魔法少女リリカルなのはで百合萌え(燃え?)娘は6歳
本編描写から思いつくカップリング
なのは×フェイト
なのは×ヴィヴィオ
なのは×ヴィータ
なのは×アリサ
なのは×リインリィンフォース II
なのは×ティアナ
なのは×スバル
なのは×キャロ
なのは×レイジングハート
フェイト×ヴィヴィオ
フェイト×シグナム
フェイト×ギンガ
フェイト×アルフ
アリサ×すずか
はやて×ヴィータ
はやて×シグナム
はやて×シャマル
はやて×リィンフォース
はやて×リィンフォースU
はやて×すずか
はやて×シャーリー
はやて×カリム
ヴィータ×リィンフォースII
シグナム×シャッハ
シャマル×シグナム
スバル×ティアナ
スバル×ギンガ
キャロ×ルーテシア
リンディ×フェイト
ナンバーズでカップリング
トーレ×セッテ
クアットロ×ディエチ
チンク×ノーヴェ
セイン×ウェンディ
オットー×ディード
>>1 乙様ー
>>前991
三人なら三人なりのネタが別に有ります。
>>前スレ1000
もちろん
はやて→なのは←フェイト
ですよね?
ってか読みたい…。
文章力上げるにはやっぱほんをたくさんよんだほうがいいかな?
>>5 なのは←フェイト←はやてだろ常考
なのはさんはノーマル設定で
新しい三角関係の形
>>6 いま白石一文さんのよんでるが難しいよ。面白いけど。
サンクス、よんでみる。
勉強したら書きにくるよ!
>>7 基本なのは総愛されがすきなんだw
なのは×アリサも良いと思うんだけど、ここにすきなひとっているかな?
アリサ絡みでヴィータちゃんとかフェイトに妬かせようよW
>>8 書け話はそれからだw
そこに愛があればどんなカップリングでも住人は受け入れてくれるよ
俺もなのは×アリサ好きだよ
何だかんだ言って一番長い付き合いでもあるしね
>>9 それいいなw修羅場が好物だからたのしそう
なのアリでフェイト→なのは←ヴィータ書いてみる。
やっぱ折角だから勉強してくるよ。
だからたぶん忘れた頃にまた投下しますw
9歳アリサが良いとです・・・
15歳と19歳は落ち着いた女性になったというか・・・悪く言えば日和った。
燃える女バーニングが好きなんだ・・・
好きな女のためなら拳と気合いで世界の一つくらいぶっ飛ばせそうな位の
「あたしの炎は天をつくr(ry」
えーっとサウンドステージ03 の 第17話の裏番組です
ヴィータ×リインフォース初代もありだと思うんだ
「先代リインを憶えていますか?・・・か」
我が八神家の末っ子リインの唐突な質問に
古いベルカの戦乱の記憶が呼び起こされる
リインフォースと歩いたのは血に染まる大地
リインフォースと飛んだのは硝煙に汚れた空
当時の私は平和な空に憧れて
でも空に浮かぶのは戦舟ばかりで
やりきれない怒りをリインフォースやみんなにぶつけていた
「あの頃と比べてきれいな空になったものだ
そういや本局の航空隊の連中、楽しそうに演習してやがったな
あいつらが訓練生だった頃はよく一緒に飛んで
そしてよく叩き落したんだよな」
JS事件で人手不足のあたし達は出向研修の名目で
本局航空隊から人員を借り受けるという仕事をしたのだ
訓練生時代にはあたしが徹底的に叩き落とし
そしてなのはの教導を受けた精鋭部隊だ
AMFを操るガジェット達とも対等以上に渡り合うだろう
「平和な空はいいよな、手取り足取り飛び方を教えてもらえて
戦乱の頃は飛び方を覚えきれたものだけが生き残り
覚え切れなかったもの達はただ落ちていくだけだった」
「見ているかリインフォース
今のミッドの空はこんなに澄んで
なのはと、そして、はやてと
あたしはこんなにも自由に飛んでいるぞ」
リインフォースの名前でその名を継いだ子を思い出すと
そのちびっ子はすやすやと寝息を立てている
「のん気なものだな奴だな
今が戦乱のベルカなら
そうやって無防備に眠っている奴なんて
後ろからグサッだぞ。」
思い返してみると初代リインフォースが無防備に寝ている姿なんて記憶にない
みんなのために警戒を絶やさず気を張って、いつも寝るのは最後起きるのは最初だった
「リイン、お前は『先代リインフォースみたいにみんなを守るんですー』と言うがな、
そうやって昼寝してしまうなんてまだまだあまちゃんだよ」
いや、今は戦乱のベルカではないのだ
戦のための融合器がこうやって惰眠をむさぼってもいいのではないか
この平和な日々をはやてとあたし達守護騎士そして二代目リインフォースがすごしている
これこそがあたしが戦乱のベルカで夢見た日々だった
「お前は何も気にせず寝てていいんだぞ、リイン」
あたし達が夢見た日々が続いていくことが
はやてと守護騎士を守るために散ったリインフォースの供養になるなら
そして、この心温まる日々しか知らない八神家の末妹に
二度とあんな苦しい日々を味あわせないために
相手がどんな敵であろうとも
あたしはグラーフアイゼンと共に打ち砕く
以上ですってせっかく 1/2 ってつけたのに
2個目にも 1/2つけてどうするねん私w
なんというかヴィータの発言は
全て死亡フラグなんじゃないのか
という切なさがたまらない
サウンドステージ聞いた感動そのままに駄作を投稿してごめんなさい
たまにはまとめ管理だけじゃなくて
自分でも投稿したくなるですよ
しかし、ドゥーエ独白編といい、独白ネタ好きだな自分
----
まとめサイト中の人の業務連絡ですー
5スレ完走したので保留分含めてまとめました
まだ読んでいない人はこの機会に
また読んだ人も一気に読むとまた違った発見がありますよ
あと、タイトルつけたい人はタイトルを書いてくださいね
妄想の延長として SS があるのかタイトル書いていない人が多い気がします
いや、無理につけろという意味ではないのでその辺は勘違いしないでくださいね
まとめるにあたって明らかな誤字やあとの発言での修正は加えてあります
勝手ながらごめんなさい、あと気づいてない誤字等はすみません
では、みなさん6スレも妄想していきましょー
お疲れ様ー
コンゴトモヨロシクですヨ
>>17 中の人いつもお疲れさまです。
と言うか仕事神速過ぎですm(_ _)m
独白ネタは思い立ったが吉日で書けるのが良いですよね
リィン2とゲボ子の絡みは結構好き。
妄想シチュ
いつかリィン2をリィン1みたいにボインボインに育てて嫁に取る
と言う光源氏計画な部隊長
と言うのはもう1000年前くらいに通った道だと思うので
逆に
いつか大きくなったらはやてちゃんのお嫁さんになるですよ!
と意気込むリィン2
とかいう電波が飛んできました。
高町なのは編
「うん
フェイトママのいうことをちゃあんと聞いて、良い子でまっててね」
わたしがそう告げると。
ヴィヴィオは渋々ながらもフェイトちゃんの手に掴まって、部屋へと戻っていった。
それを手を振りながら見送ると、話を中断したままのお母さんの方へ向き直る。
「ごめんね、お母さん
待たせちゃって
それで、お父さんが・・・」
そのまま話題を振り直そうとすると
「なのは」
お母さんの有無を言わせないような雰囲気に、言葉を遮られた。
「お父さんは、同意書を書くにも条件があるって言っているの。
その内のどれでも良いから、好きなものを選びなさいって
でも、それ以外の選択肢を選ぶなら絶対に自分はサインをしない
そう、なのはに伝えて欲しいって」
それだけを伝えると、お母さんは懐から取り出した一枚の紙をわたしに渡して
ヴィヴィオ達の前で微笑んでいた時とは打って変わった雰囲気を纏ったまま
この場から去っていった。
立ち竦むわたしを
独り残して
そのまま廊下に取り残されたわたしは
しばらく経ってから、やっとのことで自身を取り戻す。
そして、先程のお母さんの言葉を反芻していた。
あんなお母さん、初めて見た・・・
わたしの記憶に残るお父さん達は、優しくて、笑顔で、暖かいイメージ
たまに怒ることはあっても、そんな時でも心の底には暖かいものが感じられたのに
さっきのお父さんにも
今のお母さんからも
冷たい水に浸けられたような感じしか受けなかった。
「わたし・・・何かいけないことしたのかな・・・」
ヴィヴィオを連れてフェイトちゃんと一緒に海鳴へ帰ってきた時は、お父さんもお母さんも暖かく迎えてくれた。
お父さんもお母さんも、ヴィヴィオの事は好きでいてくれている・・・と思う。
ヴィヴィオに向けられる視線は、わたしが受け取ってきたものと同じだったから
だから・・・わからない
何が悪いのか
そんな事を考える中、手に持つ紙がふと目に入る。
渡されたことすらすでに忘れかけていた自分に、苦笑しながら
わたしは書かれた文章へと目を落とした。
紙の上には、お父さんの男らしい字が踊る。
あまり上手くは無いと思うけれど、子供の頃からずっと
不器用な手つきで大袈裟に書く
そんなお父さんの字が大好きだった。
しかし、紙に書かれた文面を目で追ううちに
そんな淡い気持ちは書き消え、別の気持ちが心を塗りつぶしていく。
書かれた条件は三つ
全てではなくいずれかをクリアすれば養子縁組を認める
そう言う文面からそれは始まっていた。
一,好きな相手がいるならばその相手と所帯を持つこと
一,お見合いを行いその相手と婚約もしくは結婚すること
一,管理局を辞め実家に戻り、結婚相手を探すこと
そして最後に
婿入り嫁入りは問わない、とだけつけ加えられている。
「結婚しないなら、認めない・・・って・・・そう言うの?」
わたしは誰に聞かせるでもなく、ぽつりと呟く。
好きな相手、その文に目がいった時
何よりも先に思い浮かんだのは
フェイトちゃんの顔・・・だった
わたしはその顔を振り払うように首を振る。
わたし達は女の子同士だから日本でもミッドチルダの法律でも結婚は出来ない。
それに、わたし達は恋人同士でも何でも無くて
『友達』だから
子供の頃
わたしは結婚の事を
仲の良い二人が、ずっと一緒に仲良しで暮らすこと
だと思っていた。
それが、違うと気付かされたのは小学校の五年生になってからの話
フェイトちゃんと出会った日から、二年以上も後のこと
保健体育の授業で
子供は
男性と女性の間で作られるもので
だから、結婚は男女の間で行われる
と習ってからだった。
その授業のすぐ後、わたしは先生に訊ねた。
「なんで女の子同士じゃ結婚できないんですか?」
その質問に先生は困った顔で
授業で説明した子供の出来る手順や、生物の役割とか難しい事を言っていたような気がするけれど
内容は良く覚えてない。
その時わたしの胸に宿っていた思いは
好き同士でも、フェイトちゃんとわたしは
結婚してずっと一緒に居ることは出来ないんだって
ただ、それだけだった。
とりあえずはここまで。
なのは編はフェイト視点で語られなかった場所の補完的意味合いです。
一応このまま場面飛び飛びラストに向かっていく・・・と思います(多分
長編はネタ思い付いても下手に振れないから困る・・・
>>24 なのは視点での補完キター
携帯ですごいがんばってるなあ。
私も頑張るお(`・ω・´)
>>24 なのはさん編ktkr
なんかもうなのフェイがないと生きていけないわ俺
>>24 続きwktk
って、携帯でこんな書いてんのか
何かにまとめて書いてから打ったりしてるわけ?
CPはなのフェイが一番好きだが
最近ナンバーズの「フェイトお嬢様」呼びがツボだ。
数の子→フェイトっぽい。
教育プログラム作りとかその後の進路とかのめんどうまで
実はフェイト執務官がやってそうだし、
チンクあたりは執務官目指しそうな気が……
フェイトを(模擬戦的に)取り合うシグナムとトーレ&セッテ、とか妄想したことがある。
>>29 その取り合ってる間にギン姉がフェイトさんとお茶してるのを妄想したことがある
>>27 や、適当にその場の思い付きとノリで書いてるだけ
だから1レス分に20〜30分くらいかかっちゃう
短編のつもりで書き始めて風呂敷畳めなくなって長くなったのも多々orz
>>28 ルーお嬢様の事も忘れないであげてください
>>30 個人的に何故かギン姉はあまりフェイトさんと絵面が合わない気がしてならない
13歳verは合うけど
むしろ
ギン姉×チンク
あと最近
ティアナ×はやてがかなりブレイク
14話以外大した絡み無いのに
何故かあの微妙な身長差が堪らない
最近は神職人が多すぎて
なかなかついていけないんだぜ。
という訳でplutoさんの続きマダー?
あまりネタが無いようなので、書く方として気になった質問を投げ込んでみる
・百合のエロは何処まで許されると思いますか?
例:道具使用可(小道具は除外)、ふたなり可、身体のみ、後ろはダメ、等
・この作品で自分にとってエロが許せるカップル、許せないカップルはありますか?
例:愛があれば何だって、なのフェイには誰も絡めて欲しくない、公式クラスのカプのみ可、等
暇だったら答えて貰えると嬉しい。
>>33 身体のみってのは嫌かなぁ
お互いにすれ違いであるとき気づくみたいなのはいいけど
ふたなりは自分は好きじゃないな。あくまでも「自分は」だからねw
愛があればエロはありだな
チンク姉とかキャロとかルールーとかは想像しにくいけど
参考までに自分の意見でした
エロ=どんなのもok
エロ許可、不許可=全くなし
不許可なカップルは特に無しって意味で
相手に関わらず小ヴィヴィオのエロはひくかな
不許可:キャラクタのイメージを壊すもの
読ませてもらう立場だし偉そうなことは言えんけど
最初にカプとエチの内容(道具使用、ふたなり等)をさらっと書けば
いいんじゃないかな
苦手なら読まないし内容がここでちょっと・・・と思うくらい
過激すぎるならエロパロ行き?
道具・ふたなりに関しては最初に注意書きさえ書いていてくれれば大丈夫だ。
身体のみは、シチュエーションによるな。
両想いなのに気持ちがすれ違っていて、その過程でせめて相手の身体だけでも自分のものに。
な感じなら大丈夫だ。
カップルに関しては男が絡んでなければいい。
と、まあ偉そうに自分の意見を言ってみました。
基本的に作者さんの愛さえあれば大丈夫だと思うよ!愛だよ、愛。
>>41 ちょwww
フェイトとシグナムとトーレって気が合いそうじゃね?
フェイト→なのは
シグナム→フェイト
トーレ→セッテ
変態性パワー系ガチ百合的な意味で
某日、私――No.6セインは感じる温もりに幸せを噛み締めていた。
クッションの上に私、そして私の上にはチンク姉がいる。
ぎゅっと抱きしめると想像以上に華奢な肢体に感慨深くなる、今私はチンク姉を独占している!
その事実だけで胸が優しい気分に満たされていくのが素直に心地良い。
「チンク姉ー♪」
「なんだ?さっきから煩くて集中出来ないんだが」
「ぅー少しは相手して欲しいよ〜」
「今いいところなんだ、少し待て」
「もー、そんなにつれない事ばっかり言ってると襲っちゃうよ」
「なぜそうなる、もう少し待て」
「えいッ!」
「あ」
『スネーク!スネーェィック!!』
「え?」
「こ、この私がオセロット如きに……」
「あの……落ち着こう、ね?落ち着いてチンク姉」
「あ、だめ、そんなチンク姉。痛ッ!あ、でも……っ」
正直すまん、明らかにやるきが持たなかった……orz
>>33 ・元々PINKだし皆が言ってるように注意書きがあれば良いと思う、個人的にはふたなりNGだがw
>>43 チンク=眼帯=スネークか
なかなか凝ってるな
>>33 >・百合のエロは何処まで許されると思いますか?
個人的には注意書きさえしてればなんでもおk
>・この作品で自分にとってエロが許せるカップル、許せないカップルはありますか?
苦手なCPはあるけど、好き好きがあるから仕方ないかな。
とりあえずNLCPとかスレ違いじゃなければいいと思う。
あとは大勢とか3Pはなんだかなって気もする。
はやてがなのはやフェイトと絡むのって少ないから見てみたいかも
なのフェイはやだと
なのは⇔フェイト←はやて
が個人的に1番つぼだ
アリサ→すずか←はやて
俺もどっちかというと
>>48 のイメージが強いな
中の人インタビューではやてすずかの友達扱いだったしw
解答ありがとう
参考になります。
しかし、みんな案外戸口が広いんだな・・・
もっとなのフェイ極とか多いのかと思ってた
>注意書き、苦手なものは読まない、苦手なCP云々
取捨選択と言えばそれまでだけど
NG入れたり飛ばすにしても、一応さっとは目に入らざるを得ないわけだから
出来れば読んで気に入らない人が居るようなCPなんかあれば気を付けたかった。
注意書きは仕様で無理なので(、、
今のところのまとめ
・小ヴィヴィは不可
・3P以上は無理
・見た目ロリ系(チンク姉は結構年食ってるはずのでこうなのかな?)のエロは好きじゃない
・ふたなりはNG
・愛がないのはあまり好きくない
因みに今更だけど、実は身体のみって
「口とか指とか自分の身体だけで攻める」とか言うつもりで書いた
でもそっちの解釈も面白いです(`・ω・´)
ふたなり好きの俺涙目
俺もフタナリは苦手だけど個人的にはエロは
どのキャラでやってもいいとおもうけどな
やっぱり一番いいのは作者さんが書きたいキャラでやるのがいいんじゃない?
チンク姉の無邪気Sは見たい
なのフェイ!なのフェイ!
>>53 ノーヴェは受けだから必然的にそうなるかもねw
「くっ……やぁ…!」
「嫌じゃないだろう?嫌ならやめた方がいいか?」
56 :
落ちはまだ未定:2007/10/10(水) 05:23:15 ID:wh3cBd1i
前スレの続き行きます。
いちはち…いや、15きんくらい?のなのフェイです。
これを書き終えたらティアはやの方もなんとかしてあげたい、
だいぶ先の話になりそうだがな……
57 :
落ちはまだ未定:2007/10/10(水) 05:24:46 ID:wh3cBd1i
首筋に舌を這わせつつ内股へと手を滑らせて行き
「えっ!?あっ…ちょっ、ちょっと待って!!」
絶妙のタイミングでストップがかかる。
あの〜、もしもしフェイトさん?ここまで来て何を待てって言うんですか?
一瞬このまま続けるべきだ、って考えがよぎったけどフェイトちゃんの切迫した声が気に掛かった。
「んっと、どうかした?」
素直に待ってあげる私は本当にフェイトちゃんバカだと思う。
まあそんな自分も嫌いじゃないから良いんだけどね。
「なのはは?」
「ん?」
いくら普段アイコンタクトで通じ合ってる私たちでも、さすがに今回ばかりはわからない。
「だから、なのはもっ」
「??……何のこと?」
なんでわかってくれないの!?と言うように睨んで来るフェイトちゃん。
「うっ」
だからフェイトちゃん、目に涙溜めながら上目遣いは反則っ
迫力皆無でかわいさ100倍だってば!!
「………で…」
「えっ?ご、ごめんもう一回言ってくれる?」
しまった、トリップしすぎて聞き逃した。
私のバカっ、せっかくフェイトちゃんが何か言ってくれたのにっ。
「だ…だからぁ」
今度こそ聞き逃さないように耳に全神経を集中させる。
58 :
落ちはまだ未定:2007/10/10(水) 05:26:16 ID:wh3cBd1i
「…なのはは……脱いでくれないのかな、って…」
「あ……」
フェイトちゃんを悦ばせる事しか考えてなかったから忘れてた。
ボタンも上の方は外してあるしこのままでいい気もするけど、確かに普通は二人とも脱ぐものだよね。
でも、どうせなら……
「じゃあ、フェイトちゃんが脱がせて」
「えぇっ!?わ、私が!?」
予想通りの反応。でも、こんな機会めったにないしそれに
「だってフェイトちゃんが脱いでほしいって言ったんだから、ね?」
「あぅ、でもそれは……」
俯いて小声で抗議してくるフェイトちゃん。
う〜ん、これ以上は待っても無理かな。
まぁおろおろする可愛いフェイトちゃんが見られただけでよしとしよう。
あきらめて自分でボタンを外そうとしたところで
ぐっ、と両肩を押された。
「えっ?」
私は膝立ちから腰を落とした形になりフェイトちゃんの膝の上に座り、
俯いたまま体を起こしたフェイトちゃんと向かい合っていた。
表情が見えないから何を考えてるかもわかんないし、何よりも無言なのが怖い。
も、もしかして怒らせちゃった!?
ど、どうしよう、「もうさせてあげない」とか言われたら。
でもなんて言えばいいんだろ…からかい過ぎちゃってごめん、とか?
いや、下手に何か言ったらむしろ逆効果かも……
59 :
落ちはまだ未定:2007/10/10(水) 05:27:49 ID:wh3cBd1i
私が必死に言葉を探して思考に没頭していたら、フェイトちゃんの手が私の肩から外された。
そのままフェイトちゃんの腕が私の寝巻きに伸ばされていて……
「ふぇ!?」
ボタンが外される。
あ、フェイトちゃんの耳、真っ赤だ…
なるほど、心の準備が出来るまで待ってあげれば恥ずかしくてもお願いを聞いてくれる、と
これはフェイトちゃんの新たな一面発見だね。
でも、私は早くも後悔していた。こんな事頼むんじゃなかった、って。
というのも、フェイトちゃんが目を逸らしちゃってる所為で
指が時々直接肌に触れて来て、それが何ともいえない心地というかなんというか…
それにボタンがうまく外せないのを見てる方がもどかしいし、
真っ赤になって頑張ってくれてる恋人を前にして何もできないのが何よりも辛い。
「あ、あのさ。くすぐったいからできればこっち見てやってほしいな〜、とか思ったりするんだけど……」
控えめに意見を主張してみる。だってこれ以上は耐えられそうに無いし。
「ご、ごめんね。えと、その……気を付けるから」
フェイトちゃんはずっと斜め下あたりに固定されていた視線を手元に移し……即座に目を逸らした。
そしてもう一度、今度はゆっくりと視線を戻すと、
あと3つボタンを外せば終了という段階なので大きく開いていた私の寝巻きの前を慌てて両手で押さてくる。
ちょっと、何この初々しい反応!! 何この可愛い生き物!!
そもそもこれからする事、本当にわかってるのかってちょっと本気で不安になってくる。
「フェイト、ちゃん…そ、そのままだと、ボタン、外せないんじゃない…かな?」
不意打ち的攻撃に息も絶え絶えになりながらも何とか言い切る。
「あぅ、その…。た、ただ急に見たからびっくりしただけで……
ちょ、ちょっと落ち着くまで待ってくれたらちゃんとできるよ、本当だよっ」
あぁぁぁぁぁぁぁあああぁあぁ、だからなんでこう一言一言が破壊力抜群なのっ!?
頑張れ、耐えるんだ私の理性っ。フェイトちゃんが待って、って言ったんだからそれまではなんとか持ちこたえてっ!!
60 :
落ちはまだ未定:2007/10/10(水) 05:44:10 ID:wh3cBd1i
今日はここまでです。
なのはさんの暴走寸前のとこでいつも続きをどうするかすごい悩む…
やっぱり定番で行くのが一番書きやすいけど、
敢えて予想の斜め上で行くのも好きだったりする。
とにかく読んでる人が照れて思わずPC閉じるくらいの初々しさを目標にやって行きますね。
GJ!GJ!
読者としては予想外のできごとを期待してしまう
起きたら神がいたぜ...GJ!
本当に恥ずかしくなるくらいの初々しさ
なのはさんがんばれ!
電車の中で読んじゃったじゃないか!どうしてくれる!
完全に変質者だわw
夜になり、目の前で眠るフェイトちゃんの顔を見つめる。
幼い頃、何度も二人で一緒に眠ったベッド
ヴィヴィオも入れて、今は三人だから
ちょっと狭く感じるけれど
その分、吐息まで届くような距離にフェイトちゃんを感じられて、少しだけ嬉しかった。
こうやって・・・ずっと三人一緒に居られたら良いのにな
わたしと、フェイトちゃんとヴィヴィオの三人で、ずっと一緒に・・・
フェイトちゃんにこの事を言ったら、どんな反応をするんだろう
いつものようにわたしに優しい笑顔を向けてくれて、わたしもだよ、って言ってくれるんだろうか
それとも・・・困った顔をさせてしまうんだろうか
聞くのが、少しだけ怖かった。
フェイトちゃんは優しいから、優しすぎるから
わたしには
本当の気持ちがわからない
10年前に二人が『友達』になったあの日から、フェイトちゃんはずっとわたしの傍にいてくれる
いつでも優しくて、わたしの事を助けてくれて、悲しい時は抱き締めてくれて
8年前の墜落事故でわたしが入院を続けた時も
その身を投げ打ってわたしの看病をしてくれて
そのせいで・・・夢だった執務官の試験に二度も落ちることになった。
その時の事は今でも良く、覚えている。
わたしの、『罪』の記憶・・・
「あれ・・・少しだけ・・・明るい?」
わたしは瞼に触れる僅かな光で、目を覚ました。
枕元の時計に目をやると、夜中の3時を指し示している。
病院の消灯は10時のはずだから、本来ならば廊下のわずかな常夜灯を残して、全ての灯りが消えているはずだった。
不思議に思い、身体を起こそうとすると
「ごめん、なのは
起こしちゃったかな。今、消すから」
部屋の隅からフェイトちゃんの声が聞こえ
微かな人が動く音と共に、部屋は元の暗闇に包まれた。
「執務官試験の、お勉強してたの?」
「ううん、ちょっと目が覚めて本を読んでただけだよ」
暗闇の中で話しかけると、フェイトちゃんはそう言って否定するけれど
わたしは知っていた。
フェイトちゃんがわたしの眠っている間やリハビリの間に、頑張って勉強を続けていることを。
今は時間無いので半端ですがここまで
あとメディア見ましたけど
やっぱり都筑氏は明言したわけじゃないですが
三人娘を他の誰かとくっつけるつもりはサラサラ無いっぽいですね。
売れ行きが低下するからな
むしろその方が安心
>>66 八神家は八神家ではやてとヴォルケンで仲良く暮らすし
高町家は高町家でなのフェイヴィヴィで仲良く暮らすんだな
良い事だ
>>69 で、たまに高町家にヴィータが遊びに行くんだな。
なんかヴィータとヴィヴィオはすごく仲良くなりそうだ。
いっそ三人で暮らそうよ、…と、なのヴィすきな自分が言ってみる。
「こっちのはやてが買ってくれた方がかわいーだろ!」
「違うのー!なのはママのうさぎさんの方がかわいいのー!」
こんな攻防ですかわかりません
「そ、それってなのはが買ったうさぎだよな・・・ちょ、ちょっと抱かせろよ」////
で、その争いを2ヶ月ぶりの休暇で帰ってきたフェイトさんに見つかるわけですな
「ヴィヴィオは学校で、体のことについて少しは勉強した?」
「うん、ヴィヴィオ…習ったばかりだから、まだよくわかんない…」
「じゃあ、ヴィータお姉ちゃんで、ちょっとお勉強してみようか」
「はぁ?お、おい、ちょっと待てよなのは!って、どうしてバインドが…!」
「ヴィータちゃん、ちょっと協力して。子供の頃、私たちもよくやったのを思い出して、ね?」
「ヴィータお姉ちゃん…」
「そ、そんな目で見るなー!つーかなのは!やめねぇとはやてに言いつけるぞ!」
「フェイトちゃんも、ヴィヴィオの成長を見たいよね?だったら…(にこにこ」
「ヴィータ…ごめん…久し振りだから、我慢できないよ…」
「ちょ、お前まで手を押さえんな!や、やめろ…!お前ら、あたしのことを一体なんだと…」
こうですかもっとわかりません
あれ・・・・なんか本誌で見たのと微妙に違う・・・か?
既婚の提督やちょっといい人と言い難いロッサはともかく
作者にもいい人候補とも認識されてないMr.フェレットに同情する
まあ、あいつ今じゃアルフとお似合いだしね
って言っちゃうとアルフとフェイトたちの関係が好きな人に怒られるか
>>77 人それぞれだと思ふ。
俺としてはユーノにアルフを送ったのは、黒フェイトの策略で
フェイト「計☆画☆通☆り」
>>76 確かに
×→フェイトとはちょくちょく映像通信で話す程度で、単身赴任のお父さんと会うくらいの頻度。
○→フェイトとはちょくちょく映像通信で話す。ちょうど単身赴任のお父さんと会うくらいの頻度じゃないかと。
が正しいね。
と書いたところで、何処からか
月:なのは
火:ヴィヴィオ
水:なのは
木:リンディ
金:なのは
土:ヴィヴィオ
日:なのは
と言う通信履歴が飛んできた。
>>77 あんまりここで語る話でもないけど
俺の中でもユーノとアルフはかなり公式に近いレベル。
アルフはAs終了の時点で
STS最終回のエリキャロみたいにフェイトさんから卒業してるし
くっついてもおかしくはないよね。
全期通して一緒に居る場面かなり多いし
>>ID:5FSAAG24
物凄くどうでもいいことなんだが、空改行が異常に多いのはなんとかならんか
却って読みづらい
>>80 ごめん、ほぼ携帯オンリーなんでその辺良くわかってなかった。
気をつける。
もしかして、書いたSSもPCだとかなり読みにくかったりするのか・・・
俺もSSは読みやすいと思うよ
普通の文章はもっと詰めていいと思うけど
俺も読みやすいと思う。
改行してないやつのがはるかに読みづらい。
ってーかどうでもいいなら職人に文句つけんなよ。
いなくなったら代わりに書けんのか?と。
うむ。SSは普通に読みやすい。大丈夫だ!
SSは改行含めて作品だろう
思うように書けばおk
改行って凝り出すときりがないよな
文章書き終えた後何度も改行しては行を詰めるの繰り返しだぜ俺
自分はその行の描写を強調したかったりで
アクセントをつけたいときに使ってます。>改行
でもまあ、最終的には書き手の感性次第だよねぇ。
悟った
俺の好きなキャラはそのキャラ自体じゃなくて
こなたが大好きなかがみんとか
祐実に独占欲丸出しな祥子さまとか
姫子の事で悩みまくる千歌音ちゃんとか
初美をおかずにしちゃう葉月とか
女の子に恋する女の子が大好物なんだよ!!
なにが言いたいかというと
なのは好き好きなフェイトちゃんは最強
>>89 むちゃくちゃ分かる
なのはのことが好きなフェイトが圧倒的にかわいいんであって
フェイト単体とかフェイト×男とかだと
可愛さ1/10くらいになる、俺の場合
>>79 たまにはうちにもかけてくれんと
シグナムが寂しがるんや
シグナムとは毛筆書簡で文通中です
君たちとは良い酒が飲めそうだ
自分は主人公至上主義なんだけどね
つまりはみんなに愛されるなのはさんが大好きなんだ
罪と代償
その恐れを、抱き始めたのは
わたし達が中学校に進学してから
暫くしてのことだった。
朝、いつものように三人で連れ添って登校する
そこまではいつもと変わりが無く、幸せで平穏な日々のひとかけら。
でも
「あれ・・・何かな、これ?」
「あら、フェイトちゃん、何か入ってたん?
もしかして、ラブレターやったりして」
その日は、いつもと違い
フェイトちゃんのげた箱には、一通の手紙が入っていた。
勿論、それはただの手紙じゃなくて
はやてちゃんが茶化したもの、そのもの
フェイトちゃんへの、ラブレターだった・・・
放課後、校舎裏で待ってる。
そんな簡単な文面と共に添えられた名前はクラスの女の子達の話にも良く上る、格好いいと評判の男の先輩の名前。
「ヒューヒュー、フェイトちゃんも隅に置けんなぁ」
「わ、わたしは・・・こういうのは、あんまり・・・」
無責任に茶化し続けるはやてちゃんと困ったような顔をするフェイトちゃん
そんな二人の声が何故か凄く遠くに聞こえる。
その内容は、まるでわたしの耳に入っては来ない・・・
わたしの頭の中は、そのラブレターによって気付かされた事実
きっと、フェイトちゃんもいつか男の人を好きになって
わたしの傍から離れていく
そんな思いで・・・いっぱいだった。
放課後、行くのを渋っていたフェイトちゃんを
はやてちゃんが煽って送り出す。
きっと、そっちの方が面白いとか思ってるんだろうけど
いつもは何とも思わないその行動が、今は凄く疎ましかった。
「フェイトちゃん・・・大丈夫?
わたしも、ついて行こうか?」
「大丈夫だよ。断ってくるだけなんだから」
わたしが心配そうにかける声も、煽られて躍起になるフェイトちゃんの耳にはあまり届いていない。
フェイトちゃんは一つの事を考えすぎると、他のことが凄く無防備になってしまうから
今回の件でも、そうなってしまうんじゃないかって
ううん
違う
わたしは
もしかしたらフェイトちゃんが、その先輩の事を好きになってしまうんじゃないかって
それが怖くて・・・たまらないんだ。
ひょっとして書きながら投下してるのかな?
いまさらだけど、
まとめてから落とした方がいいかもしれないよ?
>>96 それに関しては前スレで長期連載形式もありって事で落ち着いたんだよ
一気に読みたい人は、まとめサイトもあるからそっちで読めば平気だし
職人さんは自分の書きたいペースでやっていけばいいと思う。
>>96 前に勢い命だからまとめてからは無理だって言ってなかったっけ?
トリップいれてくれてるしなんも問題ないと思うけど。
それにだこの焦らされてる感じがたまらんじゃないか。
>>97 あ、そうだったのか……
すみませんでした。
教えてくださってありがとうございます。
>>96 あー・・・えぇと
ゴメン
まとめて書けとか言われると、携帯オンリーな俺は書かないって選択肢しか選べないんだ・・・
親指動かして適当に考えながら書くだけなんで
トリップ抽出すれば切れても大丈夫だから、普通に話題振ってぶったぎってくれても構わないし(今はまとめサイトもあるしね)
投下間が長いから他の投下者が来たら道譲って自粛するし・・・
うん、でも何か邪魔に思ったならマジごめん
でも、これだけ数書いてきてまだ言われるとは思わなかったorz
ここは加速著しいからそういうこともあるさ。
新スレになったし、新規の人は数は少なくても常に入ってくるからね
長期連載、携帯からっていうのを知らない人がいてもそれは仕方ないよ
トリップあるし他の人に譲ってくれるし(実際前スレで譲ってもらった)
投下ペースとかはそのままでいいと思う
だから気にせず頑張ってくれ
続き待ってるよ
百合板で勢いトップ(しかもダブルスコア以上)だもんなぁ
>>100 「先輩」という言葉の定義にもよるけど。
私立聖祥大附属は中学から男女共学ではなくなるので注意されたし。
友人達に止められるのを無視して、気付かれないようにフェイトちゃんの後を追う。
一応は士官学校で習った通りに、気配をなるべく隠しながら進むのだけど
予想通りフェイトちゃんは目的以外まるで目に入っていない様子で
わたしがついて来ているのに気付かないまま、校舎裏まで辿り着いた。
そして、既に来ていた先輩との間で、やり取りが始まる。
口の動きとタイミングから、多分今先輩が告白して・・・るんだと思うけど
校舎裏には隠れる場所がほとんど無いので、声が聞こえる位置まで近付けないのがもどかしい。
今居る位置からだとフェイトちゃんの顔が見えないのも、少し不安だった。
そんな中、フェイトちゃんは話を終えたのか踵を返し
校舎裏から立ち去ろうとする。
わたしは慌てて校舎の影に隠れると、その背を見送ってから走ってげた箱へと先回りした。
「フェイトちゃん、どうだったの?」
「うん、ちゃんと断ってきたよ。でも・・・・」
「・・・でも?」
わずかな不安が胸をよぎる。
「あんな風に、直接好意をぶつけられたのはなのはとの時以来だったから
ちょっとだけ嬉しかった・・・かな」
そう言って、フェイトちゃんはわたしの方を向いて笑う。
その笑顔は・・・わたしの心の中にある最後の錠前を、粉微塵に・・・砕いていった。
>>105 その設定は知らなかったとです
まぁただの台詞も無い木偶で、本筋のネタには関係ないのでスルーしてくださいorz
書く人は許される
なんでもおk!!
家に戻り独りになると
無くなった錠前の先から怖れで歪んだ想いが漏れ出ていく・・・
フェイトちゃんを、わたしだけのものにしたい
誰にも渡したくない
わたしだけを見つめて
わたしだけの傍にいてくれて
わたしのためだけに言葉を紡いで
わたしだけを抱き締めてくれる
でも、そのためにはどうしたら良いのか・・・・
わたし達は女の子同士だから、結婚や子供で相手を縛り付けることは出来ない
だから、それ以外の方法が必要になる。
愛情?
違う
必要なのは・・・
管理局本局内、自室。
二人が揃って仕事へ出た時は、決まってこのあてがわれた部屋で二人で過ごすのが日課だった。
完全に二人だけになれる貴重な機会。
わたしの目的には、それが必要だった。
「ねぇ、フェイトちゃん・・・最近、何だかここの所がムズムズするんだけど・・・何でだかわかる?」
そう言って、わたしは自分の股間を指し示した。
年頃の女の子ならきっと一度は通る道、わからない事として友人に訊ねる場合も無くはないはず。
「えぇと・・・その・・・何で、なんだろうね(/////」
フェイトちゃんの顔はそう言いながらも真っ赤に染まっている。
わかっているのに、それを隠そうとしているのがバレバレだった。
でも、それに全然気付いていないのがとても可愛いから
指摘しないで黙っておく。
それに、そう反応してくれた方が都合も良いし
わたしは、それに気づかない素振りをしながら言葉を続ける。
「フェイトちゃん、お願いがあるんだけど・・・」
「え・・・うん、なに?」
「わたしのココ、変になってないか見て欲しいの」
そう言って、わたしは
しっかりとフェイトちゃんの目に入るようにしながら、自分の下腹部を撫でた。
きたーーーーー!!!
フェイトちゃんの目が、そこへ釘付けになるのがはっきりと感じられる。
「で、でも・・・なのはは元気だし・・・きっと何ともないよ!(/////」
それでも、何とか話題を終わらせようと
真っ赤な顔をしたまま、そんな事を言い出した。
「ダメ・・・なの?」
顔を近づけながら上目遣いに訊く。
少し顔を近づければキスできそうな距離
わたしの吐息が、フェイトちゃんの鼻を撫でる。
「・・・ダメじゃ、ないけど・・・
なのはは、良いの?」
「お願いしてるのはわたしの方だよ
それに、こんなことフェイトちゃんにしか頼めないし・・・」
しか、と言う部分を僅かに強調して伝えると
フェイトちゃんはついに観念したように、首を縦に振った。
誘い受けなのはさん最高v
縛り付けるもの
それは、肉欲?
違う
必要なのは・・・
「ねぇ、フェイトちゃん・・・どうかな、おかしくない?」
わたしは備え付けのベッドに腰掛けると、スカートをわずかにめくり上げ
ショーツをずらした。
床に膝をついているフェイトちゃんの目の前に、わたしの大事な場所が露わになる。
触れ合ってもいるわけでもないのに、何故かフェイトちゃんの心臓が異様に高鳴っているのが感じられていた。
「わたしと、殆ど変わらないと思うけど・・・・」
「中は、どうかな?」
そう言って、わたしは指で入り口を押し広げる。
外面に露出する肌とは異なる質感を持った、まるで内臓の中のような器官。
見慣れないと少しグロテスクに見えたりするのかもしれない。
「・・・・・」
フェイトちゃんは、言葉を忘れて見入っていた。
自分で自分のを見たりなんて、なかなかしないから
実質初めて見てるのかもしれない。
その紅い瞳に見つめられる度に、身体が疼く
その瞳に、侵されていくような感覚さえ覚えた。
でも
「見てるだけじゃわからないよね?
今度は・・・触って確かめて欲しいな」
わたしの目的のためには
まだ、足りない
>>93 あれ、おれがいる…
黒なのはGJ!わくわくがとまらない
「な、なのは・・・さわ、触る、よ?」
「うん・・・お願いします」
震えるフェイトちゃんの手が、わたしの股間に伸びる。
その綺麗な指が肌に触れると、身体に電撃のような感覚が走った。
「・・・んんっ・・・ぅぅっ」
必死に堪えて声を押し殺す。
想像以上にわたしの体は臨界に近づいていたみたいで
これ以上弄られたら・・・目的を果たす前に、達してしまうかもしれない。
「フェイトちゃん・・・・外より、その内側を・・・」
「う、うん・・・それじゃあなのは
少し、自分で開いて」
わたしは言われた通りに指で入り口を押し広げる。
先程と同じように、フェイトちゃんの目の前にわたしの中身がさらけ出された。
「じゃあ、中を調べるよ」
その声と共に、からだの中に異物が侵入してくる感触を感じた。
狭い肉を掻き分けて、二本の指が四方の壁を確かめるように擦っていく
爪の微妙な硬さがアクセントになり
わたしの身体の中を絶えず刺激する。
そして
フェイトちゃんの指が・・・奥にまで達しきった時
わたしは
ベッドから倒れる振りをして
思い切り、腰を落とした。
「ぅぐ・・・・っ!!?」
思ったよりもずっと簡単に、奥の壁は破けた。
その変わりに焼けるような痛みがわたしを襲う。
先程までの快楽は吹き飛び
これまでに経験したことのない、下半身を刃物で斬り裂かれたような錯覚すら覚える。
「なのは・・なのは・・・血が・・・血が・・・?!」
横目に、真っ赤に染まったフェイトちゃんの指が見えた。
フェイトちゃんの顔は、驚愕と混乱に染まりせっかくの可愛い顔が台無しになってしまっている。
でも、これで・・・
安心できて緊張の糸が切れたのか、わたしの意識はそのまま
闇へと落ちていった。
この黒なのははいいね。
なのは←フェイトも好きだけど、なのは→フェイトも大好きだな。
目覚めると、ベッドの上だった。
わたしの目には心配そうに見つめるシャマルさんとフェイトちゃんの顔が映る。
シャマルさん?
「あれ・・・ここは?」
「本局の医務室よ、わたしが当直で良かったわ
こんな事、お医者さんでも見ず知らずの人に知られない話じゃないものね」
そう言うとシャマルさんは後ろの自分の机からカルテを取り出す。
「今のところ、出血はちゃんと止まってるから少しくらいなら動いても大丈夫よ」
その説明に、フェイトちゃんはホっと胸を撫で下ろす。
しかし、それも束の間
「治せる限りの場所は治療機械とわたしの回復魔法で完治させたわ。
でも、一カ所だけ治せなかった場所があるの・・・」
その場所が、何処なのかはわたしにはハッキリと解っていた。
「なんで・・・治せないんですかっ!?
どうして!?」
フェイトちゃんはシャマルさんに掴み掛からんばかりに問い詰める。
「今の治療技術は、あくまで治癒能力を強化して治す力。
治癒能力を持たない部位を再生することは・・・出来ないのよ」
そう、それは最初から解っていたこと
そして
シャマルさんは結論だけをフェイトちゃんに告げた。
「だから、なのはちゃんの処女膜は
もう、無いの」
フェイトちゃんの体が震える。
シャマルさんの言葉の意味が・・・解っているから。
「フェイトちゃん・・・」
わたしはフェイトちゃんへ言葉をかける。
きっと、今一番わたしの声を聞きたく無いはずだとわかっていながら。
その声にビクっと大きく体を震わせて
フェイトちゃんはわたしの方へ向き直る。
そして
「なのは・・・ごめん、ごめんなさい・・・ごめんなさい」
床に這いつくばって、頭を下げる。
許しを請うように、謝罪の言葉を口にし続ける。
その瞳はきっと涙で溢れていた。
シャマルさんは少し前に席を外してくれた、ここにはわたし達二人だけ。
「ごめんなさい、ごめんなさい・・・ごめんなさい。許して・・・なのは・・・」
そんなフェイトちゃんの姿を見て、わたしは少し幸せだった。
だって、今のフェイトちゃんには、わたしだけしか見えていないから
しばしの間、そんな幸せに浸る。
でも、これでも
まだ、足りない
「フェイトちゃん、顔を上げて」
優しい声で、名前を呼ぶ
「わたしは、フェイトちゃんにならあげても良いって思ってたよ」
優しい言葉を、かける。
でも、きっと
今のフェイトちゃんにとっては、その優しさが何よりも辛く心を苛む。
最も強く人を縛るもの
それは
愛情でもなく
友情でもなく
血の繋がりでもない
人の心を縛り付けるのは『罪』
決して逃れられない・・・罪科の記憶。
その心が優しければ優しい程に、それは重くのし掛かる。
わたしの体に刻まれた消えない痕
それが、フェイトちゃんをわたしに縛り付けるための鎖。
「ねぇ、フェイトちゃん・・・キス、して欲しいな」
わたしは恋人に頼むように、ねだる。
「なのは・・・」
フェイトちゃんは・・・ただ、わたしの名前を呼びながら唇へのキスをしてくれた。
舌を求めるように差し入れると、戸惑いながらも必死に応えようとしてくれる。
もう、何にも遠慮する必要なんて無い。
フェイトちゃんは、ずっと・・・わたしのものなんだから・・・
失ったモノは純潔の証と言う名の薄皮
得たモノは世界一美しい金色の少女
そして・・・わたしの『罪』
わたしを、フェイトちゃんへ縛り付ける・・・・鎖。
これは前までの結婚騒動とは関係ないネタなのかな?
いきなりなのはのキャラが変わってビックリしてるんだけど
なのは⇒
フェイト…妻
ヴィータ…愛玩動物
アリサ…本命
はやて…愛人
ティアナ…遊び
リインII…玩具
ヴィヴィオ…愛娘
こうですか、わか(ry
>>122 別のネタだね
なのはさんが怖くて震えが止まらないぜ
おしまい。
途中で一度切れてネタが飛んだり前振りが微妙だったりで散々にorz
まぁ玉石混交大量生産で、粗は仕様です。
>>122 欠片も関係ないです。
長編はトリップ単独
あと一応最初の一行は題名のつもり(、、
と言うか、書いてたら睡眠時間がもう三時間切ってるとかorz
>>125 GJ!
フェイトさんだってきっとなのはさんのことが・・・
今は早く寝て英気を養うんだ
>>125 神様。僕は貴方様が前スレで仰られた構想の文章化を切に願っております。
失礼。GJ!と言うのを忘れてました。
◆34IETlJpS6氏の作品は全て素晴らしいと思うっス。
>>125 GJ
少し黒い話は新鮮味が合って面白いな
早く寝て疲れを癒す作業に入るんだ!
>>125 GJ!
どうなったのかなって思って朝から来ちゃったけどなのはさんすごいわ・・・
この黒さがたまらん
>>125 GJ!
よかった。眠気がぶっ飛んだ。
今書いてるネタと被ってたorz
エロの人気は異常(((゜д゜;)))
とりあえず色々ガンバりますm(_ _)m
>>127 あー
フェイトさんプレシア化と高町ヴィヴィオ×ナノハ・テスタロッサのヤツですか?
アレは・・・まともに書くと・・・多分300レス分くらい食うんじゃないかと思うので・・・(なのフェイだけなお見合い話でも100超えそうだし)二の足踏みます。
ヴィヴィオがレイハ継いだりオリジナル要素強いし、下手に書き始めると辞めれなくなるし。
確かに百合燃えだからバトル描写も入れてみたいけど、下手に入れると痛くなるのが怖い・・・・
>>131 結婚しよう
>>133 私も今百合燃え書いてるよ。
戦闘もオリジナル要素あんまり入れないようにがんばってるけど、StSの資料不足のせいで難しいですね。
壊れふぇいと
「最近なのはが一緒にお風呂に入ってくれないんだ・・・」
久しぶりの休日に、フェイトちゃんが八神家に乗り込んで来て(しかも土足で)発した言葉は
そんな他愛もない内容だった。
「帰れ」
「はやてぇぇぇぇ・・・・」
のろけに来たんかい、と心の中で毒づきながら
ぶぶ漬けでも食わせてさっさと追い返そうと、邪険に扱う。
しかし
「主はやて、少しくらいはテスタロッサの話を聞いてやっても良いと思いますが」
何時の間にか・・・いや、フェイトちゃんが来たから出てきたのか
居間に現れたシグナムが横から余計な事を言うせいで、一応は話を聞かざるを得なくなった。
「ありがとうございます、シグナム」
「気にすることはない、わたしは友人として当然の事を言ったまでだからな」
シグナムはさり気なく点数稼ぎに余念がない。
烈火の将と呼ばれる割に、恋愛ではコツコツと地道なのだった。
「それで、どういうことなんや?」
そうと決まったなら、早く終わらせてしまおうと心に決め話を促す。
「一月前くらいから、なのはが急に一緒にお風呂に入ってくれなくなって・・・
最初はお仕事の都合で時間が合わないのかな、とか思ってたんだけど
昨日なんて一緒のお布団で寝たのに、お風呂だけは別々だったんだ
もしかして、わたしと一緒にお風呂に入るのが嫌になったのかな・・・・」
「そやなぁ・・・なのはちゃんももう15歳やし、裸見られるのが恥ずかしくなったんやない?」
と無難なところで返す。
本当は
まだ一緒にお風呂入っとるんかい
とか
一緒のお布団って何やねん
とか突っ込みたかったが、やると確実に話が長くなるので我慢する。
ただでさえ目減りする事が確定な休みの時間を、自分から減らすなんて愚考を冒すわけにはいかなかった。
「ええっ!? だって、わたしはなのはにわたしの裸を見て欲しいよ?」
「フェイトちゃんはそうでも、なのはちゃんはそう思うかもしれんって事や」
フェイトちゃんはわたしの言葉に納得しきれないようで、ウンウン唸りながら考え込む。
「テスタロッサの裸・・・・(/////」
シグナムはわたしの後ろで呟きながら、妄想世界に浸っていた。
今の会話内容から、自分に都合の良い部分しか頭に入らない辺りはある意味凄いと思う。
別に何も誉められたことでは無いけど。
「なのはちゃんには、理由を聞いてみたん?」
「うん、でも誤魔化すばっかりで肝心なことは何も教えてくれないんだ」
ふむ・・・・
それを聞いて、わたしは少し考え込む。
一緒にお風呂→×
一緒に寝る→○
だから、なのはちゃんがフェイトちゃんを避けているという線は無い。
なら・・・何か体で見られたく無い場所がある?
「もしかして・・・身体にキスマークがついとるから見せられん・・・とか・・・」
そんな風にわたしが適当に思い付いたことを軽く口に出してみると
「・・・誰が?」
そんな寒気のするような低音の声と共に、目の前のフェイトちゃんから冷たい刺すような殺気が迸った。
・・・ここで下手なことを言うたら、確実に死ぬ・・・
悔やんでも遅いのだが、何でわたしは友人の相談に乗るだけで
こんな、死の危険と隣合わせな目に会わなければいけないのだろうと、今更になって後悔していた・・・・
とりあえずここまで、後はご飯後にでも
>>136 確かに一万文字まで書けるけど、PCと違ってわずかずつしか見れないし、見直しとかするのに延々とスクロールするのは無茶すぎると思うんだ・・・
自分も前に他スレで携帯で書いてたことあるから気持ちはわかる
メモ帳限界まで書いたり、浮かんだネタをメモしたりするのが懐かしい
141 :
名無しさん@秘密の花園:2007/10/11(木) 19:35:26 ID:Fvhs5Ueh
>>139 ◆34IETlJpS6さんはマジいつもGJですv大Fanです!
>>139 GJ!!
なのフェイはシリアスでもギャグでもほのぼのでも黒くても良い
つーか俺の生命線
「誰がなのはにキスマークだなんて、そんな羨ま・・・ふしだらな事を・・・」
何時の間にか、なのはちゃんにキスマークがついているというわたしの冗談が、フェイトちゃんの中で事実とすり替わっている。
「それで、はやて・・・誰がつけたの? もしかして、はやてじゃないよね?」
フェイトちゃんに顔は笑っているが声はまるで笑っていない。
わたしは、懸命に首を横に振って否定した。
「じゃあ・・・誰なの?」
わたしは首筋に氷の剣を突きつけられるような感覚を感じながら必死に頭を働かせる。
犠牲候補その1
・ヴィータ
あかん、少なくとも余波でこの家が吹き飛ぶ。
監督責任とか言われないかも心配や
犠牲候補その2
・アリサ
すずかちゃんとわたしの間に立ちふさがる目の上のタンコブやから、すこぉし退場してくれるとありがたいんやけど
でも、一般人やから本気で死にかねん
犠牲候補その3
・ユーノ
うん・・・わたしの不利益は無いし
いなくなっても別に誰も困らへんよね
この間わずか三秒。
「ユー・・・」
「あの、腐れフェレットぉぉぉっ!!」
最後まで言う前に誰だか即座に見当がついたようで、来た時と同じ様に
フェイトちゃんは全力疾走で家から出ていった。
勿論、土足のままで。
「さあ・・・それじゃあフェイトちゃんが戻ってくる前に、何とか事態を納めないとあかんね」
ウィキが荒らされてます
ウイルスが仕込まれているようです注意してください
ウィキがウイルスに犯されています
注意してください
「シグナム、床掃除お願いな」
「・・・はっ!? はい?」
わたしが声をかけると、シグナムは妄想世界から帰ってきた。
しかし、話は聞いていなかったようなので
今度は言い方を変えて、言い直す
「それ『フェイトちゃんが』つけた足跡やから、ちゃんと綺麗に掃除しておいてな」
フェイトちゃんが、と言う部分を凄く強調して。
それを聞いたシグナムの目は、何だか戦場に在る時のような強い輝きを秘めていた。
動機が不純にせよ、やる気が出るのは良いことだ。
そして、わたしはシグナムに家の留守と掃除の仕事を預けると
今回の事件の発端となった人物
なのはちゃんの家へと、足を向けた。
全てを、明らかにするために
フェレットの葬式会場はここですか?
>>144-145 報告ありがとうございます
不正に変更されたページは以前のバージョンに戻しました
もうアクセスしても大丈夫です
とりあえず編集制限を livedoor ID 保持者に限定しました
収録された SS の手直し等をしたい方は livedoor ID を取得してください
または連絡帳にコメントでも可です
今後は嵐を行った livedoor ID 等がありましたらブロックする等の対応を行う予定です
「あれ、はやてちゃん? どうしたの、急に?」
問題の渦中に居る人物は、まるでその事実を理解していなかった。
話がややこしくなるのも嫌なので、わたしも必要なところだけに絞って説明する。
フェイトちゃんが不安になってわたしに相談しに来たこと、その内容だけを・・・。
話を終えると、わたしは続いてなのはちゃんへ訊ねる。
「結局理由は何やったん?」
「にゃはは・・・うんとね(//////」
なのはちゃんは少しだけ恥ずかしそうに頬を染める。
そして、わたしの耳元に小声で理由を教えてくれた。
その理由とは
「1ヶ月位前から、アソコに毛が生えてきたの。 大人になってきたら生えてくるって知ってたからそれは驚かなかったんだけど・・・」
「ちょびちょびと不揃いで見苦しかったから、フェイトちゃんには見せられなかった、と」
わたしが声に出して言うと、なのはちゃんの顔はさらに赤くなった。
「だ、だってフェイトちゃんには・・・いつも一番綺麗な時のわたしを見て欲しいんだもん」
なんや・・・この似たもの夫婦は・・・
わたしの頭の中に、そんな感想が渦巻く。
「それでね・・・ベッドの中でフェイトちゃんったら・・・」
一度回りだしたら止まらない歯車のように、なのはちゃんの口からは次々にフェイトちゃんの何処が可愛いとか言うのろけ話が飛び出し続けた。
二時間後
やっと解放されたわたしは、のそのそと家への道を歩く。
今は、さっさと家に帰って休みたかった。
・・・・何か、忘れてへんかったっけ?
そんな考えがふと頭に上ったが、疲労のせいか・・・すぐに何処かへと消えていく。
何処か遠くで・・・フェレットの、鳴く声が聞こえたような気がした。
ひでえw
まあ淫獣はギャグ時空の存在だから数日経過すれば元通りだろうが。
裸見せないってことは二人はまだ一線は越えてないのか
っていうかなのはさんが可愛いわ
淫獣はまあ、あれだよ、頑張れ
「ねぇ、フェイトちゃん。今日は一緒にお風呂に入ろ?」
わたしがそう言って誘うと、フェイトちゃんは何だか不安そうな変な表情をしながら
黙ってお風呂の用意をして、ついてくる。
昼間、はやてちゃんが言ってたみたいに
心配、させちゃったのかな?
そう思っている内に、フェイトちゃんはそそくさと服を脱いでバスルームへと入っていく。
わたしも、手早く服を脱ぎ捨てると
その後を追った。
バスルームに入ると、フェイトちゃんはこちらへ背を向けて壁の方を見つめながら湯船に浸かっている。
「フェイトちゃん」
名前を呼んでも、微動だにしない。
「フェイトちゃん」
二度呼んでも、反応がない。
わたしは、しばらくそのまま待つ。
1分後、
それでも動かないフェイトちゃんに痺れを切らして
わたしはそのうなじに、つーっと指を走らせた。
「ひゃうっ!?」
フェイトちゃんの口から、可愛い声が漏れる。
「お返事してくれないと、もっともっとしちゃうよ?」
わたしがそう宣言すると、フェイトちゃんはやっと観念したのか
恐る恐る、こちらへ顔を向けた。
「あれ・・・? なのは、キスマーク・・・は?」
フェイトちゃんはわたしの肌を見て、まずはそんな言葉を漏らす。
「キスマーク?」
わたしが首を傾げると、慌ててフェイトちゃんは何でもないと言う風に手を振った。
変なフェイトちゃん
キスマークなんて、フェイトちゃんがつけてくれなかったらわたしの体に付くはず無いのに
「ねぇ、フェイトちゃん。わたし、これまでと何か変わった所があると思わない?」
わたしが気を取り直してそう言うと、フェイトちゃんはわたしの髪を見つめ、顔を見つめ
その視線は肩、胸、腕、腹と降りていく。
そして、視線が下腹部に至った時
「なのは・・・それ・・・」
やっと気付いたように、声を上げる。
「これで、フェイトちゃんとお揃いで
わたしも大人だよ」
そう言って、わたしは小さく切り揃えられた下の茂みに手を当てる。
フェイトちゃんはそれ以上声が出ないのか、固まったままわたしの手の動きを見つめていた。
わたしは構わずに言葉を続ける。
「ねぇ、フェイトちゃん」
これからは髪の毛だけじゃなくて
こっちの毛も・・・フェイトちゃんに洗って欲しいな
後日
仕事が終わって三人で食事をとっている時のこと
「二人とも、最近やけに肌や髪の艶が良いような気がするんやけど」
わたしがふと気になったことを口にすると、二人は照れるようにしながらそれぞれ口を開いた。
「最近はお風呂で新しい美容法を始めたがら、そのせいかも(/////////)
ね、フェイトちゃん?」
「そう・・・かもしれないね(////」
わたしは、それ以上追及しなかった。
聞いて欲しいのかもしれないけれど、好きで大蛇の巣を漁る者はいない。
すると
「ねぇ、なのは・・・汗かいちゃったし、そろそろお風呂に」
「うん、そうだね。行こう」
そんな会話の後、わたしの事なんて眼中にないように
二人して、べったりとくっつきながら食堂を出て行った。
「なんやろ・・・何か凄い疎外感を感じるんやけど」
そんな二人の背中を見送ると、残っていた食事に手を戻す。
その時、誰かにポンと肩が叩かれた。
わたしは誰か他の知り合いでも来たのかと思い、手に持った食器を置いて振り返る。
そこには
笑顔で立つ
ミイラ男の
姿があった。
おしまい。
下ネタです。
はえてない派の人はゴメンナサイ。
あと、結局題名が微妙に合わなかったorz
いやいやGJです
大人の階段を上る二人はいいよー
とりあえず淫獣&はやてに合掌
ホラーな落ちがナイス。
この後はやてには淫獣の恨み言が待っている。
GJ!!
なのはの可愛さとラストの落ちが素晴らしい…まさに神
>>155 GJ
なのはさんかわいいよなのはさん
そして最後のオチで吹いた
GJです
ニヤニヤが止まらないww
なのはとフェイトにムリヤリ相談役にさせられて困惑するはやていいよはやて
話が・・・スレが・・・上手く繋がらないというか
伸びない
>>155 GJ!!!
なんでなのフェイってこんなにいいんだろ・・・。
そういや、いつの間にかSS投下スレになってるね。
私はこれはこれで居心地いいけど。
まぁスレが平和なのもいいことだよ
ゆっくりだったり激しかったりで、なのはみたいで嬉しいな(///
>>163 悪い訳じゃないんだけど、妄想が足りない気がする。
本編終わってるし仕方ないのかな。
>>164 執務官自重・・・しないで
>>28のネタを自分なりに活用してみた
「なのは、ヴィヴィオ、ただいま〜」
わたしが長期の航行任務を終え、二月ぶりに我が家へと戻ってくると
いつもは玄関前で出迎えてくれる二人の姿が無かった。
代わりに
「おかえりなさいませ、お嬢様」×12
との、ぴったり揃った声と共に
何故か、12人のメイドが・・・いた。
「・・・・・・・・・」
しばし言葉を失う。が、すぐにこの異様な事態を理解しようとわたしは止まっていた頭を無理矢理回転させる。
な・・・なんでナンバーズがここに??? それにメイド服って・・・・?
そんな風に、考え出してもなかなか事態を把握しかねているわたしに
「お嬢様、御任務お疲れさまでした。まずはお食事になさいますか? 湯の用意も出来ていますけれど」
ナンバーズ長姉のウーノが声を掛けてくる。
「えぇと、その・・・これは、なんなんでしょう?」
わたしが、純粋な疑問を口にすると。
「お嬢様、何を仰います。 メイドはお嬢様にお仕えするものと、相場が決まっております」
「トーレ姉様の言うとおりです、お嬢様」
「いやーっ、実は全員就職試験に落っこちて路頭に迷いかけてたんで、ここで雇って貰おうかと思って来たんっスよ」
「バカっ、ウェンディ。何本当のこと言ってんだよ」
「うるさいぞ、お前たち。お嬢様が困っている。
それに全員落ちたとは何だ、姉はお前たちが心配でついてきてやっただけだぞ」
「・・・・僕はディードが一緒なら何処でも」
「・・・わたしもよ、オットー」
それぞれ好きなことを言い出すが、そのおかげでわたしにも大体の事態は理解できた。
「つまり、行き場が無いからメイドとして雇って欲しい・・・と」
声と共にため息が出る。
「あれ? でも、わたしが帰ってくる前に家にはなのはが居たはずじゃ・・・」
「旦那様は王様と一緒にお風呂だよ」
旦那様?
王様?
「旦那様がぁ、『フェイトちゃんがいいって言うなら良いよ』って仰るんですぅ」
「どうか、お願いします」×11
そして、またぴったり一列に揃った声と共に
11個の頭が下げられた。
「それは・・・まぁ、その・・・なのはがいいなら良いんですけど」
そこで、わたしは最初から気になっていたことを口に出す。
「なんで一緒にいるの? ギンガ」
「えっ!? あの、その、いえ、わたしはギンガ・ナカジマ等という管理局員ではなくて・・・ナンバーズの13番ですよ!?」
急に話を振られたことに驚きながらも、ギンガは慌てて誤魔化そうとする。
すると
「あれ、フェイトちゃん? もう帰ってたんだ、おかえりなさい」
「フェイトママ、おかえりなさい〜」
髪と肌に風呂上がりのわずかな水気を残しながら、なのはとヴィヴィオが姿を現した。
そして、わたしの方に気付くとおかえりの挨拶をしてくれる。
「うん、二人ともただいま」
それに対して、わたしもいつものように言葉を返す。
そんなこんなで、12人のメイドをプラスした我が家では
この日から15人での奇妙な生活が
はじまったのだった。
と言う感じで、おしまい。
ヴィヴィオが弟か妹欲しがる話マダー?
>>168 GJ!
ギンガがフェイトさんの世話をしようとすると
いつもなのはさんが隣にいる件についてヴィヴィオに相談するギンガとか想像したw
>>168 GJです。
ギンガ込みで12人て事はやはりドゥーエはorz
ところでスバル×ティアナ前提のギンガ×ティアナってどうだろか?
何となくスバルはティアナの性癖やら弱点やらを凄い嬉しそうにギンガに語りそうな気がするんだ。
で偶々シャワー室なんかで一緒になった際にでも手を出してしまうと。
ドゥーエもそういう思想の持ち主の一人って意味で名前が出てきただけみたい 公式の説明が何度見ても切ねえ
>>171 ギンガとティアナってそんなに面識あったっけ?
つか、百合は愛情が無いとな・・・
そこで、なのは×ティアナですよ。
>>176 いや、そうじゃなくてギンガ→ティアナになるようなのが・・・あったけかと思って
ないなら作ればいいんだよ
>>171 その三人の組み合わせなら
ギンガ→スバル
スバル×ティアナ
ティアナ→ギンガ
かなぁ
恋人のティアナの事を家で嬉しそうに話すスバル。
そんなスバルの顔を見てティアナに嫉妬するギンガ。
スバルから引き離すために、ティアナの持つほのかな憧れを利用して甘く優しくティアナを落としていくギンガ。
しかし、ある日二人が抱き合っている姿をスバルに見られて・・・・
と言うところまで考えた。
ギン姉が超頑張らないとハッピーエンドに行けない気がした。
後ついでに
スバル→ギンガ
ティアナ→スバル
で
気が付くといつも相棒の姿ばかり目で追っている、そんな自分の中に芽生えた想いに気づくティアナ。
でも、その相棒の想いは実の姉にだけ注がれていて。
とか言うのも思い付いた。
>>178 俺もやってみた。
互いの夢のために遠距離恋愛になって、以前のようにいつも一緒には
いられなくなったスバルとティアナ。そんなある日ティアナのもとに、スバル
が任務中に事故にあって行方不明との連絡が届く。
ひと月経っても見つからないスバルに、ティアナはついに決意する。いつ
でもすぐにスバルを迎えてあげられるように、地上勤務に戻ってここであの子
の帰りを待ち続けようと。
そんなティアナに、ギンガはスバルのために自分の夢を犠牲になんてしない
よう言うのだが、ティアナは微笑って応えるのだった。
少し遅れるだけです。あの子が帰ってくるまで、と。
それからも、ティアナを心配するギンガは度々彼女の部屋を訪れるようになる。
一年が過ぎたころ、やがて同じ悲しみを抱えた二人は互いの背中にもたれ
あうように支えあい、慰めあい、そして結ばれるようになった。
さらに一年がたって、お互いを必要としあっていた二人はついに結婚する。
式はあげず、二人で籍をいれただけのひっそりとした結婚。それは、希望もなく
待ち続けることに疲れてしまった自分たちの、罪の意識がそうさせたのか。
それでも、それなりに幸せな新婚生活を送っていた、そんなある日。局から
二人のもとへ、スバル発見の報が届くのだった。
戸惑いつつも喜び、スバルを迎える二人。スバルは、発見された沈没船の中、
機人のもつ生命維持機能に助けられ眠ったような状態で発見されたという。
目覚めたスバルに、二人は声をかける。ところが肝心のスバルは、戸惑う
ような顔をするばかり。――スバルは、二人のことはもちろん、自身のことすら
含めて全ての記憶を失っていたのだった。
それでも、生きていてくれたなら。ティアナとギンガは、二人の新居へスバルを
迎え入れる。
それと同時に、ティアナは自覚していた。心の奥に詰め込んでいたスバルへの
想い。それがまた、激しい勢いで再燃し始めていることを。
だが、それは許されないことだ。自分はもう、ギンガと結婚した身。ギンガもまた、
もはや自分にとってかけがえのない人なのだ。スバルだって、自分と恋人同士だった
頃の記憶を失っている。忘れよう。この想いは一生、自分の心の奥底へ封じ
込めておこう――。
数カ月がたち、スバルもすっかり体調を戻して今の生活にも慣れはじめ、他人
行儀だった言葉遣いも何とか以前のように親しいものになり始めてくれたころ。
ギンガが出かけているある日、スバルはティアナに、哀しげな顔で言うのだった。
「最近ね。ギン姉とティアナ義姉さんが仲よくしてるのを見ると、胸が痛いんだ。
あたし、二人のこと大好きなのに…変だよね。あたし、悪い子だよね…」
と、ここまで妄想したが、力尽きた。
>>181 おk、わかった。じゃあ、そこまで書くんだ!!
いやこれは続き読んでみたいよ
>>181を期待しながら投下するぜ。台本になってるのは勘弁してくれ。メイド隊吹いたので無謀にも書いてみた。
はやて「同時多発次元犯罪やて!?」
リイン「はいです。現在20カ所以上の管理世界でで魔法の行使によるテロが発生しています。」
ピーピー
リイン「またです!新しい管理世界でテロ発生です!」
はやて「すぐ鎮圧に魔導士隊を派遣して!」
リイン「それが…もう管理局には出動可能な魔導士隊がいないです…」
はやて「そんな…」
ピッ
なのは「はやてちゃん!私がでるよ!現場を教えて!」
はやて「なのはちゃん…なのはちゃんでも一人はちょお無理やよ…」
なのは「大丈夫!ひとりじゃないよ!」
はやて「え……
あ!じゃあ座標を送るから頼むな!」
なのは「大丈夫。まかせて!」
プチッ
リイン「はやてちゃん?」はやて「なんで忘れとったんやろ…なのはちゃん家には最強の隊がおったわ…」
186 :
その2:2007/10/12(金) 20:59:43 ID:UaD84dGD
高町家
なのは「みんな聞いた?」
ナンバーズ「はい!」
返事ともに全員がメイド服を脱ぐ。いずれも戦闘服だ。チンクやクアットロなどはコートまで完備している。
なのは「これより高町家は管理局の要請により次元犯罪の鎮圧に向かいます!」
一同「はい!」
ヴィヴィオ「みんながんばって〜」
一同(かわいい…)
なのは「(ハァハァ…)…で、では作戦をスムーズに行うために現場は分隊で行動します。ウーノ?」
ウーノ「はい」
なのは「あなたはここで情報収集とみんなへの連絡をお願い。それとヴィヴィオも見てあげて」
ウーノ「了解しました」
ヴィヴィオ「ウーノおばさん、よろしく〜」
ウーノ(お、おばさん…)なのは「実働班は三つに分けます。トーレ、クアットロ、ギンガが各班の班長をお願い。
振り分けはあなたたちにお任せします」
トーレ「了解」
ギンガ「はい」
クアットロ「おまかせくださいませ〜旦那さまあ〜ん」
変に艶っぽい声で返答する四番。
(クアットロ…?!)
(クア姉…?)
なのは「え、えと、私は遊撃として状況に応じてサポートなどにまわります。
あと、セインも各班連絡係として基本は遊撃をお願い」
セイン「わっかりましたー」
クアットロ「ああん、おひとりで行かれるなんて旦那様素敵です〜!」
一同(?!??!)
なのは「と、とにかく出動!」
一同「了解!」
クアットロ「このクアットロ、旦那様のために命がけで任務遂行いたします〜!」
なのは「よ、よろしくね…」
やばい本編中憎悪の対象でしかなかったのに
>>186の4に和んだw
>>180の行方不明、記憶喪失ネタを頂いて考えてみた。
ある日、次元航行部隊の一部が未確認世界探査中の事故で消息を絶ったとのニュースがなのはの元へと届けられる。
その中には、10年の時を経てやっと結ばれた最愛の人、フェイトの乗る艦も・・・含まれていた。
この日から、全てが狂い始める。
数ヶ月後、クロノ率いる艦隊によって行方不明になっていた艦の救命艇が発見された。
その中には、簡易冷凍睡眠で眠るフェイトの姿もあった。
「フェイトちゃん・・・・おかえりなさい・・・」
「フェイトママ・・・」
涙を浮かべてフェイトの帰りを喜ぶなのは達。
しかし、返ってきたモノは
「・・・・君達は、誰なんだ?」
見知らぬ人間でも見るような目で見つめてくるフェイトの姿。
長い冬眠期間の弊害か、艦からの脱出の時の事故か
フェイトは自身の記憶と相棒であるデバイス・バルディッシュを失っていたのだった。
それでも、そんなフェイトと根気良く一から関係を築き上げていくなのはとヴィヴィオ。
二人の愛情に包まれ、フェイトの心は少しずつ開いていった。
189 :
その3:2007/10/12(金) 21:16:14 ID:UaD84dGD
みんなが出て行った高町家に残ったウーノとヴィヴィオ。
ウーノ「しかしクアットロはいきなりどうしたのでしょう?」
ヴィヴィオ「んとねー、たぶんえすえるびーしょーこーぐんだよ」
聞き慣れない言葉を発するヴィヴィオ。
ウーノ「SLB症候群?王様、なんですかそれは?」
ヴィヴィオ「フェイトままがいってたんだけど、なのはままにぜんりょくぜんかいされるとままにめろめろになっちゃうことだって。
フェイトままとヴィータおねえちゃんとヴィヴィオもそうなんだよ〜」
ウーノ「な、なるほど…(旦那様、恐ろしい子…!)」
そんな日々の中
失われた艦隊の消失地点にわずかな次元の歪みが見つかる。
その調査へと管理局は探査艦艇を送るが、その全てが次々にその消息を立っていった。
『世界に喰われる』と言う奇妙な通信だけを残して。
時空の歪みはどんどんその大きさを増し、ミッドチルダの世界を覆い始める。
やがて、歪みの奥から姿を現すのは
かつてその身を次元の彼方へと消したはずの・・・プレシア・テスタロッサの居城。
事態を重く見た管理局は、JS事件で多大な功績を上げた機動六課の再結成を決定する。
「機動六課、再結成や!」
かつての機動六課に、聖王教会や本局からの人員を加えアースラは発進する。
しかし
「フェイト・・・ちゃんが・・・二人?」
「なのは、わたしと二人だけで一緒に生きよう?」
かつてのプレシアの居城でなのはの前に立ち塞がるのは、今隣に居るのと同じ顔をした人物。
その手にバルディッシュを持つ・・・フェイトの姿だった。
「なんで、なんでお前がそこにいるんだよ・・・リィンフォースっ!」
次々と現れる、かつての敵。
「魔法が・・・魔法が消える・・・」
浸食されていく世界の中で失われていく魔法。
「ジェイル・スカリエッティ・・・・」
「おやおや、これは可愛らしいお客さんだね」
「わたしに、力をちょうだい。
今度は、壊すための力じゃなくて・・・ママたちを守るための力を」
囚われの身となった母達を助けるために、聖王の力をもう一度その身に宿しヴィヴィオは動き出す。
「あいつらには、借りがあるからな」
「そっスね、それに王様のお願いには逆らえないっス」
「ほら、ゴチャゴチャ言ってないで行くわよ」
「行くよ、エリオ君。フリードっ」
心強い味方になったナンバーズと、そして成長した新人達と共に。
「わたしが、選ぶのは・・・一緒に居たいのは・・・」
二人のフェイトの間で揺れ動く、なのはの愛の行方は
「もう一度、お別れや・・・でも、一目でもまた会えて嬉しかったで」
「あなたが、本当にいるべきなのはそんな場所じゃないはずですっ」
はやてとリィン、そしてリィン2の戦いは
「ママぁっ!!!」
そして、ヴィヴィオが伸ばす手が掴むものは・・・
魔法少女リリカルなのはStrikers“ The Lost Magic” 始まります。
とか、書けたら良いなぁ
いつか萌と燃の両立したのが書きたい。
でも百合的には微妙な気がしないでもない。
>>185 この使い方は想定外でした、G.Jです。
「クワットロ〜、お醤油切れたがら買ってきて〜」
「は、はい〜っ。ただ今ぁ」
トラウマでなのはさんのパシリポジションになりそうだとか思ってた。
195 :
その4:2007/10/12(金) 23:12:34 ID:UaD84dGD
すんません、まだ俺のターンは終了してないです。続きいきます。
数時間後、管理局本局
はやて「よくもまあやったなあ…」
リイン「さすがなのはさんですね」
モニターには今日の同時多発次元犯罪の鎮圧報告書が表示されていた。
なのは達の隊は最後発にも関わらず全体の三割を鎮圧するという離れ業をやってのけたのだ。
はやて「これでナンバーズの評価も少しは見直されるやろ」
リイン「はいです」
ピッ
はやて「?誰やろ」
?「はやて…」
はやて「ひっ…?!き、今日はごくろうさまやったね。ゆっくり休んでや!」
?「うん、予定を繰り上げて家に帰るよ。じゃ…」
プツッ
リイン「な、なんかすごくこわかったです…」
はやて(まあ、わからんでもないけどな…
なのはちゃんも大変やね…)
以外や以外に4にタジタジななのはさんはかなり萌えるv
新しい開拓サンクスv
クア姉がなのはさんLOVEになったなら
トラウマりつつ従属することに満足感を覚えるのがディエちーのポジション、
とか言ってみる。
>>193 ピンクの光を浴びるとあぁ^〜となってしまうのか…
199 :
その5:2007/10/13(土) 00:47:03 ID:wpgd7cYs
高町家
なのは「きょうはみんなおつかれさま。おかげで死者もなく解決しました」
ぱちぱちぱち
ヴィヴィオ「みんなすごいね〜」
なのは「特にクアットロは途中からうまく中継をしてくれて、効率アップでした。ありがとう」
ウーノ(作戦中はふつうだったわね…)
クアットロ「ありがとうございます〜旦那様からお褒めの言葉をいただけるなんてこのクアットロ感激で昇天します〜!」
ウーノ(やはりだめだこいつはやくなんとかしないと…)
なのは「あ、あはは…とりあえず今日のMVPのクアットロになんかご褒美をあげたいんだけど…
なにがいいかな」
クアットロ「なんでもよろしいのですか…?」
なのは「わたしがあげられるものならね」
クアットロ「それでは…
旦那様の唇などいただけますか〜?」
一同(なんだってー!)
そういって目を閉じて唇を差し出すクアットロ。一同(しかも口かよ!)
なのは「え?え?!ちょっとそれは…」
クアットロ「お恥ずかしいんですね〜?ではこちらから〜」
そういってなのはに詰め寄る。
なのはは思わず後ずさるが背中が壁に当たった
に げ ら れ な い
なのは「ク、クアットロ?少し頭冷やそうか?」
クアットロ「わたしは至って冷静です〜じゃ、失礼します〜」
肩をつかまれクアットロがせまる。
200 :
その6:2007/10/13(土) 00:58:20 ID:wpgd7cYs
その時
どたどたどたどた!
フェイト「なのはっ!」
お嬢さまがご帰還された。
走ってきたのかものすごい勢いでなのはにせまる。むろん間に背中をむけたクアットロがいるが、フェイトは意に貸さない。
ものすごい勢いでバルディッシュ・ザンバーフォームを展開。力まかせにクアットロを横なぎにする。
かきーん
クアットロ「ふぎゃん!」チンク「ホームラン…」
トーレ(確実に死んだな…)
クアトロワロスww
202 :
その7:2007/10/13(土) 01:07:17 ID:wpgd7cYs
しかしフェイトは気にせずなのはにつめよった。
フェイト「ひどいよ、なのはっ!みんなで出動するならなんでわたしも呼んでくれなかったの!」
なのは「で、でもフェイトちゃん次元航行中だから無理かと思って…」
フェイト「なのはが呼んでくれたらたとえ10次元にいても天を突き破っていくよ!
それなのに「フェイトままおかえりなさい」ただいまヴィヴィオ(にっこり)わたし今日は普段より寂しさ倍増だったよっ!
寂しさのあまりシャーリーとティアナになのはのものまね合戦させてたよ!もう…くどくどくどくど…」
ヴィヴィオ「まま〜ヴィヴィオ先におやすみなさいするね〜」
ウーノ「ではわたしがベッドにお連れしますね。
みんなも今日は解散よー。」
一同「は〜い」
ウーノ「あ、セイン。そこでのびてるクアットロお願いね」
クアットロ「きゅう〜旦那様ぁ〜ん」
セイン「ほいほ〜い」
ギンガ(かわいそうなフェイトさん…できるなら私もものまねしてあげたかった…)
各おの退場するナンバーズ。
なのは「ちょ、ちょっとみんなたすけてぇ〜!」
フェイト「なのはっ!聞いてるの!そもそもわたしがどれだけなのはのこと考えてるか…」
高町家の夜は更けていく…
華高町メイド隊・破
終
>>202 GJ、笑わせてもらったwww
シャーリーとティアナの物真似合戦とか・・・やはりフェイトさんは少し馬鹿なくらいで丁度いい。
これシリーズ化しても楽しそうだなあ。
>>202 GJなんだぜwww
俺の中でクワトロ株が急上昇中なんだがどうしよう。
お前のお陰でクワ×なのはさんなんてものに目覚めてしまったww
205 :
次回予告:2007/10/13(土) 01:34:13 ID:wpgd7cYs
セイン「セインです!」
ウェンディ「ウェンディっス!」
セイン「ところで、うちらは普通に雇ってもらえたけどドクターはどうしたのかな?」
ウェンディ「なんか新しい職場があったらしくてそっちに行ったらしいっス」
セイン「へえ、なんてトコ?」
ウェンディ「ご○傷様二○宮くんっス」
セイン「…」
ウェンディ「…」
セイン「さ、さ〜て次回の華高町メイド隊は?
「ディードの恋」
「チンク改造計画」
「奥様も魔法少女」
の三本です!お楽しみに!」
ウェンディ「来週もまた見てくださいっス!
んがんぐっス」
ジャンケンじゃないのね
>>202 Nice Job!
今まで4には殺意しか沸かなかったがなのはさんに詰め寄るのは凄く萌えたv
4に敵わない感じのヘタレ親馬鹿なのはさんもいいなv
フェイトは相変わらずで和むわvまじ部下2人可哀想w
GJでしたv
やっと終わった…
やたら間を開けてしまった。反省。次回予告書いたけどやるかは謎
>>206 ディード「来週も見てください…じゃん、けん、ぽん…うふ、うふふふ…」
>>208 笑ってるディードが想像できないw
オットーだけにしか見せないのかな?
無表情にしか見えないが感情による超微妙な変化をオットーだけが判別できるとか
ノーヴェ「それにしてもディードはいつもオットーと一緒だな」
ウェンディ「そんなに一緒がいいならいっそ手錠で繋がって生活すればいいッスね」
ノーヴェ「それか犬みたいに首輪に鎖でもつけてりゃいいんじゃねーのー」
ディード「……オットーと一緒にいるために手錠や鎖が必要ならわたしはそれで構わない」
ウェンディ「…ちょ、ディード?」
オットー「ディード、そんなもの必要ないよ。だって既にお互いの心が繋がってるんだもの
たとえ物理的な接触をもたなくてもずっと君の傍にいるよ…」
ノーヴェ「おいおい、お前もかよ」
ディード「オットー…」
オットー「ディード…」
ふたりは ひかりに つつまれた……
ウェンディ「いかんッス、また二人が固有結界を発動させたッスよ」
ノーヴェ「…畜生!いつか絶対あたしもチンク姉と固有結界してやる!!」
ウェンディ「って、ノーヴェもッスか……」
>>193 携帯からだと小さくて見にくいんだけど
ヴィヴィオとフェイトの間の2人と、1番右の人は誰?
左から
ヴィヴィオ クアットロ ディエチ フェイト ヴィータ ティアナ アリサ
>>207 同じくw
すげぇや4の株価全面ストップ高だよ
やばいなStS見直した時に4が出たら噴出しそうだw
なのはの結婚式?
「高町なのは。
あなたは、妻であるフェイト・テスタロッサ・ハラオウンを生涯愛し続けることを誓いますか?」
「はい、誓います」
「フェイト・テスタロッサ・ハラオウン。あなたは夫である高町なのはを支える良き妻として、生涯を共に歩いていくことを誓いますか?」
「はい、誓います」
「それでは、指輪の交換を」
神父様の言葉にそれぞれが頷き、わたし達は自分の指輪をお互いの左手の薬指へと交わし合う。
そして、みんなの前で誓いのキスを交わした。
小さな教会でこぢんまりとした身内とわずかな知り合いだけで行う結婚式。
法的に認められる関係は結べないけれど、大好きなみんなに祝福して貰えることが何よりも嬉しかった。
それに、フェイトちゃんの花嫁衣装はとても綺麗で、見ているとわたしは世界一の幸せ者だって思う。
だって、こんな綺麗なお嫁さんが貰える人なんて全次元世界ひっくるめても他にいないよね
どっちがウェディングドレスを着るかでスゴい揉めたけれど、最後はフェイトちゃんが折れてくれて
わたしがタキシード風にあしらったドレスで、フェイトちゃんがウェディングドレスを着てくれることになったのだった。
最後はベッドの中で3時間も揉み合いになったのだけど・・・その労力分の価値は十分にあったと思う。
ドレス代と指輪代で、一年分のお給料が全部飛んだけれど
そんなことも、今の幸せの中では
まるで気にならなかった。
わたしがそんな感慨に浸りながら、フェイトちゃんの手を取りウェディングロードを通り退場しようとすると
フェイトちゃんはスルリとわたしの手を避け、台上の脇へと立った。
その突然な行動に、不思議がるわたしを置き去りにしたまま式は進行を続ける。
「えー、それでは続きまして・・・第二妻、八神はやてさん、ご入場ください」
・・・・・え?
わたしがまるでこの異常事態について行けず、思考を停止させていると。
荘厳な音楽と共に、後見人であり義父のような存在でもあるグレアム提督に連れられて
ウェディングドレス姿のはやてちゃんが姿を現す。
あれ・・・さっきまで最前列で拍手してくれていたはずじゃ・・・
そう思ってそちらに目を向けると、席はいつの間にかもぬけの空になっていた。
そんな風にわたしの脳内が空回りをし続けていると。
いつの間にかヴァージンロードを渡り終えたはやてちゃんが、わたしの横に立っていた。
それを見て、神父様はわたしの混乱を余所にこの奇妙な式を続けていく。
「八神はやて。あなたは夫である高町なのはの第二妻として
本妻であるフェイト・テスタロッサ・ハラオウンを立てながらも、夫である彼女を愛し続けることを誓いますか?」
「はい、誓います」
はやてちゃんは、その神父様の言葉に揺るぎない答えを返した。
そこで、わたしは気付く。
あぁ、そっか・・・これは・・・きっと夢なんだ
夢なら・・・いいよね?
フェイトちゃんは脇に立ったまま微笑んでいる。
そうだよね、みんな一緒にいられるなら・・・それはとても素敵なこと。
だから、わたしは神父様の二度目の質問に
「はい、誓います」
そう、答えた。
二つ目の指輪は、わたしの左の中指に、そしてはやてちゃんの薬指にそれぞれはめられる。
そして、次は予想通りに
はやてちゃんも脇の台上へと、その身を置いた。
「それでは、第三妻八神ヴィータさんご入場ください」
ヴィータちゃんの指輪は、わたしの左の人差し指にはめられた。
「それでは、第四妻スバル・ナカジマさん、ご入場ください」
スバルの指輪は、わたしの右手の中指にはめられる。
「第五妻、ティアナ・ランスターさん」
ティアナの指輪はわたしの右の薬指へ
「第六妻、リィンフォースUさん」
リィンの指輪はわたしの右の小指に。
「そして最後に・・・年少のため婚約という形式になりますが」
と神父様が告げ、最後に現れたのは
「なのはママ・・・ううん、なのはさん。わたしを、貴女のお嫁さんにしてください」
前回の戦いで垣間見た、成長した姿のヴィヴィオだった。
百合重婚式を淡々と執り行っていく神父の正体が気になる
廃人化した淫獣
「ヴィヴィオは・・・わたしなんかで良いの?
わたしはきっと、ヴィヴィオが大人になってすっごい美人さんになる頃には、もうおばさんだよ?」
わたしは少し諭すように、ヴィヴィオに告げる。
夢の中とは言え、大事な愛娘にはこれから出会うだろう最愛の人と、恋をして欲しかった。
そんなわたしの言葉に、ヴィヴィオは静かに首を振る。
「わたしは、きっと・・・ううん、絶対に!
なのはママのことが一番好き」
「そっか・・・じゃあ・・・おいで」
そう言って手を広げると、ヴィヴィオは嬉しそうな笑顔と共に、こちらへと走ってくる。
「ヴィヴィオ、そんなに走ったら危ないよ」
しかし、そんなフェイトちゃんの心配する言葉がかかったすぐ後
ヴィヴィオはウェディングドレスの裾を踏んづけ、派手に顔から床の絨毯に突っ込んだ。
「ヴィヴィオ!」
わたしが名前を呼びながら、慌てて助け起こしに行こうとすると
「来ないで!」
立ち上がろうとする、当のヴィヴィオからそんな強い言葉が返ってきた。
「一人で・・・立てるよ」
そう言いながら、フラフラと立ち上がる。
「だって、これからは手を引っ張って貰うんじゃなくて・・・一緒に隣を歩いていくんだから・・・」
そして、その足取りのままわたしの隣まで歩いてきた。
参列者の誰も、途中で手を貸したりなんかしない。
その想いが、わかっているから。
そして、やっとのことでわたしの隣に辿り着いたヴィヴィオと、約束を交わす。
神様の、御前で。
ヴィヴィオの指輪は、わたしの左の小指へとはめられ
わたしは、その倒れて赤くなったおでこに、誓いのキスをあげた。
「これにて、式の全行程が終了致しました。
神は花嫁達と花婿の豊かな実りある生活と、永久の繋がりを祝福するでしょう。」
最後のその神父様の言葉と共に、わたし達を拍手の渦が包みこむ。
そして祝福の鐘の音が鳴り響き、わたしはウェディングロードを六人の花嫁に囲まれながら歩いていった。
左手にフェイトちゃんの手を、右手にヴィヴィオの手を、握りながら・・・・
教会を出ると、花道が出来ていた。
参列者が横に並び、通るわたし達に、花びらを投げかけながら祝福してくれる。
そして、わたし達が車の前へたどり着くと七人の花嫁達は
一斉にブーケを空へと投げる。
わたしが、それを目で追っていくと
空に浮かぶ、強い太陽の光が目を射す
わたしはそれを避けるように
そこで、目を閉じた。
いいぞ!もっとやってくれ!
目を開くと、そこはもう見慣れたわたし達の部屋だった。
もう既に日は昇り、太陽の光がベッドまで届いている。
どうやら、夢の終わりと同じ理由で目が覚めたらしかった。
隣に目を向けると、スヤスヤと寝息を立てながらフェイトちゃんが眠っている。
その様子に、わたしは少し微笑んでから、その柔らかな頬へキスをひとつ落とす。
そして、手早く着替えると部屋のドアを開けた。
「おはようございます、旦那様。よくお眠りになられましたか?」
廊下に出ると、花瓶に活けられた花にウーノが水をやっていた。
彼女たちナンバーズがわたし達の家にメイドとして住み着いてからもう随分と経つ。
人数の多さから部屋数がどうしても足らなくなり
今では隣に離れを建てて、そこに住んで貰っていた。
「おはよう、ウーノ。うん、今日もバッチリ全力全開」
「そうですか。朝食のご用意はもう出来ていますので
後で、居間の方までお越しくださいね」
わたしは、それに頷くと洗面所へと向かった。
洗面所では、ここにもメイド服を来たナンバーズ、オットーの姿がある。
「おはよう、オットー」
わたしの朝の挨拶に、オットーはこちらを向くと静かに目礼だけを返し、窓を拭く作業に戻る。
双子のディードと一緒でない時は本当に喋らないけれど、仕事は真面目で根が良い子なのは付き合い始めてすぐにわかった。
仕事の邪魔をしないように、軽く顔を洗い髪を整えるだけにする。
八神シグナムとギンガ・ナカジマがフェイトさんの第二夫の座を狙っている模様です
そうして、いつものように居間へと向かった。
最近はある程度定形化した毎日。
でも、それは苦痛ではなくて幸せな毎日で
わたしは十分に、幸せだった。
「あ、旦那様。皆様既にお食事中っスよ」
廊下の途中で、タライを運ぶウェンディに出会いそんな言葉をかけられる。
あれ・・・フェイトちゃんはまだ寝てたはずなんだけど・・・
ヴィヴィオの姿が見えなかったし、ヴィヴィオが他のナンバーズの子と一緒に食べてるのかな?
でも、タライなんて何に使うんだろう
とかくだらない事を気にしながら、わたしは居間への戸を・・・開けた。
「なんや、なのはちゃんお寝坊さんやなぁ。目覚まし代わりにわたしが起こさへんとダメなん?」
わたしの姿を最初に目に入れて軽口を叩くはやてちゃん。
「なのは、ほらさっさとこっち来て朝ご飯食えよ」
そう言って、自分の隣をバンバンと叩くヴィータちゃん。
「なのはさん、今日のご飯もすっごい美味しいですよ〜」
ご飯の器を持ち上げながら力説するスバル。
「スバルっ! あんたそれ7杯目でしょ。他の人の分が無くなるんだから少しは加減しなさい!」
そんなスバルを諫めるティアナ。
「はい、なのはさん。牛乳をどうぞです」
コップに入った牛乳を渡してくれるリィン。
そして
「なのはママ、おはよう」
そう言って、微笑んでくれるヴィヴィオ。
「みんな、おはよう〜〜・・・」
戸惑うわたしの後ろから、眠そうな眼を擦りながらフェイトちゃんがやって来る。
わたしは、そんなフェイトちゃんに
「・・・ねぇ、フェイトちゃん。わたしの頬を思いっ切り抓って欲しいんだけど・・・」
そう言ってお願いする。
フェイトちゃんは、寝ぼけ眼のままわたしの両頬を掴むと、思い切り横に引っ張った。
「いふぁい・・・・いふぁいよ・・・もうやめへ」
手加減なしで引っ張られた頬から、わたしはフェイトちゃんの手を引き剥がす。
痛みは・・・本物だった。
わたしは、もう一度食卓を振り返る。
すると
六人は声を揃えてわたしに言った。
愛情を、たっぷりの蜂蜜のようにまぶしながら
「「「「「「おはよう、わたし達の旦那様!!」」」」」」
夢は・・・・まだ、終わらない
番外編
「さぁ、結婚式も無事終わったことだし。これから飲みに行かないかい?」
窮屈な神父服を脱いだロッサは、帰り支度をする僕に、そんな提案を持ち出してきた。
「構わないが、僕は下戸だぞ」
「いや、居てくれればいいんだ。義姉さんがあの通りだからね、僕だけじゃ心許なくて」
そう言ってロッサが指さす方向には
「はやてぇぇぇ・・・・なんでわたしじゃなく、あんな魔王のお嫁になんか・・・・」
「カリム、気をしっかり持ってください」
泣き崩れる騎士カリムと、それを宥めるシスターシャッハの姿が見えた。
「他にも、色々フォローしなくちゃいけない人が色々いるしね」
「テスタロッサが幸せなら・・・いや、だがしかし・・・」
「ヴィータちゃんもはやてちゃんも、リィンちゃんまでお嫁に行ったのに・・・わたしはまだ売れ残り・・・」
「スバル・・・フェイトさん・・・うわぁぁぁん」
確かに、カオスな状況だ。
「おお、ヴァイス君。君も来たまえ、愚痴聞きは男の義務だよ」
その調子で、ロッサは男衆を次々と捕まえると下僕の犬に無引き摺らせて無理矢理に連れて来た。
「そう言えばロッサ、今日は神父役を引き受けてくれてありがとう。
礼を言う」
皆で連れ立って居酒屋へと向かう途中、僕はふと思い出した言葉をロッサへと投げかけた。
「いや何、妹思いのクロノ君の頼みだからね。断れないさ」
「しかし、君が神父の資格を持っていることが僕には一番の驚きだったんだが」
麦茶吹いた
売れ残りなシャマルおばさんに萌えたw
っつかシャマルさんは誰と組み合わせるのかが難しいんだよなぁ。
シグナムと長年連れ添った夫婦の様でもあり
ヴィータと歳の離れた恋人のようでもあり
はやてともリインとも初代リインともよく似合っているような
>>226 こういうのをまってたw
なのは総受け(攻め?)はいいな!
顔がにやけちゃったぜ
>229
それには充分同意なんだが、なんというかこう特定の誰かと
組み合わせるのが似合わないというか、みんなのシャマル先生というイメージが強い。
僕が彼に頼んだ内容は、なのはやフェイト達の結婚式に神父を一人貸して欲しいという内容だったのだ。
彼自身が神父とは夢にも思わなかった。
「これでも一応、教会関係者だからね」
「僕のツテではこんな無茶な式を執り行ってくれる相手は居ないからな。本当に助かった。
しかし・・・・なんだな」
後ろを見ると幽鬼のように付いて来る女性陣て、犬に引きずられた男性陣の姿が目に入る。
「あれは・・・本当にどうにかなるのか?」
「はっはっは、クロノ君は心配症だね。
あの程度の惚れた腫れたなんて、お酒と睡眠で明日には案外ケロリと治るものさ」
そう・・・なのか?
今にも首吊ったり切腹しそうなのもいるんだが
そんな風に思っていると、男性陣に見知った顔が居ないことにふと気が付いた。
「そう言えば、ユーノの姿が見えないんだが」
「ユーノ? 誰だい、それは?」
「誰って・・・君も知っているだろう?
無限書庫の司書長の・・・・」
そこまで僕が言うと、ロッサは不思議な顔を見せてから笑い出した。
「あっはっは・・・クロノ君、無限書庫は昨年閉館になったはずじゃないか
忘れたのかい?」
「なっ!?・・・そんなはずは・・・」
いや・・・よく考えてみると、そうだったかもしれない。
「そうだよ、その歳でもう物忘れかい?」
「そんなわけないだろう」
軽口を叩くロッサの頭を軽く小突くと、僕の頭からは何の事を考えていたのかが、すっかりと消えてしまっていた。
「さぁ・・・今日はとことん呑もう!」
「そうだな、僕も少しは飲みたい気分だ」
そう答えると、僕達は明かりに染まる夜の街へと
繰り出していった。
おしまい。
いや、続く・・・か?
前日メイドネタを書いてみたら面白がって続き的なエピソードを書いてくれた人が居たので
もう少し吹っ飛んだトッピングの土台を書いてみました。
どうとでも後に続けられるような不思議世界。
約束された4日間?
まぁそんな感じ。
ちょwwwユーノwwww
もういない事にされてるしwww
本編はGJ
でも、名前も出てきていないやつをわざわざ「初めからいなかった人」扱いするのもどうかと
百合の邪魔ではあるけど人間としては悪人でもないし
エロパロあたりのユーなの連中がフェイトさんにしてるようなことをこっちもするってのはよくない
>>236 あー
んー
あんまりネタバレはしたくないんだが
誤解されるのも嫌なので。
そこは話続ける場合は重要な所なんですよ、と。
俺はフラグ立てが死ぬほど好きな人なので、毎回いろんなところにフラグ仕込んでるんです。
男性陣でクロノ以外が彼のことを覚えてないのも無限書庫が閉まってるのもちゃんと意味があるのですよ。
もしかしてすごくいい人だったりする展開なんじゃ…
だったら早とちりして申し訳ないです
>>238 あー、いえ・・・いないのはいないんです、ココには。
・・・・もしかして、本編の話がどういう話なのか伝わらなかったのか・・・
ごめん、解りにくかったら俺の文章力不足。
いや、別にいないのはいないでいいんじゃないの
あいつはいねえよ(プwとかそういう貶しネタじゃないなら
A'sまでなら八神家的にはパパさんシグナム、ママさんシャマルって感じだったけどね。
肝心のシグナムは完全にテスタロッサに夢中だし。
で、↓これだれ?ギンガ?
「スバル・・・フェイトさん・・・うわぁぁぁん」
>>239 なんか呼ばれたような気がしたので書くよ
ノーヴェ「ったく晩飯の買い物も一苦労だぜ…」
チンク「そういうな。いまや我らは大所帯。しかたのないことだ」
ノーヴェ「(でも実はチンク姉と二人で買い物…これはまさにデート!)
それにしても旦那様はなに考えてるんだ?!」
チンク「新しい奥様たちのことか?」
ノーヴェ「そう!とくにあのスバルってやつとティアナってやつ!あたしがあいつらにキレてたの知って…」
チンク「IS発動」
ぼぼーん
ノーヴェ「はぶあっ!?な、なにすんだよチンク姉!」
チンク「スバル様にティアナ様だ。第一、過日の戦いは己の信念の上の激突。禍根を残すのは戦士の恥だぞ」
ノーヴェ「で、でも…」
そこまで言うとノーヴェはチンクに抱きしめられた。
チンク「ギンガもわたしもこうして元気にしている。これでよいだろう?」
ノーヴェ「は、はひぃ…(チンク姉大人すぎるぅ…)」
チンク「では買い物を続けよう…?ノーヴェ、これを見ろ」
押し倒す寸前だったノーヴェが我にかえって見ると道ばたに小さい動物がよこたわっている。
ノーヴェ「小さい動物だな…怪我してんのか?」
チンク「眠ってるだけのようだ。家に連れ帰ろう」
淫獣?
>>241 ギンガ
シャマル先生はヴォルケンズとは家族だし、他の相手とはまともに会話の絡みすら貰えてないからなぁ・・・
メインじゃなくサブとしては女医で年上系というスキル持ちで結構使いやすいキャラ・・・なんだけど
>>242 実は少しだけ期待してました。
続きもあれば楽しみにしてマス。
245 :
その2:2007/10/13(土) 17:33:34 ID:wpgd7cYs
高町家
なのは「あ、あのみんな?」
夕食時、なのははピンチだった。みんなからさじと箸を差し出されていたのだ。
フェイト「あーんして、なのは」
はやて「なのはちゃん。うちのお手製食べて〜」
ヴィータ「(はやてのうまそう…)はっ?な、なにょは!アタシの食えよ!」
リイン「なのはさん!ミニサイズですけど、どうぞです!」
スバル「なのはさん!あーんしてください!ほら、ティアも!奥さんなんだから遠慮しないで!」
ぐいぐい
ティアナ「ちょっ、スバル!あ、あの…あーんしてください…」
なのは「み、みんな?ちゃんと食べるから押さないで〜!」
ウーノ(なんとまあ…)
ウーノは苦笑した。
全員そろうことは少ないとはいえ、そろったら毎回この有様だ。よく飽きないなと思う。
しかし誰も文句は言わない。この状況を一番楽しんでいるのは他でもない旦那様なのだ。
幼少のころはずっと一人が多かったそうだ。
ウーノ(人生はわりとつけを払ってくれるみたいですね…)
246 :
その3:2007/10/13(土) 17:42:05 ID:wpgd7cYs
>>245 宣告してない限り続きがあると思ってくだせえ。あと、書くうえでヴィヴィオの設定を戻しました。申し訳ない。
原作高町家大好きなもんで。二番はヴォルケンwなのはは家族萌えがあるんだ。
ウーノが一人感傷的になっていると、高町家の問題メイドが動き出した。
クアットロ「旦那さまあ〜!わたくしのもお食べくださ〜い!」
なんか回って現れた。
頭にもなんか回ってるんじゃないかとウーノは思った。
もってる食材は明らかに自然か出せる色じゃないし。
ウーノ「はー。…セイン」セイン「ほーい。IS発動!」
そういうとセインはディープダイバーでクアットロの足下へ。
両足首をつかむとそのまま引きずり込む。
セイン「はーい。ご家族の団らんにメイドが入っちゃダメですよー」
ずぶずぶ
クアットロ「あ〜れ〜!体が沈んでいく〜!これはますます旦那様におぼれていくことを体現しているのね〜!」
ちゃぽん
ウーノ「はあ…ほんと飽きないわね…」
主のほうを見る。あまりに譲らないのでじゃんけんで決めることにしたらしい。
ウーノ「まったく…」
そろそろあの方が動くころだろうに。
ヴィヴィオ「まま〜みんなけんかしないで〜」
一同「うっ!」
みんなの動きが止まりなのはの前が開ける。
ヴィヴィオ「なのはまま、あ〜ん」
ウーノ(やはり王様が最強ですわね)
ここまでがいつもの流れである。
夜が大変そうだ
もし、3人が姉妹だったら……
妹達をいつも優しく見守る長女なのは
お姉ちゃん(なのは)大好きだけど、妹の手前素直になれない次女フェイト
いつも元気でトラブルメーカーの三女はやて
はやての巻き起こす事件にいつも巻き込まれるフェイトのドタバタコメディで。
>>246 あー、いやいや
ヴィヴィオは小さいのでも良いんですよ、と。
ママ言ってる時→ちびっ子
なのはさん言ってる時→成長
と言う風に、両方使い分けると面白いかな、とか思ってました。
続きwktkして待ってます。
>>250 アンカミスしとった…すんません
極力まとめて出したいんだが途中やりたいことがころころ変わるだめな俺orz
たかまちけだったら
いかん、長女←三女はいくらでも思いつくのに次女役の「困った子」が難しい
フェイト「遊べっていってるでしょーう」
次女と三女が逆だと思うな…
はやては、やんちゃな末妹って感じがするんだけどね。
でもフェイトも妹属性が……うーん。
長女・なのは、次女・はやて、三女・ふぇいと でたかまちけ。
は「今日本局でなー」
ふ「お前が悪いんだバカ野郎」
な「そんなに気にすること無いと思うの」
このあとはやてが無理やりふぇいとにキスを迫る、まで妄想した。
夜のお仕事
「そや、夜の営みのスケジュールを決めへん?」
「ぶっ・・・・」
はやてちゃんが突然言い出した言葉に、わたしは口に含んでいた牛乳を思い切り噴き出した。
「は、はやてちゃん・・・そう言うのは朝ご飯の時に話す事じゃ無いと思うんだけど・・・」
わたしがそう言って窘めるとはやてちゃんは腕を組んでう〜ん、と唸った。
「でも、決めておかんと後で揉めるのも嫌やろ」
「そうですね、それで家庭内の空気が悪くなるといけませんし」
「えっと・・・わたしは、毎日なのはさんが決めれば良いと思いますですよ」
「どういう事?」
わたしはそのリィンの提案に興味を持ち話を促す。
「夜はわたし達七人の部屋の内のどれかで過ごして貰うようにして頂いて、その選択はなのはさんにお任せするという事です」
「え〜、でもそれだとわたしがティアと一緒になのはさんに愛して貰ったりするのはダメって言うことですか〜?」
「ちょっ!? スバル、あんた何言い出してんのよ!!」
そんなスバルの不満気な声を無視して、リィンは言葉を続ける
「あ・と、わたし達の方からなのはさんに手を出すのはNGですっ」
その言葉には、他の面々から不満の声が上がった。
「あたしもリィンの意見に賛成だな。あたし達の都合だけで、なのはの負担になるのは駄目だ」
「そです、なのはさんは一人しかいないんですから六人全員を相手にしていたら干からびちゃいますよ」
「う〜ん、でもなのはちゃんなら案外平気な気もするんやけどなぁ
何せ・・・こんなに可愛いお嫁さんを七人も貰ったんやし」
そう言って、はやてちゃんはわたしの方をジト目で見つめてくる。
「にゃはは・・・」
わたしは、誤魔化すように笑うしかなかった。
「ヴィヴィオは〜なのはママと一緒のおふとんに寝られるだけでうれしいよ〜?」
結局最後はヴィヴィオのその一言で話は収束する。
みんな、あまり求めすぎるとヴィヴィオに総取りされかねないという危機感を抱いたのか
ある程度の妥協案を出し合ってくれた。
それでも・・・わたしの負担はかなりなんだけど・・・
話がまとまり、みんなでごちそうさまをして食器を片付ける。
それぞれが自分の予定通りに行動し出す中
居間にはわたしとフェイトちゃんの二人だけが残った。
みんなが議論する中、一人だけ我関せずと黙ったままだったけど
何かあったのかな?
わたしがそんなことを考えていると
「なのは」
耳元に唇を寄せ、フェイトちゃんはわたしの名前をそっと囁いた。
「今日も・・・わたしの横で、眠って欲しいな」
「!?(//////////」
その言葉に・・・わたしの頬は思わず赤く火照る。
それを肯定の意志と受け取ったのか、フェイトちゃんは答えを聞かずに
嬉しそうな顔をして去っていった。
最近のフェイトちゃんは、何だかとてもズルい
でも、そんなフェイトちゃんの態度も、みんなが意見を言い合う騒がしい朝の時間も
今のわたしには、決して嫌じゃなかった。
正直八人全員一堂に会してると、かなり空中戦になります・・・
まぁそれぞれが好きなように動き出せば書きやすくなるからここは我慢の一手。
261 :
その4:2007/10/14(日) 13:12:46 ID:o6bT8EL7
すいません。だいぶ遅れましたが続きおいてきます。
主たちがぎゃあぎゃあしていたその頃…
チンク「勢いで拾ってきてしまったが…どうしようか?」
ノーヴェ「うーん、とりあえずどんな生き物か調べてみるべきじゃねーかな。むやみに餌やってもナンだし」
チンク「そうだな…」
クアットロ「あらあ〜?それフェレットじゃなーい?」
二人の間からいきなりクアットロの顔が生えた
ノーヴェ「ク、クア姉?!」
チンク「(もう復活したのか…)クアットロ、これがなんだか知っているのか?」
クアットロ「旦那様の故郷の世界にいる愛玩動物よ。さすが私、旦那様の情報ならなんでもお・ま・か・せ(はぁと)」
ノーヴェ(キモい…)
チンク「ふん、では誰かに捨てられたということか…かわいそうだな…」
ノーヴェ(チンク姉…)
少し前までのドクターを失って、主のいなかった自分たちに重ねているのだろう。
身を預ける木がないのは悲しいものだ。
クアットロ「はいはい、二人そろって悲しそうな顔しないの。陰気くさい。
チンクちゃん、拾ってきた責任であなたが飼い主になりなさい?」
チンク「私が…?」
クアットロ「そ〜よ?旦那様がよくおっしゃってるわ、弱いものは強いものが守るべきだって。
少し前の私なら笑いとばしてたけど、旦那様のご寵愛を受けるようになった今それがよーくわかるわ〜」
チンク「そうか、そうだな…」
ノーヴェ(いいこといってるけど…寵愛は受けてないだろ…)
吹っ飛ばされたり、水没したりする姿しか思いつかなかった。
クアットロ「なんか旦那様の話ししてたら急に恋しくなってきちゃったわ〜待っててください、旦那様。今夜のお相手はわたしですよ〜!」
世迷い言をはきながら四番は去っていった。
夜這いに成功したことなどないのに。
262 :
その5:2007/10/14(日) 13:15:28 ID:o6bT8EL7
ノーヴェ「チンク姉?」
チンク「クアットロのいう通り、私が責任を持って面倒をみよう」
ノーヴェ「チンク姉…」
チンク「もちろん、おまえも手伝ってくれるな?ノーヴェ?」
ノーヴェ「う、うん!(やっぱチンク姉はサイコーだぜ)」
その後、目を覚ましたフェレットによって高町家にまた一騒動起きるのだが…
それはまた別の話し。
オワタ…
>>260殿のユーノを試行錯誤した結果、変なことになったorz
これから需要があれば他のナンバーズも書くお。メイドだけどw
えー、三姉妹なら
なのは:長女
フェイト:次女
はやて:三女
なのは「おはよー、フェイトちゃん、はやてちゃん」
はやて「おはようございます、なのは姉さま(もみもみ)」
なのは「なっ、なにするのよ」
はやて「朝の挨拶や、減るもんじゃなし、そのバストアップに協力してるんやで」
なのは「あなたはいつもいつもセクハラ三昧で」
フェイト「(オロオロ)、二人とも喧嘩はやめてー」
フェイトさんはオロオロしているべきだと思うんだ(偏見)
三姉妹の次女って物凄いワガママか、物凄い姉と妹に気を配るかに分かれるらしいね
フェイトさんは間違いなく後者
ただでさえナンバーズでキャラの人数が多かったから、スバティアとかは
無理に結婚させなくても良かったんじゃね?なのはさんも現実と認識してたら拒否してたっぽいし
姉妹関係なら
長女:フェイト
次女:はやて
三女:なのは
だと思うんだ。
みなみけは百合分が少ないから当てはめにくいなw
>>267 なのはにお姉ちゃんなんて呼ばれたらフェイト失血死するぞ
バンブーブレードに当てはめたら
紀梨乃→はやて
珠姫→フェイト
鞘子→なのは だな。
あれは今期の百合アニメではなかなかの当たりだと思う
>>269 俺の大好きな姉受けが見られる可能性がwww
>>270 バンブレって百合だっけ?
原作持ってるけどタマちゃんをみんなで可愛がってる感じ……あ、フェイトさん総受けかw
>>266 一堂に会することは滅多に無いし、大抵は一場面2〜4人程度だから数が多いのは頑張れば何とかなるかな、と
使いたいのだけ使って演れば良いんです。
『ナカジマ式子育て法』
なのは視点
登場人物:ヴィヴィオ、スバル、ギンガ、チンク
とかね
馬鹿広い土台に、ふりかけるトッピングの種類が凄く選べるようになっただけという感じ
たまに色々詰め込まなくちゃいけなくて苦労するけど・・・
後は多分ミスリード
>>267 「ねぇ、なのは。なのはは大きくなったら何になりたい?」
「フェイトお姉ちゃんのお嫁さん!」
ズキュゥーン
「お・・・お・・・お持ち帰りぃぃぃぃっ!」
こうですか?
>>267 フ「ねぇ、なのは」
な「何?フェイトちゃん」
フ「一回私の事を『お姉ちゃん』って呼んでみてくれないかな?」
な「?いいよ」
フ「(やった!)」
な「お姉ちゃん♪」ニコッ
フ「!!!!!!!!!!」
ドバババババァァァァァァ
な「鼻血!?フェイトちゃん!?フェイトちゃーん!!」
は「フェイトちゃん\(^o^)/」
こうですか?わかりません!
275 :
263:2007/10/14(日) 17:16:27 ID:o6bT8EL7
>>272 確かに人数が多かったのでまとめるのが大変でした。
最後なんてチンクとノーヴェしか出てないし。
以後書く時はなのフェヴィヴィ+1〜12ギンガでやらせてもらうと思います。
276 :
1/2:2007/10/14(日) 17:30:11 ID:9eOifABA
>>267 私には可愛い可愛い、妹がいる。 栗色の髪はまるで絹のようになめらかで、
蒼い瞳は空よりも澄んでいて、 にっこりと微笑む笑顔はいっそ食べてしまいたい程可愛くて、とにかく可愛い。
「フェイトおねえちゃん♪」
そうそう。こんな感じでニッコリと微笑んでフェイトおねえちゃん♪って……。
あれ?天使がいるよ?おかしいな、私はまだ生きてるはずなのに。
あ、天使じゃなくてなのはだ。ふふ、なのはは可愛いね。天使よりも。
――って、なのは今なんて?!
「グフゥッ!!!お、おねえちゃん?!」
「うん、どうしたの?おねえちゃん、鼻血が」
「だ、大丈夫だよ。朝たっぷりとレバー食べたから。そ、それより今フェイトおねえちゃんって」
「うん♪ はやてちゃんが『フェイトちゃんの事おねえちゃんって呼ぶと喜ぶで』って言ったから」
「そう……そうなんだ。なのは、その、もう一度おねえちゃんて呼んでみてくれないかな?」
「フェイトおねえちゃんっ♪」
ダクダクと流れる私の鼻血をハンカチで拭きながらにっこりと。まるで天使のように微笑むなのは。
ああ、なのは。そんなに可愛い笑顔でおねえちゃん♪なんて反則だよ。
はやてはなんて良い事をなのはに教えてくれたんだろう。
なのはを取り合うライバルだとばかり思っていたけど違ったんだね、はやて。
グッジョブ、超グッジョブだよはやて……。
なのはのあまりの可愛さに色々な意味でトリップし、口から吐血した私は、
今にも昇天できるんじゃないか、ってくらいの幸せをかみ締めつつ、意識を手放したのだった。
――ああ、なのはの太ももがやわらかいよなのは。
277 :
2/2:2007/10/14(日) 17:30:55 ID:9eOifABA
改行が多すぎてはじかれたorz
……………。
「なのは!今すぐ結婚しよう!!大丈夫、姉妹の壁なんてバルディッシュで切り裂くから!!」
ガバッと勢いよく起き上がった私。けれど辺りを見回しても可愛いなのははおろか、誰一人としていない。
状況を確認しようと周りと、自分を良く見てみる。
ボサボサの髪、枕、ちょっと硬い感じの質素なベッド、起き上がった時に跳ね飛ばしてしまったのだろう、
数メートル先にある布団。
「……ゆ、ゆめ?!」
いつの間にか出ていた鼻血を拭きつつ、なんて恥ずかしい夢を見てるんだ私は、と落ち込みながらも、
今度、なのはに「おねえちゃん」って呼ばせてみようと新たな決意を抱く、フェイト・高町・ハオラウンでした。
こうですか?!わかりません><
278 :
267:2007/10/14(日) 18:20:36 ID:0k7/jEql
>>267です
正直、なのはを妹設定にしただけでこれ程の威力があるとは・・・
真面目に驚いてますが、まったく反省はしていない
フェイト・テスタロッサのいない世界
「今だっ! なのはっ!」
「リリカル、マジカル、ジュエルシード4 封印!」
わたしが魔法を唱えると、すずかちゃんの家の猫に取り付いたジュエルシードはその中から姿を現し
わたしの構える魔法の杖、レイジングハートの中へと吸い込まれていった。
「流石だね、なのは。もう僕の教えられることは何もないかもしれないな」
「にゃはは・・・ユーノくん、それは誉めすぎたよ〜」
わたしは照れながらも、人のために何かが出来る事がちょっとだけ誇らしくて、嬉しかった。
その後も、ジュエルシード集めは順調に進んでいき、残りはただ4つを残すだけになる。
わたしの魔法の腕も徐々にその中で磨かれていった。
その中で、時空管理局の魔導士クロノ君や、その母親で戦艦アースラの艦長リンディさんとも出会い。
最初は戦いもしたけれど、やがて分かり合えて
そして大切な仲間になった。
そんな矢先
クロノ君達がこの世界にやってくる事になった本当の理由。
事件の発端となった大魔導士、プレシア・テスタロッサさんがその居城と共に海鳴の空へと、その姿を現した。
「プレシアさん、お話を・・・聞かせてくださいっ!」
襲い掛かる魔導機械の攻撃を避けながら、わたしは叫ぶ。
「お前みたいな小娘に・・・わたしの何が解るっ!」
でも、わたしの想いはプレシアさんのあまりに悲しい心には、僅かばかりも届かなかった。
逆に、悲しい声がわたしの心に響く。
プレシアさんの声は・・・大切な人を失った悲しみで溢れていて、その強い想いは・・・わたしの心を貫いていった。
その隙をついて、魔導機械の大砲が無防備なわたしを狙い撃つ。
だめ・・・・避けられないっ
そう感じて、少しでもその衝撃に耐えようと体を丸める。
でも、その衝撃は一向にやって来ず・・・逆にずっと前方で爆発音が起こった。
「なのは! 大丈夫かっ!?」
「クロノ君!?」
あれ・・・・?
何か、変な感じ・・・前にも感じた気持ち・・・
これって、何なのかな?
「ボケッとするな! 来るぞっ!」
クロノ君の叱咤の声にハッと顔を上げると、わたし達の前にはさっきの数倍の数の魔導機械が前方に立ち塞がっているのが見えた。
さっき以上の強敵
でも・・・・
「二人でなら!」
「ああ、何の問題もないっ!」
「ディバイン・・・バスターっ!!!」
最後の魔導機械をわたしの砲撃が貫く。
すると、それに誘発されたかのように城全体が急激に鳴動を始めた。
「なのはちゃん! クロノ! もう、そこは保たないわ。早く・・・脱出を!!」
通信から切実なリンディさんの声が聞こえてくる。
「提督・・・何なんですか・・・これはっ?」
「・・・少ない数のジュエルシードで、無理矢理次元を跳ぼうとしているのよ。
このままだと・・・次元の彼方に道連れにされてしまうわ」
そんな会話を交わしている間にも、鳴動は強さを増していく。
「なのは、クロノ! こっちだ、掴まってっ!」
その声と共に、わたし達の目の前にユーノ君の姿が現れる。
「ユーノ君!?」
突然のことに驚きながらも、わたし達がその手を取ると
「転送っ!!!」
そんなかけ声と共にわたし達の体を緑色の魔力光が包み込む。
そしてその直後には、わたしの目の前には崩れ行く城ではなく、見覚えのあるアースラのブリッジが広がっていた。
「間に合って良かったわ・・・二人とも、良く無事に帰ってきてくれたわね」
そう言って、リンディさんはわたしとクロノ君をその腕で抱き締めてくれる。
その腕の中でわたしは
何だか・・・お母さんに似てる・・・
そんな風な思いを、感じていた。
ブリッジのモニターには崩れて行く城が次元の彼方へと消えていく姿が映っている。
その姿が完全に消え去った時、後にPT事件と呼ばれるこの戦いは・・・終わりを告げたのだった。
「本当に、良いの? レイジングハートの事、わたしが持ったままで」
「うん、僕には扱えないし・・・なのはが持っていた方が役に立つと思うから」
「ありがとう、ユーノ君。大事にするね」
事件が終われば、その後にはお別れが待っている。
ユーノ君も、クロノ君も、元の世界に戻るための用意を既に済ませ
わたし達は最後のお別れをするため三人一緒に、海鳴臨海公園で最後の時を過ごしていた。
「ユーノ、そろそろ時間だぞ」
クロノ君が時計に目をやり、声をかけてくる。
その横には、アースラへの転送ゲートが開かれていた。
「それじゃ、元気で」
「うん、ユーノ君もね」
そう言って、最後に二人で握手を交わすと
ユーノ君の姿は、ゆっくりとゲートの中へ消えていった。
わたしは大きく手を振りながらユーノ君の事を見送ると、一人残ったクロノ君の方へと向き直る。
「クロノ君とも、お別れだね」
「ああ、短い付き合いだったが」
そんな風にぶっきらぼうに言う、クロノ君の態度にわたしの口からは思わず笑みが零れた。
「何がおかしいんだ?」
「にゃはは・・・ううん、クロノ君は照れ屋さんなんだなぁって思って」
「なっ!? 何をいきなり、そんな事を・・・」
クロノ君は僅かに顔を赤らめて反論するが、わたしは笑うのを止められなかった。
そのまま暫くの時が過ぎる。
「もう、お別れなんだよね・・・せっかくお友達になれたのに、寂しいな」
最初に口を開いたのはわたしの方からだった。
「二度と会えないわけじゃないさ。魔法との繋がりがあれば、きっと何処かでまた会える」
そう言うと、クロノ君はわたしの手を握って握手の形にする。
そしてわたし達は、そのままお互いに手を握り合い・・・やがて離した。
「そうだ、クロノ君・・・これ・・・」
わたしは髪を留めていた自分のリボンを外すと、それをクロノ君の前に差し出す。
それを見ると、クロノ君は少し不思議そうな顔を見せてからわたしの手を押し戻した。
「男の僕がリボンを渡されてどうしろって言うんだ・・・もしかして、付けろって言うのか?」
「あれ・・・? そう、だよね・・・わたし、何でリボンを渡そうだなんて思ったんだろ」
わたしは何でだろう、と不思議そうに首を傾げる。
「また考えなしか? 今度会う時は、流石に考えなしに突っ込む癖は改めて貰いたいんだが」
悩むわたしに、クロノ君は苦笑しながらそう告げると、小さく手を振って、そのまま転送ゲートへと消えていった。
こうして、わたしと魔法との出会いは・・・ひとまずの終結を見る。
数ヶ月後に更なる大きな災厄がこの地を訪れることなど、この時のわたしには知る由もなかった。
とりあえずは、ここまで。
バッテリーキツいので続きは充電してから書きます。
wktk(・∀・)
>>284 毎度ながらGJ!
しかし、なのはがいなかったらフェイトは救われないし八神家も救われないし
考えると恐ろしいwさすが主人公!
といっても誰一人いなくても物語りは成立しないんだけどね
あの事件から・・・わたしが魔法と出会ってから、早いものでもう半年の月日が経っていた。
たまに、あれはみんな夢だったんじゃないかって思ったりもする。
でもそんな時は、自分の胸元に光る小さな紅玉を見つめて、その思い出を噛みしめていた。
あの日、この場所で別れた時から一度も会っていないけれど、クロノ君もユーノ君も元気かな・・・
そんな思いを抱きながら、わたしは臨海公園を後にした。
その日の夜
勉強のため、わたしが机に向かっていると急に世界から音が消える。
嫌なまとわりつくような気配が徐々に辺りを覆っていく。
「レイジングハート、これって・・・」
『はい、結界です。相手に捕捉されたものと思われますので、緊急避難を提案します』
わたしは淡々と喋るレイジングハートをそのまま掴むと、部屋の窓から飛び降りた。
そのまま、結界の張り手に違いない大きな魔力反応がいる方向へと走り出す。
住宅街で戦闘になるようだったら被害がどの程度になるか見当もつかないので、できるだけの距離を取っておきたかった。
町の中心部、ビル街に入ると嫌な気配は密度を増し
空気でさえ今にも襲って来かねないように思える。
「おりゃああああ!」
そんな中、力強いかけ声と共に巨大なハンマーがわたしの頭上へと振り下ろされた。
ヴィータ登場ーーーー!!!!!
>>259のフェイトさんが異常に萌える。
自信たっぷりのフェイトさんなんて反則すぐるので俺も書いてみた。
書き始め→時空..._〆(゚▽゚*)書き終わり→ (゜д゜;三;゜д゜){何所で間違った?
3分後に2レスほど使います。
291 :
執務官の憂鬱:2007/10/15(月) 00:57:16 ID:Zc3nCJaF
時空管理局本局、無限書庫。そこで私――フェイト・テスタロッサ・ハラオウンは不快極まる『何か』に苛まれていた。
朝確かに感じていた穏かな気持ちとか、なのはとの待ち合わせ場所へ向かう時の妙なくすぐったさ。楽しい気分が霧散していく。
一体自分は如何したというのだろう、3人で会うのは本当に久しぶりで。現に此処へ来るまでは本当に楽しみだった。
けれど……どうしたんだろう。
なのはが楽しそうに笑っている。いつもならその太陽のような笑顔を見てるだけでなんだか私も楽しい気持ちになって、それで……
聞こえてくる楽しげな会話がどこか遠い、私を照らしてくれていた太陽がかげっていく。世界が暗い。
「……ちゃん、フェイトちゃん!」
ぇ、あ……ぅ。
頭が回らない、急に覚醒させられた思考がついていかない、寒……わっ!
なのはが私の手を引いていく、止まっていた思考を置去りに、強引に。
つきあたりを左に周った所の袋小路に私は追い詰められる形になってしまっていた。
どうしてそんな顔をするの?
「どうしたの?なの「フェイトちゃんこそッ、どうしたの?なんだか気分悪そうだったよ?」
あぁ、またやってしまった。心配させてしまった。
なのはは自分の事となると私が、皆がどれだけ心配しても大丈夫の一点張りの癖に
こと他人の事となると幾ら大丈夫といっても決して退いてくれない。
気分の悪い、この情けない理由も話すことになってしまうかもしれない……。
心底自分を軽蔑する、体調は悪くない。私はなのはの気を惹きたかっただけなんじゃないか?
なのはは優しいから……とめどない負の感情の奔流、いっそ泣いてしまったらスッキリするだろうか?
ほら、またなのはに甘えようとしてる……嫌いだ、大嫌い。
292 :
執務官の憂鬱:2007/10/15(月) 00:57:46 ID:Zc3nCJaF
「大丈夫だよなのは。どうしてそんなこと言うの?」
私はなけなしの思いで言葉を紡ぐ。
なのはは私を抱きしめてくれた、なんでだろう?暖かい。
心の底で強張っていたモノが溶けていく、私を苛んでいた不快感が消えていた。
おずおずとなのはを抱きしめ返す。
「フェイトちゃんは自分の事だとなんでも我慢しすぎちゃうよね、私でよかったら言って欲しいな
フェイトちゃんが笑ってくれたら私もなんだか楽しいんだよ、ね?」
あれだけ荒れた心が凪いでいく、これだけで解決できるとは我ながら安い。
もう私は私を許せていた。力が戻ってくる。
「じゃぁ、なのは笑って欲しいな。私だけを見て」
私は、その日最高の笑顔でスマイル0円を要求した。
「にゃはは、おやすい御用だよ!フェイトちゃん」
私を照らしてくれる、その眩しさに目を細める。
世界は光に満ち満ちていた。
いいなぁ
フェイト→なのは
まさに俺の好物
(´・ω・`)イマオキタヨ
>>290 これはこれでGJ。
フェイトさん視点だと自信満々はなかなか難しいんだぜ。
自信満々に見えて中身は断られたらどうしようとかヘタレ全開なのがフェイトさんだと思ったり。
後はまぁ
「本妻だからね。えへん」
避けられない!
即座にそう判断するやいなや
『Protection』
防御はレイジングハートの自動防御に任せ、何とか受け止める。
しかしシールドの上からでさえ感じる重い衝撃に
わたしの体はシールドごと一緒に吹き飛ばされてしまった。
「レイジングハート。お願いっ!」
『Stand by ready Set up』
吹き飛ばされながらわたしが叫ぶと、瞬時に桜色の魔力光が体全体を包む。
そして次の瞬間には半年前と同じ、わたしは魔法少女としての姿を取り戻していた。
久し振りのバリアジャケットに少しだけ懐かしさを感じるが、そんな思い出に浸る間もなく
相手から放たれた追撃の魔力球が、わたしを襲う。
「いきなり襲われる・・・覚えはないんだけど」
言葉を口に出しながら、それを避ける。
「何処の人? いったいなんでこんなことするの?」
相手からの答えはない。
そして、魔力球は地面には着弾せずにそのまま向きを変え、わたしを追いかけてきた。
誘導弾!?
そう判断すると、わたしは避けるのは諦め
杖を前にかざす。
『Protection』
レイジングハートが即座に魔法を発動させ、桜色の魔力シールドが半円の形を取りわたしを守る。
相手の魔力球はそれに阻まれ次々に消失していった。
「教えてくれなきゃ・・・わからないんだってば!」
わからずやな相手に、お返しとばかりにディバインバスターを撃つ。
その魔力光に照らされ、相手の姿が垣間見えた。
え・・・小さい・・・女の子?
次の瞬間、わたしの砲撃が着弾する。
しかし、その被害はバリアジャケットの帽子を削り取るだけに止まり
女の子の無事な姿に、わたしもホッと胸を撫で下ろした。
「くっ・・・・!!」
破壊され、落ちていく帽子を見つめてから女の子はこちらへ振り向く。
その顔は怒りに染まり、わたしへの敵意が溢れていた。
「グラーフアイゼン! カートリッジロード!」
女の子のかけ声と共に、ガシャンと言う機械的な音が辺りに響く。
ハンマー状のデバイスからは小さな金色の筒が吐き出され、それによりデバイス自身の姿が鋭角状の攻撃的な物へと姿を変える。
「ラケーテン・・・」
それを手にしっかりと握りしめると、女の子はその場で回転を始め
遠心力をつけてから、一直線にわたしの方へと突撃してきた。
「ハンマーっ!!!」
『Protection』
さっきとは桁違いのスピードに、わたしは避けることを考える暇もなく全力で前面にシールドを展開する。
でも、そんな努力も虚しく
「きゃあああっ!」
女の子の攻撃はわたしのシールドと魔法杖を軽々と打ち砕き、わたしの体はビルの一つへと吹き飛ばされてしまった。
ビルのガラス窓を突き破り、床にあちこちを打ち付けながら無様にわたしの体は床に転がる。
レイジングハートはもう杖の形を維持できず、紅玉の姿へ戻りわたしの側に転がっていた。
バリアジャケットも解け、指の一本さえも自分の思い通りに動かない。
わたし・・・このまま、死んじゃうのかな・・・
そんな黒い考えが頭をよぎる。
クロノ君・・・ユーノ君・・・リンディさん・・・助けて・・・
願っても、助けは来ない。
そして、薄れていく意識の片隅で
「なのはっ、なのはっ!!」
「ユーノ、今はあっちからだ・・・来るぞっ!!」
わたしは、必死に叫ぶクロノ君達の声を・・・聞いた気がした。
目を覚ますと、そこは薄暗くて真っ白な部屋の中だった。
「痛っ・・・・」
ベッドから身を起こすと、体に激痛が走る。
それが、わたしの身に起きた事が夢ではないことの証左だった。
あれから・・・どうなったんだろう
そう思いながら、首だけを動かして辺りを見渡す。
すると、わたしの体に繋がる何本もの管と、巻かれた大量の包帯、そしてひびが入り輝きを失った紅玉が・・・目に入った。
「そっか・・・わたし、あそこで大怪我しちゃって・・・病院に連れてこられたんだ」
そうはっきりと口に出すと、わたしの声は室内に静かに響きわたる。
誰も居ない病室。
室温は高いはずなのに何故か肌寒い。
自分一人しか居ない部屋は・・・わたしの心を凍えさせる。
その寒さに、わたしは思わず自分を抱き締めようと腕を動かすが、わたしの腕は薬液の管に阻まれ、途中までしか届かなかった。
この感覚には覚えがある・・・
もっとずっと小さい頃の記憶・・・誰も居ない家、ひとりで遊ぶわたし
「お父さん・・・お母さん・・・お兄ちゃん・・・お姉ちゃん・・・」
呼んでも、誰も来てくれない。
誰も、傍にいてくれない。
周りの白い壁が思考を停滞させ、わたしの心を押し潰していく。
こんなに痛いのに、こんなに苦しいのに・・・
なんで、誰もいてくれないの?
「わたしを・・・なのはを、独りにしないで・・・」
白が・・・心を染め上げていく。
もう、何も考えたくなかった。
わたしは、そのままこの世界から逃げ出すように
無かったことにするように、目を閉じた。
僅かに窓から差し込む光のせいなのか、閉じた瞼の奥には金色の輝きが見える。
わたしは、その輝きに誘われるかのように
意識を・・・手放していった。
まだ続きますが、とりあえず今はここまで
フェイトがいないとこんなに切ないのか…
>>288を見ていたらなのフェ第二子誕生という電波が飛んできた
このスレ的に大丈夫かしら?
やはりここはなのはでは?
なのはがいいなぁー
>>304-309 ご声援ありがとうございます
現在絶賛執筆中ですが
遅筆&これから知人と会う約束のため
投下は多分日が変わる頃になります
申し訳ありませんが、気長にお待ちください
わたしが、“もう一度”目を覚ますと
そこは病室の中ではなく、朝の光が差し込む部屋の中だった。
目を覚ましてみれば何のことはない、あれは過去の記憶。
わたしの中に残る小さな欠片のうちの一つ。
あまり・・・思い出したい記憶じゃないんだけどな・・・
夢に文句をつけても仕方のないことだとはわかっているのだけど
わたしは、どうしてもそう思わずにはいられなかった。
気を取り直して
うーんと思い切り体を伸ばすと、体の節々が悲鳴をあげる
でも、それは凝り固まっていた筋肉や骨が自然と出す音で
夢の中のように、負った傷が痛むようなことはなかった。
「そう言えばわたし・・・制服のまま寝ちゃってたんだ」
昨日は機動六課発足のための書類作りを遅くまで手伝っていて、そのままベッドに直行したから
節々が痛いのはきっとそのせいに、違いない
夢見が悪かったことの一因もその辺りにあるのかもしれなかった。
隣に目をやると、わたしと同じようにベッドに倒れ込むようにして少女が眠っている。
その寝顔はとても穏やかなもので・・・まるで子供のよう
でも、そう言ったらきっと怒るよね・・・
わたしは、そんなことを考えながら少しだけ笑うと
隣に眠る少女の
茶色の髪を、そっと撫でた。
とりあえずなのフェイ書き終わったんで、投下しようと思う。
おまけで書いた戦闘シーンが妙に長くなっちゃったけど、よければ読んでください。
314 :
なのフェイ:2007/10/15(月) 19:28:32 ID:OHUSLNCm
フェイトは目の前の男を睨み付けていた。
辺りは夜の帳が落ち暗く、空にあるはずの月明かりも雲に覆われ、輪郭すらはっきりとは見えない。
だが、見えないことはフェイトにとってどうでもよかった。
睨み付けることで、一つの問題を忘れたかったのだ。
忘れることによって、戦闘のみに集中したかった。
魔法はすべて殺傷性設定。
相手を殺す、その一つのことがフェイトを迷わせていた。
相手は犯罪者。
重罪により命令はDead or Alive。
生死問わず、つまり場合によって殺すことはあっても、本来無理に殺す必要もないはずだ。
しかし、一つ前の事件がフェイトに重く圧し掛かっていた。
前の事件もそう難しい任務ではなかった、クロノや他の仕事になれた執務官にとっては…。
しかし、まだ執務官に成り立ての新人にとってもっとも過酷ともいえる任務だった。
あるロストロギアのレプリカに取り付かれた対象者の抹殺。
つまり、人間を殺すことだ。
フェイトが執務官になると決めた時に、リンディやクロノに言われた。
情を捨てて、非情とも思われることにしなければいけないと。
犯罪者と対峙するということは、人間の本質を多くみることになると。
あの頃はまだ半分以上理解はできていなかった。
315 :
なのフェイ:2007/10/15(月) 19:29:20 ID:OHUSLNCm
それはフェイトが思ったよりも任務は簡単だった。
相手は理性も何もなく、ただ暴れていた。人間らしさなんて残っていなかった。
だから何も考えずやれた。
終わったあとも何も考えなかった。
いや、フェイトは考えないようにしていただけだった。
今回の任務のデータを渡された時、思わずフェイトは吐いてしまった。
気持ち悪かった。
初めて人間を殺したという事実の認識、そして試されてる現実に。
データには再犯による殺人行為を犯した魔導師を生死問わずと書かれていた。
つまりこれは上による試しだろう。
本来ならフェイトがでるまでもない相手だ。
魔力値も高くなく、武装局員を数人つれていけばすぐに終わる問題だ。
これは執務官をやっていくのなら、超えねばいけない壁ということだ。
フェイトはやるしかないと思った。
ずっと一つだけ決めていたことがある。
そのためなら全てを掛けてやり通す、これはその道へ続くただの石ころだ。
こんなとこで転ぶわけにはいかない。
男に投降の意思があるか一応確認する、これは絶対に必要なことだ。
しかし、やはり男は投降しなかった。
男もわかっているのだ、次捕まれば死刑だと。
基本的にミッドチルダの法律は軽いが、再犯による犯罪行為に対しては重い。
法律は人間を守るためにある。
しかし更生しなかった人間を守るためにあるわけではない。
再犯による殺人は9割近く死刑だろう。
その事実を男も知ってるのだ。
何故人を殺すのか、そして何故また殺人をするのか……フェイトはその疑問を感じた。
だがそんなことを聞く余裕はなかった。
316 :
なのフェイ:2007/10/15(月) 19:30:45 ID:OHUSLNCm
辺りを覆っていた雲が引いた。
月明かりが照らしだし、男の顔が見えてきた。
データで顔はわかっていたが、改めて確認するにしてもいい気分はしなかった。
男は血の着いた顔で、薄く笑っていた。
フェイトには不思議だった。
何故男は笑っているのか、そして付着した血は一体誰のものか?
その答えはすぐに判った。
男の足元まで月明かりが届き、はっきりと見えるようになったのだ。
そこにあったのは少女の死体だった。
周囲には内臓がぶちまかれ、体の一部は吹き飛んでいた。
そしてフェイトの迷いも同時に吹き飛んだ。
《Reload Cartridge, Haken Form》
デバイス内の薬莢から魔力が送られ、
漆黒の戦斧は姿を変え雷を燈した。
フェイトは考えるより先に体が動いた。
地を蹴ると同時に飛行魔法を展開し、空中に身を躍らせた。
男に襲い掛かる。
だが、男もむざむざやられるつもりはない。
突っ込んでくるフェイトを見て、急いで防御魔法陣を生成する。
男のバリアは青く、ミットチルダ式の文字を描きながら円状の形となす。
フェイトはそのままバリアごと男に切りつける。
そして金色の稲妻と青き盾が衝突した。
魔力が激しく激突し、火花を散らす。
拮抗は一瞬でバリアに罅が入った。
317 :
なのフェイ:2007/10/15(月) 19:31:33 ID:OHUSLNCm
だが、冷静さの失ったフェイトの刃は力押しであり、
バリアの角度を変えることで、刃の軌道を逸らす事ができた。
刃の軌道が逸らされフェイトに一瞬の隙が生まれる。
それと同時にバリアが砕け散り、男は回避行動に移った。
空中に浮かび、距離を離そうとする。
一瞬の攻防で男は勝てないと悟り、逃げることに専念するつもりだ。
しかし周囲には、フェイトが張った結界があった。
逃げ、隠れ、そして結界を破る。
とても単純なことだが、男にとって一番今重要なことだった。
だが、男は逃げ切れる自信があった。
何故なら相手は一人であり、
男は殺すことに慣れていたが、それよりもずっと逃げることに慣れていたからだ。
刃を防がれることでフェイトは、逆に冷静さが戻った。
そして、防がれたことは問題なかった。
相手の魔力が削れたのがフェイトには手にとるように分かったからだ。
フェイトは一呼吸置き戦術を構築し、杖を持っていないほうの手を相手に向けた。
「ランサー、セット」
《Photon Lancer》
フェイトの言葉に反応し、右腕にもったバルディッシュが反応する。
フェイトの周囲に、雷を伴う金色の小型な光球が4つ発生した。
「ファイア」
318 :
なのフェイ:2007/10/15(月) 19:32:06 ID:OHUSLNCm
発射されたフォトンランサーは、高速で真っ直ぐに男に向かって飛んだ。
威力は平均的な魔導師には十分高く、直撃すれば一撃で昏倒する場合もある。
弾速も速く、空気を切り裂く音が辺りに響いた。
欠点としては真っ直ぐにしか飛ばないことと、弾の強度が低いことだ。
稲妻を伴った金色の弾が飛んでくることに男は気がつき、緊急回避行動を取る。
男は逃げ、フェイトはそのまま追うように飛翔し、フォトンランサーをフルオートで放つ。
フェイトにとって、フォトンランサーはただの牽制だ。
当たらなくともよい。
男は安心した。
これなら勝てはしないが、逃げ切れると。
弾速は速いが照準はたいしたことない、そう思った。
回避行動を取りつつ、魔力を杖に集め放つ。
放つと同時にさらに飛行魔法を加速させる。
フェイトには男が3時の方向に逃げながら、射撃魔法を放つのが見えた。
それはフェイトにとっては予定調和だった。
フェイトには青き閃光が迫ってくるのが見え――。
「ハーケンセイバー」
バルディッシュを振るい、デバイスに宿る魔力光刃が飛翔する。
ハーケンセイバーは飛翔しながら高速回転を起こし、円状へ形を変える。
男から放たれた魔法と円状の刃はぶつかり、
閃光は切り裂かれ、何も存在しなかった様に刃は飛んだ。
そして斬撃用に圧縮魔力で作られた刃は逃げる男の腕を掠めた。
防護服を切り裂き、肌を浅く傷つけ血が滲んだ。
ここにきて、男の顔に戸惑いが浮かぶ。
以前管理局に追われている時はすべて非殺設定だった。
ただの甘ちゃん集団だと思っていたのだ。
319 :
なのフェイ:2007/10/15(月) 19:32:51 ID:OHUSLNCm
捕まえて死刑にするだろうということは分かってはいたが、
まさか殺しにくるとは思ってはいなかったのだ。
刃は弧を描き、そのまま自動誘導で男の元へ。
腕を掠めた刃は、そのまま回転し、戻ってきたのだ。
《Blitz Rush》
さらに飛翔する刃は加速した。
戸惑いは、一瞬で焦りに取って代わった。
男の反応は遅れたが寸前で回避に成功した。
だが――。
「セイバーブラスト」
爆ぜた。
避けたはずの刃が爆発したのだ。
種は簡単だ。
任意の時点でキーワード 爆発するように仕掛けられていた。
だが男には何が起こったか一瞬わからなかった。
防護服が破れ、左腕が吹き飛んだ。
鼓膜は破れ耳鳴りがした。
周囲に肉の焦げる臭いが漂った。
一部は炭化し、左半身はひどい焼けどだった。
そして男が痛みを認識する前に、首が飛んだ。
320 :
なのフェイ:2007/10/15(月) 19:33:37 ID:OHUSLNCm
男は最後の最後で気がついた。
最初から狩られる立場で罠だったのだと。
フェイトはブリッツラッシュで、ハーケンセイバーを加速すると同時に自分の肉体も高速機動状態にしたのだった。
そして、男に気がつかれないように爆発のタイミングに合せ相手の背後に回り、首を刈ったのだ。
本来男に焦りがなければ、結果は変わらなかっただろうが、もう少し長く生きることは出来ただろう。
だが現実は非情だ。
焦りが隙を生み容易く戦闘は終わりを告げた。
首が飛ぶと同時に血が噴出し、フェイトの白いマントを赤黒く汚す。
そして飛行魔法の効果を失った男の肉体は、重力の存在を思い出し、地面に激突した。
どんっと嫌な音がした。
フェイトにとって、ただの激突音とは違う気がした。
「……」
フェイトは初めて人を殺した感触に戸惑った。
首を刈った瞬間感じた肉の感触は、料理をする時に肉を切るのに似ていたが違った。
死体を確認するために地面に降りた。
あたりに漂う臭いが嫌でマントで鼻まで覆う。
空から落ちたせいで死体の破損はひどいが何とか確認はできた。
見てすぐに後悔をした。
フェイトは何とか吐くのだけは我慢できたが、思わず顔を顰めた。
そしてこの死体を作ったのが自分だという事実に異常な気持ち悪さを感じた。
確認が終わると管理局へ通信をいれ、任務完了の報告をする。
死体回収班を回してくれるというのを聞き、フェイトはほっとした。
あらかた話も終わり、通信を切った。
気持ちが悪かった。
淡々と話す管理局員、そして自分にも。
死体の近くにいるのは嫌になり、少し距離を置いて休んだ。
10分程度で回収班がくると聞き、その間に落ち着こうと思った。
321 :
なのフェイ:2007/10/15(月) 19:34:21 ID:OHUSLNCm
「ただいま」
フェイトは家に帰り、扉を開いた。
あの後回収班が予定より少し遅れたが、問題なく死体と周りの汚れの片付けが終わり、帰還することになったのだ。
「ああ、おかえりフェイト」
「クロノ…」
フェイトの顔色が真っ青だった。
しかしクロノはいつもと接する態度は変わらなかった。
クロノは今回の任務を知ってるのだ。
だから何も言わない。
フェイトは普段と変わらないクロノの様子がとても有難かった。
疲れたから部屋で寝る旨をクロノに伝え、部屋に入った。
今は誰とも話したくはなかったからだ。
/フェイト
部屋に入り、電気も点けずに布団に倒れこんだ。
疲れた……。
肉体よりも精神が消費した感じがする。
魔法も無駄に使わずほとんど消費もしていないのに。
部屋に入る前、リビングに居たアルフが心配そうにを見てたのを思い出す。
精神のリンクにより私の感情が伝わったのかな。
クロノから事情を聞いてるらしいから、何も言ってこなかったけど。
心配かけちゃったかな。
余計な心配かけないようにリンクを少し弱める。
普段は精神リンクより会話でのコミュニケーションを大事にしてるから感情が強くは伝わらないけど、
不安定になるとどうしても伝わりすぎてしまうことがある。
今だけはどうしても誰とも話したくなかった。
322 :
なのフェイ:2007/10/15(月) 19:34:56 ID:OHUSLNCm
前回の任務は、ミドルレンジからのプラズマスマッシャーにより止めを刺し、塵一つ残らなかった。
しかし、今回は直接自分の手で相手の首を刈った。
刈る瞬間、一瞬躊躇を覚えた。
でも止めなかった、迷わないと決めたから。
手に残る肉を引き裂く感触が今での残ってる感じがする。
なんだか嫌な感じだ。
切った時はあまり実感がわかなかった。
だけど今はなんだか……ずっと感触が手に残り、私を責めてる様だ。
悩んでいるといつの間にか部屋が明るくなっていた。
もう朝なのかな…寝不足の頭を振り意識をはっきりとさせる。
帰ってきてそのまま部屋にきたから、まだお風呂に入ってないことを思い出した。
重い体を引きずり、クローゼットから着替えを取り出し、お風呂場に向かう。
まだ朝早いとはいえ、時間もあまりないから手早くシャワーで済まそう、そう思った。
熱いシャワーを浴びながら考える。
この道を選んだことに後悔はないつもりだ。
執務官として生きていくには必要だったし、
そして私が強くなるためにも必要だったと思う。
これからも沢山の人間や魔道兵器、そして危険なロストロギアなどと戦うことがある。
その時、一瞬の判断の迷いは自分だけじゃなく周りの仲間にも危険が及ぶことを忘れちゃいけない。
プレシア母さんは、迷ったことでアリシアを失い、辛い思いをした。
だから私は迷うことで後悔したくない。
迷うことで失うなら迷いたくはない。
だって私はなのはを失いたくないから。
2年前にあった事件でのなのはの怪我、ぞっとした。
足元から全てが崩れていく感じがして、私はこの道を完全に決めた。
しかし、それでも…それでも気がかりのことがあった。
なのはにだけは人を殺したことを知られたくない。
そしてこの手で、もうなのはに触れることはできないのかもしれない。
私の手は人殺しの手だ。
323 :
なのフェイ:2007/10/15(月) 19:36:15 ID:OHUSLNCm
規制ってどれぐらい連続で投下したらなるんだっけ。
とりあえず一旦ここで区切ります。
少なくとも10件くらいは連続でも平気なはず
>>323 うお、続きが気になる。なのはさん早くきてー
「うぅん・・・」
しばらく髪を撫でていると、目の前の少女が身じろぎする。
「起こしちゃった?」
「んー・・・何かしたん?」
わたしが訊ねると、寝ぼけ眼で曖昧な答えが返ってくる。
「少し髪に触ってただけなんだけど」
そう言いながら、もう一度その肩までしかない茶色の髪に指を走らせた。
「おはよう、はやてちゃん」
「おはよう、なのは」
はやてちゃんは片手で目を擦りながらも
お返しとばかりにわたしのポニーテールに指を通し梳き始める。
「なのはは、今日は遅くても平気なん?」
「うん、今日は朝の教練はお休みにしたからね」
「それなら今頃、鬼教官様がお休みでみんな羽が伸ばせる言うて嬉しがってる頃やね」
「も〜、そんなことないってば」
わたしがはやてちゃんの軽口に顔を膨れさせると
はやてちゃんはおかしそうにケラケラ笑いながら、ごめんごめんと謝った。
はやてちゃんとの付き合いは、もう十年近くになる。
わたしが関わった二度目の魔法事件・・・今日の朝見た夢と同じ、闇の書事件でわたし達は知り合った。
事件の後、わたし達は友達になり
わたしはわたしなりの夢を、はやてちゃんははやてちゃんの夢を叶えるために管理局へ入局する。
今ではあまり会う機会が取れなくなったアリサちゃんやすずかちゃんよりも、一緒に過ごしてきた時間は多いかもしれない。
わたしの一番のお友達。
昔は『なのはちゃん』って呼んでくれていたけれど、中学生になった頃から
今と同じように『なのは』と呼ばれるようになった。
わたしはどちらでも大して変わらないと思うんだけど、はやてちゃんにとっては重要なことだったらしく。
色々と理屈を言われたことだけは覚えている。
内容はもう覚えていないんだけど・・・
そんな穏やかな日々もやがて去り。
後日
機動六課は無事に発足し、稼働を始める。
六課の任務であるロストロギア、レリックを追っていく内に
わたし達は事件の裏に絡む科学者ジェイル・スカリエッティの存在を知ることになる。
そして、わたしはその中で
母を探す少女ヴィヴィオと・・・出会った。
「ヴィヴィオのママが見つかるまで、わたしがママの代わり」
「ママ?」
「うん」
ヴィヴィオはわたしの声に嬉しそうな顔をすると、そのまま抱きついてくる。
母親から離れて、一人の知り合いも居ない場所に放り出されたのだから
誰か甘える相手がほしかったのかもしれない。
わたしは、ヴィヴィオの事を抱きしめてあげながら
その姿に自分の幼い日の姿を重ね合わせていた。
小さい頃、いつも一人ぼっちだった自分に
ヴィヴィオは似ている。
だから、わたしだけでもこの子の側にいてやりたかった。
それが、この子にとっての幸せに暮らせる場所が出来るまでの
ほんの短い時間であったとしても。
しかし、ヴィヴィオの里親は遅々として決まることはなかった。
ロストロギア事件の関係者であるという一点が、普通の家庭が二の足を踏む理由。
もし、このまま里親が決まらなければ・・・やがてヴィヴィオは聖王教会の孤児院へと送られる。
そんな時になって、わたしは何とか自分でヴィヴィオの身柄を引き受けられないかと思い始めていた。
「難しいな・・・僕は妻帯者だから
後見人となるなら引き受け先として、と扱われる可能性が大きい。
力になれなくて、すまない」
クロノ君はそう言って悲しそうな顔をする。
法律関係書を調べあげ、後見人制度というシステムを使えばわたしでもヴィヴィオの保護者に、ママになれると知った。
でも、それにはそれなりの法務資格を持った人物でないといけない。
最初ははやてちゃんにお願いしたのだけれど
「ごめんな、なのは・・・わたしも後見して貰っとる立場やから・・・」
はやてちゃん自身が後見を受けている立場なので、後見人としては不適格と取られると言われたのだ。
リンディさんは長期航行任務のために不在。
他に思い当たる人は、わたしの知り合いには誰一人としていない。
クロノ君は知り合いの執務官に相談してみると言ってくれたけど、わたしはそれにも期待はしていなかった。
クロノ君の家を訪れる前に、何件か管理局紹介の執務官を訪問して
その、全てに断られている。
大抵は、まだわたしが若すぎるという理由で里親や孤児院の有用性をわたしを諭し、残りはヴィヴィオの生い立ちを知って面倒ごとはゴメンだと拒否された。
誰も・・・わたしの味方にはなってくれなかった。
クロノ君の家を辞去した後、わたしはヴィヴィオの待つ部屋へ戻るために道を歩いていた。
「どうすれば・・・いいんだろう」
その途中、これからどうすればいいのか、ヴィヴィオに何て言えばいいのか、と困り果てながら歩いていると
突然何かに足を取られ、わたしは思い切り道に倒れ込んでしまう。
何事かと思って足下に目を落とすと、そこにはごく普通の雑誌が落ちていた。
きっと、これで滑って転んだんだろうと理解して、立ち上がろうとすると
わたしが転んだせいでめくれたページが・・・目に入った。
『管理局のトップエース、高町教導官独占インタビュー』
そこには笑顔のわたしの写真と、そんなわたしを讃える美辞麗句の数々が散りばめられている。
みんなを助けたい。
その気持ちに、偽りは無い。
でも、その気持ちが芽生えた理由は何だったのか
わたしは覚えていない。
ううん、思い出したく・・・無いんだ。
『流石は高町一尉だ』
『管理局のエースオブエース』
『高町教導官ならやってくれるだろう』
『わたしを助けて!』
みんな、わたしに期待する。
わたしに助けを求める。
でも、誰も・・・わたしを助けてはくれない。
わたしを、守ってくれない。
誰も・・・傍にいてくれない。
わたしが求めても、懇願しても・・・・誰も・・・
それは、ずっと目を逸らしてきた事実。
誰にでも笑顔を見せ、ミッドチルダの人々を守る若く優しいトップエース。
でも、わたしは・・・そんな名誉も褒め囃す言葉も欲しくなかった。
ただ、傍にいてくれる人が・・・わたしを、愛して、見つめてくれる人が
良いんだよって許してくれる人が欲しがった。
でも、そんな人は・・・何処にもいない
ここには、いない。
そんな風に考える中、目の前の景色が徐々に歪んでいく。
そして、わたしは
“もう一度”目を覚ます。
これはなのはやを期待してしまう
目を開けると、そこは“また”薄暗い部屋だった。
これが“夢”なのか“現実”なのか、わたしにはもうわからない。
でも、自分の隣に眠る金色の髪の少女の姿を見つけ
わたしは安堵の息をもらす。
ここにはわたしを見つめてくれる人が居る、わたしを守ってくれる人が、わたしの傍にいてくれる人がいる。
ただ、それだけがわたしにとっての重要なことだった。
そう、ここには
フェイトちゃんが居る。
わたしは、隣で寝息をたてるフェイトちゃんの背中に腕を回すと
力いっぱいに抱き締めた。
その感触を、存在を確かめるように
もしこの手を離したら、また忘れてしまう
そんな気がしてならなかった・・・
夢の中の世界の事を思い出す。
フェイトちゃんの居ない世界で一人ぼっちの病室で泣くわたし。
フェイトちゃんの居ない世界でヴィヴィオの処遇に困り果てて途方に暮れるわたし。
「わたしは、ずっとフェイトちゃんのこと守ってたつもりだったのに
守られてたのは、わたしの方だったんだね・・・」
フェイトちゃんの眠りは深いから、きっとこのくらいじゃ起きたりしない。
わたしは、そのまま朝日が顔を出すまで、ずっとフェイトちゃんを抱きしめ続けた。
333 :
なのフェイ:2007/10/15(月) 22:42:59 ID:OHUSLNCm
>>332 GJです、なのフェイ好きな自分にはたまらない。
終わったっぽいんで、続き投下します。
334 :
なのフェイ:2007/10/15(月) 22:43:59 ID:OHUSLNCm
/なのは
最近フェイトちゃんの様子がおかしいと思う。
学校でずっと何かに耐えるように辛そうにしてる。
たぶん最初の気がついたのは一週間前ぐらいで、
気になって何度か聞いてみたけど答えてくれない。
そして三日前からもっと悪くなったの。
今だって昼休みだというのに、椅子に座って俯いてる様子が分かるの。
そしてフェイトちゃんの態度が余所余所しくなり、困惑しちゃう。
今まではずっと一緒に食べてたご飯も一緒に食べなくなったし、
フェイトちゃんの手に触れようとすると何かに怯えたように、体を硬直させる。
どうしちゃったのかな、フェイトちゃん。
理由が聞きたい、けど聞こうとすると困った顔をするフェイトちゃんを見て聞けなかった。
大好きなフェイトちゃんが辛そうな顔をするのが嫌だ。
そして力になれない自分も嫌だった。
「あー!もう…そんな死人みたいな辛気臭い顔して…なのはこっち来て」
思考の海に沈みそうだった時、アリサちゃんの叫びが聞こえた。
声の方向に顔を向けると、席に座ったまま、本当に死にそうな表情のフェイトちゃんと、席の前で苛立ちを感じながらもそれでも心配そうなアリサちゃんが居た。
この前13歳を迎えたアリサちゃんは、以前よりずっと大人になったけど、相変わらずたまに爆発しちゃう。
以前はすずかちゃんがストッパー役だったんだけど、今は違うクラスでここには居ない。
でも、こんな時はアリサちゃんに感謝をする。
踏ん切りがつかず、話したくても話せなかったフェイトちゃんと向き合えるから。
335 :
なのフェイ:2007/10/15(月) 22:44:36 ID:OHUSLNCm
「フェイトちゃん」
「……なのは」
いつもと変わらない声に悲しみを感じた。
だから…。
「着いて来てフェイトちゃん」
「えっ!?ちょっ…な、なのは」
片手でフェイトちゃんの腕を掴み、もう片手に自分のとフェイトちゃんの鞄を持つ。
ここじゃ話せないから屋上へ行こうと思った。
早歩きで引っ張るようにフェイトちゃんを連れながら考える。
フェイトちゃんが何に苦しんでるのか知りたい。
だってわたしはフェイトちゃんのことが―――
「待って、なのは」
廊下を出て、階段を上る辺りでフェイトちゃんが声を上げた。
「なにフェイトちゃん?」
「えっと、手…歩きにくいから離してくれないかな」
ちらりと、つながれた手に目を向ける。
「あっ、ごめん、フェイトちゃん」
折角久しぶりに手を?げたのに。
名残惜しい気持ちを抑え、ゆっくりと手を離す。
フェイトちゃんは以前はそんなこと気にしなかったのに。
手を離すとフェイトちゃんが隣に並び、並んで一緒に階段を上った。
336 :
なのフェイ:2007/10/15(月) 22:45:43 ID:OHUSLNCm
秋の空の下は肌寒く、屋上にはわたしとフェイトちゃん以外誰もいなかった。
並んでベンチに座り、片方の鞄を渡す。
「ありがとう、なのは。…話があるんだよね?」
「うん」
うーん、いざ切り出そうと思うと、どう話を切り出すか迷っちゃう。
フェイトちゃんは頑固だから率直に聞いても教えてくれないと思うんだよね。
「なのは、先にご飯たべようか?お昼休み終わっちゃうしね」
「え、あっ、うん」
思わず頷いてしまった。
フェイトちゃんときちんとお話したいけど、一緒にご飯を食べるのは魅力的な提案だったから。
脇に置いた鞄からお弁当を取り出し、蓋を開ける。
横目でフェイトちゃんの様子を見ると、同じようにお弁当が手にあった。
以前、お揃いに買ったお弁当箱だった。
シンプルなデザインで二人とも気に入って、色違いで買ったの。
カバー以外は真っ白で、カバー部分がフェイトちゃんは黄色で、わたしはピンク色なの。
でも、何故かフェイトちゃんはお弁当を見つめたまま動かなくて…どうしちゃったのかな?
「フェイトちゃんどうしたの?」
「ううん、なんでもない」
フェイトちゃんはわたしの言葉を聞き、少し躊躇して蓋を開ける。
変なフェイトちゃん。
「フェイトちゃん、取替えっこしよ」
「なのは、その…」
337 :
なのフェイ:2007/10/15(月) 22:46:36 ID:OHUSLNCm
いつもお互いにお弁当の中身を取替えっこしてるのに、
お弁当の中身を隠すようにする様子がおかしくて、じーっと穴が開くほど見つめると、
フェイトちゃんがあきらめた様子で中身を見せてくれた。
「フェイトちゃん、どうしたのそれ?ご飯と野菜だけだけど…」
一瞬フェイトちゃんの体が硬直する。
「ひょっとしてダイエット?」
「えっ!?あ、ああ、うん。そうなんだ、最近ちょっと体調が良くないのもダイエットのしすぎかなって感じなだけで私は大丈夫だよ、うん」
明らかにほっとして、我が意を得たりという様子のフェイトちゃんに違和感を感じる。
確かに最近、体調も良くなさそうだったけど、体調だけじゃないよ、フェイトちゃん。
ダイエットだけでそんな態度なんて普通取らないよ?
「嘘だよね、それ」
「ううん、本当だよ、なのは」
「じゃあわたしの目を見て言える?」
「……」
真っ直ぐに見つめると一瞬目が合い、フェイトちゃんは目を下に逸らした。
本当は嘘でも目を合せてほしかった。
だってそんなこともできないぐらいフェイトちゃんは追い詰められてるのがわかっちゃったから。
フェイトちゃんの態度にどうしようもないぐらい切なさを覚える。
338 :
なのフェイ:2007/10/15(月) 22:48:06 ID:OHUSLNCm
「どうしてそんなに辛そうなの?体調が悪いだけじゃないよ。
ずっと悲しそうで、何か我慢してる。わたしは知りたいんだ、
フェイトちゃんのことだから」
「それは…」
「本当のこと教えてフェイトちゃん、どうしてわたしを避けるの?
わたしのこと嫌いになっちゃった?」
「違う!!なのはを嫌いになるなんてありえない」
「じゃあどうしてなの?」
「ごめん、なのは…言えないんだ」
ベンチから立ち上がろうとするフェイトちゃんを見て、咄嗟に体が動く。
「フェイトちゃん!」
「なのはっ!?」
腕を掴み、強引に引き寄せるとそのままベンチに押し倒す。
膝の上にあった弁当は床に落ち、中身がもれる音がした。
けど何よりもフェイトちゃんが大事だった。
このまま行かしたら駄目だって、ずっと後悔するって、わたしの心が言ってる。
「ちょっと、なのは…動けないよ」
「動けないようにしてるの。フェイトちゃんが逃げないように。
フェイトちゃんが本当のこと言うまで絶対離さないんだから」
ほんのちょっぴり…ううん、体中にフェイトちゃんの存在が感じられてずっとこうして居たくなってくる。
「困ったな。昼休み終わったらどうするの、なのは」
「終わっても退かないから…どうしても退いてほしい?」
「うん、その…それにこの体勢はよくないよ、やっぱり。誰かきたら誤解されちゃう、なのはは困るでしょ」
「わたしは困らないよ、フェイトちゃんとだったら…」
339 :
なのフェイ:2007/10/15(月) 22:50:14 ID:OHUSLNCm
「お願いなのは、そんなこと言わないで。…勘…い……うに…る」
「何、フェイトちゃん。小さくて聞こえなかった」
小さくて掠れるような声でほとんど聞こえなかった。
「なんでもないよ、なのは」
こんなに近くでフェイトちゃんに名前を呼ばれると、気持ちが溢れて来て我慢できなくなっちゃうよ。
自分の顔が赤く染まっていくのが分かった。
よく見るとフェイトちゃんも顔が真っ赤だ、嬉しくなって顔が綻んでしまう。
こんな時なのに心に余裕が生まれ悪戯心が起きた。
「あのね、どうしても退いてほしい?」
「…うん」
「だーめ」
顔を近づけ、耳元囁く。
「な、なのは…」
さらに耳まで真っ赤に染まったフェイトちゃんが困り顔で名前を呼ぶ。
このままわたしのペースに流されるのはまずいと思ったのかフェイトちゃんは急に、体の下から逃げ出そうと暴れる。
逃がさないようにぎゅっと強く体を抱きしめる。
「逃がさないよ、フェイトちゃん。わたしを見て」
体を掴んでた手を、顔を挟む様に手持っていく。
真っ直ぐに視線を合わせ、瞳を覗き込む。
フェイトちゃんの瞳はルビーよりも赤く、宝石よりもずっと綺麗で、吸い込まれそうな錯覚を与えてくれる。
この瞳が大好きで、ずっとわたしだけを見てほしい。
だから、一つの賭けをする。
340 :
なのフェイ:2007/10/15(月) 22:51:25 ID:OHUSLNCm
「ねえフェイトちゃん。どっちか決めて。」
「どっちって?」
きょとんと不思議そうな表情を浮かべたフェイトちゃん。
大人びたフェイトちゃんが、こんな風にちょっと子供っぽい表情を浮かべるのが堪らなく愛しい。
「何があったか教えてくれるか、わたしの目を真っ直ぐ見て、嫌いって言って」
「ずるいよ、なのは。私がなのはを嫌いなんて言えないってわかってるのに」
フェイトちゃんの瞳に涙が浮かぶ。
「ごめんね、フェイトちゃん」
フェイトちゃんが人を傷つけること言えないのは分かってる。
優しい人だから、誰よりも。
「なのは、私」
フェイトちゃんは諦めたように息を吐き。
一旦言葉を置いて、少し迷うように切り出してきた。
「執務官の仕事ってね、事件捜査や法の執行の権利とかがあるのは知ってるよね?」
「うん、フェイトちゃんがやってる仕事だから」
「でも、それだけじゃないよね。犯罪者、魔道兵器、ロストロギアとの戦闘そして、現場人員への指揮 。それってどういうことかわかるかな?」
「ええっと…?」
フェイトちゃんが何が言いたいのかよくわからなくて混乱する。
久々に2ちゃんで涙腺が危なくなった
なのはさんだって普通の19歳だもんな
優しすぎて強すぎて自分から我儘を言えないから周りから誤解されがちだけど
フェイトさんだけはわかってて欲しい
なのはが正義感関係なしに自分からアタックしたのはフェイトとヴィヴィオだけだしな
342 :
なのフェイ:2007/10/15(月) 22:57:23 ID:OHUSLNCm
「場合によってね、相手を殺したり、殺す命令だしたり、死んでこいって言わないといけない」
「フェイトちゃん…」
「一週間前初めて人を殺した。詳しくは機密だから言えないけど、その時はまだ平気なつもりだった。
でも三日前もう一度殺す任務があって、それでね。自分の手で相手の人を切ったの…後悔はしないって決めてた。
だから私は平気。平気なんだよ、なのは。平気なのに、どうしてかすごく気持ち悪くて。母さんに作ってもらった料理も喉をあまり通らなくて、
肉を食べると吐いちゃうし、どうしてかな。平気なはずなのに――」
「フェイトちゃんっ!!」
尚も言い募ろうとするフェイトちゃんを止める。
それ以上は言わせたくなかった。
「ううん、言わせてなのは。強くなりたかった、なのはを守れるように。
そのためならなんでもするって決めてた。ずっと前から。
なのはと友達になった時、わたしの心と体全てを使って守るんだって決めてた。
もちろん、なのはだけじゃなくアルフや家族のみんな、アリサやすずかとはやてだって守るつもり。
けど、なのはだけ違う。私はきっとなのはが居ないと生きていけない。
なのはは私に終わりをくれた人で、そして始まりをくれた人で、ずっと特別だったんだ。
私はなのはにずっと恋をしてたんだ。
すごく曖昧でこれがどういう感情なのかもわからなくて、わかったのはあの事件、なのはが怪我をしてわかったの。
なのはが死ぬんじゃないかって、そう思うと怖かった。
だから私は毎日病院にお見舞いにいった。
なのはが心配だっただけじゃない、怖かったから失うのが。私はこんな気持ち嫌だった。
なのはの心配より自分の心配をしてる私が許せなかった。それに、すごい悔して後悔した。
なのはが怪我した時、私がその場にいなくてなのはを守れなくて、だからもっと強くなりたかった。他の全てを捨ててでも、なのはを守れるように。
それでも私が人を殺したりすることをなのはに知られたくなかった。
なのはは優しいから汚い私でも友達でいてくれるかもしれない。
でもなのはに嫌われたらと思うと夜も眠れなくて。
それに私の手はもう人を殺していて、手は汚れているから、
なのはに触れられなかった、なのはが汚れるから、
だからどうしたらいいか分からなくて触れられなかったの……ごめんね、なのは。言ってることめちゃくちゃだよね」
343 :
なのフェイ:2007/10/15(月) 22:58:38 ID:OHUSLNCm
わたしの下で涙を流すフェイトちゃんを見てられなかった。
フェイトちゃんの問題はすごく難しいと思う。
わたしにも何が正解なのかわからない。
フェイトちゃんはいつも一生懸命でまっすぐに私を見てくれてる。
涙を流すフェイトちゃんを見ると、胸が切なくなる。
少しでも…ほんの少しでもいい。
フェイトちゃんが楽になれるように強く抱きしめる。
汚くなんてない、フェイトちゃんの心は私よりずっと綺麗で、ずっとわたしの知らないとこで戦ってたんだ。
だからフェイトちゃんの手を取り、そっと手の甲へ口付けを落とす。
「な、なのは、私の手は――」
「駄目だよ、離さない」
わたしの手から離れようとするフェイトちゃんの手をしっかりと大事に握る。
繋いだ手は離さない。
「わたしはフェイトちゃんの手…大好きだから。
フェイトちゃんが汚れてるっていっても平気。
それにねフェイトちゃんがどう思ってもこの手を離すつもりはないから、
わたしの大事な人の手だから」
「なのはっ…なのは」
フェイトちゃんの顔に流れる涙をそっと指先で拭う。
もっと沢山何かを伝えたかった、
でも言葉にするのは難しくて、だから今わたしにできることをする。
「こうやってフェイトちゃんの涙を拭くの前にもあったよね、覚えてる?」
「うん、あの時もそうだった、なのはは何も言わずただ涙を拭いてくれた。
すごく嬉しかったんだよ」
「そっか」
「うん…もう少しこのままでいい?」
「もちろん」
344 :
なのフェイ:2007/10/15(月) 22:59:37 ID:OHUSLNCm
「落ち着いた、フェイトちゃん?」
もうとっくにお昼休みが過ぎ、5時間目の授業が始まってた。
「うん。なのはにはなんか恥ずかしいとこ見られちゃったな」
「にゃはは、可愛かったよフェイトちゃん」
「なっ!?」
林檎の様に顔を赤く染めたフェイトちゃんの反応に満足する。
手を取り引っ張ってベンチから体を起こすと、小さくありがとうと返事をした。
「それと、思ったんだけど、クロノ君やリンディさんだって色々あるんだよね?」
「うん」
「手、どう思う?」
「手?」
分からなくて首をかしげるフェイトちゃん。
それだけじゃわからないかな、そう思ってもう少しヒントを出す。
「うん、フェイトちゃんは自分の手が汚いって思ってるみたいだけど、
クロノ君たちも汚いって思う?」
「ううん」
フェイトちゃんは激しく首を横に振りながら返事をする。
「そっか……そういうことなんだ。
でもね、なのは。私が人を殺したことには変わらない、それでもなのはの隣にいていいの?」
「わからない、人を殺すことがいいとか悪いとかそんなことはわからないの。
でも、それでもわたしは知ってるから、フェイトちゃんが優しいことを。
それに、フェイトちゃんが隣にいない世界なんて考えられない、居ないと嫌だよ」
「なのは…ありがとう」
「ううん、いいの」
「・・・あれ・・・なの、は?」
朝日が登ると共にフェイトちゃんが目を覚ます。
「・・・おはよう、フェイトちゃん」
わたしはフェイトちゃんの体を抱き締めたまま朝の挨拶を掛ける。
フェイトちゃんは、わたしの行動に少し不思議そうな表情を見せながらも・・・なにも言わず、されるままでいてくれた。
そんなささいな気遣いがわたしにはとても嬉しく感じられる。
でも、それと同じくらいに怖くなった。
もし、フェイトちゃんの居る世界が“夢”でフェイトちゃんの居ない世界が“現実”なのだとしたら・・・
フェイトちゃんの居る世界を思い出した今、フェイトちゃんの居ない世界になど考えたくもない
でも、頭の隅に芽生えた疑念の芽は
わたしの心に確かな影を落とすのだった。
「なのは・・・そろそろ離してくれないと・・・仕事に遅れちゃうよ」
フェイトちゃんはわたしの方を伺うように見てから、遠慮がちに告げる。
そう言われて、わたしは思い出した。
六課解散以降フェイトちゃんは本来の次元航行任務に戻り、昨日は貴重な休日をわたしと過ごしたのだという事を。
そして休日明けの今日・・・また、旅立たなければいけないという事を。
・・・・でも
「行かないで」
わたしは腕をフェイトちゃんの背中に回したまま、その瞳を見つめて告げる。
今は、一瞬たりともフェイトちゃんの事を離したくなかった。
離したら・・・またわたしはあの世界に戻ってしまう、そんな気がしたから
だから、フェイトちゃんの夢の障害になるとわかっていても
わたしは自分の思いを止められなかった。
346 :
なのフェイ:2007/10/15(月) 23:00:24 ID:OHUSLNCm
お互いに笑みを浮かべ、笑いあう。
まだフェイトちゃんの笑みはぎこちないとこがあるけど、一週間ずっと笑ってなかったからそれでも嬉しい。
わたしのほうがありがとうって言いたい。
だって、フェイトちゃんの笑顔って、見てるとなんだか嬉しい気分になるの。
それにフェイトちゃんの気持ちも分かっちゃったしね。
「フェイトちゃん」
「なの…んっ!?」
返事を待たず、そっと手を頬に添え、真っ直ぐに見つめ、唇に唇を重ねた。
「これが告白の返事ね」
「こ、告白?私告白なんて……」
「あれ?フェイトちゃんいったよね?私に恋してるって」
「あっ…あれはそのなんというか、必死だったから、自分でも何いったのか覚えてなくて」
不機嫌だぞって顔をして頬を膨らませると、案の定フェイトちゃんはおろおろする。
そんな困った様子のフェイトちゃんが可愛くて、
「むー、じゃあもう一度ちゃんと言って」
「…わかった」
瞳を射抜くようなフェイトちゃんの真剣な眼差しを感じて、強く鼓動が鳴る。
「なのは、好きだよ、誰よりも。君を愛してる」
「フェイトちゃん…わたしもフェイトちゃんが好き。ずっと好きだった」
今度はフェイトちゃんのほうから、そっと顔を寄せ、唇を重ねる。
347 :
なのフェイ:2007/10/15(月) 23:02:23 ID:OHUSLNCm
「フェイトちゃん、本当に授業さぼりになっちゃったね…」
「ううっ、でもなのはが離してくれなかったし」
「それはフェイトちゃんが可愛すぎるから…」
「なのはだって…」
二人でゆっくりしてたら結局5時間目も終わり、そのまま6時間目も過ぎ、放課後になっちゃった。
思ってること一杯一杯お話した。
フェイトちゃんがどれぐらいわたしのことを好きかとか、
わたしもフェイトちゃんに負けないぐらい好きだって言って、
どっちがどれぐらい好きか勝負になったりしちゃった。
フェイトちゃんは自分が勝ってるっていうけど、わたしだって負けるつもりはない。
本当にね、フェイトちゃんが望むならなんだってしちゃうよ。
フェイトちゃんはわたしの仕事をもう少し危険じゃないのしてほしいって言うけど、
教導隊の仕事が私の夢だって知ってるから、
なるべく危険なことはしないってことで納得してくれた。
わたしよりずっとフェイトちゃんほうが危険だと思うんだけどなあ。
それと一つの約束をした。
離れることになっても、ずっと心は一緒だって、
さびしくなったら名前を呼んで、わたしはどこにでもいくから。
そのまま教室には戻らず、わたしの家までフェイトちゃんを連れて帰る。
そのまま一緒に夕食を食べて、フェイトちゃんのお家に電話して、
今日はこっちに泊まることを伝える。
リンディーさんは、最近のフェイトちゃんの様子が心配だったから快く了承してくれた。
二人で部屋に篭り、向かい合うようにベッドの上に座る。
フェイトちゃんは迷ってたけど、わたしはやめる気はない。
折角のチャンスを無駄にする気はなかった。
フェイトちゃんのことだから、後でやっぱり付き合えないって言い出しちゃいそうだから。
だからフェイトちゃんの体にわたしを刻む。
348 :
なのフェイ:2007/10/15(月) 23:03:17 ID:OHUSLNCm
フェイトちゃんの乱れた服を整え、行為の残香を隠すようにブラウスのボタンを閉めて、
乱れたブロンドの髪も手櫛で梳いてあげる。
ブラウスから伸びる白い首筋には朱が彩られ、
もう一度しちゃおっかな…そんな欲求が感じられたけど今は我慢する。
フェイトちゃんはもうわたしのものだから、あせっちゃ駄目だって言い聞かせる。
わたしってこんなだったかな、フェイトちゃんが可愛いからいけないんだよね。
「あ、そうだ」
「ん?なにかな」
「今度模擬戦しよ、フェイトちゃん」
前々からずっとフェイトちゃんとは模擬戦がしたかった。
わたしが怪我しちゃったから、フェイトちゃんは遠慮してるけど、でも本当は嫌じゃないはず。
「えええ、今日危険なことしないって約束したばかりだよ、なのは」
「むー、フェイトちゃんは私に危険なことするの?」
「そんな、しないよ」
「じゃあいいでしょ、ね?久しぶりにフェイトちゃんと戦いたいんだ。フェイトちゃんだけじゃなくて、わたしもずっと強くなったこと知ってほしいの。だめかな?」
わたしよりも少し背の高いフェイトちゃんに、上目づかいに見上げお願いする。
「う…わかったよ、なのは」
「じゃあ、フェイトちゃんこの事は二人だけの秘密ってことで」
「二人だけの秘密…」
「うん、嫌?」
「ううん、嬉しい。二人だけの秘密だね、なのは」
349 :
なのフェイ:2007/10/15(月) 23:04:53 ID:OHUSLNCm
また一旦区切ります。
一応話としてはここで終わりですが、おまけとして模擬戦書いたんで、それも投下します。
あまり百合関係ないけど・・・
GJ
続きも全裸で待つ。
何この萌えの嵐、殺す気ですか
GJです
最初仕事内容が重くてびびったけど
こういうこともしてるんだよね
とりあえず自分の中でなのフェの初体験は13歳、ちゅーがくせいで固定された
やべぇ〜!両作品ともまじ良作!!目から汁が止まらんわw
なのはにとってのフェイトの存在とか、
仕事の重みと、なのはを守るということとかいろいろ考えさせられるな〜
職人さんに最高の敬意をGJです!ありがとう!
なのフェイ最高v
「わたしを・・・置いていかないで・・・独りに、しないで」
わたしはフェイトちゃんの胸に顔を埋ながら懇願する。
フェイトちゃんは、何も言わず
ただわたしの腕の中でじっとしていた。
やがて部屋に赤い陽光が差し込む頃になっても
わたし達はお互いに動けずにいた。
そして、夜が来て
また、朝がやってくる
動くどころか、わたしは恐ろしくてフェイトちゃんの顔を見ることさえ出来なかった。
いつ、この手が振り解かれるのかと
ずっと怯えていた。
やがて、日が天に上り大地の影がもっともその姿を狭める頃
わたし達二人は
管理局へ
休職願いを・・・提出した。
なんか今ふと本当にフェイトが生きているのか心配になった。
とりあえずここまで。
やぁ兄弟。
このリンディ茶はサービスだから
まず飲んで落ち着いてほしい。
実はここまで全部前振りなんだ
本当は3レスくらいで書くつもりだったことをこんなに引っ張ってスマナイ。
かなり見苦しい駄文になってるが前振りなので適当に流し読みしてほしい。
遠慮するなよ兄弟。ドンと来いだよ。
>>359 うん……最近のヤンデレに毒されてるんだとは思う……
なのはは大切にします……
>>357 長くなるとか終わんねえとか、そんなこともう慣れっこだから
気にする必要ないんだぜ
続きを楽しみに待ってるよ
363 :
なのフェイ:2007/10/15(月) 23:45:40 ID:OHUSLNCm
>>357 GJです、かなり続きが気になります。
読んでくださった方、ありがとうございます。
とりあえず、今から模擬戦も投下します。
一応燃え?のつもりだけどやっぱ模擬じゃ燃えないかも。
364 :
なのフェイ:2007/10/15(月) 23:46:24 ID:OHUSLNCm
なのはとフェイトがお互いを気持ちを交し合った日から二週間たち。
青空が広がり晴れた空の下、なのはとフェイトの二人は並んで歩く。
ここは、なのはが所属している戦技教導隊の訓練用エリアへ続く道で、
今日は模擬戦の約束の日。
「着いたよ、フェイトちゃん、ちょっとまってね」
「うん、それにしても広いね。ここ」
そこには真っ白で何もなく、ただただ広大なエリアが広がっていた。
今回フェイトと戦うにあたり、なのははこの空間を借りることを申請し、許可を得たのだ。
訓練用の膨大な大きさを誇る訓練エリアであり、野戦訓練が出来る様十分すぎるほどの広さがあった。
本局武装隊航空戦技教導隊第五班第三訓練エリアと書かれたプレートが入り口には浮かんでいた。
なのははプレートの付近の端末にアクセスし、模擬戦エリアの変更をする。
すると、何もない空白から廃ビルが並び立ち、辺りの様子を一変した。
「凄い…」
「うん、わたしも初めて見たときはびっくりしちゃった。
ここもね、テスト用に最先端技術を使ってるの」
「そうなんだ」
廃ビルが並ぶ訓練スペースに二人並んで、入って行く。
最近のフェイトは訓練よりも実戦が多く、技術の進歩に軽いカルチャーショックを受けていた。
周囲の様子はすごくリアルであり、まるで本物の壊滅した都市の様だ。
フェイトは周囲を壁を触れたりして、本物と変わらない感触に驚いた。
「びっくりした?」
「ちょっぴり…」
「なのはルールは?」
「実戦形式で、戦闘不能か負け認めたら終了ね」
「わかった」
「それじゃ、はじめよう。本気でいくね、フェイトちゃん」
365 :
なのフェイ:2007/10/15(月) 23:47:13 ID:OHUSLNCm
お互いバリアジャケットを身にまとう。
アグレッサーモードではなく、エクシードモードを起動させたなのはに、
フェイトはなのはの言葉が本気だと感じた。
「わたしも手加減はしないから」
フェイトはなのはから数十メートル離れ、思いに答えるように力強くバルディッシュを握った。
「行くね」
フェイトは一言告げ、地を蹴り飛行魔法を展開した。
その速さは男と戦った時と比較にならないほど早く、鋭い。
そして、2年前最後になのはと模擬戦した時とは別物であった。
フェイトが蹴った地面は軽く陥没を起こし、周囲の空気が鳴いた。
そして高速で飛翔し湾曲を描きながら、なのはの右側面に躍り出る。
なのはは左利きであり、さらにクロスレンジは苦手である。
フェイトは誰よりもそのことをを熟知していた。
そして上段から漆黒の戦斧を振り下ろす。
しかし、なのはも以前のなのはではなかった。
フェイトの行動を見て取ると、レイジングハートを右手に持ち替え、
薙ぎ払うようにあっさりと攻撃を防ぐ。
周囲に重金属音が響く。
僅かな驚きをフェイトは感じた。
だが、なのはの実家が小太刀二刀流の道場だったことを思い出し、認識を改める。
フェイトはそのままはのはの力を利用し空中で後方宙返りをする様に離れ、
ビルの側面を蹴る。
蹴られた部分はへこみ、少し崩れるが気にせずさらに加速する。
366 :
なのフェイ:2007/10/15(月) 23:48:04 ID:OHUSLNCm
「バルディッシュ!」
《Yes, Sir. Reload Cartridge, Haken Form》
ガチャリと音を立て、内臓された薬莢から魔力が送られる。
圧縮された魔力残滓を散しながら、漆黒の戦斧は、閃光の戦鎌へと姿を変える。
ヘッド部分を本体から直角に展開させて、先端に金色の魔力刃を生み、
鎌の後方には姿勢制御のためのフィンブレードが3枚現れる。
そしてもう一度フェイトはなのはに向かい、突撃する。
なのはもハーケンフォームに変わったのを見て取り――
「レイジングハート!」
《All right, Strike Flame》
レイジグハートの先端から桜色の魔力刃が生成され、鋭い槍と化す。
本来ストライクフレームのみならず、バレルも展開し瞬間突撃用に使うのだが、
クロスレンジでの攻防の場合、バレル部分は邪魔になるためストライクフレームのみを展開する。
迎え撃つように構え、桜色の槍と金色の戦鎌がぶつかり合う。
「「はあっ!!」」
お互いの声が重なり、一瞬の鍔迫り合いが起きる。
魔力刃がぶつかり合い、激しい火花が起こる。
そして衝撃に耐えられなくなった地面は陥没を起こす。
なのははフェイトの光刃を弾き、強く踏み込み、刺殺する勢いで、胸部を狙い光槍を突き出す。
フェイトも弾かれるや否や、体を回転させ迫りくる光槍を避け、返す刀でなのはの頭部を狙い戦鎌を振るう。
だがフェイトの光刃はなのはのオートガードに弾かれ、狙いが逸れる。
一瞬の隙を見て取り、なのははフェイトに連続で光槍を突き出す。
フェイトは小さく舌を打ち、迫りくる光槍を全て捌き、ハーケンスラッシュを展開した。
刃はバリア貫通能力が付加され、なのはのオートガードを叩き割り、防護服を浅く傷つける。
だが、なのはもただ成すがままではなく、フェイトのオートガードの上から槍の背の部分を叩き込み、フェイトを吹き飛ばす。
367 :
なのフェイ:2007/10/15(月) 23:48:53 ID:OHUSLNCm
「フォトンランサーッ!」
フェイトは地面と平行に吹き飛ばされながら、姿勢制御を行い、
なのはに向かって連続で高速射撃魔法を叩き込む。
《Axel Fin》
なのはは咄嗟に飛行魔法を展開した。
両足の外側に二枚と内側に一枚の羽が生え、なのはの体を急加速させる。
本来なら出ているはずの衝撃波は、防護服による空気抵抗無効化によって発生せず、
連続で飛んでくる弾体から空気の層を貫いて音速を超える速度で上空へ逃げる。
なのはにとって、防御魔法を使えば簡単に防ぐこともできたが、
フェイトの攻撃は鋭く、バリアを使うことでも大きく魔力を消費する。
激戦になる事を予測して無駄な魔力の消費を避けた。
なのはから逸れた弾体は後ろにあったビルの壁を抉り、ビルを瓦礫に変えていく。
「ショートバスターッ!」
なのははフェイトよりも更に高く上昇し、大きな回避運動を行いつつ、チャージタイムのほとんどない、砲撃魔法を三連射行う。
フェイトはさらに追撃することを断念し、回避運動をとることにした。
砲撃はいくつものビルを直撃して、爆音を響かせビルは倒壊した。
砂埃がたち、周囲を煙が覆い尽くす。
なのはとフェイトはお互いに距離を置いて睨み合った。
お互いに姿は見えないがどこにいるかは気配でわかったから。
どちらも動かなかった、風が煙を運び、周囲の煙は姿を消す。
368 :
なのフェイ:2007/10/15(月) 23:49:34 ID:OHUSLNCm
『強いね…なのは。以前よりずっとクロスが巧くなった』
フェイトはなのはに念話を送った。
フェイトは一歩も引かずに戦うなのはが嬉しかったから。
『ありがとう、フェイトちゃん。でも、やっぱりまだクロスじゃフェイトちゃんには敵わないな、結構自信あったんだけどなあ』
『ふふっ、私も強くなってるからね』
なのはの言葉にフェイトは微笑みを浮かべる。
『今度はこっちから行くよ』
ミットチルダ式の文字が空に浮かび小規模の魔法陣がなのはの足元に展開する。
《Axel Shooter 》
「シュートッ!」
フェイトとの会話中も魔力をデバイスに送り、準備していた魔法を放つ。
計28個の誘導操作弾がデバイスから発射された。
その姿はホーミングレーザーの如く尾を引き、不規則な軌道を描きながらフェイトに迫る。
遅れて大砲の砲撃音の様な重音が周囲に響いた。
なのはは誘導操作技術に優れ、同時に28もの光弾を操ることができる。
4つがなのはの元に残り、24の光弾がフェイトの元へ飛来した。
フェイトには全方位から桜色の閃光が迫る様に見えた。
フェイトは、飛来する光弾に回避運動を行う。
残像を残すほどの速さで動き、初弾と次弾を紙一重でかわし、さらに振り向きざまに背後から迫る光弾にフォトンランサーで迎撃を行う。
だが、光弾は不規則揺れ狙いをつけることを難しくし、さらに精密に操作された思念操作のため、本来当たるコースの射撃が外れてしまう。
369 :
なのフェイ:2007/10/15(月) 23:50:38 ID:OHUSLNCm
「くっ」
撃ち落とすことを諦め、手にした戦鎌を振るう。
近づく光弾を光刃で全て切り裂き、体を回転させ、回避ロールを行う。
常に死角を取りつつ、他方向から同時に飛来してくるため、回避運動は取りづらく、油断すると、自分から光弾にぶつかってしまう。
対処は難しく、捌くのが困難になっていく。
さらに大きな隙を見せればアクセルシューターの攻撃だけではなく、なのはからの砲撃が来るだろう。
そのためフェイトは常に周囲だけではなく、なのは本体からの攻撃も警戒しなくてはいけなかった。
22を越える光弾を落とし、23を差し掛かる時、フェイトはミスを犯した。
右側面から迫る光弾は、切り裂こうとするフェイトの目の前で一度急停止し通り過ぎた刃を見て襲ってきた。
「………っ!バルディッシュ」
《Sonic Move》
瞬間高速移動魔法を展開し、瞬時に秒速3000mを越え、一筋の閃光と化す。
大気すら置き去りにする閃光は、光弾全てが反応できない。
そして限界を超えた速さを生み出し、なのはの元へ駆ける。
なのはの元に残った迎撃用の光弾と、置き去りにされた光弾が前後からフェイトを狙う。
「行くよ、バルデッシュ!」
《Zamber form》
シリンダーから薬莢を三度リロードする。
戦鎌に宿る光は消え、戦鎌は戦斧の姿に戻り、
さらに回転を起こし、本体から左右に大きく広がっていく、柄は短くなり、代わりに先端は伸び、そして紫電を伴う巨大な雷の刃が生まれた。
フェイトは前方から迫る光弾を新たに手にした雷の大剣で切り裂き、なのはは慌てて右手を前方に突き出す。
「レイジングハート!」
《Round Shield》
なのはの前方に二重螺旋を描きながら強固な円状の防御魔法陣が発生する。
370 :
なのフェイ:2007/10/15(月) 23:51:29 ID:OHUSLNCm
「疾風・迅雷 ・スプライトザンバーッ!」
フェイトは、紫電を伴う大剣を大きく振りかぶり、右上段から切り落とす。
大剣と盾がぶつかり合い、盾は砕け散る。
だが、なのはもそのことは分かっており、レイジングハートで迎え撃つ。
魔力刃同志がぶつかり、圧縮された魔力の火花が周囲を照らす。
「甘いよ、なのは…サンダースマッシャー」
「くぅっ!?」
フェイトはザンバーフォームに変わると同時に、次の魔法のチャージを開始していたのだ。
発動準備が終えていた魔法はトリガーのみを残し、遅延発生させることができる。
フェイトの前方と腕に加速と増幅の環状魔法陣が生成され、零距離から最大出力で放出する。
稲妻は咆哮をあげ、なのはを覆い尽くす。
なのはの防護服が焼け焦げるのを見て取り、フェイトは大剣を一旦引き、さらに中段から振りかぶろうとするが、後方から追ってきた二発の光弾に気がつき、二つの間を縫うようにバックステップで回避する。
「フェイトちゃんもね!」
「!?」
周囲に水が凍結する様な音を響かせ、フェイトの手足は大の字に拘束されていく。
設置型捕縛魔法『レストリクトロック』
なのはが最初に覚えた補助魔法であり、今現在一番錬度が高い補助魔法だ。
ラウンドシールドと同時に仕掛けていたのだ。
フェイトは光弾を回避したつもりでいたが違っていた。
なのはによってこの位置に誘い込まれた事実を悟り大きく目を開く。
「いくよ、フェイトちゃん、エクセリオン…」
ガチャリと音を立て、薬莢から魔力が送られて行き、魔力残滓とともに空薬莢を排出して、マガジンから新たな薬莢をデバイスに装填する。
そしてレイジングハートの先端に魔力が集まり、膨大な光が溢れた。
フェイトはバインドのプログラムに干渉し破壊しようとするが、なのはの砲撃はフェイトの予測よりも早く、僅か1秒足らずで砲撃を放つ。
>>360 フェイトさんは“いる”よ?
とりあえず次からは依存全開ななのはさんと何かが変質していくフェイトさんの爛れた生活に
>>362 ごめん、すごく耳が痛いorz
終わらせるつもりがないんじゃなくて、長編だと話のネタ振りにならないから短編ばかり書いてたんだ
スマナイ。
372 :
なのフェイ:2007/10/15(月) 23:52:13 ID:OHUSLNCm
「バスター!」
空を貫いて走る、桜色の閃光は空の色を変え、真っ直ぐにフェイトへ迫る。
壁の様な膨大な魔力の塊を見て――
「速い…バリアジャケットパージ」
咄嗟にフェイトは防護服を開放し、バインドを破壊する。
《Barrier jacket. Impulse Form》
「ブリッツラッシュ!!」
フェイトは魔導師としての機動性がとても優れていた。
幼少からの戦闘訓練と度重なる実戦により状況に応じた魔法運用が速い。
なのはの砲撃を見て取り、瞬時に次の行動を選択する。
だが、ジャケットの再構築中の急激な加速により、肉体に大きな負荷がかかった。
寸前で砲撃を回避し痛む体を押さえつけて強引に飛翔をする。
「プラズマランサー…ファイアッ!」
飛翔を続けるフェイトの周囲に3つのスフィアが現れ、槍状の弾体を速射する。
フォトンランサーの上位版だ、弾速と威力、強度が上がり、弾幕を張るようになのはの方向へ掃射していく。
なのははバリアを張り防ぐが、
当たらなかった弾体は周囲のビルを更に倒壊させる。
そして倒壊したビルの砂埃を、煙幕代わりにして、フェイトは距離を取る。
周辺のビルの合間を縫うように飛翔し、砂埃を起こさないように地面へ着地する。
本来なのは相手に距離を置くことは自殺行為でしかないが、フェイトには心算があった。
着地と同時に大規模魔法陣を展開させる。
視認ぎりぎりの距離にいるなのはの方角へ狙いを定め、高速詠唱を開始する。
昔は30秒ほどもかかった数節を今では大幅に短縮し、僅か数秒で詠唱を完了させる。
フェイトの周囲には巨大な雷が舞い、世界を漆黒の雲が覆い、空を闇に染めていく。
373 :
なのフェイ:2007/10/15(月) 23:52:47 ID:OHUSLNCm
現在のフェイトが使える最強の広域攻撃魔法だ。
天候すらも操作し、局地的に稲妻を発生させる。
本来は大規模な範囲攻撃を行うことが可能だが、目標をすべてなのはに向け威力を集中させた。
なのはは雲が空を覆うのを見て取ると、レイジングハートを天に構えた、目標はフェイトではなく空だ。
カートリッジを連続でリロードし、先端に圧縮された魔力の塊が現れる。
「エクセリオンバスターッ!」
桜色の純粋魔力を放出し、地上から一条の光が昇っていく。
空からは蒼白いプラズマを伴う雷が落ちてくる。
そして、天を降る光と天を昇る光がぶつかり合った。
稲妻はもう一つの光を食い破ろうと激しく音を響かせる。
だがしかし、
「ブラスターシステム、リミットTリリース!」
《Blaster set》
レイジングハートが力強く答えてブラスターシステムを起動させ、なのはさらにカートリッジを用い、限界を超える砲撃で迎撃する。
「ブラスト…シュートッ!」
二つの色が混じりあい、全てを光で染めていき、衝撃でいくつものビルが崩壊していく。
轟音が轟き、光が壊れる音がした。
光が消え、蒼く澄んだ世界に戻る。
「雷に純粋魔力をぶつけて相殺するなんて…相変わらずむちゃくちゃだ」
だが、呟くフェイトの顔は、本人は気がついてないなかったが喜びに満ち溢れていた。
374 :
なのフェイ:2007/10/15(月) 23:53:26 ID:OHUSLNCm
尚も続く戦いに、二人の防護服はぼろぼろになり、一部肌を露出させ、幾つもの切り傷が見て取れた。
「……どうしてかな、なのはとの戦いはすごく楽しい」
「わたしもだよ。こんなに楽しい模擬戦は久しぶり。誰よりもフェイトちゃんとの戦いが好きだよ」
お互いの魔力は半分を切り、肉体にも疲労が溜まっていく。
だが二人は闘志が尽きるどころか、さらに強い渇望を感じていた。
強い自分を見て欲しい、そして貴女を見せて欲しい。
もっと強く、鋭く、激しく戦いたい。
血戦になるのは分かっていたがお互い止められなかった。
「なのは…先に謝っておくね、もし怪我したらごめん。責任は取るから」
「わたしだって、フェイトちゃんが怪我しちゃったら一生面倒みてあげるからね」
なのはは一度バリアジャケットを再構築し、
フェイトが会話中もスピードローダーで弾薬を入れ替えてるのを見て取り、同じようにマガジンを取り出して付け替える。
「ライオット!」
《Riot Blade》
バルデッシュのシリンダーから薬莢を二度リロードする。
雷の大剣は刃を仕舞い回転しながら縮み、リボルバーカートリッジシステムがグリップエンド部分に移動した。
そして日本刀の様な姿を顕わにする。
「それがフェイトちゃんの全力全開?」
なのはとフェイトはお互い一緒に仕事はよくあるが、それでもリミットブレイク状態を見るのは初めてだった。
まだ完成したばかりであり、お互いがいると実戦に投入する必要もなく仕事を終えてしまうから。
375 :
なのフェイ:2007/10/15(月) 23:54:12 ID:OHUSLNCm
「ううん、まだ…」
《Get Set》
「オーバードライブ…真ソニックフォーム」
《Sonic Drive》
周囲に膨大な魔力が溢れ、フェイトの体を包んで行く。
そして、バリアジャケットを新たに展開する。
装甲は無きに等しく、攻撃を喰らえばそこで終わる。
速さのみを追求した超高機動特化形態であり、装甲は手甲と足のみで全ての攻撃はその部分で防ぐしかない。
さらに――
《Riot Zamber》
シリンダーが音を立て残る薬莢4つ全ての魔力をデバイスに叩き込む。
長刀が二つに分離し、魔力糸で繋がれた二刀に姿を変える。
刀身には稲妻が宿り弾ける音を響かせる。
なのはは様子見にショートバスターは発射し、威力砲撃を行った。
だが、砲撃はあっさりと二つに切断され、後方のビルを破壊するに終わる。
「無駄だよ、なのは。…本気を出して」
フェイトの思いに答えるように、なのはもさらにリミットブレイクさせる。
「ブラスターシステム、リミットUリリースッ!」
レイジングハートから複数のブラスタービットが生成され、周囲の空域を飛び交う。
「それがなのはの新しいモード…いくよ、なのは」
376 :
なのフェイ:2007/10/15(月) 23:55:12 ID:OHUSLNCm
《Sonic drive. Ignition》
なのはの目の前からフェイトは光を残し姿を消す。
その速さはまさに金の閃光、魔力によって強化された肉体でも目には映らない。
背後に回るフェイトに、反応しきれいなのはの変わりにオートガードが発動する。
バリアと雷刀がぶつかり、バリアは数瞬にて壊れる。
ザンバーフォームよりもさらに高圧縮された刀は全てを切り裂く。
だがなのはにとって、それでいい。
なのはは振り向き、レイジングハートの先端に魔力刃を燈し、迎え撃つ。
反応しきれない分はバリアで補い、数瞬を持って迎撃にでる。
複数のビットからもフェイトに砲撃を発射、行動を制限させ、
さらにディバインシューターを連続で展開、誘導操作での攻防一体の技を見せる。
だが、なのはは攻撃を掠りもしないフェイトに驚きを隠せなかった。
フェイトの姿はまさに雷光であった。
複雑な軌跡を描きながら極超音速で移動し繰り出される二刀による連撃は、
なのはを襲い、シューターを切り裂き、砲撃を捌いてみせる。
なのはの目には雷が踊っている様に見えた。
そして僅か数秒の間に刃は何度も体を掠め防護服を傷だらけにし、
レイジングハートにも罅を入れる。
周囲の地形は激しい戦闘により壊れ、地面から砕けた破片は宙に浮く。
フェイトは刀身に衝撃緩和を付加し、刃の裏で連続して破片を叩きレイジングハートを持つ手の甲を狙う。
なのはは、自分を落ち着かせバレルを展開し光翼で破片を防ぎ、
尚も追撃を行うフェイトの刃を防ぐためバリア展開と同時にバリアブレイクを行いフェイトを吹き飛す。
なのはは吹き飛ばした衝撃にたたら踏みながら、ビットに指示を飛ばし砲撃を発射させるが、フェイトに回避される。
さらに回避した方向に設置して置いた捕縛魔法も極超音速で動くフェイトは捕らえることができず、空を切る。
377 :
なのフェイ:2007/10/15(月) 23:56:10 ID:OHUSLNCm
「レジングハート!」
《All righit. W.A.S 》
大量のフォトンスフィアが生成され、空に散る。
素早い相手のためになのはが考えた戦術は、捕縛魔法を足を止め砲撃で叩き落とす。
だが、目で追えず捕縛すらできない相手をどうするか?
なのはがさらに素早い相手との戦いのために考えたのはワイドエリアサーチを使っての相手の位置特定だった。
《Wide Area Search successful. Coordinates are specific. Distance calculated》
高速で動く物体を複数からなるスフィアによって、座標と距離を算出し移動方向を予測してのビットとなのはによるオールレンジでの空間攻撃。
スフィアは正確にフェイトの位置を捉え、レイジングハートにデータを送り位置を予測しビットとなのはによる攻撃を行う。
「ショートバスターッ!!」
「!?」
ビットからの砲撃となのは本体の砲撃は確実にフェイトの移動方向に当てていく。
砲撃の回避が至難になり、フェイトの顔に緊張が走った。
回避運動を行い、体を強引に回転させて避け、刀を振るい、砲撃を捌き、背後からくる砲撃を足に魔力を込め、右足で回し蹴りを放ち吹き飛ばす。
だがその代償として、足は痺れ靴は砕け散った。
なのはは足を止めたまま、砲撃に集中する。
行動予測に大きくリソースを取られ、移動する余裕がなくなったのだ。
レイジングハートに薬莢を連続で送り込み、さらにマガジンを付け替え、連続で砲撃を発射する。
連続する砲撃により、空間にはなのはの魔力残滓が広がり、空域に桜吹雪が舞い散る。
ビットに指示を送り、追い込みながらチェーンバインドを展開させ、フェイトの足には光る鎖が現れ地面と繋がれる。
「バインド!?」
ビットからの拘束はフェイトも予想はできず、避けることができなかったのだ。
ビットはフェイト近くを飛び交い、何重にも拘束していく。
さらにクリスタルゲージで包み込み逃げられないようにする。
なのはは魔法を非殺傷性に切り替え、
378 :
なのフェイ:2007/10/15(月) 23:57:18 ID:OHUSLNCm
「わたしの全力全開受け止めて、フェイトちゃん!」
なのははフェイトを中心に四方にビットを配置しレイジングハートを掲げ、
戦闘で散った周囲の空域を満たす魔力を集束していく。
「な、なのは。そんなの受け止めたら死んじゃう…」
拘束されたゲージ内でフェイトは必死にもがきながら訴える。
「大丈夫フェイトちゃん、非殺傷性にしたから、だから安心して受け止めてね」
「安心できないよそれ…」
「スターライト…」
集束していく光は周囲に散らばる星屑が集まり、五つの巨星と化していく。
星屑と共に散らばるフェイトの魔力まで飲み込んで膨れる。
星の光はフェイトの魔力も混ざり、輝く桜色に姿をかえ、星の輝きになる。
フェイトは必死にバインドを破壊させ、クリスタルゲージに刀を突き立てる。
なのははその姿がみえたが、構わず発射する。
「ブレイカ―――ッ!」
五方向からの放たれた星の輝きは世界を桜色に塗り替え、轟音と共にフェイトを襲う。
フェイトの視界すべてが星の色で染まる――
379 :
なのフェイ:2007/10/15(月) 23:58:18 ID:OHUSLNCm
星の瞬きが消え、世界に色が戻る。
フェイトは地面に墜落した。
体中は傷だらけになり、防護服は破れほとんど裸に近い。
片方の刀身も砕け、もう片方の罅の入った刀身を地面に突き立てよろめく体で立ち上がる。
なのはも全開で放ったスターライトブレーカーの影響で、
飛行するのも難しく地面に降り立ち、
レイジングハートを杖代わりにして目の前のフェイトを見つめる。
フェイトは足場の悪い地面をゆっくりと歩き、残る刃をなのはに突き立てる。
刃は防護服に触れるとは砕け散り、そのままなのはの元へフェイトは倒れこんだ。
「受け止めたよ…なのは」
「うん…勝ったと思ったんだけどなあ」
「今回は引き分けだね……」
/なのは
先に治療が終わって、次に治療をうけようとするフェイトちゃんを押し止める。
「なのは?」
「ちょっとまってね、フェイトちゃん…ヒーリング」
傷口にキスして、傷を癒していく。
フェイトちゃんの体は光に包まれ、綺麗に傷を消していくの。
「なのは…えっとその」
「フェイトちゃんが怪我した時のために覚えてみたの」
「でも、キス…」
照れるように頬を赤く染めるフェイトちゃんが可愛くて、
思わず抱き締めそうになる。
フェイトちゃんを今夜も襲っちゃうことを心に決める。
380 :
なのフェイ:2007/10/15(月) 23:59:04 ID:OHUSLNCm
「嫌だった?」
「ううん…私も覚えようかな、回復魔法。…なのはの怪我とか治療したいし」
フェイトちゃんが何を考えてるかなんとなくわかる。
わたしも同じことを考えて習得しちゃったし。
「それじゃあ帰ろうか」
歩き出すフェイトちゃんの腕を絡め、手を繋ぐ。
あの日フェイトちゃんの告白で、付き合うことになって、それからずっとできる限り手を繋いでいる。
フェイトちゃんの手を握ると、それだけで暖かい気持ちに包まれて胸が苦しくなって、どきどきが溢れてくる。
最初は複雑そうな表情を浮かべていたフェイトちゃんもわたしが何度もフェイトちゃんに触れて、わたしに触れてもいいんだって分かってくれた。
「なのは、歩きにくいよ?」
「嫌?」
「嫌じゃない、なのはの手だから、でもちょっと恥ずかしいかな。みんな見てるし…」
「にゃはは、噂になっちゃうかな?」
「なのは嬉しそう」
「うん、嬉しいよ、だってフェイトちゃんはわたしのなんだってみんなに教えてあげられるしね」
「なのは…今日はどっちの家に泊まる?」
「今日はフェイトちゃんの家がいいな、だってフェイトちゃんのベッドで寝るの好きだから」
「私もなのはのベッドのほうが好きだけど…」
「だめだよフェイトちゃん。今夜はフェイトちゃんの家って決めたんだから、それに寝かせないよ」
フェイトちゃんの瞳は潤み、体を寄せてきてさらに強く腕を絡める。
人目がなければこのままキスしたいけど我慢して抑える。
わたしは幸せだな、こんなに可愛いフェイトちゃんが、
自分だけのものなんだって思うとすごく嬉しくて、
一緒にいるだけで、いつもどきどきしちゃう。
わたしはこの手をずっと離さないって決めた、
もしフェイトちゃんが嫌がっても離してあげない。
だってこの手は大好きなフェイトちゃんの手だから。
381 :
なのフェイ:2007/10/16(火) 00:01:27 ID:GN6Qyt4x
これで本当に終わりです、ありがとうございました。
本当はエロ書く予定がまったく別物に・・・
共依存の黒なのフェイが読みたいって知り合いがいっていたので、次はそれに挑戦するつもりです。
>>381 GJ!いいもの読ませていただきました!
次回作も楽しみにしてます!執筆頑張ってください!
GJGJGJ!!!
とてもよかったです。
これからもがんばってください。
できたら、エロいのもよろしくw
>>381 GJです
戦闘シーンすごい
起きててよかった
GJ!
リリカルなのはらしい燃え展開でした!
やっぱりなのはさんはフェイトさんがいないと、フェイトさんはなのはさんがいないとダメなんだなぁ・・・
このスレ見てるとこの二人は切り離せない気がしてくる
こう考えるんだ
どっちでもいける
ってリロード忘れた どれだけ前のレスに反応してるんだ俺orz
部隊長スレより
,.ィ
/ ム--、
/⌒ヽ,/  ̄ ` ヽ{/ <二¨
/ /:::/- \ヽ.
| / :::i . ,. i ト、}
| :::{ ::.. .....::/イ:| | | リ
! ::::|i::::::::::::::::::::::::/イ,イ:レレ―-く^ ヽ、
| ::::| \:::ヽ:::::::::/ |::∧ ヽ. }
| ::::| Y^ ー ' , レ'::::! ヽ. ! | 「私、なのはさんみたいな彼氏が欲しいです」
| ::::| / ̄ ` 、i_ノ| ::::|::::::::::::i:::::::|:: | 「そっか。じゃあ今晩練習してみようか?」
| / ::::|┴――‐< ̄ ̄ /^ヽ/ `Y.|::.| _r 、 「えっ……そ、それは、だめです」
| / ::::|::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::rヘ<二ユ,|:::}┴、 `! 「どうして?」
. |/: :::::|::::::::::::::::::::::::::::::,.ム::::::::V.人. i ∨ `V 「きっと本気になっちゃいます。なのはさん素敵だから」
|:::::::::::/::::::::::::::::::> ' ´| ` く_:::::::ヘ.i / ̄ \/} 「私はそれでもいいけどな」
|::::::::::|` ーr‐ '´ \  ̄`‐'`〈. ∧! 「な、なのはさん……っ」
|::::::::/ .| ..:::::::::i\::.. ::::ヽ..../ |
|:::::::ハ:::::::::|:::::::::::::::::::::::::::/∧:\_::::::::::::::::::/ |
|:::::::| ∨:::::i:::::::::::::::::::::::::{ |::::∨::::\_::::/::. |
|:::::::| |:::::::ヽ::__:::::::::/:::| ヽ::::∨:::::::::::::::|::: }
|:::::::| | :::::Y´:::::::/:::::::∧ `ーヘ::::: 〉 /|_
|:::::::| | } ∧ Vー‐'  ̄:::/ \
なのは×ティアナだとどうだろう。
やっぱなのはさんがやさしく暖める感じなのかな。
嬉しい。
すごく嬉しい。
フェイトちゃんが傍にいてくれる・・・
前は何とも思っていなかったはずなのに、今はそれだけで何よりも嬉しかった。
管理局に休職願いを提出し、帰り道を歩く。
わたしはその間中ずっと、フェイトちゃんの手に子供のようにしがみついていた。
「ごめんね、フェイトちゃん。わたしのワガママに付き合わせちゃって・・・」
ずっと黙りっぱなしのフェイトちゃんの顔を見上げて、 顔色を伺うようにわたしは言う。
すると、フェイトちゃんは静かに首を横に振って
「ううん、なのはは何でも一人で抱え込んで無茶しちゃうから
わたしも頼ってもらえて嬉しいんだ」
優しい笑顔を見せてくれた。
嬉しいな
フェイトちゃんがわたしを好きでいてくれる
そう思うと、わたしの心は少しだけ暖かくなり
ついつい甘えるように、手を繋ぐだけでなくフェイトちゃんの腕に、わたしの腕を絡めた。
フェイトちゃんは少しだけ恥ずかしそうに頬を染めたけれど、決して嫌がったりはしない
「フェイトちゃんは・・・暖かいね」
手よりもずっと、近く広く、フェイトちゃんの体温が感じられる。
体の線は細いのに、中は見た目よりもずっとしっかりとしていて
柔らかな肌の下にはうっすらと、しなやかな筋肉の厚みが感じられた。
「わたしは・・・なのはの方が暖かいと思うけど」
そんな風に見当違いの解答を返してくるフェイトちゃんに、わたしは笑いかける。
まだ言葉にするのは恥ずかしいから、心の中でだけ呟く。
違うよ
暖かいのは体温じゃなくて
フェイトちゃんの心、なんだよ
家へ戻ってくると、フェイトちゃんはお手洗いに行き
わたしは一人ドアの前に膝を抱えて座り込みながら、フェイトちゃんが出てくるのを待っていた。
こんな事をしていると、自分がデパートでお手洗いに行った母親のことを待つ子供のように思えてくる。
一緒には入れないから、外でただ待つしかない
長引くと、自分を置いて先に帰ってしまったんじゃないかと不安にさえ思う時間。
中からは、わずかにフェイトちゃんの衣擦れの音と
それに続いてわずかな水音が立つ。
フェイトちゃんの姿が見えない、だからこうして
そこに確かにフェイトちゃんが居ることを確認するように
わたしはじっと、中の音に耳を傾けていた。
「あれ・・・どうしたの? もしかしてなのはもお手洗い?」
強い排水音と共に、ドアが開きフェイトちゃんが出てくる。
わたしは、その姿を見てホッと胸をなで下ろした。
フェイトちゃんはちゃんとここに“居る”。
わたしを置いてったりなんか・・・しない。
「ううん、そんなんじゃないの」
そう言ってわたしは首を振る。
そして、さっきのように手を掴もうとするとフェイトちゃんにまた手を伸ばした。
でも、わたしの手はフェイトちゃんの手には届かず、そのまま空を掴む。
もう一度伸ばす
空を掴む。
驚いて上を見上げると
困ったような顔をして、わたしの手を見つめるフェイトちゃんの顔が目に入った。
手を伸ばしてもその先から、またフェイトちゃんの手は逃げる。
それを何度か繰り返した後、わたしは口を開いた。
「あ・・・れ?
もしかして・・・嫌だった?」
そうだよね・・・フェイトちゃんも、ずっとまとわりつかれたら迷惑しちゃうよね
暗い考えが頭の隅をよぎる。
手が・・・冷えていく。
「そ、そうじゃなくて!・・・今はお手洗いの後だから・・・わたしの手、汚いし・・・」
悲しそうな顔になるわたしを見て、フェイトちゃんは凄く慌てたように言う。
最後の方はちょっと恥ずかしそうに声の音量も小さめだったけど
フェイトちゃんがそんな小さな事まで気にかけてくれることを知って
わたしは嬉しかった。
ほんの些細なことでフェイトちゃんの気持ちを疑ってしまった自分が情けない。
でも・・・
「えっ・・・なのは?」
わたしは黙ったまま素早く手を伸ばすと、今度こそフェイトちゃんの手を捕まえた。
「フェイトちゃんの手は、汚くなんかないよ」
そう言って、驚くフェイトちゃんの手をしっかりと握り締める。
さっきと同じようにフェイトちゃんの温もりが、優しさがそこから流れ込んでくるような気がした。
冷たくなったわたしの手に、また人並みの温度が戻る。
繋がっていないと不安でしょうがなくなるのに、ただ手を繋いだだけでこんなにも気持ちが落ち着く。
わたしって、なんて現金なんだろう・・・
そんな事を考えながら、わたしはフェイトちゃんの手をそっと自分の頬に当てた。
>>236 なあ、今更だけど
>エロパロあたりのユーなの連中がフェイトさんにしてるようなこと
ってなんだ?
フェイトがいなかったことにされるってレベルの扱いのSSが続いた時期なんてあったか?
やがて太陽は西の空に沈み、窓の外には暗い闇の帳が降りる。
そんな中
わたしはフェイトちゃんの体にもたれ掛かりながら二人で静かにテレビを見ていた。
画面には当たり障りのないニュース、つまらないドラマが流れていく。
でも、わたしの目はそれを見てはいても頭の中ではずっと別のことを考えていた。
「なのは・・・もうこんな時間だし、そろそろ寝よう?」
「うん・・・でも、もうちょっとだけ」
眠そうにあくびをかみ殺すフェイトちゃんを横目に見ながら、その存在と体温を確認する。
それでも尚、わたしは怖かった。
眠ってしまえば、またあの悪夢を・・・フェイトちゃんが“居ない”世界の夢を見るんじゃないかと恐れた。
でも、夜の二時が過ぎてテレビ画面がノイズだけになる頃。
流石に眠気が限界に近付いてきたのか、フェイトちゃんがうつらうつらと船を漕ぎ始める。
何もすることが無い時間はただ苦痛だった。
頭の中に、嫌なことばかりが流れ込んでくるから。
やがて、わたしの意識もまた
徐々に途切れ途切れになっていく。
そして、その幅がどんどん大きくなり
わたしの意識は闇の中へと・・・落ちていった。
>>393 いなかったことにされてるんじゃなくてユーなのの為に
必要以上に扱いが悪かったりするからじゃない?
人によっては許容範囲を超えているというか。
俺が見てた時はフェイトさんには呪いがかかっているとか言われてたし。
>>395 なるほどね。
お前さんもだけど、なんか現在形で書かれてるので
「何言ってんだ?」とか思ったんでね。
なんか書いてる途中みたいだし退散するわ。
騒がしく喋るニュースキャスターの声と、部屋に差し込む日の光によって、わたしは目を覚ました。
掌には眠りに落ちる前に感じたのと同じ、暖かくて柔らかい手。
そして起きていた時とは逆に、わたしの肩にもたれ掛かる可愛らしい頭。
わたしが、少し体を動かすと
そのまま、ずり落ちるようにして器用に布団の中へ滑り込む。
わたしはそれを見届けると、その頭にちゃんと枕をあてがいベッドから体を起こした。
手早く身支度を済ませ、朝食を作る。
今日はパンにしようかな?
あまりわたしの和食のレパートリーは広くないから大抵はパンになっちゃうんだけど
美味しいし、いいよね
わたしが作らない日は和食ばかりなんだし・・・
そんな事を考えながらも手を動かす。
冷蔵庫から食パンを二枚取り出し、卵をかき混ぜミルクと砂糖を加えたものに浸す。
あとは焦がしたりしないようにフライパンで焼き上げれば
お手軽で美味しいフレンチトーストの出来上がり。
その甘い匂いに釣られたのか、朝食が出来たことを知らせに行くと
既にベッドは空っぽだった。
「・・・・おはよう、なのは」
背中に半分寝ぼけたような朝の挨拶が届く。
だから、振り向いてわたしも“いつものように”言葉を返した。
「おはよう、はやてちゃん」
( д) ゚ ゚
!?
実はなのはやも密かに好きだったりする・・・・・・・・・
とりあえず、時間切れなのでここまで。
因みに今更ですが
どうも全力全開で救いのない話に進んできてるので
続けるべきかちょっと迷ってます。
一応ここまでで終わりにしても問題はない、はず
>>236 >>232から現在進行中の ◆34IETlJpS6氏のSSが一連の流れだとすると
多分「誰かが必ず存在していない」架空の世界を延々と繰り返して
「必ず居ない人が居る」事に気付く事で「皆が揃ってる」現実世界に帰還する
って仕掛けなんだと予想。
>>401 いや、あっちとは別物だろ
あっちはどっちかって言うとギャグパートみたいな奴だし
それに一発ネタと単発ネタで違う。
はやてさん再登場で目ん玉飛び出すくらい驚いたわw
救いなさそうだけど続き気になるな
俺も続き気になる
続きが来ないとオレは生きて行けない。
もしかして、この話の中のフェイトはなのはが想像で生み出した存在で話の設定上はいない、という事か・・・?
これはいい…いろいろときます。
なのは×はやて大好きです!
wktkしながらまってます!
408 :
シャ×シグ?:2007/10/16(火) 16:23:13 ID:wtw5TB0F
職人殿がシリアスを多数うpしてくれてるので、ギャグものを投下します。
演劇の合間の休憩みたいな感じで読んでください。
※カップリングがややマイナーかと思いますので気をつけてお読みください。
私の名はシャッハ。
聖王教会のシスターをしております。
しかしながらシスターといえど人の子。
恋焦がれることもあるのです。
今私はとある方に夢中なのです。
その方とは…
おや、騎士カリムより呼び出しのようです。
「お呼びですか、騎士カリム」
「ええ、実は…」
なにやら神妙な顔です。問題発生でしょうか。
「はやてが今日くるのだけどどうすればいいムードになるかしら?
いい加減進展したくて」
なるほど。一気に決めたいわけですね。
「とりあえず二人っきりになって部屋を暗くしてみてはいかがですか」
提案してみる。
「どうやってそんな流れを?」
409 :
シャ×シグ?:2007/10/16(火) 16:29:43 ID:wtw5TB0F
当然の疑問です。
「プロフェーティン以下略を使うからうんぬんではどうでしょう」
この名前覚えてるかた、どれだけいるでしょうか?
「でもそんなことに力を…というか一年経ってたかしら…」
「やろうとするだけです。お膳立てがすんだら襲いかかるのがよろしいかと」
「なるほど…さすがはシャッハね」
恐縮です。むろん私は席を外しますので。
「ああ…ついにかわいいはやてがわたしのものに…」
健闘を期待します。
「ふふっ。そうそう、実はね一応護衛を連れてきてって言っておいたの。
ほら、六課の功績をよく思ってない人もいるだろうってことで」
騎士カリム、それはまさか…
「烈火の将が空いてたらしくて、一緒にくるそうよ」
410 :
シャ×シグ?:2007/10/16(火) 16:35:36 ID:wtw5TB0F
きましたコレ。
そう、私の懸想するかたは、ヴォルケンリッターの将、騎士シグナムなのです。
何度か職務をご一緒するうちにあの方は私の心に住んでしまった…
凛々しいお顔、たくましい脚、それでいて女性的なあの胸…
ああ、一度でいいからあの胸に抱かれたい…
その他にも…
戦闘中に敵に囲まれたりなんかして…
「囲まれましたね…」
「しかし、あなたに背を預けている限り負けることなどありえません」
とかいわれたり…
「シャッハ?」
「これからは…シャッハと呼んでもよいだろうか?」
とかいわれて親密になったりして…
「シャ〜ッハ?」
「すまない、無骨者故、いかにお前を愛でるべきかとまどって…」
なんて言われたりしたら…私は…私は…
「シスター・シャッハ!」
はっ。
どうやら遠い管理外世界まで転送されていたようです。
私としたことが。
411 :
シャ×シグ?:2007/10/16(火) 16:40:04 ID:wtw5TB0F
「とにかく、お互いがんばりましょう?」
はい、私も日々の恋愛模擬戦の成果を発揮させてもらいます。
聖王の加護があらんことを。
数時間後
…納得できません
「ほんならカリムと予言について話しするからみんなはてきとーにくつろいでてや」
騎士カリムは予言ははやてさんのプライバシーに関わる問題だとして二人っきりにする口実にしました。
それはいいのです。
「お久しぶりです。シスター・シャッハ」
騎士シグナムにもきていただけました。
相変わらずお美しい…
ここまで予想どおりでした。しかし…
「なぜ、あなたもいるのです?」
目の前にはよく知った緑髪の男。
「いやあ、偶然管理局でばったりと。
こちらに向かうと聞いたので、たまに義姉の顔も見たいということで」
「査察官は義姉思いなのですね」
「照れますね」
ははは…
412 :
シャ×シグ?:2007/10/16(火) 16:51:44 ID:wtw5TB0F
なぜ今日に限って空気読まないのですか。てか帰れ。談笑するのは私の役目です。
何故三人で庭園散策せねばならないのですか。
せっかくの私の烈火の将攻略プランが無駄ではないですか。
「シスター?顔色が悪いようですが?」
「いえ、問題ありません」将を心配させてしまった。
しかたない。ここはプランCにかえて…
(親睦と称して食事に誘いますよ)
413 :
シャ×シグ?:2007/10/16(火) 17:19:00 ID:wtw5TB0F
むろん二人で。
2人っきりになれば色々手も打てるというもの。
よし、シャッハ行くぞ。
「あの、騎士シグナ…「そうだ!今度ミッドに新しいレストランがオープンしまして」
ロッサの声が被りました。
「はあ…」
「もしよかったら今度一緒に食事でもどうですか?むろんはやても誘って」
ロッサ…私が寝ずに考えたプランを…
「もちろん、会計はご安心ください。妹のような存在とそのご家族に不安は与えません」
「わかりました、主と相談してみましょう」
ああ、騎士シグナムもまんざらではないようです。
これでは私が入り込む余地がありません…
致し方なし、今この少ない時間で新しい作戦を…「シグナムー!終わったよー!帰ろー!」
「わかりました。ではお二人とも、私はこれで。」
嗚呼、無情のタイムリミット…ふ、うふふふ…
ああ、聖王、私は過ちを犯すかもしれません…
414 :
シャ×シグ?:2007/10/16(火) 17:35:29 ID:wtw5TB0F
「そうしたら僕たちも戻ろうか、シャッハ?」
ふふ…そうですね…ですがその前に…
「ロッサ、久しぶりに模擬戦をしましょう」
私はヴィンデルシャフトを構えます。
「シャ、シャッハ?」
早く構えなさい。
「な、何か怒ってないかい?」
怒ってなどいませんよ?
貴方の成長が見たいだけです。
「行きますよ」
私はシャフトを振り下ろします。
ロッサはとっさに幻獣で応対しようとしますが…
甘いですね。
私はトンファーをおとりにがら空きの腹に蹴りを叩きこみました。
「ブフォ!」
変な声をあげてロッサは倒れました。
敵の主武装だけに目を奪われてはいけないと言ったでしょう。
すっきりしました。
しかし気づけば騎士シグナムはすでにはやてさんとお帰りになってしまいました…
しかし私はあきらめませんよ。必ずあの方を手に入れます。
早速今日の件を考慮してプランの練り直しです。
それではまた。
一方カリムは…
「は、はやてったらあんなにテクニシャンだったのね……素敵(ぽっ)」
なにが起きたかは聖王のみぞ知る。
>>414 GJ
絶対にシャマル×シグナムだと思ったのにこれは予想外
きましたコレ。がツボだった
お目汚し失礼しました。
実は四番→なのは書いた者なのですが、他の方がなのフェイなどやっているので、実験的に独自路線走ってみました。
なのはにはまだまだいい百合が眠っているはずだ。
GJ
> なにが起きたかは聖王のみぞ知る。
毒牙にかけるつもりが毒牙にかかってしまったとw
さすが10年揉み続けてきただけのことはある(ぉ
部隊長のテクニックは素晴らしいなw
年上受け、姉受けが好きな自分としてはカリム受けは萌える
>>418 実は最初ははやて×カリムやろうとしたんだ。
「は、はやて、他の誰かにもこんなことしてるの…?」
「んー?してへんよ?こんなことまでするのはカリムだけやよ?」
「はやて…(安堵)」
「おねえちゃんは心配しすぎや…」
シャッハにトンファーキックしてもらいたかったからやめたなんて言えない…
シャマル先生成分の少なさに絶望した!
「身体は正直なの」という台詞を受信した
>>414 GJ!
シャッハのノリというかテンションがすげえ良かった
GJ!
シャッハさんが出てくるSSはほとんどないから新鮮だったしおもしろかったぜ
はやて×カリムの奴もすごい気になるなww
みんなありがとう。
少しだけはやて×カリムを投下するわ。
「は、はやて…」
「ん〜?」
「その…はぁ…い、今だけ…ん…さっきみたくおねえちゃんって呼んで…」
「え〜よ?いけないのが好きなんやね、カリムおねえちゃん♪」
「ち、ちが…んっ…ちゅ…んちゅ」
カリムの唇を再びふさぐはやて。
最初はとまどったものの、入り込んできた舌を受け入れ、自らの舌もからめる。
「ん…ぺちゃ…はあっ…ちゅる…」
部屋の中は暗く、二人の愛し合う音しか聞こえない。
そんな状況にカリムは酔いきっていた。
(はあ…はやて…はやてぇ…もっと…)
だかはやてはいきなり唇を離す。
「ぷは…はやて…?」
名残惜しく見つめるカリム。
「もう…我慢できへん…おねえちゃん…さわるよ…?」
返答は待たず、はやてはカリムの乳房に手をかける。
「んあっ!」
すでに興奮しきっていたカリムは高い声をあげた。
服の上からはやての手がなめるように動く。
「はあっ…あっ…ああ…」
直接ではないのにカリムは快感を我慢できない。
「カリムおねえちゃんの胸、気持ちええよ…」
「…っつ!んああっ!」
その言葉に鼓動が速まる。
「もう…直接さわるな…」そういってはやての手が服をはだけようとした。「まって…」
「へ…?」
突然の制止にはやては間抜けな声をあげる。
「もう…他の子の胸は揉まないって…約束して…
私のだけにするって約束して…」
…まったく。
なんてかわいいんだろう、この義姉は。
「それならおねえちゃんがいつでも揉ませてね…」
そういってはやては愛しい姉に再びキスをした。
ごめん、ここまでしか書けないorz
もともとエロ描写苦手なんだ。
それが没にした理由の一つでもある。
官能小説家とかエロパロ住人とか尊敬するわ…
しかしカリム=シスコンはガチ
>>426-427 なんだこのカリム・・・すごい萌えるぞ
やばい、はやて×カリムに目覚めたw
>>428 GJ!
カリムさんかわいいwww
しかしはやては間違いなく約束を破るw
そしてカリムお姉ちゃんは一人で泣いてしまうんだ
手をわきわきさせつつ、
「お姉ちゃんごめんな。
でもな、おっぱいが、おっぱいが、わたしを呼んでるんや!!」
こうですか? わかりません!!
部隊長はずっと独り身かと思っていたけど、すぐ近くに嫁がいたんだなw
「なのはは今日は試験官のお仕事やったっけ?」
フレンチトーストにかぶりつきながらはやてちゃんが言う。
「はやてちゃん、食べながら喋るのはお行儀が悪いよ」
「ええやない、そんなお行儀を気にするようなほど短い付き合いや無いんやし」
わたしが諫めても、はやてちゃんはコロコロ笑って受け流す。
わたしは、それを見てしょうがないなーと溜め息をついた。
「今日はAAランクの試験だから、ちょっと色々忙しいかも」
そう最初の質問に答えてから、話の合間に一口ミルクを口にする。
そして、はやてちゃんは?と質問を返した。
「わたしは昼行灯やから、今日もボチボチ書類と格闘」
「もう、准将さんなんだからもっと真面目に働かなくちゃダメだよ」
「そないに言われても、教導官殿のおかげで今日もミッドの平和は万全やからね。わたしも楽チンや」
そう言ってはやてちゃんはわたしに嬉しそうな笑顔を投げ掛けてくれる。
わたしは、その言葉がちょっと嬉しかったり照れくさかったりで
ついつい頬が赤くなり俯いてしまう。
「そろそろ、時間危ないんやない? 試験官さんが遅れたら元も子もないやろ」
そんな、わたしの頭にかかるはやてちゃんの言葉に慌てて顔を上げると、確かにもう家を出ないと間に合わない時間だった。
「いっけない・・・少し走らないと
はやてちゃん、洗い物お願いね」
了解とでも言うようにひらひらと手を振るはやてちゃんに、いってきますと声を掛けてから
わたしは上着と靴を身に付けると、急ぎ足にバタバタと部屋を出る。
いってらっしゃい、というはやてちゃんの声を
背中に受けながら。
「おはよう、みんな」
「「おはようございます、高町教導官!」」
今日の試験会場にギリギリの時間で到着すると、わたしは既に待っていた二人の受験者に挨拶をかける。
「久しぶりだね、ナカジマ陸曹」
二人とも、かつて機動六課で一緒に戦った旧知の顔だった。
懐かしさが少し心に沁みる。
そうは言っても、試験を甘くしたりするつもりはないんだけど
「それに・・・ヴァイス曹長?」
「今は三尉であります、教導官どの!」
「まだ試験開始まで間があるから、崩していいよ」
わたしがそう言うと、ヴァイス君は笑みを見せて態度を崩す。
相変わらずだった。
「なんで急にAAランクの受験なんか?」
「いえ、実は嫁さんが・・・ あ、アルトのことなんですがね。
あいつ、家では俺の稼ぎが悪いだのどうこう言うんですよ。
危険だからってこちらが退職させて専業主婦にさせた手前、文句言うわけにもいきませんから
ちょっとやれるだけ上を目指してみようかと思いまして」
多少口に悪く言いながらも、好きな人と一緒に居れる嬉しさが言葉の端々から感じられる。
「幸せなんだね」
「ええ、お陰様で」
時計を見ると、まだもう少し時間があった。
それを確認してわたしが話を続けようとすると
「高町教導官。
集中を乱されたくないのでお話をなさるのでしたら、余所でやっていただけませんか?」
それを咎めるような言葉が静かに、でもはっきりと辺りに響いた。
「そう、だね。
ごめんねナカジマ陸曹」
わたしはナカジマ陸曹に謝罪すると、あっちへ行こう、とヴァイス君に手でサインを送る。
ヴァイス君は頷くと、歩きだしたわたしの後へと黙ってついて来た。
それからは少しだけ悪くなった空気の中、当たり障りのない世間話だけを交わす。
でも、わたしは喋りながらもずっと別のことを考えていた。
失敗しちゃったな
ナカジマ陸曹は過去に大切な人を・・お姉さんを亡くしているのに
その前でするには不謹慎な話だったよね・・・
・・・・あ、れ・・・?
大切な人を・・・無くす?
誰を?・・・・いつ?
「ど・・・どうしたんっスか、なのはさん?!」
ヴァイス君がいきなり驚いたような声を出す。
「え? ううん、どうもしてないよ」
「ですけど、それ・・・」
ヴァイス君がわたしの顔を指さす。
そこに手を当ててみると、わたしの顔は・・・涙に塗れていた。
あれ・・・わたし、なんで泣いてるんだろう
悲しいことなんか無いのに
辛い事なんて無いのに
なんで、涙が出るんだろう
わからない・・・わたしには、わからない
頭が痛む。
思い切りハンマーで殴られたような酷い鈍痛がわたしの頭を揺さぶっている。
やがて、その痛みに耐えられなくなり、わたしはたまらず手で頭を押さえた。
膝が地面に付く。
一向に痛みは治まらない。
頭の隅にヴァイス君の声が響く・・・
喋らないで・・・頭が、痛いよ
喋ろうとするが、声はまるで出ない
なんで・・・こんな・・・
誰か・・・誰か、助けて・・・
そこで、わたしの意識はぷつりと切れた糸のように
突然に途切れた。
わたしが“また”目を覚ますと、そこはまだ薄暗さの残る部屋の中だった。
“夢”の中のような頭痛はしない。
体に掛けられた毛布を跳ね除け、辺りを見回す。
時計が示す時間は朝の六時前、そろそろ朝日が昇る頃。
でも、部屋の中には・・・わたしの他に誰も居なかった。
隣に居たはずの、わたしの手を握ってくれていたはずの、フェイトちゃんがいない。
「ーーーーーーーーっ!!!!」
声にならない叫びが口から漏れた。
わたしは近くに転がる毛布やリモコンを蹴り飛ばし
寝起きのままならない体でフラフラとよろけながらも部屋のドアを開ける。
「フェイトちゃん!」
居間には誰の姿もない。
「フェイトちゃん!」
お手洗いにも居ない。
わたしは次々と乱暴に他の部屋の扉を開けていく。
それでも、フェイトちゃんの姿は見付からない。
「なのは?!」
「フェイトちゃん!」
そんな中、フェイトちゃんの声が何処からか聞こえた。
わたしは、その僅かな声を頼りに探すしていく。
すると、お風呂の中から微かなシャワーの音と、光が漏れているのに気が付いた。
お手洗いは思い付いても、お風呂は完全に失念していた。
今更になって自分がどれだけ動転していたのかがわかる。
わたしは、そのままお風呂場のドアに手を掛けると
確認の声もかけずに、それを開け放った。
「え!? なのは、ちょっと待って」
湯気と流れ落ちる水の中から、フェイトちゃんの慌てたような声が聞こえる。
でもわたしは、待たなかった。
「フェイトちゃん・・・」
降り注ぐシャワーのお湯の中、服が濡れるのも厭わず
わたしは前に歩を進める。
瞬く間に服は塗れネズミになり、前髪も目を塞ぐように垂れ下がった。
それでもわたしは足を止めない。
距離にしてみればたったの二歩ほど
それだけの距離をいっぱいいっぱいの様相で進むと、わたしは目の前にあるフェイトちゃんの体を
抱き締めた。
いて、くれた・・・
ここにはフェイトちゃんが、ちゃんと“いる”
わたしの傍に、居てくれる。
それさえ分かれば、他の事なんてわたしにはどうでも良かった。
その事実以外の事柄は、流れ落ちるシャワーの水と共に一緒に排水口へと流れ去っていく。
「フェイトちゃん・・・」
「ごめんね、なのは。怖い思い・・・させちゃったのかな」
「うん、目を覚ましたら隣にフェイトちゃんが居なくて・・・
夢の中みたいにフェイトちゃんが居ないんじゃないかって思ったら、いてもたってもいれなくなっちゃった・・・」
フェイトちゃんは、それを聞いてわたしの背中に腕を回すと。
わたしのことを、同じ様にしっかりと強く抱き締め返してくれた。
フェイトちゃんの肌から、直接体温が感じられる。
シミ一つ無い綺麗な肌。
水に濡れて体に張り付く金色の髪。
そのどれもがわたしの知る限り、世界で最も美しいモノだった。
しばらく二人で抱き合ったままシャワーに打たれる。
その中で、わたしはフェイトちゃんの事を見上げるようにして、言葉を紡いだ。
「フェイトちゃん・・・もう、わたしの事を離したりしないで
ずっと・・・どんな時でも、傍にいて・・・」
「なのは・・・」
「そうしてくれるなら、わたし
何だってするよ?
フェイトちゃんになら、フェイトちゃんのためなら
わたし、なんだって出来る」
そう、フェイトちゃんが欲しいもの
したい事、なんだって
わたしは受け入れる。
だから・・・
その言葉に、フェイトちゃんはゴクリと唾を飲み込んだ。
シャワーから流れ落ちる水は、未だに凄い勢いで床を叩く。
その大きな音に比べれば、それはほんのわずかな音のはず
でもわたしの耳には、確かにその音が
聞こえた気がした。
「なのは・・・」
フェイトちゃんがまた、わたしの名前を呼ぶ。
その瞳は、何か迷うように揺れている。
だからわたしは、フェイトちゃんを見上げたまま
黙って目を閉じた。
フェイトちゃんのしたい事、何故か今は凄くわかる気がする。
直接、肌に触れているからなのかな?
違う
きっと、わたしも
して、欲しいんだ。
フェイトちゃんに触れられたい、触れていたい。
そうしたら、もっとフェイトちゃんの存在を近くで感じていられるはずだから
目を瞑ったままそんなことを考えていると
やがて
わたしの唇に、おずおずと少しだけ躊躇うようにして、唇が重ねられた。
ギリギリ先っぽが触れ合うくらいの臆病なキス。
それに少しだけ不満になり
わたしの方からも、わずかに身を乗り出して唇を求める。
そうすると、フェイトちゃんもそれに応えてくれて
次第にわたしの唇を求めるようになっていった。
わたしとフェイトちゃんの初めてのキス。
それは
何だか甘くて
わずかに香ばしい
味が、した。
441 :
なのフェイ:2007/10/17(水) 12:22:14 ID:3d4wnWdC
>>440 うーむ、何気にフェイトのいない世界だとギンガは死んでるのか。
確かにフェイトがいなかったらそうなってたかもしれないなあ。
ごめん、単発とか最初書いておきながら随分と長くなってる。
名前部分をちょい変えました。
読むの回避する人はこれでNGどーぞ
明日明後日くらいには何とか完結できるかな、と思います。
ギ、ギン姉…orz
どうか救いのある結末でありますように
>>442 “筆が走る”とか“キャラが勝手に動き出す”とか言う奴ですね
むしろ書き手側としては羨ましい限りかとw
無理に期限を決めて纏ようとすめるよりは、
今の勢いを大切に書きたいこと全部書いちゃった方が良いと思いますよ♪
19歳であんな仕事してるんだから、そりゃ情緒不安定になって
心が病んだりするだろうね。
なのはもフェイトもお互いが存在して初めて成り立つんだな(涙)
>>441 空港火災時に助けられる人員が他に居ないので、十中八九助からないです。
>>444 筆はほぼ常時走ってます
ただ、疾走迷走暴走と三種類あるだけでorz
勢いだけが取り柄だったりします。
関係ないけど
なのは世界で女性に人気が高そうな女性キャラって
シグナム、カリムが二強かな?
>>447 シグナムは人気ありそうだな
かっこいいし胸大きいしw
ちびだぬ…もとい、はやてもそこそこ人気あるのではないかと
なのははかなり人気があるんじゃないの?
スバルフィルタがかかった上での描写だからよく分からんけど
なのはさんフツーに好きです
>>450 なのはさんって、なのは世界の中じゃあんまり美人の部類に入らないと思うから(中の上か上の下くらい?)
憧れとか人気とかより凄く良い人な先輩的ポジションかと思ってた
はやてやスバルは素で人懐っこいから人気ありそうだな
なのはさんもどんな人にも優しく出来るからな
フェイトは人見知りで友達少ないといいな
そしてなのはさんに依存しまくると
なのはさんもフェイトにはついつい意地悪になっちゃうと良い
もちろん性てk(ry
フェイトさんは普通に美人さんだよね?
執務官って職業と容姿のせいでちょっと高嶺の花扱いされてそうな
イメージがある
中学あたりから隠れファンもいそうな感じ
基本的に5人組は人気ありそうだよね
なにょはの可愛さとカッコよさは異常だろ…
>>454 靴箱にラブレターを入れられて困り顔のフェイトさんを妄想した
もちろん、同性な
フェイトは同性にモテそうだなw
じゃ4期は「なのはさんが見てる」で
フェイトさんはモテモテだ
上履きを取り出そうとしたら妙なものが目に入った。
薄い桜色。上履きの上にそっと置いてある。
どう見てもラブレターなのになのはの色だ、と呑気に考えていた私が悪い。
「あれ?それ何、フェイトちゃ…」
「え?あ、な、なのは…」
<<はやて!助けて!>>
<<へ?ああ、なるほどな…。>>
フェイト・T・ハラオウンからSOS信号が来ています。
どうしますか?
助ける(被害大。命の保障はありません。)
ニア助けない(被害小。生贄はばっちりです。)
<<ごめん、フェイトちゃん。堪忍な。>>
<<はやて〜!!>>
なのはさんが見てる 完
460 :
304:2007/10/17(水) 23:33:55 ID:iGswutV8
なんだかあまりにも短すぎるのでこれから別のを投下しようと思います。
なのフェ+ヴィヴィオのほのぼの家族もの。
9回に分けて投下します。
管理局の一室。機材の影に隠れるように小さな塊がこっくりこっくりと船を漕いでいた。
がくり、と頭が傾き後頭部がごちん、と壁に当たる。
頭を抑えて悶絶する。しばらく経つと痛みはましになった。
痛かったよぅ、ママ…。ママ…?
なぜ管理局にヴィヴィオがいるかというとフェイトに会いに来たのだ。
次元航行隊に復帰したフェイトは家を空けることが多く、ヴィヴィオもなのはも
寂しい思いをしていた。
図らずも今日はなのはが休日で家に二人でいたときに通信が入り、今日久しぶりに帰ってくる。
しかももう地上本部に着いているそうな。
通信が終わって二人で喜んでいると、むくむくと早く会いたいという気持ちが大きくなってきた。
それでなのはの目を盗みこっそり侵入したのだ。
しかし流石管理局。広い広い。
幸いにもヴィヴィオが捜索を始めた場所は人がいなくて見つからずに歩き回れたが
あまりの広さに次第に疲れていき、適当な部屋に入って休憩するつもりが
知らず知らずの内に居眠りをしてしまったらしい。
まだ多少痛むのを堪えながら捜索活動を再開しようとしたところで扉が開いた。
あ!フェイトママ!
丁度フェイトが何人もの局員と連れ立って部屋に入ってきた。
声を掛けようとしたがいつもの違う様子に圧倒される。
何人もの人に囲まれながら話をし、てきぱきと指示を出し全体をまとめ、
安心させるかのように笑みを零したかと思うと真剣な顔で何かを訴えかける。
それはヴィヴィオが見たことのないフェイトの仕事の顔だった。
ママかっこいい…。
終始うっとりと見惚れているとずいぶんと時間が経っていたようだ。
さっきはそれなりに賑やかだった部屋はフェイトと男性局員の二人だけになっていた。
今か今かと出て行くタイミングを待っているヴィヴィオをしり目に
フェイトに男性局員が近付いていく。
「執務官お疲れ様です。どうですか?この後食事でも…」
「ああ、すみません。今日はちょっと…」
…なんかあの人やだ。
それにフェイトママ困ってる。
帰りたそうにしているフェイトを尚も引き止めようとする男性に
堪りかねてヴィヴィオが飛び出す。
「フェイトママー!」
「ヴィヴィオ!?」
フェイトママはだめなの!
フェイトママはなのはママとヴィヴィオのなの!
駆け寄ってくる小さな体をフェイトが抱き上げる。
首に手を回し顔を見ると案の定驚いた顔をしている。
「来ちゃった♪」
「き、来ちゃったって一体どうやって…」
「ママお仕事終わった?まだ帰れない?」
「いや、終わったから帰れるけど…。
あ!ヴィヴィオそういえば…」
フェイトが何かを言おうとする直前で男性が声を掛ける。
「執務官?その子は一体…」
「あ、すみません。ヴィヴィオご挨拶は?」
そっと降ろされると男性をじっと見る。
この人あんまり好きじゃないけどちゃんと挨拶できないと
ママ困っちゃうよね…。
「はじめまして。高町ヴィヴィオです。」
ぺこりと頭を下げる。
するとなぜか男性の顔が青くなった。
「た、高町?もしかして高町教導官とフェイト執務官の…」
「はい。そうです。」
さらに顔が青くなる。
ヴィヴィオは初めて血の気が引いていくところを見た。
「はは、そうですか。お二人の、高町教導官の…。
あ、すみません。引き止めてしまって。」
「いえ、こちらこそいきなり失礼しました。
申し訳ありませんが、この子もいますし今日は…」
「ええ、ええ!勿論分かっています!
高町教導官もお待ちでしょうし、後のことはご心配なく。どうぞお任せください。」
「すみません。よろしくお願いします。」
青い顔のままにこやかに告げる男性に何度も深く頭を下げるフェイトを見て
見よう見まねで同じように頭を下げる。
それにしてもこの男性。なのはと何かあったのだろうか。
「ヴィヴィオ、なのはママから聞いたよ。勝手に出歩いたらだめだよ。
なのはママすごい心配してたよ。」
「んー…ごめんなさい。でもママに会いたかったの…。」
車に向かう最中めっとフェイトが少しだけ怖い顔をする。
フェイトママに怒られた。フェイトママいつも全然怒らないのに…。
しょんぼりしているとぽんと優しく手が頭に置かれた。
「フェイトママは怒ってるんじゃないよ?ヴィヴィオのことが心配なの。
会いにくるまでに危ないことがたくさんあったでしょ?
ヴィヴィオ怪我しなかったかな、って心配してるんだよ。」
「ぅぅ…ごめんなさい…。」
フェイトの顔はもう怖い顔をしていなかった。
ママほんとに怒ってなかった。よかった、ってほっとしてる。
ごめんなさい。心配かけてごめんなさい。
「ごめんなさい…。ぇっく…」
「ああ、ほら泣かないで。無事でよかったよ。でももうこんなことしちゃだめだよ。
ママと約束できるかな?」
「ぁい。ひっく…できましゅ…」
「いい子だね。さ、帰ろっか。なのはママも待ってるからね。」
そう言うとヴィヴィオを抱き上げる。
こくんと頷くとヴィヴィオはぎゅっと強く抱きついた。
家に着くとなのはが外で待っていた。
泣き疲れて寝てしまったヴィヴィオを受け取ると心底ほっとした様子で
フェイトに体を預けた。
「いなくなったって聞いて心臓止まるかと思ったよ。」
「ごめんね、フェイトちゃん。私が目を離したばっかりに…」
「なのはのせいじゃないよ。」
とりあえず外ではなんなので家に入る。
ヴィヴィオをベッドに寝かせ、上着を脱ごうとするとなのはが脱がせて
ハンガーに掛けてくれる。
「ごめんね。ずっと捜すことに夢中になっててご飯作ってないの。」
「いいよ。家に帰ってこれただけでも私としては嬉しいからね。」
ヴィヴィオの寝顔を見る。涙の跡が痛々しい。
目元も擦ったのか少し赤くなっている。
「ヴィヴィオ、私に会いたくて来ちゃったんだって。次元航行部隊(うみ)は
あんまり帰れないし、やっぱり寂しい思いさせてるんだって痛感したよ。」
仕事仕事の毎日。大変だが自分で決めたことだ。
でもそれでヴィヴィオに寂しい思いをさせていると思うとこのままでいいのかとも思う。
「なのはもごめんね。一人じゃ大変でしょ。」
「ヴィヴィオ甘えん坊だけどあんまりワガママ言わないから大丈夫だよ。
でもフェイトちゃんがいないのはやっぱり寂しいかな…ってあ、ごめん。」
なのはが慌てて口を塞ぐ。安心したせいで今まで言わなかった本音が
ぽろりと零れてしまった。
それを聞くとますますこのままでいいのかという思いが強くなる。
「もう少し家に居られるように異動願い出そうかな…。」
「そんな、せっかく復帰したのに…。」
「いいんだよ。私も二人と一緒にいたいから。」
「フェイトちゃん…。」
なのはの頬に手を当てると少し冷たかった。
多分見つかったと連絡した後も気になって外で待っていたんだろう。
暖めるように撫でると心地よさそうに目を閉じる。
「なのはも寂しかったのに気付けなくてごめんね。」
「ううん。いいの、フェイトちゃんだって大変なんだから。」
「すぐに異動は無理だけどなるべく早く実現できるよう頑張るから。
だからあと少しだけ、待っててくれる?」
「…うん、待ってるよ。ヴィヴィオと一緒に。」
両手で頬を挟み優しく引き寄せると残り数センチというところで止める。
お互いの息遣いは容易に分かるはずなのになのはは目を開けなかった。
ありがとう、と小さく呟いてまた近付くと、今度は触れるまで止まらなかった。
「おはよー。フェイトママ。」
「んーおはようー…」
元気のいいヴィヴィオに挨拶を返すが実のところあまり頭は動いていない。
昨日は夕食抜きだったので腹ぺこであることも拍車をかけている。
朝はどうも苦手だ。これは睡眠時間の問題ではなく生まれ持った性質である。
だから毎朝寝坊せずせっせと朝ご飯を作ってくれる奥さんには感謝してもしきれない。
「おはよう、フェイトちゃん。今出来るからね。」
「おはよう、なのは。いつもありがとう。」
しばらくするとテーブルに朝食が並べられる。
白米のご飯、大根のみそ汁、焼き鮭、たくあん。
今日は純和風らしい。おそらくヴィヴィオのリクエストだろう。
初めはおっかなびっくりだったヴィヴィオも最近はむしろ和食のほうを
食べたがったりしている。
「やっぱりなのはの料理は美味しいな…。」
「もう、フェイトちゃんたら。」
このやり取りも毎度お馴染みである。そしてそのやり取りを箸の使いも様になってきた
ヴィヴィオがにこにこ見ているのもいつものことである。
さっき挨拶したときも思ったが昨日あんなに泣いたのが嘘のようだ。
後を引きずるかも、と密かに心配していたがこれなら大丈夫だろう。
「ご馳走様。」
お腹がいっぱいになったら今度は出勤準備。なのはも休みは昨日までなので
一緒に出勤である。先に準備を終わらせて車のエンジンを暖めておこうと
外で出ると同じく準備を終えたらしいヴィヴィオに呼び止められた。
「フェイトママ、お仕事変わるの?」
「え?うん、そうだね。もっと家に居られるようにちょっと
変えてもらおうかなって思ってるんだけど。」
「そうなんだ…。」
もしかして聞かれていたのかな、と思ったがそれ以上は聞かなかった。
答えを聞くとしばらくもじもじとしていたがふいに顔を上げる。
「あのね、フェイトママがいないと寂しいけど、大丈夫だよ。」
「え?」
「なのはママとちゃんと待ってるから。いい子にして待ってるから。」
「ヴィヴィオ…。」
「もうあんなことしないから。だから大丈夫…。
だから無理にお仕事変えなくてもいいよ。」
多分それはヴィヴィオの大きな決意だったのだろう。
甘えん坊のヴィヴィオが寂しいのを堪えて言っている。
その娘の成長が、フェイトは嬉しかった。
「…ありがとう。でもフェイトママもっとヴィヴィオとなのはママの顔みたいからね。
やっぱりお仕事変えるよ。すぐには難しいけど出来るだけ早くそうなるように
もっともっとお仕事頑張るからね。」
「そうなの?フェイトママお仕事頑張って!」
「頑張るよ。ヴィヴィオが頑張ってって言ってくれるともっと頑張れるんだけどなー。」
「ほんと?頑張ってね!フェイトママお仕事してるときすっごくかっこよかったよ!」
「ほ、ほんと?嬉しいな。」
そういえば昨日はヴィヴィオとゆっくり話す機会なかったし
今日はもう出勤だ。今のうちに可愛い娘の姿を目に焼き付けておこう。
フェイトがデレデレしているとなのはが来た。
「二人でなに話してるのー?」
「フェイトママはかっこいいって話!」
そうだよー、フェイトママはかっこいいよーとなのはの惚気に
ヴィヴィオがキャッキャと騒ぐ。
なのはも昨日あんなに落ち込んでいたのにその影はなかった。
むしろ落ち込んだ分を取り戻そうといつもより元気そうで安心する。
なのははヴィヴィオの昨日の行動については特に言及しなかった。
もうフェイトが言ってしまったからだろう。今更蒸し返して強く言うこともない。
「ほら、二人ともその辺にしてそろそろ行こうよ。」
「「はーい。」」
助手席になのは。その後ろにヴィヴィオ。
運転はもちろんフェイト。ルームミラーを弄ってるとヴィヴィオと目が合った。
にこっと微笑まれてこちらも微笑み返す。
一つ屋根の下に住んでいても、すれ違いは起こるもの。
それでもまた仲直りしてこうしてじゃれあえる。
フェイトは思った。
家族っていいな。
「今日行ったらちょっとお休みもらえそうなんだ。
どこか遊びにでも行こうか。」
「ほんと?いいねえ、ヴィヴィオどこ行きたい?」
「えっとね…フェイトママとなのはママがいるならどこでもいいよ。」
楽しい休日の計画をBGMにキーを回す。
これを幸せというんだろう。
本日快晴。妻と娘は今日も元気だ。
おわり
GJGJGJ!!
フェイトさんの親馬鹿っぷりが最高ですw
本編でも、あの後いつまでも幸せに三人がいてほすい。
471 :
304:2007/10/18(木) 00:06:35 ID:RHGhvuSH
「仕事で王子様なフェイトにヴィヴィオが惚れる」
という感じのレスをどこかで見かけて出来たものです。
その割にはヴィヴィオのちょっとした成長がメインになってしまいました。
ありがとうございました。
GJです!
ヴィヴィオも良かったけど
>>459が凄く良かったw
ラブレター見られて焦るフェイト可愛いw
ロングバージョン気が向いたら書いてください
GJです。
こういうほのぼのしたのっていいですね。
男性局員かわいそう。
親子愛だなぁ・・・
きっとこんな感じでヴィヴィオは大きくなっていって、
なのはがフェイトに会ったように、フェイトがなのはに会ったように素敵な出会いをするんだろうね
>>471 GJでした!しかしなのはさん、男性局員に一体何をしたんだwww
俺の大好物がキター!
高町家最高。GJ
なのフェイヴィヴィは俺の心のオアシス
ラブレターワロタw
この後修羅場が待ってるんだな
二人してお風呂場から出ると、空にはもう朝日が顔を出していた。
「ふわぁぅ・・・」
情けない欠伸が口から漏れる。
「なのは、まだ眠い?」
「うん・・・ちょっとだけ」
三時間・・・実際はもっと短かったのかもしれないけれど、それだけの睡眠時間ではまだ足りないと体が訴え掛けてくる。
フェイトちゃんはわたしの答えに少し嬉しそうな表情を浮かべると
眠気で少しふらつくわたしの膝裏に手を回し、お姫様抱っこの要領でわたしの体を持ち上げた。
「わ・・・」
突然の行動に少し驚いたけれど
「フェイトちゃん、何だか王子様みたい・・・」
「なら、なのははお姫様かな?」
手を繋いでいるときよりももっとフェイトちゃんを感じられて、わたしは幸せになれた。
「ずっと前に、なのはがわたしの事こうして抱いてくれたことがあったよね」
「うん・・・」
それはもう随分昔のこと、わたしとフェイトちゃんが出会った頃の
わたし達の手が、心が、届いた時の話。
「だからその時のお返しに、いつか同じ様になのはの事を抱いてあげられたらって思ってたんだ」
フェイトちゃんはそう言って、凄く嬉しそうに笑う。
「でも、わたしはお姫様より
お妃様の方がいいな」
「?」
フェイトちゃんはわたしのそんな答えに不思議そうな顔をする。
だから、わたしは教えてあげた。
「王子様が王様になって、お姫様はお妃様になるの。
そうしたら、二人はいつまでも一緒に幸せに暮らせるんだよ。
めでたしめでたし、って」
「なら、眠れるお姫様への目覚めのキスは要らないのかな?」
フェイトちゃんは少し意地悪そうな顔になってわたしに聞いてくる。
でも、わたしも負けずに言い返す。
「夫婦だったら、いつでも好きな時にキスするんだよ」
そう言ってわたしはフェイトちゃんの首に手を回すと、その柔らかな頬に口づけた。
途端にフェイトちゃんの顔が朱に染まる。
さっきあんなにお互いの唇を求め合ったばかりなのに、不意打ちにはまだ全然耐性がないみたいだった。
でも、そんな所も可愛くて
とても愛おしい。
わたしはもう、全部フェイトちゃんのものなんだから
もっと、フェイトちゃんの好きなようにしていいんだよ
だから・・・ずっと、傍にいてね
わたしは言葉には出さずに、心にだけその言葉を浮かべながら
フェイトちゃんの顔を見つめていた。
やがて、ベッドにたどり着くとフェイトちゃんはわたしをそのまま横たえたりはせずに
そのまま一緒にベッドへと倒れ込んだ。
「ふぇ・・・フェイトちゃん?!」
わたしが驚きの声をあげるのも無視して、フェイトちゃんはそのままわたしの体の上に覆い被さっていく。
その目は、熱に浮かされたようにトロンとしていた。
そっか・・・もう、我慢できないんだね
うん、いいよ
フェイトちゃんになら
わたしはもう、何時でも準備できてるんだから
わたしは手を前に広げるようにして突き出し、フェイトちゃんを迎え入れる形を取る。
「でも、はじめてだから
最初は優しくして欲しいな」
そんなわたしの言葉は聞こえなかったのか、フェイトちゃんは思い切り倒れ込むようにしてわたしの体にのし掛かってきた。
「フェイトちゃ・・・苦し・・・」
人一人分の体重が重力の力を加えてわたしの体にかかる。
大した高さは無かったからいいものの、一瞬胸が圧迫され
呼吸が止まった。
フェイトちゃんって普段は冷静なのに、戦闘になると結構熱血で後先考えない戦い方するから
こういうことする時も、そうなのかな
そんな考えが頭の隅によぎる。
本当ははじめては優しくして欲しかったけれど、これがフェイトちゃんの望みなら、わたしはそれを受け入れる。
そうやって意志を再度固め、フェイトちゃんの次の行動を待つが
一向にフェイトちゃんは動かなかった。
1分後
わたしの耳元に微かな音が聞こえてくる。
それはとても穏やかな、寝息だった。
「・・・あれ?」
わたしは、首だけを動かして横を向く。
すると、そこにはフェイトちゃんがわたしの顔のすぐ横で布団に頭から突っ伏したまま
静かな寝息を立てて眠っていた。
そう言えば、フェイトちゃんはさっきも眠る前からわたしよりずっと眠そうにしてたっけ・・・
目がトロンとしていたのは眠かったから
倒れ込んだのは力尽きて眠気に負けてしまったから
お風呂場で燃え上がったはずの炎は、ほとんど残り少なかったロウソクを懸命に燃やし続けていたが
もう少しの所で最後の一片までも燃やし尽くしてしまったようだった。
そんな風にわかってしまうと、何だかとてもおかしかった。
わたしの頬に笑みが浮かぶ。
フェイトちゃんを起こさないように、声は出さず
ただ、わたしはニヤニヤしながら
眠りに落ちるまでずっとフェイトちゃんの横顔を見つめ続けていた。
わたしの上に覆い被さるフェイトちゃんの体を、ギュッと抱き締めながら・・・
夢は、もう・・・見なかった。
とりあえずまだ続くんですが
何だか微スランプ。今日最初書き始めるのに30分以上かかったorz
ハッピーエンドにも行けるような気もしてきましたが。
バッドエンド?も美味しいからなぁ
迷い中。
明日までに終わるかは少々怪しくなってます、ゴメンナサイ
なのフェイが幸せならなんでもww
>>482 GJ!!
楽しませてもらっている身だが、出来ればハッピーエンドを希望したい
悲しそうな、辛そうななのはを見るのは苦しいので
俺はバッドエンド大好物だから、むしろバッドのが見たいかも。
まぁどっちでも◆34IETlJpS6氏の思うままに書いて欲しい。
バッドはバッドなりに寂しさの中にどこか心の温まるものがあればいいよ
なのはとはやて2人で色々苦しくても精一杯生きぬく姿というのも悪くはない
BadEndはだいすきだからよみたいです。
ただ、ただむやみに救いがないんでなく、
ほんの一握りの救いがあると深みがでるかと。
個人的にはハッピーエンド希望!
だが作者さまにまかせる!!
でもバッドエンドにするときは頭に注意書きがほしい
心の準備がないと・・・
リンディ・ハラオウンの憂鬱
今日は久しぶりの早番だった。
フェイトも丁度任務明けで帰ってきていてお休みだし、親子水入らずでお茶でもしようかしら
この前なのはちゃんから貰った宇治茶の良いのがあったはずだし。
そんな事を考えながらスキップして帰り道を行く。
「おう、そこ行くお姉ちゃん。
ごきげんだね、何か良いことでもあったんかい?」
そんな中、道端で唐突に威勢のいい声が上がった。
えぇと・・・・
辺りを見回す
道行く人内訳
男性、二名 子供、一名 お爺さん、一名
・・・・わたし?
わたしは驚いたように呼ばれた方を振り向き、自分を指さす。
振り向いた先には、魚八と言う屋号の付いたエプロンをしたおじさんの姿があった。
「そうだよ、あんただよ、あんた。緑色の髪の別嬪さん」
お姉ちゃん・・・別嬪さん・・・
そうよね、わたしだってまだ4×歳ですもんね
まだまだ肌だってピチピチだし、胸だって垂れていないんだし
「鯛の良いのが入ってんだけど一尾どうだい?」
「いただくわ」
即答だった。
包んで貰った鯛を手に家に戻ってくる。
ついつい買っちゃったけれど・・・いいわよね?
今晩は豪勢に鯛飯にでもしましょう。
そう決めて、家の扉を開ける。
「ただいま〜・・・・あら?」
返答が無いことにわたしは首を傾げた。
靴はあるから帰ってきてはいるはずなんだけれど・・・部屋にいて聞こえなかったのかしら?
そう言えば、なのはちゃんの靴も一緒にあるから
きっと二人で部屋でお喋りでもしてるのね
後でお茶とお菓子でも持っていって上げましょうか
「でも丁度良かったわ・・・二人で一匹は流石に多いものね。なのはちゃんにも食べていって貰いましょう」
とりあえずは鯛を冷蔵庫へとしまい込み、水を一杯口にする。
すると、何だか上の階からガタガタと何かが揺れる音が聞こえてきた。
「部屋の片づけでもしているのかしら?」
気にせずにお茶の準備を始める。
えぇと・・・お茶葉の缶は・・・たしか・・・
音はしばらくしていたかと思うと急に止まって、またしばらくすると鳴り出す。
それは、大きい音から小刻みな小さな音まで様々。
でも、わたしは目の前でゆっくりと湯の中に染み出していくお茶の姿に釘付けで
そんなものは大して気にもならなかった。
ちょww
数分後
お茶の急須と3つの湯呑み、そしてお茶請けの紅葉饅頭をセットでお盆へ乗せる。
あ・・・いけないいけない、ちゃんとミルクとお砂糖も用意しておかないと。
ミルクとお砂糖も忘れずに、これで準備は完璧だった。
「“女の子”同士お茶を楽しみながら三人でお話でもしましょう」
誰も居ないのでちょっとだけサバを読んでみる。
少しだけ満足感に浸ると、わたしはお盆を手に取り
フェイトの部屋へと向かった。
音は未だに続いている。
二階へ上がってすぐの部屋がフェイトの部屋だった。
わたしはお盆を片手に移すと、ノックするために拳を握る。
中からは僅かに話し声が聞こえてきていた。
居ることを確かめて、戸を叩こうとすると
「あンっ・・・ふ・・・んん・・・なの・・・はぁっ」
中から、はっきりとしたフェイトの声が聞こえてくる。
それも、普通の話し声ではなく・・・
嬌声・・・・だった。
「(///////////)」
わたしは慌ててドアに向けて振り降ろそうとしていた手を止める。
このままノックして開けていたら、家庭内で凄く気まずい空気を作るところだった。
わたしの顔は真っ赤に染まり、心臓の動悸は急激に加速する。
それは、久しく感じることの無かった感情だった。
娘の生活をある程度把握しておくのも母親の務め・・・よね?
誰に言うでもなく自分の心に言い訳すると、わたしはフェイトの部屋の戸に耳を当てた。
「なのは・・・ダメだよ、もうこれ以上は・・・腰がっ」
「だって、今回は2ヶ月もおあずけだったんだよ? 家だとヴィヴィオがいるからなかなかこういうこと出来ないし・・・」
だからといってわたしの家をラブホ代わりに使うなと言いたい。
でも、大体の事情は理解できた。
なのはちゃんとフェイトの関係がここまで進んでいただなんて・・・意外だったわ
二人が隠れて(周りにはバレバレなんだけれど)付き合っているのは知っていた。
でも、なのはちゃんは相手の気持ち読むの凄い下手だし、フェイトは・・・・その・・・ヘタレ、だから
わたしはまだ二人とも清い関係のままだと思っていたのだ。
「ねぇ、フェイトちゃん・・・それなら、こっちの方試してみても良いかな?」
「え!?・・・・だって、そっちは汚・・・ひゃうっ」
えぇと・・・うん、これ以上は聞かなかったことにしておきましょう。
わたしはそう心に決めると、そそくさとお盆を手に逃げ出した。
居間へと戻ると、渇いた喉を潤すためにお茶を一杯飲む。
せっかくの宇治茶は、すっかり冷めてしまっていて
あまり・・・美味しくなかった。
夜
「あの・・・母さん、わたし達何か気に障るようなことしましたか?」
夕食の席でフェイトは困った顔をしてわたしに訊ねてきた。
なのはちゃんもその横で同じように困った顔で笑っている。
「あら、どうしてかしら?」
それに対し、わたしはまるでわからないと言わんばかりの笑顔で対応した。
「でも・・・これ・・・・」
フェイトは自分となのはちゃんの目の前の皿を指さす。
皿に載るおかずは、メザシ一匹に具のないお味噌汁、たくあん二切れ、それだけだった。
逆に、わたしの前には巨大なお櫃が鎮座している。
勿論中身は今日買った鯛を丸ごと使った鯛飯。
「ごめんなさいね。今日買い物を忘れてしまって、冷蔵庫にそれだけしか無かったのよ(棒読み)」
フェイトはそんなわたしの対応に諦めたのか、黙って箸を取る。
「ヴィヴィオちゃんは、お姉さんと一緒にこっちのご飯を食べましょうね〜」
「フェイトままとなのはままは、いっしょじゃないの?」
「ええ、二人とも今日はお休みであまり動かなかったみたいだからダイエットですって」
わたしはヴィヴィオちゃんのお茶碗に鯛飯を盛ってあげると、一緒にいただきますをして食べ始めた。
ハブられた者同士、仲良くしましょうね
夕食が終わり、お風呂にも入り終わるとフェイト達はヴィヴィオが眠気を催したために早めに部屋へと戻り、わたしは独り居間に残された。
昼間のことを思い出す。
あの子達・・・あんなにも激しく求め合って、愛し合えるなんて・・・
若いって良いわね、ちょっと羨ましいわ
お風呂あがりの一杯を啜りながら、頭の中でそんな事を考える。
何だか、胸の奥が妙にもやもやしていた。
プルルルルル
そんな中、わたしの携帯が着信音を鳴らす。
えぇと・・・この番号は・・・レティ?
「はい、何かしら?」
「あぁ、居たのねリンディ。良かったわ」
久しぶりのレティの声を聞くと、わたしの中のもやもやが強くなった。
「明後日の会議のことなんだけど、出来たらわたしの代わりに出て貰えないかしら」
「良いけれど、何か用事でもあるの?」
「ええ、旦那の七回忌だから・・・一応ね」
普通なら、そこで別れの挨拶を言って終わりになるはずだった。
でも、今日のわたしは昼間のアレのせいか少し変で
「あの・・・ね、レティ。良かったら今度の休みに会えないかしら? 久しぶりにゆっくり話もしたいし」
「ええ、良いわよ。いつにしましょうか?」
気が付いたら、会う約束を取り付けていた。
熟女百合クルー!?
よっしゃああああああああ!!!
わたしの心の中のもやもやが、変化して火のような形を取る。
それは遙か昔に消えたはずの炎の残り火
でも・・・今なら、またあの頃みたいに・・・・なれるかしら
一番傍にいて、彼女と笑い合った
肩を寄せ合い、一緒の夜を過ごした
あの頃のように
ついぞ忘れていた昔の思い出に浸りながら
わたしは少しだけ、胸の中に宿ったこのもやもやに身を委ねてみるのも悪くない気がしていた。
だって
「わたしもまだまだ若いんだから」
その気持ちを忘れないようにと、今日の出来事を日記に綴る。
明日も明後日も、幸せな一日の記録をつけられることを、願いながら・・・
wktk
おしまい
あれ・・・筆休めのつもりなのになんでこんなに長くなってるんだ?
リンディさんが
自分の家でギシギシアンアンするなのは達やエイミィ達に対しての恨み言を延々と書き連ねるだけのネタだったはずなのに・・・・
GJ!
リンディ母さんもまだまだ若いなぁwww
GJ!!
リンディさんとは意外だった
そして、夕飯にすぐに反映するのが妙に可愛い
書きあがったのでこんな時間にこっそりと投下します
多分5レス分ぐらい
※なのフェイ別居もの、ラブラブだけど一人えちーで百合じゃないです
穴だらけだけど楽しんでもらえれば幸い
503 :
1/5:2007/10/19(金) 03:55:34 ID:xM7KHXKn
――ある本局からの帰り道――
「今日は少し時間もあるし……よし、フェイトちゃんの家に寄って行っちゃおう」
電車の待ち時間に時計を確認すると、そう決めた
電車を折り、住宅街にあるマンションの一室に向かう
その途中で家に連絡を入れる
「はい、高町です……おぉ、なのは〜」
通信画面に映る姿は娘……ではなく、赤い耳のかわいい家族の姿だった
「こんばんは、アルフ。ヴィヴィオも居るかな?」
「おう、今丁度お風呂からあがった所だぞ……ヴィヴィオー、なのはママから通信だぞー」
「ママー」
ドタドタとにぎやかな音が響き、すぐに通信画面に金色が飛び込んでくる
「もう、そんなに慌てて、転ばないように気をつけるんだよ?」
「転ばないよぉ」
「だといいんだけど……それでね、今日はフェイトママのおうちに寄っていこうと思うんだけど、
ヴィヴィオ、いい子にしてられる?」
「フェイトママ、お仕事?」
「うん、一昨日から次元航行艦での任務……
最近忙しかったみたいだから、お洗濯とかしてないだろうし、ちょっと心配」
「うん、わかったよ。ヴィヴィオ、いい子で待ってる」
「ありがとう、ヴィヴィオ…アルフも、いつもありがとう」
「ホントはフェイトの家もあたしが面倒見たいんだけどな」
「それも分かるけど、やっぱり大事な人だから出来るだけ私に任せてほしいな
じゃあ、また後で」
通信を切る頃には、マンションの前に着いていた
「さ…行こうっと」
504 :
2/5:2007/10/19(金) 03:56:28 ID:xM7KHXKn
ノブを回し、鍵がかかっているのを確認すると、鞄から合鍵を取り出しその鍵を開ける
「お邪魔します」
扉をくぐり、明かりをつける
まずは台所へ向かい、冷蔵庫を見る
「日持ちしないものは……うん、買ってないね」
一安心する
以前一度だけ生物を入れたままに任務についていた事がある
(あの時の惨状は忘れられないよ……)
あまりに動転して、思わず直通で通信を入れた挙句、
「フェイトちゃん、これどういう事!?」
と、次元航行艦中に映像を流してしまったのだ
――ちなみにその時の艦長に尋ねると
「思い出したくもない……」
との返事を頂いた――
それはさておき、満足したなのはは寝室に向かう事にした
「あー、やっぱり脱ぎ散らかしてる……」
床にはまとめる時間もなかったのか、パジャマなどがそのまま置いてあり、
ベッドの上にはシャツとスカートがくしゃくしゃのまま乗っている
「もう、自分の家だからって、少し油断しすぎだよ」
つい声に出してしまう
もっとも、主人不在の家で寝室まで潜り込む人なんて居るはずもないが
「さ、お洗濯しなきゃ……」
服を取ろうとベッドに近づくと、遠目には分からなかった窪みが
「あはは、お布団治す暇も、ないよね……」
フェイトが寝ていた印が残っていた
505 :
3/5:2007/10/19(金) 03:57:03 ID:xM7KHXKn
無意識のうちにベッドに腰を下ろす
そのまま窪みにはめ込むように自分の体をあわせていく
「ここに、フェイトちゃんが……」
自分より少し大きい体を想像する
「私の下にフェイトちゃんの跡が……フェイトちゃんの体が……」
ゆっくりと胸に手を当て、そのまま力を込めていく
「痛く、しないんだよ……いっつも焦らしてくるんだから」
脳裏に浮かぶ金色の伴侶の姿を思い描くにつれ、手の動きは激しさを増しそうになる
「ん…あふ……まだ…まだだよ」
一気に達してしまえば楽になるのは分かっている
しかし、なのははそんな経験を未だにしていなかった
「もう……次に……」
(ダメだよ、なのは……もっとその可愛い顔が見たいんだ)
心の中から帰ってきた答えは否
幾度も繰り返された睦みあいが、彼女はここで終わらせてくれないと告げていた
「姿を見せないのに……酷いよ」
胸を弄る手は止めれない、激しくも出来ない
段々と頭の中が痺れてくる
我慢が限界に達し、理性が弾け飛びそうな瞬間に再度の許可を求める
(しょうがないな……いいよ、もっと気持ちよくなろう)
嬉しそうに笑い、唇を近づけて……だが、触れる直前にそのキスは霧散する
「え……」
少しだけ正気になると、ベッドの上だったのだと思い出す
「ひどいよフェイトちゃん……側に居てくれないなんて」
昂ぶった心と体の火照りは治まる気配を見せないが、解消する手段を失ってしまった
「起きなきゃ……」
のそのそと上半身を持ち上げる。すると、指先に木綿の感触が伝わる
「あ、これ……」
それはフェイトの服であった
506 :
3/5:2007/10/19(金) 03:57:36 ID:xM7KHXKn
そっと服を掴み、顔へと近づける
(匂いなんて嗅いでたら、変態さんかな……)
誰かが同じ事をしていたら、多分止めるだろう
けれど、今だけは
「フェイトちゃんが悪いんだよ……中度半端で居なくなっちゃうから」
言い訳をしながら、申し訳なさそうに顔に当てて、匂いを嗅ぐ
ほんの少しだけした香水の香りの中に、フェイトの匂いを感じる
もう我慢をしなくていい
胸のボタンをはずしブラジャーを抜き取ると、空いた手で力いっぱいに自分の乳房を揉みしだく
「あ…んぅ……あふ…気持ち…いいっ」
口元がだらしなく弛むと、唾液がシャツを濡らしはじめる
鼻腔をつく香りが、加速をつけてなのはを狂わせていく
「フェイトちゃん、フェイトちゃん…フェイトちゃん……
もう…ダメ……イッちゃう……」
数度、痙攣するように体が振動するとそのまま支える力を失い、ベッドに倒れ伏す
「はぁ…イッちゃった……ごめんね、フェイトちゃんが居ないのに胸だけでこんなになって……」
気だるさを感じながら股間に手を伸ばすと、既にショーツの外まで湿っていた
「私、すごくエッチになったのかな……一回じゃ足りない…よ……」
スカートを脱いでショーツの中に手を潜り込ませ
「ごめんね。フェイトちゃん、後一回だけ……」
呟いて、再び快感に身を委ねはじめた
507 :
5/5:2007/10/19(金) 03:58:06 ID:xM7KHXKn
ゴウンゴウンと回る洗濯機の音を聞きながら机に向かう
来る途中で買ったノートを開き、その1ページ目にお疲れ様の言葉とわずかのお小言を、
ページをめくった先には、少し恥ずかしい、今日の秘め事を書き綴る
「これでよし。っと」
書き終えると、ノートを閉じて表紙に大きなハートマークを描く
「大好きです」
――貴方に伝えたい、私の気持ち――
※506の名前は 4/5 の間違いです
この後フェイト編につなげられたら良い感じかなーと思っています
同居が良いけどたまには別居もね!!
>>508 GJです。
寝る前にチェックしてなのフェイがあるといい気分で寝られます。
GJ
GJ!
なのはさんったら…
GJ!!
ぶっちゃけなの受けならなんでもいい。
フェイなのでもアリなのでもヴィヴィなのでもなのヴィでもなのティアでもはやなのでも。
そんな俺は少数派?
ここからはバッドエンド?一直線です。
苦手な方はNGどーぞ
朝
“いつものように”なのはを起こしに行く。
もう何年も前から行っている朝の日課。
たまにわたしの方が遅くなる時もあるけれど、仕事で遅くなった時などを除けば大抵起こすのはわたしの役目だった。
「なのは〜、な〜の〜は〜」
朝ご飯の用意を終わらせてからなのはの名前を呼ぶ。
家の中にはわたしの声だけが響き渡る。
いつもなら、これで起きてくるはずなのにしばらく待っても返事さえ帰ってこなかった。
わたしは少しだけ心配になり、寝室へと戻る。
なのはは、わたしが起き出した時と変わらずに
ベッドの上でぐっすりと眠っていた。
寝息も立てずに、まるで死んでしまっているかのように。
「なのは、なのは?!」
なのはの肩を乱暴に揺らす。
それでも、なのはは目覚めはしなかった。
捲れた布団の下から現れたパジャマ姿のなのはの体は、それだけが生きている証だとでも言うように、わずかな呼吸音のみを発するだけで
ピクリとも動かない。
わたしは、やがて諦めたように
なのはの肩から手を離した。
そう
わたしには
いつか、この日が来る事はわかっていた。
でも、それでもわたしは・・・
「なのはを・・・失いたくなかったんや」
誰に聞かせるでもなく呟く。
そして、わたしは宙から取り出したわたしのための本、夜天の書を開いた。
なのはに、最後の選択を・・・させるために
八年前
わたし達の目の前には、明るい未来が輝いていたはずだった。
わたしが、なのはちゃんが、フェイトちゃんが一緒に居て笑い合う。
そんな、ささやかな望み。
しかし、運命は非情にも
わたし達から、全ての未来を奪っていった。
その時の記憶は、今でも尚わたしの胸に黒い陰を落とす。
フェイトちゃんが墜ちた。
シグナムからそんな緊急の連絡を受けたわたしは、現場の仕事を放り出して本局へと戻ってきていた。
この事で降格されることになっても構わない。
わたしにとってはそれ位大事なこと。
「フェイトちゃん・・・フェイトちゃん!・・・フェイトちゃん!!」
既に先に来ていた、なのはちゃんは手術室の壁にすがりつき、必死にフェイトちゃんの名前を叫んでいる。
「なのはちゃん! フェイトちゃんは・・・大丈夫なん!?」
背中にかかるわたしの言葉に、少しだけ正気を取り戻したのか
なのはちゃんはわたしの方を振り向いてくれた。
でも・・・その姿は、痛ましいもので
白かったバリアジャケットは赤に染まり、いつもは笑顔が似合う可愛らしい顔にも血が・・・
塗りたくられたようにこびり付いていた。
「フェイトちゃんが・・・わたしを庇ってくれたの・・・
でも、そのせいでフェイトちゃんの胸から・・・鉄の、爪が・・・にょきって生えて・・・血が、血が・・・・」
「もうええ、もうええから。後はわたしに任せて、少しだけ休み
フェイトちゃんは、きっと大丈夫や」
声と体を震わせながら喋るなのはちゃんの体を、わたしは思い切り抱き締める。
それで少しは安心できたのか、なのはちゃんは緊張の糸が切れたように気を失ってしまった。
腕の中になのはちゃんの体温を感じながら、じっと手術室のランプを見つめる。
服が血で汚れたが、そんな事は気にもならなかった。
やがて一時間ほどの時間が経った頃、ランプから光が消え
中からガタガタと音がし始める。
邪魔にならないようにと、廊下の端へ動くと
しばらくして手術室の扉は明け放たれ、フェイトちゃんの横たわるベッドが
中からゆっくりと姿を現した。
わたしは一緒に出て来た手術医の中に見知った顔を
わたしの騎士の1人であるシャマルの姿を見つけ、フェイトちゃんの容態を訊ねる。
「外傷の方は、何とかなったんですけど・・・リンカーコアの損傷が酷くて・・・」
シャマルが言うには、いくら魔力を注ぎ込んでも受け入れ先の器が壊れてしまっているために
どうしようもない・・・との事だった。
「なら・・・フェイトちゃんは魔法が使えなく、なってしまうんか?」
わたしの質問に、シャマルは悲しそうな顔をして首を横に振る。
「いえ、リンカーコアから漏れ出た魔力が・・・テスタロッサちゃんの体を蝕んで・・・やがては」
シャマルは気を使ってはっきりとは言わなかったが、わたしはその言葉の意味を理解していた。
腕の中で眠るなのはちゃんに視線を落とす。
もし、このことを知ったらなのはちゃんはどうするんやろか・・・
きっと、自分の事を責めて・・・やがてフェイトちゃんの死と共に、ガラスが砕けるようにして自分も壊れる。
そんな闇に染まった未来が容易に想像できた。
「シャマル・・・お願いやから、この事はなのはちゃんには秘密にしておいてくれへん?」
わたしは真剣な顔をして頼む。
もし断られたなら、主として命令することすらも厭わないつもりだった。
でも、シャマルはわたしの気持ちが通じたのか
黙って、頷いてくれた。
やがて、目を覚ましたなのはちゃんに
フェイトちゃんの手術が成功したことを伝えると
安堵したことで、疲労を体が思い出したのか
またすぐに気を失ってしまった。
わたしは自分のバリアジャケットを展開し、なのはちゃんの体を抱き上げる。
シグナムやヴィータならひょいっと素のままで抱き上げれれば格好いいのだろうけど
わたしには流石にそんな力はないから
仕方がない。
そして、シャマルにフェイトちゃんの事を頼むと
わたしは本局のわたしの部屋へとなのはちゃんを運んだ。
レイジングハートに頼んでバリアジャケットを解除して貰い、顔に付いた血を塗れタオルで拭き取る。
白かったタオルは、すぐにその色を赤へと変えた。
そうしてある程度身綺麗にしてあげてから
一つしかないベッドになのはちゃんの体を横たえる。
なのはちゃんはその間ずっと、静かに眠ったままだった。
ベッドに腰掛け、その寝顔を見つめる。
その柔らかそうな桜色の唇に、つい目を奪われた。
あかん・・・わたし、こんな時に何を考えとんのやろ
そう自分の邪な思いを窘めつつも、わたしは次の日の朝が来るまで
そこから目を離せないでいた・・・
数日後
病院からフェイトちゃんの面会許可が下り、わたし達二人は連れ立ってフェイトちゃんのお見舞いに向かった。
フェイトちゃんはまだ集中治療室を出られず、ベッドの上でたくさんの管を付けられながら眠っているだけだったが
その胸は、僅かながらも上下しており
機会には安定した脈拍のデータが流れている。
なのはちゃんは、最初はそのフェイトちゃんの姿に息を飲んでいたが
やがてシャマルの説明により、確かに今フェイトちゃんが生きているということが理解できると、その場にペタンとへたり込んだ。
「にゃはは・・・フェイトちゃんが無事なんだって安心したら、力が抜けちゃった」
そんな風に嬉しそうに笑うなのはちゃんの顔を見て、わたしの心は万力のような力で締め付けられる。
それでも、本当のことなど・・・告げられるはずもなかった。
だから、わたしはその笑顔にとってつけたような仮面の笑顔を返すしか・・・ないのだった。
それからしばらくして
フェイトちゃんの意識が戻る。
容態もある程度安定し病室も通常病棟へと移った。
なのはちゃんはそれを素直に喜び、毎日献身的に見舞いに通っていた。
しかし
「なのは、今日も学校に来なかったわね・・・」
「うん、フェイトちゃんが大変なのはわかるけど、このままじゃなのはちゃんの方まで倒れちゃうよ・・・」
アリサちゃんやすずかちゃんが心配するように、なのはちゃんは学校へまるで顔を出さなくなった。
実家へもここしばらく帰っていないらしく、桃子さん達も酷く心配している。
「なのはちゃん、たまには家や学校にも顔を出さへんと。みんな心配してるんよ?」
わたしがそう言っても
「でも、フェイトちゃんの傍にいてあげないと・・・」
そう答えを返すだけで、けして行動を変えようとはしなかった。
そんなある日のこと、わたしはシャマルから連絡を貰い
フェイトちゃんの病室を訪れていた。
「・・・話って、なんやの?」
「・・・・・・・」
わたしが訊ねても、フェイトちゃんは窓を見つめしばらく黙っているだけだった。
「・・・・・・」
わたしも続ける言葉を持たず、同じように黙り込む。
「はやては・・・・知ってるよね、わたしの体のこと」
「な・・・なんのことやろ?」
フェイトちゃんの口から出た言葉に驚きながらも、わたしは慌てて態度を取り繕う。
でも、フェイトちゃんはそんなわたしの態度など気にもせずに言葉を続ける。
「はやてに、一つだけ頼みたいことがあるんだ」
そう言ってから、フェイトちゃんは俯いてまたしばしの間黙り込む。
言葉を探すように、何かを噛みしめるように。
「もし、わたしが死んだら・・・なのはの事、お願いできるかな」
「・・・・・」
わたしはその言葉を上手く笑い飛ばせなかった。
だから、黙ることしかできない。
「なのはは強いように見えて、本当は凄く打たれ弱いんだ。
だから誰かが傍にいて、見守っていてあげないと・・・きっといつか、心が壊れる。
本当は・・・わたしが何時までも一緒に居て見守っていてあげたいけど
きっと・・・もう遠くない未来には、わたしはなのはの傍にはいられなくなるから・・・だからっ!」
心の奥から絞り出すようなフェイトちゃんの悲痛な声が病室に響く。
自分の命が消える、それを理解しながらもただ思うのはなのはちゃんの身だけ。
そのあまりに強い想いは、わたしの心を圧倒する。
いくつかこの時のために用意していた言葉は、一言も出すことが出来ず
わたしは、ただ大きく頷くだけだった。
そして、しばらくの静寂が病室を包み込む。
そんな時
「フェイトちゃん、お待たせ! 食べたいって言ってたシュークリーム買ってきたよ〜」
ガチャっと静かに開くドアの音とは対照的に、明るく元気ななのはちゃんの声が病室に響き渡った。
「あれ? はやてちゃんも来てたんだ ごめんね、知ってたらはやてちゃんの分も買ってきたんだけど」
「なのは、もうシュークリームはいらないんだ」
フェイトちゃんはそう言ってから窓の方に顔を向ける。
わたしとなのはちゃんにはその表情を伺い知ることは出来なくなった。
そしてフェイトちゃんは言う。
本当は一生口に出したくなかったはずの言葉を、自分の心をノミで削りながら・・・・血を流しながら、言葉を紡ぐ。
世界でただ一人の大切な人、高町なのはのために。
「なのは、もう此処へは来ないで欲しい」
「え・・・フェイトちゃん、どう・・・して・・・?」
それは残酷な言葉、なのはちゃんとフェイトちゃん、二人の心を傷つける・・・悲しい刃物。
なのはちゃんからは何で突然そんな事を言われるのか解らないという戸惑いの気配が感じられる。
「昔助けて貰った恩があるから、黙って友達付き合いもしてきたけど
この前死ぬ思いまでしたんだから、借りは全部返せたよね」
「借りだとか・・・恩だとか、そんなことわたしは考えたことないよ!」
なのはちゃんは今にも泣きそうな顔をして、叫ぶ。
でも、それがまるで耳に入らないかのようにフェイトちゃんはまるで言葉の調子を変えずに続ける。
「なら・・・もういいんだよね。
友達・・ごっこは、もうおしまい」
フェイトちゃんの声に僅かな震えが走る。
この場で第三者なわたしにだけ解るようなわずかなものではあったけれど。
「フェイトちゃん・・・」
なのはちゃんはポロポロと涙をこぼしながら、違うと言いたげに首を振る。
俺も泣いちゃうよう
そして、フェイトちゃんの顔を見ようとその手を伸ばすが
「触るなっ!」
フェイトちゃんの叱咤の声が飛び、届く寸前の手を力無く落とした。
「君・・とわたしはもう他人・なんだから、気安く触らないで欲しい」
「フェイトちゃん・・・イヤだよ。
名前を呼んで・・・君じゃなくて、ちゃんといつもみたいになのは、って」
「・・・・・・・」
フェイトちゃんは答えない。
でも、その沈黙は応えられないが故の沈黙では無く
わたしには、次の言葉のために懸命に堪えているような、そんな風に感じられた。
「なのは」
フェイトちゃんが名前を呼ぶ。
「フェイトちゃん・・・・」
フェイトちゃんが名前を呼んでくれた、それだけのことがなのはちゃんの気持ちを上向かせる。
でも・・・これで、終しまいなんや
「なのは」
「うん!」
フェイトちゃんがもう一度名前を呼ぶ。
それになのはちゃんが応える。
でも・・・それに続く言葉は
「わたしは、君のことが嫌いだよ」
「え・・・!?」
「最初から、好きなんかじゃ・・・なかった」
フェイトちゃんが最後までその言葉を言い終えると、なのはちゃんは信じられないという顔をしながら後ずさる
そして、その体がやがて壁へとぶつかると、ドアを乱暴に開き逃げるように病室の外へと走っていった。
「なのはちゃん!」
わたしが呼び止めても、なのはちゃんは走るのをやめず
すぐにその姿は廊下の角に隠れ、やがて見えなくなってしまう。
わたしは、それを見届けてから病室内に戻った。
「フェイトちゃん、やり過ぎや! あないなこと言うたら、なのはちゃんは・・・」
窓を向いたままのフェイトちゃん肩を掴み、こちらを向かせる。
その顔は、涙でぐちゃぐちゃだった。
「ねぇ、はやて。なのはは・・・わたしの事・・・嫌いになって・・・くれたかな」
「・・・・・・」
「わたしの事、顔も見たくないって・・・わたしのこと・・・忘れて・・・くれるかな」
我慢していたものが決壊して、フェイトちゃんの言葉には涙が混じる。
目は真っ赤に充血し、涙は川のように顔一面に大きな流れを作っていた。
わたしは、その問いには答えられない。
きっと、なのはちゃんはそれでもまだ、フェイトちゃんの事を思っていると
わかっているから。
「はやて、わたしの事はもういいから
なのはの所へ行ってあげて
なのは、きっと泣いてるから」
わたしは、その言葉に大きく頷き返すとなのはちゃんの後を追うために駆け出した。
病室から出る時
「さよなら・・・はやて」
そんなフェイトちゃんの声が聞こえたような気がしたけれど、わたしはそれに返事をしなかった。
したら、もう本当にフェイトちゃんと今生の別れになる
そんな畏れが・・・あった。
でも、結局はその考えの通りに
それが、わたしが最後に聞いたフェイトちゃんの声に・・・なるのだった。
それ以降
わたしもなのはちゃんも、フェイトちゃんへの面会は許されず。
やがて・・・わたし達は中学生になっていた。
わたしは、なのはちゃんの事を『なのは』と呼ぶようになり。
開いたフェイトちゃんの席に・・・なのはちゃんの一番傍に収まった。
そんな折
わたし達があの病室から出て、一年が経とうとする頃
一通のハガキがわたし達の元へと届く。
宛名は八神はやて様になっており
それは
フェイトちゃんの訃報の知らせ・・・だった。
「葬儀は親族だけでって・・・わたし達は死に顔も見れへんのか・・・」
そんな風に悲しく思う反面、フェイトちゃんが居なくなって嬉しく思う感情が僅かながらも心の中にあることに気付き
わたしは愕然とする。
決して勝てないはずだった相手が居なくなった。
なのはの隣はわたしだけのものになる。
そんなどす黒い思いがわたしの心を喰い荒らす。
「大事な友達が死んだいうのに、わたしはなんでこないなあさましいこと・・・・」
想いに振り回されながらわたしが苦悩を続けていると
「はやてちゃん、ただいまー」
本局で相部屋になったなのはちゃんが仕事を終えて帰ってきた。
見ていて……辛すぎるぜ…………
本来ならわたし達は部署違いであることと階級の高さから、別々の一人部屋になるはずだったのだが
わたしが持つ限りの全ての人脈とコネを駆使し、何とか希望をねじ込んだのだった。
わたしは“いつものように”出迎えるため、ハガキをテーブルの上に置き玄関へと向かう。
この時、ハガキの内容を完全に忘れてしまっていたことは
今でも、苦い後悔となってわたしの心の中に残っている。
新妻のように甲斐甲斐しく世話を焼き、荷物を受け取る。
この一年間、フェイトちゃんの願いの通りになのはちゃんを見守り続けて身に付いた習慣だった。
最初は遠慮がちだったなのはちゃんも、今では自然体で荷物を渡してくれる。
そんな小さな一歩が今は何だか凄く嬉しい。
そして
わたしがいつも通りに荷物を片付け、お茶を入れるために居間へと戻ると・・・
あのハガキを手に・・・宙を見つめ崩れ落ちる、なのはちゃんの姿が・・・あった。
「なのはぁっ!」
わたしの声も、もう、届きはしない。
この日
高町なのはの心は
わたしが一年間かけて積み上げたモノと共に
軽々と、砕け散ってしまったのだった。
切ない
今からバイトなのに目が真っ赤(´;ω;`)
なのははフェイトがいないと駄目になるって改めて実感した
その後
心が壊れたなのはに対し
管理局は異例の処置を取る。
戦力としての重要性を鑑みて、違法行為である記憶操作と精神安定剤の投与を決定。
それに、わたし達の手厚い精神的なケアが加わる。
そうして
“フェイト・テスタロッサを知らない”『高町なのは』
が出来上がった。
酷く、歪んだ形で・・・・
でも、それでもわたし達は
わたしは、なのはを失いたく・・・なかった。
とりあえずここまで
今回のラストのは
脳みそ達がまだ生きてる頃なので、あいつらなら裏でその位は軽くやるだろうと思って書きました。
表層記憶の操作はそれ程無茶な技術ってモンでも無いみたいですし。
ここからまた、はやてパートからなのはパートへと移ります。
なんだこれは…辛すぎる…でもGJ
電車の中で涙ぐんでしまった・・・・。
やばいくらい、つらい気持ちになってくる。
悲しい、悲しいけれどGJ………しかし何か裏がありそうだ。
>葬儀は親族だけ
というのに何かありそうだと勘ぐってしまう。
534 :
428:2007/10/19(金) 17:48:34 ID:2eKGKSFc
また救われねえ話だぜ…
しかし俺には出せない雰囲気は尊敬せざるを得ない。
ぶちこわしになるから投下は控えたほうが良いかな?
いいよ!いつでもなんでもこいよ!
書けているんだったらいいんじゃない?
◆34IETlJpS6さんはちょっと休憩するみたいだし
それに悲しい話とお馬鹿な話や幸せな話は互いに引き立てあうものだ
>>536 ああ、アレだな
善哉に塩昆布みたいなヤツ
うわぁ〜(つд・)エーン切ねぇ〜よorz
しかし、ここまで引き込まれる文章を書かれる◆34IETlJpS6 氏まじGJ!
続き楽しみにしてます!
病室のシーンからここまで泣きっぱなし
まじで胸が痛い
GJ
540 :
428:2007/10/19(金) 19:44:15 ID:2eKGKSFc
休憩ってことで投下するぜ。
なのフェイだ。
だが俺が書くからにはただのなのフェイじゃねえ。
「なのフェイ、スバティア前提のフェイティア」
かな。
かといって浮気とか寝取られじゃないのでご安心。
今回はエロよりになっちまった…
スバル、元気?
あたしは執務補佐の仕事にも慣れてきて、やっと楽しくなってきた感じかな。
同僚のフェイトさんもシャーリーさんもとてもよくしてくれるし。
でも、最近ちょっと困ってるのよね…
その、フェイトさんのことで…
ぽんっ
「ティアナ、今日のお仕事終わったかな?」
きた…
あたしはやや迷ったが、「は、はい。あとは明日に回そうかと」
と返答する。
「お疲れさま。…じゃあゆっくり休んでから…
私の部屋にきてね」
「はい…」
今日も「お誘い」をうけたあたしはフェイトさんの部屋に行かなくてはならない。
なのはさんにもスバルにも言えない「遊び」をするために…
>>528 「無敵のエース」として誰からも頼りにされちゃうから、もともとの強い正義感と責任感もあっていつも無理してる感のあるなのはさんだけど
ヴィヴィオの件でフェイトの前だけでは涙を見せたからな
無印での抱擁やA'sの再開を見てもやっぱり互いに特別な存在だとしか思えないぜ
542 :
2:2007/10/19(金) 19:59:15 ID:2eKGKSFc
こんこん
「どうぞ」
フェイトさんの部屋をノックすると返事が返ってきた。
「失礼します」
中に入るとフェイトさんは黒の下着姿だった。
同姓からみてもため息の出る色っぽさでベッドに座っている。
「いらっしゃい。座って」そういって来客用の椅子に座る。
あたしは言われるままに腰掛け、フェイトさんと向かい合うように座る。
これからする「遊び」のことを考えると縮こまってしまう。
いつになっても慣れない。
543 :
3:2007/10/19(金) 20:18:37 ID:2eKGKSFc
「じゃ、始めようか。…ティアナ、あれ持ってきてるよね?」
「…はい」
あたしはポケットに入れてきたあるものを取り出す。
それを取り出して自分につける。
制服に「これ」ははっきりいって格好悪いがはずすこともできるので気にしない。
必要なのはこれについているある物だから。
「じゃ、お願い」
そういったフェイトさんはすでに目が妖しい光を放っていた。
「…わかりました」
いつも最初が恥ずかしいけどあたしは意を決する
クロスミラージュ、いつものお願い。
「yes sir」
「…いきます」
がんばれあたし。
544 :
4:2007/10/19(金) 20:50:07 ID:2eKGKSFc
「こんばんわ、フェイトちゃん」
…今回は噛まなかった。
「こんばんは、なのは」
極上の笑みで返すフェイトさん。
そう…
これがあたしとフェイトさんとの秘密の遊び。
その名も
「なのはごっこ」(命名フェイト)
詳しく説明するわ。
六課解散後、なのはさんと離れることが多くなったフェイトさんは長い航行の間の寂しさと娯楽の少なさからこれを思いついた。
ちなみに私がさっき付けたのがシャーリーさんが作ったボイスチェンジャー。
なぜか蝶ネクタイについてるのよね?
シャーリーさんに聞くと
「ばーろー」
と返された。よくわからない。
以前はシャーリーさんがなのはさん役もこなしていたが、幻影が得意なあたしが来てから強制的にバトンタッチされた。
いきなりフェイトさんに呼び出され、
「ねえ、なのはの幻影出せる?」
と聞かれたことは忘れられない。
おかげで今では自分の顔のまわりになのはさんの顔を張り付けて表情をリンクするなんてこともできるようになった。
自分よりなのはさんを出すのが得意になるなんて…
だめだこの執務官早くなんとかしないと…
>シャーリー
バーローwwwwwwwwwwwwwwwww
下着姿で何やってんだよw
バーローww
フェイトさん、落ち着いて聞いてください
病院いきましょう
549 :
5:2007/10/19(金) 21:42:37 ID:2eKGKSFc
諸事情によりスローペースだが勘弁してくれ。
つまり、今のあたしは
顔と声がなのはさん。
他はあたし。
になっている。
制服に蝶ネクタイつきで。
本人から見れば変なことこのうえないがフェイトさんは満足してるみたい。
ちなみになのはさんになってからはフェイトさんから許可がでない限り素になってはいけない。
やり始めのころは、
「なのははそんなこといわない」
と本気で怒られた。
え、あたしにメリットあるのかって?
…ひ、秘密よ!
それはさておき。
なのはさんになったあたしはフェイトさんと会話を始める。
>「なのははそんなこといわない」
ああ、あの伝説のw
フェイトさんテラワガママwwwww
バーロー→小さいけれど中身は大人
つまり、機動六課の任務中に未知のロストロギアの光を浴びて
外見だけが小さくなっちゃったなのフェイ(外9内19)
553 :
6:2007/10/19(金) 23:20:07 ID:2eKGKSFc
「なのはは今日忙しかった?」
「うん。前よりぜんぜん人数が多くてあまり一人にかける時間が少なくなっちゃって大変だよ〜」
「男の人も多いんだよね、なのははかわいいから心配だな」
「大丈夫だよ〜私はフェイトちゃん一筋だもん♪」
「なのは…」
一応いっておくとなのはさんの部分はすへであたしだ。
そこ、想像しない!
会話も一息ついたところで、フェイトさんがなにか持ち出してきた。
「なのは…ちょっとこれ、着てくれないかな」
そういってフェイトさんが差し出してきたのは、
カジノで女の子が着ているユニフォームの一つ、
つまり、
バニーガール
だった。
554 :
7:2007/10/19(金) 23:22:21 ID:2eKGKSFc
「お願い、なのは」
…フェイトさんはなのはさんといつもこうなんだろうか。
頭痛くなってきた…
「わ、わかったよ。じゃあちょっと着替えてくるね」
もちろん方便だ。ここから脱出するための。
あたしにもプライドがある。
するとすかさずフェイトさんが爆弾を落とした。
「なんで?ここで着替えてよ、なのは。
私たちは隠し事なしなんだよ?いつもそうじゃない。」
なんか明日から上官の見方が変わりそうだわ…
いくら同姓とはいえ、ストリップは恥ずかしすぎる。
これを着るなら下着も脱がないといけないのだ。ネクタイははずさなくていいのが泣けた。
さすがに抗議しよう。
素に戻ってしまうがかまうもんか。
「ふぇ、フェイトさん!
さすがに勘弁してください!」
よくいったあたし。
後のことは考えるな。
しかし、フェイトさんは怒っていなかった。
それどころか妖しい笑みを浮かべて胸から蝶ネクタイを取り出した。
まさか…
555 :
8:2007/10/19(金) 23:25:07 ID:2eKGKSFc
「ティア、わたしたちの間に秘密なんてないよね?」
とスバルの声で言われた。
素になったことを後悔した。
いけない。
流される。こらえろあたし。あれはフェイトさんだ。プライドを守れ。
しかし無情にも次弾が発射された。
「ティアのかわいいとこ見たいな…」
あたしに反抗する力はなかった。
プライドもなかった。
その場で肩を落とすと服に手をかけた。
下着を取り払った時点でフェイトさんの息が荒くなった。
そして
「なのは、きれいだね」
と言った。
喜ぶべきなのか泣くべきなのかあたしにはわからない。
そうしながらも着終わった。
ちょwwwやりたい放題wwwww
557 :
9:2007/10/19(金) 23:28:24 ID:2eKGKSFc
「ど、どうかな?フェイトちゃん?」
精一杯ポーズしてみた。
なのはさんは笑っているが、あたしの心は雨だった。
「かわいい、かわいいよなのはぁ〜」
えらく興奮して鼻血をおさえながら凝視している。
おさわりは禁止なのがルール。
フェイトさんはバニー姿のあたしを見ながら息を荒くしながら見ていたが急に
「…ティアナ、ありがとう。今日はもういいよ」
いきなり素に戻り、ねぎらいの言葉をかけてきた。
「は、はい」
「もう着替えて部屋に戻っていいよ。いつもありがとうね」
なんか不自然なほど素に対応されている。
それに恥ずかしくなったあたしはすぐに魔法をとき、服をつかみ退散する。
「し、失礼します!」
挨拶だけして部屋を出る。
途中、
フェイトさんが素でしゃべってる時からずっと自分のショーツに手を入れていたこと
後ろのほうで衣擦れの音やなにかをかきまわすような水音が聞こえたこと
は忘れようと思った…
558 :
10:2007/10/19(金) 23:32:44 ID:2eKGKSFc
次の日。
あたしはシャーリーさんを捕まえていた。
なのはさんごっこを代わっている報酬をもらうために。
「じゃあ、シャーリーさん。今日仕事終わったらあたしの部屋までお願いします」
「う、うんわかったよ」
そう、今日はあたしの番。
フェイトさんから教えてもらったいけない遊び。
「きょうの「スバルごっこ」はどうしようかな…」
どんな美人でもこんな上官いやだwwwww
終わった…
次元航行中は娯楽が少ないと思うから大変だと思うんだ。
お互いがふれあわずにエロ空気を出すのは大変だわ。
>>560 GJ
神職人大杉だろ
しかし結局同類かよwww
ちょ、オカズ!
GJ!
このやりとりをなのはさんに通信で送ったらどうなるだろうか・・・
シャーリー、フェイトよりはティアナに付き合う方がまだマシと考えた訳だなw
>>563 今度はティアナにCFSじゃなくSLBが飛んでくる
フェイトさんは腰が立たなくなるまでおしおきされる。
二人ともやばすぎるw
パワハラ、セクハラってレベルじゃねーぞw
そして重傷を負ったティアをレスキューしにスバルがやってくる…
…完璧な作戦じゃないか
((・x ・)x)) 職場セクハラとか、ほんまけしからんわ!
どのくちがほざくかこのチビだぬきめ
それはともかく◆34IETlJpS6氏も428氏もGJ!
◆34IETlJpS6氏とか今日1日ずっと書いてたんでしょ?凄い根性だな。
◆34IETlJpS6氏って面倒くさいから俺は「みよちゃん」って呼ぶぜ
じゃあ俺は三枝って呼ぶわ
ETでいいや
574 :
名無しさん@秘密の花園:2007/10/20(土) 00:36:46 ID:MEHehhIM
みよイエティジャパネット三郎で
僕のみよ
>>575 富竹自重
もうそろそろこの話題終わらせようぜ
結論は◆34IETlJpS6氏は俺の嫁
◆34IETlJpS6氏の人気に嫉妬…は嘘だが
GJなのは間違いない
呼び方はテキトーでどぞー(・ω・)/
今日はちょい忙しいので続き書けるのは夕方以降になりそです。
>>569 移動中に書いたりしてるので、昨日だと実質は4時間くらいだと思います。
何だか最近はやてが割を食い過ぎなので、たまにははやてのハッピーストーリーも書きたい
そう思ってはやての嫁候補を考えてたんですが
1,カリム 2,ヴィータ 3,リィン 4,シグナム 5,シャマル
あれ・・・カリム以外ヴォルケンしかいない?
>>580 つすずか
そういやこの間買った百合同人で
1ページだけど、はやてがヴォルケン3人と3重婚した上で
リインツヴァイにセクハラするというのを見たな
前のほうでなのはが七重婚してたけど
はやてはいくついけるかしら?w
582 :
560:2007/10/20(土) 10:14:02 ID:cwYljRHf
>>580 つリィン1
一度夢落ちネタではやて+四人+リィン2+リィン1+アギト+カリムをやろうとしたんだが…
SS03聞く限りだと泣き入りそうで難しい…
>580
もうヴォルケン全員と結婚しちまえばいいよ。
ここではやフェイ好きの俺が登場
あの身長差は燃えるだろ
普段はやてさんはフェイトいじりまくりだけど、夜は凄い可愛くなるんだよ!
はやフェイはなのはが蔑ろにされなきゃいけるかな・・・・・
魔の三角関係はやめて欲しい
逆に考えるんだ
なのはさんと部隊長に可愛がられるフェイトさんを・・・
「んっ・・・なのはぁ・・・・」
「かわいいよフェイトちゃん・・・」
「なんやなんや?なのはちゃんばっかりズルイんやない?」
「あ、ごめんねはやてちゃん。フェイトちゃんがかわいいから、つい・・・」
「まぁええよ。フェイトちゃんが可愛すぎるのが悪いんやからな」
「そ、そんな・・・」
「可愛すぎるフェイトちゃんにはお仕置きせんとあかんなぁ?」
「お、お仕置き・・・?ヤダ!やめてはやて!!なのは助けて!」
「ふふふ・・・悪いことしたらお仕置きだよ?」
「なのは・・・・」
「それじゃあ遠慮なく・・・フェイトちゃんのおっぱいを・・・うへへへ」
「は、はやてっ・・そこ・・・はぁ・・・ダメだよ・・・・っ!」
「うるさいフェイトちゃんのお口はわたしが塞いじゃうの!」
昼間から俺はなにをしてるんだ・・・?
最近のマイブームはなのはさん総誘い受け
>>586 3人の関係を如実に表せてる
そして、おっぱい星人
>>585 魔の三角関係大好きなオレはどうすれば(ry
フェイト→なのは←はやて
これなら修羅場も問題ないな
自分は、なのはは皆にあいされてこそなのはだから
フェイトもヴィータもはやても、みんながなのはのこと好きでいてほしい
とくに今なのヴィにハマってる
そのうち投下するからよろしく
>>593 なのヴィもなのは総受けも大好物。
全力全開で期待してまってるぜ!
組み合わせが総受けでも総攻めでも一向にかまわんが
ハーレムが苦手な俺は異端なのか…?
あー俺もハーレムは苦手だけどな。それって異端なのか?w
俺もそうだな
ヤンデレとかふたなりとかは全然いけるんだが・・・
まー人それぞれだよな
「あ・・・フェイトちゃん、これ可愛いと思わない?」
わたしはお店の棚に置いてあるマグカップの一つを指差す。
それに続いて隣で別の商品を物色していたフェイトちゃんの顔も、その品物へと向いた。
「そうだね、なのはにぴったりの色だし」
そして、そう言いながらわたしに微笑んでくれる。
いつもと同じやり取り。
でもフェイトちゃんの笑顔は今日もとても素敵で、わたしは満足してマグカップを手に取る。
天使の羽と輪っかをモチーフにした柄のついた、ピンク色のマグカップ。
「それにね」
わたしが言葉を続けようとすると、その前にフェイトちゃんの手が伸びた。
「うん、わたしの色のもある」
フェイトちゃんの手の中には同じ柄の黄色のマグカップ。
「もう・・・フェイトちゃんってば、わたしが言いたかったのに!」
「ごめんごめん」
わたしは少しだけ膨れながら、フェイトちゃんは軽く謝りながら
お互いに笑い合う。
そう、わたし達の関係はキスを交わしたあの日から、前よりもずっと近いものになっていた。
このマグカップ以外にも、部屋の中には二人のお揃いの物がどんどん増えている。
お茶碗や服、歯ブラシやタオルにお財布や櫛、それに髪を留めるリボン。
今日のように一緒に買い物をして集めた物が、わたし達の部屋には溢れていた。
でも、パジャマだけは別々。
だってフェイトちゃんと同じパジャマだとスタイルの差がはっきり出ちゃって、何だか少しヘコんじゃうんだもん・・・
まぁその事は置いておくとしても、わたし達二人は間違い無く
幸せだった。
他にも小物をいくつか買ってお店を出る。
これまではただの生活用品にそんなに拘らなかったけれど
今はフェイトちゃんと二人で選んで、二人でお揃いのものを買う。
そして家で一緒の食器でご飯を食べて、一緒にお風呂に入って、一緒のお布団で眠る。
フェイトちゃんの腕に、抱き締められながら・・・
でも、こんなにも幸せだと
たまに怖くなる。
わたしは二人で帰り道を歩く中、繋いだ手を離すと
フェイトちゃんの腕へと抱き付いた。
本当は、町中ではあまり大胆な振る舞いはしないようにしている。
わたし達がお互いに好き同士でも、周囲にはそれを異質として排除しようとする目もあるから。
だから、フェイトちゃんはわたしの行動に少しだけ不思議そうな顔をする。
でも、何も言わずにわたしのしたいようにさせてくれた。
「・・・ありがとう、フェイトちゃん」
わたしは隣のフェイトちゃんにだけ聞こえるような小さな声で礼の言葉を呟く。
抱き付いた腕から、フェイトちゃんの体温を強く感じる。
わたしはその暖かさと、少しだけわたしよりしっかりした腕の力強さに
安堵を覚えていた。
ずっと、今の幸せな時間が続けばいいのに・・・
そう、願った。
でも、運命は残酷で・・・・
わたしの願いは、いつも・・・
届かない
まずは周りの人々の声が消えた。
次に車やお店のスピーカーから流れる音楽等、機械の音が消える。
そして、風の音が消え・・・鳥の羽ばたきも虫の声も、消えた。
やがて、世界から
音が消える。
そして、それに続くように周りの町並みの景色も
だんだんとぼやけていった。
後に残るのは、真っ黒な闇。
そして、その闇の中から・・・・コツコツ、と足音が響いてくる。
この音のない世界で、ただその音だけがわたしの耳へ届く。
「大切な人との二人だけの生活。何もなくても二人でおる、それだけで幸せな毎日」
足音と共に闇から声が聞こえてきた。
悲しい声・・・
わたしにはその声が何かを嘆いているように、悲しんでいるように感じられた。
「現実から目を逸らして、世界を切り捨ててでも・・・譲れんもんがある。認めたくない事が・・・ある」
声は、そこで足音と一緒に一度途切れた。
何かを躊躇うように。
わたしはフェイトちゃんの腕を、ギュッと力いっぱい抱き締める。
この闇の中、離してしまわないように。
置いていかれたりしないように。
「せやけど・・・それは、ただの夢や」
その言葉と共に、石を投げ込まれたガラス窓のように
世界は砕け散った。
わたしの隣にいる・・・・フェイトちゃんの、姿と共に。
闇の中に、わたし達二人の姿がぼんやりと浮かぶ。
わたしとなのは、二人だけの姿が。
なのはは放心したように宙を見つめている。
その姿は、わたしに苦い記憶の味を・・・思い出させていた。
「・・・全部、思い出したよ・・・はやてちゃん」
暫くして、言葉を思い出したようになのはがポツリと呟く。
「そか」
わたしは、短く返事だけを返した。
「フェイトちゃんは・・・もう、いないんだね」
わたしはその言葉にゆっくりと頷く。
そう、フェイトちゃんはもういない。
この世界は、わたしが夜天の書を使って作り出した・・・夢の世界。
7年前
なのはの心は、フェイトちゃんを失ったという事実を知ったために壊れた。
記憶操作と精神安定剤の投与で、一時的には持ち直したものの、ひどく不安定な状態で
そこかしこに感じる記憶の違和感により、段々と心の歯車がずれていった。
わたしはそんななのはを手元に置いておくために、かねてからの構想にあった機動六課を設立。
教導隊からなのはの身柄を借り受ける。
でも、それも・・・全て裏目に出た。
予想以上のジェイル・スカリエッティの力、その前に戦力不足の機動六課は度々苦境に立たされる。
その度に、なのはは禁断のブラスターシステムを使用し
心だけでなく・・・体もまた、ボロボロになっていった。
わたしは部隊長としての職務をこなしながらも、それ以外の時間を全てなのはと過ごすために使い。
今日、この時まで献身的に尽くしてきた。
フェイトちゃんがしていたように、なのはの傍で。
しかし、それだけのことをやっても、やがてなのはの心の負荷は限界に達してしまう。
わたしは・・・それを緩和するために、なのはに夢を与えた。
なのはが一番願う世界を・・・見られる夢を
その効果は絶大で、しばらくの間なのはの状態は大きく持ち直した。
でも、今思えばそれは
蝋燭の火が、消える瞬間にもっとも強く燃え上がるように
なのはの最後の輝きだったのかもしれない。
スカリエッティとの最後の戦いが終わってから2ヶ月の時が経った今日
なのはの意識は・・・この世界から帰ってこなくなってしまったのだった。
だからわたしは、なのはに最後の選択をさせるために
この夢の世界に介入した。
現実の世界で、わたしと生きるか
夢の世界で、フェイトちゃんの幻と生きるかを・・・選ばせるために
「なのは」
わたしは、なのはの名前を呼ぶ。
それはフェイトちゃんがいない穴を埋めるために変えた呼び名。
違う・・・フェイトちゃんに負けないために、同じ呼び方にしたんや
「なに・・・はやてちゃん?」
なのはは辛い顔をしながらも、わたしの声に応えてくれる。
この世界は意識の奥にあるから、気を失ったりすることは出来ない。
いくら辛くても、逃げられない・・・ある意味、残酷な世界かもしれない。
「わたしは、なのはの事が誰よりも好きや。 フェイトちゃんが居なくても、わたしがずっと傍におる。
だから・・・わたしと一緒に、現実へ帰ろ?」
わたしはそう言って、なのはに手を差し伸べた。
もし、この手を取ってくれるのなら
わたしの持つ他の全てのモンを誰かにくれてやっても構わへん
そう、思いながら。
でも・・・
なのはは、悲しそうな目をして首を振った。
「はやてちゃんは・・・はやてちゃんだよ。
フェイトちゃんの代わりになんて、なれないよ」
「せやけど! フェイトちゃんは・・・もう・・・」
「フェイトちゃんは、“ここ”にいるよ」
そう言って、なのはは自分の胸に手を当てる。
この世界は・・・なのはの一番の願いで出来ている。
だから、その答えは解っていたこと・・・
「でも、この世界は現実やない・・・ただの夢や」
わたしは必死に食い下がる。
「わたしにとっての現実は・・・フェイトちゃんが傍にいる世界だよ。
他の世界なんて、それが例え現実なんだとしても
一番大切な人がいない世界になんか・・・何の意味もない」
でも、わたしの必死の言葉も、思いを込めた告白も
なのはの心には、ひとかけらの揺らぎも与えられはしなかった。
なのはの言葉と共に
急速に、世界は元の姿を取り戻し始める。
闇の世界は普通の町並みに戻り、段々と周りがその喧騒に包まれていく。
「わたしの・・・負けみたいやね。 もういない相手に・・・勝たれへんかった」
わたしは・・・握っていた世界の制御をとうに手放していた。
「・・・・ごめんね。はやてちゃんは、ずっとわたしのこと見守ってくれていたのに」
「ええよ、わたしが好きでやっとったことなんやから」
いつものように、手をひらひらと振り少しふざけた様な態度で言葉を返す。
泣いたりなんかは、わたしらしゅうない
「はやてちゃん・・・最後に一つだけお願いしたいことがあるんだけど、いいかな?」
「・・・なんやろ」
「お父さん達に・・・親不孝な娘でごめんなさい、って代わりに謝って欲しいの」
そう、この世界に残ると言うことは大切な家族とも決別することを意味する。
それがなのはにとってどれだけ重いものなのか
七年間共に暮らしてきたわたしには、わかっていた。
「そないな事、わたしに全部任しとき。 後のことは、気にせんでええよ」
だから、ドーンと胸を叩き何も心配しないように言う。
わたしの一番大好きな人には、悲しい顔は似合わないのだから。
やがて、世界が後一つのモノだけを残して完全に元の姿を取り戻すと
わたしは、最後の言葉を『なのはちゃん』に告げた。
もう、フェイトちゃんの真似をする必要はない。
最後はただ、わたしらしく
「なのはちゃん、そろそろ・・・さよならやね。こんな風に言うのも変かもしれへんけど・・・元気で」
「うん・・・はやてちゃんも。長い間、わたしの傍にいてくれて・・・本当にありがとう」
そのなのはちゃんの言葉を聞いて、わたしの姿は段々とこの世界から浮かび上がるようにして消えていく。
意識が・・・現実へと帰ろうとしていた。
視界の端に、大きく手を振るなのはちゃんの姿が見える。
その隣には・・・
確かに、金色の少女の姿があった。
わたしは、それを確かめるとこの世界から
意識を切り離す。
わたしがこれからも生きていく世界へと、戻るために・・・
「はやてちゃん、はやてちゃん。 大丈夫ですか?」
わたしの意識が現実へと戻ってくると、最初に聞こえてきたのはわたしの体を揺するリィンの声だった。
せや、わたしが夢にはいるときの管制をリィンに頼んどいたんやったっけ・・・
「リィン、大丈夫や。ちゃんと戻って来れたんやから」
そう言ってから、眠り続けるなのはちゃんの身体へと目を向ける。
「なのはさんは・・・戻ってきてくれなかったんですか?」
リィンの問いに、わたしは答えなかった。
結果は明らかに、目の前にある。
「わたし達じゃ・・・なのはさんの支えにはなれなかったんでしょうか・・・」
「そやない、時間や、行為の問題やなくて・・・なのはちゃんが・・・最初から選んどっただけなんや。
フェイトちゃんと、生きることを。
多分、本人も最近になるまで自覚してへんかったんやろうけどな」
だから、わたしは八年間かけても勝てなかった。
最初から勝ちが決まっとるなんて、とんだ出来レースやね
少しだけ自嘲する。
でも、なのはちゃんを好きになったことはわたしにとって後悔することじゃなかった。
なのはちゃんがフェイトちゃんを望んだように、わたしもなのはちゃんを望んだ
それが例えハッピーエンドには終わらなかったとしても、わたしの中に確かにあった想いは否定したくない。
「フェイトちゃん、なのはちゃん、ごめんな。一度だけやから・・・これくらいは、許してや」
そう謝罪してから、最後にわたしは眠ったままのなのはちゃんの唇に口付けを落とした。
なのはちゃんは目覚めない。
わたしは・・・なのはちゃんの王子様にはなれなかったから。
わたしにとっての初めてのキス、それは・・・悲しい、涙の味がした。
「リィン、行こか。みんな心配しとるやろ」
わたしは心配そうな顔で見つめてくるリィンに声をかけると、開いていた夜天の書を閉じる。
リィンを連れ出て、この部屋に鍵をかける。
わたしの心に残る・・・思い出も一緒に
この空っぽの部屋へと封じ込めて・・・
たとえ誰かを失っても、わたし達は・・・この世界で明日へと向かって生きなければならない。
だから、わたしはもう振り返らなかった。
一歩ずつ、足を前へ踏み出す
わたし達の
今を、生きるために
BADEND。
ただ
シグナム曰く
「でも、世界は二人だけで構成されているわけじゃないよ」
>◆34IETlJpS6
連載おつかれさま
BADだと言うので覚悟して読み続けました
もっと、ぐちゃぐちゃ・ドロドロかと思ったけど、
「やっぱり、なのはさんだな」というのが感想
>>609 そういえば昔のエロゲってBADENDの後必ずヒントコーナーがありましたよねw
最近だと某虎道場くらいしか思いつきませんが
それはともかくお疲れ様でしたーぐっじょぶですよー
>>609 GJ!
ちょっマジで途中色んな穴から水がとまらんかったよ・・・
>>609 GJです!なのはさんもフェイトもはやても、皆切なすぎて目から変な汁が出てきてるんだぜ
BADという事はハッピーエンドもあるのだろうか、とちょっと期待。
なにはともあれ、お疲れ様でした!
>>609 GJ!
ちょうど読んでるときにランダムでかけてたWinampからSong for friendsが流れてきてかなりきたよ
なんというGJ
救われないけどすごい感動した
もうなのはが幸せならいいや
ハーレムっていうかなのはさんがモテモテなのは大好きだ
てかそれに嫉妬して自分の醜い独占欲に気付いて自己嫌悪、でもそれでもなのはが好きだよ。で、悩みまくるフェイト
そして態度がおかしい自分を心配するなのはを拒絶してしまい、傷付くなのはを追いかけるんだけど、そこには泣きじゃくるなのはを抱き締めて慰める○○○の姿が
的な展開が大好物
GJ
・・・あれ画面がよく見えなくなってきた
いったいどうしてしまったんだろう
世界は、人々が思っているよりもずっと優しい。
一人ではどうしようもないような絶望も
みんなでなら、案外簡単に乗り越えられるかもしれない
二人で無理なら三人で、三人で無理なら四人で・・・
だから・・・一人で抱え込んだりしないで、誰かに話してみよう。
口に、出してみよう。
想いは・・・言葉にしないと、伝わらないのだから
そして、彼女達の絆が本物ならば
きっと、いつか
また出会える。
僕達に出来ることは、僅かな手助けにすぎない。
だが、少しでもそれがあの少女達の
僕の友人達の助けになることを切に願う。
〜無限書庫初代司書長ユーノ・スクライアの手記より抜粋〜
今日はここまで
うん、実はまだ終わらないんだ、スマナイ。
ここからサブ・エピソード→TRUEENDへと進みます。
マジっすか。巡り会うまで時を遡り平行世界の果てまで行きそうな
執務官とエースに蝶期待。
BAD ENDだけど全く救いの無いおわりじゃないとこがいい。
GJでした!!
百年の時をループしても君を迎えに行くのね……wktk
お疲れ様でした
最初は三角関係なのにドロドロしてないなあぐらいだったのに甘かったです
後半に進むたびに切なさに胸を締め付けられました
GJ!
>>624 妄想ってこうですか!?わかりません!
優しく,けれど強い揺れに自然と目が覚める.
寝ぼけ眼でベッドに備え付けてある時計を見てみると,朝の六時.
「ふあぁ……おはよう…フェイトちゃ…あれ?」
私の目が覚めるように,と未だに私を揺らしている彼女―――
フェイト・T・ハラオウンを見て,私は少量の違和を覚える.
世間はまだ眠りについているとはいえ,早朝訓練がある私にとっては六時は,
妥当な目覚めの時間ではあったが…
早朝訓練に参加しないフェイトちゃんにとっては,妥当な時間ではない.
昨夜も遅くまで法務関連の仕事をしていたのだから,
もう少し寝ていれば良いのに…
たまたま,目覚めが早かっただけと,言えなくもないのだが…
……などと思考に耽る私を見つめ,
「どういう事なのかな?…なのは」
などと聞いて来るフェイトちゃんはやっぱり綺麗だな,と思う.
窓から僅かに差し込む光に煌くその金色の髪,
色素の薄い白い肌は地球でいう所の北欧系の美女といった所か.
リラックススタイルのナイトウェアという商品なのだと,
しきりに下着ではないと否定していた黒いそのナイトウェアが,
その肌を際立たせる.
私を揺らしつづけるその白磁の指もまた,綺麗だな,
と思う原因の一つ.意思の強そうなきりっとした瞳は……はて?
「フェ,フェイトちゃん?どうしたの?そんな怖い顔して…」
「なのは……」
寝て起きただけなのに,どうしてフェイトちゃんが怒っているのか,
など私にはわからない.
寝ている間にフェイトちゃんをベッドから蹴落とした…
などという事はないと思うが,
それならどうしてフェイトちゃんは怒っているのだろう?
寝ぼけた頭で考えても,分からない.
私が逃げられないようにがっしりと肩を掴みながら,
フェイトちゃんが近付いてくる.
「それ…それ……なのは!
わ,私というものがありながら!
なんで,そんな…キスマークなんてつけてるのーっ!?」
………なんだか,とっても凄い発言を聞いた気が……
しないでもないんだけれども………
はて?キスマーク…キスマーク……それって,あれだよね?
「キスマークって…何言ってるのフェイトちゃん?」
「証拠はあがってるんだから言い逃れしないで!」
と,言いながら手鏡を私に向けるフェイトちゃん.用意周到な…
「あ……え?えぇぇぇ!?」
「私が知らない間にそんな相手を作ってたなんて
…なのは……なのは酷いよ…」
「ちょ,ちょとまってフェイトちゃん.
何かの間違いだって.私そんな相手いないよ?
じゃなくて,こんなキスマークなんて記憶にないよ」
「…でも,ついてる」
「そ…それは」
記憶にない.一切.全く.これっぽっちも.
そもそも相手もいないのにキスマークなんてつけられるわけもない.
それに昨日寝る前にお風呂に入った時には…
こんなものなかったんだから………あれ?
「私が寝た後に会いに行って…それで,それで
…………私がいるのに,なのはには私がいるのに」
「フェイトちゃん……とりあえず,落ち着いて.ね?」
といったところで,落ち着くわけもなく.
なにやらあたふたあたふたと先程からフェイトちゃんの口から
とっても凄い発言が飛び出しているのは私の気の所為でしょうか?…さておき.
今度は私がフェイトちゃんの肩に手を当て,フェイトちゃんをこちらに向かせる.
瞬間,私の表情を見て,フェイトちゃんが押し黙る.
戦技教導中のような,私の表情を見たからだろう.
これから話す事はとても大事な事なのだと,そう瞳で伝えるように……
「……正直に言うね,フェイトちゃん」
「い,いやっ」
「このキスマークをつけた人はね………」
「や,やめて.なのは…そんなの聞きたくない」
「聞いてきたのはフェイトちゃんの方じゃない……これはね」
言いながら先程受け取った手鏡をフェイトちゃんに向ける―――
「この人がつけたの.私が寝てる間につけたみたいだけど
……寝ぼけてたのかな?ねぇ,フェイトちゃん?」
「え―――?」
「少し―――頭ひや……もとい,訓練付き合おうか?」
「ひぃっ!?」
「いつになく全力全開だな,高町なのは,は」
「なにやったんだ?テスタロッサの奴?」
「さぁな?」
「な,なのはっ!お,落ち着いて!それは拙いって!」
「大丈夫.早朝から変な疑いかけるような子にはおしおきなの!」
「だからってスター……」
「ライト―――ブレイカー!!!!」
いじょー,板汚し失礼っ.
|ミ
>>628 早朝からGJ
なのはさんはフェイトさんと違ってインナー着て無いから危険ですよね
フェイトさんがいつも首元隠れる服着てる理由は
キスマークを隠すためであってほしい
GJ
フェイトさん…どんまい
サブ・エピソード『ハラオウン』
はやてがなのはを追いかけて出ていったのを確認すると、フェイトは誰にはばかる事もなくなり
1人だけになった病室で声をあげて泣き始めた。
「死にたくない・・・本当は、死にたくないよ・・・。なのはの・・・傍にいたい・・・
なのはと一緒の学校にだって行けるようになったのに・・・
でも・・・もうっ!」
フェイトは苛立たしげに思い通りにならない半身を手で叩く。
だが、既にもう自分の下半身は思い通りに動くどころか・・・叩いた痛みさえ感じてはくれなかった。
薄い布団に顔を埋めて泣く。涙だけは、何時までも止まらずに流れていた。
誰もフェイトを助けられない。フェイトは誰に言われるでもなかったが自分の症状を理解していた。
まともに紡げなくなった魔力、次々に動かなくなっていく身体、医師はきっと良くなると言ってくれるけれど
自分の身の異常はフェイト自身が一番理解している。
「なのは・・・わたしを、助けてよ。なのは・・・」
先程酷い言葉を言って追い出したというのに、フェイトの心の中に巣くうのはそれでも尚なのはの姿だった。
でもフェイトにとっての救いとは、救いの象徴はあの桜色の羽を持つ空の少女だったのだ。
それからしばらくして
「フェイト、入るぞ」
コンコン、と律儀にノックと声をかけてから病室へクロノが入ってくる。
フェイトは、泣いていた顔を隠すために頭から布団をかぶった。
それを見て、クロノはため息をつく。
「また・・・泣いてたのか?」
「・・・・・・・・」
クロノの問いにフェイトが黙っていると
部屋の中にクロノ以外もう一人入ってくる足音が聞こえてきた。
入ってきたもう一人の人物は、フェイトのかぶる布団を無理矢理に剥がすと
その顔を、露わにさせる。
「母・・・さん?」
フェイトの目の前にあるのは、自分の母親になってくれた人・・・リンディの姿だった。
そう言えば、フェイトにとってはここへ入院してから始めて顔をみた気がする。
「・・・フェイト。ずっとお見舞いに来れなくて、ごめんなさいね」
リンディの謝罪の言葉にフェイトは首を横に振る。
この優しい人を、傷つけたくなかった。
「ううん、母さんも忙しいんでしょ。わたしは平気だから、お仕事頑張・・・」
フェイトが最後まで言い終える前に、リンディはフェイトの体を抱き締めていた。
「馬鹿ね・・・仕事なんてどうだって良いのよ。あなたの方がずっと大事なんだから・・・」
そう言いながらリンディはフェイトの小さな体を抱き締め続ける。
フェイトは痛いほどに強く抱き締められているのに、痛みなど感じなかった。
ただ、自分へ向けられるリンディの深い愛情だけをその身に感じている。
「母さん・・・母さん・・・!」
フェイトの心の堤防は簡単に崩れ、中に篭もった思いが流れ出てくる。
「 死にたくないよ・・・生きていたいよ!
なのはと一緒にいたい・・・なのはと一緒に生きていきたい」
フェイトのその想いを聞きながら、リンディは心を決めた。
「フェイト・・・一つだけ、聞かせて頂戴。あなたが傍にいたいのは、誰よりも愛しているのは・・・なのはちゃんなのね?」
リンディの言葉に、フェイトは泣きながら大きく頷く。
それに頷き返すと、リンディはフェイトの体を抱き締めたままベッドから持ち上げた。
「母さん・・・何を!?」
「良いところに、行くのよ」
フェイトの問いにちゃんとは答えず、リンディはそのまま歩き出す。
黙りっぱなしだったクロノも、その後に続いた。
「ここ・・・は?」
フェイトは連れてこられた建物を見て、つい声が漏れた。
目の前には、古くも重厚な趣を湛えた石造の巨大な建物がそびえ立つ。
「聖王教会。と言えば、聞いたこともあるかしら?」
「ここの一室をほぼ無期限で借り受けた。勿論それなりの代価は支払うんだが・・・」
「クロノ」
リンディはそれ以上言わないようにと、息子の言葉を止める。
フェイトがその意味を考える暇もなく、一行は建物の中へと歩を進める。
そして、リンディはその中の一室の前で足を止めた。
「フェイト・・・これから、あなたはここで眠るのよ」
「?」
リンディの言葉にフェイトは意味が解らないという風な不思議な顔をする。
「今の君の病は、現代のミッドチルダの技術では治す術がない。だが・・・」
「まだ見つかっていない過去の古代ベルカの技術、もしくは未来の世界でなら
治療できるかもしれないの」
「だから、これで部屋ごと君を凍結させる」
クロノの手の中には、闇の書との戦いで使われた最強のデバイス、デュランダルのカードがあった。
「ただ、ね。一度これを行えば、途中で目覚めることはほぼ出来なくなる。
だから、あなたがわたし達やなのはちゃんの生きている間にこの氷の中から出てこられるか、保証は無いわ。
この方法を取らないなら、死ぬまでにあと一年くらいは時間がある。
その間は最期までなのはちゃんと一緒に居ることも出来るでしょう・・・」
リンディの言葉に迷いが混じる。
「お願いします」
でも、フェイトは迷わなかった。
「いいの・・・? 勧めておいてなんだけれど、あまり分の良い賭けじゃないのよ?」
リンディは、ここまでフェイトを連れてきたというのに最後になって僅かに迷いを見せ始める。
「ありがとう・・・母さん。
わたしは、もしほんの1%でも可能性があるのなら
それに賭けてみたい。
なのはが待っていてくれるかはわからないけど・・・
わたしは、ただなのはに傍にいて貰うんじゃなくて
なのはと一緒に、歩いていきたいから
だから決まりきった絶望よりも、僅かにしか見えない希望の糸にすがりたい」
でも、フェイトの心は決まった。いや、最初から決まっていたのかもしれない。
高町なのはと出会った・・・その日から。
「決まり・・・だな。行くぞ、デュランダル!」
『OK,BOSS』
クロノは話は終わりとばかりにデュランダルを起動させた。
その手には、かつて一度だけフェイトも垣間見た氷結の杖が握られる。
「フェイト・・・君とはたった二年間だけの兄妹だったが・・・
妹がいるっていうのもそんなに悪いものじゃ無かったよ。
僕も兄らしく出来ていたか自信はないが、最後くらいは兄として
君の幸せを祈る」
そう言いながら、クロノはデュランダルを構えて詠唱へと入る。
「ありがとう・・・お兄ちゃんも、元気で」
そう答えると、フェイトは部屋の扉を開ける。
中は、何もないガランとした寂しい部屋だった。
「フェイト!」
そのまま部屋の中へと進んでいくフェイトの背中に、リンディの声がかかる。
それを聞いて、フェイトは振り返った。
「母さん・・・ごめんなさい
あなたの娘にして貰えたのに・・・わたし、母さんに何の恩も返せてない」
フェイトの声に涙か混じり始める。
でも、リンディはその言葉に静かに首を振った。
「あなたはわたしの娘よ!
時間は二年間しか無かったけれど、わたし達は家族だった。
だから・・・それがあなたの幸せなら、わたしはそれを応援するわ
娘の幸せを願わない母親なんて・・・居るもんですか!」
リンディの瞳からも、涙が溢れてくる。
でも、リンディは涙を流しながらもフェイトに笑顔を向けていた。
娘が、不安がらないようにと、心配しないで行けるようにと
>>628 GJ!GJ!
朝から良いもの読ませて貰ったよ!
投下良いですか?
10分レス無いから、良いだろうってことで、誰も覚えてないだろうけど、前スレ812です。
9レスぐらい使います。
浮気というか身代わり的要素が多少含まれますので、苦手な方はスルー推奨。
「ふぅ……」
歩き慣れない本局の廊下を進みながら、一人ため息を吐く。
今回の任務は正直に言って、あまり乗り気がしない。
陸士部隊から次元航行部隊への出向
JS事件により、一層深まった陸と海の確執を埋めるという名目で、このような、陸から海、海から陸への出向が、最近たびたび行われている。
しかし、出向先が上の独断で決められるため、実際の所、いたずらに仕官・下士官の負担を増やしているだけで、現場レベルではJS事件以上に確執を深める要因となっている。
とは言え、今ここで私が任務を放り出しても、何も変わらない。
それに、少し気になることがある。
今回の任務は、父さんがわざわざ私を指名したのだ。
理由を聞いても、「まあ、いいから、行ってみろ」としか答えてくれない。
考え事をしている間に、目的地に着いたようだ。
手元の資料と見比べて、間違いがないことを確認する。
……そう言えば、まだ出向先をちゃんと確認してなかった。
えっと、出向先は……”艦船クラウディア”。
……どこかで聞いたことがある気がする。
だけど、詳しいことまでは思い出せない。
他の部隊員の出向先だろうか。
まあ、無理に思い出す必要もない。
それで何かが変わるというわけでもないし、いつまでもこんな所に立っていると、他の人に迷惑である。
憂鬱な気分を胸の奥に押し込み、中に入る。
「失礼します」
一歩入ったところで、立ち止まり、敬礼の姿勢をとる。
「本日付けで、艦船クラウディアへ出向となります、陸士108部隊ギンガ・ナカジマ陸曹です」
部屋には執務官の黒い制服を着た、どこか見覚えのある金髪の女性。
彼女は私に気付くと、立ち上がり、返礼する。
思わず声が出そうになる。
「クラウディア担当執務官のフェイト・テスタロッサ・ハラオウンです」
そこにいたのは、紛れもなく私の憧れの人、フェイトさん。
……思い出した。
フェイトさんのプロフィールに、”次元航行艦クラウディア艦長の妹”と言うのを載せていた雑誌があった気がする。
「お久しぶり、ギンガ」
『Stand by』
デュランダルから準備が整ったということを知らせる合図の声が出る。
「母さん、下がってくれ」
デュランダル最強の極大氷結呪文、その基本範囲は広大であり、クロノは範囲をこの部屋だけに留めるために
精密な魔力調整を行っていた。
少しでも不安要素があれば失敗する確率も出てくる。
余計な心配は頭に入れたくなかった。
「悠久なる凍土 凍てつく棺の内にて 永遠の眠りを与えよ」
詠唱により魔法は完成する。
クロノとリンディは、最後にもう一度フェイトの方を見つめた。
「「フェイト・・・おやすみ」」
二人で、最後の言葉をかける。
今生の別れになるかもしれないが、さよならは言いたくなかった。
また会える日のために、今は・・・ただ眠れ。
クロノは、最後に少しだけフェイトが自分たちに笑いかけてくれたような気がした。
「エターナル・コフィン!」
クロノの掛け声と共にデュランダルから青い光が放たれる。
一瞬で部屋の内はその光に包まれ、それが収まった後には・・・部屋は部屋でなくなり
金色の少女の眠りを守る氷の棺となった。
クロノは泣きながら崩れ落ちる母親に肩を貸すと、静かに部屋の扉を閉めた。
いつか、この扉が桜色の羽を持つ少女によって開かれることを・・・・切に、切に、願いながら・・・
それから、およそ二時間後。
私は、フェイトさんの部屋にいる。
あの後、簡単な確認をして、帰ろうとした私を、フェイトさんが引き留めたのだ。
「せっかくだし、一緒に食事でもどう?」と。
最初は遠慮して断ろうとしたけど、結局フェイトさんに押し切られて、ごちそうになることに。
連れて行かれた店は、陸士の制服が場違いに思えるほどの店で、正直な話、味なんて全然分からなかった。
だけど、こういう店でフェイトさんと食事をしていると言うだけで、私としては満足というか。
店を出てから、酔った勢いでフェイトさんの部屋で二次会という流れになり、そして今に至る。
……あれ? もしかして、私、フェイトさんに”お持ち帰り”されちゃったのかな?
さっきの食事もちょっと、デートっぽかったし。
と言うことは、やっぱり、この後、あんな事やこんな事を……
「……って、何考えてるんでしょうか」
テーブルに突っ伏して自己嫌悪に沈む。
いつから私は、こんな妄想キャラになってしまったのだ。
「大体、フェイトさんには「私がどうかした?」
なのはさんが、と言いかけた独り言に、返事が来た。
「フェ、フェイトさん!?」
驚いて振り向くと、そこにはグラスとボトルを持ったフェイトさん。
ごめん、確認できなくて激しくぶったぎったorz
俺はとりあえず終わりなので、気にしないで続けて欲しい
「い、いえ、何でもないです」
「そう」
フェイトさんは特に気にした様子もなく、コルクを抜くと中身をグラスに注ぐ。
二つのグラスを、フェイトさんの瞳と同じ色の液体が満たす。
「じゃあ、改めて」
「「乾杯」」
「そう言えば、スバルは今ミッドに居ないんだって?」
二本目のボトルを開けながら、フェイトさんが訊ねる。
「ええ、二年ぐらい前に配置転換で、あ、すみません」
私の空になったグラスに、ワインが注がれる。
「結構忙しいみたいで、母さんの命日ぐらいしか帰ってこないんですよ」
「でも、ティアナにはちょくちょく会ってるみたいだけど?」
「そう! そうなんですよ!」
バンとテーブルに手を付いて立ち上がる。
フェイトさんが驚いて固まっているけど、お構いなしに続ける。
「ティアナの所ばっかりで、私の所には全然帰ってこなくて、しかも、たまに通信が入ったと思ったら、ティアがティアがって。きっと、お姉ちゃんの事なんて、どうも良いんですよ!」
そのまま、ひとしきり叫んで、倒れ込むようにテーブルの上に伸びる。
……ちょっとすっきりした。
「そ、そんなこと、無いと思うよ。多分。……まあ、でも、気持ちは分かるよ」
「フェイトさん?」
どうしたのかな、とゆっくりと起き上がる。
「私が次元航行隊で、なのはが教導隊でしょ? だから、たまに通信で会うのが精一杯なんだよ。それなのに、なのはったらヴィヴィオの事しか話してくれないんだよ」
そう言って、グラスの中身を一気に呷る。
「職場が離れちゃうと、大変ですよね……あ、お注ぎします」
「ん、ありがと」
フェイトさんのグラスにワインを注ぐ。
ついでに、自分のにも。
「六課の頃が懐かしいな……なのはが居て、みんなが居て」
……な、何だか、重たい雰囲気。
ど、そうにかしないと……
アルコールに侵された頭をフル回転させる。
「……そうだ、フェイトさん」
リボンを解き髪を下ろす。
解いたリボンは口に咥え、下ろした髪を後ろ手にまとめる。
「ギンガ?」
いきなり髪を弄り始めた私を、訝しげな表情で見つめる。
しかし、段々と私のやりたいことが分かってきて、表情をほころばせていく。
「なのはさんて、こんな髪型でしたよね」
左側にまとめた髪を、リボンで留める。
「……」
「……」
お互い無言で見つめ合う。
……えっと、そんなに、見入られると、ちょっと、恥ずかしいのです、けど。
「うん、でももう少し……こんな感じかな……」
たっぷり30秒近く見入っていたフェイトさんが動き出す。
立ち上がり、私の髪に腕を伸ばす。
サイドポニーの形を少し整えて、さらに後ろのうなじへ向かう。
「フェ、フェイトさん?」
フェイトさんの顔が目の前にある。
くすみ一つない金髪、少し潤みを帯びた紅い瞳、アルコールで若干上気した頬。
それらが、急にぼやける。
「んんっ!?」
唇に何か柔らかい物が押し当てられる感触。
それがフェイトさんの唇だと気づくのに、少し時間がかかった。
イヤではなかった。
だけど、あまりに突然のことで、体が強ばる。
その強ばった体を、フェイトさんが半ば強引に開いていく。
胸をまさぐられ、唇を割りさいてフェイトさんの舌が入りこむ。
歯列を一つ一つなぞられるたびに、体の力が抜けていく。
少し息苦しさを感じ始めた頃、フェイトさんが唇を離す。
私とフェイトさんの間を透明な糸が伸びていく。
「続き……しよっか」
情欲の炎を宿した紅い瞳が私を覗き込む。
「はい……フェイトさん……」
その瞳に引きずり込まれるように、フェイトさんの言葉に肯く。
私の返事に、フェイトさんは満足そうに目を細め、両手で私を抱え上げる。
まだ、夜は終わらない。
「……あれ?」
目が覚めると、そこは見知らぬ部屋でした。
ごしごしと目を擦ってみるけど、目に映る風景は変わらない。
どうやら、見間違えではないらしい。
もう一度目を擦り、辺りを見回す。
「えっ……」
隣で、フェイトさんが寝ていた。
全裸で。
「――っ」
慌てて、後ろを向く。
な、なんで、フェイトさんがっ!?
しかも、なんで裸……って、あれ……? 私も裸?
「…………」
寝起きの頭をフル回転させ、昨日のことを思い出す。
確か、昨日は出向任務で本局へ行って、そこでフェイトさんに会って、フェイトさんに誘われるままに、二人で食事をして、フェイトさんの部屋で飲んで、そして……
思い……出……した……
耳まで真っ赤になったのが、自分でも分かる。
酔った勢いとは言え、なんてことを……
っていうか、しばらく同じ職場ですよね。
……どんな顔して会えば良いんですか?
今すぐ消えてしまいたい。
そう思いながら、チラリとフェイトさんの方を見ると、相変わらず安らかに寝息を立てている。
私の知るどのフェイトさんとも違うその無防備な表情、引き寄せられるように、フェイトさんに向き直る。
このまま、ずっとこの寝顔を見ていたい。
だけど、今この状態で、フェイトさんが目覚めると、非常に不味い。
誤魔化しきれるとは思ってないけど、心の準備ぐらいはさせて欲しい。
起こさないように慎重に、ベッドから抜け出そうとする。
が、しかし
「えっ――」
フェイトさんに捕まった。
目覚めたわけではなく、ただ単に寝ぼけて私を抱き寄せたようだ。
胸を顔に押し当てられ、少し息苦しいけど、下手に動くと起こしてしまうので、動けずにいる。
フェイトさんが目覚めるのが先か、私が解放されるのが先か。
それよりも、私が再び夢の世界に落ちるのが、先かもしれない。
フェイトさんの胸の中は、何だかとても心地よくて……
段々……瞼が…………
要するに、寝ぼけてギンガに抱きつくフェイトさんが書きたかった。
>◆34IETlJpS6氏
混線は覚悟の上だったので、気にしないでくださいな。
>>650 G・・・・
ごめん、俺にはフェイトさんがなのはさん以外と寝るのはやっぱり厳しいorz
で、希望の欠片の解りづらい所の解説というか説明不足の言い訳。
エターナルコフィンの設定には
通常の生命に用いた場合この魔法は対象生物の命を奪うことはなく
破壊や加熱などで外部から凍結が解除されない限りその対象を半永久的に凍てつく眠りへと封じ込める
とあるので、食らっても大丈夫です。
いない世界で訃報が届いたのは、こんな目的での魔法使用が公式に許されるはずがないため
リンディさんが死亡届けを出して
公式的にはフェイト・テスタロッサ・ハラオウンは死亡と言うことになったからです。
サブエピソードは後二編、そこからラストへと続きます(多分
>>651 >やっぱり厳しい
好き嫌いはあって当然なんだがそういうの書かれると他のCP投下し辛くなる人も出てくるのでちょっと考えてくれまいか
>>651 GJです
あなたによって身体中の水分が全部涙になりそうです
ラストまで期待しています
>>652 確かにそうだが、意見のひとつに過ぎないのだからそんなに目くじら立てなくても良いだろう?
さて流れ無視して
>>650とか
>>651とかGJしつつ
ふと思ったんだがやっぱりとらハキャラはNGなのかな
久遠とフェイトちゃんがなのはさんを取り合うというわけのわからん電波が降って来たのですが
>>654 久遠って金髪の狐っ娘だったっけ?
俺はSSに出すの問題ないと思うけど
とらハキャラだと書いてもほとんどの人はわからないんじゃないかなぁと言う危機感は・・・ある
俺もやってないからほぼ設定知らないし
いきなり出てきても何のことやら、になるかも
>>650 GJ!
ギンフェイ好きの俺はこういうの大好きだぜ
ていうか7〜8の間をもっと詳しry
↓9歳verでよろ。
なのは「くーちゃん、お手っ!」
ぱしっ!
なのは「くーちゃん、かわいい〜♪なでなで」
久遠「くぅ〜ん」
ぎゅっ
なのは「うわー、ふかふかだー。くーちゃん気持ちいい」
フェイト「あの、なのは……私もぎゅっ…て……」
久遠「………ふっ(ニヤリ)」
フェイト「……っ!!」
>>655 俺の脳内に↑の壊れ妄想が一秒で降りてきた。
658 :
657:2007/10/21(日) 13:25:08 ID:mWz5ytO/
>>650 ギンフェイ……いや、フェイギンかな?
俺の中での新境地かも…
>>651 GJ!
この涙を凍結させてくれないか?
>>652 まぁエロ行くことが嫌な人も少なからずいるわけだしね……
だから書き手もそんなに気にすることないと思います。
少なくとも自分はシグフェイとか大好きだからまったく気にしてないですしねw
>>650 GJすぎる!!
ギンフェイは個人的にもTOP3に入る組み合わせで尚且つあまりお目にかかれないから凄い良かった
661 :
628:2007/10/21(日) 14:50:22 ID:hWWhxiqu
wktk
大丈夫そうなので.投下開始.
みなさんこんばんは,機動六課ライトニング部隊隊長フェイト・T・ハラオウンです.
本日早朝,なのはにいらぬ疑いをかけてしまった御蔭でとっても素敵な早朝訓練と相成りまして,
相変わらず戦闘中のなのはは…どきっ,とする程綺麗で…怒ってる姿も勇ましい,
などと思っていた所に感慨深げな,あの懐かしい全力全開を頂いたのももう十数時間前の事です.
エリオやキャロが私の心配をしてくれつつも,なのはにがくがくぶるぶると震えていたのも,
もう懐かしい日の事のようにさえ感じます.スバルのなのはさん素敵!
とでも言わんばかりの表情に魔力ダメージでぼろぼろになりつつも睨んでみたり,
ティアナが先日のアレを思い出して『……相当手加減してくれてたんだ』などと蒼くなっていたり,
というのももはや懐かしい日々の記憶のようにすら感じます.
昼間は昼間で,なのはの視線がとっても痛い…
あ,でもなのはが私の事をずっと気にしてくれてるという事だから,
嬉しい…のかな?などと考えていれば,
シグナムが『高町なのはと全力全開での戦闘というのは楽しいものでな…いつも袖にされるのだが,
どうやれば全力でやってもらえる?』などと言われ,苦笑してみたり,
『あんなのをどうやって守りゃ……』などとヴィータがう〜んう〜んと悩んでいるのを見て,
なのはは私が守るんだ!などと反抗してたのも,これまた遠い日々のようです.
そうこうしている内に,一日も終り,食後,部屋へと戻る道すがら,
なのはと出会ったのでした.なんだか始終機嫌がよさげなのに困惑しながらも,
二人で部屋へと戻り…二人でお風呂に行って,
なのはのそのバランスの良い体躯を堪能しながら…久しぶりに二人で髪の洗い合い.
…そう,これが,ここに違和感を覚えなかったのが…私の失敗だった.
なのはは,今朝の事はもう許してくれていて,それで後腐れないようにとこうやって髪の洗い合い,
という仲直りを持ちかけてきたのだと,そう思っていた.
「フェイトちゃんの肌,綺麗で羨ましいな……」
「な,なのはだって…」
などと,はやて辺りに相変わらず二人は仲ええなぁ,などと言われるような会話を堪能しつつ
……部屋へ戻って,ベッドに腰掛けた時でした………
「レイジングハート……」
―――Restrict lock
「え…?な,なのは?」
呆と,何が起こったのか理解する前に…私の体はなのはの拘束魔法で捕らえられていた.
ナイトウェアの上から,躰のラインを強調させるかのように縛り付ける辺り,
なのはったらエッチ…などとバカな事を無意識に思ってしまったのは,
やはり相手がなのは,だからだろう.ともあれ…どうして,拘束魔法なんて……
「フェ・イ・トちゃ〜ん.おしおき,夜のバージョン……ね?」
あ,あれ?
…と,漸くここで気付く.微妙になのはの頬が赤い事に……
もしかして,酔ってる?食後に出会ったときからどうも機嫌が良かったのは
…単に酔っ払ってて,テンションが高かっただけか……犯人は多分―――はやて,だ.
「な,なのは……その,落ち着いて.なのはがそんな状態じゃなかったらいつでも歓迎だから!ね!」
「にゃはは…フェイトちゃん……嬉しいよ,そういう風に私の事見てくれて」
うん,私も嬉しい!と,なのはが酔っ払ってなくて正気なら嬉しい事限りないのだけど,だけど.
「ひゃっ!?」
耽る私に,いつのまにかなのはの小さな手が.
髪に,頬に,首筋に,何かを確認するかのように…ゆっくりと,優しく這う.
「柔らかいね……」
言いながら,私をベッドに横たえ,なのはの顔が,なのはの唇が私の首元へと…沈んでいく.
お風呂上りだから,だろう,なのはの香りが…鼻腔に響く.
その香りに脳が揺れるかのような刺激を受ける,と同時に
…ぞくり,と首筋から全身へと伝わる感触.
―――なのはの舌が,私の首筋を撫でる感触が駆け巡る.
「っ!」
ぴちゃ,ぴちゃ,という水音が部屋に響く.
次第,ぞくり,ぞくりと私の中から熱い何かが流れ出す.
我慢できず,なのはを抱き締めようにも拘束魔法が邪魔をして,
何もできないこのもどかしさ.けれど,それを分かってくれたとでもいうのか,
なのはの手が私の髪を優しくなで,そうしてもう片方の手は,私の背へと伸ばし,自身へと抱き締めるかのように.
抱き締められ,乳房が,その頂きがなのはの躰が触れる.特別な刺激など必要ない.
なのはの躰が触れている,その事実だけで…私のそこは次第に硬さを覚えていく.
首筋からは変わらずのなのはのざらついた舌の感触.
乳房から伝わる押し付けるようななのはの乳房の感触.
自然と,口腔から溜息に似た甘い吐息が流れ出る.
こんな状況でも,なのはが例え酔った勢いでこんな事をしていたとしても
…喜ばしいと感じてしまうのは…愛しいからだろう.
男女ならば,付き合い,愛し合う事も認められていよう,
けれど…私達は同性.どれだけ愛しいと思っても認められはしない.
だから,だから…酔った勢いでも……それでも…なんてそんな風にさえ思ってしまう.
思考が,次第に蕩けるように…白く…瞬間,首筋に痛みが走る.
噛まれ…否,なのはの口腔へと私の皮膚が吸い込まれるかのような感覚…これは―――
「これで,お相子だね…フェイトちゃん」
キスマーク….
今朝の事をやっぱり,なのははまだ根に持ってるのか,私の首筋に…
しかも,狙ったかのようにいつも私が着ている首元が隠れるような服
―――で漸く隠せるような位置にキスマークをつけていた.
「な,なのは……」
「それじゃ,おやすみ.フェイトちゃん!」
って……ここまでしておいて…お預け?いくらなのはが酔ってても,
それはそれでこうやって愛し合えるのならば,などと望んでいた私に…この仕打ち.
しかも拘束魔法掛けたままって……
「なのは……ひどいよ」
と,こうして今に至っています.はい.
結局寝れませんでした.色んな意味で消化不良で,
悶々とした状況で寝れるわけがありませんでした.
などと,どうしようもない状況で数時間.日が昇ってまいりました.
…相変わらず拘束されたままの私の目の前ではなのはがうんうん,と動き出しております.
そろそろお目覚めの時間でしょうか?…
「ふぁ……」
やはり,そのようです.ゆっくりと躰を起しながら,
少し肌蹴て下着の見える姿が,これまた私を悶々とさせた原因でもあり,
寝れなかった原因なのですが,さておき.
「おはよう,フェイトちゃん.………あ!」
寝ぼけ眼のなのはが起き抜けに,何かに気付いたように声を上げる.
「ご,ごめんね.ロック掛けたままだった?」
「う,うん.御蔭で躰がちょっと痛いかな
……って.あ,あれ?…なのは,覚えてるの?」
「うん.もちろん.
………それで,今日は
……フェイトちゃんがおしおきしてくれるのかな?」
………もちろん.
いじょー.
微妙になのはさんがエロ仕様になってるのは,はやての所為という事で.
では,またいずれ.
|ミ
>>667 フェイトさんの生殺し過ぎるw
面白かったよGJ!
>>667 GJ
フェイトさんはなのはさんの全力全開SLBに対抗して
おしおき用にサンダーレイジO.D.Jを覚えれば良いと思うんだ。
ちょっと妄想を落としてみる。
フェイト→なのは←はやて
ただの会話文だけど
「してきたのは、はやてちゃん!」
「けど、誘ってきたんはなのはちゃんやで?」
「・・・違うよ、誘ってなんかない、私はっ・・・」
「だって可愛い顔して無防備なんやもん。
キスの一つや二つ、したくなるやろ?
ねぇ、このこと知ったらフェイトちゃん、卒倒するやろか?」
「・・・ぅ・・・」
「せやけど本当可愛いわぁーなのはちゃん。
・・・そや!フェイトちゃんにバレる前に、このまま私と逃げよか?」
「に、逃げるって何所へ」
「そやなぁ・・・別世界飛んでっててもかまわんよ?まぁそこは私に任せて♪」
「・・・はやてちゃん、完全に楽しんでるでしょ?」
「なのはちゃんだって、ほんとは楽しんでるんやない?もう一回キスしとく?」
「っ、ちょ、は、はやてちゃっ・・・!」
―――それは、スリルという名の蜜の味
終わりです。駄文?失礼しました
>>671 いやいやいや!GJ!!
顔にやけた。
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なのヴィ、なのアリ、はやなのは自分のなかではガチ
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なんでフェイトさんの胸があんなに巨大化したのか考えてみるんだ
サブエピソード『ヤガミ』
八神はやては死の床にあった。
一生のほとんどを共に過ごしたヴォルケンリッター達に見守られながら・・・
あの日、高町なのはと別れてから実に80年の時が過ぎている。
「八神はやて名誉元帥・・・かぁ。えらい差がついてしもうたね」
はやてはベッドの横にある写真立てを手に取り呟いた。
写真には三人の少女が笑顔で写っている。
もう何度見返したか解らない・・・色褪せた写真。
でも、はやての記憶に残る彼女たちの姿は今も尚美しいままだった。
「わたしはもう、こないお婆ちゃんになってしもうたのに
なのはちゃん達は変わらないんやから不公平や」
「はやてはまだ全然若いよ。
だから早く元気になってあたしとまた一緒にゲートボール行こう・・・」
はやては泣きそうな顔をしながら言うヴィータの頭をそっと撫でた。
はやての体が老いに蝕まれても、ヴィータ達ヴォルケンリッターの姿はまるで変わってはいない。
出会ったときから・・・今になっても。
「そやなぁ・・・わたしもヴィータ達に比べたら全然若造さんやもんね」
はやてはコロコロと鈴を転がすように笑った。
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しかし、弱りきった気管支はもう大きな笑いには耐えきれず・・・はやては咳込んでしまう。
「はやてっ!?」
「主はやて・・・お水です。どうぞ・・・」
はやての背中をさすりながらシグナムはその口にコップを当て、僅かな水分を含ませる。
「体調が優れないのですから、どうぞ御自愛なさってください・・・」
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99歳噴いた
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「いえ・・・」
「シャマル!・・・回復の魔法でどうにかなんねーのかよっ!?」
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ザフィーラは静かに、ヴィータをたしなめる。
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しかし、何も出来ないということも同じようにわかっている。
一騎当千のヴォルケンリッターと言えども、老いという生物の限界の前にはかくも無力だった。
「シャマル、管理局の方は順調なんか?」
暗い話題を変えるために、はやては違う話を振る。
「はい。ハラオウン元帥もはやてちゃんが抜けた分の穴を埋めるために頑張られていますし、今はつつがなく」
「クロノ君の息子さんやから、多少融通効かんところもあるやろ。
そこのとこ、みんなでフォローしてあげてな」
四人は黙ってはやての言葉に頷いた。
「遅れてすみません〜っ」
そんな中
部屋の外からどたばと音がしたかと思うと
情けない声と共に一人の女性が飛び込んできた。
「お疲れさん、リィン」
はやては、女性に労いの言葉をかける。
シグナムと同じくらいの身長、空色の長い髪、そしてトレードマークの髪留め。
姿は多少変われど、その本質はまるで変わらない
女性の名は祝福の風。
八神家の末っ子、リィンフォースUその人だった。
「相変わらず余裕がねー生活してんな」
「もう少し、落ち着いて行動したらどうだ」
「リィンちゃん、ちゃんと予定表はつけてる?」
シグナム達は走ってきたせいか息切れしているリィンに次々に好き勝手なことを言う。
「ヴィ・・・ヴィータちゃんやシグナム達が昇進断ってるせいでわたしが忙しいんじゃないんですかーっ!
それに、わたしの方が今は階級が上なんですからちゃんと少しは敬ってください!」
疲れているときに色々言われたせいか、キレ出したリィンはシグナム達に向かって言い返す。
シグナムやヴィータは少将位に留まっており
未だ前線の指揮等を行い、戦いの場から退かずに毎日を送っている。
かたやリィンは、はやてから受け継いだスキルの特異性と高い魔道師ランクにより
昇進を辞退するシグナム達の代わりに元帥位に祭り上げられていた。
「それはな」
「仕方ないよな」
「・・・・」
「ですねぇ」
「階級は上になっても、この場ではリィンは八神家の可愛い末っ子さんやからね。
仕方あらへん」
はやてのまとめる言葉に、四人はウンウンと一斉に頷いた。
リィンは膨れるが、はやての言葉なので流石に今度は言い返したりしない。
「それで・・・はやてちゃん、わたし達にお話って何なんでしょうか?」
リィンは反論を諦めて今日ここに自分達が集められた本当の理由について、はやてに訊ねた。
今日八神家の一堂がこの場に揃ったのは、はやての体調が最近になって悪化の一途を辿っていたのもあったが
第一にははやてが全員に話があるから集まって欲しいと言ったためだったのだ。
「わたしの命も、もう長くない・・・それは、わたしが一番ようわかってる。
せやから、みんなに・・・最後のお願いがあるんや」
「お願い・・・ですか?」
「そや・・・これは、わたしの罪。
わたしのエゴやから、みんなに頼むんは筋違いかもしれんけど・・・
他の人には頼めへんことやから」
そう言ってはやては自分の手の中に、夜天の書を出現させる。
そして、その本をリィンに手渡した。
「はやてちゃん・・・これはっ!?」
いきなり手渡されてリィンは戸惑う。
しかし、はやては何も言わずリィンの言葉を目で制すると
自分の話を続けた。
「リィンはもう覚えとらんかもしれんけど・・・80年前のあの日、わたしがなのはちゃんと別れた日。
わたしは、夜天の書の中に・・・なのはちゃんを閉じ込めたんや」
そう、はやてはあの時最後の最後で諦めきれなかった。
夢を見続けたまま死んでいくはずだった高町なのはを、はやては夜天の書の中へ・・・
時のない世界へと閉じ込めた。
いつか、夢の世界から彼女が目覚めることを選ぶ時が来るかもしれない。
そのわずかな可能性に賭けて。
しかし、はやてが老い死の床に付くときが来ても・・・なのはが目覚めることはなかったのだ。
「いつ目覚めるか・・・それとも永遠に目覚めないままなんか、わたしにはわからへん
でも、わたしにはもう見守っていける時間がない
死んでもまだ縛り続けるなんて、酷い主やと自分でも思う・・・・
でも、他にこれを預けられる人はおらん・・・
せやから・・・お願いや、ヴィータ、シグナム、シャマル、ザフィーラ、リィン」
はやては全員の名前を呼んでから、白くなった頭を下げる。
「なのはちゃんを・・・頼む。みんなで・・・見守ってあげて欲しいんや」
階級考えるのめんどいからって「位」でお茶を濁したなwww
シグナム達は黙ってはやての言葉を聞いていた。
そして、誰からともなくヴォルケンリッター全員は床へ片膝をつく。
彼らの主と、初めて出会った時のように。
「「「「主の命、しかと承りました。我等ヴォルケンリッター、騎士の誇りにかけてその願いを必ず果たすことをこの剣に誓います」」」」
「わ、わたしもです。祝福の風リィンフォースの名に誓って、果たして見せます」
少し遅れて、一人だけ何をすれば良いのかわからず立ったままだったリィンも
同じように自分なりの誓いを立てる。
「そうやない・・・わたしは、みんなに命令なんか・・・」
はやては顔をあげて、違うと言いたげに悲しそうな顔をする。
はやては命令でみんなを縛り付けるつもりなどなかった。
だから精一杯の態度でお願いをするだけなのだ。
「お気持ちはわかっています、主はやて。 これはわたし達なりの覚悟の証なのです」
そう言ってからシグナムは、はやてに向けて手を差し出した。
小指を、一本だけ立てて。
「これは、約束です。わたし達と・・・あなたとの」
ヴィータやシャマルも、それに続く。
ザフィーラも人の姿をとり、はやての細くなった指へ太い指を絡ませる。
はやては、この約束の仕方の基本である文言は口にしなかった。
嘘吐いたら針千本飲ます、そんな事を言わなくても
はやての騎士達は・・・
いや、自分の大切な家族達は・・・
この約束を必ず守ってくれると、信じて疑わなかったから・・・・
はやては安心してベッドに身を倒し、静かに目を閉じる。
そして、二度とその目を開けることは・・・なかった。
無限書庫の奥には
『入室を堅く禁ずる』
という注意が書かれた部屋がある。
その部屋の中には、小さな机が一つだけポツンとおかれており
その上には一冊の本が置かれている。
その本の名は『夜天の魔道書』
今は魔道書としての力は殆ど残ってはいないが
その中には一人の少女が今も眠り続けている。
金色の少女の夢を・・・・見続けながら
そして
今も尚、その本は
四人の騎士と・・・蒼天の王によって守り続けられているのだ。
かつての誓いを・・・果たすために
サブエピその二終了。
サブエピは繋ぐための話なのであんまり百合関係ねーです。
そこの所はご了承ください。
ヤバい・・・早く家にたどり着かないと寒さで凍え死ぬ
なんで今日こんな寒いんですかorz
はじめは
フェイトが存在しないだと?ふざけんな!
とか思ってたのに・・・・
ここまで壮大な物語だったとは
お兄さんびっくりだ
続きwktk
すげえ…悲しくって切ない話だが、これは見事と言わざるを得ない
内容に引き込まれた、続きに期待
話作りが上手いなあ・・・
余韻の残る文章だ
>>685 GJ
はやてのその想いは百合かと!
続きwktkwktk
言い訳的解説
夜天の書の中になのはさんが入ってるのは
Asで初代リィンがフェイトに夢を見せるときに取り込んでいたので
夜天の書にはそう言う能力があると言うことにして、でっち上げました。
取り込んだのは“いない世界”ラストで、はやてが夜天の書を閉じた辺り。
はやてが鍵をかけた部屋を空っぽの部屋、と言っているのはその通りの意味で
なのはさんは夜天の書の中に取り込まれており、部屋の中に誰もいないからです。
ゲボ子とシグナムが少将位に就いているのは・・・昔、シェーンコップ少将という白兵戦の天才がいまして(以下略
まぁ本筋にはまったく関係ないです、適当です。
このペースなら多分明日最後のエピソードとラストを書いて何とか終わる・・・はず
>>690 補足GJ!
まさかこのスレでシェーンコップ少将の名を聞くとは…
34さんとはいい酒が飲めそうだ
>>690 毎回GJ!まさかここまで引き込まれるとは思わなかったw
終わっちまうのは残念だが、なのはさんとフェイトさんの再会を信じて待ってるぜ
>>690 こんな深い話だったとは!
凄いとしか言いようが無い!
次は、みんな幸せになれるといいな。ありがとうございましたv
最後にみよちゃんは俺の嫁!
数百年後ロストロギアクラスの力を持つに至ったなのはが
フェイト再生を目指して現実世界に侵攻するSSマダー?
GJ!最初から最後までクライマックスだぜ!
ところで実際のところ今の夜天の書ってどこまでオリジナルの能力使えるのかね。
はやて自身レアスキル『蒐集行使』が使えて本人曰く『歩くロストロギア』らしいけど
『蒐集行使』の能力が実際どんなのかもそもそもわからないし……。
結局劇中ではやてが自分の能力発揮したのは空港火災の凍結と中盤での広域魔法2種だけだし・……。
ええ話だ・・・
つかフェイトさん凍結時11〜12歳だよね
で、なのはさん夢入りが19〜20歳
起きたとき肉体に変化はないはずだから新たな歳の差萌えの予感
何はともあれGJ!
・フェイトを治す技術が完成し、ハラオウン一族に解凍され完治
・しかし、自分の知っている人間がもうこの世にはいないことに絶望する
・なのはの現状や夜天の書の在り処やら助け方やらで7年くらい経過
ほらぴったり!
>>696を見て必死にオチを考え直してるみよちゃんが見えるぜwww
歳の差はそれはそれでおいしいと思うんだがなぁ
>>695 蒐集行使はリンカーコアから魔力を頂くと
頂いた相手の魔法を使えるようになる能力・・・だったと。
ただ、自分の使いやすいように組み替えるので元の魔法とは形が変わったりする(はやてやリィンの場合だと広域纖滅型に改良して使う
>>699 解凍は現実世界に帰還し、フェイトそんを助けるために長年のブランクを乗越えたなのはさん復活のSLBで
大きいフェイトさんと小さいなのはさんの組み合わせは結構見るが
逆はあんま見たこと無いな〜これは期待せざる得ないw
>>690 GJ!
明日ついに完結かぁ・・・
是非とも幸せな最後を・・・・
そしてあっちの話でも結婚させてあげてください
19×9はよくみるが15×9と19×15って見たことが無いな…
なのフェイで19×15だと身長が同じくらいで
かつ微妙な精神年齢のずれがいいと思うのだが
誰か書いてくれないものか………
>>695 A'sでリィンと闇の書?を切り離した時点で、それまで蒐集したスキルは大部分が
闇の書側に持って行かれたんでなのはやフェイトの魔法を全て使えるワケでは無いらしいよ。
>>706 そういえばフェイトはなのはに勝っているものとして
「身長だけは1度も負けた事がない」って言ってたな…
つまり19歳なのはに微妙に身長で負けてる15歳フェイトという組み合わせだな!
>>707 それってどこに出てたっけ?
>>708 確かA's最終巻DVDのライナーノート
F1終ったんでちと確認してくる。
「管理者権限」
デバイスや魔道書には使用者として正式に登録された者意外は、機能を使用できないようにするセキュリティがかけられている
ものが多い。夜天の書にも同様のセキュリティがかかっており、所有者として選ばれたとしても、ページ蒐集によって魔道書を
管制させ、さらに防御プログラム・管制プログラム双方の認証を受けなければ機能の全てを利用する事は出来ない。本来は
盗用や誤動作を防ぐためのシステムだったが、自律思考の能力を持たない防御プログラムの機能破損によって、ページ蒐集
完成後も主への管理者権限の付与が正しく行われず、結果として幾度も発生する「暴走」の原因となっていた。はやてが行った
防御プログラムの切り離しによって、「闇の書」と呼ばれ恐れられていた莫大な力の多くは失われたが、それによってはやては
管制プログラム・・・リィンフォースを闇から解き放つことに成功した。
以上、A's最終巻DVDライナーノートより。
酒入ってるんで誤字脱字は容赦してくらはい。
>>690の感動的なお話の後に空気読まずにエロネタ投下.
ヴィヴィオ+チンクという幼百合の名を借りたフェイ⇒なの.
拙い話ですがご容赦の程.
『
娘のヴィヴィオが小学校に通うようになって一年目と少し.今日という嬉しい日を境に日記をつけようと思う.
やっぱり少し恥かしいので,フェイトちゃんにばれないように,
ネットワーク上ではなく昔ながらの手記という形でこうやって書き始めている.
手記とは言っても隠し場所も考えないといけない.
今の所は机に鍵を掛けて入れようと思っている.けど,鍵が掛かってる事を不思議がられても
困るので……とりあえず暫定.
閑話休題.
さて,ヴィヴィオの事を書く日記なので,ヴィヴィオについて書く事にしよう.
年度の途中からの編入学という形にはなったものの,無事進級したようで,ヴィヴィオは晴れて
四年生になり,クラス替えと相成った.
今までとは別の子達と一緒に生活する事になるため,その事に不安を覚えていた様子のヴィヴィオに
私自身が不安になりながらも,私は大丈夫だよ,と伝えた.
私の場合,アリサちゃんやすずかちゃん,そしてはやてちゃんにフェイトちゃんがいたから,そうでもなかったが,
やはりそういった親友と呼べる人物がまだいないヴィヴィオにとっては不安なのだろう.
一応,一年の間に友達はできたようではあるが,家に呼ぶでもなく,付き合い方が今一分からない様子だった.
本来子供とは両親に育てられ,教育され,幼稚園という生まれて初めての他人との生活を通して,
人付き合いというものを覚えていくのだから…年度の途中でしかも三年生という,友達グループが出来上がった頃に
編入したのは…生まれも育ちも突然なヴィヴィオには難しかったのだろうか,と思う.
ヴィヴィオ自身がそれに悩んでいるわけではないのだが…母親として少し心配してしまうのは,仕方がないと思う.
そうしたヴィヴィオの相談役としてはフェイトちゃんが一番良いのだろうけれど,フェイトちゃんは海にいて,
そんなに頻繁に帰ってくるわけではない.電話の方は毎日しているが.
『なのは,ちょっと気にしすぎじゃないかな?』
と,フェイトちゃんに言われたのもつい先日の事だった.実際,自覚はしている.
私自身あまり人付き合いが得意な方ではないから,尚更だろうか……私の友人といえば,小学三年生辺りから
何も変化がないわけで……さておき.
しかし,今日という日.ヴィヴィオは私の想いとは裏腹に,今日ヴィヴィオが友達を家に連れてきたのだ.
初めての娘のお友達,という事で仕事を早めに切り上げ,夕食を作ってあげて一緒に食べてもらおう,なんて
思ってしまったのは…ちょっと親バカだな,と思う.
その連れてきた子を見て…私は,失礼だけれども…ぎょとしてしまった.相手もぎょっとしていたのを見ると,
お互い様だったのだろうか……?
直接の面識はないが,私は彼女を,ヴィヴィオが初めて連れてきたヴィヴィオのお友達を……知っていたのだ.
名前を―――チンクという.
ジェイル・スカリエッティにより産み出された戦闘機人No.5…それがヴィヴィオの連れてきたお友達だった.
更正施設でギンガの更正プログラムを受け終わった,という事は耳にしていたのだが
……何故,ヴィヴィオと接点が…と思っていた私に気付いたのか,ヴィヴィオが席を外している間に説明してくれた.
「容姿の御蔭でな……」
納得してしまった.
失礼な事だけれども……納得してしまった.
曰く,元々年齢のない戦闘機人達には,どうやら容姿に沿った戸籍を管理局から与えられたようで,
自身の妹達が自分よりも年上と認定され,中学や高校,はたまた社会人として役割を与えられたにも関わらず,
一番年上であるはずのチンク……チンクちゃんが小学生…と同じ年齢にされたという.
「私がどうして小学生……」
などと,涙ながらに語る様は…失礼だけどとっても,可愛いと思ってしまった.
ともあれ,そうして,今年度の始めにヴィヴィオと同じ学年へと転入させられたようで,
偶然,ヴィヴィオと同じクラスに配置され,ヴィヴィオと話すようになったとの事.
話し掛けてきたのは,ヴィヴィオの方からだという.どうやら,彼女の片目を覆う眼帯が何なのか,
ヴィヴィオには分からず,気になったようで,話掛けてきたらしい.
他の子達は,その持つ意味を分かっていたようで,チンクの事を遠巻きに,触れないようにしていたという.
しかし,彼女にとってその眼帯とは強い騎士…ゼスト・グランガイツとの戦いによって得た負傷であり,
クローニングで治す事も可能であったにも関わらず,騎士ゼストに敬意を評してそのままにしていたのだから,
その事に触れられたとしても,特別気にするような事ではなかったのだ.
そうとは知らないクラスメートは突然転入してきた少し恐ろしそうな子…というイメージがあり,近寄る事はなかった.
一応,チンクちゃんはヴィヴィオの事を資料で知っており,J・S事件の事もあり,彼女からヴィヴィオに触れるような事はなかったのだが,
怖いもの知らずなうちのヴィヴィオは…話し掛け,こうして家にまで連れてくる仲になったようで,母親として嬉しい限り.
「ヴィヴィには世話になっている.私は…私達はやはり知らない事,というのが多いのでな」
戦闘機人の…罪を認め,更正プログラムを受けた中では一番姉である彼女だからだろう,ヴィヴィオを見る瞳もどこか,
妹を見るようなものだった.けれど,その中には間違いない友愛が含まれており…私は,嬉しさに自然と目尻が熱くなっていた.
誤魔化すように目尻を拭いながら,これからもヴィヴィオをお願い,と口にする私に,
言われるまでもない,と答えてくれたチンクちゃん.
二人とも産まれが特殊とはいえ,いや,だからこそ,二人にはこれからも仲良くして欲しいと思う.
私にとってのフェイトちゃんがそうであるように.
ヴィヴィオにとって,チンクちゃんがそうであって欲しいと…思う.
そんな風にして,話をしている間に,ヴィヴィオがうがい+着替えを追えて戻ってきて……
あろう事か,チンクちゃんに抱きついてた.
「チンクちゃん暖かい〜」
「うがいは終わったのか.よしよし.最近風邪が流行っているというからな.注意するのだぞヴィヴィ」
……なんだか,当たり前のようにヴィヴィオが抱きつき,チンクちゃんがそれに答えるかのように,ヴィヴィオの頭を撫でていた.
「そういえば,ヴィヴィ.あれは…どうにかならんのか?」
「アレって?」
「そ,そのなんだ……おはよう,と言いながらキ,キスをしてくる事だ」
「だって,なのはママとフェイトママはいつもしてるよ?」
……み,見られてた?
「そういうのは好きな者同士でやるのだと,思うが…」
「チンクちゃん,私の事きらい?」
上目遣いで,チンクちゃんの事を見つめるヴィヴィオに…親の知らない所で,子供は成長していくのね…などと,現実逃避してしまう私.
フェイトちゃんにばれたらまずい.キスしていた事がヴィヴィオに知られているなんて事を知れば,フェイトちゃんは…その,
『もうばれてるなら!』と言い出して何処でもやってしまいそうだから……い,いやじゃないんだけどね.
「き,嫌いでは……ない」
そのチンクちゃんの発言に,本当に嬉しそうな笑顔を見せるヴィヴィオに…嬉しさと,困惑が綯交ぜにってしまう.
まだ早い気がするけれど,色んな意味で私にとってのフェイトちゃんのような存在を…ヴィヴィオは見つけたのだから……
……よ,喜ばしい事なの……かな?
』
「それで,なのは……これは何?」
…日記は,問答無用で見つかった.しかも,フェイトちゃんが休暇でこっちに帰ってきたその日の内に.
なんだろうこの,妻の浮気調査をしている夫みたいな速さは.
丁度お泊りに来たチンクちゃん達と食事をして,さて先にお風呂に入ろうしてあがった後,部屋に戻ってみれば……
日記帳を片手に凄く楽しそうな笑顔を見せているフェイトちゃんが,着替えもせずにベッドに腰を掛けていたのだった.
「ただの日記……だよ……ほ,ほら.どこもおかしくないでしょ?」
「小説っぽく書かれてるのは良いとして……ヴィヴィオに見られてたっていうのは本当?」
「そ,そうなの」
「そうなんだ.……けど,酷いな,なのは…私が所構わず発情するみたいじゃないか」
言いながら,近付いてくるフェイトちゃん.
着ている服はいつもの凛々しい執務官姿.けれど,舌なめずりをするかのような…獲物を前にした獣のようなその仕草は…
いつも見慣れているとはいえ…どきっ,とする.
少なからず,私も今からフェイトちゃんがしようとしている事に期待……しているからだ.
「この手が悪いんだね?」
左手が,フェイトちゃんに捕まえられる.この手が,この指先がこんな文章を書いた悪い子なんだ,と…
片方の手で私が逃げ出さないように,片方の手は私の指先を捕まえ…瞬間,私の指先がフェイトちゃんの口腔へと…
指先は神経が敏感な場所…だから,尚更フェイトちゃんの口腔…這いずる舌,次第に指先を包んでいく唾液の感触が…伝わってくる.「おいしいよ…なのは」
時折,指先を離しては蕩けるような声で,語りかけてくる.じっとりと私の瞳を見つめながら,私よりも幾分高い所から,
フェイトちゃんが,フェイトちゃんの声が私の耳朶に響き渡る.
『この子は悪い子だね』と言いながらカリッと歯を立てたり,
『こっちも悪い子なのかな?』と言い私の右手を…自身の乳房へとあてがい,『やっぱり,悪い子だ』なんて…
でも,フェイトちゃんの言う通り,私の右手は悪い子だった.
あてがわれた乳房を,昂ぶるフェイトちゃんの呼吸に合わせてゆっくりと揉みしだいていたのだから.
「んっ……はぁ…」
左手をフェイトちゃんに嬲られながら,右手は執務官服の隙間を縫っていく.大きな,本当に大きなフェイトちゃんの
乳房の柔らかさを堪能したいと…いわんばかりに.
けれど,その道程もフェイトちゃんによって遮られる.
「あっ……フェイト…ちゃん?」
どうして?と思わず出た溜息にも似た言葉に,フェイトちゃんが…平時では見られない意地悪そうな笑みを浮かべていた.
「嫌じゃないって書いてあったけど……本当かな?」
「あれは……その」
「本当だったら……なのはからもして欲しいな…」
意地悪だ.
こんな時ばっかり意地悪だ.
私が断れない事を知ってて,こうやって意地悪をしてくる.けれど…けれど,それでも私はそれに答えてしまうのだ.
「んっ……」
恥かしいから,目を閉じて…フェイトちゃんに届くようにと,ちょっとつま先を立てて…フェイトちゃんの唇へと自身の唇を当てる.ふわり,と柔らかい唇の感触.
優しい,優しいフェイトちゃんの甘い…唇.
唇を触れるだけの優しいキス…これで,満足してくれるほどフェイトちゃんは…その,優しくはない.
捉えられていた両手をフェイトちゃんから振り払い,フェイトちゃんの首の後ろに回し…片足をフェイトちゃんの間に入れ…
離さない,とばかりに抱きつき…口腔から舌を…フェイトちゃんの唇へ向かわせる.
ぺろ,ぺろ…と唇をノックすれば,それに答えるようにフェイトちゃんの唇が開いていき…私を招き入れてくれる.
迎えてくれたのはフェイトちゃんの舌.先程まで私の指先を舐め,嬲っていた舌.自然と,出会った恋人達のように抱き合い,
絡み合いながら…互いの舌を吸いあい,唾液を交換し合う.
「…んっ…はぁ…」
鼻に掛かった吐息が自然と漏れ出してくる.それは私のものだろうか,それともフェイトちゃんのものだろうか.
もう…分からない.
どれくらい唇を重ね,舌を感じあっていただろうか…程無く,フェイトちゃんの手が私を抱き締めるように…いいや,
私の背へと周り…パチン,と音を立てて,ブラのホックを外す.
瞬間,締め付けられていた私の乳房が,開放され,フェイトちゃんの手を迎え入れる準備を整えていた.
お風呂上りゆえにブラとパジャマだけだった私のパジャマの中に手をいれてくる.
ブラと乳房の間…そこに入っていき……持ち上げるように,愛でるように私を…攻め立てる.
「ぁんっ…」
その刺激に耐え切れず,唇を離し喘ぎをあげる私….最初は,最初にこんな事をした時は漏れ出る喘ぎが恥かしいと思っていたけれど,
でも…今は,私のその声をフェイトちゃんに聞いて欲しいとさえ思うようになってしまった.
…フェイトちゃんが私を責めるからこんな風になるんだよと,こんな声をあげてしまうんだよと……
チンク姉ktkr
「なのは……おいで」
喘ぐ私に気を良くしたのか,フェイトちゃんが私をベッドへと…横たえ,横たえながら自身も制服を脱ぎ始める.
その間も私への愛撫を忘れない辺り…手馴れていると,思う.けれど,手馴れたのも私の所為だから,指摘のしようがない.
そうして,下着姿になったフェイトちゃん…バランスが良く,それでいて乳房が私よりも全然大きい事に羨ましいと感じる.
でも,フェイトちゃんの乳房は…フェイトちゃんは私だけの…私だけだから…良いんだ.
「どうしたの…なのは?」
「なんでも…ないよ.……フェイトちゃん,脱がして」
「うん……」
両の手を開き,脱がしやすいように…パジャマを脱がされ,ブラを外され,下も…脱がされ,産まれたままの姿になる.
けれど…寒くはない.フェイトちゃんの暖かさ,そして…私自身の昂ぶりの所為で.
「はぁ…んぁ……」
覆い被さるようにしながら,フェイトちゃんの手が乳房を…その頂きを.フェイトちゃんの舌が私の首筋を,唇を…
焦らすようにゆっくりと…優しく.
次第,喘ぎが大きくなっていき,指先を噛みしめ,その声を押し殺す.聞いて欲しいけど,けれどやっぱり恥かしいという二律背反.そんな私の想いを理解しているのだろう.フェイトちゃんが嬉しそうな瞳を見せながら私の指を捕まえ…私に喘ぎをあげさせる.
意地悪.
フェイトちゃんの意地悪.
でも,それに期待していたのは私.
「なのはの可愛い声…もっと聞かせて?」
耳元で囁くように,響くフェイトちゃんの声が…脳を焦がし,下腹部に熱を篭らせる.けれど,その熱は篭るばかり.
先程からの刺激で,昂ぶる私のソコは既に…限界だった.
触って欲しい,と.その白く綺麗な指先でソコを触って欲しいと…躰が自然と…求めるように太ももを擦り合わせていた.
けれど,足りない.足りないのだ.
自分じゃなくて…フェイトちゃんにソコに触って欲しい.指先で,濡れたその唇で…触れて欲しい.
「フェ,フェイトちゃ…ぁんっ…なのは…なのはの…」
「我慢できない?…」
「う,うん.なのはの…ひゃっ…んっ…なのはのっ…触ってフェイトちゃんの指で,舌でっあぁんっ」
「両方同時が良いの?なのはは欲張りだね……」
呆れたような,けれど嬉しそうなフェイトちゃんは…分かったよ,と言うかのように私の視界から遠ざかるように下へ,下へと.
そうして…辿り付き……その手で私の足を…足を開かせ…ソコに口付ける.
「ぁっ……んぁ…ぁぁんっ」
フェイトちゃんの触れたソコからは,私の躰の中から,フェイトちゃんに会いに行くかのように熱い…熱いものが流れていく.
同時に,ざらついたフェイトちゃんの舌の感触がソコから脳へと駆け上り,私を喘がせる.
「あんっ…んっ…あぁっ」
次第,喘ぎが断続的になり…一つの事以外考える事ができなくなっていく.
フェイトちゃん,フェイトちゃん,フェイトちゃん……大好きなフェイトちゃんの事だけが…
「なのは…いいよ」
その言葉に,瞬間,私の視界が白く…染まっていく.
「ぁぁぁっ!」
一段と甲高い喘ぎをあげ……
「い,いっ…フェ,フェイトちゃんっっっ…んっぁぃ…くぅぅっ…」
私は…達してしまった.
「なのは……いつもより早いね……」
そんなフェイトちゃんの台詞を私は快感に身を苛まれ夢見ごこちで…聞いていた.
だってほら…フェイトちゃんとの久しぶりの逢瀬なんだから…なんて,後で言ってみたら,もう1ラウンド追加されたのは…また別の話.
「なのは,今日は…寝かせてあげないよ」
「はぁはぁ………フェイトちゃんこそ…寝ちゃイヤだよ……」
そうして,夜は更けてゆく.
―――ちなみにその頃のヴィヴィ&チンク―――――
「なのはママとフェイトママ,お部屋でごそごそ何してるのかな?
暗くてよく見えないー」
「ん……な,なんだろうな」
「チンクちゃん知ってるの?」
「あぁ……いや…」
「?…知ってるなら,教えて欲しいな」
「そ,その内…な.ほら,ヴィヴィ…もう寝るぞ」
「まだ眠くなーい」
「とりあえず,部屋に行こう.寝れないなら話相手にはなろう…」
「わ〜い.チンクちゃん大好き!」
「………ありがとう.ヴィヴィ」
「?おかしなチンクちゃん」
「ふふふ………」
ちなみに,この後,フェイトがいる時にチンクが泊まりに来た事がないのは全くの余談である.
――――――――――――――――――
翌日…寝る事なく,気を失っていた所から目を覚まし,海へと帰るフェイトちゃんを見送った後に,
私は―――日記をつけていた.
ヴィヴィオの事を書いた日記とは違う…『フェイトちゃんとの夫婦生活』という内容の日記を….
「こっちはばれなくて…よか…あれ?」
ふいに,目をやれば…見慣れた…ある意味見慣れない筆跡が……
『なのはがこんな事して欲しいなんて知らなかったよ.今度…楽しみにしててね byフェイト』
あ,あれー!?
いじょー.
お目汚し失礼.
海|ミ ピチピチ
>>717 申し訳ないが,チンク姉分は少なめなのだ…ソーリー.
珍しくフェイトが強いwwww
>>721 チンク姉⇒ヴィヴィはいいなw
で、実は
「チンク⇒ヴィヴィ⇒なのは×フェイト」
なのだな?w(とかってに妄想
なのはが受け受けしくて可愛いのも、フェイトが攻めなのは好きです
GJ!!
>>721 GJ!ニヤニヤさせてもらった!
寝る前にいいものを見たよw
>なんだろうこの,妻の浮気調査をしている夫みたいな速さは.
ここが想像できて爆笑した。
強いフェイトさんも最高だぜ。
GJ!
フェイトエロいよフェイトw
GJ!
フェイトが攻めって言うのも良いなwww
チンクとヴィヴィオっていう組み合わせも良かったな
>>今度…楽しみにしててね byフェイト
つまり続きがあるということですね
ニヤニヤしながら待ってます
>>696-705 ( ̄□ ̄;)!?
お・・・オチを考え直して・・・
>>721 攻めフェイトさんに目覚めました。
あと今スレ、もう容量が危険域(まだレス数700ちょいなのに409kb)・・・確実に1000まで行けそうにないなぁ・・・
>>721 朝からエロいよフェイトさん!
実はなのはさん縛られたりしたいのかな…?
サブエピソード『スクライア』
「どうしたんだい、クロノ? そんな顔して・・・」
ユーノが無限書庫の整理中にふと顔を上げると
彼にとって数少ない男性の友人であるクロノ・ハラオウンの姿が、すぐ傍にあった。
その顔には、ありありと苦悩の表情が浮かんでいる。
クロノにしては珍しい、とユーノは思った。
彼のこんな表情は、出会ってから一度も見たことが無かったのだ
「話がある・・・アルフも一緒に、来て欲しい」
そう言われて、ユーノは調べていた書物を静かに閉じる。
クロノは告げると同時に踵を返し、既に歩き始めていた。
傍で整理を手伝っていたアルフと共に、急いでその背中について行く。
「何か・・・あったの?」
「・・・・・・・」
クロノは答えない。
その反応を見て、ユーノはこれ以上訊ねてもクロノは答えてくれないだろうと判断し、口を噤む。
隣を歩くアルフに目を向けると・・・その顔は真っ青に青ざめている。
それを見て、ユーノは理解した。
おそらく、入院中のフェイトの身に何かあったのだ・・・と。
でも、アルフだけならともかく自分が呼ばれる理由はイマイチ理解できない。
フェイトとは確かに友人ではあるが、極端に言えばそれだけだ。
その状況で尚呼ばれるとするならば・・・
ユーノの力が・・・いや、無限書庫の知識が必要になる。
そういうことなのだろう。
ユーノは頭の中でそう結論づけると、少し距離の開いたクロノの後を追った。
「これ・・・は・・・」
ユーノは絶句する。
彼がクロノによって連れてこられた場所は、聖王教会内部の区画の一つだった。
その中の一室の入り口が、完全に氷で閉ざされていたのだ。
「中もほぼ同じ状態だ・・・。 デュランダルの極大魔法による二重凍結封印を施してある」
「ここに・・・いったい何が・・・」
クロノの説明に対してユーノは振り向き質問を返す。
「フェイトが・・・中に、いるんだね」
後ろから呟くようなアルフの声が聞こえた。
アルフは部屋を閉ざす氷に手を触れ、中を探るように目を閉ざす。
「わかるのか?」
「あたしとフェイトは魔力供給が途絶えていても、心の一部が繋がっているんだ。
解らないわけが無いよ・・・・
でも、何でこんなことにっ!」
アルフは苛立たしげに氷の壁を小さな拳で殴りつける。
フェイトから独立し小さな姿になったといっても、その拳には人の何倍もの力が込められている。
だが、氷の壁にはひびが入るどころか・・・僅かな傷さえも付きはしなかった。
「フェイトの病状は悪化の一途で、医師も先日匙を投げた。
だから僕と母さんは、フェイトの病状の進行を止めるために
治療する技術が出来るまでの時間を稼ぐために
この部屋へ、フェイトの体を封印した」
「なら、僕がすることは・・・一つだね」
「ああ、フェイトの病を治療するための方法を無限書庫から探し出して欲しい・・・頼む!」
そう言ってクロノはユーノに向かって、目一杯頭を下げた。
ユーノはそれに小さく頭を振る。
「僕にとって、フェイトは大切な友人の一人だ。だからそんな事しなくたって力を貸すのを惜しんだりなんかしないよ」
ユーノがそう告げると
「あ、あたしも・・・あんまり役には立たないかもしれないけど、ユーノの事手伝うよ!」
床にへたり込んでいたアルフも少しだけ元気を取り戻し、体全体を動かして精一杯に言った。
その後、ユーノは無限書庫の司書長室へと戻りクロノから手渡されたフェイトのカルテに目を通していた。
「でも・・・このこと、なのはには?」
ふと思い出したようにクロノに訊ねる。
そう言えば突然の自体に忘れていたが、あの場所にはユーノ達以外の人間は他にいなかったのだ。
「伝えていないし、伝えるつもりもない」
ユーノの質問に対するクロノの返答は、そんな冷たいものだった。
「なんで?! きっとなのはだって心配してる・・・・」
そのユーノの言葉に、クロノは溜息をついた。
「フェイトの治療には何年の時間がかかるか・・・僕にもわからない。
もしもなのはにこの事を伝えたら
なのははきっと・・・罪の意識とフェイトへの愛情から、墓守のようにしてあの部屋の・・・フェイトの傍に居続けるだろう。
でも、そんなものはなのはにとっての幸せではないし、フェイトだって望んでない。
フェイトの望みは、なのはが傍にいてくれる事じゃなく、なのはと一緒に歩いていくことなんだからな・・・」
そう言って、クロノは最初に無限書庫へ来た時と同じ苦悩の表情を浮かべた。
クロノにもクロノなりの葛藤がある事がユーノにも解る。
だから、ユーノは黙ってクロノの前に手を差し出した。
クロノはその手を不思議そうな顔で見つめる。
「フェイトの治療方法は、僕がこの無限書庫の中から必ず見つけだしてみせる」
クロノはユーノの言葉に頷き、差し出された手を握った。
そして、その上に横で二人のやり取りを見ていたアルフの小さな手のひらが載せられる。
これは、同じ友人を持つもの同士の絆。
きっと、フェイトを救ってみせるという誓い。
三人の手は、堅く結ばれ・・・そして離れた。
それぞれの・・・成すべき事を、果たすために
それから八年の時が過ぎたある日の事・・・
その日の無限書庫には珍しい客が訪れていた。
「ここに来るんも随分久し振りやね」
そう言って、応接室の椅子に座るのは
ユーノにとって長年の友人の一人である八神はやてだった。
はやてはアルフが運んできた紅茶を一口だけ口に含むと・・・早速、話を切りだす。
「これから話すことは他言無用や。
親類縁者にも決して話さんで欲しい」
「もしかして・・・管理局の機密要項に関わるような問題?
それなら・・・」
ユーノははやての念の押し用を訝しがりながらも、アルフに出ていくようにと目配せをした。
面倒事に、アルフを関わらせたくはなかったのだ。
「そやない、アルフもおってええよ。他人事と言うわけでもないんやから」
そう言ってはやては、応接室のテーブルに一冊の本を出した。
「これは・・・夜天の書。 なんでこれを・・・?」
ユーノのそんな疑問には答えず、はやては言葉を続ける。
「なのはちゃんが、夢から帰ってこんようになった」
「なっ・・・!?」
「そんな・・・」
はやての言葉に、二人は言葉を失う。
「せやけど・・・わたしは、諦めたくなかった。
せやから、この夜天の書の中になのはちゃんの体を封じ込めた。
永遠の夢を見る・・・時の牢獄へ」
ユーノは少しだけ落ち着きを取り戻し、はやての言葉を聞いていた。
なのはがフェイトを失ったことでおかしくなったのは、ユーノもアルフもよく知っている。
友人達は揃ってなのはの壊れた心を癒すために、献身的なケアを行ったが
結局はフェイトの記憶を隠すことしか出来なかったという、苦い記憶も。
「この事は・・・ここにいる三人以外、誰も知らん事や。
シグナム達にも、クロノ君達にも話してへん」
「それを僕達に話すって言うことは、もしかして無限書庫の中からなのはを目覚めさせる方法を探して欲しい・・・とか言う話?」
ユーノは、八年前にクロノに頼まれたときの事を思い出していた。
あの時はフェイト・・・そして、今度はなのはの問題がここへ転がり込んでくる。
しかし、はやてはユーノの言葉に静かに首を振った。
「そうやない。例えなのはちゃんを起こすことが出来ても、フェイトちゃんがおらん分にはどうしょうもない」
「だったら・・・」
「せやから、わたしはなのはちゃんが自分の意志で目を覚ましてくれる僅かな可能性に賭けて
見守ることにしたんよ
わたしが・・・死ぬまでな」
「はやて・・・」
はやては知らない。
フェイトが氷の棺の中に封じられ、まだ生きていることを。
しかし、この場でそれを告げることはユーノには出来なかった。
告げることでなのはが持ち直したとしても、それはかつてクロノが言ったとおりになるだけなのだから。
それでは・・・二人は救われない。
「せやけど、もしなのはちゃんがわたしの生きてる内に目覚めへんようやったら・・・此処でこの本を、厳重に保管して欲しいんや。
誰の手にも・・・渡らんように」
はやての願いに、ユーノは静かに、だがしっかりと頷いた。
その約束は、80年後の未来に
確かに果たされることとなる。
50年後
ユーノは一冊の本を書いた。
「アルフ、居るかい?」
「なんだい、ユーノ?」
ユーノが無限書庫の本棚に声をかけると、その間からもう随分と長い付き合いになった小狼の少女が姿を見せた。
ユーノはその姿を確かめるとおいでおいでと手を振り、アルフを自分の元へと呼び寄せる。
そして、傍に寄ってきた彼女の手に書き上げたばかりの一冊の本を渡した。
「これは?」
アルフは怪訝そうな顔をして、その本を見つめる。
その本にはタイトルがついていなかった。
「これには僕がこの60年余りで調べたフェイトの治療方法が書いてある」
フェイトの治療法を探す作業は困難を極め、ユーノが仕事の合間に調べ続けること60年近く
それだけの年月をかけて、やっと確立したのだった。
勿論、アルフも協力を惜しまず手伝いを続けてくれた。
「これを医師に見せれば、きっとフェイトの病状も良くなるだろう。
でも・・・・」
ユーノは、最後まで話を聞かずにそのまますっ飛んでいこうとするアルフの襟首を掴んで引き留める。
「なんだよ、ユーノ。治せるんなら早くフェイトをあの冷たい氷の中から出してあげなくちゃ!」
不満そうに言うアルフの瞳を見つめると、ユーノは諭すように静かに首を横に振った。
「まだ、それはだめだよ。 このままフェイトを起こしても、なのはが目覚めないままではしょうがないんだ」
一度夢の深層まで落ちてしまったなのはの意識は、もう外部からの介入でどうにかすることは出来はしない。
だから、まだフェイトを起こすことは・・・・出来ない。
なのはの居ない世界に、フェイトを独り居させるわけにはいかないのだ。
「なら・・・どうすればいいのさ・・・」
「辛いかもしれないけど、なのはが自分の意志で目覚めるまで・・・フェイトを起こすのは待って欲しい」
「でも、あたしは・・・・」
アルフの気持ちはわかる。
自分の主人に早く会いたいという強い気持ちが今もユーノの目の前から感じられた。
しかし、それは彼女の願い・・・彼女の想いだ。
「フェイトの幸せは、なのはと共にあること・・・それ以上でもそれ以下でもない。
だからお願いだ、アルフ・・・彼女達が一緒に居られる未来まで、この本を
いつかなのはの手に渡して欲しい」
僕には、もうそれを渡すためにここで待てる・・・時間がないから
その思いを胸に秘め
ユーノは真剣な眼差しでアルフの目を見つめる。
これが・・・ユーノに出来る最後の仕事だった。
『何でも、お礼はします』なのはにジュエルシード集めを頼む時にユーノ自身が言った言葉。
なのはは最後までお礼を求めようとはしなかったから、結局面と向かって恩を返すことは出来なかった。
だから、これがユーノに返せる精一杯のなのはへのお礼。
その思いが通じたのか
「わかった。この本は・・・あたしがきっと、なのはに渡すよ」
強い意志を込めた瞳と言葉でアルフは受け入れてくれた。
ユーノはその答えに、ホッと胸をなで下ろす。
長年背負ってきた荷が、やっと自分の肩から降りた気がした。
「でも、これ・・・今のあたしには大きすぎて持ち運びづらいな」
確かに、本は通常のサイズだが小さいサイズになったアルフにとっては少し面倒な大きさかもしれない。
「なら、僕が昔使っていたマントで入れておくための袋を作ろうか。
狼の姿でも持ち運べるようにリュックにして」
それは良い提案かもしれない、とユーノは自分で言いながらに思った。
アルフはユーノが思った以上に喜んでくれ
出来上がった布のリュックへ本を収めると、何処へ行くときにも
肌身離さず持ち歩いた。
それから二度の季節の移り変わりが過ぎる頃・・・
ユーノは代替わりした新しい司書長に後のことを宜しく頼むと
長い年月を過ごした無限書庫に別れを告げる。
そして、長らく離れていた一族の元へと・・・帰っていったのだった。
二人の少女のことを・・・小さな狼の少女に、託して・・・
こいぬフォームはフェイトの負担を減らすだけで
魔力供給が途絶えてるわけではなかったような
それからまた、しばらく後の事
聖王教会の僧達の間に、一つの噂が上ることとなる。
ボロボロの布袋を大事に背負った小狼が、毎日教会内の閉鎖地区へと出入りをしているというのだ
当時の教会の長であるカリム・グラシアは
その狼には決して手を出さないようにとだけ
言葉を残す。
閉鎖地区の見回りをしている僧の一人は、その小狼が氷に包まれた部屋の前で
じっと何かを守るように座り続けているのを目撃している。
それはまるで・・・・主の帰りを待つ忠犬のようであった、と
小狼は、今も尚待ち続けているのだろう。
自らの主人が・・・目覚める、その時まで
これでサブエピは全部終了、全然百合がないのは仕様です。
ごめん、予想以上に長くなったせいで時間も使ったし疲れました。
ラストは明日になるかもです。
>>740 何と言う優しい人達だ……。
思わずホロリと来てしまった。
とにかくもうあなたにはGJの嵐を送る他無い。
トゥルーエンドを早く見てみたい……が、自分のペースで頑張ってくれ!
とにかく楽しみに待っているから!
>>740 仕事中にこっそり見て、目から熱いモノが・・・
とにかくGJ
自分のペースで頑張ってください
言い訳的解説
>>738 一応フェイトはリンカーコアを損傷したせいで魔法をまともに紡げず、魔力はただ漏れ出すだけで体を蝕んでいっているので
まともな魔力供給が出来るはずもなく、供給は既にカットされているということになってます。
サブエピ3は氷付けフェイトと本の中なのはを結び付けるための糸としての話です。
クロノ達が救ったフェイトと、はやてが残したなのはを結び付けるための
両方知っている第三者が必要だったのでこんな話に相成りました。
何故二人の保管場所が聖王教会と無限書庫なのかは
どちらも時の流れによって姿を変える場所ではないと思うから(管理局内だと改装とか改築とかされそうだけど、西洋の古い教会は何百年も変わらないのとかあるし
あと、管理局内で個人占有出来る場所は無いと思いますし。
グッジョブです、これはラストエピソードともにこのスレが終わる伏線ですね(飛躍しすぎ
まぁ、こんなこと書くと微妙に気にされるかもしれないので適当に流してもらって結構です
百合スレでこんなことをいうのはおかしいかもしれないが、ユーノの好感度が上がりまくった。
元々は悪い奴じゃないんだよな。
それにしても◆34IETlJpS6はいつも面白いSSをありがとう。
毎日ココをチェックするのが楽しみでならない。
746 :
なのフェイ:2007/10/22(月) 17:42:50 ID:1QCOFkev
>>743 GJなんだけど、
使い魔は本体から魔力供給が失われたら死ぬような…
>>746 このへんはご都合主義ってやつでスルーしておこうぜ
面白いから全然OKってことで
コテ消したはずなのにまだ残ってるし・・・
>>746 使い魔の魔力って主以外から一切受けられないとか
主からの魔力供給を受けられないと死ぬとかって設定あったっけ?
よく覚えてないからわからないんだけど
魔力供給自体はシャマルがAsでなのは達の魔力回復してたし
ユーノ辺りなら出来るものだと思ってた。
750 :
なのフェイ:2007/10/22(月) 18:57:35 ID:1QCOFkev
>>750 読んでみました。
元の設定自体がかなりご都合な部分あるんだなぁ・・・
完全にリニスのために作られたような設定だ。
そう言えば、フェイトさんが次元航行部隊勤務になってもアルフは全然平気に活動してるし
契約自体が切れてない限り
魔力供給先さえあれば案外どうとでもなりそうな印象。
闇の書に取り込まれてもアルフ大丈夫だったからね
ほんとどうとでもなるんじゃないのかな
勝手にオリキャラ作って家族を増やすとか、
過度に設定無視してるなら別だが、重箱の隅突いて話を作らなくても…とは思う。
魅力的な出来になっているものばかりなんだからさ。
気にせず何でも書いてくれればよろし
あああぁ・・・思い切りスレストに・・・反省orz
話を変えるために昔出たなのフェイ子供ネタを考えてみた。
「ねーなのはまま。ヴィヴィオいもうとがほしーな」
「ブッ!?」
ヴィヴィオの突然の発言になのはは朝食のオニオンスープを思い切り吹き出した。
「だめ?」
「え・・・えーと・・・その・・・そう、フェイトママが良いって言ったらね」
なのはは何とかその場を誤魔化すために航行任務で家を留守にしているフェイトに話を転嫁した。
きっと子供の気まぐれだから明日には忘れているだろうと、希望的観測を抱きながら。
「うん、じゃああとでおはなしするときにきいてみるね」
「・・・・・(フェイトちゃん・・・・ごめん)」
しかし、ヴィヴィオはかなり本気だったようで今日にでも聞くつもりだと言う。
なのはは・・・心の中で、困った顔をするに違いないフェイトに謝った。
そして、後日フェイトが任務から帰ってきた時のこと
「なのは、ヴィヴィオ、ただいま」
「フェイトまま、おかえりなさい〜」
「フェイトちゃん、おかえりなさ・・・え?」
フェイトの帰りを出迎える中、なのははフェイトの持ち帰った大量の荷物を見て、驚きに目を見開いた。
「フェイトまま、これなぁに?」
「えぇと、それは乳母車って言ってね。赤ちゃんを運ぶ時に使うんだよ」
フェイトは質問責めにしてくるヴィヴィオに丁寧に答えを返す。
「あの・・・フェイトちゃん・・・これは・・・?」
なのはは少し戸惑いながらも、恐る恐るフェイトに訊ねる。
そんななのはの問いに対して、フェイトは答えた
「だって、なのはが産んでくれるんだよね? わたしの・・・わたし達の子供」
なのはでも見たことがないくらいの、綺麗な笑顔で・・・
え、フェイトさんが産むんじゃ(ry
もう両方孕めばイイよ
>>756 どっちでも(´・ω・`)
前に他スレで見た話ですが
『完全な人工子宮やクローン、機人の培養や人造魔道師、融合機に魔法生命体といった生命の誕生を可能とする技術が山ほどあるミッドチルダでは
生命を産み出すのは必ずしも男女の営みが必要となるわけではないわけで
そう言う世界においては性差の枠組はかなりリベラルなものになるのではないか
だから、現代日本社会でならレズの親子ごっこと非難されかねないなのフェイヴィヴィの関係も特に問題になってない・・・』
と、言う感じの話がありました。
でも、妊娠ネタはなぁ・・・百合の範疇でいいのか?
とか言うレベルを完全に天元突破してるので真面目に書くにはかなり躊躇するネタでもあります。
100パー長くなるし(、、
>レズの親子ごっこ
現実にそういう問題に関わってる人が言うならともかく
オタしか見てない(またはなのはというアニメを見てるときはオタモードのその人な)なのは関連スレでそういう批判が出てきても
はいはい男女が生物としてまともっすね淫獣カプ信者さん…って思ってしまうな
本当はすごく真面目な問題なんだけど
>>759 あーごめん、書き方が悪かったかな
『現代日本社会ではレズの親子ごっこと非難されかねないのに、ミッドチルダではそれが許容されている』
つまり、子供を作るのに最早男女の営みを必ずしも必要としていないミッドチルダでは
同性愛なんかにもかなり寛容なんじゃないかと言う話。
まぁ、妄想考察ですけどね。
わたしの傍にはいつも、金色の髪をした少女がいてくれた。
『友達になろう?』
自分から能動的に求めることをしなかったわたしが、最初で最後に求めた・・・一人だけの人
幼かったわたしは、彼女を引き止める術を他に知らなくて
彼女とリボンを交換して、友達になった。
その時から・・・彼女はわたしの傍にいてくれる・・・
やがてわたし達の周囲は、年齢を経ていく内に変わっていき
それに連れて、わたし達の関係も徐々に変わった。
繋いでいただけだった手の指を絡めあうようになり
ただ一緒に眠るだけだった布団の中で、お互いを抱き締め合うようになった。
唇を重ね、肌を重ね、お互いの体温を、存在を確かめ合う。
そうなっても、今も変わらない事が一つだけある
フェイトちゃんがわたしの・・・高町なのはの、傍にいてくれること
そう・・・・今でも
そして、これからも
ラストエピソード『フェイト・テスタロッサのいる世界』
>>760 稼ぎも問題なさそうだよね
現代日本では生涯仕事続けられるかとか男と同じくらい稼げるかとか問題ありそうだけど
あの世界ならその辺もなんとかなりそう
まあ夫婦揃って所属してるのが軍事的組織なわけだから
不慮の事故やら戦死やらも当然のごとくあるんだろうけど、
ティアナの例とか見てると一応そのへんの補償はなされてるようではあるな。
「なのは、この子の事お願い」
フェイトちゃんはそう言って、まだ小さい赤ちゃんをわたしに渡した。
少し考え事をしていたわたしは、慌ててその子を受け取る。
「ほら、アリシアもアルフも、後でアイス買ってあげるから、ね。もう少し我慢して」
フェイトちゃんはわたしがしっかりとその手に赤ちゃんを抱くのを確かめると
纏わりつく小さな娘達に振り返り、あの手この手で宥めていた。
「ほ〜ら、よしよし、いい子だから大人しくしてね〜」
わたしは手渡された生まれて間もない末の娘の体を
揺りかごに乗せているときのように僅かに揺さぶりながら、あやす。
もう三人目なので、それなりに手慣れたものだった。
わたしとフェイトちゃんの間に産まれた三人の女の子
長女アリシア、次女アルフ、三女にはまだ名前がない。
今日は週に一度のお休みで、わたし達一家は揃ってお出かけしたのだった。
五年前にアリシアが産まれてから、家は騒がしく、そしてずっと忙しくなった。
娘が産まれたことで少しは落ち着いたわたしを見て
フェイトちゃんは養育費を稼ぐために執務官として管理局へ復職。
ただし、前とは違って危険のない本局勤務の法務処理関係を担当する部署へと移っていた。
今は立派な一家の大黒柱、みんなを支える優しいパパさん。
そして夜は・・・今でもわたしの、わたしだけの大事な恋人。
幸せな・・・毎日だった。
「ねぇ、フェイトちゃん。この子の名前、どうしようか?」
わたしは腕の中で眠る赤ちゃんの顔を見つめながら、隣を歩くフェイトちゃんの意見を求める。
「アリシアとアルフはわたしが名前をつけたんだから、今度はなのはの好きな名前でいいと思うよ」
「う〜ん・・・日本だと、両親の名前から一字ずつ取ったりして名前を付けたりするんだけど・・・
わたしとフェイトちゃんだと、ちょっと難しいよね」
好きな名前、と言われるとなかなか難しい。
女の子なのに吾郎って名前にされるとか、美空(びゅあっぷる)とかつけられたらきっと大きくなった時に凄く困っちゃうだろうし
大人にとっては一時でも、子供にとっては一生ものの問題なんだから
ちゃんと考えてあげないと・・・
そんな風に悩むわたしを見て
「そんなに急がなくても、大丈夫だよ。ゆっくり考えてあげよう」
フェイトちゃんはそう言って、塞がっている両手の代わりに
わたしの頬へ軽いキスをしてくれた。
もう、フェイトちゃんったら・・・
こんな往来でされると、ちょっと恥ずかしいよ
そんな風に心の中では思いながらも、わたしの顔はそれとは裏腹に
とても嬉しそうな笑顔で、彩られるのだった。
帰り道を家族五人で歩きながら
わたしはずっと、腕の中の末娘の名前を考えていた。
ミッドチルダだと・・・・やっぱり欧米系の名前の方がいいよね
でも、漢字も綺麗だから捨てがたいなぁ・・・・
考えれば考えるほどに迷う。
でもわたしにとってその迷いは・・・決して厭なものじゃなかった。
やがて、家の近くの大通りへと近づく頃。
わたしの頭の中に、ふと一つの名前が
天からでも降ってきたかのようにして舞い込んだ。
わたしは空を見上げてその名前を、心の中で反復する。
そして、腕の中の我が子へと視線を戻すと
この子の名前はこれしかない、そう思った。
わたしは、その気持ちを胸に宿したまま隣を歩くフェイトちゃんに声をかける。
「フェイトちゃん、思い付いたよ。
この子の名前・・・ヴィヴィオって言うのはどうかな」
「うん、良い名前だね。 何か由来とかあるのかな?」
「えぇとね・・・えぇと・・・」
フェイトちゃんの問いにわたしは答えようとするが、上手く説明できない。
なんでいきなり、この名前を思い付いたんだろう?
どこかで・・・聞いたこととかあったっけ・・・・
必死に考えるが・・・理由が思い出せない。
何故かと言われると、何となくとしか答えようがなかった。
そんな風に悩むわたしを余所に、通り全体に大きな衝撃音が響いた。
顔を上げ、音がした方を向くと通りの反対側で二台の車が正面衝突しているのが見える。
片方の車は、フロントにエンジンを積んでいるタイプだったらしく
衝突からわずかに遅れて、その車体前面から火が上った。
中の人は・・・気を失っているのか、ドアを開いて逃げ出すような気配はない。
「助けないと!」
わたしは腕の中の娘を隣に立つフェイトちゃんに押し付けると、事故の現場へと走り出す。
でも、フェイトちゃんは直ぐにそんなわたしの腕を掴んで引き止めてきた。
「なのは、危ないんだから近付いちゃ駄目だよ! すぐにレスキューが来るし、それに任せよう?」
フェイトちゃんの心配そうに見つめてくる瞳に、少しだけ心が揺らいだ。
「大丈夫だよ、フェイトちゃん。だってわたしには、これが・・・・」
その心配を打ち消してみせるように、わたしは自分の胸元に手をやる。
「これが・・・・」
手を動かし胸元を探る。
でも、そこには“何も”なかった。
あれ・・・わたし、何を・・・
「どうしたの、なのは?」
戸惑うわたしの手をフェイトちゃんは引っ張り現場から少しでも離れさせた。
車についた火が燃え盛る音がする。
もし燃料に引火すれば、爆発するかもしれなかった。
中に乗る人を、巻き込んで・・・・
「フェイトちゃん・・・ごめん!」
わたしはフェイトちゃんの手を振り解くと、煙と炎を噴き上げている車へと走った。
乗っている人は別に知り合いでも何でもない。
でも、わたしの前で誰かがいなくなるのは・・・・
絶対に、嫌だった。
事故車に近付くと、強い熱風を受ける。
車体自体の温度もかなり上がっているに違いないことは見て取れた。
中の人達は煙に飲まれたのか、熱にやられたのか、動く気配を見せない。
どちらにしろ、急がないと・・・
側面のガラスに思い切り拳を打ち付ける。
「っっ・・・!」
ガラスには蜘蛛の巣上のひびが入ったがそれだけで、割れはしなかった。
代わりにわたしの拳が衝撃で痛み、熱されたガラスで火傷を負う。
それを我慢して、もう一度拳をガラスに叩き込んだ。
二度目の衝撃にもガラスは蜘蛛の巣を大きくするだけで、まるで割れる気配がない。
「なのはーっ!!」
遠くから必死にわたしの名前を呼ぶフェイトちゃんの声が聞こえた。
それでもわたしは、この場から離れられない。
三度目の正直と言わんばかりに、傷付いた拳を堅く握りしめ
ガラスに叩き込む。しかし、それでも尚・・・ガラスは砕けなかった。
「なんで・・・なんで出来ないの。助けなくちゃ・・・助けないといけないのに!」
駄々っ子がするように、両手でガンガンとガラスを叩く。
それでも、わたしの手が傷つくばかりでガラスは割れなかった。
火の勢いはどんどん強くなる。
その熱がわたしの肌を突き刺すように痛めつけた。
漏れだしたオイルの臭いがする。
もういつ引火してもおかしくはなかった。
わたしは、それでも諦められない。
でも・・・わたしには力が、なかった。
誰かを守るための、救うための
自らの思いを突き通すための、力が・・・
「なのは、早く逃げてぇっ!!」
フェイトちゃんの悲鳴のような叫びが聞こえる。
フェイトちゃんが・・・泣いてる。
そんな顔、見たくないのに・・・
そんな顔、させたくないのに・・・
わたしが、守るから
だから、泣かないで・・・
その想い、その願いと共に
ボロボロの拳にほんのりと桜色の輝きが宿る。
わたしが手のひらをゆっくりと開くと
その中には、美しく光る赤い宝石があった。
わたしは・・・その宝石のことを覚えていた
ううん、思い・・・出した。
「何で、忘れてたんだろう・・・
わたしの、この想いを・・・」
わたしは手のひらの宝石を握り締める。
そして、その名を叫んだ。
「レイジングハート・エクセリオン!」
わたしの声に呼応するように
宝石はかつての輝きを・・・光を取り戻す。
「Set up!!」
『Stand by ready Set up』
過去に何度も聞いた機械音声がわたしの耳元へ届く。
そして、その一瞬後には桜色の光がわたしの体を包み込み
その姿を、バリアジャケットを纏う魔道師としてのものに変えた。
しかし、久しぶりのその姿に感慨に浸る暇もなく
既に乗り手を失ったもう一台の車が炎上を始める。
わたしに出来ること、それは今も昔もただ一つ
「ディバイン・・・バスターっ!!!」
全力全開、桜色の魔力光が杖の形を取ったレイジングハートから放たれる。
それは炎上する車と、衝突したもう一台の車のフロント部分だけを
綺麗さっぱり吹き飛ばした。
わたしはそれを見届けると、視線をフェイトちゃんの方へ向ける。
その傍には、事故に集まった野次馬の姿も
わたし達の大事な・・・娘達の姿もなかった。
「全部・・・思い出したんだね、なのは」
わたしが傍に降り立つと、フェイトちゃんはそれを待っていたように口を開いた。
「うん。でも・・・なんでこんな事を?」
わたしは、この夢の世界を疑ってなんていなかった。
かつてはやてちゃんに選択を求められた時も、その手を拒みここへ残ることを望んだ。
だって・・・ここにはフェイトちゃんがいて
現実には・・・もう、いないから
その思いがわかったのか、フェイトちゃんは少しだけ悲しそうな、困ったような表情をする。
「永遠に覚めることのない眠りはあっても、永遠に覚めない夢は・・・ないんだよ」
そう言うと、フェイトちゃんは空を見上げる。
それにつられて、わたしも空を見上げたが
そこには・・・空はなく
一面に、ただ闇だけが広がっていた。
「夢の、限界が近いんだ・・・」
「夢の・・・限界?」
「夢は、記憶の欠片をランダムで組み合わせて作られる演劇みたいなもの。
だけど、長く続けていればそれだけ役柄も演目も無くなっていく・・・
この世界は、なのはの願いとなのはの記憶から作られているから
なのはの記憶に無いものは、出せないんだ」
「でも、フェイトちゃんは・・・わたしと同い年の姿で・・・ここに・・・わたしの目の前にいるよ!?」
そう、わたしがフェイトちゃんと別れたのは・・・フェイトちゃんを失ったのは、11歳の時。
その話が本当だとしたら、19歳のフェイトちゃんの姿がわたしの記憶の中にあるはずがなかった。
「うん、だからわたしは・・・なのはが思い描いた、なのはが願ったフェイト・テスタロッサ。
いつでもなのはの傍にいて、なのはを愛するためにだけ生まれた・・・夢の欠片」
「でも、フェイトちゃんは・・・フェイトちゃんだよ!」
わたしは戸惑いながらも必死に何かを伝えようと口を開く。
でも、想いは上手く形にできなかった。
「ありがとう、なのは。
本当は、ずっと一緒に居たかったけど
このままだと・・・なのはは永遠の眠りに落ちてしまうから」
その言葉と共に、わたし達の周囲5M程を除いた全てのものが・・・闇に溶けた。
「この闇が・・・全てを覆い尽くしたら、なのははもう目覚めることが出来なくなる。
永遠の時の中を、ただ眠り続けるしかない
だから、わたしはなのはが自分で立ち上がるための強さをもう一度取り戻せるように
最後の夢を、見せたんだ」
「でも・・・わたしは、起きた世界にフェイトちゃんがいないくらいなら
ずっと眠り続ける方がいいよ!」
「なのは・・・」
フェイトちゃんは困ったような顔をして、その赤い瞳でわたしを見つめる。
「でも、わたしは・・・なのはに生きて欲しいんだ。
わたしと一緒に、死を選んだりなんかしてほしくない。
もう一人のわたしが、そうしたように・・・・」
その言葉に、わたしは現実世界で最後に会ったときのフェイトちゃんの言葉を思い出した。
辛い言葉だった。
聞きたくなかった。
忘れようとした。
でも、今にして思えば・・・その言葉は、全てわたしのための言葉だったことがわかる。
「フェイト・・・ちゃん・・・・フェイトちゃん・・・フェイトちゃん」
言葉を発する度に
わたしの瞳からは、涙が零れ落ちる。
でも、フェイトちゃんはわたしのことをもう抱き締めてはくれなかった。
辛そうな顔をしながらも、その場にじっと立っている。
もし今抱き締めたら、わたしがまたフェイトちゃんに縋ってしまうから
だから唇を噛みながら・・・必死に耐えている。
その姿を見て、わたしも決意した。
この夢を・・・自分の手で終わらせることを
「フェイトちゃん・・・どうすればいいの?」
わたしは服の袖で涙を拭い、フェイトちゃんに訊ねた。
もう闇は・・・すぐ傍まで来ている。
「なのはの光で闇を切り裂けば、きっと道は開けるよ」
わたしの光・・・つまりそれは、スターライトブレイカー
「レイジングハート、行くよ!」
『All right Starlight bleaker』
ここは夢の世界。
わたしが望むだけで、レイジングハートはエクセリオンへと姿を変える。
続いて桜色の魔力光が羽の形を取り
わたしの全力全開、最強の砲撃のための全ての準備が整った。
(´;ω;`)
「お別れだね・・・」
わたしは、最後にフェイトちゃんの方を向いた。
「うん、そうだね」
フェイトちゃんは、笑顔だった。
「フェイトちゃん、なんで・・・お別れなのに笑うの?」
わたしは悲しくなって、少し咎めるようになってしまった言葉をフェイトちゃんにかける。
「最後だから、なのはにはわたしの笑顔を覚えていて欲しいんだ。
夢の世界から覚めれば忘れてしまうのかもしれないけれど
悲しい顔での別れは・・・辛い記憶として残るだけだから」
「そう・・・だね。
わたしが泣いてばかりじゃ、フェイトちゃんも安心して眠れないもんね」
フェイトちゃんの言葉に、わたしもぎこちなくではあるが笑顔を作った。
涙と泣き顔の混じった、きっと不格好な笑顔
「こんな顔、きっとフェイトちゃんにしか見せたこと無いよ?」
フェイトちゃんの姿は、もう三分の一くらい闇に溶けてしまっている。
「なのは」
「なぁに?」
レイジングハートを構えると、フェイトちゃんはわたしの名前を呼んだ。
きっと、これが最後の会話。
何故かそう思えた。
「わたしは、なのはを愛してる。
でも、それはなのはが愛して欲しいと願ったからじゃなくて
なのはが願う前からずっと、わたしは・・・ううん、全てのフェイト・テスタロッサは
高町なのはの事を、愛してる。
現実でも、夢の中でも・・・どれだけの時を経ていたとしても。
それだけは・・・忘れないで」
「うん・・・わたしもだよ」
余計な言葉は返さなかった、ただ自分も同じ気持ちだという事だけを、わたしはフェイトちゃんに伝えた。
それだけで、十分だった。
わたしはフェイトちゃんに背を向け、レイジングハートを闇へと構える。
「いってらっしゃい」
「うん。行ってきます」
さよならは言わない。
わたし達の間に、さよならは無いから。
だから、最後も同じように
「フェイトちゃん・・・またね」
「なのはも、またね」
その言葉と共に背中から今まで感じていたフェイトちゃんの気配が消える。
わたしは、叫んだ。悲しみを、振り払うために
闇を・・・薙ぎ払うために
「スターライト・・・ブレイカーっ!!!」
そのかけ声と共に桜色の魔力光が解き放たれ、縦横無尽に闇を切り裂いていく。
この夢の世界に、あのフェイトちゃんが居た世界に
一片の闇すら、のさばらせる訳にはいかない。
その意志を受けて、わたしの周りに次々にブラスタービットが姿を現す。
「ブラスター・・・3!!」
階段を飛び抜け、一気に最大出力まで駆け上がる。
それにより、力を増した光は・・・全ての闇を鎧袖一触とばかりに瞬時に打ち払い
世界を桜色に染めあげた。
やがて、徐々にその光が消えていくと・・・
隙間からは陽の光に似た白光が漏れだしてくる。
そして、わたしの意識もその光と共に・・・この世界から消えていった。
溶けていく意識の中・・・・
光の中から
「なのは・・・もう一人のわたしを、お願い」
そんなフェイトちゃんの言葉が、聞こえた気がした。
「もう一人って・・・」
わたしは聞き返すが、もう声は聞こえない。
何も見えない光の中・・・わたしの脳裏には、最後に見たフェイトちゃんの笑顔だけが映っていた。
わたしはそれを・・・
目を覚ましても忘れないように、しっかりと
心に刻み込む。
そして、わたしは
目を・・・覚ました。
ごめんなさいorz
全っ然終わりませんでした。
目が覚めるまででこんなにレス数食いました(´・ω・`)
でも、あとは一直線なので
明日には終わるでしょう、多分。
エピローグは次レスになるかなぁ・・・
GJ
相変わらず引き込まれるなぁ……
次スレのこととか気にしないで自分が満足いくものを書いてくれ
俺はいつまでも待つよ
GJ
なのフェイ好きには、たまらない話です。
しかも、せつなくて、哀しくて涙が止まりません。
ぜひ、ハッピーエンドにっ
でも、一番は満足いくものを書いてください。
待ってますっ
毎回毎回号泣させられてます!
GJっす!続き楽しみにしてます。
782 :
スピノザ:2007/10/23(火) 19:34:18 ID:eKtvtXU6
◆34IETlJpS6 氏がお休みの間、こんなものを投下してみる
第七話の見て思いついたフェイト→なのは
ちょい暗め
783 :
スピノザ:2007/10/23(火) 19:35:20 ID:eKtvtXU6
「シンデレラが走った大階段って、きっとこんな感じだね」
動くたび、ドレスの裾が翻る。下にいるなのはからは、フェイトの顔は見えない。
「サイズがぴったりだったはずのガラスの靴が、どうして脱げてしまったのかな」
ねぇなのは?
言葉がみつからないなのはが困ったように首を傾げれば、子供みたいだとフェイトが笑う。
もちろん心のなかで、ふふふ、と、可愛い子供へ。
カツン
フェイトの足から離れたハイヒールが、放物線を描いて落ちた。
階段を踊るように転がる靴が、なのはの足元で横たわる。
「黒い靴じゃ似合わないね」
シンデレラが落としたガラスの靴は、それはそれは綺麗に転がり、その計算しつくされた輝きに、王子様はきっと心を持って行かれたんだ。
「黒い靴は脱げない」
この靴は、私はどこに連れていく?
784 :
スピノザ:2007/10/23(火) 19:36:23 ID:eKtvtXU6
「拾って?」
ごめんね。君が辿りつくのを、おとなしく待ってるなんてできない。
「拾ってよ」
ほらやっぱり拾ってくれる。
君は優しいから。
みんなに優しくするのは君のモットー。
だけど、その人のためではない優しさはときに人を惨めにするんだよ。
わかってるよ。
わがままを聞いてくれるのは、君にとって私がその程度だから。
私では君の何も変えられないんだね。
何も言わないでも、靴を届けるために階段を上ってきてくれる。
跪いて、そっと置かれた靴がシャンデリアに照らされてなんだか空虚に誇らしげ。
一向に履こうとしない私を、困った顔で見つめるなのはの胸にそっと寄り添ってみた。
以外にも冷静で、それが憎たらしくて、もっと強く、近く抱きしめてやった。
温かいのによそよそしい温もりが哀しくて、
馬鹿なことをするんじゃなかったと思っても、もう戻れない。
なんで?
なんで君はいつも私のものにならない?
785 :
スピノザ:2007/10/23(火) 19:37:57 ID:eKtvtXU6
涙は女の武器だなんて、ひどいことを言う。
女だからこそ泣くことはプライドが許さないのに。
「ねぇ、私のものになって」
私を君のものにして
桜色のドレスに頬をすり寄せたら、
少しだけ身じろいだ君に勝ち誇った気持ちになって、虚しさに泣けてきた。
悔しくて情けなくて、もっと頬をすり寄せて涙がドレスに染みをつくるのを見て、やっと満足した。
きっと何も伝わってなんかないのにね。
あぁきっと君は今、私の知らない顔をしているんだね。
もっともっと困って
私のために君の時間と気持ちを費やして
それが私の誇りになる
たとえ嫌な女と思われても、それこそなんて名誉なことだろう
大丈夫。君ほどじゃないけど、
そこまで子供じゃないから。
すぐに君の友だちに戻るから。
―――私の背中で彷徨う君の手が、音もなく下ろされたら
786 :
スピノザ:2007/10/23(火) 19:39:14 ID:eKtvtXU6
終わりです
駄文失礼しました
GJ!
なんか、不思議な気持ちになった。
こういうのもいいね。
>>778 なのはさん目覚めるか
夢の中でもフェイトはフェイトなんですね・・・
GJ!
>>786 なのはさんて優しさが全方位の人だからなー
特別が欲しいフェイトさんには辛いですね
こちらもGJ!
朝
「おはようございます、シグナム」
「あぁ、おはようテスタロッサ」
テスタロッサの声を録音した目覚ましで起きる。
もちろん、ちゃんと挨拶を返すのも忘れない。
今日も良い日になりそうだ、一日頑張ろう。
昼
「それでですね、なのはが・・・。もしかして、退屈でした?」
「いや、興味深い」
高町教導官が出向中のため、テスタロッサと一緒に昼御飯を食べた。
上目遣いに訊ねてくるテスタロッサが可愛い。
スパゲティを啜るその唇に見とれていたと言ったら、一体どんな顔をするのだろう?
ああ、わたしはスパゲティの麺になりたい。
夕方
「シグナム師範代、お疲れさまです」
エリオの特訓に付き合った後、テスタロッサに成長ぶりについて聞かれる。
師範代、と呼ばれるのは新鮮でよかった。
また、エリオに稽古を付けてやることにしよう・・・明日にでも
夜
お手製のテスタロッサ人形におやすみのキスをしてから床につく。
テスタロッサ抱き枕は今日も最高の抱き心地だ。
大枚をはたいて主から買い取った、下着姿のテスタロッサの写真がプリントされているのもポイントが高い。
明日は久しぶりに模擬戦にでも誘ってみようか・・・
テスタロッサに堂々と触れられる数少ない機会なのだし
そんな事を考えながら、わたしは眠りについた。
夢の中でもテスタロッサに会えますように、と・・・願いながら。
劣化の将自重しろもっとやれ
この日の将は趣味のテスタロッサ弄りは出来たのだろうか
>大枚をはたいて主から買い取った
ちょ、待て待て
寮母のアイナさんは大変だ
シグナムは写真のために仕事の鬼になる……
これは主によるニート脱却計画だっ!
山|・> ピチピチ
>>◆34IETlJpS6
GJ.ナイスシグナム.
>>722 >>723 >>724 >>725 >>726 >>727 >728
>>729 感謝.
久しぶりのエロだったので,レス頂けてthx.
というわけで,続き…投下開始.
相変わらずチンク⇒ヴィヴィ&フェイ⇒なの
今回はチンク姉分多目につき,エロなしという始末.
お口に合うか分かりませんが.…心理描写むずい
「それじゃ,よろしくね」
『了解した.しかし,本当に私で良いのか?』
先程から何度目かになる確認に,少し苦笑しながらも,
通信画面に映る片目に眼帯を付けた背の小さな銀髪の少女―――チンクへと先程と同じ言葉を伝える.
「さっきから何度も言ってるけど,その方がヴィヴィオも喜ぶからね」
『ん……』
少し恥かしいのか,俯き加減に『分かった』と伝えてくる彼女は,確かに可愛らしいと思う.
年齢―――といっても管理局が与えた適当な年齢ではあるが―――不相応の発言をする事も多いが,
時折見せる照れたり,恥かしがっている表情を見ると,なのはやヴィヴィオが彼女を可愛らしい子だと称するのも分かるというものだ.
『では,ヴィヴィと一緒に待っていれば良いのだな?』
「別の用事があるから少し遅れると思うけど,お願い」
『了解した.では』
漸く通信を終えた安堵か,ほっとした表情を見せながらチンクが通信を切る.
突然の私―――フェイト・T・ハラオウンからの通信は彼女にとってまさに寝耳に水,といった所だったのだろう.
実際,チンクと私は仲が悪いわけでも,何か思う所があるわけでもなく,チンクにとっては私はヴィヴィオのもう一人のママ,というだけなのだが…
…まぁ,気まずいのだろうとは思う.
初めて出来た友達の所に,初めて泊まりに来た日に,友達のママ同士がベッドの中で事を行なっていたのを目撃してしまったのだから.
その事に少し申し訳なさを感じるので,チンクが泊まりに来た日は事を行なわないようにしよう,とは思っているのだが……
あの日以来,私がいる時に彼女が来たためしはない.
だからといって,なのはとしないからおいで,なんて言えるわけも無く,ヴィヴィオに期待中である.
そのヴィヴィオは,なのはと私が仲が良い,という風にしか見えていなかったようで,一応安心である.
自粛せねばならない,とは思うのだが,
それもこれも私が次元航行部隊に所属しているため,なのはとはたまにしか遭えず,尚且つ,なのはがあんな日記を書いているのが原因だ.
あれでは,私を誘っているようにしか思えない.…まぁ,隠してあるのを探し出したのは私なのだが….
…ちなみに,なのははヴィヴィオとチンクに寝室を覗かれていたという事に気付いてはいない.
事の最中のなのはは,私の事だけを見てくれているから.
紅潮した躰,蕩けた瞳,乱れた長い髪,そして常とは異なり私に甘えるなのは.
思い出すだけで昂ぶりを感じる程に…それ程になのはは私を,私だけを愛してくれている.
だから,私は,今以上に,なのはを愛してあげたいと…そう,思う.
もう一つちなみに,私がヴィヴィオとチンクに気付いたのは姿見にちらっと映っていたから,というだけである.
けっして,なのはを蔑ろにしていたわけではない.偶然だ.
「…さて,今度ははやての所,と」
…さて,地上本部へと向かうとしよう.
なのはの願いを叶えるために……
「というわけで,ヴィヴィ.今日はヴィヴィの家に行く事になった」
「ほんと!わ〜い」
産まれて初めて出来た,親でも姉妹でもない人間関係である…友人の母親からの通信を終え,チンクは一つ,溜息を吐く.
けして,今から向かう友人―――高町ヴィヴィオの家に行く事が嫌なわけではない.
けして,チンクが通信相手―――フェイト・T・ハラオウンが嫌いというわけではない.
ヴィヴィオの家に泊まりにいった時に,いらぬ事を知ってしまった手前,どう対処して良いのか分からず,悩んでいるだけであった.
彼女にとって,それは戦闘などよりもよほど対処不可能な現実だった.
親であるジェイル・スカリエッティと姉妹達の中で育った彼女にとって友人の母親達の情事を目撃してしまった事に対する術は持ち合わせていない.
持ち前の冷静さでどうにかその場は取り繕ったが,その後,どういう顔をしてフェイトに向かいあえば良いのか,皆目検討が付かずにいたのだ.
笑えば良いのか,泣けば良いのか,はたまた知らぬふりをすれば良いのか…なまじ精神年齢が高い所為で,年相応に反応できないのが難点だった.
そもそもチンクが情事の知識を得たのはつい最近であり,偶然だった.いいや,ある意味必然なのだろうか.
ジェイル・スカリエッティの下にいた時は不必要な知識であっため,知らなかったが…姉妹達と一緒に釈放されて後の事,
自分達が女性である事を改めて自覚してみれば,それを知るのは時間の問題.実際,それほど掛からず,チンクはその知識を得てしまった.妹のウェンディがある日,その類の本を買ってきた事から事は始まる.
ナンバーズの中ではチンクが一番姉,という事もあり,ウェンディが嬉々としてこれなんっすかねー?と聞いてきたのだった.
それが…始まりだ.
『どれ,姉に見せてみろ……………………な,なんだこれは…』
などと顔を真っ赤にして慌てたのも彼女にとってもう遠い昔の事のようだった.
常に冷静な姉…チンクのその時の反応が面白かったのか,妹達が嬉々としてそれらの知識を得たのが尚更拍車を掛け…今に至る.
御蔭で知識だけならば,無駄に溜まっている.それこそフェイトとなのはが何をしていたのか瞬時に判断できるくらいには…
『一応,私は対外的には子供なのだから,そこを考えて,自重しろ妹達…』
という言い訳は彼女にはできない.その事も彼女にとって痛いところなのだから.
ともあれ,そこに来て,情事を行なっていた片割れからの突然の通信.
気が重くなるのも仕方の無い事だった.
とはいえ,よくよく考えてみれば,チンクはヴィヴィオのもう一人の母,高町なのはに関しては特にそのような感情を抱いていない.
「あぁ…なるほど」
「どうしたのチンクちゃん?」
「いや,なに……瑣末な事だ」
「さ…さま…さま…つ?」
言葉の意味が分からない,と悩み始めたヴィヴィオを見て,くすり,と笑みが零れる.
こういう事か,と理解する.
人は付き合い続ける事により,相手を理解する.
だから,そう,チンクは…フェイトに対して人見知りしていたのだ.
名前と,その存在はスカリエッティに聞いていたが,しかし,戦闘ならまだしもこのような安穏とした日々の中で会うとは思ってもいなかった.
そして,初めて直接会った日に情事のシーンを目撃してしまい,フェイトという人物が彼女にはわからなくなり…知らず,人見知りをしてしまったのだ.
知識として知っていた言葉を実感し,持て余し,漸く自身の悩みに対する解決策を知る.
何の事はない相手の事を知れば良いのか,と.
そんな単純な事に今更気付いた自身に苦笑し,『さまーさまー』と口ずさんでいるヴィヴィオの方を向くと,自然…その片方の瞳が優しげなものへと.
ヴィヴィオと友達になってから,知らない事をたくさん知った.これからもきっとそうだろう.
そして,これから彼女と一緒に生きていく事で得られるまだ見ぬもの…それがとても,とてもチンクには大事なものに思えた.
自身と対して変わらぬ背丈,左右で色の異なる,けれど美しい瞳,艶のある小麦色の髪,
未だに言葉の意味がわからないと悩みつづける愛くるしさ,それら全てに愛しさすら感じる.
妹達とは異なる…愛しさ,これは…友情というものだろうか?
『ふふ…また,悩みが一つ増えた…』と,苦笑しながらもどこか嬉しそうなその姿は,けして悩んでいるようには見えなかった.
「ありがとう,ヴィヴィオ.これからも宜しくお願いするぞ」
「さま……どうしたのチンクちゃん?」
自身の年齢を設定した管理局には憤りすら感じていたが,今となっては寧ろ…そう,ヴィヴィオと出会える機会をくれた管理局の人々に感謝の念すら沸いてくる.
ふと,空を仰ぎ,蒼天を見つめる.
雲ひとつ無い空は,とても綺麗で…ふいに,ヴィヴィオの魔力光が虹色であった事を思い出す.
ヴィヴィオが空を飛ぶ日がいつか来るのだろうか…それはきっと,さぞ,綺麗なのだろう…と,思う.
「気にするな瑣末な事だ.……さぁ,行こうヴィヴィ.ヴィヴィのママが待っているぞ」
「また!……う〜……あ,チンクちゃん,待って!」
追いかけてくるヴィヴィオの姿は慌しく,こけてしまいそうだと心配になりながも,今はここにいない姉と妹,そして産みの親を思う.
彼女達に,生みの親に…伝えたい事が出来た.
外の世界は綺麗で素晴らしい世界だと.けれど,それでもまだ,この世界をどうにかしようと思うのならば……
「私は貴方達の敵となろう」
「いや,それはかまわんけど…どないしたん急に?」
管理局地上本部へと到着した私は,早速,はやての所へと向かい,事の次第を説明する.
独特のイントネーションで語る彼女の言葉に,『秘密』などと答えれば,何故だかぐったりしながら,『なのはちゃん関連やろ』と言われる始末.
大正解,をあげたい所ではあるが,どこからなのはにこの事が伝わるか分からない以上,ノーコメントと返す私に,その意を理解してくれたのか,
はやてはもう何もいわなかった.
「一人分でよかったんか?どうせならなのはちゃんのも」
「私の分だけで良いんだ」
「あー……なるほどなぁ.大体分かった」
「う……ほんと?」
私はそんなに分かりやすい思考をしていただろうか,と思いながら…そういえば,シャーリーやティアナにも良く色々と見抜かれている事を思い出す.
『なのはさんの事でしょ?』『なのはさんですか?』などなど…………あれ?
「リインには分からないですぅ〜」
なんか,なのは関連だけばればれなんじゃないかな?と考えていれば,
丁度,その場にいたリインとシグナムの押掛け女房ことアギトが二人して何だろう?と悩んでいる姿が.
普段仲が悪そうな二人ではあるが,今は一緒になって考えている辺り,いつもは単にじゃれているだけなんだろう,うん.
ちなみにアギトがこの場にいるという事はシグナムもこの場にいるわけで……
「あまいな.テスタロッサが主に頼みごとをするなど…高町なのは関連しかなく,尚且つ一人分だけという事は…テスタロッサが,かか…」
「…シグナム,可哀想やから止めといたって」
「…はい」
主の手前,言うのを止めたようだがその意地悪そうな表情は変わらず,鼻で笑っている感じは…本当にばればれなんだね,とちょっと悲しくなる.
「可哀想って……はやて…」
「すまんすまん.まぁ,しかし,一つだけ聞かせてくれんか?」
「何かな?」
「前から聞きたかったんやけど……なのはちゃんとどこまでいっとんや?」
「…え?」
「いや,だから.なのはちゃんとどこまでいっとんのかなぁと…あたしもお年頃やし?」
さすが特別捜査官.
そんな事まで捜査するんだ,なんて…バカな事を思った私を許して欲しい.
けれど,そんな事をこんな人の一杯いる所で…私にどうしろっていうのだろうか.その…これでも一応恥じらいというものはあるのだ.
「なのはちゃんのバストアップに貢献した身としては,ちょい気になるんよ」
「………はやて?」
「……あ”」
「私に隠れてそんな事してたの?」
「あ,いやいやいや.ちょろ〜っとだけや,ちょろ〜っと」
「例えちょっとでも…なのはのあの形の良い柔らかい乳房を,その先端を飾るような穢れのないピンク色の綺麗な乳首を触ったっていうの?
あまつさえそれを好き勝手に揉んで弄ったっていうんだね,はやては?」
「ちょ!?そ,そこまでしてへん,してへん!」
というような会話の後ろで,
「つまり,だ.テスタロッサは普段弱気に見えるが,高町なのは関連の話をすると,ああなるという事を
主自ら証明してくれた,という事だ.良く,覚えておくんだぞ」
などとシグナムが言っていた事も,『はいです〜』『おう!』などと,二人のちびっ子が返事してたのも私の耳に届いていた.
シグナム…今度の摸擬戦はフルドライブでやりましょう…
「あったー!」
ヴィヴィオとチンクを迎えに来たどこか一仕事終えたという感じのフェイトの車に乗り,なのはの家までついた後,
フェイトが家に来た事に驚きを隠せず,あたふたしていたなのはを連れてフェイトがどこかに行ってから早,30分程.
チンクは何故かヴィヴィオに連れられなのはの寝室の家捜しをしていた.
本当に何故こんな事になったのだろう,とチンクは悩んでいた.
流石に人様の家に来て,その親の寝室を家捜しする,などという事はやってはいけない事だというのはチンクも当然分かっているし,
する気もなかったのだが,寂しそうな泣きそうな顔でしくしくとやられてしまっては『姉に任せておけ』などと言ってしまいたくもなったようで,
結局,ヴィヴィオに連れられる形でなのはの寝室へと赴いた二人.
何をしていたかといえば,先日なのはと一緒に寝ていたヴィヴィオが,偶然なのはが何かを書いているのを見て,
尚且つなのはが書き終わった後にそれを隠していたのを見たそうで,
それが何なのかがヴィヴィオは知りたく,部屋を探し回っていたというわけである.
「それが,そうなのか?ヴィヴィ」
「うん.多分これー」
衣装ケースの裏という珍妙な所から出てきたそれは,飾り気の無い一冊の本だった.いや,日記といった方が正しいか.
開いてみれば,事実日にちや天気などが記載してあり,本文も当り障りのない日記である事から…ただの日記と伺い知れた.
人様の部屋に来て,家捜して見つけたものは人様の日記……流石にこれはダメだと思い,ヴィヴィに言おうとした時,
「……?」
ふいに,鏡台がずれている事に気付き…そこに近付いてみれば,その裏にももう一つ同じような日記が.
悪い,と思いつつも…好奇心,というのは誰にでもあるようで…つい,それを見開き……即座に閉じた.
「………な,なんだこれは」
見なかったことにしよう,と先の目的―――ヴィヴィを止める,という行為に戻るチンクの鏡に映る表情は紅く染まっていた.
一瞬でそれである,じっくりみたらどうなる事か…と自問自答しながらチンクはヴィヴィに向かう.
が,その間にすら…先程の記述が脳内を駆け巡る.速読技術が仇となり,チンクの脳内では,『フェイトちゃんに〜〜をしてもらうと気持ち良いの』だの
『フェイトちゃん強引.けど…云々』などなど……という記述が縦横に駆け巡り彼女の思考を汚染し始めていた.
「………これは,罰か」
やはり,人様の家でこういった事をするのは悪い事なのだ,という事なのだろう.
「ヴィヴィ.見つかったという事実だけで良いだろう?もうそろそろ止めないと,ママが哀しむぞ」
「うー.それはいやー.それに読めない…・…」
どちらにせよ,なのはの住んでいた世界の言語ゆえに,ヴィヴィオにそれが読めるはずもないのだ.
チンクが読めたのはスカリエッティの教育の所為であり,だが,それがこの場合彼女にとって良い事なのかは…分からない.
だから,そうこれは偶然だろう.
ヴィヴィオが読めない,とチンクに向けて開いたページが,チンクの目に映ったのは.
「――――あぁ…」
『ヴィヴィオがいて良かった』,『ヴィヴィオは私の大事な娘』,『ヴィヴィオに友達が出来て嬉しい』,『ヴィヴィオが―――』,『ヴィヴィオが―――』
愛されているのだな,とチンクの目尻が自然と熱くなる.産まれが人とは異なっても,それでもこんなにも愛してくれる人がいる.
その事に,友人が愛されている事に,嬉しさがこみ上げてくる.
良い母親なんだな彼女は…そして,もう一人の母親もきっと…
自分にもいつか,そんな人が現れるのだろうか?自分をヴィヴィオの母親のように…心の底から愛してくれる人が…
「どうしたのチンクちゃん?」
「―――なに…瑣末な事だ」
「たいした事じゃないなんて…だったらどうして泣いてるの?」
「ヴィヴィ…?」
「さっき調べたー…えへへ.
だから,分かるもん.
ねぇ,チンクちゃん.
どうして…泣いてるの?
―――お話聞かせて」
「そうか,調べたか.………ただ,そう.ただ………」
言葉が出ない.
嬉しいのだ,と.そう言えば良いのだ.それだけで,ヴィヴィオは笑ってくれるのだから.
けれど―――それができない.
これは多分,嫉妬.
ヴィヴィオにはこんなにも愛してくれる人がいる.心の底からその身を心配し,その子のためを思ってくれる人が.
けれど,どうして私にはそんな人がいないのだろう?
ドクターは命をくれた.
けれど,愛はくれなかった.
私は,ただ…ただ,戦うために生み出された存在.
長期間稼動している自分の作品に対する愛着はあろう.けれど,そこに,愛など―――ありはしない.
「ただ………」
言葉に詰まる.いいや,この言葉は詰まらせねばならない.
喉元まででかかっている言葉.どうしてヴィヴィにはいて,私にはいないのか,なんて暴言は―――けして,この子に向けて良い言葉ではないのだから.
ヴィヴィオを見つめ,出したい言葉に,出せない言葉に窮していた.
その時だった.
ふいに,柔らかい感触が唇へと伝わってくる.
柔らかく,そして甘い,彼女の母お手製のキャラメルミルクの甘さ……それが唇に伝わってくる.
「えへへ……大好きな子が泣いてたらこうすれば良いってフェイトママが教えてくれたの」
涙に呆とする視界に,嬉しそうに,恥かしそうに唇に指を当てて自分がした事を確認しながら,こちらを見つめるヴィヴィオの姿.
その姿に触発されたのか,チンクの指が…小さな,細い細い指先が彼女自身の唇へと触れる.
「これは……キス……なのか?」
「う…うん.そうだよ!えへへ,ちょっと恥かしい」
「そうか…これが…」
見るのも恥かしい女性の裸が大量に掲載されているウェンディの買ってきた雑誌に書いてあったキスとは違い,触れるだけの優しいキス.
学校にいる時におはようと共にヴィヴィオがしてくるほっぺたへのキスとは…それは全然違うものだった.
親愛の印だろうと,その程度にしか思っていなかったけれど,それが…唇に変わっただけで…
それが―――それがこんなにも…こんなにも……心が,心が満たされるものだったなんて.
「………そうか…これが」
「もう一回……する?」
瞬間,チンクの心臓がどきり,と音を立てる.
呆としていた所にふいに来たからそんな事はなかったが,改めて意識すると…心臓が,がなりたてるように…
さながら,この音がヴィヴィオに聞こえてしまうのではないかという程に…音を立てる.
「………いいのか?」
「う,うん.でも…その,今度はチンクちゃんから……キスしたらしかえしてもらいなさいって,フェイトママが…」
なんて親なんだろう,とフェイトの表情を思い浮かべながら…チンクは一歩前へと進む.
ヴィヴィオに近づこうと,ヴィヴィオの顔へと近付いていく.
近付くにつれ,ヴィヴィオの色違いの瞳が次第に閉じていく.チンクを待つかのように,チンクを求めるかのように…
そうして…触れる.
「ん……」
それは,一瞬にも似て,永遠だった.
触れ合った唇からは,お互いの思いが伝わってくるかのように,私は貴方が好きだという気持ちが伝わってくるかのように…
あぁ,そうだ.
ここに,自分を明け透けもなく好きだといってくれる存在がいるのだ.
もう…いるじゃないか.
それが愛かはまだ分からないけれど…けれど,好きだと…言ってくれる人がいるじゃないか…
だから―――
「……ヴィヴィ,私も……その,好きだ」
「うん!チンクちゃん好き〜!」
世間的には子供とはいえ,結構長い年月を生きているチンクにならば,ヴィヴィオを任せられると,二人の娘を彼女になら任せても良いと思い,
当初の予定通り,ヴィヴィオの事をチンクに任せて,私はなのはを家から連れ出していた.
今日,家に帰ってくる事はなのはには伝えていない.
今日は特別だから.
今日という日は少なくとも私にとっては…特別な日だと思える日だから,だから私はなのはを驚かせるためにも,
こうやってなのはに伝える事なく,帰ってきた.
当然,なのははその事に驚き『え?フェイトちゃん!?…あれ?お仕事は?』などと慌てふためいている間に,連れ出したのだった.
「フェ,フェイトちゃん!?」
私の手の中で相変わらず驚いたままのなのは.
それもそうだろう.
飛んでいるのだから.
私はバリアジャケットを装着しているが,なのはは玄関に出てきた所を捕まえたおかげで,着替える間もなく,レイジングハートもなく,
しいてあげれば,レイジングハートと同じ色のエプロンを着けているだけだった.
だから慌てるのも無理はない.そもそも,なのはは今飛行許可が無いため,勝手に飛べない.
はやてに頼みにいったのはこれだ.
『私』の飛行許可である.
こうやって,私がなのはを手の内に抱えて飛ぶ分には…なんの問題もない.ない.ないったらない.
幾らなのはとて,私が両の手でさっと抱えられる程軽いわけではなく,魔法の力を借りつつこうやってなのはをいわゆる,
お姫様抱っこで,ナイトスカイにファラーウェイ中.
少しばかり出ていた雲の上まで来たおかげで,星が綺麗で…まさに,夜天.
夜天の王は言いくるめてきたが,ここにある空は…厳然としてその場にある.
煌く星々.
スターライト.
あぁ…この星空はなのはにとっても,とっても似合っている.
空の似合うなのはを…こうやって,お姫様抱っこで星空の下に…それが,今日の目的.
「フェ,フェイトちゃん!か,勝手に飛んだらだめだよ」
「許可取ってるよ」
「え!?」
「なのはをここに連れてきたかったんだ」
「あ………もしかして」
そう.
『フェイトちゃんに空で抱かれたいな…なんてね』
というなのはの日記を見て…どうしても叶えたくなった.
この日に.
今日という日に.
「今日は…今日はフェイトちゃん来れないと思ってたから……」
星空の下,中空へと留まり,漸く一息ついたなのはが,腕の中から私を見上げて言う.
あぁ,そうか.なのはも…覚えてたんだ.
「ごめんね.驚かせたかったんだ」
「あ…うん.来てくれただけで嬉しいのに…こんな所まで連れて来てくれて…その…ありがとう」
「なのはがここで抱いて欲しいって書いてたの見たからね」
「だ…抱いて…ってそんな…」
多分,ここで抱き締めて欲しいという意味だったのだろうし,理解はしてるけど.
なのはがそう書いてたんだから,ね?
「ねぇ…フェイトちゃん……その…キス…してほしいな」
「珍しいね,なのはからおねだりなんて…」
「……だって…」
して欲しいから…なんて言い終わる前に…私はなのはへと…顔を近づけ,唇を合わせる.
触れるだけの軽い…キス.
こんなにも素敵な,こんなにも素晴らしい空の下で…いきなり舌を吸いあうような,唾液を交換するようなキスなんて,
無粋.
「ん……フェイトちゃん・……」
目を開けば,目尻に小さな水滴が見える.
あぁ…なのはだけじゃない.
私の瞳からも,自然と涙が零れてくる.
こうやって同じ空を飛ぶのも…なのはと一緒にこうやっていられるのも…それだけで,幸せだと感じる.
一度空から落ちたなのは.
あの時の絶望感は今でも忘れない.けれど,それを乗り越えてなのはは,今こうやって私と一緒にいる….
あぁ,それがどれだけ幸せな事なのだろうか.
愛しい人と一緒にいられる事がどれほど……
「なのは…好きだよ」
「私も…フェイトちゃんが好き」
バインドを応用し,なのはの躰を固定し…お互いを力強く抱き締めあい…今度は深い,深いキスを…
そしていると,自然と手が…なのはの乳房へと向かう.
先程はやてがあんな事を言った所為だろう…この乳房は…私の…
「あっ…フェ,フェイトちゃん!ま,待って…そ,その…」
触れた瞬間,なのはが私からはなれようともがき出す.
が,周りは空.
そして,腰元にはバインドを掛けてあるため,逃げられるわけもない.
あくまで,なのはの姿勢制御のためであるので,あしからず.
決して,なのはを拘束して扇情的な姿にするわけでは…ない.
嘘じゃないよ?
「フェイトちゃん突然来るんだもん…下着とか可愛いの付けてないし…そ,その」
その台詞は,まさに私を誘っているとしか思えないわけで………
「なのは.えっちだね…期待してるんだ?」
「あ…そ,そういう意味じゃ…」
「するつもりは無かったんだけど,なのはがそういうなら…」
「さ,触ってたのに!…んっ…ぁんっ…フェ,フェイトちゃぁっ」
だってほら,折角二人が結ばれた日の記念なんだから…愛し合わなきゃ……ね?なのは.
以上,お目汚し失礼.
途中,視点切り替わり時に間隔もっとあければ
良かった事に途中から気付きました…考えなしでした.申し訳ありません.
生簀|ミピチピチ
>>809 GJ
チンクヴィヴィは新鮮で面白いなぁ
なんか最近ふと目が覚めたらSS投下に直撃するんだ(´・ω・`)イマオキタヨ
あと残容量殆ど無いので誰か新スレを・・・・
GJ!
チンクとヴィヴィオはほのぼのしてていいなぁ
フェイトさんが最近変態に思えてきたw
でも、どこかの巫女みたいに実はなのはさんの方が変態度が高いと萌える
職人さんたち皆GJ!
フェイトさんは間違いなく変態だろw
なんという甘ったるい話・・・
だが・・・だがそれが(・∀・)イイ!!
俺のニヤニヤゲージが200%を突破しました
あれだな
日記の全文が見たい
GJ!
わたしが目を開けると、とつぜん何か柔らかいものにぶつかった。
「あれ・・・?」
顔を上げると、そこにはわたしのことを心底驚いたような顔で見つめる女性の顔がある。
その顔には、僅かながら見覚えがあった。
「リィン・・・フォース?」
「え、えぇと・・・そのっ!?」
わたしに名前を呼ばれて、女性はあたふたと戸惑いの様相を見せる。
その様子は、わたしの記憶の中にある姿とはかなり食い違う気がする。
やがて・・・わたしの脳が眠りのブランクから完全に醒め、思考がまともに回るようになってくると
わたしは、自分の呼んだ名前が少しだけ間違っていることに気がついた。
「リィンフォース・・・U?」
「・・・はいです。なのはさん」
女性の髪は白でなく空色、サイズや体型はわたしの記憶とまるで違えども
その纏う風は寸分の変わりもない。
彼女は祝福の風の名を継ぐもの、そして八神家の末っ子でもあるリィンフォースUその人だった。
「わたし・・・どれくらい眠っていたのかな?」
そう訊ねると、リィンは少し悲しそうな顔をする。
「もしかして・・・1年?・・・それとも、もっと?」
わたしの外見には大した変化は見られない。
手も、足も、髪も、眠りに付いたときと変わりはなかった。
だからきっと、それほどの時は経っていないのだろうと思ったのだが
「なのはさんが眠りについてから・・・今年で、もう100年目です・・・」
リィンの淡々と事実を告げる言葉に・・・わたしの心は一瞬時を忘れた。
職人投下最中に失礼するが、新スレ必要なら建てるよ?
スレタイ募集してる時間(容量)があるか怪しいので
魔法少女リリカルなのはで百合萌え(燃え?)製作7アークス
とかでどうか
しばし後、わたしの頭が少しだけ混乱から立ち直ると
リィンはわたしが眠りについた後のことを、手短に話してくれた。
はやてちゃんがわたしを夜天の書へと封じ込めていたこと
そして、20年ほど前にわたしの事を自らの騎士達に託して・・・静かに息を引き取ったという事も。
「はやてちゃんは・・・ずっとなのはさんが起きてくれるのを待っていましたから・・・
きっと今頃は喜んでくれているはずですよ・・・」
リィンがそういい終えると共に、わたしの後ろから火の手が上がった。
慌てて振り返ると、小さな机の上に置かれた一冊の本が勢い良く燃えていくのが目に入る。
その本は・・・
「夜天の・・・書? リィン・・・早く火を消さないと!
はやてちゃんの本が・・・燃えちゃうよ!?」
わたしは叫ぶように声を上げるが、リィンは首を横に振るだけで・・・・動こうとはしなかった。
やがて、火の勢いは弱まり・・・本はその姿をこの世から消す。
あれだけ燃え盛っていた炎は、机に焦げ跡すら残してはおらず
その場所には最初から、何もなかったかのようだった。
「役目を・・・終えたんです。最後の主が・・・最後に残した願いを、果たして」
リィンの声に僅かに震えが混じる。
その瞳は・・・もう何も残っていない机の上を、じっと見つめていた。
大切な思い出を・・・噛みしめるかのように
しばしの間を置いて、リィンの念話によってヴォルケンリッター達がこの場に集められる。
「そう言えば、こんな顔だったよな」
「ああ、間違い無く管理局の伝説。白き悪魔そのものだ」
「ヴィータちゃんったら、そんな言い方したらなのはちゃんが可哀想でしょう!
それにシグナムも!
白き悪魔はとっくに卒業して、今は魔王とか冥王だったはずよ」
「シャマル・・・それはまるでフォローになっていないぞ・・・」
わたしにとってはつい昨日みたいな事でも、みんなにとっては100年ぶり。
でも、ヴォルケンリッターのみんなはまるで変わったようには見えず
わたしの気を楽にしようと、軽口を叩いている。
その心配りが・・・少し、胸に沁みた。
内容は・・・ちょっと色々言いたいことがあるだけどね
「そう言えば、もうお一方なのはさんを待ってる方がいらっしゃるんですよ」
リィンはつい今まで忘れていたことを急に思い出しように、わたしに告げてくる。
「・・・え!?」
「いつも通りなら、もうそろそろ帰ってくる時間のはずですけど」
わたしは・・・わずかに半開きになったドアに目をやる。
誰が・・・?とは聞けなかった。
少しだけ期待して・・・でも、怖くて・・・
そんなわたしの思いを無視して、扉は開く。
そこから現れたのは・・・わたしの予想からは全くの範疇外の
小さな、赤毛の狼の姿だった。
「アルフ・・・さん?」
美しかった体毛の色はくすみ、毛並みは乱れていたが
その姿はわたしの記憶の中にあるものとほとんど違ってはいない・・・・
「わぅん・・・」
小狼は、答えるように小さく鳴いた。
そして、アルフさんがここにいると言うことは・・・
「もしかして、フェイトちゃんは・・・生きて・・・るの?」
使い魔と主人は一心同体。
主人の死は使い魔の死でもある。
だから、アルフさんがここにいるのであれば・・・フェイトちゃんも、何処かで・・・
わたしは周りを見回して問うが、誰もその答えを返してはくれない。
「わかりません・・・」
リィンも、すまなさそうに首を振るだけだった。
「わたし達がここに来た頃には・・・アルフさんはもう、言語能力も失っていて
今では、普通の狼と変わらないくらいの知能しかないんです。
ですから、わたし達にも何でアルフさんが現界しているのかは・・・」
わたしは、その言葉を聞いてリィン達に問うのを諦めた。
代わりに体をかがめ、アルフさんの事を見つめる。
その瞳から、何かを読み取れないかと・・・僅かな希望を持って
しかし、わたしがかがみ込んだことで
その姿がアルフさんの瞳の中に映るようになると、その曇り気味な瞳が突然強い光を宿した。
次の瞬間、小さな狼の体はその場から唐突に跳ね起きる。
そして、いそいそと背負った布袋を床へ降ろすと
紐で縛られた口を開こうとする。
だが、年季が入った紐は固まってしまっているのか
狼の手ではなかなか解くことが出来ない。
アルフさんの心が段々と苛立ちに包まれていくのが、わたしにも感じられた。
やがて、その手は諦めたように垂れ下がり
その代わりに、布袋へ自らの牙を立て
その上部を無理矢理食い千切った。
元々ボロボロだった布袋は、いとも簡単に破け
その中身を晒す。
「・・・・本?」
中から顔を覗かせているのは、丁寧な装丁の施された一冊の本だった。
アルフさんは、しばらくの間その破けた布袋を悲しそうな目で見つめていたが・・・
すぐに、それを振り払うように体を震わせると
中に入っていた本を口にくわえる。
そして、その行動を見守っていたわたしの前に・・・そっと、置いた。
「これ・・・わたしに?」
わたしは訊ねるが、アルフさんはその言葉ももう理解できないのか
静かにわたしの目を見つめるばかりだった。
返答を諦めると、わたしはその本を手に取る。
長い年月を経ているのであろうと思われるその本は、ずしりと重かった。
わたしは、期待と不安に満ちた12個の瞳に見つめられながら・・・本を開く。
その本には題名がない。
そして、最初のページには
この本の作者・・・ユーノ君からわたしへの、メッセージが記されていた。
『なのはへ
この本を君が手にしているのであれば、君が夢から目覚めることを選べたと言うことなんだろう。
僕は、きっとそれを目にすることはできないだろうけど
心から、おめでとうを言わせてもらうよ。
きっと、もうアルフには出会えたことと思うけれど
君の想像するとおり、フェイトは生きている。
治らない病を抱えたまま・・・君と別れた日からずっと、氷の棺の中で眠り続けているんだ』
そこまで読んだ所でわたしの膝からは力が抜け、わたしはその場に崩れ落ちた。
フェイトちゃんが・・・生きてる
その言葉を噛み締め心の中で何度も反復する。
文章はまだ続いていた。
『この本には、僕が調べたフェイトの治療法が記してある。
医師に見せれば、きっとフェイトの病状もすぐに回復することだろう』
そこで、文章は途切れていた。
わたしはページを次々にめくっていく。
中には、難しい専門用語の羅列が延々と何10ページにも渡り続いていた。
ユーノ君がどれだけの時間を費やしてこれを書いてくれたのかを、示すように・・・
本はちょうど全ページの半分で終わっており
最後と思われるそのページには、最初の文章の続きがあった・・・。
『誰かを救うための力
誰かを守るための力。
君の魔法は・・・そのためにあった。
でも、今の君にはわかっているはずだ
その魔法で
誰を救うのか。
誰を、守りたいのか。
そのための力を、僕はもう一度君に託す。
今度は、誰かのためじゃなく君自身のために・・・この力を使って欲しい
君の友達
ユーノ・スクライア』
そして、それ以降のぺージは全て固められており
ユーノ君の署名の下は、小さく円形にくり貫かれていた。
わたしは、そこにはめ込まれた赤い宝石を取り出す。
その輝きは、夢の世界で見たものと寸分も変わらない。
わたしは静かに本を閉じ、傍にある机の上へと置く。
そして、じっと見守るアルフさんの瞳を見つめ返した。
わたしを・・・フェイトちゃんの所へ連れて行って
と言う、願いを込めて。
「わぅん!」
わたしの願いが通じたのか
アルフさんは短く一声鳴くと半開きになっていたドアを弾き飛ばして走り始めた。
わたしも、すぐさまその後を追う。
リィン達も理由はわからずとも、わたしの態度から何かを察したのか黙って後からついて来た。
弱っているとは言え狼の足は速い。
アルフさんは瞬く間に無限書庫の棚の間を走り抜け、出口に達する。
わたしは、それを見失わないように必死に走った。
ブラスターシステムの反動でボロボロになった体中の骨が軋む
それでも、わたしは走らないといけない。
フェイトちゃんの・・・ために
そのまま、街を通り抜け教会の中へ入る。
教会の中は、室内にもかかわらず走る度に気温がどんどん下がっていく。
目的の場所へと近付いていることは、もう疑いようがなかった。
やがて、前を行くアルフさんがその足を止める。
その小さな身体の前には、壁面全てを氷によって覆われた部屋があった。
「レイジングハート」
わたしは長い年月を経て、もう一度その名前を呼んだ。
『Yes my master』
レイジングハートはわたしが覚えているのと変わらない答えを返す。
「ごめんね、長い間独りぼっちにしちゃって。
起き立てで悪いんだけど・・・お願いできるかな?」
『Don't worry,I wait only 100 years』
ほんの100年って・・・口調が変わらないから怒ってるのか気にしてないのかよくわからないよ・・・
『Stand by ready Set up』
わたしのそんな考えは無視して、レイジングハートはさっさとバリアジャケットを展開する。
わたしは、取り敢えずは口を噤み。
出された杖を構えた。
『Starlight bleaker』
え・・・・?
わたしが構えた杖から光の羽が展開される。
「れ・・・レイジングハート、こんな建物内で撃ったら被害が・・・」
『No ploblem』
いや、問題ないですじゃなくてね・・・
やっぱりストレス貯まってたのかな・・・
「なのはさ〜ん」
その時、後ろから遅れてリィン達がこの場に到着した。
「リィン! 結界お願いっ!」
わたしはレイジングハートを抑えるのを諦めて、射撃体勢に移行する。
魔力ダメージだから問題ないとは思うけど・・・・
「え・・・ええっ!?」
「スターライト・・・・ブレイカーっ!!!」
杖の先から魔力の奔流が放たれる。
力を抑えているとはいえ、わたしの最上位砲撃・・・射線上に人がいたら目も当てられない。
「リィンちゃん、とにかくシールドをっ!」
「フンっ!」
シャマルさんとザフィーラさんが全力でシールドを部屋の後方部へと展開してくれた。
遅れてリィンもそれに加わり三重の防御で固められる。
その一瞬後には、魔力によって作られた氷を全て吹き飛ばし
わたしの魔力光は三人のシールドへと激突する。
「あぁっ・・・!」
「ぬぅっ!」
それは、二人分のシールドを軽く貫き通した後急速に勢いを弱め
最後の一枚を前にして拡散し、消えていった。
「ふぅぅぅ・・・何とかなりましたぁ」
それを見て、リィンは安堵の息を吐く。
わたしは、それを横目に確認すると部屋の中へと急いだ。
「フェイトちゃん!」
声をかけても、薄暗い室内から返答はない。
しかし目を凝らすと、中央に倒れている姿が見て取れた。
「フェイトちゃん! フェイトちゃん!」
わたしは名前を呼びながら、床に転がるフェイトちゃんの体を抱き上げる。
冷たい・・・!
フェイトちゃんの体は、わたしの体温よりも遥かに冷たかった。
氷に閉じこめられていたのだから当然だ。
わたしは、夢の世界でフェイトちゃんがわたしを暖めてくれたのと同じ様に
今度は冷たいフェイトちゃんの体を自分の体温で温める。
わたしの身体からは徐々に温かさが失われていった。
その代わりに、フェイトちゃんの体に人の温もりが戻っていく。
それを感じながら、わたしはフェイトちゃんの体をもっと強く抱き締める。
もっと、もっとわたしの温度をあげる・・・だから、帰ってきて・・・フェイトちゃん・・・
魔力を燃やして、温度に変える。
細かな調整は解らないから、自分の体を通して・・・人の体温としてフェイトちゃんに与えた。
身体の内側が燃えているかのように熱い。
内臓が、骨が、悲鳴をあげているのがわかった。
それでも、わたしは止めない。
「・・・なの、は・・・」
ボソボソとフェイトちゃんの唇が動く。
わたしの名前を、呼んでくれた気がする。
わたしはハッとしてフェイトちゃんの顔を見つめるが、その瞳はまだ開かれてはいなかった。
「なのは・・・」
フェイトちゃんは目を閉じたまま、今度ははっきりとわたしの名前を呼んでくれた。
「フェイトちゃん!」
わたしも名前を呼び返す。
でも、フェイトちゃんはまたすぐに・・・眠りの中に戻るように黙り込んでしまった。
その時、わたしの頭の中には
ある考えが浮かび上がっていた。
眠りについたお姫様を起こすための方法は・・・昔から一つだけ
「フェイトちゃん・・・・愛してるよ」
わたしは、初めてその言葉をフェイトちゃんに向けて口にした。
そのままフェイトちゃんの唇に、自分の唇を重ねる。
わたしは女の子だから、あなたの王子様には相応しく無いのかもしれないけれど。
夢の世界で、ううん
いつでもずっと・・・フェイトちゃんがわたしを守ってきてくれたように
今度は、わたしがフェイトちゃんの事を守るから
「だから、目を開けて?」
そう告げて、もう一度キスを落とす。
わたしの中の熱を、フェイトちゃんの中へ・・・・
「んンっ・・・」
それを何度か繰り返す内に、フェイトちゃんの瞼がピクピク、と僅かに動いた。
わたしは焦る。
どうしよう・・・最初になんて声をかけるか、考えてなかった・・・
少しだけ悩む。
でも、やっぱり目を覚ましたときにかける言葉は・・・この言葉しか思いつかなかった。
「おはよう、フェイトちゃん」
そして、まだ寝ぼけ気味なそのかわいらしい顔にこう続けるのだ。
「良い夢は・・・見れた?」
と
TRUEEND
本編終了〜
現実フェイトさんがまるで喋ってませんが、それは仕様です。
あくまでサブとラストのエピソードは、BADENDを覆すための物語であって
なのはとフェイトが救われればそれでOK。
目覚めた後は
残った道をみんなの作ってくれたレールで走るだけですからね
大して盛り上がらないかもしれません。
え、百合的にもっとイチャイチャさせろ?
残りはエピローグでやる話です。
現実フェイトさんの出番もそっちで
GJすぎる!!
なのはさん王子だなぁ…
ところでフェイトさんは9歳だっけ?
それはエピローグでやるのかな?
とにかくエピローグでのイチャイチャに期待してますw
言い訳的解説
王子云々の話は
夢の中でフェイトさんと話してたお姫様云々の話の対比です。
フェイトさんに幸せを与えてもらって、めでたしめでたしになることを望んでいた状態から
自分がフェイトを守って幸せにする、という風に気持ちがシフトしていったと。
暖めるのも同じ
いない世界と、夢の世界でいかにフェイトさんから貰っていたものが大きかったかを知って
それを今度はなのはさんがフェイトに与えていく
全体的にはそう言う話になりました
結果的には
>>832 現実フェイトは12歳です
相変わらずの素敵なお話しありがとうございます。
エピローグ楽しみにしてます。
GJ!
エピローグのイチャイチャ楽しみですw
>>833 GJ!
エピローグ楽しみにしてます。
>>809 遅れ馳せながらGJ!
空の上ってことは…
愛し合ってる間に、なのはさんの下着が脱げて
空から降って来るわけですね。(・∀・)
>>833 GJ!
八神家のみんながいい人たちすぎて感動した
もちろんアルフも
>>837 完璧超人のフェイトさんがなのはさんの下着を落とすわけないだろうに
下着を拾っちゃうラッキー部隊長(死亡フラグ)
>>833 アルフが健気すぎて泣いた
残すエピローグも待ってます
GJ!
>>809 フェイトさん大胆すぐるw
埋めを兼ねて個人的妄想のはや×シグ投下
「やっぱりシグナムの抱っこは一番やな」
「ありがとうございます、主はやて」
ヴォルケンのみんなの中でもシグナムはやっぱり頼りになって、ちょっと甘えたなるな。
ヴィータは可愛い妹か娘って感じやし、シャマルはドジっ娘萌えキャラお姉さんポジションやけど、ちょい付き合うにはしんどそうや
その点シグナムやったら格好良いし頼りになるし、それでいて可愛いとこもあって、言う事なしや、うん。
「どうかされましたか?」
っと、ちょい妄想に入りすぎたみたいや、心配されてしもた。
「ううん、なんでもないんよ、気ぃせんといて」
にこっ、と微笑んでそう応えると、シグナムが真っ赤になって顔逸らしてる。
あれで私に気づかれてへんと思てるあたりがまた可愛いなぁ。
「ですが主はやて、貴女の魔術師としての覚醒も無事進んでいますし、闇の書からの侵食を防ぐことにも成功したのですから、
今後は御自分の足で歩かれる練習もしていかなければいけません」
言葉は真面目やし、聞いてるだけなら私のこと叱ってる風やけど、そんな赤い顔で言うても誤魔化したいだけやの見え見えやで、
ほんまに可愛いなぁ。
「うん、そうやね、そうするともう、あんまりシグナムに抱っこしてもらえんなるな、それはちょう寂しいかな」
困らせるような事をわざと言うてみる。
ほら、あわてた様子で一所懸命さっきの言葉訂正してるわ、ホンマに可愛いわ。
私は、なおも赤い顔であれやこれやと言い募るシグナムの頭をそっと撫でる。
「主・・・」
「ごめんな、シグナムの困った顔見とうてちょっと意地悪してしもたわ」
そして軽く手を合わせてウインクをする。
それだけでシグナムが許してくれる事がわかってる上での仕草。
自分でもずるいなぁって思うけど、赤い顔のままで仕方ありませんね、とか言うてるシグナムが可愛いからしょうがないねん、うん。
「あのな、シグナム」
「なんですか?」
「うん、あのな、好きやで」
「なっ!」
あはは、また赤うなった、ホンマに可愛いなぁ。
「シグナムももし私のこと好きやったら、ひとつだけお願い聞いてくれるか?」
無言のまま、しっかりとうなずくその表情を見て、私は言葉を続ける。
「あのな、二人きりの時は主ってつけんと、名前で呼んで欲しいのやけど」
どうやろ?って上目遣いに見つめる。
シグナムやったら、私の我侭なんでも聞いてくれると思うけど、これはちょい難易度高いかな?
そう思いながらも、精一杯おねだりする表情で見つめ続けた。
シグナムは困ったような顔で悩んでたみたいやったけど、そのうち吹っ切れたんか綺麗な表情で微笑んでくれた。
綺麗で、凛々しくて、可愛らしい、私の好きな、私にだけ見せてくれるその表情で、言ってくれたんや。
「私も、好きですよ、はやて」
胸の奥が熱うなる。
やっぱり、好きな人に名前を呼んで貰えるのはええな、それだけで幸せな気持ちになれる。
「あんな、今日はシャマルとヴィータに用事お願いしといたから、今夜は二人きりやねん」
そう耳元で囁く。
そして、熱っぽい瞳でシグナムを見つめる。
僅かに潤ませる辺りなんて我ながらアカデミー賞もんやと思う。
私を抱えあげるシグナムの手に力が篭ってくのがようわかる。
うん、成功や、やっぱり私から少しアプローチせんと主従の線を引いて遠慮してしまうもんな、
と言うて私からお願いしても主の命やから、って感じになってまう。
ここまで持っていくのに苦労したわ、ホンマ。
でもこれで、今夜は・・・、あかん鼻血出そうや。
シグナムがすっごい緊張した顔で私をベッドまで運んでる。
その腕の中でこんな事考えてるってばれたら嫌われるやろか、
ちょい不安になる。
「はやて・・・、ベルカの騎士としてではなく、貴女のナイトとして誓います、我が生涯をかけて貴女をお守りします」
あ・・・、今きゅうって、胸が震えた。
「ありがとう、せやけど、それってまるでプロポーズやよな?」
うん、うれしかったから少し意地悪してみた、せやけど、そんな言葉も微笑んだまんまで受け止められてもうた。
そうです、なんて言葉は言わんけど、きっとそうなんやね。
それやったら・・・
私はシグナムのお姫様になろう。
私はヴォルケンのみんなのマスターやし、シグナムもヴィータもシャマルもザフィーラも、みんなの事を守りたい。
それは今でも一緒や、シグナムの事かて守る、何があっても、どんな事からでも。
せやけど、シグナムが私のナイトに、王子様になってくれるんやったら、
私はシグナムのええお姫様になる、二人ともお互いが王子様でお姫様や。
せやけどとりあえずは・・・
「ええと、私も初めてやし・・・、よろしゅうな?」
今夜は、私がお姫様の役やしな、しっかり頼むで?王子様♪
寝ぼけながらなんとか書き上げたので草稿とか0の見切り発車につきgdgdですが_| ̄|○
あいかわらずの需要無視の隙間産業ですが最近はカップリングもマイナーメジャー問わず充実してきてますのでなかなか隙間がありませんw
まあ単にはやてを名前だけで呼ぶシグナムが書きたかっただけなのはここだけのお話