北朝鮮拉致被害者の支援団体「救う会」関連の「特定失そう者問題調査会」は10日、
静岡県浜松市出身で昭和57年に行方不明になった河嶋功一さん=当時(24)=は
「北朝鮮に拉致された可能性が濃厚」と発表した。
河嶋さんは関東学院大機械工学科を卒業した直後の57年3月21日、
横浜市金沢区内の下宿先で両親と会ったのを最後に失そうした。大学ではロボットアームの研究をしていた。
同会によると、失そう前後に浜松市内に住む中学時代の同級生の自宅に「北朝鮮に行く」との電話があり、
工作員に誘われて北朝鮮に渡った可能性が高いという。
同会は「仮に自らの意思で北朝鮮に行ったとしても、自らの意思で戻って来られなければ拉致と同じだ」としている。
当時、河嶋さんは既に浜松市内の会社に就職が内定しており、
下宿先からの引っ越し作業を手伝いに来ていた両親が、
一足先に電車で帰郷する河嶋さんを下宿先前で見送ったのが最後だった。
記者会見した父親の孝浩さん(75)は「わたしたちが元気なうちに1日も早く帰って来てほしい」と話した。
http://www.sankei.co.jp/news/040310/sha059.htm