【記録】イスラエルがやってる事を一々覚えていたい23【in議論板】
1 :
朝まで名無しさん :
2009/12/25(金) 12:47:14 ID:3+0Shbq2
2 :
朝まで名無しさん :2009/12/25(金) 13:16:52 ID:n6XQIOdb
米国人の女子大生(21)がエジプトから陸路でイスラエル入りする際に検問所で
執拗(しつよう)に尋問された末、パソコンに銃弾3発を撃ち込まれて破壊されたことを、
19日までに自身のブログで写真付きで公表した。
イスラエルの入国検査はたびたび行き過ぎが批判されている。
ブログは11月30日付。女子大生がエジプト東部タバからイスラエルに陸路で入国する際、
国境警察が約2時間にわたり「どこに行くのか」「ボーイフレンドはいるか」「それはアラブ人か
エジプト人かパレスチナ人か」などと尋問したという。
その後「乗客の疑わしい荷物を爆破する必要があります。銃声がしますがご心配なく」と
場内アナウンスが流れたかと思うと、別の場所に連れて行かれ「申し訳ないが、あなたの
パソコンを爆破した」と告げられた。実際には3発の銃弾を受け破壊されていたという。
http://sankei.jp.msn.com/world/mideast/091219/mds0912190920000-n1.htm
3 :
朝まで名無しさん :2009/12/26(土) 12:59:13 ID:1Zr+jBl8
4 :
朝まで名無しさん :2009/12/26(土) 13:00:42 ID:1Zr+jBl8
5 :
朝まで名無しさん :2009/12/26(土) 13:01:46 ID:1Zr+jBl8
6 :
朝まで名無しさん :2009/12/26(土) 13:03:43 ID:1Zr+jBl8
7 :
朝まで名無しさん :2009/12/26(土) 13:04:40 ID:1Zr+jBl8
8 :
朝まで名無しさん :2009/12/26(土) 13:07:35 ID:1Zr+jBl8
9 :
朝まで名無しさん :2009/12/28(月) 10:59:25 ID:mRn2bhQU
【日々是世界 国際情勢分析】捕虜交換のジレンマ (1/2ページ)
2009.12.22 07:28
http://sankei.jp.msn.com/world/mideast/091222/mds0912220729001-n1.htm イスラエルと、パレスチナ自治区ガザ地区を実効支配するイスラム原理主義組織ハマスとの「捕虜交換」交渉の
行方に注目が集まっている。ハマス側が釈放を要求している中に、自治政府次期議長として有力視される
マルワン・バルグーティ氏(50)も含まれており、もし釈放が実現すれば中東和平交渉の行く末をも左右しかねないためだ。
交渉はエジプトやドイツが仲介しているもので、イスラエル側は、約3年半前に誘拐された男性兵士の解放を要求し、
ハマス側は、イスラエルで収監中のパレスチナ人数百人の釈放を求めている。11月下旬に「両者が捕虜交換で
近く合意する」と報じられたが、その後、釈放人数などをめぐり交渉は再び難航している。
焦点のひとつが、バルグーティ氏の処遇だ。
パレスチナ解放機構(PLO)主流派ファタハで頭角を現したバルグーティ氏は96年、パレスチナ評議会選で当選。
2000年の第2次インティファーダ(反イスラエル闘争)で指導的な役割を果たし存在感を高めた。02年にイスラエルに
逮捕され、終身刑を下された後も、獄中から携帯電話で自治政府の重要決定にかかわるなど、影響力は衰えていない。
(続く)
>>9 より
ハマス側が対立組織の幹部であるバルグーティ氏の釈放を求めているのは、バルグーティ氏が、イスラエル側やハマス幹部とも
パイプを持っているためだ。イスラエルによる経済封鎖で困窮する中、バルグーティ氏を通じて事態を打開したいとの狙いが、
そこににじむ。ただ、釈放の人数で譲歩すれば住民の信頼を失う恐れもあり、交渉のハードルを下げられない状況だ。
イスラエルも、男性兵士の早期解放を求める世論に配慮する一方、兵士1人に対して多数のパレスチナ人を釈放する
ことへの批判に目配りする必要がある。来年、予定される自治政府議長選でバルグーティ氏が勝てば、「マハムード・アッバス議長が
進める(穏健な対イスラエル)外交手法にハマスが好む武装闘争を加味するのではとの不安がある」(11日のロイター通信)
ことも、合意をためらう要因となっている。
自治政府も複雑だ。バルグーティ氏が表舞台に再登場すれば自治政府の求心力回復が期待できる半面、現指導部の
影響力の低下は避けられない。ハマス、イスラエル、自治政府は、三者三様のジレンマを抱えながら、身動きがとれない状態が続く。
2009.12.22 Web posted at: 14:24 JST Updated - CNN
ワールド
イスラエル、90年代に無断で臓器摘出 当時の関係者語る
http://www.cnn.co.jp/world/CNN200912220011.html エルサレム(CNN) イスラエルの法医学研究所が1990年代、家族の許可を得ず遺体から臓器などを摘出していたことが、
新たに公表された研究所の元所長のインタビューで判明した。
インタビューは2000年に米国人調査員によって行われ、調査員がビデオテープを提供したイスラエルのテレビ局チャンネル2が
先週末放映した。この中で元所長は、国内の複数の病院に提供するため角膜を摘出することから始まり、心臓弁や皮膚、
骨も調達していたと述べている。
イスラエル保健省の報道官は声明を発表し、こうした未許可の摘出は既に廃止されていると強調。また臓器などの大半は
兵士を含むイスラエル人のものだと説明し、パレスチナ人や外国人労働者からも摘出されていたとする報道内容を否定した。
スウェーデン紙には今年8月、イスラエル軍が90年代に若いパレスチナ人を誘拐して殺害し、臓器を摘出していたとの論説が
掲載された。寄稿者ドナルド・ボストロム氏はCNNに対し、捜査を呼びかけるのが論説の目的だったと述べたものの、
イスラエルとスウェーデンの間で論争が起きた。
2009.12.22 Web posted at: 17:34 JST Updated - CNN
サイエンス
「ナザレのイエス」時代の住居跡を発掘、イスラエル
http://www.cnn.co.jp/science/CNN200912220022.html 写真
http://www.cnn.co.jp/science/images/CNN200912220026.jpg 発掘された「ナザレのイエス」時代の住居跡=イスラエル考古庁提供写真
エルサレム(CNN) イスラエル考古庁は21日までに、イスラエル北部の都市ナザレで、イエス・キリストの生誕前後の
時代の住居跡を発掘したと発表した。この時代の住居跡がナザレで見つかったのは初めて。当時のナザレを知る
大きな手がかりになると期待されている。
考古庁によると、この時代の墳墓は数多く見つかっているが、住居などは見つかっていなかった。発掘場所はナザレの
新市街地にある受胎告知教会のすぐ近くで、現在建設が進められている、イエス・キリストの母マリアの生涯を紹介する
ナザレ国際マリア・センター建設予定地だった。
建設に先立つ発掘調査で見つかった住居には部屋が2つあり、中庭と雨水を貯める貯水池跡があった。また、
紀元1─2世紀頃の陶器片なども見つかった。
受胎告知教会は、マリアがイエス・キリストを身ごもったことを天使から知らされた場所に建てられており、かつては
マリアが夫ヨセフと暮らしていたとされている。
マリア・センター建設を進めるナザレ当局は、この住居跡を保存し、同センターで展示することを計画している。
密輸用トンネル封鎖へ、ガザ境界の地中に鉄壁
特集 中東
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20091223-OYT1T00461.htm 【カイロ=田尾茂樹】エジプト当局が、パレスチナ自治区ガザとの境界付近に長大な鉄製の壁を地中に埋設する
工事を開始したことで、イスラエルの経済封鎖下にあるガザ住民らが猛反発している。
鉄の地中壁は、エジプトからガザに食料や燃料などを運ぶ密輸用トンネルの遮断が目的。2007年6月に
イスラム原理主義組織ハマスが武力制圧したガザでは、イスラエルによる境界封鎖が続くため、「抜け穴」としての
トンネルが急増。昨年末のガザ紛争時には、イスラエルの空爆で多くが破壊されたが、なお数百本残るとみられる。
イスラエルは「トンネルが武器密輸やテロリストの移動に使われている」と主張し、エジプト側も対応を迫られた格好だ。
地中壁に関連して、エジプトのアブルゲイト外相は地元誌に「国土を守らなければならない」と述べている。
イスラエル紙ハアレツなどによると、壁は数週間前に設置が始まり、トンネルとほぼ同じ深さの地下20〜30メートルまで
埋められている。完成すると、総延長10キロになる。密輸業者は「さらに深いトンネルを掘る」と言うが、住民生活への
影響も予想され、21日にはハマスの支持者ら数百人が境界付近で抗議デモを行った。
ハマスは「ガザの破局につながる行為だ」と、エジプトへの反発を強めている。
(2009年12月23日16時14分 読売新聞)
イスラエル大統領「交渉再開望む」 パレスチナ議長に
2009年12月24日3時1分
http://www.asahi.com/international/update/1223/TKY200912230371.html 写真:インタビューに答えるイスラエルのペレス大統領=23日、エルサレム、井上写す
【エルサレム=平田篤央】ノーベル平和賞受賞者のペレス・イスラエル大統領は23日、昨年末のガザ攻撃から1年を
前に朝日新聞と単独会見した。ペレス氏は、ガザ攻撃で止まったままの和平交渉について、パレスチナ自治政府の
アッバス議長(大統領に相当)と電話で話し、交渉を早期に再開するよう希望を伝えたことを明らかにした。
オバマ米政権の掲げる中東和平の推進にとっても、穏健派のアッバス氏が不可欠だとの認識を示したものだ。
イスラエル政府がユダヤ人入植の完全凍結などパレスチナ側の要求を拒否するなか、アッバス氏は先月、次の議長選への不出馬を表明した。
(続く)
>>14 より
これを受けてペレス氏はアッバス氏と電話で会談。「50年間パレスチナのために努力したが、もう疲れた」と失望を
表したアッバス氏に、「長く政界にいれば失望は人生の一部だ。辞めては何も得られない。51年目に成果があるかも
知れない」と励まし、交渉が「近く再開することを希望している」と伝えたという。
一方、約3週間で市民926人を含む約1400人が死亡した(ガザ人権団体調べ)ガザ攻撃については、ガザを
支配するイスラム組織ハマスによる「イスラエルに対するロケット攻撃を止めるため唯一の手段だった」と強調し、軍事力行使を正当化した。
イスラエル軍攻撃、パレスチナ人6人死亡
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20091226-OYT1T00773.htm 【ガザ市(パレスチナ自治区)=加藤賢治】イスラエル放送によると、イスラエル軍は26日未明、ヨルダン川西岸の
パレスチナ自治区ナブルスで、パレスチナ解放機構(PLO)主流派ファタハ系の武装組織「アルアクサ殉教者旅団」のメンバー3人を射殺した。
いずれも、24日に起きたユダヤ人入植者射殺テロ事件の実行犯だという。
また、ガザ北部でも26日、イスラエル軍ヘリが境界線付近に近づいたパレスチナ人3人を殺害した。3人は爆発物を
所持していたという。イスラエル軍は境界線一帯へのパレスチナ人の立ち入りを禁じている。
(2009年12月26日18時39分 読売新聞)
18 :
朝まで名無しさん :2010/01/04(月) 12:00:55 ID:E0rzRmoL
>>18 より
遺体は、嘘をつかない。手足を失った人々、破壊された光景も、嘘をつかない。何千という人々が、自分が目にした恐怖、
そして自分たちがその中に打ち捨てられた廃墟に取り残され、何とか状況を理解しようとした。見渡す限りの瓦礫が、村や町に
かつて建っていた家々を思い起こさせる中、家を失った人々はテントに押し込まれながら、一年にわたり、家を再建するための
資材が届くのを待ち続けている。食べ物は不足し、水は汚染され、燃料と電気は配球せいで医薬品もほとんどない状況。
パレスチナ社会を耐えがたい状況に押しやっている数多くの残酷で理不尽な権利剥奪に上乗せされた、さらなる剥奪。
これが、ガザの状況である。イスラエルによる封鎖包囲で大損害を受け、ホルムアルデヒド漬けにされた150万人の人々。
人権団体が繰り返し何度も何度も目撃し記録してきたイスラエルの犯罪に対し、世界の指導者たちは目をつぶってきた。
世界の主要メディアはこれまでずっと真実を避け、人道危機を知らせようとする国際的な活動を意図的に無視してきた。
こうして政治家とメディアは、一民族の人間性を剥奪するイスラエルに加担してきた。
(続く)
>>19 より
私たちも、ここで沈黙し何もしなければ、この犯罪に加担することになる。事実を知って同情するだけでは十分ではない。
人々が関与する----学び、考え、伝え、行動に乗り出す----ことによってのみ、変化は訪れる。
世界各地から2000人近い人々が行動を起こした。現在、人道支援物資を積んだトラックからなるビバ・パレスチナの
車列で欧州を3週間行進した約200人がヨルダンに到達しており、それにギリシャ、トルコ、ヨルダンから300人が加わった。
さらに、12月31日に予定されているガザ解放行進のために世界中から1400人がエジプトに集まった。どのグループも
ガザに入る許可を得ていない。これらの人々と行動をともにできない私たちは、ここで貢献することができる。
時間はほとんどない。政府や大使館、メディアに、手紙やファックス、電子メールを書く必要がある。一通を書いただけで
終わらせるのではなく、書きつづけること。友人たちや家族にも、手紙を書くよう促さなくてはならない。
(続く)
>>20 より
自国政府に、エジプトに圧力をかけてラファ国境を開くよう求め、イスラエルに圧力をかけて封鎖を解くよう求めなくては
ならない。メディアがニュースを求めて我々の回りを嗅ぎ回るように、私たちはメディアを追求しなくてはならない。ガザの物語を
広める必要がある。封鎖されたガザに援助物資を運ぶ人々と車列は、物語の一部に過ぎない。物語の核心にあるのは、
イスラエルがパレスチナ人の祖国でパレスチナ人に対する民族浄化を行っていることである。
こうした悲惨のすべてを扇動したイスラエルの責任を追求しなくてはならない。イスラエルはあまりに長い間、何の処罰も
受けずに行動してきた。イスラエルは世界問題のごろつきであり、我々の指導者とメディアは恥ずべきことにびくびくしている。
人々が結集することによってのみ流れを変えることができるのだから、力を合わせなくてはならない。私たちもイスラエルの
犯罪的企てに怯えて取り込まれる前に。
パレスチナ人の人権を擁護することは、反ユダヤ[セム]主義ではない。というのも、パレスチナ人もまた、セム人なのだから。
それはまた反イスラエルでさえない。そうではなく、パレスチナ社会を永遠に分断し消し去ろうとするイスラエルのシオニスト政策と
その実践に反対することである。シオニスト政策があまりに野蛮で、またユダヤの教えにあまりに反するため、すでに多くの
ユダヤ人が自分たちの名のもとでなされていることを恥じて反対の声をあげている。
(続く)
>>21 より
私たちもまた、見苦しくない名誉ある世界市民として、あまりに長いこと続けさせてきた事態を前に恥じ入り声をあげる
必要がある。恐ろしい犯罪が犯された。そしてさらに恐ろしい犯罪が犯される可能性もある。実際、これまでずっと、私たちは、
ゆっくりとしたジェノサイドを目にしながら、罪悪感とか現実主義、利己的関心などにより、共通の人間性を蔑にしてきた。
世界は「もうたくさんだ」と言い、シオニスト指導者たちと提唱者たちをこれ以上甘やかさないようにする必要がある。彼らは
好き勝手できたことで、傲慢の極みにあるのだから。過酷な冬がガザに残された希望をすべて凍らせる前に世界中で
取り組みを始め、パレスチナ全体が解放されるまでそれを続けなくてはならない。そうでなければ、21世紀のジェノサイドを促すことになってしまうだろう。
ソンジャ・カルカルは「パレスチナに連帯する女性たち」の創設者でメルボルンの「パレスチナに連対するオーストラリア人」
の共同創設者。パレスチナに関する数多くの記事を、さまざまな電子ジャーナルやニュースに寄稿している。それらは、
彼女が編集するウェブサイト
http://www.australiansforpalestine.com/で読むことができる 。メールは
s o n j a k a r k a r [at] womenforpalestine dot org.
[訳注:]日本では、NGOや宗教団体など20団体が、「民主党・社民党・国民新党連立政権に対して日本の
中東政策の抜本的な転換を求めるガザ虐殺を繰り返させないための共同声明」
http://palestine-forum.org/doc/2009/gaza.htmlを出し 、賛同を募っています。
2009-12-24 10:12
キリスト生誕の地ベツレヘムの子どもたちへ援助を
http://www.swissinfo.ch/jpn/index.html?cid=7964852 「カリタス小児科病院」は母親のニーズにも応える
キャプション: 「カリタス小児科病院」は母親のニーズにも応える
スイスのカトリック教会はクリスマスのミサで信者から得る献金を1963年以来、キリスト誕生の地ベツレヘムの
「カリタス小児科病院」に送っている。
ヨルダン川西岸パレスチナ自治区にある同病院は、今年拡張と改装を予定しており献金をさらに必要としている。
「クリスマスの献金は大きい。年間予算の3分の1がこれで賄われる」と広報担当官エルビン・シュラハー氏は
ベツレヘムのオフイスで話した。 昨年は1500万フラン ( 約13億円 ) の年間予算で4000人の入院患者と3万人の外来患者を扱った。
(続く)
>>23 より
スイス人の神父が創設
この病院にはパレスチナ自治区の全地域から患者がやって来る。治療費は安く、ほとんど無料に近い金額で
質の高い治療を行うと評判が高い。さらに患者の社会的背景や宗教に関係なく治療が受けられる。
「子どもたちを治療するのは、彼らが助けを必要としているからであって、ある階級やある宗教の子どもだからではない」
とシュラハー氏は言う。
「カリタス小児科病院 ( Caritas Baby Hospital ) 」はベツレヘムのキリスト教区の丘に建つ、地域産の砂岩で
できた小型の病院だ。入り口の向かいには、キリスト教の2大聖地ベツレヘムとイエルサレムを隔てる巨大な壁、
即ちイスラエルがパレスチナ難民をコントロールするための壁が立ちはだかる。
(続く)
>>24 より
話は1952年のクリスマス・イヴに遡る。ナティビティの教会へと向かっていたスイス人のエルンスト・シュニドリック神父は、
パレスチナ難民キャンプで1人の子どもを埋葬する悲しみにくれた父親に出会った。キリスト生誕の地で、子どもが
十分な医療を受けられないようなことが二度とあってはならないと、神父は小さな家を借り14台のベッドを備えた。
こうしてカリタス小児科病院が生まれた。
地域の住民の要求に従い病院は拡張を続け、特に外来患者の受け入れが拡大を余儀なくした。病気の予防や
社会援助もプログラムに取り込まれ、子どもが治療を受けている間、母親が衛生管理や病気の予防の知識を得たり、
必要な訓練を受けられたりできるようになった。
外来病棟では、診察にきた子どもの体重や身長などをまず測る
http://www.swissinfo.ch/media/cms/images/swissinfo/2009/12/bethlehem-7935402.jpg 助けを求める子ども
2008年に始まった本館の拡張と新館の建設は2011年に完成する予定で、総工費450万フラン ( 約3億9600万円 )
を予定している。イエルサレムにあるスイス連邦外務省開発協力局 ( DEZA/DDC ) も100万フラン ( 約8800万円 )
を投資して協力し、またルツェルン州に本社を置くエレベーターの大手「シンドラー 」も新しいエレベーターを寄付することにしている。
(続く)
>>25 より
本館の医院長ヒヤマ・マルズカ医師は未熟児病棟と小児科病棟を回診し、多くの子どもが血液の感染症と黄疸に
かかっていると指摘する。ドイツで教習を受けたこともあるマルズカ医師は、最近、体温が低い子どもが多くなっていると言い
「当地の冬の寒さは厳しい。しかし家屋はそれ用に建てられておらず、多くの家庭には暖房費もない。さらに新生児は
皮下脂肪がないため、簡単に体温を下げてしまう」
と説明する。
マルズカ医師が1カ月の乳児が眠るベッドのそばで立ち止まった。
「この子は体重がまったく増えない。この子のように、2カ月児なのに誕生したときと体重が変わらない子や、9カ月児
なのに5キログラムしかない子などを頻繁に見かける」
と嘆く。
もう一つの部屋には、やせ細った乳児が指をくわえて横たわっている。いかにもひ弱で先は長くないのではないかという感じが
する。入院が遅れ、病院での診察で腸に壊疽(えそ )が広がっていることが判明した。食事をとってもうまく消化されないため、やせたままだ。
「こうした子どもの目を覗きこむと助けを求めているのがありありと分かる。しかし何もしてあげられないことに苛立ちを感じる」
とため息をつく。
(続く)
>>26 より
母親と子ども
母親用の病棟では、数人の女性が話し込んでいる。ここは30年来勤務するスマヤ・アスマリ氏の担当病棟だ。ベッドが
数台並ぶ病室でアスマリ氏は毎日、子どもの発育段階、衛生管理、食事、感染病など、「母親と子どもに関する
すべてのテーマ」を母親たちに講義している。
一階の外来では、ビシャラ・ナスララ医師と看護婦たちが毎年冬に起こるインフルエンザや気管支系の病気で
訪れる患者の診察に追われている。今週月曜には1日で100人の患者があった。
明るい色で塗られた待合室は外来の子どもと親たちで溢れている。大きなクリスマスツリーが飾られ、それが
唯一クリスマスの到来を告げている。
「すべての聖なる儀式がそうであるように、クリスマスの祝い方はさまざまだ。特に色々な宗教が混在する
パレスチナ自治区ではそうだ。カトリックとプロテスタントは12月25日にクリスマスを祝い、ギリシャ正教会は1月7日に、
アルメニアのキリスト教会は1月19日にクリスマスを祝う」
とシュラハーは話す。
「だからここではほぼ1カ月もクリスマスが続くことになる。しかし、ここ小児科病院の仕事に休憩はない。クリスマス、
新年、イースターであろうと子どもたちは病気になる。そしていつも助けを必要としている」
モーベン・マックリーン、ベツレヘムにて、swissinfo.ch
( 英語からの翻訳、里信邦子 )
【正論】東京大学准教授・池内恵 減速が目立つ米政権の中東外交
2009.12.25 02:48
このニュースのトピックス:正論
http://sankei.jp.msn.com/world/america/091225/amr0912250249000-n1.htm ≪就任早々優先的に働きかけ≫
ワシントンのウッドロー・ウィルソン・センターで客員研究員として滞在し、オバマ政権の中東政策について調べている。
10月にワシントンに着いたころには、同政権を評価するには「時期尚早」という反応が多かった。しかし今月に入ってから、
オバマ政権の中東政策の現状を検証・評価する講演やシンポジウムが相次ぐ。
私自身も、特にムスリム(イスラーム教徒)に語りかける大統領自身によるパブリックディプロマシー(外交の広報戦略)の
内実と影響について講演を行った。対イスラーム世界の関係改善に大きな期待を寄せられて当選したオバマ大統領が、
中東政策の重要課題にどれだけ成果を挙げているか、厳しめに検証する機運が見え始めている。
オバマ政権は就任当初から、対中東政策に積極的だった。就任後2日で、大々的な会見を開いてジョージ・ミッチェルを
中東特使に、リチャード・ホルブルックをアフガニスタン・パキスタン特別代表に任命し、就任1週間目に、大統領として
初の単独インタビューにサウジアラビア系資本のアラビア語衛星テレビ局アル・アラビーヤを選んだ。就任後1年の間に
以前のどの大統領よりも多くの国を訪問したオバマ氏だが、忙しい外交日程の中で、特に中東やイスラーム諸国への働きかけを優先的に行ってきた。
(続く)
>>28 より
≪画期的だったカイロ演説≫
オバマ氏の中東・イスラーム外交の特徴は、氏自身の人気、そしてその演説が持つ魅力に高い信頼を置き、言葉の力を
最重視していることである。実際に、アル・アラビーヤへのインタビューで、自分の役割と課題を、イスラーム諸国の人々と
コミュニケーションをとることだと繰り返し表明した。
初年度のオバマ中東外交は、公開演説やメッセージ表明を繰り返し行ってきた。3月のイラン暦新年に寄せた
ビデオメッセージ、4月のトルコ議会での演説、そして6月のカイロでの演説は注目を集めた。
これらの公開の演説に表れた、オバマ氏の異文化に働きかけ、共感を示す能力は傑出していた。「相互の尊重と、
相互の利益」というキャッチフレーズを定着させ、ペルシャ詩やコーランを引用して、異文化・文明への尊重、宗教的寛容を十二分に示した。
また、従来のイスラエル寄りの姿勢から、パレスチナ・アラブ側に歩み寄って、公平さを示そうとした。
カイロ演説では、「イスラエルの生存権が否定されえないのと同様に、パレスチナの生存権も否定されえない」と説いた。
そして、パレスチナ側だけでなくイスラエルにも、これまでの合意の順守を求めた。特にパレスチナ・ヨルダン川西岸への
ユダヤ人入植地拡大に対しては厳しく批判する発言を行った。「米国は、イスラエルの入植地拡大の正当性を認めない」
と言い切り、入植地拡大は「これまでの合意に反する」と指摘し、「入植を止める時が来た」と宣言した。そして「アメリカは、
尊厳と、機会と、そして自らの国家を求めるパレスチナ人の正当な願いに、背を向けることはないであろう」と謳い上げた。
(続く)
>>29 より
しかしカイロ演説を最高潮に、その後のオバマ政権の中東政策は停滞しているとの評価が現在は一般的である。
これらの演説による働きかけは中東諸国の共感を呼んだが、具体的な政策が伴っていないという批判が高まり、失望が
多く表明されるようになってきた。イスラエルに入植地拡大停止を強く要求したにもかかわらず、ネタニヤフ政権が
これを拒否すると、追認してしまった。
そしてネタニヤフ首相の提示した実質の伴わない「妥協案」を、クリントン国務長官は「前例がない」ものとして記者会見で繰り返し称賛した。
(続く)
>>30 より
≪イスラエルには訪問せず≫
オバマ氏の中東外交は、雄弁な言葉に対して、具体的な政策がまだ伴っていないといえよう。例えば、イスラエルに対して
言葉で強く要求を出しながら、イスラエルが過去の合意を履行しなければ米国の対イスラエル支援に影響を与える、というような
「梃子(てこ)」を用意していなかった。政策手段の裏打ちが十分でないうちに、理念が先行してしまった。
また、トルコとエジプトには、自ら訪れて語りかけたのに対して、イスラエルは訪問していないことにも、疑問の余地がある。
オバマ氏自身の言葉の力は、ムスリム相手にしか通用しないと考えているのだろうか。大統領自身が説得した場合、
ネタニヤフ政権はより困難な決断を迫られたかもしれない。
そのようなぎりぎりの判断を迫るほどには、オバマ政権の中東政策が本気ではない、とイスラエルには見透かされていたのだろう。
オバマ政権の中東政策の現在のところの特徴は、極めて高い希望と、現実の成果とのギャップであり、そこに生まれる
失望感である。これを教訓にして、新たな中東政策が練り直されている時期でもあろう。(いけうち さとし)
パレスチナ:ガザ侵攻1年デモ、地区外から参加黄信号 エジプトが検問所封鎖
http://mainichi.jp/select/world/news/20091225ddm007030048000c.html 【カイロ和田浩明】パレスチナ自治区ガザ地区で、昨年12月のイスラエル軍攻撃開始(27日)から1年がたつのに
合わせて計画された国際的デモ行進に、同地区外の参加予定者が合流できない可能性が強まっている。エジプト政府が
出入り口の検問所をデモ期間中も封鎖する意向を示したためだ。主催者側はぎりぎりまで交渉を続ける意向。
デモ行進は「ガザ・フリーダム・マーチ」の名称で31日に予定され、ガザ地区北部エレツ検問所付近まで約5キロを歩く。
米欧やパレスチナ自治区などの市民団体らが計画。昨年12月27日に始まったイスラエル軍の攻撃や今年
1月18日の停戦後も続くガザ地区の封鎖による現地住民の被害に、国際的関心を喚起するのが目的だ。
ガザ住民5万人と、42カ国の約1300人が参加する見通し。しかし、エジプト外務省は20日、ガザへのエジプト側からの
入り口であるラファ検問所の閉鎖を少なくとも来年1月まで継続すると主催者側に通告した。同外務省は21日の
声明で「デモへの協力は困難」と述べた。イスラエル政府の反発を懸念した措置と見られる。
エジプトはガザ境界で密輸を防ぐ地下遮断壁の建設を進めているとされ、ガザ地区を実効支配するイスラム原理主義組織
ハマスは建設中止を求めている。
毎日新聞 2009年12月25日 東京朝刊
イスラエル首相、最大野党に連立合流呼びかけ
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20091225AT2M2500325122009.html 【カイロ=安部健太郎】イスラエルのネタニヤフ首相は24日、最大野党で中道右派のカディマのリブニ党首(前外相)
に対し、同党が「連立政権に合流するよう求めた」との声明を発表した。2月の総選挙で野党に転じたカディマでは
リブニ氏の指導力不足などを批判する声が強まり、党が分裂の危機に陥っている。党分裂を避けたいリブニ氏の足元を
見透かした提案だが、同氏が受諾するかは不明だ。
カディマでは今週、党離脱の意向を表明する国会議員が相次ぎ、所属議員28人のうち約半数がネタニヤフ首相が
党首の右派与党リクードへの移籍交渉を始めたとされる。党首選実施を求める声も上がるなど、リブニ氏は窮地に陥っていた。
ネタニヤフ首相は24日、リブニ氏と会談。同氏は党に持ち帰り協議を始めたが、結論が出るまで時間がかかる可能性が
ある。リブニ氏は対パレスチナ和平推進派だが、仮に政権に加わっても影響力はそがれ、対パレスチナ強硬派が主流の
現政権が基盤を一段と固めることになりそうだ。(11:01)
キリスト生誕のベツレヘムで祈りのXmas
< 2009年12月25日 11:19 >
http://news24.jp/articles/2009/12/25/10150428.html キリスト生誕の地とされるパレスチナ自治区ベツレヘムの聖誕教会で日本時間25日朝、恒例のクリスマスミサが行われ、
荘厳な雰囲気の中、パレスチナ自治区・アッバス議長も参加して平和への祈りがささげられた。現地から谷生俊治記者が報告する。
今年は、イスラエルによる検問所チェックの緩和や治安の安定などから過去最多の観光客や巡礼者が訪れた。
その数は200万人に上るとみられ、ミレニアムで沸いた2000年の倍にあたる。
ベツレヘムのクリスマスはこれまでにない盛り上がりを見せているが、パレスチナの政治状況は極めて厳しい状況にある。
イスラエルによるパレスチナ自治区ガザ地区への攻撃から27日で1年がたつ。イスラエルは今もイスラム原理主義組織
「ハマス」が支配していることを理由に厳しい経済封鎖を続け、ガザ地区の復興は進んでいない。
さらに、ハマスが支配するガザ地区と、アッバス議長率いる「ファタハ」が支配するヨルダン川西岸の分断状況が解消する見通しも立っていない。
パレスチナの人たちは、これまで毎年、平和を祈りつつも何度も裏切られてきた。それでもなお、クリスマスに平和を祈り続けている。
ベツレヘムで深夜ミサ キリスト生誕の地
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20091225AT2M2500W25122009.html 【ベツレヘム=共同】イエス・キリスト生誕の地とされるヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ベツレヘムにある聖カテリナ教会で
24日夜から25日にかけ、クリスマス恒例の深夜ミサが行われ、世界各地から訪れたキリスト教徒が祈りをささげた。
次期パレスチナ自治政府議長選への不出馬を表明したイスラム教徒のアッバス議長も参列した。
同教会に隣接する聖誕教会前の広場は木々に装飾が施され、バンド演奏などで盛り上がった。ベツレヘムの
バタルセ市長によると、クリスマス期間中に海外からベツレヘムを訪れる人は昨年並みの1万〜1万5千人が
見込まれ、5千室近いホテルは満室だという。
イスラム原理主義組織ハマスが支配する自治区ガザからはキリスト教徒約3千人のうち約300人が西岸訪問を
イスラエル軍に許可された。ガザではイスラエルが境界封鎖を2年超継続。通常は自由に出入りできず、住民生活は困窮している。(12:01)
パレスチナ:キリスト生誕地、和平を願いミサ−−ヨルダン川西岸
http://mainichi.jp/select/world/news/20091225dde007030066000c.html 【エルサレム前田英司】イエス・キリスト生誕の地とされるヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ベツレヘムで、恒例の
クリスマスミサが24日夜から25日未明にかけ、聖カテリナ教会で催された。
パレスチナの09年は、イスラエル軍による自治区ガザ地区攻撃で明けた波乱の年だったが、西岸地区の情勢は
安定してきている。AP通信によると、西岸地区を今年訪れた観光客は07年の4倍の約200万人に上った。
ミサには、アッバス自治政府議長も参加。ローマ・カトリック教会のトワル・エルサレム総大司教は「我々が最も望む
願いがいまだかなっていない。和平の実現だ」と述べた。
イスラエル首相、連立合流を提案 最大野党カディマに
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20091225AT2M2503625122009.html 【カイロ=安部健太郎】イスラエルのネタニヤフ首相が最大野党で中道右派のカディマへ連立政権への合流を24日に
呼びかけたことを受け、カディマのリブニ党首(前外相)らは25日、受諾可否の検討を続けた。リブニ氏が政権参画を
拒否した場合カディマでは党分裂につながりそうで、ネタニヤフ首相が政権基盤を強化する可能性が高まっている。
イスラエルのハーレツ紙は25日、リブニ氏が連立を拒否した場合でも「私は少なくともカディマの一部を手に入れる」との
ネタニヤフ首相の発言を報じ、複数のカディマ国会議員が党を離脱、政権に加わるとの見方を伝えた。(25日 22:01)
イスラエル軍、パレスチナ人6人殺害
入植者殺害への報復など
http://www.worldtimes.co.jp/news/world/kiji/091226-214838.html 【エルサレム森田陽子】イスラエル軍は26日未明、ヨルダン川西岸パレスチナ自治区ナブルスにある、アッバス・
パレスチナ自治政府議長の出身母体ファタハ系武装組織アルアクサ殉教者団の家屋を急襲し、イスラエル紙ハーレツに
よると、同団のメンバー3人を殺害した。
ナブルス近郊のユダヤ人入植地居住のイスラエル人で、ラビ(ユダヤ教指導者)のメイル・ハイ師が24日、同団の
メンバーにより銃殺されたことへの報復。一方、イスラム根本主義過激派組織ハマスが実効支配するガザから、
イスラエル領内に侵入しようとしたパレスチナ人3人に対し、イスラエル軍は陸と空から攻撃、射殺した。
2009/12/26 21:48
パレスチナ人計6人殺害 自治区でイスラエル軍
2009年12月26日23時17分
http://www.asahi.com/international/update/1226/TKY200912260416.html 【エルサレム=井上道夫】イスラエル軍は26日、ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ナブルスで、パレスチナ人3人を殺害した。
軍は、3人が24日に西岸でユダヤ人入植者1人が射殺された事件の実行犯と説明している。
軍報道官によると、3人は24日、自治区トルカレム近郊で、車を運転中のユダヤ人男性(45)を射殺後、逃走。軍は
26日、3人がいた家屋を包囲し、降伏を呼びかけたが応じず、撃ち合いになったという。3人のうち1人(40)は、
パレスチナ解放機構(PLO)の主流派組織ファタハ傘下の武装勢力のメンバー。爆発物製造などの容疑で2002年に
逮捕され、09年1月まで服役していた。
AFP通信によると、殺害された男性の家族は「軍が突然家屋に押し入り、無抵抗だったにもかかわらず殺された」と訴えている。
軍は26日、パレスチナ自治区ガザ北部でもパレスチナ人3人を殺害した。イスラエルを攻撃する目的で境界線に
近づいてきたので、地上部隊や空軍が応戦したと説明。ガザを支配するイスラム組織ハマスは、3人はくず鉄を拾っていただけと反発している。
戦火の果て:ガザ攻撃1年/上 敗者、生活苦の住民
http://mainichi.jp/select/world/news/20091227ddm007030093000c.html ◇がれきでブロック製造 テントに依然1000人
がれきを荷台に満載したロバが次々とやって来る。パレスチナ自治区ガザ北部ベイトハヌーンの建材工場。がれきはすべて
昨冬のイスラエル軍による攻撃の残骸(ざんがい)だ。粉砕機にかけて再利用できる砂利を選別し、エジプト側から密輸した
セメントと混ぜてブロックを作る。「1日40シェケル(約1000円)の稼ぎだが、ようやく仕事にありつけた」。作業員が汗をぬぐった。
工場を経営するアブドルラフマン・アブジャラドさん(28)によると、ブロック製造は夏ごろから本格化した。イスラム原理主義組織
ハマスがガザを武力制圧した07年6月以来、イスラエルとエジプトの境界封鎖による原料不足で、工場は閉鎖していた。
ところが、エジプト境界の地下を通る密輸トンネル網が拡充し、セメントの入手が容易になった。「がれきなら今、いくらでもある。再稼働できて安心した」
ガザ南端ラファ。密輸トンネルの入り口を覆い隠すビニールハウスが以前にも増して連なる。柵の向こうのエジプト領では
掘削機を使って密輸防止の壁を埋設しているようだが、密輸業者は「抜け道はある」と強気だ。
(続く)
>>42 より
先のイスラエル軍の攻撃の狙いはハマスの弱体化だった。ハマスには武器や資金を密輸する専用トンネルがあるといわれ、
軍は連日、ラファを激しく空爆したが、結局、「元のもくあみ」だった。
封鎖下にあるガザだが、想像以上にモノはある。最新の携帯電話が店頭を飾り、輸入できないはずの「新車」が町を走る。
しかし一方で、復興に不可欠な建設材料は足りない。国連によると、家を失った約1000人が依然、テントで生活している。
ガザ北部ベイトラヒヤに、主婦オルファット・カラーウィさん(24)ら一家8人のテントを訪ねた。夫はけがで働けず、国連の
食料支援に頼るが、コメや缶詰が多く肉や魚は食べられない。配給物の小麦粉を売って野菜を買う。「『政府』は口ばかりで
信用できない」。怒りの矛先はガザを実効支配するハマスに向いた。
アズハル大学(ガザ市)のタラル・オカル教授は「住民は現状を熟知している」と、ハマスへの不満の高まりを指摘する。だが、
圧倒的な武力を後ろ盾とする「力の統治」に陰りはなく、「(ハマスと対立する穏健派)ファタハさえ声を上げられずにいる」。
今月の世論調査で、ハマスのハニヤ最高幹部はガザで4割強の支持を維持した。「戦いの『敗者』は日々の生活に苦しむ
住民だ」。オカル教授がつぶやいた。【ガザ地区で前田英司】
(続く)
>>43 より
昨冬のイスラエル軍のガザ攻撃開始から27日で1年。大規模空爆から地上侵攻に至った戦闘は約3週間に及び、
パレスチナ側で1300人以上、イスラエル側で13人の犠牲者を出した。激しい戦火の果てに何が残ったのか。現状を取材した。
==============
■ことば
◇イスラム原理主義組織ハマス
イスラエルに抵抗するため87年に創設されたイスラム教スンニ派組織。主流派のパレスチナ解放機構(PLO)に属さず、
イスラエルの存在を認めていない。武装闘争の傍ら、教育・医療福祉活動で支持を広げた。06年1月のパレスチナ評議会
(国会)選挙で圧勝し、一時は穏健派ファタハと連立したが、その後対立を深めて07年6月にガザを武力制圧した。
以後、パレスチナ自治区はガザ(ハマス)とヨルダン川西岸(ファタハ)に分断されている。
イスラエル軍、パレスチナ人6人射殺
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20091227AT2M2602T26122009.html 【カイロ=安部健太郎】イスラエル軍は26日にかけ、パレスチナ自治区であるガザとヨルダン川西岸ナブルスでの作戦などで
パレスチナ人6人を射殺した。自治政府のファイヤド首相は「危険を増幅させる」としてイスラエルを非難した。
西岸では24日にパレスチナ人がイスラエル人の入植者を射殺する事件が起きており、イスラエル側はナブルスでの作戦では
この事件に関与した武装勢力3人を射殺したとしている。
一方、ガザではイスラエルとの境界フェンスに近づいてきた3人を射殺した。くず鉄を拾っていた住民とみられるが、イスラエル側は
警告射撃を無視し、同国への侵入を狙っていたと主張している。(27日 07:00)
>>46 より
テント暮らしの人々のため、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は土ブロック製の家百二十軒の建設を
始めた。土の家に両親を住まわせたアサムナーさん(38)は「寒さはしのげるけど、大昔に戻った気分だな」と力なく笑う。
一年前と比べ小麦は四割、オリーブ油は七割価格が上昇した。エジプト境界の街南部ラファを訪れると、爆撃で
破壊された密輸用地下道の掘削が公然と行われているが、モノ不足やインフレ解消には至っていない。失業率も八割を超す。
自治政府のアッバス議長の任期は来年一月に切れるはずだったが、同議長率いる穏健派ファタハとハマスの対立で、
住民が将来を託す自治政府議長選実施の見通しさえ立たない。
ガザで「心の相談」を続ける非政府組織(NGO)のゼヤーダ氏(46)によると、住民には「無気力」がまん延。家庭内暴力の
相談も増えた。ガザ攻撃による心的外傷後ストレス障害(PTSD)を住民の一割が抱えると推定されている。集中力を欠く
子は目立ち、学力も低下傾向。「環境が変わらなければ、精神的ストレスは募るばかりだ」と嘆いた。
レバノンでハマス幹部らを暗殺か 車爆弾が爆発
http://www.47news.jp/CN/200912/CN2009122701000057.html 【カイロ共同】レバノンの首都ベイルート南部で26日、車に仕掛けられた爆弾が爆発し、フランス公共ラジオに
よると、2人が死亡した。別の報道では、車はパレスチナのイスラム原理主義組織ハマス幹部のものといい、
同幹部らが暗殺された可能性がある。
現場はハマスとの連携が指摘されるレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラの支配地区。近くにはハマスの事務所が入る建物もあるという。
2009/12/27 09:46 【共同通信】
イスラエル軍のパレスチナ人殺害に対し、大規模な抗議
2009-12-27 13:24:35
http://japanese.cri.cn/881/2009/12/27/145s152290.htm イスラエル軍は26日、ヨルダン川西岸の都市ナブルスとガザ地区で軍事行動を行い、パレスチナ人6人を射殺し、
数人を負傷させました。これに対し、パレスチナ各界はそれぞれ非難する声明を発表し、抗議しました。
この日、ナブルス市では2万人余りのパレスチナ人がデモ行進を行い、大声でスローガンを叫びながら、イスラエル軍に石を投げました。
パレスチナ自治政府のナビル報道官は声明を発表し、「イスラエル軍はパレスチナが平和のパートナーでは
ないという口実を作り、パレスチナとイスラエルの和平プロセスにおける責任から逃げようとしている」と述べた上、
イスラエルの暴行を阻止するよう国際社会に呼びかけました。
パレスチナ民族解放運動(ファタハ)中央委員会のジャマル氏は、「イスラエル軍の暴行はさらなる報復行動を
招くだろう。これにイスラエルは責任を負うべきだ」と述べました。イスラーム抵抗運動(ハマス)の責任者である
イスマイル氏は、イスラエルに引き続き抵抗するよう呼びかけました。(翻訳:トウエンカ)
国連事務総長、「『両国方案』の実施は当面の急務だ」
2009-12-27 14:52:49
http://japanese.cri.cn/881/2009/12/27/145s152296.htm 国連のパン・ギムン事務総長は27日、声明を発表し、去年発生したイスラエル軍による「キャスト・レッド作戦」と
命名された軍事行動とその残留問題に憂慮する意を表した上で、「パレスチナとイスラエルとの間の問題を解決する現在、
『両国方案』を実施に移すのは当面の急務となっている」と強調しました。
パン・ギムン事務総長は声明の中で、「今年、両国間の軍事衝突が少ないが、一部の地域では暴力事件が頻繁に
発生している。これは、長期的な平和とならない」と述べた上で、イスラエルがガザ地区に対する封鎖を取り除いて、
ガザの経済発展と再建に便宜を提供すること、またパレスチナは全ての国民が心を一つにして、民族の団結を促進し、
次期の選挙の成功に向け努力するよう呼びかけました。(万、吉野)
イラン、対アラブ関係改善を模索 欧米に対抗か
http://www.47news.jp/CN/200912/CN2009122701000245.html 【カイロ共同】イラン核問題で欧米との交渉期限が年末に迫り、追加制裁が現実味を帯びる中、イランがアラブ諸国との
関係改善を模索する動きを見せている。これまで冷たい関係だったエジプトなどアラブ諸国を取り込み、欧米に対抗したい思惑とみられる。
AP通信によると、エジプトを訪問したイランのラリジャニ国会議長は20日、首都カイロでムバラク大統領と会談、
包括的な関係改善に関する提案が盛り込まれたイラン指導部からの書簡を手渡したという。
ムバラク氏は翌日から、イランとペルシャ湾を挟んで向かい合うアラブ首長国連邦(UAE)やサウジアラビア、クウェートを
急きょ歴訪。提案を伝達しアラブ側の立場の調整を図ったとみられている。
イスラム教スンニ派が多数を占めるアラブの大国エジプトやサウジは、シーア派のイランがレバノンの同派組織ヒズボラなどを
通じて中東各地で影響力を拡大していることを警戒。
特にエジプトとイランの関係は疎遠で、1979年のエジプト・イスラエル平和条約にイランが反対して断交したまま。
2009/12/27 16:38 【共同通信】
ガザ進まぬ復興 大規模攻撃から1年、パレスチナの分断続く
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20091227AT2M2104R26122009.html パレスチナ自治区ガザ地区へのイスラエル軍の大規模な攻撃の開始から27日で1年。イスラエル軍による封鎖は
解かれないままで、建築資材の不足もあってガザ地区の復興は一向に進んでいない。同地区はイスラム原理主義組織
ハマスが実効支配しており、自治政府のアッバス議長が統治するヨルダン川西岸との分断が続く。自治政府が支援に
入れず、住民の窮乏が長引いている。
「イスラエル軍の攻撃で家を破壊され、冬なのにいまだにテント暮らしを続けている人がいる。燃料不足で毎日6〜8時間は
停電だ」。ガザ市の教員、ガリさん(28)はこう話す。住居も不足し、1部屋単位で不動産が売買・賃貸されている。
ハマスと対立するファタハに所属するユニスさん(30)は「この1年で寝室1部屋の値段は2倍強になった」という。(27日 17:55)
ベイルートのヒズボラ拠点付近で爆発、2人死亡
http://www.worldtimes.co.jp/news/world/kiji/091227-223923.html 【カイロ鈴木眞吉】レバノンの首都ベイルート南部のイラン系イスラム教シーア派民兵組織ヒズボラの拠点付近で26日、
車の下に仕掛けられた3個の爆弾が爆発し、少なくとも2人が死亡、2人が負傷した。
アラブ首長国連邦(UAE)の衛星テレビ局アルアラビアが27日、報じた。
レバノン国営通信社NNAは、爆発は、パレスチナのイスラム根本主義過激派組織ハマスを標的にしたものとの見方を示した。
報道によると、爆破された車両の持ち主はハマスのメンバーという。死亡した2人がハマス関係者かどうかは不明。
ヒズボラとハマスは、対イスラエルにおいて友好関係にある。
2009/12/27 22:39
イスラエル、エジプトと首脳会談へ 中東和平など協議
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20091227AT2M2701E27122009.html 【カイロ=安部健太郎】イスラエルのネタニヤフ首相は27日の閣議で、エジプトを29日に訪問し同国のムバラク大統領と
会談することを明らかにした。パレスチナのイスラム原理主義組織ハマスが2006年に拉致してガザ地区で拘束している
イスラエル兵の解放に向けた交渉や、頓挫している中東和平交渉の再開策などについて話し合うとみられる。
ネタニヤフ首相はイスラエル兵の解放交渉について「現段階では決着には近づいていない」と述べており、ハマスとの
交渉の仲介国の一つであるエジプトにハマスへの圧力を高めるよう求めるとみられる。
一方、イスラエル軍による大規模攻撃開始から27日で1年を迎えたパレスチナ自治区ガザでは、各地で追悼式が
行われた。ガザ紛争ではパレスチナ人 1400人以上、イスラエル人13人が死亡。ガザでは27日、昨年の攻撃開始時刻に
追悼のサイレンが各地で鳴り響き、住民が犠牲者の冥福を祈った。(01:35)
戦火の果て:ガザ攻撃1年/中 薄れる和平への意識
http://mainichi.jp/select/world/news/20091228ddm007030077000c.html ◇平穏が生む「次の戦闘」
静かな夏の日だった。イスラエル南部の町スデロトにスイカ売りの行商の車が乗り入れた。熟れた中身を示す「赤色」を
大音量で宣伝しながら。その直後、多くの住民がパニックに陥り、次々と精神衛生センターに担ぎ込まれた。「原因は『赤』
という言葉だった。住民の不安障害は計り知れない」。精神科医のアドリアーナ・カッツ氏は現場の混乱を思い出し、やり切れない表情を見せた。
スデロトで「赤」は、身の危険を意味する。パレスチナ自治区ガザ地区に近いこの町には、ガザの武装勢力が発射する
ロケット弾の接近を知らせる警報網があり、「赤」は警報発令を知らせる色だ。イスラエルの早期警戒システムがロケット弾の
発射を察知してから着弾するまで、わずか約15秒。無機質な人工音声が「ツェバ・アドム」(ヘブライ語で赤色)と連呼する
中、住民は一目散にシェルターに駆け込む。
(続く)
>>55 より
昨冬のイスラエル軍のガザ攻撃後、同地からのロケット弾攻撃は沈静化した。軍の集計では、08年中のロケット弾数が
3200発を超えていたのに対し、今年1月18日の「停戦」以降は、その10分の1以下に激減した。アビブ・コハビ准将は
「(ガザを支配するイスラム原理主義組織)ハマスに大打撃を与えた」と成果を誇る。
その一方で、イスラエル情報当局は先月、ハマスがイラン製とみられる射程60キロ以上の新型ロケット弾を入手した、
と明らかにした。境界を封鎖されたガザだが、エジプト側に通じる密輸トンネルが使われたとみられる。新型ロケットの射程は
最大都市テルアビブにも到達する距離だ。軍幹部は「ハマスは(平穏に乗じて)組織を再建し、武器を密輸して次の戦闘に
備えている」と危機感を強める。
平穏なひとときが生み出す、新たな緊張。イスラエルが昨年末、ハマスとの停戦を延長せず実力行使に出た際にも、
繰り返し強調された図式だ。
(続く)
>>56 より
イスラエルではガザ攻撃後に強硬派ネタニヤフ首相が返り咲いた。中東和平交渉は停滞したが、国民の政権支持は
安定している。最近、イスラエル軍が徴兵対象者に実施した調査では、過去10年で最高の73%が戦闘部隊への配属を志願した。
イスラエル紙ハーレツのアキバ・エルダー論説委員はイスラエルの現状を「病気治療」に例えた。劇薬(ガザ攻撃)で痛み
(ロケット弾)を一時的に抑えた結果、本来の治療(和平)の意識が薄れた、と−−。【スデロトで前田英司】
==============
■ことば
◇ロケット弾攻撃
ガザのパレスチナ武装勢力は01年にロケット弾の製造を開始。これまでに1万発以上がイスラエル領に撃ち込まれたと
される。当初は手製で4キロ程度の飛距離だったが、近年は射程・精度ともに向上。イラン製などの密輸が疑われ、
イスラエルにとっては激減した自爆攻撃に代わる最大の脅威となっている。イスラエル側の通算犠牲者は27人で、スデロトは被弾の「最前線」。
イスラエルとの「捕虜交換」、妥結間近か パレスチナ幹部
2009.12.28 10:46
http://sankei.jp.msn.com/world/mideast/091228/mds0912281048003-n1.htm パレスチナのイスラム原理主義組織ハマスの幹部ハニヤ氏は27日、テレビ演説し、2006年に拉致したイスラエル兵
1人と、イスラエルが拘束している多数のパレスチナ人との「捕虜交換」交渉の妥結が間近だと強調、イスラエルによる
ガザ地区の境界封鎖解除につながることに期待感を示した。
イスラエルは兵士の解放を封鎖解除の前提条件としており、ハマスとの間で交渉を間接的に続けている。ただ、
捕虜交換が実現しても、封鎖が全面解除されるかどうかは不透明だ。
ハニヤ氏はイスラエル軍によるガザ大規模攻撃から27日で1年となったのを機に演説した。
また同氏は、対立するアッバス自治政府議長率いる穏健派ファタハに対し、ハマスとファタハの輪番制による
政権交代の採用を呼び掛けた。(共同)
2009.12.28 Web posted at: 10:50 JST Updated - CNN
ワールド
ベイルートのビル地下で爆発、ハマス4人が死傷
http://www.cnn.co.jp/world/CNN200912280004.html (CNN) パレスチナのイスラム組織ハマスは27日、レバノンの首都ベイルート南郊で26日夜に爆発があり、同組織の
メンバー2人が死亡したほか2人が負傷したと述べた。
ハマスの駐レバノン代表者によると、現場は同組織の事務所近くで駐車場に使われているビルの地下。死亡した2人は警備員だったという。
爆発物などの詳細は不明。レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラが現場周辺を封鎖し、同国治安部隊が
現場検証を実施したが、結果は発表されていない。
ハマスとヒズボラは反イスラエルの立場で一致し、つながりが指摘されている。
民主党・社民党・国民新党連立政権による中東政策の抜本的な転換を求める ガザ虐殺を繰り返させないための共同声明
http://palestine-forum.org/doc/2009/gaza.html 2008年12月27日、イスラエルがガザを軍事侵攻し、ガザの多数の住民が殺害されてから、一年が過ぎようとしています。
私たちは、今こそ日本政府が平和と公正の視点に立ち、イスラエル政府に対して筋の通った意思表示をするよう求めます。
以下の各項目について慎重に検討し、実効ある手段をとるよう求めます。
(続く)
>>60 より
1. ガザの民衆に平和と公正の保障を!
(1)イスラエルのガザ侵攻に対する公正な裁きを求めてください。
「ガザ虐殺」の責任者処罰等を求める勧告を含む「ゴールドストーン報告書」については、残念ながら日本は国連人権理事会決議
および国連総会決議において棄権しました。しかし、同報告の勧告内容が賛成多数で可決していることを踏まえ、日本は
自らの判断を問い直す必要があります。そして非常任理事国として、同報告における勧告を履行するよう国連安保理に
対して働きかけをおこなうべきです。また、日本の援助が投入されている学校、病院、道路、下水道等のインフラについて、
イスラエルによるガザ侵攻のためにいかなる被害を受けたのかを調査し、イスラエル政府に対し、相当する額に対する補償を要求するべきです。
(2)ガザ地区封鎖の即時解除を要請してください。
ハマースによる統治が始まった2007年以降、ガザはイスラエルによって完全に封鎖されており、150万人の住民全体が
食糧や水の入手、医療へのアクセスを著しく制限され、甚だしい人権侵害のなかにおかれています。何よりも人道的な
観点を最優先し、ガザ地区封鎖の完全解除をイスラエル政府に強く求めてください。また日本政府の権限に関わる
問題として、日本のNGO関係者やジャーナリストの同地区訪問を制限しないよう求めてください。
(続く)
>>61 より
3)ハマース政権との協議を開始してください。
ハマースは2006年1月のパレスチナ立法評議会選挙において過半数の議席を得ており、同党は多くのパレスチナ人の
民意を代表する合法政党として、今後の和平プロセスに欠くことのできないプレーヤーです。日本政府はそのことを
十分認識した上で、より効果的なガザ復興支援を行うためにも、ハマース政権を含めた関係当局との協議を開始する
必要があります。日本の支援は、ハマースとファタハの両党を含んだ統一パレスチナ政府の実現に向けたものであるべきです。
2. 入植地・隔離壁の完全撤収を!
(1)「全占領地からの撤退」原則を明確にしてください。
日本政府は1973年の二階堂官房長官談話において、「1967年戦争の全占領地からのイスラエル兵力の撤退が行なわれること」
が必要であると言明しています。国連憲章の観点からも明白であるこの原則にしたがい、東エルサレムを含めた西岸地区に
おける全ての入植地・軍事施設からの撤退をイスラエルに強く求めてください。
(続く)
>>62 より
(中略)
2009年12月27日
* アジア太平洋資料センター
* ATTAC関西
* ATTACジャパン(首都圏)
* 新しい反安保行動をつくる実行委員会
* アハリー・アラブ病院を支援する会
* 大阪YWCA国際部委員会
* 関西共同行動
* 神戸ラブ&ピース
* さぼてん企画
* どこまでも9条の会
* 日本キリスト教団大阪教区社会委員会
* 日本聖公会大阪教区宣教部
* パレスチナ・オリーブ
* パレスチナと仙台を結ぶ会
* パレスチナの平和を考える会
* 反戦と生活のための表現解放行動
* フレンズ オブ アシーラ
* ほっかいどうピースネット
* ミーダーン〈パレスチナ・対話のための広場〉
* RAWAと連帯する会
(以下、12月27日以後に、声明に賛同いただいた団体)
* 日本パレスチナ医療協会
* フレンズ オブ マーシー・ハンズ
* 辺野古に基地を絶対つくらせない大阪行動
(続く)
>>63 より
署名運動への協力をお願いします。
本共同声明の趣旨にもとづき、外務大臣宛の要請署名を集めます。
2010年度通常国会会期中に提出する予定です。
第1次締切:2010年2月28日
【署名の手順】
1. 署名用紙をダウンロードして印刷し、署名してください。
署名用紙:PDFファイル 約270KB
(右クリックなどで保存してください) ※送付をご希望の方は、下記問い合わせ先までご連絡ください。
2. 用紙に記載されている住所に用紙を郵送してください。
(以下略)
イスラエルの大規模攻撃から1年、ガザに追悼サイレン響く
* 2009年12月28日 14:01 発信地:ガザ市/パレスチナ自治区
http://www.afpbb.com/article/war-unrest/2678263/5092337 パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)北部ジャバリア(Jabalia)で、イスラエルの大規模攻撃で破壊された住居跡から金属を回収する男性(2009年12月27日撮影)。(c)AFP/MOHAMMED ABED
【12月28日 AFP】イスラエルによる大規模攻撃から1年を迎えたパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)では27日、
空爆が始まった時刻に追悼のサイレンが鳴り響き、人びとは犠牲者に黙とうを捧げた。
2008年12月27日に始まった、ガザを実効支配するイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)に対するイスラエル軍の
攻撃では、この日1日だけで少なくとも225人が死亡。その後22日間にわたって続いた攻撃で、子どもや未成年者400人あまり
を含む約1400人のパレスチナ人が犠牲となった。負傷者数は5500人、破壊された家屋は6400棟に上る。一方、
イスラエル側の死者は13人だった。
(続く)
>>65 より
ハマス指導者のイスマイル・ハニヤ(Ismail Haniya)元パレスチナ自治政府首相は27日、テレビ放送を通じた追悼演説で、
「敵(イスラエル)はガザ市民や自治政府、抵抗運動に血塗られた奇襲で衝撃を与えようとしたが、神への信仰はこれに
打ち勝った。ガザは伝説的な決意の強さでもって勝利したのだ。イスラエルの戦闘目的が失敗に終わった」と強気の発言に徹した。
一方、イスラエルではガザ攻撃1周年への認識は皆無で、ベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相も閣議で言及していない。
イスラエルによる大規模攻撃以降も、ハマスのガザ実行支配に揺らぎはなく、ハマス、イスラエルとも再び戦闘準備を
進めているとの懸念が広がっている。(c)AFP
モロッコ、東エルサレムへの新たな入植許可でイスラエルを強く非難
http://map-japan.jp/112009/18112009alqods_maroc.html (ラバト)国王陛下がアル・クドゥス(エルサレム)委員会議長をつとめるモロッコは、イスラエル政府が東エルサレムへの
新たな入植許可を出したことを強く非難した。
モロッコは、ヨルダン川西岸地区における違法で正当性のないイスラエルの入植活動に言及し、東エルサレムに
ついても同様であると声明を発表した。
声明では、「今回の新たな入植許可は、イスラエルには、効果的な方法で、本当に和平交渉を再開しようという意思が
欠けていることの証拠である」としている。
また声明では、「モロッコは、東エルサレムのアラブ的性格を強制的にゆがめるイスラエルの政策を強く拒否する」としている。
従って、モロッコは「中東和平に関係するカルテットを構成する四カ国、特にアメリカ政府に対し、イスラエル政府が自らの
義務を遵守し、既成事実作りを行わないようにさせるよう要請する」と述べた。
(2009年11月18日掲載)
訪ねたい:銀幕有情 パラダイス・ナウ(パレスチナ・ナブルス)
http://mainichi.jp/life/travel/news/20091228dde012070008000c.html ◇活況の中に重苦しさ
土曜日ともなれば、買い物客を乗せた大型バスが何台も乗り付ける。品ぞろえが豊富で値段も安い旧市街の市場(スーク)に
加え、新たにショッピングセンターが誕生し、今夏には22年ぶりに映画館もオープンした。ヨルダン川西岸北部のパレスチナ自治区
ナブルスは古くから栄える商業都市だが、活気が戻ったのはほんの数カ月前にすぎない。
西岸一帯は67年の第3次中東戦争以来、イスラエルの占領下にある。中でもナブルスは、周囲をイスラエル軍の検問所に
囲まれた「陸の孤島」だった。00年9月に起きた反イスラエル抵抗闘争(第2次インティファーダ)では、パレスチナ武装勢力の
主要拠点としてイスラエル軍の猛攻にさらされた。町の出入りは著しく制限され、地元経済は衰退の坂を転げ落ちた。
(続く)
>>68 より
「反占領の抵抗はいわば我々の義務だ」
パレスチナの主な武装勢力の一つ「アルアクサ殉教者団」の元幹部、ファエズ・ティラウィさん(35)がナブルスの自宅で
強調した。抵抗闘争では肉親から6人が命を落とした。自身も10代初めには自然と武器を手にしていた。両足や背中には11カ所の弾痕が残る。
14歳で逮捕された。イスラエルの刑務所で9年を過ごし、釈放後はヨルダンに追放された。ようやくナブルスに戻ったのは
第2次インティファーダの直前。殉教者団の報道官として闘争を鼓舞した。
しかし、今年7月、武器を置いた。占領は今も続くが、これ以上、暴力に訴えても成果はないと感じた。「ならば政治解決を
掲げる指導部に望みを託そう」。ティラウィさんは公務員に転身し、これまでとは違った立場で将来を見つめている。
ナブルスを舞台にした映画「パラダイス・ナウ」は、海外で生まれ育ったパレスチナ人女性スーハが、イスラエル軍の検問所に
差しかかる場面で幕を開ける。兵士と向き合うスーハの緊張と憤りのまじる表情が印象的だ。
実際、ナブルスの玄関口にある「フワラ検問所」の評判は、すこぶる悪かった。パレスチナ人のタクシーでも車では通行できず、
乗客は歩いて検問所を越えた先で別の車を探さなければならなかった。人と車が常に立ち往生する光景が、フワラ検問所の日常だった。
(続く)
>>69 より
ところが、今春以降、状況は大きく変わった。イスラエル軍が通行制限を緩和して、車でそのまま通行できるようになり、
検問所に詰める兵士が身分証の提示さえ求めてこないこともある。社会情勢の安定化を背景に、イスラエルが
パレスチナ自治政府に一定の治安権限を渡したからだ。
商業都市らしく、ナブルスには名産品が多い。オリーブせっけんは250年以上の伝統があり、ケーキ状の菓子「クナフェ」
もナブルス産は特においしいと有名だ。
旧市街には、オスマン・トルコ時代の建物で営業するハマム(公衆浴場)が数軒ある。「アル・ハナ」を経営するハゼム・マリエさん
(61)は腕利きのマッサージ師として知られ、エルサレムなどからも客が来る。「制限緩和で客足は少し伸びたが、まだ
1日20人程度だよ」。マリエさんが肩をすぼめた。
以前より町の雰囲気は明るくなった。しかし、依然としてイスラエル軍がにらみをきかせるなど、「パラダイス・ナウ」の根底に
流れる占領下の重苦しさは連綿と続いている。今の活況が和平実現の前兆であると願いたい。【ナブルスで前田英司】
(続く)
>>70 より
◇神からの「約束の地」
ナブルスは約13万5000人を抱えるヨルダン川西岸の主要都市。西岸北部の商業の中心で、ヨルダンと経済的なつながりが深い。
旧約聖書によると「イスラエルの民」の祖アブラハムが、神からの「約束の地」を目指して到着した場所がシケム(ナブルス)
だった。ユダヤ教徒の聖地でもあるため、市街地の周辺にはユダヤ人入植地が散在し、これを守るようにイスラエル軍が展開している。
エルサレムから北へ約50キロのナブルスまで、西岸の中心都市ラマラ経由で車を走らせる。途中、軍の検問所は4カ所。
約1時間半で到着した。以前は、ナブルス行きの道路すべてがイスラエル軍に封鎖されることも珍しくなかった。
(続く)
>>71 より
◇過酷な歴史の問題点浮き彫り−−07年公開
イスラエルで自爆攻撃を行おうとするパレスチナの青年2人の苦悩を描いた。家族や恋人らと普通に暮らしてきた青年の
秘めた決意と、実行直前の揺れ動く内面の葛藤(かっとう)に迫る。ハニ・アブ・アサド監督は、シリアスなテーマを平明かつ
サスペンスタッチで描き、人としての尊厳や過酷な歴史の問題点を浮き彫りにする。パレスチナの現実と自爆テロという行為、
それを行わざるを得ない状況について考えさせられる。
舞台はイスラエル軍占領下の町ナブルス。サイードは独立運動の英雄の娘スーハに心を寄せるが、父は密告者として
処刑された。ハーレドは現状打破には自爆攻撃以外に方法はなく、占領は死と同じであると信じている。2人は
パレスチナ過激派の自爆攻撃の実行役に選ばれる。爆弾を身に着けテロ決行を試みたものの、イスラエル軍に発見されかけ
テロは未遂に終わるが……。
自爆テロを止めようとするスーハの言葉が胸をつく。しかし、彼女の非暴力的な思想はサイードたち庶民の心を変えるには
至らない。アカデミー賞外国語映画賞にもノミネートされたが、自爆テロの犠牲者遺族から抗議を受け、世界各国で論争に
なった。1時間半。05年作品。アップリンクからDVD(税込み3990円)発売中。【鈴木隆】
毎日新聞 2009年12月28日 東京夕刊
イスラエル外相「トルコに仲介資格なし」
http://www.worldtimes.co.jp/news/world/kiji/091228-204941.html 【カイロ鈴木眞吉】イスラエルのリーベルマン外相は27日、同国とシリアの仲介努力を行ってきたトルコに対し、
「仲介資格がない」として、批判した。アラブ首長国連邦(UAE)の衛星テレビ局アルアラビアが28日、報じた。
トルコにエルドアン政権誕生以来、表面上は政教分離を維持する姿勢を示しながらも、実質、イスラム化を推し進める
同政権に反発するとともに、同政権中枢が、イスラエルと敵対するイランやシリアを足繁く訪問、アラブ・イスラム諸国側に
軸足を移しつつあるトルコに対し、仲介資格がないとの酷評を下したもの。
同外相は「幻想を抱き、それを広めることは非現実的だ」と語り、バラク・イスラエル国防相らがトルコの仲介努力を
期待している姿勢を厳しく批判した。
同外相は「自分が外相である限り、トルコの仲介は必要としない、シリアが対話を望めば、直接対話すべきだ」と語り、
対話はシリア側の姿勢にかかっているとの見方を示した。
2009/12/28 20:49
降誕地ベツレヘム クリスマス巡礼は昨年並み
2009年12月28日
http://www.christiantoday.co.jp/main/international-news-2662.html 【CJC=東京】イエス・キリストの降誕地として知られるパレスチナ自治区ベツレヘムには12月24日、世界各地から
訪れた“巡礼者”がクリスマスを祝った。バタルセ市長は、クリスマス期間中に海外からベツレヘムを訪れる人は昨年並みの
1万〜1万5千人と見込んでおり、5000室近いホテルは満室だと語った。
生誕教会前の飼い葉桶広場にはクリスマス・ツリーと共にパレスチナ自治区の国旗が飾られた。広場の樹木に装飾が
施され、バンド演奏などで盛り上がった。パレスチナ警察が銃を持って街路をパトロールしているものの、大規模な衝突もなかった。
祝典はパレスチナ市民のボーイスカウト、ガールスカウトによる行進で始まった。生誕教会は、キリストが生まれたと
伝承される洞穴を中心として、その上に立てられており、ローマ・カトリック、東方正教会、アルメニア使徒教会が区分所有している。
(続く)
>>74 より
カトリック教会の聖地での代表、ラテン典礼総司教が生誕教会でミサを行うのを巡礼たちが見守った。隣接する
聖カテリナ教会で行われた恒例の深夜ミサには、世界各地からの“巡礼”と共に次期パレスチナ自治政府議長選への
不出馬を表明したイスラム教徒のアッバス議長も参列した。
イスラエル政府がパレスチナ自治区との間に『分離壁』を設け、パレスチナ市民の通行を規制していることに、パレスチナ側の
不満は高まっている。イスラム原理主義組織ハマスが支配する自治区ガザからはキリスト者約3000人のうち約300人が
ベツレヘムのある西岸訪問をイスラエル軍に許可された。ガザではイスラエルが境界封鎖を2年超継続。通常は自由に出入り出来ない。
東エルサレム入植に反対=米
http://www.jiji.com/jc/zc?k=200912/2009122900060 【ワシントン時事】ギブズ米大統領報道官は28日、声明を出し、イスラエル政府が発表した東エルサレムでの
ユダヤ人入植地建設計画に反対を表明、イスラエルとパレスチナの双方に和平交渉再開を呼び掛けた。
同報道官は、「エルサレムの地位は、交渉を通じて解決されるべきだ」と指摘。「一方的に交渉の先手を打つような
行動は控えなければならない」と述べた。
また、国務省のケリー報道官によると、ミッチェル中東特使は先週、ニューヨークでイスラエル政府当局者と
会談し、入植地建設計画に反対する米政府の立場を伝えた。(2009/12/29-09:02)
戦火の果て:ガザ攻撃1年/下 中東和平への道筋
http://mainichi.jp/select/world/news/20091229ddm007030190000c.html ◇カギ握るオバマ政権
会場が緑に染まった。今月14日、パレスチナ自治区ガザ市で行われたイスラム原理主義組織ハマスの創設
22周年集会。シンボルカラーの緑の帽子に、緑の旗を手にした数万もの人波が、ハマスの組織力を物語る。
ハニヤ最高幹部が対イスラエル武装闘争の継続を叫ぶと、会場は「イスラエルを認めない」とどよめいた。
イスラエル軍による1年前のガザ攻撃の狙いは、(1)エジプトからガザへの武器密輸防止(2)ハマスの弱体化
(3)ガザからのロケット弾攻撃阻止−−だった。だが、結果は事実上、(3)を達成しただけだった。地下の密輸トンネルは
攻撃前よりも物流量を増やし、ハマスの支持基盤も揺るぎない。その半面、国連調査団は先の攻撃で多数の
民間人が犠牲になったことを問題視し、イスラエル軍の「戦争犯罪」を糾弾した。
最近では、英国の裁判所が戦争犯罪容疑で当時のリブニ・イスラエル外相の逮捕状を出す事態も起きた。
イスラエル紙ハーレツのアキバ・エルダー論説委員は「イスラエルは外交的に高い代償を負った」と指摘する。
(続く)
>>77 より
ガザ攻撃は、ハマスと対立するパレスチナの穏健派勢力にとっても打撃だった。ハマスに武力でガザを奪われ、本拠の
ヨルダン川西岸から攻撃を遠巻きにしていたパレスチナ自治政府のアッバス議長は、中東和平の実現に意欲的な
オバマ米政権が、イスラエルとの「公正な仲介者」として振る舞うことに期待した。
だが、1月18日の「停戦」直後に就任したオバマ大統領は、ガザ攻撃でイスラエル非難に傾いた国連人権理事会の
審議入りを渋り、先延ばしに応じるよう自治政府に圧力をかけた。これに応じたアッバス議長はパレスチナ内部で不興を買った。
また、イスラエルが占領する西岸のユダヤ人入植問題でも、アッバス議長は当初、オバマ政権の後ろ盾でイスラエルに
入植活動の「完全凍結」を迫った。ところが、イスラエルの強硬な反対でオバマ政権は腰砕けとなり、アッバス議長は
「はしごを外された」格好になった。鬱積(うっせき)した不満は次期議長選への「不出馬表明」として現れた。
(続く)
>>78 より
和平交渉再開への道は険しくなったが、パレスチナ政策調査研究センターのハリル・シカキ代表は「米国が明確な
達成を約束できれば、交渉再開の余地はある」とみる。
欧州連合(EU)は今月8日、イスラエルが「永久不可分」とする聖都エルサレムについて、将来のパレスチナ国家との
「2国家の首都」とする解決策に踏み込んだ。ミッチェル米中東特使も近く現地を再訪する。多くの命と引き換えに
成り立った一時の「平穏」を、和平への確かな礎とできるか。国際社会はまだその方策を示せずにいる。【エルサレム前田英司】
==============
■ことば
◇中東和平交渉
米国などが03年に提示した新中東和平案(ロードマップ)を基にイスラエル、パレスチナ独立国家の「2国家共存」を
目指す。07年11月の米アナポリス国際会議で再確認されたが、08年12月のガザ攻撃で中断したままだ。
>>80 より
(エルサレム)−イスラエル軍によるガザ攻撃勃発から今日で1年が経過。しかし、イスラエル政府もハマスも、戦争法に
違反し残虐行為をした責任者たちを処罰していない、と本日ヒューマン・ライツ・ウォッチは述べた。イスラエル政府による
ガザ地区封鎖が続くなか、破壊された学校や家、基本的インフラなどの復興作業はままならず、その結果、ガザの人びとは
今も人道援助に頼らざるをえない状況のままだ。
2008年12月27日、イスラエル軍は、ガザからイスラエルへ発射されるロケット弾攻撃を止めるというのを公式の目的として、
ガザ地区に対する軍事作戦「キャスト・レッド(Cast Lead)」を22日間展開。
パレスチナ武装組織によるイスラエルの民間人居住区をねらったロケット弾攻撃は、ペースこそ落ちているものの、止まってはいない。
「1年が経過したが、イスラエル政府もハマスも、戦闘の際、重大な国際法違反行為を行った者たちを処罰せず、
放置したままだ」とヒューマン・ライツ・ウォッチの非常事態担当上級調査員フレッド・アブラハムは語った。「ロケット弾攻撃も
一部続いている。そして、イスラエル政府のガザ封鎖ゆえに、基本的な復興作業さえも進んでいない。ガザ地区には、
絶望と自暴自棄だけが渦巻いている。」
(続く)
>>81 より
イスラエルの人権団体ベツレム(B'Tselem)の調査によると、1年前のガザ侵攻の結果犠牲となったパレスチナの民間人は762名。
一方、イスラエル軍(IDF)は、犠牲になったパレスチナの民間人は295名だけだとしている。一方、戦闘の間にガザから発射された
ロケット弾によって犠牲となったイスラエルの民間人は3名。そのほか、数十名が負傷した。
ヒューマン・ライツ・ウォッチは、1年前のガザ攻撃の際にイスラエル軍が行った重大な戦争法違反を調査。合計29名の民間人を
殺害した無人航空機によるミサイル攻撃や、白旗を掲げた民間人11名が殺害された事件、人口密集地帯に対する白リン弾
攻撃など、調査報告書をとりまとて公表した。
のみならず、イスラエル軍は、正当な軍事目標もないのに、家屋や農地・工場・ガザの給水及び衛生設備網など、多数の
民間財産を意図的に破壊。破壊された民間施設のほとんどは、今も、修繕されていない。
(続く)
>>82 より
一方、ハマスなどのパレスチナ武装組織は、戦闘中、ロケット弾を何百発もイスラエル国内の民間人居住区に打ち込んだ。
また、ハマスは、この紛争の陰に隠れて、ガザ内の政治的ライバルやハマスに批判的な人を粛正。暗殺や、拷問、恣意的な拘禁を行った。
今年9月、国連のガザ紛争に関する事実調査団は、イスラエル軍もハマスも重大な戦争法違反行為をおこなったと
結論付けた。そして、その行為の一部は、戦争犯罪を構成するほか、人道に対する罪に該当する可能性もあると
認定した。国連調査団の報告書は、両当事者とも、適切で公平な捜査を行っていない、としている。国連人権理事会
及び国連総会は、この国連報告書を承認済である。
イスラエル政府が、これまでに、ガザ侵攻中の行為をもって処罰した兵士はひとりだけ。しかも、この軍曹の罪は、
クレジットカード窃盗。同人は、懲役 7ヶ月半を科された。一方、戦闘中の戦争法違反や人権侵害に対して、ハマスが
何らかの捜査を開始したという情報にヒューマン・ライツ・ウォッチは接していない。
(続く)
>>83 より
イスラエル政府は、ガザ地区封鎖を続けており、ガザの民間人が必要としてる機材・物資・燃料の搬入を制限し続けている。
その結果、ガザ地区の復興は進まず、再建は行き詰まったままだ。ガザ地区への搬入物資(若しくはガザ地区から搬出される
物資)に対するイスラエルによる検閲は、治安維持目的に限られるべきであり、生活必需品や民間人のための必要な
物資の搬入を妨げるべきではない、とヒューマン・ライツ・ウォッチは述べた。
1年前のガザ侵攻で、家屋3450戸、工場・倉庫268棟、加えて学校・車両・井戸・公共インフラ・温室や広大な農業用地
など、極めて広範囲が破壊された。
国連は、戦闘の結果およそ60万トンのコンクリートが瓦礫になったと発表。しかし、イスラエルが、今年にはいってガザ地区
への搬入を許可した復興資材は、合計トラック41台分に過ぎない。つまり、月平均トラックたった4台分。一方、2007年に
封鎖が始まる前の5ヶ月間にガザ地区に搬入された建設用資材は、平均して月に7,400台分だった。
国連は、破壊された自宅の瓦礫の横にテントや仮設の避難所を立てて生活している人々は今も162家族に上り、
さらに、何千もの家族が、ガラスの壊れた自宅で冬を耐え忍んでいる、と述べた。ガザ地区の住民の大多数は、週32時間に
わたることもある停電生活を余儀なくされているほか、4万人を超える人々が電気なしで生活している。
「1年たっても、ガザ地区のほとんどの住民は、ガザ侵攻前の生活を取り戻すことができず、苦闘している」とアブラハムは語った。
2009.12.29 Web posted at: 17:02 JST Updated - CNN
ビジネス
イスラエル、東エルサレムで新たなユダヤ人住宅建設を発表
http://www.cnn.co.jp/business/CNN200912290017.html エルサレム(CNN) イスラエル政府は27日、東エルサレムでユダヤ人住宅692戸を新たに建設すると発表した。
ユダヤ人住宅が既に建設されている3地区が対象。イスラエルは1967年の第3次中東戦争で東エルサレムを併合している。
パレスチナ自治区政府は、東エルサレムを将来の国家の首都と想定しており、パレスチナ自治区政府当局者は
今回のイスラエル政府の発表を非難、自治区でイスラエルの入植活動を阻止出来ない国際社会の対応につけ込んだ
措置と反発している。イスラエルは和平への用意が出来ていないことを毎日のように示しているとも批判した。
また、米ホワイトハウスのギブズ報道官も28日、新たな住宅建設への反対を表明。エルサレムの地位問題は国際社会が
支持する当事者による交渉によって決着を図らなければいけない問題と述べた。
イスラエルは今年11月、パレスチナ自治区ヨルダン川西岸の入植住宅の新規着工を10カ月間凍結する方針を発表。
しかし、東エルサレムはこの対象外との判断を示していた。
イスラエル警察が核暴露技師をまた拘束 外国人との接触で
2009.12.29 20:22
http://sankei.jp.msn.com/world/mideast/091229/mds0912292022002-n1.htm 29日、エルサレムでの裁判所での審理を刑務官に挟まれて待つ元技師モルデハイ・バヌヌ氏(中央)=AP
イスラエル紙イディオト・アハロノト電子版によると、イスラエル警察は29日、仮釈放の規定に違反して外国人と
接触したとして、同国の核開発を暴露したイスラエル人元技師モルデハイ・バヌヌ氏を拘束したことを明らかにした。
バヌヌ氏は28日、エルサレム市内のホテルでノルウェー人女性と会っているところを拘束された。
原子力施設の元技師であるバヌヌ氏は英紙にイスラエルの核開発を暴露したとして国家反逆罪に問われ、
18年間服役。2004年に出所後、外国人との無許可の接触が禁じられたが、英BBC放送など外国メディアとの
インタビューに応じ、07年7月、禁固6月の判決を受けた。(共同)
イスラエル最大野党、連立政権合流を拒否 党分裂の可能性も
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20091229AT2M2902029122009.html 【カイロ=安部健太郎】イスラエルの最大野党で中道右派政党のカディマは28日、ネタニヤフ首相が求めていた
連立政権への合流を拒否すると表明した。重要閣僚ポストが用意されないなど処遇への不満が強いため。同党の
政権合流が見送られたことで、ネタニヤフ首相は政権基盤強化に向け、カディマ所属の複数の国会議員の引き抜き工作を進めるとみられる。
2月の総選挙で野党に転じたカディマではリブニ党首(前外相)の指導力不足などへの不満が強く、離党の意向を
示す国会議員も出るなど分裂含みとなっている。(29日 21:27)
エジプト大統領と会談 イスラエル首相
http://www.47news.jp/CN/200912/CN2009122901000559.html 【カイロ共同】イスラエルのネタニヤフ首相は29日、エジプトの首都カイロを訪問、ムバラク大統領と会談した。地元テレビなどが伝えた。
両首脳は、棚上げになっている中東和平交渉をめぐる情勢や、エジプトなどを仲介役にイスラム原理主義組織ハマスと
イスラエルの間で行われている捕虜交換交渉などを協議したとみられる。
イスラエルは28日、同国が1967年の第3次中東戦争で一方的に併合した東エルサレムでユダヤ人住宅約700戸を
新たに建設する計画を発表、パレスチナ自治政府や米国から批判を受けている。
2009/12/29 23:02 【共同通信】
イスラエル首相、エジプト大統領と会談 中東和平など協議
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20091229AT2M2902U29122009.html 【カイロ=安部健太郎】イスラエルのネタニヤフ首相は29日にエジプトを訪問し、中東和平交渉の再開策などを巡り
ムバラク大統領と協議した。エジプトのアブルゲイト外相は会談後、頓挫している和平交渉について「米国が複数の
打開案を準備している」と述べ、同外相が協議のため1月上旬に米国を訪問すると明らかにした。
イスラエル政府は第3次中東戦争で併合した東エルサレムに入植住宅約700戸を増設する計画を28日に発表。
和平交渉再開の妨げとなるため、ムバラク大統領は「すべての入植活動の停止」を求めた。両首脳はパレスチナの
イスラム原理主義組織ハマスが拉致しているイスラエル兵の解放交渉についても話し合った。(01:42)
NEWS25時:イスラエル 核開発暴露の元技師軟禁
http://mainichi.jp/select/world/news/20091230ddm007030064000c.html ロイター通信によると、イスラエル警察は28日、仮釈放の規定に違反して外国人と接触したとして、同国の核開発を
暴露したイスラエル人元技師モルデハイ・バヌヌ氏を拘束した。エルサレムの裁判所は29日、同氏を3日間の自宅軟禁処分とした。
バヌヌ氏は29日の法廷で「イスラエルは200もの水爆、核兵器、中性子爆弾を所持している」と語った。イスラエルは
核兵器所持を否定も肯定もしない立場を貫いている。バヌヌ氏はエルサレムのホテルでノルウェー人の恋人と会っているところを拘束された。
バヌヌ氏は1986年、英紙にイスラエルの核開発を暴露して国家反逆罪に問われた。【共同】
デモクラシー・ナウ!情報〜ガザ攻撃時のイスラエルの戦争犯罪
http://www.labornetjp.org/news/2009/1262142192064staff01 ☆ イスラエルがガザ地区への攻撃を始めてからちょうど1年になります。3週間におよぶすさまじい爆撃で
ガザは瓦礫の山となり、1400人以上が殺されました。その3分の1は女性と子供です。一般市民を標的にする
イスラエルに対し、これまでになく激しい非難が国際社会に高まりました。この事件を境に、イスラエルに対する
国際世論の認識が大きく変わったという見方もあります。ガザの人々も、今度こそは国際社会がありのままの
事実を認め、公正な処置をとってくれると期待していました。しかし、1年後の今になってもイスラエルによる非人道的な
ガザの封鎖は、国際社会の協力によって継続しています。崩れた建物は放置され、インフラも医療も経済も
崩壊したままです。国際世論が変わり目を迎えたとしても、それはまだ大きなうねりにはなっていません。変わり目とは、
どんなものだったのでしょう?
(続く)
>>91 より
新着ストリーミング ********************************************
2009.09.16-1 ガザ攻撃時のイスラエルの戦争犯罪 国連調査で明らかに
*********************************************
2009年9月、リチャード・ゴールドストーン判事が率いる国連の事実調査使節団が、3週間にわたる
ガザ攻撃におけるの戦争犯罪について調査結果をまとめました。ゴールドストーン報告書は、イスラエル軍が
民間人を故意に標的にしたことは戦争犯罪にあたり、おそらくは人道に対する罪にもなると結論しています。
また、ハマス側の違反についても記しています。そして国連安全保障理事会はイスラエルとハマスの双方に対し、
この嫌疑に関する徹底した自己調査に3ヶ月以内にとりかかるよう求め、従わない場合には半年以内に国際刑事裁判所に
提訴すべきであると勧告しています。イスラエルの政策をきびしく批判してきた政治学者ノーマン・フィンケルスタインに、
この報告書の重要性と限界を聞きますつづきはこちら→
http://democracynow.jp/submov/20090916-1 (動画 15分)
ゲスト:
*ノーマン・フィンケルスタイン Norman Finkelstein, 政治学者。イスラエルはホロコースト犠牲者の立場を
濫用していると批判してヨーロッパで話題になった『ホロコースト産業』のほか、『イスラエル擁護論批判』、
Image and Reality of the Israel-Palestine Conflict (『イスラエル=パレスチナ紛争のイメージと現実』)などの著書がある。
ガザ攻撃に関する新著を攻撃開始から一周年の2009年12月27日に発売予定
字幕翻訳:小椋優子/校正・全体監修:中野真紀子・高田絵里
(続く)
>>92 より
新着ストリーミング ********************************************
2009.01.23-2 ノーム・チョムスキー「ガザ危機へのオバマの立場はブッシュと
同じ」*********************************************
イスラエルの攻撃が続くなかで、バラク・オバマは沈黙を通していました。1月22日、就任以来はじめて
国務省に出向いたオバマ大統領は、ようやく中東情勢に関する初めての発言を行いました。最初の言葉は、
イスラエルの安全を守ることへの強い決意の表明でした。ガザからイスラエル南部に向けて無座別に発射された
ロケット弾は非難しても、イスラエルの攻撃に対する非難はありません。ただしパレスチナ人の苦しみには同情を示し、
ガザ地区への救援物資の搬入のため封鎖を解除すべきだとも言いました。マサチューセッツ工科大学のノーム・チョムスキー教授に話を聞きます。
つづきはこちら→
http://democracynow.jp/submov/20090123-2 (動画 26分)
ゲスト:
*ノーム・チョムスキー Noam Chomsky マサチューセッツ工科大学の言語学教授
を半世紀以上もつとめ、百冊以上の著書がある。
翻訳:斉木裕明/校正:桜井まり子/全体監修:中野真紀子・高田絵里
(続く)
>>93 より
新着ストリーミング *********************************************
2009.01.23-2 「占領を祝うな!」トロント映画祭のテルアビブ特集に文化人ら
が抗議*********************************************
毎年9月のトロント国際映画祭(TIFF)は北米最大の重要な国際映画祭ですが、今年はイスラエルがらみで
大荒れでした。今年から始まった「注目都市」の企画で、第1回にイスラエルの中心都市テルアビブが取り上げられたからです。
多数のアーティストや作家たちが、これに反対を表明しました。ジェーン・フォンダ、デービッド・バーン、ダニー・グローバー、ハリー・ベラフォンテ、
ジュディス・バトラー、スラヴォイ・ジジェク、ケン・ローチら1500人以上が抗議文に署名しています。 このタイミングで
テルアビブにスポットをあてるTIFFの決定は、パレスチナ占領を継続するイスラエルの文化戦略への加担だと、彼らは批判します。
ガザ地区への攻撃で国際的な評判が堕ちたイスラエルは、イメージ回復を図ってイスラエルの芸術家や俳優や作家を
積極的に国外に送り出し、占領や戦争犯罪から目をそらそうとしているからです。抗議文の作成にかかわったナオミ・クラインは
「イスラエルのブランドリニューアル」と呼びます。
つづきはこちら→
http://democracynow.jp/submov/20090914-1 (動画 20分)
ゲスト
*オミ・クライン Naomi Klein トロント在住のカナダ人ジャーナリスト。『ブランドなんか、いらない』、
The Shock Doctrine (『ショックドクトリン』)などの著者。トロント国際映画祭のテルアビブ特集に抗議する「占領を祝うな」
キャンペーンの呼びかけ人のひとり
字幕翻訳:桜井まり子/校正・全体監修:中野真紀子・高田絵里
これまでの、ガザ攻撃時の動画をまとめたページはこちら →
http://democracynow.jp/submov/gaza (続く、中略)
エジプトとイスラエル、中東和平交渉を討議
2009-12-30 12:35:52
http://japanese.cri.cn/881/2009/12/30/141s152461.htm エジプトのムバラク大統領は29日、エジプトを訪問中のイスラエルのネタニヤフ首相と会談しました。双方は
パレスチナとイスラエルの和平交渉、パレスチナ人民の状況改善、捕虜交換などの問題について深く討議しました。
エジプトのアブルゲイト外相は会談後の記者会見で、「今回の会談は非常に積極的で、イスラエルの立場は
進歩した。エジプトが提案した、パレスチナ人民の状況改善や封鎖の解除などに応えた」と述べました。
また、アブルゲイト外相は「ムバラク大統領は会談の中で、情勢の緊張化を避け、和平交渉が順調に行われるよう、
イスラエルはエルサレムでの入植地建設を停止すべきだと強調した」と述べた上で、来年の1月にパレスチナ・イスラエル
和平交渉の目標や枠組、条件についてアメリカと討議することを明らかにしました。(翻訳:玉華 チェック:吉野)
2009.12.30 Web posted at: 15:41 JST Updated - CNN
ワールド
イスラエル、エジプトが首脳会談 パレスチナ和平交渉など
http://www.cnn.co.jp/world/CNN200912300010.html (CNN) イスラエルのネタニヤフ首相は29日、エジプトの首都カイロを訪れ、ムバラク大統領と会談、停滞している
パレスチナ和平交渉の打開策などについて話し合った。イスラエル首相府が声明を発表した。
イスラエル政府は28日、1967年の第3次中東戦争で一方的に併合した東エルサレムでユダヤ人住宅約700戸を
新規建設計画を発表、パレスチナ自治区政府の反発を買っている。イスラエルは今年11月、パレスチナ自治区
ヨルダン川西岸の入植住宅の新規着工を10カ月間凍結する方針を発表。しかし、東エルサレムはこの対象外との判断を示していた。
パレスチナ自治区政府は、東エルサレムを将来の国家の首都と想定している。
また、両首脳はエジプトなどを仲介役にパレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム強硬派ハマスとイスラエルの
間で行われている捕虜交換交渉などについても協議した。ハマスは2006年、イスラエル、ガザの境界線付近で
イスラエル兵士1人を拘束。イスラエル刑務所などに拘置されるパレスチナ人980人との交換交渉が最近表面化していた。
イスラエルは同兵士の解放を、ガザ封鎖解除の交換条件にしているともされる。
イラン保守派が大規模デモ 改革派指導者の訴追論も
2009年12月31日0時26分
http://www.asahi.com/international/update/1230/TKY200912300235.html 写真:テヘランで30日、反政府デモに抗議するデモに参加する政府支持者ら=ロイター
【テヘラン=吉武祐】イスラム革命体制を批判してきた宗教指導者モンタゼリ師の死去をきっかけに反政府デモが
広がったイランで30日、今度は体制への支持を訴える保守派のデモがあり、反政府デモに対抗した。
イスラム革命体制は、イスラム法学を修めた宗教指導者による統治が特徴で、大統領や国会の権力は制限される。
頂点に立つのが最高指導者ハメネイ師だ。参加者は「我々の血をハメネイ師にささげる」など、ハメネイ師の権威を
回復しようとスローガンを叫んだ。
保守強硬派のファルス通信は、全国で100万人以上が参加したと報道した。テヘランでは数万人が中心部の
6地点から革命広場へ行進。宗教指導者が「司法府は反政府勢力が悔い改める期限を設け、従わなければ
重罪に処すべきだ」と演説。群衆は「ムサビ(元首相)とキャルビ(元国会議長)を死刑に」と叫んだ。
(続く)
>>98 より
国営テレビは、27日の反政府デモで一部が暴徒化したことを非難する街の声を流し続けている。制御の
きかなくなった反政府デモの状況が改革派指導者訴追論につながっている面もある。
一方、宗教行事アシュラの期間の反政府デモに治安当局が武力で対処したことはかつてなく、改革派支持者は
不満を強めている。ムサビ氏ら改革派指導者が逮捕されれば、対立の激化が予想される。
アフマディネジャド大統領は29日、反政府デモは「シオニスト(イスラエル)と米国が企てた芝居だ」と発言。
しかし民衆の不満への言及はなかった。
ガザ攻撃から1年、増加する「徴兵拒否」
http://news.tbs.co.jp/20091230/newseye/tbs_newseye4320922.html 去年12月27日に始まったイスラエルによるパレスチナ自治区・ガザへの大規模な攻撃。29日は1年後のガザの
人々の姿をお伝えしましたが、30日はイスラエルの若者たちが抱える複雑な想いを取材しました。
イスラエル軍の基地。まだあどけない顔つきの少年少女が集まっていました。入隊初日の若者たちです。
「少し緊張していますが、しっかりやらなければと思っています」(少女)
「自分たち以外に国を守る人間はいませんから」(少年)
イスラエルは徴兵制の国です。18歳以上の男性は3年、女性は1年9か月の兵役が義務づけられています。
入隊して数か月もたてば、最前線の部隊にも配属されます。それは例えば、ガザとの境界です。
1年前、イスラエル軍が大規模攻撃を行ったパレスチナ自治区・ガザ。イスラエルの経済の中心地テルアビブとは、
およそ60キロしか離れていません。しかし、2つの街の光景はあまりにかけ離れています。
ガザとは対象的なイスラエル・テルアビブの街の中心部です。多くの若者が集まっています。今、この若者たちの
間で静かに広がっている動きがあります。
『私たちは良心的徴兵拒否者です。イスラエル軍での兵役を、拒否します』(インターネットの動画)
徴兵拒否を宣言する若者たち。ホームページに実名を登録した上で、インターネット上に動画を流しています。
徴兵拒否者は1年前のガザ攻撃以降に急増。新たな宣言者は、このホームページだけで数百人に上ると言います。
(続く)
>>100 より
徴兵を拒否した少女たちに会いました。
「イスラエルの十代の若者のほとんどは、何の考えも持っていません。考えずに入隊して軍のすることや方針にも
関心がありません。入らなければいけないからそれに従い、思考停止しているのです」(徴兵を拒否したエメリアさん)
正当な理由なく兵役を拒否すれば、繰り返し投獄されることになります。オーアさんはインタビューの前の夜、
2回目となる20日間の収監を終えて家に帰ったばかりでした。
「(収監されて)考えが変わったかって?いいえ、むしろ決意は強くなりました。『正しいことをしている』という
気持ちが強くなりました」(徴兵拒否者オーアさん)
とはいえ、徴兵拒否は少数です。タールさんはカナダに留学していましたが、兵役のためにイスラエルへ帰って
来ました。入隊は当然の義務だと言います。
「これが私たちの国であり状況です。建国以来、人々はずっと兵役をしてきましたし、残念ながら、これからもそうでしょう」
(イスラエル軍兵士 タールさん)
『わが子が軍服を着て家にいる』。イスラエルの家庭では一般的な光景です。
(続く)
>>101 より
「イスラエルに生まれ育った人でなければ、この現実を理解することさえ難しいと思います。しかし兵役は私たちの
一部で、受け入れなくてはならない。望んではいません。でもやらなければならないのです」(イスラエル軍兵士 タールさん)
パレスチナ自治区・ガザ。瓦礫の中で、幼い少年が遊んでいました。
「(家を)壊されたんだ。(だれに?)イスラエル兵に」(少年)
若い人々に残酷な現実を強いながら、イスラエルとパレスチナの間の壁はあまりに高いままです。(30日18:14)
2009年12月31日(木)「しんぶん赤旗」
抑圧政策解除求める
エジプトがイスラエルに
首脳会談
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik09/2009-12-31/2009123105_01_1.html 【カイロ=松本眞志】エジプトのムバラク大統領は29日、同国の首都カイロを訪れたイスラエルのネタニヤフ首相と会談しました。
首脳会談後、エジプトのアブルゲイト外相は、エジプト側が、「(パレスチナ自治区ガザへの)検問行為など
パレスチナ人への抑圧政策を解除し、移動の自由を保障するよう要求した」と説明しました。また同外相は、
イスラエル側がパレスチナ人への抑圧措置の緩和を約束したと語りました。
イスラエルは現在、パレスチナ自治区のヨルダン川西岸地区全域に検問所を設置し、ガザ地区沿岸や同地区に
通じる検問所のほとんどを管理下に置いています。
アブルゲイト外相はまた、首脳会談で注目されていたイスラム武装抵抗組織ハマスが拘束するイスラエル軍兵士の
解放問題については、立ち入った論議はなかったとしています。
イスラエル側はこの間、このイスラエル兵の解放を条件に収監中のパレスチナ人政治囚1万1千人のうち千人を
釈放すると提示、ハマスのガザ地区指導部と在シリア指導部が対応を協議しているとされます。
一方、イスラエル側は、終身刑の判決を受けている政治囚の釈放はないと言明。釈放対象者のうち約100人に
ついてもヨルダン川西岸地区内のイスラエルに近い都市への帰還は許さないとしています。
>>104 より
最高裁は今回、道路沿いの6町村のパレスチナ人住民からの請求を認め、軍がこの高速道路をイスラエル人の
ためだけの交通路とする権限はないと指摘。パレスチナ住民が使用できるよう5カ月以内に分離壁を撤去するよう命じました。
国内の人権団体は決定を「大きな勝利」と評価しました。これに対し右翼グループは異議を唱えています。
パレスチナの非政府組織(NGO)の資料によると、ヨルダン川西岸の主要な道路の74%が通行制限下にあり、
通行にはイスラエル軍の個別の許可が必要です。
【年のはじめに】論説委員長・中静敬一郎 「国思う心」が難局を動かす
2010.1.1 02:26
このニュースのトピックス:民主党
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100101/plc1001010226001-n1.htm 「愛国」という言葉が使われなくなってから、久しい。先の戦争の敗北もあってか、どこか躊躇(ちゅうちょ)する傾向があるのだろうか。
この言葉が日本の歴史に初めて登場したのはおよそ1300年前である。惨敗した白村江(はくすきのえ)の戦い
(663年)に参加して捕虜になった日本軍兵士の祖国を救うために下したある決断から生まれた。愛国とは
「国を思う心」を指す。このことを忘れ去ってしまったことで、日本人はなにか大切なものを失ったのではないだろうか。
いま、日本が迎えている危機は、これまでとはやや異質の内部的な要因によるものである。少子化に伴う人口減
などといった国力の低下に加え、国の基盤の溶解現象がみられるからでもある。
(続く)
>>106 より
一つは国家指導部の問題である。日本丸の舵(かじ)を取る船長たちは、船の行き着く先とそれがいかなる結果を
招くかを考えていないようにみえる。これまでの日米同盟という基軸を変えようとしていることは一例だ。代わる軸として
東アジア共同体構想を提起はしている。民主党の対中接近策もその一部であろう。
忘れてならないのは、日本の安全だ。米軍の抑止力がこの国の平和と繁栄を維持してきた。その抑止力が損なわれた
場合、空白が生ずる。乗じる勢力も出てくる。
鳩山由紀夫首相は年末、米軍普天間飛行場の移設問題に関連して「抑止力」に言及した。問題点は把握して
いるようだが、日本国民の平和と安全を守る決断をいまだに示そうとしていない。
(続く)
>>107 より
≪「バラの花園はない」≫
二つ目は国民だ。国民が危機を呼び込んだといえなくはない。先の選挙では優しいスローガンやばらまきを歓迎した。
心地よさが借金を増やし、子孫へのつけ回しとなることを考えたのだろうか。
イスラエルの政府機関は、自国民になることを希望する人たちにこう呼びかけたという。「われわれは諸君にバラの花園を
約束しない」。この一文に野生のアザミの写真が添えられている。作家で元文化庁長官の三浦朱門さんがテルアビブで見つけたポスターだ。
イスラエルの国民を待っているのはバラの花園ではなく、とげの多いアザミの地。厳しいことをあえて言わなければ、
国家と国民が生き残れないからだろう。
ポピュリズム重視の鳩山政権との違いは大きい。平成22年度予算案では農家の戸別所得補償や高校無償化などが
並んだ。他者依存や甘えの方向に人心を駆り立てていないか。自立、自助、忍耐心を育てないで、どうして日本の再生がかなうのか。
(続く、中略)
>>108 より
日本書紀は「朕嘉厥尊朝愛国売己顕忠」と記している。
博麻が身をもって示した勇気と覚悟こそ、この国の危機を打開する原動力なのである。
誰よりも教訓にしてほしいのは鳩山首相だ。首相は自ら率いた民主党に対し、先の総選挙で国民が308議席を
与えた意味を再考すべきだろう。国政の責任を直接負う立場にない小沢一郎民主党幹事長への信任ではないのである。
国民を守り、国益を実現する国政の最高の責務は首相しか担えない。「友愛」より「国思う心」で難局を乗り越えてほしい。
中東和平:「エルサレムを2国の首都に」 EUが提案
http://mainichi.jp/select/world/news/20100101ddm007030006000c.html 【ブリュッセル福島良典】中東和平でイスラエルとパレスチナが対立する聖都エルサレムの地位について、欧州連合(EU)が
「2国家の首都」にすべきだとの立場を表明、東エルサレムへの入植地増設を発表したイスラエルに外交圧力をかけている。
EUは共通外交政策の一環として中東和平への取り組みを強化したい考えだ。
イスラエルが東エルサレムでの約700戸の入植地建設計画を発表したことにEU議長国スウェーデンは先月28日、
「和平交渉再開の機運をそぐ」と反発。イスラエルとパレスチナ独立国家の「2国家の将来の首都としてエルサレムの
地位問題を交渉で解決する方法を見つけなければならない」と強調した。
(続く)
>>110 より
EU外相会議が先月8日に採択した総括文書に沿った内容だが、エルサレム問題への対応ではEU加盟国は
一枚岩ではない。スウェーデンが起草した文書原案には「東エルサレムを首都とするパレスチナ国家」という表現が
盛り込まれていたため、EUは原案支持派と反対派で割れた。
ルクセンブルクは「占領地の東エルサレムはイスラエルに属さない」(アッセルボルン外相)と主張し、英国、アイルランドも
原案を後押しした。これに対してイタリア、ドイツ、東欧諸国などは修正を求め、足並みの乱れが表面化した。イスラエルや
アラブ諸国との歴史的な関係から、「イスラエル寄り」と「パレスチナ寄り」で加盟国の外交政策に温度差があるためだ。
イスラエル首相、中東和平首脳会談の1月中の再開を提案
2010.1.1 23:44
http://sankei.jp.msn.com/world/mideast/100101/mds1001012345003-n1.htm 1日付のイスラエル紙ハーレツによると、イスラエル首相府高官は、ネタニヤフ首相が12月29日にエジプトの首都カイロで
ムバラク大統領と会談した際、パレスチナ自治政府のアッバス議長との中東和平首脳会談を1月中に再開させることを提案したと明らかにした。
ただ、アッバス議長はイスラエルによる占領地での入植全面凍結を交渉再開の条件としており、実現性は不透明。
アッバス議長は近くムバラク大統領と会談する予定で、ネタニヤフ首相が提案した和平会談再開も議題になるとみられる。
イスラエルとパレスチナの首脳会談は2008年11月以降行われず、パレスチナ和平交渉はたなざらしとなっている。(共同)
「原発の次は、戦闘機」 李大統領のセールス外交始動
JANUARY 02, 2010 08:55
http://japanese.donga.com/srv/service.php3?biid=2010010254888 昨年12月31日、李明博(イ・ミョンバク)大統領への外交安保分野の業務報告が行われたソウル東大門区清涼里洞
(トンデムンク・チョンリャンリドン)の韓国国防研究院(KIDA)。外交通商部は、李大統領に、新年に追加された
原子力発電の受注と国産の超音速高等練習機T50の輸出に、可視的な成果を上げる考えを報告した。
これには、原子力発電とともに最先端の航空機を今後、韓国の経済力と国家レベルを向上させる未来核心産業と考える
李大統領の意向が反映していた。実際、最近、李大統領は、T50が新年には輸出成果を上げるために全面的な支援と
協力をするよう関係省庁に指示したという。
13年間で2兆ウォンを投じて開発されたT50は、昨年2月、アラブ首長国連邦(UAE)の高等練習機の受注戦で、
イタリアのアレーニア・アエルマッキ社のM346に敗れ、苦杯を喫した。
機種決定の終盤の昨年1月、UAEに向かった金炯?(キム・ヒョンオ)国会議長から、「T50の輸出が難しそうだ」という
知らせを受け、政府をあげて支援していた李大統領も落胆したという。大統領府と関連省庁の総力戦にもかかわらず、
イタリアの物量攻勢に対して巻き返しを図るには力不足だった。
(続く)
>>113 より
李大統領とT50の縁は、ソウル市長在任時の07年初めに遡る。当時、ハンナラ党の有力な大統領候補の1人だった
李大統領は、KAIを訪れ、T50を観察してKAI関係者に多くの質問をし、操縦席に座ってみるなど、深い関心を示した。
政府筋は、「李大統領が、T50の輸出失敗を教訓にして、UAE原子力発電のセールスに積極的に乗り出した。
その結果、フランスに対して逆転劇を生むことができた。李大統領は、今年はT50のセールス外交に力を入れるだろう」と
話した。1機当たりのT50の輸出価格は約2500万ドルで、中型乗用車約1000台に匹敵する高付加価値製品だ。
現在、T50は、シンガポールの高等練習機の受注戦でもイタリアのM346と競っている。シンガポールは今年2月、
国際エアショーの期間か、遅くとも3月頃には、機種を選定して発表するものとみえる。政府外交安保ラインの消息筋は、
「シンガポールは、性能相応の価格条件を最優先に考慮するため、T50が有利だ。UAEで敗れた雪辱を果たす」と
期待感を示した。シンガポール受注戦の成敗は、ポーランドやギリシャ、イスラエルなどT50購入の意向を現わしている
国々の決定にも、大きな影響力を及ぼすものと予想される。
また、イタリアがM346の販売を条件に約束した各種産業協力プロジェクトの進展が計画より遅れており、最近UAEでは、
韓国のT50を選択すべきだったという声が出ている。一部では、イタリアが約束を履行できない場合、UAEが機種変更を
考慮するか、追加の導入でT50を選択する可能性は排除できないという観測も流れている。
新年あいさつ誤送信? イスラエルにイラン団体
http://www.47news.jp/CN/201001/CN2010010201000253.html 【テヘラン共同】イラン紙ジョムフリ・エスラミは2日、敵対関係にあるイランとイスラエルのサッカー協会が新年の
あいさつを交わしていたと報じた。イラン側が各国の協会にメールを送る際にイスラエルの協会に誤送信したとみられ、
イスラエル側はこのメールに返信したという。
イスラエルの報道機関によるイランサッカー協会への問い合わせで発覚した。イランではイスラエルとの対話は
タブーとされている。2005年にはローマ法王ヨハネ・パウロ2世の葬儀が行われたバチカンで、ハタミ前大統領が
イスラエルのカツァブ前大統領と握手したと報じられ、国内で非難の対象になった。
2010/01/02 18:10 【共同通信】
パレスチナ、イスラエルとの安全協力見直し示唆
2010-01-02 21:51:38
http://japanese.cri.cn/881/2010/01/02/145s152607.htm パレスチナ自治政府のアッバス議長は2日、「仮にイスラエルがパレスチナ側に対する単独の武力攻撃を続けるなら、
パレスチナはイスラエルとの安全協力を見直すだろう」との考えを示しました。
その中で、アッバス議長は「イスラエル軍は最近、パレスチナ側に対する挑発行為をしばしば行っている。もし、イスラエルが
こうした行動を停止させることができなければ、パレスチナは関係を見直すだろう」と語った後、「安全協力はパレスチナが
主権独立を獲得する関連措置の一部である。ところが、和平プロセスがなかなか進展を遂げず、その上、イスラエルの
単独行動によって、パレスチナは今難局に陥っている」と指摘しました。
中東情勢をネタに「お笑いフェスティバル」、アラブ系米国人たちの挑戦
* 2010年01月03日 11:10 発信地:アンマン/ヨルダン
http://www.afpbb.com/article/entertainment/entertainment-others/2678433/5083465 ヨルダン・アンマン(Amman)で開催された「アンマン・スタンドアップコメディー・フェスティバル(Amman Stand-Up Comedy Festival)」
でパフォーマンスを披露する、パレスチナ系カナダ人コメディアンのエマン・フセイニ(Eman Husseini)さん(2009年12月10日撮影)。(c)AFP/KHALIL MAZRAAWI
【1月3日 AFP】「世界で一番の親友がユダヤ人であることを、本気で誇りに思ってるのよ」――パレスチナ系カナダ人の
エマン・フセイニ(Eman Husseini)さんは、ヨルダンのアンマン(Amman)で開催された「お笑いフェスティバル」で、上機嫌の
観客に語りかけた。このようなフェスティバルが開催されるのは、中東ではまだ2度目だという。
「幼なじみなの。(わたしたちの行動は)とてもかわいらしいものだったわ。カウボーイとインディアンごっこをする代わりに、イスラエル人
対パレスチナ人ごっこをやっていたのよ。彼女は私の家にやってきて、私を家から強制退去させるの」(エマン・フセイニさん)
(続く)
>>117 より
政治的緊張と保守的な社会、宗教的道徳観で知られる中東に、ユーモアを持ち込むこと――これがフセイニさんと
その仲間たちの「ミッション」だ。仲間は、米国やカナダ、欧州など外国に暮らすアラブ系のコメディアンたち。フセイニさんたちは
対立や固定観念に尻込みしない。尻込みする代わりに、ひねりを加えて笑いを生み出すのだ。
パレスチナ系とイタリア系を親に持つ米国人のディーン・オベイダッラー(Dean Obeidallah)さんは、「ステージに立って
ジョークを飛ばすスタンドアップコメディーは、アラブ世界では新しい現象なんだ」と語る。「(アラブ系の人々にとっては)
自分たちの文化について、あんなジョークを聞くのは初めて。彼らの前に鏡を差し出した人はこれまで誰もいなかったのさ」
オベイダッラーさんたちのグループ名は挑発的にも「悪の枢軸(Axis of Evil)」という。もちろん、米国の前政権が「ならず者国家」
を名指すために用いた「悪の枢軸」を無断で借用したものだ。
(続く)
>>118 より
■9.11以後の米国社会の冷たい風当たりから誕生
9.11米同時多発テロから2年後の2003年、多くのアラブ系米国人コメディアンが、自分に向けられた疑惑を晴らそうとし、
あからさまな差別とも闘っていた。
そういった情勢の中、オベイダッラーさんはパレスチナ系米国人コメディアンのマイスーン・ザイード(Maysoon Zayid)さんと
ともに「ニューヨーク・アラブ系米国人コメディーフェスティバル(New York Arab-American Comedy Festival)」を共同設立。
グループの目的は、才能あるアラブ人を紹介することと、同時多発テロに毒されてしまった社会の解毒剤となること。
フェスティバルは人気を博し、以後毎年開催されている。
08年12月には、この企画をヨルダンでも行った。アンマン当局者によれば、中東では初めての試みだったが成功を収め、
市当局者も毎年恒例のイベントにしたいと考えているという。
「われわれは笑いの宣教師」のオベイダッラーさんは語る。次の目標は、アラブの若者たちが活躍できるようワークショップを
開催することだという。(c)AFP/Ahmad Khatib
オバマの核なき世界:議論はこう動く/2 イラン
http://mainichi.jp/select/world/news/20100103ddm007030028000c.html ◇反大統領派内に強硬意見
イラン核開発問題は昨秋の交渉再開で、一時前進の兆しが見えたが、再び暗いトンネルに向かっている。昨年末の
交渉期限が過ぎても、イランと米欧諸国の溝は埋まらないままで、オバマ米大統領の誕生で生まれた「対話」機運も
消えつつある。今後、国連安保理で追加経済制裁が決まれば、再び緊張が高まるのは必至だ。
昨年10月、国連安保理常任理事国にドイツを加えた6カ国は、ジュネーブでイランと1年2カ月ぶりに交渉を再開。
低濃縮ウランの大半を国外搬出、加工後にイランに戻すことで基本合意した。しかし、イラン側が姿勢を二転三転し、合意は事実上白紙に。
昨年9月に判明した第2のウラン濃縮施設に関し、国際原子力機関(IAEA)が即時停止を求める非難決議を
採択し、イランの態度硬化に拍車をかけた。
今後の核交渉の見通しは不透明だが「イランの内政の行方次第」(在テヘラン外交筋)との見方も。昨年6月の
大統領選以降、改革派から反発を受けるアフマディネジャド政権は、対外姿勢軟化のための接点を探りたいのが本音。
しかし政権内の反大統領派から「米欧への安易な妥協は許さない」との強硬意見が強く、核交渉のかじ取りが極めて難しいのが現状だ。
一方、イランを敵視するイスラエルによる武力行使の可能性も依然消えていない。イラン核問題の行方は、中東情勢の
混迷を加速させる危険性も十分にはらんでいる。【テヘラン鵜塚健】=つづく
>>121 より
◇テロ防止優先の米国◇
世界にあまねく平和が訪れるのはいつの日か。戦火もテロの恐怖も、消え去る兆しはない。とりわけ根が深いのは、イスラエルと
パレスチナの流血の連鎖や、アフガニスタン情勢の泥沼化だろう。
01年に起きた米同時多発テロの背景には米国やイスラエルへの憎悪があった。強い憎しみはテロ組織による核兵器使用や
原発への攻撃にもつながりかねない。北朝鮮の独裁者は核開発にしがみつき、ルール違反を繰り返す。核技術や核物質の
国外流出という可能性も排除できない。
このように不穏な国際情勢の焦点となった核問題。米国とソ連の全面核戦争が懸念された冷戦時代とは異質の危険が
浮上している。オバマ米大統領の「核兵器のない世界」という提言にも、新たな脅威に対処する現実的な狙いが込められている。
オバマ政権は今年も核問題で活発に動く。ロシアとの新たな戦略兵器削減条約の締結を急ぐ一方、2月をめどに米国の
核戦略の基本文書である「核態勢見直し」(NPR)を8年ぶりに更新する。核テロ防止の方策などが盛り込まれる見通しだ。
4月にはワシントンで「核安全保障サミット」を開き、核物質の防護を強化する国際合意を目指す。そして5月には、5年ごとの
核拡散防止条約(NPT)再検討会議がニューヨークで開かれる。
(続く)
>>122 より
こうしたスケジュールから見て取れるのは、核テロを防ぐという目的の最優先と、同時に核軍縮を進めようというオバマ氏の
意志だ。特に核軍縮は核兵器の廃絶に向けた具体的な一歩として歓迎できる。逆風もあろうが、粘り強く努力してほしい。
NPTは「不平等条約」との批判を免れない。米露英仏中の5カ国だけに核兵器保有を認め、それ以外の国には禁じている。
核保有国に課した誠実な核軍縮交渉の義務は無視されてきた。その一方、インドとパキスタンはこの条約に加盟しないまま
核保有国となり、イスラエルも大量の核弾頭を持つとされる。
こうした矛盾を打開すべく、00年のNPT再検討会議では核保有国に廃絶の「明確な約束」をさせたものの、履行への
動きはなかった。05年の同会議は当時の米ブッシュ政権が核軍縮の討議さえ拒否したことなどから決裂した。
今年の会議では国際的な核軍縮に一定の道筋をつけるべきだ。オバマ氏はすでに核兵器廃絶という目標を明言した。
そのゴールは遠い将来であれ、目に見える前進が少しずつでも必要だ。今度こそ核保有国が誠実な姿勢を見せなければ
NPT体制への不満はさらに強まり、核テロ防止に不可欠な国際協力は得られまい。何より重要なのは、核廃絶に向けた国際合意の再建なのである。
>>123 は以下略
平成22年1月4日
米政権、今年は「核の1年」にーイラン、NPTで正念場
http://www.worldtimes.co.jp/today/kokunai/100104-6.html 【ワシントン時事】オバマ米政権は2010年、「核兵器なき世界」の実現を目指す決意を具体的行動で示すことを迫られる。
イランや北朝鮮の核問題、米ロの新核軍縮条約交渉のほか、4月の世界核安全保障サミット、5月の核拡散防止条約(NPT)
再検討会議など核軍縮・不拡散の課題や関連行事が目白押しで、「核」と対峙(たいじ)する1年となりそうだ。
オバマ政権はまず、昨年から積み残した第1次戦略兵器削減条約(START1)の後継条約交渉を妥結させる方針。5月に
ニューヨークの国連本部で開かれるNPT再検討会議で、不拡散体制強化を非核兵器国に訴える上でも、軍縮面の成果を示すことは重要だ。
NPT再検討会議では、核廃絶に向けた核保有国の軍縮努力を改めて約束する一方、国際原子力機関(IAEA)追加議定書の
未締結国に参加を促し、同議定書の普遍化を訴える見通し。また、保障措置(核査察)協定に違反した国への原子力協力を
自動的に停止することなど、違反への罰則導入を提案するものとみられる。
(続く)
>>124 より
ただ、再検討会議は05年の前回、中東問題やイランの核問題をめぐる対立で協議が決裂、最終文書を採択できないまま
閉幕し、体制弱体化の危機が叫ばれた。今回も準備委員会の段階では、合意文書のたたき台となる勧告案の採択に
失敗しており、本番でも交渉の難航が予想される。
オバマ政権にとって、最大の難題はイラン核問題だ。イランは09年末の期限までに対話の呼び掛けに応じず、新たな
ウラン濃縮施設の建設計画を発表するなど対決姿勢を強めており、焦点は国連安保理での追加制裁討議に移る。
しかし、イランとのつながりの深いロシアや中国を説得し、実効性ある制裁で合意できるかは不透明。一方、イスラエルが
イランの核兵器保有阻止のため、軍事行動も辞さない構えを見せているほか、米国内での圧力も高まりつつある。オバマ大統領は
時間との戦いの中で難しいかじ取りを迫られる。
2010.01.04 Web posted at: 10:06 JST Updated - CNN
ワールド
イラン、2月に大規模軍事演習を実施へ 軍司令官が表明
http://www.cnn.co.jp/world/CNN201001040002.html テヘラン(CNN) イランが来月、大規模な軍事演習を予定していることが明らかになった。同国の政府系衛星放送、プレスTVが伝えた。
報道によると、イラン陸軍の司令官が2日、テヘランで開かれた軍要員の会合で表明した。「軍の防衛能力向上」と
「地域の治安改善」を目的に、陸軍と革命防衛隊の一部部隊が合同演習を実施する。
同司令官は、「過去100年以上、イランが他国に戦争を仕掛けた例はない」と強調。一方で「米国とイスラエルは
(イランに対する)軍事攻撃の可能性を否定していない」と非難した。演習の具体的な時期には言及しなかった。
同国は核問題をめぐり、欧米との対決姿勢を強めている。国際原子力機関(IAEA)が低濃縮ウランの国外加工を
提案したのに対し、モッタキ外相は同日、逆提案を提示。IAEA側が受け入れない場合は独自にウランを濃縮すると
警告、今月末までの回答を迫っている。
2010.01.04 Web posted at: 12:29 JST Updated - CNN
スポーツ
イランサッカー協会、イスラエルへの年賀メールで謝罪
http://www.cnn.co.jp/sports/CNN201001040009.html (CNN) イランのサッカー協会が、同国と敵対関係にあるイスラエルの協会に新年を祝うメールを送っていたことが分かり、
カファシアン会長が3日、「大きなミスだった」と謝罪した。
カファシアン会長は、国営メヘル通信を通して声明を発表。協会で対外関係を担当する責任者が辞任したと述べる一方、
「責任者に悪意はなかったと確信している」と弁明した。
イランはイスラエル国家の生存権を認めず、両国のサッカーチームは近年、対戦していない。同会長によると、協会では毎年、
イスラエルを除く国際サッカー連盟(FIFA)加盟国に新年のメールを送っているという。
イラン核問題:米、圧力強化 革命防衛隊に限定、経済制裁協議
http://mainichi.jp/select/world/news/20100104dde007030010000c.html 【ワシントン草野和彦】国際社会の懸念を無視して核開発を進めるイランに対し、オバマ米政権が圧力路線の強化に向け、
関係国との協議に乗り出した。反政府運動に参加するイラン市民への影響を避けるため、革命防衛隊などに対象を絞った
経済制裁を目指す見通しだ。国連安全保障理事会での追加制裁決議のほか、有志国、米単独の3種類の制裁が検討されるとみられる。
マクドノー米大統領次席補佐官(国家安全保障担当)は先月28日、米メディアに「次のステップを検討するため、同盟国
などと協議を始めた」と明らかにした。
革命防衛隊は近年、核開発など軍事面だけでなく、政治・経済分野でも影響力を増大させている。過去3回の
安保理制裁決議では、防衛隊幹部らも対象となった。
米誌ニューズウィークによると、欧米の情報活動によって幹部らが手掛けるビジネスの詳細が判明。リービー米財務次官
(テロ・金融犯罪担当)は、防衛隊の関連企業を公表し、取引先に制裁を科すような案を検討しているという。
(続く)
>>128 より
米下院は先月15日、イランに石油精製品を輸出する企業などを対象にした米独自の経済制裁法案を可決。だが、
政権側は上院での同様の法案審議に「待った」をかけている。内容がイラン国民の生活に影響するうえ、西側外交筋は
「イラン制裁に消極的な中国とロシアを意識したもの」と分析する。
オバマ大統領は「対話と圧力」の対イラン政策を掲げ、核交渉の成果見極めの期限を昨年末に設定した。しかし、
反政府運動の高まりの中、イラン指導部は欧米への態度を一層硬化させ、交渉で譲歩する可能性は極めて乏しいのが実情だ。
オバマ大統領はまた、対イラン軍事攻撃の可能性を排除していないイスラエルや、米国内の保守派の動向も考慮。
対話の窓口は保ちながらも、圧力路線に傾斜するとみられる。安保理での制裁論議は、対イラン強硬派のフランスが
議長を務める今年2月が有力視されている。
==============
■ことば
◇革命防衛隊
イラン革命が起きた79年に民兵組織を集めて作られた。イラン指導層の親衛隊的な性格を持ち、情報機関や
特殊部隊を擁する。核開発やミサイル戦略も担うとされる。兵力は12万人だが、傘下には数百万人の動員力がある
民兵組織バシジがある。アフマディネジャド大統領も革命防衛隊の出身。
アッバス議長、和平交渉再開の条件を改めて主張
2010-01-05 10:10:59
http://japanese.cri.cn/881/2010/01/05/144s152683.htm パレスチナ自治政府のアッバス議長は4日、エジプトのシャルムエルシェイクでムバラク大統領と会談した際、イスラエルとの
和平交渉再開の条件は入植地拡大の全面的凍結だということを改めて強調しました。
これは会談後にアッバス議長がメディアに明らかにしたもので、アッバス議長は「パレスチナとエジプトは、和平交渉には
東エルサレムの地位問題を含みべきだと考えている。パレスチナは、中東和平交渉の再開に反対しないが、イスラエルによる
入植地拡大の全面的凍結がその条件だ」と述べました。
(続く)
>>131 より
一方、イスラエル新聞「エルサレム・ポスト」のホームページと新聞「マアリブ」などのメディアの報道によりますと、この会談で、
ムバラク大統領はパレスチナとイスラエルの和平に関するアメリカの新たな方案をアッバス議長に紹介しました。その基本内容には、
パレスチナとイスラエルが直ちに和平交渉を再開すると共に、2年間以内に東エルサレムの地位問題で合意すること。
向う9ヶ月間内(イスラエルがヨルダン川西岸におけるユダヤ人入植地の建設を一時停止する期限)に双方は国境問題に
ついて妥協したあと、エルサレムの地位問題とパレスチナ難民の復帰など問題の解決に取り組むことが含まれています。
しかし、メディアが明らかにしたアメリカのこの方案に対して、イスラエルのネタニヤフ首相はこの日、最大与党リクードが開いた
会議で、この方案の真実性を否定し、「無条件での和平交渉再開というパレスチナへの要求は変わっていない」と強調しました。(Katsu)
パレスチナ議長:和平交渉前に入植凍結を要求
http://mainichi.jp/select/world/news/20100105k0000e030078000c.html パレスチナ自治政府のアッバス議長は4日、エジプト東部シャルムエルシェイクでムバラク大統領と会談。イスラエルの
ネタニヤフ首相との中東和平交渉再開について、イスラエルが占領地での「入植活動を凍結しなければならない」と主張、
和平交渉を再開する前にイスラエル側が入植の全面凍結を表明するようあらためて要求した。
ネタニヤフ首相は12月下旬のムバラク大統領との会談で、アッバス議長との首脳会談再開を提案していた。
エジプトのアブルゲイト外相らは近くワシントンを訪問し、米国に和平交渉を主導するよう要請する予定。議長は
「外相らが帰国後に判断するのが最良だ」と述べ、和平交渉の再開に関する判断を保留した。(共同)
パレスチナ:ガザ・地下トンネル エジプト側、手配師の豪邸 「密輸は人助け」
http://mainichi.jp/select/world/news/20100106ddm007030039000c.html ◇「密輸は人助け、封鎖こそ問題」
【ラファ(エジプト北東部)和田浩明】封鎖下にあるパレスチナ自治区ガザ地区とエジプトをつなぐ唯一の検問所があるラファ。
両地を結ぶ地下トンネルでの密輸が盛んで、エジプト政府は地下に遮断壁を埋め込むなど対応を急いでいる。だが、
エジプト側の手配師の一人は4日、毎日新聞の取材に「正当な商取引だ」と主張。ガザ住民の生活用品などを扱う
密輸ビジネスは莫大(ばくだい)な利益をもたらしており、近所には新築の豪邸もみられた。
ラファはエジプトの町だったが、67年の第3次中東戦争でガザ地区がイスラエルに占領された際、現在の境界線で分断された。
イスラエル軍は05年9月にガザから撤退したが、07年6月に同地がイスラム原理主義組織ハマスに武力制圧されると、
エジプト側は検問所を事実上閉鎖し、人道的理由などによる限定的な往来にとどめている。
ガザ・イスラエル間の検問所も事実上閉鎖されているため、エジプトとの境界にあるラファには数百本とも言われる地下トンネルが
つくられ、密輸が活発化。イスラエルはガザに武器類が運び込まれているとして、エジプト政府に取り締まりなどを求めているが、
成果は上がっていない。双方の地元住民には大きな富を築く人も出ている。
(続く)
>>134 より
アブ・ムハンマドと名乗る40代の男性もその一人だ。1年前に新築したばかりの2階建ての豪邸が、ラファ名物の
桃畑の中にそびえている。「このあたりで大きな家を建てた連中は、みな同じ商売をしてるよ」と話した。
2年前、親類のつてでガザの手配師と取引を始めた。扱うのはテレビなどの電化製品や羊などの家畜が主。電話で
注文を受け、配下を使って首都カイロ周辺などで品物を調達。ラファ市内だけで20カ所ものエジプト警察の検問所が
あるが、「時にはわいろを払って」すり抜ける。利益は「テレビ1台につき200〜300エジプトポンド(約3380〜5070円)」。
月50万円程度はもうかるという。人口の4割が1日2ドル(約184円)以下で生活するエジプトでは大金だ。
「この家も、この商売のおかげで内装が終わった」。アブ・ムハンマドさんは、高価な大理石を敷き詰めた客間で笑顔を
見せた。エジプト政府が埋設している遮断壁の影響は「今のところない」。
自分の商売が「密輸」と呼ばれることには抵抗がある。地元住民の間には、仕事を創出できない政府への不満もある。
アブ・ムハンマドさんは「隣人であり親族もいるガザの人を助けている。最大の問題は、ガザ封鎖じゃないのか」と語った。
ラファ検問所は3日、久しぶりに開門された。4日、エジプトで心臓病の治療を受けるためガザから出てくる親族を待っていた
マウラドさん(31)は「エジプト側の出入り規制は理解するが、同じイスラムの兄弟が自由に行き来できないのはつらい」と話した。
昨年、文民職員28人死亡=国連
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2010010600109 【ニューヨーク時事】国連職員組合は5日、2009年に紛争地域などで死亡した文民職員の数が少なくとも28人に
上ったと発表した。前年の23人から増加し、依然としてテロの標的などになっている現状が浮き彫りになった。
28人のうち、アフガニスタンとパキスタンだけで17人が死亡。昨年1月にかけイスラエルがパレスチナ自治区ガザで行った
軍事作戦では5人が犠牲になった。また、ソマリアで2人が死亡した。一方、平和維持活動(PKO)部隊員7人が
スーダン西部ダルフール地方などで命を落とした。(2010/01 /06-08:34)
第2シードのリーが初戦敗退◇ASBクラシック
http://news.tennis365.net/news/today/201001/34436.html 女子テニスツアーのASBクラシック(ニュージーランド/オークランド、賞金総額22万ドル、ハード)は5日、残りのシングルス1回戦が
行なわれ、ノーシードのK・カネピ(エストニア)が、第2シードのN・リー(中国)を6-1, 6-3のストレートで破り2回戦に進出する波乱が起きた。
世界ランク58位のカネピと同15位のリーは、2008年に行われた北京オリンピックでも対戦しており、その時はリーに軍配が
上がっていた。しかし今回は、わずか67分でカネピがリベンジに成功している。
(中略、続く)
>>139 より
この日は試合会場に不審なバッグが発見されたため、試合開始が20分ほど遅れる騒ぎが起きていた。そのバッグが
発見されたとき、選手と観客達は会場からの避難する必要に迫られたが、その後、地元警察によりバッグはファンの
持ち物だということが判明、事なきを得ている。
このバッグが発見されたのは、奇しくもS・ペア(イスラエル)の今大会出場に対する抗議運動と同時に起きたが、大会主催者に
よると、これらの出来事に関連性はナイトのことだった。
ニュージーランドの抗議団体である「グローバル・ピース・アンド・ジャスティス」は火曜日、ペアに対し今大会を「平和への貢献の
デモンストレーション」として欠場するように手紙を送ったと発表している。同団体は、昨年もペアの出場に対し抗議の手紙を送っていた。
この団体は、イスラエルのパレスチナへの対応に対する反対しており、またイスラエルはスポーツイベントに出場するべきではないと主張している。
そのペアはこの日の試合で、P・エルコグ(スロベニア)に7-5, 6-3のストレートで勝利し2回戦に駒を進めている。
(以下略)
更新日:2010/01/05(火)
[海外] パレスチナ/自由や人権のために闘う決意 和平とイスラエルボイコット運動
──AIC(オルタナティブ・インフォメーション・センター)・ミシェル・ワルシャウスキー
http://www.jimmin.com/doc/1282.htm 政治目的となった「和平」
イスラエルとパレスチナの「和平」 が政治目的となっている。その前提は、「パレスチナ紛争は、お互いに正当性をもった
民族運動の対立」という考え方だ。BDS(イスラエルのボイコット・投資引き上げ・経済制裁)運動に関わる者の多くは、この考え方には立たない。
「和平」も「平和」も、それだけでは何の意味もない。我々が目標にするのは、基本的な個人や集団の権利、支配と
抑圧の終焉、脱植民地化、平等、そして正義と公正の実現である。その中で和平交渉を支持するが、和平そのものを目的としない。
我々にとって、シオニズムは植民地主義運動である。イスラエルは、入植者が他人を追い出して作った植民地国家である。
正義は、イスラエルの脱植民地主義化(脱シオニズム化)なしに実現できない。それは、難民・占領下やイスラエル内で
下級国民扱いされているパレスチナ人の正当な権利実現の前提条件だ。
この脱植民地化の最終結果が「1国解決」か「2国並存解決」(但しユダヤ人国家は認められず、民主的な2国という
前提つきで)か何か他の形になるかは二義的なことで、イスラエル人も参加した解放闘争・民主化闘争が決定することである。
(続く)
>>141 より
イスラエル人の精神状況を形作る現実が二つある ― 一つは、イスラエルが植民国であるという現実。その原動力
シオニズムが脅かす周囲の人々や国々を、反対に「敵対勢力」と見て、取り囲まれているという脅威感。
もう一つは、ホロコーストで強化された反ユダヤ主義(現実も、虚構の場合もある)への恐怖。イスラエル人も世界から
認められ、愛されたいと願っている。
しかし、そのためには二つの困難を克服しなければならない。一つは、必要な代価を支払うこと ― 責任ある文明国民として
行動することだ。もう一つは、他者を信用することだ。
もちろん、共存のために差し出す平和の手は必要だが、同時に、「人権や自由のためには徹底的に闘うぞ」という決意を
込めた鉄拳も必要だ。オスロ合意の失敗が、よい教訓だ。被害者の権利回復の前に和解すれば、単に植民地主義的関係を
温存させるだけである。支払うべき代価を迫らない限り、イスラエルは何も改めようとしないだろう。
国連事務総長、ガザ地区への再建物資の搬入許可を促進
2010-01-06 16:10:38
http://japanese.cri.cn/881/2010/01/06/145s152766.htm 国連事務局報道官弁公室が5日発表したところによりますと、国連のパン・ギムン事務局長はこの日、イスラエルの
バラック国防相と電話会談をし、一層多くの再建物資をイスラエルへの輸送を許可するよう促進しました。
報道によりますと、電話会談で、パン・ギムン事務総長とバラック国防相は、ガザ地区でパレスチナとイスラエルとの
衝突発生1年後の情勢について意見を交換しました。また、このほど、イスラエルが破損した建物の修繕に使用する
少量のガラスをガザ地区への輸送を許可したことを高く評価し、出来るだけ速く封鎖を解除し、ザが地区へより多くの
再建物資の搬入許可を求めました。さらに、両者はパレスチナとイスラエルの和平交渉の早期再開について検討しました。
同日、パン・ギムン事務総長はニューヨーク国連本部で、アメリカのジョージ・ミッチェル中東特使と会談し、国連、ロシア、
EU・欧州連合とアメリカこの中東問題関係4者の重要な役割を強調し、外交ルートによる中東問題を解決することを改めて表明しました。(翻訳:トウエンカ)
ガザ境界のデモで衝突 エジプト警備隊1人死亡
2010.1.7 00:09
http://sankei.jp.msn.com/world/mideast/100107/mds1001070009000-n1.htm パレスチナ自治区ガザのエジプトとの境界付近で6日、イスラム原理主義組織ハマス支持者らによる抗議デモがあり、
エジプト国営テレビによると、ガザ側からの発砲でエジプトの国境警備隊員1人が死亡した。また、投石などをした参加者らに
対するエジプト治安部隊の発砲で、少なくとも4人が負傷した。
エジプトはガザ地区とのトンネルを通じた密輸防止などのため、金属壁の埋設を進めており、参加者らは抗議していた。
エジプト政府はガザとの境界を封鎖しているが、今月3日から一時的に開放している。
これに先立ち、ガザの手前約40キロのエジプト北東部アリーシュでは、人道物資搬入のためトラック約200台でガザに
向かっていたグループと、うち一部の入境を制限しようとした治安部隊が衝突、双方の計約50人が負傷した。(共同)
パレスチナ境界、エジプト兵1人撃たれ死亡
特集 中東
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20100107-OYT1T00074.htm 【カイロ=田尾茂樹】エジプトとパレスチナ自治区ガザの境界ラファで6日、エジプトが進める地中壁設置工事に反発する
抗議デモがあり、デモ隊とエジプト治安部隊が衝突、エジプト兵1人が撃たれて死亡し、双方の計十数人が負傷した。
エジプト国営テレビなどが伝えた。
デモでは、集まった数百人の若者らがエジプト側に投石、エジプト側も発砲などで反撃した。エジプト当局は、イスラエルの
経済封鎖下にあるガザへの密輸用トンネルを遮断するため、地中壁を建設中で、ガザ住民の反発が高まっていた。
(2010年1月7日00時56分 読売新聞)
イスラエル:国防相に脅迫相次ぐ 入植一時凍結に抗議、パレスチナでは不買運動
http://mainichi.jp/select/world/news/20100107ddm007030031000c.html 【エルサレム前田英司】イスラエルの占領地ヨルダン川西岸のユダヤ人入植地問題を巡り、入植活動の「一時凍結」を決めた
同国のバラク国防相の暗殺をほのめかす脅迫文が、相次いで国防相あてに送りつけられている。一方、入植活動の「完全凍結」
を迫るパレスチナ自治政府は入植地産品の不買運動を展開し、世論の喚起に乗り出した。停滞する中東和平交渉の鍵を握る
入植地問題の根深さを、改めて浮き彫りにしている。
イスラエル放送などによると、バラク国防相暗殺の脅迫文は5日午後に届いた。「西岸の入植地を撤去しようなどと考えたら殺す」
と警告し、国防相の家族も標的にすると脅している。差出人は不明だが、入植活動を推進するユダヤ教の極右勢力による可能性が高い。
イスラエル政府は昨年11月、中東和平交渉を再開するためとして、西岸での入植住宅の新規建設を10カ月凍結すると
発表した。入植政策の実施権限は国防省にあり、トップのバラク氏は和平推進派の労働党(中道左派)出身。凍結発表後、
国防相あての同様の脅迫は他にも多数あったといい、国内治安機関シャバクが捜査を始めた。イスラエルでは95年、オスロ合意
(パレスチナ暫定自治合意)を導いたラビン元首相が、占領地を「神から与えられた土地」と信じるユダヤ教原理主義者に射殺された。
治安当局には、現状と当時の雰囲気が似ていると指摘する声もあるという。
(続く)
>>146 より
一方、西岸中部のサルフィトでは5日、パレスチナ人による入植活動に反対する集会があり、入植地で製造された食品や
化粧品などを火に投げ込んで抗議した。自治政府は昨年暮れから、入植地産品の不買運動を始めており、既に100万ドル
(約9200万円)相当の入植地産品を自治区内の商店などから没収したという。
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■ことば
◇ユダヤ人入植地
イスラエルが第3次中東戦争(67年)の占領地に建設したユダヤ人住宅地。ガザ地区からは05年にすべて撤去されたが、
ヨルダン川西岸にはなお100カ所以上が散在する。入植者人口は、イスラエルが併合を宣言した東エルサレムを含め推計
約50万人。信仰心のあついユダヤ人は入植を「神に与えられた土地」への帰還と主張する。
中東和平交渉はこの問題を巡り、入植活動の「完全凍結」を交渉再開の前提とするパレスチナ自治政府と、これに応じない
イスラエルの溝が埋まらず、行き詰まっている。
ロケット弾に防衛システム イスラエル、5月にも配備
http://www.47news.jp/CN/201001/CN2010010701000123.html 【エルサレム共同】イスラエル国防省は6日、パレスチナ自治区ガザやレバノンの武装勢力から発射される短距離ロケット弾や
迫撃弾を念頭に置いた対空防衛システム「アイアンドーム」の実験に成功したと発表した。民放チャンネル10は、5月にもガザ周辺で配備が始まると報じた。
AP通信などによると、同システムは射程5〜70キロのロケット弾などの軌跡をカメラとレーダーで追尾し、発射から数秒以内に
空中で迎撃する仕組み。複数のロケット弾などに同時対応可能で、開発費用は2億ドル(約185億円)超に上る。
イスラエルは、イランの弾道ミサイル攻撃を想定した迎撃システム「アローミサイル」を既に配備している。
2010/01/07 08:32 【共同通信】
2010.01.07 Web posted at: 11:34 JST Updated - CNN
ワールド
パレスチナ人とエジプト治安部隊がガザ境界で衝突 1人死亡
http://www.cnn.co.jp/world/CNN201001070004.html エルサレム(CNN) パレスチナ自治区ガザの境界付近で6日、人道支援物資の到着遅れをめぐりパレスチナ人の群衆と
エジプト治安部隊が衝突し、エジプト兵1人が死亡した。エジプトとパレスチナの双方の消息筋が語った。
エジプト保健省がCNNに語ったところによると、死亡した21歳のエジプト兵は後方から2回銃撃され、その傷が死因となった。
エジプト国営テレビは、ガザ地区側からパレスチナ人が銃を発砲していたとの見解を伝えた。
またガザ地区のパレスチナ立法評議会のスポークスマンはCNNに対し、衝突でパレスチナ人35人が負傷したと述べた。
うち10人は銃弾によるけがを負い、2人は重体とされる。
支援物資を輸送していた車列は5日、エジプト北東部の港湾都市アリーシュで足止めされた。ガザ地区を実効支配する
イスラム原理主義組織ハマスはデモを開催。最初は平和的だったものの、パレスチナ人が境界で投石を始めたことから衝突が発生した。
現場で撮影された映像には銃声が記録されているが、誰が銃を発砲しているかは不明。エジプト当局は6日夕方までに、
車列の一部のガザ地区入りを認めたが、何台の車が越境したかは分かっていない。
(続く)
>>149 より
エジプト外務省のスポークスマンは、車列にセダン車43台が含まれていた点が問題だったことを明らかにした。同省は
トラックを利用した物資輸送を止めない方針だが、セダン車の利用は想定していなかった。同省スポークスマンは、車列が
昨年合意された所定の手続きを意図的に無視してガザ地区に入ろうとしていたと指摘し、合意に従っていなかったのは
エジプト側だとの見方を否定した。
物資輸送は、英議員が主導する人道支援活動として行われていた。輸送主催者によると、アリーシュのエジプト当局は、
車列の25%がイスラエルの検問所を通過するよう要求。ガザ地区に直接入れるエジプト・ラファの検問所通過を求めた
活動家らとエジプト治安部隊との間で、5日夜に衝突が発生した。この際に活動家10人が負傷し、うち4人は重傷を
負った。さらに7人が拘束されたという。
エジプト政府に対するパレスチナ側の反発は強まりつつある。ハマスはここ3年間のガザ地区封鎖をほう助しているとして、
エジプトがイスラエルの「共犯者」だとの認識を示している。
アッバス議長、占領土地からの撤退をイスラエルに要求
2010-01-07 09:40:46
http://japanese.cri.cn/881/2010/01/07/146s152786.htm (資料写真:アッバス議長)
パレスチナ自治政府のアッバス議長は6日、「パレスチナはイスラエルが占領したパレスチナの領土と東エルサレムから撤退すれば、
和平交渉を行う」と表明しました。
トルコのアナトリア通信の報道によりますと、アッバス議長はトルコの首都アンカラを訪問した際、「イスラエルは東エルサレムなどの
地区での入植地拡大活動を停止せず、自らの責任を果たしていない」と述べた上で、イスラエルがガザ地区に対する封鎖を
やめさせる措置を取るよう国際社会に呼びかけたということです。(Katsu/吉野)
>>152 より
2009 年3月から4月にかけては、ヘブロンの心理ケアチームが治療にあたる新規患者数が増加した。おそらくガザ侵攻の影響で
あると思われる。事実、2009年1 月にイスラエル軍がガザ地区に行った「鋳造された鉛」作戦以降、ヨルダン川西岸地区では
イスラエル軍による侵入、拘留、示威行動がより頻繁に行われるようになった。MSFの心理療法士は、こうした暴力的な
出来事の影響を受けた人びとの治療を行った。
ナブルスではイスラエル−パレスチナ間の紛争による死者の数はより少ないものの、イスラエル軍による精神的な嫌がらせや
暴力行為が続いている。日中はパレスチナ自治政府の監督下にあるが、夜になるとイスラエルの軍隊が町を支配し、侵入も
より頻繁となる。イスラエル人入植地も「自然増加」という理由で正当化され拡大を続けている。ヨルダン川西岸地区における
入植者の数は合計で30万人を超え、うち10ほどの入植地がナブルス一帯に集中している。
2009年上半期において、ヘブロンで活動するMSFチームは心理ケアの診察を683件行った。2009年5月末時点で、ナブルスの
チームが治療にあたった患者の数は71人にのぼり、うち80%が女性と子どもだった。
>>154 より
政治的・経済的要因か複雑に絡み合うガザの状況
http://www.msf.or.jp/files/Image/20100107_s02_02.jpg ガザ攻撃開始は2008年末。しかし、復興には程遠い町の状況が建物からもうかがえる。
ガザ地区におけるパレスチナの保健医療部門で生じている問題は、1年前に暴力が頂点に達してからより顕著になっている。
とはいえ、こうした極度の暴力という事態が起きなかったとしても、この問題はそれ以前から存在していた根深い問題である。
国境なき医師団(MSF)は、ガザの状況は1年以上前から継続的に悪化していると捉えている。これは、以下のような政治的・
経済的な複数の要因が積み重なった結果である。
* イスラエル−パレスチナ間の長年にわたる紛争、および、特に「鋳造された鉛」作戦で頂点に達した暴力。
* イスラエルによる経済封鎖と、特にそれが2008年1月から強化されたことで、電気と燃料の調達に支障が出ていること。
さらにこの影響で、現在、戦後復興が大きく妨げられていること。
* 2007年の夏にパレスチナで内紛が生じ、病院が標的とされて医療従事者はストライキに追い込まれた。人道援助従事者は
非難の対象となり、医療提供も妨げられた。
こうしたさまざまな状況悪化の要因は、今でも直接的・間接的に影響を及ぼしている。
(続く)
>>155 より
既に不安定だった医療サービスの悪化
http://www.msf.or.jp/files/Image/20100107_s02_03.jpg 外傷治療後、リハビリを受ける女性。
ガザ地区では、医療機関が正常に機能する能力が著しく低下している。大半の医療機器が安心して使用できる状態にない。
しかし、経済封鎖が行われているため、必要な交換部品を手に入れることは極めて困難である。同様に、医療機関も医薬品の不足に直面している。
1 月の戦争で5000人を超える人びとが負傷し、その多くが身障者となった。しかし、ガザ地区にはリハビリセンターが1ヵ所しか
なく、そのセンターでも義肢の製造に必要な原材料や部品の入手に苦労しており、人工装具の装着を受けるまでの待ち時間は、
2009年末時点で2010年半ばに達している。
順番待ちしている身障者が150人にのぼる一方で、不発弾によって今でも死者や負傷者が生まれ続けている。MSFの
パレスチナ自治区における活動責任者、ジャン=リュック・ランベールはこう嘆く。
「不発弾で遊んでいた子ども2人がなくなり、少なくとも3人が負傷しました。戦争から1年経っても、ガザの子どもたちは
戦争の影響で命を落としているのです」
(続く)
>>156 より
外見が変わるほどの傷ややけどを負った人びとには、形成外科手術や術後ケアを施さなければならない。しかし、ガザには
形成外科医が1人しかおらず、ガスボンベの爆発といった家庭内の事故やパレスチナの内紛による被害者が後を絶たない
こともあり、すべての患者に対応しきれない状況にある。
1月の軍事攻撃中は、救命救急患者が優先されたため、慢性病患者の40%が治療を受けられなかったと推測されている。
このことは慢性病患者の健康に長期的な影響を与えた。ランベールは語る。
「化学療法は3種類の医薬品を組み合わせて行う場合が多いのですが、ガザでは2種類しか入手できないため、部分的に
しか治療に利用できません。また、ガザでみられるがんの30%は乳がんですが、マンモグラフィーによるX線撮影に使う
化学製品を持ち込むことができないのです」
ガザ地区内で治療を受けられない患者たちは、自治区の外に治療を受けに行かなければならない。しかし、出国許可の
申請手続きはイスラエル側でもパレスチナ側でも非常に複雑で、診療予約に間に合うようにガザを出ることができない場合もある。
(続く)
>>157 より
測り知れない「鋳造された鉛」作戦の心理的影響
ランベールは続ける。
「『鋳造された鉛』作戦の心理的影響は測り知れません。MSFの心理療法士チームは、押し寄せる依頼に対応しなければ
ならない状況です。順番待ちのリストは膨大です」
特に子どもたちに影響が生じており、中途退学や欠席、攻撃性、夜尿症などがみられる。家庭内暴力も大きな社会問題となっている。
「戦争中、ほぼ絶え間ない空爆からの避難所がなかったこと、そして国境が常時封鎖されていたことから、一般市民は逃げ場を
失い、極めて弱い立場に置かれていました。人びとは、心の健康の基本要素である安心感を失ってしまったのです」
世界保健機関(WHO)の推定によれば、攻撃を受けて2万人から5万人の人びとが、今後も長期的に心の病に苦しむものとみられる。
(続く)
>>158 より
経済不振と生活の困窮
http://www.msf.or.jp/files/Image/20100107_s02_04.jpg MSFの車両で搬送される患者。
生計の手段は徹底的に破壊され、特に1月の攻撃による被害は多大だった。多くの小企業、工場、商店、民家が全壊または
甚大な損害を受けた。国連はこうした破壊による被害額が、合計で1億3900万ドル(約127億円)に達すると見積もっている。
現在、14万人のガザ住民が失業しており、失業率は2007年の32%から、現在50%に達している。
「この数字は世界でも最高レベルです。経済封鎖によって民間部門で12万人の雇用が失われました。平均して、労働者は
1人当たり6〜7人の家族を養わなければならないのですが、70%の世帯は1日1ドル(約90円)未満で生活しています。現在、
ガザ住民の75%、すなわち110万人の人びとが、食糧援助に頼って生活しています」
厳重な警戒態勢による物流制限、前回の軍事侵攻、そして出漁区域や農業区域の徹底的な制限の拡大が食糧調達に
影響し、大幅な価格変動を引き起こしている。2007年の1月には毎日600台を超える物資供給用トラックがガザ地区に
入っていたが、現在では100台を下回っている(うち、70%が食料品を運搬)。
また、冬が近づく中、建設資材の運搬が制限されていることで、2万人にのぼる避難民の生活環境が一層悪化することが
予想される。ほとんどの避難民は戦争から1年経った今でも、仮設の避難所や破壊された自宅のがれきの中という不安定な環境で暮らしている。
(続く)
>>159 より
電気、水、衛生設備を支える基本インフラの不足
「鋳造された鉛」作戦の際に、電気や水の調達に必要なインフラ、そして衛生設備が標的とされ、その一部が破壊された。
「ガザには、もう発電所は1ヵ所しかありません。必要なエネルギーの60%はイスラエルとエジプトから購入する電力で補っています。
毎日4時間から8時間もの停電が起き、住民の10%に電力が全く届いていない状況です」
給排水システムも極めて脆弱で、ガザ住民に供給されている水の90%は、WHOの水質基準によれば飲用に適さない。
毎日およそ8000万リットルの汚水が処理されずに地中海へと放出されており、健康や環境、特に水産物への影響が
懸念される。実際、急性の下痢など、水を原因とする病気の症例が増えている。しかし、現時点で、こうした公共インフラの
大掛かりな再建や修復は全く実施されていない。
ランベールはこう結論づける。
「至急封鎖を解除すべきです。本や鉛筆も含め、すべてが不足しています。病院や学校には窓も屋根もありません。家、
医療機関、公共インフラなど、すべてを再建しなければなりません。それが実現してようやく、人びとは心身両面から自らを立て直すことができるでしょう」
>>161 より
Q. 2009年、ガザ地区の侵攻後のニーズに応えるため、MSFはどのような活動を行いましたか?
http://www.msf.or.jp/files/Image/20100107_s04_01.jpg MSFのスタッフとリハビリを行う男性。
A. イスラエルによるガザ侵攻作戦「鋳造された鉛」作戦の直後には、空気で膨らませるエアーテント2張りの中に
緊急外科手術センターを開設し、大勢の外傷患者を治療しました。MSFは、戦争で負傷し、複数回の手術を必要とする
患者に整形・再建外科手術を実施しました。これにより、負担過剰となっていた保健省管轄の医療機関は、救急患者に
専念できました。MSFはこの緊急対応、および、その後のフォローアップのプログラムを2009年の1月から7月まで続け、合計で
整形外科手術を84件、形成再建外科手術を278件行いました。
術後ケアと理学療法のニーズに応えるため、MSFは診療所3ヵ所を開設し、これらの活動に特化した8つの移動診療チームが、
術後の患者向けの活動を行いました。2009年、治療した患者は1116人、治療回数は5万4609回にのぼりました。
微生物学を術後ケアプログラムに取り入れたことも重要事項でした。というのもガザでは抗生物質に耐性を示す患者の割合が
非常に高いのですが、簡易で効果的な臨床検査を行うことで適切な薬を処方でき、細菌感染した傷のある患者の治療を
効果的に行うことができたからです。
(続く)
>>162 より
また、戦争の心理的影響は深刻でした。これは特に子どもの間で顕著にみられ、MSFは殺到する患者に対処するために
心理療法士のチームを増強しました。 2009年は心理ケアプログラムに合計300人の患者を受け入れ、1クール最大10回の
セッションからなる短期治療を提供しました。うち78%の患者は最後の診察の際に「立ち直った」または「立ち直りつつある」と
診断されました。このプログラムに登録された患者の57.5%は、12歳未満の子どもでした。
2007 年に医療サービスの提供能力が全体に悪化し、唯一の基幹小児病院が対応しきれない状況に陥ったことから、MSFは
2008年2月にガザ地区北部で小児医療プログラムを開始していました。こちらは、2009年9月をもって終了し、現在、この分野は
他の援助団体が活動を担っています。MSFは19ヵ月間で、1 万1000件以上の診察を行いました。
>>163 より
Q. 2010年の活動予定は?
http://www.msf.or.jp/files/Image/20100107_s04_02.jpg 紛争によって外傷を負い、治療を受ける男性。
A. 2008年末から2009年年初に起きた侵攻に際して、MSFはパレスチナ人の医療従事者および医療補助スタッフが自宅周辺の
患者の治療にあたれるよう救急キットを提供し、迅速な対応を行うことができました。こうした方法は必要とあれば、また実施します。
同様に、仮設病院用のエアーテントは分解して倉庫で保管し、必要が生じれば、またすぐに設置することができます。
シファ病院は、ガザ地区全域で、火傷治療センターを備えた唯一の病院です。 MSFは一定期間、対応可能な範囲で、術後
ケアプログラムへの受け入れ基準を拡大し、シファ病院から紹介される重度の火傷患者を受け入れる予定です。彼らは事故に
よる患者で、専門的な治療と理学療法を必要としています。
また、治療提供の機会を増やし、他の医療機関の負担を減らすために、MSFはガザ地区南部、エジプトとの国境地帯にある
ラファに、4ヵ所めの診療所を開設する予定です。
(続く)
>>164 より
ガザの住民は著しい心的外傷を受けており、心理的支援や心理療法を必要としている家族や子どもが大勢います。しかし
多くの患者は、移動制限や治安悪化のためにMSFがまだ活動できていない地域に暮らしています。こうした人びとは治療を
必要としています。MSFは2010年、このように孤立した地域で苦しんでいる患者に援助を届けられるよう、必要な手立てを講じます。
これに沿って、心理療法士を1人増員しました。
戦争による負傷と、傷跡、引きつり、変形といった後遺症に対応することは、脆弱な医療体制にとっては、一つの試練でもあります。
被害者の数が多すぎて対応しきれないのです。形成再建外科手術のニーズに応えるために、MSFはこうした患者が一定の
運動機能と尊厳を取り戻すことを目的としたプログラムの開始を提案しました。2010年には、保健省と協力して形成外科プログラム
を提供する予定です。北部にある病院、中央部にある別の医療機関、そして南部の医療機関で、3ヵ月ずつ順番に
活動するという計画です。既に順番待ちリストには55人の患者が登録され、さらにMSFの術後ケアプログラムから紹介される
患者がこれに加わる予定です。
(続く)
>>165 より
緊急対応活動を振り返って
「鋳造された鉛」作戦が開始されてすぐに、MSFはガザの各病院を支援する対応をとり、医療物資や医薬品の寄付も行った。
戦時中は爆撃が激しく安全が脅かされたため、MSFの診療所は閉鎖をせざるを得なかった。何人かのパレスチナ人スタッフは
救急キットの提供を受けて自宅近隣の患者の治療にあたることができた。ガザ市内で運営する診療所は活動を続けていたが、
医療機関を訪れることのできた患者はごくわずかだった。
2009年1月3日に地上侵攻と都市部のゲリラ戦が始まったことで、治安は悪化した。その後、18日になってイスラエル軍が
停戦を宣言し、ガザへの外科治療チームの現地入りと仮設病院用のエアーテント2張りを含む21トンの物資搬入が、ようやく実現した。
MSF は活動を専門的外科手術と二次手術に集中することを決め、日に5〜8件の手術を行った。術後ケアと理学療法の
プログラムでは、さらに332人の患者を治療。また、心理ケア体制も強化し、戦争中に特に危険にさらされた救急車の運転手や
救急隊員などの救援活動従事者に対する治療も行った。
UAE、イスラエル選手入国認める
http://www.sponichi.co.jp/sports/flash/KFullFlash20100107072.html 女子テニスのイスラエル人選手、シャハー・ピアーが昨年のドバイ選手権でアラブ首長国連邦(UAE)からビザ発給を
拒否された問題で、女子テニス協会(WTA)は6日、UAE政府が2月に行われることしの同選手権にはピアーの入国を
認めるとWTAに書面で伝えたことを明らかにした。
昨年のビザ発給拒否は、湾岸諸国の反イスラエル感情が原因とみられている。これに対してWTAは、大会主催者に
30万ドル(約2790万円)の罰金を科していた。 (AP=共同)
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国連、エジプトの主権尊重を呼びかけ
2010-01-07 14:57:54
http://japanese.cri.cn/881/2010/01/07/146s152803.htm パレスチナ自治区ガザとエジプトの境界付近で6日、パレスチナ人の群衆とエジプト治安部隊が衝突し、エジプト兵1人が
死亡しました。国連事務総長スポークスマンは6日、この事件を憂慮する意を表した上で「エジプトとパレスチナとの国境の治安を
維持、エジプトの主権尊重」を各方面に呼びかけました。
スポークスマンは「国連はイスラエルのガザ地区封鎖の影響に関心をよせ、2005年調印の国境再開に関する協約を履行し、
人道主義的支援物資をパレスチナ人に渡す」ことを要請しました。(万、村田)
パレスチナ:ラファ緊迫 エジプト治安部隊と住民衝突 密輸トンネル封鎖巡り
http://mainichi.jp/select/world/news/20100107dde007030002000c.html 【カイロ和田浩明】封鎖下のパレスチナ自治区ガザ地区とエジプトの境界にあるラファ検問所付近で6日、ガザ住民と
エジプト治安部隊が衝突し、エジプト人警官1人が死亡、ガザ住民10人が負傷した。ラファ近郊では5日夜から6日未明にも、
エジプト側からガザへ援助物資を運び込もうとした国際市民団体がエジプト治安部隊と衝突し、55人が負傷するなど緊張が高まっている。
ラファでは、地下トンネルによるエジプト・ガザ間の密輸を防ぐため、エジプト政府が地下に鉄製の遮断壁を埋設するなど
している。6日は、生活物資の入手などで密輸に頼っているガザ住民数百人が、検問所付近で抗議デモを実施。境界の
分離壁を挟んでエジプト側に投石するなどした。治安部隊側は発砲などで応酬した。死亡したのは、監視塔の警官とみられる。
ガザ地区を実効支配するイスラム原理主義組織ハマスは、エジプトの地下遮断壁建設を強く非難。境界付近では
最近、ガザ側からエジプト人を狙った発砲事件が相次いでいた。
(続く)
>>169 より
◇支援団体も被害
一方、ラファの西にあるエジプトの港湾都市エル・アリッシュでは、英国を拠点とする国際的な市民団体「ビバ・パレスタイン」と
機動隊が衝突。同団体によると55人が負傷した。エジプト当局者は毎日新聞の取材に対し、「5日夜に大型車両約60台の
ラファ通過を拒否した。交渉は一時決裂し、衝突に発展した」と話した。
この団体には英下院議員ジョージ・ギャロウェイ氏も参加。救急車など約200台で医療物資などをガザに運搬するため、
エル・アリッシュで待機中だった。団体側は結局、許可を得た約150台でガザ入りし、08年末のイスラエル軍のガザ攻撃以降
最大規模の援助物資を運び込んだ。
ガザ地区への国際支援活動に対し、エジプト政府は極めて神経をとがらせている。ハマスはエジプトで非合法化されている
事実上の最大野党「ムスリム同胞団」と関係が深く、ガザ支援がエジプトの国内政治にも影響を与えかねないからだ。
一方で、エジプト政府の対応は、イスラエル支配下にあるパレスチナ自治区への支援拒否とも受け止められかねない。
反イスラエル感情の強いアラブ諸国から反発を招くことも考えられ、エジプト当局は微妙なかじ取りを求められている。
ガザ、地下壁抗議のデモで衝突 エジプト警官1人死亡
* 2010年01月07日 18:59 発信地:ラファ/パレスチナ自治区
http://www.afpbb.com/article/war-unrest/2680325/5129132 エジプトとパレスチナ自治区ガザ(Gaza)地区の境界にあるパレスチナの街エルアリッシュ(El-Arish)で、パレスチナ支持の
活動家たちと衝突するエジプトの機動隊(2010年1月5日撮影)。(c)AFP/VIVA PALESTINA
【1月7日 AFP】エジプト境界にあるパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza)ラファ(Rafah)で6日、パレスチナ側のデモの後、
パレスチナ人と配備されていたエジプトの警官隊が衝突、発砲の応酬となり、エジプトの警官1人が死亡した。パレスチナ人5人も重傷を負った。
ガザ地区はイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)が実効支配した2007年以降、イスラエル政府とそれに協力する
エジプト政府によって事実上、封鎖されている。
(続く)
>>171 より
ガザ地区にひそかに日用品や武器を持ち込むためにパレスチナ人が掘ったトンネルは数百に上っているが、エジプト政府は
地下に遮断壁を建設しようとしており、同日はこれに対する抗議をハマスが呼び掛けたパレスチナ側のデモがあった。
デモに備えエジプト側は警官数百人のほか、消防車や救急車両を配備し境界周辺の警備を強化していた。衝突はこのデモの直後に起こった。
目撃者によるとパレスチナの若者約200人がエジプトの警官隊に対して投石したところ、エジプト側から発砲があり、パレスチナ側も
応戦し、銃撃戦となった。エジプト側によると死亡した1人のほか警官9人が投石で負傷した。また群衆を散らそうと催涙弾などを
使ったハマスの治安部隊により、パレスチナ人15 人も負傷した。(c)AFP/Said Khatib
エジプト治安部隊とハマスが衝突、1人死亡
ハマス警察が発砲
http://www.worldtimes.co.jp/news/world/kiji/100107-214604.html 【カイロ鈴木眞吉】パレスチナ自治区ガザとの境界線を警備するエジプトの治安部隊とガザ地区を実効支配する
イスラム根本主義過激派組織ハマスは6日、銃撃戦を展開し、エジプト紙アルマスリアルヨウムなどによると、エジプト人警官
1人が死亡、パレスチナ人4人が負傷した。
死亡した警官は21歳。目撃証言にょると、ハマス側の警官が発砲した銃弾を浴びたもの。
エジプトが約1カ月前に、同境界線上に、治安上の理由及び、武器弾薬などの密輸阻止の目的で、鉄の壁を地下に
埋め込む工事を開始して以来、最大規模の衝突。
ガザ側では、数百人のパレスチナ人が壁の建設に反対してデモ、内数十人が投石などをしたことから双方の発砲事件につながった。
エジプト側は14キロの壁の建設を推し進めており、ハマスは「死の壁」だとして批判している。
ハマスは、エジプトの実質最大野党「ムスリム同胞団」が生みの親だけに、ガザ支援はハマス及びムスリム同胞団支援と
なりかねないことからエジプト政府は慎重な姿勢を維持している。ただ、ハマスは反イスラエルの立場でアラブ諸国民の支持を
求めており、エジプト政府もその対応に苦慮するところ。
ハマスの背後にイランがいることから、事態は更に複雑さを増している。
2010/1/7 21:46
イスラエル、ガザ報復空爆…1人死亡2人負傷
特集 中東
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20100108-OYT1T00664.htm 【エルサレム=加藤賢治】イスラエル軍は、7日深夜から8日未明にかけて、パレスチナ自治区ガザ市など4か所を空爆、
AFP通信によると、少なくとも1人が死亡、2人が負傷した。
昨年1月のガザ紛争停戦後、最も広範囲にわたる空爆で、ガザ情勢が再び悪化する恐れが高まっている。
同軍によると、空爆したのは、ガザ市内にある武装勢力の武器製造工場のほか、エジプトとの境界地帯にあるガザ南部の
密輸トンネル2か所、ガザ中部に掘られたイスラエル潜入用のトンネルなど。ガザの武装勢力が7日、イスラエル領内に
約10発のロケット弾や迫撃砲弾を撃ち込んだことへの報復だったという。
ガザを実効支配するイスラム原理主義組織ハマスは、対イスラエル攻撃を自制しているが、他のパレスチナ武装勢力は
攻撃を続行。このため、イスラエル軍は空爆で応戦している。
(2010年1月8日12時59分 読売新聞)
イスラエル軍空爆で3人死亡=ガザ
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201001/2010010800767 【エルサレム時事】イスラエル軍は7日深夜から8日未明にかけ、パレスチナ自治区ガザ南部ラファの対エジプト境界にある
密輸地下トンネルなどに空爆を加え、パレスチナ人少なくとも3人が死亡、1人が負傷した。
同軍は密輸トンネル2カ所のほか、ガザ中部の「イスラエル侵入テロ攻撃用の地下トンネル」や、ガザ市の「武器製造工場」も
攻撃したと発表。軍スポークスマンは「7日にガザからロケット弾や迫撃砲を集中的に撃ち込まれたことへの反撃」と説明している。(2010/01/08-18:28)
【ガザからの便り】命脈のトンネルをエジプトが破壊
* 2010年01月08日
* 戦争・紛争
* 海外
田中龍作
http://www.janjannews.jp/archives/2197994.html ガザの友人から便り(メール)が届いた。イスラエルに封鎖されているガザに物資を搬入するトンネルをエジプト政府が破壊している、
という。イスラエル軍がトンネルを狙って空爆するのは日常茶飯事だが、エジプト軍が陸上から破壊するのは珍しい。
トンネルはガザ最南端の街ラファとエジプトを結ぶ。掘削業者によればトンネルは約1500本もあり、長いものは800m、短いもので
400mある。20メートルの深さをほぼ真横に掘られている。食糧、医薬、日曜雑貨、兵器の部品などなどガザの人々の生活に
欠かせない物資をエジプトから運び入れている。
ガザの命脈であるトンネルが破壊されていることに友人は危機感を募らせる。病気や飢えで(さらに)人々は死んでいくのではないか、と。
(続く)
2010.01.08 Web posted at: 19:36 JST Updated - CNN
ワールド
イスラエル、ガザの密輸トンネル、兵器工場など空爆 死傷者
http://www.cnn.co.jp/world/CNN201001080011.html ガザ市(CNN) イスラエル軍は7日、パレスチナ自治区ガザとエジプトの境界にある密輸トンネルなど4カ所を空爆した。ガザを
実効支配するイスラム強硬派ハマスの治安当局筋によると、パレスチナ人3人が死亡、複数が負傷した。
イスラエル軍が標的としたのはこの他、ロケット弾「カッサム」を製造していた秘密の金属工場とイスラエル側への越境攻撃に
使われたとされる別のトンネル。パレスチナ武装勢力はカッサムをこれまでイスラエル領内に多数撃ち込んでいるが、性能の向上が目立つという。
イスラエル軍は今回の空爆について、同日ガザ側から受けた一連のロケット弾、迫撃砲攻撃に対する報復と主張している。
ガザ・エジプト境界のケレム・シャレム検問所では迫撃砲4発が撃ち込まれて閉鎖を余儀なくされ、燃料などの支援物資を
運ぶトラック70台が足止めされた。
(続く)
>>179 より
イスラエルにロケット弾などを発射した組織の背景は不明。
ハマスによると、死傷者が出たのは、ガザ南部ラファのトンネル2カ所を狙った空爆。イスラエル側は、ハマス指導部がこれらの
トンネルを通し、エジプト側から武器を密輸しているとして、攻撃を繰り返してきた。これに対してガザ住民は、食料などの
物資輸送にトンネルが必要だと主張している。
パレスチナ自治区は現在、ハマスが勢力下に置くガザとアッバス議長の穏健派が支配するヨルダン川西岸の分裂状態にある。
ハマスはイスラエルの生存権を認めず、イスラエルは領内へのロケット弾攻撃などを口実にガザを経済封鎖している。
ガザ空爆で3人死亡 イスラエル軍
http://www.47news.jp/CN/201001/CN2010010801000843.html 【エルサレム共同】イスラエル軍は8日未明、パレスチナ自治区ガザ南部ラファで、エジプトから物資を密輸するのに使う
地下トンネルを空爆し、パレスチナ人3人が死亡、4人が負傷した。軍はほかにガザ市南部など3カ所でも空爆した。
ガザの武装勢力が7日、イスラエル側に迫撃弾など十数発を発射したことへの報復とみられる。
ガザを支配するイスラム原理主義組織ハマスはトンネルで武器も密輸しているとされ、イスラエル軍がたびたび空爆。また、
エジプトは密輸阻止のため境界に金属壁を埋める工事を推進、ガザ住民が反発しており、6日には両者の衝突で
エジプト国境警備隊員1人が銃撃を受け死亡している。
2010/01/08 19:59 【共同通信】
イスラエル軍、ガザの密輸トンネルなど7カ所空爆
パレスチナ人3人死亡
http://www.worldtimes.co.jp/news/world/kiji/100108-200013.html 【エルサレム森田陽子】イスラエル軍は7日、パレスチナのイスラム根本主義過激派組織ハマスが実効支配するガザ地区からの
イスラエル南部に対するロケット弾攻撃への報復として、ガザとエジプトの境界線に掘られた密輸トンネルなど7カ所を空爆、
イスラエル紙ハーレツによると、15歳の少年を含むパレスチナ人3人が死亡した。
空爆を受けたのは、ラファの密輸トンネルの他、ガザ市内のロケット弾製造の金属工場、ハンユニスなど。パレスチナ側からの
ロケット弾は7日朝、イスラエル南部のアシュケロンやガザとの境界線をパトロールするイスラエル軍兵士を標的に発射されたが、死傷者はいなかった。
2010/1/8 20:00
イスラエル軍、ガザ空爆 3人死亡
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20100108AT2M0804C08012010.html 【カイロ=安部健太郎】イスラエル軍は8日未明にかけてパレスチナ自治区ガザの4カ所を空爆し、密輸トンネル内にいた
3人が死亡した。軍はガザの武装勢力が7日にロケット弾や迫撃弾をイスラエル領に撃ち込んだことへの報復だとしている。
空爆ではガザ南部とエジプトを結ぶ密輸トンネル2カ所を狙ったほか、武器製造拠点とみられるガザ市の工場や、イスラエル侵入
目的で掘られたガザ中部のトンネルを攻撃した。
イスラエル軍は空爆に先立ち7日、ガザ上空からイスラエルとの境界や密輸トンネルに近づかないよう警告するビラをまいていた。
同軍は5日にもガザを空爆、1人が死亡している。(08日 22:01)
イスラエルがガザ空爆 1年ぶり、14歳少年ら3人死亡 (01/08 23:31、01/09 08:08 更新)
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/international/209224.html 【カイロ坂東和之】イスラエル軍が7日、パレスチナ自治区ガザ地区のガザ市などを空爆し、エジプトとの境界にある同地区
南部ラファでは、少なくてもパレスチナ人3人が死亡、1人が負傷した。死亡した1人は14歳の少年で、エジプトとつながる
地下密輸トンネルの中から発見された。医療関係者の証言として、ロイター通信が8日伝えた。
イスラエル軍の報道官は8日、空爆を7日夜に4回実施したと発表した。同通信によると、住宅が密集する同地区
最大のガザ市への空爆は、2008年末から3週間ほど続いたイスラエル軍の大規模侵攻以来、約1年ぶり。
ラファでは、同地区を実効支配するイスラム原理主義組織ハマスへの武器密輸経路とされる地下トンネルなど3カ所を
攻撃した。ガザ市では、ハマスの武器工場も標的にした。
(続く)
>>184 より
イスラエル軍によると、ガザ地区からイスラエルに迫撃砲弾とロケット弾が撃ち込まれたため、その報復として空爆を実施した。
イスラエル側の死傷者はいない。
昨年1月にイスラエルの軍事侵攻が終わった後、ガザからイスラエルへのロケット弾発射は激減したものの、散発的には
続いてきた。今回の空爆は、ハマスへの武器補給路を破壊し、ロケット弾攻撃を完全に絶つのが目的とみられる。
ただ、イスラエルによる封鎖が続くガザでは、エジプトとつながるトンネルが生活物資調達の生命線にもなっている。また、
空爆で14歳の少年が犠牲になったことで、国際社会のイスラエルへの批判が高まることも予想される。
クリントン米国務長官は8日、ワシントンでエジプトとヨルダンの外相と中東和平支援策について協議するが、今回の空爆は
和平推進に水を差すことになりかねない。
中東和平「世界が解決渇望」 米国務長官、交渉再開へ努力
2010.1.9 08:58
このニュースのトピックス:米国
http://sankei.jp.msn.com/world/america/100109/amr1001090859003-n1.htm ヒラリー・クリントン米国務長官
クリントン米国務長官は8日、中東和平問題についてアラブ諸国だけでなく世界が「解決を渇望している」とし、イスラエルと
パレスチナによる中東和平交渉の早期再開に向けて米国が努力を続ける考えを強調した。
長官は、訪米したヨルダンのジュデ外相と会談した後の記者会見で、アラブ諸国とともに決意を新たに問題解決に一層
尽力すると語り、イスラエルとパレスチナの双方に前提条件なしで交渉を早期再開するよう求めた。
続いてエジプトのアブルゲイト外相とも会談。外相は会談前「和平再開への流れに弾みをつけたい」と述べた。
米国のミッチェル中東和平担当特使は10日にフランスとベルギーへの歴訪に出発し、欧州連合(EU)と国連、ロシアの
担当者と協議。月内に中東を訪問する。(共同)
無条件の交渉再開訴え=中東和平で「努力の年」−米長官
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201001/2010010900094 【ワシントン時事】クリントン米国務長官は8日、ヨルダンのジュデ外相との会談後の記者会見で、イスラエルとパレスチナの
和平交渉について、「前提条件なしの早期交渉再開」を実現するため、外交努力を強化していく方針を示した。
同長官は「今年は中東地域と世界にとって欠かせない(和平達成の)目標に向け、決意を改め、努力を強化する年だ」と述べた。(2010/01/09-09:12)
ガザを空爆、3人死亡 イスラエル軍
2010年1月9日 朝刊
http://www.chunichi.co.jp/article/world/news/CK2010010902000139.html 【カイロ=内田康】イスラエル軍は7日夜、イスラム原理主義組織ハマスが実効支配するパレスチナ自治区ガザを空爆した。
ロイター通信によると、3人が死亡した。
空爆は、ガザ市の武器工場や、エジプトやイスラエルとの境界にある地下トンネルを標的に複数回に及んだ。3人の遺体は
エジプト境界で見つかり、うち1人は14歳の少年。
昨年1月までの約3週間で約1400人が死亡したガザの大規模空爆以降、ガザ市の人口密集地が空爆されたのは初めて。
7日には、ガザの民兵がイスラエル領に向けてロケット弾などを発射しており、空爆はこれに対する報復とみられる。イスラエル軍は
7日の日中に「イスラエルとの境界フェンスから300メートル以内は危険」と知らせるビラを大量に散布していた。
沈静化していたガザ民兵によるロケット弾攻撃はこの数週間で増加する傾向にあり、ガザ情勢は再び緊迫する恐れもある。
イスラエル軍、ガザ空爆 少年ら3人死亡、4人不明
2010年1月9日16時19分
http://www.asahi.com/international/update/0109/TKY201001090223.html 【エルサレム=井上道夫】イスラエル軍は7日夜、パレスチナ自治区ガザ南部ラファの密輸トンネルやガザ市など計4カ所を
空爆した。現地の医療関係者によると、トンネル内で少年を含むパレスチナ人計3人が死亡した。4人が行方不明になっている、との情報もある。
軍報道官は、同日にガザからイスラエル領に向け、迫撃砲弾やロケット弾計約10発が撃ち込まれたことへの報復措置と
している。密輸トンネル2カ所のほか、武器製造工場、ガザからイスラエルに侵入するためのトンネルを攻撃した、と説明した。
>>190 より
フムスはひよこ豆のペースト料理で、アラブやユダヤ、キリスト教徒など宗教を問わず、中東の各地域で食されている。
その起源については、はっきりしたことがわかっておらず、ここ近年ではレバノンとイスラエルが「発祥地」を巡って論争となっている。
この論争に煽られたような形で世界記録に挑戦するフムスが次々と作られている。
今回、イスラエル側で作られたフムスには、ひよこ豆2.5トン、練りごま1.5トン、レモン数百個、大量のにんにくが使われた。
この量のフムスを提供するボウルなど見当たらないため、直径6メートルの衛星通信用アンテナを通信会社から借りたと言う。
世界最大のフムスを調理した、アブ・ゴーシュでレストランを開くジャワダット・イブラヒムさんは、ギネスブックから世界記録の認定を
受け、「今日、レバノン勢に勝った!」と喜んでいる。
しかし、記録更新が第1の目的ではなく、「自分の作るフムスが世界一美味しいと知ってもらうため」とも述べた。
パレスチナ、「前提条件なしの交渉早期再開」提議を拒否
2010-01-09 20:13:43
http://japanese.cri.cn/881/2010/01/09/147s152893.htm パレスチナの首席交渉代表であるエラカート氏は9日、アメリカ政府が提起した「前提条件なしの交渉早期再開」提案を
拒否し、「これはアラブ諸国の立場を無視したものだ」と非難しました。
エラカート氏は記者のインタビューに答え、「アメリカのクリントン国務長官がこのほど、パレスチナとイスラエルが国境線問題に
ついて直ちに交渉をはじめるよう提案したが、これは受け入れられない。この提案は、イスラエルの入植地拡大を停止することや
交渉期限については触れていない。またイスラエルはまずは入植地拡大を停止して、交渉の再開の条件を作るべきだ。そうで
なければパレスチナは交渉を拒否する」と強調しました。(藍)
イスラエル、レバノン南部の爆発物に抗議
http://www.worldtimes.co.jp/news/world/kiji/100109-220936.html 【エルサレム森田陽子】イスラエル政府は7日、バンキブン国連事務総長に対し、レバノン南部で先週、国連レバノン暫定軍
(UNIFIL)により発見された大量の爆発物に関し、2006年のイスラエルとレバノンのイラン系イスラム教シーア派民兵組織ヒズボラ
との戦闘後に採択された国連決議に違反するとして抗議文書を手渡した。
イスラエル紙ハーレツが9日、報じたところによると、同爆発物は約300キロ。武器弾薬の貯蔵が禁じられているリタニ川以南の
イスラエル国境から1キロの地点で発見された。ガブリエラ・シャレイ国連大使が、事務総長に手渡した。
イスラエル側は、同爆発物がイランかシリアで製造されたもので、ヒズボラによるイスラエル攻撃にために配置されたものと見ている。
2010/1/9 22:09
ファタハとの和解促す シリア大統領がハマス指導者に
http://www.47news.jp/CN/201001/CN2010010901000630.html 【カイロ共同】国営シリア・アラブ通信によると、アサド大統領は9日、首都ダマスカスで、パレスチナのイスラム原理主義組織ハマスの
指導者マシャル氏と会談し、パレスチナ自治政府のアッバス議長率いる穏健派組織ファタハとの和解を受け入れるよう促した。
シリアはこれまで、ダマスカス在住のマシャル氏の活動を容認し、ハマスを支援してきた。アッバス議長が近くダマスカスを訪問するとも
伝えられており、対立する両者の和解への期待が高まりそうだ。
大統領府の声明によると、アサド大統領は、シリアはパレスチナ人が再び団結することを求めていると強調。和解実現が
パレスチナ人の権利を回復する唯一の道だと指摘した。
2010/01/10 00:02 【共同通信】
ヨルダン 原子力委員長に聞く ウラン濃縮『将来、選択も』
2010年1月10日 朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2010011002000058.html アラブ各国が原子力発電所建設計画を打ち出すなか、ヨルダンの原子力政策を統括するハレド・トウカン原子力委員長が
本紙の取材に応じた。自国の原発開発について「政治的な意図はない」と述べ、イランの核開発に対抗した原発計画との見方を
否定。ウラン濃縮では「二十〜三十年は自国で行わず、(原発の燃料となる)低濃縮ウランを海外から買う」と語る一方、
「将来は選択肢がある」と含みを残した。(アンマンで内田康、写真も)
ヨルダンは初の原子力発電所建設地の選定をイスラエルやエジプト国境に近いアカバ湾沿岸で進めている。
商業運転開始時期についてトウカン委員長は二〇一九年初頭ごろとの見通しを示した。導入の狙いについては「ヨルダンは
非産油国でエネルギーは輸入頼り。国内の天然ウランも活用してエネルギー多角化を進める」と語った。
(続く)
>>195 より
近年はサウジアラビアやアラブ首長国連邦(UAE)、エジプトなども原発に関心を示し、中東唯一の核兵器保有国と
確実視されるイスラエルも、核の地域バランスの変化に懸念を示している。
これについて同委員長は「イスラエルには過去二回、説明した。国際原子力機関(IAEA)の監視下で透明性も確保している」と、
理解は得られるとの考えを示した。
米国などが途上国への技術拡散に神経をとがらすウラン濃縮について、同委員長は「現計画では海外から買うが、
核拡散防止条約(NPT)で保証されたウラン濃縮技術取得の権利は維持する。中東に(ウランを共同で濃縮して核燃料を供給する)
バンクができれば、ヨルダンが供給側の役割を果たすこともある」と意欲を示した。
サウジアラビア、「和平交渉の前提が入植地拡大の停止」を強調
2010-01-10 15:46:58
http://japanese.cri.cn/881/2010/01/10/142s152900.htm サウジアラビアのファイサル外相はリヤドで9日、「イスラエルがパレスチナの領土でのユダヤ人入植地拡大を停止することが、
パレスチナとイスラエルの和平交渉の前提だ」と強調しました。
これは、ファイサル外相がこの日サウジアラビアを訪問中のドイツのギド・ヴェスターヴェレ副首相兼外務大臣と会談した後の
記者会見で述べたものです。ファイサル外相は「双方は、パレスチナとイスラエルの最新情勢を重点的に討議しており、イスラエルの
ユダヤ人入植地の拡大は不法行為で、中東和平プロセスの障害となっていると見ている。国際社会が協力を強化し、
イスラエルに対して入植地拡大を停止させることを希望する」と述べました。
また、両外相はイランの核計画、アフガニスタンとイエメンの情勢など共に関心を寄せる問題を討議しました。(Katsu/金井)
2010.01.10 Web posted at: 17:04 JST Updated - CNN
USA
イラン核問題で米国が「緊急対応手段」を作成、米軍司令官
http://www.cnn.co.jp/usa/CNN201001100015.html フロリダ州タンパ(CNN) 核開発問題で欧米と対立するイラン情勢で、中東を管轄する米中央軍のペトレイアス司令官は10日、
米国は外交手段、経済制裁に加え、イラン核問題に対処する「緊急対応手段」も作成したことを明らかにした。CNNとの会見で述べた。
緊急対応手段の詳細には触れなかったが、「中央軍がさまざまな情勢に応じた対応策を検討していなかったとしたら文字通り無責任だ」
と述べた。軍事手段を意味するとも受け止められる。
イラン核問題ではイスラエル内で核施設への先制空爆論がくすぶっている。ペトレイアス司令官は、イスラエルの空爆能力についての
質問には直接答えなかったが、イラン核施設の防御性については同国が地下トンネル網を築くなど防衛能力の向上に努めている
事実を指摘。その上で、使用する兵器の種類によるとしながらも、「空爆は可能」との考えを示した。
ただ、イランの核問題を解決する外交手段にはまだ時間的余裕があるとの私見を示し、作成したとする「緊急対応手段」の実施に
時間的な制限はないとも述べた。
イランは国連安保理の制裁決議にもかかわらずウラン濃縮を続行。安保理の5常任理事国、ドイツとの交渉は依然続いているが、
ウラン国外加工案でも対立が解けず、こう着状態に陥っている。この中で、米英などは制裁強化に傾いている。
ガザ空爆、3人殺害 イスラエル軍
http://www.47news.jp/CN/201001/CN2010011101000010.html 【エルサレム共同】イスラエル軍は10日、パレスチナ自治区ガザ中部のデルバラハ東方を空爆し、病院関係者らによると、
過激派イスラム聖戦のメンバー3人が死亡した。目撃者によると、3人はイスラエル側に向けロケット弾を発射しようとしていたという。
ガザからイスラエルへのロケット弾攻撃は今年に入ってから、やや増加。イスラエルのネタニヤフ首相は10日の閣議で、
攻撃に対し「直ちに、強硬に応戦する」と表明していた。
2010/01/11 07:17 【共同通信】
イスラエル軍がガザ空爆、武装勢力の3人殺害
2010年 01月 11日 09:36 JST
http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPJAPAN-13278620100111 [ガザ/エルサレム 10日 ロイター] イスラエル軍は10日、パレスチナ自治区ガザで空爆を行い、パレスチナの武装勢力
3人を殺害した。イスラエルのネタニヤフ首相は空爆に先立ち、ガザ地区からのいかなる攻撃にも報復攻撃を行う姿勢を明確にしていた。
イスラエル軍のスポークスマンによると、空爆のターゲットは、イスラエルに向けたロケット弾の準備をしていた武装メンバー。
パレスチナ側も、武装組織の3人が死亡したとしている。
ネタニヤフ首相は閣議で、ハマスが実効支配するガザ地区から先週、イスラエルに向けて迫撃砲やロケット弾が発射されたと
説明。「この事態を非常に深刻に受け止める。(イスラエル)政府の方針は明らかだ。われわれの領土に対する攻撃には、
即時かつ強力な対応を取る」と述べた。
イスラエルとガザ地区の境界線では過去1カ月、武力攻撃が激化しており、オバマ米政権が目指す中東和平の進展が
一段と難しくなることも懸念されている。
>>202 より
エジプト政府は、2007年のハマスによるガザ地区武力制圧後、ラファ検問所の閉鎖を続けています。背景には、ハマスとの
関係が深いエジプトの非合法イスラム主義組織「ムスリム同胞団」への影響に対する懸念があるとされます。
ハマス側は、検問所封鎖に地下トンネル構築で対抗、「トンネル貿易」を活発化させてエジプト側から生活物資も密輸して
きました。当時のオルメルト・イスラエル政権は、エジプト側が武器の密輸を黙認していると非難、実力行使も示唆しました。
エジプト側は昨年12月、地下トンネルはエジプトの主権と安全保障にかかわる問題だとして境界線に沿って地中に鉄板を
埋め込む作業を開始、全長14キロのうち5キロに地下障壁を完成させました。ハマス側は「住民を死に追い詰める壁だ」と批判しています。
海外の非政府組織(NGO)が昨年12月、イスラエルのガザ攻撃1年を期して、ガザ住民との連帯を目的にエジプト領内から
ガザに入ろうとし阻止されました。今年に入っても支援物資を積んだ車でガザ地区に入ろうとした海外NGOとエジプト治安当局が
境界に近いアリーシュで衝突し、双方に負傷者が出ています。またラファではガザ地区側からの銃撃を受けたエジプト治安要員1人が死亡しています。
エジプト国境に壁建設へ イスラエル首相決定
http://www.47news.jp/CN/201001/CN2010011101000109.html 【エルサレム共同】イスラエルのネタニヤフ首相は10日、アフリカなどからの不法入国を防ぐため、南部のエジプト国境の一部に
監視装置を配備した壁を建設することを決定した。首相府が明らかにした。設置場所はパレスチナ自治区ガザ南部ラファの
南方と紅海沿岸のエイラート北方で、費用は約10億シェケル(約250億円)に上る見通し。
首相は不法労働者やテロリストの脅威を強調。「(ユダヤ人国家である)イスラエルの特性を守るための戦略的な決定だ」と語った。
イスラエル紙イディオト・アハロノト電子版によると、エジプト国境からは週に100〜200人がイスラエルに不法入国しているとみられている。
イスラエルはテロ実行者の侵入阻止を目的として、ヨルダン川西岸との間でフェンス建設を推進。ガザやレバノン、シリアとの
間にも壁やフェンスを建設している。
2010/01/11 10:59 【共同通信】
米特使の中東訪問は、交渉再開に新しい希望をもたらすか
2010-01-11 17:16:48
http://japanese.cri.cn/881/2010/01/11/145s152948.htm アメリカのジョージ・ミッチェル中東和平担当特使が1月中旬にイスラエル・パレスチナ地区を訪問する予定です。今回の
訪問はミッチェル特使の今年初めての海外訪問となります。ミチェル特使はこのほど、アメリカのメディア取材に応じて次のように
話しました。「イスラエルとパレスチナの交渉が再開されれば、交渉は2年を超えることはない。それほどかからないだろう」と
自信満々に語りました。しかし、パレスチナは最近、アメリカの無条件での中東和平交渉再開の提案を拒否しました。
イスラエル軍は10日、ガザ地区を空爆し、5人が死亡しました。現在の情勢で、ミッチェル特使の訪問が中東和平交渉の
厳しい局面を打開することができるかどうかを世界が注目しています。今日の時事解説はこれについてお話しましょう。
(続く)
>>205 より
2008年の年末、イスラエル軍はガザ地区に22日間に渡る攻撃を行い、和平交渉が中断してから1年過ぎました。
今年1月4日、エジプトのムバラ ク大統領とパレスチナ自治政府のアッバス議長が会談を行い、アメリカの中東和平交渉に
対する新しい提案が明らかにされました。また、アメリカのヒラリー・クリントン国務長官はヨルダンのナーセル・ジュデ外相と
会談した際、この提案にも言及しました。その際、クリントン国務長官は「アメリカはパレスチナがイスラエルとの国境を明確に
定めることについては、まず、イスラエルと合意に達した領土でパレスチナ国家の樹立を考慮すると共に、イスラエルの安全と
発展をも配慮しなければならい」と述べました。
また、アラぶ諸国のある政府高官は「一部のアラブ国家は国境問題からまず手をつけ、中東和平プロセスを進めることを
考えている。この方法がパレスチナとイスラエルが入植地問題をめぐって対立が深まることを避けることができる」と述べました。
アナリストは「今の中東情勢から見れば、ミッチェル特使の今回の中東訪問の条件は一年前よりずっと良い。しかし、交渉が
順調に再開されるかどうかは、パレスチナとイスラエル双方の努力次第だ」としました。
(続く)
>>206 より
パレスチナにとっては、ハマスが人質交換などをめぐってイスラエルと交渉を行い、ある程度の成果を得ました。こうした状況の下で、
アッパス議長を始めとする穏健派は国民の支持を得るために、イスラエルの入植地建設中止を交渉再開の前提としなければならないと見られています。
一方、イスラエル側では、ネタニヤフ首相が昨年6月14日の演説で、非武装ならばパレスチナ国家の樹立を認めると述べました。
また、ヨルダン川西岸の各規制を緩和し、経済発展を進める面で成果を収めました。しかし、これらの決定は国内の反対派からの
大きな圧力を受け、ネタニヤフ首相はこの問題においてこれ以上に譲歩をする余地があまり無いと見られています。
アナリストは「アメリカが中東和平交渉の問題を打開することができるかどうかはその政策のバランスを把握できるかにかかっている」と言っています。
イスラエル、エジプト国境にフェンス建設へ 密入国阻止狙う
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20100111ATGM1101811012010.html 【カイロ=安部健太郎】イスラエルのネタニヤフ首相は10日夜、エジプトとの国境沿いに密入国を防ぐフェンスを建設する
計画を承認した。建設費は3億〜4億ドル規模となる見込み。アフリカ諸国からエジプトのシナイ半島を経由した密入国者が
多いため、270キロメートル弱にわたる国境の少なくとも半分程度をフェンスで遮断する。
シナイ半島経由でエリトリア、スーダン、エチオピアなどからイスラエルへ職を求め密入国した人や亡命を図った人は、ここ数年で
数万人に上るとされる。イスラエル当局はテロ関係者の入国を警戒しており、段階的にエジプトとの国境の大半にフェンスを設置する方針とみられる。
AFP通信によると、エジプトの治安当局は昨年だけでイスラエルに向かっていたアフリカ人20人を国境付近で射殺。
人権団体などが批判している。(11日 23:01)
イスラエル首相、エジプト国境に壁建設を決断
http://www.worldtimes.co.jp/news/world/kiji/100112-064733.html 【エルサレム森田陽子】ネタニヤフ・イスラエル首相は10日、エジプトとの国境沿いに“壁”を建設することを決断した。
イスラエル紙エルサレムポストによると、“壁”建設費用は約10億シェケル(約2億7000万ドル:約250億円)で、完成まで2年を要するという。
壁建設の目的は、アフリカ系住民のイスラエルへの違法な入国を禁ずるため。
ネタニヤフ首相は、「われわれは密入国者とテロリストからユダヤ国家・民主主義国家を守るための議論をし、
戦略的見地から建設を決断した」と語った。
同首相はさらに、イスラエルは難民を受け入れる政策は維持するものの、数万人の不法労働者を受け入れることはできない、とも語った。
約270キロに渡り砂漠地帯を横切る同国境線を、紛争地帯から抜け出し、またイスラエルでのより良い生活を求めて
不法に越境しようとするアフリカ住民は年間数千人に上っており、エジプト側も国境警備を強化して対策に当たってきた。
AFP通信によると、2009年5月以来、国境線を越えようとしてエジプト警察官に射殺された不法入国者は少なくとも17人に上る。
2010/1/12 6:47
米大統領、中東に補佐官派遣へ 和平交渉再開目指す
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20100112ATGM1201812012010.html 【ワシントン=弟子丸幸子】米ホワイトハウスは11日、オバマ大統領が今週、ジョーンズ大統領補佐官(国家安全保障担当)を
サウジアラビア、イスラエル、パレスチナ自治区の3カ国・地域に派遣すると発表した。中東和平交渉の再開を実現するのが狙い。
イスラエルとパレスチナの両者には無条件での交渉参加を呼び掛け、アラブ、イスラム社会の盟主的存在のサウジに協力を促す。
オバマ大統領は外交政策の最重要課題に中東和平問題を据えたものの、政権発足からの約1年でほとんど進展していない。
事態打開の方法を探るため、外交分野の側近で、中東問題に詳しいジョーンズ氏の派遣を決めた。
米政府の中東和平問題担当特使を務めるミッチェル氏もジョーンズ氏の後、月内に中東を訪問する予定。相次ぐ高官派遣で、
和平交渉再開の障害になっているイスラエルの入植地問題などの進展を図りたい考えだ。(12:10)
イスラエルの武器備蓄倍増へ=イランに軍事圧力か−米国防総省
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2010011200531 【ワシントン時事】米国防総省が、イスラエルに備蓄している米軍の武器や弾薬の備蓄量を倍増する計画を進めている
ことが12日までに分かった。AFP通信などが報じた。核開発問題でイランに軍事的圧力を掛ける狙いがあるとみられる。
備蓄の規模を4億ドル(約370億円)から8億ドル(約740億円)相当に倍増させる。イスラエルでの備蓄は協定に基づき
1990年代から開始され、有事の際には米国の承認を得てイスラエル軍も使用できる。弾薬のほか装甲車やミサイルも
保管されている。(2010/01/12-14:31)
パレスチナ、イスラエル入植地建設の凍結を要請
2010-01-12 14:27:41
http://japanese.cri.cn/881/2010/01/12/144s152983.htm パレスチナ民族解放機構執行委員会のラボ事務局長は11日、「国連安保理に対して、安保理が決議を採択して
イスラエルの東エルサレムでの住宅建設を凍結させることを期待している」と述べました。
ラボ事務局長はその際、「イスラエルが東エルサレムでの住宅建設計画は、過去最大の規模に達している。安保理が
対策を真剣に検討し、凍結決議を採択してほしい」と語った後、さらにリビアで開かれるアラブ連盟首脳会談でこの問題を
討議してほしいと呼びかけました。(翻訳:任春生 チェッカー:村田)
ヨルダン、死海文書は「イスラエルが強奪」 国連に苦情申し立て
* 2010年01月12日 17:25 発信地:アンマン/ヨルダン
http://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2681692/5152890 イスラエル考古学庁(Israel Antiquities Authority)が公開した死海文書(Dead Sea Scrolls)の断片。左は
発見された状態の写真で、右は分光技術を用いて撮影したもの(撮影日不明)。(c)AFP/ISRAEL ANTIQUITIES AUTHORITY
【1月12日 AFP】ヨルダン政府が、カナダで展示されていた死海文書(Dead Sea Scrolls)について、イスラエルが
1967年の6日間戦争(第3次中東戦争)の際に「強奪」したものだとして、国連教育科学文化機関(ユネスコ、UNESCO)
に苦情申し立てを行っていたことが分かった。ヨルダン政府関係者が11日、明らかにした。
ヨルダン側は、イスラエルが1967年に東エルサレムを占領した際、当時ヨルダンが管理していたパレスチナ博物館
(Palestinian Museum)から死海文書などの文化財を持ち去ったと主張。死海文書の所有者がヨルダンであることを
証明する法的文書を所持しているという。
(続く)
>>218 より
1949年以降、東エルサレムはヨルダンの統治下にあったが、1967年の6日間戦争でイスラエルが占領。国際社会の
承認がないまま、東エルサレム併合を宣言した。
その後、ヨルダンとイスラエルは1994年に平和条約を締結している。
■展示中止を求められたカナダ
問題となっている死海文書には、紀元前3世紀に書かれたものも含まれており、カナダ・トロント(Toronto)の
ロイヤルオンタリオ博物館(Royal Ontario Museum)で10日まで、展示されていた。
展示に先立ち、ヨルダン政府は、カナダ、ヨルダン両国が1954年に採択された「武力紛争の際の文化財保護議定書
(Convention for the Protection of Cultural Property in the Event of Armed Conflict)」の批准国であることを根拠に、
死海文書を「押収」するようカナダ政府に要請していた。
また、パレスチナ自治区の政府高官も前年4月、カナダのスティーブン・ハーパー(Stephen Harper)首相に展覧会の中止を求めていた。
これに対しカナダ外務省の報道官は今月初め、「死海文書に関してイスラエル・ヨルダン両国の言い分は食い違っており、
この件にカナダ政府が介入するのは不適切だろう」とAFP記者に語っている。(c)AFP/Ahmad Khatib
暗殺された大学講師はイラン核科学者幹部、イラン
http://www.worldtimes.co.jp/news/world/kiji/100112-182931.html 【カイロ鈴木眞吉】AFP通信が12日、国営イラン学生通信(ISNA)からの報道として報じたところによると、首都テヘランで
同日、爆発物の爆破により暗殺された大学講師は、核に関する講義を担当していた科学者だった。
アッバス・ジャファリ・ドラタバディ検事がISNAに明らかにしたもの。同検事は、暗殺されたマスード・アリ・モハンマディ氏は
核エネルギーについて講義していたこと、及び、犯人はまだ逮捕されていないこと、を明らかにした。
イランのボルナ通信は同日、匿名の人物が、「暗殺されたモハンマディ氏は、国家の核科学者の幹部だ」と指摘している、と報じた。
2010/1/12 18:29
イランで爆弾テロ、核物理学の大学教授死亡
特集 中東
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20100112-OYT1T01205.htm 【テヘラン=久保健一】イラン国営テレビによると、テヘラン北部の住宅街で12日午前(日本時間同日午後)、爆弾テロが
あり、テヘラン大学のマスード・アリモハンマディ教授が死亡した。
教授が自宅を出たところ、路上に駐車してあったバイクに仕掛けられた遠隔操作の爆弾がさく裂したという。
アリモハンマディ教授は著名な核物理学者で、国内外で多くの論文を発表していた。イラン外務省のメフマンパラスト報道官は
12日、犯行に米国やイスラエルの情報機関が関与しているとの見方を示した。事件の真相は不明だが、今後イラン政府が
欧米への反発を一層強めると同時に、昨年6月の大統領選以来、反政府デモを続ける改革派の弾圧を強化するのは確実とみられる。
イランでは、昨年12月27日のデモでは改革派支持者8人が死亡するなど、改革派の抗議行動が再び激化する兆しが出ていた。
(2010年1月12日18時41分 読売新聞)
イランの核科学者、遠隔操作の爆弾爆発で死亡=報道
2010年 01月 12日 19:50 JST
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-13301020100112 [テヘラン 12日 ロイター] イランの首都テへランで12日、遠隔操作の爆弾が爆発し、テヘラン大学の教授で核科学者の
マスード・モハマディ氏が死亡した。国営メディアが報じた。
テヘランでこうした爆弾攻撃が発生するのは珍しく、イラン放送(IRIB)は、米国とイスラエルが関与しているとの見方を示している。
国営イラン通信(IRNA)は、爆発による死者の数は明らかになっていないとしており、モハマディ氏以外にも犠牲者がいる
可能性を示唆している。またファルス通信は、2人が軽傷を負ったと報じている。
イラン:原子力研究者、爆弾で死亡 「米などが背後で関与」
http://mainichi.jp/select/world/news/20100113ddm007030077000c.html 【テヘラン共同】国営イラン放送によると、首都テヘラン北部で12日朝、テヘラン大学のマスード・アリモハマディ教授(50)の
自宅前で、バイクに仕掛けられていた爆弾が爆発し、車で自宅敷地から出ようとした同教授が死亡した。同教授の専門は
原子物理学で、イラン外務省は同国の核兵器開発を疑う米国とイスラエルが背後で関与したとする声明を発表した。
ロイター通信によると、米国務省当局者はイランの主張について「ばかばかしい」と述べた。爆弾は、アリモハマディ教授の車が
バイクの横を通過したところ、遠隔操作で爆発。車は炎上し、周辺の通行人らが同教授を救出しようとしたが焼死したと
みられる。周辺の民家の窓ガラスが割れ、爆音は2キロ先まで聞こえたという。
テヘラン 核研究者爆殺される
2010年1月13日 朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2010011302000077.html?ref=rank 【カイロ=内田康】イランからの報道によると、首都テヘラン北部で十二日、オートバイに仕掛けられた爆弾が爆発し、
テヘラン大学の核技術研究者(50)が死亡した。イラン外務省は、米国やイスラエルの情報機関が関与した可能性を
示唆した。ただ、死亡した技術者がどの程度、イランの核開発に関与していたかは明らかではなく、背後関係には不透明な部分が多い。
死亡した研究者は、マスード・アリモハマディ教授。イラン学生通信によると、自宅前で車に乗り込もうとしたところ、
近くのオートバイが爆発した。爆弾は遠隔操作されたとみられる。
国営メディアによると、イラン外務省は「初期捜査でシオニスト政権(イスラエル)と米国、彼らに雇われた機関が関与した兆候がある」と述べた。
これに対し、ロイター通信によると米当局者は「ばかばかしい」と否定した。
(続く)
>>225 より
テヘラン大の研究者には、アハマディネジャド政権を支持する保守派と、反発する改革派の双方がいるが、国営メディアは
アリモハマディ氏を「体制に忠実な人物」と報じた。ただAFP通信は、改革派ムサビ元首相の支持者と伝えている。
アリモハマディ氏の核開発への関与について、ロンドンのイラン研究所のホンサーリ所長は本紙の電話取材に「国家の機密を
知る重要な人物なら、隔離された施設で生活しているはずだ。彼が重要な研究者だったとは思えない」と指摘した。
イランのメディアによると、昨年もイランの核技術者の一人が、サウジアラビア・メッカへの巡礼中に行方不明になった。これに
ついてイラン政府は、サウジアラビア政府が米国に核技術者を引き渡したと非難している。
テヘラン大学の教授が暗殺
2010/01/12 Tuesday 13:41:15 IRST
http://japanese.irib.ir/index.php?option=com_content&task=view&id=10522 テヘラン大学の物理学の教授、マスウード・アリー・モハンマディ氏が12日火曜朝、反革命派により、暗殺されました。
モハンマディ教授は、テヘラン北部の自宅を出た際に、遠隔操作の爆弾の爆発により、殉教しました。
治安関係者の一人は、イランの英語の衛星放送プレスTVの記者に対し、「最初の捜査で、この事件に、外国、とくにシオニスト政権
イスラエルの諜報機関が関わっている印が見られた」と語りました。
イラン外務省のメフマーンパラスト報道官は、「今回のテロにイスラエル、アメリカ、イラン国内で彼らに雇われた要員の3つが
関わった可能性がある」と語りました。
この報告によれば、モハンマディ教授の車に設置された遠隔操作の爆弾は、外国、特にイスラエルの諜報機関のテロ作戦で
使われているものだということです。
(続く)
>>227 より
この爆発は非常に強いもので、周辺の建物のガラスが割れ、停車してあった車や近くの建物に被害が出ています。
この数ヶ月、イスラエルのメディアでは、同政権がイラン人の学者を暗殺しようとしていると伝えていました。
少し前にも、メッカ巡礼のためにサウジアラビアを訪れていたイランの核物理学者、シャフラーム・アミーリー氏が行方不明になっています。
イランはサウジアラビアとアメリカがこの学者を誘拐したと非難しています。
メフマーンパラスト報道官は、「情報によれば、このイラン人は、サウジアラビアによってアメリカに引き渡され、この他10名のイラン人と
共に、アメリカで拘束されている」と語っています。
質問なるほドリ:ガザ・エジプト境界のトンネルって何?=回答・前田英司
<NEWS NAVIGATOR>
http://mainichi.jp/select/wadai/naruhodori/news/20100113ddm003070168000c.html ◆ガザ・エジプト境界のトンネルって何?
◇封鎖下、地区住民の生命線 400本、燃料や日用品を運ぶ
なるほドリ パレスチナ自治区ガザ地区とエジプトの境界に密輸用の地下トンネルが多数あるって聞くけど、なぜ?
記者 ガザ地区は、イスラエルを敵視するイスラム原理主義組織ハマスの本拠地です。イスラエルに地中海沖の水域を握られ、
唯一の空港も破壊されて、ガザは事実上、孤立化に追い込まれていました。07年6月にハマスがガザを武力制圧すると、
イスラエルはエジプトに要請して両国との境界を封鎖。人や物資の往来を遮断し、ハマスの孤立化を徹底しました。長崎県
佐世保市ほどの広さに約150万人が暮らすガザでは、燃料や建設資材、日用品までも枯渇。困窮した住民にとって、
生活物資入手の「生命線」としてトンネルが発達しました。
Q でも、トンネル密輸なんて細々したイメージだけど。
A 実態は逆で、現場はさながら「工業地帯」です。現在約400本のトンネルがあり、掘削や物資運搬などに約1万5000人が
従事。1日の密輸量はセメントや燃料を中心に100万ドル(約9200万円)相当分といわれます。地元当局がトンネル1本に
つき2500ドルを「徴税」し、電気を供給しています。作業員が休憩する「カフェ」まであります。
(続く)
>>229 より
Q 一体、トンネルはどれぐらいの大きさなの?
A 全長1キロ前後、深さは地中10〜20メートルです。掘り固めただけなので崩落事故が相次いでいます。私が以前、
取材で入ったトンネルも所々を土のうで補強していました。大人が中腰で通れる広さで、内部は電球で意外と明るく、外から
送風管も引いていました。燃料はパイプを通じて、その他の物資はトロッコのように機械で巻き上げて密輸します。トンネルの
規模は徐々に拡充されています。
Q 武器も密輸しているの?
A ハマスは「民生用」とは別に、独自のトンネルで武器や資金を確保していると言われています。1年前のイスラエル軍の
ガザ攻撃は、ハマスの補給路破壊が最大の狙いの一つでした。エジプトも最近、境界の地下に遮断壁を埋め始めました。
世論はアラブ同胞のガザ住民に同情的ですが、政府は、最大野党ムスリム同胞団の流れをくむハマスの影響力波及を警戒しています。(エルサレム支局)
イランの核物理学者死亡事件、米CIAは全く関与していない=当局者
2010年 01月 13日 10:38 JST
http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPJAPAN-13310520100113 [ワシントン 12日 ロイター] イランのテヘラン大学の科学者が12日爆弾攻撃を受けて死亡した事件で、米中央情報局(CIA)
当局者は、CIAは同事件に全く関与していない、と主張した。
イラン当局や国営メディアによると、死亡したのは核物理学者のマスード・アリモハンマディ氏で、イラン政府は米当局が事件の
背後に関わっているとして非難していた。
西側筋によると、アリモハンマディ氏は、核兵器製造に関わっている疑いで国連制裁の対象となっている人物と緊密な関係にあったとされる。
同CIA当局者は匿名を条件に、ロイターに対し「CIAがこの事件に関与しているとする主張は、全くの誤り」と述べた。
これより先、米国務省高官は米国が事件に関与しているとのイランの主張について「ばかげている」として、一蹴していた。
社説:ガザ国境で発射された疑惑の銃弾
2010年01月07日付 al-Quds al-Arabi紙
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/html/pc/News20100107_165024.html ■ガザ国境で発射された内乱を呼ぶ銃弾
2010年01月07日付クドゥス・アラビー紙(イギリス)HP社説面
包囲されたガザ住民に支援物資を運ぶ「生命線」キャラバン隊に起きた事態は残念なものであり、このキャラバン隊への参加者たちに
対する扱いはエジプト政府に恥辱の刻印を残した。
エジプト治安部隊がキャラバン隊のメンバーに投石したり殴りかかったりしようとは、われわれの誰もが思わなかった。包囲下の
飢えた人々に連帯しようとするこれらの人々への出迎えが、流血の抗争に変容し、少なくとも20名の負傷者が出て病院に
搬送されることになろうとは、予想だにしなかったのである。
最終的にキャラバン隊は、ラファハ通行所を越えてガザ地区に到着した。ならばなぜ、エジプト政府は始めから文明的かつ
人道的なやり方で彼らを遇し、紅海沿岸のヌエバ港からシナイ半島を経てガザ地区へ向かうという、彼らの計画通りの行程を認めなかったのか。
その答えは、エジプト政府はイスラエルと米国の命令に応じたのだということに尽きる。そうしてエジプト政府は強制されてで
あれ、自発的にであれ、ガザ住民とガザを統治するハマースとを戦略的な敵に仕立て上げ、おとしめ跪かせるためにできる限りの
ダメージを与えるべきだと考えたのだ。
(続く)
>>232 より
エジプト側は[支援キャラバン隊に参加していた]イギリスのカソリック信徒であるジョージ・ギャロウェイ下院議員に対し、事前の
取り決め通りアリーシュに向かうよう命じた。議員は仕方なくこの命令に従ったが、それは彼と、彼とともにキャラバン隊に同伴していた
人々の目的が、エジプト政府と問題を起こすことではなく、支援物資をガザ地区に届け、イスラエル政府の過ちを暴くことに
あったためだ。イスラエルはガザを攻撃し、住民数百人を殺害し、不当で過酷な封鎖を強いて、尊厳ある生存のあらゆる手段を奪ったのである。
今回のキャラバン隊およびガザ市民への敵対行為によって、エジプト政府が封鎖の強化に協力しているのみならず、目下
敵なしのハマースの成功に一役買い、ガザ地区のパレスチナ人150万人に最大限のダメージを加えようとしていることが確かめられた。
エジプト政府がイスラエルの治安の門番になり下がったことは残念でならない。エジプトは米国とイスラエルの歓心を得るためだけに、
タダでその役を買って出た。イスラエルのネタニヤフ首相やリーバーマン外相が満足するなら、ガザ住民が飢えて死のうがカイロの
エジプト政権に害はないというわけだ。
(続く)
>>233 より
さらに残念なのは、混乱と抗議の最中、ガザ国境に配備されていたエジプト人警官が何者かに銃撃されて死亡したことだ。
エジプトの公営テレビはすぐさま、銃弾は国境の向こう側から飛んできたと報じた。
同じ信仰と信条を持つ同胞たちへの封鎖に参加するという非倫理的な国家的職務を自国政府に負わせられたこの無辜の
警官もまた、アラブとパレスチナの大義を守るために斃れたパレスチナ人、エジプト人、アラブ人の殉教者たちの隊列に加わる殉教者だ。
高潔なるパレスチナ人がこの死の銃弾を放ったとは信じられない。なぜならこの銃弾は内乱を呼ぶ一発だからであり、それを
放った人物はパレスチナとエジプトの両国民に敵意を持ち、包囲され、飢えさせられたパレスチナ人に対する敵意をエスカレート
させる口実をメディアに与え、犠牲者を殺害者へ変えようとしている。これはアラブ諸国の諜報機関がその道のプロとして長けて
いることで知られているゲームだ。この警官の死を利用してパレスチナ人の肉に喰らいついているメディアは、イスラエルが発砲して
エジプト兵たちを殺害したり、あるいはエジプト領空を侵犯してガザ地区の無防備な無辜の民を爆撃したりした時には、一言も発しようとしなかったではないか。
エジプトの主権はイスラエル人とその犯罪のために利用される一方で、人道支援のキャラバン隊、あるいは一口のパンを
求めようとする飢えた人の前に[ヒンズー教の]聖なる牛のごとく立ち塞がっている。
封鎖を支援し、あるいはそれに声を上げようとしないエジプト政府やアラブのその他の政権内の多くの人間よりもアラブ主義者で
あることを証明してみせたイギリス人のギャロウェイ議員の言うとおりだ。偉大なるエジプトにはよりすぐれた政権がふさわしい。
原文をPDFファイルで見る
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/html/pc/pdf/pdfNews20100107_165024.pdf (翻訳者:山本薫)
(記事ID:18214)
イスラエルの外務副大臣が謝罪 トルコ大使への侮辱で
http://www.47news.jp/CN/201001/CN2010011401000105.html 【エルサレム共同】イスラエルのアヤロン外務副大臣は13日夜、トルコのテレビドラマの内容に関し、同国のチェリッコル
駐イスラエル大使に対して行った抗議の仕方が侮辱的だったとして、大使に謝罪する書簡を送った。トルコは謝罪がなければ
大使を召還すると警告していた。
トルコは2008年末、パレスチナ自治区ガザに大規模攻撃を行ったイスラエルを強く非難。さらなる関係悪化を懸念した
イスラエルのペレス大統領とネタニヤフ首相が謝罪を指示したとみられている。
AP通信によると、アヤロン氏は書簡でチェリッコル大使に「大使個人を侮辱する意図はなかった。申し入れの仕方について
謝罪する」とした。トルコのエルドアン首相は謝罪を受け入れた。
アヤロン氏は11日、トルコのドラマでイスラエル情報機関がトルコ人の子どもを拉致するストーリーへの抗議としてチェリッコル大使を
呼び、意図的に自分より低いいすに座らせた上で記者団に写真撮影させた。これが問題となり、両国が非難の応酬をしていた。
2010/01/14 08:34 【共同通信】
イスラエル軍にこびへつらうパレスチナ治安部隊、ハマスが風刺画公開
* 2010年01月14日 13:38 発信地:ガザ市/パレスチナ自治区
http://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2682155/5157483 公開された風刺画。イスラエル兵(右)とパレスチナの警官が肩を組んでいる。(c)AFP/AL-AQSA TV
【1月14日 AFP】イスラム原理主義勢力ハマス(Hamas)が運営するアル・アクサテレビ(Al-Aqsa TV)は11日、近々放映予定の
風刺画を公開した。同テレビによると、パレスチナ自治区ヨルダン川西岸(West Bank)に駐留する治安部隊がイスラエル兵にこびへつらう
様子が描かれているという。(c)AFP
トルコ:イスラエルとの関係さらに険悪化 ドラマが原因
http://mainichi.jp/select/world/news/20100115k0000m030042000c.html 【エルサレム前田英司】昨年来、亀裂を深めていたトルコとイスラエルの関係が一層険悪化している。イスラエルのアヤロン副外相が
メディアの前で、イスラエル駐在のトルコ大使に「35年の外交官生活でこれほどの屈辱はなかった」(大使)という態度で接した。
激怒したトルコが大使召還を突きつけて、副外相を謝罪に追い込む事態に発展した。
アヤロン副外相は11日、トルコで放送されたドラマ番組が反イスラエル感情を扇動したと抗議するため、トルコ大使を外務省に
呼んだ。ドラマはイスラエル当局者を幼児誘拐集団の黒幕に描いていた。副外相は大使を自席より低いソファに座らせ、卓上に
イスラエル国旗のみを設置。地元メディアに冒頭撮影を許可したうえで、ヘブライ語で「大使は我々より低い。その点に留意を」
などと述べ、大使との握手も拒否した。
(続く)
>>238 より
この一件はトルコでも大々的に報じられ、トルコ外務省は12日、イスラエルの駐トルコ大使を呼びつけて謝罪を要求した。
アヤロン副外相は「今後はより外交的な態度表明を心がける」との声明で幕引きを図ったが、トルコの怒りは収まらず、
ギュル大統領は13日、「今日中に問題が『解決』しなければ駐イスラエル大使を召還する」と警告した。
イスラエル外務省は謝罪を拒んだが、最終的にペレス同国大統領が介入。アヤロン副外相は13日夜になって、「侮辱する
つもりはなかった」と正式に文書で陳謝した。
両国関係は1年前のイスラエル軍のパレスチナ自治区ガザ攻撃を機に悪化した。国民の大半がイスラム教徒のトルコは
パレスチナに同情的なうえ、イスラム色の強いエルドアン首相が痛烈なイスラエル批判を展開。イスラエルは、世俗国家トルコが
「イスラム化」した、と反発を強めた。
エルドアン首相は11日にも、イスラエルの「敵国」レバノンのハリリ首相との共同会見で、「イスラエルは過剰な武力を持ち、
それを思うがまま行使している。世界平和にとっての脅威だ」と非難。これに対し、イスラエル外務省は「我々に倫理観を説教できる
立場から最も縁遠いのがトルコ人だ」とかみ付き、舌戦も過熱している。
(続く)
>>239 より
◇地域情勢混迷に「拍車」の恐れも
【エルサレム前田英司】トルコとイスラエルの関係は今回の「侮辱」騒動で、「近年にない最悪の状態に陥った」(イスラエル軍関係者)
と懸念されている。穏健で世俗的な「イスラム国家」のトルコには、中東の包括和平やイランの核開発問題での「橋渡し役」も
期待されるが、イスラエルとの反目が続けば、地域情勢の混迷に拍車をかける事態にもなりかねない。
イスラエル首相府は13日、アヤロン副外相の正式謝罪に当たり、「両国間が乖離(かいり)している事実を憂慮する」と改めて指摘。
ドラマ番組への抗議自体は正当だったとの認識を強調した。エルドアン・トルコ首相は謝罪を評価する一方で、「イスラエルはもっと
地域の安定を考えるべきだ」とクギを刺した。
両国の摩擦は、02年にトルコでイスラム系の公正発展党(AKP)が政権を奪取して以降、顕在化した。地域大国として存在感を
強めたいトルコは、従来以上にイスラムのつながりを重視し、アラブ諸国やイランとの関係を深化。イスラエルはこれに神経を逆なでされた。
トルコは昨冬のイスラエル軍のガザ攻撃前まで、イスラエルとシリアの間接和平交渉を積極的に仲介した。米欧主導の「対話」に
手詰まり感が漂うイランの核問題でも、独自の役割を果たす用意を示す。トルコは中東情勢を巡り、米国が関与しにくい「すき間」を
埋める立場になりうるが、イスラエルとの相互不信はそうした可能性を封じている。
毎日新聞 2010年1月14日 18時53分(最終更新 1月14日 21時03分)
「イスラエルが関与」と主張 原子力研究者爆殺でイラン大統領
2010.1.14 22:49
このニュースのトピックス:紛争・クーデター・革命
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100114/crm1001142251038-n1.htm 14日、国旗がかけられたアリモハマディ教授の遺体をかついでイスラエルへの抗議を叫ぶテヘラン市民(AP)
国営イラン放送によると、同国のアフマディネジャド大統領は14日、南西部アフワズで演説し、12日に原子力研究者の
アリモハマディ・テヘラン大教授が自宅前に仕掛けられた爆弾で死亡した事件について、イスラエルが関与していると主張した。
大統領は「治安当局の報告では、爆弾の仕掛け方はイスラエルの手口だ」と述べた。その上で、イランには優秀な研究者が
大勢いるとして、暗殺で国の発展は妨げられないと強調した。
一方、首都テヘランでは14日、アリモハマディ教授の葬儀が行われ、政府や大学の関係者らが参列した。(共同)
イスラエル、ロケット弾迎撃実験成功 ガザ境界に配備へ
2010年1月14日23時34分
http://www.asahi.com/international/update/0114/TKY201001140459.html 【エルサレム=井上道夫】イスラエルが、パレスチナ自治区ガザやレバノンの武装勢力がイスラエル領に向けて発射する短距離ロケット弾を
迎撃する対空防衛システムの実験に成功した。地元紙によると、早ければ5月にもガザとの境界付近に実戦配備し、その後、レバノンとの
境界付近にも配備する予定という。
国防省が6日、実験成功を発表した。名称は「アイアンドーム」。地元紙によると、射程70キロまでのロケット弾、迫撃砲弾に対応。
レーダーで追尾して軌道を計算し、人が住んでいるところに着弾する場合にだけ、空中で迎撃するという。
イスラエルは、ガザを支配するイスラム組織ハマスやレバノン南部を拠点とするイスラム教シーア派組織ヒズボラなど武装勢力の攻撃に
悩まされている。イスラエル軍によると、2009年にガザからイスラエル領に着弾したロケット弾や迫撃砲弾は750発以上に及んだ。
ヨルダン西部で爆弾さく裂=イスラエル外交官標的か
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2010011500060 【エルサレム時事】イスラエルが占領するヨルダン川西岸との境界に近いヨルダン西部の道路上で14日、少なくとも1発の爆弾が
さく裂した。イスラエルの外交官を乗せた車列が付近を通過しており、標的にしたとみられる。死傷者は出ておらず、背後関係は不明。
車列はヨルダンの首都アンマンを出発、西岸との境界にある橋に向かっていた。同国の治安は近年安定しており、こうした事件が
起こるのは異例。この境界は、アンマンとエルサレムを結ぶ主要ルートで、日本人を含む外国人も頻繁に利用している。(2010/01/15-05:34)
イスラエル外交官狙い爆弾か ヨルダン、車列の近くで爆発
http://www.47news.jp/CN/201001/CN2010011501000185.html 【カイロ共同】ヨルダン国営ペトラ通信によると、同国西部で14日夕、イスラエル大使館の車列の近くで道路脇に仕掛けられた
爆弾が爆発した。車には外交官や護衛が乗っていたが、けが人はなかった。ヨルダン政府報道官が明らかにした。
背景は不明だが、ヨルダン駐在のイスラエル人外交官の殺害を狙った可能性がある。
現場は首都アンマンからイスラエル占領地ヨルダン川西岸との境界、アレンビー橋に至る途中。イスラエル外交官らは週末で
本国に帰るところだったとみられる。
フランス公共ラジオによると、現場には深さ約10センチ、直径約80センチほどの穴ができた。
ヨルダンでは2001年にイスラエル人実業家が自宅で射殺される事件があった。
2010/01/15 09:32 【共同通信】
イスラエルの車列狙いテロ ヨルダンで
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20100115ATGM1500715012010.html 【カイロ=安部健太郎】ヨルダンで14日、イスラエル大使館関係者が乗った車列付近で爆発事件が起きた。死傷者はなかったが、
イスラエル人を狙ったテロ事件とみられる。背後関係は不明。中東の衛星テレビ局アルアラビーヤなどは、ヨルダンの治安当局が
容疑者としてタクシー運転手を拘束したと伝えた。
事件が起きたのはヨルダン川を挟みイスラエルとヨルダンが個別に管理する境界検問所まで約20キロメートルの地点。検問所
経由でイスラエルに帰国しようとしていた大使館の車列が通過した際、道路脇に仕掛けられた遠隔操作の爆弾2発が爆発した。
イスラエルの治安当局は、2008年2月にレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラの幹部がシリアで暗殺されてから2年となるのを
前に、イスラエルに対するテロを警戒していたという。ヒズボラは同事件へのイスラエルの関与を主張していた。(11:44)
>>247 より
イスラエル政府の報道規制に抗議します
ジャーナリスト・土井敏邦
約1400人の犠牲者、5000人を超える負傷者を出したガザ攻撃から1年が過ぎました。
1985年以来、ジャーナリストとしてパレスチナ・イスラエルの現場を取材してきた私にとっても、これほどまでの破壊と殺戮を目の当たりに
したのは初めての体験でした。
私は、ガザ攻撃の「終結」直後から3週間にわたって現場を取材し、その結果を、NHKのTV番組や岩波ブックレット、また世界報道写真展
での映像展示、さらに数々の報告会、集会で伝えてきました。
その一方、2009年春にドキュメンタリー映画『沈黙を破る』を公開し、イスラエル国防軍(IDF)の元将兵たちによる占領地に
おける加害の証言を伝えました。
それから数カ月後の2009年8月下旬、私はその後のガザ地区の実態を取材するため、いつもの通りエルサレムにあるイスラエル政府の
プレス・オフィスでプレスカードを申請しました。これがなければ、イスラエルに占領・封鎖されているガザ地区に入れません。しかし当局は、
私へのプレスカードの発行を拒否しました。パレスチナ取材を始めて以来、20数年間で初めてことです。理由は「提出された
アサイメント・レター(推薦・委任状)はドキュメンタリー制作会社からのもので、報道機関からではない。ドキュメンタリー制作には
プレスカードを発行しない」というものでした。しかし過去2回、同じドキュメンタリー制作会社「シグロ」のアサイメント・レターでプレスカードは
発行されていたのです。ただこの時点で、過去2回の時と違っていたのは、「シグロ」が制作した私のドキュメンタリー映画『沈黙を破る』
が劇場公開された直後だったことです。
(続く)
>>248 より
それから3カ月後の11月、私はガザ攻撃から1年目の実態を取材しようと、再びプレスカードを申請しました。今度は、ある
報道機関からのアサイメント・レターによる申請でしたが、また拒否されたのです。理由は告げられませんでした。
その直後、イスラエルの『イスラエル・ナショナル・ニューズ』(2009年11月30日版)が、プレス・オフィスのダニー・シモン代表に
インタビューをし、次のように伝えていることを知りました。
「イスラエルは、事実を伝えない反ユダヤ主義のジャーナリストは認めないと語った。シモン氏は、意図的に虚偽を伝え、ハマスの
犯罪を隠蔽するための“イチジクの葉”の役割を果たしているジャーナリストたちがいると強調した」
つまり私がプレス・オフィスから「事実を伝えない反ユダヤ主義のジャーナリスト」の1人とみなされたことが、プレスカードの発行拒否の
大きな要因の1つと思われます。
(続く)
>>249 より
しかし私はジャーナリストとして、自分で現場を取材して確認した事実をできうる限り正確に伝えてきました。断じて「意図的に虚偽を伝え」
たことはありません。また「ハマスなどパレスチナ側の犯罪を隠蔽する」報道をしたこともなく、むしろ自治政府の腐敗、ハマスの強権支配の
実態など、パレスチナ側の負の部分もきちんと伝えてきました。一方、ドキュメンタリー映画4部作『届かぬ声─パレスチナ・占領と生きる人びと』
では、自爆テロで負傷または犠牲となったイスラエル市民の家族の現実と心情や、また“占領”がイスラエル社会の“倫理・道徳観”を
崩壊させるという危機感を抱き、“占領”に反対し闘うイスラエル人たちの姿も伝えてきました。
今回のガザ攻撃に関する私の報道も、それが決して偏向したものではないことは、その後のアムネスティー・インターナショナルや国連調査団の
報告からも明らかです。その報告はイスラエル軍の攻撃は「深刻な国際法違反」と告発しています。
このように、「パレスチナ側のプロパガンダ」のための報道ではなく、「パレスチナ問題の真の解決のために伝えなければならない事実」を、
私は真摯に報道してきました。イスラエルのこのような武力攻撃や“占領”は単にパレスチナ人を苦しめるだけではなく、イスラエル国民の
“倫理・道徳観”を崩壊させ、長期的にはイスラエル国民が求める真の安全と平和の可能性を自ら破壊することになると考えるからです。
そういう私が「事実を伝えない反ユダヤ主義のジャーナリスト」という烙印を押されることを断じて受け入れることはできません。
(続く)
>>250 より
(中略)
ガザ地区の住民たちは長年、“封鎖”という“占領”のなかで、治療や勉学、仕事のためにガザの外に出ることもできず、海外で
暮らす家族との再会も果たせない状況が続いています。もちろん、そんな住民の現実の深刻さやその苦悩に比べることはできませんが、
私自身もガザ地区から断ち切られるようとする今、その “痛み”のほんの一端ですが、身を持って知った思いがします。
長年にわたって中東問題を伝えてきた、ある親しいジャーナリストは、私にこう書いてくれました。
「イスラエルの介入で取材の場を奪われたジャーナリストとして、つまり、自分をパレスチナ問題の当事者として、その不当性を訴えつつ
活動するというあり方もあるのではないでしょうか。私は、土井さんの問題は、『ガザの現状が伝えられなくなる』という問題以上に、
重要な問題だと思います。まさに、占領そのものの問題なのですから」
私がプレスカード発行を拒否され取材の場を奪われることは、私自身が“パレスチナ問題の当事者”となることであり、この現実と
闘うことは、まさに私自身がジャーナリストとして“イスラエルの占領と闘う”ことを意味するという現実を、私はその言葉に突き付けられ、教えられた思いがします。
(続く)
>>251 より
しかし、これは私だけの問題ではありません。今後、私のようにパレスチナ側に起こった被害やイスラエル側の実態を報道する
ジャーナリストは、「事実を伝えない反ユダヤ主義のジャーナリスト」という烙印を押されてプレスカードの発行を拒否され、報道規制を
受ける可能性が十分あります。これは明らかに、イスラエルの“占領”に起因する不当な報道規制です。これを看過すれば、
今後、パレスチナ側の実態を伝えることが難しくなります。
私は、パレスチナの現場を取材し続けるジャーナリストであり続けるために、イスラエルのこの報道規制に対して記者会見、シンポジウムや
集会、署名活動などを通して抗議し、正当な報道の自由を尊重するようにイスラエル政府に求めていくつもりです。
どうか、みなさんのお力を貸してください。
2009年12月27日
(ガザ攻撃開始から1周年の日に)
イスラエル、旅客検査に生体識別 空港で世界初
http://www.47news.jp/CN/201001/CN2010011601000269.html 【エルサレム共同】イスラエルの商業都市テルアビブ近郊のベングリオン国際空港で、生体識別(バイオメトリクス)技術を使った
保安検査装置「ユニパス」の試験運用が進んでいる。空港当局によると、指紋などから個人を特定する技術を使った検査装置が
空港で旅客向けに導入されるのは世界初。効果が確認できれば、2年以内にも、希望する乗客全員を対象に本格導入する方針だ。
昨年末の米機爆破テロ未遂事件を受け、各国の空港が保安基準を厳しくする中、検査の効率化と厳格化を両立させる試みとして注目される。
地元報道によると、装置の利用を希望する乗客に対し、空港で旅券のほか顔、指紋などの身体的特徴を装置で読み取り、
電子データで登録してICカードを作成する。
搭乗前の保安検査ではカードと旅券を装置に挿入、実際の身体的特徴との比較から本人と特定されると、画面上で
質問事項に答える。荷物検査やチェックインなどでもカードを挿入、指紋の読み取りなどを行う。装置の開発費用は約14億円に達する見込み。
ベングリオン空港は旧名ロッド空港で、1972年に当時の日本赤軍幹部らによる乱射事件が起きた。保安検査は世界有数の厳しさで知られる。
2010/01/16 15:07 【共同通信】
「職無くやむをえず」、ユダヤ人入植地の建設現場で働くパレスチナ人
* 2010年01月17日 22:35 発信地:ニリン/パレスチナ自治区
http://www.afpbb.com/article/war-unrest/2683688/5153216 エルサレム(Jerusalem)郊外、パレスチナ自治区のZa'imを囲んでイスラエルが建設した分離壁(2010年1月11日撮影)。(c)AFP/MARINA PASSOS
【1月17日 AFP】パレスチナ自治区のイスマイル・ハーブさん(36)は多くのパレスチナ人同様、ヨルダン川西岸(West Bank)の丘陵に
立ち並ぶユダヤ人入植地を嫌っているが、毎朝夜明け前から、その入植地建設で職にありつこうとするパレスチナ人労働者数百人の列に加わる。
かれらは冷え切った早朝3時から、入植地4か所の外にあるイスラエル軍の検問所前に集まる。パレスチナ自治区内に作られた
ユダヤ人入植地で、イスラエル人のための住宅を作ることに気持ちの葛藤はある。しかし入植地でならば職がある。
マフムード・アッバス(Mahmud Abbas)パレスチナ自治政府議長は、ユダヤ人入植地こそ中東和平最大の障害だとし、入植地建設が
完全に凍結されない限り、イスラエルとの交渉再開はないと拒んできた。
(続く)
>>254 より
■賃金は倍以上の差
しかし、パレスチナ人労働者数千人が頼っているのは、入植地での仕事だというのが現実だ。同じような仕事でも、入植地ならば
西岸の自治区に比べて賃金は倍以上だ。ハーブさんは言う。「こんな思いで並ぶこと自体、屈辱だ。パレスチナ側で同じだけ稼げる
仕事があれば、毎日こんなところには絶対に来ない」
大工仕事を探すライド・ラビさん(26)も「ここに来ている労働者のほとんどは屈辱感でいっぱいだと思う。けれどほかに仕事の
選択肢はない」と言う。「分離壁建設で働くパレスチナ人を、みんな非難はするよ。けど労働者たちが『じゃあほかに仕事はあるのか』
と聞けば、誰も何も言えなくなる」
東エルサレムを含むヨルダン川西岸に散らばる100以上の入植地には、イスラエル人50万人近くが住む。93年のオスロ合意以降、
入植者の数は倍以上に増えた。パレスチナ側は入植地の拡大が続けば、独立国家パレスチナの樹立が困難になると危惧している。
米国による圧力の末、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は去る11月、新たな入植地建設を10か月
凍結することに合意したが、東エルサレムやすでに進行している公共プロジェクトはその対象から外された。
イスラエルによる入植地への出入り許可を失うことを恐れ、またパレスチナ自治政府と対立することを恐れ、労働者たちの多くは入植地で
働く理由を語りたがらない。
(続く)
>>255 より
■イスラエル側での労働許可は激減
国際通貨基金(IMF)によると、2000年の第2次インティファーダ(アルアクサ・インティファーダ、Al-Aqsa Intifada)までは、イスラエル領内や
入植地で働くパレスチナ人は約14万6000人いた。しかし、現在イスラエル軍が出入り許可を与えているのは4万5000人にとどまると言う。
そのうえ、パレスチナ人は入植地で働くのに月75ドル(約7000円)を支払わねばならない。「治安上の理由」によって検問所で追い返されも
する。その理由について説明されることはない。
それでも自治政府が支配している地域の建築現場では20ドル(約1800円)程度にしかならない日当が、入植地では50〜75ドル
(約4500〜7000円)になる。
パレスチナのAhmad Majdalani雇用担当相は、「パレスチナの失業率は過去例をみない高さだ。イスラエルによる封鎖と分離壁で
制限されているからだ」と嘆く。
列に並んでいた8人の子の父、シャリフ・サニナさん(43)は言う。「この状況じゃ、嫌な仕事だってやるしかない。家族に食わせたいから、
できることなら何でもやるさ」(c)AFP/Hossam Ezzedine
>>258 より
セキュリティ ソフトウェアを手がける McAfee や Symantec などのベンダーは、政治的意図を持つサイバー攻撃の検出件数が
増加しているとして、政府機関や民間企業に一貫して強い警告を発し続けている。
McAfee の CEO (最高経営責任者) Dave DeWalt 氏は2009年11月、政治的意図を持ったサイバー攻撃がロシアやフランス、
イスラエル、中国を発信源として驚くほど増加していると述べた。
そうしたなか、Google は12日、同社のほか20社以上の米国企業が複数の高度な攻撃を受けていたことを明らかにした。調査当局は
これらの攻撃が中国を起点にしていたと見ている。
法王のユダヤ教会訪問に痛烈批判 和解の狙い裏目に
http://www.47news.jp/CN/201001/CN2010011801000134.html 【ローマ共同】ローマ法王ベネディクト16世は17日、ユダヤ人社会との和解を狙い、バチカンの長い歴史の中で法王として
2人目となるローマのシナゴーグ(ユダヤ教会堂)訪問を果たしたが、元法王への対応をめぐりユダヤ人代表の痛烈な批判を
浴びるなど、逆に双方の対立を浮かび上がらせる結果となった。
最大の障壁は、第2次大戦中のユダヤ人大量虐殺(ホロコースト)に沈黙を守ったとされる元法王ピウス12世の扱いだ。
法王は昨年12月、元法王をカトリックで最高の崇敬対象「聖人」とする手続きを開始したが、ユダヤ人側は猛反発。
法王の歓迎式典では、ローマのユダヤ教団代表が「ピウス12世の沈黙はなおわれわれを苦しめている」と発言。また、イスラエルの
シャローム地域開発相はロイター通信に対し、大戦中に元法王がとった立場を明確にするためバチカンの公文書を公開するよう求めた。
2010/01/18 09:39 【共同通信】
2010.01.18 Web posted at: 13:41 JST Updated - CNN
ワールド
ハイチ大地震、生存者救出相次ぐ 米当局者は「60人以上」と
http://www.cnn.co.jp/world/CNN201001180002.html 大地震で倒壊したスーパーマーケットで活動する捜索救助隊=17日、ポルトープランス市内
ポルトープランス(CNN) マグニチュード(M)7.0の大地震発生からほぼ5日が経過したカリブ海のハイチの首都ポルトープランスでは
17日、倒壊した建物の下敷きになっていた生存者の救出が相次いだ。米国際開発局(USAID)の関係者は記者団に対し、
救出された生存者が17日現在で60人を上回ったと述べた。
米国とトルコの捜索救助隊は、3階建ての建物に入居していたスーパーマーケットのがれきの下から、米国人女性1人を含む
5人を救出。午前中にハイチ人とみられる男性と13歳の少女が救出され、けがの手当てのため国連の医療施設に搬送された。
その数時間後、50歳の米国人女性が無事救出された。さらに男性1人と女性1人の生存者が確認され、夜遅い時間に救出。
男性は、スーパーの商品であるピーナツバターとゼリーを食べて生き延びていたと語った。
(続く)
原文の乱丁を訂正
>>261 より
一方、米ニューヨークから派遣された捜索救助隊が、4階建て建物のがれきの下で身動きが取れなくなっていた55歳の男性を
カメラで発見した。またイスラエル軍の救助隊は、税関の建物跡からハイチ人公務員1人を発見した。
被災地では約30カ国・地域の捜索救助隊が、引き続き生存者の捜索を急いでいる。国連はポルトープランスのみで、
推定10万─15万人が犠牲になったとの非公式見解を示している。
2010年1月18日(月)「しんぶん赤旗」
イスラエルはひどい9割 攻撃的8割
海外での印象 国民は“反省”
政府機関の世論調査
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik09/2010-01-18/2010011806_01_1.html 【カイロ=松本眞志】「イスラエルは攻撃的な国」―同国民の8割が海外での自国のイメージについてこのように考えていることが
昨年末に行われた政府機関の調査で明らかになりました。
エルサレム・ポスト紙の報道によると、イスラエル政府機関は昨年12月にユダヤ系イスラエル人の成人495人を対象に
アンケート調査を実施しました。回答者の91%がイスラエルが世界で「ひどい」と思われていると答え、80%がイスラエルが
「攻撃的な国」だと思われていると回答しています。また、85%がイスラエルの海外でのイメージを改善したいと述べています。
世論調査結果は、一昨年暮れから昨年にかけてのパレスチナ自治区ガザ地区への攻撃にみられるイスラエルの強硬な軍事政策や
最近の政府高官のタカ派的発言が反映しているとみられます。昨年12月、イスラエルのリーベルマン外相は中東和平問題について
「今後10年ないし20年間は包括和平の機会をみることはないだろう」と発言。国民から解任を求める声が上がりました。
イスラエル閣僚、国交のないUAE訪問
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20100118ATGM1800G18012010.html 【ドーハ=共同】AP通信によると、アラブ首長国連邦(UAE)の首都アブダビで開かれた「国際再生可能エネルギー機関(IRENA)」
の会議出席のため、イスラエルのランダウ国家基盤相一行が同国を訪問した。ランダウ氏が17日、明らかにした。イスラエルの閣僚が、
国交がないUAEを訪問するのは異例。
ランダウ氏は、会議に参加したがUAE当局者とは接触していないと述べた。UAE外務省当局者は、外交関係樹立などに
つながるものではないとしている。
アブダビでは19日、日本の新エネルギー関連技術などを紹介するため中東湾岸諸国を歴訪中の、官民合同の使節団が会合を開く予定。(11:42)
イスラエル国防相、関係修復図りトルコを訪問
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20100118ATGM1800I18012010.html 【カイロ=共同】AP通信などによると、イスラエルのバラク国防相は17日、トルコを訪問し同国のダウトオール外相らと会談した。
トルコのテレビドラマの内容をきっかけに悪化した両国の関係修復を図るのが狙い。イスラエル当局者によると、両氏の会談は
「友好的に」行われたという。
イスラエルのアヤロン外務副大臣は11日、トルコのドラマでイスラエル側がトルコ人の子どもを拉致する内容を放映したことへの
抗議として、トルコの駐イスラエル大使を呼び、意図的に低いいすに座らせた。これが問題となり、トルコ側が大使を召還すると
警告。アヤロン氏が謝罪の書簡を出す事態になった。(12:28)
イスラエルと米国に復讐 イラン内相、研究者死亡で
2010.1.19 00:33
http://sankei.jp.msn.com/world/mideast/100119/mds1001190034000-n1.htm イランのナッジャル内相は18日、イランのメディアを通じ、12日に原子力研究者のアリモハマディ・テヘラン大教授が爆弾で死亡した
事件について、米国とイスラエルが関与したとし「イランは教授の血のため、復讐(ふくしゅう)するだろう」と述べた。AP通信が伝えた。
内相は事件について「イスラエルの対外特務機関モサドと米中央情報局(CIA)などの行動の結果だ」と指摘。「このような隠れた
行動は、彼らの弱さを示している」と強調した。
教授は首都テヘランの自宅前で、バイクに仕掛けられていた爆弾が爆発し死亡。イランのアハマディネジャド大統領も「イスラエルの
手口だ」と主張している。(共同)
イランに追加制裁の用意=独イスラエル合同閣議
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2010011900029 【ベルリン時事】ドイツとイスラエルの両国政府は18日、ベルリンで合同閣議を開いた。イランの核開発問題を中心に協議し、
ドイツのメルケル首相は追加制裁に前向きな姿勢を示した。
同首相は閣議後の記者会見で、「イランの対応に変化がなければ、包括的な制裁に向けて協力する」と表明。一方、イスラエルの
ネタニヤフ首相は「国民を抑圧する政権に核兵器を取得させてはならない」と強調し、「大打撃を加える制裁」の即時発動を求めた。(2010/01/19-05:53)
投稿者: "Kana Koto"
Date: 2010年1月7日(木) 午後0時56分
タイトル: 速報837号 ドナより 瓦礫の中の少年、および恐怖のガザツアー
http://groups.yahoo.co.jp/group/TUP-Bulletin/message/877 (中略)
オーストラリア人女性ドナ・マルハーンは、2003年の春にはイラクで「人間の盾」に参加した。04年春にはイラクで
米軍包囲下のファッルージャに入り、その帰路地元レジスタンスによる拘束を経験し、つぶさにその報告をしてくれた。
04年冬から05年春にかけてはイラク・パレスチナ「巡礼の旅」を伝えてきた。05年8月には、シンディ・シーハンの
キャンプ・ケーシーに駆けつけ、アメリカからの報告は、ほとんど実況中継だった。05年12月にはオーストラリアが
イラク戦争に最も貢献してきたパイン・ギャップ秘密基地に侵入し、3人の仲間とともに「市民査察」を強行した。
冷戦の遺物である「防衛(特別事業)法1952年」に基づき裁判にかけられたが、08年2月に第2審で無罪判決を勝ち取った。
今回ドナは、違法なガザ封鎖を打ち破り、人道援助を届けようとする「ガザ自由行進(Gaza Freedom March)」に
参加するためにエジプトに入国しました。しかし、世界中からカイロに集まったおよそ1400人の参加者がガザ入りすることを
エジプト当局が拒否し、多くはカイロに足止めされています。そんな中、ドナたち100名ほどの別働隊がガザ入りしました。
ガザからの報告です。
(翻訳:福永克紀/TUP)
(続く)
>>268 より
瓦礫の中の少年、および恐怖のガザツアー
ドナ・マルハーン
2009年12月31日(現地時間)
お友達の皆さんへ
彼は、ここガザで今日会った他の少年たちとは違っていました。この少年は、高く積み上がった瓦礫の山から飛び出している
一片のコンクリート上でバランスを取りながら、腕組みしたまま、ただ私たちを見ていました。
他の少年たちは私たちに駆け寄って「ハロー、ミスター」と叫び、そして笑ったりカメラに面白いポーズをとったりして
ふざけあっています。でも、瓦礫の上の少年はじっとしています。黙って見つめています。その顔は挑戦的です。
大きな黒い瞳は突き刺すようでした。まるで何かを待っているように立っている。おそらく私たちが何かを起こすのを待っている、
何か言うのを待っている。ただ、待っていました。
おそらく9歳か10歳のその少年は、自分の家だった残骸の上に立っていたのです。いま彼の家族は、破壊されたコンクリートと
縺れた鉄材に囲まれてキャンプを張っています。間違いなく彼は、自分の家が再建されるのを待っています。しかし、
ガザの包囲は、そうするにも彼の家族が資材を入手できないことを意味します。「4年間も一袋のセメントさえなかったのに、
どうやったら再建できますか」と、あるNGOの責任者が私たちに問いました。
(続く)
>>269 より
私たちのグループ、「ガザ自由行進」分遣隊は、昨年のこの時期にガザ地区に対して行なわれたイスラエル国防軍の攻撃で
壊滅させられたガザ市近隣をツアーしました。このキャスト・レッド作戦で約1400名が殺され、そのうち288名が子供で、
3500軒の家が破壊されました。
このツアーは皆さんが普通にやる都市ツアーとは違い、今日の説明は身も凍るもので、見える光景はさらに疑念を大きくし、
更なる涙さえ誘うものでした。「かつて3軒の家があったところが見えます」と、賑やかな通り沿いの広い空地を指しながらガイドが言います。
「ここが、攻撃最初の夜に700人の犠牲者が運び込まれたシファー病院です。あちらの工場群は包囲封鎖のため
閉鎖されています。その先は学校です」彼は、かつて千人の子供が通学していたコンクリートと鉄の散乱した場所を指します。
「皆さんの右手に見えるのが、イスラエルのミサイル1発で二つに裂かれてしまった高層アパートで、ここで何の罪もない15名が
亡くなりました。それからこのスポーツジムでは50人が死にました。そしてここで見えるもっとたくさんのテントでは自分の家が
あったところで寝泊りしているわけで、この辺では200人が殺されました」。そのように、まだまだ続くのです。
(続く)
>>270 より
ガザの海岸沿いにあるスポーツ・娯楽複合施設が爆撃された跡を私たちが歩いて通っているとき、こぎれいな服装で
洗練された語り口の若者である私たちのガイド、アフメドがホダー・ラリアの話をしたいと言いました。7歳の少女ホダーが
ビーチで泳いでいるときミサイルが撃ち込まれ、彼女はビーチにいる家族のもとへ大急ぎで戻りました。彼女は、家族が
殺されるのをまさに眼の前で見たのです。母と、父と、4人の兄弟です。
昨年の攻撃によるこの話を1時間にわたり詳細に説明した後で、アフメドはため息をつきました。「どんなに長くこの苦難の
話をしても、長すぎることはないでしょう」
ここは雨が多く、風が強く、寒いところです。テント住まいの家族は冬に耐えなければなりません。包囲封鎖のために、
次の冬までに家を再建できる展望もなく。
瓦礫の上の少年を見てから数時間、まだ私は彼の視線を感じています。怒っているがゆえに、疲れているがゆえに、
ホームレスであるがゆえに、私たちと戯れようともしないこの子の視線を。彼に分かっていることが私には分かるがゆえに、
彼の視線が私に付きまといます。
(中略、続く)
>>271 より
追伸:一方カイロでは、現地に集まった活動家およそ1300名がガザ入りした私たちに加わることを拒否する
エジプト政府に対して、仲間たちが強力な抗議行動を維持しています。武装警官にホテルに閉じ込められている人も多く、
市内での平和的抗議行動で警官から負傷させられた人たちもいます。これは世界的に広く報道されていますが、
たぶんオーストラリアではそうじゃないでしょ?
追追伸:昨年の攻撃を思い起こし、包囲封鎖の終焉を求める行進が、イスラエルとガザの境界の両側で行なわれたばかりか、
カイロや世界中で行なわれました。
追追追伸:「あなたがたが、ガザ外部の皆さんが私たちに何が起こっているのか気遣っていることを知るとき、私たちに
希望がもたらされるのです」――ガザの人権問題リーダー、私たちのグループに対して。
原文:The boy in the rubble and Gaza's Tour of Horror
URL:
http://groups.yahoo.com/group/ThePilgrim/message/240 (以下略)
ベツレヘムで『ベツレヘムの密告者』を読む/「コラボレーター」を描くことの難しさ
http://hayao.at.webry.info/201001/article_1.html マット・ベイノン・リース『ベツレヘムの密告者』小林淳子訳、ラムダムハウス講談社文庫、2009年
数日ベツレヘムに滞在する機会があり、もってきていた日本語の文庫を、夜中に読む。半ば偶然、半ば選んだように、『ベツレヘムの密告者』。
エルサレム駐在の記者が、実際にあった事件への取材をもとに、しかしジャーナリズムでは描けない「グレーゾーンを、小説という
かたちで描くことを試みたという。「新人作家の本格ミステリ」として本書は絶賛されたという。
たしかによくできている、と言える。
主題は、「コラボレーター」問題。密告者/コラボレーターというのは、パレスチナの西岸地区やガザ地区のパレスチナ人で、
占領者であるイスラエル軍や治安機関に対して内部情報を提供している者のことだ。占領とともに、1967年からこの問題は、
パレスチナ社会の内部を蝕む根深い問題として存在してきた。共同体を内部から破壊する醜悪な暴力だ。
本書は、長年の取材にもとづいており、内通とか敵対協力という微妙で錯綜した細部を、ひじょうに上手く描いている。
(続く)
>>273 より
しかし、どうしても決定的な限界を感じてしまう部分もある。
第一に、ミステリ仕立てなので、最後の最後にようやく、本当の密告者が誰なのかが明かされる展開になっている。疑心暗鬼が
蔓延する密告社会の苦しさを、展開によって読者に伝えているとも言えるが、しかし最後に明かされた密告者が、いったいどのような
背景でイスラエル軍への密告者となり、どのような形で密告をしてきたのか、それらは描かれずに終わってしまう。ミステリのネタが
明かされたところで、物語が終わってしまうのだ。
第二に、「外の視点」のメリットと限界だ。コラボレーター問題だからこそ、内部の人間には描きにくいのは言うまでもない。
外国人(イギリス人)の著者だからこそ、描けたというのは実際そうだろう。内部の暴力の問題と、「訪問者の視点」ということで言えば、
最近このサイトでも取り上げた、目取真俊と池澤夏樹の沖縄を舞台にした小説のことを思い起こさせる。だが、この著者は、
どこまで自分の部外者性を自覚しているだろうか。それがイマイチ伝わってこない。
以前、パレスチナ情報センターのサイトで、イスラエルのドキュメタリー映画『コラボレーター』について書いたことがある。イギリス人に
よって描かれ、英語で、あるいは翻訳されて日本語で、この作品が消費されるときに、ここで指摘したのと同質の問題が生じるのではないか。
最後に翻訳にケチをつけるようだが、例によって、アラビア語のカタカナへの置き換えは、英語的になされるのみで、配慮が
まったく見られない(その気があれば、ある程度自分で調べることも、研究者に聞くこともできたろうに、その気がまったくなさそう)。この点は残念だ。
実在する「SF的な兵器」10選
2010年1月19日
http://wiredvision.jp/gallery/201001/20100119105854.html これらは、まるで映画『アバター』や、『バトルスター・ギャラクティカ』に出てくるようなものに見えるかもしれない。しかしこれらはみな、
現実の兵器だ。これらのSF的な兵器を使うことによって、近未来の戦争は、それと認識できない姿になるのかもしれない。
自動狙撃
さまざまな状況に使われる、遠隔操作の武器が登場してきている。イスラエルは「自動殺傷ゾーン」(日本語版記事)を構築して
いる。More Industries社という米国企業は、2挺のショットガンで自動的に狙いをつけて狙撃できる小塔を提供している。
米軍はこれまで、自動攻撃できるロボット兵器は実戦に採用していない。誤作動で味方を撃つ危険性が払拭できないのが理由だ。
しかし、Rick Lynch中将のように、実戦にこういったロボットが参加していたら、122名の米兵が死なずにすんだとして、推進を主張する人物もいる。
(続く)
>>275 より
写真の『MAARS』(Modular Advanced Armed Robotic System)システムでは、グレネードランチャー4挺と、7.62口径の
弾薬400発を装着する機関銃1挺を装備できる。[米Foster-Miller社の軍用ロボットTALONシリーズのひとつ]
ただしメーカー側としては、人間を殺傷しない使用法を売りこみたがっている。催涙ガス弾や発煙弾、発煙筒を射出できるし、
さらにはおそらく米TASER International社が開発中の電気ショックで撃退する40ミリ弾を撃つことも可能だろう。
Photo courtesy QinetiQ North America
WIRED NEWS 原文(English)
http://www.wired.com/dangerroom/2010/01/sci-fi-weapons/all/1
2010.01.19 Web posted at: 17:35 JST Updated - CNN
ワールド
英国の逮捕状に「応じる用意ある」とイスラエル前外相
http://www.cnn.co.jp/world/CNN201001190024.html 写真
イスラエルのリブニ前外相
(CNN) イスラエル軍によるパレスチナ自治区ガザの軍事侵攻をめぐり、当時イスラエルの外相だったツィピ・リブニ氏
(現最大野党カディマ党首)に対し英国が戦争犯罪容疑で逮捕状を出した問題で、リブニ氏は18日、公の場で反論する
ためにも逮捕されるなら応じる意向だと語った。
イスラエルは2008年12月から09年1月にかけてガザに軍事侵攻し、国連や人権団体から非難されていた。英国の裁判所は
同年、リブニ氏に対する逮捕状を発行。ただし内容は公表されておらず、報道によれば、その後、リブニ氏が英国内に
いないことが分かり、逮捕状は取り消された。
リブニ氏はこれについて「私はある意味で、この執行を望んでいる。ガザにおける軍事作戦について公の場で話す用意がある」と
明言。軍事作戦はパレスチナ側からのロケット弾攻撃に対抗するために必要だったと弁明している。
ジュネーブ軍縮会議空転…核カットオフ交渉焦点
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20100120-OYT1T00115.htm 【ジュネーブ=平本秀樹】世界で唯一の多国間軍縮協議の場であるジュネーブ軍縮会議(加盟65か国)は19日、2010年の初会合を開いた。
兵器用核分裂物質生産禁止(カットオフ)条約の早期交渉入りに道筋をつけられるかどうかが焦点だが、初日は議題の
採択にすら入れず、いきなり空転した。
カットオフ条約は、核兵器の原料となる高濃縮ウランやプルトニウムの生産禁止を通じ、世界で核兵器が増えるのを阻止する
ことを目指す。オバマ米大統領も条約成立を、「核兵器のない世界」実現に向けた柱の一つと位置づけている。
軍縮会議は09年5月、カットオフ条約交渉を行う作業部会設置などを盛り込んだ年間作業計画案を11年ぶりに採択
したものの、中国やパキスタンが部会の人事案や日程案に次々に注文をつけて実質的協議を妨げ、作業部会設置は宙に浮いたままだ。
(続く)
>>278 より
欧米や日本は、3月26日までの第1会期中に、前年と同様の年間作業計画案を採択したい考えだ。だが、事実上の
核保有国同士として隣国インドと張り合うパキスタンにしても、米露に比べ、核兵器の数が格段に劣る中国にしても、条約発効を
遅らせたいのが本音とみられる。19日の初会合では、パキスタンが、通常兵器の軍縮などを新たに議題に加えることを唐突に
主張。全会一致が原則の会議は議題採択に移れなかった。
今はパキスタンの動きが突出しているが、「イスラエルなど、カットオフ条約に消極的な国は少なくない」(日本の軍縮関係者)と
され、パキスタンを説得しても、イランや北朝鮮が妨害の動きに出る懸念がある。
カットオフ条約をめぐる協議の行方は、核不拡散体制の立て直しを主眼に5月に米ニューヨークで開かれる核拡散防止条約(NPT)
再検討会議の成否も左右するとみられる。
(2010年1月20日01時49分 読売新聞)
更新: 2010/01/21 14:40
イランの姿勢不変なら「追加制裁が必要」 独首相
http://www.nikkei.co.jp/kaigai/eu/20100119DGM1900H19.html 【ベルリン=共同】ドイツのメルケル首相は18日、イランの核問題について「イランは、われわれ(欧米)が示している提案に、
今日までに応じていない」と述べ、同国への追加制裁が必要との考えを強調した。ベルリンを訪問したネタニヤフ・イスラエル首相との
会談後の記者会見で語った。
メルケル氏は、イランの姿勢が変わらないのであれば「われわれは広範囲な制裁案を検討する」と言明。対イラン制裁の
必要性が一段と高まっているとの認識を示した。
ドイツとイスラエルはこの日、双方の首相や外相ら主要閣僚を交えた「共同閣議」をドイツで初めて開催。両国のエネルギーや
環境分野などでの関係強化で合意した。
これに先立ち、ネタニヤフ首相は、ナチスの犠牲となったユダヤ人を追悼する、ベルリン中心部の「欧州ユダヤ人虐殺記念碑」
をメルケル首相と共に訪問した。
中東諸国指導者らの動き再び活発化
ミッチェル米中東特使、関係国訪問へ
http://www.worldtimes.co.jp/news/world/kiji/100120-213323.html 【カイロ鈴木眞吉】中東和平交渉再開問題が、パレスチナ側の分裂や、イスラエルによる入植活動継続などが原因で
行き詰まりを見せる中、中東諸国指導者や米国による事態打開に向けた動きが始まった。
アラブ首長国連邦(UAE)の衛星テレビ局アルアラビアが20日、報じたところによると、エジプトのムバラク大統領と並んで
アラブ・イスラム諸国に隠然とした影響力を持つサウジアラビアのアブドラ国王は19日、イスラエルとシリアの仲介努力を続けてきた
トルコのエルドアン首相と首都リヤドで会談。東エルサレムを首都としたパレスチナ国家独立の支持や、サウジアラビアが
2002年のベイルート・アラブサミット(首脳会議)で提唱、合意したアラブ和平イニシアチブ(イスラエルが1967年の
第3次中東戦争以前の境界線に戻ることを条件に全アラブ諸国がイスラエルと関係正常化するという案)の確認などを行った。
(続く)
>>281 より
イスラエルとシリアの仲介については、トルコのイスラム化を推し進め、アラブ諸国、およびイランとの関係強化を進める
エルドアン政権への反発から、イスラエルはトルコに対し「仲介能力無し」との厳しい態度を見せており、エルドアン政権の
姿勢変化なしには前進しそうにない状況にある。
一方、ミッチェル米中東特使は20日、レバノンのスレイマン大統領との会談を皮切りにシリア、イスラエル、パレスチナ自治区を訪問、各国首脳と会談する。
アッバス・パレスチナ自治政府議長は最近、イスラエル側の入植活動全面停止を和平交渉再開の絶対条件としてきた
今までの姿勢を軟化させ、無条件で交渉を再開する方向に軌道修正しているとみられており、交渉再開に向けた動きが加速する可能性もある。
2010/1/20 21:33
米、再開狙い外交攻勢 中東和平交渉
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20100121ATGM2002C20012010.html 【ワシントン=弟子丸幸子】米国務省によると、オバマ政権のミッチェル中東和平担当特使が20日、シリアを訪問し、
同国のアサド大統領と会談した。中東和平交渉の再開に向け、事態打開のカギを握るシリアとの協力を進めるのが狙い。
ジョーンズ米大統領補佐官(国家安全保障担当)も今月上旬に中東入りしており、米政府が和平交渉再開に向けた外交攻勢を強めている。
ミッチェル特使は訪問先のレバノンからシリアへ移動。その後、イスラエルでネタニヤフ首相、パレスチナ自治区で
アッバス自治政府議長とそれぞれ協議する予定だ。(07:00)
パレスチナ国家樹立後も軍駐留 イスラエル首相が表明
2010.1.21 08:31
http://sankei.jp.msn.com/world/mideast/100121/mds1001210833000-n1.htm イスラエルのネタニヤフ首相は20日、エルサレムで記者会見し、パレスチナとの和平が達成されてパレスチナ国家が
樹立されたとしても、その領内に「イスラエルの存在は欠かせない」と述べ、ヨルダン川西岸への武器流入を防ぐため、
イスラエル軍が駐留し続ける必要があるとの認識を示した。AP通信が伝えた。
パレスチナ側は東エルサレムを首都とし、西岸とガザ地区を領土とする独立国家の建設を目標としており、今回の発言への反発は必至だ。
一方、ミッチェル米中東和平担当特使は20日にイスラエル入り。22日までにネタニヤフ首相やパレスチナ自治政府の
アッバス議長と会談し、1年以上停滞している和平交渉の早期再開を目指す。(共同)
2010年 世界人権年鑑:活動家や人権機関を標的とする人権侵害者たち
人権尊重国家は、声をあげるべき
January 20, 2010
wr2010_cover.jpg
Downloadable Resources:
Download the World Report (4MB)
http://www.hrw.org/sites/default/files/related_material/wr2010.pdf Other Material:
Special Feature: World Report 2010
http://www.hrw.org/ja/news/2010/01/20/2010-1 (ワシントンDC)−昨年は、人権活動家や人権保護団体に対し、人権侵害国家が攻撃を強めた年だった、とヒューマン・ライツ・ウォッチは
本日発行した世界人権年鑑=ワールドレポート2010で述べた。
ヒューマン・ライツ・ウォッチが、世界の人権状況に関する年次調査を年鑑の形でまとめ始めてから、今年は20回目となる。今年の
ワールドレポートは、90カ国以上の国及び地域の人権状況をまとめたもので、612ページに及ぶ。このレポートは、
ヒューマン・ライツ・ウォッチのスタッフが2009年に行った広範囲に及ぶ調査活動で明らかになった現状をまとめたものである。
ヒューマン・ライツ・ウォッチのエグゼクティブ・ディレクター(代表)のケネス・ロスは、レポートの序章で、声をあげられない人権侵害の
被害者たちに代わって、人権侵害を行なう権力者に圧力をかける人権運動の力について論じている。人権運動が進展すれば、
人権を侵害する権力が反撃にでるのは常である。しかし、2009年は、この反撃が特に強まった年だった。
(続く)
>>287 より
「人権活動家の活動が効果的であればこそ、批判された権力者は反撃にでる。こうした反撃は、ある意味、人権運動に対する
賛辞ともいえる。しかし、活動家は危険にさらされることになる。」とロスは語った。「人権侵害を行なう政府は、様々な口実を
つけて、人権運動の根幹そのものを攻撃し続けている。」
人権侵害を告発する者に対し攻撃を行なう政府は、ビルマや中国のような権威的な政府に限られていない、と
ヒューマン・ライツ・ウォッチは述べた。たとえば、選挙で選ばれた政権であっても、反政府武装勢力が存在する国で、
人権監視活動を行なう人びとに対する攻撃が急増した(タイがその例)。チェチェンでは、紛争自体は止まったものの、
北コーカサス地方で蔓延する不処罰と闘う弁護士や活動家を標的とした残虐な殺害事件や脅迫事件が何件も起きた。
エリトリアや北朝鮮、そして、トルクメニスタンなどでは、政権が極めて権威主義的であるがゆえに、人権運動自体が全く
機能していない。個人や団体に対し激しい人権侵害が行なわれており、人権運動が存在する余地がまったくない。
(中略、続く)
>>288 より
イスラエルで活動する国内外の人権団体は、これまでにない激しい反撃にさらされた。2008年12月から2009年1月にかけて
イスラエル軍が行なったガザ攻撃の際の、イスラエル軍及びハマスによる人権侵害や、イスラエルが継続しているガザ地区封鎖に
よる人権侵害について調査をして明らかにしたことに対する反撃である。
「人権侵害を平気で行なうこうした国家の弾圧を止める唯一の手段、それは、人権を尊重する国家が、こうした問題国家との
外交の中で、人権をその柱とすることだ」とロスは述べた。
「人権を尊重する政府は、人権侵害を批判する声をしっかりあげるべきだ。そして、人権尊重を外交及び行政の根幹とする
必要がある」とロスは語った。「人権を尊重する政府は、弾圧を行なう国家に対し、真の改革を求める必要がある。」
(中略、続く)
>>289 より
また、ヒューマン・ライツ・ウォッチは、2009年6月の大統領選挙の結果をめぐって厳しい対立がおきたイランの人権状況についても
調査。イラン政府が平和的に活動を行なった人びとに対して広範な弾圧を行った実態をまとめた。ヒューマン・ライツ・ウォッチは、
数千名にのぼる一般人や著名人が逮捕されたことを明らかにするとともに、平和的手段で抗議活動を行なった者に対する
国家の暴力、人権活動家の恣意的逮捕、イランにおける違法拘禁施設内での虐待と拷問に関し、詳細な調査報告を発表した。
また、中国では、人権活動家が標的とされて投獄される実態を取りまとめる活動を続けたことに加え、中国政府当局が、北京などの
大都市の街頭で人びとを拉致して拘束する「闇監獄(black jails)」を秘密裏に運営していることを明らかにする報告書を発行した。
拘束されている人びとの大多数は、政府汚職から警察の拷問にわたる、職権濫用による被害を訴え、救済措置を求める直訴者たちである。
(中略、続く)
>>290 より
ガザ地区とイスラエルでは、イスラエル軍とハマス両陣営による戦争法違反の実態を取りまとめた。イスラエルが1年前に
ガザ地区に対して行った攻撃には、白リン弾の違法使用、無人飛行機から発射されるミサイルによる民間人大量殺害、
白旗を掲げている民間人に対する銃撃など、多くの戦争法違反があった。また、ハマスなどのパレスチナ武装グループも、
イスラエルの一般人の居住地区の中心部へロケット弾を発射したほか、ハマスは、ガザ攻撃中、敵国に協力しているという
疑惑を掛けた者たちを暗殺したほか、政治的なライバルたちを虐待した。
(中略)
「自らを人権尊重国家と位置づけている政府も、自らの友好国による人権侵害には、『外交的や経済的な必要がある』と
言い訳しつつ、沈黙してしまうことが往々にしてある」とロスは語った。「しかし、沈黙は、人権侵害の共犯になることを意味する。
重大な人権侵害に対する唯一適切な対応は、人権を侵害する責任者たちへの非難を強めることだけだ。」
イスラエル首相:「和平後も軍駐留維持」 パレスチナ内、武器持ち込み阻止
http://mainichi.jp/select/world/news/20100121dde007030016000c.html 【エルサレム前田英司】イスラエルのネタニヤフ首相は20日、中東和平が将来実現してパレスチナ国家が樹立されたとしても、
ヨルダン川西岸でのイスラエル軍の駐留を維持しなければならないとの認識を示した。エルサレムで記者会見した際に明らかにした。
パレスチナ側は、イスラエルの占領下にある西岸と東エルサレム、ガザ地区を将来の独立国家に想定しており、反発を呼びそうだ。
首相は「イスラエルが長年、レバノン南部やガザ地区からのロケット弾攻撃の脅威にさらされてきた」と強調。ヨルダン川西岸に
同様の武器が持ち込まれる事態を阻止しなければならないと主張し、「将来、パレスチナとの和平合意ができても、パレスチナ国家の
東側にはイスラエル(軍)の駐留が必要だ」と述べた。
(続く)
>>292 より
詳細には言及しなかったが、イスラエルが戦略的な要衝と位置づけるヨルダン川流域を指すのは明白だ。首相がこうした認識を示したのは初めて。
首相は昨年3月末の就任以来、(1)西岸の通行制限緩和(2)非武装のパレスチナ国家との「2国共存」容認(3)西岸での
新規入植住宅建設の10カ月凍結−−に取り組んだと強調。停滞する和平交渉について「私には再開の用意がある」と述べた。
パレスチナ側は、イスラエルが入植活動を完全凍結しない限り再開に応じない姿勢。米国のミッチェル中東特使が21日から
イスラエル、パレスチナ双方との会談を重ねる。
ガザ地区のイチゴと花、欧州向け輸出が解禁に
* 2010年01月21日 16:11 発信地:ガザ市/パレスチナ自治区
http://www.afpbb.com/article/economy/2685218/5199177 パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)北部ベイトラヒヤ(Beit Lahia)のイチゴ畑(2010年1月13日撮影)。(c)AFP/MOHAMMED ABED
【1月21日 AFP】パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)でこの冬、イスラム原理主義勢力ハマス(Hamas)が2007年6月に
実権を握って以来初めて、同地産の花とイチゴの本格輸出が可能になるかもしれない。
花とイチゴはガザ地区の主要な換金作物。パレスチナの企業団体「PalTrade(Palestinian Trade Centre)」によると、
ハマスがガザの実行支配を開始した後もイスラエルは当初この2点のみに限って輸出を認めていたが、翌08年1月には両方とも禁輸対象となった。
禁輸措置は08年12月〜09年1月のイスラエル軍によるガザ進攻後に解除されたが、シーズンはすでにほとんど過ぎており、
トラック14台分のカーネーションしか輸出できなかった。また、すでに多くの農家が栽培をやめてしまっていたという。
今シーズンは、イスラエルが前年12月から輸出を認めたため、バラやカーネーションを中心にこれまでに100万本以上が
輸出された。主にオランダ経由で欧州各地に届けられるという。(c)AFP/Adel Zaanoun
米特使、シリア大統領と会談 中東和平などを巡り
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20100121ATGM2100221012010.html 【カイロ=安部健太郎】米国のミッチェル中東和平担当特使は20日、シリアを訪問し、首都ダマスカスでアサド大統領と
中東和平などを巡り会談した。シリア国営通信によると、アサド大統領は対イスラエル和平を実現するには、同国による
第3次中東戦争時の占領地からの撤退が必要だとする立場を強調。頓挫している和平交渉を再開させるには、イスラエルとの
仲介役を務めていたトルコの関与が重要だと述べた。
アサド大統領とミッチェル特使の会談は昨年7月以来。同特使は米国がパレスチナとイスラエルの間だけでなく、シリアと
イスラエル間などを含む包括的な中東和平を追求する方針を改めて説明した。
シリアは2008年にトルコの仲介で約8年ぶりにイスラエルとの和平交渉を再開した。だがイスラエルが同年末からパレスチナ自治区
ガザを大規模に攻撃したことにシリアが反発、交渉は停止状態にある。(21日 19:20)
オバマ大統領:中東和平「米の仲介力、過大評価していた」
http://mainichi.jp/select/world/news/20100122k0000e030057000c.html 【エルサレム前田英司】オバマ米大統領は21日付の米誌タイムのインタビューで、暗礁に乗り上げたままの中東和平交渉に
ついて、米国の仲介力を「過大評価していた」と述べ、困難な政治状況を見誤っていたことを認めた。
AP通信によると、オバマ大統領は和平交渉停滞の要因として、イスラエルとパレスチナの政治情勢を指摘。右派・強硬派を
閣内に抱えるイスラエル、内部分裂に陥ったパレスチナとも、和平に向け思い切った政治決断を下せない状況にあるとした上で、
「早く(実情を)見通せていれば期待感を高めることはなかった」と述べた。
オバマ大統領はまた、双方を交渉再開で説得できると「自分たちの仲介能力を過大評価していた」とも述べ、これまでの不調を認めた。
和平交渉を巡っては、ミッチェル米中東特使が21日、イスラエルでネタニヤフ首相ら首脳と相次いで会談。パレスチナ独立国家の
樹立による、イスラエルとの「2国家共存」の必要性を改めて強調した。22日にはパレスチナ自治区ラマラでアッバス議長と会談し、交渉再開の糸口を探る。
こう着した事態は、ネタニヤフ首相が先日、将来のパレスチナ国家にイスラエル軍の駐留継続が必要との認識を示したことで、
複雑さを増している。パレスチナ解放機構(PLO)のエラカト交渉局長は21日、「イスラエルは交渉結果にかかわらず、実態的に
占領を続けるつもりだ。『2国家共存』を妨害している」と反発した。
ホロコーストからガザへ―パレスチナの政治経済学 [著]サラ・ロイ
[掲載]2010年1月17日
http://book.asahi.com/review/TKY201001190121.html * [評者]小杉泰(京都大学教授・現代イスラーム世界論)
■極限まできた「反開発」を実証
パレスチナのガザ地区は1年前にイスラエル軍の猛攻撃を受けて、公共施設も多くの人びとの家屋や生活も破壊された。今でも
封鎖が続き、生存を国際的な人道的援助に頼っている。これは実は、一時的な悲劇でも単なる人道上の問題でもない。1967年の
占領以来の「反開発」が極限まできた、と著者は実証的に示している。反開発は、低開発どころではなく、外部からの資金や
介入で地場経済が衰亡する状態を意味する。
ガザ地区にはもはや何の工場も産業もなく、仮に将来独立しても国の中身となる経済は消失している。名ばかりの自治は、
占領状態の現実を隠すにすぎないのである。政治経済学の立場からガザ地区を熟知する唯一の国際的な専門家の指摘は鋭い。
ユダヤ系アメリカ人である著者は、ナチによるホロコースト(ユダヤ虐殺)を生き残った者の娘として、相手がイスラエル政府でも
悪に対して異議を申し立てることが、自分の務めであるという。自伝的な語りの部分も胸を打つ。
日本での講演がもとになっており、編訳者の丁寧な解説もあって読みやすい。
◇
岡真理・小田切拓・早尾貴紀編訳
パレスチナ人墓地で墓石が壊される、ヨルダン川西岸
* 2010年01月22日 21:45 発信地:アワルタ/パレスチナ自治区
http://www.afpbb.com/article/war-unrest/2685557/5206693 パレスチナ自治区ヨルダン川西岸(West Bank)ナブルス(Nablus)南部にあるアワルタ(Awarta)村のパレスチナ人墓地で。
壊された墓石を見せる男性(2010年1月20日撮影)。(c)AFP/JAAFAR ASHTIYEH
【1月22日 AFP】パレスチナ自治区ヨルダン川西岸(West Bank)のナブルス(Nablus)南部アワルタ(Awarta)村にあるパレスチナ人墓地で
20日、複数の墓石が壊されているのが見つかった。目撃者はイスラエル人の入植者が破壊したと話している。(c)AFP
中東和平「仲介能力を過大評価」 米大統領、交渉の早期再開を悲観
http://www.47news.jp/CN/201001/CN2010012201001120.html 【エルサレム共同】オバマ米大統領は21日発売の米誌タイム掲載のインタビューで、イスラエルとパレスチナの和平交渉再開に
向けた米政府の仲介能力について「過大評価していた」と明言、交渉の早期再開に悲観的な見方を示した。
大統領は、パレスチナの内部分裂やイスラエルの脆弱な連立政権といった事情により、双方とも交渉再開に向けて譲歩できる
内政状態にないと分析。そうした事情が早くに予期できていれば「これほど期待を高めていなかっただろう」と語った。
一方、中東歴訪中のミッチェル米中東和平担当特使は22日、ヨルダン川西岸ラマラでパレスチナ自治政府のアッバス議長と
会談した。AP通信によると、議長はイスラエルが入植活動を全面停止しない限り交渉再開には応じないとの従来の主張を繰り返した。
イスラエル紙マーリブによると、特使は21日、同国のネタニヤフ首相との会談で、パレスチナ側に譲歩する姿勢を示すよう要請
したが、首相は既に十分譲歩しているとして拒否した。
2010/01/23 00:58 【共同通信】
米中東特使、パレスチナ議長と会談 和平交渉の再開模索
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20100122ATGM2203222012010.html 【カイロ=安部健太郎】中東訪問中のミッチェル米中東和平担当特使は22日、ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ラマラで
自治政府のアッバス議長と会談した。1年以上頓挫しているパレスチナとイスラエルとの和平交渉の再開を協議。だが双方の
主張の隔たりは大きく前途は多難だ。
ミッチェル特使は21日夜にはイスラエルのネタニヤフ首相と会談。首相府は会談後に「和平プロセスを前進させる方法を話し合った。
協議は続けていく」とする短い声明を発表した。交渉再開に向けての目立った進展はなかったとみられる。
パレスチナ側は交渉再開の前提として、イスラエルによる入植住宅建設の完全停止を求めている。イスラエルは昨年11月に
ヨルダン川西岸での10カ月間限定の新規着工停止を発表したが、着工済みの工事は継続したうえ、東エルサレムでの住宅建設も
続けており、和平交渉再開のメドは立っていない。(00:01)
がれきの下から、10日ぶりに2人を救出
< 2010年1月23日 8:09 >
http://news24.jp/articles/2010/01/23/10152141.html 今月12日に大地震が発生したハイチで、男性と女性が10日ぶりに相次いで救助された。
ハイチの首都・ポルトープランスで22日、がれきの下から22歳の男性が10日ぶりに救出された。男性は深刻な脱水状態にあるという。
救助にあたったイスラエルの救援隊は「水なしで10日も生き延びるなんて不可能に近い」と驚いていた。また、84歳の女性が、がれきの
下から救出された。AFP通信によると、女性の息子は「母親の声が聞こえたので、近所の人とがれきを掘り起こして発見した」と話している。
2010年1月23日(土)「しんぶん赤旗」
ガザ封鎖解除訴え
イスラエルを告発
国際支援団体
がん女子高生入国できず死亡
医療品調達できず最悪の環境
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik09/2010-01-23/2010012307_01_1.html 国連などは20日、イスラエルとエジプトに封鎖されているパレスチナ・ガザ地区の住民の劣悪な保健・医療環境を告発する報告書を
発表し、封鎖を緩和するよう改めて訴えました。報告書は、ヨルダン川西岸やガザ地区で活動する国連や世界保健機関など80以上の
援助団体の総意として発表されたものです。(山田芳進)
ガザ市内で記者会見したゲイラード国連人道問題調整官は「封鎖が地域の医療システムを悪化させ、住民の命を危険に陥れている」と指摘しました。
(続く)
>>302 より
報告書は、昨年11月、がんを患っていた18歳の女子高校生が、イスラエルの病院で治療する許可を得ながら入国許可が下りずに
死亡、許可が出たのは死亡後だった例をはじめ、同月だけで、1103人の患者がイスラエルでの治療を希望しながら、21%の申請が
拒否または延期されたと指摘。昨年1年間では、27人(一昨年は46人)の患者が入国許可を待つ間に死亡したことを明らかにしています。
2006年からイスラム抵抗組織ハマスが実効支配を続けるガザ地区では、イスラエルによる封鎖が続き、十分な医療機器や医薬品が
調達できず、医師や看護師も最新の医療技術を取得できない状況です。また一昨年の年末から続いたイスラエル軍の侵攻で27病院の
うち15カ所、110診療所のうち43カ所が破壊されましたが、イスラエルが許可しないため資材が運び込めず改修もままなりません。
ガザの中枢医療機関であるシーファ病院の新手術棟は06年以来改修工事がストップしたまま。ロイター通信は、同病院の
腎臓内科長の、「昨年は人工透析の順番の割り当てを厳しくせざるを得ず、最悪の治療環境だった」という言葉を伝えています。
これに対し、イスラエル外務省報道官は、入国許可は一昨年に比べ25%増えていると言明。「可能な限りガザの住民が医療を
受けられるようにしているが、ガザ地区政府が戦争状態を押し付けている」と述べ、封鎖の責任はハマス側にあるとの立場を示しています。
2010.01.20
2000年から2010年までの10年を考える旅
Posted by :早尾 貴紀
http://palestine-heiwa.org/note2/201001201652.htm 2009年暮れにパレスチナ/イスラエルに渡り、そのまま年越しをして2010年を迎えました。
2010年と言えば、2000年9月からの「第二次インティファーダ」から10年を迎えるということになります。それに先立つ7月には、
当時任期終了間際だったアメリカ・クリントン大統領が、キャンプ・デーヴィッドで、アラファト大統領とバラク首相とに、強引に和平を
結ばせようと、正確にはパレスチナ側に領土的譲歩を無理強いしようと、缶詰にして失敗したということがありました。
それから9月にシャロンの挑発、第二次インティファーダ勃発、翌01年シャロンの首相就任、アメリカ〈9・11〉とそれに対する
「対テロ戦争」、それにイスラエルが便乗しインティファーダの武力弾圧の強化、02年春に西岸・ガザ全土をイスラエル軍が大侵攻・
武力制圧、隔離壁建設開始、、、
(続く)
>>304 より
00年代の10年間というのは、パレスチナの景色を完全に変えてしまいました。壁や検問所のない90年代の景色を知っている
人からすれば、信じがたい変貌です。
そして今度の滞在は、その10年の時間の流れを感じさせられることが多くありました。正確には、僕が長期滞在を始めた02年
(-04年)からということになります。
変わりゆくのは景色だけではありません。人も変わります。子どもも少しずつ大人へと成長します。環境が変われば大人でも
大きく成長します。つきあい続けたパレスチナの人びとの変化に驚かされました。
あるいはこの10年の時間は、イスラエルの市民社会を、とりわけ中道的和平派を疲弊させ、閉塞させてしまいました。ガザ大侵攻
1年目の12月末のエレズ検問所集会には、まとまったヘブライ語の声はついぞ聞こえてきませんでした。
これからしばらく、今度の滞在で見て感じ考えたことを、少しずつこの欄でレポートしたいと思います。
2010.01.22
ガザ境界エレズ検問所でのデモのショボさ
Posted by :早尾 貴紀
http://palestine-heiwa.org/note2/201001220705.htm 2009年12月31日。
ガザ地区のイスラエル側の検問所エレズにて、昨年末からのガザ大侵攻から1年目の機会に、ガザ解放を訴える集会がありました。
超党派の呼びかけで、主にイスラエル国内と東エルサレムのパレスチナ人(西岸地区の人はイスラエル側に来られない)、それから
イスラエルの和平派のユダヤ人と、海外からの参加者が集まりました。
ガザへの猛攻撃からわずか1年、しかもガザ封鎖は続いているにもかかわらず、その集会は、けっして「大集会」と呼べるようなもの
ではなく、またそのあまりに無内容でバラバラの集まりには、正直なところ、強い落胆を覚えました。
人数は、500人以上はいたと思いますが、1000人にははるかに届かないでしょう。テルアヴィヴのラビン広場に5万人とか10万人と
集まるような集会をやってきたイスラエル社会において、この人数はほとんど「無」です。
(続く)
>>306 より
規模だけの問題ではありません。いちばん気になったのは、聞こえてくるまとまったシュプレヒコールはすべてアラビア語だけだったこと
(しかもいくつかのグループが三々五々勝手に)。パレスチナ人や周辺アラブ諸国からの参加者らによるイスラエルへの抗議、あるいは
ガザ市民への連帯のアピールだったわけですが、集会のあいだじゅうヘブライ語がまったく聞こえてこなかったのです。
「ピース・ナウ」は? 「グッシュ・シャローム」は? 個人的に来ている人はいたと思います。ヘブライ語のプラカードも何枚かは
見かけました。でも、まとまった声となっては聞こえてこないのです。
イスラエル社会が変わるためには、何より、イスラエルのマジョリティであるユダヤ人が動かなければどうにもなりません。しかし、イスラエル人は
もう和平について、ガザについて考えるのに、うんざりして疲弊してしまっているように見えます。
いまイスラエル側の街、西エルサレムやテルアヴィヴやハイファを歩けば、もう緊張感がないような感じですーー02-04年頃と比べれば
はるかに。店やカフェに入るのにも、手荷物検査などなくなりました。ガザ地区は封鎖し、西岸にも壁をつくって、パレスチナ人は
見ないようにすればそれでいい、というような。
(続く)
>>307 より
04年、当時のシャロン首相が、ガザ地区からの「一方的撤退プラン」を発表し、世論を二分する大論争になっていたときの
ことを思い出します。入植地保持を主張する右派がシャロンを攻撃し、なんとピース・ナウなどの左派がシャロン擁護をしたのです。
それこそ左派は当時「大集会」をもって、シャロン支持をアピールしました。
「シャローム・レ・アッザ! シャローム・レ・アッザ!」と叫んでいました。これには二重の意味がかけられています。「ガザに平和を!」と、そして「ガザはさようなら」。
つまり、そのときからイスラエルの市民社会は、ガザに訣別をして、もう関与しない、ということに決めたのでしょう。その04年のときから、
今回のような「無関心」はすでに始まっていたというべきなのだと思います。
2010.01.23 Web posted at: 19:48 JST Updated - CNN
ビジネス
イスラエルが国連に損害賠償支払う、ガザ攻撃で学校炎上など
http://www.cnn.co.jp/business/CNN201001230026.html (CNN) イスラエル軍が2008年末から翌年1月にかけパレスチナ自治区ガザで行った軍事侵攻で、砲撃などで被害を受けた
国連運営の難民の子供用の学校や食糧配給の倉庫の損害賠償金として同国が国連に1050万米ドル(約9億4500万円)を支払ったことが22日判明した。
攻撃は約3週間にわたり、国連の学校3カ所などに砲弾が着弾し、炎上していた。国連はその後、調査を開始し、学校被害は
イスラエル側に非があると非難していた。イスラエルのペレス大統領も責任を認めていた。
イスラエルは、ガザを支配するパレスチナ強硬派ハマスによるイスラエル領内へのロケット弾攻撃を抹殺するためとして軍事作戦を
開始していた。ガザに対する経済封鎖などは依然続行している。ハマスはイスラエルの国家認知を拒否し、パレスチナ自治区
ヨルダン川西岸を統治するアッバス議長率いる自治政府とも対立している。
米中東特使、中東和平交渉再開に至らず
http://www.worldtimes.co.jp/news/world/kiji/100123-195155.html 【エルサレム森田陽子】中東諸国を訪問中のミッチェル米中東特使は22日午後、パレスチナ自治区ラマラでアッバス・パレスチナ
自治政府議長と約3時間に渡って会談し、オバマ米政権の求める、対イスラエル無条件対話の即時再開を要請したが、同議長が
拒否、交渉再開の道は開かれなかった。イスラエル紙エルサレムポストが23日、報じた。
イスラエルによる入植活動全面停止を交渉再開の絶対条件にしていたアッバス議長が最近、その姿勢を軟化させていたことから、
対話再開への希望も垣間見えたが議長は、ネタニヤフ・イスラエル政権による入植活動全面停止が先に実行されねばならいと
強調、即時の対話再開は見送られた。
自治政府の対イスラエル交渉責任者アリカット氏は、両氏の会談後、「交渉再開の責任はパレスチナ側にあるのではなく、
イスラエル側にある」と語り、入植活動を東エルサレムを含めて全面停止しないイスラエル側に責任があるとの見方を示した。
ミッチェル特使の今回の中東訪問は、最初にレバノンを、次にシリアとイスラエルを訪問し、その後パレスチナ自治区を訪れた。
2010/1/23 19:51
米国の仲介、難航続く=就任1年で節目の訪問?ミッチェル特使
2010年01月23日
http://news.toremaga.com/politics/foreign/237304.html 【エルサレム時事】ミッチェル米中東担当特使は21日から22日にかけ、エルサレムとパレスチナ自治区ラマラを訪れ、イスラエル、
パレスチナ自治政府首脳と相次いで会談した。オバマ政権発足直後の昨年1月に就任してから1年後の節目の訪問だが、
中断されている和平交渉は再開の見通しが立たない。ユダヤ人入植地問題をめぐる米側の迷走もあり、仲介は難航している。
和平交渉は、2008年12月から昨年1月にかけてのイスラエルによるパレスチナ自治区ガザ軍事作戦により中断。同3月、
イスラエルで和平に消極的なネタニヤフ右派政権が発足したことで、機運はさらにしぼんだ。
(続く)
>>312 より
オバマ大統領は就任1年を機に行われた米タイム誌との会見で、中東和平について「打開策を生み出せていないというのは、
全くその通りだと思う」と指摘。入植地維持に積極的な右派の影響力が強いイスラエル政府の状況と、パレスチナ自治区内で続く
アッバス議長の支持基盤ファタハとイスラム原理主義組織ハマスの対立を念頭に、「このような政治環境で、意味のある対話を
始めるのは非常に困難だ」と嘆いた。
オバマ大統領は当初、和平進展のため、イスラエルが占領地の東エルサレムとヨルダン川西岸で入植活動を停止する必要があると
強調。アッバス議長はこれを踏まえ、「入植の完全凍結が交渉再開の条件」とイスラエルに迫った。しかし、ネタニヤフ政権はこれを
拒否、西岸で10カ月限定の一部凍結に応じるにとどまった。イスラエルのかたくなな態度を背景に、米国はパレスチナ側に
「無条件での交渉再開」(クリントン国務長官)を働き掛ける姿勢に転じた。はしごを外された形の同議長は昨年11月、米国への
失望から次の議長選に出馬しない考えを表明。ハマスは「米国に依存してきたつけが回った」と議長を批判、自らの対イスラエル強硬路線の
正当性を訴えている。(了)
[時事通信社]
イスラエル、国連に1050万ドル支払う
http://www.worldtimes.co.jp/news/world/kiji/100123-205211.html 【エルサレム森田陽子】イスラエルはこのほど、パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム根本主義過激派組織ハマスに
対する昨年1月の攻撃で、学校や事務所などの国連施設を破壊したことに対し、国連に総額1050万ドル(約9億4300万円)を
支払った。イスラエル紙ハーレツ電子版が22日、報じた。
国連報道官が同日、この問題でイスラエル側と合意したことを明らかにした。国連側は当初1120万ドルを要求していたという。
国連側の主要な被害は、昨年1月15日、イスラエル軍の砲弾が国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の事務所や
国連が経営する学校などに着弾し、出ていたもの。
2010/1/23 20:52
ヒズボラ、中距離ロケット弾をレバノン北部に移動
対イスラエル戦を準備か
http://www.worldtimes.co.jp/news/world/kiji/100123-214132.html 【カイロ鈴木眞吉】イラン・イスラム革命輸出の先鋒として、レバノン北部を拠点に、近隣のアラブ・イスラム諸国やアフリカ諸国への
影響力行使に余念がないイスラム教シーア派民兵組織ヒズボラは、同組織が実効支配するレバノン北部に、中距離ロケット弾を移動した。
イスラエル紙ハーレツ電子版が23日、米紙ワシントンポストの報道として報じた。ワシントンポスト紙は、同ロケット弾の移動は、
ヒズボラが近い将来の対イスラエル戦に備えているものとの評論家の見解を伝えた。
イスラエルは2006年7月、国境を越えて侵入してイスラエル兵2人を拉致したヒズボラとの間で約1カ月間、戦闘を繰り広げている。
2010/1/23 21:41
イスラエル:国連施設空爆 損失を支払い
http://mainichi.jp/select/world/news/20100124ddm007030068000c.html 【ニューヨーク小倉孝保】昨年1月、イスラエル軍の空爆によってパレスチナ自治区ガザ地区の国連施設が破壊された問題で、
イスラエルはこのほど、破壊された建物の損失分など1050万ドル(約9億4300万円)を国連に支払った。国連報道官が22日、
明らかにした。イスラエル側は、法的責任はなく、支払いは賠償ではないとしている。
08年12月から昨年1月にわたって続いたイスラエルによるガザ空爆では、ガザ地区の国連パレスチナ難民救済事業機関
(UNRWA)の複合施設がイスラエル軍の空爆によって破壊された。
毎日新聞 2010年1月24日 東京朝刊
「まるでシンデレラの継母」、イスラエル首相夫人 家政婦虐待疑惑で訴訟に
* 2010年01月24日 18:28 発信地:エルサレム/イスラエル
http://www.afpbb.com/article/politics/2686146/5226529 イスラエル・エルサレム(Jerusalem)の投票所で投票するベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相とサラ(Sara Netanyahu)首相夫人
(2007年8月14日撮影、資料写真)。(c)AFP/GALI TIBBON
【1月24日 AFP】イスラエルで、首相夫人が元家政婦から虐待を受けたとして訴えられている問題が、この疑惑を大々的に取り上げている
同国のメディアとベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相との間の「場外乱闘」にまで発展している。
ネタニヤフ首相とシモン・ペレス(Shimon Peres)同国大統領は、この問題が世論によって裁かれてはならないとして、メディアに報道を
避けるよう厳しく要求していた。
しかし、新聞各紙などは22日も紙面を大幅に割いてこの問題を報じ、公共ラジオは同日、「サラ・ネタニヤフ(Sara Netanyahu)夫人の
家政婦に注目が集まった1週間が終わった」と述べ、「それとハイチにも注目が集まった」とその場で気づいたかのように付け加えた。
(続く)
>>317 より
■「シンデレラの継母」のようないびりと訴え
首相夫人の家政婦だったリリアン・ペレツ(Lillian Peretz)さん(44)は2004年から09年まで、首相夫妻が週末を過ごす
地中海沿岸のカエサレア(Caesarea)の別荘で働いていた。訴状によると、ペレツさんは「まるでシンデレラのような」苦痛を与えられたという。
ペレツさんは、「精神的・肉体的に崩壊するまで、(首相夫人が)不可能な量の仕事を押し付け、脅し、怒鳴りつけ、女性的な
侮辱を加えた」と主張し、夫人を「シンデレラの継母」になぞらえた。ペレツさんは、毎日複数回シャワーを浴び服を着替えることを
強要されたほか、夫人が「美しく聡明」であると褒めなければならず、賃金は最低賃金以下で社会保障費も支払ってもらえなかったという。
訴えに対し、首相夫妻は声明で、「首相夫人へのねつ造や中傷であふれかえったもの」として、疑惑を全面的に否定した。
■サラ首相夫人の家政婦虐待疑惑は以前も
元スチュワーデスで現在は精神分析医のサラ夫人が、メディアからの好ましくない注目を集めることはこれが初めてではない。
1996年、ネタニヤフ首相の第1次内閣時にも、Nannygate(ナニーゲート)疑惑と呼ばれる騒動に巻き込まれている。この際にも、
家政婦の若い女性が、スープを焦がした際にサラ夫人に怒鳴り付けられ、さらには路上に放り出されたことさえあると主張していた。(c)AFP/Patrick Moser
米機テロ未遂で犯行声明 ビンラディン容疑者か
http://www.47news.jp/CN/201001/CN2010012401000473.html 【カイロ共同】中東の衛星テレビ、アルジャジーラは24日、国際テロ組織アルカイダの指導者ウサマ・ビンラディン容疑者と
みられる男が昨年12月の米デルタ機爆破テロ未遂事件への関与を認め、米国へのさらなる攻撃を警告する音声声明を伝えた。
約2分半の声明で、男は事件で起訴されたナイジェリア人のアブドゥルムタラブ被告を「ムジャヒディン(イスラム戦士)」と呼び、
事件は「ウサマからオバマ(米大統領)へのメッセージ」で、2001年の米中枢同時テロのメッセージと同じだと主張した。
さらに「パレスチナの兄弟が苦しんでいるのに、あなた方が人生を楽しんでいるのは公正ではない。米国がイスラエル支援を
続ける限り、われわれの攻撃は続く」と警告した。
アクセルロッド米大統領上級顧問は同日、CNNテレビに対し、声明について現時点では「本物かどうか確認はできない」と述べた。
2010/01/24 23:48 【共同通信】
2010.01.25 Web posted at: 09:56 JST Updated - CNN
ワールド
ビンラディン容疑者か 米機爆破テロ未遂事件で犯行声明
http://www.cnn.co.jp/world/CNN201001240014.html (CNN) カタールの衛星テレビ局アルジャジーラは24日、国際テロ組織アルカイダの指導者オサマ・ビンラディン容疑者と
みられる男が、昨年クリスマスに起きた米機爆破テロ未遂事件への関与を認めたとする肉声の録音をウェブサイトで公表した。
男は、ガザ地区の人々が悲惨な生活をしている一方、米国が安全な生活を享受するのは不公平だなどと述べ、米国が
イスラエルを支援する限りテロを継続する意向を表明。そのうえで米機爆破テロ未遂事件への関与を認め、刑事訴追された
ナイジェリア人のウマル・ファルーク・アブドゥルムタラブ被告の釈放を求めている。男はまた、アフガン軍事行動への参加について各国に再考を求めている。
アクセルロッド米大統領上級顧問はCNN「ステート・オブ・ユニオン」に対し、録音がビンラディン容疑者の肉声か今のところ
確認されていないものの「無実の人々の殺害を正当化する」空虚な発言だとの見解を示した。
米機爆破テロ未遂事件については、イエメンを拠点とするアルカイダ系組織「アラビア半島のアルカイダ(AQAP)」が既に
犯行声明を出している。湾岸調査センターの専門家は、パキスタンとアフガニスタンの山地に潜伏しているとみられる
ビンラディン容疑者が犯行計画を把握していなかった一方、アルカイダ系の各組織は独自の方法で指導者の歓心を買おうと努めている可能性があると指摘した。
パレスチナ:アッバス議長 交渉拒否方針、米特使に強調
http://mainichi.jp/select/world/news/20100125k0000m030061000c.html 【エルサレム前田英司】ミッチェル米中東特使は22日、ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ラマラで、アッバス自治政府議長と
会談した。特使はイスラエルとの和平交渉の再開を促したが、議長は改めて、イスラエルが占領地での入植活動を「完全凍結」
しない限り、再開に応じない方針を強調した。
入植地問題を巡っては、イスラエルは昨年11月、西岸での新規の入植住宅建設を10カ月凍結すると発表。交渉再開のため
「既に十分譲歩した」(外交筋)との認識を示している。
これに対し、パレスチナは、入植の完全凍結こそ和平交渉の土台「新中東和平案」(ロードマップ)に基づくイスラエル側の義務
だと主張し、その履行を迫っている。
イスラエル首相府は特使と議長の会談を受けて声明を発表、「前提条件を付けて交渉再開を阻害しているのはパレスチナ側だ」と非難した。
毎日新聞 2010年1月24日 20時26分
ビンラディンか、米機爆破テロ未遂事件で犯行声明
2010-01-24 20:05:06
http://japanese.cri.cn/881/2010/01/24/146s153661.htm カタールの衛星テレビ局アルジャジーラは24日、アルカイダの指導者であるビンラディンとみられる男の肉声の録音を放送しました。
ビンラディンは、昨年 12月25日にアメリカのデトロイトで起きた飛行機爆破テロ未遂事件への関与を認めた上で、今後もアメリカに
対してテロ襲撃を行うつもりだとしました。
ビンラディンは、また「ナイジェリア人のアブドゥルムタラブが事件で伝えたメッセージは、『9.11』事件の襲撃者がかつて伝えた
メッセージを確認したものだ。アルカイダは『言葉』でメッセージを伝えることができれば、『飛行機』を利用しないだろう」と述べました。
ビンラディンは、さらに「アメリカが、イスラエルを支持する立場を変えないなら、アルカイダは引き続きアメリカへの攻撃を行っていく」と述べました。(藍、吉野)
中東和平交渉、米特使と協議 イスラエル首相
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20100124ATGM2400Z24012010.html 【カイロ=安部健太郎】中東訪問中の米国のミッチェル中東和平担当特使は24日、エルサレムでイスラエルのネタニヤフ首相と
再会談した。会談後の閣議で同首相は、頓挫しているパレスチナとの和平交渉再開策について特使と「新たな興味深い案」を
協議したことを明らかにした。ミッチェル特使は同日、ヨルダンでパレスチナ自治政府のアッバス議長とも再会談する。
ミッチェル特使がイスラエル、パレスチナの首脳と会談するのは先週後半以降2度目。ネタニヤフ首相は「新たな案」の具体的な
内容を明らかにしなかったが、複数の構想が米側から提示されたもようだ。ただパレスチナ側はイスラエルが入植住宅建設を完全に
停止するまで交渉再開には応じない姿勢で、米国の新提案が事態の打開につながるかは不透明だ。(01:13)
米旅客機テロ未遂:アルカイダ関与認める ビンラディン容疑者声明か
http://mainichi.jp/select/world/news/20100125ddm007030129000c.html 【カイロ和田浩明】カタールの衛星テレビアルジャジーラは24日、国際テロ組織アルカイダの指導者、ビンラディン容疑者の
ものとされる音声声明を伝えた。容疑者は昨年12月の米航空機爆破テロ未遂事件をアルカイダが実行したと認め、米国が
イスラエルを支援する限り攻撃を続けると警告した。
この事件ではイエメンが拠点の系列団体「アラビア半島のアルカイダ」(AQAP)が犯行声明を出していた。
声明によると、ビンラディン容疑者は、12月の事件で起訴されたアブドルムタラブ被告を「英雄」とたたえ、複数の米旅客機が
自爆攻撃に使用された01年9月の米同時多発テロと同じメッセージを込めたと主張。「イスラエルを支持する限り、神の意志に
基づき、米国への攻撃を継続する」と明言した。
また、イスラエルの事実上の封鎖下にあるパレスチナ自治区ガザ地区に言及。「ガザの兄弟たちが苦しんでいるのに米国人が
生活を楽しんでいるのは不公正だ」とも発言した。
アルジャジーラによると、音声は昨年12月に録音されたと見られる。
毎日新聞 2010年1月25日 東京朝刊
イスラエル:中東和平交渉再開に向け「米側から提案」−−ネタニヤフ首相
http://mainichi.jp/select/world/news/20100125ddm007030146000c.html 【エルサレム前田英司】イスラエルのネタニヤフ首相は24日の閣議で、暗礁に乗り上げた中東和平交渉について、現地を
訪問中のミッチェル米中東特使から「交渉再開のための興味深い提案を聞いた」と述べた。特使は閣議の前に首相と2度目の
会談を実施。この後、ヨルダンに移動してアッバス・パレスチナ自治政府議長とも再会談した。特使は両者を往復して、交渉再開を模索している。
ネタニヤフ首相は閣議で「パレスチナが我々と同様(交渉再開の)用意を示せば、外交プロセスは始動する」と述べた。ミッチェル特使の
「提案」内容には言及しなかった。
ミッチェル特使は22日、ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ラマラでアッバス議長と会談。特使は交渉再開を促したが、議長は
改めて、イスラエルが占領地での入植活動を「完全凍結」しない限り、再開する考えはないと伝えていた。
毎日新聞 2010年1月25日 東京朝刊
ビンラディン容疑者の肉声か確認できず〜米
< 2010年1月25日 10:53 >
http://news24.jp/articles/2010/01/25/10152230.html 中東のテレビ局「アルジャジーラ」は24日、国際テロ組織「アルカイダ」の指導者、ウサマ・ビンラディン容疑者の新たな声明と
される音声を放送した。アメリカで先月に起きた航空機爆破未遂事件への関与を認める内容となっている。一方、アメリカ・ギブス報道官
は、「ビンラディン容疑者本人の肉声かどうかは確認できない」とコメントしている。
声明では、先月の航空機爆破未遂事件について、ナイジェリア人の男を英雄とたたえた上で、「私が英雄を通じて送ったメッセージは
9・11(アメリカ同時多発テロ)の再確認だ」と事件への関与を認めた。また、「アメリカがイスラエルを支援する限りこれからも
攻撃し続ける」として、アメリカに対し、新たな攻撃を行う計画を示唆した。
一方、ホワイトハウス・ギブス報道官は「音声がビンラディン容疑者本人の肉声かどうかは確認できない」とコメントしている。
2010.01.25 Web posted at: 11:49 JST Updated - CNN
USA
ミッチェル米特使、中東での日程終了 調停の成果なく
http://www.cnn.co.jp/usa/CNN201001250003.html エルサレム(CNN) パレスチナ和平交渉の再開を目指して中東を訪れていた米国のミッチェル中東和平担当特使は24日、
イスラエルのネタニヤフ首相と再度会談し、4日間の訪問日程を終えた。同国とパレスチナの調停作業で目立った成果は出せなかったとみられる。
ネタニヤフ首相は会談後の閣議で、ミッチェル特使から「交渉再開へ向けた興味深い案」が提示されたと報告。「パレスチナ側が
同様の姿勢を示すなら」交渉は再開できる、との立場を示した。
同首相は一方、エルサレム郊外のユダヤ人入植地での式典で、「われわれは永遠にここにとどまり、建設を続ける」とあいさつ。
パレスチナ側が要求する入植凍結には応じない姿勢をあらためて強調した。
ミッチェル特使はこれに先立つ22日、パレスチナ自治政府のアッバス議長とも会談した。パレスチナ側は、イスラエルが入植活動を
完全に凍結しない限り、交渉再開には応じないとの強硬姿勢を貫いている。
オバマ米大統領は先週、米誌タイムに掲載されたインタビューで、中東での調停作業が期待した通りには進んでいないことを認め、
「ミッチェル特使のような人物にとっても非常に難しい作業だ」「イスラエル、パレスチナ双方に対する米国の説得能力を過大評価していた」と述べていた。
米の中東特使、エジプト高官と中東問題を討議
2010-01-25 10:45:53
http://japanese.cri.cn/881/2010/01/25/146s153691.htm カイロを訪れているアメリカのジョージ・ミッチェル中東問題特使は24日夜、エジプトのアブルゲイト外相、ウマル・スライマーン
情報局長と会談し、パレスチナとイスラエルの平和交渉再開などについて踏み込んだ意見交換を行いました。
エジプト外務省が発表した声明によりますと、ミッチェル特使は会談で、和平交渉再開を目指し、その条件作りに努力している
アメリカの姿勢を表明し、アブルゲイト外相とウマル・スライマーン情報局長も、エジプトの立場を示した上で、アメリカと共同で
取り組んでいくというエジプトの姿勢を強調しています。
米中東特使、和平交渉再開へ閣僚級協議提案 まず信頼醸成
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20100126ATGM2600E26012010.html 【カイロ=安部健太郎】米国のミッチェル中東和平担当特使がイスラエルとパレスチナの和平交渉の再開に向け、まずは
閣僚級での協議を提案していたことが 25日、明らかになった。首脳級による交渉の前に、ヨルダン川西岸でのパレスチナ自治政府の
治安権限の拡大や、イスラエルが収監するパレスチナ人の釈放などを巡り閣僚級で話し合い、双方に信頼感を広げる狙いがある。
ロイター通信などがパレスチナ当局者の話として伝えた。パレスチナ自治政府のアッバス議長は同案を受け入れるかどうかを
検討しているという。ミッチェル特使は24日にネタニヤフ・イスラエル首相、アッバス議長の双方と会談をした際に同案を提案したと
みられる。ネタニヤフ首相は会談後「新たな興味深い案」が米側から提示されたと述べていた。(16:00)
ニュース - 兵役をめぐる問題で、国民にボイコット呼びかけ。
モデルのバー、イスラエル軍隊から非難。
http://www.vogue.co.jp/fashion/news/2010-01/27/bar イスラエル出身のモデル、バー・ラファエリが祖国の軍隊幹部らに非難されているという。兵役義務を終えるまでは、彼女が
広告モデルになっている製品をボイコットするように呼びかけている模様だ。
バーは2004年に一度結婚しており、既婚女性は兵役免除となることから、一時は徴兵制を免れた。しかし、2人は離婚し、
バーはその直後にレオナルド・ディカプリオとつき合い始めた。彼女は最近、イスラエルでの非居住者地位を申請している。
by Lauren Milligan
(2010/01/27)
ブラジル外交の新たな展開
ラミア・ワラル(Lamia Oualalou)
ジャーナリスト、在リオ・デ・ジャネイロ
訳:土田修
http://www.diplo.jp/articles10/1001-2.html ≪ 原文 ≫
http://www.monde-diplomatique.fr/2010/01/OUALALOU/18711 「ブラジルが抑圧的な独裁体制の元首を迎え入れるのは困りものだ。独裁政権と外交関係を維持することと、そうした国の
元首を接遇することは別の話だ(1)」。イランのアフマディネジャド大統領の昨年11月23日のブラジル訪問について、野党の
実力者の一人、サン・パウロ州のホセ・セラ知事はこう論評した。高い支持率を誇るルーラ大統領に対し、セラ知事がこうした
辛辣な表現をぶつけたのは異例である。
労働党(PT)政権を率いるルーラの下で、最も変わったのが外交方針と社会政策である。経済政策については金融資本に
屈し、公約の一部を放棄した(ただし2期目に部分的に復活させた)。だが外交政策については、19世紀には大英帝国の教えに
従い、次いで「自由世界」の勝利をめざす米国陣営に加わった従来のエリートに対して、ルーラ大統領は大きく方針転換した。
(続く)
>>331 より
この方針転換は、ルーラ大統領のイデオロギー上の明確な立場によると見るべきではない。確かに、外務大臣のセルソ・アモリンと、
国際問題特別顧問のマルコ・アウレリオ・ガルシアという2人の側近は、「左翼であること」を明確に主張してはいる。とはいえ現在の
ブラジル外交に見るべきは、経済的な現実主義や、大衆の支持を得ている諸国政府の優遇、過去の奴隷制度ゆえのアフリカへの
罪責感であり、そして「雑種犬」を意味する「ヴィラ・ラタ」コンプレックス、つまり発言権がないという劣等感から脱するべきだとの確信である。
2003年1月1日の就任式の際、ルーラ大統領はキューバのフィデル・カストロ大統領を歓待した。続く数カ月にわたり、ルーラは
ブッシュ大統領との協調姿勢をあからさまに示し、労働党の運動員を失望させた。ルーラ大統領の原点は、組合活動家という点に
ある。誰とでも話をすべきで、衝突を経てでも当事者双方に納得がいくのが良い合意だと確信している。そして今でも1970年代の
ストライキの古き良き時代と同様、彼が紛争の合間に経営者とウイスキーを酌み交わすことを妨げるものはない。
対外的に見ると、すべては2003年9月に始まった。メキシコのカンクンで、あたりさわりなく進んでいたはずの世界貿易機関(WTO)
閣僚会議が、22の新興国(G22)を率いるブラジルの反乱によって覆されたのだ。これらの国々は初めて、G8として結託する豊かな
国々に対し、自国市場開放の交換条件を求めた。「何かを買いたがっている者がいれば、ブラジルも売り手としてそこにいるべきだ」とルーラは力説した。
(中略、続く)
>>332 より
ルーラが執念を燃やすのは、一つは国際通貨基金(IMF)の改革である。IMFにおける新興大国の投票権は、その出資額に
比べてわずかでしかないからだ。もう一つは、ブラジルが国連安保理の常任理事国になることだ。それは、2004年にアリスティド大統領が
追放された後に展開された国連ハイチ安定化派遣団(MINUSTAH)で、ルーラ政権が軍事部門の指揮を引き受け、
「大国の仲間」入りしたことにも表れている。
国連はルーラ政権に対し、平和ミッションへの部隊派遣を拡大するよう求めている。だが、ブラジル軍はそれに応じようとしない。
自国が本格的な発言権を得られるような国連の制度改革がなければ、ダルフールやコンゴのように、ブラジルにはどうすることも
できないミッションの泥沼にはまり込むだけだからだ。
ブラジル大統領の最後のカードは、中東和平仲介への参入だ。11月末、ルーラはイランのアフマディネジャド大統領だけでなく、
イスラエルのペレス大統領とパレスチナ自治政府のアッバス議長も迎え入れている。「米国に完全には同調していないことを
はっきり示したブラジルは、誠実な対話相手として受け入れられる可能性がある」と、ニューヨークにあるコロンビア大学の
中南米研究所長トーマス・トレバットは述べている。人の心を捉えるのが巧みな「ルーラ」は、ここでも交渉人たる才能を発揮して、
ブラジルを文字通りの強国にするための新しい扉を開くことを期している。
(以下略)
2010年1月27日(水)「しんぶん赤旗」
オバマ政権1年 中東メディアは
しぼむ期待 軍事的対応に懸念
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik09/2010-01-27/2010012706_01_1.html 中東和平実現を外交政策の優先課題に掲げるオバマ米大統領の就任から1年。イランとの対話提案、イスラム世界との
「新しい始まり」の呼びかけなどで中東域内に広がった期待は、その後急速にしぼみ、むしろ軍事的対応が前面に出てきつつ
あることに懸念が強まっています。(カイロ=松本眞志)
カタールの衛星テレビ・アルジャジーラ(電子版)は、オバマ政権1年にあたり「アルカイダは勝利しているのか」と題する論評を掲載。
「米国は軍事作戦に対する世界の非難に聞く耳をもっていない」と指摘し、アフガニスタンとパキスタンで軍事活動を拡大するだけで
なく、「イエメンでも同じことを繰り返している」と批判しました。
そのうえで「軍事力に傾注する米国の姿勢は、アルカイダへの支持を取り除いて民心を得るという努力を無にするものだ」と断じ、
「米軍の無人機によるミサイル攻撃やF15戦闘機の爆音、国土を蹂躙(じゅうりん)する戦車に対する現地の反応を考慮して
いない」と、米軍の行動に厳しい目を向けています。
(続く)
>>334 より
サウジアラビア紙サウジ・ガゼットはイラク問題をめぐり、政府中枢を狙ったテロの横行で、オバマ政権が重視するイラク当局の
治安能力への疑問が高まっていると指摘。イラン核問題では、オバマ氏が対話路線を事実上断念し、イランへの制裁措置を要求していると報じました。
汎アラブ紙アルハヤトは、イスラエル・パレスチナ問題をとりあげました。同紙は、オバマ氏が就任直後にイスラエルに対しユダヤ人
入植地拡大の凍結と和平交渉再開を訴えたものの、ネタニヤフ首相から「経験が浅い」と手玉に取られ、米議会内の親イスラエル
勢力の圧力を受けてネタニヤフ政権に「屈した」と分析しています。
また、イスラエルによるガザ攻撃を非難する国連安保理決議をオバマ政権が妨害した例をあげ、「米国は『パートナー(イスラエル)』
と中東域内で大規模な策略をめぐらしアラブ諸国を挑発している」と批判、域内での公正な対応を求めました。
ユダヤ教指導者を逮捕 モスク放火でイスラエル
2010.1.27 17:17
http://sankei.jp.msn.com/world/mideast/100127/mds1001271718002-n1.htm イスラエル治安当局は26日、ヨルダン川西岸北部ヤスフ村のモスク(イスラム教礼拝所)への放火に関与したとして、
ユダヤ教学院(イエシバ)のラビ(指導者)、イツハク・シャピラ容疑者を逮捕した。容疑を否認しているという。イスラエル紙
イディオト・アハロノト(電子版)などが報じた。
事件は昨年12月11日に発生。ユダヤ人入植地イツハルに近いヤスフ村のモスクの聖典コーランなどが燃やされ、壁に
「おまえらを焼き尽くす」「代償だ」などのヘブライ語の落書きが残されていた。過激なユダヤ人入植者の集団が関与したと
みられ、イエシバの生徒数人を含む多数の容疑者が逮捕されている。(共同)
イスラエル国防相がエジプト訪問
http://www.worldtimes.co.jp/news/world/kiji/100127-193619.html 【エルサレム森田陽子】バラク・イスラエル国防相は27日、エジプト・シナイ半島最南端のリゾート地シャルムエルシェイクを訪問し、
ムバラク・エジプト大統領と会談する。
イスラエル紙ハーレツは同日、両者の主要議題は、△イスラエルとパレスチナ間の和平交渉再開問題△パレスチナ自治区ガザを
実効支配するイスラム根本主義過激派組織ハマスが2006年6月に拉致したイスラエル兵士解放問題△両国間の治安協力問題になると報じた。
エジプト側は同会談に、オマル・スレイマン同国情報局長官を同席させる。入植全面凍結を和平交渉再開の絶対条件として
譲らないアッバス・パレスチナ自治政府議長をいかに交渉に応じさせるかが焦点。
なお、エジプトとの国境線上の町ラファの地下トンネルを通じたガザ側への武器密搬入阻止に向けた鉄壁建設問題も議題になる見通し。
バラク国防相は最近、「対パレスチナ交渉の停滞は、イランの核開発問題以上に深刻だ」と発言しており、交渉再開に向けた
エジプト側の協力を強く要請するものと見られる。
ただ、イスラエルの実権を握るネタニヤフ首相は和平交渉再開に消極的と見られており、具体的な結果を得ることは困難と見られる。
2010/1/27 19:36
ナチス戦犯を司法の場に=イスラエル大統領、独議会で演説
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2010012701078 【ベルリン時事】イスラエルのペレス大統領はアウシュビッツ収容所解放記念日の27日、ドイツ連邦議会(下院)で演説し、
生存しているナチス戦犯を裁くよう呼び掛けた。
同大統領は「ホロコースト(ユダヤ人大虐殺)を生き延びた人が徐々に減っている一方で、虐殺にかかわった者たちがドイツや
欧州、世界のその他の地域で暮らしている」と指摘。「あらゆる手段を講じ、彼らを司法の場に連れ出してほしい」と訴え、
「これは報復ではなく、教訓を残すためだ」と強調した。(2010/01/27-22:33)
アウシュビッツ解放65年で式典 悲劇を将来に語り継ぐ
http://www.47news.jp/CN/201001/CN2010012701001089.html 【ベルリン共同】ユダヤ人ら約150万人がガス室などでナチス・ドイツに殺害されたアウシュビッツ強制収容所の解放65年
記念式典が27日、ポーランド南部オシフィエンチム郊外で開かれた。主催者によると、計約2500人が出席。悲劇を将来世代に語り継ぐことを誓った。
アウシュビッツ収容所跡などで犠牲者追悼の黙とうなどを行った後、約3キロ離れたビルケナウの収容所跡に会場を移しての
式典には、ポーランドのカチンスキ大統領のほか、イスラエルのネタニヤフ首相ら各国代表、世界各地からの元収容者約200人も参加。
元収容者を代表してポーランドのバルトシェフスキ元外相は「われわれは、全体主義の恐ろしい体験を若い世代に伝えて
いかなければならない。それはまだ十分でない」とあいさつした。
これとは別に「アウシュビッツの記憶、責任、教育」をテーマに約35カ国の教育担当相らが出席した特別会合も開催した。
同強制収容所は1945年1月27日、当時のソ連軍がナチスから解放。建物などが残る跡地はアウシュビッツ博物館として
公開され、昨年は過去最高の約130万人が訪問した。
2010/01/28 00:40 【共同通信】
ホロコースト犠牲者追悼=アウシュビッツ解放65年−ポーランド
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2010012700540 【ベルリン時事】ナチス・ドイツによるホロコースト(ユダヤ人大虐殺)の舞台となったポーランド南部のアウシュビッツ強制収容所が
解放されてから65年となる27日、収容所跡地で追悼式典が開かれ、犠牲者の冥福を祈るとともに、悲劇を繰り返さないと改めて誓った。
ポーランドのカチンスキ大統領は式典で「虐殺は将来も起こり得る。だからこそ忘れてはならないし真実を伝えていかなければ
ならない」と訴えた。また、イスラエルのネタニヤフ首相は「ナチスがわれわれに行ったことを決して忘れない」と力を込めた。生存
している元収容者は年々減っており、今年の参加者は約150人にとどまった。
昨年12月に盗まれた「働けば自由になる」との標語が書かれた金属板は21日、収容所跡地を管理する国立博物館に
返還された。解放記念日までに入場門に戻す予定だったが、警備体制に不安が残るため、複製が掲げられたままとなっている。(2010/01/28-01:06)
アウシュビッツ解放65年で追悼式典
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4342226.html ナチス・ドイツによるユダヤ人大量虐殺の舞台となった、アウシュビッツ強制収容所が解放されてから27日で65年が経ち、
ポーランドで追悼式典が行われました。
式典にはポーランドのカチンスキ大統領やイスラエルのネタニヤフ首相が出席したほか、収容所の生存者およそ150人も姿を見せました。
第二次大戦中、ナチス・ドイツが設けたアウシュビッツ強制収容所では150万人ともいわれるユダヤ人らが大量虐殺され、
1945年1月27日、当時のソ連軍により解放されました。
跡地に残る建物や収容者たちの遺品は65年が経って劣化が激しく、ポーランド政府は永久保存するための修復費として
1億2000万ユーロ、およそ150億円の支援を呼び掛けています。
式典に先立ち、各国の文部・教育大臣らが会議を開き、生存者が年々減っていく中で、人類の悲劇の歴史をどう伝えて
いくべきなのかについて話し合いました。(28日01:45)
アウシュビッツ収容所解放から65年、現地で追悼式典 ポーランド
* 2010年01月28日 08:41 発信地:アウシュビッツ・ビルケナウ/ポーランド
http://www.afpbb.com/article/war-unrest/2687795/5245497 ポーランド南部のアウシュビッツ・ビルケナウ(Auschwitz-Birkenau)強制収容所の解放から65年目の追悼式典に出席した
ポーランドのドナルド・トゥスク(Donald Tusk)首相(右)、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相
(右から3人目)、ネタニヤフ首相の夫人(右から2人目)、ポーランドのレフ・カチンスキ(Lech Kaczynski)大統領(左、2010年1月27日撮影)。(c)AFP/JANEK SKARZYNSKI
【1月28日 AFP】ポーランド南部のアウシュビッツ・ビルケナウ(Auschwitz-Birkenau)強制収容所が解放されてから65年目の
27日、生存者や旧ソ連の退役軍人、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相ら関係国首脳らが出席して追悼式典が行われた。
ネタニヤフ首相は「この場所から私は、ユダヤ人の指導者として、邪悪な存在が再びわが民族を傷付けることを決して許さないことを誓う」と述べた。
(続く)
>>342 より
自身もホロコースト(ユダヤ人大虐殺)で孤児になったポーランド生まれのテルアビブ(Tel Aviv)首席ラビ、イスラエル・メイール・ラウ
(Israel Meir Lau)師や、ポーランドの首席ラビ、ミハエル・シュードリッヒ(Michael Schudrich)師が、寒さのため白い息を吐きながら、
死者を弔うユダヤ教の祈り、カディッシュ(Kaddish)を抑揚をつけて唱えた。
出席者はその後、ポーランド軍のラッパ手による鎮魂の曲が流れるなか、収容所の犠牲者の慰霊碑に火をともしたろうそくを供えた。
生存者の高齢化は進んでおり、骨まで凍りつくような寒さをおして出席した約100人のアウシュビッツの生存者の大半にとって、
この場所を訪れるのは今回が最後になるとみられる。
1940〜45年にかけて、約110万人がアウシュビッツ・ビルケナウ強制収容所で命を落とした。うち100万人がナチスが占領した
欧州各地から連れてこられたユダヤ人だった。多くはガス室で殺されたが、銃殺刑や絞首刑にされたり、栄養失調、病気、過酷な
強制労働、医学研究のためとされた人体実験で殺された人もいた。
強制収容所はナチス・ドイツがポーランド南部のオシフィエンチム(Oswiecim)に作ったもので、1945年1月27日、ソ連軍によって
解放された。2005年、国連(UN)はこの日を「国際ホロコースト記念日(International Holocaust Remembrance Day)」と定めた。(c)AFP/Jonathan Fowler
>>344 より
好況の引き金になったのは〇九年に計十億ドル(約九百億円)に上った各国からの支援金。自治政府は主に、支払い遅延が
続いていた自治政府職員の給与に充てたが、これによる公務員の生活の安定が消費を刺激した形だ。
さらに近年はラマラの治安が安定し、ラマラ出身者が多い裕福な米国への移民も地元に投資。携帯電話会社などには
湾岸諸国も出資する。西岸地区の他都市からラマラに移住する人も増え、人口はこの三年で五割も増えたという。
エコノミストのサミル・バルグーティ氏によると、成長維持の鍵は、やはりイスラエルとの和平。ラマラの治安は安定しているが、
西岸地区全体ではユダヤ人入植者とパレスチナ人の抗争が絶えない。イスラエルへの輸出も手続きが煩雑で低調なほか、
経済封鎖されたガザへは製品を売ることもできない。「こうした制約がなくなれば、パレスチナはさらに伸びる」とバルグーティ氏は力説する。
一年前にラマラで喫茶店を開業したワリド・フセイニさんは「夢は店のチェーン化。ガザにも店を出したい」と胸を膨らませた。(カイロ・内田康、写真も)
中国大使、パレスチナとイスラエルの交渉再開を呼びかけ
2010-01-28 11:22:23
http://japanese.cri.cn/881/2010/01/28/147s153918.htm 中国の張業遂国連大使は27日、安保理中東問題公開会議で、「中国は、関係各方面がパレスチナとイスラエルの
和平交渉の再開のために有利な条件を作り上げるよう希望する」と述べました。
張業遂大使は「現在、中東和平プロセスはまだ難局にあり、和平交渉再開の見通しは暗い。これに対して中国は深く
憂慮を感じる。中国は、各方面が困難と干渉を排除し、和平交渉の再開に条件を作り、相互信頼を破壊しないよう希望する」と述べました。
また、張業遂大使はイスラエルに対して、入植地と隔離フェンスの建設を停止し、東エルサレム問題で和平交渉にマイナスの
行動をしないよう呼びかけました。(翻訳:玉華)
イラン最高指導者「イスラエルはいずれ滅亡」 通信社報道
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20100128ATGM2803L28012010.html AP通信によると、イランの最高指導者ハメネイ師は「この地域の人々がシオニスト国家(イスラエル)の滅亡を目撃する日が
必ず来る」と述べた。26日のモーリタニア大統領との会談での発言を、ハメネイ師のホームページが27日掲載した。
ハメネイ師は「(滅亡が)いつになるのかは、イスラム諸国がこの問題にどの程度取り組むかによる」と述べた。イスラエルの存在を
認めないイラン最高指導者の強硬姿勢は、イランの核開発を警戒するイスラエルとの緊張を一段と高める可能性がある。(ドバイ支局)(19:35)
イスラエル軍、「臭くならない靴下」を歩兵に支給へ
* 2010年01月29日 08:00 発信地:エルサレム/イスラエル
http://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2688382/5250155 パレスチナ自治区ヨルダン川西岸(West Bank)のHemdat入植地近郊で軍事訓練を行うイスラエル兵(2009年11月26日撮影)。(c)AFP/MENAHEM KAHANA
【1月29日 AFP】イスラエル軍は「2週間履き続けても臭くならない靴下」を歩兵に支給することになった。28日の同国紙マーリブ(Maariv)が報じた。
軍装備部のニッシム・ペレツ(Nissim Peretz)准将は同紙に対し、「ばかげているように聞こえるかもしれないが、(足の臭いは)
訓練中に数々の問題を引き起こす重大事なのだ」と語った。
靴下の繊維には、悪臭と真菌感染を寄せ付けない金属成分が含まれており、スポーツ選手にも有用という。3月から、新たに
入隊するすべての歩兵に支給されるという。(c)AFP
ゴランPKO派遣を延長=政府
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2010012900284 政府は29日午前の閣議で、国連平和維持活動(PKO)協力法に基づき中東のゴラン高原に展開している国連兵力引き離し監視軍
(UNDOF)への自衛隊の派遣期間を6カ月間延長し、9月末までとすることを決めた。国連安全保障理事会がUNDOFの
活動期間の延長を決定したことに伴う措置。
日本は1996年2月から、イスラエルとシリアの間の地域で物資輸送や道路補修などの後方支援を実施。自衛隊員43人と
司令部要員3人が活動している。(2010/01/29-10:36)
「サイバー軍拡競争」が加熱、米マカフィーCEOが警告
* 2010年01月29日 15:14 発信地:ダボス/スイス
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/it/2688590/5251069 パリ(Paris)で2001年10月に開校した初の公式ハッカー学校「Zi HackAdemy」で、同校のシンボルマークのドクロがプリントされた
公式Tシャツ(2002年1月22日撮影、本文とは関係ありません)。(c)AFP/JOEL SAGET
【1月29日 AFP】世界20か国余りが「サイバー軍拡競争」に参加していて、インターネット上での「戦闘」ぼっ発の懸念が高まりつつある――。
米コンピューター・セキュリティ企業マカフィー(McAfee)のデイブ・デウォルト(Dave DeWalt)最高経営責任者(CEO)兼社長が、
世界経済フォーラム(World Economic Forum)年次総会(ダボス会議)出席のため訪れているスイス・ダボス(Davos)で、AFPの取材に応じた。
■5か国が「サイバー兵器」装備か
デウォルトCEOによると、各国政府はコンピューター・システム上では伝統的に守備的な立場を取りがちだったが、最近は姿勢を
転換しているという。「より攻撃的な態度に移行しつつあることは明らかだ」
サイバースペースで展開されている「サイバー軍拡競争」の参加国のうち、マカフィーの調査で少なくとも5か国が「サイバー兵器」を
所持していることが確認された。米国、中国、ロシア、イスラエル、フランスだとしている。
「現在、20か国以上の政府がサイバー戦争やサイバー諜報などに備え、武装している。サイバースペースで軍拡競争が起きている」
(続く)
>>350 より
■急増する攻撃、損失は1日5億円超
マカフィーが過去1年で新たに発見したスパイウエア、ウイルスソフトといった悪意のあるソフトウエアは、前年に比べ5倍も増えたという。
これは、過去5年間に発見された数より多いとデウォルトCEOは話す。
マカフィーが企業のIT・セキュリティー責任者約600人を対象に行った最新調査では、自社のネットインフラが受けたサイバー攻撃に
他国政府が関与していると考えているとの回答は60%に上った。最も大きな脅威としては36%が米国、33%が中国を挙げた。
また、世界中でサイバー攻撃による損失は日額630万ドル(約5億7000万円)、年にして17億5000万ドル(約1573億円)に
上るとの試算も明らかになった。
サイバースパイの攻撃先としては、コンピューター管理が進んでいる発電所や石油精製所などが上位に入ったという。
サイバー戦争について警鐘を鳴らすのは、デウォルトCEOが初めてではない。前年10月には、国連(UN)の専門機関、
国際電気通信連合(International Telecommunications Union、ITU)のハマドゥーン・トゥレ(Hamadoun Toure)事務総局長
が、次の世界大戦はサイバースペースで起きるかもしれないと警告している。(c)AFP/Hui Min Neo
ハマス幹部暗殺される=「イスラエルの犯行」と報復宣言−ドバイ
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2010012900753 【カイロ時事】パレスチナのイスラム原理主義組織ハマスは29日、声明を出し、イスラエルが今月20日にアラブ首長国連邦(UAE)
のドバイで、ハマス軍事部門幹部のマフムード・マブーフ氏を暗殺したと主張し、「シオニスト(イスラエル)の犯罪行為に報復する」と宣言した。
同氏の親族はAFP通信に対し、ハマスとUAEの初期的な調査で、頭部に対する電気ショックで殺害されたことが分かったと
述べた。イスラエルの特務機関モサドに関係する2人の人物によって暗殺作戦が実行されたとみられるという。
イスラエルは、ガザ地区やヨルダン川西岸のパレスチナ自治区では頻繁に暗殺作戦を実行しているが、他国で暗殺作戦を
行うのは珍しい。事実ならUAEの反発を招く可能性がある。(2010/01/29-21:31)
イスラエル、ハマス軍事部門幹部を暗殺か
http://www.worldtimes.co.jp/news/world/kiji/100129-174330.html 【エルサレム森田陽子】イスラエルは、パレスチナのイスラム根本主義過激派組織ハマスの軍事部門の幹部を、アラブ首長国連邦
(UAE)のドバイで20 日、暗殺した。イスラエル紙ハーレツが29日、シリアの首都ダマスカス居住のハマスの政治局員
イザット・アルリシク氏が同日明らかにしたとして報じた。
同氏によれば、暗殺されたのは、マフムード・マブフーフ氏。リシク氏はロイター通信に対し、「(暗殺された)状況は明らかに
出来ないが、UAE当局と協力している」と語り、UAE当局と捜査協力している事実を明らかにした。リシク氏によれば、
マフムード・マブフーフ氏は1989年以来シリアに居住、同氏がドバイに到着した翌日に暗殺された。
マフムード・マブフーフ氏は、89年発生のイスラエル兵士2人の誘拐と殺害事件に関与している疑念が持たれていた。
2010/1/29 17:43
2010.01.29 Web posted at: 19:44 JST Updated - CNN
ワールド
ハマス軍事部門創設者の1人をドバイで殺害、イスラエルを非難
http://www.cnn.co.jp/world/CNN201001290030.html (CNN) パレスチナ自治区ガザを支配下に置くイスラム強硬派ハマスは29日、同組織の軍事部門の創設者の1人(50)が
中東アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで最近、暗殺されたと述べた。イスラエルの関与を主張、報復すると宣言した。
暗殺の経緯やイスラエルが背後にいるとの理由などには触れなかった。ただ、暗殺の実行犯を特定するため事件の公表が
遅れたと主張した。イスラエル政府は事件について論評していない。
ハマスによると、殺害されたのはマフモード・マブーフ氏で、1980年代以降、イスラエルを標的にした多数の攻撃、自爆テロなどに
関与していたとされる。シリアに居住、ドバイに立ち寄った際、殺害された。暗殺は1月19日もしくは20日だったという。
ハマスの政治部門の最高指導者もシリアに住んでいる。
ビンラディン容疑者が声明 温暖化は「工業国の責任」
http://www.sponichi.co.jp/society/flash/KFullFlash20100129127.html 中東の衛星テレビ、アルジャジーラは29日、国際テロ組織アルカイダの指導者ウサマ・ビンラディン容疑者のものとする
音声声明を放送した。声明は、地球温暖化の責任は「すべての先進工業国にある」と指摘、世界的な経済危機の
克服には、米製品や米ドルのボイコットが必要だと呼び掛けた。
地球規模の問題に言及したビンラディン容疑者のものとされる声明は異例。フランス公共ラジオは、スイスで開催中の
世界経済フォーラム(WEF)の年次総会(ダボス会議)に合わせて発表されたとの見方を示した。
声明は温暖化に関して、京都議定書を拒否したブッシュ前米大統領を「大企業を喜ばせようとした」と批判。
世界経済については、基軸通貨としての米ドルの使用をやめることが「米国や米企業への隷属を脱する唯一の道」などと強調した。
アルジャジーラは24日、同容疑者とされる人物が米デルタ機爆破テロ未遂事件への関与を認めた音声声明を放送。
日本音響研究所は同容疑者とは別人と推定されるとの鑑定結果を明らかにしたが、米研究所インテルセンターは29日
までに、本物とみられるとの分析を発表した。 (共同)
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ハマス幹部、ドバイで暗殺 「イスラエル関与」主張
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20100129ATGM2904629012010.html 【ドバイ=松尾博文】パレスチナのイスラム原理主義組織ハマスは29日、ハマス軍事部門の創設者の1人である
マフムード・マブフーフ氏が20日にアラブ首長国連邦(UAE)ドバイで暗殺されたとの声明を発表した。イスラエルの犯行だと
している。パレスチナ自治区ガザ出身のマブフーフ氏はイスラエル兵誘拐などに関与したとされ、1989年からはシリアの
ダマスカスを拠点としている。ドバイ入りの目的は不明。
ガザ地区を実効支配するハマスはイスラエルとの和平を拒否、長年にわたり敵対を続けている。97年にはイスラエルの
情報機関がヨルダンでハマス最高幹部を暗殺しようとして失敗する事件が起きている。(29日 23:12)
ガザ攻撃は戦争犯罪に当たらず=国連に反論−イスラエル
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2010013000113 【エルサレム時事】イスラエルは29日、国連の潘基文事務総長に対し、1年前のパレスチナ自治区ガザ軍事作戦について
「戦争犯罪には当たらない」とする報告書を提出した。国連総会は昨年11月、イスラエルに戦争犯罪についての調査実施に
向けた対応を取るよう求めており、これに対して正式に反論した形だ。
報告書は、ガザ住民約1400人が死亡した軍事作戦について、ガザを実効支配するイスラム原理主義組織ハマスの脅威に
対抗するために不可欠だったと強調。「複雑な戦闘の中で悲劇的な結果が出ても、必ずしも国際法に違反するとは言えない」
と指摘している。(2010/01/30-07:37)
2010.01.27
2010年1月1日、いやーな感じの西岸地区で
Posted by :早尾 貴紀
http://palestine-heiwa.org/note2/201001271555.htm 2010年1月1日
今年は西岸地区のある村で年越しをして、2010年を迎えてしまいました。
12月31日のガザ地区検問所での盛り上がらない集会を目撃してから、西岸入り。いま西岸地区を歩くと、あちこちに自治政府警察が
路肩に車を停めて、ライフル銃をぶら下げて立っています。街の中を歩けば、ラーマッラーだけでなく、ヘブロンとかにまで、
「アラファート&アッバース」の大きな写真や横断幕。
http://palestine-heiwa.org/note2/img/20100126003451_DSCF1218.jpg ちょうど1年前のいまの時期、ガザ地区がとんでもない攻撃に晒されていて、そしていまも封鎖されているわけです。イスラエルへの
抗議は? ガザへの連帯は? ・・・西岸地区のなかでは皆無です。
あるNGOメンバーに聞くと、「いま西岸地区でガザやハマースについて話題を出すことには、ものすごく慎重にならざるをえない。
ファタハの自治政府(PA)に睨まれたくないから」、と。
いや、ここまで来たら、ほとんど「タブー」でしょう。
(続く)
>>359 より
2006年のハマース政権発足から続くガザ地区の長期封鎖と、1年前の大規模な軍事攻撃は、ファタハのPAと西岸地区住民に
対して、明白な政治メッセージとなりました。「今度ハマースを支持したら、ガザと同じ目に遭わせてやるよ」、と。
ガザはずっと、西岸占領政策の実験場であり、また駆け引きの道具でした。ガザで導入されたIDカード、隔離壁は、あとで
西岸にも導入されました。そして今度は、兵糧攻め。「言うことをきかないと、おとなしくしてないと、ガザみたいに干上がらせてやる」、
というメッセージは、ファタハ、アッバースには響いたことでしょう(おとなしくしていても、「ガザと同じ目」に西岸はつねにあってますが)。
こうしてすでにそもそも民衆的支持を失っていたPAのアッバース大統領は、イスラエル・アメリカとの協調によってのみ、その
政治生命を維持し、またアラファートという過去の遺産にすがって、最後の権威づけをかろうじて保っています。寒々しい状況です。
もちろんこれは、1993年のオスロ合意によって敷かれた路線の延長にあり、94年に発足した自治政府(PA)は、イスラエルと
アメリカによって公然と支えられてきたわけですから。しかし、それは原理的におかしい、間違っているということは、2000年の
第二次インティファーダによって、誰の目にも明らかになったはずです。
(続く)
>>360 より
それを受けて、イスラエルのシャロン政権は、明らかに政策を修正し、封鎖・切り離しを一段階強めました。2004年に提起され
05年に実行されたガザの「一方的撤退」と呼ばれる戦略によって。
しかしそれに対してPAは、ただただ90年代の和平路線に戻ろうとするばかりです。あの欺瞞と破綻が露呈したはずの「和平プロセス」に。
すなわち、イスラエルとアメリカにすがるしかなかった。またイスラエルも、ガザを梃子にして、PAをそこへとさらに追い込みました。
パレスチナのキリスト教徒のNGO「KAIROS」のあるメンバーに話を聞く機会がありました。「あえて極端な対比をすれば、この状況下で、
アメリカ・イスラエルに支えられたファタハと、シリア・イランと結びついたハマースと、どちらに投票するのかと問われたら、キリスト教徒である
われわれでさえ、ハマースを選ばざるをえない。ファタハに投票できるはずがない」、と。
西岸地区は、どこの街も数年前と比べて、はるかに人出があり賑わっているようにも見えますし、イスラエル兵を見ることも減りました。
しかし、いっそう占領による社会の崩壊は深まったようにしか感じられませんでした。
重苦しい2010年の始まりです。
イスラエル、ガザ攻撃めぐり「戦争犯罪」に反論
2010.1.30 11:14
http://sankei.jp.msn.com/world/mideast/100130/mds1001301114000-n1.htm 29日、ラマラ近郊でイスラエル人入植に反対、イスラエル軍に投石して抵抗するパレスチナ人(ロイター)
イスラエルは29日、2008年末から09年1月に行ったパレスチナ自治区ガザへの大規模攻撃を「戦争犯罪」とした
国連人権理事会調査団の報告書に全面的に反論する文書を国連に提出した。同文書は、国連が求めていた独立調査の実施については触れなかった。
イスラエルは軍の調査に基づき今回の文書を作成。ガザ攻撃はパレスチナのイスラム原理主義組織ハマスのロケット弾攻撃
から国民を守るために「必要で相応だった」とした昨年7月の文書を追認し、戦争犯罪を否定した。また、軍の調査は国際基準に
沿っており、信用性が高いと強調した。
調査団の報告書はハマスによる攻撃も「戦争犯罪に当たる」としている。ハマスも近く、軍事施設を狙ったとして、戦争犯罪を
否定する調査結果を国連に提出する予定。(共同)
イスラエル、「戦争犯罪」指摘に反論文書
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20100130-OYT1T00846.htm 【エルサレム=加藤賢治】イスラエル政府は29日、2008年末から約3週間続いたガザ紛争で、イスラエル軍の「戦争犯罪」が
指摘されている問題で、「民間人の死者が出ても、必ずしも国際法違反とは言えない」と反論する文書を、国連の潘基文(パンギムン)事務総長に提出した。
事務総長は来月5日に国連総会に報告書を提出する予定で、その前にイスラエルの公式見解をまとめた。
国連総会は昨年11月、イスラエルとパレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム原理主義組織ハマスの「戦争犯罪」を
指摘する国連人権理事会の報告書を支持、双方に3か月以内に公正な調査に着手するよう求める決議を採択していた。
(2010年1月30日22時25分 読売新聞)
ハマス、パレスチナ以外の地区で対抗を表明
2010-01-31 13:36:13
http://japanese.cri.cn/881/2010/01/31/147s154074.htm パレスチナのイスラム原理主義組織ハマスは30日、軍事部門の創設者の1人であるマフムード・マブフーフ氏がアラブ首長国連邦の
ドバイで暗殺されたことに対する報復として、パレスチナ以外の地区でも対抗していくと表明しました。
ハマスの責任者の一人マハムード・ザハル氏は記者に、「イスラエルはゲームのルールを変え、世界的範囲でわれわれに攻撃を
始めた。イスラエルはこれによる結果に責任を持たなければならない。ハマスはいかなるところでも自らの目的を実現する力を持っている。
ただこれまでは自制し、戦場をパレスチナ範囲内に限定していたまでのことだ」と述べ、イスラエルと関係を持っているアラブ諸国に
イスラエルとの関係を見直すよう呼びかけました。(翻訳:ZHL)
米、湾岸諸国にミサイル防衛配備 イラン対策と米紙報道
2010年1月31日19時17分
http://www.asahi.com/international/update/0131/TKY201001310211.html 【ワシントン=望月洋嗣】米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は1月30日、米国がイランに近接する湾岸諸国で
ミサイル防衛システムの配備を進めていると報じた。イランの核開発疑惑をめぐり、オバマ政権が対話姿勢から経済制裁などの
圧力に軸足を移しつつあるなか、イランが親米的な湾岸諸国をミサイル攻撃する可能性がささやかれているためだという。
同紙によると、米国がミサイル防衛システムを配備したのは、カタール、アラブ首長国連邦(UAE)、バーレーン、クウェートの
4カ国。米軍はこのほか、ペルシャ湾にイージス艦を常時配備して警戒に当たっているという。
オバマ政権は、イランの核開発で主導的立場にあるとされる革命防衛隊を対象に制裁措置をとる構えで、これに反発する
イランが武力行使に踏み切る恐れがあるという。
米政府当局者は「イランの攻撃を抑止する一方、周辺諸国を安心させ、中東で核開発競争が起きないようにする狙いもある」と同紙に語った。
一方、31日付のワシントン・ポスト紙(電子版)は、米国やイスラエルがイランの核施設を先制攻撃する可能性を指摘。
親米的な周辺諸国がイランの報復攻撃をおそれ、米国から兵器を購入していると報じた。
サイバー戦防止へ、「平和条約」を−国連機関トップ提唱
http://www.worldtimes.co.jp/today/kokunai/100201-2.html 【ダボス(スイス)AFP=時事】国連の専門機関、国際電気通信連合(ITU)のトゥレ事務総局長は30日、世界経済フォーラムの
年次総会(ダボス会議)の討議の中で、国家間のサイバー戦争の危険性が年々高まっていると指摘、サイバー戦争を防ぐための国際条約の締結を提唱した。
ダボス会議では、インターネット検索最大手グーグルに対するサイバー攻撃も大きなテーマとなっている。トゥレ氏は、近年エストニアの
ウェブサイトが攻撃された例も挙げ、「サイバー戦争は津波よりも壊滅的結果をもたらす」と警告した。
その上で、国家が他国にサイバー攻撃を仕掛けないことをうたった「平和条約のような国際的枠組み」を提案。その枠組みの下では、
情報にアクセスする市民の権利保護や国家がサイバーテロリストの隠れ家とならないことなどを盛り込む必要があると主張した。
討議に参加したスーザン・コリンズ米上院議員(共和)は、「他国による送電線の爆撃が戦争行為であるように、他国が高度な
コンピューター技術を用いたサイバー攻撃によって送電系統を破壊した場合、これは戦争行為に近いと言わざるを得ない」と指摘。
米マカフィー社首脳は別の討議の場で、「サイバー空間の軍拡レースを推進し、サイバー戦争に備えている国は、中国、米国、ロシア、
イスラエル、フランスなど20カ国に上る」と断言した。
イスラエル:ガザ砲撃巡り、軍高官2人を処分
http://mainichi.jp/select/world/news/20100202ddm007030039000c.html 【エルサレム前田英司】イスラエル軍は1日、約1年前のパレスチナ自治区ガザ地区攻撃を巡り、人口密集地への
砲弾攻撃を許可して交戦規則に反したとして、高官2人の懲戒処分を発表した。イスラエルは一貫して攻撃の正当性を
主張しており、作戦運用の具体的な誤りを認めたのは異例と言える。軍が問題にしたのは、昨年1月15日に
国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の施設が被害を受けた砲弾攻撃。施設内には700人以上の
パレスチナ人が避難しており、攻撃で支援物資の保管倉庫などが炎上した。
軍は、高官が人口集中地域への砲弾使用を禁じた交戦規則を破り、越権行為をしたと判断した。攻撃では
「非人道性」が指摘される白リン弾も使われた。
国連人権理事会の調査団はイスラエルと、ガザを実効支配するイスラム原理主義組織ハマスの双方の「戦争犯罪」を
指摘したが、イスラエルは先月29日、攻撃の正当性を主張する反論文書を国連に提出している。
ガザ攻撃は08年末から約3週間続いた。
2010.02.02 Web posted at: 11:41 JST Updated - CNN
ワールド
イスラエル沿岸部に爆発物漂着、パレスチナ過激派が犯行声明
http://www.cnn.co.jp/world/CNN201002020003.html エルサレム(CNN) イスラエル沿岸部に1日、爆発物が詰まったたる2個が相次いで打ち上げられた。イスラエル当局は
海岸を一時封鎖し、爆発物処理班が処理。負傷者は出なかった。
この爆発物についてパレスチナ自治区ガザで、イスラム過激派のアルアクサー殉教者軍団と民衆抵抗委員会の軍事部門が、
犯行声明を発表。声明によると、爆発物を3個流したと主張している。
最初の爆発物が漂着したのは、ガザから約20キロのイスラエル南部アシュケロンの浜辺。続いて、ガザから約30キロ離れた
南部アシュドッドの海岸部で、2個目が見つかった。
しかし、犯行声明による3個目については不明。
2010.02.02 Web posted at: 16:20 JST Updated - CNN
ワールド
イスラエル軍、准将ら将校2人を処罰 ガザの人口密集地攻撃で
http://www.cnn.co.jp/world/CNN201002020012.html エルサレム(CNN) イスラエル軍が2008年末から09年1月に実施したパレスチナ自治区ガザへの大規模攻撃で、同軍は
1日、人口密集地域への砲撃を許可したとして将校2人を処罰したと発表した。国連への報告書で明らかにした。
処罰されたのは准将と大佐の2人だが、処分の内容は不明。ガザ住民の生命を脅かす方法を命じたことは権限外の決定と
処罰の理由を述べている。国連は、砲弾は国連パレスチナ難民救済事業機関の現地本部にも着弾したと主張している。
同機関の敷地内には当時、600─700人の住民が避難していた。
国連は、砲撃には非人道兵器とされる白リン弾も使われたとしているが、イスラエル軍報道官は将校2人の処罰は白リン弾の
使用とは無関係と地元紙に説明している。
ガザへの攻撃では、パレスチナ人約1400人、イスラエル人13人が死亡。国連人権理事会調査団は先に報告書を発表し、
このガザ攻撃や同自治区を支配するイスラム強硬派ハマスによるイスラエルへのロケット弾攻撃も戦争犯罪に同等と結論付けていた。
イスラエルは、ガザでの作戦はハマスのロケット弾攻撃から国民を守るために必要で相応だったとし、国連人権理の報告書に反論していた。
「ガザを忘れないで」 日本キリスト教婦人矯風会で報告会
2010年02月02日
http://www.christiantoday.co.jp/society-news-1018.html 報告会で講演する田中さん=1月28日、日本キリスト教婦人矯風会館で
財団法人日本キリスト教婦人矯風会(東京都新宿区)は1月28日、パレスチナ自治区ガザで復興支援を行うNPO法人
「パレスチナ子どものキャンペーン」の事務局長、田中好子さんを招いての報告会を同会館で開いた。田中さんは、ガザ侵攻から
1年が経過しても大きながれきがほとんど撤去されず、全住民の約8割が援助物資に頼っての生活を余儀なくされている現地の
状況を説明。「今年もガザを忘れないで」と訴えた。
ガザ市街地の様子は、侵攻から1年経った現在もあまり変わっていない。小学校や病院の窓には、ガラスのかわりに
薄いビニールが張られたままで、ある小学校では半壊した校舎を1年間そのままの状態で使用している。イスラエルがセメントや
鉄筋などの搬入を厳しく制限しているため、ガザでは手作業でがれきを解体してコンクリートを製造するなどしているが、封鎖に
よって重機も入らず、復興のめどはいまだ立っていない。
(続く)
>>370 より
インフラの修復も進んでいない。現在も毎日8時間の停電が続き、停電中は断水となる。下水処理場はほとんど稼動して
いないため、汚水が路上に溢れ出すこともあるという。
住民の多くはストレスからくる精神的な病気を抱えており、特にガザでは人口の過半数を15歳以下の子どもたちが占めているが、
最近の調査によると、15%の子どもたちがPTSD(心的外傷後ストレス障害)の症状を見せているという。
生活が苦しく学校に行けない子どもたちも多く、家計を助けるためにがれきの中からプラスチックなどを一日中集め、お金に
換えている子どもたちもいる。田中さんによると、これまで子どもの教育を何よりも重視してきたパレスチナでは「今までになかったこと」と言う。
1年経ったいまもほとんどの家屋で再建が進んでおらず、住民はがれきが散乱した家屋の中で暮らしている。住民は、「あまりにも
ひどすぎて手がつけられない」「今片付けてもまたすぐに攻撃されれば無駄」などと話しているという。
(続く)
>>371 より
田中さんたちはそんな住民の自立を助けようと、昨年秋から農作物の種子の自給を支援する「種子バンク」プロジェクトを
現地でスタートさせた。封鎖でも飢えることのないよう自給率を高めながら、環境の保全も目指している。研修には、ガザ南部
ラファの農家から女性を中心に約10人が参加しているという。「日常を女の人たちが頑張っているからこそ、生命があり、未来がある」と田中さんは語る。
田中さんは、「ガザの人々とつながっていくこと」がまず第一だとし、同時に「政治的な解決をするために国際社会が動かなければ
ならない」と訴えた。また、宗教の枠を超えてどうやってみなが手をつないでいけるかが重要だとし、「宗教戦争ではないということを
伝えていかなければならない」と強調した。
「パレスチナ子どものキャンペーン」では、負傷者への救急医療支援、支援物資の搬入、子どもの検診、医薬品の提供、
心理サポートなど幅広い活動を行っている。同団体への寄付・募金は、ゆうちょ銀行などの口座振込や同団体のホームページで
受け付けている。郵便振込は、パレスチナ子どものキャンペーン(口座番号00160・7・177367)。銀行振込は、
みずほ銀行高田馬場支店(普)8030448。問い合わせは同団体(電話:03・3953・1393)まで。
イタリア首相、イスラエルをEU加盟国に
http://www.worldtimes.co.jp/news/world/kiji/100202-224706.html 【エルサレム森田陽子】イスラエルを訪問中のベルルスコーニ・イタリア首相は1日、エルサレムのイスラエル首相府で、「私の
(政権担当者としての)最大の望みは、イスラエルをEU(欧州連合)に加盟させることだ」と語り、イスラエルのEU加盟に尽力する
姿勢を強調した。AFP通信が1日、報じた。
ベルルスコーニ首相は、8人の閣僚を引き連れてイスラエルを訪問しており、2日には両国の合同閣僚会議が開催される。
ネタニヤフ・ネタニヤフ首相が昨年3月の首相就任後、初めて訪問した外国はイタリア。両首脳は個人関係の緊密さもアピールした。
2010/2/2 22:47
ハマスも反論文書提出 「戦争犯罪」を否定
2010.2.3 23:53
http://sankei.jp.msn.com/world/mideast/100203/mds1002032358007-n1.htm ガザ大規模攻撃でハマスが国連側に提出した反論書(ロイター)
パレスチナ自治区ガザを支配するイスラム原理主義組織ハマスは3日、2008年末から09年1月のイスラエルによる
ガザ大規模攻撃に絡み、パレスチナ武装組織によるイスラエルに対するロケット弾攻撃を「戦争犯罪」とした国連人権理事会調査団の
報告書に反論する文書を国連側に提出した。ロイター通信が伝えた。
ハマスは、ロケット弾の標的は軍事施設で、イスラエルの民間人3人が死亡したのは事故だったと主張、戦争犯罪を否定した。
国連報告書は、イスラエルとパレスチナ武装組織の双方の攻撃をともに「戦争犯罪」と指摘。イスラエルは1月末に
反論文書を提出。潘基文国連事務総長が5日、国連総会に双方の報告書を提出する。(共同)
PJ: 田中 聡
初心ビジョン回帰&未来志向が勝利の秘訣!
2010年02月04日 06:14 JST
http://www.pjnews.net/news/698/20100203_8 初心に抱く「ビジョン:理想・夢念・大志」を旗印に未来に勇進しよう! 一般的に「理想・ユートピア」は未来に実現することを信じ
夢見て前進し続けると思います。一方で聖書が示す天地創造の世界観では「理想郷」は原初のエデンの園にありました。
一見すると対極にあるようですが、個人でも組織でも民族国家でも、初心に抱く「ビジョン:理想・夢念・大志」を実現して、
日々成長し続けるためには、原点回帰と未来志向の組み合わせが有効だと思います。
つまり、初心に抱いたビジョンを原点立脚の精神的旗印として大切に守り育てながら、日々の具体的実践はどんなに連戦連敗の
挫折を繰り返すとも、時に道をはずれたり、道に迷ったならば、初心のビジョンに原点回帰して、一日一生、日々新たな未来志向で
勇進し続けることが勝利の秘訣だと考えます。
10数年前に、日本の自動車業界が疲弊して世界的再編に巻き込まれた時に、マツダは燃費が悪い理由で生産中止していた
ロータリー・エンジンを復活させ、日産は企業スピリットのシンボルであったフェアレディーZの生産を復活させる事で、創業ビジョンへ
原点回帰させて、マツダも日産も自社ブランドと企業マインドを復権させたのだと思います。
(続く)
>>376 より
(中略)
ご存知のように、国民政党として信頼され戦後体制を担ってきた自民党も、結党当時の理念であった自主憲法樹立と
民族国家としての自主独立を後回しにして、生活第一の経済優先に専念し過ぎたために、経済的繁栄に成功しても、
民族精神は疲弊してしまい、政界も私たち国民全体も現状を打破する変革を求めるようになったのだと思います。
企業や政党ならば復権することも何とかなるでしょうが、これが民族国家全体の場合ならば取り返しのつかない滅亡や
侵略の危機を招くので油断大敵だと思います。
2000年間の流浪時代を超えて、1940年代にイスラエル国家が復活した時に、世界中に散らされていたユダヤ人がエルサレムを目指して帰還しました。
彼等は共通したユダヤ民族であっても、2000年間も世界各地で移民として生き延びてきたので、話す言語も生活習慣も
異なっており、イスラエル国家が一丸となれる本来のユダヤ民族精神を取り戻すことが必要でした。
そこで、イスラエル政府は旧約聖書の世界に原点回帰することにしました。ユダヤ人は祖国を追われて世界のどこで生きようとも、
ユダヤ人として死守したものが旧約聖書だったからです。具体的に行った政策の一つとして、イスラエル政府は3000年前の
旧約聖書時代の遺跡を発掘し、地名を復活させているそうです。
(続く)
>>377 より
一方で、2600年の歴史を持つと言われる日本民族はどうでしょうか?祖国を奪われ追放された体験が無いために、
大切な国土を粗末にして、北方領土・尖閣・竹島・対馬など領土侵害があっても見逃し続け、多くの歴史的地名を改名してしまいました。
あたかも目先の収益を追い求める企業のように、日本政府は生活第一と便利を優先して、日本民族の精神的土台と
なってきた伝統的な風土文化や神社や鎮守の森や霊的に守られてきた自然環境を破壊し続けているように思えます。
政権交代も実現して、あらゆる分野で戦後体制が崩壊して、乱世大変革期に突入していると感じられる現代日本に
おいて、トヨタやJALや自民党に象徴される財界や政界の危機的状況に留まらず、民族国家としての崩壊の危機に
陥らないようにするためには、いよいよ本来の日本民族精神への原点回帰する時代が到来したのだと考えます。【了】
イラン核問題、イスラエルの焦燥募る
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20100204ATGM2902A03022010.html 核開発を進めるイランに対し、同国と敵対するイスラエルがいらだちを深めている。秘密裏の核計画が発覚してから7年半を
経ても、イランはその活動を続行。米英仏などが主張する制裁強化もこれに慎重な中国と足並みがそろわず、手詰まり感が
強まっているためだ。現在の状況が今後も続けば、イスラエル軍によるイラン核施設への空爆観測が再び台頭する可能性もある。
「間違いなく、シオニスト国家(イスラエル)が滅亡するのを目の当たりにする日がやってくるだろう」。イランの最高指導者
ハメネイ師は1月26日にこう述べてイスラエルを挑発した。(カイロ=安部健太郎)(07:00)
和平交渉「近く再開」とイスラエル首相
2010.2.4 07:54
http://sankei.jp.msn.com/world/mideast/100204/mds1002040754001-n1.htm イスラエルのネタニヤフ首相は3日、中部ヘルツェリヤで開かれた会議で演説し、パレスチナ和平交渉について「近く
前提条件なしで再開することを現実的に信じている」と述べ、早期再開に楽観的な見方を示した。
それを受け、パレスチナ自治政府議長府のアブルデイネ報道官は記者団に対し、交渉再開への唯一の道は「イスラエルが
ヨルダン川西岸での入植活動を完全にやめることだ」と語った。イスラエル側は入植の完全凍結を拒否しており、交渉再開の実現性は不透明だ。
ネタニヤフ首相は、ミッチェル米中東和平担当特使を仲介役とした間接和平交渉を開始すれば、その後の直接交渉に
つながるとの期待感を表明。その上で、パレスチナ側に和平を求める気持ちがあるなら「近く交渉再開が実現する」と述べた。(共同)
2010.02.04 Web posted at: 12:52 JST Updated - CNN
ワールド
パレスチナ過激派による爆発物、3個目が漂着 イスラエル沿岸部
http://www.cnn.co.jp/world/CNN201002040003.html エルサレム(CNN) イスラエル沿岸部に3日、パレスチナ過激派が流したとされる爆発物が詰まったたるが漂着した。
計3個目。イスラエル国防軍が解体処理した。
爆発物が漂着したのはテルアビブ南部の沿岸部。イスラエル沿岸部には1日、爆発物が詰まったたる2個が相次いで
打ち上げられ、イスラム過激派のアルアクサー殉教者軍団と民衆抵抗委員会の軍事部門が、パレスチナ自治区内で犯行声明を発表していた。
犯行声明では爆発物3個を流したとしており、今回見つかったものが3個目と見られる。
THE MIDDLE EAST MEDIA RESEARCH INSTITUTE
緊急報告シリーズ
Special Dispatch Series No 2513 Sep/3/2009
パレスチナにとって最悪の敵はパレスチナ人自身
―アラブの知識人がみる紛争長期化の根源―
http://memri.jp/bin/articles.cgi?ID=SP251309 アラブのリベラル派知識人で研究者のファンディ博士(Dr. Mamoun Fandy)が、ロンドン発行アラブ紙Al-Sharq Al-Awsatのコラムで、
政治目的の追求上、グローバルな政治環境が、パレスチナにとって追い風になっていると観察、その一方でその流れに乗れない
パレスチナ指導部の欠陥を指摘した。ファンディによると、指導部はパレスチナ人に提示された政治解決案を拒否し、自己賛美に
すぎない抵抗≠ノ固執して一歩も進めず、内部的にはハマスとファタハに分裂して足の引っ張り合いをしている。アラブはその
欠陥克服をパレスチナ人に求めるべきであり、パレスチナ人は、問題の種として残るか解決者の側に立つのか、今すぐ決断せよ、
とファンディは主張した。以下その記事内容である※1。
(続く)
>>383 より
パレスチナ側に平和のパートナーがいない―PAかハマスか、交渉相手が不明
パレスチナ問題の解決で調停役をしようと考える人は、一体何処へ行けばよいのであろうか。ヨーロッパやアメリカの調停者は、
ラマッラのパレスチナ自治政府(PA)へ行くべきなのか、それともガザのハマスへ行かなければならないのか。アメリカのミッチェル特使や
EU の外交担当ソラナ氏は、誰と話をすべきなのだろうか…?
今日、パレスチナ側には(平和の)パートナーがいない。そのような状況になった元凶≠ヘ、愚かな仲間うちの闘争に明け暮れる
パレスチナ諸派である。勿論、その(パレスチナ内部の)抗争を生活の糧にする者もいる。テレビに出演し或いは原稿料で稼いでいる
連中だが、パレスチナ(指導部)に、この事実をぶつけて、解決をせまるようなことはしない。パレスチナ問題は、駄々をこねる
子供のような主張ではなく、大人の議論をすべきである。
(続く)
>>384 より
パレスチナ問題の解決にとって、国際(環境)の面からいえば、今日ほど機会に恵まれたことはない。ヨーロッパはパレスチナ側を
支持し、国連にパレスチナ建国決議の採択を求めている。イスラエルの建国を可能にしたものと同じような決議である。ソラナ特使は、
これを強力に押している。アメリカのオバマ大統領は、アラブ全体特にパレスチナ問題に対して、歴代大統領のなかで最もよき
理解者である。現在パレスチナ国家の建設に反対しているのは、まず第一にパレスチナ人自身、ついでイスラエル人である…。
中東はもともと不安定な地域であるが、そこに新しい国家が誕生するためには、国際社会の支持と支援が必要であり、新国家自体も
安定した国家でなくてはならない。アナーキー状態の火に油を注ぐような国であっては、困るのである。パレスチナ国家は、
指導部がひとつにまとまり、指揮命令が一本化して、まとまりのある強力なリーダーシップがあれば、地域の安定に貢献できる。
そのような指導者としての資質を持つ人物がダーラン(Muhammad Dahlan)である。治安担当で、ハマスは本人を嫌っているが、
地域の安全・安定のパートナーになるパレスチナ国家を建設するには、まさにぴったりの人物である…。
(続く)
>>385 より
パレスチナ指導部が抱えるさまざまな欠陥
パレスチナ諸派の態度と行動、諸派間の抗争は、外部の世界には、現状維持に狂奔しているようにしか見えない。ハニヤ
(ハマスの首相)とマシァル(ハマスの政治局長)は、政治的に依然として未成熟である。解決を拒否するのではなく、解決を願うことを、証明できないでいる。
占領とイスラエルの入植地建設が、(パレスチナ問題の)解決の足を引っ張っているのは間違いない。それはそれとして、我々が
アラビア語で書く記事では、我々はパレスチナ指導部にその欠陥を突きつけなければならない。パレスチナ諸派は、自分の
人民と自分の大義を愚かにも踏みつけにしている。イスラエルを非難する前に、自省しなければならぬことが沢山ある。まっとうな
神経の持主であれば、パレスチナ指導部に対する批判にふたをすることは、絶対に認めないであろう。
(続く)
>>386 より
パレスチナ人のおかれている状況は、よく言って行きあたりばったりである。大変重要なことであるが、この状況を批判するにあたって、
我々は正直でなければならない。かつて私は、某大国でパレスチナの外相との会合に招かれたことがある。会合でこの外相に
イスラエルの入植地図が見せられた。外相がこの地図を手にした時、私はすぐに気付いた。何故、パレスチナの大義が何の成果も
あげていないのか。理由が判ったのである。外相は地図を見ることは見たが、(全然理解できないで)いた。我々のなかには、
世界最高の大学を卒業した最良の知識人が何人もいるのに、何故我々はこのような指導者を代表にしているのだろうか。
これは、パレスチナ人自身が答えるべき疑問である。
ガザやウェストバンクの住民は、世界のほかの人民と同じように国家が欲しい。人民を人間として扱う主権国家に住み、もっと
良い暮らしがしたい。この点に関して、ガザは、レバノン、エジプト或いはシリアと違いはない。人民はこの無意味な抵抗≠ノ
うんざりしている。本当の抵抗には政治目標がある筈なのである。
(続く)
>>387 より
(中略)
パレスチナ側は機会を逃すな
オバマがホワイトハウス入りして以来、グローバルな政治情勢が変ってしまった。アラブにとり特にパレスチナ人にとって、今までにない
良き政治状態が生まれたのである。千載一隅の機会が生まれた今、パレスチナ人は問題を解決したいのであれば、オバマに対して
柔軟にならなければならない。指導体制を統一し、暴力放棄を誓約のうえ、アラブ(主導の)提案にある二国家併存の解決を
めざして、交渉のテーブルにつくべきである。国際社会では三国家併存(ガザ、ラマッラ、イスラエル)の解決など誰も望んでいない。
イスラエルも、パレスチナ国家の併存を受入れる以外解決の道はないことを理解しなければならない。
先のばしの時代は終った。大々的な国際圧力がなければ、イスラエルはこのような国家を受入れることはないだろう。それは
判っているが…ファタハ(第6回)総会では※2、パレスチナ側は、自分達が駄々をこねて殴り合いばかりしている少年期の子供
ではなく、思慮分別があり独立するにふさわしい大人であることを、証明しなければならない。
パレスチナ人は再び歴史的な選択の時にきている。解決の側につくのか、問題として残るかである。彼等は、パレスチナに
まとまりのある統一指導部を付与する(機会にも)直面している。国際社会が話をしたのであれば、どこの誰と話をすればよいのか、
一本化した指導部が必要である。
※1.2009年7月27日付Al-Sharq Al-Awsat(ロンドン)
※2.この記事は、ファタハ総会開催(2009年8月4−5日於ベツレヘム)の前に掲載された。
すべての翻訳の著作権はメムリが所有する。
記事の引用の際は必ずメムリの名前を記載すること。
THE MIDDLE EAST MEDIA RESEARCH INSTITUTE
緊急報告シリーズ
Special Dispatch Series No 2557 Sep/24/2009
「対イスラエル正常化はアラブにとって不可欠」
http://memri.jp/bin/articles.cgi?ID=SP255709 以下はイラク著述家ニジュム・ワリ(Nijm Wali)のインタビューの抜粋である。このインタビューは2009年6月2日ジャジーラ・テレビで放映された。
このMEMRI TVのクリップは
http://www.memritv.org/clip/en/2157.htm で見ることができる。
「(イスラエルとの関係の)正常化は・・・われわれアラブにとって歴史的に不可欠」
ニジュム・ワリ:「(イスラエルとの関係の)正常化はわれわれにとって文化的に不可欠だと信じる。正常化は、文明の衝突について
云々する者たち全てにとっての回答である。それはとりわけわれわれアラブにとって歴史的に不可欠である。なぜなら、それは
われわれを新たな段階━イスラエルとの果てしのない抗争を克服する新たな段階━に導き、その中で、われわれは世界との新たな関係を構築する。
「イスラエルとの果てしのない抗争はわれわれに、物質的損失と人間の生命の損失、そして慢性的な敗北の感覚以外に
何物ももたらさなかった。一般アラブ市民は、この小さな国家、イスラエル━イスラエル国民の数は600万あるいは700万に
過ぎないが、アラブ世界は3億を数える━に打ち負かされていると感じている。
(続く)
>>389 より
「こうした感情は、正常化によって対処すべきだ。この番組の最初にあなたが言ったように、このことはアラブよりはるか以前に、
イスラム諸国が理解したことである。イスラエルとトルコ、マレーシア、インドネシアとの歴史的な絆は、単なる正常化以上に
発展した。シリアのパートナーであり、(対イスラエル)間接交渉の調停者であるトルコは、イスラエルと戦略的、軍事的同盟関係を築いた。
「正常化はわれわれにとって罠、というのが大衆の支配的な観念だ」
「しかし、残念なことだが、正常化はわれわれをはめる罠、つまり詐欺であるというのが大衆の支配的な観念だ。この観念は、
われわれを一層の敗北と戦闘、そして一層の生命の損失に導くものだ。他の国々、インドネシアやトルコなどを見なさい。これらの
国々は国際的大国であるばかりでなく、経済的大国である。しかも、調停者として受け入れられている。「アジアの虎」のように、
これら諸国は小さな国家と日常的な抗争に関わっていない。私には少年の時から、つねに訝しく思ってきた疑問があった。なぜ、
この小さな国(イスラエルの意)が人口3億のわれわれ(アラブ)を負かすことが出来るのか、という疑問だ。問題はわれわれの側にある。
われわれはわれわれのために考え、築かねばならない・・・」
(続く)
>>390 より
インタビュアー:「では、その疑問に対する解決が、この国家(イスラエル)との正常化なのか」
ニジュム・ワリ:「私の見解では、正常化は第一の解決である。正常化すれば、われわれは経済的繁栄に献身できる。経済は今日、世界の問題だ」
インタビュアー:「エジプトは、25年以上も前にイスラエルと関係を正常化した」
ニジュム・ワリ:「そして、実際エジプトはシナイ半島を回復した」
インタビュアー:「しかし、エジプトは経済的にどんな利益を得たのか。エジプトの経済成長はゼロ以下だ」
ニジュム・ワリ:「なぜ、あなたはこう尋ねないのか。シナイ半島が占領され、エジプトはそれを取り戻した・・・」
インタビュアー:「エジプトは正常化以後、何を得たのか」
ニジュム・ワリ:「別な質問をしよう。エジプトは正常化以後、どれほど犠牲者を出したか。エジプトは、かつて出したような犠牲者は出していない・・・」
[・・・]
「ここではユダヤ人は外国人ではない・・・彼らはイスラムの歴史を通じて・・・域内に暮してきた」
「私が言いたいのは、この共同体が平和裏に共存しなければならないということだ」
インタビュアー:「イスラム共同体か」
ニジュム・ワリ:「そうだ。そして、とりわけ、イスラム共同体の1部分であるアラブ民族だ。私は、このこと(イスラエルとの関係正常化)が
歴史的に不可欠と見る。加えて(単なる正常化ではなく)平和裏の共存だ。シオニズムの問題は脇に置こう・・・ここでは
ユダヤ人外国人ではない・・・彼らはイスラムの歴史を通じて長い年月、域内に暮してきた。人種、エスニシティー、歴史の点に
おいても、彼らはわれわれの従兄弟である。彼らは長い年月、アラブの半島、イラク、他のどこにでも暮してきた。われわれは国家を
築く点において彼らの経験から利益を得ねばならない」
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緊急報告シリーズ
Special Dispatch Series No 2575 Oct/5/2009
入植地問題は平和の障害ではない。アラブは自己陣営を整え、内部問題を解決せよ
―ロンドン発行サウジ紙編集局長の主張―
http://memri.jp/bin/articles.cgi?ID=SP257509 ロンドン発行サウジ紙Al-Sharq Al-Awsat編集局長ホマイエド(Tariq Al-Homayed)は、2009年9月29日付紙面で署名入り
記事を掲載。入植地問題はそれ自体平和の障害ではなく、アラブはオバマ大統領がアラブの希望を踏みにじっていると非難する
前に、彼がイスラエルの信頼を得るように後押し、基本問題に取組み、自分の陣営をきちんとするのが先決であり、平和に脅威を
及ぼす地域の諸問題解決に努めよ、と主張した。以下その記事内容である※1。
(続く)
>>392 より
交渉課題のひとつを先決条件にすれば、交渉は始まらない
アラブ・イスラエル紛争の解決に、オバマ大統領は真剣に取り組んでほしい。アラブはそう願っているが、オバマはこの願いを
踏みにじっているのではないか。これがアラブの抱く疑問である。その疑問は、アメリカの大統領が、イスラエルの入植地建設を
停止させ得るかという命題のもとで発せられる。
入植地問題は…ワシントン、そして特にイスラエルロビーが、オバマの願いを踏みにじっているのはアラブの方ではないか、
と容易に反論できる性格のものである。アラブは、オバマがイスラエルの信頼を得るように後押したであろうか。入植地云々は
論争点のひとつにすぎない。オバマは我々の願いを踏みつぶしていない。政治においては、希望や失望が入りこむ余裕はない。
政治は可能性追究の芸術である。アラブ同胞にはっきり伝えなければならぬことがある。不幸にしてアラブは、(イスラエルの)
釣餌をのみこんだのである。伝えなければならないのは、この点である。
入植地(建設)中止を和平交渉着手の条件にしたので、イスラエルに和平プロセス回避の口実を与えてしまったのである。
入植地は平和の障害ではない。条件にしてしまうから和平交渉着手の障害になってしまうのである。平たくいえば、交渉課題の
一つを先決条件にすれば、交渉は入口のところで行き詰まってしまうということである。それで得をするのはイスラエルである。
(続く)
>>393 より
ヤミットの事例を考えよ
入植地問題は、平和が達成されると解決する。ヤミット(シナイの入植地)にみる通りである。ここは、イスラエル・エジプト間の
平和協定の成立後に(初めて)撤去されたのである。留意しておかなければならないが、イスラエルが入植地問題で強硬な姿勢を
とるのは、二つの狙いがある。第一は、平和の値段のつりあげである…そして第二が、アラブを刺激して和平プロセスを入口のところで
拒絶させることである。ほかの大統領と違ってオバマ大統領は、1期目でしかも就任間もない段階で、アラブ・イスラエル紛争の解決に
意欲をみせているが、この拒絶がオバマの努力に水をさすことになる…。
つまりアラブは、今日平和を達成しパレスチナ国家を建設する本当の機会を手にしているのである。アラブがしなければならない
ことは、アラブの願いを踏みにじったとしてオバマを非難するより、この機会をつかみ、基本課題に取組むことである。基本課題とは
難民の帰還権、エルサレム問題などである。
(続く)
>>394 より
アラブは、平和の障害である内部問題を解決せよ
アラブは自己陣営をきちんとしなければならない。第一に、パレスチナの内部分裂が平和交渉の障害になっているのである…
第二にアラブは、平和に脅威となる地域問題の解決に努力しなければならない。それには、シリアとの立場の違いが含まれる。
シリアはイランボートが沈みつつあることに(やっと)気付いたところである。レバノンの秩序回復も必要である。レバノンやアラブの
利益よりイランに奉仕しているヒズボラとも対決しなければならい。
この一連の問題は対応を必要とする重大案件である。イランの核問題で一波乱あり、そのイランが自己の利益のため我々の
問題を利用しているに、入植地問題(だけに)固執し、オバマが開いてくれた真の機会を逃してはならない」。
※2009年9月29日付 Al-Sharq Al-Awsat(ロンドン)
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緊急報告シリーズ
Special Dispatch Series No 2614 Oct/27/2009
武力抵抗が権利回復の唯一の方法
―シリア議会外交問題委員長と半官紙の主張―
http://memri.jp/bin/articles.cgi?ID=SP261409 最近シリアの半官紙が、武力抵抗の賛美記事を数本掲載した。武力抵抗が、アラブの権利と領土を回復する唯一の
方法という主旨である※1。代表的な例が、シリア議会外交問題委員会のハダッド委員長(Suleiman Haddad)の主張。
日刊紙Al-Thawraに寄稿した記事で、平和は武力抵抗によってのみ達成されると主張し、現在のイスラエルを含む地域を
領土とするパレスチナ国家の建設のために戦え、と呼びかけた。一方、同紙編集長アボウド(As'ad 'Aboud)は、イスラエルとの
対決は不可避とする記事を書いた。次に紹介するのは、この二つの記事内容である。
(続く)
>>396 より
平和は銃口からしか生まれない―シリア議会外交問題委員長
スレイマン・ハダッド外交問題委員長は、平和はほぼ達成不能とし、国連決議を履行させるためアメリカと国際社会は
イスラエルに圧力をかけよ、さもなければこちらにも覚悟がある、と次のように論じた。
「この地域は難しい選択に直面する。つまり、アラブとパレスチナ人にとって武力抵抗が唯一の選択肢になるということである…。
アラブ世界は、いくつかにグループ分けされる。ひとつは、見返りもない間違った対イスラエル和平方式を受入れたグループである。
次は逡巡派で、前へ進むかそれとも(前の合意を)撤回するかで、躊躇している。このグループの人は、決断が必要である。
我々は、正義と歴史、そして1948年以来戦いに倒れた数百万のシャヒード(殉教者)の名において、この派に(アラブの)
大義を犠牲にするなと呼びかける。
もうひとつグループがある。決然として立上り、アラブの権利、アラブの領土は1片も放棄してはならない、と声を大にして
叫ぶ人々である。このグループは、アラブが許容限度を越えたものを与えてしまったと考え、1967年の境界内にパレスチナ国家を
つくることに同意するのは、途方もない譲歩であると、認識している。しかるにこの譲歩すら、世界の果てからやって来た連中に
拒否された。この連中は遠いところから来て、我々の土地を占領し、我々の民を殺し、己れの権利について傲慢なスローガンを
唱えながら、我々の聖所を汚しているのである。この連中は、平和は銃口によってのみ達成されると信じている。我々も又、
平和は銃口によってのみ達成されると確信するに至った…。
(中略、続く)
>>397 より
対決は不可避―半官紙編集長の呼びかけ
Al-Thawra編集長アボウドは、イランをアラブの敵と表現する西側の工作にだまされるな、真の敵はイスラエルであることを
認識せよ、とアラブ諸国に呼びかけ、次のように主張した。
「対決(イスラエルとの)は不可避である。彼等が選択の余地を残していないからである。
日夜彼等は入植地をつくり、(エルサレムの)ユダヤ化を推進し、エルアクサを汚している。現在も日々シャヒードがでる。日々
囚人が生まれ逮捕者がでる。そして日々犯罪がある。この一連の事象に対して誰が立上るのか、そしてどう対応するのであろうか。
マシァル(Khaled Mash'al、ハマス政治局長)がもたらしたパレスチナ諸派の和解という喜ばしい流れから考えると、第3次
インティフアダがいつ起きてもおかしくない。和平に向けたアラブの努力がすべて徒労に終ったことを考えれば、我々はパレスチナの
大義を再びアラブとムスリムの大義としなければならない。
(続く)
>>398 より
我々は我々の権利、我々の文化、我々のパレスチナそして我々のエルアクサを保持したい。この当然の願いに照らして
考える時、イランが真のパワーであることを理解しておかなければならい。我々の権利を認める者と連帯し、それを隠すことも
ない。イランは中東地域の国を攻撃する意図を有せず、それ隠すここともない。
この地域の国家はすべて、そして又アラブとムスリム国家はすべて、危険を理解しており、その危険のもとはイランのミサイルや
核施設ではなく、イスラエルの存在そのものであることを、認識しているのである…」※3。
※1 2009年10月6日付 MEMRI Blog「イスラエルは武力しか理解しない―シリアの報道」を参照。
http://www.thememriblog.org/blog_personal/en/20658.htm ※2 2009年10月7日付Al-Thawra (シリア)
※3 2009年9月30日付同紙
THE MIDDLE EAST MEDIA RESEARCH INSTITUTE
緊急報告シリーズ
Special Dispatch Series No 2613 Oct/26/2009
イランはアラブ諸国でテロを助長し、教派間反目を煽っている
―サウジ紙のイラン批判―
http://memri.jp/bin/articles.cgi?ID=SP261309 最近イラン東部バルチスタンでテロ攻撃(革命防衛隊に対する自爆攻撃)が発生。これに関連して、サウジ紙にイランの
中東政策を激しく批判する記事が、数本掲載された。サウジ紙Al-Sharq Al-Awsat編集長ホマイエド(Tareq Al-Homayed)
は、イランが長い間他国で助長してきたテロリズムと教派的敵対を、自ら味わっていると書いた。更にAl-Watan紙掲載の
論説は、イランがアルカーイダ、ヒズボラ、フーシ反徒集団といった組織を支援し、アラブ世界のスンニ派とシーア派の反目を
煽ってアラブ世諸国の不安定化をはかってきた、と指摘した。一方、'Okaz紙は、イランの行動の故にアラブ諸国は同種の
対抗手段をとり、イランの不安定化をいそぐべきである、と主張した。以下この3紙の記事内容である。
(続く)
>>400 より
イランは、イスラム革命をこの地域に波及するため、過激派集団を使っている
ロンドン発行サウジ紙Al-Sharq Al-Awsat編集長ホマイエドは、「イラン:テロのしっぺ返し」と題する論説で、次のように論評した※1。
「パキスタンの国境に近いシスタン・バルチスタン州で、革命防衛隊幹部等を狙った自爆テロが起きた。イランはテロリズム非難の
声をあげ、西側にテロの責任を問うた。しかし我々はテロが本家へ戻ったと言いたい。言い換えればブーメラン現象でイランを叩いたのである…。
イラン人は、アルカーイダなどの過激派集団を使って、イスラム革命の波及を画策してきた。イラク、レバノン、イエメン、サウジアラビアを
狙っているのである。更にイランは、オタイビ(Fawwaz Al-Otaibi)のように、最近リヤドで投降したアルカーイダのメンバー達が自供している
通り、彼等の中継地になっている。パキスタンやアフガニスタンのアルカーイダと合流するため、イランを経由してきた連中は、(イランの)
治安部隊の制服を着た者が、面倒を見てくれた、と証言している。
(中略)
イランで起きた(2009年10月19日の)自爆作戦は、通常イランが喜ぶ二つのことが、からんでいる。即ち自爆テロと教派間煽動で
ある。サウジアラビア、イラク、ヨルダン、そしてレバノン、イエメン、エジプト等々で我々が非常に苦しんできたのが、この二つの問題なのである」※2。
(続く)
>>401 より
イランとその秘密機関が…アラブのスンニ・シーア間抗争に火をつけた
サウジ日刊紙Al-Watanの論説は、イランがアルカーイダを支持し、教派間紛争を煽ってアラブ諸国の不安定化を
画策してきたとして非難し、次のように論じた。
「アラビア半島とアラブ湾岸を傷つければ、この地域諸国全体にインパクトを及ぼす。イランのような国が、安定崩壊の
火の粉をかぶることはないと考えるとすれば、間違いである。ブーメラン現象で必ず叩かれる。その国は、アラブ湾岸と
アラビア半島の安全保障に関する政策を見直さなければならない。そしてこの地域諸国の不安定化政策を中止
しなければならない。まっとうな判断のできる人には、その理由がはっきり判る筈である。
最近の出来事をフォローしている人々は、イラク、レバノン、パレスチナそしてイエメンのみならず、湾岸数ヶ国にもイランの
介入があることを確認している。この介入は、(イランの)革命防衛隊、バシジ民兵隊及びイランの情報機関が手先を
使ってやっている。イエメン内戦(フーシ派対政府軍)は、イランの干渉の結果である。背後で糸を引いているのである。
破壊的な反乱勢力フーシに対する、イランの政治支援とメディアを使った援護は、明々白々である。
(続く)
>>402 より
イランの宣伝機関は、一連の無責任な動きと同じで、今回の事件についてサウジ王国を非難している。恥知らずも
よいところである。イランとその猥雑な宣伝屋とスポークスマンに、いくつかたずねたいことがある。レバノン人を喧嘩口論に
追いこみ、組閣先き延ばしを日夜工作しているのは誰か。自爆犯やガンマンに爆薬と弾薬を供給しているのは誰か。
イラク国民がいがみ合うことなどなかったのに、イラク人の心に教派(の憎悪)という毒をのませたのは誰か。
(中略)
イランは、その力を使って、アラブ社会内部に恐怖と争いをつくりだしているが、イラン国民のために、その力を善用すべきで
ある。国民は、深刻な経済負担で疲弊しているのである。イランは、(地域の)安全と平和そして安定に破壊に精をだし、
そのプロパガンダ機関と情報機関はこのイランの役割をひたすら隠散しようとする。しかし、アラブとイスラム人民の知性を
侮辱することはできない。だまし通すことなどできないのである。躍起になって眠っている紛争に火をつけているのが、イランの
手であるのは、誰でも知っている」※4。
(続く)
>>403 より
イランの介入で傷ついた諸国が同じことをイランにしても、それがどうした
サウジのコラムニストであるハルビ(Khalaf Al-Harbi)は、日刊紙'Okazに「スンニがバルチスタンを支援したところで、それがどうした」
と題する記事を書き、次のように主張した。
「今日、イラン東部のバルチスタンで武力攻撃が再発している。迫害されているスンニ派の人々が蜂起し、(イラン当局に対して)
反乱を起している…イランが何を言おうと、スンニが多数派を占めるアラブ諸国が、イランのヒズボラ支援に報復し、バルチスタンの
組織ジュンダッラル(Jundallah)を支援していると文句を言っても、それが何だろう。イランはレバノンで公然と行動し、ほかの
アラブ諸国では、地下活動をおこなっているではないか。
(中略)
イランが、アラブ世界に教派間反目を煽る外交政策をとり続けるならば、痛い目に会うのはイラン、一番の敗者になるだろう」※5。
※1 このAl-Sharq Al-Awsatの英語版は、文意の正確性を期すため、語句を少し修正した。
※2 2009年10月19日付Al-Sharq Al-Awsat (ロンドン)
※3 例えば、サダト暗殺犯イスラムボウリ(Khaled Islambouli)の名がつけられている。
※4 2009年10月22日付Al-Watan (サウジアラビア)
‘※5 2009年10月21日付Okaz (同上)
緊急報告シリーズ
Special Dispatch Series No 2664 Nov/26/2009
第3次インティファダの始動か
―武力闘争への回帰を語るパレスチナ指導部―
http://memri.jp/bin/articles.cgi?ID=SP266409 第6回ファタハ総会でPA(パレスチナ自治政府)のアッバス議長は、運動の信任を得て自分の地位を固めるなど、
かなりの成果をあげた。しかるにその後三つの重大な打撃をうけた。ゴールドストン報告に関する国連投票で遅れをとって、
ハマスの組織的中傷キャンペーンにさらされた。これが第1である。第2はハマスが、カイロでまとまったパレスチナ諸派和解合意の
調印を拒否したこと。第3がアメリカの拒否である。アッバスは、交渉再開の前提条件として入植地凍結を要求し、
アメリカにそのバックアップを求めたが、断られた。アッバスは、2010年1月に予定されるパレスチナ議長選に立候補しないと
発表したが、恐らくこの打撃が背景にあると思われ、アメリカとイスラエルの態度を変えさせるため、圧力として使っているとも考えられる。
(続く)
>>405 より
この一連の出来事に続いて、ファタハとPAの幹部達が、過激な発言をエスカレートし、イスラエルとの交渉に代る
選択肢を強調するようになった。武力闘争の再開を示唆し、交渉の選択肢が失敗すれば、第3次インティファダを展開すると語る。
次に紹介するのは、この武力闘争回帰傾向を示すパレスチナ側幹部の発言と新聞報道である。
あらゆる闘争方式が投入可能
ファタハ中央委員会メンバーのシャース(Nabil Sha'ath)は、インタビューで次のように言った。
「我々には武力闘争に戻る権利がある。我々の諸権利を回復するためだ。この18年間我々は交渉を試みてきた。しかし
イスラエルは、攻撃、破壊、虐殺、入植地(建設)をやめない。こうなった以上、我々には別の(道に)戻る権利がある…
交渉が失敗すれば、我々は武力闘争に戻る。これは、前に言ったように、我々の権利だ…国際法は、占領者が土地をとり、
名誉を傷つけるなら、武力闘争に訴える権利を認めている」※1。
(続く)
>>406 より
同じくファタハ中央委員会メンバーのダーラン(Muhammad Dahlan)は、PAが国連安保理からパレスチナ国家建設(宣言)
の承認をとりつけることができなければ、「中央委員会とPLO執行委員会は、入植地、(分離)フェンスそして占領に対する
人民の広汎な抵抗に加えて、別の構想を打ち出す」とし、「我々は占領にうんざりしている。それに抵抗するのは当然だ。
法的権利もある。国際法と国連決議で認められている」と述べた※2。
アッバス議長自身、アラファトの5周忌集会で武力抵抗を支持し、次のように明言した。
「(アラファトは)血と汗と涙があふれる長い苦しい闘争の道を歩んだ。衣鉢を継ぐ我々はその道を歩き続ける。そしてその道は、
気高い闘争の伝統を持つ。我々の勇敢な手で、透徹した精神と連綿として続く民族の心で築かれたのだ。我々は、
政治活動と武力闘争を組み合わせる。我々の銃は街道荒しや追いはぎの銃とは違う。崇高な目的を持つ政治の銃である」※3。
(中略、続く)
>>407 より
武力闘争の選択肢は排除されていない
(中略)
PA日刊紙Al-Hayat Al-Jadida編集者バルグーティ(Hafez Al-Barghouthi)は、次のように主張する。
「我々は、引き返し不能点へ持ちこまなければならない。1967年6月4日時点の境界内に完全な主権を持つ
パレスチナ国家を持つか、大氾濫かである…。
パレスチナ人民は悲劇の再発を許さない。必ず対応する。気息奄々として息絶える道か速やかな死か。どちらかを
選ばなければならないのなら、速やかな道を選び、全土を火の海にする…。
我々は誰にも借りはない。いや、ほかの者達が我々に大きな借りがあるのだ。平和への道が入植地と国際陰謀で
ふさがれていれば、我々は捨て身の見本になってやる…我々に失うものが何もない時、失う番になるのは(イスラエル人)だ…」※6。
2009年11月15日、アラファトの独立宣言(1988年)記念日に際し、ファタハ軍事部門がコミュニケをだした。これは
PLO系のウェブサイトwww.suqoo.com に掲載されたが、次のように武力抵抗の継続を約束する内容であった。
「我々は、全面的且つ合法的武力抵抗権を持つ。声を大にして言おう。我々はパレスチナ人民を守る防衛権を持つ。
(我々は又)ハマスの行為を非難する。抵抗讃歌のラッパを吹きながら、現実には(抵抗を)妨害しているのである」※7。
(以下略)
緊急報告シリーズ
Special Dispatch Series No 2671 Dec/3/2009
ムスリムが道徳的に優っているという考えは根拠がない
http://memri.jp/bin/articles.cgi?ID=SP267109 サウジアラビアのリベラル、ムハンマド・ジャミル・クトビ(Muhammad Jamil Kutbi)は最近クウェート日刊紙シヤーサの記事で、
アラブとムスリムが、自らを西側より道徳的に優っていると見なすのは正当ではないと書いた。彼はこう主張する、イスラムは
平等、正義、慈善などの価値を掲げるが、これらの価値を実行する点で、西側こそムスリム世界に優っている、と。
以下は、この記事の抜粋である。※1
「われわれが、西側の人々を・・・嘘つき、捏造者、犯罪者と非難するのは間違いだ」
「・・・われわれアラブ人とムスリムは、ユダヤ人とキリスト教徒がアッラーを認めない、あるいは恐れない、またアッラーの前で
恥じない人々だと見なす。われわれはまた西側人、キリスト教徒、ユダヤ人が嘘つき、捏造者、犯罪者、高利貸しだと非難するが、それは間違いだ。
(中略)
>>409 より
ユダヤ人は・・・公正と平等を実施する点で、われわれアラブとムスリムに優っている
「しかし、ムスリムの共同体は支配者と被支配者間の公正と平等という(イスラムの)価値と原則を実行していない。(今日の
ムスリム世界においては)支配者が、自分の好きなことを、自分の好きなように、自分の好きな時に行っている。
「他方(この点で)ユダヤ人はわれわれアラブとムスリムより優っている。イスラエルの(前)首相エフード・オルマート(Ehud Olmert)は
収賄と職務濫用の容疑で起訴され、裁判に掛けられ、彼の党から、また首相のポストから辞任を強いられた。政治スキャンダルが
氏のキャリアーに終止符を打った。これこそ公正と平等の例である」
「われわれはアイデンティティーや将来を持たない、また本質、力、意見、道徳、価値、原則などを持たない民族である」
「もし、われわれアラブ、ムスリム諸国で、指導者が裁判に掛けられたとして、何が起きるだろうか。それを考え、答えを見つけても、
あまり怒ってはならない。最終的にたどり着く結論は、われわれがアイデンティティーや将来を持たない、また本質、力、意見、
道徳、価値、原則などを持たない民族ということだ・・・」
注:
※1 シヤーサ紙(クウェート)2009年10月24日
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調査および分析シリーズ
Inquiry and Analysis Series No 566 Dec/2/2009
エジプトがまとめたパレスチナ和解合意文書
C・ジェイコブ*
http://memri.jp/bin/articles.cgi?ID=IA56609 はじめに
この1年間エジプトは、パレスチナ内部抗争の終結を目的に、ハマス・ファタハ間の調停工作をおこなってきた。2009年10月
エジプトは、双方に和解合意文書の署名を求めた。ファタハは同意したが、ハマスは拒否した。
この文書は、パレスチナ及びアラブ各紙に掲載されたが、中味をみるとパレスチナ人民の抵抗権、郷土と住民の防衛権≠
強調していることが判る。しかもこの権利は、名誉憲章≠ニ称する付属文書に更に詳しく明記されている。この付属文書には、
抵抗権に関して二つの条項が含まれている。ひとつは「パレスチナ人民は占領と侵略に対し抵抗並びに蜂起する権利を持つ」
とし、二つ目は「抵抗と抵抗の武器は、反占領闘争用に保持される」とうたっている。PA日刊紙Al-Ayyamは、付属文書の存在を
指摘したが、内容は発表しなかった。この文書の内容は、ハマス系ウェブサイト www.palestine-info.info及びカタール紙Al-Sharqに発表されている※1。
(続く)
>>411 より
次に紹介するのは、PA紙Al-Ayyamに発表された和解文書の主要点※2、名誉憲章の主要点及び和解合意に
関してハマスが提示した留保事項である。
和解文書―抵抗権の保持
1)パレスチナ解放機構(PLO)
パレスチナ解放機構は、各派にとって満足のいく諸原則に従って、運営且つ発展させなければならない。即ち、機構は、
2005年3月のカイロ協定と2006年6月の民族協定第2項に従って、パレスチナ諸派すべてを含むものとする…。
民族の事業のため、新しいパレスチナ民族評議会(PNC)の設立が必要である。新評議会には、比例代表制の原則に従い、
且つ又合意にもとづき、民族諸派、イスラム諸派すべてを含み、世界各地域の諸派、団体、機関の代表を含むものとする…。
PNCの任期は4年とし、(その選挙は)立法評議会選挙と同じ時に実施され、比例代表制にもとづき(代議員が)選出される…。
(続く)
>>412 より
2)選挙
議長選、立法評議会選及びPNC選は、2010年6月26日同時に実施され、(諸派)すべてがこれに拘束される。
PNC選挙は、郷土内外の諸派を対象とし、完全な比例代表制とする。一方、立法評議会は、組合せ方式をとる。
即ち議員の75%はリスト(比例代表)に従って選出され、残る25%は地域(地域代表)に従って選出される…。
選挙は、アラブ並びに国際選挙監視のもと、自由、公正且つ透明性のある環境下、ウェストバンクとガザで実施される…
議長選と立法評議会選は、エルサレムを含むパレスチナ自治政府の全領域で、実施される…。
3)治安
我等パレスチナ人民は今尚民族解放の段階に生きていることから、ウェストバンクとガザの治安機関は、郷土とその住民に
対して安全を保障しなければならない…治安機関の再建、指揮命令系統の決定、そして諸機関の統合運用のための原則、基準を設定する…。
敵に情報を渡す利敵行為は、郷土、パレスチナ住民或いは、抵抗運動を傷つけ、高度の背信行為とみなされ、相応の刑罰を受ける。
政治拘留があってはならない。
治安機関は、パレスチナ人民の抵抗権、郷土と住民を守る防衛権を尊重する…。
(続く)
>>413 より
各機関に認められた枠組をはずれて軍事機構をつくることは禁じられる…治安機関は人権の原則と住民の名誉を尊重し、
(治安機関同士の)協力を保持する…武器の使用は、任務遂行の目的以外は禁じられる…。
パレスチナ議長命令によって、最高治安委員会が設置される。委員会は、合意により専門幹部で構成される。エジプト側
及びアラブ諸国代表が同員会を査察し、ウェストバンクとガザにおける委員会の民族合意文書履行をモニターする。委員会の
任務のひとつは、治安方針の策定とその遂行監督である。エジプト及びアラブ諸国の支援を得て、パレスチナの諸治安機関を
ウェストバンクとガザに再建し、その指揮命令系統と統制を定める…本合意文書の調印後直ちに、前治安機関―警察、
民族治安部隊、民防部隊―のメンバー3,000人は、ガザにある既存の治安機関に統合される。人数は、合意したメカニズムに
従い、立法評議会選挙まで漸次増員される…。
治安機関の任務は次の通り。
民族治安機関:郷土主権の防衛…外敵からの郷土防衛、内外の脅威対処、海外代表部の軍事部門代表…
内務治安機関/予防機関:PA領内におけるスパイ活動に対する戦い、PA内務治安を危険にさらす犯罪のモニター並びに
防止、政府機関、公共の機関及びその職員に対する犯罪の摘発…。
総合諜報機関:総合諜報機関法に従い、パレスチナの治安、安寧を危険にさらす行動の防止、下手人摘発、スパイ活動、
陰謀、破壊活動その他郷土の治安、統一、独立を危険にさらす工作の摘発…。
(続く)
>>414 より
4)民族和解
相互にやり合っているあらゆる形態の扇動と嫌がらせを直ちに中止すると共に、(一連の指示の)履行をモニターする。
社会の全セクター(学校、大学、公共団体)が参加する大規模な集会を開く。和解と寛容の雰囲気醸成を目的に、
情報キャンペーンを行う。この目的を達成するため、モスクを含む情報伝達手段をすべて利用する…パレスチナ部内の暴力と
混乱で傷ついた者には耳を傾けてやり、精神的打撃、物的損害及び資産喪失を推算し、補償方法を決める…住民を
襲い物的損害を与える者に対しては、組織、部族及び親族一家の支援を排除し、そのための行動をとらなければならない。
名誉憲章がだされるが、内部抗争の禁止に力点をおき、そのためのモニター機関を設ける。
パレスチナ民族和解のための特別名誉憲章(付則T)策定に合意する。
(中略、続く)
>>415 より
名誉憲章
次に紹介するのは、ハマス系ウェブサイトpalestine-info.infoに掲載された憲章内容である※3。
「パレスチナ人民は、その長い歴史のなかで、民族のアイデンティティを形成してきた。郷土と大義と聖地防衛に倒れ或いは
傷ついた人々を守りその意志を継ぐことで、築かれたのである…パレスチナ対話会議の民族和解委員会の我々は、
内部正面を固める必要があるとの認識に立ち、その結束を通して、我が人民の目的顕現と我が権利の防衛、我が領土の
解放をめざすため、分裂のもたらすネガティブな影響を考慮し、この名誉憲章を守り、各項に従って行動することに同意した、
分裂に終始符をうち、分裂がもたらした好ましくない結果に対処し、我々の内部正面を固める意志を明らかにするため、
そしてまた遺憾な事態の再発を防止するため、名誉憲章は次の諸原則を含む。
(続く)
>>416 より
●状況の如何を問わず、深刻な相違があっても、内部戦闘を禁じ、武力紛争から距離をおく。
●これまでにパレスチナ人が到達した一般原則に力点をおく。即ち対話が諸派間の連携、並びに紛争解決の唯一の方法である。
●政治上の帰属をベースとした所謂政敵の逮捕、追放、迫害を禁じる。
●法の尊重:法のもとですべての住民が平等であることを強調しなければならない。
●個人及び集団の一般的且つ個人的自由の保障、保護…。
●メディア或いは社会を通した、あらゆる形態の扇動を禁止する。
●政治上のパートナーシップと権力の平和的移譲の原則。
●パレスチナ人民は占領と侵略に対する蜂起と抵抗の権利を持つ。
●抵抗と武器の保持は占領と戦うためであり、(武器は)親族、部族抗争や組織内抗争に使ってはならない。
●能力と専門知識をベースとした雇用原則を全員に認める。
●政治的帰属を理由とした解雇、追放、給与支給停止を禁じる。
(続く)
>>417 より
ハマスの留保と要求
10月下旬ハマスは、和解協定の署名拒否を発表した。ハマスの主張によると、2009年9月に提示された文書に関しては、
署名に同意したが、今回署名を求められた文書は、内容が違う。いくつか削除された個所もある。そのためハマスは、留保し説明を求めたのであるという。
次に紹介するのは、ハマスの問題提起と留保点である※4。
1.アッバスは、ハマスがカルテットのだした条件(ハマスのイスラエル承認を含む)を受入れるなら、その時初めて和解協定に
署名すると言ったが、どういう意味か。
2.公認のもの以外の治安機関は禁じるとあるが、これは、ハマスの治安機関が解体されるということか。
3.PA治安機関と友好諸国との協力関係をうたった個所について、ハマスの見解では、これはパレスチナ側とイスラエルの
治安協力を合法化するものであるが、この点はどうか。
4.3,000人の(PA)治安要員をガザへ戻すとあるが、1万1,000人のハマス執行部隊の地位はどうなるのか。
(続く)
>>418 より
5.アメリカのディトン将軍率いる治安部隊がウェストバンクにいるが、協定文書には一切言及されていない。これは、
ウェストバンクの治安事項に関してハマスの関与を一切排除するということか。
6.文書には、抵抗権を認め尊重するとうたいながら、その一方で抵抗と抵抗の武器の保持を禁じている。つまり、文書は
抵抗の権利を認め且つ非合法化している。この点はどうか。
7.PA議長が権限の発する根源とあるが、どういう意味か。
8.ハマスは、次の条件でしか署名しない。
ロードマップとカルテット原則に関するアメリカの要求を拒否する。
次の選挙でハマスが勝利した場合、アラブ及び国際社会はハマスを認知する。
ガザの封鎖解除とラファ検問所の開放措置。
エジプトの刑務所に収監されているハマスメンバーの釈放※5。
*C・ジェイコブはMEMRIの研究員
(続く)
>>419 より
※1 ファタハとPAは、ロードマッププランを支持し受入れを誓ったが、当のロードマップは、抵抗とすべての武装部門の
非武装化をうたっているので、カタール紙はファタハが付則文書に署名したのか、それとも和解文書のみに署名したのか、
と問うた。2009年10月 21日付 Al-Sharq(カタール)。
※2 2009年10月14日付Al-Ayyam(PA)
※3 2009年10月14日付www.palestine-info.info
※4 2009年10月19日及び10月23日付Al-Quds(エルサレム)
2009年10月19日付www.palestine-info.info
2009年10月18日付Al-Hayat Al-Jadida(PA)
※5 同上
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緊急報告シリーズ
Special Dispatch Series No 2624 Nov/3/2009
国交樹立から30年
―対イスラエル正常化の是非をめぐる論争―
http://memri.jp/bin/articles.cgi?ID=SP262409 キャンプデービッドの平和成立から30年。エジプトの週刊誌Roz Al-Yousufが30周年特集号を発行した。政治、経済及び
文化的側面から対イスラエル正常化を論じた内容である。次に紹介するのは、特集記事とインタビューの概要である※1。
正常化は犯罪行為か強迫観念か
特集の論説は次のように主張する。
「キャンプデービッドの平和条約調印以来、エジプト・イスラエル関係という橋の下を水が滔々として流れたが、我々は(イスラエルとの)
関係正常化について、明確な立場をまだ持つに至っていない。この問題は政治目的のため、まさにすり切れる程利用されて
きたので、その意味と恐らくはその価値すら失ってしまい、対イスラエル正常化は犯罪行為なのかそれとも強迫観念なのか、判らなくなっている…。
(続く)
>>421 より
正常化拒否は…イスラエルに本当の譲歩をせまるための有力な武器として、まだ使えるものなのか、それとも効力をなくした武器なのか…。
字義通りに解釈すれば、正常化は存在する。それは、(キャンプデービッドの)平和合意、QIZ合意※2、イスラエルへの
(天然)ガス輸出に具現され、イスラエルと関係を持つ数十人のエジプト人或いはイスラエル人と結婚した人が体現している。
しかしながら、社会レベルと感情の風土に関する限り、エジプト人民は、まだアラブの領土を占領している国と関係を築くには、
心理的抵抗がある。(アラブ)大衆の心にはイスラエルはまだ敵に見える…」。
平和はイエス、正常化はノー
Roz Al-Yousuf編集長ガベル(Karam Gaber)は次のように主張する。
「最近起きたエジプト・イスラエル関係がらみの諸事件が、特集発行の動機となった。それには、イスラエル人が書いた本の
翻訳出版が含まれる。これは反対意見がいろいろあった※3。更に、カイロのオペラハウスでユダヤ人指揮者ダニエル・バレンボイムに
演奏を許すかどうかでは、大騒ぎになった。更に又、行政裁判所が、イスラエル人女性と結婚したエジプト国民の市民権剥奪の
判決をくだした※4。まだほかにも、エジプト社会で二つの対立陣営間に論争をまき起した事件がいろいろある。
(続く)
>>422 より
エジプト国民の大半は平和を望み、それに代るものを求めてはいないが、それでも正常化には反対である…しかしながら、
アラブ諸国は、関係正常化を含む平和を、イスラエルに提示している。このような平和は、完全な関係正常化と同じように、
無理なように思われる。しかしそれで、エジプト国民とアラブ大衆が、この問題に対する立場を固める必要はない、ということにはならない」。
アリ・サーレムのエルサレム訪問をめぐる論争
サダトのエルサレム訪問から32年、(キャンプデービッドの)平和条約調印から30年たつ。しかし、(正常化)問題はまだ
決着がついていない…この問題を議論することは大切である。しかし、このような討論のドアを開くことが、即正常化の呼びかけと
いうわけではない。この30年間(エジプト)社会がもがき続けた精神分裂状態から脱出せよ。これが呼びかけの趣旨である」。
(続く)
>>423 より
特集の大分は、エジプトの知識人でジャーナリスト、作家、劇作家のサーレム('Ali Salem)にさかれている。「正常化の
炎に焼かれた人々のなかで最も有名な人物」として紹介される人である※5。インタビューのなかでサーレムは、15 年前の
イスラエル訪問について再び語り、イスラエルとの平和と正常化を支持し、自分の見解の故に高い代償を払った、と述べている。
サーレムは、エジプトのメディアと演劇界からまだボイコットされたままであるが、「善行に後悔なしである」から後悔していない、と言っている。
特集はサーレムのケースを再点検し、エジプトの著名知識人達に正常化に関するコメントを求めた。知識人達は、
アリ・サーレムはスケープゴートなのかそれとも正当な理由で排斥されたのかについて、議論している。アレキサンドリア図書館の
アラビア語文献センター長である哲学者、研究者のゼイダン博士(Yousuf Zeidan)は、サーレムのイスラエル訪問に対する
反撥が極端で非常に攻撃的であり、サーレムがエジプト作家協会から追放される前に弁明の機会も与えられなかったと言った。
更にゼイダンはサーレムの旅行を「無茶で向う見ずの冒険」と呼びながらも、これに対するエジプト知識人の反撥は筋が
通らないとし、作家協会から追放するより、もっと良い解決法があった筈とコメントした。
(続く)
>>424 より
一方、エジプト人作家ムーニム(Muhammad 'Abd Al-Mun'im)は、本件の主たる敗者はサーレムを中傷した人々であると
述べ、自由と民主々義を拒否して、己の素顔を暴露してしまったと語った。更にムーニムは、知的専門機関がメンバーに機関の
意志を押しつけ、メンバーの自由を剥奪するのは、とんでもない行為であるとし、このような団体が、人民議会の批准した
平和条約を拒否するのは、間違っていると主張。そして「彼等は一体どこの国に住んでいるのだろうか」と問うのである。
エジプトの作家協会理事長サルマウィ(Muhammad Salmawy)は、アリ・サーレム問題についてコメントすることを拒否するが、
「正常化に関する作家協会の立場は明確であり、不動である。この件について我々は既に立場を決めている。即ち、正常化
がらみで(イスラエルと)関係を持つメンバーに対しては、厳しい処置をとるということである」と言っている。
エジプトの著名作家カイド(Youssef Al-Qaid)は、「イスラエル社会は普通の社会ではない。ギャング団そのものであるから、
自分は正常化に断固として反対する」と明言する。
(続く)
>>425 より
エジプトの農民にとってイスラエルは悪の根元
エジプトの有名詩人アブノディ('Abed Al-Rahman Al-Abnodi)は、半官紙Al-Akhbarの常連寄稿家であるが、イスラエルに
対するエジプト農民(fellah)の態度は、正常化が不可能であることを物語ると述べ、次のように語っている。
「エジプト農民の集団意識のなかでは、当然のことながらイスラエルは悪と破壊の象徴である。一方アラブの一般大衆にとって、
イスラエルは力で自分達に押しつけられた国であり、従ってそれとの関係は違法である。
エジプト農民は、肥料が値上がりし、畑と作物に打撃を与える劣悪殺虫剤を使わざるを得ないのも、ユダヤ人のせいであると
考えている。エジプトは1973年の戦争が最後の対イスラエル戦争と宣言しているが、農民は違う。エジプトの不幸、災難は、
今尚続くイスラエルの対エジプト戦争にすべて起因する、と考えている」。
アブノディは独特のリリカルな言葉で、次のように付記する。
「無学文盲の農民は、自分の鍬、自分の曲がった背中、そして一杯の茶のことしか知らないが、イスラエルがエジプトの動脈に
侵入し、血を汚していることを、ひしひしと感じている…エジプト国民は、(イスラエルが)ガザを破壊し、ひいては我々エジプト人を
弱めた非人道的行為を目のあたりにした。ムスリム共同体を弱める者は、エジプトも弱める。イスラエルに対する政府の立場など
関係ない。私は平和のハトが好きではない。エジプトが(平和のハトの)役廻りを演じる時、私は平和のハトを憎む…」。
(中略、続く)
>>426 より
ジャーナリスト協会はイスラエルの協会と協力しない
正常化をめぐる議論が特に激しいのがメディアの分野である。ここでは、正常化とジャーナリストとしての職業上の義務とを
画す線は、余りにも細く、存在しないに等しい。エジプト・ジャーナリスト協会のアフマド会長(Makram Muhammad Ahmad)
は、この点を強調する。会長の説明によると、例えばエジプトの外相がイスラエルを訪問する時、エジプトの報道記者達が
決まって随行する。過激派のなかには、これを正常化とみなす。しかし、ほかのエジプト人は違った風にうけとめる。
半官週刊誌Octoberの副編集長サラグ(Hussein Sarag)は、最初の訪イはサダト大統領の暗殺直後で、以来イスラエルへ
25回行ったと述べ、汝の敵を知れという意味で、ジャーナリストにとってイスラエル訪問は重要であるとし、次のように主張している。
(続く)
>>427 より
「イスラエル問題を専門にするジャーナリストにとって、イスラエル社会を内部から観察することが、判断力向上の点で重要である…
自分の敵を知ることが絶対必要である。編集室に坐っていても可能であるとか、イスラエルの新聞やウェブサイトからの引用で
間に合うというのは、間違いである…我々は正常化を促進しているのではなく、職業上の任務を遂行しているのである…」。
エジプトの半官紙Al-Ahram副編集長ガーネム(Yahya Ghanem)は、イスラエル国内外で著名なイスラエル人ジャーナリスト達に
会い、ぺレス大統領を含む閣僚や政界要人達にインタビューしている。しかしながら、本人は正常化に反対であり、イスラエルとは
協会間の正常化、或いは会員同士の交流を禁じた1987年のエジプト・ジャーナリスト協会決議、を支持する。この決議は
大いに誤解されていると主張するガーネムは、すべての分野とレベルに適用される、と強調する。即ち、組織レベルでは、協会は
イスラエルの協会と関係を持たない。実務レベルでは、エジプトのジャーナリストはイスラエルの報道機関のために働かないし、
エジプトの新聞はイスラエル紙と協力しない。個人レベルでは、イスラエル人と関係を持ってはならない。
(中略、続く)
>>428 より
正常化の一環で知り合った人物の本質を憎むとどうなる?
コラムニストのルトフィ(Wael Lutfi)は、今日の正常化観、それを支持する政府と反対派の二分割を総括して、次のように述べている。
「反対とは反対のための反対ではない。はっきり言えば、それはエジプト社会に底流するものの反映である。つまりエジプトの
一般大衆は、イスラエルを関係正常化に値しない、と考えている。
政府も、一部では正常化に熱心と言われているが、正常化を促進しているわけではない。キャンプデービッドの合意文書付則
には、正常化計画が含まれ、教育、保健衛生、文化等の分野で30の二国間協定が書かれている。実際には農業分野だけで
正常化が実行された。これは、必要最低限のものとしてエジプト側が選択したのである。正常化がいくつかの政府機関だけで
促進されるなら、それで充分ではないか。ひとつの機関が正常化に取り組むなら、ほかの機関はその必要がない。
イスラエルとの関係正常化促進非難が、政争の具となり或いは個人攻撃に使われ、或いは又反対派と政府との馬鹿げた
ゲームになるのは、如何なものか。正常化拒否は、高尚なゴールから汚い武器≠ノ変質してしまった。
正常化の概念自体あやふやになっている。正常化とは、個人的理由或いは職業上の理由で、イスラエへ行くことを意味
するのか。ひとりのイスラエル人と知り合いになることを意味するのか。そして、ひとりの人と知り合うが、その人の本質を憎むとしたら、どうなるのだろう」。
(続く)
>>429 より
※1 2009年7月18日付Roz Al-Yousuf(エジプト)
※2 2005年エジプトとイスラエルが調印したQIZ(Qualifying Industrial Zones 加工産業団地)で、ビジネスパークが
設置された。これは自由貿易ゾーンとして認められ、エジプトとイスラエルの合同製造プラントが設けられている。生産品は関税なしでアメリカへ輸出される。
※3 2009年9月18日付MEMRI I&A No.548「イスラエルの作品をアラビア語に翻訳するエジプト文化省のプロジェクトをめぐる論争」を参照。
http://www2.memri.org/bin/articles.cgi?Page=archives&Area=ia&ID=IA54809 ※4 2009年5月20日付エジプト紙Al-Masri Al-Yawmの報道。エジプトの行政裁判所が、政府による検討を目的に、
イスラエル国民と結婚したエジプト人の市民権剥奪に関する提案提出を、内務省に命じた。エジプト国外の諸新聞及び
ウェブサイトによると、行政裁判所は、夫婦特にその子供がエジプトの国家安全保障に脅威を及ぼすとの理由で、
イスラエル国籍者と結婚したエジプト人の市民権の剥奪判決を既にくだした。2009年5月20日付Al-Quds 'Al-Arabi(ロンドン)。
※5 サーレムは1994年にイスラエルを訪れ、その後「イスラエルへのドライブ」と題する本を出版、イスラエルの印象を書いた。
この問題についてサーレムは 2009年4月にクウェート紙Al-Naharのインタビューをうけた。インタビュー概要は2009年9月22日付
MEMRI S&D N0.2555「エジプトの知識人劇作家アリ・サーレム:イスラエルへの旅は憎悪克服が目的だった」を参照。
http://www2.memri.org/bin/articles.cgi?Page=archives&Area=sd&ID=SP255509
緊急報告シリーズ
Special Dispatch Series No 2785 Feb/4/2010
ハイチ救援に対するアラブメディアの反応
http://memri.jp/bin/articles.cgi?ID=SP278510 2010年1月12日の地震後、国際社会がハイチ救援にのりだしたが、この国際救援がアラブメディアに屈折した気持ちを呼びおこした。
アラブ、ムスリム世界が僅かの支援しかしなかったことに対して、批判した記事がある一方で、アメリカの救援活動は純粋な
利他主義ではなく、経済その他の分野で儲けを回収するのが狙い、と論じる記事もあった。
地震から10日後、サウジアラビアは5,000万ドルの寄付を発表した※1。ほかのアラブ諸国は、もっと少額の寄付を約束した。
クウェートは350万ドル※2。カタール赤三日月が400万カタールリャルである※3。
次に紹介するのは、本件に関するアラブ紙の記事である。
(続く)
>>431 より
救援しないアラブ、イスラム世界は恥さらし―パレスチナ人研究者
オックスフォード大のパレスチナ人研究者フロウブ(Khaled Hroub)はロンドン発行アラブ紙Al-Hayatで、ハイチ救援に馳せ参じない
として、アラブおよびムスリム諸国を非難し、不名誉な話であると評した。フロウブは、自分達の問題だけに集中しないで、世界中に
あるさまざまな国の窮状に留意せよと呼びかけ、次のように書いた。
「アラブ、ムスリム諸国から政府、NGOがハイチへ救援に行かないのは、まったく不名誉な話である。アラブ諸政府の大半は
驚くべき無気力ぶりを開陳し、アラブ世界内外の富裕アラブは、行事や愚かなショッピングに何百万と金を使いながら、現場に
姿を見せていない。アラブメディアすらこの災害の重大性について充分報道していない…(もし報道していれば)公衆の思いやりも
深まり、犠牲者に対する人間らしい気持や被害国ハイチとの連帯意識も強まっていたであろう。最初の数日地震に関する
緊急ニュースを伝えた後、メディアは災害問題の報道をやめてしまった。
(続く)
>>432 より
歪んだ宗教心が人間らしい気持を排除する
その頃から我々は別種の記事を目にするようになった。米軍によるハイチ占領≠フ話である。米軍は、(ハイチ人民に)支援の
手をさしのべ治安維持のために派遣されたのである…地震による国家崩壊でハイチ国民とハイチ政府は少なくとも国が機能する
ため、アメリカを初め世界諸国に救援を求めた。ところがアラブ側評論家の多くは、ハイチ人民や政府よりも熱心にハイチの
主権=i侵害)の話をしているのである。
アラブニュースのウェブサイトの読者達は、吐気のするようなコメントを書き、アッラーが腐敗と堕落を怒ってこの貧窮国と人民を
罰したのである、と主張している…我々のねじ曲った宗教心(そして我々の考える神の)報酬と報復観が、人間らしい気持の入る
余裕のない、機械的な吐気のする思考を植えこんだのである。この不名誉な言行は、我々が今日見る恥ずべきアラブ(特有の性格の)一部にすぎない…。
(続く)
>>433 より
“反帝”勢力は救援せず
(ハイチに救援の手をさしのべた諸国の)リストには、興味深い点がある。“反帝国主義”の剣をふりまわす者が全員リストに
のっていないのである。戦う革命家、ラテンアメリカで反米を雄弁に語るハベツは、救援国リストにベネズエラをのせることがなかった…
ベネズエラが与えた支援は、象徴的とは言わぬまでも、とるに足りない…象徴的支援の点では、イランも同じである。この災害に
対してムスリムの慈善団体の姿もない。これも不名誉な話である。我々が目にするのは、クウェート、アラブ首長国連邦、カタール、
ヨルダンおよびレバノンの慈善団体と半政府団体による象徴的援助である。この一連の団体による伝道とダアワ(宣教)の
レトリックは、ムスリム援助に限定し、ムスリムの痛みにだけ反応するようにみえる。非ムスリムの痛みは、反応に値しないと
いうことだろう…(この一連の団体の)騒々しい耳触りな声明と伝道、革命のレトリックは、行動に比して極めて大きい。彼等は
騒音で行動の埋め合わせをしている…。
(続く)
>>434 より
アラブの援助は、ハイチの代りに、四方から包囲されているガザへ行くべきである、と主張する人もいる…これもゆがんだ論理で、
(正しい)優先順位を乱している…ガザの封鎖という災厄そしてその永続に果すアラブの役割は恥ずべきである。イスラエルと
西側の封鎖下にある数万数十万のガザ住民の苦しみは、まさに非難に値する…最近の戦争で(ガザを指向した)イスラエルの
猛烈な砲火は、抑圧的封鎖の帰結であり、当地のパレスチナ人の苦しみを倍加した。しかしながら、我々の(ガザとの)連帯が
他者の災難に対する思いやりを排除するものであってはならない。その窮状が我々の場合より何倍も大きい時は、特に然りである。
統計によれば、ガザで殺されたパレスチナ人ひとりに付きハイチでは130人が(地震で)殺されている。イスラエルがガザで破壊した
家1軒につきハイチでは200軒以上が倒壊した。私はガザ住民の苦しみを過小評価するつもりはないが、他者の災難に
目をつぶって貰いたくないのである。犠牲者意識の病的且つナルシスト的壁のなかに閉じこもっていてはならない。極右シオニストの
特徴もこれと同じナルシズムにある。彼等はホロコーストで商売し、犠牲者をユダヤ人だけに限定しようとする…※4。
(続く)
>>435 より
アメリカの救援は植民地主義の一環―シリアのコラムニスト
シリアの半官紙Al-Thawraは全く逆の見解を掲載した。著者はコラムニストのハメッド(Dina Al-Hamed)で、ハイチを占領し
災害から利益をだそうとしているとして、アメリカを非難、次のように主張した。
「アメリカは、5億ドル(のハイチ援助)を約束したと発表し、ハイチファンドを通して献金と救助をするよう同盟諸国に圧力を
かけている。このファンドはジョージ・W・ブッシュとビル・クリントンが管理している。アメリカのこの行動は、援助目的とそのやり方に
疑問を投げかける。ハイチ援助は、アメリカの高官達が経営し或いはコネを持つ企業の(うまみのある商売の)ためである。
これで、住民の救出と援助を装いながら、災害に見舞われた国から莫大な利潤を得ることができるのである…。
災害に見舞われたこの国を独占支配するためハイチ地震を利用する。これは植民地主義のやり方で、その意図がすけて見える。
アメリカは、世界各地特にヨーロッパからの救援機や船舶のハイチ入りを阻止した。例外はイスラエルの船舶と航空機で、
アメリカと一緒にすぐハイチに到着した。住民の保健衛生と人道面の状況が迅速に悪化しているから、援助は人道的であって
然るべきなのである。人身売買特に子供の売買が猛烈な勢いでおこなわれている。そして、略奪と殺人が急増している。
しかし、(ハイチに)展開する米軍は指一本動かそうとしない」※5。
(以下略)
>>437 の解説
2010.01.20
ガザの心はハイチに向かう
http://eunheui.cocolog-nifty.com/blog/2010/01/post-2437.html 一年前、パレスチナのガザ地区はイスラエルによる大規模攻撃を受けました。武力攻撃がおおむね終息した後も、イスラエルに
よる厳重な封鎖が続いており、ガザでは食料や衣料品は全く足りていません。建築資材の搬入が認められていないので、
建物や道路の復興も進んでいません。市民のほぼ半数が失業している状態です。
Kids, Gaza, by Marius Arnesen Gazans Collect Donations To Haiti - そんなガザでも、大地震に見舞われたハイチの
人々への募金活動が始まっています。貧しく、打ちひしがれた境遇にはあるが、平和と生命を尊ぶ民として、人道支援の一端を
担いたい。「別の種類の地震」を経験したばかりであるから、ハイチの被災者の気持ちがよく分かる。助けになりたい。
記事にはそんな言葉が並んでいます。
優しすぎるよ、あなたたち。
http://www.flickr.com/photos/anarkistix/3464874525/ 瓦礫の中のガザの子どもたちの写真は Marius Arnesen さんが CC-by-sa で公開しているもの。イスラエルのガザ侵攻から3か月経った昨年4月の撮影。
2010.02.02
東エルサレムの入植地の拡大を見る――無意識の入植者たち
Posted by :早尾 貴紀
http://palestine-heiwa.org/note2/201002021332.htm 2010年1月●日
ここ数ヶ月、イスラエルとアメリカとのあいだで、西岸地区のユダヤ人入植地建設の「凍結」をめぐって、瑣末なやりとりが報道されています。
瑣末なというのは、あえてそう書いたのですが、まあ見方によれば成果はゼロではないのかもしれませんが、しかしオスロ合意から
このかた16年間以上、西岸地区の入植地の建設がとまったことはないのであって、その間も、何度となく入植地建設の「凍結」
はアメリカから求められてきていたわけです。
それに対するイスラエルはと言えば、「既存の入植地での住宅地建設は凍結に含まれない」とか「西岸地区の人口の
自然増加分に見合う建設は認められなければならない」とか「東エルサレムはイスラエルの正規の領土なので凍結に含まれない」
とか、アメリカとの交渉をぐだぐだ延ばしているあいだに、凍結の意味をまったく骨抜きにすることをやってきたわけです。
さらに、こんな交渉をやっているあいだにも、イスラエルのネタニヤフ首相は、「入植地は永久にイスラエルの領土である」と
公言しているありさまで、凍結議論には、まったく意味がないと言うしかありません。
(続く)
>>440 より
僕が立って写真を撮っている場所は、西エルサレム側から。ハル・ホマ入植地の下に、広大な造成地が広がっているのが
確認できます。これが入植地建設にカウントされないというわけですから、凍結議論の無意味さがわかります。
そして地続き、数百メートルで、この立っている地点、つまり西エルサレムに達します。将来的にはこれは、そうなるかもしれません。
実際、すでに完全に地続きとなっている、たとえばギロ入植地のことを考えてみると、イスラエル人(入植者)の意識の持ち方に
まで影響を及ぼすだろうことがわかります。
ハル・ホマに住んでいるユダヤ人は、まだ自分が入植地に住んでいるという自覚があります。周囲から区切られた一塊の入植地となっているからです。
ところが、ギロなどの住民は、もはや自分が入植者であるという意識が微塵もない、というのです。「エルサレムの郊外」と
いう程度。道路一本を挟んで西エルサレムと接していて、そこを走っていても境界線など不可視だからです。
参考: 図解 東エルサレム周辺のユダヤ人入植地
http://www.afpbb.com/article/politics/2550165/3617349?ref=ytopics (続く)
>>441 より
また、そこに「入植」するに際しても(つまり居住するに際しても)、占領地の領土化に資してやろうなどという政治的動機が
あるわけではなく、ただたんに政府や市当局の方針によって、税金や、土地・建物の価格ないし家賃が安いから、というだけの理由でそこを選んでいるのです。
逆に言うと、そこにイスラエルが入植政策を止められない理由があります。貧富の格差の拡大で、中流層以下は、もはや
西エルサレムそのものに住むことが不可能となっているのです。税金と家賃ないしローンによる出費は、西エルサレムと
東エルサレム入植地とでは、トータルで倍ぐらいの差がつくとのことです。
こうしてどんどん東エルサレムの入植地は拡大してゆき、西エルサレムと地続きになり、そこに低所得者層を送り込むことで、
入植者意識・占領意識も拭い去られていくというわけです。
徹底したシステムを見せられた思いです。
米ロ核弾頭、千に削減を 核ゼロ有識者サミットが共同声明
http://www.47news.jp/CN/201002/CN2010020401001071.html 【パリ共同】各界の有識者が核廃絶を訴える世界規模の運動「グローバルゼロ」の世界サミットは最終日の4日、
米ロ両国に核軍縮交渉で保有核弾頭をそれぞれ千発に削減することと、他の核保有国にも核弾頭の製造を凍結
することを訴えた共同声明を発表し、閉幕した。
旧ソ連との核削減交渉を担った米国のリチャード・バート戦略兵器交渉担当大使は記者会見で、この二つの訴えが
実現すれば、史上初めて核保有国による多国間核削減交渉という新たな段階に道を開くと言明。「(核兵器の)
グローバルゼロは政治的に実行可能な政策だ」と強調した。
「グローバルゼロ」は昨年6月、ワシントンの会合で2030年までに核廃絶を実現するための4段階に及ぶ行程表を
発表。今回のサミットは、その第1段階(10〜13年)の具体化を目指した。
声明は、米ロ両国が第1次戦略兵器削減条約(START1)に代わる核軍縮交渉を妥結させた後、双方に貯蔵分を
含めて核弾頭を千発に削減する新たな交渉の開始を要請。同時に英国、フランス、中国、インド、パキスタン、イスラエルの
各国に新規弾頭製造の凍結を求めている。
2010/02/04 23:46 【共同通信】
米、中東ミサイル防衛拡大 対イラン・核問題で圧力
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20100205ATGM0402Y04022010.html 【ワシントン=弟子丸幸子】米国が核・ミサイル開発を進めるイランからの中東諸国の防衛を念頭に、ペルシャ湾岸での
ミサイル防衛(MD)能力を拡大している。イランの対岸のカタールなど4カ国に新たにミサイル迎撃用の地対空誘導弾
パトリオットを配備した。イランに軍事的な圧力を加えるとともに、同国と対立するイスラエルに空爆の自制を促す両にらみの戦略だ。
米英メディアの報道によると、米国の支援で1月末までにパトリオットが配備されたのはクウェート、バーレーン、カタール、
アラブ首長国連邦(UAE)の4カ国の合計8カ所。中東を管轄するペトレアス米中央軍司令官は国名は明らかにしない
ものの、4カ国への配備を確認していた。(07:00)
イスラエル/被占領パレスチナ地域 : イスラエルによるガザ封鎖で日々の暮らしは窒息状態
http://www.amnesty.or.jp/modules/news/article.php?storyid=747&mm=1 イスラエルは、人びとを窒息させるようなガザ地区封鎖をやめなければならない。この封鎖で、140万人以上のパレスチナ人が
外界から切り離され、絶望的な貧困にあえいでいる。イスラエルによるガザ地区への軍事攻撃が終わって1年を迎えるにあたり、
アムネスティ・インターナショナルはそのように述べた。
アムネスティの報告書『窒息状態:イスラエルによる封鎖下にあるガザ地区』は、「キャスト・レッド(Cast Lead)」作戦が行なわれた
後、生活を再建しようと今も奮闘しているガザの人びとの証言を集めている。この作戦では、およそ1400人のパレスチナ人が
死亡し、さらに数千人が負傷した。
(続く)
>>445 より
「イスラエルは、2007年6月以来ガザを封鎖し続けているのは、パレスチナ武装グループがガザからイスラエル南部に向けて
無差別のロケット攻撃をしたことへの対応だと主張している。しかし現実には、封鎖の対象となっているのは武装グループ
ではない。この封鎖によって、食料、医療用品、教育用品、建築資材などを手に入れることが制限され、ガザのすべての
住民が罰せられている」と、アムネスティ・インターナショナルの中東・北アフリカ部長マルコム・スマートは語った。
「封鎖は国際法上の集団的懲罰にあたり、直ちに解除されなければならない」
占領権力として、イスラエルは国際法に基づき、ガザの住民の福祉を確保する義務がある。そこには、健康、教育、食料、
適切な住居に対する権利の保障も含まれる。
2008 年12月27日から2009年1月18日まで行なわれた「キャスト・レッド」作戦で、13人のイスラエル人が死亡、その中には
イスラエル南部の3人の民間人も含まれていた。イスラエル南部では、さらに数十人の人びとが、パレスチナ武装グループの
無差別ロケット弾攻撃で負傷した。
(続く)
>>446 より
イスラエルの攻撃によって、ガザでは、病院、学校、水道・電気設備など民間の建物やインフラが損壊したり、破壊されたりした。
また、数千のパレスチナ人の家屋が破壊されたり深刻な被害を受けたりした。
ガザでは、641の学校のうち280校の学校が損壊し、18校の校舎が破壊されたと推定される。ガザの人口の半分以上が
18歳未満だが、「キャスト・レッド」作戦によって被害を受けたり、イスラエルのボイコットの結果として、子どもたちへの教育は壊滅的な打撃を受けている。
病院もまた、軍事攻撃と封鎖によってたいへんな影響を受けている。世界保健機間(WHO)の医療援助物資を積んだ
トラックが、イスラエルの役人によって説明なしに再三ガザに入ることを拒否されている。
ガザでは治療ができないような症状の重篤な患者がガザから出ることを、イスラエル当局が妨害したり遅らせたりすることが
続いている。ガザへ出入りする道路が封鎖されて以来、患者は許可を得なくてはならなくなったが、許可は下りないことが多い。
2009年11月1日、3人の子どもの父親であるサミール・アルナディムは、心臓手術のためガザ地区を出ることが22日間も遅れたために死亡した。
(続く)
>>447 より
アムネスティは、イスラエルの軍事行動によって家屋を破壊された数多くの家族と話をした。1年たった今も、彼らは一時避難用の施設で暮らしている。
1年前の紛争の際、モハメド・ムスリとハリマ・ムスリの夫婦と4人の幼い子どもたちは、ガザ市の南にあるジュホール・アルディク村に
ある自宅から避難した。その間に家はイスラエル軍のブルドーザーによって取り壊された。
「家に戻ったら、何もかも破壊されていました。私たちが何もかも失ったので、人びとが食べ物をくれました」と、モハメド・ムスリが語った。
停戦から半年たっても、ムスリ一家は薄っぺらなナイロンのテントに住んでいたが、今はやっと質素な住宅を建てることができた。
しかしイスラエルの軍事侵攻が続いているため、わずかな財産も破壊されるのではないかと一家は怖れている。
残っている企業は封鎖下でも生き延びようと必死になっているため、ガザの失業率は悪化している。2009年12月、国連は、
ガザの失業率が40パーセントを超えたと報告した。
「封鎖によって、子どもたちが過半数を占めるガザの住民が生活の事実上すべての面で窒息させられようとしている。さらなる
孤立化や、ガザの人びとの苦難がこれ以上続くことは許されない。イスラエル政府は占領権力として守るべき法的義務に従い、
一日も早く封鎖を解除しなければならない」と、マルコム・スマートは述べた。
アムネスティ発表国際ニュース
2010年1月18日
<原油>中東で存在感を増すイラン
【経済ニュース】 V 2010/02/05(金) 12:17
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2010&d=0205&f=business_0205_081.shtml ここ数年、中東におけるイランの存在感が大きくなっている。レバノンのヒズボッラーやパレスチナのハマスなどが代表的だが、
イランはイスラム政権誕生後、海外の様々なイスラム勢力を支援してきた。だが近年はアフマドネジャド大統領の保守強硬路線の
下、アラビア半島においても影響力を拡大し、核開発計画の進展とあわせて中東地域全体の安全保障に影を投げかける存在となっている。
とくにイエメンにおけるシーア派への支援は、イエメン一国の内政混乱にとどまらない問題をはらんでいる。もともとイエメンは
地方部族の力が強く、中央政府との間で対立を繰り返してきた。中央政府の威光は地方まで及ばず、ここ1年ほどは南部や
東部でアルカイダが一気に勢力を広げ、米国やイエメン政府へのテロ活動の拠点となっている。
こうした状況の中、イランはイエメン北部、サウジとの国境地帯に住むシーア派のフーシー派を支援してきた。フーシー派は
イエメンからの分離独立を要求して政府軍との武力衝突を繰り返しているが、サウジアラビアとの国境を越えてサウジ領から攻撃を
行ったり、あるいはサウジ領内で同国政府軍と戦闘を交えるなど、イエメン、サウジ双方にとって頭の痛い存在だ。
(続く)
>>449 より
イエメン情勢の流動化がサウジアラビアに波及することを恐れて、サウジアラビアも昨年11月、12月に越境してフーシー派の
拠点を攻撃した。この軍事作戦はイエメン政府との協力で実施され、米軍も支援していたとされる。政府軍の攻撃は 1月も
続き、国連難民高等弁務官事務所(UNHRC)は、1月央現在20万人の難民が発生したと発表している。
一方、2010年はイランの核開発問題が新たな局面を迎える年となりそうだ。イラン国営テレビによればアフマドネジャド大統領は
1月24日、研究炉用高濃縮ウランの自国生産について、2月に良い知らせを発表できるだろうと述べた。低濃縮ウランを国外で
再濃縮するか、国内で再濃縮するかについては、国際原子力機関(IAEA)と安保理事国ならびにドイツとの間でここ何年もの間
交渉が行われていたが、結局いまだに合意できず、遂にイランでの国産発言となった。
(続く)
>>450 より
事の真偽は定かではないが、高濃縮ウランの国内生産が実現すれば核兵器への転用も可能となるため、イランをめぐる
中東情勢は緊迫感を増している。イランは既に2008年7月に、イスラエルや欧州の一部を射程圏内に置くシャハブ・ミサイルの
発射実験に成功しており、イスラエルは今後数年以内に核爆弾の製造が可能になると見ている。
今後は対イラン経済制裁強化が議論されると思われるが、ロシアや中国が反対する見通しで効果が期待できるかは不明だ。
イスラエルのネタニヤフ首相はオバマ大統領に対して、「イスラエルはイランに対する行動の自由を有する」と述べたとされ、また
一方でサウジアラビアも中東の脅威となっているイラン核施設攻撃を容認したともいわれる。
イスラエルは1981年にイラクで建設中のオシラク原子力発電所を爆撃しており、核兵器製造の可能性が高まれば、
オシラク事件再来もあり得る。だが報復行動を含め、その影響は中東全域に広がる可能性もあり、石油市場への影響も
計り知れないものとなろう。(執筆者:中村玲子 元中東経済研究所カイロ事務所長 中東問題アナリスト、情報提供:オーバルネクスト 編集担当:水野陽子)
ガザ攻撃 戦争犯罪判断見送り
2月5日 18時18分
http://www.nhk.or.jp/news/k10015471371000.html# 国連のパン・ギムン事務総長は、1年前に行われたイスラエル軍によるパレスチナのガザ地区への大規模な攻撃について、
「イスラエル政府が調査を行っている途中だ」として、戦争犯罪に当たるかどうかの判断をひとまず見送る報告書を国連総会に提出しました。
去年1月の停戦まで3週間に及んだイスラエル軍のガザ地区への大規模な攻撃では、多数の民間人を含む少なくとも
1300人が死亡しました。これについてイスラエルが、攻撃は国際法にのっとって行われたとしているのに対し、アラブ諸国は、
戦争犯罪に当たる行為があったと主張して意見が対立しており、国連のパン事務総長がどのような見解を示すかが注目
されていました。これについてパン事務総長は4日、報告書を総会に提出しましたが、報告書は「イスラエル政府が調査を
行っている途中だ」としているにとどまり、戦争犯罪に当たるかどうかの判断をひとまず見送りました。このため、この問題をめぐる
関係各国間の駆け引きは、さらに続くことになりそうです。
イスラエル首相を訴追も ハマス幹部暗殺でドバイ警察長官
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20100205ATGM0503J05022010.html 【ドバイ=松尾博文】アラブ首長国連邦(UAE)の英字紙ナショナル(電子版)によると、UAEドバイ首長国の
タミーム警察長官は5日、1月にドバイで起きたパレスチナのイスラム原理主義組織ハマスの幹部暗殺事件にイスラエルが
関与したなら同国のネタニヤフ首相の逮捕状を請求すると述べた。
ハマスは同軍事部門の創設者の一人であるマフムード・マブフーフ氏の暗殺はイスラエルの特務機関モサドの犯行と
主張している。タミーム長官は「イスラエルの犯行と確認できれば、暗殺を許可したネタニヤフ首相は訴追の最重要人物となる」と述べた。(05日 23:51)
>>454 より
広島の県立高校卒業後に上京した高橋さんが中東などパレスチナに興味を持ったのは、日本ジャーナリスト専門学校の
時代から。高校時代にパレスチナ関連の報道に触れる機会も多く、「徹底的に調べてみよう」と、専門学校の最寄りの
高田馬場駅周辺でパレスチナ関連の古本を買いあさって理解を深めた。
さらに、中東の政治や文化、アラビア語を学ぶため、埼玉県川越市の東京国際大学国際関係学部に進学し、2000年から
1年間エジプトに留学。パレスチナ自治区を初めて訪問したのは、留学中の秋だった。帰国後、書店でのアルバイトを経て、
「お金をためるため」と、東急電鉄に勤め、駅員なども経験したが、長期間海外に出ることが難しく、現地から足が遠のいていた。
フリーカメラマンになった後の昨年の6月1日から7月15日までと、12月13日から今年1月13日までの2か月間、パレスチナ自治区を久しぶりに訪れた。
(続く)
>>455 より
昨夏は、エルサレムを拠点に各地を訪れたが、今年にかけての滞在では、同自治区のうち、ヨルダン川西岸地区の
ビリン村で暮らす農家ファトヒー・アブーラハマさんのもとに滞在し、取材してきたという。
写真展では、このときに撮影した写真を中心に62点を展示する。夜間にイスラエル軍がビリン村住人の家で、身分証を
確認している模様をとらえた写真など、軍と住民が緊張関係にある様子を写したものもあるが、アブーラハマさんの四男
ハムディーさんが、畑で作業をしている母親のバスマさんにキスをしている様子、ヤギを放牧し、草むらで横たわる男性など、
多くはビリン村に暮らす人々の暮らしに目を向けたという。
高橋さんは、「難民やテロといったイメージだけでなく、パレスチナの人たちの日常生活を見てもらうことで、自分たちの友人が
困っているということを感じてもらえたらうれしい」と話している。
13日まで(7日休み)。開館時間は正午から午後7時。問い合わせは、ギャラリー福果((電)03・3259・6555)へ。
(2010年2月6日 読売新聞)
【海外事件簿】盗まれたユダヤ人大量虐殺のシンボル ネオナチが関与か (1/3ページ)
2010.2.6 18:00
このニュースのトピックス:海外事件簿
http://sankei.jp.msn.com/world/europe/100206/erp1002061800005-n1.htm 1月21日、アウシュビッツに戻った金属製看板を調べる博物館の職員ら。3つに分断された状態で見つかった(AP)
昨年12月、ユダヤ人のホロコースト(大量虐殺)の象徴が盗まれた。ポーランドのアウシュビッツ強制収容所跡地にある
「ARBEIT MACHT FREI」(アルバイト・マハト・フライ)の金属製看板。奪い取った犯行グループはすぐに捕まったが、
看板は3つに分断されていた。後に、首謀者はスウェーデン人で過去にネオナチ組織に関与していたことが判明。事件は
イスラエルや全世界のユダヤ人団体の激しい怒りを呼び起こした。
(佐々木正明)
アウシュビッツ強制収容所はナチス・ドイツがユダヤ人を大量虐殺するため、1940年、当時、占領下にあったポーランド南部
クラコフ近郊に建設。ユダヤ人は貨物列車で送られ、過酷な収容所暮らしの上、毒ガス室で殺害された。虐殺された人数は
120万人から150万人にも上る。解放後、跡地はホロコーストの悲劇を今に伝える国立博物館となっている。
「ARBEIT MACHT FREI」の看板は、ナチスの指示を受けて収容者自身が製作した。ドイツ語で「働けば自由になる」
の意味。「B」が裏返しで逆さまになっているのは、ナチスへ抵抗するためのユダヤ人収容者のささやかな意思表示だった。
(続く)
>>457 より
事件は昨年12月18日に発生した。看板は長さ5メートル、重さ40キロほどあり、雪が降り注ぐこの日、監視態勢のすきを
ぬって、午前3時30分から5時までの時間帯に盗まれた。現場にはスパナが残されていた。
博物館がすぐに地元警察に通報。事件が明るみになり、ポーランド国内だけでなく、イスラエルや世界中のユダヤ人団体から非難の声があがった。
イスラエルのエルサレムにあるホロコースト博物館のヤド・バシェム館長は「われわれへの宣戦布告に等しい」と発言。沈痛な
面持ちで「窃盗犯が誰か知らないが、ネオナチのメンバーだと思っている」と話した。
イスラエルのシモン・ペレス大統領は「イスラエル国民と世界中のユダヤ人社会に深い衝撃を与えた」との声明を出し、ポーランドに
対して、看板を取り戻すべく最大限の努力をするよう要請した。
ポーランドのレフ・カチンスキ大統領はこの看板が「ヒトラーの蛮行と犠牲者の追悼を示す世界的なシンボルだった」とした上で、
全国民に看板回収への協力を呼びかけた。
こうした訴えが功を奏し、実行犯はすぐに捕まった。同月21日、ポーランド警察は同国北部で20−39歳のポーランド人5人を
逮捕し、森林の中で3つに分割された看板を回収したと発表した。看板は「自由」を意味する「FREI」の「I」が欠落していた。
(続く)
>>458 より
当初、逮捕された5人は窃盗の常習犯であり、「ネオナチとは関係はない」とされた。しかし、うち2人がスウェーデン行きの
フェリーが出ている同国北部のグディニアにいたことから、さらに詳しく捜査。5人はスウェーデン人の首謀者に指示され、盗みを働いていたことがわかった。
ポーランド警察はすぐに、国際刑事警察機構(ICPO)を通じて、スウェーデン捜査当局に協力を要請。2月上旬、
窃盗容疑で34歳のスウェーデン人の男に対する逮捕状を取った。
スウェーデン人の男は過去にネオナチグループに関与していたことがあり、看板を転売しようと画策していたという。今後、
EU(欧州連合)の協定に基づき、スウェーデンから身柄が引き渡され、ポーランド警察は動機や売却先などについて詳しく調べる。
ユダヤ人を冒涜(ぼうとく)するネオナチグループとの深い関連が判明すれば、今後、ネオナチに対する取締強化への議論が巻き起こる可能性がある。
一方、3分割された看板は博物館に戻り、修復された。1月27日に行われたアウシュビッツ解放65周年の記念式典に
あわせて、再び掲げられることも考えられたが、安全対策上の問題や看板の耐久性を考慮して、見送られた。博物館の
入り口には今も、レプリカが掲げられている。
今後、金属製看板は館内で展示され、入り口にはこのままレプリカが掲げられる案も話し合われている。
ページ更新時間:2010年02月07日(日) 20時20分
■ パレスチナ・アッバス議長が広島訪問
http://www.mbs.jp/news/jnn_4350684_zen.shtml パレスチナ自治政府のアッバス議長が7日来日し、最初の訪問先である被爆地広島を訪問しました。
今回の訪問は、アッバス議長本人の強い希望で実現しました。パレスチナの議長が広島を訪れたのは今回が初めてです。
アッバス議長は、平和公園で原爆慰霊碑に献花した後、資料館で被爆の惨状を見学。「人類を破壊し文明にも汚名をつけた」
と記帳し、広島と長崎に原爆を投下したアメリカを非難しました。
(続く)
>>460 より
「(1945年8月6日は)人間の悪意が破壊と暴力を起こせることが証明された日だ。(原爆投下は)人類を破壊し文明にも
汚名をつけた。『核兵器と大量破壊兵器のない世界』の実現がたいへん重要だ」(パレスチナ自治政府・アッバス議長)
原爆資料館では、パレスチナの隣国のイスラエルが配備する核弾頭の数を「80」と展示していますが、パレスチナ側は
「実際は200だ」と主張したということです。
アッバス議長は10日まで4日間日本に滞在。鳩山総理らと会談し、中東和平の現状やパレスチナ国家樹立に向けた
協力などについて、意見交換する予定です。(07日17:27)
ペイリン氏、次期大統領選出馬へ意欲 「米国と家族のため」
* 2010年02月08日 11:27 発信地:ワシントンD.C./米国
http://www.afpbb.com/article/politics/2691853/5290774 米テキサス(Texas)州サイプレス(Cypress)で行われたリック・ぺリー(Rick Perry)州知事の選挙集会で応援演説する
共和党のサラ・ペイリン(Sarah Palin)前アラスカ(Alaska)州知事(2010年2月7日撮影)。(c)AFP/Getty Images/Dave Einsel
【2月8日 AFP】2008年米大統領選で共和党の副大統領候補だったサラ・ペイリン(Sarah Palin)前アラスカ(Alaska)州知事は
7日、次期大統領選への出馬はやぶさかではないとの考えを示した。また、バラク・オバマ(Barack Obama)大統領の再選は難しいと語った。
ペイリン氏は、7日に放映された米テレビ局FOXニュース(Fox News)とのインタビューのなかで、2012年に行われる次期大統領選
への出馬について「わが国や家族のために正しいと確信すれば考えないこともない」と述べた。また「米国をわたしが救えるかも
しれないのに、その可能性を排除するのはおかしい」と語った。
(続く)
>>462 より
ペイリン氏は6日に行われたバラク・オバマ(Barack Obama)大統領の政策に反対する保守派市民連合「ティーパーティー(Tea Party)」
初の全国大会にも参加し、オバマ大統領を批判する発言を行ったが、インタビューの中でもオバマ大統領が進める政策は
全て落選への道につながるだけだと述べ、このままではオバマ大統領が再選される見通しはないと語った。
その一方で、ペイリン氏は「たとえば、戦争というカードを切る、イランに宣戦布告する、イスラエル支援に全力を尽くすといった、
わたしたちが当然だと思っている劇的な変化が(オバマ大統領の任期中の)3年間に起これば」再選のチャンスも高まるとの考えを示した。
さらに「彼(オバマ大統領)が意を決して強硬政策をとり、米国や同盟国の安全を全力で守ろうとするならば、国民も
(オバマ氏支持へと)少しは考えを変えるかもしれない」と話した。(c)AFP
2010.02.08
二度目の「国内難民化」が進むヤーファー
Posted by :早尾貴紀
http://palestine-heiwa.org/note2/201002081444.htm 1月●日
イスラエルの首都テルアヴィヴの正式な行政区としての名前は、「テルアヴィヴ・ヤッフォ」です。ヤッフォというのは、テルアヴィヴが
100年以上前にできるずっと前からある古いアラブの港町で、アラビア語でヤーファーと呼ばれています。
あるいはもっと歴史的に正確に言えば、テルアヴィヴは、ヤーファーという港町があったからこそ、そこに隣接するようにユダヤ人
移民・入植者によって人工的に建設された、というわけです。ですから、テルアヴィヴこそが、ヤーファーのおこぼれに与ろうという、寄生都市だったと言えます。
それが、膨大なユダヤ人移民によってテルアヴィヴは、イスラエル建国前から肥大化していき、建国後にはヤーファーを呑み込み
併合してしまうのです。それだけではなく、ヤーファーの住民の大半は追放され、あるいは避難を強いられ、難民となりました。
ガザ地区や西岸地区などに追われました。
ヤーファーには、さらに複雑な事情があります。ヤーファーを取り囲んだシオニスト政府はそこを「ゲットー」と呼び封鎖し、近郊の
その他のパレスチナ人の村から一掃した住民の一部を、そこに居住させました。したがって、「ヤーファーはアラブの伝統的な港町だ」
と言っても、実はその住民の少なからずの人たちが、ヤーファーの外から1948年に移住させられた「国内難民」なのです。
(続く)
>>464 より
イスラエル建国後、イスラエルはヤーファーを「解放」し、テルアヴィヴと「統一」した、といい募ります。そしてどんどんと
ヤーファー側にもユダヤ人の移民が入っていきました。皮肉にも、その一部は古い建物を活かして改造され、アトリエや
ギャラリーとして使われ、ユダヤ人の「芸術家の町」ということになっています。
画像表示
http://palestine-heiwa.org/note2/img/20100208142555_DSCF0896.jpg とまあ、ここまで書いたのは、よく知られている歴史背景です。
この10年ほど、さらに新しい動きがあります。
ヤーファーの「ゲットー」と言われたアジャミー地区。そこはかつては鉄条網に囲まれ、その近隣の海岸には破壊された
パレスチナ人の家屋の大量の瓦礫が投棄され、残された建物には住民が犇めきました。
その元「ゲットー」やその周囲の地区が、どんどんと「再開発」の対象となり、住宅開発会社がここを「高級住宅街」として売り出し始めているのです。
おのずと地価が上がり、固定資産税や家賃も急上昇しました。そこに住み続けてきたはずのパレスチナ人たちの多くが、
武力によって強制的にではないかたちで、しかし目に見えない強制力によって、どんどんと追い出されています。
お金さえあれば、税金や家賃を払い住みつづけることも、また新たに造成され販売された宅地を買うことも可能です。
しかしそれは、平均的な給与水準では不可能なほどに高く、平均以下の収入しかない多くのパレスチナ人にとっては、もはや
出て行くしか選択肢がありません。ごく例外的に成功した医者や弁護士やビジネスマンの家族だけ、パレスチナ人住民のせいぜい
1〜2割程度しか残れないのではないか、とさえ言われています。
(続く)
>>465 より
その高級住宅地を買っているのは、もちろん中・上流階層のユダヤ人と、海外の投資家など。とくに政治的動機からでもなく、
テルアヴィヴを近くに臨むことのできる便利で閑静な海辺の住宅地・リゾート地、ということでカネにものを言わせて買っているにすぎません。
しかし、その行為がまさにパレスチナ人を、「二度目の追放」へと追い詰めているのです。
世界的に見れば、大都市近郊の再開発で起きている、低所得者層の排除と同類の出来事ですが、イスラエル/パレスチナに
おいては、あきらかに民族浄化として作用しています。
アッバス議長が広島訪問<動画あり> '10/2/8
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201002080108.html パレスチナ自治政府のアッバス議長(74)が7日来日し、広島市中区の平和記念公園を訪れた。秋葉忠利市長の
案内で原爆慰霊碑に花を手向け、原爆資料館を見学。「私も国民も広島・長崎の惨禍に心を痛めている。核兵器の
ない世界の実現が大変重要だ」と語った。
資料館では約40分かけ、国重俊彦副館長(48)の説明を受けながら放射線の人体影響を示すパネル、被爆直後の
市街地パノラマ模型などを見て回った。「1発の核兵器でこれだけの被害が起きたのに、世界にはまだ1万発以上ある」と
副館長が強調すると、議長は大きくうなずいたという。
これに先立ち広島県の湯崎英彦知事が、三原市の広島空港に専用機で到着したアッバス議長を出迎え、近くのホテルで
懇談。議長は「全世界のリーダーは広島を訪ね、惨禍を学んでほしい。世界平和に向けた国際会議も広島で開催されるべきだ」と述べた。
アッバス議長の来日は2005年5月以来3回目。広島訪問は初めてで議長が希望したという。8日に鳩山由紀夫首相、
9日に岡田克也外相との会談がある。
動画はこちら
http://www.chupea-club.jp/chupea/contents/gold/movie/news/mv2010020801012.asx 【写真説明】秋葉市長(手前左)の説明を受けながら平和記念公園を見て回るアッバス議長(手前右)
イスラエル:軍によるガザ攻撃の調査は、公正かつ十分なものといえない
独立した調査が、未だに必要
February 7, 2010
Gaza: Al-Bader Flour Mill
http://www.hrw.org/ja/news/2010/02/07 イスラエル政府は、信頼性の高い公正な調査を行なっていると主張しているが、これまでのところそうなってはいない。多くの民間人が
死亡した原因を解明し、違法な攻撃の犠牲となった人びとのために法の正義を実現するためには、独立した調査が必要不可欠だ。
ジョー・ストーク、ヒューマン・ライツ・ウォッチの中東局局長代理
(ニューヨーク)−昨年のガザ攻撃でのイスラエル軍の戦争法違反疑惑について、イスラエル政府が公正で十分な(thorough and impartial)
調査を行なうとはいえない、と本日ヒューマン・ライツ・ウォッチは述べた。戦争法(国際人道法)に違反した戦略を立案した軍幹部や
政治家などの高官の責任も問うためには、独立した調査が不可欠である。
(続く)
>>468 より
2010年2月4日、ヒューマン・ライツ・ウォッチは、イスラエル軍(IDF)の法律顧問と本調査について会談。軍による調査は
継続中であるものの、イスラエル軍が公正で十分な調査を行なうことを示す情報は示されなかったほか、違法な民間人犠牲を
生む原因となった戦略や命令自体も検証の対象となることを示す情報も、軍当局は示さなかった。
ヒューマン・ライツ・ウォッチの中東局局長代理ジョー・ストークは「イスラエル政府は、信頼性の高い公正な調査を行なっていると
主張しているが、これまでのところそうなってはいない」と語る。「多くの民間人が死亡した原因を解明し、違法な攻撃の犠牲と
なった人びとのために法の正義を実現するためには、独立した調査が必要不可欠だ。」
例えば、イスラエル軍の調査は、ジャバルヤ(Jabalya)の郊外にあるアル-バドル(al-Badr)製粉工場で見つかった航空爆弾の
残骸という重要証拠を見過ごした。イスラエル軍は、ガザ攻撃に関する国連事実調査団に、その工場を空から狙ったことはないと
主張。しかしながら、ヒューマン・ライツ・ウォッチが入手し本日公表したビデオ
http://hrwnews.org/gaza2010/al_Bader_small.mov には、攻撃をうけた工場の中に、MK-82イスラエル製500ポンド航空爆弾の残骸とすぐに分かる物体が映し出されている。しかも
国連の地雷処理要員は、その爆弾の信管を抜いた、とも話している。
(続く)
>>469 より
イスラエルの人権団体ブツレム(B'Tselem)によれば、ガザ攻撃の最中に犠牲になったパレスチナの民間人は750名以上。
国連は、民家3500戸及び工場280棟近くが完全に破壊された、としている。
ヒューマン・ライツ・ウォッチは、イスラエル軍が戦争法に違反したと見られる19件の事件(民間人死者53名)について、調査を
してとりまとめた。この19件の事件の内訳は、白リン弾の違法使用6件、無人武装偵察飛行機による民間人攻撃6件、
白旗を掲げていた民間人グループに対するイスラエル兵の発砲7件である。
イスラエル軍事法廷が、ガザ攻撃の際に行動をもって兵士に対して有罪を言い渡したのは、これまでに一件だけ。しかも、
クレジットカード窃盗に対する有罪判決だった。
イスラエル軍法律顧問らは、ヒューマン・ライツ・ウォッチが調査した全ての事件をイスラエル軍は調査している、という。
うち7件は、白旗を振っている民間人に発砲した事件に対する刑事捜査とのこと。イスラエル軍は、当初、これらの事件に
ついてのヒューマン・ライツ・ウォッチの報告を「信頼できない目撃証言」に基づいている、として無視していた。
(中略、続く)
>>470 より
一方、イスラエルに向けて無差別に何百発ものロケット弾を発射したハマスが、無差別攻撃の容疑で関係者を訴追したという
情報も寄せられてはいない。 1月27日、ハマスは、報道機関向け声明と報告書の概略を発表。ハマスは、そこで、
パレスチナ武装グループが発射したロケットはイスラエルの軍事目標を狙ったものであり、民間人の犠牲者の発生は事故に
すぎない、と主張している。しかし、ヒューマン・ライツ・ウォッチは、この結論を「法律的にも、事実の上でも、間違っている」と
完全に否定。2月3日、ハマスは紛争の際に自らがとった行動に関する詳細な報告を公表した。ヒューマン・ライツ・ウォッチは現在それを検討中である。
2009年9月、リチャード・ゴールドストーン判事率いる国連ガザ紛争事実調査団は、イスラエルとハマスが戦争犯罪を行なったと
認定したほか、人道に対する罪にも該当する可能性がある、と判断。両当事者に対し、6ヶ月以内に公正な調査を行なうよう求めた。
11月5日、国連総会は、このゴールドストーン報告を承認。潘基文国連事務総長に対し、両当事者の国内の調査の進展状況に
ついて報告を作成するよう求めた。2月4日、潘事務総長は、イスラエル及びパレスチナ自治政府(ヨルダン川西岸が本拠地)から
潘事務総長宛に提出された文書とともに、事務総長作成の報告書を総会に提出。両当事者による信頼性の高い公正な調査を改めて求めた。
(続く)
>>471 より
「潘事務総長は、単に両当事者の主張を総会に伝えたに過ぎない。しかし国際基準に沿った信頼性の高い調査の重要性も、
再度主張した」と前出のストークは語った。「しっかりした調査を行なうようにというイスラエルとハマスに対する圧力は今も加えられている。」
イスラエル政府によれば、軍はガザ地区での約150件の「調査」を行ってきた、という。しかし、事件の一覧表を開示することは
拒んだ。150件の調査の内、約90件は、軍が「作戦報告聴取(ヘブライ語でターキル・ミヴザイ)」と称するものである。これらの
調査は、作戦遂行の報告であり、犯罪捜査ではない。指揮系統上の上官が、事件に関与した兵士から聞き取り調査を
行なうものの、被害者や目撃者からの証言は聴取しない。90件の内45件の調査が既に終了している。
イスラエル軍によれば、軍警察が36件の刑事捜査を命令しており、軍警察捜査官1名が、兵士たちから供述を取るとともに、
外部からの証言も集めている、という。その中の1件が、クレジットカードの窃盗容疑に対する有罪判決で、懲役7ヶ月半の
有罪判決が言い渡された。一方、うち7件は、証拠不十分または被害者に証言の意思がないために捜査が終了となっている。
残りの28件の捜査は継続中である。
(続く)
>>472 より
イスラエル軍は、ガザ攻撃の際の命令違反を理由に、兵士と将校4名を懲戒した、と述べた。その内の1件では、指揮官2名が、
国連職員が砲撃を中止するよう数十本の電話をしたにも拘わらず、民間人700名が避難していた国連施設構内に、
高性能爆薬を装てんした砲弾を撃ち込んだ件で、文書による戒告を受けている。この攻撃の際、砲弾に装てんされた白リン弾に
より国連倉庫が火災を起こし、構内にいた3名が負傷している。イスラエル軍は、ヒューマン・ライツ・ウォッチに対し、この事件に
おける白リン弾使用の側面は今も捜査中であり、戒告処分の理由にはなっていないと述べた。その他2件の懲戒処分については、
一件は国連の財産若しくは要員への攻撃の件であること、もう一件は器物損壊事件に関する件である、という以上の情報をイスラエル軍は公表していない。
アル-バドル(al-Badr)製粉工場への攻撃に関してヒューマン・ライツ・ウォッチが本日公表したビデオ映像
http://hrwnews.org/gaza2010/al_Bader_small.mov は、 2009年1月10日、被害を受けた後に工場の所有者が撮影したものである。国連事実調査団の報告は、イスラエル軍は
ガザ地区にある民間インフラに打撃を与えるために意図的に工場を爆撃した、と述べている。イスラエル政府は、イスラエル軍の
調査の結果、その地区でハマスが活動していたのでこの工場は正当な軍事目標であったと結論付けるとともに、この攻撃は、
戦車砲の攻撃であって工場への空爆ではないと判明した、としている。
(続く)
>>473 より
国連は、ヒューマン・ライツ・ウォッチに、2009年2月11日に地雷処理要員がその工場を訪れ、工場の上階に500ポンドMk-82
航空爆弾の前半分を目撃したと伝えており、このビデオ映像はその証言を裏付けている。
イスラエル軍の法律顧問は、ヒューマン・ライツ・ウォッチに対し、新証拠が提出された場合には、捜査を再開する可能性があると述べた。
ガザ地区やヨルダン川西岸での戦争法違反疑惑について、これまでも、イスラエル政府はしっかりとした調査を行なってこなかった、
とヒューマン・ライツ・ウォッチは述べた。イスラエルの人権団体イエシュ・ディン
http://www.yesh-din.org/site/index.php?page=index&lang=en&id= (Yesh Din)は、違法行為によって非常に多くの犠牲者が出ているにも拘らず、刑事捜査や訴追は少数にとどまっている実態、
及び、兵士に対しても軽い刑罰しか言い渡されていない実態を取りまとめている。
首相、中東和平へ対話路線支持 アッバス議長に表明
http://www.47news.jp/CN/201002/CN2010020801000875.html 鳩山由紀夫首相は8日夜、パレスチナ自治政府のアッバス議長と官邸で会談し、イスラエルとの対話を通じて
中東和平を目指す路線の支持をあらためて表明した。
首相は会談後の共同記者会見で「交渉と対話で平和をつくり出すアッバス氏の信念に感銘を受けた。和平努力を支持する」と強調した。
会談では、パレスチナ和平交渉について、可能な限り早急な再開が必要との認識で一致。2003年の和平案(ロードマップ)
に沿って、イスラエルの占領地入植を完全に凍結する重要性も確認した。
首相は、7日に広島を訪問した議長に謝意を伝達。双方は、オバマ米大統領が提唱する「核兵器のない世界」を
目指すことを確認した。また首相は、日本のパレスチナ和平支援構想「平和と繁栄の回廊」の活性化を提起、パレスチナの
経済発展に向けインドネシアなどアジア諸国と協力していく意向を示した。
アジア歴訪中のアッバス氏は9日には、岡田克也外相とも会談。
2010/02/08 20:40 【共同通信】
ガザからの呼びかけ
2009年12月20日
オーサーズ・メニー
http://www.jca.apc.org/~kmasuoka/places/gaza091223.html ZNet原文
http://www.zcommunications.org/znet/viewArticle/23418 (ガザ発) イスラエルがガザ地区を攻撃してから、今週で1年になる。燐爆弾や高密度不活性金属爆弾をはじめとする死と
破壊をもたらす兵器が、身を守る術を持たない民間人の上に解き放たれてから、1年になる。世界中で人々がイスラエルに
ガザ攻撃をやめるよう求めてから、1年になる。
封鎖されたガザに対してイスラエルが仕掛けたこの侵略戦争の中で、イスラエルの無差別爆撃により多くのパレスチナ市民が
虐殺された。国連の専門家も主要な人権団体も、これを戦争犯罪であり人道に対する罪であるとして非難している。イスラエルの
攻撃により1440人を越えるパレスチナ人が死亡したが、その大部分は民間人であり、また431人は子どもだった。負傷した
パレスチナ人は5380人にのぼる。包囲されたガザ地区に暮らす私たち 150万人のパレスチナ人----その大多数は1948年に
シオニストの部隊により故郷から暴力的に追放された難民である----は、3週間にわたってイスラエルの執拗な国家テロの
標的とされた。イスラエル軍の戦闘機は民間人居住区を組織的に標的とし、住宅地一帯および重要な文民インフラを破壊し、
民間人が避難していた数十の学校を、国連が運営するものも含め、破壊した。この総攻撃に先立ってイスラエルは18カ月に
わたり、ガザの完全封鎖を続けて致命的な損害をもたらしていた。これは過酷な集団的懲罰で、国連人権特別報告者
ジョン・デュガードはこれを「ジェノサイドへの序曲」と述べている。
(続く)
>>476 より
イスラエルの将軍たちと政治家たちはガザ攻撃を予測しまた唱えてもいた。イスラエルの元防衛副大臣マタン・ヴィルナイは、
「熱い冬作戦」の際、軍ラジオ局に次のように述べていた(2008年2月29日):
我々は自衛のためにあらゆる兵力を使うので、奴等の頭上にはさらに大きなショアーが降り注ぐだろう。
この発言から数日間で、子ども28人を含む107人のパレスチナ人が殺された。国際社会は何の行動も起こさなかった。この
無対応に続き、欧州はイスラエルとの貿易協定をさらに進める意図があると宣言したことが、2009年1月の残虐行為に対する青信号となった。
けれども、ガザ攻撃が終わったわけではない。ガザに暮らす私たちパレスチナ人は、今も、身体的、精神的、感情的な傷を負って
暮らしている。私たちが求める薬をガザ地区に搬入することが認められないために、私たちの体は癒されない。トラックとブルドーザーを
ガザ地区に搬入することが認められないために、家を再建することもできなければ、砕けた鉄骨やコンクリートを除去することもできない。
(続く)
>>477 より
植民地主義と占領、アパルトヘイトという意図的な政策のもとで住民全体が生き延びるための基本ニーズをここまで
否定されたことはなかったが、イスラエルは今日、ガザに暮らす私たちにこうしたことを行っているのである:150万の人々が
水、食料、電力、医薬品の安定的供給なしに暮らしており、しかもその半分近くは15歳未満の子どもなのである。
人類史上前代未聞のゆっくりとしたジェノサイド。
今月初め、元南アフリカ情報相でANCメンバーのロニー・カスリルスが、英国で、イスラエルがパレスチナの人々にしていることは、
アパルトヘイト政権が南アフリカ黒人にしてきたことよりはるかに酷いと語った。また、元アメリカ合衆国大統領ジミー・カーターは、
ガザを訪れた際、ガザに閉じ込められたパレスチナの人々は「獣のような」扱いを受けていると述べた。
ガザの人々は、封鎖を解くために皆さんの支援を必要としている。42カ国から1400人以上の国際的な活動家が12月31日、
ガザに集う。私たちと一緒に行進し、イスラエルにガザ地区の封鎖を即時かつ永遠に解除するよう求める。皆さんにも、ガザへの
連帯を示すようお願いしたい:どこにいるとしても皆さんの国で、抗議行動や行進、請願署名などを行ってほしい。
(続く)
>>478 より
ガザには150万人が暮らしている。私たちがイスラエル国家に要求を出す際、世界中の150万人の人々から支援が欲しい。
皆さんには、イスラエルに対して、私たちも同じ人間であり、皆さんがイスラエルの行動を監視しており、沈黙は共謀なのだから
イスラエルの行動を容認はしないと伝えて欲しい。
皆さんには、2009年12月31日に、この地球上にはイスラエルがやっているような戦争推進や野蛮行為の場所など存在しない
こと、世界中の人々がそれを拒否することをイスラエルに示してほしい。
皆さんが、私たちガザの人々が日々直面している恐怖を忘れていないことを私たちに示して欲しい。そして皆さんが、私たちが
イスラエルのアパルトヘイト殺人機械と闘うに際して私たちとともにあることを。
ガザ
2009年12月20日
署名者:
Academic Sector
Boycott National Committee
PNGO (Civil Society Sector)
Labor Sector
Women's Sector
Students' Sector
Youth Sector
イスラエルの入植凍結で一致=日・パレスチナ首脳会談
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2010020800937 鳩山由紀夫首相は8日夜、首相官邸でパレスチナ自治政府のアッバス議長と会談した。両首脳は、イスラエルとの
和平交渉の早期再開に向け、パレスチナが暴力行為の停止を続けるとともに、イスラエルが東エルサレムを含むヨルダン川
西岸地区のすべての入植活動を凍結すべきだとの認識で一致した。
また、両首脳はパレスチナの産業に対する日本独自の支援策「平和と繁栄の回廊」構想をさらに推進することを確認。
首相は、国家建設に向けた制度づくりや能力開発を支援する考えを示し、「インドネシアなど東アジア諸国とともに、
中東和平実現に貢献していく」と表明した。 (2010/02/08-20:21)
中東和平:パレスチナ外相、シャトル外交に前向き 期限3〜4カ月
http://mainichi.jp/select/world/news/20100209ddm007030050000c.html パレスチナ自治政府のマリキ外相は8日、東京都内で毎日新聞などとのインタビューに応じた。暗礁に乗り上げた中東和平交渉に
ついて、ミッチェル米中東特使を仲介役としたシャトル外交受け入れに前向きな姿勢を表明した。
自治政府はアラブ諸国と協議したうえで、3〜4カ月を期限としたシャトル外交に応じることを検討している。ミッチェル氏がイスラエルと
パレスチナ自治政府間を行き来し、双方の主張を伝達する。「(イスラエルとパレスチナ独立国家の)境界を唯一の議題」として、
立場の相違の整理を目指すという。外相は、第3次中東戦争(67年)で占領された領土の返還を原則としつつ、ヨルダン川西岸地区
の面積のうち「最大1・9%」を、イスラエル領と「等価交換」する用意があると説明した。1・9%が何を指すかについては言及を避けた。
(続く)
>>482 より
外相は、占領地での入植活動の完全凍結なしでもシャトル外交を受け入れる姿勢を示しつつ、「(シャトル外交は)交渉再開
ではない」と強調。完全凍結が本格的な和平交渉の前提だという従来の主張も繰り返した。
また、完全凍結支持から部分凍結容認へと姿勢を転換したオバマ米政権について、「当初は大きく期待したが、仲介努力に
失敗した」と非難。それでも「完全凍結を実現させられるのは、米国だけだ。今もオバマ氏に期待している」と苦しい胸のうちを明かした。
一方、延期されている議長選と評議会(国会に相当)選は、ガザ地区を支配するイスラム原理主義組織ハマスの合意が
得られた場合、6月28日に実施すると述べた。しかし「ハマスは選挙を恐れており、合意しないだろう」と悲観的な見通しを語った。【花岡洋二】
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490 :
朝まで名無しさん :2010/03/05(金) 22:48:29 ID:zt7Ecup3
[社会・時事][カトリック]ローゼン閣下、フランシスコ麻生太郎、総裁になるに
ついての所感 20:41
http://d.hatena.ne.jp/antonian/20080922/1222083676 自民党の総裁選はオバマ・クリントン戦より地味にすばやく決まったようだ。
まぁ、めりけんさんのは大統領選に向けてのだから賑やか度が違ってて当然だが、
とにかく総裁選の結果が出た。
わたくしはミクシで「麻生太郎の口の悪さを愉しむ」コミュなどというのに入って
るが、そのコミュではお祭り状態で、ここ数日は参加コミュログの上位はほとんどが
このコミュのトピで苦笑してしまったが、
皆さん喜んでおられるようである。他にカトリックのコミュなどにはいっているが
こちらでも「カトリック信者である麻生太郎が首相になったよ!!!」と、皆さん
喜んでいる。
麻生太郎は個人的な宗教についてはあまり語らないんで、知らない人も多いようだが
カトリックの洗礼を受けていて、洗礼名をフランシスコという。フランシスカンたる
私としては喜んだ方がいいのかもしれないが、あんまり関係ない。ネットで何故か
「信徒総代」などと書いているのがあったりするが、なんだそりゃ?ってなほどに
カトギョーカイでは名前が出てこない
つまり、宗教的にはニュートラルをそこはかとなく求められる日本という国の政教
分離的なるものをきちんとわきまえた政治家ともいえる。・・・が、ほんとは
ただのなんちゃって信者なだけなんじゃ?
イタリアなどではカトリックの首相だってよ!とか話題になったらしいよ。
この記事によると、麻生太郎はイタリア紙の質問に対し、宗教的スタンスはあまり
明快に打ち出したくないとの意向があるらしく、まぁなんとなく伝統としてそう
であったと述べている。
実は今回の総裁選、カトリック信者は麻生、与謝野。プロテスタント信者が石破。
とクリスチャン率が高かった。日本の宗教比率からいっても耶蘇率の高さが異常である。
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