に公開しなくてもいいだろうが!」
「いや、それが社長直々のお達しでして
若禿げを当社のイメージに据えるということで、世間にアピールするらしいです」
「な・・・!?」
結局、その日は家に帰って一日中泣いてたっけ。
家にある鏡を全て叩き割って・・・。
その日から会社も無断欠勤で休んでる。
近くの公園であてもなくぶらついていると、ある老人に声をかけられた。
歳は80を越えているだろうか。だが、それに見合わぬ
口髭や顎鬚、豊富な白髪を蓄えていた。
「・・・ほうほう、なるほど。それは大変ですな」
「ひどい会社でしょう。私が寝る間も惜しんで頑張ってるのに
その仕打ちがこれですよ。滅茶苦茶やりやがる・・・」
「まあ、これを見て下さい」
老人は懐から一枚の写真を取り出した。
そこには一人のやせ細った丸禿げの青年と医師が写っていた。
「何です、これ?」
「恥ずかしながら、私の若い頃の写真です」
「これは・・・御老体、あなたも若禿げだったんですか」
「いえ、私の場合はちょっとした白血病ですよ。ハハ」
笑い事ではなかろうと突っ込みたかったが、あえて我慢した。
それよりもこの老人が何故、フサフサなのかを聞いてみたかった。
「よく助かりましたね。白血病といったら当時は不治の病でしょう」
「なんの、意外と治るもんですよ。私は気合と根性で克服しました」
「は、はぁ・・・」
「ですから、あなたもそんなに気になさらない方がいいですよ。
今時の若者ならスキンヘッドで洋楽でもなすってはいかがですか?」
「あの・・・私、既婚ですでに三十路こえとるんですが」
「むぅ・・・弱ったな。・・・では仏門に入ってみては?」
「人事だと思って、適当に言っとりゃしませんか」
「いや、そんなつもりは・・・。
そうだ、なんなら私があなたの頭を見ましょうか。
実はこう見えても私、開業医をしておりまして」
願ってもないことであった。私は申し出を受けると
早速、老人の経営する病院へ立ち寄った。
が・・・
「・・・非常に言い難いことなんですが・・・
・・・毛根が死滅しとる。はっきり言って再生する見込みはない」
「なな!?で、では植毛は?」
「残念じゃが・・・皮膚自体に
問題があるようでして、私の腕ではどうしようにもありませんな」
「・・・・・・」
私は椅子から立ち上がると、一目散に走り出した。
階段を駆け上がり、向かった先は屋上。
「ちくしょおおお!!
こうなったら生きる希望も何もない!死んでやるうぅぅっ!!」
大空に向かい、思いの丈をありったけぶつけると
私は柵の外側へ身を乗り出す。
そこへ老人がやってきて、私を後ろから羽交い絞めにした。
「ま、待ちたまえ!早まってはいかん!
たかが若禿げ如きで死んでどうするんだ!?」
「あんたはフサフサだからそんなこと言えるんだ!
俺の人生はもう台無しになってるんだよぉ!会社のアホどものせいで!!」
「まだ生きる希望はあるはずだ!」
「やかましい!聞く耳もたんわっ!」
私の渾身の肘が老人の顎に直撃する。
口から血を吹き倒れ伏すのを見て、私は足を踏み出した。
後一歩で足が宙へ乗り出すところで、老人が声を荒げた。
「・・・そんなにフサフサの髪の毛が欲しいかね」
「欲しい!人間なら誰もが享受し得る幸福だ。
しかし、俺にはそれを受け入れる素地がない。
俺はこれからも禿げたままなのだ!ならば生きていても仕方あるまい!」
自分でも不思議なくらいに芝居口調だ。
私は今、この雰囲気に酔っているのかもしれない。
老人も私につられて、芝居がかった口調になる。
「痴れ者め!世の中には禿げを生かして
成功を収めているものもいるというのに・・・。
よかろう。ならばわしが貴様に最高の髪の毛を与えてくれよう!
まず手始めに、そこから飛び降りるがいい!!」
「なんと!それは本気で言っているのか!
まさか、死体に髪の毛を植え付けて、植毛完了などと
ぬかすのではあるまいな?いかがか、答えられませい!!」
「左様。これだけは使いたくなかったがやむを得ぬ。
先ほど貴様に見せた写真、覚えておろう」
「それが何とする!
まさか、あの写真が原因でフサフサになったわけではあるまい!
それが飛び降りて死ぬのとなんの関係があるというのだ」
なんだか、段々収拾がつかなくなってきた。
芝居口調も疲れてきたし、誰か止めてくれまいか。
「あれは確かにわしだ。
そして貴様の言う通り、白血病は不治の病。
その時にわしは一度死んだ。だが、生まれ変わったのだ。
ある秘薬を手にして。そして、死滅した毛根も同時に復活したのだ!!」
何をとんでもなことを言っているのかこの爺は。
そんな戯言を信じるとでも思ったのか。
すっかり馬鹿馬鹿しくなった私は、柵を乗り越えて屋内に戻ろうとした。
ところが、老人に阻まれる。
「ま、待ってくれ。御老体、もうおふざけは充分で・・・」
「いーや、わしゃ本気じゃぞ。フサフサになりたいんじゃろう?」
「そりゃそうだけど・・・まあ、思いっきり叫んで
冷静さを取り戻したというか・・・その、なんですか・・・」
「そうはいかん。武士に二言はなしじゃ」
そう言うと、老人は私の身体をぐいぐいと押し込む。
華奢な身体に似合わず、その力は凄まじい。
踵の部分が既に足場を離れていた。力を抜くと転落してしまう。
「誰か―――!!ひ、ひ、人殺し―――!!」
「ええい、見苦しい。それがさっきまで死んでやるとか
言っていた男の吐く台詞か!潔く死ね!フサフサにしてやるから!」
「そんな、死ななきゃ手に入れられないような髪の毛ならいらん!
いくらなんでも死ぬのはいやだぁー!!俺には家族もいるんだぁ!」
「安心しろ!君の奥さんも承諾済みだ」
「な!いい加減なことを言うな!!」
「嘘なものか、ほれ」
老人の視線の先には確かに我が愛しの妻の姿があった。
彼女は哀れみの目を向けると、ひと言呟いた。
「御免なさい・・・あなたのこと
愛してるけど・・・・若禿げじゃヤなの」
「・・・・・は?」
な、な、ななななんじゃそりゃああああああ!!
俺は、たったそれだけの理由で殺されなきゃならんのか!?
あんまりだ。理不尽だ。可哀想過ぎる。俺が。
様々な負の感情が渦巻くなか、私の身体は屋上のはるか彼方へ叩きつけられた。
数日後、彼は老人の秘薬によって見事蘇えり、念願のフサフサな
髪の毛を手に入れたが、若禿げキャンペーンを貼っていた社長の怒りを買い
リストラの対象となった。フサフサの髪の伸びも留まるところを知らず
妻からも気味悪がられ、結果離婚。転落人生を歩む。
最後に行き着くところまで行き着き、某研究所まで売り飛ばされる。
以上が後の『屍 進太郎』と呼ばれる男の生前の物語である。
・・・またアホなもの書いてしまった。
すんません、御免なさい。今度はちゃんとしたゾンビもの書きますんで。
これでスレが一時的にでも立て直せれば・・・。
200 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/08 19:34
以上、自作自演でした。
いや、自作自演も何も、レス付いてないジャン…(苦笑)
◆4kNJblDpUoさん(名前なのか?)お疲れ様です!
進太郎さんにこんな辛い過去が…
ってか辛いのかこれ?いや、確かに辛いけど…(笑)
こういう明るい空気の作品は題材の問題上あんまりお目にかかれないので、
とてもありがたかったり(ある意味悲劇ですが)
こういう作風もまたいいですなぁ…
…俺も続き書こっと^^
>>201 お茶目なデータ落ち防止保守人さんなんだから、
突っ込まない、突っ込まない。
彼が居るからこのスレが守られているのでつ
205 :
パクリンピック開催中:03/10/10 08:56
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書けない香具師ほど瑣末な部分をあげつらってパクリと騒ぐ
創作文芸板じゃ常識です
進太郎さん・・・・・。
禿にだけは気をつけよう・・・。
さて、書き切れない内にタイムリミットに成りましたので
アップしたいと思います。
第一次世界大戦物の続きです。
ヘンリー・レストン情報少佐は、ベルファウスト市郊外にある古びた城の階段を下りていた。
この時期はシャトーと呼ばれた城も、戦略的要所としてはまだ十分に機能していた。
膨大な物資を保管出来る倉庫は貴重であったし、何よりも城門と城壁は防御施設というよりも
情報管理設備として高い価値があった。
そんな理由で付近住民には極秘裏に防疫研究所が設置されていた。
表向きには塹壕症炎に関する細菌研究であった。
薄暗い石造りの階段を、鉄鋲の長靴で滑るのを注意しながら降りて行くと目的の部屋に辿り着いた。
扉を開けて中に入ると、研究者らしい白衣を着た人物が3人ほど膨大な書類を挟んで討論をしていた。
彼らはやや驚いた表情を見せていたが、ヘンリー少佐は既に情報部より資料を受け取っていた為
彼らの中のチームリーダである、50代前半の白衣の男性に話しかけた。
「初めまして、、モリガン博士ですね? 私はこの度、この研究施設の情報機密管理を受け持つ事に
なりましたヘンリー少佐です。」
一通りの自己紹介の後に、モリガン博士は研究内容の説明の為にヘンリー少佐を別室に招いた。
「さて、ヘンリー少佐、、君に先ず確認しておきたいのだが、、この研究ははっきり言って悪魔の所業だ
君がもし、国家に対する忠誠心と君自身の良識を天秤の掛けたとして、良識が重ければ悪い事は言わない
今すぐに此処での事は忘れて名誉ある職場に行きたまえ。どうするかね?」
ヘンリー少佐は一遍の感情も表さずに、淡々と語った。
「私には上官が与える任務が全で、それ以上でも、それ以下でもありません。」
「よろしい、では研究内容と君の任務を説明しよう。」
モリガン博士の説明する。この研究所の研究内容は結論から言えば死者を死体のまま戦闘に参加させる
と言う内容であった。
1914年のマルヌ会戦の後に行われた長期に渡る塹壕戦には、思わぬ副産物が隠されていた。
塹壕足症炎である。
それは、半ば水没しかけた冷たい泥水に腰まで漬けて戦う兵士たちにひっそりと襲い掛かる。
晴れていれば後方の予備壕と交代し、服やズボンを履き替える事が出来る。
しかし、一度濡れた軍靴は容易には乾かなかった。
1年中際限無く浸し続ける水は清潔から一番離れた水だった、兵士達は地面の下で生活する
塹壕の縁から5センチ頭を出せば、何時でも狙撃兵が昇天させてくれる。
生活の全てが、、この不潔で冷たい壕内でなされる食事・排尿、さらに無数の兵士が棄てる
残飯に生活を支えられる巨大で不敵なネズミの群れ、、無人地帯のクレーターに横たわる
グズクズに腐り果て腐肉を流し続ける腐乱死体は未だマシで、壕内で戦死して戦友が
命惜しさから壕の側面に浅く穴をほって埋められた同様の死体。
シャツに隙間無くびっしりと蠢く虱・・・。
これらのエキスがタップリと混ざり合った汚水の最高峰!
先ず無用心な無精者が罹患した、やがて確実に西部戦線の全ての兵士達の悩みの種になった。
ブヨブヨに膨らんだ白い足の感覚に段々痛みが伴ってくる・・・・信じ難いほどに膨張して
軍靴が履けなくなる頃には、足が赤か青白色に変化して神経が通わなくなってくる。
外周の皮膚が壊死して化膿し膿が流れ出す頃には、外見上てその辺の死体と区別が付かなくなる。
数十万人の兵士達が悲痛の叫びを上げ、軍医が腐乱した足を切り落とす。
数十万人の頑強で精悍な若者達が名誉ある負傷の機会も与えられず、義足を付けて去って行く。
数万人の兵士達が訳も分からず、体中に毒素を廻らし最後の息を漏らす・・。
この、研究所の初めの設立目的は、この得体の知れない感染症の防止策と
手や足を失った兵士達を戦場に送り返す為に、手や足を蛸の様に再生出来ないか?と言う内容だった。
そうして、数限りない生きたまま腐敗した兵士達の手や足の治療を行い。
死者達の組織を研究している時に、ある特異な現象に遭遇した。
それは1年程を経過した、イープル戦線の事でだった。
ここは、塹壕戦としては最低最悪の戦場で1メートル程度の塹壕でも地下から水が湧き出した。
常に排水する必要に迫られ、怠ればたちまち塹壕は水没して胸壁が崩れスノコは消え去った。
排水すると言っても運び出した水は無人地帯の砲弾穴か後方であり、無人地帯の向こう側では
狙撃兵が常に頭を狙っていた。
そうして、しばしば砲弾穴の水が一杯になると決壊し自分達の塹壕を水で満たした。
ベルギー軍やフランス軍から戦線を引き継いだ為に、塹壕の底や胸壁にやたらと死体が埋めてあり
側面が崩れる度に、それらの死体が強烈な悪臭(死臭)と共にとび出し埋めなおす為に
塹壕の底にしゃべるをあてると、新しい腐乱死体が転がり出て来た。
そうした中で信じ難い、恐ろしい現象が報告された。
壕内で掘り返された腐乱死体の一つが、突然動き出したというのである・・・。
初めは兵士達の集団的な戦場神経症を疑った。
現に砲弾恐怖症(シェルショック)と言う精神的な病気が報告されている。
しかも発生場所は戦場である、どんな病気もあり得る話である。
次にネズミ等の進入が考えられた。
これに付いては、ヘンリー少佐も経験があった。
夜間パトロールの時だった、無人地帯の鉄条網線付近を通行する時に姿勢を低くしているので
自然と付近にある無数の死体を見ながら進む事になる。
ふと気が付くと、すぐ傍の死体の手がふらふらと揺れている・・。
オーバーコートの胸が揺れ、ヘルメットを吹き飛ばされた肉の剥げ落ちた頭部が
動き此方を向いた、、空虚な眼窩がこちらを見つめた時、突然口からネズミが飛び出した。
暫らくは思い出す度に胸がむかむかしていたが、大して間を置かずに慣れきってしまった。
回想する間に、モリガン博士は続けた・・。
「そうして、我々が日々の研究を続けている間に、これが送られてきたのだ・・・。」
木箱に詰め込まれた数本の腐敗した腕があった。
「????」ヘンリー少佐は慎重に近付いた。
モリガン博士が細長い棒で腕の一つを軽く突付いた。
すると・・青白くカサカサした皮膚と赤黒い血が張り付いた腕が動いた・・手が何かを掴もうと指を動かしている。
「この様に、非常にゆっくりとだが本当に動く、この死体は付近の兵士に組み付こうとしたらしい・・。」
目線を動き続ける腕に注視したまま博士は話を続けた。
「初めは神経の反射作用を疑った、死んで直ぐの新鮮な死体だと良くある事だ、しかし・・神経も筋肉も
完全に死滅していた、細胞学も細菌学見地からも未だ説明が付かない現象が起きている。」
部屋を移った、窓枠にカーテンで締め切ったような部屋に連れ込まれた。
モリガン博士がカーテンの縁に手を掛けた・・。
「あの死体から採取した血液を、他の死体に注射した結果この様になった」
博士がカーテンを引き、厚いガラスが見えその向こう側に見えたものは・・。
「・・・あれが例の死体戦士ですか?」
ヘンリー少佐は目を細め、タイルに囲まれた死体の群れを見た。
複雑な表情で、蠢く死体を見つめて博士は言った。
「そうだ、、まだ戦士とは言い切れん、何しろ勝手に動き回るだけで何一つこちらの支持には従わん。」
手を後ろに組んで、博士が続ける。
「また、腐乱死体でしか動かない、、これに付いては仮説が有る、、少佐、君はバクテリオファージと
言うものを知っているかね?」
??初めて聞く名前である。
「最近になって発見された謎の細菌だ、細菌に感染する細菌で細菌の細胞を乗っ取る形で増殖する
多分死体の細胞は、この細菌によるものだと思われる、、恐らく非常に脆弱な細胞組織を持つ細菌で
健全な細胞では進入出来ずに、腐敗し破壊される事に寄って初めて細胞に進入し増殖するのだろう。」
此処までです。
ロシアから生還したら、改めて続きを書きます。
巡査物語様お疲れ様です。
ちゃんとした取材に基づいてるであろう、やたらしっかりした描写に
相変わらずの巡査物語様節を感じました。
ベタな表現であれなんですが、「リアリティ」って大事ですねぇ。
死体戦士、という明らかに非人道的な戦術がどういった方向に進んでいくのか?
楽しみにさせていただきます。
あと「ゾンビ」の駆動原理(?)についての考察の部分など、個人的に激しく萌えました(笑)
216 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/12 00:44
\ │ /
/ ̄\ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
─( ゚ ω ゚ )< 金玉金玉金玉!
\_/ \_________
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∩ ∧ ∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\∩ ∧ ∧ \( ゚ ω ゚)< 金玉金玉金玉!
金玉金玉〜〜〜! >( ゚ ω ゚ )/| / \__________
________/ | 〈 | |
/ /\_」 / /\」
 ̄ / /
奴らの目的は新作を書けなくさせることだ。
そのため、荒らしがひどいから創作文芸板へ移行しないかと発言する。
つまりは移行しよう、と言う奴とパクリ荒らし金玉荒らしは同じ。
まるでゾンビだな
前スレにそんな移行の提案があったか?
創作文芸板に来いと言われてたのは荒らしで、作者さんは誘致されて
なかったような気がするが。
あの板はほとんどのスレに荒らしの常駐共存が当たり前になってるし、
マターリ進行が基本のこのスレ住人が、荒れ放題のあっちの板への移行
を積極的に検討するとは思えない。
それに第一、創作板のゾンビスレは完全リレー小説でこことは全く別物、
住人の質もだいぶ違うし、考えすぎだと思うぞ。
220 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/13 07:33
以上、ネタでした。
219だが、217,218,220がもし一連のコピペ荒らしと同一人物だったら、
君はカウンセリングを受けにいったほうがいいかも知れない。
別に誹謗中傷のつもりでいってるんじゃないぞ。ずっとひとつのスレに
張り付いて荒らさずにいられない、というのが半年以上続く、というのは
普通の執着心じゃないし、もしかすると、依存症の一種じゃないかと思う。
ネタでした、という書き込み自体は2chの荒らしレベルからいったら軽い
もんだが、これが長期に渡っていて、やめようとしてもやめられないなら、
少し考えたほうがいいかも知れない。
最近増えてるからな、インターネット依存症で他に何もできなくなるってのが。
222 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/13 08:28
以上、自作自演でした。
>それに第一、創作板のゾンビスレは完全リレー小説でこことは全く別物、
このスレのシリーズのPART1はリレー小説形式だったよ。
スレ500位で立ち行かなくなって、現在の形態に変わった。
223
そうそう、いきなり最初の設定から大モメにモメて
そのうちパーティーがどうの、殺し屋がどうの、
ってなわけのわからない話になったら
一人で長編書いてくれた人がいたんだよね。
いやーなつかしい。
225 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/13 14:39
以上、自作自演でした。
お約束やマナー関係は
>>2 >>3 【 村民心得之条 】
其の伍 : 不心得者(煽り)と怨霊/悪霊(荒らし)は村八分である、あくまで知らぬ存ぜぬで通すべし
【 村民親睦の道 】
其の八 : アンカー、レス番号は付けるべからず。
・・・・って事で・・・・
227 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/14 13:04
お約束やマナー関係は
>>2 >>3 【 村民心得之条 】
其の伍 : 不心得者(煽り)と怨霊/悪霊(荒らし)は村八分である、あくまで知らぬ存ぜぬで通すべし
【 村民親睦の道 】
其の八 : アンカー、レス番号は付けるべからず。
・・・・って事で・・・・
以上、定期保守でした そして自作自演でした(w
おい『自作自演』しか書かない奴。
おまえマテリアルだろ。そうに決まっている。
そんな無茶な
マテリアルさんなんて
231 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/14 21:05
お約束やマナー関係は
>>2 >>3 【 村民心得之条 】
其の伍 : 不心得者(煽り)と怨霊/悪霊(荒らし)は村八分である、あくまで知らぬ存ぜぬで通すべし
【 村民親睦の道 】
其の八 : アンカー、レス番号は付けるべからず。
・・・・って事で・・・・
232 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/15 01:35
パクリだらけのスレ
しばらく書かないと、さらに書けなくなる。
きっかけを探さないと。
おすすめのゾンビもの小説や映画はないでしょうか。
とりあえずキルビル見て気分転換するかぁ。
ニュー速+
1: 千葉がゾンビに壊滅させられますた4(868) 2: おい、お前らどこへ逃げますか?3 (485) 3: マジでヤバイ状況だと思う人の数→
(469) 4: ゾンビ殺すのに効果的な武器教えれ2 (574) 5: お前ら、世界中大変なのに2ちゃんですか? (112) 6: 2階から見たら下
にいっぱいゾンビが・・ (85) 7: 輸入・輸出のラインが麻痺状態!その7 (114) 8: ゾンビだけど何かある? (22) 9: ゾンビに噛ま
れた・・ (454) 10: 政府、ゾンビを捕獲し研究開始 その4 (233) 11: 僕の肛門もゾンビになりそうです (16) 12: 関西の一部で、
水道、ガス、電気がストップ! (998) 13: 結局何が原因なんだ? (39) 14: ショッピングセンターにたてこもるぞおめーら (108) 15:
死ぬのとゾンビになるの、どっちを選ぶ? (279) 16: 家族や知り合いがゾンビになった人が集うスレ (888) 17: ひきこもればゾンビに
襲われない! (78) 18: ゾンビが家の前まで迫ってきてるんだけど・・ (56) 19: も う だ め ぽ (43) 20: お前ら、モー娘のメ
ンバーがゾンビになったぞ その6 (37)
235 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/15 10:58
自作自演しか書かない奴。
おまえは、エロ基地だろ。
もう終わりだね〜♪
ス〜レが小さく見える♪
就職決まったし、今短編を書いていますよ。
↓ 反応(w
239 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/15 14:37
以上、ネタでした。
そりゃネタだろ。まさかゾンビが本当にいるとでも?
241 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/15 19:08
鋭い指摘ですな。・・・・でも、それ言っちゃ駄目なんでごわす。
今ジェットコースターのラスト部分を執筆中です。
ちょっとひっぱっちゃったので長くなり、
一回分の投下でいけるかどうか微妙なので、最終回前編ってことで投下します。
これと、次の真の最終回とで1回カウントとみてくれるとお兄さんはとてもうれしいなぁ〜
どうやらこの状況のせいで、すでに脳味噌がアドレナリン漬けになってるらしい。
いつもなら恐怖のどん底に陥るはずのジェットコースターがオープンカーのドライブ程度にしか感じられない。
まあ問題はこのドライブのゴールが地獄、ってことだ。
事実、今コースター内で悲鳴をあげれる余裕のある人間はいない。
皆この後に訪れるもののことで頭が一杯なんだろう。
そして、上下左右に揺れる視界の中、アドレナリンで加速した俺の感覚は地上の惨劇をしっかりと捉えていた。
お化け屋敷から聞こえてくる例の悲痛な悲鳴。
メリーゴーランドの周りを見守るように包囲するやけに傾いた連中。
宇宙刑事なんやらショーをしてる小型ドーム劇場に「襲いかかる」群集。
逃げ惑ってる連中もいるが大半は…
このゾンビ騒ぎ、ここだけでなく遊園地全体で起こっているらしい。
コースターは順調に、順調にコースを疾走する。そして…
最後の急カーブ。
線路の先には「ゴール」
辛うじて金柵はまだもってくれているようだが、それももう長くはないだろう。
そして係員が不在の今、ガードバーは俺達を車両に縫いとめる鎖と化している。
生半可にゾンビが金柵を壊すまでの時間がある分、すぐに食われて死ぬ以上の恐怖を味わう羽目になる。
目前に迫る具現化した死の恐怖に、俺を含めここのどれだけの人間が耐えられるか…
最期のストレート。
目の前には「ゴール」
本当ならここでブレーキがかかるはずだろうが、係員がその辺りの仕事をせずに逃げたらしい。
高速で「餌場」へと運ばれる「生餌」を満載した車両。
プラットホームもこの勢いで駆け抜けてくれれば、という俺の甘い予想は外れ…
車両は勢いを乗せたままプラットホームに到達し、そして急停車した。
どうやらこちらのブレーキは自動でかかるらしい。
ガードバーに叩きつけられ、そしてその反動でシートに押しつけられる腰に…伝わる違和感。
違和感?
違和感の正体。
尻の下にひいたカバン。
これに乗る時に、置き忘れたカバン。
ガードバーとシートとこのカバン。
思うように回らないが、それでも必死に回転した頭が一つの答を導き出す。
まだゾンビは金柵を超えてこない。
俺はカバンをずらした。
そして、出来た。
身を捩れば、抜けられるだけの「隙間」
細身の体格が幸いした。
まだゾンビは金柵を超えてこない。
横で放心状態の明美が俺の動きに気づいたらしい。
「待ってろ、すぐガードバー外してやるからな」
精一杯の笑顔で俺は明美に言う。
まだ頭の回転は戻っていないらしい。とにかく頷くだけしか出来ない明美の頭をなでてやる。
体を捻り、腰を落とし、腕を抜く、
まだゾンビは金柵を超えてこない。
さらに捩り、頭を下げ、隙間をこじ開ける。
まだゾンビは金柵を超えてこない。
そして…
「…ップハァ!」
抜け出せた!
まだゾンビは金柵を超えてこない!
間に合った!
あとはこのガードバーを解除するだけだ。
車両の横、ガードバーの付け根を調べる。
以前見た型はこの辺りにバーを解放するレバーがあったはず…
が、無い。
乗車前に見てた係員の動きを思い出す。
確かに着いたあとの車両をいじる様子は無かった。
となると電子系での制御か。
線路脇の台のスイッチを押しに行く係員の姿を記憶から必死に掘り出す。
あそこのスイッチは金柵の解除。
ならガードバー解除は別の位置のボタンなはず。
柱に設置されていないか…無い。
となれば降車口傍の制御ボックスか。
そこまで考えた時点で金柵の方から新しい呻き声が聞こえた。
運悪く逃げ切れなかった連中が…お目覚めらしい。
まずい。
どうやらあいつらに「金柵を乗り越える」って知能はないようだが、
数が増えれば力押しで壊される時間が早まる。
急いで制御ボックスに向かう。
いくつかのボタンやレバーが並ぶ。
横に書かれた記号やレバーにつけられた名前を元に「正解」を探す。
alarm…違う。 ブレーキ制御乙…違う。 ReleaseBar…リリース…バー…これか!?
勇んでReleaseBarと書かれた標識の横のボタンを押そうとした俺の手が、止まる。
「な…これは…」
標識の横にボタン。そしてその下にもボタン。
他にも何も表記してないボタンがある以上、どちらがバーの解放ボタンかはわからない。
金柵の向こうの呻き声がさらに増えたようだ。迷う時間は残されていない。
賭けるしか、ない。
確か今日の牡牛座は一位。運命が味方してくれるはず!
それに、たとえ間違えたとしても、致命的なボタンで無い限り再試行は効くのだ。
覚悟を決め、はじめに見つけた方のボタンを押す。
こういうのは後から出てきたほうが不正解ってのが相場なはずだ。
ガコ
車両の方から機械音。
正解か、と安堵しかけた俺を尻目に…運命は最悪のカードを引かせたようだ。
ギャワワワワワワ〜〜〜〜!!!!!
発車ベルが、誤った選択を嘲笑うかのように鳴り響く。
ガタン
車両が、明美を乗せた車両が発車してしまった…!
というわけで最終回前編(あくまでも一回と言い張る)投下完了です。
微妙に他の作品とリンク感を出してみようとしてみたり^^
後編はすぐの投下になりまする〜
二週目までこの金柵が持つとはとても思えない。
「きゃぁぁぁぁ〜!!!!」
明美の悲鳴。
初めて聞く明美の悲鳴。
あの気丈な明美の悲鳴。
もう限界なんだ。
とにかく気持ちを落ちつかせないと…ジェットコースターでショック死なんて冗談じゃない。
「明美!」
俺は叫んだ。
声が届いたのか、明美の悲鳴が止まる。続けてさらに叫ぶ。
「こいつらは俺がやっつけてやる!だから安心しろ!」
「でも…でも…和樹も死んじゃうよ、逃げて!」
この状況で、悲鳴をあげながらも、相手に逃げろ、と言えるその強さ。
さすがは俺の惚れた女だ。俺も負けちゃいれない。
「大丈夫だ!俺は死なない!今まで俺が死んだところなんてみたことあるか!」
「…あるわけ…ないじゃない」
角度を変え、昇る車両。
僅かに見える明美の顔はでもしっかりと微笑んでいた。
「ナイス…ツッコミ!」
親指を立てる俺の姿に他の乗客も多少の明るさを取り戻したようだった。
そうだ、諦めてショック死など、するだけ損なのだ。
最後まで、そう最後の最後まで…
「…戦わなきゃな」
呟き、俺は柵の向こうの死にぞこないどもをまっすぐに見据えた。
車両は傾斜を昇っている。
柵の向こうでは、やられた連中がほぼ全員起きあがり、不細工なラッシュアワーを演じている。
考えろ…考えろ…
冷静さは帰ってきた。今なら良い手が思い浮かぶはず!
カウントダウンは続く。車両の上昇はまだ止まらない。まだ時間はある!
ゾンビ…金柵…観覧車…線路脇の台…ブレーキ制御乙…モナーコースター…ガードバー…
90秒の臨死体験…カウントダウン…乗り越えれない金柵…プラットフォーム…明美…発車ボタン…
様々なキーワードが節操もなく浮かんでは消える。
目の前には線路。
その向こうではゾンビが必死に柵にあたってもがいている。
90秒の臨死体験…ブレーキ制御乙…金柵…線路脇の台…ゾンビ…乗り越えられない金柵…プラットフォーム…
!
手当たり次第に点滅していたキーワードが、今一本の流れとなった。
もう一度流れを確認する。
…いける。
車両上昇の音が止まった。
最高のタイミング。
俺は頭の中で90秒のカウントを始めた。
頭の中で動きを組みたてる。
車両の到着地点の目安をつけ、金柵の位置を確認する。
カウントは5。
柵の向こうのゾンビの数を数える。約20匹。
カウントは20。
先ほど見た動きから、ゾンビの動きを推測し、計算する。
柵から線路まで、一番後ろのゾンビが到達するまで30秒、といったところか。
カウントは25。
コースターが疾走する音が聞こえる。あと65秒。
線路脇の台から、プラットフォームの端までの距離を計る。
5秒もあれば十分に駆け抜けれる距離だ。
カウントは30。
制御ボックスに戻り、先ほど見つけておいたレバーを確認する。
ブレーキ制御甲・ブレーキ制御乙。
甲はOFFの位置に、乙はONの位置にあった。
こんなレバーは常時ONになってるもんだろうから、逃げ出した係員がパニクって落としていったものだろう。
それが発想の入り口になった。ある意味で礼を言いたいところだ。
甲は最後のストレートでのブレーキ、乙は恐らくプラットフォームでのブレーキ。
俺は乙のレバーをOFFの位置へと落とした。
カウントは50。逆算すると時間の余裕はもう無い。
線路脇へと移動、金柵の開放スイッチを確認し、カウントを進める。
あとはタイミングだ。
カウント55。
俺は金柵を開放した。
お預けを食らい続けたゾンビどもは餌、すなわち俺に向かって突進を開始した。
金柵を開放した俺はホームの進行方向と逆側に向けて走り出す。
カウント60。
プラットフォームと線路との段差。金柵の高さ。
この高さにはそれほどの差はない。
すなわち。
こいつらは線路に落ちたら、しばらくは上がってこれないのだ。
さらに線路に落ちたゾンビはホームに上るよりも俺を追う方を優先している。
線路沿いにホームの後ろへと向かうゾンビ。
カウント70。
空いたスペースに後続が続き、また落ちる。
カウント75、76、77、78、79、80…
最後の一匹が線路へ落ちる。
線路が音を立てる。
コースターが接近してくる。
もう必要は無いが、カウントは続ける。
85、86、87、88、89…
「カウント90。臨死体験は終わりだ、地獄へ戻りな!」
一直線に並んだゾンビに突進する運動エネルギーの塊。
哀れな死にぞこないどもはノーブレーキのジェットコースターに轢かれ、肉片と化した。
最後の一匹を潰したところで運動エネルギーを使い果たし、車両は止まった。
「ちょうどいいブレーキだったな」
俺は制御ボックスから先ほどのスイッチを押し、ガードバーを上げた。
「和樹!」
泣きながら飛びついてくる明美を抱きしめながら俺は微笑んだ。
「いつもこれくらい可愛けりゃいいんだけどな」
「もう…バカ!」
微笑ましい(バカともいう)会話を久々に楽しむ俺に、他の乗客が駆け寄ってくる。
皆口々に礼の言葉を述べ、やたらめったらな握手や抱擁を求められたりもした。
極度の緊張から開放され、いい意味でテンションが上がっているらしい。
「さ、んじゃあとはこっからの脱出だな」
それなりの人数がいて、状況さえ把握してればゾンビを出し抜くことはそれほど困難なものではないだろう。
と、降車口へ向かおうとする俺の耳に例の呻き声が聞こえてきた。
反射的に身構える。
乗車口にいたゾンビは全部片付けたはず…ならこの声は?
呻き声は降車口の方から昇ってきたゾンビのあげたものだった。
そのゾンビどもの何体かは係員の服を着ていた。
結局逃げ切れずに逝った、いや返ってきたのか。
降車口側の金柵に止められたそいつらを見て…あることに気づいた俺は戦慄を覚えた。
もし、さっきの二択を当てて、そのまま降車口から降りていたら。
そしてもし、俺一人で逃げ出したりしていたら。
狭い通路になる上、見通しの悪い降車口側で襲われれば一たまりもなかっただろう。
「賭け」には勝っていたのだ。
運命の女神はいる、と俺は強く感じた。
そして少なくとも、戦いを諦めた卑怯者には微笑んでくれないということも。
俺は生き残る。絶対に明美と一緒にこの地獄を脱出してみせる。
気持ちは強く、前を向いて行こう。
俺は皆の方を見て、言った。
「みんな!家に帰るまでが脱出劇だぞ!」
―Fin―
はい、はじめての完結作品です(笑)
最終回やたら長くなっちゃってすみませぬ〜
255 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/16 16:57
以上。最後の足掻きでした。
・・・・・あまり、面白くないんですが・・・。
どう、評価したものか(w
氏ね バタリアン一杯
バタリアンさん乙〜
またお願いします
バタリアンさん乙ですた。最後の方、なかなかいいリズムで主人公の目まぐ
るしい頭の回転が解るようです。又、宜しくおながいします。
260 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/17 06:18
以上、哀れな自作自演でつ
以上、定期保守でした キャハ(w
↓ 反応(w
↑数年前の煽り
保守
バタリアンを叩く会か???
266 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/17 18:16
パクリの作家全部ではないかと
267 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/17 19:30
久しぶりに、きんたま
268 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/17 20:46
某所から転機
>ダイレクトに氏ねって言われた・・・
直接、言ってくれる方がいるだけ幸せですよ。
>親にも氏ねなんて言われたことないのに!(言いません)
親は、言った瞬間に逆ギレされるのを恐れてます。
>やっぱ荒れている時は凪ぐまで放置が一番ですかね・・・
荒れる元を投稿しておきながら、自覚が無いようですね。
まさに、盗人猛々しいとはこのことですな。
バタリアン一杯さん
最後のあたりがなんとも言えず、ひきこまれてしまいました
「家に帰るまでが・・・・」のセリフも(・∀・)イイ!!
次の作品期待しています
おつかれさまでした
270 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/17 22:52
そして、さよなら(プ
でもこんにちは
272 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/18 00:28
こんばんワイン
273 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/18 00:28
●●●マスコミの 「盗聴/盗撮」 は許されるの?その7A●●●
http://natto.2ch.net/mass/kako/1004/10049/1004950940.html 38 名前: 文責:名無しさん 投稿日: 01/11/09 19:17 ID:/Jozo2co
フジのスーパーニュースを見ていたら、盗聴、盗撮をしていた。
とにかくレポーターとか、テレビ局の人間と話しをする時は、
カメラやマイクで隠し撮りをしていることを、常に念頭に置くべし。
マスコミをとにかく用心するに超したことはない。
取材を受けて、物がなくなったというのもよく聞く。
39 名前: >38 投稿日: 01/11/09 21:33 ID:qM1FVdrM
蛆は自爆か(W
カミングアウトをするより、盗聴を止めろ
置かれた盗聴機はいつ撤去するんだよ?
そんなことを電波に流されたからって、不安で寝れやしない。
40 名前: 文責:名無しさん 投稿日: 01/11/09 22:32 ID:GPVrbaOJ
マスコミ相手にしても仕方ないぜ。まじで自分らの生活を死守する方が大事。
テレビ・ラジオは出来る限り無視しよう。ついつい見聞きするから調子に乗らせる。
今後世の中どうなっていくかわからんのだから、必要な情報のみ入手して身の保全を
図れ。いい加減な娯楽メディアは放っておくべし。
最近PIPさん来ないな
PIPって、このスレの二番目位から粘着している厨房だろ。
自意識過剰のオナニー厨房。
つーことは…アンタもその頃からROMなのか(藁
皆様、こんばんは。
かなり今更な感があるのですが、サラっ感想を。
ななし◆WZm3jzCkZQさん
「遊園地作品/オープニング」
スケールの大きな裏側に読んでいて引き込まれました。
何故の部分の一面を楽しく拝見させて頂きました。
「バーサスvol.1」
今まで観たドラキュラ映画の映像を総動員して
情景を思い浮かべながら読ませて頂きました。
続きが楽しみです。
51さん(...は、もしかしてななしさん!?)
「ろくさあぬ」
食べてしまいたいほど可愛いと言うヤツですね。
私の「ろくさあぬ」のイメージはモニカ・ベルッチ。
51さんはどんな人をモデルに書かれたのでしょうね。
PIPさん
「N氏とR氏」
店内に流れる静かな音楽と、客がグラスを傾けるたびに
琥珀色の液体の中で踊る氷の音。
軽く背を丸めて低い声で語り合う客と、黙々とグラスを
磨き上げるマスターのしなやかな腕の動き。
薄暗いバーの片隅から始まる物語が、どう死人達とグラス
の中で解け合っていくのか.....高まる期待に胸が躍ります。
皆様、こんばんは。
かなり今更な感があるのですが、サラっ感想を。
ななし◆WZm3jzCkZQさん
「遊園地作品/オープニング」
スケールの大きな裏側に読んでいて引き込まれました。
何故の部分の一面を楽しく拝見させて頂きました。
「バーサスvol.1」
今まで観たドラキュラ映画の映像を総動員して
情景を思い浮かべながら読ませて頂きました。
続きが楽しみです。
51さん(...は、もしかしてななしさん!?)
「ろくさあぬ」
食べてしまいたいほど可愛いと言うヤツですね。
私の「ろくさあぬ」のイメージはモニカ・ベルッチ。
51さんはどんな人をモデルに書かれたのでしょうね。
PIPさん
「N氏とR氏」
店内に流れる静かな音楽と、客がグラスを傾けるたびに
琥珀色の液体の中で踊る氷の音。
軽く背を丸めて低い声で語り合う客と、黙々とグラスを
磨き上げるマスターのしなやかな腕の動き。
薄暗いバーの片隅から始まる物語が、どう死人達とグラス
の中で解け合っていくのか.....高まる期待に胸が躍ります。
◆4kNJblDpUoさん
「屍 進太郎君物語No1、2」(済みません勝手に命名)
読んでいて吹き出してしまいました。
怖くて面白い新しいタイプのゾンビ小説ですね。
とても楽しませて頂きました。
さんげりあさん
「LOST 225〜」
とうとう神崎先生まで.......。(哀)
これ以上リングが重くならない事を祈りたいです。
数学屋さん
待ちに待った蘇生薬と言う光から生み落とされた暗い影。
秘薬も蝕まれた精神までは治せなかったのですね。
普通のゾンビよりも恐ろしい新しいタイプの屍人!?
の出現に、またしてもニヤリさせられてしまいました。
バタリアン一杯さん
「ジェットコースター」
私も高いところが駄目なので、主人公の気持ちが痛いほど
解ります。こう言うときに限って順番が回って来るのが早い!!
そしてこの乗り物が好きな人は、ほんと熱心に「乗ろう!!
乗ろう!!」と誘うのですよね....それも極上の笑顔で。
一度説得に根負けして乗ってしまい、固定ベルトに縛られ
たまま地獄を走り抜けたので、金輪際ジェットコースター
には乗らないと誓っ.....済みません、話が脱線しました。
とてもテンポ良く進む、リズム感のある作品ですね。
屍人の恐怖とジェットコースターの恐怖のWパンチで
楽しませて頂きました。
どんな状況下でも前向きな主人公の最後の台詞。
2人とも無事に家路へとたどり着いて欲しいものです。
巡査物語さん
あくまでも作り出された物語であると知りつつも、徹底された
リアリティとテクニックにより現実と幻想の境界線が曖昧となり、
文字の世界から自分たちの住む現実世界へと屍人が歩み出して
くるのでは!? と思ってしまうほど嬉しい錯覚を楽しみました。
毎回ドキュメンタリー番組を観ている様な確かな手応えは、巡
査物語さんならではの味ですよね。
無事に露から生還されて、続きを投下してくださる日を楽しみに
待っています。
済みません、初回分をしくじって2回投稿してしまいました。(T_T)
281 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/19 00:22
以上、ネタでした。
282 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/19 01:15
おまえら、まだこんな板違いスレやってたのか?
その煽りは6スレほど前にすでに既出の上運営側とも相談済み。
まあまあ。昔から粘着していることを自分では認めたくないから過去のことは忘れた振りしてるのさ。
可 哀 想 に
285 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/19 15:33
以上、ネタでした。
板違いうんぬんと言うイチャモンについては、削除人の見解が出ている。
従って、「板違い」等とほざく輩は、荒らし認定出来ます。
287 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/20 07:03
で、ネタパクリ駄文と自作自演のマンセー感想はまだでつか?
288 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/20 08:22
でも、やっぱり板違いだと思いますが?
289 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/20 11:46
ここの住人は過去ログを見ると言うことは、しないのか?
ネタをパクった数学屋たん、ご光臨ギボンヌ
たんはやめろ、たんは。
粘着厨房自称ゾンビ作家のPIP様はまだでつか
293 :
キンタマリオ:03/10/21 09:26
「オカルトしたらば」に潜伏中・・・・・探しちゃダメぴょん♪
何だ。投稿出来ないって事は、
自ら粘着厨房だって事を認めたのね。
自動保守係がいるスレはいいですね。
datの海に落ちなくてすみますから。
296 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/21 23:41
以上、自作自演作家の苦し紛れのレスでした。
↑新ネタキボソ
自動保守係りばかりでは、面白く無い罠
ネバネバ
昼ごろ起きる。
とりあえずやることはないので粘着する。
夜まで何もせず過ごす。
周りの家から暖かい家族の声が聞こえてむかつくのでまた気晴らしに粘着。
深夜ふと自分のやっていることの無意味さに気がつきそうになる。
反応が欲しくて粘着する。
朝方ようやく就寝。
眠る前に起きたとき寂しくないように粘着する。
('A`;)
/⌒⌒⌒⌒⌒ヽ アラセバ アイテ シテクレルヨネ?
// ̄ ̄ ̄フ /
/ (___/ /
(______ノ
そう考えると同情してやってもいいな
初カキコでつ。
↑の方々へ。寂しい方は何らかのレスを引き出せば成功なんですよ。
対策は、空気のように何も感ずる事無く無視。
それから本スレと一体化している某BBS。こちらでも反応しなければBEST。
スレ汚しスマンソ
303 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/22 20:50
以上、自演でした。
304 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/22 21:06
・・・・パクリのネタ探して放浪中
寂しい人達です
何がパクリか。
彼はそれを指摘することは無い。
指摘しなければ論破されることは無い。
ただ、パクリといえば荒らせる。
彼に分かるのはそれだけだった。
そしてそれ以外を彼が分かることは無かった。
上の方でパクリと書いた奴は、作品集のURLを提示してたよな。
307 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/23 05:39
21世紀 パクリの旅
このスレも潰れたな可哀想に
したらばがあるし作品庫もあるからいつでも打ち合わせてどうにでもできるんだけどね。
>>309心中お察ししまつね。叩きばかりはびこって悲しいかぎりですな。
そのメル欄とアンカーをつけるのは何で?
>>311別になんでもいいけど入れたら色がかわるだけ・・・
好きなの入れてみ。
本当だ〜色が変った(w
ウンコがいっぱいだな(w
アンカーの件は釣りだとは思うけれど、一応念のため。
「村民心得之条」
其の伍 : 不心得者(煽り)と怨霊/悪霊(荒らし)は村八分である、あくまで
知らぬ存ぜぬで通すべし。
現在も憑依されているので、村民一丸となって成仏させるべし。
「村民親睦の道」
其の八 : アンカー、レス番号は付けるべからず。
初心者を装った荒らしか。
何とも恥ずかしい。
ネタにつまった作者達が書かない理由の為に荒らしている。
荒らしがいるから書けない。
粘着されるのが嫌だ。
ネタパクり作家達の常套手段ってあたりかな(w
318 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/24 08:33
ここまで粘着できるのもたいしたもんだ。
まー他にやること無いからしかたないよな。
320 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/24 15:21
以上、自作自演でした。
321 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/24 18:11
そうか?結構面白いけどなー・・・
この調子で行くと、このスレでは千取り出来そうだな。
323 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/24 21:20
じゃ、千までしりとりでもしますか!
では、「みかん」
ンジャメナ
325 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/25 08:12
ナメコ汁
326 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/25 15:57
ルイージ
ジブラルタル
死人 1
ショットガン、ショットガン、ショットガン、それと弾薬が沢山。
祖父の形見の(葬式の日勝手に持ってきたんだけど)ナイフ、引っ越した友達がエジプト土産にくれた
骨董品のファルシオン。パラオーディナンスとかいう刻印のハンドガンと弾倉、弾が2カートン。
私が家中探して集めた使えそうな武器はこれですべて。あとは果物ナイフとか棍棒みたいなのがあったけど。
奴らを殺すのは簡単なのはわかってたけど、奴らのほうも私なんか簡単に殺せる。そして喰う。
冗談じゃない。私は生きるために殺すことに決めた。
5日前以来、電気・水道などは完全に使えているものの街はまったく機能していなかった。
うちのポーチからは街が一望できるけど、私みたいに”生きてる”人は数えるほどしか見かけなかった。彼らに呼びかけることもできたが、躊躇してやめた。
そしてテレビの辛うじて放送しているチャンネルのニュースによれば、アメリカ、それに世界中で生きてる人は数えるほどしかいないらしかった。
たぶんその人々の中に私の知り合いは一人もいないだろう。いたとしても会えないだろう。生きてる人も殺されていくのだから。
それに絶望するかわりに私は5日かかって事実を受け止め、混乱し、整理し、理解し、今は次の段階、これからどうしていくかを考えているところだ。
私の住むアパートメントは幸いにして入り口がひとつだけ、そのうえ指紋認証のオートロックゲートとそれにリンクした自動ドアで守られていたため
外の「死んでる連中」が入ってくる心配はなかった。奴らにたいした知恵が残ってないのが幸いした。
そのかわり中の住民は私以外みんな死んでいた。5日前ニュースを見た後階下の老婆の部屋を尋ねたら、老婆のかわりに彼女に良く似た死人が住んでいた。
用心のために持っていたバールの釘抜きのほうで頭を殴ったら、死人はほんとうに死んだ。今思えばはじめての殺しだったにもかかわらず、上出来だった。
結局私が親と住んでいる貸切の最上階以外は死人の館と化していた。食料などの生活必需品のために皆には死んでもらった。
ホラー好きだったおかげで死人への抵抗感は3人めを殺すころにはなくなっていた。ただの作業だ。
彼らを生贄がわりに私が必要とするものはほとんど手に入ったが、いずれ供給しなくてはいけないのは明らかだ。
それなら早いうちにするほうが効率がいいように思えた。ついでに街の細かい状況も調べなくては。それに交通のことも。
家は居心地がいいし何より安心できるが、どうしても遠出せざるをえない事態がいつか起こるかもしれない。危機を予測したらそれに備えるのが私の流儀だった。
ひとたび家を出れば私の行く手には餓えた死人の群れが待ち受けている。おいしい、新鮮な餌を。かわりに私は奴らに死という餌を与えてやる。このうえなくまずい餌を。
どれだけ死体が積み重なるだろう、でも知ったことじゃない。なんといっても私は生きるために殺すことに決めたのだ。
330 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/26 11:15
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄○ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
O 。
, ─ヽ
________ /,/\ヾ\ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|__|__|__|_ __((´∀`\ )< というツマラナイ話だったのサ
|_|__|__|__ /ノへゝ/''' )ヽ \_________
||__| | | \´-`) / 丿/
|_|_| 从.从从 | \__ ̄ ̄⊂|丿/
|__|| 从人人从. | /\__/::::::|||
|_|_|///ヽヾ\ / ::::::::::::ゝ/||
────────(~〜ヽ::::::::::::|/ = 完 =
書けないやつの煽りって哀れだ
嫉妬してるんだろ。
放置汁
AAも他の板じゃ見かけなくなったぐらいに古いやつばかりでな。
お、新作家様ですか!?
ポール様、はじめまして&お疲れ様です!
いきるためにならなんでもしそうな主人公。
なんとなく彼の先には暗いものが待ってそうな気がしますが、
実はこういう状況ではこれくらいの性格の方がしっかりと生き残れたりもするもんですよね。
彼の前には何が立ちふさがるのか。
なんだか久々に正統派のゾンビ小説っぽい空気を楽しませてもらいました^^
続き期待しておりまする!
ごめん、主人公は女なんだ。ハイティーンの。
名無しで荒らして、コテハンでマンセーか。
忙しい事だ。オカ板にID無くて良かったね(禿藁
ID出たら真っ先に消えるやつに言われても痛くも痒くもないわけだが。
漏れは自治スレでのID表示可否投票で賛成投票したが何か?
元作者がいるな。
あっ、すまん。
本人は現役のつもりか。
全然作品の投稿が無いから、
ネタパクリで放浪してたんだろ。サンゲリア厨房
失敬、主人公は女性でしたか。
なぜか男のイメージが^^
あと手間かもしれませんが、コテハンつけるならトリップを付けておいた方が色々便利ですよ〜
皆様、お早う御座います〜。
ここの所作品が少ないので、新しい作者さんの登場は激しく嬉しいでつ。
ポールさん、初めまして?+投下乙です。
私も主人公は男性かと思いながら読んでしまいました。(^_^):::
10代後半の女の子をイメージしながら読むと、また作品の
雰囲気が変わりますね。
彼女が此処までシビアになる経緯(心の動き)を知りたくなりますた。
ここまで割り切る事が出来たのなら、特殊な世界でも生き抜いていけそう。
バタリアン一杯さんも上で仰ってますが、トリップを付けられた方が
私も良いと思いまつ〜。
344 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/27 08:27
以上、自作自演でした。
以上、名無しで荒し、コテハンでマンセーでちた。
独創性の無い荒らしだ
347 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/27 14:25
>独創性の無い荒らしだ
だったら見本ギボン
荒らしに反応すんな
ここでしか他人に相手にしてもらえないやつかまって楽しいのかよ。
「独創性の無い奴だ」
俺は死体を見ながら言った。
3日前の「異変」。それがなんだったのか、今の俺にとってどうでもよかった。
化粧やシャンプー。俺にとっては「今」を守るのが、俺にできる最大最後のこ
とだった。
今俺がいるのは「○×興行有限会社」。俗に言う893だ。俺が、ここを手に
入れられたのは偶然だった。3日前の異変。人は自分で理解できないことが
あると、必然的にそれを排除することに躍起になる。場合によっては、誹謗
中傷が横行することになる。そして勝手に自滅した・・・・・
武器や食料。そして、様々な薬物。弾薬類は少なくなってたが、刀剣類特に
スペツナズナイフが残されていたのは幸運だった。
幸運は長くは続かなかった。俺以外の人間がやってきたのだ。俺は893の
仲間がやってきたのかと思ったが、ただの一般人だった。俺以外の生存者
が居たことに安堵した。だが、俺は外で徘徊しているゾンビよりも生半可な
生存者が厄介ということを知った。奴は、俺を強姦しようとしたのだ。極限状
態なら良くある事だ。自分の遺伝子を残す為・・・
奴は銃を片手に、王様気取りだった。俺は奴の言うとおりに服に手をかけた。
「ふぐぁっ」
男の腹には銀色に輝く白刃が煌めいていた。スペツナズナイフ特殊部隊用に
制作されたこのナイフは、普通のナイフと異なり刀身がスプリングで弾け飛ぶ
ようになっている。
俺はスカートを捲り上げた。
「俺は男だよ。見てみるかい?」
このスレに荒らしはいません。
みんなスレ落ち防止の保守担当者です。
無料の保守人なんで口の悪いのが難点ですが
351 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/27 18:47
そうだよ、キンタマ
トリップってこれでいいのかな〜
続き考え中。
ボソ
(ただより高い(うざい)者は無い)
歌舞伎町の女王さん、乙です+初めまして?
ポールさん同様にトリップ付けられた方が良くないですか?
女性かと思いきや主人公が男性だったのでちょっとビックリ。
女装は生存率を上げる為なのですかね? それとも?
男性と気が付かずに襲われそうになると言う事は....
主人公は相当美形なでしょうね♪
スペツナズナイフ.....どんなものか良く解らなくて、読みながら私が
想像していたのは、ビョョ〜ンと持つところで揺れるスプリングと
ピューッと飛び出した刃先。
なんか全然緊迫感が無いでつね。トホホ。
己の貧困なイメージに気が付き愕然としたまま、そろそろ寝まつ。(^_^i)
ポールさん
トリップはそれで良いと思いますよ。
続きの投下を楽しみにお待ちしています〜。
355 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/28 02:02
きんたま
みなさんもう少し現実身をだした方がよろしいかと・・・・
映画ゾンビでは慣れてしまっておちょくってましたが、
短編集ならばもっと怖さを出した方が面白いと思います。
逃げ延びる為の一撃くらいなら分かりますが、戦ってしまっては
ゾンビの存在自体SFっぽくなってしまいますね。生言ってすみません。。。
客観的に読ませてもらった感想です。
リアルに書けた方々は、みんな何処かに行ってしまった。
残ったのは、創作文芸板にも行けない厨房ばっか
外は快晴だったので、私は軽装で玄関を出た。軽装とはいっても武器のほうは重装備だ。
家に置いてきたのはショットガン2挺とファルシオン、後のためにとっておいた弾薬だけだ。扱いやすいのでバールも持っている。
ショットガンはできれば全部持って行きたがったが、1挺でも私には重く、身軽さを優先して諦めた。
弾薬は数を数えてメモしておいた。ショットガンのほうは全部で150発ほどあったが拳銃の弾は50発もなかった。
父が射撃をよくやっていて、私も何度か実射したことがあったので銃器の扱いにはそれなりの自信がある。
ごく近距離なら外すことはまずないだろうが、なるべくならそんなに近づく前にふっ飛ばしたかった。
鍵は掛けず、そのままエレベーターで降りた。連中が上まで来てドアを開ける可能性はないように思われた。
今は正午。暗くなれば街灯はつくが危険を考えると夜までには戻りたかった。今日はアパートの近辺で周辺調査をかねて物資調達をする予定だ。
ウインチの唸りが静まり、私は1階についた。ドアが開き、私は地上に降り立った。正面玄関、幾枚ものガラスを隔てたその向こうに奴らがいた。
ホラー小説で怖いって言うと気持ち悪くて怖いほう?
それとも精神的に怖いほう?
ポール様作品投下&トリップ装着お疲れ様です^^
さて、主人公はこれから戦いに、というところで続きますね。
歌舞伎町の女王様(女王様か…)お初&お疲れ様です〜
この状況で女装ってのはあぶなそうだけど、相手と交渉するつもりが一切ないならOKかも…
メモメモ(どこで使うつもりだこの知識)
ポールさんにもお伝えしたんですが、トリップをつけておくことをオススメしますよ〜
以下ちょっと雑談
怖さの感覚って実は結構難しい要素なんですよね…
ぶっちゃけた話、ロメロゾンビって戦闘能力はそんなに高くないわけですし、
陣形を組むなど、戦術を駆使すれば脅威にはならなかったりしちゃうんですよね。
結果その辺を考えちゃうとゾンビの脅威を描くよりも、その辺りの戦い方を描いた方が
描く側としては楽しいと思えちゃうこともあるわけで…
(特に俺はそんな感じですなぁ…確かにホラーじゃねぇな)
ゾンビの恐怖、って根本的にはなんなんでしょうね?
俺の話の中にも出したんですが、やっぱり元人間が襲いかかってくるっていう
生理的な嫌悪感ですかねぇ…
知り合いや家族・恋人が変わり果てた姿に…
ホラー描写としてやるにはやっぱこの辺りの掘り下げかな?
1/5
僕は幸せだった。
彼女さえいれば、僕はどんな世界でも生き延びてみせる。
こんなゾンビだらけの世界でも、僕は彼女を愛しているのだから。
彼女は僕のすべてだ。
たとえ彼女が寝たきりであろうとも、体を動かすことがほとんど不可能であろうとも、彼女の微笑みは僕に勇気と力と希望を与えてくれる。
でも幸せの日々は長くは続かない。
ある日帰宅すると、彼女はゾンビになっていた。
僕は泣いた。たっぷりと。涙よ枯れよと。この胸の血がすべて涙になって流れてしまえと。
でも、涙を流し尽くしてから僕は気づいた。ゾンビであっても彼女は彼女だ。そこに横たわっているのは彼女以外の何者でもないのだと。
僕には彼女を始末することなんてできない。
生前から事故で寝たきりだった彼女は、ゾンビ化しても身動きができないことに代わりはなかった。
僕はゾンビ、否、彼女を見つめた。
これはゾンビじゃない。彼女なんだ。
ただ、ものを食べなくなっただけ。微笑まなくなっただけ。
彼女は彼女だ。
そう。何が変わるわけでもない。僕が彼女を愛しているという事実は未来永劫不変のものだ。
僕は僕の中の彼女への想いが変わらないことに誇りを覚えた。
そして、再びいつもと変わらない平凡な日常が始まる。
ゾンビ化した彼女の姿に僕は日々慣れていく。時には彼女の微笑みさえ蘇ったような気がする。
いや、蘇って何がいけない? 彼女は僕の中ではまだ生きている。ならば、彼女が僕に微笑んで何がいけないと言うのか。
そう。彼女は僕に微笑んでいる。
僕は幸せだった。
彼女さえいれば、僕はいかなる世界でも生き延びてみせる。
こんなゾンビばかりの世界でも、僕は彼女を愛しているのだから。
彼女は僕のすべてだ。
たとえ彼女が寝たきりであろうとも、体を動かすことがほとんど不可能であろうとも、彼女の微笑みは僕に勇気と力と希望を与えてくれる。
2/5
僕は幸せだった。
彼女さえいれば、僕はいかなる世界でも生き延びてみせる。
こんなゾンビばかりの世界でも、僕は彼女を愛しているのだから。
彼女は僕のすべてだ。
たとえ彼女が寝たきりであろうとも、体を動かすことがほとんど不可能であろうとも、彼女の微笑みは僕に勇気と力と希望を与えてくれる。
でも幸せの日々は長くは続かない。
ある日帰宅すると、彼女はゾンビになっていた。
僕は泣いた。ただひたすら。涙の枯れんばかりに。僕の中の血がすべて涙になって流れ切ってしまえと言うように。
でも、僕は気づいた。ゾンビであろうと彼女は彼女だ。そこに臥しているのは彼女以外の何者でもないのだと。
僕には彼女を再殺することなんてできない。
以前の事故で寝たきりになった彼女は、ゾンビ化しても身動きができないことに違いはなかった。
僕はゾンビ、いや、彼女を見つめた。
これはゾンビなんかじゃない。彼女なんだ。
ただ、何も食べなくなっただけ。微笑まなくなっただけ。
彼女は彼女だ。
そう。何かが変わるわけでもない。僕の彼女への愛は未来永劫不変のものだ。
僕の中の彼女への想いは何も変わらない。それはひどく誇らしいことだ。
そして再び、普段と変わらない平凡な毎日が始まる。
ゾンビとなった彼女の姿に僕は日々慣れていく。時には彼女の微笑みさえ元に戻ったような気がする。
いや、確実に戻っているのだ。 彼女はまだ生きている。ならば、彼女が僕に微笑んで何がいけないと言うのか。そう、彼女は微笑んでいる。
間違いなく、彼女は僕に微笑んでいる。
僕は幸せだった。
彼女さえいれば、僕は地獄でも生き延びてみせる。
蘇った屍人ばかりの世界であっても、僕は彼女を愛している。
彼女は僕の命よりも大切な人だ。
彼女が事故によって寝たきりの余生を歩もうとも、完全治癒が不可能であろうとも、彼女の微笑みは僕に人生の歓びすべてを保証してくれる。
3/5
僕は幸せだった。
彼女さえいれば、僕は地獄でも生き延びてみせる。
蘇った屍人ばかりの世界であっても、僕は彼女を愛している。
彼女は僕の命よりも大切な人だ。
彼女が事故によって寝たきりの余生を歩もうとも、完全治癒が不可能であろうとも、彼女の微笑みは僕に人生の歓びすべてを保証してくれる。
でも幸せは続かない。
ある日帰宅すると、彼女がゾンビになっていた。
僕は泣いた。永遠とも思える時間、ただひたすら僕は泣いた。涙の海で溺死することが僕の望みだったのかもしれない。
でも、僕は気づいた。屍人であろうと彼女は彼女だ。そこに寝ているのは彼女以外の何者でもないのだと。
僕には彼女を破壊することなんてできない。
今までも寝たきりだった彼女は、ゾンビ化しても身動きができないようだった。
僕はゾンビ、違う、彼女を見つめた。
これはゾンビなんて存在じゃない。彼女なんだ。
ただ、食物を摂らなくなっただけ。微笑まなくなっただけ。
彼女は彼女だ。
そう。何かが変化するわけでもない。僕の愛は永久不滅のものだ。
僕の中の彼女への想いは何一つ変化しない。僕はそれを誇りに思う。
そしてまた、平凡といってもいい毎日が続いていく。
彼女の姿に僕は日々慣れていく。時には彼女の微笑みさえそこにあるかのように思える。
いや、それは確実にそこにあるのだ。
彼女は生きている。ならば、彼女が僕に微笑むのはものの道理だ。当たり前の話だ。何の不思議があるというのか。
彼女は僕に微笑んでいるのだ。
4/5
ああ、今日も僕に微笑んでくれるんだね。
うん。これかい? 返り血だよ。大丈夫心配しないで。
昔の友人に会ったんだけどね。彼もこんな世界で苦労したらしくて、少し頭がおかしくなっていたんだよ。
この僕が、ゾンビとして死んだ君の遺体の周りを一日中うろうろしているって言うんだ。
おかしいよね。君はこうやって生きているのに。彼には君の姿が見えなかったらしい。ホント、おかしいよね。
5/5
僕は幸せだった。
彼女さえいれば、僕はどんな世界でも生き延びてみせる。
こんなゾンビだらけの世界でも、僕は彼女を愛しているのだから。
彼女は僕のすべてだ。
たとえ彼女が寝たきりであろうとも、体を動かすことがほとんど不可能であろうとも、彼女の微笑みは僕に勇気と力と希望を与えてくれる。
…………
365 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/28 23:38
正直、つまんね。
数学屋様、乙です!
相変わらずの数学屋節(?)炸裂の幸せな狂気。
表現(描きまわし、かな)のスタイルもまた一工夫があって楽しませてもらいました。
(2をみたときに「あれ?二重カキコ?」とか思ったのは秘密)
367 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/29 00:36
晒し上げ
ショットガンとフォルシオンおヴァカ?
バタリアンおっぱい
370 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/29 09:27
いや〜ん、エッチ!
それほどまでに作品を投稿されるのをいやがる理由が知りたいねぇ。
自分の書けないっつーコンプレックスを刺激されるのか、他人が楽しいのが許せないのか?
最近かわいそうになってきたよ……
そうですね....最近はなんとなく煽るのも辛そうに見えます。
もうそろそろ自分を解放して楽になった方が良くないですか?
ネバネバさんとは言え、心配になってしまいます。
もしかして上で「荒らしの心理」を貼ったのは.....ご本人!?
常勤のネバネバさんは亀と蝉のどちらのタイプなのでしょうね。
(スレ違いの書き込み、済みませんでつ。<(_ _)>)
???
>>371もしかして自分が書けてるって思ってんの?
言っちゃあ何ですが3流以下ですよ?
自覚してますか?私いつも張り付いてる荒らしではありませんよ。
>>356とか感想書いてるだけなのにスルーしちゃってんじゃん。悔しかったの?
そりゃ叩かれてもしょうがないね。自覚してないんじゃ・・・
面白くなさげな指摘したら皆荒らしなんでつね???アホ草
11月20日
今日、大学のオカルト研究サークルメンバー5人で、
前々から計画していた洋館へ、一週間の予定で心霊調査に出発した。
場所はテキサス州南部に浮かぶ孤島。
テキサス迄の道のりは俺のお気に入りのBGMのテープを聴きながら、
ハイウェイを車でとばした・・・
目的地の港に着くと予約しておいた船に、機材や荷物を積み込み、
船頭のオヤジにチップを渡して早々に舵を孤島へと向けてもらった。
かなりボロ船で、オヤジもうさんくさい風体だが、料金が格安なので
貧乏サークルには充分優雅なクルージングだった。
皆、揺れる船体に身を任せ、無邪気にはしゃいでいる。
船先で身を乗り出し、人一倍はしゃいでいるのがジョンだ。
彼はこのサークルのリーダーで俺たちの兄貴的存在だ。今回の調査計画も
何を隠そう彼が言いだしっぺである。操縦席の前でジョンを動物園のサル
でも見てるかの様に楽しんでる3人が、ハリー、スコット、紅一点のサリーである。
港を出発して小一時間経っただろうか、俺の脳裏には不安が過ぎる。
それは出発前のオヤジの一言が原因だった。
「あんた達本当にあの島に行くんだな?あすこはこの辺りの者は誰も近づかんよ。
何でも大昔この辺を震撼させた殺人鬼があの島に住む一家を惨殺し、大陸でも
犯行を繰り返しては死体をあの洋館へ運んでいたらしい。かなりいわくつきだぜ。」
・・・と。メンバーはそれでこそ調査し概があると喜んでいたが、俺には
だんだん迫ってきた島の絶壁が、俺達を飲み込まんと大きな口を開けてやがる
様に見えた・・・
船着場らしき場所に到着すると機材や荷物を降ろし、船頭のオヤジにしばしの
別れを告げた。
船頭「きっかり1週間後の正午に又この場所に来てやるからな。
お前等無事に顔見せてくれよ。」
当初はうさんくさい印象のオヤジもここへ来て愛着が湧いてきた。
「さぁ洋館目指しましょっ」
紅一点のサリーが口火を切った。
重い機材と1週間分の荷物に押しつぶされそうになりながら、
俺達は問題の洋館へと辿り着いた。
「あれ?おかしいな・・・」と呟いたのはリーダーのジョンだ。
ジョンの疑問はこうだ。そもそもジョンは、このいわくの洋館をインターネット
検索でヒットさせ、そのサイト内でもひと際小さい記事だったが、しっかり
写真もアップされていて、その写真と実際の洋館の風貌が違うと言うのだ。
「そんな訳ないだろ」ハリーが言う。
皆で写真を覗きこむが確かに違う。
スコット「リーダーがプリントし間違えたんじゃねえの?」
皆はジョンと呼んでるが最年少のスコットは普段から彼をリーダーと呼んでいる。
ジョン「いや、そんな筈はないんだが。」
顎鬚を撫でながらジョンは首を傾げている。
サリー「まっいいじゃないの。着いちゃったんだし、考えてもしょうがない
じゃない。さっさとお邪魔しましょ。」
4人は目をぱちくりとさせ、アイコンタクトをとった後、苦笑いと供に
サリーの後に続いた・・・だが俺達はまだ誰一人気付いてなかった。
この不思議な出来事がこれから始まる壮絶な体験の序章にしか過ぎない事に・・・・
376 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/29 17:28
以上、自作自演でした。
ここの感想はマンセー以外は認めて無いのですよ。
ほんの僅かに批判的な文章があるだけで、荒らし扱いになります。
過去スレを見れば分かるけど、スレの隆盛期はPART2〜3。
それ以降は、妙にかん違いした作者達が常駐して、駄スレになってます。
マンセー以外って?独裁政治でつか?
自覚自己中進行スレ?
マンセー以外って?独裁政治でつか?
自覚自己中進行スレ?
2つの死体がガラスの向こうから私を見ている。通りにはほかに5人(5匹、でもいいか)の姿があった。
私は踏み出し、赤外線センサーがそれを感知して自動ドアが開いた。死体が気付いた。
2匹がすかさず歩み寄ってくる。ショットガンをしっかり構え手前の死体の頭を撃った。大きな音と強い反動を感じ、血と死体のかけらが飛び散った。
頭を撃ったつもりが死体の首に当ったようだ。ほとんど頭が取れかけた死体はくずおれた。いつのまにか2匹目がすぐそばにいた。ショットガンで側頭部を強打した。
ショットガンを肩に戻し、バールに持ち替えて倒れた死体の頭に思い切り振り下ろした。釘抜きのほうが突き刺さって、引き抜くと血と脳みそが滴りおちた。
どっちの死体もぴくぴく動いた。ふいに2匹をこのまま玄関の前に置いておくと連中が集まってくる、と思ったが
対処法を考える前に通りの5匹が騒ぎにひきよせられてきた。ショットガンをリロードして4メートル先の一番近い奴の頭を撃った。
弾は外れて反対側の家の窓ガラスが割れた。またリロードしつつ状況確認した。右手前に2、奥に3。このカウントに意味はなかった。
どんどん増えているのだ。先頭の一匹は早くも2メートルに迫っていた。思いついて、一歩踏み出しそいつの額に銃口をあてがって引き金を引く。銃声が静寂を破って反響した。
眉間から上が吹っ飛び、そいつは衝撃で仰向けに倒れて路上に血と肉片の染みをつけた。”今日の予定”は頭になかった。
ゾンビスレらしく殺伐としてるとこ申し訳ないのですが悪い点は直接指摘していただけると大いに参考になります
つまらないからやめろというのも直接指摘していただけると大いに参考になります
11月21日sunday
昨日は、洋館に着き次第軽い食事を済ませ。長旅の疲れから各自、寝袋に納まり寝入った。
翌朝、早速機材の設置にとりかかった。1階ロビーにカメラ1台、
同じく1階リビングに2台、殺害現場とされる2階寝室に1台、後洋館から
200m程離れた場所に在る墓地に暗視カメラを1台。残念ながら大学の機材を
拝借してるので、1台以外は全部普通のビデオカメラだ。
室内においては夜が来たら持参のランプで微量ながら部屋を照らす事にした。
ただ、期待が渦巻く2階の寝室には別に音声マイクが設置された。
機材設置後、焼いたベーコンをサニーレタスと一緒に挟んだサンドウィッチと
いう粗末な昼食を済ませ、まだしっかり把握できてない洋館内を探索してみる
事になった。先ず簡単な感想から言えば、家具や置物などは、
事件当初からなんら動かした様子もなく、埃に塗れていた。
「それにしてもでけー屋敷だな・・・」ボソッとハリーが呟いた。
サリー「こんな孤島にこんなに大きい屋敷建てるくらいだから相当
捻くれた性格の財閥かなんかなのは確かね。」
確かに・・自然な見解であろう。反論はなかった。
メンバーは2階から見て廻る事にした。階段を上がると直ぐに子供部屋らし
き部屋。薄汚れたテディベアが棚の上にちょこんと腰掛ており、
おもちゃ箱には着せ替え人形が無造作に詰まっており、察するに
可愛らしい女の子の部屋だったに違いない。ビデオカメラのチェック・・・
今回バッテリーだけは別途購入していて心配はない。
>>373 アホか。
だれも批判がだめだっつてねーよ。
粘着して意味なく荒らしてる糞に同情してるだけだろ?
まさか「正直つまんね」がまともな感想だと思ってんのかよ。
自意識過剰じゃねーのおまえ。
>>377 実例上げろダボ。
他人がまともな批判書いたからって尻馬のんな。
まともな批判なんて一つぐらいだしな。
あとは一行煽りが連続。
それを無視して文句の言える373はすごい自制心だ。
3スレほど前からの酷い荒らされようを知っているんか。
そんときも批判は問題ないしむしろ望んでいるって話になったろ。
それより単にパクリとかツマンネってのが問題なんじゃねーの。
>>373 あなたはみんながレスアンカーつけていないのか分かっていないでしょう。
あなたの感想は当然のものだし、作者さんも参考にしていると思いますよ。
でも、お願いですからスレの現状を見てください。
それでも373みたいなよけいレスをつける必要はありますか。
私もレスアンカーをつけてしまいました。
すいません。
>自意識過剰じゃねーのおまえ。
この言葉から図星というのが感じられますね。
つまんねと言われ腹を立てるどころかそこで
なぜ自意識過剰?自制心?
よほど執筆に自信おありのようですね。
自意識過剰、>373ではなくあなた達では?
382へ
おまえこそ荒しだろうが。
上の方にあるスレ住人のお約束を熟読汁。
まともなレスを装っているが、スレの約束を守る気が無い
厨房荒しだね。
読んでいて空想の産物が多い。
話自体が空想なんだけど。
昔の作者で元北海道の陸上自衛隊の隊員だった
という方がいたと思う。
話に出てくる武器類にも矛盾は無かったし、読みやすかったよ
子供部屋を出ると続いて問題の寝室、ヨーロッパ風の高価そうな
アンティークのダブルベッドが置いてある。やはり家具1つ採っても
相当な財産の持ち主だった様だ。俺が1階でトイレを探してる時に
ダイニングでみたテーブルやイス、サイドボード、リビングのソファに
至るまで全て新車のトランザムが買えるであろうアンティークな家具で
揃えて有った。
さて寝室に入った俺達だが、早速2台のカメラチェックの後、事件の痕跡
はないものかと部屋中隈なく探した。流石に公になった以降誰かが清掃したらしく、
血痕などはない様子だったが・・・。
スコット「おいちょっと見てみろよこれ。」
無言のまま素早く皆スコットの手に視線を向けた。
スコットの開かれた掌には何か金属の破片の様な物が有り、良く見ると
それには血痕らしき乾いた液体が媚リ着いていた。
スコット「なあ、これって斧か何かの破片じゃねーの?」
皆鋭く傾斜したその金属片に反論の余地もなかった。
ジョン「ああ、斧とか鉈とかそんな感じだな・・・・」
突然の発見物にその場の空気が冷え切っていった。
それと同時にそれとは正反対の感情も芽生えた。それもそうだ、
俺達サークルはその為だけにこんな孤島のこんな洋館迄来たのだから・・・
ポール様、続きお疲れ様です^^
ワラワラと出てくるゾンビ!
やっぱ練習と実戦は勝手が違うようで…彼女の運命やいかに!?
あなたのうしろに名無しさんが…様(コテハンぷりーずです^^;)お初&お疲れ様です。
孤島×洋館×殺人鬼
これはかなり萌えるシチュエーションじゃないでしょうか?
今後の展開に期待させていただきます!
あと悪い点の指摘云々についてですが、
俺も自分の悪い点などはしっかりと指摘していただきたいと思うタイプです。
が、指摘がなくても一杯書いて、自分で見返してれば
段々と駄目なとこやら逆に売りになる点やらが見えてきたりもします。
はじめのうちはとにかく一杯書いてみることをオススメします(俺も若輩のくせにえらそうですが^^;)
新しい作家様の登場はスレの勢いにもなりますしね^^
ついでに一言。
「批評」はただの感想とは違い、相手への受け取られ方にも注意するのが最低限のマナーって奴でしょう。
前スレか前々スレ辺りで出た意見だと思いますが、
世の中には批評や批判を受けることを喜ぶタイプの人間もいれば、いい気持ちをしない人間だっているもんなんですよね。
どうしてもきつい批評ってのは(たとえそれが正しくても)スレの空気を悪くしてしまう要因になってしまったりもします。
批評は「批評OKです」ってことを表明してる作家さんに限定してやる、
あと発言に対して責任を持つ意味でも、コテハン&トリップくらいはつけるってのはどうでしょう?
実際この手のスレに参加するならコテハン&トリップは面白いものですしね^^
この辺の議論は前々スレでもしたので、これ以上ここでやるのはどうかと思います。(自分で振ったんだけどね)
もしこの議論続けるなら、したらばに使ってないスレッドがあるのでそこでしましょう。
続けるつもりならその旨をいってくださいませ。アドレス貼りますし。
…ついでに一言の方が長くなる罠(笑)
文章の構成力ってのも鍛える必要がありますね、俺…
背中に悪寒を感じながらも密かな情熱を胸に、寝室を後にした。
続いて客間2つだが、大した異変も感じられず、少し見渡して、その場を
去った。そして一番奥にもう1つ部屋があるのだが、頑丈な扉で鍵が掛け
られており、壊すのも気が退けたので諦めて1階へと降りていった。
1階リビングに戻った俺達は今後の計画について話始めた。
ジョン「で、1通り観て廻った訳だが今後の行動について皆の意見が聞きたい」
俺 「で、霊障があるんだろ?まだ具体的に話聞いてないんだが、そろそろ
話してくれないかジョン?
ハリー「そういやそうだな。何らかの根拠があってわざわざ来たんだろ?」
話が佳境に入るに連れ夜も更けていった。
393 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/30 03:19
以上、自己満足の世界でした。
ジョン「実はな、皆ちょっとこれ見てくれよ。」
ジョンは徐にテーブルの上の物を払い退け1枚の新聞記事をテーブルに差し出し広げた。
俺 「なんだこりゃ?テキサスシティ××タウンを震撼させた殺人鬼か?」
そこには1人のボロを纏った男が両腕をだらりと下げ、徘徊する様が撮られた
1枚のスナップ写真が貼られていた。
スコット「ということはこいつが町を震撼させた殺人鬼だってのか?」
サリー「ちょっと待って!これ撮影日5年前になってるわよ。事件は
もっと前の話でしょ!どういう事?」
ジョンは手にしていたボトルウィスキーを少し口にすると口を開いた。
「この話はお前等も知っての通りだが、実は続きがあるんだよ。もともと
今回のネタは俺のネット仲間からの情報でな。そいつも詳しくは知らなかった
が、この記事の存在をそいつから入手したのさ。特上のジャンクフードの
割引券と引き換えになっ。そして俺はさっきサリーが抱いた疑問と同じ
処に眼をつけたって訳さ。そこで俺は船のチャーターと昨日の町に聞き込み
調査がてら下見に来たんだ。ひと月前の話さ。」
スコット「何だリーダーここ来た事あるんじゃん。」
ジョン「ああ黙ってて悪かったな。それでな、ちょっと見てくれ。この新聞
実はこの辺りのローカル新聞でこいつを発行した新聞社もこの
地元に在るんだ。そこへこの記事の産みの親を訪ねたんだが・・・」
ジョンはそこで口を閉ざした。
ハリー「どうしたジョン?」
サリー「どうしたの?」 ジョンはまたボトルを1口して再び切り出した。
ジョン「いいか、ここからが面白いんだ。実は訪ねてみたはいいが門前払い
だったのさ。編集長らしきオヤジが来てな、オヤジが言うにはその記事
が発行された5年前と同じ年に記者は死んだらしい。」
・・・と、ここまで話すとジョンは腕時計に目をやるなり、
「まっ、夜も更けた事だし話の続きは明日朝食の時にでもゆっくり
聞かせてやるよ。」と言い出した。
俺 「何だよそこまで言っちまったんだから最後まで話せよ。」
ジョン「まあ、そう焦るなよ後6日も有るじゃないか。」
皆に不満を抱かせたままジョンはさっさと寝袋に入り寝ちまった。
395 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/30 04:35
以上、オナニーでした
つまらん。
よく、見ていて飽きないな。
皆様、お早う御座います〜。
ポールさん
投下乙華麗さまです!!
バイオをプレイしている様な感覚で楽しませて頂いてます。
クールなヒロインと飛び散る腐肉....このバランスが良いですね。
それと血みどろな描写好きです!! 凄く個人的にはもっと激しい
描写の方が好きだったりしまつが。(血飛沫上等!! 肉片乱舞!!みたいな(w))
あと遅ればせながら.....ホラー小説においての恐怖。
う〜ん、人それぞれ怖く感じるツボってありますよね。
ゾンビの場合、まず生きたまま喰われる痛みに怖さを感じます。
あと同種族間の共食いにも嫌悪感も感じまつね。
大切な人の悲惨な状況や変わり果てた姿には、怖いと言うより
切なさと悲しみと怒りを私は感じます。
数学屋さん
新作の投下乙華麗さまです。
ゾンビだけに、愛の亡者と言ったところでしょうか。
始末→再殺→破壊...と変わっていく言葉に、彼女の死の原因
は...もしかして主人公が!? などと深読みを少々。
誰がゾンビで誰が人間なのか、その曖昧さがもどかしく
とても私好みな作品でした。
映画「羅生門」のように、3人の登場人物をそれぞれの立場から
語らせて話を聞いてみたい衝動に激しく駆られます。
374さん
投下乙華麗様です+初めまして?
バタリアン一杯も仰ってますが、私もコテハン+トリップを付けた方が
良いと思います。
(付けて頂けると見分けが付けやすいので、是非おながいしまつ)
戦闘能力の低そうな学生グループ、逃げ場のない孤島、怪しげな洋館、
一枚の写真...ゾンビ好きが萌える要素満載で嬉しくなってしまいました♪
あと台詞の前に名前が入るのは、どの登場人物が話しているのかが
ハッキリして、とても分かり易くて良いでつね。
この先どんな凄惨な事柄が起こるのか....と想像するだけで、ワクワク
して胸が高鳴ります。
もうこんな時間!!
タイムアップでつね、ではでは行ってきます〜。(-^_^-)♪
ってか374さん(俺もこう呼ばせてもらおう)の話が俄然と面白くなってきたんですが…
やばい、激しく萌えだした(笑)
死んだはずの殺人鬼ってシチュエーションもいいなぁ…
11月22日・・・
朝、今日はいつもより一段と冷え込んでいる。
1番に眼が覚めた俺は消えかかった暖炉に薪をくべるとガスコンロで湯を
沸かし、皆を起こした。朝食が始まるなり早速サリーが切り出した。
「ジョン。昨日の話の続きなんだけど。」
ジョン「ああそうだな。えっと、ああそうだ。門前払いされたんだがな、
俺がビルを出ようとすると、1人の社員が追いかけてきてな、内緒
って条件で俺に話してくれたんだよ。何でもあの写真は事件に興味を
持った記者が、あの写真を撮った奴なんだが、事件を追ってこの島に
来たらしい。しかし何日経っても帰って来ないってんで、会社の仲間が探しに
行ったらしいんだが、何処探してもいないってんで、諦めて帰ろうとした
時に、この屋敷の床に転がってるカメラを見つけたらしい。それを
持ち帰り、現像してみたら、この写真が出てきたって訳だ。当時の編集長
は話題性は申し分ないとすぐ記事にして発行したらしい。もちろん町は暫く
殺人鬼フィーバーで盛り上がったが、その頃からこの島で死者が徘徊する
等の目撃談が持上がるようになり、それと同時に原因不明の失踪事件が相次ぎ、
皆口を揃えて殺人鬼と、殺された死者の呪いだと、噂されるようになり、
この島へは立ち入り禁止、この町ではその話すらタブーになったのさ。
小さな港町の悲しい嵯峨さ。マイナスイメージは命取りだからな。」
バタリアン一杯さん、王都座夢さん、叩きさん
レスありがとうございます。トリップについては後ほど説明と
言う事で、違反かもしれませんが名無しで行かせてください。
後からっきしの素人なので激しく読みにくいですが、我慢して
やってください。後名無しの意味はつまらない理由なんであしからず。
(探して繋げて読むの大変でしょうけど・・・)
理由ある名無し…なんかミステリアスでいいな(笑)
ともあれ続きの投下お疲れ様です!
上にも書いたんですが、激しく俺好みの話なんで、すごく面白いです。
あまり気負わずにまったりと楽しみながら続きを書いてくださいまし〜
朝食を終えると各自機材のチェックに出かけた。
俺はサリーと一緒に墓地の暗視カメラの様子を見に行った。
墓地に着くと映像を巻き戻し、チェックしたがなんら不審な点はなく、
バッテリーを交換し、帰路に着いた。
その帰り道、サリーとの会話はジョンの話の内容についてだった。
「なぁジョンの話どう思う?」
「どうって?」
「俺はジョンの造り話だと思うんだよ。」
「そうね。でも現に記事になってるじゃない。」
「でもなぁ。オカルトサークルで多少の霊現象には遭遇してるけど
いくら何でも死人が徘徊するなんてなぁ。死刑になったんだろ?」
「ええ。そう言ってたわ。でもこう思うわ、それが真実だった方が、
より調査に来た甲斐があるってもんじゃない?」
(まったくサリーの肝っ玉には頭が下がる)
・・・そんな会話を交わしている内に屋敷に着いた。
屋敷に戻ると2階の方から話声が聞こえてくる。ジョン、スコット、ハリーの
声だ。かなり興奮している声色だった。俺達が2階に上がってみるとその声は
寝室の方からだった。寝室に入り俺達が見た光景は・・・・
なんと部屋一面に血痕が飛び散っているではないか・・・
例のテディベアも真っ赤な熊さんになっちまってる。
立ち竦んでいる3人を見るなり俺は「おいどうなってんだ?」
ジョン「いや、俺達が来た時にはもう辺り一面真っ赤だったさ。」
サリー「カメラは?」
スコット「いや確認したが、何もおかしい点はなかったぜ。」
5人ともパニックに陥り、とりあえずリビングに戻り、落ち着いて状況を
把握しようということになった。とんでもない事が起った。カメラにも
捕らえ切れない内に部屋中血だらけなんて、さっぱり訳が分からない。
1階に降りてみたものの、落ち着ける訳もなく、更に原因も解る筈もなかった。
ハリー「おいどうなっちまってんだよ!」
スコット「俺達頭イカレちまったのか?」
どうやら皆、寝室を離れ、少しの冷静さを取り戻したことにより、逆に
そのありえない状況下に困惑、興奮してしまったらしい。
それもそうだ、あんなどす黒いしかも大量の血液は見た事がない。
その生々しさは今までみたどの悲惨な映像よりもグロテスクであり、俺達に、
重くのしかかってきた。そこへジョンが落ち着くよう促す。
ジョン「皆落ち着け。ここで慌ててもしょうがない。俺達は今この状況を
求めてここまで来たんじゃないのか?」
「それに慌ててもどうにもならん。船も後、5日経たないと来ないし、
連絡しようにもこんな離れ小島ではどうにもならん。」
「それなら思い切って逆に謎を暴いてやろうじゃないの。」
ジョンはやはり頼もしいリーダーだ。恐怖に怯え興奮気味の俺達を精一杯
落ち着かせようと、出た言葉に違いない。
サリー「そうね、先ず喚いても状況は変わらないわね。とりあえず落ち着きましょう」
スコット「そうだな。俺達調査に来た訳だしな。」
ハリー 「ああそうだな・・・」
皆精一杯平静を繕っていた。その証拠に顔からは血の気が引き、青く強張っていた。
しかし、それとは反し、この閉じ込められた最悪の状況下を嘲笑うかのように、
空から真っ白な雪が降り始めていた・・・俺は無心で呟いた。
「こりゃ積もるな・ ・ ・」
405 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/30 14:23
/. : : : : : : : : : \
冒 /.: : : : : : : : : : : : : : ヽ
l l ,!::: : : :,-…-…-ミ: : : : :',
./〜ヽ{:: : : : :i '⌒' '⌒' i: : : : :} ________
|__| {:: : : : | ェェ ェェ |: : : : :} /
. .||.精? || { : : : :| ,.、 |:: : : :;! <
>>397-404はこれでも飲んでろ!
/| 子?.||_.ヾ: :: :i r‐-ニ-┐| : : :ノ \
|  ̄ -!、 ゞイ! ヽ 二゙ノ イゞ‐′  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| −! \` ー一'´丿 \
ノ ,二!\ \___/ /`丶、
/\ / \ /~ト、 / l \
/ 、 `ソ! \/l::::|ハ/ l-7 _ヽ
/\ ,へi ⊂ニ''ー-ゝ_`ヽ、 |_厂 _゙:、
∧  ̄ ,ト| >‐- ̄` \. | .r'´ ヽ、
,ヘ \_,. ' | | 丁二_ 7\、|イ _/ ̄ \
i \ ハ |::::|`''ー-、,_/ /\_ _/⌒ヽ
連続で俺が感想ってのもどうかと思ったんですが、
まあ枯れ木も山の賑わいってことでご容赦を(微妙に間違った用法っぽい)
374様(結局こう呼ぶことにしたらしい)続きの投下乙です!
とうとうきた怪奇現象!
血まみれの部屋は何によってもたらされたのか?
…そして何をもたらすのか!?
なんだか新作家さんを見てたら萌え…燃えてきました!
俺も続き書こうっと!
恐怖を書くのは無理っぽいから徹底してアクション路線を極めて見るか…
俺は窓の外の例年より早すぎる雪を眺めているとある事に気付いた。
「あっカメラ。墓地のカメラ!」
スコット「俺が行ってくるよ。この勢いならそんなに積もりはしないだろ。」
「木にシート掛けて養生してくるさ。」
サリー 「あっじゃあ気晴らしに私も行こうかな。」
そう言うとスコットとサリーは墓地へ向かった。
残った3人は、俺達も気晴らしにと夕食の準備にとりかかった。
アルコール類、飲み物、食料などは、充分過ぎるくらい用意していた。
そうだ、ここに閉じ込められることは、最初から分かってた事なのに・ ・ ・
2人が戻って来ると、夕食が始まった、食事中は何もなかったかの様に、
誰も寝室での話しには触れようとしなかった。いつもと同じさ。
好きな野球チームの話、家族の話、クラスメート、ルームメイトの話、
ムカつく教師の話、音楽の話、好意を寄せる異性の話。
俺なんか結構サリーとはいい感じなんだぜ・・・。
暖炉には薪がくべられ、パチパチと木が弾け、気温もちょうどいい。
結局5人供無事な訳で。恐怖するには早とちりだったかな。
ラジカセで曲を聴きながら夜遅くまで語らい、この日は終わった。
11月23、24、25日
これと言って異常なし。カメラも音声マイクにも異変はなく、屋敷内も、
”のどかな別荘”と言ったところだ。
ただ俺達はここ3日で今までの情報と自分等の状況を整理してみた。
先ず、ジョンのネット仲間から教えてもらったサイトに掲載されてる屋敷
の写真と、実物の屋敷が違っていた。考えられる理由は2つ。
・島まで来れない為、別の写真で代用した。
・寝室の件から連想されるに、何らかの、霊的現象から・・・
これについては、ジョンのネット仲間に確認をとってみる迄何とも言えないだろう。
次に新聞記事及びジョンが町で仕入れた情報。
・何十年前に起きた猟奇大量殺人。
・その犯人と思われる殺人鬼の、5年前この島撮られた1枚の写真。
・新聞出版社、社員の話。及び、写真主の失踪。
これについても今だ真相は、闇の中だが次で照らし合わせてみる。
今までに起った現象及び現在の状況確認
・スコットが寝室で血痕付きの刃物の様な物?を見つける。
・同室にて、突然大量のドス黒い血がぶち撒かれていた。
これについては上で挙げた事件との繋がりが連想されるが、真意は今だ
不明である。しかしかなり信憑性は出てきたが・・・
・27日の正午まで、閉じ込められた状況にあり、一切の外界との
連絡手段はない。
しかし飲み物、食料の心配は無し。薪も充分にある。雪が心配されるが、
今のところ積もってもうっすら程度のようだ。
・依然カメラ、音声マイク供、反応なし。
今のところこんなとこだろう。異常な出来事?の割に、何とか5人供、
無事生存している。
こうして一連の流れをまとめているとふと1つの事に興味が湧いた。
それは、あの開かずの間だ。一旦は諦めたものの、異様な現象が起きた今、
調べてみる価値はあるのではなかろうか・・後で皆に切り出してみよう。
サークルメンバーの脳裏に今までの出来事が渦巻いている最中、外の雪は予想に
反して強まっていった。このまま吹雪いて行けば迎えの船は来れるのだろうか・・・
(頼むから来てくれよ。)俺はあの船頭のオヤジに祈った。
メンバーの顔にもここに来て流石に疲労の様子が見られる。そして・・・
翌11月26日
6日目
朝、目が覚めると薄らだが雪が積もっていた。明日の正午迄は時間が
あるが、事実上の最終日だ。皆に目をやると、まだ気持ちよさそうに
眠っている。その寝顔に微笑しながらいつもの様に、珈琲に入れる湯を
沸かし、フライパンとオタマで皆を起こした。
それから午前中は思い思い時間を過ごし、俺はジョンとサリーとテーブルで
ポーカーを楽しんでいた。やはり思い過ごしだったようだ。あれ以来(寝室
での出来事)何も変わった事はない。想像を絶した”一回きりの現象”が
起っただけである。どうやら無事帰れそうだ。
時折暖炉の薪をくべながら、時計の針は午後4時を指していた。
ハリー「俺そろそろ暗視カメラ撤収して来るわ。」
ジョン「ん?ああそうだな。これといって何もないし、じゃあ頼むわ。」
ハリー「スコット!手伝ってくれよ。」
スコット「いいぜ。じゃあ俺もちょっと行ってきますか。」
そう言うと2人は屋敷を出て行った。ちょどいい機会だと、俺は残った
サリーとジョンに話しを持ちかけた。
「なぁあの開かずの間だけど・・・。」
ジョン「うん?どうした?」
「ちょっと行ってみないか?」
サリー「でもあの部屋鍵掛ってたじゃない。扉自体頑丈そうだし。」
(ジャラ)
「俺実はさっきあちこちの引き出し漁って鍵見付けたんだよ。」
そう俺は昨日からあの部屋が引っ掛かっていて、今日の午前中のうちに
鍵を探し出していた。この数ある鍵のうち、あの部屋の鍵がある筈だ。
サリー「何だ、あるんじゃない。行ってみましょうよジョン。」
「ああそうだな。俺もあれ以来何も起きないんで退屈だったんだ。」
「決まりだな。ジョンとサリーはランプと懐中電灯、後カメラを頼む。」
恐怖に対して慣れがきだした俺達は、見慣れた階段を、あの開かずの間へと
上り出した。そして部屋の前に来ると俺は鍵を1つ又1つ差込み、試した。
「ガチャッ!」
「ギィィィ・・・。」
不気味な音と供に重々しい扉は開かれた・・・
「ヒュウウウ」
どうやら窓が少し開いている様で、隙間風が入り込み、部屋がヒンヤリ
した空気に満ち溢れている。どうやらここは書斎らしく、本棚には沢山の
書物がきれいに並んでいる。
「ギギギィ」 「バタン」 サリーが震えながら窓を閉めた。
「凄く寒い。窓のせいでえらい冷えるわね。」
「あら?何かしら?」
それは窓際にあった書斎用のデスクの上にある1枚の紙の様だ。
暫く、その紙の内容に目を通していたサリーが口を開いた。
「えっ?何これ。どういう事?」
俺とジョンが紙に目を通すとそこには震えた字で信じられない事が書かれていた。
私はXX社の社員だ。この手紙が私の人生で最後の記事になるかもしれない。
殺人鬼伝説に興味を持った私は、この孤島まで足を運んだ。島中色々見て
廻り、写真を撮りまくった私は、あの墓地で信じられない光景を目にし、
カメラにも納めた。なんとあの死刑になった筈の殺人鬼がのそのそと歩いて
いるではないか。それはあの映画ゾンビを彷彿させるに等しい光景である。
その表情から、腐敗し、目に輝きはなく、間違いなく、死人と見てとれる。
そればかりか、辺りを見渡すと、木々の陰からぞろぞろと、死人らしき物が
こっちに向って迫ってきている。シャッターを押す暇もなく、その場を飛び出した
私は、屋敷に飛び込み、鍵を掛け、窓から様子を窺った。
412 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/31 08:57
自己満足と自己陶酔
413 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/31 09:03
7日目
朝、目が覚めるとチンコが立っていた。今日もチンコは快調だ。マタに目をやると、まだ気持ちよさそうに
勃起している。そのチンコに微笑しながらいつもの様に、バイアグラを入れる湯を
沸かし、フライパンと放屁で皆を起こした。
それから午前中は思い思い時間を過ごし、俺はジョンとサリーとトイレで
痴漢プレーを楽しんでいた。やはり興奮するようだ。露出狂で逮捕されて以来
何も変わった事はない。想像を絶した”一回きりのヘニャチン現象”が
起っただけである。どうやら無事復活したようだ。
時折暖炉の薪をくべながら、時計の針は午後3時を指していた。
ハリー「俺そろそろおやつ用意して来るわ。」
ジョン「ん?ああそうだな。これといって何もないし、じゃあカステラ。」
ハリー「スコット!カステラなんてないよ。」
スコット「え?じゃあ買いにちょっと行ってきますか。」
そう言うと2人は屋敷を出て行った。ちょどいい機会だと、俺は残った
サリーとジョンに話しを持ちかけた。
「・・・やらないか?」
ジョン「え?」
「ちょっとやってみないか?」
サリー「でもあれお尻痛いじゃない。汚そうだし。」
(ガサゴソ)←チンコを取り出す音
「俺実はさっきから我慢できないんだよ。」
そう俺は昨日からあのお尻が気になっていて、今日の午前中のうちに
やるつもりいた。このムチムチの突き出たお尻に、名器の穴がある筈だ。
サリー「何だ、あるんじゃない。行ってみましょうよジョン。」
「ああそうだな。俺もあれ以来何も起きないんで退屈だったんだ。」
「決まりだな。ジョンとサリーはバイブと蝋燭、後カメラを頼む。」
恐怖に対して慣れがきだした俺達は、見慣れた穴を、上へ下へといじくりまわ
した。そして肛門の前に来ると俺はチンコを差込み、試した。
「ウホッ!」
374様、お疲れ様です!
残された手記…
あぁ萌えるシチュエーション(笑)
今まで小出しにしてた恐怖にとうとう本番がやってくるって感じですね。
ちょこちょこ自分の分を書きながら続きをまた楽しみにさせていただきまする。
俺とジョンは一度目を合わすと、頭を抱えているサリーを他所に、続きを読んだ。
すると、死体の群れは、ぞろぞろと、屋敷に向ってくる。早くもなく、遅くもなく、
確実に迫っている。焦った私は、家中の鍵を掛け、一番安全そうなこの書斎へ
逃げ込んできた。内から鍵を掛け、今にも破裂しそうな気持ちを押し殺し、
この手紙を書いている。分からない。なぜこんな事になったのだろう。
分からない・・夢でも見てるのか?私はどうなるんだろう。しかし私は、考え
るのを辞めた。窓から下を覗くと、あの”生ける死体”あえてゾンビと呼ぼう。
が迫っている。もう助からないかもしれない。出よう。一か八か賭けてみよう。
この書斎に入り3日経つが、屋敷の廻りを徘徊してやがる。もうだめだ。
あいつらは俺を食う気だ。ここから屋根にでて、雨樋いを蔦って降り、
海岸まで一気に走ろう。死んでたまるか。ああ神様、最愛の家族よ、どうか
俺を助けてくれ、見守ってくれ。来るんじゃなかった。助けてくれ。
そこで文章が終わっている。最初紳士な分障が、最後の辺り、飢えと恐怖で
気が動転している様だ。終わり何行か、書き殴るような字になっている。
(やばい、ここに居てはいけない。来てはいけなかったんだ。)
3人の頭に、その言葉が走った。理屈などではない、直感がそう感じさせた。
リビングに戻り、身支度をし、2人が帰り次第屋敷中の鍵を掛け、明日正午まで
屋敷に立て籠もる事にした。外の雪は一段と強さを増し、果たして迎えの
船は来れるだろうか。いや信じるしかない。何も起らない事を祈るしかない。
416 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/31 09:20
.ノ′ } 〕 ,ノ .゙'┬′ .,ノ
ノ } ゙l、 」′ .,/′ .,ノ _,,y
.,v─ーv_ 〕 〕 .| .il゙ 《 ._ .,,l(ノ^ノ
,i(厂 _,,,从vy .,i「 .》;ト-v,|l′ _,ノ゙|.ミ,.゙'=,/┴y/
l ,zll^゙″ ゙ミ .ノ .il|′アll! .>‐〕 \ _><
《 il|′ フーv,_ .,i″ ||}ーvrリ、 ¨'‐.` {
\《 ヽ .゙li ._¨''ーv,,_ .》′ ゙゙ミ| ,r′ }
\ ,゙r_ lア' .゙⌒>-vzト .ミノ′ 〕
.゙'=ミ:┐ .「 ./ .^〃 :、_ リ .}
゙\ア' .-- ,,ノ| 、 ゙ミ} :ト
゙^ー、,,,¨ - ''¨.─ :!., リ ノ
〔^ー-v、,,,_,: i゙「 } .,l゙
l! .´゙フ'ーv .,y ] '゙ミ
| ,/゙ .ミ;.´.‐ .] ミ,
| ノ′ ヽ 〔 ミ
} } ′ } {
.| .ミ .< 〔 〕
.{ \,_ _》、 .{ .}
>>413笑える。7日目それでいいかもしれませんね。
418 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/31 09:45
俺とジョンは一度尻を合わすと、頭を抱えているサリーを他所に、続きを楽しんだ。
すると、脱糞の絶頂感は、ビクビクと、脳内に向ってくる。早くもなく、遅くもなく、
確実に迫っている。焦った私は、尻の穴を抜き、一番安全そうなこのトイレへ
逃げ込んできた。内から鍵を掛け、今にも破裂しそうなウンコを押し殺し、
この苦痛に耐えている。分からない。なぜこんな事になったのだろう。
分からない・・夢でも見てるのか?私はぢになったのだろうか?しかし私は、考え
るのを辞めた。目線を下にやると、あの”やらないか”あえてホモと呼ぼう。
が迫っている。もう助からないかもしれない。出したい。一か八か賭けてみよう。
このトイレに入り3時間経つが、トイレの廻りを徘徊してやがる。もうだめだ。
あいつは俺とまだやる気だ。ここから屋根にでて、雨樋いを蔦って降り、
海岸まで一気に走ろう。肛門を駄目にしてたまるか。ああ神様、最愛の家族よ、どうか
俺を助けてくれ、見守ってくれ。やるんじゃなかった。助けてくれ。
そこで人生が終わっている。最初紳士な分障が、最後の辺り、欲望と性欲で
気が動転している様だ。終わり何行か、書き殴るような字になっている。
(やばい、お尻が痛い。やってはいけなかったんだ。)
3人のお尻に、激痛が走った。快楽などではない、けつの穴がそう感じさせた。
リビングに戻り、身支度をし、2人が帰り次第お尻の穴を閉め、明日正午まで
トイレに立て籠もる事にした。外のホモは一段とやる気を増し、果たして俺の肛門
は無事だろうかと考えた。いや信じるしかない。何も起らない事を祈るしかない。
「やらないか?」
419 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/31 11:55
ワラタ
完全に純粋な人々と、地震雷火事親父よりおおげさ、だけど面白い特性
を持つ強風との、コラボレーション。
真説とパロディが、リアルタイムで交錯するダブルバインド・ミラーイング・ノベル。
貴方はこの二人の作家の素晴らしさがわかるだろうか?
一見ただおちゃらけているように見えて、その作品を熟読し、テーマに心酔
していなければ書けないであろう、辛らつで俗な本筋の戯画化。
それを誘発せずにはいられない、誰もが待ち望んでいた、ゾンビ小説の
恐怖とは何かを、読者に突きつける、本編。
恐怖を克服する笑い、それが止まらなくなった時こそ、新たな恐怖の幕開け。
我々は純粋に、想像によって恐怖する。
ロメロ監督の第4作が生まれる、かも知れない新世紀にふさわしい、生ける
死人の物語に、またひとり、いや、ふたり、見事なプロフェッショナルが誕生
した。
我々はただ祝祭を叫ぼう、「有難う、書いてくれて!」と。
ゾンビ
螺旋、螺旋、螺旋。
微妙にずれていく、知の焦点、それは果たして、生き残るための狂気か否か?
凄まじく醜い屍の街にさまよい、ただひとつ美しい愛する者を失う、
その耐え難い不安、許し難い過去と現在。我々は生きるために、嘘と欺瞞に
満ちた未来にのぞみを託す。たとえその希望が、パンドラの腐りきったまなざし、
であっても。
かつてカスケード氏の描いた、日々悲劇へと向かう運命を課せられた、生存の
ための狂気。
数学屋氏はそれを、また新たな色合いで描き、我々の内に潜む「生存のために
死を選ぶ精神」の矛盾を、鮮やかに描き出してくれた。
貴方は、死にたいと思うより狂うことを選ぶだろうか? それとも・・・・・・
生き延びる。
狂気への逃亡を「選ばぬ決意」を持って、戦いを選んだ男。
敵と見なした相手を欺くためになら、あえて女装という手段をも用いる
主人公の手にする武器は、いまは亡き父の残したコレクションの数々と
自ら見出したあれこれ。
ハムナプトラに描かれた英国上流階級の血を思わせる、かつては富裕
であっただろう、とある家族のただひとりの「生存者」は、何故、絶望でなく
狂気でもなく、「とにかく、生きる」ことを選んだのか?
貴族的な自負心を持つ主人公、その姿勢は、あくまでスノッブでスタイリッシュ、
ただし、問題解決方法はただひとつ、 暴 力 のみ。
彼の願う明日とは一体?
ポール氏の作品は、人間存在の奥に潜む厄介な爆弾「プライド」の、恐るべき
可能性を見せてくれるに違いない。
まさしく、アンファン・テリブル。
どの作品も、続編は見逃せない!
そして混沌。
ポール氏、歌舞伎町の女王氏、この2氏の作品への感想をごちゃ混ぜ
にして書いてしまった私は、もしや、アルツハイマーなのでは?
という、現実生活に直結する恐怖に、私はまたしても恐怖する。
そうだ、私は本当は、狂気を選びたい、と思いながら、境界に留まり
決して彼岸にもゆけない、そういう中途半端な人間、なのだ。
死ぬこともできず、生きることもしたくない。
だが、ゾンビたちは、ひとを、かつての親兄弟と言えどもむさぼり喰って、
その意味すら考えることなく、いや、考える必要のない絶対の真理として、
ただ「この世にあり続けよう」とする。
そう。血と肉と腐臭と絶望とあがきに彩られた彼らゾンビは、実は我々、
何度絶望しても死にきれぬ、美しいというには余りに凄絶な希望にすがって
いま、いきてこのスレを読んでいる我々自身の、偽悪的でありどこまでも
哀しくみじめで醜く、けれど、
決してそれだけではないのが、人間という存在なのだ、と、
あれほどに意味無くあがき抜いてもまだ捨てきれず、そして捨てるべきでない、
「ただ一度の命」
を思い知らせてくれる、稀有な素材なのだ。
424 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/31 20:36
長い自作自演で自己満足でした。
425 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/10/31 22:12
確かにそうだな。ここ、板違いっぽいな。
バーサス vol.2
ピグマリオンの夢
ハ!・・・まさか。私であるはずがないだろう。
あんなくさいとしか言われないだろう、くどくて下手くそな自画自賛を書いて、
満足する作家がいるなどと、本気で思っているのかね?
作品の感想も批評も、自分以外の人間に、こうですか? と言わせてこそ
のもの。書いた本人が自分で言ってしまっては、作家としてのプライドも、
評価されたいという期待感も、なにもかも台無し、というものだ。
この恋愛喜劇の脚本を書いたのは彼女だ。彼女は・・・女優というより、
監督に向いた女なのさ。
君たちがそれを知らないのは、彼女の胸や唇や太腿といった、部品
ばかりに気をとられているからだ。
木を見て森を見ず、な人間がハリウッドの重鎮とは、お笑い種だな。
と、アーサーは言った。
マリリン・モンローが謎の死を遂げるあの「脚本」を誰が書いたのか、
果たして彼は知っていたのだろうか。
虚栄の森は答えず、今日もまた、新しい肥料の材料を、その巨大な
迷路へと差し招く。
血まみれの死にも似た、残酷で華やかで秘密と嘘と裏切りに満ち、
それでいてこの上なく魅惑的な、あの、人生という、最高の、たった
一度きりの・・・・・・
すべてが自作自演の舞台へと。
人々に踏みつけられるための、ちっぽけな星模様のタイル。
それを路上に刻むためだけに、反吐が出るほど嫌いな男に身を任せる女が
いて、這いつくばってモノをしゃぶり、ケツを掘らせる男がいる。
それがハリウッド。
そこでは、かつての王侯貴族のような扱いを欲しいままに得られるのが、
彼ら、ボジョレー・ヌーボーたちだ。
ドラクロアの居城を訪れ、人類の危機を訴えたアキレスは、彼の父に代わり
事態をさぐり得る世慣れた魔物、その血が変容して半世紀ほどの若い援助者、
「人形師」
と呼ばれる男を捜すために、この虚構の生み出される街を訪れ、その退廃と
一言で済ませるには余りの空虚に愕然とし・・・
心の底まで凍えさせるような無為の豪奢にため息を漏らしながら、現代の
王侯貴族たちが巣食う、とあるクラブに足を踏み入れた。
いまだ板違いなんて言ってる香具師がいんのか
では、このスレの内容が『オカルト板』にふさわしいと言えるか?
削除人の判断は、『ネタスレが一つの板に複数あってもいいでしょう。』
という物だった。逆に板違いの判断はしていない。
スレは削除されなかったから継続しただけ。
430 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/11/01 00:57
だよなぁ。やっぱり、他所でやるべきだよ。
自衛隊の憲法判断を避ける裁判所みたいなもんだな。
>>430 毎日欠かさずチェック→何も無ければ自演釣りage
反応待ち ー
釣られた香具師がいるとここぞとばかりにカキコ
それに対して反応があればまたカキコ
スルーされたり相手にされないとムカつくので半ば意味不明の
言動や書き込まれた内容のパロディ
また欠かさずチェック→自演釣りage
なかなか相手にされないと自演主張してるのに自分で自演してみる
誰か便乗するまでひたすら自演
誰か釣られたらここぞとばかりにひたすら便乗、また便乗、自演してでも便乗
上に戻る あと繰り返し
彼は相当、異常に興味があるらしい
このスレの諸君に問うバレバレな事を単独荒らしの緑の彼は自覚してないのか?
434 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/11/01 07:46
以上、ネタでした。
435 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/11/01 12:51
定期あげ
定期
437 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/11/01 13:57
ん?お客さん、定期落としましたよ!
438 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/11/01 22:22
あ、こりゃどうも!(笑
・・・ここに、「彼」が? 間違いではないのか?
クラブ「Pleasure Theate」に一歩足を踏み入れその場を見渡した途端、
アキレスは微かに眉をひそめた。
金と黒と真紅。
これでもかと言うほどけばけばしく飾り立てられたバロック調の室内。
そこここに置かれた寝椅子の上に横たわる、奇形真珠の美を持つ女たち、
そのむき出しの肩や胸にむしゃぶりつき秘所をまさぐる、中毒者の目を
した男たち。
揺らめく蝋燭の火の下、彼らの動物的な所作に反応して、糸引き渦巻き
床に沈む薄紫の煙は東洋の媚薬か、アフリカ渡りの薫香か。
絡み合う人々の周囲には、彼らの視線一つで即座に贅を凝らした料理と
世界各国から取り寄せた選りすぐりの美酒を供する、全裸に黒革の首輪
のみ身に着けた奴隷たちが控えている。
確かに俗人が見れば、酒池肉林そのものの光景だが・・・
アキレスの目にそれは、けばけばしく飾りつけたやたら大きな広間で、
魂の抜け殻と化した奇妙な生物の群れが演じる、余りに古典的な喜劇
にしか見えない。
しかし・・・よもや探求者たちが誤った情報を送るなど・・・
と。
部屋の入り口近くの暗がりから、くくく、と低い笑い声がした。
「場違いなとこに来ちまった、かな? 坊や」
そう言った相手も十分に「場違い」に見える。
女も奴隷も追い払ったのか、ひとりで寝椅子に座っていたその男は、
振り返ったアキレスの質素な服装を見て、おや、と言う風に眉を上げー
胸元に抱え込んでいた安っぽいバーボンの瓶に直接口をつけてごくりと
喉を鳴らしー忌々しげに呟いた。
「…ジーザス」
人差し指をちょいちょい、と動かして、アキレスを呼び寄せ、彼が無視して
動かずにいると、やおら立ち上がり、人間離れした力で隣に引き寄せ、座ら
せる。馴れ馴れしく肩を抱かれ、酒臭い息を間近で吹きかけられて、言葉も
なく見返すアキレスの目を覗き込むようにして、男が囁く。
「なあ、言ったはずだ、俺が今日ここにいるのは、遊びだ。あ、そ、び。
あくまでも個人としてで、デカとして来たんじゃあない、とよ」
「失礼、人違いをなさっておられるのでは…?」
「とぼけるんじゃねえ」
「とぼけるも何も、私は貴方を存じ上げませんし、ここへは今日着いたばかり
ですが…」
・・・まったく。
「天使も足を踏み入れるをためらう場所」のはずだろ、ここは。
それをこんな…天使のツラぁもった丸腰の小僧を寄越すたぁ、何考えてんだ、
あのタコ!!
これだから「占いマニアで自称霊能力者の」母親なんか持つもんじゃねえ。
一般人でもそうだが、刑事ならなおさらだ!
毎日毎日、この事件からは手を引けだの、どうも不吉な予感がするだの、ブツブツ
ブツブツしつこく御託垂れやがって、昨日協会に電話してたのも、このためかよ。
一体俺を幾つだと思ってるんだ? もう36だぞ、36!
お化けや怪物が怖くてトイレに行けなかったのは3歳までだ!
幽霊が怖くてデカがやってられるかよ!何が「不吉な予感」だ、ぼけてんじゃねえのか!
大体俺はほんとにここへは仕事で来てるんじゃねえ、とっくにクビんなってる。
何が「君は独断で暴走しすぎる、わしにはもう庇いきれんよ、デイビッド」だ!
いつ俺が貴様に庇ってもらった事があんだよ、ハルバートン、糞ハゲチビデブの
オカマ野郎が!!
「…あの、ミスター…?」
早口言葉の熟練者も舌を巻く速さで心中毒づいていたデイビッド・ストーン元刑事は、
ふと我に帰り、隣席に引きずりこんだ青年の顔を見直して、ため息をついた。
ふん。…せいぜい多く見積もって24,5歳ってとこ、か?
そういや、この坊主、微妙になまってやがるな。アメリカ人にしちゃあ上品過ぎる
面だし、案外ただの間抜けな外人観光客、ってことも…
「…とにかく。お前のような奴、連中の格好の餌食されっちまうだけだ。
今すぐここから出てけ」
「連中?」
デイビッドは室内のそこここで女に圧し掛かり腰を振っている男たちを顎で指し示した。
「ドールメーカーどもさ。お前だって、その若さで切り刻まれて、人形ごっこの素材に
なんてされたかないだろ?」
ドールメイカー?
・・・では、やはり「彼」はここに?
しかし・・・この男が言っているのは、ここにいる魂の抜け殻どものこと、
彼らにはその気配はない、「ただの人間」だ。
アキレスの同僚(と言っても、彼らは互いにその存在は、知っていても
知らぬものとして、徹底的にその存在を否認する、ものだが・・・)
法王庁の特殊調査機関、「探求者」たちは、もとよりドラクロア本人が
居城を出て事態の解明に手を貸すことはあるまい、と読んでいた。
しかし、もし万が一アキレスがかの魔王の助力を得られるとするならば、
ドラクロアは彼の「血の息子たち」の誰かを援助者として選び、アキレスに
その名を告げるだろう、と予測してもいた。
そのため、数十年ぶりに「呪われし者の書」、つまり現存する魔族の住所録、
が紐解かれ、世界各国の探求者たちが、その隠れ家を改めて確定し直した
結果、「人形師」の潜伏するこの場所が洗い出されたのだが・・・
すると・・・この連中の後ろで糸を引いているのが、父の言っていた
「人形師」
なのか・・・?
444 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/11/02 08:06
漫画のパクリじゃねーのー
パクリ言う人は最低でも元ネタの作品名をいっておくれ。
検証できないから。
446 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/11/02 14:00
了解!では、元ネタ探しに行ってまいります!
ありがとうー。小説は勿論、漫画も好きなので、「元ネタ探し大歓迎」です!!
(なにせびんぼーなので、週刊誌や月刊誌はもったいなくて手が出せない
単行本、というかコミックスにならないと買わないので、必然的に、面白い作品
もチェック漏れして見逃してしまうんですよー)
似たようなのでこんなんあったぜ、というのがあったら教えて下さいね。
ちなみに、ジョジョとか吸血鬼Dとかアン・ライスのバンパイア・クロニクル・
シリーズとかはもう読んでいます。デイビッド・ストーン元刑事の原型は
「天使な小生意気」の主人公・天使恵ちゃんの運命の恋人君(笑)、
ただし、デイビッドは黒人で、母子家庭兄弟なしという設定ですが。。。
あとゾンビは・・・もうちょっとすると出てきますので、待っててね。。。
いや、誰も待ってないと思いますが、一応; あはは。
あー。念のために言っておくがこちらが言ったのは「読んですぐわかるパクリなら元ネタも言え」という意味ですよ。
「探さなければ見つからない」レベルのパクリだと牽強付会になりかねんからな。
そのレベルだと、プロ作品ですら「パクリでないもの」は皆無に近いから。
447さんは「類似作品」と言い換えた方が波風たてなくていいのでは?
はいー、どうもすみません。
では改めて、「類似作品の情報募集中」ですー♪
「これこれー!これが読みたかったんだよっ!!」な作品と出会うと
ほんとに嬉しいですよね。で、読むとまた、「これとこれと足して2で割って
結末はあーなるのが読みたい。。。」なんていう欲が沸く、で、探しきれずに
見つからない時は自分ででっちあげてとりあえず誤魔化しとく、とゆー。
バーサスもそういう「苦肉の策のその場しのぎ」で書いてるものなんで、
ほんというと、自分の好みどんぴしゃの作品が見つかって読めれば、
それで至福ですんで。。。どうぞよろしくー。
あっ。そうだ。あと、今バーサスはデイビッドの携行する武器を何に
したらいーのか、迷ってるとこで、これ決まらないとアクション・シーンにも
突入できず続きが書けないので、
作品仕上がっている皆様は遠慮なさらずにどんどん発表なさって
下さいねー。ではではっ。
( ´,_ゝ`)プッ
1/11
ゾンビを町中で見ることも珍しくなくなっていた。
ただ、数は圧倒的に少ない。
ペスト、エイズ、ガン、そしてゾンビ。
人は何にでも慣れてしまう。
僕は夜の散歩が好きだ。人と会わなくていいから。
人が僕を見るときの反応は大別して二つ。
嘲り。これは主に男。
恐怖。これは主に女。
女の人百人にアンケートをとって、嫌悪すべき性的犯罪者のイメージを絵にしてもらう。
その結果できたモンタージュに、必要以上の醜さを付加する。
すると、僕の顔になる。
整形も考えた。しかし、僕は醜男というよりは奇形に近い存在。
僕を整形できる医者は限られていた。そして、その頃世界はゾンビ禍のまっただ中だった。
ゾンビ禍が終わって社会が平穏になったとき、僕は整形の意志を失っていた。
人口が激減し、価値観も変わりつつある世界では、美容整形自体が廃れつつあった。
見かけへの偏見が昔ほどではないのだ。僕のような例外を除いて。
それでも僕は、自分の醜さを受け入れていた。
だから、夜の散歩に出かける。人影が見えれば、僕は道を変える。
見られるのが嫌だという段階はとうにすぎている。他人を驚かせたくないだけ。
2/11
最初にその少女にあったのは、夜の散歩の途中だった。
人気のない道で少女は倒れていた。最初、僕は道を変えようと思った。
しかし、もし何かの病気ならば放っておくことはできない。
僕はハンカチで顔を隠して声をかけた。
少女は不明瞭に呻くと顔を上げた。
「…おなか空いた」
ただの行き倒れか。最近ではあまり珍しくない。
僕はポケットから紙幣を取り出した。僕はネット上で株をやりとりしてお金を稼いでいる。自分で言うのもなんだが、かなりの資産家だ。
「これをあげるから一人でお店に行きなさい」
だが、少女は首を振った。
「いいの。放っておいて。何でもない。おなかなんて空いてない」
「そうか。どちらにしても、このお金は君のものだ」
僕はお金を少女の手が届く範囲に置くと、その場を後にした。
3/11
数日して、再び少女を見かけたのはやはり夜の散歩の途中だった。
その夜は運悪く、人に出会ってしまった。
公園前の道を歩いていると、中から突然飛び出してきた青年に、避ける間もなくぶつかってしまった。
青年は、僕の顔を見て「化け物」と絶叫した。
走り去る青年を諦めの目で見送ると、僕は公園の中に入った。こういうときは、だいたい公園にゾンビがいる。
確認してから警察に電話しよう。それが市民の義務だ。
そうしておけば、青年が目撃した「化け物」とはゾンビのことだろうとみんなが思ってくれる。
公園のベンチに別の青年が座っていた。その前に跪いている少女。
奉仕させられているのかと思ったが、違っていた。
少女が顔を埋めているのは、青年の股間ではなく腹部。
僕に気づいた少女はゆっくりと立ち上がった。
「この人たちが、私を犯したの。私、ゾンビだって言ったら、『面白い』って言いながら…」
少女の顔面は血まみれだった。よく見るとその血は青年のものだけではない。少女自身の血。
殴打の後が顔一面に残っている。
「縛られて、いっぱい、殴られたわ。ゾンビは殴り殺してもいいって」
噂には聞いていた。
……当時ゾンビに食われ自らもゾンビになったものがたくさんいた。
その中には、当然のように妊婦もいた。ゾンビとなった妊婦の一部は、かすかに残った本能で赤ん坊を生んだ。
成長した赤ん坊の中には、生きたままゾンビとなったものもいる。
それは人肉に渇望する。不死の身体を持つ。だがそれ以外の身体能力は人間並……
「でも、途中で縄が緩くなって、私それに気づいたら目の前が真っ暗になって…おなかが減ってて、こいつらが憎くて、悔しくて、どうしていいかわからなくて…私」
「警察がくる。君が始末してもらいたいなら、ここにいればいい」
「始末……?」
「警官に殺して欲しければここにいろ」
今となっても、僕はなぜ少女を助けたのかわからない。
もしかしたら、何かを期待していたのかもしれない。性的な何かを。
だとすると、僕は唾棄すべき最低な男なのかもしれない。
4/11
歩きながら、僕は少女の視線を感じていた。
「なにか言いたいことがあるのかな?」
「この前のお金、ありがとうございました。しばらくは飢えをごまかすことができました」
「気にしなくていい。僕が好きでしたことだ」
僕は、ふと悪戯心を起こした。
「この顔、気味が悪いか?」
「え、そんなことありません」
「醜男だろう?」
「それと気味が悪いのとは別物です」
僕は思わず笑った。
「それじゃあ僕が醜いって言うのは認めるんだ」
「あ、そんな。あの…」
慌てる少女。
「ゾンビにはそんなの関係ありません!」
必死だが破綻した論理に、僕は久しぶりに腹を抱えて笑った。
5/11
家に着くと、少女は目に見えてリラックスし始めていた。
殴打の跡さえ消え始めている。不死というのはこういう意味なのか。僕は感心した。
「屋根のあるところに入るのは久しぶりなんです」
ジュースをコップ一杯飲み、しかし冷凍食品のピザを少女は口にしなかった。
「おなかは空いてないの」
「そうか。今食べたばかりだったな」
言ってからしまったと思ったが、遅かった。
「すまない。僕の悪い癖だ。誰にでも挑発的な口をきいてしまう。君に対して悪意があるわけじゃない。悪かった」
「いいんです。口が悪かったり言葉の汚い人は、頭の悪い人や心の汚い人よりはましだって、母がよく言ってました」
「お母さん?」
「私を生んだゾンビを退治した人です。私は四人のゾンビの集団が産み落とした一人だったそうです。
ほかの三人は、生まれてすぐに自分の母親に食べられてしまいました。私は、お母さんが助けてくれたんです」
「お母さんは?」
「二年前、病気でなくなりました。最後の最後まで、私にありがとうって。
ゾンビだらけの世界の中で、私がいたから生きる希望ができたって言ってました」
「そうか。会ったことはないけれど、いい人だったみたいだね」
「はい」
なぜあんなところにいたのかを聞こうと思ったが、やめた。
おそらくは唯一の庇護者であったのであろう母を亡くしてから、彼女の人生が楽しいものであったとは思えない。
楽しくない人生は、聞かれて楽しいものじゃないことは、僕か一番よく知っているのだから。
「今日は遅い。続きの話は明日にしよう。寝る前にシャワー浴びる気はあるかい?」
「ありがとうございます」
「シャワーが終わったら君はこの部屋のベッドを使うといい。
夜中に腹が減ったりのどか乾いたりしたら、冷蔵庫のものは適当に飲んでくれてかまわない。
ただし、静かに頼む。他人との同居には慣れてないんだ」
6/11
「あの…シャワーを浴びたら私はどこに行けばいいんですか?」
「ベッドはそこに見えているだろう?」
「いえ。私のベッドじゃなくて、貴方のベッドです」
「それは君には関係ない」
「ああ、それじゃあ、私が待っていればいいんですね」
「何を?」
「それとも、シャワー室でするんですか?」
僕は理解した。
「僕は君の身体を買った覚えはない」
「でも、私はほかに何も持ってません」
「代償をもらう必要はない」
僕は、この二年間の彼女の生活を理解した。
「大丈夫です。私、平気です。ゾンビなんですよ。不死なんです。何でもできます。何されたって平気なんですよ。
だから、お願いです。ここに少しの間でもいさせてください」
彼女はここに入ってわずか十数分で、もう追い出されることに怯えている。
たった三十分の安らぎも彼女にはないのか。
この二年間……。
「病気もないです。ゾンビとしたからって病気にはならないです。心配なら私、消毒液でも何でも飲みますよ。ね、だから」
僕は吐き気を堪えていた。
「いいから一晩静かに寝ているんだ。これだけは言っておく。
僕は君と寝るつもりはないし、少なくとも今夜一晩は追い出すつもりもない。明日の朝、もう一度話そう」
「でも…」
「いいからさっさとシャワー浴びて寝ろっ!」
7/11
嫌がる少女を犯す夢を見て、僕は鬱な気分で目を覚ました。
キッチンでは少女が朝食の支度を…という風景はなく、ドアを開けると寝こけていた。
起きた瞬間、少女は真っ青な顔になって謝った。
床に額をすりつけるように土下座してくる。
それをやめさせるにのまた苦労した。
朝食を摂りながら、少女の話を聞くことにした。
だが気分が悪くなり、途中でやめる。
簡単で言えば、「少女は女だった。彼女を世話した男は男だった、それも最大限のゲス野郎」。ただそれだけのこと。
しかし、少女はただの女ではなく、ゾンビだった。
飢えに負けると、男を食う。
そして次の男に拾われる。その男もまたゲス野郎。
さらに次の男……。
少女と男は、それぞれ違う意味で相手の身体を貪っていたのだ。
それが少女の求めていた生活であるはずがなかった。現に少女は母親と一緒にいる間は人肉を口にしていない。
少女を貶めた男への怒りが、人肉への渇望に結びついたのだ。
8/11
「君が構わないなら好きなだけここにいろ」
少女は、一週間もしないうちにちゃんとした料理を覚えた。
炊事、洗濯、掃除。何も言わなくてもきちんとしてくれる。
「これまでの生活に比べれば天国です」
「それは良かった」
僕は、少女との接触を奇妙に避けていた。
情けないとは自分でも思う。だが、この年になるまで女性とは縁のなかった男が、
ゾンビとはいえ突然少女と一つ屋根の下で暮らし始めたんだ。おかしくならない方がどうかしている。
しかしその生活は、一ヶ月と続かなかった。
少女は夕食を吐いた。そして寒さを感じているかのように震えながら、倒れた。
「どうした?」
僕は慌てて駆け寄る。
病気…。それはない。彼女はゾンビだ。
少女は何かに耐えるかのように身体を折り曲げていた。
ひきつけを起こしているかのように身体は震えている。
固く閉ざされた口元からは激しい歯ぎしりが聞こえる。
その目は潤み、僕を見つめている。
僕はその視線に恐怖した。そして理解した。
9/11
僕はすぐに洗濯したばかりのタオルを指に巻き付けた。
逡巡はない。僕はまな板の上に置いた左手の上に、包丁を叩きつけた。
涙と絶叫を迸らせながら、僕はとんだ小指をつかみ、彼女のもとへ戻った。
何が起きたかを知って頭を振る彼女の口元に、強引に切れた小指を押しつける。
血の一滴を含んだ瞬間、彼女の震えは止まった。
「うぁああ、あああ」
少女は泣き出した。
「ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい」
泣きながら、少女は小指を咀嚼していた。
ごり ごり ごり
「んぁあ、ごめんなさい、私、私……、うぁあ、ああ」
落ち着くのを待ちながら、僕は血止めを始めた。
ゾンビ禍の時期には人間同士の殺し合いすらあった。
あのころ生きていた人間なら、指一本くらいの処置はできる。
「足りるのか。もし足りないなら…」
少女は激しく首を振った。脳しんとうでも起こしかねない勢いで。
「ごめんなさい。私、こんなつもりじゃ…」
「僕は生きている。平気だ」
少女はすでに人肉の味を知っている。
今の少女は、人肉への渇望を消し去ることができない。
僕にとっては、終わってみると簡単な決断だった。
悩む必要などなかった。
悩んでいた時間は、終わってみるとばかばかしい時間の無駄以外の何者でもなかった。
僕の決意を少女は否定した。
僕は彼女を説き伏せた。
10/11
左手の指がすべて無くなった夜、少女は僕のベッドに入った。
僕は少女を自分のベッドに戻らせた。
それは卑怯だと言い聞かせて。
僕がいなければ少女は飢える。
少女がいなくても僕は生きていける。
それを取引材料にするのはアンフェアだ。少なくとも、僕の世界ではそれはアンフェアだ。
「貴方のことが好きです」
「ありがとう」
僕は少女を拒絶した。
右足が無くなったとき、少女は提案した。
「直接囓らせてください。私に囓られても、ゾンビにはならないはずです」
それは、限りなく愛撫に近かった。
突き立てられる牙の痛みは最小限に抑えられ、少女は傷口を愛撫した。
そして僕たちは結ばれた。
両手足が無くなって、僕はベッドに寝たきりとなっていた。
僕の資産はすべて彼女のものだ。そして株式売買のこつを彼女は飲み込んでいる。
後は、僕の身体だけ。
「僕がいなくなったら、君はどうするの?」
「他の人とはもう暮らしません。貴方がいなくなれば、飢えたら人を狩ります」
「捕まらないようにね」
「捕まりません。貴方がいる間にこの子を生みます」
少女はふくらんだ腹を愛おしげに撫でさする。
「この子は幸せになります。私と貴方の子だから」
「僕は、その子を見られるのかな」
「必ず見せます」
そういって、少女は僕を囓った。
11/11
なぜ生きているんだろう。僕は胸から上だけをベッドに寝かされて考えていた。
これも妻の力なのかな。
僕の前では、赤ん坊が笑っている。
僕と妻の間の子供。
やがて、おなかが空いたのか泣き始める。
僕は妻を呼ぼうとして気づいた。
ああ、僕の娘が僕を囓ってる。
そうか。君も…。お母さんと同じなんだね。
そうだよ。僕は君のお父さんだ。
さあお食べ。僕は君に食べられてうれしいよ。
最後の一口の前に妻は微笑んだ。
美しい。君は美しい。
「貴方。私もいずれ…」
妻は娘を抱き上げる。
「この子に食べられて、貴方のところへ行きますね」
ああ。待っているよ。僕の愛しい妻。
終
463 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/11/03 08:27
以上、自己満足でした。
464 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/11/03 09:10
おもしろかったです。
前置きが短くて、場面転換が少ないのが、人物に感情移入させやすくなってました。
物語全体に「愛」があって、いいわあ。彼女が妻に移っても、すんなり受け入れられるところとか、さりげなくてうまいですね。
このままアングラ系の一人芝居の脚本にしても、とっても良いかも。
パクリ云々の意見もあるやもしれませんが、気にしなくていいと思います。
楽しめました。絵柄を想像できました。
パクリとか言ってる奴は、一年前からのデータを引き出して煽ってくるからな。
きんたま作戦が失敗したから。
466 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/11/03 20:15
きんたま作戦発動
>>465 ご苦労様です。
>パクリとか言ってる奴は、一年前からのデータを引き出して煽ってくるからな。
パクル為の言い訳をわざわざ言う必要は無いでしょう。
しかし、見事ですね。コテで投稿。名無しで言い訳。使い分けが。
468 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/11/04 07:58
さぁ、次は誰できんたま?
数学屋様、お疲れ様です!
しっとり系ゾンビ物。
しっかりと楽しませていただきました。
数学屋様の作品は雰囲気があって素敵です。
ある意味最高の愛の証明。
愛があっても食われるのは覚悟いるだろうなぁ…
左手の小指くらいなら…
駄目だ、想像しただけで超痛い!
447様、お疲れ様です〜
設定が徐々に明らかになっていく感じですな。
物語の歯車がどう廻るのか、楽しみにさせていただきます。
武器は…
ベタなところでは日本刀(俺もそれで描いてますし)
思いついた中で一番特殊かつ描き甲斐がありそうなのが大バサミですね。
挟む・殴る・回す・挟み切る。
問題は明らかにヒーロー向けのデザインじゃなくなることかな(笑)
>467
ご苦労様です。
しかし見事ですね。
名無しで荒らし、名無しできんたま。使い分け…てねぇっ!
さすがに無理があるな。必死なのは分かるけど。
両方共名無しでは・・・・・
すまん。純粋なウケねらいだ。スベったか。
どちら側にも迷惑かけた。
473 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/11/04 21:51
名無しはいかんでいかんできんたま
とう!
相川先輩がどんどん階段を上っていく。
あの体格で子供二人を抱えているとは思えないスピードだ。
「先輩・・・ま、待ってぇ・・・」
俺はまさに死に物狂いで先輩に追いすがろうと駆けた。
うぅ・・我ながらカッコ悪い・・・。
でも、それどころじゃないんだよ、マジ・・・。
見ると化け物どもは階段のほんの数メートル前まで迫っていた。
正直、恐ろしくてしょうがなかったが、その群れに突っこむかのように俺は
全力で走った。
そして、まさに紙一重のところで方向転換し、階段を一気に駆け上がる。
化け物どものうらめしそうな低い呻き声がひときわ大きくあがった。
あ・・あぶなかった・・・。
あと数秒・・・いや、一秒でも遅かったら・・・・・。
気がつくと気持ちの悪い汗が背中にドッと吹き出ていた。
やや遅れて化け物どもが俺を追って階段を上ってくるのが見えた。
ちくしょう・・・どんどん増えてやがる・・・。
視線を前に戻すと相川先輩は2階を通り過ぎ、そのまま3階へと駆け上がって
いた。
さらに屋上に駆け上がるかと思った瞬間、先輩は横っ飛びで階段から離れた。
なんで?
「ゴリポン! 前!」
「へ?」
相川先輩の言葉に俺ははじめて気づいた。
か、階段の上からも化け物の団体さんがぁ!!
「ひぃ〜〜っ・・・」
とっさにジャンプして間一髪で躱す。
危うく転びそうになりつつもなんとか体勢を整える。
またもやギリギリ・・・・あ、危なかった・・・。
こんなんじゃ命がいくつあっても足りねぇ・・・。
ボクちん、もうお家に帰りたい・・・。
見ると階段から10体近くの化け物がこちらに向かって降りてくる。
そして俺達の後を追いかけていた別の群れも相変わらず階段を上って来ていた。
ものすごい数だ・・・。
建物中化け物だらけだ・・・。
一体どこに逃げればいいんだ・・・・。
「ゴリポン、こっち!」
相川先輩が廊下を駆けていく。
廊下の先にも数体の化け物の姿があったが、このままここにいたらそれこそ大群
の餌食だ。
数が少ない分まだマシだ。
・・・行くしかない。
「イャアァァァッ!」
相川先輩は一番手前の化け物の膝に蹴りを叩き込み、さらにそいつの顎を蹴り
上げた。
べキッ!
化け物は首から鈍い音を立てて崩れ落ちていく。
そのまま先輩は止まることなく別の化け物の顔面に廻し蹴りを食らわせる。
両脇に子供を抱えてあんなことができるなんて・・・。
くそっ、俺だって!
・・・俺だって!!
つづきは明後日か明々後日に必ず
さんげりあ様、お疲れ様&お久しぶりです!
ゴリポンさんの続きだぁ〜!
上に逃げれたと思ったらそっちも満員!
迷走状態の三人に勝機は!?
明後日か明々後日を楽しみにお待ちしています^^
479 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/11/06 08:36
以上、悲しい馴れ合いでした(^^;
馴れ合いなんていらない 俺は今を生きたいだけ
暗い部屋。白い肢体が力無く横たわっている。
「行為」を終えた雄が部屋を出て行くと、それに入れ違いに新しい雄が部屋に入ってくる。
「たっぷりと楽しませてもらうぜ」
貧乏な町の貧乏な家に生まれ、そして顔が少しでもよろしいと男でもこういう目に遭うと
「俺」はこの時知った。俺は家族に売られたんだ。売り飛ばされた「学校」では、無理矢理
「男」を捨てさせられた。化粧や仕草、「実技」。もう俺は「俺」じゃなかった。
暗い部屋で男に抱かれながら、この糞野郎を万力で潰したらさぞや楽しいだろうと考えた。
しかし、それは空しい妄想に過ぎなかった。今の俺は糞野郎に抱かれている淫売に過ぎな
いのだから・・・・
あの日、ゾンビが地上を覆い尽くした時俺の未来は変った。外で何が起きたのかよく分らな
かったが、パニックになっているらしかった。俺は選んだ。俺はおもむろにプレイ用の太針を
掴むと俺の腹の上で喘いでいた男の耳穴めがけて、突き刺した。
「学校」での「制服」で逃げ出すのは本意ではなかったが、今は逃げるのが先決だった。逃げ
ること「男」に戻れたが、女装のままはやっぱり違和感がある。だが、そのほうが好都合か。
「糞親父の頭を万力で潰すにはな!」
481 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/11/07 04:48
屁のつっぱりはいらんですよ!
ホッ酒
では、逝きます
やってやるぜ!!
「セェヤッ!」
俺は残るもう一体の化け物に突進し、鳩尾に前蹴りを喰らわせた。
よし、決まった。モロに鳩尾に入った。
まさに会心の一撃。これは倒れるだろ。
どんなもんよ、俺だってやれるのよ、ふふん。
伊達にアクションヒーローを目指してるんじゃないんだよ、キミィ。
「・・・ん?」
だけど化け物は衝撃で仰け反ったものの、それも一瞬のことだった。
すぐさまなにごともなかったかのように再び掴みかかってきた。
な、なにぃぃぃぃぃ!?
き、効いてない?!
「ゴリポン、頭狙って!」
・・・頭!?
「でぇえいっ!」
距離が詰まっていたこともあって、俺はとっさに化け物のこめかみに右肘
を叩き込んだ。
ゴリッ!
ミットやサンドバッグを打った時とは違う、なんとも言えない気持ちの悪い
感触が肘に伝わってくる。
化け物は今度はグラリとよろけた。
「とどめだっ!」
ゴッ!
俺はさらにもう1発脳天に肘を打ち込んだ。
それでようやく化け物は床に崩れ落ちビクビクと痙攣を始めた。
「こいつら、頭以外はほとんどダメージがないみたい。気をつけなよ」
「・・・みたいっスね」
「なにせ、アタシの蹴りを胸にまともに喰らっても即座に掴もうとしてきたからね。
そのあと顔面におみまいしてやったら急に動きが止まったから。
狙うんなら絶対頭だね。
それも殺す気でやらないと駄目だよ。
脚とかは動きを少し鈍らせるくらいだね、たとえヘシ折ったとしても。
さっきからの感じだと、これまず間違いないよ」
う〜ん・・・ここまでのわずかな戦闘でよくまあそんなこと気づくもんだ・・・。
「さ、行くよ」
「ええ」
ふと振り向くと後ろからは化け物の群れがゆっくりと、だが確実に迫っていた。
走っていればあいつらよりもこっちの方が速い。
でも・・・走るにも限界がある・・・。
それに何よりこの閉鎖空間じゃ走って逃げ続けるのは無理だ。
かと言って建物の外にはもっとたくさんの化け物・・・。
どこかに隠れるところは・・・立て篭もれるところはないのか・・・!?
通路の角を曲がると少し先のドアの前に2体の化け物がいた。
そいつらは倒れた男の喉笛に喰らいついていた。
喰われているのは服からしてここの警備員らしい。
床には血溜まりが広がりつつあった。
2体の化け物がゆっくりとこちらに振り向き、血だらけの口を大きく開けて咆哮
とも呻きともとれる薄気味悪い声、いや、音を喉から絞り出した。
き・・気持ち悪っ・・・。
「ゴリポン、あれ見て! あいつらの横のドア」
「へ!?」
「ドアに鍵が差さってる」
あ・・・ホントだ!
確かに先輩の言う通りドアには鍵が差さっていた。
どうやら死んだ警備員は、ドアの向うに逃げ込もうとして鍵を差したまでは
よかったものの、まさに中に入る直前に襲われて命を落としたようだった。
「あそこってたしか倉庫になってるはず。
あいつらブッ飛ばして中に隠れるよ!
この子達お願いね」
言うやいなや相川先輩は子供達を下ろすと一気に突っ込んで行った。
先輩は掴みかかる化け物の腕をかい潜って掌打を顎に叩き込んだ。
「ハッ!!」
そのまま手を引き戻さずに顎に手をかけたまま足払いをしかけて化け物を
後頭部から床に叩きつける。
グシャリ!と嫌な音が通路に響く。
先輩はそこから一気に跳躍し飛び蹴りを残ったもう一体の化け物の顔面に
食らわせ、崩れ落ちるそいつにさらにカカト落としで止めを刺した。
まさに秒殺・・・。
「さ、今のうちに中に隠れるよ。
その子達をこっちに」
「ええ」
俺は子供達の手を取った。
視線を先輩の方へと戻したその時だった・・・。
つづきます。
>>その時だった… 続き気になるぅぅ! ゴリポンどうなるの!? 先輩は!? 早く続きみたい〜〜!
489 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/11/08 03:46
以上、自作自演でした。
ホッシュ
491 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/11/09 00:37
ボッシュート
あぁ!!スーパーひとし君が!!?
しばらくサイレンに夢中でこっちをみてなかったり…
さんげりあ様の続きが予告通りアップされてたので大喜びです^^
お疲れ様です!
…すごくいいところで続いてる〜
がは、続きが気になりまくりです。
できれば皆が無事に生還できることを…
歌舞伎町の女王様(女王様か…)お疲れ様です。
この手の緊急事態になったとき、日頃から差別されてる連中の復讐が始まるってのは恐ろしい話ですよね。
さらに関東大震災時に起こった例の件といい、
「復讐されるかもしれない」ってのもまた新たなる引きがねに…
掘り進めば面白いテーマになるかも?
494 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/11/10 08:14
はぁ?
保守
食べたい
食べたい
たあっ
・・・あれ? 今なんか・・・。
・・・! ?
「先輩、危ない! 後ろ! !」
「・・・?!
・・・きゃあっ!」
さっきまで倒れていた・・・いや死んでいた警備員が身を起こし始め、相川
先輩の左脚に掴みかかっていた。
ビリィッ!
派手な音とともに先輩のタイツが破ける。
・・・おおっ!?
ふ、太ももっ!!
し、白い太ももが露わにぃっ!!
しかもけっこう上の方から破けて・・・
は、はみケツ!!
ひ、ヒップがちょっとはみ出ているぅ!!
ショーツ・・・いや、サポーター?がばっちり見えているっ!
「こ・・・この変態ぃ!!」
叫ぶやいなや、顔を真っ赤にした先輩の膝蹴りが化け物警備員の額に炸
裂した。
ボグシャッ!!
とんでもない音がした。
見ると警備員の首は無残にも完全に二つ折り状態になって頭が背中にくっ
ついてしまっていた。
こ・・・こえぇ・・・・。
「ゴ〜リ〜ポ〜ン〜・・・・」
「な・・・なんでせうか?」
「見ぃ〜たぁ〜なぁ〜・・・」
「いや・・あの・・・不可抗力でしょ。
それに俺のせいじゃないでしょが・・・」
「うるさい!」
ビシッ!
「ぎゃっ・・・痛っ!」
「とにかく中に隠れましょうよ、化け物に追いつかれちゃいますよ」
俺は相川先輩を促した。
「う、後ろに立つなぁ!」
ビシッ!
「痛ぇ!」
なんで俺が殴られにゃならんのよ・・・とほほ・・・。
ま、でも・・・さっきの悲鳴可愛かったな・・・。
先輩でもあんな声出すんだ。
それに・・・イイ眺め・・・むふ・・・。
思わず視線を下に向けた瞬間・・・
ズビシッ!!
「痛いっ!!」
「ごりらのおぢさん、だいぢょうぶ?
はなぢがでてるよ?」
男の子の無垢な瞳に心が痛いの・・・。
明後日くらいにまた投下します。
とてもアニヲタ臭がしてますね
自作自演
504 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/11/14 23:47
まさに自作自演。
自分で作品を投稿し、名無しで自画自賛。
しかも、煽られると煽ったヤツを荒らし判定。
したらばで馴れ合い・なぐさめあい。
もう、見てられない。
お前らな、100円やるからよそに逝けと・・・・(略
110円やるからよそに逝け
111円やるから氏んでくれ
507 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/11/14 23:53
じゃ、111円出すから逝っチャイナ
508 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/11/15 00:02
112円やるからよそに逝け
112円も出せば近くのスーパー行けばジュース買えるね、勿体無い!
本当に消えてくれるなら一万円でも出すけどな。
511 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/11/15 00:18
あぁ!!?そうだよ!近所のスーパーなら2本もジュース買えるじゃん!!
もったいないなぁ
さんげりあ様お疲れ様です!
よかった…前回のラストの「その時だった…」はこういうことでしたか^^
少しまったりな空気がありがたかったり(笑)
…まあ警備員のおじさん(のゾンビ)はかなり凄惨な目にあってしまっていますが^^;
このまままったりとした空気のまま全員無事に切り抜けられるか!?
続き楽しみにさせていただきま〜す
大体、死人が生き返って人間襲って食ってる世界で、マターリも糞もねーんだよな。
>>499や
>>500みたいなのはあまりにもありえなさ過ぎて萎える。
死者が生き返ること自体はナンセンスだが、そこにリアリティーを込めたから、
ロメロのゾンビはあそこまで怖い訳で。
そう言ったシリアス且つ殺伐とした世界に、アニメやギャルゲ-みたいな要素入れたってしらけるだけだ。
さんげりあさんの作品はもう一本の方のがお前の言う
シリアス且つ殺伐としたダークな作品。
ロメロ作品をうまくなぞってる。
こういう正反対の作品はアリだろ。
また煽りを相手にしてしまった。
PIPさん復活か?
516 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/11/15 23:42
pipは荒らしだから、規制中
まだ緑くんは自分がバレバレなの気づいてないのか?
なんだかんだ言っても、削除されるに続いてるんだから。
493様
レスどうもです。480に書いたものは、以前書かせていただいた物語
の主人公と同一人物です。続きはいずれまた・・・・・
520 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/11/17 10:36
緑くんのやり方
1.まず、ageてみる
2.煽ってみる
3.作品を投下
4.反応が悪ければ名無しで自分を賞賛してみる
この四つが出来て、初めて緑くんになれます。
あなたも、やってみては如何ですか?
過去の動乱を見た作者はageることはしない罠
荒らしに対する批判を即荒らしネタにされてるんだから、
やっぱりかわいそうな人は放置しておかないとね。
本物の緑くんのやり方
1.まず煽ってみる
2.ageてみる
3.また煽ってみる
3.作品をけなしてみる
4.反応が悪ければ自演で同意してみる
5.AAを張ってみる
6.各作者を順繰りに悪く言ってみる
以下エンドレスに繰り返し
この五つが出来て、初めて緑くんになれます。
緑くんはとってもかわいそうなひとなのでそっとしておいてください。
しっかし520のレスはすごいな....これだけ自分で荒らしておいてそれを作者のやったことだと主張するとはな....
作者の誰かが作品投下とマンセー感想の自演、さらにage荒らしにsage煽りの自演、おまけに他の作品の非難まで全て独りでやっていると
これだけの長期間に渡って朝、昼、夕、夜、深夜と時間を選ばずやっている荒らしが作者だと
どう考えてもありえない、めちゃくちゃな話しだ、罪をなすりつけるならもうちょっと現実味のある説にしろ、頭悪すぎるぞ
頭悪くて性格異常か....救いようがないな、さすが緑くんはキティっぷりが違うよ
触らぬ煽りに祟り無しだぞ>all
なにやら一人、必死な方が居ますね。
>allとか言って、皆に同意を求める姿勢もキモイですよ。
たしかに必死なのが一人いてキモイですね。
去年のものを持ち出してまでパクリとか謂うし。
必死で粘着して荒らしを繰り返すその姿はキモイを通り越してオゾマシイです。
527 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/11/19 02:06
スルースルー。キティはちょっとしたツッコミでも燃料に変換しちゃいますからね
スマン、あげてもうた
sage
sage
sage
構想が無尽蔵に膨らむ今日この頃。
文章の量が増えすぎる嫌いがあるのをなんとか抑えないとなぁ…
やっぱ構成力か?
まあそんなわけで(説明になってない)投下行きま〜す
短編です。
マジデ誰か助けてください!
1 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:04/07/18 22:05
外を見たらなんかゾンビみたいな奴で一杯なんです!
警察に電話しても繋がらないし・・・
誰か助けてください!
2 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:04/07/18 22:06
2GET
3 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:04/07/18 22:06
2?
4 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:04/07/18 22:10
>>1
いい加減にしろ!お前N速にも同じスレ立ててただろ?
ネタスレやるなら一つの板だけでしろ!他の板の住民に迷惑かけるな。
5 名前:1 投稿日:04/07/18 22:10
いや、本当にネタじゃないんです。
N速の方だと誰も本気にしてくれないんで、ここならゾンビとかに詳しい人がいるかと思って・・・
6 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:04/07/18 22:11
お、1降臨?
7 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:04/07/18 22:15
ま た 助 け て く だ さ い ス レ か !
8 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:04/07/18 22:17
>>7 この前もあったよな、村が自衛隊に閉鎖されて外に出られませんとかいうスレ
ちょっとマジかと思って盛り上がりかけたんだが、
結局1失踪で終わったよな(藁)
同じネタやるなら工夫キボンヌ
9 名前:1 投稿日:04/07/18 22:18
外をなんかウロウロしてる奴らがいるんです。
こんな夜中に、別に祭りとかは何もないのに、ずっとです。
周りの家とかからも悲鳴とか聞こえてたし・・・
もうどうしたらいいのかわからないんです、マジで助けてください!
10 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:04/07/18 22:20
自害しろ!自害(藁)
11 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:04/07/18 22:22
>>8
村閉鎖のスレはマジネタかもって噂。
例の奇病騒ぎのことらしい…
12 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:04/07/18 22:24
>11
あ、それ漏れも聞いた。
どうやら奇病の話はマジらしい。
侍衆が動いてるって話を聞いたYO
13 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:04/07/18 22:25
侍衆キター!
14 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:04/07/18 22:28
侍衆って何?
15 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:04/07/18 22:30
侍衆【さむらいしゅう】[名](オカルト板)
国家の警察機構とは別に闇の存在と戦うために結成された治安維持部隊
だと一部の厨に信じられている架空の集団。
何かムー的な事件が起きた際、事の信憑性を高めるために出てくることがある。
<使用例>
この事件、裏で侍衆が動いてるらしいぜ?
16 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:04/07/18 22:33
>15サンクス(笑)
なるほど、ムー的事件ね…まさにだな藁
17 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:04/07/18 22:40
ほんとここの住人って侍衆とか杉沢村とか好きだよな(w
18 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:04/07/18 22:45
これはまた懐かしい話題を…
19 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:04/07/18 22:50
で、
結 局 1 は ま た 逃 亡 で す か ?
電気は消してある。
が、たぶんここの位置はもうばれてるだろう。
真っ暗な部屋、モニターの明かりだけが雅彦を照らしていた。
モニターに映るのは某巨大掲示板のスレッド。
マジなんです!
どうしたら信じてもらえますか?
ほんとなんでもします!
せめて思いつく対処法だけでも教えてください!弱点とか!
「書き込む」のボタンを押す。
何度目になるだろうか?
回線が繋がっていないことを告げるエラーメッセージが表示され、雅彦をその度に絶望させる。
携帯電話を取り出す。
こんな時相談できる友人でもいれば、また雅彦の運命は変わっていたのかもしれない。
だが、高校を中退して引き篭もりを始めて以来、彼にはまともに会話する相手すらいなかった。
何度目になるだろうか?
110番をプッシュし、通話ボタンを押す。
無機質に返ってくる電話の不通を告げるメッセージ。
どこかで聞いた話の中に、110番は通常とは別の回線で出来ており滅多なことでは不通にはならない、というものがあった。
その電話が通じない。
「滅多なこと」が起こっている何よりもの証拠ではないのだろうか?
そんなことを考え、雅彦は独り、自嘲気味に笑った。
証拠、なんて…外にいくらでもいるじゃないか…
外で何かの騒ぎ(恐らくは最初の一匹が出たのだろう)が起こった時、雅彦はいつも通りパソコンの前に座り、いつも通りのことをしていた。
「どうせどっかの馬鹿が騒いでるだけだろう」
騒ぎが大きくなるに連れて、多少不安にも感じたが、特に雅彦は何もしなかった。
「何かあれば親が何かいってくるだろう」
何度目になるだろうか?
もう窓の外では物音はしなくなった。
パソコンのモニターも消えた。とうとう電気も不通となったようだ。
そしてこの地域の生き残りはどうやら自分で最後になったらしい。
今は薄い月明かりだけが照らす部屋の中で、雅彦はドアを叩く無数の死者達の呼び声を独り聞いていた。
以上です。
最後のパラグラフが異常に短い気がしますが、それはきっと気のせいです。
正直、つまんね
いやー、バタリアン一杯さん面白いよ。
続きを期待しまつ。話の途中なんで、このあたりで
↑バタリアン一杯の書き込み
コテでマンセー、名無しで煽りしているなどと自分の罪を擦り付けたり
名指しで氏ねと暴言を吐いたり
名無しでつまんねなどと煽りを入れてみたり
さらに自己作品に名無しでマンセー感想つけてると逝ったり
バタリアン一杯さんによっぽど嫉妬しているんですねぇ.....
543 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/11/20 01:07
↑語るに落ちたな。
>名指しで氏ねと暴言を
暴言を吐かれたのは、数学屋の方。
バタリアン一杯では無い。
投稿したあとで気づいたちとした反省点
このスレではレスアンカーは禁止なんですよね…
どうしてもにちゃんねるの雰囲気を出そうとするとこれだけは外せなかったわけで・・・
まあ勘弁してくださいませm(_ _)m
あと、ここしばらくの間に嵐さんに反応しちゃってる方をよく見るのでちとご注意を。
ああいう人たちを見るとどうしても不快になってしまい、
つい反論を入れてしまう気持ちはよくわかります。
俺も正直何度か反応しそうになりましたし。
基本的にああいう人たちはこちらの「反応」を楽しんでいるらしいです。
だから何があろうと完全に無視です。
誰かもいってましたが、スレの保守要員さんだと思いましょう。
ということをスレのルールを最近見て思い出したリトルおろかなわし…
あとちなみにこの話は前に書いた話の以前の話になります。
で、話はここで終わりです。
相沢君の話と実はパターン同じってのは秘密です^^
545 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/11/20 08:49
以上、自作自演でした。
ほしゅよういんさんへ
いつもほしゅありがとうございましゅ。
あなたのおかげでこのいたがまもられています。
ほかのいたではほしゅよういんさんがいないのでなくなるいたもあります。
これからもほしゅおねがいします。
543の緑くんは自分で煽った相手を忘れてるのか
それとも373あたりの独善批評家くんか?
254から270のレスを読んでみろ、俺が指摘したのは257のこと
自分の間違いが分かった?
もし君がキティの方の緑くんでないならもうちょっと丁寧な言葉と
自分を絶対だと過信しないことを覚えるべきだろね
548 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/11/21 02:38
以上、名無しでの自作自演でした。
549 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/11/22 02:04
尻から屁が出てババンバーン♪
ニビシのな・つ♪
自害しろ!自害(藁)
・しかばねロビンソン
目をあけると、眩しかった。透きとおるように綺麗な空。澄みきった青空。
僕はどこにいるのだろうか、体を起こすとまわりは高い壁だった。いくつか窓がある、黒い壁。
僕は床に寝転がっていて、その床には瓦礫がたくさん落ちていて、すぐそばには「地球最後の男」という本が落ちていて、
椅子が倒れていて、小さなテーブルがあり、堂々とした木があり、その木蔭に寝転がっている人影があったので
驚いてよく見るとその体のまわりに血が広がっていた。凝固してる色で、つまりこの人は死んでるってことだ。
ゆっくり立ち上がろうとすると、左の膝に痛みがあった。ジーンズをまくってよく見ると大きなアザがあった。
でも完全に立つと痛くなかった。歩けそうだ。正面の壁にドアがあった。ノブを回すと素直に開いた。
あの死体はどうしようか。誰か呼ぶか。僕は処理するのは御免だ。でも僕のせいにされないだろうか?
そもそもここはどこだ。ドアを開けるとそこは廊下だった。グレーの、コンクリの、なぜか見覚えがある床と壁と天井。
突然、ふいにすべてを思い出した。ここは僕の家だ。
今日はいつなのか。あの死体はなんなのか。僕はこの半地下のデッキで椅子に寝そべって本を読んでいた。
最後に僕は空をも消し去るほどの眩い光を見た。あの壁の上の空が光に変わり、、その瞬間僕は気を失ったのだ。
552 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/11/22 23:41
.,v─ーv_ 〕 〕 .| .il゙ 《 ._ .,,l(ノ^ノ
,i(厂 _,,,从vy .,i「 .》;ト-v,|l′ _,ノ゙|.ミ,.゙'=,/┴y/
l ,zll^゙″ ゙ミ .ノ .il|′アll! .>‐〕 \ _><
《 il|′ フーv,_ .,i″ ||}ーvrリ、 ¨'‐.` {
\《 ヽ .゙li ._¨''ーv,,_ .》′ ゙゙ミ| ,r′ }
\ ,゙r_ lア' .゙⌒>-vzト .ミノ′ 〕
.゙'=ミ:┐ .「 ./ .^〃 :、_ リ .}
゙\ア' .-- ,,ノ| 、 ゙ミ} :ト
゙^ー、,,,¨ - ''¨.─ :!., リ ノ
〔^ー-v、,,,_,: i゙「 } .,l゙
l! .´゙フ'ーv .,y ] '゙ミ
| ,/゙ .ミ;.´.‐ .] ミ,
| ノ′ ヽ 〔 ミ
} } ′ } {
.| .ミ .< 〔 〕
.{ \,_ _》、 .{ .}
{ ¨^^¨′¨'ー-v-r《
ポール様
オツです。これは例の女性の続編でしょうか?
続きお待ちしてます。
妬みと逆恨みに狂った煽りに負けずがんがってぐださい。
554 :
(・∀・)ノ{ロビノテ:03/11/23 16:06
ゾンビてグロテスクで、嫌いなバケモンの1つなんだけど、こうして読んでみるとどれもオモロイ
期待age
555 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/11/23 16:57
オイこそが 555げとー
ここはsage進行です。
sageて新作品を待ちましょう。
皆さん、色々と作品を投下されてるようで乙です。
漏れも久しぶりに投下しる。
今、彼はロッカーの中にいた。
ここは天国であった。少なくとも外の世界と比べれば。
何故なら、外は死者が支配する無法地帯となっていたのだから。
事が起こった当初、彼は丁度ロッカーの清掃をしていた。
掃除の時間だったからだ。普段は真面目にやらないのだが
今回ばかりは必死にやった。
おかげで人一人が入れるスペースが確保できた。
「他の奴等がどうなったって知ったこっちゃねえ。
俺は絶対に生き延びてやる。このロッカーは俺のものだ」
友人達の怨嗟の声を振り切って彼はロッカーに閉じこもった。
そこで彼はそのロッカーを自分から開けることはしないと決めた。
外にでるのは身の安全が確保されてからだ。
それは外から誰かに開けてもらう他はありえない。
幸い、死者達に扉を開けるという知恵はない。
彼はずっと待つことにした。
誰かが外から開けてくれるまで。
「ねえ、聞いた?学校の七不思議のひとつの開かずのロッカーって」
「あの中に生徒が閉じ込められてるって言うアレ?」
「うん。開けたが最後、中から昔の制服着たゾンビみたいなのが
現れて開けた人のことを食べちゃうんだって。なんか嘘っぽいけど」
「それって実際にあった事件がもとになってるんでしょ。
10年くらい前に起きた細菌テロだっけ」
「その時に一人の男子生徒がロッカーに閉じこもったまま
行方不明になったそうだよ。そのロッカー、今でもうちの学校にあるってさ」
「うわ、こわ〜・・・やめてよね。無闇やたらと怖がらせるの」
「実はそれらしきもの、体育館の倉庫で見つけたんだよね。
どう、あの話が本当かどうか試してみない?」
「マジ?・・・ったくもー、暇人なんだから」
「で、これがそのロッカーなの?」
「そ。なんかいわくありげでしょ」
「てゆうか、臭わない?やっぱやめたほうがいいって」
「何いってんの。男は度胸、女も度胸でしょう。
それじゃ開けるよ。いっせーの、せっ!」
ギィィ・・・・
眩しい!!
・・・ひ、光?
「・・・何これ・・・」
誰かが開けてくれたのか。
ということは、もうゾンビはいなくなったんだな。
「これってまさか、本当に・・・・」
やった、やったぞ。俺は生き延びた。
あの地獄から抜け出せたんだ!
あああ、ありがとう、ありがとう。
ぜひともこの二人にお礼をしなければ。
『ダ、ダ、ダズガッダアァアァ!!』
「きゃああああああああ!!!」
後日、体育館倉庫にて高校生2人の変死体が発見。
遺体には目立った外傷もなく、ショック死と断定された。
ちなみにロッカーの内の一つが全開になっていたが
それとこの事件について、特に関連性を見出すことはできなかった。
久しぶりに投下終了しますた。
・・・やっぱり他の方に比べると見栄えが悪いか。
何はともあれ、ゾンビスレにかつての活気が蘇らんことを。
近いうちにまた短編を投下します。
ポール様、投下お疲れ様です^^
なんだか妙に雰囲気のある作品ですね。
この手の描写を俺がやるとなぜかパニックの描写にしかならない…
業?
さておき、553さんのいわれるよう、以前の作品の続編か、
それとも新しい作品へのプロローグか、なんにせよ続きを楽しみにさせていただきます^^
(雰囲気は楽しませていただいたのでこれで完結ってのもアリか?)
◆4kNJblDpUo様、お疲れ様です〜
前にも言ったと思うんですが、この手の短編を書ける人がとてもうらやましいんですね、俺。
やっぱアイデアを生かす構成力の不足かぁ(もしくはそれ以前の問題か…)
しっかりと楽しませていただきました^^
ゾンビといえば閉じこもる人間が出るのが定石。
この辺りのテーマもまた書いてみたいところですね。
不死身の体になってれば異常に長い間閉じこもりつづけてることもありえるわけですし。
「ゾンビ騒ぎ」ってのがもし起これば、もしそれが無事に収束したとしても
この手の「閉じこもりゾンビ」による被害ってのがその後に続発するかも?
それは結構恐ろしい話なのでは…
565 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/11/27 01:09
糞スレでもあげるか
糞を好み それにたかるのは 蛆虫 だよね
バタリアン一杯 ◆BAvmdD6bXsさん
いえ、短編は簡単ですよ。
あんまり多くのネタを使わなくて済みますもんで。
それよりも長編を書ける作者さんがうらやますぃ。
もう一回、ロッカーを使ったネタでいきます。
というか、筆が進みませぬ。
彼女は今、ロッカーの中にいた。
外では謎の一団が殺戮を行っており
教師や生徒達は手当たり次第に殺されていった。
事が起こった当初、彼女は生命を守る為に隠れる場所を探していた。
目ぼしい場所にはほぼ先客がおり、残ったのはこの狭いロッカーだけであった。
できればもう少しスペースの広い隠れ場所が欲しかったが
この緊急事態に贅沢は言ってられる訳もなく、彼女はロッカーに入った。
ロッカーの中は暗い上に非常に蒸し暑い。
謎の一団は腐臭を放ちながら迫ってくるので
余計に居心地が悪い。
教室の外では謎の一団が
逃げ惑っている生徒達を捕まえては次々に齧り付いている。
このままでは彼女が見つかるのも時間の問題である。
その時、思いがけないことが起こった。
一人の生徒が彼女が入っているロッカーの戸を開け、中に入り込んできたのだ。
「ひぃひぃ・・・た、助かっ・・・」
生徒は彼女の存在を気に止めることもなく
ロッカーの中に身を委ねる。
いきなり身体にかけられた重圧に思わず声が漏れてしまう。
「あ・・・うう・・・」
「・・・え?・・・あひ・・ひゃああああ!!」
生徒はその場から飛び出すと彼女がいるロッカーに鍵をかけてしまった。
彼女のことを例の一団の者と勘違いしたのだろう。
「あっ!ちょっと、開けて!」
しかし、生徒はそのまま逃げ去っていった。
途中で悲壮な叫び声が聞こえたところをみると
どうやら謎の一団に出くわしてしまったようだ。
とうとうやつ等がこの教室にまで入り込んできたのだ。
「ど、どうしよう・・・」
この教室にどれだけの人間が隠れているかは知らないが
少しでも音を立てればやつ等に気付かれ、殺されてしまう。
ガタッ!
どこかで音がした。誰かが体勢を崩したに違いない。
何人かの悲鳴が聞こえる。やつ等に気付かれてしまったらしい。
彼等はしばらく教室中を走り回っていたが遂には殺されてしまった。
「あああ・・・」
彼女は狭いロッカーに中に座り込んでしまった。
ズズズ・・・
「あっ!?」
気付いた時には既に遅かった。
やつ等の視線はロッカーに釘付けになっていた。
何人もの死者が大挙してロッカーに群がる。
彼女は死を覚悟したが、何故かやつ等は戸の向こうで
足掻くだけで、しまいには外にでていってしまった。
「そうだ・・・鍵がかかってるんだった」
先ほどの生徒の行動が功をそうしたのだ。
彼女は一団の仲間入りを果たしてしまったあの生徒に感謝した。
だが、問題はここからだった。
よくよく考えれば、鍵が外側からかけられているので
内側からは出られないのだ。
新たな問題に彼女は頭を悩ませた。
そして、しばしの思案の末に一つの結末に達した。
「誰かが来てくれるまで待とう」
そう決め込むと、彼女は目を閉じた。
今の状況ではとてもではないが助けなどくるまい。
しかるべき時が来るまで、心身を休めることにした。
それからどれくらい眠っていたのだろうか。
随分眠ったはずなのに身体がきついのは例の騒動のせいだけではあるまい。
何も飲まず食わずにいたので、彼女の身体はすっかり衰弱しきっていた。
戸の外では何か大きな音がしていた。
あの一団とは明らかに違う、人間の集団が外を闊歩していた。
もしや助けがきたのではないのか。
彼女ははやる気持ちを押さえ、声をあげた。
「あー・・・」
駄目だ。喉が渇ききって声が出ない。
このままでは誰にも気付いてもらえずに餓死してしまう。
彼女は最後の力を振り絞って戸を叩いた。
バンバン・・・
「・・・おい、何か音がしなかったか?」
「あそこのロッカーから聞こえたぞ。調べてみよう」
・・・ラッキーだ。どうやら気付いてもらえたようだ。
外の人間達はロッカーに近付き、戸に手をかけていたが
押しても引いても戸は開かない。
それもそのはず、鍵がかかっているのだから。
「ええい、鍵がかかってやがる」
「ちょっとどいてろ・・・少し手荒にいくぞ。どりゃあ!!」
ガキンと大きな音がした。どうやら鍵を壊しているようだ。
その内、戸の隙間から光が漏れてきた。
そして、彼女は何日かぶりに外へ出ることができた。
よろめきながらも、前を見据える。
その瞬間、彼等の表情が変わった。
「この・・・まだ生き残りがいやがったのか、死ねぇ!!」
バキッ!!
いきなり頭を棒のようなもので殴られた。
続けざまに衝撃が身体を走る。
身体から血が流れ出し、手足の感覚が薄れていく。
「・・・何故・・・?」
「ちょっと待て!・・・喋ったぞ!?」
「まさか・・・生存者なのか」
「・・・俺は知らんぞ、俺は何もしてないからな!」
男達の怒号を背に、彼女は目を閉じた。
以上で終了です。
個人的にロッカーネタを気に入ってしまった。
次回もロッカーを舞台に短編を書くかもしれません。
◆4kNJblDpUo様、お疲れ様です^^
ロッカーネタ第二弾!
あぁ〜生きてたのにぃ!って感じのお話…
篭城する時は「助けて」とだけ言えるだけの体力は絶対に残しとこう(笑)
でも、う〜とかあ〜とかしか言わないゾンビならまだしも、
微妙に知能が残ってて単語くらいは言えるゾンビなら…
生き残りを探す人達にかかる負担はでかいだろうなぁ…
もしそうなら「人間」と「ゾンビ」の区別はどこでつけるんだろう?
ネタになりうるか?
575 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/11/28 08:35
___
ヽ l / |(・∀・)|
-: * - | ̄ ̄ ̄、i , ジサクジエン共和国
/.i ヽ △ .- * -.
i △l | ´i`
_i__△|_田. |△.__i___
|._|__門_|__|_____|
あのー。これがすべて自作自演なら、すごい才能だと思うんですが…?
キティにそういう常識的発想はないんだからしようがないでしょ
保守下げ
ああっ、もうダメッ!!!!
ぁあノウンチ出るっ、ウンチ出ますうっ!!
ビッ、ブリュッ、ブリュブリュブリュゥゥゥーーーーーッッッ!!!
いやああああっっっ!!見ないで、お願いぃぃぃっっっ!!!
ブジュッ!ジャアアアアーーーーーーッッッノブシャッ!
ブババババババアアアアアアッッッッ!!!!
んはああーーーーっっっ!!!ウッ、ウンッ、ウンコォォォッッ!!!
ムリムリイッッ!!ブチュブチュッッ、ミチミチミチィィッッ!!!
おおっ!ウンコッ!!ウッ、ウンッ、ウンコッッ!!!ウンコ見てぇっ ああっ、もうダメッ!!はうあああーーーーっっっ!!!
ブリイッ!ブボッ!ブリブリブリィィィィッッッッ!!!!
いやぁぁっ!あたし、こんなにいっぱいウンチ出してるゥゥッ!
ぶびびびびびびびぃぃぃぃぃぃぃっっっっ!!!!ボトボトボトォォッッ!!!
ぁあノウンチ出るっ、ウンチ出ますうっ!!
ビッ、ブリュッ、ブリュブリュブリュゥゥゥーーーーーッッッ!!!
いやああああっっっ!!見ないで、お願いぃぃぃっっっ!!!
ブジュッ!ジャアアアアーーーーーーッッッノブシャッ!
ブババババババアアアアアアッッッッ!!!!
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ブババババババアアアアアアッッッッ!!!!
んはああーーーっっっ!!!ウッ、ウンッ、ウンコォォォッッ!
古すぎるコピペ
維持sage
薄暗いバーのカウンターに二人の男が並んで座っていた。
年のころは同じぐらいだが、体つきは正反対だった。
アール氏はがっしりとしたいかにも男性的な体つきをしており、エヌ氏は反対に頼りない体つきをしていた。
「しかしお互い大変だな」
アール氏はグラスを傾けながら、エヌ氏に言った。
「ええ、いつになったら自由になれるのでしょうか」
「それは稼げなくなったらだろう。いっそのこと会社が倒産してくれればすぐにでも離婚するんだろうな」
二人は対照的な性格をしていたが、共通の悩みを持っていた。
それはお互いのワイフのことだった。
アール氏のワイフは良く言えばおとなしく慎ましい性格をしており、活動的なアール氏にしてみれば陰気で物足りなかった。
エヌ氏のワイフは活発で行動力にあふれ、休日は静かに本を読んでいたいエヌ氏からすると騒々しすぎた。
「相変わらず大変みたいですね」
二人が何度目かのため息をついたときにマスターが囁きかけてきた。
「そういえば、この前面白いお客さんがいましてね。何でも縁結びみたいな仕事をやっている方らしいのですが、別料金で離婚の相談にも応じるそうですよ。今までどちらの仕事も失敗したことがないと言ってましたね」
「それは本当ですか?それならぜひ相談したい」
「ああ、多少値が張ってもかまわない。マスターその人はどこで仕事をしているんだ?」
「確か、この先のビルに事務所を借りていると言ってましたよ」
二人は早速支払いを済ませると、教えられたビルへと行ってみることにした。
「しかし、本当に離婚できるのでしょうか?」
「分からん。だが相談だけでも役に立つかも知れないぞ」
教えられたビルに看板はなく、ぽつんと地下への階段に小さな文字で「ロメロ相談所」とあるだけだった。
狭い階段を下りると小さなドアがあり、そこにも「ロメロ相談所」というプレートがかかっていた。
プレートの下には「結婚への的確なアドバイス。確実な縁結びをお約束します」とはっきりと刻まれている。
インターフォンを押すと老人らしき声が流れてきた。
「こちらロメロ相談所。相談にみえた方ですかな?」
「ああ。二人とも離婚したいのだが、いい手が思い浮かばない」
「なるほど、とにかく中へどうぞ。受け付け奥、右のドアが相談室になっています」
言葉と同時にドアの鍵が開く音がした。
中に入ってみると、受付に人はなく照明もほとんどない。
「営業時間をちょうど過ぎてしまったのかもしれませんね」
「かもしれないな。だが、あってくれるのだからそう過ぎた訳でもないだろう」
小声で囁きながら、二人は言われた部屋に入った。
その部屋は明るく、大きなテーブルを挟んで革張りのソファーが並べてあった。
奥の方のソファーに品の良さそうな老人が腰掛けている。
「ようこそ、当相談所へ。私が所長のロメロです。お掛けになって事情をどうぞ」
二人は向かい側のソファーに並んで座り、それぞれの家庭の不満を並びたてた。
「私のワイフは陰気でいけない。言いあいになってもぼそぼそと呟くだけではっきりとものも言わない。気が滅入って仕方がない」
「ぼくのワイフはうるさくてたまりません。人がゆっくりと本を楽しんでいるのに無理やりスポーツクラブや催し物に駆り出すのです」
二人の不満は対照的で、アール氏は妻は活発的であるべきと言い、エヌ氏はおしとやかに夫を立てるべきだと言った。
「これはまた対照的ですな。どうです、お互いの奥さんを交換してみては」
「冗談を言ってもらっては困る。そもそもワイフは上司から紹介されたのだ」
「ええ、今やワイフ同士も親友の間柄なんです」
「となりますと、あなた方から離婚を言い出すわけにはいきませんな」
ロメロ氏の相槌に二人はそろってうなずき、息のあったため息をついた。
「では、奥様方はどうです」
「ワイフたちは私たちに深い愛情を抱いています。もし事故か何かで私たちが死んだら、確実に後を追ってくるでしょう」
「死んでも離れないというやつだ。あの世でもつきまとわれるかと思うと、心底ぞっとする」
「ふむ、お二人は何とか離婚をしたい。だが自分たちから言い出すわけにはいかない。そもそも相手が離婚を受け入れるはずがない。こういう状況ですな」
「ああ、その通りだ。弁護士を雇い無理に離婚する手もあるのだろうが、そうなると今度は慰謝料が払いきれない」
「ええ、性格があわないから離婚させてくれと言っても、ワイフたちにその気は全くないのですから」
「では、奥様方が愛想を尽かしたらどうなりますかな。しかも訳のわからない理由で」
「それは願ったりだが、話したとおりワイフたちの愛情は凄まじいのだ」
「もしや何か方法があるのでしょうか?」
「無いわけではありません。だが、それを教える前に秘密を守る誓いの儀式を行っていただきます」
儀式と言うが、思っていたような重々しいものではなかった。
誓約書にサインをし、二人の髪と爪をそれぞれの誓約書で包んで終わりだった。
「これでいいのですか?儀式と言うからにはもっと大変なものと思いました」
「ああ、髪の毛と爪を出せと言われたときには少々驚いたが」
「ええ、それが当研究所の流儀でしてな。いわばジンクスとも言うべきものなのです。さて、こちらへとどうぞ。当研究所の秘密の手段をお見せいたしましょう」
585 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/12/04 01:57
以上、ネタでした。
やっぱり24時間はりついているんだろうなぁ。
カワイソウナ人だ
以上、自作自演でした。
やっぱり一日6回ぐらいのぞきに来ているっぽいな。
すっげぇ粘着。
感心。
だからさ、「ネタでした」って当たり前だろ?
まさかこのスレがノンフィクションとでも……{{ (>_<) }}
本人いつも自作自演してきてそれが当たり前
だから他人も自演してるに違いないとしか考えられ
ないのですよ
キティな発想だけれども自覚がないのでしょう
そういえば彼は以前からやってたじゃないですか
>恥ずかしいけれどさん俺はあんたについていくぜ
とかバレバレで幼稚な自作自演をね
なんで荒れるような方へと話をもっていきたがるかなー。
あ、そっか。
荒らすための下準備だね。
一つのスレにここまで粘着なんてすごいね。
>582
トリップキボリ
以上、自作自演でした。
以上、馬鹿の一つ覚えでした。
以上、自作自演でした。
596 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/12/06 09:12
以上、きんたまでした。
以上、自作自演ですた。
598 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/12/06 09:18
ゾンビの小説をよんで感激としました。むははは(^∀^)
良い記念にかきこしますね。
599 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/12/06 09:20
オラ、男根の世代、もっとしゃきっとせんかい
年金払う金なんかオラねえぞい!!!!!!!!!!!!
600 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/12/06 09:24
プラチナブレンド飲みてえけど売ってねえええええええええええええええええええええええええええええええええええ
どこさ行ったらかえるだああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
601 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/12/06 09:24
もうそとつ記念に600ゲットしますね。むははは(^∀^)
602 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/12/06 09:26
600
603 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/12/06 10:08
きんたまだなんて・・・・お下品!!
ただいま新作の準備をしております。
でも、全く新しいネタを考えてしまった。嗚呼完成は何時になるんだ・・・・・
新作楽しみにお待ちしてまーす!
ではひっさしぶりに誰も待ってない443の続きでも。。。
場違いな若造は俺の忠告を聞かず、何を思ったのかそのまんま隣に座って
ぼけっと考え込んでやがる。
…チ。まあいい。とりあえず忠告はしたんだ。それに俺はもうデカじゃねぇ、
間抜けな観光客を守ってやる義務もねえしな。ここへはほんとに遊びで来たんだ。
デイビッドはもう一口バーボンを煽り、呟いた。
「そうさ、…遊び、だ」
1週間前のことだ。オールド・ブラック・ジョーは言った。
『ああ、そうさな。お前さんの睨んだ通りだ、デイビッド。 けどなぁ…
今度ばかりはお袋さんの言うことを聞いたほうがいい。』
『なんだぁ? もったいぶるなよ、爺さん。
ネタ掴んでるんならとっとと教えてくれや、なぁ』
差し出したバーボンはいつものように受け取たものの、爺さんは首を横に振った。
『…いんや、だめだ。』
『そう言わずに頼まぁ』
『……デイビッド、』
星を刻んだタイルの上に吸いかけのタバコを投げ捨てて、
『この街が売り物にしてるのは、何だと思う?』
磨り減った靴の踵で踏み躙りながら、
『それはな、欲望だよ、デイビッド。際限の無い欲望だ。』
肌も露な服装で歩道を闊歩する女たちを横目で眺めながら、ジョーは言った。
『ここじゃ、まいんちまいんち、ああいうオツムの足りない女優志願の娘っ子らが、
引きも切らずにやってきちゃぁ、しみったれたアルバイトの傍ら、怪しげな
オーディションを受けて落ち、受けて落ちしてよ、その大半が、無駄に年を取ってく。
だがよ…それもあの子たちが、好きで選んだ人生だ』
…夢見がちな家出娘、幸運に見放された「女神志願者」は、この街じゃあ、ありふれた
存在だ。そして、哀れな被害者候補たち、でもある。
(一体どうやったのか、マスコミにゃあ伏せられちゃいるが)
この事件の犠牲者は、判っているだけで、すでに12人。
中には、売春婦もいれば薬の運び屋まがいの女もいたが、身元が判明しても天涯孤独の
身の上だったり、いたとしてもその身内にも見放され、家出人捜索願さえ出されちゃあ
いない子ばかりだった。
『だからって、あんな風に誰かに殺されてバラバラに解体されてそこらのゴミ箱や
ドブに捨てられてかまわねぇってこたぁねぇさ…そうだろ、ジョー』
『…なこたぁ知ったこっちゃない。貧乏人の欲しがる正義よか、金持ちの欲しがる
自由のほうが大事、それがこの国の、我が祖国たるアメリカ合衆国の、世界に誇る
「自由」、って奴よ。』
『……』
『けどな…どうせ俺たちゃみんな、その自由とやらのために、じわじわと殺しあってる。
ここにゃあ、化け物を責められるほど綺麗な人間なんて、いやしねえんだ。
結局ぁ、同じ穴の狢なんだ、ヒトも…奴らもな。』
『だからよ、その奴らってぇのは何物なんだ』
『やめときな。
この世には、見ちゃならねぇ、知っちゃぁならねえこともある』
『おいおい…らしくねぇな、一体どうしちまったんだ、ジョー?』
『…俺はな、お前さんに、長生きしてもらいてぇんだよ、デイビー。
それじゃな。』
そう言って俺の肩を叩いた爺さんは、翌日には、バラバラに切り刻まれて、路地裏の
ゴミ箱に捨てられていた。
そりゃぁ垂れ込み屋は恨みを買いまくる商売だ。けど、いくら年食ってもベトナム帰りの
ジョーがそう簡単にそこらのトーシロに殺られるわけがねえ。
何か嗅ぎ付けて消されたに決まってる。
『デイビッド、君は思い込みが激し過ぎてこの件の調査には不適切な人材だ。
残念だが、担当からは外れてもらう』
当然俺はハルバートンの言葉なんぞ無視して、13人目の犠牲者となったジョーのヤサに
入り込み、この飲みかけのバーボンの瓶底にガラス切りで書かれた文字を見つけた。
[DOLL]
俺はいつもの流儀で聞き込みを続け、このクラブのことを突き止めたが、ここにゃ
金持ちの常連がうようよいやがる。金と権力に人一倍敏感なハルバートンは当然の
ように何度もヒステリックにこの件から手を引くよう警告してきたが、とうとう
3日前にキレた。
そこらの事情は知らないはずのお袋でさえ、当たりっこねぇタロット占いで不吉な
カードが出たとか抜かして反対する始末。
だが、あいにく俺は金にも権力にも占いにも興味はねぇ。
それで俺はここにいる。
好きにさせてもらうさ。なにせここは「自由の国」アメリカなんだからな。
そうだろ、ジョー?
クラブの地下。
従業員の控え室にしては、豪華な設えの一室。
豪奢だが時代遅れのレースとフリルに覆われた衣装を纏い、くるくると縦に
巻いた金髪に青い目の小柄な少女は、白磁を思わせるすべらかな頬に両手
を当てて、ふぅ、とため息を漏らした。
彼女の目の前の、これもアンティークの飾り机の上には、どっしりと重厚な
時代がかった家具調度で埋め尽くされた室内にはいささか不似合いなひまわり
の花がどっさり生けられた大振りの中国の壺がある。
ひまわり。太陽の花。
ゴッホの描いたそれは自分の耳を切り取った彼の心の写し絵、歪み過ぎていて、
ほんとのお花とはまるで別物だから、余り好きじゃない。
でも、本物はうっとりするくらい、明るくてあったかくて、大好き。
なのに・・・一体もう何年、お日様を見ていないのかしら。
この花はうんと晴れた空の下で、金色に輝いているのが、一番綺麗なのに。
昔は違ってた。
すぐに赤くなる頬、好奇心いっぱいの瞳、猫に似た気まぐれ。
神様が子どもに約束されたすべてが、私にも与えられていたあの頃は。
この世にありふれた歓喜も絶望も、あらゆる出来事が、マルトには新しかった。
1日1日の出来事のひとつひとつが、大人には計り知れないほどの激しさをもって
その小さな心と体を揺さぶり、そうして私は、明日という日が今日とはまた別の
未知の冒険に満ちていることを露ほども疑わず、生きることは素敵なことだと
思い込んでいた。
バカみたい。
マルトはくすくすと笑い出す。
もう新しいことなんてなんにもない。なぁんにも。
マルトは衝動に駆られ、寸時の迷いもなく、中国の壺にぎっしりと生けられた
ひまわりを抜き取り、床に放り投げると、小さな踵で思い切り踏み潰した。
こんな花、大嫌い!
だって私、もうお日様は一生見られないんだもの!
思う様花を踏みにじり、マルトの準備がすっかり整った頃、いい塩梅にピエロが
迎えに来る。マルトはにっこりと天使のように笑い、階段を上って、舞台へと急いだ。
永遠の11歳を生きる少女の、長い人生と短い夜。夜更かしを叱る大人はいない。
何故なら彼女は、夜しか生きられないのだから。
音のしずく。オルゴールの。
男たちが身じろぎし、女たちの胸の谷間や股間にうずめていた顔を上げ、身を起こした。
蝋燭の火はかき消え、室内が闇に沈み、赤と黒と金の広間中央で酒を噴き出していた
大理石の噴水はけだるげなトロイメライの音色と共に回りながら床下へ消えていった。
デイビッドの忠告に従わず、隣に座り込んだまま何やら考え込んでいた舌をかみそうな
長たらしい名前の外国人青年は、その途端はっと息を呑み、噴水のあった場所に入れ違い
にせり上ってきた舞台に目をやって、呟いた。
「ドール…」
スポットライトで照らし出された円形舞台の上には、ひとりの少女が立っている。
纏っているのはやたらびらびらした白いドレスで、強すぎる照明のせいかやけに青ざめて
見えるが、確かに人形のように愛くるしい顔だ。だがこいつは…
例の犯人グループの協力者に違いない。
ああ、そうさな。お前さんの睨んだ通りだ、デイビッド。
デイビッドは腰の得物に手を伸ばし、ロックを解除した。
「ショー・タイムだ。出てくなら今のうちだぜ、坊や」
ということで、(多分)続きます。。。
はぁ。でもなぁ。。。苦手なんだよなぁ、アクション・シーン。。。
614 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/12/07 06:58
以上、ネタでした。
615 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/12/07 07:41
以上、本当の話でした……
sega
サミー
ピグマリオンの夢様、お疲れ様です^^
何書いててもアクションシーンを書こうとしてしまう俺からみれば
なんだかもったいない感じが(笑)
今書いてる話もアクションシーンじゃない場所を書くのに手間取るという
なんだか愉快な状況に…
感想じゃないな、これだと(笑)
とにかくアクションシーン大好きっ子の俺としては
そこへの導入の流れを味あわさせていただきました^^
…いっそのことフルアクションで書くかなぁ(どんなゾンビ小説だ)
619 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/12/09 19:15
なんで、出ないんだよ。
以上、自作自演でした。
621 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/12/11 17:10
面白いなぁ。
あれで荒らしているつもりなのだろうけど、ほほえましい。
檻の中の猿のようで観察するのが楽しい。
以上、自作自演でした。
煽り言葉のボキャブラリがすくなすぎて笑える
よっぽど頭悪いんだろな...
以上、自作自演でした。
以上、馬鹿の一つ覚えでした。
以上、自作自演でした。
なんか一人だけショボイ方がいらっしゃいますねこのスレ。
そろそろお話書いて
一部作者さんは他所に引越ししたみたいだね
む、ピグマリオンの夢さん以降作品が滞ってますな。
かくいう漏れも前に投下するとか言っておきながら
大分時間が経過しまくっていますが。
ロッカーネタの第三弾を投下させていただきます。
「えーと、あの問題の答えってなんだったけ?
・・・へそで茶を沸かす・・・じゃない、身から出た錆・・・うーん」
少女は暗く狭いロッカーの中で一生懸命考えていた。
別に次の時間に何か試験があるわけではない。
それどころか、もうこの学校で授業が行なわれることはないだろう。
街は死者の群れに占拠されてしまったのだから。
彼女の通っていた学校も死者の群れから襲撃を受け
生き残っているものはこのフロアに限れば彼女一人。
親しい友人も軒並み餌食になったが
彼女はロッカーに逃げ込んで事なきを得た。
日頃は考えないようなことを頭の中に思い浮かべ
ありえない現実からの逃避に全神経を集中した。
親友の断末魔を聞いてかなりの時間が経った。
周りに充満していた絶叫も死者の息使いも既に聞こえなくなっていた。
今は外に誰もいない。上手く行けば脱出できるかもしれない。
だが、彼女はそれをしなかった。
安全の確保が保証されたわけではなかったからだ。
彼女にとって安全が確保された状態とは、ロッカーを誰かに開けてもらう
或いは声をかけてもらうことであった。
「あーもう、何だったかな。
『思いがけないことに出くわす』の答え」
この間の小テストで間違った問題を悩みつつも
彼女は時が過ぎるのを待った。
それからどれくらいの時が過ぎ去ったであろう。
静寂の佇む教室の何者かが侵入してきた。
駆け足なのか、足音の聞こえるリズムが早い。
「・・・誰だろ」
ゾンビではなさそうだ。ゾンビならば独特の息使いが聞こえるはずだし
生存者であってもなんらかのリアクションを起すはずである。
だが、この侵入者は教室の中を彷徨うだけだ。
(・・・何か変なのだったらやだな。はやくでてってくんないと・・・)
そんな彼女の願いを知ってか知らずか
侵入者の足音は彼女のロッカーの前でピタリと止んだ。
(やば・・・まさか新手のゾンビ、それとも変質者?)
彼女が危機感をつのらせていると
侵入者はロッカーに向かい、声をかけた。
「ワンッ!」
「・・・・・へ?」
彼女は思わずロッカーから飛び出した。
むせかえるような血の臭いの中で
眼前に現れた者はなんと犬であった。
全身が黒い柴犬だ。
「プッ・・・アハハハハハ!何で犬がこんなとこにいんの」
緊張の糸が解れ、笑みがこぼれる。
血溜まりのひろがる教室で大声で笑ってしまった。
「あっ、まず・・・誰かに聞かれた・・・?」
「ワウ!」
幸か不幸か、彼女の言葉に答える者はいなかった。
かわりに犬が擦り寄ってきた。
頭を撫でてやるとこちらの手を舐め回す。
随分と人懐っこい。どこかの家庭で飼われていたのか。
「うーん・・・お前、飼い主とはぐれちゃったの?」
「ハッハッハ・・・」
話し掛けても犬は返答しない。当然のことだが。
彼女が教室から出ようとすると、犬も後から着いて来た。
「ん?お前も一緒に来るの?」
「ワンッ!」
「・・・しょうがない、着いてきてもいいよ」
ここから先、行く当てもない上、一人では心もとなかったので
彼女は犬も一緒に連れて行くことにした。
「そうだ。どうせだったら何か名前が欲しいよね。
例えばペスとか」
「ワンッ!」
「・・・ペス?」
「ワンワンッ!」
「・・・よし、お前の名前はペスに決まり。いいね」
「ワウッ!」
こうして、彼女はペスを連れ、教室の外へ出た。。
校舎の中は閑散としていた。
辺りは血と屍肉まみれであったが、不思議とゾンビは現れなかった。
あれだけいたゾンビ達は何処へいったのだろう。
最後まで気を緩めることはなかったがとうとう誰にも遭遇しなかった。
彼女は無人となった学校を後にし、街に向かった。
今回の投下は以上です。
一応、三本仕立てで構成して
二回目は早ければ明日にでも投下できるようにします。
ゾンビスレなだけに再生の歩みもまた鈍いということで。
スレ汚しスマソ。
636 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/12/16 04:31
そろそろ、統合しないか。
創作文芸板の類似スレと。
637 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/12/16 09:01
ですな
そして きんたま作戦を実行して交渉を優位に持っていきこのスレを潰すと
◆4kNJblDpUo様、お疲れ様です!
今度の主人公はロッカーから脱出したところからはじまっておりますな。
この柴犬が物語をどう動かすのか?
犬好きの一人として楽しみにさせていただきます^^
(またそんなところに注目する)
あとこのスレは自動保守係さんがほっといてもあげてくれるので、
出来る限りさげて書き込みませう。
メール欄にsageで^^
創作文芸板の類似スレってどれでしたっけ。
以前言ってたバイオ小説のやつかな。
バタリアン一杯 ◆BAvmdD6bXs さん
ちょっと街でゴタゴタ起します。お犬様が。
最近、皆さん忙しいようで中々スレに活気が戻りませぬ。
バタリアン一杯さんも作品おくんなせえよぉ・・・て、催促しちゃいかんですな。
では投下します。
街はすっかりゴーストタウンと化していた。
一旦は家に帰ってはみたが、中には誰もいなかった。
家族はどこかに避難しただろうか。それとも既に・・・。
嫌な考えが頭を巡る。
「・・・ダメ、弱気になっちゃ。もっとポジティブにいかないと」
きっと皆、どこかで生きている。
彼女は自分にそう言い聞かせた。
こんな時は希望を持たなければ負けだ。
などと気を引き締めたら、腹の虫が鳴った。
よく考えてみれば学校のロッカーに閉じこもってから何も口にしてない。
「その前にどこかでご飯でも食べようか、ペス」
「ワウッ!」
彼女はペスの承諾(?)を得ると近くのコンビニへ足を運んだ。
「あー・・・やっぱり何もないなあ」
恐る恐る進入したコンビニには目ぼしいものはほとんどなかった。
先に同じことを考えていたものがいたらしく
商品の陳列棚にあったものは根こそぎ奪われていた。
「どうしよ、ペス。何もない・・・あれ?ペス?」
さっきまで一緒にいたペスがどこにもいない。
「え、ペス?ペス―――」
名前を呼んでも一向に返事がない。
これでは何処にいったのか見当もつかない。
「もう、何処行ったのよ」
彼女は店内を探し回ったがペスは姿を見せなかった。
諦めてその場を去ろうとする間際、何かの物音とともに犬の鳴き声が聞こえた。
その声は紛れもなくペスであった。
「ペス?何処にいるの!?」
彼女は音のした方へと走って行った。
声はコンビニの近くにある路地の方から聞こえていた。
そこに駆け寄ると、ペスの悲痛な顔が見えた。
「ペス!大丈夫!?」
「キャイン!!」
ペスは何かと格闘しているようであった。
必死に前へ踏ん張りだそうとしているが
何者かに脚だか尻尾だかを掴まれて身動きができないようだ。
彼女はどうにかペスを引き離そうとしたが
相手の力が強く、中々離そうとしない。
爪がペスの脚に食い込み、悲鳴が聞こえた。
「ギャンッ!!」
肉が裂ける音がしてようやく手を離した。
「ちょっとあんた!いきなり何すんのよ!」
彼女はペスを傷付けた相手に文句を言ってやろうと顔を拝見した。
それが彼女が一番会いたくない存在であることに気付くのに
さほど時間はかからなかった。
「ウウウゥゥアアァ・・・」
「な・・・」
ゾンビであった。服装から判断して元はコンビニの店員であることが分かる。
上から何か落ちてきたのか、足元が下敷きになって動けなくなったところを
他のゾンビにやられたらしい。
逃げなければ。
相手は動けないのだからこのまま後ずさりすれば容易に立ち去ることができる。
だが、彼女はペスとゾンビを引き離す為に接近しすぎていた。
以上です。次回分の投下でこの話は終了します。
明日か明後日には投下できると思います。
何か既にロッカーの出番がなくなってますが。
・・・それにしてもこのスレも寂しくなったのう。
まあ、なんとかなると思いたい。
645 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/12/17 10:23
以上、略
◆4kNJblDpUo様、続きの投下お疲れ様です!
ペスピンチ!
頑張れっ頑張れ!
このピンチをペスがどうやって切り抜けるのか!?
(主人公変わってる)
さておき、ゾンビの射程距離圏内に入ってしまった主人公はどうなるのか?
ペスの安否とともにドキドキさせていただきます^^
あと、スレの活気の方ですが、今はまあ年末ってことで
みなさん色々と忙しかったりするんでしょう。
今まで何度か「活気不足」が問題になったことはありましたが、
それがスレを潰したかどうかは現状のスレが残ってることからも判るよう、大丈夫です。
沈みさえしなければまた活気は戻りますよん♪(楽観主義)
さて、私の新作情報でも流そうかと思ったのですが、
世界観統一してアクションを書けるような設定を今練り込み中なのです。
(そこまでしてアクションが書きたいらしい)
現在あがってるのは度を過ぎてアクション色の強いもので、
しかもストーリー本編へのプロローグ的要素も強いという困った代物…
もう少し続きを書ける状況になってからアップした方がいいと思うのですが、
「そんなのでもいい、枯れ木も山の賑わいってね!」って言ってくれるならば
投下してみます^^
…ただ、この話ゾンビほとんど出てこないんだよな(笑)
一休み中ー。つい覗いたら、
えっ、ぺスの危機ーー?!
災害時には、犬猫ほかのペットってどうしても後回しにされてしまって、悲惨だった
のですよね(;;)そんな中、せっかく巡り合ったひとりと一頭、ここはぜひとも危機を
乗り越えて欲しい!です。
◆4kNJblDpUoさん、お願いしますーー!
バタリアン一杯さん、アクションてんこ盛りの新作練りこみ中!
おおお、楽しみにお待ちしてます!
(え?「ゾンビなかなか出ない」といったらもう;私なぞグウの音も出ません;
というか先に進めない(><)オートマチックとセミオートマチックの違いもよく判らず
銃撃戦を書こうとするなんて、超無謀でした。。。;モデルガン入手して研究しようにも
ゲーム購入でびんぼーだし、アホの見本です。)
そうそう、参考にするため?「デアデビル」と「リべりオン(反逆者)」
(後者はSF「禅銃(ゼンガン)」の映画化?)を借りて見ましたが、ゾンビは出ないもの
の、すごくカッコよかったですよー。
しかし、あのスピード感とキレの良さは、やはり映像媒体だからでしょうか?
私はどっちかとゆーと、先に映像が来てそれをお話にしていくほうなので、「光景」は見え
てるのに、そのモノや場所や人物が「何」を意味してるか、細部の名称だの的確な表現だの
が「知識不足で出てこない」。。。自業自得とはいえ、ストレス大。。。私のなら誰も続き
を待っていないのだけがせめてもの救いです。
ととと。また長く。
年末ですし、皆様ご多忙中と思いますが、風邪なぞお召しにならぬようお気をつけて。
それではー。
いいですねこのスレッドは。皆さんの作品は一流だと思います。これからもがんばって
むははは(^∀^)
バタリアン一杯 ◆BAvmdD6bXs さん
おお、新作練り込み中でつか。期待してます。
ゾンビの出てこないゾンビ小説は香りを楽しむが如きものと
以前のスレでどなたかが言っておりました。
普段はどうしても大立ち回りのできないゾンビもの
一つ派手に華を咲かせてみてはいかがでしょうか。
ピグマリオンの夢さん
そういう時は軍事板で情報収集しるといいと思いまつ。
銃器関係のスレを見ればネタ創りに役立ちます。
もっとも漏れはあまり複雑に書こうとすると
頭がついていけなくなるので短編ばっかり書いているわけですが・・・。
ロッカーネタ第三弾、投下します。
あまりに咄嗟の出来事だったので彼女は正常な判断ができずにいた。
思わずゾンビに背を向けてしまった。
そこから立ち上がって走り去ろうと考えていたが
空腹に支配されるゾンビがそのチャンスを逃すことはなかった。
「きゃあ!」
「オオオアアァァアア!!」
ゾンビに足首を掴まれた。
もしこれで爪が食い込むようなことになれば自分も感染してゾンビになってしまう。
一応、靴下がクッションになっているが、このままではそうはもたない。
凄い力で引きずられていく。
「だ、誰か助けて!!」
「ゥオオウゥ!!」
彼女は何とか近くにあったパイプに手を伸ばすが
ゾンビの力は凄まじく、彼女の指は徐々にパイプから引き剥がされていく。
彼女が諦めかけたその時、手に激痛を感じた
何者かに噛み付かれたのだ。他にもゾンビがいたのか。
彼女は自分の手のほうを見た。
そこにはペスが自分の手を必死に咥えている姿が見えた。
こちらも犬とは思えない凄い力だ。
「ペス、痛い。痛いよ!」
ペスとしては彼女を助けようと頑張っているのかもしれないが
当の本人にとっては両方から引っ張られて身体が千切れそうだ。
しかし、大きな轟音とともに足元の力が和ぎ
彼女はペスのいた方へと引っ張られた。
一体何事かとゾンビのいた場所に目をやると
上から何か落下したらしく、ゾンビは腕だけを残して
瓦礫のしたに埋もれていた。
そこから大量の血が流れ出たのを見て、危機が去ったのを確認した。
「ありがとう、ペス。お前がいなかったらあたしも一緒に死んでたかもね」
ペスは鼻を鳴らして、先ほど自分が噛み付いた手を舐めていた。
彼女はペスとならばどんな困難も乗り越えていけると確信した。
「あ、脚の方は大丈夫?痛くない」
「キューン・・・」
彼女はペスの脚の具合をが気になっていた。
先ほど、ゾンビに引っ掻かれて怪我をしているのだ。
自身もペスに助けてもらった際に手に怪我を負っている。
「どこかで薬を見つけなきゃね」
そこまで言って、彼女ははたと気付いた。
ペスがゾンビによって怪我を負った後、自分を救出する為に手を噛んだ。
・・・・・・・・・
これってまさか・・・二次感染じゃないの?
いきなり目の前が真っ暗になった。
あまりのショックに気を失う寸前、彼女はあることを思い出した。
・・・やっと分かった。
『思いがけないことに出くわす』の答え。
飼い犬に手を噛まれ・・・
最後まで答えを言うことなく、意識が途絶えた。
・・・あれからどれくらい気を失っていたかは知らないが
気付いた時にはベッドの上にいた。ゾンビにはならずに済んだらしい。
ふと横を見るとペスに噛まれた方の腕がなくなっていた。
後から来た医者によると腕に菌が入っ為、やむを得なかったらしい。
2ヶ月間も意識が戻らなかったそうだ。
そういえばペスはどうなったのだろう。
「あの、すいません。一緒にいた犬はどうなりました?」
「犬・・・ああ、あの犬か。非常に言いにくいんだが・・・」
「いえ、いいんです。分かってましたから」
これまでの経過を説明すると、医者は部屋を出て行った。
それと入れ替わるかのように家族が見舞いにやってきた。
皆、無事だったのか。彼女は家族との再会を泣いて喜び
事件当時のことを語り合った。
「へぇ〜、そうか。犬に助けられたのか」
「うん。でもね、もうこの世にはいないの」
「黒い柴犬かぁ。そういえば今度、犬を飼おうかと思ってたんだが」
「え?あたしそんな話聞いてないよ」
「そうだな、お前には話してなかったし。
ペットショップでちょうどいいのがいてな。
毛並みの黒い柴犬で随分、懐いてたんだけどな・・・
他の動物は皆無事だったけど、そいつだけは今でも行方が分からんそうだ」
「嘘・・・」
「本当だよ。もしかしたらお前のこと、家の人間だって分かってたのかもな。
お前、その・・・えー・・・ペスだったか。そいつに感謝しろよ」
家族の話を聞いて彼女の目から涙が溢れた。
あの事件がなければ家族の一員として迎えることができたはずなのに。
ペス、ありがとう
助けられなくてゴメンなさい。
その後、彼女は片手がないというハンデを乗り越え
現在は柴犬のブリーダーとして活躍している。
気性の荒い犬でも彼女の手にかかれば
飼い主の手を噛むこともなくなるくらい従順になると評判である。
第三弾終了しました。
気合で書き終えたので、所々荒い箇所があるかもしれないです。
残念ながらペスは殺してしもうた。スンマソン。
本当は意識が途絶えたところで終らせる予定でしたが
毎回毎回バッドエンドもなんだかなということで後日談を加えてみたりして。
657 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/12/18 07:29
つまらん
むははは(^∀^) とてもよかったですよ。
ペスさんはそんな短期間で身体中に菌がまわったのでしょうか?
またペスさんのその後はどうなったのでしょうか?ケロペロスみたいになったのでしょうか?
むははは(^∀^) 興味が尽きない所です。どうもありがとうございました。これからも頑張ってくださいね。
ロッカーネタおもしろかったよー
此処あまり書き込み少ないから普段は他の板ロムってて、今日久々に此処を覗いたらロッカーネタを最初から最後まで一気に読めてラッキーでした。
でも、ひとつ疑問に思ったのはペスが怪我をするほど強く手を噛んだところです。犬に噛まれた事無いから分からないけど、犬って怪我をしない程度に加減して噛むと思ってました。どうせ噛むならゾンビに噛み付いて、怯んでる隙に脚を引き抜けたら良かったのにとか思いました。
此処のネタ楽しみにしてる人は結構いる事を知って欲しくて書いちゃってゴメンナサイ。ロム専に戻ります。
◆4kNJblDpUo さんのロッカーズストーリー?の最新作は、
「飼い犬に手を噛まれる」という言葉からアイデアを発展させたもの
と思われ。うーん、グッジョブ!◆4kNJblDpUoさん!
あと、個人的に感謝です。さっそく軍事版覗いてみます。
それにしても、
犬ってほんとに、飼い主の身内は匂いで判るし、何年も会わないでいても
ずーーーーっと覚えていて、会うとしっぽ振って喜びますよね。
多分ファミリーには特有の似通った匂い成分があって、人間とちがって
嗅覚の優れた犬には、すぐに嗅ぎわけられるのかも。
バイオハザード状態の腐臭漂う街なんか、嗅覚鋭い犬には地獄でしょうね。。。
あと、ご主人の命かかっていれば(ゾンビに襲われなくても、溺れるとか
崖から落ちそうだとかの場合に引き上げようとして)本気で噛むことも十分
ありえるでせう。
猫もかわいいけど、犬もけなげだなぁ。。。
ぺスのご冥福をお祈りしますです。
1/5
(BGM・トワイライトゾーンテーマ)
xxx :あなたのうしろに名無しさんが・・・ :xx/xx/xx xx:xx
以上、自作自演でした。
xxx :あなたのうしろに名無しさんが・・・ :xx/xx/xx xx:xx
正直つまらん
xxx :あなたのうしろに名無しさんが・・・ :xx/xx/xx xx:xx
パクリだな
xxx :あなたのうしろに名無しさんが・・・ :xx/xx/xx xx:xx
スレ違いうざっ!
なんでだよ。なんでお前ら新作書くんだよ……。
少年は涙目でキーボードを叩いていた。
下品なAAを貼っても作品は現れる。
どれだけ荒らしても作者が現れる。
やめろよ。お前ら…なんでだよ…。
わかってないんだよ。お前ら、これがどういうことか…
やめろよこんなスレ……
頼む。やめてくれ。
頼むから……
2/5
『この少年は、2ちゃんねると呼ばれるインターネット上の巨大掲示板の
“ZOMBIE ホームセンター攻防編”というスレを必死で荒らしています。
何故、彼がこんなことをしているのか。彼にはそれなりの訳があるのです…』
3/5
気がついたとき、ゾンビ禍が始まっていた。どこで最初に生まれたのかはわからない。
それでも、ゾンビは瞬く間に世界中に蔓延していた。
少年は目の前で家族を食い殺され、命を助け合ってともに逃げ延びた友人は、殺気だった群衆になぶり殺しにされた。
友人は逃走中に肩を瓦礫にぶつけて怪我をしていたのだが、群衆の一人が
「怪我人はいずれゾンビになる」と騒ぎ出したのだ。
友人は、少年を逃がすとたった一人で群衆の前に立ち、殴り殺された。
今の少年はかつては大企業のオフィスだったらしいビルに籠城している。
食料はできる限り運び込んであるし、このビルには自家発電設備がある。
しばらくなら耐え切れそうだった。
しかし、不可もしない内に少年は先客に気づいた。
白衣を着た青年は、ゾンビの生みの親の一人だと名乗った。
「言霊の力を信じるかい?」
青年は語り始めた。
かつてインターネットが全盛だった時代、“ZOMBIE ホームセンター攻防編”という掲示板がとあるサイトにあった。
そこでは数々のゾンビ物語が生まれていた。
ある時、“誰か”がその物語を現実にしたいと念じた。
“誰か”は、生化学者となった。ゾンビのような存在ではなく、ゾンビを産みたいと“誰か”は念じた。
そしてその思いが達成されると、世界は地獄となった。
「たまたまかもしれない。あんなサイトが無くても、こんな世界になっていたかもしれない。
あのサイトがなければ世界はこうならなかったのか、それは僕にはわからない」
青年の言葉を聞きながら、少年はめまいを感じ始めていた。
妙な違和感が身体を包み込む。
「そして、その“誰か”はこの地獄の中で念じたんだ。自分を止めてくれるものの存在を。
昔の自分を翻意させる存在を」
少年はめまいに耐えられず、倒れた。
「その存在にこの地獄を伝え、何とかして止めてもらいたい、と念じたんだよ。“誰か”は…」
最後の「“誰か”」が「僕」と聞こえたような気がしたが、少年はそのまま意識を失った。
4/5
目が覚めた。
夢? 夢なのか?
少年はパソコンを立ち上げた。
掲示板…そうだ。
少年は日本最大といわれる掲示板を閲覧した。
ゾンビの小説……
創作文芸板…「バイオハザード」…いや、違う。
類似スレ? これは?
オカルト板…「“【ゾンビ】ホームセンター攻防扁【ゾンビ】”」
少年は背筋に寒気を覚えた。
似ている…あまりにも似すぎている。
閲覧。
小説がある。確かに小説がある。
少年は叫んでいた。地獄の始まりを少年は再び見ていた。
だが、どうする。夢の話を誰に語る?
できることなどない。いや、ただ一つ。
このスレを終わらせること。作者たちのやる気をそいで自然消滅させること。
それしかない。
煽り、荒らし、下品なAA。あらゆる手段でこのスレを止めてやる。
それが夢に与えられた自分の使命だ。
少年は、キーボードに指をおいた。
5/5
xxx :あなたのうしろに名無しさんが・・・ :xx/xx/xx xx:xx
以上、自作自演でした。
xxx :あなたのうしろに名無しさんが・・・ :xx/xx/xx xx:xx
正直つまらん
xxx :あなたのうしろに名無しさんが・・・ :xx/xx/xx xx:xx
パクリだな
xxx :あなたのうしろに名無しさんが・・・ :xx/xx/xx xx:xx
スレ違いうざっ!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
『少年は、荒らしを続けるでしょう。この世界を守るために。
しかし、彼の見た未来は本当に訪れるのでしょうか?
彼の見た未来こそが、“トワイライトゾーン”だったのかもしれません』
いいねぇ。
そういやトワイライトゾーンに「神様」になった老人の話がありましたね。
本の山に埋もれているので詳細は書けないんですが、訳のわからないがらくたを動かしている老人の話です。
その老人を狂っていると思った男ががらくたを動かすのをやめさせるんですが、その結果事故が多発する。
んでそのめちゃくちゃな構造のがらくたがおかしくなる度に事故や災害が起きることに気がつくんです。
男は老人の仕事を受け継ぎ、今でも必死にがらくたを修理して世界を維持しているそうです。
いろんな方から感想もらえて嬉しいです。
感染が早かったのは小動物だから・・・それだと人間を引きずるほどの力ないな。
後、主人公の手を怪我させるほど強く噛んだのは
ピグマリオンの夢さんの指摘どおりでオチが欲しかったもので。
・・・柴犬じゃなくてセントバーナードぐらいにしとくべきだったかも。
数学屋さん乙です。
スレの時事を扱った短編、イイでつな。
本当にこの話のままだといやですが。
どのみち書きたい人間はネタが続く限りは書きますしね。
また新しいネタを考えねば。
少しずつスレに人が戻ってきてるようでよさげです。
668 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/12/19 08:48
以上、自作自演でした。
奇妙な膠着状態に陥っていた。
片膝をつきうつむいたままの尚也を挟んで、日向と男たちは互いを探り合っていた。
数の上では圧倒的に男たちが有利だが、日向には車という遮蔽物がある。
路面に散らばる屍者たちが多少邪魔だが、回り込んで挟撃してしまえば少女に為す術はない。
だが男たちには青年の存在が不気味だった。
先ほどの屍人に対する戦闘行動をみれば、うかつに手を出すのは危険すぎる。
しかも防弾着に阻まれ、有効なのは爬虫類顔の男の持つ銃だけだ。
ゾンビたちとの戦闘からもわかるように、青年の身体能力は図抜けている。
不意をついての射撃により機先は制したが、いつ飛びかかってくるのか、わかったものではない。
加えてこの戦闘にはうまみも目的もない。
確かに少女は魅力的だが、拠点に戻れば女はいる。
少女が犠牲者だと思ったからこそ青年を撃ったのだ。
ところがその少女は感謝するどころか銃を向けてきている。
命を賭けても得るものは少なく、かといって今更背を向けることはできそうにない。
交渉しようにも場に膨れあがった緊張感が邪魔をしている。
埒が明かない。
そう双方が意識したときだった。
『カツン!』
それぞれの背後に何かが落ちる堅い音がした。
男たちは振り向き、日向は向かい合ったショーウィンドウを鏡代わりにして落下物を確かめる。
コンクリートの破片だった。
おそらくビルのどこからか落ちたのだろう。
何事もないことを確かめ、男たちは緊張をゆるめた。
男の一人が破片の落ちてきた場所を確かめようと頭上を見上げる。
割れたガラス、薄汚れた壁、そして飛び降りてきた異形。
叫び声を上げる間もなく、男は異形の下敷きになった。
水のつまった風船を叩きつけるような破裂音。
「くぅるぅぅぅぅぅぅぅ……」
異形の細い鳴き声。
それに呼応するかのように、異形たちは双方の背後に次々と降りそそぐ。
瞬時に日向たちは異形の群れに取り囲まれていた。
とりあえず一つだけ。
えーと保管庫の管理人樹離さま、できれば長編の方も保管庫に載せて欲しいのですがどうでしょうか?
細切れなのでその方がみている方に負担をかけなくてすむと思うので。
必要ならばどこぞにテキストを上げます。
リアルタイムで作者さん投稿キター!
ようし、連続投稿の支援に張り付くぞぉ!などとひとり勇み足。
缶チューハイ(ストロベリーフィズ)効果でさらにお馬鹿になってる?
だって今年はおいしー新製品が一杯♪
もちろんここの新作&続編も♪
以上、自作自演でした
数日置いただけなのに新作ラッシュが!
う〜んトレビアン(意味はよくわかってないらしい)
纏めてで失礼ですが感想をば
◆4kNJblDpUo様
ペスゥ〜!
なんて気合の入った犬なんだ…
うちの馬鹿犬に見習わせてやりたいですよ(笑)
この手の話の「バッドエンド回避」をやっちゃうと
結構話自体が締まらなくなってしまうケースが多い中(俺が書く話はたぶんみんなそう)
しっかりと後日談が話を締めてくれてます。
トレビア〜ン
数学屋様
すばらしい変化球。
鮮やかな変化球っぷりには毎回本当に感動させられます。
「ショートショート書ける人が一番小説の巧い奴」
どっかで聞いた文章ですが、まさにこれですね…
トレビア〜ン
PIP様
感想、ではないのですが、確かに長編はまとめて読めないと新規の人とかも寂しいですね。
(実は俺も尚也の話は途中からなので所々わかってなかったり…)
今俺の書いてる話も前の話とかを絡めながら進める予定なので
長編の保管庫があればありがたいです^^
トレビア〜ン(意味はわかってません)
以上、ネタでした♪
異形の細い鳴き声。それに呼応するかのように、異形たちは男たちの背後に次々と降りそそぐ。
異形たちの狩り場。そこに日向たちは迷い込んでいたのだ。
ねじくれた四肢、瘤のような肩、節くれ立った指。
遠目にはトカゲのようにも、バッタのようにも見えるが、あちこちに人のなごりを残している。
四足歩行に退化した人間。ただ、その前腕はひどく長い。
平然と着地したところをみると、大型の類人並の肉体強度を持っているようだった。
「っが!ぅぶぉ!!」
異形は速やかに踏みつぶされた男の首を噛みちぎる。肺に残っていた空気が切断面から漏れ、あぶくとともに異様な音をたてた。
あまりに突然の光景に、日向だけでなく男たちも身動きできない。パニックを起こし脳が判断を下せないのだ。
むろん異形がその隙を逃すはずもない。棒立ちになった獲物にいっせいに飛びかかる。
尚也にも、あり得ないほど伸びた乱杭歯をむき出しにした異形が襲撃をかける。
迫る爪牙。もろい肉体にはそれを防ぐ術はない。
尚也の身に迫る危機に、日向が気がついたときにすでに行動は終わっていた。
片膝をつきうなだれたままの尚也に迫る牙。銃を構える。
――間に合わない。
恐怖が脳の反応速度を上げるが、それは死の瞬間までの体感時間を引き延ばすだけだった。
色を失いコマ送りとなった視界に、いまにも食らいつかんとする異形の姿が映る。
『間に合わない。牙。痛そう。死。尚也さん。銃。撃つ。遅い。尚也さん。死。いや。尚也。助けないと。なおや。死ぬのはいや。なおや。尚也!』
混乱した思考が一つに収束する。
タンタタン――!!!!
聞き慣れた銃声に我に返ると、飛びかかった異形が倒れていた。
硝煙の匂い。反動にしびれる手。
それを意識しながら、日向は尚也の元に駆け寄っていた。
とりあえず病院ロビーで2時間待たされていたときに書いた分だけ。
新しく見ている人もいるようなので、長編をどこかのアップローダーにあげましょうか。
希望される方がいれば誤字やら矛盾やらをなおしてあげたいと思います。
それともしたらばの方にはじめから貼っていった方がいいかな?
PIP様お疲れ様です^^
そうだ、したらばがあったんだ!
あそこに長編をアップしてもらえれば、見るのにも楽だし、
たぶんアップするのも楽なのでは?
678 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/12/24 06:57
メリークリトリス
はなくまゆうさくの東京ゾンビ
アウトブレイクは買いましたか?
681 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/12/26 23:20
早くゾンビのDVDを再発売してもらいたいです。
いずれ出るであろうリメイクドーンと一緒にBOXで出てほすぃ。
>ゾソビ
荒しが紛れ込んでいますね
先週のことです。私が車を止めると、突然三人組の男が現れました。一人が優しく声をかけた後、二人がかりで
私のボディーを撫で回してくるのです。なされるがままの私に、もう一人の男が両手に余る程の物を突っ込んできました!!
何も出来ない私はただ終わるのを待ちました。そして男は私の穴の中に、たっぷり注ぎ込み穴の周りを拭きながら言いました・・・
||
|| ∧_∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
||( ´∀`)< ガソリン満タン入りました〜
⊂ ) \_____
||| | |
なぜいつも半年以上前のコピペをするのか。
彼の知覚能力はそれだけ衰えているのだ。
腐りきった心と体。
すでに彼は死者だった。
以上、自作自演でした。
687 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/12/30 19:55
あいかわらずアクションかけません。
考えてた路線もうやめとこうかな、プロット変更、いやでもそれ1から
書き直しになりそうな。。。
なことはともかく、あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
以上、キンタマでした。
しゃっ
新年明けましておめでとうございます。
で、久しぶりに見てみたらあんまり作品が投下されてないという罠。
やはり正月はマターリしたいので皆、筆が鈍るのだろうと。
さすがにいかがものかということで
半月振りに投下しる。
男子生徒は目の前にある己のロッカーを凝視していた。
普通の成人男子ならばちょうど一人入り込める大きさだ。
ロッカーならばゾンビの目もくらませることも可能だろう。
だが、そうするには一つ、大きな問題がある。
身長195p、体重160kg、スリーサイズは上から115、137、126。
彼の体型である。彼の名は歌垣。相撲部の部員であった。
しかも筋肉質のアンコ型ではなく、ポッチャリしたソップ型。
無理に入ろうとすれば肉のひだがロッカーの入り口に引っかかる。
どうあがいても彼が入り込める余地はない。
「ううう・・・何でこの学校のロッカーはこんなに小さいんだ」
歌垣は己の体型を今更ながら悔んだ。
昔から食べることが大好きで、小学生のころから太りだした。
おかげで小、中と好きな女子にはふられまくる始末。
その怒りの捌け口を相撲に託すも、部活の先輩のシゴキが厳しく
早くも挫折しそうな高校一年の冬。
その上、今回のゾンビ騒ぎ。何か憑いてるとしか思えない。
「もし、こんな所をあいつらが大挙して押し寄せてきたら
俺は確実に殺されちまう。どうすりゃいいんだ!?」
走って逃げようにも、体格が災いして息が速くあがってしまう。
それに、よしんば走るといっても彼の場合、歩いたほうがいくらか早い。
彼があたふたしてると、突如教室の扉が音を立てた。
「!!」
彼が身構えたその先にいたのは・・・一人の女子生徒であった。
どこかで足を挫いたらしく、右足を引きずっていた。
「あっ!?」
歌垣の姿を確認した女子生徒は声をあげると、すぐさま後ずさりをした。
彼のことをゾンビの仲間だと勘違いしたのだろうか。
「待ってくれ!俺はゾンビじゃない!」
歌垣は叫んだが、女子生徒は歩みを止めなかった。
「おい、待てってば。外はどうなってるんだ?
ちょっと俺の話を聞いてくれよ!」
声を張りあげる歌垣をみて女子生徒は睨みつけた。
彼女の目は明らかに敵意を抱いている。
だが、彼には彼女に恨まれる理由が分からなかった。
歌垣はその女子生徒をなだめることにした。
迂闊に刺激せずに、外の情報を手に入れる必要があった。
「頼むよ。何があったかは知らないけど
少なくとも俺は敵じゃない。あんたには何もしない。
本当だ。信じてくれ。だから・・・な、ちょっとだけいいだろ?」
女子生徒の口からかすかに声が漏れた。
「・・・できない・・・」
「え?」
「信用できない・・・どうせあなただって、他の人と一緒よ」
女子生徒の絞り出した声が歌垣の耳に響いた。
彼女に何があったか、詳しいことは分からない。
だが、彼女を人間不信に陥らせるような何かがあったのは想像に難くない。
「あ・・・いや、何があったかは知らないけど
今、一人でいるのは危ないって。ここにいた方がいいよ」
「ふざけないで。あんな化け物よりも人間の方がもっと危ないわ」
女子生徒は頑なであった。
歌垣がどんなになだめようとも一向に警戒を解かない。
遂には彼の方が頭にきてしまった。
「あーくそ、いい加減にしろよ!
外に出たら危ないっつてんじゃねえか!」
歌垣はあたり構わず怒鳴り散らした。
約2メートルの巨体が目の前で暴れ出したので
今度は彼女の方が歌垣を抑えなければならなかった。
「ちょっとお願い、暴れないで!
大きな声出したらあいつらが・・・」
「ああ!?誰だよあいつらって?」
「あ、その・・・」
「何だよ。はっきり言えよ!」
「その必要はないぜ」
2人の間に何者かが割って入った。
今時のどこにでもいる、普通の学生だ。
どこから紛れ込んだのか、他にも数人の男子生徒が
教室の中に入ってきた。
「あれ・・・あんたら、一体何処から来たんすか」
「外から。何か大きな声したからさ、女の子でも襲ってんのかなと思って」
「そんな馬鹿なこと・・・て、外から?化け物はどうしたんで?」
「ああ、俺らが皆ぶっ殺した。もう安全だよ」
「マ、マジで!?」
歌垣の顔に喜びが走る。
この男子生徒の話が本当なら
もう、化け物から逃げずに住むのだ。
今回はここまでです。
また近日中に投下できると思います。
というか、またロッカーネタに逃げてしもうただ。
他にも書きかけの分はあるけど、煮詰まっててこれしか出せねえだ。
697 :
セルボロF ◆MscLo4H/jc :04/01/04 04:01
ごめんなさい、茶々入れるつもりはないんですけど、気になったもんだから。
。
×しかも筋肉質のアンコ型ではなく、ポッチャリしたソップ型。
ではなく・・・、
○しかも筋肉質のソップ型ではなくぽっちゃりしたアンコ型。
ですよ。いや、漏れがアンコ型なもんで(w
今までこういう特殊な体型の香具師が主人公ってのがなかったもんで非常に
期待してます。がんがってください。
敢えて言おう
素で間違った・・・_| ̄|○
今、漏れは心底恥ずかしい。
気を取り直して投下しまつ。
今後読まれる方はセルボロFさんの指摘通り
ポッチャリしたアンコ型という設定でお読み下され。
だが、その歌垣の喜びとは裏腹に
女子生徒の顔はみるみる内に強張っていく。
「あれ、そこにいるのは暁美じゃん。こんなところにいたんだ」
「あ・・・」
「おいおい、教室の外は危ないってあれほど言っただろ。
何勝手に飛び出してんだよ。しょうがねえな、お前はよ」
どうやら彼等はこの女子生徒と知り合いのようだ。
「君さ、あいつらと知り合いなの?」
「・・・」
女子生徒は下を向いたまま、何も喋らなかった。
彼等は彼女に近付いては、ニヤニヤ笑いながら顔を覗き込む。
歌垣は暁美と男子生徒達の間に何かがあることを感じ取った。
「暁美よぉ、何で俺らから逃げたりしちゃったの?
俺らがずっと守ってやるっつったのによ。どうして?」
「俺たちゃお前の為に、必死こいてあの化け物と戦ってきたんだぜ。
なのによ、お前は一人で危険なところに行って・・・苦労したよ」
「そ、それはあなた達が・・・」
「言い訳は聞きたくねえ。
まさかそのおデブに何かされたんじゃねえだろうな」
いつの間にか歌垣まで話に巻き込まれている。
しかも妙な疑惑までかけられて。
「あの〜、俺、別に何もしてないすよ」
「おめーにゃ聞いてねえよ。どうなんだ、暁美?」
「あ・・・う・・・」
暁美の様子を見ると
どうも彼等とは相容れない何かがあるらしい。
歌垣は暁美に事の真偽を問いただすことにした。
「なあ、あいつら少し変じゃないか?
何があったんだ。ちょっと話して・・・」
だが、歌垣の言葉を男子生徒が遮った。
「おいコラ、ブタ!勝手に暁美と口聞いてんじゃねえぞ!」
「あぁ!?ブタってのは俺のことか!!」
歌垣も激昂する。にわかに教室が殺気尽いた。
「そうだよ、この!」
男子生徒の一人が金属バットを振り上げた。
全体が血で染まっている。
化け物退治に使ったと思われる業物が歌垣に対して振り下ろされた。
鈍い音がこだまし、歌垣はその場に膝をつく。
「ぐああ・・・」
「あ、あなた達!」
暁美が歌垣の傍に駆け寄る。
頭から流れる血をハンカチで押さえる。
その様を見て、男子生徒達はさらに興奮した。
「何だよ、まさかこいつのことを・・・」
「嘘だろ・・・何でこんなデブに・・・」
「こいつも暁美を狙ってんのか」
「じゃあ、確定だな」
彼等は皆、歌垣の事を口にする。
そこに好意的なものは一つもない。
あるのは悪意と殺意だ。
「な・・・何を言っているんだ・・・」
「危ない、逃げて!」
暁美の声に反応して、素早く体勢を整える。
目の前にはバットが迫っていた。
それを何とかよけ、暁美の傍に寄る。
「一体、どうしたって言うんだ!?」
状況の飲み込めない歌垣に暁美が説明する。
「ゾンビ狩りよ。あの人達は
ゾンビになりそうな人を殺し廻っているの」
「ちょっと待てよ!俺はゾンビじゃない!」
「基準はどうでもいいの。
彼等が気に喰わない人なら皆ゾンビ扱いよ。
外にゾンビがいないのも当然だわ。
出会う人全てを殺しているんだから」
とんでもない連中だ。外が安全だという理由も頷ける。
気が触れているのか、殺人の快楽に目覚めたのかは知らないが
このまま放っておくわけにもいかない。
「おい、君は後ろのロッカーの中に隠れろ」
「え、でもあなたは・・・」
「いいから入れよ!あんたも殺されるぞ!」
歌垣は暁美を無理やりロッカーの中へ押し込むと鍵をかけた。
当然ながら男子生徒達には暁美が
ゾンビに閉じ込められているようにしか見えなかった。
彼等は手に手に武器をとり、一際巨大な敵に立ち向かっていった。
「この野郎!暁美を返せ!!」
一人がバットをもって歌垣に襲い掛かる。
しかし手応えはなく、バットは床に叩きつけられる。
歌垣の姿を捜そうとするが、そのまま顔面に張り手を喰らい悶絶する。
「やりやがったな!」
仲間がやられたのを見て、怒り狂った生徒達が一斉に踊りかかる。
歌垣はそれを一人一人のしていく。
相撲をやっているだけに瞬発力が鍛えられてるのだ。
こういう時だけは相撲をやっていてよかったと感謝する。
「ああん、どうしたもやしども。
俺をぶっ殺すんじゃなかったのか?」
頭から流れる血をおさえつつ、嘲笑する。
普段の自分では考えられないくらい、態度が大きくなっている。
頭を殴られたショックで覚醒でもしたか。
今の俺ならばこのくらいの人数、軽くあしらえる。
そんな自信が漲っていた。
「く、くそ・・・このゾンビ野郎が・・・」
男子生徒達は皆、一様にくやし涙を浮かべながら歌垣を睨む。
そんな時、彼等の中の一人が声をあげた。
「ま、待て!大変だ!そ、外からゾンビが!!」
突如、投げかけられた言葉に全員が戦慄した。
ゾンビは全滅させたはずではなかったのか。
今回の投下はここまでです。
結構筆が進んでるので早ければ今日の夜には投下できるかもしれません。
何か書いてる途中で主人公の性格が変わってきているな・・・
まあ、何とかオチはつけます。
このスレは、携帯から見れるのでしょうか?
歌垣くん、がんばれえ!
あけましておめでとうございます〜
今年もよろしくお願いしまっす^^
◆4kNJblDpUo様、初投下お疲れ様です!
お家芸のロッカーネタにゾンビの王道「暴走するゾンビハンター」!
頑張れ歌垣君!
ってかこの手の世界ではやっぱ女性は辛いですなぁ…
機会があればやたらめったら強い女性主人公でも書いてみますかねぇ(そういうのは得意らしい)
んじゃま、せっかくなので投下予告でも
今いじくりまわしてるのが出来あがったら ◆4kNJblDpUo様の投下が終了したくらいに投下しまする〜
それでは皆さん、今年も良いお年を^^
バタリアン一杯さん
あけましておめでとうございます。
強い女性主人公、いいですな。
わしもむさいのばかりじゃなく
華があるものも書きたいが、やはり無理があるのう・・・
もう少しで終るので今しばらく時間を頂きたいと存じます。
何とか書き終えたので第三回目の投下開始しる。
両者一時手を止め、教室の窓から様子を伺う。
廊下には山のようなゾンビが双方から迫っていた。
「な・・・おいコラ!ゾンビは皆殺しにしたんじゃねえのかよ!?」
「殺したよ!どいつもこいつもちゃんと頭吹っ飛ばしてやったさ!
なのに何だよありゃあ・・・皆、俺達が狩ったやつばっかじゃねえか!」
双方が口論している間にも、ゾンビ達はゆっくりと迫っていた。
このままではいずれ教室内に入ってくる。
「おい、教室に鍵かけろ!早く!!」
「無理だ、教室の鍵なんて持ってるわけねえだろ!」
「だったら扉を抑えろ!」
誰が言ったか、その言葉に反応して
数人が机やら椅子を持ち出して扉の前にバリケードを作った。
だが、所詮は急ごしらえのもの
ゾンビの人海戦術の前には役に立たなかった。
「うわっ!だ、駄目だ!!」
扉の前でバリケードを抑えていた者が
積み上げていた机の下敷きとなった。
ゾンビ達が次々に教室の中に侵入していく。
「な、何?何が起こってるの!?」
ロッカーの中から暁美の声が聞こえる。
外から聞こえる叫び声にひどく怯えているようだ。
「ゾンビだ。とうとう奴等がここまでやってきた!」
「え、ど、どうなるの!?」
「あんたはそこでじっとしてりゃいい」
歌垣と男子生徒達は山のようなゾンビ集団に立ち向かっていった。
数で劣る為、机を前につきだしてゾンビ達を押し返す。
「畜生、暁美を殺らせやしねえぞ!来るなら来やがれ!!」
彼等の一人がゾンビを壁に押し出す。
ゾンビの胴体は机と壁との重圧に耐え切れず、真っ二つになるが
それでも死にきれず、胴体が机の上に乗り出していた。
「ひぃっ!」
胴体だけになったゾンビが机上に乗り上げ
そのまま机を持った生徒に喰らい尽く。
男子生徒はそのまま体勢を崩し、のた打ち回る。
防壁が崩れ、たちまちゾンビ達が雪崩れ込んだ。
肉迫した状態になり、生徒達はほとんど抵抗もできずに
次々に犠牲になっていった。
そんな中、歌垣は巨体を生かして
ゾンビ達を撃退していく。
「どすこーい!!」
向ってくるゾンビを千切っては投げ千切っては投げ
齧り付いてきても身体に蓄えた肉でガードする。
苦痛というものが全くもってない。
あれほどゾンビを恐れ、怖がっていた自分はどこにいったのか。
実際に対峙してみると弱い弱い。
何で俺はこんな雑魚に恐れをなしていたんだ?
「二度と復活できないようにバラバラにしてやるぜ!」
歌垣は地面に這いつくばった
ゾンビの頭部を踏み潰すと啖呵をきった。
よくよく考えてみると、既に噛まれているのだから
いつ自分もゾンビになるかも知れないというのに大した余裕である。
そうこうしている内に侵入してきたゾンビは始末できた。
教室内には五体を粉砕された残骸が残っているだけだ。
しかし、歌垣に休む暇はなかった。
第2ラウンドが待っていたのだから。
「ウウウウ・・・」
先ほど、侵入してきたゾンビによって
全滅させられた生徒達が蘇り始めたのだ。
彼等の視線はロッカーの方に釘付けになっている。
本当に今日は厄日だ。
自嘲気味に笑うと歌垣は新たなゾンビ達に向き直った。
「ああ、こん畜生め。こうなったらとことんやってやらあ!」
ゾンビ達は歌垣に襲い掛かった。
これで本日分の投下は終了です。
というか、正月の頭から一日中パソコンに齧り付いて・・・
暇人なのか漏れは_| ̄|○
後一回ぐらいでこの話は終るので
続きが読みたい方は明日の昼まで辛抱して下され。
もう一回ぐらいロッカーネタやったら今度こそ新ネタを考えねば・・・
一気に読ませてもらいました。
ロッカーネタのKING?◆4kNJblDpUo さん、ありがとう。
ひさしぶりに♪恋の呪文はSUKI,TOKIMEKITOKISS♪を思い出しますた。
頭ぶっ飛ばしても死なないなんて……
こうなると身の軽さでしか対抗できないよ!
・・・よし、書き上げた。
予告どおり今から投下します。
外から叫び声が聞こえなくなってどのくらいになるだろう。
暁美は事の最中、ずっと耳を塞いでいた。
あの太った人が死んだら、自分は誰かから外にだしてもらえるだろうか。
いや、もう外に出ないでこのまま餓死した方が幸せなのかもしれない。
既に暁美は希望を持たなくなっていた。
できれば何も考えずに、静かに死んでいきたいと思った。
だが・・・
カチャ・・・キィ・・・・
おもむろにロッカーの戸が開いた。
暗闇の中にいたので、突然の光に目が眩んだ。
段々目が慣れていくと、視界に広がったのは血と内臓で彩られた教室。
床には人間の各部位が散乱していた。
「あ・・・」
一瞬、立ちくらみがした。
でも、恐怖でパニックに陥ることはなかった。
慣れてしまったのだ。この手の惨劇に。
「おぉーい、大丈夫か?」
突然、どこからか声が聞こえてきた。
辺りを見渡すが、声の主を確認することができない。
「ここだよ、ここ」
声は戸の向こう側から聞こえていた。
声の主は歌垣であった。
身体中に噛まれた痕が見えていた。
「だ、大丈夫ですか!?」
「んん、いや平気平気。
ただ、滅茶苦茶気分悪いんだよね」
歌垣は笑いながら死体の山へと移動する。
そして、山へと覆い被さった。
「っと、疲れた疲れた」
「あ、あの・・・ありがとうございました。
それとすいません。私のためにこんな・・・」
「いや、いいよ。
それよかさ、校庭に警察が
来てるみたいだから早く行った方がいいよ」
「あ、はい」
暁美は何度も頭を下げて教室を後にした。
「あーあ、行っちまったか・・・
じゃあ俺もそろそろ行こうかな」
歌垣は重い身体を持ち上げながら教室を出て行った。
向う先は屋上。
既に身体の大部分が言うことを聞かなくなっているのが分かる。
いくら身体が大きくても、ゾンビにならないわけではないのだ。
彼はここから身を投げて全てを終わりにするつもりであった。
「あー、畜生。俺はたった16で死ななきゃなんねえのかよ。
今更ながら不幸な星のもとに生まれたよな・・・」
でも、このままゾンビになるのはもっと不幸だろう。
それに自分は一人の女子生徒の命を救ったのだ。
普段ならば決して女の子と話もできない自分が。
ならば、これはこれで結構な人生ではないか。
「何か俺って、かっこいいこと言ってんな
・・・よし」
彼は屋上の柵から身を乗り出すと、頭から空中へとダイブした。
死後、自分の身体が動き出さないことを願って。
一人の英雄の誕生であった。
現在、この高校では相撲部員が屋上で手を合わせると
学業、金運、恋愛運が向上すると言われているが真偽のほどは定かではない。
滅茶苦茶疲れただよ。
しかし、これでバタリアンさんにバトンタッチできる。
他の作者方が後に続くのを信ず。
急ごしらえだった為か、あまり詳しく書けなかったな。
読んでて分かんなかったと思いますが
暁美と男子生徒達がどんな関係だったのかはご想像にお任せします。
◆4kNJblDpUo様、お疲れ様でした^^
歌垣っち(愛称)…かっこいいじゃねぇか…
かっこいい散り際、やっぱ憧れますねぇ…
まあ自分の人生ならかっこよく、かつ散らないのが一番ですが^^;
>ならば、これはこれで結構な人生ではないか。
このフレーズ、かなりグっときました。
ある意味萌えです。
こういう「グっとくる」フレーズを一つでも書けたら、作家もどきとしては僥倖ですなぁ…
あと書きながら投下は大変ですよねぇ〜
俺も一度したことがあるから判ります^^
アレしてから、書き上げてからの投下を心がけるようにしようと(笑)
以上、ネタでした
しかばねロビンソン2
僕の家だ、と気付いたと同時に死体のことが頭を占領した。
あんなところに死体があるはずはない。殺したなんてとんでもない。
見たこともない人だった。でも自殺でもなさそうだ。
寝てるもしくは記憶を失ってる間に殺した?僕が。それなら凶器がないのはなぜ?
素手ではああいう殺し方は出来ないだろう。ちらっと見ただけだけれど、
撲殺か射殺に違いない。そう判断する根拠は?出血。頭のまわりに広がっている。
飛沫痕が放射状。ぶつかったのか。床に。死因は転落?転落死。
死体のあるデッキは半地下に作られている。地面から4メートル下だ。
でもどこかの誰かがそう簡単に落っこちるようにはできていなかった。
まず柵なり門なりを通って僕の家の庭に入らないといけないし、デッキは玄関とは反対側、
コの字型に建てた家の内側に設けてあって、そこも花壇と柵で囲ってある。
デッキからは大きな木が伸びてるから、そこが深く掘りさげられてるってことも見ればわかる。
夜でも花壇にあるライトと窓からの明かりでちゃんと見える。
柵の高さは1メートルくらいだけどその前に花壇に登らないと越えられないから、
よっぽど不注意な侵入者でも落ちることなんてないはず。まさか落とされた?
誰が誰をどういう理由でなぜ僕が寝ている時どうしてデッキに落としたりする?混乱が増えて頭がまったく働かない。
デッキから出て数歩で頭の中がぐるぐる回りだし焦りと絶望と恐怖で熱を持った暗くて膨張する恒星になった。
さっぱり訳がわからない。
警察を呼ぶか。呼ばなくては。でもその前に上手い口実を考えなくては僕が罪に問われる。
事実を言うべきだろうか。どうやら寝てる間にどっかのアホが勝手に落ちたようで、起きたら死体がありました。
おまえを逮捕する。殺人容疑で起訴。取調べに対し容疑者は意味不明の供述をしています。僕じゃないんですよ。本当です、信じてください。
僕じゃないんです。ふと思いついた。僕の妻、クリスティーン。今日は出掛けている。彼女が?まさか。
そんなはずはない。僕が寝てる間にこっそり帰ってきて僕の知らない男を突き落とした。
今頃そしらぬ顔で女性誌でも読んでくつろいでいる。あるいはまた出掛けている。絶対考えられないことだが、考えついてしまった。
僕は急いで階上へかけのぼった。
久しぶりに投下・・・と思ったが・・・・
続きが気になるのでもちっと待ちます。
階上から何が起きるのだろう?ワクワク
取りあえず、爆雷1個投下します。
「巡査物語:番外編+3」中国の事情
小刻みに揺れる貨物船の中で、王瑞鈴は自動小銃を握り締め赤錆びた甲板の縁にうずくまっていた。
付近には30人程の女性解放軍兵士が同じ様に一団となってうずくまっていた。
全員が上海管区防衛隊の後方勤務兵士達で、射撃経験を含み戦闘経験が少ない者達ばかりだった。
彼女らを含む第221歩兵大隊は、上海脱出後の再編成部隊であり今回の上陸戦闘では
第一波の先陣を任されていた。
上陸第一波と聞えは良いが、現実は本隊による上陸前の露払い的要素が強く敵防衛隊の生贄的な
扱いであった。
しかし、全滅部隊の再編成である彼女(彼)らが選ぶ道は所詮は地獄の上海阻止防衛隊となって
撤退部隊を死ぬまで支援するか、この上陸戦闘に志願するかのどちらかであり
言わばゾンビに喰われるか、身体を弾丸で撃ち抜かれるかの究極の選択肢であった。
1時間ほど前に日本軍の警備艇と戦闘が有ったと報告があって以来は比較的静かに推移して居る様であったが
それも精々数十分の間である事を十分に承知していた、あと30分ほどで目的地に接近するし
そこでは警備艇から報告を受けた日本軍がてぐすね引いて待っている筈であった。
瑞鈴はそっと付近の名も知れない戦友の顔を窺った、となりで放心している同じ部隊だった瑞霞を
除いて全てを悟ったように静かに寄りかかる者や、同じ様に放心状態の者、現実を受け入れ切れずに
青白い顔で震える者など様々であったが互いに会話をする事も無く静かに”その時”を待っていた。
もちっと 投下・・。
「巡査物語:番外編+4」中国の事情
瑞鈴は、ふと胸ポケットから夫であった溥良の写真を取り出して眺めた。
結婚して未だ半年程度だったが、付き合い始めてからは3年くらいになっていた。
何でも知っていてとても優しかった溥良は上海郊外での防衛戦闘で戦死してしまった。
戦死?あんなものが戦死と言えるのだろうか?野戦砲兵の効力射で片っ端から吹き飛ばしても
重機関銃で薙ぎ払っても、血達磨に成り果てて内臓を引き摺りながらズルズルと接近する
数千万の化け物に取り囲まれ、絶望の絶叫を上げながら生きたそのまま噛付かれしゃぶり付かれ
喰われてしまう死が戦死だなんて・・戦友に射殺を哀願しながらの死なんて・・嫌!絶対に嫌!
私は生き残る、日本人を皆殺しにしてでも生き残る、、あんな、、あんな、死に方をする位ならば
何だってやるわ!そうよ、下品で文化程度も低い野蛮人のクセして上海の町で物の価値も知らずに
買い漁り、鱶鰭だの蟹だのを豚のように食べ漁って夜な夜な売春に耽って中国を貶し続けた日本人ですもの
南京だか何だか知らないけれど、自分達で記念館まで造って平謝りに涙を流す珍妙な民族ですもの
私が生き残る為に皆殺しにしたって良心の呵責なんて微塵も感じませんわ!!
現実は、生きるか死ぬかなのだから生きる方を選んで何が悪いって言うのよ。
つらつらと、そんな事を考えていた瑞鈴の耳に空気を切り裂く金属音が響いた。
多分日本海軍の対艦ミサイル”ハープーン”である、たしか”サセボ”に艦艇がいた筈だ。
10キロちょっと離れた地点を2次上陸隊の本隊に有る一隻の大型揚陸艦がまともに食らった。
黒煙と共に破片が中を舞うのが遠目でも見える、多分破片の内の幾つかは人間なのだろう・・。
周囲が騒がしくなってくる、特に先ほど真っ青で震えていた女性兵が耐え切れずに誰彼構わず
当り散らし始める。そんな中でも瑞鈴は比較的落ち着いていた。
このボロ船の貨物船が狙われる恐れは殆ど無い、この大小百隻を超える船舶の2割が沈んでも
残りが目的地に到着すれば作戦は成功なのだ、1万や2万の損害なぞ上層部は眼中にも無い。
いっその事ミサイルが当ってくれれば・・と願ってしまう、上陸戦闘で挽肉にされるよりマシだし
生還率も高いかもしれない。
もう一個投下してみるかな?
「巡査物語:番外編+5」中国の事情
そんな瑞鈴の願いも空しく船は待機錨地に到着し上陸準備が始まった。
指揮官の怒号が飛び交い兵士達が次々と上陸用舟艇に乗り移っていき、満載した舟艇は
いったん母船を離れて集合地へ向かってゆく、瑞鈴達のグループも割り当てられた舟艇に移乗した
小一時間が経った頃、勢力を増した舟艇群は一斉に舵を切り陸地へ向かって全速力で走り始める
激しく揺れる艇内から瑞鈴が目的地を覗いて少し経った頃、目的地のそこかしこから連続して白煙が上がった
そのまま白煙が尾を引いて此方に向かってくる。
海岸地帯から少し奥に入った丘陵地帯の辺りからは、ゴロゴロと雷の様な音が連続して響いた。
それは、福岡に司令部を置く陸上自衛隊第4師団対舟艇対戦車隊(玖珠)による79式対舟艇対戦車誘導弾
通称重MATによる攻撃と第四特科連隊(久留米)の155粍野戦榴弾砲の砲撃であった。
身震いするほどの巨大な黒色の水柱が立ち、ミサイルの直撃を受けた舟艇が木っ端微塵に吹き飛ぶ
人がゴミ屑のように小さな肉片となって後続の舟艇に降り注ぎ、血の霧が付近の空気を染めてゆく。
瑞鈴の後ろにいた兵士の顔に、何か赤黒い物が張り付きそれが人体の頬の肉だと判った時
彼は悲鳴を上げて引き剥がし、膝を追ってゲェゲェと吐いた、、見れば股の辺りを濡らしている・・。
「だらしない・・化け物に八つ裂きにされるより、余程マシな死に方じゃないの」
思っては見たものの、自分自身も迫り来る恐怖に膝が震えているのが判る。
凡そ半数近くの舟艇を、木っ端微塵に砕かれながらも瑞鈴達は生き残り海岸線に到達した。
激しい衝撃が舟艇を襲う、舟艇が海底と接触したのだ、、軽装甲板の陰にいる操縦員が導板を下ろそうと
必死にハンドルを回し始める、ガラガラと音を立てて導板が下ろされて行き海岸に寄せる波に洗われる。
・・・・更に追加・・・。
「巡査物語:番外編+6」中国の事情
視界が開け数メートル先の海岸線が見えかけたその時、先頭の兵士達が血の霧を上げて踊り始める
「しまった!」正面に機関銃座が有ったのだ!
先頭から次々と撃ち抜かれ引き剥がされて行く、これでは屠殺だ・・必死に船縁を越えて転げるように
海へ転げ落ちる、同じように後から戦友達が転げ落ちてきた。
必死に手を動かして起き上がろうとするが装具が邪魔をして上手く出来ない。
そんな中を容赦無く銃弾が駆け巡り、貫かれた戦友が力なく漂って行く。
漸く起き上がることに成功し海上に首を出す、思ったより海底は深く肩の上まで波が洗っていた。
必死に海水を掻き分けて陸地を目指して進んでゆき、這い上がりくぼ地を目指して走り身体を埋める
漸く少し落ち着いて背後を見ると、自分達を乗せていた舟艇が燃えていた。
付近を見渡すが同じ舟艇に乗っていた兵士は1人もいない、、40人の内生きて此処まで辿り着いたのは
自分だけだったのだ、瑞霞も舟の中か途中で死んだのだ・・。
それでも次々と上陸を果たした兵士達がかけ寄せて、少しでも安全を求めて穴を掘ったり遮蔽物に伏せたりした。
漸く海岸にのし上げて導板を開いた舟艇が、ミサイルの直撃を受けて後部から物凄い火柱を上げる。
中から絶叫を上げて炎の塊が次々と転げ出て、Uターンし海に飛び込むところを機銃弾が容赦なく襲い掛かかる。
(・・とても・・動けない・・)周りの兵士達も含めて激しい銃火で一歩も動けないでいると後方から
指揮官らしき者が、数人の色の違う軍服を着た兵士を連れて「前進!前進!」と叫び声を上げた。
「督戦隊だ!!」(あぁ、このままでは味方に撃ち殺されてしまう)、意を決して匍匐全身で敵に向かい始めると
付近の兵士達も付いてくる、後方ではピストルの音が連続して響く、、やけくそになった兵士が突撃を開始して
瑞鈴の脇を駆け抜けて行く、それで瑞鈴も立ち上がり敵の火点に向かっていった。
敵兵が崩れた建物や急造した陣地から盛んに射撃を行ってくるのに対して、片っ端から手榴弾を放り込み
自動小銃を乱射する、第一線に到達したのだ!!
・・・・もうひとつ・・・
「巡査物語:番外編+6」中国の事情
名も知れない下級将校が信号弾を打上げる、付近からも同じように信号弾が散発的に上がった。
予定ではこれで後続の本隊が上陸を開始する筈だ。
ところが沖合いの艦船が一斉にロケット弾を打上げ始めた・・・・・何故??・・・・。
艦隊を包み込むかのように一斉に膨大な数のロケット砲弾を打上げる噴煙で黒く染まってゆく。
周りの兵士達が信じがたい光景に恐慌状態となって散り散りになって行く、瑞鈴も崩壊した
コンクリートブロックの窪みに伏せた。
一斉に打上げられた数え切れないほどのロケット砲弾が、空いっぱいに広がってゆく・・
ゴマ粒のような砲弾一つ一つが"死"だ・・。
・・やがて、付近の海上を含む海岸地帯が爆炎に包み込まれた・・・・。
733 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:04/01/09 01:07
正直、つまんね
うーん。
フィクションの世界でもゾンビより戦争のほうが
怖そうだなあ…。
続きがみたいです。
続きです(はぁと)
「巡査物語:番外編+7」中国の事情
上海の街中を瑞鈴と溥良が歩いて行く、今日は瑞鈴の誕生日だ・・。
夕食の材料を求めて市場に向かう、沢山の食材・・お肉でしょ、お魚、それから・・。
夢中になって物色していると、そっと肩に溥良が手を置いた。
振り向くと小さな皮製のバッグと花束をもった溥良が、微笑んでいる。
あん、最近バック破いちゃったの知ってたのね?ふふっ、嬉しい有難う溥良!!大好き。
情景が変わる、、上海の郊外・・瑞鈴の持ち場であった上海阻止防衛隊、第65師団通信所
次々と飛び込んでくる悲痛な通信、絶望の叫び・救護要請・・そんな中で夫である
前線指揮通信小隊の小隊長である溥良の最後の声が飛び込んだ。
「・・瑞鈴・・生きろ!」、、 い・き・ろ 、、。
・・・そうだ、生きなければ行けない、溥良の為にも、お腹にいる溥良の子供の為にも・・。
急に意識を取り戻し覚醒する瑞鈴の耳に、散発的に響く銃撃音が聞えた。
ゆっくりとした動作で起き上がろうとするが、体が痺れて起き上がれない。
兎に角、何が起きているのか確認するんだ、確認して・・行動するんだ、生き残る為に・・。
体に圧し掛かる死体だか瓦礫だかを押し退けて、フラフラと瑞鈴は起き上がろうとした。
また、近くで銃撃音がした、、あの砲撃を受けてなお生き残った敵と味方が戦っているんだ、、。
銃を、銃を取らなければ・・敵と戦う為に・・生き残る為に・・・。
連続した強い衝撃と爆発による低気圧の影響をもろに受けた為に、かすみがちの頭を振り払い
視界を取り戻そうとした。
緑色の服を着た人が少し離れた所を歩いている、、、あれは解放軍兵士の制服だ・・友軍・・。
「・・タスケテ・・私は生きている・・敵は何処?」仲間の存在に元気が出た瑞鈴が瓦礫を
払いながら手を振る。
相手が此方の存在に気付いてゆっくりした動作で接近してくる。
瓦礫を漸く払い除けて瑞鈴が立ち上がろうとする時、相手の姿がハッキリと見えた。
・・・・中国編終わり・・・・ あぁ疲れた。
「巡査物語:番外編+8」中国の事情
その時、単発音で連続した射撃音がした。
正面の直ぐ近くまで接近した動屍人(化け物)がゆっくりと崩れ落ちる。
射撃音がした方に振り返ると、新型の解放軍軍服を着た兵士達が1分隊ほどこちらに向かってくる。
(・・助かった・・)、、感謝しようと立ち上がり、手を振ろうと右手を持ち上げた・・。
チカチカと連続した光が見えた・・・軽い射撃音が聞えたような・・気がする・・
激しい衝撃が体中を襲った・・右肩、胸、そして・・頭・・・、それが最後の知覚だった。
後続の本隊は、敵味方の区別無くのたうち這いずる生存者やゾンビ、果ては死体までも
一つ残らず確実に頭部を破壊し、積み上げてガソリンと火炎放射器で焼き払ったのち
内陸部へと侵攻して行った・・・・新しく上陸補充した死人部隊と共に・・・・。
いっいかん!間違えた。
こっちが8です、736は”9”です、貼り落とした。
「巡査物語:番外編+8」中国の事情
「ひっ ひぃぃ」思わず声が漏れる。
接近する相手は、顔の大半が滅茶苦茶に爛れ、眼球が辛うじて繋ぎ止めた神経繊維で繋がれ
頬の付近で揺れている。
両腕とも吹き飛ばされた袖口がべったりと体に張り付いている。
胸付近には大きな破片を受けたらしく、軍服は大きく裂けて中から白い物が見える・・
・・肋骨だ・・半身を血で染めてなお、ぎこちない足取りで歩いている。
到底生きているとは思えない。
「銃!銃!銃!」上海脱出以来始めて見た動屍人である。
未だ痺れる足を引き摺って後退りする・・・「いっ嫌・嫌・嫌」たっ助けて、誰でも良い助けて!
「ひぎぃぃ!!」直ぐ近くの物陰から自動小銃を乱射しながら誰かが絶叫を上げて転がり出てきた。
・・日本兵だ・・・、左半身を真っ赤に染めて、左手左足を失い肉塊と成り果てても
残った右腕(手は無い)だけで羽交い絞めにして噛み付いているのも・・日本兵だ・・。
自動小銃を滅茶苦茶に発砲しながらも、彼は喉笛を噛み付かれて血柱を上げながら
瑞鈴に救いの手を差し出す、、、その向こうでは下半身を失った元日本兵の化け物が
敵だが味方だか判らない肉塊を貪っていた・・・。
「・・じっ地獄だ・・・」異国の地で化け物、それも日本兵に喰われるのならば祖国の方が
どれ程マシだったであろう、せめて夫である溥良に食べられたかった・・瑞鈴は後悔の涙を流した。
振り向くと先程の化け物が、唇も失せた赤黒い穴となった口を蛇のように大きく開けて近づく
「ひゅぅぅ・・ひゅぅぅ・・」空気の漏れるような、すすり泣く様な声を漏らして近寄ってくる。
・・・瑞鈴は最後の瞬間を覚悟した・・・、責めて同胞に喰われたい・・・・。
ラップ調で4649
中国では、キョンシー♪
飛んで跳ねて影踏んで〜♪
霊幻導士大活躍ってか!?ってか!?ってか〜〜〜!?
金おじいちゃーーーーーん!
ベ、ベ、ベビーキョンシー♪ヘールプミー♪
(台詞)お札を貼って退治するんだよ、テンテン♪
見事失敗〜♪
爆弾抱えて自爆だピョーン♪
ス、ス、スイカ頭ーーー♪
誰かまともなあだ名キボンヌ♪
僵屍(漢字が違うのはかんべんして)
人の両肩をつかみ、飛び跳ねながら人肉に食らいつく鬼。
一晩中叫びながら犠牲者は果てると云うそうで。
人口が多いところは本気でしゃれになりませんね。
通信網が整っていないから発見も遅れるでしょうし。
映画のキョンシーしか知らない香具師と原典を知っている作者。
ここは対比が酷いインターネットだな。
741 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:04/01/13 04:52
age
mage
世の中不公平だよな。
文才がある人を見るとそう思うよ。
絵とか小説とかかける香具師がうらやましい。
漏れ感想文でもつらかった。
だからここで続けてる人ってほんとすげぇよ。
以上、自作自演でした
>>742 笑った、そういうの好きだ。
>>743 そんなに気にする事無いよ。
どうせ匿名掲示板なのだから
何恥ずかしい事もなし、会社の書類書きや
女の子のラブレターの練習の積りで書くと楽しいよ。
奇抜にゾンビ川柳とか挑戦してみては?
おもろい。
次回はぜひSWATモノのようなSSを希望す。
明後日から数日間、台湾に業務出張に行ってきまぁぁす(^^)
関係者各位、スレ保守よろしこ。
た、台湾じゃとー。
ふむう、業務出張と聞くと何かを期待せずにはいられん。
つまるところゾンビもある意味小道具じゃからして……
【以下2時間ほど怪しげな言葉をほざきつつ保守】
某国細菌兵器のSARSやら毎年流行るインフルエンザにはお気をつけて。
技術が進歩すると、ゾンビ物も変わるのだろうか?
例えば、一般家庭用の燃料電池が普及すれば、電力面での供給不安は無くなるとか。
750 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:04/01/17 01:06
751 :
ダヌル・ウェブスター:04/01/17 01:11
>750
総括ごくろうさん。
>>749 燃料電池の媒質にもよると思う。
純水素が必要なのか水でいいのか。
それともメタンか、天然ガスか。
水に関しても水質の問題があるから。
ただ、各家庭で水素ボンベを貯蔵できるように法改正されればそのあたりはクリアーできるかな。
今の法律のままだと水素スタンド(LNGスタンドが使える)をつくるから、結局はガソリンと変わらないかな。
もしそうなってても一時的なもんでしょ
普及イコールあり余って無尽蔵に手に入るということじゃないのだから
そうか。では核融合が一般家庭に普及するのを待つしかないのか。
>>748 来週の金曜日には帰ってきます。
SARSには感謝しています、いゃ〜飛行機代が安くなって助かる。
まぁ、うん百万人のなかの数十人ですから脅威は感じていないです。
>>754 近未来を小説にまとめる時の、ひとつの解決策としては
技術的考証をぼかして兎に角有った事にしてしまうと
言うのも一手ですよ。
将来火星に基地を作る位までに技術が進歩したら
個人携帯型のエネルギーパックが必要になると思います。
どこぞの星で重大事故や未知の生物の接触で
人格崩壊した廃人が徘徊する中を、有限のエネルギーと
液体酸素で脱出を図る小説も、またおもしろい。
ふぅ、しばらく私事が壮絶に忙しく、書き込む精神的余裕がありませんでした^^;
ポール様、巡査物語様、お疲れ様です!
ポール様
主人公の一人語り調ですな。
混乱が伝わる感じが素敵です!
さて、これから先この主人公を襲うのは一体どのような現実か?
楽しみに待たせていただきます!
巡査物語様
相変わらずの筆力。
ってか前よりパワーアップしてるんじゃなかろうか…
感嘆通り越してうらやましさでゾンビ化しそうです。かゆうま。
文章の密度の濃さはダントツですね。
骨太。
巡査物語様を言い表す一番しっくりくる表現です、俺的に^^
SF系の考証ってよいですよね。
この手のお話を聞いてるとドキドキしてくるのはわしが昔より大人になったからじゃろうか…
巡査殿もSARSには気をつけていってらっしゃいませ〜
【鶏並みの馬鹿はトリインフルエンザに罹って死亡】
さて、せっかくなので投下をさせていただきまする〜
巡査物語様の後にはちと恥ずかしいですが、まあその辺はお見知り置きを(?)
「お、応援を…」
必死に救援を請う警官の声は、自らの頭蓋骨が潰れる音で遮られた。
潰したのは、男。
隆起した筋肉は後姿からでも常人のものではないと見て取れるが、
それだけの力では到底人間の頭蓋骨を砕くことなど出来はしない。
即ち、砕いたのは人間の力ではない力。
「J-1日本チャンプ、いや、もう“元”チャンプかな。
鮫島武さん、で間違いはないな?」
俺は男に声をかける。
返事は特に必要無い。
ここしばらく格闘家や武道家の失踪騒ぎが続発し、
その一部が“連中”の仲間になっていることは既に判っている。
鮫島武もその失踪者リストに載っている一人だ。
「テメーもこいつらのようになりてぇのか〜?」
鮫島は足元の警官の死体を蹴りながらこちらを振り向いた。
紅く光る瞳。
…吸血鬼。
俺達「侍衆」の使命はこの闇の存在を狩る事だ。
鮫島の紅い瞳には白銀色のロングコートに二本の刀を帯びた男が映っているだろう。
その男、即ち俺は吸血鬼の挑発を無視し、続けた。
「俺は侍衆戦闘部隊隊長、周藤衛だ。
一度しか言わないから心して聞いてくれ。
一つ、俺が君に与えてやれる事は“安らかな終わり”しかない。
何故なら、君は既に存在そのものが我々人間にとって害悪だからだ」
興味無さげにニヤつく鮫島に俺は続ける。
「二つ、交渉は今この時一度しか行わない。
そして最後の一つ。これは質問だ。
君を吸血鬼にした奴は誰だ?
答えてくれたら君に人間としての最期を…」
「答は“知るか”だ!」
言い終わるのを待たず、鮫島は放たれた矢の迅さで間合いを詰める。
その勢いをまったく殺さずに放たれる右ストレート。
背後の壁に叩き込まれたそれはコンクリートをまるでガラス窓か何かの様に粉砕する。
「吸血鬼のパワーに格闘家の技、の相乗効果か…」
こいつのように“成りたて”の吸血鬼は普通、大した能力は持たない。
せいぜい超人的な筋力や申し訳程度の再生能力だけなのだが、
その筋力と再生能力を有効活用しているのがこのケースだろう。
吸血鬼の力を格闘家の技に乗せ、普通ならそこで砕ける拳を再生させる。
成りたて、と馬鹿には出来ない、シンプルながらも恐ろしい戦術だ。
が、相手が悪かった。
「なっ!?」
矢の突進と必殺の打撃を“かわされた”事に今気づいたらしい。
俺は静かに刀を鞘に戻した。
あの様子では俺が刀を抜いた事も、
そして自分が既に斬られている事にもまだ気づいてはいないだろう。
必殺の一撃を放った右腕が地面へと落ちる。
「ヴァァァァァ!」
腕を落とされた怒りからか、
鮫島は奇妙な叫び声をあげながら残された左腕を振り上げる。
片腕だが、先ほどの攻撃と大差の無い威力であろう一撃が俺を襲う。
ドン、と重い音を立て、拳は床を抉る。
俺はこの攻撃も受け流していた。
触るだけでも危険な一撃を受け流せたのは、無論体術のみの力ではない。
侍衆制式装備のこのコート「銀装束」は防刃防弾の上、
銃弾程度の衝撃なら散らしてしまうという出鱈目な防御力を誇る。
力任せの一撃は俺の体捌きと銀装束の前に完全に沈黙させられていた。
再び翻った刃に残った左腕も落とされた吸血鬼は、そこで戦意を無くしたようだった。
「か、勘弁してくれ…何でも話す。だから許してくれ」
降伏する吸血鬼に俺は冷酷に審判を下す。
「駄目だ。
何故なら、俺は君を安全に無力化する術を持たない。
そして“降参した振り”を見抜く事が出来ないからだ。
両手を落とされたその状況からでさえ、君は十分な脅威なんだよ」
俺は懐から一丁の拳銃を取り出す。
「清められた銀の弾丸だ。
成りたての吸血鬼ならこれで死ねる」
引き金を引き、吸血鬼の頭部へ音速の銀の塊を叩き込む。
鮫島武だった肉体は塵となり、崩れ去った。
「見事なお手前ですね」
待機させてあったバックアップ部隊の一人、情報担当兼運転手の宮垣だ。
「しかし、なぜ吸血鬼にマスターを吐かせなかったんですか?
どうせ殺すなら吐かせてから殺しても同じでしょうに」
「…はじめに約束したからな。これ以降の交渉はしない、と。
約束した以上、自分の都合だけでそれを反故にするわけにもいくまい」
吸血鬼の“親”を探す目的を達成したいのはやまやまだが、
この辺りの仁義を捨てることは自分に残った人間性を否定するような気がするのだ。
鬼と戦う以上、自らもその鬼とはなんら変わることはないのかもしれない。
それだけに、その部分は大切にしたいのだ。
「相変わらずのその石頭っぷりには正直感心すらしますね」
楽しそうに呆れながら宮垣は続ける。
「今月に入って3人目の吸血鬼、ですか。やはりこれは…」
「ああ、異常だ」
話を遮り、俺は言った。
「通常一年に一匹出るかどうかの所がこの一ヶ月の間に3人。
しかもその3人が3人とも格闘家で、成りたてにもかかわらず
かなりの戦闘能力を有している」
「そしてまだ見つかっていない格闘家、武道家の失踪者はその10倍以上…」
「…」
俺は無言で返す。
恐らくはそのうちの少なくない人数、最悪の場合全員が吸血鬼と化している可能性もある。
「明らかにこれは計画的なものでしょう。
戦闘能力に長けた吸血鬼を増やすことで何をしようとしているのか…
ただし、これまでの例から見て、
吸血鬼が組織的に人間を滅ぼそうとする事はないはずです。
“エサ”を食い尽くしてしまうような真似をするような連中ではありませんから」
俺は宮垣の口調に何かひっかかるものを感じた。
これだけの異常事態にも関わらず、その優先度を低くしよう、そんな意図。
…吸血鬼の大量発生以上の異常事態の匂い。
俺の表情の変化に気付いたのだろう。
頭を掻きながら宮垣が白状した。
「相変わらずの勘の鋭さですね。
言いにくいことだったんですが、この件はしばらく放置されることに決定しました」
「何!?」
完全に放置とは俺の予想を越えていた。
この事件を放置してまで侍衆を動かさなければならない事件とは一体?
「…第二の杉原村事件です」
宮垣のその言葉に俺は絶句した。
今から約一年前。
奈良県の山間部の小村である事件が起こった。
小さいが、過疎というほどではないこののどかな村を暴徒の一団が襲ったのだ。
平和な日本で暴徒が発生するだけでも十分に異常な事件だったのだが、
問題はその先にあった。
暴徒は生者ではなかったのだ。
暴徒の身元は不明。彼らが死者であったと判断する基準は二つ。
一つは、駐在や猟友会の放つ銃弾を食らいながらも止まらなかった事。
決定的な二つ目は、暴徒に襲われて確かに死亡したはずの住民が
起きあがって暴徒と化した事であった。
そう、身元不明の暴徒もまた、どこかで死亡した人間だったのだ。
住民の必死の抵抗にも関わらず、暴徒は襲撃と増殖を繰り返し、
一晩を待たずして村は死者の巣窟と化した。
その村の名が杉原村。
“ある筋”からの通報で、死者の波が外界に出る前に俺達侍衆がこの村へ到着した。
事件の原因はその小村にあった研究所。
どこかの馬鹿が「不死」を目当てに、こともあろうか吸血鬼の研究をしていたのだ。
連中はその過程で吸血鬼の出来損ないを作り出す技術を、
恐らくは不幸な失敗の形で開発してしまったらしい。
吸血鬼の持つほとんどの能力を使う事はなく、知性もない。
さらに再生能力も持たないこの化け物に、
吸血鬼と対等以上に戦える侍衆の戦闘部隊のメンバーが半減させられたのだ。
吸血鬼を越える死ににくさとその圧倒的な“数”が原因だった。
多くの犠牲を出しながらも、俺達はこの戦いを終結させた。
そして、そのあまりにもの異常さから、この事件は隠蔽されることになった。
杉原村の名は地図から消え、ネットには情報の痕跡を消すための偽情報が流された。
地図から消えた村、杉沢村、としてこの事件は噂として消えていくはずだった。
それが再び起ころうとしている、だと?
あの事件以来、侍衆の情報部隊はその手の研究施設を隈なく内偵し、
同様の研究が無い事を確認したはずだ。
さらに国内での事件は全てチェックし、暴徒事件や失踪事件など、
あの惨事に繋がりかねない兆候を見逃さないようにしていたのだ。
再発防止の網に何か穴があったのか?
「周藤隊長はネットで噂になっている“奇病騒ぎ”というものをご存知ですか?」
思考に没頭していた俺を宮垣の質問が現実に引き戻す。
「あまりネットとかは触らないんでな。それは一体?」
「村が謎の伝染病に襲われて、病気の流出を防ぐために自衛隊に封鎖された、
誰か助けてくれって話なんです。
うちらでも裏を取ったらしいんですが、まあタダの噂話だったんです。
ところが…」
「…偽情報、か」
「そうだったんです。
うちらの部隊もまんまとそれに嵌められたって訳で…」
「しかし、侍衆情報部隊の裏取りを回避出来たということは、
まさかこの偽情報を流したのは…」
嫌な予感が背筋を走る。
「…政府、です。
あいつらが偽情報の操作をしていたので発覚が遅れてしまったんです。
杉原の研究施設から例の研究データの一部を持ち出して、
うちら侍衆にも秘密の極秘施設で研究の続きをしてたようです」
俺達侍衆の大スポンサーである日本政府自体が汚染源か…
道理でこっちの網を抜けれるわけだ。
しかし、以前の戦いで「奴ら」の弱点は把握している。
一手遅れてしまったが、今からでも迅速に行動すれば間に合わないでもないだろう。
腰の愛刀を一撫でし、俺は宮垣に言った。
「その奇病騒ぎとやらの発生地はわかってるんだろう?
急ぐぞ。他の隊員にも連絡はついてるな?」
「もちろんです」
早足で車へと急ぐ。
確かに吸血鬼よりも優先度は高い問題だ。
ゾンビは人間を餌とする所までは吸血鬼と同じだが、
ブレーキを踏めない知能の無さと感染力の二点から群れとしての危険度は段違いだ。
車は夜の道へと走り出した。
まるでこれから先を暗示するかのような前の見えない漆黒の壁。
否応無しに膨れ上がる不安を抑え込み、俺はしばしの休息についた。
思った以上に大量に…すみませぬm(_ _)m
しかもゾンビは昔話にしか出てこないという体たらく。
ちゃんとここからゾンビ話に繋げるのでご容赦を〜
なお、今回投下した分は前の話の世界とリンクさせてます。
ネット上の噂であった「侍衆」や「杉沢村」ってのは真の姿を隠すための
ディスインフォメーションって奴です。
せっかくなので今までの話も何もかもひっくるめてでっかい話にする方向で…
(収拾つくのやら…)
今までの話って何だっけ?
忘れちゃった…ゴメソ
過去の簡単な粗筋を教えて、エロイ人
やはりここはしたらばに作者さんによる「連続投稿」を!
長編を一から貼ってもらえれば新規の人でも楽しめますよ!
したらばにて短編読了
ばたばたさん乙!
なんというか、まあ、実際の研究者もあんなもんです。
ちょっとしたことで「結果最優先」「それをどう使うかは他の人が考える」になりますから。
研究者というか理工学者はたががはずれやすく、しかも自分たちじゃ気がつかないんです。
ふとしたことで我に返って、自分の論文に頭抱えたりもしますが。
実はしたらばに貼った方はあとの短編で使うための布石だったり…
せっかくなのでネットという媒体を全力で利用したノリってのも楽しそうかと。
まあどうなるかはしばらく先を楽しみにしててくださいまし〜
まあ理工系ではないにせよ、私も「研究のための研究」って奴は何度かみてきましたから^^;
タガの外れた研究者の末路ってのはあんまり明るいもんではないみたいですけどね…
あと、ちなみにこれの前の話はこのスレの533〜に短編一つ、
で、前のスレに一つか二つ、です(曖昧)
ネットの書き込みで助けを求めるヒッキーのお話と
ゾンビだらけの世界で戦う三人組のお話です。
こっちの話ではまだゾンビだらけになっていない、ってことは…
って感じで周藤隊長がどうなるかを考えてくれるとうれしかったり。
以上、自作自演でした
おぉ新作!
侍衆(・∀・)イイ!!
以上、自作自演でした
_| ̄|○
「自作自演でした」の人さえも5日に1回しか来なくなった・・・・・・。
上のにワロタ
まあちっと人がいない波が来てるみたいなので軽くゾンビ雑談でも。
(俺の投下がスレを止めたっぽいし)
今日のテーマ
こんなシチュエーションでゾンビに襲われるのは超怖い!
例えば、交通事故で吹っ飛ばされ、怪我は大した事はないが動けない。
そんなときに目の前で胴切りにされた死体がモゾモゾと…
例えば、トイレ入ってまったりしてるところにゾンビ騒ぎ勃発!
どうしようと思った時に紙がない!
とか(違う意味で怖い)
ちょっと前にもゾンビのこんなところが怖いって話をした時に出た色々なアイデアを
ネタの方に使えたので、うまくいけば…などと腹黒いことを考えてみたり。
たとえば、宗教か何かの集団自殺の現場。
外傷も苦悶の表情もないまま次々と立ち上がるゾンビたち。
目がうつろなだけであとは普通の人間と外見上の区別が付かない連中にむさぼり食われるとか。
食われる側が難民の群れとかで、外見ぼろぼろで目が血走ってて。
助けに来た軍(警察)が間違えて難民側に攻撃加えて。
救助しようとしたらばくばく食われて……。
>>776 トイレではよくあるネタだけど、トイレに隠れていてゾンビがトイレから立ち去ったと思って安心していたら
ドアの上からグオー
ゾンビと人間の区別がつかない状況ってのはかなりくるもんがありますね。
メモメモ(笑)
あと今日電車の中でふと思いついた奴。
リングの上の格闘家。
やたら周りがエキサイトしてるな〜と思ったら観客が全員ゾンビ化!
リングに襲いくる無数の観客ゾンビ!
そして自分は裸…
今まで戦ってた相手と手を取り合っての必死の脱出劇!
780 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:04/01/28 02:15
虐待がなくなりますように
本編1個投下、、申し訳ないが次の補給は・・・遅い。
「68」
「・・・もう一回言ってくれ・・・。」
この数日間の間に立て続いた悲劇の中で全てを達観したと思い。
もう、、これ以上は絶望する様な事は無いだろうと、須藤巡査長は思っていたが
予想外というものは幾らでも用意されているらしい。
発作的な笑いが胸を付く中でも耳には連絡事項が繰り返される。
「・・・本日午前中に大陸方面より武装集団が攻撃上陸を行った模様、九州地区の
第4師団と第8師団で現在激戦中、所轄の県警は住民の避難誘導を行いつつあると
思われるものの連絡不能、山口県警の下関警察署によると北九州地区は壊滅状態にあり。」
戦争が勃発したのだ!!よりにもよって、今!この時に!日本が攻撃を受けたのだ。
心の其処に染み渡る黒い心・・・その中で静かに燃え上がる青白い炎・・・。
(全人類が協力しても立ち向かえるかどうか?この時に侵略を考える者がいたのだ・・)
肩を震わせて、、無線機を握り締めて、、、声を抑えて、、深く呼吸する・・。
(我々が、、親しかった死者を涙を流して撃ち倒し、倒され、、何の為に・・・。)
軽く数回に分けて息を吐き出し、身体と心を、、押さえ気持ちを押し殺した。
(いつか・・何時の日か、、必ず復讐する・・1人残らず、この祖国から叩き出す
しかし、、今は・・・。)
ゾンビの世界でも斜め上か(w
巡査物語様、お疲れ様です〜
このゾンビ騒ぎの時に戦争勃発。
ゾンビには恐怖が向きそうですが、
侵略者には憎しみや怒りが噴き出しそうですな…
負の感情に飲まれつづける主人公の運命やいかに?
ってかやっぱ長編になるとある程度まとまった作品保管庫が欲しいとこですねぇ…
続けて読みたい衝動を抱える悩める若者はわし一人ではあるまい!?
しばらくこなかったらトリップの中身忘れてしまった
資料を読み漁ってたらますます収拾がつかなくなってきたし;
続きは当分書けそうもないな。。。
ロッカーの魔術師?◆4kNJblDpUo さんの新境地も気になるし、
さんげりあさんや◆dve/1Ebaqsさんの長期連載作品の続き、
遊園地企画の今後や、数学屋さんら名短・中編作家さんたちの新作
などなど、
気になることはメいっぱいあるですが、とりあえずは感想なぞ。
ポールさん
なんとなく、いい意味での、ゲームのオープニング風?
(PS2ゲーム「サイレントヒル」の霧の町のわけのわからない不気味さ、
と主人公の記憶の混乱ぶり、、、がオーバーラップする感じ?)
これから主人公どうなるのか、ドキドキ感が募りますねー。
続きが楽しみです。
巡査物語さん
うーんまさに重厚。ゾンビ版三国志? これ映画化したら、すごい数の
エキストラが必要になりそうだなー! でも見てみたい!
ゾンビ渦のさなか、そこら中国防色で埋め尽くされた絵面に咲く紅一点の
花、のはずのヒロイン?でさえ、容赦なく非業の最期を遂げるところが、
さすが巡査物語さん、リアリティー!ですね。
バタリアン一杯さん
なるほどー。あれもこれもこの布石でしたかー。
バタリアン・ストーリー・ワールドですね。
侍衆!周藤隊長、かっこいー!!!
実写でなくて3Dかアニメで、(PS2のデビル・メイ・クライ風に?)
おもいっきりハジケた演出とスタイリッシュなカット割りで映像化して
欲しいかもです。
(私のバーサスもハリウッド編終了後の新宿編で、主人公ご一行様が
新たなるゾンビ撲滅メンバーとして、不慮の事故により吸血鬼となった
日本のラスト・サムライ(Wをスカウトしにいく予定だったのですが、
一体いつになったらそこまで到達できるやら。。。)
とりあえず今個人的には、周藤隊長の片腕の沖田総司風の男装の麗人
剣客キャラが、実は不治の病に侵されており、吸血鬼に「隊を抜けて仲間に
ならないか」と誘惑されるシーン希望ですW
以上、他作他演Wでした。
にしても、長編一括で読めるとこ、やっぱ欲しいですねえ。。。
ぴぐ夢様感想ありっと〜です^^
専用ブラウザ使ってると名前がトリップの文字列ごと保存されるので便利ですよ。
(おかげで俺は専用ブラウザがなくなるとトリップを忘れてしまうわけですが)
ここんとこ私事で恐ろしく忙しいのですが、
前に書き溜めたのが結構あったりするので
ちょこちょこと貼っていかせてもらいま〜す。
そして言ったそばからすぐ投下〜
(なんか書いたのをそのままにしとくのは精神衛生上あんまりよくない気がするらしい)
「周藤隊長、つけられてます」
運転席の宮垣の報告を聞き、俺はバックミラーを覗く。
映るのは漆黒のハイウェイ。
この時間帯にこの高速道路を走っている「車」は俺達だけだった。
「奴ら、か…」
俺は目視するために振り返った。
伸びる闇の奥に、疾走する一匹の黒犬。
「この車が180キロで飛ばしてなければ微笑ましい光景なんだろうがな」
俺は懐の銃に手をかけ、考え直した。
経験上、動物に変身出来るレベルの連中にはこの手の間接的な武器は効かない。
効くのは…より直接的な武器。
「やっぱこいつか」
腰につけた鞘を一撫でし、俺は宮垣に指示を出す。
「ブレーキだ」
けたたましい音を上げ、180キロで走る鉄の塊は急激にその速度を落とす。
後ろをつける黒犬との距離が一気に縮まる。
俺はドアを開け、そのまま後ろへ飛んだ。
着地の瞬間に鞘から引き抜かれた白刃が、止まれずに突っ込んでくる黒犬を襲う。
一刀両断と思われたその刹那、黒犬は跳躍し、致命の刃を避けた。
「これで片付けば楽だったんだがな」
隙を作らないよう、一動作で黒犬の方を振り返る。
着地点で黒犬はその変身を解いていた。
夜の闇よりもなお濃い黒のマント。型は古いが仕立ての良いタキシード。そして紅い瞳。
闇の存在、吸血鬼。
さらに服装から、中世の時代から時を重ねてきた奴だと判る。
奴らは重ねた時の分だけその力を増す。
恐らく奴は俺が今まで戦った中でも最も古い吸血鬼の一人だ。
即ちマスタークラス…あの格闘家失踪事件の黒幕である可能性は極めて高い。
「交渉、に応じる気はあるか?」
吸血鬼は唇の端を持ち上げた。
明らかにこちらを挑発・侮蔑する笑い。
「やる気マンマンってことでいいわけだな」
銃で戦うことを捨てたのは正解だった。
半ば実体を持たない精神的存在であるこいつらに「攻撃」は物理的な意味を成さない。
精神的存在を「殺す」手段。
それは「死のイメージ」。
さっきの鮫島のような“成りたて”なら銃撃が効果を示すこともあるが、
このレベルの連中になるとほとんど効かない。
長く生きる内に肉が霊質へと昇華し、物理的な肉体そのものが「薄い」からだ。
なら歳を経た吸血鬼を殺すにはどうするか?
敵の精神的な防御を突き破るだけの直接的な攻撃。
即ち、杭で串刺しにする、頭部を破壊するなど、よりダイレクトに「死」をイメージさせる攻撃。
俺は抜き放った刃を鞘に戻し、腰を落とした。
祓刀「罪禊」
闇に生きるものを狩るためだけに鍛え上げられた退魔の刃は、より効果的に「死のイメージ」を奴らに与える。
「来い」
居合の構えをとり、俺は奴との間合いを計る。
吸血鬼は無造作な足運びで近づいてきた。
無論、これは俺の居合の型を見た上での「誘い」だった。
初撃を交わした上でのカウンター狙い。
「そんなみえみえのが…」
吸血鬼の右足が踏み出され、踏み下ろされたその瞬間。居合の間合い。
振り抜かれた刃が…吸血鬼の「右足」を狙う。
「…決まるか!」
思わぬ部位を狙われた驚きで、吸血鬼の両眼が開かれたのが判った。
奴は当然のように俺が「首」を狙うのだと思っていたのだろう。
最もダイレクトな「死のイメージ」の一つ「首刎ね」
効果的故に読まれ易いなど、幾多の戦闘を潜り抜けてきた俺には当然承知のことだ。
レベルの高い吸血鬼はその能力の高さから、人間を侮る。
その油断が絶望的なまでに絶対なはずの能力差を埋める羽目になる。
右足を奪われた吸血鬼はバランスを崩し、無防備に首を攻撃者の元へ晒すことになった。
刎ね飛ばした右足が着地するよりも早く、跳ね上げた刃がその首へと迫る。
刃が首へ届き、通過する!
肉を裂く手応えが…伝わってこない!?
切断したはずの首は落ちずに宙に固定されている。
吸血鬼の能力の一つ「霧化」
驚くことに、この吸血鬼は刃が通る道を部分的に霧と化し、必殺の斬撃を無効化したのだ。
「一瞬」の間に「部分的」に霧化。
この吸血鬼は今まで戦った連中とは明らかに「格」が違う。
吸血鬼の口が動く。
「油断…しただろ?」
宙に浮かぶ首がニヤリと笑うのを、俺は確かに見た。
周藤隊長ピ〜ンチってとこで今回の分の投下はおしまいです。
あんまり一気に投下しちゃうと読む人が大変ですしね^^
(それなりに成長してるらしい)
続きはもう出来てるので近いうちにすぐまた投下しまする〜
くらえ!必殺ゾンビーム!
あまり間隔が開くと前の話を忘れちゃいますが、
一定の間隔をおいて、定期的に書いてもらえると
大変たすかります
続きを楽しみに待ちますわ
お昼の予告通り続きいきま〜す^^
(近いうちすぎ)
今は昔。室町の時代。
一人の刀匠の前に一匹の吸血鬼が現れた。
恐らくは大陸から渡ってきたのだろう。
その吸血鬼は刀匠の家族を皆殺しにし、刀匠の元を去っていった。
男は刀匠であると同時に剣豪でもあった。
鍛え上げた刀も、磨き上げた剣術も、どちらの力も鬼には通じなかった。
男は噴き上げる憎しみの中で誓った。
自らの力で家族の仇を必ずとる、と。
優秀な刀匠であった男は、吸血鬼を斬った時の手応えからその正体を推理した。
「霞を鉄で斬る事はできぬ。ならば、風で祓えばよい」
それが男の出した結論。
思考錯誤と数多くの失敗を経て、一本の刀が打ち出された。
それが祓刀「罪禊」
男はその後、罪禊によって仇を討つ。
しかし、仇の吸血鬼を滅ぼしたあとも、男の憎しみは消えなかった。
「あの時にこの力があれば、家族を護れたのだ」
憎しみと罪悪感。
行き場の無くなった思いは止まれずに加速するだけだった。
男は刀を打ち続けた。
吸血鬼を斬れる刀を。
もっと効率よく斬れる刀を。
男は辿り着いた。
「霞を鉄で斬ることはできぬ。ならば霞で作った刀なら?」
究極の、邪悪な結論に。
吸血鬼の霊質を「祓う」事で斬るのではなく、
同質の「霊」で構成された刃で物理的な斬撃を加える。
これなら相手がどんな吸血鬼だろうと、人に振るうのと同じ感覚で刀を振る事が出来る。
吸血鬼のものと同様の霊質を備えた刃。
男は斬り続けた。
罪無き人を、その刃の為に。
血と肉と、憎悪と恐怖。そして犠牲者の魂がその刃を鍛え上げた。
穢刀「獄罰」
その呪われた刃を吸血鬼に振るうことなく、男は最期を迎えた。
男の作った罪禊によって。
鬼を斬るために戦い続けた男は何時の間にか鬼そのものに成り果てたのだという。
紅い月の夜。
忘れられないガキの頃の記憶。
道場に現れた黒い影。
血に塗れた床に転がる美しかった母。
そして影に対峙する、強かった父の姿。
抜かれた二本目の刀に怯えるガキの頃の俺。
それは抜いてはいけない呪われた刀。
影は追い払われた。
獄罰に斬られ、逃げながらも笑うその顔は20年経った今でも鮮明に記憶を汚す。
紅い月の夜。
忘れられないガキの頃の記憶。
道場に伏せる強かった父。
呪われた刀の毒に侵される強かった父。
そしてその父に刃を向けるガキの頃の俺。
それは闇を払うための退魔の刃。
「すまない」
最期の父の言葉は20年経った今でも耳の奥で響くことを止めない。
紅い月の夜。
忘れられないガキの頃の記憶。
泣きじゃくる俺を抱き上げる髭面の大男。
「仇を討ちたいか?」
問う声にうなずくガキの頃の俺。
侍衆戦闘部隊の当時の隊長、岩城豪山。
「必ず仇を」
あの時の誓いは20年経った今でも俺の胸を焦がす。
俺の前に立つ男。
髪と顔全体を覆う髭はともに白く、決して若くない、いやむしろ老人といった方がよいだろう。
しかしその男は老人というにはあまりに不自然な体躯を誇っていた。
2メートルに迫らんとする身長、そしてその身長を細身に見せないだけの筋肉の鎧。
両腕に軽々と握られた妙に捻れた剣も、普通の人間が持つと倍の大きさには見えるだろう。
その巨漢に目掛け、俺は居合を放つ。
正確に胴体を切断するラインをなぞり、雷光の迅さで伸びる剣閃を、
右腕に構えられた方の剣が無造作に受けとめる。
吸血鬼をも一撃で屠る必殺の刃は、それだけで完全に沈黙させられていた。
一見力任せに見えるが、この防御は恐ろしく精密なものだった。
居合の速度を完全に捕らえ、太刀筋を見切り、
そこに柔らかく剣を合わせる事によって威力を完全に殺す。
無論、それを行うためには常識離れした化物染みた筋力が前提条件でもある。
居合を殺された俺が次の手を打とうとするその刹那。
右手に握られた可変刀「雄顎」の柄部分にある蝶番状の突起を、
左手に握られた可変刀「雌顎」の柄部分にあるその受け口に嵌め込む。
二本の可変刀の真の姿、可変太刀「大顎」が驚くほどの滑らかさと早さで俺の目の前に現れた。
奇妙な捻くれはこの変形のためのもの。
巨大な鋏と化した大顎を構える巨漢の姿は、まさに巨大なクワガタだった。
あまりに滑らかな変形のため、間合を広げることも出来ず、俺はその顎の餌食となった。
銀装束越しにも伝わる強烈な衝撃。
防御に上げた刀が厭な音を立てて折れた所で俺は死の万力から解放された。
倒れ込む俺にクワガタは言った。
「まったく、お前には老人を労わろうという気がないのか?
これじゃいつまでたっても引退できんではないか!」
圧倒的なパワーを繊細に使いこなす事で絶対の無敵を誇るこの男。
大振りでありながら、扱いには繊細さと器用さを要求される可変太刀はまさにこの男のための武器だとも言える。
この男、侍衆戦闘部隊隊長、岩城豪山。
確か今年で還暦だったはずだが、この男のどこをどう見れば老人に見えるというのだろう。
「無茶言わないでくださいよ。
隊長に勝てる人間なんてこの世に本当にいるんですか?
吸血鬼と戦う方がよっぽど楽ですよ」
俺のこの言葉は本音だった。
どんな吸血鬼よりも強い隊長。
俺をあの惨劇の場から拾い上げてくれ、戦いの術を教えてくれた隊長。
どこまで強くなってもこの男に勝つのは無理なのではないか。
そう思うほどに果てしなく、圧倒的に強かった隊長。
道場に備え付けられたインターフォンが鳴り響く。
そうだ、俺はこの先を知っている。
これは俺の記憶。
一年前のあの日。
杉原村事件のあの日。
状況の説明を受け、顔色を変える隊長。
が、すぐに表情を戻し、インターフォンに向け、素早く指示を出す。
「すぐに動ける隊員を動かせ。
わしの指揮下で先陣を切る。
残りは副隊長の周藤の指揮で村を封鎖せよ」
隊長が振り返り、微笑みながら言う。
「もう少し引退はあとだな。
ちとやっかいな事件かもしれん。
村の封鎖、しっかりと頼んだぞ」
駄目だ、行くな!
俺の声は届かない。
記憶の中の俺は隊長が死ぬ事など微塵も考えていない。
―どんなにやっかいな事件でも、あれだけ強い隊長が死ぬわけはないだろう。
あれが岩城隊長を…師匠を見た最後の姿だった。
以上、ちょっと長くなっちゃいましたが、周藤隊長の走馬灯でした〜
のちの展開考えて構成をいじったところ、思った以上の長丁場に…
あと回想シーンに出てくる先代隊長の武器は、この前このスレでぴぐ夢さんが募集してらした
「主人公に持たせたい武器」に俺が勝手にノミネートしてた大バサミを少しいじってみたものです。
人に勧めておきながら自分で取る。
まさに外道の所業ですが、まあ人間なんてラララ〜ってことでご容赦くださいまし(ラララ〜で?
次はこの吸血鬼との決着編です。
これもまた近いうちに〜(さすがに今度は明後日くらいにしとこうと思います^^;)
か。。。。。。っつこいいいいいい!!
やっぱアクションはこうでないと!!
マジでこれ原案にしてどこかでゲーム作ってくれないかなーーーっ
爪の垢わけて欲しいかもです!>バタリアン一杯さん
感想レスに気を良くして続きを投下しようとするリトルおろかなわし…
(実は結構単純な構造をしているらしい)
「ぐはぁッ!」
目の前にはアスファルト。そして吐き出された血。
どうやらあの攻撃の隙を突かれたらしい。
吐血の不快感が俺を走馬灯から現実へ引きずり戻していた。
攻撃されたことすら気づけない速度での、ボディへの一撃。
銀装束が無ければ、この一撃で終わりだっただろう。
片足のバランスでこの威力。
失われていた感覚が痛みと共に急速に回復する。
どうやら5メートルほど飛ばされたらしい。
そしてその5メートル向こうでは吸血鬼が右足の接着を終えたところだった。
恐らく首などの急所への攻撃は全てあの霧化で防がれる。
手足を刎ねることは出来そうだが、あの再生能力の前ではそれがどれだけ効果を持つのか…
再び吸血鬼は無造作な直進を開始する。
あの攻撃力相手に打ち合うのは自殺行為。
…一撃で仕留めるしかない。
吸血鬼はその肉体を構成する霊質を精神力で制御し、
変身や霧化などの能力を発動させる。
ならば、そのための精神集中を崩し、首を刎ねる。
手段は…
幸いにも日頃の鍛錬の賜物か、鞘も刀もしっかりと両手に握られていた。
中世の時代から生きる怪物。
その怪物の弱点に、一つ心当たりがあった。
恐らくその弱点を突いても集中を乱せるのは一瞬。
一瞬で攻撃に転じるには、相手をもっと引きつけなければならない。
左手で鞘の中心からやや上を持つ。
勝負は一瞬。
鞘を縦に、刀を横に重ねて構える。
即ち…十字架!
中世のヨーロッパ人にとって教会の教えは絶対の掟。
闇の怪物になるということは、その教えに対して真っ向から背く、ということ。
徹底的に心に刻まれた罪悪感からは、どれだけ時間を重ねても完全には解放されることはない、はず。
吸血鬼の表情が幽かに曇る。
その一瞬。
横に構えた型から水平に薙ぎ払われた刃は、今度こそ確実に吸血鬼の首を刎ね飛ばしていた。
絶対の死のイメージ。
吸血鬼の体は塵と化し、消えた。
「ぷはぁ…」
溜めに溜めた息を吐いた。
とんでもない相手だった。
侍衆として戦い始めて以来、これほどまでに強力な吸血鬼は初めてだ。
元来500年以上の時を重ねた吸血鬼は現世への執着を無くし、
表舞台から姿を消すものだと言われている。
なぜ今になってあれほどまでに強力な吸血鬼が現れたのだ?
パチ…パチパチパチパチ
疑問につい没頭してしまっていた俺を、拍手が現実に引き戻した。
拍手?
車に残した宮垣がするとしては不自然だ。
あいつはこの状況で拍手をするようなタイプの人間ではない。
音のする位置を読む。
上。
高速道路のフェンスの上にいる男が、拍手の主であった。
「お見事。合格だよ」
その男は…今倒したはずの吸血鬼だった。
俺は稲妻の速さで懐から銃を取り出す。
抜くと同時にレバーをFULLAUTOに合わせる。
吸血鬼は二の句を継ぐ間も無く、銀の弾丸の雨を浴びる事になった。
無論、こいつにはこの攻撃でダメージを与える事は出来ない。
これはただの足止めだ。
「宮垣!車を出せ!」
確実に首を刎ねたのに、即座に無傷で復活。
こんな無茶な奴を相手にしている暇も余裕もない。
逃走。
今取り得る手段はこれしかない。
「ハッハッハ、話も聞かずにサヨナラとはつれないじゃないか」
「!?」
銃撃では足止めにすらならなかったのか。
目線を離したその瞬間に車と俺の間に立ち塞がった吸血鬼は楽しそうに続ける。
「安心したまえ、私はもう君に危害を加えるつもりはないよ」
「…信用するとでも?」
右手を柄にそえ、戦闘態勢を取ったままの俺に吸血鬼は答える。
「しない、という選択肢は君にはあるのかね?」
首を刎ねても死なず、銀装束をものともしない攻撃力。
足止めも出来ず逃走すらかなわない。
「二本目の刀」を振るえば斬れるやもしれぬが、それでは俺の身ももたない。
今の俺には使命がある。
痛い所をついてくる奴だ。
確かに今の俺にはこいつの言う事を信じるしか選択肢はないのだ。
「なんなら刀を構えたままでも良いので私の話を聞いてくれないかな」
「…いいだろう」
他に道はなかった。
「私は今、ある吸血鬼を追っている」
吸血鬼が、吸血鬼を追う?
「君達が予測してるように、私達にも社会がある。
奴はその中の異端者だ」
「その吸血鬼を倒す手伝いをしろと?」
この忙しい時に化物社会の尻拭いなどまっぴらごめんだ、というのが顔に出ていたらしい。
吸血鬼は笑いながら言った。
「当然だが、君達に利益がないわけではないよ。
君が今から向かう先、死者の歩く村。
そこに奴はいる」
向かう先…まさか?
「ま、続きは車の中で話そう。
時間もあまりない事だしな」
周藤隊長vsハイレベル吸血鬼戦、決着です。
第一戦 周藤○(首刎ね)●吸血鬼
第二戦 周藤●(脅 迫)○吸血鬼
こんな感じです^^
ここからしばらくはアクション無しなので展開は地味になりそうです(笑)
…そしてよく考えたらまだゾンビ出てきてない_l ̄l○
ゾンビなしでも全然面白いですよ!
そしてついに吸血鬼と共闘!?
楽しみです!
1/3
ゾンビを倒す。それが俺たちの部隊の任務だ。
普通の軍に比べればかなり気が楽ではある。何しろ相手は人類の敵だ。
倫理も宗教も、俺たちには禁忌とならない。相手は通常の生命体ですらないのだから。
いつも通り、俺たちは命令を受けて出動しようとした。
すると、本部長が助っ人を連れて行けという。
きっちり訓練されている部隊に突然新人を入れるつもりかと聞いても、答えはない。
連れて行けばわかるの一点張りだ。
まあいい。とりあえず任務に関しては俺は本部長を信用している。プライベートでは全く信用できないどケチのスケベ親父ではあるが。
しかし、隊の制服を着ていないのは困る。
しかも普通の私服だ。
俺たちの制服にはシンボル以外の実用的な意味がちゃんとある。
一旦本格的な近接戦闘に入った場合、制服の違うものは全てゾンビということになる。
違う制服の者がいたら誤射しても仕方がない。
それも、本部長は太鼓判を押した。
そんなことにはならない。第一、制服だとあとで困る。
意味がわからないが、その言葉もとりあえず信用することにした。
任務中は信用出来る上官だ。プライベートでは同じ屋根の下にいたくないおっさんだが。
現地に着いた瞬間、俺は露骨に嫌な顔をしていた。部下を見ると、俺とよく似た表情になっている。
一人、臨時新人だけが好奇心からか辺りをきょろきょろ見回している。
小学校にゾンビ。
似たようなケースは今までもあった。
ゾンビ化した動物を、子供が病気の動物と間違えて匿う。ゾンビ化した動物は子供を噛む。そして子供ゾンビが増殖する。
救いは、ある程度の脳の容積を持つ動物でなければゾンビ化はしないことと、ゾンビは自ら動物を噛まないと言うことだ。
ゾンビ化する動物は、偶然ゾンビに噛まれた動物だけだ。滅多にないことだが、多発地帯ではたまにそういう事故も起こる。
なかには、ゾンビ化動物を放って楽しむ愉快犯もいるらしい。俺としてはそいつを射殺したい。
げっ。コピペミスって2節が消えた。
少々お待ちを…
2/3
渋々ながら準備をする部下たちを横目で見ながら、本部長に無線で報告する。
帰ってきた返事は「新人に任せろ」
訳はわからないが、絶対の指示だと言われれば返す言葉はない。
任せてみると、新人は嬉々として準備を始める。近接用の武器ばかり。
訝しげに見ていると、部下が耳打ちしてきた。
「隊長。思い出しました。こいつ、昨年末の隣市で起きた乱入虐殺事件の犯人ですよ」
声を上げそうになって俺は抑えた。思い出した。確かにそうだ。
小学校に乱入して瞬く間に十数人を殺害した異常者。
確かに今、目の前にいる男の顔だ。
性的快感を感じているのにも似た顔で、男はゾンビを狩り立てた。
男は目の前のゾンビをゾンビとして認識している訳ではないようだ。
俺は吐き気を覚えていた。
ゾンビは確かに敵だ。最悪の敵だ。
だが、それとこれとは違う。子供の姿をしたそれを平気で惨殺できることと、ゾンビを滅ぼすことは別だ。
それを許すこととゾンビをのさばらせることは違う。絶対に違う。
男は叫んでいる。歓喜の叫び。確かに聞こえる「ガキどもーっ」という叫び。
俺は吐き気を堪え、背後の部下につぶやいていた。
「なあ、あいつ今、ゾンビに噛まれなかったか?」
振り向きはしなかったが、部下がニヤリと笑ったのが見えたような気がした。
「噛まれましたね。ゾンビ化まですぐですよ」
俺たちは心から望んで引き金を引いた。男に。
そして泣きながら引き金を引いた。ゾンビ化した子供たちに。
3/3
「ゾンビ化したのは小学生二十数名と、臨時隊員一人……か」
本部長は顔色一つ変えずに報告を聞き終えた。
「ええ」
俺も平常の顔で報告を終える。
「上の方から、テストケースとして使ってみろと言われていてな。戦闘状況に極度に興奮
してゾンビに噛まれ、自らもゾンビ化…使いようがないな」
「そのようです」
「ご苦労。次の任務まで待機していてくれ」
俺たちの場合、これは「休め」と同義だ。
「はい。ところで本部長。一つお聞きしたいことが」
一つ、どうしても聞きたいことがある。
「なんだ?」
「何故制服を着せなかったんです?」
本部長は心底驚いたような顔で俺を見る。
「おいおい誇り高い制服をあんなヤツにか?」
「嘘はやめましょうよ」
俺は笑いながら言った。
「制服一つ無駄にするのが嫌だったんでしょう?」
「…わかっているのなら最初から聞くな」
……このどケチめ。
俺は肩をすくめながら部屋を出た。
終
数学屋さん
おつかれさまでしたー!
うーん、いつもながら渋く決まってますね!
犯罪者を新人として採用、作戦遂行中の事故を装って合法的にあぼーん。
たぬきを決め込む本部長と、部隊長?の掛け合いが大人のあじわい。
それに、しても実際に小学校とかでゾンビ事件が発生したら、相手が子ども
なのでゾンビと判ってても処分ためらって噛まれる犠牲者が多発しそうです。。。
820 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:04/02/05 11:39
相変わらず独りよがり
三点
恐怖と焦りに震える指を無理矢理動かし、鍵を差し込み、回す。
そして俺は急いで玄関のドアを開く。
「早く!こっちだ!」
後ろに続く弟と友人を中に入れ、内側から施錠する。
閉じたドアを叩く、命無き者の手。
ゾンビ。
「とりあえず、雨戸を閉じて、上に逃げよう」
弟に雨戸を閉じてくるように命じ、俺は上の階へ向かう。
二階の出窓まで来た時、下の階から悲鳴が聞こえた。
弟のだ。
雨戸を閉めるのに失敗してしまったのか…
弟の救出に向かおうとした俺の前に現れる、ニ体の動く死体。
それは死体とは思えない程の軽やかな動きで俺に迫る。
逃げるしかない。
心の中で弟に詫びながら、俺は二回のベランダから外に出る。
―ここから隣の家の屋根に飛び移れば、奴らは追ってこれまい。
そう考え、飛ぶ。
無事に飛び移れ、次の手を練る余裕くらいは出来るだろうと、一息をつく。
そこで俺の考えは甘かった事に気付く。
次々とベランダからこちらへと向かい、飛び移ってくるゾンビ達。
俺はそこで自分の人生が終わることを覚悟した。
どうやってあの場を切り抜けたのか。
無我夢中というやつだろう。
自分ではまったく覚えていない。
だが、あの時に感じた「人生の終わり」の予感は正解であったことだけはわかる。
左腕に刻まれた傷。
いずれ奴らの仲間に入ることを約束された烙印。
そう、俺の人間としての人生は近いうちに終わるのだ。
小屋の外からサイレンが聞こえる。
奴らの襲撃だ。
今俺は生き残った人達で作るキャンプにいた。
俺はその中での戦闘員。
残り短い人生を俺は大事な人のために使おうと決めていた。
彼女には自分は死んだと伝えてもらった。
俺は傍らに置かれた木刀を握り、立ちあがる。
同じ眼をした仲間と共に、戦いの場へと向かう。
自分にどれだけの時間が残されているのかはわからない。
だが最後の瞬間まで、自分は彼女のいるこのキャンプを護りぬこうと思う。
以上、今日見た夢でした(笑)
ゾンビはバタリアンでした。
たぶん寝る前にバタコさんがバタバタしてるとかどうこういう話をしたのが原因だと思われます^^;
なんか妙に印象に残った夢だったので、勢い余って小説化してみました。
紛らわしいことしてすみません^^;
数学屋様、お疲れ様で〜す^^
まずはコピペミスによる2節目のご冥福を…
犯罪者の有効利用というかなんというか…
皆の嫌う仕事をさせながら、同時に社会に生じた困ったさんを処分。
一石二鳥の名案ですが…
俺だとまっさきにこの困ったさんに照準を合わせてしまいそうでアレですな(笑)
しかしまあゾンビよりも実際問題、生きてる人間の方が恐ろしい世界ってのも悲しい話ですなぁ…
願わくば、「うぉ〜ゾンビ超こえぇ〜!」と呑気に言えるような世界にならんことを。
そのための努力の一つ二つくらいはしていかんとなぁ〜
(具体的になにやればいいのかはさっぱりわかりませんが^^)
「休暇明けに地獄かよ」
マイケルがジャケットを着ながら言った。緊急召集されてからというもの、
ほぼ10秒ごとに何やら愚痴っている。「こんな任務あり得ねぇ」
確かに、今回俺の部隊に与えられた任務は、通常の人間ならどんなに真面目に話されても絶対信じないくらい、考えられないものだった。
「歩く死体をただの死体に戻せだ?俺はいつからバイオハザードのキャラになったんだよ。なあ、ジャスティン」
マイケルが防弾仕様の複合金属繊維ベストを着込みつつ言った。
ミッション内容を知らされた数分前の緊急ミーティングでは、事態は極めて深刻で早急な対策が必要だが、
一刻を争うようなものではないとの判断がなされたため、緊急指令が出たとはいえ準備に充分なだけの時間的猶予を得られた。
このミッションには最高レベルの武装を使用する許可が下りた。申請さえすればたぶん調達できる限りあらゆる武器を回してもらえるだろう。
が、元々この特殊部隊TESFは最新鋭の武器や試作品、さらにはオーバーテクノロジーといっても過言ではないような最高機密の特殊兵器などを実戦任務でテストするミッションにも駆られていたので、隊員達はとっくに最も気に入った一級品を愛用しているのだった。
「準備は?」隊員達に聞くと、皆完了した、と答える。見るからに完了してそうだから聞いたのだし、当然だ。
「ほんとに起きてるんですかね?」チームで一番若いジョニーが言った。
「そうなんだとよ」俺も信じらんねえよ。「事実は小説通りに奇なり」適当なことをスタンが言った。読書家らしい格言だ。
「じゃあ行くか」俺は言った。「これボーナスの対象だよな」マイケルはまだ文句を言っている。
「準備は完了した」左前腕に装着した総合情報処理装置(TSDS)を通じて司令部に報告を入れる。
「装備班、科学班も準備完了だ。受け取ったら2番デッキのヘリに乗れ。その後詳細を伝える」
チーム全員の腕のスピーカーから声がしてサラウンド効果みたいだった。隊員は腕のTSDSを通じチーム内や司令部と個別に通信が可能だが、一括通信をすることもできる。
しかし作戦行動中は音を出すとまずいことが多いので、腕もしくは頭のディスプレイにテキストが表示されるようになっていた。
「了解。TESF任務開始」一瞬前の雰囲気は跡形もなく消え、TESFはプロフェッショナルな特殊部隊の本性を現した。
数学屋さんZカレー
最近は小学校に乱入するようなゾンビが多いですね。
下手に人間にみえるから始末が悪い・・・。
むぅ、またちょっとみない間に新規の作者様らしき御人が…
いいなぁ…銃メインのリアル系ゾンビファイト…
やっぱ正統派ゾンビファイトは銃撃>効きません!隊長!
この流れですよねぇ…(よくわからない価値観)
是非824-824氏にもコテハン&トリップでスレに参加をお願いさせていただきたいところです^^
そんなわけで(当然のようにどんなわけかはわかりません)
ちょっとだけ続き投下いきま〜す
「なかなかいい車じゃないか」
車に乗り込み、気さくに話す吸血鬼に宮垣は凍り付いていた。
「た…隊長、コレは一体?」
「どうやら行き先と目的が同じらしい。
いくらか気になる事もあるのでな。
もう危害を加える心配はなさそうだし、安心して運転してくれ」
事も無げに答える俺に宮垣は黙って車を出す。
事情はわからないにせよ、諦めはついたようだ。
「で、だ。
お前の目的と俺達の目的と、どのような接点があるというんだ?」
「まあその前に名乗らせてもらおう。
ずっとお前呼ばわりされるのもいい気はせんしな。
私の名前はマキシミリアン。気軽にマキシムとでも呼んでくれたまえ」
「…俺は周藤衛。前の運転手は宮垣だ」
吸血鬼に先に名乗られるたのはあまりいい気はしないが、まあよかろう。
「と、本題だな。
この車、ネットに繋げる端末はあるかな?」
マキシムは懐からメモを取り出しながら言った。
運転席の宮垣が無言で助手席のノートパソコンをこちらに渡す。
こいつ…吸血鬼のくせにインターネットを使うとでもいうのか?
妙に悔しい思いを感じつつ、俺はパソコンを巧みに操るマキシムを眺めていた。
「これの154番から162番だ」
渡されたノートパソコンにはインターネットのアドレスが表示されていた。
「
http://www.shitaraba.com/cgi-bin/read.cgi?key=1055642709_1&bbs=itou&ls=100 これは…侍衆の内部資料じゃないか?」
「一体どうやって?」
尋ねる俺にニヤリと笑いながらマキシムは答えた。
「私はコンピューターが発明されたよりも前から生きてるんだぞ?
こんなのは生まれた時から知ってる近所の子供みたいなものだ」
運転席の宮垣も言葉が出ないようだ。
…まあこいつが黙ってるのは違う理由も大きいだろうが。
「まあとにかく読んでみろ」
戦闘部隊にいる俺は、基本的にはこの手の資料には無縁だ。
故にこの内容も初めてみるものだった。
「…日記、のようだな」
「ああ、第一回目のゾンビ騒ぎ、杉原村での惨劇を引き起こした研究所で発見されたものだ」
この日記の男があの事件のある意味での犯人なのか…
読み進むうちにとんでもないことが書かれたページに行き当たった。
「侍衆にコンタクトをとって…吸血鬼の生きたサンプルを手に入れただと!?」
さすがにこれには宮垣も驚いたらしい。
「そんなはずはありません。
確かにその研究所は侍衆のマーク下に置かれてましたが、
向こうからのコンタクトは裏でも表でもなかったはずです!」
「ああ、それに吸血鬼を生かして捕らえるなど、絶対に不可能だろう」
日記の後半を見ると、この吸血鬼はかなりの年を経た存在のようだ。
霧化・浮遊までをこなす吸血鬼なら普通に戦うことすらも凄まじい困難を伴うはず。
今は横に座るマキシムとの戦いを思い出すまでもない。
「そこに書かれている吸血鬼が、私の追う男だ。
その研究所はまんまと奴に利用されたのだ」
というわけでちょびっとですが今回の投下終了です。
これ以上の投下は切れ目が悪く、やたらと長くなってしまいそうなのでこの辺で…
やっと使えた…したらばに投下した分…
長い前振りでした^^
保守下げ
インターネットを使いこなす吸血鬼萌えー
「あー、何だかひどい事になっちゃましたね主任」
「そうだな、たった4ヶ月でこうなるとはな。所で今どれくらいだ」
「4:5って所ですかね。増殖は頭打ちになってきてますけど、人間の方が減る速度速いですから」
「そうか、4:5か。ウイルスの死滅まで後2ヶ月位有るから何とか逆転できるかも知れないな」
「どうでしょうね、さっき言った通り人間の方が減る速度速いですから。
もしかするともう少し割合が減るかもしれないですよ」
「うーん。多少増殖しやすいように手を加えたとはいっても、
人間のほうが知能有るし動きは早いし道具もあるしで負ける要素無いんだけどなぁ」
「団結力ってやつの違いじゃないですかね。
まあ、奴らに考えるって力与えてないから団結してるわけじゃないんでしょうけど。
人間のほうが予想以上にバラけて、しかもお互いに潰しあってますからね」
「オッズは確か2:19、、だったよな。普通に考えれば繁殖力の無さ差し引いても人間の方が勝つよな。」
「主任はどっちに懸けてました」
「人間」
「ありゃりゃ、それは残念でしたね。僕はちょっと引っかかったんで人間は止めときました。
おかげで今月の生活に少し潤いがでそうです」
「そりゃ、おめでとう。そうなんだよな、普通に考えればこんなの懸けの対象にしたところで面白くも何とも無いんだから、
それでもやっちゃったってところをもっと深く考えるべきだったな」
「でも、今回は向こうの方でかなり情報も操作したって噂がありますからね。普通こんな極端なオッズにはならないでしょ」
「なんかいいようにかき回されてるな俺達。まあいいや、今回は経過が結構面白かったから。あ、帰るのか、気をつけてな」
「まだ人間の負けって決まったわけじゃないですし、明後日の結果待ちですよ。
主任もあまり遅くならないようにしてください、また奥さんに怒られても知りませんよ。
それじゃまた明日、お疲れ様でした」
騒いでいるのはヒトばかり。
久しぶりに覗いて見たら新作出まくり、
なんかほっとしました。
ついでなんで昔書いた駄文をUP
まだ2,3残ってるんで適当に出していきます。
そうそう、遅れ馳せながらあけましておめでとうございます。
今年も皆様が身も心も凍りつくようなホラーにめぐり合えますように。
今年の目標:なにがなんでも生きて帰る
死んじゃったら楽しめないし、ましてやゾンビ化なんてもってのほか
撤退する勇気は必要です。
おお、カスケード様、お久しぶりです^^
&投下お疲れ様です!
上からの目線でみたゾンビ騒ぎですか…って犯人はおまえらか!
こういう「賭け」ってかなり楽しそうですなぁ…
神様になったらやってみよう(駄目な神様)
ってか目標が生きて帰る、とは?
どのような運命がカスケードさんを待っているかはわかりませんが、
私からも無事を祈らせてもらいます。
そして明日からしばらく引越しのため、
ネットに繋げなくなるので、このチャプターだけ投下させてもらっちゃいます〜
ちょっと長いんですが、その辺はご容赦を^^;
「利用、だと?」
訝しげに聞く俺にマキシムは答える。
「そうだ。だが、その説明の前に一つ、君達に有用な情報を与えてやろう」
回りくどいが、有無を言わせぬ様子で語り出したので俺は大人しく聞くことにした。
有用な情報らしいし、聞いて損はなかろう。
「我々の仲間の増やし方について、だ」
俺は思わず息を飲んでいた。
恐らくは運転席の宮垣も同じく息を飲んだだろう。
それは俺達吸血鬼と戦うものが最も知りたいと思う情報の一つだからだ。
増え方が判れば対処の手も増す。
これほどの情報を惜しげもなく晒すとは…
それだけ“向こう側”は切羽詰まっているという事なのだろうか?
「我々吸血鬼は時を経る程に力を増すという事は知っているだろう?
仲間を増やす時にもこの力を使う。
即ち、自分の存在した時間を与える事で我々は仲間を増やすことが出来るのだ。
我々はこれを“授血の儀式”と呼んでいる」
俺と宮垣は黙って話を聞いていた。
マキシムは続ける。
「だが、この増え方には一つ問題がある。
効率が悪いのだ。
一人の新米吸血鬼を作るためには最低でも50年に相当する力を必要とする。
より多くの力を注げば、より強力な吸血鬼を作ることも出来るが、
加減を間違えると能力の全てを次代の吸血鬼にやってしまい、
自身が消滅することもある」
すると…こいつらは思った以上に数が少ないのではないのか?
一匹の新米を狩るたびに50年相当の力を削ることになるというのは大発見だ。
単発的な吸血鬼狩りが十分に奴らの社会に対する攻撃手段となりうるということでもある。
想像以上の情報の重さに驚く俺達にマキシムはさらに続けた。
「それゆえに、我々は数が少なく、その社会も安定していた。
仲間のほぼ全員が吸血鬼と人間とのバランスを取ることに賛同しているのもその要因だ。
そのバランスを崩す行為を取る連中が現れても、
少数の反逆者を始末することは数で勝る我々にとっては難しくないことだったからな」
マキシムはこちらを一瞥し、言った。
「人間側にも君達のような狩人がいる。
慎みを忘れた吸血鬼はどちらの社会からも攻撃されることになるわけだ」
その狩人の車に相乗りするような奴が慎みを語るのもどうかと思うが…
「そして奴も一度はその理由から失敗しているのだ。
今から大体1000年ほど前の話だ」
どうやら相手は初犯ってわけじゃないらしい。
そして1000年モノの吸血鬼…一体どれほどの力を持っているというのか?
思わず不安が顔に現れてしまっていたのだろう。
マキシムはその不安を見抜いたようだった。
「ああ、安心しろ。
奴は1000年前にほとんど全ての力を使い果たした。
先ほど教えた“授血の儀式”の代償としてな。
さらにこの1000年も我々の追跡から逃げ切るために幾度もその力を使っている。
今はせいぜい600年クラスの能力しかないはずだ。
…まあそれでも現存する吸血鬼の中では最強ではあろうが」
最強。
ということはやはりこいつよりも強いのか…
「マキシム、お前とその反逆者とやらとの力の差ってのはどれくらいなんだ?」
今から戦う相手だ。知っておきたかった。
「年数における力の差はさほどない。
そういう意味においては私も最強の吸血鬼の一人ではある。
私も1000年前の戦いの後に幾度かの仲間を作ることになったからな。
ただ、問題は奴は1000年の間、我々の追跡を振り切りつづけてきた、という事だ」
「つまり、超能力的なものではなく、
戦いの技術や知恵という面で危険な相手ということか?」
俺の推測に、吸血鬼は頷いた。
「さすが日本の誇る対吸血鬼部隊侍衆の隊長さんだ。
いい読みだ、君に助力をお願いして正解だったと思うよ。
そう、1000年の時間をかけて奴は能力を最大限活用する術を磨き上げた。
吸血鬼と人間の社会の両方を滅ぼすためにな。
そしてその結論が…」
そろそろ俺にも判ってきた。
マキシムが重い秘密であろう“授血の儀式”のリスクを語ったわけ。
反逆者が吸血鬼の“社会”に敗れた、という事。
そこから最強の吸血鬼が求めた結論を。
杉原村の研究所を利用した目的。
「効率のよい授血の儀式か…」
マキシムの答えを待たず俺は呟いていた。
数の力に敗れた吸血鬼は“軍団”を創ることでその力に対抗しようとしたのか。
「まさにその通り。
奴は過去の失敗を繰り返さないために、
自分の思いのままになる大量の配下を作り出したのだ」
「…人間の技術を使って、な」
マキシムがこちらに助力を請いにきた理由の一つが判った気がした。
この事件は吸血鬼と人間、双方の欲望が生み出したものだったのだ。
即ち吸血鬼と人間の双方が負わねばならない責任なのだ。
「杉原村の時は君達の働きのおかげで奴の野望は水際で食いとめることができた。
さらに、奴が日本にいるということもわかった。
今回君達に助力を求めたのはこの理由からでもある」
「あの時言ってた合格ってのはそういう事か。
組織としての能力は確認済み、
あとは隊長である俺の戦闘能力を確かめたってわけだな」
能力的に匹敵する自らを打ち破ることが出来る戦闘能力を有している事。
これが俺を巻き込むための条件だったのだろう。
俺の言葉に頷きながらマキシムは言った。
「ちなみに言っておくと、あの時君が戦ったのは私の影だ。
私のクラスの吸血鬼になると身につける事の出来る最強の能力の一つでな。
影を動かしている間、本体は何も出来ないが、
本体と同じ力を持った影を死のリスクなく使役する事が出来るわけだ。
影の力は本体と同じなので君が影を倒せたって事は、
君は私より強いっていうことさ。
自信を持ってくれていいよ」
打ち破った敵が無傷でまた現れれば相手は戦意は失うだろう。
そこで交渉、か。
能力を有効に利用する術を身につけてるのはこいつも同じって事か。
思わず俺は吹き出していた。
「一本とられたぜ、なるほど、不死身ってわけじゃないんだな」
こういう奴は嫌いじゃない。
一見豪快に見える力を繊細に使うその姿に、
俺は岩城隊長の影を重ねていた。
どうやら俺はマキシムに少し気を許しはじめているらしい。
「…で、そこまで喋るってことはそれほどまでにヤバイ事態だってことだな」
ネタを明かしたってことは脅迫による助力を求めるつもりはないという事。
…真の意味での協力がないと切りぬける事が出来ないという事の裏返しだろう。
「その通りだ。
一年前は事態が外に漏れる前に食いとめることができた。
だが、奴を討つ事が出来ず、同じ事を繰り返す羽目になった。
奴を生かしつづける限り、また同じ事は起こるだろう。
君達侍衆と我々吸血鬼の戦闘部隊。
この両方の力で今度こそ奴を滅ぼさなければならないのだ」
「戦闘部隊…
となると、やっぱりアレはおまえらの仕業だったんだな」
格闘家の連続失踪事件。
あれは吸血鬼の戦闘部隊を作るためのものだったのか。
マキシムは悪びれずに言う。
「強制はしてないよ。
事態の説明と、吸血鬼として生きるリスクを語った上で、
賛同してくれた方だけを仲間に加えさせてもらった。
それ以外の方は記憶を消してちゃんと解放したよ」
この発言は真実だろう。
マキシムは元々俺達人間との共闘を考えていた。
その協定を危うくするような戦略は取らないはず。
それに、元々格闘家や武道家などの連中は戦う事に人生の目的を置く事が多い。
世界のために、義で戦う人間もいれば、
人生最大の戦いに参加するために命をチップに支払う奴も少なくなかろう。
「あの鮫島達は…」
運転席の宮垣が久しぶりに口を開き、俺がそれに答える。
「能力に溺れたか、もしくははじめからそのつもりで仲間になったかだな。
そのような約束を平気で破るとは…
人間の風上にもおけん奴らだな。
ま、その一部の馬鹿がしでかした事は許しがたいが、
今はそれを言う余裕はなさそうだな。
目的がはっきりしたらすっきりしたし、今はその力は必要だろう」
納得いかないという顔で渋る宮垣に俺は続けた。
「当然、この戦いが終わったあとに奴らが人間に牙を向けるのなら容赦はせん。
その時は侍衆としてしっかり始末をつけるさ」
マキシムに気を許すのと、吸血鬼を赦すのとは次元の違う問題だ。
自らの種を脅かす天敵と戦うのは、生きるモノとしての定めである。
…まあ俺が吸血鬼を狩るのはその義務感からだけのものではないが。
「あの連中を抑えきれなかったのは確かに私達の責任だ。
その分の償いはこれからの戦いで果たさせてもらう、って事で勘弁してもらえないかな?」
鮫島達の話はマキシムにとっても耳の痛かった話のようだ。
あれだけの情報を惜しげも無く提供したのはそれに対する罪滅ぼしの意味もあったのだろう。
この吸血鬼の妙に義理深い所を俺は信用することにした。
だが、こいつらと同盟を組む前に、戦略の上でどうしても知っておきたいことがあった。
「ま、その辺は仕方ないとしておこう。
あと一つだけ聞いておきたいことがある。
なぜお前らは仲間を作って戦おうとしているんだ?
霧化出来るような吸血鬼ならあんなゾンビ程度の相手に苦戦するとは思えないんだが。
むしろ逆に仲間を増やすことによって、
ハイレベルの吸血鬼の力を削いでしまうデメリットしかないんじゃないか?」
これはマキシムが協力を要請してきた時からずっと気になっていたことだった。
罪禊の斬撃すら無効化する霧化の能力の前に、ゾンビの単純な攻撃が通用するとはとても思えなかったのだ。
俺の問い掛けにマキシムは答える。
「あの出来損ない…君達はゾンビと呼んでいるのか。
なかなか言い得て妙だな。私もそう呼ばせてもらおう。
で、そのゾンビだが、もう判ってるとは思うが、あれは我ら吸血鬼の一種だ。
認めたくはないし、これまでにあのような前例はなかったがね」
一瞬、マキシムの顔に現れた嫌悪感を俺は見逃さなかった。
そんな俺に気付かなかったか、それとも気付かぬ振りをしたのか、構わずにマキシムは続けた。
「一言で言うと、我らの能力は同じ吸血鬼には通用しないのだよ。
基本的に我々は、その身を構成する霊質を精神力で制御し、様々な能力を発現させる。
最も判り易い例は霧化だな。
あれは肉体の霊質を細かく分散させ、密度を下げることによって、
物理的な攻撃を回避したり、壁を抜けたりする能力なわけだ。
私達高度な吸血鬼が一般的な攻撃からの無敵を誇るのも、
この霊質が通常の物質からほぼ透明であるという性質によるものなのだよ」
マキシムは俺の腰に下げられた“二本目の刀”を一瞥し、さらに続けた。
「“その刀”を持っている君なら判ると思うが、
この透明である霊質を物理的に捕らえることの出来る物質が存在する。
…そう、同様の霊質だよ。
それならばこちらの持つ透明性は全て無効になる。
物理的な物質同士の衝突と変わらないというわけだ。
即ち、奴らの攻撃は薄まることなく我々を襲う。
数で勝る上に死を恐れないゾンビに少数で挑むことは我々にとっても危険なことなのだよ」
…俺はガキの頃の記憶を思い出していた。
罪禊の攻撃が通じなかった吸血鬼を斬れたのは同質の刃だからこそ、か。
「なるほどな。
とにかく騒ぎの原因は判ったわけだ。
その反逆者とやらを倒さない限り同じ惨劇が繰り返されるってこともな。
岩城隊長の仇討ちだ。
改めてよろしく頼むぜ、マキシム」
窓の外では夜の闇がより深さを増していく。
数分後、俺達は目的地へと到着した。
京都府深山村。
ここに侍衆と吸血鬼の混成部隊による、最初で最後の死闘が幕を開けた。
うわぁ…投下してみたら想像以上になげぇ…
切れ目も考えて書かないとやっぱだめですね;;
長い説明シーンでしたが、
吸血鬼の共闘の訳とゾンビ事件の黒幕についてでした。
吸血鬼の概念とか性質はアンライスのヴァンパイアクロニクルの設定を
一部参考にさせてもらってたりします(細かいところはまったくの別物ですが)
あと、話がごっちゃになりそうなので軽く時間軸に乗せたまとめでも。
2003:杉原村事件発生。
当時の隊長である岩城豪山他、多くの侍衆隊員が殉職。
2004:第二の杉原村事件発生。
侍衆隊長周藤衛、吸血鬼マキシミリアンに出会う。
最強の吸血鬼との戦いの行方は…
200?:桐山忍をはじめとする三人組、荒廃した世界でゾンビと戦う。
ちゃんと話にオチがつくまで続くのか…
ある程度のプロットは出来てるんですが、どうなることやら…
皆様気長にお付き合いくださいませ^^;
hozen
825/続き
「これは粘着性プラスチック爆弾だ」日本の菓子のヨモギ餅みたいな物体を手にとりながら、メカニックチーフのホーガンは言った。
「壁にでも服にでも押し付ければくっつく、たいていのものにはね。でも人体にだけはつかない、ほらね」
掌でぽんぽん跳ねさせる。爆弾を。「設置場所を間違えても簡単にはがせる。起爆させる時はこのピンを刺して、TSDSにパスを二回入力すれば即ドカン。
パスは0と0。面倒だろうから簡単なのにした。勝手に決めちゃったけど、いいよね」早口で喋りつつ爆弾入りケースを運搬カートに載せる。
「タイマーで起爆したかったらTSDSで設定して。多分使わないと思うけど。それと、分量はちぎって変えられるけど、量を間違えないこと。
ああ、でも普通の使ったことあるんだよね。じゃあ説明不要かな」
「そうだよ」うなずきつつ適当に次を促した。急ぐんだよこっちは。本来ならこういう装備の説明は機内で通信すれば充分なのだが、今回は特殊な装備があるため直に説明を受けている。
「さて、本日のメインディッシュだよ、これが新開発、短焦点レーザー・ナイフ」ちょうどテレビのリモコンにグリップを巻いたような物が出てきた。「ライトセーバーって言ってもいいよ。セーフティ外して、ここ押して起動」
親指でスイッチを動かすと、グリップの先に瞬時に赤い光の柱が出現した。刀幅は0.5インチもなく、長さ2はフィート程だ。ホーガン以外のその場に居る皆が驚嘆の声をあげた。こいつは確かに凄いぞ!
ホーガンは、コーホー、コーホーと、ダース・ベイダーの物真似(かなり似ている)をしながらレーザーを振っている。まったく無音で、ライトセーバーの音はしない。
「こいつは凄いな。なんでも切れそうだ」レーザーの軌跡から熱気が漂ってきた。「そうだよ、柔らかいものはほんとにすぐ切れるしね。バターに熱したナイフを入れるみたいにね。まあ、熱したナイフみたいなもんだから。
熱で切るわけだから金属でも問題ないけど、省エネ仕様でデフォルトで出力を低くしてあるから、そういうの切る時は」レーザーを切ってグリップの底面を見せる。
「ここ、ダイヤルになってるから回して出力変えて。デフォルトは10。でも消費電力が高くなるからすぐパワー切れするよ」・・はぁ?電池なのかコレ?
「電池なのかコレ?」「そうだよ。でも充電池だから。アダプタにつけて・・そこにあるやつね、コンセントに挿せば8時間でフル充電完了。あ、コンセントは二つ使うんだよ。
それと連続稼動時間だけど、出力10で50分が目安。最大の30だと5分持たないかも。使用環境に左右されるけどね。使うときだけ起動すれば省エネだよ」「わかった」
「50分って言ったけどあんまり使ってると過熱しちゃうから、用がないときはオフにしといてね。ああ、言い忘れたけど、これはとっても危険だからね。レーザーはすごく熱いし、触ったら大変だから絶対触っちゃだめ。
人の傍で使うときは周囲によく注意すること。何より使う自分が一番危ないんだから、気をつけて」
せいぜい気をつけますよ、ありがとう。
バタリアン一杯さん、面白いです。
吸血鬼の思わぬ弱点、人間と共闘・・・。
これからの展開が非常に気になります。
頑張って下さいね。
忙しくて続きがかけない。
とりあえず、明日からしたらばの方に手直しした長編を貼っていきます。
まとめて読めないと訳わからないしね。
パソコンぶっ壊れたので修理にだしたら全部のデータが消失(つД`)
だから昔の名前ででてきます。
ちとスレの勢いが足りんようなんで支援をば。
この学校には佐藤と鈴木という、大の仲良しコンビがいた。
「鈴木、俺達は大の親友だ。そうだろ」
「もちろんさ佐藤君。僕達の友情は不滅さ!」
「よく言った。それでこそ我が心の友!
そんなお前に一つ問いたい」
「なんだい、心おきなく言ってくれ」
「このロッカー、どちらが入るべきだと思う?」
今、彼等の目の前には一つのロッカーがある。
そして外はゾンビの集団に囲まれていた。
「・・・・のっけから難しいこと言ってくれるね、佐藤君」
「だが鈴木、このままでは奴等、いずれこの教室に潜り込んでくるぞ」
「うーん、よく考えてみたらこのロッカー、僕のなんだよね」
「うんうん」
「だから僕が入るのが道理なんじゃないかな」
それまで笑顔だった佐藤の表情が突如、硬直した。
「な、何だい佐藤君。その顔は」
「・・・鈴木、冷静に考えてみてくれ。
確かにこれはお前のロッカーだ。それは俺も認める」
「で?」
「これは例えると算数の問題だ。
俺は小学校の頃、1+1=2という風に習った記憶がある」
「・・・それとこれとに何の因果関係が生じるんだい」
「いい質問だ。俺は教科書通りに答えを求めたいんだが
どうもお前の答えが2+0=2という風にしか聞こえないんだ」
「・・・ゴメン、君の言わんとすることが全然分からないんだけど」
「分かった。はっきり言おう。
俺は(俺自身1)+(お前のロッカー1)=2という答えを出したいのに
お前は(お前1+お前のロッカー1)+0=2という答えを出そうとしている」
「だからそれがどうしたの?」
「俺は公平に俺自身とお前のロッカーという感じで
両者の面子を立てているのに対し
お前は自分のことしか考えていないと言いたいんだ。
実はイギリスでは先に答えが書いてあって、算式を作れと言う
問題があるんだが、そう言う点ではお前はまるでイギリス人だ」
鈴木はしばし考えた後にゆっくりと返答した。
「・・・ようするに僕に死ねって言ってるんだね?」
「ち、違う!誰が親友に死ねなどと言うか!
ただ、俺とお前の双方の名を歴史に残すには
今はこの方法しかないと言っているんだ!!」
「でもさ、これだと僕はどこに逃げればいいんだい?」
「そ、それはだな・・・あ、俺のロッカーを貸そう。
これでおあいこだ。ほら、俺のロッカーの鍵だ」
「いや、それならば君が自分のロッカーにいけばいいじゃないか。
第一、僕は君の教室が何処にあるのか知らないよ」
「な・・・お前、親友の教室を知らないなんて
ある意味凄い冒涜だぞ。俺達、本当に親友なのか」
「さあ。実は僕達は今日、たまたま知り合ったのか
或いは本当は凄く仲が悪いのに話を作るために
無理やり親友にさせられているだけなのかも知れない」
「な!?」
「ついでに言うと僕は君の下の名前を知らない。
君は佐藤何君なんだい。教えてくれよ」
「お、俺は・・・佐藤。佐藤・・・・何だっけ」
「・・・自分の名前も言えない奴が
どうして人のロッカーに隠れようとするんだ。
全く、第三者がいたら確実に僕の方に軍配があがるよ」
鈴木は勝ち誇った笑みを浮かべると
悠々とロッカーの中に入っていった。
「さ、佐藤君。鍵を閉めてくれ」
「・・・・・」
「おーい、どうした佐藤君。
鍵をかけないとゾンビに食べられちゃうじゃないか」
「・・・鈴木、この状況で俺が鍵をかけると思ってんのか?」
「何だって!?」
「お前の鍵なんか、こうだ!!」
佐藤は教室の窓を開けるとそのまま鍵を放り投げた。
鍵は校庭の真ん中付近で音も立てずに落ちた。
「あ――――――――――――――!!
な、な、な、何てことをするんだっ!!」
「やかましい!お前がそんな腐れ外道だったとは
思いもよらんかったわ。お前を生かしておいてはろくな事にならん」
「佐藤君!君って奴は・・・!」
二人の口論をよそに、ゾンビ達が教室内に侵入してきた。
「うおおぉ・・・君という男はなんと愚かなことを!!」
「鈴木、せめて親友らしく一緒にあの世へいこうじゃねえか!」
二人はあっという間にゾンビ達の胃袋におさまった。
・・・・
・・・・・
・・・・・・
「おい、鈴木。起きろ」
「うぅ〜ん、何だい佐藤君」
「そろそろご飯の時間だぞ」
「ああそうか。もうそんな時間だね」
二人は血まみれの身体で立ち上がるとゆっくりと歩き始めた。
今からご飯を食べに行くのだ。
「しかし佐藤君、まさか人というものが
こんなにおいしいとは思わなかったよ」
「だなあ。死んでも分からんという言葉があるが
この味は死ななきゃ分からんかったな」
「うん。ただ惜しむらくは
もっと早くに死んでいれば
僕等の取り分が多かったかもしれないということだ」
「そんなことを言っても仕方ないだろ。
俺達は生きている時はこの味を知らなかったんだから」
「まあいいさ。これで君の言う通りに1+1になったろ」
「おう!ようやく理解してくれたか。
それでこそ我が心の友だ!」
二人は死後、ようやく無二の親友になったようである。
とまあ、勢いで投下したはいいものの
これ以外のものはまだまだ仕掛かり中。
パスワードも消えたし、どうしよう・・・
次の分を仕上げるまで消えていないことを願いまする。
データ修復は補償しないって大抵の修理サービスに書いてあるんですよねぇ。
修復ソフトでデータのバックアップを試みるようなオプションをつけてくれないもんですかね。
とりあえず「本当の親友は日ごろ疎遠でも、困った時に助けに来てくれる」ものだそうです。
863 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:04/03/01 00:02
このスレ、まだあったのか!晒しage
作者降臨希望保守
865 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:04/03/09 22:36
age
866 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:04/03/10 00:26
きんたま
他の作者の方々、誰も来ないな・・・。
そういう漏れも今の時期忙しくて書けないわけだが。
いや、いい計画だと思ったんだよ。その時は。
まさかあんな事になるなんてねぇ。
ゾンビに対する毒が開発されたんだよ。ところが服用させないと意味のない代物で、散布じゃほとんど効き目がない。
仕方ないから餌に混ぜたんだよ。
犯罪者を集めて、毒を飲ませて、ゾンビの前に投げ捨てたんだ。
ひどいモンだったね。
今までさんざん他人の命を弄んできた連中がみっともないくらいの命乞いを始めるんだよ。
曰く「死刑でいいから食い殺されるのだけは嫌だ」
曰く「せめて自殺させてくれ」
まあ、私らはそれをゲラゲラ笑いながら見てたんだがね。
最初の数回はうまくいったんだよ。
ところがその次がいけなかった。誰が決めたか知らないが、百人近い犯罪者を使って、ゾンビの最大群を一気に撲滅しようとしたんだね。
各地から百人の犯罪者を集めて、ガスで眠らせて、眠っている内に薬を飲ませて、覚醒させてゾンビの中に放り込む。
そして私らは高見の見物。
何がどう伝わったのか、女連れで見物に来る政府高官とかもいてね。さすがにあれはどうかと思ったよ。
そうしたら、犯罪者の中に肝の据わった奴がいてね、即座に自分たちの状況を看破した。
で、ゾンビって足遅いだろ? 食われ始める前にとんでもないこと言い出してね。
「ゾンビは生きるために食ってるんだ。楽しみのために俺たちを殺す豚野郎よりよっぽどマシだ」
何を言い出すんだよ、この既知外は、って最初は思ったよ。
あとで聞いたらそいつ政治犯らしくて。そんな奴混ぜられたらこっちも困るってんだよな。
それが他の犯罪者がのせられて、私らに向かってくるんだよね。
君ら背後にゾンビがいるのにいいのかよ、って言ったけど、聞かなくてさ。
監視所代わりのプレハブに殺到してくるのよ。
ゾンビの殺到なら予測していたけど、曲がりなりにも知恵のある連中の殺到なんて予想してなかったし、そのうえ馬鹿が、ぎりぎりまで近くで見たいからってドアの鍵外してたんだよな。
もう、犯罪者入ってくる入ってくる。
阿鼻叫喚とはあのことだよ。
あいつら野蛮人だから素手でも強いのなんの。
ほら、私らインテリだし、政治家は無能だし、野蛮人相手に勝てるわけないっての。
男はフクロにされて女は犯されて。
でもやっぱり野蛮人は馬鹿。心底馬鹿。
自分たちの入ってきたドアを閉めてないの。そうそう、当然ゾンビも入ってくるよね。
もう、むちゃくちゃ。
それで何が腹立つって、野蛮人ども。背中食われてるってのに殴るも犯すもやめないの。ひどいのになったら、背中食われながら女犯してる。
なんなんだこいつらって。
もお、増援の軍が来るまで生きた心地もなかったよ。
まあね、今となっちゃ、ゾンビ退治薬の副作用のせいだってみんな知ってるんだけどね。
だって、どうせ死んじゃうんだから副作用なんていいじゃん、報告しなくても。
だろ?
私の作った薬でどんだけお偉いさん方楽しんだり助かったりしてるの?
なんで私にだけ責任負わすかな。
ねえ、やめようよ。君らだっていつ私と同じ目に遭うかわかんないよ?
ほら、そんな物騒なものしまってさ。
ダメ?
退治薬、私に服用させるの?
ねえ、そんなのって。
私の隠し財産がさぁ…
新しい研究成果は全部君らに…
やめてよ、本当。
ねえ。
やめろよ。
やめろってば。
なあ、頼む。
食われるなんて嫌だよ。
頼む、なあ、死刑でいいからさ。
嫌だ、嫌だ。
頼む、せめて…せめて自殺させてくれ!!!!
871 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:04/03/14 17:07
以上、ジサクジエンでした。
小説じゃないけど、この前深夜の海外最新映画情報をみていたら
アメリカ(たぶん)でゾンビ映画が上映されているみたいだ、
久々の大型ゾンビ映画だと思うのだが、くわしいかたレスお願いします。
873 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:04/03/15 12:07
>>872 それって「ゾンビ」のリメークだよ
「ドーン・オブ・ザ・デッド」
めちゃくちゃ楽しみです
>>872 だけどみなさんありがとうございます。
>>875 アメリカ公式サイトを見ていると、ショッピングモールに立てこもって
ゾンビと戦うみたいですね。(非常に好感がもてます^^)
その他に期待は、妊婦さんがいる見たいなので、
この女性も感染したりして子供は?見たいなストリーも
楽しめそうですね。
ネタバレ以外で、情報お願いします。
877 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:04/03/16 01:08
またんき
久しぶりに現れたなぁ。ちょっと安心。
「うおりゃあ」といって、
柔道のじょうずな田口君がゾンビおなげとばしました。
おかげでぼくたちはたすかりました。
しばらく歩いていくと、今度はセブンイレブンがありました。なにも食べていなかったので、そこで食べようということになりました。
駐車場に、ゾンビが3人いました。ばれないように、車のうしろにかくれて
近づきました。車にはりついて、ようすを見ようとすると、その車のなかからゾンビが出てきて
みんなとてもびっくりしました。びっくりして声を出してしまったので、ほかのゾンビにもばれてしまいました。
急いでダッシュしてにげましたが、中村君が車のゾンビにつかまってしまいました。
すこしたちどまって、みんなはふりかえりました。柴田君が「おい。たすけようぜ」といいましたが、
だれもたすけにいきませんでした。すぐに走ってにげました。
中村君は大声で「たすけてー」といって泣いていました。そのあとはもう聞こえませんでした。
ゾンビがおいかけてこなかったので、柴田君が「もどろうよ」といいましたが、みんないやだといいました。
柴田君もひとりじゃいきたくないといいました。そのとき田口君が「くらくなる前にかくれよう」といったので、
みんなでかくれる場所をさがすことにしました。時計を見たらもう5時でした。
何か日記帳の物が投下されてたからワロタよ。
漏れが前に書いた後、すぐに数学屋さんが投下していたのか。
ようやく時間ができたから投下してもいいだろうか。
前スレの遊園地の観覧車編がようやくできあがったので。
できればちょいと事情も知らぬ方の為にも
最初の辺から掲載したいがいかがなものであろうか。
「さすがにいかんだろ」ということならば投下は見送ります。
(・∀・)イイ!!
その(・∀・)イイ!!・・・本気にしますぜ。
では、少し反則っぽいけれど、投下させてもらいます。
最近、何かと話題になっている巨大遊園地『ちゃねらーランド』。
つい先週まで多忙のため、子供達に構ってやれなかったので
思い切って連休一杯、家族サービスをすることにした。
そこで子供達が選んだのがここなのだ。
家が郊外にあるので、早朝から飛ばしに飛ばして昼前には着くことができた。
噂どおり、相当金をかけているらしく、入口からして豪華である。
「お父さん、はやくはやく!」
来年は中学にあがる娘、幸子が急かす。その後ろで弟の順平もはしゃいでいる。
喜びを隠せないようだ。わざわざ連休を犠牲にした甲斐があったというものだ。
私達は意気揚揚と入り口へ向かう。まずは入場券を購入しなければ。
受付に書いてある値段を見てみる。
・・・ゼロの桁が普通の遊園地よりも多い気がする・・・
「さて、帰ろうか」
「お父さん!!何バカなこと言ってんの!!」
幸子が怒り心頭で詰め寄る。そんなことを言われても高すぎるものは高すぎる。
はっきり言って、ぼったくりバーではないかと思うくらいだ。
「そうは言ってもな、ちょっと値段が尋常じゃないぞ。
入場だけでこんなかかるとは誰も思わないだろ。
今、引き返せば高速料金だけで事足りる。うん、そうしよう」
私は無理やり話しを通そうとした。何か不吉な予感もするし、今日は帰って寝よう。
私が車のドアを開けようとすると、不意に冷たい目線を感じた。
・・・殺気・・・?
どこからか来る気配を感じ、辺りを警戒する。
妻を、子供達を俺が守らねば誰が守るというのだ。
さあ正体不明の襲撃者よ、かかってこい。この俺が相手だ!
「はいはい、行きますよ」
・・・先ほどの視線は妻の文江のものであった。私は耳を引っ張られ
入り口の方まで連行されていく。一家の大黒柱になんたる仕打ちか。
家族によって、受付まで突き出された私は渋々財布を開いた。
さらば諭吉よ、君のことは忘れない。縁があればいずれ・・・
などと現実逃避していると、目の前でクラッカーが鳴らされる。
突然のことに家族全員、びっくりする。何なんだ?
「おめでとうございます!お客様方は当遊園地10000組目の入場者です。
特典として、入場料無料並びに無料チケットを差し上げます」
ラッキーだ。まさか、あんなおふざけが功を奏するとは。
何だか家族に自慢したくなってきた。
「どうだ、お父さんは最初からこうなることを予測していたんだぞ。
それが分かったら、お前達も常日頃からお父さんを尊敬してだな・・・」
ところがそんな私の話なぞ、誰も聞いちゃいなかった。
妻は子供達を連れて中に入ってしまってるではないか。
「おお〜い、待ってくれ〜!お父さんを置いていかないで〜」
私は受付で記帳を済ませると、家族のもとまで走っていった。
「うわぁー、すっげえー!!」
順平が感嘆の声をあげる。入り口付近でモナーマウスから風船をもらって
ご満悦のようだ。ついでに、何処で買ってきたかは知らないがアイスを舐めている。
「お、順平、いいもん食ってるな。何処で買ってきた?」
「ん〜、ママが持ってきたんだよ」
当の文江は他にもクレープやら何やらを両手に抱えてやってきた。
傍にいた幸子が抱えきれそうない荷物を取りにいく。
「何処からそんなに買ってくるんだ・・・金が足りなくなったらどうすんの?」
「大丈夫よ。このチケットに園内の食事無料って書いてあるもの」
私がそれを手にとると、下の方にはっきりとその旨を記載してあった。
それにしても買いすぎだ。喰い過ぎで腹でも壊したらどうするんだ。
ついでに言うとこのチケット、有効期限に無期限と記載されており
紛失した場合にはいつでも再発行可能、とまである。
しかも我が家の家族全員、名前つきで。
何か妙だ。何でもかんでもタダというのは怪しくないか。
「・・・なんて、細かいこと気にしてても仕方ないな」
私はチケットを妻へ渡すと近くの看板をみる。
どうやら場内案内のようだ。子供のころを思い出す。
案内に書かれている内容は主にアトラクションがどこにあるか
遊戯の際にかかる時間、値段等が書いてあった。
中には通常のアトラクションだけではなく
昼から夕方にかけて行なう劇もあるらしい。
昨今のテーマパーク不振にも関らず、えらく充実している。
この繁栄もその努力の証なのだろう。
どうでもいい感慨に耽っていると、子供達が看板の前にやって来た。
どうも彼等には落ち着きがない。そわそわしている。
別に慌てなくとも、遊園地は逃げたりはしないというのに。
「お父さん、遅い。急がないと今日中に全部廻れないよ」
「そうだそうだ、はやく決めてよ〜」
・・・別に私が遊びたいわけじゃないんだが・・・。
妻も横目で「さっさとしなさい」とばかりに睨んでいた。
「いや、今日はお前達の為に来たんだから
お父さんが決めてもしょうがないだろう。
ここは二人で相談して決めなさい。そのほうがいい」
私は子供達に丸投げした。
最短に見積もっても2時間は待つ必要がある。
そんなに時間をとられるくらいなら他のアトラクションにいった方がマシだろう。
「幸子、こりゃ相当時間を食うぞ。違うのにしないか?」
「えー、何でよ?お父さんの根性なし。今、別のに行ったら
また並ばなきゃいけないでしょ。そんな面倒くさいことしてらんない」
・・・何で私が根性なしとか言われにゃならんのだ。
今日は根性出してここまで連れて来てやったじゃないか。
幸子は私の疑問に答えることもなくそっぽを向いてしまった。
一度言い出したら聞かない子だ。私が賛同するまではテコでも動かない。
渋々、2時間待つことにした。
しかし、私は生来のヘタレ振りを発揮し、30分ほどで列を離れた。
はっきりいって長すぎる。あれのどこにそんな魅力を感じるのだ。
近場のトイレで用を足すと、外のベンチによりかかった。
歳のせいか短時間でも立っているのが精一杯だ。
何故か眠気もしてくる。あ、いかん、本当に眠い。
子供達には悪いが先に寝かせてもらおう。
ベンチで横になると私は目を瞑った。
顔に何か冷たいものがポツポツと当たる。
「む・・・ええい、雨が降ってきたか・・・」
その時、後ろから何かが動く音がした。
二人は少し離れるとじゃんけんを始めた。
「最初はグー・・・」
「じゃんけん・・・ぽん!」
「あいこでしょ!」
勝敗は中々つかなかったが、5分ほどして幸子がやってきた。
「観覧車行こ」
「おお、お前が勝ったのか?」
「ううん、負けた方が決めるってルールなの」
何で負けた方がイニシアチブを握るのかは知らないが
とにもかくにも、観覧車へ向かうことにした。
「・・・えらく馬鹿でかいな・・・」
私は思わず呟いてしまった。それくらい高くそびえていたのだ。
一般の遊園地の優に1,5倍はあるように見える。
さすがはちゃねらーランド。大して面白みもない施設にも金をかけている。
「でも、これって結構待たなくちゃいけないんじゃない?」
文江の言葉通り、観覧車の前には長蛇の列が並んでいた。
「おや?」
音は茂みの方から聞こえていた。
注視していると何かが顔を出した。
人だ。ベージュ色のコートと帽子を着用している。
顔はサングラスとマスクで隠しており、表情は全く読み取れない。
どうも辺りを見回しているようだ。
明らかに怪しい風貌の男である。
何かに追われているのか、或いは捜しているのか知らないが
とても忙しなく周囲を見渡している。
「目が会ったりしたら嫌だな・・・」
などと思っていたら、男と目が会ってしまった。
凍てつくような視線。さきほど駐車場で感じたものと似ている。
その場から立ち去りたかったが、足が言うことを聞かない。
私は蛇に睨まれた蛙の如く、動くことができない。
男が茂みから足を踏み出した。
葉や小枝がコートにひっかかっていたが、男は構わず抜け出す。
まさかこっちに向かってくるのだろうか?
しかし、男は私から視線をはずすと
何処かへ姿を消してしまった。
「・・・何だったんだ?あの人は」
私はさっきの人が気になりながらも、行列まで戻った。
列では幸子をはじめとした家族が怒りの形相で待ち構えていた。
「あー!お父さん、何処行ってたの?逃げるつもりだったでしょ!?」
「逃げるとは人聞きの悪い。戦略的撤退だ・・・いえ、嘘です」
幸子との会話の途中につんざくような視線を感じ、平謝りに謝った。
お願いです文江さん。本気で睨まないで下さい。
「どうせだったら傘買ってきてくれたらいいのに・・・気が効かないわね」
はいはい、悪うございました。気が効かない大黒柱で。
全く、ほんの少し列を離れたくらいで何だ。
そんなことを思いながら観覧車を見上げていると雨脚が強まった。
「やべ。俺、傘持ってねえよ」
「あーもう、服が濡れちゃう・・・」
「こりゃたまらん。何処かで雨宿りしよう」
行列に並んでいた客達が散り散りになる。
離れる時はいつまで続くか分からなかった列も
この雨のおかげで一気に短くなった。
「ねえねえ、これで次のに乗れるよ」
順平が袖を引っ張る。止めるんだ順平。皺になる。
そしたら父さんはまた母さんに嫌味を言われるんだぞ・・・。
私はそんなことを全く表情に出すこともなく、合い槌を打つ。
観覧車の扉が開く。私達はチケットを見せると中へ入りこんだ。
投下し終えた後に気付いた。
887と888の順序が逆だった・・・。
886→888→887→889・・・という順番で読んで下さい、すいません。
新しく書き上げた分はこの前のやつがないと
全然話が分からないと思ったもので・・・迷惑だったら謝罪します。
でも、賠償だけはご勘弁を。
半日ぐらい経ったので890の続きから投下開始します。
今度は順番間違えないようにせんと・・・
ゴンドラの中は予想以上に広かった。
家族4人で乗り込んでも楽に手足が伸ばせる。
「うーん、観覧車っていうのは
もっと窮屈だと思っていたんだけど以外に広いわね」
「そりゃそうだよ。だって天下のちゃねら―ランドだもん」
うん、確かに広い。でも、こんな空間で15分もじっとしているのか?
はっきり言ってつまんなくないだろうか。
子供たちがはしゃいでいるのと対象に私はまたもや睡魔に襲われた。
「・・・じゃ、お父さん寝るから。
着いたら起こしてちょうだいな・・・」
「あら、あなた。外からの景色は見ないの?結構、いい眺めよ」
「いい。疲れてるんだ」
そういいつつ、妻のほうを見ると・・・目が座っている。
これはまさか・・・怒っておられる?
「・・・・そう、じゃあいいわ」
「あ、いえ!自分も見させて頂きます!!」
やっぱり駄目だ。この女にゃ逆らえない。
惚れた弱みというやつか。
その後、どうにか睡魔と闘いながらも
なんとかゴンドラが頂点に達するところまで耐えた。
ただ、疑問なのは15分がとっくの昔に過ぎてる気がすることだ・・・。
「・・・なあ、この観覧車って、後何分くらいで地上に着くんだ?」
「え?え〜とね・・・・あ、一回一時間だって」
「ぶっ!!」
い、一回一時間・・・。
どこの馬鹿だ、こんな無駄に時間を食うアトラクションを考えたのは。
今、ようやく頂上まで来たから後30分はこのままである。
「駄目だ、もう耐えられん。今度こそ本当に寝る。
着いたら起こしてくれ。そういうことで」
私はそれだけ言うとゴンドラの窓付近に突っ伏した。
文江の凍てつく視線を感じたが、もう知ったこっちゃない。
徐々に睡魔が身体を侵食していく。
いつもならばおやすみなさいって言ってもらえるのになあ。
パパは僕たちのことも構わずに眠ってしまった。
ママはしばらくその様子を見ていたけれど
その内、お姉ちゃんとの会話に戻った。
でも、正直に言うと僕も暇を持て余している。
何でお姉ちゃん、こんなものに乗りたがったんだろう。
そんなこんなで僕も段々眠くなってきた。
パパも寝ていることだし、僕が眠ってもいいよね。
僕はパパと同じように窓に寄りかかった。
そこで変なものを見つけた。
コインの投入口だ。
『チケット所持の方限定、百円』と書いてある。
「ねえねえ、ママ。百円ない?」
「百円?何に使うの」
「いいからはやく」
ママが取り出した百円玉を取ると
僕はコインの投入口に投下した。
すると・・・
「アイタッ!!」
突然、パパの足元から何かが飛び出してきた。
その何かはパパの太ももに直撃した。
「な、何だぁ!何が起きたんだ!?」
パパは驚いた様子で足を抱えていた。
何故かママの方を見ている。
「あの・・・言っとくけど、私じゃありませんからね」
パパはやり場のない怒りを何処にぶつけようか迷っているようだった。
僕ら家族はパパの足元から飛び出した物に注目した。
それはゲームの盤台のようだった。
「な・・・何でこんなものがこんなところに?」
「順平がお金いれたら出てきたのよ」
「ハァ!?何じゃそりゃ」
まさしく何じゃそりゃである。
盤台には何やら操作方法みたいなものが書いてあった。
「どれどれ・・・ふーん。
これ、あの無料チケットもってる人だけが遊べるみたいよ」
中身は少し凝ったシューティングゲームのようだ。
この観覧車を模したUFOが自機で
次々にやってくる敵兵士に光線を当てて味方にして
一定時間守り抜けばクリアになるというものらしい。
「よし、あたしがやってみるね」
お姉ちゃんが早速プレイを始めた。
UFOから光線が発射され、画面の敵兵士の一人が点滅する。
しばらくして緑色に変色した後、敵に向かって襲い掛かっていく。
だが、敵の攻撃を受けてあっけなく倒されてしまう。
お姉ちゃんがモタモタしている内に
敵兵士がUFOまで辿り着いてゲームオーバーになってしまった。
「あーん、もうこれ難しすぎ!」
「いや、初めてなんだから難しくて当然じゃん。次、僕がやる」
お姉ちゃんを押しのけて僕は盤台のレバーに手をかける。
さきほどのプレイをみて、敵の行動パターンは大体分かってる。
僕は敵兵士を全部仲間にして第1ステージをクリアした。
プレイ時間は5分、観覧車が地上に辿り着くまで後15分といったところだ。
「やった、次々!」
普段、ゲームなんてほとんどやらないお姉ちゃんだけじゃなく
パパやママも盤台に注目している。
ちょっと、人に見られていると恥ずかしい。
第二ステージはちょっと様子が違った。
敵兵を何人か味方に着けていたら
突如、謎のキャラクターが現れて味方を一層したのだ。
全身、肌色っぽいコートに身を包んでいる。
これは多分ボスキャラだ。
弾を撃ちながらUFOに接近してくる。
弾がUFOに当たった。
キン!!
「へ?」
何かは知らないけれど、何かがゴンドラの窓に当たった。
窓にはヒビが入っている。
「これは・・・何だ?」
「あなた、あれ見て!」
ママが窓の外を指差した。
外にいる人たちがワーワー叫びながら逃げ惑っている。
よく見ると身体の色が緑色になった人達が
他の皆を襲っているようだった。
何だかどこかで見たような気がする。
「・・・」
僕はもう一回ボタンを押した。
UFOから光線が発射される。
この観覧車からも謎の光が発射された。
画面では敵兵の一人が点滅している。
地上ではその光を浴びた人が苦しみながら倒れる。
そして、しばらくすると全身緑色になって起き上がった。
「あ・・・これってまさか・・・」
まさしく、ゲームで起きた出来事が現実になっているのだ。
僕は何が何だか訳が分からなくなった。
「順平!今すぐそれをやめなさい!」
ママが何か言ったけど、僕は何をどうすればいいのか分からなかった。
それから、目の前が暗くなって倒れた。
今回分はこれにて終了です。
後2回ぐらい続きます。
というか、ゾンビの登場が少ないな・・・。
とりあえず最後の投下を・・・
それにしても本当にゴーストタウンになってしもうた。
もしかして俺のせいなのか・・・?
どういうわけか分からないけれど
非常に厄介なことになっていることは理解できる。
息子が遊んでいたこのゲームが原因で
外の惨状が展開されているのだろう。
当の順平は今、旦那の手で介抱されているが。
さっきはゲームを中断させたが
もしこれが現実だとすると、続させたほうがいいのかもしれない。
画面上で銃を撃ってくる男も
やはり実在しているのだろうか。
私はしばらくその盤台に手をつけなかった。
コートの男の銃撃が観覧車にヒットする。
キン!!
「おわあぁ!!」
旦那が情けない声をあげてもんどりうった。
相変わらず、こういう事態では役に立たない人だと思う。
しかし、これで分かった。
このまま放っておけば、いずれこの観覧車は破壊される。
それはすなわち、我が家の家族も死ぬということだ。
ならば、私達が死なないためにはどうすればいいか。
このゲームをプレイし続けるしかない。
ただ、問題がある。
私はゲームなんて生まれてこの方一度もやったことはない。
普段からこんなものの何が楽しいのか分からないくらいだから。
幸子も駄目だろう。
先ほどのプレイでこの子の下手さは分かってる。
頼みの綱の順平は気絶している最中だ。
となると、残りは・・・
「・・・何で僕の方を見るんですか?」
だって、あなたしかいないでしょうが。
ファミコンが出た当初からやり尽くしていた
頭脳は子供、身体は大人なあなたしか。
「今こそ、大黒柱としての腕の見せ所でしょ。頑張って!」
「え、でもこれって、この光線を出す度に
外で犠牲者が増えるわけだろ?やばくないかい?」
旦那は外の惨状に目を向けながら口答えをする。
外では緑色の連中がコートを着込んだ怪しい男に頭を吹っ飛ばされていた。
とても選択肢を選べる状況じゃないというのに
全くこの人は・・・赤の他人と家族とどっちが大切なのかしら。
私が少し睨みを効かせると旦那は盤台の前に移動した。
何やら訳も分からぬ内に私はゲームをプレイすることになったようだ。
順平が中断して大分経っていたため、ゴンドラの耐久力は相当に下がっている。
その原因は恐らく、このコートの男の攻撃にある。
そして、そのコートの男は・・・私がベンチで横になっていたとき
目撃したあの男。先ほど窓から確認したから間違いない。
何ということだろう。やはりあの男は只者ではなかった。
我が御手洗家を抹殺するために送られてきた工作員なのか?
だが、何の為に私達を殺すのだ?
そんなことを考えつつプレイしていると妙な考えが頭をよぎった。
ついこの間のことなのだが金曜ロードショーで『ターミネーター』を久しぶりに見た。
まさか、順平か幸子が将来、レジスタンスのリーダーにでもなるのか?
だとするとあの男はそれを阻止する為に敵対組織から送られた刺客?
となると、周りにいた連中はあの男の仲間だったのか?
自分でも収集のつかない想像が頭を駆け巡る。
その内、私の頭の中では未来のレジスタンスのリーダーを
抹殺するために無敵の暗殺サイボーグが部下をつれてやってきたので
この超科学で造られた謎の観覧車型UFOで撃退するという
トンデモなストーリーが構築されていった。
「よおし、来るなら来い。侵略者ども!
我が家の子供は私が守る!」
「ねえ、私は守ってくれないの?」
全くもって話が違う。
こんな危険な任務だと分かっていたら引き受けてなかった。
そもそも、なんであれがこんな極東の島国にあるのかすら理解不能だった。
いざ任務に突入したらしたで
周りには観光客に扮した工作員ばかり。
中国、韓国、北朝鮮、台湾、ロシア等のアジアにて
覇を握らんとする連中が軒並みこの遊園地に潜入してやがる。
俺は最初、はめられたのかと思ったがそうではなかった。
この国の情報が完全に筒抜けになってるだけだった。
危機管理がなっちゃいない。
本当に合衆国の同盟国なのか?
だが、そんなことはもうどうでもいい。
並み居る敵もあの観覧車の前には手も足もでなかった。
どいつもこいつもあの怪光線を浴びて
あっという間に生ける屍になっちまってる。
俺は手持ちの拳銃で応戦したが如何ともしがたい。
頂上まで移動してしまったら銃弾が届かないし
当たったところで防弾ガラスでも使ってるのか
ダメージになってないみたいだ。
このままじゃ俺もやばい。
どうにかしてこの観覧車を操ってる奴を
仕留められればいいのだが・・・それには拳銃じゃ無理だ。
こんな風に迷っている最中にも奴の怪光線は猛威を振るう。
俺の拳銃も弾は残り数発。
周りには他国の工作員供のなれの果て。
観覧車も勢いを増している。
もうここまでか・・・
俺は覚悟を決めた。
これ以上の抵抗は無意味だ。
拳銃を口の中に突っ込み引き金に手をかける。
父ちゃん母ちゃん、愛してるよ。
しかし、俺の引き金に重量が乗る前に通信が入った。
俺をこんな地獄へと送り込んだ糞野郎からだ。
『おい、工作員RMR。応答しろ!』
『た、大佐!?』
『状況を報告せよ。今、どうなっている?』
『非常に芳しくないな。俺の武器も弾切れだ。
敵のコントロールルームまで攻撃が届かん。
他国の工作員も壊滅状態だ』
『むう・・・やむを得ん、破壊せよ』
『大佐・・・今の話を聞いてなかったのか?
弾切れなんだ。とてもじゃないが無理だ』
しかし、大佐は俺に驚くべき情報を与えた。
『大丈夫だ。そこから南東に向かった先の女子トイレに
強力な武器がある。そいつを使え』
『何だって?大佐、この国でよくもまあそんな兵器を』
『この国だからこそ持ち込めたのだよ。
詳しい話は後だ。急ぎたまえ』
俺は大佐の指示通り、南東の女子トイレに向かった。
既に遊園地内は戦場と化しており
人影は既になく、変態に間違われることはなかった。
その強力な武器はトイレの倉庫の中にあった。
『こいつは・・・RPG・・・』
アフガン戦争などで使用されてるあの武器か。
正直、UFOに効くかどうかは甚だ疑問だが、やるしかない。
俺は有効射程まで移動するとRPGを構えた。
さらばだ化け物。
これがお前へのささやかなプレゼントだ。
「お〜い、順平。起きてくれ〜」
私はまだ盤台に座ってゲームをプレイし続けていた。
この観覧車に乗って大分経つ。
外は雨もやみ、真っ暗だ。
大体、何時間これに乗ってるだろうか。
段々、精神力が削られていき疲労が溜まっていってる。
乗り物酔いまでしてきた。
当初は大変だ大変だと騒いでいた
文江も幸子もすっかり熟睡モードだ。
この大事にのんきに眠りやがって・・・。
たまに外を見るとその様は・・・口に言い表せない。
もしかしてこれって夢じゃなかろうかと淡い希望も抱いたが
外から聞こえる叫び声は演技でできるものじゃない。
この状態で助かったとしても
私は警察に捕まって死刑にされるんじゃないだろうか。
いや、死刑にならなくても社会的に抹殺されるだろう。
何故私がこんな目に会わなきゃならないのだ?
私はただ単に家族サービスしに来ただけなのに・・・。
しかもレバーを握る手が痛くなってきた。
限界だ。もうもたない。順平、早く起きて変わってくれ。
画面上では次々に敵の猛攻が繰り広げられる。
もう50ステージ目だ。
そこで私ははたと気付いた。
あのコートの男はどこに行ったのだ。
つい先ほどまでしつこいくらいに銃弾を放っていたのに。
そんなことを思っていた時、奴は現れた。
画面中に警告の文字が浮かび上がる。
警告?これ以上何に警戒しろというんだ。
そんなことよりもこれはいつになったら終わるんだ。
画面上でコートの男は何か長いものを持っていた。
そして、そこから何か巨大な弾を発射した。
味方になった緑色の兵士たちを貫通していき
それはUFOに向かっていく。
外から鼓膜が破れるぐらいの轟音が轟く。
これはまさか・・・
気付いた時には眩いばかりの閃光が目の前を覆った。
画面上のゲームオーバーの文字が躍る。
ハイスコアでイニシャルを残すことができたのだが
私がそれを入力することはなかった。
後日、この事件は某組織による自爆テロと推測されたが
動機の裏付けなどから未だ明確にされていない。
また、同時期に外国人観光客数十名が集団失踪したとの
噂も流れているが、これも真相は定かではない。
最後にこの事件で当時、観覧車に乗っていたとされる
御手洗稔さん(36)、御手洗文江さん(35)
御手洗幸子ちゃん(12)、御手洗順平君(6)の行方は依然不明のままである。
一応はこれで観覧車は終了。
自分で書いといてなんですが話のつなげかたに無理があるし
後からとってつけたような展開ばかりです。
反省せねば。
912 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:04/03/21 05:50
\ │ /
/ ̄\ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
─( ゜ ω ゜ )< きんたまきんたま!
\_/ \_________
/ │ \
∩ ∧ ∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\∩ ∧ ∧ \( ゜ω゜)< きんたまきんたまきんたま!
きんたま〜〜〜! >( ゜ω゜ )/ | / \__________
________/ | 〈 | |
/ /\_」 / /\」
 ̄ / /
 ̄
913 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:04/03/21 10:13
ω ←おや?落し物ですよ
ゾンビは銃で撃つより鉄パイプ・金属バットでリンチすれば終わりっぽ。
>>915 1対1ならな。
雲霞の如く表れたらどうしようもない。
(-_-)
(∩∩) 保全しなきゃ。。。。。。
1対1でも負ける自信があるぞ。
そろそろ次スレの季節かな。
次刷れって逝っても、肝心の作者さんが0に等しいが...
ヤバイ、、マジでヤバイ・・・・。
漏れ、来月1日からモスクワ逝きます。
滞在中に書き綴って帰国したらうぷしますんで
保守おねげぇしますだ。
>>921 了解しますた。
あちらは物騒なようなので、お気を付けて。
923 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:04/03/31 12:58
保守
社会人として生きてはいても、人間としては死んでいる毎日。
皆さんお元気ですか?
私はたぶん体は元気っぽいです。
巡査物語さんお体には気をつけて。
お久しぶりです。
お体とゾンビに気をつけて下さいね。
保守
927 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:04/04/06 20:04 ID:rluTF6nk
えい
ゾンビの出てくる夢を見マスタ
アイデアがいくつか散らばっていて、怖さに見合った内容、しかも無料ときてる。
というわけで近日中に長編の続きを投下します。
一発ネタ。
菜食主義のゾンビ。
「うわぁ、マイク!ゾンビが君の後ろに!」
「大丈夫だよボブ。こいつは菜食主義さ」
「何でそんなことがわかるんだい?」
「それはいっしょに自然食品愛好会に入っていたからさ」
「でもマイク、君かじられているよ」
「おう、なんてこった!」
「なるほど!ゾンビになっても肉は苦手。どうせ食べるなら菜食主義者の肉ってわけだ」
929 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:04/04/14 21:50 ID:MHPS1LsD
age
ピンポーン。
ちっ。誰だよ。
「どなたですか?」
冷蔵庫前面の液晶パネルに、薄汚い緑色の服を着た男が映った。
帽子を被っていて顔が不鮮明だ。うちのカメラは解像度が悪い。
妙な陰影がついていて、色も不自然だ。夜だから仕方ないが。
「NΗKです。集金にお伺いしました」
はい?口座から毎月引き落とされてるはずだろ。間違ってねーか?
「口座から引き落としになってると思うんですけど」
二重搾取かこの野郎。ちゃんと調べとけよ。
「えーと・・・」
急になんだよ。手間取るなよ。何データ調べなおしてんだよ。
「すみませんが・・・」弱そうな声で言う。
なんか焦ってるぞオイ。というより調子が悪いのか。調子悪そうだな。
「なんすか」
「あの・・ちょっと・・」倒れた。
ドサッ、という音までしっかりスピーカーから伝わった。
「ちっくしょう」なんだよあの馬鹿、と思いつつ玄関へ急いだ。
うちは狭く、走ると危ないので早歩きで。3箇所の施錠を解いて戸を開けた。
「あの、ちょっと?」大丈夫ですか?さっさと起きろよ。迷惑だよ。返事がない。
舌打ちして溜息。こういう気分になったときの癖だ。
「おいおい」うつ伏せに倒れてるので仰向けにしようと試みる。
右の肩と腕の下に手を入れて持ち上げる。ひっくり返った。
頭がごろんと回って横向きになる。顔は腐っていた。
白く濁った眼球が俺を見ていた。
リアルな怖さだ・・・
ミ・д・ミ ホッシュホッシュ
新作まだー
もう次スレは立てずに終わらせるべきだと思うのだが
他に意見はある?
同意するです
作品は書かないがときどき現れて毎回同じようなレスを作者が残すだけになっちゃってるからね
次スレは作品を書き上げた人間が自作の発表の場として立てるべきだろ
936 :
ラスク:04/04/21 19:48 ID:aMunW6wm
……がた……とん……
……ガタン……ゴトン……
静かにそれはまるで子守唄の様に眠る男を包み込む。
「…お…い…おい……おい!あんた起きろよ!いい加減さ!!」
心地よい一定のリズムを邪魔をする不粋な声が男の眠気を掻き乱す。
男はうっとうしそうに声のする方に手を伸ばし。そして……
不意に頬に衝撃が走る。痺れる様な激しい痛み。
眠気は頬の衝撃にどこかにふきとんだようだ。
男は跳ね起きその拍子に椅子から転げ落ちる。
「イッテテテテテテ……なんだ?何が起こった!」
椅子を手すりのように座席を掴んで立ち上がると辺りを見回した。
そこには腕を組んだ男と十数人もの男女が彼を怯えを含んだ目で見つめていた。
「やっと、起きたかよ?ったく寝起きがワリィにも程があんぞ?」
ただ一人、冷めた目で男を見つめていた腕を組んでいた奴が口を開く。
「ここは?」
辺りを見回しながら誰にともなく聞く。
「見ての通り電車の中ですよ……」
(確かに誰がどう見ても電車だな……)
初老の男性が質問に答える。その答えに男は心の中だけで返事を返し、次は居並ぶ人々を観察に入った。
続きます。
初めまして皆々様ここはいつも楽しく拝見させて頂いてました。
どうやら皆さん作品の投下が無いので退屈なされているようなのでお目汚しながら
書かさせて頂きました。
かなりの長編ですが毎日最低一本投下させて頂きますのでメイン作家さん達が帰ってくるまでの間
退屈しのぎとしてお付き合い頂けますようお願い致します……
おぉ、ラスク殿楽しみにしておりますぞっ。
他の作者方も、期待しております。
マイペースにどうぞ・・・。
938 :
ラスク:04/04/22 20:49 ID:GZRzHdBa
続きです。
男を取り囲むようにしている人々を見回す。
サラリーマン風の男やエプロン姿の主婦らしき人……学生姿……金髪のカジュアルな容姿の男……はては小学生ぐらいの子供までいる。
見る限り周りの人達に共通点の一つも見当たらない。
いや、一つだけ共通点があるとすれば一人を除いて皆一様に不安げな表情のまま、沈黙しているぐらいだろうか?
「所であんたさぁ?K-1に出てる藤河光輝(ふじかわ こうき)だろ?」
金髪の男が無遠慮に話しかけて来る。一人不安げも無く腕を組んでいた男だ。
「ああ……」
無愛想に答えると金髪に向きなおる。
「やっぱり!!俺ファンなんだよ!あ?俺、横山!横山修二って……」
「あ……あんた、この電車にど……どうやって乗ったんだ!?この電車の行き先を知っているか!?」
金髪…横山の話を遮り、サラリーマン風の男が早口に聞いて来る。
「っんだ?ジジィ!俺が話してる最中だろが!!」
よほど気に入らなかったのだろう。サラリーマン風の男にケリを入れる。
サラリーマン風の男は衝撃で人々が寄せあう中に倒れ込みうめき声を上げた。
辺りから息を飲む音が聞こえる。
どうやらみんなの目に怯えの一因は横山の乱暴によるものだったのだろう。
得意げな表情で、藤河に笑いかけようとした瞬間……
横山の身体は横へと吹き飛んだ。
軽く放物線を描き、少し離れた座席にぶつかると力なく床にへたり込む。
みんなが亜然とする中、藤河は回し蹴りを放った際に乱れた服装を直す。
横山が藤河に振り向いた瞬間に脇腹へ回し蹴りを叩き込んでいたのだ。
どうやら座席にぶつかった際に失神でもしたのだろう。横山は起き上がって来る気配は無いものの、規則正しく胸が上下している所を見ると生きてはいるようだった。
「ふん!馬鹿が!」
明らかな侮蔑の視線を横山から外すとまだ倒れているサラリーマンへと歩み寄った。
「あんた大丈夫か?」
さっきとはうって変わった豪快な笑顔で手を差し伸べる。
939 :
ラスク:04/04/22 20:53 ID:GZRzHdBa
>>937 ありがとうございます。
なるべく読みやすくはしていくつもりですが、まだまだですね(苦笑
拙い文章で申し訳ありませんm(_ _)m
ゾンビはまだもう少し出ては来ませんがご辛抱下さいませ……
おぉっ!!
いいですねー
自分も長くROMしていたものです。
今までとは違った雰囲気ですね。
期待しています。
941 :
ラスク:04/04/23 23:43 ID:zKf50uva
すみません!今、仕事から帰ってきた所なんで無理のようです……
言ったそばから1日一本投下できてないし……
代わりに明日二本投下しますんでどうかお許しを……
鬱だ……吊ってきます……
したらばに新作が投下されたら新規スレを立てるとか。
マダカナマダカナー
944 :
937:04/04/24 19:19 ID:fNz90tdX
ラスクさん、そこまで急がなくても良いですよ。
確かに楽しみにしておりますが、
ラスクさんが無理しているように見えますので・・・。
いいんですよ、遅くなっても。
お仕事が大変だったら、ゆっくり休んでくださいね。
945 :
ラスク:04/04/24 21:30 ID:0+oGJtvP
その手に引っ張られ起き上がる。
「さっきの質問だが残念ながら記憶に無いな?記憶に残っているのは、昨晩道場の仲間と酒を飲んで、その後タクシーに乗ったあたりまでだが……あんた等もそうなのか?」
藤河の言葉を聞き、返事代わりに男の肩は力無く下がる。
「そうじゃ……ここにおるものは皆、同じ様に記憶が無いんじゃよ……
かく言うワシも散歩の帰りからの記憶がスッポリ抜けておる……」
サラリーマンの代わりに、隣にいた初老の男性が答えた。
時代劇に出てくるどこかのご隠居らしく、整えられた着物を着ている。
「あなたは……?」
「ワシか?ワシはただの気楽な年金生活者じゃったんじゃが……それもついさっきまでの事じゃ。どうやら今は、変な事に巻き込まれとるからの。どれ……呑気に寝ておったアンタに今の現状を教えておこうかの?」
初老の男性の申し出に、藤河はコクリと頷く。
「お願いします。事情を……」
藤河の返答を聞き、優しく笑っていた男性の表情が険しく…真剣なものに変わる。
そして彼は、ゆっくり話し始めた。
話を要約するとこうだ。
この電車に乗っている人間は、藤河を含み全員で15人。
電車は三両編成だが、運転席には人影はなく…つまりオートメーションで動いているらしい。
そして、最後尾の車両には鍵がかかっており、力任せに開けようともしたがビクともしなかった。
「とまぁ…ワシらにも解っとるのはここまでじゃ。期待させたのならば、申し訳ない。そうそう、申し訳ないと言えばもう一つ…まだ名前を名乗っていなかったの。ワシの名前は西野じゃ。」
最後に自分の名前を名乗ると初老の老人…西野は藤河の顔を見て「頼りにしとるよ」と目尻にシワを寄せて笑った。
まずは一本目ですw
後ほど二本目を投下させて頂きますね?
>>937 なるべく無理はしないつもりですが頑張りますよw
えーと貼っていいのかな?
22:00まで待ってラスクさんとか他の方がいないようなら貼ります。
↑
もう22:00過ぎてるよ
「……。」
西野の話を黙って聞いていた藤河だったが、ふと脳裏にある考えがよぎる。
「ブレーキは?確か電車には非常用のブレーキが装備されているのでは?」
電車がこうして走っているのだから、必ず止まる方法もあるはず。
だが…
「それが駄目なんじゃ。」
彼の言葉に、西野は力無く首を振った。
「……最初、ワシらもそう思って探してみたが、ブレーキはおろか車両の窓さえ開かん……」
西野の言葉を聞きながら、試しに近くの窓に歩み寄って手をかけてみる。
ギッ、ギッ、
藤河の力に金属が軽く軋むものの、やはり西野の言う通り窓は開く気配がない。
「溶接でもしているのか?ならば……」
一人呟くその言葉も終わらぬうちに……
ヒュッ!!
気合いと共に藤河の身体が奇麗にまわり、足が窓に吸い込まれる。
ガギッ……
足が叩き付ける鈍い音だけが辺りに響く…が、窓は割れるどころかヒビ一つ入らずに終わる。
「くそっ、金属仕込みのシューズでも割れないか?」
軽く舌打ちをし、西野達の方へ戻る。
「窓枠も溶接されて、ガラスは俺の蹴りでも割れませんでした。おそらく防弾ガラスか特殊硬化ガラスでも使っているのでしょうね……」
それだけ言って、軽く肩をすくめると藤河は床にドカッと座り込んだ。
再び、辺りに静寂が包み込む。
>>946 私に遠慮なく投下してくださいなw
このまま、どんどんこのスレが活性化するといいですね。
狭葉駅を降りて、横道に入ると蝉時雨が降り注ぐ。
ふと山並みを見つめていることに気が付いた。
珍しいものが見えたのでもなければ、別段懐かしさを覚えているわけでもない。
懐かしさという点では、今立っている小道の方が遥かに勝る。
敷石の呟きと軒先に並ぶ風鈴の囁き。それは確かに記憶に刻み込まれていて、はっきりと思い出すことができる。
この小道を抜けて、私は小学校に通っていた。往来に行き交う人たちにもどこと無く見覚えがある。
目を閉じずとも、少なからず思い出が脳裏に浮かんでくる。
この小道だけではなく、町のここそこに何かしらの思い出が染み付いている。
落書きでいっぱいにした小路塀、釣りに行きおぼれかけた小川、登ったのはいいが降りられなくなった古木。
月のかすむ春も、風の薫る夏も、霧の立ち込める秋も、白雪に埋もれる冬もそのすべてが切なく懐かしい。
ただ、なぜか私には山の記憶が無かった。
バスに乗り、しばらく歩けばすぐ傍にある山の記憶が無い。
遠足で出かけたはずなのに、記憶にあるのは行きと帰りのバス内から眺めた家々だけだ 他にも誰かと遊びに行ったはずなのに、その記憶がない。
記憶にあるのは行き道に握り締めた叔父の手のひらと、帰り道におぶさった背中の温かさだけだ。
叔父は私が山に行くのを快く思わなく、折につけ山には行かないようにと釘をさした
私は両親を山の事故で無くしたそうだから、叔父の心配も仕方の無いことだろう。
まして私は一度山で遭難している。
そのときのことは全くといっていいほど憶えがないが、周囲の様子から察するに一時は絶望視されたらしい。
その証拠に私の葬式が出されている。
おかげで周囲から稚郎子と囃される目にあった。
両親のいない私は小学校を卒業するまで、この町の叔母一家の下で暮らしていた。
卒業と同時に叔父に引き取られて、別の地方で高校に進学している。
引き取られたといっても叔父は家を空けることが多く、半分一人暮らしのようなものだった。
周囲の住人が親切な人ばかりで面倒を見てくれたのでさほど淋しい思いはしなかったが、それでも離れたこの町への郷愁は日ごとに強まるばかりだった。
叔父に強く止められていなければ、休みを利用して遊びにでも来たかった。
しかし家族と思っていた叔母一家からは電話も便りも届くことなく、叔父の言葉と合わせて私の気を削ぐのに十分だった。
だから夏休みを目の前にして幼馴染から手紙が届いたのにはひどく驚かされた。
素っ気のない文面だったが、そこには夏休みの間郷里に帰るようにとの誘いの言葉が書かれていた。
同封されていた写真には懐かしい叔母一家の姿があり、歳月の流れと懐かしさを同時に感じさせるに十分だった。
叔父もまた里帰りを認めてくれたため、こうして私は3年ぶりに懐かしい田舎町で夏を過ごすことにしたのだった。
回想が過ぎたためかいつのまにか往来に人の気は途絶え、炎天下のした道に立つのは私一人になっていた。
足元に目をやると、孤影が石畳にしっかりと焼きついていた。
「夏日だね。地面に触れている分、君の方がもっと暑いのかな」
ついつい自分の影に話し掛ける。独り言をもらすこの癖で友達は少ない。
悪い癖だとは思っているが、木や草だけでなく自分の影にまで話し掛けるのは一向におさまらなかった。
たぶん、記憶の彼方に消えた山での日々に関係しているのだろう。
私は神隠しにあったのだ。
山で遭難し発見されるまでの間、何がおきたのかはわからない。
戻ってきた私は昔の私ではなかったそうだ。
独り言など奇矯な癖が身につき、あらぬ方を指差して誰かがいると怯え、家族が作ってくれた料理を一切口にしなかった。
壊れかけた私を救ってくれたのはそれまでさほど親交のなかった叔父だったそうだ。
その時期、私は幽冥をさ迷っていたようなありさまだったので人づてでしかないが、叔父の献身により救われたのは確からしい。
叔父が私を引き取り、離れた地で暮らさせたのもおそらく再燃現象を避けるためだろう。
引越した先での生活は平穏そのもので、古書と骨董品に囲まれた毎日は穏やかで幸せなものだった。
三年の緩やかな月日が心を癒してくれて、過去の記憶は取り戻せないまでも何の問題はない。
「三年は長かったのかな。みんなはぼくをどれだけ覚えているだろうね」
黒々と伸びた分身に話し掛ける。
『憶えているとも。獲物を放っておくほど山は甘くない。逃したのではなく猶予を与えただけなんだよ』
蝉時雨がやみ、影の声のみが響く。
なんでぼくの影が答える。ありえない。
『血は争えない。連綿とした流れは蛇のごとく身を縛るもの。屍のうえにお前はある』
ぼくの声そっくりだ。だってこれはぼくの影だから。
なにをいっているんだろう。アリエナイ。
『夏に吹く風が蛆を沸かせ全てを腐らせる。屍人の邑へよく戻ってきたね』
さいねんげんしょうだからきをつよくもたないとだめだぼくはもうなおってい――アリエナイ。アリエナイ、アリエナイアリエナイアリエ――
「直備!ひさしぶり!」
唐突に横合いからかけられた声が、鼓膜と脳髄を揺さぶる。
同時に蝉時雨が全身を叩き、暮れはじめた陽射しが街路を炙る。
汗にまみれた顔を横に向けると、小麦色の脚が目に入った。
さらに見上げると引き締まった腰、胸の前で組まれた腕、そして懐かしい顔。
日に焼けた幼馴染の笑顔を見た瞬間、ぼくの意識は途切れてしまった。
ラスクさんお待たせしました。
以上です。
ゾンビが出るのはあとになります。
ちょっとした小ネタを挟みながら書いていきます。
目標は一週間以内に完結。
>>949 すいません、「稚郎子」って何ですか?
ググってみたら莵道稚郎子が出てきましたが、この人も生前に葬式を出された逸話があるとか?
>>953 わかりにくい言葉ですいません。
「私」の性格を描写するためにつかいました。
「稚郎子」(わかいらつこ)とは神葬祭で12歳ぐらいまでの少年につけられる諡(おくりな)です。
仏式で言うところの戒名ですね。
なぜこんなにも早く葬儀が営まれたのか、なんていうのも小ネタの一つです。
956 :
953:04/04/25 20:51 ID:FhY9VOms
>稚郎子
わかいらつこって読むんですね。
なるほど、一つ勉強になりました。
続き期待してます。
だんだん盛り返してきたところで次スレの季節・・・。
イイヨイイヨー
ゾンビは死なない。
作者の皆さんも根詰め過ぎないように気長にがんばって下さい。
958 :
ラスク:04/04/26 00:24 ID:oG4fPer2
ガタン、
ガタン、ガタン、ガタン…
電車が走行しながら軽く、無気味までに単調なリズムを刻む。
おそらく自分が起きるまで、みんなこの音を静かに聞いていたのだろう。
そんなことを藤河がぼんやりと考えていた、その時だった。
「ピッ、ガッ…ザザザッ…」
電子音が静寂を打ち破る。
突然の音に全員が一斉に反応し、互いに顔を見合わせる。
「ピィィ……ガッ…ザッ!こんばんは……初めまして……」
車内のスピーカーから、ノイズ混じりに男性の声が響き渡る。
「紳士淑女の皆々様、これよりゲームの説明を行いたいと思います。」
(ゲーム?一体何を言ってるんだ?)
周りも藤河と同じ様に思ったのか、それぞれ怪訝な表情を浮かべている。
「皆さん良く聞いて下さいよ、さもないと命に関わりますからねー?」
笑いを含んだ明るいトーンの声で、サラリと恐ろしい事を告げる。
そして声は、プツッと途切れ…今度は機械音声へと切り替わった。
無機質な声が、先程の声とはうって変わって淡々とアナウンスが流れる。
959 :
ラスク:04/04/26 00:31 ID:oG4fPer2
『これより約30分後、当列車はダストシティへ到着致します……只今、各場所のロックを解除いたしました。
乗客の皆様は到着までに、3両目に配置しております武器及び防具の装着をお勧めしいたます。
各自、適していると思われる物を御自由にお取り下さいませ……繰り返します…………これより約30分後………』
「お……おい!装備ってどう言う事だ!?それにゲームって……?」
サラリーマン風の男が、困惑しながらアナウンスの流れるスピーカーに向かって怒鳴る。
それまで繰り返し同じ内容しか流れなかったスピーカーから、彼の言葉に呼応するように、新しい情報が告げられる。
『次にシティ到着後の説明を開始いたします。シティには数多くの障害が設置されています。
その中を生き残り無事脱出して下さい。なお、無事脱出された方々には一人につき賞金十億円を進呈いたします。
更に今回のゲーム参加は強制であり、拒否権は認められません。
繰り返します…シティには………』
音声が2度目の説明を終えると再び最初の男の声がスピーカーから流れた。
「皆さんお解りになられましたでしょうか?というより、
お解りになられていない場合困るのは貴方達自身なんですけどね?」
クックックッ、といやらしく笑って言った。
「さぁ!生死を掛けたゲームのスタートです!!」
続く
何とか1日一本でも投下できるもんですねw
これから話はスピードアップさせて行くつもりですので作品のテンポを上げていかねばw
翻訳者と作者のどちらに原因があるのかはわかりませんが、小説としてはできが甘かったですね。
シナリオを箇条書きにされているようで、もう少し描写にこだわって欲しかったです。
日本人は描写にこだわりすぎる傾向にあるのも確かではありますが。