安全保証「日本は除外」 北朝鮮、米は同盟重視
次回協議へ合意微妙
【モスクワ17日共同=松島芳彦】北朝鮮の核問題に関する次回の六カ国協議で焦点とな
る「安全の保証」の文書化をめぐり、同盟国の日本と韓国を念頭に「周辺国」を含めた相互不
可侵を求める米国に対し、北朝鮮は日本などを除外して米国と一対一の相互不可侵なら検
討可能と主張、水面下の折衝で対立していることが分かった。協議筋が十七日までに明らか
にした。
関係国は次回協議の十二月開催へ向け調整中だが、北朝鮮が核放棄の大前提とする「安
全の保証」の枠組みでの事前合意は微妙な情勢で、関係国が歩み寄りを図れるかどうかが
鍵となりそうだ。
また同筋によると、北朝鮮側はロシアなどに「日本は特別」と言明。核問題に絡めて拉致問
題の解決を迫る日本への抵抗感が根深いことも浮き彫りになった。
「安全の保証」の枠組みでは(1)米国から北朝鮮への一方的な保証(2)米朝間だけの相
互保証(3)周辺国も対象−のいずれにするかで関係国に思惑の違いが残っている。
核問題を朝鮮半島と周辺地域の安全保障体制と絡めて解決したいとの考えでは、北朝鮮
を除く関係各国が原則的に一致。特に日米には、米国が北朝鮮に一方的に不可侵を約束す
れば、北朝鮮の日本攻撃に対し、日米安全保障条約に基づく米軍の反撃ができなくなるとの
懸念が強い。
一方、北朝鮮には「多国間の枠組みでは、米国が金正日体制を保証するとの意味合いが
薄れるとの心配がある」(ロシア外務省高官)という。
北朝鮮は次回協議で、安全の保証を中心に「最小限」の合意文書をつくることには柔軟とさ
れる。だが、米国は人権問題なども含めたい意向で、中国とロシアが仲介の動きを活発化さ
せている。
(下記ソースより引用)
http://news.kyodo.co.jp/kyodonews/2003/nkorea/news/1117-1268.html http://www.kyodo.co.jp/ 関連記事:米の対北「安全の保証」 「侵略、転覆なし」明文化 先制攻撃の余地残す
http://www.sankei.co.jp/news/031117/morning/17iti001.htm