【ゾンビ襲撃】創作板バイオハザード【リレー小説】

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何か言わなきゃいけないことがあるのに胸がつかえてしまって言葉がうまく出てこない。
思わず彼女の胸で泣き出しそうになったそのとき、警報が鳴り響いた。
駆け込んだ管制室は、ほとんど破壊された後だった。
青服の連中も防衛システムを把握できなかったらしい。あらゆる手段を講じて
メイン・システムにアクセスを試みた形跡がある。だが、失敗らしい。
生き残ったスクリーンの一つが、迷彩の施された武装ヘリを映し出している。
ローターを回転させ、ホバリングを続けるヘリに、戦闘服の男女が駆け込んでいく…
「ああ…捕捉されてるのに…」
コードをむき出しにしたコンソールにB9が向かい合い、凄まじい勢いで修復を試みている。
一方でアルーアが通信機を取り出し、大声で呼びかけた。
「B7よりA3、B7よりA3!捕捉されている!ヘリを脱出して退避行動を取れ!」
しばらくして、くぐもった声が通信機から漏れてきた。
「A3よりB7、これ以上の作戦の続行は不可能となった。Aチームも損傷が激しい、
 我々は空路で撤退する。Bチームは回収不能、各自陸路で撤退せよ…」
やりとりの間も、対空システムは計測を続けている。
ナイト・タワーの頂上にある騎士の彫像が動き出し、手にした槍を下に向けた。
「B7よりA3!対空砲の捕捉が確認されて…ああッ!」
ヘリが上昇を始めた瞬間、槍の上から閃光が走った。
『パラケルススの魔剣』米国陸軍製のレールキャノンが火を噴き、ヘリを貫通する。
燃料系統を着実に貫くキャノンの前に、ヘリは一瞬のうちに火球となり、下の公園に墜落した。
激しい爆発、爆風、黒煙、火柱が30階ぐらいまで伸びて、周囲の窓ガラスが白くひび割れる。
手から落ちた通信機が床に落ち、フレームが割れる音が管制室に響く。
「バカ…ばかぁぁ!」
床に座り込んだアルーアが泣き叫んでいる。B9も呆然としたまま、火球を見つめていた。
どうすればいいんだ…
とりあえずここを出たい。もう俺は疲れた。ああ、夕べから何にも食べてなかったっけ。
今朝も遅刻ぎりぎりまで寝ていてダッシュで着替えて駅へいく途中に犬に追っかけられて・・・。
課長に言っても絶対信じてもらえないだろうな。どういうふうに怒られるかな?
逆に怒りを通り越して笑われたりしてな。

飯食いてえなあ・・・。
周囲を見回す、目の前のコーヒーカップが目に入った。
確かに、ランチには遅すぎる時刻なんだよな。
オフィスには、ボスがポケットマネーで買ったエスプレッソマシンが湯気たててたし、
ダイエットを理由にベーグル半分くれる女子社員がいた…だが、どっちも今はいない。
ここのコーヒーメーカーは…空っぽだし、汚染されてたら洒落にもならない。
コーヒー臭いゾンビになったところで、誰も誉めてくれないもんな。
そこにある銀紙は… おっ、軍用食だ。真空パックだし、品質保持期限もOKだ。
「…それは安全よ、食べられるうちに食べておく事ね」
機材を修理しながらB9が言う、気がついてたのか?
「お前も喰うか?」
「いらない、ダイエット中だから…」
うちの女子社員みたいな事を言う、素顔は案外モデルっぽかったりしてな。
生きて帰ったら、戦闘服以外のB9を見られるかな…
銀紙を剥いて、一口かじる。なかなかいい味付けだ、すこし塩味が強いかもしれないが…
…アルーアは? まだ泣いてる。俺以上にセンチメンタルな奴だな、女の子だからしかたないか。
「…喰うか?」
小さくうなづいて、ちぎった半分を両手で持つ。ヤケ喰いっぽく食べてる。
「どうするんだよ、これから?」
「本部に通信を試みる。不可能なら、連中の後を追って陸路から反撃にあたる。
 このまま死ぬ気は無いでしょ?」
B9が静かに言ってのける。また乱闘と射撃かよ…
「復旧まで1時間はかかる、私が哨戒にあたるから、B7と休息していろ」
宿直用の毛布を見つけて潜り込む。少し柔らかい感触、なんだか心が和む。
靴を脱いで、寝巻に着替えて、半日眠りたいところだが…許してくれないだろうな。
ふとアルーアを見る、部屋のすみにうずくまったまま、うつむいている。
毛布を半分掛けて、肩に手を回す…怒られるかな?
「…ありがとう…」
不意に、アルーアが抱きついてきた、シャツに涙が染み込むのが解る。
似ているのかも知れないな、俺たち…
・・・ここは?そうだった。家じゃないんだっけ。
管制室の冷たい床の上でも熟睡できたらしい。サラリーマンの悲しい性だな。
照明の消えた室内には西日が差しこんでいて半開きの窓を覆う白いカーテンが琥珀色に染まりながら風にすきま風に翻っている。
すこし、冷えるな。
アルーアを起こさないように窓を閉めようと立ち上がったとき隣室から話し声が聴こえてきた。B9の声だ。

「コ醴蠶奴コ●●◎◎醴蠶奴。氾衒□□■■鑵醴蠶?ベ苛ザベ繍蠶醴訃/〃'もうだめぽ□■□□□□□▲┌─□■■■。」

なんだ・・・?あいつ何語をしゃべってるんだ?聞いたことないぞ?

「醴霾醴髏蠶蠶鸛・・・!わかった。こちらも民間人1名を保護の上、翌4○にはそちらと合流。空路の手配頼む。交信を終了する。」
「起きたのね。行くわよ。」
「あ・・・ああ・・・じゃあアルーアを起こしてくる。」
振り返るとすでにアルーアは身支度を整えて俺の後ろに立っていた。
「行くわよ。」
装備品を少しチェックする、弾薬が補充できたのは拾いものだった。
357マグナムも手に入ったし、多少のバケモノならいけるかな?
「こっちよ」B9が窓ガラスの向こうに現れた。
管制室からヘリポートに出る。少し風が強いな、ビルからあがる黒煙が横になびいている。
ここもレールキャノンが命中したらしい、黒こげのヘリが無惨な姿をさらしていた。
ヘリの一つからケーブルが伸びている、煤けた窓枠に結びつけられたケーブルは虚空に伸び、
向かいのビル…西側ブロックの窓を破って吸い込まれていた。
「私たちも行くわよ、『ナイト・タワー』に…」
おいおい!よりによって向かい側かよ!青制服が沢山いる上に、化け物だらけだろ?
「あのビルの防衛システムを沈黙させる。そうしないと脱出は無理よ」
そりゃそうだけど…俺だけ置いていく訳にも…いかないよな
B9が金属製の滑車を取り出す、そんなもので向かいに行けだと?ふざけんな!
「なに情けない顔してるのよ、地上階まで降りて戦いながら進むつもり?」
命綱も安全ネットも無い。地上45階ビルの屋上から、40階の窓まで滑るだと?
「大丈夫、やれるわよ」アルーアが微笑する。無茶言うなよ…
肩から背中にロープをかけ、滑車を吊す。
「銃は落とさないこと、解ったわね?」
静かに言い放つと、B9が俺の腰に蹴りを入れた。
瞬間的に、俺はビルから投げ出された。すさまじい勢いでケーブルを滑っていく。
言葉にならない絶叫が口から漏れる、失禁しないのが不思議だった。
シュッ!小さな音がして前髪が焦げる、まさか! 俺は射的にされてるのか?
後方で小さく銃声が響く、女二人が応戦しているが… やめてくれえ!

ガクン! 鈍い音がして、俺の身体が前後に揺れた。こ、こんなところで止まるな!
滑車の斜めにロープがずれている、終点にはまだ200メートル以上あるのに…
はるか真下に、小さくハイウェイが広がっている。このまま落ちれば、俺は原型さえ留めないだろう。
絶叫したくても声さえ出ない、顔がくしゃくしゃに歪むのが解る、俺は発狂寸前だった。
突風に煽られて体が大きく揺れるのと同時に俺の手に握った銃に敵の弾丸が命中し、俺は銃を取り落とした。
向かいのビルの窓の人影と目が合う。連中、笑ってやがる。糞め・・・糞糞糞糞どもめ!
腹筋を使って両足で滑車を挟み揺らしたり叩いたりしてみる。糞・・・動けよ。動けったら。動けっつってんのがわかんねえのか・・・あっ動いた。
風でロープが揺れているのが幸して連中の弾丸は俺の体にかすりもしない。まってろよ・・・ぶっ殺してやるぜ。

そりゃあー。向こうの窓に飛び移ると同時に敵兵2体に同時に蹴りを食らわせてやった。
敵が失神している間に滑車から体をはずして連中の武器を奪い取った。完璧だぜ。
「すごいわね!見直したわ」
俺の後を追って滑ってきたアルーアが、嬉しそうに言った。
「…お見事」
B9も着いた、マスクの遮光ゴーグルからようやく見える眼が、笑っているようだ。
「で、どうするこいつら」
生きている青制服は、こいつらが初めてだ。街を地獄にしたのもこいつらなのか?
「マスクを外して、尋問に答えてもらおうかしらね」
アルーアが青制服の一人を縛り上げると、B9がもう一人の腕をねじ上げた。
「名前と所属は?」
答えは沈黙、あざけるような笑い、B9が防毒マスクに手をかけると、一気にはぎ取った。
アジア系ともイスラム系ともつかない顔立ちの男、真っ青だ…
口に含んでいた何かを噛み砕き、B9に吐きかけようとしたが、B9の方が上手だった。
「ふざけるな!」
格闘技で変形した耳を掴んで首をねじ曲げる、そのまま青制服の顔を壁に叩きつけた。
毒霧か?グレート・カブキとかいうプロレスラーを思わせる野郎だな…
「証拠隠滅を計る気だろうが、ただでは死なせない。B7!自白剤を投与しろ」
腰のポーチを開けると、アルーアが注射器を取り出した。もう一人の青制服の首に突き立てる。
縛った青制服が無抵抗なのに、B9の掴んだ奴は大暴れしている。
2回、3回…B9が青制服を壁に叩きつける。顎の骨が折れ、鼻の軟骨が潰れる。
壁に折れた歯と血しぶきを散り、前衛芸術みたいな壁画を彩った。
「…これでいい」
ようやく口から毒物を引きはがした、マウスピースそっくりの物体を床に叩きつける。
…マウスピースから何か出てくる…ヒルとも、芋虫ともつかない不気味な赤い何か…
「おい、こいつは…まさか…」
縛られたまま肩を揺すっている青制服に、アルーアが歩み寄る。
フルフェイスのマスクをおずおずと外した途端に、悲鳴をあげた。
「い…いやあああ!」
マスクの内側に顔は無い、顔だった部分を急速に蔦が絡みつき、根を下ろしていく。
「アイビーか?…何て早さだ…」
頭部どころか、制服の隙間からも蔦が伸び始める、関節が奇妙にねじれ、ワイヤーを外す。
植物怪人の出現だった。
その植物人間を見ていると頭の中が焼け付くように熱くなる。
ゾンビどもとは違う嫌悪感。なんというか縄張りを荒らされたときの怒りに似たものだ。
二人の女が銃を構える。遅い、というか重たい動作だ。まるでコマ送りのビデオだ。
俺はあわてず騒がず銃を構える。奴らの使っていた銃だが、見たところ小細工なんてしていない。
いや持っただけで俺には知覚できる。僕、俺、私。全員がもうすぐそろう。
ひとつの体でバラバラだった全員が。狙って引き金を引く。火薬の爆発音。
反動を感じない強靭な俺の腕、俺たちの腕。臆病で正義感溢れる僕。
ゆっくりと銃口から出ていく弾頭。勇敢だが色情狂な俺。めり込む弾丸、弾ける植物人間の頭。
そして、南極基地の愚か者とは違い、人道を備えようとし、人間としてウイルスに勝てた私。
目の前に起きている現実は妄想か?だが銃を抜いた腕はあまりの速さにより、空気との摩擦熱で
産毛が焼けている。現実か妄想か?どちらにせよ自分をしっかりと持たねばならない。
僕たち俺たち私たち、三人はお互いに認め合い頷き合った。
そして目の前におきた漫画のような状況に驚く二人の女。
「あなた……何者なの?」アルーアは恐怖と驚愕、失望にも似たそれらの表情を浮かべている。
珍しいことにB9も悲しそうな目つき(相変わらず顔が分からない)で俺を見ている。
今の処、自分で分かる部分は……。就職直後に変な研究所に閉じ込められただけだ。
それに、どうでもいいじゃないか。俺が何者でも。今はこの3人でコーヒーを飲みたいだけだ。
「コーヒー」
「えっ?」
「・・・なんでもない。俺は俺なんだよ。ねえ、この戦いが終わって落ち着いたら3人でドライヴに行かないか?湘南のバイパス沿いで海を見ながらコーヒーを飲むんだ。」
アルーアとB9はきょとんとして顔を見合わせている。

「ごめん。ちょっと混乱したんだ。」
「いいわね。そろそろ夏だし。買ってから一回も着てないキャミソールがあるから、それを着ていくわね。」
「車は何乗ってるの?」

「キャデラック」
「まさか!でも本気にしてあげる」アルーアがからかうように笑った。
「本当だよ、鎌倉にガレージを借りているんだ。道は狭いが、いい風が吹くんだぜ」
サーフボードを積み込んで海岸を走るのは最高だ。頬を撫でる潮風、カモメの鳴き声、
助手席にはどっちを乗せるべきか…
「コーヒーでもギムレットでもいいけれど、足元を何とかしない?」
B9がたしなめるように言い放つ。ふと見た床には蔦が伸びてくる。
床だけじゃない、戦闘服から伸びた蔦は壁から天井に這い上がっていく。
「なんだこりゃ、暴走してるのかよ!」
「頭を潰したから…じゃないわね」
床に卒倒した青制服は手遅れだ。蔦が絡まって苗床にされちまってる。
「擬態よ」B9が静かに言った。
「危険な状態になると、成長剤が投与される。あとはフロア全体を封鎖するわけ。
 研究施設の宿舎で見た、あの暴走プラントみたいにね」
どこかで見たような景色…俺の心の中で、変に綿密な観察をしている一部があるような、
そんな不快な気分…
「脱出するわよ」アルーアに手を引かれ、俺たちは部屋から出た。
「どうするんだよ、加速度的に伸びてやがったぜ」
ポケットから小さな缶を取り出して、B9は身を乗り出した。
「植物が生長するのに必要なのは?」
「水と、栄養と、日光と…?」
「大気」缶を扉から投げ込んだ。窓から見ると、すさまじい勢いで泡が吹き出している。
「10秒で部屋全域を包み込み、20秒で硬化。枯れるわよ」
ようやく出た廊下だが、粘液質の物体がへばりついてやがる。
「注意なさい、ここも汚染された生物に占領されたみたい」
もとはオフィスだったらしい、書棚や机にまで粘液が張り付き、糸を引いてやがる。
納豆じゃあるまいに… それにしても、ひどい匂いだな…
べとつく床についた青制服の足跡、それを追って歩き出した俺たちを、
粘液の向こうから見つめる何かがいた…
俺たちは13フロアのエレベーター前で途方にくれていた。
まいったね。12階へ下りる階段はわけのわからない液体で汚染されていてとても足を踏み入れられる状況じゃなかったから一縷の望みをかけてここへ来ては見たものの・・・。
まあ、こんな状況で動くとは誰も期待してなかったし案の定停まっちゃってるんだけど、要するに、エレベーターの篭がこの階から下へ降り始めたところで止まっちゃってるせいでその、ワイヤーを伝って降りる事もままならないわけだ。
「せめて中に入れればね。床板をはずすなり、破壊するなりして管内を下ろうと思ったんだけど。」
「停まり方が微妙だよね。こう、床にはいつくばっても篭の中に入れるか入れないか・・・う〜ん。苦しいなあ。」
エレベーターの天井の上には頑丈そうな鋼板ががっちりはまっていてとてもじゃないが破壊できそうにない。
もう1回、今度は頭のほうからこの隙間に入ってみよう。おっ。行けるかな。苦しいけど頭を横にして・・・ちょっと、服のボタンが邪魔だな。全部脱ぐよ。こんな時だ。止むを得ないだろう。
俺は全裸になりべったりと床に腹ばいになってエレベーター内部への侵入を試みた。
一番厄介な腰骨の部分がなんとか隙間を通り抜け、後は頭を打たないように気をつけつつ逆さまに室内に着地するだけだ。
ほう。と一息ついたそのとき、キュィィィン・・・と機械の始動音が響いて、エレベーターがガクンと音を立てて揺れ始めた。
全身から汗が噴出した。



あ、あぶね!こんな時に動き出すんじゃねえ!
突き出されたB9の足をステップにして、飛び込んだ。
ゴキッ! …額から思い切り床にブチ当たる。衝撃で視界がホワイトアウトして、
背中がエレベーターの壁にもたれかかる。
サイテーな着地だな、下半身は無事に抜けたとはいえ、真っ逆さまだ。
狭いエレベーター内でようやく起きあがる。額は…割れちゃいないな、コブになってやがる。
しっかし、丸腰どころか丸裸かよ… まあ、今の俺を見た所で、笑う奴はいねえな。
そんな余裕は無いし、みんなどこかが壊れてやがる。ストリーキング野郎がいたところで…
「生きてる?」B9の声が響いた。
「そいつを操作して、上げてくれる?上手く開けられたら、装備一式返してあげるから」
「どうやってだよ!電源いかれて…」
言いかけたところで、また、動いた… 降りてやがる!
ガクンガクンいいながら、エレベーターは12階に降りていく。
チーン! 12階でございます… 生真面目な電子音が響き渡り、扉がゆっくりと開く。
暗いホールが口を開いた。ここも粘液だらけだが、その訳が解った。
ヌルヌルした身体、緩慢な動作、しかし、奴は俺の体臭をかぎつけた。
体長10メートルはあるだろう、巨大なナメクジがエレベーターに入ってくる!
肌色の物体は粘液を垂らしながら、身じろぎも出来ない俺にのしかかってくる。
途端に銃声が響いた。ナメクジが身をよじらせる。
グレネード・ランチャーとスラッグ弾が外皮を破ると、ナメクジの粘液がエレベーターに流れ込んだ。
「無事?死んでないだろうな…」
すっかり動かなくなったナメクジの死体を踏みつけて、B9が入ってきた。
全身をヌルヌルに覆われ、粘液に浸かり…俺は恥も外聞もなく嗚咽していた。
下半身がいうことをきかない、失禁しているらしい。全裸でよかったかも知れない。
「大丈夫、これは汚染されていないわ」アルーアも小さな機械を片手にやってきた。
「…被災者を押しつぶして食べるタイプね…」ようやく俺を死体から引きずり出す。
「どこから…来たんだよ…」アルーアから受け取ったタオルで顔を拭いて、俺はようやく涙が止まった。
「横のエレベーターシャフトを降りたの。11階で詰まってたけどね」
アルーアに肩を貸してもらって、ようやく俺たちは13階に戻った。
「ひどいものね、想像以上の被害だわ」カーテン越しに、アルーアが声をかけた。
このビルの給水装置が壊れていないのは幸運だった、シャワーは冷たいが、生き返ったような気がする。
散々議論した挙げ句、B9はエレベーターを爆破することにした。向こうで小さな操作音が響く。
「この下だって、何がいてもおかしくない。しかも、武装管制室は地下でしょう?」
「ああ、そうだ…」髪についた粘液を流しながら、俺は答える。
「ビル屋上のレールキャノン、各階のセキュリティ・システム、大深度地下ケーブルを使った通信装置、
 核シェルターも兼ねた避難設備だ。もっとも、重役専用だけどさ」
「生存者も、いるかもね。奴らに殲滅されてなければ」
ちょっと気になって、俺は着替えに手を伸ばした。
「何も盗ってないわよ」アルーアがあきれたように言う。
「今さらあなたから奪ったところで、生きて帰れる自信なんかないわよ。
 脱出したところで、もとの職場に帰れるかどうか…」
「B9も、そうなのか?」
「‘夜魔’は、違うわ」溜息が聞こえる。「あいつは、いつだって帰ってきた。
 部隊の大物‘死神’ハンクと張り合えるかもね。でも…あたしは…」
「しょせん雑魚か?」シャワーを止めると、俺は顔を上げた。
「だったら、逃げちまえばいいだろ。一緒に湘南に行けばいいんだ、キャデラックが待ってるぜ」
「…本気にするわよ」気弱な笑い声が聞こえる。
カーテンを開けて、後ろから抱きしめる。小さく震えたが、抵抗はなかった。
こうなったら、絶対に逃げ切ってやる!
155山崎 渉:03/07/12 11:46

 __∧_∧_
 |(  ^^ )| <寝るぽ(^^)
 |\⌒⌒⌒\
 \ |⌒⌒⌒~|         山崎渉
   ~ ̄ ̄ ̄ ̄
B9は個人用通信機を弄くっていた。外部との連絡は無理だが周囲の通信波ぐらい捉えられるはずだ
あの2人(女は強化されており男は人間であるかも不明)には知らせていない。
警戒しているわけではなく別に知らせる必要はないからだ。
通信機からはさまざまな声が溢れる。
「狗神は予定どうり動いているのか?」「ええ、足切りはもちろん他社製品も破壊してくれてます。いい子ですよ」
「さっきからデカイ狼が歩いているがありゃなんだ!?」「分かりません!!」
「助けてくれ助けてくれ!!デカイ犬がぁぁぁ!!……ズズ……ブ……」
どうやら他社もドサクサ紛れにテストを行っているようだ。日本語にハングル、中国語も混じっている事から
極東圏の会社だろう。もちろん民間の通信も入る。
「福音通りの状況は!?」「化け物ドモのデモ行進ですよ!!」
「第3避難所?聞こえるか!!」
(警察官も頑張っているようね……)ご苦労な事だ。税金で食べている分公人であろうとしているのだろう。
状況判断の情報処理を行っていると彼の声が聞こえてきた。
「A1よりB9。各国の強襲部隊が潜入し始めた。B7のテスト及び『民間人』の保護を急げ」
「B9、了解」息をするように自然な声色で答える。
「なお他社の部隊、製品の投入も察知した。タイラントの投入も戦闘レベルで行われる。配慮せよ」
厄介な事になってきた。この街を舞台に実験から戦闘へと激化してしまったのだ。
来るべき戦闘、核の次の戦争。新人のころに聞かされた社の次世代文化戦略がここで口火を切るのだ。
(もう、裏稼業なんてのん気な事言ってられないのね……)
国の次の支配体系は企業。絵空事ではない脅威を感じた国家は同じ土俵に上がる。
そして既存の戦闘では考えられない状況で戦場は出来る。
もしかしたら大昔のように地域ごとの紛争へと退化しているのかもしれない。
感慨を締め出しB9は装備の点検を済ませて2人の元へ向かった
こんなふうに男に抱きしめられるのはどれくらいぶりのことだろう。

歌が聞こえる。
シャワールームの前で折りたたんだバスタオルを両手で抱きながら、アルーアは有線にあわせて異国のヒットチューンを口ずさんでいる。
シャワーの元栓が締まる音がして男が出てくるとアルーアはにっこりと笑顔を作ってバスタオルで男の全身の水分を拭い始めた。
男が上ずったような声で何か言っているがその言葉はアルーアには理解できないのでただ笑顔で曖昧にごまかすことしか出来なかった。

布団が1枚敷いてあるだけで照明すらない部屋の天井へ煙草の煙が線を描いて立ち上っている。
背中を向けて煙草を吸っている男にアルーアは何度か話し掛けたが、言葉が通じないせいか男はその都度何かひと言つぶやいたきり振り返ろうともしなかった。
以前は、男が若い美男子だったりしたときにはあれこれと話し掛けて関心を引こうとかしたものだが、近頃じゃそれも面倒くさくなっていた。

「霾醴髏蠶?」
カーテン一枚で仕切られた隣室からアルーアに声がかかる。
「□□■■鑵醴。髏蠶了。」
「醴霾。」
「□■。」

自国語でのやり取りが男に不快な印象を与えてはいけないのでアルーアは会話を手短に切り上げ、男のほうを伺ったが、男はもはやアルーアには無関心らしく、相変わらず後ろを向いて煙草をふかしている。
枕もとに置かれた時計をちらっと見る。まだ終了まで20分もある。溜息が出る。
158山崎 渉:03/07/15 11:56

 __∧_∧_
 |(  ^^ )| <寝るぽ(^^)
 |\⌒⌒⌒\
 \ |⌒⌒⌒~|         山崎渉
   ~ ̄ ̄ ̄ ̄
159山崎 渉:03/08/02 01:27
(^^)
俺は無関心を装って、煙草の煙を眺めていた。
何かが違うような気がする、どこかが間違っているような気がする。
そして、俺は俺であって、俺じゃない。

この汚染騒ぎが始まってから、俺の中に違和感が生まれ、大きくなっていく。
生命の危機に直面するごとに、違和感は膨れあがり、俺の心の中で増殖する。
まるで俺の脳血管を次々と支配して、際限なく膨れあがるガンの腫瘍のようだ。
あのナメクジに潰されたところで、違和感は俺の力では抑えきれなくなっていた。

アルーアを抱きしめた時、違和感は最高潮になった。
軽い眩暈に襲われ、俺の意識が途切れた。
途切れた俺を見つめる俺…いや、私。
動けない俺を押しのけるように湧き上がる、僕。
もちろん俺の身体だ、記憶だって、感覚だって、快感だって俺のものだ。
だが、何かが違う。俺は俺の記憶や思考を超えた事をしていた。
アルーアの胸に額を押しつけ、すすり泣く。
ただ抱きしめているだけで、幸せな気分だった。
日頃の俺なら到底できない行為だ、こんな女なんか相手に失神寸前なんて…
まだ挿入もしてないんだぞ、一晩で5人も気絶させた俺が…まるで…
何もできない、何も言えない、アルーアを抱きしめながら、俺は射精していた。
一切を出し尽くしてうなだれた僕を見て、私は薄笑いをうかべている。
そう、それでいい…面白い、面白いぞ…

…なぜだ?答えはどこにある?

「そろそろ、準備しない?」
振り返った俺を、アルーアの唇が塞いだ。
これで、よかったのかもしれない… こんなところで初体験なんて、ぞっとしないもんな。
気を取り直して、俺は立ち上がった。
161名無し物書き@推敲中?:03/08/14 23:04
立ち上がりながらタバコの火をもみ消そうとした俺の右手には何も握られていないのを知る。
でももうおびえることはないさ。ドアを開けると突風とともに激しい銃撃戦の音が聞こえてきた。

「何をしてたの。おそかったわね。」
162山崎 渉:03/08/15 11:56
    (⌒V⌒)
   │ ^ ^ │<これからも僕を応援して下さいね(^^)。
  ⊂|    |つ
   (_)(_)                      山崎パン
「失敗だな」
暗い空間に年老いた男の声が響く。
辺りは真っ暗だ。そして先ほどの声の残響からかなり広い場所だとしか分からない。
「兵器ではないですね、自由意志を持っています」
今度は女の声だ。先ほどの男の声と同様に年老いている。
暗いこの場所にあるのは、声と、そして唯一の光源であるモニターだけだ。
そのモニターには
魑魅魍魎の蠢く市街地。そこで戦いを繰り広げる各国の特殊部隊、地元警察、武装した民衆。
そしてこの場にいる支配者達に敵対する企業兵。それを相手取る強化兵。
惨憺たる地獄絵図の中で異色を放つ戦いぶりはその企業兵と彼らの部下……末端だけだろう。
壁を次々と蹴り飛びながらの銃撃戦。それを見て双方を敵と判断する生物兵器。
見られていることに気付いた者もいるようだ。
映画よろしく、銃口をこちらに向ける赤い目をした青い制服の男。
「ですが、興味深いです。生物兵器としての自我と処置後の生活のために作り出された自我--」
「そして本来の意味での自我が統合されるわけでもなく反目するわけでもない」
その場に緊張が張り詰める。
「失敗でありながらも確実に」
「我々の求めるものに近づいている。我々の理想に」
しばらく沈黙するが一つの発言で口火が切られる。
「各国への対応をどうします?」「役員どもの暴走はどう対処するか?」
「何よりも我々の意思がちゃんと伝わっているかどうか……」
一際離れた場所から声が響いた。
「騒ぐほどではない。時間はまだまだある。ゆっくりやろう、若いときのようにな」
164名無し物書き@推敲中?:03/08/22 21:32
「あいかわらず、お好きなようね。」
「ふっふっふっ・・・。まだ日も高いというのに汗まみれになってはよくもまあ、飽きずに求め合ったものよのう。」
「でもあなたがまさか本気だったなんて未だに信じられないわ。」
「きみは可憐だったねえ・・・。ぼくのすべてだった。嘘じゃない。今だから自信を持って言えるよ。」
「バカ。よしてよ。」
「嘘じゃないさ。ぼくの愛は永遠なのさ。たとえ肉体が滅びようとも・・・。」
外の喧噪が小さく響いてくる。
銃声や、咆吼、怒号、爆発音…だが、俺たちに近づく者はいなかった。
エレベーターを排除して、俺たちはエレベーター・シャフトを降りていく。
B9の下げた小型通信機(日本語表記だ、きっと青制服のだろう)だけが、
様々な言語をがなりたてている。
「こうなることは、みんな解っているはずなのに…」B9がぽつりと言った。
「どう収拾をつけるのかしらね、以前のケースみたいに爆破かしら?」
アルーアが上を振り仰いだ。この町全域を爆破…本気かよ!
「だからこそ、これから行く所が切り札になるわ…そこの扉開けて」
なんだこりゃ、出口と反対側に扉がある。
錆びかけの扉だったが、今までの扉よりはましだ。簡単に開いた。
ここもバックヤードだろうか。少しほこりっぽい上に、照明が無い。
「ねえ、見覚えは無いの?」
知るもんか、まともな表通りだって把握してないんだぞ。
俺が知っているのは、うまい料理の店と、取引先の連中、あとは美人の受付くらいで…
「キャデラックは覚えているのに… まあいいわ、そこで全てがはっきりするから」
突き当たりには銀色の機械、網膜照合かよ!
「覗いて」B9が短く命令する。
俺の眼に当てられる緑色の光線、機械の中で何かが動いて、重厚な何かが迫ってくる。
次の瞬間、俺の左側から光が差し込んだ。エレベーターが開いている。
「あ…ああ…」
アルーアが両手を口に当てている。どうしてだ、どうして俺がこいつを呼べるんだ?
「…確定ね」マスクの奥で、B9が笑みを浮かべているのが解る。
まるで特上の美酒を口にしたような、最愛の男に抱きしめられたような、至福の笑顔…
一方のアルーアは…驚愕の形相で俺を見ている。何か知っているのか?
混乱する俺に、B9が手招きする。
「行きましょう、この街の中枢へ…」
「そろそろ教えてくれませんか?チーフ」
青制服の人間がチーフを見やる。通信機からはこの辺りの傘の連中を始末したと流れている。
「私らはチーフと違って脆弱なんですから。強化っつってもドーピング主体ですし……」
赤い目をしたチーフがそれを否定した。
「いいや……強さはそんな物で決まるわけではない。傘の奴らの子飼い、
 あの死神は普通人だ。そして未確認だが、ただの探偵が一人で奴らの
 研究所を叩き潰した例もある」
「でも死に安い事には変わりありませんよ」
溜息をつく部下をチーフは鼓舞する。その目は酷く人間の優しさに溢れていた。
「こんな体になっちまって分かる事だがな。ようは生きる意志だよ。
 汗臭い演説になっちまうが、生きる意志さえありゃ大したことは無い。
 生物兵器にも道具があれば対処できるしな。その点はこの星のルールさ」
「で、チーフ。今回の獲物は何なのです?」
一転、チーフの目が厳しい物になる。
「ハッキリ言って軍用犬(各国軍特殊部隊のこと)がしゃしゃり出るのは誤算だったからな。
 もう言ってしまうが……。覚悟して聞けよ、絶対秘匿だからな」
もう生きては帰れない。皆は瞬時に理解した。
「ようは、南極のお嬢さんのやり方を少し進めた奴が相手だ。あのメスのやり方は人間から別の物に変わる事
らしいがそれとは違う。人間の中に取り込んで人間として、霊長類人科として進化する方法らしい」
「それをかっ攫うんで?」
首を振るチーフ。
「いいや、成功してたら処理しろとの事だ。生物兵器は他が作ってもいい。
 だが本当の意味での新種生物はゴメンだとよ」
部下達は腑に落ちないらしく、曖昧に頷く。がチーフだけは冷や汗をかいていた。
確かに生物兵器といっても、作った細胞で病気にしたものばかりだ。
犬で言えば狂犬病にかかったようなものだろう。
だが病気ではなく新種の生物としたらどうなる?
人間の扱う情報が人間並みに理解でき、人間以上の身体能力。
(まさしく悪魔だ。生かしてはおけない)
外道に落ちた男は「人間」として必ずその敵を殺す事を決意した。
1671:03/09/09 16:13
このスレ、まだあったの?
とりあえず、支援age
終わったスレあげんなクズボケアホゾンビ
169作家ですけど:03/09/10 18:04
もう潮時?まだまだイク?
170営業マンの発端人:03/09/15 00:29
潮時かと……
第一、原作自体ストーリーが進んでないからね。
第二に話がでかくなりすぎた(原作とこのスレの一連の営業マン物も)
そして極めつけ

所詮二次創作ですから!!

まぁ続けたい方は続けてください。僕は逃げますが。(風呂敷広げすぎてワケ分からんし飽きたから、申し訳ない)
171名無し物書き@推敲中?:03/09/20 12:19
勝手に主任だの鉄球だの13階のエレベーターだの韓国エステを登場させてごめんな。
もう飽きたから俺も逃げるよ。でもちょっとだけもったいない気もする。

闖入〜惨殺〜モノアイの編は俺がやりました。結構面白いって言われて嬉しかったねえ。
博史を殺したのも俺です。結構お気に入りのシーンです。
伏線を張り巡らした挙句、謎を残しまくったまんまなし崩し的に終局というのが現代的で良いかもしれませんね。
>伏線を張り巡らした挙句、謎を残しまくったまんまなし崩し的に
 終局というのが現代的で良いかもしれませんね

金出して読む側にはムカついて仕方が無いです。(作るときはスンゴイ楽だけど

てか酷評されたり弄られたりするのが自己から出した時点で当たり前だから
キニシナイ。12個ほど書き込んでるし(w

めちゃくちゃ個人的な話だけど顔も合わせないし一方通行なネットでようやく、
他人と作り上げる楽しさを味わえました。
オフラインでは好意的な意見で受け入れられた後、魔改造されること多数で鬱山車脳だったからな。

>でもちょっとだけもったいない気もする
うん、僕もそう思います。誰か金貰えるレベルまで頑張ってねぇ〜ん。
         ||__l≡_、.._|コ_ノ .  ||
         ||Σ(≡,Д`)∪〓   ||  ♪
         =≡= ∧_∧     ☆
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    ♪   〆   ,,\と\と.ヾ∈≡∋ゞ
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     デケデケ    
        ドコドコ  
   ☆      ドムドム
        ☆   ダダダダ!
  ドシャーン!  ヽ         オラオラッ!!  ♪
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     デケデケ    
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  ドシャーンヽ  从 `ヾ/゛/'  "\' /"オラオラッ!!ドウヨッ!  ♪
    ?? ≡≪≡ゞシ彡 ∧_∧ 〃ミ≡从≡=.   ☆
       '=巛≡从ミ.(・∀・# )彡/ノ≡》〉≡./ バシバシッ
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     デケデケ    
        ドコドコ  
   ☆      ドムドム
        ☆   ダダダダ!
  ドシャーンヽ  从 `ヾ/゛/'  "\' /"オラオラッ!!クソー  ♪
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       '=巛≡从ミ.(・∀・# )彡/ノ≡》〉≡./ バシバシッ
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何してるw
「またまた派手にやっているなぁ!!」
機長はご機嫌な声を上げて下を見下ろす。
「目のいい奴に撃たれますよ機長」
コパイは冗談を匂わせる声音で注意をした。
何もかもが冗談だ、このヘリは極低音ローターと
新型電磁波吸収塗料を使っているので風圧以外は何も問題はない。
「おう!仕事だ!シュワルツェネッガーを送るぞ!!」
「チェック、パパガイNo8OK、興奮剤を投与完了」
すらすらと計器を読み上げる。
「チェック、ポッド、排出装置ともにOK」
「No8投下!思う存分動く奴らのケツ堀まくってオ●コして頭砕いてこいよ!」

圧制者の棺おけは死体の街へと降り立った
「くふっ。はあ・・・いいわ。やっぱり若い男は違うわ。」
「オレもひさしぶりだよ。こんなに興奮するの。ああ。いい。もういくよ。」
「うふん。。。来て…あっ…ああ…。」

かつては警察署だった建物の会議室では若い日本人の青年と中年のアジア系女性が汗まみれになって互いの体を欲していた。
「やっぱり自由が一番ネ。化け物のおかげで私たちもう入管怖くない。化け物様様だわ。」
「いひひひひ。自分らの不祥事を棚に上げてうちらの邪魔ばっかりしてくれた報いだね。ざまあみろ。あははは。」
「んふふふ。窓開けるね。汗かいちゃった。暑い暑い。」
全裸のまま女はカーテンを開け、窓を全開に開け放った。
「ああ。いい風。…あら?あれなんだろう?なんか降って来るよ?」
「雨…」
「ちがうちがう。なんかよくわかんない。雨とか雪とかそんなんじゃないよ。なにかな。」
「え?どれよ?あ…ほんとだ。爆弾か?」
「うそ。こわいねえ。」
「放っておきな。もういいよ。疲れた。もうまっぴらだね。いひひひひ。」

男が寝返りを打って手近な警察官の胸ポケットからタバコとライターを取り出して火をつけようとしたそのとき、
パーン!銃声だ。ほぼ同時に何かが炸裂する音が聞こえて男が振り返ると、女が頭部から血を吹き上げながら窓から落下するところだった。
「…ひっ。ひいいい・・・ひひひっ。あは。ははははは。ゲラゲラゲラゲラゲラ。」
会議用のテーブルの上で男は震えながら地団太を踏んで笑い転げた。その目に涙を浮かべながら。

「弾を無駄遣いすんなよ。」
「えっへへへ。悪かったよ。ちょっとした遊びだよ。あっ。弾なくなっちゃった。わりい。恵んでくれよ。な?」
「アホか?ほれ。」
「さすが兄貴。恩にきるぜえ。」
「ふん。」

荒野の彼方で銃声に目を覚ました者が照準越しに2人のやりとりを視ていた。

ホントですかそうですかマジですかど本命ですかいやん釣られちゃうわとまらないうんこが糞尿にまみれて道頓堀へレッツゴーしながら空を飛び地を這い肥だめに落ちて世界征服そして伝説へ




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●●●●●●●●●●●●●●●●一次落ち●●●●●●●●●●●●●●●●
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これを見た人は確実に【一次落ち】します。これをコピペでどこかに1回貼れば回避できます。
本当です。これをやらないと一生受賞することができなくなります。
185名無し物書き@推敲中?:04/05/29 10:34
↑CM終わり。
186名無し物書き@推敲中?:04/08/11 20:47
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187名無し物書き@推敲中?:04/11/06 23:15:59
・ショッピングセンター・ホームセンター   →理想郷、楽園
・そこへ避難した人              →選ばれし民、選民様
・ゾンビ    → 旧約聖書の終末の獣
・弓や槍   → 世界最強の武器、ロンギヌス・エクスかリバー
・武器製作  → 神の与えた聖なる労働
・ゾンビとの交戦  → ジハード、聖戦

つまり『ドーンオブザデット』とは荒し君の中では
ゾンビによる災厄(ハルマゲドン)で他へ避難した人が苦しみながら破滅する中、
安全で物資の豊かなショッピングセンター(理想郷)に避難した彼ら(選ばれし民)が
楽しく暮らす物語なんだ。
そして神の与えた聖なる労働(武器製作)やジハード(ゾンビとの交戦)をこなしながら
勇ましく闘う物語なんだ。
188名無し物書き@推敲中?:04/11/06 23:16:49
だからこそ
ショッピングセンター以外に安全な所はあってはいけない。
彼らの最強の武器以外でゾンビを駆逐する事が出来てはいけない。
そのために映画以外の方法を必死になってたたくんだ。

でもこんな妄想の中でしか心の安らぎを得られないなんてかわいそうだよね。

189名無し物書き@推敲中?:04/11/09 06:56:09
>>187-188
え!!あれって馬鹿映画じゃなかったの!?
マジで!?
190名無し物書き@推敲中?
やっぱゲームがいい