【腐】やおい・お耽美・ボーイズラブ【BL】

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1創る名無しに見る名無し
一次でも二次でもやおい。
小説でも絵でも何でもやおい。
とにかくやおい。
2創る名無しに見る名無し:2008/12/20(土) 17:11:23 ID:E4ZHnPGy
板内関連スレ

恋愛物創作総合スレ
http://namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1227020113/l50
百合とにかく百合
http://namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1220103238/l50
【全年齢】ショタとお兄さん【出張版】
http://namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1223553817/l50

他板
801板(18禁)
http://yomi.bbspink.com/801/
3創る名無しに見る名無し:2008/12/20(土) 17:12:06 ID:E4ZHnPGy
人を選ぶスレだし、
sage進行でいったほうがいいかも
4創る名無しに見る名無し:2008/12/20(土) 17:14:15 ID:nVe+Biu6
昨日言ってたら立ったのかw
遠巻きに応援してる
5創る名無しに見る名無し:2008/12/20(土) 20:03:26 ID:rWw1zy0H
ガチホモはこのスレでおk?
6創る名無しに見る名無し:2008/12/20(土) 20:13:27 ID:IGdcAj5k
この板は18禁はアウトだから注意だZE☆
7創る名無しに見る名無し:2008/12/20(土) 20:16:46 ID:rWw1zy0H
よし安価してみる
>>8×>>9で何か書くよ!
8創る名無しに見る名無し:2008/12/20(土) 20:38:56 ID:4FEl6IpX
メガネ男子
9創る名無しに見る名無し:2008/12/20(土) 20:45:25 ID:4B83fcQ2
気弱同級生
10創る名無しに見る名無し:2008/12/21(日) 16:51:33 ID:yOwusxZj
リアルな安価ktkr
11創る名無しに見る名無し:2008/12/21(日) 20:55:28 ID:ippJrzlB
この間勢いでかいたはいいものの投下場所に困っていたこいつの投下先はここしかない気がする

1「なーこの間紹介してくれた人いるじゃん。居酒屋で偶然会ったときにさ」
2「俺の上司?」
1「そう! 俺恋しちゃった!」
2「死ねよ男だよあの人」
1「俺実はゲイなんだ。あ、でもおまえみたいのは対象外だから安心してね」
2「…で?」
1「また会いたいナーって思って。ダメ? 飲みとかでいいんですけど」
2「おまえに残念なお知らせ。あの人子持ち」
1「…え…えええ…だっだってあの人独身だってゆってたよ」
2「生まれてすぐ奥さん死んじゃったんだとさ。で、奥さん一筋で今まで再婚してないんだって」
1「お子さんおっきいの?」
2「可愛い盛りの小学生。あの人に似て素直なよい子です」
1「…なんでそんな知ってるの?」
2「狙ってるから」
1「…あの人男だよ? おまえこの間まで彼女いたよね? あっまさかショタかロリいてえいてえったら」
2「俺はどっちでもいける派だ」
1「な…なんぞー」
2「迂闊だったな。宣戦布告してしまうとはな」
1「おまえどっちもOKなら大人しく女の子に恋しとけよ」
2「おめーに言われたかねーよホモ」
1「うっせえな同じ穴の狢だよてめーはよ」
2「黙れとにかく諦めろよ、言ったろあの人は子持ちで毎日家に帰るのが物凄く早くてこの間もようやく飲みに連れ出したんだよ」
1「その日はお子さんどしたの」
2「親戚の家に泊まりに行くって言ってたからすかさず誘った」
1「えげつねえ…」
2「俺はあの人とたまに飲んで心配事とか相談に乗ったりもらったりの生活で十分満足してんだよかき乱すなよ」
1「らしくねー、その先はナシなの?」
2「子供いるんだぞ。あの歳でいきなりパパが彼氏作ったとかいったら一生もんのトラウマだろ」
1「ま、まあねー…」
2「だから諦めな、俺だって我慢してんだからよ、てめーにはやらねーよこの位置はよ」
1「そういうこと言われると逆に燃えるタイプだわ俺」
2「俺を経由しなきゃ会えもしねえくせに。せいぜい片思いしてるんだな」
1「ま、そんなこと言いつつたった今おまえのケータイからあの人のメルアドゲットしちゃったけどね」
2「あってめえいつの間に、こら返せよ!」
1「『こんどまた三人で飲みに行きたいです』って送っちゃおー」
2「ふざけんな死ねやめろ殺すぞ」
1「…必死すぎじゃね?」
2「俺は本気なんだよ」
1「俺だってわりと本気の恋なのよ。あんな短時間であんなときめいたの初めてだもん」
2「くそっ…あの人は重度の八方美人なんだ…!!」
1「おまえが嫉妬に燃えるのめずらしー。おまえがそれくらい本気になるってことはやっぱり素敵な人なんだな。俺の目は間違ってないな。おっし頑張る」
2「殺してやる」

続かない
12創る名無しに見る名無し:2008/12/21(日) 21:07:13 ID:Z4PDuwCP
ノリが女同士っぽい・・・かな?
13創る名無しに見る名無し:2008/12/21(日) 21:29:17 ID:hwlif3dx
やおいだけどBLとは違うような気が……
14創る名無しに見る名無し:2008/12/21(日) 22:07:30 ID:BIjHmQQK
リーマン二人か
2必死すぎワロタww
15創る名無しに見る名無し:2008/12/21(日) 22:18:46 ID:wte/XDZ1
同じアナの狢とな!
16創る名無しに見る名無し:2008/12/22(月) 05:46:14 ID:WsEnnfIv
17創る名無しに見る名無し:2008/12/22(月) 23:26:22 ID:s9Ti7hjB
>>13
この後、何だかんだで1と2がくっつけばBLっぽく……ならないか
むしろ、八方美人設定を活かし、わらわらと3、4、5……と増えていくとお笑い四コマのりのBLになりそう
18フィクション率15%?:2008/12/23(火) 15:18:03 ID:ls2No9AO BE:1653891269-2BP(0)
今となっては懐かしい。
もう両刀遣いとなった今では、あのときのような純粋な男同士の
じゃれあいなど出来ないだろう。
だからこそ今、思い出せることを少し書いておこうかと思う。

「先輩って抱き心地いいですね」
後輩が後ろで囁く。
俺は後輩に後ろからふんわりと抱きしめられていた。
全く違和感のない日常風景である。
巨漢と言っても差し支えのない、俺の太ももくらいはあるであろう腕を
下腹部の前で交差した後輩は、そのあまりある体重が負担にならないように立っていたのだ。
普通の男はこういうのは嫌なんだろうか。
自分よりも身長が高く、体重も2倍近くはあろうかという男に慕われ、
抱き締めるまでないにせよ、まるで恋人を抱き締めるかのように接せられることは。
だけれども俺は「ああ、当然だよ」とでも返し、後輩とのスキンシップを楽しんでいた。

弓道小僧だった俺は後輩を指導する立場でもあった。
その後輩を指導する場においても、後輩から抱きしめられていることがあった。
別段問題はない。
指導行為が出来さえすればそれでよいのだ。
その後輩は俺だけを抱いていたようだが、
これも男同士のスキンシップの一環だと思い気にもとめなかった。

もしかして、彼はゲイだったのかも。今となってふと、そんな疑問が思い浮かぶ。
19フィクション率15%?:2008/12/23(火) 15:22:38 ID:ls2No9AO BE:643180537-2BP(0)
俺が後輩のそんな行為を気にしなかったのは、
もうひとり俺の写真を撮りたがる後輩がいたせいかもしれない。
俺が元カノに激似らしく、
「先輩が女だったら間違いなく惚れてます」と何度も何度も言われた。
彼は残念ながらタイプではなかったが、そいつの元カノとやらがひじょーに気になっていた。
ブスだったら許さんぞー!とでも思っていたのか。今思うと子供っぽいな。
そしてある時、元カノの写真とやらを見せて貰ったとき
「なるほど、これは美人だな」と思ったのだった。
そいつのおかげで極度の写真嫌いだった俺が、被写体となることに
違和感をなくしていったのも良い想い出だ。

華奢だった俺は――今でも華奢だが――巨漢の後輩やカメラ小僧に
献身的に支えられていたのかもしれない。
遠征先で体調を崩し、彼女とも喧嘩中だった俺は、カメラ小僧の看病にホッとした感情を抱いていた。
力なく浴衣姿で転がっていた俺を被写体にしようと思えば出来たはずなのに、
真面目看病している姿に先輩後輩以上の親近感を抱いたのかもしれない。
「ありがとう」
しかし、疲れ切っているせいで、そう言って寝転がるしかなかった。
先輩の威厳なんてどこへやら。
はあはあ、と苦しむ俺を真面目に看病する姿は今でも良い想い出だ。

その後、戻ってきた彼女(後輩)に犯されてしまい、ますます疲れてしまったのも良い想い出である。
しかし、俺って威厳ねえなあ……。
20創る名無しに見る名無し:2008/12/23(火) 15:32:19 ID:ls2No9AO BE:1929539579-2BP(0)
>>19
> 真面目看病している姿に

真面目に看病している姿に
21創る名無しに見る名無し:2008/12/23(火) 18:26:44 ID:V86t6ghn
>フィクション率15%
=ノンフィクション率85%
な ん だ と
22創る名無しに見る名無し:2008/12/23(火) 19:49:38 ID:Qq8ffTDg
なん……だと………
23創る名無しに見る名無し:2008/12/24(水) 07:22:05 ID:EGLreSrR
その15%のフィクションとはつまり
男×男ではなく男×女とか女×女ということでは……
いやすまん忘れてくれ
24創る名無しに見る名無し:2008/12/24(水) 10:39:21 ID:j54keR5R BE:306276252-2BP(0)
♂×♂ですよ。
事実をほんの少し脚色しただけなんす。
関係者が読めば、俺だと特定されるくらいのフィクション率っぽいw
25創る名無しに見る名無し:2008/12/25(木) 13:52:36 ID:xUMoESHL
メリークリスマス。
そう言ってあいつが俺の部屋に来たのは日付が変わるちょっと前。
まだ24日だ、って言ったら細かいことは気にするな、と返された。
細かいとかそういう問題じゃない。
俺はただ事実を言ったまでだ。
突然何の前触れもなくうちにやって来て、あがれとも言っていないのに靴を脱ぎ、
やつはさっさと俺の横をすり抜けリビングに向かっていった。
俺が拒否するなんてことはちっとも思っていないんだろう。
いつだってこいつはマイペースで、俺のことなんておかまいなしだ。
まったくなんでこんなことになったのか。
他人とは一線を引いて、自分の世界を守ってきたはずだった。
それなのにいつの間にかこいつは俺の隣にやってきた。
人懐っこい笑顔とそれに似合わない繊細さで俺の心に入ってきて、気づけばその真ん中にいた。
じわじわと俺の周りを侵食して、俺の引いた線を滲ませて、消して、内側に潜り込んだ。
あいつに好きだと告げられた時、すとんとその言葉が俺の中のどこかにおさまった。
不思議なことに気持ち悪いとか、拒否する気には全くならなかった。
何も考えず、反射のようにただ、俺も、と答えていた。
正直あの時あいつに恋愛感情を持っていたかときかれると自信がない。
好きだったことは確かだ。
あいつと一緒に過ごす時間は居心地がよかった。
この部屋に入れたことのある他人もあいつだけだった。
だけどそれでもそれが恋愛感情だったかどうかはわからない。
あいつの真剣な目に、声に、流されたというのは否定できない。
生まれて初めて出会った心を許せる友人を逃したくない、もしかしたらそういう打算があったのかもしれない。
無意識のうちに俺はそういうことを考えていたのかもしれなかった。
男に告白されたのは初めてだった。
あいつも男に告白したのは初めてだと言っていた。
俺たちはいたってノーマルだったのだ。
そんな俺たちが始めてキスをしたのは付き合い始めてひと月も経った頃だったろうか。
普通に考えれば一般的な成人男子の恋愛としては遅いほうだと思う。
少なくとも俺の経験から言えばそうだった。
キスくらい付き合ったその日にすることだってよくある話だ。
俺たちの初めてのキスは触れ合うような一瞬のキスで、唇を離して向き合ったあいつは顔を真っ赤にしながら笑ってた。
その顔を見て、俺はやっと自覚した。
ああ、俺はこいつが好きだなって。
あいつのことをとても愛しいと感じている自分に気がついた。
あいつの気持ちが痛いほどわかったから、俺も同じ気持ちなんだと、
俺もお前が想ってくれているのと同じように想っているんだと、この気持ちが伝わればいいと思いながらキスをし返した。
中学生がするようなやつじゃなくて、それ相応の、恋人同士のキスってやつを。
その時のことは今でもよく憶えている。
ひかえめに重なるだけの唇に焦れて、こじ開けた。
奥に引っ込んでいた舌を引きずり出して絡めて、貪るって言葉の意味をその時初めて知ったような気がした。
26創る名無しに見る名無し:2008/12/25(木) 13:53:08 ID:xUMoESHL
「食わないの?」
声をかけられてハッとした。
目の前で箱が揺れている。
「振るなよ、中身ケーキだぞ」
箱ん中でぐちゃぐちゃになるだろうが。
「だってせっかく買ってきたのにぜんぜん興味なさそうだし俺の話聞いてないし」
少し拗ねたような声。
頬をふくらませるな。いい大人がそんなことしたってかわいくないぞ。
「悪い、ちょっと考え事してた」
昔のことを思い出してた、なんて正直には言えない。
だってなんか恥ずかしいだろ。
こんな日にそんなことを思い出してるなんて。
「なに、なんかトラブってんの?」
ふくれっ面が真剣な表情に変わって声が低くなった。
ケーキの箱をテーブルに置き俺の目をまっすぐに見てくる。
ああもう…
「違うよ、心配すんなって」
ほんとお前は優しいね、こっちが申し訳なくなるくらい。
手を振って否定した。
お前の心配するようなことは何もない。
安心しろ。
「ほんとに?」
疑わしそうな視線に笑顔で頷いて、皿を取りに行こうと立ち上がった。
「お前も食うか?」
どうせ答えはわかっている。だけどいつも俺は尋ねる。
「いや、俺はいい」
予想通りの答えが返ってきて、だけどこれもいつも通りに俺は皿を二枚とフォークを二本用意する。
こうしないと嫌なんだ。
俺はケーキが好きで、こいつはケーキが嫌い。
絶対食べないけど、でも俺は毎回二人分の食器を用意する。
なんとなく。
そうしないと気持ちが悪い。落ち着かない。
これはもうほんとに、言葉ではうまく言い表せない、感覚的な問題。
初めの頃、俺のそんな行動をこいつは不思議そうな顔をして見ていた。だけど今じゃすっかり慣れて何も言わない。
皿をテーブルに置きそっと箱を開ける。
そこには俺好みのチョコレートケーキ。
サンタも家ものってない、柊の葉が一枚置かれたシンプルなケーキ。
「うわぁ…」
思わず声が出た。
すげえうまそう。
でもナイフを入れるのがもったいない。
すげえうまそうだけど、すげえ綺麗なんだよ。
それこそ芸術的なほど。
まったくここまでどストライクなケーキは久しぶりだった。
これはすぐに食べてしまうのはもったいない。
そう思ってしばらく眺めていたらふいにブッと隣の男が吹き出した。
ケーキに夢中でこいつがいたことなんてすっかり忘れてた。
「なんだよきたねえな」
せっかくの鑑賞タイムを邪魔されて横目で睨むと、こらえ切れないようにそいつが笑い出す。
「だって、子供みてぇ」
抑えた笑いが大きくなって太陽みたいな笑顔になる。
「いや、じつは最初のうわぁで既にけっこうやられてたんだけど、そこはぐっとこらえて、だけどいつまで経っても食わないし、
そんな子供みたいなキラキラした目でケーキ見つめてるあんた見てたらなんかもう可愛くて可愛くて」
「…うるせえな、このケーキはアートなんだよ。これのよさがわからないやつは黙ってろ」
何がキラキラしてるだ。馬鹿じゃねえの。
言いながらナイフを手に取った。
いよいよケーキにナイフを入れる。
ああ、これはいったいどんな味なんだろう。
期待に胸がふくらむ。
27創る名無しに見る名無し:2008/12/25(木) 13:53:44 ID:xUMoESHL
「これ見た瞬間あんたの顔が浮かんだんだ」
ぽつり、呟くように吐き出された言葉にケーキを切る手元が狂った。
「あんたのこと考えて、どんなケーキにしようか散々迷って、それでこれ見つけたときこれだ!って思った」
うっかり曲がってしまった切り口がこいつにばれませんように。
「俺にはこのケーキの味も芸術もよくわかんないけど、あんたの好きなケーキを選べる自信だけはある」
俺の動揺にも気づかず淡々と話すこいつにほっとしながらケーキを皿に移す。
変にどきどきさせるようなこと言いやがって。
これが計算じゃないからまた性質が悪い。
なんかよくわかんねえけど、すげえ愛の告白をされたような気がするのは気のせいだろうか。
どう反応したらいいかわかんないって。
こいつはたまにこういうことをさらっと言うから困るんだ。
まるでなんでもないことのようにさ。
言われるこっちはお前ほどあっさり聞けないよ。
「これ、あんたは気に入ってくれた?」
問いかけられていよいよごまかしがきかなくなって隣を見た。
真摯な瞳とぶつかって、俺もそれに応える。
「あたりまえだろ。ど真ん中もいいとこだ。まだ食ってないけど」
お前が選ぶもんに間違いなんかあるわけない。
確かにこれはもろ俺好みで、きっと味も最高なんだろう。
だけど別にこれがその辺のコンビニのケーキでも、お前が俺のことを思って買ってきてくれたもんならなんだっていいんだよ。
なんだって嬉しくて、隣にお前がいればなんだってうまいんだよ。
一口、ケーキを口に入れた。
やっぱり、味も完璧だった。
「…やべえ超うまい…」
もう一口、口に運ぶ。
「うまい?よかった」
隣でほっとしたように息を吐く気配がした。
「うまいよ、まじでうまい」
俺はあっという間にひと切れ食べきって、もうひと切れケーキを皿に載せた。
「悪いな、俺ばっかり食ってて」
俺一人、もくもくと食べている間、こいつは何をするでもなくただそこにいて俺を見ている。
「いいよ、俺はあとであんたを食べるから」
そのセンスのない言葉に呆れて俺はフォークを口に含んだまま横を見た。
二人掛けのソファの肘掛けに肘をついてそいつは相変わらず俺を見ていた。
見つめあい、無言の時間が流れる。
「…お前馬鹿だろ…」
先に沈黙を破ったのは俺で、そのまままたケーキに取り掛かる。
「なんで。馬鹿じゃないよ」
馬鹿だろ。
何、あんたを食べるからって。寒すぎる。
「俺変だと思うんだよ。恋人同士がさ、クリスマスに会わないなんて」
お前こそガキか。
正直年末のこのくそ忙しい時期にクリスマスだなんだってやってられないだろ。
学生じゃあるまいし。
俺もお前もそこそこ大事な仕事任されるようになったばっかりじゃねえか。
今ここでへまやらかしたら出世コースから脱落だ。
仕事だけが生きがいとは言わないが、仕事と恋愛どっちも上手くいってこそ人生楽しいんだよ。
今は少し仕事に力入れなきゃならない時期なんだ。
最後に笑うためにな。
「だから、俺一回家帰ったんだけど、やっぱりあんたに会いたくて、タクシー飛ばしてきた」
言いながら腕が伸びてきてそっと髪を撫でられる。
「おい…」
「ケーキだけ渡して、顔見たらすぐ帰ろうと思ってたんだけど、やっぱだめだった」
髪を撫でていた手が頭から離れて急にグッと左腕を引っ張られた。
「っ…!」
突然のことに反応できず右手からフォークが離れてカシャンとテーブルに落ちた音がした。
そのままその胸に引き寄せられて閉じ込められる。
強く抱きしめられて息苦しい。
「もうケーキはいいだろ?次は俺の番」
耳に注ぎ込むように囁かれてそのまま舐められた。
28創る名無しに見る名無し:2008/12/25(木) 13:54:39 ID:xUMoESHL
「お前ふざけんなよっ!明日も仕事なんだぞ!」
チラッと時計を見ればもう日付はとっくに変わっていた。
そんなことやってる場合じゃないって。
「大丈夫」
「ああ?!」
何が大丈夫だ!
腕の拘束をなんとか解こうともがきながら怒鳴り返した。
「最後までしないから」
俺も必死だけどこいつも必死で、逃がさないとばかりに抱きしめてくる。
こいつの方が俺よりたっぱもあるし重さもある。
ガチ勝負になったらかなわない。
当然俺はこいつの腕から抜け出せない。
「ちょっとだけ、咥えるだけでいいから。それがだめなら手でもいいから」
俺の動きを封じながら切なそうに懇願してくる。
「お前いっつもそんなこと言って結局それで終わったためしないだろ!」
そうだ。
そうやってしおらしくお願いしておきながらいざ始まったら結局最後までずるずる行くはめになる。
お前はそれできもちいいかもしれないけど、俺はきもちいいだけじゃ済まないんだよ。
俺はお前と違っていろいろ大変なんだ。
「んっ」
力じゃかなわないのは初めからわかってる。
俺は抵抗のかいもなくソファに押し倒された。
上にのしかかってくる馬鹿野郎をひと睨みしたけど効果はなかった。
俺の首筋に顔を埋めてくるそいつの頭を叩いてみた。
やっぱりこれも効果はなかった。
俺の背中をまさぐる手がシャツをズボンから引きずり出す。
そのまま前に回ってきた手がボタンを外していく。
全部外しきってその顔がまたおりてきたから、胸にキスされる前に両手で押しとどめた。
なんで?って目をするこいつの顔を両手で挟んで言い聞かせる。
「一回だけだからな」
俺の手に挟まれたままその顔がこくこくと上下に動く。
俺は少し笑いそうになった。
緩みそうになる口元に力を入れて真剣な顔を作る。
「それと、加減しろ」
言えば少しの間のあと、コクン、と一度頷いた。
なんだその間は。
嫌な予感がしつつも俺は手を放した。
すると待ってましたとばかりにその顔が近づいてきた。
チュッと音を立てて一瞬で離れた唇に俺は驚く。
目の前ではにかむように笑うその顔はあの時のままで。
胸にこみ上げる何かがあった。
なんでこのタイミングでそんなことするんだ。
俺はもうそうすることが当然のようにその顔を引き寄せて、あの時のようなキスを返した。
お互いが好きで好きでたまらない。そんなキスをしながら俺は思う。
結局俺だってこいつとしたくてしているんだと。
こいつが無理やり俺をどうにかしているわけでも流されているわけでもない。
本気で抵抗しないのは、俺がこいつのことを好きだから。
こいつとこういうことをするのを望んでいるから。
例え体がつらくても、それよりもこいつとこうしている時間のほうが大切で、何よりも幸せだから。
俺の体を撫で回す手のぬくもりをキスをしながら感じる。
忙しくしていた。
メールや電話じゃ埋められないなにかがそこにあった。
今のこの時間はこれからあともう少し、俺たちが忙しい日々を乗り越えるために必要なものなのかもしれない。
さっき言ったことなんてもうすっかり忘れていそうなこいつを抱きしめながら、朝まで眠れなくてもいいと思った。
一日くらい眠らなくたって、少しくらい体がきつくたって、今のこの瞬間に代えられるものなんて他にない。
こいつとこうしていることが、こいつの存在が、心の糧になるから。
そんな風に想える人間に出会えたことを無宗教のくせに神様に感謝したい気分になる。
神様ありがとう。こいつと出会わせてくれて。
こんなこと言われてあんたは迷惑かもしれないけど、今日は「愛」の日だから、同性愛も大目に見てくれるよな?神様。
━終━
29創る名無しに見る名無し:2008/12/25(木) 21:32:49 ID:7IaM7jQp
うむこれはいいど真ん中
30創る名無しに見る名無し:2008/12/25(木) 22:54:36 ID:eqbH8wgk
>>28
かなり際どいあたりまで踏み込んで描写されててハラハラしました
板的にどこまでエロ表現OKなんだろう……
でも、心情描写的にはど真ん中ストライクで良かったです!
31創る名無しに見る名無し:2008/12/25(木) 23:21:53 ID:H1oiUGy3
自分もハラハラしたw
>28乙
ケーキが食べたくなったよ…

個人的に9時台のドラマでやってる程度のエロ描写までならおkだと思ってる
あれ小学生も見てるし
32創る名無しに見る名無し:2008/12/26(金) 12:24:33 ID:XmkoIOcN
嫌腐=正常な価値観を持った人間
好腐=普通に基地外
腐豚=仕方無く人権が認められてる気持ち悪がられるだけの無能で低脳な豚
33創る名無しに見る名無し:2008/12/28(日) 23:15:02 ID:l7ymHCoN
豆腐=主食
34創る名無しに見る名無し:2009/02/20(金) 20:34:23 ID:OsRnxnlh
質問です。
このスレに非エロ系MLのSSを投下しても宜しいでしょうか?
解答を戴ければ幸いです。よろしくお願いします。
35創る名無しに見る名無し:2009/02/20(金) 22:05:16 ID:3wYrct1k
やっちゃえ!
36創る名無しに見る名無し:2009/02/20(金) 22:44:49 ID:R3aF6kR2
いっちゃえ!
37創る名無しに見る名無し:2009/02/21(土) 21:08:05 ID:oYdba7Lv
思ったらもうだめ


なんでだろ
なんでかな



普段は彼が大切で。
彼と一緒に居るのが幸せで。

でもスイッチが入っちゃった。


会いたいよ
会いたいよ
君に会いたいよ
君が必要なの

君だけが必要なの


あんなにあんなに大好きな彼に今はなんの感情も見出だせない。

でもね、これは心変わりじゃないのさ。むしろその方が良かったんじゃないかなって思う。

これは気まぐれなスイッチで。
なんでそうなるのか自分でもわからないスイッチで。

スイッチが切れれば君の事はたまにしか思い出さない。
彼の隣に居るのが幸せ。
それが普通の僕。
いつもの僕。
狡いよね。狡いんだ。


でも今は

ただ、ただ、君に会いたい
38創る名無しに見る名無し:2009/02/27(金) 12:26:02 ID:na2TIYV0
 
39けんざきけん:2009/03/15(日) 11:13:24 ID:PKFGHStm
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40けんざきけん:2009/03/15(日) 11:15:12 ID:PKFGHStm
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41ボーイズラブ:2009/03/15(日) 14:51:32 ID:m49WHzW0
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42創る名無しに見る名無し:2009/03/25(水) 18:04:20 ID:khWxeXym
携帯で見るボーイズラブ動画

ついに登場!
http://an-an.net/
43創る名無しに見る名無し:2009/08/21(金) 01:48:46 ID:AV+F5XzE
ノベライズ版トーマの心臓発売してたよ。買ったよ
44創る名無しに見る名無し:2009/08/21(金) 01:52:56 ID:eFiZcOAK
あれってBLだったのか。
森博嗣がBLとかなんかすげーな・・・少女漫画趣味はある人みたいだけどさ
45創る名無しに見る名無し:2009/08/21(金) 01:58:11 ID:AV+F5XzE
BLといわれればBLだし、そうでないといわれればBLじゃない気もする
恋という感情を知らない少年たちだからこそ良いんだよ!きっとそうだよ!
46創る名無しに見る名無し:2009/08/21(金) 02:11:27 ID:eFiZcOAK
俺どっちかっていうとショタコンだから、そう言われるとがぜん興味がわくんだな
ググってみたら、なんとなくヘッセの車輪の下を思い出したよ
47創る名無しに見る名無し:2009/08/21(金) 02:17:18 ID:AV+F5XzE
サラッと性癖暴露すんなww
まずは漫画版からポロロッカするのも良いですぜ? 物語が深くてテキストも多いから何度も読めるよ
48創る名無しに見る名無し:2009/08/21(金) 02:41:47 ID:eFiZcOAK
映画は原作からみるようなタイプなので、いずれ読むよ
今回は森の単行本1600円を買う気が出ないので華麗にスルー
しかしこれ原作は30年以上も前の作品なんだなあ

さて、そろそろ創作しないとな・・・しかしBLか・・・
49創る名無しに見る名無し:2009/08/21(金) 23:37:34 ID:ovzyk/YP
 僕はホモだ。
 中学生になって、やっとそれに気づいた。
 女の子に興味がわかない。
 仕方ないので、ホモライフを満喫することにした。

 まず相手の男性がいないと始まらない。
 僕はどんな男が好きなんだろう。
 とりあえず街を歩いていろんな男を眺めてみた。

 やっぱりあまり年齢が上だと気が引けてしまう。
 同じくらいの年齢か、年下がいい。

 僕は学校の裏山に一生懸命落とし穴を掘った。
 三日かかって深さ三メートルの穴ができた。
 穴にビニールシートを被せ、草をぱらぱらとまいてカモフラージュする。
 これで準備万端。

 僕は家に帰り、わくわく気分でぐっすり眠った。

 次の日、僕は朝五時にぽーんと飛び起き、学校の裏山へ走った。
 落とし穴の中に、小学生の男の子がかかっていた。
 やっぴー! うまくいったぞ。
 どうしてくれよう。
 僕はぐふふふと笑った。
50創る名無しに見る名無し:2009/08/21(金) 23:43:01 ID:ovzyk/YP
 男の子は丸くなって眠っている。
 泥だらけだ。
 きっと、脱出しようと頑張ったのだろう。
 でもムダだったのだ。
 ぐふふ。

 僕は下に向かって、つばをたらしてみた。
 つばが男の子の頬にたれた。
 男の子が目覚めた。

「助けて」

 男の子が声を出した。
 綺麗な声だ。

「助けてほしいのか」
「うん」
「そうか」

 僕はまたつばをたらした。

「わぁ」

 男の子がカラダをひねって避けた。

「なにするの」
「それはこっちのセリフだ。なんで避ける」
「だって汚いもん」
「汚くない!」

 僕はまたつばをたらした。
51創る名無しに見る名無し:2009/08/21(金) 23:45:29 ID:ovzyk/YP
「わぁ」

 男の子はまた避けた。

「避けるな! 避けると助けてやらないぞ」
「なにそれ!」
「口ごたえするな!」

 僕は頭にきたので家に帰った。
 そして小一時間眠った。
52創る名無しに見る名無し:2009/08/21(金) 23:54:28 ID:ovzyk/YP
 目覚めた。

 考えてみれば、落とし穴にはまるような馬鹿な男の子を相手にしたのが間違いだったのだ。
 もっと賢い男の子じゃないと駄目だ。
 そんな子を捕まえるのだ。

 僕は大き目のビニール袋とビニール紐を手にして、外へ飛び出した。

 家から少し離れたところに、小学生の男の子が歩いていた。
 僕は後ろから近づき、頭にビニール袋を被せた。
 そして足を引っ掛けて転ばせた。

「痛い!」

 男の子が叫んだ。
 暴れたが、なんとか押さえつけてビニール紐で腕と上半身をぐるぐるに巻いた。

「騒いだら殴るぞ」

 僕はそう脅して、ビニール袋を被ったままの男の子を引っ張って歩き出した。
 男の子はガタガタ震えている。
 僕はだんだん興奮してきた。
 歩きながら、胸のあたりをつついたり、股間をなでたりした。
 男の子は泣き出したが、そのたびに頭をぽかりと叩いて黙らせた。
 黙ったらまた僕は男の子のカラダをなでた。
 Tシャツの下に手を入れて、まさぐった。
 つねってみたりもした。
53創る名無しに見る名無し:2009/08/22(土) 00:05:46 ID:kkQNkOEA
(家族がおきだしので離脱)
54創る名無しに見る名無し:2009/08/22(土) 00:14:07 ID:MWu80saq
BLってこういうのだったのか
55創る名無しに見る名無し:2009/08/22(土) 00:15:36 ID:ZBjYZ8GK
犯罪じゃないっすかw
56創る名無しに見る名無し:2009/08/22(土) 03:56:26 ID:z9Vae9wk
これどっちかっつうとショタとお兄さんじゃね
犯罪だけどw
しかし、くそう、綺麗な声の少年なんてときめくじゃないか
5749:2009/08/22(土) 20:42:36 ID:kkQNkOEA
ラブが足りなかったかな
5849:2009/08/22(土) 20:43:38 ID:kkQNkOEA

 大声を出されてはたまらない。
 周りを見渡すと、近くの家の、垣根のすぐ内側のところに、洗濯物が干してあるのを見つけた。
 僕は男の子の手を引っ張りつつ、その家の敷地内に入った。
 そして干してある女物の下着を手に取り、丸めて、男の子の口のなかに突っ込んだ。
 ビニール紐を、彼の口から首の後ろにかけて何度もぐるぐる巻いて、下着を吐き出さないようにした。
 男の子が何度かうめいた。
 
 僕は人気のないところないところへと男の子を誘導していった。
 一度逃げ出そうとしたが、もともと僕のほうが足が速いうえに相手はビニール袋をかぶったままだったので、簡単に捕まえることができた。
 罰として、地面に転がし、股間を踏みつけてやった。
 あまり力はこめなかったが、充分に効果があったようで、すっかりおとなしくなった。

 幸いそのあいだ、人っ子一人通ることなく、猫がニャアと寄ってきただけだった。
 僕は石を投げて猫を追い払った。
5949:2009/08/22(土) 20:45:54 ID:kkQNkOEA

 空き地に着いた。
 ここにはお気に入りの土管がある。ちょっと屈めば入れる、ほどよい大きさの土管だ。
 僕はときどきこの土管の中に入って、しばらく過ごすことがある。
 ひんやりとして、暗くて、とても居心地がいいところなのだ。

 土管の中に、男の子を押し込んだ。僕も入った。
 男の子をどんどん押し、土管の中央まで来た。
 相変わらず中は涼しく、光もあまり入ってこず、僕の心は落ち着いた。
 僕は男の子の頭のビニール袋を取ってやった。
 声を出したらただではおかない、と言い含めて、口に詰めてあった下着も吐き出させてやった。

 薄暗かったが、男の子の目は赤く、かなり涙を流していることがわかった。
 彼は両手を縛られているというのに、この狭い土管の中から逃げ出そうと、脚だけを使って後ずさりはじめた。
 僕は彼の足をつかんで動きを止め、それから両足を紐でぐるぐる巻きにした。
「顔見せて」
 僕は両手で彼のほほを挟み、まじまじと見た。
 歯がカチカチとなっている。
「怖いか」
 男の子は何も答えず、怯えたままだった。
6049:2009/08/22(土) 20:46:51 ID:kkQNkOEA
 僕はキスをした。
 歯と歯の間に舌を入れた。
「うう」
 男の子がうめいた。
 その目から涙が流れた。
 僕は優しく涙をふき取ってやった。

 もう一度キスをした。
 そのとき、僕の唇に猛烈な痛みがはしった。
 僕は思わず顔を離し、口元を手の甲でぬぐった。
 何かぬるっとしたものが手についた。
 血だ。
 こいつ、噛みやがったのだ。

「このガキめ」
 僕は男の子の髪をつかみ、思い切り頭突きをかましてやった。
 鈍い音が反響した。
 男の子はぐったりとなり、土管の壁にもたれかかった。
 僕は彼の首に両手をかけた。
 そしてだんだん力を強くする。

「いいか、誰かに言っても無駄だぞ。
 どうせ僕がやったことなんてわかりっこないんだ。
 万が一お前が誰かに言って、僕だってばれるようなことがあったら、
 お前をどこまでも追いかけていって手ひどい目にあわせてやるからな」

 そう言うと僕は両手を離した。
 男の子はごほごほと咳き込んだ。
「わかったな?」
 男の子は涙を流しながら何度もうなずいた。
 これで大丈夫だろう。

 しかし、今回もまた失敗だった。
 こんな反抗的なやつではいけない。
6149:2009/08/22(土) 20:47:47 ID:kkQNkOEA

 そのときだ。
 草をかきわけ、小石を踏む音が聞こえてきた。
 誰かが近づいてきている。
 僕は息を潜めた。
 この状態が見つかってはなにかとまずい。
 僕は隣にいる男の子をにらみつけた。
 声を出すなよ、という無言のメッセージだ。
 暗くてよく見えていないかもしれないが、助けを求めたりしたらただではおかないということだけはしっかりとわかっているはずだ。
 あとは、足音の主が土管の中を覗き込まないことを祈るばかりだ。
 いや、もし覗かれたとしても、たぶん問題はないだろうとは思う。
 子供が土管のなかで遊んでいることなど、しょっちゅうあることではないか。
 しばらく足音は空き地のなかをうろついていたが、幸いこちらへ来ることはなかった。
 犬か何かだったのだろうか。ともかくこれで安心だ。
6249:2009/08/22(土) 20:48:51 ID:kkQNkOEA
 そろそろ学校へ行く準備をしなければいけない時間だ。
 早く家に帰らないと。
「じゃあ僕は行く」
 僕は男の子に言った。
 一緒に出ると、もしかしたら見つかるかも知れない。
 だからまず僕が先に出るのだ。
「僕がここを出てから、十分後くらいに出ろ。紐は自分でがんばってはずせ」
「……」
「返事は」
「……はい」
 男の子がしょんぼりと返事をした。

 その瞬間、僕の中の征服欲が再びめらめらと燃え始めた。
 僕は男の子を抱きしめた。
 首筋を唇でなぞった。そして舌を這わせた。
 左手は彼の背中を抱いたまま、右手は彼のズボンの中へ突っ込んだ。
6349:2009/08/22(土) 20:49:46 ID:kkQNkOEA

「やめてえ」男の子が爆発したように大声をだした。「嫌だあ」
「こ、こいつ」
 僕はまた男の子の額に頭突きをかました。
 またもや彼はぐったりとなった。
 まもなく、少年のすすり泣く声が聞こえてきた。
「お前が悪いんだぞ。騒ぐからだ。おとなしくしていれば、やさしくしてやったんだ」
 男の子は無反応だった。
 ただ押し殺したような泣き声を出すだけだ。

 僕はなんだか興ざめして、土管から這い出た。
 そして少し離れたところへ行き、そこから土管の出入り口を眺めた。

 しばらく待った。男の子は出てこない。
 紐を解くのに手間取っているのだろうか。
 早く出てきてもらわないと、学校に遅刻してしまう。
6449:2009/08/22(土) 20:51:09 ID:kkQNkOEA

 それからさらに何分間の時間が経ち、僕はイライラしてきた。
 そのときだ。
「あれ、結城じゃないか」
 声がした。
 振り返ると、そこにクラスメイトの関がいた。制服姿で、かばんを手に提げている。
「こんなところで何してるんだ」
「関。早いね。まだ授業まで余裕あるでしょ」
「まあ、あるといえばあるけど」

 なんでこんなやつがこんなときにこんなところで出現するのだ。
 早くどこかへ行け。

 まさにそのとき、土管のなかからあの男の子が這い出してきた。
 くそう、こんなタイミングで。
 当初の計画では、男の子を尾行し、家を突き止めるつもりだったのだ。

 どうする。

 関をすぐにどこかへ追いやれば、その態度が怪しまれるかもしれない。
 かと言って、モタモタしていたら、男の子と鉢合わせだ。そうなるときっと警戒して、おとなしく家に直行してくれなくなるだろう。今のところは、「もうすでにこの件は終わった」と思ってもらいたいのだ。
 それなら、関と話しながら、なんとなく男の子を尾行するか。……いや、危険だ。
 じゃあいっそ、あの男の子はもう放っておくか。チクられた時のために家を把握しておいたほうがいいかと思ったが、やはりその必要はないかもしれない。
 ……うん、大丈夫だ。あれだけ強く言っておいたのだ。大丈夫だ。

 僕は数秒でこれだけの考えをまとめた。
6549:2009/08/22(土) 20:52:41 ID:kkQNkOEA

「結城の家ってこのあたりなの?」

 関が聞いてきた。
 なんて面倒くさいやつだ。

「うん、すぐ近くだよ」

 僕はにっこりと笑顔で返した。

「へー、見せてよ、家」
「えっ、まぁ別にいいけど」
「俺、人の家見るの好きなんだよ」

 お前の趣味なんか知るか。

「そうなんだー、別にたいした家じゃないよ」

 あの男の子はどこだ?
 ……見ると、僕らがいる場所の反対側の方向へととぼとぼ歩いているところだった。
 死んだような表情で地面を見つめている。
6649:2009/08/22(土) 20:54:11 ID:kkQNkOEA

「じゃあ時間もないし、さっさと行こうか」僕はまた笑顔を作った。
「そうだな」

 今回は仕方がない。
 それにしてもとんだ邪魔が入ったものだ。
 明るいだけがとりえのこのしょうもない人間の出現は、まったくの予想外だった。

「結城、お前、唇から血が出てるぞ」
「あ、うん」

 気づかれないようにさっきからぺろぺろとなめ続けていたが、さすがに赤さでわかってしまったらしい。

「大丈夫か」
「……ちょっと痛いかな。でもすぐ止まると思うよ」
「どうしてそんなところ怪我したんだ」
「自分で噛んじゃったんだよ」
「そんなことあるのか」

 どこまでも面倒くさい男だ。
 広げてもなんの面白みもない話を延々広げやがって。 
 今すぐに、川にでも放り込んでやりたくなる。

「そういうこと、あるんだよ。
 早くいこ。僕んち、ここから二百メートルくらいのとこなんだ」
「おう。でもその前に」
 関はかばんをごそごそと探って、ティッシュを取り出した。
「血、拭いたほうがいいぞ」
「わ、ありがと。そういうのちゃんと持ってるんだ」
「まあね」
「助かるよ」

 僕は血を拭いた。
 思った以上の出血だった。

[ 続く ]
67創る名無しに見る名無し:2009/08/23(日) 11:20:23 ID:ErNtOzfs
おぉこれは……不穏でサスペンスな展開になって参りましたぞ?
68創る名無しに見る名無し:2009/08/27(木) 16:42:26 ID:EvT+BGcM
ドサクサに紛れて期待age!
69創る名無しに見る名無し:2009/08/27(木) 16:45:22 ID:g1R2bpqQ
ぅおおおおおお
7049:2009/08/28(金) 18:30:34 ID:1Xj2Vu5X

 * * *

「明日休みだし、勉強会しようよ」
 和久井はるかが言い出した。
 さも良いアイデアを思いついたとでも言いたげなその顔に、パンチをくらわせたくなる。

 昼休みの教室は騒がしい。
 僕の机の周りにいる三人が、話し合いのために、ぐっと輪を小さくした。

「じゃあ俺の家にしよう。明日は午後から誰もいないから、いくらでも騒げる」
と関。
「関くん、勉強する気ないじゃない」
とにこやかに、中里小雪。彼女は、和久井と仲良しの女の子である。
「じゃあ決定ね」
と和久井。
「ちょっと待って」
と僕。

 三人が僕のほうを見た。
7149:2009/08/28(金) 18:31:43 ID:1Xj2Vu5X
「もうちょっと別のときならいいけどさ、明々後日からテストだよ。
 どうせ集まったら気が散ってまともに勉強なんてできないんだからさ、今回は保留にしようよ」

「結城、お前は本当に石橋をたたいて渡る性格というか、そういう人間だな。
 大丈夫だよ、テストなんて少々悪い点を取ったところでどうってことないんだから。
 それにそこまで難しい問題なんて出ないんだし」

 関が呆れ顔で言った。

「難しくないようなテストなら、勉強会なんていらないじゃん。
 そもそも今だって、僕のノートを見に来る必要ないじゃん」

「冷めるようなこというなよ。
 勉強会という名目で集まって、楽しくおしゃべりする。これが楽しいんじゃないか」

「そういうもんかな」

「そういうもんだ」

 諭すようにそう言う関のとなりで、和久井もかぶせてくる。

「結城くんってあんまりみんなと遊んでないでしょ。駄目だよそんなんじゃ。
 休み時間もあんまりほかの人と話したりしてないよね?
『いい人なんだけどなんか接しにくい』って、女子がみんな言ってるよ」 

「え、みんな? みんな言ってるの?」

「そう、みーんな言ってるよ」

 ……なんだこいつ。
 普通、本人の前でこんなこと言うか?
 この女もまったく人の心の機微がわからない、どうしようもない人間だ。
 女版の関、といったところか。

「はるかちゃん、そんなこと言っちゃ失礼でしょう。
 結城くん、ごめんね、そんなことないよ。
 私はそんなこと思ってないよ。
 結城くんは勉強会、嫌?」
 中里が寂しげな顔で訊いてきた。

「ううん、嫌じゃないよ。ただ、本当に勉強できるのかなって思って」
「そうだね、できたらいいね。みんなで楽しくがんばろうね」
 中里がにっこりと笑った。
7249:2009/08/28(金) 18:32:30 ID:1Xj2Vu5X

 なんだかこのまま参加することになってしまいそうだ。

 最初は、関が僕の机にやってきて、ノートを写していただけだった。
 それが、女の子ふたりもなぜか寄ってきて、今度のテストについての話をし、僕のノートのとり方が参考になるとかならないとか言い出し、どういうわけかこんな展開になってしまったのである。
 正直言って面倒くさかったが、関はこういう時には退かないたちのようで、彼の誘いを断るほうがむしろエネルギーの浪費のように思われた。
 そう、さらっと終わらせればいいのだ、こんなイベントは。

 それにしても、こっちは距離を置こうとしているのに、なぜだか僕と積極的にコミュニケーションをとりたがってくるやつらがいるのは不思議なことだ。
 特に関。
 これがもしも自分好みの男だったらうれしかったのだが、僕は彼の顔も性格も別に好きではないので、正直言って鬱陶しい。
7349:2009/08/28(金) 18:33:13 ID:1Xj2Vu5X

「じゃあ何時に行けばいいのかな」
 のほほんとした顔で中里が言った。
「三人とも、俺の家わかんないよね? 学校の正門に一時集合でいいかな」
「いいよー」
 すんなりと事が決まった。
 ドタキャンしてやろうかな、とも思ったが、また学校でいろいろ文句を言われたりするかもしれない。
 今回は行っておくことにしよう。
 そのあとは数ヶ月間かわしつづけよう。

 * * *
7449:2009/08/28(金) 18:34:01 ID:1Xj2Vu5X
[ 続く ]
75名無しさん@そうだ選挙に行こう:2009/08/30(日) 10:33:11 ID:gWE0s5AN
腐世界観なのに女が出てきた…だと…?
76創る名無しに見る名無し:2009/09/09(水) 00:58:00 ID:VjYxeIxm
JUNEの名作と言われるものにも
がっつり女絡んでるのもあるみたいだしいいんじゃね?
7749:2009/09/12(土) 11:04:02 ID:A3Y2rcsf
とりあえず最後まで書こうと思って今書いてるけど
確かに耽美成分ゼロかもしんない。
ごめんなさい。
それにしても時が経つのが早い
78創る名無しに見る名無し:2009/10/19(月) 09:19:17 ID:yfDPZy1M
死ね、死ね、死ね、死ね

地獄に落ちろ

因果応報

地獄に落ちろ
79創る名無しに見る名無し:2010/01/07(木) 19:25:52 ID:LVGvdI5Q
ほしゅ
80創る名無しに見る名無し:2010/03/17(水) 01:28:18 ID:c5dukVDT
腐女子は2のいたる所にいるのに創作をしようという腐女子はいないんだな
せっかく発表する場ができたというのに
81創る名無しに見る名無し:2010/03/19(金) 16:38:33 ID:/u8dxDQ2
・【時計の長針×時計の短針】
・【アルトリコーダー×ソプラノリコーダー】
・【北極×南極】
・【薩長土肥×幕府(5P)】
・【にきび治療薬×にきび】
・【新聞×広告】
・【デジタル放送×アナログ放送】
・【お湯×氷】

↑のいずれかで妄想できる腐女子ーノシ
82創る名無しに見る名無し:2010/03/19(金) 22:44:30 ID:WmI04QKX
「だめだ、おまえを溶かすわけには」
「いいんだ、気にしなくていい。好きだよお湯くん」
「氷……」
「溶けちゃったらそれまでかもしれないけれど、でも一つにはなれるじゃないか。
 一つになれないどころかこうして同じ所で寄り添うこともできない二人だっているのに……
 僕たちは贅沢者だよ」
「氷、愛してるよ」
「ありがとうお湯くん。君は優しいね」

ってところまで想像した
お湯氷だなんてなんて残酷な
83創る名無しに見る名無し:2010/03/20(土) 12:02:28 ID:WqxPgiCF
BLのエロ同人漫画無料DLサイトを教えて下さい。
ノンケはアホほどあるんですが・・・。
84創る名無しに見る名無し:2010/03/20(土) 12:58:44 ID:mlV45reo
「なぁ、アナログ放送・・・俺のせいで映らなくなるんだろ?」
「でも、君の画面は綺麗に映るから・・・
 人間達もその方がいいんだよ。」
「俺は、お前の事・・・忘れないぜ。
 たとえ、お前がこの世から消えてもな」
「ありがとう、おかげで安心して
 君に任せられる・・・」

せつない別れになりそうだな・・・
デジタルとアナログは・・・
85創る名無しに見る名無し:2010/03/20(土) 22:27:42 ID:aq63pPAj
おまえら上手すぎwww
86創る名無しに見る名無し:2010/03/26(金) 21:44:42 ID:DFC5X0t8
87創る名無しに見る名無し