AP通信によると、ロシア連邦宇宙局は7日、米NASA (航空宇宙局)の月面探査計画に
参加する意向を明らかにした。
現在、NASAと交渉を進めており、数カ月以内には合意に達する見込みだ。
NASAは、2020年に4人の宇宙飛行士を月に送り込み、2024年までに研究者が常駐する
国際月面基地を月の北極か南極の極点に建設する計画を明らかにしており、ロシアは
この計画で、宇宙飛行の分野で培ってきた技術やノウハウを提供する。
NASAは、今回のプロジェクトで、月探査飛行の費用を1040億ドル(約12兆円)と見積もって
いるが、同額以上と見られる月面基地の建設や宇宙飛行士の長期滞在を含めたプロジェクト
の総費用については明らかにしていない。
ロシアは、特に技術面で協力することになるが、ESA(欧州宇宙機関)と進める宇宙計画に
ついても同様の協力形式をとっている。
ロシア宇宙庁は、ロシアのソユーズ型ロケットを使用し、フランス領ギアナのクールーにある
発射台から民間の人工衛星を打ち上げる計画をESAと結んでおり、ロシアが打ち上げに必要
なロケットを提供し、ESAが発射台の改修資金を提供することになっている。
また、ロシアは最近、2010年までに月面探査機を月に送る計画を進めている中国に協力して、
ロシアの有人飛行技術を提供することを明らかにしている。
中国は2003年に同国初の有人宇宙飛行を成功させており、2005年に2人の宇宙飛行士に
よる有人飛行を達成した。
このときに使用した神舟6号と神舟7号は、ロシアのソユーズ有人宇宙船と酷似しており、
一部では「ソユーズのコピー」といわれている。
ロシア連邦宇宙局のイゴール・パナリン報道官は、月面探査計画で、米国や中国と競争関係
にあるという見方を否定し、「宇宙探査は非常に規模が大きいため、多くの国々が協力する
必要がある」として、今後両国と協力して計画を進める意向を明らかにした。
ロシアは旧ソ連時代に、2台の月面探査機を月に送り、1970年から1973年にかけて、調査を
行うなど、月への無人宇宙船の飛行を何度も成功させていたが、それ以降はロケットの爆発
事故を何度も起こしており、1969年7月に米国のアポロ11号が人類初の月面着陸に成功した
こともあって、宇宙飛行における米国との技術格差は大きく開いていた。
最近では、ロシア国営宇宙ロケット企業エネルギアが、月に恒久的な基地を建設する計画を
明らかにしているが、この計画はロシア政府の資金的な援助を得られていない状況だ。
ニュースソース
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__2828493/detail (関連スレは
>>2-10あたりに続きます)