SS・小説創作の初心者のためのスレ 2筆目

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301夢想の彼方へ 1/4
夢を見ていた。
始まりはなんだっただろう…。
ああ、そうだ、母の笑顔だ。
母はいつも優しかった。
母は劇団『幻想館』の花形だった。
母の操糸は誰よりも綺麗だった。
糸を使ってまるで自分が空を飛んでいるように見せたり、遠くにあるものを何も使わずもってくるように見せたりする一族の技能、剣糸術を使い、見に来たお客さんに幻想を与えていた。
そんな母を持っていたのがあたしの何よりの自慢だった。
あたしは母のようになりたかった。
だからあたしがお母さんに糸操りを教えてもらうようにお願いしたのは自然な事だった。
初めてそう母に教えてお願いしたとき、母は少し困った顔をした。
そうして母はこういった。
「剣糸は一歩間違えれば人を傷つけてしまう、そんな危ない技能なの、だからね、お母さんと一つ約束しよう。絶対この技を他人を傷つける為に使わないって…。」
いつも優しい母の顔がその時ばかりは怖いぐらいに真剣だった。
それでもあたしはそんな母を恐れずに――
「うん、頑張る!そしてお母さんみたいになる!」
そういったあたしを母はまた笑って頭を撫でてくれた。
その日からあたしは糸操りを教わり始めた。
母の指導は厳しくもあったがあたしは熱心にそれを聴き練習し一つ一つの技を身に染み込ませていった。

―――そうして7ヶ月がたったある日。
「ミナ、明日からお母さんと一緒に舞台に上がってみない?」
母はミナに笑顔でそう言った。
「えー、でもあたしはまだ巻きが下手だし…。」
巻きというのは糸を狙った箇所にしっかりとくくり付ける技の事だ。
この結びが強いと解けなくなってしまうし、逆に弱いと糸で自分を釣る時に解けて落ちてしまう。
だからこの巻きをうまく操作する事が糸操りの重要な点の一つだった。
「大丈夫、お母さん練習が終わってもミナが頑張って練習してるのを見てたんだから、あんなに頑張ってるミナが出来ない筈ないよ。」
母の声は優しかった。
「う、うん、なら…頑張ってみる…。」
正直、自信は無かった。
それでも、あたしは母の期待に応えたい一心でそう答えた。
そして舞台の本番。
あたしが任されたのは演目名「天女舞」のオオトリである演目名と同じ天女舞と呼ばれるパートだ。
天女舞というはこういうお話だ。

凄い力を持った天女が横暴な振る舞いをしていた見かねた神様は天女を下界に落としてしまう。
天女は下界に落ちて最初は自分をこんな汚いところに落とした神様を呪ったのだが、ある時、心臓に不治の病をもった少年と出会った。
天女は最初はその少年を侮蔑していたが、自身の病気を顧みずいろんな人に健気に尽くそうとする少年に心を打たれ始め、優しさというモノを理解しはじめる。
そうして少年と天女は仲良くなっていった。
だが、そんな幸せな日々にも長くは続かない、少年はその病ゆえに倒れてその息を引き取ってしまう。
天女は自身の能力でなんとか少年を生き返らせようとするが、天女の中でも頭一つ抜けて高い能力をもっていた彼女でも少年を生き返らせる事は出来なかった。
そんな彼女に残されたのは天女の最大にして最後の秘法「転魂の舞」。
自身の魂を削りとり、他者に与える事で死に瀕した他者を救うという禁じられた秘術。
だが天女は迷わなかった。
なんとしても少年を救ってやりたかった。
そうして天女は舞を舞う。
命を賭けて少年を救う為に、その過程で魂を削りとったことで天女はどんどん体が小さくなっていってしまう。
そうして天女が泡ほどの大きさになったとき、少年は息を吹き返した。
それを見た天女は最後に良かったと笑って消えていった。

とまあ、こんな感じの物語である。
天女舞というのはこの物語の肝である転魂の舞を舞うパートだ。
本来ならばこの転魂の舞のパートでは天女役の女性が途中で子役と交代し、体が小さくなっていくのを表現していくのだが、幻想館には子役がおらず、そのパートの表現を飛ばして死んでしまう天女という風に描写していた。
あたしという子役を得た今の劇団はついにこの天女舞を完璧な形で行えるのだ。
演目が始まる。
母は糸操りだけではなく演技も上手い。
記者達はその面からも天才と褒め称えたが、それはとてつもない努力に裏づけされたものだというのもあたしは知っている。
あたしの演技の指導を行ってくれたあとも一人でずっと熱心に演習しているのをあたしは何度も見た。
302夢想の彼方へ 2/4:2009/04/14(火) 13:09:01 ID:git/QEcN

舞台でついに少年が死んでしまった。天女は泣き叫び色々な術で少年を生き返らせようとするが生き返らない。
それはまさに迫真の演技だった。
あたしはごくりと息を呑む。
それは自分の出番が近づいているという事だ。
腕が震える。失敗したらどうしよう。
お母さんがあんなに頑張ってるのに…あたしがそれを台無しにしちゃうんじゃないだろうか…。
怖い…そんなの嫌だ…。
舞台が暗転する。
その間に背景を変える為小道具の人たちは大急ぎで背景を変え始める。
あたしはそれを見ていて逃げ出したくなった。
その怖さからか涙が流れてくる。
逃げたい。
もう、こんなの嫌だよぉ…。
そんな中、母が自分を見つけて、にこりと微笑んだ後、あたしを抱きしめ、こう言った。
「いい、ミナ、よく聞いてね。今までミナは凄い練習してきたでしょ、きっとお母さんはミナに凄く辛い事もやらせたと思う、でもミナはそんな中、諦めずに文句も言わず、ずっと、ずっと、ずーーーーーーっと、頑張ってついてきてくれた。
だからね、お母さんはこう信じてるんだよ。ミナは絶対、演技を成功させる事が出来るって…。諦めずに、ずっと頑張った人はね、必ず報われるんだよ。だから一緒に頑張ろう、ミナ。」
そう言う母の腕の中はとても温かくて優しくかった。
「で、でも、もし、もし失敗したら――」
母は笑ってあたしのあたまをポンと叩いた。
「やる前から失敗することなんて考えちゃだーめ。今は演技を頑張ることだけを考えるの、頑張って、頑張って、頑張って演技する、それでも駄目だったら――お母さんが一緒に謝ってあげる。
 それにね、ミナに文句をいうような奴がいたらお母さんが追い払ってあげる。だからね、頑張ろう?」
「うん。」
そして母はあたしをもう一度抱きしめた。
なんだろう少し勇気が湧いてきた気がする…。
「それではそろそろお願いします。」
舞台の背景の移動が終り、小道具の人たちが戻ってきて母にいった。
母はあたしを見て、優しく笑って言った。
「じゃあ、一緒に行こうか。」
その時の母の笑顔は本当に天女のような笑顔だった…。

結論から言えば、舞台は大成功だった。
あたしは演技をミス無くこなす事が出来、好評を得た。
舞台最後の挨拶で、舞台上であたしが会場の客に歩いて挨拶した時、会場中から拍手が起こった。
あたしはこの時の事を絶対に忘れないだろう…その時、あたしはそう思っていた。


暗転する。


炎上する舞台。
倒れた柱と床に足を挟まれ母は身動きが出来ない状況だった。
あたしはなんとかその柱から母を引っ張りだそうとしたが、子供の力では抜けない。
「ごめんね、ミナ、お母さんはもういいからあなたは逃げなさい。」
母は笑って言う。
「嫌だ、そんなの嫌だよ、お母さん!!」
あたしはそんなの絶対に認められない。
「嫌だ、お母さんがいないなんて絶対に嫌だ、お母さんが――」
そういって母を引っ張ろうとした時、大きな音と共にあたしの頬の熱い衝撃が走った。
そうして母をもう一度見た後にあたしは気づいた。
母があたしを手を上げたのだと…今までどれほど厳しく言ってもあたしに一度も手を上げた事が無かった母が…。
「ごめんね、ミナ…痛かった?でもね、ミナ、あなたには生きていて欲しいの。」
母は強く言う。
「でも、でも、そんなの嫌だよぉ…。」
それでも泣きじゃくるあたしに母はあーあーと笑った。
「恥ずかしいから言わなかったんだけどね、実はねお母さん、ミナが始めて天女舞やったときね、あんまり凄かったものだから感動して舞台裏で泣いちゃったの、それにちょっと、本当にちょっとだけだけど嫉妬しちゃった。」
「え……。」
あたしは驚いた。
303夢想の彼方へ 3/4:2009/04/14(火) 13:11:16 ID:git/QEcN
いくらミスが無かったとはいえその演技の隅々にはまだ練習の足りない稚拙な部分が多かった筈だ…それなのに…何故?
「演技をするにおいてに大事なのは上手い演技をするというだけじゃないの、その演技にはね、その人引き付けて離さない妖しさというのがあるの…。お母さんは才能なくてね、その妖しさをついに手に入れる事が出来なかった…。
出来ないからより綺麗な演技を、より上手い演技を…そう思って練習していたの…。」
母は続ける。
「だから、ミナの初舞台の時にね、ミナの演技を見ていた時…ミナの演技にはねその妖しさがあったの。嬉しく思った反面、良いなぁってちょっと思っちゃった。それでいてね、私はね、ミナの演技に心底感動してたの…。
技はまだ拙いところがあるけれどそれ以上にミナの体から発せられる不思議パワーというと変な例えかな、そんな力を持ったあなたがさらに技を完璧に身につけたらどんな凄い役者になるだろう…って…それが凄く楽しみだった。」
火がさらに舞台を包み始めていく…。
そんな中で母はミナに優しくいった。
「だからね、ミナはこんな所で死んじゃ駄目。だってあなたにはまだ未来がある。まだまだ、先は長くて辛い事もあるかもしれないけれど、頑張れば必ず報われる。
あなたには才能もあるし、何よりもあんなに厳しい訓練に文句一つ言わずついてきた強さもある。そんなあなたが報われない事なんてありえないよ。」
あたしは泣きながら立ち上がった。
お母さんをここに置いていきたくない。
でもこれほどあたしの事を思ってくれている母の意志を蹴り飛ばすような事が出来ようか…。
「お母さん、あたし…あたし頑張るからね!絶対、凄い役者になってみせるからね!」
母は泣きながらそう叫ぶあたしに向かってニコリと笑って――
「――いきなさい。」
そう言った。
それからあたしは後ろを振り返らなかった。
後ろを見たらきっと決心が鈍る。
きっと母から離れられなくなる。
目の前に火があがる。
死んでたまるものか…。
母を犠牲にしたのだ。
母を見捨てたのだ。
母を…あの母を…。
迂回路を探す。あたしはなんとしても生きなければならない。
こんな所で死ぬことなんてあたしには許されない。絶対に…絶対に!!
まだ火の手の弱いところを見つけた。あたしはそこに向けて走る。
それと同時に天井が崩れ始める。間一髪だった。
あと少し走り出すのが遅れていれば、あたしは落ちてきた天井の下敷きになって死んでいただろう。
あたしは出口を探す。
消化作業が行われているおかげか出口部分の火の手は薄かった。
そしてあたしはまた走った。
涙が止まらない。
それでも走った。ただ、走った。
母との約束を守る為に……。
ただ―――ただ―――走りぬいた。
外に出る。
先に逃げ出していた幻想館の仲間達はあたしを見つけ、生きていて良かったと抱きしめてくれた。
あたしは生き延びたのだ。
そして、あたしは泣き叫んだ。
その時だった、周りの人間たちが絶叫をあげたのだ。
燃え上がる舞台を見にきていた野次馬たちが皆、逃げ始める。
何事かと思い、あたしは燃え上がる舞台を振り返る。
燃え上がる劇場の上に何かが立っているのを見た。
そこにいたのは人間ではなく、大きな異形だった。
一つ…そう、一つ目の化け物……。
それが、おそらくはこの炎の原因を作り出したモノ。
そしてその化け物の口には一つの異物が咥えられているのが見えた。
あたしはそれが何かと気になり、凝視する。
その何かが何なのかと気づいた幻想館の仲間はあたしの視線を遮ろうとした。
けれど…遅かった。
あたしは体が動かなくなる。
怒り、悲しみ、恐怖。
なんとも形容しがたい感情があたしの中で渦を巻く。
だって…だって…その化け物の口には上半身が喰いちぎられたお母さんが―――


「うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」
304夢想の彼方へ 4/4:2009/04/14(火) 13:12:33 ID:git/QEcN
自分の叫び声であたしは目を覚ました。
「夢か…。」
久しぶりに見る夢だ。4年前の悪夢。時折、こうして夢に見る事がある。
あたしはベットから起き上がり、出発のための身支度をする。
あれから色々な事があった。あの事件で劇団は立て直しが出来ない程の打撃を受け、解散。それから、あたしは一つの目的の為に生きる事になった。
荷物をまとめ宿を発ち近くの酒場へと入る。
中にはむさ苦しい男格好をした男たちがたくさんいた。
とあるテーブルでは一人の男が自分の剣を周りに見せびらかせていたり、とあるテーブルではカードを使ったギャンブルを講じている。
いうなれば、この酒場は荒くれ者の吹き溜まりなのだ。
そんな中に一人で入っていったあたしはそれは場違いな人間だっただろう。
自然とあたしに注目の視線が集まるのがわかる。
あたしはそれを無視してカウンターに腰かけた。カウンター越しにいるマスターが自分にミルクをあたしの目の前に置く。
「ここはお嬢ちゃんの来るような場所じゃあ無い、これ飲んだら帰りな。」
おそらくはマスターの善意だったのだろう。だが帰るわけにはいかない。
「ありがとう、でもあたしはここで一つ教えてもらいたいことがあるの。」
「教えてもらいたいこと?」
マスターは訝しげな顔をする。
「なんなら、その体に俺が色々教えてやろうか?」
後ろのテーブルにいた下品な男が言う。周りは爆笑の渦に包まれる。まったく、これだから男は…。
「そうね、あなた達にも教えてもらいたいわ、あたしはここにいる全員に聞きたいことがあるの。」
「おーおーおー、まさか全員に教えてもらいたいと?これは、また凄いお嬢ちゃんだなぁ。」
再び一斉に爆笑。
とりあえずこれでは話にならないので、その場を静める為にあたしは右腕を振り上げ、振り下ろした。
血しぶきがあがり、悲鳴が上がる。
下品な男の右腕が切断され地に落ちたのだ。悲鳴をあげのた打ち回る男の姿はさきほどまで、嘲笑を繰り返していた時の余裕すら見る影もなく、なんともみっともない有様だった。
「て、てめえ、何をしやがった!!」
「別に……あたしは腕を振り上げて下ろしただけ、それ以上の事は何もしてないわ、きっとその人、腕が腐ってたんじゃない?」
散々笑われた仕返しにと笑い返してやる。男達は何が起こったのか理解すら出来ず、ただ、そこに立ち尽くしている。
「さて、本題に入りたいんだけれど、いいかしら?あたしはね、昨日この街に来たんだけれど、街の人に妖魔ハンターの溜まり場って何処?って聞いたらここを紹介されてね。」
「そんな事はどうでもいい!俺の相棒に何をしやがったって聞いてるんだ!!」
一人の男があたしに突っかかろうと歩を進めてくる。
「黙れ、五月蝿い。」
急に男が前かがみに倒れた。倒れるというよりは床に激突したという表現の方が正しいかもしれない。
男は立ち上がろうとするが何故か体が動かない。
「今はあたしが話しているの、わかる?どうしても話したければ床と話してればいいわ。」
周りの視線があたしに集まる。だが、それは先ほどのような視線ではない、何か不可解な、わけのわからない化け物を見ているかのような目だ。
なるほど、確かにこれは魔法だ。不可解により人に感動を与える魔法は使い方を変えれば、こうも簡単に恐怖を与える魔法になる。
「あーあー、変な横槍入れるから、話が進まないじゃない。」
「それで教えてもらいたい事というのは何なのかね?あんまり店で騒ぎを起こして欲しくないから、さっさとして欲しいのだがね。」
マスターがあたしの背後から語りかける。
「あー、そうね、それじゃあ、あなた達に聞くわ。」
朝に見た夢を思い返す。
母を失った後、あたしはずっと悔いてきた。あの時、母を見捨てた弱い自分。自分の力の無さを恨んだ。なんで自分はこんなに弱いのだろう。
あたしにもっと力があれば、あそこから母を救い出せたのに…なんであたしはこんなにも弱いのだろう…。許せなかった。回りの人間は君が悪いんじゃないとあたしを慰めたけれど…それでも、あたしはあたし自身を許すことなど出来なかった。
だから強くなろうと思った、あの時の母を救えるように――そうして今、あたしはここにいる。
それは証明だ、過去との自分とは違う、過去の弱くて何も出来ない臆病者はもうここにはいない。そして強いあたしが今ここにいる。
そうである事を証明するために――
「一つ目の妖魔って知ってる?」
あたしは最も憎むべき宿敵の名を問うた。
305創る名無しに見る名無し:2009/04/14(火) 13:17:04 ID:git/QEcN
一人称の練習でむかーし設定考えてポイ捨てしたサブキャラの物語を1つになるようにアレンジ加えて書いてみたんだけれどどうだろうか…
最後の方、長くなりすぎたと思って結構急ぎ足になってしまって読みづらさがアップしてるかもしれないが…
というか場所の表現の仕方が手探りでやったけれど難しい…

色々意見くれると嬉しいです
306創る名無しに見る名無し:2009/04/14(火) 17:10:44 ID:U0PEW2Bv
>>301-304読んだよー

作者さん本人も書いてるけど、急ぎ足は確かにいえると思います。
文章に違和感はないのに、するするとスムーズに読めない部分がいくつか。
であれば、まず第一の改善点は物語の構成に集約されるんじゃないかな、と。
例えば、過去の回想が長い上にその回想が過去進行系で描かれている為、現在時制がいつなのか解りづらい事などが挙げられまする。
他にも突然妖魔が出てくるなど、読者が世界観に混乱するポイントが多くあると思いました。

夢→過去回想→演目説明→回想続き→それとはまた別の記憶→夢から醒める→酒場

と、この短い文中で何度も場面が切り替わることも、読者に優しくないやもしれませぬ。
以下、俺ならこう書くかもよ? という一例。

・酒場のシーン。なんか揉め事等が起こるエピソードを追加。
 主人公がその揉め事を謎の技(剣糸術)で解決する。読者には何が起きたのか断片的にしかわからない。ちょっと伏線。
・過去回想。導入は一つ目とか炎とかのキーワードで想起されると良いかも。
 演目「天女舞」の内容も親子の会話で説明しちゃう。
・再び酒場。

例えばこう変えたりすると、場面転換を少なくなると思います。そうなってくると場面の一つ一つをもっと丁寧に描写出来るかと。
後は、一人称の地の文でうまくキャラを立たせることだと思います。
母・剣糸術・劇・演目をそれぞれどう思っているか、過去と現在とで主人公の性格のギャップを際立たせるなど、色々方法があるんじゃないかな?

ひとまずこんな所っす。
とはいえ俺の意見がどこまで当てになるかわからないので、他の人の意見も求む。
307sina作者Lv1:2009/04/14(火) 18:11:08 ID:NhUjDGr/
>300
ありがとう。
ずっと一人で作ってたから人に伝わる文章というのがよくわからなくて、参考にします。
細かい描写、検討します。
なんか読んでくれたこと事態がうれしい。
最初の読者ありがとう。

今日のでSinaは作者Lvが2に上がったみたいな感じかな。
308創る名無しに見る名無し:2009/04/14(火) 22:14:00 ID:CUIX7sTv
>>307
正直に言ってこの題材を選んだ時点で失敗かと。
このロボットアクションオンラインゲームの公式設定自体が、ロボットなのに天使軍VS悪魔軍という中二病設定
そして作者さんの考えたオリジナルキャラ。読者の対象はいったい誰なのだろう?
読んでみて困惑したのは、ロボット生命体同士の戦いだと思っていたのに
スナイパー達が服を着て、食料と水を用意しているところ。生身の人間なのだろうか?
別の章で語られているのかもしれませんが、この文章では作者さんのイメージが読者に伝わりません
ロボットの外見を文章で伝えるのは難しいので、小説向きではないんですよね
初心者にはお薦めできません。でも好きで書いているのなら「がんばって」としか言い様がないですね

309創る名無しに見る名無し:2009/04/14(火) 23:28:04 ID:CUIX7sTv
>>305
母を殺した妖魔を探して旅をするさすらいのハンター? のお話でしょうか
気になったのは、劇の演目が天女だったこと
天女と聞くと日本的というか東洋的なイメージが湧くのですが
後半では西部劇に出てくるような酒場のシーンがあって、世界観がよく分かりません
ドラクエのような日本的RPGを想像すればいいのでしょうか
最初の劇の部分も、本当に本筋に必要なのだろうかと思えるくらいの冗長さです
ただ劇の内容を伏線として、物語の中盤、後半で同じような状況を持ってくるのなら
劇の事細かな説明もアリだと思います
それとやはり剣糸術。トンデモ理論でいいので最初のうちにその仕組みを説明するべきでしょう
文章自体は読みやすくて良いと思います。以上
310創る名無しに見る名無し:2009/04/15(水) 05:59:03 ID:guk1BOSV
>>306
意見ありがとうございます
確かに思いつくままに流れを書いてそのまま話を構成したので
錬りこみが足りないというのはあるんだろうなぁーといわれて自覚しました
妖魔が唐突なのはあー、そういや説明するの忘れてたとか(ゲフン、ゲフン)


>>309
酒場のシーンは実は後々物語をまとめるために考えたシーンだったのですが
言われて見れば確かに、前半とミスマッチしてますね
目から鱗でした、世界観はなんでもありで構成したのですが、もうちょっと統一性が必要か…
剣糸術はようは糸使いであるんですが、説明かー、色々考えてみます
ありがとうございました
311創る名無しに見る名無し:2009/04/20(月) 06:19:09 ID:F8RtlY1i
レヴィだけど、新作できたし、以前指摘されていた描写不足が直ったかどうか、
意見を聞きたいし、投稿していい?
設定を考えるのがめんどくさくて前の奴の続編だけど…
312創る名無しに見る名無し:2009/04/20(月) 20:03:51 ID:TrRcKFeI
>>311
どうぞ。投稿の許可を求める必要はまったくないですよ
バシッと投下してください。楽しみです
もし自信がないなら、もっと推敲してください
313レヴィ:2009/04/21(火) 05:51:04 ID:wiYZS2JH
わかりました。前作は
>>183-185
>>194-195
>>204
です。見なくてもそれなりに楽しめますけど…
314レヴィ:2009/04/21(火) 05:52:44 ID:wiYZS2JH
[A person can kill even a family]

「そうか…」
とうとう死んだか。結構あっけないな。
「ええ、それで予定どうりに?」
「特に変えることはない。」
「そうですか…それに関して言いたい事があります。」
「何だ?」
「あの人が…」
「うん?」
「あの人が来る公算が大きいです。」
「あいつが来るのか?」
「ええ、その公算が高いです。」
「そうか…フン、フッ、フハハハハ」
そうか、来るのかあいつが…
「それは好都合。一緒に始末する。」
芽衣の奴は口をあんぐりと空けている。
まあ、それくらいの事なのだろう。
この決定に間違いはない。これは私がするべき事。伊豆スミレがするべき事なのだから…

「それで、今度は何の依頼なんですか?」
「今度は、遺産を探してほしいそうだ。」
「遺産?」
「とある大富豪が2週間前に死んだ。名前は[三浦三雄]享年99歳。
彼は、法律のギリギリ…超えてしまったという噂があるが…でいろいろな商売をやっていて
彼の遺産は2000億円以上ある…らしい。」
「それってF-22が一個飛行隊分買えるじゃないですか!?」
口を挟むのは高村晴美(17)。僕の幼馴染で、恋人で、ごく普通の女子高生だが、軍オタである。
「うん、まあそれ位だろう。その彼は遺言状に全財産を別荘に隠したから、自分が死んでから二週間後に探し始め、
三週間後までに見つけたものに全財産を譲るといっている。残念な事に隠すのを実行したと見られる
メイドの森芽衣は現在行方不明で聞き出せない。」
「それで僕たちに協力してほしいと…」
「そういうことだ。」
彼は、高村秋夫(44)。職業は探偵。以前から、彼の事務所でちょっとした手伝いをやっていたが、
高校生になってから(ちょうど助手が辞めたのもあって)本格的に手伝い始めている。
(高校を卒業したら、この事務所で働く事になっている。ありがたい。)
「そういえば、そろそろ待ち合わせの駅じゃ。」
口を挟むのは高村夏輝(15)。はるみの妹で、若干オタクである。
「ああ、そうだな。」
315レヴィ:2009/04/21(火) 05:55:33 ID:wiYZS2JH
依頼者は、三浦四郎(45)という人だった。
彼は、三浦三雄の末息子で、エリート官僚らしい。
そして、その隣にいるのが、茜(17)だった。
彼女は見るからに暗そうで、過去に事故で左腕を失っているそうだ。最近になって、理由は知らないが彼の別荘に住んでいるそうだ。
僕たちは、四郎さんの運転する車で、今回の舞台となる別荘[対称館]へと向かった。

最初に見た感想は、“思ったより大きくはない”だった。
駐車場には僕達のを除いて三台の車と、一台のバイクがあった。
「ねぇ、入ろうよ雨も降ってきたみたいだし…」
空を見上げると、さっきまでは晴れていたのに、空は雲で覆われていた…まるでこれから起こる事を予見するかのように…

中に入ると、そこはホールだった。2階の部分は吹き抜けになっている。
四隅はちょうど八角形になるようにソファーがある。
そして奥には階段が、両側には廊下が。そして、中には、僕たちを除いて4人の人がいる。
そして驚く事に、そのうち一人は僕の知り合いだった。
バン
「一馬さんがまだですね。」茜さんが言う。
「いや、どうやら兄さんは今着たらしい。」
そこには、二人の男の人がいた。
「お久しぶりです。最も会っていなかったのはたった一週間ですが。」
「いやぁ久しぶり。こちらは大隅大学君。私と同じ病院で働いている医者だ。
頭が切れるし、一緒に連れてきたんだ。」
「歓迎しますよ。」
この人は医者らしい。ちょうどそのとき放送がなった。
〈この館にいる人物は、今から左側の映画室に着なさい。話がある。〉
ほとんどの人はこの放送を聞いて凍り付いている。
まるで幽霊の声を聞いたみたいに。
最初に動いたのは、奥で座っていた男の人だ。
左側の扉を開けて奥へと行く。みんなもそれに付いていく。
映写機に移っているのは、べットに寝ている男の人だった(この人が三浦三雄らしい)。
〈ここにいるのは、例外なく金の亡者とそれに協力する人だ。
私は君たちに私が作り上げたものを渡す気にはなれない。私の孤児院でもっとも優秀であるスミレ君に。〉
このときのリアクションは、人それぞれだった。まず、そのうちの5人は、怯えてはいたが、やはりと言う顔だった。一人は顔を怒りで歪ませていた。そして茜さんは、無表情だった。僕たちは、ただただ怯えていた。
〈これからは、故人に代わり、今を生きる私が司会進行をおこないます。異論は認めません。〉
そして、画面は彼女に代わった…
316レヴィ:2009/04/21(火) 06:00:16 ID:wiYZS2JH
〈残念だけど、金の亡者の皆殺しを依頼されたので、そうさせていただきます。〉
ぜんぜん残念そうに見えない。
〈ところで思ったより人数が多い…けど、まあいいか。〉
“まあいいかで”でいいのか。
〈取り合えず、まず長男に死んでもらうから…後、この館からは出ちゃいけないから。〉
「ふざけるな、俺は帰る。まったく、前々から頭がおかしいと思ったら…」
見ると、一馬さんがもうドアのところまでいた。
〈後悔するよ…〉
それに、続いて大隅さんがドアの向こうへ。僕たちもそれに続くが…
映画室から向かって2番目のドアが開く。
そこから出た人が流れるような動作で大隅さんの喉下に拳銃を突きつける。ドアが邪魔で、一馬さんの姿を見失う。
「ここから先は通さない。お頭の命令なんだ。」
そして、
ドン
「何?何がおっこったの?」
〈念のためここから誰も出ないように地雷を仕掛けておいた。長男一馬爆死と。〉
ドスン
見ると横で晴美が倒れていた。確かにひどいショックだ。
〈それだけじゃない周りに狙撃主を複数配置。逃走は不可能。〉
確かに不可能だ…
〈アーチャー、もういいぞ放してやって。〉
「了解」
だれも、彼を追わない。何せ相手は拳銃を持っている。
〈話を続けるが、この遊びの終わりは兄妹全員の死亡もしくは相続権の破棄。それと、もし全滅する前に遺産を見つけたら、生きていてもかまわない。それほどの能力があるなら生きていてもいいそうだ。
そして、一番重要なのは、君たちの中には私が用意した実行犯がいる。ゲストは彼の依頼の範囲外だから殺さない。
つまり、ゲストが死ぬ可能性がある方法は使わない。それと次は毒を使う事にする。さようなら。〉
そして画面は消えた。

僕は、あれから相手がどんな方法を使うか考えていた…しかし、実際こうする意味があるとは思えなかった。
とりえず今わかった事をメモ帳にまとめる。
この家の兄妹の名前は長男が一馬(51)、次男が慎二(49)、三男が四郎(45)、長女が一江(50)、次女が二海(46)とそれぞれ名前がわかった。
それと警察官で親の部下の松平秀紀(45)。
この二人は、以前に彼女がおこなった連続殺人の捜査できていた。
あれから、松平さんが中心になって荷物検査と、変装した人がいないか知らべたりした。
結果、少なくとも変装したり危険物を持ってきた人がいない事がわかった。それから、この館に誰も入らないようにちょっとした仕掛けを用意した。
そのとき放送がなった。
〈大隅だが、夕食のことで提案がある。〉
317レヴィ:2009/04/21(火) 06:03:00 ID:wiYZS2JH
大隅さんの提案は夕食の事だった。
まず女性は夕食を作る。男性は全員で席を決める。
まず、食堂のテーブルに封筒を並べる。この封筒は大隅さんが用意したもので、ひとりひとりの名前が書かれた紙が入っている。
これを、ひとりひとりが並べ替える。これを下の映画室に待機している大隅さんがいいと言うまで続ける。
これで、誰がどこに座るか完全に解らなくする事ができる。
もし、大隅さんが犯人で、共犯者がいたとしても、共犯者は封筒の中身がわからないし、もし分かる手段があっても次の人でバラバラになってしまう。
それに、僕たちは右側の食堂にいて合図はできない。大隅さんは止めようにも、今誰か分からない。
そして、ゲストが死ぬ方法は使わない。完璧な手段だ。そして夕食が始まった。

夕食は、豪華だった。大半は長女の一江さんが料理したらしい。
はっきり言って外国の料理が多くて、わけが分からなかった。
ただ、切り方が雑だったり味が濃かったり薄かったり(そういう料理かもしれないが)おいしくはなかった。みんな不安なんだと思った。
そのときだった。
ガタン
見ると長女の一江さんがイスから倒れていた。
頭の中に[毒殺]という言葉がいやでも浮かぶ。
そして、無常にも大隅さんの一言で確実となる。
「午後七時五十六分…死亡を確認」
318創る名無しに見る名無し:2009/04/21(火) 11:20:19 ID:YLdAXpRL
なんか理屈の多い板だなぁ…
おれなんか、読んで楽しければ、それでいいと思うが…
そういえば、セルフSNSに高校生女子で凄いエロ小説出してる子がいる
かなり人気があるみたいだ
おれも、読んでみたが、凄いは…
けど、ここの小説らしき文章って、変に理屈っぽい表現が多いなぁ…
アニメの影響かな?
319創る名無しに見る名無し:2009/04/21(火) 11:54:10 ID:/Wy8vTse
僕が初めて彼女の声を聴いたのは、小学六年生の夏休みの頃だった。
新学期をまじかに控え溜まってしまった宿題を前に悶々としていた時だった。
 「ねえ、遊ぼうよ」女の子の声だった。
 僕は、部屋中を見渡した。漫画が床に散乱し本棚には、僕のプラモデル・コレクションが
威風堂々と立ち並んでいる。いつもの僕の部屋の風景だ。にも拘らず女の子の声が僕の鼓膜を
振るわせる。僕以外誰もいないはずなのに……
 最初のうちは無視を決め込んでいたが、段々と泣き声に変わっていく彼女が可哀想に思えてきた
ので、相手をしてみることにした。
 「気分転換にどっか行こうかな〜っと、君はどこにいきたい?」
 「ふぇ?」
 「どこにいきたい?」
 しばらくの沈黙の後に彼女は明るい声で遊園地!!と答えた。
 これが、僕と彼女のファースト・コンタクトとなった。

 それから時は移ろい僕は中学三年生になった。いろんなものが変わってしまったが
一番変わったのは、僕の部屋だ。いままで漫画やごみで散らかり放題だった僕の部屋はきちんと
整理整頓され完璧に浄化されていた。それだけでない。僕の漫画コレクションのなかに少女漫画が
混じるようになった。そして、ベットの周りは様々なぬいぐるみたちが取り囲んでいる。
勿論、僕は少女漫画なんて読まないし、ぬいぐるみを抱いて眠るような趣味はない。
どこからか彼女が持ってきてしまうのである。声だけの存在の彼女がどこから
どのような手段を用いてそれらを僕の部屋に持ってきているのか全て謎だったが
あえて追究しようとは思わなかった。別に困ることもなかったし、彼女とは、いつまでもフレンドリー
な関係でいたかったのだ。そんなある日学校で友人の神崎に声を掛けられた。
「なあ、月里。ちょっといいか?」
その日は中学の卒業式でみんな浮き足立っていた。
「なんだよ、この間借りた千円はもう返しただろ?」
「その話じゃない。お前って妹いたっけ?」
「いや、姉貴ならいるけどそれがどうした」
「いやな、この前お前の家を通りかかった時に女の子がお前の家に入っていったのを
見たんだよ。あの時は夜中の十一時だったかな。ベルも押さずに入っていくもんだから
まず他人じゃないなと思ったんだよ」
「ふ〜ん、それで?」
「俺にお前の姉ちゃん紹介してくれないかな?お前の姉ちゃんやらせとくの勿体ない
ぐらいメチャクチャ可愛かったぞ。なあ、頼むよ〜」
いやだね、といって僕はその場を去った。
 僕の家の家族構成は、父、母、姉、そして僕の四人だが、両親は海外出張でいつも家をあけており
姉貴は戦争ジャーナリストとして世界を飛び回った挙句に行方不明となっている。
なので、現在僕は気ままな一人?暮らしをエンジョイ中という訳だ。
女の子ひとりでは、心細いだろうと近所の人たちも心配して家のことをしてくれたこともあったが、
小学校六年生になった頃から近所の人はあまり来なくなった。寂しかったが何とか一人でやってきた。
そんな時にに彼女は、遊ぼうよ〜と僕の前に現れたのである。僕は、恐らく知らず知らずのうちに
多重人格障害を罹患していたのだと思う。周囲に舐められまいとして捨ててしまった女の子らしさを
彼女が肩代わりしてくれたのだ。そしていつも一人だった僕と友達になってくれたのだ。
病院には行くつもりは無い。いつまで続くかは分からないけれどこれからも彼女と共に歩いていこうと思う

 帰りのHRでまた神崎が話しかけてきた。
「月里、これお前にやるよ」そういって彼は制服の胸ボタンを引きちぎり僕に手渡した。
「なんだい?これは」
「見れば分かるだろう?ボタンだよ、ボタン」
「他に渡す女いるでしょう?」
「言っとくけどなあ!!おまえだってだまってりゃあ可愛いんだよ!!」
そういって奴は走って帰って行った。
そして、静寂がしばらくの間僕たちを包んだ。
 
批評おねがいします。
320創る名無しに見る名無し:2009/04/21(火) 12:30:37 ID:b0QcaPL4
物語的な批評できる人間じゃないのでとりあえず文章的な批評を・・・

>>313
ちょっと()を多様しすぎな気もする。
別に()なくても説明できるだろ、そこは…と思う所がいくつかあった。
一人称なんだから感情表現は地の文で結構できるだろうし、そういう部分に拘ってみてはどうか?
例をあげるならば

>高校生になってから(ちょうど助手が辞めたのもあって)本格的に手伝い始めている。
>(高校を卒業したら、この事務所で働く事になっている。ありがたい。)

こういう説明は()で終わらすのはあんまり良いとは思わないかな
上なんて、そもそも()つける必要なくないか?とか思ってしまう内容だし
後者はそもそも何がありがたいのかイマイチわからないし、補足としても微妙。


>>319
とりあえず誤字
まじかじゃなくて間近ね(まぢか)
出だしでこれをされるといきなりズコーってなっちゃうから出だしの誤字は他の誤字よりもさらに注意が必要

次に改行、話を切り返す時は改行した方が読みやすい、逆にわけのわからんところで改行されると目の移りが悪くなって読みづらくなる。
おそらくはここに投稿するために色々調整しようとしたんだと思うんだけれど、文章が一行に収まりきらないぐらい長くなったというケースじゃなければ記号で区切れる所までは無理な改行はしない方がいいと思う
321創る名無しに見る名無し:2009/04/21(火) 13:21:34 ID:/Wy8vTse
>>320
ご指摘有難う御座います。一応読み返してはいたのですが、気が付きませんでした。
以後、気を付けます。
322創る名無しに見る名無し:2009/04/21(火) 18:22:02 ID:Z5nz/C9j
>>313
断言します! 思いっきり描写不足です!
まず会話文だけで話を進めないでください。誰が喋っているのか読者にはさっぱり分かりません

次に人物の描写が絶望的に少なすぎです
主人公から見て、相手の外見はどうなのか。どう思うのか。髪型、眼鏡の有無、顔つき、服装等
それに主人公達への態度や会話で、性格も描写できます
死んだ長男と長女は情報が少なすぎて、殺されても読者には何の印象も残りません
これが傲慢不遜で主人公達を見下していた人物だったなら、印象も違ってくるはずです
次男、次女、警察官、探偵、恋人、恋人の妹。館に入ってからは会話もないので、空気になっています
アーチャーと呼ばれた人物の外見も描写しましょうよ。イメージ的には黒服、サングラスなのですが……
茜という少女だけ他の人よりちょっとだけ詳しい描写があるので、作者さんにとっては重要人物なのでしょう
主人公、恋人、その妹、探偵、故人、長男、次男、三男、長女、次女、茜、医者、警官
伊豆スミレ、メイド、アーチャー
延べ十六人ですか。登場人物が多い割りに人物描写が少ないので、読者に負担を掛けすぎています
もっと登場人物を減らせないでしょうか。いや、減らすべきです

また舞台となる館も描写不足です
主人公の感想が”思ったよりも大きくない”だけでは寂しすぎです
この別荘は海の近くなのか山の中なのか。古めかしいのか近代的なのか
”対称館”という名前だからシンメトリーな形なのでしょうが、もっと詳しい描写が欲しいです
探し物を隠すためのトリックに使われるのだと思いますが、ここは読者の目をそらすために
大正時代に建てられた”大正館”にしてみてはどうでしょうか。……安易ですね。そうですね

さらに設定についても粗があります
別荘に全財産を隠して、それを探すと述べていますが、意味が分かりません
財産とは、土地、建物等の不動産の証書、株、銀行預金、美術品などを意味すると思うのですが
それらすべてを別荘に隠す? いったい主人公達は何を見つければいいのでしょうか
それと館内で地雷だなんて……。絶句です
故人とその子供達の年齢が離れすぎな事、三男なのに四郎という名前な事に違和感を覚えますが
物語の伏線になるかもしれないので、深く追究はしません
でも読者がそう感じるぐらいなのだから、主人公達にもその点を突っ込んで欲しいところです
文章作法、誤字、外部との連絡手段などまだまだ突っ込みどころ満載ですが、これくらいにしておきます

最後に。
前作でもそうですが、トリックに重点を置きすぎて、登場人物をおざなりにしすぎです
人間が単なる駒で、生きている感じがしません。殺される前から死んでいます
もっとキャラクターに愛情を注いでください
登場人物に感情移入できてこそ、物語が面白く感じられるのだから。
レヴィ氏の突飛なアイデア自体は割と好きなのですが、文章が残念ですね
若い方だと思うので、もっと本を読んで文章に慣れ親しんでください
長文失礼。以上です
323創る名無しに見る名無し:2009/04/21(火) 18:59:20 ID:Z5nz/C9j
>>322
館内で地雷は読み違えました。すいません
玄関から外に出て、駐車場に行くまでの間に踏んだのですね
客人が中にいる間に地雷を設置したと。これまたおかしな話ですが。
もしくは事前に設置しておいて、遠隔操作で起爆させるタイプなのでしょうか
爆発音だけで死体は確認されていないので、長男は生きている可能性も
考えられますね
324レヴィ:2009/04/21(火) 19:46:20 ID:wiYZS2JH
>>322
確かに、設定と描写がまだまだですね。
あと、>>316で二人といっていますが、もう一人出す予定で、消すのを忘れていました。
あと、夏輝は妹ではなく弟です…未熟だ…
せめて、これから投稿するのはそういうことが無い様にしなければ…
あと、いい線いってますね。
325創る名無しに見る名無し:2009/04/21(火) 20:13:31 ID:Z5nz/C9j
>>319
謎の声の主を幽霊か座敷童子だと思わせておいて、実は別人格の自分
そして僕自身が女の子だった。いいですね
叙述トリックとしてはうまい部類だと思います
ただ僕が女の子だとばらすのは、最後に持ってきて欲しいところです
それと小・中学生の女の子が一人暮らしというのは、さすがにリアリティがないので
そこを改善すればもっといいですね
326レヴィ:2009/04/22(水) 06:19:07 ID:2CrqvNZV
あれからは大変だった。みんなで討論したが、結果的に誰も彼女を殺せないという事がわかった。
僕たちは、取り合えず一緒の部屋に寝る事にしたが、緊張して眠れという方が無理だった。
取り合えず、今まで分かっている事をまたまとめる。
まずはこの館の事
一階
映画室|四号室 |五号室 |六号室 |ホール|一〇号室|一一号室|一二号室|映画室
   |一号室 |二号室 |三号室 |   |七号室 |八号室 |九号室 |
二階
食堂 |一六号室|一七号室|一八号室|   |二二号室|二三号室|二四号室|食堂
   |一三号室|一四号室|一五号室|   |一九号室|二〇号室|二一号室|
一番特徴的なのは、左右対称でできている事。それで、映画室と食堂が二つもあるがどちらも左側しか使わない。
そして部屋割りは、二号室[一江さん]三号室[慎二さん]四号室[二海さん]五号室[四郎さん] これは指定らしい。
七号室が大隅さん、八号室が松平さん、九号室が僕、一〇号室が秋夫さん、一一号室が夏輝、一二号室が晴美、一三号室が茜さん、
となっている。
あと、あの後回収した(といっても、地雷に引っかかる危険があるので、少ないが)一馬さんの遺体は一号室にある。
一江さんは二号室。
席決めは、部屋番号と同じ順で周った。
最後は慎二さんだがどの道不可能だから書くのはやめよう。
後、不思議なのは客室の事。床はタイル製なのと、何故かテーブルが固定されていることだ
後は…無いな。
何かトイレに行きたくなったな…あっ、そういえばこの部屋のトイレ壊れてるんだった…
他の部屋使うべきだった…取り合えず、隣の部屋を使おう。
そして、ドアを開けるが…
(あれ?…)
一瞬視界に人影が映った気が…
好奇心に負け、ホールを覗くと二海さんが階段を上がっていた。
(なんだー二海さんか…あれ?)
二海さんは一階のはず。二階にいるのは茜さんだけ。
また好奇心に負け、二階に行くと茜さんの部屋のドアが開いていた。
またまた好奇心に負けて、茜さんの部屋を覗く。
見ると二海さんが茜さんを刺そうとしていた。驚きで正常な判断ができない。
が、二海さんの方は僕に気づいていた。そして茜さんではなく僕の方に包丁を向けた。
正常な判断能力を取り戻した。
「ギャーーーーーーーーーーー」
叫んでみるが、助けは間に合いそうに無い。逃げようにも腰が抜けた。
そして、二海さんが向かってくる。
が、ベットから起きた茜さんが、二海さんの足首をつかむ。二海さんが転ぶ。
そのとき助けが来た。
327レヴィ:2009/04/22(水) 06:23:31 ID:2CrqvNZV
「まったく、何でなんでしょうね?酒に酔ったからって人を刺そうとするなんて…」
「………」
「何も悪い事していないのに…理由なんて無いのに…」
「………………実は…理由があったりする…」
「えっ?」
「私は……“彼女”の実の妹だよ。」
「はい?」
「うそー?」
「面白くない冗談」
「本当?」
「知らないのは、大隅さんとあなた達だけだよ?」
「どうして言わなかったんですか?」
「君には理解できない理由だよ。それじゃあ、部屋に戻らせてもらおう…おやすみ。」
バタン
(君には理解できない理由か…やっぱりつらいのか…犯罪者の妹として生きていくのは…)
なんだか、気分が悪いな…僕のせいで彼女は…
(でもそうしなければ、僕は死んでいた。僕だけじゃない、もっと多くの人も。)
「何だか自分で自分がいやになるよ。」
そう口に出すが、頭は考えるのをやめない。
七時まで三時間…事件の事だけを考えよう…彼女の事を考えずにすむ。

いつの間に、寝ていたのかもう朝だった。取り合えずまた考える。

そして、答えを見つけ出した。

時計を見るともう九時だった。すばやく着替えてホールに行く。
ホールに行くと人だかりができていた。
「どうしたんですか?」
「二海さんが死んでいたんだ。どうやら昨日の騒動の間に、ビールの缶に毒を持ったらしい。」
そんな…そんな事があったのか。早くしないと大変だ。
「皆さん聞いてください、解ったんです。犯人が。」
328319:2009/04/22(水) 06:29:48 ID:kshV/OTv
>>325
ご指摘、有難う御座います。
・ただ僕が女の子だとばらすのは、最後に持ってきて欲しいところです
それと小・中学生の女の子が一人暮らしというのは、さすがにリアリティがないので
そこを改善すればもっといいですね。
 
そうですね、確かに最後にもってきた方がインパクトがありますね……
そして、自分はよくリアリティを無視してしまうきらいがあるので、そこらへんを直していきたいです。
最後に、貴重なご感想有難う御座いました。
329レヴィ:2009/04/23(木) 06:08:10 ID:JKnV/TND
僕は全員に映画室に移ってもらってから始めることにした。
「まず、最初に考えるべきなのは一江さんを殺害する方法です。
これは全員が不可能ですが、犯人はこの中の人しかありえません。
しかし、もしこれができる人がいたらその人が犯人でまず間違いないと思います。
一番可能性があるのは、大隅さんと慎二さんが協力して一江さんを殺す事ですが、これにはいくつか問題があります。
第一に、慎二さんは封筒の中身を知らないという事です。
第二に、慎二さんが最後になるかわからないということです。
第三に、大隅さんと慎二さんが初対面という事です。
しかし、僕はこの問題を解決できます。
まず、第三の問題から解きたいと思います。
この館に変装した人はいません。
しかし、僕の知ってる人で一人だけ検査していない人がいます。
一馬さんです。一馬さんは、彼女が用意した偽者だったんです
偽者はまず、怒ったふりをして部屋を出ます。そして大隅さんを人質にして、ドアを開けます。
この時僕たちの視界からドアが邪魔で一時的に偽者が消えます。
そして、偽者は他の部屋に隠れます。地雷は遠隔操作で止められるので逆に爆発させる事もできると思います。
僕たちが映画室にいた時、事前に殺した一馬さんの遺体をばら撒きます。
そして爆発させます。その後、偽者は今度は慎二さんに化けます。この方法で変装の検査をクリアしました。
これで第三の問題はクリアです。
第一の問題ですが、封筒を用意したりこの方法を考えたのは、大隅さんです。
大隅さんは、封筒をもう1セット用意して慎二さんに渡します。
慎二さんは、自分の持っているものと、テーブルにあるものを取り替えます。
こうすれば自分の好きなように、席を決められます。
これで、筆跡などはごまかせます。
第二ですが、慎二さんと大隅さんは直接相手を見る事はできなくても、外に誰書いたらその人を見る事はできたと思います。
つまりこの人を中継して合図を送ったんです。
他に問題は?」
330レヴィ:2009/04/23(木) 06:08:54 ID:JKnV/TND
「あー、ばれたか。推理に多少の問題はあるとしても大体それであってる。初めてだよ、僕の変装ばれたの。」
「認めるんですか?」
「ああ、僕はサイファー…ゼロという意味だよ。彼女の教師で今は部下。変装には自信がある。」
「早速だが逮捕させてもらうぞ」松平さんが言う。
「別に行けど、手錠持ってる?後、拳銃も。」
「心配する…無い…」
「こっちですよ」大隅さんが言う。「本業はスリなんです。」左手には手錠と財布(これは全員の)右手には拳銃。
「飛び掛ろうなんて思わないでくださいね。僕はあなたから奪ったけど、サイは自分の持ってるし。」
「銃は嫌いなんですけどねー。こうゆうのは、ヴァイやアーちゃんの仕事なんですけど。」
「というわけで、壁に並んで。」どうやって入ってきたのかスミレさんと昨日の人がいた。

331レヴィ:2009/04/23(木) 06:12:29 ID:JKnV/TND
というわけで僕たちは、最後に逆転され、壁に並んでいる。
「まあ、後五分経ったら動くとしてそれまでどうしよう。」
まだ五分あるのか…後五分で、何とかしないと死人が出てしまう。
そのとき、四郎さんの右手が動く。右手には銃があった。
が、銃口はまったく思っていたのとは逆方向に動いた。茜の方向に。
「全員、銃をおろせ。」
全員の銃が動く。四郎さんの方向に。
茜と四郎は頭ひとつ分の差があるが、四郎を撃つと茜も怪我をしそうだ。
「ひょっとして。このときのために茜とか用意した?」
「ああ、備えあれば憂いなし。」
「ひとつ間違ってる______別に妹が死でも問題はない。」
銃声が木霊する。
「結局五分もかからなかったか…」
四郎さんの死体は、見るも無残な姿になったいた。
晴美は銃声の時点で気絶しているし、秋夫さんはともかく夏輝は、泣きじゃくっている。
「ところで私以外の全員は頭狙った?」
「妹さんを巻き込んだら何されるかわかりませんし。頭狙いました。」
「私は、胸を習ったけど…まあ、予定どうり妹には溺れてもらうか。全員一五分経つまでここから出ないでね。」
スミレは茜を連れて行く。茜はよく見ると左肩から血が出ている。

332レヴィ:2009/04/23(木) 06:16:45 ID:JKnV/TND
次で最後です。
333創る名無しに見る名無し:2009/04/23(木) 07:19:59 ID:Fa+Z68qy
>>332
まだ途中かもだけど、とりあえず>>2を一度読んでから書き直すだけで
かなり良くなるんじゃね? と思った
334うんこ飯:2009/04/23(木) 13:47:48 ID:EeNhyG/1
 もう飯時はとうに過ぎているというのに、ババアはお昼をいつまでたっても
作りやがらねえ。くそ、腹が減った。
「おい、ババア。腹が減った、さっさと飯作れよ。今何時だと思ってやがる」
「ごめんねえ。おなかが減ったねえ」
 ババアは間の抜けた調子で答えるが、飯の用意をする様子もなく、パソコン
を続けている。おそらくオンラインゲームをやっているのだろう。
 仕方がないので自分で料理をやる。いつものことである。幸い買い物は済ま
せてあるので、スパゲッティを作る。情けでババアの分も作ってやる。
 自分で作った料理はひどく不味い。食えたものじゃない。
「ああ不味い。まるでうんこだな。何でこんなもん食わないといけないんだろ」
 ため息が出る。相変わらずパソコンをしているババアを恨めしげに見るが、
食事とゲームに夢中で気づいてさえいない。
「くそったれ。悪く考えるな、快活になれば万事解決よ」
 快活快活、楽しい楽しい、と念仏のように唱える。すると俺は大発見をした。
「なんだ、うんこみたいだとは思っていたが実際その通りじゃん。なぜって、
これも食って消化された後はうんこだ。つまり俺はうんこを作ったって事じゃ
ん。それどころか食べるものは何でもうんこ。うんこなんだから味を気にする
のは馬鹿だ。なんだ、不味い不味いなんて考えて大分損をしたぜ。うんこなん
だから仕方のないことだよな。食べ物に期待するのはうんこに期待するのと同
じなんだ」
 ババアがいつの間にかパソコンを終わって、食器を片付けて洗い始める。
「今夜はあの美味しいレストランに行くけど、お前は来なくていいよ。食べ物
はみんなうんこなんだから、わざわざ高い金出すこともないでしょ。帰りに
ファーストフード買ってくるから、お前はそれね」
「なんだと」

批評・アドバイスなどよろしくお願いします。
335創る名無しに見る名無し:2009/04/23(木) 14:45:06 ID:w9zehs3U
>>334
テラ屁理屈w 好きな内容だw

文章リズム的な推敲ポイントはいくらかあると思います。
細かいんだけど、句点区切りやてにをはの整理で、大分読みやすくなるとオモ

以下僭越ながら、例として二点ほどご指摘。

>ババアを恨めしげに見るが、

ババアを恨めしげに見る。
:区切れる文章は句点で刻めば、接続子で悩まずに済むのと、
:一文の長さによる読みにくさを少しスムーズにできます。

>ババアがいつの間にかパソコンを終わって、食器を片付けて洗い始める。

ババアはいつの間にかパソコンを終え、食器を片付けて洗い始める。
:「は」「が」は推敲で潰すしかないですが、やっぱり見直すだけで大分印象変わるっぽ

あとオチがてら、ラストに締めの一文欲しいなw
会話文で終わると終わった感じが弱くなっちゃうと思ふ
336創る名無しに見る名無し:2009/04/24(金) 05:51:38 ID:0jzbF8EO
>>334
下品なタイトルだなあ
主人公の考え方はポジティブにドMですね。食糞嗜好だなんて
母親をババアと罵る、読者からしてみれば好感の持てない人物なので
オチは、夜になってテーブルの書き置きを見つけてがっかり
己の言動を悔やむ、とすれば読者はスッキリするのでは
正直、うんこを連呼する話を読むのはきついです。以上
337レヴィ:2009/04/24(金) 06:10:13 ID:fhXAeAlC
三分経った。結論は出た。いくらなんでも、彼女を助けないわけにはいかない。
一生の傷になりかねない。
他の人は止めるが、無視して僕は出る。
見ると七号室が開いている。七号室へ走る。
が、そこは空っぽだった。
しかし、床には血痕がある。そして、テーブルの近くで不自然に切れている。
床に耳を当てる。水の音がする。ここで間違いないらしい。
ここで僕は、自分の推理の穴に気づく。
変装していた人は、いったいどこに隠れていたか考えてなかった。この下に隠れていたのだと気づいた。
注意深く周りを見る。
シャワー室のドアが開いている。中に入ると、戸棚が開いている。
中にはブレーカーが。ブレーカーは、この部屋のだけ、埃がかぶっていない。ブレーカーを下ろす。
そして、テーブルを持ち上げる。中には、通路みたいなものがあった。その中に降りる。
中は、もう腰の部分まで水がきている。水は壁から出ている。水道管を破裂させたのか。
真ん中には茜さんが。
「大丈夫?」
「全然…さっさと逃げたら…梯子付いてないよここ。」
さっきはあせって気づかなかったが、梯子が付いていない。泳げないんだよ、僕。
「私は無理だ、手錠が付いてる。」
手錠で、金庫につながれている。ここに隠してあったのか。だが、
「諦めるのは最後にするよ。」
「私は、ここで死んでもいい。姉のようになるのが怖いんだ。」
「そんな事はないと思う。それに、それを決めるのは君だよ。君は弱くは無いだろう?」
「そうか?自分は他人を幸せにできそうに無いし、姉の代わりにもなりたくないんだ。
それに、未来には希望が無いから…逃げ隠れするのも結構疲れる。」
「そんななことは無い。」見ると松平さんがいた。
「あなたは、自分のせいで私の部下が死んだと思っている。
だがあれはどうやっても、止められなかったと思うし、私を含め誰も君を恨んでいない。
私の知る限りはだが。そしてお前は、ああならないための努力をしているのか?
お前の死が誰のためになる?誰のためにもならない。生きた方がまだましだ。」
「………………………………………」
そういって松平さんは拳銃 (これは予備に用意したものらしい) を手錠に向けて打つ。手錠が壊れる。
338レヴィ:2009/04/24(金) 06:12:33 ID:fhXAeAlC

「あー疲れた。」隣で夏輝が言う。
あの後、僕たちは、警察で事情聴取を受けた。
僕は初めてではないがみんなはげっそりしていた。
あれから三日か、空では太陽ががんばっている。
視線を前に戻すと茜さんがいた。
「遅かったな…東京に来たついでに会いに来ると事前に言っていたが…」
「あー、質問が前より多くて…」
「別にいいさ。実はこれから東京に引っ越す事にしたんだ。
夏休みはまだ長いからな。どっかに九月まですむ事にしたよ。
これ、住所とメルアドな。もっとも連絡する事なんてないだろうけど。」
「ああ、ありがとう。」
「悪いけど、これから会う人がいるんだ。学校での同級生で何か知らないけど会いたいらしい。それじゃ」
「それじゃさようなら。」

僕たちの未来は、希望も絶望もあるだろう。けど僕たちは希望がある限り行き続ける。

くさい事考えてるな、俺。
339レヴィ:2009/04/24(金) 06:18:47 ID:fhXAeAlC
おわりです。取り合えず、>>2とか読んだりして、
勉強して帰ってくる?かも知れません。
340創る名無しに見る名無し:2009/04/24(金) 17:34:13 ID:UBink6EK
>>339 物語に沿って思いついたことを箇条書きにしてみました。辛口です

・会話文だけで話を進めないで。状況描写も入れないと、誰が喋っているのか分からない
・あいつ(主人公?)を一緒に始末する。後でゲストには手を出さないと言っているのに。矛盾している
・大富豪、三浦三雄。なんと九十九歳! 病死だろうか。老衰死だろうか。ボケていなかったのか。
 すごいぜ長寿世界一の国ニッポン!
・軍オタの恋人、高村晴美。主人公とのラブロマンスもないし、登場させる必要があるのか?
・全財産を別荘に隠して、それを探す? 当家に伝わる証みたいなものを探すって事じゃ駄目なの?
・財産を隠したメイドが行方不明……。財産を持って逃げたと考える人はいないのか?
・探偵事務所所長、高村秋夫。本編では影が薄く無能。主人公を遺産相続ゲームに引き込むための
 単なる橋渡し役。仮にも主人公の上司なんだから、もっと活躍させてあげようよ
・箇条書きにしてみてやっと気付いた。恋人は探偵の娘か!
・恋人の弟、夏輝。登場させる必要まったくなし。遊びじゃねーんだ。親の仕事についてくんな
・三男なのに四郎。エリート官僚らしいって失礼な説明だな。○○省事務次官とか役職をつけてあげようよ
・その隣にいるのが茜だった。いきなり呼び捨てかよ! 左腕がないって設定が重すぎる。意味あるの?
 義手をつけていて、武器が仕込んであるとか?
・茜は四郎の何? 愛人? 秘書? なぜ四郎は茜を連れてきているんだ? 何と言って紹介したのか
・この探偵、助手はいいとして、子供二人を連れてくるなんて頭がどうかしてる。家族サービスか?
・対称館。思ったより大きくはない。山の中なのか、海辺の別荘なのか。描写が少なすぎ
・そして驚く事に、そのうち一人は僕の知り合いだった。誰だろう? まさか伊豆スミレ……なわけないよな
・バン 何の音? 文章で説明しようよ
・長男一馬。病院の院長らしい。医者の大隈を連れてきた
・子供達には遺産を渡したくない。経営している孤児院出身者で優秀な伊豆スミレに譲りたいとのこと。
 スミレの設定はデスノートのLっぽいな
・伊豆スミレは指名手配されてなかったっけ? 遺産相続の権利はないでしょ
・しかも子供殺しの依頼だなんて。このフィルムを提出すればこの狂った老人の遺言は無効になるだろ。
 結果、遺産は子供たちで五等分される
・兄弟達は伊豆スミレを個人的に知っているらしい
・三雄と子供達は仲が悪かったの? 子供を殺そうとする動機が分からない
・録画から生中継に切り替わる。伊豆スミレはどこから実況中継しているの? 館内? 隠し部屋だろうか
・伊豆スミレをお頭と呼ぶ人物出現。拳銃持ち。コードネーム、アーチャー。どこかに消えていった。
 絶対隠し通路とかあるだろ。
・地雷で長男死亡。対人地雷には二種類あって、地面で爆発するタイプは足が吹き飛ぶだけで即死はしない
 空中に飛び上がって散弾を撒き散らすタイプかな
・爆発音と伊豆スミレの言葉だけで長男の死体は確認されていないから、生きている可能性も考えられる
・地雷と狙撃手って……。クローズドサークルを作りたいなら雪山で吹雪、孤島で嵐でいいじゃないか。
 車や船を使用不能にして。わざわざこんなアホらしい設定にしなくてもいいのに
・死人が出たのだから携帯電話で警察の応援を要請しろよ。繋がらないのだろうけど描写はするべき
・兄弟が全員死亡すればゲーム終了。遺産相続権を放棄するか、隠された遺産を見つければ殺されない
・ゲストは殺さない。主人公が死なないのは物語として当然なのだから、家族、友人、恋人の死の危険を
 作者自ら失くしているのはいただけない
・ゲストが遺産を見つけた場合はどうなるの? まさか部外者が遺産を貰えることはないよね
 主人公が見つけた場合は、雇い主の三男が権利を得ることになるのかな
 探偵御一行四名を連れてきた三男が一番有利だね。単独で来た他の兄弟は涙目
・長男は三雄が四十八歳の時の子供。遅いね。一年おきに出産なんて、奥さんがんばりすぎ
・三男の名前が四郎なのは間に隠し子の男の子がいるという読者への暗示なのだろうか?
・次男、長女、次女は名前だけでセリフなし。出す意味あるの? 兄弟の仲が良いのか、悪いのか。一切説明なし
・警察官、松平。荷物検査、調査をする人。登場させずに、その役目を役立たずな探偵に譲ってあげて
・女性が夕食を作る。客が来るんだから料理人を用意しとけよ! 金持ちが自ら料理するなんて信じられない
・登場させるべき人間は、三雄に仕えていた執事、コック、メイド、弁護士だよなあ。
 遺産相続の問題なのだから弁護士は必須
341創る名無しに見る名無し:2009/04/24(金) 17:38:05 ID:UBink6EK
・夕食の席順決め。なぜそんなまどろっこしいやり方で決める? くじ引きやアミダで問題ないじゃないか
・大隈が提案して、大隈が合図する。大隈が一番怪しい
・席順決めの説明文が分かりにくい。トリックを解明する前に、文章を解明しなきゃならないなんて難易度高すぎ!
・長女死亡。文章からは夕食に入れられた毒で死んだかどうかは不明
・みんなで一つの皿をつつく鍋料理にしていれば、こんな悲劇は起こらなかったのに
・兄弟が淡々と殺されていくなあ。遺産を見つけたら殺さないと言っているのだから探そうとしようよ
・えっ? 食堂が二階? しかも左右に一つずつ? 斬新な作りだ!
・映写室も左右に一つずつ。意味が分からない。台所がない。どこで料理を作ったんだ?
・大浴場、書斎、娯楽室、地下のワイン倉庫もない。本当に大富豪の別荘なのか? 書くのが面倒なのだろうけど
・次女が茜を包丁で殺そうとする。茜が伊豆スミレの妹だと知っていたから。
 医者と探偵御一行以外はみんな知っているらしい
・茜が伊豆スミレの妹だと知っていたなら、夕食の手伝いをさせるなよ。一番疑わしい人物じゃないか
・次女はアグレッシブだな。命が狙われていると分かっていたら、普通は部屋に鍵を掛けて出歩かないのに
・答えを見つけ出した。いやいやいや、唐突過ぎ。推理物なら犯行の鍵となる物を見つけて、そこから閃くべき
・次女死亡。缶ビールに毒を盛ったらしい。これまた唐突
・まず、最初に考えるべきなのは、伊豆スミレとその一味が館内のどこに 潜伏しているのか。隠しドア
 隠し通路、盗聴マイク、隠しカメラを探すことなのでは?
・次男が封筒を並び替えた時に、医者がストップの合図をかけたのか。そんな文章がどこかにあっただろうか?
 読み返したら、それらしきものはあったけど……すごく分かりにくい文章です
・長男は変装した偽者。その発想はなかった。事前に殺しただなんて、遺産相続ゲームに参加もさせて貰えず
 長男かわいそう
・偽者は今度は次男に変装。えっ? 知らないうちに次男は殺されたの? この方法で変装の検査をクリアした?
 どういうこと? 検査をしたのは警官なんだから次男も検査したはずだよね。意味がさっぱり分からん
・次男に変装した理由は、長女を毒で殺すトリックを仕掛けるため。手段と目的を履き違えてるだろ
・主人公は憶測だけで推理しすぎだろう。確証もちゃんと取ろうよ。三男に次男の子供の頃の質問をさせるとかして
・席順決めのトリックについて。納得できない。封筒に入れる名前は自分で書いたものではないのか。
 筆跡は誤魔化せると述べているがどうやって?
・席順を犯人達の思うように決められるとして、料理を作って運ぶ役目は女性達の仕事。毒はどうやって入れるの?
 まさか食卓に料理を並べておいてから席順を決めた? 料理が冷めちゃうよ
・しかしこんな手間のかかる事をしなくても、兄弟全員を殺すなら、客室のベッドに爆弾を仕掛けて夜中に爆破すれば
 いいのに。それか銃も手下もいるんだから制圧することも簡単だろうに
・伊豆スミレの教師で変装の達人サイファー。医者の大隈はスリの達人。もう何でもありだね
・身近なところに複数の犯人が化けている事が分かったんだから、得意気に推理を披露する前に、犯人達を捕まえる
 策を考えておけよ。伊豆スミレとその手下もいるんだし、主人公達は危機感なさすぎ
・三男が銃を取り出して茜に突きつける。エリート官僚は銃を持っていたのか。荷物検査した意味なし
・茜を人質として用意。伊豆スミレの出現を事前に察知していたのなら、警官隊を突入させる準備くらいしておくべき
・三男死亡。依頼主が死んで探偵涙目。仕事の前金は貰っていたのだろうか?
・伊豆スミレは妹を殺す予定だったらしい。なぜ?
・梯子がないって……。主人公は穴に飛び降りたの? 茜に手錠をはめたのだから伊豆スミレ、もしくは手下が
 ここに入っただろうに。どこから出て行ったの?
・七号室は医者(犯人の一味)に割り当てられた部屋。その床下の隠し部屋に遺産を収めた金庫
 遺産を見つけさせる気ゼロだろ、これ。酷いゲームだ
・茜と警官の間にいつのまにかドラマが。読者置いてけぼり
・予備の拳銃って……。警察官が支給された銃以外持っているわけないだろ
・手錠に向けて銃を撃つ。いや、それ、アンタの手錠だろ。鍵持ってないの?
・結局、遺産はどうなったの? どうやって館から出た? 地雷はブラフだった?
・ヒロインは茜か。恋人涙目
・別れのあいさつをした後、前向きに生きることにした茜の後姿を見送る描写を入れればいいのに
342創る名無しに見る名無し:2009/04/24(金) 17:41:09 ID:UBink6EK
長くなりましたが、とりあえずこんなところかな
物語を最後まで書いたことは評価します。ご苦労様
推理物としては駄目駄目だけど、突っ込みどころ満載で逆に面白かった
前にも言ったけど人物の外見描写がなさすぎ。あと誤字が多いね
もっと推敲しましょう。以上です
343レヴィ:2009/04/24(金) 18:44:32 ID:fhXAeAlC
気づかなかったけど、こんなに改善するところあるのか…
次ぎ作るより、直した方が自分のためになるな…
344創る名無しに見る名無し:2009/04/27(月) 10:57:52 ID:cWB8jrQA
 私は、平凡な家庭に生まれ、平凡な友人を持ち、平凡な大学を卒業して、平凡な会社に就職し、平凡な額の退職金を貰い、平凡な老後を送っている。
 平凡な人生だ……反吐が出るほどに平凡だ。
 そんな誰よりも平凡な人生を送ってきた私は、誰よりも非凡な能力と趣味を持った。
 他人の記憶の閲覧とその人間の記憶のファイル化だ。
 私はこれまで様々な人間の人生のドラマを見て来た。対人恐怖症に罹患したTVアナウンサーや盲目の小説家、昼間は小学校の教鞭を取る風俗嬢に二重人格の女優。
 百人百色の様々なドラマがあった。今日は、私のコレクションの幾つかをご紹介しようと思う。
 気に入って頂ければ幸いである。
 それではまた後ほどお会いしましょう。
 
 短編集の前書きを思いついたので書いてみました。批評お願いします。
345創る名無しに見る名無し:2009/04/27(月) 14:39:56 ID:pBDlcML5
これだけ見ても何とも言えない部分が多いが、誰よりも非凡な能力と
趣味を持ってたのに、人生は平凡だった事に疑問を抱いたかな。
趣味としてはともかく、能力としてそれだけ非凡な、いわゆる
超常能力を持ってるなら、平凡な人生になるわけが無いんじゃないか、
と思ったんで、そこら辺の理由は欲しいかも。

短編の連続で、その能力による観察と、そのファイリングを
やっていくつもりなら、能力の経緯とかについては
前書きでざっとやっておいた方がいい、ってのもあるし、
もう少し前書きであっても書き込んだ方がいいんじゃないかな、
と個人的には思った。

あるいは、その能力の内実とかを短編内で紐解いていくつもりなら、
逆にもっとざっくり削ってしまってもいいかもね。

文章的には、言い切りなら最後の「お会いしましょう」も
「お会いしよう」にした方がいいかな。
あんまり文章的添削は得意じゃないんで、得意な人にお任せw
346創る名無しに見る名無し:2009/04/27(月) 19:07:00 ID:mXXi94Xh
ファンタジックな夢を小説風に投下。

 美しい母上は極度の男嫌いでした。
どんな経緯があったのかは知る由もありませんが、未亡人であった母は視察に来ていた国王に見初められ、まだ幼かった私ごと宮殿に献上されたようです。
母上は最後まで国王を愛することなく萎れる様に死んでゆきました。
若かった国王は心から母上を愛していたのでしょう。
幾日も幾日も、衰弱し医者たちに無理矢理引き離されるまで、国王は母上の亡骸から離れようとしませんでした。
母以外に身寄りのなかった私は、そのまま王宮の片隅で育てられました。

離宮と寝所が近かったせいか、私と第三子の王子は幼なじみとして育ちました。
その晩も彼と私はこっそり部屋を抜け出して、二人の秘密基地―――古い東屋で待ち合わせをしていました。
彼はとうに少年の頃を過ぎ、今では襟足まで伸びた黒髪に長身痩躯の若者になりました。
けれどもその目はいつも暗く陰鬱に沈み、たまに残酷なことを微笑んでやってのけるのです。
それが私に向けられたことは一度もないけれど、たまにこの人を理解できなくなるのです。

その晩。ふわふわと長かった髪をざくざくと短く切られた彼女を見て、俺は腹に冷たい怒りが溜まるのを感じた。
顔に出してはいけない。
ほら、彼女が怯えた顔をしている。
国王は最も執着した愛人に生き写しである彼女を、後宮に入れるつもりらしいと専らの噂がある。
おそらくその噂から彼女を快く思っていないママハハに髪を切られたのだ。
色素の薄い、顎にかかるくらい短くなった柔らかい髪を俺は名残惜しげに撫でた。
そして華奢な彼女の白いかんばせに、しばし見とれる。
ああ、彼女はどんどん美しくなる。去年よりも美しい。一月前よりも美しい。
隙のない美貌というのも面白みがなかろうと、小さな鼻に指をひっかけてブタ鼻にしてやろうとしたら手を叩かれた。まなじりをきりきりと吊り上げて怒っている。
怒った顔も驚くべき可愛さだ。
初めて彼女に会った時も罵詈雑言を浴びせられたものだった。
遠い思い出に思いを馳せる。

『ねぇ君、君はいつでも籠の中。自由になりたいと思わないのかい?』
転倒した馬車から幼い少女の手を引いて、かつて冗談交じりに少年は尋ねた。
『なれるものなら、とっくの昔になってるわ』
そう言って彼女は笑った。高貴な者にあるまじき笑い方で。
生まれながらに全てを手にしている少年の、無知と無遠慮をあざ笑うかのように、艶やかに。

347創る名無しに見る名無し:2009/04/27(月) 19:15:25 ID:vC3lOCfA
>>344
他人の記憶を閲覧できる
確かに平凡な人間とは思えないです。読者にしてみたら、他人の人生を聞かされるよりも
この語り部がこの能力を使ってのし上がっていく、という物語のほうに興味を魅かれるのでは
ないでしょうか。読んでみない事には分かりませんが、本編である短編よりも目立っているのでは?
設定が面白すぎて、語り部には向いていないような気がします
もちろんこの能力が後々重要な要素になっていくのなら、まったく問題は無いのですが……
348創る名無しに見る名無し:2009/04/27(月) 19:41:22 ID:vC3lOCfA
>>346
三人称で書いて、途中で視点を切り替えるのなら、割とよくある手法ですが
一人称から、別人物の一人称に切り替えるのは小説的にどうかと思います
文章やストーリーは良い感じなのに、そこが残念ですね
349344:2009/04/27(月) 20:53:11 ID:cWB8jrQA
>>345>>347
貴重なご感想有難う御座います。
世にも奇妙な物語みたいな感じで、案内人のいる短編小説は面白いだろうなと思って書いてみたものです。
短編集の〆に彼に視点を戻して自分の人生を語らして終わりにしようかなっと思っているところです。
350146:2009/04/27(月) 21:42:05 ID:mXXi94Xh
夜半の空からゆらゆらと雪が降り落ちている。冬の終わりは、もうすぐそこだ。
狭い空間に若者が座っていた。
「殿、下」
と小さく名を呼ぶと、ゆっくりと顔を上げた。
「どうしたのです」
「どうもしないよ」
彼はゆっくりと微笑んだ。それから撃たれた人のように顔を歪めた。
私は息を押し殺し、待った。
「春が来たら」
言って。
もっと言って。それをもっと。
「春が来たら、ここから逃げよう」
「ええ、ええ」
「ずっといっしょにいよう」
「ええ、ええ」
「夫婦になって、子を持とう」
「ええ………」
来年の春、私は成人となり後宮へ送られる。
私たちの道がかさなっているのは、そこまで。
私たちは、わたしは。知っているのだ。
「俺は父を許さないだろう」
「忘れないことだけが、私の純情です。殿下」
「約束だ」
「約束です」
これが、叶わなくてもよかった。
ただこの美しい思い出を宝物のように大切にしまっておいて、春が訪れる前にひとりで土に還ればいいと。
私たちはずっと一緒だった。
母上の葬列で馬車が横転したあの日から。
私がいなくなってどのくらい経てば、貴方は私を忘れるでしょうか。
少女は思う。

時よ止まれ。
思い出がただ美しいうちに。end 

348>>的確なご意見有難う御座います。
確かに三人称は失敗でした。読み返して自分でもどうかと思いました……。
351創る名無しに見る名無し:2009/04/27(月) 22:48:28 ID:vC3lOCfA
>>350
過去の作品も読ませていただきました。素敵な話を書かれますね
今回のお話は、王子の一人称の部分が蛇足でしたね
たぶん主人公の容姿を描写したかったのだと思います
確かに一人称では自身の容姿を文章にするのは難しいですよね
下手をするとナルシストになってしまいます。でもそこは
柔らかな髪を王子が指で梳いてくれたり、月と一緒に水面に映った
主人公の顔を、王子が褒めるセリフを入れたりして表現して欲しいところです
締めの文章も綺麗で、悲恋のお話として上手に纏めていると思いました
以上
352創る名無しに見る名無し:2009/04/28(火) 17:56:25 ID:vx3W+emJ
>>350
読み返してみたら、最後の部分がおかしいです。綺麗な流れだったので見逃していました
それまで”私”の一人称だったのが、次の文の”少女は思う”で三人称に変わっています
”私は思う”ではしっくりこないので、”私は無慈悲な神に祈る”くらいが無難ですかね
353創る名無しに見る名無し:2009/04/28(火) 18:17:30 ID:1f04r1oo
倖田來未の気の毒なファン(中卒・18歳キャバ嬢)の絵本の文章。

ぼくわ くらげくん

ぼくわ 透きとぉッた月の夜に 生まれた

ぉ母さんわただ 優しくぼくを包みこみ そッと 泣ぃた

星たちの歓声が 海にこぼれぉち
ぁたリ一面 きらきらと光リかがゃき
海と夜空わ・・ ひとつになった


淡ぃピンクの珊瑚礁 レモンイエローの熱帯魚 ミントグリーンの海草さん

いつも 見ぁげれば ただどこまでも 広がッている空のょぅに いつもど-んとしてぃる
マンボゥさんわ とッても物知リな このぁたリのリーダー

ぃつも見ぁげると ふわふわと漂ッてぃる ぁのふしぎな白ぃ雲と 同じ色をした 器用なィカさんと ぼくわとッても仲ょし

今日 ぼくわ はじめて ひとリで ぉ月さまのすべリ台へ あそびにぃくんだ

つづく・・・

http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/tubo/1237730403/l50

http://blog.crooz.jp/usr/riririnnn/rinkorinpuroron/?guid=on
354創る名無しに見る名無し:2009/04/28(火) 18:20:12 ID:1f04r1oo
創作発表板から来ました。
りんさんの臆することなく発表する気概に感動しました。
http://namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1231413279/301-400
355146:2009/04/28(火) 18:48:02 ID:bjtcwii7
>>351>>352
なるほど、王子に表現させるという手法がありましたね。
それに最後が「私」から「少女」になっているのも見落としていました。
自分で書いていて気づけないことが多いので、的確なご意見が嬉しいです。
356ごんべえ:2009/05/03(日) 17:04:27 ID:Ob9byBli
僕には宇宙人の友人が一人いる。
 名前は佐伯 宙(そら)。勿論、偽名である。年齢は、四十歳で僕よりも二十五歳も年上だ。
 にも拘らず、その風貌はまるで八,九歳位の子供である。
 ある任務を遂行するために地球へと遣って来たらしいのだが、その任務の内容を僕は未だに聞かされていない。
 だが、想像は容易に附く。どうせろくでもないことに違いないのだ……
 初めて彼女と出会ったときのことを今でも鮮明に思い出すことができる。
 
 その日は、中学校の期末テストでいつもより早い時間に僕たちは開放された。
 歩き慣れた通学路を通り家のまえに着くと白い上下の服を身に纏った血塗れの女の子が倒れているのに気が付いた。
 突然の事態にどう対応したらいいか分からず一人あたふたしていると意識が回復したのか彼女はうめき声を上げながら腕時計のような形状をしている妙な機械を操作しはじめた。
 取り敢えず僕は血塗れの彼女に声を掛けてみた。
「良かった、気が付いたんだね。いま、救急車を呼ぶからもう少し頑張れ」
 すると彼女は
「結構よ。余計なことしないで」
と冷たく言い放ったのと同時のタイミングで彼女の身体を温かい光が包んだ。
 予想外の彼女の反応とこの異常な事態に僕はどうすればいいか分からずその場に座り込んだ。
 ものの数分もしないうちに彼女の体の傷は綺麗さっぱり消え去り、彼女の服に付着した大量の血だけが残った。
「迷惑を掛けたわね。お礼にこれをあげるわ」
そう言って彼女は血塗れのズボンのポケットの中から飴玉を取り出し僕に差し出した。
 ありがとう、と言って飴玉を受け取ったその時、彼女の腕時計の形をした妙な機械から電子音が鳴り響いた。
「もう、此処が分かったのか……」
と彼女はまたもや例の妙な機械を操作しはじめた。
 そして、どこから現れたのか僕たちの目の前に千手観音が怒りの形相をあらわにして仁王立ちしていた。
 彼女の方を振り返ってみる。すると、先程の光が彼女を包み、少しずつ彼女の身に着けている服がフリルつきの可愛らしいメイド服に変化していく……
 この急展開に置いてけぼりにされた僕はただ呆然とその場に立ち尽くしていた。
 睨み合う千手観音とメイド魔法少女……
 先に行動を起こしたのは、千手観音だった。
 千手観音の総ての腕からホーミング・レーザーが発射された。それをかわすために空中をジグザグに飛ぶ魔法少女は、急旋回した後ホーミング・レーザーを後ろに従えて千手観音に突進した。
そして、魔法少女は千手観音にぶつかるか、ぶつからないかのところで上空に緊急回避した。
追いきれないホーミング・レーザーはそのまま千手観音に全弾命中した、だが体の二分の一が吹き飛んだものの三秒足らずで再生してしまった。
 戦いは熾烈を極めていた。これほどの戦いを繰り広げてどこにも被害が出ていないのはまさに奇跡としか言いようがなかった。
 そして、また暫く睨み合いが続いた後、千手観音はふっと突然消え去ってしまった。
「倒したのか? 」
と彼女に聞いてみた。
「いいえ、テレポーテーションで逃げただけよ」
腕の機械を操作しながら彼女は答えた。
 例の光が彼女を包み先程の白い血塗れの上下の服に戻った。
「だけどまずい現場をかなり見られちゃったわね……もう忘却剤も効果がないし……どう処理しようかな」
と不適な微笑を浮かべながら彼女はいった。
 僕は思わず身構えるのと同時に死の覚悟をした。いままでろくなことがなかったけどこんな素敵な体験ができたのだ。悪くなかったな俺の人生。
 すると、彼女は含み笑いを込めながらこう言った。
「安心しなって別にとって喰おうって訳じゃないんだからさ」
「へ?」
「君には地球人をやめてもらってこれからはあたしの助手として働いてもらうから。ちなみに君に拒否権はないからそのつもりで」
 こうして僕は彼女と友人?となり毎日怪物退治に忙しく駆け回っている。
 いつまでこんな日々が続くのかと思うと気が滅入る。

批評お願いします。



357創る名無しに見る名無し:2009/05/03(日) 21:24:27 ID:npjwOjGB
物語のプロローグですよね。参考になるかどうか分かりませんが、私ならこうします

前置きから回想に入っていますが、前置きはいらないと思います
少女と出会う。怪物と戦う。
「君には地球人をやめてもらうわ。以下略」
「何? そのまるで私は地球人じゃないって言い方」
「だって私、宇宙人だから」
「チビッ子なのに?」
「こう見えても地球の周期に換算すると四十年は生きているの。君よりも年上だよ」
にわかには信じられないが、現実とは思えない出来事を体験してしまった以上、信じるしかない。
こうして僕は彼女と友人以上奴隷未満な関係となり、怪物退治に忙しい毎日を送っている。
いったいいつまでこんな日々が続くことやら……。

あと気になったのが作者視点の即断的な描写です
一人称なのだから、この少年の視点から見た、感じた描写をした方がいいと思います
私ならこうします

我が家の前の道路に誰かが倒れている。急いで駆け寄ってみると小さな女の子だ。
少女は赤と白の近未来的なボディスーツを身に纏っていた。
いや、赤く見えるのは血だ! よく見ると腹部の傷からまだ出血が続いているようだ。

僕たちの目の前には異形の怪物が仁王立ちしていた。姿こそは人の形をしているが、身の丈ゆうに三メートル。
金色に光る体、その上半身には無数の腕が生えている。そう、これはどう見ても千手観音だ。
一つだけ違うのは、こいつの顔が怒りに満ちた形相をしている事だ。

千手観音のすべての掌から、少女に向けて光線が放たれた。
少女は素早く空に飛んで回避したが、光の束はその軌道を曲げて、少女を追尾する。
ホーミング・レーザーだ!

私も素人ですから、上手い人はこれよりもっと上手に描写できると思います
とりあえずこんなところで。

ストーリーに関してはよくある設定なので何とも言えません
巻き込まれ型主人公と魔法少女のバトル物
魅力的なキャラと、キャラ同士のユーモアのある掛け合いが描ければ
それなりに面白くなると思います。以上
358創る名無しに見る名無し:2009/05/04(月) 00:11:54 ID:4KQCsvdQ
子供と母親の惨死を告げる掲示の周りに、人だかりが出来ている。
その人垣を横目で眺めながら、女は淡々と通りを歩む。
「…あぁ…今度は子供まで…酷いねぇ…」
「見てみなよ、隣の村だ…血も涙もないのかね…」
「あるわけないだろ、鬼なんだ。金さえ出せば誰でも殺す鬼さ」
「人の命なんざ虫ケラだろうよ」
囁かれる会話は自然と耳へ入ってくる。


途中から林道に入り、緩い坂を上る。
いつしか小雨が降り出し、長い黒髪はぺたりと白い額に張り付いた。
冷たい雨の中、水を草履で羽散らかしながら山道を進む。

前方の道から目つきの悪い男が一人現れた。
黒髪を短く切り、険しい顔つきをした男だ。自分と同じように傘もささず濡れている。
「………」
「………」
黙ったまま、久方ぶりに顔を合わせる。
「終わったのですか」
「ああ」
「では、もう?」
「ああ」
「おかえりなさい、あなた」
「……ああ」
男は微かに笑った。
唐突に男の長い腕が伸び、女の細い身体を抱きすくめた。女は苦しげに顔を歪めた。
鬼と呼ばれる男は、縋り付く様に女を拘束する腕に力を込める。

「……女と、子供だった」
肩口に囁かれた声は、細い雨の中へと溶けて消えた。
「……ええ」
力なく垂らしていた両手で、硬い髪を梳く。
「帰りましょう、家に」
いくつかの殺しの後、この男は必ず女の家を訪れる。
懺悔の代わりに、泣けない代わりに、慰めを求めに来る。

『刺客なんかもう止めて』
なんてそれは、言えない言葉。
男が殺すかぎり、男はここを訪れるのだから。

知っていますか、貴方。
貴方が誰かを殺める度、胸が痛むのと同じくらい、嬉しく思う私がいるのです。
利用しているのは、私。
卑怯なのは、私。

鬼なのは、私。
359創る名無しに見る名無し:2009/05/04(月) 00:34:45 ID:4vUf7rlv
終わりか?オチや収束感が皆無なのでプロローグとして読むと、キャラ紹介に十分な筆力だと思う。
重箱隅突きに意味がないと判断した。
長編として仕上げて公募投稿することをお勧めしておく。
360創る名無しに見る名無し:2009/05/04(月) 00:39:02 ID:17r++13g
>>358
この話で腑に落ちないのは、母子が刺客に殺されたという事実を
村人たちはどうやって知ったのかという事です
怨恨の可能性も考えられるのではないでしょうか

代案としましては、男は処刑人という弱い立場の人間で
非道な国王、または領主の命令で、国に背く罪のない
捕われた民を仕方なく処刑する役目を与えられている
村人たちからは鬼と罵られ、虐げられている
とすればいいのではないでしょうか?
短いですが以上です
361創る名無しに見る名無し:2009/05/04(月) 00:55:04 ID:wlyBIEBE
それむしろ話が迷走しない?
362創る名無しに見る名無し:2009/05/04(月) 01:34:25 ID:17r++13g
>>361
あー、パッと思いついた代案だから粗があるかも。すいません
でも金で依頼を受けて近隣の村々で村人たちを暗殺しまくっているという設定がおかしいかな
暗殺の対象は普通、貴族などの要人だと思うんだけどなー
村人が悲しんでいるから、同じ平民が殺されているんだろうし
見せしめのための殺しなら、実行者よりもお上のほうに憎しみの対象が向かうと思うなー
363創る名無しに見る名無し:2009/05/04(月) 01:44:51 ID:wlyBIEBE
無理に細部かためず暈かした方が雰囲気出るかもしれないからな
どう取るかは書き手次第だが
364創る名無しに見る名無し:2009/05/04(月) 04:40:04 ID:4KQCsvdQ
イメージは帯刀してた頃の日本だったんだが、表現力が及ばず悪い
暗殺された子供は御曹司の隠し子という裏設定
自分は鬼夫婦みたいな女の心情が書きたかったわけだが
たしかに近隣で殺しを続けて男がこのままばっくれていられるはずがないし
どう加筆すべきなのか迷うな
365創る名無しに見る名無し:2009/05/04(月) 04:51:29 ID:4KQCsvdQ
>>361 
それいいな、命令されてる弱い立場の人間とか
366ごんべえ:2009/05/04(月) 07:44:54 ID:zyIpg4k1
>>357
ご指摘、有難う御座います。
描写がまだまだなので、物凄く参考になります。
有難う御座いました。
367創る名無しに見る名無し:2009/05/04(月) 08:46:03 ID:vbm9VE0I
>>364
うわー、草履を見落としていました。申し訳ない。日本だね
眠い時に書き込むべきじゃないなー
でも日本の村って百姓しかいないんじゃ……
私の提案した処刑人の設定は日本だと、えた、非人になっちゃうから
話の主題がまったく違うところにいきそうですね。オススメしません
何のアドバイスもできずにごめんなさい
368創る名無しに見る名無し:2009/05/04(月) 08:52:21 ID:2iFstLSh
室町後期から江戸初期ぐらいまでは百姓≒足軽ぐらいで考えておkかも
武装とかわりかしフリーダムだったみたいよ
郷村同士の利権争いが合戦に発展するのもごく自然にあったことで、
殺し殺される場で流れ者が雇われたりする余地もありありかも
369創る名無しに見る名無し:2009/05/08(金) 01:36:02 ID:t9lEBbdX
 燃じた粉塵を黒煙と成して口角より噴き靡かせながら、燻した赤銅色の竜が振り向く。
その“火竜”と渾名される飛竜が駈けた。
 誰かが閃光玉を投げる。光蟲の詰った瓶が炸裂し、蟲が爆散した。

──凡!

 帆船の帆を風が斯波叩く様な快音が鳴り、辺りが光に眩まされる。狩りの頼みを視覚に
依って為す飛竜に、その発光は致命的な隙を造り出すに余り在るだけ足りて居た。
 剣士は烈光によろめく飛竜の足下に飛込み、戟杓の間合を得る。全身に蟠る強力を一太
刀に込める。担ぎ上げた大剣が鈍重に吠えた。
 大剣が風を切る。次いで岩を殴る様な強烈な抵抗。だが、慣性に膂力を加えて無理やり
に振り抜く。大剣が肉を斬る。耳朶を劈く豪快な裂帛。怯みそうになるも、裂帛は炸音を
曳き、くぐもって鳴りやむ。機械弩士(ガンナー)の俊撃が飛竜の鳴袋を穿ったのだろう事
が経験から知れた。
 確認する暇は無い。返す刀で斬り上げ、飛竜の腹を裂く。飛竜の潰れた鳴袋から吐息の
洩れるのが聞こえた。剣に加わる抵抗が、ふと軽くなる。堅牢な鱗を貫いた。そのまま剣
を引きつける。鱗がばりばりと裂け、頭上の飛竜の腹から、血が、腸(わた)が、腸の内容物
が、まるで雨となって降り漫ろく。後はもう、待って居ても終わる。
 ふらめき、よろめいて、飛竜は翔んだ。血と、腸を垂らしながら。
「やめろ」
 剣士は飛翔した瀕死の飛竜を狙う機械弩士を止めた。
「後は巣に帰るだけだ。放って置けば、疲れて眠り死ぬ」
 だがしかしそれは、無駄を惜しめ、という意味ではなかった。飛竜を、せめて最後は穏
やかに逝かせてやろうという、偽善めいた心持ちからだった。
 機械弩士は一瞬躊躇しつつも、振り仰いだ先に在った剣士の真剣な眼に負けて、榴弾を
支えた機械弩を担いだ。
「ふふ。好きだよ、あんたのそういうところ」
 剣士は自らの内情を伏せた積りであったが、剣士との付き合いの長い機械弩士には、そ
の内情はあけすけに通じてしまっていた。
 剣士は岩山の向こうに在る飛竜の巣の方角を見て、無沙汰気味に頭に被った飛竜の濁血
をこそいだ。


 幾何かして巣に行ってみると、やはり飛竜が息絶えていた。小型の鳥竜が飛竜の腹の疵
から溢れた腸を摺り、食んでいる。
 剣士はそれらの鳥竜を、丁寧に屠っていく。纏めて切裂いたりはせず、一頭々々を慈し
む様に殺し、余す処無く皮や牙を削ぐ。殺す度に剥ぎ刀を執り、活かせるものを採る。も
し逃げるものが居れば決して追わない。
 剥ぎ刀を繰る度に、屠った竜の亡骸に一寸の黙祷を捧げる。聞けば自らの糧を与えてく
れる竜達に感謝を述べているのだと言う。剥ぐ手間の方が高く付く様な雑魚にも祈りを捧
げ剥ぎ刀を振るう剣士の姿は、必要な分だけを自然から頂戴するという、如何にも狩人ら
しい、古き良き在り方が窺えた。
 機械弩士は伴に鳥竜を狩りながら、剣士の在り方をとても好ましく思った。功名心や富
財に眩んで闇雲に屠竜に明暮れる者達が組合(ギルド)に幅を利かせるなか、剣士は不平を
洩らすでも無く、ただ静かに狩りを行い、静かに麦酒を舐め、静かに埋没して居た。しか
しその静謐さは誰より狩人という仕事への誇りを持つ故の行いであり、その底には軽薄さ
とは無縁の熱さと、滾る信念が、少なくとも機械弩士には強く々々感じられていた。だか
らこそ万年稼ぎの少い安酒剣士などに付き合っているのだった。
370創る名無しに見る名無し:2009/05/08(金) 01:43:08 ID:t9lEBbdX
またモンハンSSです。
続きは他板の範疇になりますので冒頭部分のみですが、
ここまでで直すべき箇所など指摘お願いします。
371ごんべえ:2009/05/08(金) 08:10:49 ID:YlFrI498
 私は永久の安らぎを求めている。そう、私は探求者。約束の楽園を求めて独り彷徨う哀れな旅人。
 彼の地は、気の遠くなるほど遠くそれと同時に手を伸ばせば容易に手の届くほど近い。
 時には、水中を。時には、燃え盛る業火のなかを。時には、蒼く澄み渡ったあの大空を。
 私は求め彷徨った。そして、ついに私は辿り着いた。美しい真赤な大海に浮かび私は瞼を閉じた。
 それと同時に久遠なる闇が私を優しく包み込んだ。

批評お願いします。
372創る名無しに見る名無し:2009/05/08(金) 18:10:23 ID:vvPCWGCf
>>369
初心者の文章じゃないですね。”裂帛”なんて言葉を使う初心者がいたら怖いですよ
ただ漢字を使い過ぎです。読者の間口を狭くしていますし、負担もかけ過ぎです
蟠(わだかま)る、劈(つんざ)く、滾(たぎ)るくらいは平仮名でもいいのでは?
パソコンの変換機能は便利ですが、書けと言われて書けない字は、平仮名のほうがいいと個人的に思います
作者さんが「これくらい余裕で書けるぜ」と言うならごめんなさい
確かに漢字だらけのほうが格好良く見えるし、重厚な雰囲気も出るとは思いますが……

あと気になったのが聞きなれない言い回しです。作者さんの造語なのでしょうか

”風が斯波叩く様な” まさか瞬(しばたた)くでしょうか。でも目をパチパチさせるという意味なのでそれも違うか

”戟杓の間合” 戟尺の間合いと言いたいのでしょうか。武器が大剣なので剣戟の間合い、剣撃の間合い
もしくは剣道で言う一足一刀の間合いのほうがいいと思います

”全身に蟠る強力” 全身にみなぎる力と言いたいのでしょうが、蟠るにはそういった意味はありません
それとも全身にくすぶっている力、渦巻いている力と言いたいのかもしれませんが、蟠るは適切な言葉ではないような

”降り漫ろく” ふりすずろく? ふりそぞろく? 意味が分かりません。”降り注ぐ”では駄目なのでしょうか

”幾何かして” これも聞いたことがないです。”幾ばくかして”もしくは”寸刻の後”くらいがいいのではないでしょうか

”強く々々” これはどうなんでしょうか。”一頭々々”は正しいと思いますが、”々”は漢字の繰り返しに
使用するのであって、平仮名の繰り返しは”ゝ”を使うのではないでしょうか
ただ”強く々ゝ”が正しいとは思えませんし、”強く強く”が無難だと思います
それとそこの文章がこんがらかった印象を受けるので、二つの文に分けたらどうでしょうか

しかしその静謐さは、狩人という仕事への誇りを、他の誰より持つゆえの行いであることを機械弩士だけは知っている。
そしてまた彼の心の奥底に潜む、軽薄さとは無縁の熱くたぎる信念も強く強く感じていた。

それと最後の文の”稼ぎの少い”の部分の”な”が脱字しています

ストーリーに関しては、冒頭部分だけとはいえ、この短い文の中で剣士とガンナーの男女間の友情
各々の性格も垣間見えてうまく描写されていると思います

余談になりますが、竜退治には、剣よりも槍のほうが個人的に好きだなあ
時速五十キロで突進してくる体重二トンのサイをギリギリでかわして剣で切りつけても
弾き飛ばされる気がします。ファンタジーにリアルを持ち込んでもしょうがないか
やっぱり見た目重視ですよね
このゲームをよく知らない人間なので、見当違いな事を言っていたらすみません。以上
373創る名無しに見る名無し:2009/05/08(金) 18:12:00 ID:vvPCWGCf
>>371
話の短さといい、内容といい詩(死)で表現してみたらどうでしょうか。なんてね
374創る名無しに見る名無し:2009/05/08(金) 18:37:37 ID:GfpzeJsj
俺も漢字を使いすぎで字が詰まってる印象
難しい漢字は読む速度が遅くなるから、疾走感が必要なシーンでの運用は難しい

ストーリーはまだわかるような量じゃないから触れないとして
ゲーム二次特有のネタとして、武器の素材やらを描写して分からない人に格好良さを、分かる人に推測をさせるのもいいかと
375創る名無しに見る名無し:2009/05/08(金) 22:37:22 ID:3IuYB4h0
上手いことひらかないと読みにくいだけで疲れる
376創る名無しに見る名無し:2009/05/08(金) 22:58:14 ID:6Rfw6Di7
まず推敲で自分が疲れたりとか(
377創る名無しに見る名無し:2009/05/09(土) 00:39:14 ID:2lfVcYtz
>>371 >>373
これだけでは素っ気無いですね
でも決して手を抜いたわけではありません
ツッコミどころがないと、書くことがないのです
上手な文章だと思いますが、それだけとも言えます
詩のほうがいいかなと思って書き換えてみたのですが……

私は孤独な探求者
 愚かで哀れな迷い人
求めるものは永久の安らぎ
 求めるものは悠久の楽園
彼の地は気の遠くなるほど遠く
 彼の地は手を伸ばせば届くほど近い
時には凍てつく炎の中を
 時には燃え尽く水の中を
蒼く澄み渡る大空に沈み
 紅く澄み渡る大海に舞い
白銀の太陽が昇る彼方へ
 灼熱の月が沈む彼方へ
無限の時を彷徨って
 遂に私は辿り着く
眩い光に目が眩み、私は静かに瞼を閉じた
 久遠の闇が包み込み、私は秘かに朽ち果てた

何じゃこりゃーっ! 初めて書いたけど詩って難しいね
うーん。見事に陳腐で中身の無いものになりました
反面教師にしてください
378ごんべえ:2009/05/09(土) 07:17:26 ID:7HiihRE/
>>373>>377
ご指摘、有難う御座います。
死を渇望する人間を描いてみたのですが……
確かにこれだけ短いと詩のほうがいいですね……
もうちょいと推敲してきます。
379光差す海 ◆r9F.uUmiJE :2009/05/09(土) 11:33:21 ID:suRCo8x7
どうもこんにちは、ラノベを意識してコメディーを書いてみました
よろしければ感想をお願いします

姫小路彩華の挑戦
ttp://ncode.syosetu.com/n5079g/
380創る名無しに見る名無し:2009/05/09(土) 21:12:45 ID:yOVQ7CfY
>>379
書き出し読んで思ったのが、彩華って名前なのに「通称はアヤカ」って
わざわざ言う必要あるか?という点だったw

とりあえずまあ、ざっと読んでみる。
381創る名無しに見る名無し:2009/05/09(土) 21:39:00 ID:yOVQ7CfY
>>379
一章まで読んだ。
んで、以下はきつい事を言ってる部分もあるので、
そういうのはちょっと・・・って時は読まないのを推奨。

文章作法については、まあいろいろぐぐったりして
調べてもらうとして、話の内容的な所について感想をば。

とりあえず、山は一つにして、それをグッと盛り上げるように
持って行った方がいいと思う。この程度の長さだと特にね。
二つ程山があるけど、どっちも中途半端にしか盛り上がってない。
というか、ぶっちゃけて言うと平坦。盛り上がりさえしてない。

あとは、日常を描く感じにするなら、もう少し話にリアリティが
あった方がいいと思うよ。ボツワナにダイヤモンドを採りに行くに
したって、アヤカがめちゃくちゃ言ってるのにただ流されて、
皆でめちゃくちゃな目に遭いました、ってだけだと、
話として盛り上がれない。だって、そうなるのは読者には
事前に予測できちゃうわけだからね。後半にしてもそう。
上で言った盛り上がりの無さは、そういうところに起因してる所もあると思う。

あと、ハルヒのオマージュとしてはありがちな失敗だと思うけど、
とりあえず可愛い奴がわがまま言って、それに振り回されてる
姿を書けばOKだと思ってるなら、それは大きな勘違いだと思うよ。
ハルヒは、まあいろいろ解釈の余地はあるだろうし、異論もあるだろうけど、
どう見てもアレな言動を差し置いてひきつけられる、不思議さというか、
「変さ」とでも言うべきものが、最初から描写されてたりしたと思う。
それに引っかかった人がハルヒにはまって、それに引っかからなかった
人は、ハルヒってただのドキュンだろ?と言ってるという風に俺は考えてたりするんだよね。

で、翻ってアヤカの行動を見てみると、どう見てもアレです、
本当にありがとうございました状態。

タクシーの中で震えてたり、最後に安物のティアラを気に入ったり、
そういうところで可愛さを感じてもらいたいのかもしれないけど、
そこまで感じる前に、読む人は「このヒロインは魅力的じゃない」と
言う風に判断してしまうと思う。もしかすると、第一章から先に読み進めれば、
魅力を感じるヒロインとしての描写が登場するかもしれないけど、
少なくとも第一章を読み終えた段階では、俺には魅力的だと
思えなかった。続きを読もうという気もあまり起きない。

行動が無茶苦茶なのは無茶苦茶でいいんだけど、単なるわがまま以上の
深みがその行動に存在しているような気配を漂わせる工夫をしないと、
見切りをつけられてしまって読んで貰えないと思うよ。

最後に、文章作法についてはここでは言わなかったけど、
これは単に俺自身が作法については適当にやってるからなんで、
ぐぐったりしたらそういう作法とかを取り扱ってるサイトが
いくつかあると思うんで、参考にして自分の中に取り込んで見てください。
382創る名無しに見る名無し:2009/05/09(土) 21:39:10 ID:DylJf7QV
>>379
いいですね。前作、前々作の堅苦しい文章は無理をしている感アリアリで
読んでいられなかったのですが、今回は最後まで読めました
今までは見られなかった、読者を楽しませようという思いも伝わってきて、好感が持てます

ただお話として面白かったかと言うと、微妙ですね
お金持ちでワガママなお嬢様がトラブルを巻き起こすドタバタコメディーなのですが
お嬢様の言動が高校生なのに幼稚すぎて、読者にウンザリ感を与えています
そう言えばハルヒも似たようなタイプですが、一人称の主人公キョンが常識人で
読者の言いたい事を代弁してくれているから我慢できるんですよね
お嬢様の可愛らしさが強調されれば、ウザさも軽減されると思うのですが……
もちろん可愛らしさというのは容姿のことではなくて、行動のことです
自己中で私利私欲のために行動しているのかと思ったら、実は幼馴染のためでした
というオチだったら、イジらしくて可愛いと思えるんですけどね

それとお話のオチが弱くて勿体無いことをしています
第一章の場合(長くなるので会話間の文章は省略します)

「ほら、これ。おまえにやるよ」
「何よ。……見るからに安物ね」
「そう言うなよ。俺の貯金をはたいて買ったんだから」
「しょうがないから貰ってあげる」
自宅に場面転換。鏡の前で嬉しそうにティアラをつけるお嬢様
心の中で幼馴染に感謝する。大事そうに化粧箱に収める。Fin

せっかくお嬢様の可愛らしさを見せるチャンスなのに
作者さんの締め方はあっさりしすぎて非常に勿体無いです

第二章の場合
満月もズッこけた。って、これはないわー。読んでるこっちが恥ずかしくなります 

「よし、幽霊はやめて、宇宙人を捕まえることにしよう! ……ってあれ、どうしたのみんな。
急に黙っちゃって」
 押し黙っていた面々が声を揃えて一斉に叫ぶ。
「いい加減にしなさいっ!」

うーん。いまいちだけど、こんな感じかな。第三章はいい案が思い浮かばないので割愛

文章に関して一言
”〜。と言うか” 前作でも見かけましたが、この言い回しが好きですね。今作でも多用されています
はっきり言って、三人称の地の文でこれを使うのはやめたほうがいいですよ。格好悪いです
長くなったのでこれくらいにしておきます。以上

383光差す海 ◆r9F.uUmiJE :2009/05/09(土) 23:02:28 ID:GUbp1SLW
>>380>>381
読んでくださってありがとうございます。長文レスに感謝します。

なるほど、確かにヤマが二つありますよね。ボツワナだけじゃ弱いかな、と思って
足したのですが、逆効果かもしれませんね。もっとボツワナ編を練るべきでした。

日常的な物語では思っている物語に制約がつくかな、と思って「動ける資産」を
持たせるために財閥の令嬢という設定にしたのです。リアリティは出来る限りは
持たせようと思いますが、ここからは工夫してみますね。

アヤカには失敗を繰り返してもらい、精神的に成長してもらおう、と思います。
確かにキャラ設定がガキ過ぎるかもしれませんが、そこは実はハルヒと対比させました。
近い造詣ではオマージュそのものになってしまいますので・・・・・・・。

「魅力的な主人公をいかに書くか」また新しい、難しい命題が見つかりました。
キャラクター小説に挑戦したのも初めてですし、そこも考えないといけませんね。
個人的にはこういうキャラ好きなのですが、それは「作者が好きなだけ」ですよね
煎じ詰めれば「どう読まれようが俺はこう書く」となるのでしょうが、僕はまだそれ以前の
場所にいます。もっと考えて見ます。ハルヒ分析、とても参考になります、ありがとうございます。

文章作法については、勉強したのに即忘れ、また同じような間違いをしていますので
訂正してきます、色々とありがとうございました。
384光差す海 ◆r9F.uUmiJE :2009/05/09(土) 23:04:14 ID:GUbp1SLW
>>382
ありがとうございます。この作品は「読者に楽しんでもらいたい」と考えて書きました。
しかし、前レスにあるように、まだ作者の嗜好で書いているところもあります。

アヤカは幼稚すぎる、と感じられましたか。高一なんてあんな感じかな、と思って書きました。
ネットで知り合ったメル友の女子高校生なんてあれと大差なかったりしますのでw
とりあえず、作中ではもう少し成長させる事にします。

主人公たるアヤカがいかに読者に好意を抱いてもらえるか、と言う観点は全く持たずに書きました。
コイツ面白い奴でしょ、ぐらいのところで書いたのが本当のところですね。

オチは全部そのまま転載したいぐらいですが、それはまずいのでこちらの言葉で書きますね。

あー、「と言うか」結構好きかもしれませんね。以降気をつけて多用を避ける事にします。
駄作を丁寧に読んで批評してくださってありがとうございました。
385創る名無しに見る名無し:2009/05/11(月) 22:56:55 ID:e1xrxI7A
一人をさみしと思っちゃならぬ。
気まぐれに、ふらり。
ひとりたび。

遠く地響きのような太鼓の音が聞こえてくる。
地下で鬼がざわめくような、魂が引き寄せられるような、魅惑的な音だった。
「祭りか…」
一人をさみしと思っちゃならぬ。
それは重々承知している。
我は災いの元。思い出せ。
単独であること、それが一番だと思っていた。
太鼓の音が山々に響き渡り、こだまし、残響を残してゆく。
「ああ…」
―――――たまらない。
ふらりふらりと引き寄せられるように、獣道を辿り、里へと足を踏み入れる。
清浄な湿り気を帯びた空気から、緩やかな太陽の日差し降り注ぐ不浄な場所へと。
近隣の村から集まってくる人々、御輿や大なべを数人で担いで石段を駆け上がる若者たち、色鮮やかな着物に身を包み頬

を薄紅色に染めた娘。みな次々に鳥井の門をくぐってゆく。
その中にひときわ人目を集める青年がいた。
藍染めの着物から伸びる四肢はひょろりと長い。夜目にも鮮やかな肌は白く、襟足まで届く長めの髪は黄金色で、明らかに異

形の彩を発している。
多くの村人は好奇の目で遠巻きに通り過ぎてゆく。
「…物の怪じゃないのか」
「だが人の容姿をしているぞ」
「見ろよ、あの髪の色を。稲神様の化身かもしれねぇ」
さわさわと囁き合う村人達もあった。運営者の連中であるのか、皆そろいの帯を締め、総じて壮年の男達である。
「おい、あんた」
中でも一番屈強な身体をした男が、唸るように青年の前へ進み出て声を上げた。
「あんた、この里の者じゃないな」
「ああ」
青年はふと目を上げ、始めて自分が好奇の目で見られていた事に気づいたのか周囲をぐるりと見渡した。
「旅の者さ。祭りの最中に失礼するよ。かまわないだろう?」
にこりと笑いかける顔に少々肩透かしを食らった気分で、屈強な男は訝しげに青年をじろじろと検分した。


冒頭しか書けていませんが、山の狐が人恋しくて里に下りる短編仕様にしようと思っています。
批評お願いします。
386.:2009/05/11(月) 23:11:51 ID:tH4Cm8e8
已下は自作宣伝

(三島由紀夫著「金閣寺」+阿部和重著「ニッポニアニッポン」+阿部和重著「アメリカの夜」+川上未映子「わたくし率 イン 歯ー、または世界」+綿矢りさ著「インストール」?)
参照 http://ip.tosp.co.jp/i.asp?I=ji0
387創る名無しに見る名無し:2009/05/11(月) 23:16:56 ID:Q0BXf5RO
>>385
雰囲気はいいと思う。
でも、やっぱり冒頭だけだとちと物語的な部分では
評しづらいかなぁ・・・。

文章的には、俺自身がいい加減なのをさっぴいて考えてほしいけど、
特に問題になるような部分は見当たらなかったと思う。
一応、…は……と二つ繋げて使うようにした方いいって事くらいかな。

あと気になったのは

>単独であること、それが一番だと思っていた。

ここは、独り、とか孤独、とかの方がいいんじゃないかな、って所と、

>運営者の連中であるのか、

ここは「祭りを取り仕切る連中だろうか」くらいにした方が、
ちょっと昔の話だって雰囲気が壊れなくていいかも、と思った。
388創る名無しに見る名無し:2009/05/11(月) 23:24:54 ID:AP4rueR/
文章自体はうまいね
使うべきタイミングで使うべき言葉を使えてる
「祭りの音が騒がしい、楽しそう」でも済む文にあえておどろおどろしい形容詞を重ねているのが
場面の雰囲気に不吉さを漂わせていてうまいと思った

あとは場面転換をもっとはっきりさせたほうがいいと思う
はじめ読んだとき狐視点が後半の祭りのシーンでも続いてるのかと勘違いしたし
(つまり「狐が村で青年を見つけた」から「狐と青年は別人」かと勘違いしたってこと)
一番手っ取り早い転換は、その場の天気を描写しなおすことだね
時と場所を一度リセットすれば、語り手のカメラが映してるものが変わった事も読む人に伝わるし

ところでこれ、携帯で書いたの?
なんかとんでもないところで改行が入っていて一瞬戸惑ったので……
「身を包み頬     を薄紅色に」とか、「明らかに異     形の彩を」とかね
章立てとか段落分けは場面の切れ目を表すのに使えるから気を付けとくと便利だよ
いわゆる文法規則(行の先頭には空白を、とか)ってのはこういう場面転換を示唆するためでもあるからね
389創る名無しに見る名無し:2009/05/12(火) 00:05:33 ID:VTXs6oK8
単独である>
主人公の「孤独」を押し出したいので
ありきたりな表現では最後まで印象に残りにくいだろうとあえて「単独」という言葉を使ったのですが、やはり違和感だったでしょうか…

ここは「祭りを取り仕切る連中だろうか」くらいにした方が…>
こっらの方がずっといいですね!
自分もうん?と気になったところなのでご指摘ありがたいです

あらすじは最後まで書いてあるので、あとは文章にするだけなのですが…
中々時間が取れないので冒頭だけ書き出してみました
早急に全文書きたいなぁ、と思っています
390創る名無しに見る名無し:2009/05/12(火) 00:14:59 ID:VTXs6oK8
>>388
ご指摘ありがとうございます
場面転換や人物視点でいつもどうしたらいいか戸惑ってしまいますので
なるほど、天気や場所で視点をリセットすればいいのか。

メモ帳で書いたコピペですが、単純にフォントの設定ミスです。
読みにくくて申し訳ない。
391創る名無しに見る名無し:2009/05/12(火) 00:34:37 ID:BNeci/hm
>>385
出だしの語りがうまいですね。先が読みたくなる雰囲気です

気になった点は
>清浄な湿り気を帯びた空気から、緩やかな太陽の日差し降り注ぐ不浄な場所へと。
一般的な感覚では、太陽の日差しと、不浄という言葉が一致しないんですよね
吸血鬼じゃないんだし
山の草木たちの匂い漂う清浄な場所から、人の臭い漂う不浄な場所へと。
こうしたほうが無難な感じがします

それから太陽の日差しという言葉が出てきたので、昼間の祭りかと思っていたら
>夜目にも鮮やかな肌は白く
でいつのまにか夜になっていて、違和感を覚えました

>鳥井の門 鳥居は門の一種なので、これは”頭痛が痛い”等と一緒の悪文ですね

黄金色の髪はやり過ぎかなぁ。バレバレじゃないですか
派手な着物(狐が人に化けると夜でも着物の柄がはっきり見えるという口承がある)
と見目麗しい容姿でいいのではと個人的に思います

細かいことを言いましたが、話の続きが楽しみな出来だと思います。以上
392創る名無しに見る名無し:2009/05/12(火) 00:37:26 ID:hdTp5bwC
>>385
文体、雰囲気は非常に良いと思った。

あとは、いわゆる「カメラ位置」を意識してみるといいかもしれない。
例えば最初は空、山などの遠景を描き、徐々に主人公にクローズアップしていく。
または反対に、主人公の意識、内面描写から徐々に外界へ。
……というように順を追って文章を組み立てるようにすれば、読む側がイメージを
整理しやすい文章になる。
393創る名無しに見る名無し:2009/05/12(火) 01:24:36 ID:VTXs6oK8
391>>
的確な御指摘ありがとうございます!
読み返してみれば本当に矛盾点がぽろぽろと
お稲荷様だから金髪だろうとなんとなく思ったのですが、おっしゃる通り山中では無理設定だったかもしれません…

>派手な着物(狐が人に化けると夜でも着物の柄がはっきり見えるという口承がある)
ほお。素敵ですね
容姿の参考にさせて頂いてもいいでしょうか。

392>>
貴重なご意見ありがとう御座います。
自分の描く話はカメラ視線、人物視点からしっかりイメージして文章を組み立てていないから後で矛盾点が出てくるのかもしれません。
これからは注意して書いてみたいと思います。
394391:2009/05/12(火) 17:40:41 ID:VwDSK+m5
>>393
>容姿の参考にさせて頂いてもいいでしょうか。
ご自由にどうぞ。アドバイスする立場からすれば
自分の助言がお役に立てば、嬉しい限りです
395創る名無しに見る名無し:2009/05/12(火) 18:48:47 ID:fYJMVAMW
今書いているラノベの一部なんですけど
これでいいのか不安になります…
とりあえず直したほうがいい所を教えてください

「死んでもらうぞ、魔王!」
空にいるヴァルキリーが魔王、恭一に向かっていく。
しかしなんか構えをするわけでも逃げ出すつもりもないらしく、あいつはポケットに手を入れたままぼうっと突っ立っている。
一体何を考えているのよ!?
私の頭の中に浮んだ疑問に答えるかのように恭一はポケットに入っていた左手をヴァルキリーに向かって差し出す。
「くらえぇぇぇぇ!」
ヴァルキリーが手に持っている槍で恭一を刺そうとする、しかし…
「何!?」
ヴァルキリーの槍は恭一の掌を貫かなかった。
それどころかヴァルキリーの槍の先端を掴んでそのまま地面に叩きつけてしまった。
「ふん、大したことがないな」
切ったわけでもないくせに手を舐めながら地面に叩きつけられたヴァルキリーを見る恭一。
まさにこいつは化け物、いや魔王かもしれない。
あたしがそんな事を思っているとヴァルキリーが立ち上がろうとしている。
「くっ、私を小馬鹿にしているのか?」
屈辱を受けたヴァルキリーは悔しさと怒りを込めて目の前にいる魔王を睨む。
そんなヴァルキリーを見ながら恭一はフッと鼻で笑って
「小馬鹿?違うな、貴様を大馬鹿にしているだけだ。」
と言い放った。
うわぁ、性格わるぅ!
「五月蝿い、外野は黙っていろ。」
こっちを見ながら文句をいう恭一。
そうだった、あいつは心が読めるんだった。
そんな私達を見てヴァルキリーは顔を真っ赤にして怒鳴っている。
「貴様!真面目に闘うつもりはあるのか?」
「残念だがない。」
だるそうな顔でヴァルキリーに答える恭一。
「いいか、よく聞け。貴様と私とではレベル差がとてつもなくある。貴様がビー玉なら私は太陽、お前がガン×ムなら私はイ×オンだ。」
喩えが凄く危なっかしいわね。
「………とにかく、大人しく帰れ。」
私のツッコミを流して恭一はヴァルキリーに帰るように促す。
しかし、それがヴァルキリーの怒りを買ったらしく再び槍を構え今度はなにやらブツブツと呪文みたいなのを唱えだした。
「むっ、あれは…」
アイツは何かに気が付いたらしいけど一体何をやるつもりなのやら?
「くらえ!グングニール・ブレイク!」
うわわわわわ!ヴァルキリーがなんかすごい技を繰り出してきた!!
私は思わずしゃがみこんでそれを避けようとする。
……あれ?来ない…
突風や熱といった物が一つも来ないことに私は不思議に思い恐る恐る目を開く。
突風も熱も来ない理由…それは…
「ふむ、味はまあまあだな。」
「ば、馬鹿な…私の中で最大と思える攻撃を…"食った"だとぉ!!」
そう、恭一はヴァルキリーの必殺技、グングニール・ブレイク(だったよね)を"食べて"しまったのだ。
流石、核ミサイルすら食い物にしちゃう男…
恭一はポケットから爪楊枝を出して歯と歯の隙間の残りかすを取るふりをしている。
「口直しに青汁が欲しい所だな。」
相変わらず何を考えてるのか分からない奴…
一方渾身の攻撃を食べられてしまったヴァルキリーは余裕しゃくしゃくの魔王を見てそのままへたり込んでしまった。
「あはははは…」
放心状態のヴァルキリーを見て私は呟いた。
「あーあ、可哀相に…」
396創る名無しに見る名無し:2009/05/12(火) 20:00:12 ID:KacbA9Ec
とりあえず、こういう風にしたらいいんじゃ、という形で
書き直してみたいと思うんですけど、構いませんか?
397創る名無しに見る名無し:2009/05/12(火) 20:01:04 ID:fYJMVAMW
どうぞ
自分では分からない所があるので…
398創る名無しに見る名無し:2009/05/12(火) 20:07:36 ID:tWTbAmlC
>>395
良いノリじゃないすかね。文章作法は>>2あたり参照してもらうとして気になる点を。
>なんかすごい技
これは語り手が行動する前に描写しとくべきかと思います。
突風や熱だったという事さえ判らないまま語り手が行動してしまうと、後で描写されてもその間が間延びして滑稽な感じになりかねません。
このシーンの状況自体は、なかなか不条理で素敵だと思うw
399創る名無しに見る名無し:2009/05/12(火) 20:45:22 ID:VwDSK+m5
>>395
これが始まりではなく、見せ場の一部分を抜粋しているんですよね?
登場人物が、魔王恭一、ヴァルキリー、私(一人称)の三人ですが
世界観、容姿、立場の説明がないと、読者は置いてけぼりです

そこに目をつむるとしても、ラノベの華である戦闘シーンが、主人公
が蚊帳の外の解説役だから面白みに欠けますね
実況解説者は戦闘に精通していないと、読者は読んでいて退屈です
しかし三人称ならそんな心配は無用です

普通の攻撃では通用しない。そう悟ったヴァルキリーは再び槍を構え呪文を詠唱し始めた。
かつて天界に牙を向いたロキ、フェンリル、強大な力を持った猛者共をも屠った最終奥義。
その名も――
「グングニール・ブレイク!」(このネーミングセンスはどうなの? グングニルの槍を壊してどうすんだよっ!)
周囲の空気を震わせていた振動がピタリと止まり、膨大なエネルギーが槍の先端に集まった。

簡単に書くとこんな感じになります。一人称だと説明できないことも詳しく説明できるので便利ですよね
私は三人称で書くことをオススメします

ところで魔王が日本人名だと、エロゲ往年の名作ビ・ヨンドを思い出させます
ギャグっぽいところも似通っているので、差別化をはかりたいところです。以上
400創る名無しに見る名無し:2009/05/12(火) 21:06:05 ID:KacbA9Ec
とりあえず、こういう感じでやったらいいんじゃないか、というのを
書いてみたんですが、誤爆スレの方に投下しておきました。

http://namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1241881511/101-102

参考に・・・はあまりしない方がいいかも?(ぉぃ
はっきり言って、書き込み過ぎてると思いますんで。
もうちょっと軽くした方がいいかな、と思います。

でもまあ、ここまで書き込む必要はなくても、もう少しそれぞれの
描写を、流れを意識して細かくしていった方がいいんじゃないか、
>>395を見て思ったのは確かです。

書いてて楽しかったので、キャラクターのノリとかは
いい感じなんじゃないでしょうか。