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番組の途中ですが名無しです:
2 :
番組の途中ですが名無しです:05/02/26 15:55:01 ID:WvBxKoXp
ぉあぁぁんむぅむ
昨日はdat落ちしたな
乙
弧状の稲妻が一度に四人の人間を焼き払った。残る二人も必死に逃れようとするが稲妻はそれを許さなかった。
いくら左右上下に逃げようがフォースの壁を重ねようが対象を捕えるまで追い続ける。倒れた人間の腕には青や黄色のバンダナが巻かれていた。
西国義団ではそのバンダナの色により戦闘能力や組織内での力が異なる。先にテムジンが言ったように赤を最下層とし、青、黄色、紫の順になっている。
最北端の町スキジックに近づくほど色も徐々に上のものに変わっていった。紫をまだ見ていないが特に困ることではない、二人は順調に足を進めていた。
「西国義団は頭悪い奴らの集まりだな。馬鹿義団に改名したほうがいいだろ。な、ジン」
ジン=サンデー。年齢二十七、ウェストコール出身。三ツ星護衛官の一人で特に多人数戦を得意とする。
今回は《スペリオル》の補佐兼案内役として世界政府より派遣されてきた。しかし彼の役目は旅行ガイドと何ら違いないものになっていた。
先生キター
「あなたが強すぎるんですよ。まだ最高位の紫には遭遇していませんが彼らもゴッドハンド並の使い手だと思います。
現に黄色の方を複数相手では私も苦労しますよ。本来あなたにはできるだけフォースを温存してもらってレンチ討伐に集中して欲しい、
それが政府の総意ですがここを任せたのもそういう理由からです」
テムジンはその棒状のような武器を鞘に納めるとグングン望遠鏡で先を観た。
彼らの通ってきたスキジックへの一本道には何人もの西国義団の戦士たちが転がっていた。
「む、何やら寒そうな街が見えるぞ!あれだな。やれやれ、タクシーが戦時緊急休暇に入ってしまっていたのには参った。
さらに中古車店から車を頂いたのはいいが俺もお前も免許を持っていないのにはもっと参ったがな。免許ぐらい取っておけよな、
お前の頭の悪さでもさすがに取れるだろう」
スレ建てsksです。やっぱりこのスレタイのほうがしっくりきます。
「それは確かにそうでした。一生の不覚、この任務が終わり次第早速教習所のパンフレットをめくってみます」
治安省は護衛官の派遣に際し、その目的に合った能力・実力を持つ護衛官を厳選するがそれ以外の要素に相性や性格なども検討される。
以前、《スペリオル》と当時三ツ星であった《ミシガン》にペアを組まして北に派遣したことがあったが、その時はまたえらい事になったのであった。
今回のように完全に戦闘任務の場合は純粋に強さのみに重点を置けばよい。だから相性に関する面も柔軟に対応できる。
治安省は彼のお供にジンが最適と判断したのだ、そしてそれは見事に的中した。
「さて、ちゃちゃっと済ましてとっととこんな国とおさらばするか。見たい映画やドラマが溜まっているからな」
最北端の街と言うだけありその寒さには目が飛び出る勢いだった。今にも雪が降り出しそうな空模様に住人はそそくさと引きこもりの準備を始めていた。
その雰囲気は架空の世界を描いた物語《ブッシュと愉快な仲間たち》に出てくるモスクワという街に似ていた。
モスクワとはその世界の支配者・アメリカ合衆国と冷戦という歴史上最も危険な時代を作り上げたロシアという国の首都である。
その世界でもまた核というものが存在していた。作者は不明だがその世界は遠い昔のこの世界を描いたとも噂されている。
「リディアの犬どもめ、こんなところまでご足労だったな。貴様らの亡骸は江利茂岬にある共同墓地に埋葬してやる」
二人が町に入ると早速、豚みたいな奴と馬みたいな奴が彼らを出迎えてくれた。両方の腕には黄色のバンダナが巻かれている。
この時代には通信に何秒とかからない機器が幾多も存在しているはずである。
この国にはそれがないのだろうか、テムジンはそう思いつつさすがにこれ以上こんな頭の悪い奴らにフォースを浪費するのはプライドが許さないのでうまい言いくるめ手段を考えていた。
ジンは教習所の費用が経費で落ちるだろうかという心配をしながらも、さすがにこれ以上彼にフォースを浪費させるのはまずいので何かうまく切り抜ける手段を考えていた。
「黄色二人くらいなら問題ないんですが他に何人いるかわからないのでやっぱり面倒ですね、テムジンさん」
「おい、ここにレンチ=ガボールがいると聞いたのだがそれは事実か?嘘であれば用はないんだが」
西国義団の二人は顔を見合わせ、間を置いてから大爆笑した。やはり馬鹿義団だけあってつわもの揃いだな、
やはりここは作戦変更で西国義団全滅といこうか。
「まさかレンチさんを倒しにきたとかいうんじゃないだろうな。
お前らがゴッドハンドという情報は入っているがそんな用でわざわざ死ににきたのか。頭悪過ぎだぜw」
そう言った豚みたいな奴の頭部が一瞬で砕かれた。その体は冷たい地面に崩れ落ちた。
テムジンの右手にはクリスタルソードが握られていた。
しかしそれを行ったのは彼の左手だった。こいつ、素手でボギーをやりやがった。これは・・・。
エンタと食事のため休憩します。
「つまりはいるんだな?それがわかればよろしい。さて。お前にはもう用はないんだがどうだ、伝言の仕事を受けてみないか。
報酬はお前の命だ、悪くはないと思うぞ」
こいつ本気で言っていやがる。そしてそんな大口を叩くだけに見合う力をもっている、先の左手での掌拳を放ったとき一瞬、
奴のフォースが表に出てきた。
これは紫の奴でもこいつはやれねえ、オレなんかでは到底・・・。
「よ・・よし、いいだろう。その話のった。で何を伝えればいい」
「レンチ=ガボールに伝えろ、このテムジン様がわざわざ来てやったと。あと他の馬鹿にも伝えろ、俺は鬼神の如く強いとな」
きてたー
前スレの分みんな読めたのかな?
数分後やって来たのは彼の期待したものとは違っていた。その男は動きやすいカジュアルな服装で腕には紫のバンダナが巻かれていた。
あの馬野郎、さては伝言ゲーム苦手だな。
「ホースターに死にたい奴がいると聞いてやってきてみれば、微弱なフォースを持つノッポとチビのでこぼこコンビか。
よくここまでたどり着けたな。で、どちらが強いんだ?パターン的には星の数が多いノッポのほうか」
やはりここは西国義団の中で最も上に位置する紫バンダナを一人殺しておく必要があるか。
少しは自分の頭の悪さに気付くかもしれんしな。それでも気づいたときには手遅れだが。
「いいだろう、見せしめの為に公開処刑といこうか」
そう言いながら彼は三本のうち、一番短い得物を抜いた。それは彼の師から受け継いだ強フォース者専用の戦闘に特化した武器。
「コンバットスティック“ガゼル”」
彼はその言葉と同時にフォースを半分ほどまでに解放した。その強大な力は町中のフォースを持つ人間に伝わった。
レンチ=ガボールはそれをいち早く察知し急いで町のいる口に向かった。周りにはその気配を感じ取ったもの達や一般の町民が野次馬の如く集まっていた。
町民がレンチの姿を見つけると騒ぎ始めた。
「レンチさん、大変だよ!義勇団の人が・・」
人ごみを掻き分けて行くと既に両腕を失ったサーキスの姿が目に飛び込んできた。そしてその先には久々に見る姿があった。
二度と会いたくない奴でもあった。
「ようレンチ、久々だな。統一戦争以来か」
町民がざわついた。彼らもこのノッポとチビ(と言っても相対的にだが)がリディアの人間と人目で認識できた。
その制服の腕章部分にはリディアの国旗が刻まれている。レンチさんが彼らと知り合いってことは彼もリディアの人間なのか。
「今頃何の用だ。国の次は最北端に国旗でも立てにきたのか」
「そんな用なら政府お抱えの大工でもよこすさ。相変わらず頭が悪いな、この俺様が来たということはわかるだろう?お前の首を取りに来たんだよ」
町民はさらにざわめきを強め混乱状態になっていた。彼らにとって政府が屈した以上、この国を守れるのはレンチ率いる西国義団しかいなかった。
その中でも中心的な役割を持つ彼を失うわけにはいかないのだ。
この二人のリディアの人間は西にとって貧乏神でしかない、レンチさんが例えリディアの人間であったとしても今はそうではない。
町民は手にした鎌や斧、中には大根を構えるものもいた。
レンチはいきり立つ彼らを静めた。奴の強さは誰よりレンチ自身が身をもってわかっている。
いくら政府機関所属のゴッドハンドとはいえ、こいつなら一般の人間も躊躇なく殺す。
「そうそう、無駄な犠牲を出したくなければ逆らわない事だ。こいつのようにな」
彼は手にした得物を再び地に走らせた。地面が何かを造形するように盛り上がった。
「もういいだろう、後は私が相手になろう。彼は解放しろ」
盛り上がった土はイーストサンの大自然に生息するような動物を形作った。
両手を失った彼は自分の未熟さ、愚かさを悟った。しかし手遅れだった。
「そうだな。やはり一番インパクトの強い頭部がいいな」
テムジンはコンバットスティックを指揮棒のように振ると土動物はその鋭い牙で彼の頭を喰いちぎった。
町民からは悲鳴が上がった。その場にいた数人のフォース扱者もその圧倒的な力に臆していた。
今までレンチさんが最強と信じていたがリディアのフォース使いは桁が違った。世は広いものだとよく言ったものだ。
「これでもう俺に勝とうなんざ思う馬鹿はいないだろう。決定的な力の差ってものはどんな長い年月でも、どんな苦しい努力でも埋まらないものだ」
レンチはそう言いながら武器を納めるゴッドハンドを睨みながらもどうにもできない自分が悔しかった。既に奴を倒すことは単独では不可能とわかっている。
それは統一戦争時に大事なものと引き換えに得たあまりに無情な事実だった。
「さて、レンチ=ガボール殿にはちょっと話があるのでそこの家を借りさせてもらう。中にいる奴はさっさと表に出るといい。ジン、妙な動きをする奴がいたら殺せ。
レンチ、そんな馬鹿が出ないようにお前からも言っておくんだな」
二人は誰もいなくなった農家の家に入っていった。ジンはその扉の前に陣取り警戒を始めた。自分だけでは一般人は問題なくとも紫バンダナや黄色バンダナ複数はきつい。
最も彼らはテムジンさんの強さを目の当たりにしている、ある程度の使い手なら彼を倒すことなど不可能だと悟っているはずだ。
自分はあくまでそれがわからずにいる町民や発狂した人間を始末すればいい。
一度に襲ってこられても自分の能力ならわけないだろうし。
「よくもまあ、ここまで手練を集めたものだな。俺が相手だったのは不運だったが紫バンダナの奴らはそこそこいけるな。
現に相方のジンは下手に動けない。奴はあれでも上級護衛官なんだがな」
家の中のソファーに二人とも腰掛けた。テムジンは家の中を見渡しながら乾燥猫を見つけそれを手にした。珍しい珍味だ。
「才あるものを国中から集め、私が訓練した。それ位やらなければ貴様らには勝てないと思ったからな。
しかし現実とは無情なものだな、私の五年に及ぶ努力を貴様は一瞬で蜃気楼と消した。この私でもお前には到底敵わない、好きにするといい」
彼はその疲れ切った顔を乾燥猫を口にしている彼に向けた。実際は三十そこそこだが実年齢より老けて見えた。
もう彼に全盛期のフォースは感じなかった。
「西国義団の最大の弱点はお前のワンマン組織というところだ。
そこそこの奴ら相手なら十分組織として通用するだろうがバランスの取れた最高クラスの戦闘集団相手になると大半が役立たずの足手まといと化す。
リディアの上級護衛官、ハンターナイン、黒瘴、東の反乱軍、北の第一艦隊、南のガードオフィサー、各地に散る各国の重要機関を守るキーパーなどがその例だな。
いくらその人間が強大な力を持とうとも単独では限界がある。最近だと神真道とかいうところも玄伝麗の一強組織だったな。そこもじきに消えるだろう」
この乾燥猫はここの名物だろうか。帰りに土産に買っていくとするか、うまいものは世界中に伝えねばな。
「そういうもの達はなるべくして集まった人間だ。一個人が組織したものには限界はある。
それでもこの国を貴様らの手に染めたくなかったのだ」
「政府はハンターナインの駆除を北の解体と共に最優先国事としている。しかしその二つを達成する為には戦力不足が否めないのが現状だ。
統一戦争では《宇摩志阿斯訶備比古遅神》を筆頭とし数々の戦力を失った。今リディアはぎりぎりなんだよな」
馬鹿な、わざわざ自国の戦力事情を他国に漏らすなど愚行に他ならない。私が生き延びそれを北などに戦力情報として売ればリディアにはいいことにはなるまい。
しかしそれはないか、私が生き延びることは。
「戦力を統括する我が治安省はお前の協力と引き換えに、お前の生を保証する決定をした。掛けられている懸賞金も取り消される。悪い話ではないだろう」
今日はここまでにします、また明日書きます。
ご愛読、スレ建て、まとめサイトの方々いつもサンクスです。
今からコンビニ行きますが何かご希望は?
ホタテの貝ヒモ
玉乃光純米吟醸酒魂を頼む
おつー
関係ないけど29chで初代スレ見れたー
そのときの
>>63の予言が当たってる気がしてならない
ちなみにコンビニではレジの後ろにあるお歳暮に使うっぽい
でっかいお菓子の詰め合わせをよろしく
前スレの最後ってローレンスが退院するところまで?
>ローレンスが横にいるのが少し懐かしく感じた。それはどこか遠い昔、兄がそばにいた時を思い出させた。
>これからリディアは長い冬を向かえる。
までじゃないかな?
32 :
番組の途中ですが名無しです:05/02/27 08:03:43 ID:bcfRXS3I
(´∀`∩)↑age↑
l
保守
35 :
番組の途中ですが名無しです:05/02/27 19:29:32 ID:T8rPIXDf
よっこいしょ(ノ゚ー゚)ノ
前スレの最後のほう読んでないのだがあらすじだけ教えてくれ
むしろうpキボンヌ
「ハンターナインに自分の命を政府に売るものなどいない。彼らは必然的死を受け入れぬほど愚かではない事は世界政府も知っているだろう。
私はこの国と共に死を選択しよう」
こういう奴の説得ほど面倒な事はない。政府は止む得ない場合に限り始末せよとこれまた面倒な命令を下しやがった。
つまりは説得するまでは帰ってくるなと、止む得ない場合は基本的にないと。上の奴は頭はいいんだが馬鹿野郎な人間の集まりである。
「では条件を追加しよう。この国の統治権をお前にくれてやる。今の政府はもうじき解体されその後は司法省が暫定政権として統治ののち、リディアとの正式統合の段取りになっている。
つまりこの国の最終消滅までには約一年の猶予がある。その一年でお前の好きなようにするがいい、世界政府を倒せればこの国は再び独立国家として再出発することも可能だ。
素晴らしいチャンスだと思うぞ」
キター
おそらくリディア政府はどうしても自分を引き入れたいに違いない。
統治権を個人に与えるなど一国家のすることではない、実質的な半クーデターになり得るこの行為はリディアには何一つメリットなどない。
それは単なる政権交代にしかならない。多分、最初の提案は政府の意思だろうが後の提案は奴の単独行為だろう。
上から必ず説得して来いとでも言われたに違いない、そしてこの馬鹿はそれがどれだけ愚かな行為かわかっていない。
その一年で北や他国と協定を結べばウェストコール再建は十分に可能だ。
「いいだろう、当分はお前たちの飼い犬としてプライドや信念を伏せよう。しかしこれが世界政府にとって致命的な過ちになることだろう」
「それはまた大口をたたくな。まあ本当に才ある人間は一度きりのチャンスを逃さないものだ、せいぜいあがいてみな。
かつて世界を掌握寸前にまでに大きくなったお前たちがそう簡単に政府の軍門に下ってはつまらんからな」
あの統一戦争時のこいつらはまさに神の化身の如く、世界最強の戦闘集団だった。特に最高戦力の三人は当時のゴッドハンドでも手に負えないほどの歴史上最強のフォース使いだろう。
それでも軍事協定を結んでいたフォーカス(現ノースアイス)とコートセンジュ(現サウスメリア)の三国連合軍により奴らを何とか追い払った。
ハンターナインとは、もともと当時最強だったフォース国家《アークス》の残党を世界政府が完全駆除の為に指名手配した犯罪集団である。
統一戦争の発端はリディアの統一思想とアークスの各国独立思想の衝突であった。しかしそれはアークスにとっては厳しいものだった。
他国は既に世界を掌握できる程の力を持っていたアークスを危険視し、この機会に当時から大国であったリディアと組むことで滅ぼそうと考えていたのだ。
結果、四方から囲まれたアークスは各国の思惑通りその歴史に幕を降ろした。
「何故この国にこだわる。お前の母国アークスはもうない、ここを第二のアークスにしようと企んでいるのか」
ハンターナインはそういった理由からリディアや現在も存在している残りの独立国家を敵視している。この男もそれには変わりないはずだ。
「もう国が無くなるのはご免でね。アークスはもう無いんだ、そんな事くらいわかっている。
私はあの時から、過去は振り返らずに今を・・そして前を見て生きることにしたんだ。それが他のメンバーと縁を切った理由だ」
「では他の奴らは何を企んでいる。この西央戦争の発端もおそらくは奴らの仕業だろう。
世界政府もそれを考慮しながらもメリットを考え、開戦に踏み切った。しかしリディアに奴らが協力するとは思えない。
何か知っていることがあれば話せ。どうせもう仲間意識はないんだろ」
ちょっと休憩します。
>>44 乙
それにしてもここまで毎日連続、凄いよな
しかも未だにライブで書いてるっぽいし
ガキの使い見てるな
外が騒がしい。窓を見ると何人かの町民が中に入ろうとしている様子だった。ジンだけでは安心できないな、まあでも西国義団はまず動かないだろうから大丈夫か。
もし万が一変な気を起こせば皆殺しにしてやる、この町もろともな。
「貴様らがどこまで知っているかは知らないが、今ハンターナインは二人一組のペアで活動している。
理由はわからない、もしかすると既に組織としてはもう成り立っていないかもしれん。もうそれぞれが独立している可能性もあるし未だ繋がっている線もある。
しかしここ数年で戦力は分散している。各国の大量破壊兵器を警戒しているのかもしれない。私が最近接触したのはベネディクトのペアだけ。
奴らは今現在、北と絡んでいる。理由はこれまた不明だが何か魂胆があってのことには違いないだろうな。
他は知らないがオーシャンが誰かを探して各国をまわっているという噂も聞いたな。誰かは知らないがもしかすると他のメンバーかもしれないな。
まあこんなところだ」
殆ど憶測じゃないかよ、真実味を帯びているのはベネディクト一派の北とのツーショット位か。
ペアで動いている理由もよくわからんがそれはこちらとしてもありがたい事だ、少しずつ潰していけばいい。無駄に政府から護衛官を離す必要もなくなる。
「ペアの組み合わせを教えろ。それとお前がベネディクトと接触した理由もだ」
ペアの組み合わせは今後の戦略の重要情報になる。またレンチが完全に奴らと手を切ったとも考えにくい、どこかで繋がっている可能性ももちろんある。
いつ裏切るかわからない戦力は極めて使いづらいのは上も承知だろうが。
「私が知っているのは先のベネディクト・クインシーのペアにネス・黄河のペア、オーシャン・ロドリゲスのペアだけだ。
なぜ私がそれを知っているかは言えない、貴様らを信用しているわけではないからな」
となれば残るは一つじゃないかよ、こいつ計算もできないのか。いや、待てよ。
こいつはあの事を知っている可能性はある、そういえば先のオーシャンに関する情報ももしかすると。
「一つ聞くがあの手配書を誰かに見せたか。またはその一部、もしくは全ての情報を誰か、ここで言うなら西国義団のメンバーに教えたか、答えろ。
嘘をつけばこの場で人生終了だ」
といっても俺には嘘を見破ることなんざできんがな。
「西国義団にハンターナインに関する詳細を知るものはいない。彼らに調べさせたわけではない」
「そうか、なら情報の錯誤という事はないな。お前自身が確証を持っているのだろう。
ではなぜ残るペアが一つにも関わらずそれを肯定しない」
レンチは間違いなくその三つのペアが本物のハンターナインと思っている。
情報元が既に誤っている可能性はないと考えている、それはつまり自身の目で確認したということだ。
「貴様が考えている通り、全て私自身の目で確認した。確かに姿を見る限りはそのペアだった、しかし実際に戦闘を見たわけじゃない。
どういうことかお前もわかるだろう」
クインシーの変化能力。姿や声、微妙な仕草まで完璧にコピーする。それはコピーした相手自身の能力にも至る。
「クインシーが情報工作の為に仲間に化けていると」
「私も彼女の変化能力に関して全てを知っているわけではないが、ある程度以上のフォース能力者のコピーについては限界がある。
容姿などは問題ないがフォース能力までは完全にはいかない。そのフォース能力が強力になるほど威力や能力自身の特性も失われていく。
私はその境界線をある程度知っているが故、仮にクインシーがネスや黄河に化けていてもフォースを使えば本物かどうかわかる」
戦闘を見ていない以上、完璧な確証にはならない。それは可能性の一つとしてしか残らない。
「なら確実なのはクインシー自身がいるベネディクトのペアだけじゃねえか、俺は確かな情報が知りたいんだよ。殺すぞ」
「そんな事はわかっている。確かに能力は見ていない。しかしオーシャンのペアに関しては間違いなく本人たちだ、詳しくは言えないが私はクインシーの変化能力の発動条件を知っている。
それを踏まえれば奴がそのペアに化けているとは思えない」
ハンターナインの厄介なポイントの一つとしてそのフォース能力の正体の不可視にある。クインシーの変化能力にしてもそれがどういう条件下で発動するのかリディア側は知らない。
それがわからない以上、うかつに手が出せないというわけだ。
「ではネスのペアはどうなんだ。まさかクインシーと並んでいるところを見たわけじゃないだろうな」
「ネスと黄河とは長い付き合いだった。こんな私でも信頼していた仲間くらいはわかる。彼らは間違いなく本物だ、保障する」
それも憶測には違いないがまあいい。するとやはりこの男は知っている。
つまりそれは他のハンターナインとのつながりを意味することになる。やはりここで始末するか。
「では最初の質問に戻ろう。そこまで確証があるのなら最後のペアに関して何故肯定をしないのか」
「何故?それはもう貴様も感づいているだろう。そもそもハンターナインという名称がおかしいな、正確にはハンターテンではないのか」
ハンターナインの手配書には世界政府が国際指名手配する危険人物が顔写真付で載っている。
そしてそれには九人ではなく十人の名前がリストアップされている。
「ハンターナイン。そう呼ばれるようになったのはこの手配書が発行されてから間もなくだった。
発行直後にその手配書に載っている一人の死が確認されたのは知っている。治安省もそれを確認した」
「そう、確かに一番死に得ない奴がいの一番に始末された事には私も驚いた。それは何かの間違いではないのか?」
工エエェェ(´д`)ェェエエ工
今なら面倒なことにならないうちにこいつを始末できる。その後、俺とジンならここにいる人間を全員抹殺できる。
「そう、まだ奴は生きている。リディア政府が死んだと思っていたアークスの十人目」
それはリディア政府の一部とハンターナインの一部しか知り得ない情報だ、レンチはこの国にもう二年以上在国している。
自身で確認した線はない。
「そうだろ?テムジン」
今日はここまでにします。深夜までおつかれさまです。
ちょっとわかりづらくなってきてしまってすいません。文章だけだと
なかなかまとまらなくて・・文才がないので仕方ないですが。
z
58 :
番組の途中ですが名無しです:05/02/28 02:26:45 ID:j7oLR9tG
寝る前に上げておくか
59 :
番組の途中ですが名無しです:05/02/28 12:33:35 ID:pJ7O2gsy
うなぎいぬ→巨人の捕手→捕手→保守
とりあえず保守
レンチは俺のことをテムジンとは呼ばない、奴は統一戦争時から名で呼ぶ。うかつに政府の情報を流さずで良かった。
しかしこんな単純なミスをするだろうか。もしかするとばれることは算段に入っているのか?なら俺がここで逃がすわけはないという事もわかっているはずだ、
例えベネディクトがいるとしても奴が現れる前にこいつを今殺すこともできる。そうすればこちらが引くこともできるしジンもいる。
そんなリスクを冒してでも聞き出したい情報があるとは思えない、いや。憶測はよくない、推測など下らない行為だ。
事実は今最も厄介な奴を始末できる絶好の機会だということだ。
始まった
「母体数が三ならペアができるのは三通り、三分の一というのはあまりに不確定な数字だからな」
「お前がそんな難しい計算ができるとは思わなかったな、ついこの前までは頭悪そうなくそがきだったのにな」
彼は三本差しの内の一つを手にした・・コンバットスティック“コブラ”・・それは過去に何度も自分たちを苦しめた強力な武器。
「ち、もうばれたか。せっかく苦労してこの姿を手に入れたんだけどな」
そのしっかりした男の体は徐々に女性の姿に変化していった。
その容姿は十六年前の面影こそ残っているがやけに大人びた雰囲気をしている。歳月の魔法は全てに影響するものだな。
「変化するのにも結構手間掛かるのよね。気付いたんならもう少し黙っててくれてもいいんじゃない」
俺は何となく、もっと前から違和感を感じていた。奴の話す内容は微妙に支離滅裂だった。
いくら容姿を真似ようとも記憶のコピーまでは不可能である。彼女はレンチが知りうる情報と自分しか知りえない情報を取捨選択しながら慎重に言葉を選んでいたのだろう。
人間は自分の脳のキャパシティを超える行為をすると必ずぼろがでる。この女がアイスシュタインであったなら政府は今の倍以上苦労を負うだろうな。
「下手な演技は見るに耐えない、それは心が末広がりの俺でも同じことだ。
今一番始末したいお前がのこのこ出てくるとは運付きまくりだ、何を考えているかは知らないが死ねばいいだけのことだ」
彼女はやる気満々のテムジンを尻目にくつろぎモードをやめない。フォースの防御壁すらない、確実にやれる。
「何で彼が生きていることを政府は公表しないの。また賞金掛けなおして世界中の人々に狩らせたほうがいいと思うけど。
早めに手を打っておかないとまた手遅れになるわよ、今の彼女のように」
「オーシャンの娘か。フォースが子孫へと受け継がれるのは知っていたがあんな化け物になろうとはな。
まああの女には近々世界政府が国際指名手配をかける、俺が思うに今のお前たちより危険だ。世界政府は今非常に後悔の念でいっぱいだがな」
今単独で奴を倒せる人間は世界政府には極めて少数だ、俺含めてな。昔の政府のじじいどもが下らない情けを掛けるからだな、まったく。
「でも今は自分の首を心配すべきだな、馬鹿女。ばれることは計算済みだろう、何か逃れる手段を考えてきたのか」
しかし逃げる気配はない、やはりベネディクトがいるのか。ならさっさと片付けるたほうがいいな。このペアの能力は厄介だ。
「死ね」
彼女の姿はその一撃に揺らいで消えた。振り返ると後ろに姿があったがすぐに消えた。彼女は分身のようにその姿を増やし彼を囲むようにして佇んでいた。
これはクインシーの能力ではない。テムジンは家の壁を破壊した。外にいた町民の何人かがそれに巻き込まれたが死体はすぐに消えた。くそ、この街自体が幻術か。
「ジン、俺から離れるなよ。敵は二人だ」
町民の姿は既に消え西国義団の人間が数人、驚いた表情でうろうろしている。こいつらは本物か、奴はどこだ。
「一つ聞かせてくれよ」
声がしたほうを見るとベネディクトとクインシーの姿がぼんやり現れた。本体はどこにいる、場所さえわかれば。
「お前たちが裏で進めているイオ計画ってのは何なんだ。気になって夜しか寝れなくて困ってるんだ」
こいつらは既にイオ計画を嗅ぎつけたのか。それを知りたいが為にわざわざ接触してきた、あわよくばレンチのまま政府にもぐりこもうとしたわけか。
やはりこの女はここで始末しないと面倒になる、最悪ベネディクトは逃がしても構わない。
「ジン、この町全体をやれ。本体は俺が仕留める」
ジンは了解の如く、手の平を何かを持つようにして前に突き出した。彼が集中するとそこに小さな光球が出現した。
あたかも太陽系の中心に輝く太陽のようなそれを彼は天高く放り投げた。
「シャイニング」
その言葉に光球ははじけ散り無数の光の帯が町全体に降り注いだ。同時にジンはフォースフィールドを展開していた。
光の帯は建物や広々とした農場を次々と焼き払い、なおも頭上に降り注ぎ続ける。テムジンはフォースの流れを感知した、あの女だ。
「そこか」
コブラを一閃させるとそこに建っていた教会が支柱を失いその後ろの大木と共に崩れ落ちた。
とたんに町はその姿を失い消えた。そこには以前小さな集落があったような痕跡が残っていた。
焼け爛れた国旗のようなものには“国義団”とかすれた文字で読めた。
「ち、さすがは四つ星護衛官だ」
ベネディクトは額と腕から血を流しながら佇んでいた。そばには無傷のクインシーがおり彼の傷を見て施し薬を渡した。
奴は本来、幻術に身を隠しながらの戦闘を得意とする。
それは直接的な攻撃を苦手とする性質を意味していた。現にあの幻術中に放った攻撃は俺のフォースを突破できず傷一つ負わすことができなかった。
ジンはそこそこのダメージを受けているが致命傷にはなっていない様子だった。
「その程度で俺をやれると思ったのか、トップクラスの頭の悪さだな。次は本気で来ないと不幸な結果に終わるぞ」
コブラを再度一閃させた。二人はフォースの壁を張りつつ横に避けた。後ろにあった大岩が砕け散った。
コブラは極めて狭い範囲にしか攻撃できないが破壊力は非常に高い、受けるのは無謀な判断になる。
「四つ星護衛官でも一番の強さを持つ《スペリオル》。防御に主を置くミラクルハンドより高い攻撃力は厄介ね」
クインシーはフォースを初めてここにきて解放させた。それの予想外の大きさにテムジンは思わず後退した。
その黒い髪は少しづつほんのりと赤色に変化していきそれに伴いフォースを強めていった。
ジンもその強大なフォースに危機感を感じた。これは変化能力ではない。
「まさか」
レンチってだれだっけw
ちょっと休憩します。
テムジンはその髪が赤く変わりゆく様子を昔見た光景に重ねていた。フォースは受け継がれる、それは特性もだ。
奴に兄弟がいるということだったがここで結びつくとはな。ますますこの女はここで片付けねば。
「リヴ=クインシーという名は偽名か。ここまでくるとその姿も本当のお前ではない気がしてきたな。どこまでも偽る女だな、気持ち悪いぜ」
「貴様の顔ほどではない、それにこの姿は正真正銘自分自身だ」
ばれると算段していた裏には単純に俺に勝てるという自信があったからだ。
科学省襲撃のときもいざとなればその場のゴッドハンドをやれる自信があったからこそ、自分たちから接触してきた。
今回も結果、誘い込まれる形となった。
「先に言っておくけどわたしの目的はお前の命じゃない。どう、情報交換しない?ここで潰しあうのはお互い不毛な結果になると思うけど」
ここでこの女を確実に殺すことはできる。いくら奴の血縁者とはいえ、甘く見てもオーシャンや奴には及ばない。
しかしベネディクトもいる以上、等価交換は賢明ではないか。くそったれめ。
「いいだろう、今回はお前の勝ちだ」
ジンではなくウェストを連れて来るべきだった。肝心なときに役に立たない野郎だ、あのキザ男。
「それはどうも。で聞きたいのは二つ。ウルウラニウムの濃縮方法と首相専属護衛官の能力。
彼最近護衛官になったから詳しく知りたいの」
「前者に関しては俺が知っていると思ってのことか?そんな事は科学省に直接聞くことだな。
後者に関しては言えない、敵に戦力情報を漏らすほど俺は間抜けじゃない」
実はというと彼の戦闘を見たことがない。一度挑もうとしたがあのじじいに止められてしまった。
それでもその僅かに漏れるフォースからは確かなものを感じ得たが。
「そう、困ったわ。これでイオの事もわからないんじゃ交換にはならないわね」
やるか?交渉が決裂なら仕方ない、いずれにせよこの女を生かしておけない。先にベネディクトをやれば二対一に持ち込める。できるだけ力を温存しなければ。
「いいわ、後で指定する場所に濃縮方法を記載した情報媒体を送ってもらえる?
また科学省に行くのはちょっと危険を伴うのよね、前はあの娘がいたから良かったけど。期限は一週間、確認できない場合はどこか一つの省に消えてもらう」
「わかった。何、送るなんて回りくどいことはしない。俺が直接持ってってやる、死にたくなかったら仲間を集めておくんだな。
こちらの聞きたい事も二つだ。オーシャンの居場所とお前の能力の発動条件だ」
それは政府が知りたいというより個人的に知りたい事柄だな。しかし治安省にとっても重要な戦略情報になる、常に敵の状況を把握しておく必要がある。
「オーシャンとは今現在音信不通なの。わたしの変化能力の発動条件は教えられないわね、敵に戦力情報漏らすほど馬鹿じゃないの」
「なら交渉は決裂だ。互いに運に恵まれるといいな」
テムジンはコブラを構えジンに合図を出した。ジンは再び光球を生み出した。ベネディクトもフォースを強め本格的にやる気だ。
「そうね、わかった。発動条件教えてあげる、どうせ教えたところでどうなるわけでもないし」
彼女はフォースを弱めそれに比例し髪の色も元に戻りつつあった。あの状態では不可能なのか、ならそれは戦闘中にはできないという事を意味する。
彼女はベネディクトに近づくと彼の口に自分の唇を当てた。しばしその状態でいると彼女の姿はもう一人のベネディクトを象った。それは完璧な変化だった。
「どう、わかった?変化したい相手にキスをすることによってそのフォースを読み取るの。
長くしている必要があるから結構難しいのよね、特に女に化けるときは大変よ」
クインシーは姿を元に戻すと完全にフォースを消した。使い切ったわけではあるまい、もう戦う気がないだけだろう。
ウェストなら気付かれずに背後からその無防備な首を掻っ切れるものを。
「じゃあ科学省の件はよろしくね、ベネディクトの治療もあるからこれでお別れ」
そういい残し二人は消えた。もう気配はない。落ちている紙切れを拾ってみるとそこには事細かな住所が電話番号つきで記されていた。
「次会うときがお前の最期だ」
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今日は内Pもあるのでここまでにします。ご愛読感謝です。
ちょっと読者置いてけぼり感があるので質問受けます。
疑問があればできる範囲で答えます。設定の矛盾は勘弁してください。
ウェストは星いくつでしたっけ?
レイ=ウェスト 作戦名《ミシガン》 星4つのマスターハンド 司法省所属
otu
遅れましたが回答ありがとうございます。
ってことはテムジンと同列でよかとですね。
>>77 残りのギャラクシーウェポンって登場予定あるの?
そもそもGウェポンが最近出てないような・・・というか真価を発揮しないような。
どうでしょう。特に重要な役割を持つ設定ではないので。
FF5のクーザーの武器みたいなもんです。もちろん後にも出てきますよ。
サターンボールo( ゚Д゚)oブンブン
ギャラクシーウェポンにもインフレが起きそうな悪寒
87 :
番組の途中ですが名無しです:05/03/01 06:53:40 ID:6HrqTKUl
age
保守
89 :
番組の途中ですが名無しです:05/03/01 17:35:10 ID:jDTPc8TK
上げとく
突然車が道端に突っ込んだ。オレは前回の“ロール・スイスの悲劇”から学んだはずだった。
今回は身の安全を最優先し、世界最高の頑丈さを誇る《ボーボボ》をさらに防弾や耐火仕様に改造した半装甲車で走っていた。
だが飛来した氷の矢はFV機の小型パトリオットにも耐える重厚構造のメリットタイヤに軽々と穴を空けた。
その世界最強の車体はそれを証明するように歪みを最小限に抑え衝突の衝撃からばっちり乗車者の人間を守った。
オレはその代償に一千万Gを失った。一条財閥の資産は関係ないところでゆっくりと、しかし確実に削られている。
それはコラテラルダメージなのか、冗談ではないぞ。
ギャグなのかマジなのか分からないネーミングだ。
「大丈夫か、チャーリー」
車をいち早く降りたローレンスのフォースシールドに守られ、オレは運転席の様子を伺った。
ドアを開けるとチャーリーはキーを回しエンジンを停止させた。即視感。
「わしは異国の物は嫌いでの。安全性からも国産車を薦めるぞい」
しおしおのじじい。きりっとした渋い坊主。ムドウ二号。その共通点は見るのもうんざりな僧服、それは予想した光景だった。
オレも神真道の事を情報事業部に調べさせその結果、こうなることを予知していた。ローレンス、悪いがここは任せた!
オレではこんな化け物を三人も相手するのは不可能です、はい。
「一条、お前の始末にここまで手こずるとは思わんかった。もはや弟子に任せておけはせん、わし自らの手で・・」
じじいは言葉をそこで切った。その表情は最初、面食らったような驚きを見せていたがやがて納得したようにその顔を緩ませた。
こいつはオレの知らないローレンスの過去を知っているな。その当のローレンスは使い物にならなくなった正宗の代わりに差していた鬼神丸国重を抜きひゅんひゅんと空を斬った。
オレは断然カッコいい備前長船を薦めたが彼はあちらを選んだ。使うものにしかわからないものがあるのだろう。
「お久しぶりです、まだ生きておられたとは驚きです。あの時エクスカリバーでその心臓を貫いたはずでしたが」
「わしはあの統一戦争の時、既に死神と契約を交わしていた。自らの力の半分を代償にわしは二度目の人生を手に入れた、しかし力なき人生とは面白みに欠けたものじゃった。
それに加え老いが身体の衰退に拍車を掛けた。もう今は全盛期の三分の一ほどしか戦えまい。それでも」
デスノwww
後ろの二人はそれぞれ、持っていた棒をじじいに渡した。その対になった棒をつなぎ合わせ念を込めた。
彼はフォースを受け神々しい輝きを放つ杖に姿を変えたそれを構えローレンスに対峙した。ローレンスも受け立つように鬼神丸国重を水平に構えた。
二人は既に過去の時代に場所を移している。
「貴様ともう一度交える事ができるのならこの死神の命、賭けてみる価値はある。
今の貴様にはもうあの時のような強大なフォースを感じない、老いていくのは神といわれたお前でも同じこと。ここで決着をつけようではないか」
「信之助様、下がっておいでなさい。正直貴方を守りながら彼を仕留めるのは容易ではありません。
後ろの二人は動かないでしょう、彼は本来の目的を私の姿に忘却しています」
そうかな、オレはまたどうせ『わしがこの化け物をやる、お前たちはあのイケメンをやれ』とでもいいだすんだろうなと思っているんだが。
世の中合理的に生きるものが得をする、それが暗殺者ともなれば当然の事だとオレは考える。
「手出しは無用じゃ。一条の始末はこの男の後だ、その方がやりやすいじゃろ、ストラウス」
「それはありがたい。貴方一人だけなら五分と掛からないでしょう」
玄伝麗は杖で複雑な陣形を描きフォースを解き放った。召喚術、それも今まで見た中でも最も複雑な模様。これはでかいぞ。
「それが冗談で言っていない事は、お前の実力を身に染みるほど知っているわしにもわかる。しかし年寄りの怨念は恐ろしいぞい。
わしの一族は代々死神と交流のある唯一の人間家系。その力、今一度見せ付けてやろう。死霊大降霊」
彼の力強い言葉に場は魔界にも似た異常なまでのプレッシャーで応えた。瘴気の中から三体の死霊がその不気味な姿を覗かせた。
それぞれの手には魔界の武器が握られている。
「天命霊撃」
ローレンスは既にここまで読んでいたように浄化術を三発放った。
それはムドウ戦に使ったものとは打って変わって強力なものだ。ローレンスのフォースは今、全開である。前のようにはいかないだろう。
しかし浄化系二番目を誇るその術でも一体を仕留めるに留まった。
オレは残った二体の死神の姿を両方知っている、それはかつてムドウが従えた魔界きっての強さを誇るペアだった。
「我が意思により導かれた死の神よ。今その力を持ってしてこの宗家に恩を返すのだ」
《冥王鎌》を手にするのは死神族の王“セシル”。
数々の奇跡を起こす《断罪杖》を手にするのは次期王位継承者“リューク”(参考文献《魔界大全集・死神一族編》より)。
ちょっと休憩します。
やっとリュークが出てきたかw
待ってたぞあの日からw
このリュークって、
はじめのヘイ店長の時のリュークと何か関係あるのかなー偶然の一致?
あの死んだリュークが死神になって戻ってきて
信之助と友達になってるんなら笑える
そもそも、リュークは死んだのか?
後ろに下がるよう言われてそのまま出てこなかったんだよな
『リューク、二度目はないぞ』
大きな首を狩るための鎌はローレンスの腕を狙い虚空を割った。ローレンスは素早くみかわしながら結んだ印を解き放った。
「極風」
風の刃が玄伝麗を襲うがリュークの杖から発生した風と衝突し霧散した。基本的に召喚された者は術者を守るようにして戦闘を行う。
特に彼の場合は先述の家族ぐるみの付き合いとあるのでそれはなおさらだろう。ローレンスは何か考えるようにして再び印を結び始めた。
もう一方の手が握る和刀が無差別に斬り来る死神の鎌を受けていた。しかし純粋な武器対武器ならGウェポンである冥王鎌に軍配があがる。
いかに鬼神丸国重とはいえそう長くは持たないだろう。リュークは断罪杖を振りかざし稲妻を発生させた。それはやはり無差別に辺り一帯に飛雷する。
しかし何故だか雷はオレを避けるようにして周りだけを焼いていく。死神に心などあるのだろうか。
『お前がそれをコントロールできるようになっていたとは知らなかったな。だが残念なことにそれはお前にとって喜ばしいことではない。
また人間に情を掛ける気か?頼むからわが一族の名を傷付けるようなことはしないでくれよ』
ローレンスは詠唱と同時にその印を完結した。周りの空気が揺らぎ始めた。これは気象系の術か?
「陽炎」
その熱い空気は範囲外にいるフォースの壁を持たないオレにも伝わってくる。その熱気は範囲内の地面に生えた植物や生物から一瞬のうちに水分を奪った。
リュークは杖をかざし水の幕を玄伝麗の周りに出現させた。
これで水分蒸発効果は相殺されるというわけか。ローレンスは迫り来る斬撃をあしらいながら印を結び始めた。
無差別に落ちてくる稲妻がローレンスを直撃した。いかにフォースの壁を張っていようとダメージはあるだろう、彼はそれの為か一気に後退した。
セシルは届かないと判断した空撃をやめ、地獄馬に地を蹴らせた。直接攻撃に切り替えるつもりか、これはローレンスにとって不利な状況になる。
今の刀では近くでその攻撃を受ければ耐える間もなく破壊されてしまう。
「やれやれ、一般の術が効かない死神というものは厄介ですね」
そう言いながらその和刀を鞘に納めた。エクスカリバーに切り替えるか。既に印は完結している、いつでも放てる状態だった。
「確かに召喚術というのはその強力な攻撃に加え、多大な数的アドバンテージを術者にもたらしてくれる。
しかしその強大な力と引き換えに一般的な術の数倍フォースを消費する、それはすなわち破られた時の再起の不可を意味する」
セシルは鎌を一閃させけん制した。ローレンスはさらなる後退を余儀なくされたが、死神の鎌は体重が地面に集中した彼の胴体を真っ二つにした。
玄伝麗は一瞬まさかという表情をしたが確かにローレンスの体は鎌の刃先の餌食になった、おいおい。
「そして気象系の術は本来、その科学的な気象現象を利用した戦闘補助に目的用途を置く」
ローレンスの姿はあるべきところにはなかった。死神の王はその忌まわしき姿を探したが見つけたときには既にその手に光の矢を宿した聖者が死神自身を滅そうとしていた。
死神が負なら今の彼は聖なる正。
「魔界には蜃気楼というものはないのですか」
その聖なる矢は死神族最強の王を二度目の敗北に追い込んだ。浄化系最強のホーリーランス。例え不死身の神でもそれを喰らえば当分は現世に降臨する力を失うだろう。
これで勝負はあったか?
ぷっすまのため少し休憩します。
このテレ(ry
d(ry
「リュークさん、もう貴方を縛るものはありません。死神にも心はあるでしょう、自分の思う通りにしなさい」
真の賢人とはその知識に溺れることなく人を諭そうとする。真の強人とはその強大な力に振り回されずに平和的な解決を求める。
ローレンスは前の時から彼の心情を察していた、それは彼本来の姿であった聖者のもの。
『俺には魔界の空気には馴染まねえ。いつか家を出ようと思っていた、セシル兄も当分は出てこられないだろうし』
「これからオレは忙しくなる、人手が足りなくてな。どうだ、しばらく現世でオレの護衛をやってみないか?
いずれはお前も大事な決断をすべきときがくる、でもそれは今じゃない。まだ時間はあるぞ」
「今はまだ自分の思う通りに生きるといい、死神だろうと何だろうとわが一条グループは才ある者を歓迎する」
リュークは少し考えさせてくれと言い残し姿を消した。死神にまとわりつかれるということはいずれ自身を破滅へと向かわせる。
どんなに心を通わせたものでもそれが死神であることには変わりない。蛾は蝶になれない。
それでもいい、今は死神でも自分の力になってくれるのならその後どうなろうと後悔はしない。
「それに死神を従えるなんてカッコいいではないか」
ローレンスは玄伝麗のほうを見つめ勝負はあったことを告げた。彼が言ったように召喚術とは莫大なフォースを必要とする。
ムドウと同じようにそれを破られるとあとに待つのは完全なる敗北である。
後継ぎとは得てして数奇な運命を背負って生まれ来る、それは決して拒否できない大きな義務になる。
だがそれは悪いことじゃない、大人になるほど理解できることだ。
「今はまだ自分の思う通りに生きるといい、死神だろうと何だろうとわが一条グループは才ある者を歓迎する」
リュークは少し考えさせてくれと言い残し姿を消した。死神にまとわりつかれるということはいずれ自身を破滅へと向かわせる。
どんなに心を通わせたものでもそれが死神であることには変わりない。蛾は蝶になれない。
それでもいい、今は死神でも自分の力になってくれるのならその後どうなろうと後悔はしない。
「それに死神を従えるなんてカッコいいではないか」
ローレンスは玄伝麗のほうを見つめ勝負はあったことを告げた。彼が言ったように召喚術とは莫大なフォースを必要とする。
ムドウと同じようにそれを破られるとあとに待つのは完全なる敗北である。
リューク仲間がになるとは
「今の私にはかつての力はないでしょう。それでも今は新たな目標ができました、人は目指すものができれば限界という壁を乗り越えられるのです」
「わしの生きがいはかつてのあの混沌とした世界においてのみ見出せるものであった。
目指すものがあるお前と先の見えたわし、当然の結果じゃのう。せめてこの老いぼれの最期は当時の目標であったお前の手で向かえたい」
その老人は二人の弟子に何かを伝えるとこの場を去らせた。後世に何かを残せることは立派な生きた証明となる。
ローレンスは敬意を表す如く聖剣を引き抜いた。彼らは今の時代にはそぐわないほどできた人間であるのかもしれない。
「私はまだ歩き続けます。もう二度とアークスを失うような悲しみはごめんですからね」
その一つの戦いの結末は時の流れを感じさせるあっけないものであった。
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ベネディクトは病院で治療を受けていた。数々の曲者が集まるゴッドハンドでもやはりあいつは油断ならねえ、
あの時後ろにいた西国義団数人もろとも攻撃してきやがった。
あいつとレイ=ウェストは結果を優先する合理主義の人間だ、まさに今の世界政府を象徴しているな。ああいう奴は戦いづらいぜ。
「大したことなくて何よりだわ。次はあんなへましないでよね」
病室にペアであるクインシーが見舞いに訪れた。と言っても日帰り退院なんだがな。彼女は持ってきたオレンジレンジを手馴れた手つきで剥き始めた。
こういう面だけを見れば普通の女なんだがな、口の悪さが直ればなあ。
「悪い。別に油断したわけじゃない、単純に奴の攻撃力が予想外だっただけだ」
「それを油断って言うのよ。もう少し自分に厳しくなったほうがいいわよ」
きれいに小分けされたレンジを一つ口に放り込んだ。甘酸っぱい酸味が俺の味覚感覚を刺激する。
これは今一番売れている“アスタリスク”という品種らしい。
「しかしその姿じゃなくてもあの能力使えるんだな。びっくりしたぜ」
今目の前にいる彼女の髪は、鮮やかな金髪を肩に掛かるくらいに伸ばしている。世界政府も知らない彼女の本当の姿。
俺らの中でも他に知っているのはネスだけである。その雰囲気は普段の黒髪姿とは違い落ち着いていた。
その瞳は常に何かを見ようとしている風だった。
「あの姿はもう何年も借りているものだからね、それでも半分くらいまでしか引き出せないわ。
だから正直あの時やり合ってたらあなた含めて死んでいたかもね」
彼女はその特異な能力も魅力の一つだが何より駆け引きのほうに長けている。あの時もこの女はいくつか嘘を織り交ぜながら話を進めていた。
まずオーシャンとの音信不通というのは嘘、俺たちは彼の意思で動いている。次にペアの組み合わせ、それも嘘。
俺たちは他のペアのことは一切聞かされていない。
オーシャンが誰と行動しているのかも知らない、もしかして単独かもしれない。
そして変化能力についても相手の戦力情報をかく乱させるためにわざわざあんな意味不明な条件を言い放った。
実際は相手に数秒触れるだけでいい、それは相手のフォースが強くなるほど触れる時間は長くなる。ちなみにこれも知っているのはネスだけである。
以前、作戦上ロドリゲスの能力が必要だったため彼に頼んだが拒否された。それでも彼女は決してそれを明かさなかった。
奥の手は常にとっておくものだといいながら。
「俺はその姿のほうがいいと思うぜ。わざわざ友人のところに戻ってまたあの姿に変わるの面倒じゃないか」
あの黒髪の姿=手配書の写真=ハンターナインのメンバーが知る彼女の姿は親友の女の子のものだった。
あの手配書は一般人には渡ることはない、政府が認める手練のフォース扱者にのみ配られるらしい。
下手に俺らに手を出して被害を出されては困るという政府側の配慮らしい。
俺たちにとっては、俺らを知っている=水準以上の人間の判断基準になっているわけだが。
つまりその女友達が危険にさらされる可能性は低い。何よりその女の子には強力な護衛をクインシーがつけてある。
それは親友であるクインシー自身の姿を隠すために自らを多少なり危険に晒してくれているその子への配慮でもあった。
盛り上がってるな
「この姿は他人にはあまり知られたくないの。それでも肉親以外であるあなたとネスには本当のわたしを見せたわ。
それだけ信頼してるってことなんだから」
そうですかそうですか。ならもう少し優しくなって欲しいものだ、それでも今日の彼女は随分角が取れている気がする。
「さっさとそれ食べて体持ち直しなさいよ、これから大変なんだから」
彼女は皿にきれいにフルーツを盛ると病室から出て行った。その顔や後ろ姿は確かにあの男に似ている。
もう一個レンジを口にした、酸っぱかった。
もう誰も突っ込まなくなったな
-------------------------------------------------------------------------
今日はここまでにします。深夜までお付き合い感謝です。
もう少しでウェストコール編も終わりです。今週中には終わるかな?
次は舞台をイーストサンに移します。そこで信之助を待ち受けるものとは?
期待していただけると嬉しいです。
乙
まさかこんな続くとは
乙
こんなに長い付き合いになるとは
最後まで付き合うぞ
おつーでもまだ読んでないw
127 :
番組の途中ですが名無しです:05/03/02 08:06:43 ID:Eu9Os2/r
(´∀`∩)↑age↑
面白いことには面白いがチキンナイフだのボーボボだのリュークだの固有名詞まんまってのは…
ほす
だが、それがいい
「アラン大使の国外退去は完了しました。以上をもって国外任務を満了します」
ウェストは任務主である治安大臣に長期休暇届けと共に任務終了を報告した。
国外任務や特殊任務を終えた護衛官には優先的に休暇が与えられる。
彼が星取得試験を受けないのにはこれの点が影響していた、大臣専属護衛官に休暇はない。
「ご苦労であった。しかしキエフに関しては残念な結果になった」
治安大臣は机の上の封書を見ながら声をひそめて呟いた。彼はここパリスの病院で最高の治療を受けその身に暗はなかった。
三日間の入院の後、普段の生活を送れるほどに回復した。そして彼が護衛官の仕事に復帰してからの最初の行動は辞表を治安大臣に提出する事だった。
カダフィはキエフの才能をかって特別推薦で入官させたが、世界平和を担う治安省に堅固な意思を失った人間は必要ない。
残念ではあったが護衛官にはある程度の犠牲に耐えうる心が不可欠、精神力も星の一部である。
「彼はまだ若すぎたのでしょう。私くらいの歳になると結果は過程を上回ると考えるようになります。
いずれ彼はここに戻ってくると思いますよ」
大臣自らの手が休暇届けにサインを押すのを確認したウェストは一礼すると大臣室をあとにした。
おそらくこれを最後に当分は休暇など取れないだろう、時代の節目にうかうか家などでくつろいではいられない。
もしかしたら自分の職場が無くなるかもしれないのだから。
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部屋の水槽には優雅に泳ぐミントダルフィッシュの姿があった。水槽を照らす青色の照明が美しい輝きを放つそれを引き立たせている。
ラフな格好をした若々しい男は高級時計をつけたその手でモンゴラレールえびをカプスに与えた。美しいものはその食事の姿まで美しいものだ。
「玄伝麗貴士。かつてはリディアの精鋭部隊といわれた統一戦争の英雄たちと肩を並べる最強の術師だった。
それは老いと愚かな生への渇望により過去のものとなりその故郷の地に還る」
男は限られた世界を自由に泳ぎまわるカプスに語りかけるように言った。彼がこのミントダルフィッシュをショップで見つけたのは十年前のことである。
当時はその優雅な姿に見惚れ時間という概念を忘れ去ったときもあった。今それはない。
「依頼料の方は回収しました。口先だけの人間に与えるものなど当社にはありませんからね」
あずみ見るから小休止します
読むの
結果は見えていた。一条信之助の周りには常に強者が集っている、兄弟にしろ雇い人にしろ。
父・漸次朗は世界政府に属さずも、その貢献度を敬した世界からリディア四英雄と言われる。
その意思は兄・慶一郎に受け継がれた。世界政府は一条一族から計り知れない恩恵を受けている。
「一条の血を引くものと最強と謳われた王家の血を引くものが時代を超えて今、共にしている。そう簡単には幕は引けまい」
それでも奴は邪魔だ、兄とともにいずれは葬らなければなるまい。
長視していれば機会を失い確実に大きな障害となるだろう。特に弟の方は。
「奴らに一条信之助の始末を任せるとしよう」
今日あずみやってたのか・・。上戸彩さんかっこいい
部下の男は表情をこわばらせた。金で動く人間ほど信頼の置けないものはいない。本当に力ある者は本質的なものを金などに求めない。
本当の金持ちは人生の価値をその資産ではなくそこまでの道のりに見出す。奴らが金で動いてくれるうちはいいが・・。
「わかりました、あの女に連絡を取っておきましょう。今回は出費がかさみますね」
カプスに表情はないが男には彼が笑っているように見えた。もう十年の長い付き合いになるか。
「つまりその額が一条の価値となるわけか」
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一旦休憩します
137 :
番組の途中ですが名無しです:05/03/02 21:43:46 ID:ZzrSvLxa
おいおい、王家って一体なんだよ!
キエフはベンチに座り彼が持ってきた猫コーラを開けた。それは何とも言いようのない孤独な人間が飲むものに感じた。
自分にはもってこいだなと思いながらちびちび口に入れる。タバコの煙がうっとおしい。
「何だ、退職金は受けとらなかったのか。政府に返すよりUJ基金にでも持っていったほうがお前の理想に近づいたと思うがな」
その公園は前にウェストと治安省の女性事務官が話した場所だった。ここのすぐ近くに彼がひいきにしている個人ストアがある。
二本の瓶はそこで調達したものだ。
ローレンスが王家の子孫・・・ってことだよね?
「あの男には気の毒だったがいちいち小さな犠牲を気にしている時じゃない、
今は油断すればどんな強者でもあっさり命を落とす時代だ」
それは今いつ襲い掛かってくるかわからない自分を警戒して、フォースを常にスタンバイしている彼の様子からも納得の考えだった。
「直接的に関係ない軍隊をいちいち相手にしていく程、今の政府には人手はいないのだ。
それ位はわかっていると思ってお前を連れていったんだがな」
「ウェストさんは僕の辞職が、あの場面で彼を見捨てたあなたや多くの罪もない人間を不幸にする戦争をけしかけた世界政府に失望してのことだと思っているのですか」
違うのか。それは若気の至りということで気にすることではないと思うが。
「僕が彼を救える可能性はあった、しかし自分にはその力がなかった。あなたに勝てる力がなかった。
それが悔しかった。もし今の僕にそれ相応の力があればあなたと、その後ろの政府もろとも消し去り自分の理想を描きたい」
それは危険な思想だった。どうやら治安大臣殿の当ては外れそうだ、この男は時が解決すべき問題を今求めている。
力などそう簡単に伸びるものではない。あせったところで解決するものではないのだ。
「殺しておくなら今のうちですよ。いずれ僕はあなたを超えその命を奪いにきます。
そして他の人間も殺し世界政府をこの世から消し去ります、出る杭を叩くのはあなた方の得意分野ではありませんか」
そうであれば今こんなに苦労はしていないんだがな。あの女にしろ、ストラウスにしろ。
確かにこういう障壁は道を塞ぐ前に壊しておく必要はある。キエフには生まれ持っての才が垣間見える。
この若さでの星三つは歴史上でもかなり稀な例だろう、こいつの言うとおり経験や師次第では俺を越えるかもしれない。
そうなればリディア政府を脅かす闇となるだろう。だがその思想は見えない未来を危惧し次々と核保有を宣言する今の世界情勢を暗じしている。
人は見えないものに畏怖をみるものだ。
「今の杭はまだこの地から出てもいない。お前の信念が間違っていないとわかったなら、そのときは容赦せん。
どう転ぼうがお前は俺を超えられない」
ウェストは自分のクリスタルソードを彼に向かい投げ放った。
それを手にし鞘から剣を抜くと、刃先は美しい光沢を放ち一度も使われた様子はなかった。ちなみにキエフの剣は制服と共に彼自身が政府に返還した。
退職金の代わりにそれをねだったが治安省はNGだった。
「餞別だ。取っておけ」
瓶は同時に空になった。同時に投げ放たれた瓶はゴミ箱の前で交差し、一方は弾かれ地面に転がった。
ウェストは自分の車に、キエフは落ちた瓶を拾いに歩み寄った。
エンジン音が静かな公園に響き、いっせいに鳥が寝床の木を飛び立った。その様子は逃げまとう西国民のようでもあった。
世界政府はウェストの在西大使の救出の報告と、テムジンのレンチ含む西国義団の壊滅の報告を受け本格的に軍隊の派兵を開始した。
ウェストコール政府はその中枢部の人間の大半を《エリー》の急襲によって失い、その機能も失った。制圧はもう時間の問題だった。
「俺やテムジンは信念を貫く人間は嫌いじゃない。それは敵対する者でも同じことだ。
そして学ぶことを知っている人間も俺は受け入れる、いつでも戻ってくるがいい」
青のラウディはタバコの煙と同じくらい環境に害を及ぼす黒い煙を吐き出し走り去った。
キエフはクリスタルソードをしまいこんだ。その剣は珍しい事にタバコの臭いは移っていなかった。
彼がこれを携帯している姿を見たことはない。
「相変わらず甘い人だ」
---------------------------------------------------------------------
またまた休憩。
「サウスメリアは防衛能力に関してはリディア以上のものを持つ。彼らに任せきりで問題はないのか?
下手に捕まり利用されたら厄介だぞ」
二人の政治家はバーでウォッカをあおりながら各国の動向や戦力情報を交わしていた。
一人はベネディクトとの交渉の場にいた高官だった。彼はベネディクトたちの戦闘能力を把握しているつもりだった、それはあの時確信に変わった。
あいつらなら可能だ。
「心配はいらない、奴らを倒せるのはごく限られた人間に限定される。確かに南のガードオフィサーやミサイル迎撃システムは厄介だが彼らのフォースや我々の兵器技術を用いれば恐れることはない。
我々が今、真に畏怖すべきものはリディアただ一国のみだ、かつてのアークスのように」
これで南が倒れれば事実上、この二国の一騎打ちとなる。
人間の欲望は金銭的なものや名誉的なものにまで広がるがそれは最終的に、世界の覇権という巨大なものに辿り着く。
かつて成しえなかったフォーカス総統の意思を、舞台をノースアイスに変えた我々が今こそ実現するときが来たのだ。
北は歴史上最も激動の時代となろう今を制圧し理想国家を築く。それはアークスのような悲劇の結末は決して迎えない、
その為に最新の技術と最高のフォース扱者を手にいれ念密な侵略計画を進めてきた。リディアの崩壊、それはこの時代の終焉を意味することになるだろう。
それはもう顔を覗かせ微笑んでいる。
「冷核の時代は終わりを告げ、我々が創ってゆく神話の時代が幕を開けるのだ」
------------------------------------------------------------------------------------
今日はここまでにします。ご愛読相変わらず感謝です。
あと設定の訂正を。
統一戦争は十六年前→十年前
でお願いします。年齢的な問題が発生したので。申し訳ないです
乙
おいすー
乙カレー
あ、ぽこたんインしたお!
153 :
番組の途中ですが名無しです:05/03/03 07:23:34 ID:NzxpKeq9
あげ
ほす
こんばんみ
うたばんはもうお笑い番組なのか・・・
TMRとか0930出てたときは独特の楽しさがあったんだが
157 :
番組の途中ですが名無しです:05/03/03 20:30:01 ID:MOP8QMNP
あげとくぞ
一条財閥臨時株式総会。会場はポートガス経済ホール。最大収容人数・一万人を誇り、主にこういった経済活動に利用される。
会場には多くの株主が俺の臨時招集に応え足を運んでいた。オレは二木谷を従え壇上に颯爽と現れた。
サポートとして会社秘書のメリッサを同席させたオレは今年二度目の株主総会の開会を宣言した。
「今日ははるばる遠路をご苦労です。いつもの通り言葉遣いはご容赦ください」
株主席からは見ることができない壇上奥にはローレンスが控えている。そして壇上と株主席の間には透明なスーパーアクリル板が仕切っている。
これは三年前のローレル・ゴードン副社長射殺事件を受けここを管轄する経済省が設置したものであり、対人用の兵器のほとんどを防ぐ。
大企業の幹部はこの経済街ポートガスでは、倭神沌を闊歩する政府高官より危険に見舞われる。
それは最近の経営論にワンマンの流れができ始めた事に由来する。わが一条財閥はオレなしでも問題ないことは二木谷が証明済であるがそれでもまだ死にたくはない。
「突然ですが訳あって私、一条信之助は当分の間このリディアを離れることになりました。
それはこの一条財閥の経営をさらに円滑にするというわけでもなく、まったくの私事です。
勝手な事とは思いますが了承頂きたくここに臨時株主総会を開きました」
会場からは否認する声も挙がったが大半は特に問題ないという雰囲気だった。それは最近の社長不在に加え、代理経営陣の優秀さを示すものでもあった。
オレの心はやや傷付いたが、経営とはその母体が大きくなるほど安定するものである。
小売業を例に挙げても店の売り上げが大きくなる程、一日あたりの売上額のばらつきは小さくなる。日商三万の店は次の日は一万だったりその次の日は六万だったりする。
一方で日商百万の店は一般的に言って誤差は売り上げのせいぜい五パーセントに留まる。つまり大企業になるほど経営は楽になると言える。もちろんこれが全てではないが。
キエフ生きてたのか、よかったよかった
「私の後任人事についてですが、現在のトップ不在の一条財閥を支えている彼、二木谷に引き続き任せたいと考えています。
実績、人望、器、どれを取って見ても私と遜色ないものだと思います。
むしろ経営の腕に関しては、経営から最近離れている私よりこの経済の最前線を張っている彼に軍配は上がるでしょう。株主の皆さんもご納得されることと存じます」
そう言い終わると二木谷がオレの後に壇上に上がった。会場からはそれを容認するように盛大な拍手が沸き起こった。
彼はその株主の総意に深々と頭を下げた後、手を挙げて応えた。一条財閥はこの時をもって彼に引き継がれた。
オレが再びここに戻るとき、それは何を意味するのだろうか。
「では今後の経営方針に関して、彼より説明があります。私は忙しい身でこれにて失礼します。
誠に勝手ですが当分は財閥CEOではなく、ただの小金持ちとして時を過ごしたいと思います。
それでも私は一時もここの事を忘れ去ることはありません、さらなる発展を願っております」
オレは最後の言葉を述べるとそこを二木谷に譲った。会場からはオレを称えるような煙たがるような喝さいが沸き起こっている。
経営者に過去を振り返っている暇はないことはわかっているが、それでもこの時ばかりはまだ小さかった頃の起業当時を思い出してしまう。
ここまで成長させたのはオレである事実に変わりはない。
「あとは任せたぞ」
「ご安心ください、一条財閥は私が必ず支えます。社長は心配などせず自分の進む道を歩みください」
結局オレが戻るのは三年後になる。それは南の滅亡、東の政権交代、北の本格的な軍事行動などの激動の時代のさなかのことだ。
そしてローレンスの実態の知りシェーラとの再会を果たしたオレの運命は少なくともよき方向には向いていなかった。今より先にあるものなど誰にも見えはしない。
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一旦DTDX落ちします。
k d
「一条信之助とその身辺の人間について調べました。その結果、残念ですが今回の件に限ってはその依頼はお受けできません」
国瘴の頭取は静かにそう告げた。仕事柄スーツで来社した彼女のその胸にはプラチナと翡翠石から作られた“樫の木”が輝いていた。
それは絶対的な力の象徴《ゼウス》を表している。
「意外な返答だな。あなた方にも恐れという感情があるとは」
男は皮肉を込めて言ったつもりだったが、彼女は特に反応するわけでもなかった。
これも意外なことだった、フォース扱者にはプライドが意味もなく高いものが多い。
それでも最近接触する人間にはその傾向は見られない。
「ターゲットである一条信之助に関してはさしたる障害はありませんでした。
強いて言えばその財力を利用した非常識的兵器の使用や、財界のコネクションを駆使した我が団体への経済的圧力です。
裏の世界でもキャッシュは重要なんですよ、そのための依頼営業ですから」
リディア屈指のフォース集団が金の為に営業か、ここは実に愉快な国だな。
確か自分のところにこの女が名刺を持ってきたのは総資産がブラックオーナーレベルになった決算期辺りだったな、よく調べてやがるぜ。
「そして我々にとって、深刻な障害になるだろう人物が三人浮上しました。ローレン=ストラウス、一条慶一郎、一条漸次朗です。
いずれもその実力、あらゆる世界に影響を及ぼす政界への影響力、経歴や過去などの観点からして結論付けたものです。
あなたがどこまで知っているかはわかりませんが、この依頼により国瘴自身の存続に関わる大きなリスクを負うと判断しました。彼の暗殺は危険すぎます」
これは神真道などという三流に僅かな期待を寄せていた自分が、あまりに愚かしく思えるような彼女の説明だった。
ストラウスについては調べ尽くしたはずだった。その実力は世界最強のフォース集団《ハンターナイン》と比べても色褪せないということだったが全盛期の力はもうなく、
それでも確かに危険ではあるが国瘴なら問題なくやれると考えていたが。そうなるとやはり問題は彼に関する過去か。
「漸次朗については戦闘的な壁はクリアです、油断しなければ確実にやれるでしょう。
そして彼の厄介点は政界への影響力です、厳密に言えば国民を経由した間接的なものですが。彼は過去のその偉業からリディアでは英雄扱いです。
漸次朗を敵に回すということは、今後の我々の活動に影響します。それの代償が果たして金銭的なものなのか、答えは否です」
一条漸次朗、最高レベルの実力を持ったリディア最強の戦士の一人。全盛期には統一戦争の四英雄の中でも群を抜いた剣術で迫り来る敵を、
半径五十メートル以内に寄せ付けず次々と斬り払ったといわれる。そんな男でも十年という年月には勝てないのか。
「後述の二人についてですがこれと同等の理由に位置するものと判断しました。詳しく説明なさいますか」
男は首を横に振り席を立った。さて、どうしたものか。彼らでも不可能とくればもはや頼るべきは奴らしかいないか、ふむ。
「依頼さえあれば政府の高官や財界の要人、ハンターナインまであらゆる人間を始末しますが、彼には手を出すべきではないでしょう。
特にローレン=ストラウスには手は出さないことです」
「わざわざご忠告どうも。あなたが言うとそれにも説得力がある」
彼女は用件を済ませ資料をしまい始めた、一枚だけそこに書類を置いて。見るとそれは契約書だった。許諾印の欄は真っ白なままだ。
「我々は世界でも最高峰のフォース集団と自負しています。それは自惚れでもなく客観的にしても事実です。
そんな我々でも及ばないものはいるのです。長いものには巻かれろとはそういうことです」
彼女はそういい残すと部屋を後にした。彼女は嘘はついていない。その情報収集力は自分より優れているし、数人で掛かればハンターナインにも勝てる程の実力もある。
彼女なら単独でも可能だろう。そして敵わないと思ったものには手を出さない、それもまた賢明な考えだ。この世界で長くやっていくに不可欠な要素だ。
彼らは自分のような一部のためではなく大多数の人間を相手することが最も利口だと考える。それもまた正解だった。
「だが時には全てを賭けてでも長いものを断ち切らねばならないのだ」
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店は相変わらず閑散としていた。これで果たして利益を出せるのだろうか、これならポートガスの一流企業の前で物乞いをしたほうが収支プラスになる気がする。
それでもこの店は彼のお気に入りだった。
「いつもありがとうございます。二百五十Gです」
彼はいつもの通り、現金で千Gを渡し釣りを受け取った。それを災害などを受けた地域や国の為の募金箱に入れた。
そんな自分が一瞬、馬鹿馬鹿しく感じた。今ならこの金は西に行くのだろう。
「そういえば久々ですね、お仕事が忙しいんですか」
「ちょっと出張でしてね、今日から長期休暇なんですよ。休みがないとやってられませんよ、まったく」
彼の目にふと店内に貼られたポスターが飛び込んできた。それは反戦を訴えるものだった。今の彼には少々鬱なものに映った。
「これですか?祖母がどこからか持ってきて勝手に貼ったんですよ。
祖母は戦争で祖父を失ったときからこんな調子でいつも反戦争、反政府を唱えているんです」
彼女はそのポスターを触りながら呟いた。彼は袋詰めされた二本の瓶を手にした、今日はやけに重く感じる。
「あなたは今の政府をどう思われますか」
彼はあたかも政府の人間でないような振る舞いで質疑をかけた。彼女は少し考えながら彼を見た、その眼は純粋的なものに感じた。
「戦争はいけないと思います。そしてそれを行ってきた政府も同じことと考えています。
わたしの元恋人も反政府の団体に所属していました、もちろんそれは戦争や核保有に関連したものでした。
政府は邪魔なものをその意思一つで消し去ってしまいました。こんな人間はたくさんいると思います、戦争や行き過ぎた政府の行為で不幸になった人間が。
私は政府がそこの人間を含め大嫌いです。目の前にいたら殺してしまいたい位、憎んでいます」
外に気配がした。見るとガラス越しにテムジンの姿がありこちらを見つけ入店しようとしている。
彼は足を少し速め店を出た。テムジンもまた、私服で休暇を過ごしていた。
「赤のラウディが目に止まってよ。こんな頭いかれた派手な車、倭神沌で乗っているのはお前かエリー位だからな。
彼女なら食事でも誘おうかと思ったんだが、はずれだったな」
テムジンはその赤い車体に手を置きながら大声でわざわざそう告げた。
向こうには彼の愛車であるシルバーのメーセデスが停まっている。意外に普通のセンスしているんだよな。
彼は後ろのドアを開けいつものように瓶を放り投げた。一度だけこれで割ったことがある、その夏はシートがえらく臭った。
今日も頑張ってるな
「お前のような形成失敗した顔に誘われるほうはたまったものではないな。
彼女もここにこなければもっといい人生を送っていただろうに」
テムジンは手にしたホットライチを一口した。後部座席を見ると彼が普段は身に付けない政府支給のクリスタルソードがあった。
任務中に身に付けないで休暇中の今になってどういう頭してんだろうな。
「これからどこかにお出かけか?お前にも戦場以外に行く場所があるんだな」
赤のラウディにエンジンが点火した。テムジンは車体から手を離すと同時に引っかいてやろうかと思ったがやめた。
せっかくの休暇だ、平和的にいこう。運転席の窓がゆっくりと開いた。
「これから最後の別れを言いにな。お前もいくか」
テムジンは手にしたペットボトルを遠くのゴミ箱めがけ遠投した。それはまったく見当違いの方角に消えた。彼はポイ捨て常習犯だ。
「人の別れを邪魔するほど俺は馬鹿じゃない。さっさと消えな」
彼は窓を閉めると加速強くして走り去った。それを見送ると衛星電話のアドレス帳を開いた。
あいうえお順に並んだ名前を上から見ていくと半ばあたりでキエフ=ウェンズデイのメモリーが目に留まった。
彼は少し考えた末、それを削除した。テムジンはもう使うことはないだろうと思ったメモリーは消していく主義だった。
メモリー件数はこれで二十件ちょうどになった。うむ、きりがいい。さらに下に行くと彼の携帯唯一の女性のメモリーが現れた。
発信すると着信不可のメッセージが流れ自動切断された。これが繋がった事は一度もない。
彼はまた少し考えたが削除せず、そのまま衛星電話をしまい車に戻った。見るとボンネットの上にペットボトルが佇んでいた。
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今日はここまでにします。深夜までお付き合い感謝です。
あといつも保守してくださっている方にもこの場でお礼をさせてもらいます。
明日でおそらく一区切りになりそうです、書ければ。
乙
おつー
しかし、毎日は大変だな
捕手
181 :
番組の途中ですが名無しです:05/03/04 06:55:52 ID:6LTef41t
(ノ゚ー゚)ノ
「ローレンスよ。保守するぞ」
「はい、信之助様」
保守聖剣・グ ラ ン ド ワ ロ ス
保守
保守するから感謝しとけ
感謝感謝感謝
⊂⌒ヽ (⌒⊃
\ \ /⌒ヽ / /
⊂二二二( ^ω^)ニニ二⊃
\ \_∩_/ /
( (::)(::) )
ヽ_,*、_ノ ブーン
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場にはオレとローレンスの他、退院したラムズ大佐、異界に別れを告げた死霊、二木谷、メリッサの姿があった。
一条財閥の幹部たちとの送別会を終えたオレは彼らに別れを告げ、一条専用飛行場にいた。技術者や整備士は飛空艦の整備を終え、引き上げ始めた。
空はすっかり暗くなり息がとても白かった。予報では雪ということだったがその気配はまだない。リディアの初雪はいつも一足遅れてやってくる。
「今日は寒いな。旅立ちはいつも冬になるようだな、ローレンス」
親の進学しろという意見を振り切り家を出た日。兄とは別々の道を選んだホテルでの別れの日。
そして今日。冬は心をどことなくセンチメンタルにさせる気がする。
「二木谷、その若さで背負うものは大きいが任せるぞ」
あのジャイルズという高官はリディアの最終的な目標を一つの計画とした。
それは今の世界をあるべき方向へと導くものとする、世界政府の切り札とも言える。
「メリッサ、彼のサポートは君にしかできない。これからは彼が柱だ」
彼はこの末期時代を個人で扱える段階ではないと言った。オレは物心ついたときから金という絶対的な力を信じていた。
その信念は倭神沌・ポートガスに構える巨大な建物として現実世界に表われた。それはもう自分だけのものではない。
「大佐、最終的なものとは力に辿り着く。軍隊の不要な時代を創るためにはその力が必要だ。引き続き頼むぞ」
オレの夢は人を救える医者か、人を幸せにできる国を創れる政治家になることだった。
道は一つじゃない、答えは何通りでも存在する。その一つを自分の人生の最終目標とす。
「リューク、お前は自分のためとしつつもオレの力になってくれる。自分なりの答えをこの現世という新たな場所で探してくれ」
神が与えたものフォース。それに対抗しうる力を生み出す科学。その科学の進歩が生んだもの兵器。
それらをまとめようとするもの政府。その政府の最終的帰結、国家。そしてその全ての根源、人間の意志。
それは全て意思次第ということになる。
「ローレンス、お前とは長い付き合いになるな。思うところはあるだろうが最後まで付き合ってもらうぞ」
フォースが神の力とすれば科学は人の力。最高のフォース扱者を神とすれば最高の科学者は人。
神と人を制したものがこの時代の覇者となる。両方とも欠かすことのできない要素となるのだ。
「信之助様、パイロット含め乗組員の入艦が完了しました。いつでも離陸可能です」
オレは彼にうなずくとローレンスとリュークを従え乗艦した。中は長期滞在に備えいつもより多くの人間が走り回っている。
大きなものを動かすにはそれに応じたものがいる、それは全てに関しての共通項となる。
艦長がこちらに歩み寄ってきた。歳はラムズ大佐と変わらないだろう。
「航路、気象、予想される襲撃などに対し全てぬかりはございません。
そして今、東は反乱のさなかに存国しております、十分にお気をつけください」
東の国イーストサンでは現在、クーデターが発生している。覇気のない現政府を見切った反乱軍の手により国は不安定な情勢にある。
しかしそれは天が一人の人間に与えた最高の機会でもあった。経営者は大きな障害に当たったとき、それをどう乗り越えていくかその資質を問われる。
ピンチはチャンスとはよく言ったものだが大半の者はピンチで終わる。
「選ばれた人間はその命すら運命により決められているのだ。オレが死ぬときは必然的なこととなる、心配はいらない。さて、では行くとしよう」
果たしてこの旅を無事終わらせることができるだろうか。
・・・・三日前・・・・
「あなたはこれから大変困難なことを行おうとしている。無論、結果などはこの婆にも見えぬぼやけたものじゃ」
老いたその女は静かに囁いた。彼女の占いの的中率は半々である、その数字をどう思うかは人それぞれだ。
オレは婆に全てを打ち明けた。その答えは至って普遍的なものだったがそれが逆に安心感を与えてくれる。
しかし今回はそうもいかないようである。
「もしあなたがそれを成し遂げるとすれば、それはとても大きな代償の上に存在することになる。
具体的なことは見えんがその代償は、これまでで一番大きいものとなる。このまま決められた道をゆけばあなたは」
婆は目を瞑り何かを感じるようにして再び目を見開いた。その目には何がにえているのだろうか。
「かけがえのないものを失う。覚悟はしておきなさい」
・・・・現在・・・・
艦はエンジン点火を開始した。艦内が騒がしくなる。見るとローレンスはもう熟睡し始めた、さすがはフォース使いののび太くんだ。
今さっきまで後ろにいたリュークの姿はない、艦内探検にでも繰り出したのだろう。オレはソファーに深く腰を落とし窓の外を見た。
しばらくすると白いものが落ちてきた。それは珍しく予報どおりに舞い降りた初雪だった。この雪をリディア中の人が見ていることだろう。
雪は深深と降っている、それはホテルで兄と別れたあの日を思い出させた。分かれた道はいずれまた合流することだろう。
「これよりイーストサンを乗っ取る。これはどこに正義をもたらし、どこに不幸をもたらすかはわからない。
それでもオレを信じてついてきて欲しい。艦長、時はきた」
艦は白い歓迎を受けながらその空を目指し滑走路を走り始めた。冬の空は澄んでいる。
「一条財閥最高戦闘艦《KAMIKAZE》発艦」
飛空艦は離陸を開始した。さらばリディア、また会う日まで。
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これでウェストコール編完です。長々とお付き合い非常に感謝です。
長い間、応援ありがとう!
おつ
今漫画家を検討しています。
あとそろそろ題名を決めようかと思っています。やはり英語のほうがいいかな。
えっ?
×漫画家
○漫画化
もとい絵師の方に交渉中です。
先生さんが漫画家になるということなのか、
はたまたこの小説を漫画化するということなのか。
漫画化は(・∀・)イイネ!!
難しいとは思うが読んでみたいわ
おいおい、マジかよ
あと題名は変に凝るより「へい、店長」がいいんじゃないかな
まとめサイト更新されてますね、中の方サンクスです。
英語化するならHey, owner!だな
前スレの読みたい(´・ω・`)
ここでも絵師の方募集します。絵は時間がかかると思うので
気長に待ちます。自分は引き続き執筆します。
ほしゅほしゅ
206 :
番組の途中ですが名無しです:05/03/05 04:19:56 ID:tNwgbvcr
ワロスwwwwwww
漫画は描けないけど絵描くのが好きな腐女子登場ですよ
漫画できたらファンサイト作って二次創作させてもらうわw
と、保守代わりに宣言
うはwwwwwゲロキモスwwwwwwwww
明らかに釣りだろwwww
ほす
その部屋には、まるで時が止まったかのように壊れてしまった大きな古時計が佇んでいた。針は六時十分五十秒を指している。
繊細すぎるそのアンティークは主の帰りをもう長いこと待っている。一年。二年。三年。ついに十年の歳月が経った。
時間は過ぎてしまえばどんなにそれが長きに渡ろうとも、それを感じることは難しい。人間にとってあまりの長い歳月は理解を超えた概念的なものになる、例えば宇宙のように。
「フォース。それは限られた者に与えられた限定的な才能。神の力と形容され、その力は絶大的なものです」
女性は窓の外の景色を見ていた。その風景はひどく淋しいものを感じさせる。それはここが世界の果てだからだろうか。それともこうなるのは必然だったのか。
「その中でも人知を越えた強大なフォースを持つものがいます。その選ばれた者の何人か
がそれぞれの目的の為に集った集団、ハンターナイン。
彼らは歴史上最強の国家アークスの生き残りで、その心の中には自分たちの故郷を奪ったもの達への怨恨を秘めています。
その力を持ってすればこの世界を統べることも可能でしょう」
「じゃあ何でしないんだよ。そいつら馬鹿じゃないの?だったら自分たちでもう一回造ればいいじゃん、その国をさ」
まだ十歳にも満たない少年はハンモックに身を委ねながら思い思いのことを言っては彼女を困らせていた。
この時期の人間は皆探究心を持ち、それの結果によりさまざまに育つ。
「対抗勢力の存在、それが動けない最もたる理由よ。
けんかでも一対十じゃ不公平でしょ、神様は色々な人に平等に力を分け与えたのよ」
彼女は薪をくべた。暖炉は再び赤く燃えゆる炎を灯した。ここの冬はとにかく厳しい、火元無くしては一刻ともたないだろう。
「特に彼らが警戒していたのは東を拠点としたフォース勢力、リベリオン」
「リベリオン?」
「反リディアを掲げたことを受けリディア政府がそう呼んだの。反逆者という意味よ。
彼らは核撤廃と同時に世界の各々による統治を唱えたの。それは世界があるべき遥か昔の姿に戻ることを願ってのことだった」
過去に戻ることはできないが、それを再現しようとするものはいつの時代にも存在する。
過去に戻りたいという渇望は、その過ぎ去った時間を口惜しく思うことに因るものではない。
変わりゆく今の状況に納得できず、過去にあった自分の理想を重ねてしまうのだ。それはわがままという人間独自の感情に因る。
「反逆者。大きな意志にはむかう者たち。その結末はどうなるのでしょう」
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ちょっと休憩します。
おk
218 :
番組の途中ですが名無しです:05/03/05 21:36:57 ID:ByAWJQUs
おいおい。
「時に艦長よ、あれは何だ。ちなみにオレなりの見解を述べると」
窓の遥か向こう。その謎の物体はものすごい速度で最高速度八百三十キロを誇る高速戦闘艦KAMIKAZEに接近してきた。
先までは米粒ほどの大きさだったが今はそれを握ったおにぎりの如くである。
「人だと思う」
艦長はしばしその光景を眺め、やがて納得したように返答をした。
「確かにあれは人です。しかし信之助様」
それは肉眼で表情を確認できるほどにまで接近を果たした。が、残念なことにその表情は確認するまでもなく無表情であった。
強いて言えばやや引きつっているがそれは科学的に説明がつく程度のものである。ここは上空五千メートル、つまり五キロですな。
>>219 自分は絵の才能が皆無なので他力本願です。
VIPで今、空前の漫画ブームなので絵師を探していますがなかなか
見つからないのが現状ですね。気長に待ってみます。
まとめサイトの方、更新いつもサンクスです。
「ローレンス様もそうですがこの世には我々の想像を超えた者が多数います。今やフォースは科学に並ぶ身近なものなのです。
私たちもあの方と同じように今、ここ上空五千メートルにいますよね。それに起因するものがフォースなのか科学なのかということだけです。
もうこの世界は何が起きても不思議ではないのですよ」
今に法律が整備されこういう不法飛行者が捕まる日が来て欲しい。KAMIKAZE一隻四千八百億Gに対し奴は食費込みでせいぜい一万Gだろう。
これは経済流通の根論を揺るがす数字のパラドックスとなりうるのだ。いち早く司法省に航空法規の見直しをして欲しいものだ。
「どういたします?ここはもう東国家の領空内です、空軍の偵察機という可能性もありますし歓迎の祝辞という線もあります。
非常に判断が難しいところです」
このKAMIKAZEの最大の利点はその足回りにある。
戦闘艦と冠するがあくまでこれは高速船にそのカテゴリーを置く移動手段である、あまり戦い向きではない。
しかも今回は対象が相対的にあまりにも小さすぎる故、攻撃手に高度な精密性が求められる。
残念だがこの艦には新人研修を兼ねた新入社員、それも戦闘に関しては素人が大半である。オレはこの国に戦争をしに来たわけではないのだ。
「ここは五国でも唯一、外交官や大使にも治外法権が認められていない国家だ。
下手に東空軍でも撃墜しようものなら二度と母国の地を踏めぬこともありうる。艦長、ここは離脱を具申する」
そもそもあいつが空軍なのかという疑問が残るが、今やフォースは立派な戦力だ。中には対兵器を想定した能力を持つものもいるだろう、可能性はある。
それにこれはオレの推測だが、神真道に暗殺を依頼した奴の新たな刺客ということもある。
ローレンスがいるとはいえ、それ以上の使い手が出てきた時に彼に頼りきっているオレたちでは迎撃できない。一強他弱の構造欠点だ。
「了解です。コーザ、この場より離脱せよ。極力戦闘は回避するとの司令官のご意思だ」
彼は艦内回線を取りパイロット室にそう告げた。KAMIKAZEは最高速度へ向け加速を開始した。
体には大きなGが掛かる、吐きそうだ・・。
「艦長、遠距離レーダーに多数の機影が確認されます、思うに東空軍かと。もうすぐこちらの射程圏内に入りますが」
それは緊急回線を通し、この部屋にいた者全員に伝わった。見るとさっきの鳥人間の姿はどこにも見当たらなかった。
ちょい休憩。
とりあえず他の板にも漫画化依頼スレを建てに行こうと思うのですが
どこがいいでしょうか。漫画?少年漫画?サロン?漫画関連がたくさん
あるので、誰か雰囲気知っている方助言お願いします。
同人書いてるの姉に頼み込んだが無理だった
まあ、ヲタ臭くなるだけだからよかったのかもしれんがwww
「構うな、振り切れ。今回は東政府に入国許可を取っていない、面倒になる前にどこかに着陸する」
そう、オレたちは不法入国を試みている。どうせもうすぐこの国は今の政府を失うのだ、問題はない。
護衛艦兼・重戦闘艦MUTEKIではなくKAMIKAZEを選んだ理由はそこにある。
力でねじ伏せるのでは今の世界の流れと同じになってしまう、そんなやり口で政権奪取をしても意味がない。合法的に東を乗っ取るしかないのだ。
「緊急!緊急!第三貨物室に気圧異常発生、機内の空気圧が落ちています。KAMIKAZEはこれより自働操縦から手動に切り替えます。
速やかな対応を求めます」
再びパイロットの声が室内に響き渡った。それは先とは違いまさに緊急事態を警するものだった。
オレはローレンスをたたき起こしダッシュで第三貨物室へと急行した。
既に何人かのクルーが到着していたがその部屋の雰囲気に気押され、手をこまねいている。
『信之助、気をつけろ。フォース使いだ』
見るとリュークとさっきの鳥男が対峙していた。その男は今から海水浴に行くのか、海水パンツ一丁というサマーな格好をしている。
東にはリディアのように四季がある、現在は夏のようだ。海パンはオレに気付くと手を床に付き土下座をした。ローレンスは鬼神丸の紐を解いた。その頬は赤く腫れている。
「いや、マジで助かった。こんなところに飛空艦がいるなんてよ」
リュークは魔界の言葉で詠唱を始めた。下手な動きをすれば二人の攻撃がこの男を襲うだろう。男は顔を上げ、腰まで下がった海パンを直すといきなりフォースを解放した。
それはオレや周りのクルーにも伝わる勢いの大きさだ。
「で、聞きたいんだがお前たちはどういう人間だ?リディアから来たのか、はたまた北か南か。答え次第ではこの艦ごと海に沈んでもらう」
海パンわろすwwww
今日は気分が乗らないのでここまでにします。ご愛読感謝です。
引き続き絵師の方を募集します。
>>226 いえいえ、そのお気持ちだけでもありがたいです。
このスレ、だいぶ人が減ったような気がするんだけど・・・・・?
読んでる奴は居ると思うぞ
ただ、全盛期程の突っ込みどころが無くなって、反応し辛くなったのはあるだろうなw
みんな黙って見てるだけじゃないかな
ノシ
俺は最近は
まとめて読む方が読み応えがあると思って
毎日ログ取得だけして数日毎に読むようにしてる
だからリアルタイムの突っ込みができなくなったw
たまに保守とお疲れ言うくらい。
と言うわけで>◆/I03giEWww今日も乙カレー
最近はツッコミどころがないからな
いや、あることはあるんだが
ふつーに読めるよーになってしまった
悲しくもあるwはっちゃけてる方が面白い
漫画化はVIPの方で頼んでるのか?
今回の海パンのようなのがないと突っ込みどころがないからなぁ
ま、逆に言えばそれだけ完成度が上がってきたということで(
>>236の言うように悲しくもあるが
東編は信之助メインぽいから突っ込みどころに期待しようぜw
しかしこれだけの量を漫画化となると引き受けてくれる人もなかなかいないんでないかい?
ほす
240 :
番組の途中ですが名無しです:05/03/06 14:28:28 ID:cXoVJy9R
このスレまだ続いてたのかw
保守ピたる
ほす
「リューク、そいつを連れて飛び降りろ。オレもあとから行く」
海パンは何かをしようと構えを取ったが、リュークはスーッと彼の後ろに現れ腕を掴んだ。
そのまま男が割って入ってきたと思われる小窓からダイブした。
緊急用のミニミニスカイジェットを背負ったオレとローレンスはそれを追うように小窓から下を見た、遥か先に海が見える。
さらに目を凝らすと島なるものを発見できる、よし。
「ご無事ですか?信之助様。艦は高度をさらに下げています、もうすぐ再浮上不可能圏に突入しそうです」
艦長が息を切らしながらクルーたちを掻き分けやってきた。
確かにこれ以上下がれば、下方噴射エンジンが二基しかないKAMIKAZEでは高度を上げることは空中では不可能となる。
もたもたしてはいられない。
「オレとローレンスはここで降りる。お前は速やかに再浮上し帰国しろ、後ろの機影は振り切れ。ご苦労であった」
>>242 雰囲気は大分違いますがわかりやすくていいです。
「は、しかしここからでは、まだイーストサン本土までは随分距離があります。
そのミニミニスカイジェットでは到底燃料がもちませんぞ」
もともとこれは、パラシュートやボンネット風船などと並びスカイダイビング用の滞空補助の手段として開発されたものだ。
彼の言うとおりここからではまだ見えぬ本土までは到達できないだろう。
「問題ない、こちらにはローレンスと金がある。そこらの集落程度なら買収なり襲うなりすればよい。いずれは辿り着けるだろう」
オレの超論理的な意見に納得せざる得ない様子で艦長は敬礼をすると、艦の建て直しの為に再び機関室の方へと去った。
オレは窓にへばりつき下を再び見下ろした。島は先ほどより大きくその姿を視認できる。
リュークと海パンもかすかに見える、彼らは何もつけていないがどっちも飛べるし大丈夫だろう。
「信之助様、一つ提案が」
「何だ」
彼はその赤く腫れ上がった頬をさすりながら、オレと同じく下を見つめていた。
「私は、寝起きは良いほうです。起こしてくださるときは大声で呼んで頂ければ十分だと思うのですが」
オレは先の二人を見失わないうちにとダイブを決行した。高度を下げたとはいえまだ寒さを感じる程の高さである、防寒装備していないオレの血圧はどんどん下がる勢いだった。
とたんに周りに何か空気が包むような感覚が表れ、寒さが和らいだ。上を行くローレンスの術だろう、さすがは電気要らずの男だな。
「スカイダイビングは久々だな、しばしこの風景を楽しむか。どんなに忙しくてもゆとりは必要だ」
心を亡くすと書いて忙しいという字を成す。現代人が無くした心のオアシス。それを再発見してみてはどうでしょう。
「ローレンス、見てみろ。まだリディアの最東端・魔王岬がかすかに拝めるぞ」
その更に向こうには薄らとリディア本土が目視できる。空から見るその情景はリディアの力の大きさを形容するかのようだ。
こうしてみると、普段はネットワークシステムで繋がり狭くなった世界もあらためて果てしないものに感じる。世のけん騒が嘘のようではないか。
「信之助様、そろそろエンジン点火を。もうすぐ地上圏です」
ローレンスは背負ったそれを起動した。オレもハンドルを引っ張りエンジンを起動させ、スピードを上げた。
あっという間に先の二人に追いつくと海パンに話しかける。
「まずお前には艦の修理費用、及びオレたちがこれにより背負うであろう苦労を金銭的換算をした合計額を、のちに弁護士を通して請求させてもらう。
それが嫌なら早々に自分の巣に帰れ」
男は反応を見せずにリュークと一蓮托生のまま自然落下を続けている。
ミニミニスカイジェットの噴射方向をコントロールしながら機内から見えた島へと彼らを誘導する。
「よし、あの海岸に舞い降りるとしよう」
今からちょっと用事があるので一旦落ちます。
ローレンス描いた人降臨きぼん
その島はまるで南のさんご礁を髣髴とさせるきれいな海に囲まれた、静かなところだった。
そしてその光景はオレの目算は微妙に狂わせた、ここには文明的なものを感じない。どう見ても無人島であった。
「さて、素晴らしいダイブを経験させてもらってありがたいんだがもう空はうんざりでね。さっさとお前の言うとおり家に帰りたい」
海パンは何事もなく地に降り立つと近くにあったやしの木を蹴りで砕き折り、それを槍のようにして構えた。
「お前たちの答えを聞こう、どこの人間でどういう経緯でこの乱の国にやってきた」
なるべく戦闘は避けたい。敵の力量やフォースの性質が不可視な以上、いかにローレンスが強かろうと相性やそれを見破る前にやられる可能性もある。
「我々は」
先の機影群はおそらく東空軍。ここら辺は基地のある東本土からは随分と離れている、KAMIKAZEを発見して飛んできたにしては早すぎる。
つまり考えられるのは奴を追ってきたということになる。
「リディアより反乱軍の応援に派遣されたゴッドハンドだ。我々は東の政権交代を支援する」
海パンはやしの木を振り回しこちらへ攻撃を仕掛けてきた。オレはファイヤービュートで応戦しその木を焼き払う。
ローレンスは印を結び始め、リュークも詠唱を始めた。
「なるほど、先の状況から俺を反乱軍側と推測したか。それはご名答と褒めてやるがもう少し勉強してくるべきだったな、リディア政府は東政府側だ。
ゴッドハンドは俺たちの敵だよ」
そう言い彼は海パンからもりのようなものを取り出した。それは非常に短く、まさにコンパクトサイズのレジャー用と言える。
奴の得物か?しかし残念ながらリーチが短すぎる、近づかねば接近戦武器は意味を成さない。
男はこちらにものすごいスピードで寄ってきて、オレに手にしたもりを突き立てた。
『^/^ζξV』
リュークの死の言葉に男は息絶え倒れた。むう、頼りになる奴だ。ローレンスより即時性があるのが実にベストだ、
戦闘での一撃必殺は大きなアドバンテージになろう。
不思議な呪文キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!
「死神の力は偉大だな。さすがは今ブームなだけある」
オレは念のためガンマIで二発、頭に打ち込んだ。
別にリュークの力を信用していないわけではないが、フォース扱者は何を隠し持っているかわからない。念には念を。
『言っておくがこの能力は万能じゃないぜ、と言っても本名を知らなきゃならないとか刀の名前を呼ばなきゃならないとか、そんな面倒なことじゃない。
この死の言葉は相手のフォースの大きさに関わらずその命を奪える。もちろんそれはこの間のゴッドハンドやそこの神父さんとて例外じゃない』
ローレンスはその言葉にどう思ったのか悟らせもせずに、結んだ印を無償解放した。
つまりリュークはローレンスをいつでも殺せるということになるのか。
条件ないのか?w強すぎだろwwww
今日はここまでにします、お付き合い感謝です。
乙
欝
おつ
やべーかなり未読がたまった。
たまに移動中に、携帯で読むといい感じなんだよな
259 :
番組の途中ですが名無しです:05/03/07 07:56:25 ID:qQoLbmvc
あげちゃうぜ俺
ほす
ほしゅぅぅぅぅ
262 :
番組の途中ですが名無しです:05/03/07 20:24:14 ID:HjojxMwG
保守
『だがこれはいわゆる“ツキ”に影響される。この術は禁呪法に類するもので、死神でも一部の高位のものにしか扱えない。
その効果は場にいるフォースを持つものの中から無差別に一人の命を奪う。つまり今回の場合はローレンス神父とその男だな』
「普通に考えたらまったくもって使えんな。下手をすればローレンスが死んでいたというわけか」
オレは一瞬、リュークの始末を考えたが死を司る神にしてはお粗末過ぎる。リュークがこの場面で確実に海パンを殺せるという根拠があったのだろう。
だがそれ次第では、やはりここで消えてもらうしかない。死神は死神だ。
『そう、確率は50:50。もし四人なら四分の一。死は平等に訪れるという神の意志だ。
しかし我々死神は死を司る神、その確率を歪曲するくらいはわけない。
今のケースではおよそ95:5って所だ、まず心配ない数字だろ』
五パーセントか、それでも十分ハイリスクだな。ましてやその数字からしてもそうまでして倒すべき相手ではなかった気がする。
だが相手があの銀髪や白髪なら対価効果は申し分ないな。
『ただこの歪曲率に関しても万能ではない。詳しくは省くが今の場合、ローレンス神父と男の差が数字化されたものと考えていい。
もし奴がローレンス神父と対等であれば操作できる数字は小さくなるし、奴の方が上であれば数字はそちらに傾く。
これは人の命が、死神の観点から見ると平等ではないという事を意味している。
強大なものの命を奪うにはそれなりのリスクが必要というわけだ、つまりこの術は弱者と強者を対等にするという性質を持つわけではない。わかるかな』
つまり死の確率はその力に応じて分配されるわけか、従えば弱者から消えていくことになるな。
確かに都合がよい術とは思えない、相手の実力を把握していなければむやみやたらには使用できない。故の禁呪法ということか。
『しかしあくまでこれは確率だ、そこを忘れるな。表れた数字は絶対的なものだが確率という要素となるとその数字は魔力を持つ。
ローレンス神父が運に恵まれない可能性もあった』
使っておいてそれはないだろう、リューク。しかも死神の口から確率について語られようとはな。
株でもやらせればほいほい儲けそうだな、死神証券。
「大体わかった、ちなみにその確率歪曲はノータッチということもできるのか?」
『それはできない。死神は、命は平等という神の意志に逆らい生まれたものだ。俺の扱う術は全て死神の倫理が適用される』
もしそれが出来ればどんなに強者でも半半で葬れると考えたのだが世の中そううまくはいかないか、残念。
「死神の癖にややこしい術を使うな。こう、もっとスパッと殺せる術はないのか?その使用者の命と引き換えに確実にターゲットを葬れる術とかさ」
『それは先の死神の倫理に逆らう。さらに上位の死神になれば命の等価交換の術を扱うものもいるが基本的にはない。
最も貴族階級の死神ならそれも可能だけどな』
「貴族?お前は王族なのだろう、最高位の死神ではないのか」
魔界大図鑑によればリュークの一族は王族のはず、彼らより上位の死神など存在するのか?
『俺の一族は確かに王族だ、だがそれはあくまで平民階級での話だ。魔界には死神、鬼、黒龍の魔界御三家と言われる三種族が存在する。
他にも色々いるが権利的なものを持たない下級種族が殆どだな、魔界は人間が思っているようなところそのままだ。
強さが全て、金などという概念はない』
ローレンスは寝てると予想
ちょい休憩します。
今日は魔界の説明で殆ど終わりそうです、戦闘をお求めの方は読み飛ばしても結構です。
でもこういう設定も読んでいただけるとより一層、お楽しみ頂けます。
是非すみずみまで読んでください。
この世界でも力の占めるウェイトは大きい。弱者はある程度なら金の力で対等な位置に立つこともできるが、それは本質的な対等性を持つものではない。
この世界の魔界化も近いだろう。
『話しついでに魔界について説明するが、その三種族には下衆階級、平民階級、貴族階級というものが存在し魔力もそれに比例する。
死神の平民階級には幾多もの一族がひしめき合い、俺の一族はその中に君臨する王族というわけだな。そして貴族階級には二つの一族がいる。
その一つ、貴族階級の王族デスウィン家は魔界でも屈指の魔力を持つ死神最強の一族だ。俺なんかじゃ歯が立たねえ、奴らは文字通り神だ。
まあ生まれつき決められた運命ってやつだな、平民は貴族にはなれねえ。
そして貴族の王ってのは必然的にその種族の王となる、つまりその三人の王が魔界最強ってことだ』
どこの世界にも身分は存在するのだな。この世界ではアークスを最後に王家国家は亡んだが、北にはその名残がかすかに残っている。
王政などろくでもないことは歴史が証明済みではあるが。リュークもその貴族に生まれていれば苦労などしなくてすんだのにな、だがこれも定めか。哀れなり死神。
「ではその最強の王を味方につければ無敵ではないか。リューク、その皇帝を呼んで来い。金はある、タイガスマウンテンより大きな墓も造ってやる」
『馬鹿だな、魔界では金など何の価値も持たないと話しただろう。それに魔界の貴族階級は基本的にこの世界には干渉しない。
それは彼らにこの世界を容易に滅ぼせる力があるからだ。
何事にもバランスというものが要る、それは世界の均衡の原理に帰属する』
貴族が帰属を語る、うむ。いや、リュークは平民だったか。ややこしい王族など騙りおって。
王族など一つで十分ではないか、魔界も社会構造の見直しをしたほうがいいのではないだろうか。
内Pのため休憩します。
このテレビっ子め!
だがそれがいい
『さらに言うと彼らをこの世界に召喚するには想像を絶する力、ここでいうフォースが必要となる。
殆どの人間には不可能だ、例えフォースがあっても召喚術には受け継がれる才能が要る。その二つの要件が揃って初めて彼らを具現化できる。
これはほぼ不可能といっていい』
召喚術は数ある術の中でも非常に特殊な部類にカテゴライズされ、普通の術士では扱うことは出来ない。
逆に召喚士は強力な通常術を扱えないという制約もある、例外もあるがそれはリュークのいうレアケースに他ならない。
自然系の術はフォースがあるものなら詠唱や印結により誰でも扱える。勿論それ相応のフォースは必要だが。科学系の術はそれに加え術に沿った科学知識が必要となる。
ただこれは自然系の術と異なり、フォースの弱いものでも強力な効果を持つ術を扱うことができる。学者向きとも言える。
他にもリュークやゲンドウが使った魔界の術、時間操作系の術、一部の医者のみが扱える医療とフォースが融合した治癒術などがある。
後者に上げた術は癖が強く効果は強力なものが多いが、才能なども関わってくるので使えるものは極めて少ない。
特に異界の術である魔界の言葉は、人間には発音できない詠唱が必須で召喚術に並ぶほど莫大なフォースを浪費する。
リュークのように魔界に存在する者でなければ扱いは困難を極める。普通は召喚でのみ、その魔界に接触する。
『だが例外は何事にもある。現に信之助はフォースのカケラもないのに俺を従えている、それは単純にお前に惹かれたからだ。
魔界の者はその強さ故、力には惹かれない。貴族階級ともなれば自分より強いものなど存在しないと言っても過言ではない。
それでも俺のように人間に惹かれこの世界に降り立つ魔界の者が、もしかするといるかもしれない。ただそうなるとそいつと敵対したとき、非常に厄介な存在となる』
リュークはオレが取り出した北国ココアに興味を示し、説明する口を止めた。魔界にはこの世界ほど豊かな食料品はないだろう。
バッグからもう一つ取り出しリュークに与えた。彼はそれを飲みながら説明を再会した。
『召喚術によりこの世界に具現化した魔界の者は、その力の大半を術者のキャパシティに比重を置くため大抵は半分も出せずにいる。
どんな優れた術士でもせいぜい三分の一を引き出すのが精一杯だろうな。だが今の俺のように自らの意志でこちらに干渉している場合はその制約も軽減される。
フルパワーとまではいかないが六割から七割近くまでは魔力が使える、今の俺はムドウや玄じいに呼ばれたときより遥かに強いぜ。
多分ローレンス神父すら上回るだろうな、術に関しては。そして平民の俺でも大抵のフォース扱者より強い、貴族階級の者が自ら干渉してくればその魔力は想像を絶するものになる。
いいか、いかなる強力なフォース扱者とはいえ魔界の貴族には人間では絶対に敵わない。もし敵対することになったとしたら逃げろ。絶対に戦ってはならない』
力強くそう言い放つと、リュークはオレのバッグを勝手にがさごそし二本目の缶を取り出した。
ローレンス専用の北国ブラックである、リュークはそれを口にし吐き出した。その苦さはオレでも攻略不可能である、馬鹿な奴だな。
『先にも言ったが魔界の者は力には惹かれない。俺もそうだが彼らは人間特有の何かに魅せられ、自らの強大な力を貸そうと思うのだ。
それは彼らを従えるその人間が、和平などの非戦闘手段に耳を貸す理解ある者だということに他ならない。
お前がそうであるようにな、それだけは覚えておくといい』
「オレは死神に好かれるような人間なのか、まったくもって魔界とは理解し難いところだな」
刹那の瞬間、銀色の弾丸がオレをめがけ、かん高い発砲音と共に軌跡を描いた。その二発の迫り来る凶器を公明な輝きを放つ備前長船が弾き飛ばした。
リュークは手にした北国ブラックを一気に飲み干し詠唱を始めた。仲間がいたか?
「馬鹿な、あの神父は完全に寝ていたぞ。化け物だ!撤収するぞ」
その男の声は遠くの茂みより聞こえた。この距離で狙ってくるとは、射撃のプロか。オレは抜いていたファイヤービュートを一閃させたが到底届かない距離だった。
「リューク、殺すな。捕えろ」
この国の現在の情勢に関する詳しい情報を聞きだし、さらに人質にする。殺すのは惜しい。リュークは別の詠唱を完成させた。
『死神ハンド』
地面から現れた魔界の手が逃げようとする二人の人間を捕らえ、海岸まで引き寄せた。
格好からするに軍人か、一人は二十歳そこそこの女性で軍服には似合いらしからぬ眼鏡をかけている。
もう一人は三十過ぎ、その胸に付けた勲章からするに士官クラスか。
今日はここまでにします、深夜までお付き合いどうもです。
うおおおおおお、眼鏡っ子キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!
乙
デスノは楽しみですが自分はコミック派なんで第二部はまだ先になりそうです。
まあネタばれはスレタイでされちゃいましたけど。Lホントに死んだのかな・・
Lは
リンゴしか食べない
285 :
番組の途中ですが名無しです:05/03/08 04:31:35 ID:YOkSMkZh
アゲ
手紙公開とかまじヤメレ
ほす
ほす
「ちっ、化け物の仲間は化け物か。貴様ら伴天連だな、わが祖国に何の用だ」
二人の体は、地から伸びた死相の黒い手ががっちりホールドしている。見たこともない術だ、これも魔界の力か。
オレは男の手に握られた狙撃用ライフルを取り上げ、海へ投げ捨てた。海水に浸かってしまえば重火器など恐れるに値しない。
「口に気をつけろ、自分の立場を踏まえ慎重に行動するのが軍人であろう。これはお前の犯した罪の代価だ。
軍人には敵味方を判別する賢さも備えていないのか」
彼の肩口に東の国旗が見受けられる。するとこの二人は正規軍か?ならさっさと解放して話を円滑に進めたほうが吉か。
「くそ、反乱軍には伴天連が多いと聞いたがこんな奴らまでいるとは。仕方ない、あれを使うか」
男はそう言うとズボンの裾から銃をスライドさせ地面に落とした。女は口から小型の硝煙爆弾のようなものをリュークの方に吐き捨てた。
さっきから喋らないのは彼女が軍戦というものを熟知していると思っていたがこれだったか。
掴まる寸前に先を見越して仕込んだのだろう、正規軍にしては実践的な訓練を受けているな。
「リューク、引け。それはただの硝煙弾じゃないぞ」
転がった硝煙爆弾のようなものは破裂と同時に、その破片がリュークの体(と思われる)に襲い掛かった。
本来物理的攻撃の影響を受けないリュークだがダメージを負ったのか、二人を捕えていた黒い手は地に消えた。
男はそれを待っていたかのように足元に落ちた銃を拾いこちらに銃口を向けた。
ローレンスは刀を手にしたままオレへの銃弾を防ぐように立ちはだかった。
女のほうも隙を突いて銃を抜き、リュークに狙いをつけていた。この銃も普通の火気ではないな、北の最新武器か。
「気が変わった、お前たちはここで殺さずキャンプに連れ帰るとしよう。
聞きたいことが山ほどある、お前たちもそのつもりで私たちを殺さずに捕縛を取ったんだろうがあだとなったな」
戦争やこういった国内紛争において、情報は命の次に大事なものとなる。
時には例え自らが命の危険に晒されても情報を漏らしてはいけないこともあるが、それはその情報によりより多くの人間に危険が降りかかるからである。
敵の重要情報を手にするにはそれなりの覚悟が必要である、彼らもそれはわかっているであろう。
『どうする、見たところあの二人からはフォースを感じない。それにフォースを消せるくらいの手練なら国の軍隊などに甘んじてはいないだろう。やるか?』
確かにリュークなら変に動かずとも詠唱のみで彼らを始末できる、印結や武器を使おうとすれば彼らも動くだろう。
先の硝煙弾にしろこの銃にしろ、不透明なまま戦うのはあまり賢明ではないか。
ちょい休憩。
「あの術をオレの許可なく使用することは禁止する。
正直、オレたち人間にはお前が考えている以上にリスクが大きい、死はあまりに非現実的なものだ」
ローレンスはこちらに合図を出してきた。それは、その場の状況において特に問題はないということを示す。
ローレンスもあの謎の武器を警戒してはいるが、使わせる間もなく状況を打開できると踏んだのだろう。リュークは声をさらに潜めながらオレに囁いた。
『フォースを持たぬものであれば確実に殺せる。詠唱も数秒で済み数人を一度にやれるぞ、これでも一応、死神なんでな。
一般人の命を奪うのは朝飯まえだ』
どうやらオレが考えているほど状況は深刻ではないようだな。
ならばこれはまたまたチャンスとなる、彼らにそのキャンプとやらに案内してもらってそこで素性を明かせばいい。
むやみにこちらの戦力を見せることもない、いつ誰が敵となるかわからないのが紛争だ。
「武器を置いて投降しろ、先にも言った通り命までは取らない。もちろん命は保障するがそれ以外に関してはお前たち次第だ。
情報を得るためには、我々が東正規軍とはいえ容赦はせんぞ。人間としてのプライドを保ちたければここで果てることを選ぶがいい」
男は銃のトリガーに指を掛け一発放った。それはローレンスのフォースシールドを突破しオレの頬をかすめた。
やはりただの弾丸ではない、フォースを無視できる性質を持つのだろうか?
それでもフォースを持つものの自由を奪うなどローレンスやリュークに致命的な効果があるものではない、油断はできないが。
オレは手にしたファイヤービュートを地面に放り投げた。
ーレンスもオレの考えを悟ったか、備前長船をそっと砂浜に置いた。鬼神丸はこの前のセシルとの戦闘でひびが入ってしまい、使い物にならなくなってしまった。
正宗といい、ローレンスの手に掛かればいかなる名刀でもぼろぼろに朽ちてしまう。いい武器の基準は何も攻撃力だけではない。
むしろフォース戦ともなれば媒体としての役割に留まることが多く、武器自身が致命傷を与えることはないだろう。
そうなると使用者の強大なフォースに耐えうる頑丈さが必要となる。備前長船も大業物の一刀だがローレンスのフォースにいつまで耐えられるだろうか。
「わかった、大人しく投降しよう。その代わりVIP待遇で頼むぞ」
-------------------------------------------------------------------
今日はここまでにします。ご愛読相変わらず感謝です。
乙でした
おつ〜トーナメント関連読んでてつかれたから
取得しておいて、あとで読むよお
乙
ウメーーーーーーー。
正直うまいと思った。
ワンピースみたい
鳥山あきら風でもある
>>300 Sugeeeeeeee!!
充分つーか充分すぎるほどうまいと思います。
ほす
306 :
番組の途中ですが名無しです:05/03/09 10:33:49 ID:gV0sCuk1
age
307 :
番組の途中ですが名無しです:05/03/09 11:06:45 ID:bXhzKsm+
すごいですね
激しく(・∀・)イイ!!
びっくりしたw続きを書いてほしい
>>300 プロの方ですか?うますぎると思います、感動しました。
とりあえずVIPで進行中の企画“週刊少年VIP”に連載を考えて
漫画化をもくろみ、絵師の方を募集しましたが242氏か300氏に是非書いて頂きたいです。
ただ物語自体がこの先も長くなると思うのでお暇であれば、という形で。
また絵は下手だが最後まで付き合うぜ!って人がいれば名乗りを上げてください。
絵のうま下手は問いません、上手に越したことはありませんが。とにかく
自分と一緒に頑張っていただける方がいいです、お願いします。
絵は掛けないが読むのは最後まで付き合うぞ
311 :
300:05/03/09 19:27:50 ID:MPxnoiFm
>>309 プロなわけないでしょw
それじゃあ自分も漫画技術向上のために描いていこうと思います。
1日1〜2ページくらいしか描けないと思うけど頑張ります。
>>310 どうもです、ぜひ最終章まで見届けてください。
>>311 いや、本当に助かります。この絵のクオリティなら誰も文句いいませんよ。
あとは題名と作者名ですね。300氏はペンネームを考えて下さい、VIPに載せるとき
際に表記されますので。自分が原作者、300氏が漫画担当ということで載せますね。
果てしない海。遥か彼方にリディア本大陸が望める。
日に照らされた鮮やかな青い色の海はきらきらと光輝く、ここ東南部は夏の間だけ南にも劣らない最高の休息地として一部の通の間でにぎわう。
王道は南海、通は東海。さらなる上級者になると凍えるような寒さと、凶暴な海洋生物が生息する北海にバカンスへ出かけるという。
人間というものは金持ちになるほど変人が多いと言うが、火なき所に煙なし。オレは肯定派である。
「夏はいい!今頃リディアではあちこちで雪だるまが乱立しておる頃だろうな。寒い中、経済的生産にもならないしょうもないものを作って何になるというのだ。
人生は短く儚い、金のないものはせめて時間くらいは大切にせんとな」
オレは寒さの象徴でもある雪だるまが大嫌いだ。しかも非生産的物体と来たものだ、これは手に負えない。見つけ次第、破壊するようにしている。
勿論、子供が泣くと困るので深夜こっそりと活動するのだ。大物たるもの、器が大きくなくてはな。
「時間も大事だが命なくしては意味がないな。そして今のお前には生産性も皆無だ、海に投げ捨ててさんご礁の一部となるか?
ここサンブルー海にとってはお前のような人間でも糧となる、非常に貢献的だぞ」
男は灰色の配色で統一された小型戦闘用クルーザーの舵を取りながら、ちらっとこちらを見た。両端に備え付けられた二基のパトリオット銃、
内にえぐるようにして装着されている対艦魚雷、対潜水艦用の機雷。
本来、機動力にウェイトを置いた戦闘クルーザーとしてはやりすぎ感もある重装備である。これなら偵察艦くらい簡単に沈めることができる。
正規軍のアドバンテージは国から支出される国防費をバックボーンにできるところにある。
反乱軍にも兵器くらいあるかもしれないがよほどの大富豪がスポンサーにつかなければ、正規軍と対等に兵器戦を繰り広げることはできないだろう。
つまりこの反乱紛争の焦点はフォース戦となる、それは彼らが先に使用したフォース貫通弾からも対フォースに力を入れていることがうかがえる。
どんなに小さいフォースでも一般人からすれば脅威である、特殊な能力は下手な兵器よりも厄介だろう。
「なぜオレたちを反乱軍と判断した?あの男は反乱軍側であろう、オレたちの仲間でもない」
あの状況でオレたちを反乱軍と判断するのはおかしい。もしかするとこいつらが反乱軍か?そうなると話がこじれてくるな、参った。
「それは私たちが正規軍だからだ。訓練された軍隊が味方を撃つような間抜けなことはしない、お前たちの顔を軍名簿で見たことはないからな。
それにあの男から情報を聞き出そうと急所を外し狙撃したが、それを防ぐためにわざわざとどめをさしてくれた。
以上より敵と認識した、こんな状況で何を言おうが言い訳にしかならないな」
海パンはてっきりリュークの術で死んだと思っていたが、こいつも狙撃していたのか。
こうなるとどちらが死因かは空の彼方だがそれを説明できる状況でもなくなってしまった。これはだんだん弁明が難しくなってきたな。
「その推測ではなく憶測だな。戦場においては死因の特定など不可能、こちらがあの男を敵と判断し殺したとも考えられる。
これはオレたちが反乱軍として拘束されるにはあまりに不当な事由だ。名簿の件に関しても個人の記憶を根底とした、軍行為としてはお粗末なものだな。これは東の国法にも引っかかり兼ねん不当行為だぞ」
男は何も言わずに海を蛇行しながら軍務に従じる。オレとローレンスの手には拘束錠がはめられている。リュークには何もつけられず自由な身だが、女が常にオレに狙いをつけている。
もちろんリュークが不審な動きをすれば躊躇なくトリガーを引くだろう。
この女、士官と思われる男より戦闘慣れしている。その証拠に彼女は、リュークに拘束錠をつけようとした男を制し、彼だけを自由とした。
三人とも拘束してしまうと追い詰められて何をしでかすかわからない、人間は火事場の馬鹿力を持っている。
しかしリュークを自由にすることでオレたちに冷静さを保たせる、仲間が自由なら安堵感が芽生える。
戦闘とは技術だけではない、冷静な状況判断や人の心理状態の見極めも必要となる。
×その推測ではなく憶測だな。
○それは推測ではなく憶測だな。
「口を慎みなさい。先にあなたも言ったはずですよ、立場を考えろと」
なかなかかわいい声をしている。二十代と印象を受けたがもっと若いかもしれないな。
最近は夜の街を歩く人間の平均年齢が下がったが、それは戦場でも同じ傾向が見られる。老若男女のボーダーフリー化現象ということか。
「あれは軍人について言ったのだ。オレは軍人でも護衛官でもない、ただの小市民だ。
そちらこそあとで冤罪が発覚したときの立場の振り方を考えたほうがいいのでは」
女は少し表情を曇らせたが銃の狙いはしっかりとつけている。この程度のことで心が揺らぐなら最初から軍人になどなっていないだろう。
それなりの覚悟が彼女にもあるのだろう、負ければ国の歴史が大きく変化してゆく。戦争とはまた違った心境だろう。
「ところでまだ着かんのか。さすがに海ばかりでは飽きるな、どうだ、ゲームでもしないか?
マジカルパイナップルとか古今東西株式に関しての法律の条文とか」
ちょい休憩します。ワンナイ見ようかな
ダッ(ry
漫画化楽しみ
322 :
300:05/03/09 22:51:16 ID:MPxnoiFm
>>322 うはwwwwww鳥肌立ったwww
グランドワロス見てぇー
いいねぇ
瞬間、弾丸がオレの頬をかすめた。先の傷に続き二つ目の筋がバッテンを描くようについた。
しかし今度はそこそこ深く、血が滴り落ちている。
「黙りなさい。あなた方は捕虜なのですよ」
銃のマガジンを引きながら再びオレの頭部に照準を合わせた。今度はローレンスが動いた。
彼の錠は既に外されており、彼女がマガジンを引いている間にその背後に回り込んだ。
手にした備前長船の刃先が彼女の首筋にぴたりとつけられている。彼女は銃を捨て手を挙げた。
事態に気付いた男は操縦を自動システムに切り替え、反撃を試みるがリュークの術によりその身体の自由を奪われた。今度は仕込む暇もなかっただろう。
「貴方たちも態度に気を付けたほうがいい。貴方たちが火気を使う前にその首を落とすのは容易い。
もし信之助様に万が一の事があれば東軍は全滅と考えていい」
>>322 感動しました、天子の才能を感じます。お互い無理せずマイペースでいきましょう。
ローレンスは彼女の耳元に静かに囁いた。その言葉には普段は感じ得ない、感情のない感情がこもっている。
その目は冷たく彼女を見据え、そして死というものを享受しているようにも見える。
ローレンスは刀を鞘に納めると再び錠を自分にはめ元いた場所に座り込んだ。リュークも術を解き空中にふよふよ浮いている。
「我々の行動が何を意味するか、よく考えることです。
そちらが下手なことをしなければこちらも大人しくしています。お互い、自らの立場を把握し賢明な行動を望みます」
女は銃を拾い上げたがそれはもうオレを狙うことはなかった。
船はやがて目的の地であるキャンプに向け、東本国の大陸に上陸を果たした。
いよいよオレの作戦がここに幕を上げる、目指すは首都アムステルだ。
----------------------------------------------------------------
今日はここまでにします。VIPの方には後で申請しておきます。
作品名はこの物語のテーマである“リベリオン”か“五国物語”を候補として
考えています。300氏もペンネームを考えておいてください。
最もこのままVIPが・・・・
Z
乙
VIPは多分m早朝再開と予想
330 :
300:05/03/10 00:36:24 ID:Y3WPrt75
乙でした
正直ペンネームとかはどうでもいいので、勝手に何かつけてくれて結構ですよ。
みんな名付けてくれ
雇われ店長
332 :
雇われ店長:05/03/10 00:49:21 ID:Y3WPrt75
じゃ、これでw
まじで!?冗談言って悪かった。
もっと慎重になったほうがいいよw
HEY店長でいいんじゃないか
まあ一応作者名は残るものなので、ゆっくり考えるのもいいですね。
それはそれで味のある名前だと思いますけど。2ちゃん内だし
適当でもいいかと。
んじゃ今まで出たのを合わせて「雇われHEY店長」でどうだろうか
それか猫コーラ(だっけ?)とか今まで出てきた飲食物系
337 :
雇われ店長:05/03/10 01:36:44 ID:Y3WPrt75
338 :
番組の途中ですが名無しです:05/03/10 01:40:40 ID:sLAUPqyJ
ワロス
やべええええええええ。漫画版信之助かっこよすぎるぜ。こんな夜中に興奮してしまった。
ほす
漫画のキャラFF7の敵に似てるなwタークスなんとかだっけか カッコ(・∀・)イイ!!
>>342 まとめサイト的なとこ調度さっき見たんだけど結構しっかりしててびびったw
そのうpロダにうpしますね。画像サイズ変えたほうがいいのかね
できれば画像サイズを縦600、横500くらいにしてください。
加えて画像形式をBMP以外にしてください。
モノクロ画像はPNG保存で、カラー画像はGIF保存で、
読み込み画像はJPGなどでお願いシマス。(必須)
参加要項より抜粋。自分には意味がわかりませんが・・
345 :
雇われ店長:05/03/10 18:29:23 ID:Y3WPrt75
347 :
雇われ店長:05/03/10 18:56:30 ID:Y3WPrt75
うはw
なんかまとめてうpしたほうがいいっぽいので自分も5Pほど描き終わったらうp
するようにします。
もうすぐ実家に帰るかもしれないので、それまでにはなんとか第1話を描き終えるよう
がんばります。
よろしくお願いします。ぜひ頂点を狙いましょう。もし小説の方で
不可解な設定や描写等があればここで聞いて下さい。
これから小説は読んでないけど漫画は読んでるよ、って人が増えるんだろうな。
>「リューク、下がりなさい。貴方では一瞬で灰にされてしまうでしょう」
>「はい」
さっき第一話読んでたんだが、強盗と死神の名前がかぶってるよ。
別にいいか。
でも同じ名前に深い意味がないなら
漫画化に際して名前かえた方がいいかも
深い森林の中に東正規軍の宿営地があった。イーストサンの経済・政治の中枢地、首都アムステルより南に位置しここからさらに西へ進むと反乱軍が占拠する街、コーカスがある。
紛争では街の位置の把握も重要となる。戦略上に置いて、地の利を生かすのは基本である。一条財閥最強の軍師、ラムズ大佐は五国の地形をほぼ把握している。
元海軍幕僚長である彼はその仕事柄、他の将校たちと戦略を一から立てる。失敗すれば多大な犠牲を伴う、ミスなきように使える情報を全て利用し隙なく無駄のない作戦を組む。
軍師とは将軍のような人間ではなれないのだ。
「本当に正規軍の加勢に来たというのだな?そうであれば我々としては非常に助かるのだが。わが軍は装備に関しては反乱軍を大幅に上回るが、彼ら側には強力な伴天連がいる。
色々な状況を想定して訓練しているとはいえ、フォースはあまりにも未知数な要素が大きすぎる。軍隊は戦争を恐れることはないがフォース戦は専門外だ」
そうですね、別に最初の強盗はかませ犬にも値しないキャラですからね。
でもそうなると死神の名前のほうがまずいかな、デスノの堂々盗作だからな・・
うたばんのためちょい休憩します。
354 :
番組の途中ですが名無しです:05/03/10 20:41:36 ID:/9w7lMEZ
総長と名乗る男は戦況をあまり芳しく思っていない様子で、机の上に広げられた戦略図を眺めていた。
結局オレたちは状況性やあの眼鏡の女の上官報告などにより免罪となった。
彼らは総長を代表として謝罪し、オレたちの話を聞くやいなやこの国の現状況や反乱軍などについて説明をしてくれた。その内容は
・東正規軍VS東反乱軍という構図に加え、正規軍側にはリディアが東央条約に基づき援護国としてついている
・反乱軍には手練のフォース扱者(この国では伴天連と呼ぶらしい)が数人ついており、詳細は不明
・反乱軍のリーダーは十九歳の少年で東政府の強硬派ジャンピエール派閥の議員・カラコス=サザンの子息
・大統領は、説得は不可能とし反乱軍の殲滅を発令、国は現在戒厳令が敷かれている
などなど。そこまで複雑な事態ではない、よくあるクーデターの構図となっている。敵がはっきりしていればやりやすい。頭を叩けば群れは散る。
んん?ラムズ大佐も合流したの?
「了解した、早速その伴天連を始末してこよう。そうすれば国の一大事は終幕だ」
テントから出るとローレンスの姿を探した。見ると先の女に体術を指導している様子だった。彼女の手にはサバイバルナイフが握られている、接近戦用か。
「待ちなさい。反乱軍の伴天連は想像を絶する強さだ、いきなり敵地に飛び込むのは安易すぎる。
我々軍人としては作戦無しでの行動は死に繋がると考える、そうあせらないで欲しい」
総長は慌てた様子でオレを引き止めた。むう、それもそうか。戦うのはオレではなくローレンスだしな。オレはあくまで司令官、戦闘はあの化け物二人組に任せる。
「待て待て、そうネガティブになるな」
声の主を探してみるとかなりのでかさを誇る、まさに巨人のような男が歩み寄ってきた。背丈は前に会った坊主の護衛官と大差ないがノッポの彼とは違い体格もいい。
顔を大きく見せているサングラスが似合っているようなないような。あだ名をつけるとすれば“モグロさん”とか“サンダーマウンテン”といったところか。
「マーフィ。相変わらず図体と態度はでかいな、軍人には不向きな体格だ」
マーフィ?ああ、ドクタードランクの人か。こんなに巨体とは思わなんだな、あとでサインもらっとこう。
「軍人なんざ集団には興味ねえな。俺は群れるのが嫌いなんだよ、男は常に一匹狼と決まっているもんだぜ」
男はオレを見ながら目を細めた。これでもオレは財界では有名人だからな、知っていてもおかしくはない。
海外でも有名になればうはうはだな。
「何だ、随分威勢がいいと思ったらガキか。若気の至りだな、これじゃあ乗り込んでも即死か」
男は微笑を浮かべながらバスケットボールのようなものを地面につきだした。
こう見るとバスケ選手のシャキーリ=テニールにも似ている。最高のディフェンダーか。
「どうだ、俺からボールを奪ってみろ。ガキとはいえここまで来たんだ、強さくらい判定してやるよ」
ほう、こんな球遊びでオレの何がわかるというのだろうな。運動神経なぞ判定されても嬉しくもない、奴からボールを奪えたら、賞金をくれるというなら別だが。
オレは基本的に自分の意思で動く場合を除き金銭が発生しない事は絶対にしない。時間は金に等しく考えるものなら当然の信念だ、貴様のように暇ではない。
「そんな球遊びはケージス川のハマちゃんとでもやっているがいい。オレは忙しいのだ」
男はボールをオレの方に放り投げた。仕方ないのでキャッチしようと思ったが、手前で失速したと思ったら地面に落ち、方向を逆に向け加速した。
ボールは元あった巨神兵の手の中に戻った。
「そう言うなって。ビビる前に掛かって来いよ、そうすりゃ奇跡的に奪えるかもしれないぜ」
オレは全てが無駄なこととは思わない。その一見無駄な時間と思える中の先に自分なりの納得が得られれば、それは金と同等の価値をもたらす。
人はこれを自己満足とする。だがオレはやはり自己満足だけではプライドを保てない、こんな馬鹿そうな相手ならなおさらではないか。
「ではもし奇跡的に奪えたら褒美をよこせ。ならこのオレ自らが相手になってやろう」
なら時間の対価を作ればいい、発想の転換だ。奴はボールを片手で掴み中指の上でくるくるっと回し始めた、さすがはFBAの選手である。
「けちくさい野郎だな、経営者みたいな考えしやがって。まあいい、リスクがあればそれだけ力が出るってもんだ。
何が欲しい、金か?」
「その通り、金だ。オレがボールを奪えたら金を頂く。額は一億G、現金のみ、州伊洲の口座に一週間以内に振込みだ」
男のボール回す指が止まった。つい財界のものさしで金額を提示してしまった。そうであった、ここは名もなき軍営のキャンプで奴は名もなき庶民であった。
さすがにかわいそうだから一千万Gにしてやるか。
「わはははは、威勢がいいだけあってでかい口を叩きやがる。いいだろう、その代わりお前が負けた場合はその腰の鞭を頂くぜ」
「いいだろう、これで軍営発賭博成立だ。負けたらしっかり払えよ、破産しても地の果てまで集金にいくぞ」
かくして一億G争奪賭博がここに幕を開けた。事態の深刻化に総長は頭を抱えながら見学席に腰を掛けた。
いつの間にかギャラリーが集まりだし中には勝敗賭博を始めたものもいる。ここでオレが勝てばカッコいいこと請け合いだな。
「いくぞ、グラサン」
DTDX&食事のため休憩します。
いつものポケットよりリモート手榴弾を出し放り投げる。奴はドリブルをしながらさらりとかわした、つもりだろうがこれは近くの金属に反応し自動追尾する。
本来は重厚な戦車の足元からの破壊に使われるものだ。グラサンのベルトだかなんだかに反応し手榴弾は奴の足下とぴたりとつけた。
「一億!」
スイッチを押すと起動回線に信号が伝わり、グラサンと周りのギャラリーの一部を巻き込み炸裂した。ボールが転々とこちらに転がってくる、一億一億。
「甘いねえ、俺をやるんなら原子爆弾でも持ってきな」
煙の中から巨大な影が馬鹿でかい声と共に現れ、ボールを拾い駆け抜けた。くそ、不意打ちにしてはそこそこ奮発したのだが。
超小型素粒子爆弾を使うべきだったか、オレともあろうものが油断したぜ。
うはwww殺す気かwwwwww
「おいおい、ここには軍備品や火薬があるんだぜ、そんなもの使うなよ小僧」
「奴ら、お互い殺す気だ。ここはもう戦場だぜ・・・」
「パーキーが負傷したぞ!軍医を呼べえ!」
「衛生兵、衛生兵!モルヒネを持って来い!」
「これが一億を賭けた真剣勝負か・・・」
ギャラリーがわいわい騒いでいるがよほど楽しいんだろう。平和ボケするほど下らない戦いでも興奮するものである。
退屈な軍生活に嫌気の差した彼らに贈る、最高のエンターテイメントをお楽しみあれ。
「ではお言葉に甘えて重兵器を使わせてもらう」
置いてあったバッグからゲルニウムチタン製のケースを取り出し開けると部品が数点。
それを組み立てると完成したのは電磁レールガン。五発/秒の連射能力を備えた対装甲兵器用の高熱発生火気だ。
これもまだ北でしか流れていない代物である、お値段も相当です。
「死ねえ」
狙いを適当に定め、重いトリガーを引くと銃口から青白い電熱撃が凄まじい勢いで次々と地を焦がしてゆく。
しかしボールを焼いてしまうと一億を貰うのが困難になってしまうので出力は抑えてある。
二発/秒ってところだろう、ぎりぎりセーブできる程度である。
「何だあれは!サイファー装甲仕様のレールガンが熱で消滅したぞ。あの電磁砲、個人で揃えられる代物じゃないぞ、あいつ闇商人か?」
周りは先にも増して大騒ぎである、そうであろうそうであろう。何もフォースだけが力ではないのだ。
莫大な金に多くのコネクションをふんだんに利用した近代科学兵器の底力、目の当たりにするがいい。グラサンには悪いが一億は生命保険と親族から全額回収させてもらう。
「こいつはやべえな。ボールがつきづらいぜ」
放射圧でぼこぼこになった焼け野原を縫うようにドリブルしているのは黒き巨人、グラサン。
オレが放つ電磁撃を紙一重で回避しながらボールもしっかりついていやがる、なんて運動神経だ。仕方ない、出力MAXだ。
「遅いねえ!そんな重いもの持って俺からボールを奪えるわけねえだろ」
トリガーを引く前に男の姿が消えた。気配がする後ろを見るとボールが目の前に迫っていた。避けきれずに顔面に直撃しオレは電磁レールガンを離した。
目頭を押さえながら視線を上げるとボールは再びグラサンの手に吸い込まれた。
「そんなしょうもないもの捨てて、自ら来いや。まさかその火気だけでジースたちを蹴散らしたわけじゃねえだろ」
先の士官とめがね女のことである。総長の話だとこのキャンプでも一位二位を争う腕前らしい。士官はともかくとしてもあの女はそこそこうやるようだが。
「いいだろう、お前を仕留めるのはやめて正々堂々勝負だ」
オレはタイムブースターを起動した。見たところ、こいつはフォースがない気がする。先の銃撃の避け方を見てもぎりぎりだった、フォース扱者の動きではない。
確かに動きは速いがゲルマンやローレンスに比べれば常識の範囲だろう。それに軍服を着ていないところを見ると軍人でもないな。
おそらくは偵察用に彼らが雇った便利屋ってとこか。十秒でかたをつける。
「そうそう。スポーツってのはよ、お互い紳士的に行うもんだぜ」
ぬかせ。オレの素早さは今までの数十倍に跳ね上がりボールめがけ一気に攻め込む。もらった!
「ほう、なかなかやるじゃねえか。ジースをやったのはまぐれじゃねえな」
捕えたと思ったボールは残像を残し視界から消えた。右手にその球体の影を見つけ再びトライを試みる、あと七秒。
「俺のスピードについて来るとは、お前フォース扱者だな。これじゃあジース達じゃ無理だな、素人じゃ太刀打ち不可だ」
グラサンはオレと対等に動き、ボールを器用に操りながらオレの奪い手をことごとくかわす。
どんな動体視力してやがる?しかも限界以上の動きを体に強要しているオレとはうって代わって、息切れどころか先より徐々にスピードが増している。
一億の賭けを受けるだけはあるってことか。
「ち、見た目とあいなって素早い奴だ」
タイムブースターは十秒のリミットを切り停止した。オレの体は結構疲労がきているが奴は息一つ切らしていない。
持久力も相当なものだな、やれやれ。
「何だ、あの二人の動きほとんど見えなかったぜ。あれはもう伴天連の動きだ、人間じゃねえよ・・」
場は波を打ったようにシーンとしていた。
一般人の目からすれば今の攻防は光速とも言えるものである、フォースを持つローレンスやリュークにしか見えていないだろう。
だが奴はオレと違いタイムブースターなど使っていない、これはさすがにまずいぞ。
ファイヤービュートを奪われるわけにはいかない、こうなれば切り札を切るしかあるまい。
「もう終わりか?ならその鞭はもらうぜ。そこそこの金にはなるだろう」
オレは間合いを取り奴の隙をうかがう。ボールをつきながらもこちらの動きをけん制しているグラサン。ふとボールを掴み指を立て回し始めた。
ボールは一瞬バランスを崩し地面をめがけ重力の影響を受けた。
「スーパータイムブースター起動」
オレの周りを流れる時間が止まった。ギャラリーやローレンスまでもが止まって見える。
オレはゆっくり確実にボールに向かい近づき運動活動を失ったグラサンを尻目にボールに手を伸ばした。
「一億Gはもらうぞ」
今度こそ確実にボールをその手に納めると元来た道を戻りスイッチを切った。所要時間、現実時間で一秒。まさに一瞬のことだった。
場に動きが戻ると状況が追いつかずギャラリーがまだ先の見えない攻防について喋っていた。ローレンスは何があったか察知した様子でこちらを見ていた。
オレの指の上で回るボールを見ながらしばし呆然とするグラサンの姿が場を一瞬にして興奮のさなかに放り込んだ。
「おおおお!一億だ」
「あの小僧、マーフィさんからボールを奪いやがった。やはり伴天連だ!」
「まさかマーフィから・・・」
グラサンはやがて状況を察したように表情を戻し、そしてにやっと笑みを浮かべた。
それは何とも言えない無言の威圧感を放っているようでもあった。
「小僧、俺と勝負だ。だが今度はボール遊びのような手ぬるいものではない、どちらかが死ぬまでの真剣勝負だ」
今日はここまでにします。深夜遅くまで皆さんお疲れ様です。
乙
乙
乙ー!
376 :
水谷:05/03/11 03:10:39 ID:5it0nSWb
乙。あまり気合いれすぎんなよ、2人とも
たまには休んでも
いいんだよ
378 :
番組の途中ですが名無しです:05/03/11 05:14:11 ID:DeNWW6JV
あげ
ほす
●もちの人誰か前スレの分うpしてくれないかなぁ・・・。
読んでないんだが。
ほす
383 :
番組の途中ですが名無しです:05/03/11 20:22:07 ID:pR/lsCXI
グラサンは上着を脱ぐと手を自分のほうにくいっとすると、手にしたボールが奴に引き寄せられた。何だ、やはりフォース使いか。
ならこれはオレの役目ではないな。
「悪いがオレは戦闘向きじゃないんだ、フォースもない。どうしても戦いたいというなら護衛のローレンスを倒してからにしてくれ。もっともお前が勝てる保障はないがな」
電磁レールガンを回収するとバッグを持ちその場を去ろうとした。だがそれを耳がつん貫くような大声が引き止めた。
「小僧、よくそんな覚悟で戦場に来れたな。戦闘向きじゃない?フォースがない?護衛?敵がそれを聞いてじゃあ仕方ないな、とでも言うと思うか?その護衛が一生お前を守ってくれるのか?
ここのキャンプの人間と違って、少しは覇気のある野郎だと思っていたが俺の見込み違いだったか」
グラサンの挑発とも罵倒とも取れるその言葉に、場は一気に沈静化し同時に奴からプレッシャーを感じる。
オレは経営者だ、戦場に来たのも自分の利益のためであり東国のためを第一に思っているわけじゃない。
強い奴は、戦場は甘くないだのなんだの言えるがそれをオレに言うのはお門違いである。新人証券マンに個人デイトレーダーが株は甘くないと言っているようなものだ。
「生き方は人それぞれだ、お前にはお前の信念があるのだろうがそれはオレも同じこと。オレが嫌いなことは自殺と寄付。お前も少しは人に合わせるよう大人になるんだな」
振り向きざまにそう言い、再び背を向けようとするオレのすぐ右を音速の如くボールがかすめた。
それはローレンスと一緒に状況を傍観していためがねの女に不意打ちとばかりに襲い掛かった。
彼女はガードしながら衝撃を和らげるために後退したが、手前で備前長船がそれを弾き飛ばした。その鋭い刃にも傷一つ付けずにボールは主へと還った。
総長はそれを見て彼を止めにかかったが男は微動だにしない。
キ、キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
サターンボール!?と予想してみるwwwwwwwwwww
388 :
雇われ店長:05/03/11 22:04:35 ID:iEerBM2S
「もし今のボールがフォースの弾丸であの女がお前の彼女だったらどうする。それもあの神父が守ってくれるのか?」
「仮定的な質問は答えかねるがそれはローレンスの役目だ。オレにフォースがあり守れる見込みがあるのならそうするだろうな。
だが人間誰しも理想と現実の差を知りそれを可能な限り埋めようとする。ローレンスはオレにないものを補ってくれる、お前の質問に答えるとすればそれはイエスだな」
我ながら自分の言っていることが痛いほど卑屈に感じるがそれは仕方ない事だ。賢い人間は理想と現実をバランスよく組み立て、人生を構築していく。
財界で生きていくには精神論をできる限り排除し徹底的に現実を詰めなければならない。
確かにはたから見ればつまらない人生かも知れないが、それは自分の未熟さを認めず目を他へと逸らしている人間が言う文字通り口先だけの理想論である、まずはやってみてから言うがいい。
少なくともオレはその対価として莫大な財と理想に向かえるだけの基盤を築いた。オレの生き様は金で買ってみせる。
絵だとまた違った面白さがあるなw
「ローレンスは自分にない力を持ったもう一人のオレだ。その命が果てるまでオレを守ってくれる、彼はそういう覚悟でついてきているのだ」
「神父がどう思っていようが俺には関係ねえ。自分の命だ、どう使おうが勝手だ。だが俺が言いたいのはそういうことじゃねえんだよ」
グラサンはそのサングラスをかけ直し俺を凝視するように顔をこちらに向けた。よく見るとその表情にはどこか悲壮感を覗かせる。
「もし本当に大事な人を守れなかったときお前はそれで納得がいくのか?神父が力及ばずその人間を失ってしまったとき、
お前は、現実は無情だで済ませられるのか?自分を責めずに生きていく自信があるか?お前に足りないのは意志だ。
まずその人を守りたいという意志がない、実力以前の問題だな」
>>388 相変わらず興奮を覚えますね、エークセレント!
とりあえず切のいい所まで書いたら申請してきます、勿論自ら行かれても
結構ですが。自分が書いたわけではないので・・
「意志があろうがなかろうが事実は変えられない。
時には気持ち次第の場合もあるが絶対的なものは何一つ歪曲しない、オレは力なき正義など下らない幻想を見る気はないぞ」
ローレンスの敗北、それはオレの敗北に等しい。例えそうなろうともオレは後悔しない、するかもしれないがそれは過去を悔やむのではない。
自分の運命を悔やむのだ。自らがその運命に逆らえきれなかった弱さに。
「人間ってのは心ひとつで勇者にも鬼にもなれる。力ありきでもそれを操るのは自身だ、その意志だ。意志なき力など何の強さも持たない。
お前は根本的なことを失念している、その論はお前ではなく神父次第ってことだ。お前はお前、他人は他人だ」
「力で解決しようとするところは世界政府やこの国の反乱軍と変わらんな。そうやって力でねじ伏せようとする考えが堕落を招く事をなぜ気付かない。
それの究極論としての答えがあのおぞましいものを生み出したのだ」
そうやって進化してきた世界の答えがあの科学の集大成というわけか。
過去の偉大な科学者たちは人類の幸せを願い貢献を果たしてきたというのにそれがこんなものとは。
「ぐだぐだ言ってねえでさっさと消えな。お前のような素直じゃない若いのはいけ好かねえ、これからもずっとあの神父と金に頼って生きていくんだな」
グラサンは再度ボールを彼女に向かって投げつけた。ローレンスは納めずにいた刀で迎撃を試みるがそれは軌道をぐいっと変化させ、刀をすり抜けた。
ガードをしていた彼女の手を弾き飛ばし顔面を捕えた。顔を抑えそのまま膝をついた彼女を心配し他の男たちが駆け寄る。
「これでその女は死んだ。お前の理想も俺の前では幻想に過ぎないということだな」
ローレンスはこちらを見ながら刀を構え歩み寄ってくる。それをオレの手が制した、馬鹿には口で言っても仕方がないということを忘れていたな。
腰のファイヤービュートを抜き先部分を地面にたたきつけた。地に炎が走る。
「オレもお前のような非紳士的な人間は嫌いだ。ここで始末してくれる」
食事のため休憩します。申請もしてきますね。
こんな時間に飯食うと太るぞ
漫画&原作ともにGJ
初代スレでめちゃくちゃ言われまくった冒頭部分が
こんなにかっこよくなって帰ってくるとは感動だ、ホントに(つ∀`)
漫画読んで思い出したが、ブラックの上のプリズムってあったなそういえば。
ここまで湯水のごとく金使う信之助の上を行くプリズムってどんなだw
もう今となってはどうでもいい設定かもしれないけど、
どうせなら機会見つけてプリズム昇格話入れてみては?
>>395 太ると分かってても、この時間にならないと飯が食えない人間もいるのさ
たまには早く帰りたいぜ_| ̄|○
折角出てきた眼鏡っ子死んじまったのか・・・
スーパータイムブースターはもう使えないか。タイムブースターと連続使用は体に相当負担がかかる、正直今の状態はあまり芳しくない。
勝てるとは思えんな・・。
「そう、まずその覇気が必要だ。強さは気からだな」
ボールはまるで生き物のように動き回り地面とグラサンの手を往復している。それをドッジボールのようなフォームで放った。
ものすごいスピードだが目で追える程度で助かった、オレは炎鞭でそれを絡め取るようにし押さえ込んだ。だがボールは回転を緩めない。
「くそ、なんだこのボールは」
グラサンが手を操作するとボールはさらに回転の勢いを強め鞭を弾き払った。そのままオレの腹部に突き刺さるようにめり込んだ。
呼吸が困難になり立っていられない、その場にしゃがみこんでしまった。
「その鞭、Gウェポンと見て引き合いに出してはみたが。火星モチーフ・《ファイヤービュート》だな、デザインからして。
その強さは最高レベルを誇りそれゆえ高額で取引される」
くそ、目眩がしてきた。視界がかすみグラサンの姿がぼやけ、山のように見える。呼吸は徐々にではあるが回復しつつある。
>>397 >もし今のボールがフォースの弾丸であの女がお前の彼女だったらどうする
という比喩の続きかと
「だがそれをお前は使いこなせていない。本来ならこの《サターンボール》と互角に渡り合える強さを持っているんだがな。
次は少し強めでいくぜ、死にたくなきゃうまく迎撃するこった」
第二撃目が先の倍のスピードで、体勢の立て直しを終えていないオレに迫り来る。
仕方ない、スーパータイムブースター起動。
「く、体が・・」
オレは異常に気付き即シャットダウンした。時間流砂の影響を受けた途端、体が今以上に言うことをきかない。
鞭を一閃しながらガードを取るが容赦なく全てを蹴散らし再び腹部に突き刺さった。今度はまったく呼吸ができない、これはマジで死ぬぞ。
「Gウェポンは武器としてなら超大業物の和刀や神話の武器、特殊効果としてなら極系術に匹敵する力を持っている。
だが使い方次第でそれは極業物や大極系術をも超えうる真価を発揮する絶命クラスの武器となる。
そしてその真価を引き出すのはフォースではない」
グラサンはボールを再び引き戻し両手で握りつぶすようにして、それを構えた。
今までに感じたことのない程の威圧感を放つボールは、まさにGウェポンの名を冠する名器の姿そのものだ。
フォースではないなら何がこんな強力な威力を生み出すというのだ?
「勿論フォースを持つものが扱えば威力は上がる。しかしそれは人が作った武器という限界を超えられない、見た目だけの強さだ。
Gウェポンは本来、一般の人間がフォース扱者と対等に戦えるよう職人が造り出した対フォース戦武器だ。
今のお前の使い方では限界は超えられない、このようにな」
ボールはさらなる力の増幅に形を歪め、それに比例し感じる威圧感も増していく。これを喰らえば即死だな、オレではとても対抗できない。
「お前の理想はこの俺が一目置けると感じる価値を持っている。
だが力なくしては叶い得ない儚い少女の夢ごとだ、それはお前でも十分理解しているはずだ。
これで終わりにしてやる、覚悟しな。そんな非力さで渡っていけるほどこの国は甘くないってことだ」
今日はここまでにします。皆様お疲れ様です。
漫画の方も雇われ店長氏の執筆が順調のようで嬉しい限りです。ぜひ応援お願いします。
>>396 ご愛読どうもです。基本的に設定は使い倒す予定なのでご心配なく。
捨て設定は今のところ、シルバーハンド位かな、今の状況では死に役か
引き立て役にしかならない・・。
405 :
雇われ店長:05/03/12 01:02:06 ID:eKICd7bq
乙〜
>>400 情報thx さっそくフォントつくってみた。
今までよりかは見易くなったかも。どうもPixiaってソフトが文字入力にあんまり
向いてないのかなと思った。
週間少年VIP見てきたけど
これが一番クオリティ高いな
原作&漫画なかなかいいコンビだ
乙。
自分がかいたわけでもないのに
向こうで評判がいいと自分も誇らしく思ってしまうw
だめだーすっかり◆/I03giEWww氏と雇われ店長氏と
そしてこのスレ自体にはまってる。
気が早いと思うけど早くラストが知りたいけど
終わって欲しくないって言うあんなかんじがするもん。
>>405 Pixiaって使ったこと無いので落としてみた。
文字を配置する時に、縦方向に縮めてない?
もしそうしてるならそれが原因かなぁ。
違うなら、スムーズのオンオフとぼかし辺りで調整するくらい?
>>407 可愛いなおい
今まとめサイト見てきました。中の方相変わらずサンクスです。
結構訪問者も増えていて嬉しい限りです。もっと多くの方に読んで頂ける
よう頑張ります。
>>407 その気持ちわかります。自分も絵うめえええ!というレスを見ると
とても嬉しくなります。VIPではまだまだ知名度は低いですが頂点めざし
精進します。
410 :
408:05/03/12 01:40:13 ID:XkH/EUa/
411 :
番組の途中ですが名無しです:05/03/12 03:52:47 ID:4eFveRr2
あげ
保守
413 :
雇われ店長:05/03/12 16:37:26 ID:eKICd7bq
>>410 うお、詳細な実験してくれてdクスです。
やっぱり縦に縮小したらつぶれてますね。
ぼかしいれたほうが見易い気がするのは気のせいかなぁ。
始めからサイズを小さめにして打ってみることにします。
414 :
番組の途中ですが名無しです:05/03/12 20:29:36 ID:KsBhlZbQ
あげ
なにこれ?
女装のやつより面白いの?
>>415 面白いかどうかは自分で読んでみて判断汁
やっとアスタリスクレンタル出来た・・TSUTAYAさん、サンクスです。
今日は更新できなそうです。用事で東京に出るので明日もわかりません。
すいません。
うめー
423 :
418:05/03/12 23:55:25 ID:QZmfUH5C
>>422 俺ではない
たぶん雇われ店長氏じゃないか?
読んでみた
最初のほうおもしろかったが、ランクわけ世界が単純なのとネーミングがありきたりで、飽きた
まあこういうのあまり読まないほうなんだが、それなりの暇つぶしにはなったぜ
>>424 どうもです。
そうおっしゃらずに最後までお付き合い下さい、面白くなると思いますよ。
個人的には、ハマタ ◆/I03giEWww 画伯の絵が見てみたい
読者ページ VIP放送局VPR の85に自分の書いた元始天尊があるので
よかったらどうぞ。顔だけなら時間をかければ形にはなりますが
表情や動きは不可能ですね。
429 :
番組の途中ですが名無しです:05/03/13 14:54:54 ID:5G3KM1+j
保守
さらにスピードを増した死球がうなりをあげ向かい来る。
だが走馬灯は流れない、父や母の顔も浮かばないし、幼き日に亡くした飼い犬のスーパーボールも何犬だったか未だに思い出せない。
つまりオレはまだ死なない。
「もういいでしょう。勝負はつきました」
アーサー王の意思の如く、その繰り返す歴史の如く、主の主を守るため輝く刀身が真の力をまとったGウェポンを薙ぎ払った。
ボールはそのままコントロールを失い無造作に転がり止まった。聖剣エクスカリバー、東初見参。
「貴方もお疲れでしょう、その闘志はここにいる他の方々の為にお使いなさい。信之助様はここ東の地に戦いに来たのではありません」
ローレンスは聖剣を納め半暴走気味だったグラサンを諭すように静かに言った。
その言葉と場の空気が彼を冷静にしたようで、何も言わずにテントに入っていった。ボールは転がったままだ。
「おい、ユフィアとそのあんちゃんを軍医のテントに運べ。
ユフィアの方は大したことはないがあんちゃんの方は相当きてるぞ、急げ」
場が慌ただしくなった。オレに何人かの軍服姿の男が駆け寄ってくる。
呼吸が未だに回復の基調を見せないな、死ぬ。
「すまない」
その言葉を最後に、オレは意識を失った。
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リディア本国・治安省。そこでは三年振りに“世界政府指名手配リスト”の更新をするため、各省の高官及び本閣省の事務官ら十数人が集まり会議を開いていた。
リストは治安省の情報機関、司法省の世界各地の外交ネットワーク、経済省の財界へのパイプ、科学省のフォースその他に関する研究機関などからの情報を元にその純粋な強さ、
各界への影響力、政府への危険度、過去の経歴・罪歴などの項目を評定しリストアップや賞金額の設定を行う。
これまで更新は一度だけ、リストアップの数を十から九にしただけであったが今回はリディア政府にとって喜ばしいものではなかった。
「ご覧のように、わが政府だけでは手に負えない者のリストアップ数が過去最高の十五人という結果になりました。
これは戦力が削がれつつある現リディア政府にとって、各国の核保有の動きに並んで国家崩壊の原因となりうる最高レベルの危機です。
特にハンターナインに関しては、死んだと思われていたローレン=ストラウスの生存が確認され再びその顔がここに戻ってきました。今回の更新の最大の理由はそれです」
事務官はデジタル投影機器を操作し、各人の前に置かれた総合書類の各項目を次々と映し出していた。
書類には暫定リスト、各リストアップ者の評定、その他判明している情報などが記されており、極秘資料に指定され持ち出しは禁止されている。
これが流失すれば半端者がその首を取りに行ったり、敵側にこちらの戦力分析情報が漏れてしまう。
前者は直接的に政府には影響ないが、後者はこちらの戦略が読み取られてしまう可能性があるという危険性が伴う。
フォース戦は戦い方次第で力の差はひっくり返る、もっとも少しの差であればという前提だが。
ジャンクちょっと見たいので少しだけ休憩を。
ローレンス、ハンターナインだったのかあああああああああああ
「加えて新たにリストに面を現した五人についてですが、暗殺専門集団《黒瘴》のリーダー・カウィリ=ヴァリウスを除きいずれも最近頭角を出してきた次世代の脅威です。
わが政府の護衛官と共に脅威もまた、世代交代の節目を迎えています。我々は次の世代へのバトンをできるだけ軽くして渡さなければなりません。
一人でも多くの危険分子を駆除できるよう一層の精進を期待します」
当の護衛官はレイ=ウェストただ一人だった。一応、四ッ星のゴッドハンドは全員召集のはずだったが、結果は彼一人に護衛官の立場が収縮してしまうこととなった。
これなら自分もいないほうが逆に面倒な心配を生むことはなかったな、ウェストは高官と並び上座に座りタバコを吸いながらそう思った。
今日は次官までしかいないのでそこまで縮こまる必要はない、どうせここにいる人間にはこの深刻性がわかっていない。それが書類に記されている賞金額に表れている。
本当に事態を理解している最上層部の人間はこんな物に誰も期待しちゃいない、運任せの宝くじと同じで買わなきゃ当たらない理論を展開しているだけに過ぎない。
ウェストキター!
最初、首相のフォレストって名前をウェストと読み間違えて
「あのタバコ吸ってた強い奴は首相だったのか!」って驚いたw
「ウェスト君はこれについてどう思うかね?状況は悪化の一途を辿っているようにしか思えないが。
その期待の次世代のエース、キエフ=ウェンズデイも政府を去ってしまったのだろう、もはや頼れるのは君たちだけになってしまった」
科学省次官ケベッテル=ココス。この豚は一体何を考えているのだろうか。頼られようが何だろうが戦力不足が深刻な今、我々だけでは敗走は濃厚だ。
三ツ星護衛官をもっと増やし我々主戦力のサポートについてもらわねば、話にすらならない。確かにキエフの退政は痛手だがそれより今は戦力の増強に力を入れてもらう他ない。
正直、我々五人の四ッ星、及び四人の五ッ星の護衛官にはこれ以上の伸びを期待できない。それは年齢、器の面から来る限界点というものだ。
本気で真っ向から潰そうとすれば相当の犠牲を要することとなる、それはその後の政府を支えていく点からしても厳しすぎる状況に変わりない。
すいません、風呂・食事・ガキの使いの三連星のため
23:30頃再開します。
この
だが
「厳しい事には変わりません。何せ十年前から何一つ進展がありませんからね。
ですが状況は必ずしも悪化の一途とは言えません。現在の主な戦力は我々五人に上の四人、それに《シルフィ》を加えた十人となります。
これに世界中に散らばっているキーパーなどを入れれば十五人という最低ラインには届きます。私の見たところ、キエフでも彼らとは対等には渡り合えないでしょう。
つまり三ツ星護衛官は基本的には戦力にはなりません。
勿論これはあくまでこのリストアップされた十五人との戦闘に置いてであって、サポートや他のフォース使いとの戦闘であれば互角以上の結果を得られましょう」
それでもフォース能力の特性によりまた変わってくるが。
キエフやツツジのような能力は範囲や威力をコントロールできるのでサポートや少人数戦には持って来いだが、
ジン=サンデーのように全体攻撃に特化したものは性質上前者とは逆になる。
多人数戦にはその真価を発揮するがサポートや強大な力を持った者を相手にするには向かない。
そして今求められるのは前者のような少数精鋭を相手にできる芯のある者である。
それを考えるとやはり先の十人+キーパーなどの不可特定性戦力に頼らざる得ない。
政府を顧みず世界平和の為だけというのであればもう少し状況は良くなるが。
「三ツ星の護衛官でも三人掛かりであれば一人くらい始末できるのではないのか?
私も一度だけ彼らの戦闘を見たことあるが、いくらハンターナインや黒瘴といえども複数相手では片付けきれまい」
この言葉が治安省の人間のものであれば素直に訂正してやるのだが、こんな素人にわざわざフォース戦はそんな数学的ではないことを説明するのは外国出張より面倒な仕事だな。
そもそも科学省の人間など大学+院や民間研究所を経由して政府に入った学者タイプばかりである。そんな人間をこの場に呼んで、治安省は一体何を彼らにさせたいのだろうか。
単に自分の仕事を増やしているようにしか思えない、くそったれめ。
「次官殿、フォース戦というものはそう単純な計算で解けるものではありません。
対等な戦況でのプラスはそちらに傾きます。1:1に0.5を足すと1:1.5になります。
しかし対等でない場合、1:0.3に0.3を二つ足しても1:0.9となり戦況は変わりません。
ではこれにさらに0.3を足してみましょう、すると1:1.2になりますね。
ですがこれは実際の数学的論理に基づいた場合の考えであって、フォース戦では0.3がいくら集まっても1以上にはなれません。
例え10集まろうと1未満にしかなり得ないのです」
RPGゲームなどの場合、味方側が複数で敵が一体の戦況がしばし見られる。いわゆるボス戦というやつだ。
バランスを取るため、ボスのHP(体力)は味方側の何倍にも設定されている。
そして攻撃力などもこちらが一撃で全滅することないように調整されている、そうでないと勝てないからだ。
これはゲーム会社の人間が作ったものであるが為にこういう風になされている。だが神は数が少ないほうに命を多く与えたり攻撃力を半減させたりはしなかった。
現実の戦闘ではターンや回復などといった概念はない、戦闘は常に進み体力は常に消耗されていく。無論エンカウント率やセーブポイントもない。
現実のゲームは最も難易度が高いリセットの利かない残酷なものである。
「では、やはりわが政府の崩落も時間の問題というわけか。我々に微笑む女神はもういない、あとは運命次第という待ちの手段しかないのか」
次官はリストアップ表を見ながらため息を一つ、肩を落としながらついた。ようやく核以外の脅威を認めつつあるようだ。気付くのが遅すぎるんだ、この豚め。
「ですが今の我々の最大のアドバンテージは純粋な数です。このリストの十五人はいずれも単独で賞金額五百億Gを超える大物です。
しかしこれは我々のように統率された集団ではありません。一番大きな集団ハンターナインでも、今はハンターテンと言ったほうが適切でしょう、
彼らでも現在はバラバラに行動をしています。おそらくペアを基点とした編成で、今判明している一番大きな集団でもハンターの二人にM=フランシーヌともう一人のフォース使いを加えた四人編成です。
他にも多少のフォース扱者がついてはいるでしょうが危険なのはこの四人だけと思います。つまりこのリストアップされたものたちは現在、分断されているのです。
小さな集団から潰していけばこちら側としては非常に有利に駒を進められ、戦況を掌握できるまでになれば一気に攻め一掃すればよいでしょう」
ロールプレイングゲームゲームってなんだよw
これは力の戦略ではなく数の戦略である。一定の差を超えるとその戦闘では戦略を練っても盤上をひっくり返すことは難しい。
オセロで一度ひっくり返った角の駒は二度と反転しない。
そういう状況を作らぬよう数の論理で攻略していく、こちらは世界で最も統率の取れたフォース集団である。
「ついては提案があります。現在、その中で単独行動のものが一人います。しかも今ならさほど脅威にならない戦闘能力しかありません。
叩くなら今です、四ッ星護衛官なら問題なく彼をやれるでしょう」
RPGではラスボスという最強の敵が最初から出てはこない。ご丁寧にも味方側が最高レベルに達しようかという終局面で姿を現す。
悪の魔王にしては随分と律儀なものである。だが世界政府は味方でも敵でもない。
国民にとっては味方であり敵ではないが、それは絶対的なものではない。ある人間からすれば治安省は敵となりうるし、経済省なども場合によっては財界の癌となる。
政府とは必ずしも正義ではない。
しまった、アグネス・チャンさん現象をやってしまった・・
ラモス張りのスルーでお願いします。
もしかしてローレンスか?
「今度は手遅れにならぬよう早めに手を打つのが、今政府にできる最良の手段と思います。
彼を始末できればかなりのアドバンテージを得ることができましょう。このリストでもトップクラスの強さを秘めており以前の力を取り戻せば状況は今以上に悪化します。
何なら私が出向き確実に仕留めますが」
勇者は最終的に手に負えない強さとなり魔王を打ち滅ぼしてしまう。これがゲームと言ってしまえばそれまでだが、少なくとも魔王の傲慢さが自らの破滅を招いた結果となるのだ。
まだその力を持たぬうちに強力な敵を送り込んでしまえばゲームオーバーである。そして現実のゲームにはそんなくどい設定もリセットもない。
「そうだな、それは治安省の人間が決めることだからな。とりあえず君の意見として私から上に伝えておこう。今日はご苦労であったな、ウェスト君」
そうやってフィルターを通すから手遅れになるのだ。できれば今すぐにでも、命令さえあれば始末したいところではある。
自分かテムジンが行けば百パーセント殺せる、その周りの人間も考え三ツ星護衛官あたりを援護につければ問題ないだろう。
ただそういう判断を上ができるかどうかが最大のネックだな。直接、治安大臣に会ったほうが利口かもしれんな。
この頭がちがちの学者では取り合いにすらならなそうだ。
学者はこちらではなく専門分野の核のほうを心配してくれれば結構。あれは我々ではどうにもならない、常軌外の力だ。
あれを撃たせないよう、外交を慎重に考えてくれ。
「いえ、ではこれで失礼します」
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今日はここまでにします。ご愛読相変わらず感謝です。
今日、銀座で氷結ライチを新商品アピールで無料配布していました。さすが
都会は違う・・・。粉雪の中、必死にもらいに行きました。まだ飲んでいませんが。
ワロチwwww乙wwwwww
458 :
番組の途中ですが名無しです:05/03/14 10:30:31 ID:PbYRVA29
age
ほす
460 :
番組の途中ですが名無しです:05/03/14 18:51:33 ID:5mgI59BS
ほす
461 :
雇われ店長:05/03/14 19:27:31 ID:Rv7jXPlX
乙ー!
続きキタワァ━━━━━━(n‘∀‘)η━━━━━━ !!!!!
かっけー!
>>461 乙!
相変わらず素晴らしいなおい
しかしなんでオナ禁してんだ・・・
今日は休みか?
今日は休みか
こないな
まだ東京なのかな?
ま、休養も必要ってことで
470 :
水谷:05/03/15 01:59:22 ID:FIC6P9Fl
いいんだよ。
ゆっくり休みなさい。
>>461 更新分に関しては、文字が見にくいのを改善したみたいだね。
乙
472 :
番組の途中ですが名無しです:05/03/15 07:44:36 ID:qODMjzYj
(ノ゚ー゚)ノ
ほす
474 :
ハマタ:05/03/15 18:49:35 ID:/GuOhprA
携帯からです。規制のためPCからの書き込みができません。
更新は規制解除以降になります。
雇われ店長氏、お疲れです。無理せずマイペースでいきましょう。
ヒント:ネカフェ
うひょー、それじゃ仕方が無いな
楽しみにしてるぞ
477 :
ハマタ:05/03/15 21:34:25 ID:/GuOhprA
ところでリベリオンがヤングVIPに移動になったのですが
自分的には少年VIPに戻したいと思っています。
雇われ店長氏はどうでしょうか。
478 :
雇われ店長:05/03/15 22:07:30 ID:JrHi/mY7
俺はどっちでもいいですよ
まあエロもないし少年vipのほうがあってるような気がしますね
ハマタ氏も少年誌を意識してる感じがするし
479 :
ハマタ:05/03/15 22:24:26 ID:/GuOhprA
どうもです。
早速それをVIPのほうに申請してきました。
更新はできませんが執筆のほうは進めました。規制が解除され次第アップします。
480 :
雇われ店長:05/03/15 22:32:39 ID:JrHi/mY7
いつも乙です
こっちはやっとオークションが終わるまでのネームが終わったところです。おそっw
彼が登場するにはもう少し時間がかかりそうです
>>479 確かに少年誌向きだよね
そういや既存のマンガ等からパクr・・・拝借した名前とかってどうすることにした?
リュークとかもう馴染んじゃった感があるのだが
>>480 いや、あのクオリティなんだから俺はむしろ早いと思う
まぁ急がずゆっくりでいいので、グランドワロス楽しみにしてます
482 :
ハマタ:05/03/15 23:18:33 ID:/GuOhprA
少し位のんびりのほうが某先生みたいでカッコいいですよ。
リューク、チキンナイフに関しては変更を考えています。
一応ストーリーにかかわってくるネームはオリジナルにしようかなと。原作は変更なしでいきます。
あと元始天尊を書いた所に太公望を書いてみました。我ながら上手くできたと思うので良ければ一見あれ。
>>482 おまいさんの才能にはつくづく驚かされる
色んな意味で
これまたすごい太公望ですね
もひ
486 :
番組の途中ですが名無しです:
あげ