ニコニコ動画バトルロワイアルβ sm15

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1創る名無しに見る名無し

鬱です。

本日はニコニコ動画バトルロワイアルに 御アクセス頂き、 ありがとうございます。

ここはニコニコ動画の人気キャラを用いてバトルロワイヤルをするというリレー小説のスレッドです。
大変申し訳ありませんが、 この企画はフィクションであり実在の団体・人物等とはまったく関係ありません。
ルールさえ守っていただければ誰でも参加可能です。

またの御アクセスをお待ちしております。

前スレ:http://namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1255961274/

Wiki:http://www19.atwiki.jp/niconico2nd/
したらば:http://jbbs.livedoor.jp/otaku/12373/
2創る名無しに見る名無し:2009/12/18(金) 18:28:21 ID:Rbio58dF
【基本ルール】

全員で殺し合いをしてもらい、最後まで生き残った一人が勝者となる。
生き残った一人だけが、元の世界に帰ること及び望んだ願いを叶えることができる。

ゲームに参加するプレイヤー間でのやりとりに反則はない。
ゲーム開始時、プレイヤーはスタート地点からテレポートさせられMAP上にバラバラに配置される。
プレイヤー全員が死亡した場合、ゲームオーバー(勝者なし)となる

【スタート時の持ち物】
プレイヤーがあらかじめ所有していた武器、装備品、所持品は全て没収。
但し義手など体と一体化している武器、装置はその限りではない。
支給品として地図、コンパス、筆記用具、水、食料、時計、懐中電灯、
及び各作品や現実からランダムに選ばれたもの1〜3個が渡される。

【主催者】
・進行役
右上@ニコニコ動画
左上@ニコニコ動画
・黒幕
運営長@ニコニコ動画
3創る名無しに見る名無し:2009/12/18(金) 18:29:39 ID:Rbio58dF
【ステータス】
投下の最後に、その話に登場したキャラクターの状態・持ち物・行動指針などを表すステータスを書いてください。
テンプレはこちら。
【地名/○○日目・時間(深夜・早朝・昼間など)】
【キャラクター名@出典作品】
[状態]:(ダメージの具合・動揺、激怒等精神的なこともここ)
[装備]:(武器・あるいは防具として扱えるものはここ)
[道具]:(ランタンやパソコン、治療道具・食料といった武器ではないが便利なものはここ)
[思考・状況](ゲームを脱出・ゲームに乗る・○○を殺す・○○を探す・○○と合流など。
      複数可、書くときは優先順位の高い順に)

【予約について】
キャラの予約は基本的には3日。申請すれば2日の延長を二回まで出来ます。
予約及び延長申請はしたらばの予約スレで。
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12373/1237882178/

【作中での時間表記】
深夜:0〜2  
黎明:2〜4
早朝:4〜6
朝:6〜8
午前:8〜10
昼:10〜12
日中:12〜14
午後:14〜16
夕方:16〜18
夜:18〜20
夜中:20〜22
真夜中:22〜24

【地図】ttp://takukyon.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/free_uploader/src/up0144.png
    ttp://www11.atpages.jp/nico2nd/(現在位置表)
4創る名無しに見る名無し:2009/12/18(金) 18:30:47 ID:Rbio58dF
あ、ミスった…
sm16です。
5創る名無しに見る名無し:2009/12/18(金) 19:18:37 ID:Rngk4s4q
02
6創る名無しに見る名無し:2009/12/18(金) 19:50:45 ID:X+ja0bMP
しね
7創る名無しに見る名無し:2009/12/18(金) 20:13:25 ID:6mn/8viD
でもここを使うのね
8創る名無しに見る名無し:2009/12/18(金) 23:26:14 ID:wHTAlMoj
代理投下してもかまいませんかね?
9創る名無しに見る名無し:2009/12/18(金) 23:35:47 ID:apRF8Q92
>>8
おk
【オフィスビル1F、ロビー】

射命丸襲撃、被害状況纏め
チルノ、ドナルドがオフィスビルより逃亡、メンバー離散。
バクラ、雪歩、レンを間接的に殺害。
射命丸が直接手を下したワケじゃないが、原因を作ったのは彼女。
その他、細かい負傷多数。
厄介なの1名と足手まとい1名の死亡は喜ばしいが、戦闘員が抜けてこちらの戦力が激減した。
トータルで見ればマイナスだ。尤も、算数レベルの議論を抜きに彼女の行動は過激。
殺意こそなかったとはいえ、害意は十分にあった。とても容赦なんてできない。

逆に、得られたのは脱出の手がかりかもしれない情報。
ただし、あくまで最低限。
詳しいことは射命丸から引き出す必要がある。
もちろん、彼女が暴れた目的が分からない以上、自由にさせればまた牙を剥きかねない。
ゆえに、現実的かつ妥当な処遇は1つだ。彼女の能力を鑑みるに、気休め程度にしかならないが。

「さっきも説明した通り、この鴉女がビルで大暴れしてくれて、俺たちは無視できない被害を受けたんだ。
 支給品の没収、そして拘束。これは最低限の用心だと思うが」
「フラッグは私が見張っていれば十分だ。そこまでする必要はあるまい」

このとおり、壁にぶち当たったのである。
当たり前の対応しようとしたら、変なテンションに戻ったグラハムが拒否しやがった。
彼は射命丸に吹っ飛ばされてからずっと気絶していた。
よって、事情を分かってないものと思い、手短に説明したのだが……
彼は腐っても軍人。公私ぐらいは分けてくれるだろうと期待していたのが、甘かった。
何でか知らんが、シリアスだった頃の記憶がないらしい。
勘弁してくれ全く。このまま射命丸が目覚めたら厄介だというのに。

「周り見てみろ。ロビーがボロボロになってるが、7割が射命丸の仕業なんだよ。頼むから納得してくれ」
「それはこっちのセリフだ。私がいればフラッグの制御など――むぐほぉ!!」

ゴスッ、どさり。
鈍い音が響くと同時に、糸に切れた人形のようにグラハムは白目を剥いて、その場にへたり込んだ。
それとともに長身に隠されたときちくの姿が露わになる。
静かに後ろに回り込んで、首筋に手刀を喰らわせたのか。
鮮やかな手並みだことで。

「このままじゃ水掛け論だったろ」
「ああ、助かったよ」

タケモトに力づくという選択肢はない。
明確な弱者か、あるいは油断でもしてくれれば別ではあるが、残念ながらグラハムはそのどちらでもない。
言動こそふざけているが、中身は軍人そのもの。
周囲への警戒も忘れない。
そんな男に感づかれることなく一撃で昏倒させたときちく。
タケモトはその実力の一端を垣間見た。

「とりあえず支給品の没収だな、あとは拘束と」
「そうだと思って、ほら。ガムテープだ。問答している間にビルから拝借させてもらった」

軽くトスされた茶色い輪っかを危なげなくキャッチする。



「……気が利くな」

拘束術に詳しくない俺としてはロープよりありがたい。
素人には困難な結ぶという過程を飛ばせるのだ。
全身に巻き付けるだけという楽な作業で済む。

「さて、目覚めない内にやってしまうぞ」

グラハムの拘束と支給品没収は俺が、射命丸の方はときちくが担当した。
もっとも、グラハムは危険人物ではないのだが、現状では射命丸を擁護しかねない。
よって、恨みはないが自由を奪っておく。
人を縛るのは未経験で不慣れな作業だったが、思いの外短く済んだ。
5分とかからなかったのだ。


【オフィスビル2F、管理室】

もはや人という形をしていないバクラと腹部を朱に染めた雪歩の死体が見える。
デイバッグは一連のドサクサで紛失したのか、すぐ傍には見当たらない。
探し当てるのは簡単だろうが、今はその時間すら惜しい。

そう、我々の目的は――――

「あったあった。これがカードリーダーだな。DMカードは、と……」

ごそごそ。
俺のデイバッグにはなかったはずだから、グラハムのそれが頼みの綱だ。
軽く漁って出てきたのは天使のサイコロ。もちろん挿入する。

『認証完了』

ディスプレイに無機質な4文字が浮かび上がる。

……
…………
………………

え、これだけ?
監視カメラの映像に異常は見られないし、パソコンを弄ってもデータが書き換えられた形跡は存在しない。
十代が主催にバレないよう配慮した結果であり、実際は管理室の死角で物事が動いている。
しかし、事前情報なしに気付け、というのは酷だ。

「ふむ。で、これでどうなったんだ?」
「悪いな、俺も分からない」

ときちくの自然な質問に、タケモトは何も返せない。

……

射命丸のメモ(管理室へ行く道中でビリビリに破き捨てた。もう読めない)にはカードリーダーにDMカードを挿入しろとは書いていたが、
それにより何が起こるか、そのあと何をすればいいかは全く触れられていない。
ゆえに、手詰まり。
先へ進むには射命丸に情報を仰ぐしかない。



そして、これは射命丸の狙いの内なのだろう。
そもそも機械や電気機器関係の知識を持たない射命丸は、それだけで技術者に対して大きく不利をつけられている。
技術者は首輪を解除するか否かを選択する――生殺与奪の権限を有しているからだ。

このとき自分の首輪を外せ、と技術者を脅迫することもできない。
なぜなら技術者を殺してしまえば、そこまでやらずとも下手に傷つけて解析不能な状況に追い込んでしまえば、なし崩し的に自分の首も絞まる。
首輪を解除する唯一の手がかりを自分で踏みつぶしてしまうわけだ。
優勝狙いに転向するなら話は別だが、主催を出し抜く選択をする場合は技術者と一蓮托生となってしまう。
よって、嫌でも丁重に扱うしかないのだ。

いうまでもないが、俺はその立場を十分に活用し生き残るつもりだ。
ただし、首輪無力化後には特権を失うことに注意しなければならないが。

そういう相手に少しでも主導権を握るには情報を小出しにするしかない。
重要な情報を駆け引きの材料に使う。
技術者が生殺与奪権を握っている事実は変えられないため、これでも十分に分が悪い。
だが、何もかもさらけ出すよりは幾分かマシだ。

となると、拘束している今が射命丸から情報を引き出す絶好のチャンスと言える。
束縛下で筆談はできないため、盗聴されて困ることは問えない。
しかし、それをさっ引いても有用なものは得られるはず。
実力如何に関わらず、相手が自由だとあまり踏み込んだ交渉はできないしな。

ふむ、急いでロビーに戻るべきか。

「仕方ない、射命丸から聞き出すか」

管理室を後にしようとしたところで、ときちくが口を開いた。

「そうだ、聞いておきたいことがあるんだが」
「何だ?」

唐突な質問。

「射命丸は信用できるのか?」

そんなもの、答えは1つしかない。
映画館での情報交換、その短い間で文の人となりはおおよそ把握できている。

「できない」

淀みはなかった。




【オフィスビル1F、ロビー】

(まだ寝ているのか……)

ここまで無防備なのは喜ばしいことだが、同時に呆れも覚えさせる。
グラハムとの問答、そして2人の拘束、最後に管理室。
1つ1つは5分か10分ぐらいのことでしかないが、積み重なれば十分な浪費になっている。
だいたい20か30分ぐらいか。ただ、気を失っているだけならそろそろ目覚めてもおかしくないというのに。
まあ、おかげでこちらは助かってはいるが。

(かなり疲れが溜まっているのか。待てよ、なら何故それほどの無茶ができた?)

思えばオフィスビルに突入した強気の態度からしておかしかった。
こっちは8人もいたのだ。
普通なら物量を前に萎縮するはず。
烏合の衆と判断したのかもしれないし実際その通りだったわけだが、強者の集まりだったらどうするつもりだったのか。
下調べしていて、非戦闘員が多いことを前もって把握していた?
否だ。あいつは市街地を突っ切ってオフィスビルに突貫してきた。

よって、射命丸は戦力不明の敵に喧嘩を売ったに等しい。
にもかかわらず踏み切ったのならそれなりの根拠があるはず。
勝てるとまでは行かずとも、負けない要素があったに違いない。

逃げ足に自信があったからか。
だが、そう考えても妙なしこりが残る。
いかに足が速くとも屋内ではそれを十全には活かせない。
第一、囲まれればいくら速くとも関係ない。

なら――――答えは手元にある、ということになるか。

(強力な支給品でもあったのか?)

視線の先。
仮説が正しいなら、これは絶対に返してはならない。

(だが今は――――)

仮説はどこまで行っても仮説。
正しいかどうかなんて、余裕のあるときにバッグを精査すれば解決する。
いつまでも思考の海に浸る必要はない。

(――――こいつから情報を引き出すことに専念しないといけないな)

まずオフィスビルの仕掛け。
しかし なにもおこらなかった、なんて陳腐なオチではあるまい。
次に俺たちを襲った目的。
理由如何では懐柔の余地がある。
最低限この2つ。

だが、他にも射命丸は有用な情報を数多く抱えているはずだ。
その射命丸の自由を奪っているというまたとない機会を、有効に活用したい。
有り体に言えば、絞れる内に絞れるだけ絞っておきたい。



「タケモト。もしかしたら少々『荒い手』を使うかもしれないが……構わないか?」

尋問の基本は飴と鞭だ。
ただ、余計な正義感を振りかざされると困るので、あらかじめ了解は取っておく。
タケモトの性格を考えればあり得ないが、念のためだ。

「ああ、いい。こいつ相手に穏便に進めるのは無理だ」
「ないとは思うが、この女が殺意を向けてきたら――――」
「殺して良いか、か? 死なれると困るんだが、背に腹は代えられないな。仕方ない」

聡明なことで。感情ではなく論理を優先するタイプで嬉しい限りだ。
信用はあまりできないが、下手な理想家よりはパートナーとしてはちょうどいい。
さて、あとは目覚めるのを待つばかり。
しかし、座して待っても時間の無駄だな。
気付け代わりに腹部を蹴ってやる。
ロビーは水浸しなため、顔に軽く水もかかったようだ。

「う、ん――――」

さあ、ここからが本番だ。


【オフィスビル1F、ロビー】

腹部からのむせかえるような衝撃と顔面の冷たい感触がぼやけていた意識を取り戻す。
最初に入った光景は純白。
一瞬だけまぶしさに目を瞑るが、すぐに順応できた。
回復した視界に入ってきたのは、刃。

「――――!」

すぐに身を翻し、弾幕を放つ。
だが哀しいかな、それは脳内での出来事であった。
現に私の身体は床に這い蹲るのみだ。

(拘束されてる……!)

隣を見やればグラハムも同じ目に遭っている。
私と比べて縛りが甘いみたいだ。ぱるぱるぱるぱる。
反応が一切ないことから、気絶しているのだろうか。
どうしてあいつまで縛られてるのか意味不明だが、今は考えなくていい。

「目覚めたか。はじめに言うが余計な行動は取るなよ。さもなくば、命の保障はしかねる」
「くっ――――」

眼前にはフードの男。一度は奇襲を仕掛け僅かな時間とはいえ自分の動きを封じた奴だ。
顔色を一切うかがえないその男は七星宝剣を突きつけ、静かに宣告した。
この状況は、この位置関係は。
拙すぎる。こうなってしまえば私は何もできない。

拘束具はその辺で調達したのだろうか、あまり頑丈な材質ではなさそうだ。
されど、随分と念入りに巻いてくれている。
飾り気のない雁字搦め、文字通り手も足も出ない。
何の能力もない人間では自力での脱出は少し厳しいだろう。
しかしこの程度であれば、風を操る私の力を持ってすれば断ち切ることはさして難しくはない。

――――それだけの時間をひねり出せれば。


こちらが何か仕掛けるよりも、あっちが首を刎ねる方が絶望的なまでに早い。
どう考えても、詰んでいる。
ゆえに大人しく従うしかない。

「呑み込めたようだな。賢明で助かる」
「はいはい。これじゃ抵抗できませんからね」

不快感を思いっきり乗せてフード男に叩き付ける。
万策尽きた私が唯一できる、ささやかな抵抗だ。

横にはタケモトも控えている。
止める様子は全く見せない。

「ねえ、タケモトさん。あなた、私に借りがあるんじゃないですか?」
「そういう貸し借りに無頓着なお前が言ってもな」

バッサリ。
確かに間違ってはいないけど、温情ゼロとは。
いくらなんでも徹底しすぎだ。いっそ清々しいとさえ思える。

まったく、一時は使えるとも思えたその冷静さが今は逆に疎ましい。
義理人情に多少なりとも厚ければ、情報提供者を縛り上げ、武器を突きつけるという行動を許容しないはずだ。
本当に気に入らない――いや、使いにくい人間だこと。
余計な正義を振りかざしたり、綺麗事を並べる奴とは別ベクトルの厄介者だ。
もう少しマシな性格をしている技術者がいてくれればそっちを優先するというのに。
尤も他の選択肢は初めから存在しなかった。現実問題、彼に代わる人材を私は知らない。
口惜しいがあの場面では妥協するのが正着だっただろう。
ああ、だからこそ。悪手ではないと理解できているからこそ――余計に苛々する!

「「さて、質問タイムと行こうか」」

2人の声が重なる。
射命丸は嘆息した。

――――こいつら、いい性格してる。


【A-1 オフィスビル1階 /二日目・深夜】
【タケモト@自作の改造マリオを友人にプレイさせるシリーズ】
[状態]:精神疲労(小)、疲労(中) 全身に軽い痛み
[装備]:アイスソード@ちっこい咲夜さん
[道具]:支給品一式×3(一食分食糧と水消費)、精密ドライバー@現実、野菜ジュース@ぽっぴっぽー、カミーユの首輪(一部破損) 
ドアラの首輪、シルバーウルフ(12/12)、(予備弾188本)@フルメタル輪ゴム鉄砲、万葉丸(11/30)@零シリーズ 
強姦パウダー@ニコニコRPG(4/9)、ブロントさんの首輪(真っ二つ)、
DMカードセット(天使のサイコロ、悪魔のサイコロ、スタープラスター)@遊戯王シリーズ
不明支給品(1つ)、ヒテンミツルギ極意書@ニコニコRPG
キッチリスコップ@さよなら絶望先生
[思考・状況]
1:射命丸から色々と情報を引き出す。
2:生き残り脱出する,そのためには……な……
3:大連合は組まない、最低限の人数で行動
4:自分が有利に進むように、参加者に心理的罠を仕掛けて嵌める
5:施設を周るのは一旦やめ、オフィスビルを念入りに調査
6:裏切りを防ぐ為に殺し合いに背く参加者を味方につける
7:首輪を外せはしないと判断。無力化するための協力者を少人数集める
8:規格外の者に対抗出来るように、ある程度の戦力が欲しい
9:人の首って切りにくいんだな。落ち着けて設備のある場所で実験するか
10:誰が創造者なのか教えてやんよ
11:チルノの変な記憶とやらが気になる
※僧侶のネガキャンを間接的に聞きました
※ドナルドが強力な支給品を持っていると判断。持っているとは限りません。
※首輪についての情報を知りました。
※チルノの異変について気が付きました
※トキから情報を得ました
※キョン子、射命丸、グラハムと情報交換しました。
※殺人者駆除班の情報を得ました。
※ドナルドの弱点は慢心だと考えています
※ときちくから情報を得ました。
※射命丸から首輪に関しての情報を得ました。


【射命丸文@東方project】
[状態]:疲労(大)、全身にダメージ(大)、脇腹に中程度のダメージ、全身打撲、羽にダメージ、ガムテープで雁字搦め
[装備]:浴衣(誰得の部屋で拾得)
[道具]:なし
[思考・状況]基本:一番大事なのは自分の命、次がチルノさん。後はどうでもいい。
0.とりあえず目の前の厄介な状況に対処する。
1.誰が主催を打倒するに相応しいかを見極める。
2.自己保身を優先する。究極のコッペパンは絶対に自分で食べる。
3.優勝狙いというわけではないが、グラハム程度なら殺して構わないだろう。
4.呂布を警戒。
※疾風のゲイルが使えるようになるのは約9時間後です。
※羽にダメージを負いました。速度が落ちる可能性があります。
※キョン子、大河、羽入、アポロ、みさおと情報交換しました。
※タケモト、バクラと情報交換しました。
※タケモトに首輪の情報を伝えました。


【ときちく@時々鬼畜なゲームプレイシリーズ】
[状態]:左肩下に刺し傷(応急処置済み)、全身にダメージ(小)、精神疲労(中)、記憶の混乱(思考は正常)、悲しみ
[装備]: ナイフ×3、包丁×3、ブレード@サイべリア フライパン、七星宝剣@三国志9、
[道具]:支給品一式×5(食糧2食、水3食消費)、フォーク、張遼の書@ニコニコ歴史戦略ゲー 、
首輪探知機(残り20分) 銃(10/15)@現実 、モンスターボール(ネイティオ)@ポケットモンスター、
アシストフィギュア(サイボーグ忍者)@大乱闘スマッシュブラザーズX(使用可能まで4時間) 、
タバコ一箱@メタルギアシリーズ、タミフル@現実、北条鉄平の首輪、不明支給品0? 、モンスターボール(空)
究極のコッペパン@ニコニコRPG、三国志大戦カード(不明)@三国志大戦、
DMカード(不明)@遊戯王、緋想の剣@東方project、BF−疾風のゲイル@遊戯王5D's
モンスターボール(空)@いかなるバグにも動じずポケモン赤を実況
BFデッキ@現実、デュエルディスク@遊戯王GX、キモイルカのメモ
【思考・状況】 基本思考:生き残り、真実を知る。
1:オフィスビルから出る。その前に射命丸から情報を引き出す。
2:参加者が20人を切るまで基本的に動かない。
3:誰か着た場合には十全に対処する。
4:動く場合は洞窟、デパート方面に向かう。
5:他にも使えそうな人間がいれば駒として利用する。
6:自分からは殺さない。
7:自衛のための殺害は已む無し。
8:頭痛が治まってよかった。
【備考】
※七夜志貴と十六夜咲夜の姿を確認しました。名前は知りません。
※元世界の知識はかなり封印されていましたが、半分程度解けたようです。
※囲炉裏に関しては、かなり思い出しました。
※ローゼン閣下(麻生太郎)に関することがフラッシュバックしました。
※自身の記憶に関してのフラッシュバックがありました。
※元々の能力などのせいで他の参加者に比べ疲労が激しいようです。
※自分の記憶がおかしいと自覚しています。
※オフィスビルのネットは主催者と繋がっていると推測しました(真偽は不明)
※映画館での出来事を知りました。





まさに、射命丸に尋問を始めようかというそのとき。
うっすらと、うっすらとその瞳が開かれる。
まだ意識こそはっきりしていないものの、グラハムは確かに目覚め始めていた。

彼は何を思うのだろう。
彼は何をやるのだろう。

不明だ。

まず、彼は現状を把握していない。
視界は3人の姿を捉えているが、寝惚けた脳味噌ではその意味を咀嚼できない。

頭が、回っていない。
霧散して、ごちゃ混ぜで、ぐちゃぐちゃで、重たい。
思考がまるで形にならない。

だがそれも、直に終わる。
彼は確かに目覚め始めている――――

【グラハム・エーカー@機動戦士ガンダム00】
[状態]:疲労(中)、ほっぺたにビンタ痕、頭部にダメージ、思考異常状態、ガムテープで雁字搦め(射命丸より甘め)、覚醒直後
[装備]:なし
[道具]:なし
[思考・状況]
0.――――――――む
1.タケモトから事情を聞く。
2. フラッグ(文)を守る。
3.もう自分のミスで誰かを死なせてはならない。
※参戦時期は一期終了後(刹那のエクシアと相討ちになった後)。
※キョン子、大河、羽入、アポロ、みさおと情報交換しました。
※タケモト、バクラと情報交換しました。
※自分を取り戻しましたが、また戻ってしまいました。
※正常時の記憶がありません。


※鏡音レン、萩原雪歩、獏良了のデイバッグおよび装備品は回収されませんでした。
まだオフィスビルのどこかに転がっています。


19代理:2009/12/18(金) 23:52:38 ID:wHTAlMoj
代理投下終了。
別バージョンの状態表はどうしようか?
20創る名無しに見る名無し:2009/12/19(土) 01:16:53 ID:BXWqWDO8
投下乙です

一人を除いたらこいつらの利己的で用心深い性格を考えたらこうなるよなw
21代理:2009/12/19(土) 01:23:50 ID:c2SKhBnR
浴衣でガムテ拘束とかマニアックすぎるぞうらやまけしからん
そして名コンビタケちく誕生の予感…今後の活躍にも期待だな
22創る名無しに見る名無し:2009/12/19(土) 08:54:51 ID:zE91b0k/
投下乙
こいつらノリノリだなw
流石は鬼畜コンビってところか
ただ、盗聴されている以上文も下手な事は言えないな
23創る名無しに見る名無し:2009/12/19(土) 17:06:02 ID:2BqYydCc
投下乙です

文の尋問には、グラハムが邪魔だよなあ・・・と考えていたが、こうきたか
ときちくに拘束されてる以上、文も抵抗できないだろうが、どうなるんだろうか
んだが、盗聴がやっぱネックだな。左上の監視を誤魔化しながら真実を話すのは相当きつそう

そういや、ときちくとタケモトは何で文を起こす前に雪歩達の支給品回収しなかったんだろ
なにか不足の事態があったときのために回収しとくべきだったと思うが
24 ◆/mnV9HOTlc :2009/12/19(土) 21:02:17 ID:+EghYinL
ニコロワ検定4ができました。
難易度はニコロワ検定3と同じくらいですね。

ニコロワ検定:http://minna.cert.yahoo.co.jp/ckmwg/463470

是非とも挑戦してみてください!
25創る名無しに見る名無し:2009/12/19(土) 21:09:49 ID:+EghYinL
602 名前: ◆T0ldTcn6/s :2009/12/19(土) 18:57:48 ID:v2hlGeyU0
規制で本スレに書き込めないので、こっちでレスします。
本スレ>>23
回収しておくべき何でしょうけど、
・文が自然覚醒する前に戻りたい
・用が済んだらさっさとオフィスビルから出たい
という気持ちが先行しているため、
死体の傍に見つからなかった時点で「探す時間も惜しい」と切り捨てています。
……もう少し強調しておくべきだったかもしれません。
26創る名無しに見る名無し:2009/12/19(土) 22:58:40 ID:/uljr1bn
>>24
カンニングせず一回目の受験で7割だった。微妙。
27創る名無しに見る名無し:2009/12/20(日) 00:18:36 ID:KryvES02
>>26
出題範囲狭いからな。
まあ順当な難易度だろ
28創る名無しに見る名無し:2009/12/21(月) 19:19:06 ID:eOnvCB75
これグラハムは手刀のショックで しょうきに もどった! って事もありえそうだな
29創る名無しに見る名無し:2009/12/21(月) 23:23:13 ID:RgBajB6u
ブシドーは家電じゃありません
30創る名無しに見る名無し:2009/12/21(月) 23:26:32 ID:Kr/M3gei
家電でもならねえよw
31創る名無しに見る名無し:2009/12/22(火) 02:29:18 ID:otinbHIZ
シオアル?
32創る名無しに見る名無し:2009/12/23(水) 17:06:03 ID:eMARTrMn
1stで残り人数20を切った頃って、いろんな地区で結成した対主催のチームが統合・団結し始めた頃なんだよなー
βは団結よりもいかに他者を出し抜くかという策謀が前面にでていて、
1stとは違う道を歩んでるなぁと改めて感じるぜ。
33創る名無しに見る名無し:2009/12/23(水) 19:42:23 ID:Krl3y3me
絶対的強者がいるのは1st、β両方いるけど
水面下で他者を操り策を練った挙句主催者を上回った神(笑)と、
終始バグキャラで考えなしに暴れた結果、主要な対主催およびマーダー
ほぼ全員に悪影響を与えたブロリー

いろいろ違いがあるな
34創る名無しに見る名無し:2009/12/23(水) 21:19:52 ID:5ulUk+Kt
ブロリーの存在はかなり痛かったな。
主要な「キレイな対主催」のおよそ三分の一を殺してる。
同時に主要な大規模バトルパートのほとんどを占有してるけど、
大規模バトルが正義…とは言い切れないんだよね。
熱血展開好きにはたまらんものだったのかもしれない。
仮にブロリーPだったらニコロワ1st以上のカオス展開が待ってたと予想。
35創る名無しに見る名無し:2009/12/23(水) 22:57:44 ID:eMARTrMn
1stは綺麗な対主催が大勢残ったから「信頼」の下にチームが結束したんだよな。
βは「俺さえ生き残りゃあとはシラネ」なスタンスがそこらじゅうで跋扈してる。
36創る名無しに見る名無し:2009/12/23(水) 23:14:04 ID:eMARTrMn
ああ、誤解なきよう追記しておくけど。
1stとはちがった面白さと楽しみがβにはあると思うんだ。
なにも利己主義者だらけってのはそう悪い状況じゃない。
上手く言葉にできないけど……食材が異なるだけなんだよ。
でも、だからこそ料理し甲斐も味わい甲斐もあるはず。
37創る名無しに見る名無し:2009/12/23(水) 23:50:14 ID:wIaefSSs
1stは良くも悪くもパロロワの単純展開とも言える(ラスボスは主催でなくなったがそれでも善vs悪の構図)。
参加者は信頼という強固な結束の下で敵に立ち向かうことができた。
大してβはそれぞれが自身は絶対ではないと確信しているキャラが多く、そのうえ数々の疑心と事件で
他人に自分を預けるという事が出来ないでいる(繋がってるのは打算に依るものが大きい)。

最終的に善悪二元となったファンタジー要素の強い1stに比べて
同じ状況におかれた場合の現実味のある人間の思考に寄ったのがβの内容かな、と思う。
38創る名無しに見る名無し:2009/12/23(水) 23:51:00 ID:QiVFsfyz
1stの二番煎じじゃ飽きられるだろ
それに食材が異なると言っても範囲内だと思うんだよね
けど奇を狙い、一日目で終了しましたー
12回目放送いきましたー
挙句ロワそのものが主題じゃなくなりましたー
とかじゃ非リレーでやれという感じだが
39創る名無しに見る名無し:2009/12/24(木) 00:14:43 ID:+spkmL18
1stなんてマーダーチームまで善人だったからな。マーガリンとか。
最終的に狂った善人と改心した善人の殺し合いだったな。
ぶっちゃけ言い訳できない悪人てのが10人くらいしか居なかった。
対して、βには言い訳できるわけない性悪が20人近く居るw
40創る名無しに見る名無し:2009/12/24(木) 01:49:10 ID:3Wo5veoN
本家に沿ってるとも言えるがな。不良こそいれどあいつら全員悪人じゃないし
「意志の強い善人」が集まった結果じゃなかろうかね、支援動画とかでもディスられてるけど王様のやってたことは凄かったわ
41創る名無しに見る名無し:2009/12/24(木) 08:47:05 ID:YdInMdk9
前回は主催をはっちゃけさせすぎた
マルクをフランっぽくさせる必要とか皆無だったし
42創る名無しに見る名無し:2009/12/24(木) 14:13:05 ID:S7OS3ryW
マルクはそういうこともノリノリでやりそうではあったけどな
43創る名無しに見る名無し:2009/12/24(木) 19:39:51 ID:9z1LIVyV
マルクに萌えもんパッチは一応ゆとりデジモン達を動かしやすくするという効果があった。
44創る名無しに見る名無し:2009/12/24(木) 23:48:07 ID:CdgInfR8
書き手の趣味丸出しだっただけの話。
それ以上でもそれ以下でもない
45創る名無しに見る名無し:2009/12/24(木) 23:58:29 ID:+spkmL18
ぶっちゃけ薄すぎるマルクのキャラをゲフンゲフンしたかったんじゃね?
勝手にL5してたピエモンBや、大真面目に主催してたコイヅカ君と違って
「ラスボスしたいです(キリッ」だったもんよ。
46創る名無しに見る名無し:2009/12/25(金) 00:35:23 ID:GktpK7Vz
今更1st批判すんなよ
47創る名無しに見る名無し:2009/12/25(金) 01:26:22 ID:EEhlUsmM
ニコロワ住民は擬人化好きそうだし次回辺りに
人や人外やスタンド関係なく擬人化&女体化出来る玉葱頭の吸血鬼が参戦しかねんな
48創る名無しに見る名無し:2009/12/25(金) 01:50:38 ID:RO0z6sFU
対主催を応援し、実際に手助けして、ラスボスを務めてロワを劇的にしたいなんて思ってる主催なんてマルクくらいだろ
Bにひけをとらないくらいに、十分キャラ立ちしてたと思うんだけどなー
49創る名無しに見る名無し:2009/12/25(金) 01:53:16 ID:wprov2bF
次回か…次はニコニコだからこそ生まれたキャラも出したいな
例えば顔だけ中年親父の女子高生、ざわおんの和とか…
50創る名無しに見る名無し:2009/12/25(金) 02:01:44 ID:4vAmdWib
>>46
前スレといい何かを批判したい時期なんかな
51創る名無しに見る名無し:2009/12/25(金) 08:53:24 ID:j10yjFXh
1W氏って破棄してる?
52創る名無しに見る名無し:2009/12/25(金) 10:02:06 ID:lsAP0Rjk
あとニコニコの原点、コメントを使えたら面白そう。
53創る名無しに見る名無し:2009/12/25(金) 10:02:10 ID:TXa7WSpR
>>47
その玉葱頭大好きなんだが、正直参戦はちょっと無理が…
ぶっちゃけ女体化キャラバトルロワイアルでも開催してた方が似合ってる。
でもまぁ、原作のセイヴァーがそもそもバトロワだからお似合いではあるな。
54創る名無しに見る名無し:2009/12/25(金) 10:27:23 ID:xEly7Z4Q
「残念、そこは斉藤だ」とか期待したいなぁ

対主催達が集い信じ合って強大な敵に立ち向かう形になった1stと
生きることや楽しむことを優先に知識話術を駆使する頭脳派が集う2nd
1stでは「運命を打開する少数派」の目標があってああなったことを考えると
皆で一つの目標を決めることって大事なんだな、って気がする
熱血キャラも少ない2ndが今後どんな展開を見せるのか、楽しみだ
55創る名無しに見る名無し:2009/12/25(金) 11:32:09 ID:ZGfxuv6J
>>51
期限はもうすぎてるから、予約しちゃっていいんじゃね?
56創る名無しに見る名無し:2009/12/25(金) 14:33:31 ID:HYxeVtxX
まあ、少しぐらい待とうぜ。
クリスマスだし、連絡出来ないって事もあるだろうし。

てかお前ら次回の妄想は大概にしとけよ……。
57創る名無しに見る名無し:2009/12/25(金) 15:09:10 ID:xcf6iIxE
予約スレに報告来てるよ
58創る名無しに見る名無し:2009/12/25(金) 23:19:03 ID:xoEuOtLr
まだかな〜
59創る名無しに見る名無し:2009/12/26(土) 00:13:26 ID:MfO6Z7rN
このロワの影響でときちくの動画見始めたんだが、なんかキャラ違くね?w
あれかな、アルタイル準拠になってるのか。
60創る名無しに見る名無し:2009/12/26(土) 07:35:09 ID:YsmB/sSe
実況者としての側面薄れているよね
61創る名無しに見る名無し:2009/12/26(土) 08:30:03 ID:xsCItSws
つねちく状態だな
62創る名無しに見る名無し:2009/12/26(土) 14:21:36 ID:/H1Kw0SO
仮投下来てるぞ
63創る名無しに見る名無し:2009/12/26(土) 22:35:56 ID:gTqV6sSp
>>59
初めはアルタイル準拠。
次第に記憶を取り戻していくに連れてときちく本人が顕れてくるというところだが
その反応が『実況者』じゃなくて一般人だからそう思うんだろうな。

正気に戻って実況者としてのキャラが出るってのはおかしな話だし間違ってはないと思うが
ニコニコの特色として薄いのは確かだろう
64創る名無しに見る名無し:2009/12/27(日) 00:39:45 ID:JDjdwrUr
キャラを強化する為に性格を変えるのは他のSSでもあったから
特に気にせず流せば良いよ
65創る名無しに見る名無し:2009/12/27(日) 21:13:03 ID:RRIGX6kD
仮投下のは修正要求来てるから本スレ投下はそれが来てから?
66創る名無しに見る名無し:2009/12/27(日) 22:52:07 ID:dPMwnRXP
大晦日チャットするか?
67創る名無しに見る名無し:2009/12/27(日) 23:54:13 ID:cxH4D/FD
やるなら参加したいかな、来れるかどうか分からないけど
68創る名無しに見る名無し:2009/12/29(火) 14:41:25 ID:IbvjLHhp
クソスレ
69創る名無しに見る名無し:2010/01/01(金) 13:29:13 ID:Flwmhni6
代理投下行きます
70雨降って地固まる◇1WOpAbkgRc:2010/01/01(金) 13:29:54 ID:Flwmhni6
フランドール・スカーレットの死亡を確認したスネークとメタナイトの二人は、仲間との合流のため図書館に来ていた。
扉を開け、中を確認する。

「誰もいないな・・・既に映画館に向かったのか?」

中は静まりかえっており、物音一つしない。
唯一聞こえるのは、自分達の歩みと共に響く足音のみ。
あたりを警戒しながら慎重に館内を探っていく。
だが、一階からも二階からも人の気配は一切しない。

「メタナイト、これを・・・」

スネークが机の上に置いてあった紙に気付き、こちらに手渡してきた。

『タケモト、バクラ、チルノは三回目の放送前に映画館へ向かった。』

それは仲間達から自分達への書置き。
その内容は先ほどの自分の予想を裏付ける物だった。

「やはり先に向かったか。急いで追わねば。」

まだ殺し合いに乗っている人間はいるだろう。
放送で彼らの無事は確認できたが、すぐに合流し、保護しなければならない。
特に、タケモトは首輪解除に必要な人材。
戦闘力を持つチルノが同行しているとは言え、不安は絶えない・・・・・・色々な意味で。

そして他にも気になることが。

「やはり藤崎はいないのか・・・」

ショートカッターによりバクラの手から逃げたという藤崎の行方。
放送で彼の名前が呼ばれなかったので無事なのはわかった。
だがこうしている間にも誰かに襲われているかもしれない。
既にここに戻って来て移動したのなら、タケモト同様に書置きぐらいするだろう。

そして、バクラとドナルドの思惑。
彼らは本当は殺し合いに乗り気なのではないだろうか・・・・・・
場合によっては手荒な真似をしてでも、本人達を問い詰める必要がある。
71雨降って地固まる◇1WOpAbkgRc:2010/01/01(金) 13:30:39 ID:Flwmhni6
「とにかく行くぞ!手遅れになってはいけない!」

マントを翼に変化させ、飛び立つ準備をする。
だがそれを遮るようにスネークが口を出した。

「メタナイト、悪いが先に行っていてくれ。」
「!?なぜだ?」

急なスネークの提案に驚き、理由を訊ねる。

「俺の仲間だった海原雄山という男が、至高のコッペパンという支給品を持っていたんだ。
身体を完全回復できるというパンだ。それを誰かに取られる前に回収したい。」

完全回復できる食料・・・マキシムトマトのような物か。
確かにそれが敵対者の手に渡れば、不利は免れなくなるだろう。
だが逆にこちら側の手に渡れば、とても有利な切り札になる。

「そのコッペパンと別にもう一つ、回収しておきたい物がある。」

スネークの話によると、その雄山という仲間には戦闘機と、そのマニュアルが支給されていたとのこと。
戦闘機本体はA−5に放置してあるらしい。
操縦に余り自身は無いが、主催者打倒に使えるかもしれないという。
そのような物まで支給されているとは・・・

確かに魅力的な支給品だ。
ここはスネークを回収に行かせるべきだろう。
だが、仮にもしスネークと別れてそれらを回収させた後、スネークが誰かに殺されるなりして奪われてしまったら元も子もなくなってしまう。
タケモト達は心配だが・・・

「わかった。ならば私も付き合おう。」

今度は自分の提案にスネークが驚いた。

「だが仲間達は・・・」
「それらのようなアイテムは確かに重要だ。出来るだけ確保しておいた方がいい。
ついでに他の者達の支給品も回収しておきたいしな。場所は大体わかるのだろう?」
「・・・・・・すまない。急ごう!」

スネークの承諾を得て、改めて目的地へと急ぐ。
苦渋の選択だが、やむを得ない。
皆、どうか我々と合流するまで無事でいてくれ・・・

図書館のドアを開け目的地へと飛び立とうとした、その時。

「おーい!メタナイト!俺や!藤崎瑞希や!」
72雨降って地固まる◇1WOpAbkgRc:2010/01/01(金) 13:31:30 ID:Flwmhni6

「ブロリーが死んだんか・・・ざまぁみろや。けど美鈴・・・・・」

図書館へと向かっていた藤崎達の耳にも放送は鳴り響いていた。
戦友カズヤの仇であり、最大の障害のブロリーが死んだのは喜ばしいが、
同時に知らされた仲間の死に、複雑な心境になる。

「タケモト達は無事やったか。早く合流せんと。」
「おい藤崎、図書館が見えてきたぞ。」

同行者馬岱に言われて目を凝らすと、確かに大きな建物が前方に見える。

「よし、あの腐れ透明人間に泣いて土下座させたるわ・・・ん?」

その図書館の入り口から二つの影が出てきた。
一つはガタイの良さそうな男性の影。
そしてもう一つは、人とは思えないボールのような影。
言うならば自分達の後ろに着いているゆっくりのような影。あれは・・・

「・・・・・・メタナイト?あれはメタナイトや!」
「ん?あいつらは仲間か?」
「せや。おーい!メタナイト!俺や!藤崎瑞希や!」
73雨降って地固まる◇1WOpAbkgRc:2010/01/01(金) 13:32:14 ID:Flwmhni6

突如自分を呼ぶ声に反応し、メタナイトは声の方向に目を向ける。
警戒して二人の影に銃を向けるスネークに、銃を下げるように促す。

「あの二人は仲間か?」
「片方はな。銀髪の男と後ろの奇怪な生き物については知らない。」

お前も十分奇怪な生き物だがな・・・
そんなことを考えながらスネークは銃を下げ、自然に警戒を解きながら藤崎達と接触する。
スネークは一方的に自己紹介をし、質問を投げ掛けた。

「俺の名はソリッド・スネーク。殺し合いには乗っていない。
藤崎と言ったか、お前のことはメタナイトから聞いた。
そっちの男とその後ろの変な生物は何だ?」
「「ふたりはプr「俺の名は馬岱。この状態ではあまり気が進まないが、腕試しを望んでいる。」
「腕試しだと・・・?」

スネークが怪訝な顔をする。
下げたばかりの銃を持つ手を少し上げた。

「ああいや、あまり気に留めんといてくれや!
後ろの奴らはゆっくり。多分害はないから心配はいらん。
それより、早くあの透明人間をぶちのめさんと!」
「透明人間?何だそれは?」

メタナイトが藤崎に訊ねる。
スネークは話を逸らされたことに多少の不満を持ったが、とりあえず退いておいた。

「お前らが病院に行った後、ようわからん見えない奴に襲われたんや。
辛うじてショートカッターで逃げたんやけど。もう図書館にはおらんのか?」
「透明人間・・・まさかステルス迷彩か?」
「藤崎、おそらくそいつは・・・・・いや待て、少し急いでるんで歩きながら話そう。」

メタナイトは踵を返し、再び歩き始めた。
それにスネークも続き、藤崎達に着いてくるよう合図する。

「?・・・何や一体?」
「「ゆっくり話していってね!!!」」
74雨降って地固まる◇1WOpAbkgRc:2010/01/01(金) 13:32:56 ID:Flwmhni6

「そうなんか・・・バクラが・・・」

目的地に向かって歩きながら、メタナイトはバクラとドナルドの企みを話した。
真実を聞かされ、落ち込む藤崎。
全く疑っていないわけではなかったが、
それでも仲間に裏切られたという事実は、彼に衝撃を与えた。

「タケモトやチルノが襲われる心配はないだろうが、警戒はしておく必要がある。
・・・そしてドナルド。お前達の話と合わせて奴は黒と見ていいだろう。」
「ああ。藤崎を襲った言葉という女もおそらく黒だ。」

二人の会話にスネークが口を挟む。
彼はバクラ、言葉について既にてゐから聞いていた。
夜神月が黒だったことから、その仲間の二人も黒と見て間違いないだろう。
藤崎の件と合わせて、そうスネークは判断した。

「・・・そうだな。それと藤崎、美鈴の事だが・・・」

メタナイトは彼女についても全てを打ち明ける。
バクラと同様の命令を受けたこと。
藤崎の殺害をやり易くするために図書館を離れたこと。
その後、行いに後悔して自分に真実を話したこと。

「彼女としては不本意だったのだろうが、結果的にお前を危うくさせてしまった。
許してやれとは言わないが・・・・・・」
「わかってるわ。俺が足手まといなのは良くわかってるし、
美鈴がそんな選択するのも無理ない。
それに一番悪いんはあの腐れ主催者どもや。美鈴は悪くない。
それどころか、ブロリーを相手に戦ってくれたんやろ?むしろ感謝したいぐらいや。」
「そうか・・・すまない。」

情報交換を進めながら歩き続けていると、無残に転がる死体の山が目に入った。
上半身が風船のように破裂している死体や、
焼け焦げてもはや原型を留めていない死体、さらに・・・

「トキ・・・」

自分達をブロリーの手から逃してくれた、恩人トキの死体までも転がっていた。
何か硬い物で頭を何度も殴られたようだ。
頭が割れて流れ出た血が固まっている。

(トキ・・・お前の無念・・・絶対に晴らしたるわ!)
(トキよ、助けられなくてすまなかった。
私が未熟だったばかりに、こんな事に・・・)
(勝手な誤解でお前達を襲撃した俺を恨んでいるだろう。
だが、それでも構わない。
せめて埋葬しやりたいが、そんな時間も無い・・・)

心の中で各々、物言わぬ英雄に謝罪し決意を改める。
それを唯一人、沈黙している馬岱が冷静な目で見ていた。
75雨降って地固まる◇1WOpAbkgRc:2010/01/01(金) 13:34:28 ID:Flwmhni6

「よし、支給品を回収するぞ。」

思わず目を逸らしたくなるような惨状。
それに耐え、4人で傍らに転がっている至急品を集めていく。
だがスネークは、死体やその周りを見渡しながら顔を歪ませた。

「雄山の死体が見当たらない・・・どこか別の場所で殺されたのか?」

少し探してくる、と言い残しスネークはその場を離れた。

フランと、彼女が殺した白髪の男(アカギ)の支給品に加え、
フランが回収したであろうブロリー、サンレッド、美鈴の支給品。
そして今この現場に散乱している支給品と合わせて、
かなりの支給品を回収できた。
合流を後回しにしただけの収穫はあるだろうか。

「メタナイト!こんなもん見つけたで!」

藤崎が上機嫌でメタナイトに、拾ったそれを見せる。
彼が持っているそれは、プレミアム専用首輪。
元はてゐが着けていた物だ。
トキの有情破顔拳でてゐの上半身が破裂したことにより、首輪が外れたのだ。

「何だその首輪は?」
「プレミアム会員専用首輪やと。これを巻くと禁止エリアに入っても首輪が爆発せんらしいで。」
「少し見せてくれ。」

そういってメタナイトは藤崎からプレミアム首輪とその説明書を受け取る。
説明書に目を通し、プレミアム首輪の効果を把握した。

今、手に持っている首輪の色は赤。
いわば巻かれていない状態のはずだ。
だがこの首輪は左右で繋がっており、綺麗な円状になっている。
つまり誰かが一度装着した後、外されたという事になる。

「なるほど・・・これをタケモトに見せて調べさせれば、首輪を外す手がかりが得られるかもしれないな・・・」

思わぬ収穫だった。まだ未知数の首輪解除作戦に一筋の光が見えたのだ。
メタナイトは藤崎にプレミアム首輪と説明書を返そうとする。

だが突如、メタナイトの持っているプレミアム首輪がヒョイと取り上げられた。
二人が顔を上げるとそこには、プレミアム首輪を手に持ち、物珍しそうに眺めている馬岱の姿が!

「ほお・・・・・・特殊なものがあるもんだな。
・・・お前達、こいつが欲しいのか?」
「・・・そうだとしたら何だ?」

不穏な空気が漂い、メタナイトの顔の警戒の色が濃くなる。
76雨降って地固まる◇1WOpAbkgRc:2010/01/01(金) 13:35:20 ID:Flwmhni6

「メタナイトと言ったな。お前、俺の腕試しに付き合ってもらおう!」
「何!?」

突然の宣戦布告と共に、包丁の刃を向けられた。
驚きながらも、メタナイトは数歩後ずさり、馬岱と距離を置く。

いきなりの事に、数秒ほど驚愕の表情のまま固まる藤崎とゆっくり。
しかしすぐに我に返ると、メタナイト同様に後ずさった。

「俺が負けたらこの首輪はお前達に返そう。」
「おま、なんでわざわざこんな時に・・・
腕試しなんて後でもええやろ!」
「「ゆっ!ゆっ!」」

藤崎とゆっくりによる必死の説得(?)が始まる。
だが馬岱はそれに応じない。

「映画館にはお前達の仲間がいるんだろう?
邪魔されたら不愉快だからな。
それに傷も塞がってきたし、できれば早く戦りたい。
もし断ったら・・・・・・分かっているな?」

メタナイトにやっていた視線と包丁の切っ先を藤崎に移す。
片目とはいえ、その鋭い眼光を見て藤崎は思わずたじろいだ。
馬岱の仕草を見てメタナイトは確信する。
腕試しを受けないと藤崎を手にかけるつもりだと。

馬岱はプレミアム首輪を自身の荷物の中にしまった。
メタナイトも、デイバッグを藤崎に投げ渡すと包丁を構えた。

「藤崎、スネークと合流して先に映画館へ向かっていろ!私は後から追う!」
「メ、メタナイトまで・・・」

お互い一歩も動かず、一触即発の空気が漂う。
説得は無駄だと悟る。
藤崎はひたすら考え、そして腹を括った。

「映画館で待っとる!」

振り返り一目散に駆けていく藤崎と、それに着いて跳ねるゆっくり達。
それらを見送ると、メタナイトは再び相手の顔を見据える。

「話は済んだな。お互い納得のいく得物ではないだろうが、
存分に闘り合おうか。」

「先ほども言ったが、我々は今急いでいる。
加減抜きでやらせてもらうが・・・いいな?」

「当然だ。そうでなくては困る。」

武士と騎士、対立する両者の闘気が湧き上がる。
だがそれに対してその二人の周囲は、嵐の前の様に静けさを保っていた。
77雨降って地固まる◇1WOpAbkgRc:2010/01/01(金) 13:36:25 ID:Flwmhni6

「メタナイトと言ったな。お前、俺の腕試しに付き合ってもらおう!」
「何!?」

突然の宣戦布告と共に、包丁の刃を向けられた。
驚きながらも、メタナイトは数歩後ずさり、馬岱と距離を置く。

いきなりの事に、数秒ほど驚愕の表情のまま固まる藤崎とゆっくり。
しかしすぐに我に返ると、メタナイト同様に後ずさった。

「俺が負けたらこの首輪はお前達に返そう。」
「おま、なんでわざわざこんな時に・・・
腕試しなんて後でもええやろ!」
「「ゆっ!ゆっ!」」

藤崎とゆっくりによる必死の説得(?)が始まる。
だが馬岱はそれに応じない。

「映画館にはお前達の仲間がいるんだろう?
邪魔されたら不愉快だからな。
それに傷も塞がってきたし、できれば早く戦りたい。
もし断ったら・・・・・・分かっているな?」

メタナイトにやっていた視線と包丁の切っ先を藤崎に移す。
片目とはいえ、その鋭い眼光を見て藤崎は思わずたじろいだ。
馬岱の仕草を見てメタナイトは確信する。
腕試しを受けないと藤崎を手にかけるつもりだと。

馬岱はプレミアム首輪を自身の荷物の中にしまった。
メタナイトも、デイバッグを藤崎に投げ渡すと包丁を構えた。

「藤崎、スネークと合流して先に映画館へ向かっていろ!私は後から追う!」
「メ、メタナイトまで・・・」

お互い一歩も動かず、一触即発の空気が漂う。
説得は無駄だと悟る。
藤崎はひたすら考え、そして腹を括った。

「映画館で待っとる!」

振り返り一目散に駆けていく藤崎と、それに着いて跳ねるゆっくり達。
それらを見送ると、メタナイトは再び相手の顔を見据える。

「話は済んだな。お互い納得のいく得物ではないだろうが、
存分に闘り合おうか。」

「先ほども言ったが、我々は今急いでいる。
加減抜きでやらせてもらうが・・・いいな?」

「当然だ。そうでなくては困る。」

武士と騎士、対立する両者の闘気が湧き上がる。
だがそれに対してその二人の周囲は、嵐の前の様に静けさを保っていた。
78雨降って地固まる◇1WOpAbkgRc:2010/01/01(金) 13:37:08 ID:Flwmhni6

事態がどんどん悪い方へと進展していっている。
馬岱を連れて来たのは元より自分が原因だ。
そして、馬隊を止められなかったのも自分の責任。
救いになると言った筈なのに、これではただの足手まといだ。
自分が酷く滑稽に思えてくる。

だが藤崎は足を止めない。後ろを振り返らない。
スネークの下へとひた走る。

悲嘆や後悔なら後ででもできる。
だが今やれることをやらずに立ち止まっていいのか。
嘆けば死者は喜ぶのか、否、それは違う。

(もう絶対許さんぞ・・・!
あの糞主催者ども、絶対ボコボコにして泣かしたるわ!
この藤崎瑞希、嘗めたらあかんで!)

強固な意志は未だ崩れず、尚も硬さを増す。
それは気高きパンツレスラー達の精神にあてられた故か。
それもあるだろうが、何より彼自身の強さ故でもあった。

藤崎チルドレンをも生み出したそのカリスマ性は伊達ではない。
アンチに何を言われようとも、折れることなく自分の意見を通し続けた、その芯の強さ。
如何なる問題が起きようとも、挫けずに立ち直れる神経。
過剰とも言える程の強気な自信。

そして何より、仲間達に救われ、そして託された遺志。
それらが誰よりも、藤崎瑞希を強くしていた。

(全てはチャンス!
カズヤ・・・トキ・・・ビリー・・・見ていてくれや!)
79雨降って地固まる◇1WOpAbkgRc:2010/01/01(金) 13:37:50 ID:Flwmhni6

一方、スネークは雄山の死体を探していた。
だが暗闇のせいで思うように辺りを見渡せない。

スネークは焦っていた。
あまりに捜索が長引くと、支給品を回収されてしまうだけでなく、
メタナイト達の仲間まで危険に晒されてしまう。

スネークは怒っていた。
騒動の全ての元凶であった男、志々雄真実に対して。
そして、奴の考えを見抜けなかった自分に対して。

そして、もう一人。
志々緒と同様に、仲間を殺害し自分から逃げ去った女、十六夜咲夜。
まだあの魔女は生きている・・・
自分から逃げた後、奴は更に人を殺したかもしれない。
いや、奴がのうのうと生き延びているたった今でもどこかで・・・

自分の気づかぬどこか遠いところでの殺人なら、自分に非は無い、仕方ないことだ、と自身を慰めることはできる。
だがこれまでに死んだ仲間達は皆、自身の手の届く所にいた。救えたはずなのだ。
やる夫も、ドアラも、雄山も。・・・てゐも(彼女については何か引っかかる物があるが)。
80雨降って地固まる◇1WOpAbkgRc:2010/01/01(金) 13:38:32 ID:Flwmhni6

だが、三度目はない。

祈ろうとも過去は変えられないし、死者が蘇る事もない。
死んだ仲間達への償いの方法があるとしたら、それは彼らの望みを意地でも叶える事。
過去の事を引き摺っていても望みは叶えられない。
全てが終わった後に、改めて彼らに謝罪しよう。

今の俺は一人ではない。
メタナイトという、信頼をおける仲間がいる。
おそらく、仲間を護る意志は俺よりも固いだろう。
あの藤崎という少年からも、少なからずそれは伝わってきた。
力無くとも戦ってきたのだろう。

彼らも死なせるわけにはいかない。
今度こそ、例え命に代えてでも守り通す。
それが俺の、兵としての宿命・・・そして決意だ。

未だに生存している悪人達・・・・・・
十六夜咲夜は勿論のこと、メタナイトを圧倒したという触覚と鎧の男。
危険人物であろうドナルド、バクラ、言葉。
腕試しを望んでいるという、あの馬岱という男もおそらく・・・

(必ず奴らを見つけ出し、例え刺し違えてでもこの手で捕らえ、あわよくば仕留める。
これ以上、被害を出さぬうちに・・・)

強く握ったこぶしに痛みが広がる。

・・・・・・いかん、危ない危ない危ない。
怒りで少し我を忘れかけていた。
これこそ奴らの思う壺だ。
今は足を止めている暇は無い。
捜索に集中せねば・・・ん?

「ハァ、ハァ、ハァ・・・」

突如、足音とともに息切れをしたような声が聞こえてくる。
そちらに目をやると、必死に走ってくる少女の姿があった。
その顔に浮かぶは疲労、そして恐怖。
スネークはすかさずその方向にコルトパイソンを構えると、


ズドン


引き金を引いた。
81雨降って地固まる◇1WOpAbkgRc:2010/01/01(金) 14:20:34 ID:Flwmhni6



フワリフワリ
表情は変えず、速度も変えず。
浮遊しながら追ってくるそれは、まるで死神のようで。
物陰に身を隠そうともそれを突き抜けて迫り来る。
放送など頭に入るはずもなく、図書館に行けという命令も忘れて一心不乱に足を動かす。

休むことなく走り続けていた言葉の体力はもう限界であった。
ただただ、おどけた悪魔と死神から逃げ回るのみ。
見たものを認識できず、聞こえたものも認識できない。
故に銃口を向けている男に気付く事もなく、
銃声と共に彼女はドサリ、と地面に倒れこんだ。


標的が動かなくなった事を確認。
スネークは少女へと近づき、その容態を調べる。

少女は極度の疲労により倒れただけのようだ。
おそらく命に別状はないだろう。
次いで、少女の傍に落ちている謎の物体に目を向ける。
それはカサの部分に風穴の開いたキノコのような物体だった。

(なんだこのキノコは?この女を追いかけていたようだったが・・・
首輪が付いてないということは参加者ではないな。
てつやゆっくりのような特殊な支給品か?

・・・・・・味見してみようか。)




散って行った者達から継いだ遺志と、未だ戦い続ける者達を救う意志。
それらによって紡ぎあげられた歪みなき土台は迫りくる嵐に耐えきれるのか。
過去の絶望から学び、未来の希望へと繋げられるのか。
そして、天に待つ勝利へと彼らの手を届かせられるのか。
82雨降って地固まる◇1WOpAbkgRc:2010/01/01(金) 14:21:40 ID:Flwmhni6
【D-4 草原/2日目・深夜】
【メタナイト@星のカービィ(メタナイトの逆襲)】
[状態]顔面打撲、顔面に切り傷、火傷(小)、肉体疲労(大)、精神疲労(中)、左肩に銃創(処置済み)、ゼロマスク (半分破壊)
[装備]ヤンデレ妹の包丁@ヤンデレの妹に愛されて夜も眠れないCDシリーズ、ゼロの仮面(顔が入るサイズに改造、半分が損壊)@コードギアス
[道具]
[思考・状況]
基本思考:参加者の救出及びゲームからの脱出
1:馬岱の腕試しを受け、プレミアム会員専用首輪を取り返す
2:映画館に向かい、仲間達と合流する
3:プレミアム会員専用首輪をタケモトに見てもらう
4:殺し合いに反対する者を集める
5:脱出方法を確立する
6:触覚の男(呂布)との決着

[備考]
※E-2付近の川底で何か見たようです(気のせいという可能性もあります)
※フランドール、スネーク、藤崎、馬岱と情報交換をしました。また、東方project出展のキャラについてそれなりの情報を得ました
※藤崎、馬岱と情報交換をしました。



【馬岱@呂布の復讐】
[状態]:右目喪失 腹部と足にポテトによる怪我 右腕に火傷 その他全身に小さな傷 応急処置済
[装備]:鍬@吉幾三、三国志大戦カード(群雄SR馬超)@三国志大戦、包丁@現実
[道具]:基本支給品、プレミアム会員専用首輪(白)
[思考・状況]
1:メタナイトと腕試しをする。
2:藤崎を襲ったやつは相手にしない……?
3:藤崎を守る気はない。奇襲された場合は盾か囮にする。
4:殺し合いに乗って、自分の力を試す。
5:弱い奴からは情報を聞きたい。断ったら…
6:もっと武器が欲しい
7:藤崎を信頼……?
※参加者の多くの名前を見た覚えがあることに気が付きました。ニコ動関連の知識の制限は実況者達等に比べて緩いようです。
※藤崎のダイイングメッセージに関する考察を聞きました。
※徐々に記憶制限が解けてきた様です
※スネーク、メタナイトと情報交換をしました。
※マイリストに映画館を記録してあります。
83雨降って地固まる◇1WOpAbkgRc:2010/01/01(金) 14:22:23 ID:Flwmhni6
【藤崎瑞希@現実】
[状態]さらなる決意、パンツレスラー、脛に軽い刺し傷(鱗粉付き)、足に痺れ
[装備]金属バット@現実
[道具]支給品一式*9(水一食分消費)、医療品一式、ショートカッター(残り0枚)@ドラえもん
セーブに使って良い帽子@キャプテン翼 、射影機(07式フィルム:28/30)@零〜zero〜
予備07式フィルム30枚、寝袋@現実 、写真(残り数枚)@心霊写真にドナルドらしきものが
DMカードセット(スピード・ウォリアー、魔法の筒、ガーゴイル・パワード)@遊戯王シリーズ
普通のDMカード数枚@現実、折り畳み式自転車@現実、乾パン入り缶詰×3@現実
忍具セット(火薬玉、忘却玉)@忍道戒、不明支給品0〜2
ねるねるね3種セット@ねるねるね、鏡@ドナルド、美希の私服
禁止エリア解除装置@オリジナル、リボン@FFシリーズ
てゐの木槌@東方project、防弾チョッキ@現実
上海人形@東方project、変化の杖@ドラゴンクエスト
[思考・状況]
基本思考:主催者の目論見を粉砕し跪かせる
1:スネークを探す
2:スネークと共に映画館に向かう
3:全てはチャンス
4:参加者を救う
5:受け継がれた意志を持って、闘う
6:十六夜咲夜、獏良了、桂言葉、ドナルドを警戒
7:馬岱を信頼……?
※ダイイングメッセージからビリーを殺したのがドナルドだと思っています。
※馬岱から教唆をラーニングしました。
※記憶が戻りかけています
※スネーク、メタナイトと情報交換をしました。
※スピード・ウォリアーが再使用出来るのは8時間後。
※ガーゴイル・パワードが再使用出来るのは10時間後。



【ゆっくり霊夢、ゆっくり魔理沙@ゆっくりしていってね】
[装備?] 偽起爆リモコン@オリジナル
[道具]
※ゆっくり魔理沙の頭に偽起爆リモコンが刺さっています。命に別状はありません。
84雨降って地固まる◇1WOpAbkgRc:2010/01/01(金) 14:23:06 ID:Flwmhni6
【ソリッド・スネーク@メタルギアソリッド】
【状態】肉体疲労(大)、精神疲労(小)、全身に擦り傷、切り傷、強い決意
【装備】コルトパイソン(1/6、予備弾14/36)@現実、TDNスーツ@ガチムチパンツレスリング、越前の軍服
 愛犬ロボット「てつ」@日本郵販テレホンショッピング
【持物】やる夫の首輪、ハイポーション@ハイポーション作ってみた、馬鹿の世界地図@バカ日本地図、全世界のバカが考えた脳内ワールドマップ
 咲夜のナイフ@東方project、さのすけ@さよなら絶望先生、基本医療品
A-10のマニュアル(英語)@現実?(おじいちゃんのエースコンバット6)
【思考・行動】
基本思考:情報を集める。また、首輪を専門の奴に見てもらう。
1:この少女とキノコは・・・?
2:と至高のコッペパンを回収する
3:メタナイト達と映画館に向かう
3:自分から攻撃はしない。見つかった場合も出来れば攻撃したくない。
4:十六夜咲夜のような奴が居れば、仲間に誘った後、情報を聞き出した後倒す。
5:てつを使用し、偵察、囮に使う。
6:十六夜咲夜、獏良了、桂言葉、ドナルド、馬岱を警戒
7:これ以上仲間を死なせない
[備考]
※馬鹿の日本地図の裏に何か書いてあります。
※ミクが危険人物という情報を得ましたが、完璧に信用はしていません。
※盗聴されている可能性に気付きました。また首輪に電波が送られているか何かがあると思っています。
※電波を妨害するチャフグレネード等の武器を使えば、どうにかなると考察しています。
※てゐからは千年以上生きている、知り合いの事を話してもらいました。
※メタナイトを通じて、美鈴、咲夜、フランドールの関係について新たな情報を得ました。
※藤崎、馬岱と情報交換をしました。



【桂言葉@SchoolDays】
[状態]:肩に刺し傷、疲労(極大)、全身に痛み 、空腹 絶望 全身に暴行の後、撹乱(極大)、ドナルドへの恐怖感
[装備]:
[道具]:
[思考・状況]
基本思考:誠君を生き返らせるために生き残る
1:?????
※アニメ最終話後からの参戦です。
※第四回定時放送を聞き逃しました。
※傍に、撃ち抜かれた1outキノコが転がっています。



※メタナイトがフランの支給品を回収しました。
※DIOの上着、ファイアバードフォーム、ブレイバックル、マッハキャリバー、スタボカード刺しクリップは
それぞれサンレッド、ブロリー、美鈴に装備されたままです。
85創る名無しに見る名無し:2010/01/01(金) 14:23:56 ID:Flwmhni6
代理投下完了。
>>76>>77の内容が同じなのはただのミスです。
86創る名無しに見る名無し:2010/01/01(金) 14:32:29 ID:mG7jbV3I
クソスレ
87創る名無しに見る名無し:2010/01/01(金) 14:55:57 ID:aaYLnOfJ
乙です。
スネークの思考表が変だけど、まあ修正するほどでもないか。
88創る名無しに見る名無し:2010/01/01(金) 18:17:38 ID:qyJelxQ5
: ◆1WOpAbkgRc:2010/01/01(金) 17:14:51 ID:HBLdlePo0
本スレで指摘があったので一応修正

【ソリッド・スネーク@メタルギアソリッド】
【状態】肉体疲労(大)、精神疲労(小)、全身に擦り傷、切り傷、強い決意
【装備】コルトパイソン(1/6、予備弾14/36)@現実、TDNスーツ@ガチムチパンツレスリング、越前の軍服
 愛犬ロボット「てつ」@日本郵販テレホンショッピング
【持物】やる夫の首輪、ハイポーション@ハイポーション作ってみた、馬鹿の世界地図@バカ日本地図、全世界のバカが考えた脳内ワールドマップ
 咲夜のナイフ@東方project、さのすけ@さよなら絶望先生、基本医療品
A-10のマニュアル(英語)@現実?(おじいちゃんのエースコンバット6)
【思考・行動】
基本思考:情報を集める。また、首輪を専門の奴に見てもらう。
1:この少女とキノコは・・・?
2:A-10のマニュアルと至高のコッペパンを回収する
3:メタナイト達と映画館に向かう
3:自分から攻撃はしない。見つかった場合も出来れば攻撃したくない。
4:十六夜咲夜のような奴が居れば、仲間に誘った後、情報を聞き出した後倒す。
5:てつを使用し、偵察、囮に使う。
6:十六夜咲夜、獏良了、桂言葉、ドナルド、馬岱を警戒
7:これ以上仲間を死なせない
[備考]
※馬鹿の日本地図の裏に何か書いてあります。
※ミクが危険人物という情報を得ましたが、完璧に信用はしていません。
※盗聴されている可能性に気付きました。また首輪に電波が送られているか何かがあると思っています。
※電波を妨害するチャフグレネード等の武器を使えば、どうにかなると考察しています。
※てゐからは千年以上生きている、知り合いの事を話してもらいました。
※メタナイトを通じて、美鈴、咲夜、フランドールの関係について新たな情報を得ました。
※藤崎、馬岱と情報交換をしました。
89創る名無しに見る名無し:2010/01/01(金) 22:40:31 ID:mG7jbV3I
age
90創る名無しに見る名無し:2010/01/02(土) 17:23:13 ID:nARJSV1p
ソリッド・スネークが食い意地はってる描写は原作にあったっけ?
ネイキッドスネークと混同してない?
91創る名無しに見る名無し:2010/01/02(土) 18:02:37 ID:+u9cGEEM
ソリッドは性欲を持て余す方が印象に強いよな、1の独房とか2の雷電との女子トイレ関連の会話とかEEとか。
4未プレイだから言い切れないけど食い意地はってる描写はなかったと思う。
92創る名無しに見る名無し:2010/01/03(日) 01:54:30 ID:vXgDntPy
一応スマブラでは食い意地張ってたな、ソリッド。まああれは番外編もいいとこだけど。
93創る名無しに見る名無し:2010/01/04(月) 01:15:31 ID:xzoYcJM7
2でレーション不味いみたいなこと言ってなかったっけ?
94@株主 ★:2010/01/04(月) 07:30:59 ID:UIIKg4dW
kuso
95創る名無しに見る名無し:2010/01/04(月) 10:38:06 ID:roO7QjeW
4でもなんか言ってたような気がするが、どうだっけな……
96創る名無しに見る名無し:2010/01/05(火) 00:28:51 ID:ddKqcRzw
まあスネークが実際にキノコを喰いでもしない限りどうでもいい事だけどな。
97創る名無しに見る名無し:2010/01/09(土) 15:43:14 ID:RjZquXGb
今更なんだけどなんでニコロワ1stの生還者たちは、同士の博之が人を食った
ことで苦しんでたのに、幻想郷の人食いの化け物どもとじゃれあったりしてんの?
幻想郷の妖怪たちの見た目が美少女だからか?結局見た目がかわいけりゃ、
人食いとかどうでもいいんだな
98創る名無しに見る名無し:2010/01/09(土) 17:20:43 ID:B//LRf26
多少の矛盾があっても陳腐で陳腐でカビ生えそーなお涙頂戴さえあればおk
99創る名無しに見る名無し:2010/01/09(土) 19:17:01 ID:VCYkpWMc
人が人を食うのと妖怪が人を食うのは全く別。
人が人を食べたり豚が豚を食べるのがタブーであっても、
妖怪が人を食うことは全く不思議なことではない。人が豚を食べるのと同じ。

というか人食い妖怪との葛藤ならつかさが一応やってる。
100創る名無しに見る名無し:2010/01/09(土) 23:08:28 ID:B//LRf26
人間じゃないのに「人食いはおかしい」なんてのたまったピンクの悪魔もいますけどね
101創る名無しに見る名無し:2010/01/09(土) 23:34:52 ID:qy8bqbxP
カービィそんな事言ったっけ…
マスコット的な役回りで、後半はほとんどなんも喋ってないような印象があるw
102創る名無しに見る名無し:2010/01/10(日) 00:10:44 ID:3ag47QY/
もうこれ以上つっつくな、スルーしろ
103創る名無しに見る名無し:2010/01/10(日) 01:11:29 ID:Q5hUW/MZ
そんなに茶々入れるのが楽しいか?
104創る名無しに見る名無し:2010/01/10(日) 07:29:08 ID:d9YPaWw+
つーか1stに出てた面子は紫以外は人間喰わねーだろ。
105創る名無しに見る名無し:2010/01/10(日) 12:22:14 ID:ZdByQWMY
紫って人間喰うんだっけ?人を食ったような言動してるけどさ。

ぶっちゃけ今回のめーりんは人喰いなんだよなぁ。
106創る名無しに見る名無し:2010/01/10(日) 17:51:53 ID:5+GzFnbl
モチベ下がるだけだからこの話やめようぜ。
つか、ピザでも喰ってろデブ
107創る名無しに見る名無し:2010/01/10(日) 19:36:46 ID:OLkuj+Mf
>>101
HAL戦の思考欄で
108創る名無しに見る名無し:2010/01/10(日) 20:12:19 ID:J8HpF+Em
まあプププランドのやつらは吸われてめ少しすれば復活するから問題ない
つかあの世界は死の概念があるのかすら怪しい
109創る名無しに見る名無し:2010/01/11(月) 15:09:29 ID:eru3ZibS
>>97みたいなことを言う奴はブス専なのか?
110創る名無しに見る名無し:2010/01/11(月) 15:16:04 ID:j81Y8jB9
嫉妬、悪口、そんなの全て洗い流しちまえ!
111創る名無しに見る名無し:2010/01/11(月) 15:47:15 ID:bTNoKR18
可愛いは正義。

それよりもロワの続きをだな・・・・。年末年始は皆忙しいのかな?
112創る名無しに見る名無し:2010/01/11(月) 16:16:58 ID:jELCo8jt
予約なんか無くたって…良いわよ!って、だってその分……
113創る名無しに見る名無し:2010/01/11(月) 16:22:07 ID:j81Y8jB9
この程度の停滞、ロワなら珍しくない
114創る名無しに見る名無し:2010/01/13(水) 23:14:09 ID:3v8vlExl
確かにこの程度なら…
115創る名無しに見る名無し:2010/01/14(木) 23:12:11 ID:DHJG0fwL
残念だがまだまだ続きそうだ
116創る名無しに見る名無し:2010/01/16(土) 15:08:36 ID:YQ/v+ycL
でも予約来ないな…
117創る名無しに見る名無し:2010/01/17(日) 03:12:31 ID:wScstfQz
そして誰も
118創る名無しに見る名無し:2010/01/17(日) 08:50:58 ID:ihE0S/B9
\ここにいるぞ!/
119創る名無しに見る名無し:2010/01/17(日) 18:50:54 ID:1+05aeXa
過疎ってると思ったけど案外人いるのなw
120創る名無しに見る名無し:2010/01/17(日) 22:33:07 ID:luxY3UsG
ちゃんといるぜ
うまくまとまれれば話を投下したいんだけどねぇ
121創る名無しに見る名無し:2010/01/18(月) 20:25:42 ID:ut5v1HH4
期待してますw
122創る名無しに見る名無し:2010/01/20(水) 18:53:10 ID:coOtH+cT
スネークは咲夜さんと因縁あるけどさ、確かスネークって吸血鬼が大の苦手なんじゃなかったっけw
あれはビッグボスだけでソリッドは平気なんだっけ?
123創る名無しに見る名無し:2010/01/20(水) 20:39:34 ID:Jle/YBkV
詳しくは分からないが…
だがそれをここで聞くのはネタ潰しでは?
124創る名無しに見る名無し:2010/01/20(水) 20:45:04 ID:j/vf9XjY
>>122
ネイキッド(ビッグボス)→(おそらく)女性好き、食欲旺盛、吸血鬼が苦手、ダンボール愛
ソリッド→女性好き、性欲をもてあます、ダンボール愛

ここのスネークは後者
見た目がほぼ一緒とはいえ、両者の趣向を混同する理由が分からん……
125創る名無しに見る名無し:2010/01/20(水) 23:45:21 ID:coOtH+cT
いや、ダンボール好きみたいに受け継いでる性質もあるからもしかしたらと思って。
俺ソリッドが出る作品はプレイしてないからわからないんだ。
126創る名無しに見る名無し:2010/01/21(木) 13:02:37 ID:yHHJyuHl
2でモノホンの吸血鬼と戦ってるし大丈夫なんじゃねえの
127創る名無しに見る名無し:2010/01/21(木) 18:56:25 ID:zbSZA1Hz
死ねよ糞共
128創る名無しに見る名無し:2010/01/21(木) 22:17:58 ID:cFOBVpJO
長考中だろうな…
129創る名無しに見る名無し:2010/01/24(日) 00:26:06 ID:NSn7nQtT
何も考えてないよ
130創る名無しに見る名無し:2010/01/24(日) 15:57:16 ID:qKuJi1Fs
そろそろイレギュラーな奴らが来るんじゃねーかと思ったり・・・。
泥棒が入りこんだり、地図に写真館を加えることになったり・・・。
131創る名無しに見る名無し:2010/01/25(月) 09:13:45 ID:8xWwV+QJ
バイオ4仕様のレオンが未だ参戦してないのが不思議だわ
132創る名無しに見る名無し:2010/01/25(月) 15:51:01 ID:a56FD4y+
前回で言うところの「少数派による運命の打開」的なフレーズってあるかな?
133創る名無しに見る名無し:2010/01/25(月) 16:12:39 ID:LgrccXOr
今は「少数派による血で血を洗う潰しあい」の真っ最中だな

今回身勝手な奴が多すぎるんだよ。もっとまじめに対主催してくれ

・・・・・・まあこれもこれで面白いけどさ
134創る名無しに見る名無し:2010/01/25(月) 17:05:21 ID:SYVigOQo
ちょっくら前ロワの「最後の悪人」が誰なのか探してみた

ハルヒ?→元々悪人じゃなかった。というか最後の方は別人だったかも。
チューモン?→清々しいほど悪人だったがそもそも参加者じゃなかったかも。
主催者(笑)→コイヅカ君以外、ちょっと反省しようか。主催者が悪人なのは当然かも。
阿部さん?→悪人なんだか違うんだかよくわからない。自分勝手ではあった。
ロールちゃん?→もう許してやれよ。
エアーマン→最初から参加者、最初から悪人、という意味なら彼が最後の悪人。やったぁ!!!

「吐き気を催す邪悪とは、何も知らぬものを利用して殺す者である」
という解釈ならピンクの悪魔が素晴らしい殺害数を誇ってます。
135創る名無しに見る名無し:2010/01/25(月) 18:35:13 ID:yueJ1Hfm
今回はステルスマーダーと自分優先な対主催がやけに多い

前回のステルスは朝倉と妹ぐらいだし
136創る名無しに見る名無し:2010/01/25(月) 21:10:09 ID:U34LTp1I
自分さえよければそれでいい
人間なんてそんなもんです
137創る名無しに見る名無し:2010/01/25(月) 21:22:00 ID:8xWwV+QJ
現実はそうでもこれは創作だしな
適度に常識外れないとな
138創る名無しに見る名無し:2010/01/25(月) 22:29:42 ID:o5uXDK9V
マンネリ化せずに前回と違う展開に進んでるのはいいことだと思うよ。
139創る名無しに見る名無し:2010/01/25(月) 22:31:07 ID:O96W2NHr
人間じゃない方々もいらっしゃる
140創る名無しに見る名無し:2010/01/26(火) 08:42:18 ID:Q3vwngb9
弱者やら正義の為に戦う対主催派もけっこういたけど
無差別マーダーと潰し合いさせたのが原因じゃないか?
だから腹黒いのとか自己中ばかり生き残ってしまったんだ
141創る名無しに見る名無し:2010/01/26(火) 14:18:27 ID:kbZfurkj
>>140
1stではステルスや自己中が序盤・中盤で殆ど淘汰されたから、
βのブラックなのが大勢残る展開もおいしいんじゃないと思ってる俺。
142創る名無しに見る名無し:2010/01/26(火) 20:06:30 ID:6tjO4NxC
無差別マーダーが何故か序盤で殺されまくったからな
展開が1stと違うのはいいことだ
143創る名無しに見る名無し:2010/01/27(水) 20:10:11 ID:Jjmevb3a
まっくすが復活したな

次が有るならばルーツ関連(インゾウズ、するめいか)、邦子作品、まっくす辺りは参加させたいものだ
144創る名無しに見る名無し:2010/01/27(水) 22:49:08 ID:OGp1BRiy
次(笑)
145創る名無しに見る名無し:2010/01/27(水) 22:50:38 ID:/9fLcXuO
http://www.nicovideo.jp/watch/sm9465516

僭越ながら・・・ニコロワ支援MADをつくってみましたw

感想ください
146創る名無しに見る名無し:2010/01/28(木) 00:18:12 ID:k8ugTk7E
動画がまったくロワと関係ない件
147創る名無しに見る名無し:2010/01/28(木) 00:59:52 ID:m3C9r+xB
>>143
実況者は無意味に即殺されることがわかってるのに…
148創る名無しに見る名無し:2010/01/28(木) 01:37:12 ID:PRvIs0WZ
>>143
完結する頃にはまっくすなんて過去の人間になってるよ
下手したら実況そのものが廃れてるかもな
149創る名無しに見る名無し:2010/01/28(木) 01:55:48 ID:qLV48AAO
昨年やっとPCが買えたし腕足らずながら次回作でパロロワの初デビューしたいから
次回が無くなるとちょっと悲しいな
150創る名無しに見る名無し:2010/01/28(木) 07:32:28 ID:laqPvGS4
票は入ってるのに枠の関係でってキャラもいるからな
次があるかは分からんしあんま言う事じゃないので以下レスひ必要です
151創る名無しに見る名無し:2010/01/29(金) 16:12:14 ID:X7peZX0X
まあこんだけ進行しちゃうと新しい書き手って参入しにくいわな
152創る名無しに見る名無し:2010/01/29(金) 16:25:41 ID:RaRDE022
読み手しかおらんね
153創る名無しに見る名無し:2010/01/29(金) 19:12:33 ID:NWHYj/Vc
ここからはただ殺し合いをするだけでなく、脱出に向けて動かなきゃならないからな。そう簡単にはいかないだろう。

154創る名無しに見る名無し:2010/01/30(土) 08:20:47 ID:te27Bapo
塔組が一番動かしづらそうだな
155創る名無しに見る名無し:2010/01/31(日) 00:34:03 ID:CBhNriuj
何時の時代の話だよ
156創る名無しに見る名無し:2010/01/31(日) 13:10:23 ID:DtnFPT34
塔組じゃねえwwwオフィスビル組だったwww
157創る名無しに見る名無し:2010/01/31(日) 15:18:18 ID:Soy/oB+h
塔組ワロタ

終盤でも新規が参入することは珍しいことなのか?
流石に破綻した話はお断りだが、どんどん投下してほしいと思う
158創る名無しに見る名無し:2010/01/31(日) 17:34:37 ID:fZmAldLB
>>157
俺の知る限り、終盤に新人が颯爽と登場するケースはかなり珍しい。
ロワを続けてるとどうしても書き手の流出は不可避だから、終盤にやってくる新人を排除する気は俺もない。
リレーとしての体裁と常識を守ってくれて、それらを守った話を書いてくれるなら構わないと思うんだ。
159創る名無しに見る名無し:2010/02/01(月) 00:04:28 ID:fmuC6Mm/
しかし書き手が4月までに復帰することは確実だからなぁ
完全にいなくなったと確定するまでそれはないと思う
160@株主 ★:2010/02/01(月) 19:01:27 ID:2xFgC9YN
うんこ
161@株主 ★:2010/02/01(月) 19:02:21 ID:2xFgC9YN
みんなしぬといいね
162創る名無しに見る名無し:2010/02/01(月) 22:23:46 ID:R/bFoVx/
>>161
みんな死ぬからお前も死ねよ
163創る名無しに見る名無し:2010/02/03(水) 00:46:27 ID:PwQrHAiq
にちゃんってこんなサービスもしてんのか
164創る名無しに見る名無し:2010/02/03(水) 16:04:42 ID:766AqxcV
<鳥取市の大手企業リコーマイクロエレクトロニクスは馬鹿だ>

-----「休みが多い!」という週刊誌報道が関係があるのか?------

鳥取市のリコーマイクロエレクトロニクスは「週休4日制」つまり「休みが多い!」
ことで週刊誌で騒がれた会社だ。

僕はリコーマイクロエレクトロニクスにアルバイトに行っていた。
サボっていたら「休みが多い!」と激怒されリコーのアルバイトをクビ同然で辞めた。

週刊誌が「休みが多い!」と話題にした会社から「休みが多い!」と激怒されたのである。

その後、鳥取三洋の構内にあるテスコという工場に勤め一年半休まずに働いていた。

「休まずに働いているのはリコーに対する報復」という噂でテスコをクビになった。
この非現実的な噂は精神医学用語の「幻覚妄想」だろう。

世の中には馬鹿馬鹿しい噂を流し、信じる人もいるものだ。
 
リコーマイクロエレクトロニクスはこの馬鹿馬鹿しい人権侵害に弁護士までつけて揉み消し。

地元の人は関わりを恐れて事情を教えてくれず気分が悪い

現在の「リコーマイクロエレクトロニクス」検索結果は
企業検索では最悪のはず。
165創る名無しに見る名無し:2010/02/03(水) 23:04:47 ID:IcuHAIvH
荒らすなよ
俺は普通に期待してるよ
166@株主 ★:2010/02/04(木) 06:32:29 ID:AHnCpnf5
ゆるさなえ
167創る名無しに見る名無し:2010/02/04(木) 17:28:17 ID:OYrLxBHm
>>166
まだ死んで無かったのか
俺はとっくに死んだというのに・・・
168@株主 ★:2010/02/04(木) 22:14:06 ID:AHnCpnf5
ばーか
169@株主 ☆ :2010/02/04(木) 23:16:49 ID:5AWjz58s
バーロー
170@株主 ★:2010/02/05(金) 00:53:16 ID:H13qqEEx
pupu
171☆株主 @:2010/02/05(金) 14:04:27 ID:Je9gbptI
ヘイロー
172創る名無しに見る名無し:2010/02/06(土) 03:49:17 ID:jRGbJNs/
へいよーぐっつすっす
173創る名無しに見る名無し:2010/02/08(月) 16:44:59 ID:N1rIxsa0
いいから待てよ
あとそこのコテハンは死ぬべき
174創る名無しに見る名無し:2010/02/09(火) 19:07:32 ID:83GU/vB9
3分間待ってやる
175創る名無しに見る名無し:2010/02/09(火) 19:19:58 ID:yMfPCpBd
バルス!
176創る名無しに見る名無し:2010/02/09(火) 21:11:47 ID:3kVFTaUs
黙れ小僧
177創る名無しに見る名無し:2010/02/09(火) 22:48:04 ID:ghxjIdnB
三分間舞ってやる
178創る名無しに見る名無し:2010/02/09(火) 22:59:54 ID:Sh2ggdSh
誰だ書き手が無尽蔵に湧いてくるとか言った奴は
終盤に差し掛かればこんなもんさ
179創る名無しに見る名無し:2010/02/10(水) 01:50:27 ID:jaiWi+nW
ts
180創る名無しに見る名無し:2010/02/10(水) 16:25:25 ID:uTCtAfXw
それもこれも馬鹿な読み手が書き手のこと馬鹿にしたからさ・・・
181創る名無しに見る名無し:2010/02/10(水) 16:26:36 ID:uTCtAfXw
誤爆
182創る名無しに見る名無し:2010/02/11(木) 00:01:09 ID:h1hM1UqD
すごい誤爆だ……。
183創る名無しに見る名無し:2010/02/11(木) 00:03:23 ID:Y5B3UzEF
誤爆とは思えねえw
184創る名無しに見る名無し:2010/02/11(木) 02:20:55 ID:FhsbgIVz
どうでもいい事突っついて挑発したり暴言吐いたりして喜んでた読み手様は
頭が悪く気持ちの悪い腐れオタクそのものだな
お前らは三年前から何も変わっちゃいねぇ
185創る名無しに見る名無し:2010/02/11(木) 04:27:41 ID:+jkw7K2F
そんなに前だっけ、1stって?
186創る名無しに見る名無し:2010/02/11(木) 04:29:21 ID:+jkw7K2F
……っていうか1stは勢いで突き進むお祭り騒ぎで、読み手様なんていなかった気がするけどな
荒れたのもせいぜいニコ見沢ぐらいのもので、ほとんど平和そのものだったと思う。
187創る名無しに見る名無し:2010/02/11(木) 04:29:50 ID:YHN361up
>>185
2007年の8月30日の開始、準備期間加えるとさらに半年?ぐらい伸びたはず
188創る名無しに見る名無し:2010/02/11(木) 09:24:45 ID:iCKw3HCC
初期の予約合戦と今の荒野のウエスタンを見比べてみろ
これがおまえらの望んだ結末なんだよ
189創る名無しに見る名無し:2010/02/11(木) 09:54:38 ID:1rtmDYq2
いや、ウエスタンならどこかで早撃ち勝負があるだろうけどここにはそれすらないじゃないか
ゴールドラッシュが終わった後の寂れた飲み屋的な感じでいいよ
190創る名無しに見る名無し:2010/02/11(木) 10:37:04 ID:DoBRMrfq
それ以上は毒吐きで
191創る名無しに見る名無し:2010/02/11(木) 13:17:18 ID:+jkw7K2F
1stと比べて単体出場が多いのもひとつの原因だろな
192@株主 ★:2010/02/12(金) 00:24:34 ID:gF5mvWpV
えっ、お前バカなん?
193創る名無しに見る名無し:2010/02/12(金) 07:36:19 ID:CiVpvNBc
やはりブロリーの存在があまりにデカすぎたなw
アレを倒したら後はもう好き勝手にやってくれという感じ
194創る名無しに見る名無し:2010/02/13(土) 00:13:07 ID:E0k2URzl
それで終わると思うなよ
195創る名無しに見る名無し:2010/02/13(土) 00:47:43 ID:G9WqyVmS
ブロリーはラスボスであるべきだったなー
196創る名無しに見る名無し:2010/02/13(土) 08:44:23 ID:nQrWd7gE
いや、ブロリーはラスボス無理だよ。所詮力馬鹿
197 ◆k/L1XAxYhI :2010/02/13(土) 10:28:44 ID:+uroslzO
初投稿ですが仮投下しました
問題があればしたらばでご意見をお願いします
198@株主 ★:2010/02/13(土) 14:16:35 ID:qEWFvlbo
べろべろばー
199創る名無しに見る名無し:2010/02/14(日) 00:46:41 ID:JATUukGM
>>197
乙といわざるを得ない。
200創る名無しに見る名無し:2010/02/14(日) 01:54:53 ID:LtpXDnTE
乙です
問題無ければ本スレ投下だねw
201 ◆k/L1XAxYhI :2010/02/14(日) 11:35:43 ID:McLvLIgL
では本投下します
202 ◆k/L1XAxYhI :2010/02/14(日) 11:36:41 ID:McLvLIgL
「う・・・ん・・・・ここは・・・?」

「おや、気が付いたようだね♪」

草原を走り続けるロードローラーの上でチルノは目を覚ます。

「そうだ!あたいは文と会わないと!」

「よく聞いてチルノ、文を説得するのはもう無理だと思うよ、彼女は先ほど僕達の
 大切な仲間のレン君を殺しちゃったんだよ」

「う・・・うそ・・・・嘘でしょ?・・・レンが・・・・・・そんな・・・いやあああああ!!!」

ドナルドの言葉を聞き驚愕して泣き叫ぶ少女にドナルドはもしやと思い尋ねる。

「もしかして君はレン君の姉のリンちゃんかな?」

「そうだけどあなたは誰?・・・それにレンが死んだって?」

「僕の名前はドナルドです レンの事は残念だけどこれは事実なんだ
 文を早くなんとかしないと他にも犠牲者が増えるかもしれない
 チルノ、リンどうかレンの仇を取るのに手を貸してくれないかなあ?」

実際に文がレンを殺した訳では無い、だがタケモトは首輪解析の為にまだ利用価値がある男だ
それなら文を犯人にしたてた方が都合が良いとドナルドは考えたのだ

「グスッ・・・うん・・・わかったわ、私にもレンの仇討ちを手伝わせて・・・」

まずリンの方は上手く行った、次はチルノの懐柔だ
チルノはまだ戸惑いの表情を見せ答えが出せないでいる。

「ねえチルノ、君が文を庇いたい気持ちもわかるけどさ
 このままだと更に被害が増えてリンみたいに大切な人を殺されて
 悲しむ人たちが増えてしまうんだよ」

「悲しむ・・・人達・・・?」

ドナルドはチルノの両肩を掴み、じいっと見つめながら語りかける。

「そう・・・それを止めるには君の最強の力がどうしても必要なんだ」

チルノはドナルドの妖しく輝く瞳を見つめ引き込まれるような感覚に襲われる
ドナルドの眼力によって相手を催眠状態にかけるドナルドギアスを発動したのだ。

203 ◆k/L1XAxYhI :2010/02/14(日) 11:37:32 ID:McLvLIgL
「文以外にも僕たちの仲間を傷つけてくるような危険人物がいるかもしれない
 そんな危険人物は皆で力を合わせてやっつけないと」

「そうだよね!ドナルドの言う通り悪い奴はやっつけないとね」

「うん、チルノはやっぱり天才だね♪君なら英雄になれるよ」

「えーゆーってなあにー?」

「英雄っていうのはね、皆が喜ぶような良いことを沢山した凄い人の事を言うんだよ
 だから悪い奴をみんなやっつけたら英雄だよ♪」

「ほんとー!じゃあ今から文をやっつけに行ってくるね」

チルノの思いついたら考えるより行動に出る性格が災いしドナルドの制止の声を
聞く前に飛び去ってしまう
あらー?本当は僕の傷を癒した後で行動を移してほしかったけどしょうがないかな
まあ文なら僕にはともかくチルノ相手では躊躇するだろうし大丈夫だね

「ねえ・・・ドナルド・・・」

「ん?なんだい?」

「文のいる場所に案内して!私自身が仇を取らないと気が済まないッ!」

うーん・・・僕は休みたいんだけどなあ、でもあの娘の目は絶対に譲らない意志を
持った目をしてるしここは僕が折れるしかないか
チルノをほうっておくわけにもいかないしね♪

「うん分かったよ一緒に行ってレンの仇を取ろうね♪」

ドナルドはリンに向かってニコっと微笑むと再び瞳から妖しい輝きを見せる。

「ありがとうドナルド、大切な弟を殺した文と言う奴は絶対に許せない・・・
 殺してやるんだから・・・絶対にッ!!!」

リンはロードローラーをUターンさせ再びオフィスビルへと向かうのだった。

フフッ♪休養が伸びたのは想定外だけど駒が二つ手に入ったから
そこそこいい調子だね。
チルノはその正義感を満たさせることにより、リンには望んだ復讐を叶える事で
ドナルドの更に忠実な駒へと昇華させられるだろう
道化師はただ妖しく笑う。
204 ◆k/L1XAxYhI :2010/02/14(日) 11:39:16 ID:McLvLIgL
【B-1 南東部 /二日目・深夜】
【ドナルド・マクドナルド@ドナルド動画(現実)】
[状態]:疲労(大)腹部にダメージ(中)、全身にダメージ(中)、魔力消費(極大) 左腕骨折
[装備]:
[道具]:支給品一式×2(一食分水・食料消費) 不明支給品0? ランサーアサルトライフル(300/350)@Gears of War2
魔法の石@Heart Of Darkness
[思考・状況]
基本思考:教祖として信者を沢山作りつつ、信者を指揮してバトルロワイアルを盛り上げ主催者になりかわる
1:チルノを利用してリンの仇を取らせる。
2:出来るだけ迅速に終わらせて休息を取りたい
3:言葉を駒として徹底的に利用する。逃がすつもりは毛頭ない。
4:チルノを殺し合い向きの人材に育てる
5:タケモトの首輪解除及び無力化のための手伝いをする。利用した後は……
6:藤崎や馬岱等が楽しみ。
※僧侶のネガキャンを聞きました。
※馬岱から妖術と幻術をラーニングしました。
※ドナルド組は崩壊しました
※藤崎が生きていることを知りました。また、藤崎が何らかの形で変化が起こったと推測しています。
※首輪解除班の情報を得ました。誰得の部屋については知りません。
※ときちくから情報を得ました。
※タケモトと文はグルだと判断しました。

【鏡音リン@VOCALOID2(悪ノ娘仕様)】
【状態】健康、軽度の疲労、右腕骨折(応急手当済み)、悲しみ、極度の精神的疲労
【装備】ロードローラー@ぶっちぎりにしてあげる♪、無限刃@るろうに剣心
【持物】基本支給品、レナの鉈@ひぐらしのなく頃に、KAITOのマフラー@VOCALOID、不明支給品0〜1
【思考・行動】
基本思考:ドナルドと共にレンの仇を取る
1、文・・・絶対に許さない!
2、ロードローラーに一目惚れ。
3、バトルロワイアルに恐怖。元の世界に帰りたい
※色々と現実逃避しています
205 ◆k/L1XAxYhI :2010/02/14(日) 11:41:28 ID:McLvLIgL






   ◆◆◆




レンの死に涙を流すリンを見てチルノの胸がチクリとした。
それは大切な人を失い悲しむ者を見たからだ。
もしあたいが本気で文を倒すつもりで止めていればこの悲劇は起きなかったのでは?
そんな後悔もあってかドナルドの説得を受けたチルノは一目散にオフィスビルへと飛んだのだ。
文・・・ごめんね、本当は仲間にしたかったけどこれ以上人を殺してほしくないから・・・
悲しむ人を増やしたくないから・・・だからあたいが文を・・・倒す!
その行為はチルノにとっても辛い決断である。
文の死を考えるだけで涙が止まらない。
だけど最強であるあたいが止めないと殺し合いに乗った人達をあたいが止めないと
リンみたいに悲しむ人が増えてしまう。
だからあたいが悪い人達をやっつけて英雄になって皆を守らなくちゃ!

チルノは固い決意をし道化師の言葉を信じ続けるのだった。

【A-1 南東部 /二日目・深夜】
【チルノ@東方project】
[状態]腹にダメージ、脇腹に切り傷、疲労(中)、
[装備]バスタードチルノソード@東方project派生
[道具]支給品一式
[思考・状況]
基本思考:英雄として殺し合いに乗った者を倒し皆を守る、主催を倒す
1:文を倒しこれ以上の悲劇を止める
2:最強を証明する。
3:最強のあたいがみんなを守る!
4:呂布を倒して部下にする。
【備考】
※空は飛べますが体力を余計に消費します
※ビリー・レン・タケモト・ドナルドを勝手に部下にしました。
※氷符 アイシクルフォールは制限対象に入っていないようです。
弱体化してはいますが、支障なく使えます。
但しイージーモード限定です。自機狙い5way弾は出せません
※バスタードチルノソード越しに並行世界の情報を得ることで、
その世界の自分の能力を使えます。
ただし並行世界の自分の情報と混濁するため記憶障害などの負担が掛かります。
※並行世界の知識を得ましたが、一瞬触っただけのため断片的にしか得られておらず、
習得した剣技もまだ不完全ですが、自身の二次創作作品やアレンジ曲等も、断片的に覚えた為に、使える剣技や、他の技等が使える様になったかもしれません。
※少し漢字が読めるようになりました。
※微妙に知的になりました
※気絶していたため、タケモトチームと射命丸チームとの情報交換には参加していません。
※ときちくから情報を得ました。
206 ◆k/L1XAxYhI :2010/02/14(日) 11:42:41 ID:McLvLIgL
投下終了です
タイトルは「道化師の微笑」でお願いします
207創る名無しに見る名無し:2010/02/14(日) 13:21:59 ID:ARILo7RM
少々疑問点を。
ドナルドギアスなんて能力があるなら最初から使ってるでしょう
催眠云々は無しで普通に騙したってことでいいと思います
208@株主 ★:2010/02/14(日) 19:00:06 ID:Gxo/H88Y
ぶりぶりぶー
209@株主 ★:2010/02/14(日) 19:00:46 ID:Gxo/H88Y
210@株主 ★:2010/02/14(日) 19:00:52 ID:Gxo/H88Y
しね
211創る名無しに見る名無し:2010/02/14(日) 22:39:20 ID:ARILo7RM
もう一つ
前話でレンが文に殺されてないことはチルノは知っているので矛盾が出ると思います。
(レン(とタケモト)がチルノと別れるときにチルノは文に会いに行っているため、レンが死んだ場面を
 見ていようがいまいが文がレンを殺したと思うのは無理があるため)


212創る名無しに見る名無し:2010/02/15(月) 02:14:53 ID:F40eY1Qu
そいえばそだな…「Hだから」で済む話ではあるが、ここのチルノはHで無くなりつつあるし。
213 ◆k/L1XAxYhI :2010/02/15(月) 03:27:25 ID:wTsK+pEF
したらばで修正して仮投下しました
意見があればお願いします
214創る名無しに見る名無し:2010/02/15(月) 22:09:18 ID:uSNaXgo7
特に問題ないと思います
215創る名無しに見る名無し:2010/02/16(火) 13:01:32 ID:RCcXpfKk
同じく問題ないかと
乙ですー
216 ◆k/L1XAxYhI :2010/02/17(水) 14:14:15 ID:+nt+TIGN
修正済みのを再投下します
217 ◆k/L1XAxYhI :2010/02/17(水) 14:15:26 ID:+nt+TIGN
「う・・・ん・・・・ここは・・・?」

「おや、気が付いたようだね♪」

草原を走り続けるロードローラーの上でチルノは目を覚ます。

「そうだ!あたいは文と会わないと!」

「よく聞いてチルノ、文を説得するのはもう無理だと思うよ
 彼女は君が気絶している間、僕は文に必死に呼びかけたんだんだけど
 全く耳を貸してくれなくてレンがいなかったら危うく命を落としていたんだよ」

「ちょっと待って!あなた・・・レンの事を知っているの?今どこにいるの?教えて!」

ロードローラーを操作していた少女はレンの名を聞いた途端にドナルドへ詰め寄る。
この反応それにレンと似た服装をした少女、おそらくレンが話していた姉のリンだろう
そう結論したドナルドは一計を思いつく。

「もしかして君はレン君の姉のリンちゃんかな?」

「そうだけどあなたは誰?・・・それにレンの事を知ってるみたいだけどどこに?」

「僕の名前はドナルドです レンはチルノが気絶した後、文の攻撃から僕を庇って・・・
 リンちゃん本当にごめん!僕の力が足りなかったばかりに・・・
 君とレンを再会させてあげられなかったよ」

「う・・・うそ・・・・嘘でしょ?・・・レンが・・・・・・そんな・・・いやあああああ!!!
 レン・・・レン・・・・・・・」

ドナルドの言葉を聞きショックを受けたリンは涙を流し
既に亡くなった弟に名をひたすら呼んでいた。

だが実際に文がレンを殺した訳では無い、だがタケモトは首輪解析の為にまだ利用価値がある男だ
それなら文を犯人にしたてた方が都合が良いとドナルドは考えたのだ

「残念ながら僕の力だけじゃ文を倒す事は出来ない
 だけど文を早くなんとかしないと他にも犠牲者が増えるかもしれない
 チルノ、リンどうかレンの仇を取るのに手を貸してくれないかなあ?」

「グスッ・・・うん・・・わかったわ、私にもレンの仇討ちを手伝わせて・・・」

まずリンの方は上手く行った、次はチルノの懐柔だ
チルノはまだ戸惑いの表情を見せ答えが出せないでいる。
チルノと文は親しい関係だったみたいだしね
ここは無駄にある正義感を利用させてもらおうかな♪

「ねえチルノ、君が文を庇いたい気持ちもわかるけどさ
 君の必死の呼びかけにも文は止まらなかったよね?
 残念だけど文は殺し合いに乗った悪者になっちゃったんだよ
 このままだと更に被害が増えてリンみたいに大切な人を殺されて
 悲しむ人たちが増えてしまうんだよ」

「悲しむ・・・人達・・・?」

ドナルドはチルノの両肩を掴み、じいっと見つめながら語りかける。

218 ◆k/L1XAxYhI :2010/02/17(水) 14:17:13 ID:+nt+TIGN
「そう・・・それを止めるには君の最強の力がどうしても必要なんだ
 それにレンはね、死ぬ前に僕に『僕の代わりに皆を守って』と託して死んだんだ
 だから僕たちもレンの意思を継いで皆を守らなくちゃ」

「文以外にも僕たちの仲間を傷つけてくるような
 殺し合いに乗った悪者がいるかもしれない
 そんな危険人物は皆で力を合わせないと」

「そうだよね!ドナルドの言う通り悪い奴はやっつけて皆を助けないとね!」

「うん、チルノはやっぱり天才だね♪君なら英雄になれるよ」

「えーゆーってなあにー?」

「英雄っていうのはね、皆が喜ぶような良いことを沢山した凄い人の事を言うんだよ
 だから悪者をみんなやっつけたら英雄だよ♪」

「でも・・・皆でお話すればきっと文も分かって・・・」

うーん、チルノはちょっと頑固者だなあ♪
じゃあ今度は文と親しい所を逆手に取ってみようかな

「チルノ・・・君は本当に優しいんだね、だけどそれは間違った優しさだよ、
 本当の優しさと言うのはね 時にはとても辛い事をしなければいけない
 僕だってチルノと同じで文を殺したくないよ本当はね
 だけど殺し合いに乗っちゃったら例え大切なお友達でも
 自分の手で殺さないといけない時があるんだ、何故だか分かる?」

「分からないよ! 何で友達でも殺さなきゃだめなの?」

「それはね、名誉を守る為なんだよ」

「めーよ・・・?」

「そう、もし文がこの後も沢山人を殺しちゃったら文は酷い悪人として
 周りの人から呼ばれ続ける事になるんだよ
 それは文が死んだ後もずっとずぅぅぅぅっと・・・ね
 そんなの悲し過ぎると思うよね?」

「う・・・うん・・・」

チルノは小さくうなづく
ここまで来たらもう一押しだね♪

「だから一刻も速く文を止める必要があるんだ
 チルノが本当に文の事を想っているなら分かるよね?
 僕も出来る限り尽力を尽くすからさ」

「分かったよドナルド、それが文の為になるのなら・・・あたい行くよ!」

219 ◆k/L1XAxYhI :2010/02/17(水) 14:19:05 ID:+nt+TIGN
チルノの思いついたら考えるより行動に出る性格が災いしドナルドの制止の声を
聞く前に飛び去ってしまう
あらー?本当は僕の傷を癒した後で行動を移してほしかったけどしょうがないかな
まあ文なら僕にはともかくチルノ相手では躊躇するだろうし大丈夫だね

「ねえ・・・ドナルド・・・」

「ん?なんだい?」

「文のいる場所に案内して!私自身が仇を取らないと気が済まないッ!」

うーん・・・僕は休みたいんだけどなあ、でもあの娘の目は絶対に譲らない意志を
持った目をしてるしここは僕が折れるしかないか
チルノをほうっておくわけにもいかないしね♪

「うん分かったよ一緒に行ってレンの仇を取ろうね♪」

ドナルドはリンに向かってニコっと微笑むと再び瞳から妖しい輝きを見せる。

「ありがとうドナルド、大切な弟を殺した文と言う奴は絶対に許せない・・・
 殺してやるんだから・・・絶対にッ!!!」

リンはロードローラーをUターンさせ再びオフィスビルへと向かうのだった。

フフッ♪休養が伸びたのは想定外だけど駒が二つ手に入ったから
そこそこいい調子だね。
チルノはその正義感を満たさせることにより、リンには望んだ復讐を叶える事で
ドナルドの更に忠実な駒へと昇華させられるだろう
道化師はただ妖しく笑う。
220 ◆k/L1XAxYhI :2010/02/17(水) 14:19:51 ID:+nt+TIGN
【B-1 南東部 /二日目・深夜】
【ドナルド・マクドナルド@ドナルド動画(現実)】
[状態]:疲労(大)腹部にダメージ(中)、全身にダメージ(中)、魔力消費(極大) 左腕骨折
[装備]:
[道具]:支給品一式×2(一食分水・食料消費) 不明支給品0? ランサーアサルトライフル(300/350)@Gears of War2
魔法の石@Heart Of Darkness
[思考・状況]
基本思考:教祖として信者を沢山作りつつ、信者を指揮してバトルロワイアルを盛り上げ主催者になりかわる
1:チルノを利用してリンの仇を取らせる。
2:出来るだけ迅速に終わらせて休息を取りたい
3:言葉を駒として徹底的に利用する。逃がすつもりは毛頭ない。
4:チルノを殺し合い向きの人材に育てる
5:タケモトの首輪解除及び無力化のための手伝いをする。利用した後は……
6:藤崎や馬岱等が楽しみ。
※僧侶のネガキャンを聞きました。
※馬岱から妖術と幻術をラーニングしました。
※ドナルド組は崩壊しました
※藤崎が生きていることを知りました。また、藤崎が何らかの形で変化が起こったと推測しています。
※首輪解除班の情報を得ました。誰得の部屋については知りません。
※ときちくから情報を得ました。
※タケモトと文はグルだと判断しました。

【鏡音リン@VOCALOID2(悪ノ娘仕様)】
【状態】健康、軽度の疲労、右腕骨折(応急手当済み)、悲しみ、極度の精神的疲労
【装備】ロードローラー@ぶっちぎりにしてあげる♪、無限刃@るろうに剣心
【持物】基本支給品、レナの鉈@ひぐらしのなく頃に、KAITOのマフラー@VOCALOID、不明支給品0〜1
【思考・行動】
基本思考:ドナルドと共にレンの仇を取る
1、文・・・絶対に許さない!
2、ロードローラーに一目惚れ。
3、バトルロワイアルに恐怖。元の世界に帰りたい
※色々と現実逃避しています
※軽い催眠にかかっています。状況によって解除される可能性もあります。






221 ◆k/L1XAxYhI :2010/02/17(水) 14:20:41 ID:+nt+TIGN
   ◆◆◆




レンの死に涙を流すリンを見てチルノの胸がチクリとした。
それは大切な人を失い悲しむ者を見たからだ。
もしあたいが本気で文を倒すつもりで止めていればこの悲劇は起きなかったのでは?
そんな後悔もあってかドナルドの説得を受けたチルノは一目散にオフィスビルへと飛んだのだ。
文・・・ごめんね、本当は仲間にしたかったけどこれ以上人を殺してほしくないから・・・
悲しむ人を増やしたくないから・・・だからあたいが文を・・・倒す!
その行為はチルノにとっても辛い決断である。
文の死を考えるだけで涙が止まらない。
だけど最強であるあたいが止めないと殺し合いに乗った人達をあたいが止めないと
リンみたいに悲しむ人が増えてしまう。
だからあたいが悪い人達をやっつけて英雄になって皆を守らなくちゃ!

チルノは固い決意をし道化師の言葉を信じ続けるのだった。

【A-1 南東部 /二日目・深夜】
【チルノ@東方project】
[状態]腹にダメージ、脇腹に切り傷、疲労(中)、
[装備]バスタードチルノソード@東方project派生
[道具]支給品一式
[思考・状況]
基本思考:英雄として殺し合いに乗った者を倒し皆を守る、主催を倒す
1:文を倒しこれ以上の悲劇を止める
2:最強を証明する。
3:最強のあたいがみんなを守る!
4:呂布を倒して部下にする。
【備考】
※空は飛べますが体力を余計に消費します
※ビリー・レン・タケモト・ドナルドを勝手に部下にしました。
※氷符 アイシクルフォールは制限対象に入っていないようです。
弱体化してはいますが、支障なく使えます。
但しイージーモード限定です。自機狙い5way弾は出せません
※バスタードチルノソード越しに並行世界の情報を得ることで、
その世界の自分の能力を使えます。
ただし並行世界の自分の情報と混濁するため記憶障害などの負担が掛かります。
※並行世界の知識を得ましたが、一瞬触っただけのため断片的にしか得られておらず、
習得した剣技もまだ不完全ですが、自身の二次創作作品やアレンジ曲等も、断片的に覚えた為に、使える剣技や、他の技等が使える様になったかもしれません。
※少し漢字が読めるようになりました。
※微妙に知的になりました
※気絶していたため、タケモトチームと射命丸チームとの情報交換には参加していません。
※ときちくから情報を得ました。
※軽い催眠にかかっています。状況によって解除される可能性もあります
222 ◆k/L1XAxYhI :2010/02/17(水) 14:23:49 ID:+nt+TIGN
再投下終了です
223創る名無しに見る名無し:2010/02/18(木) 08:31:14 ID:oOgYH/NU
投下乙です
ダメージを受けていてもドナルドはやっぱり口が上手いな
リンとチルノは文を倒す気満々か。
ときちく、タケモトは文から情報を引き出したら後は干渉してこないだろうし、文ピンチだな
224 ◆k/L1XAxYhI :2010/02/18(木) 09:20:29 ID:tyXhxDcj
投下ミスがありました リンとチルノの状態表にある
「※軽い催眠状態にかかっています」の部分は省いてください
225 ◆k/L1XAxYhI :2010/02/20(土) 08:35:41 ID:4UwnFoLy
仮投下したので修正案があれば意見お願いします
226創る名無しに見る名無し:2010/02/23(火) 14:35:52 ID:1m7GMLb8
ん? 1st見直してたらぼくんちのニコロワ(後編)が削除されてるぞ。
どゆことだ。
227創る名無しに見る名無し:2010/02/26(金) 00:12:52 ID:UMcHOqHR
無理かもしれんが、γがあるとしたら
けいおん、禁書(レールガン)、バカテス、チャー研とアニメ作品が豊富で
今回みたいに一人参戦だらけにはならないで住むかな……
228創る名無しに見る名無し:2010/02/26(金) 00:30:08 ID:yZ36WOa6
>>227
とらドラ消えたし、二期があるけいおんと禁書はともかくバカテスは一年で消え去りそうな感じが・・・
229創る名無しに見る名無し:2010/02/26(金) 02:18:13 ID:G8DtLXFF
γやったとしてももうネタがあんまり残ってる感じしないから複数参戦しやすいアニメには頑張ってほしい所
昔そこそこ流行ったけどタイミングの都合とかで参戦できなかったキャラとかいるかな?
230創る名無しに見る名無し:2010/02/26(金) 04:05:13 ID:UMcHOqHR
驚愕が発売されるみたいだし、二期や消失の映画もあるしでハルヒ再参戦……とか
あとはちょくちょくいろんな形でランクインしてるドラえもんとか
231創る名無しに見る名無し:2010/02/26(金) 06:58:11 ID:ZQmNY3GW
なんだかんだでまだ結構ネタはあると思うな。既出作品でもまだ出てないキャラとかいるし。
それに折角ニコニコなんだから、既出キャラでも別出典で全く違うキャラに出来そうだ。
232創る名無しに見る名無し:2010/02/26(金) 16:40:17 ID:QiBK3buN
来年の話をしやがるから青鬼も笑っている
233創る名無しに見る名無し:2010/02/26(金) 17:20:23 ID:ijYeH1uy
>>232
誰がうまいことを言えとw
234創る名無しに見る名無し:2010/02/27(土) 02:03:06 ID:CjlE+ixE
来年ww
今年中に始めたいもんだ
235創る名無しに見る名無し:2010/02/27(土) 15:12:53 ID:JA3wfqeP
>>227
それらはアニロワやラノロワ辺りで補完出来そうだから
二次創作やツクールゲー辺りに出番を回してほしいぜ

あと多分不可能だと思うがアニロワで言うFateの様な
毎回同じ作品ばかり活躍するような偏ったキャラ選は勘弁で
236創る名無しに見る名無し:2010/02/27(土) 17:01:30 ID:Bf8/6u5E
アニロワは今3rd真っ最中だろうが……けいおんと禁書出てるけど
そもそもアニロワはたいがいその時流行ってるアニメしか出られないし、
レールガンメンツとか期待出来ないからな
237創る名無しに見る名無し:2010/02/27(土) 22:18:52 ID:0tz7HayF
>>236
禁書2期が終わってレールガン2期が始まる頃にアニロワ4が始まればおk
238創る名無しに見る名無し:2010/02/27(土) 23:02:44 ID:By5rqGAO
ジュラル「研よ、お前を殺すためにバトルロワイアルを開催したぞ!」
チャー研「ジュラル星人め、今度という今度は許さないぞ!」

ありそうでこまる。
仮にもしやらせたら歴代で最も低クォリティな主催になりそうだな…
特大ミスや不具合があっても「放っておけ!」とか言い出しそうだし。
239 ◆OPQhKdPpSA :2010/02/27(土) 23:13:56 ID:ULz1KcfT
お待たせしました
仮投下スレにSS投下しました。
240創る名無しに見る名無し:2010/02/28(日) 10:23:19 ID:Eva1yGKA
そしてチャー研のやつは極悪非道の限りを尽くし一人勝ちですね
241創る名無しに見る名無し:2010/02/28(日) 14:37:27 ID:N8sUJtt9
仮投下乙!
このスレにも活気が戻ってくるといいな
242創る名無しに見る名無し:2010/02/28(日) 15:40:40 ID:i6s0559j
仮投下来てるw
確かに活気が戻ってくるといいな
243 ◆OPQhKdPpSA :2010/02/28(日) 22:39:06 ID:3gAxJpFL
本スレ投下
始めたいと思います。
244さくやヴァンプ ◆OPQhKdPpSA :2010/02/28(日) 22:39:53 ID:3gAxJpFL
十六夜咲夜はふと立ち止まり、後ろを振り返る。
咲夜の目にはだいぶ小さくなった塚モールからもくもくと煙を上がっている光景が映されていた。

「あの所から、だいぶ遠くまで行けたみたいね」

咲夜は次地図を取り出そうとデイバッグに手をかけようとするが、
生ゴミの臭いなのだろうか、血の臭いなのだろうか、何とも言えない悪臭が咲夜の鼻をつく。

「ゴミの分別はちゃんとしとくべきだったわ……」

咲夜は新たに手に入れたデイバッグを見ながら、ハァ…とため息をつく。


咲夜は火の気が上がった塚モールを後にする前、奪われていたデイバッグを確保しようと、ゴミ箱の中をこじ開ける。
咲夜の目的はDIOが持っていたデイバッグだ。
ゴミ漁りをしているような気分になるのと、グチャグチャになったあいつの肉塊を嫌でも見なければならないのは気が引けた。
しかし、今後起こり得ることを考えると背に腹は変えられない選択だった。

咲夜はダストボックスの中に散乱にしている生ゴミ、DIOだったモノの塊をかき分ける。
すると、案の定ゴミ箱の中の臭いが染みついたデイバッグを探り当てる。

「用は済ませたし、夏の虫が来ないうちにさっさと退散しましょうか」

塚モールからあがる火と煙を目的に殺し合いに乗った者や、止めようとする者が集まり、離れる最中に
彼らと遭遇する可能性があった。
吸血鬼になったおかげで傷が癒えつつあるものの、まだダメージは残っているため万全には戦えない。
さらに、傷と血でまみれてしまった服装は、咲夜が殺し合いに乗る危険な人物であると証明するのには十分すぎるものだった。
咲夜はデイバッグを手に持つと、炎が上がるショッピングモールから一目散に駆け出す。
途中で誰かに出くわすのではないかと覚悟していたが、幸運なのだろうか。結局、塚モールの所から遠く離れるまで、誰とも遭うことはなかった。
咲夜は体力を温存しながら、塚モールから遠く離れることに成功したのである。
245さくやヴァンプ ◆OPQhKdPpSA :2010/02/28(日) 22:41:32 ID:3gAxJpFL

咲夜は鼻をつまみながら、デイバッグの中から地図を取り出す。
最初の目的をクリアした咲夜は休む間もなく次なるミッションに移っていた。
はからずとも夜の住民となってしまった咲夜にとって日の光は恩恵を与えるものから害を及ぼすものに変わった。
日光を避けるために、身を潜める施設が必要なのである。

「この付近でよさそうなのは……ここしかないわね」
地図を見ていた咲夜の目線はC-4の病院をさしていた。
自分のいる地点から近く、何よりも"治療できる施設"だからである。
咲夜自身は吸血鬼の自己治癒能力があるため、治療は必要としない。
しかし、他の参加者が薬や治療道具を求めて、この施設に訪れることに咲夜は目を付けた。
病院の中で夜を待ちつつ、参加者を減らすことができる。
完璧で瀟洒なメイドは殺し合いの場でただ休むことをよしとしなかった。

咲夜は病院へと向かおうと足を動かそうとするも、急に立ち止まり、再び塚モールの方向を見る。
咲夜は思い出す。紅魔館で門番をしていた彼女のことを。
DIOとの戦いの事を、彼女の帽子を破壊した瞬間に湧いたあの感情を。

「……まったくどうかしてるわね、たかが門番とメイド長の関係なのに」

たったそれだけの関係。昼寝をしてたら、ナイフを投げつけてお仕置きするくらいはするものの、
美鈴のために自分があれほどまでに激情したことはなかった。

「やっぱり、こいつに影響されたのかしらね」


咲夜は「スタープラチナ」のディスクが入っている自分の頭へ手を触れると、
塚モールでDIOと戦っていたときに起こった奇妙な出来事を思い出す。
DIOが美鈴の帽子を破壊した瞬間、咲夜の頭の中に自分が今まで体験したことのない光景が浮かび上がってきたのだ。
広いストリートの真ん中でDIOと対峙しているビジョン。傍らには、咲夜の知らない老人が倒れていた。
DIOは不敵に笑うと、倒れている老人に指を差し込む。すると、老人は血を絞りとられたのか
どんどん痩せ細り、干からびたミイラのようになる。
そして、血を吸い終えたDIOがこちらの方へ向かってくるところでその光景はテレビを消すかのようにプツンと途切れた。

咲夜はこの光景は見た事もなかったし、DIOとは塚モールで会うのが最初で最後だった。
しかし、その光景を目の当たりにした咲夜は胸の中が急に熱くなった。
目の前のDIOに対しての怒りのマグマが急激に噴出していた。

「あの光景は、この人形使いの持っていた記憶の一部なのかしら……?」
246さくやヴァンプ ◆OPQhKdPpSA :2010/02/28(日) 22:42:20 ID:3gAxJpFL


咲夜は知る由もないことであるが、このスタンドディスクの持ち主とDIOは浅からぬ関係があった。
ディスクの持ち主である彼とディオ・ブランドー。19世紀末のイギリスから、彼がスタンドを発現した1970年の日本。
彼の娘の時代である2011年のアメリカ。そして、世界が一巡したことによって生まれた可能性、もうひとつの19世紀末のアメリカ。
あらゆる時間や時空で形や場所を変えて、彼の一族とディオは重力にも似た因縁で繋がれていた。
「スタンド使いは惹かれ合う」
彼の住んでいた世界の住民が言っていた言葉だ。
咲夜は頭にディスクを投げつけられ、スタープラチナを発現した瞬間、
彼女はDIOと出会う運命は決まっていたのかもしれない。


咲夜は後ろ髪を惹かれる思いがあったが、遠く見える塚モールを見るのをやめ、次の目的地である病院へと急ぐ。
今は立ち止まっている場合ではないのだ。彼女の乗り越えるべき「運命」はまだ消え去ってなどいないのだから。



【C-4  道路 /2日目・黎明】
【十六夜咲夜@東方project】
[状態]腰、腹、左腰に重い打撲(再生中)、全身に軽い打撲(再生中)、疲労(小)、吸血鬼化
[装備]時計型麻酔銃@名探偵コナン
[道具]支給品一式(水抜き)、ライトセイバー@外人が想像したとてつもない日本が出てくるゲーム(RedAlart3)、阿倍さんのツナギ@くそみそテクニック
メス10本、痛PSP@現実、マスクザ斉藤のマスク@ニコニコRPG、便座カバー@現実
[思考・状況]基本思考:優勝し、死亡者含め全ての参加者を元の所に戻すと主催に望む
1:病院へ向かう。
2:夜が来るまで病院に潜む。
3:病院内に他の参加者がいたら襲撃する。

【備考】
※ときちくは姿しか知りません。
※時間操作は4秒が限度です。停止した後に使用するには数秒のブランクが必要です。
※飛行が可能かどうかはわかりません。
※主催者側が参加者を施設を中心として割り振ったと推理しました。
※高い能力を持つ参加者は多くが妖怪と考えています。
※やる夫のデイパックは列車内に放置してあります。
※サムネホイホイ(出だしはパンツレスリングだが、その後別の映像は不明)は、A-5の平原に投げ捨てられました
※カミーユ・ビダンの死体を確認。首輪を解除しようとしてる人がいると推測しました
※一度幻想の法則から外れた者ももう一度幻想の法則の中にもどせば幻想の法則が適用されると推理しました。
※ヤバいDISCがINしました。スタープラチナの真の能力にも気づきました。
※吸血鬼化しましたが、本家吸血鬼と比べると回復やパワーアップが小さいです。
※基本支給品と計量匙、及びフジキがC-4からD-4にかけて散らばっています。
※DIOの支給品を回収しました。
※塚モールで火事が発生しています。
※第四放送を聞き逃しました。
※スタープラチナのDISCから承太郎の記憶の断片を読み取ったようです。
247さくやヴァンプ ◆OPQhKdPpSA :2010/02/28(日) 22:43:08 ID:3gAxJpFL
投下終了です。
問題点・疑問点などありましたらレスお願いします。
248創る名無しに見る名無し:2010/03/01(月) 06:54:06 ID:Yh7DkDkx
乙です
問題ないと思いますよ−
249創る名無しに見る名無し:2010/03/02(火) 22:36:41 ID:w2eMHHmL
前の書き手のほぼパクリのような話を上手くディスクのせいにできててGJです。
250創る名無しに見る名無し:2010/03/03(水) 00:20:42 ID:muFY3Nt2
投下されてた!!
乙です
当方ず〜っとこのスレに繋がらなかったのですが皆さまいかがでしたか?
251創る名無しに見る名無し:2010/03/03(水) 03:05:56 ID:YhCNrLu6
自分はやっぱ落ち着かなかったな。見れなかったから別の事できたけど
あと◆WWhm8QVzK6さんの仮投下が来たみたいなんで報告しときます
252創る名無しに見る名無し:2010/03/03(水) 14:17:45 ID:oR3cojxq
>>250
ttp://sankei.jp.msn.com/economy/it/100301/its1003011548000-n1.htm
ニコのランキングで嫌韓動画が増えてるけど、これが原因ね。
253創る名無しに見る名無し:2010/03/03(水) 19:38:20 ID:BDdvMqMY
なんで嫌韓動画で減るんだよ
チョンですか?
254創る名無しに見る名無し:2010/03/03(水) 19:56:38 ID:S0wI0o4S
>>253
255創る名無しに見る名無し:2010/03/03(水) 20:53:12 ID:oR3cojxq
>>253
一体何が見えているんだ?
どこか説明おかしかった?
256創る名無しに見る名無し:2010/03/03(水) 21:08:57 ID:hZAIHZZi
もしニコロワ3があったら、コマンドーのメイトリクスは出せないだろうか
257創る名無しに見る名無し:2010/03/03(水) 21:41:20 ID:LYavZZTL
1stのwikiで「エアーマンが倒せない?」や「えーりんと闇AIBOに死ぬほど言葉攻めされて〜 後編」
も消えてるな……
何があったんだ?
258 ◆WWhm8QVzK6 :2010/03/03(水) 21:51:21 ID:bpGfaHLd
今から投下します。
支援よろしくお願いします
259創る名無しに見る名無し:2010/03/03(水) 21:51:34 ID:AD2PnLak
>>257
以前、atwikiの不具合で他のロワのページが幾つか削除されてたことが
あったから、今頃それが発覚したとか?
260S&E ◆WWhm8QVzK6 :2010/03/03(水) 21:53:24 ID:bpGfaHLd

「……そうだな。どう訊けばいいだろうな?」

馬鹿な質問をしているわけではない。
盗聴の可能性がある以上、下手に勘繰られる質問は出来ない。
無理なく答えさせるのが一番なのだが、それにはどうすべきか。

「唐突に此処を襲った目的は何だ。話から訊くにあそこの軍人と諍いがあったようだが、お前の
 目的は別にあるんじゃないのか?そうじゃないとお前の行動が理解できない」

「妖怪と人間は姿が似ていたとしても完全に異種族ですよ?言葉は通じても理解は出来ないでしょう」

「そういう言葉は必要無い。お前の性格上仕方ないと思うが……」

「はて、貴方どこかで知り合いましたか?」

む、とときちくは言い淀む。
迂闊に口を滑らせてはいけない。
何しろ、相手を知った経緯を説明することは出来ないのだから。

「只の第一印象だよ。言い当てたって事は大抵の人間にそう思われてるんじゃないか?」

「嫌味ですね。傷つきますよ」

「傷つけばいいさ。俺は痛まないから」

当然ですね、と文は溢し、ようやく口火を切った。

「…アレが一番危険だと思ったからですよ」

「危険?アレってのは……」

ときちくは文が真っ先に仕掛けた相手を思い出す。
確かに惨劇の直接的な原因の相手は…

「ドナルドか。確かにアイツの存在は危険だとは思うが、そこまで性急に切り捨てる必要があったのか?
 いくら人数が減ってきたと言ってもアレは貴重な戦力だった。それを差し引いてでも仕掛ける必要性は何だ?」

核心を詳細に語ればそういうことだ。
未だに首輪解除が為し得ていない、手掛かりすら掴めていない現状、首輪解除の先鋒たるタケモトを守るための
戦力を減らす重要性は何処にあるのか。それが如何な人柄であったにせよ、首輪をどうにかできるまでは付き合うはず。
実際ドナルド(とバクラ)は怪しくはあったもののその点で協力関係を築いていた。
タケモトにしてみれば確実に命を捨てられる心配が無くなったから嬉しい反面、それを上回るデメリットの出現に冷や冷やしていた。
戦力は大幅ダウン。周りにいるのは自己中とそれを庇う自己中とよくわからん自己中。拙いことこの上ない。

「残しておく必要性が無いんですよタケモトさん。あんな危険人物はさっさといなくなったほうがいいんです。
 何をしでかすか分からない奴をどうして野放しに出来ますかね。それにチルノさんも連れて行かれましたし」

「何をしでかすか分からんのはお前の方だ」
261S&E ◆WWhm8QVzK6 :2010/03/03(水) 21:54:59 ID:bpGfaHLd

チルノが拉致されたという状況は理解しているらしい。
しかし意外なのはその状況を理解しているにも関わらずさして慌てた態度をとっていないことだ。
文の過保護(?)っぷりを目の当たりにしているタケモトはそこに違和感を感じた。

「私が焦っていないのがそんなに不自然ですか?ふふん、顔に顕れてますよ。確かにチルノさんは攫われましたが
 殺されるということは無いはずです。わかるでしょう?人質は無事でなければ意味が無い。こちらに貴方を置いている限り
 この関係は成立していますから。特に急かずともいいんですよ」

「その言い方だとまるで俺が人質みたいだな。え?」

「おかしな言い方をしますね。タケモトさん、貴方は私にとって庇護すべき存在です。首輪をどうにかしてくれるならば、ね。
 貴方が心配しているのはその後でしょう?役目が無くなった貴方を誰が守ってくれるのか?それを分かっているからこそ、貴方は
 その未来に怯えている。執拗以上に相手を探ろうとする。違いますか?」

「下らんな。言い換えれば首輪を解除するまでは俺の胸三寸ってことだろ。目的にそぐわないならお前を切るだけだ」

「今私を殺してもデメリットが増えると思いますけどね…そもそもどうしてドナルドは逃げたんでしょうか?」

「そんなもん決まってるだろ。形勢が悪くなったから……てまさか」

「貴方が考えてる通りだと思いますよ」

「……冗談だろ?」

タケモトの頬が引き攣っている。
はは…と小さく笑うと、どこか諦めたような表情になった。

「殺したのは俺じゃないって言っても無理だろうな…クソ」

「話がさっぱり分からないんだがどういうことだ?」

「ショックを受けているタケモトさんに代わって説明しますけど、あの黄色い髪の子が死んだちょうどその時に
 タケモトさんが一緒にいましたからね。そんな場面を見たら貴方ならどう思いますか?」

「タケモトが鏡音レンを殺したと思うだろうな。まあ違うわけだが」

そしてレンはドナルドの手下のような存在になっていた。
文はいざ知らず、タケモトはその関係を知っている。ドナルドも知られていることを知っている。
つまりレンをタケモトが殺したならば(もちろん殺していないが)それはドナルドに対する反逆に他ならない。

「タケモトさんの立場は最悪でしょうね。首輪解除が終わったら、良くて盾扱いじゃないでしょうか」

同情はするが肩持ちはしてやらない。
利害が完全に一致しない他人には協力はできても庇うまですることは無い。
それはお互い理解の上だし、気にするまでもないことなのだ。
質問を再開しようとしたときちくは、ふと重要なことに気がついた。
262S&E ◆WWhm8QVzK6 :2010/03/03(水) 21:56:37 ID:bpGfaHLd

「そういやドナルド達はどこに逃げたんだ?」

「私に訊かれても困りますね」

「お前に対しての質問じゃない。俺のバッグからモニターの形をしたのを取ってくれ」

タケモトは完全に黙りこくってそれに応えた。
言われた通りのものがときちくのデイパックから出てくる。

「…何だこれ」

「首輪探知機だよ。それでお前らが来るのも分かってた」

正直に話さざるを得ない。
実際この中で一番立場が危ういのはときちくだからだ。
微妙な立ち位置であるが故に存在を軽視される可能性があり、重要な人間とは関係を良好にしておきたい。
媚を売っているわけではないが隙を敢えて見せることで取り入れるという方法もあるのだ。
見せすぎては逆に付け込まれることもあるのだが、このレベルでは問題ないと判断したのだろう。

「ふ…ん。これがスイッチか?……――――何」

「どうかしましたか?」

ときちくにはおおよそ予想がついた。
一番探知機を使っていたのは彼なのだから当然と言えば当然なのだが、否応無しに理解できてしまうのはあまりいい気分ではない。

「ドナルドが、戻ってくるのか」

「ああ、人数が一人増えているのが気になるが……俺としては撤退したい」

理由など訊くまでもなかった。
一度逃げてきた相手が戻ってきた。それはつまり、敵に対する勝算があるということだ。
そんな奴とみすみす戦う意味は無い。タケモトはドナルドに対する言い訳は通用しないと見込んでおり、それならば
逃げる方がまだ立場がいいというものだ。

「私が戦ってもいいですよ?」

「馬鹿言え。どうせこの中の支給品を使うつもりだろうが、そうさせるには至らないな。なぜなら俺達には逃走という手段が
 残されているからな。道があるのにわざわざ悪手に走る必要がどこにあるってんだ」

ときちくは文に『切り札』を使わせるつもりは無い。
それをやればドナルドを撃破出来るかもしれないが、それでは文に完全に主導権を握られてしまう。
そうなっては恐怖政治の始まりだ。要らなくなったからといって突然切り捨てられることもありうる。
さらに、ドナルドが文の『切り札』を考慮して攻め込んでいた場合、使わせたところで勝てる見込みは分からなくなる。
リスクを前面にした戦いはしたくない。そうでなくとも、危うい状況に身を置いているのだから。

正着が判らない。
悪手は回避できても、最適の手がそうだと確信できない。
間違っていたとしてもそれは、危機に陥るまで知ることは無い。最悪、死ぬ直前まで気づかないことも――。
そこまで逝ってしまえば後悔など無意味なのだが、そんな諦めをまずしたくはない。
263S&E ◆WWhm8QVzK6 :2010/03/03(水) 21:57:26 ID:bpGfaHLd

(くそっ……)

今までも間違いは犯してきた。
ただそれが、死に繋がらなかっただけで。
ならば迷う必要は無い。自分は常にその時の自分が最適と云える手を打った。
無理に思考の迷路に入り込むことはないのだから。とにかくこの場で何をすべきかは明白。
読み違えてしたとしても次の手を打てる選択を…

「あと何分ほどで着きそうだ?」

「5分か……最悪3分」

苦々しげにタケモトは見つめる。
共に考えていることは同じらしい。撤退をするとなれば、文とグラハムの拘束は緩めなければならない。
それはタケモトにとっては危機的であり、ときちくにとってはかなりの不都合だった。が、

((致命的よりは、マシ…!!))

ドナルドを迎え撃つという選択肢は彼らの中にはもはや存在しない。
ドナルドが生き残ろうが、文が生き残ろうが二人の自由は完全に消滅する。
今可能な最善の手は、文を手負いの状態にさせつつドナルドから逃げること。
タケモトには、首輪を無効化出来ていない現状であれば文には殺されないという自信があり。
ときちくには、現状の文ならば戦闘になろうとも防戦程度で収めて逃げ切れるという確信があった。

「逃げるつもりですか……?別にいいですけど、いずれ私の持ち物は返してもらいますよ」

「それは最終手段だろうよ。俺にとってもお前にとってもな」

そう言うとときちくは素早く文から離れ、2Fの管理室に向かった。
何をするかは分かりきっている。あの部屋に散らばった荷物の回収。ここを出るための準備。
然らば、ということでタケモトは、文から目を離してグラハムのところに行った。

「もう起きてんだろ?」

「……よく分かったな」

「わかるさ。だって俺はお前が起きるまでずっと観察していたからな。
 そもそもお前は気絶させられてからその後の目覚めるまでの情報は分からない。なら当然縛られているのも
 慮外の内ってことだ。そしてお前はその通り普通に起きようとして、拘束に気がついた。その時の身体の強張りで
 お前が目覚めたのはバレバレだったのさ。『揺らぎ』ってワケじゃないけど…その後でお前がどう取り繕おうとも意味は無いな」

「成程。とても一般人とは思えないな」

「普通だぜ?既に此処に放り込まれたのが危機的状況なら、厭でも敏感になるさ。まあところで話はそれじゃない。
 お前がどの時点から会話を聞いていたことも問題じゃないな。今訊きたいのは、お前がどうするかってことだ」

「応えるまでもあるまい」

それはタケモトも重々理解している。
だが、彼が真に問い質したいのはその先。
264S&E ◆WWhm8QVzK6 :2010/03/03(水) 21:58:09 ID:bpGfaHLd

「お前がエゴを通すのは構わない。そんなのは個人の勝手だ。規制することは俺には出来ない。
 だがな、憶えておけ。そのエゴはいつか全てを破産させる。お前の一番守りたいものも例外なく、な。
 自分を犠牲にして他人を生き残らせるだとか、そんな投げやりな考えを持って貰っては困る。
 そんなのはどう見ても責任放棄だし、結果その後はどうすることも出来やしない。俺達は、もちろんあそこの女も
 お前の自己犠牲は求めていない。そして履き違えるなよグラハム。また映画館での同じことを繰り返すつもりか……?」

「……わかっているとも」

やはり、とタケモトは実感した。
このグラハムは少なくともあの一件に負い目を感じている。
不注意さえなければ死者を出すことが無かったであろうあの出来事。
責任がグラハムだけにあるわけではないが無論ないわけでもない。
彼自身はそのことを自覚して後ろめたさを感じており、それをタケモトは感じ取っていた。

状況と合わないフラッグ(文)への妄執とは裏腹に、根はグラハム・エーカーそのものなのだ。
人が死ねば悼みもするし、その原因が自分にあれば責任も感じる。
それを理解して、タケモトはグラハムに働きかけた。
自然に発生した狂人でなく、そうさせられているのならば充分に介入の余地はあった。
そうするに至ったのはやはり正常なグラハムと意思疎通できたことに起因するだろう。
そこから判断すれば、グラハムは異常思考に起因する何かを植えつけられたのだと明らかになる。
それが催眠であろうと何であろうと、根が破壊されていない限りは再生は可能である。

タケモトはそう考え、グラハムを目覚めさせることにした。
現状は外傷因的な人格の反転しかないが、内面に作用させれば覚醒する可能性はある。
兎にも角にも今はタケモトを守る保証のある存在を作ることが急務だった。
その保証が、首輪が無効化された後にも続くような。
タケモトの立場は今の所は殺されもせず安全なポジションだが、いざ首輪が無効化された時には、その地位はどん底に落ちる。
以降に皮肉屋なただの人間を守る必要は皆無であり、タケモトは良くて完全放置状態。最悪殺されかねない。
今のメンバーでは文はもう論外。ときちくは打算で動くような存在であり、タケモトを守る気はないだろう。
そしてグラハムは、言うまでもない。だが一番望みがあるのは彼なのだ。
元にさえ戻ればグラハムの中での保護すべき順はタケモトが最上位に来る筈。それは首輪をどうにかした後も変わらない筈。

(苦しいが……こうでもしなけりゃ丸腰同然だからな。あと最低でも2人は欲しいところだが)

残りの参加者で頼れるのは限られている。
軽く画面をスクロールさせて他の参加者の位置を見てみるものの誰が誰だか分からない。
今現在も接近している三つの点はドナルド達だろうが、それ以外はおおよそ判別できないのだ。
確かにこの探知機は便利だが相手の名前が分からない故に自ら接近しようとは思えない。
逃げに徹するならば最大限に利用できても、根本的なものは臨めない。

と、ここでときちくが戻ってきたようだ。
時間にして約1分。逃げ隠れするには充分な時間がある。

「正面から逃げても遭遇してしまうかもな。それと探知機の電源がやばいんで切ってくれ」

「了解…と。ところで、こいつらの拘束はどうする?したままの方がいいと思うんだが」

「最低限脚だけは動かせるようにした方がいい。そっちの女は……ほっといても解くだろ」
265S&E ◆WWhm8QVzK6 :2010/03/03(水) 21:58:59 ID:bpGfaHLd

「ご名答」

ブチン、という音と共に文の手足に纏わりついているガムテープは四散した。
服の部分のテープが切れていないのはどういうことか。よもや大人しくしているわけでもあるまい。

「なんですかその顔は。いやいや、これが服に貼り付いている所為で切断したら服ごとバラバラになっちゃいますから。
 それより逃げるなら裏口からにしたらどうですか?その方が見つかりにくいでしょう」

指差すのは非常口のマーク。
成程、確かにあそこからならば逃げるのは楽だが、

「逃げ道がないだろ。追ってこられたらおしまいだ」

「……いや、それは俺の方で都合を付けられる。ともかくもう時間も無い。急ぐぞ」

ドナルドが到着するまで(多分)後一分ほど。
何時までも立ち止まっている暇は無い。何故か文は従う気でいるし、心変わりしないうちに早めにするべきだ。
そうして、彼らは非常口の階段に向かった。

と。
そこで彼らが目にしたものは。

「……これは」

裏口の非常階段。
その1F。オフィスビルの裏へ続く扉と2Fに繋がる階段しかなかったその場所には。
ぽっかりと、階段の下に地下へと続く階段があった。

幸運にも程があった。
敵から逃げようと急いでいる状況、こんな場所に地下階段があったとしても施設の一部だとして誰も気に留めなかっただろう。
一度オフィスビルを見回っていたときちくだからこそ、この異状を発見することが出来たのだ。

ときちくは文にジェスチャーのみでこれが『それ』なのか尋ね、彼女はそれに頷いた。
監視カメラが無い反面、盗聴機能が付けられているため下手な会話は出来ない。
タケモトとときちくは顔を見合わせ、この階段を下りることに決めた。
これが脱出の鍵となるならば、今この場で、なんとしてでも入手せねばならない。


   ◆◆◆



再びロードローラーが現れた。
出発したときと同じ参加者を乗せている。
ちなみに決断が早かったのでチルノには容易に追いつき、同行することが出来た。
停止するや否や、チルノは真っ先に玄関に突撃しようとした、が。

「ど、どうやって通ればいいのかしら……」

未だに玄関には巨大ハンバーガーが挟まったままである。
ドナルドはそれを見て、指をパチンと鳴らした。
266創る名無しに見る名無し:2010/03/03(水) 21:59:26 ID:KOBjSfAR
しえん
267S&E ◆WWhm8QVzK6 :2010/03/03(水) 22:00:36 ID:bpGfaHLd

「いやあゴメンね。さあ、行っていいよ」

ハンバーガーはあっという間に霧散する。
当然の如く、ドナルドは自らが生み出したものを消すことが出来る。

リンは遅れて中に入るが、一階には人の気配は感じられなかった。
ドナルドもしばらくじっとしていたが、やはりといった表情でソファに座り込んだ。

「ねえドナルド、誰もいないんだけど……」

「んー、これは逃げられちゃったかもねえ」

「そんな!じゃあ今すぐ追わないと!」

「それは難しいなぁ。だって、何処にいるか分からないじゃないか。手分けして探すにしても、見つけたときにどうやって報告するんだい?
 復讐するにしても、ちゃあんと計画を練らないとダメなんだよ。」

「でも……」

「仕方ないね。居場所が分かってるなら押し切れたかもしれないけれど、これ以上は無駄な労力だからねえ。向こうが来るのを待つさ」

「それで、本当に復讐できるの?」

「出来るか出来ないかは君次第さぁ。今は休養を取って、相手に備える方がいい。必ずあっちから襲ってくるだろうから、安心していいよ」

チルノたちが安心していいのやら分からぬまま、ドナルドはそのまま目を閉じた。
所在が分からない相手を無理に探す必要は無い。そもそも一端休養する予定だったのだから、これは悪くないはずだ。

(しかし……このビルにいないとなると何処に逃げた……?辺りは殆ど袋小路みたいなもんだし、逃げ切れるとは思えないが…)

このビルにいるような気配は感じられない。
それは保証できるのだが、ならば何処にいるのかと気がかりになる。

(そういえば、この端の部分がどうなっているのか気になるなぁ。タケモトらもそれを確かめに行ったのか?)

地図では、その先に何があるのかは不明。
だが確かめるのも悪くないだろう。
そう思い、ドナルドは思考を止めた。手駒の我侭に振り回されるつもりはない。
自分の望むままに、自分の思うとおりに進めるのが目的なのだから。

リンは仕方なくソファに座り俯いた。
結局知り合いで残っているのは自分だけになってしまった。
生き残っても、自分は独りぼっち。無論周りに人はいるが縁遠い者ばかりだ。
復讐を果たしたとして、その後自分はどうするのだろう。
いっそのこと死んでしまいたいという考えが頭を過ぎったが、やはり死にたくは無かった。
だが、生きていてどうなると言うのだろう?
何を思い、何を感じて生きていけばいいのだろうか?
少なくとも、元に戻れたとして。
彼女は今までどおり生きられるのか、とても不安になった。
268S&E ◆WWhm8QVzK6 :2010/03/03(水) 22:03:51 ID:bpGfaHLd

チルノは考えた。
自分は文を倒す。文には敵わないかもしれないけど、とにかく倒す。
そうすれば誰も殺されなくて済むし、皆で生きて帰ることができる。
ドナルドも協力してくれる。だからきっと、大丈夫。
でも、それは本当に――?
文は倒しても言うことを聞いてくれるか分からない。
なら、それなら、文が嫌だって言うなら、私は、文を――。

考えて、身震いした。
そんなこと、考えてなかった。
考えたくも無い。死んだら、だって何もなくなってしまう。
これだけの人が死んだのに、死ぬってことがよく分かっていない。
そんな自分が分かってもいないことを、文に押し付けようとしてるのか。

「違う。あたいは……」


殺さない覚悟と言うのは、とても難しい。
少なくともそれは、もう壊れようとしていた。


【A-1 オフィスビル1階/二日目・黎明】

【ドナルド・マクドナルド@ドナルド動画(現実)】
[状態]:疲労(大)腹部にダメージ(中)、全身にダメージ(中)、魔力消費(極大) 左腕骨折
[装備]:
[道具]:支給品一式×2(一食分水・食料消費) 不明支給品0? ランサーアサルトライフル(300/350)@Gears of War2
魔法の石@Heart Of Darkness
[思考・状況]
基本思考:教祖として信者を沢山作りつつ、信者を指揮してバトルロワイアルを盛り上げ主催者になりかわる
0:とりあえずここで休む。会場の端が気になる。
1:チルノを利用してリンの仇を取らせる。
2:出来るだけ迅速に終わらせて休息を取りたい
3:言葉を駒として徹底的に利用する。逃がすつもりは毛頭ない。
4:チルノを殺し合い向きの人材に育てる
5:タケモトの首輪解除及び無力化のための手伝いをする。利用した後は……
6:藤崎や馬岱等が楽しみ。
※僧侶のネガキャンを聞きました。
※馬岱から妖術と幻術をラーニングしました。
※ドナルド組は崩壊しました
※藤崎が生きていることを知りました。また、藤崎が何らかの形で変化が起こったと推測しています。
※首輪解除班の情報を得ました。誰得の部屋については知りません。
※ときちくから情報を得ました。
※タケモトと文はグルだと判断しました。
269創る名無しに見る名無し:2010/03/03(水) 22:05:05 ID:KOBjSfAR
支援好きかい?
270創る名無しに見る名無し:2010/03/03(水) 22:05:05 ID:1vOT5cji
支援支援w
271S&E ◆WWhm8QVzK6 :2010/03/03(水) 22:06:46 ID:bpGfaHLd

【鏡音リン@VOCALOID2(悪ノ娘仕様)】
【状態】健康、軽度の疲労、右腕骨折(応急手当済み)、悲しみ、極度の精神的疲労
【装備】ロードローラー@ぶっちぎりにしてあげる♪、無限刃@るろうに剣心
【持物】基本支給品、レナの鉈@ひぐらしのなく頃に、KAITOのマフラー@VOCALOID、不明支給品0〜1
【思考・行動】
基本思考:ドナルドと共にレンの仇を取る
0、仕方ないがここで休む
1、文・・・絶対に許さない!
2、ロードローラーに一目惚れ。
3、バトルロワイアルに恐怖。元の世界に帰りたい
※色々と現実逃避しています



【チルノ@東方project】
[状態]腹にダメージ、脇腹に切り傷、疲労(中)、
[装備]バスタードチルノソード@東方project派生
[道具]支給品一式
[思考・状況]
基本思考:英雄として殺し合いに乗った者を倒し皆を守る、主催を倒す
0:やらなくちゃいけないんだけど…本当に正しいのかな
1:文を倒しこれ以上の悲劇を止める
2:最強を証明する。
3:最強のあたいがみんなを守る!
4:呂布を倒して部下にする。
【備考】
※空は飛べますが体力を余計に消費します
※ビリー・レン・タケモト・ドナルドを勝手に部下にしました。
※氷符 アイシクルフォールは制限対象に入っていないようです。
弱体化してはいますが、支障なく使えます。
但しイージーモード限定です。自機狙い5way弾は出せません
※バスタードチルノソード越しに並行世界の情報を得ることで、
その世界の自分の能力を使えます。
ただし並行世界の自分の情報と混濁するため記憶障害などの負担が掛かります。
※並行世界の知識を得ましたが、一瞬触っただけのため断片的にしか得られておらず、
習得した剣技もまだ不完全ですが、自身の二次創作作品やアレンジ曲等も、断片的に覚えた為に、使える剣技や、他の技等が使える様になったかもしれません。
※少し漢字が読めるようになりました。
※微妙に知的になりました
※気絶していたため、タケモトチームと射命丸チームとの情報交換には参加していません。
※ときちくから情報を得ました。
272創る名無しに見る名無し:2010/03/03(水) 22:08:15 ID:R6WhVu+V
支援
273S&E ◆WWhm8QVzK6 :2010/03/03(水) 22:08:31 ID:bpGfaHLd

   ◆◆◆

「ふむふむ、これがこれでそれがそれなのか……」

「グラハム。この部屋は盗聴もないそうだから普通に喋ってくれるか?」

件の隠し部屋の中、彼らはひっそりとそこにある物品を見定めていた。

「位置偽装と、盗聴防止。つまりこの部屋と同じ機能がついている装置。
 それとこのプレミアム首輪5つと設計図か……」

部屋に盗聴防止と位置偽装機能がついているとわかったのは部屋にあったメモに書いてあったからだ。
まあそのくらいの配慮はあって当然だと思う。

(設計図か……助かったな。正直これが無いと難しかったかもしれん)

首輪の設計図を見つつ、タケモトは考え込む。
どのみち確認のために一つはばらさねばならないが、それでもあと4つはあるし――。

「おっとタケモトさん。まさか私がチルノさんのために一人削るとでも?問題ありませんよ。同じ部屋が後一つありますから」

「「「何!?」」」

「てか書いてるじゃないですか。同じ部屋がデパートにあるって」

「あ、ほんとだ」

一同ほっとする。
そうでなくては、首輪の取り合いで阿鼻叫喚の地獄絵図が始まるところだった。

「一つは確認のために解体するとして、残りは9つ。まあ充分といえば充分だな」

逆に言えばそれだけしか運営から逃れられないということに他ならない。
人柄ゆえか、グラハム以外はその事実を認識しても平然としていた。

「それよりどうする?ドナルドがずっとビルにいるわけだが……」

「無視して逃げた方がいいだろう。ここもいつばれるか分からない」

「だーかーらー。私にくれればドナルドなんか倒してあげるから、融通を利かせなさいって」

「馬鹿言え、ここで戦ったら死亡フラグだろ」

「意味不明な事言わないでさっさと渡せばいいのよ。このエゴイスト!」

文の口調が乱暴になっていていることから、そろそろ拙いことがわかる。
しかし渡すわけにはいかない。文を一人にするわけにもいかない。
274S&E ◆WWhm8QVzK6 :2010/03/03(水) 22:09:17 ID:bpGfaHLd

「だからさ、お前がそんな切り札を持っているのはあちらも承知の上だろうが。
 それを踏まえてあちらさんは向かってきたんだ。つまりそれがどういうことかわかるだろ?」

「それは……わかってるけど」

「いいか。この世に絶対はない。それはお前もわかっていると思ったんだがな…。ともかく今ドナルドを攻めるのは無しだ。
 ここから出て、デパートに向かうのが先決だろう」

「……ああもう、いいですよ。タケモトさんについていけばいいんでしょ」

仕方ないとばかりにため息をつく文。
ため息をつきたいのはこっちだと言わんばかりのときちくとタケモト。
ときちくは内心、タケモトの言葉に感心した。
うまく相手の弱みに付け込み、相手を折らせる。
自分にされると怖いが、その矛先が向くことは多分無いだろう。

「で、どうやってここから出るんだ?万が一物音に感づかれては困る」

「鍵かけてるからギリギリ問題ないだろ」

「そんなことは置いといていい加減私のバッグ返してくれません?」

「本当に危なくなったら返してやるよ」

「食料や水ももらえないんですか!?」

「グラハムからもらえばいいだろ。ぶっちゃけ何を返すにしても怪しすぎる」

「いやあ、酷いですね。余りにも徹底しすぎて清々しいですよ」

「褒め言葉として受け取っておくよ…」

「…いい加減話を進めたらどうだ?」

「お前がまともなこと言うとなんかイラつくな」

「……」

音が洩れないのをいいことにワイワイと騒ぎ立てる。
ようやく脱出の糸口を見つけたというのに、実に前途多難な集団であった。




275S&E ◆WWhm8QVzK6 :2010/03/03(水) 22:10:22 ID:bpGfaHLd
【A-1 オフィスビル地下 隠し部屋 /二日目・黎明】

【グラハム・エーカー@機動戦士ガンダム00】
[状態]:疲労(中)、ほっぺたにビンタ痕、頭部にダメージ、思考異常状態、ガムテープで雁字搦め(上腕部のみ)
[装備]:なし
[道具]:支給品一式×2(一食分食糧と水消費)、DMカードセット(天使のサイコロ、悪魔のサイコロ、スタープラスター)@遊戯王シリーズ
不明支給品(1つ)、ヒテンミツルギ極意書@ニコニコRPG、キッチリスコップ@さよなら絶望先生
[思考・状況]
0.フラッグ(文)を守る。
1.この場からタケモトらと共に去る。
2. もう自分のミスで誰かを死なせてはならない。
※参戦時期は一期終了後(刹那のエクシアと相討ちになった後)。
※キョン子、大河、羽入、アポロ、みさおと情報交換しました。
※タケモト、バクラと情報交換しました。
※自分を取り戻しましたが、また戻ってしまいました。
※タケモトから自分のバッグを受け取りました。

【タケモト@自作の改造マリオを友人にプレイさせるシリーズ】
[状態]:精神疲労(小)、疲労(中) 全身に軽い痛み
[装備]:アイスソード@ちっこい咲夜さん
[道具]:[タケモトのデイバッグ]
支給品一式、精密ドライバー@現実、野菜ジュース@ぽっぴっぽー、カミーユの首輪(一部破損) 
ドアラの首輪、シルバーウルフ(12/12)、(予備弾188本)@フルメタル輪ゴム鉄砲、万葉丸(11/30)@零シリーズ 
強姦パウダー@ニコニコRPG(4/9)、ブロントさんの首輪(真っ二つ)、
[思考・状況]
1:この場から射命丸らと共に去る。
2:生き残り脱出する,そのためには……な……
3:大連合は組まない、最低限の人数で行動
4:自分が有利に進むように、参加者に心理的罠を仕掛けて嵌める
5:施設を周るのは一旦やめ、オフィスビルを念入りに調査
6:裏切りを防ぐ為に殺し合いに背く参加者を味方につける
7:首輪を外せはしないと判断。無力化するための協力者を少人数集める
8:規格外の者に対抗出来るように、ある程度の戦力が欲しい
9:人の首って切りにくいんだな。落ち着けて設備のある場所で実験するか
10:誰が創造者なのか教えてやんよ
11:チルノの変な記憶とやらが気になる
※僧侶のネガキャンを間接的に聞きました
※ドナルドが強力な支給品を持っていると判断。持っているとは限りません。
※首輪についての情報を知りました。
※チルノの異変について気が付きました
※トキから情報を得ました
※キョン子、射命丸、グラハムと情報交換しました。
※殺人者駆除班の情報を得ました。
※ドナルドの弱点は慢心だと考えています
※ときちくから情報を得ました。
※射命丸から首輪に関しての情報を得ました。
※グラハムにバッグを返しました。
276S&E ◆WWhm8QVzK6 :2010/03/03(水) 22:11:33 ID:bpGfaHLd
【射命丸文@東方project】
[状態]:疲労(大)、全身にダメージ(大)、脇腹に中程度のダメージ、全身打撲、羽にダメージ、手足以外をガムテープで雁字搦め
[装備]:浴衣(誰得の部屋で拾得)
[道具]:なし
[思考・状況]基本:一番大事なのは自分の命、次がチルノさん。後はどうでもいい。
0. チルノを取り返したいが此処は慎重に動いて、タケモトらと共に此処から去る。
1.誰が主催を打倒するに相応しいかを見極める。
2.自己保身を優先する。究極のコッペパンはいつか絶対に取り返して自分で食べる。
3.首輪がどうにかなりそうだから、グラハムはスルーでいいや。
4.呂布を警戒。
※羽にダメージを負いました。速度が落ちる可能性があります。
※キョン子、大河、羽入、アポロ、みさおと情報交換しました。
※タケモト、バクラと情報交換しました。
※タケモトに首輪の情報を伝えました。

277創る名無しに見る名無し:2010/03/03(水) 22:12:01 ID:1vOT5cji
支援語録
278S&E ◆WWhm8QVzK6 :2010/03/03(水) 22:12:29 ID:bpGfaHLd
【ときちく@時々鬼畜なゲームプレイシリーズ】
[状態]:左肩下に刺し傷(応急処置済み)、全身にダメージ(小)、精神疲労(中)、記憶の混乱(思考は正常)、悲しみ
[装備]: ナイフ×3、包丁×3、ブレード@サイべリア フライパン、七星宝剣@三国志9、
[道具]:[ときちくのデイバッグ]
支給品一式×3(食料・水一食分消費)、支給品一式×3(一食分消費)、 フォーク、張遼の書@ニコニコ歴史戦略ゲー 、
首輪探知機(残り20分) 銃(10/15)@現実 、モンスターボール(ネイティオ)@ポケットモンスター、
アシストフィギュア(サイボーグ忍者)@大乱闘スマッシュブラザーズX(使用可能まで4時間) 、
タバコ一箱@メタルギアシリーズ、タミフル@現実、北条鉄平の首輪、不明支給品0? 、モンスターボール(空)
[文のデイバッグ(未確認)]
支給品一式×2(食糧一食、水二食消費)、究極のコッペパン@ニコニコRPG、三国志大戦カード(不明)@三国志大戦、
DMカード(不明)@遊戯王、緋想の剣@東方project、BF−疾風のゲイル@遊戯王5D's (使用可能まで8時間)
モンスターボール(空)@いかなるバグにも動じずポケモン赤を実況
BFデッキ@現実、デュエルディスク@遊戯王GX、キモイルカのメモ
[雪歩のデイバッグ]
コアドリル@天元突破グレンラガン ナイフ、支給品一式×2(水・食料一食分消費)、
ジャージ@へんたい東方 デスノート(鉛筆付き)@デスノート
[バクラのデイバッグ(未確認)]
毒蛾のナイフ@ドラゴンクエスト、DMカードセット(翻弄するエルフの剣士(10時間使用不可)、鉄の騎士ギア・フリード、)@遊☆戯☆王
 普通のDMカード二枚@現実 共通支給品、コメント一覧@ニコニコ動画
[レンのデイバッグ]
朝倉さんのナイフ@涼宮ハルヒの憂鬱
支給品一式×2(一食分水・食糧消費) ダイヤの結婚指輪のネックレス@ネ実板(ブロントさん) スタンドマイク@VOCALOID
[思考・状況]
【思考・状況】 基本思考:生き残り、真実を知る。
1:オフィスビルから出る。
2:参加者が20人を切るまで基本的に動かない。
3:誰か着た場合には十全に対処する。
4:動く場合は洞窟、デパート方面に向かう。
5:他にも使えそうな人間がいれば駒として利用する。
6:自分からは殺さない。
7:自衛のための殺害は已む無し。
【備考】
※七夜志貴と十六夜咲夜の姿を確認しました。名前は知りません。
※元世界の知識はかなり封印されていましたが、半分程度解けたようです。
※囲炉裏に関しては、かなり思い出しました。
※ローゼン閣下(麻生太郎)に関することがフラッシュバックしました。
※自身の記憶に関してのフラッシュバックがありました。
※元々の能力などのせいで他の参加者に比べ疲労が激しいようです。
※自分の記憶がおかしいと自覚しています。
※オフィスビルのネットは主催者と繋がっていると推測しました(真偽は不明)
※映画館での出来事を知りました。
※雪歩、バクラ、レンの荷物を回収しました。

※千年リングと光学迷彩スーツはバクラが装備したままです。
279S&E ◆WWhm8QVzK6 :2010/03/03(水) 22:13:28 ID:bpGfaHLd
【オフィスビル地下の隠し部屋】
位置偽装、盗聴防止の機能があります。
中に入っている道具は、
・プレミアム首輪(5つ)
・小型位置音声偽装装置
・部屋に関する説明
・プレミアム首輪の設計図
・工具
・部屋のカギ
であり、扉は一度開けると手動でしか閉まりません。

280創る名無しに見る名無し:2010/03/03(水) 22:33:46 ID:KOBjSfAR
投下乙
どちらの組も不安要素があるな。これからが正念場か。
281創る名無しに見る名無し:2010/03/03(水) 23:54:11 ID:rF+f2zWj
投下乙
まさに一触即発か さてどうなる?

ところであややの切り札って何だっけ?緋想の剣のこと?
間が開いたから忘れちった
282創る名無しに見る名無し:2010/03/04(木) 00:18:11 ID:eD1QItV/
> ところであややの切り札って何だっけ?緋想の剣のこと?
究極のコッペパンかとおもわれます。
マキシマムトマトとほぼ同等の回復能力あり。

さて、このままニアミスするか、それとも脱出に失敗して衝突するか。
上手い引きだと思います。
そして文、タケモトの立場的危うさに言及してますがあんたはそれ以上にまずい立場だぜ。
まあ最上の危うさは結束の薄さでしょうか。
ちょっとのきっかけで瓦解しそうですね。

ぶっちゃけ、バーストが楽しみです。ナイス繋ぎ。
283創る名無しに見る名無し:2010/03/04(木) 01:52:22 ID:UfkhVvHM
あややが機会に強かったら三人とももう殺されてるかな?w
あやうい仲間関係…ロワのだいごみ、乙です
284創る名無しに見る名無し:2010/03/04(木) 09:36:06 ID:eD1QItV/
いや、殺せるのはグラハムとタケモトが限界じゃないかな。
身ぐるみ全てはがされた状態では、さすがにときちくは厳しいでしょ。
グラハムも思考異常と上半身の拘束が何とかなれば一矢報えるかも?
285創る名無しに見る名無し:2010/03/04(木) 13:40:58 ID:s8oaqSDf
そういえばときちくって肉体はアサシンだったな

何故か劣化タケモトという印象を持ってた
286創る名無しに見る名無し:2010/03/04(木) 19:57:18 ID:sEVlPQhl
おいおいひでーなw
アサシンの体に実況者の知識を持った強キャラだぞときちくは
目撃されない限り見つからないって強力な特殊能力もあるんだぜ
287創る名無しに見る名無し:2010/03/04(木) 20:09:10 ID:OIstqu+H
目撃されなきゃ見つからないって普通じゃね…?え、何か違うのか?
288創る名無しに見る名無し:2010/03/04(木) 20:43:42 ID:MOVv1PpK
気配すら悟られないから、人外相手の奇襲に効果発揮。
これにより、登場話で咲夜VS七夜に横槍入れて、後にバタイとあややが犠牲になった。
289創る名無しに見る名無し:2010/03/04(木) 21:09:16 ID:fuHgid08
>>257
ホントだ
290創る名無しに見る名無し:2010/03/05(金) 00:53:14 ID:7ZszyEQg
誰か1stのウィキ復元できる人はおりませんか
291創る名無しに見る名無し:2010/03/05(金) 01:08:49 ID:+IZhDBFv
投下乙!

>自己中とそれを庇う自己中とよくわからん自己中

素敵な集団ですね^^

この衝突を避けられたとしても、デパート付近で一悶着ありそうで怖い…
292創る名無しに見る名無し:2010/03/05(金) 11:40:33 ID:fu5c2/q1
投下乙!
このロワにも活気が戻ってきた気がする!
293創る名無しに見る名無し:2010/03/05(金) 16:03:42 ID:zKJD+1VT
ちょっち気にしてる事があるんだがパロロワでキャラを殺す時
書き手達はどんな基準で選んで殺害しているんだろ?

ニコロワで言えば動画や再生数が少なめのキャラを優先してるっぽいが

もしそれほど有名じゃないジャンルの参加者が御三家を殺害する展開は避けるべきなのかな
294創る名無しに見る名無し:2010/03/05(金) 16:46:02 ID:4mg5yubM
>>293
ここが殺し時だと思ったら
再生数云々はただの結果論しかない
だから別に誰が誰を殺そうとそれが納得できるものになっているのなら遠慮する必要は一切ない
295創る名無しに見る名無し:2010/03/05(金) 17:14:07 ID:YVBKJW+r
死亡者一覧見ればわかるけど、再生数と死亡時期の因果関係は高くない。
全くない、とは言わないが……第一放送以降は生存フラグにも死亡フラグにもなっていない感じ。
296創る名無しに見る名無し:2010/03/05(金) 18:16:13 ID:14/9BThy
もともと再生数云々ってのはあんまり関係ない面子だとは思うぜ?
一応全キャラが総計だと10万単位の再生数持ってるわけだし
297創る名無しに見る名無し:2010/03/05(金) 19:15:57 ID:7ZszyEQg
再生数低い奴から死んで御三家は残るとか囲炉裏とりっちゃんディスってんの?

今残ってるメタ様やバタイも代表的な動画は少ないしね
298創る名無しに見る名無し:2010/03/05(金) 20:28:25 ID:pnfdDm+d
そのキャラでぱっとすぐに上げられる動画は無いと思う
これがバトルロワイアルというものだ。
やっぱし、キャラが死ぬには説得力っていうか腑に落ちる
みたいなことが大切なんじゃないかなぁと。
299創る名無しに見る名無し:2010/03/05(金) 22:28:47 ID:3rdKXdlc
文句つけられる死に様は突拍子も無い展開だったり作者の意思が見えすぎていたりと色々。
それはやっぱりSS見てたら分かるのばっかりだけど、キャラを馬鹿にしたような殺し方はあまり
して欲しくないってのが本音だな。
300創る名無しに見る名無し:2010/03/06(土) 00:13:17 ID:s8+FhzT+
ニコロワ1stのキョンは、今思えばすげぇな
301創る名無しに見る名無し:2010/03/06(土) 01:17:38 ID:xoXJEzdm
1話死亡だったけど、丁寧に描写されたからな。
302創る名無しに見る名無し:2010/03/06(土) 01:40:05 ID:Cr6A3GTw
成る程、今回や前回不遇だったジャンルを次回に活躍させて
扱いの良かったジャンルは逆に早死にさせる方針で書こうと考えてたが
出来るだけ細かく丁寧に書く様に意識すれば問題無さそうだ
303創る名無しに見る名無し:2010/03/06(土) 03:07:06 ID:F/2ICQ/g
>>301
色々な意味で扱いが最悪だったのに、不思議と不快感は無かったなそういやw
ABESANパワーには参ったな!

キャラとはいえ「殺す」んだからそれなりに思いは込めるだろうな、自分の漫画のキャラ殺しちゃって一晩中泣きはらした作者の話とかあるし
304創る名無しに見る名無し:2010/03/06(土) 07:45:50 ID:FZfjTqMv
まぁ、流石に泣きはらしたのは誇張だと信じたい
本当だとしたら正直異常だろ、二次元に人権をとかほざくのと大差無い様に思える
305創る名無しに見る名無し:2010/03/06(土) 07:46:44 ID:FZfjTqMv
やべぇ、ぜんぜん関係ない所になんで噛み付いてるんだ俺。俺こそ異常だ、ごめん
306創る名無しに見る名無し:2010/03/06(土) 13:10:56 ID:s8+FhzT+
今のニコロワで、ガチホモに掘られて死ぬ展開とかどれだけ丁寧に描写しても通らんだろww

初期だからこそ出来た荒業
307創る名無しに見る名無し:2010/03/06(土) 18:04:05 ID:XLS6QHKB
ニコロワ1stの萃香は、巨乳殺害だの阿部がゴマモンを犯すところを楽しそうに見たり、
散々自分勝手なことをやって最後には何事も無かったかのように正義の味方ヅラした
クソ野郎だ。何が鬼の誇りだよ。鬼がみんなクソったれなのかどうかは知らないが、
もし誇り高い種族だって言うんなら、こいつは鬼の面汚しだな
308創る名無しに見る名無し:2010/03/06(土) 18:08:57 ID:jHi70H4O
>>307
妖怪と人は似ていても異種族ですよ?
俺は西瓜の行動はおかしいと思わないなぁ
人の命を重要視していなかったキャラが命を大切にするキャラに変貌する…王道じゃないかw
309創る名無しに見る名無し:2010/03/06(土) 19:49:32 ID:wks4O6bj
また関係無い話題で盛り上がる
書き手のやる気がそがれるわ
310創る名無しに見る名無し:2010/03/06(土) 20:43:02 ID:tym+ndda
だったらβの方の話題ふってくれ
面白そうな話題だったら自然とその流れになるんじゃねぇの
311創る名無しに見る名無し:2010/03/06(土) 21:26:40 ID:swWJ5/8O
頭いじられてる奴多いよなー、みたいな
βは死者も含めてかなりいるんじゃないか?
312創る名無しに見る名無し:2010/03/06(土) 22:24:32 ID:0AT4rCCv
どうでもいいけどキョンって昔あった
「ガチホモが犯したい男キャラランキング」で一位だったよな。
ある意味必然であるし、避けられなかった(裂けたけど)展開…なのか?

頭いじられてる奴から先に死んでる感もあるけどねぇ。
その点で悲惨なのは東方かも。原作より二次のがニコで人気あるから
原作どおりのキャラがまず出られないんだよね。
1stの霊夢が途中から原作仕様に近くなったけど、
原作に近くなればなるほど殺し合いに安易に乗っちゃうようになるんだよね。
313創る名無しに見る名無し:2010/03/06(土) 22:29:38 ID:tym+ndda
確か霊夢はに東方ロワだと真っ先に乗ってるものな
ここは原作と二次創作をほどよく混ぜたキャラがいいんじゃないかなぁ、と。
314創る名無しに見る名無し:2010/03/06(土) 23:10:35 ID:c7UeSj2L
今回のチルノなんかは原作と二次が両方備わりあたいったら最強ね!
315創る名無しに見る名無し:2010/03/07(日) 00:27:02 ID:jju3ciYf
東方は口調や性格がよく変わるから把握しにくいんだよな
でもスペカルールはガチの殺し合いだと不要そうだから
ゲーム未プレイでも能力から戦闘スタイルを想像するだけでOKか
316創る名無しに見る名無し:2010/03/07(日) 01:05:55 ID:Joh0jwa5
確かに、ガチで殺し合うならスペカいらないよな。
なんかスペカは必殺技みたいに思われてるけど、実際はルールに則って力をセーブしてるだけ。

相手を殺すつもりならとにかく弾を乱射してればおK
317創る名無しに見る名無し:2010/03/07(日) 03:15:38 ID:1yPWd0GE
チルノは支給品的にもニコ把握必要な一角だよなあw
318創る名無しに見る名無し:2010/03/07(日) 10:31:29 ID:Joh0jwa5
正直チルノは支給品のせいでニコニコ見てても把握しきれんだろ

アドベントチルノとか俺名前は知ってるけどストーリーとか知らんぞ
319創る名無しに見る名無し:2010/03/07(日) 13:15:32 ID:/fN6bJqL
大百科とかにもあらすじは載ってないしな…
どなたか大まかなストーリーをしたらばの議論スレにでも書いてくれんだろうか
320創る名無しに見る名無し:2010/03/07(日) 13:23:51 ID:dlX0L+El
元ネタは同人誌か?
賢くなってると過去に指摘を受けたが具体的なキャラの把握は出来ないから
騙し易いアホの子として書いてたんだが
321創る名無しに見る名無し:2010/03/07(日) 13:59:07 ID:/fN6bJqL
同人誌は漫喫で読むってわけにもいかんしな

ノリでバカをすることはあるが、頭は悪くない。もっとも、考えるくらいなら、
行動して(主に力技で)解決するようなタイプではある。(ネ実東方まとめwikiより)

説明読む限りより主人公らしい感じなのだろうか
いまはHが上回っているが、剣を触った時のリアクションからすると
今後の展開によっては完全Aチルノ化もあるのかな
まあ性格だけ間借ってのも有りっちゃ有りか
322創る名無しに見る名無し:2010/03/07(日) 14:39:25 ID:dABq365h
把握してる書き手だけが書けばいいんとちゃうん?
323創る名無しに見る名無し:2010/03/07(日) 15:53:35 ID:Joh0jwa5
そだな、普段はHで都合のいい時だけ突発的に覚醒。

うはwwこれなんて厨二www
324創る名無しに見る名無し:2010/03/07(日) 18:18:00 ID:+Z6jfFeH
おいお前ら北東組+右上の予約が来てるぞ
さらに予約したのはF.E氏となれば期待せざるを得ない
325創る名無しに見る名無し:2010/03/07(日) 19:32:07 ID:CG/EKvHL
久々にスレの流れを見て一瞬でブラウザを閉じたくなったが、まあ何だかんだで盛り上がってると好意的に解釈しよう
326創る名無しに見る名無し:2010/03/07(日) 19:52:24 ID:o7CXuHJF
こうなったら書き手を盛り上げるなにかをしたいなぁ…。
具体的になにをしていいかわからないけど。
327創る名無しに見る名無し:2010/03/07(日) 19:55:48 ID:II6Xs392
誰でも始められる盛り上げはwiki更新だろう。
とりあえず、参加者の動向を最新にあわせたが……
支給品とかも更新していただけるとたすか(ry
328創る名無しに見る名無し:2010/03/07(日) 19:56:02 ID:Jki3Swhj
wikiとか更新してくれるだけでも大助かりなのです
いろいろとネタ出したり、支援もいいけどね
329創る名無しに見る名無し:2010/03/07(日) 20:54:14 ID:YH3QW0Ym
wikiの書き手ページにコメントしてくれると尚ありがたいです
330創る名無しに見る名無し:2010/03/07(日) 21:07:02 ID:j9WQhtHU
>>307
ま、その分ザマァwな結末だったけどな
まさにスカっとサワヤカの笑みが止まらなかったよ、あの最期は
331 ◆WWhm8QVzK6 :2010/03/08(月) 22:43:14 ID:YSSi6Wxu
もうすぐ投下します
支援よろしくお願いします
332裏切り ◆WWhm8QVzK6 :2010/03/08(月) 23:04:56 ID:YSSi6Wxu


両者は去った者の姿を見届け、改めて間合いを取った。


一方は、全身余す所無く傷を負い、戦闘に支障が出る度合いだ。
とてもではないが万全の態勢は見込めないし、出血による肉体的な疲労、筋肉の損傷も相俟って
可動力は半分以下にまで落ち込んでいる。唯一変わらないのは、精神力だろうか。

もう一方も身体の損傷具合は引けをとっておらず、戦闘の直後というのも相乗して危険な状態だ。
便りのスピードもこうも肉体疲労が酷くては長持ちはしないだろう。気力のみで支えている時分、到底
無理を出来る身体ではない。勝機を見出すならば短期決戦に持ち込むしかないだろう。

(何故こんなことをせねばならんのだ……!今は争っている時分ではないのに)

ただの快楽殺人者や悪党ならば組しやすい。
だが、目の前の男はそんな人間ではない気がする。
もっと話をすれば分かり合えるのではないか。そんな思いが、彼の胸中で渦巻いていたのだ。
それはもう叶わない。既に戦いに入っている以上、後は生きるか死ぬかの駆け引きだ。

「一つ……いいだろうか」

「何だ?」

だと言うのに、メタナイトはやはり諦められなかった。

「私が勝ったらその後は従ってもらおう。無論、逆も構わない」

「何を悠長なことを。殺さない方がどう考えても難しいだろう。戦いとはそういうものだ」

「そうだろうな。お前は好きにすればいい。だが、私はお前を殺しはしない」

「好きにするがいいさ。こちらも条件を出した身分、お前の条件も飲んでやろう。勝てればの話だがな」

約束は取り付けた。
おそらくだが、メタナイトはこの男がそういう人間だというのを直感で感じ取った。
武人としての誇りがあるが故に、その想いを貫き通す。そして一度決めたことを翻しはしないだろう。
だから、勝つことが出来ればこの男も――。

これ以上の会話は無用。
後は己の渾身をぶつけ合うのみ。
一瞬の油断も許されない。瞬き一つで死に至るような、そんな感覚。
呼吸が苦しいのは疲労やダメージの所為だけではないだろう。
周りの空気そのものが圧縮され、場に集約されていく。
無論比喩だ。そんな物理現象はこの状況で起こり得ない。
しかしそれは彼らの中では事実なのだ。両者共に同じ感覚を体感しているのだから、納得には足る。

爛と輝く瞳には、些かの気力の衰えも見られない。
双方が必殺を以って仕掛けるならば意識の揺らぎは致命的になる。
気が抜けないというレベルでは収まらない、有我の境地。
殺す殺さないの覚悟の違いがあれど、『勝つ』という意気込みはどちらも劣らない。
意志で差がつかないならば決する要因は肉体のスペックか、或いは運か。
想定される手は百を超える。だが、それすらを打ち消す力を共に有している以上、有効打は限られてくる。
一撃で殺傷するならば頭部への攻撃か。メタナイトの体構造を馬岱が知る由も無いために狙うのは其処しかない。
動きを封じるならば手足の腱への攻撃だろう。しかし、馬岱に対してメタナイトはリーチ差がありすぎる。
それでも、互いの狙いが的中するならば――
333裏切り ◆WWhm8QVzK6 :2010/03/08(月) 23:06:05 ID:YSSi6Wxu

閃。
影が奔る。
初動はメタナイトが早かった。
だが、それを馬岱が捉えられぬ道理は無い。
残った眼で彼の動きを筋一本すら見逃すまいと見続けた結果、それは可視の域に達した。
むしろ先手を譲ってやったくらいの意気込みだ。どの道間合いに入らねば刃は届かない。
動きを見破られているのはメタナイトも承知。最高速度を出せない以上、その想定は当然と言える。
ギラリと馬岱の得物が光る。それは切っ先が振るわれた証拠であり、対象の動きを完全に捕捉した証でもあった。
このまま行けばメタナイトは確実に鉄刃の餌食となることだろう。抉るように抜けた放物線は違うことなく延長上にある物体を薙ぎ払う。

否。そのような予定調和で終わる筈が無い。
鍬先がメタナイトの体表に到達する数十センチ前に、彼の身体は加速した。
何処から攻撃が来ようとも関係はない。穂先に刃が装着されている武器の場合、致命に足るのはその一点に限られる。
詰まる所その一点の間合いに集中し加速及び減速を行えば攻撃は避けられるのである。
馬岱が間合いを変える懼れはない。血は止まっているものの足の傷が癒えているわけではなく、動作の機敏はやや遅れる。
あったとしてもそれはメタナイトにとっては今のところ誤差の範囲に過ぎず、回避は可能だ。
現時点で馬岱とメタナイトの位置関係はちょうどメタナイトが鍬の刃先を潜り抜けた地点、つまり2m未満の距離しかない。
だがその刹那、馬岱はメタナイトに感心していた。

(臆すことなく向かってきたか…流石だな)

必殺の一撃と決意しながらもそれが躱されることは解っていた。
むしろ大振りの斬檄が命中するなど考えが甘すぎる。この程度の想定は素人でも出来るだろう。
それを両者が知らないというのは有り得ない。だからこそ、馬岱は感心したのだ。
想定から紡ぎ出される結論は、『二撃目の存在』だ。
馬岱の得物の構えは片手のみだ。当然だがそれを繰り出すときも変わりはしない。
故に残った手に何かあると考えるのが妥当。命の懸かった真剣勝負ならば、有り得ると断ずるに値する可能性。
事実、メタナイトはそれを予測していた。にも関わらず、敵中の懐に飛び込んでいったのだ。
当たらぬようにフェイントで安全圏に抜け、再度一撃を放つことも出来た。
しかしスタミナは限られている。いつまでも次の手に怯えているわけにはいかない。
いつか決さねばならないならば、早めに決断する方がいいのは明らかだ。
その決心をすることは難しい。ならばこそ、その領域に達せねば望むものは得られない。
馬岱の一撃が必殺を以って繰り出すならば、メタナイトはそれに対し必至のスピードで応える。
僅か一秒程度で為された駆け引きはいつも以上に彼らの精神を削っていく。
恐るべきは、それがまだ続いているということで。

メタナイトは包丁を構える。
狙うは四点、いや、二点。左右どちらかの手足の腱。
最低でも一つを奪ってしまえばそれで勝負は決する。相手の命を獲らないならばこれが一番の方法だ。
それでも、リーチ差の問題が生じてくる。メタナイトの体長はおおよそ40cm。人間に対してそれらの攻撃を
行おうとするならば空中に飛ぶ必要性も生じ、迎撃される虞も生じる。リスクを抱いて突破することは充分に可能だが、
メタナイトの方法では必ず追撃を回避せねばならない。要するに、カウンターを喰らっては勝利に繋がらないのである。
結論。最初の一撃は、片足を持っていく――!

残り1m未満。
経過時間にして瞬きの速度。
極限まで凝縮された体内の時間は、その一瞬総てを捉えることを可能とする。
そして、馬岱の左袖から何かが滑り落ちてきたのも見落としはしなかった。
それはメタナイトの得物と同じ、包丁であった。
しかし刃渡りはメタナイトのものの方が長い。足元の敵を狙うには些か厳しいものがあるだろう。
おまけに突き出された軸足は左。どうあっても攻撃は先に到達する。
が、唐突に、その脚が跳んだ。

視界からの消失。
いくら動体視力で動きを追っていると云えども眼球運動の速度は変化しないわけで、当然照準から外れることもある。
メタナイトは脚の軌道を辿り、視界を上に向ける。答はすぐに知れた。
脚だけではない。馬岱の身体そのものが、宙を舞っている。メタナイトの攻撃が到達する直前ならば、それは相手によって
行われた動作であることに他ならない。では、その理由は?
334裏切り ◆WWhm8QVzK6 :2010/03/08(月) 23:07:56 ID:YSSi6Wxu

脚を狙ってくることが解った上での退避?
しかしここまで大きな挙動をする必要があるだろうか。
軸足の自由が効かなかったために鍬を振った反動での身体の回転。
これはあまりにも捨て身過ぎる。どうぞ狙ってくれと言わんばかりの隙だらけだ。
無防備に見せかけて警戒を誘う作戦か。なら、それが失敗したならどうする。
正解はそのどれでもない。もっとアウトローな意志だった。

独楽のように回転しながらも瞬間に垣間見えた独眼は間違いなく殺意を持っていた。
体勢を変えながらもメタナイトは察知する。この男の攻撃は、まだ終わっていないということを。
とにかくもこの期を逃すわけにはいかない。これから来るであろう手は脅威だが、こちらにも有利な状況である。
飛行可能でない人間は空中で無防備になるため(避けることが出来ないから)そこを撃ち落すように撃破すれば、いとも容易く成るだろう。

(確か、武器の持ち手は左だったか?ならば……)

包丁を取り出したのは間違いなく左手だ。それに見間違いは無い。
鍬の柄が見えないことからおそらくどこかに放り投げたか、ともかく手には持っていない筈だ。
留意すべきは左手の包丁。其処から繰り出される攻撃。こちらから見て半時計回りのスピンをよく見極めれば見え

――違和感。
最も効率よく持ち手に回転を合わせるならば時計回りでなければならない。
そうでなければ力を最大限に入れられないからだ。まともに威力を持たせようと思えばやはり回転に乗せるやり方が正しい。
ならば相手のミス?そうであればどれほど僥倖な事か。真実は全く違う。
メタナイトが『殺さない』という選択をした以上、下手に胴体に突き刺しては致命傷になる。
斬りつけることに意味は無い。持久戦ではないのだから少々の出血など問題ですらない。現に相手は、体中に傷を負いながらも
動いているではないか。故に、どれだけ胴体や頭部ががら空きであっても攻撃は出来ない。
それを心の中で確認したとき、メタナイトは戦慄した。

馬岱はいつの間にか包丁を右手に持ち替えていた。
メタナイトはすぐさま防御に切り替える。こんなものは想定の範囲内だ。
彼が戦慄したのは、この程度の事実ではない。

刃物同士がかち合う。
ギィンと鈍い音を響かせ、両方の刃が震えた。
どちらの刃も欠けたか。やはり耐久性はよろしくない。あと二、三度本気で打ち合えば使い物にならなくなるだろう。
メタナイトの得意の連続切りはこの場合は難しい。剣と比べて切れ味もさほど良くない包丁でそんなことは出来ない。
第一あれは浅い傷を与える程度のものだ。深く切り込むならばその敏捷性は失われる。
しかし馬岱の身体はこのまま地面に倒れこむ。そこを上手く穿てば、勝利は見えるだろう。
だが、其処を狙うことは、相手に知られている。
これこそがメタナイトの戦慄の原因だった。

メタナイトは『殺さない』と明言した。
それを馬岱は正直に受け取り、相手が狙ってくるのは四肢だろうと判断した。
そこまではいい。誰もが想定するであろう事実だ。
彼が実行したのはその先。四肢を守るためにはどうすればいいか。
それは、致命的となる急所を防御に回せば、本命は狙われないという閃きだった。

(くっ……考えていても普通はやらんだろう!)

両足を庇うのに腰を持ってくる。
両腕を守るのに背中を向けてくる。
殴打での戦いではないのだから、そんなところを刺されでもしたら簡単に死んでしまう。
恐ろしいのは、その考えに至る因がメタナイトの発言に拠るものだからだ。
相手の発言が真だということは発言した本人しかわからない。博打だとしても余りにも危うすぎる賭け。
結果的に裏をかいた形になるのだろうが、こんなものは狂気の沙汰だ。
敵を疑うのではなく、信じることで活路を見出す。
真っ直ぐでありながらそれは明らかな歪みだった。
335裏切り ◆WWhm8QVzK6 :2010/03/08(月) 23:09:36 ID:YSSi6Wxu

但しメタナイトに驚愕の暇は無い。
相手が背を地に着ける今が好機。その一瞬に関節に切り込みを入れれば腕の動きは封じられる。
確実に間に合う。間に合う、筈なのだが。
意外。馬岱は着地すると同時に寝そべった体勢のまま間髪入れずに中空に跳ね上がった。
まさしく全身の力を使っての跳躍か、背中に発条でもあるかのような動きだ。
掠った。が、それでも標的には達していない。馬岱の曲芸のような回避に刃が届かずにいた。
かろうじて肩の腱数センチ外して切り傷を入れるもののそれは大したダメージではない。
さらに半回転した馬岱はようやく四つん這いの状態で停止。すかさず立ち上がると右手を高々と上げた。
また何かのギミックか。メタナイトは攻め込むことに少し躊躇う。
たった一度の交錯だったが、彼には理解できた。
今の目の前の敵がどういう在り方を自分に課しているかを。
必死でありながら、必殺でありながら、彼はこの状況を愉しんでいた。
危機的状況において自分の限界を、可能性を試している。
奇抜な動きもその内なのだろう。そこがメタナイトとの決定的な違いだった。

どうした?かかってこい。

馬岱の眼は、間違いなくそう告げていた。
おそらく挑発の意図は無い。馬岱も今の遣り取りでメタナイトとは違うことを実感していた。
こいつは戦うに足る存在だ、と。自分を思う存分に散らせてくれる存在に他ならない。そう感じていた。

無論、云われるまでもない。

応えるようにメタナイトは弾け跳ぶ。
同時に、放り投げられていた鍬が上手い具合に馬岱の右手におさまった。
状況は最初と何ら変わりない。しかし重要だったのはお互いの覚悟を確かめられたということであって。
もはや焦りはない。為すべきことを一瞬の総てに乗せれば、自ずと結果は見えてくる。
そうして。二度目の交錯が始まった。



   ◆◆◆



「む……」

食べられる物なのか。
いや、それ以前に触れられる物なのか。
このような鮮やかな色彩では毒キノコにしか見えない。
食うべきではないのは当然だが、フワフワと少女を追走していた原理が気になる。
それ以上の問題は、このキノコが誰から放たれたかということだ。

キノコが動く気配はない。

「放置でいいか。それより雄山を探さねば……」

少女は担いでいくことにした。
置いていくわけにもいかず、無防備である以上害も無いだろうということでだ。
少々足取りを重くさせて、当ても無く探し回った。
いつになったら見つかるのやら、雄山の身体(デイバッグ)を見つけることは砂漠でオアシスを見つけるくらい難しいのではないか。
そんな考えが頭を過ぎった。
336裏切り ◆WWhm8QVzK6 :2010/03/08(月) 23:12:37 ID:YSSi6Wxu

が、取り越し苦労だったようだ。
10分もせずに雄山の遺体は見つかった。
そして傍に置かれているデイバッグも。

「回収完了だな。しかし9個か。配分を考えて使わねば」

オーバーテクノロジーの産物か。
食べれば身体の傷が総て治癒するなど俄には信じがたかったが、今のスネークにとってはもはや瑣末な問題だった。
それより気になるのはこの少女。藤崎の証言が正しいならば――

「……誰だ?」

遠くに人影が見える。
こちらに真っ直ぐに向かってきているわけではないようだが、隙が駄々漏れなところから只の一般人だろうと判断した。
待つのも面倒なのでスネークは自分からその影に近づいていった。

「スネーク!…よかった、見つからんかと思ったわ」

「藤崎か。……メタナイトと馬岱はどうした?」

「それが……――」

藤崎はスネークが背負っている少女の存在に気づいていた。
しかし、今重要なのはそちらではないと判断し自分の件を先に言うことにした。

「――てなわけやねんけど、スネークはどうする?このまま図書館に行くんか?」

藤崎は、一度は馬岱のことはメタナイトに預けてスネークと図書館に向かおうと思った。
しかしそれは彼の信条を考慮してみれば明らかに間違っている。
もしメタナイトが死んでしまったら?もし馬岱がそのまま去ってしまったら?
せっかく首輪の手掛かりを見つけたというのにそれでは本末転倒だ。
それに手の届くところにいる仲間をみすみす見捨てるようなマネは出来ない。
そう考え、藤崎は言ったのだ。

「俺がそんな無責任な人間に見えるか?助けに行くぞ」

「当たり前や!んで、スネーク……急いでるところ悪いんやけど」

「ああ、この少女の事か。戦闘になるだろうからお前が担いでくれるか?」

「いやいやいや!そういう話やなくて!いきなり何言うとるねん!」

「……そうか、お前も年頃の男子である以上性欲を持て余すだろうな。しかし今はそういうことを言っている
 場合ではない。生きるか死ぬかの瀬戸際に、女子の胸が大きかったからと言って何だというのだ」

「そういう見透かしたようで微妙に外れた発言は止めてくれんか……」

「確かに直前で降ろしたほうが良さそうだな。とにかく急ぐとしよう。話は走ってでも出来る。この少女の素性も含めて、な…」

「……ああ」
337裏切り ◆WWhm8QVzK6 :2010/03/08(月) 23:15:18 ID:YSSi6Wxu

結局少女はスネークが運ぶことになった。
効率的にもその方がよろしいのは明らかだ。

「発見したときは疲労困憊だったからな。しばらく起きることはないだろう」

「起きて首絞められたら怖いんやけどな…」

「その心配は無い。逆に絞め落とせばいいだけだ」

「俺が出来ると思うんか?」

首絞め柔道CQC。
妙な言葉が頭を過る。

「逆に訊くが藤崎、お前は同年代の女子にやられるほどひ弱なのか?」

「んなわけあるかい!……いや、どうなんやろな。自信ないわ……」

「無理も無い。俺も信じがたい化物ばかり見てきたからな」

お互いの心中察して余りある。
目が覚めてからほんの一日しか経ってないというのに、色々な事を体験しすぎた。

「この娘が目覚めたら、どうする」

「決まっとるわ。今までしてきたことを謝らせるんや。それから……」

「それから?」

「……少なくとも俺は何もせえへん。けど、理由くらいは訊くわ。あんなことしたんも、何か理由があるはずやからな」

「そうか」

少女のやったことは罪になるかもしれない。
だが、誰がそれを責められるだろうか?
少なくともそこには小さな願いがあった筈だ。
理由無しに生きていけるほど人間は強くない。けれども、簡単に道を外すほどには弱くない。

再び影が見えてきた。
それが判ると、スネークは藤崎に言葉を引き渡す。
今度こそ味方を救うべく、彼は一目散に走り出した。



   ◆◆◆



「ハァッ……ハァ…!」

「くっ…――!!」

予想以上に長い時間が経過していた。
体感時間、そして実時間も含めて。
短期決戦と決め込んだつもりが交えること既に数十合。
両者共に攻めあぐねている状態だった。
338裏切り ◆WWhm8QVzK6 :2010/03/08(月) 23:18:03 ID:YSSi6Wxu

正確には疲労困憊で決定打が全く与えられないという事なのだが。
一撃一撃を渾身で込めている以上、精神の消耗は常時より激しく、もはやまともに構えているのかも怪しい姿勢だ。
明滅する視界がもう限界だとシグナルを放っているようにも思えたが、メタナイトは止まれなかった。
もう殺されないようにするので精一杯。包丁も所々が欠けて、終には罅が入った。

動きすぎて傷口が開き、さらに新しい傷からの出血も相俟って身体に血が充分に巡らなくなっている。
極度の緊張と興奮で喉が渇く。しかし勝負の最中に水をかっ喰らうワケにはいかない。
元々暗いがさらに薄暗くなったようで、馬岱はそれを忌々しく思った。
ついぞ終わらない勝負に次第に苛々し始めていた。

もはや持久戦もクライマックス。
勝負がグダグダになれば大抵救いの手や余計な手を入れる奴が現れるのだが、元々疲れ気味だった所為でそのリミットが
早めに来てしまい助けに来る前に勝負が終わっちまうぞ、みたいな雰囲気を醸し出している。

だが終わらない。
両者の疲労が激しすぎる。
前述どおり肉体も精神も限界目前。
残っているのは『勝つ』という気迫だけだったのだがそれも、

(ああ、クソ……なんでこんなことやってるんだ、俺………)

その意味すら、忘れかけていた。

(これで終わりだ…これで……!)

そう思い続けて何度目だろうか。

「はぁ――、――」

戦いが好きなわけではなかった。
あんなわけの判らない化物どもの戦場に放り込まれるのは嫌だったし、早いとこ三国統一してしまえとも思ったこともあったかもしれない。
でも、ここに来て、殺し合いをしろと言われて。自分は此処で死ぬのだ、と薄々実感した。
だから諦めもついた。決心も出来た。どうせ長く生きられないのなら、自分の可能性を見つけようじゃないか。
そう思い、腕試しなんかを始めることにしたのだ。

ふいに、頭の中にイメージが映し出される。
懐かしい故郷の風景。
もう自分の常識では測れないような異次元大バトル。
そして、わけのわからん仲間達。
ある一日の出来事らしい。
きっと今の俺には関係のない話だろう。
彼はそう思い、

「――く、あああああああああああ!!!!」

理由のわからない怒りが全身に込み上げてくる。
自らへの不甲斐無さか、或いは。
そんな姿を見て、メタナイトは何も語らない。
勝負が始まった以上は、そのつもりだった。

「もう、止めにしないか?」

これ以上続けても辛いだけだ、と。
彼の目がそう告げていた。そう思ったのは、馬岱の思いに何処か違和感を感じたからだろう。
339裏切り ◆WWhm8QVzK6 :2010/03/08(月) 23:19:45 ID:YSSi6Wxu

「……逃げる気か…!」

違う。逃げているのは誰だ。
共に戦おうと声を掛けられても、諦めて転化したのは誰だ。
見苦しく偽者の願いに固執して、自分を見失っていたのは誰なんだ。
自分が望んでいた、本当の願いは――。

「――ああ、そうか」

馬岱は鍬を構え、包丁を捨てる。
どの道これで最後だ。次はどちらも立てはしまい。
刃を重ねあったからよく分かる。そう、これで最後だ。

応えるようにメタナイトもボロボロになった包丁を構える。
握り締める手には血が滲む。滴る汗も気にならない。
最後に向かう立った一振り。幕切れはいつもあっけない。


(そうだ。俺は――)


帰りたかった。
自分が元いた場所に。
自分が、本当に帰るべき場所に。

撓るようにボロボロの袖がはためく。
鍛え続けた会心の一振り。得物が何であろうと、力量は個人に委ねられる。
目の前には一人の騎士が。自分のエゴを満たしてくれた相手に感謝する。
我侭はこれで終わり。唸るように腕を振るう。
それは、彼の渾身のラストショット。
それは虚しく空を切る。だがこれは予定調和だ。
迫る影を見送る。その目は、どこか澄み切っていて、


そうして、彼は終わりを告げる音を聞いた。











   ◆◆◆


340裏切り ◆WWhm8QVzK6 :2010/03/08(月) 23:21:47 ID:YSSi6Wxu
こうして真夜中の戦いは恙無く終了した。
顛末を見送るのは一部の者だけである。
尤も、内容は只の剣戟戦。興味を持つ者がいるかどうかも不思議だが。

メタナイトは地に倒れ伏している。
極度の緊張から解き放たれた開放感と、疲労感から立てないでいるのだろう。
しかし意識は次第にはっきりとしてきた。なんとか力をこめて立ち上がる。
傍には、地に伏せたままの馬岱がいた。

「……続けるか?」

「いや、止めておこう。もう立てそうに無いしな」

馬岱の右足はアキレス腱の部分がブツリと斬られていた。
喩え立てたとしても、まともに動くことは叶わないだろう。

「だがこんな足手纏いを生かしてなんになる?もう盾にもなれそうにないが」

「問題は無い。まあその内わかるさ……」

完全回復アイテムが10個もありさえすればその内の一つ使おうがどうと言った事はないだろう。
それに、この男が約束を破る心配は無い。メタナイトはそう確信していた。

「…そうだ、約束どおりこれは返そう。俺が持っていようと何の意味も無い」

そう言って馬岱はプレミアム首輪を放り投げた。
メタナイトはそれをキャッチすると、バッグに仕舞う。

遠くから声が聞こえる。
よく聞いた声だ。仲間を見捨てられないという気持ちは、やはり強いのだろう。

意地を張るのはこれで終わりだ。
これからは逃げるために戦うのでなく、生きるために戦う。
今からでも、遅くは無いだろう。





341創る名無しに見る名無し:2010/03/08(月) 23:48:37 ID:00D5uIwt
支援、いるかな?
342裏切り ◇WWhm8QVzK6代理:2010/03/09(火) 00:00:35 ID:zBVj5UgR
【D-4 草原/2日目・黎明】
【メタナイト@星のカービィ(メタナイトの逆襲)】
[状態]顔面打撲、全身に切り傷、火傷(小)、肉体疲労(極大)、精神疲労(大)、左肩に銃創(処置済み)、ゼロマスク (半分破壊)
[装備]ヤンデレ妹の包丁(刃がボロボロ)@ヤンデレの妹に愛されて夜も眠れないCDシリーズ、ゼロの仮面(顔が入るサイズに改造、半分が損壊)@コードギアス
[道具] プレミアム会員専用首輪(白)
[思考・状況]
基本思考:参加者の救出及びゲームからの脱出
1:馬岱を治療する。
2:映画館に向かう。
3:プレミアム会員専用首輪をタケモトに見てもらう
4:殺し合いに反対する者を集める
5:脱出方法を確立する
6:触覚の男(呂布)との決着

[備考]
※E-2付近の川底で何か見たようです(気のせいという可能性もあります)
※フランドール、スネーク、藤崎、馬岱と情報交換をしました。また、東方project出展のキャラについてそれなりの情報を得ました
※藤崎、馬岱と情報交換をしました。



【馬岱@呂布の復讐】
[状態]:右目喪失 疲労(極大)、精神疲労(大) 腹部と足にポテトによる怪我 右腕に火傷 その他全身に傷 応急処置済
[装備]:鍬@吉幾三、三国志大戦カード(群雄SR馬超)@三国志大戦、包丁(刃がボロボロ)@現実
[道具]:基本支給品、プレミアム会員専用首輪(白)
[思考・状況]
1:メタナイトと共に行動する。
2: これからは生きるために戦う。
3:もっと武器が欲しい
4:藤崎を信頼……?
5:弱い奴からは情報を聞きたい。

※参加者の多くの名前を見た覚えがあることに気が付きました。ニコ動関連の知識の制限は実況者達等に比べて緩いようです。
※藤崎のダイイングメッセージに関する考察を聞きました。
※徐々に記憶制限が解けてきた様です
※スネーク、メタナイトと情報交換をしました。
※マイリストに映画館を記録してあります。
343裏切り ◇WWhm8QVzK6代理:2010/03/09(火) 00:01:53 ID:zBVj5UgR
【藤崎瑞希@現実】
[状態]さらなる決意、パンツレスラー、疲労(中)、脛に軽い刺し傷(鱗粉付き)、足に痺れ
[装備]金属バット@現実
[道具]支給品一式*9(水一食分消費)、医療品一式、ショートカッター(残り0枚)@ドラえもん
セーブに使って良い帽子@キャプテン翼 、射影機(07式フィルム:28/30)@零〜zero〜
予備07式フィルム30枚、寝袋@現実 、写真(残り数枚)@心霊写真にドナルドらしきものが
DMカードセット(スピード・ウォリアー、魔法の筒、ガーゴイル・パワード)@遊戯王シリーズ
普通のDMカード数枚@現実、折り畳み式自転車@現実、乾パン入り缶詰×3@現実
忍具セット(火薬玉、忘却玉)@忍道戒、不明支給品0〜2
ねるねるね3種セット@ねるねるね、鏡@ドナルド、美希の私服
禁止エリア解除装置@オリジナル、リボン@FFシリーズ
てゐの木槌@東方project、防弾チョッキ@現実
上海人形@東方project、変化の杖@ドラゴンクエスト
[思考・状況]
基本思考:主催者の目論見を粉砕し跪かせる
1:メタナイトに会う。
2:映画館に向かう。 言葉には…
3:全てはチャンス
4:参加者を救う
5:受け継がれた意志を持って、闘う
6:十六夜咲夜、獏良了、桂言葉、ドナルドを警戒
7:馬岱を信頼……?
※ダイイングメッセージからビリーを殺したのがドナルドだと思っています。
※馬岱から教唆をラーニングしました。
※記憶が戻りかけています
※スネーク、メタナイトと情報交換をしました。
※スピード・ウォリアーが再使用出来るのは8時間後。
※ガーゴイル・パワードが再使用出来るのは10時間後。




【ゆっくり霊夢、ゆっくり魔理沙@ゆっくりしていってね】
[装備?] 偽起爆リモコン@オリジナル
[道具]
※ゆっくり魔理沙の頭に偽起爆リモコンが刺さっています。命に別状はありません。
344裏切り ◇WWhm8QVzK6代理:2010/03/09(火) 00:02:41 ID:zBVj5UgR

【ソリッド・スネーク@メタルギアソリッド】
【状態】肉体疲労(大)、精神疲労(小)、全身に擦り傷、切り傷、強い決意
【装備】コルトパイソン(1/6、予備弾14/36)@現実、TDNスーツ@ガチムチパンツレスリング、越前の軍服
 愛犬ロボット「てつ」@日本郵販テレホンショッピング
【持物】やる夫の首輪、ハイポーション@ハイポーション作ってみた、馬鹿の世界地図@バカ日本地図、全世界のバカが考えた脳内ワールドマップ
 咲夜のナイフ@東方project、さのすけ@さよなら絶望先生、基本医療品
A-10のマニュアル(英語)@現実?(おじいちゃんのエースコンバット6)
【雄山のデイバッグ】
支給品一式、桑の実×10@現実、至高のコッペパン×9@ニコニコRPG
ニコニコ列車のダイヤ表、佐賀⇔ソウル間の往復航空チケット@塚☆モール、A
【思考・行動】
基本思考:情報を集める。また、首輪を専門の奴に見てもらう。
1:少女(桂言葉)に関しては……
2:A-10を回収する
3:メタナイト達と映画館に向かう
3:自分から攻撃はしない。見つかった場合も出来れば攻撃したくない。
4:十六夜咲夜のような奴が居れば、仲間に誘った後、情報を聞き出した後倒す。
5:てつを使用し、偵察、囮に使う。
6:十六夜咲夜、獏良了、桂言葉、ドナルド、馬岱を警戒
7:これ以上仲間を死なせない
[備考]
※馬鹿の日本地図の裏に何か書いてあります。
※ミクが危険人物という情報を得ましたが、完璧に信用はしていません。
※盗聴されている可能性に気付きました。また首輪に電波が送られているか何かがあると思っています。
※電波を妨害するチャフグレネード等の武器を使えば、どうにかなると考察しています。
※てゐからは千年以上生きている、知り合いの事を話してもらいました。
※メタナイトを通じて、美鈴、咲夜、フランドールの関係について新たな情報を得ました。
※藤崎、馬岱と情報交換をしました。


【桂言葉@SchoolDays】
[状態]:気絶中、肩に刺し傷、疲労(極大)、全身に痛み、空腹、絶望 全身に暴行の後、撹乱(極大)、ドナルドへの恐怖感
[装備]:
[道具]:
[思考・状況]
基本思考:誠君を生き返らせるために生き残る
1:?????
※アニメ最終話後からの参戦です。
※第四回定時放送を聞き逃しました。
345創る名無しに見る名無し:2010/03/09(火) 00:05:38 ID:zBVj5UgR
代理投下終了です。
メタナイトとバタイのバトルがかっこいい。
言葉様の懸念事項があるもののこちらも対主催チームが形成されたみたいですね
まだまだ転ぶのかわからなくなってきた!?
346創る名無しに見る名無し:2010/03/10(水) 00:18:09 ID:7aFlldNA
代理投下乙。
ようやく綺麗な対主催グループが出来上がってきたなー。
347創る名無しに見る名無し:2010/03/10(水) 09:41:37 ID:HIMOLsJ7
投下&代理乙
これで2対主催・1煽動・1マーダーと上手い具合にまとまったな

348創る名無しに見る名無し:2010/03/10(水) 21:51:34 ID:sJMAtuFx
代理投下乙

メタナイトとバタイのバトルがよかったですわw
いや、ホント、少なくとも一段落ついてよかった
言葉様が怖いけどなんとか纏まったか
349創る名無しに見る名無し:2010/03/10(水) 22:55:08 ID:9JWvROUa
350創る名無しに見る名無し:2010/03/10(水) 23:49:13 ID:SNH9Twbk
ここらでちょっとニコロワβを振り返るという意味で今までの作品に1つずつ順番に感想を書くってのはどうだ?
感想っていうのは素直に書き手が喜びそうなものだしいいとは思うのだが。
351創る名無しに見る名無し:2010/03/11(木) 00:33:43 ID:CWVtvfFI
じゃあ1stの時みたいにしたらばで感想リレーやる?
352創る名無しに見る名無し:2010/03/11(木) 01:15:48 ID:JIPscodX
したらばより現在のスタンスまとめ

610 :アカウントナンバー774:2010/03/10(水) 12:32:08 ID:4xUxgQr.0
生存者のスタンス纏めてみる。
……本スレに書き込むべきなのだろうけど、規制されてるんだ。

・きれいな対主催(殺し合いを止める! ただし、マーダーに対する方針は人それぞれ)
キョン子、スネーク、メタナイト、藤崎、チルノ、グラハム、ベジータ、馬岱

・危険対主催(対主催だけど、手段は選ばない)
ときちく、タケモト、射命丸

・マーダー(優勝狙い)
十六夜咲夜、呂布、桂言葉

・扇動マーダー(殺し合いを盛り上げたい)
ドナルド

・私怨(あいつだけは絶対に殺してやる!)
鏡音リン


ステルスや危険対主催が減って、純対主催が持ち直した感じだな。
ただし、対主催の中には危険人物転向フラグを持つ不安定なものもいる。
逆も然り。マーダーの中にも心が折れかけてる人あり。
油断は禁物、と言ったところだろうか。


353創る名無しに見る名無し:2010/03/11(木) 10:51:34 ID:d0BF3izQ
究極のコッペパン使うと馬岱は右目も含めて全快するのかな。
上手くべジータとも合流できるといいんだけど…
354 ◆03vL3Sy93w :2010/03/11(木) 18:25:29 ID:0dwKzQLn
完成したのでべジータ、咲夜さんを投下します。
355 ◆03vL3Sy93w :2010/03/11(木) 18:26:35 ID:0dwKzQLn
「もうすぐ病院に着くな」

主催への反抗を誓ったべジータは、すでに病院が目に見える所まで来ていた。ようやく度重なる戦いで傷ついた体を休めることに安堵した。

「だからといって、油断はできんがな……」

病院の中に他の参加者が潜んでいる可能性もある。最悪の場合は待ち伏せをして殺しに来るかもしれない。
だからこそ、中に入るときは常に慎重に行動しなければならない。
そこまで考えていると、病院の入り口に人が立っているのが見えた。どうやら見た感じは女性らしい。そして、その女はべジータに話しかけてきた。

「初めまして、私の名前は十六夜咲夜。貴方のことはサンレッドから聞いているわ」


話は少し遡る。

「どうやら誰もいないようね。……いや、死体はあったわね」

咲夜は病院に入ると二つの死体を見つけた。一つはスネークと同じ軍人らしき男の死体。
腹部に血痕や刀傷があるので、刀か何かで刺されて死亡したと考えたほうがいいだろう。
そしてもう一つの死体は、見たところ青年のようだがあまりにも惨たらしかった。
腹を境目に分かれた体。飛び散った内臓。絶望に染まった表情。どれをとっても悲惨だった。
あまりにも見ていられないので病院内を探索していたのだが、ソファーに置いてあった壊れた人形以外は見当たらなかった。
356 ◆03vL3Sy93w :2010/03/11(木) 18:27:37 ID:0dwKzQLn

「とりあえず、ここを拠点とするわけだし……」

吸血鬼になった自分に治療は必要ない。だが、夜が来るまでここで待たなければならない。
そして、入り口の近くに死体が二つもあるようでは他の参加者が危険だと判断して病院を避ける可能性もある。
故に彼女はすぐに決断した。

「掃除でもしようかしら」

十六夜咲夜は、この一時だけ瀟洒なメイドとして行動していた。


少女清掃中……


「ふう、こんなところかしら」

掃除を終えた彼女の目の前は、見事元通り……とまではいかなくとも、ある程度は綺麗になっていた。
死体は奥の部屋に片付け、破損したものは付近のゴミ箱に入れて片付けていた。
また、窓や壁などにも埃や汚れなどがついていたので丁寧に拭いて汚れを取り除いた。
ついでにDIOのデイバッグから必要な物だけを取り出し、他の物はデイバッグごと死体のある部屋に片付けた。

「これなら大丈夫ね。後は……あら?」
357 ◆03vL3Sy93w :2010/03/11(木) 18:28:23 ID:0dwKzQLn

これからの事を考えて外へ出て様子を見ると、誰かがこちらに近づいてくるのが見えた。

(特徴からしてサンレッドの言っていたべジータかしら?)

そう考えてサンレッドから聞いたべジータの特徴を思い出すと、こちらに近づいてくる人物と一致する。

(さて、どうしたものかしら……)

もし目の前にいる人物がべジータなら戦うのはあまり得策ではない。何せ相手はあのブロリーと戦って生き残っているのだ。
もし勝てるとしても病院が破壊されてしまうかもしれない。吸血鬼と化した咲夜にとって日光を遮ることができる病院を破壊されるのは不味い。
ならばここは戦わず、仲間のふりをして情報を手に入れるのがいい。彼はサンレッドの仲間なので、サンレッドの名前を出せば何かしらの反応はあるだろう。
そこから相手に先に情報を話させるように上手く誘導する。それからその情報と矛盾がないように誤情報を流させる。これならば相手に疑われない。
そして咲夜は目の前にいる人物に話しかけた。

「初めまして、私の名前は十六夜咲夜。貴方のことはサンレッドから聞いているわ」
「貴様、サンレッドを知っているのか!?」
「ええ、そうよ。貴方がサンレッドのところを離れたときにね。出来れば放送について教えてくれるかしら?あのとき聞き逃したのよ」
「分かった。だが、貴様も今までどうしていたか話してもらうぞ。それは分かっているな?」
「ええ、勿論よ」

自分の話したことに相手から指摘されなかったということは、この男がべジータであることは間違いないようだ。

(幸先がいいわね)

こうして、咲夜の思い通りに情報交換が始まった。

358 ◆03vL3Sy93w :2010/03/11(木) 18:29:03 ID:0dwKzQLn


(スネークはまだ生きているのね……。でもこれで残ったのは21人、いや、20人ね)

咲夜はべジータから上手く先に情報を引き出した後、自分が聞き逃した四回目の放送について考えていた。
美鈴が死亡したのは分かっていたが、主人の妹のフランドール・スカーレットも死亡していたのは少し驚いた。
フランドールの死に対して何も思わないのは嘘になるが、元より自分が優勝するのが最優先である。そのためいちいち構っている暇などない。
これで自分の他に生き残っている幻想郷の知り合いは氷精と天狗だけとなった。あの氷精がいまだに生き残っているのは意外だが、特に問題はない。
問題はスネークがまだ生きていることであった。
幸いにもべジータはスネークとは会っていないが、他の参加者に自分が殺し合いに乗ったことが伝えられているかもしれない。
他の参加者を欺くのは難しいだろう。

(なら、この男をスネークとぶつけるしかないわね)

この男の強さはブロリーとの戦闘で証明済みだ。べジータとスネークが戦ったらその結果は一目瞭然だろう。そうなるなら問題ない。
だが、これはあくまでも希望的観測だ。戦闘中に誤解に気づくかもしれないし、和解する可能性もある。
だとしたら自分が病院にいることがバレることになる。だが、それでも構わない。
元々病院に寄ってくる参加者を狙う予定だったのだ。そのときに返り討ちにすればいい。
問題なのはべジータが自分を殺しにこの病院に戻ってくることだが、恐らくそれはないだろう。
多分スネークは仲間をつくって行動している。やる夫やドアラのような、明らかな足手まといを助けようとしているからそのような人物もいるだろう。
自分のことを知っているスネークなら、犠牲にならないようにべジータに仲間を護衛させて自分が病院に行くだろう。
ならば問題ない。自分は新しい力を得て、不本意とはいえ吸血鬼になったのだ。恐らく勝てる。
そこまで考えていたときにべジータから声がかかる。
359創る名無しに見る名無し:2010/03/11(木) 18:29:55 ID:Kf8uxpye
「やらないか?」
360 ◆03vL3Sy93w :2010/03/11(木) 18:30:26 ID:0dwKzQLn

「おい、何ボーっとしている。こっちは知っていることを全て話したんだ。貴様も話すべきことがあるだろ」
「え?……ええ、そうね。とりあえず私は……」

咲夜は、これまでの自分の経緯や知り合いについてのことを自分に不都合なことを隠して話した。
美希を殺害したことは勿論、自分をあまり強者に見せないようDIOに関しては死体を見たという程度に話した。
スネークについては二人を殺害した危険人物だという誤情報を流したのだが。

「これで分かったかしら?スネークがまだ生きている以上安心は出来ないわ。スネークに命を狙われている参加者もいるかもしれないのよ」
「そんなことは貴様に言われなくても分かっている!だがこっちは治療しにここまで来たんだぞ。すぐにここを出るわけにはいかない」
「そんな悠長なこと言っていられるのかしら?いくらブロリーやDIOが死んだからといっても、まだ呂布やスネークがいる。のんきに休んで他の参加者を見殺しにするつもり?」
「…………」

そのときにべジータの脳裏に浮かんだのは、自分が弔った星井美希の姿だった。
他の参加者が奮闘しているというのに、自分はこんなところで休んでいいのか。
その時にふと咲夜が口を開く。

「貴方、サンレッドから聞いたけど確かサイヤ人の王子……だったかしら?」
「そうだ。俺は誇り高きサイヤ人の王子、べジータ様だ!」
「そうよね。だとしたら、他の参加者が頑張っているのに自分だけ休むのはプライドが許さないことではなくて?」
「ぐっ……、貴様の言う通りだ」
「だとしたらすぐにでも駆けつけるべきよ。貴方の助けが必要な人もいるかもしれないわ」

361 ◆03vL3Sy93w :2010/03/11(木) 18:31:44 ID:0dwKzQLn
確かにこの女の言う通り、自分の助けが必要な奴がいるかもしれない。
だが、怪我している状態で守り通すことができるのか。
べジータは少し考えた後、結論を出した。

「……すぐには出ない。だが、治療した後はすぐに病院から出る。それで構わないな?」
「ええ、構わないわ」

☆          ☆          ☆

「ふう、ようやく行ったわね」

咲夜は、べジータがようやく病院から出て行ったことに安堵した。

「さて、これからどうしようかしら?」

とはいえ、やることが無くなってしまい、暇になってきた。ふと咲夜はあることを思い出す。自分のデイバッグの中にあれがあったことを。
咲夜はそれを取り出す。

「とりあえずこれで暇でもつぶそうかしら」

咲夜の手にはPSPが握られていた。


362創る名無しに見る名無し:2010/03/11(木) 18:32:23 ID:Kf8uxpye
久々に支援
1SSに2,3支援が当たり前なのが就活シーズン前なんだよな
今の新卒はみんな結構忙しいから困る
363 ◆03vL3Sy93w :2010/03/11(木) 18:32:25 ID:0dwKzQLn

【C-4  病院 /2日目・黎明】
【十六夜咲夜@東方project】
[状態]腰、腹、左腰に重い打撲(再生中)、全身に軽い打撲(再生中)、疲労(小)、吸血鬼化
[装備]時計型麻酔銃@名探偵コナン
[道具]支給品一式(水抜き)、ライトセイバー@外人が想像したとてつもない日本が出てくるゲーム(RedAlart3)、
メス10本、痛PSP@現実、マスクザ斉藤のマスク@ニコニコRPG
[思考・状況]基本思考:優勝し、死亡者含め全ての参加者を元の所に戻すと主催に望む
1:とりあえずこの機械(痛PSP)で暇をつぶす。
2:夜が来るまで病院に潜む。
3:病院内に他の参加者がいたら襲撃する。
4:べジータに期待。
【備考】
※ときちくは姿しか知りません。
※時間操作は4秒が限度です。停止した後に使用するには数秒のブランクが必要です。
※飛行が可能かどうかはわかりません。
※主催者側が参加者を施設を中心として割り振ったと推理しました。
※高い能力を持つ参加者は多くが妖怪と考えています。
※やる夫のデイパックは列車内に放置してあります。
※サムネホイホイ(出だしはパンツレスリングだが、その後別の映像は不明)は、A-5の平原に投げ捨てられました
※カミーユ・ビダンの死体を確認。首輪を解除しようとしてる人がいると推測しました
※一度幻想の法則から外れた者ももう一度幻想の法則の中にもどせば幻想の法則が適用されると推理しました。
※ヤバいDISCがINしました。スタープラチナの真の能力にも気づきました。
※吸血鬼化しましたが、本家吸血鬼と比べると回復やパワーアップが小さいです。
※基本支給品と計量匙、及びフジキがC-4からD-4にかけて散らばっています。
※DIOの支給品を回収しました。
※塚モールで火事が発生しています。
※第四放送を聞き逃しましたが、べジータから聞きました。
※スタープラチナのDISCから承太郎の記憶の断片を読み取ったようです。
※べジータと情報交換をしました。しかし自分が吸血鬼であること、美希やDIOを殺害したことは伏せています。
※阿倍さんのツナギ@くそみそテクニック、便座カバー@現実はDIOのデイバッグと一緒に病院の奥の部屋にあります。
※コンバット越前とKAITOの死体は病院の奥の部屋にあります。
※病院の入り口が綺麗になっています。

364 ◆03vL3Sy93w :2010/03/11(木) 18:33:19 ID:0dwKzQLn

治療を済ませたべジータは病院からある程度離れた後、気を探っていた。
(右のほうに気が5つ感じられるな。)
病院にいる咲夜を含め、単独の気も存在していたが、べジータはD-4にある5つの気に向かって歩いた。
べジータは単身で敵に立ち向かうことは考えてなかった。仲間と協力して戦うことが得なのはブロリーとの戦いで証明済みだ。
こんな状況で5人も固まって行動しているのは自分と同じ打倒主催を掲げる者たちで間違いない。
左のほうに煙が出ているのが気になるが、今は仲間に会うのが先だ。
(呂布、スネーク。このべジータ様を敵に回したことを後悔することだな!)

べジータはまだ知らない。自分がいいように操られていることに。
彼がそのことに気づくのはすぐなのか。あるいは……。



【C-4東部 草原/2日目・黎明】
【ベジータ@ドラゴンボールZ】
[状態]:疲労(大)、ダメージ(大)、全身に重度の打撲(治療済)、ヘタレ脱却
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、パッチンロケット@つくってワクワク
[思考・状況]
基本思考:くだらんゲームを破壊し、元いた世界に帰る
1:5つの気のもとへ向かう。
2:邪魔な奴はぶっ飛ばす。
3:美希を殺した何者かに注意する。
4:見つけたら呂布やスネークを殺す。
5:もし優勝したなら、言葉に借りを返すため、伊藤誠を生き返らせる?
※参戦時期は「燃え尽きろ!!熱戦・烈戦・超激戦」でブロリーの強さに戦意喪失している頃です。
※力が大きく制限されていることに気がつきました。
※1マス以上離れた相手の気を探れません。
※ニコニコ動画の影響で、テンションの高低が激しくなるときがあります。
※スーパーサイヤ人への変身が制限されています
※修造の熱い言葉や怒りなど一定の条件下で一時的にスーパーサイヤ人に変身できます。
※咲夜と情報交換をしました。ただし、言葉達の件については話していません。
※スネークが危険人物だと認識しています。
※塚モールから出ている煙を確認しました。
365創る名無しに見る名無し:2010/03/11(木) 18:35:51 ID:Kf8uxpye
投下乙!

ようやく結成した対主催チームと、ヘタレ脱却した最強対主催が一気に全滅の
危機にぃいいいいいいいいい!!!
366創る名無しに見る名無し:2010/03/11(木) 19:11:29 ID:7/Vo0IH3
投下乙
ベジータがスネーク達に出会ってどう動くか楽しみです。
367 ◆WWhm8QVzK6 :2010/03/11(木) 19:12:21 ID:7/Vo0IH3
自分も今から投下します
368 ◆WWhm8QVzK6 :2010/03/11(木) 19:15:26 ID:7/Vo0IH3
歩く。ひたすら歩く。
傷は全て癒えた。体力も十全。
武器も自分にとって最高の物が得られた。
絶好調とは将にこのことを指すのだろう。
ゲーム開始から24時間が経過した今、最も運がいいのは彼かもしれない。

鎧は捨て置いた。
もはや此処まで破壊された以上、鎧の体裁を為していないただの重荷だ。
下地の服を残して上半身の分は全て引き剥がし、そのまま歩き出した。
代わりになるものはあれば使えばいいだろう。
とりあえず顛末を見届ける必要がある。
そう思い、呂布は塚モールに戻ることにした。

塚モールからは火と煙が立ち昇っている。
あれから形勢が動いたのは明らかだ。DIOが呂布にとどめを刺さなかった事も、彼が確かめに行くに至った
経緯でもある。DIOが残っていようといまいと、出くわしたらその時対処すればいい。
正攻法は効かずとも先に遭遇しさえすれば先手は取れる。

火が広がっているのか、熱気がじりじりと伝わってきた。
壁越しでも充分に感じられる。ひょっとして向こう側は火の海なのではないだろうか。
ともかく静かに、かつ慎重に内部に接近する。

3m。2m。
方天戟で中の様子を反射させて確認するものの、写るのは炎の煌めきだけ。
意を決して前に飛び込む。今の彼には難しいことではない。
軽やかに静止する。そしてじっ…と正面を見据えた。

エントランスもホールも4割が火に包まれている。
しかし消火・防火設備のお陰で時間が経てば大方は消えるだろう。
スプリンクラーでも消しきれていないのは、強い火元が何処かにあるからか。
いずれにせよこの中に残っているというのはあまり考えにくい。
そう思い別の方向に目を向けると、ナニカがグチャグチャに散乱したゴミ捨て場が見えた。

「DIO……」

視てみればあっけなかった。
呂布を致死寸前にまで貶めた存在は、こうして無残な肉塊と成っている。
これもまた一つの結末なのだろう、と呂布は思うことにした。

敗者には既に興味は無い。
それより気にかかることは、『一体誰がDIOを殺したのか?』。
第三者の介入とも考えられるが、一番可能性があるとすれば――

「――あの女か」

十六夜咲夜。
DIOに倒された筈の女。
おそらくDIOを倒した後はどこかに行ったのだろう。
モールがこんな状態である以上、留まるのは愚策とも言える。
時間が経てばある程度隠れ場所としても使えるのだろうが。

(此処にはもう用は無い。ならば、何処に向かうか……)

参加者は残り20人程度(現時点では残り16人なのだが)。
そしてこの広い会場。禁止エリアがあるとはいえ、出遭うのは奇跡に近いレベルに入っている。
369 ◆WWhm8QVzK6 :2010/03/11(木) 19:17:17 ID:7/Vo0IH3
「仕方ない。ここは運に任せるか」

方天画戟を地面に垂直に立てる。
そして手を離す。誰でもした事のある、簡単な賭けのようなものだ。
いとも容易くばたりと倒れる。向いた方向は、北西。

「ふむ。確かにあちら方面には深く入っていないな」

決定。とりあえず北西に向かうことになった。
運は彼に味方している。少なくとも、今の時点では。


【D-4/2日目・黎明】
【呂布@iM@S演義】
[状態]健康
[装備]方天画戟@三国志\、イージス@FF11
[道具]基本支給品×2(食料・水-2)三国志大戦カード(UC董白)@三国志大戦、 葉団扇@東方project 包丁@現実 射命丸文のカメラ@東方project
サバイバルナイフ@現実 拳銃(0/6予備弾24)@デスノート、
 スナック菓子×3 飴×3袋、時計型麻酔銃の予備針(残り2発)@名探偵コナン、果物ナイフ
[思考・状況] 基本思考:生き残り優勝する。
1:北西に向かって敵を探す。
2:チルノ、馬岱、メタナイト、咲夜達とはまた会ったら決着を着ける。
3:いずれ主催者も殺す。
370 ◆WWhm8QVzK6 :2010/03/11(木) 19:19:19 ID:7/Vo0IH3
投下終了
題名は「Good lack」です。
371創る名無しに見る名無し:2010/03/12(金) 14:26:56 ID:/JixG59h
投下乙です!

少し前の停滞がうそのようだ・・・
372創る名無しに見る名無し:2010/03/12(金) 15:05:57 ID:sH7WDGUC
咲夜は序盤から扱いが良いのに終盤でも安全圏をキープしてるな
373創る名無しに見る名無し:2010/03/12(金) 16:15:34 ID:3EiEaZ0h
良いというか悪目立ちしない範囲で中空飛行続けてたのが
374創る名無しに見る名無し:2010/03/13(土) 00:39:41 ID:xw88g8+4
無理に動くより行き当たりばったりで行動したほうが上手くいくんだよな、ロワって。
その無理をしたがるのが対主催なんだよコンチクショー。
375創る名無しに見る名無し:2010/03/13(土) 11:12:45 ID:n0oF+5ME
乙。オフィスビル安定かと思ったら結構やばい
376 ◆F.EmGSxYug :2010/03/14(日) 22:50:00 ID:NtXGfD1c
投下開始します。
377正義の味方U -Face of Fact- ◆F.EmGSxYug :2010/03/14(日) 22:50:41 ID:NtXGfD1c

「……ん?」
「どうした?」

ときちくがあげた微妙な声に反応するタケモト。同時に、ときちくへ視線が集まる。
それに応えるように、ときちくは探知機の一点を指し示した。
三人がつられるように探知機を覗き込むと、点の表示位置がおかしい。
よく見ないと分からないことではあるが、タケモト達を示す点が微妙にずれている。
これだとタケモト達はまだ屋内、それもオフィスビルの中心部にいることになる。
しかし、実際は違うことなど現在の状況を見れば明らかだ。

「そういえばキモいイルカが、位置を偽装する効果もあるとか言ってましたねぇ」
「……それか」
「と、なると……ドナルドの位置もずれている可能性もあるな。
 この探知機は、探知機の現在位置を基点にしているんだし……」

舌打ちしながら、ときちくは探知機の電源を切った。
誰得の部屋には位置を偽装する効果もある。
それが首輪探知機にも影響を与えない可能性はないとは言い切れない。
むしろ、どちらも主催者が用意したものなのだからその方が自然だ。

「コメント一覧は?」
「こっちも真っ白だな。音声情報改竄の影響なんだろうが」
「向こうがどうしているか、偵察しないと分からんということか」

グラハムの言葉が全てだった。完全に予想外である。
いや、考えれば十分に起こりうると予想できることではあったが、
短時間で予想できるようなことではなかった。
最悪の場合、扉を開けたらその瞬間にドナルド達とご対面だ。

「じゃ、私に」
「断る」
「ケチな男の人は嫌われますよ?」

タケモトと文がまた言い争いを始める中、
それに割り込んだときちくが意外な発言を放った。

「まず、俺が行こう」

378正義の味方U -Face of Fact- ◆F.EmGSxYug :2010/03/14(日) 22:51:21 ID:NtXGfD1c

珍しくドナルドは喋らない。
いつもやかましく動きやかましく喋るのが彼なのだが、喋らない。
腕がへし折れているのだから、当然ではあるが……
それは理由ではない。ドナルドが黙っているのは、思考に沈んでいるから。
何よりもドナルドにとって重要なのが、タケモト達が何を掴んだか、だ。

(少なくともタケモトに僕を見捨てさせてまで一緒にいる辺り、
 あのケンタッキーフライドチキン女は何かを持っている……
 けど、それは、何を?)

思考に沈んだものの、はっきりとした答えは出ない。
ドナルド自身はそれほど機械に強いわけではないからだ。
もちろんハンバーガーを作る機械なら余裕で作成・改造・解体できるが、
どちらかと言うとドナルドの立ち位置はマジシャンである。本職には劣る。
首輪に絡んでいてそれも極めて大きな影響を持つもの、くらいしか想像できない。
大きくため息を吐くと、脇で縮こまっているリンが驚いたようにびくりとした。
物思いに沈んでいるチルノは所在無さげに、部屋をぐるぐると歩き回っている。

(いくら考えても無駄、かぁ。
 やはりタケモトをこっちに引き戻す方法を考えたほうが効率的かなぁ☆
 僕の能力を全部話したのは、今のところ誰もいないからねぇ……
 レンにさえドナルドマジックの副産物は話してないし)

結局、結論はそういうことに落ち着いた。
じっくり疲労を回復しながら大気中の魔力をかき集め、
集めた魔力を使ってドナルドマジックで細かい傷を癒し……

「……んんっ?」

379正義の味方U -Face of Fact- ◆F.EmGSxYug :2010/03/14(日) 22:52:17 ID:NtXGfD1c

「手招きしてますね」
「よし、まず俺から出るぞ」

ときちくの合図を確認すると共に、タケモト達も隠し部屋を出た。
言うまでもなく、ときちくの合図はドナルド達の現況を確認した上で、だ。
視界に入らない限り、気づかれることはない……
彼の能力ほど、偵察向きの能力はないと言える。
もっともときちくがしたのは、外に出て探知機を確認するという安全かつ慎重な行動のみなのだが。
逆に言えばそうでなかったら、ときちくが自ら買って出ることなどしない。

残り三人のうち先頭となったのは、言葉通りタケモトだ。
キモイルカのメモなど、文の支給品をときちくから全て受け取っているからである。
偵察係に重要な器具をわざわざ持たせる意味はない。危険すぎる。
出来るだけ物音を立てないよう動きつつ、ときちくの脇を通り過ぎる瞬間、僅かに声を掛けるタケモト。

「ドナルドたちの位置はどうだ?」
「ほとんど動いてない。気付いてないんだろ、多分。
 チルノとかはふらふらしてるから、微妙に歩いてるのかもしれないけどな」

夜闇の中、小声で僅かに話した後、ときちくは再び探知機に目を戻し……
その動きに、慌てて付け足した。

「ん……微妙にこっちに歩いてきて……いや止まった。ヒヤヒヤさせるなよ……
 ともかくとっととここから離れてくれ、しんがり役の俺もすぐ離れたいし」

言葉通り、タケモトはときちくから離れる。
そのまま北方向へと歩いていき、夜闇の中に消えた。
予定ではこの後回りこむようなルートで東へ方向を変える予定だ。
ときちくに続く形で、文とグラハムも離脱する。あとはときちくが離脱するだけ……
その瞬間、窓ガラスが割れる激しい音と共に光弾が地面に着弾し。
突如生い茂った植物が、ときちくと残りの三人を分断した。
更に探知機の中で、ドナルドを示す光点がこちらへ走ってくるのが見える。

「くそっ、こいつの仕業か! 
 うろうろ歩いていたのは、気付かれずに弾を放つ位置を探ってたってことか。
 でもなんでこっちの位置を……考える暇はなさそうだよな。タケモト……」

そうときちくが言った瞬間、向こうでなにやら騒いでいる音と、
走り出すような音が引きずるような音とセットで聞こえた。
慌てて探知機に目を戻すと……映っているのは、遠ざかっていく三つの光点。

(って、立候補したからには自力で逃げろってことか!?)

毒づきたい気分だったが文句は言えない。
多分タケモトが他の二人を無理やり急かしたんだろうとときちくは予測したし、
何よりときちくがタケモトだったらそうする、間違いなくそうする。
そうこうしている間に裏口の扉が開き、道化師のにやけ面が目に入ってきた。
諦めて向き合い、毒づくときちく。

「……なんで分かったんだ?」
「僕と君は、相性が悪いのさ☆」
380正義の味方U -Face of Fact- ◆F.EmGSxYug :2010/03/14(日) 22:52:59 ID:NtXGfD1c

ときちくの言葉に、ドナルドは抽象的な言葉を嘯く。
その能力、ドナルドマジックの副産物。言葉を監視した際使ったもの。
周辺の魔力を集める過程で、相手の動きを感知する――
それは例え相手が透明人間だろうと暗殺者だろうと、だ。
つまり、ときちくの気配を断つ能力は、ドナルドに対しては無力である。
閉鎖されている部屋――例えば例の隠し部屋――にいれば、探知は難しかったろう。
真っ先に隠し部屋から出たのがときちくだったから、彼が気付かれた。それだけだ。
もっとも、これはときちくのミスではない。
言葉を監視した時すら、副産物の知覚能力に関してドナルドは喋っていない。
……おかげで、信者であるレンですらくつろぐドナルドに不安を覚えたりしたが。
とはいえそのレンが死んでいる以上、知覚能力に気付く存在はいるはずもなかった。

会話が途切れると共に、場を緊張した空気が支配する。
まだときちくもドナルドも、武器を持っているだけで構えてはいないが……
どちらかに何らかの動きがあればもう片方も即座に反応することになるだろう。
例えば、ときちくが銃を引っ張り出そうとデイパックに手を突っ込んだりすれば。

(……どうする?)

非常階段のすぐ側にいるときちくと、裏口にいるドナルド。
互いに、オフィスビルの外壁の脇に立ち、相対する形になる。
遮蔽物はない……ドナルドが魔法の石の力で成長させた植物を除いて。
こういった状況下で有効となるのは飛び道具。
ときちくには銃の類はないが、ドナルドにはそれがある。
そして後ろと横は植物で塞がっている。となると逃げる方向は一つしかない。
ドナルドが銃を構えようとした瞬間、ときちくは窓ガラスへ……
つまり、オフィスビルの中へ向けて飛び込んだ。
ガラスが粉砕される音と銃声が相まった音が響く。
しかし、銃弾はときちくの予想外の動きによって一つも当たってはいない。

「いい覚悟だね。でも、その部屋は行き止まりさぁ☆」

いつもの笑みを浮かべながら屋内へ戻るドナルド。
だが、途中でその笑みがやや怪訝なものを滲ませた。
途中に廊下にリンがいた。何とか武器を構えているが、蚊帳の外と言った風情で。
それはいい。当たり前と言える。だが……

「……あれ? チルノがいないねぇ、っと!」

確認し、呟くと同時に体を傾ける。
ドナルドが戻ってくるのを見越したときちくは即座に部屋から脱出、
廊下に出てきたところで鉢合わせとなり、斬りかかってきたのだ。
体勢を立て直しつつ、ドナルドはときちくへと皮肉げに言葉を投げかけた。

「真面目過ぎるねぇ、君は」
「…………」
「戦いに無駄口を叩く必要はないってわけかい? つまらない、つまらないなぁ。
 そういう面白くない子を見ると、ドナルドはつい殺っちゃうんだ……☆」

381正義の味方U -Face of Fact- ◆F.EmGSxYug :2010/03/14(日) 22:53:40 ID:NtXGfD1c

「放置するとは、先ほど私に言ったこととはずいぶんと矛盾しているな」
「それなりに武器も持たせてるし、あいつの能力が言った通りなら逃げるのは容易。
 むしろあいつの場合、俺たちが助けに入るほうが逃げにくくなる」
「……明らかに私に武器を渡したくないと言わんばかりですねぇ」

ときちくの予測は見事正解だった。
二人を急かしてオフィスビルから離れようとしているのは、他ならぬタケモト。
裏口は西側に位置しているため、東に向かうにはまずオフィスビルの周辺をぐるりと回る格好になる。
当たり前だが、オフィスビルの各所にはそこかしこに窓ガラスがある。

「……待て。今、オフィスビルの中からこっちを見た者がいた」
「え?」
「はい?」

だからこそ、フラッグファイターの眼が何かを捕らえることも出来る。
オフィスビルに視線を移す文とタケモト。
とはいっても文は夜目が利かないし、タケモトは素人。
闇の中でグラハムのような視力が発揮できるわけではない。
しかし、タケモトと違い、文は何かを閃いた。

「いやはや困りました。
 なるほど、少なくとも戦意はありそうですね」
「……俺には見えないぞ」
「見えなかったのが君だけだ、ということなのだろう」
「それならそれでいい。ともかくそれならオフィスビルから離れるぞ」
「それがですねぇ。私なら飛べば簡単に逃げられそうですが、
 二人を連れて逃げるのは難しそうです。せめて武器の一つでもありませんとー」
「……そうか。なら、一つだけでいいんだな」
「…………ふん。とことんウザい男ね、アンタ」

揚げ足取りのような言動に腹を立てながらも、ともかく文は緋想の剣を受け取った。
ため息を吐きながらも、上を見やり。

「そこで悩んでないで出てきたらどうですか、チルノさん?」

観察者に、声を掛けた。

流れが変わる。
多少躊躇っているような微妙なまどろみの後、窓ガラスが開く。空気が凍てつく。
そこからチルノが降りてくるのを見て、タケモトはグラハムに手を伸ばした。

「武器も渡したし、ここはあいつに任せて行くぞグラハム」
「な、おい、ま……」
「俺たちがいても足手まといだって、文本人が言っただろ」

明らかに半分くらい当てこすりだが、腕を縛られているグラハムは逆らいようがない。
タケモトが未だグラハムにくっついているテープを掴んで引っ張り始めると、
ぎゃーぎゃー言い合いながら二人はその場を離れていく。
ややむくれながらも文はチルノへと向き直った。

「せめて違う武器くらい置いていっていいでしょうに、全く。
 で、チルノさんは何の用ですか?」
「文がレンを殺したって、聞いた」
「レンって……ああ、そういうこと。殺ったのは私じゃない」
「だって、ドナルドが――」
「そのドナルドと戦おうとしたのはチルノさんだったと記憶してますが。
 要するに、ドナルドにあっさり騙されたってことですか」
382正義の味方U -Face of Fact- ◆F.EmGSxYug :2010/03/14(日) 22:54:21 ID:NtXGfD1c

言葉が詰まる。
チルノが口で文に敵うわけがない。ただでさえチルノ自身が悩んでいるのに。
何かを言い返そうとして、それでもその言葉は浮かばず、かと言って納得も出来ず。
そんな中で口から漏れたのは、的外れな、コンプレックスだった。

「……そうよね。あんたはいっつもそうだった。
 あたいをとことん見下して、ペットみたいに可愛がってるだけ。
 対等だなんて思ってないから、意見なんて聞きもしない……」

チルノの言葉に、文はふと眉を吊り上げた。
ただの腹いせで放つにしては、強く滲んでくるものがある。だが、それも当然。
思いつきで放った言葉ではない。文に限った話ではない。
幻想郷の人妖によって、日頃から積み重ねられた実体験。

――けれど。

(……実際、ちょっと前から、らしくはないと思っていましたけど)

かつてのチルノだったら、こんなコンプレックスを抱き、静かに怒気を表すことが、あっただろうか?

「いつからそう思ってました?」
「……さっき気づいた」
「ふーん――そうですか。
 まぁ、そう受け取られても仕方のない接し方ではありますね。
 それで、結局どうしたいんですか、あなたは?」
「どうする、って……」
「色々です。
 私の言葉を正しいと思うのか、ドナルドの言葉を正しいと思うのか、
 私を話し合いで止めるのか、それとも殺すのか」

文の言葉は、次々にチルノに突き刺さる。
敢えて、今までになく、辛辣な口調で。
チルノは、それに反論できる言葉を何ら持ちえず。

――それでも、剣を下ろさない。

「違う……あたいは、文を、殺したく、なんか……」
「だったら、構えてる剣を下ろしてどこかに行きなさい。
 ……殺さずに拘束することは、殺すよりよほど難しいことですよ」
「うるさい、うるさい、うるさい!」 
「……はぁ、やる気だけは、あるんですね。まぁいいでしょう。
 幻想郷で、こういう時に決着をつける方法でもありますし」

風は、境界を分かつ。
二人の心の間に、隙間風を吹かせて。

383創る名無しに見る名無し:2010/03/14(日) 22:54:37 ID:M3YxzHje
支援します
384正義の味方V -Ultimate Truth- ◆F.EmGSxYug :2010/03/14(日) 22:55:01 ID:NtXGfD1c

まだ日こそ昇っていないものの、オフィスビルの内部は暗くはない。
用意されている電灯と、ランサーアサルトのマズルフラッシュによって。

「ひゃーはーっ☆」
「うおおおおおおおおおおおおっ!?」

障害物の合間を縫って走りながら、ドナルドがフルオートで放つ銃弾から逃げる。
奇声を上げながら銃弾を乱射するその姿は、常人なら見るだけで金縛りに遭うこと請け合いだろう。
幸いなのは、ドナルドは片腕を骨折していること。
片腕で放たれるフルオート射撃は狙いが甘く、大味である。
銃弾の嵐の中をときちくは一気に足を踏み込み、デスクの裏に滑り込んだ。

(ったく、冗談じゃないぞ……
 いくら弾入ってるんだ、あれ? 弾無限のコスモガンってわけじゃないよな……)

遮蔽物にときちくが隠れたことで、通常の手段で気配を読めなくなったか銃撃は止んだ。
既に、ドナルドとときちくの戦いによってオフィルビル一階は凄まじい有様だ。
もっとも、ほとんど――いや、全てドナルドによる破壊だが。
何秒保たれるか分からない平穏の中、ときちくはデイパックへ手を突っ込む。
剣だけではどうやってもランサーアサルトを打倒しえない。
それゆえに遠距離戦を補う道具が必要だ。しかし……

(くそ、これじゃない、これでも……)

2秒経っても、ときちくは目的物を引っ張り出せなかった。
支給品がありすぎることの弊害である。
デイパックに物を詰め込みすぎて、目当ての道具がなかなか出てこない。
たかが2秒、しかしドナルドにとっては十分すぎる2秒。
ときちくの耳に何かが滑ってくる音が響いた。銃声ではない。
とっさに頭から飛び、その場から離れる。同時に粉砕されるデスク。

――その何かの名前は亀の甲羅。リンの最後の支給品。
「蹴飛ばすと急加速して敵を倒す」という説明書きがされていたが、
そんな内容はリンにとって理解不能だったため死蔵されていたものである。
休憩中になされたドナルドの検分により、ここで日の目を見た。

(意図的に障害物を徹底的に排除しようとしてるのか?
 まぁ、俺の能力に気付いてるみたいだし、それなら当然のことだけどな!)

デスクの破片を意に介すことなく、ときちくは腕を振った。
そう、破片による負傷など気遣っている暇はないのだ。
道化師が笑みを浮かばせながら、こちらに銃口を向けているのだから。

385正義の味方V -Ultimate Truth- ◆F.EmGSxYug :2010/03/14(日) 22:55:53 ID:NtXGfD1c

空気が重い。
目の前にいる文の視線が、何よりも重い。
自分はそもそも文に勝てるのか。そんなことすら思わせるくらいに。

「…………っ」

まだ戦ってないのに、何を考えてるんだろう、あたいは。
首を振りながら、バスタードチルノソードを一旦腰に掛けなおす。
バスタードチルノソードを使って戦えば、フラン戦の焼き直しになるかもしれない。
文相手に短期決戦で勝てる自信は無い。これを持って戦うのは危険だと思う。

「フリーズアウト――アイシクルソード」

氷の剣を二つを編み上げる。
今のあたいなら、今までとは比較にならないくらいの技術で使いこなせるはず。
不敵な笑みを浮かべた文に、氷の剣を構えて突っ込む。
数歩の間合いをあたいの最速で詰め。踏み込んだ、その瞬間――首輪へ、閃光が。

「な」

前へ駆け抜けようとした足を、後ろへ避けようと跳ばせた。
けど避けた瞬間に切り返しが来る。とっさに左手の氷の剣を重ねて逸らす。
いや、逸らしきれなかった。左肩を、緋想の剣がかすめていく。
血が迸る。
痛みに耐えながら、右の剣で胸を狙った一撃を防ぐ。
息つく暇も無く次撃、眉間。反撃なんて思う余裕すらない。
それを防いだ瞬間、合わせた左剣は砕け散った。

「アイシクルソード……!」

後退しながら必死に氷の剣を作り上げる。そこへ最短距離で接近してくる文。
今度は右剣が砕かれる。相手の姿に戦慄する。
単純な剣技なら、今のあたいの方が上だ。けれど、速さが違いすぎる。
そして文の力と緋想の剣の切れ味は、僅か数合で氷の剣を斬り砕くレベルだった。
即座に氷剣を作成する。けど、作るために掛けた時間が減れば減るほど精度は落ちる。
そして、戦いが進むごとに氷の剣を作っている余裕は無くなる。

「……ふん」
「あ……こ、この!」

閃光が走る。それに左腕を合わせると同時に、氷が割れる音を聞く。
――左剣はさっき以上の早さで粉砕された。

「――力を温存しようとするのは無駄です。
 ここで本気を出さないのなら、あなたに後は無い」
「え? ……っ!?」

気がつけば飛んでいた。
見れば、文の足があたいを蹴り飛ばした形で静止している。
胸を肋骨ごと貫こうとするその一撃を、双剣で受けた瞬間……
双剣は破壊され、衝撃はそのままあたいを吹き飛ばしたらしい。
浮かんだまま咳き込み――隙をなくすために無理やり足を地面に叩きつけ着地した。
けれど、絶好の好機だったのに文は追撃してこない。足を止めたままだ。

「全力で来なさい。
 あなたが思っている以上に、私とあなたの間には高い山がある。
 スペルカードルールじゃなく――本気の決闘で私に勝ちたいと思うなら、全力よ」
「…………!
 ――分かった」
386正義の味方V -Ultimate Truth- ◆F.EmGSxYug :2010/03/14(日) 22:56:40 ID:NtXGfD1c

もう、悩んでる暇なんて、なかった。
バスタードチルノソードを両手で構えなおして、氷の一部分を解く。
そしてフランとの戦いでやったように、指を柄に触れさせた。
瞬間、意識が――唇を血が出るくらい噛んで――を無理や――戻す!

「っぐ……いくよ、文!」

頭痛をかみ殺して踏み込む。
文は僅かに息を詰まらせながらあたいの剣を受ける――そう、受けた。
まるで捉えられなかった、さっきまでとは違う。
……そう思った瞬間に、

「違う――そんなので全力だなんて、笑わせる!」

緋想の剣はあたいの剣を受け流し、返ってきた。罵声と共に。
緋想の剣にまともな太刀筋を期待するだけバカだ。
後退する、あの剣は弱点を突くだけで伸びるのは自動じゃない。
普通の時のリーチ自体は短い、射程外に離れれば避けられる。

「なるほど、確かに寸止めする必要がないくらいには強くなってる。
 けれどそれが限界なら、あなたは私に勝てない。
 元々剣技は範疇外だけど、それをこの剣は補ってくれる。
 身体能力を考えれば、あの天人より上手くこの剣を扱えるかな」

文は息を乱さず、汗一つ無い。涼しい顔だ。こっちは痛みで頭が割れそうなのに。
喋っている間に、あたいは跳んだ。自分の剣を片手に持ち替え、構える。

「来なさい、ただのお遊びで私を失望させないように」

暗闇の中、夜の風に響く声。それに対する答えは掌に集めた冷気で。

「霜よ――フロスト、コラムス!」

あたいの言葉と共に、地面全てを覆い尽くす氷の刃。
自然、それは立ちっぱなしの文に対しても襲い掛かって――
同時に、文が舞った。そうとしか表現できなかった。
緋想の剣が光り、回ると共に、文の周囲の霜だけが全て消えた。
風の力さえ呼び起こせなかった冷気は、八つ当たりのように草だけを枯らしていく。
半ば戦慄しながら着地したあたいを待っていたのは、罵倒。

「それで全力ですか? 期待していたのに」
「あんたの力じゃなくて、剣の力でしょ……!」
「それはお互い様でしょう。
 チルノさんだって、剣技をその剣から学んでいる。条件は同じです。
 なんなら、素手で戦ってみますか?」

文の言葉は、反論しようがなかった。
……確かに、そうだ。
あのときの流れを考えれば、そうなってると考えるのが明確だ。

「反論したいのなら。
 変わって手に入れた全てを、私にぶつけてきなさい!」

バスタートチルノソードをばらし、双剣にする。
落ち着け。冷静に、考えろ。
急所へと、刃を引きつけさせるのがあの剣の特性。
逆に考えれば、それほど読みやすい剣筋はないはず!
387創る名無しに見る名無し:2010/03/14(日) 22:56:47 ID:M3YxzHje
支援
388正義の味方V -Ultimate Truth- ◆F.EmGSxYug :2010/03/14(日) 23:00:03 ID:NtXGfD1c

「……何か考えてるみたいですけど」

文の呟きの言葉に答える余裕も無く、あたいは左剣を振りかざした。



ときちくを銃口に捉えたドナルドが、引き金を絞る。
瞬間、ときちくが投げたナイフがドナルドの目前に迫った。
反射的にそれを避けるドナルド。ほんの数瞬ではあるが、時間が稼げた。
その隙を使い、更にときちくはもう一つのものを投げる。レンのデイバッグ。
ナイフと比べて明らかに弾速の遅いそれにドナルドは構わず、引き金を引く。
デイバッグは銃弾によって引き裂かれ、バラバラになり……
その中にあった支給品が爆発するかのごとく溢れ出して、ドナルドの視界を塞いだ。
とっさに自分の顔面を庇うドナルド。僅か数秒、しかし重要な数秒。
視界が戻ると、そこにはときちくの姿は既にない。
舌打ちをしながらドナルドは周囲の魔力を集めつつ、ときちくの位置を探る。

(……ある程度まではドナルド・マァジック☆が使えるようになってきたけど、
 温存したいねぇ、ランサーアサルトの銃弾もまだまだ200発は軽くあるはず☆)

すぐさまときちくの位置は分かった。柱の影。ドナルドは素早くそちらを向き。

「オヒョー☆」
「チッ!」

奇妙な動きで、ときちくの射線から外れた。
当然、彼が放った銃弾は虚空へと消えていく。
銃声に遅れること2秒、敵が銃を持っている事に気付いたリンは慌てて姿を隠した。

(仕留めそこなったか……勘弁してほしいんだけどな。
 こんな拳銃でフルオートのライフルとやり合うとか……)

別にときちくは好戦的なわけではない。むしろ交戦は避けたいタイプだ。
しかし死を座して待つタイプでもない。そして、道具は他にもある。
柱に隠れている時間を使って、ようやくときちくは目的物を引っ張り出せた。
柱の影から更にそれを投げつけようとし……ドナルドの姿がないことに気付いた。

「ドナルドエクササァーイズ☆ 上級編!」
「!?」

横から響く奇妙な声。
回り込んだドナルドに反応する余裕もない。
左肩に銃弾が直撃し、もんどりうって倒れていた。

389正義の味方V -Ultimate Truth- ◆F.EmGSxYug :2010/03/14(日) 23:00:46 ID:NtXGfD1c

剣が交差する。
互いの得物はそれぞれの刃の色に相手を染め上げようと輝き奔る。
だが、その実力差は歴然だ。
幻想郷最速の剣を、彼女は捌ききれない。

「ぅ……く……!」

チルノの苦悶の声は、もはや何度目かも分からない。
それでも、未だバスタードチルノソードは緋想の剣と火花を散らしていた。
防いでいる。
ただ、反射神経がよいだけでは防げない。
しっかり次手を考えて、チルノは戦っている。
戦闘中の咄嗟の思考。閃きではなく、考えた結果の戦術。

「…………」

真剣な表情で、文はそれを観察する。
妖精ごときが1000年を生きた天狗に敵うわけがない。
それでも、もう持つまいがこうしてチルノと文は互角に戦っている。

再度、火花が散る。
依然剣を動かす腕とは別に、冷静に頭が思考する。
剣を振ることに本気になって、果たして本気になっていると言えるのか。
文の能力は風を操ること。
剣を操ることでは断じてなく、そして今までこの戦闘で文は一回も風の力を使っていない。

(……バカは私か。
 チルノさんがなんで変わったのか、何が変わったのか見るために、自分を危機に晒すだなんて)

舌打ちする。
ずいぶんと私も甘いなと心中で吐き捨て、文は緋想の剣を叩きつけた。



今まで通り刃が奔る。だが、その剣筋はどこが肩に力が入っている。

(チャンスだ!)

切っ先は真っ直ぐに私の首へと迫り来るはず。迎え撃つように双剣の片割れを。
そして、読み通りに奔る文の剣。弾けると確信した。そうすれば後は簡単だ。
距離を一歩で踏み越え、もう片方を文へと振りぬく。
夜の闇に透き通る剣閃。緋想の剣がアタイの剣とかち合う。手応えあり。
そのまま踏み込んで、会心の一撃を放とうとした瞬間、悪寒が走った。
文の剣は止まっている。それなのに空気が断たれる音が聞こえる。

「あ、く……!」

後先に考えずに地面を蹴った。受身なんて取れずに転がった。
同時に、剣を振った勢いのまま繰り出した蹴りが風のように――いや、風を纏って繰り出されていたのが見えた。

「……あやふやね」

あたいとは正反対に、文が悠然と歩いてくる。
傷一つなく、姿勢が崩れることもなく、息が乱れることもなく。
390正義の味方V -Ultimate Truth- ◆F.EmGSxYug :2010/03/14(日) 23:01:28 ID:NtXGfD1c

「バカみたいな反応の速さと剣術。
 その割に、ちっとも氷は使わない。あなたは本当にチルノさんですか?」
「何を言って……」
「そうかな。
 じゃあ聞きますけど、自分が前のままの自分であるという確信がありますか?
 自分の思考が、ちゃんと自分で考えたものかどうかは?」
「…………そんなの」

決まってる、とはとても断言できない。
ずっと悩んでばかりのあたいは――自分さえあやふやで。
喉の空気が留まったのを読み取ったように、あたいの答えを待たず文は続ける。

「確かにあなたは強くなった。その剣技ならば、白狼天狗とも渡り合えるでしょう。
 けど、それは決してあなたのものではない。
 あなたの剣は、どこか知らない誰かの剣を、
 どういうわけかほぼ完璧に模倣しているに過ぎない。
 私の推測に過ぎませんが……たぶん当たっているでしょうね」

そうして、文は左手を掲げた。
途端、空気が抜けていく。まるでここが真空になったかのように錯覚させる、威圧感。
あたいにも分かるくらいの……異常な風の流れ。

「そもそも私たちは剣を競うものではない。
 ――得意分野で、ケリを付けましょうか」

指を鳴らすスナップ。脳裏を走る恐慌の隙間風。
その号令の元真っ向から次々に走り出す風の刃を、
それぞれの速度と軌道を読んで、最初に来た弾を前傾姿勢で潜り抜けながら前進、
その姿勢でも当たる刃へ双剣を振り下ろし斬り払い、
再び一本に組み立て上げると共に地面に突き立て棒高跳びの要領で跳ぶ!
前宙返りしながら着地しつつ反撃の氷弾を撃つため掌に霊力を……いや、
反撃の余裕なんてない。着地の隙を縫うように迫る低速の追撃弾を氷の壁で防ぐ。
それでもなんとか距離を詰めようとして――氷の壁が割れた瞬間、絶句した。
防戦一方の相手にチェックメイトを掛ける様に、
文は緋想の剣から竜巻を起こしている――!

(フランにやった、アレだ!!!)

鴉は死を告げる、というどこかの言い伝えを思い出した。
緋想の剣は死者を啄ばむ嘴のごとく逆巻く。とっさにあたいも掌に霊力を集中した。
間違いなく、文の次の一撃は生半可なものじゃない――!

391正義の味方V -Ultimate Truth- ◆F.EmGSxYug :2010/03/14(日) 23:02:09 ID:NtXGfD1c

「ガッ…………!!」

苦悶の声を上げながら、銃弾を受けたときちくは倒れこみ、床を滑る。
その衝撃で、銃は手から零れ落ちている。
絶好のチャンス。捕らえるにせよ、殺すにせよ。
……しかし、ドナルドはそれを出来ない理由があった。

『トゥートゥー』
「……なにかなぁ、これは?」

ときちくが投げようとしたもの、それはモンスターボールだった。
倒れた際に手から毀れはしたが、それでもしっかりネイティオは出てきたようだ。
未知の生命体相手に、一瞬ドナルドも反応を悩んだ。
それが、ときちくにとっての逆転の隙となる。

「くっ……」
「おおっと☆」

倒れながらもときちくが放ったナイフに、ドナルドは再度跳ぶ。
もっとも倒れながら姿勢を正すこともなく片手で投げたナイフだ、
ドナルドが跳ばなくても致命傷にはならなかっただろう。
ときちくもそんなことは分かっている。牽制の意味合いが強い。
その隙に、ネイティオはマスターをカバーすべくときちくの元へ滑空する。
すぐさま、命令を出した。



文字通り、風が変わる。
緋想の剣で気質を変えていきがら、文は嘯きはじめた。

「吸血鬼に放った時のアレね……
 緋想の剣でも風は起こせますけど、やっぱり葉団扇とは微妙に違うんですよね、風が。
 端から見ていると同じかもしれないんですが、やってみると微妙に質が違います」

風の中に声が響く。ぎしりと空間が軋む。
振りかぶった腕には、気質を司る剣。

「避けるなんて無理なことは考えないように。
 私に勝ちたいって言うなら、受け止めてみなさい。
 風よ、捲れ――」

月夜に紡がれる声に緋想の剣が応える。
風の天狗は振りかぶった腕を振り下ろし、
出された怒号は、全てをなぎ払う魔風と化す――!

風が、オフィルビルを揺らす。地震のごとく、余波だけで建築物を歪ませる。
だが、チルノは死を受け入れるように目蓋を閉じていた。
――剣を強く握り締めて。
文が訝しみかけた刹那、チルノは目を開け。

「グレイシャ――ウォール!」

見せたことのない氷河を、顕現させた。

392創る名無しに見る名無し:2010/03/14(日) 23:02:24 ID:M3YxzHje
支援
393正義の味方V -Ultimate Truth- ◆F.EmGSxYug :2010/03/14(日) 23:03:04 ID:NtXGfD1c

「吸血鬼に放った時のアレね……
 緋想の剣でも風は起こせますけど、やっぱり葉団扇とは微妙に違うんですよね、風が。
 端から見ていると同じかもしれないんですが、やってみると微妙に質が違います」

文の動き、そして明らかに異質なものになっていく空気に慄然とする。
強く握り締めすぎたのか、右手から痛みが走る。
思わずそこを見た。……そこにあるのは、剣。唯一の打開策が、ある。

……わかってる。
『今の』あたいじゃ勝てない。
これを振って挑みかかれば勝てるというなら、とっくにそうしてる。
多分文がこれからすることは、剣技でどうにかなることじゃない。

「……ッ」

情けない。分かってるんだ、本当は。
この剣を持ってすべきことは、そんなことじゃない。
今のあたいのすべきことは、柄を覆った氷を解かして、そして……。
でも指だけで握ってるだけでも辛いのに、これを直に握り続けて戦える保証は無い。
流れてくる何かに頼るのは、人間が凍った海に自分から飛び込むのと同じ。
呼吸はできず、動こうとしても寒さで身体は動かなくなって――そのまま溺れ死ぬ。
そんな無謀なことは……

――力を温存しようとするのは無駄です。
ここで本気を出さないのなら、あなたに後は無い。

脳裏に、文が言った言葉が思い浮かんだ。
恐怖を振り払うように息を吐く。それでも怖い。だから柄を凍らせた。
これを握ってたら、ほぼ確実にあたいは死ぬから。
でも、このままでも死ぬ。絶対に死ぬのと、ほぼ確実に死ぬ。その二択。なら。

剣を握っている人差し指を上げる。
その指を氷に下ろして、とんと叩けば柄を包んでいる物が消える。
剣からあたいを守っていたものがなくなる。
あの痛みに耐えられる保障なんて無かった。
けれど、あたいは迂遠な方法でこの剣を持ち続けた。
理由は単純。この剣のおかげで強くなってるって、自覚してたから。
――そう。
結局この剣をどう使うかなんて、最初から決まってた。

「避けるなんて無理なことは考えないように。
 私に勝ちたいって言うなら、受け止めてみなさい。
 風よ、捲れ――」

もう数秒も待たずに来る。迷ってる暇なんて無い。
深呼吸を一つ。指を下ろす。
そしてあたいは、一気に掌を握り締めて――
意識と言う名の氷が、ぱりんと割れた。

聴こえない。聴こえすぎて、逆に聴こえない。
何も見えない。見えすぎて、何も見えない。
たくさんの音が響いていて、吹雪いている音のようにしか聞こえない。
たくそんの映像が交じり合っていて、真っ白になっているようにしか見えない。
自分が気絶しているのか、していないのかさえあやふや。
声さえ出せない。息すら吐けない。
諦めない。体が動かないなら、せめて目の前に映るものを確認しようとした。
ばかみたいにたくさん現れては消えていく何かを。今状況がどうなっているのかを。
394正義の味方V -Ultimate Truth- ◆F.EmGSxYug :2010/03/14(日) 23:03:45 ID:NtXGfD1c

わからない。
吹雪は考えようとするあたまさえ蝕んでいく。
からだもこころも、雪の中にうもれていく。
風は錘のように身体を拘束して、雪は氷のように精神を縫いとめる。
動こうとしても爪の先さえ動かず、見ようとしても心が潰れそうになる。
なにもかも、まっしろになっていく。

それでも、無理やり目を凝らすと。
それを待っていたように、ひとつの光景が止まった。

『ここの池は静かだし、蓮の花が何だかこの世の物じゃない雰囲気を見せるのよ』

……覚えている。
いつも以上に、妖精のみんなが騒がしかった時。
文と出会って、閻魔のやつによくわかんないこと言われて。
その時のあたいは。死ぬっていうことが何なのか、考えていた。

『感傷的になるにはまだまだ早いわ。
 だって、花はまだまだ咲き続いています。
 今からそんなに感傷的だと、散るときは大変ですよ?』

紛れも無く、文に聞いたこの言葉はあたい自身のものだと胸を張って言える。
もう、あたいはどこまでが本当の自分で、どこからが違う自分のものなのかあやふやだけど、これは。

今だって、死ぬことが何かは、よく分からない。
けれど、分かったことは、ある。

謝らないといけない。
フランを傷つけてしまったことを。
傷つかせたくない。
きっとあたいの帰りを待ってる、大ちゃんを。
失いたくない。
みんなの、あの笑顔を――文の、あの言葉を。

花が散ると、わけもなく気が重くなる。
文にだって、待ってる相手がいる。だからたぶん、失うのは辛い。
誰にだって、待ってる人がいる。だからきっと、失うのは悲しい。
そうだ、だから、迷ってる暇なんてない。迷ってるなんてそれこそバカらしい。
――だから!

「失って――たまるもんかぁ!!!」

今までに無いほどに強く。
アタイ愛用の剣を、握り締めた。

視界が戻る。経過した時間は、実際は1秒もなかった。
自分の力は全て理解した。今の自分の必要なものも。
剣から流れ込んでくる何かを読み取り、並行世界から能力と知識を汲み取る。
そして、コピーできるのは剣技に限った話じゃない。
他の能力を他の世界にいるあたいに合わせて、汲み取ることも可能。

文の声が響く。時間は無い。
目を閉じて、今の自分に必要な能力をコピーする。
必要なのは、霊力。風を押し返すくらい、強い氷。
――弾幕の風。
能力が大きく向上した世界の、凍らせる能力を大幅に引き上げた「私」が見える!

「グレイシャ――ウォール!」
395正義の味方V -Ultimate Truth- ◆F.EmGSxYug :2010/03/14(日) 23:04:26 ID:NtXGfD1c

「なっ――!」

文の声も、魔風と氷河が激突する音に飲まれていく。
世禁忌の枝の名を冠した炎さえなぎ払った風を、容易く受け止める遠大な氷の海。
だがそれも当然。風ごときが南極の氷を崩すことは無いように、
この守りを魔風が突破できるはずは無い。少なくともあたいはそう思って使ったのだから。

まるで金属音をこすり合わせたような異様な音が響く。
けど、まだ、魔風は決して勢いを緩めない。
同時に、剣から引き出した違う「私」の霊力と知識は、あたいの意識を削っていく。

「く――ああああああああ…………!!!!」

迫る氷河と魔風。
それを直前にして、あたいは吼えながら剣から吸い上げた全霊力を掌に注ぎ込む!
意識が削られるのは問題ない。必要なのは、何よりも強く自分を保つこと。
なら、最強のあたいにそれができないはずがない。
あたいが最強であるのなら、なおさら自分に負けるはずなんてない――!

「ぶっ……とべぇえええええええっ!!!」

風が飲み込まれる。そのまま氷河も共に消える。
残っていたのは、風と氷に飲み込まれて消えた、オフィルビルのすぐそばの家。
……そして例え自分を保っていても、剣を直に握った代償の頭痛。
だから。

「――これくらいで油断する。
 バカは死ななきゃ治らない!」
「なっ!?」

気がついた時にはもう、文が目の前にいた。
剣技をダウンロードしなおす暇もなく、無我夢中で技術もないまま剣を翳す。
かろうじて緋想の剣を受け止める。受け止めた、だけだ。
鍔迫り合った剣が押し返される。明らかに体勢が悪い。「私」には筋力も無い。
このまま押し相撲すれば、こっちが負ける。

「……どう見ても剣技が劣化してる。莫大な霊力を得た代償かしら」

冷静な言葉が頭に響く。
こっちは必死に頭痛に耐えているっていうのに、文は疲労さえ見せていない。
なんとか再び剣技をダウンロードしなおそうとして。

「――ところで、聞きますけどチルノさん。

 あなたが本当に、最強だと思う定義は何ですか?」

文の刺すような言葉に、あたいの動きは止められた。

「そんなの……誰よりも強いってことに決まってる……!」
「成程。
 では、私に苦戦している時点であなたは最強ではありませんね。
 無傷で私をあしらえるような実力の持ち主が、ここにはいたんですから」
「な……」

嘘だ。嘘に決まってる。
こうして戦ってみて分かる。文は強い。
そんな文を無傷であしらえるような奴がいるだなんて、とても信じられない。
絶句しているあたいをみて、ふん、と文は息を吐いた。
396正義の味方V -Ultimate Truth- ◆F.EmGSxYug :2010/03/14(日) 23:05:08 ID:NtXGfD1c

「……やはり、以前とは違うみたいですね。
「なに、を……!」
「私の知ってるあなたなら、こう言われても子供みたいに暴れるだけでしょう。
 あなたが真面目に悩んだりなんてしたのは、私は一回しか知らない。
 その際も結局、あなたはよく分からないままで終わっている。
 けど今のあなたは違う。それにあなたの元々の在り方が追いついていない。
 バカだったから、負けてもけなされても学習しないで最強だと言い張れた。
 けれど、今のあなたはそんな愚かさを失ってきている――不運にも。
 だから、自分の幼稚な信念を突っ込まれると、こうして律儀に迷う。
 だって、信念の程度と今のあなたの頭の程度が釣り合っていないんだから」

今まで見たことが無いくらい、冷たい瞳で文は言う。
反論できない。違う。違う、定義。
とっさに頭が探る。剣から違う世界の知識が漏れる。
あたいが知らなくても、違う世界のアタイがそれを識っていた。
そうだ、強いってだけじゃただのアビリティだって、レティが……

「ち、がう……」
「?」
「弱きを助け、強きをくじく……
 最強の矛を殴り飛ばす、最強の盾、正義の……」
「今の貴女ならもう分かっているでしょう。
 あなたが今言っている理想はただの借り物。
 その剣の影響で知ったモノ、他人が正しいと信じたモノを真似しただけ」

けれど、それをそのまま言うと、ふん、と文は見下した。

「ち、違うッ!」
「だから借り物だと言ったんです。今のあなたは感傷的以前の問題。
 今のあなたの思想は、決して『チルノ』のそれではないのだから!」

まるで心を読んだかのような正確な言葉を伴って奔る緋想の剣。
それで、持っている剣ごと体が10メートルは弾き飛ばされ、地面に転がった。
盛大な土煙を上げながら、地面の砂に削られる。

「――――げ、ほ」

咳き込みながら、それでも倒れることだけは嫌だった。
なんとか膝を起こし、剣を地面に突き刺して持ちこたえる。
歪んだ視界の中で……咳き込んだ時に口から血を吐いていたことに気づいた。

「期待しているとは言いましたし、あなたを題材にしたいとも言いました。
 ですがそれはあくまでチルノさんという存在で――
 チルノさんの皮を被った誰かではない。今のあなたは成長したわけじゃない。
 ただ余所から持ってきたものを継ぎ接ぎしただけなんだから。
 あなたは私を止めると言いましたね。あんたの行動は間違ってると。
 目を覚ましたらどうですか――大切なものを見失ってるのはどちらでしょうか?」

決してその信念は、あたい自身のものではない。
そう、文は言い切った。

確かに言う、通りだった。
『アタイ』は決して『あたい』ではなく、決して同じ存在であるわけじゃない。
『アタイ』は決して、文の知るチルノじゃない、だから、文は怒って当然だと思う。

それでも。あいつだって、『あたい』と同じ、心を持ってる。
397創る名無しに見る名無し:2010/03/14(日) 23:05:43 ID:M3YxzHje
支援
398正義の味方V -Ultimate Truth- ◆F.EmGSxYug :2010/03/14(日) 23:05:58 ID:NtXGfD1c

震える体に、力を込める。
さっきまでのあたいなら、この言葉で揺らいでいたかもしれない。
けど、もう決めたんだ。迷わないって。
その信念が自分のものでなかったとしても。
『アタイ』のものをそのまま上書きされただけだとしても。
アイツが『正義の味方』って言葉に憧れたように――
あたい自身もそれをかっこいいと思ったことは、胸を張って言える。

文は言った。それは決してあたいのものじゃないって。そうかもしれない。
それでもこの感情だけは、決して最初から変わってない。
最初、誰も殺さずみんな部下にすると誓った。
それが子供染みた馬鹿な思考から来たものだとしても、それはきっと自分のもの。

――だから、もう迷わない。憧れたとおりに……正義の味方を、貫き通す!

自分の力には限界がある。それでも、あいつはそれを突きつけられても戦った。
それなら、同じ「チルノ」という存在なら、あたいにできないはずがない――!

「――これだけ言っても」
「バカは、死ななきゃ治らないって……言ったのは、あんたでしょ。
 悪いけど――」

力が欲しいわけじゃない。
欲しいのは、みんなが笑ってすごせるっていうこと。
知り合ってる相手にすらそれを貫けないやつが、ずっとそれを貫けるわけがない。
だから、やることはひとつだけ。他には、もう、何もいらない――いるもんか!

「あたいは治す気なんて、毛頭ないッ!!!」

体を起こす。左腕の中で、電流が走る。
――ただの模倣じゃ、どうやったって文には勝てない。
どんな技術をコピーしたって、それは所詮真似だ、あたいの能力じゃない。
だから、あたいの能力は自分で作る。
複数の世界の能力を同時にコピーして、それを元に新たな戦術を編み上げる!

両手での一刀。
そのまま、「私」の莫大な霊力で編み上げた大剣を、「アタイ」の技術で叩きつけた。



声は高らかに。
決して解けぬ、絶氷の意志を謳う。

「あたいは治す気なんて、毛頭ないッ!!!」

不吉な音が響く。
とっさに動かした風の剣が、容易くチルノの氷剣に圧倒される。

「なっ――」

まるで鬼のような一刀に放心し、文は我に帰った。
まともに受ける余裕は無い。一閃が、ありえないほど重い。
なんとか受け流して後退する。だが、あれとまともに打ち合うことなど無理だ。
いや、恐らく天狗の中で真っ向から打ち合える存在は天魔のみ。
あれをまともに振らせないよう、こちらから攻めるしか手立ては無い。

「いいでしょう――なら!!!」
399正義の味方V -Ultimate Truth- ◆F.EmGSxYug :2010/03/14(日) 23:06:46 ID:NtXGfD1c

文が緋想の剣を振り上げる。
霊力をつぎ込まれたそれは、2m近くまで巨大化した風の剣と化す。
夜闇の中を緋想の剣は夜明けのように照らし、同じ大きさの氷の剣はそれを鏡のように照り返す。
それを見ても、チルノは止まらない……あるいは、止まる余裕が無いのか。
シンメトリーのように、それらは鏡合わせに動き出し。

「たぁぁぁぁあああああああああああああああああああああ!」
「――ハッ!!!」

裂帛の気合と共に、爆風を巻き起こして衝突した。
その力に耐え切れず最初に崩壊したのは、二人の足元の地面。
周辺の地面が風と氷の余波に耐え切れず、ひび割れて爆発し、隆起する。
そのまま緋想の剣が弾き飛ばされる。巨大化した氷の剣も、また。
剣と霊力は互角、だが――

「っぐ……!!」

体術なら、まだ文に分がある。
すばやく叩き込まれた追撃の蹴りが、チルノの腹部にめり込んでいた。
その体が宙に浮く。口から血の塊が吐き出される。

「まだ、だぁっ!!!」
「っ!?」

それでも、チルノは止まらない。死ぬまで、死んでも止まらない。
吹き飛びかけた足を無理やり地面ごと凍らせて縫いとめ、腕を振り上げる。
とっさに巻き起こる竜巻。それは風の壁としてチルノを阻む。
けれど、チルノは怯まない。

――この願いが、空の星を掴むように無茶なことでも、諦めない。

「グレー、ト……」

チルノの手が光る。その手には既にバスタードチルノソードは一本も無い。
だがそれでも、先ほどの氷の剣に勝るとも劣らぬ巨大な槌が編み上げられる。

――ましてや、今なら、きっと!

「クラッシャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」

絶叫。
紛れも無い彼女自身が生み出した巨大な氷槌と、文の壁が激突する。
チルノを拒むような風の壁が、グレートクラッシャーと火花を散らす。
金属が擦れるような音を上げながら、グレットクラッシャーは削れていく。
その中で、彼女は叫んだ。

「文――あたいはあんたに勝つ!
 勝って、あんたも、みんなも、助けてみせる!」

そうして、文はそれと向き合った。
叫びながら、まっすぐに向けられるその視線。
愚直でバカで――けれどそれ以上に純粋で。
ただ自分に出来ることを突き詰めて、自分の限界を知っても、
いつかそれを超えてみようとする――その、強さ。
400正義の味方V -Ultimate Truth- ◆F.EmGSxYug :2010/03/14(日) 23:07:29 ID:NtXGfD1c

グレートクラッシャーは半分近くを削り取られながら――今までと違う音を出した。
音は空気を伝わるもの。それが変わったということは、空気が変わったということ。

「……ぁ」

文が声を漏らした時には戦いは、終わっていた。
風の壁を突き破り、文に迫った巨大な氷槌。
それは文に届く寸前で、止められていた。
――疑うまでも無く。チルノの自身の、手によって。

それが意味することに、文が疑問を差し挟む余地は無かった。
息を荒げ血を吐きながら、それでも強く突き刺さるチルノの視線に、
傷ひとつない文はゆっくりと、目を閉じて。

「……私の、負けね」

愛しむように、呟いた。



グレートクラッシャーが消えていく。
同時に、あたい自身の緊張の糸も盛大に切れた。
……とたんに、立つことさえ、おぼつかなく、なって。

「あ……」
「――チルノさんは、強いね」

倒れこみかけた体を、ぎゅっと文に抱きしめられた。
……暴れる気は起きなかった。というか、実際、休みたい。
危険だとは思わなかった。だって、あたいは文を、信じてる。

「けれど、それは多分、きっと脆いわ」
「え?」

だから、その言葉は、唐突だった。
突然の否定する言葉に、思わず息を漏らした。

「例えば人は、いつまでも同じままではいられない。
 知恵を持ったのに短い人の生は、すぐ変わってしまう。
 それは色んなことを知ってしまうから。それを観測する自分も変わってしまうから。
 多くの感情を、新しい感情で塗りつぶして生きていく。
 ──十年後の自分が、今のままの自分であるかどうかは、人には分からない」

抱きしめられたまま、言葉を聴く。
何を、と口を挟めない。
分かっている。
文がどういう意図で言っているのか、心の奥底で分かっている。

「……もう分かったでしょう?
 多数の情報と変化に晒される今のあなたはそれはきっと、生の短い、人の在り方」

――季節だって、いつかは死ぬ。
401創る名無しに見る名無し:2010/03/14(日) 23:09:00 ID:M3YxzHje
支援
402創る名無しに見る名無し:2010/03/14(日) 23:24:14 ID:zti87NIH
仮投下スレでの投下終わったぞー
403創る名無しに見る名無し:2010/03/14(日) 23:29:15 ID:M3YxzHje
974 名前:正義の味方W -Believe your justice- ◆F.EmGSxYug[sage] 投稿日:2010/03/14(日) 23:13:42 ID:pPNghoCE0

「いったい……何」

気付けば、チルノは弾き飛ばされていた。
分かったのは、一瞬、世界が歪んだような感覚……
――そして、その向こうに、ドナルドは立っている。

「ラン・ラン・ルー! そうさ、これが力さ!
 僕が追い求めていた――☆」

ドナルドの元へ、何かが集まっていく。
月の光があっても見えない、しかし夜闇があっても感じ取れる異形。
それは、まるで悪意を集約したような……魔力の塊。

――元々ドナルドはチルノの異常に気付いていた。その起こる要因にも。
もっとも、剣を握ると精神に異常が起こる、くらいしか分かっていなかったが。
そのため文とチルノが戦っていた時にずっと、
ドナルドはドナルドマジックの副産物で探っていた、その正体を。
リンを先に差し向けたのも、探るためだ。
割り込む上でもっとも上等な状況と……
チルノが剣を握った時、何が起こるのかということを。
そして気付いたのだ。彼女の力の源に。

「すごいねぇ……これが向こう側の世界の力☆
 みんなに分けてあげたいくらいさぁ!」

後ずさるチルノに対し、ドナルドは高笑いを続ける。
チルノですら……いや、今のチルノだからこそ、分かる。今のドナルドの危険性が。

――ドナルドはそれを自分も利用できる、と判断した。
だからこそ、敢えて挑発し、全力を出させ、間近で他の世界との繋がりを持たせ。
ドナルドマジックを通じてアクセスし……そして得た。
並行世界と繋がる力を。

それがどれほどの効力を及ぼすか。
それは、チルノを見れば、明らかだ。

「君を参考に得た君の力――さっそく君で試してみようか☆」
「っ……やれるモンならやってみなさいよッ!!!
 グレート、クラッシャー!」

依然、銃弾を撃たずドナルドは飛び込んでくる。まるで自分の力を試すように。
ふらつく体に鞭打って、チルノは再度氷槌を編み上げた。
剣技を操れる筋力で持って、その偉大なる破壊者を振りかざす。
それを迎え撃ち、火花を上げるはチェーンソー。それも、片腕での操作。
普通に考えれば結果は明らか――しかし。

「どうしたんだい☆ さっきの戦いでの君の戦闘力は明らかに僕より上だったよ?」
「こん、のおっ……!」

圧されている。
グレートクラッシャーが、圧されている。
理由は言ってしまえば単純、ドナルドマジックでチェーンソーと身体能力を強化しているだけ。
……だが、今のドナルドは、魔力のストックがほぼ無限に等しい。
つまりその出力が許す全開で、常時ドナルドマジックを使えるということ――!

「まあそれだけ君が弱っていて……僕がそれだけ強くなったってことだけどねぇ!
 それを確認出来たし、死んで貰おうか☆」
「あ、ああああああああああああああああっ!!」
404代理投下:2010/03/14(日) 23:29:59 ID:M3YxzHje
975 名前:正義の味方W -Believe your justice- ◆F.EmGSxYug[sage] 投稿日:2010/03/14(日) 23:14:16 ID:pPNghoCE0

吼える。
氷とチェーンソーが擦れあう音が、凄まじい音を奏であげる。
全ての力を、チルノはグレートクラッシャーへ継ぎ込み……吹き飛んだ。
チェーンソーによって氷槌は両断され、チルノ自身もまた斬り付けられた。
血の痕を残しながらチルノは数mの距離を転がり、無様に倒れる。
出血と痛みで気が遠くなりながらも、チルノの脳裏に浮かんだのは――
憎悪でも怒りでも悔恨でもなく、疑問だった。

(……おかしい。
 あたいは握るだけでこんな死にそうなのに、あいつはまるで辛い様子が……)

ドナルドもまた、チルノと同じく並行世界の自分をコピーしているなら。
ドナルドもチルノと同じ症状を訴えているはずだ。
なのに、それがない。それは、つまり……

(……何か、違いがあるってこと?)

閃いた。
何より大切なことは、ドナルド自身はチルノと同じ力だと勘違いしていることだ。
チルノがドナルドを攻略するとすれば、それが鍵になる。
鍵になるのに……指一本、動かない。それどころか、瞼さえ勝手に閉じられていく。
いくら気を張っても、視界が暗くなっていく。
そんな中見えたのは――歩いてきたドナルドが、チェーンソーを振り上げている姿。

「じゃあ、おしまいにしようか……
 感謝してるよ、この力があればタケモト達を従わせるのも簡単さぁ☆」

その表情は、相変わらずの笑顔。残酷で、恐怖を想起させるものに塗れた。
反撃しようとしても、恨み言を言おうとしても、何も出来ない。
何もできないまま、何もかもが消えていく。
その中で、チルノは少し、幻聴を聞いた。

「――疾走、風靡!」

自分もロマンチックなところがあるんだなぁ、とチルノはふと笑った。
最期に見るものが、死んだはずの好きなやつが助けてくれるなんて幻なんだから――



405代理投下:2010/03/14(日) 23:30:58 ID:M3YxzHje
976 名前:正義の味方X -You're Not Alone!- ◆F.EmGSxYug[sage] 投稿日:2010/03/14(日) 23:14:54 ID:pPNghoCE0

「――へぇ☆」
「っ……!!!」

とっさにドナルドが展開した障壁と、文の体がぶつかり合う。
だが、その表情はあまりにも違う。
苦悶の表情を浮かべている文と、笑顔のドナルドでは、あまりにも。

「フラッグ!!!」
「……ん?」

ロードローラーに乗ったグラハムが現れたのは、その時だった。
ドナルドの意識が逸れる。その瞬間文は障壁を蹴り、後ろに跳んだ。
そのままチルノとリンを引っつかみ、ロードローラーの上に着地、口を開く。
グラハムに反論を許さないほどの、早口で。

「グラハムさん、この子達を連れてすぐタケモトさんと合流してください。
 そして、私の支給品にある究極のコッペパンを無理やり食べさせて、
 チルノさんが死ぬ前に強引に。ああ、緋想の剣を持っていて下さい。
 タケモトさんが嫌がるようなら、力ずくで奪い取れるように。
 まぁ私がいなければ、あの男も少しは言うことを聞くでしょうけど」
「待て、それは――!」

ようやく、グラハムは口を開くタイミングを掴めた。
だが、後が続かない。後が思いつかない。
ほんの一瞬の静寂。そして、それは文によって破られる。

「いいからさっさと行って、チルノさんが死ぬ前に!」
「フラッグ!」
「……最期の頼みくらい、フラッグ呼ばわりはやめて大人しく聞いてくれません?」

グラハムからは、ロードローラーの前部分に立った文の表情は見えない。
だがその語気だけでも、グラハムの反論を封殺して余りある。
音がした。文が、チルノとリンを操縦席に置いた音。
そして、文が再び飛び立ち、ドナルドへ再度相対した音――

「わかった――射命丸文」
「フラッグ呼びはやめ……」
「合っているだろう。それもフルネームだ」
「ああ……癖になっちゃったみたいで。それではさよなら、グラハム・エーカー」

アクセルを壊れんばかりに踏み込む。ハンドルを皮が食い込まんばかりに握る。
ハワード・メイスンを失った時のように……
グラハムは生存者を抱え、戦場を離脱した。

グラハムにとって――それは、どれほどの決意だったろう?

それでも最後の会話に、無理やりグラハムは笑みを浮かべた。
最後の言葉を返す時、彼に振り向いた文は、笑っていたから。
噛み締めすぎて血を流した唇を、意に介する余裕もなく。
そんなグラハムを、再び前に立ちふさがってきた文を、ドナルドは嘲笑う。

406創る名無しに見る名無し:2010/03/14(日) 23:31:40 ID:M3YxzHje
977 名前:正義の味方X -You're Not Alone!- ◆F.EmGSxYug[sage] 投稿日:2010/03/14(日) 23:15:25 ID:pPNghoCE0

「愚かだねぇ☆ 僕と組んでいれば助かったのにさ」
「どこが。明らかにあなたは殺し合いを望んでる」
「もちろん、ドナルドはつい殺っちゃうんだ☆
 でも、僕にとって有用なら考慮するよ。
 君たちにとってもっとも生き残ることが高かったことは、
 僕を教祖として崇め、纏まること。それがみんなのためだったのになぁ」
「言い訳ですね。或いは、私に全てを見抜かれた負け惜しみ」
「生き残るために少しばかりの犠牲が出ることなんて当たり前のことだろう?
 特にこういった、命を奪い合うような状況ではさ☆」
「みんなのため? お笑い種ですね。
 かつての私と全くやっていることは同じなのに、みんなのためになると言う。
 私はちっとも皆のためになるとは思っていませんでしたし、そのつもりもありませんでした。
 タケモトたちも、私と同じでしょうね。
 私を勧誘するために言ったのか、それとも本心からの言葉かは知りませんが、
 その程度の安っぽい言葉でこの私が騙され靡くとでも?」

文の言葉に、ドナルドの顔が引き攣る。
その笑顔には、怒気が混じり始めた。

「……一緒にしないでくれると助かるなぁ」
「同じですよ、自分が生きるためにやってるだけなんだから。
 自分の命を犠牲にする覚悟があったなら、あなたはそう主張してもいいでしょう。
 けれどあなたにはそんな覚悟はまったく見受けられません。
 状況次第で自分さえも『少しばかりの犠牲』とする覚悟がないなら、
 結局それは、自分を犠牲にしたくないための言い訳なんですよ。
 腑抜けた悪党の指導者層によく見受けられる、ありふれた情けない理屈です。
 ま、だから私はこういうことを言いそうにない方を選んだわけですが……」

朝日の影の中、怒りでひくひくと痙攣し始めるドナルドのまぶた。
洗脳するどころか、今まで何度も使ってきた言葉は完膚なきまで文に論破された。
彼にとってこれ以上の屈辱は、ない。

「随分とまぁ見栄っ張りなんだぁ☆ 僕にはよくわかる……
 君は疲労と消耗、そして負傷で立っているのがやっとじゃないか。
 痛々しいなぁ、その銃痕。余命30分、ってところかなぁ?」
「そうですかねぇ」

よって、ドナルドは切り口を変えた。
相変わらず不敵な笑みを浮かべている文が限界寸前だとは、
ぱっと見ただけでは誰も思わないだろう。
足がふらついているわけでもなく、息を荒らげているわけではない。
だが――文はドナルドの言葉を否定しなせず。
こうして立っているだけで、その足元に血溜まりを作っている。
だから、道化師は笑う。

「僕の信者になって全部洗いざらい話すなら、処遇は考えてもいいけどねぇ?
 僕には君を助ける手段があるよ?
 もちろん、さっきの発言は土下座して靴を舐めて謝って貰うけど」
「まさか。
 バカで、すぐカッとなって、でもそのくせ一丁前に悩む……
 そんな未熟で幼いあの子を、私は大切に思ってる」
「バカは君じゃないかい? そんなののために命を落とすなんて☆」
「確かにバカな子。でも、強い。
 私の積み重ねた1000年全てを賭け金に出来るくらいに……
 私はあの子に――私が楽しみにしてた、未来を見た」

407代理投下:2010/03/14(日) 23:32:23 ID:M3YxzHje
978 名前:正義の味方X -You're Not Alone!- ◆F.EmGSxYug[sage] 投稿日:2010/03/14(日) 23:16:10 ID:pPNghoCE0

月光の下を風が舞う。
今までになく強く。
今までになく激しく。
今までになく血を滲ませて。

まるで……消える前の、蝋燭のように。

「――そう。この気持ち、まさしく愛です!」
「ははっ、なら残念☆ 君はそのチルノの力で死ぬのさ!
 その言葉で、君もチルノも殺して死体をそのまま晒すことに決めたよ!」
「負けませんよ、チルノさんはあんたみたいなありふれた悪党に。
 御託はここまでです、見せてあげるわ――私の速さを!」



千年。長かったけど、いざ、その時が迫るのはあっと言う間だ。
悔いはある。
自分がこれから死ぬのに悔いがないっていうのは変態の言うことだ。
でも、しょうがない。
ここで死なないと私が見届けたいものは、潰えてしまうのだから。

グラハムに色々言いたいことはあるし、迷惑なこともあるし、恨んでさえいる。
でもまぁ、最後にちゃんと言うことを聞いたし、我慢しておこう。
少しはまっとうに生きる気を起こしてくれることを願うばかり。

チルノさん、あなたの決意を、私は忘れない。
貫き通せれば、きっとあなたはなんにでもなれる。神様だって越えられる。
もしかしたら、貫き通せず、結局何かの不幸を背負うのかもしれない。
それでもいいと、私は思う。私は可能性を見た。それだけで、いい。

悔いはある。けれど、思い残すことはない。
だって、私はチルノさんを信じている。
ドナルドを倒しても、チルノさんの戦いは終わらない。
例えこの殺し合いを終わらせても、もうきみはかつてのような生き方はできない。
果ての無い闇も、繰り返す後悔も、けれど、きっときみなら抱えて歩ける。
歩けそうにないなら、たまに横にいる変態とかに頼めばいい。
少しくらいならきっと、持ってくれるはずだから。
私がきみを助けたように……きみはひとりじゃない。
だから、思い残すことはない。

さよなら、チルノさん。
できたら大天狗様とかにも、よろしく伝えておいて下さいね。



408創る名無しに見る名無し:2010/03/14(日) 23:33:19 ID:M3YxzHje
979 名前:正義の味方X -You're Not Alone!- ◆F.EmGSxYug[sage] 投稿日:2010/03/14(日) 23:16:40 ID:pPNghoCE0

「ん……」

あたいの視界が、開けた。
そこは天国でも、地獄でも、冥界でもなかった。
今までずっと見てきた、風景だった。
そう。まるで、今までやってきた、殺し合いの場所のような。

「たす、かった……?」

暗い視界の中、半信半疑で、自分の体を見る。
あたいの体には、傷一つなかった。
周りを見渡す。周囲に、ドナルドの姿はない。
……おかしい。
いくらなんでも、おかしい。
なぜドナルドがあたいを見逃しているのか。
どう考えても、有り得ない。
なんで傷が治ってるのか。
どう考えても、普通なら死んでるはずなのに。

「まさか……」

あれは、幻じゃ、なかった……?

「……気が付いたか」

声が響く。
体を起こしてそっちを向くと、人間の男が側に立っていた。

「あんたが、あたいを助けたの?」
「私ではない。文だ」
「傷が治ってるのは、なんで……」
「文に言われたものを君の口に押し込んだらそうなった。
 そういう道具なのだろう」
「な、なんで……」

思わず、同じ言葉を繰り返していた。
けど、今度のは、疑問の意味が違う。
なんで、文は、それを自分で食べなかったんだ、という……

起こした体を、今度は前のめりに倒れこませていた。
傷は治っても、とても体を立たせることができなかった。

「バカよ、文、なんで、なんであたいなんかのために、
 助かる手段があったなら、なんで、なんで、自分でっ……!」

地面を叩く。
わかってる、本当はわかってるんだ、文がそんなことをした意味が。
だから言葉が止まらない、だから腕は止まらない。
あたいなんかにそこまで入れ込んで、天狗なのに、妖精なんかに、
だからバカだ、あいつバカだ、本当にバカだ!
それでも、涙は――

「……なぜだ」
「…………あ」

自分では立たせられなかった体が、強引に起こされる。
男が、あたいの胸倉を掴んでいた。
409代理投下:2010/03/14(日) 23:34:06 ID:M3YxzHje
980 名前:正義の味方X -You're Not Alone!- ◆F.EmGSxYug[sage] 投稿日:2010/03/14(日) 23:17:24 ID:pPNghoCE0

「なぜ泣かない!?
 見栄を張るな! こんな時は……こんな時くらいは、悲しんでもいいだろう!?
 いつも強くある必要はない――独りで抱え込む必要はない!
 今は敵はいない……道を走り続けず、休んでも――いい」

これ以上なく険しい、男の表情。それに反して力が抜けていく、その手。
支えを失って倒れこむ。地面に膝を付く。

「……文」

頭は下を向いている。
手で、地面の砂をかいた。

「あや」

その手も、地面も、滲んで、見えない――

「う……う、ううっ、うあああああああああああああああああああああっ、
 あ、ああっ、あああああああああああああああああああ!」



チルノの泣き叫ぶ声が響く。
文との思い出を想起して。文の言葉を脳裏に滲ませて。
そこに、タケモトが声を掛けてきた。

「もういいか、グラハム。俺たちは早くデパートに向かう必要がある。
 ドナルドから、逃げるためにも」
「すまない……もう数分待ってくれ」
「……まぁいい。ロードローラーもあるしな」

さすがに慮るべきだと思ったのか、おとなしく下がるタケモト。
グラハムは体を起こさないチルノに視線を戻し……目を背けるように、空を見た。
草木を揺らす、風を感じた。

その脳裏に、この殺し合いが始まってからの経験が走り。

――グラハムの瞳からも、一筋の涙が、流れ落ちた。

410創る名無しに見る名無し:2010/03/14(日) 23:38:30 ID:bKvk85UO
支援
411創る名無しに見る名無し:2010/03/14(日) 23:39:34 ID:7IH57mhr
 
【B-1中央  /二日目・早朝】
【チルノ@東方project】
[状態]疲労(中)
[装備]バスタードチルノソード@東方project派生
[道具]支給品一式
[思考・状況]
基本思考:英雄として殺し合いに乗った者を倒し皆を守る、主催を倒す
1:…………
【備考】
※空は飛べますが体力を余計に消費します
※ビリー・レン・タケモト・ドナルドを勝手に部下にしました。
※氷符 アイシクルフォールは制限対象に入っていないようです。
弱体化してはいますが、支障なく使えます。
但しイージーモード限定です。自機狙い5way弾は出せません
※バスタードチルノソード越しに並行世界の情報を得ることで、
その世界の自分の能力を使えます。
ただし並行世界の自分の情報と混濁するため記憶障害などの負担が掛かります。
※並行世界の知識を得ました。
 自分が必要とする能力を完全に再現できます(例えば霊力がたくさん必要な時は「東方弾幕風」のEXチルノttp://www.nicovideo.jp/watch/sm1740197
※少し漢字が読めるようになりました。
※微妙に知的になりました
※気絶していたため、タケモトチームと射命丸チームとの情報交換には参加していません。
※ときちくから情報を得ました。

【グラハム・エーカー@機動戦士ガンダム00】
[状態]:疲労(中)、ほっぺたにビンタ痕、頭部にダメージ、思考異常
[装備]:緋想の剣@東方project
[道具]:支給品一式×2(一食分食糧と水消費)、DMカードセット(天使のサイコロ、悪魔のサイコロ、スタープラスター)@遊戯王シリーズ
不明支給品(1つ)、ヒテンミツルギ極意書@ニコニコRPG、キッチリスコップ@さよなら絶望先生
[思考・状況]
1.文の分までチルノを守る
※参戦時期は一期終了後(刹那のエクシアと相討ちになった後)。
※キョン子、大河、羽入、アポロ、みさおと情報交換しました。
※タケモト、バクラと情報交換しました。
※自分を取り戻しましたが、また戻ってしまいました。

【タケモト@自作の改造マリオを友人にプレイさせるシリーズ】
[状態]:精神疲労(小)、疲労(中) 全身に軽い痛み
[装備]:アイスソード@ちっこい咲夜さん
[道具]:[タケモトのデイバッグ]
支給品一式、精密ドライバー@現実、野菜ジュース@ぽっぴっぽー、カミーユの首輪(一部破損) 
ドアラの首輪、シルバーウルフ(12/12)、(予備弾188本)@フルメタル輪ゴム鉄砲、万葉丸(11/30)@零シリーズ 
強姦パウダー@ニコニコRPG(4/9)、ブロントさんの首輪(真っ二つ)、
[文のデイバッグ]
支給品一式×2(食糧一食、水二食消費)、三国志大戦カード(不明)@三国志大戦、
DMカード(不明)@遊戯王、BF−疾風のゲイル@遊戯王5D's(使用可能まであと6時間)
モンスターボール(空)@いかなるバグにも動じずポケモン赤を実況
BFデッキ@現実、デュエルディスク@遊戯王GX、キモイルカのメモ


[思考・状況]
1:デパートへ向かう
2:生き残り脱出する,そのためには……な……
3:大連合は組まない、最低限の人数で行動
4:自分が有利に進むように、参加者に心理的罠を仕掛けて嵌める
5:施設を周るのは一旦やめ、オフィスビルを念入りに調査
6:裏切りを防ぐ為に殺し合いに背く参加者を味方につける
7:首輪を外せはしないと判断。無力化するための協力者を少人数集める
8:規格外の者に対抗出来るように、ある程度の戦力が欲しい
9:人の首って切りにくいんだな。落ち着けて設備のある場所で実験するか
10:誰が創造者なのか教えてやんよ
11:チルノの変な記憶とやらが気になる
※ドナルドが強力な支給品を持っていると判断。持っているとは限りません。
※首輪についての情報を知りました。
※チルノの異変について気が付きました
※トキから情報を得ました
※キョン子、射命丸、グラハムと情報交換しました。
※殺人者駆除班の情報を得ました。
※ドナルドの弱点は慢心だと考えています
※ときちくから情報を得ました。
※射命丸から首輪に関しての情報を得ました。

【ときちく@時々鬼畜なゲームプレイシリーズ】
[状態]:左肩下に刺し傷(応急処置済み)、左肩に銃痕(応急処置済)、疲労(小)
 全身にダメージ(小)、精神疲労(中)、記憶の混乱(思考は正常)
[装備]: ナイフ×2、包丁×3、ブレード@サイべリア フライパン、七星宝剣@三国志9
[道具]:[ときちくのデイバッグ]
支給品一式×3(食料・水一食分消費)、支給品一式×3(一食分消費)、 フォーク、張遼の書@ニコニコ歴史戦略ゲー 、
首輪探知機(残り15分) 、モンスターボール(ネイティオ)@ポケットモンスター、
アシストフィギュア(サイボーグ忍者)@大乱闘スマッシュブラザーズX(使用可能まで2時間) 、
タバコ一箱@メタルギアシリーズ、タミフル@現実、北条鉄平の首輪、不明支給品0? 、モンスターボール(空)
[雪歩のデイバッグ]
コアドリル@天元突破グレンラガン ナイフ、支給品一式×2(水・食料一食分消費)、
ジャージ@へんたい東方 デスノート(鉛筆付き)@デスノート
[バクラのデイバッグ(未確認)]
毒蛾のナイフ@ドラゴンクエスト、DMカードセット(翻弄するエルフの剣士(10時間使用不可)、鉄の騎士ギア・フリード、)@遊☆戯☆王
 普通のDMカード二枚@現実 共通支給品、コメント一覧@ニコニコ動画
[思考・状況]
【思考・状況】 基本思考:生き残り、真実を知る。
1:デパートへ向かう。
2:参加者が20人を切るまで基本的に動かない。
3:誰か着た場合には十全に対処する。
4:動く場合は洞窟、デパート方面に向かう。
5:他にも使えそうな人間がいれば駒として利用する。
6:自分からは殺さない。
7:自衛のための殺害は已む無し。
【備考】
※七夜志貴と十六夜咲夜の姿を確認しました。名前は知りません。
※元世界の知識はかなり封印されていましたが、半分程度解けたようです。
※囲炉裏に関しては、かなり思い出しました。
※ローゼン閣下(麻生太郎)に関することがフラッシュバックしました。
※自身の記憶に関してのフラッシュバックがありました。
※元々の能力などのせいで他の参加者に比べ疲労が激しいようです。
※自分の記憶がおかしいと自覚しています。
※オフィスビルのネットは主催者と繋がっていると推測しました(真偽は不明)
※映画館での出来事を知りました。



【鏡音リン@VOCALOID2(悪ノ娘仕様)】
【状態】顔がぼこぼこ(行動には痛み以外での支障なし)、軽度の疲労、
 右腕骨折(応急手当済み)、悲しみ、極度の精神的疲労、気絶
【装備】銃(10/15)@現実
【持物】基本支給品、レナの鉈@ひぐらしのなく頃に、KAITOのマフラー@VOCALOID、
亀の甲羅×2@マリオシリーズ、無限刃@るろうに剣心
【思考・行動】
基本思考:???
1、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい……
2、ロードローラーに一目惚れ。
3、バトルロワイアルに恐怖。元の世界に帰りたい
※色々と現実逃避しています
※ロードローラー@ぶっちぎりにしてあげる♪の周辺にリンたちはいます

【亀の甲羅×3@マリオシリーズ】
マリオワールドで蹴飛ばしたりマリオカートとかで投げたりするあれ。
中には誰もいませんよ。一個消費。色は緑なのでホーミングしない。




「……弱い。弱い弱い弱いつまらない!
 弱すぎるねぇ。こんなんじゃあ、いたぶる楽しみすらないじゃないか!!」

倒れこんでいる文に一瞥をくれると、ドナルドは座り込んだ。
生きてはいない。いるはずがない。心臓を貫かれているのだから。
そのままドナルドが指揮者のごとく大きく腕を広げると、
禍々しい魔力が、違う世界越しに収束を開始する。
瞬間、僅かに文に付けられた傷が、一瞬にして完治した。
そして今までについた傷もまた、凄まじい速度で癒えてきている。
当然だ。
ドナルドマジックで傷は癒せる。そして、今、その魔力は好きなだけ使える。
時間さえ掛ければ、ドナルドマジックを使う暇さえない負傷でない限り治せるのだ。
あと2時間もあれば、左腕の骨折以外は癒えるだろう。
問題は、そのあとどうするか……
タケモトの裏切りはもはや明らかだ。チルノももはや洗脳には応じまい。
それどころか、リンさえ裏切っている可能性もある。

「……そうだ。
 この女の死体を、チルノやタケモトの目の前に突きつけるのも悪くないねぇ。
 僕に逆らえばどうなるか、思い知らせてやらないと。
 この状態で傷つけずそのまま運ぶのは、ちょっと気を遣いそうだけどなぁ♪」

悪魔が、笑う。


415創る名無しに見る名無し:2010/03/14(日) 23:45:10 ID:7IH57mhr
  
【A-1 オフィスビル周辺/二日目・早朝】
【ドナルド・マクドナルド@ドナルド動画(現実)】
[状態]:疲労(大)、腹部にダメージ(小)、全身にダメージ(小)、魔力ほぼ無限状態
  左腕骨折(少し治癒)
[装備]:
[道具]:支給品一式×2(一食分水・食料消費) ランサーアサルトライフル(213/350)@Gears of War2
魔法の石@Heart Of Darkness
[思考・状況]
基本思考:教祖として信者を沢山作りつつ、信者を指揮してバトルロワイアルを盛り上げ主催者になりかわる
1:とりあえずここで休む。会場の端が気になる。
2:文の死体はチルノやタケモトに突きつけるために、そのままの状態で運ぶ
3:言葉を駒として徹底的に利用する。逃がすつもりは毛頭ない。
4:チルノは弄んだ上で殺す
5:タケモトの首輪解除及び無力化のための手伝いをする。利用した後は……
6:藤崎や馬岱等が楽しみ。
※僧侶のネガキャンを聞きました。
※馬岱から妖術と幻術をラーニングしました。
※藤崎が生きていることを知りました。また、藤崎が何らかの形で変化が起こったと推測しています。
※首輪解除班の情報を得ました。誰得の部屋については知りません。
※ときちくから情報を得ました。
※タケモトと文はグルだと判断しました。
※自分の能力を正しく把握していません。

【射命丸文@東方project 死亡】


417創る名無しに見る名無し:2010/03/14(日) 23:47:14 ID:bKvk85UO
以上で代理投下終了です。
F.EmGSxYug氏投下乙でした
418創る名無しに見る名無し:2010/03/14(日) 23:58:36 ID:bKvk85UO
とりあえず感想を

誰が死ぬか全く分からないハラハラした展開でした。
キャラの心情の機微がよく表現されていてチルノvs文辺りは特に良かったと思います。
文の死はかなり大きく響くんじゃないでしょうか。
脱出の糸口を見つけられても中々に多難な道程かと。
そしてドナルド……まさかのパワーアップ。
対主催は結構辛いんじゃないだろうか…

ともかく展開、バトル、駆け引き共に素晴らしかったです。
改めて投下乙でした。
419代理投下:2010/03/15(月) 00:15:43 ID:yoohGuKH
と、忘れ物
968 名前:正義の味方W -Believe your justice- ◆F.EmGSxYug[sage分ける場所ミスったのでやり直し] 投稿日:2010/03/14(日) 23:10:04 ID:pPNghoCE0

グレートクラッシャーが消えていく。
同時に、あたい自身の緊張の糸も盛大に切れた。
……とたんに、立つことさえ、おぼつかなく、なって。

「あ……」
「――チルノさんは、強いね」

倒れこみかけた体を、ぎゅっと文に抱きしめられた。
……暴れる気は起きなかった。というか、実際、休みたい。
危険だとは思わなかった。だって、あたいは文を、信じてる。

「けれど、それは多分、きっと脆いわ」
「え?」

だから、その言葉は、唐突だった。
突然の否定する言葉に、思わず息を漏らした。

「例えば人は、いつまでも同じままではいられない。
 知恵を持ったのに短い人の生は、すぐ変わってしまう。
 それは色んなことを知ってしまうから。それを観測する自分も変わってしまうから。
 多くの感情を、新しい感情で塗りつぶして生きていく。
 ──十年後の自分が、今のままの自分であるかどうかは、人には分からない」

抱きしめられたまま、言葉を聴く。
何を、と口を挟めない。
分かっている。
文がどういう意図で言っているのか、心の奥底で分かっている。

「……もう分かったでしょう?
 多数の情報と変化に晒される今のあなたはそれはきっと、生の短い、人の在り方」

――季節だって、いつかは死ぬ。

いつか閻魔に言われた言葉を、思い出す。
文があたいを否定してきた理由を、理解する。
そんな生き方を続ければ、お前は死ぬと。
……剣を握っていると自分が死にそうになった理由が分かった気がする。
違う世界の自分という存在……それに耐え切れなくて、魂が悲鳴を上げていた。
文があたいと戦って、今の在り方を否定してきた理由も、それを見越したから。

「けれど、人と違ってあなたは忘れることを許されない。
 人は忘れることで生きることが出来る。けど、今のあなたは違う。
 他の考えを無理やり押し込まれても、今の自分を保ち続けないといけない。
 きっとその戦い方を続ける限り、あなたへの負担は大きい。
 たぶん、長くは生きられない」
「でも、でも、あたいは――」
「止めないよ」
「え?」
「うん。私は負け犬だから。
 だから、あなたを支えることにするわ」

声は春風のように。
やさしくあたいの中に、響いてきた。

420代理投下:2010/03/15(月) 00:16:26 ID:yoohGuKH
969 名前:正義の味方W -Believe your justice- ◆F.EmGSxYug[sage] 投稿日:2010/03/14(日) 23:10:46 ID:pPNghoCE0

「今のあなたは、ふとした拍子でまったく別のものになってしまう。
 自分を保つために必要なのは、何を見て知っても、揺らがないきみ。
 どんな苦しみも悲しみも痛みでも変わらないくらいの。
 それなら腕が千切れようが、足を斬り落とそうが、大丈夫。
 それに必要なのは本物のきみを知り、それを確信し続けること。
 どこまでも一つのことを信じ続け、貫き通す馬鹿になること。
 それがきみに必要な「最強」──それがなくなったんじゃないかと思ったのよ。
 戦って否定したけど、杞憂だった。もう私に打ち勝てたきみなら、出来るわ」
「…………あ」

文の表情は見えないけど、きっと穏やかな顔をしてるって分かる。言葉の、意味も。
だけど――いや、だからか、慌ててあたいは、文を押し返して、離れた。

「な、なんか、恥ずかしいよ……」
「……真面目に言ってみたんですがー」

顔を背ける。
……別に、文が悪いわけじゃない。
あたいはこうやって、褒められたことがなかった。
いつもいつも馬鹿にされるだけで、誰もまともに取り合ってなんかくれなかった。
だから……こういうとき、どんな顔をすればいいのか、分からない。
必死にどうすればいいのか考えるあたいに、差し伸べられる、手。

「こ、今度は、なによ」
「あくしゅ。
 対等の相手として、協力するわ。
 二人で……このふざけた殺し合いを、ぶち壊そうかな、という証」
「……えへへ!」

笑顔の文に、あたいも、迷いながら手を差し伸べる。
負担は大きかった。疲労もかなり溜まっている。
けれど、文の手を取った瞬間、そんなことが気にならないくらい心は軽くなった。

最強のあたいたち二人なら――絶対、どんな困難にだって打ち勝てるんだから。

そう思った瞬間の、銃声。

「……え?」

分からない。

夜の闇の中を、文が倒れていく。

分からない。

体に穴が開いて、血が流れている。

分からない。

その瞳は、一瞬にして濁って――



421代理投下:2010/03/15(月) 00:17:15 ID:yoohGuKH
970 名前:正義の味方W -Believe your justice- ◆F.EmGSxYug[sage] 投稿日:2010/03/14(日) 23:11:33 ID:pPNghoCE0

B-1。オフィスビルから離れた地点。
そこに、大きな車の影があった。一般的に、ロードローラーと呼ばれるものだ。

「こいつがいなかったらどうする気だったんだよ」
「いたから任せたんだが」
「そりゃそうだろうけどな……」

そのすぐ側で話し合っている影があった。
タケモトと……オフィスビルからの撤退に成功した、ときちくの姿だ。

ときちくが命じたのは、ネイティオによるテレポート。
ネイティオたちポケモンのテレポートは、最後に行った施設へと飛ぶ。
それは「入り口」へワープするのが功を奏した。
そのため裏口から入り口へとワープすることとなり、
同じオフィスビルのそばでも大幅に移動することとなったのである。
鍵を付けっぱなしだったロードローラーを奪取するというおまけつきだ。

ときちくが受けた銃弾も、幸いなのか不幸なのか貫通し残留していない。
そして確実に幸いなのは、重要な血管・筋肉を貫通していないこと。
あとは傷口が雑菌に感染しないかどうか。こればかりはなんとも言えない。

「とりあえず水で洗ったぞ」
「傷口を塞げるような清潔な紙は……ないよな。ったく、お前は」

手当てを済ませたときちくの愚痴が、突如遮られる。
ロードローラーが起動したエンジン音によって。見上げる二人。
そこには、いつの間にかロードローラーに騎乗したグラハムの姿があった。

「悪いな。フラッグを迎えに行かせて貰うぞ!」
「って、おい!」
「馬鹿な、テープは……」

いつの間にか腕がフリーになっているグラハムにタケモトは驚きかけ……
理由に思い当たって、諦めたように首を振った。
よくよく考えればタケモトはグラハムを引っ張る時、テープを掴んでいた。
他にちょうどよく掴める場所がなかったからだが、確実にそれが原因だろう。
ときちくがネイティオを再度呼び出して止めさせようとしたが、痛みで動きが鈍り、
立ち直った時にはもう、異様にアグレッシブな運転技術でグラハムはその場を離れていた。



422代理投下:2010/03/15(月) 00:18:19 ID:yoohGuKH
971 名前:正義の味方W -Believe your justice- ◆F.EmGSxYug[sage] 投稿日:2010/03/14(日) 23:12:07 ID:pPNghoCE0

「やったわ、レン! 仇を討ったわ!」

呆然とするチルノを余所に、リンの声が響く。
その手にあるのは、拳銃。ときちくが落としていったもの。
凍ってしまったように動かないチルノをよそに、リンは全身で喜びを表現していた。
泥沼のように暗い闇の中で、チルノはぽつりと呟いた。

「……なんで、殺したの」
「え? わざと動きを止めて騙し討ちにするって作戦だってドナルドが……
 あ、れ、ドナ……ルド……?」

喜びから一転、リンは捨てられた子犬のように周囲を見渡していた。
彼女の周囲には、誰もいない。彼女の周りには、暗闇しかない。
その中を、幽鬼のようにチルノが歩きはじめた。リンへ向けて。

「なんで、殺したって、聞いてる」
「え……え……だ、だって、レンの仇、だもの、復讐に決まって……」

慌ててリンは、違う語句を紡ぎだろうとし……失敗した。
チルノは何もしてない。ただ、歩いているだけだ。
それだけなのに、リンは、肺を凍らされたような錯覚を覚えた。

「……自分のやったことを、そういう理由で正当化するのなら。
 あたいがあんたを殺しても文句は言わないのね。
 そういう覚悟は、あるのよね……?」
「な、なに……を……」

もう少しで、剣が届く距離だ。
慌てて、リンは拳銃を構えようとし。

「ひ……がふっ!?」

一瞬で踏み込んできたチルノに、殴り飛ばされていた。
苦悶の声を上げながら吹っ飛ぶ。折れた歯が落ちる。
それに、チルノは馬乗りになり。

「た、たすけ……」
「殺さないわよ!」

更に殴る。子供の喧嘩のように殴り続ける。
ごめんなさい、ごめんなさいと泣きながらうわ言のように言い続けているリンに、
痛みを与え、凄惨でみっともなく……致命傷には程遠い一撃を続ける。
その中でチルノは叫び続ける。殺さない、殺さないと。
リンに対しての言葉ではない。
それは自分自身への言葉であり、文に対する誓いの言葉。

「あたいの前で、誰かが勝手に死ぬことなんて――絶対に嫌だっ!!!」

たとえ、大切な相手の仇でも、殺さない。
それは、決して折れぬ誓いの表現であり。

――だからこそ僕は、彼女は何よりもつまらないと、見切りを付けた。
問題はない。先ほどの戦いを観察する中で、彼女の異常の正体に気付いたのだから。
故に。もう、用はない。



423創る名無しに見る名無し:2010/03/15(月) 00:19:02 ID:yoohGuKH
972 名前:正義の味方W -Believe your justice- ◆F.EmGSxYug[sage] 投稿日:2010/03/14(日) 23:12:40 ID:pPNghoCE0

チルノの拳は、自分の拳の皮が裂けるほど動いてから、止まった。
リンは無事だ。顔は殴られ続けて凄惨な様子だが、何の障害もない。
気絶……というよりはむしろ、泣き疲れて眠り込んでいる、の方が近いだろう。

「はぁ……はぁ……はぁ……う、くっ……」

リンと違って、彼女は涙は流さない。
はじめて本気で自分を褒めてくれた相手を失った、悲しみはある。
きっとチルノは、この時のことを永遠に忘れない。
それでも、流さない。
それでも、殺さない。
殺してしまえば、文から受け取った言葉が無駄になってしまう。
だから、殺さない。例え、文の仇でも。
チルノは、そういう生き方を選んだ。選んでしまった。

ふらふらと、夢遊病患者のように、チルノは立ち上がり……
いきなり顔を上げて、叫び声を上げた。何かを、感じ取って。

「誰よ……そこで、笑ってるのは!
 一人だけ偉そうに、何もかも支配してるって声で、ほくそ笑んでるのはぁ!」
「ドナルドだよ☆」

闇が、破れる。カーテンが開いたように。
オフィスビルから遅れて出てきたドナルドが、笑いながら答える。
スポットライトを浴びた役者のごとき存在感で、ランサーアサルトを構えながら。
チルノは反射的にバスタードチルノソードを握り締めると、斬りかかった。
ドナルドはランサーアサルトを撃たず……チェーンソー部分でそれを受ける。

「リンに銃を渡したのは、あんたなの!?」
「うん☆」
「あたいと文の戦いをずっと見ていて、わざと機を窺って、
 わざと自分じゃなくてリンに撃たせたの!!?」
「もちろんさぁ☆」
「ふざけるなぁあああああああああ!」
「ふざけないと、この世の中面白くないと思うけどねぇ☆」
「うあああああああああああああっ!!!」

道化師の笑いは、チルノを激昂させた。
彼女が剣を握り締める度に溢れ出す霊力の嵐。
それを見て、更に道化師の笑みが歪む。

「そうだ、もっとさ……
 もっと開いて、繋がって貰わないと、困るんだ」
「なにを訳わかんないことをっ――」
「そうじゃないと、あのカラス天狗は無駄死にだよ?
 君の死という形でねぇ!!!」
「――あいつを……文をっ! バカにするなあああああああああ!!!」

肥大化する力。ドナルドの間近で開く、並行世界への扉――
常人ならば目視できないが、ドナルドだからこそ感知できるもの。
そこに、ドナルドは自らの魔力を流し込み、繋げた。



424代理投下:2010/03/15(月) 00:19:47 ID:yoohGuKH
973 名前:正義の味方W -Believe your justice- ◆F.EmGSxYug[sage] 投稿日:2010/03/14(日) 23:13:10 ID:pPNghoCE0

「ん……」

右上と呼ばれる男は、ふと足を止めた。
F-5の調査を終え、デパートの探索の最中。
地味で嫌な作業だが、別に飽きたわけではない。
ふざけた無駄ばかりの男だが、自分の興味がある限り職務には忠実だ。
いくらこんな作業でも、サボる気はない。

それはつまり、右上ですら足を止めざるを得ない何かが起きたのだ。

何かを探るかのように、遠くを見ていた右上だったが……
しばらく後、部下の声で慌てて意識を戻した。

「隊長。報告は以上ですが……」
「……あ、いやすまん、聞き逃した」
「こちら側の調査は終わりました、異常ありません。
 もう少しデパートの探索を続けますか、それとも他の施設を?」
「ん……あぁ、そうだな、デパートの探索は切り上げよう。
 次は……いや、悪ぃがお前らだけで映画館に向かえ。
 俺は運営長に報告しねぇといけねえことが出来た」
「了解しました」

右上の指示に従い、部隊が移動し始める。
それを確認した後、右上は厳しい眼で西を見やった。

「……また、繋がりやがったってのか?」



425創る名無しに見る名無し:2010/03/15(月) 00:20:27 ID:yoohGuKH
以下 >>403 に続きます
426創る名無しに見る名無し:2010/03/15(月) 00:30:24 ID:9QNIXtO1
投下乙です。射命丸とチルノ、ドナルドとときちくの戦いも、そこからの流れもよかったです。
でも気になった点が一つ。


ときちくと3人を植物で分断した気弾は魔法の石によるものですか?
もしその場合、先に触れた言葉が死なない限り石の力は言葉にあるかと。
427創る名無しに見る名無し:2010/03/15(月) 06:59:17 ID:MRWVsW3P
投下乙です。
文・・・新作も公開されたってのに、無茶しやがって・・・
428創る名無しに見る名無し:2010/03/15(月) 09:45:06 ID:VucLs15c
投下乙
シリアスな内容なのに皆がスクライド風になってたから
どうしても笑ってしまうw

429創る名無しに見る名無し:2010/03/15(月) 14:17:22 ID:HIuYPBM4
おもしろい熱血展開なSSだと思います。
ですが、ちょっと気になる点が。
文が前のSSまで自分の生存優先・身の保身が第一だったはずなのに
何故チルノに肩入れするような存在になったのか
そこんところの描写を詳しく入れてもらえれば、さらにいいSSになると思います。
430創る名無しに見る名無し:2010/03/15(月) 15:29:28 ID:/9Z/83AU
投下&代理乙
キモイルカに続いて二度目の並行世界との連結かぁ
運営も色々と余裕がなくなってきたな
431創る名無しに見る名無し:2010/03/15(月) 15:59:31 ID:AJXCNSl5
投下乙!
心理描写がこれでもかって詰め込まれてて、
少なくとも自分の場合は感情の変化とかが十分すぎるくらい伝わりました、特にチルノと文
よりにもよって新作発売日に‥
432 ◆F.EmGSxYug :2010/03/15(月) 19:02:50 ID:vDTbL1Xt
ご感想ありがとうございます。
>>426
うっかりミスです。あと見直してたら名詞の修正忘れも見つかりました。
それも含めた該当箇所の修正は以下の通りになります。

>>378
結局、結論はそういうことに落ち着いた。
じっくり疲労を回復しながら大気中の魔力をかき集め、
集めた魔力を使ってドナルドマジックで細かい傷を癒し……

結局、結論はそういうことに落ち着いた。
再度息を吐きながら、腕を開いてソファーに体重を掛ける。
視界の端に映るのは、戦闘で破壊されている窓ガラス。
それを意に介することなく、じっくり疲労を回復しながら大気中の魔力をかき集め、
集めた魔力を使ってドナルドマジックで細かい傷を癒し……

>>379
ときちくに続く形で、文とグラハムも離脱する。あとはときちくが離脱するだけ……
その瞬間、窓ガラスが割れる激しい音と共に光弾が地面に着弾し。
突如生い茂った植物が、ときちくと残りの三人を分断した。
更に探知機の中で、ドナルドを示す光点がこちらへ走ってくるのが見える。

タケモトに続く形で、文とグラハムも離脱する。あとはときちくが離脱するだけ……
その瞬間、破壊されていた窓ガラスから怪しげな気配が漏れ、結合し、
突如降ってきたハンバーガーが、ときちくと残りの三人を分断した。
更に探知機の中で、ドナルドを示す光点がこちらへ走ってくるのが見える。

>>388
(……ある程度まではドナルド・マァジック☆が使えるようになってきたけど、
 温存したいねぇ、ランサーアサルトの銃弾もまだまだ200発は軽くあるはず☆)

(……魔力についてはさっき派手にドナルド・マァジック☆を使ったばっかりだし、
 温存したいねぇ、ランサーアサルトの銃弾もまだまだ200発は軽くあるはず☆)
433創る名無しに見る名無し:2010/03/15(月) 22:15:18 ID:jC01aOJo
434創る名無しに見る名無し:2010/03/15(月) 22:30:32 ID:UGPHbSGE
なんだゲジマユのドナルドか…って一瞬思ったがそんなレベルじゃなさそうだ
何かにつけて裏目裏目だった教祖様がついに報われた。報われすぎた
予想だにしてなかった。並行世界の連結パワーアップってまたすげーの来たな
前回のHALの規模はもうありえないって思ってたが
全く別の形で超えかねないぞこれ
対主催なんという無理ゲー
435創る名無しに見る名無し:2010/03/17(水) 02:20:55 ID:m5M+5S3/
スクライド風のバトルでスクライド好きの俺歓喜
それよりドナルドを倒せるのだろうか・・・
対主催の頼みの綱はベジータとチルノか・・・?
436創る名無しに見る名無し:2010/03/17(水) 11:06:25 ID:FulNMV1M
それ以上に、未だに運営が戦力を見せていないのが怖いな
437創る名無しに見る名無し:2010/03/17(水) 12:47:48 ID:BuLwoytu
なんか咲夜の回避がうさんくせえ
ロワ開始時からやべえのは全部回避してやがる
438創る名無しに見る名無し:2010/03/17(水) 13:00:13 ID:GuCQTibo
だったらお前が殺れば良いだろカス
439創る名無しに見る名無し:2010/03/17(水) 13:10:40 ID:BuLwoytu
はいはい
すぐ切れるんだねしかたないね
440創る名無しに見る名無し:2010/03/17(水) 14:14:20 ID:GuCQTibo
>>439
じゃあお前切れないのか
異常だな
441創る名無しに見る名無し:2010/03/17(水) 14:24:33 ID:vC/1KyJZ
>>440
は?
精神に異常を患ってる奴は発言しないでくれるかな

小学生ですか?
442創る名無しに見る名無し:2010/03/17(水) 15:15:36 ID:GuCQTibo
>>441
精神に異常をきたしてようが小学生だろうがお前に発言を止められる筋合いは無いでしょう
443創る名無しに見る名無し:2010/03/17(水) 15:23:19 ID:YttfICyS
くだらん煽り合いはそこまでにしておこうぜ
咲夜に関しては没になったが殺害されるSSも投下されてたし
書き手全員にとって好待遇な扱いを受けてるとは言えないのよね


444創る名無しに見る名無し:2010/03/17(水) 15:38:50 ID:mbFsxFO/
しかし咲夜さんアンチはいったいどんな恨みがあるんだ
445創る名無しに見る名無し:2010/03/17(水) 15:44:01 ID:+cztxBMv
くだらないSS(笑)スレの東方厨叩いてファビョらせようぜwww
http://yutori7.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1268808202/

1 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [] 2010/03/17(水) 15:43:22.09 ID:Ak0qBJdm0

http://namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1261128427/l50

↑のクロスオーバーSS(笑)スレで東方のキャラがジョジョのDIOをボコボコにしたことや
東方キャラを叩くと自称小学生のファンが猛烈に反論してきますwwww
446創る名無しに見る名無し:2010/03/17(水) 15:52:58 ID:mbFsxFO/
あーあ
しょうもないやつらだなこりゃ
447創る名無しに見る名無し:2010/03/17(水) 16:00:33 ID:GuCQTibo
止めてきた
448創る名無しに見る名無し:2010/03/17(水) 16:02:06 ID:aoJCTQ1d
わざわざこんなスレ立てるってことは前々から東方絡みで粘着してたのかねぇ、やっぱ。
449創る名無しに見る名無し:2010/03/17(水) 16:15:19 ID:mbFsxFO/
前からちょくちょくロワ関係でVIPに立ててたやつがいる
ゲームと〇の時は酷かった
450創る名無しに見る名無し:2010/03/17(水) 16:26:27 ID:5+zLAXDm
>>445ガ気づくの早すぎて怖い
451創る名無しに見る名無し:2010/03/17(水) 16:29:12 ID:4f4PMQIg
>>450
馬鹿、本人が…いやなんでもないわ
452創る名無しに見る名無し:2010/03/17(水) 23:27:44 ID:JzVKbZlt
煽ってる奴が東方ファンとは限らないと思うがな
ただの愉快犯か東方アンチのネガキャンかもしれない
453創る名無しに見る名無し:2010/03/17(水) 23:58:43 ID:FulNMV1M
インターネッツとはそういうものさ
相手の顔も心も見えないんだ。お互いに、信者だのアンチだの、信者を装ったアンチのネガキャンだのネガキャンを装った信者の自演だのとレッテル張り合うなんて、不毛だとは思わんかね
454創る名無しに見る名無し:2010/03/18(木) 03:32:49 ID:xROBEtWe
ID:GuCQTibo
なんかおかしい
455創る名無しに見る名無し:2010/03/18(木) 09:39:43 ID:IMK8fn3/
この荒れようの原因
@ゴルゴム
Aジュラル星人
B天狗の仕業
456創る名無しに見る名無し:2010/03/18(木) 10:12:42 ID:Djjw08kD
ニコロワのwikが荒らされてる
457創る名無しに見る名無し:2010/03/18(木) 10:35:01 ID:xROBEtWe
>>455
Cおのれディケイド
458創る名無しに見る名無し:2010/03/18(木) 12:58:37 ID:+kln+sHw
このニコロワの世界も破壊されてしまった・・・
459創る名無しに見る名無し:2010/03/18(木) 13:55:26 ID:nCxXTuNH
それが世界の選択か……
460創る名無しに見る名無し:2010/03/18(木) 14:31:58 ID:NZ5OqbI5
九つのパロロワを巡り、その瞳は何を見る?
461創る名無しに見る名無し:2010/03/18(木) 14:55:46 ID:hxuyogei
何事も無かったかのように嵐は過ぎ去った
462創る名無しに見る名無し:2010/03/18(木) 15:10:30 ID:/IJ12KBF
みんなのwikiを平気な顔をして荒せるような悪人は乾巧しかいないな
463創る名無しに見る名無し:2010/03/18(木) 16:23:50 ID:LNKdgPYC
咲夜は犠牲になったのだ…ニコロワのな…

どうでもいいけど名前ダサいよね本当に。
ネーミングセンスを妹にわけてもらえば良いのに。
464創る名無しに見る名無し:2010/03/18(木) 17:38:06 ID:V0jVoLy+
霊夢死ねレナ死ねつかさ死ね遊戯死ね紫死ね霊夢死ねレナ死ねつかさ死ね遊戯死ね紫死ね
霊夢死ねレナ死ねつかさ死ね遊戯死ね紫死ね霊夢死ねレナ死ねつかさ死ね遊戯死ね紫死ね
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465創る名無しに見る名無し:2010/03/18(木) 17:40:11 ID:V0jVoLy+
みんなの愛すべきキャラを平気な顔をして壊す悪人は乾巧しかいないなみんなの愛すべきキャラを平気な顔をして壊す悪人は乾巧しかいないな
みんなの愛すべきキャラを平気な顔をして壊す悪人は乾巧しかいないなみんなの愛すべきキャラを平気な顔をして壊す悪人は乾巧しかいないな
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466創る名無しに見る名無し:2010/03/18(木) 17:41:20 ID:V0jVoLy+
「なんでこいつらが生き残るんだよ!!納得いかねえ!!」
「ピヨとKAS君はいいけど他はなんで死なねえんだよ・・・」
「れいむってやつチートでムカつくゆっくりしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしね」
「あれ?たしか予定での第5回の優勝者は永井博之じゃなかったっけ?」
「どうでもいいわ」
「こんなんじゃあ満足できないぜえ」
「親父・・・なんだ・・・」
「おい!なんでマーダーウイルスの感染が阿部・萃香・ハルヒに乗り移ってるんだ!!予定では開始時に彦麿・アリス・イチロー・TASこの4人のはずだったはず!TASは成功したっぽいが
 他は反主体者側のチームのままだったではないか!どういうことだ!」
「849498494846564」
「どうせ運営たんのアホがミスったんだろ。いつもの事だ。それに今回の実験はある意味成功してるではないか。」
「え・・・何これ・・・(ドン引き)」
「あれ?阿部・萃香・ハルヒはマーダーゴーストに乗り移ったんじゃなかったけ?」
「どうして皆わたしの事イジめるの?私がいなきゃニコニコできないんだよ!!」
「柊姉妹はゴーストの確定だが、その3人は知らん、まあよくやったと思うよ。」
「スペルカード「二次元恐怖症」発動!」
「どうでもいいが多くのマーダーゴーストがこんな所にも来て暴れてやがるぜ・・・このままだとここのデータ全部消す気だぞ・・・」
「生き残る・・・・生き残る・・・」
「まあ皆残念な死ばかりだからねえ、仕方ないねwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww。どっかの暇人が直してくれるでしょ。」
「うぇおいえ;いくぉhごいえfほいq;whづいをqふぇお」
「もしくは3Gのゆとりかな?まったくこれだから、この実験はニコ厨どもに見せたくないんだ・・・」
「なんでボクだけひどい目に会うの!なんでボクだけひどい目に会うの!なんでボクだけひどい目に会うの!なんでボクだけひどい目に会うの!なんでボクだけひどい目に会うの!」
「そりゃ、一部のキャラの崩壊がひどすぎるからキレてもしゃあねえだろwwwwwwwwww」
「第1777回の優勝者はカイジか・・・いやある意味真の優勝者はあの子か・・」
「第25回は感動したなーーーーなわけねえだろ!!!霊夢・つかさ・日吉・遊戯・KAS皆・・・皆拷問でしねえええええええええええ。」
「ういぎうふydytjfyhhkぐkぐいkj」
「ppppppppppppppppppppppppppppppppppppppppp」
「あとあ・・・あとひとつで究極七色の混沌が生まれる・・・くくswd」
「殺してやる・・・・ボク達をおもちゃのように扱うサンジの奴らを・・・・・・皆殺しだ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「おいえwhふぇをいfへいをfへいおfへをいへおいえ」
「ばかなの?」
「ククク・・・・」
467創る名無しに見る名無し:2010/03/18(木) 17:44:20 ID:V0jVoLy+
阿部・柊姉妹は犠牲になったのだ…ニコロワのな…阿部・柊姉妹は犠牲になったのだ…ニコロワのな…(笑)
阿部・柊姉妹は犠牲になったのだ…ニコロワのな…(
阿部・柊姉妹は犠牲になったのだ…ニコロワのな…(笑)
阿部・柊姉妹は犠牲になったのだ…ニコロワのな…(笑)阿部・柊姉妹は犠牲になったのだ…ニコロワのな…(笑)
阿部・柊姉妹は犠牲になったのだ…ニコロワのな…(笑)阿部・柊姉妹は犠牲になったのだ…ニコロワのな…(笑)
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468創る名無しに見る名無し:2010/03/18(木) 17:47:31 ID:V0jVoLy+
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469創る名無しに見る名無し:2010/03/18(木) 17:49:24 ID:V0jVoLy+

                                          /
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        ̄`ー、_   l::::::::}ヽ       l l -ニ、__l_;:='/  ',
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                           l l  \          l
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                            l l         ,'
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                     ,. -‐'"   ̄ `ヽ      /____
                 _,.-‐'" -‐┬‐┬‐┬ュ、_,,    /       ` ー─-、
                      ̄ `ー┴‐┴‐‐'"゙ ̄    /               ̄`ー-、
                            _ ノ  /                   `ー-、


470創る名無しに見る名無し:2010/03/18(木) 17:50:14 ID:V0jVoLy+
みんなの愛すべきキャラを平気な顔をして壊す悪人は乾巧しかいないなみんなの愛すべきキャラを平気な顔をして壊す悪人は乾巧しかいないな
みんなの愛すべきキャラを平気な顔をして壊す悪人は乾巧しかいないなみんなの愛すべきキャラを平気な顔をして壊す悪人は乾巧しかいないな
みんなの愛すべきキャラを平気な顔をして壊す悪人は乾巧しかいないなみんなの愛すべきキャラを平気な顔をして壊す悪人は乾巧しかいないな
みんなの愛すべきキャラを平気な顔をして壊す悪人は乾巧しかいないなみんなの愛すべきキャラを平気な顔をして壊す悪人は乾巧しかいないな
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471創る名無しに見る名無し:2010/03/18(木) 17:57:32 ID:hxuyogei
嫉妬、悪口、そんなもん全て洗い流しちまえ!
472創る名無しに見る名無し:2010/03/18(木) 18:05:41 ID:V0jVoLy+
      _人人人人人人人人人人人人人人人_
     >  うおぉぉアタイもコタツでゆっくり  <
      ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄   __ ヽヽ
┣¨     ≡ /^\      ,.へ___              /
 ┣¨     /   >''´ ̄ ̄`'''ヽ7            /\   ┼‐┼ヽヽ
  ┣¨  ≡ |  /´ _       _'ヽ、                    ノ    ┼‐┼ヽヽ
   ┣¨   〉 / /´  /  ,  、  、 ヽ〉                          ノ   ア アア ァァァァ
     ≡ /  i イ  レ\ ハノ! /i  i             _人人人人人人人人人人人人人人_
        i⌒n. レイ (ヒ_]   ヒ_ン)ハヘ| n⌒i          >  させてぇぇぇええええええ!! <
     ≡ ヽ、ノ.、〉 i./// ,___, ///iハ _,,.! ノ    \     ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄
         .ノヽ. \ '、   ヽ _ン   人|´ /     \\  ____   ,. -‐''"7__,,..-─ァ
     ≡ i\レ' ヽ ,rへ〉'=r--r='i´Vヽy'´               |::::::`/  /-‐─-='、> ,、
        ヽ、,_`ヽ〉  `ト、 ∞」 i  ノ       ;;;`)⌒`)   `ヽ/   `>ノ  )   ヽ.>|_ヽ/|  _,,..-‐'"´≡
     ≡ <   ̄ヽ、__ノ   ̄  Y/         ≡≡≡≡ |/   <     ´)   Y--‐`''"´:::::::::::::::::/i__,,.. - 、
         >    〉 ,  ,   、!_ゝ    `)⌒`) ≡≡≡  ./|     `>   、_)   | ̄V::::::::::::::::::::::::::::\| ヽ、,ノ
       ≡ `ー─/ /  !   ハ     .≡≡;;;⌒`)≡ /::::|    < l  )     ./___∧:::::::::::::::::::::::::::/|-‐'"
            くヘ,.へ_,.へ__,.ヘ,.ヘ         ≡≡≡ l__,∧    \      ,イ:;:-‐‐-、__,,..--、:::::::::\|´"'' ー、'"`ヽ
         ≡ と>r、__ハ___ハ__!ン        ;;;⌒`)⌒`) /:::::ヽ、  __,>ー-‐<__フ  ≡'´    i:::::::/|    |  三
                  ト_ノ                  ̄ ̄ヽ、    ー‐-‐< !、   ゝ__,,..-<::::::\/___,,..-‐''"
                                    ≡≡  `ヽr-、..,,_____,,.>フ` ̄|´ヽ.    ヽ:/
                                         ≡≡    く/   /|  三
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473創る名無しに見る名無し:2010/03/18(木) 18:08:09 ID:V0jVoLy+
       ,'.;;;;;;;;;r'"´ ̄``''''゙゙゙`ヾ;;;;、
       j;;;;;;;, ′         ヾ;',
        ,j;;;;;, ′ ,r─-、      リ
      」;;;;;,′  "´ ̄`    ==ミ、',
     ハ;;;′   `ttテュ,   ,rェzァ  ',
     いリ      ` ̄ ,.′      ',
     (_ノ        ( ,,,,.._,)     !
        i        ,r≧ミミヽ.    ! ̄ ̄¨¨ ``ヽ
        l        .:;;;'ニこニ ';:;,     !
     , イ',     .:;:.:;:.:; '゙゙゙゙゙''. :;:;.:;..  ,′    /
  ''"´   ヽ    .:.:;:;:;:;;;;;;;;.:.:;:;:;;;;'  /',    /
         ゝ、、  .:;:;:;:;:;;;;;;;;:;::'′, '′ ヽ  /
           ``ー-----‐'''゙゙´
474創る名無しに見る名無し:2010/03/18(木) 18:10:23 ID:V0jVoLy+
霊夢死ねレナ死ねつかさ死ね遊戯死ね紫死ね霊夢死ねレナ死ねつかさ死ね遊戯死ね紫死ね霊夢死ねレナ死ねつかさ死ね遊戯死ね紫死ね
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475創る名無しに見る名無し:2010/03/18(木) 18:13:32 ID:V0jVoLy+

             \ ○○○ /  わたしです
             ○/ ̄\○
            ─○| ^o^ |○―
             ○\_/○
武器屋(最強装備)    ○○○
↓            / │ \
「``''‐-、_          |  |          _、-‐''"゙¨|←ほこら
`''‐、_  `''‐、..__      |  |        __..、‐''´  _、‐''´
    `'‐、_   `¨'''┐   |  |   ┌'''¨´     _、‐'´
┌--、,,.._ `'┐    \  ,.ハ、 /     ┌'´_..,,、--┐←スゴロク
 \.___   ̄      ∨   ∨         ̄  ___./
      ̄`'''┐     ,.-ー-、     ┌'''´ ̄
 l ̄ ̄ ̄ ̄ ̄     /;';';';';';';'ヽ        ̄ ̄ ̄ ̄ ̄l←世界樹
.↑ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄'.,    {';';';';';';';';';'}     ,.' ̄ ̄ ̄ ̄ ̄´
カジノ  ____>   \;';';';';';ノ   <____
     レ―‐┐ {¨\_   ̄  _/¨} ┌―‐、」←旅の扉
おしゃれ↑ _} }   |  |¨¨|  |   { {_
  大会  └―''′  |  |  |  |   `''―┘
               |  |  |  ||←−−2km−−→|
              ││   ̄
      _______││<道が・・・斜め・・・だと!?
      「  __ __」
     ││
     ││
     ││
     ││
     ││<ふぅ・・・MAPいつになったら曲がるんだ・・・
     ││
     ││
     ││
     ││
     ││
     ││
     ││
     ││<ムービーきれいすぐるwMAPはまだ序盤だしこんなところか
     ││
   /スタート\

476創る名無しに見る名無し:2010/03/18(木) 18:19:57 ID:V0jVoLy+
「なんでこいつらが生き残るんだよ!!納得いかねえ!!」
「ピヨとKAS君はいいけど他はなんで死なねえんだよ・・・」
「れいむってやつチートでムカつくゆっくりしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしね」
「あれ?たしか予定での第5回の優勝者は永井博之じゃなかったっけ?」
「どうでもいいわ」
「こんなんじゃあ満足できないぜえ」
「親父・・・なんだ・・・」
「おい!なんでマーダーウイルスの感染が阿部・萃香・ハルヒに乗り移ってるんだ!!予定では開始時に彦麿・アリス・イチロー・TASこの4人のはずだったはず!TASは成功したっぽいが
 他は反主体者側のチームのままだったではないか!どういうことだ!」
「849498494846564」
「どうせ運営たんのアホがミスったんだろ。いつもの事だ。それに今回の実験はある意味成功してるではないか。」
「え・・・何これ・・・(ドン引き)」
「あれ?阿部・萃香・ハルヒはマーダーゴーストに乗り移ったんじゃなかったけ?」
「どうして皆わたしの事イジめるの?私がいなきゃニコニコできないんだよ!!」
「柊姉妹はゴーストの確定だが、その3人は知らん、まあよくやったと思うよ。」
「スペルカード「二次元恐怖症」発動!」
「どうでもいいが多くのマーダーゴーストがこんな所にも来て暴れてやがるぜ・・・このままだとここのデータ全部消す気だぞ・・・」
「生き残る・・・・生き残る・・・」
「まあ皆残念な死ばかりだからねえ、仕方ないねwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww。どっかの暇人が直してくれるでしょ。」
「うぇおいえ;いくぉhごいえfほいq;whづいをqふぇお」
「もしくは3Gのゆとりかな?まったくこれだから、この実験はニコ厨どもに見せたくないんだ・・・」
「なんでボクだけひどい目に会うの!なんでボクだけひどい目に会うの!なんでボクだけひどい目に会うの!なんでボクだけひどい目に会うの!なんでボクだけひどい目に会うの!」
「そりゃ、一部のキャラの崩壊がひどすぎるからキレてもしゃあねえだろwwwwwwwwww」
「第1777回の優勝者はカイジか・・・いやある意味真の優勝者はあの子か・・」
「第25回は感動したなーーーーなわけねえだろ!!!霊夢・つかさ・日吉・遊戯・KAS皆・・・皆拷問でしねえええええええええええ。」
「ういぎうふydytjfyhhkぐkぐいkj」
「ppppppppppppppppppppppppppppppppppppppppp」
「あとあ・・・あとひとつで究極七色の混沌が生まれる・・・くくswd」
「殺してやる・・・・ボク達をおもちゃのように扱うサンジの奴らを・・・・・・皆殺しだ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「おいえwhふぇをいfへいをfへいおfへをいへおいえ」
「ばかなの?」
「ククク・・・・」



477創る名無しに見る名無し:2010/03/18(木) 18:20:39 ID:V0jVoLy+
阿部・柊姉妹は犠牲になったのだ…ニコロワのな…阿部・柊姉妹は犠牲になったのだ…ニコロワのな…(笑)
阿部・柊姉妹は犠牲になったのだ…ニコロワのな…(
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478創る名無しに見る名無し:2010/03/18(木) 18:34:12 ID:V0jVoLy+
今日のオススメ動画
http://www.nicovideo.jp/watch/sm10052196
479創る名無しに見る名無し:2010/03/18(木) 19:16:56 ID:nGIKLOiR
没になった咲夜さん死亡SSってあったっけ?
480創る名無しに見る名無し:2010/03/18(木) 19:27:45 ID:V0jVoLy+
お前等にわかるか!!!ここで傷ついた柊姉妹・阿部さんファンの気持ちが!お前等にわかるか!!!ここで傷ついた柊姉妹・阿部さんファンの気持ちが!
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481創る名無しに見る名無し:2010/03/18(木) 19:31:18 ID:V0jVoLy+
努力もしないクズれいむ
殺人鬼つかさ
エセ偽善者レナ
アホバカ遊戯



他は全員生還
やったね^^^^


    / ̄ ̄ ̄ ̄\   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   (  人____)<   霊夢たん最高 他は死んでいいよもう
   |./  ー◎-◎-)  \______________
   (6     (_ _) )    カタカタカタ
   | .∴ ノ  3 ノ  ______
    ゝ       ノ  .|  | ̄ ̄\ \
   /       \__|  |    | ̄ ̄|
  /  \___      |  |    |__|
  | \      |つ    |__|__/ /
  /     ̄ ̄  | ̄ ̄ ̄ ̄|  〔 ̄ ̄〕
 |       | ̄
482創る名無しに見る名無し:2010/03/18(木) 20:00:25 ID:V0jVoLy+
みんなの愛すべきキャラを平気な顔をして壊す悪人は乾巧しかいないなみんなの愛すべきキャラを平気な顔をして壊す悪人は乾巧しかいないな
みんなの愛すべきキャラを平気な顔をして壊す悪人は乾巧しかいないなみんなの愛すべきキャラを平気な顔をして壊す悪人は乾巧しかいないな
みんなの愛すべきキャラを平気な顔をして壊す悪人は乾巧しかいないなみんなの愛すべきキャラを平気な顔をして壊す悪人は乾巧しかいないな
みんなの愛すべきキャラを平気な顔をして壊す悪人は乾巧しかいないなみんなの愛すべきキャラを平気な顔をして壊す悪人は乾巧しかいないな
みんなの愛すべきキャラを平気な顔をして壊す悪人は乾巧しかいないなみんなの愛すべきキャラを平気な顔をして壊す悪人は乾巧しかいないな
みんなの愛すべきキャラを平気な顔をして壊す悪人は乾巧しかいないなみんなの愛すべきキャラを平気な顔をして壊す悪人は乾巧しかいないな
みんなの愛すべきキャラを平気な顔をして壊す悪人は乾巧しかいないなみんなの愛すべきキャラを平気な顔をして壊す悪人は乾巧しかいないな
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483創る名無しに見る名無し:2010/03/18(木) 21:21:00 ID:V0jVoLy+
努力もしないクズれいむ
殺人鬼つかさ
エセ偽善者レナ
アホバカ遊戯



他は全員生還
やったね^^^^


    / ̄ ̄ ̄ ̄\   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   (  人____)<   霊夢たん最高 他は死んでいいよもう
   |./  ー◎-◎-)  \______________
   (6     (_ _) )    カタカタカタ
   | .∴ ノ  3 ノ  ______
    ゝ       ノ  .|  | ̄ ̄\ \
   /       \__|  |    | ̄ ̄|
  /  \___      |  |    |__|
  | \      |つ    |__|__/ /
  /     ̄ ̄  | ̄ ̄ ̄ ̄|  〔 ̄ ̄〕
 |       | ̄



484創る名無しに見る名無し:2010/03/18(木) 21:57:09 ID:V0jVoLy+
H a r d H a r d H a r d H a r d ,,. ' "´ ̄`',--、  H a r d H a r d H a r d H a r d H a r d
H a r d H a r d H a r d H a r d, '´  -ヽ-⌒-'   `ヽa r d H a r d H a r d H a r d H a r d
H a r d H a r d H a r d H a r // /   /   丶   〉r d H a r d H a r d H a r d H a r d
H a r d H a r d H a r d H a rノi  /  / ,'  人   '、 ヽr d H a r d H a r d H a r d H a r d
H a r d H a r d H a r d H a ( ( ,,彡ノノ__,ノノノ ヽルイ ' .i r d H a r d H a r d H a r d H a r d
H a r d H a r d H a r d H a ) ´/( ttテュ,::::::::,rェzァ) i 'ヽr d H a r d H a //H a r d H a r d
H a r d H ヽ ヽ.H a r d H a(´( ""  ̄     ̄ イ ノ r d H a r d H / /H a r d H a r d
H a r d _,ノ  ヽ a r d H ノ ノ ノ ',) '-=-'   イ i ゝ ヽd H a r d /  . ヽ._a r d H a r d
  ⊂二_     ,ト、___,(_ノ_{   ノ>‐--‐イ{  ',__ヽ_.,\ , -‐'::!.!  /  ノ `二⊃.H a r d
  , -─ '_ . ヽ ヽヾ、:::::::::::ぃ::::i.!  Y::!-三三-!:Y  !:::://:::/::::::::::::::ぃゝ,_    、 \. H a r d
  ー ¨/,  _,..ノ、! l:::::::::::::i i リ ノ:;''======'';::!  リ.!::i !::::i:::::::::::::::::| レ´ \ ヽ. ヽ-’
    ー' / / | !  | i::::::::::::::ぃ:リレイ:!>^\/^<l::レリイ,i::!.|:::::::::::::::::::::::l |´   | ! ヽ_}ヽ_〉
      ‐'  トト  ,〃::::__;;-rー{:::::::::|\/\/|::::::::::}};〃__;;;:::::::::::::::::ぃ  //
         ヽ.ヽ/;:(´   .!:.:.';::::::::|/\/\|::::::::;'.:.:!    `)゙.ー-:;;ヾ.、´/
          `´  ソ  ,'.:.:.:.';:::::::', /\ ノ':::::::;'.:.:.:',    〈      ̄
            ノ   /.:.:.:.:.:}:::::::|'======'|::::::::{.:.:.:.:.ヘ   ヽ
           (  ノ.:.:.:.:/:::::::/-」-----ヽ:::::\.:.:.:.:.\  )
            ソ / .:.:.ノ::::::::::/ ノ |'´|  i ヽ:::::\.:.:.:. \ (


485創る名無しに見る名無し:2010/03/18(木) 22:10:15 ID:nbquniQk
おまえは目が見えぬのか・・・
ここはβだ。
486創る名無しに見る名無し:2010/03/18(木) 22:17:57 ID:V0jVoLy+

  _人人人人人人人人人人人人人人人_
 > なんでクリックした!この変態め!!!<
  ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄
         ,、
       ,, -  ̄  、
     ,, "       ヽ
    /_  __       ヽ
    l  Y" "Y⌒Y⌒Y⌒l
  , " ̄ ̄ ̄"""  ー----、
  ,'     /'、        '、
 ,'==== / '、==lヽ=ー   '、
 l   l  /  ヽN  \_∧   '、
 l/l └lヒ_]     ヒ_ン ) 〉   '、
   〉 l!""  ,___,   ""/    l
  ,'  ',.   ヽ _ン   /,、    l_
  ( ,  ヽ 、__ , ,.l l~l     ヽ
   '、lヽ∧,、,、_l    .レ ヽ_,、,- ,/



487創る名無しに見る名無し:2010/03/18(木) 22:19:34 ID:V0jVoLy+
   _,,....,,_     「『ニコロワ』だってよ。            「…全然。」
-''"::::::::::::::::\       おまえ知ってる?」
ヽ::::::::::::::::::::::::::::\
 |::::::;ノ´ ̄\:::::::::::\_,. -‐ァ              // ヽ=              =/ i\   
 |::::ノ   ヽ、ヽr-r'"´  (.__           ,.└''"´ ̄ ̄  二ヽ、 / ´  ̄ ̄ ̄`゛''┘_  
_,.!イ_  _,.ヘーァ'二ハ二ヽ、へ,_7       ,. '´     、、   ヽ=三 ,r'           `' 、
::::::rー''7コ-‐'"´    ;  ', `ヽ/`7     ノ   ,  lヽ  j /、lヽ ト、_ =イ ,r'l、\ j   ハ  ,   !、
r-'ァ'"´/  /! ハ  ハ  !  iヾ_ノ    r'´ r'"イ .ノ\| .レ r=;ァ'レ' ニ }  'レ' r=- レ. |/(,. ト゛'、`'、
!イ´ ,' | /__,.!/ V 、!__ハ  ,' ,ゝ   {  !、 l rr=-       三 '''`  ニ       r=;ァ i ,.!  }
 `!  !/レi' rr=-,   r=;ァ レ'i ノ   レヽ.,ト'     -=‐'     ニ   二 三   '‐=ー     'ト,.,r'レ 
 ,'  ノ   !   ̄     ̄  i .レ'    {  ,}' ',          /ヘ, ,三 ,ベi           /{,  }
  (  ,ハ    'ー=-'   人!      '´レ1 ヽ            人ニ人            ,r' 「レ`' 
 ,.ヘ,)、  )>,、 _____,.イ ハ       レ〜i` ヽ 、_     ( "      ゛ )     _ ,. ,r' `i〜レ




488創る名無しに見る名無し:2010/03/18(木) 22:22:37 ID:V0jVoLy+
ニコロワ1stってあの駄作の事か
489創る名無しに見る名無し:2010/03/18(木) 22:39:56 ID:Xbt3y7Gk
NGID推奨
490創る名無しに見る名無し:2010/03/18(木) 22:41:49 ID:V0jVoLy+
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491創る名無しに見る名無し:2010/03/18(木) 22:43:02 ID:V0jVoLy+
努力もしないクズれいむ
殺人鬼つかさ
エセ偽善者レナ
アホバカ遊戯



他は全員生還
やったね^^^^


    / ̄ ̄ ̄ ̄\   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   (  人____)<   霊夢たん最高 他は死んでいいよもう
   |./  ー◎-◎-)  \______________
   (6     (_ _) )    カタカタカタ
   | .∴ ノ  3 ノ  ______
    ゝ       ノ  .|  | ̄ ̄\ \
   /       \__|  |    | ̄ ̄|
  /  \___      |  |    |__|
  | \      |つ    |__|__/ /
  /     ̄ ̄  | ̄ ̄ ̄ ̄|  〔 ̄ ̄〕
 |       | ̄



492創る名無しに見る名無し:2010/03/18(木) 23:15:59 ID:LNKdgPYC
こりゃ規制されるね。
UCOMだったら泣くわ。
493創る名無しに見る名無し:2010/03/18(木) 23:19:32 ID:V0jVoLy+
お前等にわかるか!!!ここで傷ついた柊姉妹・阿部さんファンの気持ちが!お前等にわかるか!!!ここで傷ついた柊姉妹・阿部さんファンの気持ちが!
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494創る名無しに見る名無し:2010/03/18(木) 23:35:00 ID:V0jVoLy+
なぜここまで恨んでるか、わかるだろ?
東方厨マジキモイ
495創る名無しに見る名無し:2010/03/18(木) 23:52:57 ID:nCxXTuNH
おつかれちゃーん
496創る名無しに見る名無し:2010/03/18(木) 23:57:38 ID:IMK8fn3/
よくがんばったね!!
497創る名無しに見る名無し:2010/03/19(金) 00:00:12 ID:zbLSt15K
余裕で荒らしレベルだからお前終わったな
498創る名無しに見る名無し:2010/03/19(金) 00:05:22 ID:TdPnl5Di
>>494
m9(^Д^)プギャー
499創る名無しに見る名無し:2010/03/19(金) 00:24:10 ID:xqyLr2gV
ん?もう終わったんか?
500創る名無しに見る名無し:2010/03/19(金) 00:27:09 ID:jNjW/tI7
>>494
おつかれさま。明日も同じ時間からよろしくね
501創る名無しに見る名無し:2010/03/19(金) 00:37:28 ID:VljWkg+f
>>494
ごめんよくわかんなかった
502創る名無しに見る名無し:2010/03/19(金) 00:49:32 ID:fWc919ee
>>501
嫌いな東方厨がいるニコロワ見なきゃ……叩けない
悔しいッ…でもニコロワ見ちゃう…ビクンビクン…
503創る名無しに見る名無し:2010/03/19(金) 02:23:22 ID:VhHkBm+e
ニコロワ1stのウィキとしたらばにも来てた。ウィキの方は処置終わってたけど
504創る名無しに見る名無し:2010/03/19(金) 02:32:38 ID:fWc919ee
したらばはな、βの方はともかく1stのところは管理人音沙汰なしだからな
あそこはホント、どうにかできないのかね
505創る名無しに見る名無し:2010/03/19(金) 06:47:15 ID:oL1Ni9S9
通報しますた
506創る名無しに見る名無し:2010/03/19(金) 07:07:42 ID:5pTuvLMh
俺と違うプロバイダであることを願うばかりだ
507創る名無しに見る名無し:2010/03/20(土) 13:55:37 ID:qKPrVeX8
まだ早朝に行ってないのは
キョン子、呂布、咲夜
スネーク、ベジータ、言葉、馬岱、メタナイト、藤崎
かな。

一人だけ行動してるのは放置しても放送いけそうだけど
D‐4に固まってるメンツは動かした方がいいかもね
508 ◆T0ldTcn6/s :2010/03/24(水) 16:01:09 ID:+wNucgp1
ドナルド、完成したので投下開始。
「さて、どうやって運ぼうかな?」

ネタではない。
活動に支障が出ないぐらいに傷が癒えたところで、笑顔のままドナルドは真剣に悩んでいた。

目の前の死体、重量にすればいかほどか。
人というのは成人すれば40キロや50キロは普通に超える。
こいつは人ではないが見た目からして、重さ自体に大差はないだろう。

とすると、このまま担いで運ぶのはあまり効率的とは言えない。
体力的な問題は、魔力を用いて常時回復させ続けるという無理矢理な手が使える。
普通なら魔力が枯渇するため誰も使わないが、「違う世界」から無限の魔力が供給される今のドナルドになら可能。
論じるべきは「担ぐ」という行為が生む、現実的な問題だ。
どうあっても片手がふさがるため、戦闘で足を引っ張る可能性が非常に高い。
さらに悪いことに、有り余る魔力を行使すれど、左腕の治癒の目処が未だ立っていない。
よって、左は使えず塞ぐ腕は右しかない。
つまり、担いでいる状態では攻撃も防御もできないという厄介な事態になるのだ。
もちろん、戦闘が始まった瞬間に死体を捨ててしまうのも手だ。
しかし、こんな重いものを担いでいる関係上、右腕を自由にするまでのタイムラグが大きい。

となると、別の方法を考える必要がある。
どんな方法を使おうが「右手が使えない状態になる」ことは黙認しなければならないが……
それでも一番リスクの低い手段を取りたいものだ。

「そういえば、ガムテープが浴衣にひっついてるね。だとすると……」

ガムテープ以外にもあるはずだ。
ドナルドの脳裏にはマクドナルドでもよく使われる「あれ」と「あれ」が浮かぶ。
笑顔を崩すことなく、オフィスビルへ歩き出した。





結論から言ってしまえば、「物」自体はすぐに見つかった。
ただ、ドナルドのお眼鏡にかなう大きさの物を「作り出す」のには時間がかかったけれど。

欲しかったものは……段ボール箱と荷台である。
ドナルドが考えた手段は至って単純。
射命丸文の死体を段ボール箱に詰め込み、荷台に載せて運ぶというものだった。
この方法なら体力の浪費も少なくなるし、何より右腕への負担が小さくなる。
荷台から手を離す、たったそれだけで塞がっていた手が自由になるのだ。

段ボール箱が荷台から落下するのではないかという懸念を抱く方もおられるだろう。
しかし、それはついでに見つけたガムテープとビニール紐を用いて、荷台と段ボールを一体化することで解決を図る。

苦戦したのは段ボール箱が小さすぎることだった。
荷台は一度に大量の積載物を運ぶことを前提としているため十分な面積があったが、段ボール箱はそうもいかなかった。
オフィスビルという名の示すとおり、段ボール箱も書類や小物整理を想定した大きさのものしか存在しなかったのだ。
当然、人1人を入れるにはあまりにも小さい。
ドナルドは物置にあった段ボール箱とにらめっこして……改造を決断せざるを得なかったのである。

ここで活躍したのはやはりというかなんというか、現地調達品であるガムテープである。
ガムテープが非常に強力な粘着力を持つことは説明するまでもないだろう。
ドナルドは4つの段ボールを連結することで収納容積の巨大化を画策したのである。
分解のリスクを極限までゼロに近づけるべく、ガムテープは使い切る勢いで徹底的に貼り付けていった。
というか調達したガムテープのうち、1つは使い切ってしまった。

もちろん、単にくっつけるだけでは区切りができてしまう。部屋が4つできてしまうのだ。
よって、余計な部分はハサミ(これも現地調達)でカットする。
ハサミも段ボールの切断を想定した物ではなく、左腕が使えないことも相まって、悪戦苦闘するハメになったが、ドナルドは魔力に物をいわせねじ伏せた。
そしてカットした部分だが、ガムテープで補強することを忘れない。
荷台に乗せる関係上、底が抜けることはまず有り得ないが、だからといって自然分解のリスクがゼロになるわけではない。
やるなら徹底的に、だ。
なお、この補強作業で2つ目のガムテープを使い果たすこととなる。
切り落とした段ボールの残骸だが……もちろん捨て、ない。まだ使い道がある。

区切りを切り落としたということは、1つ1つの段ボールの側面を切り落としたということに他ならない。
単純にいってしまえば今度は蓋がなくなったのである。
よって、先ほどの残骸を再利用する。これを3つ目のガムテープで一纏めにし、新たなる蓋とするのだ。
普通の人間ならすでに音を上げているだろう。
段ボールで工作した経験があるなら分かると思うが、普通のハサミで切り、ガムテープで接合するという作業は腕に大きな負担がかかる。
重労働とまでは行かないが、専門の道具を使わずに段ボールを解体するなど軽作業の領域を完全に超えている。
しかし、その程度。果たしてドナルドにとって障害になるのだろうか。
段ボールの切り貼りなど労働のうちに入らない。

多少の疲れなど無限の魔力が補填してくれる!!
今のドナルドは擬似的とはいえ疲れ知らずなのだから!!

色々と卑怯な気がするが、今のドナルドはそういうチートな存在だと納得して欲しい。
何はともあれ、射命丸を運ぶ器具は完成に漕ぎ着けたのである。





ガラガラガラ……

荷台が砂利の上を走る独特の音とともにドナルドは舞い戻った。
ガムテープが徹底的に巻かれた段ボール箱をその上に載せており……いや、訂正しよう。
ガムテープとビニール紐により段ボール箱が荷台に完全に固定されているのだ。

ドナルドは停止するとともに、射命丸の死体を無造作に持ち上げ……その笑顔を歪めた。

「うーん、こんな安らかな顔じゃ恐怖を与えるのは難しいねぇ……」

射命丸文は一言で言ってしまえば、燃え尽きた表情をしていたのだ。
まるでやるべきことをやりきったような。
我が生涯に一片の悔いなし、とでも言わんばかりだ。
事実は異なるのかもしれないが、動く口がない以上どうでも良いことだった。
これをタケモトやチルノに見せ付ければどういう印象を抱くか。
想像するに難くない。満足する結果が得られぬことは自明だ。
下手をすれば勇気を与えかねない。

「ドナルドはうれしくなると、ついやっちゃうんだ☆」

どこか道化じみた台詞回しとともに、ドナルドは死体を地面に仰向けた。
そして指でピースサインを作り……死体の眼球へと容赦なく突き刺した。
死体は2つの空洞から血涙を流し始めるが、ドナルドにとってはまだ十分ではなかったようだ。
もはやおなじみ、フライドポテトを練成し、それをもって腹部をぐちゅっと抉り始める。
程なくして、皮膚は破られ赤黒い塊が僅かにはみ出た。
本当はもっといたぶってやりたかったのだが、程々にせねば死体を射名丸と判別できなくなる。
気を静めるべくドナルドは深呼吸をして、改造段ボール箱の中に死体を放り込んだ。

「アラー、もうこんな時間」

気づけば放送まであと10分ほど。
少し遊びすぎたかと頭を軽く抑えるが、傷が治癒するまでタケモトらと接触せずに済んだと考えれば悪くはないか。
段ボール箱の改造に文の死体への細工で回復までの時間を稼げたわけだし。
今更あわてて動いて、放送を聞き逃すのも馬鹿らしい。
あと少し大人しくしていよう、動くのは放送後と決める。

「ああ、楽しみだなぁ。ワクワクしてくるよ」

視線を段ボール箱へ向け、口の端を凶悪に釣り上げる。
グロテスクに変わり果てた知人の姿を見ればどう思うだろうか。
ドナルドは行き当たりばったりというわけではない。
ある程度のシミュレーションは行っており、タケモトはともかく、直情的なチルノはさすがに屈服しないと踏んでいる。
むしろ怒り、「よくも射名丸を!」なんて叫びそうだ。
だが、それでも構わない。
激情したチルノに刻み込んでやればいいだけの話なのだから。
ただ真っ直ぐなだけではどうにもならないことを、正義は勝つなどというのはただの幻想であることを。
そして、己に刃を向けたその愚かさを思い知らせてやるのだ。

「らんらんるー☆」

無機質な棟の周辺、嗤い続ける悪意が立っている。
同じ場所で草木は強くざわついた。
逃げることが叶わぬ、己の不遇を嘆くように。
【A-1 オフィスビル周辺/二日目・早朝(放送直前)】
【ドナルド・マクドナルド@ドナルド動画(現実)】
[状態]:疲労(小)、左腕骨折(少し治癒)、魔力ほぼ無限状態
[装備]:改造段ボール箱(荷台つき、中に文の死体)
[道具]:支給品一式×2(一食分水・食料消費) ランサーアサルトライフル(213/350)@Gears of War2
魔法の石@Heart Of Darkness
[思考・状況]
基本思考:教祖として信者を沢山作りつつ、信者を指揮してバトルロワイアルを盛り上げ主催者になりかわる
1:放送まで休む。会場の端が気になる。
2:文の死体はチルノやタケモトに突きつけるために運ぶ。恐怖を与える細工はしたけどね。
3:言葉を駒として徹底的に利用する。逃がすつもりは毛頭ない。
4:チルノは弄んだ上で殺す
5:タケモトの首輪解除及び無力化のための手伝いをする。利用した後は……
6:藤崎や馬岱等が楽しみ。
※僧侶のネガキャンを聞きました。
※馬岱から妖術と幻術をラーニングしました。
※藤崎が生きていることを知りました。また、藤崎が何らかの形で変化が起こったと推測しています。
※首輪解除班の情報を得ました。誰得の部屋については知りません。
※ときちくから情報を得ました。
※タケモトと文はグルだと判断しました。
※自分の能力を正しく把握していません。
※荷台に改造した段ボール箱を固定し、その中に文の死体を入れて運んでいます。
※文の死体は両目を潰され、内臓が露出しています。ただし、知人が見れば文と一発で判断できます。
513 ◆T0ldTcn6/s :2010/03/24(水) 16:05:55 ID:+wNucgp1
以上、短い話ですが投下終了です。
ご指摘あればどうぞ。
514創る名無しに見る名無し:2010/03/24(水) 16:20:47 ID:dPb6T9GB
おお、投下来てた
乙です

いやあ、ロワらしくていいわw
ホント、ドナルドは外道だわw
515創る名無しに見る名無し:2010/03/24(水) 18:21:16 ID:BsttJZlu
投下乙です。ドナルドは期待どおり素晴らしい外道キャラになってくれそう。
あ、それと訂正がひとつ、「射名丸」とありましたが正しくは「射命丸」ですよ
516 ◆T0ldTcn6/s :2010/03/24(水) 18:32:18 ID:+wNucgp1
ぎゃぁ、うっかりしてました。
wikiで修正します
517創る名無しに見る名無し:2010/03/25(木) 02:12:11 ID:neQJfZdn
外道すぎww流石教祖様やでww
518創る名無しに見る名無し:2010/03/25(木) 14:56:27 ID:73z7GWNu
乙。これはグラハムの反応も気になるな
519創る名無しに見る名無し:2010/03/26(金) 01:11:17 ID:jMtE3uY3
こんなロワも出来たみたい


mugenバトルロワイアル
ttp://namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1269531825/l50
520創る名無しに見る名無し:2010/03/27(土) 21:34:38 ID:Qoa180iO
く、吐き気をもよおす邪悪!
流石過ぎるな、ドナルドw
投下乙!
521創る名無しに見る名無し:2010/03/30(火) 07:47:18 ID:QK1X+Ngx
投下おつ
文はしまわれちゃったか
まさにロワって感じの殺伐さだな
522始動 ◇WWhm8QVzK6:2010/03/30(火) 19:58:36 ID:5IZ6kf5E0:2010/03/30(火) 20:52:00 ID:QK1X+Ngx




「泣き已んだか」

数分の間チルノはずっと泣き腫らし、ようやくそれが啜り泣きに変わった。
ちょうどその時に、ときちくはこの言葉を発したのだ。

「おい正気かお前。見れば分かるだろうが」

「分かってるよ。俺が言いたいのはそういうことじゃなくてな、いい加減泣き已んでもらわないと困るんだよ」

「……もう少し汲めよ。そんなことも分からないのか」

「分かった上で言ってるんだ。泣きたいなら好きなだけ泣けばいい。でもな、今はその場合じゃない。
 死んだら後悔も哀悼も無いからな。此処を出たら精一杯泣けばいいさ」

気持ちはよく分かる。
だが、止まっている場合ではないのだ。
ある意味常套句だが、今はそういった言葉がお似合いだ。

「少々遠回りになるが……ロードローラーに乗れ。疲労せずに動くなら一番だろ」

まだ涙で目が潤んでいるのが見える。
それでも静かに立ち上がり、うん、とチルノはときちくに従った。
他の面子もぞろぞろとロードローラーに乗り込む、が。

「おい、アレはどうする?」

「……ああ、アレね」

未だにその場から動かず蹲っているリンに対し、投げ遣りに応対する。
存在自体はどうでもいいのだが、これが起こしたコトを鑑みればそのままで置くわけにはいかない。

《消すか?一応仲間を殺されたっていう大義名分もあるし》

《…まあ、邪魔なのは確かだが。気は進まんけどな……》

物騒なことを小声で話し合っている間に、すでにチルノはリンの前に来ていた。
グラハムはそれをただじっと見つめている。

「こいつも連れて行く」

「いいのか?」

「別に」

ロードローラーが発進する。
どんなに詰めても、座席でないところに乗っても5人は乗れないのでチルノが飛んで併走することになった。
それは彼女が自発的に言い出したことだ。断る理由は誰にもなかった。


523始動 ◇WWhm8QVzK6:2010/03/30(火) 20:53:12 ID:QK1X+Ngx

「何処に向かうんだ?」

「そうだな…とりあえず館に行こう」

色々と情勢が変わった今、作戦会議無しに突き進むのは無謀と言える。
断る理由は、なかった。



   ◆◆◆



A-3に位置する館。
当然の如く、此処に誰もいないのは確認済みだ。

「やれやれ、ここに来たのもずっと前みたいだ」

尤も、前の同行者はもういないのだが。

中の電気をつけないまま、とある一室(食堂)に入り全員が腰掛ける。
夜目が利いているので電気はいらない。何より、他の参加者に存在を悟られないためでもある。

「蝋燭くらい構わないだろ……」

「じゃあお前が探して来い」

「……」

「そうか、……そういやそうだな。ああ、かなり面倒だ…」

「何が?」

「いや、方針決めを始める前に一つ確認すべきことがある」

そう言うとときちくは紙に何かを書き連ねた。
今更筆談かという雰囲気になりかけたが、その内容を見ればすぐに理解できた。

『この音声偽装装置、使えるか?』

「……ん」

チルノは少し首を傾げている。
言葉が足りないか、と彼はサラサラとペンを進めた。

『音声偽装って言っても一重にどんな物か俺達には分からない。
 これがもし単に『無音にするだけ』だとしたらかなり使い勝手が悪い。
 こんな如何にも会話するって状況のときに、明らかに怪しいだろ』

確かに、とグラハムは頷く。
不自然がばれることは望ましくない。
せっかく手に入れた物すら無駄になってしまうかもしれないのだから。
タケモトは、ならばどうする、と書き返した。


524始動 ◇WWhm8QVzK6:2010/03/30(火) 20:54:05 ID:QK1X+Ngx

『後回しにしよう』

『何?』

『幸いアレを手に入れる方法も、場所も分かっている。決めるのは、それを後にするか先にするかの話だけだ。
 無理に筆談を使うよりその方がいい。てか、こうやって筆談してることで既にマークされてたらかなりヤバイ』

『それ言ったらとっくに終わってるだろ』

『介入が無い以上気づいていないという方向でいいのではないか?』

『或いは気づいてて手を出して来ないか……』

『……』

『沈黙まで書く必要ねーだろバカ』

筆談に興じているのは男3人だけで、チルノはその様子をじっと眺めているだけだった。
それよりも、別のことを考えていたからだ。
どうして文は自分のことを生かしたのか。
妖精は死んでも復活する。主催がそれを見落としている可能性は無いだろうが、肉体さえ残っていればどうにかなった筈だ。
いや、不確定だからこそそれに賭けたくはなかったのだろう。
だからと言って、だからと言って。

(何であたいを助けたの……文)

残された者にとって、それは余りにも辛い事実だった。
自分の意志が無かったにせよ、彼女は他者を犠牲にして生き延びてしまった。
そして彼女はこうも考える。自分は本当に生かされるに足る存在なのか、と。

自分が間違った判断をしなければ文は死ななかった。
考えれば考える度に、彼女の心は削り取られていく。
相談できる者はいない。他人に痛みを共有させるなんて、そんな図々しいことは出来ない。
悔恨は胸を焼き、苦悩は心を焦がし続ける。
彼女に逃げ道など、何処にも残されてはいなかった。
無表情を取り繕い悩み続ける。それがチルノに出来る、現実に対する唯一の抵抗。

『何にせよ手に入れるしかないだろ。そのままにしておいてもいいことはないからな』

『わかった。良策は考えておくから、ここから本題に移ろうか』

「ん……じゃあ、チルノは聞いてるな?アレは……どうでもいいか。むしろ聞かれると拙い」

チルノは無言で頷き、それを否定した。

「え、聞かせるほうがいいって?」

「……まあ、それもアリかもな」

しかしそれはリンの処遇がとある方向で決定したという意味でもある。
それは当の彼女にとって余りにも残酷な方法であり、それを彼女はまだ知らない。

「始めるぞ。まずは…ドナルドについてだ」

ともかくこれは至上命題。
現時点のタケモトらにとって最も厄介で危険な存在だ。
これを抜きにして次の話には進めない。

525始動 ◇WWhm8QVzK6:2010/03/30(火) 20:56:30 ID:QK1X+Ngx

「この中でアレに勝てる奴は一人もいない。それは間違いないな?」

万全のチルノですらおそらく勝つことは限りなく難しい。
それは戦った本人がよく理解している。
ときちくの気配遮断スキルですら、ドナルドには通用しない。
ましてや特殊能力の備わっていないグラハムやタケモトなど論外だ。
全員でかかっても勝てるだろうか。そんなレベルである。

「ドナルドはそれを理解している。そこに付け入る隙があるんだ」

「そうだな。だから俺達はそこを狙えばいい」

慢心。
物事が上手くいっている者は必ずと言っていいほど隙を見せる。
無論見せても負けはしないと信じているからだ。その確固たる精神。それを裏づけするかのような強さ。
それでも、隙は隙だ。『突かれる筈が無い』。そう思っている間は、勝機がある。
タケモトはそれを理解しているからこそ、ときちくに同意する形で述べたのだ。
しかし、

「いや、違うな」

「何?」

ときちくはすんなりとタケモトの言葉を否定した。

「じゃあなんだってんだよ」

「簡単なことだ。ドナルドには、出遭わなければいい」

室内が静まり返ったのは言うまでもない。
既に驚きを通り越して『何言ってんだこいつ』みたいな雰囲気が漂い始めていた。
当然といえば当然。だが、それが出来れば苦労はないだろう。

「確かに遭遇しなければ勝ちも負けも無い上に戦闘すら起こらないだろう。だがな、そこまで上手くいくと思うのか?」

「猶予は充分にある」

「探知機考慮しても一日持たないだろ!27時間で45分消費なら使えるのは精々後……えーと、9時間くらいか」

「俺が贅沢に使ったからな。もっと切り詰めれば軽く半日以上はいくぜ」

「いや、しかしだな……それだけの時間では仲間を集うには難しいだろう」

そう言いながらグラハムはペンを走らせる。

『タケモト、首輪の改造には何時間かかる?』

「……それに探知機が使えなくなった後が問題だ。残りのマーダーが何人いるかも分からないってのに……」

『内部の構造は一応把握したから確認入れて大体6時間だな。邪魔が入らずに専念できればの話だが』

『8時間はかかると見た方がいいか』

「ふ……ん、マーダーなら見当はつく」

ときちくは探知機を起動させる。
この館にいるのがチルノ、タケモト、ときちく、グラハム、リンの5人。
そしてオフィスビルにドナルド(おそらく)。後は散らばった4点と、密集している5人。
526始動 ◇WWhm8QVzK6:2010/03/30(火) 20:57:29 ID:QK1X+Ngx

「これは……」

「成程…つまりこの5人以外の単独が全てマーダーだと、そう言いたいんだな?」

「そう考えて差し支えないだろう。それでも不安ならこの5人に会ってみるといい。残りの4人がどんな奴かはすぐにわかるさ。
 10人も寄れば残りの情報なんて軽く集まるだろ」

この5人がマーダーの可能性は、なんて馬鹿な質問は飛び出さない。
流石にこの時期に差し掛かって未だに集団をつくっているなど考えられないからだ。
まあ、狡賢い者や隠れ殺人者がいる可能性は否定できない。

『で、首輪を集めるかそいつらに合流するか、どちらを先にするかだが…』

『このルートなら同行しても特に差はないだろう』

『いいや、タケモトが殺される可能性は出来るだけ排除したい。この5人に俺達が行動したら嫌でも目立つし、たとえ
 探知機があっても向こうに気づかれたらおしまいだ。気づかれないことが何よりの利点であり、欠点だからな』

9人の大所帯。当然ロードローラーに乗せることは不可能であり、足の遅い者に合わせねばならないだろう。
このグループが無傷である保証はない。怪我人もいるかもしれない。そうなった場合進行のスピードは緩くなり、結果として
全体が危険に及ぶ。そうなった時、タケモトを守りきれると誰が言えるだろうか?

『慎重過ぎかもしれないが、それで困ることは無い』

「それに……確かめたいこともある」



   ◆◆◆



「へぇ……まさか端がこんな風になってたとはな」

「他に気づいてる奴はいるんだろうか…」

「いたとしても多用はしないかもね」

タケモト、ときちく、チルノの3人はちょうど会場の反対側にいた。
それも時間をかけず、およそ20分ほどで移動したのだ。
眼下に見えるのは小さな明かり。どの施設のものかは、彼らにとっては言うまでもないことだった。

「間違いないな。探知機でも確かに俺達はF-3にある」

「とんでもない仕掛けね…。空間と空間を繋ぎ合わせるなんて」

チルノにはそんな感じの能力に思い当たる節があったが、まさかそれはないだろうと頭の中で否定した。
確信が持てなかったし、こんなことに手を貸して何の益があるのかさっぱりわからなかったからだ。

そのまま3人は下に下に降りていった。
この状況が成立しているならば、あの作戦が決行できる。
そうして後は手筈通りにやっていけばいいのだ。
ときちくはチルノに探知機とモンスターボールを手渡した。
527始動 ◇WWhm8QVzK6:2010/03/30(火) 20:58:39 ID:QK1X+Ngx

「わかったわ。これで館まで跳んで、グラハムに伝えればいいんでしょ?」

「ああ、くれぐれもよろしくな……あと、こうも伝えておけ。絶対に寄り道するな、と」

「了解。それじゃあ……」

モンスターボールからネイティオが出現する。
トゥートゥー、と陽気だか陰気だかわからない声で啼くのはいつものことだ。

「ネイティオ、テレポート」

その瞬間、チルノはときちくとタケモトを残して消滅した。
これで第一段階終了。彼らの第二段階は目下の建物に辿り着くことで完了する。

「かなり楽しちまうが、その分俺達は危険になるか」

「逃走経路の確保はしておくさ。捨て石もいくらか用意している」

これが考えうる中で最も安全な策。
犠牲は少なければ少ないほどいい。但し、利用できる者のみを残して。

ーーーーーー

独り、月を見る者がいる。
その表情はどこか決意したように見えて、淋しげだった。

「グラハム」

気づかぬ間にチルノが戻っていたようだ。
グラハムは振り返り、その姿を見る。

「戻ってきたのはチルノだけか。と言うことは……そういう事なんだな」

「うん。行こう」

二人してロードローラーに乗り込む。
探知機で光点の位置を確認し、進行方向を定める。
そうして静かに車は発進した。

彼らが決めた方針はこうだ。
まず、ときちくとタケモトがデパートに着いて隠し部屋の首輪を回収。
そしてチルノとグラハムは5人組のグループと合流して、デパートに向かう。
無論この作戦は会場のループ機能を利用して成り立ったものであり、もしそれがなければタケモトらも同行していたのだ。
その時の危険性を考慮すれば会場の端を調べるといったときちくの判断は正しかったと言える。

(人間の可視範囲は昼間でおおよそ2〜300m。夜ならば当然その範囲は激減する。気づかれずに動くなら今、ということか)

それでも時間は掛かる。
おそらく全ての道程を滞りなく進んでもデパートに到着する時間は放送を越えてしまうだろう。
川を直進して渡るために(橋を渡るのは大幅な時間ロスであるため)ロードローラーは置いておかねばならず、その後は徒歩だからだ。

5人組以外の者が本当に全員マーダーなのか。それはグラハムにはわからない。
だが、今それを気にしていては余計に多くの命を失ってしまうかもしれない。

(とにかく今は、目的を完遂するだけだ)

彼女に託されたこの娘の命を奪わせるわけにはいかない。
その想いが、彼の中では一番強かった。
528始動 ◇WWhm8QVzK6:2010/03/30(火) 20:59:39 ID:QK1X+Ngx

◆◆◆



それより1時間程度遡る。
D-4で起こった出来事に焦点を当てなければ、この話は進まない。


「…そうか!俺らの仲間になってくれるんやな!?」

「約束は守る。それだけだ」

事の経緯を説明された藤崎はそれを喜んだ。
馬岱が共に戦ってくれるなら心強いことこの上ない。
しかしスネークはまだ信じられないといった表情だ。

(他意は無い……と見ていいのか?いやしかし……)

馬岱の思惑を判断する術は無い。
だからと言って承諾しないのは仲間内の不協和音となるだろう。
それは自分にとっても全体にとっても望ましくない。

(俺が注意しておけばいいか。何かよくない事を企んでいるなら止めるまでだ)

「スネーク、例の物は回収できたのか?」

「ああ。誰かが食べたのか、それとも雄山の数え間違いかは分からんが9個入っていた」

「それをメタナイトと馬岱に食べさせればいいわけやな」

「まあ、そういうことだ」

二人の肉体は限界に等しい。
疲労が回復したとしてもこのままでは戦うことすら出来ないだろう。

ーー数十秒経過ーー

「卑怯くさいアイテムやな……」

藤崎の言葉が全てを表していた。
体中のあらゆる傷は瞬く間に消えていき、それは馬岱の右目も例外ではない。
それに関しては食わされた当の本人が一番驚いていた。

「何でこんなものが9個も支給されていたんだ?」

「考えても無駄だろう。こんな殺し合いを開く者の事など理解できん」

それでもメタナイトは少し気になる。
このような支給品を大量に出すことは殺し合いという主旨に反するのではないだろうか。
前述どおり考えるだけ無駄なのだろうがそれでも気になることだった。
いつまでも考えることではないが。
529始動 ◇WWhm8QVzK6:2010/03/30(火) 21:01:32 ID:QK1X+Ngx

「こいつにはどうする?」

藤崎は桂言葉を指差す。
今のところ危険人物である以上、武器は持っていないといえそう易々と回復させるわけにはいかない。
何しろ残り7個あるとはいえこのコッペパンは貴重なのだから、使いどころを誤ってはならないのだ。

「俺が背負おう。見たところお前には疲れが残っているからな」

そう言ったのは馬岱だった。
お前ってのはスネークの事。

「じゃあ映画館に向かうか…」

とにかくまとまったのならタケモトに会うことが先決だ。
首輪を手渡して解析に役立ててもらう。おそらくそれが首輪無効化の一歩になるだろうから。

「待て」

制したのは馬岱だった。

「何だ?何か忘れ物でもあるのか?」

「お前達。話に聞いたところでは図書館に置手紙があったから映画館に向かうと言っていたな」

「その通りだ。それがどうかしたか?」

「俺達でさえこんなに動き回っている。そのタケモトとやらがいつまでも同じ場所にいるのか?
 そしてその置手紙はいつの情報だ?時間によってはそいつはいないかもしれないぞ」

「だからと言って他に当てがあるのか?映画館に行けばまた手掛かりが見つかるかもしれないがな」

「古い情報に回されても仕方ないと言っているんだ。そいつと別れて何時間経っている?」

「待て待て、これ以上揉めても仕方ないだろ。多数決で決めたらどうだ」

「同点になったらどないするんや」

「……」

「ああいいだろう。映画館に行ってみればいいさ。死体が見つからないことを願うばかりだ」

それは本心からの言葉だった。
今タケモトに死なれては困る。上手いこと逃げ延びてくれていればいいのだが…。

チラリ、と藤崎の視界の隅に何かが光った気がした。
振り向くと同時に、他の者は臨戦態勢に入っていた。
スネークから突如として言葉を任された藤崎はそこで事の次第を知る。

光の点は徐々に拡大されてゆき、20mまで近づいたところでそれが人の形をしているのが理解できた。
あの表情は警戒か敵意か。それとも、

「お前がスネークか?」
530始動 ◇WWhm8QVzK6:2010/03/30(火) 21:02:48 ID:QK1X+Ngx
「……それがどうした」

妙な髪形の男は宙に浮いたままスネークの名を述べた。
スネークはもちろんこの男との面識は無い。向こうも当然。
わざわざ話しかける辺りは余裕があるのか、或いは確認のためか。
相手の敵意がスネークにだけ向けられているのを一歩退いて見ていたメタナイトが気づく。
それに呼応するようにメタナイトと馬岱はスネークを庇うように立ちはだかった。

「巻き添えを食らいたくなければどけ!そいつはやる夫とドアラという奴を殺した奴なんだぞ!」

何、とべジータと言葉以外の全員が驚く。
話では、その二人を殺したのは十六夜咲夜ではなかったのか。
そしてその情報は、スネークから伝えられているもので。

(スネークが嘘をついているのか…?それともこの男がホラを吹いているのか……)

一瞬馬岱は考え、構えていた鍬を下ろした。

「スネーク、銃を下ろしておけ。……で、お前の名前はなんだ?」

「…べジータだ」

「ならばべジータ、どういう経緯でそのことを知ったのか、少し話してくれないか。
 スネークが動かないように見張っているから構わないだろう?」

スネークに今のところ目の前のべジータに何かする気はない。
馬岱のは一応便宜上の口上だ。
相手の言葉が単なる時間稼ぎではなく本心のものだと知るや、べジータはそれに応じた。


ーーー説明及び議論に数十分ーーー


「つまりお前は十六夜咲夜からの伝聞で全てを信じたわけだな?」

「貴様らとて同じことだ。その内容もそいつから聞いた事でしかないだろう!」

スネークの話が真であると証明することは不可能だ。
主催者側にいる者達ならばいざ知らず、その場で起こった出来事を見ていたのは咲夜と彼だけなのだから。

「でもなぁ、お前の話聞いてるとそいつがお前にスネークを倒すように嗾けてるようにしか思えんのやけど……」

「ハッ…!」

べジータは何かに気づいたような顔をして呆けている。
彼の脳裏に浮かぶのは、咲夜の数々のセリフ。

『そんな悠長なこと言っていられるのかしら?いくらブロリーやDIOが死んだからといっても、まだ呂布やスネークがいる。のんきに休んで他の参加者を見殺しにするつもり?』

『だとしたらすぐにでも駆けつけるべきよ。貴方の助けが必要な人もいるかもしれないわ』

『これで分かったかしら?スネークがまだ生きている以上安心は出来ないわ。スネークに命を狙われている参加者もいるかもしれないのよ』

沈黙。
そして、

「命を狙われてるのは貴様自身の所為だろうが、十六夜咲夜……!!」
531始動 ◇WWhm8QVzK6:2010/03/30(火) 21:03:50 ID:QK1X+Ngx

周りも沈黙で見守る。
御愁傷様といった雰囲気で。

「許さん……よくもこのべジータ様をコケにしてく「ちょっといいか?」れたなあァァァぁぁ……あ?」

遮ったのはスネーク。
疑いも大体晴れたところでようやく口がきけた。

「お前はこれから咲夜と戦いに行くつもりか?」

「当たり前だ!いいように扱われたまま黙ってられるか!」

「ならば俺達も行こう」

べジータにとっては予想外。
彼らにとっては当然の成り行きだった。

「奴には瞬間移動のような特殊な能力がある。単独で戦っても思う壺だろう」

「そうか…だがそいつらはどうする?いくらなんでも全員が戦えるわけじゃないんだろ」

未だに寝たままの言葉とそれをかかえた藤崎を見やる。
確かに彼らは戦闘において足手纏いだ。

「下手に近づかんかったらええだけの話やろ。なら問題ないて」

「いや、それは危険だ。俺は周りの気を探れるが精々半径500m程度だからな。戦闘中ともなればあまり気は割けない」

「最寄の建物に避難してもらうか……」

そんな時、べジータはいきなり後ろに振り向いた。

「な、なんや?」

「誰かこっちに真っ直ぐ近づいてくるぞ……。知らない奴だ。…2人?」

べジータの向く方向に目を凝らすが何も見えない。
夜間に常人の視力で数百メートル先から向かってくるものを見ろと言われても無理だ。
しかししばらくすると、車のライトらしきものが見えてきた。

距離はすぐにゼロになり、車はようやく停止した。
警戒しつつスネークは運転席を確認する。乗っていたのは、

「藤崎か。よかった、生きてたんだね」

チルノと見知らぬ男だった。
スネーク達も話には聞いている。

「その横のは誰なんや?」
532始動 ◇WWhm8QVzK6:2010/03/30(火) 21:05:50 ID:QK1X+Ngx

「私はグラハム・エーカーだ。一介の軍人だが、今はこの少女を護っている」

男に敵意は感じられない。
そこでようやくスネークは警戒を解いた。
各々が適当に自己紹介を進める中、馬岱はチルノに近づいていった。

「それにしてもよく生きていたな。知り合いがいるってこと自体驚きだったが……」

「……あんた、誰?」

「え……」

二人の間に気まずい沈黙が流れる。
少しすれば一応お互いの状況は察したのだが、

(多分別の世界であたいと会ったんだろうな……見覚えないけど)

(呂布もそうかと思ったらお前もか……全く難儀な世の中だな)

思うことは違うようだ。

「ところでチルノ、タケモトらはどないしたんや?」

核心の質問。
チルノと同行していた筈のタケモト達は、一体どこにいるのか。


「あたいについてきて。タケモトはデパートにいるから」



◆◆◆



時を同じくしてデパートの屋上。
そこではときちくとタケモトが肩を並べて座っていた。
特に仲良くしているわけではないが、別に離れる必要もないだろうということで、だ。
深い意味は無い。

「一階のロボットはそれなりに戦力になりそうだったから奥に隠しといた。バッグに入れられないのが難点だな」

「俺が見つけたのは死体だけだったよ…」

「ここでも相当戦闘があったようだが、重火器を使わずにどうやってこんなに壊せるんだ?あのロボットの装備じゃ
 こんなには出来ないぜ。まあここらにはもういないから問題ないんだが」

彼らにとって完全な脅威となる存在はなくなった。
首尾よくチルノ達が連れてこれば残りは楽に対処できるだろう。おそらく、だが。
533始動 ◇WWhm8QVzK6:2010/03/30(火) 21:07:36 ID:QK1X+Ngx

タケモトがグラハムとチルノに提示した約束は4つ。
一つは、探知機の残り時間を10分までに抑えること。
後のペース配分も考えればそのくらいは必要だからだ。
一つは、決して寄り道をせずに真っ直ぐデパートに向かうこと。
単独の参加者は全て無視するように言い含めてある。構えば構うだけ時間のロスとなり、味方全体を危険に陥れるからだ。
一つは、探知機の存在を教えないこと。
上述通り、他の仲間が単独行動者に向かうのを防ぐためである。
そして最後は、敵に遭遇した場合何としてでも逃げること。
幸いネイティオを持たせているので離脱は容易の筈。生き残らなければ意味が無い。

二人ともそれは理解している。
だが、理解していても動けないときがあるのがヒトの性だ。
救える命は救えばいい。だが、救えない命を救えると思うのは身の程知らずだ。
それをわきまえない限り、生存は有り得ない。

(おそらく5人組に出遭っている頃だろうな…。滞りなく進めばいいが)

タケモトの見立てではこのメンバーの中にメタナイトと藤崎はいる。
藤崎が単独で生き残れるとはあまり考えにくい。おそらく誰かのケツにくっついていたのだろう。

「空が白んできたな。それまで休憩するか」

そう言ってタケモトは偽装装置のスイッチを入れる。
休憩する気がないのは明らかだ。
ちなみに効果範囲は半径8m。学校の教室程度の広さで申し分ない。

「首輪はこれで10個集まった。けどまだ改造はしない」

「なぜだ?」

「実演的に改造したほうが信用度も上がるしな。いきなり渡されてはいそうですかと付けるやつもいないだろ」

「成程な」

「それと首輪を装着するのは脱出経路確定後だ」

「まあ妥当だな」

脱出確定前に首輪付けたやつが死ぬと困るから。
枠がもったいないという意味だ。

「……なんか反応が適当だな。聞いてんのか?」

「聞いてるよ」

聞いてるというのは本当だ。
ただ、それの頭の占有率が二番というだけで。
ときちくには気がかりなことがあった。

(デパートのあの足跡……まだ新しかった。しかし探知機にそれは映ってない…どういうことだ?)

デパートの中を探索中、ときちくが目にしたのは複数の足跡だった。
粉塵が覆った床に残されたそれは明らかについ最近出来たものだ。それも数時間前。
ほんの一区画のものだったが存在は明らか。しかしデパートに誰もいないのも明らか。
534始動 ◇WWhm8QVzK6:2010/03/30(火) 21:08:24 ID:QK1X+Ngx

(まさか奴らが俺達の動向に気付いたのか?…だったら首輪も抑えられるはずだが……それともミスリードか?)

独りで考えても分からないが、タケモトに余計な不安を与えるわけにはいかない。
彼には首輪に関して専念してもらわなければ困る。
万が一運営の干渉だったとしても現時点では何もないのだから、そのように振る舞えばいい。それだけだ。

一方でタケモトは別の案件で悩んでいた。

(ループだと……ならどうやって脱出すればいいんだよ……!)

逃げおおせるにはとても便利なループ機能。
しかし、それは物理的な手段での脱出が不可能なことを意味する。

(どこから逃げればいい?空か?地下か?脱出経路なしで首輪なんざつけても意味ないだろJK…)

ときちくに相談するわけにはいかない。
脱出に関する不安を植え付けては自身の身の危険に直結する。
何としてでも抜け道を見つけなければ総てが台無しだ。

(どこかにある筈だ。完全なものなんて存在しない……)


第五回の定時放送まで、あと20分の時だった。



◆◆◆



「ふぅ……」

時刻を確認。
放送まであと少し。
参加者はもっと減っているだろうけど、吸血鬼である身は動けない。

(時間的にスネークかベジータが来てもおかしくないけれど……それとも態勢を整えるつもりなのかしら?)

来ないならそれでいいが、その間はかなり暇になる。
無論確かめねばならないこともある。
例えば太陽光にどの程度耐性を持てるのか、とか。
レミリアのように日傘程度で防げるのか。はたまた一瞬で灰になるレベルか。

そろそろまともに日が昇る。
一応病院全体のカーテンは閉めておいたが、洩れるところはあるので行動は制限される。

「さと、一応準備でもしようかしら」

あちらが周到に来るならこちらも対策を立てねばならない。
僅かな油断が死に繋がる。故に彼女が注意を怠ることはない。

油断があるとすればそれは―――



◆◆◆
535始動 ◇WWhm8QVzK6:2010/03/30(火) 21:09:13 ID:QK1X+Ngx

タケモトがグラハムとチルノに提示した約束は4つ。
一つは、探知機の残り時間を10分までに抑えること。
後のペース配分も考えればそのくらいは必要だからだ。
一つは、決して寄り道をせずに真っ直ぐデパートに向かうこと。
単独の参加者は全て無視するように言い含めてある。構えば構うだけ時間のロスとなり、味方全体を危険に陥れるからだ。
一つは、探知機の存在を教えないこと。
上述通り、他の仲間が単独行動者に向かうのを防ぐためである。
そして最後は、敵に遭遇した場合何としてでも逃げること。
幸いネイティオを持たせているので離脱は容易の筈。生き残らなければ意味が無い。

二人ともそれは理解している。
だが、理解していても動けないときがあるのがヒトの性だ。
救える命は救えばいい。だが、救えない命を救えると思うのは身の程知らずだ。
それをわきまえない限り、生存は有り得ない。

(おそらく5人組に出遭っている頃だろうな…。滞りなく進めばいいが)

タケモトの見立てではこのメンバーの中にメタナイトと藤崎はいる。
藤崎が単独で生き残れるとはあまり考えにくい。おそらく誰かのケツにくっついていたのだろう。

「空が白んできたな。それまで休憩するか」

そう言ってタケモトは偽装装置のスイッチを入れる。
休憩する気がないのは明らかだ。
ちなみに効果範囲は半径8m。学校の教室程度の広さで申し分ない。

「首輪はこれで10個集まった。けどまだ改造はしない」

「なぜだ?」

「実演的に改造したほうが信用度も上がるしな。いきなり渡されてはいそうですかと付けるやつもいないだろ」

「成程な」

「それと首輪を装着するのは脱出経路確定後だ」

「まあ妥当だな」

脱出確定前に首輪付けたやつが死ぬと困るから。
枠がもったいないという意味だ。

「……なんか反応が適当だな。聞いてんのか?」

「聞いてるよ」

聞いてるというのは本当だ。
ただ、それの頭の占有率が二番というだけで。
ときちくには気がかりなことがあった。

(デパートのあの足跡……まだ新しかった。しかし探知機にそれは映ってない…どういうことだ?)

デパートの中を探索中、ときちくが目にしたのは複数の足跡だった。
粉塵が覆った床に残されたそれは明らかについ最近出来たものだ。それも数時間前。
ほんの一区画のものだったが存在は明らか。しかしデパートに誰もいないのも明らか。
536始動 ◇WWhm8QVzK6:2010/03/30(火) 21:09:58 ID:QK1X+Ngx

(まさか奴らが俺達の動向に気付いたのか?…だったら首輪も抑えられるはずだが……それともミスリードか?)

独りで考えても分からないが、タケモトに余計な不安を与えるわけにはいかない。
彼には首輪に関して専念してもらわなければ困る。
万が一運営の干渉だったとしても現時点では何もないのだから、そのように振る舞えばいい。それだけだ。

一方でタケモトは別の案件で悩んでいた。

(ループだと……ならどうやって脱出すればいいんだよ……!)

逃げおおせるにはとても便利なループ機能。
しかし、それは物理的な手段での脱出が不可能なことを意味する。

(どこから逃げればいい?空か?地下か?脱出経路なしで首輪なんざつけても意味ないだろJK…)

ときちくに相談するわけにはいかない。
脱出に関する不安を植え付けては自身の身の危険に直結する。
何としてでも抜け道を見つけなければ総てが台無しだ。

(どこかにある筈だ。完全なものなんて存在しない……)


第五回の定時放送まで、あと20分の時だった。



◆◆◆



「ふぅ……」

時刻を確認。
放送まであと少し。
参加者はもっと減っているだろうけど、吸血鬼である身は動けない。

(時間的にスネークかベジータが来てもおかしくないけれど……それとも態勢を整えるつもりなのかしら?)

来ないならそれでいいが、その間はかなり暇になる。
無論確かめねばならないこともある。
例えば太陽光にどの程度耐性を持てるのか、とか。
レミリアのように日傘程度で防げるのか。はたまた一瞬で灰になるレベルか。

そろそろまともに日が昇る。
一応病院全体のカーテンは閉めておいたが、洩れるところはあるので行動は制限される。

「さと、一応準備でもしようかしら」

あちらが周到に来るならこちらも対策を立てねばならない。
僅かな油断が死に繋がる。故に彼女が注意を怠ることはない。

油断があるとすればそれは―――



◆◆◆


537始動 ◇WWhm8QVzK6:2010/03/30(火) 21:11:39 ID:QK1X+Ngx
お気づきの方もいるだろうが、とある少女の行方はどうなったのだろう。
どちらのメンバーにも属してない彼女がいる場所といえば自然と限られる。
彼らが彼女を野放しにするわけがない。

そう、彼女は、鏡音リンは今、


「……」


拘束されていた。






〜〜回想〜〜

「じゃあ、そういう方針で」

「うむ、了解した」

それぞれが席を立つ。
床に寝かされていた彼女はどうしようか迷っているところ、

「起きてんだろ?」

突然声がかかり、体がビクッと震える。
ゆっくりと恐る恐る目を上に向けると、そこにはフードを被った男がいた。
それを見定める暇もないまま、頭を鷲掴みにされる。

「あ゛ああっ……!!」

そのままずるずると引きずられていく。
もがこうとすると万力のように頭を締めてくるので逃げられない。
ごん。ごん。ごん。ごん。ず。
階段でも引き摺られる。歩かせてもらえない。
しばらくしている内に、一つの部屋に辿り着いた。

「きゃああっ!!?」

有無を言わさず放り投げられた。
軽い身体は簡単に壁の端にぶつかる。
いや、常人では無理だから投げた奴の力がすごいのだろう。
痛みに耐えながらリンは顔を上げる。

「な、何を……」

よく見ると4人いた。もちろん全員違う者だが。

「言える立場か?おとなしく黙ってろ」

そういうとフードの男はガムテープを取り出した。
元来の使用法が物を固定することである以上、何をするかは明白だ。

538始動 ◇WWhm8QVzK6:2010/03/30(火) 22:24:23 ID:QK1X+Ngx

男はそれを仲間に渡すと、リンを抑えにかかった。
頭と胴に体重をかけて抑える乱暴なもので、当然リンの呼吸は苦しくなる。
声にならない声が漏れるが、男は全く介さない様子だ。同じことを二度言う気は無いということか。

ものの二分もすれば手足も完全にガムテープで固定され、芋虫のようになっていた。

「……なんのつもりよ!何で、こんな……」

「タケモト、こいつもう一回殴っていい?」

どうぞどうぞと。

「あ……ギャッ!!」

真正面から。
鼻が折れたのではなかろうか。
いや、鼻血が出てないから大丈夫か。

「よく考えろ。人を殺して助けてもらえると思うな!それが勘違いであってもアンタがやったことに変わりはないんだから!」

チルノは大声で捲し立てる。
それに対し差し挟む余地は無い。それに、彼女を止めようという気はあまり起こらなかった。
現在のチルノの表情はおおよそ、憤怒、悲哀、どのような負の感情を表す言葉を以ってしても形容し難いものだったからだ。

「もういいか」

一段落ついたところでグラハムが声をかけた。

「良くない。でも行こう」

リン以外の全員が部屋を出た。
お前にはもう用は無い、といった風に。


〜〜回想終了〜〜


沈黙が流れる。
いくらもがいても転がるばかりでなんの進展もない。
それに、男が話し合いで言っていた言葉が彼女を恐れさせた。

あの男の言葉を整理すれば、5人組はおそらく危険人物でなく、残りは明らかに危険人物だと。
つまり偶然に守りに来てくれる者もおらず、この館に来るのは殺人者ばかりということだ。
見つかるわけにはいかない。見つかれば、おそらく――殺される。

動くことすらできない。
物音すら立てるのも怪しい。
何もできないまま、彼女は此処で待つしかなかった。
それが救いの手なのか、それとも■■なのかは――


539始動 ◇WWhm8QVzK6:2010/03/30(火) 22:25:20 ID:QK1X+Ngx
【D-4 草原/2日目・早朝】
【メタナイト@星のカービィ(メタナイトの逆襲)】
[状態]精神疲労(中)ゼロマスク (半分破壊)
[装備]ヤンデレ妹の包丁(刃がボロボロ)@ヤンデレの妹に愛されて夜も眠れないCDシリーズ、ゼロの仮面(顔が入るサイズに改造、半分が損壊)@コードギアス
[道具] プレミアム会員専用首輪(白)
[思考・状況]
基本思考:参加者の救出及びゲームからの脱出
1:……デパートか。
2: タケモトに会いに行く。
3:プレミアム会員専用首輪をタケモトに見てもらう
4:殺し合いに反対する者を集める
5:脱出方法を確立する
6:触覚の男(呂布)との決着

[備考]
※E-2付近の川底で何か見たようです(気のせいという可能性もあります)
※フランドール、スネーク、藤崎、馬岱と情報交換をしました。また、東方project出展のキャラについてそれなりの情報を得ました
※藤崎、馬岱と情報交換をしました。


【馬岱@呂布の復讐】
[状態]:精神疲労(中) 
[装備]:鍬@吉幾三、三国志大戦カード(群雄SR馬超)@三国志大戦、包丁(刃がボロボロ)@現実
[道具]:基本支給品、プレミアム会員専用首輪(白)
[思考・状況]
0:メタナイトと共に行動する。
1:チルノ……。
2: これからは生きるために戦う。
3:もっと武器が欲しい
4:藤崎を信頼……?
5:弱い奴からは情報を聞きたい。

※参加者の多くの名前を見た覚えがあることに気が付きました。ニコ動関連の知識の制限は実況者達等に比べて緩いようです。
※藤崎のダイイングメッセージに関する考察を聞きました。
※徐々に記憶制限が解けてきた様です
※スネーク、メタナイトと情報交換をしました。
※マイリストに映画館を記録してあります。


540始動 ◇WWhm8QVzK6:2010/03/30(火) 22:26:02 ID:QK1X+Ngx
【藤崎瑞希@現実】
[状態]さらなる決意、パンツレスラー、疲労(中)、脛に軽い刺し傷(鱗粉付き)、足に軽い痺れ
[装備]金属バット@現実
[道具]支給品一式*9(水一食分消費)、医療品一式、ショートカッター(残り0枚)@ドラえもん
セーブに使って良い帽子@キャプテン翼 、射影機(07式フィルム:28/30)@零〜zero〜
予備07式フィルム30枚、寝袋@現実 、写真(残り数枚)@心霊写真にドナルドらしきものが
DMカードセット(スピード・ウォリアー、魔法の筒、ガーゴイル・パワード)@遊戯王シリーズ
普通のDMカード数枚@現実、折り畳み式自転車@現実、乾パン入り缶詰×3@現実
忍具セット(火薬玉、忘却玉)@忍道戒、不明支給品0〜2
ねるねるね3種セット@ねるねるね、鏡@ドナルド、美希の私服
禁止エリア解除装置@オリジナル、リボン@FFシリーズ
てゐの木槌@東方project、防弾チョッキ@現実
上海人形@東方project、変化の杖@ドラゴンクエスト
[思考・状況]
基本思考:主催者の目論見を粉砕し跪かせる
1:あ、危なかった…
2:デパートに向かう。 言葉には…
3:全てはチャンス
4:参加者を救う
5:受け継がれた意志を持って、闘う
6:十六夜咲夜、獏良了、桂言葉、ドナルドを警戒
7:馬岱を信頼……?
※ダイイングメッセージからビリーを殺したのがドナルドだと思っています。
※馬岱から教唆をラーニングしました。
※記憶が戻りかけています
※スネーク、メタナイトと情報交換をしました。
※スピード・ウォリアーが再使用出来るのは6時間後。
※ガーゴイル・パワードが再使用出来るのは8時間後。


【ゆっくり霊夢、ゆっくり魔理沙@ゆっくりしていってね】
[装備?] 偽起爆リモコン@オリジナル
[道具]
※ゆっくり魔理沙の頭に偽起爆リモコンが刺さっています。命に別状はありません。


541始動 ◇WWhm8QVzK6:2010/03/30(火) 22:26:45 ID:QK1X+Ngx
【ソリッド・スネーク@メタルギアソリッド】
【状態】肉体疲労(中)、精神疲労(小)、全身に擦り傷、切り傷、強い決意
【装備】コルトパイソン(1/6、予備弾14/36)@現実、TDNスーツ@ガチムチパンツレスリング、越前の軍服
 愛犬ロボット「てつ」@日本郵販テレホンショッピング
【持物】やる夫の首輪、ハイポーション@ハイポーション作ってみた、馬鹿の世界地図@バカ日本地図、全世界のバカが考えた脳内ワールドマップ
 咲夜のナイフ@東方project、さのすけ@さよなら絶望先生、基本医療品 、至高のコッペパン×7@ニコニコRPG
A-10のマニュアル(英語)@現実?(おじいちゃんのエースコンバット6)
【思考・行動】
基本思考:情報を集める。また、首輪を専門の奴に見てもらう。
0:……。(タケモトに会いにデパートに向かう)
1:少女(桂言葉)に関しては……
2:A-10を回収する
3:自分から攻撃はしない。見つかった場合も出来れば攻撃したくない。
4:十六夜咲夜のような奴が居れば、仲間に誘った後、情報を聞き出した後倒す。
5:てつを使用し、偵察、囮に使う。
6:十六夜咲夜、獏良了、桂言葉、ドナルド、馬岱を警戒
7:これ以上仲間を死なせない
[備考]
※馬鹿の日本地図の裏に何か書いてあります。
※ミクが危険人物という情報を得ましたが、完璧に信用はしていません。
※盗聴されている可能性に気付きました。また首輪に電波が送られているか何かがあると思っています。
※電波を妨害するチャフグレネード等の武器を使えば、どうにかなると考察しています。
※てゐからは千年以上生きている、知り合いの事を話してもらいました。
※メタナイトを通じて、美鈴、咲夜、フランドールの関係について新たな情報を得ました。
※藤崎、馬岱と情報交換をしました。


【桂言葉@SchoolDays】
[状態]:睡眠中、肩に刺し傷、疲労(極大)、全身に痛み、空腹、絶望 全身に暴行の後、撹乱(極大)、ドナルドへの恐怖感
[装備]:
[道具]:
[思考・状況]
基本思考:誠君を生き返らせるために生き残る
1:?????
※アニメ最終話後からの参戦です。
※第四回定時放送を聞き逃しました。


542始動 ◇WWhm8QVzK6:2010/03/30(火) 22:27:26 ID:QK1X+Ngx
【ベジータ@ドラゴンボールZ】
[状態]:疲労(大)、ダメージ(大)、全身に重度の打撲(治療済)、ヘタレ脱却
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、パッチンロケット@つくってワクワク
[思考・状況]
基本思考:くだらんゲームを破壊し、元いた世界に帰る
1:自分を騙した咲夜に怒り。
2:邪魔な奴はぶっ飛ばす。
3:美希を殺した何者かに注意する。
4:見つけたら呂布やスネークを殺す。
5:もし優勝したなら、言葉に借りを返すため、伊藤誠を生き返らせる?
※参戦時期は「燃え尽きろ!!熱戦・烈戦・超激戦」でブロリーの強さに戦意喪失している頃です。
※力が大きく制限されていることに気がつきました。
※1マス以上離れた相手の気を探れません。
※ニコニコ動画の影響で、テンションの高低が激しくなるときがあります。
※スーパーサイヤ人への変身が制限されています
※修造の熱い言葉や怒りなど一定の条件下で一時的にスーパーサイヤ人に変身できます。
※咲夜と情報交換をしました。ただし、言葉達の件については話していません。
※塚モールから出ている煙を確認しました。

【チルノ@東方project】
[状態]疲労(中)
[装備]バスタードチルノソード@東方project派生
[道具]支給品一式 首輪探知機(残り11分) 、モンスターボール(ネイティオ)@ポケットモンスター
[思考・状況]
基本思考:英雄として殺し合いに乗った者を倒し皆を守る、主催を倒す
1:タケモトのところに向かう
2:馬岱……誰?
【備考】
※空は飛べますが体力を余計に消費します
※ビリー・レン・タケモト・ドナルドを勝手に部下にしました。
※氷符 アイシクルフォールは制限対象に入っていないようです。
弱体化してはいますが、支障なく使えます。
但しイージーモード限定です。自機狙い5way弾は出せません
※バスタードチルノソード越しに並行世界の情報を得ることで、
その世界の自分の能力を使えます。
ただし並行世界の自分の情報と混濁するため記憶障害などの負担が掛かります。
※並行世界の知識を得ました。
 自分が必要とする能力を完全に再現できます(例えば霊力がたくさん必要な時は「東方弾幕風」のEXチルノttp://www.nicovideo.jp/watch/sm1740197
※少し漢字が読めるようになりました。
※微妙に知的になりました
※気絶していたため、タケモトチームと射命丸チームとの情報交換には参加していません。
※ときちくから情報を得ました。
※会場のループを知りました。


543始動 ◇WWhm8QVzK6:2010/03/30(火) 22:28:07 ID:QK1X+Ngx
【グラハム・エーカー@機動戦士ガンダム00】
[状態]:疲労(中)、ほっぺたにビンタ痕、頭部にダメージ、思考異常
[装備]:緋想の剣@東方project
[道具]:支給品一式×2(一食分食糧と水消費)、DMカードセット(天使のサイコロ、悪魔のサイコロ、スタープラスター)@遊戯王シリーズ
不明支給品(1つ)、ヒテンミツルギ極意書@ニコニコRPG、キッチリスコップ@さよなら絶望先生 ロードローラー@ぶっちぎりにしてあげる
[思考・状況]
1.文の分までチルノを守る
2・デパートに向かう。
※参戦時期は一期終了後(刹那のエクシアと相討ちになった後)。
※キョン子、大河、羽入、アポロ、みさおと情報交換しました。
※タケモト、バクラと情報交換しました。
※自分を取り戻しましたが、また戻ってしまいました。
※会場のループを知りました

【F-3 デパート屋上】
【タケモト@自作の改造マリオを友人にプレイさせるシリーズ】
[状態]:精神疲労(小)、疲労(中) 全身に軽い痛み
[装備]:アイスソード@ちっこい咲夜さん
[道具]:[タケモトのデイバッグ]
支給品一式、精密ドライバー@現実、野菜ジュース@ぽっぴっぽー、カミーユの首輪(一部破損) 
ドアラの首輪、シルバーウルフ(12/12)、(予備弾188本)@フルメタル輪ゴム鉄砲、万葉丸(11/30)@零シリーズ 
強姦パウダー@ニコニコRPG(4/9)、ブロントさんの首輪(真っ二つ)、
プレミアム首輪×10、小型位置音声偽装装置(現在オン)、隠し部屋に関する説明
プレミアム首輪の設計図、工具、隠し部屋のカギ
[文のデイバッグ]
支給品一式×2(食糧一食、水二食消費)、三国志大戦カード(不明)@三国志大戦、
DMカード(不明)@遊戯王、BF−疾風のゲイル@遊戯王5D's(使用可能まであと6時間)
モンスターボール(空)@いかなるバグにも動じずポケモン赤を実況
BFデッキ@現実、デュエルディスク@遊戯王GX、キモイルカのメモ
[思考・状況]
1:チルノ達を待つ。
2:生き残り脱出する,そのためには……な……
3:大連合は組まない、最低限の人数で行動
4:自分が有利に進むように、参加者に心理的罠を仕掛けて嵌める
5:施設を周るのは一旦やめ、オフィスビルを念入りに調査
6:裏切りを防ぐ為に殺し合いに背く参加者を味方につける
7:首輪を外せはしないと判断。無力化するための協力者を少人数集める
8:規格外の者に対抗出来るように、ある程度の戦力が欲しい
9:人の首って切りにくいんだな。落ち着けて設備のある場所で実験するか
10:誰が創造者なのか教えてやんよ
11:チルノの変な記憶とやらが気になる
※ドナルドが強力な支給品を持っていると判断。持っているとは限りません。
※首輪についての情報を知りました。
※チルノの異変について気が付きました
※トキから情報を得ました
※キョン子、射命丸、グラハムと情報交換しました。
※殺人者駆除班の情報を得ました。
※ドナルドの弱点は慢心だと考えています
※ときちくから情報を得ました。
※射命丸から首輪に関しての情報を得ました。
※会場のループを知りました。


544始動 ◇WWhm8QVzK6:2010/03/30(火) 22:29:03 ID:QK1X+Ngx
【ときちく@時々鬼畜なゲームプレイシリーズ】
[状態]:左肩下に刺し傷(応急処置済み)、左肩に銃痕(応急処置済)、疲労(小)
 全身にダメージ(小)、精神疲労(中)、記憶の混乱(思考は正常)
[装備]: ナイフ×2、包丁×3、ブレード@サイべリア フライパン、七星宝剣@三国志9
[道具]:[ときちくのデイバッグ]
支給品一式×4(食料・水一食分消費)、支給品一式×3(一食分消費)、 フォーク、張遼の書@ニコニコ歴史戦略ゲー 、
無限刃@るろうに剣心、、レナの鉈@ひぐらしのなく頃に、KAITOのマフラー@VOCALOID、
 亀の甲羅×2@マリオシリーズ、銃(10/15)@現実
アシストフィギュア(サイボーグ忍者)@大乱闘スマッシュブラザーズX(使用可能まで2時間) 、
タバコ一箱@メタルギアシリーズ、タミフル@現実、北条鉄平の首輪、不明支給品0? 、モンスターボール(空)
[雪歩のデイバッグ]
コアドリル@天元突破グレンラガン ナイフ、支給品一式×2(水・食料一食分消費)、
ジャージ@へんたい東方 デスノート(鉛筆付き)@デスノート
[バクラのデイバッグ]
毒蛾のナイフ@ドラゴンクエスト、DMカードセット(翻弄するエルフの剣士(10時間使用不可)、鉄の騎士ギア・フリード、)@遊☆戯☆王
 普通のDMカード二枚@現実 共通支給品、コメント一覧@ニコニコ動画
[思考・状況]
【思考・状況】 基本思考:生き残り、真実を知る。
1:チルノ達を待つ
2:参加者が20人を切るまで基本的に動かない。
3:誰か着た場合には十全に対処する。
4:動く場合は洞窟、デパート方面に向かう。
5:他にも使えそうな人間がいれば駒として利用する。
6:自分からは殺さない。
7:自衛のための殺害は已む無し。
8:デパートの足跡に違和感。
【備考】
※七夜志貴と十六夜咲夜の姿を確認しました。名前は知りません。
※元世界の知識はかなり封印されていましたが、半分程度解けたようです。
※囲炉裏に関しては、かなり思い出しました。
※ローゼン閣下(麻生太郎)に関することがフラッシュバックしました。
※自身の記憶に関してのフラッシュバックがありました。
※元々の能力などのせいで他の参加者に比べ疲労が激しいようです。
※自分の記憶がおかしいと自覚しています。
※オフィスビルのネットは主催者と繋がっていると推測しました(真偽は不明)
※映画館での出来事を知りました。
会場のループを知りました。


545始動 ◇WWhm8QVzK6:2010/03/30(火) 22:30:06 ID:QK1X+Ngx
【C-4  病院 】
【十六夜咲夜@東方project】
[状態]腰、腹、左腰に重い打撲(再生中)、全身に軽い打撲(再生中)、疲労(小)、吸血鬼化
[装備]時計型麻酔銃@名探偵コナン
[道具]支給品一式(水抜き)、ライトセイバー@外人が想像したとてつもない日本が出てくるゲーム(RedAlart3)、
メス10本、痛PSP@現実、マスクザ斉藤のマスク@ニコニコRPG
[思考・状況]基本思考:優勝し、死亡者含め全ての参加者を元の所に戻すと主催に望む

1:夜が来るまで病院に潜む。
2:病院内に他の参加者がいたら襲撃する。
3:べジータに期待。
【備考】
※ときちくは姿しか知りません。
※時間操作は4秒が限度です。停止した後に使用するには数秒のブランクが必要です。
※飛行が可能かどうかはわかりません。
※主催者側が参加者を施設を中心として割り振ったと推理しました。
※高い能力を持つ参加者は多くが妖怪と考えています。
※やる夫のデイパックは列車内に放置してあります。
※サムネホイホイ(出だしはパンツレスリングだが、その後別の映像は不明)は、A-5の平原に投げ捨てられました
※カミーユ・ビダンの死体を確認。首輪を解除しようとしてる人がいると推測しました
※一度幻想の法則から外れた者ももう一度幻想の法則の中にもどせば幻想の法則が適用されると推理しました。
※ヤバいDISCがINしました。スタープラチナの真の能力にも気づきました。
※吸血鬼化しましたが、本家吸血鬼と比べると回復やパワーアップが小さいです。
※基本支給品と計量匙、及びフジキがC-4からD-4にかけて散らばっています。
※DIOの支給品を回収しました。
※塚モールで火事が発生しています。
※第四放送を聞き逃しましたが、べジータから聞きました。
※スタープラチナのDISCから承太郎の記憶の断片を読み取ったようです。
※べジータと情報交換をしました。しかし自分が吸血鬼であること、美希やDIOを殺害したことは伏せています。
※阿倍さんのツナギ@くそみそテクニック、便座カバー@現実はDIOのデイバッグと一緒に病院の奥の部屋にあります。
※コンバット越前とKAITOの死体は病院の奥の部屋にあります。
※病院の入り口が綺麗になっています。


546始動 ◇WWhm8QVzK6:2010/03/30(火) 22:31:33 ID:QK1X+Ngx
【a-3 館2階】
【鏡音リン@VOCALOID2(悪ノ娘仕様)】
【状態】顔がぼこぼこ(行動には痛み以外での支障なし)、軽度の疲労、
 右腕骨折(応急手当済み)、悲しみ、極度の精神的疲労、気絶
【装備】なし
【持物】なし
【思考・行動】
基本思考:???
1、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい……
2、ロードローラーに一目惚れ。
3、バトルロワイアルに恐怖。元の世界に帰りたい
※色々と現実逃避しています
※タケモトらの話を聞きました。
※持ち物はときちくに奪われました


547始動 ◇WWhm8QVzK6:2010/03/30(火) 23:14:13 ID:QK1X+Ngx
以上です。
なにかあればどうぞ
548代理:2010/03/30(火) 23:16:22 ID:QK1X+Ngx
代理投下終了っす
549創る名無しに見る名無し:2010/03/31(水) 01:23:05 ID:eMw5gSzq
咲夜VS対主催…ww
制限がある限り勝ち目薄いなww
仮に制限なくても咲夜の攻撃手段じゃあべジータを殺しきるのは不可能かもしれないが
乙です
550創る名無しに見る名無し:2010/03/31(水) 03:48:35 ID:1aHUzQTf
いや、ブロリーみたいに大活躍してないぶん咲夜さんには大分補正かかるとみた
勝ち逃げか皆殺しか、まぁ負けたとしても2、3人は間違いなく落とせるな
551創る名無しに見る名無し:2010/03/31(水) 11:18:52 ID:i12DxtaL
展開予想はいかんとあれほど
552創る名無しに見る名無し:2010/03/31(水) 15:46:09 ID:ms+u40u7
DIO様殺しただけでも十分・・・
553創る名無しに見る名無し:2010/03/31(水) 19:04:28 ID:oA/RoH0i
いい具合に対主催グループが出来てきたな
咲夜や呂布との再戦が楽しみだ
554闇が降りてくる 代理投下:2010/04/05(月) 20:59:38 ID:iPxhANAq
994 名前: ◆OPQhKdPpSA[sage] 投稿日:2010/04/04(日) 23:44:01 ID:jsF6tCa60
「む……?」

方天画戟の導く方へまっすぐ北西へと歩いていた呂布が最初に見たのは奇妙な光景だった。
遠くの方に草地の中にぽっかりと、丘のような場所が唐突にできていたのだ。

「おかしい、こんな所に山などあったか?」

呂布は不思議に思い、その「丘」に歩みを進める。
彼が小さな山に近づくにつれ、その正体は少しずつ明らかになっていた。

「こ、これは……」

呂布が目にしたのは小さな丘ではなかった。
呂布の前にはあらぬ形に歪んでしまった寝具や机、そして、メチャメチャになった壁の残骸が山のようにうず高く転がっていたのだ。
呂布はこの残骸たちを見て、やっとC-3に建っていた建物のなれの果てということを理解することができた。

「一体ここで何が……?」

呂布は戦闘に関すること以外はほとんど使ったことの無い頭を総動員させながら考える。
この地に大きくそびえていた建物が見る影もなく、廃墟と化した原因を。
呂布が最初に思いついたのは、一日目の夜に自分と出会った金髪の大男の名だった。

(ブロリー……と言っていたな。奴の仕業なのか?)

自分を吹っ飛ばした後にありあまる勢いでここ一帯を破壊したのだろうか。
それとも、ブロリーとは違う、別の存在が、この建物を破壊したというのか?

「……やめだ。やはりこう考えるのはむいてない」

呂布はすぐに考えるのをやめた。
しかし、彼はこれだけは理解することが出来た。
この建物を破壊するだけの力がある存在が、この殺し合いの場所にいる。ということを。

「先を急ぐか。ここには最早誰もいないだろうしな」

555闇が降りてくる 代理投下:2010/04/05(月) 21:00:21 ID:iPxhANAq
995 名前: ◆OPQhKdPpSA[sage] 投稿日:2010/04/04(日) 23:45:08 ID:jsF6tCa60

仮にこの建物の中に人が取り残されていたとしても、生きている保障は無いし、
そもそも、丘になるほどに転がっている残骸を取り除いて、中を調べるほど
彼はお人よしではなかった。
呂布は崩れ果てた建物の見物をやめ、再び北西の方向へと体を向け、歩き始めた。
しかし……


「誰とも会わんな……今の俺には運が来ていない、といことか?」

倒壊した建物から離れて以来、殺し合いの参加者とは一人とも出食わすことはなかった。
後ろを振り返ると、今まさに会場の山の向こうから日が顔を出さんとしていた。

「すでに2日目の朝か……」

せめて、遠くにある大きな建物までで、
呂布が思ったその時、呂布ははたと立ち止まる。

「この感じ………!」

呂布の感じた、まるで頬をつくようなぴりぴりとした感触。
この殺し合いの場に連れてこられる前にも感じたことのある。
戦でも何度となく体験してきた「死の臭い」。
戦場で数多の戦いを交え、あらゆる修羅場をくぐりぬけてきた呂布はわずかであるが
何者かの強力な力の気配を敏感に感じ取っていた。
それは、今までに体験したことのない危険な場所である。と呂布の本能は警笛を鳴らしていた。

556闇が降りてくる 代理投下:2010/04/05(月) 21:01:12 ID:iPxhANAq
996 名前: ◆OPQhKdPpSA[sage] 投稿日:2010/04/04(日) 23:45:40 ID:jsF6tCa60

この先に進めば明らかな危険が待っているとしたら、どうするだろうか?
普通の人間であったのなら、そこから直ちに引き返すだろう。自分の命が惜しいのであるのならば。
しかし、彼は違った。
呂布はその死と隣り合わせの戦場で持ち前の武力と、化け物ともいえる体力で
幾度となくその「死の臭い」を跳ね返してきたのだ。彼にはそれを跳ね返す自信が十分にあった。
そして、彼は誰よりも戦いを好む、鬼神なのだから。

「どうやら俺の考えは間違っていたようだな。運は来ていないのではない。すでに来ていたのだ!」

呂布は迷いもせず、遠くに見える街の中へと歩き出す。
目指すは街の向こうにある、一番大きな建物。そこからあの気配がすることを呂布は確信していた。
あれは虎の潜む穴……いや、龍の巣窟なのかもしれない。
一歩ずつ、進むごとにわずかだが濃くなりつつある気配、死の臭い。
しかし、呂布の唇は緩んでいた。まるで、それを楽しむかの如く。
そこに、大きな戦がある。それ以上に彼に必要なものはなにも必要ではなかった。


【B-2/道路/2日目・早朝】
【呂布@iM@S演義】
[状態]健康
[装備]方天画戟@三国志\、イージス@FF11
[道具]基本支給品×2(食料・水-2)三国志大戦カード(UC董白)@三国志大戦、 葉団扇@東方project 包丁@現実 射命丸文のカメラ@東方project
サバイバルナイフ@現実 拳銃(0/6予備弾24)@デスノート、
 スナック菓子×3 飴×3袋、時計型麻酔銃の予備針(残り2発)@名探偵コナン、果物ナイフ
[思考・状況] 基本思考:生き残り優勝する。
1:北西のオフィスに向かう。
2:チルノ、馬岱、メタナイト、咲夜達とはまた会ったら決着を着ける。
3:いずれ主催者も殺す。

557創る名無しに見る名無し:2010/04/05(月) 21:01:53 ID:iPxhANAq
以上、代理投下終了
558創る名無しに見る名無し:2010/04/06(火) 17:03:56 ID:mwZfE09E
投下&代理乙
呂布は怖えーなぁ・・・
今後何人が犠牲になるやら
559創る名無しに見る名無し:2010/04/06(火) 18:45:43 ID:biubxRc5
すみませぬ、最近投下されたSSをwikiに編集していたのですが
◆WWhm8QVzK6氏の「始動」のSSが5000バイトを越えていたので
前編・後編に分けたいと思います。
どこか区切りの指定をお教えいただければ、ありがたいです。
560 ◆WWhm8QVzK6 :2010/04/06(火) 19:13:07 ID:Z2UQthbO
>>559
>>532の◆◆◆からを後編にしてください
タイトルは前篇:『始動』 後編:『焦燥』
でお願いします

ついでに今から投下します


561リミット ◆WWhm8QVzK6 :2010/04/06(火) 19:24:20 ID:Z2UQthbO




タケモト達が館で話し合っている頃、右上はデパートにいた。
彼はエントランスに陣取り、部下数名は別フロアの調査を行っている。
一応一通り見回ったのだが特に異常は見当たらなかった。
彼が見るのは『ある』か『ない』かだけなのでそれで充分なのだが。

「一応左上に確認取っとくか……」

徐に無線機を取り出し、回線を繋げる。
電子音が静かに響く。3回鳴ったところでようやく相手が出た。

《遅かったですね。貴方ならすぐに来ると思いましたが》

「仕方ねーだろうが。部下の手前気楽に話せるかよ」

《で、用件は何ですか?聞くまでも無いと思いますけど》

「チルノの単一世界からの同期にしては規模がデカすぎる。考えたくも無いが魔力の感じから言って……」

《ええ、ドナルドです》

「……」

薄々感づいていたことだが、流石の事態に右上は一瞬言葉を失った。

《しかも複数の世界に『孔』を開けてそこからの魔力供給を行っています。情報の同期は流石に行えないようですが》

「科学的に観測できるレベルか……やってんのは今のところ平行世界からの魔力供給だけなんだな?」

《まあ宝石剣レベルですね。それならば脱出される虞はありません》

「わからんぞ。何しろドナルドだからな」

《いいえ、彼がそのレベルに達するまでは到底時間が足りません》

「もうちょっと乗れよ……」

まあ左上が言うのならば理論上はそうなのだろう。
少なくともこのゲーム中にそこまで到達するとは思えない。
ブロリーの時とは違い妙な安心感があるのは、やはりブロリーではないからか。

《どれだけドナルドが魔力を無限に調達できようとも、彼が彼である以上ブロリーほどの危険因子には成り得ませんから》

それより危惧すべきは、ドナルドが並行世界に『孔』を開けることによる弊害だ。
もし出来た『孔』に外部から気付かれた場合、それを利用される可能性がある。
そこを通られた場合、あらゆる防衛システムはザル同然。いとも容易く進入されてしまうだろう。

《しかし…やはりこの場合の対策は立てにくいですね。物理的な防衛手段を置いておきますが≫

「ああ、俺も検討しておく」

内から外は何の心配もいらない。
だが、何か見落としているような、そんな感覚が右上からは拭えなかった。
それでもどうしようもないことは確かなのだが。
562リミット ◆WWhm8QVzK6 :2010/04/06(火) 19:25:31 ID:Z2UQthbO

「そんじゃそろそろ切るぜ。こっちは作業に戻る」

《……――少し待ってください。どうやらタケモトらがデパートに向かうようです》

「あ?距離的に間に合うだろ」

《それが会場の端を調べるようで…おそらくループ機能には気づくでしょう》

「…館か。拙いな。わかった、すぐに切り上げる」

《了解。最低でも放送10分前には戻ってください》

「当たり前だ。次は俺だからな」

無線を切る。続いて召集信号。
時間に少し余裕はあるものの、出来る限りリスクは排除したい。

(……っと、やべえ、調べ忘れてた!)

まだ調べていない場所があった。
右上は即座にその場所に走る。
デパートの地下一階。おおよそ倉庫のような扱いだが物は殆ど置いていない。
地下一階は此処しかないので右上が受け持つことにしていたのだが、ドナルドの件に気を取られていた。
ドアを開ける。無論中には誰もいない。

(大丈夫、か…痕跡は見当たらねえし。何もないところには何も隠せないだろ)

――もっと詳しく調べていれば、或いは。
いや、発見していたとしてもこの短時間ではどうにもならなかっただろう。
隠し扉を破壊して中のモノを押収し、デパートから撤収するには圧倒的に時間が足りない。

右上が戻ってみれば全員が集合していた。
即座に先導してデパートから脱出する。探知機では既にタケモト一行は端にまで到着していた。
降りてくるまで10分もかかるまい。

(危なかったな……。ともかくまあ、次は洞窟と映画館か)

一応データは整理せねばならないが、引き続き調査は続けるつもりだ。
だとするならばアレが見つかるのは時間の問題。そこから辿られればタケモト達の行動も明るみに出てしまうだろう。
勿論何を手に入れたかまでは判別の仕様がない。しかし、間違いなく接触はあったと判断される。



リミットはもう、そこまで迫っていた。










※結局デパートの隠し部屋の存在には気づきませんでした。
※次の調査箇所は洞窟と映画館です。回る順序は次の書き手にお任せします。
563 ◆WWhm8QVzK6 :2010/04/06(火) 19:26:25 ID:Z2UQthbO
以上です。
何かあればどうぞ
564創る名無しに見る名無し:2010/04/06(火) 19:48:20 ID:mwZfE09E
投下おつ
実はニアミスだったのか、危なかったな…
565創る名無しに見る名無し:2010/04/06(火) 19:51:37 ID:biubxRc5
>>560
コメント、ありがとうございます。
そのように編集したいと思います。

そして、SSの感想を。
>闇が降りてくる
闘い好きな呂布らしいつなぎのSSだったと思います。
ドナルドとの対決をほのめかしてる感じでよかった。

>リミット
タイトル文字通りの感じですね
なんだか、ここも対主催・マーダー・主催者サイドのみつどもえ!みたい
どちらの勢力がリミットに間に合うか、楽しみです。
566創る名無しに見る名無し:2010/04/08(木) 17:18:11 ID:RSit1sKE
世界に穴を空けられるってことは、ブロリー程にはならないとしても、ドナルドはスーパーサイヤ人3レベルまでにはなるのかな?
567創る名無しに見る名無し:2010/04/08(木) 17:48:53 ID:jz5ZHI2G
そろそろ放送かと思ったら…白レンだと?
568創る名無しに見る名無し:2010/04/10(土) 00:15:52 ID:nvLlAKM1
>>566
開けるにも方法が色々あるだろ
DB基準で考えてるとあらゆるものが破綻するぞ
569創る名無しに見る名無し:2010/04/10(土) 01:02:03 ID:SC431YrT
乙!!
多分規制で書き込めないけどw
570創る名無しに見る名無し:2010/04/10(土) 01:21:54 ID:nqlZbFQp
細いブゥくらいじゃないか?
精神と時の部屋をブチやぶってた
571創る名無しに見る名無し:2010/04/10(土) 13:55:06 ID:aRzlxCk9
>>568
DBと略すと別のDBが出かねないからやめたほうが……いいんじゃないすかね?(迫真)
572創る名無しに見る名無し:2010/04/10(土) 15:06:27 ID:1ix8sUY/
このロワの一回目の伝説ブロリーとブウでは、ブウの方が強いと思うぞ。
二回目の伝説ブロリーでデブブウと戦闘力だけなら互角レベルか?
伝説のスーパーサイヤ人よりもスーパーサイヤ人3の方が、最近の扱いでは強いらしいし。
純or悪ブウ>スーパーサイヤ人3悟空>デブブウ≠伝説ブロリー>ドナルド
こんな感じだろ。

まぁ、遺憾ながらもニコ動でのMAD補正で、ゴジータよりも強いって言われたら納得せざるを得ないがな。
573創る名無しに見る名無し:2010/04/10(土) 16:08:38 ID:t5GpJc0/
おい馬鹿やめとけ
また変な流れになるぞ
574創る名無しに見る名無し:2010/04/10(土) 18:08:42 ID:iepNRwYq
殺伐としたスレに救世主が!

   ____
 ヽ|` ゚` :.; "゚`|ノ ようかんマン
  |_ ,_!.!、_|
    | ̄ |
575創る名無しに見る名無し:2010/04/10(土) 19:53:32 ID:W6i8ux76
ありがとう、ようかんマン!

 i〜'~~|
 |__|
  | |
576創る名無しに見る名無し:2010/04/11(日) 00:37:02 ID:3EHWoqT4
ようかんマンは犠牲となったのだ…
577創る名無しに見る名無し:2010/04/11(日) 02:47:29 ID:DBlpNxon
古くから続く犠牲… その犠牲にな

そもそもはロワ隠れの里が生まれたときからある大きな犠牲だ
その犠牲にようかんマンはなった…

ナルトスレは犠牲になったのだ
その犠牲にナルトスレはなった… 犠牲の犠牲にな

578創る名無しに見る名無し:2010/04/11(日) 02:48:30 ID:DBlpNxon
っとIDがDBwww
579創る名無しに見る名無し:2010/04/11(日) 17:58:21 ID:DMHLDXEt
>>578
東証一部企業日本ペイントの営業担当大坊さんは関係ないだろ!聡を知れ!
580創る名無しに見る名無し:2010/04/11(日) 21:50:38 ID:/11pFCUz
test
581創る名無しに見る名無し:2010/04/12(月) 13:09:42 ID:ED2Dk0Vm
調子こいてんじゃねーぞこの野郎!(棒読み)
582創る名無しに見る名無し:2010/04/13(火) 15:45:19 ID:5YR5F+7K
晒しあげ
583創る名無しに見る名無し:2010/04/14(水) 00:43:35 ID:68NkPITv
仮投下来たな
584創る名無しに見る名無し:2010/04/16(金) 16:54:08 ID:BiNrsByu
マッキャリは誰かに拾われるのだろうか…
585創る名無しに見る名無し:2010/04/16(金) 22:13:36 ID:JVSbtG51
無理
586創る名無しに見る名無し:2010/04/17(土) 20:21:29 ID:WbZEncFy
警察官でも拳銃盗まれたら懲戒免職物なのにスバルはどうなるんだろう…
587創る名無しに見る名無し:2010/04/17(土) 21:43:02 ID:EOQ9gKOX
また停滞か
588創る名無しに見る名無し:2010/04/18(日) 00:17:14 ID:RVfHvXVl
停滞も何も次は放送だし、外部勢力の話がまだ議論中だ。

しかしついに第6クールか。感慨深いものがあるな。
589創る名無しに見る名無し:2010/04/18(日) 00:25:46 ID:C92arpjD
すごい一体感を感じる。今までにない何か熱い一体感を。
590創る名無しに見る名無し:2010/04/18(日) 17:38:39 ID:ISLQg0Sr
HAL的立場になりそうな奴が
教祖様とユベルの二人もいるんだよな
今は前回で言うならファンタスティックフォー(笑)が結成した頃なのかな
591創る名無しに見る名無し:2010/04/18(日) 17:50:15 ID:Hi22ZcPn
展開だけで言うなら教祖様がHAL(仮)になりそうだが
592創る名無しに見る名無し:2010/04/18(日) 19:41:19 ID:v4Hcg0/j
1stと同じ展開なんてつまらんだろ
593創る名無しに見る名無し:2010/04/18(日) 21:05:31 ID:RVfHvXVl
同じも何も「チート化したラスボスポジ」って所しか被ってないぞ
594創る名無しに見る名無し:2010/04/19(月) 00:32:44 ID:7hAe3Jmn
いやだから、なにも前回に倣って無理に参加者の一人を強化してラスボスにする必要はないってこと。他にも色んな展開が有り得るわけだし。

別に深い意味があって言ったわけじゃないよ
595創る名無しに見る名無し:2010/04/19(月) 04:02:33 ID:4D5CFGYk
なるほどなるほど
教祖様とユベルが手を組んで一緒にラスボスってのも十分にありえるわけか
596創る名無しに見る名無し:2010/04/19(月) 07:25:14 ID:CRzTKv0o
その前にラスボスって発想から離れた方が
597創る名無しに見る名無し:2010/04/19(月) 07:28:24 ID:4D5CFGYk
つまり主催側が前回で言うジアース的なアレを出してきて皆殺しですね
598創る名無しに見る名無し:2010/04/19(月) 07:58:27 ID:S3ZW91RV
どうしてもラスボスって必要なものなのかねぇ
そんなインパクトなしでも
最強クラス同士で潰しあったところを逃げ延びた
雑魚が最後にしょっぱい殴り合いで終わってもいいと思う
599創る名無しに見る名無し:2010/04/19(月) 14:26:07 ID:7QnqZuD2
なにそのエアマスター
600創る名無しに見る名無し:2010/04/19(月) 16:46:25 ID:nwXOD1PW
いいからいいから、書き手を信じて


アニロワみたいに主催がマーダー雇うってのもいいかもな
601創る名無しに見る名無し:2010/04/19(月) 18:12:19 ID:6paorkE9
展開予想はちょっとやめた方が・・・・
602創る名無しに見る名無し:2010/04/19(月) 18:51:28 ID:7hAe3Jmn
それもそうだな
この重要な局面にテンションあがっちまった
603創る名無しに見る名無し:2010/04/20(火) 05:43:12 ID:rp7CBDFK
いつも思うけどマーダーって言い方はおかしい。
マーダラーだろ。
それにそんな用語を参加者が当たり前のように
話すのにも違和感がぬぐえない。
604創る名無しに見る名無し:2010/04/20(火) 12:08:44 ID:FLKRAhkR
魍魎戦記ですね、分かります
605創る名無しに見る名無し:2010/04/20(火) 17:13:59 ID:nPqIDIzk
>>603
言うことは最もだけど…
3年くらい言うのが遅すぎだ
606創る名無しに見る名無し:2010/04/20(火) 22:55:39 ID:ZyHhw0xJ
修正案も来たので代理投下します
607Interlude T ◇WWhm8QVzK6代理:2010/04/20(火) 22:56:37 ID:ZyHhw0xJ




〜〜2週間前〜〜



「はぁっ……はぁッ……!」

駆ける。駆ける。
街中を白い影が突っ切る。
それは周りの歩行者より幾分背が小さく、それでいてかなり素早い。
あと、筆するべき点があるとすれば猫耳がついていることくらいか。
その少々特異な格好をした少女を周りの者は異質に思わない。
不思議に思うのはその格好ではなく、様子。
いつも以上に真剣に慌てたその表情は、道行く人をどこか不安に思わせた。
また何か始まるな、と。

勿論、この時は誰も大事になるなど予想だにしていなかったのだが。


◆◆◆



街の一角に佇む喫茶店、アーネンエルベ。
いつも陰気なこの店は今日は珍しく混んでいた。きっと日差しが強かったからだろう。
明かりは窓からの日光のみという変わった店は、どこか教会のような荘厳さを思わせる。
しかしこの時の私は、そんな余韻に浸っている場合ではなかった。

「やあ、いらっしゃい」

よく知っている顔のバーテンダーが声を掛けてくる。
でも、私が探しているのはこいつじゃない。
私はそのまま奥の席に向かう。現状で一番話の分かる奴と言えば彼女しかいない。

「シオン!」

呼ばれると彼女はふいと振り向いた。
そして一瞬驚いたような顔をして、

「どうしたのですか白レン。貴女との待ち合わせは無かったはずですが」

そう言いながらも既に雰囲気を察知してくれているのはありがたい。
私は呼吸を整えてから、ゆっくりと、はっきりと言葉を発した。


「志貴が……いないの」


 ◆
608Interlude T ◇WWhm8QVzK6代理:2010/04/20(火) 22:59:26 ID:ZyHhw0xJ
「志貴が?」

「そうよ!何処にもいないの!それどころか…」

「俺なら此処にいるけど何を言ってるんだ?」

話がややこしくなるから貴方は黙ってろ、とシオンはバーテンダーに目配せすると白レンに話の続きを促した。

「七夜志貴の事ですね?それで…」

「…この世界の何処にもいないのよ!死ぬなんてのはまず有り得ないし消滅も考えられない……!」

「落ち着いてください。…確かに『いなくなる』というのはおかしい。消滅にも一定の条件が必要ですし」

「消滅したなら私も消えてしまうわ。だからこうして貴女の元に来たのだけれど」

白レンと七夜の関係は単純そうで少し複雑だ。
白レンは使い魔という性質上マスターがいないと存在できない。
一方の七夜は自分を再現した白レンが消えると存在できない。
これを二人は相互的な主従関係を結ぶことによって解決した。
両方ともマスターであり、使い魔なのである。
尤も、『この世界』では基本的に消滅の危険などほぼ無いのだが……。

「そう遠くにも行けないなら考えられるのはおそらく…最悪のケースかと」

「最悪って言うとつまり…」

「はい。おそらく異世界に拉致されたのでしょう」

予想していた展開ではあったが、まさに最悪。
異世界に拉致された場合帰還することはほぼ不可能、それは被害者にとって消滅に等しい。
気が重くなる。少なくとも、彼女達だけで探すのは無理。

「誰かの力を借りましょう」

「借りるって…」

「幸いこの世界は人材が豊富ですから」


MUGEN界。
無限界とも夢幻界とも言うが名称はどうでもいい。
この世界は星の数ほどある平行世界の中でも特異な性質が幾つかある。
その中の一つの例を挙げるならば、様々な異世界の住人が存在しているということだ。

この世界で生まれた者も存在する。
しかし住人の大半は他世界のコピーとでも言うべき存在にある。
異世界からやってきたわけではない。それらの住人は突如として現われ、何気なく日常に溶け込んでいる。
この世界がいつから始まったのかは誰も知らない。だが、出現した住人全てがこの世界の在り方を理解していた。
現状はあらゆる世界が入り組んだような構造になっており、住人は徐々に増え続けていた。
彼女らも、とある異世界の存在そのままでこの世界に転写されたのだ。
609Interlude T ◇WWhm8QVzK6代理:2010/04/20(火) 23:00:47 ID:ZyHhw0xJ
「貴女は路地裏にでも戻っておいてください。情報がつかめ次第報告しますので」

「え、ちょ…」

呼び止める暇も無くシオンは足早に出て行った。
確かに情報収集ではあまり役に立たないのは分かるが、放って置かれては困る。
彼女から離れては、わざわざ見つけた意味が無いからだ。
白レンもその後を急いで追いかけていった。
それをバイトのバーテンダー、もとい遠野志貴は青筋を立ててにこやかに笑っていた。


「代金……」


〜〜1日前〜〜


既に真実は噂となり街中を駆け巡っていた。
後の大々的な捜索により七夜の他にルガール運送の社長と非常勤の社員一名、その他複数人が行方不明に
なっていることが判明し(把握には1週間かかった)、現在も捜査中であるがあまり進展は無い。
分かっているのは彼らが異世界に拉致されたということと、まだ生きているということだけであり、依然として
どの世界に連れ去られたのか、どのような目的で連れ去ったのかも分かっていないのだ。

「……以上じゃ。済まんな、他の事は何も分かっておらんのだ」

イングリッドの報告はそれだけだ。
とりあえず情報確認と言うことでその他に承太郎や魔理沙やロック達が集まっていたがどれも似たような結果だった。

「何よそれ……それじゃあどうしようもないじゃない!」

白レンが憤慨するのも無理は無いが、怒ったところでどうしようも無いのも確かだ。
数ある平行世界の中から連れ去られた世界を探し出すというのは砂漠に落ちたアリのコンタクトレンズを探すくらい難しいだろうから。
痕跡すらも犯行声明も無い。有力な情報は全く無い。無いったら無い。

彼女だけの問題でない以上、動けるものは多くが躍起になって探しているが2週間経ってもこの様だった。
叫びたい気持ちは誰だって同じだ。だからと言って彼女に黙れとは言えない。

「空間…と言うか、次元に干渉できる奴には協力を要請したのか?」

「無理じゃ。禍忌は探せるわけがないと言うし、紫も連絡が取れんからな…」

承太郎の問いにイングリッドはため息混じりに答える。
上述どおり、いくら次元を開く能力があったとしても目的地が不明では何にもならない。
視界に的が無いのに狙えと言っているのと同じだからだ。禍忌の言っている事は正しい。

そんな時、白レンの身体が微かに震えた。
それは傍にいるシオンしか気づかないほどの小さなものだったが、何を意味するかは明らかだった。

「シオン……お願い」

「――まさか」



「ええ。志貴は…死んだわ」
610Interlude T ◇WWhm8QVzK6代理:2010/04/20(火) 23:01:58 ID:ZyHhw0xJ
◆◆◆



夜の公園。
白レンは独りでベンチに座っていた。
本来ならば七夜が死ねば自然消滅するしかなかった彼女だが、対処法は幾つかある。
その内の一つ、シオンの分割思考を借りることで現界を保っていた。

七夜が死んだという事実は大きなものだった。
彼の死は他に拉致された者の死も覚悟せねばならないことに他ならないから。
無情にも時は進むが事態は解決しない。
彼女の力があれば再び七夜を再現することは可能だ。
しかし、それで創られた者は前の七夜とは違う。記憶も継承していない。
取り戻す唯一の方法は残滓となった彼の情報を拾うことだが、それすらも現状は不可能だ。

この世界は特殊だ。
殺されても少し経てば何事も無かったように生き返る。
転写された状態のまま、時は流れながらあらゆる時が止まっていて、生み出されることはあっても消えることは殆ど無い。
それはこの世界そのものが特殊なだけであって、決して住人までが根本的に変えられるわけではない。
もし異世界に出れば、老いもするし死にもする。
そして白レン達の知らぬところで、七夜は、アレックスは、ルガールはその影響の犠牲となっていた。

運がよければ七夜は元通りになるだろう。
しかし、死んでしまった他の者はどうしようもない。MUGEN界に連れて帰ったとしても死んだまま、生き返らない。
そんな心配がお門違いなのは分かっていた。何も分からないまま永遠に行方不明ということもあるのだから。

「一体どうしたら……」


ふと、何者かの気配を感じ取った。
見知った者ではない。それに、この気配は突然現れたものだ。
周りに神経を集中する。位置的にはおそらく――

「誰……?」

振り返ると、茂みの中に一人の男が青年が佇んでいた。
予想通り知らない人間だ。と言っても、彼女が把握しているのは全住人の一割にも満たないのだが。

「いや、君個人に用がある訳じゃない。けど事態は急を要する。この世界で話の分かるものはいるか?」

「……私でも充分よ。とりあえず他のを呼んであげるから話を聞かせてもらえるかしら」

白レンは、直感でこの青年が今回の騒動に関係していると理解した。
611Interlude T ◇WWhm8QVzK6代理:2010/04/20(火) 23:04:29 ID:ZyHhw0xJ

―5分後―


「異世界の参加者を連れ去って殺し合いを……?そんな馬鹿げた事に…」

「この世界も被害に遭っていたんだな。ともかく危険な状態なんだ。おそらくもうかなりの参加者が死んでいるだろう」

あまりにも下らない。見世物にしても下の下だ。
しかしそういう状況ならば、七夜が死んだ理由も理解できた。
彼なら殺し合いに乗りやすいし死んでも当然という考えを持っているから、命は投げ捨てるものなのだ。

(私が消えるまでずっと一緒だって言ったじゃない……!…いや、この世界じゃ消えないからある意味この約束はアレなんだろうけど……)

この世界に来た時点で約束は無期限執行になるので。

「まあ、いいわ。……ところで気になったのだけれどなんで夜神月の死神があんたに憑いてるのかしら?」

「……!オレが視えるのか?」

視線は明らかにリュ―クを捉えていた。
拍子抜けのようにリュークは驚く。

「視えるも何も、この世界はそういう世界でしょう。それより質問に応えなさいよ」

「単にうろついてたらこいつがいたから同行してるだけだ。それよりこの世界は別世界なのになんで月の事を知ってるんだ?」

「……ああ、平行世界のなのね。それに対しての答えも同じよ。この世界はそういう世界だから」

「ふーん…」

とりあえずそれで前置きは終了。
これより本題に入る。

「で、遊戯十代さん。貴方がこの世界に来た理由は?」

「まだ来ていないから……いや、いいか。誰得の部屋に精霊を忍ばせていた話は言ったよな。それで何とか参加者とコンタクトがとれて
 こっちに帰還させることが出来た。つまり、会場の位置は特定したんだ。だが……」

「だけど?」

「相手はそれに気づいて防衛システムを発動させたらしい。気づかれて何らかの対処をされるとは思っていたがまさかあそこまでとは
 思わなかった。このまま飛ぼうとしても跳躍すら出来ないし、無理矢理やったら五体がバラバラになるだろうから迂闊に行けないんだ」

「まるで本末転倒ね。話にならないわ」

「自分の見通しが甘かったことは分かっている。だからこうしてこの世界に来たんだ。あらゆる世界の住人が集うと言われている
 この世界なら、もしかすると協力を得られるかもしれないと思ったからな。ともかく時間が無い」

彼がこの世界のことを小耳に挿んでいたのは幸運だった。
打開策はそう単純に転がっているものではないから。

「いいわ。私は協力するけど」

他の人はどうだろう、と。
白レンは彼の言葉に少し違和感を感じ取った。
それを聞いて感づいた者がいたならばこの話は――
612Interlude T ◇WWhm8QVzK6代理:2010/04/20(火) 23:05:57 ID:ZyHhw0xJ

「そうか。じゃあ、周りにいる奴も出てきてくれるか?」

既に十代は気付いていた。
と言っても気配を隠しているものはあまりいない。この程度気付かなければ話にならないと試したのだろうか。

ゾロゾロと姿を現してくる。
その数ざっと二十人。ただの一般人ならいざ知らずそこに集まったのは全員が手練。
どの威圧感は半端ないが十代は動じることは無い。

「話は聞かせてもらった。確かに世界と位置が把握できてるならこっちも協力できる。だがな……」

「……?」

承太郎は一旦間をおいて十代に近づく。

「テメエは『一か月前にその事実に気がついた』と言ったな。だがここの住人が攫われたのは確実に2週間前だ」

それが表わす意味は、つまり。

「つまり、他の世界でも誘拐される可能性があると分かっていたのにそれを放置してたって事になるな」

十代は何も言わない。
弁解の余地がないのか、それとも。

「言ってみな。理由次第じゃテメェの顔は吹っ飛んでいくぜ」

無論ただの威圧だ。
手がかりに繋がる情報を引き出していないのにそれをするわけにいかないのは承太郎も理解しているし、それを
ここで詰めたところで根本的な解決には至らない。だが、少なくとも理由くらいは答えさせねば筋は通らない。

「言い訳をする気はない。事実だけを言っておくと、『参加者』の収集はその時点で終わっていたと思っていた。
 それと彼らが自身で助かるための措置も必要だったから。助けに行っても全員死んでいたんじゃ話にならないからな」

理には適っている。
納得が行かないものもいるだろうが、これ以上の詮索は無意味だ。
一同は早速準備に取り掛かった。

……

「成程……いやしかし、これは難しい」

めずらしく禍忌は唸った。
とりあえず座標位置から5km離れた位置に次元の穴を開けたのだが、素人目からでも分かるくらいにその世界が歪んでいる。

「これ以上は近づけないのか?」

「万が一気付かれたら問題だな。それでもいいならやってもいいが」

禍忌がすんなり協力しているのは世間体のこともあってか。
世間体を気にする禍忌なんて見たくない。
613Interlude T ◇WWhm8QVzK6代理:2010/04/20(火) 23:07:16 ID:ZyHhw0xJ
「こりゃ一筋縄で入るのは無理だな。ドーンとやっちゃうか?」

「通れるならやってもいいぜ。このバカみたいなバリヤーを突破できるならな」

「ここで神クラスの出番だろ」

「やめろ。敵のアジトどころか世界が滅ぶ」

「あの障壁が一時的でも開けば固定出来そうなんだがな……」

観測すること数十分。
突破する隙はないかと目を凝らして視ていた数人が、異変に気づく。
僅かだが、障壁に孔が開いている。それも幾つも。
開いては閉じ、開いては閉じを繰り返している。
孔は同じ所で10秒と開いていないが、間違いなく隙間が出来ていた。

「これは……?」

「わからん。内部で異常があったか…それとも、中の奴が何かしたのか?」

孔が開いた所がすぐに閉じているのでシステムの異常ではなさそうだ。
しかし中に囚われている者が行ったとはあまり考えられない。運営に邪魔な参加者は参加させられないだろうし。

そうこうしている内に孔は閉じてしまった。
その後も2、3回開きはしたがそれ以降の反応は無し。
状況としては極小の孔があるにはあるが、とても通れるものではなかった。

「あれは利用できなかったのか?」

「無理だろ。転移するにしても最低限通れるだけの広さと時間が必要だ。孔さえ開けば広さは大質量の攻撃とかで無理に広げられるかもしれんが
 これ以上は近づけないからこの距離から転移させたとして最短で20秒程度。それだけの時間孔を維持できなけりゃとてもじゃないが通れないな」

「じゃあ次に開けば……!」

「…次があるのか?」

重苦しい雰囲気となる。
だが、策はまだある筈だ。

「あのバリヤーをゴリ押しで突破することも考えたほうが良さそうだな。あと100人くらい呼んでくれ」

「時間かかるぞ……。夜だし寝てるやつ多いし。その場合半日はかかるかもしれん」

「だから神クラスを「銀河が滅ぶからヤメロ」」

「直死の魔眼で「ナイフが届く前に蒸発するぞ」」

幾人かが慌ただしく散っていく。
力押しなら別世界に適任がいるんじゃないか……と薄々思っていた十代だったが、その暇はもう無い。
プレミアム首輪の存在がなんとか時間稼ぎにはなっている筈だ。それまでにケリをつけられれば……。
そう思い、十代は目を閉じた。
614Interlude T ◇WWhm8QVzK6代理:2010/04/20(火) 23:08:29 ID:ZyHhw0xJ

白レンはそんな様子の十代を見つめる。
思いは伝わるのだが、この青年はまだ腑に落ちないところがある。
殺し合いを止める目的を聞かされていない。聴く必要もないだろうが、おそらくありふれたものなのだろう。
そう考えると彼女は苦笑した。自分も、あのありふれた目的で動いているのだから。

(気にしたって意味ないわ。私は自分の出来ることをするだけ)

「……そうだ。突入はどうするのよ。空間転移を使うにしても人数には限りがあるでしょ?」

「ああ、安全に運ぶなら5人程度が一番いい。もしそれでも足りないならまた戻って強行突破するしかないな。
 幸い内から外への転移はザル同然だから帰還自体はすぐに済む筈だ」

「その防衛システムさえ何とかすればいいんですね?」

「ああ、実際救出よりそちらを優先した方がいいと思う。ただ、内部の構造はよく分からないんだ。
 会場の設備は半径4キロ程もあるのに防衛システムの範囲は1キロにも満たない。おそらく空間操作を使ってると思うんだが」

「ならば私が同行しましょう。『訊く』のは得意ですから」

「シオン……」

確かにシオンの技術ならばそういうのは容易い。
戦力としても申し分ないはずだ。

「俺も加わらせてもらう。こっちにいても力になれそうにないしな」

承太郎が名乗りを上げた。
確かに彼はこっちに残っても意味が無い。

「残り一人だな」

「え?アンタ含めて!?」

周りが一斉にざわめき出した。
よく見れば初めより人数が増えている気がしなくもない。

「俺より強い奴に会いに行く!」

「面白そうだから参加するわ!」

「新聞のネタになりそうですね」

「郁紀の朝ゴハンにちょうどよさそう!」

「ここじゃヤリ飽きたんでな。異世界ならイイ男もいるだろ」

こいつら……。
615Interlude T ◇WWhm8QVzK6代理:2010/04/20(火) 23:09:44 ID:ZyHhw0xJ
「待て、動機が不純な奴はダメだ」

「抜け駆けのクセに何言ってんだ承太郎!」

「天子つまんなゐ!」

「( )同盟でも作ってやがれ!」

承太郎の怒りが一瞬頂点に達しかけたが、何とか寸でのところで思いとどまった。
無意味に相手をして気力を消耗するのは無駄だ。
しかしこのままでは決着がつかないので彼は一つ提案を出した。

「じゃんけんで決めたらどうだ?」

誰が来ても似たようなものだ。
最近のMUGENにおいて戦闘力のインフレは激しい。

じゃんけんの掛け声が響き渡る中、十代は白レンに訊いた。

「ところで神クラスとか言ってたがそれは何なんだ?」

「ん?…ああ、利用しようと思ってるなら無駄よ。隠すことでもないから説明するけれど、
 私たちみたいな一般的存在「お前のどこが一般的だ」うるさい!……とは違ってかなり異質な存在がいるの。
 その中の一グループを私達は『神クラス』と呼んでいるわ。本当に神というわけじゃないけど。
 そうね。…人の形をした概念とでも言えば分かり易いかしら。尤もどれもが人の形状なわけじゃないんだけどね。
 基本的に概念以上の事はしないし、コミュニケーションすらとれない。そいつらの攻撃範囲内に一歩でも踏み込めば
 その瞬間に塵になるようなものだから。制御不能の概念兵装のようなものよ。だから利用なんて論外。それに
 そいつらはこの世界であってこの世界でない場所にいるから。住んでる世界が違うから相互干渉もないわ」

「…そうか」

要約すれば、コミュニケーションが成立しないから協力体制どころか呼ぶことすら不可能。
ネタで言ってたのよ、と白レンは締めくくった。
そう話している内にじゃんけんが終了したようだ。

「誰に決まったの?」

「俺だ」

「ケンシロウか。まあいいだろ」

戦闘力も十分。
お得意の北斗神拳で暗殺、尋問、etc…

「えっ尋問?それじゃあシオンいらな「黙りなさい」」

準備は進められつつある。
しかし、それまでに間に合うのか。
最悪の場合間に合わないということも考えられる。
拉致された者全員が死ぬことがゲームオーバーの条件とするならば。
運命はまだ、あちら側に握られていると見たほうがいいだろう。





※突入第一陣は遊戯十代、白レン、シオン・エルトナム・アトラシア、空条承太郎、ケンシロウに決まりました。
616Interlude T ◇WWhm8QVzK6代理:2010/04/20(火) 23:11:54 ID:ZyHhw0xJ
代理投下終了です

さて、mugenの住人まで巻き込んで十代が外からどうにかしようとするが…
お前ら、少しは囚われた連中の心配しろよw
いや、参加者の関係者は真面目にしてるがw
617創る名無しに見る名無し:2010/04/20(火) 23:46:43 ID:VzZwDyU6
投下乙です。
お前らもっと真面目にやれと言わざるを得ない……のりもの持ち出したりしないだろうなw
618創る名無しに見る名無し:2010/04/21(水) 00:46:23 ID:jTnKhMmD
投下、代理乙

なかなか頼れる人選だな
いい男はMUGENキャラを喰いつくしたのかwww
619創る名無しに見る名無し:2010/04/21(水) 00:51:26 ID:m2JnFlw2
承りとかケンシロウとか、MUGEN知らなくても分かる人選だからいいね
620創る名無しに見る名無し:2010/04/21(水) 01:06:58 ID:K6zqKM77
mugenktkr
621創る名無しに見る名無し:2010/04/21(水) 06:44:35 ID:kxZ7yhaJ
ごめんなさい。どこで聞けばいいか分からないのでここで聞きます。
前回のニコロワwikiのsm47「馬鹿ととニートは高い所がお好き」とsm54「体は子供、頭脳は大人」が読めません。
前回ロワのログを持っている方は誰か記事を修正してくれませんか?
622創る名無しに見る名無し:2010/04/21(水) 07:10:21 ID:K6zqKM77
他にも消されてるのは3個ぐらいあった気がするがあいにくログが消失している
623創る名無しに見る名無し:2010/04/21(水) 15:33:04 ID:+HcWWz8o
前にも増してカオスになりそうだな
624創る名無しに見る名無し:2010/04/21(水) 18:05:44 ID:H2VyKQYI
修正されたみたいだ。よかった
625創る名無しに見る名無し:2010/04/22(木) 02:50:25 ID:tRlWObbY
乙です
問題ないメンツだと思います
戦闘力はインフレしてるから、って部分説得力あっていいですw
626創る名無しに見る名無し:2010/04/22(木) 14:29:50 ID:1GeIyQaj
そろそろ放送かな
627創る名無しに見る名無し:2010/04/23(金) 03:09:43 ID:8k7jzgbc
仮投下きたぞー
628 ◆F.EmGSxYug :2010/04/23(金) 20:59:30 ID:HuC/+YDu
放送投下します。
629 ◆F.EmGSxYug :2010/04/23(金) 21:01:02 ID:HuC/+YDu

デパートに残していた部下数名と共に出立した右上は、
一部の部下を先遣隊として向かわせ調査させていた映画館へ到着した。
先に到着した部下が探索をある程度行っていたため、
映画館の探索は合流後、迅速に終了。最終報告を部下に行わせる。

「で、お前らが発見したものは?」
「いえ、特には」
「同じく」
「……俺が見たところも特にはないし、映画館クリア、だな」

小さく息を吐きながら、最後の確認とばかりに周りを見渡す右上。
今も爆破の痕が残る映画館。誰もいないが、そこいらのお化け屋敷よりはよほど怖がらせられるだろう。
もっとも、右上はこの程度で怖がるような肝の持ち主ではない。
時刻は放送まであと十数分と言ったところ。洞窟を見るくらいの時間はあるはずだ……

『聞こえていますか、右上。要件が出来ました、戻ってきて下さい』

左上からの連絡が入ってきたのは、右上がそう見立てた瞬間だった。
本来より早い帰還要請に首を捻ったが、一応戻らないわけにはいかない。
そして右上が戻る以上は部下も戻ることとなる。なぜなら今回の探索において、
運営本部と会場の間における部隊の移動は右上の能力を使用したからだ。
部下に運営本部への帰還方法を持たせなかった以上、右上だけ帰るというのは部下をここに残すことを意味する。
そして部下を監視として会場に残すというのはまだリスクと成果が釣り合わない、
という事は左上と右上の共通認識である。
かくして部隊を引き連れて本部へ戻った右上であったが、
帰還早々放たれた言葉に右上は更に首を傾げることになった。

「ここに干渉を試みているような形跡を発見したって外から連絡が入った?」
「はい、我々のスポンサーの一人であるとともに、
 『プレミアム会員』として登録されている所から」

そいつは今までと違う意味で面倒だ、と呟いて椅子に座る右上。
――主に運営と称される組織「ドワンゴ」は無償の団体でもなければ、
数多の並行世界を完全に支配し好き勝手できるような組織でもない。
だが、運営には純粋な戦闘力ではない強みがある――政治力。
下請けを使用して準備を隠蔽してきたことに代表されるように、
各世界の組織の一部との繋がりを運営は持っている。
パラガスのリミッターを応用したサイヤ人への制限などはそうやって得たものだ。
もちろん、そういった組織がこのような事業に対し無意味に協力するはずがない。
必要とされるのはギブ・アンド・テイクである。
それを満たすため、「ドワンゴ」の在り方はいわゆる企業のそれに近い。
今回の殺し合いにおいても黒字化を目指すという名目で、
協力者や好事家の富豪に映像を配信する手筈になっていた。
流石にこれほど大規模な行動では、収入のあても考えておかねば成立しない……
そして、こういったことを好む外道は数多の世界にいるものである。
無論ニコニコ生放送でやるのは不可能なので、後々編集したものを流す予定だが。
こういった手法そのものは、前例のないことではない。
右上の知る限りでは他にもこういった殺し合いを行わせそれを記録、販売した例はあるらしい。
もっとも彼もそれに関しての知識は又聞きのそのまた又聞きといった程度で、
その映像そのものを見たことはない、という伝聞レベルに過ぎないが……
630 ◆F.EmGSxYug :2010/04/23(金) 21:02:17 ID:HuC/+YDu

それはともかく、左上からの報告に右上は興味深そうな顔をした。
部下はメンテナンスや監視交代の準備をしているので、ここにいるのは左上と右上だけだ。
なので思う存分ダレることができる。

「ふーん……で、そのスポンサー兼プレミアム会員様はどんなことを?」
「自分の縄張りで不自然な形跡を発見したとのこと。
 相応の見返りがあれば協力もやぶさかでない、と申し出ています」
「見返りつってもなぁ……」
「あなたがこっそり横領していた殺し合いの映像でも先払いで渡せばいいでしょう。
 いい感じで編集されてるでしょうし、先方も気に入ると思いますが?」

何気ない調子で放たれた言葉だったが、その効果は右上を椅子からずり落ちさせるほどに覿面だった。

「……知ってたのかよ」
「えぇ、知ってましたとも。
 今、職権乱用を弾劾することはそれこそ『無駄』なので放置してましたが。
 私が探索を中止させてまでわざわざ呼び戻したということは、つまり」
「へーへー、渡しますよ、渡しますともさ」

終わったら弾劾するつもりだったと言わんばかりの左上に肩を竦め、空間に穴を開ける右上。
そのまま記録媒体を取り出してそれを投げると、左上はそれをキャッチし、自分の体に接続して確認した。
しばらく後、その端末は僅かな発光とともに機械の体から外される。

「機密の露呈はなさそうですね。運営長に交渉材料として使うよう連絡します。
 この件に関しては、『こういった事態に備え記録しておいた』としておきます」
「くそ、俺のお宝が……なぁ左上、せめてコピー取ってくれよ」
「駄目です。
 それよりあなたが担当する放送より十分を切りました、そちらの準備を。
 放送後、私はメンテナンスですから、代わりの監視をよろしくお願いします」
「その間にコピーしてくれればいいだろー」

未だに縋ってくる右上に対し、左上は眉をひそめて更に追い打ちをかける。

「駄目なものはだめです。ああ、そうそう、言い忘れてました。
 私のメンテナンスが終わって監視役を私に戻し終わったら、
 情報を提供してきた組織との交渉役にあなたを遣わせるそうです。
 異世界へと渡れるあなたこそがここを離れるのに最適ですからね。
 なので、今回の放送までに得た映像を横領する暇はありません。
 そして、その後に洞窟の探索を……」
「……お前、わざとうんざりさせるために言ってるだろ?」
「当然でしょう?」
「この狭量ブサイ……イエナンデモアリマセンスイマセンデシタ」

右上の罵倒は、左上が再度チラつかせ始めた記憶媒体によって強制終了させられた。
基本的に自分の楽しみのため動く彼も運営長は敬い恐れているので、職権乱用を報告されるのは困る。
諦めて右上が椅子に座り、会場の様子を共に見たり記録媒体を秘密裏に奪い返そうとして撃たれそうになったりした十分後、
左上はマイクを入れようとした右上に注文を入れた。

「ふと思いつきましたが、天候が曇りになる旨を言っておいて下さい」
「なんでだよ?」
「空間に穴が開いたことで、僅かですが気候変動の様子が見られます。
 通常より雲が多くなるかもしれません。
 こちらから気候を操ったことにしておいた方がいいでしょう」
「なんだ、そんなことか。んじゃ、マイク入れるぞ」
「どうぞ」
631 ◆F.EmGSxYug :2010/04/23(金) 21:03:03 ID:HuC/+YDu
「ではポチっとな……あーあー、テステス。聞こえてるな、オッケー?
 二日目まで生き残った参加者諸君、おめでとう。楽しい放送のお時間だ。
 運がいいのか力があるのか頭が回るのかは知らんが、なかなかお見事だぜ。
 せっかくだから讃美歌でもBGMに流して……あ、なに、無理? そう。
 じゃあ、まず一日目を生き残ったのに死んだ不幸な連中の発表から行こうか。

 賀斉
 DIO
 獏良了
 萩原雪歩
 鏡音レン
 射命丸文

 の六名、残り人数はなんとたったの15人だ。そして禁止エリアだが、
 8時からE-3、10時からF-4だ。ここまで来たんだ、うっかり入って死ぬなよ?
 さて、おまけとして天気予報だが……朝から雲行きが悪くなる予定だ。
 ところにより槍が降ったり血の雨が降ったりするかもな、降らすのはお前らだが。
 頑張って半日後まで生き残れよー、以上!」

最後をすっぱりと言い切った後に、右上はマイクを切った。
その様子を見て、ふむ、と左上が吐息を漏らす。

「あなたにしては短い内容ですね」
「……お前が讃美歌流すなってジェスチャーしてきた上に、
 これから仕事山積みだと意識させられたからな」
「自覚しているようで何よりです」
「はーあー……俺、どれくらいで戻ってこれると思うよ」
「遅くとも、次の放送までには戻ってこられると思いますが。私のメンテナンスもありますし。
 あちらともしても交渉を長引かせることが殺し合いを破綻させると知ればあっさり折れるでしょう」
「ったく、交渉事は嫌いなんだが……」
「それは何よりですね。
 私はメンテナンスと運営長への報告へ行ってきますので」

嫌味を残して席を立つ左上に、右上はぐったりとパネルに寄り掛かるのだった。

大なり小なり、この交渉で運営は十代たちの行動に気付くだろう。
だが果たして、とうとう洞窟を後回しにしてしまったことがどう出るか。
全ては――次の放送前後までに決まる。
632 ◆F.EmGSxYug :2010/04/23(金) 21:04:21 ID:HuC/+YDu
投下終了。
633創る名無しに見る名無し:2010/04/23(金) 22:09:36 ID:8k7jzgbc
投下乙
運営も大変なんだな。この隙に対主催はどれだけ前進できるか…
ニコ生でロワ実況ってすごく見てみたいんだがww
634創る名無しに見る名無し:2010/04/23(金) 22:20:25 ID:fGfozJ3N
よし、誰かロワ生放送で流してこい
635創る名無しに見る名無し:2010/04/24(土) 00:57:37 ID:jneh/URK
殺人中継とかBANってレベルじゃねーぞ!w
636創る名無しに見る名無し:2010/04/24(土) 01:13:42 ID:nnRFQSJw
そういえばニコロワのコミュニティってないよな?
あったら入りたいんだが…

637創る名無しに見る名無し:2010/04/24(土) 01:15:48 ID:LYLZOTPy
投下乙

色々と裏事情が垣間見れたがスポンサーやらなんやらが付いてたのか
これは潰れてもまた誰かやるんじゃない?
ロワの種は尽きないなw
638創る名無しに見る名無し:2010/04/24(土) 01:56:16 ID:JEoXysnz
投下乙
今日の24時になったら予約開始かな?
>>637
まあメタ的な話をすれば視聴者=このロワの読者がいる限りγが……w
639創る名無しに見る名無し:2010/04/24(土) 01:57:11 ID:GW4qcpl4
ロワでの本当の敵はマーダーや主催者ではなく
殺し合いを望むスポンサーや視聴者達なのかもしれない
640創る名無しに見る名無し:2010/04/24(土) 07:47:04 ID:0srzHudP
ロボロワ的展開だね、視聴者が真の敵ってのは
641創る名無しに見る名無し:2010/04/24(土) 16:57:22 ID:7tSnF32g
>>638
一応、放送投下から一日空けた方がいいと思う
だから日曜の24時解禁でいいと思う
642創る名無しに見る名無し:2010/04/24(土) 17:29:40 ID:mBrot+ke
金曜から一日開けたら土曜じゃねえ?
643創る名無しに見る名無し:2010/04/24(土) 17:44:54 ID:PcpH3Sos

視聴者ってのが誰かwktk展開w
644創る名無しに見る名無し:2010/04/24(土) 19:34:56 ID:59TtzXl3
よっぽどの金持ちか狂人だろうな
プーチンとかざわおんのむぎとか

投下解禁まで4時間半ってとこか
645創る名無しに見る名無し:2010/04/24(土) 20:58:49 ID:Rgqy5VUB
福本関係ならいくらでもいそうだな
646創る名無しに見る名無し:2010/04/24(土) 21:12:43 ID:59TtzXl3
ニコで鷲巣が一番人気な気がするのは
駆け巡る脳内物質のインパクトだろうな
647創る名無しに見る名無し:2010/04/24(土) 23:46:42 ID:0srzHudP
まともに対決した悪役が鷲頭しかいないしなー、ネタも豊富だし(死んじゃうツモ〜とか脳内物質とか
兵藤は一応勝負したけどカイジのボロ負けだし、ネタもあんまりないし(利根川のがネタあるくらいだし
あとの福本大物は零の禿だけどあれ一番小物な気がする
648創る名無しに見る名無し:2010/04/24(土) 23:51:46 ID:pM3yoryL
一応正式告知
4月25日0時予約解禁
649創る名無しに見る名無し:2010/04/25(日) 00:33:07 ID:QT6vDbvg
セーフティーのうんたらかんたらって奴だな
650創る名無しに見る名無し:2010/04/25(日) 05:48:51 ID:1R10Z0K5
>>647

あと銀と金の蔵前がいる。ニコニコ的に考えるとないが。

それに福本爺キャラはスポンサーなんかじゃなく自分たちで開きそうだし。
性格を考えてみても。
651創る名無しに見る名無し:2010/04/25(日) 07:16:08 ID:QT6vDbvg
予約いい感じだ
652創る名無しに見る名無し:2010/04/25(日) 10:25:14 ID:eNl9M6v4
福本のおジィちゃんズはもう既に某所でロワ開いてるしな
653 ◆F.EmGSxYug :2010/04/27(火) 23:46:37 ID:wkhojMeD
投下します。
654生存代償 -No Future- ◆F.EmGSxYug :2010/04/27(火) 23:47:27 ID:wkhojMeD

グラハムが予想した通り、デパートに到着する前……
川岸に向かう途中で、放送が鳴り響いた。
この人数ではロードローラーに全員が乗ることができず、
結局徒歩で進む速さに合わせるしかない――
推論した通りであり、だからこそ川を渡るルートを選んだ。
しかし、今回の放送はそれに大いに関係する。

「……急いだ方がいいだろう。当初の予定通り川を突っ切れなくなる。
 禁止エリア解除装置という手もあるが、まだ温存しておきたい」
「ああ。念のためやや南から渡るべきだろうな。
 F-4へ渡るのなら、まだ四時間の猶予がある」

メタナイトの言葉に対し、グラハムは首肯しながら答えた。
いったんデパートへ向かうということは、この場の全員が認めている。
ベジータ達が咲夜との戦いに向かうにせよ、
どの道足手まといとなる藤崎と言葉を隔離する必要があったのだから。
……そう、咲夜への対策も急務だ。
そして生き残った参加者全員の情報がこの集団の中にはあるのだから、その共有を考えるのはむしろ当然。

「お前は、咲夜の能力を知っているのか?」
「……知ってる。あたい本人はちょっと面識あるくらいだけど」
「教えてくれ。奴を倒すために、奴の力を知っておきたい」

メタナイト達の脇で、スネークはチルノに対してそう言った。
すぐ近くではベジータも興味深げな表情で腕を組みながら歩いている。
チルノは内心で逡巡したがそれを他人に悟らせることなく、冷たい声音を絞り出した。

「……………………時間を操る程度の能力」
「時を操る……だと?」
「そう。それが十六夜咲夜の能力。
 でも、あたいは止めるくらいしかされたことないけど」
「……グルドの奴と同じ能力か。面倒な女だ」

チルノを通して聞いた咲夜の能力に、スネークとベジータは唸る。
スネークはコントローラーを振動させるなどする超能力者・サイコマンティスと戦った経験があるし、
ベジータに至っては実際に時を止める能力者・グルドを殺害している。
今更時を止められるくらいで、驚きはしない。
二人が対抗策を考える中、平坦な高さの声でチルノは言葉を続ける。
655生存代償 -No Future- ◆F.EmGSxYug :2010/04/27(火) 23:48:24 ID:wkhojMeD

「――問題なんてないわ。あいつは確実に、今のあたいの能力を知らないから。
 なんとか説得もできるかもしれない」

予想もしないチルノの言葉。その発言に驚いたスネークの反応は遅れ、
藤崎に続く形で言葉を返すこととなった。

「説得出来そうな奴なんか?」
「……できるような性格の女とは思えないがな」
「だから、能力の話から繋げてるんでしょ。
 こっちの強さを見せて他にも手段があるって思わせれば、きっと従うわよ。
 あいつ、この人数相手に無傷で勝てると思うようなバカじゃないだろうし」
「だが、奴はやる夫とドアラの仇だ」
「例え仇だろうとなんだろうと、死んでいい命なんて、ない。
 罪があるというなら、生きて償うべきよ」
「……ドナルド相手でも殺さないつもりか、君は?
 いや、右上や左上といった諸悪の根源を相手にしてもか?」

横から口を挟んだのはグラハムだった。その顔にあるのは、試すような視線。
その言葉に、迷いなくチルノは即答した。

「できるのならね。殺さないと誰か死にそうな状況になったなら、諦めるけど……
 拾える命を拾おうとして何の問題があるっていうのさ?」

押し黙るグラハム。文と結びつきが強かったのは、何よりもチルノ本人だ。
その彼女がドナルドを殺さないと言ったのなら、彼に反論する術はなかった。
スネークやベジータは勿論、藤崎ですら同意しかねる内容だったが、反論はない。
子供の妄言と呼ぶには、表情と声音があまりにも似つかわしくなかったからだ。
まるで氷のように平坦に――当然の常識を語るような様子が不気味なほど異常で、
反論しようとする気さえ無意識に押し寄せる寒気に押し潰される。

「「ゆっくりはな「黙ってろ」」」

空気を読まずに妄言を吐いたゆっくりが馬岱に蹴飛ばされた。凹む饅頭。
別にこんな反応も予測通りだったのか、チルノは何かしらの感情を表に出すこともなく、歩を進めた。
そのまま、呟くように話す。
 ・
「私が勝手にやってることだから、付き合わせるつもりなんてないわよ。
 あんた達が殺す気でやっても、別に文句なんて言わない。
 もし殺さないで無力化できたら、トドメを刺さないくらいでいいから」

押し黙り速度が緩んだ他の面子をよそに、チルノは先に進んでいく。
その姿は、少しも悩んでいるようには見えない。
ベジータが露骨に舌打ちを響かせ、毒づいた。

「……反吐が出るぜ、お前の甘さには。カカロットの奴といい勝負だ」

かつてのチルノだったらこの言葉に食って掛かるのだろうが、今の彼女はそれをしない。
振り返ることさえなく、歩いていく。
それに困惑したのはチルノ本人ではなく、馬岱だった。
656生存代償 -No Future- ◆F.EmGSxYug :2010/04/27(火) 23:49:20 ID:wkhojMeD

(……こんな奴だったか、こいつ。
 記憶喪失だけじゃなくて人格反転もセットか?)

思わず心中で彼がそう呟いたのも、詮無いことと言えるだろう。
とても知力政治Hには見えない、少なくとも54はある。
だが、それを答えるものはない。
まだ朝日が雲に遮られ冷たい中を、7人(と抱えられた一人)は歩く。
放送からほどなくして川にまで辿り着いた彼らの先頭で、
何かに気付いたようにチルノは右――つまり南を向き、口を開いた。

「たしかベジータとかいう奴は飛べるのよね」
「だからどうした?」
「……先に川を渡っててよ。
 すぐ追いつくから……」

それだけの言葉を残し、チルノは地を蹴って南へと駆けていった。
止めようとしたグラハムを脇から遮ったのは、ベジータだ。

「放っておけ、構うだけ無駄だ。
 近くに強い戦闘力を持つような奴の気配は感じんし、
 何よりこいつの戦闘力は俺ほどではないがあるようだからな」

時系列で言えばグループの新入りであるにも関わらず、偉そうに命令するのはある意味流石である。
メタナイトが呆れたようにため息を吐いたあと、話題を変えるべくグラハムに問いかける。

「この川は深いが、どう渡るつもりだ? 飛べるのは私とベジータだけだろう」
「予定だとチルノに川の表面を凍らせて橋を作ってもらうつもりだったのだが。
 ……いや、なるほど、つまりベジータに運んでもらうということになるな」
「……何だと?」

ベジータはさっきの自分の発言を後悔した。

657生存代償 -No Future- ◆F.EmGSxYug :2010/04/27(火) 23:50:01 ID:wkhojMeD

そうして、私は大した時間も掛けずにグラハム達から離れ、目的地に到着する。
内心であの場の空気に耐えられなくなったのもある――もちろん、その「弱さ」を表に出すような不手際はしない――けれど。
本当の理由は、声を聞いたからだ。そして、目的地にはやはり声の主がいた。
ひとしきり「それ」と現状把握のための軽い会話をした後、
それと密着しているもの、かつては者であって今は物と化している物体を見る。

「……メイリン」

そんな自分の発音にふと違和感を感じながら、彼女の遺体の前に座り込む。
ふと彼女が淹れた紅茶を思い出して……思わず自嘲した。こんな悼み方なんて侮辱の極みだ。
だってこの記憶は私のものではなく、今想起した彼女は違う世界の彼女。
私の世界の美鈴を悼むために思い出すには、あんまりにも……

……わた、し?

思わず目を見開く。違和感の全容がようやく露呈する。
ようやく気付けた。状況が絶望的だと。
剣を握っていないにも関わらず、あたまが他の自分のそれに塗り替えられている。
……いや、ずっと前からそうなっていたのかもしれない。
わたし、だなんて明らかな違いじゃなくても……
微妙に違う発音で、別の自分の呼び方で自分を呼んでいたことは多分あった。

目を閉じて耳を澄ます。それだけで、見たこともない風景が幻視させられる。
他の自分の能力だけを得てそこだけ塗り替える、なんて器用な真似はできない。
能力を得る度に他の自分の精神さえも真似して、元の自分を削っていく。
そうでもなくとも妖精の自分と人間の自分をゴチャ混ぜにしたりしてるんだから、
もともとのあたいが保てなくなるのは当たり前だ。
二つ同時に転写しただけでこうなのだから、それ以上になればどうなるのか。
文だって言ってたじゃないか。これを続ければ長生きなんてできないと。
一応剣の柄はまた凍らせて包んでるけど、もう気休めでしかないのかもしれない。
もし限界を越えたとき……どうなるかは想像もできない。
頭が物理的に吹き飛ぶのか、それとも廃人ならぬ廃精になるのか、
或いは閻魔が言ってたように、妖精でなくなってしまうのか――
658生存代償 -No Future- ◆F.EmGSxYug :2010/04/27(火) 23:51:07 ID:wkhojMeD

そこまで考えて、首を振った。
自滅なんかしない。そんな弱音は凍らせてバキバキに砕いて吹き飛ばせばいい。
他の自分の記憶なんてねじ伏せる、自分に勝つことなんて最強の最低条件だ。
あたいは死なないし、自滅なんかしない。
そうだ、文が言ったから、自滅してはいけない。
助かる。
理想を貫いた上で、助かって帰る。
あたいのせいで文は死んだ。
だから、あたいが勝手に死ぬようなことは許されない。
文は言った、きみなら出来ると。
だから、誰であろうと勝手に死ぬことは許さない。
理想を捨てるようなことは、許されない。
そうしないと文を死なせた償いに、ならない。
――理想ってなんだ。
決まってる。みんなを守ることだ。
――みんなを守るってなんだ。
決まってる。できるだけ人を死なせないようにすればいい。
殺し合いに乗った奴は叩きのめして命の大切さを教えて、自分に従わせればいい。
半分くらいは、最初から決めていたことだ。
――あのドナルドがお前に従うと思うのか。
……望みは薄い。
――薄い望みに賭けてドナルド相手に手加減し、勝ち目があるのか。
…………。
――それを踏まえた上での最善は、なんだ。
……自分の能力を駆使して、対応させる暇もなくドナルドを絶殺すること。
否、ドナルドに限った話ではない。呂布も――あのメイドも。
守る「みんな」には、殺し合いに乗った悪を含まない。乗らない者を守ることだけに専念する。
それが、悪を討ち無辜の者を助ける正義の味方として、現実で自分に出来ること。
全てを救うという理想とは、似通っているようで正反対な。

――理想を為せないお前に、文に助けられるような価値があったのか?

『……何か異常でも?』
「ない。大丈夫」

放送前からずっと堂々巡りを続け、咲夜のことを聞いてそれが更に加速した思考を断ち切る。
そして足元から聞こえる、自分がここに来た本来の目的、喋る靴の声に吐き気を押し殺しながら言葉を返すことに専念した。
そう、あたいがここに来たのは、美鈴の遺体を見つけたからじゃない。
何か、呼ぶ声を聞いたからだ。
それを探してふらついてたら遺体を見つけ、駆け寄ると彼女が付けていた靴が喋りだした。
あたいにしか聞こえなかったのは念話っていうもので、
魔力を持っている者だけが聞こえるテレパシー的なものらしい。
それなら、あたいだけが気付いたのは単純だ。
あの中でそれに類する素養を持っているのは、きっと私しかいなかったんだろう。

「それよりあんたってさ、わ……あたいに使える?」
『魔力と似た力は感じます。大丈夫でしょう。
 バリアジャケットはどうしますか?』
「……バリアジャケット?」
『私たちの世界において戦闘の際に構築する防護服です。
 魔力さえあればあなたがイメージしたものを私が構築できます』
「イメージ……」

その言葉にすぐ思い浮かんだのは、文の服だった。
だから……そのイメージを打ち消す。あたいにそんな資格はない。
……美鈴の前で咲夜を殺す想像をするような奴には。
フランも美鈴も死なせてしまった、だからあいつだけはちゃんと帰らせないといけない。
659生存代償 -No Future- ◆F.EmGSxYug :2010/04/27(火) 23:52:04 ID:wkhojMeD

――でも。力だけであのメイドを説得出来るのか?
――説得できても、咲夜に仲間を殺された人たちを納得させられるのか?

また首を振った。考えたくなかった。
あいつが人を殺したと聞いてからずっと考えているのに、答えは出なかったから。
何より機械であろうと誰であろうと、悩んでいる様子を見せるわけにはいけない。
これは、自分の問題だから。そう理屈付けて、思考を無理やり切り替える。
違う姿を記憶の中から探って、口を開いた。

「こんな感じで……」
『All right』

同時に、魔力光があたいの体を包み込む。
それは糸のように体に絡まって、あたいの服装を編み上げた。
今着ている服の上に、黒い上着を重ねたような格好。
この剣の元の持ち主と、同じ姿。当人のものを勝手に使ってるんだから、お似合いだと思う。

「いつも着ていた方がいいわけ?」
『防御力を底上げできますし、魔力消費も差し支えありませんからその方がいいでしょう。
 私がスタンバイモードになっても、バリアジャケットは維持出来ます』
「……わかった。でも、当分靴のままでいてよ。練習しないとさ」
『鍛錬はよいことです。日頃の積み重ねこそがいざという時に成果を発揮します』

……これの本当の持ち主は、きっと練習バカに違いない。
それはさておきリボルバーナックルを付けて、その上から剣を握る。
一応美鈴から拳法の構えを教わったりしたこともあるけど、実戦投入できるレベルじゃない。
だから剣を持つのは当たり前……けれど、篭手越しに持ったのに、
剣の柄は凍らせて包んでいるのに、一瞬、頭がふらついた。
原因は分かっている、さんざん体験したことだから。
この様子だと今のあたいなら、氷さえ解けば篭手越しだとしても剣を握れば能力が複製出来そうだ。
そのくらい、症状が進んでしまっているから。

それでも、なるんだ。
最強に、なるんだ。
――そうしなきゃ、死ぬことすら許されない。

660生存代償 -No Future- ◆F.EmGSxYug :2010/04/27(火) 23:53:16 ID:wkhojMeD

「まったく、運び屋じゃないんぞサイヤ人は。俺たちは戦闘民族なんだ」
「つっても他に運べる奴がおらんのやろ?
 それに最終的にカワイイ子運べる以上役得や」
「……振り落とされたいようだな」

F-4の川の上、藤崎を抱えたベジータは不愉快そうに言葉を漏らした。
ネイティオのテレポートがこの人数を全員運んでくれるとは誰も思わなかったし、
メタナイトの体格ではいくらなんでも運ぶのは無理。そしてチルノは一旦別れた。
となると当初の予定通り川を突っ切ってデパートに向かうには、
ベジータがいちいち他のメンバーを抱えて川を往復することになる。
さすがにあの傷では無理だと言うことで至高のコッペパンを渡させたし、
重傷からの復活を遂げたことでベジータの戦闘力は制限下とはいえ上昇している。
とはいえブロリーのリミッターと同種の制限が首輪に仕込まれている以上、
舞空術でも制限を受けた今のベジータにはそれなりに負担となるし、
何よりこんな使いっぱしりのようなことをやらされるのはプライドが許さない。

「すまない、だがお前にしかできないことだ」
「ゆっくり運んでいってね!」
「おい、その汚いゴミを川に叩き落としていいか?」

傍らを飛んでいるメタナイトの方から離れた言葉に、ベジータはそう返した。
ちなみにメタナイトが運んでいるのはゆっくり魔理沙である。なので非常にうるさい。
イラついたベジータは、対岸の上に飛来するやいなや藤崎をほとんど落とす勢いで着地させた。
ちょうど下にいたゆっくり霊夢にめり込んで弾かれる藤崎。

「いったぁ!? 何するんや!」
「ふん、このサイヤ人の王子ベジータにこうまでされたことを有り難く思うんだな!」

二人のやりとりに、先に運ばれていたスネークはやれやれと言った様子で首を振った。
さっき盛大に凹んだゆっくり霊夢はというとあっさり元の状態に膨らみ、
数秒遅れて着地したゆっくり魔理沙と一緒に元気に飛び跳ねている。

(ちっ、自由にスーパーサイヤ人になれればこんな下らんこともさっさと終わるんだが……)

次を運ぶべく対岸へ戻るベジータの脳裏に、そんな思考が浮かぶ。
そのまま芽となって、他の思考に絡みついた。

(――スーパーサイヤ人の壁、か)

それは、今も目標としてベジータの脳裏にあるものに似ている。
スーパーサイヤ人を越えたスーパーサイヤ人。
ベジータは結局スーパーサイヤ人としての能力を強化する域にしか辿り着けていないが、
もしこの状況でも自由にスーパーサイヤ人となれるようになれば、
それは万全な状態に戻った際にスーパーサイヤ人を越える大きな足がかりとなるのではないか……
幹となった思考が、そんな考えを浮かべた。

(どちらにせよ、自由にスーパーサイヤ人になれん今の状態では不安定だ。
 デパートに着いたらすぐあの女を倒しに行くわけではないだろう、
 多少の猶予もあるはず。その間に修行してみるか……)

661生存代償 -No Future- ◆F.EmGSxYug :2010/04/27(火) 23:54:02 ID:wkhojMeD

さて、今回の放送内容はそれなりにスネーク達に影響を与えるものであったが……
それ以上にダイレクトかつ命に関わる形で影響を受ける参加者がいる。
言うまでもない、オアシスの小屋で引き篭っていたキョン子だ。
時刻は数分ほど前まで遡る。

「ね、ねぇ、E-3って……」
『どう考えてもここだね。つまり、ここにいれば二時間後に君は死ぬ』
「相変わらずきっついね……」

ベッドの上に腰掛けていたキョン子は、ユベルに現実を突きつけられていた。
キョン子が避けていた――そしてユベル曰く人間でない――文は死んだ。
それも気に掛けるべきなのかもしれないが、禁止エリアはそれより直接的な問題である。
即座に荷物を整理して扉を開ける。目の前に朝とも夜とも言えない微妙な明るさが広がった。
コンパスを見て方角を確認して、南へと駆けた。そちらへ向かった理由は単純で、
北から逃げてきたのにまた北に戻る、というのはなんとなく嫌だったから。

故に、彼らと遭遇したのは当然の結果。
走っていたところをあっさり馬岱に発見されたキョン子は、
グラハムと自分による紹介を経た後に詰問されることとなった。

「ともかく無事なことは何よりだ。いきなり消えたためどうしたのかと思っていたが。
 ……それで、どこへ行っていた?」
「いや……その……」

グラハムの言葉に言い淀むキョン子。なぜかわからないけど怖くなって勝手に逃げ出しました、なんて色んな意味で言えるはずがない。
その時点で西岸にいたのは、馬岱、言葉、キョン子、グラハム、チルノ。
ベジータとメタナイトはそれぞれ輸送の真っ最中で、
チルノはちょうどマッハキャリバーを装備して戻ってきたばかり。
言葉は今地面に寝かされていて動かない。
この面子の中だと、キョン子が面識を持っているのはグラハムだけ。
というよりここまで生き残っているにも関わらず、
キョン子はグラハムとタケモトくらいしか面識がないというべきだろう。
なのでキョン子に積極的に話しかけようとするのはグラハムくらいしかいない。
つまり、彼女がグラハムの問いに詰まればグラハムが諦めない限り会話そのものが詰まる。
不自然な沈黙が湿気った大気同様に雰囲気を数秒淀ませ……

「……言いたくないんならいいんじゃないの?」

氷の声が、淀みを粉砕した。

「いくらなんでもそれは投げやりすぎると思うんだが」
「それを踏まえて動けばいいじゃないのさ。
 もしなにか企んでるなら、その時はその時でしょ」

馬岱の言葉に、チルノはそう返す。
一見すると、秘密にしたいことは聞かないであげる、という温情だ。
しかし同時に全部言えないのならお前を完全には信用しない、そうとも取れる。
誰でも守ろうとする甘さと敵への備えを怠らない強かさが綯い交ぜになったような言葉。
キョン子の顔は安心したのか不安になったのかなんとも言えない表情になった。
ため息をつきながらも、グラハムは話題を変える。
662生存代償 -No Future- ◆F.EmGSxYug :2010/04/27(火) 23:54:53 ID:wkhojMeD

「まあいい……君に預けていた弾丸は持っているな?」
「え……あの箱ですか?」
「ああ、この隊の装備を聞いた限りではあれが必要だ」

元は塩が持っていた支給品、予備弾丸セット。
だいたいこの殺し合いにおいて登場する銃器などの予備弾丸が入っている。
……ちなみに、輪ゴム銃も銃器にカウントされたので、輪ゴムもある。
当然、弾丸だけでは火薬を取り出しでもしない限り何の役にも立たない。
そして塩もキョン子もグラハムもタケモトもまともな銃器と縁がなかったため、
有用性を見出せずにずっと死蔵されていたのだが……今は違う。
弾丸セットにある予備弾丸は一つの銃器につき十から五十程度――銃器により異なるが――といったところだが、
コルトパイソンの弾丸が半分を切ったスネークには大きな助けとなるだろう。
念のためグラハムがキョン子から箱の中身を受け取って検分していると、
横からチルノが口を挟んできた。いや、正確には彼女が履いているマッハキャリバーが。
箱にはデバイスに搭載されているカートリッジの予備も入っていたようだ。
リボルバーナックルのカートリッジはブロリーとの戦いで全弾消費している……
させたのはマッハキャリバーだが。ともかく、予備があるのはありがたい。

『Reload.
 予備は残り24発ですね』
「ん、お前いい弓持ってるな……少し貸してくれ」
「えっと……これですか?」

チルノが予備カートリッジを自分のポケットにしまう傍ら、
今度は馬岱がキョン子のデイパックから覗いたものに興味を示した。
箱を取り出した際に僅かに零れたもの、それは養由基の弓。
どうせキョン子は扱えないので、あっさりとそれを馬岱に渡した。なぜなら彼女は普通の人間だから。
だが馬岱は別。仮にも武将なら、弓の扱い程度は心得ている者が多い。
ましてやかの馬家の一人、駆けながらの射とは馴染み深い。
かの養由基が弓に注目しないはずはなかった……しかし。
しばらく慣らすように弦を空で引いた後、脇を見て諦めたように弓を下ろす。

「まぁ、俺よりチルノが持った方がいいだろうな」
「なんで?」
「お前が弓を持てば、宇宙戦艦だって狙い撃ちできるんだが」
「「……は?」」

キョン子とグラハムの呆れたような声が輪唱する。
もっとも、チルノ自身はというと特に興味を持たずにそっぽを向いた。

「そういうあたいも、いるのかもね」
「……やっぱなんかおかしいぞ、お前?」
「君の住んでいる世界も十分おかしいと思うがな……」

溜息のようなグラハムの声で、話題は打ち切りとなる。
チルノがそっぽを向いた先、川の向こうからベジータが戻ってきていた。
空の住人だった彼は、チルノを見やりながら着地し口を開く。

「ふん、やっと戻ってきたか……
 ちょうどいい機会だ、貴様にも手伝ってもらう。
 その体格とはいえ、その戦闘力なら十分運んで飛べるはずだ」

そう言って寝転んでいた言葉を抱え上げるベジータ。
あとは全てお前がやれ、と言わないだけ前よりはだいぶ丸くなっている。
だが、チルノはそれを切り捨てた――効率という点から。
663生存代償 -No Future- ◆F.EmGSxYug :2010/04/28(水) 00:00:09 ID:F5wLfCxd

「別に飛ぶ必要なんてないわよ。マッハキャリバー、いける?」
『Yes』
「それじゃ、さっそく……アイシクル・ロード」

チルノが足を蹴ると共に、その足をなざる形で川の上に氷の道が出来上がる。
マッハキャリバーに組み込まれている魔法・ウイングロード。
ナカジマ姉妹のみが使用できる希少技能ではあるが、
マッハキャリバー単体でも魔力さえあればある程度使えるように作られている。
それを利用して、更に氷を作る能力で補強しただけだ。

「これなら簡単に、みんな渡れるわ」
「始めからそれをやれ!」
「マッハキャリバーを拾ってこなかったらできなかったわよ」

その後もベジータはいろいろと吐き捨てたが、チルノはそれを意に介さなかった。
彼女の変質は始まっている。それが取得なのか喪失なのか、分かる者はいない。
ただ言えることは――
自分を大切に思ってはいないが、死んだ者のために自分は死なずに何かを為さねばならないという矛盾。
彼女はそれで、自らを縛っているということ。

「…………」

既に目を覚ましながらも寝たふりを続けている少女、桂言葉と同じように。
誠を生き返らせる。
それはいつだって、彼女の最優先事項だ。
精神的に追い込まれ絶望の淵にいても、決して消えないたったひとつの視点。
彼女にとっての勝利は自分の生存ではなく、誠の蘇生。
だからどうすればいいのかわからず動けないまま、その方法を模索し続けている。
二人は決して、自分のうちにあるものを喋ろうとしない。
だから、二人の精神を知ることのできる人間などいない。

そう――人間は。

(ふふっ……なかなかいい心の闇を持っているようじゃないか、この子は。
 それもどことなく僕好みな感じだね……是非とも狙いたいところだ。
 そしてこっちの妖精は自らの精神を抑圧して押し込んでいる……
 知りたいよ、その奥にあるものを)

その精神を伺った精霊ユベルがほくそ笑む。
言葉の心の闇と、自らを縛るチルノの歪み。それを既にユベルは嗅ぎつけていた。

(バクラと名乗ったあいつは死んだ、もう僕と闇のゲームでまともに戦える相手はいない……
 そして彼女の心の闇を食らえば、確実にこの体を乗っ取れる!
 問題はどうやってそこまで辿り着くか、だ。
 辿り着きさえすれば単純な殴り合いでこの体が消される心配はなくなる……
 いや、禁止エリアに運ばれた場合が危険か。となると首輪もなんとかしたいね)

戦闘に無類の強さを誇るユベルとはいえ、装備品による破壊は受ける。
通常ならば進化による再生があるか……今のユベルにそこまでできるかは分からない。
そしてユベルは狂っているとはいえ愚かではない、むしろ狡猾だ。
自分が目的とするものを得るためには万全を期し……それをおくびにも出さない。
氷の道をおっかなびっくり歩くキョン子が、ユベルの思考に気付くことはない。
策謀。
焦燥。
矛盾。
認識相違。
様々なものを抱えたまま、彼らは川を渡り終えた。
664生存代償 -No Future- ◆F.EmGSxYug :2010/04/28(水) 00:01:00 ID:F5wLfCxd


【F-4北西 川岸/2日目・朝】
【共通思考・状態】
・禁止エリアになる前にデパートへ向かう。
・言葉を除く八人の中である程度情報を共有済み。
・ロードローラーはE-4の川岸に放置。

【メタナイト@星のカービィ(メタナイトの逆襲)】
[状態]精神疲労(中)ゼロマスク (半分破壊)
[装備]ヤンデレ妹の包丁(刃がボロボロ)@ヤンデレの妹に愛されて夜も眠れないCDシリーズ、ゼロの仮面(顔が入るサイズに改造、半分が損壊)@コードギアス
[道具] プレミアム会員専用首輪(白)
[思考・状況]
基本思考:参加者の救出及びゲームからの脱出
1:……デパートか。
2: タケモトに会いに行く。
3:プレミアム会員専用首輪をタケモトに見てもらう
4:殺し合いに反対する者を集める
5:脱出方法を確立する
6:触覚の男(呂布)との決着
[備考]
※E-2付近の川底で何か見たようです(気のせいという可能性もあります)
※フランドール、スネーク、藤崎、馬岱と情報交換をしました。また、東方project出展のキャラについてそれなりの情報を得ました

【藤崎瑞希@現実】
[状態]さらなる決意、パンツレスラー、疲労(中)、脛に軽い刺し傷(鱗粉付き)、足に軽い痺れ
[装備]金属バット@現実
[道具]支給品一式*9(水一食分消費)、医療品一式、ショートカッター(残り0枚)@ドラえもん
セーブに使って良い帽子@キャプテン翼 、射影機(07式フィルム:28/30)@零〜zero〜
予備07式フィルム30枚、寝袋@現実 、写真(残り数枚)@心霊写真にドナルドらしきものが
DMカードセット(スピード・ウォリアー、魔法の筒、ガーゴイル・パワード)@遊戯王シリーズ
普通のDMカード数枚@現実、折り畳み式自転車@現実、乾パン入り缶詰×3@現実
忍具セット(火薬玉、忘却玉)@忍道戒、不明支給品0〜2
ねるねるね3種セット@ねるねるね、鏡@ドナルド、美希の私服
禁止エリア解除装置@オリジナル、リボン@FFシリーズ
てゐの木槌@東方project、防弾チョッキ@現実
上海人形@東方project、変化の杖@ドラゴンクエスト
[思考・状況]
基本思考:主催者の目論見を粉砕し跪かせる
1:デパートに向かう。 言葉には…
2:全てはチャンス
3:参加者を救う
4:受け継がれた意志を持って、闘う
5:十六夜咲夜、獏良了、桂言葉、ドナルドを警戒
6:馬岱を信頼……?
※ダイイングメッセージからビリーを殺したのがドナルドだと思っています。
※馬岱から教唆をラーニングしました。
※記憶が戻りかけています
※スピード・ウォリアーが再使用出来るのは4時間後。
※ガーゴイル・パワードが再使用出来るのは6時間後。
665生存代償 -No Future- ◆F.EmGSxYug :2010/04/28(水) 00:01:41 ID:F5wLfCxd

【馬岱@呂布の復讐】
[状態]:精神疲労(中) 
[装備]:鍬@吉幾三、三国志大戦カード(群雄SR馬超)@三国志大戦
 包丁(刃がボロボロ)@現実、養由基の弓@三国志\(矢残り6本)
[道具]:基本支給品
[思考・状況]
0:メタナイトと共に行動する。
1:チルノ大丈夫か?
2: これからは生きるために戦う。
3:もっと武器が欲しい
4:藤崎を信頼……?
5:弱い奴からは情報を聞きたい。
※参加者の多くの名前を見た覚えがあることに気が付きました。ニコ動関連の知識の制限は実況者達等に比べて緩いようです。
※藤崎のダイイングメッセージに関する考察を聞きました。
※徐々に記憶制限が解けてきた様です
※マイリストに映画館を記録してあります。

【ゆっくり霊夢、ゆっくり魔理沙@ゆっくりしていってね】
[装備?] 偽起爆リモコン@オリジナル
[道具]
※ゆっくり魔理沙の頭に偽起爆リモコンが刺さっています。命に別状はありません。

【ソリッド・スネーク@メタルギアソリッド】
【状態】肉体疲労(中)、精神疲労(小)、全身に擦り傷、切り傷、強い決意
【装備】コルトパイソン(6/6、予備弾45)@現実、TDNスーツ@ガチムチパンツレスリング、越前の軍服
 愛犬ロボット「てつ」@日本郵販テレホンショッピング
【持物】やる夫の首輪、ハイポーション@ハイポーション作ってみた、馬鹿の世界地図@バカ日本地図、全世界のバカが考えた脳内ワールドマップ
 咲夜のナイフ@東方project、さのすけ@さよなら絶望先生、基本医療品 、至高のコッペパン×6@ニコニコRPG
A-10のマニュアル(英語)@現実?(おじいちゃんのエースコンバット6)
【思考・行動】
基本思考:情報を集める。また、首輪を専門の奴に見てもらう。
0:……。(タケモトに会いにデパートに向かう)
1:少女(桂言葉)に関しては……
2:A-10を回収する
3:自分から攻撃はしない。見つかった場合も出来れば攻撃したくない。
4:十六夜咲夜のような奴が居れば、仲間に誘った後、情報を聞き出した後倒す。
5:てつを使用し、偵察、囮に使う。
6:十六夜咲夜、獏良了、桂言葉、ドナルド、馬岱を警戒
7:これ以上仲間を死なせない
[備考]
※馬鹿の日本地図の裏に何か書いてあります。
※盗聴されている可能性に気付きました。また首輪に電波が送られているか何かがあると思っています。
※電波を妨害するチャフグレネード等の武器を使えば、どうにかなると考察しています。
※てゐからは千年以上生きている、知り合いの事を話してもらいました。
※メタナイトを通じて、美鈴、咲夜、フランドールの関係について新たな情報を得ました。

【桂言葉@SchoolDays】
[状態]:寝たふり、肩に刺し傷、疲労(大)、全身に痛み、空腹、絶望 全身に暴行の後、撹乱(極大)、ドナルドへの恐怖感
[装備]:なし
[道具]:なし
[思考・状況]
基本思考:誠君を生き返らせるために生き残る
1:どうすればいいかわからないけど基本思考を変えるつもりはない
※アニメ最終話後からの参戦です。
※第四回定時放送を聞き逃しました。
666生存代償 -No Future- ◆F.EmGSxYug :2010/04/28(水) 00:02:47 ID:F5wLfCxd

【ベジータ@ドラゴンボールZ】
[状態]:疲労(大)、ヘタレ脱却
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、パッチンロケット@つくってワクワク
[思考・状況]
基本思考:くだらんゲームを破壊し、元いた世界に帰る
1:自分を騙した咲夜に怒り。
2:自由にスーパーサイヤ人になれるよう修練を試みる
3:邪魔な奴はぶっ飛ばす。
4:美希を殺した何者かに注意する。
5:見つけたら呂布やスネークを殺す。
6:もし優勝したなら、言葉に借りを返すため、伊藤誠を生き返らせる?
※参戦時期は「燃え尽きろ!!熱戦・烈戦・超激戦」でブロリーの強さに戦意喪失している頃です。
※力が大きく制限されていることに気がつきました。
※1マス以上離れた相手の気を探れません。
※ニコニコ動画の影響で、テンションの高低が激しくなるときがあります。
※スーパーサイヤ人への変身が制限されています
※修造の熱い言葉や怒りなど一定の条件下で一時的にスーパーサイヤ人に変身できます。
※咲夜と情報交換をしました。ただし、言葉達の件については話していません。
※塚モールから出ている煙を確認しました。

【チルノ@東方project】
[状態]疲労(中)
[装備]バスタードチルノソード@東方project派生
 リボルバーナックル&マッハキャリバー@リリカルなのはStS(残弾6/6、予備24)
[道具]支給品一式 首輪探知機(残り11分) 、モンスターボール(ネイティオ)@ポケットモンスター
[思考・状況]
基本思考:英雄として殺し合いに乗った者を倒し皆を守る、主催を倒す
1:タケモトのところに向かう
2:敵は倒すだけで殺すべきじゃないのが理想、けれど現実は――
【備考】
※空は飛べますが体力を余計に消費します
※氷符 アイシクルフォールは制限対象に入っていないようです。
弱体化してはいますが、支障なく使えます。
但しイージーモード限定です。自機狙い5way弾は出せません
※バスタードチルノソード越しに並行世界の情報を得ることで、その世界の自分の能力を使えます。
ただし並行世界の自分の情報と混濁するため記憶障害などの負担が掛かります。
※並行世界の知識を得ました。自分が必要とする能力を完全に再現できます
(例えば霊力がたくさん必要な時は「東方弾幕風」のEXチルノttp://www.nicovideo.jp /watch/sm1740197)
※だいぶ知的になりました。以前に勝手に部下にしたことも意味はないと思っています。
※気絶していたため、タケモトチームと射命丸チームとの情報交換には参加していません。
※ときちくから情報を得ました。
※会場のループを知りました。
※バリアジャケットはいわゆるアドベントチルノと同じデザインです。

【グラハム・エーカー@機動戦士ガンダム00】
[状態]:疲労(中)、ほっぺたにビンタ痕、頭部にダメージ、思考異常
[装備]:緋想の剣@東方project
[道具]:支給品一式×2(一食分食糧と水消費)、DMカードセット(天使のサイコロ、悪魔のサイコロ、スタープラスター)@遊戯王シリーズ
不明支給品(1つ)、ヒテンミツルギ極意書@ニコニコRPG、キッチリスコップ@さよなら絶望先生
[思考・状況]
1.文の分までチルノを守る
2・デパートに向かう。
※参戦時期は一期終了後(刹那のエクシアと相討ちになった後)。
※キョン子、大河、羽入、アポロ、みさおと情報交換しました。
※タケモト、バクラと情報交換しました。
※自分を取り戻しましたが、また戻ってしまいました。
※会場のループを知りました
667生存代償 -No Future- ◆F.EmGSxYug :2010/04/28(水) 00:03:34 ID:F5wLfCxd

【キョン子@涼宮ハルヒコの憂鬱】
[状態]:健康 悲しみ
[装備]:DMカード【ユベル】@遊戯王デュエルモンスターズ、くず鉄のかかし@遊戯王シリーズ  DMカード(不明)@遊戯王
 言葉のノコギリ(レザーソー)@school days
[道具]:支給品一式×4(食料一食分、水二食分消費)、長門有希のギター、Ipod(少佐の演説の音声入り)@HELLSING
 カレーセット@るろうに剣心、ピーマン@星のカービィ
 アイス詰め合わせ@VOCALOID、海賊帽子@ミュージカル・テニスの王子様
 逆刃刀・真打@フタエノキワミ、アッー! 、果物ナイフ@現実、予備弾丸セット@オリジナル
[思考・状況]
1:とりあえずデパートに行く
2:生きて帰りたい
3:殺し合いには乗らない
4:異世界という確信を得るため情報を得る。
5:ユベルはなんで放送のこと知ってるの?
※射命丸、グラハム、大河、羽入、アポロ、みさおと情報交換しました。
※予備弾丸セットの中身のうちコルトパイソンの弾丸はスネークに、
近代ベルカ式カートリッジはチルノに渡してあります。

【ユベルの思考・状況】
1:大好きだよ、十代……
2:十代に会うためこの世界を『愛』(苦しみと悲しみ)で満たす。
3:そのために女(キョン子)を利用し、痛みと苦しみを味あわせる。
4:あと少しでこいつ(キョン子)の体を……
5:彼女も誰かを愛しているのかな……?フフフ……
6:言葉とチルノを利用
[備考]
※ 制限によりユベルは参加者の体を乗っ取ることができません。
 但しキョン子の体は何かの拍子で乗っ取ることが可能かもしれません。
(意識がない時は乗っ取ることができることを確認)
※参加者との会話はできますが、自分からの実体化はできません。
※ バトルロワイアルの会場を異世界の一つだと思っています。
※ 自身の効果以外で破壊された時、第2形態、第3形態に進化できるかは不明

【予備弾丸セット@オリジナル】
銃器などの弾丸の予備が入っているもの。
物によって数が違いコルトパイソンの弾丸は36発、近代ベルカ式カートリッジは30発入っていた。
668創る名無しに見る名無し:2010/04/28(水) 00:04:24 ID:F5wLfCxd
投下終了。
669創る名無しに見る名無し:2010/04/28(水) 00:06:58 ID:LodbZW3c
投下乙
これからが気になる展開ですね。
ユベルがどう動くのかも楽しみです。
チルノはどうなるのか・・・。
670創る名無しに見る名無し:2010/04/28(水) 00:36:13 ID:d0WeKk4z
投下乙
このチームも結構大所帯になってきたが
言葉様やユベル。爆弾もあって、どうなるかドキドキするぜ
そして、マッキャリ。拾った人がいて本当に良かったね。
川を渡る、そういう使いみちもあるのか。
671創る名無しに見る名無し:2010/04/28(水) 19:52:18 ID:Ux7R6CG4
投下乙です
チルノは某セイギノミカタに近いな…確かに歪みと言われてもおかしくないな
それを気が付かせてくれそうな人も皆無…なのだろうか…馬岱はそれに気付き出したが…
言葉もユベルも暗躍し出したし…ああ、先が気になる
672創る名無しに見る名無し:2010/04/29(木) 07:29:33 ID:cIZujE9/
投下乙
完全に勢力が固まったなw
673創る名無しに見る名無し:2010/04/29(木) 09:02:11 ID:qsWrCe6p
チルノ・藤崎は葛藤が長すぎてな…
あまり心象風景が続くとテンポ悪くなりそう

ベジータは今どの程度の回復具合なのかねぇ
エネルギー弾が連発できればフラグ云々はおいといて
パワーアップしまくりんぐのドナルド以外に負ける気がしないんだが
674創る名無しに見る名無し:2010/04/29(木) 10:37:40 ID:KzN92VVF
投下乙
対主催が固まってきたが、その一方で危険因子がちらほら…
675創る名無しに見る名無し:2010/04/30(金) 21:56:04 ID:e1FZ6jKB
破棄か…
残念
でも今度頑張ればいいよ
676創る名無しに見る名無し:2010/05/01(土) 06:32:02 ID:TBswrhZl
エネルギー弾連発はドナルドに使ってやったか!?フラグだろうよ
677創る名無しに見る名無し:2010/05/06(木) 14:59:36 ID:oC5N1H8w
ヒント:スタープラチナ ザ?ワールド

ところでハムってビンタ跡いつになったら消えるんだろうねw
678創る名無しに見る名無し:2010/05/06(木) 19:55:44 ID:LCc1A/FM
予約来ないな…
書き手が残り二人だけはきついか
679創る名無しに見る名無し:2010/05/09(日) 23:34:02 ID:4iKF40kl
お前…一週間予約来なかったくらいで
過疎ロワに失礼だぞw
680創る名無しに見る名無し:2010/05/10(月) 12:53:22 ID:uq0lCc7Z
もう後は閉じてくだけだからな
風呂敷広げるだけ広げて閉じるのが苦手なタイプの書き手は多いが
きちんと仕舞える書き手は少ない

つまりはそういうこと
681創る名無しに見る名無し:2010/05/13(木) 20:07:18 ID:WDnHHwij
予約来たぞw
682創る名無しに見る名無し:2010/05/14(金) 23:56:07 ID:DwQOyjO8
>>680
どう見てもリアルが忙しいのが理由としか思えないんだがw
683創る名無しに見る名無し:2010/05/15(土) 15:01:48 ID:dYSGJtnF
仮投下スレに来てるぞ
684 ◆T0ldTcn6/s :2010/05/17(月) 21:45:10 ID:RPLLn87Y
それでは投下を開始します
685シークレットゲーム ◆T0ldTcn6/s :2010/05/17(月) 21:46:08 ID:RPLLn87Y
……放送までの約20分。
会話、ゼロ。
あんまりにも静かなので、音声偽装機能はオフにしてしまったぐらいだ。
この事実こそがときちくとタケモトの2人を端的に現していると言ってもいい。
もともと無駄な会話はしない主義である上に、例え相手が仲間といえど心を許さず手の内を隠す類の人間だ。
必然、彼らが口を開くとすれば――状況が動いたときである。

『あーあー、テステス。聞こえてるな、オッケー?
 二日目まで生き残った参加者諸君、おめでとう。楽しい放送のお時間だ。
 運がいいのか力があるのか頭が回るのかは知らんが、なかなかお見事だぜ。
 せっかくだから讃美歌でもBGMに流して……あ、なに、無理? そう。
 じゃあ、まず一日目を生き残ったのに死んだ不幸な連中の発表から行こうか。

 賀斉
 DIO
 獏良了
 萩原雪歩
 鏡音レン
 射命丸文

 の六名、残り人数はなんとたったの15人だ。そして禁止エリアだが、
 8時からE-3、10時からF-4だ。ここまで来たんだ、うっかり入って死ぬなよ?
 さて、おまけとして天気予報だが……朝から雲行きが悪くなる予定だ。
 ところにより槍が降ったり血の雨が降ったりするかもな、降らすのはお前らだが。
 頑張って半日後まで生き残れよー、以上!』

――こんな風に。




「……短いな」
「ああ」

ときちくの漏らした一言にタケモトが相づちを打つ。
右上が放送を担当したのは1回目と3回目。
機械的かつ最低限のことしか話さない左上と違い、右上の放送は冗長。
本題に入るまでに無駄話で時間を潰すのだ。
ところが今回、右上を右上たらしめる前置きがほとんどない。
口ぶりからして、いつもどおりに行こうとしたら誰かに急かされた、といったところか。

――それが一体何を意味するのか。
――考えればさほど難しいことではない、な。

タケモトは意を決して音声偽装装置のスイッチを入れた。

「おそらく俺たちの行動が怪しまれているのだと思う」
「……根拠は?」

単刀直入に告げるタケモトに対し、ときちくは眉一本たりとも動かさない。
とはいってもときちく自身、分からないからタケモトに振ったわけではない。
単に試しているだけだ。そしてタケモトもそれに気付いているのか、ため息混じりに言葉を続ける。

「禁止エリアだよ。館で決めた俺たちの行動方針にダイレクトに影響する。
 おそらくデパートでの合流を邪魔したいんだろうさ」
686シークレットゲーム ◆T0ldTcn6/s :2010/05/17(月) 21:47:06 ID:RPLLn87Y

島の中央部からデパートに向かうルートはいくつかあるが、うち「誰にでも使える手段」は2つだけ。
具体的には、電車を使うルートとE-2の橋を渡るルートである。
そして、今回の禁止エリアはその両方に影響を与えるものだ。
もしも電車を使わずE-2を経由するルートを選んだ場合、すでにD-3が禁止エリアとなっている関係上大きく遠回りする羽目になる。
我々との合流は次の放送にずれ込むことになるだろうし、事と次第によっては先にドナルドと鉢合わせしかねない。

対して電車を使うルートだが、記憶が正しければ電車の発着は1時間おき。
逆演算的に、各駅の所要時間は1時間ということになる。
さらにいえばタケモトが利用した時点でダイヤが大きく乱れていた。
するとこういうことになる。1時間というのは理論値であり、実際はもっと大きく時間を消費する。
それはつまり、F-4で「詰み」に追い込まれかねないということでもあるのだ。
グラハムたちがD-4まで進んでいるか、もっといえばすでに駅にたどり着いてるなら問題はないが……
未だC-3かC-4にいるのなら、すっぱり諦めて引き返す可能性は高い。
少なくともグラハムは冷静な人物だ。
彼がリーダーシップを取っているならば無用なリスクは避けるだろう。

「誰にでも使える手段」から外れてもいいなら、川を強引に突っ切るという荒技がある。
実際、館での相談にて候補として挙げておいた。
ただそれを成すには……単純ながら厄介な制約条件がある。
その制約により、チルノには可能でも生身のグラハムには無理なのだ。
よって「持つ者」が「持たざる者」を対岸へ送り届けねばならないが、そこで壁が立ち塞がる。
チルノ曰く「空を飛ぶと普段以上に疲れる」らしい。
自分1人で何人も、何回も運ぶのは体力的に厳しいとのこと。
そのため水面を凍らせて橋を造るという妥協手段を講じることとなったが、安全性の観点からお世辞にも優れた方法とは言えない。
日本ではなじみが薄いが、氷の張った湖や海で事故が発生することは珍しくないのだ。
渡っている途中で橋が割れ、そのまま濁流に呑まれるリスクは決して軽んじていいものではない。
距離的にF-4で「詰む」ことはまずないだろうが、それとは別に「命に関わるレベル」の危険を内包しているというわけだ。
よって支給品でも能力でも良いから、接触する予定の集団に足以外の移動手段があるのが望ましい。
チルノとグラハムにはリスクをしっかりと勘定に入れるようにと言い聞かせておいたが……果たしてどう転ぶか。
ドナルドとの一線を境に、チルノの様子が目に見えておかしくなってしまっている。
その変化はタケモトとときちくに一縷の不安――チルノの暴走で自分にまで累が及びそうという利己的なものだが――を抱かせるほど。
独りよがりな意地を張って、仲間候補を失うような事態になっていなければいいが……

ともあれ「誰にでも使える手段」にダメージが入っている以上、主催の作為は明らかだ。
重要な部分を筆談で隠したとはいえ、行動と会話からデパートを拠点に動くことは容易に推理できる。
どう贔屓目に見ても、俺たちは完全にマークされている。
タケモトは自身の感情を抑えきれないのか、らしくないほど矢継ぎ早に続けていく。

「放送が短かったのも、『放送どころではない』と考えれば辻褄が合う。
 右上はさっさと放送を切り上げて……いや、正確には『切り上げさせられた』だな。
 そんでもってすぐに『仕事』に取りかかりたかった、あるいは取りかからざるを得なかったんだ。
 その『仕事』が何かまでは分からないんだが……ああ、くそっ」

悪態の1つや2つはつきたくなるというもの。
タケモトは己の推測に軽く目眩を覚えていた。
願わくば的外れであってほしいが、それが希望的観測にすぎないということは自身がよく分かってる。
首輪無力化はともかく、脱出については皆目見当が付かない状態だというのに。
いずれは気付かれるとは思っていたが、想定以上に主催の動きが早い。
タケモトは己の見通しの甘さを噛み締めつつも、失点を取り戻さんと無理矢理にでも頭を働かせる。
首輪無力化の目処は立った。戦力も申し分ない。
ここまでやっておいて、主催者の介入を許しゲームオーバー、なんてギャグにすらならない。
とにかくあと必要なものは脱出手段だけだ。

「おい、ならなぜ直接行動に出ない。怪しいんなら放置せず襲えばいいはずだ」

そうして視野が大きく狭まったからだろう。
ときちくに指摘されるまで、そんな当たり前のことが抜け落ちていた。
687シークレットゲーム ◆T0ldTcn6/s :2010/05/17(月) 21:47:52 ID:RPLLn87Y

疑わしきは罰せよ。
タケモトやときちくの行動で殺し合いに支障が出ると予測されるなら、予防処置的に排除してしまえばいいだけの話なのだ。
わざわざ禁止エリアで合流を阻害するなど、回りくどい方法をとる必要がない。

ときちくに至ってはデパートに大量の足跡を認めている。
はじめは何事か分からなかったが、タケモトの推察が正しいとするなら間違いなくプレミアム首輪の回収が狙いだったのだろう。
隠し場所を特定することができず、俺たちがやってきたのを察知して撤収したというのが真相か。
だが、そうであるなら俺たちがデパートに向かっている時点で「プレミアム首輪の確保」が目的だと察せるはずだ。
撤収する必要なんてない。堂々とデパートで待ちかまえ、俺たちを殺すなり捕らえるなりすれば良かったのだ。

有り体に言ってしまえば、主催の行動は明らかに消極的すぎる。

「参加者との接触を極端に忌避しているのか? だとすればなぜ?
 主催者を縛るものは何もないは……ず……?」

ときちくの言葉がある疑惑とともにかすれていく。

――まさか、その前提が間違っているというのか?

タケモトが、ときちくがめまぐるしく頭を回転させる。
主催者も何らかの縛りがあるというのか?
参加者の行動が首輪で制限されているように、主催者にも足かせが存在するのか?
まさかとは思うが主催にも監視が付けられているとでも言うのか?
参加者にも主催者にも属さない人間がいるとするなら、考え得るそいつの立ち位置は――

「そうか。観客だ……!」

意外にも、それにたどり着いたのはときちくが先だった。

「観客だと? おい、詳しく聞かせろ」

タケモトはときちくのひらめきにピンと来ないのだろう。
なにせ観客というのは慮外ともいえる発想だ。
自慢のポーカーフェイスも崩れ、上ずった声で続きを促す。

一方で、ときちくは早い段階でこの殺し合いの目的を『娯楽』と踏んでいた。
もっとも「どうせそんなところだろう」程度の投げやりな認識でしかなかったが……
その下積みがあったからこそ、自然な流れで「観客」という単語が出てきたのだ。

このときの2人はまさに対照的だった。
タケモトにとっては予想の斜め上。一瞬だけ、ときちくの頭が爆発したのではないかと疑うほどに。
主催の消極性から何をどう間違えれば「観客」にまですっ飛ぶのか理解が追いついていない。
しかし、ときちくにとっては別に驚くことでもない。意外性はゼロ。
むしろ説明を求めるタケモトに対し、困惑に近い感情を抱いている。

「早い話が『ショー』だな。大方、俺たちは暇な金持ちの見せ物にされてるんだろうさ」

この殺し合いにおける真の支配者は右上や左上などではないとするなら。
そいつらが後ろで熱狂している連中の顔色をうかがっているならば。
主催の動きが消極的である事実に妥当性が生まれる。
タケモトもそこへたどり着いた。

「なるほどな。俺たちは殺し合いの目的を『参加者を殺し合わせる』ことだと思っていたが、
 そこで思考停止したから勘違いしてしまったと言うことか」

タケモトはこの殺し合いを構成する要素を整理する。
広大な敷地、ループのギミック、精巧な首輪の存在、極めつけに異なる世界から集められた多種多様の参加者。
そのどれもが並大抵の労力と金では済まされない。
全てを加味すれば、国が1つ傾いてもおかしくない域に達しているはずだ。
688シークレットゲーム ◆T0ldTcn6/s :2010/05/17(月) 21:49:14 ID:RPLLn87Y

個人のキャパシティを明らかに超えている以上、少なくとも自己満足で開催してはいないだろう。
だが金と労力を提供したスポンサーが、それも複数いるというならば話は違ってくる。
他者満足。需要と供給に基づいたショービジネス。

少し考えれば、当然のことだった。
なぜこんな簡単なことを見落としたのだと小一時間自分を問い詰めたい気分だ。

「主催の至上目的は『観客を楽しませること』。
 参加者を殺し合わせるのは、言ってしまえば手段にすぎない。
 だから何を犠牲にしてでも『観客をしらけさせる』ことはあってはならない」

今回の殺し合いは野球をはじめとするスポーツに近い。
俺たち参加者はプレイヤー、主催者は球場のオーナー、そして試合を眺める観客という構図だ。
観客はプレイヤーの行動1つ1つに一喜一憂する。
ファインプレーを見れば熱狂する。

なればこそ、むやみやたらに参加者にちょっかいを出すなど言語道断。
球場のオーナーが試合に乱入するようなものだ。
そんなことをすれば『ショー』としての体裁が崩れてしまう。

観客も出来レースなんて望まないはず。
ゆえに基本的に参加者は野放し。否、野放しにせざるを得ない。
主催の仕事は事前準備と事後処理のみで終わるのが理想的だ。

「だから『怪しい』と思ってもそれだけでは手が出せない。
 やるとしても観客にバレない遠回しな手段しか使えない。
 主催者が動くには観客を納得させるだけの『大義名分』が必要になるってワケか」

もしかすれば主催者は俺たちに手出しする口実を作れず困っているのかもしれない。
観客――それは主催すら逆らえない真の絶対者。

「……だが、根本的な問題が解決したワケじゃないな。
 時間制限は依然として残っている」

しかし、タケモトは再び俯く。
これが『ショー』だからといって、事態が好転するわけではない。
身の振り方次第では時間を稼げるというだけで、結局のところ有限性に変化はない。
決定的な証拠を掴まれると終わりだ。
モタモタしているとチェックをかけられる。

「それにだ、タケモト。
 俺はこれで終わりって気がしなくてな……」

ときちくもときちくで別の懸念を抱いていた。
なにせ人の闇をごちゃ混ぜにしてできあがったようなカオスな催しだ。
その目的は本当に1つだけか。
俺たちの想像を超えるほどの利害と思惑が動いているならば、一目的と考えるのはむしろ不自然だ。
『ショー』だというのは間違いないだろうが……ただ漠然と、それだけを前提に動いてはいけない気がする。

「そこまでだ。『目的の1つ』は『ショー』であることに間違いない。
 とりあえずはそれで納得しようじゃないか。
 ……ぶっちゃけると、その先に踏み込むには情報が足りない」

ときちくの不安は一理ある。
だからこそタケモトはときちくに「思考を打ち切れ」と暗に示す。
考察の出発点は疑問だ。それも感情的なものではなく、明確な材料があるような。
「単に不安だから」「考えて方が良さそうだから」などといった最初から根拠のない考察は失敗の基である。
議論を積み重ねようにも、積み重ねるべき下地が存在しないためだ。
689シークレットゲーム ◆T0ldTcn6/s

別の観点で言えば、「目的が分かったところで問題解決に直結するとは限らない」というのもある。
仮にこれが悪魔降臨などといった突拍子もないものだとするならどうだ?
ときちくにもタケモトにも魔術の心得など有りはしない。
確かに目的から逆算することにより、主催の裏を掻くことが出来るだろうが……それは「手に負えれば」の話である。
「目的」を考察対象として見た場合、その優先順位はあまり高くないのだ。
……今回に関しても。
『ショー』という結論を導く前に仲間がやってきたら、タケモトは思考を打ち切っていたであろう。

「悪い。だが、心には留めておくぐらいはいいだろう?」

悪い予感ほど良く当たる、とも言う。
ときちくにはこの不安を完全に切り捨てることができずにいた。

「無駄に考えを巡らさないなら構わないさ。
 ところで、これが『ショー』だとするなら……
 『世界からの脱出手段』は考えなくても良さそうだな」

タケモトはときちくの懸念など歯牙にもかけていないようで、話題をあっさり戻してしまう。
しかし、今の発言は聞き捨てならないものだ。

「タケモト、どういうことだ?」
「株式会社において株主は一定の発言力を持つだろ。
 それと似たようなものさ。
 主催とスポンサーはいつでも連絡を取り合える状態でなければおかしい。
 ビジネスが成り立たなくなる。
 いざというときのために、スポンサーとの接触手段も用意しているはずだ」
「……そいつを利用すれば元の世界に帰れるって寸法か」

首輪を外し、会場を脱出。主催も出し抜く。
だが、そこまでやっておいて、最後の最後で家に帰れなければ努力は水泡だ。

会場のループ機能で心を折られたあとである。
世界と世界の狭間も似たような事態になっていてもおかしくはないという懸念をタケモトは抱いている。
いや、それ以前に大きな問題があるか。
タケモトはただの人間。
世界を渡り歩くような芸当は出来やしない。

しかし、ときちくの天恵のおかげで杞憂に終わった。
主催が予め用意しているものを強奪するなりなんなりして、俺たちが代わりに使えば帰れる。

「当面、考えなきゃならないのは『会場からの脱出』だな。
 ……まあ、俺たちが考えたところで答えは出てこないのだろうが」
「ああ、同感だ」

ループの打破。
知人の中でそれに最も近い位置にいるのは摩訶不思議パワーが跋扈する世界の住人であるチルノだ。
頭が弱いのが少々気になるとはいえ、真っ先に尋ねるべきは彼女だろう。

「そろそろ話すことはないな。今以上に怪しまれても困るし、偽装機能を切るぞ」

ときちくが頷くのを確認してカチリ。

さて、結局。できることは仲間の到着を待つことだけ。
願わくば期待できそうな人材を拾ってくれていれば助かるのだが。

アテもなく空を見上げれば本日は曇天。1日目にはまぶしかった朝日も差し込まない。
なんか釈然としないが、右上の予報は的中しそうである。
辺りは暗い。