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939芹香はいるのかいないのかw:03/03/12 00:19 ID:yEevbBhm
>>938
佐祐理、舞、久瀬、芹香、郁未、国崎、観鈴、美凪、みちる、綾香、高槻、カミュ…
以上かな?
940名無しさんだよもん:03/03/12 00:59 ID:116lxOvr
セリオやミコトは?
941名無しさんだよもん:03/03/12 01:07 ID:5Wgniv6m
流石にユズハを置いて行かないだろう
942名無しさんだよもん:03/03/12 01:51 ID:w/IHPRtX
元からいたメンバー
佐祐理チーム:佐祐理・久瀬・舞
国崎チーム:国崎・観鈴・美凪・みちる
高槻チーム(笑):高槻・カミュ

>>904より
>「郁未とセリオを脱出経路の手前に向かわせよう。来栖川姉妹の方も彼女達に任せるとして…そうだな、人格の凍結も解除しておく。
>ハッキングプログラムはセリオに記憶させた。倉田さん、上手くやってくれよ」
以上より郁未がいる以上、来栖川姉妹とセリオも同行していると考えるのが妥当。

>>928
>「司令の命でね。なんでも秋子のもう一つの狙いは多分この子…人造の『うたわれ』第一号、
>コードネーム『ミコト』…だから死守しろ、って。」
これにより眠っているミコトも同行していると考えられる。

まとめると
佐祐理・久瀬・舞・国崎・観鈴・美凪・みちる・高槻・カミュ・郁未・芹香・綾香・セリオ・ミコト
がいるのは間違いないと思われる。
ユズハは明確な描写がないため同行していない可能性もあるといえばあるが、そうだとしたらカミュはかなり外道である。
ついでに言うなら久瀬のアヴ・カムゥも微妙。
月支部内をあれに乗って闊歩していたとは考えにくいゆえ、いつのまにか持ってきていて労働8号に乗せたとすると8号の大きさはまさにガクガクブルブルものである。
943名無しさんだよもん:03/03/12 02:15 ID:T5KxGKkw
「来るな!来たらアカン……」
ふぇ?
「総司令!一体……」
佐祐理達に動揺が走ります。
「……クーデターや。秋子はん、ついに本性現しおった。
月支部攻略と同時にこちらにも長森、川名率いる大部隊送りこんできおった。
既に基地の8割が占拠されとる。人員も……皆殺しや。
もうすぐここも落ちる……あんたらは最後の希望や。早う逃げ!」
「ッ!アンタはどうする!観鈴も、ここにいるんだぞ!」
脇から国崎さんが怒鳴ります。
「ウチは、秋子はんの暴走を止められなかった……内に秘めた狂気を見ぬけなかった……
その責任を、取る。」
責任?まさか…………
「秋子はんの叛意発覚直後に、霧島姉妹は逃がした。
今は前回の通信元に隠れ里に向かってるはずや。合流して、必ず……」
ピー……ザザー……
「観鈴……ダメな母親で……ホントごめんなぁ……」

「ねぇ!往人さん!何とかならないの!このままじゃ、このままじゃ……」
観鈴さんが取り乱しています。
ここは……

A:断腸の思いで撤退する
B:小人数で晴子救出に向かう(4人までキャラ指定)
C:うたわれまでもが襲来、事態はさらに混乱に。
D:気がつけば労働8号の周りに兵隊が!
944名無しさんだよもん:03/03/12 02:25 ID:8Cw3ggHg
C
945名無しさんだよもん:03/03/12 02:50 ID:116lxOvr
「! 佐祐理ッ! 後ろを!」
「え……?」
 郁未の声に反応し、後ろを振り返ったた佐祐理が見たものは迫り来るうたわれの部隊だった。
 しかも、それは……
「アヴ・カムゥ……!?」
 アヴ・カムゥの一団だった。一機で一軍に匹敵するとも謳われたその存在が、群れになってこちらへ迫ってきているのだ。
「郁未さんっ! 労働8号を……」
「ちょ、ダメ! まだ準備が……すぐには発進できない!」
「くっ……」
「佐祐理……」
「倉田さん!」
 ど、どうすれば……

 ジャキンッ!
 その時、国崎がショットガンを構え、佐祐理の前に進み出た。
「……行け」
「え……?」
「行け。さっさと行け。ここは俺が押さえる。お前たちは一刻も早く聖たちと合流して対策を講じろ」
「そ、そんな……!」
「ゆ、住人さんっ!」
「じゃあな、観鈴。……うおおおおおおお………!」
 最後に一つ流し目を残し、国崎がアヴ・カムゥ部隊に吶喊……!
946名無しさんだよもん:03/03/12 02:51 ID:116lxOvr
 しかし
 スルッ。
「な、ああ!?」
 アヴ・カムゥの一団は迫る住人を無視し、さらには佐祐理たちまでもをそこにまるで何もないかのようにすり抜け、
 そのまま空市本部の方向へと向かった。
「ど、どういうことだ?」
 思わずズッコケた国崎が起き上がり、顔を上げる。
「……うおっ!?」
『………………』
 そこには、他のアヴ・カムゥとはカラーリングの異なる……全身を青に染め上げ、巨大な薙刀を携えた機体がたたずんでいた。
 そして、一言。
『……久瀬という男はいるか』
「え……?」
 訝しげな佐祐理も無視し、薙刀を構えて切っ先を佐祐理たちの方へ向ける。
『アヴに乗れ。私と勝負だ』

A お望みどおり、久瀬を出す。
B とりあえずお話してみる。
C 集中攻撃でぶっ倒す。
D 一機なら何とかなるだろう。逃げる。
947sage:03/03/12 02:59 ID:0EIKWrdI
A
948名無しさんだよもん:03/03/12 03:25 ID:TXBUE7v3
「よかろう、僕が相手だ」
久瀬がアヴ・カムゥの前に立つ。
「久瀬さん、秋子さんの追ってが来ます、すぐに決着を・・・・・・」
「ええ、解っています」
その時だった

ブブッ・・・・・・ブー

「晴子さんからの通信!?」
「さゆりんか・・・悪い知らせや・・・今しがた秋子のアホが核を撃ちよった。うたわれごとウチらを始末するつもりやな」
「空本部内の味方も巻き添えにする気か!!」
「そんな・・・佐祐理さん!佐祐理さんの魔法でなんとかしてぇッ!!!」
「無駄や・・・ザー・・・ミサイルはあと三十秒で着弾する・・・・・・さゆりんならわかるやろ・迎撃までの時間が無いことを・・・・・」
「・・・佐祐理の魔法では間に合いません・・・・・・それは芹香さんとて同じ・・・・・・」
「さすがさゆりんや・・・・・・よーわかっとる。ウチの後のK.E.Y総司令は決まりやな・・・・・・えーか、ここから逃げて霧島姉妹に会うんやで!!!」
「解りました・・・晴子さん・・・・・・」
佐祐理唇を噛締めて答える。その唇には血がにじんでいた。

949名無しさんだよもん:03/03/12 03:25 ID:TXBUE7v3
「どうした久瀬? いまさら怖気づいたのか?」
「アブ・カムゥのパイロット!!死にたくないなら逃げろ!!!ここに核が落ちてくるぞ!!」
「何っ、くっ・・・仕方がないここは退いておく・・・だが貴様の首は私が必ず戴く!」
アブ・カムゥ隊は撤退していった。

「・・・・・・観鈴・・・ごめんなウチ、何も出来んで・・・・・・」
「そんなことない、そんなことないよッ!!」
「ありがとう・・・観鈴・・・それと居候はおるか?」
「ああ・・・俺はここにいるぞ」
「観鈴の事はたのんだで・・・・・・」
「ああ・・・俺に任せておけ・・・・・・」
「さぁ!!これで晴子さんのトークーショーは終わりや・・・ みんな逃げぇぇぇーーーーーーーーーーーーーー」
晴子の声の終わりと同時に佐祐理は魔法の詠唱を終える
「早くこのシールド内にっ!!!!」
「いやぁぁぁ!!!お母さんがお母さんがぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
「観鈴やめろッ!!今外に出たらおまえまで死ぬぞッ!!!」
「往人さん離してぇぇぇぇ!!!!」
刹那、閃光があたりを包む。

ピカッ

ドォォォォォォォォォォォォォォン
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
観鈴の絶叫が響く
光は木々をなぎ倒し大地を抉り・・・そして空本部を飲み込んだ


選択
A 生存者の確認・・・
B 観鈴の様子は・・・
C 秋子視点
950名無しさんだよもん:03/03/12 03:38 ID:paByi5Fm
Aで。
951名無しさんだよもん:03/03/12 03:44 ID:OfatDtJu
珍しく敵味方関係なく死ぬ話になったな…って言うか初めてか。此処まで死ぬのは。
952ちょっとテスト:03/03/12 03:47 ID:116lxOvr
>>950
次スレよろ。今すぐ立てる必要はないかな?

叩き台↓指摘よろしく。
http://farem.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/bbs/readres.cgi?bo=sentaku&vi=1038216698&rm=75
953名無しさんだよもん:03/03/12 04:45 ID:116lxOvr
「………これは……」
 あたりの視界が取り戻されたとき。
 ……『あたり』だった場所。
 そこには何もなかった。
 ただただ巨大なクレーターが広がっており、佐祐理の張ったわずかな半円形の地面以外、元の面影を残している場所はなかった。
「……ひどい……!」
 ビル郡も、民家も、商店も、道路も、人も、植物も、ありとあらゆる形あるものが無へと帰されていた。

「おかあさん……うぇぇ……おかぁ……さぁ……ん……」
 観鈴が涙と鼻水と涎で顔をくしゃくしゃにしながら、結界から出ようともがく、が、それは国崎が必死になって止めている。
「やめろ出るな観鈴! 動くな! ここから出たら放射能にやられて即死だぞ!」
「ま、待ってください! 今佐祐理がみなさんに適応魔法を……」

――――その必要はない。

「……え?」
 声が、聞こえた。

――――秋子さんが弾頭に使用したのはN2兵器だ。少し待てば熱気も収まる。とはいえ地図を書き変えなければならないことに変わりはないがな。

「この……この声は……まさか!」
「ゆう……いち!?」
 佐祐理と舞が同時に反応を示す。
「え、ええと……熱気対策なら……えいっ! まじかる☆レジストファイア!」
 ボゥ、と佐祐理から放たれた光の帯が全員の体を覆う。
「こ、これでこの辺りは行動可能になるはずです……結界を解きます!」
 スゥっと佐祐理たちを覆っていた光のドームが消えた。
「おかあさんっ!!!!」
 同時に、弾かれたように観鈴が駆け出す。……クレーターの中心に向かい。
「待て観鈴! 迂闊に動くな!」
 慌てて追う国崎、そして佐祐理たち。
954名無しさんだよもん:03/03/12 04:45 ID:116lxOvr

――――間に合わなかったか。

 いた。
 クレーターの中心に、彼はいた。
 巨大なマントをはためかせ、絶大な力を誇示する彼が、しかし今のその後姿はあまりに力無い。
「おかあさん……おかあさぁぁぁぁぁん! おかあさーーーーーーーーーーーーーーーーん!!!!!!!」
 彼の足元で地面をつかみ、泣きじゃくるのは観鈴。
「……死んだよ」
 祐一は冷静に言い放った。
「神尾晴子含む空市構成員は直前に脱出した霧島姉妹を除き、全員死亡……いや、『死』というのもおこがましい。『消滅』した。塵一つ残らずな」
「あ……あなたがっ!」
 顔をぐしゃぐしゃにしながら観鈴は立ち上がった。そして祐一をにらみつける。
「あなたが! 殺したの!? みんなを! お母さんを!」
 祐一は引きつるぐらい唇を歪め、答えた。
「そうだ! 俺が殺した! 俺と! 秋子さんと! 華音と! 尾根と! 狂気が! 全てを殺した!」
「ああああ………あああああぁぁぁぁぁぁぁ……っっ!!!!」
 頭を押さえ、もだえ苦しむ観鈴。
「死んだ……死んだ……みんな死んだぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
 懐から護身用の小さなナイフを取り出す。
 そしてもう一度祐一をにらみつけた。今度は殺意のこもった視線で。
「殺してやる……」
「そうか。そうだろうな。それが当然だろうな」
「殺してやる! 殺してやる!! 殺してやる!!!!」
 逆手に刃を持ち、祐一に振り下ろした。
 祐一にしてみれば振り払うことも、反撃で観鈴を肉塊に変えることも簡単だ。だが、しなかった。
 ザシュッ!
 ……刃がそのままに祐一の胸に突き刺さる。
「うああああ……っ! うああああああっ! うあああああああああああっっっっ!!!!!」
 ザシュッ、ザシュッ、ザシュッ、ザシュッ。
 何度も、何度も振り下ろす。そのたびに祐一の胸から鮮血が吹き出し、二人の体を赤く染め上げた。
「お母さんを殺した! みんなを殺した! 殺してやる! みんな殺してやる!」
955名無しさんだよもん:03/03/12 04:47 ID:116lxOvr
「やめろ観鈴!」
 やっと追いついた国崎が、後ろから観鈴を羽交い絞めにして止める。
「うあああああっ! 止めないで! この人を! この人を殺す!」
「馬鹿! そんなことをして何になる! 落ち着け! とにかく落ち着くんだ観鈴!」
「あああああああっ! あああああああああああああっっっっ!!!!!!」

「み、観鈴……さん」
 さらに後から来た佐祐理は、その光景を呆然と眺めていた。
 狂ったように暴れる観鈴と、抑える国崎。そして――――
「やァ、久しぶりだね佐祐理さん」
 血まみれになりながらも佐祐理に微笑みかける、祐一……。

A とりあえず観鈴を落ち着かせる。
B 祐一と話をする。
C 祐一の傷を治す。
D ……祐一を倒す。
956名無しさんだよもん:03/03/12 05:06 ID:DfUDmmZP
なんだかすごい展開になってきたな…
Aで。
957名無しさんだよもん:03/03/12 05:22 ID:Yxhe2ylC
祐一って敵?味方?どっちなの?
958名無しさんだよもん:03/03/12 08:35 ID:otDt42Lz
水瀬家がマスターだから、敵だろ、祐一は
今後の展開によっては変わってくるだろうけど
959名無しさんだよもん:03/03/12 09:05 ID:s+UnrccK
 佐祐理はどうにか思考を紡がせる。とにかく今は、観鈴さんを落ち着かせないと。
 往人を振り解こうと暴れる観鈴に、佐祐理は呼びかけた。
「観鈴さん、落ち着いて!」
 しかし観鈴は一向に落ち着く気配がない。
「放してっ!放してよ、往人さんっっ!!!」
「観鈴さん、祐一さんは悪くありません!落ち着いて私の話を聞いてください!!!」
 佐祐理は何度も観鈴に呼びかけつづける。
「この人がお母さんをっ!私のたった一人の家族を殺したっ!」
 それでも観鈴の錯乱は止まらない。凄絶な眼差しを、祐一とそして佐祐理に向けた。
「なんで止めるの!?私、また一人になっちゃった…こんな気持ち誰にもわかりっこないっ!」
「…っ、そんな事!」
 佐祐理は観鈴に手を伸ばす。
「うるさいっ!」 
 観鈴に振り回しナイフが、佐祐理の手の平を浅く切り裂いた。
「痛っ!」
「観鈴っ!」
 傷は浅いとはいえ、決して小さくなかった。見る間に鮮血が溢れ、手の平を濡らしていく。
「…あっ……」
 一瞬、場に沈黙が落ちる。そして、ぽつりと
「…わかります」
「…えっ?」
 佐祐理は痛みをこらえながら、観鈴に穏やかに微笑みかけた。
960名無しさんだよもん:03/03/12 09:08 ID:s+UnrccK
うあ、一人称間違えた
私>佐祐理
に脳内変換キボン。
961名無しさんだよもん:03/03/12 09:21 ID:Yxhe2ylC
いったんエディタに書いてからコピペで張り付けて投稿するようにしな。
グズグズしてると書いちゃうぜ。
962名無しさんだよもん:03/03/12 09:29 ID:T5KxGKkw
「観鈴、落ちつけッ!」
滅多やたらにナイフを振り回す観鈴さん……
羽交い締めにしている国崎さんにも、小さな切り傷がついていきます。
「……御免。」
と、その前に舞が立ち、観鈴さんの鳩尾に拳を突きました。
程なく、観鈴さんがその場に崩れ落ちます。
「これが……これが、秋子さんの答えなんですか!こんな哀しみを増やす事が、
法を守る事なんですか!教えてください、祐一さん!」
気がつくと、半分涙声になっていますが、そんな事気にしていられません。
「………彼女の行動には深い考えがあると思って今まで黙ってきた………
きっと何かある、と。だが……今の秋子さんにあるのは
憎悪と狂気のみ。法を守るべき水瀬の者が、今や自ら法たらんとしている……
俺が今まで戦ってきたのは、断じてその為では、ない。ならば……」
懐から、銃を取り出す祐一さん。
「俺が水瀬秋子を裁こう。それが今の俺にできる唯一の贖罪だ。」
「一緒に……来てくれる?」
舞が、祐一さんに手を伸ばします。
が、祐一さんはそれを振り払うと、華音支部の方向へと歩き出しました。
「それはできない。そうするには、俺の手は血に染まりすぎている。
舞は、自分の信じた道を歩め。その先に俺がいたなら、その時は……」
そう言うと、祐一さんは歩き出しました。
「……そうだ、最後に3つ、教えておこう。今度の件で尾根、華音両支部内にも
秋子さんの行動に疑問を持つ者が出ている。叩くなら早いうちにだ。
その秋子さんは既に華音に戻っている。そして……
理由は分からないがうたわれもまた『ミコト』を狙っている。気をつけて。」
最後にそれだけを言い残し、祐一さんは荒野の彼方へと消えてゆきました。

A:隠れ里へと向かう
B:先ほどの蒼いアヴ・カムゥが戻って来た
C:尾根支部から通信……何故?
D:あの後月支部がどうなったか気になるし、捕虜の事もあるのでカルラにコンタクトを試みる
963名無しさんだよもん:03/03/12 09:31 ID:T5KxGKkw
って見事にかぶる罠。
964名無しさんだよもん:03/03/12 09:34 ID:s+UnrccK
先手を取られたか…
>961
忠告サンクス
この手のは遅筆にゃつらいなw
…C希望
965962:03/03/12 09:40 ID:T5KxGKkw
>964
スマソ。この時間だから誰もいないと思って油断した。
あと、文章間違いがあるので訂正。
最後から6行目、
>祐一さんは歩き出しました×
>祐一さんはふと、歩みを止めてこちらを振り向きました○
上の状態じゃRRだよ。
966名無しさんだよもん:03/03/12 11:27 ID:niGVYISD
 PiPiPiPiPiPiPiPiPiPiPiPi……
「おや倉田さん、通信が入ってますよ」
「え? あ、本当だ」
 久瀬さんに指摘され、通信機を取り出してみると確かに反応がありました。
「ええと、周波数が……これで、発信者は……え、えぇ!?」
 記憶の中の周波数と、現在の受信。その2つを合わせた時、思わず叫んでしまいました。
「ど、どうしたんですか倉田さん?」
「こ、こ、こ、これ……」
「これ? この通信がどうかしたんですか?」
「お、お、お、尾根支部からです!」

「あっ、ゆういち〜。どこ行ってたの? 心配してたんだよ」
「あぁスマンスマン。ちょっと用事があってな。出かけてたんだよ」
 華音支部内、名雪の部屋。祐一は帰る早々にこの部屋のドアをノックした。
「そういえば、祐一……空市と月支部がうたわれに襲われた……って聞いたんだけど」
「…………………」
 一瞬、祐一の表情に影が差した。しかしすぐにいつもと同じに戻し、
「ああ、とうとう敵も本格的な侵攻に乗り出してきたらしくてな。一時空と月は占拠されかけた。
 だが安心しろ。そう簡単に秋子さんが出し抜かれるわけないだろう? 即座に尾根に要請し、"救援部隊"を送った。
 現在はほぼ奪還完了したらしい」
「そう……それはよかった……」
 心底ホッとしたように息を漏らす名雪。祐一の奥歯がギリギリと鳴る。
 そして……しばらく目をつむり、黙祷するように思いを馳せる。
「あ、そうだ。この間高級トマトジュースを手に入れたんだよ。産地直送を使ってるだけあってすっごく美味しかったよ。
 ちょっと待っててね。今出してくるから……ってわあっ!?」
 席を立ち、戸棚を開けようとした名雪。しかし祐一は突然彼女を背後から抱き上げた。
「ゆ、ゆ、ゆ、祐一!? ど、どうしたの突然!?」
「………………………」
 当然の疑問を口にする名雪だが、祐一は無視して名雪をベッドに放り投げた。
 そのまま上から覆い被さり、名雪の両腕を束ね、枕の上に押さえつけた。
「ゆ、ゆういちぃ……」
「………すまない」
967名無しさんだよもん:03/03/12 11:31 ID:niGVYISD
「え?」
 ようやく口にしたセリフは、それだった。
「これは俺のエゴだ。嫌だったら拒否してくれて構わない」
「そ、そんな……んっ!」
 名雪の口が答えを紡ぐ前に、祐一は自分の口でそこを塞いだ。
「ん……んんん……んん……ん……………」
 何か言いたげな名雪だが、この状況では何ともしがたい。
 そしてしばし。
 ちゅぽんっ!
 小気味よい音をたて、2人の唇が離れた。
「は……はぁ……はぁ……はぁ……」
 顔を赤く上気させ、息が荒くなる。
「……答えを聞きたい。名雪」
 祐一は変わらぬ表情で、問いかけた。
「……ひどいよ、祐一……」
「……ん?」
 名雪は一言ポツリと漏らす。
「こんなことされて……わたしが断れるとでも思うの?」
「……そうか。それもそうだな」
 ゆっくりと名雪の腕を解放する。
 自由になった腕は、覆い被さる祐一の背中に回った。
「わたしは……いつでも、いいんだよ。祐一さえ、よければ……」
「………名雪ッ!」
 そして、もう一度……唇を重ねた。
968名無しさんだよもん:03/03/12 11:34 ID:niGVYISD
『こんにちは倉田さん。私のことは知ってるわよね? 尾根支部司令、七瀬留美よ』
「……何のご用ですか」
 警戒心剥き出しで佐祐理は応答する。
『まぁそう怒らないでよ。一連の攻撃も私だって秋子に命令されてやったことなんだし』
「命令されたことだろうと自発的だろうとあなたのやったことが変わるわけではありません」
『まぁまぁ落ち着いて。今回はあなたに悪くない話を持ってきたんだから』
「悪くない話……?」
 そこまで聞いたところで、佐祐理は久瀬と国崎、さらには高槻に目線を送った。
(……どうしますか?)
 3人は3人とも頷いた。
「……わかりました。聞くだけ聞きましょう」
『懸命な判断ね。単刀直入に言うわ。私たち尾根支部は、条件によってはあなたに力を貸すわ。……秋子を裏切って、ね』
「ほう……なぜいきなり? 秋子さんの腰巾着と言われるあなたが」
『……私を怒らせる気?』
「事実です」
『……まぁいいわ。言わゆるね、"長いものには巻かれろ"って奴よ。そろそろ秋子もN2兵器使ったりしてだんだん株を落としてきて落ち目になってきたから、
 ここらがそろそろ見限りどころかな……って。じゃ秋子が消えて、次に華音の司令に就くのはだれか? あなたしかいない……ってワケよ』
「ずいぶんと正直なんですね」
『ま、私たちはずっとこうやって生きてきたわけだから。いくら最強の軍事力を誇ると言っても、政治的に上手く立ち回れなきゃなんの意味もないし』
「……で、条件とは?」
『簡単よ。私たちの"武"力を揺るぎないものにするの。……衛星兵器ルンペルシュティルツヒェン、それの使用権よ。
 あなたが華音を乗っ取った暁に、ルンペの使用権をこちらに譲渡してもらいたい。これでどう?』
「……大きくきましたね」
『このくらいじゃなきゃ。割に合わないでしょう?』
 ……さて、どうしたものでしょうか。
 
A 尾根の力は惜しい。了承する。
B そんなことをしたらまた後に憂いを残すことになる。却下。
C ひとまず考える時間がほしい。保留。
D もうちょっと譲歩してほしい。妥協案を模索する。
969名無しさんだよもん:03/03/12 12:16 ID:P95AgAkc
A
970名無しさんだよもん:03/03/12 13:57 ID:JEttlr4V
「乗りましょう」
 佐祐理は一言で了承した。残された道は、それしかないからだ。
 いかなセリオの力でルンペルシュティルツヒェンの沈黙に成功しようとも、現状の戦力では対人迎撃システムの群れを越えることが出来る公算は薄い。
『賢明な判断ね。で、どうする? こっちはすぐにでも発進できるけど』
「まずはルンペルシュティルツヒェンを止めなければなりません」
『……"HMX"ね。こっちも情報はつかんでるわ。で、クラックはどこからやる?』
「…………………………」
『隠れ里にはそんな設備はないでしょう? ……私のところに来なさい。準備万端整えてあるわ』
「……用意がいいんですね」
『ふん。……ねえ倉田さん、蝙蝠が生き残る唯一の方法ってわかる?』
 ぶしつけに、七瀬はそんな問いかけをしてきた。
「え……? こう、もり……?」
『……戦いを終わらせないことよ。それじゃ、待ってるわ。多少の寄り道くらいならいいけどなるべく急いで頼むわよ。
 秋子だってずっと手を拱いて見ているということはないでしょうから』
 ブツンッ。
 ……通信は切れた。
 
「……大どんでん返しだな」
 久瀬が呟いた。
「だが、これで希望が見えた」
 つられるように国崎も漏らす。
「ほう、ずいぶんと甘いな。七瀬のヤツがただの善意で申し出をしてきたとでも思うのか?」
 揶揄するように高槻が言った。だが
「ええ、わかっていますよ。七瀬さんにも思惑があるでしょう。……これで空・月・華音が滅びた場合、残るのは尾根になります。
 結果的には、彼女が一番上手く立ち回ったことになるのでしょう。けど……」
 佐祐理はふり返り、8号に向かって歩き出した。
「私たちには、私たちの道があります。私たちに出来るのは、ただその道を行くのみです。道は照らされました。さあ、進みましょう……」
 どこへ?
 
A まっすぐ尾根支部
B とりあえず隠れ里。
C その前にカミュたちを引き渡しにうたわれ陣営。
971名無しさんだよもん:03/03/12 14:13 ID:P95AgAkc
972950:03/03/12 14:56 ID:paByi5Fm
スマソ、あの後すぐ寝ちゃって踏んでた事に気づいてなかった…。
テンプレそのままだけど次スレ立てました。
用意してくれた人サンクス。
てか、こんな時間に2ゲットされてちょっと鬱。

選択形式で進めていくスレッドκ
http://wow.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1047448312/
973名無しさんだよもん:03/03/12 15:02 ID:4oXFmh77
では……

A まだまだここで続ける。
B 新スレへレッツゴー!
974名無しさんだよもん:03/03/12 15:25 ID:Ld6M87DI
A。 愚痴りながら細々と。
975名無しさんだよもん:03/03/12 15:52 ID:4oXFmh77
「その前にうたわれの方々にカミュさんやユズハさんをお返ししに行きましょう。これからの戦いは彼女らには関わりのないことです。巻き込むわけにはいきません」
 そう佐祐理は提案した。反対する者はいなかった。ただ……
「そ、そんな! ちょっと待ってよ佐祐理さん!」
 本人を除いては。
 
「私だって、あんなの目の前で見せられちゃ黙って引き下がるわけにはいかないよっ! 何か手伝わせて!」
「こら、カミュ」
 乗り出すカミュを、後ろから高槻が押さえる。
「け、けど……おじさん!」
「……お気持ちはありがたいのですが、あなたの身柄を引き渡すのはカルラさんとも約束しています。まずはそれを果たさなければなりません」
「カルラ……さん……。ううっ……」
 その名前を聞くと、少し大人しくなった。
「では郁未さん、労働8号をお願いします。目標はうたわれ陣営・カルラさんの部隊で」
「オッケー、わかったわ。みんな、さっさと乗りなさい」

「……でも突然どうしたの? 祐一」
『行為』を終えた祐一と名雪。半裸でベッドの上に横たわる名雪を尻目に、祐一はすでに身なりを整えていた。
「言ったろう。俺のエゴだ。急にお前がほしくなった」
「欲しくなったなんて……恥ずかしいよゆういちぃ……」
 頬を染めシーツに顔をうずめる名雪だが、不意にその頬に冷たいものが触れた。
「え……?」
 顔を上げると、祐一が二枚のチケットを差し出している。
「これは……隆山温泉の宿泊券?」
「そうだ」
 名雪にチケットを渡すと、マントを羽織りながら祐一が続けた。
「先日ちょっとしたツテで手に入れてな。どうだ名雪、二人っきりで温泉にでも行かないか?」
「え? ……えぇぇぇ……?」
 予想だにしなかったセリフに、名雪は驚愕した。
「で、でも……今は戦闘中でそんな暇は……」
「安心しろ。どうせ華音の仕事は後方支援が主だ。第一お前今までほとんど働いてなかっただろ」
「うう……ひどいよ……。けど、お母さんが……」
976名無しさんだよもん:03/03/12 15:52 ID:4oXFmh77
「秋子さんは俺から説得しておく。なぁに、今まで俺は労働基準法ぶっちぎったような量の仕事を延々とこなしてきたんだ。
 このくらいのわがままは許してくれるだろう……。ま、見つかったらまずいからな。名雪、お前は先に行ってろ」
「え? 祐一は一緒に行かないの?」
「もちろん一緒さ。ただ、秋子さんの説得の他にもちょっとした仕事が残っててな。隆山に行くのは少し遅れる。ま、その間お前は温泉に入って刺身でもつまんでてくれ。
 どうせ隆山は大富豪鶴来屋の支配する中立地帯だ。戦闘は起こらんだろ」
「うん……けど、わたしここで待ってるから、やっぱり祐一と一緒に……」
「ふぅ……」
 祐一はやれやれと手を広げ、名雪の頭を撫でた。
「お前が基地内にいたら秋子さんだって許可を出しにくいだろう。お前が俺にそそのかされ、勝手に行ったことにすれば秋子さんだって許してくれるさ。
 ま、俺は他の連中からちょっとは文句を言われるかもしれないがな。お前との旅行のためなら、それくらい屁でもない」
「祐一……わかった。わたし、祐一の言うとおりにするよ」
「よし、そうと決まれば早速出発だ」
「え? 今!?」

「うーん、それにしてもいきなりすぎるよ……」
 ほとんど無理矢理車に押し込まれた名雪は、運転席に座ってもまだブツブツと言っていた。
「思い立ったが吉日、と言うだろ。のろのろしていたらまた新しい仕事が入りかねない。おっと、そうだ」
 思い出したように、祐一は懐から一つの封筒を取り出し、名雪に渡した。
「これは……?」
「もし向こうで何か困ったことがあったら、これを読め。ただし本当に困った時だけだぞ。それまでは絶対読むんじゃないぞ。わかったな」
「うん、わかったよ」
「よし、それじゃあ行ってこい。せいぜいしばらくは俺の分も楽しんできてくれよ」
 窓から腕を伸ばし、祐一はキーを回した。軽快な音とともにエンジンが動き出す。
「それじゃ祐一、先に行ってるよ。なるべく祐一も早くきてね〜…………………」
 アクセルを吹かし、名雪は出発した。
 巨大な華音支部の建物を抜け、一路隆山温泉へと向かい。
「……………………………」
 祐一はその影が見えなくなるまで、ずっと眺めていた。
977名無しさんだよもん:03/03/12 15:55 ID:4oXFmh77
「………名雪。……強く生きろよ……」
 一言呟き、祐一はシュバッとふり返る。
 マントの裏から二丁の拳銃を取り出し、残弾を確かめる。
 そして佐祐理と舞へ思いを馳せる。
 最後に秋子さんと自分の母親を思い出す。
 
「さて……それでは始めるとするか」
 その顔は笑っていた。
「終わりを。終わりを始めるとしよう」
 
A このまままっすぐ秋子さんのところへ行く。
B 華音支部の他の連中の様子を見に行く。
C 作戦司令室へ行き、現在の他所の状況を確認しておく。
978名無しさんだよもん:03/03/12 15:57 ID:X98gbxLq
Bで。
979名無しさんだよもん:03/03/12 17:17 ID:t4u5oVSi
 シュゴッ。
「わ、わわっ!?」
 祐一が作戦司令室に入ると、何やら美坂姉妹が慌てた様子で机の裏に何かをしまいこんだ。
「……2人とも、何やってるんだ?」
「な……なんだ、祐一さんだったんですか」
「……脅かさないでよ相沢君」
 入ってきたのが祐一だとわかると、安心したようにアイスを取り出した。
「……また食ってたのか。作戦司令室内は飲食厳禁だということは知ってるだろう? 秋子さんに見つかったら大目玉だ」
「祐一さんだから平気ですよ」
「大丈夫よ。誰か来たらすぐ隠すから」
「バレバレだったぞ」
「えうー……」
「うっ……」
「……まぁ、いいがな。これからは気をつけろよ」
「はい、わかってますよ」
「相沢君も一つどう? 結構余ってるんだけど」
「いや、止めておこう」
「残念ですー……」

「ところで相沢君、こんなところにどうしたの? 今は収集もかかってないけど」
 香里のその一言を聞いた瞬間、祐一の表情に影が差した。
「……祐一さん、どうかなさったんですか……?」
 目ざとく見つけた栞が心配げに祐一に問いかける。
「栞……香里……」
 
 祐一は……
 
A いきなり自爆警報装置のスイッチを入れた。
B 一人一人に挨拶して回った。
C 大虐殺開始
980名無しさんだよもん:03/03/12 17:18 ID:Ld6M87DI
Aだな
981名無しさんだよもん:03/03/12 17:42 ID:t4u5oVSi
「栞、香里、さっさと逃げろ」
「え?」
 ガチャン!!
「あ、相沢君! 何を!」
 祐一はいきなりコントロールパネルの中央、透明プラスチック板に覆われたレバーに手を突っ込むと、そのまま迷わず引いた。
「それは……自爆装置!」
『自爆装置作動。全てのクルーは作業を中止し、半径5km以内から脱出してください。
 ワーニング、ワーニング、繰り返します。自爆装置が作動しました。全てのクルーは作業を中止し、建物を離れてください。
 全ての隔壁は解放されます。なお避難経路は——————』
「だ、そうだ。早く逃げろ。栞、香里」
「ゆ、祐一さん! どういうつもりですか!」
「相沢君! 自爆装置のみだりな使用は軍法会議もの……」
 ジャキッ!
「ひっ……!」
 詰め寄る栞と香里に対し、祐一は銃口を突き付けることで答えた。
「聞こえなかったのか? 俺は『逃げろ』と言っている。みんなを連れて、さっさと逃げろ。尾根へ行け」
「け……けど……!」
 ドン!
「あ……!」
 祐一は容赦なく引き金を引き、栞の足下に弾を撃ち込んだ。
「……次は当てる。早く逃げろ。皆を連れて」
 2人の脳天に狙いを定める。
「……相沢君、気でも触れたの?」
 栞を庇うように後ずさりしながら、香里は最後に問いを投げかけた。
 祐一はケラケラケラと笑いながら答えた。
「ああ。狂っているさ。狂っているとも」
 ドン!
 天井に向かって一発放つ。それに弾かれるように、2人は部屋を飛び出した。
「最初っからな」
982名無しさんだよもん:03/03/12 17:43 ID:t4u5oVSi
 そして、約半時が過ぎた。
「……ふむ、全員逃げ出したようだな」
 一人残された司令室。祐一は全ての監視カメラで確認し、華音支部内には一人も残っていないことを確認した。
 ……いや、一人だけ残っている。
 監視カメラも許されない、最上階の『水瀬の空間』……。
 秋子さんが脱出した様子も、建物を出た様子もない。彼女はそこにいるはずだ。
「……もういいだろう」
 祐一はもう一度レバーに手をかけると、無理矢理もとの形に押し込んだ。
『ワーニング、ワーニング、ワー……』
 ……警報が止まる。かなり無理矢理な方法だが、中止は中止だ。
「後には佐祐理さんが使うからな……傷物にするわけにはいかない」
 そして、一息ため息をつき……

A ゆっくりと最上階へ向かった。
B 一人逃げ遅れを発見した(舞・佐祐理・名雪以外のKanonの女性キャラ指定)
C それでも少しアイスをいただいていくことにした。
983名無しさんだよもん:03/03/12 17:52 ID:X98gbxLq
Bで真琴。
984名無しさんだよもん:03/03/12 19:27 ID:AkPkkwpQ
>自爆装置のみだりな使用は軍法会議もの
みだりでない使用ならいいのかとか、軍法会議とかそういう問題かとか、色々つっこみたい一文だw
985名無しさんだよもん:03/03/12 19:48 ID:TXBUE7v3
まだ逃げ遅れがいたんだな……」
全ての人間が逃げ出したはずの華音支部に逃げ遅れた――真琴がいた。
「祐…一……? 何やってんのこんなところで?」
「真琴……早く逃げろ」
銃を突きつけ静かに言い放つ
「もうっ何なのよぅーーそんな物騒な物突きつけて!」
「俺は本気だ」
「……わかったわよぅ ふーんだ絶対後で風呂に片栗粉いれてやるんだから!!」
「ああ……楽しみにしてるぞ……」
真琴は渋々外に出て行った。
「さて…行くか……」

華音支部最上階『ヒンメル』通称『水瀬の間』祐一はそのロックを開ける。
そして……

「遅かったですね祐一さん」

A 微笑を浮かべ秋子は立っていた
B 秋子と対峙するもう一つの人影が……
C 腹部を血で染めた秋子が倒れていた
986名無しさんだよもん:03/03/12 19:56 ID:Pw4eYyp5
A
987名無しさんだよもん:03/03/12 20:12 ID:3qnQZ8DB
 玉座の前に、微笑を浮かべる秋子は佇んでいた。
 その脇には一振りの刀が差されている。
 微笑も全く崩さず言う。
「こんなところで話し合うのも味気ないでしょう。……空中庭園へ行きましょうか」
「何処へなりとも」
 歩き出した秋子に対し、祐一は恭しく頭を垂れた。
 
 空中庭園……ヒンメルの中でも秘匿中の秘匿と言われる、その区画。
 秋子のみしか立ち入ることの許されない、小さな箱庭。
 専用のドアを越えた祐一が見たもの。それは、常に太陽の光を浴びれるよう計算して作られた小さな花壇の群れと、その中心に据え付けられた小さな十字架だった。
「墓……?」
「祐一さんは十字架は大丈夫なんですよね?」
「もちろんです」
「……このお墓、どなたのものかわかりますか?」
「…………?」
「あなたの、お母さんです」
988名無しさんだよもん
「!」
 祐一の顔が驚愕に歪む。
「馬鹿……な……!? 馬鹿な!」
「あなたが今まで姉さんの墓だと思っていた共同墓地の墓碑。あれはただの形だけです。土の下には何もありません。
 彼女の亡骸は……ここに、埋まっています。水瀬家至上、最も美しく、最も気高く、最も強く、そして……最も愚かだった、あの人は」
「やめろッ!!!!」
 ドン!
 記憶の底をぶん殴られたような衝撃を覚えた祐一は、思わず引き金を引いた。
 しかしほとんど狙いは定まっておらず、放たれた弾丸は秋子を逸れ、花壇の一角を削るに終わった。
「あの人は純粋すぎました。純粋すぎ、そして賢すぎました。賢すぎたゆえ、水瀬の教えに疑問を持ち、そして………」
「やめろ……! やめろ! やめるんだ…………!」
 銃を乱射する祐一。しかし秋子の言葉は止まらない。
「死にました。覚えていませんか祐一さん? 姉さんが死んだその場所に、あなたはいたんですよ? あなたは見たんですよ? 姉さんが死ぬ、その瞬間を?」
「やめろ……やめてくれ! それ以上……話さないでくれ! 思い出させないでくれ!」
 頭をおさえ、身をよじって頭痛に耐える祐一。
 しかし……

A そんな祐一に秋子の一撃が突き刺さる。
B 秋子の言葉は止まらない。