剣客バトルロワイアル〜第弐幕〜

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1創る名無しに見る名無し
現在位置一覧

いノ肆 志村新八
いノ捌 辻月丹、椿三十郎
ろノ弐 小野忠明、佐々木小次郎(傷)
ろノ参 オボロ、犬坂毛野、斎藤弥九郎
ろノ肆 奥村五百子、白井亨、新免無二斎
ろノ伍 三合目陶器師(北条内記)
ろノ陸 志々雄真実
ろノ漆 土方歳三、
はノ弐 佐々木小次郎、屈木頑乃助
はノ肆 柳生連也斎
はノ伍 神谷薫、座波間左衛門、緋村剣心、千葉さな子
にノ壱 新見錦
にノ弐 沖田総司
にノ参 犬塚信乃、足利義輝
にノ陸 久慈慎之介、トウカ
にノ漆 仏生寺弥助、河上彦斎
ほノ壱 上泉信綱、林崎甚助
ほノ参 師岡一羽
ほノ肆 剣桃太郎、坂田銀時
ほノ陸 徳川吉宗、秋山小兵衛、山南敬助、佐々木小次郎(偽)
へノ弐 岡田以蔵
へノ参 塚原卜伝、宮本武蔵、川添珠姫、伊東甲子太郎
へノ肆 斉藤伝鬼坊、岩本虎眼
へノ漆 東郷重位
とノ壱 犬塚信乃、赤石剛次
とノ参 鵜堂刃衛
とノ肆 芹沢鴨、石川五ェ門、細谷源太夫
とノ伍 伊良子清玄
とノ陸 富田勢源
とノ漆 高嶺響、香坂しぐれ
ちノ漆 伊藤一刀斎
ちノ捌 近藤勇

死亡@中村半次郎
初期位置未定@柳生十兵衛

現時点での参加済み 60名
2創る名無しに見る名無し:2009/01/19(月) 21:12:25 ID:hDuUfzbh
名簿(元)

【史実】
上泉信綱:新陰流
柳生宗厳:柳生新陰流
柳生十兵衛:柳生新陰流(江戸)
柳生連也斎:柳生新陰流(尾張)
富田勢源:中条流(富田流)
伊藤一刀斎:一刀流
小野忠明:一刀流
岡田以蔵:一刀流、ならびに鏡心明智流
白井亨:天真伝兵法(元、一刀流)
塚原卜伝:新当流
足利義輝:新当流
北畠具教:新当流
斉藤伝鬼坊:天道流(新当流)
男谷精一郎:直心影流
勝海舟:直心影流
榊原鍵吉:直心影流
斎藤弥九郎:神道無念流
芹沢鴨:神道無念流
近藤勇:天然理心流
土方歳三:天然理心流
沖田総司:天然理心流
林崎甚助:神夢想林崎流
宮本武蔵:二天一流
佐々木小次郎:巌流
辻月丹:無外流
伊庭八郎:心形刀流
東郷重位:示現流
奥村五百子:不明(調べたけどよくわからん) 
千葉さな子:北辰一刀流
荒木又右衛門:柳生新陰流
新見錦:神道無念流
山南敬助:小野派一刀流
伊東甲子太郎:北辰一刀流
3創る名無しに見る名無し:2009/01/19(月) 21:12:51 ID:hDuUfzbh
【創作】
岩本虎眼:無双虎眼流
伊良子清玄:無双虎眼流with我流
座波間左衛門:今川流受太刀
屈木頑乃助:がま剣法
緋村剣心:飛天御剣流
志々雄真実:不明(我流?)
鵜堂刃衛:二階堂平法
高嶺響:不明(居合い抜き)
剣桃太郎:無限一刀流、他多数
赤石剛次:一文字流
中村主水:奥山神影流、他多数
椿(桑畑)三十郎:不明(薬丸示顕流の居合いを使用している描写あり)
丹下左膳:北辰一刀流
鞍馬天狗:一刀流
秋山小兵衛:無外流
眠狂四郎:円月殺法
徳川吉宗:不明(田宮流、竹森流、西脇流 (柳生新陰流)、金田流、浅山一傳流、柳剛流のどれかか?)
川添珠姫:不明(アトミックファイアーブレード)
秋月耀次郎:海天藍真流
武田赤音:刈流兵法
伊烏義阿:刈流兵法
坂田銀時:不明(我流)
志村新八:天堂無心流
柳生九兵衛:柳生新陰流?
佐々木小次郎(偽):我流
孔濤羅:戴天流剣法
劉豪軍:戴天流剣法
乙橘槇絵:無天一流
神谷薫:神谷活心流
イグニス:不明(我流?)
香坂しぐれ:香坂流武器術
梅喧:不明(暗器術?)
魂魄妖夢:不明(二刀流)
犬塚信乃:不明
犬坂毛野:不明
犬塚信乃(里見☆八犬伝):不明
石川五ェ門:示現流?
阿弥陀丸:不明
矢坂平四郎:小野派一刀流
久慈慎之介:示現流
島田勘兵衛:新陰流?
久蔵:不明
菊千代:不明
坂崎磐音:居眠り剣法
青江又八郎:不明
細谷源太夫:不明
佐々木小次郎:巌流
倉間鉄山将軍:一光流
トウカ:不明(居合抜き)
オボロ:弐刀流
桂言葉:不明(居合抜き)
アスカ:我流
ムゲン(無幻):我流
ジン(仁):無住心剣流
4創る名無しに見る名無し:2009/01/19(月) 21:13:56 ID:hDuUfzbh
名簿(新規追加)

師岡一羽@史実
松山主水@史実
新免(宮本)無二斎@史実
高坂甚太郎@神州纐纈城
三合目陶器師@神州纐纈城
覇王丸@サムライスピリッツ
ナコルル@サムライスピリッツ
橘右京@サムライスピリッツ
牙神幻十郎@サムライスピリッツ
斎藤一@るろうに剣心
斉藤一@史実
藤田五郎(斉藤一)@史実
山崎蒸@史実
河上彦斎@史実
仏生寺弥助@史実
佐々木只三郎@史実
外薗綸花@Gift−ギフト−
坂本龍馬@史実
服部武雄@史実
鬼一法眼@伝承
念阿弥慈音@史実
巴御前@平家物語
源義経@史実
上杉謙信@史実
舩坂弘@史実
平山行蔵子竜(子龍)@史実
久沙凪トウ@夜刀姫斬鬼行
松林蝙也斎@史実
市@座頭市物語
速水右近@破れ奉行
久能帯刀@らんま1/2
根岸兎角@史実
岩間小熊@史実
土子泥之助(土呂之介、泥介、泥助とも)@史実
丸目蔵人@史実
柳生兵庫助@史実
中村半次郎@史実
高柳又四郎@史実
5創る名無しに見る名無し:2009/01/19(月) 21:15:12 ID:hDuUfzbh
>>4
抜けてた
犬飼現八@八犬伝
6創る名無しに見る名無し:2009/01/19(月) 21:17:04 ID:hDuUfzbh
7創る名無しに見る名無し:2009/01/19(月) 22:49:50 ID:GndBWw0P
age
8創る名無しに見る名無し:2009/01/19(月) 23:43:26 ID:VrRIACIZ
天下無双の乙
9創る名無しに見る名無し:2009/01/20(火) 00:04:24 ID:9mVbWmur
>>4
まだ抜けてた

今井信朗@史実
明楽伊織@明楽と孫蔵
関谷幸四郎@攘夷幕末世界
清河八郎@史実
四乃森蒼紫@るろうに剣心
藤木源之助@シグルイ
牛股権左衛門@シグルイ
新免新蔵武蔵@異説剣豪伝奇 武蔵伝
宮本武蔵義経@異説剣豪伝奇 武蔵伝
10 ◆teYIdSMxAQ :2009/01/20(火) 01:04:22 ID:XIL8lE/1
投下します
11高い城の男と女 ◆teYIdSMxAQ :2009/01/20(火) 01:05:54 ID:XIL8lE/1
大きな室内。
城の頂点にある天守閣には月明かりが差し込み、更に小さいながらも蝋燭の明かりも重なって、充分な明るさがある。
そして、その空間には微妙に似つかわしくない現代風の学校制服に身を包む一人の女性、外薗綸花が立っていた。

「はあ〜、……ここは何処なんだろ?」

綸花は深々とため息をつきながら呟く。
先ほどの見ず知らずの少年が爆殺された現場は綸花にとって幸か不幸か、死角になっていた為によく見ていなかった。
そのためいきなり人が殺されたという衝撃もほとんど無く、イマイチ殺し合いに巻き込まれた実感が沸いてこない。

「確か最後の一人になるまで殺しあえとか言ってたけど………えっと、私の刀は……」

綸花はとにもかくにも、まずはバッグに入っている刀を取り出す。
そしてその刀に思わず硬直してしまう。

「えっ、こっ、これって」

出てきたのは雷切というかつて雷神を斬ったと言われる伝説の名刀。
それには流石の綸花も驚きを隠せない。

「こんなのが………これを私が………」

出てきた名刀にさすがの綸花も息を呑む。
自分でも正秀を受け継ぐ者としての心構えはあったが、それでもいきなりこのような刀が与えられては動揺を隠せなかった。

「とっ、とりあえずは……だけどやっぱり真剣で殺し合いのは……嫌ね。私の剣は人を殺すものじゃない」

動揺しつつも刀を腰に差すと、自分の思考を纏めてバッグの中身を調べる。
中には地図やら水筒やら食事やらが入っていた。
そして、その中にあった名簿を見つけ、広げようとした時だ。

(だっ、誰!)

不意に近づいてくる気配を感じ取り、名簿をバッグに戻すと気配の方を振り向く。
すると襖を空けて一人の男が立っていた。
12高い城の男と女 ◆teYIdSMxAQ :2009/01/20(火) 01:07:19 ID:XIL8lE/1
「なんじゃあ、やけにベリーキュートなガールもいたもんじゃなあ。てっきりボーイオンリーとおもっとったぞ」

男は軽い口調で話しかけてくる。
それには思わず綸花も拍子抜けしてしまう。

「えっ!あのっ!」
「ああ、心配はナッシングだ。ワシは別に天下一とかノーサンキューだから」

男は腰に差した刀の柄から手を離して
その男の不思議な口調には綸花は困惑を隠せない。
英語と日本語が微妙に混じっている辺りに胡散臭さがにじみ出ている。

「あのっ、私は凰爪流の後継者。外薗綸花といいます。それであなたは?」

それでも綸花はとりあえずはコミュニケーションとばかりに、自己紹介をしつつ相手の名前を尋ねる。すると

「ワシか。ワシは坂本龍馬じゃ。日本をいずれは世界の大国と並ぶ国にするな」
「えっ!?」

綸花は本日二度目の硬直をしてしまった。

(坂本龍馬って………えっ?あの坂本龍馬?)

混乱してしまい上手く次の言葉がつむぎ出せずに苦労してしまうのだった。


【ほノ参 城内の天守閣/一日目/深夜】

【坂本龍馬@史実】
【状態】健康
【装備】日本刀(銘柄不明)
【所持品】支給品一式
【思考】
基本:殺し合いで得る天下一に興味は無い
一:とりあえず夜が明けるまで城にいようか
二:凰爪流?聞いた事が無い流派だ

【備考】
登場時期は暗殺される数日前。
名簿を見ていません

【外薗綸花@Gift−ギフト−】
【状態】健康 少し混乱気味
【装備】雷切@史実
【所持品】支給品一式
【思考】
基本:人は斬らない。
一:坂本龍馬?この人が?だって……どうして?

【備考】
登場時期は未定です。
名簿を見ていません。
13 ◆teYIdSMxAQ :2009/01/20(火) 01:08:47 ID:XIL8lE/1
投下終了です。
坂本龍馬は何となく独特の英語混じりでしゃべるイメージがあるのでそんな風に書いてみました
14創る名無しに見る名無し:2009/01/20(火) 01:24:08 ID:aHNi0XTc
投下乙
軽いw竜馬軽いw
15 ◆teYIdSMxAQ :2009/01/20(火) 03:32:49 ID:XIL8lE/1
すいません。
>>12を間違えてました

>男は腰に差した刀の柄から手を離して
>その男の不思議な口調には綸花は困惑を隠せない。
>英語と日本語が微妙に混じっている辺りに胡散臭さがにじみ出ている。


>男は腰に差した刀の柄から手を離して、警戒心を解くように両手を両手を少し上げる。
>しかし警戒心は薄れるも、その男の不思議な口調には綸花は困惑を隠せない。
>特に英語と日本語が微妙に混じっている辺りに胡散臭さがにじみ出ている。
に変更します。
16創る名無しに見る名無し:2009/01/20(火) 05:23:34 ID:aHNi0XTc
もうひとつ指摘をば
雷切の銘は千鳥なので、一目でそれとわかるのはやや違和感が…
17創る名無しに見る名無し:2009/01/20(火) 09:38:18 ID:KmV8sgMv
乙!
竜馬参戦か。
しかし軽いなぁwwww
18 ◆teYIdSMxAQ :2009/01/20(火) 16:12:26 ID:XIL8lE/1
>>16
雷切については
綸花自身が「これは雷切」と銘まで分かっているわけではなく、説明のくだりは
読む人への説明でキャラ自身は「名刀独特の雰囲気」を感じ取り、
その雰囲気に動揺してしまうという感じに思っているのですが

確かに紛らわしい感じだったかもしれませんし、以後注意します。
19創る名無しに見る名無し:2009/01/20(火) 21:45:33 ID:9mVbWmur
予約

佐々木只三郎@史実
斉藤一@史実
服部武雄@史実
久能帯刀@らんま
20 ◆KEN/7mL.JI :2009/01/20(火) 23:53:10 ID:eleW4XJl
 報告忘れ。
 前スレ、「ひときり」 修正部分、企画スレに投下しておきました。
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/9437/1228921844/241-244
21創る名無しに見る名無し:2009/01/21(水) 16:28:32 ID:LXFdj1U6
むう。意外と刃鳴散らすがないな。
投下したいが今書きかけのが終わらないと…。
間に合うかな?
22創る名無しに見る名無し:2009/01/21(水) 17:41:18 ID:YUi2Z9PO
いまは顔見せが主だしな
23創る名無しに見る名無し:2009/01/21(水) 23:22:20 ID:8Ckf+yjh
バンブーブレードから他のキャラ出したら駄目?
24創る名無しに見る名無し:2009/01/21(水) 23:40:40 ID:YUi2Z9PO
いいんじゃね?
25創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 00:11:23 ID:xJoDVgcI
誰出したいかを表明して様子を見てからのが無難だよ
26創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 00:41:28 ID:CqXy1PCV
無許可で追加なんてしたら次で惨殺されかねない
27創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 01:03:47 ID:MvtL4Ebr
てか、宍戸、宝蔵院がだめで、
タマちゃん以外のバンブーのキャラがいいってのはねぇ・・・・

タマちゃんはありだけどそれ以外はなしだと思う。
タマちゃんは幕末期の剣客、男谷、白井、寺田、浅利、高柳あたりと
雰囲気が近いし、ありだと思うけど
28創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 01:28:05 ID:QVrr+Fh8
そういえば>>3で名前残ってるけど、桂言葉も確かNGじゃなかったか?
バンブーも確かスレ初期に申請してたら却下になったし

あと、>>9では名前があるけど四乃森蒼紫@るろうに剣心は結局どうなったの?
前スレで申請した人の後で「蒼紫は剣客じゃなくて隠密」といわれてたが……
結構仲間思いな一面もあって、なおかつで戦いの場を捜し求める辺りとか、剣客
の要素も充分になると思うけど……
一応予約していいのか確認したい
29創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 02:01:39 ID:CqXy1PCV
もう締め切り間近だけどせめて参戦希望は参考資料だしてくれ
バンブーからの追加は無理だと思う

あと、宍戸を破棄した作者さんは個人的にとは言ってたけど
獲物が一番大きいんじゃないか?
だからといって小次郎三匹も始末に負えんがww
四乃森は小太刀二刀流らしいけど、この時代の立ち合いでは
小太刀を使う流派もあるけどよっぽどの酔狂だし

>小太刀で相手の攻撃を防ぎ間合いを詰め、拳打や蹴りの格闘術での戦法を得意とし、
>守りに徹すればライフルの弾も防ぐほどの捌きを行える。

もはや異世界

30創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 02:16:43 ID:MvtL4Ebr
>>29
そう言ってるだけで、実際は恐らく無理。
事実ガトリング砲には手も足も出なかった>蒼紫

つか、蒼紫よりも明らかに実力が上な剣心、志々雄が参戦してる時点で、
パワーバランスの問題はクリアしてると思う。

個人的には蒼紫はあり
31 ◆KEN/7mL.JI :2009/01/22(木) 02:21:27 ID:jQcywyxH
 隠密っていうのはあくまで役職だから、隠密だから剣客じゃない、というのは無いと思うんだけどな。
 密偵じゃなくて、基本的には小太刀二刀流の使い手という点から見れば、否定する妥当性はないとは思う。

 で、といいつつ、アリなら僕も予約したいのだな。


 バンブーについては僕は未読なのでキャラクター性云々は分からないのだけど、取りあえず追加の時含め、
>>2-4 の候補名簿には上がっていないのだし、よほど 「あ、そいつを忘れていた!」 ってなのでもでなければ
さらなる追加は辞めた方が良いのではないですかね。
32創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 02:34:30 ID:8SXB6vZE
もしバンブーから追加するなら最低でもタマちゃん以上の実力があるキャラにしてほしい。
タマちゃんは登場話で決して強キャラとはいえない刄衛に圧倒されてるわけで、
それより弱いキャラを出されてもちょっと扱いに困る。

蒼紫に関しては問題ないでしょ。
すでに参加してる千石も元隠密だし、剣客と隠密は両立すると思う。
小太刀なら勢源も使うし、格闘攻撃は弥助もするし、ライフルは五エ門にも防げるしね。
33創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 02:43:35 ID:MvtL4Ebr
>>32
刃衛は強キャラじゃね?
抜刀斎とほとんど互角の実力だったし、
少なくとも初期の蒼紫よりは強いと思うけど。

ちなみに個人的には

抜刀斎>>(越えられない壁)>>京都編中盤以降の剣心>>>>京都編中盤前の剣心
だと思ってる
34創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 02:49:21 ID:CqXy1PCV
小太刀に関しては宍戸、宝蔵院と同じ扱いをすべき
鎖鎌も槍術も、武芸流派の中でぽつぽつ見るし刃物ではある
参加者の中でも使える奴はいるはず
ただこれがメインで剣客だと名乗るのはおかしいって話でしょ?
小太刀で剣客名乗るのも同じはず

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E5%A4%AA%E5%88%80
当時によれば脇差はあくまで予備武器
>いずれの説によっても当時小太刀は実戦で使われたという見方はあまりされていない

また小太刀で有名な流派は中条流らしいけど槍も有名ですよ
>剣術以外にも小太刀や槍術の技術も伝える総合武術であった。
剣術と小太刀が分かれて表記されているのが端的に表していると思う
よって反対
35創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 02:54:41 ID:S2JFweNF
>>32
ウラ様、シナ厨、あと山田さんぐらいか
タマちゃんより強そうなのは
大人ありなら林先生とタマパパもだが
まあバンブーキャラや久能先輩は元々かなり無理筋じゃないかw
36創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 02:55:52 ID:MvtL4Ebr
>>34
ちょっと待て。
君の論法だと居合使いすらアウトになるぞ。
抜刀術と剣術って根本的に別の武芸だし。
「純粋抜刀」の林崎甚助とかモロじゃん。
37創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 03:07:10 ID:8SXB6vZE
刀の一種である小太刀を鎖鎌と一緒にするのはさすがに無理だよ。
その論理だと野太刀使いの佐々木小次郎すらアウトになりうる。

勢源だって中条流に剣術があったとしても勢源自身は小太刀で有名なんだし。
38創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 03:11:44 ID:CqXy1PCV
>>36
居合いもアウトならこれから禁止すればいいじゃん

>>37
それは揚げ足とりだといわざるを得ない
俺はアニメ系の創作キャラ嫌いってのもあるけど
小太刀なんかで剣客名乗られたらたまったもんじゃないですよ
それこそ短刀だろうが忍者刀だろうが、刀がつけばなんでも良いのかとなる
39創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 03:22:44 ID:H4OYEA5s
>>38
『殿中で烏帽子長袴の礼装をしているときでも、白刃をもって襲われるかもしれない。
その時は小刀しか帯びておらぬ。それを抜いて長大な剣と撃ち合い、打ち勝ってこそ真の武芸者である』
(現代語訳)
by富田勢源
40創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 03:26:40 ID:QVrr+Fh8
小太刀禁止なら宮本武蔵はどうなるんだよ
武蔵が極めた二天一流自体が
右手に太刀、左手に小太刀という形が基本となってるんだが。

片手太刀の二刀流はありで、両方小太刀だとアウトは基準がおかしすぎる
それとも宮本武蔵も未出だったら禁止になってたのか?
41創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 03:45:01 ID:CqXy1PCV
>>39
小刀しかもたない殿中ロワイアルだったら良いが
現実に剣と小刀を選択できるならほぼ全員剣なわけで

>>40
小太刀禁止とは言ってないだろう
メイン武器が小太刀なのは駄目だ、と言っている
しかも二天一流の小太刀って投げられることが多いんだが
現に先日投下された作品でも短剣投げてるし
所詮は70-80cmの打刀に比べて半分以下の30cm程度の武器

そんなもん二刀流にして剣客と戦うってのは漫画独自のデフォルメ
42創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 03:49:23 ID:CqXy1PCV
あと俺は>>28がなぜ>>40で噛み付いているように見えるのかが不思議で仕方ない
いや俺がそう見えるだけなのだが、それが不思議だよ

ところで揚げ足を取る形での反証を用いるのなら俺もさせてもらうけど

>結構仲間思いな一面もあって、なおかつで戦いの場を捜し求める辺りとか、
>剣客の要素も充分になると思うけど……

これのどこが剣客の要素か説明してくれよ
宍戸と宝蔵院、渦中のバンブーキャラなどにはこの姿勢が足りないのか?
43創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 03:58:08 ID:8SXB6vZE
いや小太刀使いが剣客じゃないという時点で揚げ足とり以外のなにものでもないから
今まで居合い使いも小太刀使いも漫画デフォルメもこのスレでは普通に受け入れられてたわけで、
それをあなた一人の好みに合わせて禁止とか論外だよ
44創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 04:03:23 ID:MvtL4Ebr
>>43
同意。
ID:CqXy1PCV、君がそんなに我を通したいなら
トリ出して書き手として参加したまえ。
その上で史実剣客による創作剣客への虐殺なり好きにすればいいさ。
ただ、読み専のつもりならそこまで言う資格はない。
パロロワはあくまで書き手が主役だ。
45創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 04:12:29 ID:CqXy1PCV
>>43
確かに好みを出したのは俺だがその話に摩り替えないでくれよ
それにあたかもスレの総意だといわんばかりに
自分の立場を優位に持たないと言えない意見なのか?
今まで名前は挙がれどリストにすら入ってなかったのに面白いことを言うね
そもそも>>28が確認をしたいと言うから論拠を提示しながら述べたまでだが

>>44
そこまで言い切られれば降参するよ
他の皆もさすがに>>43が言うように満場一致なら尚更だ
46 ◆uLPnCZOZvE :2009/01/22(木) 04:13:17 ID:CqXy1PCV
それでは、ルールにのっとって

四乃森蒼紫@るろうに剣心

を予約します。
47創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 04:21:37 ID:H4OYEA5s
>>41
富田勢源は自由に得物が選べる状況で、
三尺四、五寸の八角棒を手にした梅津某を、
一尺二、三寸の薪で倒しましたが何か?

>>46
何するつもりか知らないが・・・
あまり子供だましみたいな真似はしない方がいい、と一応忠告しておく。
48創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 04:39:15 ID:CqXy1PCV
>>47
一応真面目に返事しとくけど
子供だましの意味が不明すぎるだろう
そんなことより創作意欲が削がれるから茶々入れないでくれよ

ところで俺宛のレスでそんな有名な話一々書かなくても知ってるから要らないよ
勢源が皮巻いただけの薪でこのロワを生き残れたら続きを聞かせてくれ
49創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 07:20:09 ID:O9m0EEp3
>小太刀に関しては宍戸、宝蔵院と同じ扱いをすべき
>アニメ系の創作キャラ嫌い
>そんなもん二刀流にして剣客と戦うってのは漫画独自のデフォルメ
>そこまで言い切られれば降参するよ

子供だましって意味明らかだろ。
上を見たら好きで蒼紫を予約したようには到底見えないし
嫌いだから事故死とか異常な性格で参加させるとかやりそうに見えるのは仕方なくね?
50創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 07:33:28 ID:QVrr+Fh8
>>49
ルール上予約取消をさせるわけにもイカンから、投下後に性格異常や事故死ssなら強制破棄で
他の人に予約させればいいと思う。

とりあえず登場話予約締め切りの31日より前に予約期限来るから、対処法は問題無し。
また、もしID変えて別酉で予約→31日後に作品NGで出せなくなる
という事態の防止策として、31日後に登場話予約破棄OR作品NGの場合、数日間予約猶予有り(該当キャラとセットでのみ登場キャラ登場も可)
みたいなルールを設ければ、嫌がらせで封殺も防げる
51創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 10:34:53 ID:H4OYEA5s
>>49
そもそもるろ剣読んだことあるようには見えないんだが。
上でのレスを見る限りだと。>◆uLPnCZOZvE
52創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 11:20:23 ID:MvtL4Ebr
だわな>そもそもるろ剣読んだことあるようには見えない
るろ剣読んだことあったら蒼紫がライフル防げるなんて頭湧いたこと言わないだろ。
53創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 12:22:40 ID:BPwoKZJz
>>48
わかりやすく言うと…つい片意地を張ってしまったのを謝るなら今のうち、ということ。
残念ながら今このスレに君の味方はいないように思うよ。
勿論、投下する作品のクオリティで僕たちを黙らせるつもりだというのなら別だけれど。
54 ◆kn79tj2C2Y :2009/01/22(木) 12:51:02 ID:CSEGJJSs
面白かったらありでしょ

というわけで
キング・ブラッドレイ@鋼の錬金術士
桐雨刀也(居合番長)@金剛番長
予約します
55創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 12:54:21 ID:xJoDVgcI
別に蒼紫は出さなきゃいけないわけでもねえし
変な話、当てつけだけなら無駄だぞ
創作意欲失せるなら取り下げてくれて構わん
誰も困らないから
56創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 12:58:59 ID:H4OYEA5s
>>54
キング・ブラッドレイは駄目だろ。
日本人じゃないから。これだけは絶対条件なはず。

逆に桐雨刀也(居合番長)@金剛番長は無問題。
少し強すぎるような気もするが、個人的のはむしろバッチコイ
美形の居合使いっていいよね
57創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 13:15:03 ID:A7Y4Aqyq
まあ、アサ次郎やCCOがいる時点で強すぎるもくそもないきもするがなw
58創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 14:00:36 ID:xJoDVgcI
しかしそんな奴らも伊勢守だからという理由で瞬殺(殺さないけど)しそうだから
剣聖は困る
59創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 14:07:45 ID:fUTEj93t
居合番長はありだな
60創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 14:14:25 ID:H4OYEA5s
懸念があるとすれば、金剛番長が現在、絶賛強さインフレ中の連載作品な点だよな。
金剛番長に比べれば居合番長は、まだ常識的な強さだけど、
今後インフレしないとも限らないし。
61創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 14:18:13 ID:fUTEj93t
参戦時期で調整できるでしょ
62創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 15:17:32 ID:BPwoKZJz
女は斬らぬ! …が致命傷にならなきゃいいけどw
63 ◆cNVX6DYRQU :2009/01/22(木) 15:42:04 ID:Wkfj9SPS
佐々木只三郎、斉藤一を投下します。
64狼狗相食む ◆cNVX6DYRQU :2009/01/22(木) 15:42:52 ID:Wkfj9SPS
「随分と懐かしい名前が揃ってるな」
人別帖を見ながら藤田五郎……いや、人別帖の表記に従うのなら斉藤一は呟いた。
新撰組の幹部や維新志士など、共に幕末を駆け抜け、先にあの世に逝った筈の者達の名が人別帖には多数記されている。
普通なら一笑に付すところだが、斉藤はあの白洲で、確かに死んだ筈の知り合いの顔を幾つか確認していた。
とすれば他の幕末の剣士達、更には宮本武蔵などの遥か昔の剣客達も全て本物だと考えるべきかもしれない。
どうやって様々な時代の剣豪達を集めたのか……ふと、斉藤はかつて勤め先で生徒が話していた英国の小説を思い出す。
確か、科学者が場所を移動するように過去や未来に行ける乗り物を作り、数十万年後の世界に行くという筋だったか。
もしもそんな機械を本当に作った者がいれば、数十年数百年前の剣士を呼び寄せる事も可能かもしれない。
もっとも、大した科学知識もない斉藤にはそんな乗り物が本当に実現可能なのかはわからないが……。
そこまで考えたところで、ちょうど人別帖と地図の確認を終えた斉藤はつまらない物思いを打ち切って歩き出す。
実際、この馬鹿げた催しの主催者が何者で、どんな力を持っているかなど関係なく、斉藤の行動は既に確定している。
主催者の正体が何であれ、あの白洲で無惨に若者の首を飛ばしたあの時点で、斉藤は奴等を斬る事を決意した。
悪を見過ごさない、それが七十年の人生で名も立場も幾度となく変えて来た斉藤の、決して変わらぬ信念だからだ。

しばし歩いて森を抜けると、湖の畔に見覚えのある男が待っていた。
斉藤は覚えず手にした剣を強く握り締める。
彼に支給されたのは、フェンシングで使うような西洋式の剣……斉藤は知らないがエペと呼ばれる刺突用の剣だ。
突きを得意とする斉藤向きの武器とも言えるが、あの男と戦う可能性を考えるとあまりにか細く頼りなく感じられる。
だが無論、そんな事は斉藤の足を止める理由にはならない。
手にした剣が頼りなければ、心の中にある信念という名の剣でそれを補えばいいだけのこと。
そして、斉藤はその男、佐々木只三郎と数十年ぶりに相見えた。
65狼狗相食む ◆cNVX6DYRQU :2009/01/22(木) 15:44:36 ID:Wkfj9SPS
「何という……何という愚かなことを!」
湖の畔で、佐々木只三郎は自分に支給された刀を見つめ、苦々しく吐き捨てる。
この前の浪士組の件でも幕府の迷走が目立ってはいたが、今回の件はそれとは比較にならぬ大愚策だ。
講武所でしているような稽古では実戦に通用しないのは事実だが、だからと言ってこれは極端に走るにも程がある。
それともまさか、上の方々は清河八郎を討ったくらいで安心しきってこのような事を始めたのだろうか。
どちらにしてもこんな事をしているようでは、幕府は朽ち木が倒れるようにあっさり滅んでしまうだろう。
滅ぶのはもはや避けられぬ時代の趨勢かも知れぬが、せめて意地を見せて美しく滅びたい……
それが、幕臣としての佐々木只三郎の唯一の望みである。
となれば、只三郎が為すべき事は一つ……即ちこの御前試合における優勝だ。
優勝した者は如何なる願いも聞き届けられる。あの男は確かにそう言っていた。
ならば優勝した上で、以前からの腹案――幕臣から使える者を選んで倒幕運動を取り締まる隊を作る――を進言する。
これが実現すれば時代の流れにせめてもの抵抗を見せ、幕府の最期に華を添える事ができるであろう。

そう決意を固めて只三郎は手にした剣に目を遣る。
彼の見立てによれば、その刀は本物のソハヤノツルギ……久能山東照宮に保管されている筈の神君家康公の愛刀だ。
神君の刀をこんな事に持ち出すのは噴飯物だが、優勝を目指す只三郎にとってはこの上なく心強い武器になる。
切れ味も耐久性も申し分なし、長さは短めだが、小太刀を得意とする只三郎にはむしろ都合が良い。
決意を固めた只三郎の前に、最初の獲物が姿を現したのはそれから程なくしてのことだった。

「お初に御目にかかる。私は……」
「知ってるぜ。佐々木只三郎さんだろう?」
この老人は自分を知っている……それも、名前だけではなく危険さまで。
相手の眼つきからそれを悟った只三郎は、不意討ちを諦めてソハヤノツルギを抜き、構える。
「あんた程の人が、こんな下らない遊びに付き合いつもりか?」
そう言いながらも、老人は手にした洋剣を油断なく抜いて隙のない構えを取る。
「俺は幕臣……主命ならば如何に愚かしき命であろうとも必ず果たすのが務めだ」
苦渋を面に表しながら告げる只三郎だが、
「ふん……。いくら鋭い牙を持っていても狗はどこまでも狗でしかないか」
あからさまな侮辱を受けるとそれ以上の言葉は発さず、必殺の剣を老人に叩き付けた。
66狼狗相食む ◆cNVX6DYRQU :2009/01/22(木) 15:45:49 ID:Wkfj9SPS
撃ち合うこと僅か数合にして、斉藤も只三郎も、相手が予想以上に手強いと悟っていた。
只三郎は斉藤が己の使う神道精武流の太刀筋を熟知している事を知り、焦りを覚え始める。
一方の斉藤も、只三郎がやはり他の精武流の遣い手とは格が違う事を感じ、長引けば体力に劣る己の敗北必至と認めた。
期せずして短期決戦で思惑が一致した二人は、同時に間合いを取ると身を沈め、やはり同時に渾身の突きを繰り出す。
互いの剣尖が正面衝突し、一瞬、拮抗したかに見えたが、腕の差か得物の差か、斉藤の剣の刀身が砕け散る。
しかし、斉藤の洋剣は砕けながらも只三郎の突きを僅かに逸らす事には成功していた。
只三郎が剣を引き戻す前に斉藤は身を翻してその懐に潜り込み、残った柄の護拳をナックル代わりにして裏拳を放つ。
咄嗟に腕で防御するが、顔の間近に迫った斉藤の護拳を見た只三郎の眼が驚愕に見開かれ……
只三郎に出来た一瞬の隙を見逃さず、斉藤はその鳩尾に膝蹴りを叩き込む。
しかし只三郎もさる者、膝蹴りの衝撃を活かして後方に跳び、距離を開いて再び剣の間合いに持ち込むと剣を構える。
膝蹴り直後の体勢では身をかわす事もままならず、只三郎の必殺の剣を柄で受け止められる筈もない。
絶体絶命の斉藤に対し、只三郎は間を置かずに剣を振り下ろす!

「なるほど。見上げた忠犬ぶりだ」
只三郎の剣は斉藤の護拳によって止められていた。
と言っても、剣を止めたのは……少なくともその最大の要因は護拳の頑丈さでも、斉藤の技でもない。
只三郎の剣を止めたのは護拳に刻まれた三つ葉葵の紋。
葵の御紋を切る事を畏れた只三郎が無意識に手控えたせいで、その剣は斉藤に止められたのだ。
そして、只三郎の動きが止まった瞬間に、斉藤は先に膝蹴りを当てた鳩尾に今度は回し蹴りを叩き込む。
連続して後ろに吹き飛ばされた只三郎は遂に背にしていた湖に踏み込むが、それでもどうにか踏み止まる。
しかし――
「ほらよ」
「ぬう!?」
体勢を立て直そうとする只三郎の傍をかすめて、斉藤が投げ捨てた洋剣の柄が湖の中央に向けて飛び去ろうとする。
幕臣である佐々木只三郎は、葵の紋が水中に捨てられるのを座視する事など到底できない。
素早く手を伸ばして柄を取るが、無理な姿勢をとった為に体勢が崩れ、水の中に尻餅を付いてしまう。
急いで斉藤に眼を転じると、既に洋剣の鞘を取って構えている。
このまま水中に座り込んでいる訳にもいかないが、迂闊に立ち上がろうとすればその瞬間に襲われるだろう。
「そんなものがそこまで大事か?」
「俺は幕臣だ。幕府を護り、幕府の為に生き、幕府と共に死ぬ。それが全てだ」
只三郎の答えを聞いた斉藤は冷笑すると構えを解いて背を向ける。
「なら、あんたが忠義を尽くすべき幕府が既になくなっていたらどうする?」
「何を……!」
「あんたは俺達をこの場に集めたのが幕府の連中だと思ってるようだが、本当にそうなのか?
 無闇に吠え立てる前に、自分を繋ぐ紐を握ってるのが本物の主人かくらい確かめないと、犬死する事になるぜ」
言うだけ言うと、斉藤は再び森の中へ歩き去る。
残された只三郎の胸には怒りと屈辱と、自分でも正体のわからない強い不安が渦巻いていた。

【はノ壱 湖の淵/一日目/深夜】

【佐々木只三郎@史実】
【状態】健康、下半身ずぶ濡れ
【装備】ソハヤノツルギ、徳川慶喜のエペ(柄のみ)
【所持品】支給品一式
【思考】
基本:主催者の命に従い、優勝する
一:出会った者は殺す
二:斉藤の言った事が気になる
【備考】※この御前試合の主催者を徳川幕府だと考えています。
※斉藤一の名前を知りません。
※参戦時期は清河八郎暗殺直後です。
67狼狗相食む ◆cNVX6DYRQU :2009/01/22(木) 15:46:40 ID:Wkfj9SPS
森の中を歩く斉藤は、付き合いのあった斗南藩、つまり元会津藩士達の事を思い出す。
幕府の消滅直後は自暴自棄になったり無気力になった者もいたが、最後には多くが新しい人生へと踏み出して行った。
彼等は戊辰戦争で死力を尽くして戦ったからこそ、それで幕府への義理は果たしたと思い切る事が出来たのだろう。
だが、ここにいる佐々木只三郎は、どうやら十分に戦う前に幕府のないこの世界に連れて来られたらしい。
主に殉じる機会を奪われた最強の狗が、その事を知ったらどう動くのか……
「ま、俺には関係ないことだがな」
只三郎や他の知人達が気にならないと言えば嘘になるが、たとえ彼等がどう動こうと斉藤自身の行動に変わりはない。
主催者の愚行によって、斉藤一という刃は既に抜き放たれた。後はただ標的の心臓に突き立つのみ。

【はノ壱 森の中/一日目/深夜】

【斉藤一@史実】
【状態】健康
【装備】徳川慶喜のエペ(鞘のみ)
【所持品】支給品一式
【思考】
基本:主催者を斬る
【備考】※この御前試合の主催者がタイムマシンのような超科学の持ち主かもしれないと思っています。
※晩年からの参戦です。

・ソハヤノツルギ:平安時代の名工三池典太作と伝えられる徳川家康所蔵の刀
・徳川慶喜のエペ:徳川慶喜がナポレオン三世に贈られたフランスの将校用エペ
68 ◆cNVX6DYRQU :2009/01/22(木) 15:48:09 ID:Wkfj9SPS
投下終了です。
69創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 15:52:35 ID:fUTEj93t

佐々木ヤバイな佐々木
そして、斎藤も得物無しか
70創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 15:57:18 ID:MvtL4Ebr
投下乙!
会津人はやっぱり忠誠心が厚いなぁ・・・
果たしてどう転ぶか。

それと斎藤の支給品が予想外で面白かった。
ある意味斎藤向きの得物だったかもしれない。
壊れたけど。
71創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 16:32:44 ID:S2JFweNF
乙ー
斉藤自身も斗南藩士で、藤田の名は容保公から授かったというぐらい忠勤の人ではある
嫁も会津の出で菩提も会津、一族末裔の婚姻も会津づくしの人
とはいえ、というかそれだけに、慶喜を筆頭に幕府には皮肉な感情を抱いてても違和感ないなw
72創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 18:18:25 ID:M1/p4GtC
そろそろ目処が付きそうなので、日本国籍所持者の
イグニス@塵骸魔京正式に予約します。
一応前スレできちんと確認取ってるし大丈夫だよね?
あと、予約期限何日だっけ?
73 ◆YFw4OxIuOI :2009/01/22(木) 18:19:19 ID:M1/p4GtC
トリップはこちらで。
74創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 19:17:25 ID:xJoDVgcI
>>72
七日じゃなかったかな
75創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 20:21:32 ID:CLIccw7I
>>72
作品調べた。エロゲか。エロゲなのか。
そのイグニス一人把握するためにエロゲ買えと言うのか、貴方は。
それともうたわれるものみたいに全年齢版があるの?
76創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 20:38:29 ID:MvtL4Ebr
>>75
角川スニーカーから小説版が出てたと思う。
あと、ニトロ+のエロゲであってエロゲじゃない。
むしろテロゲ
77創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 21:01:33 ID:As0PHj/0
ついでに言うと、刃鳴散らすもニトロのエロゲ。
こっちはさらに剣が異常なまでに濃い。
78創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 21:08:57 ID:w8Kb88Gc
>>76
二行目以降が不要すぎる
エロゲに詳しくない人間は正直「それで?」としか反応できません
79創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 21:22:54 ID:M1/p4GtC
うーん。エロゲは駄目か。まあイグニス一人の為にというのは実際暴挙だし。
全年齢版はないし、小説版はそれなりに見せ場はあっても脇役だし。
わかりました。じゃあ取り消します。元々参加基準が限りなくグレーなキャラクターだから。
それだと刃鳴散らすの伊烏義亜と武田赤音も不味いですか?エロゲだし。
80創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 21:26:51 ID:MvtL4Ebr
「刃鳴散らす」はなぁ・・・・
「これエロゲじゃなくて剣術ノベルゲーだろ」って言いたくなるほどの
剣術描写メインの作品だが・・・把握が面倒かも。
市場にもあんまり出回ってないみたいだし
81 ◆YFw4OxIuOI :2009/01/22(木) 21:30:31 ID:M1/p4GtC
トリップ忘れた。
インチキ臭く姑息で悪辣な剣客の面汚しみたいなのやってみたくはあったのですが…。
まあ、残念ですがそう言うことで破棄します。

伊烏義亜と武田赤音がNGじゃないなら改めてそっちで書きたいが。
渡四郎兵@刃鳴散らすを追加で。
こっちは一人じゃないし。
82創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 21:32:18 ID:L84tATN2
エロゲがダメなら【外薗綸花@Gift−ギフト−】はどうなるんだ?
83創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 21:33:53 ID:As0PHj/0
>>82
そっちはPS2の全年齢版があるよー。
ただし、一人の為にってのはちょっときついかもしれんが。
84創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 21:40:13 ID:fUTEj93t
ゲーム買ってやるのはきついな
龍馬書きたいのに
85創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 21:42:17 ID:fUTEj93t
アニメやコミカライズはないの?
86創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 22:10:53 ID:H4OYEA5s
一応アニメ化、ノベライズ、コミカライズは全てされてるみたい>Gift−ギフト−

あと、書くかわからんが一応キャラ追加

夜叉麿@風の抄 柳生秘帖

「風の抄 柳生秘帖」は、「孤独のグルメ」で有名な谷口ジローの時代劇漫画で、
主人公は柳生十兵衛。御水尾上皇とその配下の「帝の忍び」達と、
江戸幕府並びに十兵衛率いる「裏柳生」の抗争を描いた佳作。
全一巻なので把握も楽
87創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 22:45:16 ID:QVrr+Fh8
ゲームキャラの場合
【高嶺響@月華の剣士第二幕】の方もやばくね。
古いから入手困難な気がする。

それとも俺が知らないだけのメジャー作品?
88創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 22:48:48 ID:As0PHj/0
月華は格ゲーだから正確設定とかはゲームやるよりwikiや
設定資料集みたほうが正確に把握できるんじゃないかな?
というか、創作関係はいろいろとヤバそうだな。
89創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 22:49:18 ID:xJoDVgcI
最低wikiで詳細があればいいんじゃね?
それを参考に書くぐらいで
90創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 22:51:26 ID:QVrr+Fh8
と、書き忘れたがこの流れだと
シャナ@灼眼のシャナ
平賀才人@ゼロの使い魔
は自重すべきか。
一応どっちも剣の達人ではあるが………なんかヤバイ気がする
91創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 22:57:19 ID:As0PHj/0
才人の剣の才は殆どがガンダールヴとしての力であって、
別に本人が磨き上げたものじゃないからなぁ。

というか、必ず事前確認は最低でも二度行う
石橋叩いて渡るくらいの慎重さがないとダメだろ。
92 ◆KEN/7mL.JI :2009/01/22(木) 23:07:12 ID:jQcywyxH
 あの、流れがよくわからんので純粋に質問なんですけど、>>2-4 の、候補リストから選んで参加者を書く、
っつールールは無しになったのですか?

93創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 23:16:43 ID:MvtL4Ebr
>>92
候補リストへのキャラ追加が半ば解禁になった感じかな、今。
実際リストに乗ってても書かれる気配の無いキャラが多くなった感じだし。

よっぽど場違いなキャラじゃなけりゃある程度新規追加が許される雰囲気。
94創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 23:18:08 ID:Sc6m/57P
そんなルールはなくなりました。
95創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 23:20:47 ID:As0PHj/0
>>93
そうなのか?むしろ新規追加については逆だと思うのだが。
96創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 23:21:47 ID:fUTEj93t
上限80だが今何人?
97創る名無しに見る名無し:2009/01/22(木) 23:25:24 ID:MvtL4Ebr
64人
98 ◆uLPnCZOZvE :2009/01/22(木) 23:54:50 ID:CqXy1PCV
四乃森蒼紫@るろうに剣心を投下します
99御庭番衆御頭 ◆uLPnCZOZvE :2009/01/22(木) 23:55:54 ID:CqXy1PCV
深夜。
町外れをぽつぽつと西へ歩く。
作りからして何処かの城下町のようであった。
周囲は物音一つなく――本当にあれほどの数の参加者が潜んでいるのかと大いに疑問になる。
いや、このように呆けていては良くない。呟き、疼く体を必死でおさめようとする。
しかし、何が良くないのかという気持ちもあるのだ。
この男が行動に出ない理由は単に迷っていたからである。

男は将軍直属の命を受け動く御庭番の頭である。
いや、あったというべきか。悲しむべきことに"最後の"頭なのだった。
まさしくも激動の時代の渦中、彼らは御庭番としての役目を、戦いの最中に果たすことは一度として叶わず。
自らに無念などない。
そう言えば嘘になる。幼少の頃から血を吐くような厳しい修練をそのために積んできたのだ。
それでも部下の無念を思えば、些細なものだ。そう男は考えた。
頭の自分にはいくつもの手引きがあったが全て断り、それからはただ戦いの場を求める日々である。

――本懐なのである。

しかし御庭番衆御頭、四乃森蒼紫は迷っていた。
自らを戦いの渦中に置くことを望んだのは、果たして本当に自らの意思であったか。
そのようなことは考えたことも無かった。
希望と絶望がまさしくも一体となった御庭番衆御頭、それから全力でここまで走り続けていたのだから。

「女々しいな……」無意識に疑問を交えて口をついだ。誰もいないのだ。そう呟き、水を手で掬う。
それから打ち付けるように強く自らの面表に当てる。
瞼の裏の深い闇に虹彩が瞬き、そして消えた。
目を開けるとそこは、なんのことはない。
静かな町外れであった。


100御庭番衆御頭 ◆uLPnCZOZvE :2009/01/22(木) 23:57:51 ID:CqXy1PCV
それからは実に手馴れたものであった。
まず行李の中を確認し地図を広げた。周囲の地形をつぶさに観察すると、現在地を"への弐"と確認。
ちょうど城下町の南西の端、"との弐"との北側の境である。
次に眼下の川を確認する。川ではない、外堀だ。
江戸ほどではないが中々に立派である。幅はざっと見ても20メートルを越えるだろう。
地図によれば下流は湾に繋がっている。そして西側は帆山城寄り。
ならば深さは推測になるが、恐らく二メートルより浅いということはあるまい。
つまり西側から城下に侵入する場合、四箇所の渡しいずれかを通らねば不可能である。

手早く東側に向き直って地図と比較をする。
内々は完全に城下町といった様相である。家屋が多い。
少し難しい、と考える。もう少し視野が開けたほうが警戒には良い。
しかし自らもそれを利用して潜伏を考えれば、この上ない条件である。
合戦ならいざしらず、少なくとも局地戦を想定すれば有利とすらいえる。

思案の上、手近な四本の渡しのうち最も南にあるものの傍らで気配を止め座す。
地の利は自らの内にあり、ことこの状況においては闇に紛れるには座すが良しではあるがこの少年、中々の胆力である。
少年、と言ったがこの御庭番の頭領は十五でその地位に上り詰めた天才である。
確かに前任はその父ではあったが、世襲制などという甘っちょろいものではない。
己が実力を認められてのものである。
そしてここに呼ばれたのは、それからおよそ一年にも満ちていないだろうか。

四乃森蒼紫はようやく人別帖を簡易に確認する。つまりようやく"一時の安全を認識"したに過ぎない。
御庭番衆の名前はやはりない。会場で目にすることはなかったのだから当然。それで良い。
男勝りな少女も居ない。閉じる。それで、良いのだ。
人別帖に殊更の興味はない。
御庭番というのは情報に長けており、それは返せばその取捨にも長けているということである。戦場には無用。
次に、支給された武器を確認する。
木剣を支給するなどとぬかしていたが――なかなかどうして。
刃の長さは五十〜六十cmの脇差ではあるが白刃ではないか。
むしろ己が剣術は小太刀を使うのだ。天運は四乃森蒼紫を見放してはいない。
それでも"にこり"ともせず、或いは表情筋をわずかにも動かさず、端正な顔をして極めて鋭い眼光を放ち続けていた。


101御庭番衆御頭 ◆uLPnCZOZvE :2009/01/22(木) 23:59:06 ID:CqXy1PCV
かすかに獣の咆哮が聞こえる前。
既に四乃森蒼紫の隠密としての知覚は、戦いのはじまりをとうに感じ取っていた。
そして同時に、"何かが向かってくる"気配を感じる。
気配などという生易しいものではない。
危機感だ。
ただ闇雲に出鱈目な危機感だと言い切って良い。
研ぎ澄まされた生粋の感覚なのだ。

江戸の城下中に戦火があがり、鋼の打ち震える音、女や馬の交じり合う声がする。
しかしここはいうなれば帆山城下である。
そして未だ、帆山城下に凡人の聞く音などはなかった。

――御庭番衆御頭、四乃森蒼紫

いつ果てるとも知れぬ。どのような因果かも知れぬ。
その中で、御庭番だと拘ることに何の意味があろうか。

「御庭番衆御頭、四乃森蒼紫、参る」

答えは、少なくとも凡夫には知らぬところである。



【へノ弐 外堀/一日目/深夜】

【四乃森蒼紫@るろうに剣心】
【状態】健康
【装備】脇差
【所持品】支給品一式 確認済み
【思考】
基本: 迫り来る気配の主を打ち倒す
一:???

【備考】※戦闘に備え周囲の地形を把握しました。
※剣心等に出会う前です。面識はありません。
※若年での参戦のため、小太刀二刀流ではなく一刀流です。
102 ◆uLPnCZOZvE :2009/01/22(木) 23:59:42 ID:CqXy1PCV
以上で終了です。
103創る名無しに見る名無し:2009/01/23(金) 00:07:55 ID:Lj0Twp38
おい、面倒だから書かないが、ひどいいわれようだな
書き手が主役だといってみればこきおろしたり
パッと見て変わり身の早さにふいたじゃねーか

>>92
基本は>>2-4であくまでも追加はおまけ程度
事前に確認するってくらいのもんだと解釈してる
104 ◆F0cKheEiqE :2009/01/23(金) 00:17:56 ID:5kNUhA+a
投下乙かな
◆uLPnCZOZvE氏よ、君はかなり頑固な人だとは思うが、
ちゃんと筋は通す人間だという事は解った。

正直どんなのが来るかと思ったが、
投下した作品には不自然な流れもないし、
問題はないと思う。
105創る名無しに見る名無し:2009/01/23(金) 00:23:31 ID:/nOzxvFk

これはありだな
>>104
予約、投下等以外は酉外した方がいいよ
106 ◆YFw4OxIuOI :2009/01/23(金) 00:29:23 ID:4VYIr5li
投下お疲れ様です。
正直な所、今日の会話の流れから投下される作品に
かなり不安を感じておりましたが、
むしろこれなら面白い展開になりそうです。

ところで、今一度皆さんに確認いたしますが、
エロゲー「刃鳴散らす」の伊烏義亜と武田赤音を
書きたいのですが、よろしいですか?
良いとも悪いとも聞いていないですから。
あと、最後に確認しましたが、こっちはゲームのみですが、
wikiには本編内容はすべて網羅されていましたし。
107 ◆F0cKheEiqE :2009/01/23(金) 00:37:04 ID:5kNUhA+a
>>106
自分はOKです。

あと、ついでに言えば自分も、
「風の抄 柳生秘帖」の「夜叉麿」を書きたいんですがいいですかね?
108 ◆C1mr6cZSoU :2009/01/23(金) 00:52:20 ID:ROn9sjq+
>>107
自分もOKですよ。
そしてついでですが出来れば自分も平賀才人@ゼロの使い魔を書きたいんですが、予約してもOKでしょうか?
109 ◆F0cKheEiqE :2009/01/23(金) 00:58:50 ID:5kNUhA+a
>>107
うーん、才人は・・・・・
把握は楽だけども彼自身の雰囲気がなぁ。
ルイズがいない状態で出しても、って気はする。

あと、念のためキャラ紹介
【作品名】風の抄 柳生秘帖
【名前】夜叉麿
【性別】男
【年齢】二十代から三十代
【職業】「八瀬童子」にして「ミカドの忍び」
【外見】前髪立ちの長髪に、水干姿の童形
【作品内での行動】
京の「八瀬童子」にして、「ミカドの忍び」。
「八瀬童子」に関してはこちらを参照>ttp://ja.wikipedia.org/wiki/八瀬童子
幕府転覆を狙う後水尾上皇の命を受けて活動する忍びにして剣の達人。
作中では「裏柳生」の柳生流の高弟達三人を、
同時に一人で相手して血祭りに挙げるほどの剣の腕があり、
柳生十兵衛相手にも互角以上の健闘を行い、十兵衛の右目を潰した。
忍びとしても優秀で、軽業染みた体術を使う

【流派:八瀬童子の剣術】
夜叉麿が使う独特な剣術。
彼の口調からすれば、忍びの八瀬童子が広く使う剣術らしい。

まず使用する刀剣が変わっており、
切っ先が両刃で、ハバキが異様に長い刀を使う。
作中では、「逆風の斬り返し」、「乱車刀」などの技を使用した。

・逆風の斬り返し
「虎切刀(燕返し)」の亜系の技。
勢いよく振り下ろした太刀筋を、
そのまま跳ね上げて、敵の顔面を下から割る技。
切っ先が両刃であるため、通常の燕返しと違って
太刀の反転が必要なく、その分スピードが速い。

・乱車刀
敵にわざと太刀を上に跳ね上げさせ、
その反動を使って太刀を背中にまわし、
刀を持つ手と反対の手で、ハバキを掴み、
そのまま前方に切っ先を突き刺す技。
この技の為にハバキが長い。
十兵衛の右目を潰した技。
110 ◆C1mr6cZSoU :2009/01/23(金) 01:04:15 ID:ROn9sjq+
>>109
やっぱ難しいですか……
五ェ門みたいに単独でも光る素質はありそうな気がするんだが………
重めの性格キャラが多い中であえて軽いキャラが出るのも面白いと思えるが……

やっぱり引いた方が無難か
111創る名無しに見る名無し:2009/01/23(金) 01:07:55 ID:Lj0Twp38
前スレ

600 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2009/01/13(火) 22:29:50 ID:cWxhsx2m
>>598
・史実優先(把握が楽だし)
・創作は良く考えてから
・女子は少ないからこそ光る
・武蔵自重
・小次郎自重

−−−−−−以下前スレ加味の上加筆−−−−−−
・見せしめが一段と実力の劣るというのに矛盾しない
・職は問わず刀剣類(日本の)を扱い、剣客と呼んで差し支えが無い
・日本人

って感じじゃないか
ところで>>109のように紹介があるとまだ答えやすいと思う
112創る名無しに見る名無し:2009/01/23(金) 01:19:08 ID:Lj0Twp38
>>106
俺元ネタ知らないけど
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%88%83%E9%B3%B4%E6%95%A3%E3%82%89%E3%81%99
把握こんだけなの?

>>107
ちら見したけど剣客としては厳しいのでは

>>109
忍びはことごとく蹴られてたから獲物含めて四乃森蒼紫で指摘をしたのだが
どうも職は問題ではない方針のようなので、剣に長け刀剣を扱うなら良さそうではある
ただしネットでは殆ど資料がないね
1冊とはいえ知名度が低く、入手が必須
その点にも難があるのでは
まあ提示された資料で書く、忍法類は度を越すものは制限なら書く人もいるかもしれないが
武器も定形とは異なるので俺は微妙だと思う
113 ◆C1mr6cZSoU :2009/01/23(金) 01:39:15 ID:ROn9sjq+
>>111
そうですね。
じゃあせめてキャラ紹介だけしておきます。

【作品名】ゼロの使い魔(媒体はライトノベルを基にアニメ、漫画、ゲーム等)
【名前】平賀才人
【性別】男
【年齢】17歳
【職業】貴族の少女の使い魔。後半では一時期騎士となり貴族の称号を与る
【外見】黒髪で青いパーカーを着用。
【作品内での行動】
無鉄砲だけど意外といじけ易い。巨乳好きで女好きで、女性にはかなり甘い。
ヒロインの我が侭をガマンしながらも聞くが、権力を使う理不尽な事を許せない。
直情的で無茶に走りやすく、力に目覚める前から魔法使いの貴族との決闘を受ける。
力覚醒後はヒロインの婚約者だったが、国を裏切り王子を殺害したワルドという男の腕を切り落とす。
また、戦争が苛烈になった際に一人で七万の軍勢を相手に足止めを成功するも全身に重傷を負い死亡する。
その後魔法で蘇生後は、一時的に力を失うも剣の稽古を本格的に始める。
そしてその後一時的に軍の副隊長を務め、ある程度の人望も得る(この頃から下級貴族よりは丁寧なテーブルマナーも会得する)
また人殺しを許さない節があり、討ち死にした七万相手の戦いでも相手を一人も殺していない。

【流派:基本的能力は全てガンダールヴの能力に依存する】
ガンダールヴというのはあらゆる武器を自在に扱える能力。
作中では才人はロケットランチャーやゼロ戦を使用したこともある。
しかし、基本的にはデルフリンガーというしゃべる剣を愛用している。(しゃべるといっても、最近ではほとんど話さない)
戦闘スタイルは基本的に素早い動きと剣捌きが主。腕力やタフさはそれほどではない(ギャグ描写ではかなりタフだがそれは参考程度)
また必殺技とかは特に持っていない。


どうだろ。
無鉄砲なところや、なんだかんだで特攻する精神はある意味武士っぽいと思うんだが
114創る名無しに見る名無し:2009/01/23(金) 01:40:50 ID:uy42pMup
使ってる武器がまずくね?
世界観的に西洋剣術に近いだろうし
115 ◆F0cKheEiqE :2009/01/23(金) 01:49:46 ID:ecydkqGT
>>112
まあ、漫画で単行本一冊の作品の1キャラなので、
登場話だけで、必要情報は大体書けるとは思う。

あと、
>武器も定形とは異なる
逆に、だからこそ書きたいと思うのよ。
夜叉麿は生まれからして非人身分で、
自分の事を「鬼の末裔」と嘯くアウトロー的なキャラで、使う剣術も異端の技。
(何処となくカムイ伝の登場人物を思わせる)
こういう異端のキャラと、正道の剣客をぶつけてみたい、てのが自分の考え

>>114
デルフリンガーの形状は一応、日本刀(サーベル?)型の片刃の湾刀。
挿絵を見る限りじゃ、拵えの変な日本刀って感じだった。
116創る名無しに見る名無し:2009/01/23(金) 01:51:02 ID:EB6Af4dB
今までの話を読み返してて気付いたんだけど、
剣心とさな子の話でさな子が人別帳みて龍馬いないって言ってるんだよね。
龍馬の登場が確定した以上、そこは何らかの修正が必要っぽい。
117創る名無しに見る名無し:2009/01/23(金) 01:56:53 ID:fghIxp1s
>>115
ていうか、定型と異なる専用得物持たせちゃうの?
逆にそうでないなら、打刀で戦う宍戸梅軒なみに個性が死にそうだけど
118 ◆C1mr6cZSoU :2009/01/23(金) 01:58:37 ID:ROn9sjq+
>>114
西洋剣術とは違うと思う。
持ってる刀の形状が日本刀とは違うけど、西洋剣ともちょっと違う。
西洋剣と違って片刃で峰があるから、刀身自体は日本刀に近い。
だから持ってる武器の刀身が日本刀に近いから西洋剣術は考えにくい
119創る名無しに見る名無し:2009/01/23(金) 02:01:27 ID:fghIxp1s
片刃の西洋剣も珍しいものじゃないわな
サーベルとかね
120創る名無しに見る名無し:2009/01/23(金) 02:10:42 ID:5kNUhA+a
まあ、サイトはガンダールヴのおかげで、
基本的にいかなる武器も使いこなせるから、
日本刀与えれば、日本刀を使いこなすだろうし問題はないと思う。

あと、デルフリンガーって付随能力的に果心の妖術を破る上での
キーアイテムになりうるんじゃない?
そう言う意味じゃ、デルフ出すためだけでも、サイトを出す意味はあるな。
121創る名無しに見る名無し:2009/01/23(金) 02:14:15 ID:uy42pMup
それ言っちゃうとFateの士郎とかアーチャーとかも可になってしまう
作中で小次郎と遭遇してるから、物干し竿を投影したり技量を再現したりも可能だろうし
122創る名無しに見る名無し:2009/01/23(金) 02:19:08 ID:EB6Af4dB
てか果心の術破るのに別にキーアイテムとかいらなくない?
果心を斬るか負けを認めさせれば妖術も解けるだろうし。
123創る名無しに見る名無し:2009/01/23(金) 02:24:10 ID:5kNUhA+a
>>122
でもそれするには、
山風作品のチート伊勢守並の実力がいるぞ。
124創る名無しに見る名無し:2009/01/23(金) 02:25:14 ID:fghIxp1s
ていうか、魔法戦士とかなしっしょ?
ガンダールヴって魔法の力ではないの
125創る名無しに見る名無し:2009/01/23(金) 02:36:34 ID:If6BVJ5d
魔法の力。
ヒロインとのキスでお手軽ヒーロー化だし…英雄とか騎士とかならともかく
正直剣客とはいえないような気も。
126 ◆F0cKheEiqE :2009/01/23(金) 02:49:44 ID:5kNUhA+a
考え直した結果、やっぱり「風の抄 柳生秘帖」の「夜叉麿」の予約は取り下げます。
お騒がせしました

その代わり、
新免新蔵武蔵@異説剣豪伝奇 武蔵伝
宮本武蔵義経@異説剣豪伝奇 武蔵伝
予約
127創る名無しに見る名無し:2009/01/23(金) 03:19:57 ID:EB6Af4dB
武蔵自重じゃなかったのか?
まあいいけど、名簿に武蔵が複数いたら誰もそれに反応してないのが不自然になりそう。
そこの辻褄合わせは何か考えてほしい。
たとえば人別帳には武蔵じゃない別の名前でのってるとか。
128創る名無しに見る名無し:2009/01/23(金) 03:20:40 ID:Lj0Twp38
>>120
剣(日本刀類)も使えるってよりは本来
いろいろな意味で"剣しか使えない"奴のロワではないか
>>113読む限りこれで剣をメインに使っていれば問題なかったんだけどね

>>126
そしてあんまり否定してばかりなのは望むところではないが
小次郎の頻出から武蔵の要望も出てきて
>>111に挙げた自重の項目が出来たのは見てたでしょ?

前スレ>>600半ば過ぎで原典が同じとされるキャラに関しては
先に予約が入ったものを有効にするとあるし
無二斎も出たのだからこの場合譲歩しても1人のみじゃないだろうか

確かに複数の作品の元になる有名で人気のあるキャラだけど
頻出するとありがたみがないよ
129 ◆F0cKheEiqE :2009/01/23(金) 04:03:47 ID:5kNUhA+a
誤解を解いておきたいから言うけど、
二人とも『宮本武蔵』ではないよ。

『新免「新蔵」武蔵』の方は、中風を患って、剣客として再起不能になった
武蔵伝における本物の宮本武蔵が、自分の名前が消えないようにするために
仕立てた影武者で、本名は「新蔵」といって、武蔵の秘蔵っ子だった。

『宮本武蔵「義経」』の方は、完全な偽物武蔵。
本当は肥後の牢人で、流派も本来は示現流で、
二刀流は完全な我流。武蔵を騙ったのは、恐らく一旗上げるため。
本名は最後まで解らなかった。

ちなみに、異説剣豪伝奇武蔵伝からは既に佐々木小次郎(傷)が参戦してる

ついでに原典紹介
【異説剣豪伝奇 武蔵伝】
【作者】石川賢
【媒体】リイド社SPコミック、全2巻
【あらすじ】
天海僧正が、柳生宗矩を追い落とすために、
柳生に対抗できる剣豪を手に入れんと、全国に出したお触れ、
『宮本武蔵なる者に告ぐ、江戸で御前試合がある 貴様が来るのを待つ』
柳生を破って、天下の剣術指南役の地位を得んと、
出てくるは出てくるは、総勢10人以上の宮本武蔵、
新免武蔵(新蔵)、
宮本武蔵義経、
宮本武蔵玄信、
宮本武蔵征長、
宮本武蔵金成、
宮本武蔵大仏、
宮本武蔵光姫、
宮本武蔵三郎、
宮本武蔵直道、
etc、etc・・・
「俺こそが本当の武蔵だっ!」
こうして始まった「自称、宮本武蔵」達の珍道中。
そして彼らに襲い掛かるのは裏柳生の忍者軍団。
果たして武蔵たちは江戸に無事辿りつけるのか!?
130創る名無しに見る名無し:2009/01/23(金) 04:19:41 ID:Lj0Twp38
前スレでも原典紹介してくれていたので俺は見知ってるよ
その辺の判断は他の人に任せるけど

ま、あんまりギスギス詰めすぎるのもとは思うが
131創る名無しに見る名無し:2009/01/23(金) 04:29:04 ID:EB6Af4dB
ぶっちゃけ小次郎(傷)の参戦が発端になって武蔵小次郎自重って規定ができたんだと思うが。

それはともかく、名簿に武蔵複数はやっぱりまずい。
名簿に武蔵の名があることに注目した参加者はかなり多いわけで、
そいつらが武蔵の名が複数あることに何の言及もしてないのはどう考えても不自然になる。
新蔵は新免新蔵、義経は宮本義経の名で参戦とかでもいいから、
人別帳に武蔵の名が複数ってのは勘弁してほしい。
132 ◆F0cKheEiqE :2009/01/23(金) 04:35:52 ID:5kNUhA+a
>>131
了解。
それじゃ、
新免新蔵@異説剣豪伝奇 武蔵伝
宮本義経@異説剣豪伝奇 武蔵伝
で、予約。
でいいかね?
133 ◆C1mr6cZSoU :2009/01/23(金) 06:11:25 ID:ROn9sjq+
>>128
一応言うが、平賀才人はあらゆる武器を使えるが、主要武器は剣だぞ。
ロケットランチャーは一度しか使ってないし、ゼロ戦も使用頻度はかなり低い

けど魔法絡みだし、本人が努力して得た実力でも無いし場違いっぽいからここは予約中止にする。
色々騒がせてスマン
134創る名無しに見る名無し:2009/01/23(金) 06:15:05 ID:olXuv2zC
>>106
wikipediaで把握って……冗談だよな?
こんなんじゃ世界設定も人物の性格も人間関係も各人の戦法もわからない。
ぐぐってたら主人公達はホモだとか出てきたが、そんなことwikipediaには載ってない。
ゲームやらずに細かい心情を描写できるほど、底が浅い作品だとは思ってないんだろう?
書きたい気持ちだけが先走りすぎてやしないか
135創る名無しに見る名無し:2009/01/23(金) 07:23:21 ID:MY0x1JRS
>>72>>106

エロゲなんかの把握困難な作品のキャラを出したい場合、
登場させる人はそのキャラの性格や使う技を明記した紹介文を書いてほしい。

その上で、作品を知らない書き手が紹介文だけ読んで描写した結果、本編のキャラと別キャラになっても文句を言わない。
その覚悟があるのなら書いても問題ない思う。

もしくは、自分以外に把握してる人がいなそうだと見たら自己リレーで華々しく殺してやる、という手もあるけど。
136 ◆YFw4OxIuOI :2009/01/23(金) 08:34:27 ID:4VYIr5li
>>134-135
>>109で挙げている程度のものなら簡単に作れるし、もちろん希望とあらば喜んで作るよ。
というか、それは史実についても同じ事言えるし、むしろ作ってくれるほうがこちらもありがたい。
むしろ史実キャラのほうが関連書物多すぎてむしろ選択が厳しい。
剣術は全部挙げろとまでは言わないまでも、もっとも得意としたぐらいは説明欲しい。

二天一流のおもて次第とか、小野派一刀流の妙剣とか、
柳生十兵衛が習得時に片目が潰れたエピソードがある奥義とか、
本人や流派を象徴するものぐらいでいいから。

今までそういうまとめ用のスレッドとかがしたらばとかにない方が変だと思っていた。
別のロワじゃ自分の書いたキャラは喜々として紹介文作っていたし。
まあでも、刈流剣術全部とかネタばれ必須の部分全部挙げろという
ならさらにもう少し時間いただきたいが。
第一、本編と別キャラになるのはむしろロワの醍醐味みたいなものだと思うから、
それで文句付けるなんて傲慢なことは言わないよ。
それは創作にも史実にも同じ事言えると思うが。

最後に一つ。主人公達はホモっていうのは二週目以降の「ネタ」です。
だからwikiに記載されているわけありません。むしろ主人公はレイパーです。
137創る名無しに見る名無し:2009/01/23(金) 09:13:07 ID:MLyrnqOn
っていうか、サイトってアニメは知らんが原作ではガンタールヴの力を失ったあと
アニエスさんに鍛えられてその後も自主的に剣の修行してなかった?
138創る名無しに見る名無し:2009/01/23(金) 10:22:18 ID:MY0x1JRS
>>136
紹介文に関しては、>>109みたいなのに簡単な性格説明を付けてくれればそれでいいと思う。

史実剣客の技に関してなんだけど、正直言ってわりと適当でいいと思うんだ。
一の太刀とか燕返しみたいな超有名な技でさえ実際にどんな技だったかさっぱりわからなかったりするし。
書き手が小説を参考にしたりオリジナルで技を捏造しても、それが史実と違うかどうかは誰にも断言できない。
性格についても同じで、歴史上の人物の性格なんて解釈しだいで180°変わりうる。
なもんで史実剣客はwiki程度の知識でもこのロワ内の既存作との矛盾にだけ気を付ければ書けると思う。

これに対して創作キャラは本編で性格や技がきっちり設定されてるから矛盾しないよう神経を使う必要があるわけで。
139創る名無しに見る名無し:2009/01/23(金) 10:23:24 ID:/nOzxvFk
魔法系はなしだろ
140創る名無しに見る名無し:2009/01/23(金) 12:27:29 ID:dRO2mifQ
サイトがハルケギニアがどうとか言い出しても、このロワじゃあまりに場違いだしな。
141創る名無しに見る名無し:2009/01/23(金) 20:49:40 ID:Nbgdvecy
駿河城御前試合買ってきた。うん、救いの無い良い話だ。

余談だが、飛竜剣が元ネタだったのかあの厨二w
142創る名無しに見る名無し:2009/01/23(金) 21:07:02 ID:5kNUhA+a
黒江剛太郎、月岡雪之介、笹島志摩介の三人は出したいような気もする。

既に、ドMと蝦蟇が、シグルイから伊良子と先生の4人が出てるし、
正直もういらないかなと思うけど。
143創る名無しに見る名無し:2009/01/23(金) 22:53:31 ID:Lj0Twp38
>>132
つーかもういらなくないか?
影武者とか騙りの武蔵とかさ
たくさん投下して盛り上げてくれてるのは認めるけど
無二斎のとき強引にやっちゃってるんだから自重してほしい

武蔵、小次郎傷、無二斎とかいてて、ほかに2小次郎いるんだよ?
ここに更に武蔵もどきを名前変えてまで2人も出さなくても良いだろう

魅力的な剣豪がたくさんいるのに、どこいっても武蔵の話題じゃないか

144創る名無しに見る名無し:2009/01/23(金) 23:08:55 ID:/nOzxvFk
同意、あんたは自重という言葉を覚えて欲しい
武蔵はもう増やさないんだろ?
145創る名無しに見る名無し:2009/01/23(金) 23:10:34 ID:/nOzxvFk
あと参加者も、もうこんなもんでいい気がする
146 ◆F0cKheEiqE :2009/01/24(土) 00:23:51 ID:h9/7io5A
うーむ、異論も多いみたいだし、
予約破棄します。

ただ、最後に彼らを参戦させたかったわけだけ
・誤解フラグ要因
・参戦者一人だけの作品を減らしたかった
・純粋にキャラが面白いので書きたかった
147 ◆BtEbuU13e2 :2009/01/24(土) 02:34:41 ID:TiWdwsJ/
服部武雄と九能帯刀を投下します
148最期の戦いは終わらない ◆BtEbuU13e2 :2009/01/24(土) 02:36:15 ID:TiWdwsJ/
慶応三年の冬。
坂本龍馬が殺されて一月と経たぬ時期。
伊東甲子太郎が謀殺され、藤堂平助、毛内有之助、服部武雄が討ち死にした。
服部武雄は両手に剣を振るい、最期には力尽き、両手に剣を握ったまま絶命した。
原田左之助に槍で喉を貫かれ、それがトドメとなったのだ。


「……はっ」

服部武雄が目覚めたのは、深い森の中だ。
本来なら緑豊かだろう景色も、月明かりのみが照らす深夜では黒く滲んでしか見えない。

「どういうことだ?俺確かに……あの原田に殺されたはず。それなのに……死ななかったのか………いや、俺は確かに死んだ。
喉を突かれた感触は絶対だ………………どうなってやがんだよ」

服部は喉を軽く手でさするが、傷跡の感触一つ無い。それどころか全身に受けたはずの刀傷が全て跡形もなくなっていた。
その不可思議な現象を前に、服部は困惑していた。

「ちっ、何棒立ちして考えてんだ。俺らしくもねえ。……そういや確かあのジジイは殺しあえとかいってたよな。実力の無いとかいう
理由で子供まで殺して………わけわかんねえ。実力無いなら殺し合いに呼び出す必要も無いだろうが」

しかし服部は強引に心を落ち着かせて、適当に幾人もの名前が書かれた紙を広げる。

「これが巻き込まれた奴等の名前か。俺の名前はやっぱあるな。他には………っ!」

適当に流し読みをすると、服部はある名前が目に止まる。

「伊東甲子太郎!?坂本龍馬!?二人がどうして!?」
(二人とも死んだはず。生きてたのか?それとも俺みたいに死んだと思ったら助かってた?……だが良い。生きてるならもう殺させねえ。
俺が絶対に二人とも生きて元の世界に還してやる)

服部は驚きつつも、ある決意を固め、そして更に読み進める。
そしてやはり見つけてしまう。
因縁深い敵の名前を。

(やっぱ……ここに居るのか。近藤勇。土方歳三。もう……許さねえぞ!あんな卑劣なまねしやがって。俺がこいつらを殺す。
………永倉と原田は居ないか。それに毛内と藤堂もいねえ。あいつらはやっぱ助からなかったのか………なら、俺があいつ等の分も
頑張ってやらねえと浮かばれねえな。……よしっ!とにかく、伊東さんと坂本さんは俺が守る。近藤と土方は殺す。それだけだ!)

服部は方針を定めると、早々に名簿を片付け、二刀の太刀を持つと森を走り出す。


********
149最期の戦いは終わらない ◆BtEbuU13e2 :2009/01/24(土) 02:37:06 ID:TiWdwsJ/
風林館高校剣道部主将。
高校剣道会の期待の星と言われた男。
九能帯刀は森の中で一人佇んでいた。

「………ふっ、あの老体、柳生宗矩と言ったか。このボクに殺し合えなどと命令するとは。あのような戯言聞く耳は持たぬが、
天下一の称号か……。天道あかねとおさげの女がボクに振り向くのならば、それも悪くない。幸いこの刀も手によくなじむ。
これなら問題も無い」

九能は刀を持つと歩きだそうとする。
だがそこで、一つの森を走る音が耳に入る。

「……ほう。早速相手のお出ましか。誰だっ!」

九能は声の方へと向かい力強く呼びかける。
すると、足音の主は九能へと近づいてきた。

「誰だ!とはご挨拶だな。俺は服部武雄だ。そういうお前は誰なんだよ」

木の陰から姿を見せると、服部は九能へと尋ねる。
すると九能は真正面に向き直り、応える。

「ボクか。ボクは風林館高校の蒼い雷。九能帯刀。武雄とか言ったな。せっかくだ。ボクに敗れる一人目となってもらおう」
「敗れる?お前もこのふざけた殺し合いに乗ったのか」
「殺し合いに乗る?ふっ、ボクが殺しなどするわけがないだろう。ボクは殺さずに全員を打ち倒すさ」

武雄の問いに九能は飄々と返しながら、刀の峰を向けて構える。
それを見てから服部も二本の太刀を抜く。

「ではこちらから行かせてもらおう。はあっ!」

九能は言うが早い。瞬く間で武雄との間合を詰めて、刀を打ち下ろす。

「くっ!」

服部はそれを一瞬早く後ろに飛んでよける。
そしてすぐに構え追撃に備える。

「………ほう。なかなか早いな」
「……………」

九能はそんな服部に余裕の笑みを浮かべる。
しかしそれに服部は沈黙で応える。

「ではもう一度。次は更に早いぞ」
150最期の戦いは終わらない ◆BtEbuU13e2 :2009/01/24(土) 02:37:33 ID:TiWdwsJ/
九能は再び、言葉通りの瞬速の一撃を繰り出す。
だがそれは甘かった。

(いくら早くとも、同じ軌道とは………甘すぎる!)

服部は右に刀でその一撃を受け止め、動きが静止する一瞬に、左の刀で九能の刀を弾く。
そしてそのまま流れるような動きで服部は両の刀を鞘に納める。

「俺の勝ちだな。では先を急ぐぞ」

服部は九能を見ずに、すれ違いそのまま背と背が重なる。
九能はしばし、呆然としていたが、服部が去る前に一言だけ呟く。

「………ボクの負けだ。……………だがしかしっ、ボクは諦めんぞ。必ず日本一の男になってみせる!!」
「そうか。………お前の剣筋は悪くない。経験を積めば強くなる。じゃあな」
「待てっ!」
「俺には時間が無い。それに機会があればまた会える」
「まっ」

九能の呼びかけを無視し、服部は走り出す。
そしてその場には一人。
九能帯刀のみが残された。

「…………くっ、ボクは負けんぞっ!天道あかね!おさげの女!ボクは必ず天下一の称号を持って帰るぞっ!!!」

九能は弾かれた刀を拾うと、再び素振りを始めた。
がむしゃらに、ただ更なる高みを目指して。


【とノ壱 森の中/一日目/深夜】

【九能帯刀@らんま1/2】
【状態】健康
【装備】日本刀(名刀の可能性が高いが銘は現時点では不明)
【所持品】支給品一式
【思考】
基本:殺さずに天下一の称号を勝ち取る
1:とにかく強くなる。
151最期の戦いは終わらない ◆BtEbuU13e2 :2009/01/24(土) 02:38:08 ID:TiWdwsJ/

********

服部武雄は走り続けていた。
森の中を一人で。

(風林館高校。なんなんだ高校って。わかんねえな。伊東さんなら意味分かるのか?だがあいつ………何だか俺や他の奴と
何か雰囲気が違った。なんだ一体?この違和感はなんなんだ?……馬鹿か俺は。余計な事考えんじゃねえ。今は早く伊東さんと
坂本さんを見つけるんだ。俺より近藤や土方が先に見つけやがったら間違えなくやべえ。それにそうじゃなくても、さっきの奴は
良かったが参加者の何人が殺し合いに乗りやがったかわかんねえ。早く見つけねえと。絶対に手遅れになんてさせねえぞ!)

服部武雄は更に決意を固め、森を疾走する。


【へノ壱 森の中/一日目/深夜】

【服部武雄@史実】
【状態】健康
【装備】オボロの刀×2@うたわれるもの
【所持品】支給品一式
【思考】
基本:この殺し合いの脱出
1:伊東甲子太郎、坂本龍馬との早期合流
2:土方歳三と近藤勇を殺す
3:殺し合いに乗った奴は殺す。純粋な力比べを挑む奴は殺さずに倒す。
152 ◆BtEbuU13e2 :2009/01/24(土) 02:44:55 ID:TiWdwsJ/
投下終了です。

そして坂本龍馬登場確定しましたので、前スレにて投下したssの
>>563
>(そういえば何方がいらっしゃるのかしら。………龍馬さんはいらっしゃらないみたいね。敬助さんや甲子太郎さんはい
>る
>みたいだけど……お父様とお兄様はいないのね。どうしてわたくしだけ呼ばれたのかしら?)
これを
(そういえば何方がいらっしゃるのかしら。………龍馬さんはやっぱりいらっしゃるのね。敬助さんや甲子太郎さんも
いらっしゃるみたいですし、心強いですわ。……ですがお父様とお兄様はいないのね。どうしてわたくしだけを呼んだの
かしら?)

に変更します。
そして
>>568の状態表を
>【千葉さな子@史実】
>【状態】健康 
>【装備】物干し竿@Fate/stay night
>【所持品】支給品一式
>【思考】
>基本:殺し合いはしないけど、腕試しはしたいかも。
>一:これからどうしましょう?
>二:敬助さんや甲子太郎さんを見つける。
>【備考】
>二十歳手前頃からの参加です。
から
【千葉さな子@史実】
【状態】健康 
【装備】物干し竿@Fate/stay night
【所持品】支給品一式
【思考】
基本:殺し合いはしないけど、腕試しはしたいかも。
一:これからどうしましょう?
二:龍馬さんや敬助さんや甲子太郎さんを見つける。
【備考】
二十歳手前頃からの参加です。

に変更します。
153創る名無しに見る名無し:2009/01/24(土) 06:11:16 ID:JENt4J4Y
やべぇ、案外九能もかっこいいw
154創る名無しに見る名無し:2009/01/24(土) 14:02:43 ID:UPyZ+PXO
ところでそろそろまとめを作らねばな
155創る名無しに見る名無し:2009/01/24(土) 14:10:56 ID:h9/7io5A
確かにまとめはいるけど、
全員出そろってからでもいいんじゃない?
156創る名無しに見る名無し:2009/01/24(土) 17:15:20 ID:YF9dSnHd
全員って…今月末の〆切って意味か
157 ◆L0v/w0wWP. :2009/01/24(土) 21:22:16 ID:UPyZ+PXO
倉間鉄山@バトルフィーバーJと
名簿にないけど瀬田宗次郎@るろうに剣心で予約していいですかね?
158創る名無しに見る名無し:2009/01/24(土) 21:36:14 ID:h9/7io5A
>>157
OKです。GO!
159 ◆BtEbuU13e2 :2009/01/24(土) 22:04:46 ID:TiWdwsJ/
では自分も
源義経と名簿にはありませんが
富士原なえか@仮面のメイドガイの予約してもいいでしょうか?
160創る名無しに見る名無し:2009/01/24(土) 22:10:36 ID:UPyZ+PXO
>>159
漫画の方はしらんけど
義経、謙信、巴御前は剣客ではないでしょう
161創る名無しに見る名無し:2009/01/24(土) 22:15:12 ID:JENt4J4Y
義経は違うよなぁ
当時の武芸の主は馬上での弓、薙刀だし
162創る名無しに見る名無し:2009/01/24(土) 22:26:20 ID:h9/7io5A
自分の義経は正直微妙だと思います。
一応伝承上は「京八流の使い手」となっていますが、
京八流自体、実在を疑問視されてる流派ですし、
基本的には室町中期〜後期をもって剣術の成立期としますから、
それ以前の人間である義経は剣客と言えるかと言えば、
正直疑問です。

一応平家物語などを見ると、筒井浄妙坊みたいに、
どう考えても剣術の使い手だと思われる人物もいるにはいるんですが・・・
163 ◆BtEbuU13e2 :2009/01/24(土) 22:40:30 ID:TiWdwsJ/
OK!
確かに義経は武将イメージの方が強いかもしれませんし、義経を破棄します。
そして改めて清河八郎と名簿外ですが富士原なえか@仮面のメイドガイで予約してもいいでしょうか?

富士原なえかについては知らない人も多いと思うので軽く説明しますと
17歳の巨乳女子高生で剣道部副主将(団体戦で大将を努める事も多々有り)。
実力は超高校級で県内ではナンバーワンとも言われている。
一度鞍馬山で修行を積んだ際に、滝に流され落ちてくる一枚の木の葉を竹刀で両断する技術を身につける。(この際の技名が落水木の葉切り)
持ち武器は基本竹刀だが、稀に木刀(ギャグ描写では真剣もある)もある。
把握は現在8巻までの単行本か全12話のアニメどちらでも可能となっています。
164創る名無しに見る名無し:2009/01/24(土) 22:42:24 ID:JENt4J4Y
いいんじゃないかな?
165創る名無しに見る名無し:2009/01/24(土) 22:43:50 ID:mqgEIijy
なえかなら、久能先輩よりは剣豪度高かろうw
166 ◆BtEbuU13e2 :2009/01/24(土) 22:46:11 ID:TiWdwsJ/
ありがとうございます。
では正式に
清河八郎と富士原なえかで予約します。
167創る名無しに見る名無し:2009/01/24(土) 22:49:19 ID:h9/7io5A
久能先輩は剣客では無い、

もっとおぞましい変態だ。
168創る名無しに見る名無し:2009/01/24(土) 22:49:58 ID:mqgEIijy
先輩変態枠だったのかwww
169 ◆KEN/7mL.JI :2009/01/24(土) 22:57:15 ID:Bdv6yuyJ

 明楽伊織@明楽と孫蔵
 中村主水@必殺シリーズ

 を、予約させていただきますッ!

 もしかしたら後一人ばかし、既出からか新規かで追加予約するかもしれないけど、まだ分からない。

170創る名無しに見る名無し:2009/01/24(土) 23:10:24 ID:h9/7io5A
現在六七名参加済み

予約マトメ

桐雨刀也(居合番長)@金剛番長
伊烏義亜@刃鳴散らす
武田赤音@刃鳴散らす
清河八郎@史実
富士原なえか@仮面のメイドガイ
明楽伊織@明楽と孫蔵
中村主水@必殺シリーズ

予約含めると七四名。
締め切り前に八十人行きそうだな
171創る名無しに見る名無し:2009/01/24(土) 23:14:14 ID:JENt4J4Y
倉間鉄山と瀬田宗次郎抜けてる
172創る名無しに見る名無し:2009/01/24(土) 23:19:49 ID:h9/7io5A
>>171
ほんとだ、では改めて、

桐雨刀也(居合番長)@金剛番長
伊烏義亜@刃鳴散らす
武田赤音@刃鳴散らす
倉間鉄山@バトルフィーバーJ
瀬田宗次郎@るろうに剣心
清河八郎@史実
富士原なえか@仮面のメイドガイ
明楽伊織@明楽と孫蔵
中村主水@必殺シリーズ

予約含めた総人数七十六人!
枠は後四つか
173 ◆b8v2QbKrCM :2009/01/24(土) 23:59:12 ID:emsxelLV
いつの間にか揃ってきたな

魂魄妖夢@東方Project

を予約
174 ◆F0cKheEiqE :2009/01/25(日) 00:03:37 ID:yHg8bWNs
うむ。

松林蝙蝠斎@史実
高坂甚太郎@神州纐纈城

予約
175 ◆YFw4OxIuOI :2009/01/25(日) 00:39:43 ID:rEeDI9pn
刈流剣術、色々とあり過ぎて死ねます。
これを全部自分の言葉でまとめろってのか。アヒャ…。

飢虎、長蛇、白影、強、剣閣、小波、沓掛、奔馬、塞楼
旋、踊り・三段、田楽、火車、浮草、座の一、細雪、鍛鉄、牛追。

でもって
武田赤音の我流魔剣「鍔目返し」と
伊烏義阿の我流魔剣「昼の月」か。

紹介に刈流剣術付けるとちょっと大変なことになりそうだから、
こっち飛ばしていい?必ず後で仕上げるから。
176創る名無しに見る名無し:2009/01/25(日) 00:49:15 ID:wLwXFBL3
いいよ、GO
177創る名無しに見る名無し:2009/01/25(日) 00:58:33 ID:6tlSlNOQ
倉間鉄山@バトルフィーバーJ
明楽伊織@明楽と孫蔵
魂魄妖夢@東方Project

できれば人物や作品の解説頼む。
178創る名無しに見る名無し:2009/01/25(日) 01:00:17 ID:wLwXFBL3
したらばより転載

【名前】倉間鉄山
【出典】バトルフィーバーJ
【性別】男
【所属流派】一光流
【解説】
日本国国防省の高官にして、バトルフィーバー隊の司令官。
居住い正しく、威厳と気品を兼ね備えた初老の紳士。
厳格かつ冷静な性格で、曲者揃いのフィーバー隊の
メンバーを律する父親的存在。軍事としての能力だけでなく
一光流という流派を受け継ぐ剣術の達人でもあり、
フィーバー隊の必殺技・ペンタフォースを無効化した
四面怪人を一刀の下に切り捨て、同じく剣の達人である
敵幹部・ヘッダー司令を一騎討ちの末に斃しており、
敵組織エゴスからも、バトルフィーバー隊以上の
要注意人物としてマークされている。

【把握】
レンタルDVDが出回っているので比較的容易。
基本的に一話簡潔なので活躍エピソードのある
最初の二巻と、七巻、十巻を借りれば大体足りる。
出来れば、戦隊メンバー殉職劇のある六巻も見ていると望ましい。

OPでも戦隊メンバーと同格扱いで登場
ttp://jp.youtube.com/watch?v=awy49k3ptFo
対四面怪人
ttp://jp.youtube.com/watch?v=rYNgYRDinmE&feature=related
179創る名無しに見る名無し:2009/01/25(日) 01:12:34 ID:Xt6sEITz
>>177
>魂魄妖夢@東方Project
設定や作中台詞をまとめてるサイトがあるけど、
こことは無関係の個人サイトだから>>178みたいに書いたほうがいいかな
180 ◆teYIdSMxAQ :2009/01/25(日) 02:55:08 ID:O4o6LR3u
うわ。もう枠ギリギリ?
名簿外だけど、烏丸与一@明日のよいち!を予約して良い?
181創る名無しに見る名無し:2009/01/25(日) 03:00:03 ID:qAuNRluO
妖夢ってバランスブレイカーすぎないか?
しかも日本人どころか人間ですらないし…。
182創る名無しに見る名無し:2009/01/25(日) 04:39:55 ID:Xt6sEITz
>>181
弾幕と飛行を制限すれば問題ないだろう
剣術の面でも、現代の銃弾が遅いくらいの斬り合いしてるどこぞの小次郎に比べれば
非人間っぷりでも幽霊同然の小次郎がいるんだから、幽霊と人間のハーフはまだマシだし
183 ◆teYIdSMxAQ :2009/01/25(日) 05:14:10 ID:O4o6LR3u
忘れてたが、やはり名前だけでは失礼なのでキャラ紹介をば。

【名前】烏丸与一
【出典】明日のよいち!
【性別】男
【所属流派】浮羽神風流
【解説】
舞台は現代だが、生まれてから17歳まで山暮らしだったので、世間知らず。
使用武器は主に木刀。
攻撃手段としては木刀一振りで突風を起こす、相手の武器のみを破壊する、痛みを与えぬ打撃で体の一部分のみを麻痺させるなど様々。
性格は些細な事を気にしすぎる節があり、切腹未遂を何度かやらかす。
口調は昔の武士のような雰囲気感じで、拙者、○○殿、〜〜でござる
等がある。

【把握】
漫画コミックスが既刊8巻まで他、TVアニメがTBS等で放送中。BS-iでは来週木曜深夜より一話が放送予定と比較的簡単。
184 ◆teYIdSMxAQ :2009/01/25(日) 05:17:44 ID:O4o6LR3u
間違えました
>>183
>口調は昔の武士のような雰囲気感じで、拙者、○○殿、〜〜でござる  ×

口調は昔の武士のような雰囲気で、拙者、○○殿、〜〜でござる     ○

雰囲気感じて文法がおかしかった
185創る名無しに見る名無し:2009/01/25(日) 06:36:13 ID:RrzEuPGz
もしかして参加メンバー確定?
186創る名無しに見る名無し:2009/01/25(日) 07:47:51 ID:iLjUVRxe
誰か十兵衛書けばおkか
あえてしばらくは出さない手もあるが
187創る名無しに見る名無し:2009/01/25(日) 08:02:52 ID:wLwXFBL3
十兵衛はキーパーソンっぽいよな。
それだけに書き方に注意が要りそうだな。
188創る名無しに見る名無し:2009/01/25(日) 08:04:05 ID:wLwXFBL3
あと、予約最終まとめ

◆kn79tj2C2Y氏 桐雨刀也(居合番長)@金剛番長
◆YFw4OxIuOI氏 伊烏義亜@刃鳴散らす、武田赤音@刃鳴散らす
◆L0v/w0wWP.氏 倉間鉄山@バトルフィーバーJ、瀬田宗次郎@るろうに剣心
◆BtEbuU13e2氏 清河八郎@史実、富士原なえか@仮面のメイドガイ
◆KEN/7mL.JI氏 明楽伊織@明楽と孫蔵、中村主水@必殺シリーズ
◆b8v2QbKrCM氏 魂魄妖夢@東方Project
◆F0cKheEiqE氏 松林蝙蝠斎@史実、高坂甚太郎@神州纐纈城
◆teYIdSMxAQ氏 烏丸与一@明日のよいち!

後、予約で空いてるのは、
上で上がってるとおり柳生十兵衛のみ
189 ◆cNVX6DYRQU :2009/01/25(日) 12:54:19 ID:82zIeU7T
柳生十兵衛、志村新八、三合目陶器師で予約します。
190創る名無しに見る名無し:2009/01/25(日) 21:04:01 ID:OlBfFDf8
新規追加自重しろよ
今までの流れ見てないのか?
みんなちゃんとキャラ説明したり予約前にスレできいてるんだから
いきなり予約せずに筋通せよ

>>183
真剣使ったことないときついって話だったな
見せしめが一段と劣るの説に違和感がない程度の実力かつ
人が死んで驚かない胆力ある?

191 ◆teYIdSMxAQ :2009/01/25(日) 22:00:46 ID:O4o6LR3u
>>190
実力は浮羽神風流剣術という架空の流派だけど、師匠の父を超える実力で時期後継者。
17年間の山篭りで剣の修行を続けた経緯を考えて、違和感は無いと思う

人が死んで驚かないかは、作中で死人が出てないから何ともいえない
192 ◆KEN/7mL.JI :2009/01/25(日) 22:48:45 ID:QWZ7hpT6
 レスにもありましたので、明楽伊織についての紹介を。

【名前】明楽伊織
【出典】明楽と孫蔵
【性別/年齢】男/おそらく30代。
【作品解説】
 アクションコミックス全12巻完結。
 ときは幕末。ペリー来航以降の不安定な政情の中、維新派志士や不定浪人等により荒れる江戸の町。
 主人公である、幕臣小十人格御庭番の明楽伊織は、手下の老忍び、孫蔵と共に、江戸の治安と人々を守るために活躍する剣劇アクション。
 「時代劇版北斗の拳」 とか 「時代劇版ダイハード」 等と評する人も居ますが、まぁそんな感じの時代アクションです。
 物語の背景は幕末動乱期ですが、歴史上の著名人は敵役として大久保一蔵と岩倉具視が出るくらいで、伊織が実際に戦う相手のほとんどは架空のど悪党。
【人物】
 伊織は代々御庭番の役職を勤める明楽家分家の跡取り (次男だったが兄は死亡※後述)で、役回りは 「江戸向地廻り御用」という事で、江戸市中及びその近辺を管轄していた様子。
 ちなみに、『明楽と孫蔵』 の作中では、伊織の叔父であり明楽本家の明楽兵右衛門が組頭をしている。
 性格は洒脱で豪毅。普段はべらんめえな江戸っ子口調。
 特定の流派の剣術ではないが、古流剣術、及び明国拳法流れの体術の他、鎖分銅などの暗器や抜刀術も使う。
 根っこの所では情に厚く、幕臣ではあるが、幕府に忠節を誓ってると言うよりも、「時代の変化に乗じて町人を踏みつけにする輩」 に激しい怒りを持っている。
 以下、作中のセリフよりの引用。
 「ものごとは移り変わる…それは確かにあるさ。だがな! 歴史なんて単なる"字"じゃねえか!(中略)おいら歴史とかぬかして町人どもを踏みつけにする連中は…やっぱ……許せねえよ!」
193 ◆KEN/7mL.JI :2009/01/25(日) 22:49:40 ID:QWZ7hpT6
 代表的な技としては、「縮地の法 (特殊な歩法により、起こりを見せず瞬時に二間もの間合いを詰める)」 や 「撒き蹴足 (要するに回し蹴り)」「八双足の術 (水面に浮かべた居たの上を素早く走る)」 等がある。
 (他にもあるはずだけど、途中のコミックスが今行方不明なので参照できず)
 全体的なキャラクター像としては、所謂 「時代劇に出てくる、普段はべらんめえの情に厚い正義漢」。遠山の金さんよりやや癖のあるキャラをイメージすると分かりやすいかも。
【把握】
 実は現時点で双葉社刊行の 『明楽と孫蔵』 全12巻は既に絶版。コンビニ廉価版が何冊か出ていますが、それも見つけられるかどうかは微妙です。
 ただ、続編でありかつ若き日の明楽伊織を主人公とした 『御庭番明楽伊織』 が、コミックチャージにて連載中で、現在2巻まで刊行されています。
 『御庭番明楽伊織』 の中では、修業時代と兄との確執 (※おそらくそれにより死亡し、伊織が跡取りとなる)等が描かれ、性格もやや青臭かったりもしますが、そこを除けばこちらで把握する方が簡単かと。
 (まぁだったら最初からこっちを出典にすれば、というのもありますが…こちらはまだ進行形ですしね)
 『明楽と孫蔵』 の作中の展開に関しても、明楽伊織のキャラクター性そのものは取り立てて変化はなかったりします。この企画的には、どの時点から引っ張ってきてもそんなに変化はない、という。
 なお、コミックチャージのサイト上で、『御庭番明楽伊織』 の第一回が無料で読めるのですが、これ、困ったことに何の参考にもなりません。作品の雰囲気が分かる、くらい。
ttp://www.comiccharge.jp/pc/tachiyomi/0705141/?vl_sesid=13738_695850
194創る名無しに見る名無し:2009/01/25(日) 23:02:20 ID:iLjUVRxe
絶版は駄目だろ
195創る名無しに見る名無し:2009/01/25(日) 23:11:42 ID:YmvGglnr
出すなら、まだその若い時の奴じゃないと。それもコミックで出てる分の
参戦時期で。
196創る名無しに見る名無し:2009/01/26(月) 01:22:05 ID:dOxUME94
今気付いたが、シグルイから藤木源之助出てないのか。
虎眼も清玄も出てるからてっきり出てると思い込んでた
197創る名無しに見る名無し:2009/01/26(月) 15:28:04 ID:vhMuQqlZ
>>191
木剣で突風起こす→規制対象
武器のみ破壊→物理法則超越系は規制対象
麻痺→現実的な効果として修正(痛みが伴わずに麻痺させられるのか説明できればok)

パッと見こんなかんじになるけど大丈夫なん?
ロワの規格にあてはめてもそれなりにやれそうならいいと思うが
198創る名無しに見る名無し:2009/01/26(月) 15:32:37 ID:ob9wuKDc
>>197
Fateの小次郎や、るろ剣の剣心が通ってるから、
別にそこまで細かいこと言わなくていいんじゃない?
コイツらの方がよっぽど化け物じみた技使うぜ。
斃せないわけじゃないけど
199創る名無しに見る名無し:2009/01/26(月) 15:39:43 ID:vhMuQqlZ
>>198
異能力は規制対象
純粋な剣戟ではなくファンタジーなものは全て規制でしょ
要するに史実剣豪が基準
剣から炎が出るとか凍るとか瞬間移動するとかそういうのは要らない

突風がどの程度かは知らないけど
獲物が悪いから勝負はまたいずれっていうSSもいくつかある中
嬉々として木剣振り回されたらと思うし、そういう意味で相性が悪いと感じる
真剣ではなくて木剣でファンタジー性能なキャラみたいだし
200創る名無しに見る名無し:2009/01/26(月) 15:47:43 ID:YRRMBn8x
剣で突風って異能力なの?
単にものすごい速度で剣を振るから突風が起きるとかじゃなくて?
201創る名無しに見る名無し:2009/01/26(月) 16:09:45 ID:vhMuQqlZ
あんな面積の狭い獲物でどうやって突風起こすんだ
どっちかっていうと切るほうだろう
剣術者でそんなの見たこと無いし
たとえば野球でホームランバッターがバット振って突風起きる?って話

もしそのように現実の尺度でありえそうな話として解釈すれば
身体能力、剣を振る速度が現実には絶対にあり得ないものになる
202創る名無しに見る名無し:2009/01/26(月) 16:27:02 ID:YRRMBn8x
技がありえるかどうかの基準は現実じゃなくてるろ剣でしょ?
るろ剣には剣を振ってカマイタチを起こす奴もいるんだから突風くらい問題ないと思う。

というか、現実の尺度とか言いだしたら既に参加してる奴もかなりひっかかるぞ。
心の一方も銃弾を見切るのも一人で数十人倒すのも錐が薄紙を貫く時間に剣を振るのも現実には不可能だろう。
203創る名無しに見る名無し:2009/01/26(月) 16:46:04 ID:C/LepFIb
話しの流れをぶった切るようで悪いが。
柳生十兵衛の佩刀ってあの天下五剣の「大典太光世」でいいんだよね?
かつて前田利家が持っていた。色々ないわくつきの。
典太といっても何本も打ってるだろうから、まあ念のため。
204創る名無しに見る名無し:2009/01/26(月) 16:49:40 ID:C/LepFIb
>>190
斬とケタ違いのスペックさえあるならば、
「実は驚きの声さえ上げられなかった…。」
とかでも意外性があっていいと思う。

本人にとってあまりにも現実感がなさ過ぎて、
恐怖が後から襲ってきたとかいうシチュエーションでもありでしょ。
205創る名無しに見る名無し:2009/01/26(月) 16:55:58 ID:wSgUvo3O
>>203
十兵衛の刀は典太作と伝えられてるけど天下五剣の奴とは別の刀だと思う。
大典太は利家死後も前田家に代々伝えられたはずなので、十兵衛が所持してたとは思えない。
206創る名無しに見る名無し:2009/01/26(月) 17:17:29 ID:vhMuQqlZ
>>202
なんで後から追加された作品を尺度にしてんだ?

1 [sage] 投稿日: 2008/12/11(木) 01:56:25 ID:yt8URM98
候補キャラの条件

・日本人、あるいはそれに準ずる者であること
・魔法剣士のようなトンデモ技を使わない、堅実な「剣客」であること
・上記のボーダーラインは「るろ剣」あたりか?(要議論)

暫定としてギリギリがるろ剣か?って書いてあるだろ
史実の堅実な剣客の枠組みから逸脱しないってのが前提だ
かまいたちとか規制に決まってんだろ
何のために鎖鎌やら槍やら飛び道具規制されてんだよ
207創る名無しに見る名無し:2009/01/26(月) 17:20:12 ID:vhMuQqlZ
>>204
まあ書きようでなんとでもなるけどね
要するにあそこの描写は、
"無残な死に様を見せられても平然としている"
つまり、それだけ死線をくぐりぬけてきたって言いたいわけだから
それに沿ってればいいよ
208創る名無しに見る名無し:2009/01/26(月) 17:31:23 ID:dOxUME94
武器破壊は芯を狙って攻撃するだけで、麻痺も実質関節に打撃を与えてる単純な技術だから、
fate小次郎のツバメ返しと同様にセーフ扱いじゃない
突風は微妙だが、別に相手を殺傷する威力じゃないから目くじら立てるもんじゃないのでは

少なくとも魔術、妖術、超能力の類ではないのだし
209創る名無しに見る名無し:2009/01/26(月) 17:33:10 ID:wSgUvo3O
>>206
念の為に言っておくけど、鎖鎌や槍は別にルールとして規制されてるわけじゃないよ。
宍戸に関してはどうしても受け入れられない人がいたから書き手さんが自主的に出すのをやめただけで。
武器としての鎖鎌は登場してるし、槍だってどこかに隠されててもおかしくはない。
210創る名無しに見る名無し:2009/01/26(月) 17:50:48 ID:YRRMBn8x
>>206
その文章のどこをどう読めば史実なんて言葉が出てくるんだ?
堅実のボーダーがるろ剣だって書いてあるじゃん。

るろ剣が基準なのは暫定だったのは確かだけど、
その後るろ剣より現実離れしたキャラが参加してるわけで、つまり当初の想定よりゆるい基準でいく流れなんじゃないの?
211創る名無しに見る名無し:2009/01/26(月) 18:08:52 ID:vhMuQqlZ
>>208
破壊は木剣でできる獲物があいてなら良いし
麻痺は関節打ち据えるなら痛みがある程度で現実的になるし
突風は原作知らないがその辺の加減をという話
そうした結果個性がなくなるなら出しても本望じゃなくなることはない?って程度

>>209
それはそうだが別問題じゃないか?
参加者を刀剣にだけ拘った理由にもよるけどね
サムスピキャラが否定されたのと同じ理由だと思う
212創る名無しに見る名無し:2009/01/26(月) 18:14:22 ID:vhMuQqlZ
>>210
ボーダーはるろ剣か?って書いてあるだろ
つまりるろ剣も堅実な剣客から逸脱する恐れがあるってこと
それでもまだ史実に立脚点があると理解できないの?
リストの大半が史実剣客、もしくはそれに準じた創作だっただろ

確かに以前否定されてたキャラが許されるようになった経緯はあるが
そのままなし崩しに緩くするのかってそんなわけねーよ
そもそもこのロワは銃火器登場しないし剣だけに拘っている分
参加者の能力による差が極めて大きいわけで
その点は慎重になるべき
213創る名無しに見る名無し:2009/01/26(月) 18:27:47 ID:wSgUvo3O
既に参加者が出揃ってるのにボーダーの議論なんてする意味なくない?
与一に関しては突風は殺傷能力ないそうだし、武器破壊や麻痺なんて制限するほどの能力じゃないでしょ。

あと、参加者の能力の差とかはあんまり気にする事はないんじゃないかな。
リアルに考えれば史実キャラが五ェ門やしぐれに太刀打ちできるはずないけど実際このロワでは勝ってるし。
銃火器という客観的な強さの基準になり得るものがないおかげでそこはうまく誤魔化しやすくなってると思う。
まあ、薫や新八みたいな同作品から格上キャラが参戦してる連中はちょっと扱いにくいかもしれないけど。
214創る名無しに見る名無し:2009/01/26(月) 18:32:26 ID:G9n73OAv
ちなみにFateの小次郎は、このスレがパロロワ毒吐き別館で語られてた与太話の頃から名前が挙がっていて、
今に至るまでずっと候補として残り続けてる
215創る名無しに見る名無し:2009/01/26(月) 19:00:09 ID:YRRMBn8x
>>212
理解も何も、堅実云々のところに史実なんて言葉は一つも書いてないが?
ストーリー的には史実が立脚点になるけど、強さ的には明らかに史実を逸脱してるだろ。
史実剣客も超人的な強さをもってると描写されてる例がたくさんあるし、
そもそも見せしめの斬ですら明らかに現実の人間の限界を越えた能力を持ってると思うが。
216創る名無しに見る名無し:2009/01/26(月) 19:10:55 ID:wSgUvo3O
どうやら前スレが落ちたみたいだ。
そろそろまとめが必要かもね。
217 ◆YFw4OxIuOI :2009/01/26(月) 19:57:17 ID:C/LepFIb
お待たせしました。今から「刃鳴散らす」の登場人物二名
+おまけの人物紹介を載せます。
これで大丈夫なようだったら、正式にSS予約して後に登場作品を
投下後に刈流剣術の術技全て投下します。
218 ◆YFw4OxIuOI :2009/01/26(月) 19:58:32 ID:C/LepFIb
【作品名】刃鳴散らす
【名前】武田赤音
【性別】男
【年齢】十代後半から二十代
【職業】男娼(かつ巨大企業の女社長に私的雇用された護衛剣士)
【外見】白い肌に薄茶色の長い髪。着崩したワイシャツと黒い長穿。
    ワイシャツの上に女物の朱い小袖を羽織っている。
    身長は160を越える程度。体重は50あるかどうか。
    少年的、下手をすると少女的ですらある中性的美貌の持ち主。
   「男だか女だかよくわからない」と揶揄されることさえある。
(参照画像)
 ttp://img3.d-dream.com/chara.php?tno=2727&cno=1

【基本的な性格】
 性格は一言でいえば、徹底した自己中心的な外道。
 他人の価値は自分にどう役立つかだけしか考えないが、自分の命運にも興味がない。
 女どころか、敵味方問わず関わり合った者全てを不幸にするタイプであり、
 己が鬼畜生である事も充分に自覚している。
 だが、刹那主義者でもなければ、破滅願望を抱いているわけでもない。
 他人を顧みないから傍目には自己中心的に見えるが、
 その自己さえ極めて限定的に小さく、実は自分さえ顧みていないという人格破綻者。
 ただ「伊烏義阿と雌雄を決する」という一つの意思だけが残る存在であり、
 自らさえ刀のような「一つの目的を達成する為の道具」に見立てている。
 故にこそ、その目的を完遂した後は自己の存在意義をなくし、満足して自害した。
 剣鬼である。
 
 ちなみに語彙が非常に豊富。常に人の感情を思い切り逆なでするような、
 人を喰ったような軽口がよく飛び出るが、別段挑発しているつもりはないらしい。
 故にそれが争いの火種となることも多々ある。
219 ◆YFw4OxIuOI :2009/01/26(月) 19:59:19 ID:C/LepFIb
【象徴的な台詞(+回想)】

「伊烏、伊烏、ああ伊烏!
 最高だ、お前は最高だ! たかが女一人のことで、夜も眠れないほど怒り狂って、
 仕方ねえから寝ないで剣の修行して、それをずっとずっと繰り返して
 とうとう有り得ない技を手に入れたのか!
 そんなことができるのはお前しかいねえ。最高だよ。ああ、お前に出会えてよかった、
 お前に憎まれて良かった、三十鈴を殺して良かった!!」
「お前は敗者だ!戦に負けたら、女は戦利品として分捕られるもんだって、
 昔から決まってんだろ!お前をどうしようがおれの自由なんだよ!
 犯して犯して孕ませようが、誰からも文句言われる筋合いじゃねえ!!」
「お前の人生の悲劇はこの完膚なく流行らない蕎麦屋であって
 ここからの解放ってのはいずれ訪れる最終的決着悲劇しかない
 だろうから、多分なにやったって無駄なんじゃねえの?」
「……なんでこの街の人間はどいつもこいつも、美男子を素直
 に賞賛するってことができねえんだ?眼が玉子なんじゃねえのか?」

 おれは伊烏義阿と戦う。他のことなど知らぬ。
 伊烏と戦う為に駆け抜けた道で、虫を何匹踏み潰したかなど、
 考えること自体が愚かしい。
 八坂よ。
 曇りなき誠忠の士よ。
 なぜお前が滑稽に見えるか教えてやる。
 お前は、空から降ってくる巨岩に向かって、
 危ないからどけと言っているも同然だからだ!!

【戦術及び能力】
最も好むのは指の構と刈流で言われる、薩摩示現流に似た構え。
その構えが生み出す剣速と破壊力も示現流と同等であると考えてよい。
相手にイニシアチブを渡さず、先手を打っての必勝を赤音は好む。
隙を見出して先の先を衝く。攻撃を釣り出して先の機を衝く。
後の先はあまり好まないが、必要な際は即時の判断で
後の先を取る場合もある柔軟性も有している。
他に先天的な性質として「即応能力」という特性を持つ。
緊急事態に対して、驚くという思考とその肉体の行動を脳で完全に切り離し、
一旦はその反射神経が命ずるままに最適の行動を最速で為す異才である。
「考える前に行動する」「己が無のまま勝利する」を地で行く訳である。
結果として剣聖まがいの行動ができるが、単にその結果が似るだけであって、
その攻撃的にすぎる行動から、鍛練による剣聖的な「己を無とする」という
境地に達する事は未来永劫にない。

その即応能力と鍛練から、後に我流魔剣“鍔目返し(つばめがえし)”に開眼する。
220 ◆YFw4OxIuOI :2009/01/26(月) 20:00:44 ID:C/LepFIb
【作品名】刃鳴散らす
【名前】伊烏義阿
【性別】男
【年齢】二十代前半
【職業】テロ組織の傭兵(元刈流鹿野道場の師範代)
【外見】濃紺の着流しの黒髪の青年。
    端正な顔立ちで見るからに生真面目そうだが、陰りがある。
    世話好きな女性が見れば、放っておけないかもしれない。
(参照画像)
 ttp://gm.d-dream.com/chara_image.php?tno=2727&cno=2

【基本的な性格】
性格は一言で言えば根暗。
幼少時代から、同じ門下生からも陰でそう囁かれていた。
ただし、本人には自覚はまるでなかった模様。
赤音とは対称的に極めて語彙が少なく、また幼少時のトラウマから沸騰するやかんと、
その沸騰するやかんのようにヒステリーを起こす女も苦手としている。
また、自らに関わると人を不幸にすると思っているのか、
務めて人との関わりを避けようとする。
根は生真面目で誠実な人間だが、自らの婚約者を斬った外道・武田赤音に
復讐する一心で自らもまた外道に堕ちる事を決意する。
だが、その復讐は果たされる事なく、武田赤音に力及ばず敗死した。
骨の髄まで剣鬼である点においては、武田赤音となんら変わらない。

なお、その敗死した無念が怨念となり現世に留まり続けた所を、
ある者の力によって肉体を得て蘇生した本編の後日譚が存在する。

※ 後日譚の詳細はNitro+の「サバト鍋」内のミニゲーム『戒厳聖都』(十八禁ビデオゲーム)参照の事。
221 ◆YFw4OxIuOI :2009/01/26(月) 20:01:24 ID:C/LepFIb
【象徴的な台詞】
「いや、しかし、それは、やかんがッ……!」
「今はちょっと、ぎょぎょっぽい刀は間に合っているのだ。」
「赤音…。俺は不愉快だ……。
 俺は間に合わなかった。だがお前は間に合った……。
 守りたいものを、守った……。……不愉快だよ……。」
「怒りがあるか!憎しみがあるか!
 貴様にその味を知らしめることが俺の欲望だった。
 ずっと迷っていた……だが決めた。貴様と同じものに堕そう
 とも、俺は復讐を貫くと!!」

――退くならば貴様だ、魔人。
俺の剣を見切ったと云うか。化け物が。人間の殻を脱ぎ捨てて、
人の限界を容易く超え得る力を持った化物風情が。
俺の剣を見切ったと?
不可能だ。人間を越えてしまった貴様には、もう不可能なのだ。
人の剣術(ブレイドアーツ)を理解することは!
(この回想のみ『戒厳聖都』からの引用)

【戦術及び能力】
人間六人の頭上をひと飛びで越えられるだけの、脚力と体術を持つ。
抜刀術を好み、剣が鞘に収まり、自然体でいる姿勢こそがその戦闘体勢なのである。
故に、剣を抜いて襲いかかるといったことはない。
ただし、それは嗜好的な問題であって“指の構え”からなる“強”や“飢虎”、
“小波”などの術技が一切使えないという意味では決してない。

四年に渡る憎悪に身を焦がし修行し続けた結果、我流魔剣“昼の月”を完成させるに至る。
222※おまけ ◆YFw4OxIuOI :2009/01/26(月) 20:02:07 ID:C/LepFIb
【作品名】刃鳴散らす
【名前】渡四郎兵
【性別】男
【年齢】二十代
【職業】間諜
【外見】一見して無害そうな印象を受ける、帯刀した袴姿の男。
    中肉中背、際立って目を引く部分はどこにもなく、
    強いて言えば細すぎる眼差しだけが特徴的。
    危険性はうかがえず、街角ですれ違うことがあっても、
    記憶に残るどころか認識できるかどうかからして怪しい。
    理想的な刺客といえる。(参照画像)
 ttp://gm.d-dream.com/chara_image.php?tno=2727&cno=7

【流派:我流(目視した流派の技全て)】

【基本的な性格】
傍若無人な朗らかさを持つ、常に飄々とした男。
水面下の根回しを得意中の得意とするタイプ。
天才策士であるつもりらしいが、その雰囲気だけで容易く周囲に
気取られてしまうようなので、人を欺く才にかけてはあまりない。
表面上の印象ほどには、実の所平常心が強くない。
余裕のように見えるのは自尊心による驕りであり、
そこを突かれれば容易く心を乱す。
最初から最期まで、道化の鑑だった男。
最大の禁句は“雑魚”。

己の分を正確に弁えさえいれば、敵に回すとこれ以上に恐ろしい人間もいない。
だが、その高すぎる自尊心と己の才の過信が致命傷となっているので取るに足りない人物。
その実力は二流と一流の境目だが、超一流を気取りたがる底の浅い小策士と考えてよい。

【象徴的な台詞】
「困ったなー、もう逃げるつもりだったのに。
 どうしよう。どうすれば。どうしたらいいと思います?」
「井野口君が、うちで飼ってる鶏が卵を二つ産んだから
 今日は勝つって言ってましたよ。なんか吉兆らしいです。
 よくわかりませんけど喜んでいいんじゃないですかね。」
「オレが雑魚だと……?お前如きが言うか。この小兵(ちび)がよ。
 ただの操り人形がよ!」

【戦術及び能力】
人間六人の頭上をひと飛びで越えられるだけの、脚力と体術を持つ。
また如何なる運動も一目見れば構造を完全に理解できる能力がある。
上記二人の刈流剣術もあらかたそれで手に入れているが、
所詮、猿真似屋ゆえに術技の表層のみを模す事が出来るに過ぎず、
その術技の本質までを理解する事は出来ない。

一応、我流魔剣“昼の月”の表層を真似ることは可能。
223 ◆YFw4OxIuOI :2009/01/26(月) 20:08:31 ID:C/LepFIb
以上です。
wikiと内容が被らない部分を上げてみました。
ストーリー部分はあまりないから世界観をさほど詳しく知る必要はありません。
メインはあくまでも、「武田赤音と伊烏義阿の、二人の相克の物語」ですから。

とりあえず執筆の用意は今から進めますが、これでOKかNGかは
今日中にどなたか返事ください。
224創る名無しに見る名無し:2009/01/26(月) 21:33:23 ID:vhMuQqlZ
>>213
いや本当は意味ないしおまけ的な新規追加なのに
良識的な書き手に混じって無茶苦茶なの沸いてるから

>>215
おいおい史実剣豪が強さの基準だろ
225創る名無しに見る名無し:2009/01/26(月) 21:49:27 ID:3vKOCln8
>おいおい史実剣豪が強さの基準だろ
それはただの思い込みだな
企画段階の時点で既に、銃弾?余裕っすよってレベルの創作剣豪が候補にいた
第一、どんなに新しくても百年以上も前の人間の強さなんて、誰も知らないんだから基準にできるわけがない
226創る名無しに見る名無し:2009/01/26(月) 23:44:52 ID:vhMuQqlZ
>>218->>222
ギリギリになっちゃったけど
参考資料見る限り俺は全然問題ないと思う

>>222のほうの物まねだけど一瞬でも見ればコピれるの?
まあとんでも性能だとは思うが面白そうではあるな
もちろん書いてあるように上辺だけなら
227創る名無しに見る名無し:2009/01/26(月) 23:52:45 ID:vhMuQqlZ
>>225
何言ってんだよ
基準がかみ合ってないな
少なくともファンタジーの魔法やらを除いた純粋な剣戟勝負ができる程度の基準だろ
ぶっとんでたのは小次郎一匹だけでほかは概ねそんなとこ
つーか何?
魔法使いでも入れたいの?
228創る名無しに見る名無し:2009/01/26(月) 23:59:35 ID:5Yw4NjNy
>>222
行けると思うー
変な言い合いは気にスンナ
229 ◆YFw4OxIuOI :2009/01/27(火) 00:02:57 ID:J+nOOLUe
ああ、ありがとうございます。
では、お言葉に甘えてとりあえずは二人を予約します
雑魚こと渡四郎兵は余裕があれば改めて。
雑魚は他の人が書いちゃってもいいですが。

>>226
そう。一度でも見ればどのような奥義でも
(人間に可能なものなら)完璧な形で再現できます。
まあどっかで燕返しと三段突き披露した場所がありますが、
仮にあれを目撃しているとすれば、何の苦労もなく
あの魔技を二つもゲットできるわけなのです。

ただし、完璧に理解できるのは単なる運動構造だけなので、
どこまでいっても所詮単なる物真似に過ぎません。
例えるなら、日本人の歌手がその歌詞に込められた意味さえも全く知らずに
外国語の歌を不気味なまでに正確なリズムで歌っているようなものと考えていただければ。
だから奥義の応用とか工夫とかが全く効かない。

折角手にいれた宝物が数多くあっても、
あの雑魚なら使い所とか平気で間違えまくりそうです。
謙虚さがあれば最悪にヤヴァい相手だと思いますが、
あの尊大な性格で大損こいてます。
230創る名無しに見る名無し:2009/01/27(火) 00:21:46 ID:1ghimSF+
>>229
資料読むと完璧に道化の道一筋じゃないかw
しかしこのロワではいいアクセントになりそうだ
下手したら即死だが面白そう
231創る名無しに見る名無し:2009/01/27(火) 00:24:54 ID:wc+OY2J0
>>227
つまり南総里見八犬伝の村雨もアウトということで宜しいか
232創る名無しに見る名無し:2009/01/27(火) 00:27:10 ID:uM6ncfw4
>>231
村雨は問題ないだろう。
そもそも主催者が妖術使いなんだから。
233創る名無しに見る名無し:2009/01/27(火) 00:35:43 ID:wc+OY2J0
>>232
確か村雨って、水のおかげで切れ味が落ちないだけじゃなくて、
篝火を消したりちょっとした火事を鎮火させたりもできる代物だからなぁ

むしろ判断の基準は史実じゃなくてこの辺に置くべきではと思ったり
234創る名無しに見る名無し:2009/01/27(火) 09:42:39 ID:eYpcqeSG
村雨は水で相手攻撃するわけじゃないし、返り血つかない以外のギミックは
信乃が使った時しか発生していないから、CCOが大丈夫ならこっちも大丈夫だろ
235創る名無しに見る名無し:2009/01/27(火) 14:35:04 ID:UfSngX37
ここまで男塾へのツッコミ一切無し
まあ王大人補正が無いからあっさり退場しても違和感は無いがw
236創る名無しに見る名無し:2009/01/27(火) 18:04:29 ID:uM6ncfw4
しかし雷電が剣客じゃなかったのが悔やまれる。
出たら面白かっただろうに。
237 ◆F0cKheEiqE :2009/01/27(火) 19:30:57 ID:dULQq6CL
すみません、

松林蝙也斎@史実
高坂甚太郎@神州纐纈城

の予約は一旦破棄します。
そんでもって、

藤木源之助@シグルイ
高坂甚太郎@神州纐纈城

で再予約

238創る名無しに見る名無し:2009/01/27(火) 20:50:27 ID:J+nOOLUe
>>236
登場キャラの流派説明や奥義説明が、
全て民明書房刊的内容になりそうで嫌杉。
239 ◆BtEbuU13e2 :2009/01/27(火) 23:11:08 ID:54V8ZaIr
富士原なえかと清河八郎を投下します
240創る名無しに見る名無し:2009/01/27(火) 23:13:24 ID:dULQq6CL
しえん
「まさか……生きているとはな」

清河は目の前に広がる海を見つめながら、ひっそりと呟く。
佐々木只三郎に斬られ、意識が遠く、視界が白めいたのは覚えている。
それが死を意味する事も承知していた。
虫の知らせはあったが、あのような不意討ち紛いの真似をされるのは予想外でもあった。
そしてその結果を招いたのは、佐々木只三郎の姦計でなく、自らの甘さというのも理解しているつもりだった。
だだ、死ぬ事自体には恐怖は無かった。
志半ばで倒れる事は不本意だが、お蓮をいつまでもあの世で一人でさせずに済む。
柄にも無く、死に際にそんなことまで考えてしまっていた。

「どうやら………会いに行くのはまだまだ先になりそうだな」

そして今、自らの立つ場所は冥府でなく、戦場。
二度目の生は殺し合いの為に与えられたのだ。

「あの老人………俺を生き返らせてまで殺し合いか。乗る気は無いが…………誰がいる?」

清河は幾人もの名を記してある巻物を紐解く。
そしてすぐに見つける。
宿敵の名を。

「佐々木只三郎。あいつも呼ばれたのか。やはりここで決着をつけるべきだな」

清河は腰に差した一本の太刀を握りながら、力強い言葉が口から零れる。
そして、更に名を追っていく。

「近藤勇、土方歳三、芹沢鴨………彼等はどちらでも構わぬな。場合によっては刀を交える必要があるが………」

清河はいくつかの名前を見つけるが、自分の味方となる名があまり見つからない。
一人で心細くなるようなわけは無いが、多勢に無勢となるのだけは避けたかった。
しかし、ようやく知人の名を見つける。

「坂本龍馬君に千葉さな子さんか。二人なら信が置けるが………婚約者の二人にまで殺し合えとは……ますますもって
許せんな。あの外道」

清河は柳生宗矩の顔を思い出し、強く憤りを感じた。
一人になるまで殺し合えとは、友人知人はもちろん、愛し合う者同士にまで殺し合いをさせるという事だ。
そのようなふざけた真似。許せる訳が無かった。

そしてその後。しばらくし一通り目を通すと、再び巻物を結び直し、懐に入れると歩き出した。

「やはりまずは同士を集めねば。虎尾の会のようにはいかぬかもしれんが………何とかしてこの戦いを止めねばならん」

清河八郎は二度目の人生の幕開けを、非常に困難な試練へ向かい立ち向かう事でスタートさせた。

********
剣道着に身を包む女子高生。富士原なえかは呆然と立ち尽くしていた。
何の前触れも無く時代劇のようなお白州に集められたと思えば、御前試合に強制参加。
しかもいきなり要約すれば、『お前弱いから死んどけ』みたいな感じで一人の男の子が首BOM!で死亡だ。
平静を保てという方が無理な話かもしれない。

「何なのよあれは。一体どうなってんのよ?私に殺し合い?この青春真っ盛りの女子高生に殺し合い?
………冗談じゃないわ!。誰がやるのよ。そんなもの」

なえかは半ばやけになって、適当な木に身を投げ出すようにもたれ掛かる。
そしてしばし現状に対し不平不満を喚き散らす。
不満を出し尽くすまでに、約十五分。
それだけの時間喚けば落ち着いたのか、少し静かになる。

「………はあ、疲れた…………まあいいわ。どうせいくら喚いたところで現状が変わる訳でも無し、こうなったら
頑張るしかないわよね」

と、なえかは元気良く刀を鞘から抜く。
するとそれはなえかでも知ってる宝剣だった。

「うわっ、さっきのお爺さん木刀渡すとか言ってたのに、こんな凄い剣……でもどうやって盗んできたのかな?皇居
に侵入してたら今頃ニュースで大騒ぎになってそうだけど……」

刀剣に関する知識はそれほどでもないなえかでさえも思わず驚きの声をあげる剣。
だがそれも無理は無い。
なえかに渡った剣は壺切御剣だったのだ。
867年の宇多天皇から現在に至るまで受け継がれていた天皇の証しとも言える宝剣。
それが富士原なえかに与えられた刀であった。

「……まあいいや。せっかくだし使わせてもらおうっと」

しかしなえかは特に気にする事も無く、普通に素振りを二度三度行う。
そしてその感触を確かめると、

「やっぱり良い刀は違うなー。手触りが良いや。それに………なんだろ。刀から力を貰えるような感じも………」

と非常に好感触だった。
しかしなえかは一度刀を鞘に戻す。

「そういえば私以外誰がいるんだろ………」

なえかは刀を地面に置くと、木にもたれるように座りながら名簿を開く。

「へえ、コガラシもシズクさんも居ないんだ………って、何この名簿。本当にこれでいいの?」

なえかはいきなり驚きを通り越した表情で名簿と睨めっこをしている。

(沖田総司に土方歳三?他にも坂本龍馬とか塚原卜伝とか宮本武蔵とか徳川吉宗とか………何か時代がおかしすぎない?
それに佐々木小次郎ばっかり多すぎるし………(傷)とか(偽)って何?偽者とか怪我したのと、元気な時で小次郎だけ
三人連れ出したの?……………SFみたいな力でも使っちゃったのかな?)

と、疑問ばかりが浮かんで頭から離れない。
だがその疑問もすぐに頭から消し飛ぶ。
小枝を踏む音が耳に届いたのだ。

「だれっ!」

なえかは刀を手に取りながら勢い良く立ち上がる。
その豊満な胸を揺らしながら………
243創る名無しに見る名無し:2009/01/27(火) 23:17:13 ID:dULQq6CL
しえん
********

時間はほんの少しさかのぼる。

清河八郎は浅い林の中を歩き進んでいた。
見通しがそれほど悪くないが、夜のため視界はそれほど広くは無い。
その為に、出会い頭に斬られるという、不測の事態を避けるべく、五感を研ぎ澄ませながら慎重に歩を進めていた。
そしてある程度歩き続けたという所で、ようやく五感はある人間の気配を察知した。

(むっ、この声は………女?さな子さんの声とは違うが……あの外道何人の女子を血生臭い戦いに巻き込むつもりだ)

清河は女と分かり、若干歩を早める。
距離はそれほど離れているわけも無く、すぐに近くまで辿り着く。
しかし女性は無用心にも参加者の名を記した名簿に見入っていた為に、自身の存在に気付いていなかった。
まずは声を掛けようと更に足を進めた時、不覚にも小枝を踏み小気味良い音を響かせてしまう。

「だれっ!」

当然のごとく、女性は勢い良く立ち上がる。
そして女性が振り向き向かい合う形になった時に清河の目に入った光景に、思わず想いもよらぬ言葉が
口から飛び出てしまった。

「やっ、山が二つ!?それも………揺れている!!?」

清河は思わず驚愕の声をあげてしまう。
遊郭でも見たことが無いような二つの巨大な山がそこにあったからだ。
剣道着の上からでもはっきりわかるそのふくらみはあまりに刺激的すぎた。

(くっ、イカン。俺は元服前の子供じゃないんだぞ。何を小娘の胸で!)

視線をすぐに逸らしながら、深呼吸をして鼓動の高鳴りを抑える。
しかし目の前の女性はその明らかに挙動不審な態度が気になっているようだった。

「ねえ。あなた大丈夫?息が荒いけど」

女性は心配そうな声で話し掛けて来る。
それに清河は何とか平静を装い答える。

「ああ、……大丈夫だ。心配は要らない」
「そう。ならいいけど。あっ、自己紹介忘れてたね。私、名前は富士原なえかだから」
「そうか。なえかという名か。俺は清河八郎という。心配掛けて悪いな」

相手が名乗ったので、清河も自身の名を答える。
だが、その言葉に対するなえかの反応は少し意外だった。

「えっ!清河八郎って、あの北辰一刀流で新撰組を作ったあの清河八郎!!」
「確かに北辰一刀流だが………新撰組とは何だ?」

清河はなえかの台詞に対し疑問を口にする。
新撰組という聞いた事の無い言葉が変に気になったのだ。
そして、ここでようやく清河の意識もなえかのたわわに実った胸から自然に離れられた。
「えっ、新撰組…………あっ、そう壬生浪士組なら知ってるよね。土方歳三とか近藤勇の」
「なるほど。あの幕府の犬共か。それなら知っている。俺とは元々の理想が違った奴等か」
「じゃあやっぱり………みんな本物なのかな」
「本物?何のことだ?」
「あっ、ううん。なんでもないよ」
「そうか」

なにやらなえかは何かを納得したようなそぶりを見せたが、特に清河は気にしないことにした。

「あっ、そうだ。ねえ、私の相手をしてよ。一回本物の武士と戦ってみたかったの」

だが今度は突然驚きの注文をしてきた。
それには流石の清河も驚く。

「相手?剣の勝負か」
「もちろん。私これでも結構自身あるんだ。だからお願い」

一応確認を取るが、認識に間違いは無く、剣の勝負を挑まれているのだと確信する。
しかしそれと同時、相手に殺気がないのもすぐに感じ取れた。
そして清河の答えはすぐに出る。

「残念だが無理だな」
「どうして?」
「私の刀がこれで、君の刀もそれだからだ」

清河は自身のかなり大きな太刀となえかの刀を交互に指で指して答える。
なえかの視線もその二つの往復するが、反論に出る。

「どうして?真剣だけど峰同士なら安全でしょ」
「馬鹿か。峰でも切っ先が当れば君の肌を傷付けるだろうが。大体君は婿も取っていない生娘だろ。あいにくだが
俺には嫁入り前の娘の肌を傷付ける趣味は無い」
「えっ」

清河の予想外に紳士的な態度に思わずなえかは驚いてしまう。
自分の周囲の人物だったらまずありえないような反応に、なえかはどうリアクションを取っていいのか分からなかった。
しかし、清河はなえかをもう一度だけ一瞥すると、すぐに背を向ける。

「まずは村に行くぞ。もし竹刀があれば……一度ぐらいは相手をしてやっても良い」
「えっ?」
「早く行くぞ。夜が明ける前に村に行きたい」
「あっ、………はい!」

なえかは清河を追うように若干早足で歩き出す。
こうして幕末の志士と現役女子高生の不思議な二人の旅が始まった。
【いノ弐 林の中/一日目/深夜】

【清河八郎@史実】
【状態】健康
【装備】一文字兼正@魁!!男塾
【所持品】支給品一式
【思考】
基本:同士を集め、殺し合いを止める。殺し合いを挑む輩は容赦なく斬り捨てる。
一:とりあえず呂仁村址の方へ向かう
二:坂本龍馬と千葉さな子を探す。
三:竹刀が見つかればなえかの相手をしても良い
四:佐々木只三郎とは決着をつけねばならんな

[備考]
佐々木只三郎等に殺された直後からの参戦です。
殺された際の怪我は全て完治しています。


【富士原なえか@仮面のメイドガイ】
【状態】健康
【装備】壺切御剣@史実
【所持品】支給品一式
【思考】
基本:殺し合いにしない。けど強い人とは戦ってみたい
一:竹刀が見つかれば目の前の清河八郎と戦ってみたい
二:出来れば他の侍の人とも会ってみたい
三:やっぱり知ってる名前の人は全員本物?
247 ◆BtEbuU13e2 :2009/01/27(火) 23:20:33 ID:54V8ZaIr
投下終了です。
248創る名無しに見る名無し:2009/01/27(火) 23:24:26 ID:dULQq6CL
投下乙!

清河のキャラがちょっと意外。
「風雲児たち」の影響か、もう少し凶人っぽいの想像してた。
そしてやっぱり巨乳ネタかwwwww
249創る名無しに見る名無し:2009/01/27(火) 23:27:02 ID:eYpcqeSG
おつ
おっぱおwwww
250創る名無しに見る名無し:2009/01/28(水) 02:33:09 ID:SAHdDUn4
キャラが参戦してない創作作品から名刀を支給品にするってのはナシなのかな
251創る名無しに見る名無し:2009/01/28(水) 02:49:23 ID:aBJ4adQ/
>>250
普通の刀ならどっちでもいいと思う
だけど、その作品を読まないと分からない特殊仕様な刀だと不味い
特に「伸びろ」といって伸びたり、雷や風を操るようなトンでも刀は止めた方が良い

でも普通の形状で切れ味が良い、刃こぼれしにくいという刀なら実在する名刀とあまり
大差ないような気もするが・・・
いったいどんな作品の刀?
252創る名無しに見る名無し:2009/01/28(水) 03:06:30 ID:SAHdDUn4
>>251
空の境界の九字兼定
結界の中で抜刀したら結界が斬られてしまう、とかは言われてるけど、
それ以外に特別な力は無い名刀
イラストとかで外見の情報なんかが手に入りやすかったんで、書きやすいなと思って
253創る名無しに見る名無し:2009/01/28(水) 03:10:30 ID:SAHdDUn4
といっても、実際に刀の効力で結界をどうこうしたシーンは無いから、実質ただの刀
刀身を出そうとしたらそういう理由で止められた場面があるってだけ
254創る名無しに見る名無し:2009/01/28(水) 04:29:07 ID:aBJ4adQ/
>>252
九字兼定なら和泉守藤原兼定という刀匠の作品で実在するらしいんだが。
土方歳三が使っていた刀も和泉守藤原兼定の作品らしいし。
だから別に実質が普通の名刀なら史実として出してもいいと思う
デザインは現在では紛失されてるからその月の境界という作品をモデルに描写するのは有りと思うし
255創る名無しに見る名無し:2009/01/28(水) 07:17:27 ID:LHalk//1
創作系からは無しだろ、際限無くなる
256創る名無しに見る名無し:2009/01/28(水) 07:39:28 ID:NmQ7c5eR
土方の刀は十一代会津兼定だったはずじゃよーと横レス
十一代は和泉守兼定を名乗ったけど、ややこしいことにいわゆる和泉守兼定とは別物なんだと
257創る名無しに見る名無し:2009/01/28(水) 08:23:44 ID:qLSLtAly
>>250
必然性がないからいらない方向性でいいと思う。
史実に関してでも別に天下五剣だったりいろいろあるよ名剣は。
258 ◆KEN/7mL.JI :2009/01/28(水) 12:10:13 ID:XyE/X6j8
 明楽伊織@明楽と孫蔵
 中村主水@必殺シリーズ

 に関してですが、とりあえず一旦企画スレの方に仮投下をしておきました。
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/9437/1228921844/247-248

 元々のこみっくすは絶版ですが、まあPCゲームなんかもマイナーなものなら
2〜3年もすれば新品はほぼ出回ってないですし、中古や漫画喫茶の利用を
考えれば、入手、参照の難易度は遙かに低い。
 とはいえ、実際に続きが書きにくいんじゃあしょうがないんで、取りあえず読ん
で貰ってイケそうかどうか判断してみてください、という事で。
 しかし続編にして前日談の 『御庭番明楽伊織』 の方を取り寄せて買ったんで
すが、2巻も出てるのにまだ修行中で剣劇シーンがほとんど無い! あと兄貴
の方がチョット参加させたら面白そうなところがあって困る。 フランスかぶれだし。 
259創る名無しに見る名無し:2009/01/28(水) 12:33:52 ID:NiHMk7cD
取り敢えず投下乙!
自分はいけると思うんですけどね。
キャラ的にも全く問題ないし。

それはそうと主水さん、いい味だしてるなぁ
260創る名無しに見る名無し:2009/01/28(水) 15:20:56 ID:loAaHmY9
自分も話はいいと思う。

ただ、主水の史実人物との関わりを全部なしにするのはもったいなくない?
主水は清川八郎や新選組、千葉周作なんかと縁があるおいしい立ち位置にいるわけで、
そこを捨てちゃうのはもったいなすぎるんじゃないかと。
261創る名無しに見る名無し:2009/01/28(水) 16:55:20 ID:SAHdDUn4
>>254>>257
なら空の境界参照のデザインで九字兼定を書く、ということにするわ
鞘とか鍔とかもはっきり分かるから描写に都合が良いんで
名前だけ残ってる名刀だと、長さとか装飾とか不足してる情報を埋めるのが大変だし
262 ◆KEN/7mL.JI :2009/01/29(木) 02:06:29 ID:YRpxcNDE
>>259-260
 ご返答有り難う御座います。
 それではこの後、他に問題の指摘などが無いようでしたら、誤字その他の修正をして正式に投下させていただきます。

 主水の史実人物との人間関係なんですが、確かに悩みどころなんですよねぇ。
 ただ誰と関係があるか、どの史実ネタと絡めるか、考えていくと、結局どのシリーズ (どの時代) かをきちんと決め
なければならなくなるのですよね。
 例えば清河八郎との関係を織り込んだ場合、『横浜異人屋敷の決闘』 からの主水、となる上、その場合この中村
主水はパラレルワールドで清河八郎と縁があった、という事にするのか、既に出ている史実からの清河八郎に、必殺
での清河のキャラをさらに後乗せする事にするのか…みたいな事もまぁ面倒臭い。
 だからまぁ、いっそすっぱり無しにして、その上で史実の裏側の人間として描かれている主水や明楽などは、変に
パラレルワールド的な要素は加えず、あくまで史実の裏側に居た者達として扱う方が良いかな、と。
263創る名無しに見る名無し:2009/01/29(木) 04:14:05 ID:LjV8Kfur
史実との関係とかは今の段階でありともなしとも決める必要ないのでは?
決めずにおいて、今後の話の流れ次第で都合の良い方にすればいいんじゃない?
264創る名無しに見る名無し:2009/01/29(木) 08:35:02 ID:Rrgj7M+3
>>263
リレーの負担が増えるから、決められるなら
最初の段階で決めた方がい。
265創る名無しに見る名無し:2009/01/29(木) 09:51:42 ID:BGiVd1QD
>>260
その辺扱い難しくないか?
新撰組とも赤穂浪士ともカスターとも面識あり(カスターはタイムスリップしてるが)戊辰戦争にも参加してるが、徳川幕府の時代には定年間近のキャラって

ところで
平景清と源義経を予約したいんだが、大丈夫?
義経は駄目っぽくなりそうだったが
266創る名無しに見る名無し:2009/01/29(木) 10:08:13 ID:+QxIK4H6
つうかもう定員です
267創る名無しに見る名無し:2009/01/29(木) 10:22:49 ID:TtH7nm24
>>265
定員だし、義経はともかく、
平景清は強力武者であって剣客じゃないと思う。
268創る名無しに見る名無し:2009/01/29(木) 10:54:27 ID:Rrgj7M+3
平景清か。懐かしいな。
源平討魔伝か、それとも史実かは知らないが。
でも定員か。おしいな。
269創る名無しに見る名無し:2009/01/29(木) 16:23:33 ID:BGiVd1QD
あ〜そうか!!定員か!!orz
討魔伝での二人なら参加させやすいと思ったんだ、コロシテシンゼヨーゥやりたかったよ…
270創る名無しに見る名無し:2009/01/29(木) 16:43:03 ID:fqIIU3O8
フーテンガカマキリ
271創る名無しに見る名無し:2009/01/29(木) 19:19:29 ID:Bs4vIaa9

◆kn79tj2C2Y氏はそろそろなんらかの返答をどうぞ
>予約日時:2009/01/22(木) 12:51:02
272 ◆b8v2QbKrCM :2009/01/29(木) 19:57:40 ID:gDpTeAq2
少々遅れました
20:00頃から投下したいと思います
273半人半霊の半人前 ◆b8v2QbKrCM :2009/01/29(木) 20:02:30 ID:gDpTeAq2
 物憂げな溜息が一つ、海沿いの林の中に落ちた。
 梢の隙間から見え隠れする満天の星空。
 二重にも三重にも重なり合った緑の破れ障子は、時折風にさざめき、不気味な音を響かせている。
 ざざぁ、と波飛沫が宙を舞う。
 冷たい海は、夜空を映して巨大な墨汁溜りのようにも見えた。

「妙なことに巻き込まれてしまった……」

 そう呟き、溜息の主――年端も行かぬであろう少女は空を仰いだ。
 首元で切り揃えられた白髪が微かに揺れる。
 如何なる秘術によってか、突如としてこの島へ呼び寄せられた怪異。
 程度の大小の違いこそあれ、今は誰もが心の内に動揺を抱えていることであろう。
 その最中に、少女が漏らした反応は溜息一つだけだった。

「でも犯人の顔が分かっているのは幸いかな。
 犯人探しで片っ端から斬る手間が省けた」

 物騒な独り言を続けながら、少女は林の外へと歩を進めた。
 肩から荷を下げたまま、片手で広げた地図と周囲の風景を見比べる。
 幸か不幸か村から程近い場所にいるようだ。

「とりあえず大体の位置はよし、と。
 ……当面の目的は犯人を斬って楼観剣と白楼剣を取り戻すことだな。
 これも良い刀みたいだけど、やはりあの二振りでないと」

 少女は口惜しそうに朱色の鞘を撫でる。
 黒い紐で背に負った、刃渡り三尺に迫るであろう古刀。
 それが此度彼女に与えられた得物だった。
 銘こそないものの、九字兼定と呼ばれる名刀である。
 仮に真作であれば五百年もの歴史を重ねた逸品に相違ない。
 比較的最近に拵えられたと思しき鞘と柄、そして笹折図の鍔も、紛れもなく一流の高級品だ。
 そんな代物が華奢な少女の背に負われているのだから、不釣合いにも程がある。
 ――そう、少女の体躯はあまりにも幼かった。
 あくまで見かけだけで語るならば、十を越えて十五に届かぬ程度だろうか。
 もはや銀と呼んでも差し支えのない白髪に、萌葱色の洋服。
 深い青の眼と極端に色の薄い肌。
 頭を飾るリボンから簡素な黒い靴に至るまで、徹頭徹尾、刀というものが似合いそうにない容貌だ。
 しかし当の本人はといえば、慣れ親しんだ重みだと言わんばかりに、軽やかな足取りで先を急いでいた。
 先程からの独り言といい、実に少女らしからぬ立ち振る舞いだ。
 だがそうした違和感も、彼女の姿をよくよく見れば腑に落ちることだろう。
274半人半霊の半人前 ◆b8v2QbKrCM :2009/01/29(木) 20:04:01 ID:gDpTeAq2
 月明かりの下、少女の後ろを奇怪なものが棚引いている。
 輪郭がはっきりした雲、と表現すれば分かりやすいか。
 それとも端的に――巨大な人魂と呼ぶべきか。
 とにかく、ソレは懐いた子犬のように、あるいは昼下がりの影のように、少女の周囲から離れない。
 幻とするには現実味が有り過ぎて、風船か何かと思うには自在に動き過ぎている。
 誰が見ても即座に理解するに違いない。
 彼女は、尋常ではないと。

 幻想郷と呼ばれる土地がある。
 日本という島国の、どこか深い山の中。
 現代文明に忘れられた幻想が息衝く、数多くの妖怪達と少しばかりの人間が住まう秘境である。
 巨大な結界で隔絶されたそこには、吸血鬼、天狗、更には神々までもが当たり前のように存在している。
 そして少女、魂魄妖夢もまた、幻想郷の住人の一人であった。
 彼女は妖怪ではないが、さりとて純粋な人間というわけでもない。
 半人半霊。
 人間と幽霊のハーフという、実によく分からない区分をされる人物である。
 つまり、刀を背負った少女の肉体が、魂魄妖夢の半分。
 ふわふわと浮かんでいる大きな幽霊が、魂魄妖夢のもう半分に相当するのだ。
 彼女がこの状況にさほど動じていないのも、そうした出自に由来する。
 多くの妖怪が集まる土地柄、年に数回という頻度で異変や怪異が発生している。
 加えて、過去には彼女も異変の片棒を担いだことがあった。
 要するに、慣れである。

「犯人が分かってるならそいつを斬れば解決ね。
 問題は、どうやって見つけ出すかだけど……」

 少女はもう一度地図に視線を落とした。
 北へ向かえば仁七村。
 南へ向かえばへろな村。
 どちらの村にも近いというのは、便利なようで困りものだ。
 夜半の空気は冷たいが、息が白むほどではない。
 少女は再び嘆息し、無表情な月を見上げた。
 思い描くは屋敷に残る主人の横顔。
 暫く自分がいなくても何とかやっていけるだろうが、それでも心配なものは心配だった。

「申し訳ありません、幽々子様。帰りは遅くなりそうです」


【ほノ漆 林の西端/一日目/深夜】

【魂魄妖夢@東方Project】
【状態】健康
【装備】無名・九字兼定
【所持品】支給品一式
【思考】
基本:首謀者を斬ってこの異変を解決する
一、とりあえずどちらかの村へ向かう
二、愛用の刀を取り戻す

【備考】
東方妖々夢以降からの参戦です。
275 ◆b8v2QbKrCM :2009/01/29(木) 20:06:28 ID:gDpTeAq2
投下終了です
確認したら別に遅れてなかった気がした

キャラ紹介の項目が必要なようなら作成しときます
276創る名無しに見る名無し:2009/01/29(木) 20:09:30 ID:Bs4vIaa9
投下乙!
みょん参戦か。
流石幻想郷の住人、ドライだなぁ
277 ◆L0v/w0wWP. :2009/01/29(木) 21:20:36 ID:+QxIK4H6
諸事情でPCから投下できないので、避難所に予約分投下しました。どなたか、代理お願いしたい。
題名は「走れ!地獄のジャングルを」でお願いします。
278転載:2009/01/29(木) 21:31:05 ID:Bs4vIaa9
◆L0v/w0wWP.:2009/01/29(木) 21:03:48 ID:4rbwvOjM0
瀬田宗次郎、倉間鉄山投下です

256 : ◆L0v/w0wWP.:2009/01/29(木) 21:04:37 ID:4rbwvOjM0
「それにしても随分また面倒な事に巻き込まれちゃったなぁ…。」
農家の囲炉裏端で、かつての志々雄真実が十本刀最強と言われた男・『天剣』の宗次郎は一人ごちていた。
志々雄一派崩壊の後、彼は一人北を目指しての道中、気がつけばここに連れてこられていたのだ。

「緋村さんは…やっぱりこれを止めようとするんだろうな。」

囲炉裏にくべた鉄瓶が沸くのを待ちながら再び、人別帳に目を通す。
これを見るまでもなく、宗次郎はかつて自分を打ち破った男の姿を
あの白洲の場ですでに目撃している。

そして、もう一人、志々雄真実―――かつての自分の全存在といっても
過言ではなかった男の名が記されていたのを見たときは、さすがに一瞬
鼓動が早くなった。だが、確かに自分はその死を目撃したわけではないので、
仮に志々雄が生きていたとしても、不思議ではない。おそらく彼は喜々として
この殺し合いに乗るに違いない(勿論、あの主催者連中も獲物のうちとして)。
まさにここは志々雄が理想とした弱肉強食の世界、いやそれ以上に苛烈な強者が
強者を食らう、蠱毒の坩堝なのだから。そして、しばらく前の自分も迷う事無く
志々雄の駒として殺戮を行っていただろう。だが、今はすんなりと志々雄の考えに
従うつもりはなかった。かと言って―緋村のように、この死合を止めるために奮闘する
その考えも今はない。なぜなら彼は…。



と、ふいに戸口の向こう側に人の気配を察し、身構える。
相手も中を警戒してか入ってくる気配はない…、静寂が場を支配する事寸刻。

「失礼する。」

扉の向こうから顔を出したのは、腰に刀を挿し、羽織袴の初老の男。
精悍かつ気品のある顔立ち、物腰で髷を落とした髪を
油で撫で付け、口髭を蓄えている。その物腰から
身分を確かめるまでもなく政府の高官か或いは
華族であると見当がついた。そして、同時に
相当に腕が立つという事も、宗次郎の勘が告げていた。

「ええと…どちら様ですか?」

平生とまるで変わりなく、宗次郎が尋ねる。

「私は倉間鉄山という者。キミはこの御前試合とやらの参加者だね。」

(くらま…そういえば、張さんが前、そんなような名前の剣客が
維新側にいたとかいなかったとか話していたような気がするな…
あの場にいた由美さんは聞いた事もないと言っていたけど。)

この鉄山が謎の、くらま某と同一人物なのかはさて置いて、
やはり、かつては幕末の京で名を挙げた剣客だったのであろうか?

「はい、僕は瀬田宗次郎という者です。人別帖の方にも…あ、ほらありました。」

足元に開いていた人別帖ニコリと誰に対しても同じように向けている笑顔を向ける。

「そうか、では君も相当の腕前なのだろう。ひとつ、表で立ち合って貰いたいのだが。」
279転載:2009/01/29(木) 21:32:51 ID:Bs4vIaa9
「乗っているんですか?これに」

その問いに一瞬、鉄山の顔が険しくなる。

「誤解しないで欲しいが決してそういうわけではない。が、ここに集められた連中は
 相当の手垂れらしいからな、その実力を測って置きたい。」

鉄山の発言に宗次郎は、一瞬きょとんとした表情を見せ、そして破顔した。

「アハハハハ…彼方は僕を試すつもりなんですか?強いですよ…僕は。」

再び、笑みをこぼす宗次郎だが、こころなしか、先程とは異なり不敵なものとなっている。
鉄山もそれを察したのか、表情をさらに引き締めた。

「勿論、こちらとしても君を侮っているつもりはないがね。受けてくれるか。」
「ええ…と、言いたい所なんですけど、生憎僕には得物になるような物は渡されていないんですよ。」

宗次郎の行李に入っていたのはお世辞にも人を殺すどころか、武器にすらなりそうもないものだった。
鉄山は少し考えた後、戸口の脇に何本か立てかけてあった竹竿(干し柿を吊るすものだろうか)のうちひとつを、
手にとって真っ二つに圧し折った。

「ならば、お互いこれで渡り合うのはどうだろう。先ほども言ったとおり、命のやり取りをするつもりは毛頭無いのでな。」



寸刻、淡い光を放つ満月の下、二人は竹の棒を手に向かい合っていた。
鉄山は中段に構え、宗次郎は抜刀術の体制を取っている。

(口で言うだけじゃない、相当の腕だなこの人は…。)

鉄山の構えには一部の隙も無かった。対する宗次郎も、少しの隙も鉄山に与えてはいない。
お互い打ち込む隙が無く膠着状態のまま―――時間が経過している。
ただ、宗次郎の場合は違う、あえて打ち込まないのだ。
自分をして腕が立つと評価せしめるだけの技量を持つ鉄山に対する、彼なりの敬意。
なぜならば、いかな達人といえども、彼の神速の剣技の前に受け太刀を用いる事は適わないから。

と、突如、宗次郎の姿がその場から消失、と同時に鉄山の眼前にその姿が現れる。

カーンと枯れ竹の打ち合う音、鉄山の水月に向けて放たれた横なぎの一撃を、
鉄山の竿竹は背面を、その懐に触れるか触れないかの位置で、防いでいた。
鉄山は表情を崩していないが、鼻頭に脂汗が滲んでいる。対する宗次郎は
へぇと小さく声を漏らした。

「せぇいっ!!!」

裂帛の気合一声、鉄山の竹竿が宗次郎の竹竿が弾き飛ばし、
と同時に彼の頭上目掛けて返しの振り下ろし。
それが、彼の脳天を打ち据える前に宗次郎は後ろに飛び退く。
すかさず、背後の立ち木を蹴り跳躍、中空から
竿を一杯に振り下ろしがら空きとなった鉄山の
脳天めがけて逆に打ち込まんとした。

一瞬目を見開いた鉄山、交わすことは不可能と判断し
左手を竿に当ててこれを防御。その小柄な体のどこに
このような力があるのか。凄まじい剣圧に、奥歯を歯を噛み締めて
そのまま体のみをやや後ろにずらし、着地する宗次郎と一定の距離を取る。

280転載:2009/01/29(木) 21:35:56 ID:Bs4vIaa9
腕の力を緩めると同時に振り下ろされた、宗次郎の竹竿が鼻先を掠めた。
前屈みになった宗次郎が振り下ろした竿を体に引き寄せ、そこから鉄山の
下顎へ向けて突きを繰り出す。一方の鉄山も、片手持ちとなった竹竿を
右下へと切り下げ、それを払おうとし―――

――――――空気を裂く心地よい音―――――――――

しゃがみ込むような姿勢をとる宗次郎の眼前で、
右足を後ろにして屹立し、やや下げられた鉄山の目線の先で、
二人の持つ竹竿は半ばほどで裂け、先の方が見苦しくぶらぶらとぶら下がっていた。
引き分け、結果だけ見ればそうなのかもしれないが、
きょとんとそれを見つめる宗次郎が相変わらずの自然体なのに対し、
鉄山はほんの数号の打ち合いで肩で息をしていた。

「見事…君に対する、数々の非礼、容赦願いたい…。」

鉄山はこの自分の3分の1ほどの年齢の少年に対し、敬意を示し頭を下げた。
と、その時、明かりがついたままとなっている人家から、
蒸気の漏れる音が聞こえる…。

「お互いいい稽古になりましたし、一服しませんか?」

宗次郎は鉄山に対し、その屈託の無い、それでいてどこか
人を不安にさせるような笑みを浮かべた。


囲炉裏を挟んで向かい合いながら、二人は湯飲みを手に八橋(これが宗次郎の支給品だった)を
かじっていた。湯飲みを空にした所で、鉄山が切り出す。

「君ほどの実力者がこの死合に乗っていないのは幸いだ。
 あの白洲の場の連中が何を考えているかはしらんが。
 これを打倒するために是非、協力して欲しいのだが…。」
「お断りします。」

それまでと変わらぬ穏やかな口調で宗次郎が返答する。
あまりに、迷いの無い返事に鉄山は、顎を引いてやや驚いた表情を作った。

「…なぜ?」
「…確かに僕は殺し合いに''今は,,は乗っていません。かと言って、
 ここにいる人たちを助けるのが正しいのかも僕にはわからないんですよ。」
「なに…?」

鉄山が眉間に皺をよせる。。

「少し前の僕なら喜んで乗っていたんですけどね…ある人に言われたんですよ。
 自分で答えを見つけろって。その人の言うことが正しいと分かれば、僕はクラマさんに
 力添えをします。ただし、僕が今まで信じてきた道がやはり正しいと分かれば、
 僕は優勝を目指すつもりです。」
怪訝な表情をした鉄山が瞑目し、しばし腕を組んだ。

「…わかった…。そういう事ならば無理強いはせん。だが、一つ約束して貰いたい。」
「なんです?」
281転載:2009/01/29(木) 21:37:12 ID:Bs4vIaa9
「私はこれから、他に協力できる人間を探す。今日の正午、私はもう一度ここに戻って来よう。
 君ももう一度、ここに戻ってきて欲しい。その時まだ、君が答えを見つけられないならば、
 お互いの情報を交換してまた分かれる。もし、君がこの死合を止めるつもりになったならば、
 そのまま合流して欲しい。そして、君がこの死合に乗るつもりになったのならば…その時は
 私が最初に相手をしよう。それまで、なるべく殺人は控えて貰いたい。」

宗次郎は一瞬、目を瞬かせ、何度目か分からない笑みを作る。

「わかりました。それならいいですよ。ただし、襲ってきた人間に対しては保障できませんよ。
 まあ、今の僕には人の命を取れるような道具はありませんけど。ああ、ちゃんとした得物も探さなきゃ
 …あっ、心配しないでください。丸腰で襲われても逃げ切れるだけの足はありますから。」

素っ頓狂に手を打つ宗次郎。

「…決まりだな。では私は早速発たせてもらう。」

立ち上がる鉄山に宗次郎が声をかけた。

「ああ、待ってください。人別帖に乗っている緋村さんって人、赤毛の優男で左の頬に
 目立つ十字傷があるから、すぐ分かると思いますけど、この人なら信用していいと思いますよ。
 あと、斉藤さんっていう痩せぎすで、眼つきの悪い警官と、四乃森さんっていう
 マント羽織った、暗〜い感じの人。この二人は何考えてるかよく分からないけど
 声をかけてみて損は無いと思います。あと、志々雄さんっていう、全身包帯だらけの人。
 この人は多分何言っても聞かないでしょうから、説得するだけ無駄ですよ。」

宗次郎はこの場にいる自分の知り合いの簡単な情報を伝えた。

「情報の提供、感謝する。それとこちらからも一つ聞きたいのだが…。」
「なんです?」

思いがけない逆質問に宗次郎は首をかしげる。

「君は中原ケイコという女性を知っているかね?」
「なかはら…ですか?…知らないなぁ…。」
「そうか、ならば気にしないでくれ。では、お互い命あらば正午に。」

そう言って鉄山は背を向け、一度こちらへ頭を下げてから引き戸を閉めた。
282転載:2009/01/29(木) 21:38:30 ID:Bs4vIaa9


「誰なんだろう…。中原って、名簿にはいなかったけど。それにしても
 案外あっさり引き下がっちゃったな。あの手の人は、しつこく説得
 してくると思ったんだけど。」

頑固そうに見えた鉄山の以外と物分りのいい態度を宗次郎は意外に思っていた。

「予想以上に強かったな、あの人。」

鉄山は防戦寄りであったものの、自分の神速の動きに曲がりなりにも対処できるだけの
力量を持っている。緋村や志々雄、自分のように人間離れした技を持っているようには
見えなかったが。振り下ろされる剣の威力は単純に凄まじい重圧を持っていた。
それにまだ、あれは彼の全力では無い、勘ではあるがそんな気がする。

鉄山のような、技量、精神ともに抜群の人間がここにはうじゃうじゃしている。
鉄山はどちらかといえば緋村寄りの考えの持ち主のようだが、当然、この
試合で他社を喰らい最強を目指さんとする者も多いだろう。
長年、妄信していた弱肉強食の論理に初めて、疑問を呈した彼は考える。
志々雄と自分の信念が正しいのか、緋村の言う事が正しいのか、はたまた別の答えがあるのか。
彼らはそれを見つける助けとなってくれるのだろうか。

「もう一度、志々雄さんや緋村さんと会うような事があれば…。僕は…。」

やはりこの場は、誰かが僕に与えてくれた舞台なんだな。
宗次郎は再び、茶を啜り、手元の八橋をつまんだ。

【への禄/深夜】
【瀬田宗次郎@るろうに剣心】
【状態】健康
【装備】なし
【所持品】支給品一式(茶葉完全消費) 、八橋(半分ほど消費)@るろうに剣心
【思考】
基本:自分自身の答えを見つける。乗るか乗らないかは決めていない。
一:正午に鉄山とここで待ち合わせる。
二:得物になりそうな物をさがす。
三:鉄山と再会するまで人は斬らないが、相手が襲い掛かってくれば別。
四:志々雄、緋村と会った場合どうするかは考えていない。
五:中原ケイコって誰だろう?

[備考]
※京都編終了後からの参戦です。
※鉄山は元維新志士だと思っています。
※過去の剣豪が名を連ねているのを見ていますが、特に何とも思っていません。
283転載:2009/01/29(木) 21:40:05 ID:Bs4vIaa9
―――倉間鉄山。
日本国国防軍の高官。優秀な工学技術者。剣聖・藤波白雲斎の高弟にして一刀流継承者。
そして、原始科学を信奉する、闇の宗教結社エゴスとの戦いのために結成された、
軍の秘密組織・バトルフィーバー隊の司令官である。
彼が今、なぜこのような場にいるのかはその優秀な頭脳をもってしても確定できていない。

先ほどの勝負で宗次郎が蹴った立ち木の表皮が削れているのが分かる。

「凄まじい脚力だ…。音に聞くだけだった縮地の法といい、あれだけの身体能力の持ち主、国防軍にもおらん。」

おそらく、フィーバー隊で一番身体能力に優れる、バトルケニアこと曙四郎も凌駕しているだろう。
先ほどの勝負、正直に言えば鉄山は彼の動きを追うのがやっとであった。曲がりなりにも、
その太刀を受け切れたのは、畳を這う蟻の足音すらも察知できる集中力と、
長年の経験で培われた勘によるものであった。

「やはり一般にあれほどの人間がいるとは思えない。彼はエゴスの改造人間なのか…。
 いや、だがしかし…、しかしだ、彼に特にそのような様子は見られない。
 やはり、これは別の何かが。」

ここに連れて来られた時から、鉄山は主催者と参加者の目的、正体幾つかの仮説を立てていた。
まず一番辻褄が合うのは。これは自分と敵対するエゴスの首領・サタンエゴスのための御前試合であり、
参加している剣士たちは、エゴスの組織に組する改造人間、刺客、或いはエゴスと癒着している
政界、財界の用心棒etc…である事という事。先ほどの宗次郎との会話で、
鉄山が自分に関する情報を殆ど語らなかった理由のひとつである。
殺害ではなく拉致という手段を取ったとの自分の戦闘データの収集が目的…。

だが、あの青年・瀬田宗次郎はそのような素振りを見せていない。
知り合いが4人いるとも語っていた。あれが偽りであったとは思えない雰囲気であった。
となると、これがエゴスの仕業である可能性は低いと考えざるを得ない。

そして、この人別帖に名を連ねる、過去の大剣豪、なぜか二つ名が記されている
犬塚信乃のような物語の中の人物までいる。彼らは唯の騙りなのか、
エゴスの作り出した改造人間、アンドロイド、或いは記憶を書き換えられた人物とも
考えたが、これを主催したのがエゴスである可能性が低いとなると、
俄かには信じがたいが、本当にエゴス以外の何か大きな力が彼らを現世に体現させたというのか?

「十兵衛…。」

あの場に居た、隻眼の武士は人別帖に照らすと柳生十兵衛、となると
当然白州に居た自分と同年輩の男も、柳生但馬という事になる。
考えれば瀬田青年の書生風の格好も、かれこれ40年来目にしていない古めかしいもの。
本当に彼らは過去から連れてこられた人間…いや、自分が過去に引き戻された?
非科学的ではあるが、その可能性も考えざるを得ない。とにかく、情報が少なすぎる。
十兵衛と、宗次郎が信用できると述べた緋村という男を優先的に他の参加者と接触を測らねば。
284転載:2009/01/29(木) 21:40:38 ID:Bs4vIaa9
「それにしても…。」

鉄山は瀬田宗次郎という人間を測りかねていた。
確かに彼の部下は変わり者が多く、取り纏めにはフィーバー隊リーダーの伝ともども苦労しているが、
彼らは全員、根底に正義の二文字を掲げている。だが、あの瀬田という青年の思考、鉄山の老練な
眼力と頭脳としても読みきれない、ともすれば不気味さも感じられる所があった。

「虚無…、いや自らを信念たる軸が無いというべきか。」

対峙した際、彼の太刀筋の読み難さとあの感情の通わない笑みから、鉄山が感じ取った印象がそれ。
だが、彼の言動を追えば抜け殻や廃人と呼ぶほどでも無い。
「どうすればよいのか分からない」「自分で見つける」と彼は言っていた。
恐らく、彼にはやはり何か信念としていたものが存在していて…それを失った。
そして、新たな軸を模索している、それが今の彼であろうか。

「多少時間はかかっても、彼に正義の心を説くべきだったか…。」

266 : ◆L0v/w0wWP.:2009/01/29(木) 21:14:45 ID:4rbwvOjM0
いや、自分で何が正しいと見極めると述べていた以上、
いくら説得をしても、他者の意見だけでは考えを確立させるのは難しいだろう。
やはり彼に任せ、例え、最悪の結論を導いたとしても、自分が食い止める。
そのための約束を鉄山は、交わしたのだ。

「第一は、彼が正義の心に目覚めてくれるのを祈るばかりだ。
 だが、もし、凶行に走るようなことがあらば勝てるのか?私に。」

無論、彼を食い止められなければ、それも水泡に帰す。
剣技ならば、ひけを取っているつもりは無い。
だが、ひとつ脚力という点で彼は、自分を遥かに凌駕。
さらに、年齢差も手伝って、長期戦になればなるほど
戦況は不利になるだろう。二の太刀は用いず、一撃必殺
の奥義「電光剣」で確実に倒すほかない。

とりあえず、宗次郎の事は彼自身に任せ、今は
理不尽な殺し合いを要求し、年端のいかない少年を
無惨に殺すような主催者を打倒する同志を募らねばならない。

「しかし、なぜ、あの時、中原君の事などが浮かんだろうな。性別も雰囲気もだいぶ異なるのだが。」

首をかしげながら、歴戦の名将は
明かりの灯る人家から離れて行く。
悪を討て!倉間鉄山!BFJ司令官の名にかけて!
285転載:2009/01/29(木) 21:42:23 ID:Bs4vIaa9
【への禄 民家の前/一日目/深夜】
【倉間鉄山@バトルフィーバーJ】
【状態】健康
【装備】 刀(銘等は不明)
【所持品】支給品一式
【思考】
基本:主催者を打倒、或いは捕縛する。そのために同志を募る。弱者は保護。
一、宗次郎と正午にここで再会。彼が、死合に乗るようならば全力で倒す。
二、主催者の正体と意図を突き止めるべく、情報を集める。
三、十兵衛、緋村を優先的に探し、ついで四乃森、斎藤(どの斎藤かは)を探す。志々雄は警戒。
四、どうしても止むを得ない場合を除き、人命は取らない。ただ、改造人間等は別。

※参戦時期は未定です。
※これから、どこへ向かうのかはお任せします。


以上転載終了
それと投下乙!
宗次郎は京都編終了後か。
さてどっちに転ぶか
286 ◆L0v/w0wWP. :2009/01/29(木) 22:42:54 ID:+QxIK4H6
代行感謝です〜
ところで既存キャラの予約はして大丈夫ですか?
287創る名無しに見る名無し:2009/01/29(木) 22:53:15 ID:Bs4vIaa9
既存キャラって言うと、
既に参戦してるキャラの事ですか?

80人全員出そろってからの方が、
個人的にはいいと思います。

所で、◆kn79tj2C2Y氏の予約ですが、
どうします?
288 ◆L0v/w0wWP. :2009/01/29(木) 22:57:15 ID:+QxIK4H6
ありがとうございます
まあ、とりあえず全員の作品揃うまで見送ります

期限過ぎた予約は今日中に連絡なければ破棄でいいのでは?一人枠が明きますな
289創る名無しに見る名無し:2009/01/30(金) 00:13:50 ID:IGgXXHC4
◆kn79tj2C2Y氏ですが。
返答がないので、氏の予約は破棄されます。

よって、新規参戦枠が1つ空きます。
欲しい方はお早めにお願いします
290創る名無しに見る名無し:2009/01/30(金) 01:14:33 ID:Ius7r4qd
ちょっと待てや
過去に突発的に許可も得ずに予約した奴の作品とか認められないだろ
指摘もスルーしてキャラ紹介必要なら書きますじゃねーよ
書くって言ってて書いてないじゃないか(>>179>>181>>182)
しかも今日現れたと思ったらいきなり必然性のない刀がどうこうの後投下

主水の人なんてすげえ丁寧に確認して良い作品書いてるわけだし
それ以前に却下された人たちだって紹介もちゃんと書いて出したかっただろうに
認められずに我慢してきてるんだぞ?

魂魄妖夢@東方Projectの参戦は反対
どうしても出したいなら一旦破棄の上、参戦前の手順をちゃんと踏め
新規枠ってのは独断で勝手に追加するものじゃない
291創る名無しに見る名無し:2009/01/30(金) 01:17:52 ID:xs+0Gm4q
新規じゃないぞ
>>3参照
292創る名無しに見る名無し:2009/01/30(金) 01:20:01 ID:wKQE32R0
制限はあとから書き込めばいいのでは?
特殊能力一切使用禁止で
まあ、東方食わず嫌いだからどんなキャラか説明は欲しいな

中原ケイコでぐぐったら…そういう事かw
293創る名無しに見る名無し:2009/01/30(金) 01:48:31 ID:L6JenzTS
別に>>3とかの表一覧にあれば無条件でいいわけじゃないとは思うが……
桂言葉も確か予約された後で「剣客じゃない」となって予約NGになってたし
294創る名無しに見る名無し:2009/01/30(金) 01:52:57 ID:xs+0Gm4q
>>293
桂言葉がNGになった理由と>>290の言い分は全然違うと思うぞ?
295創る名無しに見る名無し:2009/01/30(金) 02:19:20 ID:Ius7r4qd
そう全然違う
俺が一方的に勘違いしていただけなので謝罪をします

いやまあキャラとしては議論の余地がないとは思わないのだけども
リストにあったのなら非はない
誤解にも関わらずきつい言い方をして作者さんにはすまなかった
296創る名無しに見る名無し:2009/01/30(金) 03:08:58 ID:L6JenzTS
俺も悪い。
文章を少し読み違えていた。
確かに全然違うわ

そして>>289で新規参戦枠が一つ空いたけど
新規枠で桜咲刹那@魔法先生ネギま!の予約してもいいですか?
297創る名無しに見る名無し:2009/01/30(金) 03:12:18 ID:BVRUyT4O
それってどんなキャラ?
298創る名無しに見る名無し:2009/01/30(金) 05:03:17 ID:zmLYAVbk
桜咲刹那について調べてみたが空飛んだり気を飛ばして攻撃したりできるらしいな。
さすがにちょっと場違いな気がする。
299創る名無しに見る名無し:2009/01/30(金) 06:03:03 ID:45LD6tin
魂魄妖夢@東方Projectって、半分人間らしいけど日本人の血が入ってたっけ?
あるいは、偽造でもいいから日本国籍保持しているような描写とか本編にあった?
それさえあれば文句言わないが。

でも一人かあ。渡四郎兵追加できるかな?
300創る名無しに見る名無し:2009/01/30(金) 06:27:22 ID:L6JenzTS
>>297
一言で言えば女剣士。
持ってる刀はかなり長い野太刀。
烏族と人間のハーフなので、背中から羽が出る(普段は羽根は消しているが自分の意思で出せる)
基本の戦闘スタイルは幼少時から鍛えられた剣術であるが、家柄もあり、陰陽師系の妖術とかも扱える。
初期はお嬢様を陰から守る忍びのような立場であるが、最近では堅苦しさが若干薄れている。

一応原作漫画以外にアニメ化ドラマ化をしているが、アニメ一期の序盤以外は全て原作と乖離してるから
事実上原作漫画でしか把握は困難(漫画自体は大抵の本屋、古本屋、漫画喫茶で容易に入手、読書が可能)
飛行禁止、雷や衝撃波といったトンでも攻撃の威力大幅減などの制限ではキャラの魅力自体は損なわないと思うから
何とか出したいんだが(戦闘も剣術があくまでも中心だから、致命的問題ではない)
301創る名無しに見る名無し:2009/01/30(金) 07:32:44 ID:zmLYAVbk
>>300
ここの参加者は小次郎(偽)が実体をもった以外は基本的に制限なしできたわけで、
そんな中で一人だけ制限されてると浮きそうな気がする。
果心居士に他人の能力を制限する力がある事にすると後で参加者が主催者と対決する場合に対抗できるかって問題もある。
302創る名無しに見る名無し:2009/01/30(金) 07:54:07 ID:L6JenzTS
>>301
さっきざっと読み返して確認したけど、羽での飛行は一回。
雷は数回使っているが、どれも決め手でなく野球で言ういわゆる見せ球的役割。
衝撃波も一度力を溜めての剣の風圧に近い。(小次郎(偽)のツバメ返し同様に乱発は出来ない+射程もそんな長くない)
純粋な対人戦では普通に剣で戦ってる描写がほとんど。

だからよく考えると制限しなくても、そんなバランスブレイカーのような超人キャラではないようにも思う
303創る名無しに見る名無し:2009/01/30(金) 08:01:36 ID:45LD6tin
桜咲刹那出すんだったら青木素子のほうが剣客っぽい気がする。
正直ネギまキャラは最近色々と設定がdでもだし。
304創る名無しに見る名無し:2009/01/30(金) 08:11:28 ID:L6JenzTS
>>303
でも実戦経験やロワでの動きの目安となる「生死をかけたガチバトル」の実績は
素子さんは少なくない?
ラブひなは過去に一度読んだだけだけど、真剣な戦いをしていた記憶が……
305創る名無しに見る名無し:2009/01/30(金) 10:26:32 ID:3ESTuscZ
これなら、創作キャラオンリー剣使いロワがやりたかったな。

サイトとかシャナとか桂言葉も出せるし、ベルセルクのガッツみたいなのも出せる。
とにかくメイン武器が刀剣類のキャラならOKで。
戦力差も魔法系の剣とかで埋められるしさ。
306創る名無しに見る名無し:2009/01/30(金) 10:39:45 ID:3ESTuscZ
勝手言って失礼しました。
パロロワテストの方に行って来ます。
307創る名無しに見る名無し:2009/01/30(金) 11:16:05 ID:D2sV4oOm
>>299
幻想郷は明治期の初め頃に外の世界と隔離されたから、国籍という制度が多分ない
ただ、幻想郷にいる人間は妖怪退治に赴いて定住した人間の子孫が主らしい
うたわれるもののキャラも日本国籍はないんだし、似たようなもんだろう
308 ◆fkB/HSOJ1s :2009/01/30(金) 19:08:27 ID:L6JenzTS
ところで、結局は桜咲刹那は予約していいのでしょうか?
いいのなら予約しますが・・・
309創る名無しに見る名無し:2009/01/30(金) 20:22:13 ID:IGgXXHC4
個人的には刹那は無しかな。
>>301と同じ理由ってのもあるし、
ネギまは今、原作のインフレが激しいし。
310創る名無しに見る名無し:2009/01/30(金) 21:02:05 ID:7GLypM/v
一つ質問
無限の住人の尸良は剣客?
311創る名無しに見る名無し:2009/01/30(金) 21:44:48 ID:xs+0Gm4q
>>301
>ここの参加者は小次郎(偽)が実体をもった以外は基本的に制限なしできたわけで
そうでもない
ゲーム出典のキャラだと攻撃のときに剣撃なのに爆発とか色々やってるけど、そういうのも反映されてない
オボロとかもゲームだと技によっては明らかに分身してるし
312創る名無しに見る名無し:2009/01/30(金) 22:34:16 ID:45LD6tin
>>309
強さのインフレが凄すぎるから正直困るので申し訳ないが無しにしてほしい、かな?
参考までにニコニコ動画のMUGENみたら凄い厨性能でびっくりしたのもあるし。
こう弱点というかアキレス腱が考え付かないというのもあるから。
313創る名無しに見る名無し:2009/01/30(金) 22:37:14 ID:xs+0Gm4q
それは原作との多大な乖離があるような……w

てか、インフレが気になるなら「○巻時点からの参戦」とかでもいいような
314 ◆fkB/HSOJ1s :2009/01/30(金) 22:59:54 ID:L6JenzTS
すいません。
どうやら反対意見も非常に多いようですので、桜咲刹那の予約を中止します。

そして改めて
桂ヒナギク@ハヤテのごとく! を予約してもいいでしょうか。

キャラスペックは剣道部部長で、かなり強い。
頭も良い才色兼備で生徒会長。弱点は高所恐怖症。
木刀の正宗を使用した際には、会長室のテーブル(恐らく木製?)を両断している。
アニメ版では、炎を操る剣士の執事野々原楓に勝っているけど、本人は普通の剣で戦う以外の特殊能力は無い。
把握は現在18巻まで発売中の原作漫画がお勧め。(ヒナギクの登場は4巻以降)

もしいいのなら予約します。
315 ◆fkB/HSOJ1s :2009/01/30(金) 23:02:05 ID:L6JenzTS
それと>>313さん
ネギま!のインフレは「実はこういうのも出来る」パターンなので、登場巻での規制は
あまり意味が無い。
「修行して強くなった」パターンなら○巻以前で問題は無いけど………
316創る名無しに見る名無し:2009/01/30(金) 23:09:50 ID:xs+0Gm4q
>>315
うーん、まぁ自分が中止でいいと思ったなら反対はしない


それとは別に、>>301
>果心居士に他人の能力を制限する力がある事にすると後で参加者が主催者と対決する場合に対抗できるかって問題もある。
無条件で制限できるわけではないとか、一度掛けたら制限の強化や重ね掛けはできないとか、いくらでも書きようはあると思うぞ
317 ◆fkB/HSOJ1s :2009/01/30(金) 23:17:16 ID:L6JenzTS
それとすいません。
ちょっと諸事情で今から外出しなくてはならなくなりました(多分一日以上帰れない)
執筆は携帯でも出来るので一応始めておきますが、反対意見などあれば遠慮なくおっしゃってください。
318 ◆teYIdSMxAQ :2009/01/31(土) 01:35:21 ID:L/+FwCpk
>>317
自分は別にいいと思うよ

それと烏丸与一を投下します。
319サムライの決断 ◆teYIdSMxAQ :2009/01/31(土) 01:36:56 ID:L/+FwCpk
袴姿の青年、烏丸与一。
彼はとある村の端にある小さな家で一人座っている。

「どうなっているでござる」

一人で呟く。
音響の悪い村の民家では、声は反響する事も無く、虚空へと消え去る。

「御前試合。ただの御前試合であれば、拙者も自身の鍛錬のせいかを相手に見せ、互いに武士として恥ずかしくない
戦いを見せるのでござるが。……あのような先ある男子をただ殺すなど……許せぬでござるよ。あの男子もまだ
修行中の身であったであろうに。精進して立派な侍になれたかも知れぬのに………」

与一は一人で強い憤りの言葉を続ける。

「それに純粋な天下一など、木刀で戦えば済むはずではないか。それをなぜ………相手を殺すまで戦えでござるか!
何を考え、あの男はそれを強いるでござる!!そこまでして血をみたいのでござるか!!!」

次第で心のテンションが上がり、少し語尾が強くなる。
しかし、それもしばしの時間さえあれば落ち着ける。
与一はすぐに気を鎮め、少しばかり落ち着く。

「………そもそもあの場には女性や老人もいたようであるが……まさかそのような者にまで戦いを求めるつもりで
ござるか?それでは天下一を目指す御前試合としてはおかしいはずでござるが………何を考えているでござる」

しばし冷却した頭で考えると、新たな疑問も思い浮かぶ。
だが、元より考えるより先に行動というタイプの与一では良い考察も出来ない。
一度考えを中断させ、自身の腰の得物に手を伸ばしてみる。

「しかし……あの男、拙者の木刀を取り上げ、代わりに真剣をよこすか。そこまでして、拙者にまで人を殺め
させたいのでござるか」

与一は普段は腰に差した木刀が、真剣に代わっている事に違和感を覚えている。
何度か腰に手をやり、感触を確かめるがやはり落ち着かない。
320サムライの決断 ◆teYIdSMxAQ :2009/01/31(土) 01:38:05 ID:L/+FwCpk
「しょうがない。どこかで木刀を探してみるでござる」

与一は木刀を探して民家をあさるが、それらしい物は出てこない。

「見つからぬか。やはりすぐには見つからぬでござるね」

与一はここでの木刀の入手を諦め、しばし間を空けて後に、扉を開けて外に出る。

「いつまでもここに居ても始まらぬ。まずは外に出ねば。それに………あの男は拙者が倒さねばならぬ。武士として、
悪党は成敗せねばでござる!」

与一はとある決意を固め、強い表情で外へと出る。
力強い足取りで、しっかりと地面を踏みしめながら。


ちなみに与一が持つこの刀。
天下五剣が一つ、三日月宗近という平安時代から伝わる紛れも無い名刀である。
しかしながら、刀への造詣に乏しい与一にはそれを知る術は無い。



【はノ漆 二七村/一日目/深夜】

【烏丸与一@明日のよいち!】
【状態】健康
【装備】三日月宗近@史実
【所持品】支給品一式
【思考】
基本:人は殺さない。
一:木刀を探す。
二:あの男(柳生宗矩)を倒す

【備考】
登場時期は高校に入学して以降のいつか(具体的な時期は未定)
321 ◆teYIdSMxAQ :2009/01/31(土) 01:40:03 ID:L/+FwCpk
投下終了です。
322創る名無しに見る名無し:2009/01/31(土) 02:39:54 ID:4Yp+msz2
>>302
魔法剣士のようなトンデモは禁止と明記されているので異能力は制限。
制限しないのなら出さない。

>>319
うーん。
自分で新規追加申請したんだからもう少し書けないの?
リレーだからキャラの解説含めるくらいはほしいんだけど、
一番作品を知ってて反対押し切って出した人がこれじゃあリレーする気出ないのでは。

あと創作系がやたらと名刀持ちたがる傾向をどうにかしてほしい。
ほぼ廃止されたとはいえ基本木剣だよ。

>>314
申し訳ないけどもうアニメとか漫画の剣道部部長とかそういう女は勘弁してほしい。
女自重と追加前にあったしね。
ここ最近の新規キャラは当初のキャラと浮きすぎてる。
323創る名無しに見る名無し:2009/01/31(土) 03:46:59 ID:8fABtcnG
>あと創作系がやたらと名刀持ちたがる傾向をどうにかしてほしい。
>ほぼ廃止されたとはいえ基本木剣だよ。

同意。大体人を切った事無い奴に限って名刀とか……ないわ。
324 ◆teYIdSMxAQ :2009/01/31(土) 05:07:36 ID:L/+FwCpk
>>322-323
すいません。
当初はもう少し長いものを予定していたのですが、不調で……
とりあえず、支給武器を普通の木刀に差し替え、それに準じて一部修正を加えます。
今日か明日、遅くても明後日(月曜夜)までには投下出来ると思います。
325 ◆teYIdSMxAQ :2009/01/31(土) 05:10:59 ID:L/+FwCpk
追記です。
当初の予約期限をオーバーする可能性が高いので、延長を申請します。
本当に遅くなりそうですみません
326 ◆cNVX6DYRQU :2009/01/31(土) 07:28:50 ID:V6mX+hV9
柳生十兵衛、三合目陶器師、志村新八を投下します。
327魔境転生 ◆cNVX6DYRQU :2009/01/31(土) 07:30:23 ID:V6mX+hV9
人の姿を求めて城下町目指して歩き始めた三合目陶器師。
しかし、彼が歩き始めてから人に出くわすまでに要した時間は僅かに数分であった。
そこにいたのは編み笠を被って剣を抱え、街道の脇に生えた樹に寄りかかって眠っているらしい一人の侍。
それを最初に獲物にせんと刀の柄に手をかける陶器師だが、そこで侍が声を上げる。
「お主も無明に落ちし者か」
陶器師の殺気を感じて目覚めたか、あるいは寝ていると見えたのは偽装であったのか、侍は軽快な動作で立ち上がる。
「いや、落ちたのは地獄よ。永劫の無間地獄。恐ろしい血の池地獄……」
陶器師は剣を抜き、侍もまた編み笠を外して刀の鯉口を切る。
露になった侍の顔を見て、その隻眼の剣士が白洲で十兵衛と呼ばれていた男だと陶器師が気付いたかどうか。
「この地獄の苦しみは人を殺している時だけ晴れるのだ。だから、俺はお前を斬らねばならぬ」
そう言った陶器師に対して、十兵衛は返事をする代わりに手にした編み笠を投げ付ける。
飛燕の如く飛び来る笠を陶器師は見事に両断するが、そこに笠を追うように駆け寄った十兵衛が素早く斬り付ける。
陶器師の本来の反射を持ってすれば、この一撃をかわす事は十分に可能だっただろう。
しかし、先程の無二斎との立会いの疲れが僅かに陶器師の動きを鈍くし、十兵衛の刃は陶器師の顔を浅く切り裂いた。

「おお、俺の顔が、また醜く恐ろしい顔になってしまった」
陶器師は十兵衛の一撃を顔に受けたが、その傷は戦闘力を奪うほど深い傷では決してない。
にもかかわらず、顔を傷付けられたという事実は、陶器師の心に激しい動揺を引き起こしたようだ。
「ここには月子はおらぬというのに……こんな顔で俺はこれからどうすればいい」
顔を抑えて蹲る陶器師。十兵衛にその気があれば、今の陶器師を斬り捨てるのはた易かっただろう。
しかし、十兵衛は黙然と陶器師を見つめるのみ。十兵衛が斬るべき相手はこの哀れな男ではなく別に居るからだ。
そして、その甘い判断が、十兵衛を窮地に追い遣ることになる。

「そうだ」
すすり泣いていた陶器師が不意になくのをやめて立ち上がる。
「お前の顔をもらえばいい」
陶器師の目は爛々と輝き、傷ついたとはいえ整っていた顔が醜く恐ろしく歪んで行く。
「お前の顔を剥ぎ取って、仮面にして被るとしよう」
十兵衛は、陶器師の全身から凶々しい妖気が立ち上るのを、確かに見た気がした。
「片目なのはいただけぬが、顔の造作は悪くない。当座の間に合わせにはなるだろう」
「もはや人には立ち戻れぬところまで堕ちたようだな。やむを得ぬ」
陶器師は上段、十兵衛は中段に構えて再び両剣客は対峙する。
328魔境転生 ◆cNVX6DYRQU :2009/01/31(土) 07:31:20 ID:V6mX+hV9
互いに一歩も動けず睨み合うこと一刻余り、両者の均衡は遂に崩れようとしていた。
不利なのは十兵衛。その顔からは血の気が失われ、代わりに脂汗が噴出している。
普通に考えれば、このような長期戦では体力を消耗した上に負傷している陶器師が不利だったであろう。
しかし、陶器師が持つ凄まじい負の想念が彼に無尽蔵の気力を与え、それがさしもの十兵衛をも圧倒したのだ。
「もうすぐお前を斬れる」
陶器師が喜悦の響きを含んだ声で言う。
「お前を斬ったらその顔を剥ぎ取って俺の顔にしてやろう」
十兵衛の目には陶器師の身体が本来よりも何倍も大きく見え始め、とうとう膝を付いてしまう。
「片目だが次の顔を手に入れるまでの仮の顔にはなるだろう」
十兵衛の顔を傷付けずに手に入れたい陶器師は、一気に勝負を決めようとはせず徐々に十兵衛に近づいて行く。
「何、もっといい顔はすぐに手に入る」
陶器師が思い浮かべるのはあの白洲で見た幾人もの美剣士たち。
「あの中の誰かの顔を剥いで俺のものにすれば、誰も俺を醜いとは言うまい」

陶器師の口から例の中間性の笑いが漏れ出ようとした矢先、風切り音と共に一本の木刀が陶器師めがけて飛来する。
無論、そんなものに不意を突かれる陶器師ではなく、僅かに身をそらすだけで木刀をかわして見せる。
しかし、それでほんの一瞬だけ十兵衛から注意を逸らした陶器師が向き直ると、十兵衛の構えが変わっていた。
一瞬前まで膝を付いていたのが嘘のように堂々と立ち、中段に構えていた剣も陶器師と同じ上段。
いや、同じなのは剣の位置だけではない。身体の隅々、指一本に至るまで十兵衛の構えは陶器師と同一だった。
(何の真似だ?)
戸惑った陶器師は構えを変えてみるが、十兵衛も間を置かず……いや、陶器師と全く同時に構えを変える。
十兵衛の姿は、まるで鏡の如く陶器師の姿を写し取っている。
それどころか、陶器師は徐々に十兵衛が自分を写し取っているのではなく自分が十兵衛を写し取っている気がして来た。
そもそも、本当に自分は陶器師なのか。十兵衛が陶器師になりきる余り十兵衛である事を忘れたのが己ではないのか。
彼と我との区別もなくなった中、十兵衛と陶器師は同時にスルスルと前に出ると、矢張り同時に剣を振り下ろした。
329魔境転生 ◆cNVX6DYRQU :2009/01/31(土) 07:32:03 ID:V6mX+hV9
十兵衛が着けていた眼帯が切られて落ちる。しかし、呻き声を上げて飛び退いたのは陶器師の方だ。
陶器師が抑えた右目から血が流れ落ちる。
一方、十兵衛の右目も切られているが、こちらの右目は元々潰れているので、この傷はただの掠り傷でしかない。
陶器師の剣が右目に当たったのは十兵衛の幸運……ではない事はその右目に刻まれた幾筋もの刀痕が証明していた。
新陰流の奥義に水月と呼ばれるものがある。
自らの心を鏡のように磨き上げ、水面が月を映すように対手の姿を、剣を、そして心を映す心術だ。
十兵衛はこれを更に研究し、己が敵の心を映すのみならず、敵の心をも鏡にして己の心を映させる技を考案した。
こうする事で自身と相手の区別を限りなく曖昧にし、相手に自分と全く同じ行動を取らせる事ができるのだ。
無論、互いに同じように動けば、同等の得物を持っている限り相討ちにしかなりえない……通常は。
しかし、そこで十兵衛の潰れた右目が活きて来る。
彼我の行動を制御して互いの右目を切らせれば、自身の掠り傷と引き換えに相手の眼を一つ潰すことが出来るのだ。
これぞ、本来なら弱味でしかないはずの隻眼を強味に変える、十兵衛苦心の工夫である。

「俺の顔を更に醜くしたな。お前は絶対に殺す」
そう言って凄まじい眼で十兵衛を睨む陶器師だが、流石にそれ以上戦い続ける気力はないのか、背を向けて駆け出す。
十兵衛も敢えてそれを追わず、少し離れた所で見ていた者に声をかける。
「もう大丈夫だ。お主のおかげで助かったぞ」
そこにいたのは、眼に珍妙な器具を着けた少年……志村新八である。
仲間を探す内に十兵衛と陶器師の対決に出くわした新八は、陶器師の言葉から彼を危険人物と判断して木刀を投げたのだ。
「行かせちゃってよかったんですか?あいつ、何かあからさまにヤバい奴っぽかったですけど」
「確かに危険な相手だが、片目に慣れて満足に剣を触れるようになるまでにまず数日はかかろう。
 その前に俺にはするべき事があってな。……親父殿は俺から見ても手強い相手。今は体力を温存しておきたい」
「親父殿って、白洲で話していたあの人ですか?」
「ああ。親が無明に落ちた以上、せめてこの手で斬ってやるのが息子の務めだろう」
「そんな……」
新八は深刻な顔をして俯いていたが、やがて何かを決意した様子で顔を上げて言う。
「あの、実はここに僕の上司も来てるんですよ。坂田銀時って言うんですけど」
「坂田……確かにその名前は人別帖にあったな」
「ええ。銀さんは普段はどうしようもないダメ人間ですけど、こういう時はすごく頼りになる人です。
 探し出せばきっと助けになってくれます。だから、お父さんと戦う前にまず銀さんを探すってのはどうでしょう?」
親子の戦いに助っ人など不要、そう言おうとした十兵衛だが、新八の顔を見てふと考えを改める。
宗矩はこの少年を守りながら戦えるほど甘い相手ではない。
かと言って、命の恩人である少年を剣鬼蠢くこの島で放置しておくわけにもいくまい。
とすれば、宗矩との戦いの前に、誰か信頼できる人物を探して彼の護衛を依頼するくらいの事はするべきだろう。
「わかった。それで、その坂田殿の居場所に心当たりがあるのか?」
「そうですね……銀さんは甘いもの好きなので城下の甘味処なんて怪しいかもしれません」
「城下か。良かろう」
どうせ、宗矩を探す為にもまずは城に行ってみるつもりだったのだ。
城下ならたとえ坂田なる人物に会えなくても、一人くらいは信用して新八を預けられる剣客が見つかるだろう。
そうして、二人は遥か城下町を目指して歩き始めた。
330魔境転生 ◆cNVX6DYRQU :2009/01/31(土) 07:34:05 ID:V6mX+hV9
(ダメだよ、親子で殺し合いなんて。絶対に止めないと)
新八の真意はそこにあった。しかし、なまじの説得では十兵衛を翻意させる事は出来なさそうだ。
実際、彼の父が既に人を殺してしまっている以上、この状況を丸く収める解決策なんて彼には思い付かない。
(それでも、銀さんならきっと……)
銀時なら何とかしてくれる。殺し合う以外の解決策を考えてくれる。新八の銀時に対する信頼はそれだけ深かった。
(それにしても……)
新八は十兵衛の顔、特にその潰れた右目を見つめる。
「この眼が気になるか?」
視線に気付いた十兵衛が言ってくる。
「え?い、いや、決してそんなわけじゃ」
「隠すな。この眼の無数の傷は俺もまたあの男や父と同じ魔境に片足を踏み入れているという、いわば動かぬ証だ。
 これをあさましく思うのは、お主の剣が正道を外れていないからこそ。隠すどころかむしろ誇るべきことだ」
「いや、本当にそういうんで見てたわけじゃないですから!あなた、柳生十兵衛さんですよね?
 実は僕の知り合いに柳生九兵衛さんって人がいまして、もしかして親戚かなって思っただけなんですよ本当に」
「九兵衛?知らぬな。まあ、俺とて一族全てを見知っているわけではないが。……さて、これで良かろう」
そう言って十兵衛は布を巻きつけた右目を見せる。どうやら九兵衛の話は完全にただの言い訳と取られたようだ。
(でも、それってこの人はやっぱり僕の知ってる柳生家とは関係ないって事だよね)
例えば彼が柳生の分家の人間なら、本家の嫡子である九兵衛の名すら知らないなんて事はありえないだろう。
しかし、そうするとたまたま名前が似た無関係の二人が、たまたま隻眼という同じ特徴を持っていることになる。
果たしてそんな偶然がありえるものなのだろうか。
新八の胸には得体の知れぬモヤモヤしたものが垂れ込めていた。

【ろノ伍 街道/一日目/未明】

【柳生十兵衛@史実】
【状態】健康、潰れた右目に掠り傷
【装備】打刀
【所持品】支給品一式
【思考】
基本:柳生宗矩を斬る
一:城下町に行く
二:信頼できる人物に新八の護衛を依頼する

【志村新八@銀魂】
【状態】健康、決意
【装備】木刀(少なくとも銀時のものではない)
【所持品】支給品一式
【思考】基本:銀時や土方、沖田達と合流し、ここから脱出する
一:銀時を見つけて主催者を殺さなくていい解決法を考えてもらう
二:十兵衛と自分の知っている柳生家の関係が気になる
【備考】※土方、沖田を共に銀魂世界の二人と勘違いしています
※人別帖はすべては目を通していません
※主催の黒幕に天人が絡んでいるのではないか、と推測しています

ろノ伍の街道脇に、三合目陶器師の行李が放置されています。
331魔境転生 ◆cNVX6DYRQU :2009/01/31(土) 07:35:35 ID:V6mX+hV9
川面に啜り泣きの声が響く。三合目陶器師が、水面に映る己のおぞましい顔を見て泣いているのだ。
しかし、時が経つうちに、陶器師の内部で如何なる変化があったのか、泣き声は陰々たる笑い声に取って代わられる。
先程、十兵衛は陶器師が片目に慣れるまで数日はかかると言った。
確かに、片目の剣法などいくら優れた剣士でも一朝一夕に編み出せるものではない。
しかし、その十兵衛が一つ忘れていた、あるいは知っていながら言わなかったことがある。
それは、剣士の強さは技だけで決まるものではなく、時に心が技以上に重要になるという事だ。
特に三合目陶器師の場合は、技よりも、剣聖塚原卜伝すらも戦慄させた心をこそ強さの源にしてきた。
先に技においては優っていた十兵衛が危うく斬られそうになったのも、凄まじい妄執が陶器師に力を与えたからだ。
そして、十兵衛に二度にわたって顔を傷付けられた陶器師の心は、以前よりも更に深い魔境の深淵に堕ちていく。
立ち上がった陶器師が剣を振るって月を映す水面を切ると、何とした事か、水と一緒に月の像までもが確かに両断された。
戦国の世に名を馳せた富士の裾野の怪人が、更に恐ろしい妖怪に生まれ変わった瞬間である。

【三合目陶器師(北条内記)@神州纐纈城】
【状態】右目損壊、顔に軽傷
【装備】打刀@史実
【所持品】なし
【思考】:人を斬る
一:柳生十兵衛を殺す
二:美剣士の顔を剥いで自分の物にする
三:新免無二斎はいずれ斃す
【備考】※柳生十兵衛の名前を知りません
※人別帖を見ていません
332 ◆cNVX6DYRQU :2009/01/31(土) 07:36:00 ID:V6mX+hV9
投下終了です。
333創る名無しに見る名無し:2009/01/31(土) 08:57:53 ID:u5WXpBRg
>>323
発想を逆に考えるんだ。
それは人を斬ったことのない人間にたいするハンディキャップだと。
まあ命の取り合いぐらいは経験しておいてほしいってのはあるな。
それ以前に、女で素人で名剣持ちなら、いの一番にマーダーの餌食
ってのが目に見えているからそういう意味では個人的には嬉しいけど。
相手次第じゃ最悪強姦され嬲りものにされても不思議じゃないし。
実は以前没らせたSSでそういうドライな思考を女剣客がしてたんだけどなー。
334創る名無しに見る名無し:2009/01/31(土) 09:01:40 ID:xXjSPYp+
乙〜
またいい感じのコンビ出来た!
陶器師こええええ
335創る名無しに見る名無し:2009/01/31(土) 11:43:07 ID:4Yp+msz2
>>324>>325
修正はかまわないけど登場SSの締め切りは今日一杯。
本開催遅らせるわけには行かないだろうしその辺意見もらったほうが良いね。
進行に影響出そうだし、まあベストなのは今日投下だけど。

>>333
後半二行なんて同意ではあるけど全年齢板だし実際は無理だけどね。
しかし新規枠で強引にねじ込んでマーダーの餌食というのも浮かばれないだろうに。

336創る名無しに見る名無し:2009/01/31(土) 12:11:35 ID:u5WXpBRg
>>335
そりゃシーンとしは勿論省くさw
結果として朝チュンみたいなもので充分だし。
女剣客出す側としてはそれくらいは考えてほしいとは思う。
337創る名無しに見る名無し:2009/01/31(土) 12:29:52 ID:RpNjNsYb
>>336
無双の剣客が集まったここじゃ強姦とかはまずなそう。
相手が素人だからなぶりものにするとかは三流のやることでしょ。
どんなに弱そうに見える敵でも全身全霊をもってぶち殺してこそ真の剣客。
武蔵や卜伝クラスになると、無双の剣客を集めたはずなのに素人がいた時点で罠だと思って逃げちゃうかも。
338創る名無しに見る名無し:2009/01/31(土) 13:58:00 ID:Ctqn7gdQ
投下乙!
十兵衛がいい感じ出してますねぇ。
そして陶器師。
原作でもかなりアレな奴だったが、さらにアレな事に!
がま剣法といい、どM剣士といい、ほんとキ○ガイが多くてたまらねぇぜ!
339 ◆teYIdSMxAQ :2009/01/31(土) 14:25:36 ID:L/+FwCpk
>>335
分かりました。では何とか形に出来たので今から投下をやり直します。(今夜は投下する余裕が無いかもしれないので)
度々の投下本当にごめんなさい。
340サムライの決断 修正版 ◆teYIdSMxAQ :2009/01/31(土) 14:27:37 ID:L/+FwCpk
烏丸与一。
現代に生まれながら十七歳になるまで、山で育ちひたすらに剣の修行を続け、それ故に現代の剣道家を域を超えた実力者である。
そしてそれために、現代人でありながら現代の文明をほとんど知らず、それが幸いしてか、彼がこの場に居る事に違和感は無い。

そうなのである。袴姿の青年、烏丸与一。
彼はとある村の端にある小さな家で一人座っている。
昔ながらの民家であるが、与一の服装や、伝わってくる雰囲気はその昔の民家の雰囲気と調和され、違和感を感じさせない。

「どうなっているでござる」

そして、その民家の中で一人呟く。
彼の人によっては少しふざけたようにも聞こえるござる口調も、今この場ではまじめな雰囲気しか感じる事が出来ない。
だが音響の悪い村の民家では、声は反響する事も無く、虚空へと消え去るのみだ。

「御前試合。ただの御前試合であれば、拙者も自身の鍛錬の成果を相手に見せ、互いに武士として恥ずかしくない
戦いを見せるのでござるが。……あのような先ある男子をただ殺すなど……許せぬでござるよ。あの男子もまだ
修行中の身であったであろうに。精進して立派な侍になれたかも知れぬのに………」

与一は一人で強い憤りの言葉を続ける。
自身が修行中な為か、修行中であろうあの少年の無念さが伝わっているのだ。

「それに純粋な天下一など、木刀で戦えば済むはずではないか。それをなぜ………相手を殺すまで戦えでござるか!
何を考え、あの男はそれを強いるでござる!!そこまでして血をみたいのでござるか!!!」

次第で心のテンションが上がり、少し語尾が強くなる。
都会で精神の修行を積んでいるが、それでもあの所業は与一にとっては許せるものではない。
だがそれでもしばしの時間さえあれば落ち着ける。
与一はすぐに気を鎮め、本来の落ち着きを取り戻す。

「………そもそもあの場には女性や老人もいたようであるが……まさかそのような者にまで戦いを求めるつもりで
ござるか?それでは天下一を目指す御前試合としてはおかしいはずでござるが………何を考えているでござる」

しばし冷却した頭で考えると、新たな疑問も思い浮かぶ。
だが、元より考えるより先に行動というタイプの与一では良い考察も出来ない。
一度考えを中断させ、自身の腰の得物に手を伸ばしてみる。

「しかし……あの男、拙者の木刀を取り上げ、代わりに別の木刀をよこすか。殺し合いと言いながら木刀を支給。
一体何を考えているのでござる」
341サムライの決断 修正版 ◆teYIdSMxAQ :2009/01/31(土) 14:28:20 ID:L/+FwCpk
与一は普段は腰に差した木刀が、いつもと若干違う事に違和感を覚えている。
何度か腰に手をやり、感触を確かめるがやはり落ち着かない。

「しょうがない。一応探してみるでござる」

与一は自身の愛用の木刀を探して民家をあさる。
だが、それらしい物は見つかる気配すらなかった。

「見つからぬか。やはりすぐには見つからぬでござるね」

与一はここでの木刀の入手を諦める。
そして何度か自身に与えられた木刀で素振りを繰り返し違和感を拭い落とす。

「よしっ、これならいくらか増しでござる。それにいつまでもここに居ても始まらぬ。まずは外に出ねば。
そして………あの男は拙者が倒さねばならぬ。武士として、悪党は成敗せねばでござる!」

与一はとある決意を固め、強い表情で外へと出る。
力強い足取りで、しっかりと地面を踏みしめながら。





【はノ漆 二七村/一日目/深夜】

【烏丸与一@明日のよいち!】
【状態】健康
【装備】普通の木刀
【所持品】支給品一式
【思考】
基本:人は殺さない。
一:木刀を探す。
二:あの男(柳生宗矩)を倒す

【備考】
登場時期は高校に入学して以降のいつか(具体的な時期は未定)
342 ◆teYIdSMxAQ :2009/01/31(土) 14:30:31 ID:L/+FwCpk
投下終了です。
>>341の状態表の木刀を探すは自身の愛用の木刀という意味です。

度々の投下本当に申し訳ない。
343創る名無しに見る名無し:2009/01/31(土) 18:58:47 ID:4Yp+msz2
>>336
俺も>>337の意見は基本として納得してるけど
中にはその三流が居てもおかしくないよね。世界観的には。
しかし朝チュンか!

>>342
乙です。
修正でずっと良い作品になりましたね。

344創る名無しに見る名無し:2009/01/31(土) 19:25:54 ID:4tmFQVn5
>>317
大反対
345創る名無しに見る名無し:2009/01/31(土) 19:46:50 ID:u5WXpBRg
>>344
いや遅すぎるって。しかも理由も一切ないし。
あー。>>317は個人的には反対ではないから賛成か。
346 ◆YFw4OxIuOI :2009/01/31(土) 20:14:36 ID:u5WXpBRg
武田赤音&伊烏義阿が上がりましたので、今から投下します。
347創る名無しに見る名無し:2009/01/31(土) 20:15:57 ID:Ctqn7gdQ
支援
348創る名無しに見る名無し:2009/01/31(土) 20:18:32 ID:u5WXpBRg
それは、ありえたかも知れないもう一つの物語。
そして、またあの物語とは違った形の後日譚。

悲哀があった。
憤怒があった。
憎悪があった。
復讐心があった。
決して消せぬ屈辱と、敗北の記憶を最期に刻まれた。

人として。
剣者として。

“それ”は果たされなかった宿願に、死して尚しがみつく浅ましい亡霊であった。
“それ”の名は伊烏義阿。

剣鬼にして復讐鬼。
剣の道を歩むものとして将来を約束されたはずが、
婚約者の死と親友の裏切りにより冥府魔道に堕ちた蒼き青年。
己の復讐を遂げる為に、道を阻む者達を十数人は手にかけた羅刹。
さらには復讐者の親族という理由で、無辜の者を手にかけた外道。

復讐の為にと剣の道の頂へと指先を掛ける魔剣を完成させながら、
それに互する魔剣によって破れ、その復讐を果たし得なかった敗残者。
そのような、人から鬼へとなり果てた死者であった。

ただ、それはいかなる奇跡によるものか。
それとも果心居士(かしんこじ)なる妖術師の、
ただひたすらに卑しき人の術によるものか。

“それ”はいかなる時を越え、場を移そうとも。
“それ”は人としての諸々の要素が、死によってなお失われず。
“それ”はありとあらゆる負の感情が、濾過されずに残され。
“それ”の魂魄はまさに黒い結晶と化し、その場に呼び出された。
“それ”は今ではさらに生ける血肉を纏い、
“伊烏義阿”としての再生を果たしていた。
349 ◆YFw4OxIuOI :2009/01/31(土) 20:19:18 ID:u5WXpBRg
“伊烏義阿”は白州に召喚された際、
ただ呆然と事の成り行きを見つめ、状況に身を任せていた。

その心はもはや人にして人ならず。
自らが追った犬畜生と、何の差異さえありはしない。
たとえ眼前で無辜の少年が戯れに殺されようとも、さほど心動かされることはなかった。
自らの生命が機械仕掛けの首輪で拘束されられようとも、歯牙にもかけなかった。

この身はもはや死んだ身。
誰が死のうが何の意味があろうか。
再び死した所で何があろうか。
そう。白州にあった時に伊烏義阿は確かに腑抜けていた。
実はすぐ傍にいたはずの仇敵の存在にさえ気づかぬほどに。

だが、このとノ弐城下町の一軒の民家に転移され、
他にする事もないが故に何気なく人別帖を開示した時。
伊烏義阿の人としての、剣者としての魂に、再び火が、
いや劫火ともいうべき狂おしいまでの焔が灯った。


「武田赤音……!」


伊烏義阿は危険を顧みず、人目も憚らず狂喜と憎悪に満ちた魂の咆哮を上げた。


今あるこの身が、白州にいた者どもを楽しませる為だけの道具にある事など百も承知。
今あるこの身が、使い捨ての駒に過ぎぬ扱いなのも理解の上。

だが打ち倒すべき敵(アカネ)もまたこちらに居り、
そして再び復讐を果たす機会を与えられたことに。

狂喜せぬはずがなかった。
憎悪せぬはずがなかった。
350 ◆YFw4OxIuOI :2009/01/31(土) 20:20:06 ID:u5WXpBRg
それはまさに全身全霊による、狂恋にも等しいどす黒い渇望の声であった。

他の事になど興味などない。
同じ剣者として畏怖すべき、誰しもが聞く高名も多数並んではいたが、
そのような事すらどうでもよかった。武田赤音さえいるのであれば。
人別帖を行李の中に仕舞い、ついで復讐の為の刀をその中から探す。

そして、そのための刀は確かにあった。
“妙法村正”。徳川家に代々祟りをなすと伝えられる妖刀である。
ただし、この妖刀伝説にはいくつかの要因からなす誤解等から生み出されたものであり、
銘刀であるのは間違いないが、神通力など一切ないというのが現在の見識ではある。

それはやはり良刀であり、実にその手に馴染む。
だが、伊烏の為にある刀という訳ではない。
藤原一輪光秋二尺四寸一分「はな」ではない。
あえて言うなら、伊烏にはそれが不満であった。


俺は武田赤音を倒して復讐を遂げる。
剣者として、武田赤音に敗北した恥辱を濯ぐ。
その前に立ち塞がる障害があるなら、
それは何者であろうが容赦する必要はない。


己を凌ぐ伝説の剣者であろうとも。
この愚かしい御前試合を仕組んだ者達であろうとも。
この舞台にさ迷う武器を持たぬ女子供であろうとも。


――全て等しく切り捨てる。

その為の魔剣は、「昼の月」は、この魂に刻印されている。
351 ◆YFw4OxIuOI :2009/01/31(土) 20:21:00 ID:u5WXpBRg
もはやこの身は人にして人ならず。
自らが追い求めた犬畜生と、何の差異さえもありはしないのだ。
だからこそ、他者の思惑など気にする必要はないのだ。
己は浅ましき亡者なのだから。


伊烏義阿は民家を飛び出し、城下町を疾走する。
己が倒すべき敵(タケダアカネ)と、その為の刃を探しに。

【とノ弐 城下町の民家/一日目/深夜】
【伊烏義阿@刃鳴散らす】
【状態】健康
【装備】妙法村正@史実
【所持品】支給品一式
【思考】基本:武田赤音を見つけ出し、復讐を遂げる。
     一:もし存在するなら、藤原一輪光秋二尺四寸一分「はな」を手にしたい。
     二:己(と武田赤音の相克)にとって障害になるようなら、それは老若男女問わず斬る。
     三:とりあえずの間は、自ら積極的にこの“御前試合”に乗ることはしない。
【備考】:本編トゥルーエンド後の蘇生した状態からの参戦です。
     ただし、後日譚「戒厳聖都」のように人間性を喪失した剣鬼ではなく、
     人間らしい感情はそのまま有したままとなっています。
352 ◆YFw4OxIuOI :2009/01/31(土) 20:22:01 ID:u5WXpBRg
男は腑抜けていた。
そして腐っていた。
それはまさに抜け殻であった。

その男の名は武田赤音という。
中性的な美少年であり、身体は細く背も低い上に
女者の小袖を白いシャツの上に羽織る姿は
下手な少女より余程艶めかしく、或いは退廃的に見える。
実際、(仮の姿だが)色子として振舞っていたこともある彼は、
だがしかし、れっきとした剣客であった。
それも、剣鬼と呼ぶが相応しい程の。

――武田赤音。

元は好青年であり真っ当な剣士であったもの。
だが、真剣勝負を横合いから汚された事で歪み、
今では欲望のままに生きる外道に堕ちた悪鬼羅刹。
剣の為に剣を握り、剣の道に取り憑かれた人でなしであるが故に、
己の為にある魔剣、「鍔目返し(ツバメガエシ)」さえも生み出した剣鬼である。

それが、武田赤音という人物を言い表すにふさわしい表現であった。

「伊烏義阿と雌雄を決する」

己の為にある敵を倒す。
それ以外には何一つその心を占めるものはないという剣鬼。
それがその目的を果たし、生きる目的を喪失したが故に
満足して自害し果てたはずの存在が。

どういうわけだか再び生を与えられてこの白洲に呼び出され、
今度はこうして“へろな村”なる住宅街の外れに放逐されている。

ここが単なる地獄の釜の底なら、武田赤音は狂喜していたことであろう。
剣者にとって悪鬼羅刹の集い無限に戦える戦場は、桃源郷にも等しいのだから。
何より、地獄の底ならまた伊烏義阿とも会える。
そう。あの相克がもう一度味わえるのだ。
353創る名無しに見る名無し:2009/01/31(土) 20:22:40 ID:Ctqn7gdQ
しえん
354 ◆YFw4OxIuOI :2009/01/31(土) 20:25:53 ID:u5WXpBRg
だが、そうではない。そうではないのだ。
これは“何者か”によって強制された“御前試合”である。
武田赤音は己の為の敵に勝利し、満足して昇天した筈であった。
その安息と充足の眠りを妨げられた事が、何よりも不愉快であった。

“御前試合”など知ったことではない。
確かに己と互するか、あるいはそれ以上かもしれぬ強敵は
この舞台にも存在するかもしれぬだろう。
あの白州にいた時にも、剣士としての五感はそれを伝えていた。
だがしかし、それは己の為にある強敵ではないのだ。
ならば武田赤音の飢えを満足させるには至らないだろう。
他人の思惑など、この傍若無人も極まる魂にとっては
何一つ知ったことではないのだ。

そして「生きているのも面倒だから」と
もう一度自害することも少しは考え、
刀が入っているとされる行李を開け出て来たのは、
何とも見覚えのある打ち下ろしの一振りの脇差であった。
それがご丁寧にも達筆な手書きの説明書まで追加されている。
言うまでもなく、皮肉と悪意に満ちた意図で。

『藤原一輪光秋一尺四寸「殺戮幼稚園」:
 「マイケルギョギョッペン」を打ち直した、鋒両刃(きっさきもろは)の脇差。
 大阪城に偏在する「あるみにうむ」なる金属で出来た缶を集めて作られた稀代の刀。
 たとえどれほど歪に曲がろうと、変形させながら元の形に直す事も可能。』


武田赤音の思考は、一瞬の間だが確かに停止した。


駄刀である。
迷刀である。
救いようのない外れ刀である。

これでは、自害さえも出来ようはずがない。
355 ◆YFw4OxIuOI :2009/01/31(土) 20:26:45 ID:u5WXpBRg
皮肉にも、赤音はこの刀の事を知っている。
しかもこの刀を打った鍛冶師の事さえもよく知っている。
あの狂い鍛冶が遊び心満載で打ち上げた、酔狂も極まる刀である。
一時はこれを鍛冶師に勧められたが、拒絶したあの無節操な刀である。

それが何の因果をもたらせたのか、彼の手元にやって来たのであった。
「今の腑抜けたおまえにはこれが一番良く似合う」と言わんがばかりに。


「く」

苦笑が漏れる。

「くくく…」

声は反響を増す。

「あはははははははは!!!」

とうとう、堪え切れぬ哄笑がその口から飛び出す。

こりゃあいい。今の俺にゃぴったりかもしれねえ。
今のおまえはこの出来そこないの刀と一緒、ってか?
腑抜けて腐っているのがお似合いか、ってか?
だがな。その俺を呼びだしたのはお前達なんだろ?
だったら、面白くしてやろうじゃないか。
なあ?柳生宗矩さんよ。

たしかこれは“御前試合”って言ってたよな。
だったら、それを安全な特等席で観覧している馬鹿達がいるよな?
そいつ等を俺が叩き斬れば、もっと面白くなるかもな。

武田赤音は腐っても剣者である。
どれほど外道に堕ちようとも、その魂は剣者である。
いや、むしろ諸々の人間性を喪失したからこそ、
さらにその剣者としての純度を極限にまで高めた存在である。
356創る名無しに見る名無し:2009/01/31(土) 20:27:03 ID:Ctqn7gdQ
しえん
357 ◆YFw4OxIuOI :2009/01/31(土) 20:27:33 ID:u5WXpBRg
それが無理矢理に蘇らされ、
そして望みとは関係のない戦いを強制され、
ふざけているとしか思えぬ駄刀を渡されて、
愚弄の限りを尽くされ、

剣者として黙っていられる筈がなかった。
だが、その反論は舌で語るべきものではないと判断した。

そもそも数多ある剣者を寄せ集めるだけの、インチキくさい力を持つ連中相手に、
舌で何を語ろうともそれは耳を右から左へとすり抜けるだけの話しである。

ならば。
それは剣にて語るべきものではないか。
この無粋も極まる連中に、剣にして反論すべきではないか。
それが、この武田赤音が出した結論である。

己の命さえどうでもいい。
もはや目的を果たした身なのだから。
反逆すれば首を飛ばす?

――好きにすればいい。
こちらもそちらの居場所を探し出し、
不意を討ち首を刎ねるだけの事だから。
失敗すれば、所詮それまでの事。
元より惜しい命ではない。

だが、そのためには刀が必要だ。
それも俺の身体に合う長さと、重さを持つ刀が。
「かぜ(※注1)」さえあればいいのだが。

腹は決まった。まずは武器の調達だ。
358 ◆YFw4OxIuOI :2009/01/31(土) 20:28:19 ID:u5WXpBRg
民家の傍にたてかけてあった鋤を、
置いてあった鋸で適当な長さに切り、
自分の身体にあう剣に見立てる。
護身用としてなら、これで充分だろう。

あるいは、刀は他の参加者から奪うという手もある。

どうでもいいことと考えていたので
白州でははっきりとは覚えていなかったが、
他の参加者には老人や女子供も交じっていた。
そこから奪えば、あるいはなんとかなるかもしれない。
女なら、その後の楽しみが増えるというものだ。
戦に負けたら、女は戦利品として略奪されるのが相場だから。

無論、こちらは貧弱も極まる木の棒である。
あの八坂の真似事もできなくはないが、
一撃で人間を無力化するにはそれなりにコツがいる。
第一、相手も素人でない以上、素直に打たせてくれるわけがない。
ある程度の実力差がなければ危険である故、相手の見極めが出来なければ
積極的に襲撃できるものでもない。

「やっぱ、地道に探すっきゃないよなぁ…。」

武田赤音はため息を一つ洩らすと、へノ漆の元いた民家を後にした。

【へノ漆 へろな村の民家/一日目/深夜】
【武田赤音@刃鳴散らす】
【状態】健康、退廃的思考
【装備】現地調達した木の棒(身の丈二尺三寸三分)
    殺戮幼稚園@刃鳴散らす
【所持品】支給品一式
【思考】基本:気の赴くままに行動する。とりあえずは自分に合う剣を探す事を最優先
     一:強そうな剣者がいれば仕合ってみたい。
     二:女が相手なら戦って勝利すれば、“戦場での戦利品”として扱う。
     三:この“御前試合”の主催者と観客は皆殺しにする。
【備考】:本編トゥルーエンド後から蘇生した状態での参戦です。
     人別帖をまだ読んでません。その上うわの空で白州にいたので、
     伊烏義阿がこの御前試合に参戦している事を未だ知りません。
     民家に短くなった鋤と使った鋸がそのまま放置されてます。
359創る名無しに見る名無し:2009/01/31(土) 20:29:22 ID:Ctqn7gdQ
しえん
360創る名無しに見る名無し:2009/01/31(土) 20:33:29 ID:Ctqn7gdQ
しえん
361 ◆YFw4OxIuOI :2009/01/31(土) 20:40:34 ID:t80lJ0/a
最後の注釈だけが連投で投下できない…。

本編内容は以上です。
ところで、空き一人まだ枠があれば今から渡四郎兵@刃鳴散らすを予約したいのですが。
多分0か1のどっちかだと思うのですが。
362創る名無しに見る名無し:2009/01/31(土) 20:43:59 ID:Ctqn7gdQ
投下乙!
剣鬼二人地に堕ちたり。
へろな村には東郷重位がいるからさっそく血の雨が降りそうだ。

予約は、うーん。
一応予約可能期間ぎりぎりだし、
個人的にはありですが、
他の皆さんはどうです?

あと、そろそろまとめwikiがいるなぁ・・・
363転載:2009/01/31(土) 21:02:33 ID:Ctqn7gdQ
※注1 
「かぜ」とは“藤原一輪光秋二尺三寸三分「かぜ」”のことを指す。
藤原一輪光秋作の日本刀。大刀はこれが彼女の最新作となる。
刃長二尺三寸三分。反りは並、重ねはやや薄。
鳥の翼を思わせる軽々しい刀。
武田赤音の体格と剣技に合わせて作られた一作であり、
武田赤音の為にある一振り。
これと対をなす双児刀に“藤原一輪光秋二尺四寸一分「はな」”が存在する。
こちらは伊烏義阿の為に作られた大刀である。

殺戮幼稚園@刃鳴散らす:
藤原一輪光秋作。
迷刀マイケルギョギョッペンの銘を切り直した、打ち下ろしの一振り。
白木造りの一尺四寸の脇差。鋒両刃(きっさきもろは)。
大阪城にあったアルミ缶を集めて作られた稀代の刀(…)。
机に叩きつける程度で半ばほど曲がってしまう程度の硬度を持つ。
ただし、どれほど曲がろうともべこべこと音を立て
変形させながら元の形に直す事も可能。
殺傷力は推して知るべし。
364創る名無しに見る名無し:2009/01/31(土) 21:10:43 ID:RpNjNsYb
投下乙です。
ただ、このロワには首輪はないのでそこは修正が必要かと。
それと、参戦枠は現段階では完全に埋まってますね。
365 ◆YFw4OxIuOI :2009/01/31(土) 21:11:21 ID:u5WXpBRg
>>363
お、ありがとうございます。
しかし、wikiはそろそろ欲しいと思います。
佐々木小次郎と沖田総司の戦っているSS確認したいがそれも
前スレの内容だから出来ないし。
366創る名無しに見る名無し:2009/01/31(土) 21:13:00 ID:MSfo3JtZ
投下乙
マーダーが自然なロワだなぁ、と再認識w

wikiのついでにキャラ紹介もいるかな
知ってるキャラや人物についてちょこちょこ書いとこうか
367 ◆YFw4OxIuOI :2009/01/31(土) 21:20:14 ID:u5WXpBRg
とりあえず解除されたっぽいのと入れ違いのレスもあったので。

そうですか。席はいっぱいですか。それは残念です。
ではこっちは刈流剣術の一覧を作っておきます。

実は刈流はかなり薩摩示現流と技の性質が似ているので、
赤音の“指の構”を東郷が見れば、
それだけでぎょっとするかもしれません。
その辺は狙ってあのエリアにしましたが。
女も二人ばかし近くにいることだし。
368 ◆KEN/7mL.JI :2009/01/31(土) 21:26:47 ID:enW/x/u6
 企画スレ、
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/9437/1228921844/247-254
 に、仮投下した
 
 明楽伊織@明楽と孫蔵
 中村主水@必殺シリーズ

 のSSを、修正及び本投下させていただきます。
369陰の刃ふたつ ◆KEN/7mL.JI :2009/01/31(土) 21:27:55 ID:enW/x/u6
(惨ぇ事しゃあがるぜ…)
 両手を身体の前に組み、まるで身を縮こまらせるような様子で独りごちる。
 脳裏に浮かぶはあの白州、まだ年若い少年の首が跳ね飛ばされた光景だ。
 如何なる手妻か、はたまた妖力邪法の類なのか、原理は分からぬが如何にも惨い。
 目に見えぬ程細く、それでいて強靱な黒塗りの三味線糸で締め上げたとて、首が飛ぶとは思えない。
 その奇妙な仕掛けが分からぬ事には、なんとも居心地の悪いものではある。
 しかし、だ。
 こんなくだらぬ狂言芝居に付き合う必要などまるでない。
 そう思う。
 あの若者かその縁者が、仕事を依頼してきたというのでもなければ、だ。
 
 この男、中村主水は同心である。
 正確には、南町奉行所同心だ。
 昼行灯、等と上司に揶揄される程目立たぬ男で、居ても居なくとも差し障りないと思われている。
 しかしそれはあくまで表の顔。
 裏では、金を貰い、晴らせぬ恨みを晴らすこと ――― 仕事人家業をしている。
 仕事人は、恨みを抱く者から金を貰い、代行して標的を殺す。
 それが決まりだ。
 主義主張や好き嫌いでは殺しをしない。
 それが、仕事人の掟だ。
 
 その、仕事人の掟に習えば、今は仕事の時ではない。
 そして仕事以外で剣を振るうのも、殺しをするのも、ましてや殺し合いをするなんてのも、主水の望むところではない。
 しかし、だ。
370 ◆F0cKheEiqE :2009/01/31(土) 21:28:55 ID:Ctqn7gdQ
藤木源之助@シグルイ
高坂甚太郎@神州纐纈城

投下します
371 ◆F0cKheEiqE :2009/01/31(土) 21:29:44 ID:Ctqn7gdQ
すみません、先どうぞ
372陰の刃ふたつ ◆KEN/7mL.JI :2009/01/31(土) 21:30:20 ID:enW/x/u6
 どんな方法を使ったのか、これだけの人間を大量に集めて、御前試合と称する殺し合いをさせようなどと言う輩だ。
 果たして、昼行灯の南町同心、中村主水に用があるというのであろうか?
 主水はため息をつき、独りごちる。
「…ったく、冗談じゃねぇぜ…」


「…旦那」
 不意にそう声が掛かり、主水は辺りに目をこらす。
 主水が歩いていたのは河岸沿いの通り。近くには人っ子一人いない様子だが、見ると脇の軍鶏鍋屋の戸が僅かに開いている。
「旦那、ちょっと、ねぇ旦那…」
 ちらりと覗く男の顔。薄暗く良くは見えないが、声の調子からもどうも町人のように思える。
 訝しみ、ややあたりを警戒をしつつ主水は戸口に向かう。
「何でぇ、俺に何か用か?」
「旦那、あ、あんた町方かい?」
「おうよ。南町奉行所同心、中村主水よ」
 男はそれを聞くと、暫くしてそろりと戸を開け、主水を中へと招き入れようとする。
 店の中は薄暗い。明かりも何もなく、がらんとした店内が寒々しい。
 中にいた男は薄汚れた股引に紺の足袋と草鞋履き。手ぬぐいを頭に被ってきょろきょろと腰を落として辺りを見回す様は、いかにも不安げな町奴といった態だ。
「おめえ一人か」
「へえ、おいら一人でさあ」
 店内に他の気配はないが、敢えて確認する。
 主水は戸口の見える座敷にどっかと腰を下ろし、男に向き直る。
「で、何だ?」
373陰の刃ふたつ ◆KEN/7mL.JI :2009/01/31(土) 21:31:13 ID:enW/x/u6
「その…八丁堀の旦那…、どうなってるんで?」
「どうもこうもあるけぇ。俺にもさっぱり分からねぇよ」
 そう答え、考える。
 待てよ、この男は一体?
「おめぇ、此処の者か? 名前ぇは?」
「へ、え、いや、おいらぁ違ぇます。おいらぁ弥助って者で…此処ぁ…江戸じゃあ無ぇですよね…?」
 先ほどちらりと見た人別帳を思い浮かべ、確かにその名はあったなと考える。
「あの白州には居たのかい?」
「…多分」
「多分って何だい、多分ってなぁよ?」
「何だか、おいら夢でも見ていたんじゃねぇかって気分でして…」
「…仕様がねぇなぁ…」
 とはいえ、無理もない。
 主水自身、あの白州の出来事が現実だと確信を持っていたわけでもない。
 何れにせよこの町奴もあの場にいたと言っているのだ。ならば己一人の夢想ではないことは確か。
「弥助、と言ったか。おめぇ、やっとうはやるのか?」
「え、まぁ、それなりにやりやすが…」
 町道場で竹刀剣法をかじった程度の町人、という事か?
 そんな素人に毛が生えた様な者を拐かして、さあ御前試合だ殺し合え、等とは酔狂も良いところだ。
 主水は少し考えて辺りを見る。そして壁に立てかけてあった暖簾の棒を手にとって数度振る。
 それを男に投げて渡し、
「ちょっと振ってみろ」
 受け取った男はそれを落とすまいと慌てて握り、
「い、今、ですかい?」
374陰の刃ふたつ ◆KEN/7mL.JI :2009/01/31(土) 21:32:50 ID:enW/x/u6
「そうだよ。おめぇがどんくれえ使えるのか、知っとかねえとな。ほれ、やってみろ」
 この町人がどのくらい使えるのか。
 それが分かれば、あの二階笠の男が"どちらの" 中村主水に用があって此処に集めたかが朧気に見えてくるだろう。
 男はゆっくりと、確かめるように両手で棒きれを握り、やや半身にして八双に構える。
 主水は男から離れた位置でその様を見る。
 力はある。それは、構えの安定感を見ても分かった。ただの町人剣術と甘く見ると痛い目に遭うだろう程の膂力。
 そう思ったそのとき、既に主水の眼前に男が居た。
「…てめぇ…!?」
「主水さん、あんた合格だよ」
 吐息が掛かるほどの位置。
 主水も反応し左手で男の右手を受けてはいるが、崩しを使われ押し返せない。
「悪ぃな。おいら、弥助じゃねぇ。
 幕臣小十人頭格御庭番、明楽伊織よ」
 す、と男の力が抜け、屈託のない笑顔でそう続けた。


 二人は再び、今度は座敷に隣り合って腰をかけている。
 奥に隠してあった行李から、明楽が主水に一本の刀を渡す。
「同心が腰に何も差してないってな、格好が付かねぇだろ?」
 鯉口を切る。窓から入り込む月明かりに耀く刀身は、切っ先炎の如く、刃文の丁字きわめて鋭い、まさに名刀と言えるもの。
「…いいんですかい、こんなたいした刀。あたしが差したんじゃ腰が重い」
「同心と町衆の二人連れで、こっちが刀差してちゃあどう見てもおかしいだろ」
 二人は知らぬ事であるが、この刀は隕鉄より打ち出した名刀、その名を流星剣という、清河八郎の佩刀であった。
 主水はその代わりにと、自分の行李に入っていた古銭編みの襦袢を明楽に渡した。
375創る名無しに見る名無し:2009/01/31(土) 21:33:48 ID:Ctqn7gdQ
支援
376陰の刃ふたつ ◆KEN/7mL.JI :2009/01/31(土) 21:35:21 ID:enW/x/u6
 肌襦袢に古銭を編み込んだもので、羽織の下に着込めば防具になる。
 きちんとした鎖帷子に較べれば心許ないし、また渾身の一撃を受ければ容易く斬られるが、刃の立たぬ斬撃程度なら防げるだろう。また、体力面で主水を上回る明楽ならば、重さもまるで負担にならない。
「あたしも歳ですからね。こいつを着込んで歩き回るのはちとつらいんで、どうしたもんかと思っていたんですが」

「で、どうなさるお心算りで」
 中村主水は座敷にて対面している男、明楽伊織にそう問いかける。
 こんな場こんな時とはいえ、同心の主水よりも格上の明楽。町方と御庭番とはいえ同じ幕臣であり治安維持の仕事をする同士。直接の関わりはなくとも自然とこうなる。
 問われた明楽はというと、ぽりぽりと頭をかきながら、
「そこんとこなんだがよォ、主水さん。
 どうしたもんか、さっぱり分からねぇや」
 なんともこともなげに言ってのける。
 さて、それこそ主水の方こそどうしたものか、だ。
 この男、凄腕である。それは分かる。
 主水も様々な流派の剣技を密かに習い納め、その上で独自の暗殺術をも自得している男だ。
 殺気、剣気の巧妙な隠し方故初めは見誤ったが、先ほどの歩法はおそらく、古流に伝え聞く "縮地の法" であろう。
 これは、特殊な歩法により数間の距離をおこりも見せずに瞬時に詰める技と聞く。
 その後の崩しにしろ、もしあのとき明楽が殺す心算でいれば、おそらく八割九割は主水の命はなかった。
 もちろん、殺す気であれば殺気も漏れ出る。殺気の読み合いがあれば話は別。主水の不覚は一つに明楽に殺気がなかった故でもあるが、それでも力量を推察するのに問題はない。
 明楽はその点も含め、主水は合格だと言った。
「あんた、相当できるね」
 真意の程は別として、この異常時での冷静さ、気の読み、対応の的確さ。それらを含めて、明楽は主水を評価したという。
377創る名無しに見る名無し:2009/01/31(土) 21:38:45 ID:Ctqn7gdQ
支援
378陰の刃ふたつ ◆KEN/7mL.JI :2009/01/31(土) 21:39:42 ID:enW/x/u6
 加えて、状況の異様さに飲まれて、会ったばかりの町人を切って捨てようなどと考えぬ理性についてもだ。
 余計に、面倒な事になった。
 主水は心中そう愚痴る。
 この男は出来る。そして、悪い人間じゃない。
 だが、御庭番筋に 「使える」 等と思われては、今後の仕事人家業に支障が出てしまう。
 隠密とはまるで別の意味で、中村主水は闇に生きる仕事人なのだ。
 かといって口封じにぐさり、等と出来たものではない。仕事人が仕事以外で殺すのは、仕事人の秘密がばれたとき。今はそれがばれたわけではない。ただ、南町奉行所の昼行灯としての仮面の裏を、僅かに察せられたという程度。
 むろん、それが命取りにならぬ保証はない。
 そして何より、隠密相手に暗殺剣は、決して分が良いとは言えぬのだ。

「あんたの方は…」
 変わらずの口調で、明楽はそう返してくる。
「どう思うよ、主水さん?」
 とても武家のものとは思えぬ柔らかな目でそう問われる。問われると思わずぽろりと本音を漏らしそうになる。
「…はあ…。私には見当も付かぬ事で」
 御前試合などとうそぶくあの男が何者かも分からぬ以上、下手な推量を述べたりして、それが幕政批判とでも取られたらたまらない。ここはとにかく、いつもの通りの中村主水を演じておくが吉である。そう考えての返答だ。
 が。
「あのイカレ野郎が何者かぁ分からねぇが、とにかくこいつは正気の沙汰じゃねぇさ」
 一転、明楽は密やかな怒気をはらませた声でそう言ってのけた。
 どう返したものか分からぬ主水に、明楽は続ける。
「俺ら隠密御用は、御側御用取次、神谷対島守様から直接の下知がくだる。側用人、幕閣のお歴々なら、たいていの顔は当然知ってるが、あんな面の奴ぁ見た事もねぇ。
379陰の刃ふたつ ◆KEN/7mL.JI :2009/01/31(土) 21:40:26 ID:enW/x/u6
 で、ご公儀ででなきゃあいつら何だ? 分からねぇが、何十人だかの剣士剣客無頼者、それに女子供まで拐かして御前試合だ殺し合えなんてなぁ、どうあっても真っ当じゃねぇ。イカレてやがる」
 怒っている。主水にはそれが分かった。
 公儀隠密だとかそれ以前に、この男は真っ当に怒っている。
 おそらくはあの白州。無惨にも首をはねられた斬なる少年のこと、そして数多の人間に平然と殺し合えと言ったあの男のこと、それを仕掛けた者達のこと。そして何より、その場で己が何も出来なかったこと。
 その全てに、腹を立てているのだ。
 そしてそれは、主水にも覚えのあるものだった。
 一気にそう吐き出して、ふうと一息を付く明楽。
 その顔つきは既に、先ほどの町奴の顔に戻っている。
「だからよ、頼りにしてるぜ、中村の旦那!」
「た、頼りって…あたしゃまだ何にも…」
「おっと、いけねえぜ旦那。おいらぁ今は、ただの町衆の伊織でさぁ。
 このふざけた人別帳によりゃ、武蔵だ卜伝だの名乗ってるおかしな野郎も居るってんだ。
 裏にどんな奴らが居るのかってのとは別に、そういう連中の相手もしなきゃならねぇんだからさ。中村の旦那!」
 どうやら、あくまでそういう事で進めたいらしい。 
 やれやれ、面倒なことになったなぁ、と、中村主水は心の中で幾度めかのため息をついた。

380創る名無しに見る名無し:2009/01/31(土) 21:40:26 ID:MSfo3JtZ
しえん
381陰の刃ふたつ ◆KEN/7mL.JI :2009/01/31(土) 21:41:46 ID:enW/x/u6
【へノ弐 城下堀沿いの軍鶏鍋屋五鉄内/一日目/深夜】
【中村主水@必殺シリーズ】
【状態】健康
【装備】流星剣(清河八郎の佩刀)
【所持品】支給品一式
【思考】
基本:まったく、面倒なことになったなぁ。
一:とりあえず今は、明楽と共にいるしか無ぇか。
二:こんなくだら無ぇ事に関わり合うのはまっぴら御免だぜ。
三:出来ればさっさとおさらばしてぇもんだ。
四:…にしても、奴らが何なのか…仕事人の事を知っているのか…は気にならぁなぁ。
[備考]
必殺シリーズは、シリーズ毎に時代設定が大幅に違います。
ので、どこのシリーズから、等とは特に決めず、最大公約数的中村主水像をベースにし、また井伊大老暗殺、老中水野忠邦暗殺、高野長英、平賀源内等との関わりなど、史実人物との関係は全て無いものとします。
時代背景は、幕末期の何れかと仮定しておきます。

【明楽伊織@明楽と孫蔵】
【状態】健康、町衆の格好に変装中
【装備】古銭編みの肌襦袢@史実
【所持品】支給品一式
【思考】
基本:こんなイカレた殺し合いなんざ、ゆるせねぇよな、やっぱりよ。
一:まずは、中村の旦那とお供の町衆ってな態で、巧いこと探索でもしていくかねぇ…。
二:信頼できそうな奴らと会ったら…まあ巧くいきゃあ協力できるかもしれんしな。
三:是が非でも斬り合いしてぇってな野郎共にゃあ容赦はしねぇけどよ。
四:…にしても、やっぱ刀あった方が良いや。どっかで手に入らんもんかね。
[備考]
 参戦時期としては、京都で新選組が活動していた時期。
 他、史実幕末志士と直接の面識は無し。斎藤弥九郎など、江戸の著名人に関しては顔を見たことなどはあるかも。
382創る名無しに見る名無し:2009/01/31(土) 21:42:43 ID:Ctqn7gdQ
しえん
383 ◆KEN/7mL.JI :2009/01/31(土) 21:45:46 ID:enW/x/u6
 以上、投下終了です。
 支援有り難う御座います。
 

 して、突然ですが、以前投下した 「ひときり」 について、ちょっと修正をして斎藤化して良いでしょうか?
 ぶっちゃけていうと、河上彦斎の参戦時期と基本スタンスを、別のモノにしたいのです。
 本来なら、これだけ投下から時間が経っての大幅な変更は望ましく無いとは思うのですが、まだリレー開始前という事で、どうでしよう?
 もし、OK、或いは、どうなるのか確認してからなら、という意見が頂ければ、後ほど企画スレの方に投下させていただきたく思います。
384 ◆F0cKheEiqE :2009/01/31(土) 21:49:24 ID:Ctqn7gdQ
>>383
再投下乙!
自分はOKですよ。

それと、改めて、
藤木源之助@シグルイ
高坂甚太郎@神州纐纈城
投下します
385探す人々 ◆F0cKheEiqE :2009/01/31(土) 21:50:09 ID:Ctqn7gdQ
夜の道を一人の男が駆けている。

若い男である。
白い小袖に、若草色の袴、
草鞋は履かず、足袋一枚で夜道を疾走している。

腰に大小を差し、総髪ながら髷を結った青年である。
中々の美丈夫だが、その雰囲気は剛毅木訥と言った感じで、
ともすればやや陰気な印象すら受ける。
女性への受けはあまり良さそうではない。

その青年が必死の形相で、
汗水たらしながら夜の道を爆走しているのである。

何故その様な行動を取っているのかは解らない。
誰かに追われている様子もないし、
彼に追われている様な人影も見えない。
ただ、せわしなく左右に揺れる彼の視線から、
何か、あるいは誰かを探し求めているように思われた。

青年がそうして走り始めて10分ほどした時、
青年の耳に人の声が聞こえて来たのだ。
ちょうどその声は、彼の向かう方向から聞こえてくるようだ。
青年は、足を速めた。

暫く進むと、
声はハッキリと聞き取れるようになり、
道の先に人影が見えてくる。

それは歌であった。

いざ鳥刺が参って候
鳥はいぬかや大鳥は  
ハァほいのホイ 

陽気な歌声である。
青年は知らない事だったが、
彼が生まれるより少し古い時代に、
鳥刺の間で流行った歌であった。

人影が、月光により明らかになる。

道の先、青年の先にいたのは、
一人の少年であった。
386探す人々 ◆F0cKheEiqE :2009/01/31(土) 21:50:49 ID:Ctqn7gdQ
年のころは一四ぐらいであろうか。
背は小さいが、クリクリと肥えていて、
触らば刎ね返えしそうな、弾力に富んだ肌をしている。

頭には緋無垢の頭巾を冠っている。
足には山袴を穿いていて、それは樺色のなめし革であった。
亀甲形の葛の筒袖に萌黄の袖無を纏っている。
背中には行李を一つ背負い、
右肩に二間半(約4.5メートル)の細い竹竿を背負っている。
鳥刺が獲物を取る時に使う鳥刺竿で、
本来はその先端部にトリモチを付けるのだが、
今は何もついてはいないようだ。

色白で円顔で、鼻高く、唇薄く紅をつけたように真紅である。
その双眸は切長であったが、
気味の悪い三白眼で、絶えず瞳の半分が上瞼に隠されている。

「おぉーい!お侍さぁん!」

鳥刺もこちらに気が付いたのか、
愛想笑いして、のんきに手まで振っている。
その姿に殺気は感じられず、
青年は柄に伸びていた右手を、
だらりと落とし、
足を少し緩めて鳥刺に近づいて行った。

「やあ、お侍さん。景気はどうですかね」
鳥刺は、愛想良く眼と鼻の先まで近づいてきた青年に声を掛けたが、

「鳥刺」

青年は、それに反応することなく、
依然の仏頂面で問いかける。

「ここで俺に会うまでに誰かに会ったか?」
「いえ、お武家さんが初めてで御座いますよ」
「そうか・・・・」

鳥刺の答えを聞くや否や、

「御免」

と小さく言って、
鳥刺を振り返ることなく、
夜道を再び疾走し始めた。

凄まじい速さで小さくなる青年の背中を、
鳥刺の少年は暫くぽかんと見つめていたが、

「やれやれ、何をそんなに急いでいるんだかねぇ」

と、竹竿を担ぎなおして、再び歩き始めたのであった。
口からも、再び鳥刺歌が零れた。

いざ鳥刺が参って候
鳥はいぬかや大鳥は  
ハァほいのホイ……
387探す人々 ◆F0cKheEiqE :2009/01/31(土) 21:53:26 ID:Ctqn7gdQ


江戸初期。
濃尾無双と謳われた剣客と言えば、
岩本虎眼であるが、
その虎眼が掛川に持っていた虎眼流道場に、
「一虎双竜」と恐れられる、三人の高弟がいた。

一虎は、三人のうち最年長の牛股権左衛門の事である。
双竜の内の一方は、この殺し合いにも呼び出されている、
美貌の天才剣士、伊良子清玄。

そしてもう一方、双竜のもう片割れこそ、
夜の道を疾走する青年、藤木源之助である。

藤木源之助は、粟本村の農家の三男坊の生まれである。
当然の事ながら、当時は姓を持たない、唯の源之助である。
家は貧しく、ほとんど声を発しない上に、
泣く、笑うなどの感情を表さない源之助は、
親から愚鈍の子と思われ、
兄達よりも劣った食事を与えられていたと言う。

その源之助が、ある時彼をいじめていた武家の子供を惨殺した。
さんざん壁に打ちすえた上に、
髷の辺りの頭部の皮膚を毟り取るという、
残酷極まりない殺し方である。

源之助が何食わぬ顔で持ち帰った、
頭皮らしき肉片のついた髷を見た両親は、
余りの驚きに絶叫した。

問いただしても何も答えぬ愚鈍の子を、
父、孫兵衛、母、むぎ、は木に吊るし上げた。
髷を奪われた士の一族に、
自分たちが無礼討ちにされるのを免れたい一心である。

源之助は本来、ここで縊れ死んでいてもおかしくは無かっただろう。

それを救ったのが、他ならぬ岩本虎眼である。

虎眼は、素手にて武家の子を打ち殺した、
この愚鈍の子の天凛を見てとり、
我が家に連れ帰った。

そして、子息を源之助に殺された、
藤木右京太夫に、子息の死を事故として処理させ、
跡目なき藤木家に金子を与えて養子縁組を承知させた。

その養子とは愚鈍源之助である。

貧農の三男が藤木源之助という
士に生まれ変わったのだ。
その上で虎眼は、源之助を虎眼流に迎え入れたのだ。
388探す人々 ◆F0cKheEiqE :2009/01/31(土) 21:54:21 ID:Ctqn7gdQ
虎眼には自殺した正妻を含めて、多くの女がいたが、
子は女子の三重のみである。
もしかすると虎眼は、
源之助を息子の様に思っていたのかもしれない。

事実虎眼は、
時には気まぐれで焼け火箸を握らせるような理不尽を、
源之助にかすような事もなかったわけではないが、
基本的には源之助に彼なりの愛情を注いでいた様に思われる。

そして源之助はそれに応えた。
そして今も・・・



(先生っ!)
源之助は師の姿を求めて奔走する。

最初あの白州にて師匠、岩本虎眼の姿を確認した時、
源之助は安堵した。

伊良子に襲撃を受けたやも知れないと考えていた、
敬愛する師匠の健全たる姿を確認したからである。

しかし、その安堵は、白州から天狗に攫われる様に、
この兵法勝負の会場に送り込まれた瞬間、吹き飛んだ。

師の実力を疑うわけではない。
しかし、あの白州の武芸者達は並の手並では無かった。

いくら虎眼とは言え、曖昧な状態で彼らと立ち合えば・・・

故に源之助は疾走する。
彼が求めるのは敬愛する虎眼ただ一人。


士は貝殻のごときもの。
士の家に生まれたる者のなすべきは、
お家を守る、これに尽き申す


【ほノ参 路上/一日目/深夜】

【藤木源之助@シグルイ】
【状態】健康
【装備】打刀@史実、脇差@史実
【所持品】支給品一式
【思考】:虎眼を探して保護する。
一:とにかく虎眼を探す。
二:その為に誰かを見つけて虎眼について尋ねる。
三:人の多そうな城下へ向かう。
【備考】
※人別帖 を見ていません
389創る名無しに見る名無し:2009/01/31(土) 22:01:26 ID:enW/x/u6
 支援に候。
390探す人々 ◆F0cKheEiqE :2009/01/31(土) 22:02:53 ID:Ctqn7gdQ
源之助と行き違った少年鳥刺は、
必死の源之助とは対照的に、
いたって陽気に夜の道を歩いている。

いざ鳥刺が参って候
鳥はいぬかや大鳥は  
ハァほいのホイ……

口から洩れるのは、例の鳥刺歌である。

少年の名前は高坂甚太郎と言う。
本来の身分は鳥刺ではなく侍である。
武田信玄の家臣、高坂弾正の妾腹の子であった。
鳥刺に身をやつしているのは、突如国抜けをした、
信玄の近衆、土屋庄三郎を極秘に追跡するためである。

「しかし、どおしたもんかねぇ・・・」

歌をやめて甚太郎は一人ごちる。

「御前試合・・どこの貴人か知らねぇが、
ずいぶん酔狂な事をする奴もあるもんだ。
しかし、そこで何で俺なのかねぇ・・・」

甚太郎は首をかしげる。
確かに甚太郎は腕には自慢がある。
が、彼の使う技は完全我流の粗野で異端の武芸である。
人別帖を見れば、塚原卜伝、上泉信綱と言った、
当代きっての使い手の名前も見える。
そこに自分の名前が連なっていると言うのが不思議でならない。

「いくらなんでも、
あんな名人たち相手に喧嘩売るのは気がすすまねぇし、
何より天下一の称号なんて別段欲しい訳でもなし・・・
いったいどうしたもんか・・・てぇ、ありゃ?」

甚太郎の視界を、何か小さな物が横切った。
あれは・・・
391探す人々 ◆F0cKheEiqE :2009/01/31(土) 22:03:41 ID:Ctqn7gdQ
「兎かぁ・・・ちょおどいいや」
甚太郎は、ちょっと道を外れて、
藪の中へと分け入っていく。
そして、

「チェリャァッ!」
彼の右肩にあった竹竿が、ビャッと横薙ぎに振り抜かれたのだ。
ビィッと凄まじい風切り音が鳴ったかと思うと、
白と赤の何かが、バッと宙を飛ぶ。
それは、喉元を切り裂かれた兎であった!

「ケケケ、どうだい見たかいっ!
高坂流の餅竿剣!二間半のへなへな竹も、
俺が構えれば剣になる。
いやいや剣だけじゃあねえ、テリャッ!」

たちまち構えを変えると、
甚太郎はばっ、竹竿を槍のように兎へと突き出す。
すると兎の胴は、ヘナへナ竹の黐棹の先に、
ブッツリ貫かれているではないか。

「へへへ、見たかい!高坂流の餅竿槍ぃ!
相手を大きな鳥と見立て、
翼を突き通して呉れべえかな!
それ行くぞよ胸板だぞ!今度は腹だ土手っ腹だ! 
アリャアリャアリャアリャ大鳥大鳥!
ケケケケケケケケケケッ!」

首級を掲げるように、
得物を天に掲げる甚太郎。

真っ赤な血が地面へと注がれる。

「生物を殺すって好いものさね。
ビクビクと動く柔い肌、生臭い血の暖味、これじゃ殺生は止められねえ訳さ」 

ケケケ、と不気味な笑いを洩らす甚太郎だが、
ここである事実に気が付く。

「ありゃっ、しまった。獲物袋がねぇんだった。
まあ、いいやこのまま刺していこうか・・・
しかし気のきかねぇ爺様だぜ。
得物袋と餅筒までとらなくたっていいもんだろうに」

ぶつぶつ言いながら藪を出ると、
甚太郎は再び歩きだした。
392探す人々 ◆F0cKheEiqE :2009/01/31(土) 22:04:12 ID:Ctqn7gdQ
「しかし、本当にどうしたもんかねぇ・・・。
このままじゃあ信玄坊主から承った使命は出来っこないし、
かと言って兵法勝負にも乗る気がおきねぇしなぁ」

甚太郎は思い悩むような顔をしながら、
暫く月を眺めていたが、

「まあ、いいや。なるようになるさ。
取り敢えず、この島をぐるっと回って見ようかねぇ」

甚太郎は気安く笑うと、
三度あの歌を歌い始める。

いざ鳥刺が参って候……

【にノ参 路上/一日目/深夜】

【高坂甚太郎@神州纐纈城】
【状態】健康
【装備】竹竿@神州纐纈城
【所持品】支給品一式、野兎の死体
【思考】:適当にぶらぶらする。
一:まずは島をぐるっと回ってみる。
二:襲われれば容赦しない。
393 ◆F0cKheEiqE :2009/01/31(土) 22:05:31 ID:Ctqn7gdQ
投下終了。

高坂甚太郎って向坂甚内の幼名だそうな
394 ◆KEN/7mL.JI :2009/01/31(土) 22:12:08 ID:enW/x/u6
 投下乙ノ宮。
 なんと暢気な。しかも暢気なのにアレだし。
 藤木はまだ、無明逆流れ未見の時期かー。

 向坂甚内って、武蔵の弟子だったらしいってな話もあるのね。
395創る名無しに見る名無し:2009/01/31(土) 22:29:21 ID:EqG/e1Ly
軍鶏鍋屋五鉄って鬼平?w
396創る名無しに見る名無し:2009/01/31(土) 22:42:27 ID:u5WXpBRg
うむ。しかしまあ、なんと暢気なw
しかし、その中にも殺伐がある。
第一、ウサギブラ下げてぶらぶら回ってたら
危なすぎるとは思うのだが…。

まあなんにせよ投下乙です。
397創る名無しに見る名無し:2009/01/31(土) 23:02:46 ID:VYL+w6Pp
http://www15.atwiki.jp/kenkaku/pages/1.html

まとめ、一応場所だけ確保しますたー
ちょっと試験期間中なのであまり編集できないのでよろしく
398創る名無しに見る名無し:2009/01/31(土) 23:08:26 ID:Ctqn7gdQ
>>397
乙!ついにwikiが来たか!
少し編集してくる
399創る名無しに見る名無し:2009/01/31(土) 23:14:38 ID:MSfo3JtZ
投下もwikiも乙
そろそろ準備が整ってきたのかな?
400 ◆F0cKheEiqE :2009/01/31(土) 23:23:56 ID:Ctqn7gdQ
質問

誰か前スレのログ持ってる人いない?
wikiに投下された話を「投下順」の項に載せようと思ったら、
一応メモ帳に前スレに投下された話を自分の以外コピペしておいたんだけど、
自分の投下分を抜いてコピペしたから、自分がいつ投下したかがわからない。

適当でもいいなら、適当にやるけど、持ってる人がいるなら確認したい。
401創る名無しに見る名無し:2009/01/31(土) 23:37:03 ID:4Yp+msz2
前スレログ>>1->>824までならもってるよ。
402 ◆F0cKheEiqE :2009/01/31(土) 23:46:19 ID:Ctqn7gdQ
おお、頼みます!
っと言ってもどうするかね。
どこかのupローダーにうpして貰えますか?
403創る名無しに見る名無し:2009/01/31(土) 23:55:56 ID:4Yp+msz2
ギコナビでhtml化したらみにくくなったけど良い?

http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org10112.zip.html
404 ◆F0cKheEiqE :2009/02/01(日) 00:00:57 ID:Ctqn7gdQ
>>403
トンクスノシ

早速使わせて貰います。
今日明日中には全話収録しておきます。
405創る名無しに見る名無し:2009/02/01(日) 00:07:29 ID:quE4yEUS
よろしくお願いします。
406名簿です ◆F0cKheEiqE :2009/02/01(日) 00:10:01 ID:ag6bgD9D
36/36【史実】
○足利義輝/○伊藤一刀斎/○伊東甲子太郎/○岡田以蔵
○沖田総司/○奥村五百子/○小野忠明/○上泉信綱
○河上彦斎/○清河八郎/○近藤勇/○斉藤伝鬼坊
○斉藤一/○斎藤弥九郎/○坂本龍馬/○佐々木小次郎
○佐々木只三郎/○白井亨/○新免無二斎/○芹沢鴨
○千葉さな子/○塚原卜伝/○辻月丹/○東郷重位
○富田勢源/○中村半次郎/○新見錦/○服部武雄
○林崎甚助/○土方歳三/○仏生寺弥助/○宮本武蔵
○師岡一羽/○柳生十兵衛/○柳生連也斎/○山南敬助
407創る名無しに見る名無し:2009/02/01(日) 00:11:33 ID:ILaVlH/s
あいうえおより
いろは〜順のがいいんじゃなかろうか?
408名簿です ◆F0cKheEiqE :2009/02/01(日) 00:12:42 ID:ag6bgD9D
1/1【明楽と孫蔵】
○明楽伊織
1/1【明日のよいち!】
○烏丸与一
1/1【暴れん坊将軍】
○徳川吉宗
1/1【異説剣豪伝奇 武蔵伝】
○佐々木小次郎(傷)
2/2【うたわれるもの】
○オボロ/○トウカ
1/1【仮面のメイドガイ】
○富士原なえか
2/2【銀魂】
○坂田銀時/○志村新八
1/1【Gift−ギフト−】
○外薗綸花
1/1【月華の剣士第二幕】
○高嶺響
1/1【剣客商売】
○秋山小兵衛
2/2【魁!男塾】
○赤石剛次/○剣桃太郎
1/1【里見☆八犬伝】
○犬塚信乃
1/1【三匹が斬る!】
○久慈慎之介
2/2【シグルイ】
○伊良子清玄/○岩本虎眼/○藤木源之助
1/1【史上最強の弟子ケンイチ】
○香坂しぐれ
409創る名無しに見る名無し:2009/02/01(日) 00:13:15 ID:hOx6IW3H
>>407
雰囲気的にはそちらでもいいと思うが、
多分、それは探す側が死ぬと思う。
410名簿です ◆F0cKheEiqE :2009/02/01(日) 00:13:43 ID:ag6bgD9D
2/2【神州纐纈城】
○三合目陶器師(北条内記)/○高坂甚太郎
2/2【駿河城御前試合】
○屈木頑乃助/○座波間左衛門
1/1【椿三十郎】
○椿三十郎
1/1【東方Project】
○魂魄妖夢
2/2【八犬伝(碧也ぴんく版)】
○犬坂毛野/○犬塚信乃
1/1【バトルフィーバーJ】
○倉間鉄山
2/2【刃鳴散らす】
○伊烏義亜/○武田赤音
1/1【BAMBOOBLADE(バンブーブレード)】
○川添珠姫
1/1【必殺仕事人(必殺シリーズ)】
○中村主水
1/1【Fate/stay night】
○佐々木小次郎(偽)
1/1【用心棒日月抄】
○細谷源太夫
1/1【らんま1/2】
○九能帯刀
1/1【ルパン三世】
○石川五ェ門
6/6【るろうに剣心】
○鵜堂刃衛/○神谷薫/○志々雄真実/○四乃森蒼紫
○瀬田宗次郎/○緋村剣心

見せしめ
1/1【斬】
○村山斬
411名簿です ◆F0cKheEiqE :2009/02/01(日) 00:14:50 ID:ag6bgD9D
以上。

見せしめ入れて80人かな
412創る名無しに見る名無し:2009/02/01(日) 00:17:38 ID:hOx6IW3H
あー。すいません。
名前が違います。

× 伊烏義亜 → ○ 伊烏義阿

こうなります。
413 ◆F0cKheEiqE :2009/02/01(日) 00:17:50 ID:ag6bgD9D
ついでに現在位置確認表

いノ弐 清河八郎、富士原なえか
いノ捌 辻月丹、椿三十郎
ろノ弐 小野忠明、佐々木小次郎(傷)
ろノ参 オボロ、犬坂毛野、斎藤弥九郎
ろノ肆 奥村五百子、白井亨、新免無二斎
ろノ伍 柳生十兵衛、志村新八、三合目陶器師(北条内記)
ろノ陸 志々雄真実
ろノ漆 土方歳三
はノ壱 佐々木只三郎、斉藤一
はノ弐 佐々木小次郎、屈木頑乃助
はノ肆 柳生連也斎
はノ伍 神谷薫、座波間左衛門、緋村剣心、千葉さな子
はノ漆 烏丸与一
にノ壱 新見錦
にノ弐 沖田総司
にノ参 犬塚信乃、足利義輝、高坂甚太郎
にノ陸 久慈慎之介、トウカ
にノ漆 仏生寺弥助、河上彦斎
ほノ壱 上泉信綱、林崎甚助
ほノ参 師岡一羽、坂本龍馬、外薗綸花、藤木源之助
ほノ肆 剣桃太郎、坂田銀時
ほノ陸 徳川吉宗、秋山小兵衛、山南敬助、佐々木小次郎(偽)
ほノ漆 魂魄妖夢
へノ壱 服部武雄
へノ弐 岡田以蔵、四乃森蒼紫、中村主水、明楽伊織
へノ参 塚原卜伝、宮本武蔵、川添珠姫、伊東甲子太郎
へノ肆 斉藤伝鬼坊、岩本虎眼
へノ陸 瀬田宗次郎、倉間鉄山
へノ漆 東郷重位、武田赤音
とノ壱 犬塚信乃、赤石剛次、九能帯刀
とノ弐 伊烏義阿
とノ参 鵜堂刃衛
とノ肆 芹沢鴨、石川五ェ門、細谷源太夫
とノ伍 伊良子清玄
とノ陸 富田勢源
とノ漆 高嶺響、香坂しぐれ
ちノ漆 伊藤一刀斎
ちノ捌 近藤勇
414 ◆F0cKheEiqE :2009/02/01(日) 00:20:36 ID:ag6bgD9D
>>412
了解。
wiki収録時に修正します
415創る名無しに見る名無し:2009/02/01(日) 00:30:39 ID:ld/yqXGI
>>314の予約は結局無効だったの?
てっきり予約締め切りが31日だから最後の一枠と思ってた。
416 ◆F0cKheEiqE :2009/02/01(日) 00:55:35 ID:ag6bgD9D
>>415
どうだろう。
皆の意見が聞きたい!
417創る名無しに見る名無し:2009/02/01(日) 01:10:24 ID:hOx6IW3H
>>416
あややや。有効で良いと思いますですよ。
ただし、よやく延長とかは一切なしの方向で。

ああ、主催側のジョーカーとかでいいから渡四郎兵出したいなぁ。
全員の様子が見れたら八十人分の奥義が(表面だけ)手に入るから。

…しつこいか。御免。
418創る名無しに見る名無し:2009/02/01(日) 03:51:18 ID:ld/yqXGI
つまり、来週の金曜(予約は一週間だよな)までに投下されれば、斬含めて81人。
投下されなければ斬含めて80人か。

>>417
黒幕の一員とかで出るのはありじゃないか
展開次第だけど、主催サイドは今後の展開次第で多少は流動的でいいと思う
419創る名無しに見る名無し:2009/02/01(日) 10:37:13 ID:eu1EW8c8
地図貼ってみたが、でかいね。編集した方がいいかな?
あと「へろな村」とかの詳細なしの地図って需要ある?
レイヤーを旧版のしか保存していないから、宿や酒蔵の描写線が
多少違くなるかもしれないんだけど
420創る名無しに見る名無し:2009/02/01(日) 11:18:24 ID:Zzr1ijpx
>>419
個人的には欲しいかも
421地図 ◆TPKO6O3QOM :2009/02/01(日) 12:04:42 ID:eu1EW8c8
了解しました。
地図のページに二つ並べる形でいいでしょうか?
422創る名無しに見る名無し:2009/02/01(日) 12:10:23 ID:Zzr1ijpx
GJ!
423地図 ◆TPKO6O3QOM :2009/02/01(日) 12:17:33 ID:eu1EW8c8
アップロードファイルって削除できないんですね…
2回ミスってしまいました。すいません。
424 ◆F0cKheEiqE :2009/02/01(日) 14:34:46 ID:ag6bgD9D
取り敢えず、「投下順」の所に、1つを除いて、投下された話は全部収録しました。
ただ、◆KEN/7mL.JI氏の「ひときり」のみ、
修正版投下後に収録いたします。

何か収録ミスなど、気づいた点があったら、
報告お願いします
425 ◆KEN/7mL.JI :2009/02/01(日) 15:42:53 ID:j2zfvuu4
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/9437/1228921844/270-275
 に、前スレで投下した 「ひときり」 の河上彦斎パートの修正版を投下しました。
 まずはご確認下さいまし。
426 ◆F0cKheEiqE :2009/02/01(日) 15:54:34 ID:ag6bgD9D
確認しました。
wikiに収録しておきます
427 ◆F0cKheEiqE :2009/02/01(日) 16:04:08 ID:ag6bgD9D
収録しました。
取り敢えず、全話収録完了かな?
428 ◆KEN/7mL.JI :2009/02/01(日) 16:08:05 ID:j2zfvuu4
 編集乙&有り難う御座いやす。

 修正版、彦斎のスタンスがまるっと違っているのですが、一応こっちにも貼った方が良いのかしらん?
 wikiも作っていただいたので大丈夫だとは思うですけども。
429創る名無しに見る名無し:2009/02/01(日) 16:13:16 ID:eu1EW8c8
収録、お疲れ様でした。

地図のページに勝手ながら【参加者現在位置情報速報】なる表を作らせていただきました。
サガや動物でも使っていますが、こっちの方が投下ごとにすぐ更新できるので便利かと思いまして。
430創る名無しに見る名無し:2009/02/01(日) 18:53:33 ID:quE4yEUS
>>314は反対意見に答えてからでしょう。
ただ以前設定された期間によって本開催はすでに始まってるから難しいと思う。
wiki作成の流れでとまってるだけで、いまもう本編予約してもいいわけだし。
431創る名無しに見る名無し:2009/02/01(日) 20:21:36 ID:ILaVlH/s
なるべく自己リレーは無しで行きたいね
432 ◆YFw4OxIuOI :2009/02/01(日) 22:24:02 ID:hOx6IW3H
無題だった題名追加と指摘部分の修正、
および若干の加筆を施したSSをwikiにて投下しておきます。
大幅に変わっているわけではありませんが、まあ暇があるなら比較していただければ。
刈流剣術ですが、こっちはこっちでまとめ書きしている途中ですが、
一部乗せているサイトがあったので、早めに知りたい人は参考にはなると思います。

ttp://senki.kusakage.com/setume/hanachirasu.htm

あとこっちはYoutubeに転載されているオープニングです。
雰囲気知りたいならまあ音楽聞いてみるのも悪くはないでしょう。

ttp://www.youtube.com/watch?v=k6jlWfAEGck
433 ◆YFw4OxIuOI :2009/02/01(日) 22:30:49 ID:hOx6IW3H
って、あれ?
編集の仕方がようわからん。
他のロワと若干仕様が違うのか?
434 ◆F0cKheEiqE :2009/02/01(日) 22:35:18 ID:ag6bgD9D
>>433
仮したらばに投下してもらえるなら、
掲載しておきますけど?
435 ◆YFw4OxIuOI :2009/02/01(日) 22:46:56 ID:hOx6IW3H
では、お言葉に甘えて今回はそうしますです。
まあ近いうちに自分でも編集できるように覚えておきます。
436 ◆YFw4OxIuOI :2009/02/01(日) 22:51:37 ID:hOx6IW3H
“伊烏義阿”はかの白州に召喚された際、
ただ呆然と事の成り行きを見つめ、状況に身を任せていた。

その心はもはや人にして人ならず。
外道を憎むがあまり、己もまた外道に堕ちた愚者。
自らが追った犬畜生と、もはや何の差異さえありはしない。
ゆえに、たとえ眼前で無辜の少年が戯れに殺されようとも、心動かされることはなかった。
自らの蘇生が仮初のものであり、他者に命綱を握られようが歯牙にもかけなかった。

この身はもはや死んだ身。
誰が死のうが何の意味があろうか。
己が再び死した所で何があろうか。
そう。白州にあった時に伊烏義阿は確かに腑抜けていた。
実はすぐ傍にいたはずの仇敵の存在にさえ気づかぬほどに。

だが、この城下町の一軒家に転移され、
他にする事もないが故に何気なく人別帖を開示した時。
伊烏義阿の人としての、剣者としての魂に、再び火が、
いや劫火ともいうべき狂おしいまでの焔が灯った。


「武田赤音……!」


伊烏義阿は危険を顧みず、人目も憚らず狂喜と憎悪に満ちた魂の咆哮を上げた。


今あるこの身が、所詮は白州にいた者どもを楽しませる為だけの道具なのは百も承知。
今あるこの身が、所詮は使い捨ての駒に過ぎぬ扱いである事も理解の上。

だが打ち倒すべき仇敵(アカネ)もまたこちらに居り、
そして再び復讐を果たす機会を与えられたことに。

狂喜せぬはずがなかった。
憎悪せぬはずがなかった。

それはまさに全身全霊による、狂恋にも等しいどす黒い渇望の声であった。
437 ◆YFw4OxIuOI :2009/02/01(日) 22:52:54 ID:hOx6IW3H
うお、面白誤爆?!
すいません。失礼しました。
438創る名無しに見る名無し:2009/02/01(日) 23:36:14 ID:ld/yqXGI
>>430
反対理由が
「剣道部キャラ多すぎ」一個じゃ答えようなくないか
しかも普通の剣道部員て珠姫となえかだけで全然多くない
開催期間も予約締め切りか投下締め切りか明文化してなかった以上、一週間程度なら問題ないだろ
それに一部キャラ二周目と初登場が混ざる程度なら普通にあるから無理に否定する事は無い
439創る名無しに見る名無し:2009/02/01(日) 23:38:03 ID:hOx6IW3H
まあ実際、剣聖や剣鬼相手に並の剣道部の女子高生程度じゃ
全くもって太刀打ち出来ないけどな。
440創る名無しに見る名無し:2009/02/01(日) 23:43:54 ID:ag6bgD9D
今さらながら、神州纐纈城の栄えある主人公(笑)、
土屋庄三郎を出しておけばよかったと後悔。

甚太郎との血の因縁や、陶器師との再戦とかいろいろネタがあったのに、
原作での余りの空気っぷりに思わずスルーしてたんだぜ。

漫画版だと空気どころか、非常にアクが強いキャラだけど、
途中からデビルマン化したせいで、出すと収拾つかなくなるしなぁ・・・
441創る名無しに見る名無し:2009/02/01(日) 23:56:32 ID:ILaVlH/s
バトロワの七原とどっち空気?
442創る名無しに見る名無し:2009/02/01(日) 23:59:51 ID:ag6bgD9D
>>440
七原なんて比較にならん。
だって物語中盤で途中退場して、そこから一切出て来ないwwww
死んだわけじゃないとは思うけど、
どうなったかは永遠の謎。

原作からして未完だしね。
国枝史郎が死なずに続き書いてれば、
出番もあったたかもしれないけど。
443創る名無しに見る名無し:2009/02/02(月) 00:28:07 ID:rslp9S0W
>>438
期限は元々31日までだったのでアウトでしょ
書き手さんもレスしないで様子見してたわけだし
どんな内容でも反対意見は遠慮なくと言ってたしスルーしてたのを肯定する理由にならない
剣道部ロワじゃないし
444創る名無しに見る名無し:2009/02/02(月) 00:46:10 ID:ljmG1+GJ
こちらとしてはどちらでもいいから、
まずは ◆fkB/HSOJ1sさんの意思を早めに聞きたい。
携帯からでも返事位はできるでしょ?
445 ◆fkB/HSOJ1s :2009/02/02(月) 00:53:38 ID:TsU1z2lE
実は現在執筆中ですので、予約期間の一週間以内には確実に投下できます。
それと期間ですが、前スレを確認しましたが
594にて予約締め切りが1月31日と書かれており、誰も日程に異議を唱えていないので
期限は守っていると思うのですが。
キャラ自体も決してヒナギクは普通の剣道部女子高生ではありません。
作中でも防具をつけずに、戦う事も何度かあります。
ですので、許されるなら投下の方向で行きたいと考えております。
446創る名無しに見る名無し:2009/02/02(月) 00:58:18 ID:gaZHXo4D
自分はかまわないよ
447創る名無しに見る名無し:2009/02/02(月) 01:02:58 ID:VJ07JccR
大丈夫でないかな
448創る名無しに見る名無し:2009/02/02(月) 01:04:52 ID:rslp9S0W
事前に自分で意見求めてた割には完全スルーしてたし
普通の剣道部女子高生じゃないとかいってるけど
そんなこと知らない人は知らないわけで、期限云々よりやり方じゃないの?
少なくとも>>322からの流れで女自重やらに関してレスもついてたんだし

まあそこまでして出したいなら別にいいんじゃないの
449創る名無しに見る名無し:2009/02/02(月) 01:50:22 ID:nT3I59mQ
いやいや、もう少し穏やかに書こうよ。
せっかく揃って来たのにギスギスさせるのイクナイ。
450創る名無しに見る名無し:2009/02/02(月) 01:52:04 ID:oqfaCzG+
自分は文句なし
極端な話、次で死亡SS描いちゃってもいいわけだし(筋が通っていれば)
どの道、剣道部系キャラはあきらかに力不足の連中が多いから
早い段階である程度淘汰はされると思うけど
451創る名無しに見る名無し:2009/02/02(月) 11:08:35 ID:ljmG1+GJ
まあねえ。力不足のキャラを出すってことは、そういう事だから。
452創る名無しに見る名無し:2009/02/02(月) 11:52:46 ID:ljmG1+GJ
とりあえず、これから原典把握を全員が
はじめていきたいと思っているだろうから、
お勧めの参考文献とか色々と挙げてほしい。

あと、自分が出したキャラについては
wikiで性格とか特徴をつかめる台詞とか、
得意とする戦術や奥義等も書いてくれればなおいいのだが。
453創る名無しに見る名無し:2009/02/02(月) 12:01:39 ID:gaZHXo4D
史実剣客を描写する上でかなり参考にしたのが、

・「剣豪―剣一筋に生きたアウトローたち―」(新紀元社)
・「武道の系譜―日本剣士伝」南條範夫(文春文庫)
だな。
ただ、下の方は絶版だったから、入手は困難かもしれないけど。

あと、小説だが、
・「忍法剣士伝」山田風太郎(角川文庫)

撃剣描写などはかなり参考になった。
あと、「神州纐纈城」だが、ここで全文読める。
ttp://www.geocities.jp/kyoketu/651.html
ただ、誤字、転写ミスが多いから、
個人的には河出文庫から出てる文庫版をお勧めする。
454 ◆L0v/w0wWP. :2009/02/02(月) 13:36:18 ID:oqfaCzG+
とりあえずwikiに犬坂毛野の人物紹介掲載。
もう一方の信乃の方は用事があるんで、また後ほど。
455 ◆fkB/HSOJ1s :2009/02/02(月) 21:35:29 ID:TsU1z2lE
予定よりも早く完成したので、桂ヒナギクを投下します。
456いざ行かん戦場へ ◆fkB/HSOJ1s :2009/02/02(月) 21:36:10 ID:TsU1z2lE
森の端、目の前に広がる広大な海を一人の少女が眺めている。
彼女の名は桂ヒナギク。
白皇学院の生徒会長を一年から勤め、剣道部部長も兼任する才色兼備の高校二年生である。
成績も優秀であり、スポーツ万能。
生徒会内では不安な面々を引っ張るリーダーシップとカリスマ性を持つ、正に全校生徒の憧れの的である。
そんな彼女がこの殺し合いに巻き込まれたのは、生徒会の仕事帰りのことである。
エレベーターにのって、降りている最中。意識が遠くなるような感覚を覚え、気が付いたらあそこにいた。

「はあ、何だかわけのわからない事に巻き込まれちゃったみたいね」

一つのため息と共に、複雑な気持ちを吐き出す。
日常的に理事長の気まぐれで巻き起こされるあらゆる異常事態に慣れているヒナギクにとって、非常事態という事象
に対する免疫は充分持っている。
そのために、パニックを起こすような醜態を晒しはしない。
ただ、いつもとは少々勝手が違う厄介ごとに巻き込まれたという憂鬱な気分がヒナギクを襲っている。

「大体どうして私が武芸者になってるのよ。ハヤテ君とかのほうがずっと私より強いのに………」

ここに居ないハヤテの名前が思わず口から漏れ出る。
しかし、彼女の苦難は思えば幼少から始まっていたのかもしれない。
五歳の時に両親に捨てられ、姉と共に小学生になる前からホームレス生活を送るはめになる。
そしてその苦難な生活の果て、しばらくしてから今の両親に引き取られている。
親が残した借金は姉が何らかの方法で返したらしいが、今ではその反動かすっかりグーたらでヒナギクに頼り切っている。
そのような周囲の事情もあり、彼女は普通の女の子らしい性格になる事を許されなかったのだ。

「………全く、私ってどうしてこう大変な事に巻き込まれるのかな」

漆黒の暗黒の中で闇色に染まる海を見つめ、思いを吐露する。
そして自身に与えられた白刃を見て、更に色々な考えが渦巻く。
457創る名無しに見る名無し:2009/02/02(月) 21:36:16 ID:gaZHXo4D
支援
458いざ行かん戦場へ ◆fkB/HSOJ1s :2009/02/02(月) 21:36:48 ID:TsU1z2lE
「わざわざ真剣を渡すってことは、やっぱり本気なのよね。ドッキリとか仕掛けじゃないのよね」

自身に言い聞かせるように語り掛ける。
最も、ドッキリではありえない事は理解出来ている。
最初の白州にいた時は、その直前の意識が曖昧なのでいくらでも仕掛けは考えられた。
だが、白州からこの場に着いたのは意識がとんだ感覚が無い。
急に視界に広がる光景が、人が大勢の白州から、闇色に海に変わったのだ。
原理は理解出来ないが、漫画や映画で出てくるテレポーテーションのような事を起こしたのだろう。
そしてそのような事が出来る人間は周囲には一人も居ない。
つまり信じがたくとも、非現実的でファンタジー的なことに自分が巻き込まれている事を認めざるを得なかった。

「同じ巻き込まれるならせめて魔法少女とかもっとメルヘンな方がよかったかも……ってそれはそれで凄く嫌だけど。
…………でもどうして殺し合いなんだろ。それも私以外ほとんど袴とか和服の男の人だし………はあ、サイアク」

ヒナギクは愚痴をこぼしながら闇に染まる海を見つめる。
次第に憂鬱さは薄れるが、逆にあることに気付く。

「そういえば正宗は?………無い?そういえば得物は自分で探せとか言ってたけど……どこかに落ちてるの?」

ヒナギクはキョロキョロと周辺に目を向けるが、それらしき物は見つからない。
森を掻き分けてみたり、木の陰も除くが木刀は出てこない。

「やっぱりない。どうしよう。せっかく鷺ノ宮さんから貰ったのに………見つけないとダメよね。
失くしたままじゃ失礼だし」

周囲に無いのを確認し、少し木にもたれながら海を見つめる。
周辺捜索も徒労に終わり、気持ちを落ち着けることに専念する。
そして、当初は余り考えていなかった事を考え始める。

(一人になるまで殺しあうのよね。一人ってことは全員殺さないと駄目ってこと?でも何だか凄く強そうな雰囲気
の人がいっぱいいたような気がする。だけどやっぱり殺し合いなんて絶対ダメ。それに十兵衛って人は殺し合いに
否定的みたいだし、他にも居るはずよね。殺し合いに否定的な人はきっと。なら集めないと。きっと皆で集まれば
何か良い案だって浮かぶはず。それに十兵衛って人は親父殿ってあのお爺さんに言ってたし、それならきっと何か
知ってるはず。なら大丈夫よ。きっと、絶対に)

ヒナギクは心の中で何度も成功するように力強い言葉を反復させる。
それが少しでも自身に力強さを与え、この厄介ごとから抜け出す可能性を両手に手繰り寄せると信じて。
459いざ行かん戦場へ ◆fkB/HSOJ1s :2009/02/02(月) 21:37:36 ID:TsU1z2lE
「そうね。いつまでも塞ぎこんでたらダメだわ。前向きにいかないと」

ヒナギクは勢い良く立ち上がり、闇色の海に背を向ける。

「まずは十兵衛って人を探さないと。それに殺し合いに否定的な人も集めて、その為には当然城下町よね。人が集まる
ならやっぱり村より街だろうし、武器も隠してそうだから正宗も見つかるかもしれないし………頑張るわよ。お姉ちゃん達
も心配してるだろうし、絶対に生きて帰ってやるんだから!!」

桂ヒナギクは出発する。
この殺し合いを止めるべく、血で血を洗う戦場へと。

【にノ壱 最西部 森の中/一日目/深夜】

【桂ヒナギク@ハヤテのごとく!】
【状態】健康
【装備】打刀@史実
【所持品】支給品一式
【思考】基本:殺し合いに否定的な人を集めて脱出。
一:柳生十兵衛を探して、柳生宗矩の事を聞きたい
二:人を探しに城下町へ向かう
三:自分の得物である木刀正宗を探す。
460 ◆fkB/HSOJ1s :2009/02/02(月) 21:38:29 ID:TsU1z2lE
投下完了です
461創る名無しに見る名無し:2009/02/02(月) 21:43:08 ID:gaZHXo4D
投下乙!
個人的には問題ないと思いますよ
462創る名無しに見る名無し:2009/02/02(月) 23:06:22 ID:rslp9S0W
また白刃支給してるし
ログ読んでないのかなぁこの人
463創る名無しに見る名無し:2009/02/02(月) 23:19:09 ID:ljmG1+GJ
>462
そこまで目くじら立てんでもええやん。
どうせそこまでの刀を扱いこなせないと思うし。
むしろ思い切って七丁念仏とか大典太光世とか正宗とか
渡してもらった方が清々しいなとは考えたが。
…どっかのロワの某乖離剣みたいになりそうだけどな。

ところで、原作把握で漫画版のシグルイ一気に読んでますが、
かっ飛んだ言語センスの数々に感動いたしました。
464創る名無しに見る名無し:2009/02/02(月) 23:23:30 ID:qASf3o4x
>>463
同胞ぞ。

所で、◆fkB/HSOJ1s氏の作品はwikiに収録してもおk?
465創る名無しに見る名無し:2009/02/02(月) 23:26:53 ID:WXK/PEcl
>>462
ただの打刀なら問題ないでしょ。
史実剣客だって大半は真剣を至急されてるんだし。
466創る名無しに見る名無し:2009/02/02(月) 23:29:55 ID:VJ07JccR
>>463
素人が使う分には鉄パイプの方が強いだろうしな>真剣

>…どっかのロワの某乖離剣みたいになりそうだけどな。
本来の持ち主の手に戻るまで、複数の所有者の命を奪ってきたあの……w
467創る名無しに見る名無し:2009/02/02(月) 23:30:14 ID:ljmG1+GJ
最低ランクの支給品は生八橋とこんにゃくだっけ。
もはや剣ですらねえ…。竹刀のほうがまだまともに見える。
468創る名無しに見る名無し:2009/02/02(月) 23:34:53 ID:ljmG1+GJ
>>466
あれは確かに極端すぎる例ではあるがw
強すぎる道具って、意志の弱い人間を簡単に狂わせるでしょ?
その出鱈目な威力自体が、悪意や妖力など一切なくとも
本人の意思を別物にまで歪めてしまうのは多々ある話だし。

実際、人斬りの経験がない女子高生がいきなり名刀なんて
渡されてその威力に気が付いたら、逆に剣に振り回されると思う。
よほど意志を強く持たない限り。
469創る名無しに見る名無し:2009/02/02(月) 23:36:47 ID:13V/BFSb
投下乙

全員出揃ったところで参加者の参戦時期、年齢、流派を一覧にしてみた
参戦時期は明記されていなくてもSS中に示された情報から可能な限り絞り込んだつもり
間違いがあったら修正してくれるとうれしい
まずは史実剣客

【史実】
塚原卜伝:1566年、77歳、新当流・香取神道流
上泉信綱:1570年頃、60歳前後、新陰流・陰流・新当流・念流
富田勢源:1560年、不明、中条流(富田流)
伊藤一刀斎:1590年頃?、60余歳、一刀流・鐘捲流
諸岡一羽:1592年、61歳、一羽流・新当流
足利義輝:1564年、29歳、新当流・新陰流
林崎甚助:1562年、21歳、神夢想林崎流・新当流
斉藤伝鬼坊:1587年、38歳、天流(天道流)・新当流
新免無二斎:1584年以前、不明、当理流
東郷重位:1602年〜1643年、42〜83歳、タイ捨流・示現流
小野忠明:1594年〜1628年、30〜64歳、一刀流
宮本武蔵:武蔵47歳1630年、47歳、二天一流
佐々木小次郎:1570年頃〜1612年、青年又は少年、巌流・鐘捲流
柳生十兵衛:〜1650年、〜44歳、柳生新陰流
柳生連也斎:1651年、27歳、柳生新陰流
辻月丹:〜1727年、〜79歳、無外流・山口流
白井亨:1832〜1843年、50〜61歳、天真伝兵法・天真一刀流・中西派一刀流・機迅流
斎藤弥九郎:1855年、57歳、神道無念流
芹沢鴨:1863年、37歳、神道無念流
清河八郎:1863年、34歳、北辰一刀流
服部武雄:1867年、36歳、不明
仏生寺弥助:1862年、不明、仏生寺流・神道無念流
山南敬助:1865年、33歳、小野派一刀流・北辰一刀流
佐々木只三郎:1863年、31歳、神道精武流
近藤勇:1868年、35歳、天然理心流
伊東甲子太郎:1867年、33歳、北辰一刀流・神道無念流
土方歳三:1869年、35歳、天然理心流
坂本龍馬:1867年、32歳、北辰一刀流・小栗流
新見錦:1863年、28歳、神道無念流
中村半次郎、1877年、40歳、小示現流・薬丸自顕流
岡田以蔵:1865年、28歳、鏡心明智流・小野派一刀流・直指流
千葉さな子:1853〜1857年、16〜20歳、北辰一刀流
沖田総司:1863年〜1868年、20歳〜27歳、天然理心流
斉藤一:1915年頃、72歳頃、一刀流または無外流
奥村五百子:1865年、20歳、タイ捨流
470創る名無しに見る名無し:2009/02/02(月) 23:38:16 ID:13V/BFSb
続いて創作剣客
こちらは調べてもわからなかった作品が多数あるので、わかる人は修正・補完お願い


【創作】
犬塚信乃(男):1484年、25歳、我流
犬塚信乃(女):1475年?、16歳、不明
犬坂毛野:1483年、19歳、我流
三合目陶器師:1559年、30代後半、一羽流
高坂甚太郎:1558年、14歳、我流
岩本虎眼:〜1626年、50過ぎ、虎眼流
佐々木小次郎(傷):1620年代、不明、巌流・中条流または鐘捲流
座波間左衛門:1629年、32歳、今川流・天道流
伊良子清玄:1626〜1629年、30前後、我流・虎眼流
藤木源之助:1626年、20代半ば、虎眼流
屈木頑乃助:1629年、20代?、がま剣法・舟木流
細谷源太夫:1721年、五十台半ば、一刀流
徳川吉宗:1716〜1730年、33〜47歳、柳生新陰流
秋山小兵衛:1781〜1788年、63〜70歳、無外流
椿三十郎:江戸時代、40前、不明
久慈慎之介:1800年代前半?、青年、示現流
中村主水:幕末、30代〜初老、奥山神影流・御嶽新影流・小野派一刀流・一刀無心流・心形刀流
明楽伊織:1854年〜1868年、30代、不明
鵜堂刃衛:幕末〜1878年、不明、二階堂平法
高嶺響:1863年、17歳、無双真伝流
志々雄真実:1878年、31歳、不明
緋村剣心:1878年、30歳、飛天御剣流
四乃森蒼紫:1868〜1878年、16〜26歳、不明
瀬田宗次郎:1878年、18歳、我流?
神谷薫:1878年、17歳、神谷活心流
倉間鉄山:1979年?、初老、一光流
石川五ェ門:1970年代〜現代、不明、不明
赤石剛次:1980年代?、高3、一文字流
剣桃太郎:1980年代?、高2、無限一刀流他
九能帯刀:1990年頃?、高2、剣道?
佐々木小次郎(偽):現代、不明、我流
魂魄妖夢:現代?、不明、不明
香坂しぐれ:現代、20代?、香坂流武器術
烏丸与一:現代、高2、浮羽神風流
富士原なえか:現代、高2、剣道
桂ヒナギク:現代、高2、剣道
川添珠姫:現代、高1、剣道
外薗綸花:現代、15歳、凰爪流
オボロ:未来、不明、弐刀流
トウカ:未来、不明、不明
坂田銀時:異世界(幕末相当?)、20代後半、我流
志村新八:異世界(幕末相当?)、16歳、天堂無心流
武田赤音:異世界(21世紀初頭)、10代後半から二十代、刈流
伊烏義阿:異世界(21世紀初頭)、20代前半、刈流
471創る名無しに見る名無し:2009/02/02(月) 23:39:14 ID:qASf3o4x
支援
472創る名無しに見る名無し:2009/02/02(月) 23:39:15 ID:13V/BFSb
ついでに作品をまたがって修得者がいる流派のまとめ

新当流
開祖:塚原卜伝
直弟子:師岡一羽(一羽流)、斉藤伝鬼坊(天道流)、足利義輝、武田信玄(高坂甚太郎の主君)、上泉信綱?、林崎甚助?
分派:一羽流、天道流、天然理心流など
一羽流:諸岡一羽(開祖)、三合目陶器師(※)
天道流:斉藤伝鬼坊(開祖)、座波間左衛門
天然理心流:近藤勇、土方歳三、沖田総司など

※神州纐纈城作中では諸岡一羽は飯篠長威斎の弟子とされており、一羽流と新当流は親子ではなく兄弟関係になる
 ちなみに、神州纐纈城作中で塚原卜伝と三合目陶器師は互いの正体を知らぬまま何度か対決している

新陰流
開祖:上泉信綱
直弟子:柳生宗厳(柳生新陰流)、丸目長恵(タイ捨流)、足利義輝、奥山休賀斎(奥山神影流)、塚原卜伝(神州纐纈城内の設定)
分派:柳生新陰流、タイ捨流、奥山神影流、小栗流、神道無念流など
柳生新陰流:柳生宗矩(江戸)、柳生十兵衛(江戸)、柳生連也斎(尾張)、徳川吉宗(江戸)
タイ捨流:東郷重位、奥村五百子
奥山神影流:中村主水
小栗流:坂本龍馬
神道無念流:斎藤弥九郎、仏生寺弥助(弥九郎の弟子)、芹沢鴨、伊東甲子太郎、新見錦

中条流
分派:富田流、鐘捲流、一刀流、巌流、二階堂平法?
富田流:富田勢源、鐘捲自斎(鐘捲流)、佐々木小次郎?
鐘捲流:鐘捲自斎(開祖)、伊藤一刀斎(自斎の弟子)、佐々木小次郎?
二階堂平法:鵜堂刃衛

一刀流
開祖:伊藤一刀斎
直弟子:小野忠明(小野派一刀流)
分派:小野派一刀流、溝口派一刀流、中西派一刀流、北辰一刀流など
小野派一刀流:小野忠明(開祖)、中村主水、山南敬助、岡田以蔵
溝口派一刀流:斉藤一?
中西派一刀流:白井亨(天真伝兵法)、千葉周作(北辰一刀流)
北辰一刀流:千葉周作(開祖)、千葉定吉(周作の弟)、清河八郎(周作の弟子)、山南敬助(周作の弟子)、伊東甲子太郎、
      坂本龍馬(定吉の弟子)、千葉さな子(定吉の娘)
その他:細谷源太夫(何派か不明)

示現流
剣士:東郷重位(開祖)、久慈慎之介、中村半次郎(小示現流)

無外流
剣士:辻月丹(開祖)、秋山小兵衛、斉藤一?
473創る名無しに見る名無し:2009/02/02(月) 23:42:13 ID:qASf3o4x
おおお、乙!
こいつぁ、役に立つぜ。
474創る名無しに見る名無し:2009/02/02(月) 23:48:39 ID:YwqJwx+L
乙!
っていうか今気付いたけど現代から来てるのって妙に 女 子 高 生 が多くないかw
475創る名無しに見る名無し:2009/02/02(月) 23:49:50 ID:oqfaCzG+
>>470
ちなみに原典八犬伝と碧也八犬伝だと
若干時間間隔が変わってるみたいなんだよな
荒芽山で五犬士が離散してから、親兵衛が
再登場するまでの間が短くなってるから
犬士は多分原作よりやや若い
476創る名無しに見る名無し:2009/02/02(月) 23:52:57 ID:ljmG1+GJ
正直、大多数の女子高生が悲惨な事になりそうだな…。
人の形をした獣や悪鬼の群れに、柔肌の女子を放り込むなんて。

むーざん。
むーざん。

ローワの
じょしこーせい。

(中略)

むーざん。
むーざん。
477創る名無しに見る名無し:2009/02/02(月) 23:56:14 ID:oqfaCzG+
>>476
掛川の童乙wwww
478創る名無しに見る名無し:2009/02/02(月) 23:57:09 ID:qASf3o4x
>>476
虎眼流の、ご門人にござるか?
479創る名無しに見る名無し:2009/02/02(月) 23:58:50 ID:VJ07JccR
マジ乙

女性陣は高くて二十歳か
年齢わかんないのもいるけど
480創る名無しに見る名無し:2009/02/03(火) 00:04:15 ID:iclbXkHN
>>479
ごめんなさい。
齢三千は遥かに上回る、平均年齢たった一人で
馬鹿みたいに上げる御婆ちゃんロワに出そうとして、
本当にごめんなさい。
481創る名無しに見る名無し:2009/02/03(火) 00:04:49 ID:zKhVHy7w
 投下&まとめ乙! 果てしなく乙!
 
>>476
 待て、現代の男の方もよく見てみるんだ…。
 
482創る名無しに見る名無し:2009/02/03(火) 00:09:53 ID:XvR9O6z3
>>480
まぁ待て
外見年齢で話は変(ry
483 ◆F0cKheEiqE :2009/02/03(火) 00:14:46 ID:3mxDn3IU
>>469->>472
せっかく作っていただいたので、
wikiの「本編用語集」を、「資料室」に改編して、
掲載しておきました。
修正補完が必要な場合は、各自がやる、あるいはスレで申し出てください。
484 ◆L0v/w0wWP. :2009/02/03(火) 00:17:36 ID:8iyN957f
皆様作業乙

ところで、参加者も出揃ったようなので第二次予約は開始して大丈夫かな?
可能なら斎藤伝鬼坊、岩本虎眼予約で
485創る名無しに見る名無し:2009/02/03(火) 00:19:33 ID:3mxDn3IU
>>484
大丈夫だと思いますよ。
しかし、伝鬼坊いきなりやばいのとwwww
486創る名無しに見る名無し:2009/02/03(火) 00:29:42 ID:iclbXkHN
>>485
同朋よ。俺もなぜか史実の伝鬼坊の散り様が目に浮かんだw
たしか、襲撃前に不出来な弟子の少年を逃がしておいたのだよなぁ。

でもって、三十余人相手に大立ち回りを演じて、最期は…。
487創る名無しに見る名無し:2009/02/03(火) 00:35:01 ID:3mxDn3IU
>>486
うむ。
しかし卜伝の弟子って早死にが多いな。
卜伝本人は殺しても死なないような食わせ者だが。
488創る名無しに見る名無し:2009/02/03(火) 00:47:42 ID:xRxTw1MO
無惨卜伝流という話が(ry
489 ◆C1mr6cZSoU :2009/02/03(火) 03:58:01 ID:R7I2tA34
二周目OKなら
塚原卜伝、宮本武蔵、川添珠姫、伊東甲子太郎、師岡一羽、坂本龍馬、外薗綸花
以上七名を予約します。
490創る名無しに見る名無し:2009/02/03(火) 19:43:40 ID:g+0XIxt3
把握おわったなら予約はぜんぜん良いよ
しかしいきなり7名とはwktk
こりゃカオスだなww
491 ◆F0cKheEiqE :2009/02/03(火) 19:48:47 ID:3mxDn3IU
佐々木小次郎、屈木頑乃助、佐々木小次郎(傷)

予約します
492創る名無しに見る名無し:2009/02/03(火) 23:16:38 ID:0WO8sDBe
早速、小次郎遭遇キター!
493創る名無しに見る名無し:2009/02/04(水) 01:14:42 ID:Ch5MRInv
地図の人物の現在位置把握多分半分位までやりましたけど
面倒くさくなってきたので残り誰か手伝ってください。
494創る名無しに見る名無し:2009/02/04(水) 01:20:31 ID:G0KLUk6Z
ちょい疑問
女性キャラって合計何人で、創作史実の剣豪とやりあえそうな人っているの
まさか全員剣道レベルじゃないよな
495創る名無しに見る名無し:2009/02/04(水) 01:26:46 ID:HLXLoYAv
>>493
了解。明日ぐらいにやっとく

>>494
具体的に女性キャラを挙げると

奥村五百子
千葉さな子
トウカ
富士原なえか
外薗綸花
高嶺響
犬塚信乃(里見☆八犬伝)
香坂しぐれ
魂魄妖夢
桂ヒナギク
川添珠姫
神谷薫
の12人で、内7人はやりあえると思う。
(怪しいのもいるけど)




496創る名無しに見る名無し:2009/02/04(水) 01:32:57 ID:uHJcdcTu
トウカか響あたりが最強か?
前者はうっかり成分があるが
497創る名無しに見る名無し:2009/02/04(水) 01:36:42 ID:HLXLoYAv
しぐれも結構強い。
近藤には負けたが。
498創る名無しに見る名無し:2009/02/04(水) 01:49:48 ID:rYnZ+JfV
響だろうな
格ゲーだからどうしてもとんでも性能のキャラと戦う
499創る名無しに見る名無し:2009/02/04(水) 01:58:43 ID:Ch5MRInv
魂魄妖夢が物凄い鬼畜スペックだった気もするが。
というより東方キャラは全て出鱈目な性能ばかりだけど。
500創る名無しに見る名無し:2009/02/04(水) 02:05:06 ID:meg2ubsG
綸花も何気に強い
個別ルートだとるろ剣の飛綱紛いをやっている(連発は出来ないが威力はミイラ男の胴切断レベル)
それと史実だと千葉さな子が強そう
北辰一刀流の免許皆伝だから、下手すると土方(流派違うが免状無し)より強い
501創る名無しに見る名無し:2009/02/04(水) 02:09:08 ID:rYnZ+JfV
千葉さな子がそんなに強いわけないw
502創る名無しに見る名無し:2009/02/04(水) 02:21:04 ID:6MY3RV38
薫も十本刀相手に勝ちを収めてるから、決して弱いわけではないな

>>499
弾幕や飛行を除いても、女性剣士の中では最速かな?
男も加えると宗次郎辺りがかなり速いけど
503創る名無しに見る名無し:2009/02/04(水) 02:22:59 ID:kFZbmNas
人斬った経験ありそうなのは?>女キャラ
504創る名無しに見る名無し:2009/02/04(水) 02:23:50 ID:rYnZ+JfV
妖夢ってやつそんなひどいのか
剣豪でもないしあんまチートすぎたら嫌だなぁ
505創る名無しに見る名無し:2009/02/04(水) 02:39:30 ID:6MY3RV38
>>504
ひどいってか、必殺技がとにかく速い
具体的には、シューティングゲームの画面の上端から下端まで一瞬ってくらい

>剣豪でもないし
伝統ある家の剣の指南役兼警護役ではある
ただ祖父から継いで間もなくて、まだ未熟ってことで庭師扱いされてる
506創る名無しに見る名無し:2009/02/04(水) 08:48:57 ID:Ch5MRInv
>>504
たとえ人間の運動能力の限界を凌駕する亜音速で突きが放てようとも、
所詮人間じゃないのでブレイドアーツを理解する事はできない。
だから構わないと思いますよ。
507創る名無しに見る名無し:2009/02/04(水) 14:24:48 ID:KENw/rzG
剣術を扱う程度の能力だっけか>妖夢

男の方で、実力がアレかもってのは誰かいるんだろうか
508創る名無しに見る名無し:2009/02/04(水) 17:15:24 ID:sJfQyQlZ
妖夢は流石にチートすぎるだろ…
空が飛べて、人間が勝つことの出来ない妖怪を薙ぎ倒す魔法弾を放てて、なんでも切断することの出来る能力を持ってる奴を剣客っていうのか?
それを封印しても本編では純粋に剣使って戦ってる描写が皆無なんだから実力がわからんし…
509創る名無しに見る名無し:2009/02/04(水) 17:24:55 ID:X0wlWPnM
人間を越えた化け物だからこそ絶対に発生する様々な弱点もあるが、
いずれネタにするつもりだからここでは言いません。
今回出場しなかったがデモンベインのティトゥスなんかがいても多分人間の剣聖が相手なら十分死ぬ。
原作でも超常の力がないたかが人間相手に殴殺されているし。
510創る名無しに見る名無し:2009/02/04(水) 17:46:44 ID:vumkjw0y
ああもうチートうっぜえ。かわいいから辻斬りだろうとチートだろうと、
なんでもかんでも許される妖夢うぜえ
511創る名無しに見る名無し:2009/02/04(水) 17:48:42 ID:vumkjw0y
書き忘れ。
こいつの「本気出してませんから」と余裕を持って勝ち誇る顔が見たくねえ
512創る名無しに見る名無し:2009/02/04(水) 18:07:22 ID:7Qcv+wJZ
てか、東方は知らないんだけど、妖夢ってそんなに強いの?
戦闘ヘリの攻撃が全く通用しない五ェ門や、マシンガンの雨の中で平然と戦える達人と同格なしぐれと比べてもチートなレベルで?
513創る名無しに見る名無し:2009/02/04(水) 18:07:36 ID:6MY3RV38
>>508
>なんでも切断することの出来る能力
そんなものは全くないが
>それを封印しても本編では純粋に剣使って戦ってる描写が皆無なんだから実力がわからんし…
萃夢想と緋想天は格ゲースタイルだから思いっきり剣使って戦うぞ?
他のキャラが射撃技多めな中で、場違いなほどに格闘偏重だから

>>509
ティトゥスの場合は相手が悪かった気がしないでもない
性格や戦い方はここ向けだと思うけど、日本人だっけ
外見はどことなく和風だけどさ
514創る名無しに見る名無し:2009/02/04(水) 18:24:05 ID:6MY3RV38
>>512
東方の作中では、銃みたいな分かりやすい比較対象や、具体的な数値なんかが殆ど出てこない
強さを言葉で表現しようと思っても、普通の人間では相手にならないくらいの妖怪と決闘できる、というくらいかな
戦いがルールに則った決闘なんで、妖怪側がフルパワーを出してるかが分からないのも表現しづらい理由

個人的には、銃弾を平然と捌く連中の方がヤバい気がする
515創る名無しに見る名無し:2009/02/04(水) 18:30:54 ID:rxgumgNG
 ここで伝説の熊撃ち名人、飯島猛の言葉。

「生きてる限り命あるってのが最大の弱点だべさ」
516創る名無しに見る名無し:2009/02/04(水) 18:46:31 ID:q58IDNSW
>>515
深い言葉ですね…
517創る名無しに見る名無し:2009/02/04(水) 18:52:18 ID:sJfQyQlZ
>>513
能力に関して勘違いしてたwお詫び申し上げる。
確かに格ゲーの方では他のキャラに比べたら近接戦重視だが、だからといってどのくらい剣の腕前があるのかはわからないだろ。
他の格闘ゲームの剣客達に比べたら明らかに遠距離攻撃が多すぎるし、剣客という説得力がない。
妖夢の場合はここに登場してる他の剣客たちに比べたら、明らかに魔法使いが杖の替わりに日本刀で魔法を使ってるようにみえて、場違いな雰囲気がするんだよなぁ。
518創る名無しに見る名無し:2009/02/04(水) 19:45:12 ID:f0uHZ9Sh
そりゃ元がシューティングゲームなんだから魔法っぽくなるのは仕方ない
敵も味方も空を飛びまくってるんだしw
519創る名無しに見る名無し:2009/02/04(水) 19:56:22 ID:rxgumgNG
 したっけ、よくわかんねーけどもそれって幻想郷の中でだけ出来ること、とかじゃあねーのんけ?
 公式にそう言う設定が明記されていなくても、このロワでは、「果心居士の結界の中では出来ない」 とかでもいいし。
520創る名無しに見る名無し:2009/02/04(水) 20:10:47 ID:BbyuHSK9
つ[異能制限]

剣の腕前が分からんてあーた、史実と創作のクロスオーバーなんだから
相対的な強さなんて誰にも分からんのですよ。
そこを描写していくのがこの企画の面白みですがな。
521創る名無しに見る名無し:2009/02/04(水) 20:17:18 ID:6MY3RV38
>>517
>だからといってどのくらい剣の腕前があるのかはわからないだろ。
腕前の不明さなら、史実剣士の多くも負けてないのでは、と思ったり
資料が殆どない人も結構いるしね

>他の格闘ゲームの剣客達に比べたら明らかに遠距離攻撃が多すぎるし、
東方緋想天では、必殺技のうち射撃攻撃は1割程度
ゲームシステム上、どんなキャラにもボタン一つか単純なコマンドで出る射撃攻撃が複数割り振られてるが、
通常技も含めた全攻撃で見ても射撃攻撃は2割ちょっと
個人的には他の格ゲーの剣士の方が、炎やら雷やらで剣客っぽくないと思うが
ちなみに高嶺響が出てる月華の剣士の主人公は、必殺技の半分以上が射撃攻撃(雷撃)
響ってあのゲームでは逆に珍しいくらいに純粋な剣技で戦ってた覚えがある

>明らかに魔法使いが杖の替わりに日本刀で魔法を使ってるようにみえて、場違いな雰囲気がするんだよなぁ。
剣心の天翔龍閃とかも、
 初撃を回避される→斬撃で弾いた空気をぶつけて相手の動きを止める→発生した真空が相手を引き寄せる→二撃目
っていうトンデモ剣術だし、場違いかどうかは完全に個人の好みに左右されるから、線引きは無理だろう

>>519>>520
まぁ、普通にそれで済むだろうな
522創る名無しに見る名無し:2009/02/04(水) 20:23:51 ID:f0uHZ9Sh
>>520
制限とかはしないって方向じゃなかったっけ?
たしかそれで何人かリストから消されてたぞ
523創る名無しに見る名無し:2009/02/04(水) 20:36:51 ID:6MY3RV38
>>522
このスレを読み返す限りでは、逆に「これは制限かけるべきでは」って議論があったけど?
烏丸与一の突風の扱いについての議論で

そもそも制限がないと佐々木小次郎(偽)を倒す手段が凄まじく限られてしまう
524創る名無しに見る名無し:2009/02/04(水) 20:40:59 ID:uHJcdcTu
妖夢には制限かかったはずだが
525創る名無しに見る名無し:2009/02/04(水) 21:01:24 ID:sJfQyQlZ
>>520-521
まぁたしかにそちらの言う通りだよな。他のも怪しいのはごろごろいるし。
能力制限が飛行と段幕にかかってるってことで把握した。
グダグダとスレを選挙して申し訳ない。
526創る名無しに見る名無し:2009/02/04(水) 21:04:31 ID:X0wlWPnM
正直、「化物風情」だから妖夢についてはさほど怖くはないと思ってる。
カタログスペックがいかに優れようが、剣聖の敵ではない。

ここでチートどころではない化物吸血鬼、アーカードのセリフを。
「化物を倒すのは、いつだって人間さ。」
527創る名無しに見る名無し:2009/02/04(水) 21:05:52 ID:6MY3RV38
ま、妖夢は半分人間なんですけどね
528創る名無しに見る名無し:2009/02/04(水) 22:33:18 ID:rYnZ+JfV
おいおい制限は余裕でありだろ
まあ多少チート的な奴がいてもいいんだけどさ
それがよくわからんゲームの小娘ってのが微妙
山風の作品から出てきた奴らなら全然いいんだがww
529創る名無しに見る名無し:2009/02/04(水) 22:41:42 ID:uHJcdcTu
まあ、不満な人がいたら納得の行く形で死亡SSを描けばいいと思うよ!
そしてそのまま書き手としてry
530創る名無しに見る名無し:2009/02/04(水) 22:56:11 ID:6MY3RV38
最初に制限対象になったのは佐々木小次郎(偽)だったような
本編のままだと、そのままでも通常攻撃無効、霊体化で不可視+殆どの攻撃無効+飛行可能、といった具合だから
531創る名無しに見る名無し:2009/02/05(木) 00:11:36 ID:pen10mfW
小次郎は飛ばないぞw
532創る名無しに見る名無し:2009/02/05(木) 00:18:31 ID:9U09r0MS
霊体化すれば誰でもいけるみたいよ?
小次郎じゃないが、Zeroではサーヴァント2体がそうやって戦闘機に飛び乗ってた
533創る名無しに見る名無し:2009/02/05(木) 05:38:56 ID:crDEzqIX
逆に零体化するとそちらからも攻撃できないのだがな。

まあ単純に生ける血肉を与えられてしまっているから、
通常攻撃無効や非実体化、それに伴う行為(飛行等)が一切できないでいいと思う。
通常攻撃無効は、なんか剣客だったら根性で打ち破りそうな気もするが。
…使徒のATフィールドをバリバリ破壊するみたいに。

その代りマスター不在によるガス欠で消滅とかもないわけで。
当然そうなると自分の精力削って奥義ぶっぱなすから燕返しも
濫用はしたくてもできんとか。
534創る名無しに見る名無し:2009/02/05(木) 16:34:42 ID:aBuC8z97
史実のキャラで質問だけど、力関係が明確なのって誰と誰?
るろ剣でいう神谷薫と他キャラ、銀時と新八みたいに実力差が明確な史実人物。
さすがにいないか?
535創る名無しに見る名無し:2009/02/05(木) 18:04:41 ID:4GrEKdmE
実力差って難しくない?
DBみたいな戦闘力重視な展開なら別として

個人的意見なら上泉・塚原等の剣聖と他って感じだけど。
536創る名無しに見る名無し:2009/02/05(木) 22:52:37 ID:qwnydwHI
戦力差に関しては史実のほうが楽だろうな
いずれも劣らぬ名人揃い
とも言えず格が落ちる奴らはやはり実力も落ちる

剣豪やら剣聖と呼ばれるクラスになると、もはや太刀筋の相性
そして時代が新しいほど道場剣術になり、古いほど真剣での立ち合いになれている
また実力が拮抗している場合、木剣と真剣では絶望的な差になる
同様に、基本的には獲物が短いほど不利になる
(まして相手は達人)

真剣勝負というのは切るか切られるかであって
獲物が似ている分、差がでにくいが
出た場合は圧倒的
537創る名無しに見る名無し:2009/02/05(木) 23:43:50 ID:+AzkVmda
 よほどの差でもない限り、実力差など飾りに過ぎんのですよ。

 例えば史実で八ロンは笹ヤンにぬっ殺されているけれども、だからって
八ロンが笹ヤンに圧倒的に劣っているかというとソレデハワカラナーイ。
538創る名無しに見る名無し:2009/02/06(金) 00:35:44 ID:RDmXEwZD
そんなことはないよ
剣道でも武道でも下手すりゃゲームでも
実力のある奴は勝つし10回に1回は負けるかもしれない

ただそれが飾りかといえばそうではない
539創る名無しに見る名無し:2009/02/06(金) 00:38:40 ID:yqN1S9te
真っ向勝負に拘るか、策略不意打ち上等かでも変わってくるしな
540創る名無しに見る名無し:2009/02/06(金) 00:43:41 ID:L+wNiPdY
どのみち史実剣豪の実力なんて誰にもわからないんだから気にする必要ないでしょ。
有名な剣豪だって単に宣伝力が優れてただけで剣の腕は

武蔵と小次郎や佐々木只三郎と清河八郎みたいに直接対決で勝ち負けが付いてる例もあるけど、
それだって策略込みの勝負だから純粋な嫌疑だけなら小次郎や清河の方が上だったかもしれない。
541創る名無しに見る名無し:2009/02/06(金) 00:44:50 ID:L+wNiPdY
どのみち史実剣豪の実力なんて誰にもわからないんだから気にする必要ないでしょ。
有名な剣豪だって単に宣伝力が優れてただけで剣の腕は大したことなかった可能性もあるし。

武蔵と小次郎や佐々木只三郎と清河八郎みたいに直接対決で勝ち負けが付いてる例もあるけど、
それだって策略込みの勝負だから純粋な嫌疑だけなら小次郎や清河の方が上だったかもしれない。
542創る名無しに見る名無し:2009/02/06(金) 00:51:46 ID:r7Oby0OV
要は、様々な角度から検証して、どれだけ面白く物を書けるかだわなwww
十回に一回しか勝てないからといって、その一回を引き当てる場合もあるわけだし。
多少の技量の差を機智で切り抜いたり、それはもう書き方次第だと思いますが?
543創る名無しに見る名無し:2009/02/06(金) 01:43:26 ID:mCFxWz6k
>>542
そういうこと
544創る名無しに見る名無し:2009/02/06(金) 01:57:08 ID:WQzYT9Gf
  r――――-、
 丿‖    |
 i丶――――i
 |:i / ̄ ̄ヽi
 |:i|(゚д゚)|   < しょうゆー事!
 |:(ノ 中濃 ||)
 |:i|ソ ー ス||
 ヽi `――-リ
    ̄∪∪ ̄
545創る名無しに見る名無し:2009/02/06(金) 01:58:27 ID:a1m3NWLP
そもそも清河と佐々木は直接対決ですらないような気もする
佐々木が挨拶して、清河が傘を取ろうと両手を紐?にかけた瞬間に別の人間が背中から斬りかかって殺しただけだし。
まだ小次郎と武蔵の方がまっとうな勝負だと思う
546創る名無しに見る名無し:2009/02/06(金) 02:09:14 ID:BdG711EX
そういう不意討ちだまし討ちも含めて剣客の強さの内だっていう考えもあるけどね。
例えば塚原卜伝なら不用意に紐に両手をかけることも背後をとらせる事もなかっただろうし。
547創る名無しに見る名無し:2009/02/06(金) 02:13:43 ID:WQzYT9Gf
 まぁそのォー。
 もうアレなんで、以降 「強さ議論禁止」 の方向でいきませんか。
 ぶっちゃけ、展開狭められているだけにしかなんないですし。
548創る名無しに見る名無し:2009/02/06(金) 02:14:06 ID:UMlfHlmm
>>545
幕末にやってたのは政治的意図による殺し合いであって、雌雄を決める剣豪の果し合いとかではないからねえ
仕方ないっちゃ仕方ない
549創る名無しに見る名無し:2009/02/06(金) 08:49:45 ID:r7Oby0OV
ここで話しの流れをカレー光らせて爆殺するけど。
三現流(中条流、神道流、陰流)などの有名な太刀技はどういう本で調べたらいいかな?
550創る名無しに見る名無し:2009/02/06(金) 23:13:56 ID:w/SmTbQm
>>549
新陰流なら兵法家伝書があるが・・・・
神道流はいっそ鹿島や香取に実際行った方が早い気がしないでもない。
今度の休日行ってみようかな・・・
551創る名無しに見る名無し:2009/02/06(金) 23:31:57 ID:r7Oby0OV
>>550
>神道流はいっそ鹿島や香取に実際行った方が早い気がしないでもない。

無茶言うなーーー!!!!
まあでも実際に剣触っている人はその程度の手間など
手間とすら感じないのだろうなぁ。

剣技を書く際に示現流とかマジに知ってないと書けないから。
そういえば西洋チャンバラ(いわゆるスワッシュバックラー)
なんかは参考になるのかな?フェンシングと違い、
動きは確かに日本剣術に似るものがあるが。
552創る名無しに見る名無し:2009/02/06(金) 23:44:57 ID:w/SmTbQm
>>551
すまん、むちゃ言いすぎたwwwww

>西洋チャンバラ
どうだろ、あくまで参考レベルじゃない。

ところで、個人的には白土三平の漫画はすごく参考になった。
撃剣描写が結構面白いのよね>白土漫画
553創る名無しに見る名無し:2009/02/07(土) 00:43:32 ID:p4p6Qstn
漫画だととみ新蔵の柳生兵庫助が好き。
554創る名無しに見る名無し:2009/02/07(土) 01:03:35 ID:ujoBTI54
 とみ新蔵の剣劇シーンって独特だよね。
 白土三平も術技の解説とかが合間にはいるけど、とみ新蔵はフキダシに矢印で注釈入れたりするし。
 『柳生兵庫助』 『薩南示現流』 なんかは、参考になるかも。
555創る名無しに見る名無し:2009/02/07(土) 03:05:09 ID:fH7MTbqO
なんだ、魔法じみた特殊能力持ちでも制限すれば参戦可能だったのか
格ゲーキャラも制限すれば出せてたのかな……
仮に次があったら、雷神の玉その他支給禁止でYAIBAから出したいな

>>549
http://www.youtube.com/results?search_type=&search_query=%E7%A5%9E%E9%81%93%E6%B5%81&aq=f
参考になるかはわからないけど、ようつべを「神道流」で検索した結果。
中条流およびその分派は一刀流(小野派、溝口派、北辰)だけならある。
陰流で検索したら柳生新陰流だけが出る。
示現流、天道流、天然理心流、無外流、新当流、タイ捨流も一応あるにはある。
関連動画から飛んだりローマ字表記(英語)の動画も漁れば、上記以外もあるかもしれない。
時折忍者マスターやサムライスクールなど、怪しい字面の動画が引っかかるのはご愛嬌。
動画サイトはお門違いならスルーで頼む
556創る名無しに見る名無し:2009/02/07(土) 03:08:33 ID:xiYSSLBI
溝口派一刀流は会津藩御留流で上士向けだったのが災いして、技一個以外は失伝しとる
あと、現在無外流を名乗ってる居合いは基本的に別物らしい
557創る名無しに見る名無し:2009/02/07(土) 03:16:41 ID:jyYWrSKj
>>555
YAIBAは自分も出そうと思ったが、刃と鬼丸は雷や風を使う印象が強すぎ+小次郎と武蔵既出だったので自重しておいた。
雷神や風神絡みが無くなると魅力が六割から七割は減るから、流石に辛い。
558 ◆cNVX6DYRQU :2009/02/07(土) 19:22:27 ID:DkMjhXKh
新見錦、桂ヒナギク、沖田総司、犬塚信乃(男)、足利義輝で予約します。
559 ◆L0v/w0wWP. :2009/02/07(土) 21:44:36 ID:Z+GrrmU7
斎藤伝鬼坊、岩本虎眼投下します。
560天狗ト猛虎、月夜ノ辻二相食ム事 ◆L0v/w0wWP. :2009/02/07(土) 21:46:49 ID:Z+GrrmU7


夜の城下町、天道流創始、斎藤伝鬼坊勝秀は太刀を探していた。
数打ちでも鈍らでも構わない。ともかく、彼はこの峰と刃とが
あべこべになった奇剣、とにかくこの刀と自分との相性は最悪だ。
一刻も早く、これとおさらばしたいという衝動に駆られていたのだ。

「畜生!錆刀の一本も置いてねぇとはどういう事だ!あの親父、出鱈目ぬかしやがったんじゃあるまいなぁ!」

城下の町屋を手当たり次第探しているが、これでもう、六軒目何の成果も上がらない。
今の彼は、どう見ても空き巣にしか見えないが、それを咎める者はいない。
奇しくも、彼が連れて来られる翌年までは、士分でなくても、刀は普通に手に入るものであったから、
人家を探せば、すぐに刀も見つかる者だと思っていたのだが…もちろん、なかなか刀が見つからないのは
宗矩らの思惑であって、こういった社会情勢や法令の変化とは関係が無いのだが。

「ちぃっ、仕方がねえ…次だ、次!」

乱暴に扉を蹴破りたい衝動に駆られるが、周囲を警戒しそれはしない。
そっと引き戸を開け、さらに隣の人家に入り込もうとするが、伝鬼坊の動きはそこで止まる。

(………っ!)

開き戸から半身を乗り出し、左右を見渡した伝鬼坊は息を呑んだ。
夜の影よりさらに黒い影がこちらに近づいてくるのが目に入ったからだ。
幽鬼のように足音もなくこちらへ向かってくるそれは、伝鬼坊にも劣らぬ怪異な容貌をした、身形のよい
老人であった。だが、その手元には、剥き出しの白刃が月明かりを浴びてギラギラと
光を放っているのが、見て取れた。それだけでも尋常の者ではないとわかるが
殺気ではない。なにか、なにか口で形容出来ない恐ろしいものを伝鬼坊は
老人から感じ取っていた。魔に行き逢うとは、このような事を言うのであろうか。
おそらく、並みの男であれば肝を潰していただろう。

(不覚だったぜ…。逃げるか…。いや、逃げ切れるかどうか。)

肩口と腹部の裂傷は、掠り傷であったので、もう血は止まっていたが、得物は鈍ら刀。
出来れば、斬り合いは避けたい。だが、もう目と鼻の先まで迫っている上に
相手は既に白刃を抜いており、やる気は満々のようである。さらに、
月明かりの下、それよりもギラギラと輝く老人の目は丸で獲物を狙う
虎のような目をしている。いまからここを飛び出して逃げたとしても
追い付かれる可能性は低くないだろう。

(ならば、あの爺を打ち殺して、得物をものにしてやるしかねぇな…。)

下手に逃げ出すよりは、目の前の相手を打ち倒す。
伝鬼坊の剣客としての矜持が、眼前の老人との対峙を選んだ。
行李を土間に下ろすと同時に、眼前の引き戸を蹴破り、往来に飛び出す。
今、猛虎の眼前に剣鬼という名の、天狗が立ちはだかった。
561天狗ト猛虎、月夜ノ辻二相食ム事 ◆L0v/w0wWP. :2009/02/07(土) 21:48:20 ID:Z+GrrmU7


眼前に飛び出した伝鬼坊に、虎眼の歩みが止まり、
その、猛獣のような眼差しで伝鬼坊を睨んだ。

「野太刀か…不用意に間合いには入れねぇな…。」

すり足で、老人との間に間合いを取る伝鬼坊、と
眼前の老人が取り出した異様な構えに伝鬼坊が目を見張る。
野太刀を右手でまるで肩に担ぐかのような構え…さらにもう一つ。
老人の太刀を握る右手に違和感を感じる。指が一本多い。

(へっ…このジジイ本物の化け物か…。おもしれぇ、だったらこの斎藤判官様が退治てやるぜ!)

時たま、こういう者が生まれると言う事を伝鬼坊とて、知らなかったわけではないが、
この老人の発する凄みと相俟って、相手をより人外に近いものと、伝鬼坊に認識させる。
これに相対する伝鬼坊の感情は萎縮するどころか、益々昂ぶっていた。

老人の構えに対し、逆刃刀を抜き放った伝鬼、老人との間合いを保ちながらジリジリと後退。
そして徐々に、右足を引き、左半身を前に、さらに太刀を虎眼から隠すように後ろに向けて地擦りに構える。
お互い奇妙な構えのまま、間合いを詰める虎眼、話そうとする伝鬼の睨みあいがそのまま、続く。

四十万の闇と、月光のみが、互いの立合いを見守る静寂。
と、伝鬼坊がゆっくりと左腕を突き出し、大きく虎眼の間合いに踏み込む。

瞬間――虎眼が繰り出した『流れ』が、伝鬼坊を禽らえた。
562天狗ト猛虎、月夜ノ辻二相食ム事 ◆L0v/w0wWP. :2009/02/07(土) 21:49:45 ID:Z+GrrmU7
――――― 一閃。


両者の太刀は、しかとお互い噛み合ったまま、カタカタと鳴いている。
虎眼が『流れ』を繰り出した瞬間、伝鬼坊は後ろに引きざま、
太刀を斬り上げ、しっかとその神速の剣を受け止めた。
天道流、切り返しの技『笹隠れ』の構えである。
伝鬼坊の卓越した剣技、そして頑強な逆刃刀が、
獲物を刈り取る老虎の獰猛な爪を、見事防いだのである。
ただ一つ、誤算といえば、虎眼の間合いが太刀が繰り出された瞬間、その間合いが伸びた事。
虎眼の手首を切り落とすべく放たれた刃は空を切り、
逆に猛虎の爪は、伝鬼坊の左頬から口にかけてを切り裂き、歯を数本、もぎとっていた。

だが、それは致命の傷には程遠い。
互いに並外れた膂力の持ち主ながら、若い伝鬼坊に分があった。
刀の柄を握る手にすぐさま、左の腕をくわえた伝鬼坊は
しかと、刀身と鍔で『物干竿』と称される長船の太刀の刃を渡し、
ジリジリと間合いを詰めていく。対する虎眼も歯を噛み締めながらも、
一言も発せず、眼光に臆する様子は見られない。
老虎と天狗の睨みあいは続く。

―――――そして。

伝鬼坊が刃と刃の噛み合わせを解いた刹那。
再び、横なぎに伝鬼坊の上顎から先を削ぎ飛ばすべく、
放たれた刃を、逆刃刀の一撃が大地へと叩き落とした。
563天狗ト猛虎、月夜ノ辻二相食ム事 ◆L0v/w0wWP. :2009/02/07(土) 21:51:36 ID:Z+GrrmU7


(勝った!)
伝鬼坊は己が勝利を確信し、ほくそ笑む。
切り裂かれた左の頬が、さらに少し裂けた。
虎眼は恐らく、すぐに、太刀を拾って、自分の技を受けようとするだろうが、
そうはさせない。
一歩、後ろに飛びのきざま、跳躍。
必殺の『天狗落し』をその脳天に叩き込むべく、天狗が夜の空に舞い上がった。

たとえ、致命傷を与えられなくても、鋼の太刀で、
したたか頭部を打ち据えられれば昏倒する事は必定。
その後、この野太刀で首を切り落とし、この駄刀ともおさらばである。
まあ、眼前の老人の神速の一撃を受け止めた事を賞して、
叩き折る事だけは勘弁してやるとするか。

だが、勝ちを誇る天狗の目は、大きく見開かれる事になる。
その跳躍が頂点に達し、下降を始めるその一瞬。
眼下の虎眼が、再び異様な構えを取っているのである。
落とした太刀には目もくれず、大きく上体を逸らし、
右の拳を左の拳に収め、弓を引き絞るかのような構えを。

(―――ええい!構うものか!)

伝鬼坊が、その脳天に逆刃刀を振り下ろしたその瞬間―

――彼の体は、横殴りの衝撃に襲われ、後ろへと吹き飛んだ。
564天狗ト猛虎、月夜ノ辻二相食ム事 ◆L0v/w0wWP. :2009/02/07(土) 21:53:37 ID:Z+GrrmU7


一瞬暗転した、伝鬼坊の眼前に広がっていたのは、
紺碧の夜空と、輝く満月である。同時に、腹部を焼け付くような痛みが襲う。

(一体何が…とにかく置きあがらねえと……!)

僅かに起した伝鬼坊の目線が捕らえたもの―――。
自らの太刀を持ち直した虎眼がこちらにジリジリと近づいてくる様であった。

(っ!!!くそ、このままでは…!)

必死で体を起そうとするが、四肢に力が入らない。
その間にも相手はこちらに迫ってくる。

(……ふざけるな!俺が、この斎藤伝鬼が、こんなくだらねえ野試合で死ぬだと!?)

これから、自分には霞流との果し合いが待っているのである。
かつて、下賎の家から出た、自分は、常に兄弟弟子の嘲笑と侮蔑の的であった。
恥辱を浴びせられた事も一度や二度ではない。
それを見返したいがために、剣一筋に打ち込み、天覧の栄誉を受け、官位を授かるまでになったのだ。
だが、それでも彼らの自分を見る目は変わらず、さらに、その眼差しには嫉妬と憎悪が加わった。
565天狗ト猛虎、月夜ノ辻二相食ム事 ◆L0v/w0wWP. :2009/02/07(土) 21:54:46 ID:Z+GrrmU7
今、自分がこのような所で斃れては、連中は鬼の首でも取ったかのように、死後も自分を嘲弄するであろう。
それに、今の自分には多くの弟子がいるのだ、師である自分が、このような無様な最期を
遂げたとあらば、彼らの立場も無くなる。そして、かつての自分以上の――――――

「…させるかよおぉぉぉぉぉぉっ!!!」

不尭不屈の執念か。
死んだように伸びていた伝鬼坊が、突如跳ね起きたのを見て、
さしもの虎眼も目を見開いた。伝鬼坊は先程以上の
まるで猛禽の如き鋭い眼光を虎眼に向けている。
その右手には逆刃刀が握られたままである。

「まだ、勝負は終わっちゃいねぇぜ、爺さんよぉ…。」

不敵な笑みを向ける、伝鬼坊が再び太刀を構え――












566天狗ト猛虎、月夜ノ辻二相食ム事 ◆L0v/w0wWP. :2009/02/07(土) 21:56:01 ID:Z+GrrmU7
















岩本虎眼は、足元の「ソレ」を横に蹴り払うと、「ソレ」は通りを挟む
人家の板壁へと叩きつけられた。派手な羽織の襟元を覆う、羽飾りは
かつての主人の首から吹き出した血潮で汚れ、べっとりと貼り付いている。

一瞥もせず、その場を後にする、虎眼は一人つぶやく。
「彼奴めは………宗矩には在らず。」
567天狗ト猛虎、月夜ノ辻二相食ム事 ◆L0v/w0wWP. :2009/02/07(土) 21:57:14 ID:Z+GrrmU7


あの時、伝鬼坊が起き上がった瞬間、その心の臓に突き立てんとしていた、物干竿を
虎眼はすぐさま、構えなおした。虎眼流の奥義『流れ星』の構えである。
すでに正気を失っているものの、虎眼の剣客としての嗅覚は、眼前の男を
あの、宗矩とは違う種類のものと判別したのである。

この男は己や、かつて制裁した弟子と同じ。
底辺から這い上がらんとする、恐るべき向上心と野心の塊であると。
その恐ろしさを己自身で十分に知っている虎眼は、
確実にこの男を葬るべく、この奥義を繰り出す事としたのである。

そして、眼前の男が太刀を中断に、身構えた瞬間、その口から突如として
血糊が溢れ出で――――同時に『流れ星』の一撃が、伝鬼坊の首を跳ね飛ばした。

実は、虎眼が伝鬼坊の腹部を抉るように放った、鞭のような裏拳の一撃、
『虎拳』と名づけるそれは、彼の膵臓を破壊し、そこから漏れ出した膵液が
彼の内臓を見るも無惨に焼け爛れさせていたのである。

伝鬼坊も、これを放った虎眼も知らぬ事とは言え、
致命の一撃を受けたにも関らず、立ち上がった伝鬼坊の執念が、
いかばかりであったか―――察する事は容易であろう。
果たして、伝鬼坊の命を奪い去ったのは、『流れ星』の一撃だったのが、
はたまた、それより前に彼は死んでいたのか?
最早、誰もその答えを知ることは出来ない。
568天狗ト猛虎、月夜ノ辻二相食ム事 ◆L0v/w0wWP. :2009/02/07(土) 21:57:58 ID:Z+GrrmU7


名も知らぬ、一人の剣鬼を葬った虎眼は彼に対して何の感慨も憐憫も抱いてはいない。
彼の脳裏を支配するものは、唯一つ、討つべき仇がまだこの世にいると言う事実のみである。
魔神は未だ、夜の闇を彷徨い続ける。

丑三つを告げる鐘だけが、地に墜ちた天狗を弔うかのように、遠く鳴り響いていた。

【斎藤伝鬼@史実 死亡】
【残り 七十八名】

【ほノ肆 城下往来/一日目/黎明】

【状態】健康、魔神モード
【装備】備前長船「物干竿」@史実
【所持品】支給品一式
【思考】:宗矩を斬る
一:宗矩を斬る
【備考】
※人別帖を見ていません。
※目に映る人間、動物全てが宗矩に見えています。
見れば無差別に襲いかかります。

※へノ肆の往来に、伝鬼坊の頭部と死体、抜き身の逆刃刀・真打ちが、町屋の土間に伝鬼坊の行李が放置されています。
569 ◆L0v/w0wWP. :2009/02/07(土) 22:00:59 ID:Z+GrrmU7
投下終わりです。
参加者が、時刻を知る術が無いので、鐘の描写を書き加えておきました。
鐘は果心居士の妖術で、自動的に衝かれており、会場全域に響くよう、設置されていますが
どこで衝かれているのか、何箇所存在するのかは、後続の書き手さんにお任せします。
570創る名無しに見る名無し:2009/02/07(土) 22:22:29 ID:hKxmpc4W
おおぅ。投下まことに乙です。
史実の伝鬼坊の最期も聞いているだけで熱くなるものがありますが、
こちらもまたまことその名に相応しき最期でした。

しかし、これを不遇の最期の再現と考えるべきなのか?
それとも一剣者としての最上の最期と考えるべきなのか?
難しいところではありますな。
571創る名無しに見る名無し:2009/02/07(土) 22:31:31 ID:aoVjUHj8
投下乙!

流石の伝鬼坊も虎眼先生には・・・・
やはり流れは相手が達人であればある程脅威だよな。
間合の目測を正確に詰めれば詰めるほど、流れの射程圏内に入るわけだし。

あと鐘の描写はいいですね。
572創る名無しに見る名無し:2009/02/08(日) 00:49:27 ID:quFMI7+i
死者リストに伝鬼坊の死因は頸部切断と書くべきか、膵臓破裂と書くべきか?
573創る名無しに見る名無し:2009/02/08(日) 02:26:21 ID:Hk81L2/M
切断
574創る名無しに見る名無し:2009/02/08(日) 15:38:43 ID:5WdLBe+T
おお、投下来てた
渋い戦いだなぁ
575 ◆C1mr6cZSoU :2009/02/08(日) 22:52:33 ID:rWvTtq5w
塚原卜伝、宮本武蔵、川添珠姫、伊東甲子太郎、師岡一羽、坂本龍馬、外薗綸花を投下します

少し長くなりましたので、支援をしてくれると嬉しいです。
「………つまり、近藤さんや土方さんが私を殺した後に、私の屍を用いて藤堂君と毛内君と服部君を殺したと」
「間違い無いです。私も油小路の事件は本で読みましたから」

伊東と珠姫は適当な店前に置かれている椅子に座りながら話していた。
二人は知っていた。
互いの情報交換の末に、別の時代から呼び出されたことを。
珠姫が理解するのはそれほど難しくなかった。
元よりアニメなどでSFに関する知識が豊富な為、受け入れ難くも何とか理解は出来る。
問題は伊東だ。
SFやノンフィクションに関する知識が無いため、すぐには受け入れられない。
だが、実際に死んだはずの自分がここに居る。
生きる時代がまるで違う過去の剣豪の名も人別帳を見れば記されていた。
それに目の前の川添珠姫は部外者では知りえない幾つもの情報を持っていた。
それでは流石に伊東も信じざるを得ない。

「そうですか。では私が篠原君達の言葉を信じなかったせいで………毛内君達には悪い事をしました。服部君だけ
ここにいるようですが……私のように生き返ってここにいるのでしょうか」
「分かりません。だけど……多分」
「………」

伊東は珠姫の問いに神妙な表情を浮かべている。

(私のせいで……やはり近藤と土方を信じた私が間違っていたのだろうか。しかしあの夜の近藤の言葉には嘘は……
私が甘いのか。だがそれでも………)

伊東は迷っていた。
自身の考えを通した結果、自分だけでなく、友の命まで奪ってしまった。
武士のプライドを守るのなら、近藤と土方には仇討ちをすべきだろう。
しかし、それが私を慕った仲間への信の意味での弔いとなるのか。
それで喜んでくれるだろうか。
答えの出ない自問自答を伊東は繰り返していた。

「………」

川添珠姫も次の言葉に迷っていた。
伊東の表情からは、推し量れない苦悩が伝わってくるからだ。
武士の武士としての苦悩。
女である珠姫には口出す事さえ躊躇われた。

しかし、そのような時間は長くは続かない。
二人の前にある男が現れた。

「ほう、若い男女二人連れか」

渋く低い声だ。
その声に二人は同時に振り向く。

「………始めまして。伊東甲子太郎と申します。こちらの女性は川添珠姫。それで私達に何か御用でしょうか」

伊東は椅子から立ち上がり、丁寧に挨拶をする。
まだ自らの今後に答えは出てはいないが、目上の人物に対して礼節を失わないぐらいの余裕はまだ持っていたのだ。
577創る名無しに見る名無し:2009/02/08(日) 22:55:11 ID:quFMI7+i
支援しなりけり
578創る名無しに見る名無し:2009/02/08(日) 22:56:12 ID:quFMI7+i
しえんしたり
「ふふふ。そう丁寧に名乗られてはこちらも名乗らないわけにはいかぬな。ワシは塚原卜伝。さて伊東甲子太郎とやら。
俺の相手をしてもらおうか」

木太刀を抜くと伊東に突きつけ、卜伝は静かに告げる。
決闘の挨拶である。

「…………ご老人。あなたもこの殺し合いに乗っているのですね」
「当たり前だ。まだまだワシは若い者に後れを取るつもりは無い。ましてや貴様のような頭でばかりものを考え、
延々と悩み続けるように奴にはな」
「ぐっ!」
「図星か。貴様の顔はまだ悩みが消えていない顔だ。つまり貴様はワシには勝てない。なぜなら俺は悩み等には無縁
の男だからな」

卜伝は瞬く間に伊東との間合をつめる。
速さ自体は決して速いわけではない。
ただ、卜伝は一寸の隙も見せず、自身の間合いにまで入っていた。

「ぐっ」

伊東は咄嗟に後ろに飛びながら、木太刀の直撃を避けつつ刀に手を伸ばす。
しかし――

「遅いっ!!」

標的まで最短の軌道を描きながら、卜伝の一撃が繰り出された。





一方その頃。

坂本龍馬と外薗綸花は帆山城内天守閣から階下にまで降りている。
綸花は坂本龍馬の名に違和感は覚えていたが、顔は写真とほぼ同じ。
それにあの場には明らかに現代人とは違う風貌の人間がたくさんいた。
第一自分の街にも、普通とは違う現象など日常茶飯事なのだ。
死んだ姉が幽霊になって現れる。偽ギフトを使い、ミイラ男や吸血鬼を相手に修行を行う。
得体の知れない化け物と戦う……etc。
それだけの出来事を経験したのだから、集団タイムスリップが起こらないとも言い切れない。
綸花は既に現実を受け止めて、次の行動に移っていた。

「ヘイガール!一体何を探しとるんじゃ?もうナイトも深いんじゃから、スリープして城内探検はアフターモーニングでは
ノーグッドなのか?」

相変わらずの英語と方言ごちゃ混ぜの言葉使いの龍馬を背に、綸花は城内を探索していた。

「なあ、ワシもそろそろスリーププリーズなんじゃが……」
「はい。それは分かりますが、一応城の中も調べておいた方がいいと思います。万が一、夜に敵が襲ってきた場合、
城の間取りを把握しておかなければ、すぐに追い詰められてしまいます。応戦するにしても撤退するにしても、城の
間取りを把握していなければ危険すぎる。それに、天守閣に何時までも留まるのも得策ではない。入り口が一つだけ
でしたので、複数で囲まれた場合袋小路に陥ってしまう」

綸花は龍馬の苦情を遮るように、丁寧に説明する。
しかし、龍馬はそれを聞いていない。

「クレバーな女子じゃな。しかしそんな心配は要らないぜよ。ワシがいるんじゃなからビッグシップにライドオンした
つもりでノンビリしてたらいいんぜよ」
「は、はあ」
580創る名無しに見る名無し:2009/02/08(日) 22:57:21 ID:quFMI7+i
龍馬自重汁wwww
581創る名無しに見る名無し:2009/02/08(日) 22:57:52 ID:quFMI7+i
しえんしはべりけり
綸花はそんな龍馬のゆとりを持った態度に少々の不安を覚えてしまう。
だが綸花は

(……私がしっかりしなければ)

と自身を強く持ち、更に下へと下っていく。
龍馬もその綸花の後を追いながら、階段を下っていく。
そして二人はしばらくして一番下まで降りる。

「どうじゃ、一通りルッキンコンプリートしたんじゃないんか?……おっ、キッチン、何かデリシャスな物は……」
「あっ、待ってください。一通り見ましたけど、まだ出口の数の確認を………えっ!?」

綸花は台所へと消える龍馬を目で追いながらも、城の入り口まで顔を出す。
そして、前の方へ目を向けると表情が凍るような感覚を覚える。
目の前に、一人のやせ細った老人が立っていたのだ。

「あの………大丈夫でしょうか」

綸花は少々違和感を覚えつつも、思わず老人に右手を差し出す。
目の前の老人は剣を持ってはいるが、足元はふらつき、すぐに適切な治療を施さないと危険なのは火を見るより明らかだ。

「さあ、私の手を…えっ!?」

綸花を手を差し出すが、その直後、老人の紅い双眸が見開かれ、綸花の右手首より先は無くなっていた。

「おっ、おっ……おおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」
「はっ!?くっ」

綸花は衝撃に呆けているが、老人が大声で叫びながら刀を振りかぶっているのを確認し、すぐに飛び退く。
そしてその直後、鋭い斬撃が綸花の寸前まで立っていた場所に振り下ろされた。

「わっ、私の手は!?」

綸花は体勢を立て直しながら、斬り落とされた右手の状態を確認すべく、左手で右手首を触る。
すると、意外な感触が返ってくる。

「えっ!?」

右手は傷一つ無く、綺麗なまま綸花の腕と繋がっている。

「どうして?」

綸花は思わず困惑気味な表情を浮かべる。
だが理由は簡単である。
眼前の老人は師岡一羽。
卜伝の弟子にして一羽流の開祖である剣の達人。
その剣気は病床の身でなお、油断しきっている状態の綸花に幻覚を見せるぐらいの力強さがあった。

「勝つ!俺は勝つ!!俺は、俺はあああああぁぁぁぁぁ!!!!!」
「くっ!!」

一羽からは強烈な剣気が溢れ出る。
既に身体は禄に動かず、純粋な剣の腕ではこの殺し合いに参加した誰よりも劣っているであろう一羽が、
この場に選ばれた理由はただ一つ。
純粋で、尚且つ狂気とも言える、強大すぎる剣気だった。
その剣気の前に更に綸花は数歩後ろへと後退する。
583創る名無しに見る名無し:2009/02/08(日) 22:59:30 ID:quFMI7+i
クラッシュクラッシュクラッシュクラッシュ
「オー!マイガール綸花。一体何をしてるぜよ!出口の確認ばかりはノーバッド!今夜はエキサイティングナイトを
楽しむんだぜ!!」

そしてその綸花の耳に、まずありえないノリの言葉が入る。
つい先ほど台所へと消えていた坂本龍馬である。
彼は綸花の傍まで来ると、そこでようやく、目の前の男に気付く。

「オー!モンスター!!まさか人間以外が居るとはベリーサプライズ」
「言ってる場合じゃありませんよ。どうやらこの人………とても強い」

能天気な龍馬に注意を促す。
だが龍馬はそれを無視し、綸花の前に立ち、刀を抜く。

「俺は………俺は!!!」
「どうやら……本気を出さんといかんようだ。ちょいと綸花は後ろにおれ。手は出さんでいい」

龍馬は今までと違う声色で綸花に背中を見せ、目の前の男を見据えると、刀を構え眼光鋭く睨み付ける。
それを見ると、一羽も真紅の双眸も一際強く輝く。
一日の大半を床に伏せる脆弱な身とは思えぬ、強烈な殺気が一羽には漲っていた。

「俺はお前を殺す!!俺は自分の最期は勝利で飾る!!!貴様には負けん」
「うるさい奴だ、病人はさっさと寝ていろ!!」

一羽と龍馬は同時に駆け、間合いに入ったと同時に二つの剣が交差する。
鳴り響くは真剣の響きあう音。
甲高い高音と共に、場を落ち着けるように二人は一度距離をとる。

「やりやがんな。どうやら、舐め取ったらやばいっちゃね」
「おおおおおおおぉぉぉぉぉぉ!!!!」

だが龍馬の意とは反対に一羽は休む気は無い。
否、休めないのだ。
一度でも動きをやめれば、立ち上がれない。
そんな予感がする一羽はひたすらに、前へ、前へと走り続ける。

(勝つんだ。俺は勝つんだ!!こんな男に負けられるか!!絶対に、絶対に!!)

一羽は何度も自身を鼓舞し、刀を振りぬく。
鋭い一撃が龍馬を襲う。

「くっ、やばいぜ。この野郎!!」

龍馬はその一撃を捌くが、一羽の攻撃は一撃では終わらない。
複数に見えるような早すぎる連撃に徐々に龍馬は押され始める。

「がああああああぁぁぁぁぁっっっっっっ!!!!!」

凄まじい叫びと共に、一羽は速さ重視の連撃から重さに重点をシフトした一撃が繰り出される。
その急なリズムの変化はフェイントとなり、龍馬の胸部に迫る。

「ぐっ!」

龍馬はそれを咄嗟に刀の鍔で受け止め、なおかつ後ろに飛ぶ事で衝撃を逃がす。
だが、完全に衝撃を逃がしきれず、バランスを崩しながら後ろに倒れてしまう。
「勝った、勝ったぞ、俺はっ!!!」
「ちっ、やべー、………おい綸花!!逃げろ!!!ハリーアップ!!!!!!」

一羽は龍馬にトドメを刺すべく迫り来る。
龍馬は着地の際に足を少し捻ったのか、立ち上がるのが遅れる。
そして、何かを察したのか、いつものような英語交じりで綸花に逃げろと告げる。
だが、その言葉が耳に入ると、綸花は逃げる事が出来なかった。

「出来ません。龍馬さん。私が………やります!!」

綸花は龍馬と一羽の間に入り、居合いの構えを取ると身体に力をこめる。

「何するんじゃ。綸花っ、そんな死にたいのか!!」
「黙ってください。ここは私が………」
「邪魔をするのか!!だが関係ない、二人纏めて殺す!!」

強烈な殺気を纏った一羽が迫り来る。
歩みは決して速くないが、一切の隙が無い。
並の者であれば失神してしまいかねない殺気が近づいてくる。
そしてそれを前に、間合いに入る約三メートル手前。
綸花は刀の柄を強く握り締める。

「はあっ!!!」

そして風のごとき速さで抜刀。
綸花必殺の奥義、七つ胴落としである。
強烈な一筋のカマイタチを起こし、その威力は一列に並ぶ七人の人間の胴を両断するとまで言われ、
凰爪流の後継者のみに伝えられる最強の無比の奥義である。
それを綸花は生涯初めて、人間に対し放った。

(……私が…………私がやらなければ龍馬さんも私も死んでいた。仕方が無かった。相手は……
私達を本気で殺す気だったんだから)

人を殺めた事実を必死で自分に言い訳しながらも、自身がやった事に目を背けないように、目を閉じず前を見据える。
だが、一羽は倒れずに踏ん張っていた。
胸部に赤い線が走り激しく出血を起こしている。
左手の三本しかない指も二本が吹き飛び、親指一本を残すのみだ。
しかし、それでも一羽は倒れていない。

「がっ、ぎっ、おっ、おっ、おおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉ!!!!」

一際大きな咆哮と共に、一羽は綸花を、その後ろに居る龍馬をにらみつける。
一羽は既に半ば正気を失っていた。
勝つ。
この言葉のみを頼りに、痛みと苦しみを全て凌駕して、純粋武士としての闘争本能のみが一羽を突き動かしている。
そしてその闘争本能は、七つ胴落としの衝撃に自身の刀を正確に重ね合わせ、衝撃を大幅に緩和してしまったのだ。
その結果、本来起こるはずの惨劇は、既に使い物になっていなかった指二本と胸前面への切り傷のみに留まる。

「バカなっ!?」

綸花はあまりのショックですぐに反応出来ない。
そこを一羽は逃さない。

「ぐおおぉぉぉぉぉっっ!!」

打ち下ろすような斬撃。
それを前に、ようやく綸花は意識を戻すが、完全に出遅れていた。
586創る名無しに見る名無し:2009/02/08(日) 23:02:25 ID:quFMI7+i
きゃああ
(しまった!)

思うが身体は体勢的に避けるのは間に合わない。
完全に一羽の剣が綸花を捉えている。
だが、

「りんかぁっ!」

その叫びと共に、綸花は襟首から後ろに引っ張られる。
首が一瞬絞まり、息苦しさを感じるが、それと引き換えに紙一重で一羽の剣は空を切る。
そしてそのまま刀が床にめり込むのを見ながら、綸花は床に尻餅をつく。

「ギリセーフじゃ。傷はナッシングじゃな綸花」
「えっ……は、はい」

綸花は顔に触れて出血が無いのを確認してから答える。
そして龍馬は綸花と共に立ち上がる。
だが、それとほぼ同時に、一羽も刀を床から引き抜いて構える。

「どうやらここは戦線離脱がベストじゃ、逃げるぞ」
「でも……」

龍馬の言葉を聞いてから、綸花は一羽を見る。
既に刀を構え、殺気を迸らせながら近づいている。
背中を見せれば確実に斬られる。
そんな確信じみた予感があった。

「こんな時の為にさっき台所から拝借しといたんじゃ」
「えっ、それって」
「バケモンはこれでも喰らっとけ!イッツァソルトアタック!!」

龍馬はそう叫ぶと、塩が入った包み紙を一羽へと投げつける。
それを一羽は超高速の一太刀で両断し、結果的に塩が両目へと降り注ぐ。

「あっ、がああああああああっ!?」

突然視界がふさがり、思わず右手の腕で目をぬぐう。
その隙を龍馬は逃さない。

「綸花、逃げるんじゃっ!」
「はいっ」
龍馬は綸花と共に全速力で走り出す。
もっとも龍馬は先ほど足を捻ったのがあり、足から痛みが走る
しかし、その痛みをこらえ、綸花に悟られないように走る。
背後からは一羽が視力を取り戻し、追ってくる気配がある。
しかし初動で大きなリードを取ったのと、一羽の足が決して速くないのがあり、プレッシャーは決して感じない。
むしろ距離はドンドン離れていく。

「よしっ、城を出たぞ。このまま逃げ切るんじゃ!」
「はいっ!」

龍馬と綸花は出口から脱出し、このまま逃げ切る。
そのはずだった。

「なんじゃっ!」
「くっ、敵!?」

出口にさしかかったところで、歩みを止める。
外からこちら側へと、接近する気配を感じ取ったのだ。
二人は刀を構えて、近づいてくる気配に備える。
するとそこから姿を現したのは――――





場所は城下町の一角に戻る。

男と男の熱い死闘がそこでは繰り広げられていた。
いや、既に大勢は決している。
塚原卜伝のキレと力強さを併せ持った攻撃を前に、既に伊東甲子太郎は敗勢間違い無しの域まで来ている。

「どうした?若いだけがとりえか?その程度でワシに勝つつもりか!」
「っ!」

卜伝の突きを、咄嗟に受け流すも威力を殺しきれず浅くも強い一撃が左胸を突く。
余りの衝撃に伊東は後退しつつも倒れこんでしまう。

「ぐっ」

伊東は激痛に顔をしかめている。
その上既に伊東は胸と両腕に幾つもの打撲を受けている。
既に伊東と卜伝では技量での力差は明らかだった。
その上、伊東はまだ心のどこかで雑念が残り、全力を出し切れずにいた。
これでまだ五体満足でいられるのは、自身が太刀で相手が木刀。
この武器の差でしかなかった。
刀身をぶつけ合えば、卜伝の木刀は両断される。
その為に卜伝は刀身同士の接触をさけつつの攻撃を余儀なくされる。
その為に、これだけの長時間の戦闘を続けられる事が出来た。
でも、その長い死闘も終止符を迎えようとしていた。

「つまらないぜ若いの。ワシを相手にまるで魂が感じられない。その程度でよく天下一を掛ける戦いに参加出来たな」
卜伝は勝利を確信した表情で近寄る。
そしてそれを、今の今まで珠姫は黙ってみていた。
男と男の勝負を邪魔してはいけない。
その考えから手出しせずにただ見守っていた。
だが、それもガマンの限界だった。

(駄目だ。このままでは伊東さんは殺される。確実に殺される。もう………黙って見てはいられません。………お父さん。
珠姫は……………やります!!!)

「はああああああぁぁぁぁぁぁぁっっっっっっっ!!!!!!!!!!」
「んっ?」
「珠姫さんっ!?」

珠姫は決死の決意と共に、自分を鼓舞する熱き咆哮を叫びながら木刀を構える。
それに卜伝と伊東の注意も向く。

「でやあああぁぁぁっっっ!!!」

しかし珠姫は構わず卜伝に向かい走り出す。
だがそれを前に卜伝は怒りの表情を見せる。

「けっ、女が土俵に上がるとは舐めてんのか!」

卜伝は感情的な言葉と共に、木刀を珠姫に向けなおし、下から弾き上げるべく下段に構える。
そしてそこに珠姫は得意の一撃を繰り出す。
おおよそ卜伝の想定を大幅に超過する速さで……。

「突きいいいいいぃぃぃぃぃっっっ!!!」
「っ!!?」

卜伝の喉に綺麗に突きが決まる。
そしてこれには卜伝らしからぬ油断があった。
伊東との戦闘での疲労ではない。
一対一で勝利を確信し、それに割り込んだのは小柄な女。
卜伝の認識は『想い人を殺されそうになった女が感情的に殴りかかってきた』という程度の物だった。
その為に構えるタイミングが遅れ、結果は真剣であれば即死となる突きの直撃を許したのだ。
………真剣であれば。

「なっ!?」
「………ほう、確かにいい突きだ。ワシがこれまで戦った相手でもこれほどまでに魂を込めた一撃を繰り出す者は
数えるほどしかいない。だが……」

卜伝は珠姫の木刀を握りながら、ゆっくりと呟く。
珠姫の一撃は卜伝の全身を覆う鋼の筋肉により、重傷を完全に避けたのだ。
そしてしばし間を空け、その後一息に大声を出す。

「所詮女の突きでワシを殺せると思うなっ!貴様はあの優男を殺した後でワシの子を孕ませてやるのだから、
そこで静かにしていろ!」

その一言と共に、卜伝は珠姫を突き飛ばす。
そして伊東のほうへと向き直る。
伊東は既に立ち上がり、刀を構えている。
590創る名無しに見る名無し:2009/02/08(日) 23:05:16 ID:quFMI7+i
龍馬うさんくせぇw
(珠姫さんが頑張っているのに、私は何をやっている!悩むな。今はただ、あの男を倒す事のみに集中しろ!!
それが出来なければ、私は男ではない!だが、私は紛れも無い男なのだから、出来るはずだ!!!!!!)

伊東は珠姫の頑張りに奮起し、自らの目を強い決意へと変える。

「………ご老人。あなたのような女性を手篭めにしてしまう様な人には私は負けるわけにはいきません………
もう手加減はしません!!!全力で勝つ!!!!!!」
「やっと本気か。いい目だ。それでこそ殺し甲斐があるってもんだ!!!それにお前を殺した後で、ショックで
放心状態の女を抱くのもまた一興だ!」
「この下衆がっ!!」

伊東は卜伝の側頭部へ横薙ぎで斬りかかる。
しかしそれは若干大振りすぎる。
卜伝は全てを見透かし、逆にカウンターで両腕を粉砕すべく狙いを定める。
しかし、そこで奇跡が起こった。

「ぐっ!?なっ??」

卜伝は急に息苦しさを覚え、思わず手で喉を押える。
先ほどの珠姫の突きの影響は、実は死んでなどなく、確実に蓄積していた。
それは少し遅れてようやく卜伝の脳に伝達されたのだ。
そして一瞬の無防備と、伊東の一撃が重なり合い、卜伝は左側頭部に物凄い衝撃を感じる。

「がっ!!」

卜伝はその直撃を浴び、崩れるように倒れる。
伊東は卜伝が倒れるのを確認してから、安心したように膝を付く。

「はあっ、はあっ、はあっ」

肩で息をしながら、伊東は刀を鞘に納め、珠姫の方へ振り返る。
すると珠姫は伊東のほうへ駆け寄っていた。

「大丈夫ですか?」
「ええ、少し疲れましたし、やはり木刀とはいえ、何度も浴びたのでかなり痛いですが、しばらく
休めばすぐに治ります」
「そうですか。ところで………あの人は」

珠姫は少し間を置いてから、躊躇いつつ倒れている卜伝に振り向く。
頭からも血を流しているので死んでいるように見える。

「大丈夫ですよ。峰の方でですので致命傷にはなっていません。ただ、しばらくは動けないでしょうから今のうちに
紐か何かで縛って動けないようにしないと」
「じゃあ、死んでないんですね」
「ええ、決心しましたから。やはり私は私のやり方を貫くと。もう悩みません。あなたは最後まで守り通すのは変わりませんし、
近藤さんや土方さんも殺さずに拘束し、その上で罪を償ってもらいます。私の主義を曲げてはそれこそ藤堂君達に申し訳が無い。
たとえどのような者でも殺さずに拘束によって場を収めて見せます」
「決めたんですね」
「はい、ようやくですがね」

伊東は悩みが取れたすがすがしい表情で珠姫に答える。
ようやく心のつっかえが取れたのだ。
しかし、その二人の時間もすぐに終わる。
592創る名無しに見る名無し:2009/02/08(日) 23:06:17 ID:quFMI7+i
おい剣聖wwwwwwwwww
「殺さない?拘束?………笑止!そのような甘い考えでこの卜伝を制したつもりか!!」
「「なっ!?」」

卜伝は倒れたまましゃべり出すと突然勢い良く立ち上がる。

「………峰打ち。甘いな。このワシを殺す唯一のチャンスを峰で逃すとは………いや、甘いを通り越して愚か者か」
「…………ならもう一度、いえ二度でも三度でも、あなたが完全に気を失うまであなたに峰打ちを続けましょうか」

卜伝は木刀を構え、伊東も居合いの構えで備える。
だが、卜伝は一向に動く気配が無い。

「どうしました?先ほどのようにそちらからは仕掛けま………んっ!?」

伊東は言いかけて止まる。
気付いてしまったのだ。卜伝の背後の建物の物陰から、こちら側を凝視している一つの視線に。

(何だあれは?まさか私とご老人が戦って勝者を闇討ちにするつもりか?………不味いな。流石にこのご老人に勝ち切る
ことは不可能ではないが、あの物陰の男が乱入しては危険すぎる。ここは………)

伊東は冷静に状況を思案し、少しずつ後退し、卜伝の死角に入る寸前の位置まで移動する。
そして、一度大きく息を吸って、少し張った声を出す。

「あなたを後ろから狙っている刺客がいます!!」
「!!??」

伊東の言葉に卜伝は真後ろの気配を感じ取るべく、視線を伊東に向けながらも意識を背後へと向ける。
その様子を見逃さず、伊東はすぐに珠姫の手を握ると走り出す。

「逃げますよ。走って!!」
「えっ、どうして?」
「彼の背後から気配があります。敵かもしれません、早くっ!!」
「んっ、は、はい!」

最初は珠姫も戸惑うが、伊東の早口の説明で何とか納得し、珠姫は伊東に引かれながら城下町を疾走する。
そしてそれを察知した卜伝も当然逃さない。

「謀ったか!だが逃がさんぞ!若いのがっ!!」

卜伝も出だしが遅れるも、急いで走り出す。
しかし、伊東が巧みに曲がり角を利用しながら距離をつけるので、卜伝も中々間合いを詰められず、
見失わないまでも、徐々に距離が離されてしまう。




そして舞台は城へと戻る。

「甲子太郎!?」
「龍馬殿!?」

城に逃げ込もうとした伊東と珠姫、そして城から脱出しようとした龍馬ろ綸花。
この四人は、出会い頭の突然の再会や出会いに驚いていた。

「龍馬殿も生き返っていたのですか?」
「生き返る?甲子太郎もファンタジーなこと言うなや。わいがウィザードに見えるか?だがワシはマジックは使えんぞ」
「いや、生き返ってないのならいいのですが……いえ、こんな無駄話をしている暇は無い。早く中へ隠れないと」
「ノーグッドじゃ。ワシとこの綸花も城内のモンスター紛いの爺さんから逃げとる所じゃ。マジで戻るのは無理じゃ」
「そうですか。こちらもかなり強い老人と正体不明の男の二人から逃げているのですが……」

男性二人は情報を交換し、非常に不味い状況に暗雲が立ち込めようとしていた。
しかし龍馬はそれをすぐに解決へと導く。

「それならベリーイージーぜよ。なら向こうからマウンテンの方へ逃げるんじゃ。それならどっちも振り切れる」
「なるほど。確かに城下町からは離れるが、この場では仕方ない。行きましょう」
「レッツゴーじゃ。綸花とそのキュートガールもカモンぜよ」
「えっ、……私?」

珠姫は龍馬の予想外なテンションに飲まれつつも、綸花と共に四人で北へと向かう。
だが、城の敷地から抜け出そうというところで、ようやく卜伝が追いつく。
四人を纏めて逃がすつもりなどまるで無かった。

「追いついたぞ!どうやら数が増えているようだが……逃がさん!」

卜伝は木刀を構えいつでも攻撃に移る構えを取る。
その動きから既に先ほどの喉と側頭部を強打したダメージはほとんど薄れているのが分かる。

「くそっ、………ここは私が食い止めますから皆さんは……龍馬殿!?」

伊東が苦虫を噛むような表情を見せながらも、意を決し前へ出ようとした時。
坂本龍馬が先に前へと出て刀を抜く。

「龍馬殿。私が戦う。あなたはこの二人を」
「いや、甲子太郎こそ二人を任せるぜよ。それにお前は死ぬ気だろ。ワシは死なんから。適当に逃げ切るまでの時間を
稼いだらワシもバイバイするんじゃから、任しとけ」
「……本当ですね。絶対に、死にませんね!!」
「嘘付かんて。甲子太郎こそ女二人守り通さんとワシが後でただじゃすまさんで」
「承知です。この命に代えても守り通します」
「了解じゃ。じゃ……」
「待ってください!」
「ん?」

ここで綸花が伊東と龍馬の会話に割ってはいる。
勝手に進んでいく話にどうしても一度言いたいことがあったのだ。
595創る名無しに見る名無し:2009/02/08(日) 23:10:06 ID:quFMI7+i
こわw
596創る名無しに見る名無し:2009/02/08(日) 23:11:05 ID:quFMI7+i
支援
597創る名無しに見る名無し:2009/02/08(日) 23:11:13 ID:/LYLvKHZ
sienn
「私も戦います。私なら……何とか」
「いや、遠慮するぜよ。それに綸花……人を斬った事無いだろ」
「えっ?」
「雰囲気で分かるぜよ。それに女子は守るものぜよ。ワシはこれでもサムライじゃから……ここは男に
カッコつけさせてくれ。そして後でワシとティータイムプリーズじゃ。なっ」
「……………お茶だけなら………」
「じゃ早く逃げるぜよ。それと甲子太郎………」
「分かってますよ。守り通しますから」
「グッドラック」
「えっ?」
「グッドラックじゃ甲子太郎!!」
「こっちこそグッドラック龍馬!!絶対に死ぬな!」
「当たり前じゃ」

この言葉と共に、二人は拳をコツンと重ねて後、伊東は珠姫、綸花と共に、城の敷地を抜けて北へと走り出した。
そしてここには坂本龍馬と塚原卜伝の二人のみが残されている。

「一人でワシと戦うか。やはり若い者は多少無鉄砲なほうがいいが……お前はワシを相手に時間稼ぎ出来ると思うか?
……残念だが無理だ。ワシは強い。一瞬で終わらせてあの優男も殺し、女は二人ともワシが手篭めにしよう」
「くくく。愉快な爺さんじゃ。だがあんた………嘘じゃな。女を手篭めになどする気は無いぜよ。ワシを激昂させて、
冷静でなくなった所を殺す気ぜよね。全く喰えん爺さんぜよ。まあこのナイトはやけに爺さんに縁があるぜよがね。
それもモンスター爺さんの後は全身筋肉のハッスル爺さん……少し笑える気分じゃけど……ワシは強いぜ。
長生きが希望なら撤退を進めるぜよ」
「ふふふ。面白い奴だ。だがどうしてワシの言葉が虚言と思った」
「態度じゃ。あんたはこんないつ敵が襲うか知れん戦場で呑気に女を抱く愚物とは思えねーんじゃからな。
抱く暇があればあんたは斬るんじゃろ。そもそも二人とも……助べえ爺さんのあんた好みのスタイルとは違うぜ」
「………はっはっは。面白い。確かにあの伊東と一緒にいた女はワシの好みではない。あのような貧弱な身体、ワシは
幼女趣味ではないからな。だが……お前と一緒にいた女はどうかな。中々にいい身体と見受けた。お前を切った後は、
あの女で一時快楽に溺れるのも悪くは無い。そもそも戦場というが、ワシからすれば人生は全てが戦場だ。つまり、
ワシは戦場だからといって己の快楽を犠牲にはしない。この場でこそ快楽を楽しむ余裕が無くては、侍など務まるか」」
「なるほど。思ったよりも大物ぜよね。ちょいとワシもフルパワーフルスロットルでいかねーとやばいぜね」
「ふふ、何を言ってるか分からぬが、小細工は無駄だ。お前はここで死ぬ。そしてワシに歯向かった事をあの世で後悔しろ!!」

卜伝は不意に叫びと共に、全速力で龍馬との間合いを詰める。
そして脅威の一撃を繰り出す。

「うおっ、アブねー」

だが、龍馬はそれをすぐに右側へと避ける。
そして卜伝の木刀をたたっ斬ろうと白刃が卜伝の刀身を狙う。
卜伝はそれよりも一瞬早く木刀を引いて、かわす。
そのまま龍馬の刀を握る手に蹴りを入れる。

「甘いぞ!!」
「はあっ!!

卜伝の右足での鋭い蹴り。
龍馬はそれを刀の柄で受け止めていた。
「こしゃくな!!」
「爺さんはさっさとスリープするんじゃ!!」

柄で卜伝の足を跳ね上げ、体勢を崩したところに龍馬はタックルを繰り出す。
卜伝はバランスを完全に崩し倒れる。
しかし

「お主は甘い!」
「なっ!?」

卜伝は咄嗟の判断で木刀から手を話し、残った左足で踏ん張りながら龍馬を投げ飛ばす。
巴投げの応用のような技だ。

「がっ」

龍馬は背中から倒れる。
一瞬息が出来ず、かなりの苦しさを感じる。

「ぐっ、ジジイが……くっ」

龍馬は何とか立ち上がろうとするが、身体が軽い麻痺を起こしたようですぐには動けない。
その様子を見ながら、卜伝は右足を引きずりつつも近寄ってくる。

「お前もかなりやるが……ワシには勝てんな。安心しろ。一瞬で楽にしてやる」

卜伝はゆっくりと近づいてくる。
先ほどの蹴りを柄で受け止められたために右足甲に痛みが残り思うようには動けないが、今の龍馬を殺すには
充分な余裕はまだ残っている。

「ちっ、マジでピンチぜよね。………甲子太郎の奴怒るじゃろうな」

龍馬も半ば覚悟しつつも、自身を殺すであろう卜伝から目を離さない。
少しでも隙があれば、こちらから殺す。
最後の意地と、生への渇望はまだ完全には消え去ってはいない。

そしてここで意外な人物が現れた。


「逃げるか!!だが俺はっ!俺はっ!!俺はああぁぁっっ!!!」

地獄から聞こえるかのような咆哮と共に現れたのは師岡一羽。
先ほどの龍馬と綸花との戦いで手傷を負いながらも、狂気とも言える執念が一羽を戦場へと突き動かす。
だが、それも既に限界に近づいていた。
元より立って動く事自体が奇跡に近い。
その一羽が剣を振るえば、命の灯火は急速に消えてゆくのみだ。
そしてその一羽の姿を見た瞬間。
卜伝の表情から、侍の目が無くなっていた。
600創る名無しに見る名無し:2009/02/08(日) 23:12:45 ID:/LYLvKHZ
sien
601創る名無しに見る名無し:2009/02/08(日) 23:13:39 ID:quFMI7+i
支援
「………一羽君?一羽君なのかっ!?」
「……………………………えっ?」

卜伝は叫んだ。姿かたちが変わろうとも、弟子を人目で見抜けぬような男ではない。
ただ余りの変わり果てた姿に卜伝は力いっぱい叫び、その叫びにより一羽には正気が戻る。
それと共に、身体からは力が抜け落ち、刀を杖代わりにして立つのが精一杯となってしまう。

「一羽君なのか?どうして………その身体はどうしたっ!?」

卜伝はわけがわからなかった。
一羽の年齢は卜伝より遥かに若く、目の前の龍馬とさほど代わらないはずだった。
その一羽が自分とあまり代わらぬ年齢まで年老い、しかも立つのも怪しいぐらいにまで肉体は衰えていた。

「しっ、師匠………実は…………癩風を」
「くっ!一羽君ともあろうものが、病など……病など剣気で吹き飛ばせと言っただろう!!」
「申し訳……ありません」
「くそっ、もういい」

卜伝は龍馬を無視するようにして、一羽のほうへと歩き出す。
近づけば近づくほど、優秀な弟子であった力強い一羽の面影が遠くに感じられる。

「刀を貸せっ!」
「あっ!!」

卜伝は一羽から刀を奪うと変わりに木刀を杖代わりに持たせる。
そして、卜伝は真剣を上段に構えると、静かに一言を注げた。

「我が弟子諸岡一羽!ワシが師としてしてやれるのはこれぐらいだ………せめて武士として散れ!!!」
「……はい………師匠」

一羽は最後の力を振り絞って、木刀を杖でなく剣として構える。
試合を意味する立ちあいである。
そして卜伝が静かに刀を振り下ろす。

「さらばだ!我が弟子一羽!!」

その最後の一言が一羽に届いただろうと同時。一羽は心臓に届くまで深くまで袈裟に斬られ、絶命した。
崩れ落ちるように倒れる一羽を見つめながら、卜伝はただただ立ち尽くす。
男は泣いてはいけない。
だから卜伝は心の中で泣いていた。
目を閉じ思い返すは、弟子入りして我が新当流を極め、自身の流派を作るまで成長した長い時間。
ずっと一緒では無かったが、見守っていた。
その弟子を殺めるとは思っても見なかった。

「………一羽君。安らかに眠れ」
603創る名無しに見る名無し:2009/02/08(日) 23:14:54 ID:quFMI7+i
支援
604創る名無しに見る名無し:2009/02/08(日) 23:15:14 ID:/LYLvKHZ
sien
605創る名無しに見る名無し:2009/02/08(日) 23:17:13 ID:quFMI7+i
支援
静かに、そして優しく一羽の亡骸に語りかける。
そして、ずっとそれを見ていた龍馬に告げる。

「………若いの、去れ。今はお前の相手をする気分ではない」
「そうかい。じゃあワシはエスケイプさせてもらうわ…………師匠なら弟子はちゃんと葬ってやれよ」
「お前に言われんまでもない」
「じゃあバイバイじゃ!」

既に麻痺が薄れ復調していた龍馬は卜伝から素早く走り去り、その場には卜伝が一人残る。

「一羽君………埋葬は出来んが……せめてな」

卜伝は城から適当な毛布を一枚取ってきて、一羽の亡骸に被せる。
そしてしばらくしてから歩きだす。

「……一羽君。君はいい弟子だったよ。あの世でも剣を極めてくれ」

その一言を残し、卜伝も歩きだす。

(得物を逃がすとは……ワシらしくないか………だが、次は戦おう。今は……少しだけ休憩だ)




そしてそれを物陰から覗いていた一つの人影がある。

(なるほど。ようやく見れたぜあんたの太刀筋はよ。だが、……まだだ。もう少しだけじっくりとあんたの
太刀筋を見せてもらうぜ。あんたは俺が殺すんだからよ)

宮本武蔵は全てを見ていた。
卜伝の全てをだ。
あの優男の伊東と、少し可愛い顔の珠姫が卜伝を相手に奮闘していたのを。
卜伝がどう戦い、どのような動きを見せたのか。その全てを。

(あのもう一人の爺さんを殺した後に変に何かしてやがったが……まあいいや。俺が絶対に殺してやるぜ。覚悟しろよ)

宮本武蔵。
最強の追跡者が、塚原卜伝の命を狙っている。
しかし、卜伝はその事実を知る由は無い。



607創る名無しに見る名無し:2009/02/08(日) 23:19:53 ID:quFMI7+i
支援
そして一方逃げた龍馬であるが……

「ホワット!?何で森があるんじゃ?地図じゃ森は無いはずじゃが……」

方向を間違えてしまい迷っていた。
まっすぐ北に向かったつもりだったのだが、西の方に来てしまっていたのだ。

「どうなってるんじゃ。このマップ、ブレイクしてるんか?」

龍馬は地図とにらめっこを続けている。
彼が伊東に追いつけるかは……神のみぞ知る。





そしてその頃、伊東、珠姫、綸花は………

「大丈夫でしょうか?龍馬さん一人で……」
「伊東さん。やはり一度戻りませんか?あの人一人では……」
「いいえ、大丈夫ですよ。彼は嘘は付かない。それに彼は何だかんだで機転が利く。下手に救援に向かう方が危険です。
それに……」

伊東は先ほど龍馬と重ねた右拳を見つめる。
そして、独り言のように呟く。

「この誓いをした以上、彼は死ぬ事は絶対にない」

何か確信を持ったような言葉が珠姫と綸花の耳にも届いた。

「………では、行きましょう。距離は出来るだけ長く取った方が良い」
「「はい」」

二人は伊東の言葉に納得し、北へと駆け出してゆく。
609創る名無しに見る名無し:2009/02/08(日) 23:21:32 ID:quFMI7+i
支援
【師岡一羽@史実 死亡】
【残り七十七名】
【備考】
ほの参の城周辺に毛布を被せられた師岡一羽の遺体と木刀があります。

【ほノ参 城周辺 一日目 黎明】

【塚原卜伝@史実】
【状態】左側頭部と喉に強い打撲
【装備】七丁念仏@シグルイ
【所持品】支給品一式
【思考】
1:すぐに気持ちを立て直す
2:もう一度城下町に戻り、相手を探す
3:この兵法勝負で己の強さを示す
4:勝つためにはどんな手も使う
【備考】
※人別帖を見ていません。

【宮本武蔵@史実】
【状態】健康、塚原卜伝を追跡中
【装備】打刀
【所持品】不明
【思考】
最強を示す
1:老人(塚原卜伝)を倒す
2:その為に、老人(塚原卜伝)を追跡し、 太刀筋を見切る。
【備考】
※人別帖を見ていません。


【ほノ弐 森の手前 一日目 黎明】

【坂本龍馬@史実】
【状態】健康 方角を勘違い中
【装備】日本刀(銘柄不明) @史実
【所持品】支給品一式
【思考】
基本:殺し合いで得る天下一に興味は無い
一:なんで森があるんじゃ? 地図は間違いか?
二:急いで綸花達に追いつく
【備考】
登場時期は暗殺される数日前。
名簿を見ていません
611創る名無しに見る名無し:2009/02/08(日) 23:22:50 ID:/LYLvKHZ
支援
【にノ参 南部 一日目 黎明】

【川添珠姫@BAMBOOBLADE(バンブーブレード)】
【状態】若干の疲労 首にかすり傷
【装備】木刀
【所持品】支給品一式
【思考】
基本:殺し合いには乗らない 現在北へ移動中
一:伊東さん、綸花さんと一緒に行動する
二:どうにかして脱出の方法を探したい
【備考】
登場時期は少なくとも部員全員が入部して以降
歴史上の人物が全員本物と認識

【伊東甲子太郎@史実】
【状態】上半身数個所に軽度の打撲
【装備】太刀銘則重@史実
【所持品】支給品一式
【思考】
基本:殺し合いを止める
一:珠姫さんと綸花さんを守る
二:同士を集めこの殺し合いを止める手段を思案する
三:殺し合いに乗った人物は殺さずに拘束する
四:服部武雄と合流
【備考】
※死後からの参戦です。殺された際の傷などは完治しています。

【外薗綸花@Gift−ギフト−】
【状態】健康 軽度の疲労
【装備】雷切@史実
【所持品】支給品一式
【思考】
基本:人は斬らない。でももし襲われたら……
一:珠姫さん、伊東さんと共に北へ向かう
二:龍馬さんが心配
【備考】
登場時期は綸花ルートでナラカを倒した後。
名簿を見ていません。
613 ◆C1mr6cZSoU :2009/02/08(日) 23:25:34 ID:rWvTtq5w
投下完了です。
数多くの支援ありがとうございます。
614創る名無しに見る名無し:2009/02/08(日) 23:25:41 ID:/LYLvKHZ
しえん
615創る名無しに見る名無し:2009/02/08(日) 23:26:02 ID:quFMI7+i
とりあえず投下乙
ただ、感想の前に一言

>このワシを殺す唯一のチャンスを峰で逃すとは………

>チャンス
>チャンス
>チャンス
>チャンス
>チャンス
>チャンス
>チャンス
>チャンス

こ、こんなに凄い台詞回しは『破れ奉行』以来だぜ
616創る名無しに見る名無し:2009/02/08(日) 23:28:07 ID:rFPY9/2t
全部龍馬のせいだな
617創る名無しに見る名無し:2009/02/08(日) 23:31:36 ID:5WdLBe+T
投下乙
やたらと登場人物が多いなと思ったら、こういう展開かぁ
それぞれの個性が生きてて良いな

>>615
おじいちゃん、龍馬に引きずられたかw
618 ◆C1mr6cZSoU :2009/02/08(日) 23:31:37 ID:rWvTtq5w
>>615
マジでうっかりしてた、
>このワシを殺す唯一の機会を峰で逃すとは………

に差し替えます。
卜伝が英語とか確かにありえない。報告ありがとうございます。
619創る名無しに見る名無し:2009/02/08(日) 23:35:03 ID:quFMI7+i
ふー、頭がどうにかなりそうだった

改めて投下乙
卜伝のレイープ発言とかびびったけど
やはり愛弟子は特別なんだなぁ
そして武蔵さすが汚い武蔵

意外と善戦した女子勢
そしていろんな意味で迷走しまくりの龍馬の行く先やいかに!?
620創る名無しに見る名無し:2009/02/08(日) 23:46:14 ID:/LYLvKHZ
乙!
皆生き生きしてて良かったです。

一羽が逝ったか・・・・
最後に師匠に見とれれて死んだんだからある意味幸せだったかも。
史実の一羽の最後は悲惨だし。

あと竜馬と武蔵自重しろwww
621創る名無しに見る名無し:2009/02/09(月) 00:02:35 ID:beC9I9R+
投下乙です。卜伝と龍馬自重w
「お〜い、龍馬!」でしか龍馬を知らないが、
ここの龍馬も変な味があるなw
622創る名無しに見る名無し:2009/02/09(月) 15:26:04 ID:uVzSErd5
こんなことを聞くと争いになるのは承知の上だが。

原典把握で創作もの幾つか大人買い予定だが、何を最優先すればいい?
出来れば納得できる理由も添えて。
書き手としての視点で話してくれるとありがたい。
623創る名無しに見る名無し:2009/02/09(月) 16:24:13 ID:R5nmsRQO
>>622
るろ剣とシグルイじゃない。
参戦人数がるろ剣が6、シグルイが3と多いし。
シグルイと一緒に原作の駿河城御前試合も買うといいかもしれない。
624創る名無しに見る名無し:2009/02/09(月) 18:55:49 ID:K4aPVU1s
シグルイは読む前にある程度覚悟が必要とアドバイス
ちょいとグロ方面がドギツイから、それ系が苦手なら少しきつい
るろ剣は巻数は多いけど、参加キャラ的に京都編まで購入して
残り巻を買う予算で別の作品を買うのも有り。
625創る名無しに見る名無し:2009/02/09(月) 21:25:06 ID:v4QjKK5l
るろ剣からは六人か。
参考文献含めて、今日は本屋で探してみたらどこにもなかった。
おそらくamazonで注文したほうが速そうだからまずはそっちにするか。
626創る名無しに見る名無し:2009/02/09(月) 23:00:45 ID:COEdvxiy
投下乙!
龍馬が面白すぎるw
というかこの大人数で全員に見せ場があるとかすごい。
627 ◆F0cKheEiqE :2009/02/10(火) 02:33:23 ID:1q7wBBuv
すいません。
佐々木小次郎(傷)、佐々木小次郎、屈木頑乃助の予約を
一日だけ延長しても構わないでしょうか?
628創る名無しに見る名無し:2009/02/10(火) 03:04:07 ID:XcZPZXYg
おkおk
締め切りも今日の19時まであるしね
629創る名無しに見る名無し:2009/02/10(火) 03:36:07 ID:rw1BnqGw
>>627
問題なし!
しかしどう転ぶか全く予想が出来ない三人だな

あと質問
史実キャラの技にるろ剣やシグルイみたいな技をオリジナルで考えて使わせるのって有り?
アクセントとして、流れ星や九頭竜閃みたいな必殺技が史実の人にもほしいのだが
630創る名無しに見る名無し:2009/02/10(火) 04:04:27 ID:ZYMElNhr
個人的にはなし
多くの場合、「ぼくのかんがえたさいきょうおうぎ」は巨大な地雷になる
必殺技がないことから生まれる格好良さもあるはず
631創る名無しに見る名無し:2009/02/10(火) 04:44:02 ID:sjPnDrlP
完全な自己万&他人は不快パターンになりそう。
俺もなしだと思う。
632創る名無しに見る名無し:2009/02/10(火) 10:34:03 ID:/AkhK8j2
個人的には無しですね。
間合い騙しとか偽攻にしたところで、探せば実在する流派に必ずあるし。
まあ否定するだけなのもあれなので、ちゃんと実在する流派の剣術が
知りたいならこれなんか参考にするといい。

【図説 剣技・剣術】

ttp://www.amazon.co.jp/%E5%9B%B3%E8%AA%AC-%E5%89%A3%E6%8A%80%E3%83%BB%E5%89%A3%E8%A1%93-%E7%89%A7-%E7%A7%80%E5%BD%A6/dp/4883173410

上で別の方が紹介した「剣豪」と同じく新紀元社の作品だが、
こっちは完全に剣術に特化した作りになっている。

これはあくまでも個人的意見だが、
「実在した剣術でなおかつ本人が習得する機会があったと思われるもの」
限定であれば他流派の剣術であっても別に何やってもいいとは思うが。

逆を言えば、九頭竜閃や流れ星はどう考えても再現不可能だから却下。
示現流の方の「一の太刀」にしたところで、幕末からしか広まってない
だろうと思われるからなかなか習得する機会もないけどな。
633創る名無しに見る名無し:2009/02/10(火) 15:26:56 ID:mE7nzv3T
そもそも袈裟切りだろうが諸手突きだろうが必殺技には違いないだろうに
死ななければ安いが多すぎるから困る
634創る名無しに見る名無し:2009/02/10(火) 22:44:10 ID:T/cn5JGQ
佐々木小次郎が、九頭竜閃を打ち落とすために、
ツバメ返しを3つに分裂させたりとか……、
うん、駄目だなw
635創る名無しに見る名無し:2009/02/11(水) 01:27:06 ID:bOX4Owio
その昔ブシドーブレードと言うゲームがあってな>必殺技
636 ◆F0cKheEiqE :2009/02/11(水) 17:00:59 ID:N+WeXWI2
すいません。
急用故に、本日19時までの投下は無理っぽいです。
ただ、今日中には必ず投下します。
多分23時ぐらいになると思いますが、いいでしょうか?
637創る名無しに見る名無し:2009/02/11(水) 17:03:29 ID:vxGrPeXi
いいんじゃね
638 ◆F0cKheEiqE :2009/02/11(水) 23:33:54 ID:N+WeXWI2
お待たせしました。
投下します
639二重影 ◆F0cKheEiqE :2009/02/11(水) 23:34:54 ID:N+WeXWI2

ドッペルゲンゲル【Doppelganger】
(ドッペルゲンガーとも)
1:生き写し。分身。
2:自身の姿を自分で目にする幻覚現象。

『広辞苑』より―――



巌流、佐々木小次郎は驚愕していた。
月下の路上、『自分自身』と対面したからである。

沖田総司に逃げられた後、
ようやくを森を抜け、街道に出る事が出来た小次郎は、
相手を求めて南下し、城下へと向かう積りで居た。

しかし、いざ南へ向かわんとしたその時である。
小次郎の背中を、名状しがたい妖気が突き抜けた。

はっとして振り向けば、一人の男が北より歩いて来るのが見える。

長い何かを背負った、長い髪の男である。
暗闇で、この距離ではまだ顔がよく解らない。

(ふふ、丁度いい・・・)

小次郎は、体の向きを反転させると、
自ら男の方へ近づいて行く。

総司に虚仮にされた鬱憤を、
北より来る男を嬲り殺しにして晴らすつもりなのだ。

しかし…

「うっ!?」

月光により男の顔が明らかになる。
それを見るや否や、小次郎は呻いた。
640二重影 ◆F0cKheEiqE :2009/02/11(水) 23:35:32 ID:N+WeXWI2
彼の視線の先にいるのは自分自身の分身であった。
『それ』は自分よりもはるかに年を食っている。
『それ』の顔面の右半分は醜く潰れている。

しかし『それ』は確かに己自身であった。
他ならぬ自分自身の事である。
自分が一番知っているのは言うまでもない。
それ故に理解できる。
理屈ではなく、心で、魂で理解できる。

目の前にいる男は確かに自分だ。


自分が見ている。
自分を見ている。
自分を見つめている。


気が付けば両者は目と鼻の先の距離で対峙していた。

片方は長髪の美青年。
片方は、顔の半分を失った美丈夫。
格好も年も違う二人だが、
恐ろしく良く似ている。まるで鏡写しのように。
その二人が見つめ合っている。
一方は青ざめた表情で、
一方は彫像の様な動かぬ表情で、
互いに見つめ合っている…



『ドッペルゲンガー』という怪現象がある。

ドイツ語の「ドッペル (doppel)」は、
英語の「ダブル (double)」に該当し、
その存在は、自分と瓜二つではあるが、邪悪なものだという意味を含んでいる。

以上の意味から、自分の姿を第三者が違うところで見るまたは、
自分で違う自分を見る現象のことである。

この怪現象は現在では心理学、生理学の分野で、
ある種の精神の病気として研究が進んでいるが、
本来はドイツにおける民間伝承であった。

曰く、もう一人の自分は死神であり、
見た人物の死を予兆していると言い、
また、その人物は自分の分身によって殺されるのだと言う。

では、この場合、影なのは果たしてどちらだ?
641二重影 ◆F0cKheEiqE :2009/02/11(水) 23:36:12 ID:N+WeXWI2


「妖怪っ!」

正気に戻るや否や、小次郎は抜刀していた。

眼前の存在に対する理由の無い嫌悪感が、
沸き立つように体に充満している。

何故かは解らなかった。
ただ、無性に、目の前の存在の消滅を小次郎の魂は望んでいた。

何故気に食わないのか解らない。
しかし、自分と同じ姿をした、この「醜い」男が、
今こうして自分の目の前で息をしている事に恐怖と怒りを覚えていた。

それは己の存在に対する根源的な恐怖であった。

鏡の中の自分が、自分自身の影が、
独り歩きして自分のようにふるまっていたとすれば、
人はそれを殺そうとするだろう。

自分の存在を根っこから揺さぶる、
自分のお同位存在を、常人は許容できまい。

故に小次郎は、抜刀するや否や飛びかかった。

剣は大上段。
「燕返し」を仕掛ける!

(得物を抜く暇さえ与えん!)
相手は既に自分の間合の中。
初撃で決まれば真っ向唐竹割り、
たとえ相手が避けても太刀筋は反転し、
逆流してくる二撃目が相手を下から割る。

しかし相手は小次郎の予想を超えた『妖怪』であった。

男の右手が閃いたかと思えば、
「三メートル」の長刀は鞘から解放されていた。

小次郎の初撃はこれに弾き飛ばされる。

「クウッ!?」
(弾かれた!?しかしこれで終わりでは無いっ!)

弾き飛ばされた太刀筋が空中で反転し、
流星の如く男に襲いかかる。

しかしここで小次郎の第二の誤算、
男の長刀は、なんと小次郎の太刀筋とそっくりそのまま同じに、
反転して小次郎に襲い掛かって来たのである。

二人の男が、二つの太刀筋が、ガッと交錯する。
そして・・・・
642二重影 ◆F0cKheEiqE :2009/02/11(水) 23:37:09 ID:N+WeXWI2


「がぁぁぁぁぁぁっ!」
地に臥したのは、果たして小次郎の方であった。

同一人物の勝負である。
だとすれば、経験がより多く、武蔵による敗北を経験した、
『佐々木小次郎』の方に軍配が上がるのは自然であった。

小次郎は死んではいなかった。
死んではいないが…

「ぐぉぉぉぉぉっ!」
小次郎の顔の左側には、恐ろしく大きな裂傷が出来ていた。
左目はもはや使い物になるまい。

激痛に顔面を血まみれにしながら地にのたうつ小次郎を尻目に、
男は長刀を鞘に戻すや、何事もなかったかのように小次郎に背を向け、
すたすたと道を南下していく。

『小次郎』には自分の同位存在すら眼中に無い。
彼が求めるのは、宮本武蔵ただ一人のみ!

【はノ参/路上/一日目 黎明】

【佐々木小次郎@異説剣豪伝奇 武蔵伝】
【状態】:健康、武蔵への強い敵愾心
【装備】:直刀・黒漆平文太刀拵
【所持品】:支給品一式
【思考】 :武蔵を倒す
1:武蔵を探す
2:立ちふさがる者は全て斬る
【備考】
※人別帖を見ていますが、
武蔵の事しか頭に残っていません
643二重影 ◆F0cKheEiqE :2009/02/11(水) 23:38:42 ID:N+WeXWI2



「ぐぉぉぉぉっ・・・ぐぉぉぉぉぉっ!」
小次郎は左顔面を手で押さえながら、
凄まじい叫び声をあげて地に蹲っていたが、

「ぐぉぉぉぉっ、ぐぉぉぉぉっ!」
「ぐぉぉぉぉっ、ぐぉぉぉぉっ!」
「ぐぉぉぉぉっ、ぐぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」
「ぐっぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」

「 ぐ わ  ぉ ぉ っ ! 」

阿修羅如き形相で突如立ち上がった。

「ぐわぉぉっ!どいつもこいつも、俺を虚仮にしやがってぇぇぇっ!」
「殺してやる!どいつもこいつも皆殺しだぁぁぁっ!」

左顔面と、首元を血まみれにした小次郎の形相はもはや人間の者では無い。
まさに悪鬼その物である。

小次郎は地に落ちた打ち刀を拾うや否や、
方向も確かめずに闇雲に走り出した。

もはや理性など消し飛んでいる。
今の小次郎は野獣と言っても過言ではない。

「殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す
殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す
殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す
殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す
殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す
殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す…」

「 コ ロ ス ゥ ッ !!」

今宵、新たなる修羅が生まれた。

【はノ参/路上/一日目 黎明】

【佐々木小次郎@史実】
【状態】軽傷(のどに打撲)、左目失明、出血、極度の精神錯乱
【装備】打刀
【所持品】支給品一式
【思考】
基本:参加者をすべて倒して最強を示す
一:コロスコロスコロス…
【備考】
※沖田の名前を知りません
※佐々木小次郎(傷)の名前を知りません
※宮本武蔵のことを覚えていないようです
※完全暴走状態です。理性は消し飛んでいます。
644創る名無しに見る名無し:2009/02/11(水) 23:38:46 ID:vxGrPeXi
小次郎w
645二重影 ◆F0cKheEiqE :2009/02/11(水) 23:39:31 ID:N+WeXWI2


二人の小次郎の立ち合いを、屈木頑乃助は冷徹に見つめていた。
藪の中から、まるで蝦蟇の様に地に伏して二人を窺っていた頑乃助だが、
『小次郎』が去り、「小次郎」が何処へと走りだした後に、
むくりと藪から首を出した。

その後、蝦蟇が取った行動は…

【はノ参/藪の中/一日目 黎明】

【屈木頑乃助@駿河御前試合】
【状態】健康
【装備】木刀
【所持品】支給品一式
【思考】
基本:死合に勝ち残り、勝者の褒美として千加を娶る。手段は選ばない。
一:???
※頑乃助の行動指針は、次の書き手にお任せします。

※原作試合開始直前からの参戦です。
※総司、小次郎の太刀筋をある程度把握しました。
※小次郎及び総司の名前は知りません。
646二重影 ◆F0cKheEiqE :2009/02/11(水) 23:42:25 ID:N+WeXWI2
投下終了。

お待たせした割には中身がないんだぜorz
何か書いてる途中から当初予定していたものと全然違うのになってるし…

史実小次郎のしゃべりが石川キャラっぽいのはキズ次郎のせい
647創る名無しに見る名無し:2009/02/12(木) 00:07:29 ID:cJFpX97f
投下乙
小次郎w若いせいもあるんだろうがなんかダメダメだなぁw
そして蝦蟇はいったいどうするか
648創る名無しに見る名無し:2009/02/12(木) 01:03:35 ID:xpiiJ5W8
乙っ

これでまともな小次郎は一人だけか……
あっちは厳密には佐々木小次郎じゃないだろってのは置いといてw
649創る名無しに見る名無し:2009/02/12(木) 01:13:08 ID:gbm9gdr2
本物の小次郎が何だかカワイソスに陥ってる
ストーキングの武蔵と違って、こっちはストーキングされてるし先行き暗すぎ
650創る名無しに見る名無し:2009/02/12(木) 23:54:43 ID:QuM1z3tV
ちょいまとめてみた 
史実佐々木小次郎 
史実の小次郎、若いせいか少々傲慢であり
さらにあった人物にことごとく精神的に負けたのと傷の石川分あてられたのか暴走する。


(傷)佐々木小次郎 
武蔵との戦いで傷をおったもの生き延びたIFの佐々木小次郎。 
作者の石川の趣味か顔半分が潰れておりさらに人並みはずれた怪力を持つという魔改造がされている。
武蔵を求め常時暴走状態。


(偽)佐々木小次郎 
登場する原作のFateにおいて佐々木小次郎は架空の人物の為、佐々木小次郎役をする事になった無名の剣士。
しかし実力は本物で性格も飄々としている為美形剣士佐々木小次郎のイメージにあっている。 
使う燕返しは三連続斬撃ではなく三連続同時斬撃で平行世界から残りの二斬撃を呼び出しているというトンデモさ。
651創る名無しに見る名無し:2009/02/13(金) 01:33:11 ID:8PpobGlT
佐々木小次郎三人の面白い共通点発見!
本物は(傷)にやられて、左頬に深い傷と左目失明
(傷)は名前の通り右半分が潰れている
(偽)は山南に左頬を殴られて打撲

全員見事に顔をやらてれるw
652創る名無しに見る名無し:2009/02/13(金) 02:56:01 ID:RJ2yfMbD
さてはイケメンに恨みのある者の犯行か
653創る名無しに見る名無し:2009/02/13(金) 02:59:05 ID:47MTLUrm
 名推理……!
 コナン君の生まれ変わりっ……!!
654創る名無しに見る名無し:2009/02/13(金) 11:10:38 ID:g/4GUenR
イケメン狙いといえば蝦蟇
655創る名無しに見る名無し:2009/02/13(金) 12:25:03 ID:gAsdBIdz
蝦蟇「別にイケメン狙いじゃないお!千加たんとチュッチュしたいだけだお!」
656創る名無しに見る名無し:2009/02/13(金) 14:21:42 ID:00NjSX/v
>>655
先生「とぼけまいぞ うぬも興津と同じく 金で
 いけめんを売ったのであろう 白状せえ! 」

「儂の目は節穴ではない うぬもしっと団の飼い犬ならん! 」
657 ◆cNVX6DYRQU :2009/02/14(土) 17:54:36 ID:hCu6hqB8
新見錦、桂ヒナギク、沖田総司、犬塚信乃(男)、足利義輝で投下します。
658すれ違う思惑 ◆cNVX6DYRQU :2009/02/14(土) 17:55:30 ID:hCu6hqB8
「……やはり酒蔵だな」
散々に葛藤した末だが、遂に新見は芹沢の行きそうな場所の第一候補が酒蔵だと認めた。
こんな状況ではいくら芹沢でも酒は控える、と思いたい所だが、今までの長い付き合いの経験がそれを否定する。
殺し合いの舞台として酒蔵のあるこの島を選び、それをわざわざ地図に載せた主催者に苛立ちながら、新見は進む。
と、その足が止まる。前方に人の気配を感じたのだ。それだけではなく声まで聞こえる。
すぐに新見は身を低くして気配を殺し、這うような格好で進んで行く。
人別帖によればこの島には岡田以蔵のような危険人物も居るらしい。他者との接触には慎重を期すべきだろう。
だが、進んでいった先で見付けたのは攘夷志士ではなく、同じ新撰組の……
(沖田君か)
正直に言うと新見は沖田や近藤一派には良い感情を持っていないが、今はそんな事を言っている場合ではない。
日頃の確執は忘れ、力を合わせてこの馬鹿げた殺し合いを叩き潰さねば。
すぐにも声をかけようかと思ったが、沖田が身だしなみを整えている最中なのを見て、それが終わるまで待つ事にする。
この沖田は、近藤一派の中でも特に好戦的な剣士。無駄に刺激するのは避けるのが賢明というものだ。
と、沖田が一人ごちる。
「やっぱりまずは芹沢さんかな」
(ほう、近藤君より先に芹沢さんを探そうとは、沖田君も少しは物の道理がわかっているようだな)
感心して沖田を少し見直そうという新見の気持ちは、沖田の次の一言で吹き飛ぶことになる。
「しらふの芹沢さんとは一度本気でやりあってみたいと思ってたんだ」
(や、殺り合うだと!?芹沢さんを殺るつもりなのか!)
新見がそんな風に取ったのも当然と言えよう。そして、沖田がいくら好戦的でも一存で芹沢暗殺を企むとは思えない。
すると、この御前試合のどさくさに紛れて邪魔な芹沢を除こうというのが近藤一派の意思だということか。
いや、ひょっとするとこの御前試合の主催者と近藤一派がひそかに繋がっている可能性すら考えられる。
(おのれ、近藤……それに沖田め。何という邪悪な企みを!)
このまま飛び出して行って沖田を斬り捨ててくれようかとも思うが、それは出来ない。
無論、勝つ自信が無いのではない。
得物に不安はあるが、それを言うなら沖田の武器はどうやら木刀、戦えばこちらが有利だ。
だが、問題はその後。
この鋸のような刀で人を斬れば切り口は独特の物になり、刀と照らし合わせれば下手人が自分だとすぐにわかってしまう。
そして、困ったことに、沖田は邪悪な内面とは裏腹に外見だけは頗る良いのだ。
死んで内面を窺う術がなくなってしまえば、自分がいくら沖田の邪悪さを訴えても、信じる者はまずいないだろう。
沖田の邪悪さを良く知っている近藤、土方、山南らがそれを正直に申告するはずもないし。
そして、自分が善良な若者を手に掛けた殺人者だなどという誤解が広まれば、その累が芹沢にまで及ぶことは必定。
沖田を斬るにしても、まずは普通の刀を手に入れるか、沖田の邪悪さを明らかにしてから斬るべきだ。
そう考えた新見は沖田に気付かれぬようそっと後ずさりし、やがて踵を返して急ぎ足でその場を離れた。
659すれ違う思惑 ◆cNVX6DYRQU :2009/02/14(土) 17:56:20 ID:hCu6hqB8
後方の沖田に気付かれぬよう進む新見。
そちらに気を取られるあまり、前方への注意が不足していたのだろう。
新見がその少女の存在に気付いて隠れるよりも先に、新見の姿を認めた少女が声をあげた。
「だ、誰!?」
新見は心中で舌打ちしつつ、その少女を観察する。
刀を抜きもせず鞘ごと構えているその姿には確かに隙は無く、それなりの心得があるように見える。
しかし、刀を抜いていない事、そして瞳の奥に見え隠れする戸惑いから、人を斬る事に関しては素人だと推察された。
「ねえ、聞いてるの?あなたは……」
黙っている新見に対して、少女の声が段々と高くなっていく。
既に沖田が居た場所とはかなり離れているが、あまり大きな声を出されると沖田に聞こえてしまうかもしれない。
「失礼した。自分は新撰組局長新見錦と申す者」
「し、新撰組!?それじゃやっぱり私、タイムスリップしちゃったの?なんて非現実的な……」
少女はよくわからない事を呟いている。いきなり殺し合いの場に放り込まれて錯乱しているのか。
哀れではあるが、この少女が混乱して正常な判断力を失っているのなら新見にとっては願ってもない好機だ。
「一つお聞きするが、貴女は先に白洲で言われた通り、殺し合いをするつもりがおありか?」
「まさか。誰が殺し合いなんて……」
「それは良かった。こちらも同じです。しかし、口でそう言うだけでは互いになかなか信用できないでしょう。
 どうです?貴女の得物を検めさせて頂けぬか?無論、こちらの得物も貴女にお渡ししよう」
そう言って刀を差し出すと、向こうも刀を渡してくる。
動作を見るに、こちらが刀を渡すと見せかけていきなり斬り付ける事を警戒してはいないようだ。やはり素人か。

少女から渡された刀を抜いて刀身を検める。現れたのはただの打刀。刃に血糊も付いていない。
「うわ、何よこの刀」
新見が渡した刀を抜いた少女が声を上げる。まあ当然の反応なのだが、新見にとってはそれでは都合が悪い。
「確かに妙な刀です。しかし、我等のように他者を殺すつもりのない者にとっては実に良い刀だとは思われぬか?」
「え?確かにこれなら間違って人を殺しちゃったりする心配はないでしょうけど」
「それに、良く見ると作りも悪くない。これならばかなり激しく打ち合ってもまず折れることはないでしょう」
「そう言われると確かに……」
あっさりと新見の話に乗ってくる少女。まあ、嘘は言ってないのだから無理もないが。
「どうでしょう、貴女のこの刀と自分のその刀を交換いたさぬか?」
「え?でも……」
「失礼ながら、貴女は真剣での戦いには慣れていないようお見受けする。真剣というのは意外と脆き物。
 このような到底良質とはいえぬ刀で、竹刀稽古のように激しく打ち合えばたちまち折れてしまうでしょう。
 道場剣術の名手が実戦では刀を折って命を失うのはよくある事。そうならぬ為にもその頑丈な剣をお持ち下され。
 何、心配なさらずとも、自分はそれなりに経験を積んでおるので、この刀でもどうにか立ち回れましょう」
少女はしばらく逡巡していたが、やはり真剣勝負への不安が勝ったのだろう、おずおずと頷いた。

こうして見事にまともな刀を騙し取った新見だが、問題はこの少女をどうするかだ。
こんな明らかな素人を連れ歩いても、足手まといにしかなり得まい。
ただでさえ敵が多く味方が少ないこの状況で、更に足手まといを抱え込むなど論外だ。
それに、この少女のあまりの素直さから、新見の胸にはある疑惑が湧き上がってきていた。
そもそも、天下無双を決めると称し、実際に名高い人斬りが多数参加するこの試合に、素人が参加しているのは不自然だ。
実は、この女の素人らしい振る舞いは全て芝居で、こちらを油断させておいて殺すつもりなのではないだろうか。
だとすると、今まで新見に正体を悟らせなかったこの女は、素人どころか相当腕利きの暗殺者という事になる。
そんな者を傍に置いておけばいつ命を狙われるかわからないし、仮に運良く返り討ちに出来たとしても問題は残る。
何しろこの女は内面はどうあれ見た目は純粋無垢な少女にしか見えないのだ。それを殺せば新見が悪者にされるのは確実。
先に芹沢暗殺を企む沖田を殺そうとして殺せなかった時と同じ二律背反が新見を悩ませる。
(沖田……そうか、この手があったか)
新見は妙策を思い付き、実行に移すことにした。
「実は、貴女を見込んで頼みたい事があるのだが……」
660すれ違う思惑 ◆cNVX6DYRQU :2009/02/14(土) 17:57:39 ID:hCu6hqB8
ヒナギクは森の中を人影を探しながら西に向かって歩いていた。
探しているのは、この辺りに居ると新見が言っていた新撰組一番隊組長沖田総司だ。
(本当は気が進まないんだけど……)
もっとまともな状況でタイムスリップしたなら会ってみたいと思ったかもしれないが、今自分達がいるのは殺し合いの場。
しかも、新見によると、沖田はいきなり殺し合いに放り込まれたショックで錯乱寸前だったそうだ。
いくら新見に「貴女のような美しい女子になら沖田君も心を開くだろう」なんて煽てられても、不安は消えていない。
だが、自分に使える剣を渡してくれた親切な新見の、同僚である沖田を助けたいと苦しむ姿を、
そして、折り合いの悪い自分が接触しては逆に沖田を暴発させるかもしれないと悩む姿を見て断る事はできなかった。
二十一世紀人であるヒナギクは、新撰組や新見がこれから辿る筈の運命も当然知っている。
新見は切腹させられるのだ。そしてそれは沖田を含む試衛館グループの謀略によるものだともいう。
見ず知らずの自分に親切にしてくれた上、同僚をあんなに心配していた新見が、その同僚に謀殺されるなんて。
「ここで新見さんの株を上げておけば、もしかしたら歴史を変えられるかも」
不用意に過去を変えたりしたらタイムパラドックスとかで大変な事になる恐れもあるが、かと言って放ってはおけない。
新見にもらった刀、変な刀だが、彼の言うとおり良い刀だという事が、ヒナギクにもわかった。
この刀からは彼女愛用の木刀・正宗と同様に、名工が精魂込めて作った名刀特有の雰囲気が感じられる。
こんな貴重な品を惜し気もなく譲ってくれるようないい人をむざむざと死なせたくはない。
ここでヒナギクが沖田を救い、落ち着いた後で新見に頼まれた事をさり気なく沖田にばらせば、彼を救えるかもしれない。
そう思って沖田を探すのだが、案に相違してなかなか見つからず、遂に森を出てしまう。すると……
「やあっ」「はっ」
東の街道あたりで誰かが激しく戦っているのが眼に入った。
慌てて駆け寄ってみると、戦っている内の一人は年若い美剣士……彼が沖田総司だろうか。
「やめなさい!」
ヒナギクは後先考えず、戦いの中に飛び込んでいった。
661すれ違う思惑 ◆cNVX6DYRQU :2009/02/14(土) 17:59:56 ID:hCu6hqB8
(予想以上に上手く言ったな)
少女をうまく言いくるめて沖田の所に行かせた新見は、彼女が確かに東に向かうのを見届けると、ほくそ笑んだ。
あの少女が沖田と同行しようとすれば、思慮の浅い沖田は彼女を足手纏いと見なしてあっさり斬り捨てるはず。
それも、偽装工作などせずに、彼女に持たせたあの鋸刀を奪って殺し、その刀を持ち続けるはずだ。
そうなれば沖田はいたいけな少女を殺した殺人者。新見がこれを斬っても誰も文句を言うまい。
仮にあの女が新見が睨んだ通りの暗殺者なら沖田が殺される可能性もあるが、それならそれでむしろ手間が省ける。
新見は森の中の比較的見晴らしのいい場所で木を背にして座ると、手にした刀の点検を始める。
何しろ暗殺者かもしれない女に渡された刀だ。どんな仕掛けがあるか知れたものじゃない。
そう思ってかなり長い時間を掛けてじっくり調べるが、何の仕掛けも見つからなかった。
(これはもしや……)
あの女は暗殺者などではなく、ただの純粋で素直な少女だったのだろうか。
だとすると、そんな少女を沖田のような殺人鬼の下に送った自分の行いは非道極まりないものという事になる。
(今更、何を弱気な。自分は手を汚してでも芹沢さんだけは生かそうと決めたではないか)
そもそも、無垢な少女を死地に追いやるのと、暗殺者を同僚の下に送るの、どちらも非道な行為には違いない。
自分の行為が許されぬものなのであれば、全てが終わった後で自分一人が切腹すれば済むだけの事。
それより今は、どんな汚い手を使ってでも芹沢だけは守らなければ。あの人はこれからの日本に必要な人なのだから。
決意を胸に、新見は酒蔵へと急ぐ。

【ほノ壱 森の中 一日目 黎明】

【新見錦@史実】
【状態】健康
【装備】打刀
【所持品】支給品一式
【思考】
基本:早々にこの催しを中座させる。
一:酒蔵へと急ぐ
二:近藤一派から芹沢を守る

*新撰組三局長の頃からの参戦です。
*名簿をしっかりと見ていませんが、OPで芹沢鴨の存在を確認しています。
*近藤一派が芹沢暗殺を企んでいると思っています。
*桂ヒナギクが暗殺者かもしれないと疑っています。
662創る名無しに見る名無し:2009/02/14(土) 18:01:23 ID:eqsgng0n
支援
663すれ違う思惑 ◆cNVX6DYRQU :2009/02/14(土) 18:01:28 ID:hCu6hqB8
「やっぱり酒蔵かな」
新見が沖田の物騒な言葉から誤解をして(まあ、ある意味正解でもあるのだが)去っていった直後。
沖田は芹沢の居場所をあっさりとそう結論付ける。
「でも、だとしたら急がないと。さっきまで隠れてた人もどうやら襲って来てはくれないみたいだし」
そう言うと、沖田は急ぎ足で歩き始める。出来れば、芹沢よりも先に酒蔵にたどり着きたい。
沖田が最初に師の近藤ではなく芹沢を探す事にしたのは、まずは筆頭局長の指示を仰ぐのが筋だと考えたからだが、
同時に芹沢なら面白い命令を下してくれると期待したからでもある。
例えば「この御前試合の新撰組以外の参加者を皆殺しにしろ」とか「主催者を殺れ」とか「俺と勝負しろ」とか。
だがそれも、芹沢が素面な内に会えた場合のこと。もしも会いに行った時に既に芹沢が泥酔していたら、
「酌をしろ」だの「つまみを調達して来い」だの、ろくでもない命令を受ける事になりかねない。
それを防ぐ為にも、急いで酒蔵を押さえてしまわなければ。
そういう思惑があったので、沖田は駆け足に近い急ぎ足で森を出て街道に着き、南に向かう。
すると、前方を歩く二つの人影が見えてきた。後ろ姿だが、どちらも知り合いではなさそうだ。
酒蔵に急ぐという沖田の目的からすれば、こんな所で他人と接触するのは無駄でしかない。
適当に挨拶をして追い抜くか、あるいは一旦街道から外れて迂回して追い抜くのが上策だろう。しかし……
(この人たち、強い)
芹沢の弱点が酒だとすれば、沖田の弱点は「強い剣士」なのだ。
葛藤したのは一瞬、沖田はふらふらと前を行く二人に近づいて行く。
この辺りの欲望への忠実さが、沖田が立場的には対立していた芹沢に共感を感じる所以なのかもしれない。
664すれ違う思惑 ◆cNVX6DYRQU :2009/02/14(土) 18:02:05 ID:hCu6hqB8
「こんにちわ」
義輝は声を掛けてきた若者を観察する。見かけは朗らかな若者だが、何となく剣呑な雰囲気も感じられる。
「お二人もこの御前試合の参加者なんですか?」
真意はともかく、表向きは礼儀正しく尋ねて来る若者に、まずは信乃が答える。
「ああ。私は安房国里見左近衛尉が家臣、犬塚信乃戍孝」
それに義輝が続く。
「余は征夷大将軍参議源朝臣義輝だ」
それを聞いてこの若者は平伏するか、信乃のように騙りと決め付けるか、少し緊張して義輝は待つが……。
「え!?あなたがあの足利義輝様ですか!いやあ、お会いできて光栄です」
若者の反応は想定外だった。義輝を本物だと信じているようだが、臣下の礼を取るつもりはないらしい。
「そなたはこの義輝が征夷大将軍だと言うのを信じるのか?」
戸惑う義輝を他所に、信乃が聞く。
「はい。剣豪将軍足利義輝様と言えば僕の時代では有名ですから。貴方の時代では違うんですか?」
「時代?」
若者が使う言葉に義輝が反応する。確かに、自分と信乃は生きた時代が違うようだが、まさかこの若者も?
「ええ。僕は義輝様の時代より三百年くらい後から来たんですよ。あれ?もしかしてお二人は同じ時代から?」
「いや、信乃の話が真実ならば、どうやら信乃は余よりも七十年以上は前から来たという事になるのだが……
 しかし、三百年とは。すると、今は余の時代から数えて三百年後ということか?」
「多分もっと後だと思うんですよね。僕の時代には死人を蘇らせる技術なんて聞いた事もありませんから」
「死人……そなたも、この試合の黒幕が死者を蘇らせたと思うのか?」
「はい。僕の知っている記録だと義輝様は三百年前に亡くなられた筈ですし、人別帖には他にも死んだはずの人が沢山。
 それに、そちらの犬塚さんにしても仙人にでもならなきゃ四百年以上も生きていられる筈ないですし」
「そうか、余は死んだか」
確かに、今が三百年以上後だと言うのが真実なら、自分が生きているはずはないが……
「義輝様は凄かったらしいですよ。秘蔵の名刀を何十本も使って、数え切れない程の敵を倒した末の討ち死にだとか」
「討ち死に……」
征夷大将軍ともあろう者が、兵卒のように自ら戦って討ち死にとは……。落ち込む義輝を見かねたのか、信乃が割り込む。
「おい。何もそんな事、はっきりと言わなくても。もう少し気を遣ってだな……」
「え?気を遣うも何も、名刀を手に思う存分戦って討ち死になんて最高の死に方じゃないですか。
 少なくとも病に侵されて、戦うべき時に戦えずに死ぬよりずっといい。そうは思いませんか?」
「確かにそうだな」
義輝が返す。気持ちの整理がついた訳ではないが、今はまずこの若者に聞くべき事を聞かねば。
「義輝、大丈夫なのか?」
「うむ。それより、そなたはこれからどうするつもりなのだ?」
「そうですね。まずは一番上の上司に会って指示を仰ごうかと」
「上司?」
「はい。僕は幕府に……義輝様の足利幕府の次に開かれた幕府に雇われて京の治安を守る組織に属してましてね。
 そこの上司もどうやらこの島に来ていて、行きそうな場所の見当もつくので、そこに行ってみるつもりです」
「足利幕府の次の幕府」という言葉に義輝はまた衝撃を受けるが、なんとか踏み止まって会話を続ける。
「その組織の者でここに来ているのは、そなたとその上司の二人だけか?」
「いえ。僕の覚えているだけでも九人ですね」
「多いな、それは……」
「ええ、高く評価されたみたいで光栄なことです」
人別帖によると、重複して書かれた名前を一つと数えれば、この御前試合の参加者は八十人足らず。
その中で九人と言えば大勢力だ。その集団の動向はこの御前試合の行方に大きな影響を与えるだろう。
「それで、その上司とやらはこの場でどう動くつもりなのだ?」
「さあ、それは会ってみないと何とも……」
「余も是非そなたの上司と話がしたいのだが、そのように取り計らってもらえぬか?」
「ええ、いいで……あ、やっぱり、一つだけ僕のお願いを聞いてくれたら、そうしますよ」
「願い?」
「はい。せっかく貴方のような高名な剣士と会えたのですから、ここは……」
そう言って木刀を構える若者。なるほど、そういう事か。
665創る名無しに見る名無し:2009/02/14(土) 18:02:10 ID:eqsgng0n
支援
666すれ違う思惑 ◆cNVX6DYRQU :2009/02/14(土) 18:02:35 ID:hCu6hqB8
その少女が飛び込んで来たのは、義輝と沖田の立ち合いの盛り上がりが正に最高潮に達しようとしていた時分だった。
木刀を打ち合わせていた二人は咄嗟に飛び退き、少女が真剣らしき物を所持しているのを見て信乃が前に出る。
「そなたは……」「馬鹿な事はやめなさい!」
誰何しようとする信乃を無視してヒナギクは沖田に向かって叫んでくる。
「あの……」「いきなりこんな状況に放り込まれて混乱するのはわかるけど、だからって斬り合いなんて絶対にダメよ!」
「ええと……」「沖田さんが軽率な事をしたら、貴方一人でなく新撰組の人全員に迷惑がかかるんですからね!」
矢継ぎ早に責められて言い返す暇のない沖田に代わって義輝が助け舟を出す。
「娘。何か勘違いしているようだが、余とその者は斬り合いではなく稽古をしていただけだぞ?」
「え?」
「まあ、普通に考えて、木刀で斬り合い、というのはちょっと難しいんじゃないかと」
少女の言葉が途切れた隙に沖田も言葉を重ねる。
「あ、あれ?も、もしかして私……」
「ま、まあ、いきなりこんな状況に放り込まれれば混乱するのも当然であろう」
やっと周囲を見回す余裕が出来たらしい少女を、義輝が慰める。
信乃も少女が危険人物ではないと判断したのか刀から手を離し、穏やかに聞く。
「ところで、そなたは何者だ?この……沖田殿?と知り合いなのか?」
そう言われて沖田も少女の顔を良く見てみるが、全く見覚えがない。
「わ、私は桂ヒナギクと言います。沖田さんの事はたまたま見かけた事があって知ってただけで、知り合いとかでは……」
何だか隠していることがありそうな感じだったが、早く義輝との立ち合いを再開したい沖田は深く追求しない事にした。
「ところで、せっかく四人になった事ですし、みんなで乱戦と行きませんか?」
「いや、遠慮しときます……」
667すれ違う思惑 ◆cNVX6DYRQU :2009/02/14(土) 18:03:20 ID:hCu6hqB8
それからしばらくの後、信乃と義輝は二人で街道の脇で休んでいた。
沖田は彼らと別れて上司の処へ向かい、ヒナギクという少女もそれに付き添って行った。
同行しようと申し出たが、上司が義輝に会見する前に準備が必要かもしれない、とかいう理由で断られた。
それであっさり引き下がったのは、自分達の側にも心の整理を付ける時間が必要だと感じたからだ。
「義輝……」「あの者との約束は正午に城で会う、だったな。ならばまだ時間には余裕がある」
「あ、あの……」「できればもう少し同志を集めたいところだ。そうすれば、新撰組とやらの長への説得力も……」
活力に満ちて見える義輝だが、信乃にはそれが空元気に見え、痛々しくて仕方がなかった。
「義輝、大丈夫か?」
「ん?さっきの立ち合いで受けた傷なら心配はない。あの若者も加減してくれたようでな」
「いや、そうじゃなくて……」
自分たちは既に死んで蘇った存在で、今は自分たちの生きていた時代から数百年以上は経っている。
そんな事を聞かされて平静で居られる筈がない。
信乃だって里見家がどうなったか、仲間達はどうしたのか、気になる事は山ほどある。
まして、義輝が本当に将軍だったのなら、背負っていたものは信乃の比にならぬほど大きかっただろう。
あの沖田という若者は義輝の最期を、名刀を持って奮戦した末の最高の死に方と言っていた。
確かに、三百年後の剣士に憧れられる程の武名を残せれば、一介の武者としては本望かもしれない。
しかし、将軍の身で己が討ち死にした上、沖田の時代には足利幕府がもうないと聞いて、それをよしとする事など出来まい。
「義輝、あの沖田殿が言っていた事が全て真実とは限らないぞ。それだけでは説明が付かない事が幾つもある。
 例えば俺とお前の知識に食い違いがある事とか、この小篠だって数百年もの時を経たとはとても……」
「だが、それで納得できる事もある」義輝が信乃の言葉を遮って呟く。
「例えば沖田の剣術。余が学んだ新当流に似た所もあったが、異なる、いや、より洗練されたと言える点も多かった。
 余が見るに、あれは一人の天才による改良と言うよりも、多数の剣士が少しずつ積み重ねたと考えるべきだろう」
確かに沖田の剣術の異質さは信乃も感じ取ってはいた。もっとも、義輝の剣術も自分の知る剣術とは大分違っていたが。
自分と義輝と沖田、それぞれが元いた場所に大きな隔たりがあるのは間違いないのだろう。
「時が移ろえば剣術も変わる。世のあり方も、数百年もすれば随分と変わっているのだろうな」
やはり気にしていたようだ。
「義輝……。確かに時が経てば何もかも変わって行く。だがどれだけ時が経っても変わらない物だってある。
 それは人倫の道だ。仁義礼智忠信孝悌の八文字だけはいくら時が経っても消える事はない。俺はそう信じている」
「……確かにそうだな。仮に余が三百年以上前に死んでいたとしても、少なくとも今はこうして生きている。
 ならば、くよくよと過去のことを考えるよりも、今なすべき事をなすべきだ。行こう、信乃。同志を探しに」
そして二人は再び歩き出す。芽生えた様々な想いを、強い正義感によって封印して。

【にノ参 街道/一日目/黎明】

【犬塚信乃@八犬伝】
【状態】顔、手足に掠り傷
【装備】小篠@八犬伝
【所持品】支給品一式、こんにゃく
【思考】基本:村雨を取り戻し、主催者を倒す。
一:義輝を守る。
二:毛野を探し合流。
三:小篠、桐一文字の太刀、『孝』の珠も探す。
四:義輝と卜伝、信綱が立ち合う局面になれば見届け人になる。
【備考】※義輝と互いの情報を交換しましたが半信半疑です。ただ、義輝が将軍だった事を信じ始めています。
※果心居士、松永久秀、柳生一族について知りました。
※人別帖に自分の名前が二つある事は確認していますが、犬塚信乃が二人いる事は想定していません。
※玉梓は今回の事件とは無関係と考えています。

【足利義輝@史実】
【状態】打撲数ヶ所
【装備】木刀
【所持品】支給品一式
【思考】基本:主催者を討つ。死合には乗らず、人も殺さない。
一:正午に城で新撰組の長と会見する。
二:卜伝、信綱と立ち合う。また、他に腕が立ち、死合に乗っていない剣士と会えば立ち合う。
三:上記の剣士には松永弾正打倒の協力を促す。
四:信乃の人、物探しを手伝う。
【備考】※黒幕については未来の人間説、松永久秀や果心居士説の間で揺れ動いています。
※信乃と互いの情報を交換しましたが半信半疑です。信乃に対しては好感を持っています。
※人別帖に信乃の名前が二つある事は確認していますが、犬塚信乃が二人いる事は想定していません。
668創る名無しに見る名無し:2009/02/14(土) 18:03:36 ID:eqsgng0n
支援
669すれ違う思惑 ◆cNVX6DYRQU :2009/02/14(土) 18:03:55 ID:hCu6hqB8
ヒナギクは川の水で濡らしたハンカチを沖田の顔に出来た痣に当てる。
「痛い?」
「平気ですよ。義輝様、全力ではやってくれなかったんで」
沖田が心底残念そうに言う。
「でも、あの人たちと別れちゃって本当に良かったの?」
タイミングを逸して素性を聞きそびれてしまったが、どちらも悪い人ではなさそうだったし腕も立つようだ。
一緒に来てもらえば心強かったと思うのだが。
「それがですね、義輝様と僕の上司の芹沢さんを会わせると約束したんですけど、芹沢さんは無類の酒好きでして。
 義輝様を連れて会いに行ってみたら酔い潰れていた、なんて事になったら恥ずかしいじゃないですか」
「なるほど、貴方も大変ね……」
やはり酒好きの姉を思い浮かべながらヒナギクは言う。
もっとも、さすがに彼女の姉はこんな大変な状況では酔い潰れるまで飲んだりしない……と思いたいが。
「でも、それって大丈夫なの?会見は正午の約束なんでしょ?酔い潰れた人がそれまでに回復するかしら」
「芹沢さんが駄目なら代理を立てるしかないでしょうね。近藤先生や土方さんがどう動くかは僕にはわかりませんけど、
 少なくとも副長で元局長の新見さんは芹沢さんの所に来ると思うんですよね。あの人、芹沢さんと仲良しですから」
「え?新見さんって……」
「新見さんなら、芹沢さんの代理としても不足はないでしょうし」
(何だ。折り合いが悪いなんて言ってたけど、新見さん、ちゃんと信頼されてるんじゃない)
沖田も精神的に不安定になってる様子はないし、新見は心配しすぎだったんじゃないか。ヒナギクがそう思っていると、
「それにしても、木刀での試合もいいですけど、そろそろ真剣が欲しいですねえ」
「は?」
ヒナギクは、沖田が脈絡なく発した物騒な言葉に呆気に取られる。
「だって、やっぱり木刀での叩き合いよりも真剣での斬り合いの方が楽しいじゃないですか。
 木刀だとさっきの義輝さんみたいに本気でやってくれない人もいるし。桂さんは真剣、嫌いですか?」
「嫌いとか以前に、私は真剣で人を斬ったりなんてしませんから!」
ヒナギクはついさっき沖田を見直したのを後悔した。
(この人、やっぱり危険だわ。私が何とかしないと)

【ほノ肆 城下入り口/一日目/黎明】

【桂ヒナギク@ハヤテのごとく!】
【状態】健康
【装備】無限刃@るろうに剣心
【所持品】支給品一式
【思考】基本:殺し合いに否定的な人を集めて脱出。
一:沖田総司が馬鹿な事をしないよう見張る。チャンスがあれば新見の株を上げる
二:柳生十兵衛を探して、柳生宗矩の事を聞きたい
三:自分の得物である木刀正宗を探す。
670創る名無しに見る名無し:2009/02/14(土) 18:04:39 ID:eqsgng0n
支援
671すれ違う思惑 ◆cNVX6DYRQU :2009/02/14(土) 18:04:51 ID:hCu6hqB8
(ふうん、人を斬らないんだ、桂さんは)
嘘ではなさそうだ。確かにヒナギクが纏っている雰囲気は、人斬りのそれとは一線を画す。
(でも、それなら桂さんは相当高名な剣士のはずだよね。にしては聞いた事ないけど)
沖田は人別帖にあった自分と同時代の剣士達を思い出す。
新撰組をはじめ人斬りとして名を馳せた剣士が多く呼ばれているのに対し、道場剣術で知られた剣士は数える程だ。
つまり、主催者は道場剣術を……少なくとも沖田の時代の道場剣術はあまり高く評価してはいないのだろう。
そんな中、沖田と同時代の、道場剣士らしいのにここに呼ばれたヒナギクは、余程の名手という事になる。
それ程の腕の剣士なら評判になって然るべきなのに、沖田は桂ヒナギクという名に覚えがない。
明らかに不自然だ。

可能性の一つとして、桂ヒナギクというのは偽名で、本名は別、例えば千葉さな子だというものがある。
少し若すぎる気もするが、老衰で死んだ剣客を参加させる事を考えれば、主催者には人を若返らせる力もあるのだろう。
(雛菊なんて芸者っぽい名前だけど、ちっとも芸者っぽい感じはしないしね)
前に佐々木小次郎が不用意に名乗ったせいで沖田に翻弄されたように、本名を名乗るというのは危険な事なのだ。
ならば彼女が本名を隠して偽名を名乗ったとしても不思議はない。
もしそうなら、名を知られる危険さを知りながら義輝達に沖田の名をばらした彼女はとんだ食わせ者という事になるが。
しかし、この考えには難点もある。
上で述べたように本名を名乗るのは危険だが、危険があるのは偽名を名乗る場合も同様。
例えば、人別帖にない名前を適当に名乗れば、こちらが人別帖と照らし合わせればすぐにばれてしまう。
人別帖にある適当な名前を名乗ったとしても、三人も居れば誰か一人くらい本物の桂ヒナギクと知り合いかもしれない。
それなのに、特に強く名を聞かれた訳でもないのに偽名を名乗るというのは不自然な行為だ。
(もっとも、人別帖に載った時点で偽名だったとすれば辻褄は合うけど)
例えば、沖田の同僚の斉藤一は、元の名は山口一だった筈だが、人別帖には斉藤一の名で載っている。
つまり、偽名を名乗っていればそれを人別帖に載せるくらいの配慮が、主催者にはあるのだろう。
672すれ違う思惑 ◆cNVX6DYRQU :2009/02/14(土) 18:05:56 ID:hCu6hqB8
また、桂ヒナギクという高名な剣士がいたのに、小次郎が武蔵を忘れていたように沖田も忘れている可能性もある。
そうだとしたら、同じ時代か未来から来た剣士に聞いてみない限り確かめようがないが。
ただ、桂と言えば、沖田には別に思い浮かぶ名前があった。
長州の大物志士にして、練兵館の俊英、そして変装の名人と言われる桂小五郎である。
練兵館と言えば、斉藤弥九郎と仏生寺弥助の二名がこの御前試合に参加していた筈。
つまり、主催者の練兵館への評価はかなり高い訳で、桂小五郎も呼ばれていておかしくはないという事になる。
いや、薩摩の中村半次郎、土佐の坂本竜馬や岡田以蔵、肥後の河上彦斎が参加している事を考えれば、
長州出身の志士が一人も酸化していないという方が不自然とも言えるくらいだ。
もちろん、普通に考えれば、如何に変装の名人でも六尺近い巨漢と聞く桂小五郎がこんな少女に化けられるとは思えない。
しかし、剣の世界では素人には妖術にしか思えない技を使う者も多い。
変装の名人と呼ばれる桂なら、素人の沖田には想像も付かない技を持っている可能性もある。
(それに、普段の大男の方が変装って事もあるよね。大男なのに「小」五郎なんて、変だと思ってたんだ)
名前云々はともかく、本来は小柄な小五郎が変装によって大男に化けているというのはいい案ではないだろうか。
それならば、桂小五郎がいつもこちらの手をすんでのところですり抜けて行くのも頷ける……

「ちょっと、私の顔に何か付いてる?」
無意識の内にヒナギクの顔を見詰めていたらしく、ヒナギクが沖田の方を不審そうに見ている。
「いえいえ。あなたがあまりに綺麗だから見とれてただけです。失礼しました」
「え?ち、ちょっと……」
ここでヒナギクに警戒心を持たせて逃げられでもしたら元も子もない。
せっかくの面白い状況を存分に楽しもう。そう決意して、沖田は少女?と共に城下へと向かう。

【ほノ肆 城下入り口/一日目/黎明】

【沖田総司】
【状態】打撲数ヶ所
【装備】木刀
【所持品】支給品一式(人別帖なし)
【思考】基本:過去や現在や未来の剣豪たちとの戦いを楽しむ
一:芹沢を探して指示を受ける
二:芹沢か代理人を正午に城に行かせて義輝と会わせる
【備考】*自分を含めた参加者が何らかの手段で復活させられた死者だと考えています
*人別帖をなくしましたが特に有名な剣豪や知り合いの名前は覚えていると思われます
*参戦時期は伊東甲子太郎加入後から死ぬ前のどこかです
*桂ヒナギクが桂小五郎の変装かもしれないと思っています
673 ◆cNVX6DYRQU :2009/02/14(土) 18:06:34 ID:hCu6hqB8
投下終了です。
支援ありがとうございました。
674創る名無しに見る名無し:2009/02/14(土) 18:06:47 ID:eqsgng0n
支援
675創る名無しに見る名無し:2009/02/14(土) 18:34:14 ID:tZcI/F1I
投下乙w
沖田wwwwなんて突拍子も無い事を考えてるんじゃお前はw
ヒナギクさんに失礼だろw
676創る名無しに見る名無し:2009/02/14(土) 18:39:13 ID:eqsgng0n
投下乙!

新撰組の内ゲバひどいなぁwwwww
後、新見も沖田も誤解しすぎwwww
いくらなんでもヒナギクが男って・・・・ねーべwwww
でもこの沖田君なんか天然っぽいしなぁ。

将軍コンビも先が大変そうだぜ
677創る名無しに見る名無し:2009/02/14(土) 18:39:54 ID:0nA57wQC
逆に考えるんだ

桂小五郎の背中にファスナーがついていて……と考えるんだ
678創る名無しに見る名無し:2009/02/14(土) 19:19:26 ID:UfO27K7o
>>677
つまりこう言う事ですね

       / ̄ ̄ ̄`ヽ、
       /    =@ ヽ
      | (・)  (・) |
      |   / ̄ヽ   |  
      |   ヽ ̄ ̄ノ  │
     │     ̄     │
       ↑桂小五郎
679創る名無しに見る名無し:2009/02/14(土) 21:22:07 ID:RKv7idsq
 それぞれの考えている思惑の食い違いが実に面白い!
 「大男なのに小五郎なんて変!」 とか、なんという思いつき理論。
680創る名無しに見る名無し:2009/02/15(日) 02:48:10 ID:zfEafWFy
投下乙wwww
沖田、正気で戦闘狂だから始末に負えないなこいつw

あと信乃は「そなた」とか「〜なのだ?」
とかそういう口調では話さないような
もうすこし柔らかいというか少年っぽい
681創る名無しに見る名無し:2009/02/15(日) 02:55:12 ID:hmKA64W+
「桂」という苗字から桂小五郎を連想する発想は面白いな。
幕末の人間だし、他の面子を考えたら可能性は十分あるわけだし。
ただヒナギク=桂小五郎本人と思うあたりがなんとも素敵だwww
682創る名無しに見る名無し:2009/02/15(日) 06:20:23 ID:16eNSr1c
>>658-672
沖田といい新見といい、それぞれの思惑がいい感じにスレ違って後々波紋を呼びそうだw
ミスリードだけどキャラ的にはすごく説得力のある思考の繰り広げかたがなんともいえんwww
いやぁウマいなあ、GJでした
683創る名無しに見る名無し:2009/02/15(日) 07:59:45 ID:HgVH3DJt
>(それに、普段の大男の方が変装って事もあるよね。大男なのに「小」五郎なんて、変だと思ってたんだ)

中々に納得が行く迷推理が素晴らしいです。
もうこれから史実の桂小五郎には、背中にチャックが
付いている姿しか連想できなくなりましたwww
684創る名無しに見る名無し:2009/02/15(日) 22:06:24 ID:JIoCMZ8s
しかし良い感じに激しいすれ違いだな
新見と沖田が再度顔合わせでもしたら何が起こるやら。

ところで沖田とヒナギクの移動距離が長すぎね?
さすがに沖田とヒナギクがそれぞれにノ弐とにノ壱からほノ肆は遠すぎるような気もする
685創る名無しに見る名無し:2009/02/16(月) 20:23:34 ID:GxqKKRAe
地図の一マスの長さがわからないと何とも言えん。
もう決まってたっけ?
686創る名無しに見る名無し:2009/02/16(月) 20:29:43 ID:VbmreQpP
1キロでつ
687創る名無しに見る名無し:2009/02/16(月) 20:47:45 ID:GxqKKRAe
ならにノ壱からほノ四まで2、3キロだし問題ないかと。
688創る名無しに見る名無し:2009/02/17(火) 16:00:51 ID:wq5RJh0N
そういや話しはかわるが。
何気に「うたわれしもの」、地理的にも遺伝子的にもれっきとした日本人だったんだな。
そこまで計算されていた事に驚いた。まあ純粋な日本でも人でもないし、色々混ざりまくってはいるが。
689創る名無しに見る名無し:2009/02/17(火) 17:24:14 ID:vC+NchSS
>>688
うたわれはファンタジーの皮被ったSFだしね
690創る名無しに見る名無し:2009/02/17(火) 22:45:09 ID:9nDzWKy8
>>688
日本人でなかったら「どう?」なんて候補に出さなかったよ
691 ◆L0v/w0wWP. :2009/02/18(水) 19:17:20 ID:JRGWxTK9
小野忠明、斎藤弥九郎予約で

多ジャンルロワの方、誤爆誠に申し訳ありません…。
692創る名無しに見る名無し:2009/02/18(水) 19:53:06 ID:iCaNEkLo
そういえば富田と伊良子は盲目だから人別帖が読めないんだよな。
他に文字が読めないような参加者はいるのかな?
693創る名無しに見る名無し:2009/02/18(水) 22:07:05 ID:KKzb8GmG
>>691
予約来た、これで勝る!

>>692
史実だと文盲の奴いそうだけど、
意外と剣客って教養人多いからなぁ。
仏生寺とか文盲っぽいけどどうなんだろう
694 ◆F0cKheEiqE :2009/02/19(木) 00:36:06 ID:8O/rBabC
久慈慎之介、トウカ、千葉さな子、緋村剣心、神谷薫、座波間左衛門、
予約
695創る名無しに見る名無し:2009/02/19(木) 01:34:24 ID:CztwsL2t
なにこの変態歓喜予約

>>693
うたわれ世界の住人でさえ文字が読めるんだから
他もなにかしら用意はされてるんじゃ?
696創る名無しに見る名無し:2009/02/19(木) 07:06:36 ID:yd8PEQjy
このロワ発見で全俺がwktk。頑張れ作州美作国浪人s
697創る名無しに見る名無し:2009/02/19(木) 12:04:01 ID:zQmLnbWH
こりゃあ…千石か剣心が……
698 ◆YFw4OxIuOI :2009/02/19(木) 21:13:58 ID:Fo6KlZa2
あー、すいません。
ずいぶん前に言っていた刈流剣術、ある程度仕上がりましたので
まずはこちらにアップしたいのですがいいですか?
699創る名無しに見る名無し:2009/02/19(木) 21:20:47 ID:8O/rBabC
どうぞ、GO
700 ◆YFw4OxIuOI :2009/02/19(木) 21:33:21 ID:Fo6KlZa2
では、まだ完全ではありませんがトウカ、もとい投下します。
参考に出来るサイトがもう一か所ありましたのでそちらも紹介しておきます。
自分の渡まがいな不完全な猿真似駄文より参考になるかもw

ttp://d.hatena.ne.jp/flyfree/20051020/p3
701 ◆YFw4OxIuOI :2009/02/19(木) 21:36:12 ID:Fo6KlZa2
剣客ロワ用刈流剣術書き下ろしまとめ

【刈流の基本理念】
刈流において、刀を振るのは腕の力ではなく、全身の体重の力を用いる。
足腰が進むことで体重が移動し、その力を剣に伝達して斬撃を為す。
刈流において、腕は単に力の伝達経路であるに過ぎない。

そこが独自の力で動けば、むしろ邪魔になるからこそ腕の力は徹底的に抜く。
腕力よりも、体重移動力の方が圧倒的に強大であるからこそである。
いわば身体の一部位と全身との比較である。

故に刈流では、修行の初期段階で腕の脱力を徹底して叩き込む。

腕の力を使うとすれば、振った剣を止める時だけであり、
この時も、指を軽く締める程度にしか力は込めない。
腕力の使用で刀を支えるだけ、刀を止めるだけの最少限度に抑え、
足腰で刀を振れるようになると、刈流では基礎が出来たと見做される。

男性として、剣客としてはお世辞にも恵まれた体格ではない
武田赤音が示現流もかくやの剛にして神速の剣を振るえるのも、
この刈流の基本理念あってこそである。

【指の構え】
左足を前にし、右足を引き、刀は右肩の上へ担ぐようにする刈流の構え。
武田赤音はこれを最も好んでいる。
薩摩示現流の「蜻蛉の構え」によく似ていおり、
この構えからの一閃は、全体重の移動の力が発生しているが故に
敵の防御を無効化する速度と威力を持つ。

刈流の基本技である【強】や、その【強】の派生形である【飢虎】や【小波】、
赤音の“我流魔剣”【鍔目返し】は全てこの【指の構え】より始まる。
702 ◆YFw4OxIuOI :2009/02/19(木) 21:38:41 ID:Fo6KlZa2
【強】
一足一刀の間合いから左肘を軽く突き出して餌にして誘い、
敵が動いた瞬間に機先を制して袈裟掛けに斬る技法。
先の機を狙う。

【指の構え】という上段の構えから、右足の蹴り出しと左足の急停止によって
全身を正面に打ち出し、全体重を刀に乗せてを打ち落ろす。基本技にして、奥義。
たとえ剣で受け止められようとも、敵の防御を打ち砕く事を基本理念としている。
全体重が落下する力そのまま剣に乗るため、受け止めることはほぼ不可能である。

刈流において、剣の運動はイコール身体の運動であり、剣の威力は速度に正比例する。
男性として軽量の体でありながら、一撃必倒の威力を持つまでに練磨した赤音の強は、
すなわち神速でもある。

【飢虎】
跳躍のような踏み込みで間合いを奪い、奇襲する技法。
【強】の派生形であり、先の先を狙う。

基本的には【強】と同様の振り下ろしだが、刀の切っ先が天頂を向いたあたりで
その後足で踏みだした後残した軸足(左足)をも前方へ向けて伸ばす。

仕上げに爪先で地を蹴り出して踏み込むことで通常より間合いを大きく奪い、
いわゆる「抜き技」等の後の先狙いの相手や、
正確に間合いを測り遠方より攻撃する相手を斬る、
間合い騙しの技法でもある。

ただし、通常の【強】の運体と比較して動きは乱れ、
前方への跳躍で軸足が地を離れる為に運動エネルギーも逃げるので、
威力と速度は減殺を避けられず、身体が前傾したままとなるので隙も通常より大きい。
しかし、元々が不意討ち狙いの技法の為、それらが欠点を帳消しにする。
対処されずに敵を斬ることが前提であるため、
この技法は知られていないことが肝要である。
703 ◆YFw4OxIuOI :2009/02/19(木) 21:43:07 ID:Fo6KlZa2
【奔馬】 
早足で接近して相手の攻撃を誘い、躱わしてから踏み込んで攻撃する技法。
後の先を狙う。
伊烏義阿の“我流魔剣”【昼の月】の原型。

早足での接近で間合を詰め、敵に威圧感を与えると共に思考時間を奪い、
一足一刀の間に踏み込んでから攻撃を誘う。
敵の攻撃を見取って即座、前に出ていた足で床を踏み押し、
滑るように短く後方に跳躍してそれを回避し、最後に【強】の運体で敵を断つ。

 だが前方への急進、後方へのステップ、前方への攻撃と、
急激なストップ&Goの繰り返しは運動ベクトルが何度も転じさせる為、
そこにはどうしても遅滞が生じる欠点がある。
己と同格以下の相手か、敵に隙がないとこれで仕留めるのは難しい。
相手を見て使わねばならない術技である。

【小波】
【強】の後に小手の斬り上げを繋ぐ、相手の後の先に対抗する技法。
先を狙い、さらには相手の後の先に対しても先を狙う。
武田赤音の“我流魔剣”【鍔目返し】の原型。

【強】を躱され後の先を取られた時、敵の斬り下ろしより前に左足で一歩踏み込み、
その運体力を使って腕を捻じり、返し刃で相手の後の先よりも先に籠手を斬り上げる。
淀みなく繰り出す連撃の技で、一度目が偽攻ということはなくどちらとも殺傷目的。
一の太刀で防がれたらば押し切る。躱されたらば二の太刀で仕留める。

ただし、これには欠点も伴う。
まず左足を軸に右足を踏みこんで一撃、
次いで右足を軸に左足を踏みこんで二撃という
技法の構成上、連結点に時間的遅延の発生を避けられず、
敵の後の先による斬り下ろしの方が確実に有利となる。

また、一の太刀の終わりの時点で右肘がほぼ伸びきっているため、
二の太刀は肩だけを回転軸にして刀を振り上げねばならない。
これも無論、動きを遅め、体勢を揺さぶる事になる。
【奔馬】と同じく、このままでは相手を見て使うより他ない。
704 ◆YFw4OxIuOI :2009/02/19(木) 21:44:33 ID:Fo6KlZa2
【長蛇】
鍔下ではなく、柄頭を握ることにより間合いを騙す抜刀術。
相手の意表を突くことにより、先の先を狙う。

柄を長く持つ事により、通常より長い間合いで斬りつける事が出来る。
居合では最初から相手の目から刀が隠れているため
ただでさえ間合いを正確に読むことは困難だが、
これは最初から最後まで間合いを騙し続ける為回避は困難と見られる。

シグルイの【流れ】と同様の間合い騙しの技法と考えてよい。
【飢虎】と同じく、知られていないことが肝となる為濫用はできない。

ただし、その異形の握りの事を考える以上、あまり身体の固い部位は狙えぬものと思われる。
(実際に伊烏もこの技法では敵の喉を狙って斬り裂いている。)

【火車】
三対一(あるいはそれ以上)を想定した対集団戦闘の技法。
いわゆる「三方切」「四方切」等の実在の剣術に通じる。
常にこちら側が主導権を握り続け、場を動かし続ける事を目的とする。

敵の陣の中央部に入り込み、立ち直しもせず即座、
左足を軸に右回転しつつ刀を円陣形に一閃して相手を牽制し、
まずは敵の退け、その配置を知り、行動の主導権を奪う。

その内の一人目と正対する位置に立ち、
転身から立身へよどみなく動作を繋ぎ、
大上段等の極めて攻撃的な構えを取り正面の敵を牽制。
そうして一時の間正面の敵を防御の為に身を固めさせる。

それと同時に、無防備な背を見せつけて残りの敵を自分に襲い掛からせるよう仕向ける。
当然それは予期しているので、後方の敵手の一人に向かい跳躍しながらカウンターで切り捨てる。
(この飛翔には、自らの立ち位置を捨てる事による攻撃の回避をも兼ね備えている。)

敵手の二人目を斬り捨てた後そのまま転身し、
振り返りつつ相手の立て直しよりも迅く切り上げ三人目の胴を斬る。
切り上げの勢いを止める事無く、大上段に構えて残る一人目に向き合う。
一時の間騙された事に激昂し挑み掛かる敵手を「切り落とし」の術技にて敵刃をそらし、
そのままに敵刃ごと斬り捨てる。

上記の通り、その動作の悉くが敵の心理を逆手に取り、
自分が望む未来に誘導して数の暴力を無効化して
烏合の集と化した間に迅速に勝負を決めてしまうものである。
705 ◆YFw4OxIuOI :2009/02/19(木) 21:51:24 ID:Fo6KlZa2
【昼の月】
兵法綾瀬刈流から生じた鬼子
戦闘におけるあらゆる状況を想定しそのすべての超克を期す、
慮外の暴挙を基本理念とする。先の先、先、後の先、さらには
それ以外をも含めて、戦機の選別など求めない。ただ発動し、
ただ殺害を行う。
魔剣である。
これに抗し得るものは同等の魔剣に置いて他に無い。
もしそのような事態が出来したならば、おそらくその領域に
おいて技量の瑣末な格差などは意味を持たず、むしろ技を操る
心身の力の多寡が勝敗を分つことになるだろう。

(「刃鳴散らす」の後日譚、戒厳聖都より原文のまま抜粋)

とりあえず、詳しく紹介できるのは現在此処までです。
残りはあと半分くらいにはなると思いますが。

あと「刃鳴散らす」は18禁ゲームである以上敷居はやや高いですが、
この作者が剣術の師範代ということもあり剣術描写は恐るべきものがあります。
勝機の概念など、殺陣の参考になることは間違いないと思いますので、
これで興味が沸けばsofmap等の大手ショップやamazon等で探してみてください。
所要時間は12時間あれば、全エンディングまで充分回れると思います。
706創る名無しに見る名無し:2009/02/19(木) 22:10:09 ID:Ks82U6wM
乙!

至極まっとうな剣術だよな。
デモベみたいにノベル版出ないかな>「刃鳴散らす」
707創る名無しに見る名無し:2009/02/20(金) 00:43:40 ID:96itRT14
ゲームの設定だということにしばらく気付かなかった
708 ◆YFw4OxIuOI :2009/02/20(金) 01:43:14 ID:a98LZ9A9
>>707
おそらくは、確実に存在する流派の剣術をそのままに、
その術技の名前だけを変えて充てているだろうと思われます。
基礎概念や術技がゲームの剣術にしてはリアルすぎるから。
709 ◆YFw4OxIuOI :2009/02/20(金) 10:54:20 ID:a98LZ9A9
では、もう少し上がったのでその続き。
これで通常技についてはひとまず終わりになります。
二つの我流魔剣【昼の月】と【鍔目返し】については
もう少しだけ時間ください。
710 ◆YFw4OxIuOI :2009/02/20(金) 10:54:59 ID:a98LZ9A9
剣客ロワ用刈流剣術書き下ろしまとめ(その2)

【浮草】
抜刀の抜き手を釣り餌に敵手の攻めを誘い出し、躱わしてから反撃する。
後の先狙いの抜刀術。

抜刀術の構えで敵に近づく。
重心を後ろに残したまま、前進すると見せかけて相手の攻撃を誘う。
相手の抜刀を封じるべく放たれた抜き手狙いの一撃は、
前方に出した足を後方に向けて押し伸ばす事によって
僅かに後ろに下がり、その軌道から紙一重で退避する。
その後、腕が下り無防備となった敵の首筋を、反撃の抜刀術にて刈り取る。
いわゆる「抜き技」の一種である。

【座の一】
正座などの両膝をついた姿勢からの横薙ぎの斬撃を放つ抜刀術。

上体を跳ね起こして前足を踏み込み、片膝立ちの姿勢へと移る。
そのまま上体と重心を高速で前方へと打ち出し、その勢いのまま抜刀して不意を狙う。
いわゆる居合術の「暇乞」に近い術技。

【細雪(ささめゆき)】

『対手の打ちを我が剣の鎬にて支え
 笹の葉の上の雪が落ちる心地を以て支えを外し
 膝を落とし体を転じ乍ら刃先を返し
 対手の水月を射抜く可し

 ――――細雪』

(「刃鳴散らす」の後日譚、戒厳聖都より原文のまま抜粋)

小太刀による後の先狙いの護身術。
上段からの攻撃を、小太刀の縞から上を滑らせるように受け流し、
自分の身体を相手の剣の軌道から逃がしながら膝を落として前進する。
そのまま刃先を返し、敵の鳩尾を突く刺突を繰り出す術技。

本来は伊烏義阿がその婚約者に教えた術技だが、
太刀を小太刀にて受け流すことや、
その俊敏さを求める体捌きを考えるに、
その難易度は相当に高いものと思われる。
711 ◆YFw4OxIuOI :2009/02/20(金) 10:56:11 ID:a98LZ9A9
【糸巻】
小手を狙った敵の打ち下ろしに、強固な力を込めず下方より掬い上げ、弾かれる。
その弾かれた刀を支えることなく、弾かれるままその力を利用してくるりと回し、
敵の小手を斬る。小手返しの小手。

【沓掛】
敵の攻撃を回転して躱し、そのまま抜き打ちに斬り下げる抜刀術。
後の先狙い。

後ろに引いた左足を軸に、右回り一転しながら攻撃を躱し、
左手で鞘口を握り上向かせ、右手で抜刀しながら
刀を掴んだ右腕を左上方へ伸ばす。
その身体は一回転しながら連結された刀を連動させ、
左上から右下への片手袈裟斬りを行う。

アクロバティックな術技だが、個人的には前述した【浮草】の方が
動作も短く隙がないと思われる。右回りの一回転は遠心力を付けて
片手袈裟斬りの威力を増す為か?
712創る名無しに見る名無し:2009/02/20(金) 12:36:27 ID:UdSIBt0O
長い
713 ◆YFw4OxIuOI :2009/02/20(金) 13:25:15 ID:sBIrTiBJ
いや、まあ刈流の術技は「ゲーム手を出せん人のために詳細に書け」とか
二人出す前から言われてるから…。
まあ、それにした所であんまりこの場を使うのもアレなんで、
残り少しだし後は此方に上げたものも若干編集した上でwikiにアップします。
714 ◆BtEbuU13e2 :2009/02/21(土) 07:30:55 ID:aXWC0Fkr
屈木頑乃助、佐々木小次郎@史実を予約します。
715創る名無しに見る名無し:2009/02/21(土) 08:38:23 ID:3lTTqCDK
がま剣法ついに来るか?
716 ◆YFw4OxIuOI :2009/02/22(日) 22:12:09 ID:xUrEA8KZ
刈流剣術、我流魔剣含めてwikiにアップしましたので
興味があればご覧になっておいてください。
転載の際に若干編集したので、
こちらに書いたのよりは読みやすくなっている筈です。

さて紹介も終わった事だし、誰から書こうものか…。
717 ◆L0v/w0wWP. :2009/02/23(月) 21:24:07 ID:qO2Zj2YB
すみません
多忙につき、念のため一日だけ予約延長させてください
718創る名無しに見る名無し:2009/02/23(月) 21:35:19 ID:1Aew7zyZ
>>717
御意。
がんばってください
719 ◆F0cKheEiqE :2009/02/25(水) 16:51:08 ID:IIAj1EYQ
自分も少し遅れるかもしれませんが、必ず投下します
720 ◆L0v/w0wWP. :2009/02/25(水) 21:28:41 ID:jXSipx5R
斎藤弥九郎、小野忠明投下します
721揺らぎ ◆L0v/w0wWP. :2009/02/25(水) 21:30:52 ID:jXSipx5R
あ…ありのまま今起こった事を話すぞ!
 『儂は戦道具一式を揃えたと思ったら
  正体不明の化け物にすべて駄目にされた』

  な…何を言っているのかわからぬと思うが、
  儂も何をされたのかわからなかった…

  頭がどうにかなりそうだった…
  
  鬼武者だとか、魔界転生だとか
  そんなチャチなものでは、断じてない

  もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぞ…」

茫然自失の状態から我を取り戻した小野忠明は誰に言うでもなく、
今の心情を無意識に吐露してしまっていた。

「た、但馬め…あのような魑魅魍魎の類まで呼び寄せるとは…。
 奴は一体…」

数々の戦場で、多くの剛の者と渡り合ってきた忠明であったが、
あのような人外の存在と相対するというのは始めての経験であった。
幻と思いたくとも、眼前の馬の死骸から放たれる、強烈な
異臭がそれをさせない。そして同時に彼がおそらく生涯初めて、
身の毛もよだつ芯からの身震いと言うものを覚えた。
まさか、他の己以外の参加者もあのような物の怪なのでは…。

「ええいっ!だらしがないぞ小野次郎右衛門!兵法天下無双の
 名が泣くわ!くく…なるほど、宗矩の奴、人の子では、我に
 抗する者無しと悟ってか、どうやったかは知らぬが、ついに
 魔性に魂を売ったと見える!くく…くははははははははっ!
 よろしい!鬼と会えば鬼を斬り、仏と会えば仏を斬る!この
 儂が皆、退治てくれるわぁッ!!!」

一人気炎を上げる忠明、裂け目の出来た胴丸を脱ぎ捨て折れた
胴田貫の切っ先を、幟の布で包むと、廃村を後にする。
だが、その気炎に少なからず空元気が混じっている事は、
そのよろよろとした足取りを見ても明白であった。
722揺らぎ ◆L0v/w0wWP. :2009/02/25(水) 21:32:14 ID:jXSipx5R



山中の獣道を行く、斎藤弥九郎は、途中のやや平坦な場所で
懐に仕舞い込んでいた地図を広げる。先程の神社、
そして今自分が下ってきた斜面から推察するに今己がいるのは、
ろノ参であろうか、そして木々の間から覗く月影から方角を判断、
あの柳生十兵衛と名乗る人物を見つけ出すには、やはり人の集まりやすい
城下を目指すべきか。そう彼が思案したその時である。

「!?」

突如背後に何者かの気配。振り返り、左手から下げた木刀を構えたところで――
頭上にいくつもの小さな影が現れる。茂みから、飛び出してきたのは大小様々の飛礫。
弥九郎は、咄嗟に姿勢を低くし、頭を袂で守る。

「いやあああああああっ!!!」

と、それに続いて奇声を発しながら、腕を高く振り上げた男が飛び出す。

(…しまっ!)

飛礫から身を守るために構えを崩した弥九郎、自然、迎撃が遅れる。
咄嗟に木刀で受けようととするが、間に合わず、それは弥九郎の右腕をしたたかに打ち据える。
右腕に走る激痛と痺れ。
右手から取り落とした木刀を左手で受け止め、男の二の太刀が放たれる前に
身を捻り、後ずさってそれを交わした。

視線を上げた先には、半首(はつぶり)を顔に当てた、
自分と同輩の男。体格すぐれ、顔には獰猛な笑みが浮かんでいる。
その手に握られているのは、鳥追いか、脱穀に使う棒であろうか。
軽く粗末な者であり、相手を殺傷するほどの力は無いであろう。
だが、打ち据えられた右の手首は赤く腫れ始めており、
相当の一撃であった事が解る。
軽い得物であっても、力が加われば速度を生み、威力は増す。
――「力の斎藤」と称された自分の剛剣にも十分比肩――
――いや、あきらかに上回っていた。

「どうした!なぜ切り返さぬ腰抜けめっ!」
「今は剣を用いるべき時にはあらずして…」
「笑止!」

男がさらに二の太刀を繰り出そうとした瞬間である。

「さらば…ごめん!」

弥九郎は地面に盛り上がった苔の塊を思い切り蹴り上げた。
それは眼前の男の顔面にへばりつき、一瞬動きを止める。
その刹那、弥九郎は先程と同じく脱兎のごとく、男に背を向け駆け出した。

「なっ!?逃げるかぁあっ!!!」

弥九郎は背後からの大音声を黙殺、足場の悪い斜面を駆け、
切り立った斜面から身を躍らせた。
723揺らぎ ◆L0v/w0wWP. :2009/02/25(水) 21:33:06 ID:jXSipx5R

「くそぉぉっ!!!逃げ足ばかり早い男よ!」

男に続いて斜面を滑り降りた、忠明であったが、眼前には打ち捨てられた行李があるのみであった。
苛立ちの余り、忠明は懐から抜き放ったナタ(相手にトドメを刺すために調達したのである)を
振り回し、周囲に茂る潅木や熊笹が宙を舞った。

「あのような小手先の術に後れを取るとはぁっ!!!」

忠明としては、男の持つ殺傷力のある木刀、これを最初に奪い取るべく
急襲をしかけたのだ。一刀流は小太刀扱いの技も持つが、やはり
使い慣れた太刀と同じ形状のものが欲しい。
だが、目論みは失敗し、さらにつまらない目くらましにかかって
取り逃がしてしまった。泥による目潰しなど、戦場ではよくある事、さらに飛び散る
血飛沫に臆していては即ち死を意味する。だが、あの時、心とは裏腹に体が一瞬硬直して
動かなかったのだ。数々の死線を潜り、己より上の力量と評された、兄弟子・善鬼を
屠った時さえも、そのような事は無かったというのに。

これは本人の意識の他にあったことだが、あの視界が塞がれた一瞬、忠明はこう錯覚したのである。
あのへなへな侍―斎藤弥九郎の事だ―も、実はもののけの類であったのではなかろうか。
この漆黒の闇はなんらかの妖術だったのではなかろうかと。

「まさか…この俺が……恐怖しているだと…?馬鹿な…そのような事があるかぁっ!」

忠明が足下の地面を蹴り上げると、弥九郎の行李が高く飛び上がり、
傍の銀杏の古木に叩きつけられ、バラバラに解けた。
忠明はそれを睨みつけ、肩を戦慄かせていた。

【ろノ参/山中/一日目/黎明】
【小野忠明@史実】
【状態】:苛立ち・無意識の恐怖
【装備】:半首、手甲、鉈、木の竿
【所持品】:支給品一式、同田貫(切先の部分半分)
【思考】 :十兵衛を斬り、他の剣士も斬り、宗矩を斬る。
1:斎藤弥九郎(名前は知らない)、佐々木小次郎(名前は知らない・傷)は
 必ず自らの手で殺す。
2:太刀或いは木刀を手に入れる。
【備考】
※無意識の内に佐々木小次郎(傷)に対し無意識のうちに恐怖心を抱いています。
戦闘に際してやや影響を及ぼしているようです。
※佐々木小次郎(傷)を妖怪と認識しています。
724揺らぎ ◆L0v/w0wWP. :2009/02/25(水) 21:36:39 ID:jXSipx5R



斎藤弥九郎は自らを追いかける気配の無い事を悟ると、歩みを常のものに戻した。
行李は打ち捨ててしまったが、地図だけは懐に仕舞い込んである。

誤解する無かれ、弥九郎は臆病を起してあの男の前から逃げ出したのではない。
確かにあの襲撃者の力量は自身より上のものであると、弥九郎は認識する。
先程の五百子の場合とは違い、真っ向勝負を挑みかかるのも悪くは無かっただろう。
だが――弥九郎には自信が無かった。あの男を殺さずに倒すという自身が無かったのだ。

さらに男が自らに告げた一言が、弥九郎の心を大きく揺さぶった。

―『笑止!』―

この短い一言に全てが籠められていた。
男の侮蔑に満ちた眼差しと歪んだ笑みが脳裏に焼き付く。
自らの剣の有り様を否定されたのだ。これだけではない。
人別帖には練兵館の門弟の名は、塾頭・桂をはじめ、一人も無かった。
(実は一人、彼の門弟がこの場に呼ばれているのだが、人別帖に記載されている
 名は弥九郎の知り得ぬものであった)
あの時は弟子がこのような、狂乱の舞台に招かれなかったことに安堵したが
これも、主催者も自分の剣客としての有り方を高く評価していない証左なのではなかろうか。

「これを用うるは止むことを得ざる時なり」

神道無念流の教え。果たして、今は「止むことを得ざる時」なのであろうか。
再度、自らに問いかける。

「笑止―か…」

遺失してしまったが、あの人別帖に記された名には戦国乱世、そしてその余燼を生きてきた
剣客の名が多く記されていた。これらが騙りであるのか、泉下より舞い戻った幽鬼であるのかは
やはり知れない。ただ一つ。いかに、その名を知れた剣客であり、
多くの勝負を制してきた弥九郎であっても、彼らとの大きな違いが一つ。

――我は真の意味での戦場に立った事が無い――

ここは酔狂の場と最初は例えた、だが戦場というのは真に狂気の支配する場ではなかろうか。
少なくとも、あの襲撃者は、その剣は―――獰猛さの中に、ある種、一転の曇り無さが垣間見えた。
もしやこれは、天が己に与えた、「剣士として」死ぬための舞台なのではなかろうか。
あの時、自分はあの男の脳天を打ち砕こうとも、逆に血に臥す事になっていたとしても、
挑みかかるべきではなかったのかと。様々な思いが交錯する中、黙々と弥九郎は道を歩む。
既に周囲は険しい山道から平坦な曠野に変わっている。
しかし、逆に彼の心は「八幡の藪知らず」へと迷い込んでいた。

【ろノ参/荒野/一日目/黎明】
【斎藤弥九郎】
【状態】:右手に打ち身。思案。
【装備】:木刀
【所持品】:地図
【思考】ひとまず殺し合いには乗らない。が…。
1:名の知っているもの、柳生十兵衛らしい若者と会う。
2:兵法者として死ぬべきか…?
【備考】
※1855年、朋輩、江川英龍死去の後より参戦。
※仏生寺弥助(吉村豊次郎)の参加を知りません。
725揺らぎ ◆L0v/w0wWP. :2009/02/25(水) 21:37:34 ID:jXSipx5R
長らくお待たせして申し訳ありませんでした。
短いですが投下ひとまず終了です。指摘、感想お待ちしております。
726創る名無しに見る名無し:2009/02/25(水) 22:18:25 ID:l2WUCeko
投下乙!

ジョジョネタフイタwwww
忠明でもそりゃびびるよなアレwww

弥九郎さん迷ってきたな…
これも、剣客のサガか…
727創る名無しに見る名無し:2009/02/25(水) 22:32:21 ID:NYDYyXMI
小野ナレフ乙です。


ところで、ロワ恒例の放送ってどのように行うんでしょう?
728創る名無しに見る名無し:2009/02/25(水) 22:34:30 ID:l2WUCeko
>>727
どこからともなく聞こえてくる、とかでいいんじゃない>放送
相手は妖術師だぜ、基本何でもあり
729 ◆BtEbuU13e2 :2009/02/25(水) 22:37:45 ID:hGbtVMS7
投下乙です
>>727
何らかの超常現象で聞こえるとかでもいいような。

そして小次郎、頑乃助を投下します。
730創る名無しに見る名無し:2009/02/25(水) 22:38:41 ID:jXSipx5R
支援準備はでけてるお
731地に弧を描く白銀は足を断ち―― ◆BtEbuU13e2 :2009/02/25(水) 22:38:47 ID:hGbtVMS7
(……思ったより使えない)

屈木頑乃助は藪から姿を見せずに内心で考えた。
片目が潰れ、精神は常軌を完全に逸してしまい、既に使い物になるとも到底思えない。

(あの顔に傷を負ったものを追うか……いいや、あの男は何か異様な空気が出ておるから追わぬ方が無難か。
さりとてあの男をこれ以上の利用も到底出来ぬな)

頑乃助はしばし考え、自身の木刀を見つめながら一つの結論を導き出す。

(あの男の刀、少なくとも木刀よりは使える。………貴方様はお役御免でございますね。その刀、貴方に代わり
私が有効的に使わせて頂きまする)

頑乃助は藪から姿を現す。
そしてその姿をいち早く、小次郎は察知する。

「キサマあっ!何をこそこそ……そうか。俺を殺すつもりかっ!もう許さない!殺してやるうっ!」

小次郎は見るやいきなり斬りかかる。
だが、地を這う頑乃助に対し上段からの振り下ろしはあまりに軌道が長すぎ、尚且つ理性を欠いた斬撃は無駄が多く
頑乃助は難なくその一撃を回避した。

「ふふふふふ。あなたのその左頬は醜い。そしてその高い鼻も歪んでいる!」
「キサマ!俺の、俺の美しい顔を愚弄するかっ!!」

頑乃助の言葉に小次郎は強い怒りを覚える。
顔を侮辱された事、それも人間である事すら怪しい醜い生物に愚弄された事が小次郎を強く怒らせた。

「死ねえっ!」
「はっ!!」

しかし小次郎が踏み込むのと同時に、頑乃助は小次郎の鼻に向けて木刀を突き立てる。
鋭い突きは小次郎の鼻を無惨なほどに潰す。

「ぐあっ!俺のっ、俺の美しい鼻があああっっっ!!!」

左手が鼻を押える。
激しい出血。そして左手から伝わる感触は怖いぐらいに自分の鼻が潰れているのを分からせる。
732創る名無しに見る名無し:2009/02/25(水) 22:39:32 ID:jXSipx5R
支援
733地に弧を描く白銀は足を断ち―― ◆BtEbuU13e2 :2009/02/25(水) 22:39:49 ID:hGbtVMS7
「ていっ!」

頑乃助はそれに構わず小次郎の右手に木刀を叩きつける。
そして鈍い音が響く。
頑乃助の一撃は小次郎の右手を粉砕し、落ちる刀を小次郎は素早く奪い取る。

「がはっ、キサマあっ、醜い顔の分際でえっ!」
「あなたの顔は確かに美しかったかも知れません。ですが……この私めがそのお顔、少し手直しさせていただきまする」

ここから先は無惨な殺戮ショーでしかない。
頑乃助は手にした刀で小次郎を斬り付ける。
あくまでも急所は外しながら、顔を重点的に傷付ける。
鼻を削ぎ、耳を斬り、右頬を切り裂いた。

「があああああっっっ、俺のっ、俺の美しい顔がああぁぁぁっっっ!!!」

小次郎は叫び、かろうじて見える右目が頑乃助を睨み付けるが、意味が無い。
頑乃助は一切の動揺も無く、小次郎を弄り続ける。

「名は存じませぬが、あなたの顔は醜く潰れている。そしてそろそろおしまいとしましょう」
「ふっ、ふざけるな」

小次郎は全身を斬られつつも辛うじて立っていた。
大地を踏みしめ、頑乃助を睨む。
しかし頑乃助は小次郎のその長い足が酷く癇に障るものだった。

「あなたの足は………醜く歪んでいる」
「なっ」

次の瞬間、頑乃助の姿が小次郎の視界から消え、次の瞬間。白銀に光る打刀は地に弧を描いた。

「なっ!?………ぐおぉぉぉぉぉぉっ」

小次郎はうめき声を出して倒れた。
膝下から先が切断され、立つ事が出来なかったのだ。

「見たか!!これぞがま剣法!!これであなたは、がっ!?」

少し興奮気味の頑乃助が言い終わるより前に、小次郎は行李に入っている水筒を頑乃助に投げつけた。
水筒自体は条件反射で両断した頑乃助だが、中の水は飛び散り視界が塞がれてしまう。
その隙に小次郎は芋虫のように這って逃げ出した。
そしてそれを数十秒してから視界が晴れた頑乃助が追いかける。

「ふふ、惨めな物ですね」

冷静さを取り戻し、勝利を確信した愉悦の混ざった表情で頑乃助は焦ることなく追いかける。


734地に弧を描く白銀は足を断ち―― ◆BtEbuU13e2 :2009/02/25(水) 22:40:55 ID:hGbtVMS7
そして一方の小次郎は、必死で這っていた。

「認めないっ!」

小次郎は呟く。
怒りの狂気の入り混じった声が絞り出される。

「こんな事認めないっ!この俺が、美しい天才剣士の俺があのような醜い愚物に殺される?認めるか!こんな事認めない!!
やり直しだ!!最初からっ!最初からやり直しだっ!!!俺は、おれはっ!!オレは――――」

「――――断固としてやり直しを要求するっ!!!」

しばしの間を置き執念の叫びが森に響く。
そして這い続けるうちに不意に左手がある物に触れる。

「っ!?」

小次郎は素早くそれを手繰り寄せる。
鞘だった。

「くっ、こんな物で、えっ!?」

鞘を手にした瞬間、小次郎を不思議な感覚が包む。
体の中の何かが吸い取られるような感覚。
そしてそれと同時、顔から感じる痛みが引き、失われた左目に視力が戻り始める。

「これは……一体?」

本人すら理解出来ない奇跡を身をもって体験していた。

(……なんだ?)

小次郎は立ち上がる。
切断された両足は全くの元通りに再生している。
喉の痛みも無い。
顔を触れば、あの傷ついた感触は元通りの綺麗な肌さわりへと戻っていた。

「奇跡?……………ふふふ、どうやら神は俺を見捨ててはいなかった。俺は………神に選ばれた!!」
735創る名無しに見る名無し:2009/02/25(水) 22:41:44 ID:l2WUCeko
支援
736地に弧を描く白銀は足を断ち―― ◆BtEbuU13e2 :2009/02/25(水) 22:41:49 ID:hGbtVMS7
小次郎からは屈辱に塗れた表情が消え、別の何かに目覚めたような表情があった。
鞘の隣にあった黄金の剣を拾い上げ、迫り来る化け物に備える。

「ふっ、さあ来い!」

小次郎が笑みを浮かべると同時、追いかけていた頑乃助の姿が目に入り、互いの視線が交差する。

「……………………えっ?」

小次郎を見た頑乃助の表情が凍りつく。
自身が追いかけていた筈の小次郎は惨めに地面を這う芋虫同然の雑魚だった。
それが今目の前に居るのは、傷一つ無い余裕に満ち溢れた美しい侍へと変貌を遂げている。
すぐには理解できなかった。

「お前は過ちを犯した。俺は殺すなら、お前はすぐに殺すべきだった。まあ俺の顔を傷付けたかったんだろうが、
その時点でもう俺には勝てない。知っているか、得物を前に舌なめずりをするのは三流のやる事だ。つまりお前は俺を
すぐに殺さなかった時点で、一流でしか味わえない勝利者の資格を失っていたんだよ」

小次郎は余裕の表情で語りだす。
それを前に頑乃助は必死で策謀をめぐらせる。

(………どうやら理屈は分からぬが、傷は無いようですね。引きましょうか。今は夜。逃げれば追いつけは……ん?)

頑乃助は撤退を考慮するが、小次郎の様子を見て考えを改める。

(肩で息をしている?それに汗の量が多い。疲労している?……やはり殺すなら今のうちか)

頑乃助は小次郎の状態を的確に分析する。
そしてその分析は正しかった。
小次郎は傷の回復の代償として莫大な体力を消費させられたのだ。
余裕の笑みを見せてはいるが、既に小次郎はいつ意識が途切れてもおかしくない程の疲弊している。

「いいえ、どうやら私の勝ちのようです。今のあなたは疲労している。つまり今の貴方は私には勝てない」

頑乃助は負けじと余裕の笑みを浮かべる。
地を這うような低い姿勢から両足を断ち切る必殺のがま剣法が放たれようとする。

「なるほど。やはりお前は三流の雑魚だ」
「いいえ、それは……貴方の方ですよっ!」

小次郎が右手に握った黄金の剣を振りかぶったと同時、鋭い一撃は小次郎の足を狙った。

(これで終わりだ。私は、なっ!?)

しかし、その一撃は足に届く前に阻まれる。
小次郎が左足前に突きたてた鞘によって。

「何か勘違いをしてないか。別に俺が疲労して弱くなったとしても、別にお前が強くなったわけじゃないだろう」
「くっ!」
737創る名無しに見る名無し:2009/02/25(水) 22:42:00 ID:jXSipx5R
なんかチートktkr
地に伏す頑乃助とそれを見上げる小次郎。
つい先ほどまでとは立場が100%入れ替わっていた。
がま剣法が破られた頑乃助と、剣を振りかぶり後は一直線に振り下ろすだけの小次郎。
小次郎は勝利を確信し、語り始める。

「そしてお前はもう一つ勘違いをしている」
「………ぐっ」

頑乃助は射るような目で睨むが、小次郎は一切射に返さない。

「お前のような醜い物がこの俺に勝てるわけがない。どうやらお前は俺のような美しい顔を傷つけることに愉悦を
感じるような愚物だが、その腐った性根ではこの戦いに参加する事自体がオコガマシイ。お前のような物は黙って
命乞いをしているのが相応しい」
「……ふざけるな」

頑乃助は小次郎が語り悦に入っているのを見逃さずすぐに刀を構えなおし、小次郎の顔を狙い突き立てようとする。
だが、それは小次郎の予想の範囲内だった。

「まだ勝つつもりか?いいだろう。なら俺はその幻想ごとお前をぶっ殺す!!」
「死ねえっ!!」

大地から放たれるは一筋の銀線。
しかし、小次郎が放つは天空に弧を描き真っ直ぐに打ち下ろされる黄金の線。
その華麗なる軌跡は頑乃助の刀ごと、頑乃助自身の頭を両断してしまう。
紅い鮮血が舞い、その中で小次郎は一人呟いた。

「………皮肉だな。醜い物でも体に流れる血は俺と同じ鮮やかな真紅とは」

【屈木頑乃助 死亡】
【残り七十六名】

【はノ弐 森の中 一日目 早朝】

【佐々木小次郎@史実】
【状態】疲労大(かなり我慢しているが、かなりきつい)
【装備】カリバーン@Fate/stay night アヴァロン@Fate/stay night
【所持品】支給品一式
【思考】
基本:参加者をすべて倒して最強を示す
一:すぐに休む
二:沖田と小次郎(傷)(共に名前は知らない)を確実に殺す
【備考】
アヴァロンによる治癒には程度によって治療する体力は違います。
失明、切断などの治癒は大幅に体力が消耗します
また死んだ場合の蘇生は出来ません
739創る名無しに見る名無し:2009/02/25(水) 22:44:18 ID:l2WUCeko
支援
740 ◆BtEbuU13e2 :2009/02/25(水) 22:44:59 ID:hGbtVMS7
投下完了しました
正式タイトルは>>738
地に弧を描く白銀は足を断ち天に弧を描く黄金は頭を割る
でお願いします。
741創る名無しに見る名無し:2009/02/25(水) 22:46:44 ID:1h1sUbWI
投下乙だが、うーんこれはちょっと・・・厨支給品すぎるというか、小次郎に展開が都合良すぎないか?
742創る名無しに見る名無し:2009/02/25(水) 22:49:54 ID:1h1sUbWI
少なくとも破壊局部とか、四肢欠損とかが直るってのは無しだろ
743創る名無しに見る名無し:2009/02/25(水) 22:52:46 ID:1h1sUbWI
あと頑乃助も獲物をなぶる趣味はないぞ
鼻もいだら掻ききって終了
744創る名無しに見る名無し:2009/02/25(水) 22:53:18 ID:l2WUCeko
投下乙ですが、自分も少し指摘おば。

アヴァロンはともかく、
小次郎があまりにもあっさりがま剣法を破ってしまってるのが…
いくら全快しても、あれは真っ向勝負で敗れる剣じゃないし…
745創る名無しに見る名無し:2009/02/25(水) 23:03:30 ID:l2WUCeko
>>744
個人的には、

小次郎が真っ向唐竹割り→初撃を蝦蟇が避ける→蝦蟇が跳びあがって攻撃
→しかし小次郎の燕返しが下方より襲来→両刃剣なので、普段よりも速い斬撃
→下方からの予期せぬ攻撃に蝦蟇撃沈

ぐらいはやって欲しかった。
746 ◆BtEbuU13e2 :2009/02/25(水) 23:30:21 ID:hGbtVMS7
>>742
アヴァロンは元々即死の傷も即効で完治するので切断の回復程度は可能と考えているのですが……
>>743
頑乃助は美形にコンプレックスがあるから、今まで会った者以上の美形キャラに対して
過剰な顔面破壊を行う事はありえると思いますが……
>>744
がま剣法破りに対しては、一度身を持って実体験したので同じ攻撃なら防げると考えての事ですが……
747創る名無しに見る名無し:2009/02/25(水) 23:38:54 ID:AarXTkrS
 投下激しく乙よ喃っ!

 やく先生、そうか解明後の名は知らんのか!
 やく先生は剣客として果てる夢をみるか…。

 がま×コジは、僕カリバーンとアヴァローンというのをよく知らないのでよく分からないです。
 カリバーンとアヴァローンはそれぞれ別の件で、その2本がコジに支給されていた? の? ではないんだよね。
 誰かが落としていったんだっけ。

 
748創る名無しに見る名無し:2009/02/25(水) 23:40:32 ID:1h1sUbWI
>>746
厨すぎる魔法の類いは極力避けるべきって方針で来たはず
あきらかな致命傷や普通じゃ再生不可能な身体欠損まで
治るような代物は制限必要でしょう

頑乃助も優勝って大目標に向けて狡猾に振る舞ってたのがいかなり、目先の欲望最優先なのはな
あと、饒舌すぎるきらいが
749創る名無しに見る名無し:2009/02/25(水) 23:45:59 ID:l2WUCeko
>>746
がま剣法の恐ろしい所は、その太刀筋が解っても、
通常の剣士には対応できない点だと思うのです。
頑乃助は通常の剣士と重心の位置が根本的に違うため、
普通に斬り合っていてもリズムがかみ合わず、一方的に死角から攻撃できるのが、がま剣法の強み。
つまりそれを倒すには、その根底にある重心の違いをクリアしなければならない。

小次郎は燕返しでそれが可能な剣客でもありますし、その点はちゃんと書いてほしかった。
750創る名無しに見る名無し:2009/02/25(水) 23:50:45 ID:ME96T0zZ
小次郎のキャラや口調が過去の話と変わりすぎのような……
751創る名無しに見る名無し:2009/02/25(水) 23:53:53 ID:1h1sUbWI
つーか前の書き手さんのときから小次郎の一人称とか最初と違うしな
752創る名無しに見る名無し:2009/02/25(水) 23:57:27 ID:l2WUCeko
>>750
>>751
口調に関してはあまり突っ込まないお約束
753 ◆F0cKheEiqE :2009/02/26(木) 00:04:10 ID:l2WUCeko
話を切って申し訳ありませんが、
諸事情により、当初の〆切には間に合いそうもありません。
ただ、本日21時までには必ず投下いたしますので、
どうかご勘弁を
754 ◆BtEbuU13e2 :2009/02/26(木) 00:05:19 ID:SCnsUcSG
では色々と意見があるようですので、頑乃助と小次郎の戦闘描写を加筆します

口調については、精神の激しい錯乱と回復の繰り返しで変化していったというのを書いたつもりです。
755創る名無しに見る名無し:2009/02/26(木) 00:09:54 ID:anAu/1Hv
お二方とも、投下乙です

ポルポル吹いたw
剣鬼との遭遇で揺れる弥九郎先生、果たしてどう転ぶか…

後の方の話しは前の方々動揺、ちょっと苦しいかと…
散々指摘されですか
・小次郎に有利すぎ
・厨支給品
・倒せない相手じゃないが蛾蟇弱すぎ
の三点ですね
厳しいようですが、最悪破棄、少なくとも大きな修正はしたほうが…
756創る名無しに見る名無し:2009/02/26(木) 00:13:38 ID:anAu/1Hv
>>754
戦闘描写よりアヴァロンの剣云々のが問題では…
757 ◆BtEbuU13e2 :2009/02/26(木) 00:14:38 ID:SCnsUcSG
>>755
厨支給品に関しては……
アヴァロンによる治癒は体力消費大で制限になっていると思うのですが……
758創る名無しに見る名無し:2009/02/26(木) 00:16:10 ID:XOhQctIw
アヴァロンは無しにして欲しい、魔法の領域だもの。
参加者選ぶ時に何で揉めたか思い出せば却下でしょう……
回復アイテム出すなら湿布とか鎮痛剤、モルヒネ辺りが限界じゃない?
759 ◆BtEbuU13e2 :2009/02/26(木) 00:24:00 ID:SCnsUcSG
うーん。
ではアヴァロン回復は一度きり、以後は丈夫な鞘という制限はどうでしょうか。
出来る限りアヴァロン有りで行きたいのですが……
760創る名無しに見る名無し:2009/02/26(木) 00:24:09 ID:anAu/1Hv
>>757
登場が示唆される魔法回復アイテムは八犬士の珠がありますな

ただあれは
・致命傷や死者には利かない
・回復まで時間がかかる
ってネックがあります

(仁の珠は例外、しかしこのロワには仁の犬士はいない)
このくらいの制限は必要でしょう
761創る名無しに見る名無し:2009/02/26(木) 00:26:47 ID:anAu/1Hv
>>759
やはり反対ですな
そもそも剣鬼小次郎対蛾蟆でも盛り上がるとは思うのですが(試合の結果は変わろうと変わるまいと)
762創る名無しに見る名無し:2009/02/26(木) 00:28:53 ID:q5emxI5E
>>757
体力消費で四肢切断が治るのは有利すぎると思う
疲労なんて曖昧なものは書き手の裁量しだいでどうにでもなるし
実際、あなたの作品でも疲労した小次郎ががま剣法を破ってるわけで

あと、小次郎が受けた傷は今までの話の中で積み重ねられて来たものなわけで、
それをいきなり無しにしてしまうのはリレー小説としてどうかという問題もある
763創る名無しに見る名無し:2009/02/26(木) 00:37:46 ID:XOhQctIw
あと一言足すならカリバーンも真名解放は無しでしょうな、おそらく。
普通の西洋剣としてなら何の問題も無いでしょうけど。
764創る名無しに見る名無し:2009/02/26(木) 00:42:59 ID:LgoErP9K
アイデアは分かるんだけど、やっぱりどうしても回復が激しすぎるきらいがあるかなあ。
大量出血が戦闘継続できる程度に抑えられるとか、骨にヒビ入ってるのが一晩かけて治るとか、
その程度が許容範囲じゃないかというのが俺の印象。
体力消費大で切断がくっつくっていうのなら…消耗で24時間以上完全に昏睡するとか、
そのレベルのリスクが必要じゃないかと。
765 ◆BtEbuU13e2 :2009/02/26(木) 05:01:37 ID:SCnsUcSG
>>762
>>764
一回こっきりのアイテムという事じゃ駄目でしょうか?
出来る限りボロボロにされた小次郎→アヴァロンで奇跡的回復をして再戦
の流れは崩したくないのですが……
もう少し様子を見て、どうしても駄目そうであれば破棄も検討しますけど………
766創る名無しに見る名無し:2009/02/26(木) 08:30:46 ID:Z3bnjUfb
カリバーンが真名解放できないから、
鞘の方も展開できないと普通思うのだが。
当然のごとく治癒能力はなしか、
制限で非常にゆっくりとした
ペースでならよいと思うが。

ただひたすらに丈夫で真剣を含む
あらゆる攻撃を受け止められる鞘、
程度なら理解もできるが。
767創る名無しに見る名無し:2009/02/26(木) 09:12:59 ID:9on0aDxr
やっぱり四肢断裂の回復は無しだと思うなぁ〜
小次郎に有利すぎる展開もちょっと萎えるし
768創る名無しに見る名無し:2009/02/26(木) 12:27:21 ID:lJRWmnoc
>アヴァロンで奇跡的回復
いやここがNGでしょ、そもそも。一回だけとかそういう問題じゃないと思う。
やってることは剣からビーム出す事と変わらないし。
どっちが勝とうが、極限まで疲労してがま剣法破れるのかとか、蝦蟇がシグルイ出典にしか見えないとかは別にいいから。
769創る名無しに見る名無し:2009/02/26(木) 13:16:56 ID:LgoErP9K
>>765
ボロボロにされて、だけどアヴァロンのおかげで致命傷にだけはギリギリ至らずに
紙一重で逆転勝利、って展開ならまだいいんだけど…ね。
その奇跡的回復で華麗に勝利、はさすがにあなた以外の誰から見てもあまり愉快ではないと思うんだ。
770 ◆BtEbuU13e2 :2009/02/26(木) 18:41:29 ID:SCnsUcSG
やはり否定的な意見が圧倒的なようですので、今回の作品は破棄します
771創る名無しに見る名無し:2009/02/26(木) 19:07:11 ID:9on0aDxr
お疲れ様です
めげずに頑張ってください
772創る名無しに見る名無し:2009/02/26(木) 19:30:34 ID:LgoErP9K
発想は面白かったよ。
次はその影響なんかも考えながら頑張ってほしい。
773 ◆F0cKheEiqE :2009/02/26(木) 20:51:09 ID:E91UK4lM
破棄してしまうのは残念ですが、
これにめげずに頑張ってください。

所で、
久慈慎之介、トウカ、千葉さな子、緋村剣心、神谷薫、座波間左衛門

投下します
774船頭多くして、船山昇る ◆F0cKheEiqE :2009/02/26(木) 20:54:15 ID:E91UK4lM

旅籠「やませみ」の二階の一室に、6人の男女が集まっていた。

ガラスの無い窓枠に、腰を下ろしているのは、
薄汚い黒い紋付きの、総髪の牢人。
上記の如くナリは汚いが、顔立ちは中々整った精悍な顔だ。
具体的に言うと役所…ゲフンゲフン!

壁を背に、やや部屋の隅に座っているのは、
これまた特異な容貌をした男だった。
年のころは三十ほど。色は白く、背は高い方だが、
一番眼を引くのは、顔に落書きのように刻まれた無数の刀傷だ。
合戦や立ち合いの向こう傷、でもこうはならないだろうと言う、
異様な面貌をしていた。

最後の一人は座敷の中央近くに座っている優男だ。
赤毛の総髪で、背も低く、まるで少女の様な優しげな風貌をしており、
一見すると剣も握ったことないような青瓢箪さえ見える。
しかし頬には明らかに刀傷だと思われる十字傷があり、
また何気ない立ち居振る舞いにはまるで隙がなく、
尋常ならざる達人であることを感じさせる。

彼の眼前には地図と名簿が広げられており、
さらにそれを囲むようにして三人の見目麗しい少女が三人座っている。

何れも年若く美しい少女で、芯の強そうな凛々しい顔立ちの
その身を包む服装は、
小袖、道着、唐人風の珍しい装束と各々バラバラだが、
何故か皆一様に髪留めで長い髪を後ろで一つの纏める、
俗に言うポニーテールの髪型をしていた。

小袖、道着の二人は、何処か似かよった雰囲気をしており、
「剣術小町」といった言葉を連想させる。

一人だけ服装の文化圏が明らかに異なる唐人服風の少女は、
まるで鳥の羽根を思わせる奇妙な耳飾りを着けている。
…実は耳飾りでなく、直接生えているのだが、回りでその事に気が付いている者はいない。

彼、彼女達6人がいるこの旅籠の一室は、今や奇妙な空気が充満していた。

険悪な空気…という感じでは無い。
何か訳のわからないモヤモヤが、6人の脳髄を満たすのみならず、
頭からモクモクと湧き出て部屋を満たしている、と言った感じだ。

その証拠に、誰しもが口をへの字に曲げて難しい顔をしていた。

はてさてどうしてこうなってしまったのか。
775船頭多くして、船山昇る ◆F0cKheEiqE :2009/02/26(木) 20:56:54 ID:E91UK4lM


最初、この旅籠にいたのは、
小袖の美少女と、赤毛の優男、
千葉さな子と緋村剣心である。

剣心は当初、初事情で気絶して寝込んでいたのだが、
ようやく覚醒して、すわ、情報の交換をしようと言う所であった。

二人は旅籠の二階にいたのだが、ひと剣心が、
何者かが旅籠に近づいてくる気配を感じ取った。

窓からこっそり覗いてみると、

「薫殿!」
「剣心!」

映画などだと別れた男女は容易に再会出来ないのがお約束だが、
何とまあ、互いの探し人がこうもあっさり見つかってしまうとは。

すぐに旅籠の一階で再会を喜ぶ二人。
二人の間柄は知らねど、素直に一緒になって喜ぶさな子。

この時、さな子が少しでも二人の背後の不気味なスカーフェイスに気を配れば、
その挙動が明らかにおかしかった事に気が付けたのだが、
幸か不幸か、それに気が付く事は無かった。

閑話休題、再会を一通り喜んだ、
神谷薫と剣心、そしてさな子と、
一人不気味な沈黙を守っていた傷男、
座波間左衛門の四人は、ゆっくり情報を交換しつつ、
今後の方針について話合おうと再び二階に上がった所で、再度一階に降りる羽目になった。

今宵は千客万来、旅籠の主人のいないが御気の毒、
さらなる二人の来訪者、
センゴクこと牢人、久慈慎之介と、
エヴェンクルガの武士、トウカの来訪であった。

776船頭多くして、船山昇る ◆F0cKheEiqE :2009/02/26(木) 20:58:38 ID:E91UK4lM


幸い、腹に一物ある者も一人いるものの、
『今のところは』6人のうち誰一人として殺し合いに乗っている者はいなかった。

取り敢えず今だ状況がよく解らぬ6人は、
兎に角一室に集まって仲良く情報交換と行こうと思ったのだが…

所がどっこい、ここで一行は暗礁に乗り上げてしまった。

何せ剣心、薫は同時代とは言え、
座波は寛永初期、さな子は幕末、千石は江戸中期、
トウカに至っては、人の世が一旦崩れた後の遠未来(本人は知らないが)とくれば、
話が噛み合う筈もない。

「座波さんにも言ったけど、この人別帖だけど、まるで信用できないわ」
「同感にござる」
「全くだ」
「宮本武蔵とか、塚原卜伝とか、終いには柳生十兵衛とか坂本龍馬とか…
死んでる人ばっかりじゃない!」
「ちょっと、龍馬さんを勝手に殺さないで欲しいわ」
「はて、十兵衛殿は、あの白州の但馬殿と同じく御存命だったと思うが…」
「「へっ!?」」
(ん・・・・何か妙な流れになってきやがったぞ・・・)
(某、全然話しについていけない…)

「じゃ、桃香さんの知り合いはこの“朧”って人一人なの?」
「左様…それ以外はまるで…」
「コイツは蝦夷の出身だからな。わからんのも仕方ねぇだろう」
「やーねー、蝦夷なんて…ちゃんと北海道っていいなさいよ」
「あん!?何だそりゃ?」
「ちょっと!?蝦夷が北海道に改称されて何年たったと…」
「何ですそれ?私もまるで知らないわよそんな事!?」
「おろ?」
「蝦夷っつたら蝦夷だろ。ほら松前の領地の」
「はて、蝦夷と言えば蠣崎殿の…」
「「「「はあっ!?」」」」
「むっ!?」
(某、またも置いてきぼり)

「えっ!?じゃあ、あの白州の人が柳生但馬だって言うの!」
「うむ、間違い御座らん」
「ちょっと待て。流石に冗談がきついぞ。今何時だとおもってる」
「そうよ今は明治11年よ!」
「はいっ!?今は安政でしょう!?」「待たれい、今は寛永でござろう」
「えっ?」「むっ?」「はいっ?」「おろろ?」
「ああんっ?…どうなってんだ一体…」
(某・・・)

とまあ、上の如く、
結局話はまるで纏まらず、6人はみんな黙りこくってしまった。

そして話の冒頭に戻る。
777船頭多くして、船山昇る ◆F0cKheEiqE :2009/02/26(木) 21:02:48 ID:E91UK4lM


結局6人は各々考え込んでしまったのだが、
内4人、剣心、薫、トウカ、さな子の4人は、
どうしてこうも話がこじれてしまっているか?
というただ一点について考えていた。

一方、4人の輪から少し外れた二人の男衆は、
少し4人と別の事を考えていた。



(はてさてどうしたものか・・・)
座波間左衛門は考えていた。
しかし、その思考内容は4人とはまるで違った物だった。

この自分の歪んだ欲望にとても忠実な男は、
4人の美男美女をどうやって味わいつくすかという謀略に思考を巡らせていたのだ。

当初、思いのほか早く済んだ剣心、薫の再会に、
剣心が修羅道から立ち直った話などもはや欲望の奔流に吹き飛んで、
いざ、思い人を恋人の前で斬ってくれん、と間左衛門は臍を固めたのだが、

ここで予期せぬ事態が起こる。

薫の思い人、緋村剣心が、思いのほか美しかったのだ。
凛々しい美貌の薫に対し、少女の様な柔らかな美貌の剣心。
とてもではないが、かつて修羅道にあったとは信じられない、
可憐な美『少年』ではないか!?

間左衛門は剣心を美少年だと思い込んでいた。
恐らくそんな彼が剣心の実年齢を聞いたら飛びあがるだろうが、
そんな事は今はどうでもいい。

兎に角重要なのは、剣心が美しいと言う事だ。
しかも彼好みの、柔らかな美貌である。

間左衛門の狼狽は、遅れて出てきた千葉さな子を見たことで頂点に達した。
薫一人でも我慢するのが苦痛な美少女なのに、
それに剣心、さな子を加えて三人…
もはや両手に花と言うレベルではない。

間左衛門は必死で、己の体を貫く欲望の濁流を抑えなくてはならなかった。

778創る名無しに見る名無し:2009/02/26(木) 21:07:48 ID:9on0aDxr
座波wwww
779創る名無しに見る名無し:2009/02/26(木) 21:09:20 ID:9on0aDxr
規制かな?支援
780創る名無しに見る名無し:2009/02/26(木) 21:12:18 ID:9on0aDxr
避難所落ちちゃってるなぁ・・・
781船頭多くして、船山昇る ◆F0cKheEiqE :2009/02/26(木) 21:12:21 ID:E91UK4lM


間左衛門は改めて、美しい美男美女に眼をやる。
自分達に遅れて旅籠にトウカと千石が来た時は、
余計な邪魔が増えたと思ったが、はたしてトウカも彼好みの美少女であった時は、
彼は一瞬天にも昇る高揚感を覚えた。

(ああっ!今にでも斬られたい、斬られたい!しかし…)
今はまだ駄目だ。いかに自分の腕でも、一度に相手出来るのは一人が限度。
特に、剣心は恐るべき使い手。じっくりと腰を据えて、一人ずつ料理していかねば…

(と、なると)
チラリと、流し目で窓枠に腰かけ、外を見るムサい男に眼をやる。

(邪魔な奴…速い事始末したいが)
こちらの視線に気が付いたか、ジロリと此方に顔を向ける千石。
間左衛門は慌てて視線を四人の方へ戻した。

(クソッ!抜け目のない奴よ。しかしそれ故に尚更…)
厄介者は出来るだけ早く始末したい。

間左衛門の脳内で、千石を如何に効率よく葬るかの算段が、
現われては消え、現われては消えた。

782創る名無しに見る名無し:2009/02/26(木) 21:12:42 ID:+tEtBIyw
そういえばこいつもスカーだなw
783創る名無しに見る名無し:2009/02/26(木) 21:13:41 ID:9on0aDxr
支援
784創る名無しに見る名無し:2009/02/26(木) 21:14:16 ID:9on0aDxr
支援
785創る名無しに見る名無し:2009/02/26(木) 21:15:41 ID:9on0aDxr
変態支援
786創る名無しに見る名無し:2009/02/26(木) 21:17:19 ID:+tEtBIyw
トウカ=桃香か支援
787創る名無しに見る名無し:2009/02/26(木) 21:18:02 ID:9on0aDxr
センゴク支援
788船頭多くして、船山昇る ◆F0cKheEiqE :2009/02/26(木) 21:21:07 ID:E91UK4lM



(気味の悪い野郎だ…何か不埒なこと考えてやがるな…)
視線に気が付き眼をやれば、すぐに逸らしてしまった間左衛門に、
千石は内心で毒づく。

この不気味な傷達磨。一見紳士面しているが、
その腹で何を考えているか解った物では無い。

最初にトウカを見たとき、その目つきが尋常で無かったのを、
千石は見逃してはいなかったのだ。

(緋村の野郎も何か感づいてるみたいだったが…とにかく目が離せねぇな)
千石は他人に対するぶっきらぼうな対応が目立つが、女には意外と優しいのだ。

この不気味なスケベ親父から、あの花の様な娘たちを守ってやらねば鳴るまいと、
意外とお節介焼きな千石は一肌脱ぐ覚悟を決める。

しかし、間左衛門の怪しさに気が付いた千石も、
その異常性と、馬鹿げた欲望の本質にまでは気がつけて居なかった。

それが彼の運命にどう作用するかは、まだ解らなかった。
789創る名無しに見る名無し:2009/02/26(木) 21:21:14 ID:9on0aDxr
うっかり支援
790創る名無しに見る名無し:2009/02/26(木) 21:22:11 ID:9on0aDxr
おろ〜支援
791創る名無しに見る名無し:2009/02/26(木) 21:24:33 ID:+tEtBIyw
スケベってレベルじゃ支援
792創る名無しに見る名無し:2009/02/26(木) 21:28:06 ID:+tEtBIyw
三匹支援
793船頭多くして、船山昇る ◆F0cKheEiqE :2009/02/26(木) 21:30:14 ID:E91UK4lM

【はノ伍 旅籠の二階/一日目/黎明】

【緋村剣心@るろうに剣心】
【状態】健康 全身に軽度の打撲、混乱、座波に不信感?
【装備】斬鉄剣@ルパン三世
【所持品】支給品一式
【思考】
基本:この殺し合いを止め、東京へ帰る。
一:何が何だか解らない
二:座波殿の視線が気になるが…
【備考】
※京都編終了後からの参加です。
※京都編での傷は全て完治されています。
※座波の異常性に少し感づいているようです

【千葉さな子@史実】
【状態】健康、混乱 
【装備】物干し竿@Fate/stay night
【所持品】支給品一式
【思考】
基本:殺し合いはしないけど、腕試しはしたいかも。
一:何が何だか解らない
二:龍馬さんや敬助さんや甲子太郎さんを見つける。
【備考】
二十歳手前頃からの参加です。

【神谷薫@るろうに剣心】
【状態】健康、混乱
【装備】「正義」の扇子@暴れん坊将軍
【道具】支給品一式
【思考】基本:死合を止める。主催者に対する怒り。
一:何がどーなってんのよ!
二:人は殺さない。
三:間左衛門の素性、傷は気になるが、詮索する事はしない。
※京都編終了後、人誅編以前からの参戦です。
※人別帖は確認しました

【トウカ@うたわれるもの】
【状態】:健康、決意 混乱
【装備】:打刀
【所持品】:支給品一式
【思考】
基本:主催者と試合に乗った者を斬る
一:某、浮いているのでは?
794船頭多くして、船山昇る ◆F0cKheEiqE :2009/02/26(木) 21:31:03 ID:E91UK4lM

【座波間左衛門@駿河御前試合】
【状態】健康、極度の興奮(抑えている)
【装備】童子切安綱
【道具】支給品一式
【思考】基本:殺し合いの場で快楽を味わい尽くす。優勝してきぬと再戦するも一興。
一:この4人、どうやってしゃぶり尽くすか…
二:千石を早く始末したい
三:剣心と活人剣についての興味と、薫を斬る事への僅かな躊躇と不安。
※原作死亡後からの参戦です。
※過去の剣豪は自分と同じく本物だと確信しています。
※犬坂毛野、川添珠姫、沖田総司の姿を白州の場で目にしています。

【久慈慎之介@三匹が斬る!】
【状態】:健康、座波に不信感
【装備】:木刀
【所持品】:支給品一式
【思考】
基本:試合には積極的に乗らない
一:この傷達磨、妙な真似しやがったら…
二:柳生宗矩を見つけたらぶっ殺す
【備考】
※トウカを蝦夷と勘違いしています
※人別帖の内容をまるで信用していません

795 ◆F0cKheEiqE :2009/02/26(木) 21:32:14 ID:E91UK4lM
投下終了。

遅れて申し訳ない。
支援大感謝
796創る名無しに見る名無し:2009/02/26(木) 21:33:51 ID:9on0aDxr
投下乙です〜
座波wwww貴様少しは自重しろww
いや、彼にしては自重してる方か
千石と剣心は一応、奴の闇に気づいたみたいだが…果たして…

そしてトウカwwww
状況はいつもと全然違うのに、なんかいつも通りで和んだw
797創る名無しに見る名無し:2009/02/26(木) 22:05:33 ID:EzbD7IKY
 座波ヘヴン状態乙!
 こんなステルス見たことねぇ!
798創る名無しに見る名無し:2009/02/26(木) 23:10:48 ID:yCs+9RDU
マゾ衛門にとっちゃ剣心は理想の相手なんじゃん?
・美形
・殺さず(死なない程度に痛めつけてくれる)
・オプション(薫)つき
799創る名無しに見る名無し:2009/02/26(木) 23:27:10 ID:LgoErP9K
こういう素っ頓狂な情報交換は新鮮だなあ…
トウカが妙に可愛いw
800創る名無しに見る名無し:2009/02/26(木) 23:42:02 ID:Z3bnjUfb
しかし、変態マゾのハーレム状態だなこれ。

ところで、自己リレーって今のところは控えるべきでしょうか?
書きたいのが一つあるのですが、自己になっちゃうので様子見てる所ですが。
801創る名無しに見る名無し:2009/02/26(木) 23:47:03 ID:EzbD7IKY
 キャストによるかと…。
802創る名無しに見る名無し:2009/02/26(木) 23:58:35 ID:anAu/1Hv
他キャラも加わるなら問題なし
完全自己でも絶対禁止じゃないし
803創る名無しに見る名無し:2009/02/27(金) 00:53:52 ID:7JzLbh23
>>800
投下して20日ぐらい経ってればいいと思う
一週間ぐらいだと早すぎると思うが
804創る名無しに見る名無し:2009/02/27(金) 01:27:54 ID:HiBnjBWN
座波が変態過ぎて清清しいwww
ていうか情報交換が無理過ぎるwww
805創る名無しに見る名無し:2009/02/27(金) 01:37:21 ID:OFHHoUd5
しかも会場にはまだ見ぬ美男美女が……w
806創る名無しに見る名無し:2009/02/27(金) 01:57:39 ID:7JzLbh23
ほかに美男美女といえば
美男
沖田総司、佐々木小次郎(偽)、伊烏義阿、武田赤音、九能帯刀、石川五ェ門、瀬田宗次郎
美女
外薗綸花、桂ヒナギク、香坂しぐれ、高嶺響、川添珠姫

知ってる範囲でこれだけ。
何気に座波からすれば幸せな世界だな
これだけ美形が多ければ殺されても本望だろ
807創る名無しに見る名無し:2009/02/27(金) 02:03:36 ID:mwQCD6Fw
 座波の好みからすると、石川五ェ門は違うな。
 所謂美童、昔風に言えば稚児好みに近いからねぇ。
 男っぽい、骨っぽいのは好みじゃない。
808創る名無しに見る名無し:2009/02/27(金) 02:27:21 ID:YCcWTwIq
ダブルそうちゃん大ピンチじゃねえかw
809創る名無しに見る名無し:2009/02/27(金) 02:50:07 ID:OFHHoUd5
犬塚信乃はどういう外見だっけ
個人的なイメージでは優形なんだが
魂魄妖夢は流石に幼すぎるかな?
参考→ttp://www.tasofro.net/touhou105/th_img/f05.jpg
810創る名無しに見る名無し:2009/02/27(金) 03:00:43 ID:j6QJ5Aao
>>809
どっちの信乃だよwwwww

ちなみに碧也ぴんく版の方なら、
正統派の美少年。
少女マンガ(?)だしね
811創る名無しに見る名無し:2009/02/27(金) 03:11:12 ID:OFHHoUd5
>>810
しまった、二人いたんだったwww

一応、元ネタのほうを想定してたんだぜ
812創る名無しに見る名無し:2009/02/27(金) 06:29:57 ID:id58Z/I4
☆の方の信乃も男扱いされるんですね
わかります
813創る名無しに見る名無し:2009/02/27(金) 06:44:21 ID:YbTxZEyW
>>806
伊烏は美男だけど、稚児というには歳取りすぎてるなぁ。
男の癖にうなじがエロい、中性的美少年の武田なんかは
ストライクゾーンど真ん中だろうが。
814創る名無しに見る名無し:2009/02/27(金) 10:39:41 ID:zuGB9I8p
>>811
碧也版の信乃は下手すりゃ5歳年下の毛野さんよりも子供っぽく見える
信乃が素直系の美少年顔で毛野がキツい系の美少女顔(男だが)

>>812
☆の信乃が男扱いされるってのは
玉梓の呪いなんだっけ?w
815 ◆cNVX6DYRQU :2009/02/28(土) 01:18:40 ID:2qvnyL6x
瀬田宗次郎、東郷重位で予約します。
816 ◆KEN/7mL.JI :2009/02/28(土) 17:06:26 ID:MhWV87jy
 はて、さて、それでは、それがし、
 【オボロ、犬塚毛野、奥村五百子】
 を、予約をばさせていただきたく候。
817創る名無しに見る名無し:2009/02/28(土) 17:47:50 ID:rfDLaqD5
>>814
いや、☆の信乃が男扱いされてるのは伏姫の呪いなんだw
自分の趣味で男として育てるという変態w
818 ◆KEN/7mL.JI :2009/03/01(日) 18:08:08 ID:SVga3PPM
 それでは、
 【オボロ、犬塚毛野、奥村五百子】
 を、投下をばさせていただきたく候。
819怪力乱心を語らず ◆KEN/7mL.JI :2009/03/01(日) 18:09:57 ID:SVga3PPM
 暗闇の中に潜む二つの影がある。
 意識を向ければ、さほど大きくはない声で話をしているのが分かる。
 目をこらせば、彼ら二人はさほど大きくない、痩せた体格の者であることが分かる。
 そしてさらに目をこらし、或いは雲の隙間から漏れる月明かりの助けを借りれば、そのうち一方が異形をしていることも見て取れる。
 一人は犬塚毛野胤智。智の珠の宿命を持つ、八犬士随一の策士。
 一人はオボロ。遙かなる時の彼方より呼ばれし、トゥスクルの若き将。
 そのオボロこそが異形の主であり、猟犬の如き耳と尾を持つ者だ。


 毛野はそれらの言葉を聞きつつも、決して警戒を緩めはしなかった。
 朧と名乗る奇怪な男の言うことは、何から何まで絵空事としか思えぬ事ばかりだし、容貌も実に怪しい。
 耳は、明らかに人ならぬもの。山犬か狐狸の類のそれだ。
 彼は "はくおろ" なる人物を主として仕えているようだが、どうもその人物が毛野と同じ一族なのではないかと言うようなことをしきりに言っている。
 そこで考えたのは二つ。
 この朧という男は、遠く明国かそれよりも彼方の異国の者で、日の本より移住した主に仕えているのではないかという事。
 それとも或いは、"はくおろ" なる人物は、例えばそう、仙人や陰陽師の類で、鬼を使役するが如くこの怪しげなモノを手足としているという事。
 どちらも推量で、確証はない。
 毛野の常識からすれば、獣の耳を持つモノなどは狐狸禽獣、妖怪変化の類だが、朧の主が自分と同じような姿形 ――― 特に、耳を指してそう言っているようだが ――― をしているという。
820怪力乱心を語らず ◆KEN/7mL.JI :2009/03/01(日) 18:11:08 ID:SVga3PPM
 であるのならば、一つめの推量を元にすれば、或いは遠い異国にはこのような姿をする者達が普通に住んでいるのかも知れない、とも思う。あり得ないとは言い切れまい。
 ただ何にせよ、一つにこの男に直接的な敵意がないようだということ。
 そして何より、妖怪変化と断ずるにはどうにも人間くさいという二点が、毛野の判断を保留させる。
 毛野の知る妖怪変化というモノは、どちらかというと怨霊に近い。
 この朧が口にする様な忠節や恩義などの徳などとは縁遠いいのだ。
 勿論、朧の語る言葉にどれほど真実が含まれているのか、どの程度の嘘が混ざっているのかは知れたものではない。
 とはいえ毛野としては、信頼はせずとも考慮するに値するだけの情報を得ることが出来たと言える。
 この男をどうするか、は、ひとまず今決めずとも良いだろうと考えるに足る情報だ。
 もし朧が、殺し合いを仕組んだ怪しい者どもに連なる妖怪だとしたら、むしろより多くの情報を引き出してから斬ればいい。

 オボロはというと、頭上から落ちて来たこの少年に対して、何一つ嘘を言っては居ない。
 勿論、頭から信頼をしてのことではない。
 一部トウカの事など、敢えて伏せておいた事柄もあるが、自分と故国のことについては、だいたいが聞かれるままに答えている。
 開口一番に妖怪変化等と言ってきたことには些か面食らったが、見ればまるで少年のような年頃。空間転移術の様な技を立て続けにかけられては混乱もするだろう。
 ここは年長者として、また侍大将として、こいつをひっぱってやらねば、等とも思う。
 それに、話を聞くにこの少年も自分同様、あの奇妙な白石の敷き詰められた庭に居た内の一人だと言うことも分かる。
 ならば、とオボロは判断する。
 ならば、自分もこいつも、同じ立場か、と。
 その時点で、それはさして根拠のないことではあったが、結果として当を得たものであった。
 加えるならオボロ自身、こういう場面でとっさに腹芸が出来るほど器用ではない、というのもある。
821創る名無しに見る名無し:2009/03/01(日) 18:11:59 ID:ZmwUqqkh
支援致し候
822怪力乱心を語らず ◆KEN/7mL.JI :2009/03/01(日) 18:14:48 ID:SVga3PPM
 けれどももう一つ、やはりこの少年も先ほどの男同様、ハクオロと同じ耳をしている事が、オボロの判断に影響を与えていた。
 もしかしたら、とオボロは思う。
 彼らは、ハクオロに近しい者達なのではないか、という事を。
 そうなると、どうしても好奇心が勝つ。
 彼らのことを知っておきたいという好奇心だ。
 勿論、それを最優先にしてしまうほどにオボロの現状認識力は鈍くはない。
 最も重要なことは、この奇怪な状況を打破し、主の元へと帰還することだ。
 こんなところでのんびりしている場合ではないと重々心得ている。
 それに聞けばケノと名乗るこの少年も、仲間と共に重大な戦いに身を投じている最中らしいという。
 やはり似た立場の者同士、と思わざるを得ないのだ。


「俺はひとまず、里に下りようかと思っているんだが…」
 さて、一通りにお互いの情報を (それぞれに差し障りがないと思える範囲で嘘偽りなく) 交換した後、すっくと立ち上がった朧がそう言った。
「…まぁ、それもいいかもな」
 毛野は一応そう答え、朧の顔を伺う。
 暗くてさほど良くは見えないが、僅かに伺えたのは焦り。
 この状況に焦っているのは当然だ。
 里に下りるのは、人が多く集まる場所へと言うことだろう。
 だがそれが、この自分との邂逅のように、下らぬ殺し合い等には乗らぬ者を探してなのか、或いは目当ての誰かが居るのかは分からない。
 毛野は朧が表立った敵意を見せぬからこうしているだけで、朧がたちの悪い妖怪変化ではないかとの疑いはまだ持ち続けている。
823怪力乱心を語らず ◆KEN/7mL.JI :2009/03/01(日) 18:15:26 ID:SVga3PPM
 里に下りようという提案にうかうかと乗って、敵のまっただ中に誘い込まれぬとは言い切れない。
 だがしかし、毛野にも又事情がある。
 先ほど話をしている間に一瞥した人別帳。
 そこに、同じく八犬士の同士である犬塚信乃の名があったのを見て取っていたからだ。
 勿論、得体の知れぬ朧にそんな事は言っていない。
 探し人が居ることすらおくびにも出していない。
 この時点で、朧をそこまで信用して良いものかと言えば、答えは否だ。
 かといって、ここで別れるのもどうかと言うと、それも否。

 毛野は懐にしまい込んでいた地図を取り出す。
「一番大きいのは、ここから南に進んだ城下だな。それなりに距離はある」
「城か…!」
 朧は「城下」という言葉に些か反応をする。
 実のところこれも、主ハクオロに近しいと思われる者達の城なのだろうか、という好奇心からなのだが、毛野がそんな内情を察することは出来ない。
「…それと、この今居る山の麓に、呂仁村址…と書かれているな。
 人が住まなくなった村の跡…って事だろう」
 ちらりと朧に目線。
「う〜む…。
 まぁ、人が住んでなくても、誰かが来るかもしれないな。
 そんな回り道でもないし、城を見に行くのはその後でも良いか」
 なんだか言っていることが妙な感じだが、毛野としてもそうするつもりで居た。
 城、というのだから、或いはここが奴らの本拠なのかも知れない。
824怪力乱心を語らず ◆KEN/7mL.JI :2009/03/01(日) 18:17:23 ID:SVga3PPM
 いざとなればの心づもりもあるが、まずはその前に、仲間の信乃と、何より智の珠を見つけておきたいのだ。
「よし、うだうだしてても仕方ない。
 出発するぞ!」
 毛野の返答などまるで待たず、朧はさっさと歩き出してしまう。
 軽く悪態を付いて、毛野は少し離れて跡を追う。
 さてどうにも、もしかしたら警戒しすぎているのではないかと内心思いながら。

◆◆◆

 山野を歩くのに慣れた健脚の毛野から見ても、朧の足取りはしっかりしたものだ。
 月明かりのみが頼りの山道など、普通ならまともに歩くのも危ういはずだが、朧は毛野以上に迷い無く突き進む。
 気をつけねば毛野ですらも、遅れて取り残されそうになるほどだ。
 時折立ち止まり、鼻をひくひくとさせたり耳をそばだてたりして辺りの気配をうかがっている様子が見て取れる。
 どうにもその仕草が獣くさく、やはり変化の類やもと思わさせられる。
 
 程なくして、地面が平坦になり、立木もまばらになり開けてくる。
 荒れた耕作地の跡や荒ら屋、朽ちかけた小屋が散見し、鬱蒼とした木々に囲まれて、いかにも人無き廃村、さしもの豪傑すら尻込みしかねぬ様相だ。
 暗闇に目をこらして見渡せば、ぽつりぽつりと八軒ばかりか、民家、或いは民家であったであろうものが確認できる。
 人の気配どころか、生ある者はまるでこの世でただ二人きりとでも言わんばかりだが、オボロも毛野も、警戒しながらも躊躇無くその中へと突き進む。
 さて、どうしたものか。
 ほぼ村の中央部と言える場所で立ち止まり、辺りを見回す。
825創る名無しに見る名無し:2009/03/01(日) 18:18:26 ID:ZmwUqqkh
支援支援
826創る名無しに見る名無し:2009/03/01(日) 18:18:58 ID:ZmwUqqkh
 
827怪力乱心を語らず ◆KEN/7mL.JI :2009/03/01(日) 18:19:08 ID:SVga3PPM
「とりあえず、手分けして家捜しでもするか…」
「家捜し? こりゃどう見たって人っ子一人居ないだろう」
 毛野の言葉に、オボロがそう応えるが、
「人じゃない、モノだよ。
 あの男、武器は自分で探せ、なんて言ってたろ。どっかに隠してあるって」
 言われて、ああそういえば、と思い出す。
 さて、かつては義賊などをしていた自分がそこに気を回せていなかったのは迂闊と言えば迂闊。
「某しとしたことが…、だな」
 毛野に、というより、ここには居らぬ誰かに向けて、小さく呟く。
 確かに、本来二刀流を使うオボロとしても、やはりもう一振りは欲しい。
 まずは人捜し、とは考えていたが、そちらも優先したいことではある。

 結局二人は、それぞれ右回り左回りにと別れて、廃屋を調べて回る。
 このとき、毛野には二つばかり別の思惑があった。
 一つは当然、智の珠を探す、という事だ。
 智の珠についてはオボロには話していない。
 出来るならば、誰にも話さず取り戻したいと考えている。
 自分が直接見つけられるのが一番良いが、仮に朧が先に見つけたら、元々自分の物なのだと言って詳細は伏せたまま譲って貰うか、何かと交換するか、或いは…盗むか奪うか。
 何れにせよ智の珠を取り戻すことは毛野にとって最重要事項の一つなのだ。
 それともう一つ。

 毛野は入っていった家の中から、外をうかがう。
828創る名無しに見る名無し:2009/03/01(日) 18:19:09 ID:ZmwUqqkh
 
829怪力乱心を語らず ◆KEN/7mL.JI :2009/03/01(日) 18:20:21 ID:SVga3PPM
 朧が入っていった民家はきちんと確認している。
 家捜ししつつ、朧を一人にして様子を見る事。
 これも、毛野がしようとしていることの一つだ。
 あの異形の主が、立ち振る舞い通りの者なのか、或いは腹に何等かの企みを抱える人外なのか。
 こちらの目の届かぬ場での振る舞いから、何かしら伺えるやもしれない。
 幸いにも、家の中へ入っているときは無理だが、外の開けた場所に出れば、月明かりのおかげで幾分見やすい。
 さほどの期待は出来ぬが、毛野は注意深く監視をしながら、数軒の荒ら屋廃屋の中を探っていった。
 新たに現れた別の気配に気づくのが遅れたのは、朧に対して意識が向きすぎていた為だと、毛野は後にそう思う。 


 朽ちた物入れをひっくり返し、竈の中をほじくり返し、かなりの煤塗れ埃まみれになること三軒ほど。
 オボロはというと、既にこの家捜しがかなり不毛な物なのではないかという気がしてきている。
 此処には何もない。半ばそう確信している。
 それは内心の焦りによってもたらされた判断でもあったが、同時にやはり、義賊としての経験から来るものでもある。
 こんな事をするよりも、早く人を見つけ、何よりトウカと合流した方が良いのではないか?
 今は成り行きで、ケノという少年と共に行動をしているし、また彼がなかなかに腕が立つだろう事も分かる。
 友好的とも言い切れないが、さてなかなかに利発そうだとも思う。
 思うが、そんな事よりもやはりオボロとしては、居心地の悪い曖昧模糊としたこの状況が好ましくない。
 オボロにとっては、「討つべき敵がいて、共に戦う仲間が居て、従うべき主が居る」という単純明快な場でこそ、己の力が存分に発揮できるのだと、そう思う。
 主、ハクオロはこの場には居ない。
 仲間、トウカとはまだ出会えていない。
 そして敵。
830怪力乱心を語らず ◆KEN/7mL.JI :2009/03/01(日) 18:22:08 ID:SVga3PPM
 あの殺し合いの宣言をした男と、その奥にいた連中 ――― 或いは、その手下。甘言に乗せられ、手当たり次第に人を斬ろう等と考える輩。
 敵の姿が明確ではないことが、オボロの意識に僅かな焦りと苛立ち、そして妙に浮ついた、地に足のつかぬ感覚をもたらしている。
 そのことを、オボロは明確には意識していない。
 ただなんとはなしに落ち着かぬ、という思いが付きまとい、結果、早くトウカと合流すべきだ、という焦りに繋がる。
 その焦りが、新たに近づいてきた別の気配に対し、僅かに遅れをとる一因ともなった。

 ◆◆◆

 「成る程。合点が行きました」
 と、そう言うと、その女、奥村五百子はするすると歩き始める。
 不意のその行動に、やはり毛野は後れを取る。
 この女、どうするつもりだ?
 五百子に敵意がないことは分かった。
 あれば、小屋の中から朧の様子を伺っていた間抜けな首が、地面に落とされていたとしても不思議はない。
 しかし ―――。
 
 「もし」
 声をかけられるまでに近づかれた己の不覚を悔い、素早く脇差しを抜き放ち構えはしたが、意に反して暗がりに現れたのは、黒の袷に灰色袴を身につけた、日に焼けた肌をした一人の女であった。
 まだ夜明け前という事もあり、面差しは漠としてとらえどころがないが、その眼は些か細く鋭い。
831創る名無しに見る名無し:2009/03/01(日) 18:22:37 ID:ZmwUqqkh
カタカナと漢字の名前使い分けておるんだの
832創る名無しに見る名無し:2009/03/01(日) 18:22:53 ID:ZmwUqqkh
 
833創る名無しに見る名無し:2009/03/01(日) 18:23:23 ID:ZmwUqqkh
そろそろさるさんのターン
834怪力乱心を語らず ◆KEN/7mL.JI :2009/03/01(日) 18:23:42 ID:SVga3PPM
 旅芸人として育った経験もあり、男装はしていても女であるとは察せられたが、物腰にしろ立ち姿にしろ、男と言われればそう信じたやもしれぬ様な凜としたものがある。
「肥前佐賀、奥村五百子と申します。率爾ながら、御名前を伺いたい」
 腰に太刀、背には行李。隙はないが、かといって戦いを仕掛けようという気配もない。
「…犬坂毛野胤智」
 警戒はしたまま、構えはとき、そう答える。
 五百子と名乗ったその女は、名を聞いて些か思案したような表情をする。するが、その姿勢も崩さず、
「なら、旅の途上かね」
 少し目を細めてそう返してきた。
 毛野は表には出さずに、さらに警戒を強める。
 この女、何かを知っている。
 何を知っているのかは分からぬが、自分の名を聞いたときの反応が妙だった。
「そうだ」
「先程の様子、隠れていた様に思えたが…」
 毛野が切り返すよりも先に、五百子がそう問うて来た。
 問いかけて、視線が毛野越しに向こうを見、止まる。
 しまった。毛野がまたも己の迂闊を恥じて、素早く背後に目線を送ると、朽ちかけた荒ら屋から出てくる妙に薄汚れた朧の姿。
 そして、五百子は先程の言葉を発する。

  
 オボロの前に突然現れた一人の影。
 その影は何等気配も出さずに、ぬらりとただそこに立ち、僅かに高い、しかし何ら抑揚のない声で話しかけてきた。
「肥前佐賀、奥村五百子と申します。率爾ながら、御名前を伺いたく」
835創る名無しに見る名無し:2009/03/01(日) 18:25:21 ID:ZmwUqqkh
名前聞いてなにか気がついたかしらん
支援
836創る名無しに見る名無し:2009/03/01(日) 18:25:29 ID:ZmwUqqkh
 
837創る名無しに見る名無し:2009/03/01(日) 18:25:45 ID:ZmwUqqkh
 
838創る名無しに見る名無し:2009/03/01(日) 18:26:56 ID:ZmwUqqkh
どうかな?
ダメならレス代行もあるよん

レス代行はここでおk
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/1246/1235523681/
839怪力乱心を語らず ◆KEN/7mL.JI :2009/03/01(日) 18:27:19 ID:SVga3PPM
 どうすべきか、素早く判断する間もなく、引きずられるようにただ、
「トゥスクルの侍大将、オボロ」
 と返した。
 その端から、白刃が眼前に迫る。

 五百子は抜き打ちに一閃。
 不意でありながらも反射的に身を引くオボロは、その手に刀を抜く。
 切り返しを受けるべく右手の刀を上げたとき、五百子の脚が腹を打っていた。
 衝撃に屈むところに、頭上からの返し。
 それを受けつつ、さらに右に転がった。

「何をっ…」
 言いつつ、体勢を直す。
「狐の類か…。さて、長崎に天狐、地狐なる妖物が居ると聞く。狸は四国が本場と聞くが、何れにせよ退治すれば分かったいね」
「何だって?」
 ゆらりと揺れて、八双から袈裟斬りに仕掛けてくるのを、受けて力で押し返す。
 そのまま鍔迫り合いになるところを、急速に切り下ろされ脚を狙われた。
 ぐん、と上体で押し返す。
 その軸にした右足を、再び蹴られた。
 気が削がれ、右半身が密着する。
「師、宣わく、怪力乱心を語らず」
 何だ?
 蹴り脚の次に、言葉でさらにオボロの意が乱れる。
840創る名無しに見る名無し:2009/03/01(日) 18:27:33 ID:ZhYbPp/n
sienn
841創る名無しに見る名無し:2009/03/01(日) 18:28:16 ID:ZmwUqqkh
おお
842創る名無しに見る名無し:2009/03/01(日) 18:28:17 ID:ZhYbPp/n
支援
トイレ逝ってくる
843怪力乱心を語らず ◆KEN/7mL.JI :2009/03/01(日) 18:28:30 ID:SVga3PPM
「在るものは在り、在らぬものは無い。
 在らぬものを在ると言い、それに頼り縋るは愚。されども…」
 オボロの鳩尾に、五百子の刀の柄頭が打ち込まれた。
「眼前にあらば、それは怪異で無く現世のことったい。
 ならば、狐狸妖怪の類、この凶事を仕組みし妖しき者とて討ち果たせよう」
 息が数瞬止まり、反応が出来ない。
 頭上に月の光を浴びた刃が閃くのを感じる。
 そうか、死ぬかと、数瞬の間に思った。

 五百子の刃を止めたのは、毛野の叫びであったが、そのことはオボロの意識には入ってない。
「待て、駄目だ!」
 事態の急変に毛野はいつになく焦っていた。
 五百子の行動理由は、ほぼ見当は付いている。
 自分が疑いつつも保留としていた結論。つまり、オボロが狐狸妖怪の類ではないかという問いに、素早く答えを出したのだ。
 そしておそらく、自分が物陰から様子を伺っていたことから、自分がその妖怪を恐れ、或いは襲われていたとまで思ったのかも知れない。
「こどんは待っとんしゃい」
 どこぞの方言か、毛野には分かりにくい言葉を使ったが、待てと言われて待てるわけもない。
「駄目だ、今は、まだ…っ!」
 言い終わるより早く、五百子の身体が跳ね、毛野に覆い被さるように立つ。
 見ると、オボロが下から刀を跳ね上げるように切り上げて、そのまま脱兎の如く闇へと駆けていった。
「おい、待てよ…っ!」
 毛野ですら舌を巻くオボロの健脚は、この闇の中を瞬く間に駆け去り、追う間もなく消え去った。
844怪力乱心を語らず ◆KEN/7mL.JI :2009/03/01(日) 18:29:57 ID:SVga3PPM
 大きく息をつく毛野。
 五百子はその闇の中を見つめ、暫くして刀の血を拭ってから鞘に収める。
「血が…」
 五百子の二の腕に、傷があった。
「筋も血管もやられてなかけん、血止めをすれば問題なかよ」
 血。
 五百子のものと、そして闇に点々と続くオボロのもの。
 ほんの数瞬の間に、斬り合いとなり血が流れた。
 毛野は五百子を見る。
 戦いの後の昂揚も、或いは敵を逃した口惜しさも、他あらゆる感情も伺わせぬ。
 殺気も、剣気もなく斬り合う五百子の姿が脳裏に残っている。
 毛野の視線を見返して、五百子は再び眼を細めた。
「私もな、八犬伝は好きたい。妖怪退治なら、八犬士の方が上手ばいね」
 そう言った。
 言葉の意味は分からなかったが、この僅かに眼を細める表情が、五百子の笑みなのだと言うことは分かった。

845創る名無しに見る名無し:2009/03/01(日) 18:30:13 ID:ZmwUqqkh
おお、止めた
846創る名無しに見る名無し:2009/03/01(日) 18:30:51 ID:ZhYbPp/n
支援
847怪力乱心を語らず ◆KEN/7mL.JI :2009/03/01(日) 18:31:04 ID:SVga3PPM
【ろノ仁/呂仁村址/一日目/黎明】

【奥村五百子】
【状態】:左手に刃傷
【装備】:無銘の刀
【所持品】:支給品一式
【思考】 ひとまず殺し合いに乗る気はない。
1: 犬塚毛野を名乗る少年と行動を共にするかどうか…。
2: この凶事は妖怪やそれに類する者の仕業ではないか。
【備考】
※1865年、20歳の頃より参戦。
※犬塚毛野のことを、八犬士の犬塚毛野の役を演じている旅芸人か放歌師の類と考えています。
※オボロの事は、狐か狸の変化と考えています。また、それら妖物がこの凶事の原因かと考えています。

【犬坂毛野@八犬伝】
【状態】:健康
【装備】:脇差
【所持品】:支給品一式
【思考】
基本:主催者の思惑を潰し、仲間の元に戻る。試合に乗った連中は容赦しない。
一:オボロを追うべきか? 五百子と話すべきか? 或いは…?
二:五百子が八犬士の何かを知っているのか気になる。
三:智の珠を取り戻す。
四:主催者に関する情報を集める。柳生十兵衛との接触を優先。
【備考】
※キャラクター設定は碧也ぴんくの漫画版を準拠
※漫画文庫版第七巻・結城での法要の直前から参加です。
※智の珠は会場のどこかにあると考えています。
※オボロを妖怪変化の類だと認識しています。
848創る名無しに見る名無し:2009/03/01(日) 18:31:34 ID:ZmwUqqkh
八犬士=いいもの⇔妖怪=わるもの

さすがきっぷがいいw
849怪力乱心を語らず ◆KEN/7mL.JI :2009/03/01(日) 18:32:04 ID:SVga3PPM
 ◆◆◆
      
 迂闊だった。
 暗闇の中を走りながら、オボロは己の不明を恥じる。
 初めの抜き打ちをかわせたのは、それがトウカの剣筋に似ていたからだ。
 運良く、かわせただけ。それが分かる。
 技量において格段の差があったとは思わない。
 だが、何より恐ろしかったのは、その殺気の無さである。
 意識の外から現れて、名乗りを上げたそのときから、とどめを刺そうと白刃をかざすそのときまで、五百子には殺気が感じられなかった。
 殺してやろう、打ち負かそう、勝ってやろう、という意志。
 まるで全てが平時同様。飯を食い、用便を足し、床に着くが如く、斬りつけてきた。
 何かを守ろうとする、或いは何かを奪おうとする剣。
 憎しみや恨みに塗れた剣。
 悲しみや怒りに震える剣。
 それらは、分かる。
 だが、五百子のように何ら意志や感情の見えぬ剣は、分からない。先が読めない。
 オボロにとってはむしろ、そのぬらりと底の見えぬ剣筋こそ、妖怪のもののようにすら思えた。
 死人の剣だ。
 不意に、そんな言葉が浮かんだ。
 あれは、生ある者の剣ではない。
 生き延びよう、打ち負かそうという意志のない、死人の剣筋だ。
850創る名無しに見る名無し:2009/03/01(日) 18:32:36 ID:ZhYbPp/n
五百子さん思考回路が単純だなw
851創る名無しに見る名無し:2009/03/01(日) 18:32:51 ID:ZmwUqqkh
おお、現実主義的というかカタいなあ奥村さんw
852怪力乱心を語らず ◆KEN/7mL.JI :2009/03/01(日) 18:32:52 ID:SVga3PPM
 
 右手で、左手の傷を押さえる。
 筋も血管もやられていない。痛みはあるが、何処かで薬草でもまいて血止めをすれば問題はないだろう。
 この傷も、迂闊さ故だ。
 普段の、二刀の時の癖で、初めの抜き打ちに対して左手で受け太刀をするかの如く前に出してしまっていた。
 引くのが僅かに遅れていたら、おそらく左手はなかっただろう。
「…クソッ!!」
 オボロは歯がみをする。
 自分の迂闊さに。
 そして、毛野のことに。

 あの女は、毛野と組んでいた。
 そう思う。
 確証はない。確証はないが、そんな気がしてならない。
 自分とトウカのような初めからの知り合いか、或いはあの村で会って組んだのかは分からぬ。
 分からぬが、鳩尾を打たれたときに走り寄ってくる毛野の姿が僅かに目の端に映っていた。
 少年を使い、相手を油断させてから斬るという事か。
 或いは毛野が、あの女を言いくるめてけしかけてきたのか。
 斬り合いの最中、なにやら訳の分からぬ事を話し続ける五百子の様は、その殺気の見え無さとも相まってオボロに得体の知れぬ輪郭を描かせる。
 
 拙い。
 オボロは自分を賢いなどとは自惚れては居ない。
853創る名無しに見る名無し:2009/03/01(日) 18:33:38 ID:ZhYbPp/n
オボロwww
854怪力乱心を語らず ◆KEN/7mL.JI :2009/03/01(日) 18:33:45 ID:SVga3PPM
 しかし、今思うのは何よりもトウカの事だ。
 自分よりも遙かにお人好しのトウカが、このような敵も味方も分からぬ場において、どのようにされてしまうものか。
 オボロはそれを思うと、怒りとも恐怖ともつかぬ青黒い感情に包まれる。
 拙い。
 とにかく、トウカを探さねば。
 五百子のような、或いは毛野のような、奸智に長けた、得体の知れぬ輩から守るためにも、余計なことなどせずに真っ先にトウカを探し出し、合流せねば。
 
 果たしてそれが、仲間の安否を思っての事なのか、或いは己の中に生じた得体の知れぬ者への恐れからのものなのか。
 オボロ自身、それが分かるはずも無かった。

【はノ仁/山林/一日目/黎明】

【オボロ@うたわれるもの】
【状態】:左手に刀傷、煤、埃などの汚れ
【装備】:打刀
【所持品】:支給品一式
【思考】
基本:男(宗矩)たちを討って、ハクオロの元に帰る。試合には乗らない
一:五百子、毛野を警戒。まずは離れて、傷の治療をしたい。
二:トウカを探し出す。
三:刀をもう一本入手したい。
※ゲーム版からの参戦。
※クンネカムン戦・クーヤとの対決の直後からの参戦です。
※会場が未知の異国で、ハクオロの過去と関係があるのではと考えています。
855創る名無しに見る名無し:2009/03/01(日) 18:34:45 ID:ZmwUqqkh
殺気がないのは害獣退治ぐらいにしか考えてないのかもだw
856 ◆KEN/7mL.JI :2009/03/01(日) 18:35:34 ID:SVga3PPM
 以上にて、投下終了に御座います。
 多数の支援誠に有り難う御座います。
 しぇあ゛っさるさる! で御座います。
857創る名無しに見る名無し:2009/03/01(日) 18:36:22 ID:ZmwUqqkh
投下の業前、GJに御座りました
858創る名無しに見る名無し:2009/03/01(日) 18:36:46 ID:ZhYbPp/n
投下乙
五百子さんマーダーじゃないのに
引っ掻き回しばかりしてるなw
色々とすれ違いもあるし
毛野とどう行動するのか

そしてオボローッ!!!お前も誤解しているぞー!
そしてトウカが変態と一緒にいるぞー!
今後の波乱を予感させる展開ですた
859創る名無しに見る名無し:2009/03/01(日) 19:09:58 ID:ZhYbPp/n
ところでオボロと毛野って実年齢にはそんなに変わらないんだよなw
むしろ毛野のが上の可能性のが高い
860創る名無しに見る名無し:2009/03/01(日) 19:15:06 ID:OprgUvd3
トウカ乙!
百合子さん喧嘩っ速すぎだろうwwww
オボロもとんだとばっちりwwww

そしてついに来たね誤解フラグ
861 ◆uLPnCZOZvE :2009/03/03(火) 02:57:29 ID:338EunC+
高嶺響、香坂しぐれを予約します
862 ◆uLPnCZOZvE :2009/03/05(木) 00:40:23 ID:D26BGdqO
>>681ですが書きあがった所でバックアップ取らず全部消えてしまいました
ちょっと書き直しの時間が取れませんので残念で仕方ありませんが一旦破棄します
すみません
何度も同じことをやっているのについ忘れてしまう……
863創る名無しに見る名無し:2009/03/05(木) 00:45:00 ID:aL3+afAz
>>862
そいつは残念。
暇が出来たらまた来てください。
864 ◆C1mr6cZSoU :2009/03/06(金) 00:27:30 ID:kTdTyKcC
岩本虎眼、藤木源之助、剣桃太郎、坂田銀時の四名で予約します
865創る名無しに見る名無し:2009/03/06(金) 02:20:04 ID:7DHQjm5Z
おおっ

先生と藤木再会クルー!?
866レス代行:2009/03/06(金) 23:31:42 ID:NpAYJm2M
◆cNVX6DYRQU

瀬田宗次郎、東郷重位で予約した者ですが、規制に巻き込まれて書けないので代行をお願いしました。


――との事ですので、代理投下いきます
867失われた剣を求めて  レス代行:2009/03/06(金) 23:32:42 ID:NpAYJm2M
倉間鉄山と別れた瀬田宗次郎は、一服し終わると人家を出、へろな村の往来を西に向かって進んでいた。
特に目的があったわけではないが、そちらの方向から何か心惹かれる気配を感じたのだ。
そして、海岸間近まで来たところで、宗次郎はその気配の正体を悟る。
そこにあったのは、剥き出しのまま地面に突き立った一本の剣。
しかも、遠目で見てもはっきりわかるほどの名刀……おそらくは宗次郎のかつての愛刀菊一文字則宗を上回るだろう。
剣から発せられる神気に魅せられてふらふらと刀に近付いて行く宗次郎。
この時点で潜んでいた者が不意討ちを仕掛けていれば、剣を交える事なくあっさりと勝負が付いていたかもしれない。
だが、現実にはそうはならなかった。宗次郎が刀か、せめて木刀でも持っていれば彼は容赦なく不意討ちを仕掛けただろう。
しかし、寸鉄も帯びぬ少年を不意討ちで倒す程に勝負に徹する事は、彼……東郷重位にはできなかった。
重位は身を隠していた樹の陰から現れ、宗次郎と突き立った剣の間に立つ。
「こんにちわ。あれ?もしかしてその刀はあなたのですか?」
「いや。この刀が欲しくば、濃に気兼ねなく取るが良い」
この刀は元々、へろな村の民家の一つに隠されていた物を重位が見付け、ここに突き立てた物である。
こうしておけば、一流の剣客ならば、この少年のように近くを通るだけでこの剣が発する神気を感じて誘われて来る筈。
そこを襲って斬る、というのが重位の策である。
折角の名刀を己の得物とせず、敵を釣り出す餌としたのは、やはり重位がタイ捨流に不安を感じているからだ。
極めるに足らぬ剣として一度は捨てたタイ捨流で、果たして一流の剣客と互角に闘えるか。
その不安が、重位にらしくもない策に頼る事を決断させた。
なのに最初の相手が無手なのを見て不意討ちを断念したのは重位が本質的にこのような策略に向かない事を示しているが、
かと言ってこの若者が得物を手に入れるのを黙って待つ程には、重位もお人好しではない。刀を抜き、構える。
「なるほど。つまりあなたは最後の一人を目指している訳ですか」
「然り!」
言葉を発した直後に重位は飛び出した。
示現流の剣士は一息に三間を飛ぶと言われる。まして、奥義を極めた重位ならばその足運びは正に神速。
重位は先に発した己の言葉を追い越さんばかりの勢いで宗次郎に迫ると、袈裟懸けに剣を振り下ろす。
「ぬっ!?」
しかし、剣を振り下ろした時には既に宗次郎の姿はそこにはなく、背後から声が聞こえて来る。
「じゃあ、この刀は僕がもらいますね」
重位は己の突撃をかわして瞬時に刀を取った宗次郎の速さに驚くが、すぐ訪れる筈の次の攻撃の機会に備えて力を溜める。
一方、まんまと刀を手に入れた宗次郎は、ほれぼれとその刃を眺めるが、急に刀身に露が浮かぶのを見て驚愕に目を見開く。
宗次郎にも重位にも知る由はないが、その刀は村雨丸という、元あった世界では鎌倉公方家に代々伝わる名刀であった。
殺気を持って抜くと水滴を生ずるのは、村雨が宝刀である故の奇瑞だが、知らぬ者が見れば不審の念が先立つのが道理。
まして、己の命を預けるべき得物に、己の知らぬ妙な性質があると知れれば、平静でいられる剣士はまずいまい。
そしてそれこそが重位の第二の罠。宗次郎の気が村雨に向いた一瞬の隙に、重位は再び宗次郎に突進して切り裂く。
「刃から水が出るなんて凄いなあ。どんな仕掛けなんだろう」
しかし、またもや切り裂いたのは宗次郎の残像のみ。重位の二段構えの策は完全に不発に終わったのだ。
(此奴……)
宗次郎が無手だったせいで矜持が邪魔をして完全な不意討ちを行えなかったこと。
志々雄や張の殺人奇剣を見慣れていた宗次郎の、水気を発する村雨への驚きが思っていたよりも小さかったこと。
そういった要因もあるにはあったが、やはり重位の攻撃が失敗した最大の理由は宗次郎の動きの想定外の速さ。
この少年は、身のこなしに限れば自分よりも……そして示現流よりも速い。重位はそう認めるしかなかった。
しかし、相手が強いからと言って重位の戦意が鈍る事はない。
むしろ、この恐るべき剣士を何としても己の手で打ち倒す決意を固め、タイ捨流の半開の構えを取る。
一方の宗次郎も、気楽そうな表情を見せているが、内心では重位の恐るべき剣気を感じ取って気を引き締めていた。
(鉄心さんには悪いけど、この人が相手じゃ手加減するのも逃げるのも難しそうだな)
「タイ捨流東郷重位、参る!」
「僕は瀬田宗次郎……流浪人です」
そして、極限まで「速さ」を鍛えた二人の対決が、ここに幕を開く。
868失われた剣を求めて  レス代行:2009/03/06(金) 23:33:17 ID:NpAYJm2M
重位と宗次郎の闘いは、その激しさとは裏腹に、膠着状態に陥っていた。
宗次郎が縮地で重位の死角を取って斬り付けるが、重位はそれをあっさりと防ぎ、返しの一撃を浴びせる。
しかし、その剣が振り下ろされる頃には宗次郎は既にその間合いを脱しており、重位の一撃は掠りもしない。
戦いはひたすらその応酬を繰り返すばかりであった。
重位の心は既に焦りに支配されている。宗次郎の動きが速すぎて、視認する事すら殆ど出来ずにいるからだ。
それでも宗次郎の攻撃を凌ぎ続けていられるのは、剣気と闘気から、宗次郎の攻撃を先読みしているからこそ。
しかし、それもそう長くは続けられそうにない。
先程から、この一帯には、宗次郎が持つ村雨から発せられる水気により、霧が立ち込め始めていた。
そしてどうやら、神気を含む霧は、重位の視界だけでなく、剣気を察知する感覚をも阻害するらしい。
このままではいずれ宗次郎の剣気を読み損なって斬られるのは避けられなさそうだ。
そうなる前に何とか倒したい所だが、目に映らないほどの速度で飛び回る宗次郎を倒すには、タイ捨流では荷が重い。
いや、そう言ってしまうのは公平ではないか。そもそも、今の重位はタイ捨流をまともに使えていないのだから。
タイ捨流の奥義は体を捨て、待を捨て、大を捨て、太を捨てる所にある。
ならば、たとえ宗次郎の動きが己よりも数段速かったとしても、それに怯む事なく駆け回り、
相打ち覚悟で捨て身の一撃を叩き込むのがタイ捨流の剣士が取るべき戦法の筈。
しかし、今の重位は示現流の剣理と主君の為という大義に囚われ、体を損なう事を恐れて待ちの姿勢に徹している。
これをタイ捨流と称するなど、真のタイ捨流の剣士が見れば赫怒するか呆れ果てるかのどちらかであろう。
それくらいの事は重位自身もわかってはいるのだが、どうしても一度は捨てたタイ捨流に全てを預ける決心が付かない。
かと言って示現流の封印を解く訳にも行かず、中途半端な気持ちのまま重位は戦い続ける。

一方、そんな重位を仕留める事が出来ない宗次郎の方も、やはり完全には程遠い状態にあった。
少し前まで、宗次郎は過去の凄惨な出来事によって喜怒哀楽の楽以外の感情を封じられていた。
それ故に宗次郎は闘気も剣気も持たず、その攻撃は如何な達人にも先読みする事は不可能。天剣と称された所以だ。
しかし、その天剣は緋村剣心との戦いで感情を呼び覚まされる事によって折られた。
今まで天剣に頼っていた宗次郎は殺気を隠す術を知らず、それでは如何に速くても重位ほどの達人には通用しない。
このままの調子で戦いが続けば、走り回っている自分の体力が先に尽きる可能性が高いと、宗次郎は踏んでいた。
それに、宗次郎の見立てでは、重位はまだ実力を出し切ってはいない。
新月村で戦った時の剣心のように、真の力を自らの意思で封印している。宗次郎はそう感じていた。

戦っている両者が己が不利だと感じている。このような状況では、どちらかが退く事によって戦いが終わるのが普通だ。
今回ならば、退くのは、走力で優りここで退いても得物を手に入れたという成果を確保できる宗次郎の方だろう。
しかし、宗次郎には戦いを打ち切って逃げようとする様子はまるで見えない。
宗次郎はこれまで、己の過去の罪から眼を背ける為に志々雄の唱える摂理を盲信し、それに従って戦って来た。
その盲信を剣心によって砕かれた後の、これが最初の戦いになる。
どうするのが正しいのか、それは宗次郎にはまだ見える兆しもないが、それでもこの戦いを通してわかった事が一つ。
それは、宗次郎もまた剣客であり、技の限りを尽くして強敵に立ち向かうのは楽しい、という事である。
こんな宗次郎の頭から、この自分の意志で戦う初めての本格的な戦いから逃げるという考えが抜け落ちたのも無理はない。
そうして戦うこと数十合。ついに均衡の破れる時が来た。
869創る名無しに見る名無し:2009/03/06(金) 23:33:27 ID:KlL1I5PK
支援
870創る名無しに見る名無し:2009/03/06(金) 23:34:33 ID:KlL1I5PK
支援
871失われた剣を求めて  レス代行:2009/03/06(金) 23:34:58 ID:NpAYJm2M
宗次郎が縮地から重位の顔面めがけて剣を振るう。重位はすかさず間合いを外すが、ここで予期せぬ出来事が起こった。
重位の眼前を通り過ぎる村雨から滴が飛び、重位の目に入ったのだ。思わす目を瞑り、隙を見せる重位。
千載一遇の好機に一気に畳み掛けようとする宗次郎だが、全身を悪寒が貫き、本能に従って全速で後退する。
その宗次郎の前で光が閃いたかと思うと、宗次郎の服の胸元が裂け、重位の足元の地面が爆ぜる。
光が閃いたと見えたのは重位の剣。危機に陥った重位が思わず示現流の太刀を使ったのだ。
重位の凄まじい手練に宗次郎は冷や汗を掻くが、それ以上に重位の動揺は激しかった。
不十分な構えから放ったので完全なものではないとはいえ、己に課した誓いを破って示現流の技を見せてしまったのだ。
宗次郎はそのような事情など知る筈もなかったが、それでも重位の動揺を見て取ると、一気に勝負に出る。
何を迷っているか知らないが、重位がその迷いを振り切って先程のような剣を自在に扱い出せば宗次郎に勝ちはない。
その前に決着をつけようと、宗次郎は縮地から渾身の一撃を送り込む。
しかし、重位は動揺していても、それが技に表れるほど未熟な剣士ではない。宗次郎の一撃はあっさり外される。
それでも宗次郎は止まらない。跳躍すると、今度は重位の頭部めがけて蹴りを繰り出す。
この蹴りは勝負を焦った宗次郎が咄嗟に放ったもので、彼が特に拳法の類に長けているわけでは全くない。
一方の重位にしてみれば、剣術に蹴りを織り交ぜるのはタイ捨流の方こそが得意とする戦法。当然その対応法も熟知している。
余裕を持って腕で蹴りを受け止め、逆に宗次郎の体制を崩そうとする。だが、そこに誤算があった。
超人的な脚力を持つ宗次郎の蹴りの威力は、その技術の未熟さから予想されるよりも桁違いに高かったのだ。
為に重位の腕は蹴りを受けきることが出来ずに頭にぶつかり、その衝撃によって重位は脳震盪を起こして意識を飛ばす。
十分な手応えを感じた宗次郎が蹴りの反動で距離を取って着地し、前を見ると、そこには蜻蛉の構えを取った重位が。
早くも重位の意識が回復した訳ではない。もしそうなら、封印した示現流の構えを取る筈がないのだから。
意識が朦朧としているからこそ、重位の意志とは無関係に、長年の修行で身体に刻み込まれた示現流の剣が表れたのだ。
つまり、宗次郎は期せずして、重位が己に施した封印を解いてしまった事になる。
そうとはっきり悟った訳ではないが、重位の次の一撃が先程の剣よりも更に速くなるだろう事は宗次郎にもわかった。
となればこちらも最高の剣で対抗する他ない。宗次郎は刀を鞘に納め、居合いの構えを取る。
だが、果たしてそれで勝てるのか。先程の重位の剣、剣速も破壊力も宗次郎を破った剣心に優るとも劣らないものだった。
それを上回るだろう次の一撃は、天翔龍閃にも匹敵するかもしれない。それに天剣を失った瞬天殺で対抗できるか……
迷っていられたのは一瞬。次の瞬間、重位から強烈な剣気が放射され、それに釣られたのか、宗次郎は瞬天殺を発動する。
それと同時に、重位も剣を振り下ろす。示現流・雲燿の太刀――やはりその剣速は瞬天殺をも上回る。
だが、その事は宗次郎の予想の内。ここで宗次郎は更に一歩を踏み込む……左足で。
抜刀より刹那の拍子だけずらして左足を踏み込む事で、刀に一瞬の加速と加重を与える。
剣心がそれをやってのけた時には自分には無理だと言った宗次郎だが、今はこれが雲燿の太刀に対抗し得る唯一の手段。
可能か不可能かなどという事は既に宗次郎の念頭にはない。ただ、この強敵に、己に考え得る最高の剣を以って向かうのみ。
そして、宗次郎の超人的な脚力による踏み込みは、その剣に爆発的な加速をもたらし……
872失われた剣を求めて  レス代行:2009/03/06(金) 23:35:48 ID:NpAYJm2M
重位は、倒れた少年を見やる。充実した顔をしている。剣士として戦い、剣士として死んだ者の顔だ。
今の戦い、生き残ったのは重位だが、実力では重位が優っていたとは必ずしも言えない。
最後の雲燿の太刀と瞬天殺の対決は、速度においては全くの互角。本来なら相討ちになっていた可能性が高い。
なのに宗次郎の剣が重位を斬らなかったのは、刃から滴り手を濡らしていた水のせいで村雨がすっぽ抜けた為だ。
左足による踏み込みで、宗次郎自身の予想を超える加速と加重が生まれた事。
宗次郎が踏み込む左足に意識を集中させた為に、剣を握る右手への注意が疎かになった事。
村雨の柄が本来の物とは違う質の悪い物にすり返られていたのに、刀剣への造詣が浅い宗次郎が気付けなかった事。
そうした要素もあるとはいえ、あそこで宗次郎の手が滑ったのは重位から見れば幸運以外の何者でもない。
封印した筈の示現流を使ったにもかかわらず、幸運の助けがあって初めて勝てたという事実が重位の心を暗くする。
既に示現流の太刀を二度も使ってしまった以上、これ以後は絶対に示現流を使わぬよう、より気を付けなければならない。
しかし、この少年の強さを見ると、白洲で柳生が言っていた、類い稀な兵法者を集めたというのは誇張ではなさそうだ。
そんな強敵相手に、自分の似非タイ捨流がどこまで通用するのか。
無論、示現流の秘奥を幕府や柳生に知られるような事は島津家の為にも絶対にあってはならない。
だが、もし自分が敗れるような事があれば、それはそれで主家の立場が悪くなる。そしてもう一つ、この少年だ。
瀬田宗次郎、無名だが正に不世出の剣士であった。しかし、重位が無様に敗れれば、重位に敗れた少年の名も地に堕ちる。
ではどうするべきなのか。その答えを見出す事は、今の重位には出来なかった。

【瀬田宗次郎@るろうに剣心 死亡】
【残り七十六名】
※への漆の海岸に瀬田宗次郎の死体と行李が放置されています

【への漆 海岸/一日目/黎明】

【東郷重位@史実】
【状態】:健康
【装備】:打刀、村雨丸@八犬伝
【所持品】:支給品一式
【思考】 :この兵法勝負で優勝し、薩摩の武威を示す
1:相手を探す
【備考】
※示現流の太刀筋は封印しました
※示現流を封印したまま戦う事に不安を感じています
※村雨丸は、網乾左母二郎にすり替えられた後からの参戦です


以上です。
873創る名無しに見る名無し:2009/03/06(金) 23:36:17 ID:KlL1I5PK
支援
874失われた剣を求めて  レス代行:2009/03/06(金) 23:37:24 ID:NpAYJm2M
代理投下終了です
875創る名無しに見る名無し:2009/03/06(金) 23:56:11 ID:KlL1I5PK
代理投下乙!

まさかの宗次郎脱落!
やはり「キチガイ剣法」、示現流ははんぱねぇ…
一刀斎の無想剣を思い出したぜ。
しかし迷いを抱いたままの剣で、このまま進めるのか、重位の行く末に期待
876創る名無しに見る名無し:2009/03/07(土) 00:29:18 ID:EOUc8NcJ
 執筆&代理投下乙に候。

 重さんの迷いが、こう出たか。
 捨てられぬものばかり抱え込んでのタイ捨流は、成る程相性が悪い。
877創る名無しに見る名無し:2009/03/07(土) 01:25:17 ID:iKSNFNgk
宗次郎、まさかの早期脱落か…。
とはいえ、重位の封印を解いたことがどう今後に影響するか。
それが楽しみである。ともあれ乙です。
878 ◆F0cKheEiqE :2009/03/07(土) 13:24:18 ID:xj+kPs1R
投下乙です。
大量規制、早く解除されて欲しいものです。

避難所作りました
ttp://jbbs.livedoor.jp/otaku/12485/

後、
近藤勇、伊藤一刀斎、柳生十兵衛、志村新八 予約
879 ◆L0v/w0wWP. :2009/03/07(土) 17:56:25 ID:w3KoZ5jG
>>878
乙です
白井亨予約します
880創る名無しに見る名無し:2009/03/08(日) 22:48:01 ID:OfDMETzZ
すいません。ものすごくピンポイントかつ
マニアックな質問で申し訳ないのですが。
新陰流の「左剣」について詳しい情報知らないですか?
出来れば、運動のメカニズムとか分かるようなのがいいです。
ネットで調べても見当違いのものばかりしかかからないもので。
881 ◆uLPnCZOZvE :2009/03/09(月) 03:14:53 ID:jiDpOTpw
再度高嶺響、香坂しぐれを予約します
今度は消えないように気をつけまする
882 ◆YFw4OxIuOI :2009/03/09(月) 08:02:04 ID:kU8Z1eK2
む、しまった。
東郷重位、武田赤音、香坂しぐれで予約するはずが…。
しぐれ取られちゃったか。

ま、いっか。
では、東郷重位、武田赤音で予約いたします。
一応一か月は過ぎてるからありだよね?
883 ◆C1mr6cZSoU :2009/03/09(月) 21:40:41 ID:o/qz+/03
岩本虎眼、藤木源之助、剣桃太郎、坂田銀時を投下します
坂田銀時と剣桃太郎。
この両名は適当な民家を見つけては中の物を物色している。
もっとも家捜しをしているのは桃で、銀時は桃から借りた名簿に目を通していると言う方が正しいのだろう。

「ふう、見つからないな」
「まあ、刀なんて簡単に見つかるもんじゃねーししょうがねーだろ。それに俺たちはご都合主義得意のジャンプ住民
なんだから平気だろ。ピンチとなったら『隠された力が解放された』とかのノリで切り抜けられるもんだ」
「ジャンプ?銀さんは本当に面白い事を言うな」
「おいおい。俺はマジだぜ。だがよ。あの爺さんの言葉信用出来たもんじゃねーぞ」
「なんでだ?」
「だってよ。名前が誤字だらけだぜ。近藤勇や土方歳三や沖田総司とか中途半端に書き間違えてやがる。それに伊東甲子太郎て
死んだ奴まで居るぜ。そりゃジャンプ的には死んだ奴が生き返るのはお約束だからいいけどさ。自分が捕まえといて名前間違えるとか
あの爺さんはあまり信用出来ないぜ」
「名前を間違えか。確かに誤字が多いのは酷いな」

桃と銀時は色々としゃべりながら歩く。
桃は銀時と違い武器は持っていないのだが、それを心許なく感じるような弱い心は一切持ってはいない。

(何とかするしかないな。それに剣が無くても戦えないわけじゃない)

既にある種の覚悟は決めている。
元より剣術以外の格闘術にも充分な心得があるので、それは不可能ではない。
それに剣を使わずに戦った経験も一度や二度ではない。
そしてその覚悟を決めたと同時、往来の闇の奥から一人の男の影が見えた。

「あっ、誰だあいつ?……つかなんか物騒な長い刀持ってるんですけど」

銀時は闇にまみれよく姿の見えない男に向かい小走りで近寄る。
だがそれと同時、眼前の男は沈黙のまま銀時を見るや否や、襲い掛かる。

「って、うおおおおぉぉぉっ!!」

まだ距離は充分にあったのが幸いし、すぐさま逆走し銀時は桃の方へ戻る。

「なんだありゃ?いきなり襲い掛かってきたぞ。フツー名乗るだろ。侍ってさ。アレなに?暗殺者ですか?ええぇっ!!」
「いや、男の勝負に言葉を交わす必要は無いという彼なりの礼儀なのだろう。男と男の勝負を前に馴れ合いなど無用。
そういった考えであれば一方的に向こうを非礼ともいえない」
「そうか。ありゃ痴呆が始まっててもおかしくないジジイだぞ」
「いや、歳で考えては駄目だ。年齢を無視したような強者は少なくは無い」

銀時の桃は異なった見解を持つ。
だが、その二人の会話など邪魔するかのように、無言で暗殺者のごとく迅速なる虎眼の襲撃が始まる。
「来たか」
「おいおい、空気よもーぜ」

桃と銀時は左右に別れる。
だが、虎眼は瞬時に標的を銀時に定める。
武士としての本能が、剣を持たぬ桃でなく木刀を持つ銀時を敵と認識したのである。

「げっ!俺かよって、ちょっ!」

虎眼は瞬く間に距離を詰め流れ星の一撃を繰り出す。
本来なら間合いのギリギリ一歩外からの攻撃。
故に達人であれば回避行動を怠り、流れ星の直撃を許してしまう。

「うおおっ!アブねっ」

だがそれを銀時は大きく後ろに跳んで避ける。
決して流れ星を読んだわけではない。もし桃であれば間合いを正確に読みきり、それ故に首を撥ねられていたかもしれない。
だが銀時は間合いなど読んだりはしない。
ただ単純に攻撃を仕掛けたから大きく後ろへ避ける。
そのあまりにシンプルな動作は皮肉にも間合いを操る流れ星を無効化したのである。

「…………」
「おいおいジジイ。いい加減に止めろよ。死ぬかと思ったじゃねーか」

無言の虎眼に銀時の怒りの言葉が降り注ぐ。
しかし虎眼は既にそれが耳に届いたりはしない。
再び銀時に向かい神速の域に迫る鋭い攻撃を繰り出す。

「マジかよっ!話ぐらい聞けって、おいっ!!」

銀時はその攻撃を避ける。
虎眼が持つ刀の長さを考えても、銀時は分の悪さを考え反撃の意思を捨て攻撃の回避に専念する。
故に銀時は虎眼との距離を一向に詰めようとせず、間合いの伸びる流れ星は有効にならない。

一方の桃はそれをただ見ていた。
幾度も繰り返される虎眼と銀時の攻撃と回避。
桃はそれをただ見ているだけだった。
横槍を入れる気にならなかったというのが正しいのかもしれない。

「銀さんも凄いじゃないか。あの攻撃を全て避けるなんてな」

その銀時の技量には桃も思わず感心してしまうほどであった。
しかしそれも遂に終わりが来る。

(疲れてきたな。このジジイはいつになったら諦めるんだ?ああ、糖分が取りてー)

銀時がそんなよそ事をうっかり考えてしまった時だ。
その隙を見逃さず、虎眼はいつもより更に一歩深く踏み込み柄尻の更にギリギリまで伸ばし間合いを伸ばす流れ星を繰り出した。

「んなっ!?」

刀は銀時の額を正確に捉えている。
銀時は思いっきり後ろへと跳んで虎眼の追撃可能距離の更に外まで距離を話して着地する。
その銀時は地面に顔を向けたまま上げようとしない。
虎眼と桃の視線はその銀時に注がれている。

グラッ

不意に銀時の体がよろめく。
「まさか………銀さんっ!?」

桃は銀時が斬られたのかと思い、思わず声を掛ける。
だが、銀時は次の瞬間顔を上げた。

「けっ。遅いぜ爺さん。あんな攻撃止まって見えるぜ」

完全に読みきった。もうあんな攻撃目を閉じても避けられるぜ!的な事を言おうとした銀時の額からは
紅い鮮血が滴っていた。

「銀さんっ!額から血が!?」
「あ?これは……血じゃないよ。そう…………トマトケチャップだよ。何?俺が避けられなかったとでも言いたいの」
「いや、それは明らかに斬られて………」
「うっせーな。斬られてないって斬られた本人がいってんだから斬られてないんだよ!」
「………まあそんなに元気なら大丈夫だな」

銀時に対し桃は思わず心配そうな言葉をかけたが、銀時のその反応から致命傷ではない事を確認し、思わず安堵の言葉が出た。
しかし銀時の腹の虫は収まっていない。

「なんだよ。自己完結してんじゃねーよ。あっ、なんだこのやり取り前にもやったぞ。ってお前もなんか言えやコラ!!」

銀時は怒りの矛先を虎眼へと向ける。
だが虎眼は答えない。
もし虎眼がもう少し若ければ

『我が秘剣流れ星を完全に避けるとは、お主中々にやりおるな』

と空気を読んで避けきったことになったかもしれない。
しかし今の虎眼にはそのような空気を読んだりすることはありえない話だった。

「ああ、まあいいや。もう相手にすんのもめんどくせー。さっさと逃げると………」
「先生っ!」

銀時がノンビリ逃げる算段を練っていると背後から声が聞こえる。
やたらとまじめそうな声である。

「先生っ!ご無事で何よりです」

銀時の背後から現れたのは先ほどまで銀時を襲っていた男の弟子にして義理の息子の筋にあたる藤木源之助である。
源之助は虎眼へと近づき、そしてその途中で銀時は源之助の背中に向けて話しかける。

「おいおい、お前の師匠か?なら頼むよ、さっさと引き取ってくれ。こっちはいきなり襲われて額まで切られたんだぞ。
あと慰謝料もついでに払えな。まあここはとりあえず十万ぐらいで手を打つから」
「…………貴様も侍でござろう。ならば自らの不覚傷を棚に上げて金を貰おうとは恥ずかしいと思わぬか?」
「はあ、おいおい何それ。かっこつけてバックレるの?それでいいの?お前知ってるよ。チャンピ○ンR○Dの主人公だろ。
いいのかな?そんなことしてたらアニメ二期ありえなくなるよ。俺みたいに4年目突入する人気者になりたくないの?
まあ続きすぎて原作ストック尽きてるから四年目はかなり厳しいけどさ」
「………何を言ってるのか分からぬ。話は後でする」

源之助は銀時を無視して虎眼へと近づく。
「先生。源之助にてございます。この度無事な再会が叶い源之助は嬉しゅうございます」

源之助は虎眼に深々と頭を下げる。
だがその源之助に対し、虎眼が取った行動は意外すぎた。

「なっ!?」

虎眼は源之助に対しても、一切の躊躇無く一撃を繰り出したのだ。
それは仕置きとは程遠い、殺意の篭った一撃である。
だが源之助は咄嗟に腰を降ろしてしゃがむように横薙ぎの一撃を回避し、そのまま間合いの外まで離れる。

「先生?」

源之助は驚いた。
一切の言葉も無く、自らの首を刈ろうとした虎眼に驚きと困惑が交じり合い、上手く言葉に出ない。

「おいおい。お前の師匠さん弟子にも容赦なく斬りかかってるよ。あれだよ。もう言葉通じないんだ。頭がアレなんだよ」
「いや………曖昧な状態の時の先生の剣じゃない。でも……正気な時とも雰囲気が違う」

源之助は銀時の言葉に反論するが、それ以上考えられなかった。
そこでようやく桃が二人に近寄り、話に入る。

「どうやらこの危険な状況が重なり、精神がパニックを起こしている可能性が高い。この場合一度意識を奪ってから、覚醒
させれば元に戻る可能性が高い」
「先生がぱにっく?ぱにっくとは一体?」
「混乱みたいなもんだ。ところで先生先生ってあいつ何様だ?」
「先生は先生だ。岩本虎眼という名で虎眼流を作った偉大なお方だ」
「虎眼?虎ってタイガーかよ。タイガーなら今はあれだろ。神楽とそっくりの声の奴が犬とか言ってる……手乗りだろ。
なんであれ?手乗りじゃねーじゃん」
「先生は人を犬と呼ばない。それに竜の名が付く知り合いもいない。それにそもそも性別が違う!」
「……お前突っ込みの才能ないな」
「突っ込みを入れているつもりは無い!」

源之助は銀時のペースの知らず知らずに呑まれている。
そして銀時と源之助の漫才をよそ目に見ながら桃は考えを巡らしている。

(あの男の間合いは長い。そしてこちらは銀さんの木刀が一本にこの源之助という男の武器も刀が一本に脇差が一本。
仮にどちらか一本を俺が借りたとして、三人がかりでもあの長い間合いをもぐりこんで意識を奪うのは難しいぜ。
やはり確実に意識を奪うには………あれしかないか)
「作戦がある。源之助さんはあの虎眼という男を引き付けてくれ。銀さんは俺が合図をしたら木刀で殴りかかり
気絶させてほしい。その為の隙は俺が作る」
「なっ!?先生を殴るって」
「このまま放置したら仮の俺たちが逃げたとしても誰かに殺される。もしお前が一人で何とかしようにも、あの男も
お前を殺そうとしている以上、守り通すのは不可能だ。いずれにしてもここで気絶させるしかない」
「…………それでこの男は本当に気絶させるだけで済ませられるのか。勢いあまって先生を殺したりはしないだろうな」

桃の提案を渋々受け入れながらも源之助は銀時に半信半疑の視線を向ける。

「ああっ、大丈夫だろ。隙を作ってくれんなら、その隙に木刀で力いっぱい殴れば気ぐらい失うだろ。だいじょーぶだって。
まあ手加減は苦手だけど、木刀ぐらいじゃしなねーし」
「………」

銀時の頼りない返事に源之助は強い不安を覚える。
しかし、自分が虎眼を気絶させる事など出来るはずも無く、最初から源之助には拒否権は無かった。
ただ、信じるだけだ。
「くそっ、もし殺したりしたら絶対に許さぬぞ!」
「わーてるって」
「俺は少し用意が必要だから、数分だけ頼むぜ!」

源之助の強い念押しに銀時は飄々と返し、桃はすぐに民家へと消えた。
源之助は桃を見届けてから虎眼へと向き直る。

「先生。この源之助の非礼、許してくださいとは言いませぬ」

源之助は虎眼に語りかけるが、虎眼は一切の反応を示さずに切りかかる。
しかし、虎眼の太刀筋は幾度も見ているために単純に避けるだけなら決して難しい事ではない。
最初から源之助には虎眼に太刀を浴びせる意思は一切無く、時間を稼ぐだけなのでなお更だ。

そして一方。
桃は民家の中で一つの包丁と木の板を見つけ、木の板を細かく削っている。

「人の命を弄ぶ技。二度と使う気など無かったが………今回だけはやむおえない」

桃は一つの礫を即席で作る。
本来は銀の礫が必要なのであるが、すぐに作るのも困難な状況では木で代用するしかなかった。

(握力を奪うだけなら………難しくは無い)

桃は包丁で細かく削り落としていく。
慎重な作業が必要であるのだが、余り時間は使えない。
しかし外では血の臭いはしてこない。
源之助は時間稼ぎをしてくれているのだろう。
それを信じ、迅速に礫を作っていく。
そして約十分。
ようやく一つの礫を作り出した。

(出来たぜ!急がないとな!!)

桃は完成した礫を手に取り素早く民家を飛び出す。
外では虎眼の神速に近い流れ星の攻撃とそれを避け続ける源之助の姿があった。

「……よくやってくれた源之助さん。後は俺に任せろ」

桃は狙いを定め、虎眼の右腕ひじに向けて狙いを定めた礫の一撃を放つ。
翔穹操弾。
相手の筋肉や腱の結成を刺激し、意のままに操る奥義である。
そしてその礫は狙いと寸分違わぬ位置に吸い込まれるように命中する。
それと同時、源之助を襲っていた虎眼の右手の野太刀はまるで握力が無くなったかのように地へと落ちる。

「今だ銀さん!!」
「ああっいくぜっ!!」

桃の掛け声と同時、銀時は全速力で走り出し、虎眼に殴りかかる。

「おりゃああああっっっ!!!!」

銀時は大きく振りかぶって虎眼の頭部を木刀で殴りつける。
本来なら虎眼でも直撃は避けられるはずの一撃だが、不意に右手の握力が喪失したことによる隙を付かれては
急所を外す事すら叶わず、直撃を許してしまう。

「がっ!」

その一言のうめき声と共に、虎眼は気を失い大の字になって地面へと倒れ伏す。
そしてそれを確認するや否や、源之助は走って虎眼の元へと駆け出す。
「先生っ!大丈夫ですかっ!?」
「大丈夫だろ。数時間で目が覚めると思うぜ」
「ああ、殴った際の音も骨が折れるような音は無かった。致命傷ではないはずだ」

銀時と桃も虎眼に近寄り様子を見る。
桃はすぐに虎眼の右腕をとり、木の礫を取り出す。

「これで問題はない」
「そう……ですか。先生を助けてくれて感謝する」
「そうだぜ。俺様がいなけりゃとっくにこのジジイ殺されてたぜ。まあ俺に感謝」
「桃さんでいいんだよな。心から礼をさせてもらう」

源之助は銀時を無視し、桃に礼を述べる。
だが桃は特に木にした様子も無く、地面に落ちていた刀を手に取る。

「ところでこの刀、貰っていくが構わないな」
「もちろん構わない。助けてくれた礼だ」
「……ああもういいや。じゃあ俺は行くわ。疲れたし、せっかく城が近くにあるからそこで休むわ」
「なら俺も一緒に行くか。もうすぐ夜が明けるから城の上から町の様子を見てみたい」
「そうか。じゃあお別れだな。縁があればまた会おう」
「ああ、じゃあな」

源之助は虎眼を抱きかかえると、桃と銀時から背を向ける。

「腕乗りタイガーか。ジジイなのが残念だぜ」
「……俺は名前に竜が付かないし、目つきも悪くない。………じゃあな銀時さん。あんたも一応は礼をいう」
「ああ、あと一応言っとくぞ」
「なんだ?」
「何かお前の左腕に引っかかるもんがあるんだ。まあ気のせいと思うけどな。一応気をつけとけ。
間違ってチョン斬られたら洒落になんねーからな」
「……ああ。忠告は礼をいう。ではな」

銀時のあくまでも気のせいな発言を聞いてから源之助は師である虎眼を抱えながら走り出す。
源之助の背中はドンドン小さくなっていく。
それを見届けつつ、銀時と桃も城へと歩きだした。
【ほノ肆/城手前/一日目/早朝(黎明直後)】

【剣桃太郎@魁!!男塾】
【状態】健康
【装備】備前長船「物干竿」@史実
【道具】支給品一式 ハリセン
【思考】基本:主催者が気に入らないので、積極的に戦うことはしない。
1:銀時に同行する。
2:向こうからしかけてくる相手には容赦しない。
3:赤石のことはあまり気にしない。
4:首輪を外したいが……。
※七牙冥界闘終了直後からの参戦です。

【坂田銀時@銀魂】
【状態】健康 額に浅い切り傷
【装備】木刀
【道具】支給品一式(紙類全て無し)
【思考】基本:さっさと帰りたい。
1:とりあえず城に行って休む
2:新八を探し出す。
※参戦時期は吉原編終了以降
※沖田や近藤など銀魂メンバーと良く似た名前の人物を宗矩の誤字と考えています。


【ほノ肆 城下往来/一日目/早朝(黎明直後)】

【藤木源之助@シグルイ】
【状態】健康 虎眼を抱えている
【装備】打刀@史実、脇差@史実
【所持品】支給品一式
【思考】:虎眼を守り抜く
一:とりあえず人の少ない場所へ向かう。
二:左腕?一応気をつけるか。
【備考】
※人別帖を見ていません

【岩本虎眼@シグルイ】
【状態】気絶 源之助に抱えられている。
【装備】無し
【所持品】支給品一式
【思考】:宗矩を斬る
一:宗矩を斬る
二:???
【備考】
※人別帖を見ていません。
※気を失いました。覚醒後の状態が魔人、正気、曖昧のどれかは不明です。
891 ◆C1mr6cZSoU :2009/03/09(月) 21:55:41 ID:o/qz+/03
投下完了です
892創る名無しに見る名無し:2009/03/09(月) 21:56:45 ID:o/qz+/03
間違えてageた。
スマン
893創る名無しに見る名無し:2009/03/09(月) 23:02:11 ID:KaQPPGGU
投下乙だが源の字のキャラがあきらかに違うな
あいつはこんなにベラベラと喋らないぞ。初対面の相手ならば尚更、シグルイ読んだ?
虎眼先生にしても、奥義の流れ星を乱発したりはしない。多分、流れと混同してないか?
そこら辺は修正すれば問題ないかと
894創る名無しに見る名無し:2009/03/09(月) 23:15:47 ID:mRniPc/A
投下乙!
でも、自分も>>893と同じ点が気になった。
話の筋は問題ないし、銀さんや桃に関してはちゃんと原作の味が出せてたと思うので、
源之助のキャラと流れ星の部分だけ修正すれば問題ないと思います。
895創る名無しに見る名無し:2009/03/09(月) 23:51:27 ID:kU8Z1eK2
流れ星は、発動したら『相手は死ぬ』だからな。
エターナルフォースブリザードみたいなもん。
896創る名無しに見る名無し:2009/03/10(火) 00:27:02 ID:9lsa550Z
投下乙。
確かに流れ星は全力で逃げれば回避可能かもしれないなw
ただ、銀さんが余りにもメタな事言いすぎじゃない?桃になら同じジャンプ勢だからギリギリセースだとしても
チャンピオンREDやとらドラ!はやり過ぎでしょう。
あと源之助の口調は……あまりにも現代的かと。なにより竜のつく名前とか目つきとか言うのはありえん。
これじゃシグルイじゃなくて、しぐ☆るいだもの。
897創る名無しに見る名無し:2009/03/10(火) 00:41:45 ID:H2oue08w
 投下乙よ喃。

 作中で必殺技と書かれているから、必ず殺せなきゃならないっつー事はないし、術理として不自然でなければ問題はないと思うよ。
 源之助の口調とかは、まー同意。
 個人的な感想として、変に銀時のノリに合わせないで、まるっきり普段の源之助のままの方が噛み合わないおもしろさも出るかも
とか、思う。
898 ◆C1mr6cZSoU :2009/03/10(火) 01:08:56 ID:xffbw/QY
ご意見ありがとう
正直自分でもワルノリしすぎたとは思うので修正します。
源之助の口調も確かにおかしいかも
>>893
11巻まで読破したのですが、全体的にセリフが少なくて口調が再現出来なかったかもしれない。
何とか原作の源之助の言葉使いに直します。
899創る名無しに見る名無し:2009/03/10(火) 02:29:40 ID:nbU2A/cX
>>898
口が聞けないと噂されるくらい無口なのが藤木の持ち味だからね
無理に喋らす必要はないと思うよ
頑張れ
900創る名無しに見る名無し:2009/03/10(火) 08:54:16 ID:UtSq46zq
それにしたところで、奥義の安売りはなぁ。
普通の流れでいいと思う。銀さんは原作知らないが、
そういうメタなこと口走るキャラだと認識したが、
源之助はほとんど口を利かないか、無言でうなづいたりして
口数減らした方がいいと思う。
まあがんばれ。

確かに逃げに徹したら確かにどんな奥義でも大抵は避けられるかもしれん。
相手が連続攻撃で追いすがってこなければという但し書きが付くが。
901創る名無しに見る名無し:2009/03/10(火) 10:40:37 ID:CP/Fxqht
最初の登場話で銀さんは桃のこと知らなかったし
ジャンプ主人公云々のメタ台詞も直接的すぎるな…
902 ◆C1mr6cZSoU :2009/03/10(火) 20:55:55 ID:xffbw/QY
修正が完了したので投下します。
903>>885の修正 ◆C1mr6cZSoU :2009/03/10(火) 20:57:07 ID:xffbw/QY
「来たか」
「おいおい、空気よもーぜ」

桃と銀時は左右に別れる。
だが、虎眼は瞬時に標的を銀時に定める。
武士としての本能が、剣を持たぬ桃でなく木刀を持つ銀時を敵と認識したのである。

「げっ!俺かよって、ちょっ!」

虎眼は瞬く間に距離を詰め柄をずらし流れの一撃を繰り出す。
本来なら間合いのギリギリ一歩外からの攻撃。
故に達人であれば回避行動を怠り、流れの直撃を許してしまう。

「うおおっ!アブねっ」

だがそれを銀時は大きく後ろに跳んで避ける。
決して流れを読んだわけではない。もし桃であれば間合いを正確に読みきり、それ故に首を撥ねられていたかもしれない。
だが銀時は間合いなど読んだりはしない。
ただ単純に攻撃を仕掛けたから大きく後ろへ避ける。
そのあまりにシンプルな動作は皮肉にも間合いを操る虎眼流奥義の骨子となる流れを無効化したのである。

「…………」
「おいおいジジイ。いい加減に止めろよ。死ぬかと思ったじゃねーか」

無言の虎眼に銀時の怒りの言葉が降り注ぐ。
しかし虎眼は既にそれが耳に届いたりはしない。
再び銀時に向かい神速の域に迫る鋭い攻撃を繰り出す。

「マジかよっ!話ぐらい聞けって、おいっ!!」

銀時はその攻撃を避ける。
虎眼が持つ刀の長さを考えても、銀時は分の悪さを考え反撃の意思を捨て攻撃の回避に専念する。
故に銀時は虎眼との距離を一向に詰めようとせず、繰り出すたびに間合いが変化する流れは有効にならない。

一方の桃はそれをただ見ていた。
幾度も繰り返される虎眼と銀時の攻撃と回避。
桃はそれをただ見ているだけだった。
横槍を入れる気にならなかったというのが正しいのかもしれない。

「銀さんも凄いじゃないか。あの攻撃を全て避けるなんてな」

その銀時の技量には桃も思わず感心してしまうほどであった。
しかしそれも遂に終わりが来る。

(疲れてきたな。このジジイはいつになったら諦めるんだ?ああ、糖分が取りてー)

銀時がそんなよそ事をうっかり考えてしまった時だ。
その隙を見逃さず、虎眼はいつもより更に一歩深く踏み込み柄尻の更にギリギリまで伸ばし、右手指が六本ある
虎眼ならではの必殺の奥義、流れ星が炸裂する。

「んなっ!?」

刀は銀時の額を正確に捉えている。
銀時は思いっきり後ろへと跳んで虎眼の追撃可能距離の更に外まで距離を話して着地する。
その銀時は地面に顔を向けたまま上げようとしない。
虎眼と桃の視線はその銀時に注がれている。

グラッ

不意に銀時の体がよろめく。
904>>886の修正 ◆C1mr6cZSoU
「まさか………銀さんっ!?」

桃は銀時が斬られたのかと思い、思わず声を掛ける。
だが、銀時は次の瞬間顔を上げた。

「けっ。遅いぜ爺さん。あんな攻撃止まって見えるぜ」

完全に読みきった。もうあんな攻撃目を閉じても避けられるぜ!的な事を言おうとした銀時の額からは
紅い鮮血が滴っていた。

「銀さんっ!額から血が!?」
「あ?これは……血じゃないよ。そう…………トマトケチャップだよ。何?俺が避けられなかったとでも言いたいの」
「いや、それは明らかに斬られて………」
「うっせーな。斬られてないって斬られた本人がいってんだから斬られてないんだよ!」
「………まあそんなに元気なら大丈夫だな」

銀時に対し桃は思わず心配そうな言葉をかけたが、銀時のその反応から致命傷ではない事を確認し、思わず安堵の言葉が出た。
しかし銀時の腹の虫は収まっていない。

「なんだよ。自己完結してんじゃねーよ。あっ、なんだこのやり取り前にもやったぞ。ってお前もなんか言えやコラ!!」

銀時は怒りの矛先を虎眼へと向ける。
だが虎眼は答えない。
もし虎眼がもう少し若ければ

『我が秘剣流れ星を完全に避けるとは、お主中々にやりおるな』

と空気を読んで避けきったことになったかもしれない。
しかし今の虎眼にはそのような空気を読んだりすることはありえない話だった。

「ああ、まあいいや。もう相手にすんのもめんどくせー。さっさと逃げると………」
「先生っ!」

銀時がノンビリ逃げる算段を練っていると背後から声が聞こえる。
やたらとまじめそうな声である。

「先生っ!……ご無事でしたか」

銀時の背後から現れたのは先ほどまで銀時を襲っていた男の弟子にして義理の息子の筋にあたる藤木源之助である。
源之助は虎眼へと近づき、そしてその途中で銀時は源之助の背中に向けて話しかける。

「おいおい、お前の師匠か?なら頼むよ、さっさと引き取ってくれ。こっちはいきなり襲われて額まで切られたんだぞ。
あと慰謝料もついでに払えな。まあここはとりあえず十万ぐらいで手を打つから」
「……………」
「はあ、おいおい何それ。かっこつけてバックレるの?それでいいの?お前知ってるよ。昔ならではの侍だろ。
いいのかな?師匠の不始末弟子の不始末って言わない?言わないならいいけどさ。後でお前の流派の悪い噂を
たっぷり流してやるからさ。それが嫌なら金払えな。持ってないならとりあえず手持ちだけでも……」
「………………五月蝿い。それを実行すればそなたの命は無いと思え」」

源之助は銀時を低い声で威圧すると虎眼へと近づく。