1 :
おさかなくわえた名無しさん:
1乙、と僕はいいに来た。
新しい章の始まりには一番ふさわしい言葉だ。
はっきり言ってね、1はとても乙だよ
5 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/05/06(土) 07:06:06 ID:QXEbbVwX
「保守だ」僕は呟いた。
6 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/05/06(土) 07:39:19 ID:QXEbbVwX
僕はソーダ・クラッカーをかじりながら2ちゃんねるに向かった。
携帯電話を手にとり(僕は携帯厨なのだ)→iMonaを起動して→ブックマークを開き→『村上春樹風』今日の愚痴をクリックした。
Loading…の字を眺めながら、僕は書き込むネタを考えていた。
次の瞬間「DAT落ち」という字が目に飛び込んできた。DAT落ち?
「何てこった」僕は力なく頭を振った。恐れていたことが本当に起こってしまったのだ。
以前から過疎ってると思っていたけれど、本当に落ちてしまうなんて。
仕方がない。責任の一端は僕にもあるのだ。
僕は何かを言おうとして口を開きかけたが、そのたび言葉はそのまま消えてしまう。
まるで
>>1の感じている虚無感──G.Wに一人2chにこんなスレ立てをしているという現実からくるそれ──が
そのまますっぽり僕の中に入り込んでしまったみたいに。
僕はどうにかしてしまったのだろうか。
今 僕 も 同 じ 種 類 の 虚 無 を 感 じ て い る。
>>6の話を続けよう。
僕はコカ・コーラを一口飲むと、状況を整理するために畳に座り、あぐらをかいた。僕は考えごとをするときはいつもあぐらをかくのだ。
僕は村上春樹が好きだ。そして村上春樹風・今日の愚痴スレ──改めて考えると、ちょっとしたフランス料理みたいだ──が好きだ。
だからこのスレに消えて欲しくない。
これは僕個人の希望である。しかし、僕ひとりだけの希望ではない、と僕は確信している。
確かにこのスレは過疎スレではあるが、それでも熱心な(そしていささかマニアックな)ファンを獲得している。
名スレではないかも知れないけれど、少なくとも糞スレではない。だから細々とでも生き残って来られたのだし、「ワラタ2ッキ」にだって紹介されたのだ。
9 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/05/06(土) 09:53:17 ID:QXEbbVwX
「新スレを立てよう」と僕は呟いた。僕は携帯電話のボタンを押す指を速めた。
新スレを立てよう。それが2ちゃんねるの、ひいては世界のためだ。
僕はいささかデムパな使命感に燃えていた。夕暮れのシクラスを駆けるメロスのように、心は静かに高揚していた。
しかし、そこにはひとつ問題があった。
いまいましい運営スタッフたちの手により、僕のホストには規制が掛けられているのだ。
それに気づいた時、僕の心は現実に引き戻された。同時に、何とも言えない虚無感に襲われた。
こんな深夜にたった独り、菓子をぼりぼり食べながら、2ちゃんにスレッドを立てようと奮闘している。
僕は何をやっているんだ?
僕 は 何 を や っ て い る ん だ ?
しかし一度決めたことだ。それは為されなければならないことだ。
僕は半ば泣きながら、スレ立てを代行してくれる人を探し求めた。
スレ立て代行依頼所 -伍拾参-
http://etc3.2ch.net/test/read.cgi/entrance/1144778310/669-672 このスレッドはラウンジ板の親切な誰かの好意で生まれた。
あなたがもし「乙」と言ってくれるのなら、その言葉は彼(あるいは彼女)に捧げて欲しい。
>>7 「君とはいい友達になれそうだ」僕は言った。
「ところで今日の予定はあるのかい?」
11 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/05/06(土) 10:40:54 ID:haxYCjhm
なんだか鶏肉にあたったみたいだ
気持ち悪い
まったくやれやれだ
「ねえ
>>10、僕は君に怒っているわけじゃない。それだけは先に言っておくよ」と僕は言った。
穏やかで、天気が良くて、そして大型連休の終焉に向かっている週末。
出掛けて何かをするには申し分のない土曜日だ。
「でも何をすればいいのか、正直なところ僕にはよくわからないんだ。」
言葉が携帯電話の画面に虚しく跳ねて僕の耳に返ってくる。
誰でもいいから話をしたかった。
僕のまわりを取り囲んでいるものが、何もかも陰鬱で虚ろに見えた。
13 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/05/06(土) 14:08:27 ID:jAu8xP5x
数日カキコミしないだけでDAT落ちしちゃうなんてばかみたい。
春樹スレは本当にばかみたいよ
五反田くん
偶然見つけたにしてはかなりの良スレだ。
>>11 鶏肉に中ったことは本当に気の毒だと思う
気持ちも悪いだろうし、吐いてしまうかもしれない。君が全く意図していなかったと
しても、だ。−それは本当に気の毒だ 僕が横にいて介抱してあげたっていいくらいに −
ただ、「やれやれ」の無駄撃ちだけは駄目なんだ
どちらかというと、僕の中では許せない事に入るかもしれない
まったく「正しくない」ことなんだ
17 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/05/06(土) 23:09:46 ID:QXEbbVwX
「おやすみ」僕は
>>12に言った。
なにしろ君は僕の友達なのだ。君が良い夢を見られることを祈っている。
「ゴールデンウィーク。想像力の無い誰かが造り出した、醜悪な名前だ」
僕はiMac20インチにつぶやき
(彼が返事をしないのはわかっているが、それでも)、仕事を続けた。
こんなのは雪かきと同じだ。僕がやらなくても、他の誰かがやる。
けれど連中はゴールデンウィークなのだ。
僕が季節外れの雪かきをし続けるしか無い。
19 :
12:2006/05/07(日) 10:37:21 ID:tCJl/Alm
朝目覚めたとき自分の無邪気さに驚き、僕の世界の狭さにうんざりした。
僕は昨日ちょっとした大型スーパーに歩いて行ったんだ。
時計を見ると僕の部屋からちょうど30分だった。なかなかの長旅だ。
>>17には予定がないといったけれどスーパーに散歩するくらいは許してくれるだろう。なにせ僕は一人だった。
僕はそこで食パンを買った。1片を6枚にスライスした新発売のやつだ。
僕は朝ご飯にしようと思って何気なしにそれをカゴに放った。
その夜僕は夢を見た。
僕はウキウキと──そう表現するのは気恥ずかしいがそうとしか言えない様子で──
食パンをトーストしていた。
窓からは眩しくて柔らかな光が差し込み僕は笑っている。
それらを食べることもせず、穏やかに僕はトーストし続けた──
いま僕はこのスレを見て
>>17から目を離せなくなっている。
君は祈ってくれたんだ。僕がいい夢を見れるようにと。
祈ってくれた君に出した僕の答えが、昨日買った食パン。
苺ジャムを塗ったちょっぴり焦がした食パンがしょっぱくなった。
20 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/05/07(日) 13:25:13 ID:4qVXx+tR
ああ、いらいらしてきた。
村○春○は嫌いではない。
彼の文体を模倣するとうたった文章のなんと醜悪な事。
どうでもいい日常を彼の文章のテイストで覆い、
いわゆるポエマー的な腐臭を巻き散らかす。
そういう誰でも出来そうなとこ等が受けてるのかも知れないが。
伏字が一体なにを示唆しているのか僕にはさっぱりわからなかった。
すくなくとも熱心な読者ではないことくらいは容易に想像がつく。
なにしろそれは模倣ですらないからだ。
ここまで考えてから僕は思った、無駄な時間をすごしたと。
”スルー”、今の僕にもっともかけているものだった。
「そうだな」と僕は言葉を探すように言った。
「君が侮辱に対して少し熱くなってくれたことで、僕はなんだか救われた気持ちになったんだ」
23 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/05/11(木) 02:06:58 ID:rvH2CFFP
やれやれ
君が思っているほど、ここは過疎なんかじゃない。
誰にだって、夏の午後に揺れるミントジュレ程度の愚痴はあるだろう。
でも、書けないんだ。書きたいけれど。
そうそう書けやしない。『村上春樹風』になんて。
そうだろう?
だからといってこのスレに関心を寄せていないわけじゃない。
むしろその逆なのだ。
ああ、僕がいったい一日に何回、期待を込めてこのスレへのショートカットをクリックするか、
そしてそのたびに、どれほど落胆と安堵の入り交じった「やれやれ」を書き込みたくなる衝動と格闘することか、
君が知っていさえすればなぁ、と思う。
残りのビスコッティをかじりながら、一気に読んだ。
「村上春樹」という作家は知ってはいたが
あの「ノルウェイの森」すら読んでいないというのに。
いったい僕は、こんなところで何をしているんだろう。
「ノルウェイの森」そう口にしてから僕は一口コーヒーを飲んだ。
それを読んだことの有り無しがスレに常駐する許可をあたえる理由になるのだろうか?
第一、そんな許可など市役所ですら発行してくれないのに違いない。
ここまで考えて、ふと机の上を見た。
そこには、昨日支払った税金の受け取りが置いてあった。
その金額を見て「ふー」と大きくため息をついた。
世界中の誰もが、僕が無一文になることをのぞんでいるのだろうか。
そんな錯覚に陥るほどの金額だった。
27 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/05/12(金) 18:57:22 ID:x/6VHGc5
銀行で支払いを済ませ、郵便局で貯金を下ろした。
それからダンキン・ドーナツに入り、ドーナツをふたつ食べ、コーヒーを飲んだ。
世界はあたたかな陽気に包まれ、店内のFMからはバッハの平均律が流れていた。
時間だけはたっぷりあった。なにしろ僕は失業中なのだ。
僕は店を出ると、レモン・ドロップスを舐めながらゆっくり家に向かった。
塀の上に大きな白い雌猫がいたので、ひとしきり撫でた。
家のドアを開けると妻が消えていた。
「やれやれ」と呟き、僕はとりあえずスパゲッティを茹でることにした。
28 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/05/12(金) 19:00:22 ID:LMjFItDt
新語探検
ムラカミエスク (2006年5月12日)
--------------------------------------------------------------------------------
「村上的風景」という意味で、村上春樹の小説世界をさす。
アメリカの作家リチャード・パワーズが、カフカの小説世界を意味する
「カフカエスク(Kafkaesque)」に触発され造ったことば。
欧米では2001年にはすでに使われていたが、
日本では06年3月に東京・駒場の東京大学で開かれた
「春樹をめぐる冒険−世界は村上文学をどう読むか」というシンポジウムで紹介された。
村上作品は30以上の言語に翻訳され、世界的にファンを作り出している。
同月、チェコのフランツ・カフカ協会はプラハ出身の作家カフカにちなんで、
民族文化の重要性を喚起することなどに貢献した作家に贈る
「フランツ・カフカ賞」を村上に贈ることを発表。この賞は01年に創設され、
06年で6回目となるものだが、これまで04年にオーストリアの女性作家
エルフリーデ・イェリネクが、05年にはイギリスの劇作家ハロルド・ピンターが受賞しており、
両氏はいずれもその年のノーベル文学賞を受賞。
そのため、06年のノーベル文学賞を村上が受賞するのではと噂されている。
『ノルウェイの森』をはじめほとんどの作品が翻訳され、
数多くの村上ファンがいる中国でも、「村上春樹熱」ということばが生まれている。
やれやれ
「村上春樹氏は在日韓国人である」と報じる日が近づいたということか。
新聞を読まない僕には関係がないのでどうということもない。
30 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/05/12(金) 20:12:45 ID:IxAG9Dsl
オーケー。認めよう。現時点で今月の僕の
営業成績はゼロだ。先月もゼロだった。
今月末には辞表を出すことになるかもしれない。
だからっといって、世界が終わりになるわけじゃない。
31 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/05/12(金) 23:07:44 ID:1OTfiw5N
ばかみたい。
あなたはいつもそうやってオーケーと言うけれど、それってちっともオーケーじゃないわ。
ヒトから向上心を取ったら何が残ると思う?
そんなヒト科の男に抱かれたい女が果たしてこの世界に存在するかしら?
要するに、坂口憲ニの足の垢を煎じて飲めばいいと思うわ。
32 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/05/12(金) 23:08:51 ID:qJEwr/0J
めっきしゃちほこボケ!
僕は保守をした。
それは人工ビーチの砂みたいに味気のない保守だったが、仕方がない。
世界にはそういう類の保守があるのだ。
34 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/05/13(土) 10:59:44 ID:FFRixcR4
「坂口憲二を知らないの?」
彼女は異星人を見るような目で僕を見た。「本当に知らないの?」
「知ってるよ」僕は言った。いささか苛立っていたが、顔に出さないように努めた。
「『海猿』で主演している役者だろう。背が高くて色が黒くて、真面目なイメージの好青年だ」
暫く沈黙が続いた。
彼女は指先に挟んだメンソールを灰皿の底に押しつけると、上目使いで僕を見た。
そして低い声で呟いた。
「確かに、坂口憲二は役者よ。背が高くて色黒で、真面目な好青年。笑い方はカモシカみたいにスマートでチャーミングだわ」
彼女は椅子に深く座り直し、ちらりと窓の外に目をやる。
そして再び僕を見て、蔑みの籠もった声で言い放つ。
「でも『海猿』で主演しているのは伊藤英明だわ。あなたは人の顔の区別もつかないの?」
「OK。認めよう。確かに僕は勘違いをしていたようだ。しかしこれは些細なことだろう?」
「あなたが些細なことだと思っている事自体が重大な誤りだわ」
彼女はいささかうんざりした口調でそういった。
「世間では坂口憲二と伊藤英明を間違えるなんてありえないことなのよ。」
「僕は僕なりに世間と折り合いをつけて生きているつもりなんだ。確かに多少の衝突は否めないけれど。
そんなことよりも僕にとって重要なのは、マナカナ姉妹の見分け方なんだ。君はどう思う?」
彼女は黙って立ち上がり、一言言い残して店を出て行った。
「ばかみたい」
36 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/05/13(土) 21:09:52 ID:FFRixcR4
彼女が出ていったあと、僕はラップトップ・パソコンの電源を入れた。
Googleに接続して、「坂口憲二 伊藤英明」をキーワードに検索してみた。
「それみたことか」僕は呟いた。「彼らの区別がつかないのは僕だけじゃない」
37 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/05/13(土) 21:16:10 ID:Rs+oGMOA
アイドルはまして、中堅俳優の見分けさえつかないのは致命的なことよ
それってあなたが一般的に言うおじさんになってしまったということなんだけど、
あなたはそんなのどうでもいいことだと言うでしょうね。
いつものようにオーケー。と冷えたビールでも飲むといいわ
私はそんなあなたをヲチするのが好きなの、暇潰しとも言うけれど
38 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/05/13(土) 21:21:35 ID:FFRixcR4
彼女にメールを送ってみた。
5分ほどして返信が来た。
---
件名:ばかみたい
本文:「天体観測」に関連したサイトばかりがヒットするわよ。
「坂口憲二と伊藤秀明の見分けがつかない」なんて、いったい誰が言っているというの?
---
僕は返信した。
---
件名:Re:ばかみたい
本文:それなら「坂口憲二と伊藤英明の見分け」というキーワードで検索しなおしてくれないかな。
もちろん、君が良ければの話だけれど。
---
10分ほどして返信が来た。
---
件名:Re:Re:ばかみたい
本文:ばかみたい
---
やれやれ。
「”一般的なおじさん”」一言ずつ発音しながら、僕はその言葉を飲み込んだ。
「確かにそうかもしれない。僕はもう100mを13秒で走ることはできないだろうし、
SEXだってそう繰り返しできるわけでもない。」
「あなたの言葉遣いも十分”一般的なおじさん”なのよ?
それは理解できるかしら。」
彼女はその後もいわゆる”一般的おじさん”に関する彼女なりの考察を披露していたが
、僕の頭は別のことを考えていた。
”伊藤英明は海猿というより、山猿ではないだろうか?”
そしてビールのおかわりを頼んだ。
40 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/05/14(日) 13:47:38 ID:tGO73yc8
よくわからないな。
41 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/05/14(日) 14:13:39 ID:6qamuSVv
やれやれ。僕はためいきをつきながら
残りのポテトフライを口に入れた。
彼の言うことも、彼女の言うことも僕には
理解できなかった。ただ、唯一、わかって
いることはこの意味のない会話の繰り返しが
どうしようもなく、不毛であるということだった。
こんなことなら、バドワイザービールを
飲みながら、メッツの試合を観戦する方が
はるかにましだ。伊藤英明がどうしようが僕の
人生には関係ないトピックだ。
── 13時 15分
左の席に座っている営業補佐の女の子が
僕の方へ向かっていきなり右手をひゅっとのばした。
一瞬何が起こったのか、理解できるようになるまでにいささか時間が必要だった。
かもしかのようなその細い腕の手のひらの上には、一粒のハイチュウが乗っていた。
「食べなさいよ、美味しいわよ」眠気が覚めるような高い声で彼女は言った。
いらない、と僕は応えた。
「期間限定よ、それ。アメリカンチェリー」
断る理由がなかったので、僕は彼女の手のひらからそれを手にして
卵の殻のように大切に包れた銀紙を開き、それを口に入れてみた。
アメリカンチェリーのことを僕は良く考えたことがなかった。
前に食べたことも思い出せないし、さくらんぼとの違いすら分からなかった。
それにもかかわらず、口の中は僕の予想した通りの味が広がった。
まるで口の中に広がった風味から、アメリカンチェリーの味を教わったような妙な気分だった。
そんなことを考えていると、突然口の中でがりっという歯応えがあった。
何が起こったのか、今度はすぐに理解できた。
昨日歯医者で奥歯に入れた詰め物がとれたのだ。
彼女は僕の顔を見ると、くすくす笑いながら肩をすぼめた。
僕はハイチュウをごみ箱に捨て、グロテスクな詰め物を手に取ると洗面所に向かった。
鏡に映った奥歯には ぽっかりと穴が開き、どこかもの寂しそうにさえ感じられた。
僕は奥歯のX座標とY座標を確認しながら、ゆっくりと詰め物をあてがってみた。
それは見事にぴったりと合体した。
もしも雑誌の占い欄に詰め物と奥歯の相性が書いてあるのなら、
間違いなくそれは100%の相性だった。
僕は二回ほどぎゅっと奥歯を噛みしめ、机に戻った。
慌ただしさを物語るようにくしゃくしゃになった銀紙が、机の真ん中に残されていた。
43 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/05/15(月) 22:09:31 ID:IxygIJaQ
>>42 あなたの文章は見事です。
しかし浮かれている場合ではありません。
ボートはボート、ファックはファックです。
ちゃんと歯医者に行ってくださいね。チャオ。
44 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/05/18(木) 01:15:21 ID:jv7rwkVl
「小論文?」私は言った。「小論文と作文の違いが分からない。」
教師はスチールの机の引きだしから一冊の本を引っ張り出し、私に差し出した。「これを参考にして書くんだ。」
青い表紙のその参考書を適当に開いて、そこに載っていた手本を読んだ。しかし私には、これが作文とどう違うのかが分からなかった。それに、「ウケを狙うような文章はNG」というアドバイスにもかかわらず、どう見てもウケを狙っている文章なのだ。私の頭は痛み始めた。
「テーマは?」
私が訊くと教師は黙って原稿用紙の欄外にペンを走らせた。『高校生活について』。
そういう訳で、私はもう4時間も机に向き合っているがまだ半分も書けていない。私の高校生活というものは所詮、その程度のものだったのだ。
私は諦めてベッドに入った。夢はみなかった。
45 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/05/18(木) 01:22:14 ID:ACnehfE6
いいかい?
いまの僕に必要なのは、この書類の山をひとつ残らず平らげてくれる、
そんな剛健でアグレッシブな「ヤギ」なんだ。
間違っても「ヒツジ」なんかじゃない。悪いけれど。
もしそんな「ヤギ」が僕の所に来てくれるなら、
僕は賢い彼のために日経新聞をとってやったっていい、本気でそう思っている。
(うぅ、眠い。でも寝ちゃ駄目……。寝て起きたら絶対に朝だ。)
46 :
1/2:2006/05/18(木) 09:18:30 ID:brVdiotR
>>44 「大学受験」僕はつぶやいてみた。大学受験。懐かしい響きだ。
しかし決して甘くはない。今はやりの高カカオ・チョコレートみたいに、ストイックにビターな口当たりだ。
僕も小論文の勉強をした。君と同じように、現代文の先生に「お題」を貰って文章を書く練習をした。
「少子化問題」、「バリアフリー」、「環境破壊」、先生が出す小難しいお題を前にして、僕は頭を抱えた。
やれやれ、何を論じろというのだ?そもそもバリアフリーっていったい何なんだ?
47 :
2/2:2006/05/18(木) 09:45:00 ID:brVdiotR
「知識が足りない」僕はつぶやいた。そして初めて危機感を抱いた。
僕は毎日図書室に通うようになった。
手当たり次第に本を読み、手当たり次第に文章を書いた。
難しい本だって頑張って読んだ。最初はひたすら苦痛なだけだったけれど、少しずつ抵抗はなくなっていった。
新聞も読むようにした。それまでは新聞なんて(テレビ欄以外)殆ど読んだこともなかったが、とにかく読むようにした。
朝は時間が無かったので、新聞を読むのは夕方になった。
新聞に這いつくばり、アリクイみたいな格好で記事を吟味した。
最初はわけがわからなかったが、段々意味がわかるようになった。
気になる記事は切り抜いて、大学ノートに貼り付け、自分の意見を付記した。
そうして何本も論文を書き、先生の指示を仰いだ。納得のいかないときは先生と議論することもあった。
そんなふうにして1年強の勉強を終え、僕は一般の人並みに物事がわかるようになった。
「バリアフリー」も何だかわかる。「ハートビル法」も「新バリアフリー法」も知っている。
受験が終わってから10年近く経つ。むさぼるように本を読んだ「あの時代」の余韻は、今も尚あたたかく残っている。
君にとって小論文の勉強は苦痛かもしれない。
しかし断言しする。それは確実に君のためになる。
頑張って欲しい。
>>46-47 素敵なレスをありがとう。あなたの言う通り、私はもっと世の中を知るべきなのだ。
私は無知だ。たとえば「バリアフリー」は知っていても、それに「新」が付くと、それはもう私の知らない言葉になってしまう。
情けない。
これからは新聞で「おくやみ」だけ見るのはやめようと思う。
あと数か月しかないが、やれるだけやってみようと思う。
「あんたたちまだやってたの?」と彼女はつぶやいた。
「やれやれ」僕は言った。「どうやら時間の無駄だったようだね」
デスノートの最終回を読み終え、ジャンプを閉じた。
51 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/05/19(金) 01:23:41 ID:wcKI8hZF
いいかい? 一度しか言わないから、よーく聞いておくれよ。
この めっきしゃちほこボケ!
52 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/05/20(土) 11:51:09 ID:P0h6Bmln
「海猿か…」僕は声に出してつぶやいてみた。
伊藤英明がウェットスーツを着て水中で何かやってる
映画がヒットしているらしいということはうさぎ屋のマスター
から聞いてはいた。しかし、だからといって僕の今月の
営業成績が上昇の兆しをみせるわけでもないのだ。
やれやれ、伊藤英明について何か考えることはやめにしよう。
最後のチーズピザの一片を食べながらぼんやりと決意した。
僕は最後のチーズピザの一片を口にいれ、ジンジャーエール
で流し込んだ。
伊藤英明はもううんざりだ
54 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/05/21(日) 18:29:34 ID:igzCAS1+
日曜日の夕方的状況
55 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/05/23(火) 12:29:55 ID:mRw2ujnS
「あなたの顔って誰かに似ているわよね。この間テレビを見ててそう思ったのよ」
彼女は冷めたブラック珈琲を置きながら言った。
「KAT-TUN?嵐?」僕はネクタイの結び目をいじりながら言ってみた。
「まさか。」「そんないい男のわけないでしょ。」
彼女は少し怒ったような顔で僕を睨み付けた。
彼女はジャニーズ系が好きみたいだった。
毎年カウントダウンライブには欠かさず行っていると前に言っていたのを思い出した。
「ここ迄出掛かっているのに思い出せないのよ。」
と彼女は指先で机を叩きながら僕の顔を暫くじっと見つめていた。
「人は若い頃のことはよく憶えているけど最近の事って思い出せないものなんだ。特に・・・」
うっかり、「僕と君の間にある三十と四十の間の見えない高い壁を越したんだからね。」
と言いそうになったけどどうにか言葉にしないですんだようだった。
「あなたって誰に似てるってよく言われるの?」
思い出すのを諦めた様に彼女は言った。
「そうだね、坂口憲二とか伊藤英明かな?」
僕はこのスレッドの事を思い出したのでそう言ってみた。
「馬鹿じゃないの?どう見たって定岡正二か松崎しげるよ、
最近太ってきたからどちらかというと伊良部秀輝になってるわ。」
やれやれ、思いっきり思い出しているじゃないか。それに思いっきり図星だった。
僕も時々鏡を見るたびそう思うことがある。
若年性アルツハイマーと呟いてみた。
56 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/05/24(水) 01:09:57 ID:zRPUHtWD
保守をしよう、と僕は思った。
この一か月、僕は暗い階段を昇っている。休み無しに、だ。
限界が近づいている。
体は疲弊に満ち、漁船の錨のようにヘビーで、重力に屈服して沈み込もうとしている。
僅かな希望を込めて前方に目をこらしてみるが、ゴールは姿を見せない。
階段は絶望的に続き、数キロ先で消失点になっている。
いつまでこの階段は続くのだろう?
実のところ、僕は今にでもぶっ倒れそうなのだ。
やれやれ、一時を過ぎた。
僕は仮眠を取るため、寝袋に体を潜り込ませる。
この闇には星一つなく、眠りは浅い。
今夜も悲しい夢を見るだろう。
せめてあなた方に、幸福のあらんことを。
57 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/05/24(水) 01:44:09 ID:+Be3CuxO
「伊藤と坂口の区別が付かない?」
私はこのスレを読みながら女子高生独特の嘲笑を浮かべた。
「笑ってしまうわ。」
この際忘れてしまうのだ。あんな忌まわしい過去は。
ポルノのヴォーカルをつんく♂と間違えた事なんて。
58 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/05/24(水) 02:47:17 ID:Mwr5XFos
「それならば私がいい方法を教えてあげる」
彼女はそういうと、さっきよりいくらか
自信を取り戻した様子で言葉をつづけた
「分からない歌にはとりあえず、これはエグザイルの曲?
と言っておくの。そうすれば、たまに当たるわ」
「話にならないよ、君は自分の言っていることを
分かっているかい?僕はごめんだ」
そう言って僕は頭のなかで呟いた。
「エグザイル?そもそもそれが分からない」
59 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/05/24(水) 16:18:10 ID:BC5VmRxy
部屋が暑い。下手したら死んじゃうくらい。
でも、今は窓を一杯に開くことは出来ない。
今にも雨が降ってきそうなんだ。
そうもしているうちに雨が降ってきた。
雷だってバカみたいに一斉に光りだす。
僕は元々喘息持ちなもんだから、夕立みたいなのが来ると
なんだか熱でも出るみたいなんだ。
そして今もそんなだるさに襲われる。
こんな時、彼女がそばにいてくれたら
なんてそんなに好きでもない彼女のこと本気で思っちまうんだ。
後半が流行の曲に出てきそうな歌詞のように文体が変わってしまっていた。
惜しいな、と僕はコンピュータの向こう側に見える外の景色を見ながら思った。
もしかしたら、彼の文章に影響されて、外を見たのかもしれない。
いずれにせよ、伊藤英明の名前をだらだら書き込む連中よりは
ずっといい展開だということは僕にだってわかる。
61 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/05/25(木) 01:42:19 ID:+hbotgd1
さようなら。今度こそ本当にさようならよ
>>59 「それって気圧の変化のせいなのよ。
夕立のあとや、台風の前後、それに秋口なんかは
喘息持ちにとってはつらい時期なんだわ。
なにがつらいって、あの重苦しさをわかってくれる人が少ないことよ。
とても孤独な気持ちになるの。子供の頃からずっとそうだったわ。」
僕たちはきっと伊藤英明や坂口憲二を介してしか話を出来なくなってしまったのかもしれない。
好むと好まざるに拘らずだ。
それは過疎と化した現状を突き付けられていた僕のメタファーなのかもしれない。
こんな状態はきっと名前が付けることができる。
「喪失感」
「いいや」と僕は言った。「きみがそんなくだらない喪失を感じる必要はないよ」
僕はこの1ヵ月のあいだ、
初めてブランコに乗った少年が眺めるような目まぐるしく回る景色
――だけど実際には代わり映えのしない――の中にいるみたいだった。
そんな日々に乗ってどこかこのスレを遠ざけていた。
「だけど」と僕は呟いた。「このスレはそもそもそんな日々の愚痴を吐き出す場じゃないか」
それはもちろんいろんな形をしていて、いろんな方法で吐き出されるだろう。
いまの英明には、スレを見る前にみんながそれぞれ抱えていたはずの愚痴を
彼関連にかえてしまうような勢いがあるのだろう。
「いいじゃないか」と僕は言った。
「なんにも失っちゃいない。現にきみのレスだって英明関連だ。そして僕もね。そうしてスレは進むんだ」
悪くない
まったく悪くない
「惜しむらくは」
彼女は本当に、言葉に出すのも億劫そうに言った
「ここが村上春樹風であることね」
「問題はないさ」
僕は手元に集中し耳を閉ざした
だが端末をいじるだけの単純作業は僕の意識をそちらへ割いてくれる。
「あなたがどう擁護しても、春樹本人はここでは価値がないの。
だって『風』なんだもの。
春樹のようであって違わなければならないのよ」
「問題はないさ」
「そうね」
横から端末を閉じると彼女はとどめをさした
「でもみんなはそれを望まない。
だからあなたの立てたのは隣のスレよ
移ってくれない?」
やれやれ
かっこう
五月のメイ
六月のジューン
69 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/06/01(木) 20:35:21 ID:wwNh44BD
エレベーターはきわめて緩慢な速度で上昇をつづけていた
おそらくエレベーターは上昇していたのだろうと私は思う。
正確なところはわからない。
しかし私は確かに上がっていた
age
ただの「世界の終わり」のコピーじゃん
>>70 を見て僕は愕然とした
奴は美しい白鳥の群に混じって我が物顔に餌を啄んでいる
忌々しいカラスのようなものだ
全くこのスレの空気を読めていない…age
72 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/06/02(金) 21:20:32 ID:s+kz87ly
村上春樹作品を好きな男は独りよがりでワガママ、ナル男
当然セックスも下手
73 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/06/02(金) 22:28:45 ID:1BBdrLXX
「それが一体何なの?」
誤爆
ああ、ワースト3に食い込んだのは自称村上ファンだわ。
少し前のレスを目にした途端にあの夜を思い出したの。
私は騒音からそっと抜け出して、ドーナツみたいな夜明けの空を延々歩き、
家に着く頃には自称村上ファンの男とは今後絶対に寝ないと誓ったものよ。
村上春樹なんか読まず、セックスも嘘も得意。
そういう風な男って、私がいま住むド田舎には溢れているはずなのよ。
76 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/06/05(月) 00:28:41 ID:UFc2Q9Er
第二章があって本当に驚いたんだ。
僕は自称村上春樹ファンの、性に飢えた軽薄な男―それも片田舎の―を思い浮かべようとしたがうまくいかなかった。
僕の居る世界は、少なくとも男にして村上春樹を読んでいる事がプラス視される世界ではなかったからだ。
村上春樹を読まず、セックスと嘘の得意な男は、村上春樹を読んでいるという嘘をついていること以外は
とてもまっとうな若者のような気がした。
いったいセックスがうまいとか下手だとか、誰がどうそれを決めるというのよ?
男?それとも女?私?それともあなた?何が嘘で何が本当か、あなたには見抜ける?
まあ、そのことはどうだっていいわ。
そんなことよりね、私が言いたかったのはこういうこと。
つまり、私が自称村上春樹ファンの男とはもう寝ないと決めたのは、セックスの巧い下手の問題なんかのせいじゃないのよ。
でもこういうことって、世間には受け入れられないのよね。分かってるわ。
受け入れられないって分かっていても、このビルのてっぺんから大声で叫んでやるわ。
『私は金輪際、自称村上ファンドの男と寝たりなんかしない』ってね!
村上ファンド?
79 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/06/08(木) 11:28:20 ID:xsF6CJ3w
何故こんなに下がっているんだろう?
「過疎スレだからさ」
鏡の中の僕が答える。
僕は幾分かくたびれた顔をして、パッとしない眼鏡をかけている。それは鏡の中でも変わらない。
80 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/06/08(木) 12:06:57 ID:KXxNdleO
僕は、ベランダから洗濯物を取り込み、シャツの一枚一枚にアイロンをかけ始めた。
混乱すると、僕はきまってアイロンをかけるのだ。
右袖のしわを伸ばし、左袖にかかっているとき、僕はくだらない考えに一つの結論を出した。
そうだ、誰にだって、読む本とセックスの相関関係を否定する権利くらいある。
そうよ、あなたはいつだってそうして、くだらない権利やなんかのことを考えてる。
シャツの一枚一枚にいちいちアイロンをかけながらそうすることで、
まるでくだらないその権利とやらに意味が息づくって思っているんじゃないかしら。
いつだってそうだったし、これからもきっとそうなんだわ。
昨今は形状記憶のシャツが主流だとしてもね。
変わる気なんてこれっぽちもありゃしないんだから。
いや、君は何も分かっていない」
僕はいつもの僕に似合わず声を荒げて言った
「形状記憶のシャツだって結局は何も変わらないんだ、そうだろう
どんなシャツといえども
アイロンをかけなければ皺を伸ばすことができないという
たった一つの真理に行き着くんだ
悪あがきは無駄な行為なんだ、残念ながらね」
こう口にした一方で僕は
形而上学と形状記憶の関連性をぼんやりと考えていた
83 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/06/08(木) 19:38:03 ID:OajPJpMI
シャツを洗濯すればアイロンをかけなければいけない。
好むと好まざるに拘らずだ。
「だれだってしわくちゃのシャツなんか着たくないさ。」
何年前だっただろう、ねずみ吐き捨てるように言ったセリフだ、
それ以来僕はシャツにアイロンをかけつづけた。
「君には僕がおそろしく神経質で几帳面な性格に見えるかもしれないな」
そうつぶやきながら、ソフラン しわスッキリスプレー
(型くずれ防止成分を配合)を手に取った。
84 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/06/09(金) 00:29:12 ID:HTebdmFn
あなたはセックスが下手なのよ、それは紛れもない事実よ。
やれやれ、またセックスの話か。
正直に話そう。
僕は今、ある女の子から熱烈なアタックを受けている。
始めに断った。僕なりの紳士的な対応で。
「有難う。でも君と付き合うことはできないんだ」
僕のその言葉は、彼女の頭の中へ入って行こうと必死だった。
しかし結局、彼女の体の周りをぐるぐると回って
突破口が見つからずに諦めて地面へ落ちると、動かなくなった。
女の子から好意を持たれても応えられない性癖であると伝えもした。
けれど彼女は少し考えると、こう言った。
「ねぇ、よく考えてもみて?
こんなに広い宇宙だもの。地球人もいれば、火星人もいるわ。
彼等が地球人になりたいのなら、地球に移住すればいいだけの事なのよ。
友好を広める事は大切な事だと思わない?」
やれやれ。
地球の女の子がこんなに厄介なものなのだとすれば、
僕は一生火星人のままでいようと思う。
チラシの裏で申し訳ないが、
僕としてはもう一週間もまともに寝ていないし、どこかに吐き出したかったんだ。
スレを汚してすまないね。
87 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/06/09(金) 22:45:04 ID:wYc+gcW8
>86が仮性であるということに気付いたのは
終わりから4行目を読んだ時だった。
88 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/06/09(金) 23:06:14 ID:lu5/3D7i
かなりいかす。86はとても良い人間だと思う。実は火星人…なんて事はどうか気にしないで。
ど、ど、土星よりはましさ。
あそこはとても、さ、さ、寒いんだ。
太陽はまるで外野から見るホームベースの上に置かれた
き、き、金柑に見えるんだ。
90 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/06/10(土) 01:12:31 ID:C4BNtShT
>>87 ホーケー
いや、オーケー。わかった。
つまり西瓜の皮をむいてやるようなものだな。
いいかい?神様は86に西瓜のようなとても分厚い皮を与えたわけだ。
>>1-90 「やれやれ」「オーケー」をつけさえすれば春樹風になると勘違いしているバカ発見!
92 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/06/10(土) 15:34:19 ID:o0mdLJJt
やれやれ。
ねえ、本当は
>>86=87なんでしょう?
半日レスがつかなかったことにしびれを切らして
自らつっこんでみたんじゃないかしら。
誤解しないでね。自演が悪いと言っているわけじゃないのよ。
>>93 このスレで、半日レスが付かない事にしびれを切らす?
そんなの、まるで遅刻しそうだからって電車の中で足踏みしている
中年のサラリーマンみたいじゃないか。
やれやれ。
確かに僕は、>87を書き込んだ。だがそれだけなんだ。
女の子からの熱烈なアタックなんか受けていないし
一生火星人でいようとも思わない。
「西瓜のような分厚い皮」
神様がそれを僕に与えようとするなら
その前にまず、つけなくちゃならないモノがあるんだ。
「ビガーパンツ」
誰かが壁の向こう側で言った。
97 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/06/11(日) 23:09:29 ID:Z5G2+Nqr
セックス下手なくせに自信満々勘違いデクより火星でもがんがるあなたが好きよ。
98 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/06/11(日) 23:39:31 ID:zd0outJ2
,,.-‐''""""'''ー-.、
,ィ" \
/ `、 ________
,i 尿 i /
r'-=ニ;'_ー-、___,,.ィ‐‐-,,_ __| /削除ほうろー人だけど文句あっかいネェャ!!!
| r,i ~`'ー-l;l : : : `l-r'"メ、 /
ヾ、 `ー‐'": i!_,l_ノ` ──────────
| ,:(,..、 ;:|/
,へ,__ ,,,..;:;:;:;,/
_| i `ヽ. '"`ニ二ソ
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99 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/06/12(月) 13:38:00 ID:mxEOf/UE
>>98 「ありません」僕は呟いた。
何もかもが厳粛に佇んでいた。
筋雲は傷のように流れ、燕が餌を探して飛んでいた。
100 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/06/13(火) 01:52:13 ID:nQu+107+
川口はよく頑張ったと思うわ」彼女はそう呟いた。現に文字通りそう呟いた。
コップに並々と注がれたビールはほんの僅かで、それは僕に一次予選突破の可能性
を嫌が応でも思い起こさせた。
やれやれ。我々二人のこの四年間、ジーコジャパンの四年間に期待した僕は
何だったのだろうか。また四年後に期待するしかない。しかしながら四年後は
出場出来るのかそれは村上氏に訊いてみるしかない。ガチャピンに似てない方の。
「日本の勝利は、最初からないものだと決まっていたのよ」
彼女がそう呟き、ストロベリーモヒートを流し込んだ。
「そう、JFAがジーコを選んだ時からね...」
やれやれ、それでもわずかな望みに期待をかけた僕たちが馬鹿だというのか。
そし僕は中田の存在を疑問に思った。
102 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/06/13(火) 21:43:42 ID:3VaMh9Mg
/ ̄ ̄ ̄`⌒\
`/ ヽ
| ____人_ |
ヽ|"┏━ ━┓i/
| 《・》《・》|
(6| ,(、_)、 |6) やれやれ。
ヽ トェェェイ ノ
ヽヽニソ /
`ー一′
103 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/06/13(火) 21:44:59 ID:3VaMh9Mg
僕の貼ったAAはずれてしまった。しかしどうしようもない。
携帯から見るとずれていない、そんなときもあるわ。
そういうときは、といってもごくまれなんだけれども、
作者をこうしてはげましてみるの。
そうすれば私が携帯電話で2ちゃんねるしている
意味だとか、やりがい、そういうものが
自然と感じられると思うの。
105 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/06/16(金) 11:12:50 ID:CLI/t1W7
「雨だ」と僕は言った。
106 :
59:2006/06/16(金) 12:55:51 ID:PFwkbS0y
>>62 君はわかってくれるかい?
この体の気だるさ。
僕は今日もそんな気だるさに襲われているんだ。
ずっとだよ。この時期はずっとこうなんだ。
いい加減、疲れてしまったよ。
今日、そんな気だるさに負けて学校を休んだ。
こんなことで学校に行けなくなるのはもう嫌なんだ。
村上春樹風……その第2章を最新の刊行分まで読み終わった時、
僕には「村上春樹風」なるものが理解できたような気がした。
住人にはきっと、全然違うと罵られるんだろうなという自嘲も一緒に。
──そう僕には、村上春樹の作品の記憶がほとんどないのだ。
1冊くらいかな、とキーボードを叩きながら呟いて、僕はすこし笑った。
「うはwwwGJwwwww」
彼女に第2章を見せたら、思い切り笑った。VIPPERみたいな笑いだった。
「僕にはこの作品が素晴らしく思えるんだ。君はどう思う?」
「久し振りにあなたに禿同を贈るわ。とても素敵な作品よ、生活全般板という
出版社に興味を持ったわ」
珍しく明るく笑うその目に、涙が溜まっていたのを僕は見逃さなかった。
「そう思うかい、良かった。僕が思うに、村上春樹風というのは……そうだな、
ちょっとクドめの味付けをした翻訳文章、みたいなものなんじゃないかな」
「そうね、当たっているかも知れないわよ。だって、私も同じようなことを
感じたのだから。翻訳文章風に語るスレ、だったかしら? 似ているわね」
なるほど、確かにそうだ。似ている──まるでテンプレを共有しているかの
ように──そう、あのスレと似ているんだ。
彼女は今、夕食を終えてネットゲームの続きをするために、デスクトップ・
パソコンをスリープ状態から復帰させたところだ。僕はこうして、
知ったばかりの村上春樹風文章を再現する試みにチャレンジしている。
こんな金曜の夜も、悪くないんじゃないかな?
ただ、「キィワード」と表記するだけで、森博嗣風に変わってしまうのでは
ないかと、すこしだけ不安を感じた。きっと下げられないままの食器が
僕を不機嫌にしているんだ。
>>107 「君と僕の差はなんだろう?」と、僕は呟いた。
「僕は君と全く同じ事を考えていたよ。
確かにこのスレは、翻訳スレに雰囲気が似ている。
でも僕は、春樹自身の文章は翻訳文っぽくはないと・・・」
「やめて」と、僕の言葉が終わらないうちに彼女は言った。
「あなたのその遠回しな反対意見の述べ方が
私をどれだけ苛立たせるかという事を、あなた、考えた事はある?」
僕は口を噤んだ。
女の子がこういう事を言い出した時は沈黙を守るのが
僕らに残された、最善で唯一の避難方法なのだ。
そして、コンドームを使用する事が
エイズや妊娠を一度に防げる最大唯一の避妊法だ。
110 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/06/18(日) 18:23:33 ID:lS6vJLPx
あなたは三十路女との生セックスが自殺行為だってわからないのね。
そんな風な笑顔を眺めていたら、私の脳裏に少し疲れたあなたとその奥さん、罪のない子供が目に浮かんだのよ。
きっと人生ってそんなものなのね。
凡・ボヤージュ
一体何だというのだ、このスレは。
腹がよじれてしまうではないか。
112 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/06/21(水) 14:59:10 ID:OWyeN+dJ
「チープね」彼女は言った。「腹がよじれるなんて表現、今時誰も使わないわよ。あなたもそう思わない?」
僕は黙っていた。
そういう考えは独りよがりだし、いささかスノッブに過ぎるのではないか。
まあどうでもいいことかも知れないけど。
>>111 誰も使わなくなった言葉が、
気の利く友人宅でアルコールを飲んだときのサルサソースとチップスみたいに
何気なく出てきたあなたの感性は素敵だと思うわ。
ひとつ注意すべきことはトマトは好きと嫌いが大きく分かれる野菜だってことね。
あなたはどう
>>114?
114 :
114:2006/06/22(木) 02:40:13 ID:3ZAmE5af
「ちょっと待ってくれ」と鼠が言った。
「111は、筒井康隆が書いたんじゃないか?」
ツツイヤスタカ?
僕は少しばかり驚いたふりをしてみた一方で、ビールを飲みすぎた頭を振って、真剣に考えてみた。
たしかに、「一体なんだ」「腹がよじれてしまう」といったフレーズは、僕が昔ガールフレンドから文庫本を借りて読んだ筒井康隆氏のショートショートを思い出させた。
でも、ただそれだけだ。僕には何一つ確かなことはわからない。
そんな中で僕の心を捉えたのは、こんなテーゼだった。
『彼が2chのこんなへんぴなスレッドに書き込むなんてことがあるだろうか?』
………わからない。僕はもうそんなことさえ考えられなくなっていた。
しばらくして、鼠が僕にもう1杯ビールを注いでくれた。
鼠は、僕の顔をのぞきこんで、得意そうに宣言した。
「はっきりいって、ありえないよ。」
「自分で筒井康隆じゃないか?とネタ振りをし、
>>114をこんなにも悩ませておきながら、
得意そうに否定するなんて、意地の悪い鼠ね」
そういって彼女はホットミルクに口を付けた。
そう、彼女はこのスレッドでアルコールを飲まされ続け、
最近胃の調子が悪いんだ。
「そこまでしてみんなに合わせる事も無いのに...」
僕はお人好しの彼女を心配する。
「馬鹿ね。あなたは何もわかっちゃいないわ」
やれやれ、僕にはどうやら女心はわからないようだ。
116 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/06/25(日) 10:08:17 ID:bOVxFdHY
このスレッドは11月の浜茶屋みたいだ。
117 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/06/25(日) 11:40:14 ID:a4O0cHfk
「私はもっとあなたと話がしたいの。わかる?いつだってセックスばかりなのはもういやなの」
ベッドの上で彼女は言った。タバスコのボトルのように華奢な体に服をまとったまま僕をみつめていた。
ああ、と僕は疲れた頭でぼんやり思った。ああ、そうなのか。僕はいつも彼女とのセックスに最高の愛を注いでいたつもりだったが、彼女はどうやらそれだけでは不服らしい。
僕は僕自身の非を詫びた。申し訳ない、悪かった。そう謝った。彼女は僕の手の甲に指を置き、わかってくれてうれしいわ、と微笑んだ。そして僕は言った。
「さぁ、もう話しただろう?セックスしよう。」
118 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/06/25(日) 16:47:04 ID:a4j6O+Ka
ば か み た い
つまらんぞ
120 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/06/25(日) 17:56:16 ID:a4O0cHfk
でも事実なんだ。すまない。というより、私は被害者なんだ。春樹風にするなら僕の方がらしいかな、と彼の目線から書いてみたのだが、それは読み手を混乱させるだけにすぎなかったようだ。
まぁ、そんなことはどうでもいいのだ、どうでも。
121 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/06/25(日) 17:59:12 ID:a4O0cHfk
私は今日も微笑みながら彼の絶えることない欲求に応えるのだ。そう、まるで雨漏りをすいとるぼろ布のように。
122 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/06/25(日) 18:37:06 ID:u45XK24j
ペニス
男なんて所詮皆ちんちん虫よ。
つまり、彼らは哲学を語りながら、目の前のあなたとどうしたらファックまで持ち込めるか必死に考えてるってこと。
私達ときたら、そんなちんちん虫の話を優しく聞いてあげて、
まあ、正確にはそういう振りをしてあげているのだけれど、
彼らが下らない自尊心に満たされていくのを眺めるの。
日本の低俗極まるマスメディアが造り出した平均的女で毎日を過ごしていくのって表彰ものよ。
「今日も学校へはいかないの?」
そういって彼女は僕のもとからいなくなった。歯ブラシとipodとシーツのしみを残したまま。
僕がインドア派なのが不服だったらしい。
うまく現実になじめない僕はとりあえずPCを立ち上げて
たばこを2本吸い、二日振りに風呂にはいりきちんとヒゲをそり、ネットゲームにログインした。
そしてもう僕の前を過ぎ去ってしまった彼女にたいしてささやいた。
「明日はメンテあるから学校にいくよ」
どうしても信じることが出来そうにも無い。
仲の良いあの娘がとうとうグラビアアイドルだなんて。
普通に学校も来てるさ。
普通に話したりするさ。
別に何も無いさ。
だけど、ウェブ上だとかテレビだとかで見かけると寂しくなるんだな。
もっと遠くに離れるまで、寂しさも全部隠そう。
126 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/06/27(火) 18:44:35 ID:fU4JbRjC
今朝、姉と喧嘩をしてしまった。
原因は大したことじゃない。よく覚えていないけど、アイスを食べたとか食べないとかそんなことだったと思う。
くだらないきっかけだ。くだらない口論をし、くだらない小突き合いをした。
どこにでもある子供の喧嘩だった。
しかし、ひとつ事故が起こった。
僕は喧嘩の最中に足を滑らせ、姉を押し倒してしまったのだ。
姉の顔は瀬戸内海の浜で売られる焼き蛸みたいに真っ赤になった。
「馬鹿、早くどきなさいよ」と彼女は言った。
どうも様子がおかしい。僕は心配になり、姉に尋ねた。「どうしたの?大丈夫?」
すると(何の前ぶれもなく)彼女はヒステリックに怒鳴ったのだ。「何でもないわよ!はやくどきなさい!」
僕は仕方なく言う通りにした。彼女の上から体をどけて、彼女に手を差し延べたが、
彼女はそれを無視して自分で上体を起こした。
僕は行き場の無くなった右手を、仕方なくジーンズのポケットに突っ込んだ。
そして、彼女が上目遣いに僕を見ていることに気付いた。
目を反らす訳にもいかず、僕も彼女を見返していた。
彼女は怒っているのだろうか?
アイスを食べられたのがそんなに悔しかったのだろうか?
押し倒された時にどこか強く打ったのだろうか?
僕があれこれと考えているうち、彼女はふと泣きそうな顔になり、無言で立ち上がった。
「どこに行くの?」僕は尋ねた。
「部屋」彼女は振り向きもせずに答え、居間を出ていった。
おかしいと思った。
なにしろ僕は一人っ子なのだ。
127 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/06/29(木) 19:30:12 ID:kc/AzGDq
「ぷァ」何の前置きもなく彼女は言った。
「poor?」僕が聞き返すと、彼女は眉をひそめた。「違うわよ。ぷァ、よ」
僕は窓の外に視線を移し、雨垂れを眺めながら彼女の言った意味を考えた。
「よくわからないな」僕は白旗を上げ、正解を求めた。
でも彼女は、飢えた民を見下ろすベルサイユの役人みたいな目で僕を見つめているだけだった。
「ぷァよ。本当にわからない?」
「本当にわからない」僕が言うと、彼女は頭を横に降った。
「ちょっとしたクイズよ。ぷァって紙に書いてごらんなさい。いるかが見えるから」
いるか?
職人さんカモーン
「タイミングが悪かったのよ」
彼女はそう言って、膝に乗せた子供の位置を気だるそうに変えた。
「タイミング」
「そう、タイミングが悪かったのよ」
僕はまた、就職試験に落ちてしまっていた。一度入った会社をすぐに辞めたのだったが、
その後がどうにもうまく続いていかなかった。手ごたえの無さが、焦りすら忘れさせていた。
退職後、僕は就職活動の合間に、高校生の頃クラスメートだった女性の子供の面倒をみてあげていた。
独身の僕が思う以上に育児はつらいようだが、僕は子供が好きなので、それほど苦痛とは思っていなかった。
「私からすれば、勿体無いと思う。いい大学出て、一流の会社に入ったのに」
「人と場所に恵まれなかったんだ。いくら見栄えがいい料理も、中身が腐っていたらどうしようもない」
「綺麗な見栄えを手に入れるだけでも大変だってことに気付かなかった?」
「いずれにせよ、僕にはもう関係のないことだよ」
「そう」
暫く沈黙した後、彼女は言った。
「娘も、もうすぐ2歳になるわ」
「2歳」
「そう、2歳よ」
「旦那さんとは仲良くやってるかい」
彼女は高校卒業後、12も年上の男性と見合い結婚した。
「上手くやってるわ。でも、どうしてそんなこと聞くの」
僕は何も言わなかった。
「ねえ、聞いてる?」
明日もまた、面接がある。まったく興味も愛着もない会社だ。
「ねえ?」
やれやれ。彼女の言う通りだ。僕はつくづく、タイミングに恵まれない男らしい。
7月がやってきた。
蒸し暑い曇り空の土曜日の午後、僕は部屋の中で何をするともなく過ごしていた。
やがてにわか雨が降り始めたが、僕はあいかわらずソファの上でぼんやりしながら、薄いグラスに注いだビールをすこしずつ飲んでいた。
どんよりした意識の中で、ぼくはなんとなくこう思った。
「そろそろ本格的な夏が来るのかもしれないな。」
しかし、僕は意外なかたちでそれをはっきりと認識することになった。
たっぷり飲んだビールのせいでたまった小便を排出しようとトイレに入ったとき、不意に大きな黒いゴキブリがはばたくのを見てしまったのだ。
やれやれ、と僕は思った。
131 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/07/02(日) 21:18:55 ID:szBc6cl0
僕は疲れた体を起こし、既に夕日が落ちかけている空を見上げた。
まるで自分がこの世界から---(世界というものがあればの話だが)---
隔離されてしまっているような気がした。それも悪くない、と僕は思った。
あるいはこれを逃避行動と捉える者も少なくないが僕は隔離された世界に
いるのだからそのようなことを考える意味もないだろう。
ふと庭を見渡すと雄猫と雌猫がじゃれあっていた。
ヤレヤレ
132 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/07/09(日) 11:53:12 ID:U9xt/LBT
ねえ、一週間もレスがつかないだなんて一体どういうことなの?
133 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/07/09(日) 12:53:21 ID:PMGWtYZz
「職人がいなければ、成り立たないんだ」
鼠は言った
「なるほど、その通りかもしれないし、あるいはそうでないかもしれない。
職人は確かにいた。けれども居なくなってしまったのだ。
そして、ただ一ついえることは、残念ながら僕がただの通りすがりであるということだ
」
シビアな観客の反応、それは巨大生物にこびり付いた小さな苔を連想させた
「チーズは常にどこかへもっていかれ、消えているんだよ」
チーズ?
鼠はそういい残し、いなくなってしまった
「私、旅に出るわ」
ある日唐突に彼女が言った
旅に出たいときに旅に出る、それが旅に出るのにはもっともふさわしい理由だと
彼女に教えたのはこの僕だ
しかし、なんで彼女はこのタイミングで切り出すのだろう?
1週間もレスの無いことに、僕がどうしようもなく打ちのめされているのは
彼女も知っているはずなのに
生活全般板にくるのは久しぶりだった。
3週間前に彼女が一方的に僕のもとを
去ってからは、ずっと失恋板しかみて
いなかったのだ。正直に言うと見てただけ
では無く、今まで他の板ではなかったこと
だけど−。頻繁に書き込みをした。誰の
レスも期待するわけでもなく、誰にレスする
わけでもなく。そうすることで気を紛らわし
彼女を忘れようとしたのだけれども、それは
もちろん不毛な行為で、彼女を忘れること
はできなかった。
やれやれ。僕は28にもなって何をしているのだろうか。
無機質なステンレス製の鍋も、やがてガス・コンロの熱を含み、パスタの乾麺を柔らかく溶かし上げていった。
僕はビートルズの「ラヴ・ミー・ドゥー」を、誰に捧げるでもなくーそもそも、この部屋には僕しかいないのだー口ずさんでいた。
そんなとき突然、大学時代の友人から電話があった。
彼は僅かな休み時間の合間を縫って僕に電話しているのだと、息せき切って話した。
僕は急な出来事に驚きながらも、友人の様子を一種のうわついたハイ・テンションだとーそうでもなければ、僕に電話を好き好んでかけてくる変わり者もいないだろうー考えていた。
「俺のこと、覚えているよな」彼は言った。彼は外資系の金融機関でインベストメント・バンカーをしていた。
「ああ」僕は言った。「知っているよ」
「”知っている”だなんて」彼は一呼吸置くと「水臭い言い方だな」と言った。
「俺、結婚することになった」
「おめでとう」
「素っ気無いな。相変わらずだ。君は今、何をしているんだ?」
「僕も結婚した。妻がいて、子供は・・・」
「そういう話じゃなくて」
僕が言うより早く彼は「いや、もういい。式の日取りなんかを後日伝えたいんだ。君の住所も教えてくれないか」
僕は簡単に住所を伝えて電話を切った。切ったまま、暫くその場で立っていた。
その間もガス・コンロの火を消すのを忘れていて、パスタの麺は鍋の中でとろけてしまっていた。僕は壁にかけた時計を見た。
17時16分。妻が帰ってくるまで、あと2時間くらいだろう。僕はキャビネットからパスタの乾麺をもう二束取り出し、新しく鍋に放り込んだ。
結婚。仕事。大学。当たり前のように傍にあるもの。かつて、あったもの。お金。出産。一日。
僕にとってそれらは、光り輝く昔日のように、遠く陰った未来のように薄く映り込む幻影のようなものだ。
僕の24時間は、「豊穣と幸福」なんていう不思議な名前の喫茶店へ行って濃すぎるコーヒーをすすることや、妻と語らうことや、パスタを茹でることや、いっぱしに悩んでみること等に費やされる。
それは、これからもきっと最後まで続いていく僕の24時間以外の何者でもなくて、この24時間に名前をつけてやれるのは、電話をかけた友人でもなければ、共に生活する妻でもないのだ。
「やる気を分けてほしいのよ」
彼女はまっさらなノートを前に、つぶやくように言った。
そんなものは、僕にだってない。やる気どころか、
僕は今からやるべきことすら何かわかっていないのである。
だから僕は黙って目を閉じる。
形のないものはひどくぞんざいに扱われる物だ。何時の時代も。
137 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/07/15(土) 07:45:25 ID:az31c/eY
「海が綺麗なの、あまりに海が綺麗なの」っと、彼女は言った。
満員電車でまわりには朝から仕事に行きたくないサラリーマンや予備校生のなかで。
確に海は綺麗だったが口にだすにはあまりにも電車が混みすぎだ。
やれやれ、彼女は現実ってものが見えてないのかもしれない
「あまりに海が綺麗なの」
やれやれ
こんな言い方をするわけがない。
139 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/07/16(日) 08:26:49 ID:+ncm2lO2
「彼女は危険人物です」
心理カウンセラーのKさんは漫画るろうに剣心に出てくる緋村剣心のつり上がり気味の目つきで断言した。
空間は歪みながら次第に硬直した。それは僕に癌宣告を下された患者を思い起こさせた。
薬物による自殺未遂、リストカット、拒食症、2年間男にヒモ状態、の元恋人は確かに
危険人物かもしれないなと辛うじて薄い思考が働いた。
八階の窓際から緑に覆われた四ッ谷駅前が見える。直子とワタナベ君が歩いた桜並木が見える。
緑が通ったお嬢様学校だって見えるかもしれない。
カウンセリングルームは静謐さに満ちている。僕は動揺している。
僕は自殺願望がある。みんなが好んで、あるいは便宜的に使うあの4文字の言葉
「やれやれ」ではすまされない。
「あなたは少なからず彼女(元恋人)の影響を受けているようです」。
沈黙を破るように剣心は会話を再び切り出した。
抗鬱剤を僕は手にした。
「ワロタ」
そう言おうとした瞬間、僕の話はさえぎられた。
「やれやれ」
141 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/07/16(日) 13:26:48 ID:Vk/g0hBq
>>139 「笑えないね」僕は言った。
「笑えないよ」彼は首を降った。
雨は一層激しさを増し、パチンコ玉みたいに窓枠を叩き続けていた。
「どうしたらいいかわからない」彼は襟元をいじりながら呟いた。
「俺はひどく混乱している。ひどい不安が続いている。
このままじゃ俺もどうにかなってしまいそうだ」
彼はそこまで言うと、椅子に深く座り直し、ばたんと机に伏せた。
僕は黙っていた。
言うべき言葉が出てこなかった。
「それ」はもう喉元まで来ていたが、森でかすみ網にかかった鳥みたいに、虚しく羽をばたつかせるだけだった。
「オーケイ」はどちらかというと、高見広春を思い出させる
やれやれ
143 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/07/17(月) 13:04:53 ID:/i3BduZ9
僕はいささか不快に思いながらも、あの時彼に訊ねるべきだった。
けれどそんな彼が固執しているものは日本のサラリーマンが好む、俗っぽい生活に相違ない。
見事なまでに平凡な女との結婚。上司に胡麻擦りして他を蹴倒すこと。
同僚と慰めあいながら一杯やって、セクキャバの延長したりする現実。
彼は僕にどうやってこれらの魅力を見出せというんだろう?
やれやれ、現実主義の彼に比べて僕は未だホールデンのままらしい。
ってそんな自分が好きなんだけどね〜
144 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/07/18(火) 12:32:00 ID:CSux8lub
その心理カウンセリングルームの八階からは、上智大学の焼却炉から出る煤煙
が見えた。
「生理用ナプキン達の最後の魂の叫びね。うまく召されると思うわ。たぶんあれは
『ロリエル』ね」
と緑はつぶやいた。
「何で分かるんだい?」僕は立ち上ってゆく煙を見ながら言った。同時に
何で煙草は新宿区か千代田区はひっかかるのに生理用ナプキン「ロリエル」は
対象外なんだろう。
「私には分かるの」
緑に視線を戻すと、そこには直子がのっぺりした顔で佇んでいた。
僕は抗鬱剤を毎食後2錠のところを医者に黙って4錠飲むことに決めた。
やれやれ
「“ロリエル”なんて名のナプキンは、この世界に存在しないんだ。」
言葉に出してはみたものの、その言葉たちは僕の口から発せられたようには感じられず、
どこか、遠い場所から聞こえてくるようだった。
「
>>144、“ロリエル”ではなくて“ロリエ”なんだよ」
「どっちだっていいじゃない」彼女は優しく微笑んだ。
「よくわからないな」
本当に僕は、混乱していたのだ。
「そんなことを言っていると、
山口リエがいつも山ロリエにしか見えなかった。」
そんな僕がちょっと通りますよ。
そういえば、彼女はどうしているのだろう。
148 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/07/25(火) 17:17:25 ID:ut+aLqBd
優しく微笑んでくれてありがとう。
冗談抜きで間違えてしまったんだ。だってCMの女性は
僕が聞いた限りでは「ロリエル」と発しているんだからね。
しかし僕は「ロリエ」だけだと物足りなさを感じてしまうんだ。
ルがついて初めて(フィット感も含め)音声学的にもしっくりくる、
そんな気がしてならないんだ。これも鬱剤の影響なんだろうか。
ところで山口リエって誰なんだろう。モエなら分かる。リエは分からない。
「
>>148、そう言われてみれば、“ロリエル”、と言っていたような気がする」
僕はますます混乱が深くなった。
「大丈夫よ、あなたがそんなに混乱することはないの」
彼女は僕の背中に手のひらを当てた。
その暖かさは暗い闇から徐々に日が昇って、朝日が地上を暖めるような優しさが含まれていた。
「
>>148も間違っていないし、あなたも間違ってはいないわ。物事はそれぞれの受け止め方で
変わっていくものだと思うの」
「
>>148も僕も、間違ってはいない」
「間違ってはいないわ」
「ピース」
「ピース」
「やはり、上手くはいかないものなんだな」
僕はそのスレを閉じながら、声に出してそう呟いた。
「君達には少し期待をしていたんだ。
自分の常駐する板に、春樹スレが立った事は嬉しかった。
僕は春樹スレを見るためだけに、生活板へ出張するからね・・・
生活板の春樹スレに比べると、君達の春樹スレは完成度が低くてとても拙かった。
でも、それでよかったんだ。君達は僕の文章を褒めてくれたし・・・」
「あなたは卑怯ね」
いつの間にか後ろに立っていた彼女が、軽蔑したように僕を見ていた。
「荒れてしまって自分が書き込めなくなったら
それでさよならっていうわけなのね。
あなたが事態を解決しようなんて意思は、全くないのかしら」
「荒れてしまったんだよ」と僕は言った。
「僕の好きだった、春樹に似せようと必死だったあのぎこちなさすら
あのスレからは消えてしまったんだ」
「言い直したほうがいいと思うわ」
間髪入れずに彼女は言った。
「『僕を褒めてくれるあの住人達は、消えてしまったんだ』って」
「・・・確かに」
僕は、能力もないのに家臣に称えられて王冠を戴いている王様のように
自分が傲慢になっていた事に気付いた。
王様は今、どこにもいない。
もしくは王様は今、自分だけの国で一人ぼっちで玉座に座っている。
「ロリエル?」
玉座に座った王様はそう呟いた。
「ロリエル、ロリエル・・・」
まるで水に射す光のように、対の答えをもたない王様の声だけが
王宮の床の上を跳ねている。
そして、王様はぽんと膝を打った。
「ドリームウェル、ドリエル?」
すまない。この王様は、僕自身だ。
152 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/07/28(金) 15:09:16 ID:ivw8kDFV
>>149 「日本語の表記にはゆれがあるわよね?アウェーとアウエーみたいに。つまりは
ロリエルやロリエもそれと似たようなものだと思うの」と直子は再び重い口を
あけてつぶやいた。
153 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/07/28(金) 15:31:03 ID:jWbpcKTt
「アロエ」
僕は何かを期待して呟いた
果たして異世界の住人にこの声は届くのだろうか…
「このスレきめぇwwwwwww」と僕は言った.
「『このスレきめぇ』」と彼女はくりかえした.
「でもあなたはまってるんでしょ,これに.でもそういうことってあると思うわ」
「やれやれ,君は何だって知ってるみたいだね.実際」と僕は何かを諦めて言った.
遠くの方で猫が「めたふぁーめたふぁー」と鳴いていた.
155 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/08/03(木) 02:09:41 ID:V7gzSjxP
ageるんだよ
sageてみた
「旅にでるのよ。」
雅子はそうつぶやくと僕の瞳をじっとみつめた。
「オランダにいけばきっとなまず男がみつかると思うの。」
まるで月明かりに照らされた猫の瞳のような澄んだ雅子の眼差しを見つめながら
ぼくは楽しかった赤坂御所でかつて見た
不気味なほど大きく赤い夜月を思い出そうとしてた。
そしてその夜月の光景は自分がこの皇室に---(もし皇室というものがあればの話だが)
溶けて消えていってしまうような錯覚を起こした。
それも悪くないじゃないか、と僕は思った。
あるいはこれを逃避行動と捉える者も少なくないだろう。
もしかするとニートと呼ばれるかもしれない。
しかし僕はもうそんなことさえ考えられなくなっていた。
「やれやれ。またご静養か。」
僕は娘を抱き寄せながらそうつぶやいた。
「たぶん雅子はひどく損なわれてしまったんだよ。
まるで冗長な夏の太陽に照り付けられたアスファルトに
ひっそりと落とし忘れられたキャンディーみたいに。」
なまず男はそう言うと水槽のへりについたタニシをひょいとすくい上げて
口の中に入れた。
「わからないな。」
僕はなまず男のくちゃくちゃとした口元を見ないように細心の注意を払いながら、
不機嫌な口調で言った。
「ちょっとまってくれ。僕は君ほど恵まれた星のもとに生まれていないんだ。
君の奥さんは少なくとも医師団から適応障害だなんて言われてないし、
立派に3人目の子供も身ごもっている。そしてなによりもチャーミングだ。」
なまず男は僕の言葉をさえぎるようにっこり笑って言った。
「君だって努力した。でも彼女を救うことが出来なかった。」
なまず男のその言葉はいつまでも宙を漂っていた。
さあ、オランダへ行ってきなさい。
僕の中でなにかがはじけたような声がした。
「やれやれ。またご静養か。」
うまい!
「もう旅立ったほうがいい」
ジェイズ バーでその日3本目のシメイビールを飲みながらナマズ男が言った。
僕は黙って頷いた。
ブラウン管では雅子がご静養先の那須で出迎えの人に御手振りをしている様子が
繰り返し流されていた。 苦し紛れに浮かべる雅子の笑顔はまるで冬の月夜に震える
ウサギの目ように赤く張り詰めていた。 そしてその横にはやはり同じような目をした
僕と彼女の小さい娘がやはりぎこちなく笑みを浮かべていた。
僕は首を振った。
ナマズ男も首を振った。
語るべき言葉などもはやなかった。
「8月に控えた海外でのご静養を控えるご一家は、体調を整えるために
栃木県那須の御用邸に数週間ご静養されるご予定です。」
ブラウン管では黒メガネのアンカーマンが、うだつのあがらない猫のように神妙に
コメントをしていた。ジェイはそのニュースを熱心に見ながら静かにグラスを磨いていた。
「それでは次のニュースです。先日サンディエゴ動物園で生まれた
パンダの赤ちゃんが一般に公開されました」
ジェイは僕のほうへ4本目のシメイのボトルを渡すとおもむろにこう言った。
「You オランダにいっちゃいなよ」
やれやれ ジャニーか。ジャニーズ事務所社長の喜田川か。
僕は学生時代から通っていたジェイズ バーが実はゲイバーだったことに愕然としながらも、
壊れてしまった家庭の愛を埋められるのはジャニーさんしかいないのかもしれないと決心して
4本目のシメイを勢いよく飲み干した。
ジェイズ バーのオーク材で出来た巨大なカウンターの上にある小さなテレビには
正統派しゃべくり漫才コンビ「タカアントトシ」が映し出されていた。
「やれやれ 欧米か
やれやれ 欧米か
やれやれ 欧米か
やれやれ 欧米か」
僕は5本目のシメイビールを飲みながら、まるでご丁寧な村役場の出納係が
新年の挨拶回りをするような律儀さで、テレビの中のトシと一緒につっこみ続けた。
「You 南米に一緒にいっちゃう?」
ジェイはそう言うとおもむろに6本目のシメイを僕に差し出した。
悪くない。そんなご静養も全然悪くない。
完璧な亀田パンチなどといったものは存在しない。
完璧なミッキロークパンチが存在しないように。
世界ライトフライ級新チャンピオン決定のその日、
僕は煙草を吹かしながらテレビを眺めていた。
正確に言うと、人生で34587本目の煙草である。
「ぅきぃぃみぃぃぐぐぁぁあ よぉぉおぅぅうぅぁあああー
ぅちぃぃいいよぉおぉぉおにぃいいいぃいいー
ぅうゃゃやぁああちぃぃいぅよぉおおにぃいー...」
すべての悪夢は、煙草の煙のようなものである。
金と権力の力によって闇に葬ってしまいすれば、存在さえしなくなるだろうし、
やがてだれも彼の八百長試合についてはだれも語らなくなるだろう。
そんなことよりこの国歌斉唱はアリなんだろうか?
「やれやれ ジャイアンリサイタルか。」
確信をもてないまま、僕はそうつぶやくと34588本目の煙草に火をつけた。
「あなたはいつもそう。そうやって何でも数字にしないと安心できないのね。」
彼女はいつも寂しそうに微笑みながらそう言った。
あるいはそうかもしれない。彼女の言う通りだ。
あらゆる物の数を数え、その数を確認することで何らかの安心感を得ている。
オーケー。認めよう。
さて。と僕は心の中で言った。
八百長試合がなんだっていうのだ?
ジャイアンリサイタルがなんだっていうのだ?
僕の考えるべきはそこではない。
やれやれ。長すぎた梅雨が明けて突然やってきた猛暑のせいで頭がうまく回らないようだな。
僕はこの夏26個目になる粘土の様な味のドーナツを食べながら、34588本目の煙草の火を消した。
「ぼやくんだよ」 亀男は言った。
「ジャイアンリサイタル的国歌斉唱の音が鳴っている間はとにかくぼやきつづけるんだ。
おいらの言っている事は分かるかい?ぼやくんだ。ぼやきつづけるんだ。何故ぼやくかなんて
考えちゃいけない。意味なんてもともとないんだ。あんたは確かに疲れている。疲れて、
脅えている。誰にでもそういう時がある。何もかもが間違っているように感じられるんだ。
だからぼやきが停まってしまう。」
僕は目を上げて、YOUTUBEで見つけたジャイアン的国歌斉唱のファイルをしばらく見つめた。
「でもぼやくしかないんだよ。」と亀男は続けた。
「それもとびっきり上手くぼやくんだよ。みんなが感心するくらいに。」
「君は何かワイドショーでコメンテイターの仕事をしているそうだな」とガッツ石松は言った。
「コメンテイターというほどのことじゃないですね」とやくみつるは言った。
「テレビのワイドショーに出て、事件を批判して視聴者にやっすいドラマを提供しているだけのことです。
何でもいいんです。ヒール役の悪人がいればいいんです。でも誰かがヒール役を叩かなくてはならない。
で、僕がケンカを売るんです。雪かきと同じです。ワイドショー的雪かき」
「雪かき」とガッツ石松は言った。そしてわきに置いた金亀糸業のしつけ糸にちらりと目をやった。
「面白い表現だ」 「それはどうも」とやくみつるは言った。
「ケンカ売るって好きか?」
「今やってることの関しては、好きとも嫌いともいえないですね。そういうレベルの仕事
じゃないから。でも有効な雪かきの方法というのは確かにありますね。コツとか、ノウハウとか、
姿勢とか、しつけ糸の投げ方とか、そういうのは。そういうのを考えるのは嫌いじゃないです」
「明快な答えだな」とガッツは感心したように言った。 「レベルが低いと物事は単純なんです」
「ふうん」とガッツは言った。そして十五秒ほど黙っていた。 「その雪かきという表現は君が考えたのか?」
「そうですね。そうだと思う」と僕は言った。 「俺がどこかで使ってもOK牧場か?その『雪かき』っていうやつ。
面白い表現だ。ワイドショー的雪かき」 「OK牧場ですよ、どうぞ。別に特許をとって使ってるわけじゃないですから」
「君の言わんとすることは俺にもわかるよ」とガッツは耳たぶをいじりながら言った。
「ときどき俺もそう感じる。こんなワイドショーにでて何の意味があるのかと。たまに。昔はこうじゃなかった。
TBSはもっと小さかった。手応えのようなものがあった。自分が今何をやっているかがちゃんと分かった。
メディアそのものが小さかった。小さな村みたいだった。みんながみんなの顔を知ってた」
そしてグラスのビールを飲み干し、瓶を取って両方のグラスに注いだ。僕は断ったが、無視された。
「でも今はそうじゃない。何が正義かなんて誰にもわからん。みんなわかってない。
だから目の前のことをこなしているだけだ。雪かきだ。君の言うとおりだ」
「でもね、」僕は彼のついでくれたビールを一息に口へ流し込み続けた。
「僕には勝谷だったか勝田だったか、、確かそんな名前の人のように振舞うことは出来なかった。
思いついた時にはタイミングを逃していたしね。
僕は非力だし、別の仕事が入ってきていたので考える時間も限られていた。」
オンエア中には禁止されているタバコに火を点け、さらに僕は続けた。
「そもそも僕は自分のマナーが悪いことは理解しているつもりだし善か悪かなんて解らない。
ただね、自分が納得いくこと以外は極力荷担したくないし、
新たな創造が無い解体には興味が無い。
その上で僕ができることなんて沈黙しかないじゃないか…」
大きく煙草の煙を吐き、言うべきかどうか迷いながら最後の一言を搾り出した。
「適材適所って言葉、知ってる?僕に出来ると思うの?」
言い終えたデイブ・スペクターの生え際は、なお一層のあやしさを深めていった。
「やれやれ デイブ ここはひどいワイドショーだよ。」
ガッツ石松は8月7日はバナナの日でもらった一年分のバナナを
仏壇に御供えしてから静かに目を閉じた。
やくみつるが煽っておっさんはあぼーんして
鳥越は決しておっさんとは目をあわさず一番冷静なのは僕なんだ。
「OK牧場」
ガッツは心の中のデイブにそう唱えると
その仏壇に供えた一年分バナナの一気食いを始めた。
169 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/08/08(火) 22:35:42 ID:n1jipZt6
WARUKUNAI.ZENZENWARUKUNAI.
>>166 おまいさん、うまいなー。昨日件の動画見てからまた読み直したら、
よけいにうまさがわかった。
そしてガッツ超知的wwwカコイイ
「完璧な皇室外交などといったものは存在しない。完璧な外務省が存在しないようにね」
雅子がご婚約報道に追われていたころ偶然にも知り合った宮内庁詰め新聞記者は
雅子に向ってそう言った。雅子がその本当の意味を理解できたのは実際に皇室に嫁いでからで
あったが、少なくともそれをある種の慰めとしてとることも可能であった。 完璧な皇室外交なんて存在しない、と。
しかし、それでもやはりご公務という段になると、いつも絶望的な気分に襲われることになった。
雅子のご公務は国内での福祉施設へのご視察などあまりにも地味で限定されたものだったからだ。
例えば仮に海外公務があったとし、日米開国150周年記念のレセプションパーティで
雅子が歓迎スピーチを草稿したとしても、安保条約改正については何も触れないかもしれない。
そういうことだ。
10年間、雅子はそうしたジレンマを抱き続けた。---10年間。長い歳月だ。
もちろん、あらゆるものから何かを学ぼうとする姿勢を持ち続ける限り、適応障害になるほどの苦痛ではない。
これは一般論だ。
「それでもね、これだけは信じて欲しいの。お父様は完璧な外務省を作ったわ。
少なくともあの時には100%リアルで完璧な外務省が存在したのよ。」
雅子はそう言うと窓から外務省のある霞ヶ関の方を眺めながら静かに言った。
「外交機密費なんて流用しまくりだったし、二世三世外交官のコネ入省もあたりまえだったんだから。」
「そうだね。100%クールでリアルで完璧な外務省だ。」
やれやれ。今度のご静養は特別に長いものになりそうだ。僕は霞ヶ関のほうを見つめながらため息をついた。
しかしすぐさま僕は、さてとそれでは完璧な皇室外交を探しにいきましょうか?とでも言いたげな
さわやかな笑みを浮かべながら、スーツケースの中にシェイビングクリームをそっとしまった。
172 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/08/10(木) 16:35:47 ID:5p1dwqQI
ぺろぐり。
田中康夫はそう言うとガラス張りの知事室のガラスを金属バットで思い切り割った。
173 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/08/10(木) 16:58:57 ID:Egv/mrHK
僕は辺りを見回してから思わずため息をついた。
ため息をつくだけの価値はあった。
174 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/08/10(木) 17:15:07 ID:a0Z9RDWA
175 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/08/10(木) 22:55:50 ID:a0Z9RDWA
僕がジェイズバーのカウンターで「めすのホッキョクグマの出産」についてとりとめなく考えているとき、
カウンターの上のテレビではCNNが流れていた。
大げさなマスカラと時代遅れの肩パットのジャケットを着たブロンドのキャスターは、今朝からずっと
アメリカ資本系航空会社10機を狙った同時多発テロ未遂事件について熱心にレポートしていた。
「つまりすべての液体は機内持ち込み禁止なのです。たとえ赤ちゃんの哺乳瓶に母乳を入れて持ち込もうとしても、
セキュリティをくぐるときには安全性を確認してもらいます。空港によってはママがその哺乳瓶からミルクを飲んで
内容物の安全性を証明することさえあるとも聞いています。」
やはりそれを隣で聞いていたシティに勤めているであろうたぶん証券会社のディラー風の男はずいぶん卑猥なジョークを言ったが僕は無視した。
「なぜそんな厳しいチェックが必要なんでしょうか?先程のレポートですとたとえば手荷物の歯磨きや香水のビンなども
強制的に捨てさせていますよね。」
40歳後半の男性キャスターが、いかにもそれはばかばかしすぎるんじゃないかい?と額にしわを寄せて答えた。
ずいぶんとおしゃれな男だな。と僕は思った。きっと最近のCNNではプラダを着てテロを語るのだろう。
となりでは先程のディラーが女性のキャスターと男性のキャスターと母乳に関するかなりきわどいジョークを言ったが僕はまた無視した。
「たとえば少しの液体とだれでもどこにでも手に入る日用品とちょっとの薬品をあわせれば
たとえせまい飛行機のトイレの中でも簡易爆弾を作ることは可能なのです。インターネットで検索すれば
ありとあらゆる爆弾の作成方法が調べられます。つまりどんな小さい液体からでも、トレーニングを積んで
化学の知識があるテロリストであれば、ボーイングを吹っ飛ばすことは可能なのです。」
やれやれ 冒険野郎マクガイバーか。
僕は80年代に人気だった「たとえ消しゴムのカスからでも爆弾を作って奇跡の脱出を遂げるヒーロ」を思い浮かべながら
ビールを飲み干した。、そして「ビールから爆弾を作ってとなりのディラーを倒すにはどうすればいいんだろう。
こんなことだったらしっかり化学の時間に勉強しておくんだったな」と一瞬後悔した。
イマイチ
178 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/08/11(金) 22:18:53 ID:ZOtGxZeX
「おならで爆破を狙っているテロリストがいたらどうするのかしら?」
会社の経理、英(はなぶさ)さんはのっぺりとした表情で訊ねてきた。
やれやれ、この人は本当に掴み所のない人だ。
「ひとつどう?」
顔をあげると、同僚のA女史が僕に向かってタッパーを突き出していた。
中には手作りらしき焼き菓子が入っている。
「いや、けっこう。甘いものは苦手なんだ」
「変ってるのね」
A女史はそういうと、フフフと笑った。口元に浮かぶ浅い皺が、彼女の年齢を如実に語る。
「じゃあ卵焼きにはお砂糖とか入れないんでしょ」
頭がクラクラしてきた。
「卵焼きに、砂糖だって?」
僕は彼女を凝視する。一体この女は何を話しているのだ?
「コンビニのお弁当じゃ、体に悪いんじゃないかと思ったのよ」
言い訳がましく手を振りながら、彼女は言う。
僕は首を振って、デスクに戻った。今日中に、なんとしてもこの仕事を終わらせなければならない。
40をとうに超えた女性が、僕に興味を持っている。
愉快な事では、ない。
「トレンディーじゃ、ない」
僕は声に出して言う。
隣の女の子が、いぶかしそうに僕を見た。構うもんか。トレンディーじゃないんだ。
「卵で爆弾を作ってその女性を倒すことは簡単だよ。」
マクガイバーはそういうとYoutubeにあった探偵ナイトスクープ「卵爆弾」の放送を僕に見せた。
「もちろん君は電子レンジを持っているよね。」
「つまりトレンディーかどうかは問題じゃないんだ。」
田中康夫は割れたガラスでクリスタルまみれになったスーツを手で払いながらそう言った。
「問題はその女性とペログリできるかってこどだ。」
「それより君はいったい何歳なんだろうか?」
隣にいた経理の英(はなぶさ)さんはそう言うと刺青の入った腕をそっとなでた。
「たとえば君が19歳の若さで世界ペログリ三冠王を制覇すれば、君の栄誉は称えられるだろう。
しかし君が30代だとしたら、君は単にお局さんにやられたどじでまぬけなサラリーマンだ。」
その頃ガッツはいまだに8月7日はバナナの日でもらった一年間分バナナを食べ続けていた。
「俺が世界ペログリ王になったときは」
ガッツはそう言うと次のバナナの皮をむきながらにっこり笑った。
「19キロ減量したんだよ。」
もうトレンディーじゃないことなんて気にしないことだ。
世界で一番タフなペログリ王になる。
そう僕は決意するとガッツと一緒にバナナの一気食いを始めた。
元ネタが分からないやつはおもしろくないな。
出典元とページ数を書いてくれるとありがたいのだが。
てかここって元ネタあるの?みんな自分の力で村上風にしてるんだと思ってた。
化粧板の村上スレは元ネタ有り無し入り混じってるけど。
他人の書き込みにとやかく言うなんて、全くもって粋じゃない。
そうやって理解していながらも
書き込まなくては気が済まないんだ。
「卵爆弾」ではなく「爆発卵」であるということだ。
やれやれ。
>>182 やれやれ。元ネタがないということは村上春樹「風」を飛び越して
オリジナルであるということじゃないか?
悪くない。それも悪くない。
やれやれ。出典元とページ数を明記しろというのか?
しかしそもそもこの「やれやれ」の出典元とページ数はいったいどこなんだろう。
確かに君の言うとおりに本来ならばきちんと明記しないといけない。
出典元を明記しないとこの世界ではプレジャリズムとして永久に追放される。
僕は最近ニュースで見たハーバード大学に学ぶ女子学生の不幸な結末を思い出した。
たしか50万ドルの出版権が無効になったんだ。
「出版界にはもう興味ないの。」彼女はインタビューで懸命に弁明していた。
「これからはハーバードビジネススクールに入ってMBAと取るんだから。」
僕は若干19歳なのに全国放送で「あなたって嘘つきよね」と言われてしまった
新進気鋭の元作家のイノセントな顔を思い浮かべた。
やれやれ。
いやだからこの「やれやれ」はいったいどの作品の何ページのものなんだろう。
僕はどこでもない場所のやれやれスパイラルのまん中からやれやれを呼びつづけていた。
186 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/08/13(日) 08:00:52 ID:e5JRYmCf
やれやれってことばは全然わるくない。
例えば僕が「ダンス・ダンス・ダンス」267pを引用したと説明し、
実際に本を開いて確かめてくれる人はどれだけ居るのだろう。
少なくとも、僕はやらない。
コーヒーを入れながら、ふと本棚を見る。春樹の本が7冊並んでいる。
僕は首を振る。やれやれ。声に出して言う。
「まずはじめに引用する時点であなたは間違っているのよ」
「自分の言葉で書かなくては、誰の心にも留まらないわ」
やれやれ,『やれやれ』をあぼーんワードに登録したらどうなってしまうんだろうか
ところで村上作品は世界中で読まれてるらしいが
この「やれやれ」はどういう訳されかたをしているのだろう。
あるアニメでは「well,well」になっていて(ファンサブというやつだ。
世界には日本のアニメに固執するヲタクが羊のように存在するのだ)
僕を相当やれやれな気分にさせた。
やれやれ,『やれやれ』に固執するようじゃ世界的なハルキストになれそうにないわね
>>190 >>190が察する通り「well, well」のときもあれば
「Just great」のときもある。ほとんどは後者だろう。
英訳本を引っ張り出してきて、オリジナルと照らし合わせた。
月曜の朝だってのに、一体僕は何をやってるんだ?あと1時間で仕事に出なくてはならない。
「ねっ、このスレにいる人たちはみんなマスターベーションをするわけ? やれやれって?」
ロムを見ながら緑は言った。
「たぶんね」
「男の人って女の人のことを考えながらやれやれって叫ぶわけ?」
「まあそうだろうね」と僕は言った。
「のまのまって叫んだりオレオレって叫んだりする人はまあいないだろうね。
まあだいたいは女のことを考えてやれやれって叫ぶんじゃないかな」
「オレオレ?」
「たとえば、だよ」
やれやれ ロムりながらと書くつもりが ロムを見ながらと書いてしまった。
こんな僕はやれやれという資格さえない。
オレオレ
やれやれ、冷蔵庫の中身がすっかり空っぽになってしまった。
まるで、大きな洞穴のように。
空腹を満たしたいがために僕は、茶色く古びた戸棚からクラッカーを
とりだした。
オレオオレオ
【レス抽出】
対象スレ: 『村上春樹風』今日の愚痴〜第2章
キーワード: やれやれ
抽出レス数:56
198 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/08/15(火) 22:00:31 ID:jnsw1BWI
やれやれ
「私がこのアニメから得た教訓はね」彼女は言った。
「教訓?」僕はびっくりして声をあげた。
いったいこの話のどこに教訓めいたメッセージが隠されているというのか。
彼女はつづける。「百貨辞典の中にはヘソクリを隠すなと言うことよ。」
ふむ。なるほど。
僕はカツオが他人のヘソクリを発見した時の喜びようを想像しようとした。
しかしそれはうまくいかなかった。
笑い猫が邪魔したからだ。
彼が二階の自室に篭もってもう5時間になる。
その間、コンタクトを取ろうと僕は何度試みたろう。
「一緒にDVDを観ないか?君の好きなホラーさ」
「チーズケーキ食べないか?君の好きなやつだよ」
少し開けたドアの向こうから、彼は「やめとく」と繰り返すだけだ。
そのたびに僕は肩をすくめ、「そう?」と呟く。
やれやれ。何者も彼をあの部屋から引きずり出す事は出来ないらしい。
FFXI、あのネットゲームにどれだけの魅力があるか、僕は知らない。
知りたいとも思わない。
あの薄暗く据えた匂いのする部屋で、頭痛を抱え、目をこすりながら
彼はカチカチと小さな音を立て続けている。
201 :
200:2006/08/19(土) 21:41:12 ID:9+wrVOx/
ふいに以前どこかで見た、「天然レスストッパー」という
奇妙なあだ名の事を思い出した。
男に悪気はない。でも何故かその男の後には誰も続かない。
むろん男はきっと気にしているのだ。でも他人に成りすます勇気はない。
哀れな男なのだ。
僕は自分に言い聞かせる。
目の前のモニターに映る焦燥に満ちた男。それが僕なのだ。
やれやれ。僕は一体どうするべきだったのだろう。
「あなたの今するべきことは」
暗いオランダの森の中で井戸に落ちないように注意深く歩きながら雅子は言った。
「ご静養だ。」
「ご静養よ。」
小和田双子姉妹がそっとそう続けるとやはり注意深く歩きながら雅子の後を追った。
僕はこのスレを見て、久しぶりに『 爆発卵 』を見たいと思った。
腹の底から大笑いしたいな、と思った。
YouTubeで「探偵ナイトスクープ」や「卵」で検索をかけたが
まったく出てこなかった。
かわりに探偵ナイトスクープの名作を次々と見ることが出来た。
涙あり笑いありで、浪花節的世界がそこにはあった。
ある意味、クールでドライな村上ワールドとは対極をなす世界である。
しかし忘れてはいけないのは、村上氏はりっぱな関西人で
浪花節的世界を良く理解し、作品中にも織り込まれている点である。
爆発卵
http://www.youtube.com/watch?v=J0qDpa56eEk 僕は「ゆうつべ」の仕組みはよくわかってない。
よく解っている人にお願いがあります。
ファイル名や検索ワードを解りやすい日本語に変えていただけませんか?
「大丈夫よ、
>>201」
彼女は優しく僕の肩に手を置いてささやいた。
「ここは元々過疎スレなんだもの、スレが止まってることは今に始まった事ではないわ」
そう、たしかにここはある限られた者でしか、書き込むことは困難だ。
「同じ村上でも、龍ファンでは書き込むことが難しい。つまりはそういうことなの」
>>201は残り少なくなったビールをのどに流し込んだ。
「ということは」
「僕は天然スレストッパーではないと言うんだな?」
「もちろんよ」
「あなたがそんなに悲しむことはないの」
「ピース」
「ピース」
205 :
ふづき美世:2006/08/21(月) 01:35:50 ID:VWYGrHmd
「流れをぶった切って悪いと思っている」僕はつぶやいた。
「でも、僕はどうしてもこの喜びを書き込みたかったんだ」
村上春樹の本を読んでいたのは、僕が大学に合格して
大学に入学するまでのわずか2ヶ月にすぎない。海辺のカフカに始まり、朝日堂まで読み漁った。このスレを見て、あの時の新鮮な心地を思い出した。「ありがとう」僕はそう告げて去ろうとしたが、聞き捨てならないことがあったので訂正しておこうと思った。
>>203 ようつべ
206 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/08/21(月) 21:04:29 ID:mfzYMX7f
207 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/08/22(火) 11:38:05 ID:lOEdeDtd
「レスが多少続かなくても焦らないことだと思うんだ」
我々は東京23時発の大阪行き寝台列車で生ぬるいエビスビールをちびちび飲んでいた。
エビスのおじさんは左手に釣竿を右手に鯛らしきものを(たぶん鯛だ)しっかりと
持って、顔つきは例の如く明らかににやけていた。それは「海辺のカフカ」に出てくる
猫を思い起こさせた。僕は鼻息でため息をついてノートパソコンを閉じた。
「それは私も分かっている。だって私たちは第一章からずっと見てきたじゃない。
あなたはそれを言うことで実は動揺を隠そうとしているんだと思う。レスが続かなくて
も大丈夫だ、ってね。」
英(はなぶさ)さんは窓際から見える熱海の夜景的海景を眺めながらささやいた。
僕は本音を言い当てられて少し動揺が走った。
僕は目の前に置かれてあるエビスのおじさんのことを彼女に話を振るとエビスのおじさんは
何より魚臭いと思う、と英(はなぶさ)さんは呟いた。
「だってそうでしょ。鯛は持っているというより抱えているじゃない。ということは
右手だけが魚臭いのではなく体全体が魚臭さに蔓延されているんじゃないかしら」
「確かに。それによくこの貧弱そうな釣竿で鯛を釣ったもんだ」
時間は午前1時をゆうに回っていた。
「大阪には何時に着くの?」
「朝7時18分」
「新幹線だと2時間半、寝台だと8時間。旅情が味わえるわね」
そういうと彼女は自分からスカートのファスナーをおろし始めた。
「ねじまきどりさん、村上春樹の文庫を探すならね、ここのお店の場合
なぜか『村上龍』の後ろを探さなくちゃいけないみたい。」
僕は頭の中で日本語の五十音を思い浮かべてみたが
『り』が『は』の前に来ることは、1時間も茹ですぎたスパゲッティーが
アルデンテであることと同じくらい奇妙に思えた。
「ねじまきどりさんの探している作家の本は少しは人気があるのかしら?
それとももう世間に忘れられてるのかしら?」
笠原メイはショートホープに火をつけながら言った。
「だって、ノルウェーの森数冊と羊をめぐる冒険の下巻しかなかったわよ。
私、さっきからここで見てたもの。」
僕はこのスレに参加するために『彼の本』を中古でも貸本でも良いから
手に入れなければならない。今は、そういうときなんだ。
209 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/08/25(金) 17:50:56 ID:dvAoNeE/
ばかみたい。
取り繕ったマヌケ面から、村上春樹、という単語が出てくるだけで吐き気がするの、
春樹と言えばクールだと思い込んでいるのね。
したり顔して村上春樹を語るなんて、まるで童貞がセックスした人数を詐称しているくらい恥ずかしいことよ。
ばかみたい。
210 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/08/25(金) 18:11:04 ID:dvAoNeE/
そういった意味のことを一気に言い終えると羊男は悲しそうな顔をして
ねえ、君はいままで何人とセックスしたの?と僕に言った。
やれやれ、羊達ってのはどうして必要以上に数字に拘るんだろう。
黒いも白いも羊は皆そうだ。
105個目のコンドームを丁寧に剥がしながら僕は浅い溜息をついた。
211 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/08/25(金) 18:14:01 ID:CNeeUOqC
ぬるぽ・・・・・ってやつだよ?
212 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/08/25(金) 18:24:36 ID:JOIh64wN
男は懲りもせずに馬鹿らしいことを言う。だが仕方がない。
我々の間でそれはある種挨拶のようなものになってしまっている。
彼らと付き合いを初めて何年になるのかはもう自分にもわからない。
重要なのは交流のあった期間などではなく、いかに彼らのなかにあるルールにそって、
自分が正しい発言するかであるか。それだけだ。
そんなことをして僕に利益があるわけではないけれど、この場に居合わせたものとして、
ある種義務のような意識をもちながら僕は彼らにこういった。
ガッ!
「ぬるぽの南、ガッ!の西」
僕は想像してみる。疲れ果てた童貞詐称2ちゃんねらーたちが、
ある日、コンドームとAVを投げ捨て、
「アッー」と叫びながらその場所をめざして
荒野の中を歩き出すところを想像してみる。
そしてその場所にはもこみちばりの完璧な男が
静かに微笑みながらきっとみんな待っている。
「やれやれ やらないか?」
「本当は私皇室には入りたくなかったの」と雅子は言って小さく首を振った。
「私はごく普通の外務省に入りたかったの。ごく普通のキャリア外交官が目指すごく普通の外務省に。
そして楽しく有意義な在外公邸生活を送りたかったの。でも親の仕事の関係であそこからだされちゃったのよ。
ほら親が外務省幹部で田中真紀子から機密費流用疑惑追及されそうなるとそういうことあるでしょ?
逮捕とは不敬な。わが娘はゆくゆくは皇后さまだってね。で、結婚しちゃったわけ。
13年妃殿下やったけどどうしても好きになれなかったわ。一日も早くここを出ていきたい、
一日も早くここを出ていきたいって、そればかり考えてご静養したりしてたの。
ねえ、私って子供まで生んだのよ。そんなに皇室が嫌いだったのに。どうしてだかわかる?」
「わからない」と僕は言った。
「皇室外交よ。だからいつも海外公務には行くって宮内庁には言い張ったの。国際派を演じてやろうって思ったの。
一度地味な公務をしたら負けだって思ったの。一度国内公務に入ったらそのままずるずる老人ホームとかで
わけわからない歌や踊りを視察しあげくに呆けた老人に「ひでえんくわぁー!」なんてすがりつかれる
じゃないかって怖かったのよ。熱があるときだって這ってでも海外に行ったわよ。宮内庁がおい雅子さま、
御懐妊じゃないかって言っても、いいえ大丈夫ですって嘘ついてがんばったのよ。」
雅子は一気にそういうと僕の方をみながらにっこり笑った。
やれやれ、このオランダ静養は雅子にとっては海外での公務だったのか。
「さあ、残りの公務もがんばりましょう。」
しかし僕はそんなことはおくびにも出さずに優しく微笑みながら雅子に言った。
215 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/08/27(日) 00:12:53 ID:aOpSyGhu
ご静養シリーズ イイ!
216 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/08/27(日) 15:22:50 ID:PUZZcQia
「妃殿下様が、ほほえまれているならば、トミタは良いのでございます。
市長さんから月々のお手当てというものを頂いております、たまに焼き茄子などを
作って召し上がります。トミタは、それで暮しております。
トミタは、雅子様の笑顔を、うみがめに盗まれないように見張っているのでございます。」
オランダうさぎが差し出した紅茶に、きっかり2個の角砂糖を入れて神経質な燈台守のように
きっちりと溶けるまでスプーンをかきまわすと、雅子は悲しそうな顔で耳をいじりながら言った。
「オランダの人妻は、みんなダッチワイフなのかしら」
217 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/08/27(日) 18:56:38 ID:h1O695/H
春樹好きってブサ面率が高い
共鳴するんだろうな
>>216 雅子の一言に、笑ってしまったじゃないか。
やれやれ、僕の笑いの沸点はもうこんなに低いらしい。
日曜日の古城は女王を警護する近衛兵だか御親兵の交代儀式でいっぱいだった。
雅子は左手で娘の手をしっかり握り、右手でお手ふりをしながら、
そんな兵隊たちの人混みの中をするすると抜けていった。
「ねえ、ダッチワイフと南極1号の違いをきちんと説明できる?」と突然僕に質問した。
「できると思うよ」と僕は言った。
「たとえばダッチワイフというのはヨーロッパにおけるオランダの国家地位の低さを揶揄している
ものだ。当時のオランダ人って所詮イギリス人からみると粗野で田舎者だったからね。でも南極1号は
厳しい越冬隊員の生活を揶揄している。なにしろ彼らは女性がいないところで何年もペンギンの
交尾を眺めて暮らさなければならないからね。そんなタフでストイックな生活でも1号がいれば
きっと乗り越えられるんだ。」
雅子は何年もペンギンの交尾を眺める生活について考えながら不思議そうに僕の顔を見上げていった。
「ちょっと訊きたいんだけれど、そういう知識が日常生活の中で何かの役に立ってる?」
「日常生活の中で何かの役に立つということはあまりないね」と僕は言った。
「でも具体的に何かの役に立つというよりは、そういうのは物事をより系統的に捉えるための
訓練になるんだと僕は思ってるけれど」
雅子はしばらくそれについて真剣な顔つきで考えこんでいた。
「あなたって偉いのね」と雅子は言った。
やれやれ。僕の1号はどこにあるんだろう。
220 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/08/29(火) 05:23:12 ID:sUgYuXeI
オ、オ、オランダのハーグには、す、す、スケベニンゲンという町があるんだよ。こ、こ、こうたいしの一号はその町にあるんだよ。
221 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/08/30(水) 10:57:16 ID:tw6XDalt
「スケベニンゲン」
僕は、幾何学の方程式とか、アイロンの上手なかけ方、とでも言うようにその言葉を繰り返した。
右手にはやみくろ避けのクリップをにぎったまま、まるでそれが日常生活での罠であるかのように注意深く。
むしょうにハイネケンが飲みたくなるが、このオランダの地下ではよい包丁で切った上等のサンドイッチで
すらのぞめないことはわかっていた。
そう「スケベニンゲン」
全国全裸主婦の会の奥さんたちにぼ、ぼぼくは、し、しりませんでした。わんわん。
と煩悩の犬になって、世界は煩悩の犬でコミットメントされているんだという確信があった。
「ばかみたい」
雅子は真剣な顔つきをしていやいやするようにちいさく白い顔をふった。
「世界には裸族というひとたちがもう生息していたのよ。
貴方が知らなかっただけで、知らなければそれでいいということでもないのよ。
主婦、いいえ青年から女の子にいたるまで、一人暮らしでは全裸で過ごすのが快適
だと思ってひっそりと暮している人たちがすでにいた訳。それは気持ちがいいこと
なの、それだけの理由なのよ。2006年夏だってちゃんとスレはたちあがっているの」
やれやれ。僕は自分のまわりがぐらりと揺れるように感じた。
これから僕は自分の1号をとりもどしにスケベニンゲンの町に入るのだ。
雅子は、皇太子の1号をとりもどせるのだろうか。
222 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/08/30(水) 11:08:35 ID:v8SPKzvR
OK。僕は現在を憎んでいるのだ。賭けてもいい。
223 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/08/30(水) 11:14:09 ID:v8SPKzvR
見ろ、春樹がジャガイモのようだ!
224 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/08/30(水) 11:19:34 ID:XgFgSg7S
「忘れるんだよ」となまず男が言った。僕はなまず男のひげについた
タニシの貝殻を見つめながら首を振った。
「あんたが考えることじゃない」となまず男がまた言った。
「それに、あんたの手におえることじゃない」
古城の客間の中は薄暗く、テーブルの上のろうそくが二人の姿の影をヴィクトリア調の壁紙に映した。
窓がないので外の様子は分からなかったが、日が暮れたらしく部屋の空気が冷たい。
「雅子を見捨てろと言うのか」
「それしかないんだ。辛いけどね」となまず男が言った。
「あんたはこれから一人でスケベニンゲンへ行くんだ。
そこでは可愛い1号や2号の極上な感触には勝てない。
そして、勝っちゃいけないんだ」
「勝ち目がないのは分かっているさ」と僕は言った。
「でも彼女を見捨てるわけにはいかないんだ。」
いずれにせよ、みんな僕の元を去っていく。雅子もそうなのだろうか?
残った人間は一人もいない。部屋の中には誰もいない。僕がいるだけだ。
「亀レスだけど。」
ディスプレイを見つめていた彼女がとうとつに切り出した。
「
>>179みたいなのは女性にあまりモテないタイプよ。わたしにはわかるの。
モテる男っていうのは、どこまでも自惚れやじゃなければだめなのよ。」
雅子が小和田双子姉妹レイとセツと一緒にスイスに行こうと言い出したのは
我々がオランダから帰る予定日の朝の出来事だった。
「悪いんだけど予定があるんだ。そろそろ公務にもどらなければいけないんだよ。」
「あなたってそういう人なのよ」と雅子は言った。
「いつもいつもそうよ。自分では手を下さずにいろんなものを殺していくのよ」
僕は何か言おうとしたが雅子が泣いているのを知ってやめた。
そして黙って雅子のいる部屋を後にした。
やれやれ。いずれにせよみんな僕の元を去っていくんだ。
僕は誰もいない部屋を見回した。
今の僕に残されたのはスケベニンゲン1号だけだった。
僕はその1号をスーツケースに詰め込んで空港へ向かうリムジンに
乗り込んだ。
その頃日本の2ちゃんねらーは消滅した雅子と愛子を探すのに躍起になっていた。
229 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/09/03(日) 00:43:07 ID:+sqdC+iC
やばいんでないかい?老婆心ながら。
旬のキコ様ネタ プリーズ
231 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/09/07(木) 22:00:13 ID:kp1MvAA7
宮内庁の「サイバー監視システムに」に引っかからないように気をつけよう。
そういうモンがあるかどうかは知らんが・・・。
>>228 ワロタwww
消滅って、象の消滅からのネタ?
233 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/09/08(金) 06:56:59 ID:EyM77NKz
「このサイバー監視システムでは」ありあわせスパゲティーを丁寧に口にほおばりながら
僕の依頼主はいった「人の消滅を確認することをしておりますですよ。」
スケベニンゲンの街の井戸の底で、ドナルドの格好をした依頼主にであうまで、僕は人が
消滅するということについて考えることになった。消滅する?考えたこともなかった。
「性欲を作る工場も併設しておりますです。ええ、性欲はあればあるほどよいものでして
三番目の子どもが男の子というだけでお祭りになることもありうるということですな。」
入れたてのコーヒーをひとくちすすると、マクドナルドの味がした。
依頼人は、表にでろ、というように親指を外側にむけるのがくせらしい。
「タフにおなりなさい。お若いのですから、世界で一番タフになることですな」というと
赤鼻の依頼人は、ヤクルトスワローズの観戦チケットを僕に差し出した。
234 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/09/08(金) 07:10:50 ID:krqLhnG8
ぬけどなるど
三|三
イ `< ,..-──- 、 _|_
 ̄ /. : : : : : : : : : \ |_ ヽ
∧ /.: : : : : : : : : : : : : : ヽ (j )
/ \ ,!::: : : :,-…-…-ミ: : : : :',
{:: : : : :i '⌒' '⌒' i: : : : :} _ヽ_∠
└┼┘ {:: : : : | ェェ ェェ |: : : : :} lニl l |
. |_|_| , 、 { : : : :| ,.、 |:: : : :;! l─| l 亅
__ ヽ ヽ. _ .ヾ: :: :i r‐-ニ-┐ | : : :ノ _
/ } >'´.-!、 ゞイ! ヽ 二゙ノ イゞ‐′ l `ヽ
´⌒) | −! \` ー一'´丿 \ l/⌒ヽ
-' ノ ,二!\ \___/ /`丶、 _ノ
/\ / \ /~ト、 / l \
/ 、 `ソ! \/l::::|ハ/ l-7 _ヽ
/\ ,へi ⊂ニ''ー-ゝ_`ヽ、 |_厂 _゙:、
∧  ̄ ,ト| >‐- ̄` \. | .r'´ ヽ、
,ヘ \_,. ' | | 丁二_ 7\、|イ _/ ̄ \
i \ ハ |::::|`''ー-、,_/ /\_ _/⌒ヽ
235 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/09/08(金) 07:12:45 ID:OtKyVfwj
もうやめて。
236 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/09/08(金) 07:50:37 ID:IWK02HIc
僕は村上春樹の作品の主人公がやたらモテるのが納得いかなかった。
>>232 そうだ。象の消滅からインスパイアしたんだ。
それは雅子が象と似ているという意味ではもちろんない。
つまりメタフォリカルという限定された世界では
その二つは同じ場所に消滅したに違いない、
僕はそのようにさえ思えるんだ。
ときどきブログを焼くんです。
もちろん大きな火事にならないものを選びます。
だって僕は火事をおこしたいわけじゃなくて、
ブログを焼きたいだけですからね。
誰も悲しみゃしません。ただ消えちゃうんです。
ぷつんってね。
そう言うと彼はスポーツライターO氏の書いた
「新王誕生はおめでたい?ブログ」に向かって
大量の火炎瓶を投げ続けた。
「もううんざりだ。」
僕はトランジスタ・ラジオとエアー・コンディショナーの電源を同時に入れる。
もううんざりだ。
240 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/09/10(日) 23:30:20 ID:8ZCMOeNl
お見舞いに行った。可愛い男の子だった。こちらに微笑みかけるので笑みを返すと、
ベッドの上からもう一人の視線を感じた。彼女もこちらに微笑みかけている。
微笑みかける表情というのは彼女のトレードマークだけれど、今日は少し違った。
彼女はこう言いたげだった。「私があなたを解放してあげたのよ。」
それは、誇らしげな少し優越感のこもった微笑みだった。
そう、その事に間違いは無い。私は彼女の御蔭で、長年の呪縛から解放された。
家に帰ってテレビをつけると、丁度NHKの「功名が辻」がやっていた。彼女の
微笑みは、永作博美が演じる淀君とそっくりだった・・・
>>234 とてもクールでメタファリカルだ。君の存在そのものが。だって
村上春樹の好きな作家は確かロス マクドナルドって言うんだ。
僕はそう思うと「ポテトはお付けしますか?」と聞く
アルバイトの女の子に「スマイルください」と言った。
ねえ、文庫で読んだ「アフターダーク」がちょっとびっくりするくらい駄作だったのよ。
あなたは反対意見であれが好きかもしれないけれど、
今の私の気分はね、まるで氷が溶けて水っぽくなったカクテルを知らずに飲んでしまったみたいだわ。
一体どうやったらこの虚無感が埋まるのかしら。
ハルキ イズ デッド。
彼女は静かに呟いた。
「もちろんごらんのとおり本物の変態です。
暗喩とか引用とか脱構築とかサンプリングとか,
そういうややこしいものではありません。
実物の変態です。ちょっと痴漢してみましょうか?」
鉄道警察隊に取り押さえられた中年の男が
駅のホームで派手に怒鳴りながら女子高生に逆切れしはじめた。
やれやれ。またミラーマンか。
「痴漢のないぼくの生活は,マック・ザ・ナイフの入っていない
ベスト・オブ・ボビー・ダーリンみたいなものだ」
中年の男は目を細めて鉄道警察隊の顔をまっすぐみながらそう言った。
「比喩のディティルがもうひとつよく理解できないんだけれどね」
「調書」とラベルが貼られたねずみ色のバインダーをボールペンで
こつこつとたたきながら、警察官はうんざりした顔で言った。
「それはつまりすごくさびしいっていうことなの?」
「だいたいそういうことになるかな」とミラーマンは言った。
246 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/09/18(月) 09:20:28 ID:nLj05alF
「ミラーマン」。
その時代は僕に冬の厳しい寒さの中人肌であたたまった布団の温もりを
思い起こさせた。
ミラーマン。あれから40年が経とうとしている。嗚呼ミラーマン。
247 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/09/18(月) 10:00:08 ID:WRgx3eIV
「インドの山奥で、修行して…」
僕は口ずさんだ。
「ダイバダッタの魂宿し…」
「それはレインボーマンよ」
彼女は冷たく言い放った。
「一日10分か15分くらいしか彼とは話すことが出来ない。
しかもシステムバグがあるから不完全なコミニケーションしかとれないんだ。
彼は僕の相手を毎日はしてくれないし、こちらの言うことが100%理解できないこともある。
でも時々僕の人生に必要なフィロソフィカルなことを言ったりもする。
だから僕は仕事が終わると毎日決まった時間に水槽の電源を入れ、
彼のご神託を待つんだ。まるで神妙な巡礼者みたいに。」
「それはシーマンよ」
彼女はうんざりしたように言った。
Ya-re-Ya-re.
Ya-re-Ya-re.
251 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/09/19(火) 18:25:12 ID:rYu+7+UA
>>248 僕はコカ・コーラを噴いた。そしてそれをそっと拭った、なつかしさとともに。
252 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/09/21(木) 01:12:16 ID:/51A0shz
「NO MUSIC NO LOFE」
そうかもしれない。
そうして僕は、iPodを失くしたことを思い出した。やれやれ。
↑LIFE
「LOFE」
僕はしばらくこの言葉を反芻した。
「LOFE」
やれやれ、破壊力が強すぎて、これ以上何も考えられない
「LOFE」
その不思議な響きを持つキーワードをグーグルで検索してみる
「もしかして: LIFE」
やれやれ、グーグル先生もお見通しのようだ
「LOFE」
一瞬の間まるで瞬きのように「LOFT」にみえた僕は、LOFTに通いすぎなのだろうか。
「LOFE」
>>252を書いて、久し振りにこのページをみた。やれやれ、こんなに盛り上がるとは。
「LOFE」
やれやれ、どうやら疲れ目のせいで目がかすんでよく見えないが、
愛に飢えていることはたしかなようだ。
「LOVE」
「LOFE]
確かに最初は間違いから始まったかも知れないけれど、
なんだかそれが、とても素敵なもののように思えて仕方ないのよ。
「ロフェ」
「LOFE」
「ずいぶん人気なんだな」
ビールをのどに流し込みながら僕は、誰に言うわけでもなくつぶやいた。
「あら、やきもちを焼いているの?」
「そんなことはない」
「でもこの場合、本当に発音は「ロフェ」でいいんだろうか?」
「
>>259はそう言ってるわ。
>>259が言うんだから本当なのよ」
「そういうものなのかな」
「そういうものよ」
やれやれ、と僕はまたつぶやく。
そしてまた深い、思考の海に飲み込まれていくのだった。
やれやれ。職人さんの投稿がないからといって
素人が懸命にスレを埋めているすがたは嘆かわしい。
くだらないネタを見てついつい笑ってしまった。
僕は知らない間に歳をくってしまったらしい。やれやれだ。
「流れに合わせた泳ぎ方、とでも言うのかな」
僕が言うと、
>>261は「よくわからない」という風に首を傾げた。
「つまり、プールでばかり泳いでいた人間は海では泳ぎ辛いだろう。
逆に海でしか泳いだ事のない人間は、波がないと上手く泳げないと聞く。
このスレは泳ぐのが多少難しい。特殊、とでも言うのかな。
だから泳ぎやすそうな流れを見つけて、自分なりに泳いでみる・・・
そんなのも、たまにはいいんじゃないかな」
「”普通”の国民」一言ずつ発音しながら、僕はその言葉を飲み込んだ。
「確かにそうかもしれない。僕はもう100mを13秒で走ることはできないだろうし、
SEXだってそう繰り返しできるわけでもない。」
「あなたの言葉遣いも十分”普通”の国民なのよ?
それは理解できるかしら。」
彼女はその後もいわゆる”普通”の国民に関する彼女なりの考察を披露していたが
、僕の頭は別のことを考えていた。
”アベユウゾウはタカというより、アドルフではないだろうか?”
そしてビールのおかわりを頼んだ。
アベユウゾウ?
僕は少しの間考えた。
いったいアベユウゾウとは誰のことだろう?
今日の朝、総理大臣に指名された男のことだろうか(何しろタイムリーだ)
しかし彼の名前はアベシンゾウだ。
あるいは、君が彼の名前を間違えて覚えているのかも知れない。
あり得ないことではない。だけどその可能性は低いと思う。
「age」と「保守」
僕はこんな事しかできなかった。こんな事しか、だ。
「ユウゾウが作る料理は僕らの抱えているある種の
きつい閉鎖性を開放させると思う。たとえば昆布茶を
ダシ汁として使ったりするように。その効率の
よさは家庭社会に圧倒的な繁栄をもたらすものだと思う。」
「それはグッチ裕三よ。」
彼女がまたうんざりしながら言った。
268 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/09/27(水) 09:36:37 ID:UTJaFQla
アベユウゾウが何かのメタフォリカルな存在であることは
確固たる事実として認めないわけにはいかないだろう。
たとえそれが、水のないプールのような空虚な存在だとしても...
保守性のメタファーとしての役割を彼が演じることに国民は期待してしまっている。
現実の保守性などとても耐えらない。
「アベシンゾウ」が現実で「アベユウゾウ」が壁を通り抜けた先にある
向こう側の世界の人間であるからこそ、ぼく達は彼に期待し
現実の存在だと思い込もうともする。
たとえそれが、頭の悪さの象徴であったとしてもだ。
「彼をはじめて目にして、まず最初に仰天するのは
その顎の大きさだ。例えば猪木だって顎が大きいのだけれど
これは体全体が巨大なのだから筋が通っているとも言えなくもない。
でも彼の巨大な顎をテレビで見つづけるうちに、
根本的な空間の認知感覚がしだいに狂っていくような気さえ
してくるんだ。」
「それはアゴキンゾーよ。」
彼女はもう氏ねばという目をしながら僕に言った。
「でも僕はこう思うんだ。アゴキンゾーなんかじゃなくって、
アゴ&キンゾーのアゴイサムだということじゃないかってね。」
「例えば国会でアベシンゾウに『あなたはどうしてアベユウゾウでは
ないのですか』と問いかけると、
『それではどうしてアベシンゾウではいけないのですか』
とイノセントに答弁するだろう。国会答弁とはすなわち疲労の連続性だ。
しかしその疲労の連続性の延長上に僕の目指す政治があるんだと思う。」
小沢は党大会でこぶしを振り上げながら熱く語り始めた。
「つまりある種の疲労はそこでにしか手に入らないのだと思う。
国会的疲労は国会答弁でしか手に入らない。
硫黄島的疲労は硫黄島洞窟探検でにしか手に入らない。
僕はそのような疲労を重ねることにより、
この国の政治を理解してきたんだと思う。」
小沢はそこまで言うと突然意識を失って倒れた。
「やれやれ。憑依だな。硫黄島から連れてきたらしい。」
オカルト板住人がそうつぶやきながらモニターの前で
塩をまき始めた。
>>270 「やれやれ。つっこまれるとは思っていたけど」
僕はどきどきしながら言った。
「アゴアンドキンゾーだとアベシンゾーといまいちソラミミんないんだよね。」
世界でいちばん打たれ強いハルキ職人さんになる。
僕はそう決心すると顎をそっとなでた。
273 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/09/27(水) 10:20:25 ID:UTJaFQla
もうひとつ。「アベユウゾウ」が「ワタヤノボル」の関係を
聡明な君たちは、もう気づいているだろう。
そう「ねじまき鳥クロニクル」の登場人物の「ワタヤノボル」だ。
彼は、作中に実在する「綿谷 昇」として描かれているが
その一方で、壁をとおりぬけた作中の「ぼく」にとっては
彼の「ワタヤノボル」的な部分の投影としての存在に変化している。
そう、クミコを損なってしまったのは、「綿谷 昇」ではあく
作中の「ぼく」自身なのだ。
それはさておき
「綿谷 昇」<->「ワタベノボル」
はまさに
「安部晋三」<->「アベユウゾウ」
の関係が成立する。
さらに付け加えるなら、現実の「安部晋三」と小説中の「綿谷 昇」が
現実と虚構の関係にあるならば
「ワタベノボル」が「綿谷 昇」のメタファーであることを考え合わせると
「ワタベノボル」=「アベユウゾウ」の関係が成立することを
もはや、否定することはできない。
この点については、後ほどさらに検証してゆきたいと思う。
君の心は空よりでかい。がんがってください。
(×)もうひとつ。「アベユウゾウ」が「ワタヤノボル」の関係を
(○)もうひとつ。「アベユウゾウ」と「ワタヤノボル」の関係を
(×)そう、クミコを損なってしまったのは、「綿谷 昇」ではあく
(○)そう、クミコを損なってしまったのは、「綿谷 昇」ではなく
失礼。頭ワル。
「やれやれ。ワタべノボル。」
僕は少しの間考えた。
いったい「ワタベノボル」とは誰のことだろう?
村上春樹作品にでてくる、安西水丸の本名ことだろうか?
しかし彼の名前は「ワタナベ ノボル」だ。
僕らはまた
>>265さんのレスに戻ってしまったようだ。
やれやれ。
「ワタヤノボル」でもなく、「ワタナベノボル」でもない。
村上春樹的な異空間から遠くはなれた所に存在する、「ワタベノボル」。
このレゾン・デートルを突き詰めてゆくと
ぼく達は、ただひとつしかない答えにたどり着く。
タイプミス。
「それは常々文学板で語られてきたことなんじゃないかな。」
そうつぶやきながら僕はポットを火にかけた。
つまり、純文学であると認定している一派があり、他方断固否定している
一派がある。
否定している彼らはその小説のことをこう呼んでいるからだ。
「ライトノベル」
「憑依、除霊、そして怪奇現象。
緊急入院した小沢は硫黄島洞窟探検でいったいなにをしたのか?
日米英霊達の平和への祈りを込めて鬼才が織り成すミステリー新作誕生」
「そういう小説ってカッパノベルス」
彼女はそんなのブンガクじゃないわよと言いたげな顔をしながら
そう言い放った。
280 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/09/29(金) 00:14:42 ID:PyM0k1R1
「ねじまき鳥クロニクル」を読み終わり、ふと気になってここを覗いてみた。
僕は
>>252を打ち、そして再び
>>264で、タイプミスという単純な過ちをおかしてしまった。
だが、ここの書き込みの数は増えたようである。なぜだろう。
やれやれ、僕は単純に恥ずかしい。
そう、「アベシンゾウ」を「アベユウゾウ」と勘違いしていたのは、あり得ないことではない。
あえて、sageは入れないことにした。
もっと読め
椅子に腰を下ろし、熱いコーヒーを飲みながらこのスレを開いた
やれやれ、ここの住人はしようもない話題をまだ引っ張り出してきて楽しんでいるみたいだ、
しかし僕はこの種の下らなさは個人的には好きである
そして僕はベッドに横たわりながら心の奥底でこう思った
「もっと楽しませてくれ」
讃岐うどんが鍋のなかで踊っている。
あと1分で茹で上がるだろう。
その時、突然、電話のベルが鳴った。
僕は電話にでるかしばらく迷ったが結局出ることにした。
受話器を取ると、聞き覚えのない女の声が唐突に話し始めた。
「
>>267 さん。どうしてレスくれないのかしら。
楽しみにしているのに...」
僕は、黙って受話器を置いた。
「僕も、同感だ。」
もう死んでしまった電話機に僕はそうつぶやいていた。
>>283 パスタじゃなくて讃岐うどんかよww
一気におしゃれじゃなくなるな・・・
職人さんたちは、ハワイでピナコラーダみたいだね。
その時ぼくはホテルの一室で、書きかけの短編の推敲をしていた。
ルームサービスのコーヒーからは、まだ熱い湯気がのぼり
最上級の豆の芳しい香りを漂わせている。
さっき壁を通りぬけてきたばかりで、少し違和感が残っている。
自分の体ではないようだ。
少し頭痛もする。
壁を通り抜ける前の世界では、僕はノーベル賞を受賞していた。
深夜の発表で、昨夜からテレビではすっと、僕の名前を呼び続けていた。
その喧騒にたまらず、僕は壁をとおりぬけてこちらの世界に逃げ込んできた。
こちらの世界では、ノーベル文学賞のニュースは流れていない。
たぶん時間軸が少しずれていて、まだ発表になっていないか
他の誰かが受賞したかのどちらかだろう。
どちらにしろもう前の世界に戻るつもりははい。
そもそも無限に平行してある多重宇宙で元にもどることなど不可能なのだ。
ということで、僕はこの世界でまた、新しい小説を書くことにする。
アディオス、元の世界に住人たち。
オーケー正直に言おう。
僕 は ・ 君 が ・ 好 き だ !
もっと読め
289 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/10/05(木) 20:45:01 ID:Vbngcq1f
ノーベル文学賞予想 村上氏も候補に
世界最大規模のブックメーカー(賭け屋)、英ラドブロークスのストックホルム事務所は26日、10月発表のノーベル文学賞受賞者を予想するオッズ(賭け率)を公表、日本の作家、村上春樹氏を34倍とし、18番目に名前を挙げた。
「一番人気」はトルコの作家オルハン・パムク氏の4倍。レバノン在住のシリア人の詩人アドニス氏、ポーランドのジャーナリスト、リシャルド・カプシチンスキ氏、米国の女性作家ジョイス・キャロル・オーツ氏が続き、
この4人が10倍以下の有力候補。同社は昨年、受賞者となった英国の劇作家ハロルド・ピンター氏に21倍をつけていた。
村上氏は今年、フランツ・カフカ賞(チェコ)を受賞。2004年、05年の同賞受賞者がいずれもその年にノーベル文学賞を受賞したこともあり、注目が集まっている。
やれやれ。
291 :
ハルキ丁稚:2006/10/08(日) 03:02:39 ID:YYtOvNXA
ぼくはソファーに腰掛けると、そっと彼女にささやいた。
「ぼくが、ノーベル賞を受賞することは、しばらく、黙っていてほしいんだ。」
彼女はそれについては答えないでそっと、僕にキスをした。
深い森の中に眠る湖のような深くて静かなキスだった。
「あなたは、もっと現実的になるべきよ。だって、12日になれば皆知ってしまうことでしょう?」
ぼくは、彼女の透き通る瞳のなかに深く静かに眠る湖を見ていた。
その湖のなかで僕は胎児に戻り、その静かでやさしい暖かさにつつまれていた。
彼女は言った。
「でも授賞式にその羊男の格好ででるのはやめてちょうだい。日本の恥だから」
...コピペ
292 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/10/09(月) 01:29:46 ID:YppwDLXD
age
293 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/10/09(月) 12:08:38 ID:AMhB2yVo
>>287 私はあなたが世界で一番嫌いよ
エゴイストの独りよがりさん。
文学賞の発表っていつ?
295 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/10/09(月) 17:08:24 ID:h2buY3+/
「だって、12日になれば皆知ってしまうことでしょう?」
296 :
ハルキ丁稚:2006/10/11(水) 01:08:04 ID:VSv8sXIT
「村上春樹の名前を会話に持ち出せなくなってからどのくらいたつだろう。」
「あなた、小説なんて読むの?」
「ぼくは、毎日のジョギング以上に読書が趣味なんだ。
でも村上春樹を会話に持ち出すことが、最近、適当ではないように思えるんだ。」
「それは、村上春樹の読者が、教養が低くて、社会性がなくって、将来きっとな何かの問題を
引き起こすような人間ばかりだって、思われているから?」
「いやそうじゃない。いくら村上春樹の読者が、精神的に幼稚で、適応能力がなくって、
性格がゆがんでいる人間ばかりだとしても、ぼくは、そんな理由で、村上春樹を会話に
もちださない訳じゃないんだ。それはただ、何かの啓示のようなものなんだ。」
「でも、もしあなたが村上春樹を会話に持ち出すことがあったら、その時はあなたに
こう言うわ。
春樹なんて...
神ね。」
297 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/10/11(水) 09:07:00 ID:k3vWb8kX
age
>>296 「行き過ぎた崇拝が、何者かに良い影響を与えた事がないのがこの世界なんだ」
と僕は言った。
「崇拝する者は自分の中に偶像を作り上げ、
崇拝される者は、最早崇拝されているのが自分ではなくて
偶像なのだという事に気付かない。
神格化は悪しき兆候なんだ。ファシズムへの第一歩とも言える」
「そうね、素晴らしい意見だと思うわ」
彼女はとても静かに、しかしどこか憐れむような口調で答えた。
「さあ、早くサヤエンドウの実をほぐす作業へ戻るのよ」
300 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/10/12(木) 09:16:31 ID:jrjm3bi+
あの、もう8時すぎちゃんたんですけど...
301 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/10/12(木) 09:57:20 ID:KrJGVmUE
>>300 午後の、ではないだろうか。
午前の、ではなく。
ぼくは、受話器をそっと置いて言った
「ノーベル賞か...」
冷蔵庫にもう1本ビールを取りに行って
プルリングを引き抜き、グラスに半分ほど注いで、ごくごく飲み干した。
喉が渇いていたのだ。
「やれやれ...もう世界のどこにも自由になれる場所がなくなってしまった。」
僕は、羊の着ぐるみのタキシードを新調するために出かけることにした。
>>301 やれやら。だったら「同」ではなくて13日と表記するべきだ。
304 :
303:2006/10/12(木) 19:48:20 ID:pDfIPwwP
こんにちわ、村上春樹です。
ノーベル賞っておいしいですよね。ウェハースの上に乗せて挟んでワインと一緒に食べるのが好きです。
それはともかく、さっき「やれやら」と書いたこと、まったくどうしたらいいんでしょうね。チャオ。
羊の着ぐるみのタキシードは、クリスマスパーティー用にします。チャオ。
307 :
ハルキ丁稚:2006/10/12(木) 23:34:38 ID:ClyQC254
「春樹さん、この度は、残念でしたね。」
「あなたで、3275人めですよ。はい、カウンターで数えてるんです。」
308 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/10/13(金) 00:21:27 ID:OAPG2zcO
村上春樹氏ノーベル文学賞の受賞ならず
スウェーデン・アカデミーは12日、06年のノーベル文学賞を、現代トルコ文学界を代表する作家オルハン・パムク氏(54)に授与すると発表した。トルコからの同賞の受賞は初めて。
パムク氏は1952年、イスタンブール生まれ。イスタンブールを舞台に、捕虜のイタリア人青年と彼を買い取った若いトルコ人研究者の関係を描いた「白い城」(85年)が欧米で翻訳され、国際的に大きな注目を集めた。
日本の人気作家、村上春樹氏(57)も有力候補とみられていたが、受賞はならなかった。
やれやれ。
309 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/10/13(金) 00:25:22 ID:OAPG2zcO
村上春樹氏ノーベル文学賞の受賞ならず
スウェーデン・アカデミーは12日、06年のノーベル文学賞を、現代トルコ文学界を代表する作家オルハン・パムク氏(54)に授与すると発表した。トルコからの同賞の受賞は初めて。
パムク氏は1952年、イスタンブール生まれ。イスタンブールを舞台に、捕虜のイタリア人青年と彼を買い取った若いトルコ人研究者の関係を描いた「白い城」(85年)が欧米で翻訳され、国際的に大きな注目を集めた。
日本の人気作家、村上春樹氏(57)も有力候補とみられていたが、受賞はならなかった。
やれやれ。
310 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/10/13(金) 11:39:05 ID:zk9R4Ute
「ノーベル文学賞」 僕はマールボロの箱からタバコを1本取り出して
手の平で転がしながら言ってみた。
311 :
勝手に続編隊:2006/10/14(土) 00:03:36 ID:Zt+P+BwM
「あなた、煙草すうんだったらベランダに出てちょうだい。
家は、狭いんだから。」
と、陽子は、春樹の背中を押しながら言った。
「アートってものは、もっと人の生活の根源を揺さぶるものじゃなければいけない。
それはもっと普段の生活に根ざしたものだ。本当のアートが出来る瞬間っていうのは
ドラマチックでもないし、華々しいファンファーレがなるわけでもない。
ノーベル受賞レセプションパーティに転がっているものでもない。
でも本当のアートに会えた瞬間というのは凍え死にそうな寒い夜に暖炉にあたるような
ものだよ。」
「そしてそんな本当のアートに出会えるまで
神妙に敬虔にその瞬間を待ちながら毎日練習をするしかないんだ。
そうするとその素敵な瞬間は何気ない日常の中に突然エンジェルが舞い降りるみたいに訪れるんだ。
たとえばマイルスディビスが
『素晴らしい曲を思いついたんだよ。』と興奮しながら僕に突然電話して
きたあのある晴れた日曜日の朝みたいに。ブンガクだって同じさ。アーイ?(そうだろう?)」
NYのあるJAZZクラブの2階のバックステージで
医者から止められているビールをうまそうに飲みほした彼は
僕の目をみてにっこり笑いながらそう言った。
「そんな朝が僕には来るとは思えないんだ。残念だけど。」
僕はビールを飲む彼のごつごつした手を見つめながら言った。
そしてJAZZミュージシャンにしてはえらくマスキュリンな手だなとふと思った。
僕が知っているろくでもないミュージシャン達の繊細な手に比べると
(そして彼らのろくでもない私生活から比べると嘘みたいに美しいそれらの手は
彼らの唯一のチャームポイントでもあったが)彼の手はまるで肉体労働者のように
たくましく黒々としていた。あんなに素晴らしいリズムが生まれるなんて誰が思うだろうか?
「君にだってそんな素晴らしい朝はきっと来る。それまでブンガクを書きまくるしかないんだよ、リュウ。アーイ?」
やれやれ。
人違いだ。
「やれやれ。」
「もしノーベル賞を取ったら羊の着ぐるみスーツを洗濯機でくしゃくしゃにしてから着て、
VANの白のスニーカーをはいて行こうと思ったんだ。」
「今週思ったことぉ えっとぉ 村上春樹わぁー 重度の中2病。
月曜JUNK深夜の馬鹿力。」
やれやれ。今週も伊集院光のラジオが陽気に始まった。
伊集院光なら褒められたんだろうな、きっと...そうに違いない。うん、絶対にそうだ。
「やれやれ」
僕は発注した羊の着ぐるみスーツを手にそっとため息をついた。
伊集院光ならもっとチャーミングにうまくやるんだろうな、と僕は思った。
例えばギャラクシー賞のラジオDJパーソナリティ部門授賞式で
タキシードの中に大人用おむつをはいて、表彰台の上で人知れずおしっこをもらしながら、
プレゼンターにチャーミングにイノセントに笑ったみたいに。
僕は表彰台の上に立つことさえできなかったんだ。
僕は羊の着ぐるみをそっとクロゼットにしまうとそっとため息をついた。
「雨の日には雅子はいったい何をしているのかしら?」と緑が質問した。
「知らない」と僕は言った。「公的ご静養とか私的公務なんかやってるんじゃないかな。
やりがいのある海外公務をやらせろなんて記者会見で難しいこと要求したから、結局干されてやることがないけど、
もっともらしい理由をつけて外に遊びにいかないと東宮家って膨大な予算があまっちゃうからさ。」
「そんなにご静養するのにどうして病気が治らなかったの?」
「知らないな。でも頭の構造が皇室に向いてないんじゃないかな。つまり紀子なんかに比べてさ」
「あなた意外にいろんなこと知らないのね」と緑は言った。
「コウタイシって、世の中のことはたいてい知ってるのかと思ってたわ」
「皇居は広い」と僕は言った。
318 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/10/19(木) 00:15:32 ID:4NvM+522
「皇居は広い」
319 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/10/19(木) 00:23:33 ID:H4fPjRwp
僕はもう一度そう呟いてからぐるりと部屋を見回し、ソファの前でスカートの裾をきゅっきゅっと引っ張った.
そして一息ついた。
「くるりんぱ」と彼女は言った。
雅子はベットに横たわっていた。
深い眠りの中で、静かに深く、同じ間隔で呼吸を繰り返す以外は
生命の存在は感じられない。
何もない部屋のベットの横にテレビだけが青白い光を放っている。
その時、テレビの画像が一瞬ゆれたように見えた。
しかし、それが気のせいだったようにまた静寂と暗闇があたりを支配していた。
どれくらい時間がたったろう、今度ははっきりと、テレビの画面がゆらぐのがわかった。
そのゆらめきの中からしだいに人間の輪郭がうかびあがってくる。
男はブラウン管のなかから次第に、現実の世界に現れようとしていた。
その時、雅子の目がゆっくりと開き、男のほうを向いて言った。
「皇太子殿下、もう夜這いプレイは...」
夜這いにはたしかに自由の感覚があった。
それは自分というひとつの立場からの自由でああり、ひとつの役割からの自由であり、
クロノロジカルに成立している天皇制からの自由である。そういった自由の感覚が、
テント状にせり出したブリーフの重みの中に込められていた。見渡すかぎり、ここは
僕を知っている人は誰もいない。僕が知っている人もいない。僕の持っているものは
みんなブリーフからつきだしている小さなテントの中に納まっているし、
ぼくが自分の所有物と呼べるのは、ただそれだけだ。
「つまりあなたは夜這いという行為を通じて、天照大神を祭りたてる天皇家という
日本の家父長制度の象徴からデタッチをしたいのよ。クールにメタフォリカルに。」
皇室ジャーナリストワタナベミドリが僕のテントを見つめながらそういった。
「でもあなたは大きなパラドックスに気づいていない。つまりそこから
デタッチしたとしても、さらに大きい家父長制度、つまり水俣大明神を奉りたてる
小和田家により深くアタッチしているにすぎない、ということを。」
やれやれ。
僕はチッソ相談役江頭豊氏の葬儀に出席した雅子の美しい喪服姿を思い出した。
忘れるんだ。僕はテントに向かってそう言った。僕には忘れる義務があるんだ。
「婿養子になればいいさ」
「婿養子になれば楽なもんさ」
小和田双子姉妹が笑いながらそういった。
323 :
320:2006/10/19(木) 11:02:10 ID:Pht6rAMb
雅子の上に覆いかぶさった皇太子は、雅子の唇を激しくすった。
「あっ、いけませんわ、殿下、そんな・・・」
皇太子は、右手を雅子のブラジャーの下にいれ、抵抗する雅子を抑え、ゆっくりともみしだいた。
雅子はしだいに抵抗する力が弱まってしまうのを感じていた。
雅子の胸の感触をゆっくり楽しんだ後、皇太子はいきなり下着に手を伸ばし取り去った。
「いけませんわ、皇太子様...」
雅子はもう十分に潤っているのを悟られるのが恥ずかしく足を重ねた。
「皇太子様、どうかお許しください...」
懇願する雅子を無視するかのように、皇太子は雅子の足を開かせ、いきり立った彼自身で雅子を貫いた。
雅子はからだをのけぞらせて「あ〜っ」と声を漏らし、ピンク色に上気した肌を波打たせ皇太子を受け入れた。
雅子の恥らう姿に興奮した皇太子は激しく繰り返し彼自身を突き立てていった。
「どうか、お許しください...」
雅子の息が、しだにあえぎ声に変わり、何度目かの絶頂のカーブにさしかかった時
皇太子は彼女の中に愛のしるしをほとばしらせていった。
長い射精を終えると、皇太子は雅子にゆっくりキスをした。
「秋篠宮とどっちがよかった?」
久々のスワッピングの後のセックスに萌えた皇太子は、弟に対抗意識を感じていた。
324 :
320:2006/10/19(木) 11:20:52 ID:Pht6rAMb
↑
言い忘れましたが
皇太子=堤真一
雅子 =長澤まさみ
で読んでみてください。
決してご本人で想像しないように。
そんなことしたら、不敬罪で銃殺にしますよ。
やれやれ。エロか。
このレスの「ご静養をめぐる冒険」シリーズは
天皇制へのシンパシーとアパシーとの均衡を微妙な線で保ってきたんだ。
そしてそれは東宮御所への憧憬と蔑みを村上春樹風にアンビバレントに
語った力作だった。
しかしどうやら君は一線を越えてしまったようだ。
だいたい長澤まさみが誰だかもわからない。
時代の洗礼を受けてない女優の作品は見ないことにしているんだ。
人生はそんなことに費やすほど長くはないからね。
僕はそう言いながらもテレビに映る石原ひとみを見つめた。
そしてそのまぶしいナース服を目に焼き付けながら思わず
「萌えっ。」と言った。
↓サービスだよ。
さとみの上に覆いかぶさったぼくは、彼女の唇を激しくすった。
「あっ、だめ、わたなべ君・・・」
ぼくは、右手をさとみのブラジャーの下にいれ、抵抗する彼女を抑え、ゆっくりともみしだいた。
さとみはしだいに抵抗する力が弱まってしまうのを感じていた。
彼女の胸の感触をゆっくり楽しんだ後、ぼくはいきなり彼女の下着に手を伸ばし取り去った。
「いけないわ、わたなべ君...」
さとみはもう十分に潤っているのを悟られるのが恥ずかしく足を重ねた。
「わたなべ君、どうかお許して...」
懇願するさとみを無視するかのように、ぼくは彼女の足を開かせ、いきり立った自身でさとみを貫いた。
さとみはからだをのけぞらせて「あ〜っ」と声を漏らし、ピンク色に上気した肌を波打たせぼくを受け入れた。
彼女の恥らう姿に興奮したぼくは激しく繰り返し自身を突き立てていった。
「どうか、お許して...」
彼女の息が、しだにあえぎ声に変わり、何度目かの絶頂のカーブにさしかかった時
ぼくは彼女の中に愛のしるしをほとばしらせていった。
長い射精を終えると、ぼくはさとみにゆっくりキスをした。
「
>>325 とどっちがよかった?」
久々のスワッピングの後のセックスに萌えたぼくは、彼に対抗意識を感じていた。
お許して→許して
興ざめだね。
とんだ駄スレになっちまったな
Pht6rAMbはくさったみかんかもしれない。
金八先生風に愚痴を言うならば。
331 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/10/20(金) 19:02:08 ID:o5kz2AMq
加藤優 「オレたちは腐ったみかんなんかじゃねえ!」
シュプレヒコールの波〜
通り過ぎてゆく〜
変わらない夢を 流れに求めて・・・(唄:中島みゆき)
春樹 「やれやれ、エロの次は青春ドラマですか...
ぼく達の時代は竜雷太でした。」
332 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/10/21(土) 09:25:53 ID:idURnqQK
ハワイのコンドミディアムにぼくはユキといた。
今日は、朝からサーフィンをユキに教え、午後は浜辺に寝そべり
ピナコラーダをのみながら色々な話をした。
夕方は、ショッピングモールで食料品を買い込み
巨大なステーキとポテトサラダを作り、ワインをあけた。
テレビでは「ボーイ・ジョージ」が歌い、全世界のおかまの肥満児に勇気を与えていた。
番組がかわり「金八先生」の再放送が始まった。
加藤優 が機動隊に連行されるのを、ユキはその美しい横顔に少し怪訝そうな表情をうかべ
不思議そうに見ていた。
ユキ「どうして放送室に立てこもったくらいで機動隊が出てくるの?信じられない。」
ぼく「まだ、北朝鮮が原爆を載せたテポドンを発射する前の平和な時代だったんだ...」
333 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/10/21(土) 09:51:46 ID:oUe+Gh6L
「ノーベル文学賞」
僕はマールボロの箱から煙草を1本取り出して、手の平で転がしながら心の中で言った。
仮に僕がノーベル文学賞を受賞したからって、それがなんだっていうのだ?
人々は相変わらず長い長い回線迷路の先にいる人間とつまらなそうに電話のやりとりをしている。
「ノーベル文学賞」
僕は今度は声に出して言った。
誰もいない荒野にぼくは一人でポツンと立ち尽くすしかなかった。
もう、バカなことをしても笑ってくれる人もいない。
悲しみが心をを覆い尽くし、失ったものの大きさを思い知らせていた。
ぼくは、白い灰の入ったビンを取り出し、ふたを開け、空高く舞い上げた。
アキが笑ってくれたような気がした...
って、それは、片山恭一だろ....
シ−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−ン
寂しい... (コピペ)
335 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/10/22(日) 16:03:48 ID:kUFTEpMc
春樹はいまでも、レコードをかけているのだろうか?
LPの硝化もあり、彼はパソコンで、コレストレーンの名盤を邪道なMP3に直し、
iPodというおもちゃを使うのだろうか。わからない。
やれやれ。
みなさん、こんにちは。村上春樹です。
ぼくも、当然、iPodは、愛用していますよ。
内蔵メモリー1テラバイト、100万時間バッテリーの特注品です。
レコード会社に言ってマスタ音源から1024kbpsのPCM変換でMP3に落とさせています。
一生かかっても聴けません。
難点はちょっと重たいんですよね。30Kgあります。
おまけにジョギングするとき、少し、かさばります。
では、みなんさんお元気で。チャオ。
339 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/10/24(火) 00:25:53 ID:Ve5ceFx3
今、日本映画専門チャンネルで「風の歌を聴け」やってるよ
400だったらノーベル賞
>>327 やれやれ。とんでもないおサセがやってきた。
世界の村上朝日堂はいほーはそう思いながらも
「アラ、いいですね」の波が何回も押し寄せてくるのを感じて熱くなった。
>>341 綾瀬はるかの別バージョンもあるんだけど....
まあ、やめとこ。
誰か、村上春樹のエロスレ立ててくれ−−−−−−−−−−−−ぇ!
>>337-338 お褒めいただいて恐縮です。
需要なさそうだから、ここでエロを書いてもいいかもしれない。
>>342 てめー!人の作品で騙ってんじゃねーぞ、ボケ。
>>344 おまえこそ、変な言い掛かりつけるんじゃねーぞ、コノヤロー!
>>345 お前、ただで済むと思うなよ。
おれは、お前の氏名・住所くらい調べられる立場にいるんだ。
それまで、待ってろ。
347 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/10/26(木) 00:32:59 ID:j6/rbdiu
かみかみかみかみかみかみかみかみかみかみかみかみかみ……
「株式会社なとり」
綾瀬はるかは何かを試すようにつぶやいてみた。
我々は戸田橋に程近い陸上競技場で北海道産スルメイカをかんでいる。
教徒が祈るように根気強く。時折恣意的にかみ続ける。かみかみかみかみ……
「私、『なとり』っていうと相撲の中継を思い出すの」
「どうして?」かみかみかみかみ……
スルメイカは手ごわい。
「行司の向かいに『なとり』って法被を着た人がいるでしょう?あの人を
思い出すの。どうしても。その、他称なとりを」
「他称なとりか」「そう。他称なとり。たぶん正社員よ」かみかみかみかみ……
「あるノーベル賞候補作家は柿ピーについて哲学めいたことを言っていたけど、
僕は君の言う他称なとりにもそれが当てはまっていると思うんだ。相撲と種目は
違うけどね」
綾瀬はるかはスルメイカをやっとのみこめたようだった。僕はそれを確認して
話を続ける。彼女は休むことなくスルメイカの袋に手を伸ばす。
「他称なとりは土俵の側で仕事しながらこう思索にふけっていると思う。
あぁ、スルメイカは片顎だけでかんでいては疲れるな、時にはもう片方、
両顎を休ませるのに前歯も使おう、ってね。
DFは大事だけどMFやFWもそれに連動してバランス良く行かないとダメだという
ことと同じ原理だよ。そうでないと他称なとりも考えるように、人生というものは
疲弊していくと思うんだ。サッカーだって勝てない。負けないけど勝てない」
僕はくだらない作り話を続けた。仕方ないのだ、うつ病で僕は休職中だから
くだらないことでも考えないと息が苦しい。
「スルメイカから相撲へ、相撲からサッカーへ、サッカーから人生へ。
随分と飛躍したものね。でも確かに片顎だけではかなり疲れるわ」綾瀬はるかは
左頬をさすってみせた。「顔のバランスも悪くなるわね」。
僕は再びガスタンクを眺めた。それは僕に石油怪獣タッコングを思い起こさせた。
石油タンクだかガスタンクだかコンビナート的なものを襲うのだ。どうしてガス
タンクの回りはさえない地域なのだろう。
348 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/10/26(木) 00:38:41 ID:j6/rbdiu
ダメだ、やれやれ。
>>346 今、お前のマンションの前だ。
嘘だと思ったら、東側の窓から駐車場を見てみろ。
日本刀を持った男がいるだろう。それが、俺だ。
350 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/10/26(木) 07:11:25 ID:/jID4RyX
>>349 待たせたな。これから行ってやるからな。
先月、手に入れたトカレフの試射にちょうどいいや。
鷲尾組特攻隊長をなめんなよ。
>>351 このやろうー!いきなりチャカぶっ放しやがって。
危なねーじゃねーか。
おかげで右腕なくしちまったじゃねえか。
お返しに、お前の左腕もらったけどな。
今、そいつでラーメンの出汁とってるところだ。へっへっへっ。
↑「エロ事師はハルキ職人と同じくらいたくさんいるよ。」
ぼくは、 豊満な胸を背中に押し当ててムニュムニュしてあそんでいる
はるかのミニスカートの中に手を差し入れながら言った。
つ一連のエロネタのどこが村上春樹風なのか小一時時間
アナウンサー板山本モナスレにでも消えてくれ
こんにちは、村上春樹です。
ぼくの作品にsexはかかせませんが、それは親密さの表現なんです。
読者の人たちが、それをどう感じるかは、それは読者の自由ですが
それは、エロとは少し違うような気がします。
おまけに皇室もアイドルもでてきませしね。
でも、ここは何でも自由に書いていいと思いますよ。
ぼくは、これから、紀ノ国屋 にゆき
調教されたレタスと薄くスライスしたサーモンでサンドィッチを
作ることにします。
それでは、みなさんもよい週末を...
357 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/10/29(日) 10:56:49 ID:wGdIXF6F
「ノーベル文学賞」
僕はマールボロの箱から煙草を1本取り出して、手の平で転がしながら心の中で言った。
仮に僕がノーベル文学賞を受賞したからって、それがなんだっていうのだ?
人々は相変わらず長い長い回線迷路の先にいる人間とつまらなそうに電話のやりとりをしている。
「ノーベル文学賞」
僕は今度は声に出して言った。
後ろで
か た ん
と音がした。
358 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/10/30(月) 23:04:09 ID:eXj46bZm
スレ汚してすまんが、みんなうますぎるww
part1の時から見ているがみんなうますぎ。
カフカ的保守
洗いたてのエジプシャンコットンのシーツをまるで子猫を抱き上げるように
大切に胸元に引き寄せた山本モナは、僕の目を見ながら小さく笑った。
「あなたって短編小説家向きよね」
「つまりそれはセックスが退屈だということかな?」
モナはさざなみが寄せては返すように小さく笑い続けた。
「退屈ということではないの。むしろわくわくするの。
ほら、車の窃盗犯が鍵を使わずにケーブルつなげてエンジンをJump Startさせる時みたいに。」
やれやれ。勢いだけか。
「細野センセ、朝よ」
モナはエジプシャンコットンの白いシーツを身にまとったまま
寝室にある小さな窓のレースのカーテンを開けた。一瞬カメラを持った人が見えたような気がした。
もうどうでもいいさ、なんせ僕は勢いだけなんだ。
僕はしかしそう思い、ゆっくり目を閉じた。
やれやれ。確かにそのとおりだ。
「不倫は自民党に対するアンチテーゼだ。モナはニュース23を軸とした
価値転換だ。モナは筑紫と宮崎という『政治評論家界の2大テツヤ』とモナったし、
同時にゲームプロデューサともモナってるんだよ。」麻生太郎はでまかせを言った。
そういうのは昔から得意なのだ。
「ひとつ質問していいか?」
国会答弁での細野は以前のような自信を取り戻していた。
「あんたは本当にそう信じてる?」
「ああ」
細野はしばらく黙り込んで、麻生をじっと眺めていた。
「嘘だと言ってくれないか?」
細野は真剣にそう言った。
「ほそのぉー。おまえなんて半年モナッてろ!」
国会議事堂に自民党族議員の野次がこだました。
素敵な意見だった。
そして僕は自分が野次られている間に勃起していることに気付いた。
それは僕が今まで経験したことがないぐらい強く激しいものだった。
つまんね
「作品というものは、一度出版されると作者の手を離れてしまうん
です。そしてその「独立した」作品を、どのように受け止めるかは、
読者の完全な自由だと思っています。」
そういいながらも僕は
>>365に向かってため息をついた。
や れ や れ
カフカ的保守
彼はノーベルより、カフカが好きだ。
「当時セックスは山火事みたいにただみたいなものだった。」
細野はつぶやきながら選挙区のある静岡の方を見つめた。
今日は雲で富士山がみえないな、ふと思った。
「つまりそれは山本モナさんとの金銭の授与はなかったということでしょうか?」
国会での答弁はまだ続いていた。
やれやれ。
やれやれ。
殺伐としたスレをsageるんだ。
371 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/11/01(水) 23:45:18 ID:Sd0qoKkG
こんにちは、村上春樹です。
つまらないレスにたいしてどう回答するか...
難しい問題ですね。
2ちゃねらーなら「氏ね」でしょうか。
当然、ぼくは、そんなことは書きません。
2日くらい考えて、それでも一言、言っておいたほうがいいと思った場合は
手紙を書きます。
まず、3つくらい褒めて、最後に短く苦情を書くのがコツです。
そして、それをすぐには、投函せずに、1週間くらい待ちます。
それでも、出さないと、気がすまない場合だけ、投函します。
そうなると、ほとんどのことは、許せてしまうものなんですけどね。
じゃあ僕も、最後に一言だけ書きます。
>>369 氏ね。
でま、みなさん、お元気で。チャオ。
372 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/11/02(木) 01:34:52 ID:Y+flMsf4
こんにちわ。村上春樹さん。
私に村上さんみたいな勇気があったら、と思います。
そうしたら最強の春樹職人になれるのにね。
からんできた名無しさんから助けてくれてありがとう。
これからもお体に気をつけてお仕事がんばってくださいね。
PS
でま、みなさん、ってところ特に好きです。
もし気に障ったらごめんなさい。でもなんか村上さんが
一生懸命がんばっている姿がこちらにも伝わってきました。
いや、つまらないのをだらだら書かれても困るんだよね
氏ねとか言う奴の文章なんか読みたくないねw
375 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/11/02(木) 07:54:51 ID:ypCurHWU
やれやれ。
殺伐としたスレをageるんだ。
辺境に向かうスレ
うわあああ
これは何人くらいで書いているのだwww
まあ、村上春樹ではないな
作文よりはいいと思うけどね
みどり 「あんなこと言ってるんだから、きっと、
>>374 は、次に
すばらしい、ハルキ職人の資質をみせてくれるんじゃないかしら。」
わたなべ「そうでもないよ。才能のない人間に限って人には強くなれるもんだよ。」
みどり 「そうね、でも、次のスレは見ものだわ。」
もう少し春樹っぽく書いてくれ
村上春樹なんてもう3年読んでないから
無理だーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!
>>374 つまんなくて長くてごめんね。
じゃ短いやつ書くよ。
や れ や れ
無意味だな
>>383 「批評も春樹風にお願いします。」という言葉が聞こえたような気がした。
しかし、この狭くてじめじめした井戸の底で人の声なんて聞こえるはずはない。
仰ぎ見ると、頭上には、丸い光が、満月のように、はるか遠くにくっきりと見えていた。
まるで出口のないこのスレを象徴しているように...
僕は再び目を閉じて直子のことを思い出してみた。
まわりの闇がいっそう深くなった。
やれやれ。暇だから銭湯にでも行くか。もうすぐ3時だ。3時なら一番風呂だ。僕は昔から一番がすきだった。
見ず知らずの春樹職人をつまらないと批判するのはたやすく、心地よい。
しかしそんな時は僕はギャッツビーの冒頭の一説を思い浮かべる。
「他人を批判したくなっても、 安易に批判してはいけない。
この世の中の人がみんなおまえと同じように恵まれている
わけではないということを、ちょっと思いだしてみるのだ」
しかし本当に僕は人より恵まれているんだろうか。
だいたい僕の最近のささやかだけど楽しいことは、
銭湯の一番風呂だって言うのに。
やれやれ。
やれやれ 職人といえる人物は、ここ数ヶ月現れていないというのに
正直、写真が出たのは痛かった。
いくら、マラソンで体型を維持していたとしてもだ。
しかし、あるいは57歳でチャオという挨拶で終わるよりは、ましなのかもしれない。
僕たちは、屋根の上で缶ビールを飲みながら隣町の火事を眺めていた。
みどりを前にして、ぼくは、正直に言うしかなかった。
「村上春樹風なんて、無理なんだ。だって、僕には、もともと、そんな才能なんてないんだから。
白状しよう。
>>304のフォーマットを使うことが一番の近道だったと。」
みどりは、しばらく無言で、ぼくの横顔をまっすぐ見つめていた。
遥か遠くに立ち上る煙に視線を戻すと、みどりは、静かに話し始めた。
「いいわ。私は、あなたを許してあげる。あなたがハルキ職人になれないとしても。
みんなも、お手軽な
>>304のパターンを使うべきなのよ。
それについてつべこべ言う香具師なんて、デモで弁当を作ってこいとか
弁当に卵焼が入ってなかったと文句を言う香具師と根本的に同じなんだわ。」
僕は、その時初めて、みどりとくちづけを交わした。
www
392 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/11/04(土) 12:41:42 ID:XZBa/xAR
どっこいしょ。
よっこらショット
>僕は、その時初めて、みどりとくちづけを交わした。
こういうのいらない
395 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/11/05(日) 10:29:23 ID:+LrXF4Pp
僕は、その時、初めて、みどりとくちづけを交わした。
みどりのきゃしゃな身体は、抱きしめると、かすかに石鹸のにおいがした。
やわからな胸がぼくの胸で押しつぶされ、柔らかく押し返していた。
ぼくは、みどりをその場に仰向けに寝かせ、薄いセータのすそから右手をさしいれて
・・・
やっぱり、やめとこ。
ぼく→僕
のほうがいい
397 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/11/05(日) 13:17:38 ID:+LrXF4Pp
添削乙
398 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/11/05(日) 19:38:59 ID:+LrXF4Pp
僕は、みどりをその場に仰向けに寝かせ、薄いセータのすそから右手をさしいれた。
ブラジャーは、つけていなかった。
その豊かな胸は、僕の手にあまるほど大きく柔らかだった。
すでに硬くなった乳首にふれると、みどりは、僕の唇を激しくむさぼりながらあえぎ声をもらした。
唇を離すと、緑は、懇願するような表情で僕を見上げていた。
その幼く見える顔は思いのほか美しく、僕はもう自分を抑えることが出来なくなっていった。
・・・
やっぱり、やめとこ。
ブラジャー→つけている
方がよかったと思う。
400 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/11/05(日) 21:41:45 ID:+LrXF4Pp
再び、添削乙
しかし、春樹風でないことはOK?
アラシている自覚はあるつもりなんだけど...
ブラジャーつけてないとタレ乳になるじゃん。
その時点で萎え
三連休の日曜日に、ここでエロ小説書いている奴のことを思うと、哀れに思えてくるよ
403 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/11/05(日) 22:21:17 ID:+LrXF4Pp
哀れなぼくを楽しませてくれ。
「人みな性欲を持ち合わせておりますな。」
性欲工場の工場長は、僕のもってきたコロッケを丁寧に小さな口に押し込みながら
そういった。まるで礼儀正しいコオロギのように。
「やはり性欲はきちんと消化されるべきです。性欲を作る側の人間といたしましても
それは不確定なことでは困る訳であります、なんせこの工場には3人も従業員がおり
ますから、これからも良い仕事をしていきたいといきごんでおりますからな。」
僕は、目の前にいる工場長の言葉が世界のすべてであるように感じていた。
そうだ。スケベニンゲンの街ぐらいの流れが好きだった。
それはまだ失われてはいない。僕はそれをこの工場で探すことができるはずだ。
「よかったら教えてください、スケベニンゲンの街へ戻る方法を。」
工場長は、腎臓のレプリカを僕に手渡した。
工場から家に帰るといつになく真剣な顔をした妻が思いつめたように言った。
「もう一度スケベニンゲンを襲うのよ。それも今すぐにね」と彼女は断言した。
「それ以外にこの性欲の高まりをしずめる方法はないわ」
「今すぐに?」と僕は聞きかえした。
「ええ、今すぐよ。このムラムラ感がつづいているあいだにね。果たされな
かったことを今果すのよ」
「でもこんな真夜中にスケベニンゲンが1号や2号を売っているものなのかな?」
「探しましょう」と妻は言った。
「スケベニンゲンは広い街だもの、きっとどこかに一晩中営業していて
できたてでほやほやのまだ暖かい1号や2号を売っている店くらいあるはずよ」
そして妻は僕の持っていた腎臓のレプリカを見て一言言った。
「これは武器になる」
やれやれ。また戦争か。僕はそう思いながらもリュックに腎臓のレプリカと
金属バットを入れた。
406 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/11/07(火) 22:10:38 ID:BxU2K3m5
悪くない。全然わるくない。
僕は
>>405の文末に、今読んでいる
司馬遼太郎の『花神』を思い起こしていた。
「私のこと好き?」
「君が大好きだよ」
「どれくらい好き?」
「春のスケベニンゲンくらい好きだよ」
「春のスケベニンゲン?」と妻がまた顔を上げた。「それ何よ、春のスケベニンゲンって?」
「春のスケベニンゲンの丘を君が一人で歩いているとね、向うからビロードみたいな
毛なみの目のくりっとした可愛い南極1号がやってくるんだ。そして君にこう言うんだよ。
『今日は、お嬢さん、あたしと一緒に転がりごっこしませんか』
そして君と南極1号で真っ裸で抱き合いながらスケベニンゲンのクローバーの茂った丘
の斜面をころころと転がって一日中遊ぶんだ。そういうのって素敵だろ?」
「そういうのって素敵やん。俺めっちゃ好きやねん、春のスケベニンゲン」
人相の悪いテレビ司会者がいうと、周りを囲んだ吉本芸人が
まるで愛想を取るようにどっと笑った。
やれやれ。また島田伸介か。
やれやれ島田伸介じゃなくて島田紳助か。
僕は「人の名前間違えんのかおいゴラァ」と怒り狂う
シンスケに楽屋でぼこぼこにされて唾を吐かれた。
僕は遠のいていく意識の中、リュックに入っている武器の
腎臓のレプリカのことを思い出し、密かに反撃のチャンスを狙っていた。
つまんね
せっかく職人さんが戻ってきたのにー
「
>>411ってめっちゃ素敵やん。」
シンスケは僕の頭をいまだに殴りながらそう笑っていた。
伸介は、男をなぐりながら、偶然通りかかった、遥の後ろ姿が目に止まった。
一度、火がついてしまった伸介の野生の本能を、もうだれも止めることはできな
かった。
伸介は遥にに駆け寄ると、背中から覆いかぶさり、遥とともに倒れこんだ。
わけが分からず「きゃー」と悲鳴を上げる遥の口を左手で塞ぎ、右手でブラウス
を引きちぎる。
ボタンが飛び散り、遥の豊満な乳房が大きく揺れた。
伸介はそのままブラジャーをたくしあげ、右手で胸を粗々しくもみしだいた。
遥は、恐怖のため動けずにいることをいいことに、伸介は、さらに
捲くれ上がったミニスカートからのぞく、かわいい花柄のパンティーの上から、
局部を撫で回す。
まだ、男をしらない遥は、恐怖でさらに動けなくなってしまった。
伸介に全身を愛撫され、伸介の唾液でベトベトするのを気持ち悪いと思いながら
伸介の熟練した愛撫に、身体の芯が熱く、狂おしく反応してしまうのを、どうす
ることもできなかった。
全身を駆け巡る快感に呆然としているうちに、伸介は遥から離れ、立ち上がると
ズボンを脱ぎ去り、今まで見たこともない、大きく起立した男根を遥の前に晒し
た。
「イヤ。ゆるしてください。」
遥は、精一杯、大声をだしたつもりが、恐怖に震える唇からは、かすかな声しか
出てこなかった。
しかし遥の発した言葉と裏腹に遥のそれは柔らかくそして熱く濡れていて温めたピーナツバタークリームのようだった。
伸介はその熱く濡れたそこにいきり立つ男根を激しく何度も突き立てた。
遥はいつしか激しく波のようにおとづれるとろけるような快感に悲鳴のような嗚咽の声を挙げていた。
それはまるで今まで体験したどんな行為とも比べる事が出来ないほどの快感だった。このまま死んでさえいいと思った。
「どや、ええんか?そないええんか?どこがええのんかいうてみぃ?」
と伸介は夕方のラジオ番組の鶴光を連想させるような言葉で遥に言葉責めをした。
しかし遥は喜びと悲哀に似た嗚咽をあげること以外出せずにいた。激しく歪んだ額から溢れる玉のような汗と一緒にだ。
やがて伸介はその硬く激しく勃起した男根から遥の中に激しく射精した。その射精はとても長くそして強く
遥の子宮を強く刺激した。遥はその快感にいつまでも溺れるように身を任せる以外に何も考える事はできずにいた。
頭の中は真っ白な光に包まれ伸介の姿すら認識すら出来ずにただ為されるがまま伸介の体に強くしがみついていた。
いつしかぬらぬらと鈍い輝きを放つ男根を引き抜いた伸介は柔らかい陰毛に隠されていたはずの
秘所から溢れる自ら放った白濁した液体を満足そうに眺めていた。
その液体はまるで春のモルダウ運河を連想させた。
そして遥は絶える事の無い余韻にいつまでも浸っていた。
目から溢れる涙を拭うことさえ出来なかった。
やれやれ エロ職人達が戻ってきたか。
僕はいまだシンスケに殴られながらも
エロ職人が五反田君に売りつけたマセラッティの黒いボディを思い浮かべた。
のろわれたマセラッティ。
417 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/11/09(木) 12:13:43 ID:nyrvNuh1
「エロは、どこでも迫害される。春樹のようにうまく描かないとダメなんだな。」
僕が溜息をつくと、ゆみよしさんは、既に萎えてしまった僕自身を優しく愛撫し、そっと口に含んでくれた。
418 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/11/09(木) 12:52:09 ID:DR7pU8Vn
やれやれ、平日の昼間から僕は何をしているんだ。
エロ職人に教えてあげよう。
おとずれるは「づ」じゃなくて「ず」だ。
「ず」が「づ」だと「ヅボン」になってしまうじゃないか。
そうすると君の文の「ズボン」も「ヅボン」に修正しないとならない。
次はなくていいよ
422 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/11/10(金) 08:14:25 ID:H8zd67aG
============エロはここまで============
423 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/11/10(金) 16:16:28 ID:51TjJs6f
「ひとこと言わせてもらっていいかな。」
「何でしょう。」
「エロ職人に同情するな。」と彼は言った。
「エロ職人の作品に興奮さえもしてないのにエロ職人に同情するのは下劣な人間のやることだ。
特に、昼間っからレイプネタを読まされた場合はたちが悪い。」
「覚えておきましょう」と僕は言った。
そして我々は握手をして別れた。
そしてエロ職人はピンク板の世界へ、僕は愚痴のぬかるみへと戻っていった。
「そうかもしれない。」と僕は言った。
「でも、そもそも『エロ職人』なんていう呼称がいけないんじゃないかな?
誰もが望む『ハルキ職人』が来ない今、エロを書く人間に対して『職人』と呼ぶ事が
果たして適当なのかって事だね。その事はみんなはどう思ってるのかな?」と彼は言った。
しかし誰からも賛成の声も否定の声も挙がらなかった。
ただ深い暗闇と沈黙がこの狭い部屋を取り囲んでいた。
「ただの『暇なエロ』でいいよ」
モニターを見つめながら僕はつぶやいた。
426 :
暇なエロ:2006/11/10(金) 23:35:51 ID:H8zd67aG
暇だからエロでも書くか
427 :
暇なエロ:2006/11/10(金) 23:36:52 ID:H8zd67aG
汚された身体をシャワーで洗いながら、遥は、流れ落ちる涙を止めることができなかった。
どうしてもっと抵抗しなかったんだろう...
後悔の気持ちから、自分を責め続けた。
その時だった、もう去ってしまったはずの伸介が、いきなりシャワールームに現れ
後ろから、遥を抱きかかえた。
恐怖にすくむ身体に、なんとか勇気を奮い起こし
遥は、激しく身体を揺すって伸介の手を腕から逃れた。
悲鳴を上げながら、シャワールームを駆け出ようとした。
しかし、ドアのノブはいくら回そうとしても、滑るばかりで、ドアを開けることが出来なかった。
428 :
暇なエロ:2006/11/10(金) 23:59:57 ID:H8zd67aG
伸介はゆっくりと遥の元に歩み寄り、肩に手をかけると、強引に振り向かせ
腕を遥の背中にまわして引き寄せた。
抵抗する隙もあたえず、遥の唇に自分の唇を重ねた。
舌を遥の口に差し入れ、白く美しい前歯をなぞってゆく。
幼い顔つきに不釣合いな遥の豊満な乳房を自分の厚い胸板に押し当てて
伸介は、ゆっくりと揉みしだくように身体全体で愛撫していった。
下腹部に押し当てた男根は、既に、痛いほどに硬くなっていた。
429 :
暇なエロ:2006/11/11(土) 00:05:52 ID:H8zd67aG
直ぐにでも、貫いて激しく犯したくなる衝動を抑えて
伸介は、後ろから回した手で、遥の局部の輪郭をゆっくりと指でなぞっていった。
じらすような、わざとゆっくりとした愛撫に、遥は身体を震わせながら
重ねた唇の間から、声が漏れてしまうのを押しとどめることが出来ずにいた。
430 :
暇なエロ:2006/11/11(土) 00:23:38 ID:KlXYcEPk
指を差し入れようとすると、遥は、激しく抵抗した。
伸介は、遥の手を押さえて、右手の中指を、既に充分に潤っている
遥の中にゆっくりと差し入れていった。内壁をゆっくり刺激してやると
遥は、身体をのけぞらせながら喘ぎ声を漏らした。
暇ができたから、2ちゃんねるをのぞいて見た。
どうやら札幌白岡高校のいじめの映像がYouTubeにも流れているらしい。
早速みてみた。
ニュースも掲示板の論争も、そしていじめる当人たちが、何故ここまで幼いのか、良く分らなかった。
「抵抗しても体は正直なんやなぁ。遥。どうしてほしいんや。なぁ言うてみいや。」と伸介は言った。
体の火照りにまた火が着いてしまった遥には既に抵抗する気力は失われていた。それは失われてしまったのでは無く
体は嬉々として受け入れるのを待つような切なさすら憶えていた。遥は伸介の怒張するレイゾンデートルを
細く柔らかな指で包み自らの熱いピーナツバタークリームの秘所へと導いた。遥はもう自分がしている行為の
意味すら自分で理解出来なくなっていた。遥のまだ少し幼さが残った乳房を伸介は遠慮なく鷲掴みにし
遥が洩らす激しい喘ぎ声のリズムに併せ執拗に揉みしだいた。そして伸介は堅くそそり立つレイゾンデートルで激しく
遥の中を掻き回していた。遥は宛の無い空間を彷徨い続けながら伸介のレイゾンデートルを強く締め付けていた。
やがて遥は強いオルガズムスに襲われ立っていることが出来ずに伸介の胸に倒れこんでいた。
433 :
暇なエロ:2006/11/11(土) 01:42:39 ID:KlXYcEPk
「もし、村上春樹が絶頂期なら、スレがこんなに、寂れて荒れ果てることもないだろうに。」
空港から黒光りするマセラッティーを走らせ、ドルフィンホテルに向かいながら
僕は、そんなことを考えていた。
カーラジオからは、ビーチボーイズのメドレーが明るく流れていた。
年をとったサーファーほど空しいものはない。
僕は、途中にあった書店により、平積みの村上春樹フェアーの棚を通り抜け
東野 圭吾の「手紙」を手に取るとレジへ向かった。
あーあ、昔みたいに職人さん戻ってこないかなぁ
現実的じゃないのよ、僕の側で横たわったキキが呟いた。
エロ職人は本物の女性を知らないの、これだけのレスを使って彼が言いたいのは、
自分は寂しい毒喪だって事なのよ、
それってかなり自分に対してペシティミスティックだって思わない?
そう言うと顔の右側を隠したまっすぐな髪の毛を少しだけかき上げて、彼女の素敵な耳を
少しだけ見せてくれた。
やれやれ、キキに言わせるとエロ職人はどうやら童貞の超Mだってことらしい。
436 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/11/11(土) 10:04:21 ID:KlXYcEPk
ユキは、僕の書斎に並べられている村上春樹の著作の一冊を開くとページをパラパラとめくった。
途中の章から、読み始めた。
流れるように長い髪が、頬にかかるのを気にもしないで、読みふけっている。
「どうだい、気に入った?」僕は、ユキに聞いてみた。
「ううん。この人って、わたしのパパみたいだから。」ユキは、少し悲しそうに言った。
やれやれ、どんな才能にも賞味期限はあるみたいだ。
437 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/11/11(土) 10:06:40 ID:KlXYcEPk
やれやれ、童貞の超Mにロリコンでもあるようだ。
>>436 haruki-murakami
↓
hiraku-makimura
っていうことですか?
439 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/11/11(土) 13:06:35 ID:KlXYcEPk
僕たちは、シェイキーズに入り、ビールを飲みながらピザを食べた。
「ピザも、たまには悪くない。フレンチなんかよりずっとましだ。」
「俺もそう思う。とりあえず、ビールにはぴったりだ。」
僕たちは、さしさわりのない世間ばなしをしながら
たくさんのビールを飲み、ピザを平らげた。
僕は、五反田君の憔悴した顔を、できるだけ見ないようにして、楽しそうに振舞った。
しかし、本題に触れないようにする会話は、おのずと途切れがちだった。
店が混み始め、出ようとした時、五反田君は、僕の腕をつかみ、思いつめたような表情で言った
「村上春樹は、もう終わったのか?」
俺は、不意をつかれてとっさに答えていた。
「覚えていないのか?」
ねじまき鳥で終わったことは、誰から見ても明らかだった。
五反田君は、しばらくの間、眉間に指を当てて考え込んでいた
「スプートニクの恋人ができの悪い焼き直しみたいに感じたとき
そのことは、うすうす、気づいていた...
でも、認めたくなかったんだ。
少年カフカで復活したことを信じようとさえしたんだ。
でも、無理だった。」
しばらく沈黙が続いた。
「僕は、いったい、どうすればいいんだろう...」
真剣に問いかける五反田君に僕は静かに言った
「エロがあるじゃないか。」
つNG ID 「 ID:KlXYcEPk」
441 :
NG:2006/11/11(土) 19:25:54 ID:KlXYcEPk
五反田君の黒光りするマセラッティで、送ってもらいながら
僕は、「風の歌を聴け」を読んだとき受けた衝撃を、懐かしく思い返していた。
五反田君は、しばらく無言だったが、僕のマンションに近づいてきた時、おもむろに口を開いた
「来年、とりかかるという、長編に期待するのも意味のない事だろうか...」
僕は、疲労感を感じていたが、それを押し隠して、短く答えた
「おそらく」
五反田君は、見た目でもわかる位、肩を落として落胆しているのがわかった。
絶望といっていい位だった。
それでも、僕たちは、新刊を発売日に買って、その日の内に読むだろう。
そして、満足するにせよ不満にせよその週にもう一度読み返す。
「宿命なんだ。」僕は、一人きりのマンションで、そうつぶやいていた。
P.S. NG IDの称号を戴きありがとうございました。
僕と五反田君を乗せたマセラッティは暗い海底を動き回る大きな回遊魚のように極めて
静かに夜の環状7号線を走っていた。その日の環状7号線は妙な感じの暗闇に包まれていた。
それは深海の漆黒の闇よりもさらに虚無的だった。方向感覚も奥行きもない。
重力も生物の営みもない。「やれやれ。」僕は助手席の窓から外を見つめながら思った。
なんだってこんな陰気な夜に霊柩車のように黒光りした車に乗っているんだろう?
やがてマセラッティが世田谷通りを差し掛かる頃には、僕らを囲んでいた漆黒の闇が
僕の身体の一部を侵食しはじめていた。僕の肩がこわばりのどが乾いてきた。
そしてぼくはふと気づいた。この感覚は痛い処女作「風の歌を聴け」が出版された時の衝撃感に似ている。
ひどくビールが飲みたかった。しかし五反田君は一言もしゃべらずにまっすぐ前を見て運転していた。
やがて僕の家の近くの交差点が近づき、マセラッティはするすると優雅に動きを止めた。
両手でしっかりハンドルを握ったままの五反田君は、青信号になってもしばらくじっと
前をながめていた。五反田君はいつものようにチャーミングなスーツに身をまとい、
チャーミングな眉間の皺をうかべていた。それは彼の運転するマセラッティのウインドウのように
曇りひとつもない完璧なたたずまいであった。
「どうして君は懲りずに長編を書くんだろう?また駄作だと批評されるかもしれないのに。」ふいに五反田君が僕に聞いた。
「つまり君は次回の僕の長編もどうせ駄作だからやめろ、と言いたいんだろうか?」
「いや、僕は言ってない。君が言ったんだ」
やれやれ。これだけのチャーミングな外見の下にこんなに辛らつな実体が隠されているなんて誰が予想できるだろうか?
「結局のところ、僕の辿り着けるところは長編を書く場所しかないんだ。」僕は自分に言い聞かせるように言った。
しかしその答えは五反田君をひどくがっかりさせた。それでも五反田君は「幸運を祈るよ」と言いチャーミングにっこり微笑んだ。
素敵な笑顔だった。まるで映画のラストシーンのように。そして僕は助手席のドアを開け、
「また寂しいときはいつでも連絡してくれ」とさよならの挨拶を言った。
マンションに戻ると僕の体に侵食していた暗闇はいつの間にか消えていた。僕は冷蔵庫をあけ、ビールを取り出した。
「もう二度と会うことはないだろうな」僕は思った。マセラッティの内包する深い絶望感は、僕と五反田君の間に
決定的なずれを生じさせていた。そしてそのずれはもう取り返しのつかないところまで二人を追い詰めていた。
それでも明日の朝になれば僕は長編を書く作業にもどるだろう。そして多くの春樹職人がそのろくでもない長編を
読んではろくでもない改編文章をつくる。そして何度も何度も読み返す。まるで律儀な巡業者が毎年毎年聖地に訪れるみたいに。
「僕の辿り着けるところは長編を書く場所しかないんだ。」
僕はそう決心しながらビールのプルリングをあけた。
P.S. 春樹職人でなければスイングはない。
「春樹職人でなければスイングはない。」
僕はそう言うとタバコの火を消し、ビールを一口のんだ。
「岡田さん、岡田さん、春樹職人達のスイングには意味なんてありません。
いいですか、あいつらはただあらゆることを春樹風に書くだけです。
そうでしょう。連中ときたらエロ職人NG氏の文章だってこんなに長々と
春樹風に書き換えたりするんです。まったくこっちは乳飲み子がお腹をすかして
家で泣いてるっていうのに、春樹職人たちはここでずいぶんと遊んどるんですわ。
本当にいいご身分で。」
牛河は目を細めて僕のほうを眺めながら言った。
「だいたいが春樹職人の書く文章の意味なんていっさいないじゃないですか。
春樹職人にスイングを見出すなんて時間の無駄すぎます。
連中ときたらなにをやっても最後は『やれやれ』ですよ。いわゆる暖簾に腕おし、ってやつです。」
牛河は用件を言い終えるとすばやく伝票を取り上げてゆっくり立ち上がった。
やれやれ。牛河の言うとおりだった。春樹職人の文章の意味なんてこれっぽっちもない。
ぼくらはただやみくもに与えられたものを春樹風に改編するだけだ。
でも僕らはそんな春樹的な様式美の中でこのスレをクールに泳いできたんだ。
「僕はそれでも春樹的な様式美の中でスイングを見つけようと思う。」
牛河はそれを聞いて大きく顔をあげて笑った。しかし目は冷たく僕を見据えていた。
「わかりました。エロ職人にはそう伝えておきます。ただこれだけは言っておきますよ。
エロ職人というのはあなたが考えているよりずっと現実的な力をこのスレでは持ってます。
そしてそのエロは日々強くなっています。岡田さんはエロ職人がお嫌いなようだ。
しかしここまでくると先方だってひかないでしょう。」牛河は用件を切りあげたらしく
ドアのほうへゆっくり歩いていった。
「春樹職人のスイングは自分の力で僕がとりもどす。」と僕は去っていく牛河の背中にそう怒鳴った。
446 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/11/12(日) 23:02:13 ID:mxE4ypR7
「ぬるぽ」
僕は誰に聞かせるわけでもなく、しかしはっきりとそう呟いた。
けれどそれは僕の耳に入るという以外は特に何の役目も持たないまま、ただ部屋に虚しく響いただけだった。
しかししばらくして、右手に持った携帯電話を落としてしまうことになるなんて、この時僕は全く思ってもいなかった。
今思えば、僕が書き込んだ「ぬるぽ」という文字(正確に言えば、「ヌルポ」なのだけれど)が、ガッされていないということが、僕の右手に、あるいは僕の人生に、一種の衝撃を与えたのかもしれなかった。
「あるいは日曜日だからかもしれないわね」
僕の動作を見て、妻が突然そう言った。僕は驚いた。
妻はずっとバレーに夢中になっていたし、ほうれん草としらすを和えたもの(しかし彼女はほうれん草が嫌いだ)をずっと食べていたのだ。
「どうして」
僕は思わず妻に訊ねた。
なぜ君は
ぬ る ぽ 板 が 週 末 に 過 疎 る
と知っているのか。
「あなたは気が付いていないかもしれないけれど」
僕は妻の皿にほうれん草だけが残っていることに気が付いた。なるほど妻は、しらすばかりを選んで食べていたのだ。
「神オメ」
妻はしらすをつまみながら確かにそう言った。
僕の耳にはイタリアの勝利を知らせるホイッスルがいつまでも鳴り響いていた。
>447
「ガッ」
僕のはなった言葉は447届いたかどうかは分らない。
現実には21.3インチの液晶パネルにぶつかって、僕との間を行き来しただけだ。
デスクトップには妻と娘の写真が交互に現れる、何時とはなしにそんな暗黙のルールが出来上がっていた。
使うときに「自分じゃない方の」写真を貼り付けておく。という仕組みだ。
不在を否応なしに感じるしかけで、影法師だけを追いかけるようなやり方だ。
こっそりと一方でだけ自慰行為をしているのだが、二人には勘ずかれているかもしれない。
「ガッ」
どこからかそんな声が聞こえてきた気がして、僕は今にも雪が降ってきそうな空を見上げた。
やれやれ。僕も相当疲れているみたいだ。まるで93年以降のローリングストーンズのように。
「神オメ」
僕の頭の中には昨日の妻の言葉がずっと響いていた。
なるほど昨夜、僕は妻が言った様に神になったのだった。なぜならぬるぽを言って2時間ガッされなかったからだ。
もちろんそんなことはくだらないジョークだと分かっていたし、本気ではなかった。僕も、そして妻も。
しかし僕は不覚にも妻を抱けると勘違いしてしまったのだ。
そ れ が 全 て の 間 違 い
だったのだ。
結論から言おう。昨夜、ベッドの中で僕は勃起することができなかった。
僕は焦り、ここ数年でめっきり薄くなった頭からは汗が大量に吹き出ていたのが分かった。
けれど妻は焦る事もなくこう言ったのだった。
「あなたは気付いていないかもしれないけれど」
僕は妻の乾いたヴァギナをただ見つめていることしかできなかった。あるいは、そうすることで僕は、僕のペニスがまるで70年代のストーンズのように隆起を見せるのではないかと思ったのかもしれない。
「まったくあなたはぬるぽなのね」
妻の一言は薄暗い寝室に響いて消えた。
そうして僕がガッする間もなく妻は姿を消してしまったのだ。
450 :
ここらでエロでも:2006/11/14(火) 01:33:32 ID:zYkaY6Np
僕はゆっくりとエリカの太ももに舌をはわせてその根元へと辿っていった。
気の強い彼女は、声を漏らさないように、必死で歯を食いしばっている。
白いミニスカートからのぞく白い下着が僕の理性を狂わせていた。
僕は、下着を膝までずらすと、ゆっくりと彼女自身のひだに沿って舌を這わせていった。
彼女は、僕の顔を、そのやわらかな太ももで強く締め付けきた。
しかし、とうとう耐え切れず、からだを細かく痙攣させ、喘ぎ声をもらした。
「あんっ、あんっ、あんっ」と甘えるような喘ぎ声が僕の心をとろかしてゆく。
僕は、もう待ちきれず、極限までいきり立った自分自身で
すでに暖かく潤った彼女の中に、激しく突き立てていった。
電流のような快感が背中をはしる。
僕は理性をうしない、一個の野獣のように彼女を犯し続けた。
甘い感触が何度も全身を突き抜けてゆき、射精を我慢するのがやっとだった。
彼女は僕を強く抱きしめ、激しく求めてきては、僕の唇をむさぼった。
時おり上になり、激しく求めながら、上気した顔で、見下ろす彼女は
清楚で淫乱な小悪魔のように見えた。
451 :
名無しさん:2006/11/14(火) 03:03:23 ID:Wv28ISRe
家電量販店へ行った 心の中で「やれやれ物売ってるレベルじゃねーぞ」と呟いた
押尾学が結婚
そのニュースが東スポの見出しに載ったのは
僕が349801本目のタバコに火をつけたときだった。
僕は先生の「伝説のMステダイブ」を思い浮かべ、そっと目を閉じた。
「次CMでーす」
タモさんのそっけないコメントが頭の中にこだました。
やれやれ。
神田うのが結婚
そのニュースが東スポの見出しに載ったのは
僕が349802本目のタバコに火をつけたときだった。
僕は神田うのの「伝説のねるとん紅鯨団芸能人大会」を思い浮かべて
そっと目を閉じた。工藤兄弟に同時に求愛され、「うの、どっちもぉー」
と言い困惑する双子の手を取って走り出したあの姿を。
「みんなこの女からにげろぉー」
タカさんのそっけないコメントが頭の中にこだました。
やれやれ。
イザムが結婚(ry。
455 :
エロ:2006/11/14(火) 20:30:54 ID:i88G2ejd
イザムは、すでに暖かく潤ったミホの中に、激しく突き立て
野獣のように犯し続けた。(ry。
456 :
どM:2006/11/15(水) 00:34:44 ID:xbvSjLsF
ウノは、その尖ったハイヒールで躊躇なく僕の股間を踏みつけると
グリグリと踏みにじった。
薄れ行く意識の中で、僕は、最高の幸せな感覚を味わっていた。(ry
457 :
童貞:2006/11/15(水) 00:41:42 ID:xbvSjLsF
学は、泣き叫ぶ亜希子に容赦なく、背後から貫いた。
学の竜の刺繍の入った巨大な一物は、まだ幼い亜希子の割れ目を容赦なく
陵辱していった。(ry
458 :
NG:2006/11/15(水) 00:51:07 ID:xbvSjLsF
下品な猿の島はここですか?
龍の刺繍を一物に施したら凄く痛そう
学って真性Mなのかな?
どうせエロならもっとおもしろいの書けよw
「93年以降のローリングストーンズにだって尊敬するべきところはある。」
僕は
>>449に向かってそう言った。
「たとえチャーリーワッツのドラムを叩く上腕筋の動きが、
とっくに油がきれたしまったぜんまい仕掛けのサルのおもちゃのように
カクカクしていようともね。」
僕は老いたチャーリーのがりがりの首を思い出した。
「例えばチャーリーは本当はジャズがやりたいんだ。でもミックに頼まれるとNOとは
言えないんだよ。人はそれを惰性と呼ぶかもしれない。アーティスティック
インテグティの死と呼ぶかもしれない。
でもバンドマネジャーから与えられたろくでもない曲をでも一人のロックの職人として、
延々とこなすんだ。それに意味なんてないさ。でもそれは彼に与えられた使命だから。」
「春樹職人みたいに。」
「そう、春樹職人みたい。」
462 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/11/15(水) 10:29:52 ID:nlqYM5ai
「まずは胴体」アキコは呟く。
「次に頭。それから細かい部分ね。手とか、たてがみとか」
彼女は縫い針を手にとり、深い緑色の糸を器用に手繰る。
左手でマナブのペニスを持ち上げると、真ん中あたりに針を突き立てる。
スイスイと銀色の針が舞い、みるみる竜の胴体が出来上がっていく。
神の仕業。
「痛い?」アキコは聞いてみる。
「痛くはない」マナブは答える。
「本当かしら」
偉大なる神は、表情を変えずに創造を続けていく。
463 :
エロ:2006/11/15(水) 13:35:21 ID:2+Ead1k8
刺繍⇒刺青www
さすが、揚げ足取りの愚痴スレだな。恐れ入った。
「おいらはエロ氏はわざとそうしたのかと思ったんだよ。」
「貴方は馬鹿ね。もしそうならもっと面白い作品が書けるわ。」と彼女は言った。
「そんな事はないよ。君は彼の本当の実力を知らないからそんな事を言えるんだ。
きっと次のレスには誰もが驚くくらいうまく書いてくれるよ。たとえエロだとしてもね。」
「怪しいものね。」と彼女は言って音も立てずに部屋を出ていった。
昔のマターリした流れが好きだった
エッセイ風の職人さん出てこないかな〜
467 :
エッセイ風:2006/11/15(水) 18:46:06 ID:2+Ead1k8
こんにちは、村上春樹です。
最近、僕は、エリカちゃんの太ももに激しく欲情します。
それは、夏の日の夕立のように突然やってきます。
そうすると、僕は、我慢できず、右手を激しく動かして
モニタに向かって射精してしまします。
おかげで小説を書こうとすると、キーボードが、ねちゃねちゃするんですよね。
まったく、どうしようもないすね。
それでは皆さんお元気で、チャオ。
またエロかよorz
「のだめカンタビーレ」
僕は自分の耳を疑った。
いや、あるいは僕が間違っているのかもしれない。なぜなら僕は何日も耳掃除をしていないのだ。
「悪いけど」僕は訊き返した。「君が面白いと感じている月曜9時のドラマについて、もう一度教えてくれるかな」
「まったく」彼女は言った。
ま っ た く
だって?
「のだめカンタビーレよ。あなたは知らないのかもしれないけれど。玉木宏が出演している」
やれやれ。僕だって玉置宏と玉木宏の区別ぐらいついてるんだ。
彼らにはまるでレニー・クラヴィッツとレッド・ツェッペリンのように、はっきりとした違いがあるのだから。
でも僕が言いたいのはそこじゃなかった。
のだめカンタビーレ、だって?
僕はまるで最近のストーンズの新曲を聴いたあとみたいにうんざりしてしまって、それを訂正する気にもなれなかった。
僕は彼女が以前、村上春樹のスプートニクの恋人を「スプトーニクの恋人」と言っていたことを思い出した。
やれやれ。
僕は彼女の玉木宏についての考察を軽く聞き流しながら、もう今となっては清原と区別がつかなくなってしまった長渕剛のことを考えていた。
「たとえば僕だって若いときはトニーモリソンとウッピーゴールドバーグの
違いさえわからないぐらい馬鹿で無知だったんだ。若い時の世の中にはもっと
楽しくて面白いことに満ち満ちているからね。でも年をとって判別がついて
その違いがわかる頃になると、今度は長渕剛と清原の違いさえあやしくなって
くる。」
「なんだかみじめね人生ね。」
やれやれ。
471 :
エロ:2006/11/16(木) 19:51:30 ID:qWFkzKh3
http://sakura01.bbspink.com/test/read.cgi/hneta/1163663514/ スレ立ち記念
樹里は、ピアノのふたを閉めると、目を閉じて聴き入っていた長渕の前にひざまずいた。
「もうすこし、目を閉じていて。」と優しく言いながら、細長く美しい手でジッパーを下ろし
ペニスを取り出すと、そっと口に含み、舌先で亀頭を包み込むように愛撫した。
長渕は、しばらく樹里のなすがままにさせていたが
鍛え上げられたマッチョな腕で、樹里の顔を両手で挟むと、腰を大きく前後に動かし始めた。
樹里は、一物が喉の奥深く差し込まれ、むせそうになるのを必死で耐えていた。
しばらくすると、清原が、自身の物干竿をたずさえ、その部屋に入ってきた。
清原は、長渕にもましてマッチョは腕で、樹里の腰を抱えると
ひどく小さくみえるパンティーをはぎ取り
黒光りする物干座を樹里の股間に押し当てて、背後から、一息につらぬいた。
急に、背後から攻められ、長渕の一物を喉の奥深く差し込まれた状態で
樹里は、「うっ」とうめき声をもらす以外なすすべがなかった。
清原は、物干座を、一旦、樹里から抜くと、更に勢いを付けて根元まで押し入れると
きつく締め付けてくるのをものともせず、激しいピストン運動を始めた。
樹里は、2人の男の激しい動きに翻弄されながら、オルガスムスへと達してゆくのを感じていた。
2人は、時々、入れ替わったため、樹里は、もう、どちらの物をくわえ、どちらに、バギナを
激しく突かれているのかわからなくなっていた。
全身を突き抜ける快感に翻弄されながら、オルガスムスに達した瞬間、身体が浮き上がる感覚と同時に
口とバギナに生暖かいしぶきが同時に放出されるのを、樹里は、遠のく意識の中で感じていた。
さよならエロ。
もう戻って来るなよ。
ぜんぜん春樹じゃないしな・・・
無意味な奴だよ
村上春樹のエロとは違うよな。
「あなたは早いのよ。誰だって物事を準備してから進めるの。私の言っている事解る?」
僕は「早さ」が何かしらの暗喩なのか、別のメッセージなのか、、
彼女は夏に見せるあの目でそーっと、だが、堰を切ったように声を発した。
「そうかもしれない。」
「私達は、スレの損失について」彼女は言った。「話し合うべきだわ」
けれど、このテーマについて話し合うには、彼女はいささか深刻な顔をしすぎていた。
僕はそれを和らげるために、まるでリストラされて帰って来た父親が小さな子供に明るく振る舞うように、彼女に接しようと決めた。
「オーケー。正確に言えばスレの質の損失についてだけどね」
「わたしはいつも考えているの。村上春樹風っていうのは一体どんなものなのかってね。
あるいは形のようなものは掴めているのかもしれない。
けれどそれを書き込もうとすると、それはまるでたまにわたしの家にやって来るぬこのように…」
「ぬこだって?」
「ええ。わたしの家にやって来るぬこったら…」
「オーケー。それは察するに猫のことかな。」
「そうよ。それよりあなたはそうやって人の話の腰を片っ端から折っていくことが趣味なのかしら」
なるほど彼女は機嫌が酷く悪いようだった。
僕は決まって月に一度やって来る彼女の不機嫌について考察することにした。
けれどそれは答えが出るような問題では到底なかった。
なぜなら僕は男で彼女は女なのだ。それが唯一の答えであり、僕が考えるべきことではないのだ。
僕は考察を止め、彼女との話し合いに戻ることにした。
「すまない。話を戻そう。
…そうだ。僕が君に一つ言うとすれば、僕の趣味は、人の話の腰を片っ端から折っていくことではなくて、ラジオを聴くことだよ」
「分かった。話を戻しましょう。
あなたの趣味については、気が向いたら覚えておくわ」
「ありがとう。それで、僕たちが話し合うべきことは、一体何についてだったかな」
「清原と長渕剛の違いと本質についてよ」
やれやれ。
ねじまきどりさん。久しぶりにお手紙します。
今日は、とてもかわいそうな人の事を話そうと思います。
その人は、正義感が強くて、自分に厳しく、とってもりっぱな人です。
私たちの周りのことをいつも気にしていて
悪いことを考えている人を、よせつけないようにしてくれています。
でも、その人は、とてもかわいそうなんです。
なぜかって?
うーん、うまく説明できないんだけど
その人の生活にはS●Xがないみたいなんです。
そんな人生つまらないと思いませんか?
でも こんなこと(
>>478)を書くんだから、たぶんそうだと思うんです。
ねじまきどりさんは、どう思いますか?
また、いつか、ねじまきどりさんと会える日を楽しみにしています。
かしこ
480 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/11/18(土) 09:08:14 ID:20Hd29yO
笠原メイ 萌え〜www
清原と長渕の違いというのは、なかなか奥が深い。
いうなれば、ユリシリーズ的に奥が深い。
比喩的に、寓話的に、フラグメンタルに、総合的に、
逆説的に、呼応的に、相互参照的に、ケルティックに、
ユニバーサルに奥が深い。
僕は想像してみる。清原と長淵の違いについて考えることに疲れ果てた
春樹職人達が、ある日チタンのネックレスとバンダナを投げ出して
「アッー!」と叫びながら、清原の南、長淵の西をめざして
荒野の中を歩き出すところを想像してみる。
そしてその場所にはの清原と長淵が
静かに微笑みながらきっとみんな待っているだろう。
「やれやれ やらないか?」
アッー!長淵じゃなくて長渕だ。
やれやれ
僕はどうやら疲れているらしい。
>>482 ユリシリーズって、もしかしてユリシーズとは違うよね?
アッー!ユリシーズだ。
やれやれ。村上陽子さんの写真を見てしまったのが
よほどショックだったらしい。
罰ゲームとして村上春樹風にエロを語るスレに逝ってくる。
487 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/11/19(日) 02:34:15 ID:Q668qyNn
祖母は急死した。
死は突然やって来る。
僕は池上駅から病院に文字通り
駆けつけたが間に合わなかった。
僕は時に自殺願望にさいなまれる。
そう、鬱病だ。
しかし好むと好まざるとに関わらず、
僕は生きていないといけない。
生きていかないと、
そして何かをつなげないといけない。
それはある種の使命感であり、
義務感だった。
「ねえ
>>484さん。エロスレに逝っても書かないと罰ゲームにならないんじゃない?」
彼女は僕の目を覗き込んでそう言った。とても深く澄んだ目だった。秘境に守られた滝壺の様な目だ。
「それじゃどうすれば良かったのかな?」と484は言った。焦りの表情がかいま見えた。
「決まっているじゃない。書けば良いのよ。既に過疎になって誰も書かないあのスレによ。」
「過疎?」と484は言った。
「そう、過疎よ。」
「どうしてそんな過疎スレに僕が書かないといけないんだ?一体どんな意味がそこにある?」
「馬鹿ね。それが罰ゲームよ。それ以外にどんな意味が在るっていうのよ。」
でも僕は彼女が言う前からそんな事は分かっていた。
しかしそれをする事が本当に罰ゲームなのかどうかって云う事がうまく理解できないのだ。
つまんないスレ書くんなら、エロでも書いてくれ。
お経読まされてるみたいだぜ。
じゃ君が書けばいい。
「糞だ。まるで干からびた糞だ。純粋に吐き気がする。」
と五反田君は吐き捨てるように言った。
494 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/11/19(日) 23:06:41 ID:s8wmwDNu
スレチでごめんなさい。
ソーダ・クラッカーって何ですか?
3枚か4枚かじって朝食変わりにしてるの多いように思うけど、一体どんな食べ物なのかしら。
495 :
村上春日の憂鬱:2006/11/20(月) 21:48:27 ID:SPvXzqjj BE:380734373-2BP(0)
「わからないな。」と僕は言った。「それがいったい何なのかは。」
496 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/11/21(火) 00:02:31 ID:mKSElm5w
497 :
おさかなくわえた名無しさん:2006/11/25(土) 16:46:24 ID:+ba99gDT
「まったく」彼女は続けた。「信じられる?」
「信じられないな」
僕はレモンの味がこれっぽっちもしないレモンティーをすすりながら答えた。
やれやれ、何だってこのレモンティーはこんなにレモンの味がしないんだ?
「本当にどうかしてるわ」
「まったく君の言う通りだ」
この店の店主はどうかしてる。
「あなた本当にそう思ってる?」彼女の怒りの矛先はどうやら僕に向けられているらしい。
「これは私にとって最も衝撃的なニュースのうちのひとつなのよ」
「分かっているよ。でもなぜ君はマツケンが遠山の金さんを演じることをそんなにも嫌うのかい?」
「マツケンですって?本当に信じられないわね、あなた」彼女はいささか大きな声で言った。
「あなたのいうマツケンは、私にとって暴れん坊将軍にしか過ぎないのよ」
「仕方ないよ。彼だって養うべき家族がいるんだ。可愛い息子がね」
「あなたにもいるっていうの?」
「いるだろう、君と僕の間に」
「残念ながらあの子は」
彼女は窓の外を眺めている。
「私の子だけどあなたの子じゃないわ」
やれやれ。
「私の子はあなたの子じゃないわ。」
彼女はそう言うとまっすぐ僕の方を見つめた。
やれやれ。これじゃまるでアリストテレスの弁証法における命題みたいじゃないか。
すべての私の子はあなたの子ではない、が真だとすると
彼女の子には僕という存在が内包されていない。
それでは僕はいったいどこにいるんだろうか?
「あるいは君の言うとおりに君の子は僕の子ではないかもしれない、ただし」
「ただし?」
「それはあくまでも仮説であって仮説に対する反証が為されない限り
仮説は永遠に仮説であり続けるのさ、君が望むと望むまいとね。
反証されない限りは君の子と僕の子の区別がつかないんだよ。永遠に。
たとえば前のレスで玉木宏と玉置宏の区別がつかなかった春樹職人がいたみたいに。」
彼女は玉木宏と玉置宏の違いについて暫く思いをめぐらしていた。
「あるいは私の子は玉木宏の子かもしれない。」
彼女は唐突に言うとにっこり笑った。
「どうして君は自分の子が玉置宏の子だとは考えないんだろうか?」
僕はいささか疑問だった。確かに玉木宏のほうがチャーミングだ。
でも玉置宏という可能性だってありえたんだ。将来エンターティメント界に
就職させるんだったらそっちのほうが都合がいい。
玉置宏の子のほうが落語界には顔が利くというのにだ。
「玉置宏が好きなのね?玉木宏じゃなくて」
「いや、そういうわけじゃないんだ。その玉置宏の絶頂期時代にいたらそれはそれで
腹を立てていたと思う」
「すでに失われた物が好きなのかしら?」
「そうだね。そうだと思う」
「玉木宏と玉置宏の相違からみる時代の変遷とその将来について、ですって?」
彼女はくわえていたストローを軽く噛みながら言った。
「それはなかなか難しいテーマだわ」
「そうだろう?
この前僕は新聞を読んでいたんだ。温かいレモンティーを飲みながらね。
僕はとても驚いたよ。玉置宏がまさか月9に出る時代が来るなんて…」
「待って」
そう言って彼女は僕の話の腰を折った。
やれやれ。僕は思った。ただでさえ彼女は毎晩、僕の腰が折れそうなくらいに求めてくるっていうのに。
「月9に出ていたのは玉木宏ではなかった?」
僕は記憶を辿ってみた。
そう言われれば確かに、新聞には「玉木宏」と書かれていた気もする。
「あるいは君の言う通りかもしれない」
僕は間違いを認めた。
認めることは人生にとって最も必要なことのひとつだ。そう僕は母に教えられたのだ。
「でもあなた、本当にそれを卒業論文のテーマにするつもり?」
「もちろんだよ。それが僕の大学生活を終えるにあたって最もふさわしい、考えるべきテーマだと思うよ」
「そうかしら」
そして彼女は信じられないことを口にした。
「あなたは忘れているのよ。
峰竜太と竜雷太の存在を」
やれやれ。どうやら卒業論文は白紙に戻さなければならないようだ。
営業で疲れた外回りのサラリーマンでいっぱいのダンキンドーナッツ渋谷店は
今日もカフカ的陰惨さがただよっていた。いつものようにろくでもない薄いコーヒーをオーダーし、
僕は峰竜太と龍雷太の違いについて考え始めた。
夫が若い女と浮気しているのをフォーカスされた直後に「緊急発表をする」と
芸能記者をホテルに呼びつけたのはどちらの妻だったけ? 浮気による離婚会見スクープ!
と集まった能記者達に向かって「わたし...これから芸能活動をやめて...
ミステリー作家になりますっ!」と高らかに宣言したあの伝説の会見は
いったいなんだったんだろうか?そしてあの後たしかミステリー小説ではなく
らくらく20キロダイエット本が出版されたのは僕の記憶違いだろうか?
ふと横をみると玉木宏のダンキンドーナッツお客様感謝キャンペーン広告ポスターが張られていた。
それは平日の昼下がりにカフカ的陰惨さを漂わせているダンキンドーナッツ渋谷店にあっては
ふさわしくない程のチャーミングな笑顔であった。
やれやれ。僕は思った。君はたとえシベリアに抑留されたとしても
チャーミングに微笑むことができるんだろうな。
隣の女子高生達は、玉木宏かっこいいだの一晩でいいからやりたいだの
言いながら盛りのついた猿のようにわめいていた。
「何もかも下らん。まるっきりの糞だ。ひからびた糞だ。純粋に吐き気がする」
僕は五反田君の真似をして声に出してそう言ってみた。全然期待はしていなかったのだが、
実際に声に出して言ってみると、不思議な事にそれで少し気分がよくなった。
五反田君は宗教家になればよいのに、と僕は思った。朝と夕に彼がみんなを唱導するのだ。
「何もかも下らん。まるっきりの糞だ。ひからびた糞だ。純粋に吐き気がする」
外回りで疲れたサラリーマンでいっぱいの夕方のミスタードーナツ渋谷店は、
カフカ的陰惨さが漂っていた。僕はいつものようにろくでもないカフェオレ(それはカフカ的に
薄くまずい)をオーダーし、つるつるした小さなスツールに座りながら
峰竜太と竜雷太の違いについて考え始めた。
芸能界一の恐妻家と呼ばれるのは峰竜太だろうか竜雷太だろうか?
確か若い女と浮気したのを写真週刊誌にスクープされて大目玉をくらったほうだ。
怒り狂った妻が「緊急会見」をすると芸能記者をホテルに集めたんだ。
たくさんの芸能記者達が「離婚会見スクープ!」と集まってきたのになぜか
「私...芸能活動を一切やめます。これからは...ミステリー作家になります」
と高らかに宣言したんだっけ。しかしその後「らくらく20キロダイエット!」「杜仲茶でやせる!」
などダイエット本シリーズをなぜか出版したのは僕の記憶違いだろうか?
ふと横を見ると玉木宏の「ミスタードーナツファン感謝キャンペーン!
カフェオレお代わり自由!」ポスターが貼ってあった。玉木宏のさわやかな
笑顔はカフカ的陰惨さを極めた店内には似つかわしくない程のチャーミングすぎるものだった。
やれやれ。僕は思った。君はたとえシベリアに拘留されたとしても
チャーミングに微笑むんだろうな。
僕の隣の女子高生達が「玉木宏かっこいい」だの「一晩でいいからやりたい」
だのさかりのついた猿のようにわめいていた。
糞、と僕は思った。
「何もかも下らん。まるっきりの糞だ。ひからびた糞だ。純粋に吐き気がする」
僕は五反田君の真似をして声に出してそう言ってみた。全然期待はしていなかったのだが、
実際に声に出して言ってみると、不思議な事にそれで少し気分がよくなった。
五反田君は宗教家になればよいのに、と僕は思った。朝と夕に彼がみんなを唱導するのだ。
「あなた、信じられる?」
妻は僕に今ではすっかり冷めてしまったさんまの蒲焼を出しながら、そう尋ねてきた。
「君の言うことは時々、いささか抽象的に過ぎるところがあるな。
信じられるかどうかを僕に問う前に君がすべきことは、何を信じられるかどうか説明するか、あるいはこのさんまを温めることだよ」
「タモリが」
彼女は僕の前の席に着く。どうやらさんまはこのまま食べるしかないようだ。
「『明日も見てくれるかな』って言ったのよ。今日は金曜日だっていうのに」
僕はさんまの身体に箸をさしこみながら、うんざりして答えた。
「明日、タモリがテレビに出演しないと決まったわけじゃない」
「あなたがそう言うと思って調べたわ。明日、タモリが出演する番組は」
妻はいかにも不敵に微笑んだ。まるでモナ・リザのように。
「ゼロよ」
「…残念ながらゼロじゃない」
僕は妻に言った。いつもは反撃しない僕の言葉に、彼女は驚いたようだった。
「タモリ倶楽部は土曜日だ。正確に言えばね」
僕はテレビに目をやった。
そこではたくさんの女性のヒップが揺れていた。
僕は画面に映るタモリを見て、昼間の彼と深夜の彼との違いについて考えた。あるいは違いなどないのかもしれない。タモリはタモリであり、他の何者でもないのだ。
タモリだけじゃない。僕も、そして妻もだ。
やれやれ。人生ってものは難しいな。
僕はサンマをかじりながら、いまはもう滅多に見ることが出来なくなったビッグ3について考えていた。
504 :
おさかなくわえた名無しさん:
アゲ