選択形式で進めていくスレッドκ

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1名無しさんだよもん
どうもみなさんこんにちは。『選択形式で進めていくスレッド』へようこそいらっしゃいました。
みなさんの応援のおかげで、このスレもとうとう10番目です! すごいですよね。

現在は倉田佐祐理さんが主人公の戦記ものが進行中です。

とうとう始まった秋子さんのクーデター……
暴走する華音支部……
傀儡と化した尾根支部……
風前の灯火の空市・月支部、晴子さん・良祐さんの命……
おぼろげながら輪郭を示してきたうたわれの正体……
絡み合う思惑。行く先に佐祐理さんは何を見るのか!?

恋も戦いもいよいよ盛り上がってきて、一気にクライマックスへレッツゴーです!

それでは早速選んでくださいね♪

A 前スレ(スレッドι:http://wow.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1044541965/l50
B 支援サイト(http://www.geocities.co.jp/Playtown-Rook/6752/sentaku/index.htm
C 過去スレ・関連スレ及び諸注意(>>2-5
D お兄様、ラブよっ!
2デッパッパ:03/03/12 14:52 ID:m7pfunVk
2
3名無しさんだよもん:03/03/12 14:52 ID:paByi5Fm
こちらが過去スレと関連スレになります。

(1スレ:α)葉鍵ゲーっぽく選択形式で進めていくスレッド
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1022/10223/1022339884.html
(2スレ:β) 〜 選択形式で進めていくスレβ 〜
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1024/10244/1024415274.html
(3スレ:γ) 〜 選択形式で進めていくスレ 〜 
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1026/10264/1026471373.html
(4スレ:δ) 〜 選択形式で進めていくスレδ 〜 
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1028/10280/1028044958.html
(5スレ:ε) 〜 選択形式で進めていくスレε 〜
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1029/10293/1029338142.html
(6スレ:ζ) 〜 選択形式で進めていくスレッドζ 〜
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1031/10311/1031124139.html
(7スレ:η) 〜 選択形式で進めていくスレッドη 〜
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1035/10353/1035374561.html
(8スレ:θ) 〜 選択形式で進めていくスレッドθ 〜
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1039/10391/1039189772.html

葉鍵リレー小説総合スレッド 第5巻
http://wow.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1036804700/l50
4名無しさんだよもん:03/03/12 14:52 ID:paByi5Fm
 このスレの鉄の掟です。注意してくださいね。

・選択できるのは大原則として、「早い者勝ち」です。
・けど……あまりにも酷い展開になってしまった場合は、特例「リコール」が適用される事もあるのでお気をつけください。
・たとえ本人であっても一回選んだ選択肢の修正は「無効」なので、選択時は慎重かつ迅速にお願いします。
・職人の方々は書き込む前に『リロード』するよう気をつけてくださいね。(重要です)
・荒らしの方々の流入を防ぐため、sage進行でおねがいします。


 そして、私たちからのお願いですっ。

1つ、喧嘩はやめてください。
1つ、職人さん達は速さと技を互いに競い合うようにお願いします。
1つ、選択肢はお好きなように選んでくださって結構なんですよ。
1つ、色々と言いたいことがあるのはわかりますが、それならいっそ自分で書いてしまいましょう♪
1つ、お互いに思いやって行きましょう。
1つ、『空気』や『流れ』といったものもあるのでお心に留めておいてください。
1つ、心ゆくまで楽しんでいってくださいね。
1つ、お気軽にご参加ください♪

 ルールはこれだけですので、後は選択者・書き手の方々にお任せします。
 職人さんと選択者さん、そして私たちみんなの力を合わせて素敵なお話を作っていきましょう!
5名無しさんだよもん:03/03/12 14:53 ID:paByi5Fm
サクヤ(ふぅ、なんとか上手くいきました。久瀬さん、褒めてくれるかな……)
(チョイチョイ、チョイチョイ)
サクヤ「はい?」
コリン「ちょっとアンタ」
サクヤ「どちら様……ですか?」
コリン「あぁん? あたしの名前を知らないっての?」
サクヤ「はい……すいません。存じ上げません……」
コリン「はぁ、これだから最近の若い子は……。いい? あたしの名前は愛と正義の聖天使、コリンちゃんよ!
    Leafでもこのスレでもアンタの大先輩なんだから、もっと敬いなさい!」
サクヤ「は、はぁ……」
コリン「それにしてもまったく、羨ましいわよねー。前スレの大部分を占めたってだけで、順列で行けばあたしが>>1を勤めるはずだったのに
    これだけで>>1をゲットできるなんて。はぁ〜あ、若いって得よねー。それとも獣耳にフェチが多いだけかしら?」
サクヤ「そ、そんなこと言われても……」
コリン「だいたいねぇ、あたしの扱いだってどうかしてるわよ!? 中途半端に前々スレと前スレの間に入り込んで、ほとんど繋ぎの役割だったし、
    話が進むにつれてどんどん影薄くなっていくし、最終的には芳晴がほとんど主役と化してるし(以下略)」
芳晴「我が力を無限のものとなさしめたまえ、我が力を永遠のものとなさしめたまえ、お前の感じている感情は精神的疾患の一種だ、俺が鎮める!!!」
コリン「え? わ!? きゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
(ドッゴォォォォォン!!!)
コリン「バタン、Q〜」
サクヤ「うわ……」
芳晴「うちの宿六が大変ご迷惑おかけしました。代わって俺が謝ります。ごめんなさいっ! すいませんっ!」
サクヤ「そ、そんな! 私全然気にしてませんから、だから頭を上げてください……」
芳晴「この馬鹿天使、いつもこうなんです。人を拉致して北●鮮に連れて行くわ女にするわ変な組織に連れ込まれるわいきなり死んでるわ
   帰ってきたらゾンビみたいな登場するわ知り合いと本気(マジ)モードの殺し合いするわ俺を巻き込んで殺しかけるわ(以下延々と続く)」
サクヤ(ううっ、この人の愚痴の方がすごい……久瀬さん! 助けて!)

久瀬「びえくしっ!」
佐祐理「はえ? 久瀬さん、風邪ですか?」
6名無しさんだよもん:03/03/12 14:55 ID:E1yFHgp/
A このスレを続ける
B このスレをやめる
7ネットdeDVD:03/03/12 14:55 ID:zLVau2oR
アダルトDVDが1枚600円!
http://www.net-de-dvd.com/
8名無しさんだよもん:03/03/12 15:00 ID:vLrOkBj0
>>6
Aで
9名無しさんだよもん:03/03/12 17:59 ID:eEZgIyZJ
どうでもいいことだが本編が>>1のあらすじをかなり越えてしまっているな。

と言いつつ即死防止カキコ。
二日間以内で25レスだっけ?
10名無しさんだよもん:03/03/12 20:17 ID:8J5UgRt6
前スレが容量オーバーしたぞ
11名無しさんだよもん:03/03/12 20:21 ID:3qnQZ8DB
12名無しさんだよもん:03/03/12 20:27 ID:TXBUE7v3
Bでお願いします
13名無しさんだよもん:03/03/12 20:59 ID:3qnQZ8DB
「思い出しなさい。あなたはあの時、見ていたのです」
 秋子は蹲る祐一の脇に跪き、優しく頭を抱くと耳元に向かい、囁いた。
「あなたの母親が、私の姉が死ぬ、その瞬間を————」
「ヅ……あ……あ…………あああああああ………………ッ!」
 祐一の記憶の閂がギリギリと音をたてて開いていく。
 それは激しい痛みを伴った。
 望む望まざるに関わらず、記憶という名の奔流が頭の中を駆けめぐる。
「見ていた……俺は……見ていた!? 俺が……見ていた……のは……」
 
「うたわれの侵攻部隊!? ったく連中、とことん調子に乗ってくれちゃって!」
「あ、あの……姉さん……」
 かつての華音支部。司令室に繋がるその長い廊下の中を、若き日の秋子と……彼女にそっくりな、しかし一回りほど年上の女性が早足で歩いていた。
「で、敵部隊の規模は!? 場所は!? 民間人の避難は完了しているの!?」
「は、はい敵は歩兵部隊が三隊に別れ、市内に侵入してきています。現在はものみの丘に進行中……」
「ものみの丘ァ!?」
「は、はい……」
 秋子の言葉を聞いた瞬間、女性が素っ頓狂な叫びを上げた。そしていきなり歩を早める。
「ね、姉さん! どうしたんですか!?」
 慌ててそれを追う秋子。
「最近うちの祐一がやったらソワソワしててねぇ! エロ本でも拾って隠してるのかと思ってベッドの下を漁ってみたら、あの子狐なんて拾ってたのよ!
 んでコソコソといつもどっかと行ってるかと思ったら、あの子毎日ものみの丘まで散歩に行ってるみたい! やっばいわ、滅茶苦茶やっばいわ!」
「そんな……祐一……君が!?」
14名無しさんだよもん:03/03/12 21:01 ID:3qnQZ8DB
「無茶です止めてください姉さん!」
 ドックで一人ジープに搭乗する姉を、秋子は必死になって止めていた。
「私じゃとても指揮なんて出来ません! 祐一君は救出部隊に任せましょう! 司令官が自ら戦闘の中に突っ込むなんて考えられませんよ!」
 一振りの刀を荷台に放り込み、エンジンをかけながら姉を言い返す。
「しっかりしなさい秋子! 祐一も名雪ちゃんもまだまだ小さいわ。私の後は、あなたが華音を継がなきゃならないのよ!?
 なのにそんな弱気でどうするの!? それにね、救出部隊ってったって今回はうたわれの急襲に対応するのが精一杯で、民間人の救援すらままならない状況なのよ!?
 そんな中我が子可愛さに部隊を裂くわけにいかないでしょ? 第一ものみの丘は近くに住宅街があるじゃない。私が行かなくてどうするっての?」
「し、しかし……!」
「それじゃ秋子、後は任せたわよ! 上手くやんなさい! とりあえずは敵の前進を止めること。最優先事項よ! それじゃあね!」
 一気にギアを変え、壮絶な加速をつけて去っていった。
「姉さん……。なんで、我が家の教えでは司令官が絶対に慌てたり動くようなことがあってはいけないのに……」

「オラどけぇ! 華音司令水瀬様のお通りじゃあ!」
「うわ、ヒィッ!?」
「な、なんだアイツは!」
「撃て! 撃てェェェェェェェ!!!!!!」
 うたわれの構築したバリケードや防衛戦もものともせず、彼女は市街中央の道路を抜け、丘へと続く山道へと入った。
「チッ、思ったより敵の数が多い! ……あのクソガキ、返ったら小一日問いつめてやるわ!」
「いたぞぉ!」
 辺りからうたわれ兵士の叫びが聞こえる。
「ハッ、あんたらなんかに追いつけるもんで……」
「ロケット! ロケット砲持ってこい!」
 ………………。うそ。
 見れば、前方には数人の銃を構えるうたわれ兵が待ち伏せしており、そのうち一人はロケットランチャーを持っている。
「……うそでしょお!?」
「発射!」

 ドッゴォォォォォォ……………ン!
15名無しさんだよもん:03/03/12 21:04 ID:3qnQZ8DB
「やった!」
 爆発炎上したジープを見て、思わずガッツポーズを取る兵士。しかし……
「はいはいごめんねぇ、私あんたらなんかに関わってる場合じゃないのよ」
 ……背後から声が聞こえたかと思った次の瞬間、兵士達の首は胴体と別れていた。
 
 邪魔する敵兵を片っ端から切り捨て、彼女は丘の広場へと躍り出た。
「オラクソガキ! いるか! どこだ!」
 繁った麦畑の間をかき分け、必死に可愛い我が子の名前を呼ぶ。
「祐一! 祐一! どこ!? 生きてるんだったら返事なさい! 世界一カッコよくて世界一美しくて世界一強いお母さんが助けに来てあげたぞ!
 世界一の息子だったらきっちり返事の一つでもしてみなさい! ……ってえ!?」

 その時、彼女が見たのは……

A 血だらけで倒れる祐一
B 一人の剣士。
C アヴ・カムゥ部隊。
D 仮面の男。
16名無しさんだよもん:03/03/12 21:06 ID:/P2s6eHn
Dで
17名無しさんだよもん:03/03/12 21:23 ID:hsohUDNr
ファンキーな母ちゃんだな(w
18名無しさんだよもん:03/03/12 22:29 ID:zq8/He8u
やっぱ、祐一と同じ力持ってるの?
19名無しさんだよもん:03/03/12 22:31 ID:obUx7gyH
うーむ、しかし過去の設定とか何も無いから書きようが無いな。
20名無しさんだよもん:03/03/12 22:32 ID:rEp7+vC1
>>19
無いなら作ればよいのです。
21名無しさんだよもん:03/03/12 22:35 ID:mlw6bZmi
え?
仮面の男ってハクオロじゃないの?
22名無しさんだよもん:03/03/12 22:45 ID:8J5UgRt6
え?「俺は人間をやめたぞー!」の人でしょ?>仮面の男
23名無しさんだよもん:03/03/12 22:50 ID:Hnd/rrdl
変態仮面?
24名無しさんだよもん:03/03/12 22:58 ID:kJM0U+hF
「あんたは……」
 彼女が見たもの。それは黄金色に彩られた麦穂の中、澄んだ瞳でこちらを見据える仮面の男だった。
 男はうたわれの民族衣装という話のどことなく和服の雰囲気をたたえた服を着こんでおり、その手には扇が握られており、それがさらに男の優雅な雰囲気を助長していた。
「……あんた、誰?」
 思わず一瞬見とれそうになった彼女だが、なんとか惹かれないうちに己を取り戻し、問いを投げかけた。
「ハクオロ」
「……へぇ、ハクオロね。ここは戦闘区域よ。さっさと逃げなさい」
「問題ない」
 男は必要最低限の言葉しか発しない。
「なんで?」
「私がうたわれの総司令官……トゥスクルの皇、白皇だからだ」

「どうしたハクオロ」
 男が名乗った直後、彼の後ろからもう一人、男が歩いてきた。
「……大物がかかった」
「……ほぅ、あなたは華音支部司令の……水瀬とか言ったかな?」
「へぇ、私も思いのほか有名人ねぇ」
 男はややウェーブのかかった金髪を揺らし、唇を歪めた。
「敵の司令の顔くらいは覚えておかねばな、軍師としては。お初にお目にかかる。私はうたわれの軍師、ディーだ」
「ははぁ……これまた随分とカッコいいお兄さんね。……私の趣味じゃないけど」
「私も別にあなたに性的魅力は感じない」
 ピシッ! ……かない眉間に深い皺が刻まれた。
「フフフ………フフフフフ…………」
 チャキッと刃を返し、戦闘モードON.
「子持ちの人妻舐めんじゃないわよ!!!!」
 ダッと地を蹴り、2人へ迫る。
 
A ディーのA.T.フィールド発動。
B ハクオロ皇自らお相手。
C 黒羽の女の子が間に割って入った。
D アベル・カムル召喚。
25名無しさんだよもん:03/03/12 22:59 ID:jSQrx8zn
 そこにいたのは、仮面の男だった。
「ねえ、そこの人? この辺で小学校低学年くらいの男の子を見なかった?」
 話しかける彼女に、仮面の男は答えた。

A.「我が名はハクオロ。私に勝てたら教えてやろう」
B.「無駄無駄無駄無駄無駄無駄! 貧弱、貧弱ゥゥゥ!! URRRRRRYYYYYYY!!!」
C.「フオオオオォォォォ!!!! エクスタシーーーーーーー!!!!」
D.「てめぇも俺を認めないのか! くそっ、この禁愚ジャッキー様を認めろっ!」
26名無しさんだよもん:03/03/12 23:00 ID:jSQrx8zn
がっでむ。
27名無しさんだよもん:03/03/12 23:02 ID:obUx7gyH
C
28名無しさんだよもん:03/03/12 23:02 ID:zq8/He8u
29名無しさんだよもん:03/03/13 01:11 ID:cFZmzNI9
このスレはどうすればいいんだ…

>終了
継続
30名無しさんだよもん:03/03/13 01:26 ID:sxHyCLjF
>>29
「継続」でお願いします。
31名無しさんだよもん:03/03/13 02:12 ID:OBBRWDuQ
「働く日本のお母さんの力、思い知りなさい!」
 刀を振りかぶり、2人へと迫る水瀬。
「……ディー」
 ハクオロが隣の男の名を呼ぶ。
「そうだな。ムツミを使うか。……ムツミ!」
 一声高く、ディーがその名前を呼んだ。
「チェストォォォォッ!!!!」
「はい、お父様」
 ガッキィィィィィン!!!
「え!?」
 大上段からの唐竹割り。しかし振り下ろされた刃は何者も切り裂かず、突然現れた少女の剣によって受け止められていた。
「な、なによアンタ!?」
「私はムツミ」
 ざじゃっ、と間合いを取る水瀬。
「……で、なんで私の邪魔するの?」
「お父様の命令だから。お父様、このおばさんが敵?」
「「そうだ」」
 2人同時に頷く。
(おばさん……)
 眉間の皺がさらに深くなった。
「そう。……じゃあおばさん。消えて」
32名無しさんだよもん:03/03/13 02:14 ID:OBBRWDuQ
 ガキン!!!
 袈裟切りの一撃を受け止め、返す刃で斬撃を繰り出す。
「シイッ!!」
「遅い」
 ムツミは空中でヒラリとバク転を決めると、水瀬の刃から逃れる。さらには空を飛んだまま体勢を変え、今度は水瀬の背後から一撃を振り下ろしてきた。
「ああもう、面倒な!」
 しかし水瀬もこれは前方に宙返りして回避する。
 そのまま上手く受身を取り、すぐさま起き上がる。……そしてムツミを見据える。
「はぁ、はぁ、はぁ……」
 厄介な少女の攻撃に、やや息が上がる水瀬。
「おばさん、しぶとい」
「誰がおばさんよ!」
 ムツミは宙に浮いたままビシッと指をさす。
「この小娘が! 降りてきなさい! 正々堂々戦いなさいっての!」
「これも私の力だから。……じゃ、行くよ」
「チッ!」
 またもや空中からの急降下で斬撃を繰り出してきた。
(参ったわね……なんとかならないこともないけど、その前に祐一を探し出さなきゃ……。にしてもあの馬鹿息子、どこ行ったのかしら……
 って、え……? あれは……)
 その時、彼女の目に最愛の息子の姿が映った。
 息子は……

A 丘の外れでうさみみ少女とイチャついていた。
B いつの間にかハクオロが抱いていた。
C ちょうど森の中から出てきてこの状況に出くわした。
D ……母の足の下だった。
33名無しさんだよもん:03/03/13 02:15 ID:MGKCIDGD
Cでベタな展開に。
34名無しさんだよもん:03/03/13 02:49 ID:7JD5YjBQ
Aで「あっの馬鹿息子ぉーーーーっ!」とか激怒するママンが見たかったw
35名無しさんだよもん:03/03/13 03:09 ID:W2JKsZgN
Dで高橋留美子的に「ぶきゅる」と踏み潰される祐一を想像したw
36名無しさんだよもん:03/03/13 04:38 ID:OBBRWDuQ
「か、かあ……さん?」
 ちょうどムツミの一撃を受け止めた同じ時……全く同時に、母の目に息子の姿が映った。
 胸に子狐を抱き、森の間から出てきた、その姿を。
「母さんだと?」
 ディーが怪訝な反応を示す。
「……あんたね、もっといいタイミングを見計らいなさいよ……」
 最悪のタイミングだった。
 見つかったのはいい。それはいい。しかし……考えうる中で最も悪いタイミングだった。
「ムツミ! 捕まえ……」
「ゆーーーーーーーーーーいちぃぃぃぃぃぃぃぃぃーーーーーーーーー!!!!!!!!」
 ディーの命令より早く、彼女は顔中を口にして叫んだ。
「とっとと逃げなさーーーーーーーーーーーい!!!!!!!!!」
 
「え……!? あ、え……?」
 未だ事態を掴めず、その場に立ち尽くす祐一。
「ムツミ! あの小僧を捕まえろ!」
「はい!」
 ディーの言葉に従い、弾かれるように祐一に向かうムツミ。
「させない!」
 彼女は一瞬にして抜刀術の体勢を取ると、それまでとは比べ物にならない程の速度でムツミの背中に迫った。
「え! 早……!?」
 跳躍し、全身のバネを腰へと集める。
「はぁぁぁぁぁ……! ごめんねお嬢ちゃん! さっすがに私も手前の息子に手ェ出されるったら手加減するわけにいかないのよ!」
 シュラリと刃を放つと同時に、一撃を繰り出す。
「水瀬式抜刀術、奥義ッ! 喰らいなさ……!」
 ドッ。
「な……!」
 ……瞬間、水瀬の背中にナイフが突き刺さった。
「……………」
 遥か後ろでは、ハクオロがまるで自然な仕草で、ナイフを投擲した体勢のまま固まっていた。
「お父様……?」
「早くしろ」
37名無しさんだよもん:03/03/13 04:39 ID:OBBRWDuQ
「は、はい!」
 中途半端な体勢のまま地面に着地した母。祐一に迫るムツミ。
「ツッッ……子を想う母の心をねぇ………」
「……なに?」
「舐めんじゃないわよっ! おおらあああああああああああああああっっっっっ!!!!!!」
 ヒュパァッ!!!
「え……?」
 立ち上がった水瀬が力を振り絞り、背中を見せるムツミに一撃を放った。閃光が真一文字の糸状に走り、次の瞬間……
「え? え? え?」
 ドッ、と鈍い音をたて、ムツミの下半身が地に落ちた。
「ム、いかん。ムツミ、下がれ」
「は、はい……お父様……」
 ……なんと、ムツミと呼ばれた少女は上半身だけの姿になりながらも、よたよたと飛んで陣営の奥のほうへ引っ込んで行った。
「チッ、化け物め。……ってそれより!」
 水瀬は吐き捨てるように呟くと、背中の痛みをこらえ、一直線に祐一の下へ走った。
 
「か、母さん……背中……」
 祐一は連続した目の前の異常事態に完全にビビっており、膝がカクカクと笑っている。
「ああもうこんな怪我どうってことないわよ! とりあえず唾付けときゃ治る! ンなことより急いで逃げるわよ!」
 背中からだくだく血を流したまま小脇に祐一を抱え、もう一度森の中へと駆け込む。
「帰ったらどうなるかわかってんでしょうね。覚悟しておきなさいよ祐一!」
「うえ……」
 しかし、その額には脂汗が浮かんでいた。

「……ムツミがやられたか。どうするディー」
 逃げられたにも関わらず、一向に意に介さないかのようにハクオロはディーに問いかけた。
「当然追う。ここで奴らを捕捉できればかなり有利になる。そうだな……ここは」

A 私(ディー)自ら行くとしよう。
B アベル・カムル隊をぶつける。実験にもちょうどいい。
C 森を焼く。
D 相手は怪我人と子供だ。歩兵を集めて物量差で押し切る。
38名無しさんだよもん:03/03/13 04:51 ID:5AbV+jyR
B
39名無しさんだよもん:03/03/13 05:15 ID:MGKCIDGD
「アベル・カムル隊をぶつける。実験にもちょうどいい」
「よし、わかった」
 ディーは通信機を取り出すとアベル・カムル隊に向けて伝令を放った。
「アベル・カムル試験小隊よ。ものみの丘近辺の森に敵指令が逃げ込んだ。狩りの時間だ。
 相手はあの水瀬だ。近づかず銃で消耗させつつ仕留めろ、いいな」
『了解』

 ピッ、ガガッ

 ディーは通信機を切ると体を真っ二つに切り裂かれたムツミの側に寄り、切れた下半身と上半身を
 くっつけると術法を唱え始めた。
「くっ、お・・・お父様、ありがとうございます…」」
「余り喋るな、傷に響くぞ。私はここでムツミの治療を行う。で、空蝉よ、お前はどうするのだ?」
「私か、そうだな…あの女を始末する。確実に…だ」
「……不死の身とは言え再生には時間がかかる。余り無茶はするなよ」
 ハクオロの仮面の奥の目が鋭い光を放ったかに思われた。
「問だな。私が、この私が敗れるとでも思うたか、我が分身よ」

「はぁ、はぁ」
 森の中を一組の親子が駆け抜ける。その後ろを全長4m程の巨人が後を追う。
『アルファ1、ターゲットを確認、これより交戦に入る。各機、散開しつつ包囲せよ』
 アベル・カムルはライフルを構え逃げる親子に照準を合せ、発砲する。静寂の森に激しい銃声が響く。
「くッ、のおッ!」
 先読みと銃を構える音で彼女は方向を急転換させ銃撃をかわす。彼女が通る筈だった場所を
 牛乳瓶ほどの鉄の嵐が通り抜け木々を薙ぎ払っていく。暫く逃げると今度は左右からアベル・カムルが現れ
 彼女に狙いを定める。銃に対しては受動的な対応しか取れない。このままではいずれ蜂の巣にされるのは明白である。
(このままでは…どうする?)

A 援軍が来た
B 無情にも取り囲まれた
C 祐一だけでも逃がす
40名無しさんだよもん:03/03/13 06:17 ID:C3GJ0+iA
C
41名無しさんだよもん:03/03/13 10:51 ID:8W72UuqN
「はい祐一君問題です」
「な、なに?」
 チュラララララララララ!!!!
 走りながら母が息子に語りかける間にも、2人の周りの木にライフルの弾があたり、幹がガンガン削られていく。
「こういう状況ではどうやって逃げるのが正しいでしょうか?」
「え、ええと……ええと……」
『アルファ2よりベータ2へ。目標は11時の方向へ逃走。こちらは右翼より回り込む。左舷より援護されたし』
『ラジャー。ベータ2、左舷より援護する』
「あ、そうだ! どっかの物陰に2人で隠れ……」
 ゴツンッ!
 痛そうな音とともに、母のゲンコツが息子の頭に決まった。
「っつーー……」
「馬鹿。ンなことやったって見つかってぶっ殺されるのがオチよ」
「じゃ、じゃあ! 2人で一致団結して敵を迎撃……」
 ゴツンッ!
「阿呆。この状況でアンタが何の役に立つって言うのよ」
「っつつ……だったら何だって言うんだよ」
 今度は殴られないように、頭を押さえながら。
「……わかんない?」
「わからん」
「まったく……って祐一! 伏せなさい!」
「え? のわっ!?」
 慌てて母が祐一を地面に引きずり倒す。その瞬間、
 バララララララララ……! ラララララララララ………!
 両横から同時にライフルの一斉掃射が襲い来た。
「十字砲火かッ! 味な真似をッ!」
 
「チッ、どうしたもんかしらね……って、ん?」
 頭の上スレスレを銃弾が飛び交う中、母は地面に伏せる自分らのすぐ近くに、何か金属光沢を持つものがあるのを発見した。
「祐一、それ何? ちょっと見てみなさい」
「ヒィィィィ……っ!」
 ……祐一はすっかりおびえきっている。
42名無しさんだよもん:03/03/13 10:52 ID:8W72UuqN
 母は無言のまま息子の股座に手を伸ばすと、『握った』。もう、ギュムッと。
「のわっ!」
「祐一、あんた男でしょ? ここでちったあ男らしいとこの一つで見せたらどうなの? それともコレはただの飾り?」
 ギュムッ、ギュムッと何度も握る。
「わ、わかったよわかったから! 調べてくればいいんでしょ! ……全く、何て母親だ」
「何か言った?」
 ブツブツ言いながらも、匍匐前進で銃弾の嵐をかいくぐり、『金属』の場所へ行く。
「……何だった?」
「自転車……ママチャリ。まだ割合新しいみたい」
 (☆∀☆)と母の目が光った。
「フレームは? 曲がってない? タイヤは? まだ丸い?」
 矢継ぎ早に質問していく。
「う、うん……何とか、なりそうだけど……ひょっとして、これで?」
「その通り……よッ! てやっ!!!」
 手に気合を込め、フゥと息を吐き出して掌底を地面に叩き込む。
 ドン!
『なんだと……?』
 その瞬間、多量の土砂が舞い上がり、アベル・カムル部隊の視界を塞いだ。
「今よ祐一! チャリ乗ってさっさと逃げなさい! ここは私が何とかするわ!」
「え……? 母さん、運転してくれるんじゃ……」
 祐一の顔が青ざめた。
「……そういえばアンタ、自転車乗れたっけ?」
「補助輪付なら……」

「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ〜〜〜〜〜〜〜………!!!!」
 祐一は母親に『ハンドル持って、ペダルをこげ。そうすりゃ嫌でも動いてくれる』とどう考えても無茶すぎる説明を受け、ママチャリを駆り坂道を下って……。いや、転げ落ちていた。
『市街にまで出れば華音の兵がいるはず! 見つけたら即効で飛び込んで保護してもらうこと! いいね! わかった!? ならさっさと行く!』
「ど畜生ォォォォォォ……恨むぞかあさーーーーん!!!!!」

『こちらアルファ1、目標を喪失した。どうぞ』
『ベータ1、こちらも同じだ。どうぞ』
 四機のアベル・カムルが森の中を歩き回っていた。水瀬親子を喪失した地点を中心に、グルグルと回るように。
43名無しさんだよもん:03/03/13 10:53 ID:8W72UuqN
 そんな中の二機がちょうど2人が伏せていたと思しき場所へ行き、お互いの直通回線で愚痴り合う。
『にしてもこんな森の中に迷い込んだ人間なんて、探し出せるのかねぇ』
『大丈夫だろう。連中、近くにいるはずだ。相手は怪我人、しかも子連れだからな。そう遠いところには行けん』
『ま、それもそうか。さっさと見つけて始末しようぜ。ノロノロしてたらまたディー様に叱られる』
 ……その時。
「対人人型白兵兵器『アベル・カムル』……」
 二機の頭上から声が聞こえた。
「通常火気では貫通不可能な装甲、重量に物を言わせた陣地突破、高出力ブースターによる加速力……」
『な!? あ! 上だと!?』
 二機のアベル・カムルは同時にライフルを向ける。が……
 ガッ!
『しまった!』
 同時に反応したため、二機のライフルは間でその銃身がぶつかり合った。
「確かに量産化されれば面倒な兵器になるでしょう。けど乗り手がこれじゃあ使えないわよねぇ!!!!!!」
『な……なんだと!?』
 頭上の木から跳躍した水瀬は、刀を大上段に振りかぶり、アベルの片方に全体重と筋力の乗った唐竹割りを叩き込んだ。
 ……分厚い装甲をもつアベルが、その名の通り竹のごとく真っ二つに切り裂かれる。
『お、おのれ……!』
 もう片方が慌てて剣を装備する。それを見て、彼女は笑った。
「へぇ!? 私と剣で勝負するっての!? 面白い……ゴジラだって肉弾戦じゃ私にゃ勝てなってのにねぇ!!!」

「の、わ、わ、わぉぉぉぉぉぉぉぉ〜〜〜〜〜〜〜〜………!」
 祐一はいきなり目の前が開けたかと思うと、次の瞬間には自身の体が自由落下を始めているのに気づいた。
「まっ、真琴! 隠れろ! 俺の懐に隠れろ!」
 慌てて子狐の真琴を服の中に隠れさせ、受身を取ってるんだか転がってるんだかわからないような体勢で土手を転げ落ちる。
「っつつつつつつ……」
 頭を押さえつつ、顔を上げた祐一が見たものは……

A 沢渡真琴(人間)
B ハクオロ
C 華音支部一般兵
D 逃げまどう市民たち
44名無しさんだよもん:03/03/13 10:59 ID:Dcd+O71b
B
45名無しさんだよもん:03/03/13 11:33 ID:jkMCOVII
しかしここまでオリキャラ全開でいいものか?
まいっか選択だしな
46名無しさんだよもん:03/03/13 13:44 ID:RaAjEnNt
いずれ死ぬことが確定しているから大目に見ている、というのもあるかもね。
俺はこのママン好きよ。でもそろそろ……。
47名無しさんだよもん:03/03/13 13:55 ID:xk9m+6ar
柳川の時は晴明がはっちゃけてたけどな。
それはともかくとして、フィクションで「母が子を守る」ってシチュは意外に少ないんだなとか思ってみたりする。
48名無しさんだよもん:03/03/13 14:00 ID:LUJsIbJC
頭を押えつつ、顔を上げた祐一が見たものはうたわれの皇――ハクオロだった。
(ヤバイ!見つかったッ!)
しかし、ハクオロは祐一に気付くことなく目を閉じ何かを呟いていた。

――空蝉よ…ムツミの容態だが思った以上に悪い――
「そうか……では新たな肉体が必要だな、所詮は借り物の身体だ」
――だが…ムツミの憑依に耐えられる器が都合よく存在するのか?――
「その心配はない…空市に向え、我が依り代となった男の娘――神尾観鈴だ。私の憑依に耐えることのできた男の娘だぞ?ムツミの器としては最適じゃあないか」
――聞いたか?ムツミ、空市に向かい神尾観鈴を新たな肉体にするのだ――
――解りました…… あの、一つお願いがあります。私の器となったカミュの命を助けて下さい…――
「解った。約束しよう」
――ありがとうございます――
ハクオロが目を開けた。

祐一の姿は……
A すでに逃げた後だった。
B 木の陰に隠れていた
C ハクオロの後頭部にバットを振り下ろそうとしていた。
49名無しさんだよもん:03/03/13 14:15 ID:hvFbPbW6
C…にするとどうなるんだろう。
50名無しさんだよもん:03/03/13 14:37 ID:LUJsIbJC
(なんだ…あいつブツブツ言って俺に気付いてないのか…今なら!)
祐一はハクオロの後ろに回りこみバットを構える。
(後頭部を殴れば倒せる!)

「そのバットでどうするつもりだ?」
現実は甘くない。
「あっ… あはははは……」
ハクオロの手が鈍く輝く。

(まッまずい…ど う す れ ば い い ん だ)

ハクオロの手から光弾が放たれる。
(くっ…こうなったら!!)

A 逃げるんだよぉぉぉぉぉ
B 落合打法・首位打者剣
C 母登場  
51名無しさんだよもん:03/03/13 14:42 ID:SIuDkpQq
C
がんばれ働くお母さん。
52名無しさんだよもん:03/03/13 14:48 ID:z1RDtyQM
どうでもいいが誰も>>1
>佐祐理さんが主人公の戦記ものが

>D お兄様、ラブよっ
には突っ込まないのか(w
53名無しさんだよもん:03/03/13 14:48 ID:+1R44Kzc
ハクオロがついにDBの世界へ
54名無しさんだよもん:03/03/13 15:07 ID:xxZJdkNm
だったら星の一つくらい破壊してもらわないと。
55名無しさんだよもん:03/03/13 15:48 ID:dgvL4ENQ


          主 人 公 は 誰 だ よ !
                 &
ラ ブ コ メ っ て こ ん な に 人 が 逝 く ジ ャ ン ル だ っ け ?
56名無しさんだよもん:03/03/13 15:53 ID:jp9IkNcB
お笑い系選択肢を選び大洋
57名無しさんだよもん:03/03/13 17:26 ID:j5y+YbBU
ヒュオ……
「ん?」
 何かが風を切る音が聞こえた。
 ヒュオヒュオヒュオ………
「なんだ……?」
 ゆっくりとハクオロが振り返る。そこには……
 オオオオオオオオオ……!
「なんだと!?」
 アベル・カムル用の大剣が空気を切り裂き、唸りを上げて迫ってきていた。
「チイッ!」
 ドッ……ゴォォォォォ……ン………!
 祐一とハクオロの間に突き刺さり、光弾を消し飛ばしてそのまま数メートルほど地面を抉った。

「母さん!」
「……この馬鹿息子が……。さっさと逃げろって言ったでしょう……」
 土手の上から母が姿を見せる。
 片手に元からの自分の刀を握り、さらにもう片手にはアベル・カムル用の大剣を握り締めた、祐一の母が。
「私の息子に、手は出させないよ……!」
 しかしその体は既に体中血だらけであり、まさしく満身創痍と言うがふさわしかった。
「ハァァァァァ……ッ!!」
 しかし彼女は怯むことなく土手を駆け下り、一直線へとハクオロへ向かう。
「うたわれが皇ハクオロ! いざ尋常に勝負ゥゥゥゥゥゥ!!!!!!!!!!」
「母さん! 無茶だ!」
「うだうだ言ってないでアンタはさっさと逃げなさい! 私が体張って頑張ってるのがわからないんかい!」

「来るか……水瀬!」
 迎え撃つハクオロは……

A 真っ向勝負に応じた。
B 祐一を人質にとった。
C 兵士たちに集中砲火を命令。
D 撤退した。
58名無しさんだよもん:03/03/13 17:29 ID:+1R44Kzc
ラノベなんかでよくありそうなバカキャラだな(ニガワラ
A
59名無しさんだよもん:03/03/13 18:28 ID:LUJsIbJC
「このハクオロ全身全霊をもって相手をしよう」
ハクオロは真っ向勝負に応じた。

(勝負は一瞬、ならばッ!)
彼女は大剣を捨て抜刀術の構えを取る。

「水瀬式抜刀術秘奥義『天 翔 龍 閃』!!」

「我が魔槍の力その身に受けよ『ミストルテインの槍』!!」



一瞬だった、しかし永遠とも思える時が流れた。



A ハクオロが倒れた
B 母が倒れた

60名無しさんだよもん:03/03/13 18:45 ID:1HGuPdOD
B
61名無しさんだよもん:03/03/13 19:22 ID:LUJsIbJC
(私のほうが速いッ!)
彼女の刀はハクオロの身体を両断した。が―――


ズンッ


「おかあ……さん…?」


「悪いがあなたが斬ったのは私の残像だ。仮にも一反撃戦力の指揮者ならば知っておくべきだ。策士たるもの、目的のためにはどんな姑息な手段も辞さない事を」

ハクオロの手から伸びた光の槍は彼女の身体を貫いていた。

―――意識が途切れる。まだ、まだ駄目だ。
―――このままでは祐一が
―――日曜 ピクニ クに こうと約束 たの ―――
彼女は動かなくなった。

「子を思う母の気持ち…美しいものだな。あなたの命と気持ちに免じて息子は見逃そう」
ハクオロは去った。

A 祐一はただその場に立ち尽くしていた
B 我を忘れて母に駆け寄った
62名無しさんだよもん:03/03/13 19:26 ID:dgvL4ENQ
Aだな。

…これほどまでに重い展開、あったかな?
63名無しさんだよもん:03/03/13 19:56 ID:j5y+YbBU
「おい母さん、起きろよ」
 ゆさゆさ、ゆさゆさ。
「飯作れよ。たまにはさぁ」
 ゆさゆさ、ゆさゆさ。
「いっつも秋子さんが作ってるんだから。少しは姉らしいところ見せたらどうなんだよ」
 ゆさゆさ、ゆさゆさ。
「いい加減にしろよ。鼻つまむぞコラ」
 つまみっ。
「………ほら、苦しいだろ。口も押さえてるんだぞおい」
 ゆさゆさ、ゆさゆさ。
「起きやがれ……」
 ゆさゆさ、ゆさゆさ。
「……起きろよ……」
 ゆさ、ゆさ……ゆさ、ゆさ……
「……起きやがれってんのがわかんねぇのか!!!」

「……おい、お前」
 どれくらいの時間が経ったのか。不意に祐一は後ろから肩をつかまれた。
「……………」
「呼んでるのが聞こえねぇのか、おいこっちを向け、餓鬼」
「……………」
「ったく、世話が焼ける!」
 バチン!
 ひっぱたかれた。無理やり首を捻じ曲げられ、後ろを見るとそこには数人のうたわれ兵がいた。
「こいつ、お前の母ちゃんか?」
「……………」
「残念だなぁ、もうとっくに死んでるよ」
「……………」
「家はあるのか? ないだろう?」
「……………」
「おい、お前……」
 それまでずっと祐一をつかんでいた男。その仲間と思しき兵士がそいつに話しかけた。
64名無しさんだよもん:03/03/13 19:57 ID:j5y+YbBU
「こんな子供、どうするつもりだ?」
「ああ? 連れてくんだよ。確かアレ、ディー様が言ってただろ? 生きのいい子供が欲しいって」
「ああ……そういえばな。だが人間の子供で平気なのか?」
「ハッ、どうせこんなところに放っておいたところでのたれ死ぬのがオチだ。だったらせいぜい俺たちのために金になってくれれば万々歳だろ」
「むぅ……」
「というわけでホラッ、起きろ! このガキャアッ!!」
 もう一度引っぱたき、胸倉を掴みあげて無理やり立たせた。
「……放っておいてくれ」
 祐一は一言だけ呟いた。
「ほう、口が聞けたのか。なら話は早い。さっさと来てもらうぞ。……オラッ!」
「……もういい。もういいんだよ。……死ねよ、お前たち」
「はぁ?」

―――拘束制御術式第3号、第2号、第1号解放……

「あ? 何言ってやがるこの餓鬼は」

―――状況A『クロムウェル』発動による承認認識……

「なんだ? イカレちまったのか? ったく、使えねぇなぁ」

―――目前敵完全沈黙までの間能力使用限定解除開始……

「オラ、さっさと行くぞ!」

『……狗め……』

「……あ?」

A そろそろ回想シーン終了。
B その後の祐一。
C その後の華音支部。
65名無しさんだよもん:03/03/13 19:59 ID:GTTXB3BW
A
66名無しさんだよもん:03/03/13 20:01 ID:qZWHAMML
Bで
67名無しさんだよもん:03/03/13 20:16 ID:j5y+YbBU
「そうだ……そして俺は……」
 場所は戻って現代。花畑のなか跪く祐一は、全てを思い出した。
「俺は……会っていた……。うたわれの皇、ハクオロと会っていた……。
 そして……母さんを殺したのは……奴だった……奴だった……ん……だ……」
「ようやく思い出しましたか」
 秋子が祐一の頭をいい子いい子する。
「その通り。一時の情に惑わされ、水瀬の教えを忘れたあの人は死んだ。そしてここに眠っている。情けない話です。
 ちなみにあなたはその後拘束制御を全て開放し、その周辺にいたうたわれ兵・華音市民を一人残さず虐殺。うたわれは撤退を余儀なくされた。
 結果的に、あなたは水瀬の教えに従い、戦い、勝利したのです」
「…………」
「あの人はよく言っていました。私たちの仕事は『民を守ること』だと。……大きな間違いです。民を守ろうとなどするから己の命も守れないのです。
 民は守るものではありません、『治める』ものです。そこにあって個々の微弱な命など何の意味があるのでしょうか」
「…………」
「さあ祐一さん、これでわかったでしょう? 私の行く道の、正しいことが。そしてあの人の、倉田さんの歩む道の間違っていることを。
 あなたは唯一残った水瀬の男です。さあ、私と行きましょう。共に行きましょう。もう迷う必要はありません。
 まつろう民に、寛容を。逆らう者は打ち倒す。逆賊どもを打ち払い、私たちの王国を作るのです!」
 天を仰ぎ、堂々と演説をしながら祐一に手を差し伸べる。
「さあ行きましょう祐一さん。私と共に、栄光の、水瀬の道を!」

「…………クックック……。クックックックック……ハハハ……。ハァーーーーーーーーーーーッハッハッハッハッハッハッハッハッハァ!!!!」
 高らかに、高らかに。悲しいほど高らかに、笑う。

 祐一は……

A 握手をした。
B 発砲した。
C ……ちょうど一連の話を真琴が立ち聞きしていた。
68名無しさんだよもん:03/03/13 20:17 ID:qZWHAMML
Bしかねぇ!!
69名無しさんだよもん:03/03/13 20:32 ID:j5y+YbBU
 ドン!
「っく……え……?」
 小さな箱庭に、一つの鈍い銃声が響いた。
「もういい。もういいんだ秋子さん」
「ゆう……いち……さん……?」
 秋子がわき腹を押さえ、花畑の端へと後ずさる。
「なぜ……」
「母さんは教えてくれたんだ。生き様で、死に様で、言葉で、言葉にならぬもので。俺に教えてくれたんだ。
 人のあるべき姿を。……水瀬の間違った教えを。水瀬の正しい教えを!
 母さんは……教えてくれたんだ」
 ドン!
「がっ、……ああっ!」
 さらに一発、撃ち込まれる。
「あなたの来た道は、そして行く道は間違っている」
 ドン!
 さらに一歩、下がる。
「俺の来た道も、そして行く道も間違っている」
 ドン!
「ゆういち……さん……!」
「全てが、全てが穢れている。血にまみれている……遅すぎた。全て遅すぎた」
 ドン!
「まちなさ……い……!」
「ならばせめて、ここで終わりにしよう。血にまみれた水瀬の歴史は、ここで終わりにしよう」
 ドン!
「私を……殺す、つもりですか……」
「そうだ。あなたを殺して、俺も死ぬ。そして水瀬に縛られる者は皆消え去るのだ」
70名無しさんだよもん:03/03/13 20:33 ID:j5y+YbBU
 ドン!
 ……秋子の足が、屋上の端にかかる。
「……名雪も、ですか……」
「大丈夫です。あいつはもう逃がしました……。奴の中には、あるべき水瀬を担う新たな生命が宿っています。
 だから、あなたも、俺も、ここで死んでいいんです。水瀬に縛られた者は消え去るべきなんです。
 そして祝福しましょう。名雪と、俺たちの子供の、新しい道を。縛られるのではなく、水瀬と共に生きる子供たちの人生に……」

「……やめなさい! やめなさい祐一さん!」

―――ドン!

「栄光あれ!」

A そして秋子さんの体は地上に吸い込まれていった。
B 秋子さんの『水瀬の血』が発動。
C 佐祐理視点へ。
D ハクオロ視点へ。
71名無しさんだよもん:03/03/13 20:34 ID:2euA+0jC
A
72名無しさんだよもん:03/03/13 20:57 ID:tT7C+R6K
 ドン!
 ……もう何発目だろうか。銃声と共に、鮮血と薬莢が花の上に撒き散らされる。
「……わかってはいた」
 自嘲げに、頭を半分失った祐一が呟く。……しかし、すぐさま再生される。
「……わかってはいたさ」
 ドン!
 自分のこめかみに銃口を当て、もう一度引き金を引く。
 しかし結果は同じだった。
 頭を撃っても、口を撃っても、首を撃っても、肺を撃っても、心臓を撃っても、腹を撃っても同じだった。
「……母さん。なぜこんな体に俺を生んだんだ……」
 もたれかかるように母の墓に手をかける。
「死ねない……死ねないんだよ……」
 ゴロリと回り、背中を十字架に預けた。
「……誰か、俺を殺してくれ……」

「……ん?」
 ……その時、ふと祐一の目に一振りの刀が留まった。
 秋子さんが落ちた花壇の中に、寂しげに一本突き刺さっている。
「あれは……秋子さんの? いや……」
 フラフラと歩み寄り、引っこ抜く。
「母さんの……。そうか……」
 生々しい血痕が残るそこから、下を覗き込む。
 そこで秋子さんは眠っていた。二度と覚めることのない眠りを。
「……結局秋子さんも母さんのことを……」
 ……そして、スラリと刃を鞘から抜く。
 日の光をキラキラと反射し、眩しく輝いた。……いや、眩しすぎた。
「あるいは……これなら……」
 母の形見を握り、ニヤリと微笑む。

A この場で自決。
B どうせ死ぬのならせめて愛する人の手で。
C 「真琴、そこにいるんだろう」
73名無しさんだよもん:03/03/13 21:05 ID:dgvL4ENQ
Aとか。
74名無しさんだよもん:03/03/13 21:08 ID:w499dO+c
C…かな?
75名無しさんだよもん:03/03/13 21:16 ID:LUJsIbJC
名雪…幸せにな……)
祐一は刃を心臓にあてる
そして力を入れる


ドンッ ガキィィィン


―――えっ?
刃は何者かが放った銃弾によって弾け飛んだ
祐一の目線の先に銃を持った男――折原浩平の姿があった

A 「何故邪魔をする」
B 「アンタはまだ死ぬわけにはいかねぇ」
C 「漢・折原浩平登場だぜぇぇぇえ!!」
76名無しさんだよもん:03/03/13 21:20 ID:+2gLbQJs
B
77名無しさんだよもん:03/03/13 21:23 ID:oh2NmZIr
「アンタは、まだ死ぬわけにはいかねぇ」
「…尾根支部の折原浩平か。何故ここにいる?」
 懐から拳銃を出し、突きつける。
「おいおい、俺たち仲間だろ。そんな物騒なもん引っ込めろよ」
「質問に答えろ。ここの存在は秋子さんにしか知られていないはず。誰の差し金だ?」
「だーかーら。そんなこと問題じゃないんだよ。今問題なのは…」

A お前が、佐祐理さんたちを助けずに死んでしまうこと
B 秋子を、お前が殺してしまったこと
C 名雪とやっちゃった事
D 蔵が発売しないこと
78名無しさんだよもん:03/03/13 21:25 ID:XznXG1IN
79名無しさんだよもん:03/03/13 21:56 ID:dgvL4ENQ
「秋子さんをお前が殺しちまった事さ」
「………そうか」
「何故殺した?」
 祐一は、その言葉を聞き、目を閉じた。
 まるで全てを諦めたように。
「……水瀬の…『本当の』教えに従っただけさ」
 そう言うと、自嘲の笑みを浮かべる。
「…水瀬の教えは…悲劇しか起こさない。 …俺は………」
「………」
「佐祐理さん達の憂いを断って、後は全てを任せるだけさ」
「……なるほど」
 浩平は、その言葉をしっかりと聞き届けた。
「さぁ、もういいだろう?」
 祐一はそう言い、弾け飛んだ刃を拾う。
 ―――短くなったが、まだいけるだろう。
「…何をする気だ?」
「さっきも言っただろ?」
 しっかりと刃を握り、胸へと向ける。
「―――水瀬の教えは…これでいいんだ」

 そして…

A 刃は、祐一の胸を貫いた。
B 「まだ聞きたい事がある」
C バカヤロォォォ!と浩平の拳が炸裂。
80名無しさんだよもん:03/03/13 21:58 ID:LUJsIbJC
CCCCC!!!
81名無しさんだよもん:03/03/13 22:03 ID:zH622li3
「この……馬鹿野郎ッ!」
次の瞬間。浩平の拳が祐一の顔面に思いきりぶちかまされた。
「お前はそれでいいかもしれねぇ。だがな!俺は認めない!
そんなのは逃げているのと同じだ!この事態の責任が少しでも自分にあると思うなら、
きっちり決着つけやがれ!それに……
お前を慕っている2人はどうなる?彼女達を置いて逝くなんざ……
それこそお前のお袋が悲しむぜ。そんな結末の為に命張って生かしたんじゃない、ってな。
お前にだって、幸せになる権利はあるんだよ。」
祐一の脳裏に、舞と名雪の顔が浮かぶ。
「これほどまでに血塗られた俺にもまだ……その権利があると?」
その問いに、浩平は黙って頷く。
「そう思えるなら、な。本当に血塗られた奴ぁ、んな事考えねぇよ。
それに……今のお前には分かるはずだ。彼女達が危ないってな。」
言われて祐一ははっとする。
佐祐理達に同行している二人の少女……ミコトと観鈴。
彼女達の存在は、うたわれにとってジョーカーそのもの。
それが1箇所に集中しているという事は……
「……どうやら、まだやるべき事が残っていたようだな。」
そう言うと、祐一は立ちあがり、遥か向こう、佐祐理達のいる方角へと目をやった。
その瞳には、決意の色が見てとれる。
「行くか。全てに決着をつけに。」
「帰ってこいよ。生きてな。」
そして彼は、再び戦場へと舞い戻った。

A:一方、佐祐理達は……
B:一方、聖達は……
C:一方、うたわれ勢は……
82名無しさんだよもん:03/03/13 22:16 ID:6UYVJGYH
A 主役カモン
83名無しさんだよもん:03/03/13 22:34 ID:MGKCIDGD
つか昔話が長すぎて何やっていたか忘れちった。
84名無しさんだよもん:03/03/13 22:52 ID:Mv5jpMrF
ところで、祐一の母親でも『水瀬の血』で良いのか?




・・いや、二人とも婿取りという考えもあるけどさ
85名無しさんだよもん:03/03/13 23:19 ID:8FZsOrQP
>>84
ヒント:陸奥九十九(&冬弥)
……わかるかなぁ。わかんねぇだろうなぁ。
86名無しさんだよもん:03/03/13 23:21 ID:RAm0EJJF
陸奥九十九対藤井冬弥か。ドリームマッチだな。
87名無しさんだよもん:03/03/13 23:32 ID:zH622li3
>83
取引に従ってカミュ&ユズハ引渡しにカルラの陣へ向かっている途中。
しかし本来見かえりに秋子打倒に協力してもらうはずが、
今度の祐一の行動でチャラになった上に佐祐理サイドにミコト&観鈴(潜在的にムツミ憑依)
がいる事で逆に厄介な事態になる事必至だが。
もっとも、前スレでサクヤの言う所の「あの人達(穏健派)」がカルラ達ならば別の展開もあり得る。
88名無しさんだよもん:03/03/13 23:42 ID:6UYVJGYH
晴子総司令、良祐月支部司令、そして秋子華音支部司令が逝った。
漢・七瀬ついに総大将か?

問題は、いつ、うたわれ軍にクーデター失敗がバレルかだろうな。
89名無しさんだよもん:03/03/13 23:47 ID:tT7C+R6K
>>88
いや、良祐はまだ月支部が襲われたってだけで死んだとは限らない。
襲ったのが澪ということを考えると、尾根支部の思惑も絡まって生き残ってる可能性も高い。
ていうか月が落ちたって明確な描写も無かったと思うし。

しかし佐祐理サイド、かなり混沌とした状況だな……。
90名無しさんだよもん:03/03/13 23:51 ID:Y/dkyy3q
しかしこうなるとエルアル姉妹と観鈴ちんの関係が微妙だな・・・
91名無しさんだよもん:03/03/14 04:03 ID:czqI/f1E
「あ、見えましたー」
 遠くにキャンプの明かりを発見した佐祐理が、嬉しそうに声を上げる。
「それにしても……すっかり夜になってしまいましたね。こんなことならしっかりと居場所を聞いておけばよかった……」
 ぼやく久瀬。今はアヴ・カムゥには乗っておらず、腰にワルサーPPKを下げただけの状態だ。
 ちなみに、空の面々や綾香たちは……少し離れた場所の労働8号の中に、残してきた。
 あまり大人数で行っても相手に警戒されるだけである上、今は観鈴がかなりまずい状態だからだ。
「……おじさん、私たち、ここでお別れなの?」
 そんな2人の横では、カミュが悲しそうに高槻の顔を覗きこんでいた。
「ま……むぅ、そうなる……だろうな。本来俺とお前は敵同士、決して相容れぬ仲なのだ」
「はぁ……。そうなん……だよね。悲しいなぁ……」
「まぁ……戦争が終わればあるいは……な。って……」
(・∀・)ニヤニヤ
「………おい天沢」
(・∀・)ニヤニヤ
「……なんだその顔は」
 一歩後ろからユズハをおぶり、高槻とカミュのやり取りを聞いていた郁未の表情は下品に緩んでいる。
「……高槻」
「なんだ」
「幼女相手は犯罪よ」
「……ばかものぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」
92名無しさんだよもん:03/03/14 04:04 ID:czqI/f1E
「……あれ? あの人影は……」
 一際キャンプの明かりが大きくなり、そこに張ってあるテントが見えるぐらいの位置まで一行はやって来た。
「カルラさん……でしょうか?」
 入口と思しき木組みのゲートの下に、一つの人影があった。
「でしょうね。でなければ常識外れなぐらいに首のぶっとい大男でしょうから」
 久瀬がニヤつきながら答える。
「そこの男子、聞こえてますわよ」
「う……っ……」
 向こうも佐祐理たちの姿を認めたのだろう。カルラはひょいひょいとした足取りで歩いてきた。
「こんばんは可愛らしいお嬢さん。いい夜ですわね」
「ええ、本当にいい夜です。戦争中だなんて信じられないくらい―――」
 2人同時に満天の星空を見上げる。

「……あの、カルラ……さん?」
 心地よい沈黙を破ったのは、遠慮がちなカミュのお伺いであった。
「あらカミュ、お久しぶりですわね。ウルトリィが心配しつつ激怒していましたわよ」
「あつっ……」
 再会を喜びあう面々。だが、佐祐理にはその前に聞いておかねばならないことがあった。
 それは―――
「あの……カルラさん?」
「ん? どうかなさって?」
「……月支部は。月支部の人たちは……どうなったのでしょうか……?」
「…………」
 一瞬だけ、カルラの表情に影が差したように見えた。
「月は……」

A 皆殺し。
B 主だった幹部は尾根に連行されて行った。
C なんと良祐たちは見事守りきった。
D 漁夫の利的にうたわれの軍勢が占拠した。
93名無しさんだよもん:03/03/14 04:13 ID:DAEgDtvB
Cで話をややこしくする。
94名無しさんだよもん:03/03/14 05:54 ID:DgD7Np6X
ところでさゆりんチームの面々と祐一ってどっちが強いんだ?
95名無しさんだよもん:03/03/14 07:27 ID:twhD3m5m
月は…巳間良祐は――」
カルラの表情が曇る。

(やはり巳間さんは――)

「無事ですわ」
「本当ですか!」
「ええ、ただ月支部は8割がた崩壊、事実上月支部は機能停止ですわ」
「それで!巳間さんは?」
「生き残った月支部職員と共に隠れ里へ―――」
「えっ!? なぜゲンジマルさんを知っているのですか!?」
「ふふふ・・・彼とは少なからず交流がありましてね、月支部襲撃の際巳間さんに『もし、生き残ることが出来たら隠れ里に行きなさい』と言っておいたのですわ」

カルラとの話を終えた佐祐理と久瀬は一先ず労働8号へ向った

「これからどうします倉田さん」
「そうですね…先ず隠れ里に向かいましょうそれから尾根支部へ」
「ん、お二人さん用事は済んだのか?」
佐祐理達の前に国崎が立っていた。
「ええ…あの国崎さん、観鈴さんの様子は…」
「観鈴か…今は精神安定剤で大人しく眠っている…起きてても表情に生気が感じられない」
「無理も無い目の前で母親が死んだからな…まともな神経を保つほうが不思議だ」


(さて、これからどうしましょう。すぐに出発するかそれとも…)

A 出発する
B 観鈴の様子を見に
C 尾根から秋子死亡の通信が
D もう一度うたわれキャンプに
96名無しさんだよもん:03/03/14 07:56 ID:drpwTARI
A
97名無しさんだよもん:03/03/14 08:44 ID:ikdSk9em
とりあえず出発しましょう。
隠れ里と言っても、もうその所在は両軍にバレバレなわけですし、
到着する前に攻撃を受ける可能性だってゼロじゃありません。
「行きましょう、隠れ里へ。」
そう言って、労働8号に乗りこもうとした刹那。
「ちょっと待って〜!」
向こうから……あの声はカミュさん?
「はぁ、はぁ……良かった、間に合った。カルラさんから伝言だよ。
『今度の事はとても感謝する。人間にも信頼できる者がいる事が分かって嬉しい。
貴方達の行く先に武運あらん事を』あと……
『今後、直接戦場で相対さない限り、私の部隊は貴方達に攻撃を加えるつもりはない。
種族は違えど、お互いが分かり合える日が1日も早く来る事を願う。
貴方のお弁当はその時まで待たせてもらう』だって。」
ふぇー、うたわれ側にもできた方がいらっしゃったみたいで。
皆がこうなら、闘いも終わるんでしょうけどね。
ともあれ、その信頼には応えなければなりません。
佐祐理達はカミュさんに窓から手を振りつつ、その場を後にしたのでした。

「おじさま……また会えるよね?そしたら、きっと……」

A:一気に里に到着
B:尾根から秋子さん死亡の通信。
C:佐祐理達が去った後のうたわれ陣は……
D:列車内でおしゃべり(乗車キャラから指定、ただし眠っている観鈴、ミコト除く)
98名無しさんだよもん:03/03/14 08:53 ID:ikdSk9em
しまった、高槻は「おじさん」だ。まぁいいか。
99名無しさんだよもん:03/03/14 11:03 ID:XrQTFbar
A
100名無しさんだよもん:03/03/14 13:13 ID:DAEgDtvB
私の最高傑作、誰彼>>100円getだ
ビジュアルノベルv>>4、Routesも俺にまかせろ!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

              ∧_∧
          o、_,o<`山´ >
          o○o⊇ ⊂ |.  〜
          /___/| /  丿 |o 〜
         γ,-/| |UU'//耳
          | |(),|_| | |/二) =3ブベベ
          ゝ_ノ ̄ ̄ ̄ゝ_ノ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

俺は青紫! 俺は青村早紀! 俺は竹林明秀!
俺 is BluePurple! 俺 is BluePurple! 俺 is BluePurple!


 >>4ほ お前のモデルは実は俺
 たか>>5 お前の感じている(略
 たか>>84 いつでも呼んでくれたまえ
101名無しさんだよもん:03/03/14 17:12 ID:YL+SwVqk
あれ、ユズハって月支部から助け出したんだっけ?
102名無しさんだよもん:03/03/14 17:47 ID:zaYA60BG
「カルラ様」
「どうしましたの?」
 陣の中心で酒をあおっていたカルラ。そのテントに、一人の伝令兵が駆け込んでくる。
「本国からの緊急招集です」
「あるじ様から……? 召集?」
「はい。全軍召集です。おそらくは……」
「……それ以上はいいですわ。ご苦労様、下がってよし」
「ハッ!」

「…………………」
 テントの中、一人になったカルラ。召集令状を眺めながら、話し込んでいる間にぬるくなった酒を啜る。
 ズズッ……
「……不味いですわ」
 そのまま杯を机の上に置いた。
「……とうとうお自ら出陣(で)るんですの? ……あるじ様」

「はいはい佐祐理! ついたわよー!」
 だんだん様になってきた郁未の運転。幸い敵の妨害に合うことも無く、隠れ里の地表に現れることに成功した。
「はいみなさん着きましたよー。ここが佐祐理たちの隠れ里ですー」
 バカンとハッチが開き、その中からゾロゾロと出て行く。
「ここは……」
「……田舎だな」
 国崎と高槻がポツリと漏らす。
「信じられんな。まさかこんなところがうたわれ隠密衆の襲撃に耐えたとは」
「あははー、まあ佐祐理たちが頑張っちゃいましたからー。って……おや? あの方は……?」
 月明かりの中、向こう側から歩いてくる人影があった。
 どうやら出迎えのようだ。それは……

A ゲンジマル
B サクヤ&クーヤ
C 霧島姉妹
D 良祐
103名無しさんだよもん:03/03/14 18:18 ID:rGOtdM57
Bでいってみよー
104名無しさんだよもん:03/03/15 00:21 ID:FWY77H/I
「久瀬さーん!」
「くぜー」
 その声が聞こえた時、久瀬はこの後に身に降りかかる事態についてまったく楽観的な見通しを立てる事が出
来なかった。そしてその事態を回避すべく行動しようと試みた時には、残念ながら時既に遅かったのである。
 サクヤが久瀬に飛びついた。咄嗟に避けようとしていた久瀬は態勢を崩したが、転倒するには至らない。す
んでのところで堪え、立ち姿勢を維持する事に成功した。しかし、続いて体当たりを敢行したクーヤの衝撃に
関しては、彼の努力も水泡に帰す事となる。久瀬は二人に押し倒される形で後ろへ倒れこんだ。
「ごっ…」
 久瀬は短く悲鳴を発した。それきり表情を固め、ものを言わぬ人形と化してしまう。彼は派手に転倒した際、
後頭部を丁度よくそこに配置されてあった石に打ちつけていたのだった。
「く…久瀬さんっ、大丈夫ですか!?」
「あんまり大丈夫じゃなさそうですねー」
 心配そうに久瀬を抱きかかえるサクヤに対し、佐祐理はいつもの笑顔で言った。彼女の言葉通り、あまり大
丈夫とは言い難い状態だ。口から泡を吹いて目を回しているとあれば、10人中9人が同様の判断を下すに違
いない。
「かにさん〜かにさん〜」
「かにー」
 観鈴並びにクーヤを例外として。
「と、とにかく医務室に…」
 サクヤが大慌てで久瀬を運ぼうとしていた。しかしサクヤ一人の力で運べるほど久瀬の体重は軽くなかった。
見かねた往人が搬送を買って出、サクヤ・クーヤと空市の一行がそれを補助して久瀬を運んでいく(その補助
が大いに邪魔であった事は言うまでもないだろう)。
「帰還早々に退場者が出てしまった訳ですけど…」
 普段と変わらないドタバタの光景に、佐祐理は笑みを深めた。まったくのどかと言って差し支えない。これ
で平穏に暮らせたなら、どれだけ幸せな事か。多少の現実逃避に思考を染めた後、佐祐理は現実に回帰した。
やらなければならない事は枚挙に暇がない。それと対照的に、時間は限られている。そんなに絵空事に時間を
費やすわけにはいかないのだった。
 佐祐理が次に向かったのは…
105名無しさんだよもん:03/03/15 00:21 ID:FWY77H/I
A.ゲンジマル
B.長瀬さんち
C.医務室
D.月支部の人々
106名無しさんだよもん:03/03/15 00:22 ID:5xmPuG5o
107名無しさんだよもん:03/03/15 00:59 ID:ARK1ual3
>>104
細かい事だというのはわかっているけれども観鈴ちんは現在「かにさん〜」などと呆けれる精神状態じゃないと思ふ……
精神安定剤服用するほどらしいから。
108名無しさんだよもん:03/03/15 01:29 ID:py1Ncb9y
むしろ精神崩壊寸前でこうなったとか。
109名無しさんだよもん:03/03/15 01:36 ID:NjHEOULF
こわい・・・
110名無しさんだよもん:03/03/15 09:25 ID:lbF28SjY
そのままバリバリ蟹を生で食い始めるとか。
111名無しさんだよもん:03/03/15 10:38 ID:FiUoCu5P
なるほど、目からは輝きが失われ単語をひりだす事しか出来ない状態か。

怖ぇよ!何とかしろ国崎!!
112名無しさんだよもん:03/03/15 13:16 ID:ADoWnl8W
まぁ祐一も同じ境遇なわけだし。
113名無しさんだよもん:03/03/15 18:45 ID:hA53LRyU
「それじゃあ佐祐理たちはゲンジマルさんのところにご挨拶に行ってきます。そうですね……
 国崎さん、高槻さん、ご同行願え……」
 舞や芹香といった元々ゲンジマルと面識のある面々の他に、各支部の代表を連れて行こうとした佐祐理だが……

「にはは、かにさんー、かにさんー」
「にはは、かにさんー、かにさんー」
「にはは、かにさんー、かにさんー」
「にはは、かに……」
 
「……いや、スマンが俺はパスさせてもらう」
 観鈴の肩に手を置いたまま、国崎は首を横に振った。
「……はい、わかりました」
 思わず一瞬観鈴と目のあった佐祐理は心胆が震える程の恐怖を覚え、素直にその拒否を受け入れた。
 同じことだけを呟き続ける観鈴の目には、生気が無い。まさしく『死んだ魚』という形容が相応しい色をしていた。
「俺はこいつに付いててやらなければならない……美凪、俺の代わりに頼む」
「……はい、わかりました……」
「で、では……行ってきます」
 というわけで、佐祐理は高槻と美凪を連れ、ゲンジマルの家へと向かった。
 
 しかし家へと向かう途中の道で、向こう側から見覚えのある人間が歩いてくるのが見えた。
 それは……
 
A 霧島佳乃
B 鹿沼葉子
C 佐藤雅史
D ていうかゲンジマル
114名無しさんだよもん:03/03/15 18:48 ID:dkP1OkT1
あえてD
115名無しさんだよもん:03/03/15 20:44 ID:SXfazsNg
「おや、これは佐祐理殿。お久しぶりですな」
 なんと、道の向こうから歩いてきたのは懐かしのゲンジマルさんでした。ぱたぱたの耳が渋いです。
「あははーっ、ちょうど今ゲンジマルさんのお宅にお邪魔しようと思っていたんですよーっ」
「ふむ、某めも貴殿らが到着したというのでな。迎えに行くところであった」
「ちょうどよかったです」
「……して、首尾は……? 話に聞くところによると……」
「……はい……」

「……成程、空市は消滅、月支部も事実上崩壊、水瀬秋子のクーデター……。状況はあまり良くはありませんな」
「はい……けど、まだ一筋の希望は残っています。尾根の救援を取り付けるところまでは行きましたし、うたわれの武将のカルラさん、彼女も割合友好的でした」
「ギリヤギナの小娘か……。ふふ、やりおる……」
 ゲンジマルは髭をつまみながら、含み笑いを漏らす。
「……? ゲンジマルさん、彼女とはお知り合いですか……?」
「あの娘というより、父君殿とちと……な」
「はぁ……」
 少し気になるが、現状にはあまり関係ないようだ。佐祐理は話を続けた。
「それと……佐祐理たちが救出したセリオさん。彼女の力を借りれば華音のルンペ(略)も沈黙させることが出来ます。勝機は……あります!」
「うむ、いい目だ。佐祐理殿、しばらく見ぬうちに成長なされ……」
 ……その時。
 ヒュオ……ブスッ!!
「ぬおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!! いきなり飛来した矢が俺の頭に刺さったぞぉぉぉ!!!」
 高槻がいきなりナウいダンスを踊り始めた。
「ぬっ、ぬっ、抜けん! 抜けんぞ! 俺のイカしたウェーブヘアに絡まって抜けなくなってしまった!」
 ご自慢のワカメヘアを振り乱し、必死に矢を引っ張る。
116名無しさんだよもん:03/03/15 20:45 ID:SXfazsNg
「……動かないでください」
「なっ、ぬぉぉぉぉぉっ!?」
 刹那、美凪のお米剣が一閃。髪の毛ごと絡まっていた矢を切り落とした。
「俺の、俺の髪がぁ! 俺のヘアーがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
「むっ、これは……矢文か」
 落ちた矢を拾い上げたゲンジマルが、括り付けられていた紙をほどく。
「くぉの小娘ェ! なんつーことをしてくれたんだぁ!!」
「何て書いてあるんですか?」
「貴様らぁ! 無視するなぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!
「ふむ……なになに……?」

A 『秋子さんは死んだ。佐祐理さん、華音へ急げ。今こそあなたがK.E.Y.を統べる時だ』
B 『うたわれが兵を集結させている。至急尾根へ行って体勢を整えるんだ。決戦の時は近い』
C 『さようなら』
D 『好きだ好きだ愛してるゥ!』
117名無しさんだよもん:03/03/15 21:02 ID:1Q5t2OrP
B
118名無しさんだよもん:03/03/15 21:45 ID:unZ6Wi9/
久しぶり……って、前回隠れ里に来てから何日くらいたったっけ。
もう時間の感覚がないな。
119名無しさんだよもん:03/03/16 03:34 ID:JV7ksdKm
そろそろ終盤に突入か。
120名無しさんだよもん:03/03/16 07:39 ID:kY2352/6
「おそらくうたわれはK.E.Yの一連の動乱を知っておる」
「だからこそ今まで大きな動きをせずこちらの戦力の疲弊を待っていた……と」
「左様、佐祐理殿おぬしはなかなかの洞察力の持ち主の様じゃの」
「あははーっ、佐祐理は頭の悪い普通の女の子ですよ」
佐祐理は笑顔で答える。

「しかし前回の時は尾根支部は地上部分の被害だけで済みましたが…今回はそういうわけにはいかないですね」
「あの……地上部分とは…? 私は尾根に行ったことが無いので…」
美凪が佐祐理に質問する。
「尾根支部は地上と地下の二層構造になっています。そうですね…月支部の地下施設を覚えてますか?」
「ええ…高槻さん達と出会った…村みたいな場所ですか……」
「はい、尾根の地下部分は月支部の地下施設をさらに大規模にした物と考えていいです。佐祐理達は『ジオフロント』と呼んでいます。K.E.Yの軍事力の要です。そこが陥落すれば…佐祐理達に勝ち目はありません」
「まさに決戦と…いうわけですか」
「ふははははっ!心配するなぁジオフロントには俺のグレートな兵器が配備されているッ!ちょっとやそっとでは尾根は落ちん!!」
髪の毛の一部を刈り取られた高槻が自身満々に言った。
121名無しさんだよもん:03/03/16 07:40 ID:kY2352/6
「佐祐理殿、某も力になりたいのじゃが…」
「ゲンジマルさん、あなたには里の人々を守るという大切な役目があります。佐祐理達の手助けはお気持ちだけで十分です」
「かたじけない……」
ゲンジマルは肩を落として答える。

「そうそう忘れるところじゃった。少し前に空市から来た姉妹が佐祐理殿を探していたのじゃが…」
「聖さんと佳乃さんですか!今はどこに…」
「某の屋敷の裏手にある家に今は住んでおる。それがなかなかの名医でな、あそこまでの腕を持った医者はそうはおらんじゃろう」

「佐祐理さん…どうします…?」
「そうですねー美凪さん」

A 聖に会いに行く
B ゲンジマルともう少しお喋り
C まずは腹ごしらえ
122名無しさんだよもん:03/03/16 08:40 ID:EPgPkhsc
A。そろそろ謎も解明し始めていいはず。
123名無しさんだよもん:03/03/16 09:23 ID:4/cmqVe9
明らかにゲンジマルの口調違うっスよ…
124名無しさんだよもん:03/03/16 11:46 ID:kY2352/6
「ゲンジマルさん、佐祐理達は聖さんの所へ行ってきます」
「うむ、気をつけてな」
佐祐理、美凪、高槻の三人は霧島姉妹の家に向った。

「えーと、このあたりだと思いますけど…あ、ありました」
聖の家はゲンジマルの屋敷と同じような作りの屋敷だった
「あっインターホンがありますね。それポチッとな」

ピーンポーン

『はーい、霧島診療所でーす。でももう診察時間はおわりだよぉ〜 あっもしかして急患かなぁ〜』
女の子の声がインターホンから聞こえてきた。
「その声は…佳乃さんですねー。K.E.Yの倉田佐祐理ですー」
『あっ佐祐理さん、ちょっと待ってね、お姉ちゃーん佐祐理さんが来たよぉ〜』
少しの間の後
『あがっていいよぉ〜』
佳乃の声がした。
「ではお邪魔しましょう美凪さん、高槻さん」

佳乃に案内された三人は診察室の聖に会った。
「久しぶりだな倉田さん、遠野さん」
125名無しさんだよもん:03/03/16 11:47 ID:kY2352/6
「聖さんも無事で何よりです」
「うむ、積もる話もあるだろうがまぁまずお茶でもどうだ?佳乃、お二人方にお茶を煎れてやりなさい」
「うん、でも…そこの男の人の分は?」
「ん…なんだ高槻、君もいたのか」
「おい…霧島ぁわざと俺を無視したな」
「仕方ない、彼にもお茶を煎れてあげなさい。彼の分は出涸らし茶で十分だ」
「こっ…コノヤロウ…」
「私は野郎ではない女だ」
聖は冷たく言い放つ
「まっまぁ二人とも落ち着いてください」
佐祐理が二人の仲裁に入る
「お茶が入ったよぉ〜 粗茶ですがどーぞ」
佳乃が茶を持って来る。
「あっ ありがとうございます」

聖は茶を飲みながら言った
「それで私に何か用があるのだろう?私に出来ることなら何でも協力するぞ」
「はっはい」
「と…その前にだ。倉田さん、君の顔色が悪いように見受けられるが」
「えっ佐祐理はどこも悪いところはありませんが…」
「いや私には判る、うーむ君は盲腸炎にかかっているぞ。この分では明後日には症状が出るだろうな。なあにすぐに治療は終わる」
「えっでも…」
「大丈夫だよぉお姉ちゃんはメスを使わずに手術ができる心霊治療のプロなんだよぉ」
「まあそういうことだ安心したまえ」
「でっではお願い…します」
佐祐理はベッドに仰向けに寝かされた。
126名無しさんだよもん:03/03/16 11:54 ID:kY2352/6
「では治療を開始する。上半身だけ服を脱いでくれないか」
「はっはい」
「おい…高槻、貴様は何故そこにいる?」
「ん…俺に構わなくどうぞ」
「ほう、そうか、なら見えないように目を抉るか」
聖の声に殺気が篭る。
「今すぐ出て行きます」
高槻は待合室に追い出された

「少しくすぐったいかもしれないが我慢してくれ」
聖は佐祐理の腹部に手を押し付けた。

ズブッズブッズズズ

少しづつ聖の手が佐祐理の身体に埋没する。
「ん…ふあっ……」
奇妙な感覚に佐祐理は思わず声が漏れる。
「こらこら変な声を出すんじゃない」
「そっ…そんな事言われても…ふあああああっ」
「もうすぐ終わりだ」
聖は一気に手を引き抜く
「あっあああああああッーーー!!!!」
「うわぁーものすごくエッチな光景に見えるよぉ〜」
「……ぽっ」

そのころ待合室の高槻は鼻血を吹いて倒れていた
「ぐっはぁぁ俺は参ったぁぁぁああ!!なぜなら声が丸聴こえだからだぁぁあ!!」


127名無しさんだよもん:03/03/16 11:56 ID:kY2352/6
「あっあの治療ありがとうございます」
銀色のトレイの上には妙な肉塊――佐祐理の虫垂が乗せられていた
「……ぽっ」
「礼には及ばんそれでは本題にはいろうか」

A 化石について
B ミコトについて
C これまで経緯について
128名無しさんだよもん:03/03/16 12:00 ID:3g/3zYK1
A
129名無しさんだよもん:03/03/16 12:16 ID:Mw7jt8k0
「あなた方が昔発掘した……『仮面の遺跡』。あれは一体なんなんですか? あそこにあった化石は……何なんですか?」
「………ほぅ」
 聖は感心したように嘆息を漏らす。
「よく知っているな、倉田さん。どこでその情報を手に入れた」
「それは……」
「これだ」
「え?」
 いつの間にか部屋に入ってきていた高槻が、例の写真をヒュッと聖に投げ渡した。
「……ふむ、これはまた懐かしいものを……」
「俺自身もびっくりしたさ。まさか今更こんな物が関わってくるとはな」
「……橘、女帝……皆いい連中だった……」
 感慨深げに呟く。
「おいコラちょっと待て。なぜそこに俺の名前が出てこない。俺は悪い連中だとでも言うのか」
「ほう、自覚はしているようだな。ならば話は早い」
「き、き、き、キサマ……」
「ん? どうした? なんならあのことをぶちまけてやってもいいんだぞ? 若者の情動を押さえきれなかったお前は、女帝の部屋に忍び込んでタンスを……」
「参ったぁぁぁぁぁ! 俺は参ったぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!! どうぞ続けてください聖様ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
「わかればよろしい。そうだな、何から話したものか……。うむ、そうだな。では……。倉田君、君は猿はいつ人間になったかわかるかね?」
 ぶしつけな聖の問い。
「え? お猿さん……ですか?」
「そうだ。何時、何処で、如何にして猿は人へと変貌を遂げたのか。それが君にはわかるかね?」
「え、ええと……それは……」
 思わず頭を押さえ込んでしまう佐祐理。
「ふん、人の悪い質問をするな。失われた環(Missing Link)、猿と人との間の仮想の動物。未だその正体は誰もつかめていない」
「その通りだよ高槻。さすがは一応学問を志す者の端くれではあるな」
「一々五月蠅いヤツだ」
130名無しさんだよもん:03/03/16 12:17 ID:Mw7jt8k0
「……ふむ、君の頭がいいのは私も認めよう。だが洞察力はあまり優れていないようだな」
「……どういうことだ」
「目の前にあるだろう。答えが。失われた環の、答えが」
 化石の写真を示しながら、聖は言った。
「……なんだと……!?」
「猿はコレによって『猿ではないモノ』へと進化した。そして今日、我らは再びコレと相まみえた。では、人が『人ではないモノ』へと進化したら、何になるか……? 答えてみるがいい倉田さん、高槻」
「……え……?」
 佐祐理はすでにかなり話について行っていない。
「もったいぶるな。話を続けろ霧島」
 聖は一息つき、
「……最初に仮説を立てたのは女帝だ。だがそれは当時にしては……いや、当時にしてもあまりに飛躍しすぎていて……私自身、本気にすることが出来なかった。
 だが、彼女が亡くなられ……私が研究を引き継ぎ……そして……うたわれの者たちとの戦争……彼女が立て、私が肉付けしたあの『仮説』は、徐々に信憑性を帯びてきた。
 ……少なくとも、今私はこの『仮説』が正しいと信仰している」
「仮説……ですか?」
 
A 『仮説』とやらを聞いてみる。
B ミコトについて聞いてみる。
C これまでの経緯をまとめる。
D 尾根支部から緊急入電!
131名無しさんだよもん:03/03/16 12:44 ID:iF06UOih
Aで話を進める。
132名無しさんだよもん:03/03/16 12:59 ID:o/gmJ0MW
高槻と聖はできてますか?ハァハァ
133名無しさんだよもん:03/03/16 14:33 ID:JQEzXN1N
「その……『仮説』というのを聞かせていただけませんか……?」
「……そうか、聞きたいか」
 聖は物憂げに茶を一口啜ると、窓の前に立った。月明かりの逆光となり、彼女の姿が影におおわれる。
「とはいえ、仮説は仮説だ……。私がいくら信仰しようとも、決定的な証拠は未だ見つかっていない……。それでもいいんだな?」
「はい、もちろんです」
「……わかった……」
 一つ大きく息を吐き、気持ちを落ち着かせる。
「……うたわれ。……うたわれと我々が呼んでいる彼ら。彼らは……」
(……ゴクリ)
 佐祐理の喉が、無意識のうちに鳴った。
「我々の、ヒトの、もう一つの可能性だ」

「!?」
 瞬間、佐祐理の脳裏にいつか聞いたサクヤの言葉がフラッシュバックした。
「我々が『仮面の巨人』と仮称したアレ、アレが今の我々、あるいは過去の我々から作り出した新たなるヒトの可能性。
 時を越えたのか空間を越えたのか、未来から来たのか彼方から来たのかそれはまだわからない。だが彼らは我々の弟、あるいは子供とも言える存在だ」
「だ……だったら、だったらなぜ……? なぜ彼らは私たちと戦うというのですか? 何らかの理由でここに来てしまったというのなら、お互いに……」
「無駄だよ」
「え……?」
「彼らにしてみれば、敗北は『滅び』らしい」
「ど、どいういうことですか?」
「私も詳しいことはわからない……うたわれ上層部の情報などほとんど入ってこないからな。だが、これだけは確かだ。
 この戦いに和平は、無い。滅ぶか、滅ぼすか……それだけだ」
 
A 現在の南極遺跡の様子を聞く。
B ミコトのことを訊ねる。
C っていうか聖さん、あなたは一体おいくつなんですか?
D 尾根支部からの連絡が入った。
134名無しさんだよもん:03/03/16 14:55 ID:ocgeXOwl
C
禁句ですか?
135名無しさんだよもん:03/03/16 18:23 ID:Ie/eEKAO
…………………。

・聖たちの南極遺跡調査
・華音戦での祐一ママ死亡

これらはそれぞれ何年くらい前の話なんだ?
高槻は成長したらしいが、ひじりん全く変わってなかったら恐ろしいぞ。
それともあれだろうか。葉鍵の女医連中というものは年を取らないものなのだろうか。
136名無しさんだよもん:03/03/16 18:43 ID:4QsR+gKj
そんなことはどうでもいい
ラブコメはまだなのかーーーーー!!!!
137名無しさんだよもん:03/03/16 20:39 ID:VvJOfGuj
もうラブコメにはならんだろ、空気嫁。
138名無しさんだよもん:03/03/16 23:43 ID:XdpL9VV2
「あの……聖さん、一つよろしいでしょうか?」
 佐祐理はおずおずと聖に尋ねた。
「ふむ、何かな。私に答えれることなら何でも答えよう」
「あの……その……」
 何やら言いにくそうだ。
「何だ。はっきり言ってみるがいい」
「では……」
 佐祐理は写真の聖と目の前の聖を交互に指さしながら。
「聖さん……年はおいくつですか?」

「…………は?」

 一瞬世界が凍り付く。
「あの……高槻さんが。こんなから……」
 と、言いながら写真の高槻を見て、
「こんなになってしまったのに……」
 現物の高槻を見る。
「コラちょっと待て。なって『しまった』とはどういう意味だ」
「聖さんは……写真のお姿から全然変わっていません。聖さん……あなたは一体、おいくつなんですか?」
「ほほう……君は面白いことを言うね倉田さん」
 ちなみに、その目は笑っていない。
「ちなみに君のその言葉……真意はどこにあるのかな?」
「真意……ですか?」

A 昔から老けてたんですね。
B 今もお若いんですね。
C その若さの秘訣を知りたいんです。
D 佳乃が慌てて話題を逸らした。
139名無しさんだよもん:03/03/16 23:58 ID:fQbY/TaX
AでGO!
140名無しさんだよもん:03/03/17 00:51 ID:5oATjfEy
ところでいまだに>>85の意味がわからんのだが、誰か説明プリーズ。
141名無しさんだよもん:03/03/17 01:19 ID:BwAjfeFR
>>140
修羅の門だとは思うがいまいち分からん。
142名無しさんだよもん:03/03/17 01:42 ID:uzEbxrL8
>>140
冬弥&九十九の祖父は陸奥の直系。
彼の子に男子はなく、一人娘だけがいた。
祖父は自身に挑戦してきた男に乞うて、娘の一夜だけの婿になってもらった。二回ほど。
で、そのセクースはどっちも大当たりで、陸奥は2人の天才を得る事になった。

まあ要するに、85的には「婿取り」って感じで言いたかったのではないかと。
143名無しさんだよもん:03/03/17 11:08 ID:tvgAtTWi
祖父「2人とも、大事な話がある。ちょっとそこに座りなさい」
ママ「ん? どしたのお父さん」
秋子「何でしょうか……?」
祖父「その前に……こちら、藤井冬弥君だ」
冬弥「よろしくお願いします」
ママ「ああよろしく。新しい門下の人?」
祖父「いや、違う」
秋子「では……?」

祖父「冬弥君には、お前たちと一晩臥所を共にしてもらおうかと思っている」

ママ「ブッ!?」
秋子「なっ!?」
祖父「知っての通り、儂には息子はおらず、お前たち2人の娘しかいない。よって外の優秀な男を迎え、婿取りさせることにした」
冬弥「とうわけなので、ちょっと失礼しますね」
ママ「のわっ!? ちょっ、ちょっとアンタ! 何勝手に人抱き上げてるのよ!」
秋子「ああ、私もとうとう乙女を散らす時が来たのですね……」
ママ「秋子! アンタ何その気になってるのよ! やめろやめてやめてったら!」
冬弥「安心してください。……俺、こういうの慣れてますから」
ママ「そ、そういう意味じゃなくてねぇ!」
冬弥「大丈夫です。俺、2人同時も全然平気ですから」
秋子「まぁ……」
ママ「そういう問題じゃないって言ってるでしょぉぉぉぉ………………!」

そして十月十日後、祐一と名雪が生まれた。

話を聞いてたらこんなモン想像しちまった(w
144名無しさんだよもん:03/03/17 13:01 ID:SsvZBtIL
「昔から老けてたんですね」
 凍てついた。
 氷ったなどとはおこがましい。
 瞬間、空気が凍てついた。
「……………………フッ」
 聖の口元が綻ぶ。
「フフフフフ………………フフフフフフフフフフ……………………」
 さらに含み笑いが漏れる。
「フフフフフフフフフフ……………フハハハハハハハハハハハハ…………………!」
「…………あっそうだぁ! あたし大事な用事があったんだよぉ! 行こ、遠野さんっ!」
「……はぁ……」
「おおっとぉ! 俺もだぁ! 俺もちょっとした用を思い出したぞぉ! ではお先に失礼ぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!」
 ……慌ただしく、佳乃・美凪・高槻の3人は部屋を後にした。
「はえ? 皆さん、どうしたんでしょ……」
 トン
「う……ううっ!?」
 どうしたことか。不意に聖が佐祐理の首筋に指を当てたかと思うと、身体がピクリとも動かなくなってしまった。
「うううううっ、う、ううううううううう!?(聖さん!? な、何をしたんですか!?)」
「…………フフフフフ……なぁに倉田さん、心配することはない……ちょっと私の実験に付き合ってもらいたくて、ね」
「う、うううううううう!?(じ、実験ですか!?)」
「そう、君の身体をちょっと……ね……」

A 長時間立っていても疲れないように膝をロック可能にさせてもらう。
B 語尾に「だよもん」がつくようさせてもらう。
C 胸のサイズを削らせてもらう。
D 昔懐かしのピカ●ュウ着ぐるみを着てもらう。
145名無しさんだよもん:03/03/17 13:07 ID:Dfoy/oHR
D
146名無しさんだよもん:03/03/17 14:09 ID:RvoBfpxX
コメディになってまいりますた。
147名無しさんだよもん:03/03/17 14:11 ID:p4ALIibm
このままコメディ一直線になればいいのだが、な
148名無しさんだよもん:03/03/17 15:09 ID:SsvZBtIL
「それは……これだっ!」
 バッ! と聖さんが取りい出したるは某電気ネズミの着ぐるみ! ひぃっ!
「う、ううううううううううううううう!?(そ、それをどうするつもりですかっ!?)」
「無論君に着てもらうのさ。フフフ……これはただのピ●チュウ着ぐるみではない。かつてどこぞの鬼の末裔の一族。
 そこの三女が南の島で翼人と呼ばれる少女と決戦をした際、着ていたと言われる由緒正しきものだ。
 なんでもこれを着こめば銃弾をはじき返し、韋駄天のごとく地を駆け、水の中でも呼吸可能でしかも全く動きを阻害しないと言う……
 一説によれば身の丈数十メートルの巨大鮫を屠ったとかなんとか……」
 ああ……。それは、嘘です……
「うう、うううう………(うう、意識が…………)」
 それは今回の話に関係ありませんし、第一彼女は神●と直接戦ってはいません……。それに、ンなどっかのマジックアイテムの如き効能なんてどこにも……
 
「……………………………ハッ!?」
 どれくらいの時間が経ったのでしょうか。どうやら佐祐理は眠っていてしまったようです。
「いけないっ!」
 このクソ忙しい時期に、のほほんと寝ているわけにはいきません!
 慌てて起きあがり、辺りを見回すと……
 
A 変わらず霧島診療所(in 隠れ里)のベッドの上。
B 労働8号の中。
C 隠れ里のマンション内。
D カードマスターピーチ発見。
149名無しさんだよもん:03/03/17 15:16 ID:fcNBinWq
C
150名無しさんだよもん:03/03/17 16:02 ID:AtwnTkuN
「あれ? ここは……」
 辺りを見回してみれば、そこは懐かしのあのマンション……佐祐理たちに宛われた部屋でした。
「佐祐理……目が覚めた?」
「あ……舞……」
 視界の中に、佐祐理を見下ろす舞の顔が……って、
「ま、舞……?」
「なに?」
「その格好は……なに?」
「………ミュ●ツー」
 ……舞は顔を除いてすっぽりと……ミュウ●ーの着ぐるみを着こんでいました。それでいて顔だけは糞真面目に引き締めてるんだからたまりません。
「………佐祐理だって……」
「え………ええええっ!?」
 自分の身体を見てみてばあら黄色い。黄色い人になってしまっています。
「ぴ、ピ●チュウ……」
「佐祐理と、おそろい」
 ……そうか。今になって、聖さんの言葉を思い出します。
「けど、こんなもの……えいっ、はっ、とうっ……! ……あれ?」
 引っ張ってみても押してみても、着ぐるみは全然脱げてくれません。というか……
「……肌とくっついてる?」
「先生からの伝言……。
『ああ心配する事はないよ倉田君。その着ぐるみは私の手が加えてあってね、通気性は抜群で皮膚呼吸を阻害することはない。その上ムレることも無い……というよりほぼ君の肌と同化しているというパーペキなものだ。
 それと君の皮膚に直接縫いつけてあるため、あまり無理して脱ごうとしない方がいい。下手をすれば皮膚が破れて生々しい傷跡が以後の君の人生についてまわるはめになる恐れもあるからな。
 なぁに、乙女の歳を詮索した罰だ。しばらくその格好で過ごしていたまえ。里を出る時には剥がしてあげよう』
 ……だって」
151名無しさんだよもん:03/03/17 16:03 ID:AtwnTkuN
「………………………」
 がーん。
 がーんがーん。
 がーんがーんがーん。
 佐祐理は……何という人に何という事を言ってしまったのでしょうか……。
 っていうか、それより
「……けど、何で舞までミ●ウツーの格好をしてるの?」
「……佐祐理だけその格好は可哀想だから……私も、同じようにしてほしいって……先生に頼んだ……」
「……え?」
「佐祐理と私は……友達だから……」
 ま……舞っ! あ、あなたという人は……
「舞っ……!」
 思わず、舞に抱きつ——
「……私のは脱げるけど」
 ——こうとした瞬間、舞は着ぐるみのチャックを開き、上半身をさらけ出してくれました。
「………………………」
 この娘、侮れません。
 
 さて、それはともかく……どこへ行きましょうか。
 
A 観鈴さんが心配。空市一行のところへ。
B 上手くやっているのでしょうか? 久瀬一家のところへ。
C 再会できてよかったですねぇ。来栖川シスターズのところへ。
D あれからどうなさったのでしょう? 元々の住人の方々のところへ。
E あー疲れた。風呂入ろ、風呂。
F 腹減った。飯食わせろ飯。食堂。
G うっ、こんな時に……トイレトイレ。
152名無しさんだよもん:03/03/17 16:46 ID:qqtyjvh+
Bで。
153名無しさんだよもん:03/03/17 17:40 ID:DYCTiCR+
「う…あちち。何とか無事なようだな」
 頭を押さえながら、久瀬は起き上がる。
「久瀬さん! 無事でよかった!」
 起き上がった瞬間、サクヤが飛びついてくる。
「おいっ、そんな大げさな…」
 と言いつつ、彼女の柔らかい体に多少緊張する。
「だって…せっかく会えたのに、このまま目を覚まさなかったらどうしようかと思って」
 うつむきながら呟く。久瀬はひとつため息をついて
「僕は平気だ。これぐらいでくたばりはしない。まぁ、それは置いておいて…ただいま。何事もなかったか?」
「えぇ、皆元気で」
「くぜー。おかえりー」
 ひょこひょこと、クーヤが部屋の奥から出てくる。
「ただいま、クーヤ。いい子にしてたか?」
「あー、いいこにしてた。でも…」
「でも?」
「さくやがさみしいってないてた。くぜのなまえよびながらないてた」
 そう言った瞬間、サクヤは顔を真っ赤にして叫ぶ。
「クーヤ様! そんなこと言わないでください」
「…サクヤ」
 何か、いたたまれないものを感じたのか、サクヤをじっと見つめる。
「久瀬さん…」
 サクヤも見つめ返す。

 はえぇ…。入ろうと思っても入れません…どうしましょうか?

A このまま、成り行きを見守ります
B 黙って立ち去ります
C ちょっと、Hな気分になっちゃう魔法をかけちゃいましょう。既成事実を作っちゃいましょう
D むしろ乱入
154名無しさんだよもん:03/03/17 18:19 ID:dHi5b0KS
Aだろ。
155名無しさんだよもん:03/03/17 21:29 ID:5Y7IJ8TD
ようやくラブコメ方向に修正されつつあるな
良かった良かった
156名無しさんだよもん:03/03/17 22:02 ID:DBAH19Qw
「…………」
「…………」
 …………。
 あの、二人とも何もする気配が無いのですが。
「……あ、あの…」
「は、はい!?」
 む!?
「……い、いや………なんでもない…」
「そ、そうですか……」
 …………。
 二コマ目へ戻る。
 そんな感じでしょうか。
 また沈黙ですよ。
 ………ええぃ!まどろっこしいです!
 つーかウヴでウブにも程がありますよ、お二方!
 見ていて少しやきもきするんですよ!見ているほうが!
 こ、こうなったら……

A 丁度見つめ合っている事だし久瀬の頭を後ろから押しちゃいます。これでキス成立すれば…!
B とか思ったらクーヤさんが声かけちゃいましたよ! ああ、定番の『飛び退き離れ』の展開に!?
C やはりここはピカ●ュウスタイルの佐祐理が鳴き声を上げながら特攻ですよ!(ヤケ)
157名無しさんだよもん:03/03/17 22:20 ID:5Y7IJ8TD
158名無しさんだよもん:03/03/17 22:20 ID:N1yIALV+
A
159名無しさんだよもん:03/03/17 22:44 ID:hyEd//2v
 …こうなったら、実力行使です!
「まじかる・インビジブル!」
 透明化の魔法を使いました。これで二人には姿が見えません。クーヤさんは、二人のやり取りに飽きて眠ってしまいました。
「……」
「……」
 抜き足差し足忍び足で忍び込みます。二人は気が付かないです。
「……」
「……」
 …まだ気が付きません。この人は……えい、男を見せてください!(突き飛ばす)
「どわっ!」
「きゃっ!」
 やった! 久瀬さん、倒れこみましたよ! サクヤさんを押し倒しました!
「……!!」
「!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
 うわっ、キスしてます。ここまでうまくいくと怖いぐらいですね。
「!””#$J#$#IU$JFJA+WRJ‘QW#RQ#」
 サクヤさん、妙にもがいてますね…あっ、久瀬さんが胸に触ってますね…。
「ぷはっ! すまない! 妙にバランスを崩して」
「いえ、あの、その」
 久瀬さんったら、肝心の胸から手を離してません。
「あっ…すまない…」
「大丈夫です…」
 あれ? 何だか妙な雰囲気になってきましたね…上手く行き過ぎましたか? どうしましょう…。

A 取り合えず、成り行きを見守る
B 後一押し! ムード演出です
C 退散するべきでしょうか?
D その時、警報が!
160名無しさんだよもん:03/03/17 22:48 ID:KiwFRRVN
Bだ
161名無しさんだよもん:03/03/18 05:01 ID:N/Sqbgd5
ラストチャンスかな?
162名無しさんだよもん:03/03/18 11:35 ID:LP3LgY3b
……なあ、ラブコメって言うほど需要無いんじゃないか?
163名無しさんだよもん:03/03/18 11:54 ID:Z0tKEqU8
需要の問題ではない
164名無しさんだよもん:03/03/18 12:37 ID:G+xxLaez
「サクヤ……」
「嗚呼、久瀬さん……」
 何やらこうやらそんなやら、久瀬さんの手はサクヤさんの胸に当てられ、さらにサクヤさんの手がその上に添えられています。
 空いた片方ずつの手は、互いの指と指をしっかりと絡め合い……
「ズズ……」
「え? ……ってああっ!?」
 変な音が聞こえたと思い、後ろをふり返ってみたらなんと舞が鼻から一筋の赤い液体を流しています。
「ま、舞……純情可憐な中学生じゃないんだから……。この程度で鼻血出しちゃダメだよ。はい、ティッシュ」
「ありがとう……」
 手早くティッシュを丸め、舞の鼻に詰めてあげます。……祐一さんが見たら爆笑ものの光景でしょう。
「サクヤ……んっ……」
「ああっ、久瀬……さん……」
 うわぉぅ!?
 く、久瀬さん……サクヤさんに再度唇を重ねたと思ったら、今度はなんとそのままベッドの上に押し倒しちゃいましたよ!
「あ、ダメ……です……。私たち、まだ……」
「そんな……」
 ひでぶっ! さ、サクヤさんアンタ何言ってんですか! こんなチャンスはもう二度と無いかもしれないんですよ!? 緊張するのはわかりますけど、ここはグーッと行かなきゃだめですって! グーッと! もうグーッと!
 あああっ……しかしサクヤさんはもう緊張でガチガチです。とても交尾なんて出来る精神状態じゃありません。もうほとんど精神的疾患の一種な状態です!
 ど、どうしましょう!?
 どうしたもんでしょうか!?
 そ、そうだ! ムードです! ここは、ムードで若い2人のお気持ちを加速させてあげましょう!
 では……
 
A BGMが無いのは寂しいです。モーツァルトでも流してリラックスさせる。
B こんな殺風景な部屋ではダメです。幻影でもっとロマンティックな環境を演出する。
C ダイレクトサポート。ちょっとアブナイ魔法で2人の脳内麻薬を大量分泌させる。
D 舞が親指をグッと立て、「しずめる方法は私が知っている。私に任せろ!」と言いだした。
165名無しさんだよもん:03/03/18 12:45 ID:OweYE2xr
C
166名無しさんだよもん:03/03/18 12:54 ID:vgLGajZ7
佐祐理がまず落ち着けw
167名無しさんだよもん:03/03/18 13:52 ID:X/eGvyUN
「はぁぁぁぁぁっ! お二人を快楽の彼方へ誘ってさしあげます! 必殺必中! まじかる☆脳内麻薬分泌加速物質照射!」
 お二人の頭を狙い、えいやと放つは秘中の魔法。対象者の脳内ホルモン分泌に影響を及ぼし、かけられた人間はもはや獣欲の虜ッ!
「うぐっ……!?」
「え? これは……?」
 ビビビビビビビビ!
 フッフッフ……今佐祐理の手のひらから放たれた光線がお二人の脳下垂体を刺激しています!
 さあ!
 さあさあ!
 さあさあさあ!
 お二人とも素直になるのです! 素直に! 素直に! 己の獣欲に従うのですっ!
「ふーっ、ふーっ、ふーっ……」
「は……あ……あ……」
 クックック……お二人とも目つきがトロンとしてきました。さあ! 叫びましょう! せっくすせっくすせっくすせっくすせっくす……
 みんな! セックスし続けるのです! 激しく……激しく! もっと! もっともっともっと激しく!
 ペニスとヴァギナを擦り合い、愛液と精液を混ぜあい! 肉と肉がとろけ合うまで交わり続けなさい!
 それではみなさんご一緒に!
 せっくすせっくすせっくすせっくすせっくすせっくすせっくすせっくすせっくすせっくすせっくすせっくすせっくす…………
 せっくすせっくすせっくすせっくすせっくすせっくすせっくすせっくすせっくすせっくすせっくすせっくすせっくす…………
 せっくすせっくすせっくすせっくすせっくすせっくすせっくすせっくすせっくすせっくすせっくすせっくすせっくす…………
 せっくすせっくすせっくすせっくすせっくすせっくすせっくすせっくすせっくすせっくすせっくすせっくすせっくす…………

「ぐ、ぐ、ぐ………ぐぉぉぉぉぉぉ!!! ふぅじこちゅわわわ〜〜〜〜〜〜〜ん!!!!」
「あぁ〜ん、るぅぱぁ〜〜〜〜ん♪」

 誰ですか。アンタらわ。
 
A そして2人はベッドの上で絡み合った。
B あんまり騒ぎすぎたためクーヤの目が覚めた。
C 物音を聞きつけたゲンジマルさんが駆けつけた。
D ……舞? ……なんか、顔が赤いよ……?
168名無しさんだよもん:03/03/18 13:54 ID:q1dg4sCC
あえてB。
169名無しさんだよもん:03/03/18 14:31 ID:ZwZ1CKTe
「くぜ〜? さくや〜?」
 ……しまった! 某としたことが!
 騒ぎすぎました! ……クーヤさんが目を覚ましてしまいましたぁ!
「にゅ〜?」
 寝ぼけ眼をこすりながら、半裸で絡み合う久瀬さんとサクヤさんを眺めています。
「く……クーヤ……様?」
「クーヤ……? ううっ!?」
 ああっ! 突然のことに衝撃を受けた久瀬さんが……
 
A そのまま大暴走。クーヤまでも手込めにしようと襲いかかった。
B 暴発! クーヤに向かってGAN-SHA!
C 落ち着き、我に返った。
D 舞が部屋に殴り込みをかけた。
170名無しさんだよもん:03/03/18 14:34 ID:OTU3l1on
何故かD
171名無しさんだよもん:03/03/18 20:58 ID:TtP5elkT
保守代わりにネタフリ……
したいところだが話し合うようなネタが無い。
まぁ現状が過ぎればおそらくラストまで一直線だから、いいか。
172名無しさんだよもん:03/03/18 22:20 ID:gZP/Av2d
「ぬぅぅぅぅぅぅぅん!!!!」
 ドゴッ!
 うわっ、なんか舞が『滅殺』とでも叫びそうな勢いでドアを蹴り開け、部屋に飛び込みました。
「かっ、かっ、川澄さん!?」
「ま、舞さん!? いつからそこに!?」
 面食らい、慌てて体にシーツをかけるお二人さん。……かなり情けないシチュエイションですね。
「まい〜、まい〜」
 変わらぬ様子のクーヤさん。
「かかかかかかか川澄さんっ! しししししししし失礼だろう他人の部屋にノックもせずに入るなんてぇ!?」
「ててててててててていうかていうか、その格好は何なんですか!?」
 ……そういえば舞は●ュウツーの格好でしたね。佐祐理と違って着脱可能なんですけど。
「そんなことは……どうでもいいッ!」
 ダン!
「ひいっ!?」
 あら、舞はいきなり剣を抜いたかと思うと、手近にあった机を一丁両断にしてしまいました。
「私が……私が! 私が言いたいのはだな!」
 イっちゃった人のような目つきで刃物を振りかぶり、お2人に説教しています。
 ……バカップルはただただ頷くしかありません。
「私が言いたいのは……!」

A お前たちは本当にくっつく気があるのか、ということだ!
B クーヤは私が連れて行く。お前たちはさっさと続を済ませろ、ということだ!
C 歯ァ磨いてさっさと寝ろ、ということだ!
D どうして柳川先生といい祐一といい私の恋は成就しないんだ、ということだ!
173名無しさんだよもん:03/03/18 22:27 ID:c0lblw5r
正直、どれも魅力的だ(w
A。
174名無しさんだよもん:03/03/18 23:07 ID:gZP/Av2d
「お前たちは……本当にくっつく気があるのか、ということだ!」
 ばさあっ!
「うわっ!?」
「きゃあっ!?」
 叫ぶと同時に、舞は2人の体を覆っていたシーツを引っぺがしました。
「久瀬……お前は男なんだろう。こんなものが付いているんだからな!?」
 と言いながら、剣の切っ先をわずかに膨らんだ久瀬さんのトランクスに押しつけます。……可哀想に。すっかり縮こまってしまっています……。
「そしてサクヤ!」
「は、はひっ!?」
「お前も好いた男と2人っきりなら、もう少し大胆になってもいいんじゃないかぁ!? ああん!? そぉらッ!!」
 シュパシュパシュパッ!
 舞の剣線が閃光となり、サクヤさんの体を通り過ぎ、次の瞬間…
「ひ、ひきゃあっ!?」
 なんと! サクヤさんの体を覆っていた下着を上も下も切り裂いてしまいました! 慌てて胸のぽっちりと下の熱帯雨林を隠すサクヤさん。
「ま、舞さん! 何を……?」
「そォら久瀬ェ! 手前の惚れた女が目の前でまっぱになってんだ! ひィとつ男らしいとこでも見せたら……どうなんだ!?」
「お、お助けを!」
 しかし舞の暴走は止まらない。泣き叫ぶ久瀬さんの前髪を引っ掴むと、ほぼ全裸のサクヤさんに向かって投げつける。
「う、うわっ!?」
「きゃっ!」
 結果的……結果だけを見れば、ほぼ全裸の久瀬さんとサクヤさんが絡み合う……形になる。
「そらどうした久瀬、手前の逸物はこの程度なのか? 目の前に素っ裸のサクヤがいるんだぞ? もちっと気合入れたらどうなんだ? アアン!?」
 ちく、ちくと切っ先を久瀬さんのお尻に刺しています。……ってか舞、ンなことされちゃ勃つモンも勃たないって。
「そ、そんなこと言われても……」
「どうすればいいんだ……」
175名無しさんだよもん:03/03/18 23:07 ID:gZP/Av2d
 口をそろえて泣き言を漏らす久瀬夫妻。……まァ、無理もありませんが。
「ホラホラどうした? ピクリとも動かないぞ? それともお前は不能か? 男色か? ドリグラでも連れて来るか?」
 ……いい加減暴走しすぎですね。もはや元のクールビューティーな舞の面影は微塵もありません。
 てか、何でこのスレッドでは舞はこんな暴走しやすいんでしょうか……。
 それはともかく、そろそろ佐祐理も動かないと危険ですね。いや、別に21禁板だからどうなってもいいんですけど、流れ的に。

A ステッキで舞の後頭部を殴りつける。
B まぁいいか。もう少し様子を見守る。
C 行けサユチュウ! 百万ボルトだ!
D 刺す。
176名無しさんだよもん:03/03/18 23:12 ID:Eo1R1EAN
a
177名無しさんだよもん:03/03/18 23:19 ID:Rsv7n1P2
舞はちょっとおいたが過ぎますね。お仕置きです。
「まじかる鈍器☆」
 あんまりなネーミングですがステッキで殴りつけます。
「ぐぉぉぉ!」
 女の子とは言えない悲鳴を上げて、舞が倒れます。
「何だ? いきなり倒れたぞ?」
 …そういえば私は今透明でしたね。まぁ、いいです。このまま回収しましょう。
 ズル、ズル、ズル
 これで万事解決です☆ それからの二人は?

A なんだかんだでやっと本番
B 獣欲再び
C あっけに取られて動けない
178名無しさんだよもん:03/03/18 23:27 ID:c0lblw5r
やっとA!
179名無しさんだよもん:03/03/18 23:27 ID:c03UAB9K
C
180名無しさんだよもん:03/03/18 23:31 ID:Eo1R1EAN
本番。
映画・テレビの撮影、ラジオの放送などで、テストやリハーサルでなく、実際に撮影、放送を行う本式の演技。「ぶっつけ―」
181名無しさんだよもん:03/03/19 03:34 ID:EkmhGdIG
それでどうしろと。
182名無しさんだよもん:03/03/19 13:45 ID:VA5AfSaW
 ズルズルズル……
 ミュ●ツーの襟首を引っ張って、ピカ●ュウが廊下を練り歩いていた。
「ふう、これで万事解決です。さすがにここまでやれば久瀬夫妻も本番に行けるでしょう。恋のキューピッドも楽じゃありませんねー」
 脳内攪乱物質を大量分泌させる天使がいるのなら、だが。
「ああ……魔物が、魔物が! 電波がぁぁぁぁ!! 初音! やめるんだ初音! うわあ! 大丈夫か祐介! 瑠璃子! あっ、先生がぁ!」
「……なにやら舞は遠い世界の夢を見ている様子です。こんな子はポイッ、しときましょう。ポイッ」
 言葉の通り、自分らの部屋にポイッと舞を放り投げる佐祐理。
「わ、私を連れて行け……平安時代に、私も連れて行け……! 席の一つぐらいどうにでもなるだろう……! なんでみさきばっか……」
 バタン。

「あははーっ、舞も目が覚めればもとの舞に戻っていることでしょう。さて、それではこれからどこへ行きましょうか……」

A 空市一行の所へ。
B 月支部の人々の所へ。
C 来栖川シスターズの所へ。
D 元々の住民の方々の所へ。
E 汗を流しに風呂へ。
F お腹がすいたので食堂へ。
G もよおしたのでトイレへ。
H 新鮮な空気を吸いにお外へ。
183名無しさんだよもん:03/03/19 14:35 ID:HEcmyLcB
そろそろ進めたい。H
184名無しさんだよもん:03/03/19 17:21 ID:iWAnu+MY
>>182
>なんでみさきばっか……
ゴメンな、舞。俺(or俺たち)が柳×み選択肢ばかり選んだばっかりに(w
185名無しさんだよもん:03/03/19 20:29 ID:PtKZlySW
 うーん、なんか色々あって疲れてしまいました。ひとまず外の空気でも吸ってスッキリしましょう。
 一路マンション奥の中庭へと向かいます。

「うーん、お月様が綺麗です」
 穏やかな月の光を浴び、夜空に幻想的に浮かび上がる……黄色い塊。
「たまにはこんなゆったりした日があってもいいですよねー」
 ゆっくりと伸びをする佐祐理……もとい、ピカ●ュウ。
 ……そんな彼女の後ろに、近づく一つの人影があった。
『……佐祐理さん』
「ほえっ!?」
 いきなり覚えのある声で話しかけられ、ふり返ろうとする佐祐理。だが彼女の後頭部に手を添え、『彼』はそれを止めた。
『おっと、こっちを向かないでくれ佐祐理さん……お願いだ』
「そ、そのお声は祐一さん……ですか? どうなさったんですか?」
『今あなたの顔を見てしまったら俺はあなたと行動を共にしてしまうだろう……。それはダメだ。未だ俺の贖罪は終えていない。許されることではない……。
 俺が、俺自身が許さない……。だから頼む、佐祐理さん。まだ俺を甘やかさないでくれ……』
「贖罪……? どういうことですか?」
『……秋子さんは死んだ。俺が殺した』
「っ!?」
 あまりにも衝撃的な台詞を、祐一はさらりと口にした。
『今華音支部には誰もいない……全員尾根に引き上げている。佐祐理さん、あなた達は明朝……日の出と共に、急いで尾根に行くんだ……』
「え……?」
『うたわれ全軍が集結を開始している……おそらく、明日の昼頃……総攻撃を仕掛けてくるだろう。K.E.Y.に残された最後の砦……尾根支部、ジオ・フロントへ。
 あそこが落とされれば鍵は終わる。……残念ながら、長引いてしまった内紛でK.E.Y.の勢力は衰退している……現状は五分五分……いや、正直言ってかなり不利だ。
 佐祐理さん、鍵の勝利には……あなたの、あなた方の力が必要だ。急いで……尾根へ、行ってくれ』
「け、けど祐一さん……あなたは、あなたはどうなさるんですか?」
『俺か? 俺はこれから……』

A うたわれの皇、ハクオロのもとへ蹴りをつけに行く。
B 全てをつきとめに南極へ行く。
C 国境線防衛部隊に合流する。
D 「祐一さん……私たちと一緒に行きましょう」
186名無しさんだよもん:03/03/19 20:54 ID:GFM3vEM2
187名無しさんだよもん:03/03/19 22:32 ID:mw+VRWg1
『俺は一足先に南極へ……おそらく全ての始まりであろう、あの遺跡へ向かう』
「え……? しかし」
 あそこはうたわれ勢力圏の最深部……と続く佐祐理の言葉を祐一は遮った。
『フフ……俺を誰だと思っている。水瀬最強の男、相沢祐一だ。俺一人の身ぐらい……どうにでもなるさ。
 じゃあな佐祐理さん、また会おう。一足先に最果ての地で待っている!』
「祐一さんっ!」
 言葉と同時に、祐一の気配が動いた。それを察知した佐祐理が後ろを振り返り、空を見上げる―――!
『武運を祈るよ佐祐理さん! 願わくば再会する時、あなたたちの顔ぶれが変わっていないことを!』
「祐一さん! 待ってください祐一さんっ!!」
 ……しかし祐一は巨大な皮膜をはためかせ、空の彼方へと消えていった。
「…………祐一さん……」
 彼の背中が見えなくなるまで佐祐理はその場に立ち尽くした。しかし……
「見ていてください祐一さん……。K.E.Y.は必ず、私たちが守ってみせます……!」
 その拳は強く握り締められていた。

 さて、それではこれからどうしよう。

A 建物の中に戻る。
B 里の中をうろついてみる。
C 集結中のうたわれ軍の様子(視点変更)
D 南極へ向かった祐一の様子(視点変更)
188名無しさんだよもん:03/03/19 22:37 ID:HUrekyJJ
あまり話広げられても困るんでB
189名無しさんだよもん:03/03/19 23:51 ID:Utfz/QdI
選択肢が抽象的だと続けるのが難しくなる罠
190名無しさんだよもん:03/03/20 01:50 ID:OPthzpYp
「里の中をうろついてみましょう。ひょっとしたら新たな出会いがあるかもしれません」
 
「たとえ火の中水の中草の中森の中土の中雲の中♪ 舞のスカートの中♪(きゃー)
 なかなかなかなかなかなかなかなか大変だけっど♪」
 夜の小道を練り歩く黄色い塊。
「かぁならず、げぇとだぜ♪ 川澄舞、げぇとだぜいえいえいえいえいえい!」
 上機嫌に歌を口ずさみながら。
「華音支部にサヨナラバイバイ 佐祐理は舞と 旅に出る(はちみつくまさん)。
 買った魔法で 勝ちまくり 仲間を増やして次の街へ♪」
 村人は奇異の視線で彼女を見る。
「いつもいつでも上手くゆくなんて保証はどこにもないけど(当たり前ですよ倉田さん)
 いつでもいつも本気で生きてる、佐祐理たちがいるー♪」
 
「あー、久々に思いっきり歌っちゃいましたー。戦争が終わったら舞とカラオケにでも行きたいですねー。
 っておや? あれは……?」
 
 佐祐理は少し先に見覚えのある人影を発見した。
 それは……
 
A ゲンジマル
B 霧島姉妹
C 巳間晴香
D ポテト
191名無しさんだよもん:03/03/20 01:52 ID:zZj6M3qS
d
192191:03/03/20 01:56 ID:zZj6M3qS
あ、しまった。やっちまった(吊
193名無しさんだよもん:03/03/20 01:58 ID:s7GZWHnF
それ”人”影ちゃうw
194名無しさんだよもん:03/03/20 02:19 ID:OPthzpYp
「ぴこ〜♪」
「あははーっ、たしかあなたは……ポテトさんでしたか?」
「ぴっこり♪」
「佳乃さんといつもご一緒でしたよね〜?」
「ぴこぉ!」
「なるほど〜、そうですか〜」
「ぴこぴこぴこっ♪」
「仲がおよろしいんですねぇ」
「ぴっこり〜♪」
 一際高く鳴くと、突如としてポテトは二足歩行を開始した。
 それは犬とは思えぬほど完璧なもので、なんとタップの如きリズムと共に、奇妙な舞を佐祐理に見せつける程であった。
 
 ポテトは不思議な踊りを踊った。
 佐祐理はMPを13ポイント奪われた。
 
「ぴっこりぃ!」
「あれ……? ぽ、ポテトさん……佐祐理のMPを……?」

 そして次の瞬間……なんとポテトが人間の言葉を発した!

A 「拙者の名はうたわれが密偵、わたあめ一族のポテト。倉田佐祐理、汝の命もらいうける」
B 「ありがとう。あなたのMPのおかげで呪いが解けそうだ」
C 「我ガ名ハポテトネミテア。黄色キ者ヨ、我ト契約シロ」
D 「ポケモンファイト……レディー・ゴー!」
195名無しさんだよもん:03/03/20 02:23 ID:fH67TyyO
A
196名無しさんだよもん:03/03/20 02:23 ID:KyItSgNW
B。解けたらどうなる?(w
197名無しさんだよもん:03/03/20 02:24 ID:SpHIMs3I
ど う す れ ば い い ん だ (禿藁
198名無しさんだよもん:03/03/20 02:46 ID:OPthzpYp
「拙者の名はうたわれが密偵、わたあめ一族のポテト。倉田佐祐理、汝の命もらいうける」
 ずももももも………!
 なんと! ポテトさんは衝撃的な台詞を抜かしてくれただけにとどまらず、キノコ喰った摩利男のごとく膨れあがっていきました!
「あ、あ、あわわわわわ……」
 これにも思わず佐祐理もびっくりです。
 そして……
「ふう……この姿も久しいでゴザルな……」
 ……顔は最初のまま、体をおおうわたあめもそのまま! しかし! すっかり八頭身になってしまったポテトさんがニヒルに呟きます!

「この刻を、長年この刻を待ち続けていたでゴザル。倉田佐祐理、汝と2人きりになれる、この瞬間を!」
「あ、あなたは……うたわれの……スパイ?」
「そうだその通りでゴザルよ倉田佐祐理。拙者は七年前から密かにK.E.Y.の総本部たる空市へ侵入、霧島姉妹のもとへ身を寄せつつ必要とあらば
 マスター・オヴ・裏庭として情報を収集、常にうたわれへと送っていたのでゴザルよ」
「な……なんてこと!」
「そういえば以前、ここはオボロのひよっ子めが襲撃をかけたとか聞いたでゴザルな。愚かなことを、拙者の忠告も聞かずに……」
「お、オボロさんとお知り合いなんですか!?」
「知り合いも何もヤツは拙者の不肖の弟子、ヤツのことは小便垂れの小僧のころから知っているでゴザル。当然、全ての技も拙者が……教え込んだ!」
「はっ!?」
 叫ぶと同時に、ポテトが右の拳を突き出す。するとそこからシュルシュルとわたあめが螺旋状になって放たれ……
 ドギャギャギャッ!
「え!?」
 佐祐理の背後にあった大岩を、ドリルのごとく貫いた。
「フム……まさか今の一撃をかわすとはな。さすがでゴザルな倉田佐祐理……」
「くっ、これは思わぬところから強敵が現れました! しかし! 佐祐理も舞との明るい未来のため! 祐一さんとの約束のため! K.E.Y.の大義のため!
 ……負けるわけにはいかないんですよぉっ!」
「その意気やよし! 久々に我が血もたぎるわッ!」

A 必殺! まじかる☆鈍器ッ!
B 虐殺! まじかる☆デイジーカッター!
C 笑殺! まじかる☆一発ギャグ!
D 登場! 飼い主霧島姉妹!
199名無しさんだよもん:03/03/20 02:48 ID:R0zKclA8
200名無しさんだよもん:03/03/20 06:02 ID:kWqh2cTA
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201名無しさんだよもん:03/03/20 15:15 ID:ELY0Tm2/
「では尋常に勝負ッ!」
 ポテトが全身からわたあめを迸らせながら佐祐理に迫るッ!
「来ますかポテトさんっ! はぁぁぁぁ……ッ!」
 一方迎え撃つ佐祐理も高らかに叫び……近くに落ちていた空き缶を拾った。
「これでも喰らいなさいッ!」
 思い切り投げつける。
「笑止、これしきのこと!」
 しかしポテトはそんなものまるで意に介さず、軽くはじき飛ばした。
「喰らえィ! ぴっこりぴこぴこ大乱舞!」
 しゅるしゅるとポテトの全身からわたあめが走り、一直線に佐祐理へと向かう。
「くうっ!」
 紙一重の位置で横に飛び、さらに受け身を取って起きあがると彼女の手には一つの蜜柑が握られていた。
「これで……終わりですっ!」
 先ほどの空き缶と同じようにポテトに投げつける。しかしやはりはじき飛ばされた。
「さっきから何のつもりでゴザルか倉田佐祐理! もっと真面目に戦うでゴザル!」
「ふ……ふ……フフフフフフフ……」
 だが佐祐理は不敵な笑みを漏らすのみ。
「な、何が可笑しいか!?」
「あなたの負けですっポテトさん! 見てください! あなたがはじき飛ばしたアルミ缶と蜜柑の姿を!」
「なんだとゥッ!?」
 びしいっと佐祐理が指さした方向にふり返るポテト。
 そこにはなんと……
「な、なにィッ!?」
 アルミ缶の上に蜜柑が……『"アルミカン"の上に"あるミカン"』がそこにッ!
「あなたは既に私の術中に落ちていたのです……わたあめ一族のポテト、敗れたりッ!」
 そしてポテトの反応は……
 
A 戦隊ものの怪人よろしく巨大化。
B「だからどうした」と引き続き佐祐理に攻撃。
C 真っ白に燃え尽きた。
D 精神が幼児退行をおこした。
202名無しさんだよもん:03/03/20 15:25 ID:RyEXYqZg
Cで。
203名無しさんだよもん:03/03/20 17:22 ID:tD7w0waM
てか、元々真っ白やんか(w
204名無しさんだよもん:03/03/20 21:04 ID:TkiCaU59
 ガクッ。
「はえ?」
 ポテトさんは突然四肢を地に付き、がっくりとうなだれてしまいました。
「不覚……不覚ッ! なんたる……不覚ッ! 拙者としたことが、かような単純な戦法にかかってしまうとは……ッ!」
「あ、あの……?」
 そのあまりの落胆ぶりに、思わず佐祐理も手をさしのべてしまいます……が……
「いや、いいのだ佐祐理殿。全ては拙者の不徳の、そして貴殿の辣腕の成すところでゴザル……」
 しかしポテトさんはゆっくりと振り払いました。
「あ、あのポテトさん……?」
「情けをかけるのは止めてくれでゴザル。我が一族の辞書に敗北の文字は無い。なぜなら、敗北せし者は……」
 ボッ!
「わあっ!?」
 その時、突如としてポテトさんの体が青い炎に包まれてしまいました!?
「……死の裁き。これが我が種の理……さらばでゴザル佐祐理殿。拙者もうたわれの者ゆえ貴殿の武運を、というわけにはいかぬが……。
 それでも貴殿の行く先に幸大からんことを祈っておりまするでゴザル……。では、さらばッ!」
 ぼわわわっ!!!
「わわっ!?」
 最後に一際大きな火柱が上がったかと思うと……
「うたわれに栄光あれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」
 ポテトさんの体は白熱の炎の中に消えていきました。
 
 そして……
「……こ、これは……?」
 後に残っていたのあは、一房の……彼(?)の体をおおっていたわたあめだけでした……
 
 佐祐理はポテトのわたあめを手に入れた。
 
 コマンド:
A 装備
B 捨てる
C 売る
D 渡す→霧島姉妹
205名無しさんだよもん:03/03/20 21:07 ID:AIF6n7Bi
Dだな
206名無しさんだよもん:03/03/20 23:29 ID:TkiCaU59
>渡す
 誰に渡しますか?
>霧島姉妹

「というわけで佐祐理は、ポテトさんのわたあめを持ってまた聖さんの診療所へとやって来ました」
「説明台詞ご苦労倉田さん。して、今回はどうしたと言うんだ? 悪いが、ピカ●ュウはまだ剥がさないぞ」
「あははーっ、それはわかってますよ。今回佐祐理が来たのは他でもなく……」

 佐祐理は一部始終を伝えた。

「そして……これがポテトさんの忘れ形見……彼(?)のわたあめです」
「……………そうか、ご苦労」
 差し出されたわたあめを、複雑な表情で受け取る聖。
 そのまま彼女はキィと椅子を軋ませ、佐祐理に背を見せてしまった。
「あの……」
 おずおずと、佐祐理は尋ねた。

A 佳乃さんはどちらに?
B ポテトさんとはどういったご関係で?
C 里を守ったんですし、ピ●チュウを脱がせていただけませんか?
D そろそろ寝ようと思います。
207名無しさんだよもん:03/03/20 23:41 ID:Y9MY0jN3
C
208名無しさんだよもん:03/03/21 03:48 ID:KyEsdmlD
「あの……佐祐理は一応、里を守ったんですよね?」
「うむ、一応な」
「えらい……ですよね?」
「うむ、偉いな」
「すごい……ですよね?」
「うむ、凄いな」
「りっぱ……ですよね?」
「うむ、立派だな」
「では……この●カチュウの着ぐるみを」
「帰りたまえ」
 とりつく島も無かった。

 話は進む。ていうか進める。

―――うたわれ軍総司令部『ジャブロー』

「……揃ったな」
 玉座の間に立ち、居並ぶ武将たちを眺めながら仮面の男―――ハクオロは呟いた。
「……首尾はどうだ。……ベナウィ」
「ハッ。いつでも出撃(で)れます、聖上
「ああ。……トウカ、お前はどうだ」
「同じく。ご命令あれば何時でも」
「……オボロ、怪我はもういいか」
「ああ、俺を見くびらないでくれ兄者。……次こそは、連中を切り捨ててやるさ!」
「出過ぎるなよ……。ウルト、お前は……」
「はい。以前はあのお嬢さんに引けをとってしまいましたが……次こそは。私の全てを賭してでも。巫(カムナギ)が術対決で負けるわけにはいきませんから」
「……油断するなよ。あの佐祐理……という魔法使い。生半可な使い手ではない……。カミュも戻ってきたのだ……無茶な真似はするな」
「お心遣いありがとうございます。しかし……これは私の自尊心にも関わる問題ですので」
「そうか。……カルラ」
「…………………」
 しかし名前を呼ばれたカルラは、他の武将とは違って押し黙ったまま下を向いている。
209名無しさんだよもん:03/03/21 03:49 ID:KyEsdmlD
「……カルラ」
(……おい)
 そんなカルラをトウカが肘で小突く。
(聖上がお呼びになっているぞ……!)
「……カルラ。聞こえないのか」
「……はい。何でしょうかあるじ様」
 いつもの微笑みのまま、顔を上げた。
「……お前の部隊、準備はどうだ」
「はい。いつでも出撃(で)れますわ……。あるじ様の、ご命令さえあれば」
「…………そうか」

 一つ大きく息を吐き、ハクオロは座に腰掛けなおした。
「……明朝、日の出と共に我らはK.E.Y.尾根支部へと総攻撃をかける……。連中が篭城を決め込むにしても、迎撃に撃って出るにしても……
 これが天下分け目の合戦になる。一同、覚悟はいいな?」
「……………」
 皆、無言のまま首を縦に振った。
「……では、先陣だが……」
「兄者!」
 そこまで言うと、オボロが不意に立ち上がった。
「先陣は、先陣は是非とも俺に切らせてくれ! あの屈辱……この手で直接晴らしてやらねば気がすまない!」
「落ち着きなさいオボロ。そんな頭に血の上った状態ではみすみす敵の術中に落ちるのがオチです。……聖上、先陣は私にお任せください」
「待たれよベナウィ殿! ……聖上、先陣は是非とも某めに。某に以前の基地防衛失敗の汚名を……返上の機会を!」
「……ふむ……」
 オボロ、ベナウィ、トウカの三人が名乗りを上げた……。半ば予想していたことだが、いざ詰め寄られると判断も迷う……
 顎に手を当て、考えるハクオロ。……彼が下した結論は……

A オボロに任せる。
B ベナウィに任せる。
C トウカに任せる。
D ……その時、ヒエンが玉座の間に入ってきた。
210名無しさんだよもん:03/03/21 04:12 ID:XXZ6UFi9
Cで
211名無しさんだよもん:03/03/21 12:36 ID:pcNkbDMF
ハクオロは率先して自ら出るタイプなんだがなぁ
212名無しさんだよもん:03/03/21 12:48 ID:rcVUXFGx
敵方の総大将が最前線にいちゃあ格好つかないだろ(w
213名無しさんだよもん:03/03/21 13:03 ID:eKqauP3j
ていうかこのハクオロの中の人は…らしいから…
214名無しさんだよもん:03/03/21 13:12 ID:lyYdDMSo
中の人など(ry
215名無しさんだよもん:03/03/21 15:51 ID:rlIz/J5n
「トウカ」
「ハッ!」
「先陣はお前に任せる。二度は失敗するなよ」
「ははっ!」
 トウカはもう一度跪き、さらに深々と頭を垂れた。
「某のこの命に代えましても。必ずや尾根を我らの手に!」
「……というわけだ。オボロ、ベナウィ。依存はないな?」
「……兄者の命ならな」
「聖上の御心のままに」
 ハクオロの視線に射抜かれ、2人ともその場に傅いた。
 
 それを認めると、ハクオロ今一度立ち上がり、高々に宣言する。
「我らうたわれ連合軍は、明朝日の出と共に怨敵K.E.Y.が最後の牙城、尾根支部『ジオ・フロント』への進撃を開始する!
 先陣はトウカだ! 皇国の興亡此の一戦に有り。各員一層憤励努力すべし。以上!」 

「「「応!!!」」」

「ハクオロ」
「……ディーか」
 玉座から武将を全員引き払った後、室内にただ一人残った男がいた。ハクオロの腹心、うたわれの作戦行動を全て受け持つ者、軍師、ディーだ。
「それとも空蝉という呼び方がよかったか?」
「構わない。名前の方が呼びやすいだろう」
「ではハクオロ……。尾根進撃はいよいよ明日なわけだが……」
「どうした。何か問題でもあるのか」
「……惚けるな。我らが2人とも、ここを離れるわけにいくまい。宗廟を守護せねばならないのは汝とてわかっているだろう」
「ああ、わかっているさ。だが明日は局地的な攻略戦ではない。我らが軍勢全てを率いた、総力戦だ。我らとて後ろで見ているだけにはいくまい」
「そうだ。その通りだ。……よって、我らは二手に分かれるべきだろう。宗廟守護と、尾根攻略……。さて、どうする?」
「……そうだな……」

A 尾根攻略にハクオロが向かい、宗廟守護にディーが残る。
B 尾根攻略にディーが向かい、宗廟守護にハクオロが残る。
216名無しさんだよもん:03/03/21 15:54 ID:WAez5GW/
A
217名無しさんだよもん:03/03/21 20:14 ID:nSTVB5Uw
「……尾根支部攻略は私が直接指揮を執る。ディー、宗廟守護はお前に任せた」
「認識した我が空蝉よ」
 ディーは恭しく一礼した。その動きには敬意も敵意も微塵と含んでおらず、ただただ事務的にこなしているだけであった。
「……そういえばディー、真アヴ・カムゥの方はどうなっている」
 目線を合わせぬまま、ハクオロは問いを投げかける。彼の声にももはやほとんど感情はこもっていない。
「あれか。大丈夫だ。既に9割方完成している」
 僅かに唇を吊り上げつつ、ディーは答えた。
「……憑代は誰だ。クーヤは既にあちら方の手に落ちているはずだが……」
「問題ない。ちょうどいい素体があった。K.E.Y.の連中にやられ、襤褸糞の肉片に引きちぎられていたが、かえってそれが良かったようだ。
 今回は前回と違い、完全なる融合……生命と機械の融合を果たした」
 彼にしては珍しく多弁であった。
 おそらくは、冷淡な彼の中にも一片の……自分の作ったものを自慢したい……そんなような、子供にも似た顕示欲が宿っているのだろう。
「……もったいぶるな。で、中身は誰なんだ」
 少しいらついた口調でハクオロは結論を求める。付き合いは長いが、この男のこういう部分は全く持って好きになれない。
「素体か。それは……」
218名無しさんだよもん:03/03/21 20:16 ID:nSTVB5Uw

 シュゴッ。
 空気の抜ける音とともに、尾根支部司令室の自動ドアが開く。
 そこから入ってきたのは、折原浩平……先ほど相沢祐一の自決を止めた、あの男だ。
 ただ行きと一つだけ違うのは、その小脇に一振りの刀が握られていたことだろう。
「ん、お帰り折原。首尾は?」
「華音支部には人っ子一人いない。が、建物には傷一つ無い。やはり相沢祐一は構成員を皆尾根に送り込むつもりで警報装置を作動させたみたいだな」
「相沢祐一……。それで彼は?」
「奴は水瀬秋子を射殺した後、どこかへ飛び去った。おそらく奴は奴なりに決着をつけに行くつもりだろう」
「秋子さんが……」
 七瀬は一瞬表情を歪ませたが、すぐにいつものそれへと戻る。
「意外に驚かないんだな」
「……まぁ、彼が殺ったっていうのは少し意外だけど……。それでもいつかこうなることは予想してたわ。ただそれが倉田佐祐理か、私か、相沢祐一ということだけ」
「……ふう。さすがだな、七瀬。そういえばうたわれの軍が集結を開始していると聞いたが、準備は?」
「今急ピッチで進めてるところよ。アンタもすぐに手伝いに入って」
「はいはいわかりましたよ、全く人使いが荒いな……。で、どうするんだ。迎撃に出るのか、籠城を決め込むのか」
「それは……」

A 籠城戦
B 迎撃戦
C むしろこっちから討って出る。
219名無しさんだよもん:03/03/21 20:28 ID:FE2Cx35f
220名無しさんだよもん:03/03/21 23:44 ID:KZPmARLy
「迎撃するわ。籠城なんてあたしらしくない戦いはしないわ!」
「お前って籠城戦下手糞そうだもんな」
「何か言った?」
「いや、何も」
「…ま、いいけどね。えっと、戦場はここから南方20キロの地点、山葉平原に布陣するわ」
「小細工はなし…か」
「そう。下手に策を弄して墓穴を掘るわけにはいかない」
「まあ妥当なところだな。陣容はどうする?」
「地上戦力は住井くんと南くん。航空戦力は里村さんと柚木さんを連れて行くわ」
「おい、茜と柚木は脱走してきたばかr」
「判ってる。でも有効な戦力を遊ばせておく余裕はないの」
「…オレも判ったよ。司令の決断に従おう」
「ありがとう、折原。で、それから補給に関しては長森さんに一任しておけば安心かな」
「それについては自信を持って同意する。まさしく適材適所というやつだな」
「留守は深山さんと川名さんに託して、残りのメンバーを纏めてもらいましょう」
「七瀬、オレは何をすればいい?」
「あんたは迎撃軍の指揮を取りなさい」
「は? お前は?」
「あたしは地上戦力の前線指揮、その一角を担わせてもらうわ」
「ちょ、ちょっと待て、お前司令だろ?」
「あら、言ったはずだったけど?」

此処に来て、初めて七瀬が笑みを見せた。
瞳には決意と自信の炎が灯っている。
そして、浩平を見据えた。

「あたしらしくない戦いはしない、ってね」
221名無しさんだよもん:03/03/21 23:45 ID:KZPmARLy
A.尾根支部視点で山葉会戦へ進む。
B.うたわれ視点で山葉会戦へ進む。
C.一方その頃、佐祐理の一行は。
222名無しさんだよもん:03/03/21 23:46 ID:KZPmARLy
あひゃ。
「指揮を取る」じゃなくて「指揮を執る」だった。

鬱だSNOW
223名無しさんだよもん:03/03/21 23:52 ID:DU8f0ImV
C
224名無しさんだよもん:03/03/22 00:35 ID:amM5qhzN
一方その頃とか禁止にしないか?
225名無しさんだよもん:03/03/22 01:17 ID:Gh2OOi+d
>>224
A.「一方その頃」をはじめとする唐突な視点変更を禁止する
B.禁止しない

単なる言いがかりじゃなく、このくらいの工夫はしてみれ(w
226名無しさんだよもん:03/03/22 01:20 ID:owVfHewG
B。
嫌いなら「選ばなければいい」。
227名無しさんだよもん:03/03/22 08:04 ID:j+iCsvyq
禿堂
どんな選択詞が出てこようが
どんな選択をされようが早い者勝ち
それがこのスレの唯一にして絶対のルール
228名無しさんだよもん:03/03/22 15:10 ID:lyyAxuu7
まぁ、選択肢全てが視点変更だと萎えるけど。
そうで無い限りは文句を言うべきでは無いのでは?
>>221は微妙だけど…少し違うだろうし。
229名無しさんだよもん:03/03/22 18:44 ID:ZQx2GN7/
「あははーっ、みなさんお久しぶりです。どうやら佐祐理たちが休んでいる間に色々背後で蠢いていたようですね」
「はちみつくまさん」
「さて実は、今の佐祐理たちの状況はと言うと……」

A 寝る前にお風呂に入ってるところ。
B 就寝直前の舞との語らい。
C in the bed.
D もう朝でしたー。労働8号に乗って尾根へ出発ですよー!
230名無しさんだよもん:03/03/22 19:01 ID:2E50D70p
C
231名無しさんだよもん:03/03/22 20:29 ID:btDmptjO
「じゃーねー、おやすみ、舞。明日は決戦、朝も早いから早く寝よう」
「ん、おやすみ……」
 というわけで佐祐理たちは灯を消し、お互いに床につきました。
 スッ……と目を閉じると、今までの長かった旅路が思い起こされます。
 
 ……空市の陥落。
 ……ウルトリィさんとの戦闘。
 ……郁未さんたちとの出会い。
 ……久瀬さんとサクヤさんのお世話。
 ……うたわれ基地への攻撃。
 ……クーヤさんの救出。
 ……束の間の祝勝会。
 ……久瀬さんの脱走。
 ……追撃。
 ……隠れ里の一時。
 ……隠密衆の襲撃。
 ……ミサイルの襲来。
 ……芹香さんとの協力。
 ……………

「ぐお〜っ、ギリギリギリギリ……」
 などと思い出していると、いつの間にか舞が可愛らしい寝息を立てていました。
 そして……佐祐理の意識も……だんだ……ん……
 
 ……夢。夢を見ている。
 
 その夢は……
 
A 祐一の夢
B 舞の夢
C 秋子の夢
D カードマスターピチーの夢
232名無しさんだよもん:03/03/22 20:44 ID:X9Omykpr
C。秋子さんなら夢枕に立ってもおかしくない。
233名無しさんだよもん:03/03/22 21:42 ID:sgkxELOC
カードマスター"ピチー"とはなんぞやw
234名無しさんだよもん:03/03/22 22:40 ID:/ALrTFQS
コスチュームがピチーとしとるんですよ
235名無しさんだよもん:03/03/22 22:50 ID:v5ZGEdhJ
『こぉんばぁんわぁぁぁ…………………』
「……………………………………………」
『お久しぶりですね倉田さん……フフフ』
「……………………………………………」

 すーはーすーはーすーはーす、
 
 とりあえず深呼吸。
 そして目線を下に向ける。本来なら秋子さんの足があるはずの、その位置に。
 
 ……ない。
 
「秋子さん、一つ質問よろしいでしょうか」
『なんなりとどうぞ』
「……ひょっとしなくても、幽霊ですか?」
『その通り』

「ああおいいfじゃおbj9あーうえr09−ういr−0いぽ:rgm、あ@0えうjkをqp:jfg0^あbじkslん@0えい1!?!!?!」
『ああ落ち着いてください落ち着いてください倉田さん。はい深呼吸深呼吸』
「は、はい。すーはーすーはーすーはーす」
『落ち着きましたか?』
「……とりあえず、現状を受け止めるくらいには」
『それはよろしい』
「……で、秋子さん? 佐祐理なんかの夢枕に立って、何のご用ですか?」
『フフフ……それはですね……』

A 私も死んでしまっては仕方がありません。あなたに華音支部の正式な譲渡契約をしに来ました。
B とりあえずうたわれとの戦争に負けるのは私としても不本意です。あなたに水瀬の力を授けます。
C あの子に罪はありません。名雪のことをお願いしに来ました。
D 七代呪ってやる。
236名無しさん、…複雑です:03/03/22 22:58 ID:wFkD2NpX
A
237名無しさんだよもん:03/03/23 11:23 ID:R1kRHFmk
一応保守っておくか。大丈夫だとは思うけど。

それにしても最近ペースが落ち気味だねぇ。
238名無しさんだよもん:03/03/23 16:05 ID:v9NWBklU
『私も死んでしまっては仕方がありません。あなたに華音支部の正式な譲渡契約をしに来ました』
「はぁ……左様ですか」
 あっけらかんと、秋子さんは言ってのけました。人間変われば変わるもんですね。あ、もう人間じゃないのか。
「それにしてもまたなぜこんな突然に」
『……大丈夫だとは思いますが、私が死んだ後に後継者争いでゴタゴタが起こりかねません。うたわれとの決戦を前にして、それだけは避けたいもので』
 そもそもゴタゴタ起こしたのは誰ですか。
『あなたでしょう』
「………聞こえてますか?」
『ここは夢の世界です。何でもありです』
 左様ですか。
「しかし、てっきり秋子さんが後継者を選ぶとなったら名雪さんか祐一さんを選ぶもんだと思ってましたが」
『……祐一さんは……。そもそも私は祐一さんに殺されましたし、彼を選んだらどうせすぐさまあなたに明け渡すのは目に見えてます。
 名雪は現在子供こさえて慰安旅行中ですし、あの子は司令の激務に耐えうるような性格ではありませんから』
「はぁ、そうなんで……って、え?」
 ……今非常にヤバイ一言を聞いたような気がします。
『では、右手をお出しなさい』
「え? ちょ、ちょっと待ってください秋子さん。あなたはさっき何と……」
 しかし秋子さんは佐祐理の問いなど無視し、無理矢理右手を掴んできました。
『地球防衛軍K.E.Y.華音支部が司令、水瀬秋子の名の下に命じます。現時刻を以て、水瀬秋子は現在の任を降り、以後華音支部における全権を倉田佐祐理に任せます。
 この辞令は永続的なものであり、何者も犯すことは出来ません。倉田佐祐理、異存はありませんね』
「いや、異存も何もその前に、さっき秋子さんは何と……あつつつっ!」
 秋子さんの手のひらが佐祐理の手の甲に当てられると、瞬間、強烈な灼熱感が走りました。
『では契約成立です。うたわれとの戦争、頑張ってください。負けたら末代まで祟りますから。うふふふふ……』
 やること済ませると、秋子さんは頬に手を当て微笑むいつもの仕草とともに、闇の中へと溶けていきました。
「ちょ、ちょっと! 待ってください! さっきの台詞はどういう意味ですか!? 名雪さんが妊娠してるって……まさか、父親は……!」

 ……と、そこで急速に意識が遠くなっていき……
 
239名無しさんだよもん:03/03/23 16:07 ID:v9NWBklU
「………ゆり、さゆり……! 佐祐理! 佐祐理っ!」
「ハッ!?」
 ……気が付くと、目の前に舞のドアップが。
「ま、舞!」
 ドガッ!
「痛い……」
「いたたたたた……ご、ゴメン……舞……」
 思わず跳ね起きた拍子に、盛大に眉間をぶつけてしまいました。
「それよりも……そろそろ出発……。みんなもう労働8号の前に集まってる……」
「え? あ……ホント! もうこんな時間! 急がなくちゃ!」
 慌てて着替えを済ませると、廊下を走って中庭へ向かいます。走りながら、後ろからの舞の一言。
「さっき七瀬留美から無線があった……。現在うたわれ・尾根両軍は尾根支部から南方20kmの地点、山葉平原の両端に布陣、睨み合いの状態。
 おそらくそろそろ開戦……私たちは直接そっちへ行ってくれ、と。おそらく一番戦闘がノってる時間にたどり着くだろう、って」
「いきなり総力戦ですか……負けられませんね」
 そう、この戦争……おそらくこれが決戦になります。この戦いの勝利者が、そのまま戦争そのものの勝利者に。
「……で、佐祐理には……メンバーを選んでほしい。みんな集まってる……。
 みんな……死ぬ覚悟は、出来てる。みんな佐祐理の指示に従うって。
 佐祐理は……私たちを、導いて。私たちはみんな、佐祐理の歩む道に、ついていく」
 私の道についていく……
 その言葉を聞き、ふと先ほどの夢を思い出しました。
 そして恐る恐る右手の甲を見てみると……
「あ……これは……」
 そこには、雪の結晶の紋様……華音支部を表す紋章が、印されていました。
 
 山葉決戦に赴く戦闘メンバーを選出してください。人数自由。場合によっては死ぬ可能性も。
 佐祐理・舞・久瀬は固定。

A サクヤ・国崎往人・神尾観鈴・遠野美凪・みちる・霧島聖・霧島佳乃・巳間良祐・天沢郁未・高槻・鹿沼葉子・来栖川芹香・来栖川綾香・セリオ
240名無しさんだよもん:03/03/23 17:15 ID:uhq8wWSs
どうせ最後だ。
Aのメンバー全員。
241名無しさんだよもん:03/03/24 01:19 ID:P4d/GKUK
……嵐の予感
242名無しさんだよもん:03/03/24 11:35 ID:OlWEzybD
ここまでの道程が、走馬灯のように駆け巡っていきます。
めいっぱい闘って、迷って、後悔して。そんな中で……色々な人に出会って。
まだ、この闘いへの佐祐理なりの答えはでていませんけど……
今、佐祐理と一緒にいるのは、うたわれも人間も関係無く集まった、本当に素敵な人達。
そんな方々を、もうこれ以上巻き込みたくありません。
「行くなら佐祐理達だけにしましょう、もうこれ以上、皆さんには……」

「やれやれ、ここまできて水臭いですね倉田さん。」
「誰!?」
振り向くと、物陰から久瀬さんが顔を出しました。
「元はと言えば僕がおかしな真似に走らなければ戦線はこんなに泥沼化しなかったはず。
責任は、とらせてもらいますよ。それに……」
久瀬さんの後ろには……
「私も、行きます。皆さんと……久瀬さんと一緒に。」
「観鈴みたいな奴をこれ以上増やしたくないんでな。」
「『お米剣』の舞い……最後のお披露目です。」
「みちるもやるのだ!必殺!シャボン……」「ここでやるな。」ポカッ!
「戦場で名医は必須だろう?(スチャ)」
「お姉ちゃん、こんな時にメス構えないでよぉ。」
「月支部長として……この闘い、最後まで見届ける義務がある。」
「勝機はあります。『彼』の眠れる力が目覚めさえすれば……」
「あたしは身も心もさゆりんのモノだし。一生ついていくわよん☆」
「俺も行くぞぉぉぉぉぉ!カミュも気がかりだしなぁぁぁぁ!」「あんたやっぱロリ……」
「……………(スーパー化には私が必要では?)」
「姉さんも心配だし、助けてもらったお礼はしないとね!」
「勝率2,5%、分の悪い賭けですが……全力でバックアップ致します。」
243名無しさんだよもん:03/03/24 11:35 ID:OlWEzybD
皆さん……
「生きて帰れる保証はないんですよ!その気持ちだけで十分……」
「おっと、その先は言いっこなし。」
国崎さんが、言葉を遮ります。
「大切な仲間が死地で戦ってるのに、俺達だけのうのうとしてるんじゃ、格好悪いだろ?
俺達だって何かしたいのさ。早くこの戦争を終わらせる為に。」
その言葉に、他の方々も頷きます。
「皆さん…………分かりました。皆さんの命、佐祐理にください。」
こうして、佐祐理達は最後の戦場へと、赴くのでした……


労働8号、コンテナ内特殊カプセル……
中で眠っているはずの少女が、何事かつぶやく。
(始まる……『大いなる父』と『刻に迷いしモノ達』の最後の……
 ……このままでは……私はどちらにも消えて欲しくないのに……
 お父様……私はどうすれば……)
だが、それに気付く者は、誰1人としていなかった。

A:一気に戦場到着。
B:労働8号内での、最後の歓談(キャラ指定)
C:到着を前にしてうたわれ別働隊の奇襲!
244名無しさんだよもん:03/03/24 12:08 ID:hlZM9xma
さくさく進めて欲しいのでA  
245名無しさんだよもん:03/03/24 20:05 ID:el6ajnyt
「貴殿が指揮官か」
「そうよ。あなたは確かうたわれの武将、エヴェンクルガの剣士トウカとか言ったわね」
 山葉平原中央。そこでお互いの先陣指揮官が相対する。
「いかにもそうだ。そういう貴殿は?」
「私は尾根支部司令官、七瀬留美よ。以後よろしく」
 ピクンッ、とトウカの眉が反応する。
「……尾根の司令が直接最前線に立っていると?」
「そうよ。というか元々私は『コッチ』が本職。陣の最深部でのんびり座に腰掛けて待ってるのなんて性に合わないわ」
「ふっ、なかなか面白い奴だ」
 2人の唇が綻ぶ。
「だが手加減はしない」
「当たり前ね」
 トウカはスラリを脇の刀を抜き、七瀬は直後に用意してあった深紅のアヴ・カムゥ(K.E.Y.仕様)に乗り、ハッチを閉める。
「ほぅ、アヴ・カムゥか」
「そうよ。私はK.E.Y.唯一の……いえ、二番目のアヴ・カムゥ乗り」
「ふむ、相手にとって不足は無い……か」
「それじゃ、そろそろ始めましょうか」
 トウカが刀の切っ先を、七瀬機が二本のナイフを大上段に掲げる。
 そして……………振り下ろした。
 
「「全軍!! 突撃!!!」」

 おおおおおおおおおおおお………………………!
 
 壮絶なまでの鬨の声が平野を揺さぶる。
246名無しさんだよもん:03/03/24 20:06 ID:el6ajnyt
「始まったかッ!」
 陣の最深部、此度の迎撃戦の総指揮官である折原浩平が叫ぶ。
「こ、浩平っ!?」
「慌てるな! 前線には住井が、沢口が、そしてあの七瀬がいるんだ! そう簡単に崩されはしない。それよりお前は早くお前の仕事を………ッッッ!?」
 ドォォォォォ……ン!
 同時に、上空で巨大な爆発が起き、閃光が浩平たちを照らし出した。
「始まったか! 頼んだぞ茜!」
 それは茜率いる航空部隊と、ベナウィの戦闘機部隊の戦いの狼煙であった。
 
「司令!」
「なんだ!?」
 戦闘が始まってしばらくした後、浩平のテントに1人の兵士が駆け込んできた。
「華音支部の倉田佐祐理率いる一団が地中より現れました! いかがしますか!?」
「間に合ったかッ! すぐにここに連れてこい。今すぐだ!」
「ハッ!」

「折原浩平さん? お久しぶりですね」
 連れてこいとはいえ、佐祐理たちも並の人数ではない。浩平の元へ来たのは佐祐理・国崎・高槻の3人だ。
「ああお久しぶりだな佐祐理さん。だが今は見てのとおり総力戦の真っ最中だ。ちょっと再会を喜び合うわけにはいきそうにないな」
「はいわかっています。現時刻を以て佐祐理たちは浩平さんの指揮下に入ります。佐祐理たちはどうすればいいでしょうか?」
「ああ、あんた達に頼みたいのは……」

A 前線に行って七瀬の支援をしてもらいたい。
B 側面に回り込んで敵の陣形を崩してもらいたい。
C 制空権を奪ってもらいたい。
D 中央突破。
247名無しさんだよもん:03/03/24 20:30 ID:THuqIsc6
ここはD
248名無しさんだよもん:03/03/24 21:02 ID:UiwODaFY
「中央突破、相手の戦線を分断し各個撃破する。あんた達にそれを頼みたい」
「ああ、あんた達にドンパチに付き合うとこちらにも被害が出るからな。こちらに同士討ちをする余裕は無い」
 浩平の皮肉に思わず笑顔が引きつる佐祐理。
「あははー、言ってくれますね浩平さん」
「戦況は一刻を争う、至急応援を頼む」
「あははー、了解です」
「ふはははは!俺様に任せるが良いッ!」
「お前は煩いから黙っていろ」
 すぐさまテントを出、佐祐理達は労働八号へと向かった。

 佐祐理達がテントを出ると浩平は通信機のインカムを取り前線に向けて指令を送った。
「中央軍に通達、『救世主来れり』、だ。そのまま前線を維持しつつ後退。救世主が来たら一目散で
 撤退。巻き添えを食らうなよ」
『了解』
 浩平は通信を切るとそのままテントを出、全体の状況を知るため指揮車へと向かった。
(布石は打った。後は神のみぞ知る…か)

A 七瀬の状況は?
B 空の状況は?
C 前線の状況は?
D 海の状況は?
E うたわれ側の出方は?
F 佐祐理、前線に到着
249名無しさんだよもん:03/03/24 21:09 ID:UiwODaFY
すまん、1行目と3行目の間に

「佐祐理達だけでですか?随分無茶させてくれますね」

を加えてくれ。
250もうだめぽ:03/03/24 21:09 ID:UiwODaFY
二行目だ…

流鬱だ巣脳
251名無しさんだよもん:03/03/24 22:02 ID:Oid0++WB
サクサク行こう。
F。
252名無しさんだよもん:03/03/24 22:57 ID:THuqIsc6
 ここでは既に戦いが行われていた。
 K.E.Yとうたわれの両軍勢の境界線。互いの兵士がぶつかり合い一進一退を繰り広げている。
 その地面を踏みしめて、佐祐理は隣にそびえ立つアヴ・カムに声を送った。
「ところで、機体の調子はどうですか?」
「悪くないどころかとても良好ですよ倉田さん」
 軽く言葉を返す久瀬の下に芹香達からの通信が入る。
「(………………)」
「『みんな頑張って作業してくれましたから』ですって。あったり前よ、それには本当にみんなの想いがとことん詰まってるんだから」

『フルアーマーアヴ・カム改』
 乗り手がなく隠れ里にただ一機眠っていたアヴ・カム。それを知ったサクヤたっての願いで徹底的な改造・改修が加えられた決戦機。
 標準より二回りは大きいその威容。かつてのクーヤ機を思わせる純白のカラーリング。来栖川グループの技術支援もさることながら、来栖川芹香自身が隠れ里に住む者達の想いの力を用いて魔導的にも強化された機体は、どこをとっても量産機に比類なき性能を誇る。
 だがこの機体最大の特徴は──
253失敗……再投下:03/03/24 22:59 ID:THuqIsc6
 ここでは既に戦いが行われていた。
 K.E.Yとうたわれの両軍勢の境界線。
 互いの兵士がぶつかり合い一進一退を繰り広げている。
 その地面を踏みしめて、佐祐理は隣にそびえ立つアヴ・カムに声を送った。
「ところで、機体の調子はどうですか?」
「悪くないどころかとても良好ですよ倉田さん」
 軽く言葉を返す久瀬の下に芹香達からの通信が入る。
「(………………)」
「『みんな頑張って作業してくれましたから』ですって。
 あったり前よ、それには本当にみんなの想いが
 とことん詰まってるんだから」

『フルアーマーアヴ・カム改』
 乗り手がなく隠れ里にただ一機眠っていたアヴ・カム。
 それを知ったサクヤたっての願いで徹底的な改造・改修が加えられた決戦機。
 標準より二回りは大きいその威容。
 かつてのクーヤ機を思わせる純白のカラーリング。
 来栖川グループの技術支援もさることながら、来栖川芹香自身が
 隠れ里に住む者達の想いの力を用いて魔導的にも強化された機体は、
 どこをとっても量産機に比類なき性能を誇る。
 だがこの機体最大の特徴は──
254名無しさんだよもん:03/03/24 23:01 ID:THuqIsc6

「しかし……本当に良いのですかサクヤ。もう戻れませんよ?」
 最初から二人乗りを前提にした設計。
 作業分担でパイロットの負担は軽くなり、今まで複雑で搭載できなかったシステムも
 パートナーの存在がそれを可能とする。ただその性能を100%発揮するためには
 パイロットとナビゲーターの完全な意志疎通が重要だが、
 この二人ならそこも全く問題ない。

「かまいません。最後ぐらい私も久瀬さんと一緒に戦いたいんです」
 それに、とサクヤは軽く顔を赤らめ次の言葉を紡いだ。
「あなたが死んだら、私も死にます」
 呆気にとられて一瞬言葉を失った久瀬だったが、すぐに
 いつもの皮肉げな笑いを口元に浮かべた。
「それじゃあ絶対に死ぬわけには行かないな。僕はともかく、
 あなたが死んだら悲しむ人達がたくさんいる」
255名無しさんだよもん:03/03/24 23:01 ID:THuqIsc6
(まったく、いちいち恥ずかしいやりとりをするお二人ですね……佐祐理は思わずため息が出ちゃいます)
 やれやれと首を右へ左へと振る佐祐理。
 実は数十メートル先にはうたわれの部隊がいる訳なのだが。
「さて倉田さん。中央突破ということですが一体どの様な方法で行いましょうか?」
「そうですね……」

 佐祐理の採った作戦は
A.佐祐理の強力な魔法で一気に薙ぎ払う。
B.久瀬&サクヤ機がパワーに任せて敵陣を駆け抜ける。
C.うたわれ側から大物出陣。(要指定)
256名無しさんだよもん:03/03/24 23:03 ID:Oid0++WB

格好良くGO!
257名無しさんだよもん:03/03/24 23:46 ID:hynwQVLB
「久瀬さん、サクヤさん新型アヴ・カムゥで一気に蹴散らして下さい」
佐祐理は久瀬の搭乗するアヴ・カムゥに作戦を伝えた。

「サクヤ、聞いたかい?倉田さん僕達に単騎駆けをさせる気ですよ」
「まあまあ久瀬さん、佐祐理さんがこんな無茶な作戦を立てるのも私達が信頼されている証ですよ」
サクヤがにこりと微笑みながら云う。
「そうですね。ならばこのフルアーマーアヴ・カムゥ改の力存分に見せ付けてあげましょう。サクヤ、準備はいいかい?」
「ええ、派手に暴れましょう」

フルアーマーアヴ・カムゥ改の攻撃
A アカシックバスター
B 光の翼
C ゴルディオンハンマー
D サテライトキャノン
E 断空光牙剣
F シャインスパーク
G グラビティブラスト
258名無しさんだよもん:03/03/24 23:50 ID:UiwODaFY
B
259名無しさんだよもん:03/03/25 00:17 ID:ww0B/gea
『久瀬とサクヤさんはこのまま敵陣を一気に駆け抜けて敵をひきつけて下さい。佐祐理達は労働八号で
 敵の後方に回って戦線を分断します。派手に暴れて下さい』
「了解。サクヤ、戦闘モードをクルーズからミリタリーに。戦闘開始です」
「はい、モード、クルーズからミリタリーに。エンジン出力50…60…」
 森に隠れた久瀬機から静粛性に優れた魔導エンジンが唸りをあげる。
「…80…90……100!」
「ミノフスキー・ドライブ、最大出力!光の翼!!」
 背中のミノフスキー・ドライブから光の粒子が溢れ出しそれが翼の形を成し、鷹の如く羽ばたいた。
 そして、久瀬機は敵陣に向かって突貫した。両翼合わせて数百m翼の羽ばたきによって敵をなぎ払いながら。

 中央軍指揮官の二ウェは敵が後退を始め追撃を行っていた。だがその動きは明らかに統制の取れたもの
 であり壊走ではなく転進であるのは明白であった。
「クククククク…クカカカカカ!!来るぞ、来おるぞ!!大物の匂いがプンプンしおるぞ!」
 歓喜の気勢を上げているニウェの元に前線から通信が届いた。
『将軍…敵です光の翼で我々を薙ぎ払いなが…うわぁぁぁぁ!来たぁ!白い悪魔だぁ!!』
 インカムからは悲痛な叫びが木霊し多くの爆発音と共にその通信は途絶えた。前線を眺めると
 既にその光の翼がこちらに向かってくるのが見えた。
「クカカカカ!よいぞ!よいぞ!ワシ自ら出る!矛を持て!!」

 壊走を始めた敵は久瀬機の姿を見ると蜘蛛の子散らすように逃げていく。しかし、その流れを逆に進む者が現れた。
「久瀬さん!前方から生体反応が一つ。こちらに向かってきます」
「一人で僕らとやるつもりなのか?敵将か?」
 その人影は久瀬機の前に現れると名乗りを上げた。
「我が名はうたわれ中央軍指令、シケリペチムのニウェなり!その首ワシが貰い受ける!!」
 久瀬の反応は…

A 受けて立ちましょう
B 残念ながらあなたの相手をしてる暇は有りませんよ
C その頃ほかの戦線の状況は?※陸の他の戦線、もしくは海、空
260名無しさんだよもん:03/03/25 00:24 ID:vI5iumyd


久瀬の任務は敵をひきつけて、
佐祐理達が戦線を分断するのを援護すること。
とにかく先へ進め!!

後処理はさゆりんがやってくれるはず…
261名無しさんだよもん:03/03/25 01:06 ID:Mu+8E4XA
「勘弁願いますね」
 返答は端的であった。
「サクヤ、速度を最優先だ。粒子噴出密度を中央部高めの配分にしてくれ」
「了解です。久瀬さん」
 光翼の長さが半分ほどになり、その代わり中央部分から縦方向にさら二枚の翼が生まれる。
 四枚二対の翼を雄々しく広げさらに速力を増した久瀬達のアヴ・カムゥが
 ニウェの言葉を歯牙にもかけず驀進を続ける。
「貴様、このワシを無視するというのか!? 正々堂々と勝負を受けんか、この卑怯者が!」
「僕は元から卑怯者でしてね。今はもののふの誇りよりも優先すべき事があるのですよ。
 アヴ・カムゥ最大パワー!! どうしても戦いたいのならこの僕を追いかけてきなさい」
 白いアヴ・カムゥは立ちふさがる敵を手にした高出力ライトセイバーで
 薙ぎ払いつつ超高速でニウェに迫る。
 ニウェの両眼とカメラアイ越しの久瀬の視線が交錯する。ニウェは振り下ろされた
 光剣をぎりぎりで回避してすれ違いざまに矛を振るい、ごく浅く装甲を削り取る。
「ぶわぁっ!!」
 ニウェも久瀬機がスピードに任せて通り過ぎた余波に吹き飛ばされる。エネルギーの飛沫が軽く掠めた。
 直ちに空中で体勢を立て直し両の足で地面を踏みしめる。
「クカカカカ! 思うにも増して面白そうな漢よ! さてワシはどうするかのう!?」

A.すぐさま久瀬機を追撃
B.動かぬ。ところで振り切った久瀬とサクヤはどうしてる?
C.視界に新たなK.E.Yの大物を発見
262名無しさんだよもん:03/03/25 01:09 ID:03dAiiBP
A
263名無しさんだよもん:03/03/25 04:40 ID:ww0B/gea
「逃さぬわぁッ!!」
 ニウェはそのまま自分が乗ってきたジープに飛び乗り久瀬達を追った。
 元々飛ぶように出来ていないアヴ・カムゥをミノフスキー・ドライブによる揚力と推力で無理矢理飛ばしている
 ので久瀬機は全速であってもそれほど速度は出ていない。最高速度は精々出ても200k/hが良いところ。
 戦闘ヘリより遅いくらいだ。最も、この揚力場を利用すれば戦闘ヘリも真っ青の機動力を生み出せるのだが。
「サクヤ、奴を誘き寄せる。気付かれない様に少しずつ速度を落としていってくれ」
「はい、速度を落とします」 
 久瀬機は街道沿いに機体を飛ばす。それを追うニウェ。ニウェには判らないように少しずつ速度を落ちていく。
 そして、両者の距離は少しずつ縮まっていった。
(よし…いいぞ…後はこいつを佐祐理さん達の出現ポイントから出来るだけ引き離…ッ!!)
 『何か』を感じ取った久瀬は突如機体を右方向へ旋回させた。G吸収システムが制御しきれないGがコクピット内を襲う。
「きゃぁ!!」
 コクピット内にサクヤの悲鳴が響く。そして自機のすぐ横を猛烈な勢いでニウェの矛が通り過ぎていった。
「外したか…だが、次は外さぬぞ」
 街道はカーブも無く勾配も無い一本道に入っていた。ハンドル操作に囚われなくなった今、ニウェは
 再び攻撃をしてくるだろう。
(さて…どうしますかね?)

A このまま逃げる
B 迎え撃つ
C 佐祐理達、行動開始
D 敵援軍襲来※キャラ指定
264名無しさんだよもん:03/03/25 04:56 ID:/B3oTFmu
A
265名無しさんだよもん:03/03/25 11:07 ID:k/jgXPS1
「久瀬さん、ここで彼と交戦しては…」
「ああ、判っている。ここでの交戦は作戦にそぐわない」
「やっぱり、どうにか振り切るしかありませんね」
「そうだな…」
数瞬の黙考の中、久瀬は一計を案じた。
小さな溜め息と共にぽつりと漏らす。
「やってみるか…上手く行くか判らないけど」
「上手く行かなかったら…?」
久瀬の独白にサクヤが不安げな声で応じる。
「串刺し。ほぼ間違いなく名誉の戦死だ」
沈黙。二階級特進など喜べるものではない。
「そこまで心配するものではないよ」
不安な未来を払拭するかのように、久瀬は努めて明るい声でサクヤに言った。
「サクヤをそう簡単に死なせはしないさ!」

徐々にジープとの距離が詰まる。
ニウェは必殺の射程に彼らが入るのをじっと待ち構えていた。
あと5m。後少しだ。
3m。もう少し、もう少し。
2m。矛を構え、投擲の態勢を整える。
1m。やれる、やれるぞ。
この時、ニウェは勝利を確信した。
そして間髪を入れず、その確信は脆くも崩れ去った。
なぜなら、次の瞬間に久瀬・サクヤ機は彼の照準から大きく外れていたからだ。
「ぬぅ!」
ニウェは呻いた。
彼の獲物は急激に速度を落とし、想定した距離よりもずっと近い場所を飛行していたのだ。
266名無しさんだよもん:03/03/25 11:07 ID:k/jgXPS1
照準を定め直す間に、久瀬・サクヤ機が向きを入れ替えニウェへ振り返った。
「それでは、御機嫌よう」
久瀬はそう言い残し、機体から小型の物質が投下した。
着地と共に色とりどりの煙が噴出する。煙幕弾だ。
直ちに向きを元に戻し、機体は再び速度を上げた。
今度こそ、ニウェの手の届かぬ場所へ逃げ失せる。
「停止」
煙幕により追撃が困難となったニウェは、ジープを止めた。
それから中央軍の指揮を捨てて来た事に気付き、運転手に帰還を命じた。
ジープが中央軍本部へ向かう直前、ニウェは煙幕の向こうにいる獲物へ視線を向ける。
ふん、子供と思ったがなかなかやりおる。
死ぬな。生きておれ、子供たちよ。
おぬしらを仕留めるのは、このわしだ。





A.まだまだ。久瀬・サクヤ機による作戦を続行。
B.決断は今! 全線反転攻勢、佐祐理たちが中央突破。
267名無しさんだよもん:03/03/25 11:17 ID:Fx5wwHdq
B
268名無しさんだよもん:03/03/25 19:46 ID:ww0B/gea
鬼ごっこにかなーり書き手を持ってかれているな…
269名無しさんだよもん:03/03/25 19:47 ID:jPOgq6Iw
「な、なんださっきの羽の生えたアヴ・カムゥは!?」
 誰かが叫んだ。
「わ、わかりません! と、突然現れて……」
 答えるようにまた誰かが叫ぶ。
「ニウェ様だ! ニウェ様はどこだ!? どこに行かれた!?」

 うたわれ軍前線部隊はたった一機の吶喊により指揮系統がズタズタに引き裂かれ、大混乱に陥っていた。

「お、落ち着けぇ! 落ち着け!」
 小山に駆け上がった隊長と思しき男が声を張り上げる。
「戦線を崩すな! 警戒を怠るな! ヤツはニウェ様が追われた! 我等は……」

 だが彼の命令は遮られた。

「今です! 全部隊反転攻勢! 一気に中央突破!」
「雑魚には構うな! 進め! 突き進め!! ぶち破れ!!」
「全ての障害はただ進み押し潰せ! 粉砕しろ! 蹂躙しろ!!」

 背後から聞こえてきた怒号と、

「邪魔ッ!」
「があっ!?」

 突如現れた少女の斬撃によって。

「うおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ…………!!!!」

 同時に、それまで後退していたK.E.Y.軍兵士全員が一転、猛烈な新劇を開始した。
「な、なんだと!?」
 光の翼によってズタボロにされた前線に、それを押しとどめる力はない。
270名無しさんだよもん:03/03/25 19:47 ID:jPOgq6Iw
「佐祐理ッ!」
 剣についた血糊を払いながら、嵐の中の佐祐理に舞が駆け寄る。
「これから私たちはどうすればいい!?」
「佐祐理たちはこれから敵中枢部に突撃、敵の司令系統を完全に沈黙させると共に敵部隊を分断します。
 そうすれば後は分断された敵を浩平さんたちが各個撃破してくれるはずです」
「つまり……」

「要するに、敵の親玉に突っ込めばいいの!」
「わかったっ!」

 舞は単純だった。

「佐祐理! 佐祐理!」
「なんですか国崎さん!?」
 先行していた国崎の叫びが佐祐理の耳に届いた。
「大物が出てきた! このままだと先行部隊が大打撃を受ける! どうする!?」
「だ、誰ですか!?」
「それは……」

A カルラ
B ウルトリィ
C デリホウライ
D オボロ
271名無しさんだよもん:03/03/25 20:33 ID:aEk+i8by
Cのデリ放題だろ
272名無しさんだよもん:03/03/26 03:10 ID:bp+7WuCj
おのれ、鬼ごっこ。
273名無しさんだよもん:03/03/26 14:20 ID:FyoNb7M7
「中央突破とは! また潔い作戦だな!」
 男は立っていた。
「だが実力が伴わなければ! どのような作戦も意味を成すまい!」
 迫る兵士を片っ端から殴り飛ばし、銃弾の嵐もものともせずに突撃を繰り返す。
「我が名はギリヤギナのデリホウライ! 一兵たりともここは通さん!」

「チッ、ギリヤギナのトンファー使いか!」
 先行部隊を率いる国崎が数発ライフル弾を叩き込むが、まるで問題にせず弾き返される。
「甘い! その程度の武器で俺が倒せると思うのか!?」
「戦闘民族だかなんだか知らねぇがそれは卑怯じゃないのか!?」
「これが我が種の力だ。舐めるな人間よ! ……セイァァァァァァァァ!!!」
 さらに気合一閃。咆哮と共にデリが地に拳を叩き込んだかと思うと、いきなり火柱が上がり、国崎に襲い掛かった。
「術だと!? マジかよ!?」
「否! 術ではない。体術を極めたものは体内に巣食う火神(ヒムカミ)を操ることすらできるのだ!」

「……やりますね」
 一方佐祐理は、少し離れた場所から炎に追われる国崎の姿を眺めていた。
「けどどうする佐祐理、アイツがいる限り、中枢部への突撃部隊は大打撃を受ける……」
「そうですね、ここは……」

A 佐祐理自ら相手をする。
B 国崎さんに任せる。
C 単純そうだから、挑発する。
D 水をぶっかける。
274名無しさんだよもん:03/03/26 14:30 ID:YgWdy2jx
275名無しさんだよもん:03/03/26 14:30 ID:VpMvW19S
A
276名無しさんだよもん:03/03/26 22:41 ID:hfWd4usW
うーん。
277名無しさんだよもん:03/03/27 02:11 ID:fVvIbFho
「デリホウライさんっ!」
 佐祐理はダンっと最前線に立ち、目の前のデリホウライを見据えた。
「ムッ、貴様は……倉田佐祐理か! これは大物がかかった! 俺と勝負しろ!」
 ああもう一々物言いが暑苦しい人ですねぇ。
「どうした!? 臆したか……所詮女などこの程度よ! お前のような者が戦場に出てくるな!」
 しかもなんか思考が絶好調大暴走ですよ。なんつー時代錯誤な事のたまうんでしょうか。
「が、今回の戦は我らとしても負けるわけにはいかん! たとえ兎が相手だろうとも……獅子は全力を尽くすッ!
 ハァァァァァァァァッッッッ!!!!!!」

 自分から突撃してきました。けどまだこれじゃ罠にはかかってくれそうにありませんね。

 さて……何を言ってやりましょうか。

A ( ゚Д゚)逝ってよし!
B 何か言ったか包茎ヤロウ。
C おまえのかーちゃんでーべーそ!
D おまえのねーちゃんでーべーそ!
278名無しさんだよもん:03/03/27 02:21 ID:SBbaaCwr
279名無しさんだよもん:03/03/27 02:23 ID:624DDVr4
Bで。
280名無しさんだよもん:03/03/27 05:30 ID:QGoXTGbC
「それでは、オーソドックスに行きましょうか。おまえのかーちゃんでーべーそ! 」
 佐祐理は大きく息を吸い込み、大音声でデリホウライに向かって罵声を浴びせた。
「見てもいないのによく言う。そんな愚かな挑発に乗る俺ではないッ!」
 デリホウライはいたって冷静であった。
(あーやっぱり無理ですか。この際だからテキトーに言いまくってしまいましょう)
「あははー、蒙古班も取れていないような青臭いジャリが何を言いますか。我々があなたの
 ケツの穴に鉛弾ぶち込んで血の糞をぶちまけて差し上げますよ」
 言葉遣いは丁寧だがとても18歳の少女が喋るには随分NGワードの多い文句を言い放った。
「ふっ、下品な…貴様に姉上の爪の垢を煎じて飲ませてやりたいくらいだ」
 まるで哀れむかのような目でこちらを一瞥し、溜息をつくデリホウライ。
(…ふふふふふ。言ってくれますね、なら──)
「あははー、なーにが姉上ですか。もしかしてシスコンッてやつですかぁー?こんなケツの青い
 餓鬼しか育てれないようではとんだあばすれですね。一度その救い難いまでの淫売お姉さんとやら
 を拝んでみたい物ですねー。あ、余りにも醜過ぎて人前に晒す事も出来ないでしょうけどね、 ( ´,_ノ`) プ」
「うわぁ、えげつなぁ…」
「佐祐理、下品…」
 言っている本人が救いようの無いような罵声にギャラリーから思わず感想が漏れる。
(さて、どうでしょうか?)
 デリホウライの反応は?

A それはもうぷっつり切れて佐祐理を追い掛けて来た
B 余りに切れすぎて火神(ヒムカミ)が暴走
C なんと、止水明鏡の如く冷静だった
D 聞いていなかった
E たまたま近くにいたカルラがこれを聞いてしまった
281名無しさんだよもん:03/03/27 05:56 ID:lNVGON1q
これは「E」DEATHね〜。
282名無しさんだよもん:03/03/27 14:22 ID:ZS1V0FSj
あ〜あ。折角カルラうたわれ内で数少ない穏健派だったのに……
こりゃ泥沼化必至だナ(藁
これで残る穏健派はカミュだけか?
283名無しさんだよもん:03/03/27 17:30 ID:yLz6AQq6
正直、他の誰かならともかくカルラの場合さゆり程度の小娘に何か言われてキレルとも思えないがな
284名無しさんだよもん:03/03/27 19:26 ID:NIAv6k1J
「こんにちは可愛らしいお嬢さん」
「あっ!」
 カルラさんです。なんと、デリさんの後ろにいつの間にやらカルラさんが立っていました。
「どうもお久しぶりですカルラさん、お元気でしたか?」
「ええおかげ様で。そちらは?」
「あははーっ、ただいまこちらのお兄さんと戦闘中です」
「こちらの男……」
 カルラさんはチラリとデリさんを見やります。なんでしょうか。デリさんの様子がちょっとおかしいです。
「あ……が……が……!」
 どうしたというのでしょう。口をあんぐり開けてカルラさんを見つめています。
「……で、カルラさんはどうなさったのですか? やはり……」
「まぁ……私もあるじ様の命令ですので……」
「お、お、お、お静まりくださいィ!」
 うわっ。
 なんか突然デリさんが地にひれ伏しました。っつーかカルラさんに土下座し始めました。
「静まりくださいィ! 静まりください! 静まりたまぇ! 静まりたまえェ! この不届き者は私めが責任を持って打ち倒すゆえ、お静まりくださいィ!」
 なんでしょうか。何度も何度もカルラさんに頭を下げています。
「あのー……どうなさったんですか? デリさん」
「さあ? 持病では?」
 と言いつつも、得物である大鉈を構えました。う〜ん、戦争によって友情が引き裂かれる……ドラマみたいで、素敵ですよね。
「静まりたまえ! 静まりたまエェ! ……姉上ェ!」
「……は?」
 今なんと言いましたか? このシスコンさんは。
「落ち着いてください姉上! 姉上! こんな瑣末なことに心揺さぶられる姉上ではないはずです! どうか! この糞餓鬼は俺が、いや私めが成敗いたしますので!
 どうぞここはお下がりください! 静まりたまえ! 静まりたまえェ!」
「……………」
 まさか、先ほど佐祐理が軽く悪口を言っちゃったデリさんのお姉さんというのは……
「そうですわねぇ、どうしたものかしら……」
 ……カルラ、さん?
285名無しさんだよもん:03/03/27 19:27 ID:NIAv6k1J

 カルラは

A ヴチ切れて大虐殺開始
B 火神(ヒムカミ)超暴走
C 冷静なまま佐祐理との一騎打ちへ
D じゃあがんばりなさい、と陣の奥へ引っ込んでいった
286名無しさんだよもん:03/03/27 19:30 ID:yhqjs1oJ
Aですな。
287名無しさんだよもん:03/03/27 21:43 ID:QGoXTGbC
「もしかしてカルラさん今の…」
 佐祐理は恐る恐る聞いてみた。
「わたくしはいい大人ですからあのような戯言は耳に入りませんわ」
(と、言いつつも目は笑っていても顔は笑っていないってやつです)
「あなたとの友情があるとは言えその前にわたくしはうたわれの一将、ここで見逃す訳にはいきませんわ」
 辺りに強烈な殺気が立ちこめ周囲の気温が一気に下がる。そのぎこちない笑顔と併せて異様な雰囲気を
 醸し出す。敵味方関係無く皆逃げたい衝動に刈られるが足が言う事を利かない。
 もし迂闊に動こうなればやられる。誰もがそう思った。
「わたくしは『ちぃーっとも』怒っていませんことよ?」
 カルラは近くにあった自走砲の砲身を片手で握りつぶす。最新の合金で出来た方針が粘土のように
 ひしゃげ、歪な手形が残る。
(嘘です。絶対に怒っています。あーどうしましょう?)

A 真面目に戦うしかない
B 逃げる逃げる逃げる逃げる
C 誰かに任せる※その場にいる人指名
D 他の戦線の状況
E その頃、南極では…
288名無しさんだよもん:03/03/27 22:06 ID:G7WwLA5f

デリ!
がんばれ弟よ
289名無しさんだよもん:03/03/27 22:23 ID:4KGcCyIb
やっぱり同じこと考えてる人がいたかw
290名無しさんだよもん:03/03/28 04:14 ID:828vmD1G
一応。
291名無しさんだよもん:03/03/28 14:28 ID:kS9DXUJq
「デリさんっ! 後は頼みましたよ! みなさん、一時撤退です!」
「お? あ!? え!? ひ!? わぉ!?」
 掛け声一つ、佐祐理たちは近くの小高く土の盛られた小山の影に隠れました。

「デリ……何か文句がありますの……?」
 カルラさんはそんな佐祐理たちの様子を気にする様子も無く、とりあえず視界に入る動くもの……デリさんに詰め寄ります。
「あ、あ、あ、ありません! ぜんぜんちーともありませんとも! ですから! ここは私めにお任せを! 姉上はどうぞおさがりくださいぃ!!」
 意地もプライドも糞もなく、何度も何度も土下座して頭を下げています。
「フーン……」
 一つ感心したようなため息をつき、
 どっごぉ!
「ぐはっ!?」
 カルラさんのつま先が下げられたデリさんの顎に決まりました。
「元はと言えばデリ! あなたがだらしないからこそこんな事態になっているのよ? 違って!?」
「あ……ぐぅ、その通りでふ……れんふ……わるいのはわらひでふ……」
「わかって……ないじゃないの!」
 どっごぉん!
「がふぁ!?」
 うわっ。佐祐理、人間が縦回転してるのって始めてみました。
「う、うわっ! デリ様が!」

「……ああん?」
 続いてカルラさんは、自軍兵に睨みをきかせ……
「あなたたち……文句があるなら言いなさい! 直接! 私に! 影でコソコソ言ってるんじゃありませんっ!」
 ドベキベキベキ……
 ……うわっ。今度は(自軍の)重迫撃砲の砲身を引っぺがし、振り回し始めました。馬鹿力っつーか糞力です。

「……ん? ちょっと待ってください……?」
 現状……カルラさんは怒りで我を忘れ、デリさんはグロッキー……
「……ひょっとして……」
 挑発作戦、大成功中……?
292名無しさんだよもん:03/03/28 14:28 ID:kS9DXUJq
A チャンスッ! 全軍進撃!
B コソーリと脇を通っていきましょう。
C 後ろからカルラ&デリさんに襲いかかる。
D その頃の他所のようすー
293名無しさんだよもん:03/03/28 15:49 ID:zzoTBF86
サクッとA
294名無しさんだよもん:03/03/29 04:01 ID:qMJ5piHN
悲しいな。
295名無しさんだよもん:03/03/29 09:27 ID:4rlKjo+a
職人がよそいってるからね……
よそに専念するならせめて今の話にピリオドをつけてからにしてほしいね。
296名無しさんだよもん:03/03/29 10:17 ID:1A2zLXhB
カルラさんの暴走で付近は大混乱。これはチャンスです!
「皆さん、今のうちに一気に突破します!ただし……カルラさんには近づかないように!
巻き添え食らいますよ!」
言うが早いか、佐祐理を先頭に、皆が一気に駆け出します。
後ろでうたわれ兵卒達の断末魔の悲鳴が木霊してますが……佐祐理は何も聞いてません、はい。

どれくらい、走ったでしょうか。後ろを見ると、ちゃんと皆さん、ついてきてますね。
それにしても、まだ本陣は見えないのでしょうか。
随分立ちふさがる敵兵も減ってきましたが……
「お待ちなさい!」
と、その時、上空から、声がします。
あれ?あの方は確か、本部撤退戦の時に一度……
それに、一緒にいるのは……カミュさん!?
「この先には、1歩も通すわけにはいきません。どうしても進みたくば……」
やる気満々の白い羽根の人に比べ、カミュさんはなんだかすごく辛そうな顔をしています。
「お嬢さん……佐祐理さん、でしたでしょうか。カムナギの名誉に賭けて、
貴方に一騎討ちを申しこみます!」
さて……どうしましょう?

A:申し出を受ける
B:カミュがウルトを説得しはじめた
C:「貴方は本陣へ!ここは任せて」誰かが前に出た(キャラを3人まで指定してください。)
297名無しさんだよもん:03/03/29 10:19 ID:66ig1FJs
A
さくっといこう、さくっと。
298名無しさんだよもん:03/03/29 15:12 ID:U3DnMKJQ
「いいでしょう! 受けて立ってやります!」
「その意気やよし! いざ決さん! 最強魔導師は誰なのかを!」
 なんかお互いにキャラが変わってます。ま、いいでしょうか。
 
「佐祐理……」
 舞が心配げに後ろから声をかけてきました、が
「大丈夫だよ舞」
 佐祐理はくるるんっとステッキを取り出し。
「私はまじかる☆さゆりんなんだから」

「カミュさん……」
 ウルトさんの脇に控えるカミュさんは非常に儚い表情をしています。
「カミュだって……。カミュだってホントはこんなことしてほしくないよ……」
 しかし、今私たちは敵同士。交わす言葉などありません。
「私に出来るのは……。ただ、この戦いを見届けるだけ……。なんでこんなことになっちゃったんだろう……」
 キュッと自分を抱きしめるカミュさん。……ごめんなさい。

「泣き言はそこまでです。……では行きますよ、佐祐理さん!」
 ばっと翼をはためかせ、ウルトさんが急降下を仕掛けてきました。
 両手に魔力の集中を確認! ……先手を取るつもりですか!
 
A 今度こそ完膚無きまでに消し炭にしてくれます! まじかる☆アトミックブラスター!
B 行きますよ芹香さん! レェェェーーーーエッ! コンバイン! 超(スーパー)さゆりん!
C ここで戦っては被害が大きい! 空中戦にもちこむ!
D 目つぶし。
299名無しさんだよもん:03/03/29 15:27 ID:WH+39jMd
A
300名無しさんだよもん:03/03/29 15:48 ID:U3DnMKJQ
「今度こそ完膚無きまでに消し炭にしてくれます! まじかる☆アトミックブラスター!」
 ウルトさんの術法より一瞬早く、佐祐理の魔法が成功しました。
 集束した魔力が核融合反応を起こし、膨大な熱を伴って前方を薙ぎ払う! おおよそ500kmは以後50年草木一本生えない焦土と化すでしょう!
「はっはっはっはっはぁ! どうしましたかウルトさん! あなたの実力はこの程度ですか!?」

「……ふっ」
 しかし、ウルトさんは不敵に笑みを漏らすと。
「甘い。甘いですね佐祐理さん……私が、この私がッ! 巫(カムナギ)たるこの私が! 同じ手を二度も喰うと思ったのですかッ!」
「な……!?」
 なんと! ウルトさんに集束していた魔力はこちらへ向かってくるのではなく、彼女らの体を半円形のドームに包み込みました。
「私が使おうとした術は攻撃ではない……。佐祐理さん! あなたの先手を受け止めるための防御術法だったのですよ!」
「しまっ……!」
「はぁぁぁぁぁ! 光の防護円!」

 ブラスターと光のドームが接触する刹那、凄まじい光が瞬きました。
「つっ……!」
 そのあまりの光量はとても目を開けていられるものではありません。
「はぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!」
 ただただ、ウルトさんの吠える声のみが印象的でした。
301名無しさんだよもん:03/03/29 15:49 ID:U3DnMKJQ
 ……そして。
「ふっ」
「………………?」
「ふっふっふ…… ふっふっふっふっふ………………」
 勝ちを確信したようなウルトさんの声。
 ゆっくりと目を開くと……
「倉田佐祐理……敗れたり! ……この一撃で……終わらせます。あなたと私の戦いも……そして、この戦争も!」
 ……ウルトさん、及びうたわれ陣営に被害はほとんど無く、どうやらブラスターは軌道を天空に逸らされたようでした。
 そして、ウルトさんの両手には輝き、膨張した光の塊が……
「……では……お覚悟を!」
 バッ! と両腕を突き出し、今度こそ攻撃動作。
「光よ……! 光よ! 光よ!! 疾りなさいッ……! 光の……術法ッ!!!!」
 うわっ……このタイミングでは……魔法、間に合いません!
 
 ど、どうしましょう!?
 
A 刹那、一発の銃声が響いた。
B カミュが術をインタラプトした。
C ピッコロさんのごとく仲間の1人が間に割って入った。
D カルラさんが「そいつは私の獲物ですッ!」
302名無しさんだよもん:03/03/29 15:51 ID:XqD4fgZ7
B
カミュたんハァハァ
303名無しさんだよもん:03/03/29 15:51 ID:8Ag0kLhU
A
304名無しさんだよもん:03/03/30 00:17 ID:gESuO4+2
305名無しさんだよもん:03/03/30 03:42 ID:U7+eHJYp
「やっぱり……やっぱり! やっぱりダメェぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ………っ!!!!! お姉さまーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」

「えっ!? カミュ!」

 佐祐理が覚悟を決めたその瞬間、光の塊と佐祐理たちの間に、カミュさんが割って入りました。

「カミュ! あなた何を!?」
「ダメっ! ダメっ! ダメだよっ! えええ……いっ! 闇よ! 集まれェェェェェぇぇぇぇぇ!!!!!!!!」

 ウルトさんと同じような、しかし属性は全く正反対の……闇を収束させたエネルギー波を放ち、二つは中空で激突……!!!

 どごぉぉぉぉぉぉ……ァァァぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!

「つ…………ううっ!?」
 刹那、膨大な量の光が戦場を包み、全てが白く染め上げられました。聞こえるのは、ただ声のみ。

「ダメだよお姉さま! こんなの絶対間違ってるよ!」
「邪魔をするのではありませんカミュ! この戦は……負けられないのです! なんとしても! 負けたら、我々は……!」
「なんでなんで!? どうして!」
「それは……ウィツァ……ぐっ!?」

 ? ……何か、ウルトさんの様子が……くっ、見えません……!


「……おさ、まっ……た?」

 そして、全てが元に戻り……

A ウルトさんが血まみれで倒れていた。
B カミュさんの目の色が変わっていた。
C 2人とも姿が掻き消えていた。
D 仮面の男が立っていた。
306名無しさんだよもん:03/03/30 03:48 ID:sjZukPlg
A
307名無しさんだよもん:03/03/30 17:01 ID:lsFVGWtZ
「ぐ……は……っ……!」
「……え?」
 なんと、光が晴れるとそこではウルトさんが倒れており……夥しい量の血の中に沈んでいました。
「お……お姉様! お姉様しっかりして! おねえさまっ!」
 カミュさんは必死に揺さぶり、よびかけますが、ほぼ下腹部から下が消し飛んでおり、おおよそ助かる傷ではありません。
「は……は……は……。やはり、我らが大神様は無慈悲……! く……楔……が……発動……して、しまいましたか……」
 噛みしめるように一言一言、ウルトさんは言葉を紡いでいきます。
「所詮……私……たちは……滅びる……運命……だと、言うのでしょう……か。人は……戦わねば……生きていく……ことが……できない……ので、しょう……か」
「お、おねえさまっ! し、喋らないで! さ、佐祐理さん! 佐祐理さん! 魔法! 魔法! 回復魔法を!」
「え? ……あ、はいっ!」
 何が何やらわかりませんが、とりあえず気休め程度でも……
「いい……。いい、いいのです……」
 けれど、ウルトさんは佐祐理の手を取るとゆっくりと首を横に振り……
「私たち……は、滅びる……運命。私たちにとって……敗北は、死と、そして、消滅と、同義……。カミュを相手にし、一瞬でも決意が鈍った……
 わた、わた、私の……負け、だったの……です……よ……」
「お姉様……!」
「気を……つけなさ……い……。佐祐理……。あな、たが、これ、から、戦うであろう……お方、たち……は。半端な、力、そし、て、決意、で、は、あり、ま、せん……。
 いえ、むしろ、あなたは、世界そのものを……ふぅ、……っ」
 ……言葉はそこで終わり、同時に……。
「……お姉様?」

 ………………事切れました。
 
「お姉様……? お姉様! おねえさまっ……! ……………おねーーーーーーーーさまぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ………………!」
 
A カミュを連れて行く。
B カミュはここに置いておく。
C 高槻を残していく。
D そのころの他所。
308名無しさんだよもん:03/03/30 17:08 ID:SkXFE1tk
ノリと神のお告げがCにしろと言いました。
309名無しさんだよもん:03/03/30 17:27 ID:lsFVGWtZ
 やはりここはあの人の出番ですね。
「……郁未さん」
「ん、わかってるわ」
 郁未さんはツカツカと高槻さんに歩み寄り、
「ん? なんだ?」
「そぉぉーーーーーーれっ!!!!!」
 ポーンと腕力+不可視の力で、高々と放り投げました。
「うおおお!? 何をする!?!」
 そのまま狙い違わず、彼はカミュさんの隣に……
「どさぁぁぁぁぁーーーーーーっ!!!!!」
 自分で擬音を言うものじゃありませんて。
「……グスッ……。おじさん……?」
 カミュさんは必死で流れる涙を留めながら、それでも高槻さんの方に向き直ります。足下には、ウルトさんの遺骸が……
「……む、ムウッ……カミュ……」
「お姉様ね……。お姉様ね……。死んじゃったの……。優しくって、強くって、おっきかったお姉様……死んじゃったの。すごいあっさり、死んじゃったの。
 ……カミュが、カミュが……ころしぢゃっだの…………」
 う、うわっ!? 話してるうちにどんどん顔がくしゃくしゃになっていきます。
「えー、あー、まぁ、それはな……」
 ……ああもう、この男は何をボーッとしてるのでしょう。こうなったら……
「まじかる☆ニードル!」
 ステッキの先端を針状に変え、ぷすっとお尻に。
「ぐはおぅっ!? 俺の尻に入ったっ!」
「……おじさん……?」
(なぁにをボーッとしてるんですか高槻さん! 慰めるんですよ! 慰め! カミュさんを慰めれるのはここではあなたしかいないんですから!)
(む、むぅ!? 俺しかいないのか! そ、そうだな……。でわ!)
 決意を一つ胸に、高槻さんが取った行動とは……!
 
A おおかっこいい。無言で抱き締める。
B うーん、大人ですねぇ。頭を撫でる。
C 意外や意外! 自分の思い出話をする。
D お約束の「お前の感じている感情は精神的疾患の一種だ。しずめる方法は俺が知っている。俺に任せろ」
310名無しさんだよもん:03/03/30 17:41 ID:dKPgrCUo
体が勝手にDを選べと
311名無しさんだよもん:03/03/30 21:38 ID:LQVTzzFx
ヲヲ!! ココに来てラブコメっぽい展開になるとは(w
312名無しさんだよもん:03/03/30 22:01 ID:jWU72GRN
犯罪だけどな。(初潮前後の小娘と変態所員)
313名無しさんだよもん:03/03/30 23:39 ID:3Tij2ReH
(とは言えこの状況でど う す れ ば い い ん だ)
(よっ…よしこうなったら)

「お前の感じている感情は精神的疾患の一種だ。しずめる方法は俺が知っている。俺に任せろ」

高槻はカミュの小さな身体を静かに抱き締める。


「カミュ…」
「俺には奇跡は起こせないけど…」
「でも、カミュの側にいることだけはできる」
「約束する」
「カミュが悲しい時には俺がなぐさめてやる」
「楽しい時には一緒に笑ってやる」
「白い雪に覆われる冬も…」
「街中に桜の舞う春も…」
「静かな夏も…」
「目も覚めるような紅葉に囲まれた秋も…」
「そして、また、雪が降り始めても…」
「俺はずっとここにいる」
「もう、どこにも行かない」
「俺は…」
「カミュのことが、本当に好きみたいだから」


(高槻さん……非常に格好良いセリフですけど、どこかで聞いたことあるのは佐祐理の気のせいですか?)


高槻のセリフに対してカミュは…
A ただ子供のように泣きじゃくった
B 高槻に自分の気持ちを打ち明けた
C 完全に引いていた
314名無しさんだよもん:03/03/30 23:41 ID:WWY8uw1r
Cを選びたいところを我慢してBですよ。
315名無しさんだよもん:03/03/31 14:14 ID:QmizgQzL
やべぇキモイ
316名無しさんだよもん:03/03/31 19:26 ID:LqTXkzRb
「……わかったよおじさん……」
 おおっ。何かカミュさんの雰囲気が変わりました。
 高槻さんの腕の中で、ぷるぷると肩を震わせています。
「おじさんがそう言ってくれるなら……、カミュも、自分の気持ちに素直になるよ……」
 おおっ、おおっ、おおっ! 何か盛り上がってきました!

「カミュの……カミュの、気持ちは……」

A 好き……だよ、おじさん……。
B 実は……郁未さんのことが……。
C むしろ……佐祐理さんのことが……。
D 瞬間、流れ弾がカミュの胸を貫いた。
317名無しさんだよもん:03/03/31 19:29 ID:0wwsLhV3
どうすりゃいいんだ、俺はっ!!

…A。
318名無しさんだよもん:03/03/31 23:17 ID:YnjnAYQW
もう何が何だか分からなくなってきたな(w
319名無しさんだよもん:03/04/01 01:13 ID:D31r39ji
「好き……だよ、おじさん……。
連れ去られて、実験の材料にされかかっていたカミュ達の事、助けてくれた、あの時から。」
ふえー、カミュさんもまたなんとストレートな……
後ろでその件の張本人だった良祐さんが難しい顔しています。
郁未さんはひょっとこみたいな顔して……あれは笑いをこらえてるんでしょうか?
さて、当の高槻さんは……
「………」
大方女性から告白されたなんてあの年齢になって初めてだったんでしょうね。
真っ赤になって固まっちゃってます。と。
「う、うむ……まぁ、その、何だ。えぇい!黙って俺について来いぃぃぃぃぃぃぃぃ!」
耳を覆わんばかりの大絶叫……ここ一応戦場なんですけどね。
しかも高槻さん、目がすわっちゃってますし。
「おじさん……」
そこ、うっとりする所じゃありませんよー。全く恋は盲目とは良く言ったものです。
ですが、今は一刻を争う状況。ここでのんびりしているわけにはいきません。
「カミュさん、お取り込み中悪いんですが……本陣まではあと?」
「この先に残っているのはヒエンさんの親衛隊だけだよ!」
後少し、ですね。しかし先程のウルトさんとの戦闘と高槻さんの絶叫で
抜いてきたはずのうたわれ兵達がこちらに気付いて殺到してきています。
先頭にいるのは一度隠れ里で闘った方でしょうか。確かオボロさんとか……
このままでは挟撃される危険性が大ですね。
この状況、どうしたものか……

A:構わず前進する
B:誰かを殿にして後方の相手をしてもらう
(キャラを4人まで指定してください。ただし佐祐理は不可。
加えて観鈴と国崎は観鈴の精神状態の関係上2人で1人分です。)
C:囮の久瀬を呼び戻して後方(あるいは前方)の部隊にぶつける
320名無しさんだよもん:03/04/01 01:44 ID:gBeQzriC
321名無しさんだよもん:03/04/01 10:25 ID:uEIuwxij
「久瀬さん!応答して下さい!」
『こちら久瀬。なんですか倉田さん』
「挟撃を防ぐため、佐祐理達は後方のオボロ部隊を迎え撃ちます。久瀬さんは前方のヒエンさん率いるアヴ・カムゥ部隊の進軍を食い止めて下さい!」
『ええ、解りました。いくぞ!サクヤッ!』
『はい!』

(これで佐祐理達は後方に戦力を集中させることができますね…)
「あの…佐祐理さん…」
「ふぇ!?なんですか」
佐祐理の後ろにカミュが立っていた
(背後を取られるなんて佐祐理も修行が足りませんね〜)

「嫌な…予感がするの…」
「予感?」
「うん…凄く嫌な――それでいて酷く懐かしい感覚」
「それは一体なんですか?」
「わからない…でも、この戦場に来てから――特に佐祐理さん達の陣からずっと感じるの…何かが殻を破って出てくる――そんな感覚が」
(佐祐理達から…? まさか――)
「それは労働八号内のカプセル――ミコトさんですか?」
「ううん、似ているけど少し違うの…」
(ミコトさんでは無い?それは一体… いや、今は目の前の敵部隊に集中しましょう)

A 進軍開始
B 奇襲部隊出現
C 突然空から一筋の光が…
D 上空に新たなアヴ・カムゥ部隊出現
322名無しさんだよもん:03/04/01 10:39 ID:Ku0Vnsdp
A で
323名無しさんだよもん:03/04/01 20:55 ID:/6nVDU1x
「久瀬さん正面約100に敵方アヴ・カムゥ部隊の敵影! 視界に入ります……5,4,3,2,1……ゼロッ!」
「クッ!」
 サクヤのカウントに合わせてアヴ改の出力を調整し、崖の際に立った。
 眼下に見下ろす平原には、無数のうたわれ兵が存在する。

「……さすがに陣の最深部だ。前線の混乱はまださほど影響を与えていないようだな」
「はい……。カメラを望遠モードに切り替えます。敵本陣、映ります」
 パッ!
 サクヤの操作に合わせ、メインカメラの照準が敵の総司令官……
「あれが……ハクオロか!」
 仮面の男、ハクオロを映し出した。
 ただ彼の周りには大量のアヴ・カムゥが配置されており、とてもではないが容易に侵入できそうな様子はない。
「だが……今の僕らの仕事は」
「ええ。佐祐理さんたち率いる突撃部隊の進路を開くことです。そのためには……」
 本陣から少し離れた場所……に、一機の蒼いアヴ・カムゥが存在する。
「あいつを落とさなければならない……空で見かけた、蒼のアヴ!」
「…………………」
 サクヤは沈黙する。何故か……は久瀬は知らない。知らせたところで、戦いにいい影響を及ぼすとは思えないからだ。
「あれが……現在のうたわれアヴ・カムゥ部隊の総大将、ヒエンの機体です。……どうしますか?」

「そうだな……」

 久瀬の判断は

A 正面から一騎打ち。
B 側面からの奇襲
C 狙撃。
D 光の翼で全てなぎ払う。
324名無しさんだよもん:03/04/01 21:14 ID:gBeQzriC
A。どうなる兄妹。
325名無しさんだよもん:03/04/01 21:35 ID:/6nVDU1x
『ヒ、ヒエン様!』
「……どうした?」
 蒼のアヴ・カムゥ。その機体内で一人瞑想に耽り、戦況を定めていたヒエンの元に、彼の部下からの通信が入った。
『て……敵方の、K.E.Y.のアヴ・カムゥが……いや、アヴ・カムゥらしき者が……!』
「……光の翼とやらで前線部隊をズタズタに引き裂いたというアレか。どうした。とうとうそこまで来たのか?」
『は、はい、ですが……』
「無駄にぶつかるな。バラけずに一団となり、四方からの十字砲火で消耗を狙え。そんな無茶な機体に正面から挑む必要はない」
 冷静に敵の実力を判断し、指令を送るヒエン。だが……
『ち、違います。アヴ……白のアヴ・カムゥは、パイロットは久瀬と名乗り……!』
 ……瞬間、ヒエンの眉間に深い皺が刻まれる。
「久瀬だと……? すぐに我が行く! 釘付けにしておけ! そいつは某の獲物!」
 アヴ・カムゥの向きを直し、すぐさま出力全開で駆け出す、が……

『い、いえ……! 奴も同じことを言い、ヒエン様との一騎打ちを望み出ておりますが……いかがしましょう!?』
「なんだと?」

326名無しさんだよもん:03/04/01 21:35 ID:/6nVDU1x

「来たか。蒼のアヴ・カムゥ」
「待たせたな、久瀬」

 ……山葉平野中央……戦いに巻き込まれてはかなわんと兵が離脱し、自然に作られた広場。
 その中央に、二機のアヴ・カムゥは相対していた。

「某の名前はうたわれアヴ・カムゥ部隊総大将ヒエン。K.E.Y.の武将久瀬よ、貴殿に決闘を申し込む」
「これは奇遇だね。僕も全く同じことをあなたに言おうと思っていたのだよ……」
「…………………」
 そして無言のまま。

 ブゥ……ン……。

 久瀬は半端な武器の使用は逆効果と判断し、光の翼に当てるべきエネルギーを全てブースターに回すようサクヤに指令した。
 よって、現在の彼の武器は手の中で光り輝くライトセイバー一本のみだ。

 チャキッ。

 一方、ヒエンも小細工を弄する気は微塵もないようで、使い慣れた薙刀を下段に構える。

 そして……

A バトルスタート。
B 久瀬がなぜ自分を狙ったのかヒエンに訊いた。
C ヒエンが久瀬の同乗者に気づいた。
D サクヤが無線をヒエンに入れた。
327名無しさんだよもん:03/04/01 21:49 ID:24w38e76
…C!
328名無しさんだよもん:03/04/01 23:40 ID:VQFq4Hi3
「行くぞッ!」
「応!」

「シャァァァァァァァァッ!」

 中空に火花が踊る。
 久瀬のセイバーと、ヒエンの薙刀のぶつかり合う火花だ。
 お互いに一撃が致命傷となる斬撃が交錯する。

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
「クッ!?」
 光の帯が、ヒエン機ギリギリを掠め、
「セィ! ハッ! ヤッ!!」
「ちぃっ!!」
 熟練を伺わせる動きの薙刀が、久瀬機を翻弄する。

 だが……

(おかしい……?)
「せぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
 久瀬の攻撃を受け流しながら、ヒエンは違和感を覚えた。
(なぜだ……?)
「チェストァァァァァァァァ!!!!」
 久瀬の動き、それ自体は実戦に鍛えられた感はあるものの、根底は素人だ。
 そもそもアヴ・カムゥ間の戦闘で最も重要なのは、『操作』と『情報収集』。
 いくらアヴ・カムゥの機体能力が優れているとはいえ、搭乗している限りは確実に五感のいくらかは遮断される。
 特に慣れない人間などそのあまりの生身との感覚の違いにまともに動かすことなど出来ない。
 熟練した乗り手といえそれは例外ではなく、外の情報は……望遠レンズレーダーその他は強化されるとはいえ……
 特に、白兵戦においては『感覚』が重要なことに変わりはない。
 だが、久瀬機にの動きにはそういう乱れは感じ取れない。
 ……なぜだ。
 なぜこの男は、こうもアヴ・カムゥを自由に駆れるのだ……?
329名無しさんだよもん:03/04/01 23:40 ID:VQFq4Hi3

 ヒエンの経験と勘は、揃って一つの結論を導き出そうとしていた。

 ……改造機。

 しかも、個人の感覚を超える方法……。

 それは……

「久瀬、貴様、一人でないな!?」
 一撃を打ち込みつつ、ヒエンが叫んだ。
「ほう、わかるか!」
 受け止めつつ、久瀬も叫ぶ。
「誰だ、誰を乗せている!」
「貴様に言う必要があるのか!」
 ジャキン! ……刃を返す、
「……もし乗っているのが……」
 閃光と化した斬撃が走った。
「サクヤならばなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
「!? ……ッッちぃっ!?」
 刹那の位置で機体を翻す久瀬。だが、かわしきれず掠った一撃が胸部パーツを一刀両断に切り裂いた。
「……マジですか?」
「マジに決まっているとも……。今のは外してやった。サクヤ、聞こえているのだろうサクヤ! そこにいるのだろうサクヤ!」
 ヒエンは何度もサクヤの名を呼ぶ。
 だが、久瀬には状況が理解できない。
「サクヤ……? サクヤ、なぜ奴は君のことを知っている。サクヤ、君と奴はどういう関係なんだ?」

 サクヤは……

A 久瀬には打ち明けた。
B ヒエンと直通回線で会話を始めた。
C 無視して戦闘続行。
330名無しさんだよもん:03/04/01 23:57 ID:iZDBrPPx
Cで
331名無しさんだよもん:03/04/02 17:23 ID:9mQs1Ihx
「何でもありません。彼とはただ昔所属していた部隊が同じなだけです。あれは作戦です。久瀬さんの動揺を引き出そうという作戦です。
 惑わされないでください。今はただ、目の前の戦いに……集中を」
 どこにも目線を合わせぬままサクヤは無情に言い切った。そういわれては久瀬もこれ以上拘るわけには行かず、操縦桿を再度握り締め、ヒエンを見据えた。
「サクヤは君のことなど知らないそうだ! 小細工はよしたまえ!」
 再度一撃を打ち込む。
「バカな! 貴様がサクヤをかどわかし、うたわれを裏切ったという話は聞いている! 貴様が二人乗りのアヴに乗るというのなら、貴様の後ろにはサクヤがいるはずだ!
 サクヤ! サクヤ! 聞こえているのだろう!? 某だ、ヒエンだ!」
「うッ……るッ……さぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーいっ!!!」
「シイッ!」
 だがもう久瀬は惑わされない。ヒエンの言うことは無視し、ただひたすらに目の前の敵を屠らんと、刃を振るう。
「どうした蒼のアヴ・カムゥ! 真面目に戦わないのか!?」

「サクヤ……そこまで某のことを……嫌うのか……」
 ヒエン機は刃をいったん下げ、
「……なんだ?」
「ならば……!」
 再度目を光らせると

A 仮面の力開放。
B ハッチを開き、外に出てきた。
C 部下に命令。久瀬機に集中砲火。
332名無しさんだよもん:03/04/02 17:33 ID:+sky4OW3
A
333名無しさんだよもん:03/04/02 19:39 ID:hSpMdyUx
なんかよくわからん…
334名無しさんだよもん:03/04/02 23:14 ID:azO86DKH
 ズン!
 ……空気が揺らいだ。
 久瀬とサクヤ、そしてヒエンを包む空気が、その瞬間質量を増した。
 コクピット内にいるにも関わらず、久瀬は自分の体が押しつぶされるような感覚を覚えた。
「……ならば、無理矢理にでも奪い取らせてもらう」
 
 ゴウッ!

「なっ!?」
 気づいたときにはもう遅い。一陣の旋風が吹いたと思うと、ヒエンの薙刀の切っ先が久瀬の懐に潜り込んでいた。
「しまっ!」
「捕まってください久瀬さん!」
「!?」
 しかし刹那の位置でサクヤがブースターを噴射し、機体を回転させて斬撃をいなした。
「今です!」
「よしっ!」
 シィッ、と低く唸りながら、久瀬はセイバーを振り下ろす。
 必殺の一撃の直後には必ず隙が生じる。大小の差こそあれ、それはヒエンにも変わらない。

 ザクッ!

 過たず、振り下ろした光の刃はヒエン機の肩口をえぐった。
 だが……
「効かぬ」
「な……んだと!?」
 体液(のようなもの)を迸らせながらも構わずヒエンは突進し、強烈な体当たりをぶちかました。
「ッ……ぐぅ……ッ!」
 もんどりうって倒れこむ久瀬。
 そんな久瀬を見下ろし、無情にヒエンは言い切る。
335名無しさんだよもん:03/04/02 23:15 ID:azO86DKH

「知らないのなら教えてやろう。サクヤは某の物、某の妹だ。貴様のような男にたぶさかられなければ、本来我と共に永劫過ごすはずだった」
 薙刀を倒れた久瀬に突きつける。
「聞け、サクヤよ。最後のチャンスだ。お前が全てを忘れ、我等の元へ戻るというのなら、久瀬の命は助けよう。捕虜としてそれなりの待遇を用意しよう」

 久瀬は思った。

 ヤバイ。

 こいつはヤバイ。
 ハウエンクアより遥かにヤバイ。

 もっとヤバイタイプの……狂人だ。

「だが、もし断れば……」

 さぁて、どうしたものか。ここまでの『真性』はさすがに相手にしたことがない。

「久瀬を殺し、お前を取り返す」

「サクヤ……君?」
 倒れた機内。久瀬はあらゆる操作を試みつつ、後ろに座るサクヤを見やった。
 サクヤは……

A 「心配いりません。私はどこまでも久瀬さんに付いていきます」
B 「……ごめんなさい」
C 「お兄ちゃんッ! いい加減にしなさいっ!」
336名無しさんだよもん:03/04/02 23:28 ID:KhfwzlDc
ま、Cだろ。
337名無しさんだよもん:03/04/03 23:52 ID:1rsIWvxL
ほっとな
338名無しさんだよもん:03/04/04 11:04 ID:Y/GIfChY
ついに24時間以上更新が滞るようになったか……

そろそろ今回の話も潮時じゃないか?
339名無しさんだよもん:03/04/04 11:38 ID:KvAdNAPK
鬼ごっこに作者様を取られたか…
340名無しさんだよもん:03/04/04 11:48 ID:ZM4PWjb3
ネタはあるが風邪引いてね・・・
341名無しさんだよもん:03/04/04 17:39 ID:dWX2C9UZ
マターリと待ちましょう
342名無しさんだよもん:03/04/04 17:54 ID:8YulCYvc
 プッツゥゥゥゥゥン!
 
 聞こえた。
 何かが切れた。そんなような音が、久瀬の後ろから聞こえた。
 
「……サク、ヤ……?」
 恐る恐る、久瀬はふり返る。自分の愛する人の表情を伺おうとする……が、コンソールの影になっており、詳しいところを知ることはできない。
 しかし……
「久瀬さん。アヴ・カムゥ操縦権をこちらに委託。久瀬さんはオペレーティングに回ってください」
 妙にドスが利いていた。久瀬は、そんなサクヤの声を聞くのは初めてだった。
「わかりました。お好きなようにしてください」
 言うことに従い、操縦桿をサクヤにわたす。
「よろしいです」

「さあ答えろサクヤ! 久瀬とともに行くのか、我とともにくるのか!?」
 変わらずヒエンは倒れた久瀬機に薙刀を突き付けている。しかし……
「うっ、るっ、さぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーいっ!!!!!」
「くっ!?」
 突如久瀬機……というか、サクヤ機は光の翼を発現させると、衝撃波を伴って起きあがる。というか跳ね上がる。
「お兄ちゃん!」
 んでそのままの勢いでヒエン機にぱちきを喰らわせ……
「ぐあっ……!?」
「いい加減に……しなさーーーーーーーーいっ!!!!」

 ばっちぃぃぃぃぃぃ……ん!
 
 アヴ・カムゥのアヴ・カムゥによるビンタが炸裂した。
343名無しさんだよもん:03/04/04 17:54 ID:8YulCYvc
 
「うおぉぉぉぉ!?!?」
 そのまま綺麗に100mほどすっ飛ばされるヒエン。
 
「いい加減にしなさいお兄ちゃん! お兄ちゃんがそんなだからおじいちゃんは子育てが下手だって言われるし、私たちはみんなから変な目で見られるのよっ!
 少しは妹離れしなさい! この脳筋シスコン男がっ!」
 セイバーを構えつつ叫んだ。

 サクヤの本性、ここに見たり。
 久瀬は、先ほどより、強い恐怖を……覚えた。
 
 一方、ヒエンは……
 
A 泣きだした。
B ブチ切れた。
C 謝罪した。
D 撤退した。
344名無しさんだよもん:03/04/04 18:29 ID:y9DzLCtg
D
345名無しさんだよもん:03/04/05 01:28 ID:umk0sc50
保守
346名無しさんだよもん:03/04/05 18:44 ID:eEO+OqE+
「クッ、サクヤが『ああ』なってしまっては某では止められん! ここはひとまず撤退する!」
「あっ、おい、ちょっと待て!」
「おにーーーーーーーーちゃんっっっっ!!!!」
 言うが早いやヒエン機は、機体を旋回させると速攻で退いていった。
「……逃げ足だけは早いな……。って、それどころじゃないっ!」
 まだ後ろでは佐祐理さんたちがオボロの部隊と戦っているはずだ。
「倉田さん! 倉田さん! こっちは上手くいきました。そっちはどうですか倉田さん!?」
 久瀬は無線を佐祐理に繋ぎ、必死に呼びかける。
 佐祐理からの応答は……
 
A 『あははーっ、こっちもどうにか殺れましたーっ。今からそっちに向かいますねーっ』
B 『先に敵本陣に突っ込んでいてください』
C 『ちょーっと危ないですねーっ。お手伝い願えますか?』
D 無かった。
347名無しさんだよもん:03/04/05 18:50 ID:P4C3AW2K
348名無しさんだよもん:03/04/06 00:21 ID:dpLyfxZa
保守
349名無しさんだよもん:03/04/06 16:33 ID:ZN4MhNOT
帆朱
350名無しさんだよもん:03/04/06 17:47 ID:0W2IGCVi
「久瀬さんはヒエン隊を追撃し、本陣へ向かって下さい!」
『単機で、ですか?』
久瀬さんがやや驚きを含ませた声色で尋ね返します。
「久瀬さん。周りに友軍はいますか?」
『いや、見当たりません』
「ではそういう事です」
『まったく、無茶を言ってくれたものです』
諦めたように、久瀬さんは溜息交じりに漏らしました。
「すいません。こちらも片付き次第向かいますので」
『よろしくお願いします。出来れば僕らが戦死しない内に』
「はい、必ず」
『それではまた後ほど。行こうか、サクヤ』

「佐祐理、埒があかないぞ」
何かと思えば、オボロ隊に苦戦する国崎さんでした。
「泣き言は聞きたくありません。自力で何とかして下さい」
「それが出来たら泣き言など口にするか!」
まあ、もっともです。
久瀬さんの事もありますし、このまま長く足止めされているわけにもいきません。
オボロ隊足止めに人数を割き、残りを本陣へ向かわせましょう。
さて、人選ですけど…。

A.佐祐理と舞
B.高槻とカミュ
C.往人ら空支部生き残り組
351名無しさんだよもん:03/04/06 17:59 ID:N3Jb8qUE
352名無しさんだよもん:03/04/06 18:21 ID:pVGBLH5a

353名無しさんだよもん:03/04/06 22:41 ID:Gm3klUt3
「佐祐理と舞が先行して久瀬さんを援護、敵中枢部を撃滅します! 国崎さん、それまで時間稼ぎをお願いしますっ!」
「マジかよ!」
 オボロ隊に牽制射撃をかましつつ、国崎が不満の叫びを漏らした。
「マジですっ!」
「本気か!?」
「本気です!」
 ……ややあって。
「チッ、仕方ない。早めに頼むぞ! 高槻! 郁未! 散れ、雑魚どもを頼む! 俺はあの鶏ガラ野郎のところへ行くッ!」
「国崎さん……?」
 手に持っていたライフルに加え、さらに何種類かの銃器を抱え込むと、国崎は敵隊長オボロの元へ単身突っ込んでいく。
「攻撃は最大の防御! 少なくとも俺たちが攻勢に出ている間は連中も追撃は出来まい! ……後は頼んだぞ。早く行け!」
「は、はいっ! 行くよ、舞っ!」
「はちみつくまさんっ!」

 一際大きい銃声を後ろから浴びつつ、佐祐理と舞は久瀬がいる敵本陣へと向かった。
 
「佐祐理、向こうの様子は?」
 戦場を駆け抜けつつ、舞が佐祐理に質問をぶつける。
「久瀬さんからの無電によると、親衛隊率いるヒエン機を撃墜、今は敵司令官ハクオロ皇の元へ突っ込んでいるはずです」
「……一人で?」
 やや非難の籠もった舞の視線。
「それしかありませんから」
「佐祐理もなかなか無茶を言う」
「知りませんでしたか?」
「……勘づいてはいた」
 2人で一瞬顔を見合わせ、唇を綻ばせる。ひょっとしたら最後になるかもしれない、お互いの笑顔。
 
「……久瀬さんっ!」
「久瀬ッ!」
 敵本陣が見渡せる高台にたどり着いた2人。
 2人が見たものは……
354名無しさんだよもん:03/04/06 22:42 ID:Gm3klUt3
 
A 集中攻撃を受けて大ピンチの久瀬機。
B 本陣の中で暴れ回っている久瀬機。
C 倒れている久瀬機。
D ハクオロ皇と一騎打ち真っ最中の久瀬機。
355名無しさんだよもん:03/04/06 22:44 ID:Zy0tiho1
D
356名無しさんだよもん:03/04/07 04:06 ID:zBspABiQ
またこの話しも長いにゃも。色々彷彿とさせられるものがあるぞなもし。
357名無しさんだよもん:03/04/07 11:11 ID:V9UVylJU
長いには長いけど、無理矢理引き伸ばした感はないな。
今のところ。
358名無しさんだよもん:03/04/07 12:33 ID:CWAF7rpR
長いと言うより遅いからな。
359名無しさんだよもん:03/04/07 14:30 ID:BT/FKU3d
正直鍵勢に都合の良い展開しか待ってないなら早く終われと思ってるがな
360名無しさんだよもん:03/04/07 16:34 ID:xoi2aZzr
続き期待age
361名無しさんだよもん:03/04/07 16:57 ID:VFjLlVWD
らぶこめは?
362名無しさんだよもん:03/04/07 18:17 ID:buM0k+2m
★賞金が当たる★彼女が出来る★スッゲー気持ちいい★
http://www.pink-angel.jp/betu/linkvp2/linkvp.html
363bloom:03/04/07 18:25 ID:PzmUQuL/
364bloom:03/04/07 18:28 ID:PzmUQuL/
365名無しさんだよもん:03/04/07 23:22 ID:ahDausBB
今、ふと気がついたので書きこんでみるテスト。

ぶっちゃけ、これだけの人物数が出る上にいかにもな妙設定が付加されると
書き手は途中参入なんてそうそうできるはずもない。
で、流れが止まる→並列スレッド(今回は鬼ごっこか)に人が流れて
ますますこのスレッドが止まる。
これだと、企画として面白い選択式も苦しくなると思うのよ。

A、そこでこのストーリーは以後支援サイトでやろう
B、そこで新規参入しやすいように、どっかの避難所にもう1個選択スレ立ててみない?
C、ごめん只の愚痴だわスルーよろ。
366名無しさんだよもん:03/04/07 23:34 ID:zXUTeW/d
AよりのC。あああ俺もまた参加してえ馬鹿なネタが書きてえ!
367名無しさんだよもん:03/04/08 00:08 ID:Tn4oTeFg
 ……あー、久瀬さん……。がんばってます。はい。敵陣中央で、ハクオロ皇さんと殴り合ってます。
「けど……」
 うん。
 
 ガッ、キィィィィィ……………ン!
「ぐはっ!?」
「……その程度か。改造機」

 ……負けてます。アヴ・カムゥ。しかも改造機に乗ってるくせに、生身で鉄扇振り回しているだけのハクオロさんに思いくそ負けてます。
「……久瀬、情けない……」

『久瀬さんっ! 大丈夫ですか!?』
『ああ、心配するなサクヤ。この……程度っ!』
「……愚かな」

 けど、どうしてハクオロさん、たった一人でお相手してるんでしょうか?
「……たぶん、被害を最小限にするため。あの男、自分の腕に相当自信がある……。
 MAP兵器を持つFAアヴには、下手に数をぶつけるより精鋭一人をぶつける方が被害が少ない……。
 もちろん、失敗すれば自軍が崩れる諸刃の剣。素人にはお勧めできない。けど、あの男は素人じゃない。だから……一人で、久瀬を相手にしてる」
 はぁ、なるほど……。
「それはともかく……早く、久瀬を助けないと。佐祐理、どうする?」
 うーん、そうですね……ここは。
 
A 直接支援に赴く
B 援護射撃で気を逸らす。
C 特大魔法一発。
D あ、何か佐祐理の右手の紋章が光って唸り始めました。勝利をつかめと轟き叫びます。
368名無しさんだよもん:03/04/08 00:09 ID:Tn4oTeFg
>>365
Aに触れつつCとか言ってみる。
……いや、スマン。
369名無しさんだよもん:03/04/08 00:13 ID:lLCsInVb
じゃあ367はDで
370名無しさんだよもん:03/04/08 01:12 ID:FSNk+fwl
期限を決めれば良いと思う。
500までとか。
371名無しさんだよもん:03/04/08 01:58 ID:RlHj08XD
どうみても仮面ネタに及ばなそうだ・・・
ってか祐一ってば忘れ去られてる?
372名無しさんだよもん:03/04/08 03:33 ID:PtzatPxK
「ツッ!」
「……どうした、佐祐理?」
 久瀬・ハクオロ戦を眺めていると突如、佐祐理の右手に強烈な熱が走った。
「な、何だか……手が……熱い……」
「手……?」
 慌てて手袋を外し、熱源……手の甲を見てみると……
「わっ!?」
「つっ!」
 眼も眩まんばかりの強烈な閃光が、2人の目を焼いた。
「こ、これは……?」
 事情が掴めない佐祐理。そんな佐祐理の頭に、誰かの声が……
(……倉田さん……。やっておしまいなさい……)
「これは……秋子さん!?」
「!? 佐祐理、どうし……?」
「黙っててっ、舞!」
「……!」
 彼女らしくもなく、思わず怒鳴ってしまう。
(秋子さん……?)
(……あなたに華音を継がせた時……私の最後の力もその紋章へ込めました……やってしまいなさい……殺るのです……!
 全ての元凶。私の姉を殺し、K.E.Y.に喧嘩を売り、(間接的に)私を殺したあの男を……殺っておしまいなさい!)
(……怖い)
 佐祐理は恐怖した。
 化けて出たせいか秋子の言葉に普段の冷静さは微塵も無く、強烈な怒気がその言葉の端々から聞いて取れた。かなり怨んでいる。それこそあと一歩で怨霊になりそうなほどに。
「……けど」
 そうこうしている間にも、右手の光はどんどん強くなっていた。
「ありがとうございます秋子さん……この力、使わせてもらいます」
 迸る秋子の力に加え、己の魔力を上乗せする。
「……舞」
「……なに?」
373名無しさんだよもん:03/04/08 03:33 ID:PtzatPxK
「吶喊します。……露払いは……お願いしますよ!」
 叫ぶやいなや、崖を駆け下りる……つーか、落ちる。
「さ、佐祐理ッ!?」
 舞も剣を抜きつつ、慌ててそれを追った。
 
「はぁぁぁぁぁぁぁぁ……っ! どいてどいてどいてどいてどいてくださいっ! ていうかむしろどけっ! フッ飛ばしちゃいますよ!」
「さ、佐祐理! ま、待って……!」
 密集兵もアヴ・カムゥ部隊も何のその。舞の露払いすら使わず、佐祐理は一人敵陣のド真ん中に突っ込んでいった。
「な、なんだ!?」
「わ、わからん……う、後ろから、ひ、ヒィッ!?」
「ぜ、全体反転! て、敵の奇襲だッ!」
「雑魚には用はありませんっ! どいてどいてどきなさいっ! 巻き込まれて消し飛んでも知りませんよッ!」
 光り輝く右腕を振り回し、並み居る敵兵をガンガンぶっ飛ばしていく。
 そして……!
 
「久瀬さーーーーーーーーーーーんっ!!!!」
 とうとうハクオロ・久瀬の土俵にまでたどり着く。もはや前方に邪魔な敵兵の影はない。
「くのっ……! さ、佐祐理……早く! てぇぇぇ……いっ!」
 ……ちなみに、舞は露払いの役目こそ果たせなかったが、佐祐理の後方で追撃の敵兵を押さえ込んでいる。結構損な役回りだ。
『く、倉田さん!?』
 倒れたままの姿勢で、驚きの声を上げる久瀬。だが……
「来たか。倉田佐祐理」
 ……ハクオロは全てを見通していたかのように、佐祐理に対し構えを取った。
「あなたが、うたわれ総司令官ハクオロ皇ですね!?」
「そうだ。私がハクオロ。お前たちの怨敵だ」
 ハクオロは静かに続ける。
「前総司令晴子は消滅。華音司令秋子は死亡。後は……お前さえ消えれば、我等の……勝利だ。我が大願の……成就だ。お前にはここで……死んでもらう。
 …………………おおおおおおっっっっっっ!!!!!」
 鬨の声高らかに、一直線に佐祐理へと向かう。
「させませんっ! させませんよ! 私たちとて負けるわけにはいかないんですっ! 私たちとて、あまりに多くのものを失いました! 彼らのために、残された私たちは! 勝利を……勝利を! つかまなければならないんですっ! 勝負ですっ! うたわれ皇、ハクオロ!」
 だが佐祐理も負けない。一際気迫を強め、ハクオロへ向かう。
374名無しさんだよもん:03/04/08 03:34 ID:PtzatPxK
 
「私のこの手が光って唸るッ! 勝利をつかめと……轟きィィィィ……………………叫ぶッ!」
「負けん。私は……負けんっ! 郁子の為にも……負けるわけには、いかんのだっ! オオオオオオオオッ!」
 振り下ろすハクオロの鉄扇。佐祐理の輝く右手が、交錯する。
 
「爆熱ッ! 佐祐理……フィンガァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!」
「ウィツァルネミテアよ……ッ! 我に、今こそ私にその力を……ッ!」

 そして激突。
 
 結果は。
 
A 鉄扇が佐祐理の眉間に決まった。
B 佐祐理の右手がハクオロの仮面を砕いた。
375名無しさんだよもん:03/04/08 03:44 ID:BR9g9MCl
B
376名無しさんだよもん:03/04/08 12:47 ID:cnRlVBS5
ガキィィィィィン!
固いものが砕ける音と、確かな手応え。
ハクオロ皇の鉄扇は、佐祐理のほんの数ミリ脇を抜けて行き、そして佐祐理の手は……
「うぐぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
ハクオロ皇の仮面を、粉々に砕いていました。
その素顔……どこかで見覚えがあります。
まさか……あの人は高槻さん達の話では行方不明のはず……
それに、その外見は当時の写真のまま。これって一体……
「…まさか敗れるとはな、我が空蝉よ。」
「誰ッ!?」
見上げると、1人の男が何かを抱えて上空に浮いています。
「ここまで来れた事は誉めてやろう。だが……貴様もこうなる運命だ。」
と、男は抱えていた何かを放り投げました。あれは、あの格好は……
「祐一さん!」
慌てて落下地点に先回り、何とかキャッチします。
「やあ……済まないな佐祐理さん。こっちは勝てなかったよ……」
見るも無惨な姿の祐一さん。しゃべるのさえやっとのようです。
「我等の血を僅かながら引いているとはいえ、所詮ニンゲンがオリジナルに勝てるワケがなかろう。
ここに及んですら貴様等の庇護者たる翼人の目覚めが無いとあらば、
悠久の時を経た戦いも、ようやく我等が勝利で終わる時が来た、という事だな。」
祐一さんがうたわれの血を引いている?庇護者?悠久の時を経た戦い?
「合点がいかぬ、といった顔だな、ニンゲンの娘。これは……この戦いは、
遥か昔から続く、神々の代理戦争なのだよ。
だがそれ以上は知る必要もない。貴様等はここで死に絶えるのだからな!」
膨大な魔力が、男の手に集中していきます。一体何をする気でしょう?

A:ハクオロを回復、強化
B:観鈴の中のムツミを覚醒
C:挨拶がわりとばかりに佐祐理に一撃
377名無しさんだよもん:03/04/08 13:07 ID:9WfOwf2M
では、Aで。
378名無しさんだよもん:03/04/08 21:34 ID:zyq7mfLi
「空蝉よ…ニンゲン共に真の力とくと見せ付けよ」
男の手から光が迸りました。その光は仮面を砕かれたハクオロ皇に…
「グォォォォォォォォォォォォ」
ハクオロ皇が吼えた。しかしその咆哮はもはやヒトのものではありません。
「ガァァァァァァァァァァァァァ」
大地が揺れ、大気が震える。

そして光に包まれたハクオロ皇の身体はみるみるうちに異形の姿へ変貌していきます。その姿はまるでベ○ーマンみたいです。


「あああッ……この気配は…」
「どうしたッ!カミュ!」
「大神さまが…ムツミが……」


「国崎さん……」
「ああ…ついにラスボスがおいでなすったようだな」
「はい……」
(でも…なんだこの胸騒ぎは…酷く嫌な予感が…)


「グルォオオオオオオォオオオォォォォオオオオ」
ハクオロ皇が一際大きな咆哮あげる。そして手に光が集中します。

佐祐理選択
A ハクオロが仕掛ける前に先制攻撃
B ここは様子見、まじかる☆シールド



379名無しさんだよもん:03/04/08 21:40 ID:dBtPcpBb
380名無しさんだよもん:03/04/08 22:43 ID:c50fLka1
「舞ッ! 祐一さんをお願いッ! ついてきてッ!」
「あ、ああ……!」
 佐祐理はボロ雑巾のような姿の祐一を投げ渡すと、一直線に倒れる久瀬の方向へと走った。
「佐祐理がシールドを張ります! 伏せていてください久瀬さん! 舞っ!」
『わ、わかった!』
「佐祐理、無茶はしないで……」
「……これが大神……ウィツァルネミテア……その空蝉、か……!」

「グオオオオオオオオオオオオオ………ッ………!」
 ウィツァルネミテアは一際高く咆吼し、両手を高く掲げる。集束した光がさらに強烈なる爆光へと変化させる。
「ふむ。若干早いかと思ったが、悪くないようだ。これだけあれば十分だろう」
 一方、ディーは元ハクオロの背後に立ち、腕を組んだままの憮然とした態度で佐祐理たちの様子を眺めている。
 
「まじかるっ……☆シーーーーールドッ!!!!!!」
 半透明のドームが佐祐理たちを包む。次の瞬間、
「行け、我が空蝉」
「ウオオオオオオオオオオーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!!!」
 両腕から放たれた光が一筋の閃光と化し、佐祐理たちへと突き刺さった。
 佐祐理の形作るドームに触れた瞬間、爆発を伴って扇状に光が広がる。

「ぐううう…………っっっっっっ…………!」
 予想以上の出力に悲鳴を上げる佐祐理の体。右腕の熱も限界を迎え、両足はくるぶしのあたりまで地面にめり込んでいる。
「くっ……まずい……です、このまま……では……。あまり……もちそうに……ありま……せん……!」
 さて、どうするか。
 
A カウンターを試みる。
B 説得してみる。
C 久瀬、吶喊。
D そこに登場高槻&カミュ
381名無しさんだよもん:03/04/08 22:51 ID:LzNRGih/
382名無しさんだよもん:03/04/08 23:42 ID:zyq7mfLi
『クソッこのままじゃ倉田さんが持たない!サクヤ!吶喊する』
『シールド展開!準備完了です。五秒はこのビームに耐えられます!』
『行くぞッ!』
久瀬さんのFAアヴがハクオロ皇に突っ込みます。ですが…

「邪魔だ」
男から放たれる不可視の衝撃波が久瀬さんを襲う
『ぐううううぅうぅ』
『きゃああああああ』
直撃を食らったFAアヴは吹き飛ばされる
「無駄なことを…貴様等を消し飛ばすことは容易い。だが…気が変わった、一人づつ無残に死んでいく姿を見るのもまた一興……まずはそこの娘だ」
残虐な笑みを浮かべ男は佐祐理を指差す。

「何を…する気…え…ビームが止まった!?」
突然ハクオロ皇から照射されるビームが止まる。
「イヤな予感…佐祐理ッ!!結界を解いて避けてぇぇぇッ」
「遅い」
パチン――男が指を鳴らす。

え―――?

どさっ

佐祐理の左側を不可視のモノが通り過ぎました。けど…どさって音は何ですか?
「佐祐理ッ佐祐理ッさゆりーーーッ」
舞が叫ぶ。そしてようやく気付く。

――地面に落ちた左腕を。

383名無しさんだよもん:03/04/08 23:43 ID:zyq7mfLi
あああああぁぁぁぁぁああぁぁ」
今ごろになって酷い痛みが全身を襲う。

「なまじ避けるから苦痛を伴う。大人しく真っ二つになれば安らかに逝けるものを」

「佐祐理ッ」
『倉田さんッ』
「佐祐理さんッ」

「あ…あはは…大…丈夫だ…よ…たかが左腕一本なんてこと…ない。久瀬さんお願いが…あります」

地面に落ちている左腕を拾う。

「腐らないうちに…聖さんの所へ届けて下さい」
『倉田さんっその傷で戦う気か!』
「無茶だ佐祐理さんッ」
「佐祐理……」

(皆さん…)

A 「わかりました。左腕の治療の間、時間を稼いで下さい」
B 「いいえ…佐祐理は…戦いますッ!」
384名無しさんだよもん:03/04/08 23:44 ID:LzNRGih/
B
385名無しさんだよもん:03/04/09 00:01 ID:5tP3asHk
「いいえ、佐祐理は戦います。折角ここまで……ここまで来たんです。負けてられないんですよぉっっ!! あなた達などにぃぃっっっ!!!!」
 治癒しきる魔力が勿体ない。切断面から吹き出る血流だけを魔法で止める。
 隻腕・壊滅寸前。絶望的な状況ながらその気迫はかつて無い力となって大地を鳴動させる。
 それに呼応するが如く、佐祐理の後ろで急激に高ぶる駆動音。
『申し訳ありませんが佐祐理さん、その意気でもう少し……ほんの少しだけ頑張ってください』
 FAアヴ・カムゥのカメラアイに再び灯が点り、ゆっくりと立ち上がる。
「機体損傷率50%超。幸い中枢系に致命的なダメージはありませんが、外部装甲は今までの交戦でずたずたです」
 久瀬達の機体には大小無数の亀裂が走っており、まさしく満身創痍という感じであった。
「どう思う、サクヤ。果たして本当にこれがラストだろうか?」
「……いえ。ですけど、ここを切り抜けなければラストには辿り着けません」
「そうか、そうだな。サクヤ『あれ』を使うよ。外部装甲排除」
「ダメージは幾つか内部装甲にまで達しています。この状況ではもって2分。それ以上は機体が持ちません」
「2分も使い続けたらこっちが先に昇天するさ。すまない、地獄までの付き添いを頼むよ」
「あなたとならどこまでも。外部装甲排除……魔導リアクター臨界出力……ファイナルセーフティー解除の為の音声コードをお願いします」
386名無しさんだよもん:03/04/09 00:03 ID:5tP3asHk
「O・R・E・M・A・D・A・I・R・U・Y・O……OREMADAIRUYO!!」
 白いアヴ・カムゥが一際大きく唸った。
 轟音と共に脱ぎ捨てられていくひび割れた鎧、その内部から複雑な魔導紋様がびっしりと刻印された
 漆黒の内部装甲が露わになる。この刻印の一つ一つに里の想いが宿っている。
「やれやれ、切り札は最後の最後まで取っておく物なのだけどね! 後は頼みましたよ佐祐理さん!!」
「コード認証……V−MAX発動します!!」
 一回りスリムになって解放の雄叫びを上げる機体。
装甲表面の魔導紋様が眩い光を放ち、凝縮された魔力が光り輝ける鎧へと変化していく。
機体への魔力供給リミッターを強制停止。過剰供給された魔力は極々短時間
機体性能を数倍以上に跳ね上げ、その代償に機体と搭乗員の命を大きく削り取る。
 高濃度の魔力汚染が始まるコックピット内で、コントロールレバーを握りしめ久瀬は高らかに叫んだ。
「僕達の前に立ちふさがるというのなら、例え神でも殺して見せよう!
 たかが兄弟喧嘩に人類を巻き込もうとするなぁっ!」

使用武器チョイス

A 真・シャインスパーク
B ヘルアンドヘブン
C 奥義・タイラントオーバーブレイク
D サテライトキャノン
E トロコイダルプラズナー
387名無しさんだよもん:03/04/09 00:07 ID:D9AyGA8A
Dでいいや
388名無しさんだよもん:03/04/09 01:09 ID:YC7sf5jo
話自体は良いんだが
>たかが兄弟喧嘩に人類を巻き込もうとするなぁっ!」
って、そんな描写有ったっけ?

作者の脳内設定が漏れてませんか?
389名無しさんだよもん:03/04/09 09:30 ID:OrxOmQNS
兄弟と来たか…
どうしよう…
390名無しさんだよもん:03/04/09 12:33 ID:y09Tt5qt
ものの例えって風に解釈すれば良いんじゃ?
391名無しさんだよもん:03/04/09 13:39 ID:M/U7pcer
無い知恵しぼって考えた。
>376の
「人類の庇護者たる翼人」をイコール人類の創造主、
ウィツをうたわれの創造主と考えた上で
この2柱神が兄弟という事にすれば
神々の代理戦争=兄弟喧嘩と取れなくもない気がする。
ただ何故久瀬がそこまで知ってんねんという疑問が残るが。
それ以前にウィツ自身が出張ってる時点で最早代理戦争じゃないし(藁
392名無しさんだよもん:03/04/09 15:28 ID:pRKCl8wR
そんなことはどうでもいいから早く終わらせよう
393名無しさんだよもん:03/04/09 17:38 ID:z/32NyYe
うーん、いきなりあんな象徴的なこと言われてもなぁ……。

どうすればいいんだ。
394名無しさんだよもん:03/04/09 17:42 ID:8+kkuCqd
短くすればよいと言うものではないという意見が中盤に出てましたが、
長くするとほぼ間違いなく色々問題が起こりますな。
395名無しさんだよもん:03/04/09 22:04 ID:N/elS8qz
誰でも続きが書きやすいのなら長くてもいいんだろうが……

正直、序盤こそSS書いていたものの、今は事態が把握しきれなくて無理
396名無しさんだよもん:03/04/09 22:15 ID:FF/JAkUU
やはり前スレで終わっとくべきだったか……
397名無しさんだよもん:03/04/09 22:20 ID:nl07hqfN
「サテライトォォォォ……ッ、キャノン!」
 久瀬が最終兵器の使用を宣言すると同時に、コクピット中の全ての赤色蛍光灯がけたたましく鳴り響き、全てのモニタにはALERTの文字を表示する。
 環境が『乗員に致命的な損傷を与えかねない』レヴェルまで達した。
「づああああああ……っ!!!」
「きゃあああっ!!!!」
 指先から四肢がバラバラになるような感覚が久瀬とサクヤを襲う。
 
 しかし、同時に……
「さて、虚仮威しはそろそろ終わりにしてもらおうか。これでも私たちにはやらなければならないことがまだまだあるのだからな。
 茶番はそろそろ終わりにしてもらう。……行け、空蝉」
「グオオオオオオオ…………オオオオオ……ッ!!!!」
 ディーは一歩も動くことすらせず、静かにウィツへと命令を下した。
 受けたウィツはその巨体を揺さぶり、一歩一歩、佐祐理たちの元へと近づく。
「……クッ……!?」
 激痛と漏れ出る失血で徐々に意識が掠れてくる佐祐理。だが、ここで倒れるわけにはいかない。
 ここで倒れたら全てが終わってしまう。以後の全てを賭してでも、ここは戦わなければならない。

「……佐祐理さん」
「え?」
 そんな中、舞に支えられている祐一が佐祐理に囁いた。
「まだ魔力は残っているかい?」
「え? は……はい。多少……なら」
「……ならばいい。今すぐ、俺たちを結界で包み込んでくれ」
「……結界、ですか?」
 あの巨人の攻撃は防げませんが……と繋ごうとする佐祐理の言葉を遮り、祐一は続ける。
「久瀬の切り札が、来る」

 キンッ!
 
 同時に、天空彼方で一つの光が瞬いた。
「……急いでくれ」
「は、はいっ! えーいっ! まじかる☆シールドッ!」
398名無しさんだよもん:03/04/09 22:21 ID:nl07hqfN
 残された右腕をかざし、薄い防護壁を構築する佐祐理。だが、先ほどまでと比べればその強度は比べるべくもない。
「……それが最後の足掻きか? ……ならばいい、その頼みのシールドごと貫かれ……死ぬがいい。殺れ、空蝉よ」
「ウオオオオオ…………………!」
 再度ウィツァルネミテアが光を集める。
 刹那、
 
 ドッ…………………ゴォォォォォォ………………………………………オオオオオ!!!!
 
 天空から降り注いだ輝く光柱がウィツァルネミテア・ディー・佐祐理たちを等しく飲み込んだ。
「なんだ……と!? 衛星兵器……!!?」
 光に飲み込まれたディーが驚愕の声を上げる。
「フハハハ……間に合ったようだね」
 全てが光に押しつぶされる中、久瀬の不敵な笑い声のみが響いた。
「衛星軌道上から直接照射された巨大レーザー……さしもの神様方も、さて、耐えきれるかな?」
「キき貴様……! 死ぬ気か!?」
「死ぬ気? とんでもない……。そのために僕らには仲間がいる。僕を助けてくれる、仲間達がね。だが君らは違う。君らにはもう君らしかいない……。
 君らが倒れ、僕らの仲間が一人でも立っていれば僕らの勝利だ……違うかい?」
「お……の……れ……!」

 そして、その声すらも圧倒的な光に押しつぶされた。
 
 
「……う……ッ……?」
 どれほどの時間が経ったのか。あるいは、ほとんど経っていないのか。
 目を覚ました佐祐理が見たものは……
 
A ボロボロの状態で立っているウィツ&ディー。
B 観鈴。
C 大破した久瀬機。
D ほとんど無傷のディーたち。
399名無しさんだよもん:03/04/09 22:21 ID:nl07hqfN
各人の持ち寄った設定が独自設定として絡まり合い、よくわからないことになってるからなぁ。
自分で書いといてなんだが、次にどうなるのか全く予想がつかない。
400名無しさんだよもん:03/04/09 22:23 ID:FF/JAkUU
401名無しさんだよもん:03/04/09 23:06 ID:nl07hqfN
「……久瀬、さん?」
 そこにあったのは、内部機械をまるで人の内臓のごとくにまき散らし、地に倒れる久瀬機。
 流れ出るオイルを血にたとえると、それはまさに戦死した兵のようだ。
「……久瀬さん!?」
 慌てて駆け寄り、瓦礫と化したパーツをかき分け、久瀬と、サクヤを探す。
「久瀬さんっ!? 久瀬さん!? 久瀬さん! サクヤさん!?」
 左腕からは血がだだ漏れ、右腕は壊れた鉄片で切り裂かれるがそんなことを気にしている場合ではない。
 探す、探す。ただ、探す。自分の仲間の姿……を……
 
「く……ぜ……さん……?」
 そして、発見した。胴体部中央で、折り重なるように気を失っている久瀬とサクヤを。
「久瀬さんッ!」
 久瀬が、サクヤの上に覆い被さるように倒れている。従って佐祐理はまず、久瀬を抱き上げたのだが……
「……え?」
 冷たかった。
 固かった。
 生命が消えていた。
 死んでいた。
「……久瀬、さん……?」
 抱き上げてみてわかったのだが、どこかの部品の一部と思われる長いパイプが一本、久瀬の背中から腹部までを貫いていた。おそらくはこれが致命傷だったのだろう。
「そん、な…………」
 しかし、久瀬とサクヤの手はしっかと繋がっていた。何者もその絆は断ち切れないであろうほど、強く。
「……え?」
 その繋がった腕をつたい、サクヤの手に触れた佐祐理が怪訝な反応を示した。
「あたた……かい?」
 久瀬には悪いが彼の体はその場に横たえ、すぐにサクヤを助け起こす。
「……生きてる!」
 生きていた。サクヤは生きていた。気こそ失い、体の各所には細かい傷がついているが、確実に彼女の心臓は鼓動を打ち、胸は静かに呼吸を示す上下動を繰り返していた。
「久瀬さん……」
 そこで佐祐理は気付いた。死したにもかかわらず、久瀬の表情が笑みであることを。
 おそらく、彼は助けたのだろう。最期の瞬間、彼らの間に何があったのかはわからない。だが、彼はその身を挺して、サクヤを助けたのであろう。
 しかし……
402名無しさんだよもん:03/04/09 23:07 ID:nl07hqfN
「ぬぅ……ああ……ぬあああああああああっっっっっっっ!!!!!!!」
「!?」
 前方から、全てを闇に引きずり込むような凶悪な叫び声が聞こえた。
「はぁ、はぁ、はぁ……。まさか、ほとんど自爆と変わらぬ戦法を取るとはな……。お陰で中枢部隊が壊滅させられた。おのれ、舐めた真似を……」
「な、何という……」
 見れば、ディーとウィツが瓦礫の中から起きあがる姿だった。確かに2人とも、体の各所にそれなりのダメージ痕は見られるが、まだまだ致命傷にはほど遠い。
「だが、残念であったな……。あの程度では、我らを封じることなど出来はしない……。さぁ、これでわかっただろう。お前たちに勝ち目などないのだ……。
 大人しく、ここで、死ぬがいい……!」
 再度ディーが腕を振りかざし、見えない刃が佐祐理に……
 
 ズバッ!
 
 ……だが、痛みはない。
 思わず目をつむった佐祐理だったが、いくら経ってもその体に痛みも、衝撃を伝わってこなかった。
 ゆっくりと目を開く……
「……ゆ、祐一さん!?」
 ……そこには、2人の間に割って入り、肩口から片腕を持って行かれた祐一が仁王立ちの姿勢で佐祐理を庇っていた。
 静かに言葉を紡ぐ。
「……退け。退くんだ佐祐理さん……。ここはいったん、退くんだ……」
「え……? な、何を、何を言ってるんですか祐一さん!? 久瀬さんが、久瀬さんが死んでしまったんですよ!? ここで逃げれるわけがないじゃないですか!?」
「いや……違う……逃げるんじゃない……。退くんだ……いったん陣まで戻り、ミコトを……ミコトを、目覚めさせろ……」
「……ミコトさん?」
「ウィツァルネミテアが覚醒した以上……彼女も……もうすぐ……目覚めるはずだ……。彼女が……俺たちに残された……切り札……いや、奥の手……。一刻も早く彼女を目覚めさせ……チッ!」
 だが、祐一の言葉はそこまでで遮られた。ディーの第二弾が発射されたのだ。
「おのれ死に損ないが。やはり最初の時に殺しておくべきだったか」
「フフフ、お前には感謝しているよ。延々と長い説教を聞かされたお陰で回復する時間がもらえたからな」
「ほざけ、その様で何を言う」
 残った腕に握られた拳銃と、ディーの力がぶつかり合う。
403名無しさんだよもん:03/04/09 23:08 ID:nl07hqfN
「行け……行くんだ……早く、行け! ここは俺が抑える……。サクヤと、舞を連れ……一刻も早く、ミコトの元へ!」
 どんっ、と祐一に突き飛ばされ、佐祐理は一歩引き下がった。
 ……そして、一つ大きく息を吐き、現状をもう一度自分の中で確認すると……踵を返す。
「わかりました祐一さん! 待っててください! 私、帰ってきますから! 絶対祐一さんを迎えに帰ってきますから! だから、祐一さんも、次に会う時笑顔で私を迎えてください!」
 祐一はゆっくりとふり返ると、微笑をたたえたままで
「ああ、約束しよう」
 と嘘を言った。
「舞っ! 行くよ!」
 サクヤを抱えたまま、佐祐理は舞を呼ぶ。

 ……舞は
 
A 首を横に振り、祐一の元に残ると言った。
B 言うことに従い佐祐理についていった。
404名無しさんだよもん:03/04/09 23:10 ID:1/OE8IeB
Aかな……
405名無しさんだよもん:03/04/10 00:11 ID:dO9y2egp
「私は……ここに残る。」
言うと、舞いは剣を構え、祐一の隣へと歩み寄った。
「ダメだ、舞……佐祐理さんと一緒に……」
ズタボロの祐一の言葉に、しかし、彼女は首を横に振った。
「嫌。ここが、祐一の傍が、私の居場所。たとえそれが……地獄の果てだろうと。」
その瞳には、僅かの迷いもなかった。
「舞……駄目ッ!」
そう言って手を伸ばした佐祐理のすぐ手前を……真空波のようなものが疾走していく。
大地が割れ、底が見えない程深い亀裂が、そこに生じていた。
「いつまでお喋りをしている。ニエはニエらしく、おとなしく殺られるのだな。」
ディーの抑揚の無い声が木霊する。
「行って!佐祐理!……早く!久瀬の死をムダにしないで!」
今まで聞いた事のない大声で、舞が叫ぶ。
「それに、私は死ぬ為に残るんじゃない。佐祐理と、祐一と……皆と一緒に生き残る為に、
ここに、残る。」
そう言って、舞は……笑ってみせた。
長年のつきあいの佐祐理ですら見た事のない、爽やかな顔で。
「舞……ごめ……うぐっ、うぅ……」
こみあげてくる涙で、言葉にならない。それでも、何とか精一杯の笑顔を作って、
佐祐理は、舞に答える。
「すぐに戻って来るから、負けてたら承知しませんからねーっ!」
そう言い残し、佐祐理はサクヤをおぶって駆け出した。
涙でぐしゃぐしゃになった顔を、見られないように。
406名無しさんだよもん:03/04/10 00:13 ID:dO9y2egp
「これは……」
先程国崎達と別れた所まで戻って来たが、辺りは死体の山。
オボロとか言った敵将も、傍に無惨な屍を晒している。
「国崎さん!」
仲間の姿を見つけ、駆け寄る佐祐理。
「よぉ……こっちは何とか……って、その腕!どうした!それに久瀬や舞は!?」
「話している時間はありません……早く労働8号まで!彼女を目覚めさせないと……」
「急ぎみてぇだな……他の連中もそこまで戻ってるはずだ、ちょっと失礼するぜ!」
ひょい、と佐祐理をサクヤごと担ぐ国崎。
「切断された腕、持ってるのか。聖なら何とかしてくれるかもな…とにかく、行くぞ!」
疲れた身体に鞭打ち、駆け出す国崎。
その時、彼の持つ人形が僅かに輝いたのだが……2人には、気付く余裕は無かった。

「見えた!おい、着いたぞ!」
国崎の声に、佐祐理は顔をあげる。
もう見慣れたドリル特急が、すぐそこまで近づいている。
と、その前に、何かがいるのが見えた。
「あれは……」

A:聖がメス片手に負傷者を治療中
B:ムツミ化した観鈴と仲間達が交戦中
C:カミュと高槻が見張り中
407名無しさんだよもん:03/04/10 00:14 ID:sUgrfOnC
408名無しさんだよもん:03/04/10 01:06 ID:bskmlNjZ
「みっ…観鈴!?」
往人の目に映ったのは観鈴の姿だった。
だが尋常な様子ではない。
黄金色の髪は冷たい白銀に染まり
透き通った碧眼は血の様に紅い深紅に染まり
漆黒の翼を背中から生やしていた。さながら堕天使の様に。

「往人君!!佐祐理!無事だったの!」
「郁未ッ!観鈴は…観鈴はどうしちまったんだ!?」
「わからない…突然あんな姿になって私達を襲ったわ」
「郁未さん、ミコトさんは何処に…」
「ミコトなら労働八号内の倉庫に安置されているわ…って佐祐理!その腕――」
「あははーっ、佐祐理は大丈夫ですよ、ほら…ちゃんと千切れた腕も持ってますし後で聖さんに直してもらいますから」
佐祐理は郁未に千切れた左腕を見せる。
「うげっ…佐祐理ぃ〜間近で見せないでよ…」
「郁未さん、佐祐理はミコトさんに会いに行きます。サクヤさんをお願いします」
「OK、任されたわ」
「俺は…」

往人選択
A 佐祐理と一緒に行く
B 観鈴の説得を試みる
409名無しさんだよもん:03/04/10 01:10 ID:wkyG62vM
A
410名無しさんだよもん:03/04/10 17:22 ID:59+p/n3g
「……俺も行こう。観鈴に何があったかはわからないが、とにかく今はミコトが最優先だ。郁未、観鈴を頼むぞ」
「わかったわ。任されなさい!」
「それじゃあ急ぎますよ! 時間がありません!」

 懐かしの労働八号のドアを蹴破るように開き、中になだれ込む佐祐理と国崎。
「ミコトはどこだ!?」
「医務室です!」
 見た目以上に内部は広い労働八号。大人数……とまではいかないが、中人数がしばらく生活するのに必要な設備は一通り揃っている。
 さすがは高槻。性格は悪いが腕はいい。
 むろん、医療設備も整っている。詰めているのは当然……
「おお倉田君に国崎君か。どうだ戦況は……って!?」
「時間がありません聖さん! これをお願いします!」
 投げつけるように自分の腕と気絶したサクヤをを聖に手渡す。
「……これはまた派手だったみたいだな」
「ミコトは!? ミコトはどこですか!?」
「奥に安置してあるが……」
「お借りしますッ!」
411名無しさんだよもん:03/04/10 17:22 ID:59+p/n3g
 床に転がる傷病兵たちをまたぎ、奥の部屋へと駆け込む佐祐理たち。
 そこで見たものは……
「ミコトさんっ!」
 カプセルから出され、小さなベッドの上に横たえてあるミコトの姿だった。
「起きてくださいっ! 起きてください! 起きてくださいミコトさん!」
「ウ……ウ……ン……」
「おおっ、反応があった」
 揺さぶってみると、僅かな反応が示される。
「起きて起きて起きてくださいっ! 時間が、時間がないんですっ! もうあなただけが頼りなんですっ! 早く起きてください!」
「ウ……ウウ……ンン……」
 しかし反応はあるが、なかなか目を覚ましてくれない。
 仕方がない、ここは
 
A ひっぱたく
B 鼻にコショウをを流し込む
C このまま連れていく
D 国崎に任せてみる
412名無しさんだよもん:03/04/10 17:44 ID:07uBa7Mn
D
413名無しさんだよもん:03/04/10 18:34 ID:CKKurfw9
今更だけど>>386のEのトロコイダルプラズナーって何?
これだけ知らないしぐぐっても見つからんかった
414名無しさんだよもん:03/04/10 18:50 ID:GnJ7CKBr
俺は嫌ssスレの山田さんの技かと思ったけど…モトネタあるのかな?
415名無しさんだよもん:03/04/11 05:34 ID:I0a9I8Rw
「ああもうこのお嬢さんは、全然起きませんッ! 今がどういう時がわかってらっしゃるんでしょうか!?」
 イラついた佐祐理はミコトの両肩を掴み、思いっきり揺さぶる。
「ほぉらっ! 起きて! 起きてくださいミコトさん! 今は寝てる場合じゃないんですよっ!」
「待て待て落ち着け、佐祐理」
 そんな様子の佐祐理を国崎は静かに諫める。
「無茶やったって仕方がないだろ。ミコトを目覚めさせる方法は俺が知っている。俺に任せろ」
 佐祐理をよこに追いやり、国崎がミコトの前に立った。
「……どうなさるおつもりですか?」
「うむ、それはな……」
 などと言いながら、国崎がミコトに手をさしのべると
 
 はっし。
 
 ……とその手をつかまれた。
 つかんでいるのは、ミコトの手。
「……へ?」
 思わず唖然としてしまう佐祐理。
「……おはようございマス」
 ……丁寧に挨拶してくれるミコト。
「あ、ああ、おはよう」
「お、おはようございます」
 現状も忘れ、やはり丁寧に挨拶を返してしまう2人。

「……って、こんなことしてる場合じゃありませんでしたっ! ミコトさんミコトさん! 実は今ですね……!」
「わかっていマス。お父様がお目覚めになったのデスネ」
「……お父様?」
「詳しく説明している暇はありマセン。ワタシを、案内してくださいマスカ?」
 2人は、全く同じで首を縦に振った。
 
「ああ待ちたまえ倉田君」
 ミコトを国崎が抱きかかえ、八号を出ようとしたところで聖に呼び止められた。
「なんですか聖さん!? 今はすっげぇ忙しいんです! 急がないと、祐一さんと舞が……!」
416名無しさんだよもん:03/04/11 05:35 ID:I0a9I8Rw
「落ち着きたまえ。君の持ってきた君の左腕のことだよ」
「それがどうかしたんですか!?」
「君が望むのならば、今この場で再接合手術を行うことも可能だ。ただ全力でやってもそれなりの時間はかかる。どうするかね」
 そんなのは、答えは決まっていた。
「ありがたいですが、今は……」
「済ましておけ。佐祐理」
「え?」
 だが、国崎の口をついで出たのは意外な言葉だった。
「国崎さん!?」
「聖、手術とは具体的にはどのくらいかかる?」
「なに、切断面自体は綺麗なものだ。10分かそこらもあれば終わる」
「5分でやれ」
「やれやれ、人使いが荒いな。わかった、善処しよう」
 続いて佐祐理の目を覗き込み、
「……この先、何が起こるかわからない。その時、お前が左腕が無いせいで戦えないとなったら取り返しの付かない事態になる可能性もある。お前は俺たちの指揮官なのだからな。
 可能な限りの手は尽くしてくれ。向こうへは俺が先に行っている」
「けど……! このままじゃ、祐一さんたちが……!」
「いいか。俺たちに必要なのは勝利だ。俺たちは勝たねばならない。そのためならば俺たちはいくらでもこの命を投げ出そう。だが、お前は。お前だけは倒れてはならない」
 国崎は一気にまくしたてる。
「そんな……! 佐祐理だって……!」
「お前が歩んだ道とはそういう道だ。お前は俺たちに行くべき道を指し示す。そんなお前が倒れたらまた俺たちは迷ってしまう。俺たちはどうなろうとも、お前は残された者たちを導かねばならない。
 お前は死ねない。お前は生きろ。お前は生きなければならない。……さらばだ。先に行ってる! なるべく早く来てくれよ!」
 捨て台詞のように言葉を残すと、国崎は八号を飛び出し、戦場へと走っていった。
「国崎さん!!」
 身を乗り出した佐祐理の言葉も、彼の足を止めることはできない。
「さてどうする倉田君。先ほどの君の言葉を借りれば、時間はないのだ」
 そんな佐祐理の背中に、聖はあくまで冷静に言い放つ。
「隻腕で国崎君を追うか、癒してから戦場に赴くか。さあ選びたまえ」

A すぐに国崎を追う。
B 腕の治療を済ませてから。
417名無しさんだよもん:03/04/11 06:38 ID:SWxnR/yR
B
418名無しさんだよもん:03/04/11 20:07 ID:YPML1nxv
 たっぷり沈黙すること10秒弱。悩むにしても、使ってられる時間はあまりに少なかった。
「…………はぁ」
 佐祐理は大きく息を吐くと、魔力で無理矢理出血を止めているだけの左腕を聖に差し出す。
「お願いします。3分でやってください」
「……やれやれ、どうしてこうして私の回りの人間というのはこう人使いが荒いのだろうね」
 などと愚痴りつつも、聖は一本の針と糸を取り出しながら、奥の椅子を顎で示した。
「座りたまえ。少々手荒にいく」

 一つの台を間に挟み、佐祐理と聖が椅子に座った状態で向かい合う。
「乗せたまえ」
 聖の言うことに従い、佐祐理は短くなった左腕を台の上に置いた。すでに聖の左手には拾ってきた腕が用意されている。
「魔力を解いてくれ。縫合ができん」
「はい」
 言われたとおり、傷口を覆う魔力のヴェールを解いた。瞬間、水道管が弾けるように血が吹き出る。
「ふむ、これはまた派手にやらかしたな」
 聖がクンッと何か空中で腕を交差させる仕草をすると、腕の傷口やや上部の部分がキュッと絞められ、一時的に出血が弱まった。
 おそらく、糸で縛ったのだろう。
「では、行くぞ」
 空中で何かが煌めいた。次の瞬間、聖の右腕は目にも止まらぬ速度で傷口部分を暴れ回り、ちぎれた筋肉、腱、血管、神経、骨を一本一本糸で繋ぎ合わせていく。
「痛くないかね?」
「滅茶苦茶痛いです」
「我慢したまえ」
「我慢してます」
「よろしい」
 神業的術式を行っているに関わらず、平然と2人は会話を交わす。もっとも、聖の目は何かに取り憑かれたかのように縫合部を凝視しているのだが。
「こうやってただ黙っているのも暇だな。倉田君、何か適当は話をしてくれ。君のことでも、友人のことでも、先ほどまで君が見てきた光景でもいい。気の一つも紛れるだろう」
「話……ですか」
「そうだ。何があったかはわからないが、話せば多少は楽になるかもしれんぞ? これでも私は君より年長者だ。それなりの人生も送っている。ひょっとすると忠告の一つもできるかもしれん。
 話すのはタダだ。それで何か得ることができれば……めっけものだろう?」
「………………」
419名無しさんだよもん:03/04/11 20:08 ID:YPML1nxv
A 久瀬が戦死したことを話す。
B 祐一たちが自分を行かせるために残ったことを話す。
C ハクオロの正体が橘敬介であったことを話す。
D 特に何も話さない。
420名無しさんだよもん:03/04/11 20:29 ID:5XUmOxlv
Aかな。
421名無しさんだよもん:03/04/11 20:29 ID:Lw5GDDqb
c
422名無しさんだよもん:03/04/12 01:35 ID:sNSjmYvz
「………」
ポタッ、ポタッ……
佐祐理の頬を、涙が伝ってゆく。
「どうした?それ程痛むか?麻酔もしてな……」
「いいえ、違います……違うんです。久瀬さんが、久瀬さんが……」
「逝った、か。」
「はい。」
力なく、佐祐理は頷いた。
「佐祐理は、信じていました。いつの日か、サクヤさんと久瀬さん、
2人の種を超えた愛情が戦いを終わらせる平和の使者になってくれる事を。
それなのに……」
「甘いな。」
聖の冷たい言葉に、佐祐理はキッと聖を睨む。
「言わなかったか?この戦いは種の生き残りを賭けたものだと。
どちらかが息絶えるまで、終わりはしない。互いの殲滅以外、道はないのだ。
高槻とカミュ……あの2人にしたところで待っているのは悲劇だけだ。」
「そんな……ッ!」
だが、佐祐理の脳裏に、ディーの放った言葉が掠める。
『僅かながら我等の血を引いているとはいえ……』
「それは違います!敵将が佐祐理に言いました。祐一さんが人間とうたわれのハーフの末裔だと。
分かり合えるはずなんですよ!人間とうたわれは!」
聖の眉が、僅かに動いた。
「水瀬の血……そういう事だったか。」
「ですからッ!」
「とはいえ、今の事態に変わりは無い。奴らを止めなければ、多くの人が死ぬ。
何度も言うが、これは戦争なんだ。甘い考えは捨てる事だな。
……もっとも、その甘さのおかげで君の元に多くの仲間が集ったわけだが。
無論、私もな。」
そう言って聖はにやりと笑った。
423名無しさんだよもん:03/04/12 01:35 ID:sNSjmYvz
ガシャーン!
不意に、前方車両から響く破壊音。
と同時に、医務室に郁未が駆け込んで来た。
見るとあちこち怪我をしている。
「まだなの佐祐理!観鈴、車内に入りこんで来たわよ!
今は良祐と葉子さん、来栖川のお嬢様方とHMXで何とか食い止めているけど……
あの娘の能力、半端じゃないわ!あと数分、持ちこたえられるかどうか……」
「美凪さんとみちるさん…あとカミュさんと高槻さんは?」
「遠野姉妹は万が一考えて国崎君と一緒に行ってもらった!
高槻達は斥候に出ているはずよ!」
「……全く、気絶してる者もいるから静かにしたまえ……っと、これでいいはずだ。
動かせるか?」
どうやら接合は終わったらしい。
「え〜っと……」
おもむろに、指を動かしてみる。
「あははー、ちょっとぎこちないけど大丈夫みたいです。」
言って、佐祐理は左手でVサインをつくってみせた。
「どうするの、佐祐理!」
横で郁未が急かす。

A:見つからずに戻るのは困難、先に観鈴を黙らせる
B:郁未達に囮になってもらってその隙に全速で国崎に合流
C:逆に見つかり観鈴が襲いかかって来た
424名無しさんだよもん:03/04/12 01:55 ID:5gABuPK8

囮が全滅すれば少しは目が覚めるだろ(w
425名無しさんだよもん:03/04/12 02:40 ID:BdtdFYo7
「……郁未さん」
 郁未の両目を見据えたまま、佐祐理は口を開いた。
「……私は、これから国崎さんとミコトさんと合流しに行きます。ですが……観鈴さんが容易く通してくれるはずがありません。ですから……」
「私たちに囮になれ、と?」
「……そうです」
 言葉の続きを郁未は察してくれた。
「つまり、私たちだけでアレの相手をしろ、と。佐祐理を行かせるためだけに、私たちに死ね、と」
「……結果的にはそうなる可能性が非常に高いです。ですから、もし郁未さんが……」
「おおっと、そこまで」
「んぐっ!?」
 不意に郁未が人差し指を佐祐理の唇にあて、言葉を遮った。
「言ったでしょう? 私たちはあなたの為にここまで来て、あなたの為に命を張って戦ってるのよ。ここに来てイモ退いたら、先に逝った連中に三途の川でリンチに合うわ。
 あなたを行かせるためにこの命を生かせるのなら、返って本望。存分に命令しなさい。そして、使い潰しなさい」
 にやっと唇の端を歪ませた。
 そして、
「私たちの屍を越えて……往きなさい! 佐祐理!」
 ドンと佐祐理を列車のドアから突き飛ばすとそのまま扉を閉め、鍵を掛ける。
「郁未さん……? 郁未さん! 郁未さんッ!?」
 外からドンドンと扉が叩かれる。だが、郁未は言い放つ。
「未練がましいわよ佐祐理っ! 往人君も言ったでしょう? あなたは死ぬわけにはいかないのよ! 往きなさい! 往って勝ってきなさい!
 勝利こそが散っていった子達の最大の供養になるのよ!」
「いくみ……さん……」
 佐祐理は悲しそうな呟きを最後に、叩くのを止めた。
 そして足音が遠ざかる音が聞こえてきた。……どうやら、行ったようだ。
426名無しさんだよもん:03/04/12 02:41 ID:BdtdFYo7
「……ふう」
 そこまで済ませると、郁未は大きなため息を吐く。
「ふむ、かなり疲労がたまっているようだね天沢君。栄養剤でも一本打っとくかね?」
 様子を見ていた聖が、冗談半分に注射器を取り出した。
「ジョーダン。私、そういうのには頼らないタチなの。それより先生、あなたは逃げなくていいの? もうすぐここに来るわよ? 変貌観鈴」
「ふむ、非常に興味があるね。一体神尾君に何が起きたのか。思わず知的好奇心がくすぐられるよ」
 やや残念そうに注射器をしまい、代わりに数本のメスを構えながら呟く。
「第一ここには患者がいる。私を頼りにしている患者達が、ね。彼らを見捨てるわけにもいくまい」
「……死ぬわよ」
「ふむ、死ぬ、か。天沢君、君は私を誰だと思っているのだね? 私は医者だよ。世界で処刑人と並んで死を身近とする生業を営んでいる。死など見慣れたものだ」
「……自分が死ぬのよ」
 聖と会話しているうちに、徐々に郁未の頬が緩んできた。
「ふむ、それは貴重な体験だ。自分が死ぬというのは一生に一度の大イベントだからな。せいぜい悔いのないように死にたいものだ」
 そしてはぁーと息を吐き、
「OKOK、よーくわかりました。あなたをいくら止めても無駄だってことがね。わかりました。それじゃ、行きましょうか。
 私たちの道を示す人たちのために。私たちの後を行く人たちのために。先に散っていった人たちのために。道を切り開きに、この命、使っちゃいましょうか」
 と笑いながら言った。
「ふむ、いい顔だ。断言してもいい。その表情を君が持っている限り、君は死なない。死ぬ寸前の人間というのはね、多少なりとも死相が現れるものなのだよ。
 今まで数百の生と死を隣り合わせで見ていた私が断言する。安心したまえ。君は、死なない。君は長生きする。自信を持ちたまえ」
「はいはいありがと。気休めでも嬉しいわ。けど、あんまダベってる暇もないからね……。行くわよ」
 郁未の瞳の色が変わり、同時に前方車両へと繋がる扉を蹴り開けた。
 
 そこに広がる光景は……
 
A 皆殺し完了。血の海の中に佇む観鈴。
B 絶好調戦闘中。暴れ狂う観鈴。
C ちょうど一人にトドメを刺し、返り血に染まる観鈴。
D むしろ向こうから突っ込んできた観鈴。
427名無しさんだよもん:03/04/12 02:47 ID:Z5TlBbyE
A逝っとくか
428名無しさんだよもん:03/04/12 21:36 ID:mfRRl7OC
『におい』と『熱気』。
 その両方が混ざったようなもの。それでいて全く別のようなもの。
 そんなものを伴った空気が、扉を蹴り開けた瞬間、郁未たちにまとわりついてきた。
「う……えっ! な、何コレ!?」
「……血だ」
「えっ?」
 聖の言葉に耳を傾けつつも、郁未の目は前方車両の内部を見据えていた。
 先ほどまで、そこには彼女の仲間たちが……
「……え?」
 ……全員、倒れていた。
 体中を自らの血で染め上げ、床は流れ出た各人の血で洗われ、壁中を飛び散った血が塗り替える。
 そんな光景が、広がっていた。
 そして、その中心に佇んでいるのは……。
「……遅かったね。こっちは全部終わったよ」
 観鈴……!
 いや、観鈴と言っていいものか……? 先ほどまでの、変貌しつつもまだ観鈴の面影を残したその様相とはもはや一線を画し、『彼女』は『別』の存在へと成り果てていた。
「あ、あなた……!?」
「弱かった。7年前のおばさんの方がよっぽど強かった」
 絶句する郁未。が、『彼女』の言葉に何か思うものがあったのか、聖は郁未とムツミの間に割って入り、問いを投げた。
「……7年前? となると君はもしや、『ムツミ』か?」
「……そう。よく知ってるね。おばさん」
 普段ならここで聖も怒るところだろうが、今はそれどころでない。
「……7年前、華音襲撃の際、女帝と交戦し、その後何処かへ消え失せたといううたわれ最強武将の一人でありうたわれの皇女、ムツミとは君のことか?」
「女帝?」
 小首をかしげるムツミ。
「……元華音司令、水瀬殿だ」
「ああ、あのおばさん。そういえばそんな名前だったっけ」
 聖と会話を交わす中でもムツミは一切の感情的反応は示さず、ただただ言葉を聞き、事実のみを受け答えする。
「……戦死したという噂も聞いていたが……そうか! 神尾君の中に潜んでいたのか!」
「うん。そう。さすがはお父様の憑代の実の娘。なじんだ。実になじんだ」
「……実の、娘だと……? 馬鹿な! 神尾君の父親は……!」
「……話しすぎたね」
429名無しさんだよもん:03/04/12 21:37 ID:mfRRl7OC
 ムツミはちょっと怪訝な表情を浮かべると、改めて剣を構えた。

「それじゃあ、死んでね。2人とも」

「チッ、来るわよ先生! どうする!?」
「くっ……!」

A 郁未の不可視の力で勝負!
B 聖の殺人医術で勝負!
C 車両を自爆させる。
D 撤退。
430名無しさんだよもん:03/04/12 21:39 ID:7UsbFeLH
A
431名無しさんだよもん:03/04/13 13:34 ID:uZGdOHT8
保守
432名無しさんだよもん:03/04/13 17:39 ID:qvW83meU
二人が対応を決めあぐねていた。と言ってもわずか1秒にも満たない時間だった。
しかし、それは大きな隙だった。
ムツミが二人のいる空間へ視点を合わせ、
バッ!!
二人は左右に跳ぶ。
そこにはムツミに力が直接エネルギーを叩き込んでいた。
「仕方ないわね。私が相手してあげるわ!」
郁未も同じ容量で、ムツミに不可視の力を叩き込むと、巨大な車両全体が震えるような衝撃が走る。
だが、ムツミはその力を真正面から受け止めて突進してくきた。
瞬く間に郁未を必殺の間合いに捕らえ、その首目掛けて剣を振るう。
「このっ!」
だが、郁未は歯を剥き出しにするほど食いしばり、クロスガードで受け止める。
腕が交差する点に不可視の力を集中させて力場を形成したのである。
「ふーん、凄いね」
「あっさり言ってくれるじゃない!人の芸当をっ……」
そして次に起きた事は

A ムツミが郁未に蹴りを入れた
B 郁未が命をかけた勝負に
C 聖がムツミに後ろから麻酔役を注射
D 観鈴の意識が戻った。
433名無しさんだよもん:03/04/13 18:02 ID:tyUmlHEz
Bで。
434名無しさんだよもん:03/04/13 18:27 ID:qvW83meU
「でもそんなんじゃ全然話にならないよ」
ムツミは剣を巨大化させ郁未を押していく。
(……くぅ。このままじゃ意識が……持たない!)
もう私は死ぬしかない。郁未はそう悟る。
(だったら、ただでやられるわけには行かないわね)
「っこのぉ!」
不可視の力でムツミを上方へ吹き飛ばす。
下からの攻撃には全く対応でなかったようで、そのまま天井に叩きつける事が出来た。
「先生、お願いがあるわ」
「ふむ、何かね?」
この状況でも聖はまったく表情を崩さない。
「これが終わったら治療お願いするわ」
「いいとも」
「手伝ってやろうの一言もないのかしら?」
郁未はにやっと笑う。
「どうも、手出しするなと言われてる気がしてな」
聖も同じ笑みを浮かべる。
「ありがとう。じゃ、行くわよ!」
そう言って郁未は両手に不可視の力を集中させる。己の生命力も力に換えて。
天井に張り付いたままだったムツミがすうっと降りて来る。
「結構強いんだね。お父様達と戦ってただけはあるね」
ムツミは全くダメージを受けた様子も無い。
「ふふっ、じゃあもう一度来なさい。全力でやってやるわ」
それに対するムツミの答えはなく、ただ飛び込んでくるのみだった。
郁未も真っ直ぐに飛び込み、両手の力をムツミへと向け――
435名無しさんだよもん:03/04/13 18:28 ID:qvW83meU
しかし、もうすでにムツミの剣が郁未の腹を貫いていた。
「ったく、痛いわねぇぇぇ!」
郁未は怯まずにその両手の指をムツミのこめかみに突き刺す。
「ああああああああ!!」
「掛かったわね! これがあたしの最後の技よ!っていうか呪文かしら!?」
そして、郁未の両手から全ての力が注ぎ込まれる。
「イヤ! やめてぇぇ!」
「死になさい! 化け物ぉぉぉ!!」
郁未の力が爆発する――

A なんとかムツミを撃退できた
B そこには郁未が横たわっていた
C つい勢いで車両全部消し飛んじゃった
D と思ったらムツミが気絶しちゃいました。
436名無しさんだよもん:03/04/13 18:43 ID:U1M3CnfD
Aが妥当かな。
437名無しさんだよもん:03/04/13 19:39 ID:5BH/RdMh
「メ・ガ・ン・テ!」
途端、光の奔流が二人を包み込み天井を突き破った。
一分ほど続いたその光が消えると、郁未が棒立ちしていた。
「あはは、逃げられたわ」
今にも崩れ落ちそうな郁未を聖が駆け寄って支える。
「上出来だった! 傷を見せてみろ」
「あはは、大丈夫よ。これくらいすぐ治るわよ」
「……大丈夫だ。すぐ治る」
「医者のそういう言葉って嘘って相場が決まってるのよ?」
「いや、輸血さえ出来れば助かるかもしれんのだが」
しかし、もう輸血パックは残っていなかった。元々治療するための施設は無いのだ。
「ははは、運が無いわね。あたし」

A と、その時高槻とカミュがやって来た。
B と、その時長森補給部隊がやって来た。
C 現実は非情である。郁未死亡。
438名無しさんだよもん:03/04/13 19:44 ID:ZO7Z4O2j
439名無しさんだよもん:03/04/13 20:20 ID:uU6y5V2w
「……目が、かすれてきたわね。年貢の納め時って奴かしら?」
 郁未が荒い息を吐きながら聖に話しかける。
「ふざけるな。私がみすみすお前を死なせると思うか?」
 腹部から止め処もなく流れる血液を必死で押さえる。だが、出血は止まらない。
「…寒い。寒いわ、先生。暖房、かかってる?」
 郁未の顔がどんどん青ざめて行く。出血は、止まらない。内蔵をズタズタにされている。手術するだけの体力は、もう郁未にはない。
「補給はまだかっ! 遅すぎる!」
「先生、もういいわ。もう…限界」
 ふっと、本当に力が抜けたように息を吐く郁未。
「なめるなっ! くそっ! 絶対に治してやるからなっ!」
 手術用具一式を取り出し、損傷部位を治療にかかろうとする。
「先生、いいわ。もう、疲れた」
 急速に落ちていく体温。
「ふざけるな。これから、私はお前を治す。3日間やりっぱなしでも大丈夫なぐらい完璧にな」
「…素敵ね。それは最高」
 にっこりと微笑んだ後、郁未は目を閉じる。
「トウカ、貴方やっぱり結構素敵だったわ……」
 もう、聖の声も聞こえない。耳元で何か叫んでいるようだけど、聞こえない。 
「高槻、頑張りなさい。……頑張りなさいよ」
 そして、郁未は、短い生涯に幕を下ろした。

「郁未は逝った」
 聖は呟く。
「ムツミを食い止めていた、良祐も逝き、葉子も逝ったか。来栖川姉妹は…どうなったかな」
 もはや、原形をとどめていない死体が多すぎて確認ができない。
「…嫌なものだな、医者と言うのは。最後まで残ってしまう」
 そして、聖は一粒の涙をこぼす。

A そのころ佐祐理は
B そのころ祐一と舞は
C そのころ最前線では
440名無しさんだよもん:03/04/13 20:24 ID:oniFcmHD
b
441437:03/04/13 21:13 ID:5BH/RdMh
うあー……しまった。
410に『医療設備も整っている』って書いてあるーーーー!

え、ええと……
やっぱり高槻たんはちょっとドジだったので幾許か設備に難があったとか
各自脳内保管お願いします
442名無しさんだよもん:03/04/13 21:25 ID:GAujrfzH
「ガァァァァァァァァァァァァ!」
 ウィツァルネミテアが咆哮をあげるとともに巨大な拳を繰り出す。内臓にまでダメージが及んでいた舞は、それを回避する術はなかった。
「ガッ…」
 握っていた剣もろとも、遥か後方に吹っ飛ばされる舞。
「舞っ!」
 こちらも体中ボロボロになった祐一が声をかける。
「余所見をする暇があるのか、半端モノよ」
 祐一の相手をしていたディーが、祐一めがけて刃を繰り出す。
「ヅッ!」
 軽く悲鳴を上げて、刃を回避する。
「舞…」
 もう立てる様子ではない。息をするたびに血を吐いている。
「その女も、よく持ったほうだ。後は貴様だけだ、半端モノよ」
 ウィツァルネミテアも、もはや舞に興味をなくしたように祐一に向かってくる。
「半端モノか…」
 自嘲気味に笑う。全くもって、その通りなのだが。
「そろそろ終わりだ。しつこすぎるカーテンコールは趣味じゃない」
 ディーが祐一に向かって、手を向ける。
「そうかな…まだアンコールがある」
443名無しさんだよもん:03/04/13 21:28 ID:GAujrfzH
 心の中で、覚悟を決める。もはや、自分は死ぬ。名雪、舞、佐祐理、秋子さん…。様々な人間が祐一の脳裏にめぐる。
「拘束制御術式第3号 第2号 第1号 解放」
 ドクン、と祐一の体が震える。
「第…零号解放」
 さらに大きく体が跳ねる。
「状況SSS『ウタワレ』発動による承認認識。拘束制御完全解除」
 祐一の体が、変形していく。顔が崩れ、体が崩れ、形容しがたくなりもはや「闇」そのものだ。
「…フン、半端モノが。人としての制御をはずし、我等側に来ようとしているのか」
 侮蔑するような笑みを浮かべ、ディーが呟く。
「もはや、貴様は永遠にその姿として生きていくしかない。所詮、半端モノは半端モノ。人をやめたところでうたわれにもなれない。『なんでもないもの』になるだけだと言うのに」
「…カマワナイサ」
 発音がおかしく、声も変わっており、何より何処で喋っているのか識別できない。
「サユリサンガクルマデ、アンタラヲオサエテオケバソレデイイ。コノスガタデイキテイクコトハナイダロウ」
 何処となく、笑っているような声だった。
「死は覚悟の上か…面白い。半端モノよ。力を見せてみろ」
 ウィツァルネミテアとディーは祐一に向かってつっこんでいく。闇がまた広がった。
(サユリサン、デキレバマダオレガヒトトシテノイシキガノコッテルウチニ…)
 闇が、形作られていく。
(キテクレルトウレシイカナ)
 闇が、獣となって二人に襲い掛かった。

A 戦闘開始
B 増援確認
C 視点変更(名前入力)
444名無しさんだよもん:03/04/13 21:29 ID:bYbzoITQ
Aで
445名無しさんだよもん:03/04/13 21:43 ID:PEz1r8dv
「オガアアアアアアアアアッッッッッッ!!!!!!」
 獣じみたその叫び声は、ウィツのものか、祐一のものか。
 定かではない。だがただ一つ確実なのは、2人の、いや、2匹『獣』がぶつかり合った、ということだ。
(元K.E.Y.空市直属研究員橘敬介……)
 そんな中でも、祐一の心の底に残された人としての『欠片』は自らに与えられた、経験と、南極で知り得た情報を反芻していた。
「ヌオオオオオオッッッッッッ!!!!!」
 闇の獣の腕が振るわれ、ウィツを打ち据える。だが、『オリジナル』と『ハーフ』の間には埋めようのない隔たりがあるのか、ウィツはほとんど怯まない。
「言ったろう。無駄だと」
 勝ち誇るかのようなディーの声。ウィツは改めて手に集束させた光を放つと、闇である祐一に向かい、放った。
「グゴオッ!?」
 過たず胴体を貫かれ、その場に膝を折る祐一。
「結局のところほとんど持たなかったな。『ナニモノ』でもない者など、所詮その程度だ」
「……ソウカナ」
 ……だが、祐一は何事もなかったかのように立ち上がる。
 大穴の空いていた胴体部分では、闇そのものが鼓動を打つように蠢き、その穴を修復していた。
「ほぅ、再生能力。悪くない速度だ。これは少し手間取るかもしれんな」
 少々嘆息めいた声を漏らすディー。が、未だその余裕は崩れない。
「空蝉よ。少し本気を見せてやれ。『オリジナル』の力を、半端物に教えてやれ」
(大神ウィツァルネミテアとの契約者……彼のそこにいかなる想いがあったのか、俺には窺い知ることはできない……)
「ヌオオオオオァァァァァァァァッッッッッ!!!!!」
 咆吼高らかに、ウィツが祐一へと迫る。
(そして……奴は……ハクオロと同一人物。俺の母さんを殺した男と、同一人物)
 一瞬だけ、祐一の瞳に輝きが戻った。
「ナメルナァァァァァァァァァ!!! ウタワレガドウシタ! ハンパガドウシタ! オレハ……アイザワユウイチダァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!」
(だがそんなことは関係ない……一度は自分で棄てかけたこの命。燃やし尽くそう……せめて、信じる人のために)
 そして今一度、一人と一匹はぶつかり合った。
 
A そこで舞が目を覚ました。
B ミコト&国崎一行到着。
C ムツミ到着。
D 高槻&カミュがこの場を発見。
446名無しさんだよもん:03/04/13 21:49 ID:G0QX8EFV
447名無しさんだよもん:03/04/14 19:05 ID:lWTYVk6N
「だ、大丈夫か川澄っ!?」
「舞さん!」
 そこに駆けつけたのは、斥候に出ていた高槻とカミュだった。
 血を吐きながら倒れている舞に駆け寄る。
「たか……ゲッ、ガハッ!」
 顔を上げ、2人の姿を見つけるがダメージはかなり深刻だ。
「ど、どうした? 何があった!? あの化け物『ども』はなんだ!?」
 すぐ近くで殴り合う2匹の獣を指さしながら叫ぶ。
「違う……化け物……じゃない。あれは……祐一……。祐一が……私たちのために……戦って……る……」
「ゆう、いち、さん? ……大神様と戦ってるあの子が……祐一さん……?」
 目の前の光景が信じられないとでも言うように、カミュが声を漏らす。
「知っているのかカミュ!?」
「あ……あのお方は……大神……解放者、ウィツァルネミテア様……けど、どうして……」
 呆然とし、半ば己を失っているカミュ。
 そんなカミュの前に、立ちはだかる人影が。
「ほう、カミュか」
「で……ディー!? あ、あれはどういうこと!?」
「その台詞はこちらのものだ。カミュよ、なぜお前は『そちら』にいる。なぜ『こちら』にいない。なぜ鍵の者と行動を共にしている」
「そ、それは……」
 口ごもるカミュ。『裏切り』という事実が今になって重くのし掛かってきた。
「フン、まあいい」
 だがディーはつまらなそうに吐き捨てると。
「どうせお前の存在価値はムツミの器としてのみ。新たな器が見つかった以上、すでにお前に用は無い」
 感情を殺した表情のまま、剣を振りかざす。
「死ね。器よ」

 そして

A 高槻が止めた
B 舞が割って入った
C そこに国崎&ミコト登場
D 一撃はカミュを切り裂いた。
448名無しさんだよもん:03/04/14 19:16 ID:dEV9Vd36
C
449名無しさんだよもん:03/04/15 11:36 ID:puL1sIbS
保守
450名無しさんだよもん:03/04/15 20:46 ID:FrX4VgMR
「カミュ!」
 高槻の叫びも虚しく、空を切る斬撃がカミュを切り裂こうという刹那……
「!」
「きゃ……!」
 ……だが、
「……来たのか」
 ディーの刃は、カミュの喉元ギリギリの位置で止まっていた。
 ゆっくりとディーが視線を上げる。その先には……
「はい、お久しぶりデス。……なんとお呼びするべきでショウカ?」
 凛とした瞳でディーを見据えるミコトの姿があった。
「好きに呼べ。ただ、私はかつて一つであった私とは違う」
 舞は初めて見た気がした。ディーの、そんな不機嫌そうな表情は。
「ハイ、ではそのお体の名前を使わせて頂きマス」
 ギリギリのところでその場に駆けつけた、ミコトと国崎。
「お止めくだサイ、ディーさん」
 平然と、きっぱりと、一分の迷いもなく言い切る。
 現状を見ただけで自身を失っている国崎とはえらい違いだ。
「ほう、止めろと言うか、ミコトよ」
「はい。お止めくだサイ」
 引きつるような笑みを浮かべ、ディーは言い切る。
「断る」
 こちらも一分の迷いは無い。
「やはりわかっていただけマセンカ」
「当然のことだ。お前とてわかっているだろう? 我等は負けるわけにはいかない、ということが」
「はい。よく存じておりマス。しかし、そこを承知でお頼みしマス」
「……本気か?」
「ハイ、本気デス」

 ディーは……
451誰か上手くまとめてくれ……:03/04/15 20:47 ID:FrX4VgMR
A ならば仕方が無い、とミコトすらその手にかけようとした。
B 引き続き説得続行。
C その時ウィツVS祐一戦に動きが。
D ばばんと登場佐祐理さん。
452名無しさんだよもん:03/04/15 20:55 ID:HdnMNyw4
Cで。
453名無しさんだよもん:03/04/15 22:45 ID:quijWzCD
ドオオォォン………!!!
突如ディーの後ろで轟音が鳴り響く。
「………勝負はついたか、空蝉よ………何!?」
ディーは確信していた、「祐一は勝てない」と。
だがディー達の目に映った光景はそうでは無かった。
祐一の一撃に貫かれたウィツァルネミテアは元の人の姿に戻って気絶していた。
そして祐一の体もボロボロと消え始めている。
「クク、クククク………どうだ、神様とやら。勝つ事は出来なかったが、相打ちまで持ち込んだぜ。」
そう言って嗤う祐一、しかしもう彼の姿は霧のようになり消滅しかかっている。
「ば、馬鹿な!!こんな事が……」
「どうやら今度こそ再生は出来ないようだ、これでサヨナラだ、佐祐理さん…最後に会えなくて残念だ。」
見る見る内に祐一の体は霧散していく。
(これでいい……これで。佐祐理さん、後は任せたよ。)
次第に意識が薄れていく。
(名雪……お前はこっちへ来るな…人として幸福に……母さん………これでやっと会エルナ………)
祐一は風になった。もうそこに姿は無かった。

A ミコトがディーの説得を続ける
B ディーが取り乱しハクオロの元へ駆け寄る
C 佐祐理が到着するが希望虚しく祐一は既に消滅
454名無しさんだよもん:03/04/15 22:46 ID:DhcWg1BH
C
さらばネ右→
455名無しさんだよもん:03/04/16 21:18 ID:PCU3NMtI
保守
456名無しさんだよもん:03/04/16 23:21 ID:aYrS79+4
 一陣の風が吹き、祐一『だったもの』をさらっていった。
 全ての闇は霧散し、後には塵一つ残らない。
 祐一は消えた。
 祐一は死んだ。
 呆気なく。
 
「……………………………………」
「お、おい……!」
 不意に、ミコトが歩を進める。
 国崎の静止も聞く気配は見せず、祐一が立っていた場所。そして、目の前にハクオロであり、ウィツァルネミテアであり、橘敬介が倒れるその場所へ、歩を進めた。
 そして膝を折り、傅く。
「……お疲れさまデシタ」
「…………………………」
 一つの祈りを胸に、あまりにありふれた、しかし非常に重い一言を、その場に残す。
 
 ……全ての時間が停止したような、その場所に。
「……舞っ! 国崎さんっ!」
 佐祐理が駆けつけた。左腕は完璧にくっついているようだ。
「……さ、ゆり?」
 その瞬間舞の時間が氷解したように彼女は動きだし、未だ固まっていた高槻の手をスルリと抜け、立ち上がった。
「舞……? 舞っ! だいじょ……!?」
 慌ててフラフラの親友を抱き留める佐祐理。が、その目を覗き込んだ時、彼女の言葉は止まった。
「………祐一が」
 そして舞は告げる。たった今起こった、事実を。
「祐一が、死んだ」

 ……そして、
 
A ディーとの決戦。
B ミコト覚醒。
C 橘目覚める。
D ムツミ到着。
457名無しさんだよもん:03/04/16 23:24 ID:MWsu5QcS
ここまで来たらさくさく行こう、A
458名無しさんだよもん:03/04/17 00:59 ID:SZIVJK2B
しかしまあ、選択スレ史上最も犠牲者が出てるな。
459名無しさんだよもん:03/04/17 01:00 ID:yxOdN0ec
――祐一さんが死んだ。

舞の言葉に私は愕然する。…いや、こうなる事はわかっていたはず、
それなのに…私は…。

「嘘…だよね…」
「………」
舞は答えない。
「嘘だよ…祐一さんが死んだなんて嘘だよっ!!」
祐一さんの死を認めない私がいる。

「佐祐理さン…彼の遺品デス」
ミコトさんの手には二つの銃が握られていた。祐一さん愛用の大型拳銃は主を失ったにも関わらず鈍い光沢を放っていた。
「佐祐理……」
「大丈夫、ちょっと取り乱しただけ、祐一さん…貴方の魂…佐祐理が受け取りました!」
その瞬間、銃が明るく輝いたような気がした。私を新たな主と認めたのだろうか。

――佐祐理さん、俺の銃大事に扱ってくれよ。
「祐一さん…」


「半端者にしてはよくやった方か…だが、その程度では我らを滅ぼすことは出来んぞ」
ディーが云う

「ディー…いえ大神ウィツァルネミテア、貴方を……滅ぼしますッ!!」

A 佐祐理の先制攻撃がディーに直撃
B のびていたハクオロ目覚める
C 突然、ムツミがディーに攻撃
D 往人の人形が輝きだした
460名無しさんだよもん:03/04/17 01:03 ID:xWilvtkv
B
461山崎渉:03/04/17 15:46 ID:POPg0HZN
(^^)
24.237.68.63 , 63-68-237-24.gci.net , ?
462名無しさんだよもん:03/04/17 22:30 ID:Dkokuko3
「な……あ……?」
「ん?」
 その時、ディーの背後に倒れていたハクオロが目を覚ました。
「ここは……? あれ? 僕は……」
 頭を押さえつつ、ノロノロと起きあがる。
「目覚めたか。我が空蝉……いや、橘敬介よ」
「あなたは……確か……?」
 佐祐理のことも無視し、ディーは憮然とした態度のまま橘に話しかける。
「使えぬ男だ。我が空蝉を身に宿しながら、みすみす半端者に打ち倒されるとは……」
「……………………………え?」
 訳がわからない、といった様子の橘。
「ふむ、戻ったばかりでまだ記憶がまどろんでいる状態か」
「あ? え? ええと……」
「忘れたとは言わせんぞ。貴様は十年前、我らと契約した」
 その橘の表情が徐々に青ざめていく。
「貴様の連れ添い。その復活と引き替えに、貴様は我らと契約した。空蝉が憑代となることを契約した」
「あ……あ……?」
「ようやく思い出してきたようだな」
 明らかにさっきとは違う様子で、自分の頭を抱え込む橘。
「敬介さんっ!」
「黙っていろ小娘! 今こいつは私と話をしている」
「クッ……」
 思わず声を掛けた佐祐理だが、ディーの一喝で黙りこくる。
「さて、それでは貴様は……」
「ま……待て! 待ってくれ!」
「……なんだ」
 振り絞るように、声を出す橘。
「そ、それじゃあ……まさか、水瀬さんを殺したのは……」
「……元華音司令水瀬か。そうだ。奴を殺したのはお前だ。お前がその手で、殺した」
「!!!!」
「ついでに言うと今しがた空蝉と相打ちになった相沢祐一。水瀬の息子。そいつを殺したのも、お前だ。お前がその手で、殺した」
「ツッ……………!? そ、そんな……!」
463名無しさんだよもん:03/04/17 22:30 ID:Dkokuko3
「今更何を恐れるか。お前は全て捨て去ったはずだ。10年前に、全てをな。お前は我らに全てを捧げることで、妻の復活を願った。その契約を忘れたわけではあるまい!」
「だ……だが!」
「くどいぞ橘敬介! 契約は絶対だ!」
「…………」

「……だが、空蝉は消えたがお前の仕事が終わったわけではない。これを持て」
 ディーは懐から一丁の拳銃を取り出すと、橘に投げ渡した。
「これは……? これ以上、僕に何をしろと……?」
「殺せ。倉田佐祐理を、殺せ。そうすれば全てが終わる。お前の仕事は全て完了し、契約も終わる。その時こそ、お前の妻が復活する時だ」
「………………」
「どうした? 何をためらう。我らの力は、貴様自信が体験し、わかっているはずだ。ウィツァルネミテアの力を持ってすれば、死した人間の一人蘇らせることなど造作もない。
 さあ、撃て、橘敬介。それが貴様の成すべきこと。我らの契約だ! 撃て。撃つのだ!」
「………………」

 カチャッ。
 
 ……橘は、無言のまま撃鉄を起こし、銃口を向けた。
 
A ディーに
B 佐祐理に
C 自分に
464名無しさんだよもん:03/04/17 22:35 ID:CFhgkMwb
C
465名無しさんだよもん:03/04/18 00:48 ID:3U5zvq9J
橘は唇を噛み締め、自分のこめかみに銃口を当て、引き金を引いた。

パスッ

脳漿を撒き散らし、崩れ落ちた。
突然の事態にディーも含め一同の動きが止まる。

その静寂を破り最初に動いたのは、

A 佐祐理
B 舞
C ムツミ
D ディー
466名無しさんだよもん:03/04/18 00:55 ID:btzQNQB5
ディーで。
467名無しさんだよもん:03/04/18 06:38 ID:7ArUfedY
>>466
苦笑
468名無しさんだよもん:03/04/18 18:22 ID:NNzLHYxb
「……はぁ」
 珍しく、ディーが彼にしては大きなため息を吐いた。
「まさかここまで使えぬとは。正直私の予想も遙かに超えていたな」
 頭を抱え、心底残念そうに呟く。
 その情けない姿が、逆に佐祐理の感情を高ぶらせる。
「……あなたは」
 怒気のこもった、しかし全く静かな声で、言葉を紡ぐ。
「……あなたは、人間を何だと思っているんですか……」
「人間だと?」
 ディーは顔を上げ、キョトンとした顔で答えた。
「人間がどうかしたのか?」
「……………あなたはッ!」
「ん?」
「……………あなたは……」
「何が言いたい」
 佐祐理は握りしめる。片手にステッキを、片手に祐一の遺した拳銃を。
「……………あなたは滅ぶべきですっ! あなたが、あなたがいたからみんな死んでしまったんですっ!」
 ダッと地を蹴り、ディーへと迫る。
「フン、何のことはない。要は勝ちたいのだろう。我を殺したいのだろう。ならば美辞麗句など並び立てず、最初から振るえばいいものを」
 呆れたように吐き捨てると細身の剣を取り出し、一撃を受け止めた。
「では方針転向だ。貴様を殺そう。貴様が死ねば、K.E.Y.など放っておいても瓦解する」
 高々と手を掲げ、光を凝縮させる。
「ムツミ、そこにいるな」
「はい、お父様」
 どこに潜んでいたのか。ディーが呼ぶと、最初からそこにいたかのように突然、ムツミが現れた。
「私はオンカミヤムカイへ飛ぶ。後は任せた。適当にあしらえ」
「わかりました。ご武運を」
「笑止。我が負けると思うか。……では倉田佐祐理よ、付き合ってもらうぞ。常世の入り口までな」
469名無しさんだよもん:03/04/18 18:22 ID:NNzLHYxb
 キッ!
 
 そして光が弾け、一際鋭い閃光が走った。
「きゃっ……!」
「お前が死ねば、全てが終わる。我が死ねば、全てが終わる」
 白い世界に包まれたまま、佐祐理はディーの声を聞く。
「なんともわかりやすい。戦争の終結には相応しい。殺し合いには相応しい」
 ただ、淡々と続ける。
「種の終わりに、相応しい」

 ……そして、次に目を開くと、そこは……
 
A 南極だった
B 写真で見た遺跡の中だった
C どこかの麦畑だった
D 果てのない空間
470名無しさんだよもん:03/04/18 19:27 ID:hmdOG1qr
B
471名無しさんだよもん:03/04/18 23:47 ID:XnGBgIDT
目を開けると見慣れない景色が映る。広大な地下空洞に私は佇んでいた。

「ようこそ、太古の夢跡オンカミヤムカイへ」
どこからともなくディーの声が聞こえる。
「…オンカミヤムカイ…?」
「ヒトは仮面の遺跡と呼んでいるがな」

仮面の遺跡…確か聖さんや高槻さん、そして…敬介さんが発掘に関わった場所。

「どこにいるんですかっ!姿を現しなさいっ!!」
「…そう焦らないで貰おうか。ほら…生者の匂いを嗅ぎ付けた亡者共がやって来たぞ」
「なっ…何…これ!?」
私が見たモノ――紅いスライム状の物体だった。不定形の躯を蠢かせるその姿はまさに彼岸の存在に相応しいモノだった。

「かつて…ヒトは神を拾った。そして彼らは神に願った」
「――永遠の命が欲しいと」
まさか…彼の言った事が本当ならばこのスライム達は…
「だから私は望みを叶えた。永遠に生き続ける躯を与えたのだよ…お前も欲しいか?痛みも苦しみも無い永遠の命を…」
ディーは優しげな声で語りかける。
「佐祐理は…」
「佐祐理は…人の形を捨ててまで永遠の命なんて欲しくありませんっ!!」
「だろうな…そんな事が判らぬ愚か者の哀れな末路がこのスライム達だ」
――コロシテクレ
――シナセテクレ
――ネムラセテクレ
――タスケテクレ
かつて人だった物の悲痛な怨嗟が響く。
472名無しさんだよもん:03/04/18 23:47 ID:XnGBgIDT
「…佐祐理は…あなた達を元の姿には戻せない……」
「でも……せめて…せめて安らかな眠りをあなた達に……」
私に彼らを救えるだろうか…
生きながらにして彼岸に逝ってしまった者達を。

私は…
A ステッキを構えた
B 銃を構えた
473名無しさんだよもん:03/04/19 00:09 ID:IrtDI1/e
Aで。
銃は最後の切り札にでも。
474名無しさんだよもん:03/04/19 10:48 ID:aU1C5MLY
さっ。
愛用のステッキを構え、その「人だったもの」に向き直った。
「皆さん……佐祐理が今、眠らせてあげますからね……」
自分を魔法障壁で覆い、魔力を高熱原体に変えて一点に集中する。
「ほう。我やこのオンカミヤムカイごと消し去るつもりか……」
そう、遺跡すら蒸発させるほどの「それ」を「彼ら」に向かって一気に解き放つ!
「まじかる☆スーパーノヴァ!」

A:スライムは蒸発したが遺跡は無傷
B:スライムは蒸発し遺跡も崩壊、眼前にあの「化石」だけがぽつんと。
C:スライムも遺跡も全くの無傷
475名無しさんだよもん:03/04/19 11:36 ID:vFB11K/6
ここまで来たらBで。
476伏線無視して終わらせてみる:03/04/19 15:26 ID:IErKStvu
 
 辺りは光に包まれた。その光は遠く離れた舞達の目にも映った。そして、佐祐理の魔法によって
遺跡とスライム達は跡形も無く吹き飛んだ。だが、ディーと化石はダメージらしいダメージは受けていなかった。
「ニンゲンよ、どうやらここまでのようだな」
「……」
 無言で立ちすくむ佐祐理。度重なるダメージと疲労でもはや立っているのが精一杯のように見えた。だが…
「…!何だこのプレッシャーは!?」
 全ての力を使い果たしたはずの佐祐理から不可思議な力が溢れ出していた。
「馬鹿な!?もはや全ての魔力を使い果たしたはずでは?私の知らない何かがあるというのか!?」
「あなたには判らないでしょうね。佐祐理の体を通して湧き上がるこの力を」
 ディーの目には佐祐理の背後に大勢の人影が浮かぶのが見えた。

『佐祐理さん…僕の力…あなたに託します!』
──久瀬が
『佐祐理…頑張りなさいよ。私が力を貸すんだから』
──郁美が
『ここで負けたら末代まで祟りますよ?』
──秋子さんが
『うちも力を貸すで。負けたら承知せえへんで!』
──晴子が
『佐祐理さん…奴に人の想いの力を見せてやれ!』
──そして、祐一が

「馬鹿な!この私が恐怖しているだと!この、動け!動けぇ!」
 ディーは自らを奮い立たせるもその力を前にして一歩も動けなかった。
「忌まわしき古の大神よ!地の底へと帰りなさい!!」
 佐祐理はオーラを纏い身動きの取れないディーに向かって一直線に向かっていった。
 そして、その右手に握られたステッキはディーの体を貫いた。
「ぐぉっ…そ…そんな…馬鹿…な…」
477伏線無視して終わらせてみる:03/04/19 15:26 ID:IErKStvu

「だが…ニンゲンよ…私は死なぬ…数十年の時を経て再び現世に…戻って…」
「あははー、そうはいきませんよ。あなたはここで佐祐理と未来永劫地の底に封印されるのですから」
 ディーの顔面が蒼白に変わる。
「ば、馬鹿!よせ、そんな事をして何になる!我が…我がいなければ──」
「この世界はさぞ平和になるでしょうね」
 佐祐理はディーの言葉を途中で遮る。
「さぁ、一緒に逝きましょう」
 二人を中心に巨大な魔方陣が形成され光を放つ。
「ま、待てお前の望みは何だ?あの男を蘇らす事か?何でも叶えてやるぞ」
「そうやって何人の人を騙してきたのですか?見苦しいですよ」
 魔方陣の輝きが増し始め二人の体は徐々に大地へと吸収され始める。
「オ…オノレェェエエェェ!!!!」
(舞…ごめんなさい…最後に…会いた…かっ……)
 そして光は頂点に達し地球中を照らす光の柱が立ち上った。そして、光が収まった後、其処に
残されていたのは一本のステッキだけであった。

A うたわれ戦争、完!エピローグへ
B まだだ!伏線が色々と残っているっ!
478名無しさんだよもん:03/04/19 16:45 ID:CCyxhuYC
B
ごめん
479名無しさんだよもん:03/04/19 16:46 ID:+I9qYtJX
Aで
480名無しさんだよもん:03/04/19 18:22 ID:Pyqq0GaP
で、まだ残ってる伏線って何があったっけ?
色々あって思いだし切れない…
481名無しさんだよもん:03/04/19 18:50 ID:bL/PCBlR
とりえずみすずちんだな。
482名無しさんだよもん:03/04/19 19:16 ID:8esKjYYV
ラブコメだろ?w
483名無しさんだよもん:03/04/19 21:36 ID:aU1C5MLY
未回収の伏線の中でも重要事項と思われるもの

来栖川先輩の「贖罪」とは何だったのか
「人類の庇護者」翼人とウィツの関係
そもそもまだムツミ化観鈴が健在、
加えてトウカ及びカルラ、ヒエン等のうたわれ側で健在の武将の現状
ミコトが鍵サイドの切り札だったわけ
国崎の能力の正体(時折人形の放つ光が鍵か?)
484名無しさんだよもん:03/04/19 22:10 ID:d3o0q7C8
――山葉平原

「佐祐理…ごめん…私達の力ではあいつに勝てない……」
ムツミの圧倒的な力に舞達は手も足も出なかった。
「もう終わり? つまらないな、もう少し楽しめると思ったのに…」
ムツミは不機嫌そうな声をあげる。

「そういえばさっきの光…あの子、倉田佐祐理は死んだよ」
「そ、そんな…佐祐理が…うそ…」
「これでチェックメイトだね」
「ああ…残念だがお前の勝ちだ。ひと思いに殺せ…お前に殺されるなら俺は本望だ。観鈴……」
「……じゃああなたから殺してあげる」
ムツミは魔力を込めた手を往人に向ける。

(これで俺もお終いか…… すまない晴子…俺は観鈴を…)
「じゃあね」
その時だった。


「ムツミさん、その必要はありまセンヨ」
往人の前にミコトが立ち塞がる。
「……なんだ、気付いてたのミコト」
「えエ」
ムツミは往人に向けていた手を下ろす。
「どっ…どういうことだ!?」
「あなた達の勝ち、お父様が負けたこと。これで戦争は終わり」
「佐祐理はッ…佐祐理はどうなったのッ!!! 」
「佐祐理さンは自らの生命を犠牲にしテ…彼を封印シマシタ」
「だから言ったでしょ、佐祐理は死んだって」
「佐祐理が…さゆりが…うっうあ…ああああああぁぁぁぁあああああああ」
舞の慟哭が平原に木霊した。
485名無しさんだよもん:03/04/19 22:11 ID:d3o0q7C8
「ムツミさン…」
「うん…私達は後始末を…」
ムツミとミコトの身体が光に包まれる。
そしてその身体が除々に薄れていく。

「おっおいっお前達どこに行くんだ!? 」
「全ての後始末のために南極――オンカミヤムカイへ」
「俺を連れて行ってくれ!! 」
「国崎さン…ムツミさンどうしマス?」
「――いいよ、どうせなら行きたい人全員連れてってあげる」

A オンカミヤムカイに行くメンバーを指定してください(何人でも可)
486名無しさんだよもん:03/04/19 22:36 ID:nl/7qZj0
>>483
先輩のはもうどーでもいいだろ。姉妹揃って死んでるんだし(w
後は……まぁ、無理せず回収出来そうなものだけでも回収すればよいのでは。

>>485
ミコト+ムツミに加えて
「舞・国崎・カミュ・高槻」で。
この場にいないのもOKなら聖先生も。
487485:03/04/19 22:51 ID:d3o0q7C8
>>486
あ〜説明が足らなかった…
この場にいないメンバーもOKです。
488名無しさんだよもん:03/04/20 00:22 ID:q9l5suTn
>>483
>>217でディーが自慢してた「真アヴ・カムゥ」って出てきましたっけ?

>>476
誰も指摘してないけど、郁「未」ですね。
489名無しさんだよもん:03/04/20 00:26 ID:pspl15Qk
>>488
描写されてなかっただけで祐一に破壊された可能性アリ。
490名無しさんだよもん:03/04/20 01:14 ID:4ykpyIu1
「もちろん、俺は行かせてもらう」
 真っ先に進み出たのは国崎だ。
「このまま黙って見てることなんて出来るか。ここまで来たのなら南極だろうが密林だろうがオンカミやらオオカミだろうがどこまでもついて行ってやる」
「……別に構わない。他には?」

「……俺も、行かせてもらう」
「高槻?」
 意外な声が、後ろから聞こえた。
 ふり向いてみれば、高槻が橘の遺骸を抱き上げている。
「……橘の兄貴……アンタ、一体どうしちまったってんだ……」
「……おじさん? おじさまと……知り合い、だった……の?」
「……いや、俺はこのハクオロという男は知らない。だが……この、橘敬介という男はよぉく知っている。
 いや……俺が、今俺がここにいられるのも、半分はこの人のお陰だ。この人の世話になったからこそ……俺は、K.E.Y.でここまでの地位まで来れた」
「……?」
 頭を半分失った橘をその場に横たえると、立ち上がり、キッとした目つきでムツミと国崎を見据える。
「俺も行かせてもらう。あの遺跡へ行った男がいた方が便利だろう。当時は下っ端だったが、一応俺とて経験者だ。簡単な道案内ぐらいは出来る」
「お、おじさんが行くならカミュも行くよ!」
 高槻に続き、カミュも声を上げる。
「……何があるかわからないぞ?」
「わ、わかってるよ。けど……私だって、今回の戦争で色々なものを失った……。
 私だって、わからないまま終わらせたくない! お姉様やおじさまたちが何のために命を賭したのか、それも知らずにのほほんと生きていけるほど私は呑気じゃないよ!」
「好きにすればいい。私は止めないから」
 しかしムツミはカミュの意志などどうでもいいことかのように、淡々と言葉を続ける。
「……後は? いないなら……」
「わ……私、も……」
「……舞!?」
 最後に手を挙げたのは、舞だ。
 まさに息も絶え絶えと言った様子にもかかわらず、剣を杖に立ち上がる。
491sage忘れ、スマン:03/04/20 01:15 ID:4ykpyIu1
「佐祐理が……佐祐理が、死んだ……はずが、無い……。佐祐理は……待っているはず……。私たちを……待っているはず……。
 佐祐理を……佐祐理を助けなきゃ……祐一に……会わせる、顔がない……。私も……私も、連れていってくれ……佐祐理を……見つけ出す……んだ!」
「無茶な! そんな体で!」
 今にも倒れそうな舞の体を支える国崎。だが、
「構わない。好きにすればいい。のたれ死んでも知らないけど。……それじゃ、そろそろ行くよ」
「ま、待て待て待ってくれ!」
 光を広げ、国崎たちを連れていこうとするムツミ。だが国崎は声を張り上げ、それを制止した。
「……なに?」
 さすがに何度も止められ、眉をひそめるムツミ。
「す、少し時間をくれ! 2時間……いや、1時間でいい! 舞を治療する時間をくれ! 出発は……その後に、してくれ!」
「………どうする、ミコト」
「よいのではないでショウカ。ああなってしまったからにはお父様はコトゥアムハル(常世)の狭間をさまよっているはずデス。多少の時間の流れなど、あそこでは関係ありまセン」
「……それもそうだね。いいわ。さっさと行きなさい。1時間後、ここから出発。1秒でも遅れたから置いてくから。それじゃ」
 にべもなく言い切ると、ムツミはヒラリと踵を返した。
「……お前は……?」
「お父様が消え去った以上、これ以上の戦闘に意味はない。全軍に停戦命令を出してくる。そっちもお願いね」
 そしてそのまま漆黒の翼を羽ばたかせ、陣の奥へと去っていく。
「……国崎サン」
「ああ、帰るぞ。……舞は、限界だ」
 すでに舞は気を失っていた。
 
 そして懐かしのドリルトレインの元へ戻った一行。
 そこでは……
 
A 聖が墓を掘っていた。
B 佳乃が出迎えた。
C 浩平が待っていた。
D 忘れ去られたかと思われた名雪がいた。
492名無しさんだよもん:03/04/20 01:15 ID:AcFRWhBj
493名無しさんだよもん:03/04/20 01:20 ID:tm9FZbvP
せっかくのチャンスを…
495名無しさんだよもん:03/04/20 03:47 ID:W7lo7z0x
一分差。
まぁ、ここが選択スレってこった。
496名無しさんだよもん:03/04/20 09:04 ID:4F+7hFuy
ここで浩平かぁ?
497名無しさんだよもん:03/04/20 09:09 ID:Fk0BwDHx
>>494
柳川と同じ展開だな(w
498名無しさんだよもん:03/04/20 10:44 ID:w45I8vFu
それでも無理に引き伸ばしてる感は柳川ほど感じないけどな。
主に中盤で広げた風呂敷がでかすぎて畳むのに手間かかってると言ったほうが正しいかも。
+鬼ごっこスレに職人持ってかれて進行停滞気味ってところか。
499名無しさんだよもん:03/04/20 11:38 ID:y6spT6RL
どっちかというと最大の問題はジャンル無視だな
ある意味柳川より酷い
500名無しさんだよもん:03/04/20 12:20 ID:rFmkJwm6
>>499
おまいはラブコメの難しさを判っていないw
501名無しさんだよもん:03/04/20 12:28 ID:QhvLFKMp
最初の舞台選択で「D.地球防衛軍」が選ばれた時から嫌な予感はしていたよ…
まあ選択肢を作った人はギャグのつもりだったんだろうけど。
バトル好きな方々はわずかな隙間にでも突っ込んでくるんだから。

ていうかここで話してたら支援サイトの存在意義ないな。
502名無しさんだよもん:03/04/20 13:05 ID:hrSuYejq
「労働八号よぉぉぉぉぉ!俺は帰ってきたぞぉぉぉぉぉ!」
「ったく元気だなこいつは」
国崎がぼやく。
一行はドリルトレインこと労働八号に前にやってきていた。
「まいったぁぁぁ!俺は参ったぁぁぁぁ! なぜなら俺の労働八号がボロボロだからだぁぁ!」
「うるせー」
「自慢のドリルはどこだぁぁ! そうか、無いと思ったらこんなところに落ちていたのかぁぁぁ!」
そう、労働八号はボロボロの状態だった。壊滅的に。
一帯にはKEYの部隊が布陣しており、丁度その中央に司令官と思われる男がいた。
「よお、待ってたぜ」
男は一行を見つけると手をあげてそう言った。
「あんたは・・・確か折原か?」
「ああ、一応ここの司令官なんだぜ?」
と、皮肉ったものの表情に余裕は無かった。
「そうか、まずこいつの治療をさせてくれないか。」
国崎は背負った舞を顎で刺した。
「酷い怪我だな。全く。すぐ救護班に来てもらうから少し待ってくれよ」
怪我人だらけでな。と付け加えて無線で呼び出しをした。
「それと……うたわれのことなんだが」
「カタがついた……わけじゃないか」
「知ってるのか?」
「敵の部隊が10分程前からピタリと止まってな。だいたいの察しはつくさ
 七瀬が前線から戻ってきたらあいつが指揮を取るだろうな」
浩平はこの状況にも関わらず、だるそうに喋っている。
「適当な奴だな。ところで聖はいるか?」
「ああああ、そうだぁぁぁ! あいつはどうしたぁぁぁ! 俺の八号をこんなにしやがってぇぇぇ!」
さっきまで遠くで歎いていた高槻がいきなり割り込んできた。
「ああ、いるよ。たしか……」

A うたわれと神尾観鈴の関係が解けたとかなんとか
B あんたの人形の秘密が判ったとかなんとか
503名無しさんだよもん:03/04/20 13:12 ID:AaZXaWHB
504名無しさんだよもん:03/04/20 13:38 ID:hrSuYejq
「医務室にいるぞ。うたわれと神尾観鈴の関係がとけたとか言ってたかなぁ」
「じゃあ、ついでだから舞も連れて行くぞ」
しかし、関係が解けた? どういうことだ?
「早く逝くぞぉ。少し叫びつかれたぁ」
「じゃあ叫ぶなよ」
二人は浩平と別れ医務室へ向かった。
「しかし、聖……生きてたんだな。てっきり」
「てっきり、なんだぁ?」
死んだかと――
「いや、なんでもない」
という事は郁未も生きているのだろうか?混乱と急いでいたので聞き忘れたが。
やがて、一行は医務室へと着く。
「おい、聖! 舞を診てくれ!」
「ほう、それは困るな。どれ、聖先生に見せてご覧」
挨拶も無くお互いに用件に入った。
5分後。
「酷い傷だったが、大丈夫だろう。補給部隊も居る事だしな」
聖は珍しく卑屈に笑った。
「ああ、助かる。ところで郁未はどうした?」
「……死んだよ」
「……死んだ。だとぉぉぉ!」
高槻が吠える。
「あの女が死ぬだぁ? 嘘だっ、嘘だろっ、聖!」
「残念だが……本当に残念だが本当だ」
「……くそっ」
高槻がそう吐き捨てた以外誰も喋らなかった……。
そして、ややもして国崎が口を開いた。

A 何か分かったそうだが、教えてくれないか?
B 佐祐理と祐一が死んだことを伝えた。
C ラーメンセット
505名無しさんだよもん:03/04/20 14:01 ID:4mxaKCOU
ん〜…Bで。
506名無しさんだよもん:03/04/20 15:36 ID:Y6TsGT26
「佐祐理と、祐一が……」
 口を開きかける国崎。しかし聖はそれを制止した。
「言うな。わかっている。……君たちが彼女らを残してここに来るわけがない。……わかっている」
「……そうか」
 しばしの間、悲痛な沈黙が空間を支配した。その間も聖は椅子に腰掛けたまま手の中で数本のメスを回している。
 ややあって、
「……そういえば、良祐たちはどうした」
「死んだよ。皆。皆死んだ。巳間君も、鹿沼君も、来栖川姉妹も、セリオ君も皆死んだ。死んだ。名誉も栄光も尊厳も糞も無く塵屑のように殺された」
 ピキッ、と国崎の眉間に皺が刻まれる。
「……なんだと?」
 しかし聖は表情を微塵も崩さず、冷徹に言い放つ。
「聞こえなかったのか。死んだ、と言ったんだ」
「……テメエ!」
 激昂した国崎が聖につかみかかる。
「死んだだと!? どうしてそんなに簡単に言い切れる!? お前はその程度のヤツだったのか!? 死んだ奴に敬意も払えないのか!?」
「………………………」
「死んだ連中は俺たちの為に戦ったんだ! そいつらに対して……お前のその態度は、なんだ!」

 パァァァァァン!
 
 鳴った。
 高らかに。
 国崎の頬が。
 聖の平手によって。
「な……」
 思わず手を離し、数歩後ずさる国崎。
507名無しさんだよもん:03/04/20 15:37 ID:Y6TsGT26
「……君こそ何を言っているのか」
 だが呆然と国崎に向かい、聖は怒鳴りつける
「君の言う死者への敬意とは何だ。口先ばかりの文句でも聞きたいのか? 貴殿は名誉の戦死を遂げられた二階級特進よかったね!
 そんな言葉でも聞きたいのか。そんなつまらない文句でも言えば済むとでも思っているのか! 自惚れるな! ここは修羅の庭、生か死、その2つしか存在しないのだ!
 戦った? 俺たちのため? 敬意? 態度? そんなものが何の意味を持つ! 彼らは戦った。自分の信じるもののために戦った! 自分のために戦った! 自惚れるな。他人の為に戦う者がどこいる!
 誰がために死に誰がために死なせ誰がために殺し誰がために殺される?
 自分のためだ! それ以外にありえない! 自分のために散っていった者達に敬意!? 馬鹿げている! 自分本位も大概にしろ!
 戦友の死を一分でも悼む気があるのなら、手前の道を突き進め! 全てが終わるまで立ち止まるな! 形式のみの葬儀など全てが終わった時で充分だ!
 そんな意味のないものは最後でいいんだ! 今は終わらせろ。全てを終わらせろ!」
 彼女には珍しく興奮し、一気にまくし立てる。
 ……右手に握られたメスは、すでにあらぬ形にひしゃげていた。

「……おい、霧島」
 そんな聖の背中に、いつの間に外に出ていたのか。窓から高槻が声を掛ける。
「……外に並んでる墓、あれはお前が作ったのか?」
 高槻が指をさす。そこには、いくつものうず高く土が盛られた墓が、一輪ずつ花を添えられた状態で整然と並べられていた。
「……そうだ」
「……そうか」
 ……………………。
 2人がしばらく無言で向かい合う。
 ……その沈黙を破ったのは、国崎だ。
「聖」
「……なんだね?」
 叩かれ、赤くなった頬をさすりながら。
「俺たちはこれから南極、オンカミヤムカイへと向かう。お前たちが仮面の遺跡と呼ぶ場所だ。そこで全ての後始末をつける。
 出来れば一度行った奴を連れて行きたい。お前も付いてきてくれないか?」
「………………………」
 聖は
 
A 『わかった。私の役に立てることがあるのならな』
B 『ダメだ。私にはまだやらねばならぬことがある』
508名無しさんだよもん:03/04/20 15:39 ID:CujYEs/Y
a
509名無しさんだよもん:03/04/20 18:33 ID:dKq10gEP
すげee
http://shesgota.com/miotakaba/
過激eroアニメの洪水をハケーン

510名無しさんだよもん:03/04/21 00:05 ID:F59kKeZX
「わかった。私の役に立てることがあるのならな」

A そして遺跡に到着
B まだ何か忘れちゃいないだろうか?
511名無しさんだよもん:03/04/21 00:33 ID:SZf9yaR2
512名無しさんだよもん:03/04/21 00:41 ID:F59kKeZX
そして、遺跡に到着した一行が最初に発見したものは…

A 死体
B 化石
C ステッキ
D 銃
E 階段。とにかく降りてみる。
F 遺跡自体が消失していた。
513名無しさんだよもん:03/04/21 00:54 ID:D+IzlfiH
C
514名無しさんだよもん:03/04/21 01:07 ID:pTrokX2f
>510,512
もう少しなんとかならんもんか…
515名無しさんだよもん:03/04/21 04:00 ID:Lns0nbG5
 後始末をつけるためムツミ一行は、オンカミヤムカイに向った。

「あと一分ほどで到着」
「さすがだな。……ムツミ、一つ聞いて良いか?」
 ややあって往人が問い掛ける。
「何を」
「観鈴は……今どうしている?」
「眠って――いや彼女の精神は閉じこもっているわ。尤も、そのおかげで私は表に出てこれたから」
「やはりな……」
 ふう、と往人はため息を吐いた。
「……彼女は最初から私の存在に気付いていたわ……夢の中でね、度々会ってたの。彼女は毎日の出来事を嬉しそうに話していたわ」
「晴子は……そのことを知っていたのか?」
「たぶん知らない」
「そうか……」
 無言で向かい合う二人。
 そして……

「霧島……聖だったかしら、あなたは私が憎くないの?」
 静寂を破るムツミ。
「憎い? 当然だ。お前は私の仲間達を殺した。塵屑の様にな、今すぐにでも殺してやりたい位だ」
 声は穏やかだがその視線は殺気を放ってムツミに投げかけられていた。
「……だがな、彼等はそうなる覚悟を持ってこの戦いに身を投じた。戦争を終わらせるためにな。そして私は同じ目的を持ってお前と行動を共にしている。全てを終わらせるために」
「だから……今、お互いいがみ合ってはならない……それだけだ」
 淡々と聖は言い放つ。
「ふうん、そこまで割り切れるなんて珍しい人ね」
 不思議そうな目で聖を見る。

「……着いたわ。――オンカミヤムカイに」
516名無しさんだよもん:03/04/21 04:01 ID:Lns0nbG5
「おい、霧島……ここが仮面の遺跡か?」
「みたいだな高槻」
 仮面の遺跡――オンカミヤムカイは跡形も無く消失しており、
 代わりに広大なクレーターが南極の大地を穿っていた。

「佐祐理……どこなの……。!!! あれは……?」
 舞の視線の先――クレーターの中心部にそれは突き立っていた。
「佐祐理の……ステッキ……」
 主を失ったステッキが一人寂しく。
 あたかも無縁仏を供養するかの如く。
 墓標の様に突き立っていた。

「ムツミサン、佐祐理サンは、大封印(オン・リィヤーク)を行ったのでショウカ?」
「大封印は……完全じゃない。人の器ではお父様を封印しきれない」
「佐祐理はッ!! 佐祐理はどうなったのッ!!」
 ムツミの肩を揺さぶる舞。
「彼女の肉体は消滅したわ。跡形も無く、でも彼女の魂というべきものは大封印内に存在している…そうね、助ける方法は……」
「あるの……助ける方法が?」
「彼女の肉体を再構成し、それに魂を定着させる。それだけ、あっ……肉体の再構成には彼女の肉体の一部……髪の毛とか爪とかそういう物が必要」
「おい……そんな物が都合よくあるのか」
「さぁ?」

(佐祐理の肉体の一部……うーむ……)
 往人は考える

 心当たりが……
 A ある
 B ない
517名無しさんだよもん:03/04/21 04:46 ID:CLK3AGmr
悩んだけどやはりAでお願いします
518名無しさんだよもん:03/04/21 06:58 ID:Lns0nbG5
「佐祐理の身体の一部……。だぁぁぁああそんなもんどこにあるんだぁッ」
 往人は頭を掻き毟りながら叫ぶ。
「じゃあ無理ね。あきらめなさい」
「佐祐理を助けらない……」
「クソッ!! 後一歩なのに!!」
「フフフフフ……」
 突然、聖が不適に笑う。
「国崎君、川澄さん、諦めるのはまだ早いぞ。これを見たまえ」
 聖は懐からガラス瓶を取り出した。中には小さな肉片がホルマリンに浸されている。
「何だそれは?」
「以前、私は倉田さんの盲腸炎を治療した事があってな、これはその時摘出した虫垂だ。フフフまさかこんな所で役に立つとはな」
「おい聖……なんでそんな物持ち歩いているんだ?」
「まぁ気にするな。そんな事よりムツミ君、これでいいのだろう」
「うん」
 聖はムツミにガラス瓶を手渡した。
「ミコト、手伝って」
「ハイ」
「今から一時的に大封印を解き佐祐理の魂を呼び戻す。ミコト、お父様が完全に目覚めるまでの時間は?」
「三十分……デスネ。それ以上はムツミサンが……」
「わかった。それと……国崎往人」
「何だ?」
「観鈴の身体……できるだけ無傷で返すから……」
「ああ、お前を信じてる」
「……ありがとう」

519名無しさんだよもん:03/04/21 06:59 ID:Lns0nbG5
 何処までも深い闇の底に私の意識は落ちて行く


――何も見えない。
――何も聴こえない。
――眼前に広がるは永遠の闇。
 そうか……私……死んだんだ。
――寒い。
 久瀬さん……祐一さん……これが『死』の感覚……。
――誰も答えない。
 ……永遠にこれが続く?
 ……もう何も考えたくない。

 私の意識はもはや闇に飲み込まれようとしていた。

――倉田さん…あきらめたらそこで終わりだ。
――佐祐理さんはまだここに来るべき人じゃない。
――もう!! しっかりしなさいよ佐祐理っ!!
 え……その声は……。
 
 目の前に景色が広がる。私を助けようと祈るみんな……

――またいつか僕達に会えるから。
――さよならは言わないよ。
――さあ、還るわよ佐祐理!!

 私の目の前に光が広がっていった
520名無しさんだよもん:03/04/21 07:00 ID:Lns0nbG5
オンカミヤムカイを眩い黄金色の光が包みこむ。
「なんだぁああこの光はぁああ」
「おじさん……佐祐理さんが還ってくるよ!!」
「綺麗だな、国崎君」
「ああ……正に奇跡だな」
「佐祐理……」
「ムツミサンっ!!もうすぐでス」
「お願い!観鈴…あなたの力を貸してッ!」

 さらに光は強くなっていく。
 奔流の中心部、最も光り輝く部分に小さな受精卵が現れた。
 それは高速で細胞分裂を始め、胎児の姿を形どっていく。
 光の羊水に包まれた胎児は、まさに生物の進化を辿るかのように、魚類、両生類、爬虫類、哺乳類へと変化していく。
 人の姿になった胎児は更に一人の少女に成長を遂げていき、



 私は再びこの世に生を受けた。



「ただいま」



 A 舞が抱きついてきた。
 B とりあえず、何か着る物は……。
 C ウィツが目覚めかけていた。
521名無しさんだよもん:03/04/21 07:37 ID:F59kKeZX
B
522名無しさんだよもん:03/04/21 14:40 ID:QmQpedD6
死者多数なのになんでこんなご都合にするかなぁ
523名無しさんだよもん:03/04/21 18:47 ID:gWYv8al3
もはや終わらせてくれればどうでもいい
524名無しさんだよもん:03/04/22 03:20 ID:+eredhAZ
書きたいが時間無いのでちと保守。
525名無しさんだよもん:03/04/22 23:38 ID:vOBfjz3P
「とりあえずこれでも着たまえ。その格好ではいろいろとまずい」
 舞と抱き合う佐祐理の背に、聖が己の白衣をかけた。
「あ、ありがとうございます」
 体の前でボタンを留める佐祐理。とりあえずこれで男心を嬲る状態からは解放された。
「……白衣……素っ裸……これは……また」
「おじさん!」
 ……いや、一分の特殊な趣味の御仁らにはたまらないものがあるのだが。
「とりあえず診せたまえ。復活したのは喜ばしいが、あんな無茶な方法だ。体のどこぞに異常が無いとも限らない」
「あ……大丈夫ですよ……」
「それは君が決めることではない。医者である私が決めることだ。さあ、大人しくしたまえ」
「はぁ……」
 半ば強制的に、聖の診察が始まった。
 体の各所を触診され、さらにいくつかの問いを投げかけられ、問診も済ませていく。
 
 そんな状況の佐祐理に、ムツミが声を掛けた。
「佐祐理さん……」
「……あなたは……」
 ムツミは佐祐理の訝しげな視線など一向に意に介さず、
「一度地獄(ディネボクシリ)に堕ちたお父様は、次に現れる時は真なるウィツァルネミテアと化していることでしょう。
 解放者として完全に目覚めたお父様にあなたたち小さき者が勝つ術はないわ。残念ながら、一つもね。
 それに私はその時あなた方の敵になる。お父様に逆らうわけにはいかないから。
 次が本当に最後。どちらかが完全に滅びる時まで、戦いが終わることはないわ。
 あなたはどうするつもり? 現状の戦力では、とてもじゃないけど敵わない。何か作戦はあるの?」
 無情なセリフを無表情に言い切る。
「…………………………ええ。一つ。ただ一つ、ありますよ」
 だが、佐祐理は唇をニヤリと歪ませると、答えた。
 佐祐理の作戦とは……
 
A 完全に覚醒する前にこちらから地獄に殴り込み、完全滅殺する。
B 現れたところにルンペルシュティルツヒェンからの弾道ミサイルを叩き込み、弱体化させる。
C 今のうちに遺跡の中枢に赴き、封印の上からさらにもう一つ封印をかける。
D 実はウィツは今佐祐理の胎内にいるのです。
526名無しさんだよもん:03/04/22 23:40 ID:dT5xvqwA
527名無しさんだよもん:03/04/23 23:00 ID:nH1uuBU+
流れが止まったか
528名無しさんだよもん:03/04/23 23:04 ID:DBIAi9b1
それなりに集束してきたからね。
最期の一押しをどうしようかと。
529名無しさんだよもん:03/04/23 23:20 ID:Osw3huBm
ともかくこのスレのうちに終わらせてもらいたいものだ。
530名無しさんだよもん:03/04/24 19:58 ID:FQZO+W9N
チキンレース
531名無しさんだよもん:03/04/25 01:02 ID:4UxSb1eT
「ああ、それなら大丈夫ですよ」
「?」
 佐祐理は白衣の前を整えながら、落ち着き払って答えた。
 さすがのムツミも佐祐理のいわんとすることを察することが出来ない。
「どういうこと?」
「ウィツァルネミテアは……」
 自分の下腹部をさすりながら、佐祐理は
「……ここに、います」

「………は?」

 思わず唖然、とする一同。
 
「常世の狭間で、佐祐理はウィツァルネミテアとの融合を果たしました。全てが壱で、全てが別離の世界。佐祐理は、そこで大神と合体したのです」
「が、合体だと……? それは佐祐理まさか、お前、あの巨人と……ぐぁぁぁぁぁぁっっっ!!!」
「おじさん! 下品なこと言わない!」
 高槻の足に、カミュの踵がめり込んだ。
「……どういうこと?」
「つまり、今現在ウィツァルネミテアは佐祐理の胎内にいる、ということです」
「……それはつまり……」
「はい」

A 佐祐理はマリア様になっちゃいましたー♪
B もう一度、佐祐理ごと完全に封じてください。そうすれば二度と目覚めることはありません。
C 私を、殺してください。
D とりあえずお婿さんを捜さないといけません。
532名無しさんだよもん:03/04/25 01:11 ID:ONCc6+9s
A
533名無しさんだよもん:03/04/25 21:10 ID:ktx5pu9D
そろそろエンディングかな?
534名無しさんだよもん:03/04/26 03:29 ID:szh84qhi
…まさにチキンレースだな。
535名無しさんだよもん:03/04/26 10:24 ID:c/FOdxvM
「あははー、佐祐理はマリア様になっちゃいましたー♪」
あっけらかんと、いつも通りの口調で言い放つ佐祐理。
その一言は場を凍りつかせるには十分すぎた。
「あなた、正気?お父様を、たった1人のニンゲンの力で押さえておける訳が無い!
近い将来、あなたは全てをお父様に食らい尽くされて死ぬ事になる!」
沈黙を破ったのは、ムツミ。
だが、その重すぎる言葉にも、佐祐理は眉ひとつ動かさない。
「大丈夫ですよ。胎内のウィツからはほとんど力を感じません。まるで『神』としての
力だけが分離されて別に封印されているみたいです。」
「あり得ない……一人のニンゲンにそんな真似が出来るなんて……」
愕然とするムツミ。
と、その時……

A:国崎の人形が勝手に動き、喋りはじめた
B:尾根から迎えのヘリ到着、ウィツ再覚醒がなくなった以上ひとまずここを離れる
C:誰かが佐祐理の胎内のものをどうするつもりか尋ねた
536名無しさんだよもん:03/04/26 10:28 ID:s187cd/p
んー、シンプルにC。
537名無しさんだよもん:03/04/26 22:04 ID:LgJlBsdv
処女懐胎?
538名無しさんだよもん:03/04/26 22:46 ID:lAqNM785
処女とは限らないんじゃないか?














とか何とか。
539名無しさんだよもん:03/04/27 00:31 ID:2FGc+8Ez
ラブコメだしな
540名無しさんだよもん:03/04/27 11:35 ID:7s8Vqi4y
>>538
相手は誰だよ(w

しかし、そろそろエピローグっぽいな。
はてさてどうなるか。
541名無しさんだよもん:03/04/27 23:16 ID:5EeTkXTw
サクヤはどこ行った?
542名無しさんだよもん:03/04/28 00:42 ID:ktA3Kik9
気にするな
543名無しさんだよもん:03/04/28 13:48 ID:2RYoSPGQ
おーい、誰かサクヤのゆく(ry
544名無しさんだよもん:03/04/29 00:56 ID:EoFC+70y
静かだなぁ。
545名無しさんだよもん:03/04/29 12:14 ID:TctudCER
ま、寝てるんだろうがな。
546名無しさんだよもん:03/04/29 12:52 ID:S4oC3Wv5
レヴォが終われば動くかな?
547名無しさんだよもん:03/04/29 21:57 ID:F5w9GpYk
行ってきたさ・・・
548名無しさんだよもん:03/04/30 02:00 ID:hxGBp27A
乙彼
549名無しさんだよもん:03/04/30 10:16 ID:MmuHL0+t
誰彼
550名無しさんだよもん:03/04/30 15:55 ID:ENW8XAxX
100円
551名無しさんだよもん:03/05/01 01:46 ID:nKcscLty
あークソ! どうやって終わらせよう!
エンディングのエピソードが思い浮かばない!
552名無しさんだよもん:03/05/01 09:36 ID:mr448m3R
次は馬鹿話が書きたいのは俺だけではないと思いたいなぁ
553名無しさんだよもん:03/05/01 13:02 ID:tB7UcNA/
やっぱりラブコメがいいなぁ
あ、今のもラブコメなんだっけ?w
554名無しさんだよもん:03/05/01 17:06 ID:1Ka6LBzO
わしもじゃ!
わしもじゃ>552
555名無しさんだよもん:03/05/01 17:11 ID:NAP2FpiV
最初は馬鹿話だったと感じているのは俺だけでないと思いたいなぁ
556名無しさんだよもん:03/05/01 22:46 ID:eRT2vd+E
てゆーか…新作まだ?
557名無しさんだよもん:03/05/02 00:21 ID:u1AU6ufh
「で、その子をどうするつもり?」
 誰かがそう言った。
 誰か以外のみんなは、心の中で頭を抱えていた。
(あーあ……言っちゃったよ……言っちゃったよこいつ……)
 それに対して佐祐理は答えた。
 あっけらかんとしたような、すべてを悟ったような、すべてを諦めたような、そんな入り混じった微笑で。

A.もちろん産みますよ。佐祐理の手で育てるんです。
B.この子と一緒に、佐祐理は消えようと思います……この世から。
C.あははーっ、こんな厄介なガキ、堕ろすに決まってるじゃないですか。
D.貴方をこの子のパパに任命しますっ! (ズビシッ! と指差す相手を指名すること)
E.おならぷぅ。
558名無しさんだよもん:03/05/02 00:23 ID:dm0hEV4T
順当にAかな。
559名無しさんだよもん:03/05/02 00:24 ID:lp36Styn
Aかな
560名無しさんだよもん:03/05/02 00:25 ID:N6SiZY1a
Aカナ
561名無しさんだよもん:03/05/02 00:27 ID:dm0hEV4T
なんというか、出入りしている人間はけっこう多いんだな(w
562名無しさんだよもん:03/05/02 00:36 ID:u1AU6ufh
おまいら、唯一展開考えてなかった「なんか一番面白くなさそうな選択肢」を……
よりにもよって3人連続で選びますか……(w

なんか力尽きた。あとはよろ(w
563名無しさんだよもん:03/05/02 00:42 ID:OgYimiDh
「あははーっ。もちろん産みますよ。佐祐理の手で育てるんです♪」
 佐祐理は笑顔を浮かべ
「佐祐理はお母さんになりますよっ」

「それが答えか倉田さん、ならば祝福しよう君とお腹の子を。あー妊娠中の注意事項は私がしっかり指導するからな」
「佐祐理がお母さん……」
「産むからには立派な母親になるんだな」
「おじさんには似合わないよーそんなセリフ〜」
「だぁぁああ!! ちょっとは良いカッコさせろカミュぅぅう!!」
「佐祐理の選んだ道だ。俺達がとやかく言う事はないな……どうやら迎えのヘリもやって着たようだし帰るぞ、俺達の故郷に。――とその前に俺の素晴らしい人形芸を……って誰も聞いちゃいねぇ!!」
 喧騒の中ヘリが到着する。乗り込む佐祐理一行。

「どうかしましたカ? ムツミさン」
「ん…何でもないよミコト、ただニンゲンの力はすごいってこと」
「ええ…そうですネ」

 A エピローグへ
 B もうちょっと続く
564名無しさんだよもん:03/05/02 00:45 ID:zSj28NOd
Aカナ
565名無しさんだよもん:03/05/02 02:14 ID:kw1xU09X
やっとエンディング…
566名無しさんだよもん:03/05/02 03:26 ID:OgYimiDh
 ウィツァルネミテアが滅び、うたわれとの戦争は終結した。当初うたわれ側の強硬派は「最後の一兵まで戦う」と停戦条約を拒んでいたがムツミらの働きかけにより強硬派は失脚し停戦条約が締結された。

 そして数ヶ月の月日が流れた。

〜尾根支部〜
「折原ぁ〜ちょっとは仕事手伝いなさいよ〜」
「ん〜オレは管轄が違うからパスね。そういうことで……あ、どうした茜」
「浩平…戦後復興の現場にあなたを連れて行きます。というわけで来て下さい」
「何いっ!オレには用事が…はっ離せ〜茜〜」
「嫌です」
「いや〜〜〜」


 〜水瀬家〜
「名雪…もうすぐだね、赤ちゃん。どんな顔してるかな〜真琴早く見たいなぁー」
「うん、わたしも早く抱き締めたいな〜。わたし、しっかり育てるよ。だから…天国で見ててね祐一……」


 〜月支部〜
「おじさん待ってよぉ〜」
「いいのかカミュ、つらい冒険になるぞ」
「カミュは平気だよっ だって…おじさんがいれば…」
「じゃあ出発だぁぁ!! いざソロモン王の秘宝が眠る地、四国へ!!!! 財宝を手に入れれば俺は…俺は…うははははぁぁぁ」
567名無しさんだよもん:03/05/02 03:27 ID:OgYimiDh
 〜隠れ里〜
「さくや〜さくや〜」
「クーヤ様、あんまりはしゃぎすぎると転びますよ」
「ぶぅー。さくやげんきないー」
「サクヤさン…まだ久瀬さンのことガ…」
「大丈夫ですよ…あのとき久瀬さんが私を庇ってくれなかったら私のほうが…だから…久瀬さんの分まで精一杯生きます」
「その様子でハ大丈夫ですネ。わたシでよければ何でも相談に乗りますヨ」
「ええ…ありがとうございます。さあクーヤ様そろそろお昼ごはんにしますよ」
「ごはんごはん〜♪」


 〜墓地〜
「お母さん……お父さん……また来るからね」
「観鈴…もういいのか」
「うん」
「そっか。でも一時はどうなるかと思ったよ。まあお前が無事で何よりだ」
「往人さんやムツミちゃんたちのおかげ、わたしが立ち直ることが出来たのは。」
「そうだな。そういや佐祐理……もうすぐ産まれるんだとよ。多分今日中だろうだと」
「佐祐理さんお母さんになるんだねー。にははっわたしも赤ちゃん欲しいなあ〜ねっ、往人さん♪」
「えっななななな何をいってるんだっっ観鈴」
「熱いわね二人とも」
「ぐはっ! ムツミなぜ起きているだっ!!」
「たまたまよ。ま、二人がいろいろしてる時はちゃんと眠っているから遠慮なくどうぞ」
「何を遠慮する気だぁぁぁあああ」
568おつかれさまでした:03/05/02 03:28 ID:OgYimiDh
 〜霧島診療所〜
「聖先生…佐祐理の様子は……」
「安心したまえ川澄さん、倉田さんの状態はいたって良好だ」
「うん……」
「後は私と佳乃に任せなさい。佳乃は実に優秀な助手だ。今日がデビュー戦なのに素晴らしい働きだぞ、私を超える日も近いなフフフ」
「川澄さん、君が倉田さんの支えになってやるんだぞ」
「はい……。えっ!! この感覚…! 佐祐理…産まれる!!」
 舞が不思議な感覚を体験したのと同時に分娩室で大きな産声があがった。

「無事に産まれたようだな。――願わくはこの母子に幸ある未来があらんことを」

「佐祐理…がんばった…おめでとう。そして……」



――こんにちは佐祐理の赤ちゃん。


〜完〜
569名無しさんだよもん:03/05/02 03:36 ID:ivmOVOTI
めでたしめでたし。
570名無しさんだよもん:03/05/02 03:40 ID:+hlDkOnV
おお、やっと終わったのか
571名無しさんだよもん:03/05/02 03:47 ID:OA6lxx3M
ついに終わったか。
感想、ダメだし等は支援サイトでやるとして

A さっさと次の話に入るぞゴルァ
B そういえば今回の話、タイトル決まってたっけ?
572名無しさんだよもん:03/05/02 04:25 ID:VV3motBe
B さくっと決めて次逝きましょう
573名無しさんだよもん:03/05/02 04:27 ID:0vCvMySV
たとえ無理があってもラブコメと入れたい。
574名無しさんだよもん:03/05/02 04:42 ID:VV3motBe
地球防衛少女 まじかる☆さゆりん
  『舞とのラブラブ生活大作戦』

↑色々詰め込んで考えてみたが……長すぎるな(ヲ
575名無しさんだよもん:03/05/02 06:49 ID:/er1aYw/
この作品に一番言われた言葉「ラブコメは?」をタイトルにしようw
576名無しさんだよもん:03/05/02 07:32 ID:aoBBwjP+
『さゆりんの地球救護ラブコメ大作戦』

うん、無理がありすぎるな(w
577名無しさんだよもん:03/05/02 11:28 ID:pM06Fca7
『ラブコメを求めて三千里』
578名無しさんだよもん:03/05/02 12:17 ID:CSMmHqnw
LOVE is DESTRUCTIVE
579名無しさんだよもん:03/05/02 13:36 ID:t4rHw3cx
おわったかぁ、次誰主人公なんだろな
脇役に優しい選択スレからすると大物脇役が残ってるが
580名無しさんだよもん:03/05/02 14:16 ID:9kL5EZaU
大物?
581名無しさんだよもん:03/05/02 16:56 ID:t4JdpOu4
やっと終わったか
ならば最後に言おう
で、ラブコメは?
582名無しさんだよもん:03/05/02 17:14 ID:mUCUnGqD
あー、ラブコメは?ラブコメは?ってあまり言い過ぎるのもどうか。

ここは読み手にも『選択』という権利が与えられてるわけで
そうなるよう選ばなかったお前が悪いとも言えるわけで、

また書き手もそうなるよう書けず収集付かなくなっちゃったのも自分のせいであって、
結果が良くなろうが悪くなろうが、それはスレ住人全員の責任じゃーないのかね?

ただ、文句は俺も沢山あるけどなー。はぁ。次は上手くやろうぜ。

>大物
北川ですか?
ってかここはむしろ小物脇役を成長させる方が主体じゃないかな?
583名無しさんだよもん:03/05/02 17:26 ID:lpaUL6+2
言い過ぎるくらい言われるのは仕方ないな
ジャンル「ラブコメ」でラブコメやらなかったってのは
ある意味このスレ最大の大罪、選択肢無視だし
584名無しさんだよもん:03/05/02 17:42 ID:UyPOzHWc
>582
北川は大物と言うにはあまりにも本編での扱いが小さいと思う。
なぜかこの板には根強いファンと熱烈なアンチとがいるが。
正直、荒れそうなんで彼を抜擢するのは勘弁したいところだ。
585名無しさんだよもん:03/05/02 17:46 ID:lpaUL6+2
北川は香里と絡ませないならアンチも出てこないんじゃないかなぁ、と思ったり思わなかったり
586名無しさんだよもん:03/05/02 17:53 ID:TPVlMV4s
うだうだ決まってないことで話し合うより次回の主作品を選ぶよろし。

A フィルスノーン
B 雫
C 痕
D To Heart
E White Album
F こみっくパーティー
G ナイトライター(with 雀鬼's)
H まじかる☆アンティーク
I 誰彼
J うたわれるもの
K Routes
L MOON.
M ONE
N Kanon
O AIR
P CLANNAD
587名無しさんだよもん:03/05/02 18:21 ID:t4rHw3cx
Dで(脇役おおいし)
588名無しさんだよもん:03/05/02 18:22 ID:UyPOzHWc
なんとなくF
589名無しさんだよもん:03/05/02 18:59 ID:Ksu4+v6o
では…重要な主役決め。

A 藤田浩之
B 佐藤雅史
C 神岸あかり
D 長岡志保
E 来栖川芹香
F 保科智子
G 松原葵
H HMX-12 マルチ
I 姫川琴音
J 宮内レミィ
K 来栖川綾香
L HMX-13 セリオ
M 垣本
N 矢島
O HM-12
P 田沢圭子
Q 神岸ひかり(あかりの母)
R セバスチャン
590名無しさんだよもん:03/05/02 19:06 ID:XSjZpPlJ
うし! じゃあメインキャラを選んでくれや!

A 藤田浩之  B 神岸あかり  C 長岡志保 D 来栖川芹香  E 保科智子
F 宮内レミィ  G 松原葵    H 姫川琴音 I HMX-12マルチ J 雛山理緒
K 来栖川綾香 L HMX-13セリオ M 坂下好恵 N 佐藤雅史   N 矢島
O 垣本    P S-E-B-A-S
591名無しさんだよもん:03/05/02 19:08 ID:9mi1ba/Z
>>589
F・・・で
592名無しさんだよもん:03/05/02 19:20 ID:Ksu4+v6o
じゃあ

A 先にタイトルを決める。
B 先にジャンルを決める。

(詳しくは支援板の雑談スレ参照
 http://farem.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/bbs/readres.cgi?bo=sentaku&vi=1038216698&rm=100
593名無しさんだよもん:03/05/02 19:22 ID:XSjZpPlJ
懐かしい話、実は柳川密着24時はまず最初にタイトルありきだったんだよな。
温故知新というわけでA。
594名無しさんだよもん:03/05/02 19:24 ID:kgux+6hv
Bで。
595名無しさんだよもん:03/05/02 19:28 ID:Ksu4+v6o
では、みなさまからタイトル候補を募集いたします。
主人公はTo Heartの保科智子さんです。

今夜0時に出たものをまとめて選択肢を作ろうかと考えています。
596名無しさんだよもん:03/05/02 20:51 ID:t4rHw3cx
ふとおもった、このままタイトルが出なかったらどうなってしまうのだろうか、と
597名無しさんだよもん:03/05/02 21:03 ID:x0B8JNiG
(タイトル未定)で見切り発車だろ
598名無しさんだよもん:03/05/02 21:53 ID:GFozcaLk
「Dr.トモコ診療所」

599名無しさんだよもん:03/05/02 22:00 ID:bskDUzr3
いいんちょのクラス間戦争 〜体育祭〜
600名無しさんだよもん:03/05/02 22:09 ID:1ZhaIz2+
「ゲームセンター保科」
601名無しさんだよもん:03/05/02 22:21 ID:/4FzyZMn
委員長 〜その愛〜
602名無しさんだよもん:03/05/02 22:27 ID:pb6yw8HK
ウチらの7日間戦争〜岡田たちの逆襲〜
603名無しさんだよもん:03/05/02 22:54 ID:d7rBX+l5
いいんちょのいない12月
604名無しさんだよもん:03/05/02 23:04 ID:1ZhaIz2+
この違和感は何かと思ったんだが
昔タイトルって早い者勝ちで適当に決めてたよな?

だからもっと新作になったときはテンポ良かったんだが。
要するに12時まで待つのだりぃってことだ。 早く12時にならないかなー。
605名無しさんだよもん:03/05/02 23:18 ID:jSXj6HSQ
ともこのおもちゃ
606名無しさんだよもん:03/05/02 23:18 ID:Sa0QLqwq
爆乳戦隊バスレンジャー ・・・駄目AVみたいだ。
607名無しさんだよもん:03/05/02 23:21 ID:bskDUzr3
>>604
まぁそれ以前に、前作のタイトルが決まってないわけだが…
ヒマなら今決めておかないか?

ちなみにこれまで挙がっているタイトル案

A. 地球防衛少女まじかる☆さゆりん『舞とのラブラブ生活大作戦』
B. ラブコメは?
C. さゆりんの地球救護ラブコメ大作戦
D. ラブコメを求めて三千里
E. LOVE is DESTRUCTIVE
608名無しさんだよもん:03/05/02 23:23 ID:/4FzyZMn
609名無しさんだよもん:03/05/02 23:26 ID:qxMm6o7i
まさしの挑戦状
610名無しさんだよもん:03/05/03 00:03 ID:lBy/1VDN
時間到来
A 「Dr.トモコ診療所」
B いいんちょのクラス間戦争 〜体育祭〜
C 「ゲームセンター保科」
D 委員長 〜その愛〜
E ウチらの7日間戦争〜岡田たちの逆襲〜
Fいいんちょのいない12月
611名無しさんだよもん:03/05/03 00:06 ID:yN8rXy7l
A
612名無しさんだよもん:03/05/03 00:07 ID:k6XfAGYM
>>610
追加

G. ともこのおもちゃ
H. 爆乳戦隊バスレンジャー
I. まさしの挑戦状
613612:03/05/03 00:08 ID:k6XfAGYM
くそ、追加間に合わなかったか……

こういう場合どうしようか?
614名無しさんだよもん:03/05/03 00:08 ID:koOqHd3k
>>610-612
物凄い間抜けな構図だな。
で、Aでいいのか?
615名無しさんだよもん:03/05/03 00:14 ID:nIo15GFT
追加タイトルにろくなのがないので(w
A 「Dr.トモコ診療所」 でいいんじゃないの?
616名無しさんだよもん:03/05/03 00:24 ID:M7RSPs5s
タイトル考えてる奴って毎回同じか?
面白くってしょうがない。
617名無しさんだよもん:03/05/03 00:26 ID:koOqHd3k
Aでいいだろ。あいつはどっちにしたってAを選んだはずだ。

何が面白かった??タイトル。俺はFだが。
618名無しさんだよもん:03/05/03 00:29 ID:2dklydPk
>>1
>アニメ・アニラジetc
になってるな。
619名無しさんだよもん:03/05/03 00:32 ID:2dklydPk
なんつー所に誤爆したんだ。

今までの主人公が割とよく動き回っていたのと対照的な話になりそうだわな。
620名無しさんだよもん:03/05/03 00:36 ID:3xiz8WcR
もう始めていいのかナ?
621名無しさんだよもん:03/05/03 00:38 ID:koOqHd3k
A OKだぜ!
B ちょっと待った!
622名無しさんだよもん:03/05/03 00:42 ID:uV0MdkfY
Bカナ?
Bカナ?
623名無しさんだよもん:03/05/03 00:43 ID:koOqHd3k
……頼むからはっきりしてくれよ。
(ここまで来たらAだろという本音は別として)
624名無しさんだよもん:03/05/03 00:47 ID:2dklydPk
待っても決めなきゃいけないことなんて残ってないような。
いつも通りでいいんじゃない?
625名無しさんだよもん:03/05/03 00:48 ID:nIo15GFT
ジャンルとか決めない方がいいかね?
626名無しさんだよもん:03/05/03 00:50 ID:2dklydPk
じゃあとりあえず。
A ほのぼの
B コメディ
C シリアス
D ダーク
E バトル
F ギャグ
G ラブコメ

予定は未定であり決定ではないわけだが
627名無しさんだよもん:03/05/03 00:51 ID:i27Vso6r
たまには決めないのも面白いかも
628名無しさんだよもん:03/05/03 00:51 ID:doMmj6Cv
Aカナ?
629名無しさんだよもん:03/05/03 01:03 ID:29gCFaHO
ジャンルは……
A >>627の提案に従い特に決めず流れるに任せる
B >>628の意見を採用しAのほのぼので行く
630名無しさんだよもん:03/05/03 01:05 ID:YMLGgzbt
>>629
Aで。
つかそのために最初にタイトル決めたんだろ?

それより早く始めようや。
631「Dr.トモコ診療所」:03/05/03 01:24 ID:k6XfAGYM
はいどうも、私が保科智子や。今日はどないしたん?
ああ、その前に今の私の境遇を説明しとかなあかんね。
とりあえず勉強の甲斐あって志望大学には合格できたんよ。
それから……

A. 医師免許を取って医者になった
B. 養護教諭(保健室の先生)になった
C. 女優になった
D. ラジオのパーソナリティーになった
632名無しさんだよもん:03/05/03 01:30 ID:gUY7iqUL
633名無しさんだよもん:03/05/03 02:09 ID:k6XfAGYM
「Dr.トモコ診療所」
 ささやくような自分の声が響く。録音と分かってても変な感じ。いまだにちょっと慣れへんわ。
 そう、今、私はラジオ番組のパーソナリティーしてるんよ。
 自分でも柄やない思てるけど……人生ってどこでどうなるか分からへんね。
「今週もぎょうさんお便りきてるみたいやね。時間の許すかぎり、私なりに答えていくから」
 私が担当してる番組の中でも、一番人気のあるコーナーがこれ、「Dr.トモコの診療室」……まあ、要はありがちな「お悩み相談室」や。
 でも悩みを抱えて生きてる人ってほんまに多いみたいで、このコーナー宛てには毎週チェックしきれん位の葉書やファックスが来るんよ。
 私なんかがリスナーの力になれてるかどうかは疑問やし、ましてやカウンセラー気取りなんておこがましいとも思うんやけど――
 誰かに話を聞いてもらうだけでも少しは楽になることもあるって、私は知ってるから。
 せやから、客観的に見たらちっぽけな悩みでも、真剣に聞くように心がけてる。

「さて、今日はどないしたん? お悩み相談者――」


 A. 「ラジオネーム『乙女志望』さん
 B. 「ラジオネーム『ねこっちゃ』さん」
 C. 「ラジオネーム『新食感バニラ』さん」
 D. 「ラジオネーム『トースターのコンセント』さん」
634名無しさんだよもん:03/05/03 02:11 ID:2dklydPk
C
635名無しさんだよもん:03/05/03 02:27 ID:XrV6w3ED
ラジオネーム『新食感バニラ』さんからのおたよりやね。
えーと、Dr.トモコさんこんばんは。はい、こんばんは。
わたしは不治の病に悩む高1の女子です。
こないだお姉ちゃんから聞いたところによると、私の病気は
もう手遅れで、次の誕生日まで生きられないとのことです。
でも、私には病気の事を隠して付き合っている男の子がいるのですが
これからどうしたらいいのかすごく悩んでいます。

うわー、またブルーになるような話やね。
こんな時は
A:彼に真実を伝えて、それで向こうがどう反応するかで決めなさい
B:彼を苦しませたくないなら別れるほうがいいのかも
C:最後まで嘘をつきとおすのも一つの方法
D:そういえばあなたの誕生日もう過ぎたんじゃないの?
D:ここで曲いってみよう。たとえばモーツァルトの『レクイエム』
E:おっと、ここで臨時ニュースです
636名無しさんだよもん:03/05/03 02:34 ID:A/HMITgM
D。
637名無しさんだよもん:03/05/03 02:37 ID:OrIgWc8W
どっちのdよ
638名無しさんだよもん:03/05/03 02:41 ID:k6XfAGYM
と言うか「次の誕生日」なんだから、今年の2月1日が過ぎてても矛盾はしないと思う……
レクイエムの方なら別に変じゃないけど。
639636:03/05/03 03:06 ID:A/HMITgM
それじゃあ無難にAでいいっす。
「あれ?えーと、このお葉書に書いてある日付やと…
 この子誕生日過ぎてるやん!
 ……(シバラクの沈黙)……
 ラジオネーム『新食感バニラ』さん。
 今この瞬間に、あんたがこのラジオを聞いてるかどうかは私にはわからん。
 でも、話振るだけ振ってハイサヨナラっちゅう訳には行かせへん。
 振り逃げは三振やからね。
 せやから、あんたが今このラジオを聞いてるんやったら、
 この番組が終わるまでに電話でもええ、FAXでもええから連絡下さい。待ってます。
 曲行きます。モーツァルトの『レクイエム』」

♪〜(曲流れる、スタジオマイクoff)
 ふぅ……彼女、聞いてるとええね。
 さ、曲が終わったら次は…

A 次のお便りを読む
B リスナーと電話
C ゲスト登場
641名無しさんだよもん:03/05/03 03:19 ID:V+XVrq7j
とりあえず最初の選択肢で書いてみたんですが、
NGだったら無視して構わないです。
642636:03/05/03 03:23 ID:A/HMITgM
いえいえ、通しで構わないです。迷惑かけてすいませんでした。
643名無しさんだよもん:03/05/03 03:25 ID:k6XfAGYM
>>641
グッジョブ
選択者本人でも選び直しは駄目らしい(>>4)し、いいんじゃないかな?

選択肢は次の人任せ。
644名無しさんだよもん:03/05/03 03:35 ID:jTilKY9E
んじゃAで
645名無しさんだよもん:03/05/03 03:36 ID:8jGHDleR
じゃ、Bで
646名無しさんだよもん:03/05/03 05:10 ID:k6XfAGYM
「――はい、モーツァルト『レクイエム』より、第二曲『キリエ』を聞いてもらったわけやけど。
 クラシックやからって眠なったりせんかった? こういう曲やったら大丈夫かな。
 そしたら、続いての悩めるリスナーは……」

 A. 「ラジオネーム『前世からの絆』さん」
 B. 「ラジオネーム『アンテナ小僧』さん」
 C. 「ラジオネーム『酔いどれ人魚』さん」
 D. 「ラジオネーム『ボールは友達』さん」
647名無しさんだよもん:03/05/03 05:19 ID:29gCFaHO
Bで
648名無しさんだよもん:03/05/03 06:09 ID:k6XfAGYM
「ラジオネーム『アンテナ小僧』さん――今日はどないしたん?」

『Dr.トモコこんばんは』
「はいこんばんは」
『トモコの声はクールだけど優しいところもあるって感じで好きなので、毎週聞いてます』
「おおきに。せやけど、誉めても何にも出えへんよ」
『そんなトモコに相談があります。オレ、今好きな女の子がいるんだけど』
「あ、恋の悩みなんや……」
『その子が、どうも最近元気がないんです』
「何でやろ」
『理由を訊いても教えてくれなくて……オレはどうしたらいいと思いますか?』
「なるほど……アンテナ小僧さんはお節介焼きなんやね。
 あ、怒らんといてな? あのな、私にも似たような経験あるんよ。
 そのとき私、ほんまに困ってるのになんや妙に意固地になってて、一人でぜんぶ解決したろ思てて。
 せやけどお節介な同級生がおってね、相談も何もせんと突き放しとったんやけど、結局そいつに助けられたんよ。
 多分やけど、その子も自分のこと心配してくれるアンテナ小僧さんのこと、有難く思てるんとちゃうかな。
 ただ素直になれへんだけなんか、それとも親しい人やからこそ言いにくい事情があるんかは分からんけど……
 これからも根気強うその子を見守ってあげたらええと思う。
 せやけど……」


 A. 「考えてみたら、なんやさっきの新食感バニラさんの話と繋がりそうな話やなぁ」
 B. 「片想いなんやったら、道は険しそうやなぁ」
 C. 「『アンテナ小僧』ってどないなネーミングやねん!?」
 D. 「……………………」
649名無しさんだよもん:03/05/03 06:18 ID:bk2m0yJY
Dでいきなり放送事故とか。
しかしアンテナ小僧って祐介のことかと思ってた……(;´Д`)
650名無しさんだよもん:03/05/03 07:19 ID:k6XfAGYM
「……………………」
 ど、どないしたんや!?
 何の前触れもなく、喉から言葉が出んようになった。
 あかん、このまま無音状態が続いたら放送事故やないの……!!

 インカム越しに、外で待機しているディレクターの慌てた声が聞こえる。
『どうしたの!? 何でもいいから、早く話を繋いで!!』
 私もそうしたいんは山々やけど、どうしても声が出てくれへん。
 外のスタッフにアピールするように大袈裟に首を横に振る。
『声が出ないのか!? わかった、曲行って!!』
 ディレクターの指示が飛んで、もっと先でかける筈やった音楽が流れる。
 かなり強引やったけど、なんとか最悪の事態だけは免れたみたいやね……
 スタジオのマイクもOFFになって、曲が終わるまでの間とりあえずの猶予ができた。
 私がほっと息をついたのも束の間、ドアを開いて

 A. ディレクターの藤井冬弥が入ってきた。
 B. 今日のゲスト、桜井あさひが入ってきた。
 C. 裏番組を担当するライバルパーソナリティー、岡田が入ってきた。
 D. 白髪で筋肉質で顔に傷のある不審な男が入ってきた。
651名無しさんだよもん:03/05/03 07:42 ID:NcRp6Mq9
B
652名無しさんだよもん:03/05/03 09:12 ID:k6XfAGYM
「あ、あのっ……大丈夫ですか、保科さん?」
 入って来たんは今日のゲスト、人気声優の桜井あさひさんやった。
「あ、あ、あの、保科さんが話せないからって、あの、もうすぐ曲も終わるし、それで……」
 ディレクターが早めにスタジオ入りさせた、ちゅうわけやね。
 桜井さんは心配そうな表情を浮かべて、本気で私を心配してるように見える。
 強がりの一つも言って安心させてあげたいんやけど……相変わらず少しも声が出せへん。
 ゲストに心配かけてしまうやなんて、パーソナリティーとして情けないわ……
「よ、予定とぜんぜん違って……あ! あ、あの、保科さんを責めてるわけじゃなくて……」
 桜井さんは桜井さんで、まるで人前に立つことに慣れてない素人、いやそれ以上にぎこちない様子やった。
 桜井さんがパーソナリティーをしてる番組も聞いたことあるけど……声が同じやなかったらとても同一人物とは思われへんわ。
 本番に強いんか、それとも台本通りにしか喋られへん人なんか。どっちにしても、一言も喋られへん今の私よりはマシやけど。
「……こ、この後、どうすれば??」
 私が聞きたいわ。


 A. 自分の言葉をあさひに代弁してもらって番組を続ける
 B. 自分はスタジオを出て、残りの番組進行はあさひ一人に任せる
 C. その時、グッドタイミングで「ニュース速報を流せ」との通達があった
 D. あさひが突然「実は、声優業界にのみ伝わる秘伝の妙薬が……」とか言い出した
653名無しさんだよもん:03/05/03 09:19 ID:2jhhCgDc
ひねらずにA
654名無しさんだよもん:03/05/03 10:39 ID:k6XfAGYM
 正直、驚いてる。
「改めて、今日は桜井あさひさんをゲストにお迎えしてます」
「は、はい……よ、よろしくお願いします」
 今のCM明けの台詞、実はどっちも同じ人間が出した声やなんて信じられへん。
 桜井さんは私――「保科智子」の声と、自分自身の声を完璧に演じ分けてた。
 もちろん本物の私の声とは違うけど、ちょっと聞きにはわからへんくらい似てる。
 関西弁のイントネーションも細かく再現されてるし、なんや、プロの声優の実力を見せつけられた気分やわ。
 感心しつつも、手元のスケッチブックに書き込む手は休めへん。
『そう言うたら、もうすぐ桜井さんの新曲が発売になるそうですね』
 なるべく読みやすい字で殴り書く、なんちゅう器用なことせなあかん。
 書き終わったらすぐその文章を桜井さんに見せる。いわば即席の台本や。
「そう言うたら、もうすぐ桜井さんの新曲が発売になるそうですね」
 画用紙の上に書かれた私の言葉を、桜井さんの作り声がなぞる。
 インカムで伝えるようにすればタイムラグも雑音もなくてすむんやけど……
 ディレクターの連絡手段を横取りするわけにもいかへんしなぁ。
 まあ、今のところはどうにか進行できてるし、ええか。
『今度の新曲は、桜井さんが詞を書いたということで話題になってますけど』
「今度の新曲は、桜井さんが詞を書いたということで話題になってますけど」
 それにしても、今日のゲストが桜井さんでほんま助かったわ……
「は、はいっ、あのあの、その」
 でも、当の桜井さんは予定にないことばっかりやらされて、
 自分の声で「喋る」時よりむしろ私の声を「読む」時の方が落ち着いてる位や。
 しどろもどろな口調に苛立ったディレクターの仕業やろか、それらしいコメントを書いたカンペが提示される。
 桜井さんはまた、あれを「読む」んやろう。
 ……………………
 私は黙ってスケッチブックにサインペンを走らせた。


 A. 『桜井さんの言葉で話してくれへん?』
 B. 『恋はいつだって唐突やと思わへん?』
 C. 『関西弁以外のバリエーションも聞かせてくれへん?』
 D. 『バームクーヘン』
655名無しさんだよもん:03/05/03 10:46 ID:yMhdpmNH
Bカナ
656名無しさんだよもん:03/05/03 11:44 ID:k6XfAGYM
『恋はいつだって唐突やと思わへん?』
 ……なに書いてるんや、私。この場面でこんな言葉を書くこと自体が唐突やないの。
 案の定、スケッチブックを向けられた桜井さんはきょとんとしてる。
 と思てたら、急に何かに納得したみたいに手をぽんと打った。
「え、ええっと……この新曲は、あるアニメの主題歌になるんですよ」
 スタジオの外のカンペにも書かれてない事実が、桜井さんの口から語られた。

『そしたら、来週もまたきぃたって』
「そしたら、来週もまたきぃたって――」
 締めの挨拶を吸い込んで、スタジオのマイクがOFFになる。
 大きく息を吐くと自然に力が抜けた。そう、私らは残りの放送時間をなんとかしのぎきったんや。
 桜井さんの協力がなかったらぜったい無理やったなぁ……結局、番組の最後まで付き合わせてもうたし。
 あるだけのお礼と謝罪の言葉を画用紙に書き始めたその瞬間、桜井さんが口を開いた。
「あの、あのっ、保科さん……今日はありがとうございました」
 え……? お礼を言わなあかんのは私の方やないの。
「ほ、保科さんのフォローがなかったらあたし……きっと、アニメのこと言うの忘れちゃってました」
 フォローって、あの訳の分からへん文章が??
「あの、原作のマンガの名台詞を保科さんが見せてくれたとき、やっと思い出しました……は、恥ずかしいです」
 ……そうやったんか。聞きおぼえだけある言葉やったんやけど、漫画の台詞やったとはなぁ……
 ただの偶然やのに、桜井さんはえろう私に感謝してくれた。
 もちろんその後、桜井さんに感謝の言葉を倍返ししたけど。
 芸能人って癖のある人が多いようなイメージあったけど、ああいう人やったら友達になれるかも知れへん……

 さて、桜井さんのおかげで今回の放送は乗り切れたけど、次からはこういうわけには行かへん。
 依然として私の声は戻ってない。来週の放送までに何とかせな……

 A. ここは手堅く現代医療に頼る
 B. いやいや伝統の民間療法に頼る
 C. もっと突き抜けてオカルトに頼る
 D. 逆転の発想で腹話術とか習ってみる
 E. 音声の他に、思いを伝えられる方法は……
 F. 途方に暮れる
657名無しさんだよもん:03/05/03 12:04 ID:u5BZJODe
『恋はいつだって唐突やと思わへん?』
「恋はいつだって唐突やと思わへん?」
そこまで読んで、桜井さんの顔が赤くなる。
「え、あ……」
相当動揺してるのか、ガラスの向こうのカンペも見えない様子。
音声さんがBGMに桜井さんの新曲を流していたおかげで事故には
ならないけど、このままやとあかん。
『なんや、心当たりでもあるんか?』
強く肩を叩いて正気に戻し、話を再開させる。
『恋と言っても中学校の頃の話ですよ』
『興味あるなぁ。聞かせてや』
『恥ずかしいからちょっと勘弁してください』
ともかくピンチは切り抜けたけど、なんか面白くないなぁ。
ちょっといたずらするとしたら

A:『私のセリフ』にちょっとHな単語を混ぜてみる
B:ここは一人三役や。漫画家の千堂かずきでも呼んだことにしよか
C:ガラスの向こうが見えないようにしてから桜井さんの本音を聞き出す
D:ディレクター藤井を呼び出して恋愛経験いうのはどんなものか語らせる。
658名無しさんだよもん:03/05/03 12:05 ID:u5BZJODe
かぶって鬱……

656はCで
659名無しさんだよもん:03/05/03 16:46 ID:wvqjJjqM
そう、のどが痛いわけでもないのに声が出なくなったのやったら
これは病気というより超常現象の類いかもしれへん。

そういうわけで翌日、高校の先輩だった来栖川芹香さんをたずねた。
「……(お久しぶりです)」
あいかわらずこの人は何を言ってるのか聞きとりづらい。
こっちは用意してきたスケッチブックに用件を書きこむ。
『電波のせいで声がでないのですが、魔術で治してもらえませんか?』
すると芹香先輩は書庫から数冊の魔道書を持ってきて、それらしい呪文を
片っ端からかけてみた。
「……※♪〒〇`∃`」
「……ερΛω.χυτΕ.μωγ!」
「……のうけらあ ぐふぉぼそん けど ぐるでひ」
「………………!」

そうやって2時間ほど色々な呪文を唱えていたが、結局私の声は
戻らなかった。
「……(この呪いは大変強力です。解除するにはわたし以上の魔力で解除する
必要があります)」
『それで、そんな人はどこにいますか?』
芹香先輩が紹介してくれたのは

A:魔法の国のプリンセス、スフィーさん
B:姉より常識人そうな妹のリアンさん
C:魔法の国を捨てた男、長瀬源之助さん
D:魔法使いと人間のハーフ、牧部なつみさん
E:……別の魔道書でサタンを召還します。

660名無しさんだよもん:03/05/03 17:13 ID:tw2KUDql
順当にA。
661名無しさんだよもん:03/05/03 19:25 ID:ld70SkL2
「いらっしゃーい! 来栖川さんから話は聞いてますよ」
 と言うわけでやってきたのは五月雨堂。スフィーさんが今住んでいる家だ。私は、奥の居間に通されている。ちなみにここの主の健太郎さんは店番中だ。
『詳しい話は聞いてると思いますけど、唐突に声がでえへんくなって…』
「うーんちょっと待ってね」
 そう言うとぶつぶつと呪文を唱え始めるスフィーさん。呪文の詠唱が終わったと思ったら、あからさまに顔をしかめる。
「うわー……こりゃすごい強力な呪い。相当ハイレベルな魔法使いがかけたか、相当保科さんに対しての恨み辛みの念が強いか…」
『でも私、そこまで人から恨まれるようなことは…』
「うーん、一番いいのはこの呪いをかけた人に解除してもらうのが一番楽なんだけど…取り合えず無理矢理呪いをはずしてみるね」
 そう言うと、すくりと立ち上がり先ほどとは比べ物にならないほど真剣な顔で呪文を唱え始める。
「……! ????? !!!!!! 解呪っ!」
 スフィーさんから発せられた魔力が私の呪いを消さって…いるような気がした。
「うーん、これでいいと思うけど…何か喋ってみて」
 そういわれて、私は息を吸って、声を出した。その結果…

A 元通り自分声だった
B 出たことは出たけど高倉健の声だった
C 出たことは出たけど田中邦衛の声だった
D 出たことは出たけどさかなクンの声だった
E 出たことは出たけど美川憲一の声だった
F 出たことは出たけど米良美一の声だった
G 声は出なかった
662名無しさんだよもん:03/05/03 19:52 ID:X+47ndfs
A
663名無しさんだよもん:03/05/03 19:58 ID:I1E66va/
こんな美味しいシチュを…!(笑)
664名無しさんだよもん:03/05/03 23:29 ID:k6XfAGYM
「えろえろよー……あ!」
 あっさり声は出た。紛れもなく、聞き慣れた私自身の声や。
「いやっほーぅ、解呪成功!」
 スフィーさんもなんや嬉しそうにしてる。
 ともあれ、これで来週の放送は何とかなりそうやね。
「おおきに、助かりましたわ」
「いいよいいよお礼なんて〜、ホットケーキ20枚くらいで十分だよ」
 ……ちょっとありがたみ無うなったわ。ちびくろサン○か、あんたは。

 ホットケーキの山の標高が、物凄い勢いで低くなっていく。……あかん、見てるだけで胸焼けするわ。
 HONEY BEE――スフィーさんの行きつけやと言う喫茶店のテーブルで、私は今日何度目かのため息をついた。
「あ、でも」
 モフモフとホットケーキを頬張ってたスフィーさんが、何かに気付いたように手を止める。
「根本的な解決にはなってないかも」
「?」
「ほら、呪いをかけた人を見つけてやめさせないとさ。
 保科さんの声が出るようになったってわかったら、また同じことをするんじゃない?」
「あ……」
 確かにその通りやった。
 また呪いをかけられて、生放送中にいきなり声が出んようになったりしたら、どないしようもない。
 スフィーさんにずっと側についててもらう……いうのは無し。
 そこまで迷惑かけられへんし、何より支払うホットケーキ代で破産しそうやもん。
「そうやね……分かりました、犯人捜してみます。もしまた呪いかけられた時は、よろしゅうお願いします」
「まかせて! 一回につきホットケーキ25枚で、何回でも治してあげるから!」
 なんで微妙に増えてるんや。
 私は憂鬱な気分になりながら、伝票を取って席を立った。
 早う犯人を捕まえんと、色んな意味でピンチになりそうやね……

 A. 実はすでに犯人の目星はついている(人物指定)
 B. あさひに相談してみる
 C. そう言えばこの間、私立探偵とかいう肩書きのリスナーが……
 D. 万一の場合に備えて、自分の代理を務めてくれるパーソナリティーを捜す
665名無しさんだよもん:03/05/03 23:32 ID:P2wUxeuB
c
666名無しさんだよもん:03/05/04 00:05 ID:QlIDH6wm
「うーん、そういえば2週間前…」
 記憶をめぐらせる。確か、「Dr.トモコ診療所」で私立探偵って言う肩書きを持ったリスナーが居た記憶が…確かその人の悩みが

A 「影が薄くて困っています」と言う相談を持ちかけてきた…PN・私立探偵『国士無双』
B 「彼女の兄に恋路を邪魔されて困っています」と言う相談を持ちかけてきた…PN・私立探偵『DEMPA』
C 「……ノリで始めた探偵業がうまくいかなくて困っています」と言う相談を持ちかけてきた…PN・私立探偵『すーみん』
D 「おばさん臭いといわれて困っています」と言う相談を持ちかけてきた…PN・『みっしー』
667名無しさんだよもん:03/05/04 00:07 ID:ojSH4THQ
ここはもうBだな。
668名無しさんだよもん:03/05/04 00:36 ID:UsIgQ9aa
 皆さんこんにちわ。長瀬祐介です。あの事件の後、僕は高校を卒業して探偵になりました。
 最初の4年間ぐらいはほかの探偵事務所で勉強していました。しかしこの春、そこの事務所の社長の薦めもあり自分の探偵会社を設立しました。
「長瀬ちゃん、お茶が入ったよ」
 少し古めかしい雑居ビルの二階そこに僕の事務所、「長瀬探偵社」がある。そして、今僕にお茶を入れてくれたのが高校からの付き合いの月島瑠璃子さん。彼女は大学を卒業し、今は僕の助手として働いている。
「ありがとう瑠璃子さん」
 そう言って微笑みながらお茶をすする。平和な昼下がりだ。
「ここの所根詰めて働きすぎたから、たまにはこういう日もいいよね」
 お茶をすすりながら瑠璃子さんに語りかける。
 自分で言うのもなんだが、それなりに忍耐力もあるし、同じ場所で何時間も経ちっぱなしで居ることもさほど苦痛ではない。それに―奥の手だが―僕には「電波」がある。だから、僕の事務所はそこそこ繁盛していた。
「そうだね」
 そう言ってにっこり笑いかけてくれる。……察しの通り、僕と瑠璃子さんは恋人同士だ。僕のほうしか考えて無いかもしれないけど……結婚だって考えてる。でも、なかなかそうは上手く行かない。

 コンコン

 そう考えて居たときにドアがノックされる。瑠璃子さんはお盆をテーブルの上において扉のほうを向いて「どうぞ」と言った。
「祐介君、邪魔するよ」
 …上手く行かない原因が現れれた。彼は月島拓也。瑠璃子さんのお兄さんだ。あの事件の後、しばらく病院生活が続いたが今では社会復帰してこのビルの1階に小さな古本屋を経営している。
 そんな彼は…やっぱり妹を溺愛していて、なんと言うかデートひとつ誘おうにも邪魔をしてきて苦労する。
「お兄ちゃん、どうしたの?」
「ん、いや。客だぞ。僕の店に間違えて入ってきたから」
 そう言った後、後ろを向いて誰かを入ってくるよう促した。
669名無しさんだよもん:03/05/04 00:42 ID:UsIgQ9aa
「お邪魔します」
 そう言って入ってきたのはメガネをかけた長い髪の女性だ。しかし、その声はどこかで聞いたことがあるような…?
「あの、保科智子といいます。えっと、なんと説明すればいいのか…」
 イントネーションが微妙に違う。そしてその声…
「もしかして…「Dr.トモコ診療所」の…?」
「そうです! その智子です」
 にっこりと笑って女性は言った。僕はびっくりした。それはそれはびっくりした。彼女の番組は毎週欠かさず聴いており、2週間前に僕の葉書が採用されたときは小躍りしたものだ。
「えっと、私立探偵って肩書きがあったから半信半疑で住所をたどってきたんやけど…ほんとに私立探偵やったんや」
 智子さんは驚いている。瑠璃子さんたちは状況がつかめて無い。…取り合えず

A 用件を聞こう
B 取り合えずサインを貰おう
C 一緒に写真を…
D むしろその豊満なバストを…(以下略)
670名無しさんだよもん:03/05/04 00:42 ID:pieVDWI3
Aでいこう
671名無しさんだよもん:03/05/04 00:54 ID:etF8XU8t
ところでちょっと悩んだんだが、
>>666の「国士無双」は雀鬼の主役で、「すーみん」は住井のことで良かったのかな?
もしも「国士無双」選ばれていたら、あまりの知名度の低さにすげぇ停滞していたかもw
672名無しさんだよもん:03/05/04 01:09 ID:JBbrlukj
 取り合えず用件を聞こう、話はそれからだ。
「えっと……智子さん、一体どんなご用件ですか」
 探偵モードにチェンジ!

「あの…私…何者かに呪いをかけられているみたいなんです」
 智子さんの声には元気がなかった。…とは言っても本当に呪いなんてあるんだろうか? ちょっと信じられないが僕にだって「電波」と言う変わった能力がある。呪いがあってもおかしくない。
「呪い――ですか。それは一体?」
 智子さんが言うには声が出なくなったそうである。今のところ知り合いの魔法使いに呪いを解いてもらったのだが、呪いをかけた本人を何とかしなければまた呪いをかけられる恐れがある、だから僕に調査の依頼を持ちかけたのだった。
「うーん……」
とはいえやっぱり呪いに関しては専門外だ。ここは……

 A 智子さんに心当たりがありそうな人物を訊いてみる。
 B 呪いのことなら古本屋の主人の月島さんが何か知ってるかも。
 C おや…また客が来たみたいだ。
673名無しさんだよもん:03/05/04 01:11 ID:pieVDWI3
B
674名無しさんだよもん:03/05/04 02:18 ID:ojSH4THQ
 こう言う事なら古本屋を経営している月島さんの方が詳しいだろう。
「…と言う事なんですけど…」
「ふぅむ……並の魔力では消せない、声が出なくなる呪い…か……」
 ブツブツと何かを呟いて考え事をしている。
 こんな時の月島さんは頼りになる。
 あの事件の時はああだったけど、本質は悪い人ではないし。
「…確かそんなのがオカルト系の本にあったな…」
「本当ですか?」
「ああ。 探してみよう」
 ご覧の通り。
 これでデートさえ邪魔してくれなければ理想の義兄なのに。 多分。
「あ、ありがとうございます!」
 智子さんが深々と頭を下げる。
「何、気にしなくていい」
 そう言って月島さんは一階の古本屋へ行った。

 さて…

A とりあえずもう少し深い話を聞こう。
B いや、月島さんの手伝いをするべきか。
C そんな事より雑談だ雑談。
D とか思ったら月島さんが戻ってきた。 早ッ。
675名無しさんだよもん:03/05/04 02:22 ID:xo/e7iTP
676名無しさんだよもん:03/05/04 03:47 ID:4qD2+64J
 そんな事より雑談だ、雑談。
 今、僕の目の前にはあのトモコこと保科智子がいるのだ。
 こんな機会でもなければパンピーの僕が業界人と話せる事なんてない。
 調べ物はお義兄さんに任せて、僕は智子さんとお喋りに花を咲かせるとしよう。
「件の本が見つかるまで、少し話でもしませんか」
「あ……はい」
 犯人の心当たりでも尋ねられると思ったのか、智子さんは神妙な面持ちになる。
 まあ実際、この浮いた時間をも事件解決のための聞き込み等にあてるのが正しい探偵の姿勢なんだろうけど……
「お付き合いしている男性などはいるんですか?」
「……は?」
「リスナーの関心事じゃないですか。
 そういう質問が来た時、智子さんはいつもはぐらかしてますけど、こんなに美人なんだからかなりおもてになるんじゃないですか?」
「あの。その質問、今回の事に関係あるんですか?」
「いえ、ただ僕が知りたいだけです」
 思わず素直に言ってしまったのはまずかったかもしれない。
 智子さんの視線が、少なからず非難めいた光を帯びる。
「あ、いや、その……すみません、お気を悪くされたなら謝ります。
 初めて探偵事務所に来る方は緊張される事が多いので、こういう他愛のない話題でそれをほぐそうと思いまして」
 半分は本当であるが、もう半分はただのミーハー根性である。
「ああ、そうやったんですか」
 智子さんが相好を崩したのを見て、僕はほっと息をついた。
「粗茶ですが」
 どこからともなく瑠璃子さんが現れて、智子さんの前にお茶とお茶請けの菓子を置く。
 さっきから姿が見えなかったのはこれの準備をしていたらしい。まったく有能な助手だ。
 お盆を小脇に抱えて奥に引っ込む途中、僕をかえりみた瑠璃子さんの目は冷たかった。
 ……ちょっと怒ってるな、あれは。後で謝っておかなくちゃ……でもやきもちをやく瑠璃子さんも可愛いなぁ(←馬鹿)
 そんな事を考えていると――

 A. 突然、階下から大きな物音が聞こえてきた。
 B. 突然、携帯電話の物らしき着信音が鳴り響いた。
 C. 突然、お茶を飲んでいた智子さんの表情がこわばった。
677名無しさんだよもん:03/05/04 03:59 ID:kWuspcan
Bだ!
678名無しさんだよもん:03/05/04 03:59 ID:etF8XU8t
順当に、Aかな。
679名無しさんだよもん:03/05/05 00:25 ID:vC2aQtjY
たーたーたたたたーたたたたたたたたーたたたーたたた
おっと、智子さんに電話がかかってきたようだ。
「はい、保科です……ん、誰や?無言じゃわからへんやろ。
名前名乗りや!なぁ、聞こえてるんやろ!」
ぷつっ
そこまで言って電話を下ろす。どうやら切れたのだろう。
たーたー……
「またアンタか。いったい何の用や?
だいたいなんでこの番号知って……っ」
また切られたようだ。
たーたー……
「ちょっと僕に代わってください」
智子さんから携帯を預かり、電話にでる。
「もしもし、あなたが智子さんに呪いをかけた犯人ですか?」
「ナガセユウスケ、オマエニハカンケイナイコトダ」
携帯の向こうから聞こえる声は、変声機で変えられたものだった。
「僕のことを知ってるということは、ここまで尾行してきたんですね!」
ぷつっ
どうやら図星のようだ。これは相当陰湿なストーカーか彼女に相当
恨みのある人物だろう。
そこで僕はこう言った。

A:「犯人はまだ近くにいます。だから瑠璃子さんに近くを調査させます」
B:「智子さん、誰かに恨みをかったことありませんか?」
C:「この電話番号を教えた人はどれくらいいますか?」
D:「今日ここに来る事を誰かに言いましたか?」
E:「明日僕とデートしませんか?」
D:

680名無しさんだよもん:03/05/05 00:27 ID:nbBhzaVv
火急且つ速やかにE
681名無しさんだよもん:03/05/05 01:02 ID:wF2mOoBn
一番下の選択肢を見てDQ2を思い出したのは俺だけか?(w
682名無しさんだよもん:03/05/05 01:53 ID:xfxx2ItM
「明日僕とデートしませんか?」



無言で殴られた。
というか、異様に重量感があったんだけど。
あの鞄のなかには何が入っているのだろう。
「……不適切な表現でした。要するにオトリ作戦ですよ。オトリ作戦。電話の主は
ここに智子さんがいらっしゃることをを知っていました。同一人物であるかまでは
わかりませんが、尾行しているのであれば単独であれ複数であれ少なくとも
監視者がひとりはいるわけです。おそらくは常時。しかも僕の事も知っているよう
でしたから、ただのストーカーの類とも思えません。呪いの事も含めて」
すらすらと口上を並べ立てる。
これでも僕は一応探偵なのだよ。ワトソン君。
いや。決して、その、智子さんとデートしたいわけではないよ。
ええ。ちょっと―――ほんのちょっとだけやましい感じがするのも、
あちらから瑠璃子さんの冷たい視線を感じるのもすべて気のせいだ。
「したがって、早期解決をはかるべきでしょう。可及的速やかに」
うん。これで明日は―――
しかし、智子さんは、

A:「明日、ラジオの公開録音が・・・」
B:「明日、高校の同級生たちに会う予定なんです」
C:「さっきの彼女も一緒に、ですか?」
D:「……電波、届いた?」
E:「関東のたこ焼きなんて、たこ焼きやない」
683名無しさんだよもん:03/05/05 01:57 ID:LObjpX3w
Cで。
684名無しさんだよもん:03/05/05 17:20 ID:H/lVfkqy
「さっきの彼女も一緒に、ですか?」
「え?」
「せやから、その……出かけるにしても、二人きりやないとあかん理由とかあります?」
 瑠璃子さんに気を使ってか、それとも僕を警戒してかは知らないが、智子さんはそんなことを言い出した。
 確かに、囮作戦に必要なのは「智子さんを泳がせること」であって「僕と智子さんがデートすること」ではないから
 瑠璃子さんを同伴したところで特に不都合はないんだけど……
 でも、あまり大所帯になると、犯人がこちらの意図に気付いてしまって引っかからなくなるかも知れない。
 男一人女二人という構図はちょっと不自然だし。いえ個人的には両手に花って感じで大歓迎なんですけどね?
 いや待てよ……そもそも不自然と言ったら、今日顔を合わせたばかりの僕と智子さんが一緒に出かけるというだけでも勘付かれる可能性がある。
 うーん、囮作戦というアイデア自体は悪くないと思ったんだけど……
 どうするべきだろう?

 A. 「二人っきりでデートするというのが大切なんです」あくまで最初の案を推す
 B. 「わかりました。僕の助手にも同伴してもらいましょう」彼女の妥協案を飲む
 C. 「ちょっと短絡的な作戦だったかも知れませんね」この作戦はなかったことに
685名無しさんだよもん:03/05/05 17:22 ID:PK2/Vnbw
Bで両手に花ヽ(´∀`)ノワーイ
686名無しさんだよもん:03/05/05 20:08 ID:H/lVfkqy
「わかりました。僕の助手にも同伴してもらいましょう」
 やはり囮作戦は捨てがたい。条件に多少の妥協をしてでも実行する価値はある、僕はそう考えた。
 それに、智子さんと二人っきりの夢はついえたけど、瑠璃子さんを加えて両手に花というのもこれはこれで。
「いいかな? 瑠璃子さん」
 堂々と僕を見張る権利が手に入るんだから断りはしないと思ったけど、念のため確認を取る。
 案の定、瑠璃子さんはこくんと頷いた。
「すいません、お手数かけます。えっ……と」
「月島瑠璃子です。よろしくね、智子ちゃん」
 少し緊張した様子の智子さんに対して、くすくすと笑みを浮かべながら自己紹介をする。
 相変わらず瑠璃子さんはマイペースだなぁ、などと思っていると、
「長瀬ちゃん」
 急に話題を振られた。
「どこに遊びに行くかはもう決めてあるの?」
 あ、遊びに行くって、瑠璃子さん……
 そりゃ、ここのところ忙しかったせいでそういう時間を取れずにいたし、僕だって瑠璃子さんとデートしたいけど。
 依頼にプライベートを持ち込むのはいけないよ。
 ……我ながら説得力ないかも。
「……そうだね、とりあえず場所を決めないとね」
 そう言って僕が頭の中で行き先を検討しはじめると同時に、事務所のドアが開いて、月島さんが入ってきた。
 彼の第一声は――


 A. 「本の間から、明日まで有効の遊園地の無料チケットが出てきたんだが……」
 B. 「君達はダブルデートというイベントをご存じですか?」
 C. 「二人とも、今すぐ保科さんから離れるんだ!」
 D. 「祐介くん、また君に来客だ」
 E. 「……………………」
687名無しさんだよもん:03/05/05 20:24 ID:HhyWOWGr
d
688名無しさんだよもん:03/05/06 00:17 ID:YXZzjbSy
「祐介くん、また君に来客だ」
月島さんがお客を連れて入ってきた。
ところがツインテールの彼女を見たとたん、智子さんの表情が強張る。
「あんた……岡田か?」
「そうよ」
露骨に不快そうな顔を見せる智子さんと、それを薄ら笑いながら見下ろす
岡田さんとかいう人。二人のやり取りからして、過去に何かあったのだろうと
僕にも予想がつく。
「それで……何しにきたんや?」
「ご挨拶ね。でもいいわ、教えてあげる。
私は……

A:あんたに呪いをかけた犯人なの。
B:最近変な奴に呪いをかけられたり、監視されたりして困ってるの。
C:あなたを探してもらおうと来たんだけど、手間がはぶけたわ。
D:電波で声を出せなくした犯人からあなたを助けにきたの
E:長瀬探偵事務所の求人広告を見てきただけ
F:ここに借金の取りたてにきたんだけど
689名無しさんだよもん:03/05/06 00:30 ID:l2UYJjTM
私立探偵と言ったらF
ノーテンキラキラ
690名無しさんだよもん:03/05/06 00:32 ID:R9O8T0GL
Cで。
691名無しさんだよもん:03/05/06 00:33 ID:6ijcEwKb
>>689
鯖じゃないわけですかw
692名無しさんだよもん:03/05/06 02:07 ID:cl/IT/GT
「ここに借金の取りたてにきたんだけど 」
 岡田の言葉に祐介の体が硬直する。それと同時に滝のような脂汗が流れる。
「長瀬ちゃん…」
 瑠璃子は祐介の目をじっと眺める。その目は視線を逸らす為に右に左に動く。
目が泳いでいると形容するなら、太平洋を泳ぐマグロと言うほど見事にその目は泳いでいた。
「岡田、あんた…愛古の社員か?」
「残念、竹富士よ。それよりも長瀬さん、利子込みで13万円、支払期限は今日ですよ。昨日、電話で
『確かに返せます』、って言ってましたよね?」
「い、いや、あははは…それは…」

A 「依頼料、って事でウチが払ったるわ」、と智子が
B 「長瀬君、これで貸しがまた一つ増えたね、と、拓也が
C 「しょうがないな、私のへそくりで」、と瑠璃子が
D 「それとは別で頼みたい事があるのよ」、と岡田が
E ゆうすけはにげだした
693名無しさんだよもん:03/05/06 02:08 ID:h4OFvv15
順当にA
694名無しさんだよもん:03/05/06 02:19 ID:ug6mVuS6
むしろなんのための借金かが気になる。
瑠璃子さんは知らないみたいな雰囲気だし。ぎゃんぶるか?
ダメダメだな祐介ちゃん( ´∀`)σ)´Д`)
695名無しさんだよもん:03/05/06 02:34 ID:cl/IT/GT
「依頼料、って事でウチが払ったるわ。岡田、カードでええか?」
 智子は財布からカードを出し、それを岡田に見せた。
「払ってくれるなら何でも良いわよ。25日に引き落としで良い?んじゃ、こことここに…」
 岡田は鞄から書類を出すと智子の前に差し出した。智子はそれに必要事項を書き記していく。

「ありがとうございましたー、ってのはいいけど保科、あんたこんな場末の探偵事務所に何しに来たの?
 まさか、彼の浮気t(以下略)」
「ちゃうわ!!実は…」

「ふーん…あんたも大変ねぇ」
 いつのまにか瑠璃子が入れたお茶を啜りながらソファーでくつろぐ岡田。
 その後ろでは祐介が瑠璃子に色々とお仕置きを受けている模様。
「呪いって言えば最近、呪いや変な超能力みたいな物を売りにした新興宗教かセミナーと言うか変な集団が
 やたら増えてきたけど、その連中から恨みでも買ったんじゃないの?例えば教祖様を非難するようなトークをしたとか」
「何や、そいつら」
「えっと…確か…」

A 超能力開発セミナー「イルカの会」
B 宗教団体「オンカミヤムカイ」
C 宗教団体「FARGO」
D 任意団体「萌えの会」
E そんな事よりお腹が空いたと思わない
F 長瀬ちゃんのお仕置きが気になります
696名無しさんだよもん:03/05/06 02:38 ID:EOudZzYd
前回とは毛色を変えるべく、Aで。
697名無しさんだよもん:03/05/06 03:18 ID:AwDkEd0o
「超能力開発セミナー『イルカの会』、だったと思うけど」
いいつつ、ちゃっかりお茶請けを頂く、岡田。
「あー、確か最近関東一円で活動している怪しげなセミナーやったね。
自称美人超能力者が主催、一時流行した自己啓発セミナーよろしく
あくどい手口で会員数を増やしているとかなんとか」
「ははーん。やっぱり心当たりがあるのね?」
我が意を得たりとばかりにつっこむ岡田に、つい、と智子は顔をそむける。
「リスナーから投書があって……そのとき、ちょい」
「ちょい? あのいいんちょがちょい?」
なおもつっこむ岡田に智子は、

A:「…用、済んだんならとっとと帰り」
B:無言で一発。
C:袖擦り合うも他生の縁。
D:長瀬くんがそろそろ気になります。
698名無しさんだよもん:03/05/06 03:25 ID:eon6EGFS
D …DJなら嫌な話題を逸らすのも得意なはず
699名無しさんだよもん:03/05/06 14:23 ID:fDT9+Gz4
保守
700名無しさんだよもん:03/05/07 00:18 ID:0Id+9MCH
念のため。
701名無しさんだよもん:03/05/07 12:30 ID:+K8o82N6
hot
702名無しさんだよもん:03/05/07 20:08 ID:3wOL6op7
危険だな。
703名無しさんだよもん:03/05/07 21:56 ID:/iyG3ulX
「――さっきから何してるん? そっち」
 話題を逸らすために、さっきから岡田の背後で繰り広げられてた夫婦漫才を覗き込む。
 わざとらしく無視されたんが不満やったらしくて、岡田は頬を膨らませてみせたけど
 ――似合ってへん――結局はアベックの様子が気になるんか、後ろを振り返った。
 その視線の先には、瑠璃子さんに膝枕されてる長瀬さんが居た。
 なんや、お仕置き真っ最中かと思うてたのに。もう仲直りしたんか?
「る、瑠璃子さん、もう許して……」
 膝枕で耳掃除、なんでもないことの筈やのに、何故か長瀬さんは震えてるみたいやった。
「うわぁ。あの娘、おとなしそうな顔して結構えげつないことするわね」
 岡田が感心したように言う。
「何がどう、えげつないて?」
「はぁ? 保科、わかんないのぉ? あの娘の顔よく見てみなさいよ」
 言われたままに瑠璃子さんを見つめてるうち、その目がずうっと閉じられたままなのに気付いた。
「る……瑠璃子さん、お願いだから。目を瞑ったままでそんなに深くまでしないで……」
「くすくす……大丈夫だよ。鼓膜は破れても再生するから……」
「あああああ……」
 ……そら、確かに怖いかも知れへんけど。しょーもな……
「じわじわと真綿で首を絞めるような責め苦、か。なるほど、参考になるわ。今度あの新人に……」
 岡田、あんたはあんたで何メモってるねん。っちゅうか職場でイジメ行為続けてるんか。あんた、将来ぜったいお局様なるわ……

 A. 「ところで、長瀬さんは何でそんな借金こしらえたん?」気になったので尋ねる
 B. 「そろそろ私の依頼のことも思い出して貰わんと困る」作戦の段取りを相談する
 C. 「結局、私にかけられた呪いの調べはついたんですか?」拓也に話を振ってみる
 D. 「そう言うたら、あんたの腰巾着ふたりは今どうしてるん?」岡田に訊いてみる
704名無しさんだよもん:03/05/07 22:04 ID:4Mb85o7W
Dを選んで松本萌え〜。
705名無しさんだよもん:03/05/07 22:24 ID:uDYpMvg1
「そう言うたら、あんたの腰巾着ふたりは今どうしてるん?」
 松本と吉井の姿が見当たらない。いつも三人一組でつるんどるのになあ。
「……」
「ん? どうしたんや?」
 岡田の顔が凍りつく。一体どないしたんや。
「二人は……」

 A アフガンで地雷撤去
 B 岡田を残して香港へ旅行
 C 「イルカの会」に入信
 D タマちゃんのおっかけ
 E 世を儚んで出家
 F 実は智子の後ろにいた
706名無しさんだよもん:03/05/07 22:29 ID:a5XClHWh
c
707名無しさんだよもん:03/05/07 23:45 ID:/iyG3ulX
「『イルカの会』に入会しちゃったわ……」
「何やて!?」
 また「イルカの会」か。こんな短い間に繰り返し聞きたい名前やないんやけどな。
「何でそないな……あの二人、超能力になんか興味あったんか?」
「松本が勧誘されたのが最初のきっかけ。勧誘した奴が言葉巧みだったんだろうね、
 そんなあからさまに怪しいとこに入会するのやめなさいって止めたのに……あのおバカ、集会に行くってきかないの。
 それで結局、吉井が心配して一緒に集会についていったんだけど……」
「ミイラ取りがミイラになった?」
 頷く岡田。
「吉井さんがなぁ……あんたら三人の中では一番良識ありそうやってんけど」
 岡田、あんたは何でついて行かんかったんや?――とは聞かんことにした。
 大方、いくら「行くな」言うても松本が聞かんもんやから、意固地になってしもたんやろ。
「それで……あんたはそれでええんか?」
「な、何がよ」
「二人をそんなあからさまに怪しいとこに入会させといてええんか?言うてるんや」
「い……いいんじゃないの? いくらイルカの会が胡散臭いって言ったって、まだ事件とか起こしてるわけじゃないし。
 何のセミナーに入ろうが人の勝手じゃない」
「それ、本気で言うてるんか?」
「あ、当たり前でしょ……」
「それやったらええんやけど」
「……」
「なあ、岡田……」

 A. 「私『イルカの会』のこともっと調べようと思てるんやけど、あんたも協力してくれへん?」
 B. 「あんたも、私とは別口で長瀬さんに依頼したらええんちゃう?」
 C. 「さっさと出てってくれへん? もうあんたの顔見たない」
 D. 「ラジオネーム『バッテン髪留め』さんからのお悩み相談――」
708名無しさんだよもん:03/05/07 23:52 ID:YaESLiFj
B
709名無しさんだよもん:03/05/08 21:24 ID:aQkVhwow
710名無しさんだよもん:03/05/08 23:03 ID:HRt/bmFn
711名無しさんだよもん:03/05/09 00:29 ID:HgPZU5ZA
712名無しさんだよもん:03/05/09 12:52 ID:lxpanNJy
713名無しさんだよもん:03/05/09 17:29 ID:MaD2K7i5
714名無しさんだよもん:03/05/09 19:32 ID:/Le/b1ra
715名無しさんだよもん:03/05/09 20:29 ID:lwSqZmE+
716名無しさんだよもん:03/05/09 22:04 ID:wn8ngELI
717名無しさんだよもん:03/05/09 22:11 ID:1+hWvN2k
    メンテナンデダロ!!
  \   \v/  /
 __ ヽ(`Д´)ノ ___
      ( 回 )
    / / ヽ  \


   | v/  
   |Д´)ノ 》
   |回.ノ
   | <   ジャマタ・・・
718名無しさんだよもん:03/05/09 22:35 ID:Hy7xeOg6
「あんたも、私とは別口で長瀬さんに依頼したらええんちゃう?」
 私の提案に岡田はあからさまに不審そうな表情を見せた。
「依頼って……」
 岡田はそこで言葉を切って、ちらりと長瀬さんの方を見た。
 さっきようやく解放されたみたいやけど、まだ耳を気にしてる様子で情けない顔をしてる。
「あの人に?」
「……まあ、確かにちょっと頼りないかも知れへんけど。少なくとも私ら素人よりはマシなんと違う?
 金を貸した相手が探偵やった、いうんも何かの縁やないの?」
「うーん……」
 唸りながら、じろじろと値踏みするように金を貸した相手を眺める岡田。
 その視線に気付いたんか、長瀬さんがこちらに歩み寄ってきた。
「ええっと……僕にまだ何か?」
 私はすかさず事情を説明する。
「って、ちょっ、保科! あんたなに勝手に喋ってんのよっ」
「ええやん、話すだけならタダやろ?」
 かくかくしかじか……
「……なるほど。お話はわかりました。
 でも僕は警察ではないですから、例えそのセミナーがあくどい活動をしていたとしても法的に裁くことはできませんが」
「構しません。吉井と松本いう二人の身の安全さえ確保してもらえたら」
「それでは、吉井さんと松本さんの身辺調査、及び護衛という形で依頼をお受けしてもよろしいですか?」
「はい。よろしゅうお願いします」
 こうして、長瀬さんの仕事がもう一つ増えた。

「って、勝手に話まとめるなーっ!!」

 誰かさんの叫び声は聞こえなかったことにして、場面転換――

 A. 来週の放送について、ディレクターに相談
 B. 依頼者ふたりが帰った後の長瀬探偵事務所
 C. 翌日、デート(囮作戦)の待ち合わせ場所
719名無しさんだよもん:03/05/09 22:36 ID:z905Tv2t
720名無しさんだよもん:03/05/09 23:11 ID:Hy7xeOg6
 ところは変わって、喫茶店「エコーズ」。
 放送局に近いという立地条件とその落ち着いた雰囲気から、業界人ご用達とされる店である。
 智子は二杯目のコーヒーを飲みながら、テーブルの向かいの空席を見つめていた。
 長瀬探偵事務所に赴く前に連絡を入れて、ここで会う約束を取り交わしておいたのである。
 生憎、デートの待ち合わせなどという色気のあるものではなく、業務上の打ち合わせだが。
 相手は少し遅れている。
 もう慣れてはいるが――やはり面白くはない。
 智子が深いため息をついた時、ドアベルを鳴らして、ようやく待ち人が現れた。
 それは、

 A. 藤井冬弥
 B. 柏木耕一
 C. 巳間良祐
 D. 住井護
721名無しさんだよもん:03/05/09 23:19 ID:tYd39u1F
722名無しさんだよもん:03/05/10 01:43 ID:EmPQ7rvC
 入ってきたのは智子の番組のディレクター、住井護だった。
「お待たせ」
 言いながらテーブルに着く住井。
 智子は曖昧に相槌を打つ。待たされたとはいえ、このくらいなら早く来た方だ。
「……で、どう? 喉の調子は?」
「あれ、今日は単刀直入なんやね」
 無駄話が好きなこの男にしては珍しい、と智子は思った。
「心配してんだぜ? これでも」
「そらおおきに。今のとこは全然問題ない」
「今のところは――か」
 住井は控え目に肩をすくめる。
「手は尽くすつもりやけど、それでもまた同じような状態になる可能性もあるから……」
「そういう場合に備えて、来週の番組には代役を用意しておけ、ってことか」
「ごめん、迷惑やろうけど……」
「まあ、そう気に病むなよ。別に智子ちゃんが悪いわけじゃないだろ?
 しかし代役ねぇ……誰がいいかな」
 言葉とは裏腹に、住井は少しも困った様子ではない。
 このトラブルを楽しんでいるのではないか?とさえ思える態度だった。

 A. 「そういや、桜井さんもひどく心配してくれてたな。ダメ元で彼女に頼んでみるか」
 B. 「そうだなぁ、局アナの長森さんなら頼めば引き受けてくれるだろうけど」
 C. 「友達のよしみで、サッカー選手の佐藤雅史とかに頼めない?」
 D. 「いっそ、さっき店の前で行き倒れてた大道芸人とか」
 E. 「Dr.スミーってのどうだろ?」
723名無しさんだよもん:03/05/10 01:52 ID:QcehIMs5
724名無しさんだよもん:03/05/10 04:15 ID:j3PYU6wg
誰だよ、おい。
725名無しさんだよもん:03/05/10 04:55 ID:tAHErXkv
住井じゃないの?
726名無しさんだよもん:03/05/10 19:46 ID:rAjtf1+I
「Dr.スミーってのはどうだろう?」
「…はっ?」
 智子が素っ頓狂な声を上げる。それを無視して住井は言葉を続ける。
「最近番組予算が削られ気味でさ…ラジオ局も不景気だから…ギャラの問題とかもあるし、いっそ俺がやっちゃおうかと」
「やっちゃおうかと、じゃないわっ!」
 へらっと笑いながら言った住井を、何処からか取り出したハリセンで思いっきり頭をはたく。スパーンと気持ちのいい音がする。
「痛いなぁ…一応上司なんだけど、俺」
「あぁあぁ、そうやったなぁ。同期で入社したくせにあっという間にプロデューサーやもんなぁ」
「…そんな皮肉るなよ」
 くすり、と住井は笑う。DJとプロデューサー、立場は違えど二人は同期で入社した仲である。最も、住井は最初バイトのADと言う下っ端中の下っ端だったがいつの間にかとんとん拍子で出世して…
「今じゃ、若手ナンバーワンのプロデューサー……世の中間違っとるわ」
「からかうなよ」
 にやり、と笑って私のコーヒーカップを勝手に取って飲む。
「…自分でたのみなよ」
「まぁまぁ…それでも、俺は元々DJ希望だし」
 そう言う住井の口調はちょっと寂しそうだった。住井は、最初DJ希望で入社試験を受けたがあっさり落ち、何とかこの仕事に関わろうとしてADとしてこのラジオ局に入社したのだ。
「やっぱ駄目かな?」
 智子の答えは…

A わかった。やるだけやってみぃ
B ホントにやれるん?
C …DJは素人にできる仕事や無いで
D なぜか唐突に「ちょっと待った!」コール
727名無しさんだよもん:03/05/10 19:52 ID:1hwUlErd
D
728名無しさんだよもん:03/05/10 23:18 ID:G0ta9DTn
「ちょっと待ったー!」
 智子が返事をしようと口を開いた瞬間、どこからともなく聞こえる「ちょっと待った!」コール。
 それは……

A エコーズのバイトをしている萌え系美少年
B 後ろで話を聞いていた謎の凸娘
C ドアを蹴り開け入ってきた背の低いツインテール
D 上から降ってきた超美人エージェント
E いつの間にかそこにいた旅館の社長さん
729名無しさんだよもん:03/05/10 23:20 ID:Sx8Bkwlm
Dでいってみよ
730名無しさんだよもん:03/05/11 00:15 ID:cVLZtw8J
「話は聞かせてもらったわ」
 言葉とともにいきなり振ってくる女性。

 シュタッ!

「うわ!」
「なんや!?」
 二人びっくり。
「あなたが保科智子ね?」
 構わず続ける謎の女性。
「な、なんやのアンタ?」
 いきなりの乱入者に戸惑いを隠せない智子。
 しかし、次の言葉はそれを吹き飛ばすに十分なものだった。

A 「あなたのファンです。サインください!」
B 「あなた三日後に死ぬわよ」
C 「ところで私の胸を見てくれ。こいつをどう思う?」
731名無しさんだよもん:03/05/11 00:27 ID:eKcBPkI0
732FARE-M ◆7HKannaArk :03/05/11 19:57 ID:qvKLxv+s
久しぶりに大きな更新です。
・俺と天使と死神とをアップ。
・さゆりんの途中までと今のを途中までアップ。

と言った感じになってます〜
733名無しさんだよもん:03/05/11 20:18 ID:WAkstUby
「あなた三日後に死ぬわよ」


「……んなことより、どこからどうやってでてきたん?」
根っからのつっこみ属性からか、すぐに立ち直った智子。
ここは喫茶店の屋内だ。上には天井しかない。
この女性は一体どこからでてきたのだろうか? 謎だ。
「だから、あなた三日後に・・・」
「すばらしい!」
なお続けようとする女性を住井がさえぎった。
「その美貌!そのスタイル!その声!しかも演出も心得てるね! うーん、逸材だよっ!!」
感嘆の声をあげつつちゃっかり女性の手を握る住井。
調子がいいのは業界人だからか、それとも地か。
「い、いや、だから三日後にね…」
「おっけー、おっけー。万事俺にまかせてくれていいから。決して悪いようにはしないよ?
とりあえず今からじっくり話せそうな場所に……」
底抜けに”軽い”住井を尻目に、
智子は思った。

A:…やっぱ、自分でなんとかするわ。
B:ここはひとつ謎の女性にまかせとこ。
C:緊急企画。ラジオドラマ『保科さんち』。保科さんは風邪で寝込んでます。
D:反則技。セリオに声真似させてDJを。
734名無しさんだよもん:03/05/11 20:37 ID:MfW6RHns
BかAか…

B
735名無しさんだよもん:03/05/11 21:38 ID:pCakbr1o
「日本人は女性の扱いがなってないわね」
 一瞬にして住井を叩き伏せた女性。
 智子は、方向性こそ違うもののそこに自分に匹敵する迫力と勢いを感じ取った。
「アンタや!」
 唐突に叫ぶ。
「はい?」
 疑問の声を上げる女性。
「アンタなら私の代わりでも大丈夫や!」
「そう評価してくれるのは嬉しいけど、問題が一つあるわ」
 うってつけの代役を見つけ、テンションの上がった智子に比べ、女性はどこまでも冷静だった。
「何や? ギャラならそこの住井を締め上げれば20や30は……」
「イルカの会に私の存在を知られるわけにはいかないの」
 その言葉に含まれる単語に激しく反応を示す智子。
「……しっとんのか?」
「ええ、あなたが何をしたのかも……ね。
 あなたは以前……」

A 被害者の葉書を読み、イルカの会は入会の価値なしと言った。
B イルカの会幹部の求愛を断った。
C イルカの会をアシカの会と間違えた。
D イルカの会本部の前で、おさかな天国を歌った。
736名無しさんだよもん:03/05/11 21:41 ID:OT1ndiFk
Bカナ
737名無しさんだよもん:03/05/11 23:04 ID:WAkstUby
「―――イルカの会幹部の求愛を断った」
「……アンタ、何モンや?」
 警戒心をあらわにする智子。
 女性は身じろぎもせず冷静に見据える。
「例の『呪い』はリスナーからの投書で『イルカの会』への批判をぶちまけたせい、と
あなたたちは思っているようだけど。実のところそれはきっかけにすぎない。直接的な
原因はむしろある幹部の、極めて個人的な私怨」
「……確かにそうした事実はあったけど、えらい確信的やないか?」
 智子は慎重に口を開く。この女性はあなた”たち”といった。
 自分が探偵を雇ったことも知っているのかもしれない。
「当然ね。私がこの『イルカの会』の調査に入ったのは昨日や今日のことではないから。
あなたよりはるかに彼らのことを知っているわ。あなたに求愛した幹部の名も挙げられるわよ?」
その幹部とは――――


A:得意技はカニばさみ。教祖ねこっちゃ。
B:僕たち友達だよね? さわやかサッカー少年。
C:胸に七つの傷。シスコン武闘派。
D:歌って踊れるUMA。白い毛玉。
738名無しさんだよもん:03/05/11 23:05 ID:OT1ndiFk
ここだ!
ここでAだ!
739名無しさんだよもん:03/05/11 23:38 ID:cQlnOtlh
何故Dを選ばないんだ(w
まぁ、ポテトから求愛されたら普通に断るけどな。
740名無しさんだよもん:03/05/12 16:19 ID:rwhZLqL+
というかこの女何物ですか。
みんなもうわかってんの?
それともこれから決めるの?
741名無しさんだよもん:03/05/12 17:19 ID:lEVoF5Sd
超美人「エージェント」ってのと
「日本人は女性の扱いが解ってない」で
やってる人なら誰だか解ってると思うが・・・
敢えて別キャラにしてしまうのもアリかもな(w
742名無しさんだよもん:03/05/12 19:49 ID:WD51Vk1Q
エージェントって言うとRoutes?それならわかんにゃい。
743名無しさんだよもん:03/05/12 23:49 ID:P9DXzuJI
「あなた、イルカの会のリーダー、通称"ねこっちゃ"からの求愛を断ったんでしょ?」
「……何から何まで知ってるんやね。
 プライバシーの侵害や、って文句の一つも言いたいところやけど、今は後回しにしとくわ。
 それより。『私が三日後に死ぬ』っちゅうんはどういうことや?」
「言葉通りよ」
「……こっちは真面目に聞いてんねんけど」
「軽いジョークよ。いい、それじゃ良く聞きなさい。あなたがなぜ死ぬのか――それは」

 A. 「これからより強力な呪いをかけられてしまうからよ」
 B. 「あなたが味方だと思っている人たちの中に、裏切り者がいるからよ」
 C. 「今夜ねこっちゃに拉致されて、以降三日三晩に渡って夜のお相手をさせられるからよ」 
 D. 「私の占いでそう出たからよ」
 E. 「メガネよ」
744名無しさんだよもん:03/05/12 23:52 ID:RECA42YS
A
745名無しさんだよもん:03/05/12 23:53 ID:v/UcYUoB
 C だ !
746名無しさんだよもん:03/05/14 04:22 ID:eP3pO3Zy
保守だ!
747名無しさんだよもん:03/05/14 10:47 ID:Eubnh6tz
エージェントを誰にするかで迷って、進めづらいのだろうか。
748名無しさんだよもん:03/05/15 00:24 ID:WLfwV9/v
伏線が張られているものを無理に変えようとすれば進めづらいだろうが・・・

Routesプレイしている職人さんはいないのですか?
749名無しさんだよもん:03/05/15 01:50 ID:4dybCNTs
「これからより強力な呪いをかけられてしまうからよ」
 な、なんやて!?
「ど、どういうことや! もっと詳しく話してんか!?」
 そういう私に向けて、その女は手のひらを立てた。
「ストップ。サービスはここまでよ。私は情報を武器に戦うエージェント。
 ロハでこれ以上話す気はさらさらないわ」
「なんや、人の気を荒れさせまくって金取る気かいな」
「話が分かるじゃない。その通りよ」
 タチ悪っ。
「でも安心して。もらうものもらったなら、情報だけじゃない、アフターサービスまで完璧よ。
 あなたがそれをどうにかしたいのなら、それを手伝ってあげるわ」
「……つまり押し売り助っ人ってトコなんや?」
 ジト目で女を見ても、意に介した風もない。なんかムカつくなぁ。
 高校時代の同級生を見てるような気になるわ。
「ま、そう捉えてもらっても構わないわ。結果は同じだしね。で、報酬だけど……」

A.3150万円。消費税込み。びた一文まからないわ。
B.あなたの給料三ヶ月分で指輪を買って頂戴。それでどうかしら?
C.とりあえず財布を出して。話はそれからよ。
D.あ、あのさ……わたしのTシャツにサインして欲しいんだけど……
E.あ、あのさ……わたし、一度ラジオに出演してみたかったんだけど……
750名無しさんだよもん:03/05/15 01:59 ID:+/SgaDrn
c
751名無しさんだよもん:03/05/15 06:53 ID:zyWEySNS
「とりあえず財布を出して。話はそれからよ」
「…は?」
「いいから。早く財布を。それが報酬よ」
「…普通こういうときは銀行振――」
「さっさと財布を出して。話しはそれからよ」
「…」
「いいから。早く財布を。それが――」
「あーっもう! わかった! はい、これでええんやろ!?」
 話がスパイラルし始めたのを察知した智子は、
これ以上長引かせないために財布を投げつけた。
 そして…

A 「OK、確かに」 エージェントは財布から札束を抜き出した。
B 「…これっぽっち?」 中身を確認し、鼻で笑って財布を投げ返した。
C なんとエージェントに財布をキャッチされる前に
  住井が素早く財布を奪い、ガラスを割って逃げ出した。
D その瞬間、その場にいた智子意外の全員で財布争奪戦が始まった。
752名無しさんだよもん:03/05/15 07:28 ID:fupfFAMQ
B
753名無しさんだよもん:03/05/15 16:24 ID:PFbsieRl
「これっぽっち?」
 そのエージェントっちゅう女は、鼻で笑って財布を投げ返しおった。
「これじゃあお金を取る気にもならないわ。しょうがないから…

A ただでやってあげるわ
B この話はなかったことに
754名無しさんだよもん:03/05/15 16:32 ID:fKdwHWOW
ここまで引っ張ったのならAだ!!
755名無しさんだよもん:03/05/15 22:47 ID:K6YwSmcz
「ただでやってあげるわ」
「……なんか気に入らん言いかたやけけど、そらどうも」
「そのかわり、条件を変えさせてもらうわね。情報はあげられない。けれど、あなたに危害が
及ばないようには持っていってあげる。あくまで本業のついでだから確約は出来ないけれど」
 微妙な言い回しやなぁ。
「行動するより情報くれたほうがアンタとしてもコストは少ないんやないの?」
「いろいろあるのよ」
 そういうと椅子を引いて立ち上がった。
「それじゃ、私はいくわね。連絡は適宜私のほうからするから。――――最初に言ったけれど、
あなたに本格的に危害が及ぶのは三日後。あなたも命が惜しければそれまでせいぜい調査に
励むといいわ」
「……狙われてるんなら、身を守る方をすすめるんちゃうか?」 
「どうやら誤解があるようね。三日というのはその間に何かがあるという意味じゃない。むしろ
三日間は何も起こらないと考えて良いわ。セミナーの会員に”呪い”を信じさせるには”呪い”の
成就が偶発的なものでないことを示さなければならない。だから期限を指定した。もとは主催者
の私怨だったにせよ、もうこれはデモンストレーションなのよ。それが彼らのやり方」
 つ、と一息ついて、   
「第一、あなたはそういう消極的な手段を好む性格ではないでしょう?」
 そういうと彼女は手を振りながら、去っていった。

 ――――そういえば、名前、聞いてへんやったな。

 これからどうするか――――

A:勘定を払って外へ。
B:突然、知人が。
C:突然、携帯が。
D:実は既にセミナー会員に取り囲まれていた。
756名無しさんだよもん:03/05/15 23:16 ID:HYY1DO3I
dとかおいしいなあ。これまでの流れをを木っ端微塵に粉砕する展開。マンチの血が騒ぐっていうか?
757名無しさんだよもん:03/05/15 23:55 ID:4dybCNTs
「マスター、お勘定はコレにつけといてんか」
 カップを空けた智子は、地面に突っ伏す住井を指差してそう言う。しかし、
「……」
 マスターは窓の外を指差す。そちらを振り向いた智子は、信じられないものを見た。
 おそろいのイルカのTシャツを着たいかにも怪しい五人組の男が、街路樹の陰に隠れて
(正確には「隠れたつもりになって」だが)、この喫茶店の方を伺っていたのだ。
 彼らはちらちらとこちらを見ながら、互いに何かを言っている。
 智子は彼らが何を言っているか読みとろうとした。仮にも声を商売道具にする職業だ。
 簡単な読心術程度ならなんとか出来る。


「この店を取り囲む」
「この店を取り囲む」
「この店を取り囲む」
「そう、この店を取り囲む」
「そこを
     ┌┐[][]┌┐┌┐   ┌┐    ┌┐┌┐
   ┌┘└─┐││││┌┐└┘┌┐││││
   └┐┌┐│└┘└┘││   ││└┘└┘
     ││││    ┌─┘│┌─┘│┌┐┌┐
     └┘└┘    └──┘└──┘└┘└┘
                                 だ!!」
「ア-ヒャヒャヒャヒャ ヽ(゚∀゚)人(゚∀゚)人(゚∀゚)人(゚∀゚)人(゚∀゚)ノ ヒャヒャヒャヒャヒャ」


 読まなきゃ良かったと智子は後悔した。

A.マスターに頼んで裏口から出させてもらう
B.「僕が何とかしてあげようか?」と店のバイトらしい青年が声をかけてきた
C.とりあえず住井をたたき起こす
D.何も見なかった。そのまま店を出る
E.彼らが隠れている(つもりの)樹の上から誰かが飛び降りてきた
758名無しさんだよもん:03/05/15 23:57 ID:4dybCNTs
× 読心術
○ 読唇術
声の仕事やってたら心を読めるのかと小一時間(ry
759名無しさんだよもん:03/05/16 00:03 ID:drBBGDYT
D
そして予想外の展開が…?
760名無しさんだよもん:03/05/16 00:05 ID:5S7Q7nqO
やたらと新キャラ登場で話つなぐのもなんだから、Aで。
761名無しさんだよもん:03/05/16 00:52 ID:+qK+6KYT
「……帰ろか」
 何事もなかったかのように私達は店を出た。このまま大人しく見逃してくれたらええんやけど……。

『待てい!!』
 五人の声がハモる。ちっ、やはり素直に帰してくれへんか。
「なんやの…私忙しいから後にしてくれへんか」
「そうはいかない、教祖様の命によりこの僕……ホーリーネーム『クレーンKUZE』が貴方を連行する!」
 リーダ格らしき眼鏡の男が答える。

「なあ住井君」
「ん?」
「どうする?」

 A 相手してられん、帰る。
 B 一発どつく。
 C 「もしもし警察ですか?」と110番。
 D さっきのエージェントの女が戻ってきた。
762名無しさんだよもん:03/05/16 00:55 ID:7WHK6dKc
BかCだな・・・

Cだ!!
763名無しさんだよもん:03/05/16 01:28 ID:mqyvpIjh
「もしもし警察ですか?」
 携帯電話は便利やなあ……

「教祖様はすばらしい方だ……貴女も教祖様に接すればそれが理解できるはず」

 うわ、目がいっとるわ。この男。イルカの会はこんなんばっかなんやろか? 
 まあええわ。
 とりあえずこいつらは警察にまかそ。

「警察でーす」
「あー、あいつら捕まえてんか? 誘拐未遂の現行犯や」
「おっけー了解でーす」

「ま、待て、我等にはねこっちゃ様より託された重大な使命が……」

「ほななー、まあ塀の中で真人間に戻りや」

 日本の警察は優秀やな。
 あっという間に全員連れて行きおった。

「さて帰るかな」

A 歩いて
B タクシーで
C 住井に乗って
D ムーンウォークで
764名無しさんだよもん:03/05/16 01:34 ID:vRPjV999
Bで。
765名無しさんだよもん:03/05/16 01:40 ID:BdnAaV0a
はやっ! てっきり長瀬刑事の1人でも出てくるかと思ったのに。
766名無しさんだよもん:03/05/16 01:56 ID:d/+pw5bS
「ヘイ、タクシー」
 私は親指を立ててみた。あっさりタクシーが目の前に停車する。
「そんじゃ、また次の収録日に」
「おう、またな」
 住井君と別れ、私はタクシーに乗る。
「○○町の××交差点まで」
「はい、かしこまりました」
 変に丁寧な言葉で運ちゃんは答えた。

 それから二十分。
 どう考えても、私の家とは違う方向にタクシーは向かっている。
 思い切って運ちゃんに声をかけてみた。
「あの、道か目的地か、どっちか間違ってるんちゃうん?」
「いえ、そうではありませんよ、保科智子様」
 ……え? どういうことや?
「先ほど警察送りされたクレーン久瀬はわたくしの後輩……随分とシゴいたものでございます。
 あなたはイルカ道 ねこっちゃスタイル 全国100人を敵にまわしたのです」
 ああ、あんたもグルかい。100人にしては妙に手回しがええやん。

A.タクシーはこのまま遊園地へ。
B.何故かタクシーの周りにパトやら救急車やら大型運送トラックやらがぞろぞろと。
C.突然タクシーのフロントから「はい、マイケル」とか声が聞こえた。
D.でもタクシーは遠回りして私の家に。遠回りした分料金が高い。単なる嫌がらせかい!
E.どういうわけかタクシーは私がいつも使っているスタジオの前で止まった。
767名無しさんだよもん:03/05/16 02:00 ID:NQ5wNcBv
やべえAかBで迷う…
Aで!!
768名無しさんだよもん:03/05/16 02:15 ID:7WHK6dKc
Dもおいしいなぁw
769名無しさんだよもん:03/05/16 02:16 ID:j5NGM/zm
グラップラーかよ!
770名無しさんだよもん:03/05/16 02:53 ID:YpnjiKlL
俺はCにひかれた。
ナイトライダーかよ!
771名無しさんだよもん:03/05/16 03:02 ID:qdTObe9g
というか、久瀬をしごいたというこいつは誰なんだろうな?w
772名無しさんだよもん:03/05/16 03:38 ID:+qK+6KYT
 私を乗せたタクシーはそのまま遊園地へ向っていった。

「私をどうするつもりなんや?」
「なに、手荒な事はしませんよ。まずは幹部の一人に会っていただきます」
 運ちゃんに連れられて私は遊園地の入場ゲートにやってきた。
 なぜか人気がない……否、イルカのシャツを着た信者以外誰も居ない。
 そして――
「あははーっ、みなさんお疲れ様ですーっ」
 ゲートの奥から明るい女性の声がした。

「教祖ねこっちゃマンセー!! 同志サユーリン書記長マンセー!!」
「マンセー!!」
「マンセー!!」
 信者達の大歓声と共に現れたサユーリンと呼ばれた女性……アカン、この人も逝っとる…。なぜならその姿はと言うと、華音高校の赤い制服に身にまとい。
 頭には『ねこっちゃ万歳』と書かれたヘルメット。
 顔を覆うタオル、手には角材を装備した――なんとも形容しがたい風貌だった。

「あなたが保科智子さんですねー」

 A 「世界を革命する力を!!」
 B 「最○ですかー!!」
 C 「戦闘員のみなさん! やっちゃって下さいーっ」
 D 「教祖様からの伝言ですー」
773名無しさんだよもん:03/05/16 03:49 ID:5S7Q7nqO
前回が佐祐理メインだったのに、またか(w
セミナーつながりでB!
774名無しさんだよもん:03/05/16 03:49 ID:J8NC3kAS
Aだ。
775名無しさんだよもん:03/05/16 20:40 ID:+scMbWG+
○に入るのはもe(ry
776名無しさんだよもん:03/05/16 21:32 ID:JNHmyQG9
「皆さーん、最萌ですかー!!」
「最萌でーす!」
「な、何や一体…」
 辺りは異様な熱気に包まれていた。そう、経験者が語るとしたらまさに夏の有○。
「と、言う訳で佐祐理と『最萌バトル』で勝負ですっ!」
「……何やそれは?」
 
 最萌バトル〜
 それは古来より伝わる女性同士の魅力を競いあう戦いの一つ。
 その起源はは中国の三国時代に後の魏の曹丕の妻、甄姫(シンキ)と
 呉の孫策の妻、大喬が互いの魅力を競い合ったと言う故事から始まったと言う。
 草花の新芽が萌え出でるような魅力を持った大喬がその勝負を制した事から、その後、
 多くの女性が「萌え」を磨いた事から「最も萌える者」を略して「最萌」と称することになったと言う。
 その後、日本にも伝わり、隆山の地で鬼と呼ばれる一族によって広く伝えられたとされる。

 民明書房-葉鍵伝〜萌ノ巻-

「と、言う訳なんですよ。そう言う事で、勝負です!自信が無いのなら代役もOKですよ、あははー」
(くっ、…どないしようか…)

A おのれの最大の武器、眼鏡+巨乳で真っ向勝負
B ここは素直に代役。マルチ、カモンッ!
C 女エージェントはん、おるんなら出てき
D 最萌の初代女王、三○路の鬼長女に頼む
777名無しさんだよもん:03/05/16 21:38 ID:4f6HKmIX
まずは真っ向勝負といこうか。Aで。
778名無しさんだよもん:03/05/16 23:41 ID:t7I8AkpI
「何ゆうとんのや! 受けてたったろやないかい!」
 そうや、仮にも業界人として、こんな頭の逝った奴に負ける訳にはいかん。
 この保科智子の恐ろしさとくと見せたろやないかい。

「ひとーつ、人の心を惑わし」
「ふたーつ、不思議な妄想三昧」
「みっつ、魅惑のこの世の萌えを」
「「「比べてくれよう最萌バトル」」」

 なっ、なんや、急に現れよったぞこいつら!? 
「あははー、来ましたね」
 くっ、イルカの会か!? 
「アンタ……最初から仲間を呼ぶつもりで……」
 正々堂々やろうとしたのは失敗やったみたいやな……
「そうじゃないですよー、アレは最萌バトルあるところに必ず現れる……ズバリ

『最 萌 え 委 員 会』!」

 ………
 ……世の中アホばっかや……

「どうも始めまして保科智子さん、私は最萌え委員会会長……

A ズンズンパンパンこと宮田健太郎です」
B 青姦娘こと高瀬瑞希です」
C レズ女子高生こと日吉かおりです」
D セクハラ親父こと柏木耕一です」
E セックスセックスの太田加奈子です」
779名無しさんだよもん:03/05/16 23:43 ID:WzZcKTnU
今まで出番がなかった気がするAで
780名無しさんだよもん:03/05/16 23:50 ID:uKZhqJSP
段々難度が高くなってくるなw
781名無しさんだよもん:03/05/17 00:11 ID:z34goVHb
ああ、間に合わんかった!
782名無しさんだよもん:03/05/17 22:52 ID:5r71iCaU
保守
783名無しさんだよもん:03/05/17 23:02 ID:0LkwgNTO
「どうも始めまして保科智子さん、私は最萌え委員会会長、ズンズンパンパンこと宮田健太郎です」
「……どうもよろしゅうに」
「まず最萌えバトルについて、簡単にご説明させていただきます。
 最萌えバトルにもいろいろ種類があります。
 そこで、とりあえずは今回行われる萌えポイントバトルについてのみ解説させていただきましょう。
 これは現在最も広く行われている最萌えバトルです。
 おそらく、日本での最萌えバトルの80%以上がこれだといっても過言ではないでしょう。
 ルールは簡単。
 まずあなた達が、これはと思われる自分の一押し萌えポイント強調し、活かし、周りを萌えさせます。
 後は我ら3人がその萌え度を審査するだけ。
 3人の合計得点の多かった方がこのバトルを制することとなります。
 なお、厳正な審査を行いますので賄賂は受け付けません。
 何かご質問は?」

A 相手の佐祐理について聞く
B 残りの委員会メンバーについて聞く
C 最萌えバトルの歴史を聞く 
D もう一度説明を受ける
E 聞くことはない。いざバトル!
784名無しさんだよもん:03/05/17 23:08 ID:dc9Cn0Qh
Eでいこう
785名無しさんだよもん:03/05/18 21:37 ID:QTVVauZP
保守ってみる?
786名無しさんだよもん:03/05/18 22:53 ID:IzGEVMRE
キャプテン・トンボーグとミスターうるちを足して
2で割ったみたいな感じなんだがこれからどうなる>健太郎

ただ正直、会長の器ではな(ry
787名無しさんだよもん:03/05/18 23:15 ID:7QC90p/o
>>786
トンボーグっていうと自分の主観をやたら入れるジャッジなのか?w
788名無しさんだよもん:03/05/18 23:51 ID:DFr574hX
>>787
それはむしろモレノ。ていうか誰かコッリーナ様を呼んでこい!(w
789名無しさんだよもん:03/05/20 00:22 ID:epVf9l82
あげ!
790名無しさんだよもん:03/05/20 20:12 ID:O7cgYPvr
保守!
791名無しさんだよもん:03/05/21 02:22 ID:u9T9obdX
どうするよ?
792名無しさんだよもん:03/05/21 03:14 ID:r1flXPYM
まじあんやってないしなー。
793名無しさんだよもん:03/05/21 12:45 ID:gwIMiSkT
最萌え審査は俺の筆力じゃ書けないな。
794名無しさんだよもん:03/05/21 16:10 ID:LbQucp8o
同じく。
795名無しさんだよもん:03/05/21 20:41 ID:ch9bA7Ie
書く気がないだけだろう?
796名無しさんだよもん:03/05/22 00:23 ID:oxz6no8Z
ここまで進まないとなると邪魔を入れるとか
何らかの強引な手段が必要かもね
797名無しさんだよもん:03/05/22 01:36 ID:DWTSE+5f
審査の詳細をすっ飛ばして結論に急ぐという手も
798名無しさんだよもん:03/05/22 02:09 ID:B1EtVFIz
「聞くことはない。いざバトル!」
「かしこまりました。それでは参りましょう!」
「「「決闘(デュエル)!!」」」
 智子と佐祐理と健太郎の声が重なる。
 まずは智子のターン!

A.スルー。佐祐理のターンへ。
B.『巨乳』を場に出す。
C.『二面性(つっけんどん→甘え系)』を場に出す。
D.レア『アナール属性』を場に出す。
E.フィールド魔法『えちぃ雰囲気』を出す。
F.キャラクター『場を読めないレイサム』を場に出す。
799名無しさんだよもん:03/05/22 02:24 ID:mp7PTSIJ
B
800名無しさんだよもん:03/05/22 02:35 ID:PRwlPYVX
遊戯王かよっ!!
801名無しさんだよもん:03/05/22 02:41 ID:B1EtVFIz
 智子は『巨乳』を場に出した!

「おぉ……いきなり『巨乳』か」
「いや、アレは常動型だ。先手を打つのは正解だろう」
「だがアンチも多いぞ」
「圧倒的支持者も多い。賭けに出たな、保科智子」

 周囲が騒ぐ。しかし場は流れていく。次のターン。佐祐理の一手は?

A.スルー。智子のターンへ。
B.『お嬢様』を場に出す。
C.『あははーっ』を場に出す。
D.レア『過去のトラウマ(人死に)』を場に出す。
E.フィールド魔法『お手製弁当で和み』を出す。
F.キャラクター『場を読めないレイサム』を場に出す。
G.降伏する。
802名無しさんだよもん:03/05/22 02:44 ID:Rdc2Xutl
803名無しさんだよもん:03/05/22 12:21 ID:b2FRRX9d
そっかー
そういう手もあるなw
804名無しさんだよもん:03/05/22 23:29 ID:B1EtVFIz
 佐祐理はキャラクター『場を読めないレイサム』を場に出した!

「……え?」
 一同(智子含む)絶句。
(……おいおい、何なんだあれは?)
(……キャラクター? アピールポイントにもなりそうにないぞ?)
(……そもそも佐祐理選手と何か関係があるのか?)
 健太郎以下二名の審査員がひそひそと語り合う。
 あっけにとられたままの表情の智子。
 なんかニコニコしていて何考えてるかよくわからない佐祐理。

 だが、( α )などとは、この時はまだ誰も気付いていなかった。


問題:( α )に入る文章を答えなさい。(配点:12点)

A.これが意外な伏線になって、佐祐理が逆転勝利を飾る
B.案の定、これのせいで智子が完封勝ちを収める
C.次のターンで智子まで『場を読めないレイサム』を出してくる
D.何事もなかったかのように次のターンに進む
E.レイサムが今年三冠王を取る
805名無しさんだよもん:03/05/22 23:45 ID:xdHkXVwk
E
806場を読めない名無し:03/05/22 23:47 ID:xdHkXVwk
これでも虎ファンです、ハイ。
807名無しさんだよもん:03/05/23 01:44 ID:DVWW+nRW
 だが、レイサムが今年三冠王を取るなどとは、この時は誰も気付いていなかった。
「明日マグニチュード15の地震が起きる」ってのと同レベルだから仕方あるまい。

 それはそれとして、
「各自持ちターンはあと2ターンずつです。精一杯萌えを振り絞って下さい」
 健太郎の言葉と共に、次のターン。智子の行動は?

A.スルー。佐祐理のターンへ
B.『二面性(つっけんどん→甘え系)』を出す
C.『ブラックが苦手』を出す
D.レア『過去のトラウマ(友人関係)』を出す
E.フィールド魔法『Hな雰囲気』を出す
F.ファイナルベント『す・き♥』を出す
G.『巨乳』で相手の『場を読めないレイサム』を攻撃!
808名無しさんだよもん:03/05/23 01:48 ID:INQZMsc3
G、君に決めた!
809名無しさんだよもん:03/05/23 02:39 ID:DVWW+nRW
 智子は『巨乳』で相手の『場を読めないレイサム』を攻撃!

 しかし、この行動が意外な結果を巻き起こす!
 そう! レイサムは実は

A.巨乳派だったのだ!
B.貧乳派だったのだ!
C.無乳派だったのだ!
D.美乳派だったのだ!
810名無しさんだよもん:03/05/23 02:40 ID:jBqPv5eV
Aだあああああああ
811名無しさんだよもん:03/05/23 02:57 ID://BZSk7Y
「レイサム、虎のために散ってもらうで!」
「ハハ、カカッテキナサイ巨乳ガール」

 『巨乳』→『場を読めないレイサム』
「ウホ……イイ巨乳 モエ……」
 『場を読めないレイサム』撃破!

「オープン戦成績が打率2割1本塁打……
 それ巨乳萌えも加わってはこうなるのも当然だな……」
 しみじみと健太郎。

「くっ、やりますね! しかし、優勝は巨人ですよ!」
「あほいうな! 今年の虎は一味違うで!」
 まさに運命の戦い。
 さあ、激しさを増すペナントレース……制するのは?

 まあそれはさて置き、

「さて佐祐理選手、貴方のターンですよ」
「解りました。
 私は…これです」

A エンチャント『魔女っ娘』
B イベント『新婚ごっこ』
C アーティファクト『大きなリボン』
D 限定レア『友情から愛情へ』
E キャラクター『広報 元木』
812名無しさんだよもん:03/05/23 03:24 ID:2aCEzZz1
D。そろそろ本気を出してくれ。
813名無しさんだよもん:03/05/23 03:32 ID:V67suwYq
ところで、レイサムってなに?
814名無しさんだよもん:03/05/23 03:36 ID:6F+bqp4M
誰彼の没キャラ
815名無しさんだよもん:03/05/23 03:37 ID:Apuybt6y
ヤクルトのスパイ
816名無しさんだよもん:03/05/23 03:44 ID:zc7nuBiI
マジレスすると野球選手
先日アウトカウントを間違えて、取ったボールをそのままファンサービスで
客席に投げ込んで1失点してしまった(3アウトだと勘違いして)
野球板では一気に祭りに突入
817名無しさんだよもん:03/05/23 20:51 ID:QsDrArc/
 佐祐理は限定レア『友情から愛情へ』場に出した!

「会長あれは伝説の……」
「うむ、いよいよ本気を出してきたな。
 おそらくは、次のターンでキャラクター『魔物を狩るもの 川澄舞』を召還し、コンボアタックで勝負を決めるつもりだろう。
 これは並みの萌えでは太刀打ちできないぞ」

「あはは、覚悟してください。このコンボで倒せなかった相手はかつて一人しかいません」
 最萌え2位は伊達じゃない。
 その言葉は自信に満ちている。
 しかし……
「こっちも負けられんのや!」

 智子の最終ターン。

A 『眼鏡』を場に出す
B 『眼鏡をはずすと……』を場に出す
C 『こっち…来うへん?』を場に出す
D 『牛丼』を場に出す
818名無しさんだよもん:03/05/23 20:54 ID:k8j36CXm
819名無しさんだよもん:03/05/24 07:24 ID:O0Lt2Aed
「「牛丼」を場に!」

(会長あれはいいんですか!? シナリオのどこを探しても牛丼なんて!)
(………)
(いやしかし、レイサムを先に出したのは佐祐理選手……)
(会長黙ってないで何とか言ってください!)
(……問題ない。牛乳と牛丼の牛つながりだろう)

「ふ、どうや……」
「なるほど、そう来ましたか……」

 佐祐理のターン!

「いいでしょう……その勝負正面から受けてたちます!

 出でよ! 『魔物を狩るもの 川澄舞』!」

 川澄舞が現れた。

「ほーら牛丼やでえ」
「舞、お願い!」

 舞の行動は?

A 牛丼を食べる
B 佐祐理を抱きしめる
C 実は川澄舞ではなく獅子舞だった
820名無しさんだよもん:03/05/24 08:00 ID:rynwA4SS
Aで真っ向勝負といきたいが…あえてC!!
821名無しさんだよもん:03/05/24 11:02 ID:OiS3s7yd
 てんつくてんつくてんてんつくつく
 どこかから太鼓の音でも聞こえてきそうな雰囲気。

 そこに立っているのは獅子舞だった。

 一同絶句。
 だが突然、獅子舞(と中の人)は一瞬にして……

A.智子に噛みついた
B.健太郎に噛みついた
C.牛丼を食べちゃった
D.佐祐理を食べちゃった(別の意味で)
E.「中の人などいない!」と叫んだ
822名無しさんだよもん:03/05/24 11:06 ID:OWB60xM9
そこだ!D
823名無しさんだよもん:03/05/25 06:32 ID:4TU9Hgyk
まあ保守だけはしとく
824名無しさんだよもん:03/05/25 10:50 ID:GDH2lPTk
だーかーらーエロ選択肢は止まりやすいから選んじゃ駄目なんだって。
気持ちは痛いほど分かるが。
825名無しさんだよもん:03/05/25 11:13 ID:elbmMLKW
ぱくり

「あーれー」
なんと佐祐理は獅子舞に食べられてしまった。
もちろん獅子舞に食べられたところで実害ないのだが。
だが……。
「あ、あふぅ……ひん、だ、だめぇ……」
佐祐理の息も絶え絶えの声が漏れ聞こえる。
な、中で一体何がーっ!?
姿が全く見えず、声だけで状況を推察するしかないこの状況。
一体どうすれば……。

A 18禁はあかん! 智子が妨害に入る。
B 双方手を尽くした! 何事もなかったかのように委員会が判定を下す。
C 「やん、なにやっとんの」漏れ聞こえる官能の響きに智子の体が熱くなる。あかん、あかんて。だが、佐祐理の喘ぎは留まるところを知らず、智子はついに自らの白い手をそこへと伸ばす……そこってどこですかーっ!?
826名無しさんだよもん:03/05/25 11:34 ID:1i7XSG18
A
827名無しさんだよもん:03/05/25 11:35 ID:B/Sskl+I
A
828名無しさんだよもん:03/05/25 12:44 ID:fJ3zPVb7
「ってやめんかい!」
 関西人の血が騒いだのか智子が獅子舞に近寄る。
「あっ、ダメ……そんなの…」
 ウィンウィンウィンウィン
 妙な電子音が聞こえてくる辺り、中では恐らくピンクワールド全開なのであろう。
「やめいっちゅうねん!」
 そして、思いっきり獅子舞の胴体部分の布を引き剥がす。すると出てきたのは佐祐理と…

A イルカの会の長自ら出陣ですかー! 姫川琴音
B 女ある所に我あり。藤井冬弥
C 選択肢じゃ目立たないぞー! 北川潤
D 異世界から無理矢理呼び出されたようです。オボロ
829名無しさんだよもん:03/05/25 12:44 ID:XmFppdMZ
>>824
そこをうまくすかして普通の流れに持っていける話を書くのが、
職人の醍醐味だと思うw
830名無しさんだよもん:03/05/25 13:02 ID:shz5u2kk
831名無しさんだよもん:03/05/25 18:47 ID:D2tZXrmP
 イルカの会の元締め自ら出陣ッッ ねこっちゃこと姫川琴音だ!
「ひ……姫川さん!?」
 意外な人物の登場に驚く智子。
 琴音は優雅な立ち姿で微笑んでいる。とてもつい先程まで佐祐理を弄んでいたとは思えない。
 ちなみに、健太郎が素早く自分のマントを掛けたおかげで、佐祐理の痴態は衆目に晒されてはいない。
 地味ではあるが実に紳士的なファインプレーであった。周囲からはブーイングを浴びたが。
「私の同志がご迷惑をおかけしました……お姉様」
「そ、その呼び方やめてぇな……」
 智子、ちょっと後退り。
「同志サユーリン書記長。この事態はどういうことか、説明してくれますよね?」
「ふ、ふぇ……」
 佐祐理が口ごもっていると、琴音は黙って何かのリモコンのスイッチを押した。何かの。
 ウィンウィンウィンウィン
「あはぁっ!」
「せやから、それはやめえっちゅーとるやろ!」
「……わかりました。他ならぬお姉様の言いつけなら」
「その呼び方もあかーんっ!」
 それには応じず、琴音は青息吐息で桃色吐息の佐祐理を見下ろした。
「言えないならそれでも構いません。
 理由は何であれあなたは私の信頼を裏切りました、同志サユーリン書記長。
 あのまま計画通りにことを運んでいれば、お姉様は自ら私に会いに来てくれたはずなのに……」
「な、なんやて!?」
 イルカの会が犯人だと知り、それを調査することも計算のうちだったと言うのか。
 皮肉にも、佐祐理のスタンドプレーのおかげで自ら罠にはまりに行くことを避けられたらしかった。
「あ、あぶなぁ……」
 難を逃れたことを知り、智子はほっと胸を撫で下ろす。
 しかし、次の瞬間、彼女はさらなる衝撃を受けた。なぜなら――

 A. まだ獅子舞の中の人が残っていることに気付いたので。
 B. 佐祐理も百合だと聞かされたので。
 C. ジェットコースターから人が落ちてきたので。
 D. 横合いから物凄い勢いでバイクが突っ込んできたので。
832名無しさんだよもん:03/05/25 19:04 ID:oavi9CT3
D
FINAL VENT
833名無しさんだよもん:03/05/25 21:20 ID:D2tZXrmP
「しっぷーざんえーぴーはっせんッ!」
 謎の掛け声と共に、横合いから物凄い勢いで突っ込んでくるバイク。
「ちょっ、なんやの!?」
 バイクは智子に狙いを定めている!
 反応が遅れたせいで、智子は身をかわすこともできない!

 そして――!

 A. バイクは急停止、ライダーが智子に手を差し伸べた。
 B. 他の人物が身を挺して智子を守った(人物指定)
 C. そのまま智子が轢かれた。現実は非情である。
834名無しさんだよもん:03/05/25 21:32 ID:XYoFvKvh
A
835名無しさんだよもん:03/05/25 21:42 ID:D2tZXrmP
 バイクは智子の眼前で急ブレーキをかけた!
「乗って! 早く!」
 その背に跨った人物が手を差し伸べてくる。虚を突かれたこともあって、智子は素直にそれに従う。
 エンジンに再び火が入った瞬間、ようやく琴音がこの急展開に追い付いた。
「お姉様は渡しません!」
 叫びと共に能力を解放、しかし間一髪バイクが再始動する方が早かった!
 琴音の力は狙いを外れ、謎のライダーのゴーグルの紐を引き裂くに留まった。
「くっ!」
 ゴーグルの下のその顔に、智子は見覚えがあった。
「あ、あんたは!」

 A. 謎のエージェントの女
 B. 長瀬祐介
 C. 住井護
 D. 岡田
836名無しさんだよもん:03/05/25 21:54 ID:VsHWqEhS
岡田ーDだ!
837名無しさんだよもん:03/05/25 22:50 ID:ZDcRD+Oq
選択しに晴子がない……。
838名無しさんだよもん:03/05/25 23:29 ID:aFTk4yNy
「あ、あんた……」
 そう、バイクで智子の危機を救ったのは岡田であった。
「ふ、ふん! あんたなんかどうでもいいんだけど、でも……」

 彼女が語る、智子を救う理由とは!?

A.「あんたの首に懸賞金がかかってるのよ!」 あえなくバッドエンド!?
B.世界の危機を救うのは智子しかいない
C.「あたしの花芯を貫いて!」と岡田は叫んだ
D.「松本と吉井が人質に取られてるの!」
E.ブラックモンブラン美味しいよね?
839名無しさんだよもん:03/05/25 23:57 ID:6XivfgOG
Bで!
840名無しさんだよもん:03/05/26 02:28 ID:0G2nkzmd
またぞろ話が大きくなって参りましたッ!!
ヽ(゚∀゚)ノ
841名無しさんだよもん:03/05/27 00:04 ID:MYfYj/qg
正直、戦闘物にズルズル行き着くのは勘弁。
842名無しさんだよもん:03/05/27 00:23 ID:IyoYqT/g
「世界の危機を救うのは智子しかいない」
「なんやて?」

 振り返った岡田の目は虚ろやった。
 バイク猛烈に飛ばしながら振り返られるのも怖い。

「前世での約束を忘れたの
 それともまだ思い出していないの
 それも仕方がないわ
 私たちムー大陸の戦士は前世から再び会う約束をしてたの
 ずっと昔に魔女に私達は引き裂かれる運命で
 でも魔女に殺される前に二人はもう1度会うって約束したの」

 あ、あかん…。完全にいっとる。これ系やったんかこの子。
 こうなったら

A 飛び降りる
B 適当に相槌を打っておく
C 殴る
D そのとき前方に障害物が
E 後方から追っ手が
843名無しさんだよもん:03/05/27 00:30 ID:Az2L8HB7
一発Cで
844名無しさんだよもん:03/05/27 01:14 ID:cNgUgFBR
 殴っとこ。
 ぽかり。
「イタイ……はっ! 私はいったい!?」
 きょろきょろする岡田の目は、いつもの冷静な、というか冷徹な目だった。
「目ぇさめたか?」
「あ、智子……私何話してたっけ?」
「私を助けてくれた理由や」
「だから前世の……」

 智子は、

A.本格的にボコってみました
B.しばらく生き返らないよう、とどめをさしました
C.何故か前世の記憶が戻ってきました
D.「ああ、その話か、懐かしいな」と何となく話を合わせてみました
E.「そんなことより姫川琴音をなんとかしたいんや。協力してんか」と話の筋を引きずり戻しました
F.「あんたとはもう付き合っとれんわ!」とツッコミを入れて、バイクから飛び降りました
845名無しさんだよもん:03/05/27 01:16 ID:u4+rSRFm
>>844
846名無しさんだよもん:03/05/27 17:30 ID:uFtXdip4
ドガッ! ゴスッ! バギッ! ベゴッ! メギョッ!
岡田は壮絶に血を吐いて動かなくなりました。

「ふぅ…」
息をつき、拳についた血をぬぐうと智子はある重大なことに気づいた。
「…そういえば今、岡田の運転するバイクに乗ってたような…」
目の前に迫るは反対車線のダンプカー────!

A. セクスィーウーマンの智子ちゃんは天才的なテクニックでダンプをかわした。
B. どこかの誰かがヒーローのように颯爽と現れ、助けてくれた。
C. かわせない。現実は非常である。
847名無しさんだよもん:03/05/27 18:03 ID:cNgUgFBR
答えはC 答えはC 答えはC 答えはC 答えはC 答えはC(w
848名無しさんだよもん:03/05/27 18:22 ID:XaIq9kpK
どうせならダンプよりはロードローラーの方が、などと詮無きことをいってみるw
849名無しさんだよもん:03/05/27 20:14 ID:MsgB5yFZ
>>848
ロードローラーのスピードじゃよっぽど近くても避けられるからなあ(w
850名無しさんだよもん:03/05/27 20:28 ID:YlChgQzE
 ププププー! 
 ダンプカーがけたたましいクラクションを鳴らす。
「ちょっ! ちょお待ちぃ!」
 言った所でもう遅かった。岡田を退かしてハンドルを握ろうとするが、間に合わない。
 ドガッ!
 バイクもろとも岡田と智子は吹っ飛ばされる。ガラスやバイクの部品が当たりに降り注ぐ。
 そして

A 気がつくば病院。私を除きこむ一人の影(人物指定)
B 気がつけば天国。私を気の毒そうに見つめる影(人物指定)
C 気がつけば地獄。私を愉快そうに見つめる影(人物指定)
D 『Dr.トモコ診療所』完! エピローグへ
851名無しさんだよもん:03/05/27 20:36 ID:DHF4bna6
ここでD
852名無しさんだよもん:03/05/27 20:41 ID:7k5bfrjs
なっなにぃぃぃぃぃィィィィィッ!?ここで終わんのォ!?
853名無しさんだよもん:03/05/27 20:46 ID:nZ7RzcKJ
むしろこっからどう風呂敷を畳むのか楽しみだ(w
854名無しさんだよもん:03/05/27 21:17 ID:1o47+I5i
「お姉様、朝ですよ」
 カシャリ、と言う音がしてカーテンが開かれる。カーテンを開いた少女、姫川琴音はベットの上で寝ている女性に話しかける。
「……お姉様が事故に遭われてもう3ヶ月経ちましたね。お姉さまの番組はリサ、って言う人が引き継いで放送してますよ」
 ベットの脇に腰掛けて、優しげに話しかける。

 ここは『イルカの会』の一室。ここに保科智子は眠っている。病院ではもう目を覚まさない、とサジを投げられた智子を殆ど拉致同然でこの本部に連れてきたのだった。
「お姉様……」
 智子の頬を撫でる琴音。
 『イルカの会』は最近ますます勢力を伸ばしている。あまりに強引な勢力展開に会の中でも不信が広がっているがそんなことはどうでもいい。
「お姉様…必ず貴女を治す人を探します…そのために…私はもっともっと勢力を広げて、きっと見つけてみせます」
 そう言って、智子の手を握り顔を近づける。
「そして…それから…お姉様が目を覚ましてくれたら…その時は…」
 そう言って、琴音は静かに眠る智子に唇を重ねた。

『Dr.トモコ診療所』BAD END
855名無しさんだよもん:03/05/27 21:18 ID:ijviLqeh
後味悪いなオイ!(笑)
856名無しさんだよもん:03/05/27 21:20 ID:nZ7RzcKJ
やはりBADエンドかよ!!(w
岡田はそのままあぼ〜んか?
857名無しさんだよもん:03/05/27 21:23 ID:HJ0iyWNv
で、次どうする?

A 納得いかん、>>850の別の選択肢から選びなおし
B しょうがないので次
C なんと  Dr.トモコ診療所 Second Ediction  が始まる
858名無しさんだよもん:03/05/27 21:23 ID:HPeKX6RJ
せっかくのいいんちょ主役話だったのに…
かくなる上はリコ(ry
859名無しさんだよもん:03/05/27 21:24 ID:HPeKX6RJ
CCCCCCCCCCCCCC
860名無しさんだよもん:03/05/27 21:25 ID:z6ENZz52
ど う す れ ば い い ん だ   (笑)
861名無しさんだよもん:03/05/27 21:26 ID:HJ0iyWNv
どうしよう、冗談だったのに。
まぁ、いいか。
862名無しさんだよもん:03/05/27 21:27 ID:ijviLqeh
しかし…どうするんだ?(笑)

A まるっきり最初っからやり直し。
B 途中の選択肢からリスタート
C バッドエンドの続きから無理矢理始める
863名無しさんだよもん:03/05/27 21:29 ID:HJ0iyWNv
Dr.トモコ診療所 Second Ediction  

あの交通事故から約一年後、保科智子は突然目覚めた。
そして──

A あれだけの大事故なのにのうのうと生きている岡田に復讐
B 取り敢えず『イルカの会』の病院から大脱走劇
C リサが救出に来た
D 琴音とレz(以下略)
864名無しさんだよもん:03/05/27 21:34 ID:nZ7RzcKJ
>>862はCって事で>>863になったという事か?
それなら>>863はAだ!!
865名無しさんだよもん:03/05/27 21:38 ID:Rejdgz9s
エージェントの正体や名前出てなかったと思うけど
やっぱりいつのまにかリサで確定してんのね(w
866名無しさんだよもん:03/05/27 21:57 ID:tkRdi8/S
エージェントの正体は確定してないだろ。
番組を引き継いだのが、リサってことだけじゃないの?
867名無しさんだよもん:03/05/27 22:03 ID:DHF4bna6
それはこれから明らかになるのですよ。

そう、全ては選択肢が握っているのです。
868名無しさんだよもん:03/05/27 22:53 ID:HJ0iyWNv

─あの女は何処へ行った?くそっ、教主様が留守の時に限ってこんな─
─早く探せ、そう遠くへは行っていない筈だ─
「ったく、シツコイなぁ」

 遠くで智子を探す者達の声が響く。あの事故から約一年、智子は突如目覚めた。
イルカの会の本部の、病院なら特別料金を取られそうなほど清潔で景色の良い場所だった。
彼女は弱った体を押して辺りを調べ上げ状況を把握し、琴音が現在いない事を突き詰め
すぐさま脱走を決行。警備の油断を突いて脱走に成功した。しかし、イルカの会本部は
山奥にあったため街まで降りるには弱った智子には非常に困難であった。
だが、ここで捕まれば琴音にどんな事をされるか想像に硬くない。そう思うと自然と足が進んだ。
彼女を支える意志はそれだけではない。自分をこのような危機に追いやった岡田に復讐する
その為に手段は問わない。今の智子の形相はかつての同級生が見たら思わず退いてしまう物であった。

「岡田…だだじゃ済まさへんで。けど、まずは…新聞やテレビ、そして服、後は…」

                  ぐぅ〜〜

「あかん…そろそろ限界や」
 智子の腹が盛大に鳴る。脱走してから草を糧とし泥を啜り生き延びてきた。イルカの会本部で
武器や食料も少々手に入れたが、そろそろ限界であった。何とか幹線道路があるところまで
下りてこられたがまだ、民家の明かりや通行人は見られない。このままでは餓死である。
だがそこに偶然車が麓の方から通りかかってきた。
(どないしようか?)

A 車は素通り、現実は無情である。
B いや、罠かもしれない。隠れる
C 助けを求める
D 寧ろ、パクッた拳銃で脅す
869名無しさんだよもん:03/05/27 22:55 ID:qe4p2PJV
C
870名無しさんだよもん:03/05/27 22:56 ID:Z/MNLA9F
A
871名無しさんだよもん:03/05/27 23:02 ID:HJ0iyWNv
「そこのあんさん、助けてくれへんか!」
 智子は道路に踊り出て、車を無理矢理止めさせた。そして、車から出てきたのは─

A 智子、貞操の危機か? 藤井冬弥
B 今更何の用や?     リサ・ヴィクセン
C 何か裏がありそうな?  長岡志保
D 愛しのあの人?      藤田浩之
872名無しさんだよもん:03/05/27 23:04 ID:z6ENZz52
ここでDですよ
873名無しさんだよもん:03/05/27 23:04 ID:Z/MNLA9F
B
874名無しさんだよもん:03/05/27 23:13 ID:HJ0iyWNv
「い…いいちょ…なのか?」
 車から現れたその男、それは智子の愛しきあの人、藤田浩之であった。
「ふ…藤田君…助かっ…た」
 智子の目から涙が溢れ出した。それはかつての想い人に会ったためか、緊張の糸が切れた為かは
判らない。とにかく、助かった。彼女はそう思った。浩之は彼女を乗せると麓の方へ車を進めた。
智子は車の中で今までの経緯を浩之に話した。
「そうか…いいんちょも色々大変だったんだな」
「もういいんちょはやめてな。それよりも藤田君、どうしてここに?」

A 突然、パツキンでグラマーなお姉さんにここに行けと言われた
B いいんちょの見舞いに行こうと思って
C 実はちゃっかりエージェントになっていた
D 偶然、たまたま
E 突然、後ろからイルカの会の追跡部隊が
875名無しさんだよもん:03/05/27 23:25 ID:XvSREa8s
E行ってみよう
876名無しさんだよもん:03/05/27 23:34 ID:HJ0iyWNv
順調に車を飛ばしていると後ろから車がやってきた。イルカの会の本部周辺には民家や何らかの建物
は存在しないはず。そうなると、後ろの車は──
「藤田君、後ろの車は──」
「…多分、いいんちょの追っ手だろうな。本部に向かう車が突然、方向を変え麓に向かった。見られていた
としたらこれ以上に無いくらい怪しいからな」
「藤田君、どないするん?」

A イニDばりのドラテクを見せてやるぜ
B 何故か、浩之は携帯電話を取り出した※誰に掛けるか人物指定
C 後部座席から武器を取り出すように頼んだ
D 無情にも追っ手との差は縮まっていった
877名無しさんだよもん:03/05/27 23:36 ID:HPeKX6RJ
Bで555
・・・だめなら祐介で
878名無しさんだよもん:03/05/27 23:39 ID:h8RiUebE
誰?<555
879名無しさんだよもん:03/05/27 23:42 ID:HPeKX6RJ
コスモス荘、千葉、神奈川、埼玉各テレビでほかで放送決定。
ソース、明日発売日の電撃ガオ
880名無しさんだよもん:03/05/27 23:43 ID:HPeKX6RJ
うわーはずかし。
>555
キャラじゃないです。
コマンドというか
881名無しさんだよもん:03/05/27 23:49 ID:4i5PkPRU
>880
仮面ライダー?
882名無しさんだよもん:03/05/27 23:49 ID:cNgUgFBR
最近の仮面ライダーは携帯で呼び出すのかと思いましたが(w
883名無しさんだよもん:03/05/27 23:59 ID:Vq9vFvpd
「探偵さん、いいんちょを保護したぜ!」
 浩之は携帯電話に向かって叫ぶ。ギアチェンジとハンドル操作を片手で行っているので危ないことこの上ない。
『ありがとうございます藤田さん。ご協力感謝しますよ』
「探偵さんってまさか…」
「そのまさかだよ、いいんちょ」
 そう言って浩之は智子に携帯電話を投げる。それを慌てて受け取る。
『智子さん、お久しぶりです。祐介です』
 電話口から懐かしい声が聞こえる。
「探偵さん!? どうして!?」
『それはこっちの台詞ですよ。入院していた病院から突然智子さんが失踪して…依頼人ですし放っておけませんからね。必死で捜査をして本部を探し当てたんですよ」
「でも、何で藤田君が…」
『捜査してるときたまたま知り合ったんですよ。事情を話したら是非とも協力させてくれと…本部の場所は少し前にわかっていたんですけど警備が厳重でなかなか近づけなかったんですよ。で、藤田さんにはその偵察役をお願いしていたんですが…』
 そのとき、必死でハンドルを操作していた藤田が口を開く。
「で、偵察してたらいいんちょを偶然見つけたってわけ。びっくりしたぜ…!」
 思わず舌を噛みそうになる振動。
『なかなか状況は緊迫しているようですね…』
 電話の向こうから心配そうな声が聞こえる。後ろを見ると追っての車がぐんぐんと近づいてきている。どうやら向こうはスポーツタイプの車のようだ。
「藤田君…この車大丈夫?」

A ふっ…俺のSELICAに敵は無いぜ
B 十年落ちのカローラにはちょっと荷が重いかも
C …アルトワークスだからただの軽自動車よりはマシだと思うんだが
D ごめん、ただのミラ。貧乏学生で…
884名無しさんだよもん:03/05/28 00:05 ID:onSyTkb0
D
浩之なら多少の逆境何とかできるだろ。
885名無しさんだよもん:03/05/28 00:15 ID:GgW/r7sv
「ごめん、ただのミラ。貧乏学生で…」
「…藤田君、未だ学生なん?」
 自分が大学卒業して何の因果かDJやっているのに彼はキャンパスライフをエンジョイしていた訳だ。
「院に進んだんだよ!(一年浪人しているけどね)そんな事より何とかしないとまずいな…」
 峠道を下っているのでマシンパワーの差はそれ程出ていないが如何せん、素人とプロ。その差は
徐々に縮まっていった。
「そう言えばあいつらの本部でパクッた武器があるけど…」
「何だそれは?役に立つのか?」
「それは…」

A 拳銃
B ハリセン
C マシンガン
D 特殊警棒
E 手榴弾
F ナイフ
886名無しさんだよもん:03/05/28 00:16 ID:qXChSa9I
BBBBB
887名無しさんだよもん:03/05/28 00:35 ID:ULBwR2Dc
「ハリセン。 受け取れ」
 スパーン!!
 ええ、勿論即刻使わせて頂きました。
「痛ッ」
「なんでもっと役に立ちそうな物奪って来なかったんや!」
「いや、時間が無くてだな…」
「……それでももっとマシな物取れたやろうに…」
 とかやってるうちに差が凄い勢いで縮まって来た。
 ああ、もう…どないしよ?

A 藤田君を信じるしかない。 このまま。
B 一か八かハリセンを放り投げる。
C 車を降りて白兵戦を挑む。
D 現実から目を逸らしてみる。
888名無しさんだよもん:03/05/28 00:39 ID:GgW/r7sv
 智子が持ち出した武器─それは、ハリセンであった。何の変哲も無いハリセン。敢えて優れている点を
言うなら紙質がちょっぴり良く、サイズは長さが80cmの大き目のハリセンである事くらいだろう。
「……もうだめぽ」
 浩之はがっくりとうなだれた。
「いや、諦めたらあかん!なんか、工夫すれば使えるはずや!」
 自分の貞操が掛かっている智子は必死であった。
「そうはいっても…ハリセンだぞ?」
「せやから、こいつを──」

A ばらばらにちぎって相手に目くらましを掛ける
B 素直に別の手段を用いる
C 祐介に何とかならないか電話してみる
889888:03/05/28 00:40 ID:GgW/r7sv
おーのー
890名無しさんだよもん:03/05/28 00:40 ID:o3/cB4TA
男ならやってやれ A
891887:03/05/28 12:32 ID:ULBwR2Dc
いや、ちょっと待て。
書き上げて相当時間経ってから気付いたが…

>(智子)「そう言えばあいつらの本部でパクッた武器があるけど…」
>(浩之)「何だそれは?役に立つのか?」
>(智子)「それは…」
な訳だよな…浩之は通りかかっただけだし。

………… 盛 大 に ミ ス っ た ぁ (゚∀゚)アヒャ
派手に吊って来る。
892名無しさんだよもん:03/05/28 13:18 ID:A1GDZvYa
こ・・・この場合どうなるんだ?
>>887は無かった事にして>>888から選ぶのか?
漏れは敢えて選ばないで決断も何もかも次の人に任せる
893名無しさんだよもん:03/05/28 15:38 ID:NPcBeTs1
>>888から選んで、Aだあああああああああああああ
894名無しさんだよもん:03/05/28 16:16 ID:Z99/tvNs
一応、>>883で浩之は偵察役ということになってるから、
智子と会うまでに「イルカの会」本部にちょっと潜入して盗ってきた
(智子が出会ったのは、浩之が本部に潜入したものの手がかりを見つけられず、
撤収していたときだった)と解釈できなくもない。
苦しいが。非常に苦しいが。
いっそ>>888からすすめろというくらい苦しいが。
895名無しさんだよもん:03/05/28 18:08 ID:UU8ytwuL
 鉄の掟を破るわけにはいくまい…ただこのままだと苦しいので妥協案…。>>890の選択を優先しつつ、>>893の選択を取り入れて…

「えぇい、くそっ!」
 浩之はヤケクソ気味にギアをチェンジしながらアクセルをベタ踏みする。排気量の小さいエンジンが悲鳴をあげながら、従順にも加速する。
「でも、藤田君。さっき警備が厳重でなかなか近づけへんかったって…」
 ハリセンを手に持ったまま智子が問いかける。
「あぁ? 何だか今日は妙に本部がゴタゴタしてる様子だったからちょっと忍び込んだんだ。警備がいつもより手薄になってたし…っとと。考えてみればいいんちょが逃げ出したからあんなに慌しかったんだな」
 慌ててハンドルを切る浩之。
「…一人で忍びこんだん?」
 そう言うとちょっと気まずそうに
「あぁ、流石に無謀だって思ってな。何度か見つかりそうになったし中の人間はいいんちょを探しているからピリピリしているしさ。んで、ヤバイと思って逃げ出してきたって訳」
「ハリセンだけ奪って?」
「…面目ない!」
896名無しさんだよもん:03/05/28 18:10 ID:UU8ytwuL
 必死でハンドルを切る浩之。差はどんどん縮まってきており、もはや後ろの車のナンバープレートが見えるぐらいまで接近している。
「…藤田君、あの追ってくる車。昔工場見学で見たんやけどあれ、スカイラインとちゃう? スポーツカーの?」
「そのようだな…わぉ、スープラにNSXにランエボとは…贅沢な車だな」
 追っ手の車がけたたましくクラクションを鳴らす。恐らく、止まれと言っているのだろう。
「藤田君…」
 智子が心配そうに浩之を見つめる。その目を見ると、守ってやりたいと感じる。助けてやりたいと感じる。浩之は、そのために必死で頭を働かせる」
「! いいんちょ! そのハリセンを破って目くらましに使うんだ! 早く!」
 その言葉を受けて慌ててハリセンを破き始める。なるべく細かく。窓を開ける。
「今だっ!」
 カーブを曲がる瞬間、側部が後続車にさらされる。その瞬間に、浩之が叫んだ。智子は紙切れを窓から放つ。
 キキキキキキキキ!
 突然目の前の視界を奪われ先頭を走っていた車が慌ててブレーキを踏む。しかし、止まりきれず慌ててハンドルを切るがそのままガードレールに激突する。突然の前の車の行動に驚き後続車もそれに巻き込まれる。
 ドガガガガガガガガガ!
 凄まじい音がして、玉突き状態にぶつかった追っ手の車全てが酷い有様になって居た。
「…ひぇー。スパイ映画も真っ青だな」
「…やりすぎたんとちゃう」
 智子がポツリと呟く。
「まぁ、最近の車だろうしエアバックもついてるだろ。大丈夫さ」
 無責任に浩之が言う。
 そして

A アクション映画の基本、次は大型トラックが追ってきた。
B むしろ誰かが走って追ってきた(人物指定)
C 無事、逃げ切れた
897名無しさんだよもん:03/05/28 18:19 ID:dBeZe8sJ
A!
898887:03/05/28 18:19 ID:ULBwR2Dc
ありがたやありがたや…(つД`)

では、Aで。
899888:03/05/28 21:26 ID:GgW/r7sv
 追っ手を撒いたと思ったその矢先に今度はディーゼルエンジンを唸らせ巨大なトラックが追い掛けて来た。
走行中にも関らずエンジンが上げる爆音が此方にも響いてくる、そんな気がした。
「くそったれが!」
 浩之が悪態を付いたその刹那、大型トラックの助手席から一瞬、光が走ったと思うとタイヤの周辺に銃弾が着弾する。
「藤田君、あいつら撃ってきたで」
「パンクさせて止めるつもりか。まずいなぁ…」
 浩之はハンドルを右へ左へと切り弾丸の嵐を回避していくがその代償に徐々に差が縮まっていく。
「藤田君、どうする?」
 
A その時、携帯電話に着信が ※掛けてきた人物指定
B その時、空を切り裂く謎の音が
C タイヤに弾が命中。現実は非情である
D 麓の方から車がやってきた 
E 追いつかれた
900名無しさんだよもん:03/05/28 21:27 ID:GgW/r7sv
あ、いけね。名前残ったまんまだ。
901名無しさんだよもん:03/05/28 21:35 ID:grg5tqeN
902名無しさんだよもん:03/05/28 21:42 ID:jnfv0hJ/
バスゥッ!!
音が聞こえたと同時に車がスピンする。
「ぐわ!タイヤに当たっちまったか!?」
「そうみたいやな、こうなりゃ覚悟を決めるで藤田君!!」
車は徐々に速度を失い完全に止まってしまった。
「さて……丸腰でどうやってこの場を切り抜けるか…」

A こうなりゃガチンコ
B 祐介から再び連絡、何か策を思いついたようだ
C 突如助っ人が登場(人物指定)
903名無しさんだよもん:03/05/28 21:50 ID:c8o2SLCE
Cで月島拓也
904名無しさんだよもん:03/05/28 22:16 ID:jnfv0hJ/
その時、突然智子達に向かって新たに車が一台向かってきた。
「増援か!?」
だが車から出てきたのは見覚えのある顔だった。
「あんたは…確か古本屋の…」
「月島拓也、だよ。長瀬君から君達を支援するように頼まれてね。」
そういえば追っ手のトラックが急に止まって動かなくなっている、彼の力か何かだろうか。
「さ、奴らは今動けないようにしたから早く乗りなよ。いったん安全な場所へ行くよ。」
「お、おおきに。藤田君も早く!」
「おう、逃げるぞ!」
そして拓也の車で一気に脱出した。

そして車内では…
「さて、保科さん、長瀬君からいくつか質問を預かっていてね。答えてくれるかな?」
「別に構わへんけど、一体どんな質問なん?」

A そもそも何故琴音にここまで偏愛されてるのか、その経緯を知りたい
B イルカの会に関して何か新たな情報を知っていないか
C この前もらい損ねたから今度サインくれませんか?
905名無しさんだよもん:03/05/28 22:21 ID:ih1+RVQz
とことん壊れやがれ!C
906名無しさんだよもん:03/05/28 22:23 ID:c8o2SLCE
B
907名無しさんだよもん:03/05/29 00:12 ID:NP7nxC+T
「この前もらい損ねたから今度サインくれないか、と――――」


 ――――とりあえず殴っておいた。
 いや、相手が違うのだろうけど。今の智子には関係ない。
 どうしてこう……自分の周りはおかしな連中ばかりなんだろうか。
 少し前まではそれなりに人気のあるDJとして上手くやっていたのに。
 交通事故で意識不明の目にまであった上、拉致監禁。
 やっとの思いで逃げ出したと思ったら、世間様御公認の変な集団に追跡されている。
 しかも、そもそもの原因は高校の元後輩の偏執的愛情だという。
 ちょっと涙がでてきた。情けなくて。
「……で、真面目な話。これからどうするのん? 安全な場所って?」 
 隣では浩之が後ろで小さくなっていく車をじっと見つめている。
 あんな車でも、愛着があったのだろう。
 ――――ご愁傷様。
 智子は胸の中で呟いた。
「うん。これから行く所だけれど――――」

A:再び探偵事務所へ。
B:全国横断、逃亡の巻。
C:秘境、月島兄妹の家。
D:謎の協力者(人物指定)の家。
908名無しさんだよもん:03/05/29 00:13 ID:GndQ8rR2
a
909名無しさんだよもん:03/05/29 06:58 ID:LVnaXFvt
「智子さん、お久しぶりです。…と言ってもあなたにとってはあまりお久しぶりって感覚は受けないようですが」
 探偵事務所に入って椅子にかけた後、祐介はそう言ってにこやかに手を差し出してくる。取り合えず手を握り返す。アホなことを言うとはいえ、自分を1年間も探し続けてくれた上に、助けてくれた人物だ。無下に扱えない。むしろ感謝すべきだ。
「取り合えず、助けてくれてありがとう」
 深々と頭を下げる智子。祐介は慌てて
「いえ、気にしないでくださいよ本当に。義務ですから」
 そう言うと、瑠璃子がお茶を運んでくる。
「どうぞ…」
 にっこりと微笑んで智子にお茶を差し出す。智子は遠慮なく口をつける。
「月島さんも藤田さんもありがとうございました
 二人にも頭を下げる。
「何…」
「気にしなくていいって」
 二人そろって口を開く。
「それでこれからの話なんですが…」
 その時だった。
 ぐぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ。
「…」
「…」
「…」
「…」
「…あ。あの、私」
 今、この場にいる5人は気まずそうに顔を見合わせる。音の発生源である智子は顔を赤くした。
「…考えてみれば1年間寝たきりで食物を取ってなかったんだな。胃が活発に動き出したんだろう。いいことです」
 拓也がちょっとずれたフォローを入れる。智子がますます赤くなるのを見て、瑠璃子が横目で睨みつける。祐介が慌てて 
「…じゃあご飯でも食べに行きますか。食べながらゆっくり話しましょう」

A 「HONEY BEE」にでも食べに行きますか。
B この近くにキムチラーメンが美味しいラーメン屋があるんですよ。食べに行きましょう
C えーっと、じゃあヤクドナルドにでも行きますか?
D お腹に優しい食べ物がいいでしょう。この近くにお寺があってそこで神前料理を食べさせてくれるんです。行きましょう
910名無しさんだよもん:03/05/29 07:23 ID:yurRag8P
やべぇ、全部凄く好きだ。 どうしよう。
…B。
911名無しさんだよもん:03/05/29 07:49 ID:PUpH7kQL
すごく胃に悪そうな食い物を選んだな
912名無しさんだよもん:03/05/29 18:51 ID:mE++rck2
ズズズ……
5人がキムチラーメンをひたすらにすする音が響く。

「うまいな、ここのラーメン」
「でしょう。以前受けた依頼人の方に
教えていただいたんですが、
 なかなかここまでの味は出せませんよ」
「ウチの学食のもなかなかいけるんだけどな
 まあここまでじゃあねえけど」

「…そういえば藤田君」
「ん?」
「あんた、何の研究しとるんや?」
「ああ、それは…

A あかりに誘われてさ…  文学部英文科
B 琴音の超能力を解き明かすべく、O槻教授の下へ…理工学部物理科
C なんのひねりも無く…  経済学部
D 脈絡は無いけど化学にはまっちまって… 工学部応用化学科

913名無しさんだよもん:03/05/29 18:58 ID:zLSHFfNo
なにか困ったとき役に立ちそうだからD
914名無しさんだよもん:03/05/29 21:52 ID:mE++rck2
「化学…また意外な分野選んだもんやね」
「みんなそう言うんだぜ、そんなにおかしいかね。俺が化学者ってのは」
「…でも化学といっても色々幅があるでしょう。有機系とか物理系とか…」
「ああ、それなんだが…ちょっとこの件に関わっている話なんだ」
浩之は姿勢を正し
――そこの探偵さんは知ってることなんだが、と前置きしてから
まじめな顔になって一同に告げた。

「俺が所属しているのは生物化学研究室
――生物と化学の中間を取り扱っているところだ。
ラットの解剖なんかもするしな」
「そんなこともしてるんですか…」
瑠璃子が少し、厭そうな顔をして相槌を打った。

「まあね。で話は続くんだが、ウチのメインテーマは神経伝達機能の
防御機構――いわゆる痴呆や植物状態の研究なんだ」
「それって――!?」
智子が気色ばんで立ち上がった。
「びっくりしたぜ。教授宛の封書の差出人が
 琴音ちゃんだったんだからな、いいんちょの治療のため、かな」
「・・・・・・・はあ」
「それで探偵さんから聞いていた話を思い出してな。 
教授の振りをして手紙をやりとりして、あの場所を探り当てたってわけだ」
「……・・・」
一同、言葉も無かったが、沈黙を破ったのは瑠璃子だった。
「ねえ長瀬ちゃん、長瀬ちゃんはどうやって藤田さんと知り合ったの?」

A 何言ってるの瑠璃子さん。この間の事件の依頼者じゃないか。
B ラジオの公録のとき隣の席だった。
C イルカの会に追われていた浩之を保護した。
D 実は同窓。
915名無しさんだよもん:03/05/29 21:54 ID:JMgXnN6k
Dでおながい
916名無しさんだよもん:03/05/29 22:09 ID:F0PZFYzR
痴呆という文字を見て観鈴ちんが出る予感を感じてしまった俺。
917名無しさんだよもん:03/05/30 12:32 ID:FdbrdjPm
「実は同窓なんだぜ、探偵さんは」
「正確には、僕の方が一つ年下ですけどね」
 二人が顔を見合わせて言う。
「えーっと、私が大学卒業してもう2年…いや、1年眠ってたから3年やな…。ところで今日は何月何日?」
そうたずねると瑠璃子がカレンダーを見て
「9月の5日ですね」
「じゃあまだ私は24歳やな」
心なしかほっとする智子。
「ってことは探偵さんは24歳?」
「はい、そうなります…って話がそれましたね。僕はまず、智子さんの職場や学生時代の同級生を調べて何とか手がかりを探そうとしました。大学時代の同じゼミ生とかを当たったんですが手がかりがなくて。それで、高校時代の友人に焦点を当てたんですが…」
 ここで祐介は少し言いにくそうに
「どうやら智子さん、高校時代にはあまりご友人が少なかったようで…」
「ほっといて」
 即座に返答し、そしてむすっとする。
「すみません。それで、調査したら藤田さんが智子さんと仲が良かったということを聞きまして」
「そういう事。その時知り合ったって訳」
 にやりと浩之が笑う。
「藤田先輩は有名でしたからね。足取りをつかむのは簡単でした」
「えっ? 俺そんなに有名なの?」
 どことなく嬉しそうに浩之が言う。
「えぇ、"タラシの藤田"といえば僕らの代では有名でしたよ。彼の周りには女が集まるって…」
 たちまち、女性陣から非難めいた視線が注がれる。浩之は気まずそうに視線を逸らした。
「それで、これからどうする? 追手は迫ってくるだろうし…みすみす智子君を渡すわけにはいくまい」
 拓也が、話を元に戻す。ちなみにラーメンのどんぶりはもう空だ。

A 「イルカの会を滅ぼしちゃいましょう」
B 「要は琴音さんの恋愛感情を無くせば良いわけです。ビビっと電波で…ゲフンゲフン」
C 「とりあえず逃げてほとぼりが冷めるのを待ちましょう」
D というかとなりのテーブルでツインテールの女の子と悪戯好きそうな男の子が言い争ってるのが気になります。
918名無しさんだよもん:03/05/30 12:33 ID:FdbrdjPm
sage忘れ。スマソ
919名無しさんだよもん:03/05/30 12:34 ID:eyMnk7Qt
Dを選ぶと見せかけてB
920名無しさんだよもん:03/05/30 23:51 ID:BrhA7QsW
「電波?」
「詳しいことは話せません。が、僕たちは催眠術のような
『ちから』を持っているんです。あまり荒事には使いたいとは
思わないんですが智子さんの声どころじゃ
済まない話になりかねませんからね」

「成る程、あの時トラックを何とかしたのもその『ちから』なわけやね」
「ええ、まああまり細かいことは出来ないんですけれど…
恋心を封じ込めるくらいなら簡単です」
「それは…今すぐここからではでけへんの?」
「いえ、流石に本人が見えるくらいの位置にいることが望ましいですね
あと、雨や霧などがあるとさらに力が弱まりますから…」
「そっか…何とかあの娘に近づく必要があるわけやな」

となると姫川琴音の居場所を突き止めなくてはならない
しかしそれが簡単に分かれば苦労はないだろう。

だが、

「それなら俺に任せとけ!!」
「心当たりがあるんか、藤田君!?」
「ああ、実はな…」

A ウチの教授の名で、明日エコーズに待ち合わせしてある。
B 潜入したときに聞いた。今晩5時に上野駅パンダ前だ!
C 脳外科の権威に会うため、アメリカに渡っている!!
D ほら、あのテレビの野球中継。バックネット最前列を見てみな…?
921名無しさんだよもん:03/05/31 00:06 ID:4aPUgHJq
B しろくろぱんださん
922名無しさんだよもん:03/05/31 22:38 ID:8yhmOWVR
保守
923名無しさんだよもん:03/06/01 00:38 ID:8cBz/aMy
「5時に上野…て、ここからだともう時間無いやないの!
はよ行かんと!」

「そうだな…よし!祐介君、君は僕の車で皆を連れて
先に向かいなさい。ここからなら車も電車も大して変わらないだろう」

そういってポケットからキーを取り出すと祐介に放り投げた。

「お兄ちゃんはどうするの?」
「…いや、少し気にかかることがあるのでね。一寸準備してからいこう。
まあ万が一の可能性だろうが用心に越したことはない
僕が着いたときにはもう終わっているとは思うけれど…」

何やら思案顔で拓也はブツブツと独り言を呟いていたが
本人がそう言うのならそうさせるしかないだろう。
慌てて4人は駐車場へ走りだした。

伝票を拓也のほうへ押しやりながら…







924名無しさんだよもん:03/06/01 00:38 ID:8cBz/aMy
車を走らせること数十分、もうここまでくればあと一息だ。
時計は4時43分を示している。まあ余裕だろう。
沈黙が続いていた車内だったがまたしても瑠璃子が静寂を破った。
「そういえばその…姫川さん、何の用があってパンダ口にいるの?」
「俺も詳しい話は聞いてないんだが、断片的に聞いた話だと…」

A 北からの客を待っている。 *人物指定
B イルカの会、定例集会の集合場所。
C 実はあのパンダには、重大な秘密が隠されている…!
D 会の側近と一緒にカシオペアで北海道へ…その待ち合わせ。


925名無しさんだよもん:03/06/01 00:46 ID:jdB0tMI1
無難にB
926名無しさんだよもん:03/06/02 04:01 ID:yHJ6EYHL
保守!
927名無しさんだよもん:03/06/02 10:27 ID:RD3I/eye
「イルカの会、定例集会の集合場所だとか……」
「駅で集会、なぁ……わかってたけど、迷惑な連中やで」
 智子はやれやれといった感じで首を振る。
「そうだ、瑠璃子さん。二人にあれを渡しておいて」
 思い出したように祐介の指示が飛ぶ。瑠璃子が後部座席に化粧箱を送る。
「何やの、これ?」
 開けてみると、中にはつばの長い野球帽やサングラスなどが詰め込まれていた。
「変装用の小物です。職業柄、時にはそういう物も必要なので。
 智子さんはもちろん、藤田さんも既にイルカの会に顔を知られている可能性がありますからね。
 少しでもリスクを減らせればと思いまして」
「なるほど、気が利いてるな」
「せやけど、あんまりゴテゴテ着けてても逆に怪しまれるんとちゃう?」
「そうだな……委員長の場合、むしろ引き算で、コンタクトにした方がわからなくなるんじゃねーか?」
「ええ? そうやろか……」
 半信半疑ながらも、眼鏡を外してみる智子。
「うーん、やっぱ美人だよなぁ」
「な、なに言うてるの、もう……」
「……」
 祐介もバックミラー越しに見とれていた。
「……長瀬ちゃん、前」
「え? わぁっ!」
928名無しさんだよもん:03/06/02 10:29 ID:RD3I/eye
 移動中にちょっとしたハプニングはあったものの、一行は無事に上野駅に辿り着いた。
 浩之の情報の通り、巨大パンダの前にはイルカの会の関係者たち(全員イルカTシャツを着ているのですぐわかる)が集合していた。
 通行人はあからさまにそこを避けて歩いていく。触らぬ神に祟りなし。まあ賢明な判断と言えよう。
 智子たちは離れた場所から、人混みに紛れるようにしてその様子を観察していた。
「なんか今の俺たちって、スパイとかスナイパーみたいでカッコ良くねーか?」
「ちょっと、静かにしといて。バレたらどないするんよ」
「少しくらいはお喋りも必要だろ。一言も話さずに突っ立ってる方が不自然だって」
「しーっ……」
 祐介が浩之の袖を引っ張る。
「なんだよ、探偵さんも委員長の味方か?」
「そうですけど、違います。……見てください」
 口元に当てていた人指し指を前に向ける。その先には――
「姫川さん……」
 ボディーガードらしき屈強な男たちの中心に、智子は見慣れた髪型を認めた。
「確認。……電波を、使います」
 決心したように祐介が呟く。瑠璃子がどこか悲しそうな表情を見せた。
 しかし――

 A. 電波が届いても、何もリアクションはなかった
 B. 電波が届く前に、琴音が巨大パンダに搭乗した
 C. 電波が放たれる前に、琴音が突然うずくまった
 D. 電波が放たれる前に、浩之が祐介を殴り倒した
929名無しさんだよもん:03/06/02 11:12 ID:vUsEp0H3
巨大パンダ? …Bだ!
930名無しさんだよもん:03/06/02 14:06 ID:EfNZVx0X


全身を痙攣させてイキそうになる現役コンパニオン!感じちゃって乳首も勃起してマ
ス!
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931名無しさんだよもん:03/06/02 23:49 ID:rIbvjHcN
「…甘いですよ」
 琴音は、祐介が電波を放とうとしたその時、そう不敵に笑った。そう言うと、超能力の力を応用しているのかガラスのショーケースを飛び越えてパンダの頭に乗っかった。
「えっ?」
 祐介があっけに取られるが、電波は発射された。しかし、その直後にどういう仕組みになっているのかパンダの頭が開きその中に琴音が入りこんだ。
「長瀬さん。あなたのことは前もって調べさせてもらいました。なかなか物騒な力を持っているみたいですが…」
 パンダの口の辺りにつけられたスピーカーから声がする。
「このコックピットは携帯電話の電波から軍事用電波までシャットアウトする素材でコーティングされてます。あなたの電波は届きません」
「…嘘」
 電波が防がれたこと、自分の能力が相手にばれていること、そして何より探偵である自分が調べられていたことにショックを受ける祐介。
「この極秘に改造した『Ξパンダ』。どうやら、貴方たちが実験台になってくれるようですね」
「ちゅうかそんなもん改造するな!」
 智子が思わずつっこむ。
「お姉様。少し待っててくださいね。まずは邪魔者を片付けますから…」
 ぬいぐるみのパンダがぐぉぉ! と言う擬音を響かせながら立ち上がる。
「……立つとでかいな。座っててもでかいけど」
 浩之はすっかり腰が引けている。
「藤田さん…高校時代にはお世話になりましたけど……私の恋路のために」
 コックピットに入っているから顔は見えないはずだが、琴音が狂気の笑みを浮かべているのは容易に想像できた。
「死んでください」

A パンダの蹂躙タイム開始ぃ!
B 何かを調べてた拓也が駆けつけてきた!
C むしろハチ公像が駆けつけてきた!
932名無しさんだよもん:03/06/02 23:52 ID:/ftuhxHL
発進!C
933名無しさんだよもん:03/06/02 23:52 ID:DBXfLOKw
やっちゃってください! A!
934名無しさんだよもん:03/06/03 00:12 ID:zEkz5Wfr
こんど誰が乗るんだ誰がw
935名無しさんだよもん:03/06/03 00:17 ID:K44MdkWX
ちゃららっちゃららー! ちゃらっちゃちゃららー!
 唐突に上野駅構内に音楽が鳴り響く。
「…これは?」
 瑠璃子が首をかしげる。
「…昔テレビでやってた。再放送で…確かイデオンのテーマ?」
 浩之がそう呟いたとき、ドドドド! と重く響く音が響いた。
「…何かが走ってくる?」
 智子が目を凝らす。確かにこちらに走ってくるものがある。浩之たちも、イルカの会のメンツもそちらに目を奪われる。
「アレは…ハチ公像?」
 瑠璃子が呟いた。確かにこちらに向かって走ってくるのハチ公像だ。
「それにしちゃあ…」
「大きいですね…」
 多少ダメージから回復した祐介が呟く。確かに外見はハチ公像なのだが、大きさがどう見ても像並に大きい。
「…ん? 誰か背中に乗ってるぞ? 誰だ?」

A 月島拓也
B リサ
C 岡田
D スフィー
936名無しさんだよもん:03/06/03 00:26 ID:e73CGf4q
937名無しさんだよもん:03/06/03 00:31 ID:X9LA+uFw
また岡田かい
938名無しさんだよもん:03/06/03 01:25 ID:p45DDgM/
ヤバイ(w俺の期待通りの好みの展開だ
939名無しさんだよもん:03/06/03 02:02 ID:K9dZ3yKM
 ……また岡田かい。
 智子の眉間にしわが寄り、こめかみには怒りマークが浮かぶ。
 智子の当面の目標が「岡田を殺る」ことだと思い出して、浩之は智子を護るような位置に立った。
「いいんちょ、落ち着け。今変なことやったら琴音ちゃんの思うつぼだぞ」
「……わかってる。わかってるわ、藤田くん」
 拳を握りしめながら、そう答える智子。
 そばに立つ祐介が岡田に向かって叫んだ。
「岡田さんとお見受けする! ここは戦場、一般人の立つべき場所ではない! この地に何用か!」
 祐介の声に劣らぬ大声で、岡田は問に答えた。

A.「前世の戦友、愛しい保科を救いにきたのよ!」
B.「前世の宿敵、イルカの会を殲滅しに来た!」
C.「前世の恋人、○○を探して数千里、やっと見つけた!」(○○指定)
D.「ドライブの途中で道に迷ったんだけど、八甲田山ってどっちかしら?」
E.「……今まで黙っていましたが、私は、君の『母』だったのだぁ!」
F.「その通り、私がこのゲームのラスボスです。さあ、カモン! カモン!」
G.「ご、ごめんなさい」(すごすごと引き下がる)
940名無しさんだよもん:03/06/03 02:06 ID:X9LA+uFw
泥沼いってみよー、A!
941名無しさんだよもん:03/06/03 08:32 ID:FOtcvZJ7
「前世の戦友、愛しい保科を救いにきたのよ!」
「貴女も邪魔をするんですか、岡田さん!!」
「ええ!!愛のため私は魔を断つ刃となる!姫川琴音、
渇かず飢えず、一切合財滅んでしまいなさい!!」

「もてるんだな…いいんちょ…」
「もうツッ込む気力もないわ…」

一触即発。そんな単語がこの場にいる全員の頭に浮かぶ。
辺りを包み込む静寂が緊迫感をより一層高めていく。

そして、緊張が臨界点に達した、その時――!!

A. 黒い着流し、黒の下駄を身に付けた拓也が改札から現れた。
B. 戦闘開始! 大地を揺るがし獣の模造品たちの死闘が始まる!
C. 「岡田〜!!」という声がアメ横方面からの地響きと共に聞こえるぞ…
D. 浩之が叫ぶ!「来ぉぉぉい!!!ミスタ・西郷隆盛ィィィィィ!!!」
942名無しさんだよもん:03/06/03 10:27 ID:NQ7hybL6
さくっとB
943名無しさんだよもん:03/06/03 12:35 ID:K9dZ3yKM
D選んでたら、多分次の次の選択肢あたりで、浅草橋から金のウンコが飛んできてたんだろうなぁ(w
944名無しさんだよもん:03/06/03 14:12 ID:v02kjlB5
「ハチ!ハチ公キャノンよ」
 まず機先を制したのは岡田の方であった。コクピットに乗り込むと、メカハチ公の背中のハッチから
重厚な大砲が出てきた。
「レディ…ファイヤァッ!」
 背中の120mm砲が火を吹く。一般人は既にパンダが動いた時点で逃げ出している。
「甘いですよ、岡田さん!バリヤー展開!」
 琴音は超能力を駆使して岡田の砲撃を弾く。弾かれた砲弾は──

A ピンチの時に出てこよう隠れていた拓也に命中
B 智子達に命中
C 間だその場に残っていた一般人に命中※誰か指名
D そのまま岡田に弾き返した
945名無しさんだよもん:03/06/03 14:16 ID:HdltaDWa
素敵なやられ役の登場を願ってA
946名無しさんだよもん:03/06/03 15:17 ID:m358Sx3R
物陰に隠れていた拓也に砲弾は飛ンでいった。
「お、お兄ちゃん!?」

ドォォォォォォ…ン

派手に吹き飛ぶ拓也はちょうど祐介達の目の前に落下した。
「月島さん!」
「心配は要らない…ちょっと擦りむいただけさ…」
と言いながらも襤褸雑巾のようだ。あちこち血も滲んでる。
「それより祐介君、これを、これを使いたまえ!これならば
あれにも対抗できる!!」
そう言って拓也は手にしていた『それ』を手渡した。 
「探偵さん…それは?」

A 和綴じの古い本
B RPG
C 跋扈の剣・鳳!!
D 秋葉原に寄って買ってきた電波増幅器
947240:03/06/03 15:29 ID:iq483lWp
D
948名無しさんだよもん:03/06/03 15:30 ID:iq483lWp
うわ名前残ってた
949名無しさんだよもん:03/06/03 22:58 ID:FOtcvZJ7
「分かりました、拓也さん。やってみます!!」

そういって祐介は増幅器を額に当てながら意識を集中し始めた。
ちりちりちりちり…

「凄い…長瀬ちゃん…」
瑠璃子が呆然と呟く。あの夜の学校で見たときの彼の電波の、
ざっと数十倍はあろうかそのエネルギー。
その電波の向かう先は…

A 当然、教主・姫川琴音を沈黙させる。
B Gハチ公をコントロール、パンダを抑えにかかる!
C なぜか国立科学博物館前の鯨が動き始めた…
D その場にいるイルカの会、全信徒を動かし事態の収拾だ!!
950名無しさんだよもん:03/06/03 23:04 ID:KO7BTrZ5
大怪獣上野決戦 C
・・って次スレ?
951名無しさんだよもん:03/06/03 23:13 ID:PTZSaTwe
>>950  次は「λ」(ラムダ)ですね。
前説は「Dr.トモコ診療所」の誰かですかね?
952950:03/06/03 23:23 ID:KO7BTrZ5
>>1(+α)のテンプレがあればすぐにでも立てるんですが…
953名無しさんだよもん:03/06/03 23:34 ID:l6Tj31Ox
最近の様子を見るに立てるのは>>980くらいで充分の気がするが……
下手に早く立てると即死しかねないし。
954名無しさんだよもん:03/06/04 00:45 ID:C2+ZpLZ+
―同時刻、上野公園。
もう夕焼けも近い中ではあるが、初夏の陽気に誘われた人々が
親子連れやカップルたちの動物園から帰る姿も数多くあり、
まさに平和な休日の夕方。といった風な光景だった。

「ね、ね、冬弥くん、コアラ可愛かったね!」
「相当気に入ったんだな、由綺。一時間くらいあの檻の前に居たんじゃないのか?」
「あ…もしかして退屈だった?」
「そんなわけ無いだろ?由綺が楽しかったんなら俺もそうだよ」
「冬弥くん…」
「次がいつになるか分からないけどさ、今度は美術館とか博物館も行ってみようぜ
小学校以来来てないけど、博物館には恐竜の骨格とかクジラの原寸大模型とかがあってさ、
ここ来たら思い出してまた見たくなっちゃったよ」
「ふーん。博物館てあっちだよね?」

ああそうだよ。と言いかけて二人は固まってしまった。
由綺の指差す先。博物館のある方向には正体不明のモノが
ガメラよろしく回転しながら、青白い炎を噴出しながら空に浮かんでいた。

悲鳴を上げながらこちらに逃げてくる人々。
「何が…どうなってんだ?」

そしてガメラみたいに回転するシロナガスクジラは少し静止したかと思うと
高速で上野駅のほうへ、あたかも彗星のように落下して行く―――

A 受け止めろ! 我等が琴音パンダ!!
B ハチ公が反重力ビームをクジラに照射!!
C つーか、全員逃げろ〜〜!!
D なぜかここで住井護、颯爽と改札から登場!!
955名無しさんだよもん:03/06/04 00:49 ID:0S8sQQun
A 何だかスゴイ特撮だな(w
956名無しさんだよもん:03/06/04 12:19 ID:h2lFEGTG
「この程度!」
 琴音が突っ込んできた鯨をどっしりと腰を据えて受け止める。
「ぐぅぅぅぅぅ!」
 スピーカーから琴音の葉を食いしばるような声が聞こえてくる。
「くっ…!」
 さすがの祐介もこれだけ大きな物体を操作するのには負担がかかるようだ。
「探偵! 今だけ力を貸すわよっ!」
 そういいながら岡田の搭乗したハチ公がパンダにミサイルを発射する。
「くっ!」
 とっさに力場を作り出してミサイルを受け止めるが、鯨を受け止める手が緩む。
「いまだっ!」
 ぱちぱちっと、祐介の発する電波が目に見えたような気がする。
957名無しさんだよもん:03/06/04 12:24 ID:h2lFEGTG
「バ○ウ・ザ○ルガ!!」
「パクリかい!」
 即座に智子が突っ込む。その直後、鯨の口がぐわっと開いた。
「ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!」
 そんな遠吠えを発しながら鯨の口に閃光が走る。
「撃てっ!」
 祐介が叫んだ。そして、鯨の口から放たれた巨大な雷がパンダに襲い掛かる。
 そして

A 見事、琴音を吹き飛ばした。再起不能(リタイヤ)
B かなりの大ダメージだけどなんとか立っている。
C 力場でなんとかはじいた。
958名無しさんだよもん:03/06/04 12:25 ID:j1YNFlcv
A
959名無しさんだよもん:03/06/04 14:06 ID:Ied520QK
おい、もう退場かよw
960名無しさんだよもん:03/06/04 17:52 ID:kXnXenmN
黒幕よ…(w
961名無しさんだよもん:03/06/05 00:32 ID:/erzh2SA
琴音の前に存在していた力場が、鯨の吐いたイカズチによって
切り裂かれ、破砕、霧散した。なおも有り余る力の余波が、琴音の
パンダスーツを破壊した。

ハチ公に乗ったままの岡田が吼える。
「やった!!保科、もう心配は要らないわ!
さあ、二人で冥王星の向こう、永遠の楽土へと旅立ちましょう!!」

「…少し、黙っててください」
祐介が岡田に電波を送る。糸が切れた人形のように
岡田はハチ公の上に崩れ落ちた。
イルカの会の信者たちの姿はもうこの場には無い。
鯨の衝突の時に皆逃げたようだ。

「さて…これからどうする?」
浩之が智子に問いかける。

A 当初の目的どおり電波で琴音の恋心を封印。
B ちょいと琴音を拉致って、事情を聞きだす。
C 待ちなさい! イルカの会、幹部が一人、○○参上!!※人物指定
D その頃、東京タワーのアンテナ頂上部。腕組しながら
  全てを傍観していた男がそこに居た…
962名無しさんだよもん:03/06/05 00:42 ID:pqjb/U6p
C 佐祐理!
963名無しさんだよもん:03/06/05 01:10 ID:vQfCoG/p
「あははーっ、まだ終わりませんよー」
 聞き覚えのある声がする。
「あんた…まだおったんか…」
「ええ、イルカの会、幹部が一人、まじかる☆――」


 A 「長瀬君、電波最大出力や」
 B 「長瀬君、鯨をアイツの頭上に落してくれへんか」
 C 「藤田君、姫川さんを連れて逃げるで」
 D 突然、機動隊の乱入
 
964名無しさんだよもん:03/06/05 01:26 ID:5uMBzP/0
Bで。
965名無しさんだよもん:03/06/05 08:02 ID:/erzh2SA
「長瀬君、鯨をアイツの頭上に落してくれへんか」
「了解…っと」
「え、ち、ちょっとまってくださ〜い!!」
地面に落ちていた鯨が再び浮上し、くるりと回転。
佐祐理へと狙いをつける。
「ワンショット・ワンキル!!」
猛然と落下してゆく鯨。


A 衝突寸前、突如鯨は砕け散る。
B 見事に潰しました、ハイ。
C さゆりんの魔法で、鯨は鳩になりました☆
D 「綻ッ!、破ッ!!」佐祐理の拳が鯨を叩き割った!!
966名無しさんだよもん:03/06/05 08:04 ID:ksywogUS
C
967名無しさんだよもん:03/06/05 11:14 ID:Pwh34rzW
猛然と落下してくる鯨。
「ち、ちょっと〜。ここは魔法で、えいっ!」
さゆりんの魔法で、鯨は鳩になりました☆

でも、慌ててたので大きさを変えるのは間に合わなかったみたいです。
そこには、鯨サイズの鳩さんが

A 鳩は飛び去った。風圧で佐祐理は吹き飛ばされた。ひゅう〜。
B 鳩はそのまま着地。脚と胴体に佐祐理は潰された。ぷち。
C 鳩はおなかがすいていたようで、佐祐理を嘴で…。ごくり。
D 佐祐理は鳩の上に飛び乗りました。ひょいっ。
968名無しさんだよもん:03/06/05 11:57 ID:pNQfCik9
キャラの出退場激しすぎなのでD{w
969名無しさんだよもん:03/06/05 20:29 ID:/erzh2SA
佐祐理は身軽に巨大鳩の首後ろに飛び乗った。
「えいっ、魅了(チャーム)の術ですよ〜」

始めは抵抗していた鳩だったが、佐祐理が頭をなでた
途端、大人しくなり、嬉しそうな声まで上げている始末だ。

「よーし鳩さん、それでは…」

A 超低空飛行で琴音様をかっさらって逃亡ですよ〜
B まずは唯一対抗手段になりそうなハチ公を破壊しちゃいます☆
C させない!!電波の力を、舐めるな! 鳩をコントロール!!
D 戦闘開始!! 鳩の嘴が一行を狙う!!
970名無しさんだよもん:03/06/05 20:33 ID:HgahgtRP
971名無しさんだよもん:03/06/05 21:50 ID:4F5r86jO
「あははー! 形勢は不利なのでここは引かせてもらいます!」
 そう言うと鳩は見るも無残になったパンダを爪で引っ掛けて掻っ攫う。
「探偵さん! 逃げてまうでっ!」
「わかってます!」
 そして

A 上野動物園のプテラノドンを呼び寄せて追跡
B 科学博物館にある複座型零戦に乗って誰かが登場(人物指定)
C ラジオDJ智子が飛行ブースター搭載型コンバットスーツを蒸着する時間はわずか0.05秒にすぎない。では(以下略)
972名無しさんだよもん:03/06/05 21:51 ID:4F5r86jO
間違えた…動物園じゃなくて博物館
973名無しさんだよもん:03/06/05 21:54 ID:e9yVyHxY
B セバスチャン
974名無しさんだよもん:03/06/05 22:48 ID:/erzh2SA
「ふふっ、もうここまでくれば流石にだいじょぶですねー」
下を見ながら佐祐理佐祐理は呟く。
「ここから一番近いのは…朝霞か蕨支部ですかね〜?」
意外と地味なところに在る支部だった。

そして、ふと、佐祐理は琴音の様子を確かめようと
後ろを振り向いた。
その瞬間。彼女の動きは止まった。目に留まってしまったのだ。
その深緑が、日輪を表す赤い丸が。

――三菱 零式艦上戦闘機二一型
   改造複座機
「な、なんですか〜〜!!!」
そしてゼロ戦は佐祐理のすぐ脇を圧倒的なスピードで追い抜いていった。

「!?い、今のは?」
前方のゼロ戦は旋回を始めた。こちらの鼻先を抑えるつもりなのだろう。
しかし佐祐理にはそんなことはあまり興味なかった。
操縦者を見てしまったから。あの白髪の悪魔を見てしまったから。

「長瀬!長瀬源四郎!!」
佐祐理には、源四郎がにやりと笑ったように見えた。
そして、その複座に座るのは

A 猪名川由宇
B 醍醐隊長
C エディ
D 緒方英二

975名無しさんだよもん:03/06/05 22:53 ID:/erzh2SA
佐祐理佐祐理ってなんだよ…

_| ̄|○

コピペでやってるからかな…
辞書に登録するか…
976名無しさんだよもん:03/06/05 22:56 ID:nmlrTyCg
Aで言ってみよう。
977名無しさんだよもん:03/06/06 00:07 ID:kgUynxz4
「長瀬のおっちゃん! 操縦は任せたで」
 複座に座る由宇が機関砲の照準を佐祐理に合わせる
「落ちんかーい!!!」

 ガガガガガガガガガ
 20ミリ機関砲が火を噴く。間一髪で避ける佐祐理
「ふえー あれはまずいですね、ならば佐祐理も戦闘機を使いますか」
 呪文の詠唱を始める
「!? 何をするつもりや!!」
「まじかる☆――」

 A 「F6Fヘルキャット!」
 B 「震電!」
 C 「B29スーパーフォートレス!」
 D 「F4Fワイルドキャット!」
 E 「F15イーグル!」
978名無しさんだよもん:03/06/06 00:09 ID:/pdmOxKq
ミリタリーネタはちょっと…B!
979名無しさんだよもん:03/06/06 00:24 ID:B0X1rH72
で、そろそろじすれたてないとやばいわけだが
980名無しさんだよもん:03/06/06 00:43 ID:Gm74wBVm
荒々しい光と音の洪水と共に緑色のプロペラ機が荒川上空に顕現した。
早速、機銃を撃ってくる震電。
「くうッ…おっちゃん、どうする?」
「ふん…あれは震電であって震電ではない、ただのまやかしよ。
見ておれ…」
ごそごそと足元を探っていた源四郎は、それを取り出した。
それは…

A フランクに淹れてもらった眠気覚ましのコ−ヒー
B 博物館長・源次郎からガメてきた草薙の剣
C 源五郎に作らせた特製メガホン
D 主より拝領した黒猫
981名無しさんだよもん
B