【こやつを】産経の賛戦報道をチェキすれ31【検挙ろ】
>>591 2ch に影響を受ける低学歴低所得者諸君必死だな。
ちなみに川崎市では一部と二部の催し物が中国雑技団の演舞だけどな、ゲハハハハ。
ま、一升瓶イッキやって知事や市長にクラッカーぶちまける馬鹿なポンニチのガキどもには
それくらいが似合いって事じゃねえの?
ちなみにオレは成人式はおろか大学の卒業式も出席しなかったけどな。
「6か国協議再開が北核解決に重要」 米、時限説を否定
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2005/01/07/20050107000003.html 米国は6日、北朝鮮が来月2日まで6か国協議への復帰意思を明かさない場合、
国連安全保障理事会(安保理)に北核問題を付託することにしたという一部の報道を否定した。
しかし、6か国協議の速やかな再開が北核問題の解決に重要だと強調した。
国務部の某スポークスマンは安保理付託の報道と関連し、聯合ニュースの質問に
「そのような決断を下したことはない」とし、「しかしわれわれと6カ国協議参加国は、
北朝鮮核問題を解決するための協議を再開することが重要だと信じている」と付け加えた。
また、「われわれは(北朝鮮核問題と係わった)異見を解消する最善の方法は、6か国協議を
通じることだと、北朝鮮側に重ねて鮮明に明らかにしている」とし、「
平和的、外交的解決を求めている」と述べた。
チョソン・ドットコム
>>産経の自己責任は?
私は20ですが成人式には出席しません。
というかこの手の式典って税金の無駄遣いじゃなくて?
私も41ですが成人式には出席しません。
いっても知らない人ばかりだからです。
>>747 ただ韓国ドラマってありきたりでワンパターンなのが多い。
あと半年もすれば飽きると思う。
>>770 もっとうまい釣りを考えろ
>>749 フジってとにかくブームに乗っかるのが大好きなんじゃないのかね?
レオナルド・ディカプリオの時やベッカムの時のはしゃぎぷりを見ればよく判る。
あと8年前にエヴァがブームになった時煽りまくったのが系列のニッポン放送。
今思うとあのブームが日本のアニメを歪める結果となったんじゃないかと思う。
水戸黄門なんて最大級のワンパターンだと思うがねぇ
>>773 ああいうのは偉大なるマンネリっていうんじゃないの?
しかも視聴者層が違うし。
水戸黄門
大江戸捜査網
暴れん坊将軍
銭形平次
忠臣蔵
・・・・・
地下水脈で何かが繋がっているだろう
ホテリアーなんて強いて言えば 純愛+正義は勝つ だからなw
>>747 >今回の韓流は、一昨年のベッカム様と同様の広告代理店先行のブームなのに、
指摘するまでも無いことだから。
現代日本での流行だのブームだのはほとんど全部マスコミが作り出しているものだなんてことは
それこそ中学生でも知っているだろ。
韓国ブームを「マスゴミの捏造」と呼ぶのはある意味では正しいんだが
そんなことをさも大事であるかのように騒ぎ立てるのは中学生以下の低能。
★ 衝撃!!東京都内に北朝鮮テロ関連施設が! ★
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| ではさっそく現場を呼んでみましょう。
\ ______________
.∨
∧∧ ∧_∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
(,, ゚Д゚) .(・∀・ )< 現場のモナーさ〜ん。
( ) ( ) \_________
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
|. /○○のワイドショー/ ̄|
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |
★ 衝撃!!東京都内に北朝鮮テロ関連施設が! ★
───────―
:日:::::新:::::聞:::::社
──────――
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
::口::口::口::口::口::口::口::口::口: |
: | / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
::口::口::口::口::口::口::口::口::口: | | はい、モナーです。
: | | それは中央区築地で発見されました。
::口::口::口::口::口::口::口::口::口: | \_ ______________
: | ∨
::口::口::口::口::口::口::口::口::口: | ∧_∧
: | ( ´∀`)
::口::口::口::口::口::口::口::口::口: | ( ¶⊂)
| | |
(__)_)
好評の梅原 猛と五百旗頭 真の対談「戦後60年 日本・アジア・世界」から
最後の方の一部を抜粋。
二人に何を語らせたいのかミエミエの司会は、論説委員の薬師寺克行。
――ナショナリズムにどう対処するかが今年の大きなテーマになると思います。
五百旗頭:愛国心はあるべきものだし、国益も安全保障も、国民にとって重要です。
大事なことは開かれたナショナリズムであることです。世界の現実は相互依存。
その現実の中では、一見矛盾するように見えますが、他国の尊厳を自国の尊厳と
同様に大事にしなければ、良好な関係は絶対に持続できないんです。靖国問題は
大部分が国内問題ですが、日本が侵略戦争によって隣家を傷つけた過去と関連して
いる限り、国際問題であることを免れません。中国の執拗さは困ったことですが、
日本は隣人の尊厳を損なったことに無神経になってはいけない。東南アジアも米欧も、
靖国参拝を繰り返す首相を痛ましい思いで見ています。
梅原:靖国神社というのは日本の神道の伝統ではないんですよ。出雲大社のように、
征服された敵方を、味方よりも大きな神社でまつるというのが伝統です。勝った方だけ
まつるのは伝統に反している。しかも靖国神社には戦争への反省がない。東条英機
元首相がまつられている靖国神社に行って戦争はしませんからというのはおかしい。
また、人情として戦争で死んだ人の冥福を祈るのは分かるが、その中にはたくさんの
隣人を殺した人間も含まれる。隣人の気持ちを考えるのが義理です。小泉首相は
あれほど歌舞伎を鑑賞していながら、義理と人情の別がまったく分かっていない。
(続き)
――自民党の憲法改正論議をみると、伝統だ国家だとずいぶん古めかしいですね。
梅原:近代日本はほんとうの日本の伝統を破壊してきた。伝統を掲げることは近代日本
批判にならざるを得ないことを自民党は分かっていないんですね。自民党のいう
伝統と私の言う伝統は全然違う。神と仏が共存し、一木一草に神をみるのが本来の
伝統なんです。
五百旗頭:愚にもつかないものを持ち出し、日本の伝統だなどというのは異常です。
伝統の中のよきもの、世界に通用し救いになるものをよみがえらせることが肝要です。
たとえば儒教の「己の欲せざるところを施すなかれ」という教えに従えば、
他国の尊厳を考えない偏狭なナショナリズムは排除されます。
スレ汚し失礼します。
現在【第2回週刊少年ジャンプ女性キャラ最萌トーナメント】が
開催されています。
1月6日の12時から2回戦Aブロックの試合が始まります。
しかし、現在ネタキャラ荒らしよってスレの意義が危ういものになっています。
ネタキャラ荒らしとは萌えないキャラ、ただのネタキャラに票を入れて楽しむ奴等の事です。
2回戦はそのネタ厨によって勝ち抜けた魚雷先生vs斗貴子さんです。
斗貴子さんは武装錬金の人気投票で1位をとった紛れも無い正統ヒロインで
それに対して、人間ですらない魚雷先生の対決は普通にみたら結果は歴然なのですが
それ故にネタ厨によって荒らされ、無理矢理魚雷先生を勝ち抜かせる可能性が大です。
そんな事になってはスレの存在自体が危ぶまれます。
ジャンプのバトル漫画で今まで人気投票で1位をとったヒロインなどいたでしょうか?
その上、現在66話まで続いてる武装錬金で一度たりともでなかった事ない
ヒロインでもあります。その斗貴子さんがネタキャラである魚雷先生に負けてしまうと
もうこれは公正なトーナメントと呼べる代物ではありません。
せっかく、この企画を起こしてくださった、発起人達の為にもここで
キチンとした「最萌トーナメント」にしたいのです。
そこで皆さんの協力をお願いしたいと思います。
↓ここでコードを取って
http://banana236.maido3.com/~bs5114/jump/code.cgi ↓ここに<<津村斗貴子@武装錬金>>と投票して下さい
http://etc3.2ch.net/test/read.cgi/vote/1104923097/ (なお、コードは1行目に貼り付けてください)
是非、ネタ厨の排除の為に皆様のご一票をご協力下さい。
「朝日新聞とNHKは敵だ」拉致被害者家族の蓮池透さんの言葉である。
朝日新聞は平成11年8月の社説で「日朝国交正常化交渉には日本人拉致疑惑をはじめ、“障害”がいくつも
ある」と書き、“障害”という表現に怒った蓮池透さんの抗議を門前払いしている。
NHKも蓮池透さんに1時間以上取材したあげくボツにしている。
「朝日新聞とNHKは敵だ」という言葉は、北朝鮮拉致事件に対する朝日新聞とNHKの冷酷な報道姿勢が拉致
被害者家族をいかに傷つけ、苦しめてきたかを象徴している。
特に朝日新聞は筋金入りの北朝鮮シンパで、以前は「北朝鮮による拉致は存在しない」と主張し、拉致が明らか
になった9/17以降も、「拉致は棚上げにして日朝国交正常化をするべきだ」と主張しているのである。
平成3年1月16日拉致された有本恵子さんの両親が記者会見を行った際、朝日新聞の記者は「北朝鮮に拉致
されたとはっきり断定できる証拠があるのか。あいまいな根拠でこういうことをいうと大問題になる。」と恫喝している。
さらに、金正日が拉致を認めた後も、朝日新聞は性懲りもなく 北朝鮮を庇いつづけている。
たとえば、拉致被害者8名の死亡が明らかになった翌日の9/18の朝日新聞の無神経さはすごい。
第一面の『痛ましい歴史、直視して(木村伊量政治部長)』では「冷静さを失っては歴史は後戻りするだけである。
<略>北朝鮮との間に残された戦後処理問題を解決し、大局的見地に立って関係を正常化することが、日本の
国益にも北東アジアの安定にも資する。」
さらに『天声人語』は「北東アジアの安定という政治目標の前に拉致問題はかすんでしまう」とまで書いたのである。
言っていることは朝鮮労働党の機関紙「朝鮮中央通信」と同じで、「拉致問題などどうでもいいから、国交正常化
をして北朝鮮に金をくれてやれ」といいたいようだ。
ともあれ、朝日新聞は、この期に及んでも、北朝鮮に忠誠を尽くし続ける、まことに健気な心がけの『朝鮮労働党の
機関紙』である。
嵐も暇だな
相変わらず朝日新聞スレは閑散としている。
>>776 そもそも、ブームの大半は広告代理店が仕掛けたもの。
だいたい、広告代理店は毎日、ブームを起こそうと必死に仕掛けている訳で。
で、ほとんど全ての仕掛けは失敗に終わり、ごく一部が大ブームになる。
韓流ブームは、その数少ない成功例の一つ。
広告代理店云々を言っているのは、失敗に終わった負け犬の遠吠え。
冬ソナ以外のドラマって惨敗してたんじゃなかったっけ。
よく知らんけど、けっこう首が飛んだとか聞いたことがある
http://life7.2ch.net/test/read.cgi/hikky/1104771408/ 何日か前にぐちぐちと説教うるさい母親をいつものように殴った。
そのあとさめざめ泣いて部屋を出て行くまではいつもと一緒だった。
でもそのあと両親が二人揃って来て「もうお前に疲れた。この家はお前にくれてやるから
私たちはここを出て行く。あとは自分で生きろ」と言われた。
そんときは鼻で笑ってやった。どうせいつものことだって。
でも、今日いつもババアが運んでくる朝の飯がいつまでたっても来ない。むかついて怒鳴って
飯もってこいっつっても返事がない。俺の部屋にはトイレがあるし風呂にはあんまし入らんので
部屋から滅多に出ないが、しょうがないので部屋から出てみた。
そしたら、家の中がシーンとしてた。それどころか、親の部屋とか行ったら、荷物とか全部ない。
慌てて家中をひっくりかえしたけど、もうめぼしい荷物はなかった。居間のテーブルの上には
俺名義の通帳と印鑑、手紙があって「これが親としてしてやれる最後のことだ。これを機にお前とは
親子の縁を切る。二度と会わないようにしよう」などと書かれていた。通帳には100万ほどの金。
こんなはした金でどうやって生きろってんだ。
思わず外に飛び出したけど、もう車も何もない。警察に電話したけどとりあえず警察に来てくれと
言われたけど外を歩きたくない。こういう場合どうしたらいい?今は冷蔵庫に残された食い物で
呆然と生きてる。なんとか親をふんずかまえたい。なんか方法教えてくれ。
俺は韓流恋愛ドラマよりもシュリとかブラザーフッドとか
朝鮮戦争(ちなみに韓国では韓国戦争と呼ぶ)を描いた映画が好きだな
これは韓国人しか撮れないっ!
って雰囲気が一番強いのって朝鮮戦争ものじゃないだろうか
それは悲しいことかもしれないが
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マスコミは在日団体の圧力に弱い。
在日の抗議行動は集団的かつ執拗であり猛烈な抗議の電話やFAXで
使用不能になるなど業務の遂行を著しく困難にせしめる。
特に朝日新聞は在日の販売員を多く抱えるため、北朝鮮、韓国への表現はナーバスになっている。
しかし北朝鮮の日本人拉致問題を前後して、北朝鮮へのバッシング報道が多く見られる。
とくに朝日新聞系列のテレビ朝日が、連日のように朝のワイドショーで北朝鮮ネタを続けている。
あたかも多くの日本人が北朝鮮を嫌いにさせるような報道の仕方である。
これは朝日系列としては不思議なことだ。
なぜメディアはかくも北朝鮮ネタを連日報道し、北朝鮮への反感を煽るのか。
一つの推論が浮かんだ。
日朝国交化宣言以降、日本と北朝鮮が融和し、物や情報が自由に行き来できるようになれば
これまで北朝鮮とのバイプ役として強い影響力を持っていた朝鮮総連が困るからである。
いわば鎖国時代の長崎の出島である総連の利権が失われるのである。
やはりメディアの報道は在日団体に支配されているのだろうか。
忘れてならぬわが国の行い
団体役員 宮西いづみ(津市 65歳)
新春のテレビに、日韓友情音楽会という豪華番組があった。この国と朝鮮半島との関係、とりわけ民衆感
情に心を痛めてきた者として、うれしい場面が展開さて居た。しかし、朝鮮半島の北半分との関係を問う番
組では、経済制裁という言葉が頻出していた。
人として許し難い罪を犯しながら、罪状認知も信頼回復への誠意も見せないものに対しての制裁を否定す
るものではない。しかし、この拉致という同種の犯罪をけた外れに大きいスケールで犯しながら、半世紀を
越えて真相究明も賠償も否定している我が国であることを、国民の何割が意識しているだろうか。
もう亡くなった「日本軍政奴隷制度」の被害女性が描き、自ら「咲けなかった花」と題した絵の中の可憐
な、しかし影の薄い少女が印象に残る。経済制裁を口にする人は、まずこの絵の前に立って欲しい。
たわいもない「冬ソナ現象」。しかし、その地の女性たちに対し、かつて日本が犯した大罪への厳しい視線
があることも忘れてはならないと思う。
第7回日本軍「慰安婦」問題アジア連帯会議が2月に東京で開かれる。
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日本軍に奴隷制度なんて存在しないし、結局経済制裁するなと言ってるしこのバカは・・・
http://kyoto.cool.ne.jp/nanum/shuppan.htm ナヌムの家歴史館ハンドブック 3部 姜徳景ハルモニに妹と呼ばれて(宮西いづみ)
http://www.pasoya.jp/doh/NPONEWS200408/NPONEWS200408event.html (特)広河隆一非核・平和写真展開催を支援する会事務局長 宮西いづみさん
日本カトリック正義と平和協議会(宮西いづみ)
日本軍の東ティモール侵略の日に:日本政府への申し入れ 賛同人
山百合会の役員選挙、その演説を今しがた終えたばかりの支倉令は、さめやらぬ緊張の余韻に包まれていた。
人前に立つ機会は決して少なくはないが、全校生徒を前にしての演説など、通常、一介の高校生にとっては過ぎた責務である。
それは、リリアン女学園において薔薇のつぼみと呼ばれる令でさえ例外ではなく。
演説の出来栄えはどうだっただろうか、澱みなく喋れていただろうかと、つい数分前のことを反芻しようとしても、頭が上手く働かない。そんな状況であった。
そんな心持のままに舞台の袖の方まで戻ってきた令は、そこに見知った顔を見つけた。同じく薔薇のつぼみと称される友人、小笠原祥子である。
令よりも一足先に演説を終えていた祥子。彼女の演説は、とても同い年とは思えないほどに洗練されたものであった。
祥子の後に喋ることを多分に後悔したくなるほどに。
あれほどの上手くスピーチできていたのだから、さぞかし友人は上機嫌であろうと考えていた令だったが、その予想はあっさりと覆されることになった。
「……祥子?」
彼女は一人、壁にもたれていた。壁にもたれ、俯いている。
黒髪が彼女の顔を大部分隠してしまっており、その表情は読み取れない。よもや気分でも悪いのだろうかと、令は気を遣う。
だが、祥子は首を横に振るばかりで黙したまま答えない。
「どうしたのさ、祥子。気分でも悪いの?」
「……別に。何でもないわ。こんな取るに足りないことで」
取るに足りないこととは、今しがたの演説のことか、それとも山百合会の役員選挙そのものだろうか。
祥子にしては珍しく排他的なものの言い方に、令は得も云わぬ違和感を覚える。
「……くだらない、のよ。こんなもの。あんな演説なんて、単なる世迷い言よ」
吐き捨てるように祥子は言う。
──今にして思えば、あの頃から祥子の様子はおかしかった。
心のうちを晒したがらない性質であるから、傍目には読み取りにくいことなのだが、確かにこの頃を境に祥子は変わっていった。
それから一年後の冬、祥子と令は鳥篭の中に。
水音がする。其の中に居る二人が、互いの唇を啄ばむ音だろうか。
ひっそりと静まり返った薔薇の館の一室に、流麗な姿形をした少女と、美少年と形容するに相応しい少女が居た。
小笠原祥子と支倉令である。
つい半刻前までは、幾人もの声で賑わっていたこの場所は、今では二人の少女が奏でる淫卑な音に支配されるのみ。
「まだ恐いかい? 祥子」
友人の身体を抱きしめながら、令は穏やかな声で問う。
祥子はそれに対し、まるで幼児のようにこくこくと頷きながら、また令の唇を求める。
二人の少女はより一層絡まりの度合いを強くしていく。更に二人の距離は縮まっていく。
「何が恐いの? 話してごらん」
令の声色は、まるで子供に諭して聞かせる母親のそれである。
しかし祥子はそれをごく自然に受け止める。友の言葉を飲み込み、反芻するかのように自身に言い聞かせる。
「あの子が……」
ひき絞られたような声が、祥子の口から漏れる。涙を滲ませ身体を震わせながら、祥子は唯友の身体に縋りつく。
令は壁を背に、寄り掛かってくる祥子を抱き止めているような恰好で、祥子のうなじにまわした手に微かに力を込める事で、話の続きを促した。
「あの子の……祐巳の傍に居ることが、たまらなく辛いの……」
小笠原祥子と福沢祐巳が姉妹の契りを交わしたのが、一年と少し前の出来事。
あの学園祭の日以来、紆余曲折あった二人。だが時折の擦れ違いを繰り返しながらも、二人の姉妹としての絆は、時と共に深まっていた。
健全に深まっているかのように見えた。
「ふ……ッ、令……もっと、強く……」
「祥子……」
唇を奪いながら、祥子の柔らかな部分に手を伸ばす。しかし虚脱した祥子の身体は抵抗の素振りも見せることなく、令の愛撫を徐々に受け入れていく。
擦り切れて病んだ祥子の心は、冷え切った身体を蕩かすような愛撫を求めていた。
「んッ……ん、ふっ……あッ」
既にこの手に馴染むほどになった祥子の身体から、令はこともなげに快感を引き出していく。祥子本人と変わらぬほどに、令はその身体を知り尽くしていた。
それほどに身体を重ねた。
それほどに、祥子の精神は病んでいる。
「……祐巳の期待が、恐いのよ……。あの子の純粋な好意が、恐い……。私なんて、そんなものを享受出来るほどの人間ではないのに」
令は答えない。唯行為によってのみそれに返す。
身体が徐々に熱を帯びていく。柔らかく融けていく。それを引き出しているのは自分なのだという事実が令を酔わせていく。
制服越しの愛撫では、身体に届く感覚は薄まる。しかしそのもどかしさですら、祥子の身体の内で快楽に変わる。
祐巳が祥子に寄せる全幅の信頼と、掛け値なしの愛情。
祐巳は祥子を憧れの人と慕い、少しでも祥子に近付きたい、あんな風に振る舞えたらなと思う。
祥子もその期待に答えるべく、大切な妹にとって理想的な姉であり続けようと己を律し、これまでを生きてきた。
だが、しかし。
「……私はそれほど出来た人間じゃないわ……。いつかあの子の期待に答えられなくなって、そうしてきっと私は、あの子の信頼を失ってしまう」
尊敬は失望へ。
恋慕は憎悪へ。
絆の深さは傷の深さ。
期待に答え続けるというのは時としてたまらない重圧と化す。
人は誰しも他人の期待に答えるべく無意識に努力をするもの。それが憎からず思っている相手なら尚更のこと。
しかし祥子は、それに耐えられるだけの強き心を持ち合わせてはいなかった。
堕ちるように朽ちるように、祥子の精神は徐々に病んでいく。
妹と過ごす時間を重ねる度、祐巳の目に映る小笠原祥子と、その期待に怯えるもう一人の小笠原祥子との溝は深くなり広くなる。
アンバランスな心は軋み声を上げ。
「助けてよ、令……」
たった一つの逃げ道として、親友を選んだのだ。
例え福沢祐巳がそのような愚考に及ぶような人間ではないと説いてみせたところで、今となっては焼け石に水だろう。
祐巳と祥子が共に過ごす時間と、祥子が一人過ごす時間の絶望的なまでの齟齬は、すでに令の手には余るものだった。
言うなれば二重人格に近い。人格が人格を忌避し、それを祥子自身が自覚している。ネガティブの無間地獄。晴れる事の無い闇。
「ふッ……あっ!」
いつしか令の指は祥子の中心を捉えていた。
なぞりあげて、軽く引っ掻くようにその場所を愛撫する。
快楽の証はとめどなく流れ落ちて、令の手をしとどに濡らす。
「祥子……もっと、欲しい?」
わざと愛撫の手を緩めて、令は意地悪っぽく問う。祥子にとっては堪らないだろう。
ようやく訪れた本格的な快楽は、友の下らない思惑に、あえなく阻まれてしまったからだ。
「……ッ」
頬を紅潮させ、擦れ鳴くような声を漏らして、祥子は懸命に首を縦に振る。すでにその姿は分別のある普段の祥子ではなかった。
与えられる快感を貪るだけの一人の少女。
同時に令は、そんな親友の艶姿に例え様の無い酩酊を感じていた。
元々山百合会において祥子と最も付き合いが長いのは自分だ。
しかし、祥子の姉であった人には適わなかった。祥子はあの人に全幅の信頼を寄せていたし、純粋にあの人を好いていた。
──そう、あの人、水野蓉子さまは、それに耐えうるだけの強き心を持った人だった。
そうしてもう一人、祥子の心を攫っていった者が居る。
祥子の妹、二年生の福沢祐巳だ。
不思議な魅力を持つ少女。同時に、強き魂を持つ人間でもあった。
もともとの素質が、山百合会へと入ることで、或いは祥子の妹に収まることによって開花したのだろうか。
祥子が畏れるように。
いずれ祥子や令をも超えて、大輪の薔薇を咲かすことだろう。
しかしその二人など、祥子に比べればどうでもいい存在。
手の中に戻ってきた小鳥は、今では自分の為だけに鳴いてくれる。その可愛らしい嬌声も、全ては自分のものだ。
乱れた祥子の姿は令の思考から理性の二文字を奪う。
「あッ!?」
祥子を壁にもたれ掛けさせて、長いスカートを大きく捲り上げる。慣れた手つきでしっとりと濡れた下着を下ろして──刹那、令の視線はその部分に釘付けられる。
「ッ──!」
だがしかし、祥子には恥らう間さえ与えられなかった。
そに部分に口を付けられる。潤んだ場所に暖かな舌が分け入ってきて、祥子は腰くだけになりそうになるが、寸前で押し留まる。
「や、やめ……」
半ば無意識に令の頭に手をやり、短く切られたその髪を掻き回す。
力は入らない。ただ快感に陥落させられてしまいそうになる神経の中枢を、誤魔化すための行為だ。
令の舌は止まらない。溢れてくるものは直ぐに舐め取られてしまい、しかし綺麗にされた傍から、また新しい液体が祥子の中から沸いてくる。
徐々に、徐々に身体がずり落ちてくる。
身体が落ちてくる。感覚が堕ちていく。
形容しがたい何かが、祥子の中心から沸き上がり、背を通り首から抜けて、天上さえ越えて登っていこうとする。
もう祥子は、言葉もなかった。
一際強く舌が押し付けられて、祥子は膝から崩れ落ちる。
令の愛撫に身も心も陥落した証でもあった。
荒く息をつく二人。互いに掛ける言葉などない。
言葉に出来ぬ想いは二人を縛り付け、結局肌を重ね合わせることでその苦しみを誤魔化してしまう。
あと半年も経たぬうちに二人は卒業の日を迎える。
その日まで、祥子は耐えられるのであろうか。妹が想い慕う、理想の小笠原祥子を、演じ切ることが出来るのだろうか。
よしんば耐え切れたとしても。卒業の日を迎えたとしても。
そのとき私は、祥子を手放すことが出来るのだろうか。
喜びも悲しみも、嬉しさも怒りもない。ただ傷を癒すだけの鳥篭の中で、令は漠然とそう思う。
羽ばたくことを忘れた小鳥たちの住まう小世界。
明けない夜に住まう二人は、鳥篭の宇宙で醒めない夢を見続ける。
もうそろそろ、限界かも知れなかった。
祐巳は一つため息をつくと、きゅ、と栓をひねって水を止めた。洗い上げたカップを一つ一つ
丁寧に布巾で拭き上げていく。
単調な作業に没頭しながら、もう一度ため息をついた。
そろそろ限界なのかもしれない。
単純で、そう自分の心を御する事が上手くない祐巳には、これ以上自分の心を誤魔化し続ける事
は無理かもしれない。
昨日だって――。
ギュ、と下唇を噛んで自己嫌悪に耐える。
まるで毎日が拷問のようだった。嬉しくて楽しかった薔薇の館での時間も今は昔。この状況に終
止符を打てるとすれば、それは祐巳が自ら行動するしかないのだ。
でも、そう簡単には行かないから、参ってしまう。心の中は複雑で、相反する感情で乱れに乱れ
ていた。
「明日から連休かぁ……」
大好きなお姉さまに連続で会えない。その事に寂しさと、また一抹の安堵をも感じて、複雑な気
分だった。
「……はぁ」
昼休みに使ったカップの最後の一つを拭き上げて、かごの上に伏せる。担当の清掃区域が早く終
わって、いつもより随分早く来てしまったけれど、もうそろそろ誰か来ても良い頃合だろう。
ついでに布巾で手を拭って、祐巳は肩を落とした。
「随分と大きなため息ね」
と、いきなり聞こえた声にびくっと振り返る。そこにはお姉さま――祥子さまがビスケット扉を
開けたまま佇んでいた。
いつの間にいらっしゃったのだろう。祥子さまが足音を立てないように上ったのか、それとも祐
巳が考え事に集中していたからか、階段の音は全然聞こえなかった。
「ご、ごきげんようお姉さま」
「ええ、ごきげんよう」
そうおっしゃる祥子さまの声はお世辞にもご機嫌が良さそうとは言えない。
祐巳は駆け寄ってコートと鞄を預かった。黒いスクールコートはハンガーに吊るして祐巳のそれ
の隣に掛ける。鞄はいつも祥子さまが座る椅子の隣に置いた。
ため息を聞かれてしまっていたというのが気まずくて忙しく動き回る祐巳を、祥子さまはじっと
立ったまま見詰めている。
それが分かるからなおの事、祥子さまを見られなくて、祐巳は流しに向かった。
「お姉さま、お茶は何になさいますか?」
「お茶なんてどうでも良いから、こちらにいらっしゃい、祐巳」
有無を言わせぬ強い口調で、しかし静かに祥子さまが言う。
どうしたというのだろう。しぶしぶ祐巳は振り返って祥子さまを見た。
気難しい顔をしているけれど、祥子さまは怒っていらっしゃるわけではないらしい。
部屋の隅にある古いソファに腰掛けると、隣を軽くたたいた。祐巳もおとなしく従って、隣に座
る。
「あの…」
「何があったの」
あったの?ではない。
「え…」
「ここ最近、あなたの様子がおかしい事、まさか私が気づいてないとでも思っているの?」
ぎくり、とした。一気に心臓が脈打って、緊張に舌が絡まる。
「な、なにがって…」
精一杯普通を装っていたはずなのに。やはり、祥子さまにはそんな祐巳の小芝居、通用しなかったのだ。
どうしよう。なんて答えたら良いんだろう。
どこまで、気付かれているのだろう。
「…私では、話せない?」
「そんな…!」
傷ついたような声にぱっと顔を上げると、目を細めて祐巳を見詰める祥子さまの視線と祐巳の視
線が絡まった。黒くて深い瞳が濡れたように輝いていて、美しくて、祐巳は魅入られたように動
けなくなってしまった。
「お姉さま…」
言葉がみつからない。だって、こんな事、なんて言えばいいのだろう。
言葉が見つかったところで、それを言うのは躊躇われる。この期に及んで、まだ祐巳には昔のよ
うに、ただ祥子さまを好きでいられるようになるかもしれない、という淡い期待があった。
どうしようもなくて固まる祐巳の肩を、ため息をついた祥子さまが優しく抱き寄せた。そのまま、
祥子さまに軽く体重を預ける。
言いたい事は、ある。
でも、言ってしまったその瞬間が終わりなのだという事も分かっている。
額を祥子さまのセーラーカラーに押し付ける。
このぬくもりを、優しいお姉さまを失ってしまう事が怖かった。
――なんて、都合の良い。
こんなに優しいお姉さまを裏切っているくせに。
頬を涙が伝っているのが分かる。祥子さまは気づいているのだろうか。祐巳の髪を撫でる手は、
どこまでも優しくて気持ちいい。その感触に、痛いくらいに胸がうずく。
ぽつぽつと宥めるように祐巳に語りかける祥子さまの声も優しくて、祐巳には切なかった。
「ゆっくりで良いわ…だから、何か悩み事があるのならば私に話して頂戴。それを重荷に感じる
事は無いのよ。だって、私はあなたの」
「――っ!」
言葉の続きは聞きたくなかった。
十分に予想できたから、続く言葉がどんなに祐巳にとって嬉しいものかも、今の祐巳にとって辛
いものかも分かっていたから。
祐巳は涙に濡れた顔を上げて、祥子さまを見詰めた。
激しい衝動が、祐巳を動かす。
「祐――?……ん、んんっ!」
両肩に手を置いて、紅い唇を塞いだ。
この世のものとは思えないほど柔らかい祥子さまの唇の感触を感じながら、祐巳は目を閉じた。
拍子に、新しく流れ出た涙が頬を伝って、顎先から落ちていったのを感じていた。
――終わった――
数分の口付けの後、ようやく祐巳は唇を離して、息をついた。
「ん……」
「…はぁ…っ、けふっ……ふぅっ……」
いきなり唇を奪われて呼吸さえ許してもらえなくて、混乱した祥子さまは必死に肺に空気を取り
込もうと喘いでいる。顰められた眉と、細められた瞳の端から流れる涙がやたらと扇情的で、
もう一度キスしたい衝動に駆られた。
掴まれていたらしい制服の腕の辺りがきつくはっきり皺になっているのを見て、少しだけ頭が冷
める。
頭と一緒に肝も冷えてしまった。
途端にさっきまでの恐怖が祐巳を襲って、祐巳は祥子さまを解放すると後退った。
「ごめんなさい、おねえさま…っ!」
言い逃げて駆け出す。
もう、少しの間だってこの部屋に居る事は耐えられなかった。
ビスケット扉を開けて、手すりにぶつかりながら階段を駆け下りて、そして一心に薔薇の館の
ドアを目指した。
後悔と自己嫌悪と安堵に、涙が止まらなかった。
――バタン、と、薔薇の館の扉が開閉する音が聞こえる。
祥子さまに取り返しのつかない無礼を働いてしまってから数分後、祐巳は薔薇の館の一階物置で
絶望的な思いでその音を聞いていた。
勢いで出てきてしまったものだから、スクールコートも鞄も、全部二階に置きっぱなしで、帰る
に帰れなかったのだ。
今日は簡単な会議があるはずだったから、皆が帰るまで時間を過ごして荷物を取りに戻らないと
いけない。
いつも祐巳を慰めてくれた古い温室が頭をよぎったけれど、祥子さまとの思い出が沢山詰まった
あそこに行くのは辛かった。
まだ紅薔薇のつぼみである祐巳がこんな顔で校内をうろつける訳も無くて、外で過ごすにはもう
寒すぎて、仕方なくここに留まっている。
外より幾分マシとはいえ、何の暖房器具もなければ祐巳以外に人も居ないその部屋は、寒かった。
手足がかじかんで、泣いた顔が少し痛くて、でもそれさえ丁度良い天罰のような気がしていた。
お姉さまはなんと言って皆に祐巳が居ない事を説明するのだろう。
鞄もコートも置きっぱなしで、不自然極まりない。
「…っく……」
床にぺたんと座り込んだまま、天井を見上げて、祐巳は涙の続きを流した。
幸いな事に声を出さずに泣く泣き方は心得ている。ここに祐巳が居るなんて事、誰にも気付かれ
ずに済むだろう。
「……お姉さま…」
喉の奥で呟く。彼の人は、まだこの上に居るのだろうか。それとも先ほどの扉の音は、祥子さまが
帰る時のものだったのだろうか。
ちゃり、と手の中のロザリオが鳴る。
――もう、どちらでも良い。すべて終わってしまったのだから。終わらせてしまったのだから。
『祐巳』
そう呼ばれるのが、凄く好きだった。
平凡でありふれたその音が、祥子さまの唇から発せられるだけで特別なものに思えて、それが優
しい微笑と共に、あるいは厳しいけれど真摯なお叱りと共に祐巳に向けられるのが、堪らなく嬉
しかった。
ただ、側に居てくれさえすれば。後ろでそのお姿を見せていただければ。
それだけで幸せだった。
タイを直してくれる細くて女性らしい、たおやかな手指。
祐巳を構ってくれる時のマリア様より美しくて、優しいお顔。
凛としてよく通る、涼しげな声。
何もかもが祥子さまは特別だった。祐巳にとってだけじゃない、一般の目から見たって、こんな
に素敵なひとはそう居ないに違いなかった。
そんな祥子さまの一番近くに居て、妹という特別な位置に居られることが、これ以上ないくらい
幸せだった。
なのに、どうして。
ぐっ、と唇を噛み締める。嗚咽を殺して肺と喉が無様に震えた。
――どうして、それだけで満足できなくなってしまったのだろう。
「祐巳」
どこまで未練たらしいのか。祐巳は泣きながら幻聴を聞いていた。
自嘲しながら、うっとりと目を閉じる。胸がずきずきと痛んだ。
幻聴でもいいから、もう少し浸っていたい。もう二度とそんな風に優しく名前を呼ばれる事なん
てありはしないのだから。
きっと、一生嫌いになんてなれないから、祥子さまに嫌ってもらった。そうすれば、祥子さまは
もうこんな妹を側に置いたりなさらないだろう。
そうすれば、これ以上祥子さまを汚さなくて済む――
「祐巳」
繰り返される声が、嫌にはっきりと響いて祐巳は身体を強張らせた。
「聞こえないの?…祐巳」
幻聴じゃない…?
背後からの声は、紛れもなく祥子さまの声だった。カチャ、と部屋の扉の閉まる音で確信する。
振り向く勇気がなくて、祥子さまを見るのが怖くて、祐巳はただ固まった。手の中のロザリオが
肌に食い込んで痛い。
「……祐巳?」
「…お姉…さま……。どうして」
信じられないような思いで首をめぐらせて、祐巳が見つめる先にいるのは、確かに祥子さまだった。
「どうして?」
「……ごめんなさい、お姉さま…」
手の中のロザリオを握り締める。返すなら今だ。返すなら――。
なのに嗚咽が漏れるだけで、祐巳の喉からは肝心の言葉が出てこない。手の平は未練がましく
ロザリオを握って、離さなかった。
呆れたように祥子さまがため息をつく。
「泣きたいのは、私のほうだわ。いきなり泣き出して、あんな事をしておいて、逃げ出して。
説明してくれるわよね?」
祥子さまはそう言いながら近くのダンボールに二人分の鞄とコートを置いた。どうやら祐巳が
置き逃げて来たものをわざわざ持ってきてくださったらしい。
「令と志摩子には今日の会議は休みと伝えてきたわ。あなたもそんな状態では会いにくいでしょう」
それは、優しい祥子さまの姉としての最後の思いやりなのかも知れないと思った。
でも、祥子さまの表情には、微かなお怒りのみで。その美しいお顔に嫌悪と侮蔑が浮かんで
いないことが祐巳には不思議でならなかった。あんなことをしたのに。
どうして祥子さまはロザリオを返せと言わないのだろう。
「ちゃんと、説明なさい」
凛とした声音に後押しされて、祐巳は心を決めて口を開いた。
ここまできたら、と諦めで妙に心が軽くなるのを感じる。もう全部言ってしまおう。
最後だから、打ち明けて嫌ってもらうのに支障はない。
嫌われる、とそう考えただけでズキンと痛む胸の奥は無視した。嫌われたくないなんて都合の
良い話。今更な話だ。
すうっ、と息を吸って、吐いて、呼吸を落ち着ける。
「お姉さま。…祥子さまに、ロザリオをお返しします」
そして手の中で温まったロザリオを、祥子さまの前に突き出した。
「…どうしてって、聞く権利が私にはあるわよね」
祥子さまが掠れた声を上げる。それでも祐巳を見詰める瞳は揺らがない。
いつの事だったか、よく似た台詞を祥子さまの口から聞いた覚えがあって、それがなんだか
懐かしかった。
そう、あれはまだ二人が姉妹になる前のこと。あの時もロザリオは二人の間で揺れていた。