Royale Sa・Ga サガバトルロワイアル

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1ゲーム好き名無しさん
このスレッドは、SaGaシリーズのキャラを用いてバトルロワイアルを行う
参加型リレー小説スレッドです。

参加条件はそれまでの話を熟読することと、SaGaを愛していることのみ。
投下された作品はそれまでに投下された話との矛盾がなく、
ストーリー進行に大きな支障を来すものでない限り、原則として採用されます。
ただし、明らかに荒らし目的と見なすことができる作品は除外されます。

【書き手の心得】
・ネタはあってもすぐには書き上がらない時は予約が可能です。
・予約期限は第1放送完了までは3日。放送後は1週間に延長予定。
・予約・投下の際には騙り防止のためトリップを付けましょう。修正が必要になる場合もあります。
・当然ながら他の書き手が予約中のキャラを書くのはご法度。
・予約が期限切れで無効になっても、その書き手が予約なしで投下するのは問題ありません。
・整合性はリレー小説の命。前の書き手の話はしっかり読んで把握しましょう。
・作品の最後には状態表を忘れずに。死者が出た時は残り人数も併記を。

【前スレ】
http://game11.2ch.net/test/read.cgi/gsaloon/1180441489/l50

ルール・参加者名簿などは>>2以降。
2ゲーム好き名無しさん:2007/07/07(土) 00:24:59 ID:PdrI62Ex0
【基本ルール】
・主催者はかみ@魔界塔士Sa・Ga。
・最後の1人になるまで殺し合い、優勝者はどんな望みも叶えられる。
・回復系の術・魔法の効果は弱められている。蘇生(リヴァイヴァなど)は完全無効。
・開始は午前6時。6時間ごとに定時放送が行われ、死者の名前が読み上げられる。
・放送はMAP内のどこにいても聞くことが可能。
・また、1日ごとにMAP移動が行われる予定(移動に関する処理などは未定)。
・初期MAPはアロン島@ロマサガ1。本来の住民やモンスターはおらず無人状態。
ttp://takukyon.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/clip/img/19.jpg

【首輪】
・参加者全員は爆弾付きの首輪をはめられており、無理に外そうとすると爆発する。
・会場から逃げ出そうとした時も爆発する。
・放送と放送の間の6時間に死者が1人も出なかった場合も爆発する。
・かみの意思で手動爆破も可能。

【持ち物】
・ゲーム開始前、全参加者は本来の持ち物を全て没収されているものとする。
・衣服は例外として持ち込みを許されるが、防御効果はない。
・各参加者にはランダムで1〜3個のアイテムが、ザックに入った状態で支給される。
・ザックには参加者以外ならどんな大きいアイテムでも入るものとする。
・ランダム支給品はSaGaシリーズに登場した物、または現実に存在する物から自由に決定。
・ランダムアイテム以外に、以下の物が各人に支給されている。
 参加者名簿:名簿には全参加者の名前が掲載。写真や似顔絵は付いていない。
 地図:地図はアロン島のもの。上記画像参照。
 食料+水:簡素な保存食とボトル入りの水。2日分ほど。
 筆記用具、コンパス、時計、ランタン+油(油の量は適当、切れたら現地調達)

【その他】
・各キャラの参戦時期は自由に設定可。基本的に最初の書き手に決定権があるが、登場時に記載がない場合後付け決定もOK。
・同作品キャラの参戦時期が違っても問題なし。むしろ時代固定だとロマサガ2とサガフロ2が困る。
・名無しキャラの名前決定も同様に自由。
・ロマサガ1/ミンサガキャラはどちらのバージョンで出演か最初の書き手が決定。状態欄に明記のこと。
・各キャラがどのイベントを経験したか、誰と知り合いかも無論ゲーム内で可能な範囲で自由。
・習得している術・技も常識の範囲で決定可能。
・ただしそれまでの同キャラに関する採用作品と矛盾は出ないようにね。
・他キャラとでは認識が違っていてもOK(AはBと仲間だったが、BはAを知らないなど)。パラレルワールド扱い。
3ゲーム好き名無しさん:2007/07/07(土) 00:26:11 ID:PdrI62Ex0
■参加者名簿(○=生存、●=死亡)

【魔界塔士サガ】
○アシュラ/○総長/○人間男/○フェイ(人間女)/○ミレイユ/●エスパーマン
【サガ2秘宝伝説】
○エスパーボーイ/○先生/○父親/○女神/○メカ
【サガ3時空の覇者】
○デューン/○ポルナレフ/○ミルフィー/○シリュー
【ロマンシングサガ1(ミンストレルソング)】
○アルベルト/○ガラハド/○吟遊詩人/○グレイ/○クローディア/○ゲラ=ハ/○シフ/
○ジャミル/○ナイトハルト/○ホーク
【ロマンシングサガ2】
○ヴィクトール/○クジンシー/○ニコライ(最終皇帝男)/○最終皇帝女/
○ジェラール/○ダンターグ/○ノエル/○ロックブーケ
【ロマンシングサガ3】
○エレン/○カタリナ/○サラ/○詩人/○トーマス/○ゆきだるま/○ユリアン/
○レオニード/○ハーマン(ブラック)/○フォルネウス/○ビューネイ
【サガフロンティア1】
○アセルス/●白薔薇/○T260G/○ブルー/○ルージュ/○レッド/○ゲン/○メイレン
【サガフロンティア2】
○ウィル/○ギュスターヴ13世/○コーデリア/○サルゴン/○ジニー/○ナルセス/○ヨハン
【アンリミテッドサガ】
○アーミック/○オーベルベント/○キャッシュ/○クン=ミン/○ジュディ/
○ヌアージ/○ヒロユキ/○ルビィ/○レオン

【フリー枠】
ディオール@SaGa3/ネメシス@SaGa3/ マリーン@ロマサガ1/ワグナス@ロマサガ2/@ロマサガ3/
クーン@サガフロ1/メタルブラック@サガフロ1/零姫@サガフロ1/レオナルド@サガフロ1/
リッチ@サガフロ2/ヴェント@アンサガ/ゴージュ@アンサガ

参加者総計70名でのスタートのため、フリー枠からは残り2人が登場可能。

【残り:68名】
4ゲーム好き名無しさん:2007/07/07(土) 00:26:49 ID:PdrI62Ex0
【状態表の書き方】

・キャラ表記について
 【座標/場所/時間】
 【キャラクター名】
 [装備]:キャラクターが装備している武器など、すぐに使える(使っている)ものを記入。
 [道具]:キャラクターがザックなどにしまっている武器・アイテムなどを記入。
 [状態]:キャラクターの肉体的、精神的状態を記入。
 [思考]:現在具体的に考えている事・目的・行っている事を記入。
 [備考]:その他何か特記事項。無くても良い。

【名前 死亡】※死亡したキャラが出た場合のみいれる。
【残り○○人】※死亡したキャラが出た場合のみいれる。
以下、人数分。

−例−
【E-2/河原/朝】
【ジニー@SaGaFrontier2】
[状態]:左腕に浅い切り傷(戦闘には支障無し)
[装備]:出刃包丁
[道具]:傷薬、確認済みの支給品0〜1、荷物一式
[思考]
基本:ゲームから脱出
1:ダンターグから逃げる
2:ウィルと合流

【ダンターグ@RomancingSaGa2】
[装備]:アイスソード
[道具]:確認済みの支給品1〜3(ただし武器は無い)、荷物一式
[状態]:正常
[思考]
基本:ゲームに優勝する
1:ジニーを追い、殺す

【ガラハド@RomancingSaGa 死亡】
【残り65人】
5ゲーム好き名無しさん:2007/07/07(土) 00:29:40 ID:PdrI62Ex0
不覚にもタイトルに入れ忘れましたが、
こ れ は 2 ス レ 目 で す

次スレを立てる時は最後に3と入れて下さい。たのむ…ぜ。
6ゲーム好き名無しさん:2007/07/07(土) 00:30:00 ID:64XF36Lg0
       /ソi 、   あたらしき かみ アポロンが>>1乙しつつ2ゲットだ
      /ノ_ノノヾ!      
      /ソ _.!`ソ   >3 そうかんたんに 2getができるかな?
    ....'/-`‐ '!(_   >4 この イージスのたてで きみらの2getは ふせぐぞ
  /::::ヾノ''ヽ!:::ヽ  >5 わたしには ひるいなき レスりょくが みについた
  {:::::;;:::::丶. 〉::;  >6 2get の きれあじを きみらのからだで あじわうがいい!
   !:::::';m;::::ヾ::!::::l  >7 きたぞ キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!
   ヾ;;;;;;;;;;;;:::'';;:::;i'゛ >8 では そろそろ いくか!
.   l ノ::::::::・!::::::i  >9 な なんだ これは! わたしの 2getが! なにが おこったんだー!
   l i;;::::::・ii:::::::l   >10 く・・そ・・・・ はかったな たいさー
   l '|':'::::::;i;:::::|~  >11 わたしが さんかしゃにいないとは・・ 2getが ・・くず・・・・れる・・
7ゲーム好き名無しさん:2007/07/07(土) 01:33:12 ID:1N4gnLsCO
>>1乙!
新スレ第一号として投下します
8運命 ◆D9k50CqVQM :2007/07/07(土) 01:35:36 ID:1N4gnLsCO
魔龍公ビューネイは洞窟の中で一人佇んでいた。
支給された荷物の中に武器は無かった。
使い魔もいないし、アビスの力を発動することもできない。
だが、それでも構わなかった。


四魔貴族の一人として人間よりも遙かに長い時間を生きてきたビューネイ。
それ故、彼女は人間を見下していた。
所詮人間など虫けらに等しい存在。自身の寿命の数%も生きることができない。
地べたを這いずり回り、自分が少し力を出しただけで簡単に死んでいく、弱く哀れな生き物。


しかしビューネイを死に追いやったのもまた人間だった。
始めに屈したのはおよそ600年程前。魔王となった宿命の子の支配下に置かれた。
元々人間とは思えないほどの巨大な力を持つ者だった。
次に敗れたのは300年程前。聖王となる宿命の子に、アビスゲートを封印された。
そして15年前、再びビューネイは人間の世界へ現れる。
人間達に自分の力を見せつけ、支配する為に。


だが、人間達は強くなっていた。
アビスゲートから送り込んだのが幻影だったとはいえ、国一つ攻めきる事が出来ない。
結果幻影は敗られてアビスゲートは閉じられてしまった。


人間の命は弱く短い。
だからこそ、彼らは自分よりも少ない時間でどんどん強くなる事が出来る。
長い間人間達を相手にしていたビューネイはその事に気付いた。
自分が虫けらと呼んでいた存在が、どんどん強大になっていく。
そしてアビスの世界で、自分の前に人間達が現れた時。
彼女は何となく感じた。
──人間には勝てない。人間に敗れるのが、自分の運命なのではないかと。

そして、その人間達によってビューネイは葬られた。
9運命 ◆D9k50CqVQM :2007/07/07(土) 01:36:25 ID:1N4gnLsCO
今の状況はどうだろう。
人間に殺された自分が、こうして人間同士が殺し合うというゲームに巻き込まれている。
「フフフ…」
自嘲気味の笑いがこぼれる。
とうとう自分が、人間と同じ扱いをされるまでになってしまったのだ。


人間に敗れるのが自分の運命。
きっとこのゲームでも、自分は人間に殺されるのだろう。
ならば何もする必要は無い。
ここで静かに二度目の死を待つ以外は。



魔龍公ビューネイは洞窟の中で一人佇んでいた。
自分を殺す人間を、ただひたすら待ちながら。






【C-3/洞窟内部/朝】
【ビューネイ@RomancingSaGa3】
[状態]:健康
[装備]:無し
[道具]:確認済みの支給品×1〜3(武器は無い)、荷物一式
[思考]
基本:自分を殺す人間が現れるのを待つ
1:最初にここに来た人間に殺される
※名簿は見ていません

10 ◆5SuUaRnrw. :2007/07/07(土) 01:48:41 ID:ZBxgTO3+0
乙!

投下終了かな?
間が無くてスマンけど第二号として投下する。
「ギギ――――ッガ――ッガガ―――――」
平原の真ん中、うち捨てられた鉄くずの双眸に光が宿る。
いや、確かに一見したところは朽ちたガラクタの寄せ集めにしか見えないが、
よく見れば部品の一つ一つは丁寧に磨かれており、きちんと整備が為されている事が分かる。
「パーツ動作確認完了。攻撃性能最悪防御性能最悪移動性能最悪」
「任務確認:原隊駐留地ボロへの帰還」
鉄の塊――――T260Gは各部の可動間接を一通り動かした後、一つ頷き現在の任務を音に出して確認する。
「空間転移を確認しました。再度、帰還方法の検索を行います」
二つの光点がせわしなく明滅し、任務の遂行方法を模索する。
現在位置より原隊駐留地ボロへと帰還する方法を割り出すために
記憶領域から必要と思われる情報を呼び出して次々と計算を行う。 
思考の中で作り出される数多の問に0と1、その二つの指でもって瞬時に答えを出してゆく。





「計算が終了しました。現段階での帰還方法不明。情報収集が必要と判断します」
少なからぬ時間を費やして出した答え、だがT260Gは些かの失望も見せはしない。
任務を遂行するために現在何が必要なのか淡々と計算をこなしてゆく。

「メモリ修復度100% ↓
  主任務:原隊駐留地ボロへの帰還
  補助任務:↓
    A級優先・情報収集↓
    B級優先・自己強化」

自分の任務とそれを遂行するに当たり優先される事項を計算し終えたとき、
備え付けられたセンサーが周囲の異変を感知する。
「接近する熱源を感知、情報収集を行います。
 エネルギー放射ga――――――!!!!!!!!!」

高速で接近してくる物体を感知する。同時にT260Gも計算を開始する。

到達時刻―――――約0.2秒後
危険度――――――極めて危険
とるべき行動―――回避
成功確率―――――0.02%

――――――――――――――――グシャ

高速で接近してくる物体はあまりにもあっけなく、回避行動をとろうとしたT260Gのボディに命中する。
その衝撃で左腕部は引き千切られ、T260Gは地面へと崩れ落ちる。
双眸に帯びる光も次第に色褪せていった。
「…タ……イム……ローズ………マ………リー……………」



しりもちをついていたルビィは立ち上がり、服の裾についた土をはたきおとす。
「び、びっくりした〜〜、いきなりこっちに向かってくるから思わず撃っちゃったけど……別にいいわよね?」
もはや残骸としか言い様のなくなった鉄の塊を遠目に見て、ばつの悪そうな顔をして自問する。

はじまりは見通しのきく平原の真ん中に捨てられていた鉄の塊にザックが引っかかっているのを見つけた事だった。
さすがのルビィも怪しんだが、持ち主らしい人物も付近に見当たらなかったので
まだ中身があるならもらっていこうと思い近づいたのだが、
まさか鉄の塊の方からルビィに向かってくるとは考えてもいなかった。
きっとあの鉄の塊はザックを餌に人を引き寄せる罠だったのだ。
支給品として入っていた銃が無ければ危ないところだったかもしれない、ここまで威力があるとは予想外だったが。
そういえば勝手に動く訳の分からない鉄くずは七大驚異でも何度か見たことがあった。
おそらくはあの鉄の塊もそういった大昔のものなのだろう。

しばらく待ってみても動きだす気配の無い鉄の塊に安心して、
ルビィは地面に投げ出されたザックへと近づいてゆく。
「それにしても凄い威力よね、取り扱いには気をつけなきゃ」
チラ、と先ほど撃った鉄の塊を見てルビィは顔を顰める。
人でいえば左腕にあたる部分が根元から千切れており、命中したのであろう左胸元を中心に見るも無残な有様だ。
それは明らかに生物では無いが、人を模したような形状と辺りに散乱した部品とがどことなく人の死体を思わせる。
ルビィはすぐに目を逸らして、そもそもの目当てであったザックへと目をむける。
落ちた際の衝撃で口が開いたのだろう、大剣のものらしい柄がザックから僅かに飛び出ている。
「いっけない! 壊れたりしてなきゃいいけど」
慌てて駆け寄りザックを拾うと、壊れていないか確かめるべく中から柄を引っ張り出す。
出てきたのは向こう側が見えるほどに透けている大剣で、
いかにも脆そうな刀身ではあったがルビィの見た限りでは異状は無かった。
また微かに冷気を放ち淡く発光するその姿は、見た目にも美しいものであった。
壊れていない事に胸を撫で下ろし、頬を当てて心地よい冷たさにしばし浸る。
「ひんやりしてて気持ちいい〜、
 ってこんな事してる場合じゃなかったわ。持ち主が戻ってくる前に逃げとかなきゃ」
ルビィは刀身から顔を引き剥がして剣を袋にしまい周囲に誰もいないことを確かめる。
「それじゃこれ、誰のか知らないけどありがたくもらってくわね」
ルビィは誰にとも無く小声でそう宣言すると、もと来た方向へと駆けていった。
「ま、なんとかなるわよ」

「ギギ――――ッガ――ッガガ―――――」

平原の真ん中、うち捨てられた鉄くずの双眸に再び光が宿る。
明滅を繰り返す二つの光点は、いつ消えてもおかしくない程に弱弱しいものだが、確かに光を放っている。

「認――――!"#$%―7074−8―――'()=~*`―――2−109――&%$%$##
 タイム探―――$%&$%&検隊所属
 直――――属指揮官タ<>?_}*――――――イム隊`{}*!"――長
 総指―――――&'($#揮官ローズ――――`*+>?マリー様
 こ――"#"!"!"れ―――ヨリ、原隊駐留地ボロへ――――$%$#"帰還しマす。」



【E-7/平原 朝】
【T260G@サガフロ】
[状態]:左腕にあたる部分が損失、左胸元部分に重大な損傷あり、その他左胸元部分を中心に軽度の損傷
    メモリに重大な異状あり、(ボディタイプ1)
[装備]:
[道具]:千切れた左腕部分、その他小さな部品
[思考]
基本:原隊駐留地ボロへの帰還……?

【ルビィ@アンサガ】
[状態]:健康
[装備]:ベヒーモス@サガフロ 弾数6/7
[道具]:アイスソード、確認済み支給品×0〜4、荷物一式×2
[思考]
基本:っま、なんとかなるわよ
15ゲーム好き名無しさん:2007/07/07(土) 01:56:33 ID:ZBxgTO3+0
投下終了。
色々と突っ込みお願いします。
16 ◆aceBOBIQ26 :2007/07/07(土) 04:57:28 ID:fSJ+HAYgO
零姫とビューネイ予約
17ゲーム好き名無しさん:2007/07/07(土) 04:59:10 ID:/XXKm+sWO
やべぇフラグ撒くの巧すぎワロタ
18 ◆5SuUaRnrw. :2007/07/07(土) 06:11:03 ID:ZBxgTO3+0
それとクーン、ヴェント、ジェラール予約、たしかフリー枠まだ余ってたよね
19ゲーム好き名無しさん:2007/07/07(土) 08:57:49 ID:nyU6UAaw0
クジンシー、終帝女予約ー
20 ◆qD1Ms1Dqss :2007/07/07(土) 09:16:14 ID:5NLSralM0
スレ立て乙です、流れ早っ!
>前スレ978,989
参加時期は2人とも冒険が終わって暫く経った辺りを考えているので、
アルマニの小説で触れられていた「ゴージュの結婚式」でお互い見かけた位を考えてます。
本当は意識面識ゼロで書こうと思っていたのですが、(その方が自然なので…)
書いていた時にそこの描写が物凄く長くなってしまったのでこういう形に。
修正した方がいいようなら頑張ってみます。
21ゲーム好き名無しさん:2007/07/07(土) 09:24:06 ID:iQfAtBmt0
>>18
すみませんがフリー枠はもう一人分しか残っていません。
22ゲーム好き名無しさん:2007/07/07(土) 10:10:49 ID:bnL2MPyu0
>>19
クジンシーも終帝女も入ってるよ
23ゲーム好き名無しさん:2007/07/07(土) 10:36:52 ID:nyU6UAaw0
>>22
マジだ……了解。
とりあえず、投下を待ってどうするか考えます。
24ゲーム好き名無しさん:2007/07/07(土) 10:48:18 ID:785JOmF60
予約のまとめやったほうがよくね?

ブルーといいT260Gといい、サガフロ勢は書き辛いからか
1話で退場するのが多いな
25ゲーム好き名無しさん:2007/07/07(土) 10:53:13 ID:bnL2MPyu0
>>24
志村-!殺さないで-!生きてるからー!!
26ゲーム好き名無しさん:2007/07/07(土) 10:59:31 ID:PdrI62Ex0
ブルーもT260Gも退場してない退場してないw
取り敢えず予約まとめ(再)。

【魔界塔士サガ】
アシュラ/総長/○人間男/○フェイ(人間女)/ミレイユ/●エスパーマン
【サガ2秘宝伝説】
△エスパーボーイ/先生/父親/△女神/△メカ
【サガ3時空の覇者】
デューン/ポルナレフ/ミルフィー/△シリュー
【ロマンシングサガ1(ミンストレルソング)】
○アルベルト/△ガラハド/○吟遊詩人/○グレイ/○クローディア/○ゲラ=ハ/○シフ/
△ジャミル/○ナイトハルト/○ホーク
【ロマンシングサガ2】
○ヴィクトール/△クジンシー/○ニコライ(最終皇帝男)/△最終皇帝女/
ジェラール/ダンターグ/○ノエル/○ロックブーケ
【ロマンシングサガ3】
○エレン/カタリナ/○サラ/○詩人/トーマス/△ゆきだるま/△ユリアン/
○レオニード/△ハーマン(ブラック)/○フォルネウス/○ビューネイ
【サガフロンティア1】
△アセルス/●白薔薇/○T260G/○ブルー/△ルージュ/○レッド/△ゲン/○メイレン/△零姫
【サガフロンティア2】
ウィル/○ギュスターヴ13世/△コーデリア/△サルゴン/△ジニー/ナルセス/ヨハン
【アンリミテッドサガ】
○アーミック/オーベルベント/○キャッシュ/クン=ミン/△ジュディ/
△ヌアージ/○ヒロユキ/○ルビィ/△レオン

>>18は今のところ無効予約ということで入れてない。
ヴェントが出ないならフリー枠は残り1人。
27ゲーム好き名無しさん:2007/07/07(土) 11:13:27 ID:PdrI62Ex0
しまった先生に△入れるの忘れてた。
未予約は
アシュラ/総長/ミレイユ/父親/デューン/ポルナレフ/ミルフィー/ジェラール/ダンターグ/
カタリナ/トーマス/ウィル/ナルセス/ヨハン/オーベルベンド/クン=ミン
以上。
SaGa3が深刻だな…予約来ないようならネタ考えとこう。

>>前スレ98@拡声器さん
仮まとめ乙です。他のロワも忙しいだろうしあんまりいつまでも世話にはなれないな…
正式まとめはwikiがいいのかね。

>>8-9
ビューネイカコイイ…このスタンスはロワでは珍しいな。
最初に訪れるのが誰かで運命が変わってきそうだ…と思ったら零姫が来るのかな?
どういう方向に転んでも面白くなりそうだね。

>>11-14
よくロワでは(拡声器は別格としても)デザートイーグルが死亡フラグアイテムだとか言われるが、
間違いない。ここではアイスソードが紛れもない死亡フラグアイテムだwww
最後まで読んでタイトルの意味に気付いた瞬間吹いた。
T260Gの台詞をらしく書けるのは凄いなあ。難しいキャラなのに。

>>20
ED後想定だったか、それはすまん。
説明はあった方がいいかなとは思うけど、矛盾って程でもないし必須ではないか。
気が向いたらでいいんでない?
28ゲーム好き名無しさん:2007/07/07(土) 11:32:36 ID:eG9ahMmn0
でもブルーもT260Gも助かる見込みないぞw
29 ◆5SuUaRnrw. :2007/07/07(土) 12:12:43 ID:ZBxgTO3+0
>>21
あら、そうだったかスマソ
んじゃ改めてダンターグ、トーマス、ヴェント予約

>>28
自分で書いといてなんだけどメカはある意味では回復が制限されてないみたいなもんだから
書き手次第でどうとでもなると思う。
回復に制限はあるがヒューマンについても然り。
30 ◆W7beAh0rsw :2007/07/07(土) 12:29:55 ID:bnL2MPyu0
メカシリューゆきだるま投下します
31ESCAPE FROM THE ISLAND ◆W7beAh0rsw :2007/07/07(土) 12:30:47 ID:bnL2MPyu0
ひさしぶりなのだ!僕はゆきだるまなのだ!
聖王様の槍を取りに行くのについていった後少しだけ僕も冒険させてもらってたのだ。
……いろいろあって僕は溶けてしまったけれど、冒険の日々は楽しかったのだ。
後悔なんてなかった、だから僕はああしたのだ。

でも、僕はここに居るのだ。
あの神って言う人がいなくなった人をも呼び戻す力があるかどうかは分からないのだ。
でも、僕はここに居るのだ。
殺し合いだなんて嫌な場所なのだ、でもチャンスかもしれないのだ。
会いたいのだ。もう一度、冒険をしたみんなと会いたいのだ。

だから、僕は歩くことにしたのだ。
もう一度受けたこの大切な命に、感謝をしながら……。



あれ?そういえば永久氷晶が……無い、無いのだ!



「誰か助けてなのだああああああああ!!」
このゲーム開始早々、彼……が海岸で聞いたのは一つの咆哮。
それを聞くや否や手に支給品の剣を持ち。
背負った加速装置で二回ほど加速し、現場に駆けつけた。

「溶ける、溶けてしまうのだあ!」
思ったより早くたどり着いた対岸で見た物は、溶けかけの雪だるまだった。
そして、その雪だるまはしゃべっていた。
口があるようには思えなかったが確かに目の前の雪だるまから声が聞こえる。
つまり咆哮の正体は目の前の雪だるまである。
「お、おい。落ち着いてくれよ。どうしたらいいんだ?」
とりあえず目の前の雪だるまを落ち着かせるために肩(?)をつかむ。
雪だるまは、彼の機械質な手にやっと気が付いたのか、彼に目を向ける。
「永久、永久氷晶が無いと。僕は溶けてしまうのだ!」
その言葉を聞き、もう一度自分のデイパックを漁るが謎の部品のような物しか入っていない。
「……ごめん、それっぽいのは持ってないや。
 しかも最悪なことにここは……離島っぽいんだよなぁ」
32ESCAPE FROM THE ISLAND ◆W7beAh0rsw :2007/07/07(土) 12:31:30 ID:bnL2MPyu0

そう、彼らが今正にいる場所は地図の大半を占める大陸ではなく、その近くの小島である。
人が居る可能性は限りなく低い。このまま居ればゆきだるまは溶けてしまうだろう。
しかし、そこで彼は考える。己の体と、この支給品でできることを。
目の前の雪だるまを救う方法を。

「一か罰かに賭けようと思う、この加速装置で限界まで走る速度を上げて向こうに見えるメインの大陸に行く。
 海岸に誰かが居ればラッキー、そこで出会った人が永久氷晶を持っていたら更にラッキー。
 ……はにわが七支刀を落とすより難しい確立の賭けだ、しかもあっちの海岸に渡るのも成功するかどうか分からねえし、速度の衝撃に君が耐えられる自信も無え。
 それでも、やるか?」
返って来たのは、一つの強い決意を込めた頷き。
思わず顔がニヤけてくる。アイツの父親探しの旅に付き合ってた時以来のドキドキ感が今ここにある。
ここは殺し合いの場だって言うのに、この胸の高鳴りはなんだろう。

とにかく、今は彼を抱え。加速装置のスイッチを何度も押す。
自分の体が羽根のように軽くなっていくのが分かってから、もう一度雪だるまをお姫様のように抱きかかえて小さく呟いた。
「さあ、無限の彼方へ! いざ行かん!」
一回で地面を蹴り、驚異的な速度を生み出す。その速度で海面を跳ねるように進んでいく。
今の自分は、速度の限界に挑戦しているのかも知れない。
何か、誰かが追い求めている。真髄のような物を感じながら自分は海を蹴っている。

そこで、やっと気が付いた。
「さてと……どうやって止まるかな」
とても、重要なことに。
33ESCAPE FROM THE ISLAND ◆W7beAh0rsw :2007/07/07(土) 12:32:17 ID:bnL2MPyu0



「……殺しあえ、か」
その手に手裏剣を握っている彼女はポツリと呟く。
手にあるこの武器は強力なものだ。聖剣をはるかにしのぐ威力を持っている。
人を殺す事は容易にできるだろう。
「でも、そんなことできる訳ないよね」
自分たちの世界を救う為様々な次元を旅した。
何が正しいか、何が悪いかは分かっているつもりだ。
だから、彼女は選んだ。

「ふざけた神よね、人間達を殺し合わせて楽しもうなんてさ。
 私がそのゲームのマスターの立場から引き摺り下ろしてやる」
決意を固めたときに、不思議な音が聞こえる。
激しい水柱が海の向こうから立ち上がっているのだ。
よくよく見ると……一機の機械が凄い速度で爆走しながらこちらへ向かっている。
「そこの人おおおおお!! 危ねええエエエ!! っていうか止めてええええええ!」
気が付けばもう目と鼻の先まできている。
このままボーッと立っていれば強烈なタックルを食らってしまうことになるだろう。
かといって横に逃げても彼が止まる事ができない。
彼も止める、自分の身の安全も確保する。そして彼女が選んだ道は。
「獣人じゃないけど……止むを得ないよね!」
彼女がしゃがみ込んでから、辺りの景色がすごくスローに見えた。
止まらない機械の足に目掛けて地面を蹴り、低い姿勢で滑り込むように脛を蹴る。

美しすぎるドロップキックだった。

体が宙に浮いた機械はゆきだるまを守るように咄嗟に身体を捻り、背中を地面に擦りつけて、数十メートル先で止まった。
当の彼女はドロップキックの際の予想以上の衝撃に足を痛めている。
34ESCAPE FROM THE ISLAND ◆W7beAh0rsw :2007/07/07(土) 12:32:58 ID:bnL2MPyu0
機械がゆっくりと起き上がり、彼女へと向かってくる。
「あっぶねえなあ! 死んだらどうしてくれんだよ!」
「何よ! いきなり突っ込んできたのは貴方でしょう!?」
彼女も起き上がるや否や、怒鳴りつけてきた機械に向かって怒鳴り返す。
険悪な空気が漂う中、機械は一つの大事なことを思い出した。
「っと、そうだ。アンタ氷の塊みたいなの持ってないか?!
 早くしないとこいつが溶けちまうんだよ!」
彼女の前に差し出されたのは、溶けかけの雪だるま。
首輪がしっかりついているところを見ると参加者なのだろうか。
「氷の塊かぁ、確かさっき見たときに……あったあった、これのこと?」
彼女が差し出した美しい氷塊を見るや否や機械はそれを毟り取り、雪だるまの体内へ置く。
すると、先程まで溶けそうだった体が見る見るうちに球体が二つ乗ったような身体に海苔のような眉毛と目がついた奇妙な生物が息を吹き返した。

「ああ、死ぬかと思ったのだ! 二人ともありがとうなのだ……ってひどい怪我なのだ! 僕が治してあげるのだ!」
雪だるまは機械の腕から抜け出し、呪文のような物をとなえる。
すると女性と機械の上から水が滴って来た。その水を浴びた後、何故だか心地が良くなってきて痛みが僅かに和らいで来た気がしたのだ。
「おかしいのだ……いつもならコレぐらい直ぐ治るのだ……」
ヘコんでいるゆきだるまに女性と機械が手を置く。
「まあ、良かったじゃない。あなたが助かってさ」
「おう、無茶やった甲斐はあったぜ」
二人は笑っていた、自分のためにここまでボロボロになっているのにどうして笑っていられるんだろう。

「二人とも……本当にありがとうなのだ。僕はゆきだるま、宜しくなのだ」
「俺はコンボイ、見た通り機械だ」
「私はシリュー、一応今は人間だけどそれより……」

三人が自己紹介をした後でシリューが一呼吸を置く。

「いろいろゴタゴタしてるから情報交換しない?」

雪だるまと機械と一人の女性が海岸に座り込み、互いのことを語り始める。

雪だるまは忘れていた、自分の支給品をカバンごとさっきの島に忘れてきてしまったことを。
機械は思っていた、自分のカバンの奇妙な部品のことについて。
女性は考えた、この面子ならひょっとしたらゲームのマスターを引き摺り下ろせるかもしれないと。
35ESCAPE FROM THE ISLAND ◆W7beAh0rsw :2007/07/07(土) 12:34:12 ID:bnL2MPyu0

【F-5 海岸/朝/一日目】

【シリュー@サ・ガ3 完結編 時空の覇者】
[状態]:人間状態、脚部に軽いダメージ(生命の水で軽くなりました)
[装備]:手裏剣(残り12枚)@サ・ガ3 完結編 時空の覇者
[道具]:支給品一式、白いバラの花束
[思考]
基本:神をGMの立場から引き摺り下ろす。
1:とりあえず彼らと話し合う
2:デューン達に会いたい

【コンボイ(メカ)@サ・ガ2 秘宝伝説】
[状態]:結構な疲労、脚部、背部にダメージ(生命の水でわずかに軽くなりました)
[装備]:加速装置(残り0)@サ・ガ2 秘宝伝説、スプラッシャー@ロマンシング サ・ガ2
[道具]:支給品一式、時空ワープ@サ・ガ3 完結編 時空の覇者
[思考]
基本:ゲームの破壊のために、エスパーマンと合流する。
1:あーもう疲れた、ズキズキ痛いし二度とやんねえ
2:とりあえず話し合う
3:ところでこの部品……何?
[備考]
※加速装置の数は休息により増えると思われます。

【ゆきだるま@ロマンシング サ・ガ3】
[状態]:健康、
[装備]:永久氷晶@ロマンシング サ・ガ3
[道具]:なし
[思考]
基本:僕が蘇った理由を考えるのだ!
1:助けてもらったお礼に(シリューとコンボイを)お助けするのだ!
2:冒険をした仲間に会いたいのだ!
3:話し合い、なのだ!
4:そういえばなんだか身が軽い気がするのだ……?
[備考]
※「さよならなのだ」の直後からの参戦です
※ゆきだるまのデイパック(未確認支給品1〜3含む)はG-4の小島に放置されています。
※回復術法の制限に気がつきました
※冒険をしていた四人については後続の書き手にお任せします。
36 ◆W7beAh0rsw :2007/07/07(土) 12:35:21 ID:bnL2MPyu0
投下完了、爆走がやりたかっただけ。反省はあいかわらずしていない。

カタリナ、デューンを予約。
37ゲーム好き名無しさん:2007/07/07(土) 13:48:58 ID:0MbkWVLg0
>>36
乙。とりあえず、何もすることなく、ゆきだるま退場! とかならなくてよかったと一安心。
コンボイがかっこいいな。機械、雪達磨、人間。凄いパーティだな……。
ほのぼのチームになりそうな彼らに期待。

書き終わった後、すぐぐ予約って、凄いですね。その速筆を見習たい。
なんにしても、頑張ってくださいです。
38 ◆kGf..YZoZg :2007/07/07(土) 13:57:13 ID:PdrI62Ex0
>>31-35
なんて愉快なパーティなんだ。
ゆきだるま、運が良かったな。コンボイもw
コンボイはGBサガらしいというか、T260Gとは対照的な人間臭いメカでいい味出してる。
そしてシリューはツッコミ役の予感。

さて、こっちもジニー先生ヌアージ投下。
39美少女と野獣たち?  ◆kGf..YZoZg :2007/07/07(土) 13:57:51 ID:PdrI62Ex0
「どうしよう……」
大木に寄り掛かり、ジニー・ナイツは溜息をつく。
彼女は途方に暮れていた。いきなり見知らぬ土地に連れてこられて、殺し合えと言われたのだから無理もない。
戦いの経験はあると言っても、彼女はまだ十五歳の少女なのだ。
しかも今回戦えと言われた相手はモンスターでも悪人でもない。いや、悪人は混じっているかも知れないが。
皆、ジニーと同じように突然連れてこられた被害者なのだ。殺せる筈がない。
それに、もし悪人が相手だったとしても、立ち向かうには分が悪かった。
支給されたザックの中を覗いてみたものの、武器になりそうなものは皆無。
クヴェルはおろかツールも見当たらず、術も満足に使えない。
この森の中にいれば取り敢えず樹術は使えるが、いつまでもここにいる訳にもいかないだろう。

「ママ……おじいちゃん……」
心細くなったジニーは、小さな声で家族を呼んだ。
「プルミエール……グスタフ、ロベルト……ミーティア……」
頼もしい仲間達も、今はここにはいない。この森の中で、ジニーはたった独りだ。
泣き出したくなったが、それは我慢した。
こんな時こそ心を強く持たなくてはいけない。タイクーン・ウィルの孫としての誇りが、彼女にはある。
しかし、こんな状況で、どうすればいいのだろう?

彼女が何度目かの溜息をついた、その時。
がさり、と落ち葉を踏む音がした。
誰かいる。ジニーは身を硬くする。しかも、音は次第にこちらに近付いている。
シルクハットの男が言っていたことを、改めて思い出す。
殺し合え。生き残れるのはただ一人。それが、彼の仕掛けた『ゲーム』のルール。
もし、近付いてくる誰かが、そのゲームに乗り気だったとしたら。
40美少女と野獣たち?  ◆kGf..YZoZg :2007/07/07(土) 13:58:26 ID:PdrI62Ex0
耳を澄ます。足音は小さい。それほど体重はないだろう。
女性や子供だったら、殺し合う気はない可能性が高いだろうか。いや、そうとも限らない。
しかし少なくとも、力で対抗できる相手なら大の男よりも危険は少ないだろう。
相手が武器を持っているとなると、話はまた違ってくるが。
ジニーは迷う。接触すべきか、身を隠しているべきか。
身の安全を確保したければ、隠れてやり過ごす方がいい。ここは森の中、隠れる場所は豊富だ。
しかし、この視界の悪い中では、隠れたままでは相手の姿を見ることもできない。
相手がもし知り合いや協力できそうな人物でも、出会えないまま別れてしまうことになる。
迷った末に――彼女は、心を決めた。
不安もあったが、仲間が欲しいという思いがそれに勝っていた。
もし相手に殺意があったなら、森の視界の悪さを利用して逃げ切ればいい。
「誰か、いるの……?」
上ずる声で、足音の方向に呼び掛けた。

近付いてきていた足音が、止まる。
ジニーは息を呑み、じっと動かず相手の反応を待つ。当然、いつでも逃げ出せる体勢だ。
「そこに、誰かいるのかね?」
返事があった。予想に反して、大人の男の声だ。
しかし、その声から殺気は感じない。安堵し、ジニーは声の方向へ駆け出す。
相手もジニーの方へと歩みを再開したようだ。程なくして、木々の間に人影が見える。
早朝とはいえ、光のあまり届かない森の中は薄暗い。もう少し近付かないとはっきりとは見えない。
しかしシルエットから相手が武器を持っていない、小柄な男だということは判った。
この人は安全だ。そう判断し、ジニーは足を速める。
やがて二人は充分な距離に近付き、ジニーは初めて、その男の顔を見た。
――が。

「きゃあああああ!?」

悲鳴を上げ、慌てて踵を返すとジニーは逆方向へ駆け出した。
男の姿は、のっぺりとした顔の真ん中に大きな目が一つ。
どう見てもモンスターです。本当にありがとうございました。
41美少女と野獣たち?  ◆kGf..YZoZg :2007/07/07(土) 13:59:40 ID:PdrI62Ex0
「どうした、待ちなさい! 君!」
声が後ろから追い掛けてくるが、振り向きもせず、脇目もふらずにジニーは走った。
言葉を話すモンスターは彼女にとって珍しい存在だったが、モンスターには違いない。
安心して近付いた分、驚きも大きかった。半ばパニック状態で、ひたすら逃げる。
と――前方に人影が見えた。大柄な影。今度は人間の男のようだ。
「おお、今の悲鳴は君か!」
どうやらジニーの悲鳴を聞きつけて来たらしい。この人は信頼できるだろうか、とジニーは立ち止まる。
正真正銘の人間、三十歳前後の男だ。
「かわいいお嬢ちゃん、私が君を護ってあげよう」
両手を広げて、男が言った。まるで「今すぐこの胸に飛び込んでおいで」とでも言いたげなポーズ。
よく見ると、指をわきわきと動かしている。
ジニーは子供のつもりはない。しかし、世間では十五歳の少女は子供扱いされるのは知っている。
その中でも自分はどちらかと言うと幼く見られがちだというのも、不本意ながら知っている。
成人男性がそんな少女に恋愛的な、まして性的な目を向けるのは普通でないことも知っている。
そして、この男の反応――抱きしめようとするかのようなポーズ、いやらしい手つき。
しかも初対面のジニーに、いきなり守ってあげようなどと言う。
可愛いと言われて悪い気分はしないものだが、こういう場合は別だ。明らかに胡散臭い。
ジニーは思わず固まり、瞬時に判断する。
変態だ。

「いやああああああ!」

ジニー・ナイツは、本日二度目の悲鳴を上げた。
42美少女と野獣たち?  ◆kGf..YZoZg :2007/07/07(土) 14:00:34 ID:PdrI62Ex0
「どうした、何があった!……ム、襲われているのか?」
「む、出たなモンスターめ!」
モンスターがとうとう追い着いてきた。男の姿を目にすると、一つ目を険しくして身構える。
男はモンスターの姿を認めると、ザックから槍を取り出した。
「年端もいかない少女を襲うとは、大人の風上にも置けん奴め!」
「お前がこのお嬢ちゃんを追っていたんだな。成敗してやろう!」
横で座り込んでいるジニーを余所に、男とモンスターは戦闘を開始する。
男の槍捌きは見事なものだが、モンスターも負けてはいない。
「どうやら教育し直さねばならんようだな! ファイア!」
「あちっ……やるなモンスターめ。よし、俺の必殺技・独妙点穴を受けてみるがいい……」
ジニーは呆気に取られて、二人の対決を眺めていた。――何か変だ。
どちらも相手を悪人だと思っているような節がある、というかジニーを襲った犯人と思っているような気がする。
いや、確かに、ジニー自身どちらも自分を襲おうとしている悪者だと思い込んでいた訳だが。
「……あの〜」
何か申し訳ない気分になって、遠慮がちに声を掛けてみる。
「ぐっ……今の一撃は効いたぞ。これだけの力がありながら道を誤ってしまったとは……」
「まだ倒れんとは、見掛けによらず高位のモンスターだな! 面白い、ますます相手にとって不足はない」
白熱している二人には聞こえてもいないようだ。互いの言葉でさえ聞いているのか怪しいものである。
「ねえ、聞いてってば」
「私をここまで近付かせたのが間違いだったな。悪いが吸収させてもらうぞ!」
「何っ、溶ける!? なんと凶悪な技を!」
見た目にかなりえぐい技まで繰り出し始めた。正直ちょっと引く。
そして相変わらず、ジニーの呼び掛けには二人とも全く気付いていない。
「…………」
「お前は若い、まだ更正の余地があるはずだ。しかしまだ向かってくるなら容赦はせんぞ!」
「運び屋の意地というものを見せてやろうじゃないか!」
ジニーは困り果てる。どうにか止めたいが、戦闘に無理矢理割り込もうものなら怪我をしかねない。
この二人を誤解から戦闘に突入させてしまったのは自分の責任だ。
取り返しのつかないことになる前に事態を収拾しないといけないとは思う。思う、が。
――だんだん、あまりに話を聞かない二人に対して腹が立ってきた。

「……ちょっと! 聞いてって言ってるでしょー!!」

怒りに任せて目一杯怒鳴ると、やっと二人の視線がジニーに向けられた。
男は呆気に取られた顔だ。――一つ目の方も、多分、そういう表情なのだろう。
43美少女と野獣たち?  ◆kGf..YZoZg :2007/07/07(土) 14:01:18 ID:PdrI62Ex0
「……いや、それは本当に失礼した。私はてっきり……その、妙な解釈を」
「まあ誤解は解けたんだ、お互い良かったとしよう。こっちこそ、偏見を持ってしまって悪かった」
何のわだかまりもなく和解した二人を前に、ジニーはやっと安堵の息をついた。
三人は森の中に、互いに支給されたザックを中央に置き、輪になって座っている。
誤解が解ければ話は早かった。二人は意外に物分かりが良く、たちまち和解成立である。
騒動の種となったジニーのことも笑って許してくれた。彼女としては、却って申し訳なくなってしまう。
「しかし差し出がましいことを言うようだが、あの手つきはいかがなものかと」
「いや、あれは癖でな。博愛主義というのは誤解されやすいものだと、わかってはいるんだが」
誤解されるのは絶対博愛主義のせいじゃない。と言いたいが、黙っておく。

「怖がらせてしまってすまんな。独りで心細かったろう」
一つ目のモンスターが、優しい目をしてジニーに言う。よく見れば結構愛嬌のある顔だ。
「うん……私こそ、ごめんなさい」
話も聞かずに逃げ出して傷付けちゃったかな、と反省して素直に謝る。
優しくて説得力のある、先生のような人だ――と思ったら、彼は本当に教師をしていたらしい。
彼の住んでいた世界では人間もモンスターも分け隔てなく共存していて、怖がられるとは思っていなかったそうだ。
人間を襲うモンスターもいるが、人間を襲う人間もいるのと同じようなもの、だとか。

「これからは大丈夫だ。我々がお嬢ちゃんを護るからな」
濃い顔で爽やかに笑う人間の男。名前はヌアージというらしい。運び屋をしていたそうだ。
「お嬢ちゃんって言うの、やめて。私だってもう一人前のディガーなんだから」
「はは、これは失礼、レディ。しかしその若さで古代の遺物探索が生業とは、七大驚異を見せてあげたいものだ」
「……レディもやめて」
口調も仕草も、いちいち大袈裟な男である。しかし、悪い人間ではないのはよくわかった。
運び屋としての仕事では荷物を、危険が迫れば弱者を誇りを持って護る。そういう男であるらしい。
その一本筋の通った姿勢には好感を持てたし、共感もできた。
――広げた両手をわきわきと動かす癖は相変わらずで、こればかりは好きになれそうになかったが。
44美少女と野獣たち?  ◆kGf..YZoZg :2007/07/07(土) 14:03:40 ID:PdrI62Ex0
「とにかく、怪我の功名ということだな。お陰で信頼できる仲間に巡り会えた」
言い方の大仰さはともかく、ヌアージの言う通りだった。
図らずも誤解で戦ったのを切っ掛けに、二人は互いが見知らぬ少女のために命懸けで戦える者だと知ったのだ。
先生は治癒の術も使えるようで、自分の傷もヌアージの火傷や溶かされた所もしっかり治していた。
ただ、いつもに比べて効果は落ちているらしく、二人とも身体のあちこちに軽い痛みは残っているらしいが。
強さが互角だったためか、どちらも重傷を負っていなかったのは幸いだった。
「ウム……殺し合いに乗る訳にはいかんが、身を守る力は必要だからな」
「あんな奴、やっつけちゃおう。みんなで協力すれば勝てるよ」
神と呼ばれていたシルクハットの男。正体がどんな怪物かは知らないが、ここには相当の人数が集められている。
その全員、というのは無理だとしても半数ほどで団結すれば、あの男を倒すのも夢ではない気がする。
「しかし問題は首輪だな。こいつがある限り、我々の命は奴に握られている訳だ」
首輪に手を触れ、ヌアージが苦い顔をする。そう、神に歯向かうのに目下一番の障害となるのがこれだ。
首を飛ばされた男の姿が脳裏を過ぎり、ジニーは身震いする。
「あの音からすると機械式のようだが……構造を解析するにしても、首につけたままでは難しいな」
先生が短い首を捻る。確かに、首輪を外そうとすると爆発すると神は言っていた。
機械式や解析といった言葉の意味はジニーにはわからないが、下手なことはできないということだろう。
「となると、まずはサンプルを手に入れんとな」
ヌアージの言葉に、思わず嫌な想像をしてしまう。首輪を入手するというのは、死体から外すということだ。
もう殺し合いが始まっていて誰かが殺されていると考えるのも嫌だし、死体の首を切るのも考えたくない。
しかし、多くの人数が生き残るためには誰かの犠牲が必要なのだ。
ここを脱出できたとしても、生き残った者達の生は、その犠牲の上に成り立つものなのだ。
複雑な思いを隠せないジニーの様子に気付いたか、先生は気遣うように丸い手をジニーの頭に置いた。
「仮に運良くサンプルが手に入ったとしても、私の知識でどうにかなるかどうか……」
「俺も機械は専門外だからな。こんな複雑そうな代物、ロングシャンクのネビルソンでもないとわかるまい」
どうやら二人とも、首輪の仕組みを解き明かすことにはあまり自信はないらしい。
「じゃあ、わかる人を探そうよ。味方になってくれそうな人をいっぱい集めたら、誰かわかるかも!」
「そうだな、お嬢ちゃ……ジニーの言う通りだ」
律儀に言い直すヌアージ。ちょっとだけ見直した。
「先程名簿を見たんだが、俺の知り合いも何人か巻き込まれている。
職人はいないが、腕利きの冒険者や魔法使いがいる。合流できれば力になってくれるだろう」
「私の教え子もいるようだ。それから教え子の父上も……ウム、彼ならもしかすると」
二人の会話に、今度はジニーが首を傾げる。
彼らの間では当たり前のように会話が通じているが、ジニーには何のことか見当も付かない。
「……名簿って、何のこと?」
二人が目を丸くしてジニーを見た。それから、顔を見合わせる。
「……そうか。見ていなかったのか」
「いや、動揺していたのだから無理もないだろう」
先生がフォローしてくれるが、何だか悔しい。
ヌアージがザックの中から紙を取り出した。もしかして、と思ってジニーも自分のザックを探る。
あった。数多くの人名が書き連ねられた紙。
全員に配られていたようだが、動揺したジニーは武器とクヴェル、ツールの有無しか確認していなかったのだ。
もっと早く気付けば良かったと思いつつ、名簿に目を通す。
45美少女と野獣たち?  ◆kGf..YZoZg :2007/07/07(土) 14:04:25 ID:PdrI62Ex0
「あ……」
驚きに思わず声が上がった。
「どうした。……知り合いが、いたか?」
気遣わしげに問うヌアージに、言葉がすぐに出てこず何度も頷いてみせる。
喜んでいいのか、悲しんでいいのかよくわからない。
「……おじいちゃん。私のおじいちゃんがいる」
大好きな祖父、ウィリアム・ナイツ。名簿には彼の名前が記されていた。
祖父が一緒にいてくれるなら、どんな敵が相手でも大丈夫な気になってくる。
しかし彼がこの地に連れられてきているということは、彼もまた危険に晒されているということなのだ。
こんな狂気の沙汰に巻き込まれていないのだったら、その方がどれだけ嬉しかったことか。
「そうか……では、まずは彼を探そうか」
ジニーを安心させようとしてくれているのか、先生が落ち着いた声で言った。ヌアージも同意する。
「そうだな。ご老人を独りにしておく訳にもいかん」
「おじいちゃんは強いのよ。そんな心配するようなお年寄りじゃないもん」
二人が力を貸してくれると思うと心強くなり、ジニーにも多少軽口を叩く余裕が戻る。
「だったら、我々としても頼もしいじゃあないか。よし、そうと決まれば早速出発だ……おっと」
立ち上がり、ザックを肩に担ごうとしたヌアージが、ふと何か思い出したようにザックを戻す。
「武器は持っているか? 俺にはひとまず槍があるが」
「私には必要ない。譲れるような武器も持っていないがな」
先生が言って、ザックから道具を取り出す。大き目の木の実と、折り畳みテントのような物が一つずつ。
木の実はツール代わりになるかと一瞬期待したが、見た感じ、アニマを引き出せそうには思えない。
しかし、確かに術が使える先生なら武器は不要だろうが、必要ないというか持てないのではないだろうか。
丸っこい手を見ているとそう思わざるを得ない。ザックを開けて小物を取り出せるのが寧ろ驚きだ。
「私も持ってない……クヴェルかツールがあれば術が使えるんだけど」
「クベ……何だって?」
ヌアージが聞き返す。彼にとっては馴染みのない言葉らしい。
先生と違ってあからさまに異世界の住人という風体ではないものの、やはり彼も違う世界の人間なのだと実感する。
「アニマを引き出して術を使うの。無限のアニマがあるのがクヴェル」
「ああ……術具みたいなものか」
ヌアージは頷いて、はめていた腕輪を外す。見慣れない石でできた腕輪だ。
「じゃあ、これを持っているといい。俺は術はあまり得意じゃないし、前で戦うのが男の役目だからな」
「これ……ツール? なんだか不思議な石」
手渡されたそれを腕にはめてみる。ジニーの細腕には少し大きいが、なかなか綺麗な色合いだ。
ツールやクヴェルとは少し違う感じがするが、確かにアニマが宿っている。引き出せるのは――水のアニマだ。
「玄武石という石で作られた腕輪でな、術の媒体になる。使えそうかな?」
「うん! ありがとうヌアージ」
術が使えれば、武器なしでも戦闘の役に立てる。喜びに顔を輝かせたジニーを見て、ヌアージも目を細めた。

「そうそう、それからもう一つ。これを使うとデテクトアンデッドという術が誰にでも使えるんだが……」
「え、どんなの? よしっ、デテクトアンデッド!」
「あ、こら無駄に使っちゃ」
ヌアージの制止も既に遅く、好奇心に駆られたジニーは術を発動させる。
彼女の頭の中に、この周辺の地図が浮かび上がった。
「……近くにいるアンデッドを感知する術だから、ここで使っても無意味だろうと言おうとしたんだが」
「なーんだ。いる訳ないよね、こんな所にアンデッドなんて……あれ?」
頭に浮かんだ地図の中、南東の方角で赤い点が光った。
――反応、しちゃった?
46美少女と野獣たち?  ◆kGf..YZoZg :2007/07/07(土) 14:06:06 ID:PdrI62Ex0
【E-5/森林/朝】
【ジニー@サガフロンティア2】
[装備]:獣石の腕輪(水、デテクトアンデッド使用可能。残り19回)
[道具]:荷物一式、未確認支給品1〜3個(武器・クヴェル・ツールは無し)
[状態]:健康
[思考]:
基本:みんなで脱出する
1:おじいちゃんを探さなきゃ!
2:一緒に脱出する仲間を集める
3:ところで何でアンデッドがこんな所に?
[備考]:デテクトアンデッドに反応したのはレオニードです。

【先生@Sa・Ga2秘宝伝説】
[装備]:できない
[道具]:荷物一式、空気の実@SaGa、コテージ@SaGa2
[状態]:ちょっと疲れた、身体のあちこちに軽い痛み(休めば治る程度)
[思考]:
基本:教え子や巻き込まれた年少者を助ける
1:まずはジニーを祖父と再会させてやりたい
2:教え子達が心配、できるだけ早く合流したい
3:首輪解析できる仲間が欲しい、もしかすると大佐なら…?

【ヌアージ@アンリミテッド:サガ】
[装備]:アーメントゥーム@ロマサガ3
[道具]:荷物一式
[状態]:身体のあちこちに軽い痛み(休めば治る程度)
[思考]:
基本:神を倒す。困っている奴は極力助ける
1:かわいいお嬢ちゃん、私が君を護ってあげよう
2:神に対抗できるだけの味方と手段を見付ける


※獣石の腕輪:水術の媒体になる。これは誰でもデテクトアンデッドが使える術具。
 デテクトアンデッドは使用すると近辺のアンデッドの位置がわかる他、
 戦闘中使用でアンデッドの防御力を弱めることが可能。

※空気の実:海水に浸すと空気が出て、水中でも呼吸ができる。1個で4人程度カバー可能。
 淡水だとどうなのかは不明。見た目は椰子の実。

※コテージ:折り畳み可能らしいです。どんだけの圧縮率だ。
 使い捨てなので多分、一度組み立てると折り畳めなくなると思われ。
 ゲームでの全快は休息によるものなので、一晩ほど安全に休める程度の効果と思っておく。

※アーメントゥーム:序盤にとても役立つただの槍。
47ゲーム好き名無しさん:2007/07/07(土) 14:07:37 ID:PdrI62Ex0
投下完了。長くなりすぎた…。
ついでに現在地表を貼っておく。

A-2:砂浜 詩人
A-3:ゴドンゴ アルベルト、メイレン

B-3:森林 ヴィクトール、シフ
B-6:河口付近 ナイトハルト

C-2:森林 ニコライ、レッド
C-3:洞窟内部 ビューネイ
C-4:森の入口 ホーク
C-6:砂浜 キャッシュ

D-4:ピラミッドの傍 ノエル
D-5:森林 ギュスターヴ、サラ

E-5:森林 ジニー、先生、ヌアージ
E-7:草原 クローディア
  :平原 T260G、ルビィ
E-8:砂浜 エレン、グレイ

F-2:浜辺 エロール、アーミック、ヒロユキ
F-4:ウェイプ酒場 フェイ、フォルネウス
   ウェイプ宿屋 ゲラ=ハ
   村外れの森 ブルー
F-5:海岸 シリュー、コンボイ、ゆきだるま

F-6:森林北部 レオニード
   森林南部 ロックブーケ

G-5:砂浜 人間男
48ゲーム好き名無しさん:2007/07/07(土) 14:34:46 ID:BXe5rOzS0
>>26
前スレで、レオンも予約はいってなかったっけ?
勘違いなら、スマソだが。
49ゲーム好き名無しさん:2007/07/07(土) 15:04:11 ID:64XF36Lg0
>>47を参考に現在地の地図を作ってみた
ttp://takukyon.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/clip/img/24.jpg
優勝思考のキャラは赤文字で。
50ゲーム好き名無しさん:2007/07/07(土) 15:26:29 ID:0MbkWVLg0
>>46
乙。こっちも中々愉快なチームだな。
ヌアージは知らないがそんなキャラなのか……ちょっと興味を持った。

>>49
乙。ウェイプに人が集まりすぎだ。
あと、ちょっとマーダーが少ないかな?
51ガラハド武器確認 ◆5hElZHrR3. :2007/07/07(土) 16:48:49 ID:0HbhdbQf0
ガラハドである。
どこからどう見てもガラハドである。
彼はアロン島に流れる河の合流地点である湖にいた。
特有の結わえて後ろに流した長髪を風になびかせて。
その背には二本の蒼い光剣が彼と添い遂げたかのようにぴたりと張り付いていた。
だがガラハドがそれに気づくことはなかった。
いま彼の目は右手に握る冷ややかな物体に釘付けになっていたからだ。


そう、彼は偶然アイスソードを手に入れてしまった。
どういうわけかデイパックを開けたら入っていたのである。
長年求めていた幻の武器がこうもあっさりと手元に転がり込んできたのだ。
かすかに震える肩からは慶びというものがひとしお感じられる。
なんという偶然、なんという幸運。
凄いぞガラハド、強いぞガラハド。


しかし彼は焦ってきた。
アイスソードが溶けそうなのである。
常夏の島のこの暑さではまあ無理もないのかと思ったものだが、そんなわけがないのである。
炎の魔人フレイムタイラントの絶焔さえ打ち砕く伝説の剣が気温二十八度くらいで溶けるはずがない。
よくよく見ればそれはアイスソードではなく氷菓子のアイスソーダであった。
脳天が沸騰しそうなほどの激しいショック。
これは夢か、現実か。
やはり現実であるのだろうと理解したとき、その瞳には狂気の光が宿っていた。
52ガラハド武器確認 ◆5hElZHrR3. :2007/07/07(土) 16:49:30 ID:0HbhdbQf0
「このまやかしめ!こうしてやる、こうしてやる!」
氷の溶けた木の棒をへし折り足で何度も踏みつけてやると、少しは気が晴れた。
「ふう」
しかしガラハドは大変なことに気がついた。
デイパックには他に支給品がないのである。
「なんという不運・・・・・・」
ガラハドは絶望に打ちひしがれ、両膝をついた。


どれほど時間が経っただろうか。
あれから湖のほとりで一人ぼんやりと雲の流れる空を見続けていた。
時おり小波が湖岸にうち寄せてガラハドの足元をすくう。
足元からじめじめとした水が進入してきて、皮製のブーツは居心地の悪いものとなった。
しかしそんな気分の悪さもどこ吹く風だった。
今やガラハドは呆けて何も感じ入ることはなく、虚しいアイスソーダの残骸をまた手にして座り込んで
いる始末であった。
つい先ほど垣間見た念願の剣を手に入れる夢をふたたび見ようとするかのように。

「貴方は何をやっているの」
背後に現れた真紅のローブを身にまとった女性の声も、彼の耳から耳へとぬけていった。
無防備すぎるほど無防備だ。
女性は歩み寄り、じっとガラハドの背に張り付く光剣を見据えた。
精気の薄いガラハドの周りから溢れんばかりのパワーを放出するその剣が元凶だろうと
一瞬で見抜いていた。
53ガラハド武器確認 ◆5hElZHrR3. :2007/07/07(土) 16:50:43 ID:0HbhdbQf0
「わたしは・・・・・・」
「その剣、貸してみなさい」
ガラハドは何かを言いかけた直後に後ろから声をかけられ、一瞬動揺した。
そして機械的な反応を見せて、右手をまっすぐ伸ばし握った棒切れを差しだした。
『女神』はそれを無視してガラハドの背中に取り付いた本物のアイスソードを半ば強引に
はがし取った。


事態は急変した。
ガラハドは知性を取り戻し、自分を救ってくれたのがただの女性ではなく古き神々の一人であり
78の秘宝の合身である女神であることを、一点の曇りも無い真実の心で理解した。
「長年追い求めてきたアイスソードは自分の運命ともいうべき剣なのです。それが私を盲目にし
 正気を失わせていたとは、まだまだこのガラハド、聖戦士にはほど遠いというわけか・・・・・・」
「そうね。あなたは正義を追い求める傾向が強すぎて他のことが少し見えていないんじゃ
 ないかしら。もう少し修行することね。アイスソードを拝剣するのはそれからでも
 遅くはないから」
ガラハドは神聖な言葉としてそれを一語一語受け止めていた。
修行は並々ならぬものを続けてきたがまだ足りなかった。謙虚な姿勢も当然持つべきだと自戒は
していたが、それも溺惑に囚われて無謀で粗野な判断を下してしまったことも今までにあった。
「心得ました。しかと胸に刻みます」
ガラハドは深々と頭を下げた。
ただ、それでも一点どうしても譲れない彼の正義があった。
決して剣呑ではないながらも射止めるような目で女神を見据えて言った。
「しかし私はあの『神』を許しませんぞ。ただの享楽にすぎぬ風情で、我々に神聖な試練ではなく
 悪虐な争いを強いるのですから!」
54ガラハド武器確認 ◆5hElZHrR3. :2007/07/07(土) 16:51:27 ID:0HbhdbQf0
語気を強めるガラハドだったがそれでも女神は微笑んでいた。
彼が正義感をやみくもに振るう人間ではないことを真実の目で見抜いていたからだ。
ガラハドにもそれが伝わったようで、彼は言うことをやめるとすぐさま元の清涼な顔つきに
戻っていた。
剣士は古き神に敬意を払い、誓いを立てることになった。

女神はガラハドに、忠告だけでなく啓示を与えた。
ガラハドはアイスソードの代わりに女神から大剣モーグレイを授かった。
量産されている物だがかなり重量があり少々扱いにくいことでも有名だった。
「アイスソードを持つにふさわしい力と知恵と身につけるまで、その剣で勇気を振るいなさい。
 あと思慮もね」
「重い・・・・・・しかし、必ず使いこなしてみせますぞ」
女神はにっこりと微笑んだ。
(まあたまたま支給品に入ってたからそれをあげたんだけど)
自分には身体の一部分であるマサムネとイージスの盾があるし大丈夫かな、と思っていた。
(それと・・・・・・このアイスソードって邪魔ね。わたしでも知力を奪われるみたい。
 どうせ巨人族が作っているんだから後で送ってもらえばいいし、今無くてもいいか)
女神はガラハドに見えないように後ろに回した手でアイスソードをバキバキ砕いてしまった。

かしこまっていたガラハドは急に心配顔になり矢継ぎ早に女神に聞いた。
「今、何か嫌な音が聞こえましたが」
「え?」
「私の思い違いでしょうか。氷が砕けたような音が・・・・・・」
(以外に耳ざとい男ね)
女神は平静さを取り繕いつつ適当にごまかした。
55ガラハド武器確認 ◆5hElZHrR3. :2007/07/07(土) 16:52:58 ID:0HbhdbQf0
「気のせい気のせい」
アイスソードは女神の手の中で熟成されて氷の粒となった。
ガラハドはそれを知る由もない。

「さて、一人紹介しないとね」
女神が一本一本につややかな光沢を持つ髪の毛をアンテナのようにぴんと張ると木陰から
「はーい」
という声とともに少女が現れた。名前をジュディという。
「最初一人じゃ何もできないって暗くなってたんだけど、女神様がきてくれてわたしに約束してくれたの。
 きっとこの首輪をはずしてみんなを自由にしてあげるって。
 だから女神様についていきます」
説明によるとジュディは魔術師一家の三女だという。小さいながらも魔力を秘めているようだが、
ガラハドはこんな少女までも巻き込む神の企みに心底おぞましいものを感じた。
ジュディの自己紹介が終わるとガラハドは女神に尋ねた。
「それで・・・・・・まずこれからどのように」
女神は考える素振りで口元に指を当てる。
「そう、それなんだけどね」
56ガラハド武器確認 ◆5hElZHrR3. :2007/07/07(土) 16:53:34 ID:0HbhdbQf0
【E-3/湖のほとり/朝】
【ガラハド@RomancingSaGa(ミンサガ)】
[状態]:健康
[装備]:モーグレイ
[道具]:荷物一式  ※アイスソーダの棒は放置
[思考]
基本:神打倒
1女神のお供をする
2ジュディを守る

【女神@SaGa2秘宝伝説】
[状態]:健康
[装備]:マサムネとイージスの盾(厳密には装備品ではない)
[道具]:荷物一式、アイスソードの残骸
[思考]
基本:神打倒?
1仕えてくれそうな参加者探し

【ジュディ@アンリミテッド・サガ】
[状態]:健康
[装備]:
[道具]:支給品1個〜3個、荷物一式
[思考]
基本:ゲームに乗らない
1女神の言うことを聞く
57 ◆5hElZHrR3. :2007/07/07(土) 16:54:45 ID:0HbhdbQf0
投下完了。ちょっと淡白であっさりしすぎだったかもしれん。
あとガラハドはズガンできませんでした、すみません
58ゲーム好き名無しさん:2007/07/07(土) 16:59:23 ID:jJVqSije0
何をする きさまどうして 砕くのか
僕の大事な アイスソードを

ガラハゲ心の一句
59ゲーム好き名無しさん:2007/07/07(土) 17:08:25 ID:64XF36Lg0
ついにガラハド登場か…
ズガンされずに良かったなw一応グレイ達にも殺奪はされてないみたいだね

しかしせっかく入手したアイスソードを砕かれるとは、ガラハドにとっては殺奪並の悲劇なのでは…
頑張れガラハド、死亡フラグは折られたんだ。まだルビィが持ってるぞ!
60 ◆FzZ4PxBZ76 :2007/07/07(土) 18:02:22 ID:jILTncKt0
乙です。ガラハドは殺してでも奪い取ろうとして返り討ちにあうのか?

暗くなるように投下します。
61死に様  ◆FzZ4PxBZ76 :2007/07/07(土) 18:08:06 ID:jILTncKt0

安っぽい正義感だとか、異性を前にしての格好付けなどではない。
サルゴンがその、人の形に相似してはいるがどこか歪んでいる異形に対峙した理由は
もっと自分の深いところにある嫌悪感からであった。


偶然だとか必然だとかは考えたことは無い。
そもそも炎の将魔として滅ぼされた自分がサルゴンとしてここにいることがすでに不可思議だ。
ともかく、一介の冒険者として島の探索を開始する。
ジャングルの間に消え入りそうな獣道を見つけ出し前進する。
そうしてたどり着いた先にいたのは奇妙な組み合わせ。
赤いフードが特徴的な冒険者というには歳若い少女と、人ではないアニマを持つ存在。
幸いに戦闘にはなっていないものの、雰囲気は険悪だ。
遠巻きに様子を見ると、どうも交渉、いや脅迫の場に出くわしたようである。
どうするか。
脅迫している側、人外の存在は明らかに危険で強力なアニマを発している。
戦闘を避け、この場を離れる。一度はサルゴンもそう考えた。
けれど、選んだのは真逆の選択肢。
人外が漂わせるかすかなアニマの不均整――おそらくは、あの卵の力に触れたことのあるものにしか嗅ぎ分けられないような――
を察知できたこと、それがサルゴンを戦いへと駆り立てた。


「つべこべ言わず、おまえはオレに従えばいい!」
「仇敵とか……深い事情はわからないけど、私はヴィジランツであって、
 そういう仕事はやらないのよ!」
「熱くなっているところ済まないが――」
今にも衝突しそうな二者の間に割って入る。
味方、と見たか少女の目には僅かに安堵の色が浮かび、
かたや人外の狐目はさらに細くなり因縁をつけるかのようにサルゴンを睨みつけた。
「何の話か、俺にも事情を聞かせてくれないか?」
62死に様  ◆FzZ4PxBZ76 :2007/07/07(土) 18:09:54 ID:jILTncKt0

少女の名はコーデリア、人外のほうはクジンシーとそれぞれ名乗った。
こちらの自己紹介もそこそこに一方的にクジンシーが口を開く。
「とにかく、オレはアバロン帝国皇帝を名乗る極悪非道な人間を殺したいだけだ。
 オレの仇敵のうえに、力で世界を征服しようと目論むヤツだぞ?
 その手伝いをお前達にもさせてやろうってんだ。文句があるのか?」
「そっちの事情は知らないけど、私にも探している人がいるの。
 悪いけど他を当たってってさっきから言ってるのに」
「はっ、オレの力も知らんくせに大言を吐きやがって!
 おとなしく従ったほうが身のためだぞ、小娘が!」
クジンシーの言葉はどう見ても小悪党そのもので、要求が入れられないならすぐにでも襲い掛かってきそうだ。
敵討ちという目的があるためにかいきなり襲い掛かってこないだけマシというだけで、
誰がこいつの言動を信用してパーティを組むだろうか?
そして、何よりサルゴンが気に入らないのは。
「クジンシー、その力、というのは何だ?」
「ああ?」
「人の魂を喰らう力のことか?」
途端、細くなったクジンシーの狐目から一層鋭い視線がサルゴンを刺した。
あたりの空気が、緊張を孕んでいく。
「貴様、なぜ……いや、どこでそれを知った? 貴様もアバロンに縁のある奴か?」
「さあ……? しかしお前が人の魂を啜って生きているのは間違いないんだろう?」
言い終わりを待たずにクジンシーの剣がけさ斬りに来る。
サルゴンは冷静に抜き放った短剣でそれを受け、コーデリアに下がっているよう身振りで示す。

63死に様  ◆FzZ4PxBZ76 :2007/07/07(土) 18:11:17 ID:jILTncKt0
「ウッドストック!」
鋭い杭状に姿を変えた枝葉がクジンシーめがけ、四方より降り注ぐ。
「あぐえっ!?」
潰れたような声をあげまるで落ちてきた枝の下敷きのようになったクジンシーを見据えながら、サルゴンは荒い呼吸を繰り返す。
クジンシーの剣技は将魔の力の無い人間としてのサルゴンでも渡り合える程度のものだった。
だが、勝てるという感触はどこにも無い。
長期戦になれば体力差がものをいうだろうし、何よりクジンシーは『力』を見せていない。
「この……痛えじゃねえか! 下手に出てりゃつけあがりやがって!
 もう、許さんぞ!」
硬度を失った枝葉の山を払いのけて立ち上がったクジンシーの全身を、嫌な気配が包む。
『力』が来る、サルゴンは直感的にそう理解した。
「その魂、奪い去ってくれるわ! ソウルスティール!!」
クジンシーが手にしている剣の切っ先で指されると同時に、サルゴンの内側に痛みが生じる。
それは身体に内包されたアニマが見えない腕に掴み取られ引きずり出されていく感覚。
偽ギュスターヴだった男の魂が完全にエッグに消える時に目撃したものを、
炎の将魔として力を与えられた自分が最後にたどるはずだった運命を、今、体験している。
宿命も因果も、必然も偶然も信じないが、自分の魂が食われることをサルゴンは充分に悟った。
そして、その運命を拒んでやるためにはいっさいの迷いも生じない。
「我がアニマ……もう誰の自由にもさせん!」
身を縛る不自由さに抗い、叫びと同時に短剣で喉を掻き切る。
吹き出る赤い血とともに新たなアニマの流れが自らの体内にできるのをサルゴンは感じ取った。
魂を喰らう力ではなく、自然へと向かって噴出し還っていく流れを。
その感知を最後の知覚として、意識はアニマの循環へと溶け落ちていった。


64死に様  ◆FzZ4PxBZ76 :2007/07/07(土) 18:13:22 ID:jILTncKt0
自死を選び崩れ落ちていくサルゴンを見下しながら、内心クジンシーは戸惑いを覚えていた。
たった一度、ソウルスティールを放っただけなのにこの身体の重さ、残る疲労感は何だ?
そして、さらに。
「何っ!?」
媒体とした支給品の剣が、まるで技に耐えられないというように砕け散ったのだ。
身体の疲労は魂をまるまるは吸い損ねたせいだと説明できなくも無いが、
砕けた剣のほうは明らかにソウルスティールの発動負荷が増大していることを証明している。
神を名乗る輩の仕業であろうか? ともかく、これはクジンシーにとってゆゆしき問題であった。
七英雄としての自分の強さ=ソウルスティールの力だとは十分了解している。
そのソウルスティールのたびに媒体を破損していては自分の強みは大きく限られてしまう。
頭の痛い問題が、増えた。
ともかく、強者として動揺は見せられない。
「わかったか? これがオレの力だ。
 さあ、同じ目に逢いたくなかったら皇帝を殺す手伝いをしてもらうぞ」
当面の武器としてサルゴンの死体から短剣を奪い取りながら、コーデリアを脅迫する。
そもそも、クジンシーが無差別攻撃に走らなかったのは
もう一つの頭の痛い問題――皇帝の存在のため、策を講じねばならなかったからだ。
とはいえダンターグよりはましに頭が回る程度、というごろつきレベルの彼にとって、
力で脅して部下を増やし皇帝にぶつけようという作戦が思いつくせいぜいであった。
サルゴンの凄惨な死に様に顔色を青くしていた少女はようやくクジンシーの強さに恐れをなしたか、
無言の頷きを返した。

65死に様  ◆FzZ4PxBZ76 :2007/07/07(土) 18:15:09 ID:jILTncKt0
「では、行くぞ。体制が整う前に皇帝とぶつかってはかなわん。
 ……逃げたりしたら後ろから魂を奪い去ってやるからな」
脅迫の成功にいくらか満足したのか、脅しのセリフにも少しだけ滑稽な調子が混じっている。
コーデリアは、死体となった男に目をやり、祈りを捧げた。
――大いなるアニマよ、サルゴンさんのアニマを受け入れてください。
最後に自ら死を選んだことでサルゴンのアニマの幾分かが自然へ帰るのをコーデリアは感じ取っていた。
一撃で魂そのものを奪い去り吸収する力。
不意打ちを受けたなら、命を保つのは容易では無いだろう。
そして自分がクジンシーと戦っていたならば食われていたのは、自分だ。
であるならば、その力を目視したという情報そのものこそサルゴンが命懸けで残したものに思えた。
そしてアバロンの皇帝、という人物がこの魂を喰らう存在を抑える何かを持っているのだ。
「何をしている。余計な時間は無いんだぞ。急げ!」
自分に与えられたものは慣れ親しんだレッドフード、あとは鉄の塊と謎の板。武器は無い。
とにかく、この危険な存在についての情報を生きて、みなに知らせなければならない。
決意を胸に秘め、コーデリアはクジンシーの後について歩き出した。

【C-4/森/朝】
【クジンシー@RomancingSaGa2】
[状態]:やや疲労
[装備]:アンティークダガー@ミンサガ
[道具]:確認済みの支給品×0〜2(ただし刀剣なし)、荷物一式
[思考]
基本:最終的に優勝を目指す
1:皇帝戦を念頭に、部下を増やす
2:いい武器が欲しい

【コーデリア@SaGaFrontier2】
[状態]:健康
[装備]:レッドフード@サガフロ2
[道具]:アグニCP1(弾数13発)、魔道板、荷物一式
[思考]
基本:何とかクジンシーから逃れ、危険情報を伝えたい
1:当面はクジンシーについていく
2:ウィルを探す

【サルゴン@SaGaFrontier2 死亡】
【残り67人】
※サルゴンの死体の側には荷物一式+(竜の眼、支給品×0〜1)が残っています。
66ゲーム好き名無しさん:2007/07/07(土) 18:19:50 ID:jJVqSije0
乙。そりゃ新宿どう見ても化け物だものなー
それから、キャラの設定上NG確定した作品の投下はOKだろうか?
折角書いたのにお蔵入りさせるのも勿体ないし。
67ゲーム好き名無しさん:2007/07/07(土) 18:26:00 ID:/XXKm+sWO
乙!何という小悪党wそしてサルゴン…
時に、アバロンは首都の名前で、国号はバレンヌ帝国が正しいですよ

>>66
そういう前置きで投下するんなら良いんじゃない?
68 ◆GZ23MMHXW. :2007/07/07(土) 18:32:20 ID:jJVqSije0
では遠慮なく投下させて頂きます。NG作は↓から。
69 ◆GZ23MMHXW. :2007/07/07(土) 18:34:01 ID:jJVqSije0
NG ま、まさかこ・う・て・い!?

七英雄。彼の世界において言わずと知れた、伝説上の人物達である。
しかしながら、彼の場合、少々事情が異なるのであった。
クジンシーである。シンジュクとか言う、世界崩壊後に何か地下に埋もれていそうな土地の名前では無い。
彼は、まるでゴブリンかオーガの如く醜い顔を不機嫌そうに歪めつつ、
蛇のような体をのたくらせ──古代の秘術。同化の法の結果である──E-01沿岸区を進んでいた。

「ええ糞、一体何だと言うのだ。折角、おれ様が蘇ったと言うに、何故こんな悲運に見舞われなければならん」

訂正。途切れなく不平不満を零しながら、そいつは這いずっていた。
そう、何を隠そう、このクジンシーとか言う七英雄は紛れも無い小物であったのだ。
何故こんな男が七英雄などと言う大それた名前をうる事になったかは恐らく神と古代人のみが知りうる所であろうが、
兎も角、当然ながら彼も又、生き残る事を希望しているのだった。

ソーモンで開いた貿易やら事業。曲りなりにも古代高等文明の学問を得た彼にとっては、
彼らが使って居た隷属種族相手にそれを成功させるのは赤子の手をひねるよりも簡単であった。
そも学問とは知識階級の集合と、その知恵の蓄積を行う機関──例えば大学や修道院である──があって初めて順調発展するのだ。
文明レベル自体が違う生活をしていた彼からしてみれば、アバロンなど古めかしいばかりの村落とも同じである。
勿論、その学問の発展段階も言わずもがな、であった。
それでも、その成功は彼に素晴らしい満足感をもたらす結果ともなっていた。

「第一、何故ノエルやワグナス、ボクオーンの馬鹿はすぐにでも俺様を助けに来ないのだ。
貴様らに一体誰が資金を捻出してやっていると──」

まぁ、そうは言っても所詮赤子の手を捻って喜んでいるような輩である。
何故自分が英雄と呼ばれながら、そうも惨めったらしい役割しか与えられていないのかまるで理解しては居ない。
彼の言う、ボクオーン辺りが聞けば鼻で嘲笑いそうな台詞である。

そんな彼の愚痴を吸い込んで良く自然は青い海、蒼い空、白い雲、金色の砂浜。
後ろにある蛇が進んだような後と──

「むむ?」

その山羊みたいな眼が、砂浜に佇むひとの姿を捉えていた。
長い金髪を紐で一つに括った女であったが、少なくともクジンシーには見覚えの無い奴隷種族であった。
その瞬間、何故だか身震いをクジンシーは覚え──しかし、頭を振っていやな予感を振り払った。
たかが奴隷一匹相手に背中を見せるなど、彼の虚栄心が許す筈も無い。

──しかしどうしたものか。と、クジンシーは考える。
ダンタークなる脳筋馬鹿辺りであればすぐさま突撃を慣行する所であろうが、根が小心者の彼はそんな手段を好まないのだ。
第一、窮鼠に噛まれたら如何するつもりなのだ!ここは安全策をとらねばいけない。
やっぱソウルスティる(動詞:ソウルスティールする、の意)か?
そこまで考えた所で金髪の雌奴隷が彼に振り向いた。
70 ◆GZ23MMHXW. :2007/07/07(土) 18:35:51 ID:jJVqSije0
瞬間。セブンス・ヒーロー・アイ炸裂。

──うほっ、いい女!ノエルの妹といい勝負!!上から(ていこく機密に付き検閲)ってトコか……うーむ、でかい。
知性のありそうな顔も素敵じゃねぇの?おれ様と夕日の浜辺でパリイしないかって言いてぇ!
陰気臭い、抹香の匂いがする、ホルマリン付けみたいなあいつらとは大違いだ……って遺憾!
もうちょっと品性という物を磨いた筈だぞおれ様!うろたえるなっ、七英雄は煩悩を持たない筈だぞおれ様!!
ここまで0.1秒で思考。思う様オーヴァテクノロジーの無駄遣いをしてから、何やら雌奴隷が自分を見て眉根を潜めているのに気づく。
ふん、と鼻息を吐いた。大方、ソロモンの若い娘がそうだった様に、自分に見とれているのだろうと彼は考える。
(最も、それは単なる彼の思い込みであって、実際のそれは怯えと言っていい物だったけれども)
その雌奴隷が、ぽつりと思い出した様に言った。

「モンスター?でも、何処かで見覚えがある気がするような……」

ヒーローイヤーは地獄耳。そう、人を見るなりの無礼な言に流石にもクジンシーは買い言葉で答えたのであった。
──雉も鳴かずば撃たれまい。こんな言葉もあると言うのに、である。
と言うか、お前どう見てもモンスターの親玉やろ。しかもゴブリンとかトビー辺りの。

「私はクジンシー、七英雄だッ!誰がモンスターだ、ふざけた事を言うな、この雌奴隷!」
「クジンシー!? 七英雄のッ!?」
「そうだ。つーか貴様、出会い頭にモンスター扱いされてどんな気持ちがすると思ってやがんだ、ああ?」
「誰が雌奴隷よ!!え、と言うか……ちょっと待って。あんたクジンシー!?
そりゃ、折角挑戦状貰ったってのに無視した挙句、民の為の公共事業で封印の地を埋め立てて、
そのまますっかり忘れちゃってたのは悪かったって思うけど、まさか化けて出るなんて」
「何をごちゃごちゃ訳の解らない事……ええい、それに貴様、奴隷の癖に偉そうだぞ!七英雄のこのおれ様に向かってなんて口だ」

そこまでの会話で、困惑した様子で言葉を止めている彼女に向かって、更にクジンシーは言葉を浴びせかけた。

「大体だ、この雌奴隷!貴様達などおれ達七英雄にこき使われていればいいのだ!
誰があの陰険な連中の世の中で養い育ててやったと思ってる。
あー、胸糞悪いぞこの(ピー)!!お前のような下等な(検閲)がおれ様に対等に口を利いているってだけで腹が立つ。
おれ様の(ザー)をライフスティらせるぞ、この(ピー)!!
ゴブリンとホブリンの(ガー)の方がまだ気合が入ってるってんだ!あ、どうした!?何黙ってる!
しゃべれないか!?唖か、俺の目の前にいる金髪の(不敬罪に付き削除)──」

さて。もし、第三者がこの光景を見たならば、もはや周囲の空気が完全に変化していた事に気づき、
更に賢明な者であれば、われ先に『真っ赤に燃える片手を掲げている』金髪夜叉から逃げ出しただろう。
それは合成術であり──クジンシーもそれに気づき、続いて彼女の衣服に縫い付けられた、とある帝国の紋章を思い出し、
燃える手を操る同輩の事をも一瞬で連想して──それから彼は絶望、と言う言葉の意味を知る事となる。
71 ◆GZ23MMHXW. :2007/07/07(土) 18:37:16 ID:jJVqSije0
眼の前には燃え盛る片手を構え、あんぐりと口を開けたまま固まって冷や汗を流すクジンシーを見ている女が一人。
彼女は笑っていた。そして、笑いとは本来攻撃的な表情であると言う。
その雌奴隷……もとい、女の顔は一言で言えば、獅子や虎に似ていた。
美しく、そして凶暴な獣である──体術LvMAXで、ヒートハンドを纏い、ついでに青筋をひくつかせてもいる美獣である。
クジンシーとて、いや、クジンシーだからこそ、それがどれだけ恐ろしいかは瞬時に察知できた。
故に城でも館でも無いが奥の手を選択。

『ニア あやまる 
    よたる
    てぶくろ  』

「アタシのこの手が真っ赤に燃える……アンタを、倒せとッ、轟きッ、叫ぶ!」
「待て!待ってくれ!ま、まさか……こ・う・て・い?」

そして、訳も解らずそんな事を口走ってしまっていた。

「そのまさかよ!七英雄だか何だか以前にアタシを怒らせた罪、思い知りなさい!」
「ゴメン、良く解らんが俺が悪かった。全然悪気は無かったんだ!話せば解る、むしろお願い話し合って、そして許してくれ、雌奴隷!」
「問答ォー無用!!」

『よのなか そんなに あまいものでも なかった......』
比ゆ的表現で言えば、配下のへいし全部飛び&HP50点引きであろう。
この間、ソウルスティールの選択肢が欠片も思い浮かばなかったのが彼が彼たるゆえんでもある。
絶対的な恐怖心を植えつけられた当の相手に逆らえもしない、と言う奴なのだ。
その結果、燃えるその手でヒィィィト・エンドォォォッせず無事である辺りは流石七英雄の末席と言う所である。

──ともあれ、残されたのは、サラマンダークローでいい感じに火焼け、所々黒焼けで涙目になって平伏するクジンシーと、
それを睥睨する金髪雌奴隷、もとい時のバレンヌ帝──名をエレンディルと言う娘であった。
少々の社交辞令を挟んで、会話は再開する。

「七英雄と馴れ合うのは癪だけど、クジンシーでいいわね?ああ、アタシの方はエレンでいいから」
「いや……それは解ったけどよぅ、どうしておれ様に口なんか聞く?
どうしてかは知らないが、その口ぶりじゃ俺さま……いや、おれ達七英雄自体を敵視してるんだろ、皇帝」

すっかり地の口調でクジンシーが言った。

「流石、千年以上も前の事を根に持ち続ける奴の言う事は違うわね……」
「千年……?」

が、その言葉に帰って来たのは要領を得ない返事ばかりである。
はて、千年前と言えば、自分たちはどこぞ異世界──それこそ尻に敷かれた薔薇野郎が働く茨の山だの、
ハイドハイドハイドハイドサミングに感涙するイモータル花火貴族だのを相手に、
帰還のためと四苦八苦していた記憶しかクジンシーには無いのであった。
72 ◆GZ23MMHXW. :2007/07/07(土) 18:38:05 ID:jJVqSije0
「と、言うか、そもそもアバロンの皇帝はレオンとか言う髭だった筈。お前……一体、何だ?」
「レオン……それって、レオン帝の事?あんた、一体何代前の皇帝の話をしてるのよ」

自分の問いを全く理解していない様子のエレンディルに、こりゃ名前とは違って木石みたいな馬鹿か、
妄想癖のある妖精の類かなどと思いつつ、やっぱ怖いので口には出さないで置くのである。
他の七英雄とは違い、このクジンシー、外見こそ難があるが別にダンターク等とは違い、
同化の法の為にモンスターを殴り倒しまくってまで強さを追い求める趣味は無い。
ぶっちゃけて言うと弱い。むしろソウルスティールさえあればそれで万事OKと言った算段であった。
話が逸れたが解った事がある。

「微妙に話が噛みあってないわね……一度、状況を整理しない?」

と、言う事であった。
それから、しばしの間、まくし立てる様なエレンディルの説明が続く事になるのであるが、
その間、幾度と無く「嘘だッ!!」とか言うクジンシーの叫びが発せられたのは言うまでも無い事である。
考えてもみれば当然ではある。初対面の、皇帝を自称する、それだけを聞いたならどう考えても病人以外の何者でもない娘の言葉である。
その上、それは彼ら七英雄の敗北の歴史と言っても過言では無かったのだ。
だが、それをパラノイアの戯言と鼻で笑うには目の前の女は彼にとってさえ、余りに不釣合いであった。
不快、とか以前に完全に圧倒されていた、と言うのが正直な所であろう。
(とは言え、流石に本拠を自ら諸共生き埋めにしてしまったと言う暴挙には憤慨したが)

「……まぁ解った。結局、おれ達が奴隷に負けるだろうって訳だな。お前らの歴史では」
「あら、案外物分りが良いじゃない」
「貴様ら野蛮人と比べておれ様には学とか教養って物があるんだ。寛容さは元より平行世界論ぐらい(大まか)カバーしてて当然だ」
「ヘイコウセカイ?何よそれ」
「そんな事より問題は、皇帝、どうしておれ様相手にそんなに馴れ馴れしい」
「あら意外?そんな事を気にするなんて七英雄って言っても案外小物ねー」
「小物!?おれ様が小物だと!!」

いきり立つクジンシーの声をすっと避けると、エレンディルは続ける。

「利害の一致、って事よ。確かに娑婆じゃ敵同士だったかも知れないけど、今すぐ戦う理由は無い。
ここで天下の七英雄にアバロン皇帝が、おめおめ白帽子野郎なんかの言いなりになるなんて癪じゃない。
それにね、例え手に入れた肉が毒かも知れなくても、その皿まで食って生き延びようともしないんじゃ皇帝である資格なんて無いわ」
「フン!決着は後回しという訳か。が、帰れるかどうかも解らないぞ」
「あら、もしかして七英雄サマにも無理だって言うの?それとも、金稼ぎに入れ込みすぎてこう言うのの帰り方も忘れちゃった?
まぁ、別に強制はしないわよ。あなたの言うとおり、そのやり方で今回も上手くいくとは限らないしね」
「……」

クジンシーは無言。つるっと禿げ上がったゴブリン似の顔を歪めて考え込んでいる。
繰り返すが彼は小物である。故に考えて居る事も小物の思考である為に略す。

そして彼が言った答えは──
73 ◆GZ23MMHXW. :2007/07/07(土) 18:39:53 ID:jJVqSije0
【E-1/浜辺/昼前】
【クジンシー@ロマサガ2】
[状態]:生焼け。でもまだ軽症
[装備]:無し
[道具]:未確認の支給品×3、首輪、荷物一式
[思考]
基本:逃げよっか乗ろうか考え中
1:返答を考えてる
2:最終皇帝女が怖い
3:まさか、こ・う・て・い?
※参戦時期はヴィクトール死亡前です

【最終皇帝女@ロマサガ2】
[状態]:健康。溌剌
[装備]:ボーイナイフ@サガフロ
[道具]:未確認の支給品×3、首輪、荷物一式
[思考]
基本:目指せ脱出
1:取りあえず、脱出に使えそうな人材を集める
2:目の前の七英雄の説得
※名前は指輪物語より、エレンディル。

取りあえずこんな感じの代物になりました。時間があればこれからも参加させてもらいます。
74@拡声器 ◆eIYURA321E :2007/07/07(土) 18:48:41 ID:uMHrsne9O
『死に様』までまとめました。一応
ttp://13.xmbs.jp/n3.php?ID=parorowa&c_num=1084
75ゲーム好き名無しさん:2007/07/07(土) 18:51:37 ID:HQyVyqNQ0
悲しいけどこれってリレーなのよね。
今後に期待
76 ◆FzZ4PxBZ76 :2007/07/07(土) 18:54:33 ID:jILTncKt0
>>67
ご指摘ありがとうございます。帝国の名前、すっかり記憶になかった

>>62を以下のように修正。
「とにかく、オレはアバロン帝国皇帝を名乗る極悪非道な人間を殺したいだけだ。



「とにかく、オレはバレンヌ帝国皇帝を名乗る極悪非道な人間を殺したいだけだ。

>>74
早っ!お疲れ様です。

没作の方も今回はごめんなさい!
77 ◆fnpiTx1gPo :2007/07/07(土) 19:36:32 ID:fdkjzQQC0
皆さん投下乙です。
まとめの方もお疲れ様です。

それではルージュ投下行きます。
78新たな生を与えられ ◆fnpiTx1gPo :2007/07/07(土) 19:40:04 ID:fdkjzQQC0
どうして、この身体は生きているのだろうか?
あのどことも知れぬ空間で目が覚めたとき、まず思ったのはそのことだった。
ブルーの意識も感じられない。
なぜまた僕たちは分けられた、なぜ。
地獄の君主を倒したあと、何があったというのだろう。
そんな疑問に答えたのは、あの神と名乗るシルクハットの男の存在だった。


転移してすぐに近くの茂みに隠れたルージュは、うつむき深くため息をついた。
着ている赤い法衣は、生前より薄い安物のような気がするが、
視界の端に入る長い銀色の髪はブルーと融合する前と変わらない。
近くの木の幹に触れれば手のひらからごつごつとした感触が伝わってくる。
空いているほうの手で胸を押さえれば、自分の鼓動を感じられる。
『ルージュ』という個人として生き返れたのは嬉しいといえば嬉しい。
しかし。
「殺し合いのために生き返させられた、っていうのは喜べないよね」
あの主催者の言うゲームに乗るべきかそれとも反抗すべきか。
せっかく生き返ったのだし、死にたくないのは確かだ。
かといって誰かを殺してまで生き残るというのも気が引ける。
あのどことも知れぬ空間でゲームの主催者に殺された見知らぬ女性が倒れる姿をそばで見ていた。
彼女の弟らしい少年があげた心の底からの叫びも、耳の奥に残っている。
あれと同じような光景を自分の手で作ってしまうというのは、一応人並みにはある良心が痛む。
「できるだけ戦わないでみようかな。
うん、それで仲間を見つけて、僕がこのゲームから抜ける方法を探している間は安全を確保してもらえばいい」
資質集めの間、多くの旅人達に簡単に受け入れてもらえた自分なら、
相手を見誤ることさえなければきっと上手くいく。
そう考えたルージュは笑みを浮かべた。

行動方針は決まった。
念のため、仲間を見つける前に、襲われた時に備えて与えられた物の確認もしておくべきだろう。
ザックから荷物を取り出して中身の確認を始める。
武器になりえるかもしれない物は、それなりの長さがあるだろう鋼線が一巻き。
「……ワイヤー?」
いつだったか読んだ本に鋼線を使う暗殺者がいた気がする。
が、そんな特殊技能はルージュにはない。
鋼線以外に何かないかと探すが特に武器になりそうな道具はなさそうだ。
「やっぱり術士らしく術で何とかするしかないか」
できることなら術は温存しておきたかったが、仕方がない。
少々魔力消費は激しいが、光の剣でならばある程度攻撃をはじくこともできるし、何かを斬るにも使えるだろう。
79新たな生を与えられ ◆fnpiTx1gPo :2007/07/07(土) 19:44:32 ID:fdkjzQQC0
広げた荷物をザックに戻そうと名簿を手に取った時、一つの名前が目に入った。
──自分の、双子の片割れ。
「ブルー……」
先ほど浮かべた笑みが嘘のように、ルージュの表情が翳った。
彼もまた、この悪趣味なゲームに参加させられているのか。
ブルーは今どうしているのだろうか。
頭はよいが、冷静そうに見えてあれで直情的な一面もある。
それが彼を危険に晒してはいないだろうか。
自分を殺した相手とはいえ、一応双子の片割れである。
できる事ならば、別々の個人として、普通の双子として一緒にこのゲームから抜け出したい。
万が一このゲームにブルーが乗っていたとしても、上手く言いくるめて……
いや、説得すればきっと味方にできる。
そう、自分の片割れは冷静そうに振舞っていても、結構単純な部分があるのだから。
それに僕たちはキングダムの所業を知ったとき共に憤った。
彼にも、自分と同じくらいの良心はあるはずだ。
「よし、ブルーを優先して探そう」
荷物を整理し終えたルージュはその場からそっと立ち上がり、森の中を歩き始めた。
誰か信頼できそうな人間か、双子の片割れが近くにいることを願って。



【B-2/森の中/朝】
【ルージュ@サガフロンティア】
[装備]:なし
[道具]:支給品一式・鋼線@ミンサガ(細かい長さは未確認)
[状態]:健康
[思考]:
基本:ゲームには乗らず、どうにかして脱出する。 
  1:ブルーを探し、説得して味方につける。
  2:誰か信用できそうな者を探し、力を貸してもらう。
[備考]:魔術・陽術・印術の資質所持。時術か空術の資質所持
     双子対決に敗北した状態でED後参戦
80 ◆fnpiTx1gPo :2007/07/07(土) 19:45:05 ID:fdkjzQQC0
投下終了です。
ブルーが自分で回復できないとのことなので、陽術・印術持ちにしました。
場の資質は後の人に任せます。
81ゲーム好き名無しさん:2007/07/07(土) 20:24:25 ID:LnoEsEF40
ルージュが新世界の神みたいになることを期待していたのは秘密だ
82ゲーム好き名無しさん:2007/07/07(土) 21:05:12 ID:jV1yXNCV0
ルージュには心術も取得しておいて欲しかった
ゲームだとルージュは融合前にも資質取得できたし・・・
いやそれだけなんだけどw
83ゲーム好き名無しさん:2007/07/07(土) 21:16:09 ID:k2DmsWgT0
そういえば七英雄はやる気マンマンなのに四魔貴族はやるきネーのはなぜ?
84 ◆fnpiTx1gPo :2007/07/07(土) 22:23:09 ID:fdkjzQQC0
>>82
あ、後から入れようと思ってて追加するの忘れてました……
>>79の備考欄を
[備考]:魔術・陽術・印術・心術の資質所持。時術か空術の資質所持
     双子対決に敗北した状態でED後参戦
と直しても大丈夫でしょうか。
85ゲーム好き名無しさん:2007/07/07(土) 23:36:33 ID:64XF36Lg0
>>83
七英雄に比べてあんま仲間意識とかなさそうだからなーあいつら
アラケスでもいたらノリノリだっただろうが
86ゲーム好き名無しさん:2007/07/07(土) 23:41:44 ID:PdrI62Ex0
これはすごい投下ラッシュだ!

>>51-56
何か全体に漂う空気が妙にシュール。
アイスソード2本目出たと思ったらいきなり砕けるし、アイスソーダとかw
女神は神様らしく大らかな性格…と言うんだろうかこれは。

>>61-65
サルゴン漢だ…格好良かったぜ。
対してクジンシーはやっぱり小物で、コーデリアを連れてるのが逆に死亡フラグに思える。
とはいえソウルスティールは制限があっても強力だし、
どれだけ暴れてくれるかにも期待。

>>69-73
今回は残念だったが別の話でのリベンジに期待。
クジンシーのアホっぷりには笑わせてもらったよ。

>>78-79
ルージュとブルーの参戦時期の差が壮絶なすれ違いを生みそうでwktk。
温厚に見えてブルーを見下してる節がある辺り、
さすがは「信じられん…」のルージュだ。

>>48
レオンは入ってるよ。△が未登場・予約済のキャラ…って書いとくべきだったな。

>>49
わかりやすいMAP、GJ!
確かにちょっとマーダー少ない印象はあるな。
サガキャラだけにまず神に逆らってやるという思考になる奴が多いんだろうか。
87ゲーム好き名無しさん:2007/07/08(日) 00:20:43 ID:687O0gG00
>>83
原作での描写がほとんど無いから
88ゲーム好き名無しさん:2007/07/08(日) 11:22:24 ID:12QSkiBh0
>>74
迅速なまとめに乙。

>>80乙。
ルージュはいい奴だな。
でも、何気に心術覚えてるのかよw

ところで日曜なのに人少なくね?
89ゲーム好き名無しさん:2007/07/08(日) 14:06:06 ID:687O0gG00
実はこのロワには書き手しかいない。
そして書き手達は作品の製作に全ての時間を費やしているんだ!
90ゲーム好き名無しさん:2007/07/08(日) 14:27:23 ID:MqnyWwJI0
そして書きたいキャラの出方を待ってる俺も居ますよ、と。
これがロワ屋のサガか……
91 ◆bHcZd53rO2 :2007/07/08(日) 18:32:06 ID:bOsPekiP0
父親、ミルフィー、アシュラ、トーマス、ジェラール、クン=ミン予約
92ゲーム好き名無しさん:2007/07/08(日) 18:39:16 ID:HtNNe/Z+O
おお、今までで最多ですな。
でも>>29で既にトーマスは予約入ってるよー
93ゲーム好き名無しさん:2007/07/08(日) 18:40:03 ID:Lc1YzBGA0
>>91
残念ですが無効です。
>>29
94 ◆bHcZd53rO2 :2007/07/08(日) 18:42:36 ID:bOsPekiP0
あれ、本当だ。
じゃあ>>91は無効で
95ゲーム好き名無しさん:2007/07/08(日) 20:28:26 ID:70WKNnUe0
本当に書き込み少ないな…夜になれば増えるかと思ってたのに。
みんな執筆中なんだと思っておこう。

未予約キャラでプロットは考え付いたけど、
既に同作品から2キャラ出してるし、独占も何なのでもうちょっと様子見。
日付変わるまでに予約が入らなければ予約しようかと思ってるんだが、自粛した方がいい?
96 ◆ymBYNMMH4k :2007/07/08(日) 21:20:58 ID:12QSkiBh0
>>95
ネタがあるなら予約しちゃいなよ。

それじゃあ、アセルス、ユリアン、エスパーボーイ投下。
97散る命/継がれる意志1/7 ◆ymBYNMMH4k :2007/07/08(日) 21:23:26 ID:12QSkiBh0
 鬱蒼とした森の中を、ユリアンは歩いていた。
 殺し合いなどに乗る気はない。
 手遅れになる前に、一刻も早くこの殺し合いを止めなければ……。
 そう考えていた。

 そのためには、参加者達が力を合わせて戦う必要があるだろう。
 名簿に載っていたフォルネウスやビューネイといった四魔貴族たちはわからないが、それ以外の人たちが「殺し合いをしてくれ」と言われて「はい、します」というとは思えない。
 少なくとも、仲間たちは、こんなことをするはずがないと言い切れる。
 ほかの参加者達も殺し合いに乗っていないことにかけて、ユリアンはピラミッドに向かっていた。
 この、無意味な殺し合いをやめさせるために……。

 ピラミッド――その高い位置でこそ、彼の支給品は役立てれる。
 ユリアンはザックを担ぎなおした。
 この支給品を使うことが、本当に正しいことかわからない。――自爆して敵に小ダメージと言うほど効率の悪い手段かもしれないが、やってみる価値はある。

 拡声器で、参加者に呼びかけることは……。

 そのために、ユリアンはひたすらピラミッドを目指していた。

「おい、そこの君、見たところ殺し合いをするように見えないが……」

 妙な服を着た男が話しかけるが、ユリアンの耳に入らない。
 速く、速くとせかす気持ちが、意識をピラミッドのみに集中させていた。
「あのさ、君。……聞いているのかい?」
 もちろん聞いていない。

「聞かんかいっ!」
 男は痺れを切らして魔術を放った。ファイア――炎属性のダメージを与える呪文である。
 ユリアンはそれに気づき、後ろに飛んでかわそうとするが、もともと当てる気がなかのか、呪文は彼がかわすまでもなく霧散した。

「あんた誰だよ。……この殺し合いに乗っているのか!?」
 身構えるユリアンに男はため息をついた。
「私はギゥンツ、殺し合いには乗っていない。……言っておくが、君を攻撃したのは、私を無視したからだよ」
 発音しにくい名前だなと思いながら、ユリアンは男――ギゥンツをまじまじと見た。
 言葉のとおり、敵意はない。腰に剣を差しているが、抜く気はなさそうだ。

「俺はユリアン。……それで、何の用だ?」
 聞くと男は木の根元に座り、ザックから名簿を取り出した。
 特定のページを開き三人の写真を指す。一人は人間だが他の二人はどう見ても……うん。モンスターとメカだ。
 ゆきだるまと旅していたユリアンに言えた義理ではないが、この人の知り合い、人間外生物が多くないか?
98散る命/継がれる意志2/7 ◆ymBYNMMH4k :2007/07/08(日) 21:24:11 ID:12QSkiBh0
「共に旅をしている仲間と、友人の父親だ。知らないか?」
 ユリアンは首を振った。
「他のひ――いや、他の参加者に会ったのは、あんたが初めてだ」
 他の人といいかけ、ギゥズツの探し人がどう見ても人じゃなかったので言い直す。
「そうか……」
「ところであんたは、この人たちを――」
「私も、会ったのは君が初めてだよ。見かけた人物もいない」
 ユリアンが名簿を指すまでもなく、ギゥズツは言った。
 朝という、開始されて間もない時間なんだからそう何人もの人に会っていないと思ったが、はっきり言われるとがっくりくる。

「ところで、君は急いでどこに向かっていたんだい?」
 聞かれて、ユリアンは自分の目的を思い出した。
 拡声器で人を集めるために、ピラミッドへ向かおうとしていたのだった……と。
「えっと、実は……」

 拡声器云々を話すと、ギゥズツは呆れたようにユリアンを見た。――いや、この顔はようにじゃなく、はっきりと呆れている顔だ。
「君は馬鹿か?」
 単刀直入に言われ、ユリアンは少しむっとなった。自分でも少し効率が悪いかと思っていたのでなお更だ。
「だったら、何か他にいい案があるのか?」
 するとギゥズツはザックから何かを出した。黒い、筒のようなものだ。双眼鏡というものだと説明した。
 遠くのものを見渡せるらしい。
 ギゥズツはそれを持ちながら、ちらりと木陰のほうへ目が向けて言った。
「こうすると、遠くのものが……!」
 ――とたん、驚いた顔になる。
「何かあったのか?」
 ユリアンはそれを貸してもらって木陰のほうを見るが、めぼしい物は何もない。
 やがて、ため息をついてギゥズツは立ち上がった。
「……いや、私の気のせいだよ。そちらには何もない。――ともかく、どうせ使うならこちらにしたまえ、君の仲間とやらも見つけられるだろうしな。もし私の仲間を見つけたのなら、私の名を出すがいい」

「俺と一緒に行動しないか?」
 背を向けて去ろうとしたギゥズツに問うと、彼はにやりとした笑みを浮かべた。そして腰に差していた剣を、ユリアンに向けて軽くほうり投げた。
「それは君が使いたまえ。……私は、君と別の方向を探させてもらうよ。その方が効率が良いだろうからね」
 ユリアンは剣を受け取った。
「必ず、このふざけたゲームをやめさせよう」
「ああ」
 ユリアンはしっかり頷くと、ピラミッドを目指して再び歩き出した。
99散る命/継がれる意志3/7 ◆ymBYNMMH4k :2007/07/08(日) 21:25:05 ID:12QSkiBh0


 木の陰に座って、アセルスは名簿を見ていた。
 神と名乗る男が「殺し合いをしてもらう」といった広場――そこで白薔薇の姿を見かけた。
 ほんの一瞬、彼女はアセルスに気づかなかったようだが、確かにあの場所に彼女はいたのだ。名簿に載った白薔薇の名前と顔を見て、アセルスは確信した。

 何かを犠牲にしなければ逃げ出せないという闇の迷宮。――アセルスを逃がすためにそこへ残った白薔薇が、どうして殺し合いの会場にいるのかわからないが、そんなことはどうだって良い。

 ――自分の前からいなくなったはずの彼女はここにいる。それだけで充分だ。


 『いまここにいるもののなかで さいごのひとりになるまで ころしあうという すばらしいゲームです! このゲームにゆうしょうしたあかつきには わたしのちからで どんなのぞみでもかなえてあげましょう!』
  
 殺し合いなどという戯言を始めた神はそういっていた。
 最後の一人は生き残れる。そして、ひとつ望みをかなえてもらえる。
 白薔薇は、自分を犠牲にしてアセルスを闇迷宮から出してくれた。自由に生きていいといってくれた。

 ――今度はこちらの番だ。
 アセルスはこのゲームに乗ることを決めた。
 自分と、六十八人の参加者たち、それを犠牲にして白薔薇を助ける。
 心優しい彼女はそんなことを望んでいないだろう。だが、白薔薇には生きていて欲しかった。
 たとえ、多くの人を殺すことになっても……。
 イルドゥンの言葉にはろくに反応もしなかったアセルスは、神の言葉に動かされ、殺人という禁忌に手を染めることを決心した。
 
 白薔薇のためと割り切ってしまえば簡単だ。支給品に得意武器の存在を確かめると、それを装備し、人を捜して歩き回る。

 まもなく木々の向こうに二人の姿を発見した。――だが、遠すぎるのか人影程度しか見えない。
 ――もっと近づかないと……。
 剣を構え、木の陰から一歩を踏み出したアセルスは、瞬間、男の一人が何かをこちらに向けたのを目にし、慌てて身を隠す。黒い筒のようなものだったが――銃かも知れない。そうだとすると、接近戦しか出来ないこちらが不利だ。
 だが、いつまでたっても銃撃が来ない。
 待っていても無駄だと思ったアセルスは、木陰から顔を出す。

 その彼女の目に映ったのは、こちらに近づいてくる一人の男の姿だった。
100散る命/継がれる意志4/7 ◆ymBYNMMH4k :2007/07/08(日) 21:25:56 ID:12QSkiBh0


 先ほどの木陰へと来たギゥンツは、ユリアンがあの場所から去ったのを確認すると、そこに居る筈であろう者に声をかけた。
「だれだ? 私たちを見ていたようだけど、何か用かな?」
 すると緑の髪をした少女が一人、姿をあらわした。小手を付け、剣を構えている。その瞳には明らかな敵意があった。
「君は……この愚かなゲームに乗ってしまったんだね」
「……」
 少女は何も言わない。それが返答だ。
 ギゥンツはやれやれとばかりに肩をすくませた。
「やるしかないようだね。……私の名はギゥンツ。君は?」
「アセルス」
 少女――アセルスは短く答え、それが合図だとばかりに斬りかかって来る。武器を持たない今、ギゥンツはそれを避けるしかない。

 後ろとに飛ぶと、すかさず「ブリザド」を放つ。目潰しとして顔を狙うが、アセルスは剣でそれを叩き割ると、そのまま間合いをつめてきた。
(……これは、やばいな)
 アセルスの剣を避けながらギゥンツは思う。一応、声をかける前に「ぶき」の魔法を唱えておいたのだが、彼女の剣撃には、そんなのが気休め程度にしかならないほどの威力があった。

 ――当たり所が悪ければ、一発で死ぬ。

 それに速さと技量も中々のものだ。初めこそ魔法を放てたが今はそんな余裕もない。避けるので精一杯だ。
(何とかしないといけないね)
 このまま避けているだけでは、らちがあかない。

「なかなか強いね、君。……どうしてこの殺し合いに乗ったんだい?」
 呪文を唱える余裕はないが、戯言を口にする暇はある。こうなったら相手の精神に揺さぶりをかけようと、言葉を紡ぎだす。
 アセルスは答えない。無言で剣を繰り出してくる。
 ギゥンツはそれをも避けると、木を背にして不敵な笑みを浮かべる。
 アセルスという少女が、楽しんで人を殺そうとしている風には見えない、自分のためというわけでもなさそうだ。
 だとしたら……。
 ギゥンツは、自分の勘に賭けることにした。
「もしかして、誰か、大切な人を生き残させるためかな?」
 図星なのか、アセルスの剣がピタリと止まった。
(大切な人のため……か)
 内心でギゥンツはため息をついた。
101散る命/継がれる意志5/7 ◆ymBYNMMH4k :2007/07/08(日) 21:26:45 ID:12QSkiBh0
「……君は馬鹿か?」
 ギゥンツは剣を向けられているにもかかわらず、はっきりとそう口にする。
 大切な人なら、ギゥンツにだっている。共に旅をしている友人――今頃はバルハラで途方に暮れていることだろう。
 それにここにいる先生やコンボイ、友人の父だって大切な仲間だ。
 だが、彼らのために殺し合いに乗ろうとは思わない。そんなことをしても、彼らが喜ぶはずがないと知っているからだ。
「君の大切な人はどうなんだ? 大勢を殺して生き残って、それで喜ぶようなゲス野郎なのか?」
「違う! 白薔薇はそんな奴じゃない! でも――それでも、私は……」
 アセルスは迷いを断ち切るように剣を突き出す。
「白薔薇に生きていて欲しい」

 それは、わがままなのかもしれない。そんなことをしても喜ばないことはわかっている。

 だけど、それでも……、

 ――アセルスの突き出した剣は、深々と貫いた。――木を。
「えっ……」
 ギゥンツは――横に飛んでそれをかわしていた。
「ブリザド」
 唱えた氷の魔法は、剣と木とをがっちりと固定した。これで剣は使えない。
「もう、いい加減にしたらどうだい? 君の大切な人は、こんなことを望んでいないのだろう?」

 ……しかし、剣をとられた彼女はそれでも攻撃やめようとしない。後ろに下がると、術を唱え始めた。
(まだ、やる気なのか)
 ギゥズツも慌てて詠唱を始める。
 ――こちらの方が、少し速い。
 それこそコンマの差だが、ギゥンツの術が先に発動した。

「サイコミラー」
「剣」

 ギゥンツはアセルスに賭けた。もし彼女がこちらを攻撃する呪文を唱えてようと、拘束する呪文を唱えようと、それはそのまま彼女にはね返る。
 攻撃をするようなら……もう、彼女に情けをかける必要はない。全力で叩き潰す。
 そして――アセルスが放ったのは、攻撃の呪文。その呪文は彼女の左腕を傷つけ、紫色の鮮血が散る。
(紫……!)
 ギゥンツは驚いた。アセルスはどう見ても人間に見える。――なのに何故、血の色が……。
 そして、それゆえに反応が遅れた。
102散る命/継がれる意志6/7 ◆ymBYNMMH4k :2007/07/08(日) 21:27:43 ID:12QSkiBh0
 間合いをつめて放った、小手の一撃――タイガーランページ。何の因果かアセルスのザックに入っていた、白薔薇の妖魔の小手。
 唱えていた「ぶき」の効果などものともせず、それはギゥンツの胸を貫いた。
 赤い、鮮やかな血が服を染め上げていく。
 心臓にこそ当たらなかったものの、ケアルやさいせいでどうにかできる傷ではない。

 彼を待つ運命は、『死』のみ。
(ははっ、……なさけないな)
 一瞬の隙が命取りとは、まさにこのことだ。

 意識が朦朧としてくる中、ギゥンツはそこい居る筈である、少女を見た。視界がかすみ、ぼんやりとした人影程度にしか見えないが、彼女が今、自分の勝利にうかれているとは思えない。後悔はしていないかもしれないが……、

「……アセルスさんっていったかい? 私――いや、私達は、かつて、神を倒したことがあるんだよ。神は、敵わない存在じゃない」
 新しき神――あしゅら、ビーナス。あの『神』ではないが、それでも神は神だ――それを倒した。この神だって倒せるはずだ。
 ギゥンツは先ほどの青年――ユリアンのことを思った。拡声器を使って人を集めるなどという、友を思い出させる真っ直ぐさにな考えに、少し苦笑してしまうが。
 ――それでも、間違えたことはしていない。
 これに抗い、止めようとしている。

「アセルスさん、君も抗え、許すな、納得してはいけない。――この、不条理な殺し合いに……」
 ユリアンや、きっと抗っているであろう、コンボイと先生。そして、友人の父。
(あいつの父親なんだから、きちっとやってくれよ。……あとは)
 ギゥンツは「ファイア」の呪文を唱えた。弱々しい炎が、それでも木と剣を結び付けていた氷を溶かした。
「その剣をどう使おうが、君の自由だよ」
 それこそ、人を殺そうと……。
「でも、出来ればそれは、血に染めないで欲しいな」
 彼女が握っていた剣はドラゴンソード。友人が使っていたそれなのだから。
(コンボイ、……それにユリアン。後は任せた)
 ギゥンツは薄く笑みを浮かべ、意識を闇へと託した。



 彼は死んだ。

「……あなたの名前が呼ばれる五時間後まで、私は敵意のない人を殺さない。もう一度、何が一番良いかを考えてみる」
 迷うように、だがしっかりとした言葉は、もはやギゥンツの耳には聞こえていないだろう。
103散る命/継がれる意志7/7 ◆ymBYNMMH4k :2007/07/08(日) 21:28:36 ID:12QSkiBh0
『私――いや、私達は、かつて、神を倒したことがあるんだよ。神は敵わない存在じゃない』
『君も抗え、許すな、納得してはいけない。――この、不条理な殺し合いに……』

 神の言葉に動かされ、殺人を犯したアセルスは、一人の男の言葉に新たな道を選ぼうとしている。

 だが、何の皮肉か彼の名が呼ばれるそのときに、また白薔薇の名も聞くことになる。
 それを聞いたアセルスは、一体どの道を選ぶことになるのか……。

 願うことならば――


【D−3/森/一日目/朝】
【ユリアン@ロマンシングサガ3】
 [装備]:ガーラルソード @ロマンシング サガ(ミンサガ)
 [道具]:支給品一式。双眼鏡@現実。拡声器@現実。不明支給品0〜2(ただし、武器はない)
 [状態]:健康
 [思考]:
 基本:ゲームを止める
 1: ピラミッドへ行く。
 2:そこに着いたら、双眼鏡でシノンの三人と仲間を捜す。
 3:ギゥズツの仲間に会ったら彼のことを伝え、ゲームを止めるために協力してもらう。
 [備考]:ED後から参戦。ゆきだるまと旅していた。

【A−3/ゴドンゴ/朝】
【アセルス@サガフロンティア】
 [装備]:ドラゴンソード@サガ2 秘宝伝説。妖魔の小手@サガ フロンティア
 [道具]:支給品一式。確認済み支給品0〜1個。ギゥンツの支給品0〜1個。
 [状態]:左腕に浅い傷。
 [思考]:
 基本:白薔薇が生き残るようにする。
 1: 放送までに最善の方法を考える。
 2:ギゥンツの仲間に少し興味。
 3:本当に神を倒せるのなら……。
 [備考]:闇迷宮脱出後から参戦。零姫の顔は知らない。放送まで敵意のないものは殺さない。印術が使える。


【ギゥンツ(エスパーボーイ)@サガ2 秘宝伝説 死亡】
【残り66人】
104 ◆ymBYNMMH4k :2007/07/08(日) 21:29:31 ID:12QSkiBh0
以上で投下終了。

なんか長くなりすぎてしまった……。ところどころ変かもしれん。
サガ2は随分前にやったきりなので、あっているか不安。
105ゲーム好き名無しさん:2007/07/08(日) 21:33:16 ID:8Dz6EfAo0
投下乙!
ギゥンツー!!
あと所々ギゥズツになってますぜ。

それにしてもまた拡声器乗り遅れたなぁ……もう一個出そうかな。
106ゲーム好き名無しさん:2007/07/08(日) 21:40:34 ID:neZusY8q0
乙〜!タイトルからしてユリアンがやられると思ったよw
サガ2は主人公不在って事になるのかな?
それにしても放送後のアセルスはヤバイ事になりそうだ…
107ゲーム好き名無しさん:2007/07/08(日) 21:44:45 ID:70WKNnUe0
>>97-103
乙。しかし名簿に写真は付いてない事になったんじゃ?
まあ、支給品として全員に配布されたのとは違う写真付き名簿があった事にすればいいか。
アセルスが白薔薇と同じ道(奉仕マーダー)を選ぼうとしたのが印象的だった。

で、実は考えてたプロットって拡声器話だったので没にすることにしたw
折角勧めてくれたのに悪い。
108ゲーム好き名無しさん:2007/07/08(日) 21:46:47 ID:Xu1SnoGh0
印術の資質や他の術はどうなんだろ
妖術は使えてもおかしくないが・・・後続まかせでおけ?
109ゲーム好き名無しさん:2007/07/08(日) 21:49:49 ID:8Dz6EfAo0
え?やっぱ拡声器二つって不味い?
不味いなら頑張って修正するけど
110ゲーム好き名無しさん:2007/07/08(日) 21:52:32 ID:Lc1YzBGA0
>>101, >>103
「剣」は秘術じゃなかったっけ?
111ゲーム好き名無しさん:2007/07/08(日) 21:56:12 ID:70WKNnUe0
>>109
ああ、すまん。2つ目はいいと思うよ。
105もいるし3つになるのは流石にあれかと思ったから止めようって思ったんだ。

>>110
そういえば確かに剣は秘術だ。
印術は「○○のルーン」と付く奴ね。
112 ◆ymBYNMMH4k :2007/07/08(日) 22:03:46 ID:12QSkiBh0
>>105
本当だ……。
それ、初めはギゥズツだったんですけど、さすがに読みにくいかな。ってことでギゥンツにしたんです。
どっちにしても読みにくいかもだけどね。
全部書き直したつもりだったけど……推敲不足か。
すみません、間違ったところは脳内で“ギゥンツ”に変換しておいてください。

>>107
見落としていた……。
じゃあ、“名前と顔を見て”のところを“名前を見て”だけにします。

>>108
それでOK

>>110
秘術だ……。印術も脳内で秘術に……。

なんか……間違いすぎで、すみません。
113ゲーム好き名無しさん:2007/07/08(日) 22:07:32 ID:70WKNnUe0
アセルスが白薔薇が名簿に入ってるのを見る所は名前だけでいいけど、
ギゥンツがユリアンに仲間の事を聞く所は写真必須っぽい?
彼の支給品にのみ写真付き名簿があった事にするのがいいかな。
それなら奪ったアセルスが再利用できる。
114 ◆ymBYNMMH4k :2007/07/08(日) 22:14:18 ID:12QSkiBh0
>>113
ああ、そういえばそこでも使っていましたね……。
それじゃ、ギゥンツの支給品が写真付き名簿だったということにして、アセルスの道具欄の不明支給品をそれにします。

ついでにアセルスの備考欄に、右腕に返り血も入りそうですね……。
115 ◆ymBYNMMH4k :2007/07/08(日) 22:42:06 ID:12QSkiBh0
>>106
不在ってことにしてください。

で、修正版は……投下したほうがいいですか?
出来るのは明日になりそうですけど……。
116ゲーム好き名無しさん:2007/07/08(日) 22:49:14 ID:70WKNnUe0
どうだろう?
まとめwikiとかしたらばに修正スレとか作れば、本スレへの修正版投下は必要なくなるが…
そろそろ何か借りてきた方がいいかね。
仮まとめの人に負担かけるのも悪いし。
wikiの編集とか慣れてないんで自信ないが、借りてくるぐらいはできるよ。
編集も得意な人がやってくれるなら正直任せたいが。
117ゲーム好き名無しさん:2007/07/08(日) 22:54:25 ID:neZusY8q0
俺も今wiki借りてこようと思ってたんだけど、編集は得意じゃないなw
誰かがしたらば管理をしてくれるならそっちを頼みたいところだ
118 ◆aceBOBIQ26 :2007/07/08(日) 22:58:10 ID:qS4kgH22O
あれ、妖魔武器ってアイテム扱いなの?
固定装備は没収されても、これは技扱いだと思って書いてたんだけど。
修正ききそうだけど、どうしましょう。
119ゲーム好き名無しさん:2007/07/08(日) 23:05:05 ID:sCEB7EAs0
妖魔は剣・篭手・具足にモンスターを憑依させて自身を強化するから、
それが没収されると取り返しがつかない。技や術と同様の扱いにすべきだと思う
120ゲーム好き名無しさん:2007/07/08(日) 23:14:58 ID:70WKNnUe0
>>117
ああ、得意じゃなくてもできるならお願いしたいw
変に限定するようなこと言ってすまんね。
したらばの管理って、宣伝書き込み削除と荒らし(いないと思うが)のアク禁ぐらいかな?
あんまり多くの時間は割けないが、それぐらいならできるかな…。

妖魔武具はどうするかね…確かに妖魔にとってアイデンティティと言えばそうだし、
別になくても自己強化できないのと固有技が使えない程度だから、
戦士に剣がないとか術士にツールがないとかと同程度のハンデと言えばそうでもある。
妖魔武具がないと弱体化するとかって設定はなかったよね?
121ゲーム好き名無しさん:2007/07/08(日) 23:17:07 ID:HtNNe/Z+O
だからゲーム内の設定を全て反映させる必要は無いと何度(ry
在ってアドバンテージになりこそすれ、たとい妖魔武具が無かろうとも「取り返しが付かなくなる」とは思えない。
百歩譲って妖魔武具が有りにしても、剣まで有りには出来ないだろうね。
というかそもそも既に投下された話との兼ね合いから考えて無理な話
122ゲーム好き名無しさん:2007/07/08(日) 23:39:48 ID:kQAlWJcx0
「強敵を倒してパワーアップ」という要素がなくなるのがちょっと惜しいな
せめて妖魔武具の憑依効果とその固定技が使えるのは妖魔のみ、ならどうだろ
123117:2007/07/08(日) 23:44:25 ID:neZusY8q0
んじゃちょっと借りてくるよ
しばらく待っててくれ
124ゲーム好き名無しさん:2007/07/08(日) 23:50:13 ID:qS4kgH22O
無しだと弱くはなるかな?
技が全く使えなくなるから。
(妖魔は妖魔武器無しでは技がない)
半妖アセルスは人並になるだけ、零は術師だから、取り返し付かなくはならない。
妖魔以外が持つと能力補正がやばいけど、これはないことにする?
後、既に投下されても問題が直後に見つかったなら修正は必要だろ。
後に問題が有るかどうかだよ、重要なのは。
125ゲーム好き名無しさん:2007/07/08(日) 23:54:26 ID:687O0gG00
システム的な設定を反映させる必要はないけど
世界観やキャラについての設定は極力反映させるべきだとは思うけどな

妖魔装備に関してはどちらともいえるので書き手の裁量の範囲だと思う。
個人的にはどうせ他に妖魔もそういないんだし少しぶっ飛んでるくらいの設定でいい
それに無しにするとアセルスはともかく零姫が微妙すぎる

>>124
◆aceBOBIQ26氏が言っているように技扱いにすればその心配は無くなる。実際そんなようなもんだし
126ゲーム好き名無しさん:2007/07/08(日) 23:58:12 ID:3pcrciP90
支給品扱いで妖魔以外の場合新規に憑依させるのは不可だけど行使は可能
能力補正は妖魔のみ得られるか、それかこのさい無しに
とかだと面白そうかなとか思ったがどうだろう
127 ◆oHCPL1DFHs :2007/07/09(月) 00:01:21 ID:9uB1JpXt0
総長、ミレイユ、ヨハン予約します
128 ◆5SuUaRnrw. :2007/07/09(月) 00:29:34 ID:vIbCL7BJ0
>>91
まだ途中ですがトーマスが本当に少ししか出てきそうにありませんので、
もし◆bHcZd53rO2氏がよろしければトーマスの予約を取り消し、その部分は未予約のキャラを使って書こうかと思います。
予約期限が切れるまでにお返事いただければ幸いです。
129 ◆W7beAh0rsw :2007/07/09(月) 00:40:34 ID:Nn2oFHls0
カタリナ、デューン投下します。
130ゆずれない私の願い ◆W7beAh0rsw :2007/07/09(月) 00:41:51 ID:Nn2oFHls0
―― 一人の従者は言いました。

   私はあなたの為ならこの肉体、精神、魂までを売り飛ばす覚悟があります。

   どうかこの私めを貴方様の野望のために。

   この肉体が壊れた人形のようにになるまで、

   この精神が切り裂かれた雑巾のようになるまで、

   この魂を取り込むようにお使いください。

   貴方様の幸せが。

   この私めの幸せでございます。

   私めの幸せのために。

   どうか、私めをお使いください。

   さぁ、この私め命令を――――――。


131ゆずれない私の願い ◆W7beAh0rsw :2007/07/09(月) 00:42:32 ID:Nn2oFHls0


「……願いが叶う、か」
あのシルクハットは先程の場所でそう言った。
神というぐらいなのだから、それぐらいの事はできるのかもしれない。
現に、ここに集められて殺し合いを強要させられている位だからそれぐらいの力や権力もあるのだろう。

軽く名簿に目を通す、知っている名前が数人いる。
ミカエル、モニカの名前は――ない。

「もし願いが叶うのならば」
彼女は盾を取る。
「もし願いが叶うのならば」
彼女は小剣を取る。
「もし願いが叶うのならば。
 ミカエル様、どうか私が少しの間人の血を浴び、人の道を外し、魔の道へ進むことをお許しください」
彼女は感情を捨てた。

使えるべき主君の、幸せのために。
使えるべき主君の民の、笑顔のために。
使えるべき国の、平和のために。

彼女は歩き出す、その胸に「皆殺し」を秘めながら。
願いを、主君を幸せにするために。

132ゆずれない私の願い ◆W7beAh0rsw :2007/07/09(月) 00:43:34 ID:Nn2oFHls0

最初の人間に会うのに時間は掛からなかった。
都合よく近くをふらついていた少年が一人居たからだ。
「あーよかった、人に会えた。
 単刀直入に聞きますけど貴方はゲームに乗っていますか?」
人間だといわれ、少し笑いそうになったが、問いの返答は沈黙と無表情で返し、ただ少年を睨みつづける。
手の小剣に、全精神を全集中させながら。
「ううん……じゃあ僕と一緒にこのゲームから逃げ出しませんか?
 殺し合いだなんて、やっちゃいけない。少なくとも僕はそう思うんです
 どうですか?一緒に――」

一閃。
少年の右の頬に血の線が描かれる。
ただ彼女は無表情に、小剣を突きつけていた。
「……どうして、どうしてですか。どうしてこんなふざけたゲームなんかに乗ったんですか」
少年は、目に涙を浮かべながら、彼女に訴えかける。
「簡単なことだ」
彼女は、無表情で淡々と少年に言葉をぶつける。
「私には、ゆずれない願いがある」
「……それは、人を殺してまでも叶えるべき事なんですか」
「ええ、そうよ。少なくとも私には」

少年は涙を流し、剣を構え、彼女に怒りを露わにする。
「たくさんの人の幸せを奪って、悲しみを突きつけて。
 それでも貴方は幸せになろうって言うんですか?!」
「私の幸せではない、あの方の幸せ。
 私が罪と血に穢れようと、私が居なくなればあの方には関係の無いこと。
 あの方が幸せであればいい」

その瞬間、少年の中で何かが吹っ切れたのかもしれない。
「……誰かを犠牲にしてまで貴方の願いなんて叶えさせない。今ここで、止めてみせる」
「いいわ、やってみなさい。貴方の意志と私の信念。どちらが強いか勝負しましょう」
二人の目線がぶつかる。少年は泣いていた、彼女は無表情だった。
いや、笑っていた。瞳の奥の奥の方で。目の前の少年を嘲るように。

133ゆずれない私の願い ◆W7beAh0rsw :2007/07/09(月) 00:44:15 ID:Nn2oFHls0


初撃は少年からだった。背中に背負ったロケットベルトで得た加速を利用しその剣を打ち付けた。
しかし、それは彼女の盾によっていとも容易く避けられる。
弾き返されても上手いことロケットベルトを使い、華麗に着地する。
再び、加速と共に連続して斬撃を加えるが殆どが盾で避けられてしまう。
剣が当たらないというより、剣を当てられないのだ。
どうもあの盾にカラクリがあるような気がして仕方がない。
彼女の無表情の裏の余裕の表情もそこから来ているのかもしれない。
「……どうした、私を止めてみるんじゃなかったの? 貴方の意志とはその程度のものなの?」
彼女も驚いていた、この盾が驚くほど軽くて使いやすく。攻撃を受け流しやすいのだ。
しかし、少年も馬鹿ではないのか今度はロケットベルトを使い違う加速で襲い掛かってくる。
ジグザグと右へ左へ動きながら変なタイミングで攻撃を仕掛けてくる陽動作戦に出たようだ。
剣が出てくると踏み、予め盾を――――。

「貰ったあ!」

少年は、剣を振るわなかった。
彼女と密接しかけた瞬間に後ろを向き、ロケットベルトの噴射を浴びせた。
突然のことに反応が僅かに遅れた彼女は、身を反らしている間に噴射に右腕を焼かれる。
そして少年はその隙に彼女に剣での一撃を加えようとした。
134ゆずれない私の願い ◆W7beAh0rsw :2007/07/09(月) 00:45:01 ID:Nn2oFHls0

剣が振り下ろされるとき、少年は気が付いた。
何時の間にか彼女が小剣と盾を持っておらず。
何時の間にか大きな剣を持っていたことに。

「無」

そして、その大剣が自分の剣とぶつかり。

「刀」

彼女の体が流れるように自分の剣へと向かい。

「取」

自分の体が切り裂かれる感覚を受け。

「り」

自分は、地に落ちた。



「残念だったわね、私のこの小剣は姿を変える事ができる。聖王遺物のうちの一つよ」
そして、私の守るべきものだ。と言いかけて口を閉ざす。
傷を負った少年へと向かい、少年の体に奪い取った剣を突き刺す。
「貴方の剣は頂いておくわ、この剣は何かと強力だから。……最後に、貴方の名を聞いておきたいの」

少年は吼えた。

「俺の名は、デューンだ! 地獄でお前が来るのを楽しみに待っててやるからな!」

その咆哮に、無表情だった彼女が。ついに、笑ったのだ。
「貴方とは、この世界ではなく別の世界で会いたかったな。
 安心して、全部終わったら私も地獄に行くわ」
そして大剣を構え、地に伏した少年へ向かい一気に駆ける。

美しく、残酷で、鮮やかに少年の身体は、宙に舞い。
鮮やかな血飛沫を撒き散らしながら。
少年の心臓は、活動を止めた。

「Moulin Rouge。冥土の土産にこの技を持って行きなさい」

135ゆずれない私の願い ◆W7beAh0rsw :2007/07/09(月) 00:45:44 ID:Nn2oFHls0



彼女は考えた。
この場所には少年のようにゲームを潰そうと考えている人間が何人か居るだろう。
もしゲームを潰されてしまっては彼女の願いが叶う事はない。
ゲームを盛り立てる物は生かしておき、潰そうとするものを殺す。
彼女の考えは纏まった。

彼女は支給品の中から一つの箱を取り出す。
その箱には一枚のメモが挟まってあった。

―― このしきゅうひんを ひいたあなたへ!
    おめでとう! このしきゅうひんはあるいみあたりかもしれません。
    いちどだけ このしまぜんたいにあなたのこえをひびかせることができます。
    わたしのちからでほうそうとおなじように ぜんいんにきこえさせるようにすることができるので。
    いとおしいひとによびかけるもどうつかうもあなたいしだいです。
    ながされるないようは、このはこをあけてからしめるまでにふきこまれたおとです。
    なお、いっかいのていじほうそうまでにいっかいしかつかえないのでちゅういしてください。
                                             かみ ――

そして、彼女は箱を開けた。

「このゲームの参加している者たちよ。よく聞け、私の名前はカタリナ=ラウラン。
 私は、このゲームに乗った。私にはゆずれない願いがある。
 だから、このゲームを破壊しようとする者を片っ端から殺していくつもり。
 もし、私を止める勇敢な意志を持つ者が居るならば私の元へ来てみなさい。
 私は、H-6の中心部に居る。
 貴方達の意志と、私の信念どちらが強いか勝負しましょう」

カタリナは箱を閉じた。
既に引き返せない道を選び、進んでしまった。
もう人間には戻れない、魔の道をただひたすらに進むだけだ。



ミカエル様、こんな私を許さなくても構いません。
私は、貴方の国が永遠に栄えるならこれでいいと思ったまでです。
ですから私は――――。



島全体に彼女の声が、鳴り響く。
136ゆずれない私の願い ◆W7beAh0rsw :2007/07/09(月) 00:46:34 ID:Nn2oFHls0
【E-6/海岸/午前】

【カタリナ@ロマンシング サ・ガ3】
[状態]:右腕が少し焼けた、マントが焦げた、返り血を浴びている、冷血になる覚悟。
[装備]:LV七星剣@ロマンシング サ・ガ3、ワンダーバングル@ロマンシング サ・ガ2
     ロケットベルト@サ・ガ3 完結編 時空の覇者(残り燃料70%ぐらい)、マスカレイド@ロマンシング サ・ガ3
[道具]:支給品一式、核爆弾@魔界塔士 Sa・Ga、不思議な箱(島全体に放送を流す事ができる、次回放送まで使用不可)
[思考]
基本:如何なる手段を使ってでも優勝し、ロアーヌの永遠の繁栄を叶えて貰う。
1:ゲームを止めようとするものを殺す。
2:ゲームを止めようとするものを全体放送で挑発し、H-6へ向かわせる。
3:ゲームに乗る者については特に関知しない(襲われた場合は別)
[備考]
※ED後、どちらのEDの後かは後続の書き手にお任せします。
※ビジュアルは短髪のほうです。
※朝〜午前の間に島全体に放送が流れました、全参加者が聞き取る事が可能です。
※核爆弾はただの威力の大きな爆弾レベルにまで下がっているようです(家が吹き飛ばせるぐらい?放射能は出ません)

【デューン@サ・ガ3 完結編 時空の覇者 死亡確認】
137 ◆W7beAh0rsw :2007/07/09(月) 00:47:26 ID:Nn2oFHls0
マーダー補充?
ちょっとご都合展開かなと思いますが……何かあればどうぞ。
138ゲーム好き名無しさん:2007/07/09(月) 00:48:30 ID:Gp6mDmmq0
ちょ、核爆弾www
139ゲーム好き名無しさん:2007/07/09(月) 01:22:35 ID:d67OCv+UO
ちょwwww
LV七星剣ってww
140 ◆W7beAh0rsw :2007/07/09(月) 01:31:16 ID:Nn2oFHls0
状態欄ミスってた
【H-6/崖の近く/午前】
です

>>138-139
うーん、マズかったら別のものにすり替えますけど。
すり替え他方が良いですかね(特に核爆弾)
141117:2007/07/09(月) 01:33:48 ID:4YfaD0rD0
http://www36.atwiki.jp/rowasaga/
ねんがんのウィキをかりたぞ!
まだ目次しか作ってないのでどんどん編集して下さい
142ゲーム好き名無しさん:2007/07/09(月) 01:37:10 ID:d67OCv+UO
>>140
システムを極めすぎた支給品だろww


ところでロワサガって語感がいいな
143 ◆W7beAh0rsw :2007/07/09(月) 01:43:25 ID:Nn2oFHls0
更にWAWAWA忘れ物〜

【残り65人】

>>141
わー Wikiだー!
マジ乙です、編集はあんまできませんが作品投下で頑張ろうと思います。
さて次のプロット正確に組み立てるかな……ネタが沸きまくってもう

>>142
とあるところにはバグアイテムとか出てたからいいかなと思った。
反省はしている。
144ゲーム好き名無しさん:2007/07/09(月) 03:35:59 ID:Gp6mDmmq0
>>141
テラ乙! タイトルの所とか、いい配色だな。
編集してほしくなさそうな神ワロスw

>>140
核爆弾は下手に使うと自分も巻き込まれかねないし、
バグアイテムも…まあ微妙だけどネタとしてはありだと思う。
ただ、いくらマーダーでも強アイテム揃いすぎじゃね?とは思った。
どうにでもしようはあるけど、自分の分と奪った分がそれぞれ最高個数の3個、
しかも内5つが強力な装備品ってのはなあ。
カタリナに思い入れがあるのはよくわかるんだけど。

まあ、あくまで個人的感想なので、修正しろとか言う訳じゃないっす。
145 ◆zuOTHZEoV2 :2007/07/09(月) 03:38:23 ID:2LL7KOWw0
こんな時間ですがジャミル、最終皇帝女投下します。
146皇帝の誇りにかけて  ◆zuOTHZEoV2 :2007/07/09(月) 03:39:21 ID:2LL7KOWw0
「あの「かみ」という人物……必ず許しはしない!」
砂浜に立ち、眼前に広がる海に向かって勇ましく叫ぶ女性がいた。
その背中は見ただけで誰もが感じ取れる程に全身から怒りを露にしている。
もちろんこのゲームに巻き込まれた事も怒りの原因ではあるが、それ以上に自らの意思に反したからといって2人も殺害した主催者の態度が彼女の義心を刺激したのだった。
彼女の名はクリスティーナ。伝承法の最終継承者である。
「何としてでもあいつに一泡吹かせてみせるぞ、ジャミル!」
後ろに結わえた三つ編みを弧を描くように大きく回し、勢いよく振り向く。
そこには胡坐をかきながら支給品を確かめているジャミルが居た。
「始まったばかりだってのにテンション高いなー、クリス」
先程知り合ったばかりのクリスに対し、ジャミルはザックから視点を上げずにいつもの調子で返事をした。当たり前だ、と憤りのこもった声が返ってくる。
一見表情からは読み取れないが、内心彼は呆れ始めていた。
そろそろ落ち着かせたほうがいいか。あまり騒がれて余計な危険を招かれちゃこっちも困るしな。
そう判断してから、ジャミルはクリスの顔を見上げる。
「まったく……あの「かみ」という人物、必ず」
「おーい」
唐突に言葉を遮られ、クリスは一瞬眼を丸くした。
「同じ言葉、さっきから3回は言っただろ?そろそろ自分のザック確認しようぜ」
「す、済まない」
そう言ってクリスは申し訳なさそうに一つお辞儀をした後、ジャミルの正面に座った。
冷静さを取り戻そうと一息ついてから、自らのザックを開く。
147皇帝の誇りにかけて  ◆zuOTHZEoV2 :2007/07/09(月) 03:40:07 ID:2LL7KOWw0
支給品を確認した後名簿を取り出して一通り眺めると、クリスは知った名前があるのを発見した。
「(七英雄まで参戦させられているとはな)」
七英雄。バレンヌ帝国皇帝レオンの時から千年以上続く、彼らとの戦い。
優れた知識、経験、技術を前代の皇帝から継承する秘法を用いる事で彼らに対抗する力を得てきた。しかし伝承法はクリスの代で限界を迎える事となり、次代に打倒させれば良いなどという呑気な考えは通用しなくなってしまったのである。
とすると、最終継承者であるクリスがこちらの世界に飛ばされてしまった以上、元の世界に七英雄が残っていれば帝国が対抗するのは絶望的な状況であっただろう。これを幸運と呼べるかは疑わしいが、七英雄もまた同じ戦場に送られていた。
既に倒したはずの者まで参戦している事も気になったが、この舞台に来る以前にクジンシーから復活したという手紙を受けているのだ。他の七英雄も復活した可能性があっておかしくない。
「かみ」の所業に義憤を覚えていたせいで見失っていた。本来はバトルロワイアルに参加させられなければ、七英雄の打倒だけが目的であるはずだ。

ならば、倒すしかない。
クリス自身それしかないと分かっていた。しかし、頭では自分を完全に納得させる事が出来なかった。
六体を打倒するまで何十回と皇帝が代替わりし、成果をあげていった。それなのにこの場にいる四体を自分だけで倒すというのは甚だ無謀な話である。
虚勢を張るだけでは何の意味を持たないのは承知している。このままでは七英雄に出会ったとしても恐れが勝って十分な動きも出来ずに殺されるだろう。記憶の中の七英雄を瞼の裏に浮かべ、思わず身体に震えが走る。
私に、出来るだろうか……。
思わず名簿に額をつけるようにして俯く。すると、
148皇帝の誇りにかけて  ◆zuOTHZEoV2 :2007/07/09(月) 03:41:03 ID:2LL7KOWw0
「コレ、もしかして小銭か?」
ジャミルが広げた左手に袋の中身を出すと、全部でちょうど10枚の硬貨がその中に収まった。
「見たことねえ形だけどこんなの渡されてもな……って、どうした?」
急にその手の中にあるものを食い入るような目つきで覗き込んできたクリスに思わず驚きの声を出す。
しかし声に応える事もせず、クリスは胸の中に沸き起こってくる力を感じていた。
間違いない。その袋も、一枚だけ文字が書かれた硬貨にも、見覚えがあった。

アバロンの少年がくれた、10クラウン。

あの年では10クラウンと言えども貯めるのも大変だっただろうに、七英雄と戦うための手助けに少しでもなればと思って自分の全財産を渡してくれたのだ。
しかも一枚には励ましの言葉を書こうと思ったのか、「が」と記されている。
そして、思い出した。
そうだった。出来る出来ないの問題ではない。やるしかないのだ。
せめて七英雄のうち誰かが優勝するのだけを阻止できればいい。この戦場で自らがどうなろうとも。
それがあの少年への、そして最終皇帝という称号を背負った自分の責任を果たすことになると信じて。
「ジャミル!」
呼ばれた相手は唐突に名前を呼ばれ、一瞬硬直する。
「な、なんだよ?」
「私は人は殺さない。しかし、どうしても倒さなければならない相手がいるんだ。協力してくれ」
呆然とした表情を作っていたジャミルは、クジャル族特有のとがった耳の裏をかいた。
149皇帝の誇りにかけて  ◆zuOTHZEoV2 :2007/07/09(月) 03:42:09 ID:2LL7KOWw0
「はー、成程ねえ。だからその七英雄ってのを倒さなきゃいけないって訳か」
そう言いながら、名簿の七英雄の名前に三角印をつけていく。
「ああ。そいつらの特徴と名前に関しては今言ったとおりだ。
それと、名簿のジェラール、ヴィクトール、レオンという人物にも印を付けておいてくれ。
ただ同名なだけかも知れないが、伝承法の始祖とそのご子息のお名前だ。もしかすると本人かも知れないし、出来れば会いたい」
「ふーん?まあ、俺の知り合いはいねえみたいだし、何にもしなかったらあの「かみ」ってやつに殺されちまうだろうしな。いいぜ、協力してやるよ」
その言葉に、クリスが笑顔を見せる。
「ありがとう、ジャミ」「ただし」
ジャミルは顔の前に人差し指を立てる。
「その七英雄以外の戦闘は極力避けて動くんだぞ?
回避できる危険は避けるのは盗賊の基本でもあるからな」
真意をすぐに理解する事が出来ず、今度はクリスが硬直する番だった。
「え?」
「だから、七英雄戦に備えて体力を温存する為にだな、
他の奴らが殺しあってるところにむやみに飛び込まないって事。
まあ、仕掛けられたのは対処するしかねえけどな」
「……努力はする」
その間が心配なんだがなあ。口には出さずにジャミルは思う。
まあ、その時は俺が何とかするしかねえか。
一通り中身を確認し終えた二人は、その場を離れることにした。
150皇帝の誇りにかけて  ◆zuOTHZEoV2 :2007/07/09(月) 03:43:51 ID:2LL7KOWw0
【G-7/浜辺/朝】
 【クリスティーナ(最終皇帝女)@RomancingSaGa2】
 [道具]:荷物一式、確認済支給品1〜3、10クラウン(1クラウン×10枚)@ロマサガ2
 [状態]:健康、七英雄打倒への強い意志
 [思考]
基本:七英雄を倒す上での最善の行動をとる
1:七英雄打倒に協力してくれる仲間を探す
2:ジェラール、ヴィクトール、レオンに会いたい
3:可能な限り戦闘は避ける。……努力をする
 [備考]
※アンサガのレオンをロマサガ2のレオンだと考えています。
※10クラウンに体力回復効果はありません。

【ジャミル@RomancingSaGa】
 [道具]:荷物一式、確認済支給品0〜2
 [状態]:健康
 [思考]
基本:とりあえず生きのびる。
1:クリスと行動する
2:可能な限り戦闘は避ける
151 ◆zuOTHZEoV2 :2007/07/09(月) 03:46:31 ID:2LL7KOWw0
投下完了。改行し忘れててごめんorz
ツッコミお願いします。
152ゲーム好き名無しさん:2007/07/09(月) 04:02:54 ID:t3eVAAfnO
乙。
外道皇帝に対し正当派の皇帝が来たなw
ただジャミルの知り合いがいないってのはどういうこった?
ミンサガじゃなくて無印からの参戦だとしても、仲間の名前は同じだし…
もしかして完璧スルー状態からの参戦とか?
153ゲーム好き名無しさん:2007/07/09(月) 07:32:05 ID:2VzPvClnO
深夜に二作乙!

ロワ外の人物の為の奉仕マーダーと正義皇帝と両方先が楽しみだぜ!

なんだが、多少カタリナは強すぎないか?
死亡フラグ撒いてるとは言え装備が充実杉だと思うんだけど
154ゲーム好き名無しさん:2007/07/09(月) 08:59:58 ID:4ZpL7ZdT0
ゲンさんマダー?
155ゲーム好き名無しさん:2007/07/09(月) 09:33:39 ID:Gp6mDmmq0
>>146-150
ジャミル、なんか下僕と化してる感がw
クリスは正統派皇帝で、ニコライと出会わせてみたくなるキャラだな。
ジャミルの知り合いがいないのは他の参戦キャラ誰ともPT組んでなかったのを想定?
完全スルー状態からってのもそれはそれで面白いがw

前スレのログ確認したらゲンさん予約期限過ぎてるな。
このまま投下がないとフリー枠3人分が白紙に戻るわけだが…。
◆utqnf46htc氏、投下できそうかどうかだけでも書き込んでくれないか。
ルール上は期限切れだから、他の人が別のフリーキャラ出しちゃってもいいんだけど、一応聞きたい。

もし◆utqnf46htc氏が投下諦めてるか音沙汰なしだったら、
せっかく名簿に名前があるってネタができたしレオン書こうと思うが…。
まだ予約じゃないんで、他のフリーキャラ出したい人がいたら勿論予約しちゃっていいけど。
しかしフリー枠の残りがなくて諦めた>>18とかに悪い気もするなあ。
156ゲーム好き名無しさん:2007/07/09(月) 09:35:06 ID:Gp6mDmmq0
ついでに貼っとく。
もしかして予約期限1週間と勘違いしてたりするんだろうか…。

884 : ◆utqnf46htc :2007/07/04(水) 18:34:42 ID:nmb8nRpr0
GJw
レオンゲンハーマン予約でお願いします。
157 ◆kGf..YZoZg :2007/07/09(月) 09:56:41 ID:Gp6mDmmq0
あー、連投ごめん。
やっぱ正式予約してもいないのに「書く」って言って他の書き手に遠慮させるのはフェアじゃないな。

レオン、ポルナレフ、オーベルベンドで予約させてもらいます。
ただし、もしこっちの投下または他の人のフリー枠キャラ予約までに
◆utqnf46htc氏の作品が書き上がり投下できる状態になった場合は、
レオンの予約のみ破棄するので投下して構いません。
その場合、代わりにその時点で予約のない別のキャラを1人追加します。

…ってのも反則かね?
特例を作るのはやめた方が良ければ、普通にこの3人予約ってことで。
158 ◆ymBYNMMH4k :2007/07/09(月) 11:45:59 ID:lgQd/qy40
>>137
乙。デューン……。殺されたとはいえ、かっこよかったです。
カタリナも、彼女なりにミカエルとロアーヌを思ってのことだしね。
手段はどうかと思うが、信念を貫く姿勢はやはりかっこいいね。

>>141
乙。編集の仕方を覚えて、更新に協力できたらします。

>>151
乙。女皇帝さん、かっこいいですね。ジャミルと良コンビになりそうな予感。
戦闘は避けるらしいけど……かたりなの放送を聞いたらどう動くんだろ?

あと、妖魔武具が技という扱いになるなら、その部分を修正しますが……、
どうでしょうか?
159ゲーム好き名無しさん:2007/07/09(月) 16:33:34 ID:oMyPBGwG0
>>128
あ、どうぞ。トーマス書いてくれ。
自分が間違えて予約してしまっただけなので。

ということで父親、アシュラ、ミルフィー、ジェラール、クン=ミン投下
160ナラクノアビス ◆bHcZd53rO2 :2007/07/09(月) 16:34:14 ID:oMyPBGwG0
少女の瞳はジェラールの血に汚れて凄絶ながらも安らかな死相に吸い寄せられていた。
彼がもう物言わぬ躯と成り果てて彼女の激情が悲しみの奔流で流されていくのを
人の父である男がただひっそりと見守っていた。
「ミルフィー・・・・・・」
少女でありジェラールが身を挺して守ったミルフィーは声を上げて泣いた。
彼女の顔もまた血で覆われていた。
「おじさま・・・・・・どうしてこの人は死んでしまったの」
そう呼ばれてオーダイは返す言葉がなかった。
人の死は唐突に何の前触れもなくやってくるものだ。
しかし今、そんなことを言ったとてミルフィーが納得することなどないだろう。
彼女は勝ち気な性格だが、自分を守った人が死んでしまいどうしていいかわからない哀れな少女だ。
何をどう説明してもジェラールの死を簡単に受け入れることはできまい。
腕と肩を貫かれた傷が痛むが、死んでしまったジェラールに比べれば自分はまだマシであった。

「アシュラ、奴を倒さなくては・・・・・・」
途切れ途切れの呼吸のなか、オーダイに言えたことはそれだけだ。
ジェラールを死に追いやった憎むべき悪魔だからだ。
ゲームに乗らず投降する振りをして二人に近づき、支給品を使ってジェラールの背後から
切りかかった。
オーダイが駆けつけたときにはジェラールは既に虫の息だった。
アシュラの更なるマシンガンの追撃を潜り抜け、ジェラールをつれて海岸線にまでたどり着いたときには
二人とも満身創痍だった。
そして、ジェラールはミルフィーのケアルガによる治療の甲斐も虚しく命を落としてしまった。
161ナラクノアビス ◆bHcZd53rO2 :2007/07/09(月) 16:34:54 ID:oMyPBGwG0
ミルフィーの嗚咽が続く中、オーダイは考え込んでいた。
あの――アシュラはどうも自分の知っている奴とは違う。
自分が知っている奴は新しき神になろうと企てて秘宝を集めていた無頼者だ。
強欲で残忍な性格は何も変わってないが、何故かこのオーダイのことを何も知らない。
それどころかこのゲームと一枚噛んでいるかのようなフシさえある。
奴はゲームのことをバトルロワイアルだといい、神の願は全知万能であり参加者のあらゆる
行動を予想していると言い(もっともそれくらいは誰でもわかることだが)、優勝者の神への願いは
死者の復活をも叶うものだという。
それはまるで神の代弁者という立場でモノを言っているのではないだろうか。
こいつは何かを知っているのではないか。
別次元のアシュラなのか、自分はアシュラの三面の顔のひとつだけを知っていたに過ぎないと
いうことなのか。
・・・・・・だがしかし、そんな詮索は今は無用だ。
奴がもうじきこちらに来る。

アシュラは無傷だった。
ミルフィーのホーリーで傷を負ったと思っていたが甘かった。
アシュラにとってみればただの目くらましにすぎなかったのだ。
かすり傷ひとつも負ってはいない。
「さあ、天国か地獄か選ぶがよいわ」
砂浜に風がさっと駆け抜けた。
血の臭いを嗅ぎつけた奴の鼻が憎憎しい。
我々はここで倒れる運命なのか?
いや、そうではあるまい。
死なずに済む方法、きっとまだ何かあるはずだ。
162ナラクノアビス ◆bHcZd53rO2 :2007/07/09(月) 16:37:12 ID:oMyPBGwG0
わたしは決して最後まで諦めたりはしない。




戦場から離れたところでクン=ミンは苦い顔をしてその光景を見ていた。
彼らの戦場に駆けつける、という選択肢はありえない気がしてきた。
あの六本腕の修羅の方が与えた手傷からして上手であるのは間違いない。
近代的な飛び道具を持っているのが決定的な差だ。
しかもあの体には術の類が効かないらしい。
となれば自分にとって不利である。加勢したところで焼け石に水だろう。
(いくらこのノートがあってもすぐには何の効果も無い)
クン=ミンは手にしたノートをぱらぱらとめくってみた。

・説明文
『このノートに名前を書かれた参加者は12時間後に気がおかしくなる。一度使うと消滅』
――以上

一度しか使えない以上、まだ使う時期を見た方が良いだろう。
他にもっと手ごわい者がいるかもしれない。
それにしても何ページもありながら一度使えば消滅とは、何とも資源の無駄遣いだな。
そんなことを考えながらクン=ミンはノートをディパックに入れると、戦場を背にして
立ち去った。
163ナラクノアビス ◆bHcZd53rO2 :2007/07/09(月) 16:39:20 ID:oMyPBGwG0
【B-1/海岸/朝】
【アシュラ@魔界塔士SaGa】
[状態]:普通
[装備]:サブマシンガン(弾数はまだ十分)、アイスブランド、ミサイル
[道具]:荷物一式  
[思考]
基本:ゲームに乗って殺戮
1オーダイとミルフィーを倒す

【父親(オーダイ)@SaGa2秘宝伝説】
[状態]:肩と腕に被弾、出血
[装備]:孔明の靴、バトルハンマー、サンダーの書
[道具]:荷物一式
[思考]
基本:ゲームには乗らず
1アシュラを倒すか撒く

【ミルフィー@サガ3時空の覇者】
[状態]:至る所に銃創、混乱ぎみ
[装備]:源氏の小手
[道具]:支給品残りふたつ
[思考]
基本:ゲームに乗らない
1何をしていいかわからない
164ナラクノアビス ◆bHcZd53rO2 :2007/07/09(月) 16:40:16 ID:oMyPBGwG0

【クン=ミン@アンリミテッド・サガ】
[状態]:健康
[装備]:換羽の鎧
[道具]:アビス・ノート、支給品もう一つ
[思考]
基本:生き残る。積極的に乗るかはまだ決めてない。
1ひとまずこの場を立ち去る

※アビス・ノートに名前を書かれた参加者は呪いにより12時間後に発狂。
ただし12時間経つ前に名前を書かれた者が死亡した場合は、記入者に呪いがふりかかります。
説明書は意図的にその部分を隠してあります。

【ジェラール@RomancingSaGa2 死亡】
165ゲーム好き名無しさん:2007/07/09(月) 16:41:09 ID:oMyPBGwG0
すまん、ageになってしまった
166ゲーム好き名無しさん:2007/07/09(月) 19:56:43 ID:iRNqWWFm0
で、そのアビスノートとやらはどのサガに出てたんだね? オリジナル?
バグアイテム紛れ込ませたりもそうだが、いくらなんでもやりすぎでしょ。
167ゲーム好き名無しさん:2007/07/09(月) 20:11:26 ID:eMKOPu8K0
個人的にはバグアイテムはありだと思うけど
オリジナルアイテムはちょっとな…
てゆうかオリジナルなの?
168ゲーム好き名無しさん:2007/07/09(月) 20:17:32 ID:GAUER0hm0
どう見ても某デスノートだろう。
169ゲーム好き名無しさん:2007/07/09(月) 20:24:03 ID:BGumJ1Za0
別にいいんじゃないかな
サガっぽいアイテムで世界観にも合っている
170ゲーム好き名無しさん:2007/07/09(月) 20:25:07 ID:4YfaD0rD0
俺もこの程度のアイテムなら問題無いと思う
ちょっとくらいオリジナルアイテムがあってもいいじゃない
171ゲーム好き名無しさん:2007/07/09(月) 20:34:51 ID:iRNqWWFm0
コレを許容したら、それこそドラえもんの秘密道具クラスのアイテム出してもおkってことになるのかい?
サガっぽいなんて言ってなんでもかんでも許容してたらリレーが成り立たなくなると思いますよ。

んで、それを投入したSSは……ああくそ、毒吐きが欲しい。
172ゲーム好き名無しさん:2007/07/09(月) 20:41:58 ID:iw7lRwhDO
批判するのはいいけど、毒は外に出すなよ。荒れるから。

オリジナルアイテムは出すなってのは同意だけど。
173ゲーム好き名無しさん:2007/07/09(月) 20:44:24 ID:t3eVAAfnO
ドラえもんの秘密道具ほど便利なもんでもないし…
174ゲーム好き名無しさん:2007/07/09(月) 20:45:36 ID:I2Et5qoE0
まあ禁止エリア指定装置とか拡声器とかも半オリアイテムだし
175ゲーム好き名無しさん:2007/07/09(月) 21:08:12 ID:BGumJ1Za0
問題があるとすれば、
キャラの思考をアイテム効果で簡単に変えられてしまう点かな
これまでの描写をアイテム一つであっさり覆されるのは面白くない
176ゲーム好き名無しさん:2007/07/09(月) 21:28:59 ID:UQHo2WXs0
12時間後に発狂を回避不能なのが痛い。
たとえば、Aは今まで理性的に動いてきたマーダーという流れで進んでいたとする。
それがノートに名を書かれて、Aはいきなり発狂、となると
行動が今までどおりのマーダーだろうと、
今までの書き手さんたちが作ってきた流れが無になる気がする。

発狂じゃなくて状態異常としての混乱だったら、仲間がいた場合は回復が可能だけど、
結局それじゃあノートの意味がない。
ちょっとこれは反則アイテムのように思える。
177ゲーム好き名無しさん:2007/07/09(月) 21:53:14 ID:d67OCv+UO
チェーンソーやらデイブレークやら滅殺黒竜波やらバニッシュで所持者ごとズガンして無かった事にすればおk
178ゲーム好き名無しさん:2007/07/09(月) 22:26:59 ID:GnEelBlc0
かみの名前書けばいいと思うよ
179ゲーム好き名無しさん:2007/07/09(月) 23:04:53 ID:Gp6mDmmq0
うお、帰ってきてみたら何か荒れてる…

>>160-164
取り敢えず、投下乙。
ジェラールいきなり死体はロマサガ2ファンにはショッキングな展開だが、
矛盾や大きな問題点がない以上、それを理由に作品を否定するのは筋違いだとは思う。
父親の頼りになる大人っぷりや、アシュラが別人だという考察なんかはしっかり書かれてるし。

ただ、アビスノートはどうしても必要だったかね?
個人的意見として言うと、まずサガ関係ないオリジナルの強力アイテムを出すのには反対。
カタリナの拡声器には「サガにも現実にもないけど…」と突っ込もうかとも思いつつ、
それがメガホンじゃなく魔法の箱だということで展開に大した影響は出ないだろうと思ったからスルーした。
しかしこれは影響大きすぎるだろう。
他の書き手の積み重ねを一瞬で無にしてしまう要素もあるし。
正直、サガロワにとっては異物でしかないと思う。

クン=ミンは最後に出てくる、展開に何の影響も与えてない傍観者だし、
クン=ミンのパート(勿論アビスノートも含めて)だけ削るって訳にはいかない?
彼を出したいのであれば違う形での登場として書き直しでもいいし。
180ゲーム好き名無しさん:2007/07/09(月) 23:07:05 ID:GnEelBlc0
12時間経つ前に名前を書かれた奴が死んだら、その時点で呪いが帰るのか?
さらに書いた奴も死んでたら呪いはどうなる?

あと、関係ないけどアビスボートを思い出した、どうすればいいんだ。
181ゲーム好き名無しさん:2007/07/09(月) 23:07:59 ID:zcYOtmNcO
>展開に大した影響は出ないだろうと思ったからスルーした。

はいはいクマークマー
182ゲーム好き名無しさん:2007/07/09(月) 23:13:21 ID:UdtZuTN50
もう訳の分からんノートは除去すればいいだけだろ
必要性も感じないし
183ゲーム好き名無しさん:2007/07/09(月) 23:48:28 ID:Gp6mDmmq0
いや釣ったつもりはないんだが…
>>144のID見てもらえばわかるけど、カタリナの所持品インフレについては突っ込んでるよ。
「拡声器の効果を持つ魔法の箱」なら実質拡声器と大差ないから指摘しなかっただけ。
本音を言えば大差ないんだから普通の拡声器にしない?と言いたいが、
同じ書き手の身分で他の書き手にあんまり注文付けるのは憚られたもんで。
って今言っちゃったら一緒だな。
しかしあの時点でオリジナルアイテムはどうよと言っておけば、こういう騒動にもならなかったか…。
問題なさそうならOKとか言ってると、問題あるかどうかの線引きで揉めるもんな。
考えが浅かったことは詫びる。

長文続きで出しゃばってすまん、取り敢えず◆bHcZd53rO2氏の返答待つか。
184ゲーム好き名無しさん:2007/07/09(月) 23:50:31 ID:4YfaD0rD0
何か反対意見多いし、ノートは没にしたほうが無難っぽいね
まあそこだけ修正すればいいから話自体はいいんでない?
ジェラールは残念だが…ヴィクトールは早くも任務失敗だな
185 ◆W7beAh0rsw :2007/07/10(火) 00:02:33 ID:Nn2oFHls0
寝て考えてもちょっと強すぎかなと思えてきたんで近いうちに自主修正します。
後のSSに関わってくるので早い目にしますが修正内容は
・武器の変更(マスカレイドと核爆弾の修正)
・不思議な箱の削除(違う展開にするので全域放送ではなくなります)

大きな修正はコレぐらいです。
今晩〜明日の夕方までには仕上がると思います。
186ゲーム好き名無しさん:2007/07/10(火) 00:11:52 ID:FkDeiSgG0
>>185
乙、しかしマスカレイド変えるとなると戦闘の描写も結構変わるんじゃ?
修正案がもう思い付いてるんだったらがんがれ。
187 ◆oHCPL1DFHs :2007/07/10(火) 00:17:19 ID:iDKYP6K50
総長、ミレイユ、ヨハン投下します。
188俺たちは殺し合いに乗ってないパーティー:2007/07/10(火) 00:18:21 ID:iDKYP6K50
あのとき俺は原発で死んだはず。
別世界からやってきた4人組に、俺の世界の未来を託すためにさつじんバリアを破って……
それが、目が覚めたらシルクハットの男に殺し合いをしろなどと言われて。

わけがわからない。
一瞬、死後の世界とやらも考えたが、
ゲームの説明を聞く限り、説明を聞いているときの周りの人間(いや、化け物もいたが……)を見る限り、
ほかの人間は、死んでここに着たのではなく、生きてここにきたように見えた。

知り合いが参加しているかもしれない。
あの場所で、金髪の男女と黒鎧の男は互いに知っていたようだった。
ならば、俺の知り合いも誰か参加しているかもしれない。

……

いた、あの4人組のうち3人も。
こんな殺し合いに、さやかやゾクの仲間が参加させられていないだけマシか。
だがあいつらがこんな場所に呼ばれて、俺の世界を救えなくなっても困る。
1人は残っているみたいで、朱雀のバリア中和装置の部品もそろっているから、
残ったやつがなんとかやってくれればいいが。


さて、俺はどうするか、と。
殺し合いに乗るつもりはない。
死んだ人間が、生きている人間を殺して願いをかなえようなんて考えちゃいけねぇ。
いや、俺が生きててもだめだな。そんなのはゾクの誇りがゆるさねぇ。

この首輪をどうにかしないとな。。
朱雀のバリア中和装置みたいなものが作ればいいんだが。
まわりはジャングル、とてもそんなもん作れるとは思えねぇ。

俺のできることと言ったら……
この殺し合いを広げないために、殺し合いに乗ったやつを殺す。
そして、弱い人間を護る。
今はそれぐらいしかできることは思いつかない。
幸いにも武器はある。戦える。
斧なんてまともに使ったことはないが十分だ。
189俺たちは殺し合いに乗ってないパーティー:2007/07/10(火) 00:19:28 ID:iDKYP6K50
ここにとどまっていても仕方ない。
人が集まりそうな町に行って、誰かとコンタクトを取ろう。
ここからだと、北の町が近い。

総長は荷物をまとめて北へ向かった。



町へ向かう間、1人の女性を見つけた。
高貴なローブを着て、まがまがしい盾を構えたアンバランスな女性だ。
武器は構えていない。とりあえず、話しかけよう。

「おい、あんた」
総長は少し距離をとって女性に呼びかける。
女性は総長の声に気づき盾を構えて体を向ける。
「あんたは、この殺し合いに参加するつもりか?」
総長は盾だけを構えたのを見て、攻撃してくることはないだろうと考え、たずねた。

「わたしは、参加するつもりはないよ。それより、あなたは強いの?」
参加をするつもりのない女性が、俺に強いかどうかを聞いてきた。
護ってほしいということなのか?
「これでもゾクの総長をやっていたからな。それなりには戦える。
あんたはどうなんだ、戦えるのか?」
「わたしに武器はないよ。それに武器があっても私はただの女。戦えない。
だから、強い人を探してる。」
やっぱり、護ってほしいということだろうか。
「で、俺に護ってもらいたいってことか?
俺も殺し合いには乗っていない。乗った奴には容赦する気はねぇが。
どうだ、俺と一緒に行かないか?」

女性は少し間をおいて答えた。
「そうね、それじゃあなたと一緒に行こうかしら」
その女性、ミレイユは総長の"それなりに戦える"の言葉を聞いて迷ったが、総長についていくことにした。

190俺たちは殺し合いに乗ってないパーティー:2007/07/10(火) 00:20:36 ID:iDKYP6K50
本当はもっと強そうな人にあえれば良かった。
でも、生きてさえいればいつかは会える。
この殺し合いの中で勝ち抜く強い人にいつかは会える。
わたしは強い人が好き。
ここなら、そんな強い人に会えそうで胸が躍ってる。
この人に付いていくのは自分が死なないようにするためだけ、
用がなくなればそれで終わり。
しばらくの間だけ、私を護っていてねおバカさん。


実際、総長は参加者の中ではそれほど強いほうではない。
だが、彼の持つ武器は違う。
−ビルキース−
この斧が秘める力「ベルクウィニスの刃」は違う。
一度はかみを破ったチェーンソーの力を持つ。
かみが何を考えて、これを支給したのかはわからない。
別世界の武器だから間違って配ってしまったのかもしれない。
似ているだけで、チェーンソーとは別だから、
かみが自分に効かないことを知っていて参加者をあざ笑うために支給したのかもしれない。
それは、わからないが、特別な意味を持つ可能性は否定できない。


「俺の名前はケンイチだ。あんたの名前は?」
「わたしはミレイユ、(少しの間だけ)よろしくね」

191俺たちは殺し合いに乗ってないパーティー:2007/07/10(火) 00:21:39 ID:iDKYP6K50
−−−−
俺は燃え盛る砦で、あの方を守って……
次々と来るモンスターを倒しながら終には意識を失って……
どうして俺はここにいる?
どうしてあの方がここにいる?
それに体は軽い。サソリの毒はどこへ行った?

わからないことだらけ。
わかるのは、名簿を見る限り俺の知り合いはあの方しかいない。
ならば簡単だ。あの方に生き残ってもらわなければ。
もし、あの方が死んでしまうようなことがあったら、そのときは俺が生き残る。
それでいい、俺はほかのやつらには興味がない。


方針は決まった。
でも、すぐには動くのはまずい。
まずはアニマの同化がほかのやつらに効くかどうかを試さなければ。
あの場所には、金属の塊みたいなやつもいた。
アニマをほとんど感じないやつもいた。
試さないといけない。


都合のいいことに、頭の悪そうな男女の声が聞こえる。
殺し合いに乗るつもりはない、だそうだ。
ちょうどいい、同化のテストに使わせてもらおう。

暗殺者ヨハンは周囲のアニマに溶け込んで彼らに近づいた。
192俺たちは殺し合いに乗ってないパーティー:2007/07/10(火) 00:22:58 ID:iDKYP6K50
−−−−
ミレイユと一緒に行動することを決めたすぐ後、一人の男がこちらに近づいてきた。
武器も持たず、両手を上げてザックを肩に掛けて無防備にこちらへ歩いてくる。
俺たちの話を聞いて寄ってきたのか。
「おい、あんたも殺し合いには乗っていないのか?」

おバカさんと一緒に行動することを決めたすぐ後、
突然誰かに話しかけるように声を上げた。
でも何かおかしい、その人は見えるんだけど気配がまったくしないし、
そもそも見えるけど幻のようにも感じる。


男は話しかけてきた。女は疑問の表情を浮かべている。
2人とも気づいているようだが、女にはまったく効いていないわけではないらしい。
どちらにせよ完全には効かないのだから、うかつには動けないな。
参加者は70人。最初に動いてボロを出してもまずい。
68人殺した人間より、1人殺して最後まで残った人間が勝ちなんだ。
最終的にあの方か俺が勝てればいい。
始めのうちは利用できる味方を作っておこう。あの方や俺が生きるために利用できる味方を。
動き始めるのはもっと後になってからでいい。
都合のいいことに、俺は俺好みの武器を手に入れた。
あいつらは気づいていないだろうが、俺は懐に短剣を忍ばせている。
なかなか切れ味の良さそうな短剣だ。身を守るには申し分ない。

193俺たちは殺し合いに乗ってないパーティー:2007/07/10(火) 00:24:24 ID:iDKYP6K50
女に必要以上に警戒されてもまずいのでアニマの同化を解く。
「ああ、俺も殺し合いには乗っていない。
あんたたちの話は遠くから聞いていた。ぜひとも一緒にいかせて欲しい」


「もちろんだ。俺たちと一緒に行こう」
ケンイチは両手を上げて近づいてきたヨハンを信用した。
「ちょっとまって、あなた変な術使わなかった?体が幻に見えるような」
ミレイユはヨハンの妙な雰囲気に疑問を投げかけた。

ヨハンはミレイユの言っていることがわからないように見せかけるよう首をかしげた。
「いや、君が何を言っているのかわからない。
少なくとも俺は、君が言うような力は持ってない」
ミレイユは少々疑問は残ったが、ひとまずは保留しておくことにした。
何かがあって襲ってきても、自分はケンイチを盾にして逃げればよいと考えて。
「そうね、ごめんなさい。これは、気にしないで」


「まぁまぁ、仲良くやっていこうじゃないか。
こんな場所で、殺し合いに乗っていない人間が集まったんだ。俺たちは運がいい」
「そうだな」「そうね」
ヨハンとミレイユは全然そんな風に思っていなかったが。とりあえずケンイチに同調しておいた。

いつ崩れるかわからない不穏なパーティーの結成である。


【B-2/中央部/朝】
【ケンイチ(総長)@サガ】
[装備]:ビルキース@ミンサガ
[道具]:確認済みの支給品0〜2(ただし武器は無い)、荷物一式
[状態]:正常
[思考]
基本:倒すべき敵は倒す。守るべき人は守る
1:ゴドンゴへ移動したい
2:首輪への対抗手段の模索

※総長の種族は人間男です。
参戦時期は、死亡直後。
194俺たちは殺し合いに乗ってないパーティー:2007/07/10(火) 00:25:24 ID:iDKYP6K50
【ミレイユ@サガ】
[装備]:アバロンの聖衣@ロマサガ2、魔王の盾@ロマサガ3
[道具]:確認済みの支給品0〜1(ただし武器・防具は無い)、荷物一式
[状態]:正常
[思考]
基本:強いやつに会う。弱いやつは適当に利用して殺す
1:ケンイチを適度に利用する

※ミレイユの種族はエスパーギャルです。
魔力はあまり高くありませんが、書があれば魔法を使えます。
参戦時期は、主人公が白虎の世界へ到達する前。

【ヨハン@サガフロ2】
[装備]:竜鱗の短剣@アンサガ
[道具]:確認済みの支給品0〜2、荷物一式
[状態]:正常
[思考]
基本:ギュスターヴか自分の優勝
1:しばらくは利用できる人間を増やす
2:殺しをするときは自分がやっていることがバレないように

※参戦時期は「南の砦で」で死亡直後
ギュスターヴの参戦はヨハンに出会う前なので注意

※サソリの毒は感じない様子、原因不明。

※アニマの同化
暗殺集団サソリの暗殺者が使う技。
アニマ(他の作品の魔力のようなもの)に溶け込んで気配を消すことができる。
目には映っていても、知覚することができないというイメージ。
人間もモンスターもまったく気づけない程の効果がある。例外はギュスターヴのみ。

本ロワでは、魔力がない人間・メカにはまったく効かず、
魔力がある人間も、幻のように見えて気配感じないが、十分気づける程度に制限がかかっている。
ただし、魔力を使うときには気づけなくなる。
195 ◆oHCPL1DFHs :2007/07/10(火) 00:26:34 ID:iDKYP6K50
以上です。突っ込みあればよろしくお願いします。
196ゲーム好き名無しさん:2007/07/10(火) 00:32:08 ID:FkDeiSgG0
総長逃げてー!
ステルス2人という不穏っぷりが凄い。アニマの同化の制限はいい感じだね。
197 ◆W7beAh0rsw :2007/07/10(火) 01:06:36 ID:SDWthrKD0
ステルス爆弾が二人もwwww
ギュスとの時間軸のズレが色々と関わってくるかな?

とりあえず修正版を投下しようと思います。
以下の投下内容を>>134以降とすりかえて下さい。
198修正分(>>134から) ◆W7beAh0rsw :2007/07/10(火) 01:09:18 ID:SDWthrKD0
剣が振り下ろされるとき、少年は気が付いた。
彼女の小剣の構えが微妙に変わっていることに。
「もう少し周りを見たらどう?」
彼女は焦げたマントを翻し、少年の剣を見事なまでに受け流していく。
それは、ある国の闘牛のようだった。
攻撃を翻したその身が突き出したのは、寸分の誤差もない正確な突撃。
それは少年の喉を貫き、痛みを感じさせる前に引き抜かれた。

勝負はついたはずだった。然し、少年は倒れない。
しっかりと双眸で彼女を睨みつけ、剣を構える。
「ど、べて。みせる!」
喉に血が溜まっているらしく声の合間合間にゴボゴボという音が聞こえる。

「不思議ね、どうしてそこまでできるのかしら?」
彼女は少年に単純な疑問をぶつけた。
それをみて少年はニヤリと笑った。
「あ、ナダといっしょでず。そこま、でじて。やりだ、いことがあづ」
彼女も、またその言葉を聞いて笑った。
無表情だった彼女が。ついに、笑ったのだ。
「貴方とは、この世界ではなく私の世界で会いたかったな」
「そうで、ずね。違うぜがいながら、ごうずるごどぼ、ないでじょうね」
彼女は盾と小剣を構え、少年は剣を構える。
お互いの、目だをけしっかりと見て。
「私は、カタリナ。最後に貴方の名前を知っておきたいの。
 何故だか分からないけれど、知らなきゃいけないような気がする」
少年はその言葉に少し驚きながらも、正確に短く名乗りをあげる。
「デューン、デューンでズ」
「いい名ね、本当にここではない場所で会いたかった……」
限界の距離と、精神状態が保たれたまま。二人は笑顔で睨み合う。
「さあ、掛かって来なさい。目の前のこの悪魔を貴方の正義で倒してみなさい」

瞬間、少年がロケットベルトの加速を利用し突撃してきた。
彼女は動かない、ただじっと少年が来るのを待つ。
少年が剣を振り上げたそのとき、彼女は雷光の如く駆けた。
振り下ろされた剣が右腕を裂くも、彼女の突進を止めることにはならない。
瞬時の間に斬撃を加えられて、胸に血の薔薇を咲かせ少年は一気に崩れ落ちた。
「その胸に刻みなさい、私の信念を。
 私も、貴方の名と意志をこの胸に刻みましょう、永遠に」
それは彼女の人の部分の願いだったのかもしれない。
199修正分(>>134から) ◆W7beAh0rsw :2007/07/10(火) 01:10:00 ID:SDWthrKD0



彼女は考えた。
この場所には少年のようにゲームを潰そうと考えている人間が何人か居るだろう。
もしゲームを潰されてしまっては彼女の願いが叶う事はない。
ゲームを盛り立てる物は生かしておき、潰そうとするものを殺す。
彼女の考えは纏まった。

彼女は支給品の中から伝書鳩を取り出し、少年の血を指につけて手紙を書く。

―― この手紙を拾ったものへ。私の名前はカタリナ=ラウラン。
    私は、このゲームに乗った。私にはゆずれない願いがある。
    だから、このゲームを破壊しようとする者を片端から殺していくつもりだ。
    もし、私を止める勇敢な意志を持つ者が居るならば私を止めて見せろ。
    貴方達の意志と、私の信念どちらが強いか勝負しようではないか。
    どんな誇り高い騎士の精神でも、私は打ち砕いて見せよう」

この手紙を読めば、もしゲームに抗うものならば私を探してくるだろう。
運良く手紙を読んだものに出会い私が名乗れば止めに掛かってくる。
少しだけ、人を探す手間が省けることだろう。

そして、彼女は少年から離れて歩き始めた。
その道は、長く険しく気持ち悪く流動しつづける赤い液体に包まれているようで。



ミカエル様、こんな私を許さなくても構いません。
私は、貴方の国が永遠に栄えるならこれでいいと思ったまでです。
ですから私は――――。

【H-6/海岸/午前】

【カタリナ@ロマンシング サ・ガ3】
[状態]:右腕負傷、マントが少し焦げた、返り血を浴びている、中度の疲労、冷血になる覚悟。
[装備]:LV七星剣@ロマンシング サ・ガ3、ワンダーバングル@ロマンシング サ・ガ2
     ロケットベルト@サ・ガ3 完結編 時空の覇者(残り燃料70%ぐらい)、シルバーフルーレ@ロマンシング サ・ガ3
[道具]:支給品一式、十字架@サ・ガ2 秘宝伝説
[思考]
基本:如何なる手段を使ってでも優勝し、ロアーヌの永遠の繁栄を叶えて貰う。
1:ゲームを止めようとするものを殺す。
2:ゲームに乗る者については特に関知しない(襲われた場合は別)
[備考]
※ED後、どちらのEDの後かは後続の書き手にお任せします。
※ビジュアルは短髪のほうです。
※伝書鳩が飛び立ちました、何処へ向かっていったかはお任せします。

【デューン@サ・ガ3 完結編 時空の覇者 死亡確認】
200 ◆W7beAh0rsw :2007/07/10(火) 01:13:41 ID:SDWthrKD0
アイテムを
マスカレイド→シルバーフルーレ
箱→伝書鳩
核爆弾→十字架
に変更、オリジナルアイテムを消し少しバランスを取ったつもりです。

少しカタリナの状態を変更し、行動方針に微妙な変更を加えました。
Wikiの方の編集はこちらでやっておきます。
201 ◆aceBOBIQ26 :2007/07/10(火) 03:06:19 ID:lW6CmSadO
eo規制が異常に長く続いている。
一週間たっても終わらないとは予想外でした。
申し訳ありませんが、少し予約延長を希望します。
今日明日に規制が解けなければ予約破棄か、携帯入力での投下を試みます。
序盤からこのような要請をして申し訳ありません。

あと妖魔武器は結局どうしましょう?
202 ◆5SuUaRnrw. :2007/07/10(火) 06:01:49 ID:H2YQTtwD0
お疲れ様です。
個人的に言わせてもらえるなら妖魔武器は技としてなら一つのみ使用可
武具としてなら三つまで、くらいが妥当な気もしますが……どうでしょうね?

とりあえず以下投下開始
203ヴェントの日記、華麗なる1ページ目:2007/07/10(火) 06:02:50 ID:H2YQTtwD0
「お前は自分の事を盾だと主張するんだよな?」
ヴェントは髪の毛を掴んで目の前に吊るした生首に問い掛ける。
生首は当たり前だとばかりに頷いた。
目の前にあるのはどう見ても人の頭部だ。
無造作にのばされた長い髪を後ろで縛って無精髭をはやし、
目元や口元を中心に幾つかの皺を刻んだ渋い中年男性の頭部。
それが目の前で自分は盾であると無言で主張している。(喋れないらしい)

朝起きたら殺しあえと言われて、よく分からないけど一人になった。
寝ぼけ眼をこすりながら渡された荷物を調べれば生首が入っていた。
丁寧にも同封されていた説明書には「これは たて です」と書いてあり、本人(?)もそう主張し始めた。

これはやはり夢なのではないか
ヴェントは運びの仕事が忙しくて最近はほとんど睡眠をとれていない事を思い出す。
疲労を実感したことなどなかったが気づかないうちに蓄積していたのかもしれない。

そんなことを考えていたヴェントの背後――森のほうで草を掻き分ける音がする。
驚いて振り向くと、丁度青年が雑木林から出てきたところだった。
よほど慌てて森を突っ切ってきたのだろう、手足には引っ掻き傷が多くあり、服は所々が解れている。
そして何やら後ろをやたらと気にしている。

「おい!! ――――――!?」
ヴェントのことに気がついたのか青年が呼びかけてくる。
と、同時に驚愕の表情をして横っ飛びをするとそのまま全速力で走り去る。
さすがのヴェントも青年の様子に唖然とし、呼び止めようと手を振り上げ、

一つの事実に気がつき、全身が凍りつく。
振り上げようとした右手が何故かいつもより重たいのだ。
いったい自分は何を手に持っていたのだろう、
ダンディな生首と熱い視線が交わされる。
永遠とも思える一瞬が流れた。
204ヴェントの日記、華麗なる1ページ目:2007/07/10(火) 06:04:01 ID:H2YQTtwD0


「 ち が う !! 」
気がつくとヴェントは叫んでいた。
走り去った青年は何か思い違いをしている。
誤解を解くため青年の背中に向かって必死に叫ぶ。
「違うんだ!! 俺はまだ何にもやっちゃいない!!」
だが遠ざかる青年の後姿は止まる気配を見せようとしない。
ヴェントの頭の中では数時間後に人殺しと罵られる自分の姿がありありと思い浮かぶ。
あの青年をどうにかしなければ自分に未来は無い。
ヴェントが青年を追いかけるため走り出そうとした瞬間、

轟音と共に森の木が薙ぎ倒され、砂埃が巻き上げられる。
ようやく視界が晴れた時、ヴェントの眼前には一人の男がたちはだかっていた。
巨獣の半身を持った男を、果たして人と呼ぶのかは分からないが
「フン、逃げられたか」
男は呟き、足元にいたヴェントに気が付く
「ほう、始まって間もないというのに既に一人殺したのか、なかなかやるな」
「だから、これは違うんだ!」
巨獣の半身を持った大男は否定するヴェントを無視して続ける。
「俺の名はダンターグ、本来ならお前の様な雑魚を相手にはせぬのだが
 自分以外の全員を殺さねばならんらしくてな、悪くおも――――!?」

悠長に前口上を述べるダンターグに、ヴェントはザックから玉を取り出して投げつける。
ダンターグは僅かに戸惑うが、すぐさま軌道を見極めて飛んでくる玉を叩き落とす。
瞬間、眩いばかりの光が溢れ出し、世界が白く染め上げられる。

「ウグアァァァァァァァァァァァッァァァ!」
無防備に光を直視したダンターグが苦悶の叫びを上げる。
投げつけたのはフラッシュボムと呼ばれる物だ。叩きつけることで光を発し、相手の目を潰すらしい。
事前に説明書を読んでいたヴェントは予め固く目を瞑っており、その隙をついてダンターグの脇をすり抜けていく。
今のうちに出来るだけ遠ざかるため、見通しの悪い森の中で木々の間を縫って走る。
「きっさまぁぁぁ! 何処だ! 何処にいる!」
目を潰されながらも暴れまわるダンターグを尻目にヴェントは全速力で逃げ出した。

「あんなのと、やってられるかよ」
205ヴェントの日記、華麗なる1ページ目:2007/07/10(火) 06:05:04 ID:H2YQTtwD0

【E-2/北東部/朝】
【ヴェント@アンサガ】
[装備]:デュラハンの盾@サガフロ
[道具]:確認済みの支給品0〜1、荷物一式
[状態]:正常
[思考]
基本:安全な場所まで移動
1:青年(トーマス)を何とかしたい

【E-2/中央付近/朝】
【ダンターグ@ロマサガ2】
[装備]:
[道具]:未確認の支給品1〜3、荷物一式
[状態]:しばらく視覚がききません
[思考]
基本:視覚が回復するまで待機

【E-2/南東/朝】
【トーマス@ロマサガ3】
[装備]:
[道具]:未確認の支給品1〜3、荷物一式
[状態]:手足に細かい傷多数、移動などには影響なし
[思考]
基本:安全な場所まで移動
206ゲーム好き名無しさん:2007/07/10(火) 06:06:53 ID:H2YQTtwD0
投下終了。

トーマスが端役すぎとかなんか色々とゴメン
207ゲーム好き名無しさん:2007/07/10(火) 12:59:31 ID:FkDeiSgG0
デュラハンテラ誤解メーカーwww

201みたいなケースのためにもしたらばは必要なのか…
妖魔武具は没収でいいと思う。武具であって体の一部じゃないし。
持たせたい場合は支給品、人間が支給されてもただの武具としてしか使えない、でいいんじゃね?
208ゲーム好き名無しさん:2007/07/10(火) 17:52:25 ID:kWPOZyOt0
ゲンさんたち予約した人はどうなったの?
もうすぐ一週間になるんだが……。
>>157もあるし、早めに決着つけといたほうがいいんじゃね?
209ゲーム好き名無しさん:2007/07/10(火) 18:19:16 ID:Ku0c7hxtO
俺は妖魔武具は本人の魔力の一部だと思う。
成長に応じて勝手に覚えて、取り外しもきかないからね。

没収されてるのは構わないけど、
他人に使われるのは微妙に感じる。
210ゲーム好き名無しさん:2007/07/10(火) 18:46:40 ID:eu5TZcpLO
割り切れない人が何かと面倒だから技扱いでいいよ
211ゲーム好き名無しさん:2007/07/10(火) 18:50:32 ID:v1cRAReP0
>>208
何もアナウンスがなければ残念ながら予約破棄ということになるのでは?
待っても水曜日中に投下されないならそうすべきだと思う。


あと、私見なので聞き流してくれてもいい。
ノートの元ネタはデスノート。
つまり本名をフルネームで書かないと無効なんでしょ?少なくとも俺はそう解釈するね。
212ゲーム好き名無しさん:2007/07/10(火) 19:29:49 ID:WQ6pAvdR0
え、NGじゃないの?
213ゲーム好き名無しさん:2007/07/10(火) 19:43:48 ID:v1cRAReP0
ん、NGでもいいんじゃない? あくまで私見だって

現状流れが読めないからね
三箇所くらい修正oNG待ちになってるとこがあるんだよね?
214ゲーム好き名無しさん:2007/07/10(火) 20:00:10 ID:RkrzanBX0
このロワの今後の流れ
これがわからない
215ゲーム好き名無しさん:2007/07/10(火) 20:41:30 ID:qRzLDJmf0
>>214
流れはこれから作られていくんじゃない?
216 ◆zuOTHZEoV2 :2007/07/10(火) 21:30:04 ID:YnLDR4mg0
唐突ですみません、ジャミル&女皇帝書いた者です。
ジャミルはゲーム本編開始前から参加って事で宜しくお願いします。
217ゲーム好き名無しさん:2007/07/10(火) 21:33:05 ID:8YBirELy0
ゲーム本編開始前っていいの?
「100年前は強かったが原作では既に衰えた後」キャラなんかを全盛期で参加できることになる
せめて直後にして欲しい
218ゲーム好き名無しさん:2007/07/10(火) 21:36:24 ID:FoZx7kg+0
直前、ならいいんじゃないかな
219ゲーム好き名無しさん:2007/07/10(火) 23:24:21 ID:wEXf6zuUO
>>217
その程度なら別にいいんじゃないか。
空気読めない出し方をしたらNGにすればいい。


なんか煽るようなレスになってごめん
220ゲーム好き名無しさん:2007/07/11(水) 00:30:50 ID:Fr/B8HFt0
ヨハンのアニマの同化ってアニマでの感知に頼ってるサガフロ2世界ならでわの技だから、
他の世界の術士にも効果が出る分厳密には制限どころかパワーアップしてるよなこれ
221ゲーム好き名無しさん:2007/07/11(水) 00:39:26 ID:l+VHeRhR0
そういやしたらばって誰か借りてきてたっけ?
もしまだなら自分が借りてこようと思うんだけど
222ゲーム好き名無しさん:2007/07/11(水) 00:39:48 ID:UvilzCuh0
どうでも良い話だが
最近、気が付いたんだがこのスレで読専って俺だけのような気がして最近焦ってきた。
223ゲーム好き名無しさん:2007/07/11(水) 01:56:56 ID:DqTGecui0
アニマって自然や生命のエネルギー全般のことだから、
サガフロ2世界ではアニマで感知してると表現してるだけで
この場合の使い方は実際には「気配」と同義なんだと思ってた。

>>221
任せる。ありがたい。
224ゲーム好き名無しさん:2007/07/11(水) 03:16:57 ID:WbTKt3hB0
所で◆bHcZd53rO2氏からの反応はまだか?
全く反応無いようなら作品自体没にされちゃうよ?
個人的にはノート以外の所は問題ないから修正すればOKだと思うんだが…。

それと、ゲン、ハーマン、レオンの人の反応も無いし、残念だがもう予約は破棄って事でいいと思う。
そうするとフリー枠が二人空くね。

フリー枠オーバーで予約断念した人もいるんだから、できればしっかり書き上げてほしかったけどね。
225ゲーム好き名無しさん:2007/07/11(水) 06:59:32 ID:l+VHeRhR0
ttp://jbbs.livedoor.jp/otaku/9594/

とりあえずしたらば作っといたんでよろしく。
必要なスレッドを作成しといてくれるとありがたい。
要望その他あれば本スレかしたらばで。
226ゲーム好き名無しさん:2007/07/11(水) 10:22:52 ID:5n9nO19H0
>>225
乙です!
しかし、これからどうなるのやら…。いやはや
227ゲーム好き名無しさん:2007/07/11(水) 11:47:14 ID:IOdWKYtk0
>>224
とりあえず今日で投下、指摘から2日になるから、今日中に連絡なければNGで決定
予約のほうは完全に無効、うらみっこなし

って感じでいいと思うけど。いつまでもごたごたしてても仕方ないし
228ゲーム好き名無しさん:2007/07/11(水) 12:03:30 ID:nuZAAUk/0
>>224
◆bHcZd53rO2氏は規制されているのでしたらばに書いたようです。
229ゲーム好き名無しさん:2007/07/11(水) 13:08:39 ID:JCTzkyre0
>>225
これは乙と言わざるをえない

ところでレオニードの支給品オーバーの件についてはどうなったんだ?
230 ◆kGf..YZoZg :2007/07/11(水) 19:45:47 ID:D1YHbkP5O
前スレ884氏には申し訳ないですが、
レオン・ポルナレフ・オーベルで書き上がったので投下します。
…したらばに。
ybbも規制とは…早く解除してほしいもんだ。
231 ◆kGf..YZoZg :2007/07/11(水) 20:18:45 ID:D1YHbkP5O
投下完了。
魔法の扱いについては意見くれると嬉しい。
232ゲーム好き名無しさん:2007/07/11(水) 20:46:15 ID:djo2Az7c0
         ,. -‐'''''""¨¨¨ヽ
         (.___,,,... -ァァフ|          あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!
          |i i|    }! }} //|
         |l、{   j} /,,ィ//|       『おれは奴の前で魔銃をぶっ放そうと
        i|:!ヾ、_ノ/ u {:}//ヘ        思ったらいつのまにか消えていた』
        |リ u' }  ,ノ _,!V,ハ |
       /´fト、_{ル{,ィ'eラ , タ人        な… 何を言ってるのか わからねーと思うが
     /'   ヾ|宀| {´,)⌒`/ |<ヽトiゝ        おれも何をされたのかわからなかった…
    ,゙  / )ヽ iLレ  u' | | ヾlトハ〉
     |/_/  ハ !ニ⊇ '/:}  V:::::ヽ        頭がどうにかなりそうだった…
    // 二二二7'T'' /u' __ /:::::::/`ヽ
   /'´r -―一ァ‐゙T´ '"´ /::::/-‐  \    変態仮面だとかど○でもドアだとか
   / //   广¨´  /'   /:::::/´ ̄`ヽ ⌒ヽ    そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ
  ノ ' /  ノ:::::`ー-、___/::::://       ヽ  }
_/`丶 /:::::::::::::::::::::::::: ̄`ー-{:::...       イ  もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…
233ゲーム好き名無しさん:2007/07/11(水) 21:01:09 ID:a09KRxN/O
乙。てめー頭脳がマヌケか?で吹いたwポルナレフw
個々の行動目的もしっかりしてるし、話の運びが上手いなあ
魔法に関してはそれで良いんじゃないかと。読み専の意見だけどね
234ゲーム好き名無しさん:2007/07/11(水) 21:24:05 ID:WbTKt3hB0
>>231
乙。オーベルかっこいいよオーベル

まだ未出演のキャラはナルセスと◆bHcZd53rO2氏が破棄したクン=ミンか。
それとフリー枠が二人空いてるね。
ディオール、ネメシス、マリーン、ワグナス、ハーマン(ブラック)、クーン、メタルブラック、
レオナルド、リッチ、ゴージュから二人ね
235ゲーム好き名無しさん:2007/07/11(水) 22:02:35 ID:EB97Cf0N0
マーダーが少ないからワグナスに期待したいところ
それかメカが少ないからメタルブラックかレオナルド
236 ◆oHCPL1DFHs :2007/07/12(木) 00:10:23 ID:Y8IC2PxZ0
ウィルを忘れないであげて。

ウィル予約と同時に投下。
237若き日の淡き恋心をいだいて:2007/07/12(木) 00:11:26 ID:Y8IC2PxZ0
コーディー、僕は……

一人の男はジャングルの中を駆け抜ける。
ただひとつの思いをいだいて。

−−−−
ウィリアム・ナイツ、彼は両親の仇であるエッグとの戦いをちょうど終えたところだった。
冒険の中で出会った女性と結婚し、一人の子を設けてもいた。

エッグとの戦いを終え、平穏な生活を送れると思っていた彼は突然このバトルロワイヤルへと呼ばれた。
このバトルロワイヤルで彼が見つけたのはコーデリアの名前。

20年程前にアレクセイ一味に潜入させたばっかりに、
自分が頼んで潜入させたばっかりに、
ひとりの仲間、コーデリアを死なせてしまった。

ウィルはディガーとして始めての冒険から3年間、コーデリアとずっと仲間として冒険をしていた。
ウィルの仲間は経験豊富なナルセス、タイラー。そして同年代で異性のコーデリア。

ディガーという職業は宝探しで生計を立てる。
そして、ディガーを守るのがヴィジランツという職業でナルセス・タイラー・コーデリアはこれに当たる。
ディガーは、冒険をして生活が成り立っているわけで、ひとつの所にとどまっている訳にはいかない。
色々な町へ渡り続けなければならないのである。
だから、普通の町に住む人と恋愛関係になるのは難しい。
ディガーとヴィジランツで恋愛関係になるのはよくあることだった。

ウィルとコーデリアは3年間、共に仲間として冒険してきた。
年頃の男女ならば普通は恋愛関係になっている。
お互いに別の相手がいたというわけでもない。
そうならないのはウィルが奥手だったからである。

ウィルはコーデリアに淡い恋心をいだいていた。
もし、ウィルがナルセスやタイラーに潜入を頼んでいたならば、
コーデリアは死ぬこともなく、ウィルの妻となっていたことだろう。
ただ、ウィルがコーデリアに潜入を頼んだばかりに、彼女は死んだ。
238若き日の淡き恋心をいだいて:2007/07/12(木) 00:12:31 ID:Y8IC2PxZ0
ウィルはコーデリアがこのバトルロワイヤルに参加していることを知った。
20年程も前の出来事が、目の前に鮮明に見えた。
あのときの無念さ、絶望、悲しみを鮮明に思い出す。
そして、失ってからわかったコーデリアへの思いを……

−−−−
コーディー、僕は……君に会いたい。

ただひとつ、それだけを思って男は走り続ける。
−−−−

自分が生き残り続けられる保証はない。
コーデリアが生き残り続けられる保証もない。
年を取った自分を見てコーデリアがどう思うかわからない。
コーデリアが殺し合いに乗っているかわからない。
たとえ会えたとしても、何を話せばいいのかさえ思いつかない。

−−−−
コーディー、僕は……君に会いたい。

彼はただ走り続ける。

【D-2/森/朝】
【ウィル(37歳)@サガフロ2】
[装備]:飛天の鎧@サガフロ、疾風の靴@ミンサガ
[道具]:裏メモリーボード@サガフロ、荷物一式
[状態]:飛行状態(飛天の鎧)、素早さ上昇(飛天の鎧・疾風の靴)
[思考]
基本:コーデリアに会う。目の前で殺し合いが起きても知ったことじゃない。

※「ウィル対エッグ」終了後からの参戦です。
「潜入!アレクセイ一味」でコーデリアは死亡しました。
時間軸の都合でギュスターヴには一方的に面識があります。
ジニーは産まれていないので知りません。
239 ◆oHCPL1DFHs :2007/07/12(木) 00:13:57 ID:Y8IC2PxZ0
以上です。突っ込みあればよろしくお願いします。
240ゲーム好き名無しさん:2007/07/12(木) 04:42:18 ID:GDedHsnBO
GJ!
ウィル、いいタイミングでの参戦だなあ。
再会したらしたでややこしい事になりそうな辺りがまた…。
241 ◆FzZ4PxBZ76 :2007/07/12(木) 18:09:28 ID:ynCln38t0
ウィルとしたらばに投下された2作に乙を。

そしてナルセスさんとサラを予約。
242 ◆FzZ4PxBZ76 :2007/07/12(木) 19:06:55 ID:ynCln38t0
したらばに投下されている2作を代理投下しておきます。
243抗う者の眼 ◇kGf..YZoZg:2007/07/12(木) 19:08:09 ID:ynCln38t0
男は笑う。
天には朝の太陽。周りは見晴らしのいい平原。足元には無造作に投げ出されたザック。
男、オーベルベンドは笑っていた。自らに支給されたその品を手に、運命の皮肉を。
「そうか。ここが俺の死に場所という訳か」
異郷の空の下。強要された殺し合い。多くの者が、彼を殺しに来るだろう。
傭兵として戦いに戦いを重ね、魔物の棲む洞窟や古代の遺跡にも挑んだ。
その度に彼は勝ち、生還した。彼自身の望みとは裏腹に、だ。
オーベルベンドは、死を求めていた。
自死ではいけない。勝てる戦いに手を抜いて死ぬつもりもない。それは冒涜なのだ。
今彼が在るのは、かつて命惜しさに戦友を見殺しにしたゆえ。
その悔恨から解き放たれる道は死の他にない。そう彼は考えていた。
しかし友の犠牲の上に在る命を捨てるのは、友への更なる裏切りだ。魂への冒涜だ。
ゆえに、彼は戦って死ぬことを求める。
いつの日か力の全てを出し尽くし、一歩も退くことなく戦って、それでも力及ばず死ぬことができれば。
その時こそ彼は、償いを果たせると思っていた。

「花火のように、華と散れ……か」
彼の手の中にあるのは、打ち上げ花火の筒。
馴染みのある物ではないが、花火ならレジナ・レオーヌ祭で見たことがある。
友を失い、魂を送る祭礼に訪れた地で、空虚な心で見上げた遠い火の花火が脳裏に甦る。
支給品の中には、おあつらえ向きに着火器具もあった。
小振りの筒を地面に立て、導火線に小さな火を灯す。
数秒の後、小気味良い音と共に火が昇る。オーベルベンドは空を見上げた。
やがて爆発音が轟き、明るい空に色とりどりの火花が散った。
レジナ・レオーヌ祭のそれとは比べるべくもない小さな花火。まして朝の空にはあまり映えない。
しかし、オーベルベンドは満足だった。
この音を、血に餓えた誰かが聞いただろう。この火を、勝利を求める誰かが見ただろう。
誰かがきっと、自分を殺しにやって来る。
「なあ、俺には似合いの最後じゃないか?」
誰にともなく呟いて、彼は笑みを浮かべた。
244抗う者の眼 ◇kGf..YZoZg:2007/07/12(木) 19:09:08 ID:ynCln38t0
誰かが走ってくる。
来たか、とオーベルベンドは思った。もう一つの支給品、黄金に輝く斧を取り出す。
こちらに向かってきたのは若い男だった。まだ少年と言ってもいい年頃だろう。
少し気が重かった。自らは死を求めているとはいえ、オーベルベンドは若い者が死ぬのを好みはしない。
(俺のような人間ばかりを、集めれば良かったものを)
ならば殺すつもりで戦うのにも、苦い思いを抱かなくても済んだのに。
そう内心でひとりごちる。が、そんな仮定をしても仕方のないことだ。
斧の柄を両手で握り、身構えてオーベルベンドは少年の接近を待つ。
長身だが細身の少年だ。手には武器らしき物は持っていないが、腰のホルスターに小さな銃を入れている。
――妙だ。
オーベルベンドは気付いた。この少年が戦うつもりなら、何故銃を抜かない?
少年には彼がどんな武器を持っているかなど判る筈がない。なのに飛び道具を警戒する様子もない。
(……戦意が、ないのか?)
構えていた斧を下ろす。万が一を考えて、それでも手からは離さない。
少年はもう互いの顔が見える距離まで近付いていた。
その目に邪気も、殺気もないことをオーベルベンドは確信する。
しかし戦うつもりのない者が、信用できるとも限らない他人に、どうして近付こうとするのか。
その意図が、オーベルベンドには解らなかった。
「おい! 何してんだよ!」
オーベルベンドに向けて少年が叫ぶ。こちらが聞きたいくらいだ。
返事を考える間にも、少年はすぐそこまで近付く。そして――いきなりオーベルベンドに掴み掛かった。
(しまった……!)
敵意がないと思っていた相手の突然の行動に、反応が遅れる。斧を構え直す余裕もない。
体術か、それとも武器を隠し持っていたのか。一撃は喰らうのを覚悟しなければならない。

――と、思ったが。

「何ぼーっと突っ立ってんだ! てめー頭脳がマヌケか?」
少年の行動は予想外だった。仕掛けてきたのは、攻撃ではない。
彼はオーベルベンドの胸倉を引っ掴んだまま、引っ張って走り出そうとし始めた。
訳が解らないまま、オーベルベンドは抵抗した。少年の手を掴んで容易に引き剥がす。
体術の心得があるとも思えない、ただの子供だ――それを確信すると、ますます理解できなくなった。
「何のつもりだ」
問うと、少年は心底訳が解らないという顔をした。
「こっちの台詞だぜ、おっさん!? こんな所で花火なんか上げて、殺してくれって言ってるも同然じゃねーか」
「そうだ」
「……は?」
今度は呆気に取られたような顔をされた。そこで初めてオーベルベンドは、すれ違いの理由に気付く。
殺してくれる相手を探す者がいるなどと、恐らくこの少年は考えてすらいないのだ。
245抗う者の眼 ◇kGf..YZoZg:2007/07/12(木) 19:09:54 ID:ynCln38t0
「殺し合う気がないなら、俺から離れておけ」
「何無茶苦茶言って……ッ!?」
突如、少年の表情が変わった。その視線はオーベルベンドの肩越しに、更に後方に向けられている。
少年以外の何者かの接近など感じ取ってはいなかった。注意を怠っていた訳では決してない。
しかし少年の表情を見れば、その視線の方向から危機が迫っていることに疑問の余地はなかった。
オーベルベンドは振り向く。そして見た。平原の彼方から、信じ難い速度で飛来する何かを。
「伏せろ!」
少年が叫び、オーベルベンドに飛び付いた。
彼らが草の上に折り重なって倒れると同時に――轟音と爆風が平原を覆った。

意識が飛びかけたのも、ほんの一瞬限りのこと。
地面に叩き付けられた衝撃による眩暈からオーベルベンドはすぐに立ち直り、周囲の様子を窺った。
視界は煙に閉ざされている。耳の中には爆音の余韻がまだ反響し続けていた。
火薬に関する知識はさほどない彼にも、先程飛んできたのが何か爆発物だったという程度のことは解る。
かなりの大きさの爆発物をあのような勢いで撃ち出す技術に心当たりはないが、何しろ神を名乗る者がいるほどだ。
ここは自身の常識が通用するような場所ではないことを、彼は悟っていた。
未知の兵器、未知の術、未知の種族が存在してもここでは驚くには値しないのだ。
起き上がろうとして、身体の上に一人分の体重が圧し掛かっているのに気付く。
少年に庇われたことを思い出し、はっとして呼び掛ける。
「おい……大丈夫か」
手探りで少年の肩を掴んで揺さぶると、小さな呻き声が聞こえた。
辺りを包む濃密な硝煙の匂いが僅かに薄れ、オーベルベンドは嗅ぎ慣れた別の匂いを知覚する。
紛れもなく――血の匂い。
「おい。怪我をしたのか?……返事はできるか」
「……おっさん。無事……か?」
苦しげな返事が返る。煙を払い除けながら、オーベルベンドは少年を抱えるようにして身を起こした。
少年の背中は血に濡れていた。先程爆発した物の欠片だろうか、金属片が突き刺さっている。
「馬鹿なことを。俺などを庇って」
「どっちが馬鹿だ……おい、おっさん。……動けるか?」
「――ああ、俺は無傷だ」
苦痛を滲ませながら、少年の声は弱々しくはなかった。
寧ろ何か考えがあるような口振りに、声を落としてオーベルベンドは答える。
どれほどの距離があるかは定かでないものの、攻撃してきた何者かが確かに存在するのだ。
危険は去ってはいない。この状況を打開しなくてはならない。
戦うこともできずに殺されるのはオーベルベンドとて本意ではなかったし、このお人好しの少年を助けたい。
死にたがっている男をそうとも知らず助けようと近付いたために、少年はこのような傷を負ったのだ。
彼を死なせることだけはあってはならない。死ぬべきは自分だったのだから。
246抗う者の眼 ◇kGf..YZoZg:2007/07/12(木) 19:10:44 ID:ynCln38t0
周囲を取り巻く煙はまだ濃く、次の攻撃が来る様子も一向にない。
相手は狙いを付けられず様子を窺っているのか、それとも爆発物は先程の一つだけだったのか。
考えを巡らせるオーベルベンドに、少年が小声で言った。
「今からこの煙を吹っ飛ばす。それに、防護の魔法もかけるから……撃ってきた方向に突っ込むんだ」
「……解った」
手探りで斧を探し当て、破損がないことを確認する。
「これも持ってけ」
少年が銃を手渡してきた。見知っている物とは少し形状が違うが、使い方に大差はなさそうだ。
「任せておけ。ここから動くなよ」
そっと少年を地面に下ろし、立ち上がる。
「頼んだぜ……プロテス!」
少年が短く詠唱すると、オーベルベンドを薄い光の膜が覆った。
「……タキオン!」
二度目の詠唱と共に、強烈な風が巻き起こる。――竜巻だ。
最初は小さかった渦が次第に膨れ上がり、視界を覆う煙を空に巻き上げてゆく。
「こいつは……大した術だ」
感嘆に小さく呟きを洩らして、開けた視界を見渡す。
いた。森のある方向に小さな人影が見える。
背格好や顔の判別は付かないが、竜巻で視界が晴れたことに驚き、立ち竦んだ様子が窺える。
その方向へ地を蹴ったオーベルベンドの横を、竜巻が猛スピードで追い越していった。
叩き付けるような風圧も、防護の術に守られたオーベルベンドには苦にならない。
人影が森に逃げ込むのが見えた。その後を竜巻が追う。森の入口付近の木々が薙ぎ倒される。
この術は煙を晴らすためだけのものでなく、強力な攻撃手段だったのだ。
破壊の力を存分に振るって、役目を終えたかのように竜巻は掻き消える。
太陽はまだ昇ったばかり。森は薄暗い。逃げた人影がどこに行ったかは、近付かねば判らない。
(深追いは危険だが……野放しにはできんな)
森の入口に向け、オーベルベンドは足を速めた。
247抗う者の眼 ◇kGf..YZoZg:2007/07/12(木) 19:11:34 ID:ynCln38t0


「くっ……僕としたことが、何て不覚だ」
身体の上に倒れ掛かってきた雑木を退けながら、憎々しげにレオン・バーガンディは呟いた。
緻密な計算を積み重ねて事を運ぶタイプの彼にとって、こうも計算外の事態が続くのは不愉快だった。
まず、支給されていたあの武器。一緒に入っていた説明書によればミサイルと言うらしい。
それなりの威力は期待していたが、ああも大きな爆発を起こす物だとは予想していなかった。
そのお陰で狙った相手を仕留められたかどうかが見極められず、様子を窺っていたのだ。
そこに、今度は竜巻である。あんな術は見たこともなかった。
恐らくここはレオンが知っているのとは別の世界だ。知らない術が存在すること自体は、予想はしていた。
しかし、これだけ広範囲に影響を与え、かつ破壊的な術の存在までは考えていなかった。
術の奥義である合成術、或いは禁呪にも匹敵する強大な力。もしかしたら黄金時代の技術にすら並ぶかも知れない。
興味が湧かないでもないが――今はそんなことを考えている余裕は、彼にはなかった。

再びチャンスが与えられた。レオンは、この死のゲームをそう受け止めている。
七大脅威と黄金時代の遺産の力を手に入れ、世界を裏で支配する闇の王朝を築くまで後一歩のところで彼は敗れた。
他ならぬ実の兄、キャッシュの手によってである。
そして勝敗が決した瞬間、レオンは何かに『呑み込まれた』。
得体の知れぬ巨大な力に取り込まれるのを感じ、そこで彼の意識は途絶えた。
気付いた時はあのシルクハットの男の前にいて、殺し合いのゲームの説明を聞かされていた――という訳だ。
あの男が本当に神と呼ぶべき存在なのか、自分が何故こんな世界に飛ばされたのか、見当は付かない。
しかし、それを考えるのは材料が集まってからでもいいとレオンは考えている。
『神』は、生き残った者の願いを叶えると言っていた。
それが真実であるならば、あの男は計り知れない力を持った存在だ。
その力の恩恵に与り、野望を叶えてもらうのもいいだろう。
そしてもし、『神』の力に秘密があり、それを奪って自らのものとすることが人の身にも可能であれば――。
あの男の正体と力の程を知り、選ぶべき道を見定めるには材料が必要だ。
まずはこの世界と、『神』について知る者から情報を引き出すことだ。
あの場にいた中には『神』を知っているらしき男もいた。恐らく彼こそが最大の情報源。
彼が誰かに殺されない内に確保し、情報を聞き出し――できることなら味方に付けたい。
もし『神』の力に利用する価値がない場合、或いは利用する余地がありすぎる場合、こんなゲームに乗る意味はない。
ゲームに不満を持つ者は幾らでもいる筈だ。彼らを味方に付け『神』と戦うのも、選択肢の一つである。
情報が揃うまで、選択の余地は残しておいた方がいい。
ゲームに反抗するにしても、優勝を狙うにしても、今からあまり積極的に他の参加者を殺すのは良策でない。
ただ、例外があった。
選択肢を残しておくためには、殺さなくてはならない人間がいる。
その一人がオーベルベンド、無謀にも平原で花火を打ち上げた隻眼の傭兵である。
彼は、キャッシュと共にレオンの野望を止めに来た一人。彼には本性を知られてしまっている。
野心家の顔は隠しておかなければならない。騎士団でそうしていたように、実直な好青年を演じなければ。
本当の顔を知っている者には、障害になる前に消えてもらう必要がある。
お人好しの兄ならば改心したと嘘を吐けば誤魔化せるだろうが、あの傭兵はそうはいかない。
歴戦の、鋭い感覚を持った男だ。彼がレオンに対して警戒を解くことはないだろう。
見晴らしの良い場所に突っ立っていてくれたのは、まさに好機としか言いようがなかった。――のだが。
248抗う者の眼 ◇kGf..YZoZg:2007/07/12(木) 19:12:32 ID:ynCln38t0
倒木を全て払い除け、ようやくレオンは身を起こす。
起き上がるまでにかなり時間をロスしてしまった。森の外に目を遣ると、駆けて来るオーベルベンドが見えた。
幸いこちらは暗く、滅茶苦茶に倒れた木の陰にもなっている。まだ姿を見られてはいない筈。
レオンの支給品に他に武器はなかった。相手は場慣れした傭兵、素手で戦うには流石に分が悪い。
ひとまず森の奥に身を隠そうと考え、立ち上がろうとする。
「……ッ」
途端に左足に痛みを覚え、レオンは体勢を崩す。倒木に挟まれて捻ってしまったらしい。
不運というのは重なるものだ。苛立ちながら、斜めになった木を支えにして立ち上がる。
この状態では戦うどころではない。森の奥へ逃げたところで、追い着かれるのが落ちだ。
仕方ない。オーベルベンドを片付けられないのは心残りだが、もう一つの支給品を使うことをレオンは決意した。
ザックは数メートルの所に転がっている。痛む足を庇いながら近付き、拾い上げてザックの口を開けた。
目当ての支給品を引っ張り出そうとする――が、引っ掛かってなかなか出てこない。
理由はわかる。大きさだ。ミサイルも大きかったが、細い分まだましだった。
こちらは何しろ横幅がある。無理もない。無理もないのだが、正直、困る。
既にかなり近付かれている。完全に取り出せるまでに姿を見られるのは恐らく免れない。
姿さえ見られなければ、今は始末できなくともどうにかなるだろう。
名簿にはファーストネームしか書かれていなかった。レオンというのはありふれた名だ。
警戒すべきはオーベルベンドが『レオン』をレオン・バーガンディだと認識し、危険人物と言い触らすこと。
逆に言えば、同名の別人かも知れないと思っている内は誤解の種を振り撒くような真似はしないだろう。
いずれ始末せねばならないのは確かだが、猶予はできる。姿さえ認識されなければ。
実のところ、その方法はある。
ただ、それはレオンにとって一大決心を要するもので。
「……忌々しい!」
背に腹は代えられない。言い捨てて、彼はザックから第三の支給品を取り出す。
使うことになるとは思っていなかった、その品を。

249抗う者の眼 ◇kGf..YZoZg:2007/07/12(木) 19:13:16 ID:ynCln38t0

森の入口に辿り着くまで、相手からの攻撃はなかった。
逃げ遂せられてしまったか、それとも竜巻に巻き込まれて倒れているか。
それを確認しなくては安全を確保したことにはならない。倒木を掻き分けながら、オーベルベンドは視線を巡らせた。
早く襲撃者を片付けるか遠ざけ、傷付いた少年を安全な場所に運ぶ必要もある。
あれだけ派手な爆発と竜巻が起こった直後では近付く者もそういないだろうが、時間が経つほど危険は増す。

森の少し奥で、がさりと音がした。立ち止まり、オーベルベンドは耳を澄まして目を凝らす。
自重に耐えかねた倒木の音かも知れない。音の方向にだけ注意を払っていては、不意討ちを喰らう恐れもある。
周囲への警戒は怠らぬまま、足音を殺して一歩ずつその方向へ足を進める。
「――そこか!」
倒木に囲まれた狭い空間に、ついに人影が見えた。
オーベルベンドは大きく斧を振るい、一気に周囲の細い木を切り払う。
高く枝を伸ばす木と木の間隔が広がり、木漏れ日が差し込んだ。振り向いたその人物の姿が照らし出される。

「……!?」
オーベルベンドは絶句する。そこにいた人物の――あまりに不審な格好に。

漆黒のマント。これはまだいい。
同じく漆黒の頭巾。黒一色なら悪くないセンスだが、染め抜かれた『R』の文字がチープさを醸し出している。
止めに、目元を覆うマスク。仮面舞踏会ででも被るような代物だ。
一言で言えば、何かの冗談としか思えない格好だった。

あまりのことに言葉を失い、一瞬思考が停止して立ち尽くす。
――次の瞬間、彼は気付いた。悪趣味な格好の男が、ザックから何かを取り出そうとしていることに。
(しまった……武器か!)
咄嗟に身構えるが、男が取り出した物は予想とはまるで異なっていた。
ドア、である。
どこからどう見ても、ドアだ。部屋も壁もある筈のない屋外に、戸板と枠だけのドアが鎮座する。
再び絶句したオーベルベンドを尻目に、黒ずくめの男はドアノブを掴んで扉を押し開けた。
その向こうに森とは全く違う光景が見えて、オーベルベンドはまたしても愕然とする。
男がドアの隙間に飛び込んだ。はっとして追おうとするが、その目の前でドアは閉じ――消えた。
「……何だったんだ」
取り残されたオーベルベンドは、ぽかんとしたまま呟いた。

250抗う者の眼 ◇kGf..YZoZg:2007/07/12(木) 19:13:49 ID:ynCln38t0
「……無事、だったか。おっさん」
少年は先程の場所でそのまま待っていた。オーベルベンドの姿を認めると、安堵したように微笑む。
「ああ……しかし奴には逃げられた」
答えて溜息を吐く。先程渡された銃を、少年に返した。
「任されておいて何て様だ、とでも笑うといい」
「別に笑やしねーよ……ま、取り敢えずは無事で、良かったじゃん」
先程より少し元気を取り戻した様子で、少年は銃を受け取る。
見ると背中に刺さった金属片は取り除かれており、出血も止まっている。自分で手当てをしたのだろうか。
しかし視界が晴れた状態で見ると、衣服や地面に残った血の跡の量からいって相当な出血だ。顔も青い。
「回復魔法……ろくに効かなくてさ」
気遣う視線に気付いたのか、少年は苦笑する。そういえば彼は魔道士の類なのだ。
先程の竜巻や防護の術の他に、治癒の術も使えるらしい。
それでもこの程度の回復しかできていないのだから、状況は依然予断を許さないと言えるが。
「ここを離れるぞ。安全な場所まで連れて行ってやる……肩を貸そう」
「最初から……そうしてりゃ良かったんだよ」
左の肩と腕で支えて、少年を立ち上がらせる。
オーベルベンドの左腕は義手だ。
金属が剥き出しのそれを気味悪がられたり、好奇の目で見られたりするのには慣れている。
しかし、この少年は何の反応も示さなかった。珍しがったり、驚いたりする様子もない。
身近に義肢を使う人間でもいたのだろうか。普通の環境で育ったただの子供でないことは、少なくとも明らかだ。

「……なあ、さっき死ぬつもりだとか言った?」
歩き出してしばらくしたところで、少年が口を開く。
「ああ。俺は戦って死にたい」
それを知らなかったがために、少年は傷を負う破目になったのだ。
隠すようなことでもないし、少なくとも彼に対しては話しておく必要がある。
「だから、俺のような者を助ける必要はない。首を突っ込まないでくれ」
突き放すような言い方をしたのは、そうでも言わなければこのお人好しは聞かないだろうと思ってのことだ。
まだ若い彼には、死を渇望する抜け殻のような人間を理解することはできないだろう。
だから手を差し延べようとするのだ。自分まで地獄へ引きずり込まれることを恐れずに。
「人を巻き込んどいて……何だよその言い草」
案の定、少年は不機嫌そうな反応を示した。
これでいい。彼を安全に休める場所まで送り届けて、それからまた死に場所を探すのだから。
「すまん」
余計な言葉は必要ない。一言だけを返して、オーベルベンドは黙り込む。
それで会話は打ち切られる筈だった――が。

「……本当に、すまねーって思ってるなら」
しばしの後、少年が再び口を開いた。
「責任感じてんだったら……俺の手伝い、してもらうぜ」
251抗う者の眼 ◇kGf..YZoZg:2007/07/12(木) 19:14:23 ID:ynCln38t0
「手伝い、だと?」
何を言われているのか、よく解らなかった。
この少年は一体、自分に何をさせようとしているのか。人探しか、仇敵の打倒か、それとも。
しかし彼の答えは、そのどれでもなかった。
「俺は、あの神とかいう奴を倒す」
「……本気か」
神。そう呼ばれていたシルクハットの男。
ゲームなどという名目でこれだけの人数を外界と隔離した島に呼び集め、殺し合わせようとする者。
一瞬にして殺された女。男の首を飛ばした首輪の爆発。
立ち向かうにはあまりに大きな壁だった。逃げ出そうとする者こそいるだろうが、抗おうとする者がいるとは。
「こんなふざけたゲーム、ぶっ壊してやらなきゃ気がすまねー。……神が必要な時代は終わったんだ」
小さく付け足した呟きは、どこかこの少年にはそぐわない言葉に思えた。
しかし彼の口調には微塵の迷いもなかった。強大な敵と戦おうというのに、不安さえも感じさせない。
「……なあ。どうせ死ぬ気で戦うんなら、神と戦うってのも悪くないだろ?」
顔を上げ、少年はにやりと笑ってみせる。
強い意志の輝く眼差し。不敵な笑顔。オーベルベンドが失って久しい表情だった。
己の未来の可能性を狭めてしまうようなことはせず、押し付けられた運命にも全力で抗う、力に満ちた眼。
そういえば、かつては自らもこんな眼をしていたような気がする。
思えば先に逝った友もそうではなかったか。ずっと、長いこと忘れていたけれど。

「もし、あいつを倒して。それでも……おっさんがまだ生きてて、まだ死にたかったら」
少年の眼が、真剣な光を帯びてオーベルベンドを見る。
「その時は俺が殺してやる。……負けねー自信は、あるからな」
「――悪くない」
オーベルベンドは口の端を歪めた。強者を求めて当てもなく彷徨うよりも、ずっと価値のある挑戦だ。
神に挑んで死ぬのなら不足はない。
それに、この希望を持った少年を守って死ぬのも、悪くない最期ではないか。

「今の約束、違えるなよ」
「……ああ。だからそれまで死ぬなんて考えんじゃねーぜ、おっさ……っと」
ふと思い出したように、少年は途中で言葉を切った。
「俺はポルナレフ。おっさん、名前は?」
「オーベルベンドだ。……別に覚えなくてもいい」
「オー……えーと、あー、解ったおっさん」
これで自分と、この少年――ポルナレフとは仲間という訳か。
つい先刻までは考えもしていなかった成り行きだが、確かにこの気分は悪くなかった。
きっと、彼の希望を守り育てて戦い、その中で死ねば亡き友に恥じることなくあの世で再会できる。

――こうして、オーベルベンドにとっての神との戦いは始まった。


252ゲーム好き名無しさん:2007/07/12(木) 19:52:32 ID:kG+yja0N0

【D-1/南東の平原/朝】
【オーベルベンド@アンリミテッド:サガ】
[装備]:ルーンアクス@SaGa2
[道具]:荷物一式
[状態]:正常
[思考]
基本:戦って死ぬ
1:ポルナレフに協力し、神と戦う
2:まずは安全な場所を確保
3:逃げた男が気になるが、今は放っておこう
[備考]:参戦時期・どのシナリオから来たかは後の書き手に任せます。

【ポルナレフ@Sa・Ga3】
[装備]:魔銃(残弾4/4)@サガフロ
[道具]:荷物一式、確認済支給品0〜2個
[状態]:失血により衰弱(出血は止まっている)
[思考]
基本:神を倒し、ゲームを止める
1:おっさんが自殺行為を思い留まってくれて一安心
2:力を蓄えるためにも休んで回復したい
3:デューン、ミルフィー、シリューが心配
[備考]:本編ED後からの参戦、エスパー状態。
 プロテス、タキオン、ケアルを習得しています。他にもあるかも。

【D-1→???/???/朝】
【レオン@アンリミテッド:サガ】
[装備]:怪傑ロビンの衣装(頭巾、マスク、マント)@ロマサガ3
[道具]:荷物一式、ドア(あと2回使用可能)@SaGa2
[状態]:左足捻挫
[思考]
基本:神を利用できるかどうか見極めつつ、他の参加者を味方に付ける
1:神とアロン島の情報を得る。知っていそうな人間男を探したい
2:自分の本性を知っている者は殺す。キャッシュは可能なら丸め込む
3:この衣装はとても不本意
[備考]:ドアでどこかに移動しました。
 移動先及びヴェント・ヒロユキを知っているかどうかは後の書き手に任せます。
 参戦タイミングはカオスルーラーに取り込まれた直後です。


※ルーンアクス:魔法攻撃を跳ね返す能力を持つ斧。武器としても強い方。

※魔銃:モンスターとしても出てくるが、これはそれを倒して入手できるただのアイテム。
  意思は持っていないものとする。外見はライフルで、装備者の集中力を高める効果あり。

※ドア:行ったことのある好きな場所(町・ダンジョン・施設など)に移動できる。
  ぶっちゃけど○でもドア。ロワ内では会場の外へは移動できないものとする。
253 ◆5s6UnGWy/w :2007/07/12(木) 21:42:24 ID:7HVMs46s0
微修正したけど、全部投下しちゃっていい?
一週間以上空けといてほとんど変更してないからアレだけど…
254ゲーム好き名無しさん:2007/07/12(木) 22:01:50 ID:Fxwvtq+R0
したらばの方がいいんじゃない?
255ゲーム好き名無しさん:2007/07/12(木) 22:23:19 ID:7HVMs46s0
了解ですー。
256ゲーム好き名無しさん:2007/07/13(金) 00:17:48 ID:6zPou2nzO
そう言えば女神って装備没収されてないのか…
鏡アイテムにして探知機代わりとか考えてたんだけど
257ゲーム好き名無しさん:2007/07/13(金) 02:12:55 ID:V/Q0Auy60
したらばに投下した人、修正の人、代理投下の人みんな乙!

>>256
女神にとって秘宝は装備というか体の一部っぽいからなあ。
でも最終皇帝2人とかパラレルワールド的設定がありだから、
女神とピンの秘宝が同時に存在してるのは問題ないと思う。
258ゲーム好き名無しさん:2007/07/13(金) 02:24:37 ID:uoIP04aHO
武器だけ取り上げてやって女神像を組み立てるとどうなると思う?

な なにが おこったんだー!
わたしの からだがー!
く‥‥そ‥‥
はかったな たいさー‥‥

いやまあ、ただの冗談だよw
そんなのはどうとでもなる話さね。

まあ、出たもんはしょうがなしで、在るもんは在るもんで弱体化させてバランスを取るか、それとも始めから無いことにするか、どちらでも大して変わりはしないさ。
修正の煩雑さから考えて(しかもこの場合問題となる要素が他にあるわけでもないしね)、前者になるでしょうな。
まあ、リレーの醍醐味ってやつさ。
259ゲーム好き名無しさん:2007/07/13(金) 02:34:35 ID:F7fblwPz0
秘宝が足りなくてどうのじゃなくて専ら『女神の心臓』が欠けていたからああなったと解釈してたわ
いや大佐のセリフを考えると・・・

・・・ってスレチ気味か。でもGBスレはああだから勘弁してくれ、楽しいけどさ
260ゲーム好き名無しさん:2007/07/13(金) 02:39:36 ID:fDMhUOnR0
そういや、この参加者の中で機械に強そうなのいる?
もしかしたら首輪外せそうな奴なんていないんじゃないか?
それどころかT260Gもどうしようもないんじゃ
261ゲーム好き名無しさん:2007/07/13(金) 03:52:30 ID:V/Q0Auy60
>>260
コンボイは自分に武器取り付けて強化しちゃうメカだから、技術があっても不思議はない。
というかGB版の名無しキャラは全般に、何が得意とかも勝手に決めていい訳で。
女神も防衛システムとか作っちゃう文明を持ってた古代の神だ。
あとフリー枠にレオナルドがいる。出るかどうかは不明だが。
262ゲーム好き名無しさん:2007/07/13(金) 07:31:18 ID:5R8Cgs5c0
>>223
フロ2世界の人達は普通五感よりもまずアニマを感じ取る事で物の存在を認識するんで
周囲とアニマを同化させて自分を判別させなくするって技だったはず
それで五感のみなギュスには通用しなかったしヴァンはアニマに頼りすぎるなとか言われた
だから目の前にいても見えないとかいう芸当はフロ2世界の人相手にしか無理だと思う

>>229
革の帽子とかあってないようなもんだからその辺削ればいいと思うがどうなんだろ?

>>260
そもそももう首輪が機械的な物と決定してるのか?
263ゲーム好き名無しさん:2007/07/13(金) 07:52:47 ID:5R8Cgs5c0
って今したらばみてきたけど決定してるみたいだな
264 ◆oHCPL1DFHs :2007/07/13(金) 07:54:40 ID:aFDDyFtV0
ヨハンの件は問題があるという意見が多ければ直します。
現状だと、どれだけの人が問題と思ってて、どれだけの人が問題ないと思ってるかわからないので。

首輪は参加者が調べたところ機械的な物らしいです。
(ジニーの話と、零姫の話を参照)

で、レオナルド、メタルブラック予約。
フリー枠って2つ残ってたよね?
265ゲーム好き名無しさん:2007/07/13(金) 09:58:24 ID:0BQT+t/G0
>>メタルブラック
レッドとダブルアルカイザーに期待。
266ゲーム好き名無しさん:2007/07/13(金) 11:00:08 ID:Um8AUdAl0
ところでいつの間にフリー枠一人で何人も取れるようになってたの?
267ゲーム好き名無しさん:2007/07/13(金) 11:10:21 ID:sGLQMYH+0
いつの間に、というか一人一枠までって言ってるやつは一人しかいないけど。
268ゲーム好き名無しさん:2007/07/13(金) 11:18:42 ID:9NhRMaG9O
これでキャラも一通りそろうし、いよいよリレーが始まってくのかな
269ゲーム好き名無しさん:2007/07/13(金) 12:48:24 ID:Um8AUdAl0
>>267
俺一人ってこと?
元々そういうものとして始まったんだと思って見てたんだが違ったのか

まあ進行してることに口挟むのもあれだからもう黙るよ
270ゲーム好き名無しさん:2007/07/13(金) 14:46:58 ID:V/Q0Auy60
>>264
機械的なものだろうと参加者が予想してるというだけで、
そう思ってたら実は機械っぽく見えるだけのマジカル首輪だったというオチもありだと思う。
かみならどっちでも作れそう。

>>266
最初はフリー枠は1人限定かなと思ってたけど、
フリー3人のゲンさん組予約(破棄されてしまったが)が誰にも突っ込まれてなかったので
ああ無制限なのかと思って納得してた。
まあ今んとこ概ね上手く回ってるようだしいいんじゃない?
271 ◆FzZ4PxBZ76 :2007/07/13(金) 19:23:41 ID:nEHcsYRD0
投下いたします。
272老境の芽生え  ◆FzZ4PxBZ76 :2007/07/13(金) 19:28:53 ID:nEHcsYRD0
精神の集中にあわせ、『音』の力が引き出される。
ターゲットとなった水面の木の葉が細かい振動により引き裂かれ、散り散りになる。
同心円を描く波紋が広がり、穏やかな流れにかき消されていく。

「ふむ、やはり音のツールとして使えるな。
 しかし残りは……単純にはアニマを引き出せそうに無い」

今しがた音の力を引き出した貝殻を袋に戻し、今度は冷気を放つ小石のような塊を取り出した。
感触を探るように手のひらに意識を集中させる。
ひどく手を加えられた『水』に属する力が感じられるが、使えるまでには至らない。
比較するように、目の前の流れから『水』の力を引き出してみる。
サンダイルと変わらない大きさのアニマと、ひどく弱い効力のアンバランスが目に付いた。
水のアニマがおかしい世界なのか?
興味を引かれながらも、ナルセスは深く考えるのはやめにした。
この非日常に呼ばれたことからして理解の範疇を飛び越えた出来事が起こっているのだ。
考えれば自分がすべてを理解できる、とまでは傲慢ではない。

「まあ、いいだろう。あとはこの杖だが……クヴェルかもしれんな、こいつは。
 まったく、収穫などという気分ではないが」

『獣』と『炎』の力を持つらしい赤い水晶をあしらった杖。
こちらは合成術に利用できそうだがやはり、直接にアニマを引き出すことは無理そうだ。
ともかくこれで辺りに広がる森からの『樹』を加え都合5つのアニマが確保できた。
術士として、それなりに戦えるだけの条件は整っている。
ふと、川べりへ進み出たナルセスは流れに落ちる自分の影をじっと覗き込んだ。
流れが邪魔をして、はっきりとした像は写らない。
けれども静水面ならばそこに写るはずだった自分の年老いた顔を思い浮かべ、
ナルセスは最近になって芽生え始めたある望みに思いを馳せた。
273老境の芽生え  ◆FzZ4PxBZ76 :2007/07/13(金) 19:30:12 ID:nEHcsYRD0
不意に背後でガサリ、と葉が鳴る。
ふりむいた先には、見つかってしまったことに怯えているのか、
震えながら色のついたナイフでこちらを威嚇する少女の姿があった。
ちょうど誰かを刺したように付着した青い色を見ながら、ナルセスは考える。
老いてしまった肉体はこんな少女に対してさえ後れを取るかもしれない。
仮に彼女が音を立てなければ、避ける間もなくナイフで刺し殺されていた可能性もある。

「人を殺したな」

できる限り、脅しつけるような低い声で話しかける。
青い血の人がいるだろうか、とは思うがおくびにも出さない。
明らかな動揺を見せて咄嗟に逃げようとした彼女の退路を『樹』の力で舞い上がる木の葉が断つ。
人をひきつける甲高い悲鳴も同時に発する葉擦れの音でかき混ぜてどこにも届かせない。
自画自賛ながら、実に冴えている。
老いてなお盛ん、いやますます成長を続ける術の力を誇りながら、
ナルセスはその場にぺたんと座り込んでしまった少女に近づいていった。

「正直に答えろ。人を、殺したな」
「…………」

青い血の人間などいないと強弁することだって、
正当防衛を主張することだってできるだろうに、少女は押し黙ってしまった。
嘘をつくこと、自分の悪事を隠蔽することへの罪悪感がそうさせているに違いない。
要するに嘘が苦手なのだろう。
今にも泣き出しそうな顔をして、しかし刃を向けることをやめない。
その諦めの悪い顔を軽蔑の目で見下す。

「やれやれ。何を願うつもりだったか知らないが……
 人の命は踏み台程度で、自分の命は宝物か。浅ましい女だ」
「……! 違い、ます……」
「違う? 何が違うものか!
 もし私の背後を取れていたらそのナイフで刺すつもりだったんだろう?」
「…………」
274老境の芽生え  ◆FzZ4PxBZ76 :2007/07/13(金) 19:32:45 ID:nEHcsYRD0

また沈黙。彼女はつまり肯定、その通りと答えた、とナルセスは解する。
けれど追いつめられた小動物のような目を見ていると、つくづく女の魔性というものも納得できる。
殺し合いが行われている非日常の島の内であってさえ、
ナイフという状況証拠がなければ誰がこのように怯える娘が人殺しに手を染めたと思うだろうか。
その武器は案外に、悪くない。

「言い過ぎたな。とりあえずそのナイフは、洗った方がいい。
 だれが見てもそいつは怪しまれる。さあ、どうした?」

責める語調の強さを少しだけ緩めてナルセスは縮こまった彼女に行動を促した。
初めは怪訝そうに驚いた彼女の表情がしだいに観念したものに変わっていく。
やがてナルセスに急き立てられてのろのろと少女は立ち上がり、川べりへと歩き出した。
ぱちゃぱちゃと水音を立てている背中越しに、問いかける。

「確認するが――お前はこのゲームを勝ち残るつもりなんだな?
 どうしても手にしたい願いがあるというわけだ」

手を止め、振り返って肩越しにナルセスを見上げる少女。
いくらかの間を置いて、その顔がゆっくりと頷く。

「ならば、私たちは目的の方向を同じくしているというわけだ」

はっきりとした強度を伴って、少女から驚きが伝わって来る。
人を押しのけて勝つことを意図した人間と話をかわすなど想像もしていなかったのだろう。
それは彼女の純真さや正義感の表出であり、
またどれだけ無計画・衝動的に彼女が行動を始めたかの証明でもあった。
275老境の芽生え  ◆FzZ4PxBZ76 :2007/07/13(金) 19:33:16 ID:nEHcsYRD0
「ふん。大方、人の考えなど予想もしていなかったな。
 背後から刺し殺す、その積み重ねしか思い描いていなかっただろう?
 それでは――さっきの通りだ。すぐに行き詰る」
「…………」
「あの暗い広間でシルクハットの男に向いた敵意だけでも
 抵抗する側に回る人数が予想できるというものだ。
 そういう人間も、最後の一人を目指し競合する人間もすべて打ち殺さなければ願いはかなわない」
「……どういうつもりなんですか、………」
「ナルセスだ」
「…ナルセスさん。わたしも殺すんじゃないんですか?」
「そうだな」
「なら、どうして……!」
「この老いた身体を見ろ。どうだ、激闘を勝ち進めるように見えるか?」

見上げる表情が正直に答えることに気が引けている戸惑いで曇る。
正直に、と強いれば間を置いて、少女は首を振った。

「そう、独りよがりになれるほど強くは無いから、頭を使う。
 女、これは条件付の同盟の提案だ。
 最後の5……いや、10人を切るまででいい。
 連携して勝ち残る、という名目で組まないか?
 一人で生き残ると嘯くほど自信過剰で無いなら、当然お前は受けるべきだが」

でなければここで殺す、という最後の言葉を飲み込む。
組むことの合理性について理解できるくらいは示唆した。
組むことの不合理についても、条件を付けてどうにかしたつもりだ。
これを勘定できないほど愚かな女ならそもそも組む価値が無い。
少女は水の流れに目を落として沈黙し、やがて決断する。

276老境の芽生え  ◆FzZ4PxBZ76 :2007/07/13(金) 19:37:24 ID:nEHcsYRD0


数分後――
表向きのパーティの目的などについて口裏を合わせるサラとナルセスの姿があった。
「ナルセスは首輪の解析を目指し、サラもそれに同意している」
「お互い以外、誰にも出会っていない」
「言い方は悪いが研究用の首輪、つまり死体を捜している」
「目的を悟られない。知った相手は必ず殺す」
「余計な情報を出さない。使う情報は選別する」
主にナルセスの主導で、表向きに用いる言い分、また暗黙のルールを作り上げていく。


一体なぜ、ナルセスは勝ち残る道を選んだのか?
もし、季節が秋から冬に変わるようにすべてが年老いていくならこうはならなかったろう。
確かに、肉体は枯れるように衰えていった。
けれども、精神は違った。
円熟する精神は深みを増し、感覚は年を経るごとにむしろ研ぎ澄まされていく。
新しい地平に届きそうな気がする。自分の可能性を感じる。若さが羨ましくも思える。
その気持ちが生命への執着と結びつき、この非日常へと切り離されたとき――
仲間の名前、ウィルも懐かしきコーデリアも、この異世界ではストッパーたりえない。
皮肉にも、大きな力に強いられた望まざる非日常の現実への諦念が
ナルセスにすべてを捨てて夢を追わせる引き金となったのだ。
かくしてナルセスは、己の夢を、望みをかなえることを選んだのだった。


非戦闘員にさえ見える、控えめな少女と壮健な老人の二人はまず南の町を目的地に選んだ。
ナルセスに誤算があるとするならば、考えもしなかったタイプ。
自分の願いのためではなく他の参加者のために動く、馬鹿げた奴――それが組んだ相手ということ。
糸がどうもつれるか。未来は誰にもわからない。

277老境の芽生え  ◆FzZ4PxBZ76 :2007/07/13(金) 19:38:06 ID:nEHcsYRD0

【D-5/南東部・川沿い/午前】
【ナルセス(73歳)@SaGaFrontier2】
[状態]:健康
[装備]:赤水晶のロッド@ロマサガ2、海風貝(残り耐久度8/音のツール)@ロマサガ2
[道具]:アイスシード@ロマサガ2、荷物一式
[思考]
基本:残り10人以下までサラと組んで、できる限りマーダーとばれないように優勝を目指す
1:ウェイプ方面へ移動
2:サラの不安定さ、精神的脆さに気をつける

【サラ@RomancingSaGa3】
[状態]:やや鬱
[装備]:ボーイーナイフ@サガフロ ※青い血は洗い落としました
[道具]:確認済みの支給品×0〜2、荷物一式
[思考]
基本:ナルセスと組んだステルス(?)マーダー。エレンを最優先に、シノンの誰かを優勝させる。
1:ウェイプ方面へ移動
2:知り合いにはあまり会いたくない(エレン含む)
3:自分の目的と矛盾しない部分ではナルセスを信頼する

※ナルセスは「生命の木の島」一年後を参戦時期としました。
 ジニーは産まれていないので知りません。
278 ◆FzZ4PxBZ76 :2007/07/13(金) 20:18:45 ID:nEHcsYRD0
>>277
位置を修正します。南西ですね

【D-5/南西部・川沿い/午前】
【ナルセス(73歳)@SaGaFrontier2】
[状態]:健康
[装備]:赤水晶のロッド@ロマサガ2、海風貝(残り耐久度8/音のツール)@ロマサガ2
[道具]:アイスシード@ロマサガ2、荷物一式
[思考]
基本:残り10人以下までサラと組んで、できる限りマーダーとばれないように優勝を目指す
1:ウェイプ方面へ移動
2:サラの不安定さ、精神的脆さに気をつける

【サラ@RomancingSaGa3】
[状態]:やや鬱
[装備]:ボーイーナイフ@サガフロ ※青い血は洗い落としました
[道具]:確認済みの支給品×0〜2、荷物一式
[思考]
基本:ナルセスと組んだステルス(?)マーダー。エレンを最優先に、シノンの誰かを優勝させる。
1:ウェイプ方面へ移動
2:知り合いにはあまり会いたくない(エレン含む)
3:自分の目的と矛盾しない部分ではナルセスを信頼する

※ナルセスは「生命の木の島」一年後を参戦時期としました。
 ジニーは産まれていないので知りません。
279ゲーム好き名無しさん:2007/07/13(金) 23:30:26 ID:NeLlrQWS0
>>278
乙。
ナルセスの参加時期がすごいな。立派なご老人じゃん。
しかもマーダー……。
にしてもこの二人、凄いステルスが似合うな。
見た目が老人と少女だし。
280ゲーム好き名無しさん:2007/07/14(土) 00:25:22 ID:0sJLNxMX0
老ナルセスが来るとは。意外な展開に楽しませてもらったぜ!
確かに老人と少女のステルスマーダータッグは強力そうだ。
この先誰と出会うかが楽しみ。
281ゲーム好き名無しさん:2007/07/14(土) 01:10:16 ID:mZVPRmmV0
あってるかわからんが一応参加者の現代位置

A-2:砂浜 詩人
A-3:ゴドンゴ アルベルト、メイレン

B-1:海岸 父親、ミルフィー、ジェラール、アシュラ
B-2:森林 ルージュ
:中央 総長、ミレイユ、ヨハン
B-3:森林 ヴィクトール、シフ
B-6:河口付近 ナイトハルト

C-2:森林 ニコライ、レッド
C-3:洞窟内部 ビューネイ 、零姫
C-4:森林 サルゴン、クインジー、コーデリア
  :森の入口 ホーク
C-6:砂浜 キャッシュ

D-1:南東の平原 ポルナレフ、オーベルベント
D-2:森林 ウィル
D-3:森林 ユリアン、アセルス、ギゥンツ
D-4:ピラミッドの傍 ノエル
D-5:森林 ギュスターヴ
D-5:南東の川沿い サラ、ナルセス

E-2:北東 ヴェント
:南東 トーマス
:中央 ダンターク
E-3:湖のほとり ガラハド、女神、ジュディ
E-5:森林 ジニー、先生、ヌアージ
E-7:草原 クローディア
  :平原 T260G、ルビィ
E-8:砂浜 エレン、グレイ

F-2:浜辺 エロール、アーミック、ヒロユキ
F-4:ウェイプ酒場 フェイ、フォルネウス
   ウェイプ宿屋 ゲラ=ハ
   村外れの森 ブルー
F-5:海岸 シリュー、コンボイ、ゆきだるま
F-6:森林北部 レオニード
   森林南部 ロックブーケ

G-5:砂浜 人間男

H-6:海岸 カタリナ、デューン
282ゲーム好き名無しさん:2007/07/14(土) 01:36:23 ID:WfPP2Rlx0
ブルーとT260Gがどう見ても助からないww
283ゲーム好き名無しさん:2007/07/14(土) 08:43:52 ID:9AvM0Yf70
>>281
G-7に最終皇帝女とジャミル。
アセルスはA-3、ロックブーケはE-6。

そして、ギゥンツの死体の場所は不明。
アセルスとユリアンが離れすぎてて、どこで戦闘が起きたのかわからないんだよね。
284ゲーム好き名無しさん:2007/07/14(土) 11:45:26 ID:mZVPRmmV0
>>283スマソ。
ジャミルたちとロックブーケははすっかり忘れてた。
あと、レオンは現代位置不明だな。
アセルスは避難所で直されてた。
285ゲーム好き名無しさん:2007/07/14(土) 14:10:17 ID:0sJLNxMX0
wikiトップページのメニューにワラタ。
編集した人乙。
したらばの死者スレにガラハドが紛れ込んでるのにも吹いたw
286ゲーム好き名無しさん:2007/07/14(土) 18:46:48 ID:HL57m9Ef0
まとめてみた登場済み武器リスト。

剣(刀、大型剣系統含む)
炎のロッド(作品不明)/ホーク 青の剣@ロマサガMS/グレイ ギュスターヴの剣@サガフロ2/キャッシュ
刀/ロックブーケ ミスリルソード@サガ2/ギュスターヴ ボーイーナイフ@サガフロ/サラ 
アイスソード/ルビィ スプラッシャー@ロマンシング サ・ガ2/コンボイ モーグレイ/ガラハド マサムネ/女神
ドラゴンソード@サガ2 秘宝伝説/アセルス LV七星剣@ロマンシング サ・ガ3/カタリナ

小剣(小剣・小型剣系統)
エスパーダ・ロペラ@ロマサガMS/クローディア サイコダガー@SaGa、レイピア/放置中
グラディウス@ロマンシング サガ(ミンサガ)/アルベルト サーベル@魔界塔士SA・GA/ゲラ=ハ
剣の女王@ミンサガ/ナイトハルト アンティークダガー@ミンサガ/クジンシー
シルバーフルーレ@ロマンシング サ・ガ3/カタリナ 竜鱗の短剣@アンサガ/ヨハン


竜槍スマウグ@ロマンシング サ・ガ3/フォルネウス
アーメントゥーム@ロマサガ3/ヌアージ


ビルキース@ミンサガ/ケンイチ(総長) ルーンアクス@SaGa2/オーベルベンド

杖・棍棒
バトルハンマー/父親(オーダイ) 赤水晶のロッド@ロマサガ2/ナルセス


のばらの弓@サガフロ2+矢×40本/クローディア 妖精王のリラ@サガフロ2/詩人


44マグナム(弾丸装填済み 残弾数50)(@現実?)/レオニード
火縄銃@魔界塔士 Sa・Ga/フェイ ベレッタ M93R(20/20+1)@現実/アルベルト
ペンドラゴン@サガフロンティア(7/8発)/ブルー ベヒーモス@サガフロ(弾数6/7)/ルビィ
アグニCP1(弾数13発)/コーデリア サブマシンガン(@現実)(弾数はまだ十分)/アシュラ
魔銃(残弾4/4)@サガフロ/ポルナレフ

その他
投剣(鞘に10本セット。一本消費)/ノエル 五弦ベース@現実/フェイ
詩人のフィドル(ロマサガ3)/吟遊詩人 手裏剣(残り12枚)/シリュー
鋼線@ミンサガ/ルージュ
287ゲーム好き名無しさん:2007/07/14(土) 19:06:01 ID:HL57m9Ef0

剣。数が予想より多かった。
便宜上二種類に分けたけど、技術の系統は作品ごとに差がある。
あんまり深く考えないのがいいのかも。

一方で槍、斧、杖+棍棒、弓は各2個ずつ。
これらを得意にするキャラはちょっと残念かもね。
未登場アイテムに期待。(といっても武器ばかり出すわけにもいかないだろうけど)

銃も結構多い。
非力でも殺傷できるけど使うキャラの技術に大きく依存する武器。
縁もゆかりもない人は武器として認識していなかったりもするし。

その他…はノーコメント。
288ゲーム好き名無しさん:2007/07/14(土) 20:33:59 ID:ehxKm/t90
結局主催側って神一人しかいないの?
メインの参加者って訳じゃないんだから
もう少し出してもいいんじゃないかと思うんだが…
放送役すら入れねーのか?
289ゲーム好き名無しさん:2007/07/14(土) 20:43:17 ID:AGOdxRoTO
かみが放送するんだろ
ロワ自体かみ一人でなんとかなるから他に主催サイドはいらないんだろ
290ゲーム好き名無しさん:2007/07/15(日) 01:51:08 ID:YbG7L6RS0
>>286
まとめ乙!
確かに剣多いな。アイスソードに至っては2本あったしw
斧はミンサガの伝説斧シリーズとかあるし、
槍はゲーム内で愛用した人も多そうなのに少ないのは意外だ。
名前やイメージで印象に残りやすいのにはやっぱ剣が多いのか。
291ゲーム好き名無しさん:2007/07/15(日) 11:24:25 ID:hrHQv+Tt0
全シリーズ通して出てる武器が剣だけじゃないか?
それで誰が持ってもある程度イメージしやすいというか
292ゲーム好き名無しさん:2007/07/15(日) 11:54:18 ID:JMfVNBfWO
適度に殺傷しやすく、適度に傷つけやすい>剣
293 ◆oHCPL1DFHs :2007/07/15(日) 13:23:23 ID:6qRaYAmt0
メタルブラック、レオナルド投下します。
294謎の装置:2007/07/15(日) 13:24:31 ID:6qRaYAmt0
「で、君は本気でそんなことを言ってるのか?」
最初に私が会ったのは、私と同じメカ。
レオナルドと名乗ったそのメカは首輪を調べるなどと言い出した。
「早いほうがいいからね。
それにここには誰もいないし、たぶん誰も来ないからね、集中できる。」

言っていることはわかる。
この首輪の作りがわかるならもちろん早いほうがいい。
ここは本島から離れた小島で、誰もいないことも確認した。
少し前までは誰かいたらしく、砂浜にものすごい跡が残っていたが。
そういうわけで、ここは安全で集中して調べられるのもわかる。

でも、ここで気になるのは、
「下手に触ると爆発するのではないか?」
シルクハットの男は、はずそうとすれば爆発すると言っていた。
「変なことをして爆発したら、君は死ぬのだぞ」

「うん、確かにその可能性は十分にあるね。
でもここで手をこまねいててもだめだと思うんだ。
それに、爆発しちゃったら君がそのデータを生かしてくれればボクはそれでいい」
なんという武人の心。
己を犠牲にしてでも、他人のために事を成そうとするとは。
「……うむ、わかった。君が覚悟しているならば止めはしまい」
誰かのために、己を犠牲にしてでも成し遂げたいこと。
今まで組織の下で縛られていた私にはなかった。

「それと、ウィルスか何かが混ざってるかもしれないから、
ボクに何かあったら遠慮なくボクを壊してね。暴走しちゃっても困るし」
賢き、勇敢な心。
私には自分の心は未だ見えない。
「……わかった。そのときの介錯は任された」
今の私は、首輪の枷はあれど、自分の意志で行動できる。
私は、この場所で己の心を見いだすことができるだろうか。
アルカイザー……私は……
295謎の装置:2007/07/15(日) 13:25:34 ID:6qRaYAmt0
−−−−
『通信OK、それじゃ始めるからね』
『わかった。始めてくれ』

まずは、首輪が物理的に外せるかどうか確認しなくちゃね。
ボクらは機械なんだから頭のパーツさえ取れば、物理的には外せるはず。
頭のパーツを外して、あまり強い刺激を与えないように首輪を持ち上げる。

首輪はほんの少し持ち上がったが、何かに阻まれるように動かなくなった。

だよね〜。こんなんで外せたら苦労はしないよ。
あそびはいくらかあるけど、これは普通の人間が普通の首輪だと思うようにしてるだけだね。
まったく動かないのは怪しいから少しは動くようにしてるってだけ。

どういう技術なんだろうね。
なんか、機械的な力じゃなさそうな気がする。


頭のパーツを戻して、と。
じゃあ、本格的に調査に入るかな。
え〜と首輪の機能でわかってるのは。
1.爆破する
2.強引に外そうとしたことがわかる
3.地図の外に出たことがわかる
4.誰も死ななかった場合に爆破する

ありそうな機能は、
5.死亡検知
6.盗聴・盗撮
あたりかな。
この辺を調査できるだけしておこうか。


まずは、首輪を外部からスキャンして内部構造を把握、と。
【スキャン中・スキャン中】
構造的には機械っぽい、なんか電気信号が走ってる。
外部からのアクセスもなんとかできそう。
でも、爆発物っぽいのがないなあ……
296謎の装置:2007/07/15(日) 13:26:36 ID:6qRaYAmt0
何か変な力で外せなかったり、爆発物がなかったり機械じゃなさそうな部分があるのに、
機械的なアクセスができそう。どういう構造してるんだろ、コレ。

次は、電波のチェック。
この首輪から主催者にデータが送信されてるのか調べるために、と。
【チェック中・チェック中】
電波は…う〜ん何だろう。
何か変なのが出てる気もするけど、普通の電波じゃないや。

外から調べられるのはこれくらいかな。


『さあて、ここからが本番。危なくなったら、頼むよ』
『ああ、承知した』

MPUにアクセスできるかな〜。
あれ、結構簡単にアクセスできたなあ。
レジスタとメモリは見えるかな。
あ〜、見える見える。
I/Oはどうだろう。
うん、こっちも見える。この辺は普通のコンピュータと変わらないなあ。
何か簡単すぎて怖くなってくるんだけど。
頑張れば、メモリの値を書き換えて制御を奪えそうだけどドカーンってなっても困るから保留だね。

まずは、強引に外そうとしたことをどうやって検知しているのか。
普通に考えたら圧力センサーだよね。
ちょっと、怖いけどメモリの値を見ながら、少しだけ首輪に刺激を与えて。
……
ん、この辺からこの辺の値が変わってるっぽいね。
このアドレスを参照しているプログラムはどこかな。
あっ、ここかな。
よ〜し、それじゃセンサー値の処理アルゴリズムを解析して、
首輪を外そうとしたかどうかの判定条件を……ってあれ。
別のプログラムにセンサー値を渡して処理結果を使ってるみたいだけど、
この別プログラム、メモリ上にないよ。存在しないメモリを読んでる。
嘘……、どういうこと?
そんなの普通のコンピュータじゃあり得ない。
297謎の装置:2007/07/15(日) 13:27:38 ID:6qRaYAmt0
−−−−
ここから同じような調査が続いた。
機械的なデータのやり取りは把握できるが、
肝心なデータ処理アルゴリズムは完全に隠蔽されていた。
アルゴリズムがわからないのに、下手にデータを書き換えるのは危ない。
結局、現時点では手が出せないという結論となる。

わかったことは次のとおり。
1.首輪は外部からの刺激を検知する。強引に外すことの判定条件不明
2.爆発物はない。爆破処理は完全に不明
3.位置検知あり
4.生命検知あり、判定条件不明
5.盗聴・盗撮あり。
6.どこかへ通信している。通信方法不明


う〜ん、機械的な方法じゃ解けないや。
爆発の方法は魔力の塊を仕込んでおいて、条件そろったら魔力が増幅してドカーンとかかなあ。
機械と魔力を連動させて動かすなんて聞いたことないけど、そんな感じだよねえ。

盗聴・盗撮もあるし、こっちの行動は完全にあの人に筒抜けなんだろうなあ。
それに、参加者にボクを選んで、首輪の調査をしても爆発しないって……あの人、遊んでるね。

「結局のところ、大事なところはわからずじまいだったな」
「そうだね、メカじゃない他の方向から調査できる人がほしいね」
「ああ、そのためにも早く本島に渡らないとな」
298謎の装置:2007/07/15(日) 13:28:42 ID:6qRaYAmt0
【G-4/島/午前】
【メタルアルカイザー(メタルブラック)@サガフロ】
[装備]:
[道具]:確認済みの支給品1〜3、雪だるまの支給品1〜3、荷物一式、レオナルドの首輪調査データ
[状態]:正常
[思考]
基本:自分のなすべきことを考える
1.レオナルドに付いていく
2.島からの脱出

【レオナルド@サガフロ】
[装備]:
[道具]:確認済みの支給品1〜3、荷物一式
[状態]:正常
[思考]
基本:首輪解析
1.島からの脱出
299 ◆oHCPL1DFHs :2007/07/15(日) 13:29:51 ID:6qRaYAmt0
以上です。
首輪の設定で何か問題点がありましたら、よろしくお願いします。
300ゲーム好き名無しさん:2007/07/15(日) 13:59:46 ID:TruZ2oE10
300をゲットしますね^^
301ゲーム好き名無しさん:2007/07/15(日) 14:33:46 ID:qtWGX3Ck0
>>300
にア











これは昔、このスレで俺が考えた奴だが?
302ゲーム好き名無しさん:2007/07/15(日) 15:48:37 ID:9J5IU1P1O
NG登録っと・・・
303ゲーム好き名無しさん:2007/07/15(日) 21:22:15 ID:Ap3x2htW0
いきなり投下は有りだよな?
304ゲーム好き名無しさん:2007/07/15(日) 21:35:05 ID:qBNjZ9oYO
おK

レオナルドの人乙。感想は後で書くよ
305ゲーム好き名無しさん:2007/07/16(月) 01:15:09 ID:I2ckKMR10
>>299
乙です
首輪の解析に機械に強いというよりロボット(機械自体)がいるサガシリーズならでは
の解析方法だね
 フリー枠がこれで全て埋まったわけだけどこんなに早いとは少々ビックリ!!

>>288
意外と賛成だな
そもそもサガシリーズのオールスター戦みたいなもんだから
選手=参加者
監督=かみ
と考えると
コーチ相当する二名ぐらいのサポートキャラならOKじゃないだろうか
例えば次点だったサルーインだと人間に恨みがあるから積極的に手伝いそうだし(ただし中ボス増えて反主催エンド目指すのが大変かも)
そうかというと、あの性格だし最初は上辺だけ従って、終盤で裏切ってとか(こっちなら脱出と反主催エンドが楽になると思う)
面白そうだとは思う。(いきなり放送で現れて一部のキャラに精神的ダメージを与える展開も面白そうだし、少しずつ出てくる手も面白い)
 もうすぐ野球もオールスターだなと思うと急に思いついた。
306ゲーム好き名無しさん:2007/07/16(月) 01:33:43 ID:3KLfQDfM0
機械達って水に弱いのか?体重も重そうだが、どうやって島から出るんだろ
307ゲーム好き名無しさん:2007/07/16(月) 01:46:54 ID:TdevPuTXO
始めに展開ありきだな
308 ◆kGf..YZoZg :2007/07/16(月) 02:03:23 ID:Q2yBtlEV0
>>294-298
乙。首輪は機械+魔法の合わせ技か。爆発物は入ってないというのは意外。
このくらい解除のハードルが高い方がいいかもね。
解析しただけじゃ爆破しないというのも、かみの余裕を感じていい。

と、以前投下した話の状態表にミスがあるのに気付いたので今更だけど訂正。
『美少女と野獣たち?』のジニーの状態表、
「未確認支給品」は「確認済支給品」の間違いです。
wikiの方も自分で直しときます。
309ゲーム好き名無しさん:2007/07/16(月) 21:07:46 ID:unAJ8KLl0
未確認と確認済みの違いって何?
違う書き手が書けるか否かってこと?
310ゲーム好き名無しさん:2007/07/16(月) 21:18:44 ID:FfoRdmKf0
そのキャラは支給品を確認しているか、していないかということ。
311ゲーム好き名無しさん:2007/07/16(月) 21:22:08 ID:qt/DBCaH0
持ち主が自分の持ち物を把握してるかって事じゃない?
312ゲーム好き名無しさん:2007/07/17(火) 11:47:11 ID:oH2Sn+nK0
どちらにせよ武器・クヴェル・ツール以外のものなら
次の書き手が中身を自由に決めていいってこと
313ゲーム好き名無しさん:2007/07/17(火) 15:56:28 ID:d9nNRAjv0
武器・クヴェル・ツールはなんでだめなんだ?
314ゲーム好き名無しさん:2007/07/17(火) 18:56:55 ID:WpL7WzbW0
別に構わないだろう。
「支給品に武器はありません」とか書かれてたら別だが
315ゲーム好き名無しさん:2007/07/17(火) 19:34:26 ID:ROJe9L+s0
把握する描写の有無だけで、後続は中身を自由に決められると解釈していい訳ね?
316 ◆kGf..YZoZg :2007/07/18(水) 03:59:18 ID:TZjZZ1Td0
なんかわかりにくくてすまん。
>>310-311の通りの意味で書いてた。
武器・クヴェル・ツール以外というのは、話の中で武器や術媒体は入ってなかったと書いたから。
要するに
・ジニーは自分の支給品を知ってて、その中に武器・クヴェル・ツールがないことも知っている
・それに矛盾しない限り、支給品が何だったかは今後の書き手が決めてOK
つーことで。
317#:2007/07/18(水) 04:23:02 ID:yeASbViN0
>>317
商業だよ馬鹿w
知ったかぶった後で大恥かいてクラスメイトから失笑されて泣くタイプだろお前?
318ゲーム好き名無しさん:2007/07/18(水) 07:40:14 ID:5u0ABXPhO
何処の誤爆だよw
319ゲーム好き名無しさん:2007/07/18(水) 12:21:23 ID:bgZCJQrG0
なんか急に失速してるね。
議論のときは人が集まるがリレーをする書き手なし?
320 ◆ymBYNMMH4k :2007/07/18(水) 12:45:43 ID:4ShrPMqO0
きっとみんな書いてる途中なんだよ! と、思っておこう。

ついでに、ジャミルとクリスティーナ、クローディアを予約。
321ゲーム好き名無しさん:2007/07/18(水) 14:50:11 ID:9LIm665M0
したらばでのアシュラに関するレス。
厳密には魔法が効かないんじゃなくて属性攻撃が効かないんだけどね。
むしろ物理攻撃は半減する能力持ってます。
んでホーリーは無属性攻撃の白魔法だから無効ってことは無いんじゃないかと…
ついでにアシュラもアンデッド扱いってことだけ。

作品毎に属性の概念すら違うし、
突っ込みってどこまでしていいのかわからないから書くか書かないか迷ったけど
戦闘での描写について結構言われてる人も多いみたいだし書いてしまった、すまん
322ゲーム好き名無しさん:2007/07/19(木) 00:23:56 ID:MhNK5wTt0
今ちょっと小休止みたいだからちょっと教えて欲しいんだけど
参加者でまだ登場してないキャラっているのかな?
もし全員埋まってるんだったら主催者のかみで予約って可能なのかな?
ひょっとしてまだ早い?
323ゲーム好き名無しさん:2007/07/19(木) 00:26:16 ID:mGPWV7CR0
クン=ミンがまだ出てない
324ゲーム好き名無しさん:2007/07/19(木) 01:20:00 ID:JtOO9/lb0
主催の積極的描写は全キャラに関わる重要な設定を容易に拘束し得るので序盤では禁忌
325ゲーム好き名無しさん:2007/07/19(木) 01:55:04 ID:mGPWV7CR0
>>319
ほら、学生の人はテスト期間だから…
かくいう俺もテスト終わったし今からネタ考えるよ
とりあえず現在地地図です
ttp://takukyon.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/clip/img/30.jpg
326ゲーム好き名無しさん:2007/07/19(木) 05:49:06 ID:itX4YecO0
>>322
やめた方が無難だけど、書いてみたい設定があるなら一時投下スレに落とすという手も。
324の言う通り没になる可能性が低くないから、覚悟は必要だが。
設定はいずれ決める必要があるし、先の展開を拘束しすぎず
特定キャラが有利・不利になるような要素がなければ通る可能性もあると思う。

>>325
GJ! 地図は非常に助かる。
327ゲーム好き名無しさん:2007/07/19(木) 10:11:02 ID:iAi9tDr60
主催側の動向は放送時に一緒に書くというやり方もあるね。
328ゲーム好き名無しさん:2007/07/19(木) 11:22:37 ID:tnIGrxqH0
質問だが、アンサガのレオンって誰のシナリオで出てくる?
それと、したらばにキャラ紹介スレッドって必要だと思う?
329ゲーム好き名無しさん:2007/07/19(木) 12:06:09 ID:+y7FfEgc0
>>328
キャッシュだった気がする
キャラ紹介はあったらあったで使うと思う
330ゲーム好き名無しさん:2007/07/19(木) 13:44:00 ID:itX4YecO0
>>328
レオンが出てくるのはキャッシュ編。
登場はオープニングからだけど本性見えるのは中盤以降。
アルマニ巻末の小説読めばキャラは把握できると思う。
ファミ通文庫の小説だと口調が違うので注意。

キャラ紹介スレあったら書くよ。
アンサガは全員、それ以外のシリーズもそれなりに書けると思う。
331ゲーム好き名無しさん:2007/07/19(木) 14:44:07 ID:1CDtHdf30
>地図
前からだけどロックブーケの位置が違うと思う
E-6南部だよね
332ゲーム好き名無しさん:2007/07/19(木) 17:01:00 ID:tnIGrxqH0
>329、330
早い回答サンクス。
キャッシュか……。今ジュディやってるから、終わってからするかな。
アルティマニアは、ゲームより高いんだよなw
でも、それで把握出来るならそっちにしよーかな。

ともかく、したらばにスレ立てたんで、書ける人は書いてくださいです。
333ゲーム好き名無しさん:2007/07/19(木) 20:06:41 ID:zvpst/fI0
キャッシュ編はいきなりやってもハマるだけだからな。
334ゲーム好き名無しさん:2007/07/19(木) 21:29:30 ID:3d0UuRbY0
はてしなく今更な気もするけどテンプレに無かったと思うので貼っておく。
その辺から引っ張ってきたものなんで参考程度に留めておいたほうがいいかも

深夜:0〜2
 黎明:2〜4
 早朝:4〜6
 朝:6〜8
 午前:8〜10
 昼:10〜12
 真昼:12〜14
 午後:14〜16
 夕方:16〜18
 夜:18〜20
 夜中:20〜22
 真夜中:22〜24

なんか多いな、時間表記とか別に三時間ごとでもいいんじゃね?
335ゲーム好き名無しさん:2007/07/19(木) 23:50:44 ID:itX4YecO0
>>334
交流所でもつい最近話題になってたけど、
それ使うなら黎明→未明に直した方がいいやね。
黎明だと夜明けのことだから。
個人的にはそこまで細かく規定しなくてもいいような気はする。
経験上、時間はアバウトな方が辻褄合わせがしやすいと思う。
336ゲーム好き名無しさん:2007/07/20(金) 01:12:32 ID:DCAfQsJ50
>>324-327
一瞬ネタが浮んだけど、主催者は動かすのは今は止めた方が良いようですね
今週土日に予定も入りましたのでもう少し時期をみて考えることにします。
337ゲーム好き名無しさん:2007/07/20(金) 15:55:09 ID:hJ8Eeq5v0
ガラハド
338ゲーム好き名無しさん:2007/07/20(金) 15:56:17 ID:wBMeJV9KO
ん?予約?
339ゲーム好き名無しさん:2007/07/20(金) 16:06:27 ID:hJ8Eeq5v0
すまん。言ってみただけ。
340 ◆kGf..YZoZg :2007/07/20(金) 21:31:17 ID:pSY3FuvNO
ちょwww

ねんがんの プロットを かんせいさせたぞ!
という訳でアシュラ、オーダイ、ミルフィー、詩人(RS3)予約。
ホーリー効くかどうか前の書き手氏の見解は欲しいけど、
それに触れなくても書ける内容なので急かす気はありません。

そういや前の話、ノート削除してもタイトルはそのままでいいのかな?
341 ◆kGf..YZoZg :2007/07/20(金) 21:33:43 ID:pSY3FuvNO
あれ、鳥間違えた。
342ゲーム好き名無しさん:2007/07/20(金) 21:37:00 ID:pSY3FuvNO
あ、これIDか…。
携帯から鳥って見えないんだな。
アホ丸出しですまん。
343 ◆5s6UnGWy/w :2007/07/20(金) 23:48:45 ID:D/NoQQW/0
シリュー・メカ・ゆきだるま、人間男を予約します。
344 ◆ymBYNMMH4k :2007/07/21(土) 00:51:36 ID:ZaGnZp6p0
予約も来てなんか活気づいてきた気がする……!
ってなわけで、ジャミル、クリスティーナ、クローディア投下。
345人外からの情報収集 ◆ymBYNMMH4k :2007/07/21(土) 00:53:37 ID:ZaGnZp6p0
俺達は浜辺を離れ、ウェイプの町へと向かっていた。
クリスのご先祖様とやらはこのゲームに乗る奴じゃないらしいし、だとしたら俺達みたいに神を倒そうとする仲間を捜すわけだろ?
仲間を捜すには、町の酒場。これはもう冒険者の基本って言ってもいいんじゃねーか?
二人とも一致でそう思って、今は黙々とウェイプへ足を進めている。
その甲斐あってか、周りの景色から砂浜が消え、森が見えてきた。

「おっ、森じゃん。そろそろウェイプか?」
ちょうど地図を見ていたクリスに尋ねると、彼女は首を振った。
「いや、今はちょうど半分くらいの位置だ」
「まじかよ」
思わずクリスの持っている地図を覗き込む。
前方に森が見えるここは、F−6と書かれた場所らしい。つうことは、まだまだ歩かないといけないらしいな。
やれやれと、ザックを地面に下ろし、後ろを歩いていたクリスを見た。
「ちょっと休憩しねぇか?」
そんなに疲れていないが、この辺りには敵意ある人はいなさそうだしな。休めるときに休んでおくほうがいいだろ?
と思って聞くと、クリスは一瞬ためらうような表情を見せた。
――そういや、クリスには知り合いや倒さないといけない敵がいるんだったな。

「やっぱやめ。さっさとウェイプへ行こうぜ」
ザックを拾い上げてウェイプの方を指差す。クリスの知り合いがいるかもしれない場所だ。そいつは、今誰かに襲われているかもしれない。疲れてもいないのに休憩して、それで手遅れになったりしたら……かなり申し訳ねえな。
俺だって、ファラやダウドが参加させられていたら。無駄な休みを取るより、一刻も早く二人を捜したいし……。
ここは、急ぐべきだろう。
 
「疲れたんじゃないのか?」
聞くクリスに、俺は苦笑いを浮かべた。
「まあ、そんなに言うほど疲れたわけじゃ――」
言いかけた俺の目に、白い影が横切るのが見えた。
「クポー、ポック」
同時の聞こえた鳥のような声。そのほうに目を向けると、一羽の鳩の姿が見えた。
一瞬、鳥まで参加しているのかと思ったが、首輪をしていないから違うみたいだ。

鳥は、何かを伝えたいのか、俺たちの傍を行ったり来たり旋回している。
「クポーポックック!」
さっきよりも強く鳴くが、鳥の言葉なんてちっともわかんねえ。
「一体なんの用なんだよ……」
ぼやくと、クリスが鳥を指差した。
「ジャミル。何かを運んでいるようだが」
確かに、白っぽいものが足についている。
「手紙見てーだな……」
とりあえず近づいてきた鳩をつかむと、足につけられた手紙をとる。そのまま抗議をあげるように激しく鳴く鳩をクリスに預け、手紙を開いた。
しばらくの沈黙。
346人外からの情報収集 ◆ymBYNMMH4k :2007/07/21(土) 00:54:07 ID:ZaGnZp6p0
――そこにはカタリナという名前の人が、思いっきりゲームに乗るという様な事が書いていた。
「なんて書いていたんだ?」
クリスが覗き込んでくるが、俺はその前に手紙をたたむと、鳩の足へくくりつけた。
あんな手紙をクリスに見せたら、カタリナって奴に会ったときほぼ、間違いな戦かうだろうな。逃げれる状況にもかまわずに……だ。
七英雄とかいう奴を倒したいなら、無駄な体力を使うべきではない。と思うし、ここは……。
「別にたいしたこと書いていなかったぜ。まあ、殺し合いなんてやめよう的なことだったかな?」
悪い、クリス。無駄な戦闘はしたくねえんだ。
心の中で詫びを入れながら、平然と嘘を言った。
「どういうことだ……?」
きょとんと聞き返すクリスに、名簿の中の――T260Gという、やけに印象に残る名前を指した。
「この人が、殺し合いなんていけません。そんなことしても神の思う壺です。ってな事を書いてたんだ」
「T260G……か」
クリスは名簿をじっと見ていたが、やがて俺に向かって力強く頷いて見せた。
「行こう、ジャミル」
「ああ」
志を共にするものの存在を知ってか、明るい彼女の顔と対照的に、俺の方は陰鬱だった。
これ、ほんとの内容を言うべきか……?



澄み渡る空は青。それはもう果てしないほどに……。
支給品としてザックの中に入れられていた俺にとっては、懐かしい色だ。
久々の開放感だが、俺をザックに閉じ込めた神への怒りを、拭い去ってしまうほどではなかった。
畜生、あの神め……後で覚えていろよ。
俺は心の中で呟く。口惜しいが声に出したら最後、俺の運命は焼き鳥だろう。
全く、神め〜。
ぶつくさ思いながらも、カタリナというご婦人の言いつけどうりに、手紙配達をする。
俺はそのために入れられた支給品だから楽勝だ。というか、しなかったら焼きとr
いやいや、別に神が怖いとかそんなんじゃないからな。
俺は自分の伝書鳩という職業に誇りを持っている。と思うし……。
――でも、どうせ届けるなら、さっきみたいな綺麗なお姉さんがいいぜ。

そう思って島を見下ろした俺は、まさしく美人に類されるであろうお姉さんを見つけた。
うほっ、ついてるぜ。
緑色の服を身につけた神秘的な人だ。
心なしか人を寄せ付けない雰囲気を纏っているが、俺は鳥だから関係ないね。
早速、お姉さんの元へと降り立つ。
347人外からの情報収集 ◆ymBYNMMH4k :2007/07/21(土) 00:55:40 ID:ZaGnZp6p0
「クポー、ポック(やあやあ、お姉さん。お届け物に来やしたぜ)」
俺が声をかけるとお姉さんは顔を上げた。
「……こんなところにも生き物がいるのね」
「クッポッポ(いやあ、俺はしがない支給品さ)」
とりあえず返答する。
まあ、言ったところで、人間に俺の言葉なんて理解できねぇだろうがな。

そう思ったが、お姉さんは意外にも言葉を返してきた。
「そう。生き物と支給品もあるのね。――それで、私に何か用があるの? 届け物といっていたようだけど」
美人な上に俺の言葉まで理解するなんて、最高な人だ。
俺はうっとりとお姉さんを見つめながら、カタリナというご婦人から預かった手紙を差し出す。
殺した少年の血で書いたこともあって、不幸の手紙的な内容かもしれない。
美人なお姉さんにそんな手紙を渡すのは申し訳ないが、手紙を渡すのが俺の役目。ここは我慢して受け取ってくれ。
お姉さんは俺の内心なんて知らないように手紙を受け取ると、開いた。
俺は知らずに身を固める。このお姉さん繊細そうな感じがするし、手紙を読んで卒倒しないかな?
そう思ったが、俺の杞憂に終わった。
お姉さんはあっさり手紙を読むと、それを俺の脚へくくりつけた。
「……ひとつ聞きたいのだけど、この手紙を書いた人ってどの辺りにいたかわかる? それと、だれか他の人にあわなかった?」
俺はしばらく沈黙した。
綺麗なお姉さんと変な男の二人に会ったのは覚えているが、あのご婦人はどこにいたっけな。
「クッポーッポ(多分だが、ここからずっと南のほうでっせ。もういないだろうけどな……あと、近くで耳のとがった妙な男と美しいお姉さんにも会いましたぜ)」
「近くって?」
「クッポクッポー(この森を抜けたところくらいです)」
お姉さんの問いに俺は正直に答えた。
「……その人は殺し合いをしているようだった?」
俺は首を振った。あの二人は全然殺し合いなんてしている様子はなかった。むしろその逆。止めようとしてるんじゃねーか?
「クポ〜ックポ(全然、そんな感じしませんでしたけど、そんなこと聞いてどうすんですかい〜?)」
「別に……なんでもないわ」
お姉さんは、平然とそういった。
そうか? 
直感で思うが、お姉さんが俺に嘘つく理由もないし、そうなんだろうな。と、無理やり納得することにしる。
それよりも、なんか色々しゃべっちまったけど、いいのか? 俺、ただの支給品だぜ?
少しそんなことも思うが、焼き鳥にならないから、きっと神がオーケイしてるってことか?

――まあ、どういう事にしろ、俺が本来すべきことは手紙配達だ。一体、何人に届けないといけないか解らないが、とりあえず行くか。
「クッポクッ(それじゃあ、お姉さん、ごきげんよう)」
一礼すると、俺は空へと飛び立った。
348人外からの情報収集 ◆ymBYNMMH4k :2007/07/21(土) 00:56:54 ID:ZaGnZp6p0


クローディアは木に背中を預け、名簿のカタリナという名前に四角印をつけた。
あんな手紙を書くからには、彼女(彼?)もクローディアのように、このゲームに乗っていると考えて良いはずだ。ここから南にいるようだが、近づかないのが賢明だろう。
それよりも……。
鳩の飛び去ったほうに目を向ける。
あの鳩は、この近くに殺し合いに乗っていない二人の男女がいるといっていた。容姿からしてグレイ達ではないようだ。
クローディアはぎゅっとエスパーダ・ロペラを握り締める。
全員を殺してでも帰ると決めたのだ。
開始早々、ポニーテールの女の人を殺すのに失敗したが、今度は――グレイも近くにいないだろうし――成功するはずだ。
相手が二人だというのが気になったが、不意打ちや油断を誘うことで、なんとでもなる。

(今度は失敗しない)
南に行って二人を殺す。そして、完全にゲームに乗る。
クローディアはそう決めると歩き出した。

その覚悟を示すために……。
349人外からの情報収集 ◆ymBYNMMH4k :2007/07/21(土) 00:57:37 ID:ZaGnZp6p0
【F-6南部/浜辺/午前】
 【クリスティーナ(最終皇帝女)@RomancingSaGa2】
 [道具]:荷物一式、確認済支給品1〜3、10クラウン(1クラウン×10枚)@ロマサガ2
 [状態]:健康、七英雄打倒への強い意志
 [思考]
基本:七英雄を倒す上での最善の行動をとる
1:七英雄打倒に協力してくれる仲間を探すためにウェイプへ。
2:ジェラール、ヴィクトール、レオンに会いたい
3:可能な限り戦闘は避ける。……努力をする
 [備考]
※アンサガのレオンをロマサガ2のレオンだと考えています。
※10クラウンに体力回復効果はありません。
※T260Gはゲームに乗っていないと判断。

【ジャミル@RomancingSaGa】
 [道具]:荷物一式、確認済支給品0〜2
 [状態]:健康
 [思考]
基本:とりあえず生きのびる。
1:クリスと行動する
2:可能な限り戦闘は避ける
3:カタリナのことを言うべきか?
※カタリナをマーダーと判断。

【E-6森東部/草原/午前】
【クローディア@RomancingSaGa(ミンサガ)】
[状態]:健康
[装備]:エスパーダ・ロペラ@ロマサガMS、のばらの弓@サガフロ2、矢×40本
[道具]:荷物一式
[思考]
基本:ゲームに優勝する
1:森の入り口にいるという二人(ジャミル、クリスティーナ)を殺す。
2:必ず生きて帰る。


※伝書鳩の行き先は次の書き手任せ。手紙には読まれた形跡がある。
350 ◆ymBYNMMH4k :2007/07/21(土) 00:58:11 ID:ZaGnZp6p0
投下終了。

鳩は普通の鳩ですよ。別に女が好きとかいう設定はないです。
あと、鳩の鳴き声に意味はありません。
クローディアって、鳥と会話出来たよね?
351ゲーム好き名無しさん:2007/07/21(土) 01:21:28 ID:R5eGqcVg0
>>350
GJです。
確かに一番最初にクローディアが鳥と会話してました。
「えっ、オウルが呼んでるの?」
とか話していましたね。

あとジャミルは元の世界ではクローディアと会う前で
クローディアはあった後になるんだっけ、このあとの展開が楽しみです。

そういえばロマサガ系のキャラは銃の扱いが分からないとなってましたが
ミンサガのアルテイマニアでガラハドを見ると銃の様なもの?を持っていましたが
見なかった事にした方がよかったですか?
352ゲーム好き名無しさん:2007/07/21(土) 01:28:18 ID:5iJTCD8j0
>>351
あれってアイスソードじゃなかったっけ?
353ゲーム好き名無しさん:2007/07/21(土) 01:29:34 ID:40cfuTCWO
ボウガン……らしい
信憑性ないけど
354ゲーム好き名無しさん:2007/07/21(土) 01:51:55 ID:R5eGqcVg0
そうですよねボウガンですよねハハハハハハッ―――――――!!
俺は銃なんて見ていない、見てないんだ――――――!!
355ゲーム好き名無しさん:2007/07/21(土) 07:18:16 ID:VpxzHUke0
GJ!
ジャミルいい奴だな。鳩がやたらとキャラ立ってるのに笑った。
クローディアにはクリス・ジャミル組との対決フラグが…。
今後どう展開するのか楽しみ。
356ゲーム好き名無しさん:2007/07/21(土) 12:37:05 ID:3RUhqIWS0
おいお前ら!wiki編集してるの俺だけじゃないか!みんな編集しようぜ!

>>350
乙。クローディアはまた知り合いに会いそうだな(一方的だけど)
それにしてもクリスティーナとクローディアの美女対決なんて、オラワクワクしてきたぞ!
予約二名にも期待。
357 ◆0OVJFi1flo :2007/07/21(土) 13:34:02 ID:e77brJ5LO
キャッシュ、ナイトハルト予約
358 ◆ymBYNMMH4k :2007/07/21(土) 13:36:10 ID:ZaGnZp6p0
>>356
ごめん、編集の仕方、全然わかんないんだ。

で、すみませんが、
ジャミルとクリスティーナのいる場所は
【F-6/南部/午前】
クローディアは
【E-6/森東部/午前】
の間違いです。
だれか、Wiki出来る人、直しておいてくれませんか……?
359ゲーム好き名無しさん:2007/07/21(土) 14:20:27 ID:40cfuTCWO
>>358
簡単だよ。
編集したいページを開いて上部にある編集を押して後は間違っている箇所と正しい文章を入れ換えればいい。


自分は携帯だから出来ないぞきさまらー!
360 ◆ymBYNMMH4k :2007/07/21(土) 15:06:23 ID:ZaGnZp6p0
>>359
思ったより簡単なんですね。直しました。
教えてくれて、どうもです。
361 ◆kGf..YZoZg :2007/07/23(月) 00:09:47 ID:paP+GL8N0
アシュラ・オーダイ・ミルフィー・詩人投下します。
362新たなる英雄譚  ◆kGf..YZoZg :2007/07/23(月) 00:10:25 ID:paP+GL8N0
かつて英雄の物語を求め、自らその舞台を造り上げた者がいた。
彼は倦んでいた。変化のない、平和な世界に。
だから彼は自らの造ったその世界に、邪悪の化身とも言うべきひとりの魔物を放った。
魔物は支配欲の赴くままに世界を蹂躙し、人々を恐怖に陥れた。
紛れもなく、悪の化身。
しかしそれは創造主に望まれた役割であり、その魔物の在るべき姿であった。
人々も、魔物自身さえも、それを知ることはなかった。
創造主が求めていたのは英雄であり、その魔物は打ち倒されるために生み出されたのだということを


滅ぼされるべき定めを負って生まれた魔物も、苦しめられる人々も、創造主にとっては玩具に過ぎな

いことを。
そう、彼はただ、物語を欲しただけなのだ。
邪悪を滅ぼす英雄の、胸躍る冒険譚。その他に望むものなど、何もなかった。

運命の紡ぎ手たらんとすることは、かくも傲慢で、残酷なことである。
363新たなる英雄譚  ◆kGf..YZoZg :2007/07/23(月) 00:11:20 ID:paP+GL8N0
目の前の魔物――アシュラを、オーダイは鋭い目で睨む。
足元には息絶えた青年と、その亡骸に取り縋って泣く少女。
魔物の手には剣とサブマシンガン。そしてここは、隠れる場所もない砂浜だった。
突破口を切り開かなければ、自分も、少女も青年と同じ運命を辿ることになるのは明らかだ。
オーダイは考える。奴には魔法は効かない。自分の手には飛び道具もない。
近付いてハンマーで攻撃しようとすれば、たちまちの内に蜂の巣になるだけだ。
ミルフィーやジェラールの支給品を確認している余裕はない。
こちらが動きを見せたら、奴は即座に撃ってくる。
彼に切ることができるカードは二つ。ハンマーか魔法の書だ。
どちらも有効打にはならないように思える。ハンマーは届かない。魔法は効かない。
しかし、カードは他にない。――なら、どうするか?

「覚悟は決まったか」
アシュラが三つの口許を揃えて歪める。オーダイは答えず、ミルフィーの肩に手を置いた。
「いいか。ここから逃げるぞ」
小声で語り掛ける。少女の細い肩が、ぴくりと震えた。
「彼の死を無駄にしてはならない。生き延びるんだ」
視線の動きを悟られないよう俯き加減で目を遣ると、彼女が小さく頷くのが見えた。
大丈夫だ。彼女も、まだ諦めてはいない。
「天国か地獄か、だと? どうやら本当に、私のことを知らないのだな」
オーダイは顔を上げた。アシュラに向けて、今度はこちらがにやりと笑ってみせる。
「何……」
「――私は、不死身だ」
ハンマーを振り上げ、オーダイはアシュラの方へ大きく踏み込んだ。
そのまま懐へ飛び込もうとする――ように、アシュラには見えているだろう。
銃口がこちらを向く。アシュラの武骨な指で引き金が引かれる。
それはまさに、オーダイの狙い通りの反応だった。
「サンダー!」
振り上げたハンマーからはそのまま手を離し、素早く魔法の書を開く。
ページの間から電撃が迸る。激しい光と共に、それはアシュラへと向かった。
奴には、魔法は効かない。
しかし、奴の身体にでなければ魔法は効果を及ぼすのだ。
オーダイの放った電撃は、正確にアシュラの一対の手元――そこに握られたサブマシンガンを直撃した。
それは、アシュラが引き金を引いたのとほぼ同時。
電撃などものともしないアシュラの狙いが狂う筈もなく、発射された鉛の玉がオーダイを襲う。
腕に、脚に、腹に。何発もの弾丸が突き刺さり、オーダイは砂浜に膝をつく。
彼に止めを刺すには、アシュラはただそのまま引き金から指を離さなければいいだけだ。
フルオートで発射され続ける弾丸が、確実に彼の命を奪うだろう。――そう、アシュラは考える筈だ。
364新たなる英雄譚  ◆kGf..YZoZg :2007/07/23(月) 00:13:09 ID:paP+GL8N0
断続的に発せられていた薬莢の弾ける音が、不意に途切れた。
――これも狙い通りだ。身体中から血を流しながら、オーダイは笑みを浮かべる。
賭けだった。引っ掛かるとは限らない。奴が引っ掛かったとしても、銃の耐久性が予想以上に高ければ失敗する。
他に生き延びる道がない中、唯一賭ける価値のある策だった。

アシュラの六本の腕を最大限に活かす戦い方は、言うまでもなく白兵戦だ。
銃、それも両手で構えるような大型のものを使ったことなど碌にないだろう。
銃の扱いに慣れた者ならば、気付いて一瞬早く引き金から指を離していたかも知れない。
しかしアシュラは気付かなかった。自身には魔法は効かずとも、手にした銃には魔法は効くことに。
雷撃の凄まじいエネルギーが鉄の銃身を駆け抜けた時、どれだけの熱が発生するかということに。
――その負荷が許容量を超えれば、銃は暴発するのだということに。

オーダイが砂の上にくずおれた次の瞬間、響いたのは爆音。
アシュラの手元で、まだ充分な弾の残ったサブマシンガンの弾倉が破裂したのだ。
「グオォォォォォ……ッ!」
立ち昇った黒煙の向こうから、苦痛に満ちた咆哮が聞こえた。
流石のアシュラにも、至近距離での物理的な爆発は効くらしい。
「今の内だ! 離れろ!」
激痛と出血で力が抜けそうになる身体を気力で立ち上がらせて、オーダイは叫ぶ。
突進したオーダイに向けてのサブマシンガンの掃射は、ミルフィーにまでは届いていない。
これで少なくとも、彼女を逃がすことはできる。最悪の場合、自分が囮になる覚悟もあった。
「……おじさま!」
が――先程までの嘆きの声とは違う、強い意志と決意を秘めた声を聞き、オーダイは振り返る。
彼女は、逃げようとしていなかった。
駆け寄ってくる彼女の姿に、オーダイは目を見開く。
「馬鹿な……どうして逃げない」
「一緒に逃げるの!」
ミルフィーがオーダイの腕を取る。涙に濡れ、血に汚れた彼女の顔は、しかし驚くほど凛としていた。
「――ケアルガ」
涼やかな声で呪文が詠唱されると共に、オーダイの身体に刻まれた銃創が塞がってゆく。
全快とまではいかず痛みも残っているが、走るだけの体力は戻った。
「ありがとう。助けられたな」
言うと、彼女は無言で首を横に振った。礼には及ばない、ということだろう。
微笑して、オーダイはミルフィーの手をそっと握ると地面を蹴った。
銃を失ったアシュラが二人を追撃しようとするならば、直接追ってくるしかない。
内陸部へ少し走れば森がある。そこに逃げ込めば、身を隠す場所もあるだろう。
木々が密集した狭い場所では、大柄なアシュラが二人に追い着くのは容易ではない筈だ。
365新たなる英雄譚  ◆kGf..YZoZg :2007/07/23(月) 00:14:30 ID:paP+GL8N0
足元から伝わる感触が、次第に砂から土のそれに変化してゆく。
森まではまだ距離がある。しかし背後からアシュラの気配は近付いてきていない。
これなら逃げ切れる、とオーダイは安堵する。
彼に手を引かれて、ミルフィーもしっかりした足取りでついて来ている。
奴は追ってくるのを諦めただろうか――と、走りながらオーダイは振り向いた。
そして、絶句する。
砂浜に立つ、遠目にはシルエットしか見えないアシュラの姿。
それが捧げ持つように何かを頭上に差し上げている。かなり大きい、丸い――いや、筒状のもの。
「いかん、ミサイルか!」
銃と剣に気を取られて、奴が他にも武器を持っている可能性を見過ごしていた。
近距離での戦闘でミサイルなどを使っては自分も巻き込まれかねない。今まではザックの中に隠していたのだろう。
もしかすると、あの場に残されていたジェラールの支給品だったのかも知れないが。
「――フレア!」
アシュラの手を離れ、飛来するミサイルに向けてミルフィーが魔力を放つ。

銃の暴発などとは比べ物にならないほどの爆音。
魔力による爆発がミサイルを巻き込み、地響きがするほどの爆発が巻き起こる。
ミルフィーの反応が早かったのが幸いし、爆風は二人にまでは届いていない。
アシュラを巻き込むことができたかどうかは気になるが、確認する余裕はなかった。
この爆発による煙を利用してアシュラを撒くことが先決だ。
煙が晴れるまで待っていては、奴が生き延びていた場合こちらの姿も見られてしまう。
それに、今の爆音を聞いて他にも物騒な連中が集まってこないとも限らない。
オーダイは再びミルフィーの手を引き、森の方向へ走った。
彼女も理解したらしく、何も言わずに走り出す。
鼓膜にはまだ爆音の余韻が残り、頭の中でがんがんと反響を続けていた。
366新たなる英雄譚  ◆kGf..YZoZg :2007/07/23(月) 00:15:19 ID:paP+GL8N0
――冷たく澄んだ空気を胸一杯に吸い込んで、オーダイは生を実感する。
森の中。オーダイとミルフィーは誰にも出会うことなく、静かな場所まで逃げ遂せていた。
ミルフィーは流石に疲れ切ったのか、樹に凭れ掛かって座り、ぐったりと目を閉じている。
傷は彼女自身の魔法である程度治療できたが、体力の消耗までは癒えていないようだ。
こんな場所でなく、暖かく柔らかい寝床でゆっくり休ませてやりたいとオーダイは思う。
ミルフィーは彼の息子や、親友の娘であるリンと同じ年頃だ。
出会ったばかりの他人とはいえ、どうしても彼らと重ね合わせ、子を見守る親のような気分になってしまう。
だからこそ、このような少年少女をも殺し合いに巻き込む神に対し、怒りを抱かずにはいられない。

「……おじさま」
考えに沈んでいた彼は、ミルフィーの声で我に返る。
少しは疲れも取れたのだろうか。樹に凭れたまま、彼女は顔を上げてオーダイを見ていた。
「大丈夫か? 無理はするな」
「……平気です」
気丈に答えてはいるものの、彼女が肉体的にも精神的にも酷く消耗しているのは明らかだった。
思ったよりも強がりな少女だ。彼は小さく肩を竦める。
「これから……どうしましょう」
「ああ、それだが」
ミルフィーの横に腰掛けて、オーダイは地図を開いた。
「この辺りの様子を少し見てきたのだが、少し北に進むと森から抜けられるようだ……つまり」
地図上に描かれた森を指で示すと、ミルフィーも地図を覗き込む。
「西に海岸……北に行けば森から出られる、なら」
「そう。今の位置はこの辺りだろうと推定できる。森を抜けて更に北に進めば、町がある」
地図の上部、海と森に挟まれた所に町を示すと思しきマークが描き込まれている。
この島の現状を見るに、住民がいることは期待できないだろう。
しかし武器や食料、役に立つ品は手に入るかも知れないし、それがなかったとしても休める場所は確実にある。
同じことを考えて町を目指す者は少なくないだろう。その中に危険人物がいないとも限らない。
しかしそれを差し引いても、行ってみる価値はあるように思える。
森の中にいたとて、いつ誰に襲われるか判ったものではないのだ。
「この町を目指してみようと思う。歩けるようになったら出発しよう」
「もう大丈夫……」
頷いて、ミルフィーは軽やかな動作で立ち上がる――つもりだったのだろうが、よろめいて再び樹に寄り掛かる。
オーダイはまた肩を竦めた。無理はさせたくないのだが、そう言って聞く娘でもなさそうだ。
「解った。早く町で休める方がいいだろう、早速向かうとするか」
コートの裾の土を払って立ち上がる。そして、ミルフィーに手を差し延べた。
「荷物は私が持とう。歩くのが辛くなったらいつでも言うといい。君くらいなら背負えるからな」
「そんな……子供じゃないんですから」
遠慮がちにザックを差し出しながら、ミルフィーは白い頬を微かに赤らめた。
367新たなる英雄譚  ◆kGf..YZoZg :2007/07/23(月) 00:16:17 ID:paP+GL8N0
――竪琴の奏でるハーモニーに微かな雑音が混じって、詩人は手を止めた。
足音。砂を踏む音が聞こえる。
それは演奏を妨げるほど耳障りな音だった訳でなく、静かで、穏やかな速度の足音だった。
彼が弦から指を離したのは、その足音の主に興味があったという、それだけの理由。
聞こえる足音は二つ。二人いるということは、誰彼構わず戦いを仕掛けるような無粋な輩ではなさそうだ。
詩人は振り返る。近付く二つの人影が見えた。
一人は男、一人は女。彼が振り向いたのを見て、その二つの影も立ち止まる。
「如何でしたか? このリラの音色は」
詩人は微笑んだ。二人の姿を認め、彼の中には新たな詩想が湧き起こりつつあった。

「……なるほど。さぞお辛かったことでしょう」
詩人は穏やかに頷いた。が、その胸の内では狂おしいほどの情熱が燃え上がっている。
異形の魔物と死闘を演じ、仲間を失いながらも逃げ延びてきたという二人。
休息を取るため町へ向かう途中に、リラの音色を聴いてここに来たのだという。
精悍な中年の男、オーダイは静かな闘志を秘め、その瞳に強い決意を滲ませている。
可憐な少女、ミルフィーは悲しみに染まり、打ちひしがれて弱々しく見えた。
素晴らしい。弱者を守る勇ましき英雄と、儚く美しい乙女。彼らを救うための友の犠牲。恐るべき敵。
心躍る叙事詩のような戦いが、まさにこの地で繰り広げられている。
実に素晴らしい。詩人は彼らと出会ったことを天に感謝した。
「奴は恐らくまだ生きている。野放しにしておく訳にはいかん」
オーダイが言い、ミルフィーが頷いた。
自然に笑みが浮かびそうになるのを抑え、詩人は二人を見詰める。
「確かに、貴方がたの仰る通りです。亡くなられた方のためにも」
ミルフィーがぐっと拳を握った。自分を庇った男が死んだことを、彼女は気に病んでいるに違いない。
その思い詰めた眼差しを、とても美しいと詩人は思う。
悲しみの中に身を置く者が、それでも立ち上がろうとする姿は人の心を打つものだ。
物語として極上の素材。このように気高い心を持つ英雄や、優しく清らかな少女であれば尚更のこと。
彼らの物語の続きを見たい。結末までを見届け、自らの手で詩にしたい。
その欲求は、詩人の中で確固たるものとなっていた。
「もしよろしければ……私にも、協力させて頂けませんか? 微力ながら、貴方がたの力になりたいのです」
「それは有難い。奴を倒すためにも、ここから脱出するためにも我々には力が必要だ」
何も知らないオーダイは笑顔を浮かべ、疑う様子もなく頷いた。
「しかし今は、休息が必要だ……彼女も、私も疲れている」
見たところ彼はまだ満足に動けそうに思えた。少女を休ませてやりたい、というのが本当のところだろう。
ミルフィーはオーダイに迷惑を掛けまいと、オーダイはミルフィーに気を遣わせまいとしている。
知り合ったばかりだと言うのに実の親子か恋人同士のように互いを思い遣る二人は、誰の目にも好ましく映るだろう。
その絆は、賛美されるべき美しいものだ。
そして、絆ゆえに招いてしまう悲劇というものもまた、とても美しい。
368新たなる英雄譚  ◆kGf..YZoZg :2007/07/23(月) 00:17:49 ID:paP+GL8N0
町までの短い距離を、三人は連れ立って歩き出す。
先頭を行くオーダイの足取りはしっかりしていたが、ミルフィーはかなり疲れているようで、何度も砂に躓きかけた。
よろめいた彼女を、詩人はそっと支える。
「大丈夫ですか? 無理をしてはいけませんよ」
「はい……」
ミルフィーは答えるが、言葉とは裏腹の思いを詩人は感じ取っていた。
無理をしてでも死んだ男の仇を討たねばならない。きっと彼女はそう考えている。
元々責任感の強い少女なのだろう。庇われながら何もできなかったという無力感が、罪の意識に拍車を掛けている。
仲間であるオーダイの優しさ、頼もしささえ今の彼女には自身を責める材料となっている。
――それを見透かしているからこそ、詩人は彼女に優しい言葉を掛けた。
「犠牲になった方も、貴方が苦しむことなど望んでいない筈です」
ミルフィーの目に、うっすらと涙が滲む。
死んだ男を思い出させるなど、励ましの言葉としては逆効果だ。無論、それを承知の上で詩人は言っている。
「その方のためにも、必ずやアシュラを倒さねばなりません。元気を出さなくては」
その言葉がどれだけ少女を追い詰めるか、彼は理解していた。
いつの世も悲劇は人の心に響く。
英雄が邪悪を破る勧善懲悪の物語を愛するのと同様に、悲劇をも求めるのが人のサガなのだ。
オーダイとミルフィーの物語の結末を、詩人は思い浮かべる。
その絆で魔物を、悪神をも打ち倒して真の英雄となるのか。
志半ばにして倒れる無常な結末を迎えるのか。
英雄が少女を救うために命を散らす、或いは少女がその身を犠牲に英雄を助ける物語もまた魅力的だ。
いずれの結末を迎えるにせよ、少女の悲しみは物語に素晴らしい彩りを添える。
「貴方は決して無力ではありません。皆を助けるために、できることがきっとある筈ですよ」
優しく告げて、詩人は彼女の悲しみに満ちた横顔を見詰める。
その姿を讃える言葉が、彼の内から泉のように湧き出る。実に、実に詩想を掻き立てる題材だ。
悲劇に沈む彼女の、なんと美しいことか。
369新たなる英雄譚  ◆kGf..YZoZg :2007/07/23(月) 00:18:53 ID:paP+GL8N0
黒煙の晴れた海岸で、ひとつの大きな影が立ち上がる。
六本の腕と三つの頭を持つモンスター――アシュラである。
その腕の内の二本は指が千切れて血に塗れ、身体の前面は焼け爛れた無残な姿。
それでも、アシュラはしっかりと砂地を踏み締めて、燃える目で立つ。
戦うために生み出されたかのような彼の身体は、この程度の損傷ではびくともしない。
そして彼の闘志も、敗北などで萎えるものではなかった。
「あの人間め……やってくれる」
アシュラは唸る。憎悪に。取るに足りないと思っていた帽子の男に、まんまとしてやられた屈辱に。
脆弱な人間などに負けたままでは、最強を自認するアシュラの気は治まらない。
あの男と、その仲間の小娘は自らの手で殺さなければ気が済まない。
爆発で見失ってしまったが、そう遠くへ逃げてはいないだろう。

アシュラは砂浜を見渡した。横たわる、物言わぬ男の死体。
帽子の男がフェイントに使い、投げ出したままにしていったハンマーが砂地に突き刺さっている。
アシュラは歩み寄り、ハンマーを手にした。
武器はまだある。腕も四本は使えるし、人間などには負けない腕力も、生命力も、高い魔力もある。
このゲームを勝ち抜く者は自分以外にないと、アシュラは考えていた。
彼は神により選ばれ、世界の支配を許された無二の存在。
気紛れな神の意図を彼は知らない。
しかし、自分がこのゲームに招かれたのがどんな役割を期待されてかは解る。
戦い、殺戮し、他の参加者達の脅威になるためだ。
この強靭な身体は戦うためのもの。他ならぬ神がそのように創造したのだ。
ならば戦い抜き、自らが最強であることを示してやろう。神への忠誠ゆえでなく、血と殺戮への欲求ゆえにアシュラは望む。
勝利者となった暁には、神に何を要求しようか。永遠の命か、今以上の領土か、更なる力か。
或いは――神に戦いを挑んでみるのも面白い。

アシュラは知らない。本来の世界での彼は、いずれ冒険者達によって討たれる定めにあったことを。
それこそが神の望む物語の結末であったということを。
そして今また、英雄により彼が討ち果たされる物語を望む者が存在していることも。
しかし知ったとしても、アシュラの意思は変わらなかったであろう。
彼にできるのは、ただ戦うことだけなのだ。
そういう風に、彼は創造主によって造られたのだから。
370新たなる英雄譚  ◆kGf..YZoZg :2007/07/23(月) 00:21:38 ID:paP+GL8N0
【B-1/海岸/朝】
【アシュラ@魔界塔士SaGa】
[状態]:腕の内2本(下の1対)の指欠損、全身の前面に火傷
[装備]:アイスブランド、バトルハンマー
[道具]:荷物一式
[思考]
基本:ゲームに乗って殺戮
1:オーダイとミルフィーを自分の手で殺す


【A-2/砂浜/朝】
【父親(オーダイ)@SaGa2秘宝伝説】
[状態]:肩・腕・腹など撃たれた部位に痛み、少し疲労
[装備]:孔明の靴、サンダーの書
[道具]:荷物一式
[思考]
基本:ゲームには乗らず、神を倒す
1:ミルフィーを守る
2:町で休息を取り、可能なら装備を整える
3:充分な戦力を確保したらアシュラを倒す

【ミルフィー@サガ3時空の覇者】
[状態]:撃たれた部位に痛み、かなり疲労
[装備]:源氏の小手
[道具]:支給品残りふたつ
[思考]
基本:ゲームに乗らない
1:オーダイについて行く
2:ジェラールの死に対する責任・罪の意識

【詩人@RomancingSaGa3】
[装備]:妖精王のリラ@サガフロ2
[道具]:荷物一式、未確認支給品有り、矢の数は未確認
[状態]:健康
[思考]:
基本:このゲームを観劇する
1:最終状況において自分が生き残ることを最優先する
2:状況が偏るようならドラマチックになるように演出も辞さない
3:オーダイとミルフィーに強い興味。ミルフィーを精神的に追い詰めるよう誘導
371ゲーム好き名無しさん:2007/07/23(月) 01:23:46 ID:bcB0eOjB0
>>370
GJです。アシュラとの戦闘は手に汗にぎる展開で燃えました
それにしても詩人悪いやっちゃな〜
372ゲーム好き名無しさん:2007/07/23(月) 01:42:38 ID:zNnnHaMH0
詩人の思考とロワ読み手の思考がまったく同じに思えて仕方がないww
373ゲーム好き名無しさん:2007/07/23(月) 12:05:19 ID:yRXlirza0
>>370
GJです。
ミルフィーとオーダイはいいコンビですね。互いが互いを気遣いあっていて…。
詩人はなんと言うか…外道?
それでも、読み手としては詩人を応援して〜。

対アシュラフラグも立ったことだし、どうなるか今後も楽しみです。
とにかく、描写が綺麗で丁寧だったです。
374ゲーム好き名無しさん:2007/07/23(月) 19:02:07 ID:f6a2wFz80
前回にも戦闘部分はあってそこから逃げ延びたっぽい描写はあった気がするんだが、
また追い付かれたってことかな?
それならホーリー問題が無関係には見えないけど。
個人的には◆bHcZd53rO2氏の返答を待つべきだったと思う
375ゲーム好き名無しさん:2007/07/23(月) 23:09:46 ID:yRXlirza0
あれ?逃げ切れたっけ?
オーダイの思考が“アシュラを倒すか撒く”になっていたし、アシュラに追いつかれて、ここで死ぬのかってところで終わってたんじゃないの?
でも、ホーリィが効くとなると、違う展開になってきそうだし、◆bHcZd53rO2さんの返答がいるかな?
376 ◆kGf..YZoZg :2007/07/24(火) 00:14:45 ID:VNI/gmaG0
>>374
前の作品はこのスレの>>160-162
修正が入ったけどクン=ミン関連の削除のみで、アシュラ関連のパートは同じ。
つまり逃げ切ってない状態からのリレーです。

でもってホーリーは、もし効かないということにしたのが◆bHcZd53rO2氏の記憶違いからで
効かない理由付けがある訳ではなかったのなら、
ミルフィーが使ったのは違う魔法だった(ファイアが効かなかったとかでも展開には変化はないはず)
という風に修正すれば問題ないかなと思ってました。
でもちょっと勇み足だったかも。すまん。
◆bHcZd53rO2氏が大幅修正するなど考えてる場合は、その投下を待ってこっちも修正で対応します。
377 ◆dMg5JpxOs2 :2007/07/25(水) 21:06:39 ID:hjPMyigt0
殿下と僕はキャッシュ予約してた者ですが、期限切れてしまいましてすいません
まだ書き上げられないので、一旦予約解除します
本当にごめんなさい
378 ◆0OVJFi1flo :2007/07/25(水) 21:07:17 ID:hjPMyigt0
鳥間違えた…死のう
379ゲーム好き名無しさん:2007/07/25(水) 23:01:47 ID:I+9pmFMm0
破棄か、残念だな。
まあそういうこともあるよな…ドンマイ。

今は予約なしか…まあこれから予約ラッシュがあるさ! きっと!
380ゲーム好き名無しさん:2007/07/25(水) 23:11:39 ID:TfsPoaFB0
>>377
ほんとに残念。次に期待します。

>>379
たまには>>343さんを思い出してあげてください。
でもその人も期限切れてる!?
381ゲーム好き名無しさん:2007/07/26(木) 00:07:22 ID:pdbi+eLK0
ひょっとして予約なくなった?
382 ◆ymBYNMMH4k :2007/07/26(木) 00:29:03 ID:jmRnFpQc0
なくなってなんかいない!
何故ならこれからするから……!

つーわけで、トーマスとブルー予約します。
383ゲーム好き名無しさん:2007/07/26(木) 17:11:59 ID:wqu8gBxH0
どっちも頭良くて術得意だけど性格全然ちがうな…
384ゲーム好き名無しさん:2007/07/26(木) 19:02:06 ID:N9VoY1aX0
ぶ、ブルー!(涙
せめてT260Gはなんとかならんかな
385ゲーム好き名無しさん:2007/07/26(木) 21:00:57 ID:IQOBboND0
ブルーが死ぬと決まった訳じゃなかろう、トーマスがゲーム乗ってるかどうかだって分からないし
むしろどう考えてもT260Gの方が危ない
386 ◆5s6UnGWy/w :2007/07/26(木) 21:31:19 ID:5DXw89tl0
正直すまんかった
時間がなかなか取れなくて…><
387ゲーム好き名無しさん:2007/07/27(金) 00:11:26 ID:EH4DRNH30
どんまい
388ゲーム好き名無しさん:2007/07/27(金) 12:20:46 ID:UymyCEXyO
>>386
破棄するの?それとも延長申請?
389 ◆5s6UnGWy/w :2007/07/27(金) 22:07:02 ID:CT6Vdxrp0
なんだかんだで書き上げてしまった
したらばに試験投下しようと思うが
どうしたらいいだろう
390ゲーム好き名無しさん:2007/07/27(金) 22:08:57 ID:uDHO8qaYO
かまわん! やれ!
391ゲーム好き名無しさん:2007/07/27(金) 22:14:41 ID:CT6Vdxrp0
了解。行ってきます
392ゲーム好き名無しさん:2007/07/27(金) 22:32:53 ID:CT6Vdxrp0
やっちまったぜ……
393ゲーム好き名無しさん:2007/07/28(土) 00:14:32 ID:LUAZapnG0
乙。
ところで感想って、ここに書いていいの?
394ゲーム好き名無しさん:2007/07/28(土) 00:17:50 ID:QxM5uCsg0
かまわん! やれ!
395ゲーム好き名無しさん:2007/07/28(土) 00:23:34 ID:IfaV44Cr0
乙!
ただパンチってアイテム扱いしないんじゃないっけ?
そこ以外は問題ないとオモ。
396ゲーム好き名無しさん:2007/07/28(土) 00:30:36 ID:LUAZapnG0
了解、書きます

人間男の名前が判明。
アーサー、なんか色々熱い、熱血主人公系のキャラだ。かっこいー。
約束してたけど、この2チームは再会するのかな。
でも近くにカタリナが居るのにめぼしい武器がないって、なにげにやばい状況かも。
雪だるまやレオナルドたちの支給品の中に入っていることを願おうか。

パンチは、なしでも使えそうだけど、威力は変わりそうだな。
397ゲーム好き名無しさん:2007/07/28(土) 02:40:36 ID:rhRVY24mO
パンチって本当はナックルみたいな奴なんだよね。
市民の護身用としてSFC版のマルディアスでは普及しているんだとか。
398ゲーム好き名無しさん:2007/07/28(土) 12:02:57 ID:LUAZapnG0
◆5s6UnGWy/wさんの話って、題名なしでいいの?
399 ◆5s6UnGWy/w :2007/07/28(土) 15:47:40 ID:ZrLTJpHh0
あー、うん
タイトル思い付かなかったから無題ってことで
400ゲーム好き名無しさん:2007/07/28(土) 20:39:19 ID:kfZFs8Xh0
◆5s6UnGWy/w氏GJ!
パンチはぶきですw
サガ2のパンチは明確に「技」だからアイテム扱いかどうかは微妙な所か。
「使い込む(残り回数が減る)ほど強力になり、最後の1回が最強になるパンチが繰り出せるナックル」
的な物として扱うのが妥当かな?

アーサーもシリュー組も、見てて気持ちいい連中だな。
レオナルド達との遭遇フラグも立ったけど、有力な対主催チームになるのか、
それとも…と色んな意味でwktk。
「おれは いやだぜ」には思わずニヤリとした。
401 ◆ymBYNMMH4k :2007/07/29(日) 00:09:07 ID:1j21kvqU0
トーマスとブルー投下します。
402故意と故意でない嘘 ◆ymBYNMMH4k :2007/07/29(日) 00:09:57 ID:1j21kvqU0
川を南へと下ってきたトーマスの目に、町の姿が映った。
ここまでくれば安心だろう。
トーマスは後ろを振り返える。いきなり襲ってきた男の姿も、人を殺した青年の姿も見えない。
ひとまず胸をなでおろすが、油断は出来ない。
開始早々、このゲームに乗った奴に二人も出会ったのだ。
一体何人があの男の狂言に乗っているのかわからないが、確実にこのゲームに乗り、人を殺している者がいる。

(あいつらは、無事だろうか……?)
幼馴染の三人のことを思う。
会場で見かけたのはサラだけだったが、名簿が真実だとすると、他の三人に、知り合いもこれに参加させられていることになる。
共に冒険した仲間を信用したいが、先ほど襲い掛かってきた男は、姿も強さも半端じゃなかった。さすがに四魔貴族までとはいかないが、その辺に居るモンスターよりは、確実に強い。
そんなものが沢山参加しているのだとすれば……。
それに、神と名乗るシルクハットの男も只者ではない。

トーマスは「神」と、驚愕の表情で叫んだ男を思い出す。神を知っている風な口ぶり、
(神を倒すことを考えるとなると、あの男にも話を聞きたいな……)
そのためには人の集まりそうなところだ。
ちょうどウェイプの近くに来たし、そこへ向かおうとする。
……が、その手前で唐突に足を止めた。
風に乗ってわずかに漂ってくるこのにおいは……血?
誰かが、怪我をしているのだろう。それも、かなり深い……。
トーマスはそれが知り合いではないことを願ってにおいの方へと足を勧めた。

鮮明な緑が目に付く森の中、ウェイプに程近いそこに、一人の青年が木に寄りかかるように倒れていた。知り合いではない。だが、安心は出来なかった。
青年の服は血に染まり地面にもいくつか血だまりが出来ている。命にかかわる傷であることは明白だ。
無視して町に行くわけにも行かず、とりあえず青年を回復させようと呪文を唱える。
生命の雨。
回復のための技だが、心なしかいつもの様な回復力がなかった。これではかすり傷ならともかく、深い傷には効果がないに等しい。
トーマスは仕方なくザックからアイテムを出した。ソウルクリスタルという物だ。同封されていた説明書によると、どんな大きな傷も、瞬く間に直しているらしい。生命の雨と同様に威力は少ないかもしれないが、使うことにする。
本当を言うと、いざという時の為に取っておきたかったが、人の命には代えられない。
使うと、あれだけ誇張された説明書が入っていただけあって、ほっておいても死なない程度には回復できた。さすがに戦闘は無理そうだが、あれだけの傷にこの効果なら、及第点をあげていい。
(これで大丈夫そうだな)
トーマスは、ほっとひと息をついた。
403故意と故意でない嘘 ◆ymBYNMMH4k :2007/07/29(日) 00:10:51 ID:1j21kvqU0
だが、青年が目覚めるまでは街にいけそうにない。
とりあえず、それまで状況を整理することにした。

1:ここはどこかの島らしい。七十人がこの場所に居て、殺し合いをさせられている。
2:それをさせているのは神という男、目的は不明。
3:七十人全員に首輪がはめられている。神はいつでもそれを爆発することが出来る。爆発の条件は、六時間誰も死ななかった時、無理やりはずそうとした場合、会場から逃げようとした場合の三つ。
4:首輪さえ外せれば、ゲームを放棄してこの会場から逃げることが可能?

推測もあるが、今わかっているのはこれくらいだ。とすると、するべきことはやはり、自分たちの行動を拘束している首輪、それを外すこと。
だが、簡単にはいきそうにない。支給品として入っていた隠者の指輪、それには術の力を打ち消すという効力があるらしいが、首輪が術で出来ているとは限らないし、これ一つで強力そうな術は破れないだろう。
五時間に一回という制限もついていることだし、今は保留しておくほうが良い。

それより問題は青年だ。何をしようにも、彼が起きないと……。
そう思ったトーマスの目に起き上がる青年の姿が見えた。
「大丈夫か?」
事情を説明しようと、トーマスは青年のほうへ向かった。



簡単に怪我を治したとだけ伝えると、青年は礼を言って名を名乗った。礼儀としてトーマスも名乗り返した。
「ところで、あなたはどうしてここに……?」
聞かれたのでトーマスから今までの状況を話した。
要点だけ説明すると、開始早々妙な半獣人の男に襲われ、逃げた先には生首を持った男が居て、再びUターンするという中々波乱万丈なスタートだ。
仲間のことはブルーが信用に値する人だと判ってから話すことに決め、次は彼のことを聞いた。
怪我をしていることから、誰かと交戦したのだろう。
どこかの誰かのように、支給品に爆弾が入っていた、というわけではあるまい。
404故意と故意でない嘘 ◆ymBYNMMH4k :2007/07/29(日) 00:11:40 ID:1j21kvqU0
すると、ブルーは予想通り、襲われたのだといった。
「友好的な方だと思ったんだが……」
ゲラ=ハというトカゲらしい。魔物か、ボストンやゾウの様な種族のどちらかか……。
そのトカゲがいきなり剣を抜いて、切りかかってきたらしい。つまりは不意打ちだ。
トーマスは少し疑問を覚える。ブルーの傷は正面から攻撃された傷に感じた。
いくら友好的だと思ったところで、初対面の者に正面から不意打ちを食らうほどに気を許すだろうか? ……まあ、お人よしなら許しそうだ。
だが、何か拭いきれない違和感を感じる。
トーマスは会社を経営していた時、対抗する会社の悪い噂を流したり情報を操作したりして相手の会社の信用を得るという事をした。
それをブルーがしているとすれば……?
トーマスはブルーの顔を見た。信用に値しそうな善人の笑顔。嘘を言っているようには見えないが……。
トレードで鍛えた勘が、この青年を信用しないほうがいいと告げている気がする。だが、少し疑心暗鬼になっているだけかもしてない。
トーマスは少し考え、結論を出した。
こういうゲームだ、はっきりと信頼できるとわかるまで疑ってかかるべきだろう。


「……それは大変だったな」
トーマスは平然とそういった。
トレードではポーカーフェイスが大事だった。相手にこちらの考えてることを読まれてはいけない。
ブルーという青年も疑われていると思うといい気分ではないだろう。
それに、彼の言っていることが嘘だと決まったわけではない。
トーマス自身、始まったばかりだというのに二人も殺し合いに乗っている奴に会ったのだ。意外とこれに乗るものは多いのかもしれない。

青年の言葉が事実かは、ゲラ=ハという者に会えばわかる。
だが、戦えない青年をほっておくのも気がひける。
――とりあえず、今はブルーの知り合いのことでも聞きながら、待機しておこう。



初っ端から失敗したが、今は何とか持ち直せた。
内心で邪悪な笑みを浮かべ、ブルーはトーマスという男を見た。
堅実そうな青年でこちらを疑っている気配はない。不意をつけば簡単に殺せそうだ。
だが、ルージュを殺す前に自分が殺されたら元も子もないから、傷が回復するまで待ったほうがいいだろう。
……今の心配の種はゲラ=ハだ彼が生きている以上、彼にあった人間から余計な警戒をされることになる可能性がある。早急に始末しなければならない。
だが、それもこの状態では不可能だ。
――とりあえず、今はトーマスの知り合いの情報でも聞き出しながら、待機しておこう。
405故意と故意でない嘘 ◆ymBYNMMH4k :2007/07/29(日) 00:12:39 ID:1j21kvqU0
【F-4/村はずれの森/午前】

【トーマス@ロマサガ3】
[装備]:
[道具]:確認済みの支給品0〜1、隠者の指輪@サガフロ、荷物一式
[状態]:手足に細かい傷多数、移動などには影響なし
[思考]
基本:ゲームからの脱出
1:とりあえず放送まで待機
2:ウェイプへ行く
3:知り合いを捜す
4:神を知っている風な男(人間男)に、神の話を聞きたい
[備考]ゲラ=ハ、ダンターグ、ヴェントをマーダーと判断。(ただし、ダンターグとヴェントの名前は知らない。ゲラ=ハは半信半疑)


【ブルー@サガフロンティア】
 [装備]:ペンドラゴン@サガフロンティア(7/8発)
 [道具]:支給品一式 ペンドラゴンの弾薬(21発)
 [状態]:左側の脇腹に重症(戦闘に支障あり)
 [思考]:
基本:ルージュを殺せ!
1:放送まで休む
2:とりあえず傷が回復するまで、トーマスは殺さない
3:ルージュを捜す
4:回復次第、参加者達を片っ端から抹殺 (ゲラ=ハを早い目に殺したい)
[備考]:陰術の資質習得、印術又は秘術の資質習得、時術・空術の資質習得、ルージュ戦前から参戦。ダンターグ、ヴェントをマーダーと判断(容姿のみの情報)。

※ソウルクリスタル@サガフロ2は消費されました。


隠者の指輪 ファーストトリック。敵味方全員にかかっている術の効果を打ち消すことが出来る。
406 ◆ymBYNMMH4k :2007/07/29(日) 00:13:25 ID:1j21kvqU0
投下終了。問題があったら指摘してください。
407 ◆W7beAh0rsw :2007/07/29(日) 00:36:51 ID:9NDTnIV30
投下乙!
トーマスの知的っぷりがうまく出てると思います、トレード戦法はロワでも通じるのかな…?

アセルス、ユリアンを予約します。
408名無しさん@そうだ選挙に行こう:2007/07/29(日) 01:23:23 ID:0N9A3MCJ0
1.ブルーの傷は背後から刺された傷じゃなかったかな?
2.ロワってアイテムの回復量は変わらないのが多かった気がするけど、その辺はどうなんだろう。

あと、開始直後に2人のマーダーに遭遇してる(と思ってる)のに、
正体も知らない他人に、1個しかない回復の切り札を使う気持ちがわからない。
さらに自分も怪我してるのに、完全回復と説明書に書かれたアイテムを使って他人に使って襲われたらどうするのか。
トーマスにしては思考が足りてないと思う。

ちょいと厳しくてスマンね。
409名無しさん@そうだ選挙に行こう:2007/07/29(日) 01:34:25 ID:smysDSUGO
新作乙!
お互いの腹の探り合いは面白かった。
爆弾支給品はピサロの事ですかw

ただ、エレンの話だと「最初の場所ではシノンの四人はお互い近くにいて、少し話もできた」らしいから
サラを見ただけってのは修正がいるかな
410 ◆ymBYNMMH4k :2007/07/29(日) 01:45:17 ID:1j21kvqU0
>>408
1と2、共に同意です。
なんか前だとばかり思い込んでました。そんな描写ないのに……。読み込み不足です、すみません。そこはちょっと修正します。
回復アイテムの方は、威力制限をなしにして、傷薬とか小回復のアイテムをセットで支給すれば……解決するかな? 

>>409
ピサロのことですよw
あら、みんな会ってたのか、そこも直しておきます。


指摘ありがとうございます。
411名無しさん@そうだ選挙に行こう:2007/07/29(日) 01:56:25 ID:0N9A3MCJ0
>>410
傷薬セットかあ。
なるほど、確かにそれなら使っても違和感がない。

何はともあれ乙です。(ごめん、乙言い忘れた)
412 ◆ymBYNMMH4k :2007/07/29(日) 13:18:49 ID:1j21kvqU0
修正版を一時投下・試験投下のスレに投下しました。
変更点は、
1.サラを見かけたを、幼馴染に会ったに変える。
2.トーマスの支給品をソウルクリスタルから高級傷薬×3に、それに伴う状態欄の変更。
3.状況整理に制限されてる? を追加。
4.前からを後ろからに直し、それに伴う描写の変更。
です。
無理やりなところもあるかも……。
まだおかしな所があったら言ってくださいね。
413名無しさん@そうだ選挙に行こう:2007/07/29(日) 14:42:48 ID:Mq2pCbqS0
ブルーの資質が多分おかしい 秘術取得で時術か空術のはず

でもなんでブルーとルージュだけ取得してる技能にあれこれ制限ついてるの?
414名無しさん@そうだ選挙に行こう:2007/07/29(日) 15:03:25 ID:JvbfUiqw0
別にブルーとルージュだけ制限されてるようには見えないが?
415名無しさん@そうだ選挙に行こう:2007/07/29(日) 18:46:36 ID:dp9l/Nt10
他のキャラは使える技・術に最初からあれこれ
注意書きみたいなのがないってことじゃないかな
サガフロは知らんから何か理由があるのかもしれんけど
416 ◆ymBYNMMH4k :2007/07/29(日) 19:23:32 ID:1j21kvqU0
>>413
陽術と陰術、秘術と印術、時術と空術はそれぞれ相対していて、同時に使うことが不可能です。
たとえば、陽術を覚えてるものはそれを忘れないと陰術を習得出来ません。
ブルーとルージュは少し特殊で、二人が同じ術を覚えることが不可能になっています。
つまり、ブルーが陰術を覚えていたら、ルージュは自動的に陽術習得になるということです。

わかりにくい説明ですみません。


それで、ブルーの備考欄を以下に差し替えます。
[備考]:陰術の資質習得、秘術の資質習得、時術・空術の資質習得、ルージュ戦前から参戦。ダンターグ、ヴェントをマーダーと判断(容姿のみの情報)。

もし、回復術が使えない=空術も不可ということになるなら、
[備考]:陰術の資質習得、秘術の資質習得、時術の資質習得、ルージュ戦前から参戦。ダンターグ、ヴェントをマーダーと判断(容姿のみの情報)。

ってことにしてください。
スレ汚しすみませんでした。
417名無しさん@そうだ選挙に行こう:2007/07/29(日) 19:27:34 ID:OYjOCHmU0
所で、双子戦敗北後のルージュって資質残ってんのかな?
あれって負けたほうが資質全部奪われてるんじゃなかったんだっけ?
418名無しさん@そうだ選挙に行こう:2007/07/29(日) 20:09:56 ID:JvbfUiqw0
術が系統やらで制限されてるのはロマサガも同じだよな?
サガ3の魔法の扱いについてはしたらばで挙がった案でいいのか?
1レベルに3つまでの原則は変わらないと思うが
419ゲーム好き名無しさん:2007/07/29(日) 20:59:19 ID:9+wtrpxt0
そうですね
420 ◆oHCPL1DFHs :2007/07/30(月) 00:20:26 ID:aTxoJvTE0
エレン、グレイ、ルビィ予約とともに投下。
421岩場のアクシデント:2007/07/30(月) 00:22:06 ID:aTxoJvTE0
「エレン、自分ひとりで動けるか?」
足を怪我したならば、こんな見晴らしの良いところにとどまるのは危険だ。
2人で警戒していれば敵の来襲は気づけても、逃げられない。
怪我が治るまで待つならば、物陰に隠れておきたい。
「この程度、時間がたてば何とでもなるけど……
今は、ちょっとつらいかな。これをあんたが持っててくれるなら大丈夫そうだけど」
ザックを俺に持て、と。
だが、それくらい大したことじゃない。
最悪はザックを2つ持って、この女を抱えて歩くことも考えていたからな。
「そうか。ならば、早くここから離れるぞ。
襲われたら逃げられない、こんな見晴らしの良いところに居るのは危険だ」
「そうだね、でもどこに行こうって言うんだい?」
「それは今から考える。まずはお前の状態を聞いておきたかった」

「う〜んじゃあ、ちょっとあんた1人で考えておいてくれないか?
あたしはこのザックの中に何が入ってるか確認してないからね」
1人で考えてくれと言ったときは何を考えているんだ、この女とも思ったが、
そういう事情なら仕方がない。
「わかった。ではお前は中身を確認しておいてくれ」

さて、どこに行けばいいだろうか。
この周辺に町も洞窟も無い。
森の中に隠れれば気づかれにくくはなるが、クローディアがいる可能性がある。
他のやつならともかく、森でクローディアに襲われるのは危険だ。
森はクローディアの故郷、地形として相性が悪すぎる。
となると……

グレイはひとまず、周囲の地形を眺めた。

東から南に向かっては砂浜が広がっている。
一方、ここから少し北へ向かえば、そこは岩場となっている。
他に隠れそうなところは近くには見当たらない。
残念ながら、選択肢は1つしか無さそうだ。
422岩場のアクシデント:2007/07/30(月) 00:23:17 ID:aTxoJvTE0
「エレン、中身は確認し終わったか?」
「ああ、なんとかね。説明書も入ってるなんて随分親切だね」

エレンの支給品は指輪2つと銀貨1枚。
武器や防具は入っていなかった。
指輪の1つは、誘惑や狂化といった精神異常から守ってくれるもの。
指輪のもう1つは、技や術を使ったときの消耗を回復してくれるもの。
1回使ったら、12時間くらいは使えないみたいだから使うタイミングは慎重に選ばないといけない。
銀貨は寒さに強くなるもの。

「武器は無かったのか」
いや、集気法を使っていたのだから体術使いなのかもしれない。
どちらにしても、戦いの素人という訳ではないんだろう。
「お前の得意な武器は何だ?
もしかしたら、俺の持っている武器でお前が使えるのがあるかもしれない」
「そうだね、武器なんて無くても体ひとつあれば戦えるけど、斧があれば嬉しいね」
体術と斧、綺麗な顔をして随分とたくましい。
一瞬頭の中に、体術と斧が似合いそうなバルハル族の豪傑を思い出し、
やはり、一緒に行動するなら美人の方が良いなと思った。

都合のいいことに、持っている武器の1つに斧があった。
「斧ならば、俺の支給品に1つある。お前のザックに入れておこう」
「そうかい、そいつは助かるよ。ありがとう」

「で、どこに行くかは決まったのかい?」
「ああ、森は危険。森以外の物陰は北の岩場くらいだ。
選択肢は1つしかない。北の岩場へ行く」

423岩場のアクシデント:2007/07/30(月) 00:24:19 ID:aTxoJvTE0
グレイとエレンは岩場へ向かうまでに、お互いの知り合いについて話していた。

グレイの知り合いは7名。
高い古文書を代わりに買ってくれた気のいい海賊ホーク、
頭に変わった飾りをつけた屈強な女戦士シフ、
先ほど襲ってきたクローディア、
強くて身分も高いが独特なしゃべり方をするナイトハルト、
ナイトハルトに会うための仲介役になってくれたアルベルト、
行く先々の町にいて助言をくれると思ったら神様だった吟遊詩人エロール、
死んだはずなのに何故か参加しているガラハド(自分が殺したとは言わなかったが)。

エレンの知り合いは7名。
熱血バカだけど自分より力が弱いユリアン、
器用で何でもできる頼りになるトーマス、
内気で華奢で心配な妹サラ、
少しだけお世話になった吸血鬼レオニード、
エロールと違って町で詩を歌っているだけだった詩人、
戦うべき敵だったビューネイ・フォルネウス。

もっとも、誰が乗っていて誰が乗っていないのかはわからない。
2人は、エレンの傷が治ったら、エレンの妹サラを優先的に探すことに決めた。
次にグレイの仲間、エレンの幼馴染の情報を集めることと、クローディアの対処をする。
一方、何を考えるかわからないエロール、レオニード、ビューネイ、フォルネウスには注意をすることにした。



そんな話をしているうちに、岩場へ到着。
エレンは岩影に隠れて休み、グレイが周囲を警戒することにした。
しばらくすると、1人の人影がこちらへ近づいてきた。
全身に鎧を着込んでいて誰だかわからないが、こちらには気づいていない。
気づかれずにどこかへ行ってくれればいいのだが。

424岩場のアクシデント:2007/07/30(月) 00:25:21 ID:aTxoJvTE0
−−−−
このぐらいまで離れれば大丈夫かな。

鉄の塊に銃をぶっ放して逃げてきたルビィは、ひとまず荷物の整理をすることにした。
アイスソードをしまったとき、ザックの中身にいいものを見つけていたからだ。

パワードスーツ、全身鎧である。
全身鎧といっても、全身にたくさんの鎧を装備するのではなくて、
正真正銘の頭から足まで覆う1つの鎧である。
さすがにあの場所で着込むわけにはいかなかったので、
ちょっと離れたこの場所で着込むことにする。


おぉ〜、なんかパーツたくさんあって着るの大変だったけどすごいな。
意外と動きやすいし、何か力も入りやすい感じ。
私の美貌が隠れちゃうのが残念だけど、それ以外は結構いいね。
銃と剣と鎧と薬と、おまけに宝石ひとつ。
私ってばツイてる〜。

それにこの剣、吹雪が起こせるんだって。
すごいな、試してみたいな〜。
吹雪なんて目立ちそうだけど誰も見ていないところなら大丈夫だよね〜
海に向かってだったら大丈夫だよね、うん。

そんな経緯で少女は海へ向かっていたのだった。


−−−−
こちらには気づいていないが、きょろきょろと眺めてどうしたんだ?
ん、剣を構えた。あれはアイスソード?何をするつもりだ?
まさか……それはまずい!!

いてつく冷気が周囲にほとばしる。
それも都合が悪いことにグレイ達のいる場所が冷気の中心となるように。
並大抵の人間ではとても耐え切れないほどの吹雪がグレイとエレンを襲った。

まさか、2度もこの吹雪を味わうことになるとは。
俺は何とか耐えられるが、エレンは大丈夫だろうか……
いくら戦いの素人ではないといっても、これに耐え切るのは厳しいものがある。
425岩場のアクシデント:2007/07/30(月) 00:26:46 ID:aTxoJvTE0
「ねぇ、グレイっ。大丈夫、ねぇ?」
足の怪我は相変わらずだが、吹雪はほとんど効いていない様子。
ああ、随分と元気じゃないか。
そういえば寒さを防ぐものを持っていたか。
2人とも動けない状態にならなくて良かった……。


突然やってきた吹雪。
あたしはこの銀貨のおかげで大丈夫だったけど。
グレイが全然大丈夫じゃない。
「ねぇ、誰がやったの?」
こんなひどいことを、ほんとに誰が!?
辺りを見渡すと、鎧を着込んで座り込む人影をひとつ見つけた。
許せない……。思わず、こぶしに力が入る。
このままだとグレイが危ない。あたしだけでも飛び出して気を引かないと。

「待て。事情は良くわからないが、向こうはこっちに気づいてない。
追撃もしてこないだろう?まだ、様子を見るんだ……」
えっ、気づいてないのに攻撃をしてきたってこと?
……どういうことなの?

−−−−
一方、自分が何をしたかも知らないお気楽少女は。

ちょっと、すごすぎ。ほんとすごい威力だわ。
こんなのに巻き込まれたら、ひとたまりも無いんじゃない?
でも、何か疲れちゃったな。
ここなら大丈夫だよね。ちょっと休もっと。

やっぱり、お気楽なままだった。
426岩場のアクシデント:2007/07/30(月) 00:27:53 ID:aTxoJvTE0
【E-8/海岸岩場/午前】
【エレン@RomancingSaGa3】
[状態]:左足を負傷(行動にやや支障、しばらくすればある程度は回復)
[装備]:魔石の指輪@ロマサガ2、神秘の指輪@サガフロ、霧氷の銀貨@サガフロ
[道具]:アメジストの斧@ロマサガ2、荷物一式
[思考]
基本:仲間と共にシノンへ帰る
1:状況を確認し、対処方法を考える
2:サラを探し、守る
3:ユリアン、トーマス他知り合いの捜索
4:グレイの知り合いの捜索

【グレイ@RomancingSaGa(ミンサガ)】
[状態]:HP 1/8(命に別状は無い)
[装備]:青の剣@ロマサガMS
[道具]:確認済みの支給品1(武器)、荷物一式
[思考]
基本:神を倒し、ゲームを破壊する
1:現在状況への対処方法を考える
2:知り合いを探す
3:クローディアを止める
4:エレンの知り合いの捜索

【ルビィ@アンサガ】
[状態]:小疲労
[装備]:アイスソード@ミンサガ、ベヒーモス@サガフロ 弾数6/7
パワードスーツ@サガ2、ムーンストーン@ミンサガ
[道具]:ベヒーモスの予備弾薬21発、劇薬セット@ミンサガ(劇毒超回復、技術強化の劇薬、万能劇薬)、荷物一式×2
[思考]
基本:っま、なんとかなるわよ
1:この場で休憩
427岩場のアクシデント:2007/07/30(月) 00:28:57 ID:aTxoJvTE0
※魔石の指輪@ロマサガ2
魔力+1、精神攻撃無効、一度装備するとはずせない。
宿屋で休むと仲間のLPを減少させ、自分のLPを回復させる。
ロワでは、休息中に回復速度があがるが、仲間の体力を奪ってしまう効果。
外せないことと、仲間の体力を奪うことは説明書に書かれていない。

※神秘の指輪@サガフロ
味方のWP(技力), JP(術力)を回復させる指輪。
一度使うと12時間後まで使用不能。

※アメジストの斧@ロマサガ2
幻体戦士術はひらめいていない。

※劇薬セット
説明書には副作用は書かれていない。
428 ◆oHCPL1DFHs :2007/07/30(月) 00:29:51 ID:aTxoJvTE0
以上です。
問題点等あれば、よろしくお願いします。
429ゲーム好き名無しさん:2007/07/30(月) 00:40:36 ID:SvpyhoR30
>428
乙だぜ。
ご愁傷様、グレイ
ルビィは、マーダーじゃねーのにマーダーっぽいことばっかりしてるなw
これで、エレン&グレイとルビィに微弱対決フラグが立ったか!?

>強くて身分も高いが独特なしゃべり方をするナイトハルト、
誰が聞いても殿下の喋りは独特なのかw
>死んだはずなのに何故か参加しているガラハド(自分が殺したとは言わなかったが)。
オイオイ…、あんたが殺したのかよw
思わずつっこんだ。


話は変わるが、、ジェラールの支給品とミルフィーとジェラールの荷物一式って、何処にあるんだ?
430ゲーム好き名無しさん:2007/07/30(月) 01:46:28 ID:nlIuN2w00
>>428
乙です
ただ気になる事が1点
知り合いのところでグレイはジャミルがエレンはカタリナと雪ダルマが無いのはなぜ?
1、ジャミルは冒険スタート前に連れてこられた為ミンサガ全員の記憶から消えている?
2、カタリナはもともと主人公としてしか扱えないく群れるイメージが無いし、最初にロアーヌで少しあっただけだから記憶に残ってない?
3、雪ダルマは、エレンがアウナス戦に参加してなかった?
ということでしょうか?
431ゲーム好き名無しさん:2007/07/30(月) 01:49:57 ID:vAIIHpni0
投下乙。

>死んだはずなのに何故か参加しているガラハド(自分が殺したとは言わなかったが)。
マジ噴いたw
ていうかグレイやばいな。どう転ぶやら。
432ゲーム好き名無しさん:2007/07/30(月) 02:13:57 ID:ajVSBBa40
>>402-405
投下&素早い修正乙。知性派同士の探り合い、静かながらなかなか熱い展開だ。
まだ近くにいるはずのゲラ=ハと出くわすかどうかで運命が分かれそう。

>>421-426
ガラハド殺したのお前かグレイwww
因果な展開といいちりばめられた小ネタといい、上手いなあ。

>>430
同作品キャラでもパラレルワールド扱いがありだから、
違うルートを通ってたということにしてもいいんじゃ
それを別としても、カタリナは普通に「ちょっと顔合わせただけの人」だから知らなくても不思議はないな。

>>417
合体しちゃってるからなあ。
ルージュが資質を失いブルーが資質を得た上で人格だけ合体というよりも、
持ってた資質も人格も含めて合体、どっちも資質は失ってない、と見た方がしっくり来る。

>>429
ジェラールの支給品がどうなったかは実は明記されてない。
『ナラクノアビス』の状態表で既にミルフィーが支給品基本セットを持ってなくて、
襲われて逃げてきたと書いてあるから、最初に襲われた場所に置いてきたと思われる。
ジェラールは荷物持って瀕死で逃げてきてた(死んでるから状態表には書いてないだけ)
とも取ることはできるが、ジェラールの荷物も置き去りの可能性が高いと思う。
433ゲーム好き名無しさん:2007/07/30(月) 03:11:38 ID:CQaPpD7n0
カタリナは髪切ってると会っても分からなくなるな。
434 ◆oHCPL1DFHs :2007/07/30(月) 07:37:41 ID:aTxoJvTE0
>>430
3つとも>>432の言うとおりジャミルと雪だるまはパラレルワールドで、
カタリナは「ちょっと顔合わせただけの人」ということで納得いただけないでしょうか。
435ゲーム好き名無しさん:2007/07/30(月) 13:26:02 ID:n4JxORiV0
OP経験したなら「カタリナさん!」と話掛けて来る罠
436ゲーム好き名無しさん:2007/07/30(月) 14:39:54 ID:MW8VlPklO
他の仲間は知ってるのに、ジャミルだけ知らないなんていう設定に意味はあるのか?
修正がめんどいだけなんじゃないか?
437 ◆oHCPL1DFHs :2007/07/30(月) 19:39:07 ID:aTxoJvTE0
自分でミスに気づきました。
ミンサガだと古文書入手するのにゲッコ族解放しないとならないから、ゲラ=ハを知らないわけが無い。
で、参加者でジャミルだけ知らないのもバランスが悪いので知ってることにします。

カタリナはセリフ集を公開しているサイトによると、
エレンがカタリナに会うのはミカエルに呼ばれて王城へ行ったときだけで、
お互いに会話は無く、カタリナの名前も「カタリナ有難う」というモニカの一言を聞いただけです。
覚えている方が難しいと思うのですがいかがでしょう?
438ゲーム好き名無しさん:2007/07/30(月) 21:57:06 ID:c1pX18DZ0
いや一度会っただけでも、憶えていて不思議はありませんよ。
439ゲーム好き名無しさん:2007/07/30(月) 21:59:23 ID:ajVSBBa40
覚えてても忘れてても不思議はないレベルだろう。
カタリナ関連は修正の必要はないと思う。
440 ◆oHCPL1DFHs :2007/07/30(月) 23:12:55 ID:8ncfODGx0
グレイの方はこのように修正します。エレンの方はそのままということでお願いします。

グレイの知り合いは9名。
ゲッコ族を助けるために力を貸したトカゲ男ゲラ=ハ(すぐ別れた)、
高い古文書をくれた海賊ホーク(すぐ別れた)、
ナイトハルトに会うための仲介役になってくれたアルベルト(すぐ別れた)、
頭に変わった飾りをつけた屈強な女戦士シフ(名前は覚えたがスルーした)、
強くて身分も高いが独特なしゃべり方をするナイトハルト、
最後まで一緒に戦った仲間だが先ほど襲ってきたクローディア、
最後まで一緒に戦った仲間の友人ジャミル、
行く先々の町にいて助言をくれると思ったら神様だった吟遊詩人エロール、
死んだはずなのに何故か参加しているガラハド(自分が殺したとは言わなかったが)。
※最終パーティーはグレイ・アイシャ・クローディア・ファラ・シルバー
441ゲーム好き名無しさん:2007/07/30(月) 23:19:49 ID:n4JxORiV0
wikiに人間関係上がってるな、乙

ところで終帝はどちらも伝承法でそれまでの皇帝の精神全てを引き継いでる
って設定のはずだがジェラールやヴィクトールを知らないってのは
有り得ないっていうかおかしくないか?
まだ描写がなされてないが下手したら本人だとも言えるわけで。
442ゲーム好き名無しさん:2007/07/31(火) 00:03:09 ID:PeukxrTwO
平行可能世界を採用するのはいいが
面倒でややこしいだけになってる悪寒
443ゲーム好き名無しさん:2007/07/31(火) 00:08:47 ID:uZhCzacH0
>>442
でも採用しないと最終皇帝2人が同時に存在できない。
原作での出来事を1ルートに制限するより、自由度があった方が書き手としてもやりやすいし。
キャラ視点からは確かにややこしいことになるが、それですれ違いが起こるのも面白い所だと思う。
444ゲーム好き名無しさん:2007/07/31(火) 00:11:10 ID:9kqErH4C0
>>442が言ってるのは>>440の事じゃないか?
>>441
クリスティーナはジェラール達を知ってるとあったはずだけど
445ゲーム好き名無しさん:2007/07/31(火) 00:24:23 ID:1K+cBMD90
>>440
熱血バカだけど自分より力が弱いユリアン
最後まで一緒に戦った仲間だが先ほど襲ってきたクローディア
ということでこんな事妄想してしまいました。

エレン「……でね、そのユリアンってのが熱血バカのくせに未だに腕相撲で私に勝てないのよ」
グレイ「そうか」
エレン「でも体力の点では未だに引き分け、まあそこまで下だったら男としてどうかと思うけど」
グレイ「そ、そうか」
エレン「そのくせ子供の時に『おまえを一生守ってやる』なんて臭いセリフ言ったり……」
グレイ「……」
エレン「あの時はちょっと嬉か…… じゃなくてそうそう、それなのにちょっと美人で線の細い王女様に護衛を頼まれるとホイホイ付いていく浮気ものなのよね〜」
グレイ「!?」
エレン「そりゃ〜、私があの時素直になれなかった私も悪かったかもしれないけど……」
グレイ「―――」
エレン「どうしたの? グレイ、急に静かになっちゃって?」
グレン「いや、もし美人で線の細い女性の護衛を引き受けたが冒険を進めていくうちに腕力、体力ともに向うの方が上になってて
『おまえを守ってやるそれが約束だ』と言ったのに、気が付いたら守っているはずが逆に守られてて、しかも最後の最後まで全然素直に
ならない王女様に命を狙われているんだがどう思う?」
エレン「はあ?」

というのをお互いの知り合いについての話し合いを妄想してしまいました。
クローディアって終盤まで行くとグレイより強くなっちゃうんだよな〜

スレ汚しでした済みません。
446ゲーム好き名無しさん:2007/07/31(火) 00:35:22 ID:1K+cBMD90
>>444
ついでだから真面目な話もすると伝承法って記憶とかも受け継がれるんだよな?
ジェラールが死んだ事でその伝承法によりドミノ倒しのように受け継がれて行き(ややこしい)2人の最終皇帝が
ジェラールの死亡を確認するということがありうるのだろうか?
ただジェラールの参加時期がレオン死亡前か後かで大きく変わるわけだが
447ゲーム好き名無しさん:2007/07/31(火) 14:08:50 ID:4i3o3F3yO
>>440
ラストパーティーまで決める必要無くない?ほとんどロワ非参加メンバーだし…
時間軸が違うならともかく、パラレルワールドってのはどうしてもって事以外に使わない方がいいと思うけどなあ
何かややこしいだけで意味が無い気がする



448ゲーム好き名無しさん:2007/07/31(火) 16:37:38 ID:27SmI/f70
>>435が言ってるけど、カタリナ主人公でエレンに話しかけると「カタリナさん!」って言ってくる
これは実際覚えてるってことだろ。しかも断髪後であるにもかかわらず普通に認識出来てるしな
つか、どうして知らない設定にこだわるのかがよく分からん

>>446
面倒だから無しだろ。それにありえたら午前にはクリスがそれを察知してるはず


どうも一部パラレルワールドを理解してないのがいる気がするな
449 ◆oHCPL1DFHs :2007/07/31(火) 19:13:27 ID:gGpqGoS00
>>448
>>435はカタリナ主人公のときにエレンに話しかけたときのことを言ってたんですね。
了解、こちらも修正します。

書き手としてはパラレルワールドのほうが書きやすいです。
逆に統一世界の方が面倒でややこしいです。
特にロマサガ、ロマサガ3、サガフロ、アンサガは
原作が複数主人公のパラレルストーリーなので統一するのは厳しい。
450 ◆FzZ4PxBZ76 :2007/07/31(火) 19:29:39 ID:hba4Z/3k0
メタルアルカイザー、レオナルド。予約即投下。
451Crossing  ◆FzZ4PxBZ76 :2007/07/31(火) 19:31:39 ID:hba4Z/3k0
アロン島周辺に浮かぶ小島。
ここはG-5、最も本島に近いと思われる砂浜に二機のメカがいた。
可能な程度の首輪解析作業を終了した彼らが次の目的としたのが小島からの移動であったが……
最大の障害となったのは、レオナルドのボディの耐水性だった。

「……足元が漬かる位とか水をかぶる位なら平気だけど
 さすがにこのボディで海底散歩するなんてのは想定外だからなあ」

簡単な破損はともかく、一度内部に重大な故障をきたしてしまうとここで修理できるかはかなり怪しい。
危険な賭けには出られない。
というわけで二機揃っての移動をあっさり諦めた彼らは次善の方法をとった。
Dr.クラインによって純粋戦闘用として設計されたメタルアルカイザーは、もちろん水中戦にも対応している。
彼の方は、海底を歩いて本島へ渡ることが可能なのだ。

「では、町へ向かい船を調達してこよう」
「うん、頼むね。ここは安全だし、ボクは首輪についてもう少し考えてみるよ。
 時間を無駄にするつもりはないからね」
「了解した。順調に行けば6時間以内には戻ってこれるだろう」
「期待してるよ。………荷物、持ってかないの?」

レオナルドの目の前にひょいひょいと、二そろいの荷物が放り投げられる。
どうやらメタルアルカイザー、何も持たずに出発するつもりらしい。

「参加者名、地図、時刻などはすでにインプット済みだ。
 しかし、私に不要だからといって食料などを水没させ無駄にすることはない。
 それに私は戦闘用に作られている。単体でも十分に戦闘は可能だ、心配は要らない」
「うーん……」

言い残して海へ向かい歩を進めるメタルアルカイザー。
レオナルドはその背中に心配そうな視線を送り、
大急ぎで自分の支給品袋から何かを取り出しつつ彼を呼び止めた。
452Crossing  ◆FzZ4PxBZ76 :2007/07/31(火) 19:32:33 ID:hba4Z/3k0

「ねえ、待って!
 ボクからの気持ちだと思って、これだけでも持って行ってよ」

波打ち際までメタルアルカイザーを追いかけ、一本の武器と一つの首飾りを差し出す。
その武器は、長い柄の先に槍先が付いているごく単純な衝槍、ハープーン。

「しかし」
「これは水中でも使える武器だし、投槍にして飛び道具にもなる。
 で、こんなアクセサリくらいなら動きの邪魔にならないでしょ?
 持っていきなよ。どういう相手に出会うかもわからないしさ」
「ふむ……了解した。借り受けておく」

もともと誰のものかもわからないのだからそんなこと気にせずとも良いのに。
借り受けた、というメタルアルカイザーの言い方に苦笑しながら、
レオナルドは海に消えて行く彼の背を見送る。
やがて抱えているハープーンの槍先も、波間に沈んで見えなくなった。




453Crossing  ◆FzZ4PxBZ76 :2007/07/31(火) 19:33:03 ID:hba4Z/3k0

「さて、ボクは………ああ、そういえば」

波打ち際から引き上げてきたレオナルドは砂の上にある二つの荷物に目を留めた。
自分に支給されたアイテムは全部メタルアルカイザーに渡したけれど、
そういえば彼には何が支給されたのだろうか。
武器や防具になるような物はなかったのだろうか?
水没を気にしていたようだから、火器だったのかもしれない。

木陰へと移動し、とりあえず二つの袋から一つを選んで口を開く。
中から姿を現したのは共通支給品の名簿、食料、時計、カンテラetc...
それから、まず少しだけ変わった形の銃が出てくる。

「……予想、大当たりじゃないか。でもこれは……水撃銃だね。
 なら水に沈めても大丈夫だったかも。まあもう遅いよね、ボクが使うかな。
 で、次は……? 靴かー、重そうな靴だな。なるほど、基本的にメカには不要だよね。
 あとは……底のほうにあるのは何かな、紙?」

銃と靴を取り出したあと、最後に折りたたまれた紙が二枚、袋から現れた。
一体何だろうかと一枚を広げてその中身を見たレオナルドは、一瞬呆気に取られた後で笑い出す。
そのあともう一枚も中を見て、やっぱり笑った。

「ふざけてるっていうか、ホントに遊んでるっていうのかな。
 えーと、『タテのカギ1:闇のディスティニーストーン』???
 ……うーん、ボクのデータベースには無い言葉だね」

454Crossing  ◆FzZ4PxBZ76 :2007/07/31(火) 19:33:56 ID:hba4Z/3k0
【G-5/海中/午前】
【メタルアルカイザー(メタルアルカイザー)@サガフロ】
[装備]:ハープーン@ミンサガ、アムトのシンボル@ミンサガ
[道具]:レオナルドの首輪調査データ
[状態]:正常
[思考]
基本:自分のなすべきことを考える
1.レオナルドを島から連れ出すための船を調達する
※最短距離でG-5の対岸を目指し、それからウェイプへ向かいます

【G-5/島/午前】
【レオナルド@サガフロ】
[装備]:水撃銃
[道具]:聖王ブーツ、特製サガ・クロスワード、雪だるまの支給品1〜3、荷物一式×3人分
[状態]:正常
[思考]
基本:首輪解析
1.クロスワードを解く
※雪だるまの支給品は未開封。
455ゲーム好き名無しさん:2007/07/31(火) 20:00:16 ID:uZhCzacH0
乙! クロスワードが気になるw
嬉々としてパズル作成してる神を想像すると笑えるな。
最後まで解いて出てくるキーワードは神への挑戦のヒントか、
それともネタで終わるのか…。
456 ◆ymBYNMMH4k :2007/07/31(火) 20:45:55 ID:7PS9fRgs0
乙。
クロスワードって面白そうだね。他の問題が気になる。
メタルブラックはせっかく船を取りにいったのに無駄になりそうな気が……。
ついでに帰ってきて誰も居なかったらすごく悲惨。


ヴェント、ガラハド、ジュディ、女神を予約します。
457 ◆YNJxoCUWgw :2007/07/31(火) 21:13:15 ID:9kqErH4C0
>>454
乙。今の所この二人が脱出派の筆頭かな?
レオナルドはとりあえず一番安全な場所にいるなw会場移動の時苦労しそうだけど…
あと、状態表の名前が【メタルアルカイザー(メタルアルカイザー)@サガフロ】ってなってるけど、どっちかはメタルブラックだよね?

最後の参加者、クン=ミン予約します
458 ◆YNJxoCUWgw :2007/07/31(火) 22:48:43 ID:9kqErH4C0
という訳で、クソミソ投下
459 ◆YNJxoCUWgw :2007/07/31(火) 22:49:13 ID:9kqErH4C0
クン=ミンは一人草原の中に座り込み、難しい顔をして考え込んでいた。
勿論、このバトルロワイアルとかいうゲームについてである。
冷静沈着な彼も突然こんな事に巻き込まれれば混乱するのは当然。さすがに取り乱すような事はなかったが。
(まず考えるべきは、この『ゲーム』に乗るか、乗らないかであるが…)
ここが一番問題である。
とりあえずこれからの行動をシュミレートしてみる事にした。


まずゲームに乗る場合。
自分は普通の人間よりは戦い馴れてる方だとは思うが、他の参加者達がどれほどの力を持っているかは分からない。
下手に戦いを挑めば返り討ちにあう可能性も高い。
それにどちらかというと術を使った戦いを得意とする自分は、一人で戦うのは少々きつい所もある。
何より、あの神とかいう男の言う事を素直に聞くというのが少々カンに触る。


では、ゲームに乗らない場合はどうか?
全員がゲームに乗るとは思えないし、中には一致団結して主催者を打倒しようとする者もいるだろう。
ゲームに乗らない事の最大のメリットは、こうして一致団結する事で仲間を得られる点にある。
これなら自分より強い相手にも対抗できるし、一人で行動するより生存率は上がる。
反面デメリットは、あの主催者を本当に倒せるかどうかという事だ。
この首輪に加えて、自分の知識に無いこの会場。主催者の策は盤石と言っていい。

そもそも70人もの人間を一斉に集め、こんなゲームを計画するような奴だ。
まともに戦っても勝てる可能性は限りなく低いであろう。


ゲームに乗らずに仲間を作った方が生存率は格段に高い。
しかし最終的な生存率はどうなるかというと疑問である。
神を打倒するよりは、ゲームの優勝を目指した方が無事に帰れる可能性は高い。
だが一人で戦うのはかなりリスキー。

そこまで考えた所でクン=ミンはもう何度目になるかという溜息を吐いた。

460策士、ゲームに挑む ◆YNJxoCUWgw :2007/07/31(火) 22:51:08 ID:9kqErH4C0
(…まあこの問題については、即決を強いられるべき事では無い)
ゲームに乗るかどうかはひとまず保留。ゲーム優勝と神打倒、どちらが生存率が高いかはまだ分からない。
とりあえずは自身の命を守ることを最優先に行動することにする。
(それに策を立てるには、まずは情報が必要だ)
そう、ここはどこなのか。神とは何者なのか。ここに集められた参加者達にはどのような者がいるのか。
ゲームに乗るか否かの判断はそれらの情報を集めてから、そしてゲームの進行状況によって判断しても遅くはないだろう。
そう言えば、最初に集められた場所では主催のことを知っているような男がいた。
できれば彼にも会って話を聞きたいところだ。

彼の支給品は銃だった。あまり使ったことはないが苦手な武器では無い。
しかし見たことがない形状の銃の上に弾数もそれほど多くない。
これは万が一の時まで使わない方が良いと判断し、その銃はバッグにしまった。

「では、行くか」
クン=ミンはようやく立ち上がって歩き出した。
まずは他の参加者と接触を計り、出来る限りの情報を引き出す。そしてその情報を用いて策を立てる。
果たして彼の策は、このゲームにも通用するのだろうか…。




【B-4/草原/午前】
【クン=ミン@Unlimited:SaGa】
[装備]:無し
[道具]:デザートイーグル(44マグナム、弾数7/7)@現実、確認済みの支給品0〜2、荷物一式
[状態]:健康
[思考]
基本:自身の生存を最優先に行動する。
1:他の参加者に会い、情報交換をする(できればアーサーに会いたい。危なそうな者は避ける)
2:集まった情報を元にゲームに対して策を立てる
3:ゲームに乗るか否かはしばらく保留。ただし、乗ることに躊躇は無い
※参戦時期は解体新書小説のアーミック編終了後です。ルビィ編の人物を知ってるかは他の方に任せます。
461 ◆YNJxoCUWgw :2007/07/31(火) 22:51:58 ID:9kqErH4C0
以上。短くてゴメン。クン=ミンよく知らないもんで。
デザートイーグルとか、問題有ったら他のアイテムに変更します。
462 ◆W7beAh0rsw :2007/07/31(火) 23:19:57 ID:miWuFYmy0
投下乙!
面白いキャラがまた一人……ワクワクしますね。

それで、僕の投下なんですが。
今重大な勘違いに気がついてしまいまして(白薔薇の死体は埋まっている)。
大幅にプロットを変えなければならないので予約は破棄します。

プロット変更後投下が無ければ……トウカしたいと思います。
463 ◆oHCPL1DFHs :2007/07/31(火) 23:40:37 ID:gGpqGoS00
2作とも乙です。

グレイの最終パーティー行削除、ジャミル行微修正
エレンの知り合いにカタリナ追加。
知り合い関係難しい……

グレイの知り合いは9名。
ゲッコ族を助けるために力を貸したトカゲ男ゲラ=ハ(すぐ別れた)、
高い古文書をくれた海賊ホーク(すぐ別れた)、
ナイトハルトに会うための仲介役になってくれたアルベルト(すぐ別れた)、
頭に変わった飾りをつけた屈強な女戦士シフ(名前は覚えたがスルーした)、
強くて身分も高いが独特なしゃべり方をするナイトハルト、
最後まで一緒に戦った仲間だが先ほど襲ってきたクローディア、
最後まで一緒に戦った仲間ファラの友人ジャミル、
行く先々の町にいて助言をくれると思ったら神様だった吟遊詩人エロール、
死んだはずなのに何故か参加しているガラハド(自分が殺したとは言わなかったが)。

エレンの知り合いは8名。
熱血バカだけど自分より力が弱いユリアン、
器用で何でもできる頼りになるトーマス、
内気で華奢で心配な妹サラ、
自分の国の王女のボディーガードであるカタリナ、
少しだけお世話になった吸血鬼レオニード、
エロールと違って町で詩を歌っているだけだった詩人、
戦うべき敵だったビューネイ・フォルネウス。
464ゲーム好き名無しさん:2007/07/31(火) 23:59:26 ID:uZhCzacH0
>>459-460
ウホッいい策士!
キャラ把握は問題ないと思う。仲間意識とかあんまりなさそうだし。

>>463
モニカは王女というか公女かな?
公爵の妹だと身分は何て言うのが正確なんだろう…
まあ姫と呼んでおくのが無難?
465ゲーム好き名無しさん:2007/08/01(水) 00:01:14 ID:FKoasdHg0
違った、ミカエルは侯爵だ。
466ゲーム好き名無しさん:2007/08/01(水) 00:05:28 ID:6SR1LQZ40
>>454
乙です。
ロボット漫才がまだまだ続くのかと思いきや両方ともソロになったか。
クロスワードは面白そうだなロワのヒントの他に読み手に対するサガ検定としても使えそう。

>>461
乙どす
デザートイーグルは問題ないけど、なぜか持ってる人が次々と死ぬ呪われた武器らしい?
ということを聞いた事がる


確かにパラレルワールドの定義が難しいが、面白いのも事実なんだよな!!
もしよければ>>448が詳しそうだから説明してくれるとありがたい。
467ゲーム好き名無しさん:2007/08/01(水) 00:19:50 ID:AMF+BFed0
>>461
乙。
クン=ミンがやっと出た〜。てっきり忘れられてると思った。
策士っぽい感じが出てました。対主催側に回ってくれたら結構な戦力になりそう。


ところで先生。筆記用具にメモ用紙は含まれますか?
468ゲーム好き名無しさん:2007/08/01(水) 01:03:14 ID:6SR1LQZ40
そういえば四魔貴族って貴族って貴族名乗ってるけど爵位ないよな
469ゲーム好き名無しさん:2007/08/01(水) 04:42:29 ID:ek5zL3js0
あれはアビスゲートを開いて自分らを引っ張り出して従えた
「魔王」から貰った爵位なんじゃないか?
470ゲーム好き名無しさん:2007/08/01(水) 07:05:17 ID:zdQyiTNs0
>◆oHCPL1DFHs氏
個人的には書き手としても読み手としてもパラレル設定は少ない方が
確実に把握しやすいと思うのだが…個人的には。

>◆YNJxoCUWgw氏
44マグナムはレオニードも所持してるんだけど…わかってるならいいですが

>>448が言いたいのは、パラレル使うにしても
基点になるゲーム内容そのもので矛盾があったら完全にNGであって
パラレルを言い訳にオリジナル設定作るのは問題ありってことじゃない?

正直、キャラ同士の会話が噛み合わないとかは
デューンがジュピターと勘違いされる、くらいでお腹いっぱいなんだよね
471448:2007/08/01(水) 10:56:21 ID:tyyPWqmj0
俺が言いたかったのは、>>470が言ってくれた事もそうなんだが、
その前にパラレルワールドについて説明する


パラレルワールドっていうのは一冊の分厚いノートみたいなもんで、
例えば「ロマサガ2」ってタイトルのノートがあって、
1ページめにニコライのいる歴史(世界)があるとする
で、めくり続けていけばクリスティーナのいるページもあって、
ジェラールがロワに呼ばれたっていうページもある訳だ

だからロワに呼ばれたジェラールが殺されたと言っても、
終帝2人はそのジェラールとは違うページを生きてるんだから何の影響も及ばないはず


なのに>>430の1とか>>446とか「ロワに連れてこられた為、歴史が改変されて〜」みたいな事を言ってるのがいるから、
おいおい、それはお門違いなんじゃないですか、って言いたかった
歴史の改変まで考えるのは正直めんどいし、意味があるのか分からん

…で、面倒と言ってしまったものの、俺そんなに積極的な書き手じゃないので
他の書き手さんがどう思うのか意見があるなら欲しい

あと大分端折って書いたから通じにくいところがあったらスマン
472ゲーム好き名無しさん:2007/08/01(水) 12:05:17 ID:99Euq723O
単なる平行世界だよ。
ロワに参加しているジェラール→→→〜
それとは関係ないジェラール→→→→→ニコライ
関係ないジェラール→→→→→クリスティーナ
であって互いに交わることは無い。

>>471の書き方なら
P1 ロワに参加しているジェラール→→→〜
P2 無関係ジェラール→→→→→ニコライ
P3 無関係ジェラール→→→→→クリス

になる訳で。
だからP1のジェラールが氏んでもP2とP3のジェラールには干渉しないってことじゃ?


ごめん、書いてるうちに文章おかしくなったからルドン高原逝ってくるね
473ゲーム好き名無しさん:2007/08/01(水) 22:02:41 ID:WHJr0tJs0
互いにまったく知らない赤の他人状態だったのが、
グレイの方で一方的にジャミルを知ってる事なってむしろややこしくなってる気がするんだがどうなんだろ?
474ゲーム好き名無しさん:2007/08/01(水) 23:28:08 ID:+Ypy/znq0
>>470
レオニードの44マグナムに作品名書いてないから、その言い方だと分からんと思う

と言うわけで
>>◆YNJxoCUWgw氏
44マグナムはGBサガ3作に武器として出てくる。
魔界、秘宝だと使用回数は50回、時空なら無制限。
475ゲーム好き名無しさん:2007/08/01(水) 23:35:16 ID:hyAZN4ggO
ロワ読んでGBサガが気になったから
初代を買ってきたぜ!

なんというカオス世界……

なんのようだ!が口癖になってしまった…。
476ゲーム好き名無しさん:2007/08/01(水) 23:36:40 ID:hyAZN4ggO
なんだよsagaって…。
477ゲーム好き名無しさん:2007/08/02(木) 00:34:34 ID:ZgRhRdbwO
>>470、474
ああ、すいません。
44マグナムってのはサガの武器でなく、テザートイーグルの種類の事です。
ややこしいようなら種類を変更しましょうか?
478 ◆YNJxoCUWgw :2007/08/02(木) 00:40:50 ID:ZgRhRdbwO
鳥付け忘れた
479ゲーム好き名無しさん:2007/08/02(木) 00:58:49 ID:0xcPulKy0
>>471
430と446と466の書き込みをしたものです。まさか本当に説明していただけるとは思いませんでした。
非常に分かりやすい説明ありがとう御座いました。そうなるとこういうことは起こりうるんでしょうか?
例1
エレン「ねえ、ユリアンもしも、このゲームの主催者『かみ』を倒して元の世界に帰れたら…… その後の私達のことだけど……」
ユリアン「エレン何言ってるんだ? 俺はモニカ様との挙式前日に、ここに連れてこられたんで早くロアーヌ城に帰らないといけないんだ」
エレン「貴方こそ何を言ってるのよ? だってプリンセスガードの件を断って私の元に返ってきてくれたじゃない。 
まさかその後もモニカ様と隠れて会ってったてこと!!」
ユリアン「隠れて会ってたっておまえなあ〜 一週間前に結婚式の招待状送ったら『絶対に行く』って言ってくれたじゃないか」
エレン「うそ!! 私に隠れて浮気してたのね〜」
ユリアン「ちょっとまて!! おまえこそハリードと付き合って……」
エレン「何言ってるのよ!! ハリードなら故郷に帰るのを二人で見送ったじゃない!!」
ユリアン「お、おいおまえ何言ってるんだよ」
エレン「自分の浮気のことを棚に上げて、昔の事持ち出すなんて本当にサイテー!! もう許さないんだから!!」
ユリアン「ちょっとまて、エレンちょっと話が変だ。とりあえずその斧を置いてだな」
エレン「問答無用!! まき割りダイナミック!!」
ユリアン「まて話せば分かる!! ぎゃ〜〜〜〜っ 板垣死すとも自由は死せず!!」

【ユリアン死亡】

というパラレルワールドの所為で勘違いによる死亡や揉め事の展開はあり得るのでしょうか。
ただ個人的には止めた方がいいような、でも面白そうな気がするしな〜
480ゲーム好き名無しさん:2007/08/02(木) 01:01:24 ID:0xcPulKy0
ややこしくなったかも知れませんので最果ての島で滝に打たれてきます
481 ◆kGf..YZoZg :2007/08/02(木) 03:08:03 ID:f5ZyTBxl0
>>462氏には大変申し訳ないが。
実は氏の予約が入るほぼ直前にプロットができて、ちょっと書き始めてた所で先を越されてたんだ。
で、諦めようと思ってた所に予約破棄ってことで…
プロットからの変更が必要で完成の目処も立ってないようだし、アセルス使わせてもらいます。

という訳でアセルス・レッド・ニコライを予約と同時に投下。
482血塗られた手は何を掴むか  ◆kGf..YZoZg :2007/08/02(木) 03:08:38 ID:f5ZyTBxl0
血の汚れがこれほどに取れ難いものだということを、今まで知らなかった。
アセルスの足元には、血の色の混じった水溜まりが作られていた。ギゥンツの赤い血と、アセルスの紫の血。
それも土に吸い込まれ、少しずつ小さくなってゆく。
空になった水のボトルを地面に転がして、アセルスは溜息を吐いた。
いつもなら既に癒えているはずの腕の傷からは、まだ出血が止まらない。
少しずつは再生しているし、深い傷ではなかった。
しかしその痛みが、アセルスには身を焦がす強い熱のように感じられた。
治癒力の低下のせいだ。そう思おうとした。

アセルスはドレスを脱ぐと、その裾を剣で引き裂く。
手と剣に付いた赤い血は洗い落としたが、傷口から流れる紫の血は隠しようもない。
ドレスの下、袖の短いブラウスにまでは血は付着していなかった。即席の包帯を腕の傷に巻き付ける。
包帯の上にまで滲み出すほどの出血ではない。これで、血の色を隠すことだけはできる。
誰かに出会った時は、傷を負っていることを咎められる覚悟はしなければならないが。

死者の名を告げる放送まではまだ数時間。それまでをどう過ごすべきか、アセルスは考える。
ギゥンツの死体の傍に留まっていては、彼を殺した犯人であることは誰の目にも明らかだ。
ここから離れなければならない。けれど、どこへ行こうか?
地図を見ようとザックに目を遣ったアセルスは、ふと視界の隅にあるもう一つのザックに気付く。
ギゥンツの物だ。彼に支給された品が入っているはずの。
アセルスは立ち上がり、そのザックを拾う。
生き延びるために役に立つ何かが入っているかも知れない。
殺して奪う形になるのには抵抗がなくもなかったが、生きるためのチャンスを放棄する気もなかった。
食料、水、地図――全員に支給されたらしき品が詰まっている。
アセルスはそれを一つ一つ確認しながら、自らのザックに移し替えていった。
ザックを二つ持っていく訳にはいかない。殺人者だと宣言しているようなものだ。

やがて、ギゥンツのザックは空になる。
全員共通の物以外に見付けた支給品は、参加者全員の写真が付いた名簿のみ。
じっくり目を通すのは後ででもいい。並んだ写真をざっと眺める。
その中に紛れもない、間違いようもない、白薔薇の姿を見付け――胸の奥が痛んだ。
483血塗られた手は何を掴むか  ◆kGf..YZoZg :2007/08/02(木) 03:09:43 ID:f5ZyTBxl0
(これだけ……かな)
写真付きの名簿も自分のザックにしまい、アセルスは考える。
ギゥンツは武器を持っていなかった。服装こそ特異だが、防御の効果があるものでもなさそうだ。
彼の支給品は、本当にこの名簿だけだったのだろうか。
確かに彼は術の使い手だった。武器などなくても戦えた。
しかし、だからと言って戦闘の役に立つ物を何も渡さないということがあるだろうか。神を名乗る、このゲームの主催者が。
全員が殺し合うことを望んでいるのなら、武器を多く支給するのではないのか。
アセルスは考える。もしギゥンツに支給されたのが、この名簿だけではなかったとしたら。
彼の支給品は何だったのか。――どこへ行ったのか。
彼の姿を木々の間に認めた時のことを、アセルスは思い出す。
二つの人影。向けられた黒い筒。そうだ、ギゥンツは誰かと会っていたのだ。
二人が争っていた様子はない。想像できるのは友好的な出会い。もう一人の人物に、ギゥンツは何かを渡したのだ。
ではあの黒い筒は何だったか。銃ではなかった。
そして、ギゥンツはアセルスが遠くから二人を観察していたことに気付いていた。
(……望遠鏡!)
その答えに思い至り、アセルスははっとする。
それがもう一人の手に渡ったのならば、その何者か、ギゥンツと友好関係にあった者は既にこちらを見ているかも知れない。
仲間の仇と出会ったら、彼もしくは彼女はどうするか。
自分のザックと剣だけを掴んで、アセルスは走り出す。ここに留まってはいられなかった。
殺戮のゲームに乗る意思のない者と、戦う訳にはいかない。
そして、ギゥンツの仲間が彼を殺したアセルスと対峙したなら、恐らく戦いを避けることはできない。

――どれだけ走ったかはわからない。
二人の姿が見えたのと逆方向に、地図も確認せずにひたすら走った。周囲の景色はまだ森だ。
もうかなりの距離を走ったはずだ。木々の密生した森の中、いくら望遠鏡があるとはいえ見付かる心配はもうないだろう。
アセルスは速度を落とし、歩みは止めないままザックから地図を取り出した。
地図中のかなりの面積を森が占めている。ここが地図上のどこに当たるのかは見当も付かない。
しかし、一方向へ進み続けていればやがて必ず森の出口に辿り着く。
このまま進んで森を抜け、そこに見えるものを手掛かりに位置を把握すればいい。
そう判断し、アセルスは地図から顔を上げる。
物音を聞いたのは、その時だった。
484血塗られた手は何を掴むか  ◆kGf..YZoZg :2007/08/02(木) 03:11:15 ID:f5ZyTBxl0
がさがさと、落ち葉を踏みしめる音。
夢中で走っていた今までは、不覚にも注意を払うのを怠っていた。進行方向から近付く者の存在に。
ギゥンツの仲間に気を取られすぎていたのだ。他にも七十人近くが、この島にはいるというのに。
アセルスは息を殺し、じっと木陰に身を潜めた。
相手が何者かは判らない。皆殺しを狙っている輩かも知れないし、ギゥンツのように神への反抗を目指す人物かも知れない。
前者だとすれば戦闘は避けられないだろう。傷と疲れの残る今、それは避けたい。
では後者ならば――その答えは、まだ決めかねていた。
これからのことを、一人で考えたくもあった。
しかし誰かに会えば、答えを見出す手掛かりになるかも知れないという期待もあった。
今度はギゥンツの時のように、いきなり戦いを挑むつもりはない。もう不幸な出会いにはしたくない。
アセルスは耳を澄ます。足音はこちらに近付いてきている。
緊張に胸が高鳴った。どうするのが最良か。近付くべきか否か、相手をどのように見極めればいいか。
――判断材料は、意外なところにあった。
アセルスは気付く。その足音が、一人のものではないことに。
(二人組……なら)
誰かと行動を共にしているのなら、少なくとも無差別に攻撃を仕掛ける輩ではない。
これは賭ける価値のある出会いかも知れない。アセルスの中に、そんな期待が芽生えた時。
「そこに誰かいるな」
男の声がした。アセルスは思わず身を竦める。
「誰だ! 出てこい!」
今度は別の男の声。語気は鋭いが、そこに殺気は込められてはいない。
警戒し、威嚇しようとしているに過ぎないだろう。そのような相手から隠れようとするのは逆効果だ。
「待って。私には戦う気はない。あなた達がやる気じゃないなら姿を見せる」
返事をすると、二人組は沈黙する。アセルスには聞こえない小声で話し合っているのだろうか。
しばしの後、最初に言葉を発した方の男の声がする。
「よかろう、お嬢さん! 君が我々と志を同じくするというのなら話は早い、信頼関係を築こうじゃあないか」
(……胡散臭い)
それが正直な第一印象だった。が、信用させて不意を打とうとしているならもっと癖のない話し方をするはずだ。
となれば、この大袈裟な口調は素なのだろう。変人には違いないが、騙す意図は感じない。少なくとも今は。
「武器は収めておこう。安心して出てきたまえ!」
その言葉に、剣を剥き出しで持ったままだったことを思い出す。
少し悩んでから、その気になればすぐに引き抜けるよう柄を残して剣をザックに突っ込んだ。
意を決し、木を掻き分けて声のした方向へと踏み出す。

二人の男の視線が、アセルスに向けられる。
アセルスもまた、同じように二人を観察する。すぐ前には前髪を派手に逆立てた男、その後ろには豪奢な服装の長髪の男。
なんて目立つ二人連れだ、と先程までの自分の格好を棚に上げた感想が出てくる。
言っていた通り、二人とも手には武器を持っていない。
とはいえさすがに気を緩めてはいなかったようだが、アセルスの姿を見ると少し警戒を解いたのが解った。
485血塗られた手は何を掴むか  ◆kGf..YZoZg :2007/08/02(木) 03:12:11 ID:f5ZyTBxl0
ふと、髪を逆立てた方の男と目が合った。
彼が不思議そうな、何か問いたそうな顔で自分の顔を見ていることに、アセルスは気付く。
やがて彼は、少し躊躇った様子を見せた後で口を開く。
「……アセルス姉ちゃん?」
「え……?」
見知らぬ相手に唐突に名を呼ばれ、アセルスは戸惑う。
彼の顔に見覚えはない。アセルスを『姉ちゃん』と呼ぶ年齢にも見えない。どう見ても二十歳前後、年上だ。
「私のこと、知ってるの?」
「やっぱり。俺だよ、烈人。小此木烈人」
その名前には、確かに覚えがあった。まだ人間としてシュライクにいた頃、よく遊んでやっていた近所の少年だ。
姉ちゃん、姉ちゃんと言って後をついて来ていた幼い少年の姿が、目の前の青年に重なる。
成長し精悍な顔立ちになってはいるが、言われてみれば所々に面影がある。
一番変わっていないのは目だ。意志の強さを思わせる澄んだ瞳。真っ直ぐな眼差し。
今のアセルスには、その真っ直ぐな視線が痛くさえ感じられた。
「烈人……君」
「こんな所で会うとは思ってなかったよ。アセルス姉ちゃん、髪の色は変わったけど他は全然……」
懐かしげに顔を綻ばせて喋り続けていた彼が、はっとしたように口を噤んだ。
本来なら有り得ないことなのだ。成長した烈人と、少女のままのアセルスが再会することは。
オルロワージュの馬車に轢かれて死んだアセルスは、半妖として目を覚ますまで十二年間眠り続けていた。
幼い少年が青年へと育つには充分な時間を、アセルスは飛び越えてしまった。
「ちょっと待て、変だぞ。どう見ても高校生ぐらいだ! もう十年以上前の話だってのに」
(……気付くの遅いよ、烈人君)
そんな所も変わっていない。それが微笑ましくて笑ってしまいそうになるが、笑いなどしたら不審がられるだけだ。
どう話せばいいだろう。アセルスは悩む。自分がもう人間ではないことを彼に話すのは、少し気が引けた。
「キサマ、一体何者……」
「まあ待つがいいオコノギ・レット君」
意外にも、アセルスが口を開く前に後ろの男が割って入った。
「フルネームで呼ぶな!」
「アセルス嬢といったか。いや、実に、実に素晴らしい天の配剤かな! まさに私の思った通りのようだ!」
烈人の突っ込みも耳に入っているのかいないのか、長髪の男は自らの言葉に陶酔するかのように語り出す。
ぽかんとしているアセルスと呆れ顔の烈人の間に、勿体ぶった仕草で男が進み出た。
「古今東西最強の能力と言えば即ち時を操る能力と相場が決まっているものだ!
そう、まさに我がバレンヌ帝国が究極の術たるクイックタイムを用いて華麗なる歴史を築いてきたように。つまりだな……」
486血塗られた手は何を掴むか  ◆kGf..YZoZg :2007/08/02(木) 03:13:06 ID:f5ZyTBxl0
――その男、自称するところによるとバレンヌ皇帝ニコライの修飾過多な話を要約すると、こういうことだ。
彼は名簿に、自国の歴史に名を残す人名を幾つか見出した。
それは数百年昔の皇帝であったり、帝国と戦った敵であったり、いずれにしても過去の存在。
敵の方は甦っても不思議はない連中だし、皇帝の名にしても珍しい名ではなく別人の可能性もある。
しかし、どうにも気になっていた。神と名乗るほどの存在であれば、時を超越することも可能なのではないかと。
そう考えていた所に、その説を裏付けるような存在、アセルスが現れた――という訳だ。
「うーん……何か信じ難いけどそう考えるしかないか」
ニコライの説明のせいかいまいち納得がいかない顔で、烈人は首を捻る。
実際、アセルスと烈人の年齢の違いは全くの別問題なのだ。ニコライが勝手に誤解しているに過ぎない。
歴史上人物と同名の別人がたまたま巻き込まれているだけの可能性の方が、遥かに高いと思う。
しかし、自らの事情を正確に話すのは気が進まなかった。
いずれ話す必要があるかも知れないが、今は誤解したままでいてくれた方が有難い。
そう思い、アセルスは特に異論を挟むことはしなかった。写真付きの名簿も見せない方がいいだろう。
「ジェラール帝には一度お目に掛かりたいと思っていたのだよ。城下の治安に大層心を配った皇帝でな。
盗賊が怪物に襲われているのを見た折の『アバロンのダニが一匹減ったな』という言葉は殊に名高く」
自説が受け入れられたためか、ニコライは上機嫌で語り続けている。心底どうでもいい。

「アセルス姉ちゃんは、これからどうするんだ?」
ニコライの話はまるで無視して、烈人が聞く。
「まだ……どうすればいいのか、解らない。でも、殺し合いを止められるなら……」
神は敵わない存在ではない。ギゥンツの言葉が胸に甦る。
「そうだよな。こんなふざけたゲームはぶち壊さなきゃいけない。一緒に行こうぜ、仲間を集めるんだ」
烈人の眼差しは、やはり幼い頃のままに真っ直ぐだった。
アセルスが一度はゲームに乗ろうとしたこと、人を殺めたことなど彼は想像もしていないに違いない。
「……うん。探したい人もいるしね」
彼の目を直視できず、アセルスは俯く。
烈人には、彼女が不安か仲間への心配で俯いているように見えているだろう。
騙しているのは後ろめたかったが、真実を告げれば信じてくれている彼を傷付けることになる。
それに、彼もニコライも、人を殺めた彼女を許さないかも知れない。
「知り合い、他にもいるのか?」
「友達……でね、白薔薇って」
――会話はそこで、突然の爆音に中断された。
森の彼方、どこからか激しい爆発音が響いたのだ。
アセルスも烈人も、さすがに一人語りを中断したニコライも、しばし呆然とその方向を見詰める。
この視界の悪さでは爆発の位置を特定することはおろか、煙さえ見えない。

烈人が自分のザックを持って立ち上がる。
「烈人君?」
「見てくる。二人とも、ここで待っててくれ」
「待ちたまえ! 不用意な行動は危険を招く!」
ニコライが珍しく正論を言うが、烈人はお構いなしにもう駆け出していた。
「危険だから待ってろって言ってるんだ! 誰か襲われてるかも知れない、助けたら戻ってくる!」
「待って、烈人君……」
独りで行かせれば、彼の身の方が危険なのではないか。追い掛けようとアセルスも立ち上がりかける。
が、地面に置いたザックを取ろうとした彼女の手が、強い力で掴まれる。
ニコライだった。
今までにない真剣な目をして、彼は真正面からアセルスを見据える。
487血塗られた手は何を掴むか  ◆kGf..YZoZg :2007/08/02(木) 03:14:43 ID:f5ZyTBxl0
「何で止めるの」
「彼の言うことにも一理あると思わないかね? まだ状況も掴めていないのだ、偵察ならば単独の方が安全なこともある」
ニコライは口許を笑みの形に歪めた。しかし、目は笑っていない。
値踏みするように、見定めようとするかのように、アセルスを観察している。
(こいつ……?)
嫌な感じがした。殺気こそ感じさせないものの、この男が腹の中に何かを秘めていることは間違いない。
アセルスは掴まれた手を振り払い、自称皇帝を睨み返した。
ニコライは笑った。今度は口許だけでなく、目も楽しげに細める。
この状況で何に笑っているのか、アセルスには理解できなかった。

数秒の沈黙の後。
ニコライはアセルスをじっと見詰めて、短く一言を発した。
「アセルス嬢。人を殺したな?」
「……!」
アセルスは息を呑む。見抜かれていたのだ。殺人を犯して、それを隠していたことを。
その話を切り出すために、烈人を追おうとしたアセルスをこの男は止めたのだ。
誤魔化せないかと考えるが、一瞬の沈黙が何より雄弁に答えを語ってしまっていた。
「――だとしたら、どうする気?」
迂闊な反応はできない。この男が何のためにこんなことを聞いているのか、見極めなければならない。
「嘘は下手だな、それでは覇王にはなれんぞ。この私が直々に帝王学の指南をしてやるべきかな!」
「ならないわ、覇王になんて」
「そうかな?」
ニコライは片眉を上げ、首を傾げてみせる。その仕草の何もかもが癇に障った。
苛立ちながら、それを押し殺してアセルスは更に問う。
「どうして……私が人を殺したと思うの? 疑うからにはそれなりの根拠はあるよね」
「ふ、後学のために教えておいて差し上げよう、アセルス嬢!
匂いだよ。血の匂いだ。経験の浅いレッド君は気付かなかったようだがね、このニコライの嗅覚は誤魔化せん!
機を見て匂いを落としておくことを勧めるよ。尤も殺し合いがしばらく続けば誰もが同じ匂いになるだろうがね」
「変なことに詳しい皇帝陛下だね」
皮肉のつもりだったが、ニコライは意に介する様子もなく鷹揚に笑った。
「嗅ぎ慣れているのだよ。我がバレンヌの歴史は血の歴史。
この私は歴代皇帝の血塗られた記憶を受け継いでいるのだからな!」
よく解らないが、そのバレンヌという国が実在するとしたらあまり住みたくない類の国だということは解った。
彼の脳内にしか存在しない国家であってくれた方が、平和でいい。
「私が人を殺していたとして、どうするの? 成敗でもする?」
「事情も聞かずに断罪するなど愚かな真似はせん。しかし今後の対応は考えねばならんな、レッド君とも相談して」
「烈人君に……話す?」
ぎくりとした。もし烈人が、アセルスの犯した罪を知ったら。
彼は失望するだろう。信じていた者に裏切られた思いを味わうだろう。軽蔑するかも知れない。
彼の真っ直ぐな眼差しが、軽蔑の色を帯びて我が身に突き刺さるのを想像する。
それは耐え難いことだった。もう優しい『アセルス姉ちゃん』ではいられなくなる。
人間だったアセルスを覚えていてくれた彼が、もう人間としては彼女を見なくなる。
(知られたくない。烈人君には)
幼かった彼の、無邪気な信頼の眼差しが脳裏に甦る。
それを裏切る訳にはいかない――いや、自分は既に裏切ってしまった。
しかしせめて、裏切りがあった事実を彼に悟らせたくはない。
(もし知られたら……烈人君に軽蔑されたら、きっと私の人間だった部分は本当に死んでしまう)
488血塗られた手は何を掴むか  ◆kGf..YZoZg :2007/08/02(木) 03:16:04 ID:f5ZyTBxl0
ニコライは、沈黙のまま逡巡するアセルスをじっと眺めていた。
アセルスの動揺はよほど表情に表れていたのか、何かを読み取ったような、納得の面持ちでニコライは頷く。
「とはいえ事情もあるだろう、何しろ可憐なお嬢さんだ。安心したまえ!
訳あってのことなら、寛大なるこのニコライ・アレクサンドル・バレンヌ、咎め立てするつもりはない!」
油断ならない冷たい笑みから、ぱっと明るい表情に切り替わるニコライが却って不気味に見えた。
何を言い出す気なのか。この男の狙いは何なのか。アセルスは慎重に、彼の言葉を待った。
「人には誰しも知られたくないことの一つや二つはあるものだ!
まあ私は天に恥じることない公明正大な為政者だが、私の如き者ばかりではないのは承知している」
(天に恥じない? よく言うよ)
アセルスが内心毒づいたのを知ってか知らずか、ニコライは流れるような調子で続ける。
「まずは事情を聞こうじゃあないか! それが納得の行くものならば、この件は私の心の内にしまっておこう」
「……解った」
人を殺したことは、今更否定しても無駄だろう。
ならば、この男を納得させるような説明をするしかない。
「襲われたの。知らない奴にね。
それで戦って……殺したけど、身を守るためにやったって言っても信じてもらえないと思ったから今まで黙ってた」
「ふぅむ」
吟味するようにニコライが腕組みをする。すんなりとは信じないのも無理はない。
――が、少し考える素振りを見せると、彼は意外なほどあっさりと頷いた。
「良かろうアセルス嬢! 君の言葉を信じよう!」
「え……」
少々拍子抜けだ。この男がそれほど単純だとは考え難い。
いや、もしかしたら頭の中の繋がりがおかしいだけの、恐ろしいほど単純な男なのかも知れないが。
どうにも意図が読めず、素直に安堵できなかった。
「この状況下、自身を守ることを第一に考えねばならん。その点に関しては見解の一致が見られるようで何よりだ!」
「……どういうこと?」
ニコライの言葉に含みを感じ、聞き返す。
「何、必ずしも正義を遂行することが正しいとも限らんということだ!
生存の確率を下げるような不安要素は取り除かねばならん、たとえ非情な選択であっても!」
次第に、アセルスにはニコライの言わんとすることが解り始めてきた。
この男の考えは烈人とは違う。神に反抗することよりも、自らの生存を最優先に考えているのだ。
「君にも不埒なる暴漢を返り討ちにするだけの力はある。無論私も腕には覚えがある。
レッド君もあの様子だと戦えるだろう。しかし悲しいかな、誰もがそうとは限らないのが現実だ!
そして人の力には限界がある。戦えない者を守っていては己の身まで危うくすることもある、実に悲しいが!」
烈人のように巻き込まれた他者、弱者を助けようという思いは彼にはない。
寧ろ――この男は恐らく、足手纏いを切り捨てることに躊躇がない。いざとなれば平然と手を汚すだろう。
それに賛同しろと彼は言っているのだ。彼女の犯した罪を烈人に教えないのと引き換えに。
保身のために他者の命を奪った者には、それを否定することなど許されないと言わんばかりに。
「殊に私の身は私一人のものではない。何しろ私は栄光あるバレンヌの命運を託された存在!
私の生命は即ちバレンヌ帝国の生命とも言えるのだ、歴代皇帝の築き上げてきた歴史を無にすることはできん!」
「血塗られた歴史?」
「そう、その通り! 栄光が勝利と共にあるものならば、それが敗者の血に塗れているのは自明じゃあないか」
いけしゃあしゃあと言い放つ。信頼するには、この男はあまりに危険な相手だ。
しかし、選択の余地はなかった。
489血塗られた手は何を掴むか  ◆kGf..YZoZg :2007/08/02(木) 03:17:16 ID:f5ZyTBxl0
「どうだね、君なら理解してくれると信じているよアセルス嬢!
我々の、そしてレッド君の生命を守るためには、私と君との協力関係は必須と言わざるを得ない!」
「理解はできる」
アセルスは小さく頷く。一瞬の間を置いて、続けた。
「でも、私はそんなに簡単に決断できそうにない。答えを出すまでには……まだ猶予が欲しいな」
素直に受け入れるには、ニコライの示した選択肢は重すぎた。
確かにそれは合理的な考え方だ。もしいずれ神と戦うにしても、弱者を守っている余裕などないだろう。
危険要素を除くことは自身と烈人だけでなく、この島のどこかにいる白薔薇を守ることにも繋がる。
しかし、認めてしまったらギゥンツを裏切ることになるように思えてならなかった。
それに、この危険な男を味方と思うべきかには疑問の余地がある。
共に生き延びるためと言いつつ、利にならない存在は切り捨てると平気で言ってのけているのだ。
この同盟そのものが、後に切り捨てることを前提としたものなのではないか?
神を打ち倒せる目がないとなればアセルスや烈人をも殺し、ゲームの優勝を狙うつもりなのではないか?
――いや、そもそも神に抗おうという意志は真実なのか?
ニコライの真意が読めない以上、こちらの出方も慎重に決めなければならない。
今はまだ、結論を出すには早すぎる。
答えを出すと決めた最初の放送まで、せめて、他に選択肢はないのか考えたい。
「ああいいさ、君はうら若きレディだし私と違って皇帝でもない。無理からぬことだ!」
ただし、こちらには切り札があることを忘れるな――そんな含みが、ニコライの言葉にはある。

アセルスは、手元のザックに目を落とす。
そこからは使い手の決意を待っているかのように、ドラゴンソードの柄が突き出している。
この剣は血に染めないでほしい。ギゥンツが最期にそう言い残したことを思い出す。
しかしこの地を包む狂気に抗うために、悪意を持った者を斬るのに用いるならば、それは許されるのではないか。
目の前のこの男は、悪意を持っていないと言えるか。そんな考えがアセルスの心に入り込む。
アセルスは顔を挙げ、烈人が向かった方向を見詰めた。彼の姿も、森の木々の一本が動くのも見えない。
烈人が戻ってくるまでには、まだ時間がある。
結論を先延ばしにしては手遅れになるのではないか。後の憂いを断つために、今、この剣を取るべきではないか。
纏わり付く焦燥を、アセルスは首を振って打ち消そうとした。
しかし心の底に淀んだ疑念と不信は、容易く消えてくれそうにはなかった。
490血塗られた手は何を掴むか  ◆kGf..YZoZg :2007/08/02(木) 03:20:40 ID:f5ZyTBxl0
【C-2/森/朝】

【アセルス@サガフロンティア】
[装備]:ドラゴンソード@サガ2秘宝伝説
[道具]:水以外の支給品一式×2セット、水は1人分。写真付き名簿、確認済み支給品0〜2個
[状態]:左腕に浅い傷(服の切れ端を巻いている)。ドレスは脱いだため、ブラウス+スパッツ姿
[思考]:
基本:白薔薇が生き残るよう行動する
1:人を殺したことをレッドに知られたくない
2:ニコライに強い警戒心と不信感。放送までに対応を考える
3:ギゥンツの仲間に少し興味
[備考]:闇迷宮脱出後から参戦。零姫の顔は知らない。秘術が使える。

【ニコライ(最終皇帝男)@ロマンシングサガ2】
[状態]:健康
[装備]:
[道具]:確認済み支給品×1〜3、荷物一式
[思考]
基本:最終的に勝てばよかろうなのだーッ!
1:可能な限り消耗を避ける
2:アセルスはいい手駒になりそうなので、真意を見極めつつ手元に置きたい
3:レッドは鉄砲玉兼アセルスへの餌として活用してやろう


【D-2/森/朝】

【レッド@サガフロンティア】
[状態]:健康
[装備]:
[道具]:確認済み支給品×1〜3、荷物一式
[思考]
基本:神を倒し、ゲームからの脱出
1:仲間を集める
2:爆発音の正体を確かめ、危機に陥っている人がいれば助ける
3:激戦が予想される時は単独行動したい(変身のため)
4:ニコライに不信感。ただ、少なくとも今アセルスを襲うことはないだろうと考えている


※レッド達が聞いた爆音はレオンが使ったミサイルのものです。
※ギゥンツの死体の傍には彼のザックと水のボトルが空の状態で、
 またアセルスのドレスが破れた状態で放置されています。
491ゲーム好き名無しさん:2007/08/02(木) 07:21:49 ID:vKts7ZHI0
>>477
むしろ、サガの44マグナムを使ったんでいいんじゃ?
492ゲーム好き名無しさん:2007/08/02(木) 11:56:33 ID:RUJXNLqY0
『アバロンのダニが一匹減ったな』吹いたw
それはそうとなかなか素直に外道だな、ニコライ。
これはどう転ぶか楽しそうだ。
493ゲーム好き名無しさん:2007/08/02(木) 12:58:14 ID:fblWSO/W0
レッドの変身ってメカならばれてもいいんだっけ?
メカかそうでないかっていうのはどう決めよう
494ゲーム好き名無しさん:2007/08/02(木) 18:08:29 ID:dbBpN4ca0
周囲に効果・影響を及ぼす場面がある場合は、
周囲エリア○マスまでとかって決めておくといいと思うんだ。
もう既にいくつか出てる状態で言うのもアレだけど。

それとwikiの人間関係、「原作で」か「ロワ本編で」かでごっちゃになってる
ような節が見当たるようなそうでないような。

あとアシュラの件はどうなったの?今更NGにする訳にもいかないだろうけどさ
495 ◆kGf..YZoZg :2007/08/02(木) 22:57:38 ID:f5ZyTBxl0
確かに、音がどこまで聞こえるかとかは発生した時に明記した方が良かったな。
あんまり遠くまで聞こえても影響大きすぎて面倒だし、
アセルス・ニコライの最終位置(つまり音を聞いた位置)はD-2に修正した方がいいかな?
そういや地図の縮尺ってどんなもんなんだろう。

>人間関係
アンサガの項目ちょっと書いたんだけど、
「ロワで採用されてる、ロワ参加以前の関係」のつもりでいた。
例として挙げればヒロユキとアーミックは原作ゲームでは会ってないけど、
書き手氏がED後に会った設定を採用したようなので「知ってる」表記、とか。
他の人はどういう扱いで書いてるのかね?

>アシュラ
ホーリーをアシュラに効かない別の魔法に差し替えるのが一番手っ取り早いと思うが、
こればかりは◆bHcZd53rO2氏が決めることなのでお任せします。
もし万一◆bHcZd53rO2氏が破棄希望とか、あるいはバトルの結果を大きく修正するようであれば
『新たなる英雄譚』は破棄でも構わないです。
修正で対応できるようならするけどね。

色々指摘してくれる人がいるのは有難い。>>494感謝。
496ゲーム好き名無しさん:2007/08/03(金) 00:04:16 ID:4m2vNGCz0
>>490
ニコライを見ているとなぜか『鬼畜王ラ○ス』を思い出すのは俺だけなのだろうか
このロワでエロシーンOKだったらアルセス喰われるな
497 ◆oHCPL1DFHs :2007/08/03(金) 01:05:11 ID:7ExtN+YO0
パラレルワールドを好まない方も結構居ますね。以後、自重します。

そして、ユリアン、ノエル予約即投下。
498拡声器の罠:2007/08/03(金) 01:06:20 ID:7ExtN+YO0
ギゥンツと別れてからピラミッドまでたどり着くまでの間、幸か不幸か誰とも会うことは無かった。
でもな、おいおい1段が2メートル近くあるじゃないか。
これを登っていくのは、ちょっとキツイ。どこかもっとこう、登りやすいところはないかな。

ユリアンはピラミッドをぐるりと回って登りやすいところが無いか探すことにした。
そして、ユリアンがピラミッドの西側から南側に進むと階段を見つけることができた。
それでも都合よく頂上まで、というわけにはいかず真ん中ぐらいで途切れていた。

おう、階段見つけた。ラッキー。
逆周りに探してたら最後になるまで見つからなかったかも……危ねぇ。
頂上までは届かないけど、南側だけでも見れれば。
それに南以外は森ばっかりで、この道具じゃ確認できないだろうし丁度いいや。

てくてくと階段を昇るユリアン。
周囲にあまり注意もせず危なっかしいが、特に何も無く階段を昇り終えた。

ん、ここ入れそうじゃないか?
ん〜ん〜……ダメだ。
動きそうな岩を、力任せに動かそうとしてもまったく動かない。
べつに後回しでいいか。

さて、こいつを使って、と。
う〜ん、いくつかある山(洞窟)が邪魔だなぁ。
ん、湖の近くに誰か居るぞ?
ちょっと遠くてよくわからないけど、小さい子供と普通っぽい人と光る頭の3人?
俺の知り合いには小さい子供や光る頭の人はいないし、普通っぽい人もエレンやサラ、トムじゃない。
特に争っている様子でもないし、放っておいても大丈夫だな。

少し視線を左にずらして、町が見えた。
人は見えてないけど建物の中にもいるかもな。
見えたとしても、さすがに遠すぎて誰だかわからねぇだろうけど。

さらに左へ視線をずらすと。
あれは、サラじゃないか!?結構近くにいるじゃんか。
一緒に居るのは、知らない老人だ。
争ってるようには見えないし、知らない人でもギゥンツみたいな良い奴もいるけど早く合流した方がいいな。
499拡声器の罠:2007/08/03(金) 01:07:25 ID:7ExtN+YO0
こいつ、使おうかな?
最初考えたみたいに、「ここに来てくれ」みたいに呼び出すのは危険かもしれない。
でも、「そこで待っててくれ」なら大丈夫じゃないか?
俺の場所も、サラの場所もわからなければいいんじゃないか?

あ〜、このまま何もしないでサラが森の中に入っちゃったら面倒だな。
いいや、使っちゃえ。きっと大丈夫さ、きっと。
しゃべる言葉は「サラ聞こえるか?俺はユリアンだ。今からお前の所にいくから、少しの間そこにいてくれ」でいいか。
よし、いくぞ……えっ!?


一瞬何が起きたのか、わからなかった。
突然のどに激痛が走って……
嘘だろ、俺の首から剣が生えてる。

意識が薄れながらも背後から声が聞こえた。
「無防備すぎた自分を恨むといいでしょう。残念ながらあなたは助かりません。
知らない相手に殺されるというのも可哀相ですから、姿くらいは見せてあげましょう」

俺の前に男が現れた。
駄目だ、のどをやられてて言葉が出せない。
でも、この拡声器で叫び声だけでも、サラに危険を知らせるために……
くっ、力が抜けてく。早くしないと。

「この期に及んで何かしようという目ですね。
ですが、そうはさせません」

一瞬、剣が目の前に見えて、その後真っ暗になった。
くそっ、俺は何もできずに死ぬのか……
みんな、俺みたいに死なないでくれよ。


500拡声器の罠:2007/08/03(金) 01:08:34 ID:7ExtN+YO0
ヒゲの男から受けた痛みはまだ残っている。
それでも、無防備な人間に背後から致命傷を与えるのは、このノエルにとって容易いこと。
私に会ったのが運の尽きでしたね、少年。

さて、この少年の持ち物は、剣と遠くを見れる道具と、大きな声を出せる道具ですか。
なるほど、なるほど。ということは、


「みなさん、聞いてください。
私はこのような殺し合いを望んでいません。
みなさん、多くの人が集まれば、こんな殺し合いを止める方法もみつかるはずです。
私は今、ピラミッドにいます。どうかみなさんお集まりください」
南の町まで声が届くかどうかわからないが、届く可能性を上げるために町の方へと呼びかけた。


これでいい。こうでも言えば、殺しに乗っていようが乗っていまいが人が集まる。
私は剣に投剣、遠近どちらでも対応できる上に、偵察に優れた道具も持つ。
これなら、そうそう私を超えられはしないでしょう。
くくくっ、楽しみですね。

さて、私はここから離れることにしましょう。
この少年の遺体も離れたところに持ってった方がいいですね。
誰にも見つからないように早めに。

【D-4/ピラミッド/午前】
【ノエル@RomancingSaGa2】
[状態]:全身に低温による軽度の痛み
[装備]:ガーラルソード @ロマンシング サガ(ミンサガ)
[道具]:双眼鏡@現実、拡声器@現実、投剣(8/10本) 、ユリアンの遺体、基本支給品×2
[思考]
基本:七英雄以外は倒し、ゲームの脱出もしくは破壊
1:ユリアンの遺体を遠ざけ、ピラミッドの動向を見る
2:ロックブーケと会う
3:それ以外の七英雄と会う

【ユリアン@ロマンシングサガ3 死亡】
【残り63人】

※ノエルの声がC-3, C-4, C-5, D-3, D-4, D-5, E-3, E-4, E-5に届きました。
F-4のウェイプに届いたかは次の書き手に任せます。
501 ◆oHCPL1DFHs :2007/08/03(金) 01:10:43 ID:7ExtN+YO0
以上です。矛盾点等あればよろしくお願いします。
502ゲーム好き名無しさん:2007/08/03(金) 01:34:47 ID:G0sTvlep0
ユリアンに合掌。使ってなくても拡声器の呪いは発動するのか…
ノエルの呼びかけはどう転ぶか楽しみだ。
光る頭で誰のことかわかるガラハドにワラタw
503 ◆ymBYNMMH4k :2007/08/03(金) 02:31:22 ID:RwcXNR++0
>>501
乙します。
ユリアン……。これも拡声器キャラの宿命か……。
拡声器は面白い事に使われたな。そこから一番近そうなのはサラたちだけど……どうなるんだろ?
しかも、近くに七英雄が二人も居るよ。片方はクジンシーだけど。

ついでに、
ヴェント、ガラハド、ジュディ、女神。一時投下スレへ落としてきました。
メモ帳で書いたからか所々改行が変になってる……。
見づらくてすみません。
504ゲーム好き名無しさん:2007/08/03(金) 02:45:13 ID:G0sTvlep0
デュラハンwww
意思はあっても喋らないし自律行動もしないし、
この程度のオリジナル要素ならいいんじゃないかな?
女神とジュディはなんか教育番組のお姉さんとアシスタントみたいなイメージだ。
時間は問題ないと思う。投下順では後でも作中時間では呼びかけ前ってことで。
505ゲーム好き名無しさん:2007/08/03(金) 02:48:32 ID:WUpw4zNP0
>>490
ジェラールの時点からもう外道まっしぐらだったのかw

>>493
レッドの体の異変に気づいた医療メカを無理やり連れ出して仲間にして、
そいつが仲間になった他のメカにこっそり教えてるって話だったはず
だから基本的にはメカでも隠すようにするはず

>>500
ユ、ユリアーーーン!
エレンがんばれ…妹はマーダーだし…
506ゲーム好き名無しさん:2007/08/03(金) 09:19:24 ID:0iZUTcO7O
ユリアン投下しに来たら被った。何という不運…
>>501
乙。拡声器の呪いを退ける事はできなかったか…
ユリアンは少年っつーより青年じゃないか?確か二十歳だったし
507ゲーム好き名無しさん:2007/08/03(金) 16:22:08 ID:XSJmwbvQ0
ノエルは手足伸ばすだけで激しい痛みがあったはずなのに、ピラミッド登りきれるか?
いくら七英雄でも無理っぽくない?
508ゲーム好き名無しさん:2007/08/03(金) 16:45:49 ID:hjh9toBp0
死に方の描写とか少ないし、拡声器の呪い発動させたかっただけっぽいな
509ゲーム好き名無しさん:2007/08/03(金) 18:04:48 ID:MeVVFyvDO
描写の少なさは問題にすることじゃないだろう。
不意打ちで殺されたんだから本人が認識できるのはこんなものだろうし。
序盤から細かい描写必須なんかにしたら過疎るだけだ。

とはいえノエルがピラミッドに登れたのには説明欲しいな。
何かで回復したなり、安全確保のために無理して登ったなり。
510ゲーム好き名無しさん:2007/08/03(金) 18:27:48 ID:WohtuvLo0
突っ込みだしたらキリがねえだろ
アセルスとギゥンツの戦闘とか、今見ると滅茶苦茶だし
511 ◆FzZ4PxBZ76 :2007/08/03(金) 19:52:45 ID:wfScWg3P0
OK、こんなときはフォローだ。
512英雄の休息  ◆FzZ4PxBZ76 :2007/08/03(金) 19:56:03 ID:wfScWg3P0
得策ではない。

歩数にして10歩ほど足を動かした時点で、ノエルはあっさりと考えを翻した。
手足に残る痛み、耐えることは容易い。
けれども、例えば先ほどの男と同程度の力の持ち主に遭遇したとすれば、勝利は大きな損害無しには得られまい。
ロックブーケを落ち合うという目的の前に消耗するのは、得策ではない。
ある程度――そう、自分が容認できるくらいダメージから回復するまでの時間は欲しい。

支給された武器、己の力量、必要とされる休養、そして背後にそびえるピラミッド。
ノエルはその上で身を休めることに決めた。
確かに目立つのは好むところではないが、不意打ちの可能性をほぼ排除できることは何よりの魅力。
見晴らしのよさは投剣による先制での迎撃を可能とするし、高低差も有利に働く。
段差を昇るのはやや骨が折れそうだが、別に駆け上るわけでもない。何とかなるだろう。

果たして数十分――万全のノエルならば信じられないほどの時間――を費やした後、ピラミッドの頂きに腰掛けるノエルの姿があった。
鬱蒼と茂るジャングルに限られ、予想より見える範囲が狭いことはわずかにノエルを落胆させた。
ロックブーケ、あるいは七英雄の誰かをここから発見する可能性も少しは期待してはいたから。
しかし、予定通りピラミッドの周囲ならば上から完全に把握できる。
最も視界が開けている南側には三人組と一人の四人の人影が確認できるが、今のところこちらに向かって来る様子は無い。
ともかく警戒を怠ることなく、感覚を確かめるように全身を曲げ伸ばす。

位置も近く、またよく見える人影は5人に増えている。
だが、最初にピラミッドへと向かってきたのはそれらではなかった。
西側の森の間から現れた男。
その足取りにピラミッドへ向かう意図を察し、ノエルは男の視界から逃れるように石の影へ入る。
すでにノエルに気付いたかどうかはわからないが、男はやがて南側にある階段からピラミッドを登り始めた。
投剣を手に掴み、静かに気配を殺し。
ノエルは緑がかった髪をしたこの来訪者を窺っていた。


【D-4/ピラミッドの上/午前】
【ノエル@RomancingSaGa2】
[状態]:全身に低温による痛み
[装備]:なし
[道具]:投剣(鞘に10本セット。一本消費)
[思考]
基本:七英雄以外は倒し、ゲームの脱出もしくは破壊
1:現れた男の様子を窺う(攻撃する?)
2:ロックブーケと会う
3:それ以外の七英雄と会う

※このあと>>498へ
513ゲーム好き名無しさん:2007/08/03(金) 20:00:59 ID:wfScWg3P0
と、投下してみましたが時間的に前後するフォローはOKなのだろうか。
ダメならばすっぱりNGに。

あとは、今更の細かい修正を。
>ロックブーケを落ち合うという目的の前に消耗するのは、得策ではない。

ロックブーケと落ち合うという目的の前に消耗するのは、得策ではない。

>南側には三人組と一人の四人の人影が確認できるが

南側には三人組と一人の四つの人影が確認できるが

焦ると良くないなー。
514ゲーム好き名無しさん:2007/08/03(金) 20:50:10 ID:bLEfZ7Iw0
フォロー乙!
時間的前後のフォローは矛盾無い限り問題ないと思う。回想みたいなもんだしね。
しかし、さすがに無理があるんじゃないか?
たしかに頂上は見晴らしはいいけど、やっぱそれ以上に目立つ。ユリアンから見つからないように潜むのは可能だろうが。
見つかったら逃げるのは絶望的だし、休養したいのにさらに疲れるように行動するのも…昇ってる最中に見つかる危険性もある。
何よりノエル自身がホークを不意打ちしているから「不意打ちの可能性をほぼ排除できる」って思考もなあ…。
細かい文句ばっかですまん。
515ゲーム好き名無しさん:2007/08/03(金) 21:00:09 ID:bLEfZ7Iw0
と、文句ばっか言ってないで自分も対策を考えてみた

・支給品に薬箱があった
ややご都合展開だけど、これならノエルがピラミッドの登り切れた、また登った理由付けができる。
ただノエルは最初に支給品を確認してたっぽいし、傷を負った後も手当てせず立ち去ってるから回復アイテムを持ってた可能性は低いかも。
後で効力を知った、もしくは無意識に回復する(FFのリジェネみたいな感じ)アイテムとかならいいかもしれないけど…。

・ピラミッドの下から投剣で仕留める
ノエルにそこまで投剣の腕があるか疑問だが、ホークに対しては避けなければ刺さるような感じだったし。
この場合いちいちユリアンの支給品を取りにまたピラミッド登らなきゃならないけど…。

・もういっそユリアンがピラミッド登る前に殺しちゃう
障害物が無い状態で不意打ちが決まるかどうか…。
516 ◆oHCPL1DFHs :2007/08/03(金) 21:58:39 ID:YeHBqtul0
・文章中でホークは吹雪があまり効いていないと判断している
・文章では「激痛」でも状態欄では「痛み」となっている
・痛みの原因は低温と書かれている
・アロン島の気温は高い(「寒い砂漠」は吹雪使用後の一時的なもので移動すれば問題なし)
・多少の時間経過がある

以上より。ノエルの激痛は体表面の温度低下による一時的なもの。
暑い場所で多少の時間経過があれば、ある程度は回復する。
多少強引ですが、こんなところで。

指摘が細かくて厳しいなと思うのは、私の技術が未熟だからなんでしょうね。う〜ん。
517ゲーム好き名無しさん:2007/08/03(金) 22:56:57 ID:bLEfZ7Iw0
状態欄と文章じゃ状態欄の方が正しいそうだな
低温が痛みの原因って事はよくわからんが低体温症とか凍傷なんだろうか。
どんくらいで治るかは知らんが、ノエル人間じゃないし普通よりは治癒能力高いよな
ただホークのはあくまで彼の判断だし、気温が高いからって早く治るかね?一時的なものなら治るか。
後は時間経過だけど、ピラミッドから離れたノエルがまだ周辺にいるんだからそんなに時間たってないんじゃない?
518 ◆oHCPL1DFHs :2007/08/03(金) 23:30:22 ID:YeHBqtul0
FFDQロワのテンプレより、「修正に関して」を引用させていただきます。
このくらいの修正基準だと楽なのですが、皆さんいかがでしょう?


+修正に関して+
・修正(NG)要望は、名前欄か一行目にはっきりとその旨を記述してください。
・NGや修正を申し立てられるのは、
 「明らかな矛盾がある」「設定が違う」「時間の進み方が異常」「明らかに荒らす意図の元に書かれている」
 「雑談スレで決められた事柄に違反している(凍結中パートを勝手に動かす等)」
 以上の要件のうち、一つ以上を満たしている場合のみです。
・批判も意見の一つです。臆せずに言いましょう。
 ただし、上記の修正要望要件を満たしていない場合は
 修正してほしいと主張しても、実際に修正される可能性は0だと思って下さい。
・書き手が批判意見を元に、自主的に修正する事は自由です。
519ゲーム好き名無しさん:2007/08/03(金) 23:44:26 ID:bLEfZ7Iw0
すまん、重箱の隅をつつきすぎたようだ。反省する
520ゲーム好き名無しさん:2007/08/04(土) 00:31:50 ID:FDushlaa0
みんなロマサガ3の実質的主人公の死に黙祷

>>503
乙です。
デュハランの盾が……

>>490
パラレルワールドがやっと分かってきた
P1 ロワに参加している(たぶん良い奴)ジェラール→→→〜
P2 悪いジェラール→→→→→ニコライ
P3 良いジェラール→→→→→クリス
P4 ファミマガなジェラール→オライオン→ジャンヌ→ジェラール2世(最終皇帝)
てことだな!!
521ゲーム好き名無しさん:2007/08/04(土) 00:49:47 ID:pqrBFM9w0
>>516,518
納得。修正基準もそれでいいと思う。
次スレではその辺もテンプレに入れとくか。
FFDQのをそのままパクるのはあれだから文章は書き換えて。
522ゲーム好き名無しさん:2007/08/04(土) 00:50:45 ID:A4/zlJHCO
>>518
ノエルの怪我と>>517の最後の行は「明らかな矛盾」「時間の進み方がおかしい」に該当すると思うんですが
523ゲーム好き名無しさん:2007/08/04(土) 00:56:21 ID:RhpA/Ofu0
>>522
>>517の最後の行は「ノエルはピラミッドから離れたけどユリアン見つけて後ついてった」って事で良いだろう。
怪我についてはよくわからんが>>516でもういいじゃん
524ゲーム好き名無しさん:2007/08/04(土) 08:50:36 ID:kuDaM0s80
まあいわゆるズガンでも序盤だしな
ファンにはご愁傷様って感じだが
525ゲーム好き名無しさん:2007/08/04(土) 12:23:52 ID:MdpR5qZO0
ああそうか。今回ズガンがあったから色々厳しく見られてるわけだな
526ゲーム好き名無しさん:2007/08/04(土) 13:14:02 ID:RhpA/Ofu0
まあ厳しい言い方をすればズガンだな。
今回死亡キャラも結構濃い描写されてるのが多いし(死体登場のジェラール除く)余計にね。
あと結構ユリアン書こうと思ってた人が多いみたいだからそれもあるのかな。
527 ◆FzZ4PxBZ76 :2007/08/04(土) 16:32:34 ID:O6ldD4xd0
なかなか上手にはいかないね。難しいです。
>>512は取り下げます。
528 ◆5s6UnGWy/w :2007/08/04(土) 18:33:35 ID:3E+1aKR60
パラレルの話が出てるんで見直してみて初めて
エスパーボーイとメカの参戦時期が食い違ってるのに気付いた…orz
父親の方にばっかり目が行ってたよ

修正した方がいいかな?
でも女神と面識が無いことになるのも良くない気がする…
どうしよ?
529ゲーム好き名無しさん:2007/08/04(土) 20:01:10 ID:pqrBFM9w0
ズガンという言葉が一人歩きしてる気がする。
これだけ描写あったらズガンとは言わない気がするんだけどな。
みんな基準厳しいんだね。

>>527
ドンマイ…
しかしフォローしようという心意気は受け取った!
wikiにも没作品・破棄作品置き場でも作るかね。
530ゲーム好き名無しさん:2007/08/04(土) 21:23:10 ID:MdpR5qZO0
俺は最初の方だけ書いたんだけど、ここレベル高そうだから
敵前逃亡したよ。みんなしっかり書くんだね
531ゲーム好き名無しさん:2007/08/04(土) 21:33:41 ID:lDN94zZY0
話は短いし描写も淡白、即興で書いたであろうズガン話
それで矛盾を指摘されれば「細かいことばっかうるさい、この程度で修正とかやってらんね」的な態度
序盤とはいえそんな作品がまかり通るんだから敵前逃亡なんてする必要ないさ
532ゲーム好き名無しさん:2007/08/04(土) 22:02:24 ID:+X3+QfeM0

  毒吐き隔離所の設立を要求する!!!  


多分毒吐きが有った方が荒れないと思うよ。
既に本スレに毒が染み出している以上。
533ゲーム好き名無しさん:2007/08/04(土) 23:14:08 ID:WJZ5b58gO
毒、というか書き手叩きを吐いてるのは一部の同じ人かもしれないがね。
まあ隔離所はあってもいいかも。
534ゲーム好き名無しさん:2007/08/04(土) 23:39:30 ID:pqrBFM9w0
表立っては言いにくい不満が、穏便に言おうとしても滲み出てしまうような場合は毒吐きは有効。
最初から表立って穏便にでもなく言ってる人が毒吐きを使うかどうかは知らない。
そういうのが本スレに来たら「毒吐きに行け」で済ませられるのが便利といえば便利か。

もし立てる場合、したらばに作る?
それともパロロワ毒吐き別館に間借りさせてもらう?
535ゲーム好き名無しさん:2007/08/05(日) 00:13:31 ID:ZrarERst0
んまあとりあえず落ち着こう。
叩いてるのが一人なら、そのうちいなくなるだろうし…
536ゲーム好き名無しさん:2007/08/05(日) 00:34:54 ID:bRDeEkuDO
ある程度の時間がたったから回復した←→ピラミッドから歩き出した筈のノエルがまだピラミッドにいる

この矛盾を早く説明して下さい。
>>523のをパクるんじゃなくて自分の言葉でね
537 ◆D9k50CqVQM :2007/08/05(日) 00:40:41 ID:ZrarERst0
>>536
^^;

吟遊詩人、アーミック、ヒロユキ、ダンターグ予約
538ゲーム好き名無しさん:2007/08/05(日) 00:55:27 ID:aFsEA0De0
自分の好きなキャラが死んだので叩いている、というだけなら
単なるいいがかりなので無視していいと思う。
539ゲーム好き名無しさん:2007/08/05(日) 01:33:46 ID:6xK+qx7c0
したらばに毒吐きたてるとしたら、今の時点でスレ毎、日毎にID変わる設定みたいだし
あとは強制sage機能をつけてもらえばそれでいいかね?
540ゲーム好き名無しさん:2007/08/05(日) 01:58:18 ID:ft/RoszE0
ちょっと支給品まとめてみた。
各キャラに最初に渡された物一覧。
もちろん現状では別人の手に渡ってたり破壊されてたりするのもあるけど。

ノエル:投剣(10本セット)
ホーク:炎のロッド、ビームライフル、あと1個
エレン:魔石の指輪、神秘の指輪、霧氷の銀貨
グレイ:青の剣、アメジストの斧、あと1個(武器)
クローディア:エスパーダ・ロペラ、のばらの弓、矢(40本)
アーサー:パンチ、あと0〜2個
詩人:妖精王のリラ、矢(本数不明)、あと1〜2個
キャッシュ:ギュスターヴの剣、あと0〜2個
エスパーマン:サイコダガー、レイピア、あと0〜1個
ヴィクトール:1〜3個
シフ:1〜3個
レオニード:革の帽子、サングラス、44マグナム
ロックブーケ:刀、クマちゃん
フェイ:火縄銃、焼酎、あと0〜1個
フォルネウス:竜槍スマウグ、ウォッカ、五弦ベース
アルベルト:グラディウス、ベレッタM93R
メイレン:商人の指輪
ブルー:ペンドラゴン、ペンドラゴンの弾薬、カード
ゲラ=ハ:サーベル、防弾ベスト、あと1個
ナイトハルト:剣の女王、あと0〜2個
ニコライ:1〜3個
レッド:1〜3個
吟遊詩人:1〜3個
アーミック:詩人のフィドル、あと1〜2個
ヒロユキ:1〜3個
541ゲーム好き名無しさん:2007/08/05(日) 02:00:29 ID:ft/RoszE0
ギュスターヴ:1〜3個
サラ:ボーイーナイフ、あと0〜2個
白薔薇:ミスリルソード、あと0〜2個
ビューネイ:竜の眼(真)、ゾクのハチマキ、星屑のマント
T260G:アイスソード、劇薬セット(劇毒超回復、技術強化の劇薬、万能劇薬)、ムーンストーン
ルビィ:ベヒーモス、ベヒーモスの弾薬、パワードスーツ
シリュー:手裏剣(12枚)、白いバラの花束、永久氷晶
コンボイ:加速装置、スプラッシャー、時空ワープ
ゆきだるま:1〜3個
ジニー:1〜3個(武器・クヴェル・ツール以外)
先生:空気の実、コテージ
ヌアージ:アーメントゥーム、獣石の腕輪(水)
ガラハド:アイスソード、アイスソーダ
女神:モーグレイ
ジュディ:1〜3個
クジンシー:剣、あと0〜2個(刀剣以外)
コーデリア:レッドフード、アグニCP1、魔道板
サルゴン:竜の眼、アンティークダガー、あと0〜1個
ルージュ:鋼線
ユリアン:拡声器、あと0〜2個
アセルス:ドラゴンソード、あと0〜2個
ギゥンツ:写真付き名簿、双眼鏡、ガーラルソード
カタリナ:ワンダーバングル@ロマサガ2、シルバーフルーレ、伝書鳩
デューン:ロケットベルト、LV七星剣、十字架
クリスティーナ:1〜3個
ジャミル:10クラウン、あと0〜2個
ケンイチ:ビルキース、あと0〜2個(武器以外)
ミレイユ:アバロンの聖衣、魔王の盾、あと0〜1個
ヨハン:竜鱗の短剣、あと0〜2個
ヴェント:デュラハンの盾、フラッシュボム、あと0〜1個
ダンターグ:1〜3個
トーマス:隠者の指輪、高級傷薬×3、あと0〜1個
アシュラ:サブマシンガン、アイスブランド、ミサイル
オーダイ:孔明の靴、バトルハンマー、サンダーの書
ミルフィー:源氏の小手、あと2個
ジェラール:1〜3個
オーベルベンド:ルーンアクス、打ち上げ花火
ポルナレフ:魔銃、あと0〜2個
レオン:ミサイル、ドア、怪傑ロビンの衣装
ウィル:飛天の鎧、疾風の靴、裏メモリーボード
零姫:ワンダーバングル@ロマサガ3、ラストリーフ、リボン
ナルセス:赤水晶のロッド、海風貝、アイスシード
メタルブラック:水撃銃、聖王ブーツ、特製サガ・クロスワード
レオナルド:ハープーン、アムトのシンボル
クン=ミン:デザートイーグル、あと0〜2個

ルビィのとT260Gのは微妙に混じっててどっちの支給品だったのか一部不明。
あとワンダーバングルは2仕様と3仕様で性能が大幅に違うので分けて書いといた。
542ゲーム好き名無しさん:2007/08/05(日) 02:06:13 ID:ft/RoszE0
そういえばしたらばに投下されたガラハゲ話は本採用でいいのかな?
取り敢えず、採用するにあたって問題はなさそうに感じるけど。
採用になる場合、
ジュディ:水のアクアマリン、あと0〜2個
ヴェント:デュラハンの盾、フラッシュボム、あと0〜1個(デスティニーストーン以外)
ということで。
543ゲーム好き名無しさん:2007/08/05(日) 02:36:25 ID:6xK+qx7c0
支給品まとめ乙。
ざっとみたところ武器、防具類が多めで道具系が少なめかな?

ガラハゲは特に問題もなさそうだしでいいと思う。
何より期待通りすぎる誤解フラグに今後が楽しみ。
544ゲーム好き名無しさん:2007/08/05(日) 03:13:41 ID:bRDeEkuDO
ガラハドの単独行動は死亡フラグな気が…w
545ゲーム好き名無しさん:2007/08/05(日) 04:17:41 ID:HeoiR1rN0
ミカエル、モニカ、ハリードで予約
……というのは半分冗談で、この三人で『そのころロアーヌでは?』というオマケを作ってみたのですが
ただ今現在ロワ本編の投下ラッシュが続いているのでオマケはまだ早いのでは?とも思います。
一日待ちますので投下して良いのか教えてください。
546ゲーム好き名無しさん:2007/08/05(日) 05:39:29 ID:ft3/BwlZO
別に見たくも無いが
どうしてもやりたきゃ没スレでやれ
547ゲーム好き名無しさん:2007/08/05(日) 09:29:49 ID:2T6kmxoO0
今までなるべく触れたくなかったが話題に上ったから仕方ない
ロマ2ワンダーバングルの性能は本当に原作通りにする気なのか?
仕様とはいえ設定ミスなものを採用するなら当然前例として他の仕様も
認める訳だな?後で問題にしたりしないでくれよ?

まず神のチェーンソーからしてそれが当てはまる訳だがw
548ゲーム好き名無しさん:2007/08/05(日) 10:12:55 ID:le5OHif9O
>>546
煽るような文章書くなよ
一行目が余計過ぎるぞ

>>547
ワンダーバングルを過信して防具を能力値重視していたらサイクロンクィーズで一発で殺られた自分が通りますよ
549ゲーム好き名無しさん:2007/08/05(日) 11:06:03 ID:aFsEA0De0
2のワンダーバングルは大したことない。
3のウィルガードの方がはるかに役立った
550545:2007/08/05(日) 12:27:19 ID:YBDA8+Oo0
え〜!! いきなり一次投下スレじゃなくて没スレですか? じゃあ今日の夜にでも投下しておきますね。

>>547
いくらワンダーバンクルが強くてもしょせんは盾なわけで、100%弓矢の攻撃が防げても
銃弾が防げるかどうかも分からないし、後ろから狙撃されたら防げない、スタン(一瞬の隙)
みたいなもの突かれるとまったく意味が無いわけで、あまり心配する必要は無いと思います。
チェーンソーについては神がわざわざ自分の弱点を……用意するかも知れないな〜

まあ最近気になる設定なんだけど『でたらめ矢』や『アローレイン』は矢の消費数は1本で良いのか
数十本使うのかが気になって夜も眠れません
551ゲーム好き名無しさん:2007/08/05(日) 12:33:39 ID:aFsEA0De0
バトロワの舞台と関係ない話をいきなり投下されてもねえ。
そりゃそれこそ空気読めって言うよ
552ゲーム好き名無しさん:2007/08/05(日) 14:00:45 ID:ft/RoszE0
>>547
このロワはデータを厳密に適用するゲームじゃなくて小説だから、
原作で無敵の盾だからと言って攻撃全部防げる扱いにはならない…というか、するべきじゃないと思う。
上手く受け流せばほとんどの攻撃には対処できる凄いポテンシャルを持った盾、
でも盾だから攻撃受け止めないと効果ないよ、
勝手に腕が動いて防御してくれるような不思議アイテムじゃないよ、的な扱いが妥当じゃない?

>>550
参加者以外がどうなってるかというのは、下手に扱うと設定や後の展開を規定してしまう。
本編じゃなく「もしかしたらこうなってるかもね」程度のお遊びに留めた方がいい。
つまり死者スレとかと同じ、ただのネタとしての番外編だね。
ネタとして話は存在しても、それが作中世界で本当に起こったことかどうかは不明。
もちろん、投下したところで本編には何の影響もない。番外編設定は本編には反映されない。
そういうつもりで良ければ、没作品スレに投下してみるといい。

そもそも参加者達が元の世界から連れて来られたのかどうかすら定かじゃない訳で。
極端な話、参加者は神が異世界の英雄に似せて創造したロワ用人形で、
元の世界のキャラ達はロワ開催にすら気付いてませんというオチだって有り得る。
553ゲーム好き名無しさん:2007/08/05(日) 16:04:38 ID:2T6kmxoO0
それと、地図の縮尺の話もしっかり決めとかないと
他の話との整合性が取れないくらいに移動しちゃうキャラとか出て
またモメそうなんで早い所決めた方がいいと思う

一エリアの端から端までの移動で大体数時間ってのが妥当かとは思うが
554ゲーム好き名無しさん:2007/08/05(日) 16:07:00 ID:2T6kmxoO0
これもうpられた地図を元に推測してるだけだから
曖昧なことに変わりはないんだけどね
555 ◆oHCPL1DFHs :2007/08/05(日) 18:08:06 ID:8lMLwKkQ0
一部の住人の要求レベルが高すぎて、俺の腕では付いていけません。

今回の話がスレの意思的に通しなのか修正必要なのかわかりませんが、
修正必要ということであれば、
住人の要求レベルを満たせる気がしないので破棄ということでよろしくお願いします。
556ゲーム好き名無しさん:2007/08/05(日) 19:39:04 ID:P2TQXmTf0
>>555
そんな…
騒いでるのはどうせ愉快犯だし気にすること無いって
これに懲りずにまた投下しておくれ
557 ◆FzZ4PxBZ76 :2007/08/05(日) 19:48:14 ID:dqQQDbgA0
>>555
気にするな。
フォローしようとしたオレの意思を無駄にしないでくれ。


558ゲーム好き名無しさん:2007/08/05(日) 22:36:37 ID:LI6p/PFs0
煽りに煽りで返してたら…はっ

クマー
559ゲーム好き名無しさん:2007/08/05(日) 22:38:58 ID:Y/N0W16H0
>>547は多分、『近接攻撃もガンガン防げるのは良いの?』って言ってるんじゃないか?

>仕様とはいえ設定ミスなものを採用するなら当然前例として他の仕様も認める訳だな?

RM2のワンダーバングルは表向きは射撃攻撃を100%回避する盾って事になってるけど、
データの設定ミスで近接攻撃(剣や打撃など全般)も全て無効する盾になってる。
547の言うとおりチェーンソーが神に効いてしまうような『設定ミスによる仕様』なわけだw
560ゲーム好き名無しさん:2007/08/05(日) 22:42:46 ID:yoh9UKgW0
>>555
うーん…破棄という選択肢が出てきたのは残念だなあ。
レベルなんてのはあんまり気にするものじゃないかと。
正直、これがズガンとか手抜きとか言う奴は2chのリレー小説に商業並のクオリティ求めてるのか?と思う。
誰でも参加できるのが面白い所だってのに間口を狭くしてどうするのかと。
というか、変に煽り口調の奴は修正じゃなく難癖を付けるのが目的のようなもんだろうし。

ただ、修正要求を駄目出しと同義に受け取らないでほしいな。
書き手1人では見落としてしまうような小さなことにも、住人多数が読むことで気付くことができる。
ある人は脳内で「こう受け取れば矛盾じゃないな」と納得できる解釈を作ってスルーするけど、
人の思考は様々だからそういう解釈に辿り着けず引っ掛かってしまう人もいる。
そういう時に、「こうすれば皆が引っ掛からずに読めるんじゃないか」と提案するのが修正要求だと思う。
要求って言い方だときつい感じがするなら、修正依頼と言い換えてもいい。
こう説明すれば問題なさそうだと案を出してくれる人がいて、>>557のようにフォローしてくれる人もいて、
そういう人の力を借りて作品の完成度を上げるのが修正ってものだ。
「こう解釈すれば矛盾じゃない」という解釈の仕方があるなら、
それを本文中に組み込むことで、「あれ、矛盾じゃない?」と思ってしまう人を減らすことができる。
投下時点で完璧な作品じゃなきゃいけない訳じゃない。
つかね、元が矛盾だらけの駄目な作品だと思ったら修正じゃなくて破棄要求が出るよ。
複数の住人から修正依頼や修正案が出てるってことは、
「そこさえわかりやすい書き方になれば今納得してない人にも受け入れられる、概ね問題ない作品」と思われてるってことだ。

変なのに絡まれてむかつくのはわかるが、修正案を出した人皆が作品に不満を持ってる訳じゃない。
一晩寝て頭を冷やした後ででもいいから、
引っ掛かっちゃった人が納得できるような記述をちょこっと追加するだけの修正もできないか、考えてほしい。
もし修正は必要ない、引っ掛かっても脳内で解釈を考えて自分で整合を取れ、という結論ならそれはそれでいいと思うよ。
やろうと思えば誰かが後の話で回想みたいな形でフォローすることもできるし、致命的な矛盾ではないと思うから。
個人的には、通しでも問題ないけど修正があるならあった方がいい派。

長文すまん。
作品自体は面白いと思ったし、◆oHCPL1DFHs氏の話の展開のさせ方とか好きなんで、
書くのを止めるようなことは言ってほしくないなあと思って。
561ゲーム好き名無しさん:2007/08/05(日) 22:49:17 ID:yoh9UKgW0
>>559
私見だけど、直接攻撃も防げていいんじゃないかと。
ゲームだから「射撃を防ぐ」と「直接攻撃を防ぐ」は別の能力になってるけど、小説となると
射撃しか防げない盾では剣での攻撃を受け止めることはできないとか、
直接攻撃しか防げない盾では矢を叩き落とせないとかをそのまま採用すると不自然になるし。

ただワンダーバングルって形状がいまひとつわからないんだよなあ。
バングルって言うからには盾の形じゃなく腕輪なのか?
もし原作設定が「マジカルパワーで射撃攻撃を防ぐ腕輪」とかなら、
射撃以外は防げない方が自然だし…なんか設定あったっけ。
562ゲーム好き名無しさん:2007/08/05(日) 22:59:06 ID:Y/N0W16H0
ワンダーバングルはロマサガ3ではブレスレット、サガフロでは腕輪らしい。
が、ロマサガ2のワンダーバングルは不明。
零姫の方が装備しているワンダーバングル@RM3は腕輪(=ブレスレット?)として書かれてる。
シリーズ通して分類は盾。
563550:2007/08/05(日) 23:07:50 ID:rR5P8oXp0
>>551-552
確かに空気読めてませんでした。スミマセン
ただ没スレに既に投下してしまいました。重ねてすみません
一様最初にロワ本編とは関係ないことを書いてます。それで許してください。
ゴメンナサイ

>>555
えっ!! 破棄なんて勿体無いよ!! もう少し頑張ろうよ

>>561
そう考えるとワンダーバングルってつくづく謎だよな
564ゲーム好き名無しさん:2007/08/05(日) 23:27:24 ID:p3D8zCeY0
話をぶった切って悪いが、ちょっと質問。
岩場のアクシデントでのグレイの状態が、状態表ではHP 1/8(命に別状は無い)
という風になっているんだが、
作中でグレイが、
2人とも動けない状態にならなくて良かった……。
と思ってるってことは、グレイは動けない状態なの?行動に支障あり?
565ゲーム好き名無しさん:2007/08/06(月) 00:55:52 ID:GZU/Cv1wO
例えばMGS2の電磁波発生装置の指向性を前方のみに向けたようなイメージがある >ワンダーバングル
566ゲーム好き名無しさん:2007/08/06(月) 14:27:53 ID:BxduWWK40
喧嘩腰口調でしか書き込めないのを先に詫びておく
スルーすべき話題だと皆が判断するならスルーしてくれていい

何でLV七星剣の支給が公然と認められてるんだ?
修正が入ってるから直したのかと思ったらそのままだし
投下された後に指摘もされてたんじゃないの?
バグアイテムがありならなんでもありになっちゃうよ
おまけにロケットベルトってそんなジェットパックもどきの物だったか?
それと、サガ2に「ぶき」なんて魔法は無いよ
ブリザドの魔法も「冷気攻撃」としか書かれてないし剣で弾ける理由がよくわからない
こっちも既に修正入ってたはずだからなるべくなら指摘したくなかったけど
書き手本人が記憶曖昧といいつつここまで反応が無かったみたいなんで書いとく
別に破棄要求してるわけじゃないよ


ここからは更に個人的感情に基づくものだから読み飛ばしてくれて結構

知らない作品のキャラも書かざるを得ない苦労はわかるけど
最大限その作品のキャラの雰囲気、口調は壊さないで欲しい
「僕はガラハド。やっとアイスソードを手に入れたんだ!」とか喋ってたら萎えるだろ?
ただでさえGBサガのテキストなんて短いし台詞集サイトだっていっぱいあるんだから
他作品に比べて把握が難しいようには思えないし


色々書いたがこのロワに期待してるからなんだ、すまん
ちょっと頭冷やしてくる
567ゲーム好き名無しさん:2007/08/06(月) 17:50:21 ID:7A4xAOxN0
ヨハンの同化の術の事もどうなってるんだ?
568ゲーム好き名無しさん:2007/08/06(月) 18:08:29 ID:YA16z9Ef0
>>566
ロマサガ3はプレイしたがLV七星剣を使ったことの無い俺に、
それがどれくらい危険なものか教えてくれないか? 参考にしたい。

自分で集めた情報では
・とても強い剣(攻撃力60)
・スターストリームをつかうと普通の七星剣に
以外の特徴を見出せなかった。

>バグアイテムがありならなんでもありになっちゃうよ
そうは思わない。まず存在の認知されないものは排斥されるだろうし、
描写できないほどいかれた物はその時に指摘すべきだろう。

>>567
次に同化の術を描写する人の裁量に任せるが良いと思うよ。
その描写・想定される内容を見て、これはダメだと思ったら改めて指摘すべき。
作品も作らず規定すべきじゃないよ。
569ゲーム好き名無しさん:2007/08/06(月) 18:24:06 ID:BxduWWK40
>>568
言葉足らずだった
それで核爆弾が取り下げられたのは
一体どういう了見なのかということと、
ネタとして使えるなら(勿論良識の範囲内で)バグで起こる現象も
扱っていいのか?ってこと
570ゲーム好き名無しさん:2007/08/06(月) 18:25:16 ID:0TPNLLQU0
>>566
「ぶき」は特殊能力の一つだっけ。
でも効果は魔法みたいなもんだし「唱えた」って表現してもいいと思うけどね
ブリザドはちゃんとサガ2にあった筈だが。「れいき」とは別に。
魔法を武器で叩き割るのは割とどこのロワでもやってる事。
571ゲーム好き名無しさん:2007/08/06(月) 18:33:41 ID:EykEKcvmO
早い話が何処までシステムにこだわればいいんだと
口調は確かにアレだが
572ゲーム好き名無しさん:2007/08/06(月) 18:49:27 ID:YA16z9Ef0
>>569
「バグだから起こるのだ」以外でどうしてその事象が起こるのか説得力ある描写を伴うなら
俺はそれも有りだとは思う。誰かそんなことができるなら。
あまりに空気を読めないヤツは指弾されて然りだね。

LV七星剣は強い剣として普通に描写できそうで、致命的バランスブレイカーではないと判断しているので
自分個人としては許容範囲。

>>571
システムなんて状況説明の一環でしかないじゃない。
剛剣使いがウィンドカッターを叩き潰してダメージ軽減はイメージができなくもないから可。
特に防御手段無く水をかぶって全身濡れたキャラが銃を撃つのはゲーム中でできるからってあまり許容したくない。
そんなものだよ。
573ゲーム好き名無しさん:2007/08/06(月) 19:38:58 ID:7A4xAOxN0
>>568
すでに投下された作品がおかしいけどどうすんのって話なんだが
同化の術はサガフロ2世界の奴にしか効かんが作品で他の奴にも効果が出てる
574ゲーム好き名無しさん:2007/08/06(月) 19:53:35 ID:C2n/zWZFO
一読者の意見としては、現実に沿ったものより、サガらしいものが読みたい
かくばくだんは単に敵にダメージ与える兵器で良いし、水中でも銃が撃てて良い
むしろ、ベレッタとか、デザートイーグルとか現実の武器が邪魔なぐらいだ
575ゲーム好き名無しさん:2007/08/06(月) 19:58:55 ID:YA16z9Ef0
>>221-223
でいいんじゃないの? 見えるけど気配が無い(あるいは弱く)感じるんだろ?
576ゲーム好き名無しさん:2007/08/06(月) 20:07:15 ID:uiavYLUdO
長年やってきたが秘宝伝説に「ぶき」なんて
特殊能力あったか?全く記憶に無いんだが


ベースで殴りかかる人間女想像したが、ギャグにしかならんな
577ゲーム好き名無しさん:2007/08/06(月) 20:21:09 ID:UWlJKiLT0
サガでロワをやりたいのか、サガを現実風に解釈してからロワをやりたいのか。
企画前から有ったズレが表面化してきたかな?

俺はサガシリーズ独自の銃なら水被った位気にせず撃てて良いと思うし、
かくばくだんは小型でクリーンな物と考えてる。
ワンダーバングル@RM2が物理攻撃全てを不思議な力で100%回避して良いとも考えてる派だ。
原作においてそれでも無敵化しなかったわけだから。
流石に完全無敵技はまずいと思うし、振り逃げバグとかは説明が付かないからやめてくれと思うけどw

原作の仕様を前提にして現実風に解釈出来るならOKって所かな、自分の場合。
578ゲーム好き名無しさん:2007/08/06(月) 20:34:46 ID:YA16z9Ef0
オレだって自分ではそんな風に書かないってだけで基本的にだいたい容認するよ。
先に提出された設定には従うつもりだし。

>サガでロワをやりたいのか、サガを現実風に解釈してからロワをやりたいのか。
誰かに強制なんてできないし、強制されるつもりも無い。
リレーなんだし最終的にしたいことがあるなら結局自分で書くしかないやね。
579ゲーム好き名無しさん:2007/08/06(月) 20:55:12 ID:GZU/Cv1wO
>>576
○ぶき
 ってやつ。剣系モンスターが持ってたりするアレ
効果は武器のダメージを半減
同じような他の、○なんとかこんとか(○れいき とか ○じしん とか ○すべて とか)から考えるに、
扱いとしては魔法とか技とかじゃなくて単に属性耐性をそう表現しただけなんだろうけど
580 ◆oHCPL1DFHs :2007/08/06(月) 21:23:03 ID:NgA0asuJ0
>>564
次の書き手にお任せします。
行動不能でも、行動支障ありでも、中身ボロボロなくせに普通に行動できてもOKです。
要は大ダメージ受けてて、あと少しダメージ受けると死んじゃうね、という所だけ反映されていれば問題ないです。

>>567
なぜお前は>>264で俺が意見を募ったときに何も言わなかった?
あの時は、賛成意見も反対意見もゼロで、反対意見が上回らなかったから通しと俺は判断した。
わざわざ意見を募ることまでしたのに、約1ヶ月後に思い出したように疑問を投じられたら俺はやってられない。
(さすがに腹が立ったので、少しきつい口調にさせていただきました)


なんというかスレの意思が統一されていないのがつらいです。
何か疑問が上がったときに、容認派もいるから通しでいいかなと判断すると、いつまでたっても疑問派がねちねちと食いつく。
食いつかれないようにするには、全員が疑問を持たないくらい完全な作品を作らないとならない。
俺の腕じゃ、全員が満足する完全な作品なんて無理です。

したらばに議論スレを立てて、議論の結果・結論だけを書き手が反映すればいい形式にするか、
住人が、自分が疑問に思っても他の人が問題ないと思っているなら納得するくらいに意識改革をしないと、
ホントにマジで無理です。
581ゲーム好き名無しさん:2007/08/06(月) 22:06:08 ID:uiavYLUdO
>>580
気持ちはわからんでもないが
後から疑問を差し挟む事を許さないんじゃ
新規が全く寄り付かなくなるぞ
お前さん一人で書き上げる訳でもないんだし
582ゲーム好き名無しさん:2007/08/06(月) 22:16:41 ID:cVZUCo/X0
なんというファシズム・・・
いやスレ的にはツァーリズム?ニコライズム?w
583567:2007/08/06(月) 22:22:11 ID:7A4xAOxN0
>>580
その前にこれできねえだろって言った>>262だからだよ
誰もいいとも悪いともいわねえしどうなってんのかはっきり確認したかったんだよ
別にあれでみんな問題ないってんならそれでよかったんだよ
もっとはやくいうか、そのままスルーがよかったか…悪かった
584ゲーム好き名無しさん:2007/08/06(月) 22:22:29 ID:UWlJKiLT0
でも一度通った話を掘り返すのがイヤなのは判るんだよな。
意見言うならさっさと言っておいてくれという気分になる。

ごたごたを置いといて進めば勢いは付くけど、躓いたときに困る。
585ゲーム好き名無しさん:2007/08/06(月) 22:30:22 ID:GZU/Cv1wO
で、何か問題が持ち上がった時にここぞとばかりに一気に噴出するわけだ。穏便に進められるかくも日本人的な事なかれ主義の弊害か
別にここに限った話じゃないが
586ゲーム好き名無しさん:2007/08/06(月) 22:37:08 ID:BxduWWK40
別に完全な作品を望んでる訳じゃないし
指摘があったらその都度議論すればいいだけに思えるんだが
何もNG出せだの破棄しろだの言わないから
俺はスレ立て当初からいたが、読むのが遅くてね
予約開始からここまでの早さについていけなかったんだよ
587ゲーム好き名無しさん:2007/08/06(月) 22:47:11 ID:+eYBqOUy0
疑問を持つのはいいんだけど、一度通しになった話を破棄にするのはさけたい。
そんなことがおきた日には書き手はおちおち次の話も書いてらんなくなる。

本スレでやっても空気悪くなるだけだし、したらばに議論スレと毒吐き作ってくるわ。
588ゲーム好き名無しさん:2007/08/06(月) 22:57:05 ID:LqlkV59H0
要するに◆oHCPL1DFHs氏は「俺の話にケチつけんな」って言ってるんだよね?
589ゲーム好き名無しさん:2007/08/06(月) 23:02:44 ID:+eYBqOUy0
ここまで議論続けてそういう結論になったんだし、お前の中ではもうそれでいいんじゃね?
590ゲーム好き名無しさん:2007/08/06(月) 23:06:40 ID:UWlJKiLT0
そろそろ釣りだと思うけど釣られておく。
「ケチ付けるなら付けてくれ」と言ってたのに付けないで後で付けるのはやめてくれ、じゃないか?

通った後で修正なんてリレーとしてやるべきでないぞ。これは間違いない。
通ってしまったならむしろ後の方でそれにそって辻褄合わせないと。
通ったと見なす時期にも多少のばらつきは有るだろうけどね。
何日も経って続きが書かれたなら鉄板、続きが書かれなくても大きな異論も出ずに何日も経つと通ったようなもんじゃないか?

致命的な矛盾だとそうもいかないが。
(アシュラとホーリーの問題とか。あれは異論も早めに出てたし、作者待ちか?)
591ゲーム好き名無しさん:2007/08/06(月) 23:10:46 ID:5F9LdskK0
>>569 >>577
今日は広島に原爆が投下された日に核爆弾を認めるか認めないかという
いうのは話として関係ないかもしれないが今日は止めないか?
592ゲーム好き名無しさん:2007/08/06(月) 23:12:51 ID:LqlkV59H0
矛盾があれば指摘しろと投下直後に自分から宣言してるのに
いざ指摘されたら「要求レベルが高すぎる」とゴネてみたり、
結論が出ないまま先送りされてた問題を指摘した人には、いきなり口調を荒げたり。
今回は元々指摘していた人が蒸し返したらしいからまだしも、
当時リアルタイムで追ってなくて、今気付いて指摘した人だったとしたら確実に印象悪くするだろ。

序盤だから修正せんでもいいってのは尤もだが、そういうのはトリつけてやる行動じゃないよなと思っただけさ。
593 ◆oHCPL1DFHs :2007/08/06(月) 23:20:08 ID:NgA0asuJ0
>>583
>>262でしたか。
俺も「意見が無かったので通しとします」と宣言しておけば良かったですね。


俺の話からファシズムとか俺の話にケチつけんなと読み取るのが良くわかりません。
俺が言いたいのは、修正意見と、その修正意見に対する容認意見がある状況で、書き手はどうすればいいの?ワカンネ。
ってことなんですが。
594ゲーム好き名無しさん:2007/08/06(月) 23:23:15 ID:09BdMkgi0
>>590でいいんじゃない?
595ゲーム好き名無しさん:2007/08/06(月) 23:29:39 ID:+eYBqOUy0
需要があるかは分からんが、とりあえずしたらばに議論スレと毒吐きスレつくってみた。報告までに
596 ◆oHCPL1DFHs :2007/08/06(月) 23:42:14 ID:NgA0asuJ0
あと、ロワとは全然関係ない疑問なのですが、
トリつけて答えなきゃならないこと(グレイの状態)とトリ無くてもいいことが一緒にあるときは、
トリつけて答えなきゃならない部分だけトリつけて、そうじゃない部分はトリなしの方がいいんでしょうか?
IDでバレバレだと思うのですが、どうなんでしょう?
597ゲーム好き名無しさん:2007/08/06(月) 23:55:40 ID:EykEKcvmO
めんどくさがらずに分けた方がいいと思うがね
598ゲーム好き名無しさん:2007/08/07(火) 01:38:50 ID:W1tHi6ok0
まずは議論スレと毒吐き立てた人、乙。
設定や能力・支給品の扱いは疑問提示されても結論が出ないまま他の話題で流されがちだから、
議論スレできっちり話し合えるのは有難い。

で、色んな問題を同時に話し合ってるせいで余計紛糾してるように見えるけど、
「一度通った話を根本から覆す」のと「修正する」のは問題が全く別だと思うわけよ。

通った話を破棄しろというのはリレー小説として無理がある。
まだ続きが書かれてなければ作者本人には破棄する権利はあるけど、
本人以外が破棄を要請できるのは正式採用が決まる前だけだと思う。
通すべきか微妙な点がある場合、投下直後に議論すべき。
その時に運悪く居合わせなかった人は、残念だけど破棄要請を出すのは諦めた方がいい。
遡って破棄要請とか認めてると切りがないし、今はまだ開始から日が浅いから書き手も反応できるけど
何ヶ月も経ってからだと最悪、書き手がもうスレを見てないことも有り得るから。

…で、実際のところ、ほとんどの人はこれはわかってると思う。
採用された作品について問題を蒸し返す人がいても、大体は「そういえばどうなったんだっけ」とか
「続き書く時はどう扱えばいいんだろ」程度の意図で聞いてるか、そうじゃなきゃ煽りだ。
前に遡って破棄させようというつもりで蒸し返してる奴はほとんどいないと思うよ。

ただし、重大な事実誤認がある場合、話は別。
弾切れのはずの銃を撃っちゃったり、遠くにいるはずのキャラといきなり遭遇しちゃったり、
ありえない状況なのにたまたま誰も気付かずに採用決定しちゃった場合とかね。
この場合はどんなに後でも指摘して、書き手がまだいれば辻褄合わせのため修正することが必要だと思う。
リレー小説である以上、書き手には「自由に書ける権利」と同時に「整合性を保つ義務」がある。
ただし一度採用されてる以上、どう頑張っても修正できないのでない限り破棄はするべきじゃない。
特に、その話が既にリレーされてる場合は破棄する訳にいかない。
こういう時に、展開を変えずに辻褄を合わせられる落としどころを探すのは、書き手1人だと難しいこともある。
そんな場合は本スレなり議論スレなりで案を出し合って、その中から使えそうなのを書き手が採用すればいい。

で、今回のケースの場合、同化の法については前者のケースだと思う。
元々原作ではサガフロ2世界以外で適用されることを想定してない能力だから、
異世界の人間に効果があるかどうかに公式設定はない。
ある程度は書き手の裁量で決めていい部分だと思う。
というか>>264の後に異論が出なかった以上、
このロワでの同化の法の扱いはこれでいいと見なされたものだと思ってた。
自分の解釈してる設定とは違う、と思う人もいるかも知れないが、これはもう通しでいいかと。
今後こういう、結局どうなったのか曖昧なまま話題が流れてしまうケースを出さないようにするには
疑問を感じた時は議論スレに持ち込むのを習慣付けるのが一番の対策だろうね。

あと、◆oHCPL1DFHs氏、できたら明らかな煽りっぽい発言はスルーするのを心掛けてほしい…。
議論する姿勢のない奴を相手にすることはないし、
それに引きずられて冷静な意見に対しても色眼鏡で見てしまうようでは泥沼になるだけだ。
599ゲーム好き名無しさん:2007/08/07(火) 01:46:16 ID:V3N9CPqOO
◆FzZうんぬんかんぬん氏がそうしているのは、便宜を図る上で書き手としての意見と一住人としての意見を区別し示す事の他には必要以上に目立つ事を嫌ったからでもある(つかこっちがメイン)
別に必ずしもそうする必要はないし、煩雑なようなら好き好きでいいと思うけど
ただ混乱を招くといけないから、必ずトリップを付けなければならない時はかくあるべし。
それさえ守れば、何を名無しで言おうがコテで言おうが誰も何も気にしないと思う
600ゲーム好き名無しさん:2007/08/07(火) 01:53:23 ID:W1tHi6ok0
>修正意見と、その修正意見に対する容認意見がある状況で、書き手はどうすればいいの
に関しては、一書き手としての個人的意見を言うなら

・指摘された点に「これは矛盾じゃないよ」と反論ができるなら、理由説明をまず書いてみる
・それから自作を読み返し、作中に理由説明を挿入できるか吟味する
・できそうならちょっと手間でも修正した方が望ましい(あくまで「望ましい」だけ、義務ではない)
・理由説明を上手く挟む手が思い付かなければ、取り敢えずスレに説明を書き、
誰かが具体的な修正案を出してくれたらそれができるか検討してみるのが望ましい(あくまで以下略)

というのが理想だと考えてるけど、この辺の感覚は書き手によってかなり違うと思う。
つか、今まで経験してきたロワにもよるだろう。
ついでに言えば修正要望がどんな内容で、反論にはどの程度の説明を要するかにもよる。
結局は「自分で判断すべし」でFAだと思う。
どこまで妥協しどこまで自分を通すか、どうすれば他の書き手がやりやすいか、
というのを見極めるのもリレー小説の書き手の腕が問われるところ。
ただ、慣れるまでは感覚が掴めなくても仕方ないとは思う。
取り敢えず、今後は議論スレを活用するようにすれば、
「どこが主に問題とされてるか」「問題だと思ってる人は、どう説明があれば納得するか」はわかりやすくなるんでない?
そこが明確になれば、結論も出しやすいと思う。
601ゲーム好き名無しさん:2007/08/07(火) 01:59:21 ID:W1tHi6ok0
で、ついでにこの機会にってことで、
既に通ってる話でも議論中の話でも、疑問に思ってることを皆で議論スレに落としてきてみてはどうか。
今後スムースにリレーするためにも、はっきりしておいた方がいいし。
ただし書き手やその話を容認した読み手の見識を貶すような言い方はご法度で。
そういうのは毒吐きにどうぞ。
602ゲーム好き名無しさん:2007/08/07(火) 02:00:37 ID:o+CyI36B0
>>598
長文乙。いや、嫌味ではなく本当に。
自分も長文かこうとして、いつも4行目くらいで訳分かんなくなって全部消してしまうから
冷静に整然と纏められるのは素直にすごいと思う。
603ゲーム好き名無しさん:2007/08/07(火) 10:57:21 ID:tI1jtM270
そういや次の日になってMAP移動する際は支給品は持ち越し?
できれば日ごとにランダム抽選の方がいい。
そうすればキャラの強さが固定されにくくなると思うけど
604ゲーム好き名無しさん:2007/08/07(火) 12:21:38 ID:tWQGTeDs0
所持品は全て持ち越し
未回収品は全て消失って話だったと思うが
605ゲーム好き名無しさん:2007/08/07(火) 22:18:44 ID:B1n9NC5W0
したらばの方でも話でたし、まだ議論中らしいので言ってみるけど
ノエルのキャラがかなり違うと思うんだが
基本会話からはいるし、妹の敵討ちでも真っ向勝負挑んでくるやつで
後ろから不意打ちで刺したり小細工したりせんと思うんだが
606ゲーム好き名無しさん:2007/08/07(火) 23:08:23 ID:N+UwiX7f0
正直そういう事を言い出すとキリがない
「サラは殺し合いなんて乗らないやい!」とか「俺の中のクローディアはもっと慈愛に満ちている」とかの意見もまかり通ってしまう
ノエルは不意打ちした後一応謝ってるし
607ゲーム好き名無しさん:2007/08/08(水) 00:39:01 ID:2XWJ04y30
実にいい感じだ
608ゲーム好き名無しさん:2007/08/08(水) 01:48:55 ID:l8V5bhdm0
サガというゲームの特徴である極めて少ないテキストだけを見て
キャラの性格を完全に判断できるはずがないと思うが。
ゲーム中のセリフ・行動はあくまでもそのキャラのたまたま一つの
側面でしかない。
だいたいロワという原作にはないシチュエーションの小説なんだから
当然原作にはない行動を取ることだってあるだろう
609ゲーム好き名無しさん:2007/08/08(水) 02:51:32 ID:P3NZXkOfO
ロマサガとミンサガじゃかなり印象違ったりするしな

だからって限度があるとも思うが
610ゲーム好き名無しさん:2007/08/08(水) 13:55:12 ID:yjApJ770O
でもまだその限度を越えた改変キャラはいないでしょ
正直この程度でキャラの改変だとか言うから二次創作なんて見ない方がいいと思う
611ゲーム好き名無しさん:2007/08/08(水) 21:37:57 ID:naFzQLal0
はいはいロマサガのクローディアに萌えて、ミンサガのクローディアで萎えた僕が通りますよ
612ゲーム好き名無しさん:2007/08/08(水) 21:42:55 ID:MFtrfXuiO
ロマサガのシフで萌えてミン(ry
613ゲーム好き名無しさん:2007/08/08(水) 21:49:17 ID:R6HjF5z2O
ロマサガのゲラ=ハに萌えれてミンサガのゲラ=ハにも萌えれる自分は勝ち組
614 ◆D9k50CqVQM :2007/08/08(水) 22:23:43 ID:VlyQAdV60
吟遊詩人、アーミック、ヒロユキ、ダンターグで予約してたんですが、
ダンターグを出すのに色々問題が生じてしまったので彼の予約は破棄します
その為ダンターグが登場する部分をカットして短くなってしまったんですが、他の三人で投下します
615地味L5:2007/08/08(水) 22:25:04 ID:VlyQAdV60
ちょっとした情報交換をした後、俺達はウェイプとかいう村を目指して歩いていた。
情報交換っていっても、互いの知り合いを確認しただけだ。
俺の知り合いはルビィの他に、少しの間一緒に行動したことがあるクン=ミンさん、伝言を伝えに行った時に会ったキャッシュさん。
後はゴージュの結婚式の時に顔を合わせた程度の人がチラホラと。
クン=ミンさんはアーミックも知ってるようで、「物知りで頼りになる人ですよねぇ」とか言ってたけど
あの人何考えてるかイマイチ分からないところがあって、ちょっと苦手なんだよな。

そして何考えてるか分からないといえば、俺達の先頭を歩くこの人も…


「どうかしましたか?」
俺の考えてる事を知ってか知らずにか、ニコニコと微笑んでくるこの男。
吟遊詩人としか名乗ってないが、名簿にハッキリと「吟遊詩人」と記されているのでは文句の言いようもない。
「あ、いや、何でもないよ」
とりあえず誤魔化すとその人は「そうですか」とだけ言って再び歩き出した。
胡散臭い。
それが俺のこの人に対する第一印象だった。
だが同時に、何故か「この人に着いていけば大丈夫っぽい」という妙な安心感がある。
この感じは以前も味わった記憶があるな。


この人はゲームを止めるつもりらしい。
俺だって殺し合いなんて御免だし、最終的には何とかしてこっから脱出したいと思う。
だがゲームの阻止を最優先に行動するかと聞かれたらまだ分からない。
今は殺し合いを止めるよりも、一刻も早くルビィと合流したい。
正直ルビィと合流して状況が好転するとは思えないが(むしろ悪化する可能性の方が遥かに高い)それでも側にいてくれれば安心する。
勿論合流したらゲームを止めるために協力するつもりだ。
俺はルビィと一緒にラークバーンへ帰りたいから、ゲームに優勝したいなんて思わない。
死ぬのは嫌だし、ルビィが死んで俺一人生き残るなんてのはもっと嫌だからな。
616地味L5:2007/08/08(水) 22:25:53 ID:VlyQAdV60
俺はバッグの中から支給された剣を取りだして腰に差した。これなら突然襲われてもすぐに戦うことができる。
幸いにも剣なら割と得意な武器だ。そこそこ戦える自信はある。
いや、戦いに巻き込まれなければ一番良いんだけど…。

「ほう、それは…」

俺が取りだした剣を見て、自称吟遊詩人の人が何やら興味深そうに視線を送ってきた。
「いやこれは、こんな物まで支給されているとは…」
「ん?この剣の事?」
「ええ。その剣は、私の世界では英雄と呼ばれる人物が使っていたとされる伝説の剣なのですよ」
そんなスゴイ剣なのか…あまり俺にはよく分からないが。
「はぁ〜、スゴイですねぇ。僕達の世界でいえば、イスカンダール様が使った剣のようなものなんですねぇ」
感激したようなアーミックの言葉を聞いて、俺の脳裏に一人の男が浮かんだ。
俺達を七大驚異の征服へ導いていった、イスカンダールと名乗るあのオッサン…。

(そうか、さっきのあの感じは…)
先程吟遊詩人の人に感じた妙な安心感。それは、あのオッサンに感じたものと同じだったのだ。
あの人に対しても最初は「胡散臭い」と思ったが、結局あの人に着いていったお陰で世界は救われたのだ。
なら、今回もこの人についていけば何とかなるんだろうか…。


「その剣はレフトハンドソードといいまして、左利きの方が使う事により真価を発揮する剣なのです」
「そうなの?じゃあ俺には使えないか…」
「いえ、確かに左手で使うのが望ましいですが、右利きの方が使ってもそれなりの性能です。装備しておくに越したことはないでしょう」
言われて、レフトハンドソードを右手で振ってみた。
確かに違和感も無いし、問題なく使えそうだ。



歩くこと数時間、ようやく村が見えてきた。
ルビィはあおの村にいるんだろうか…いるといいんだけど。
最後にみたルビィの姿は、彼女らしからぬ怯えた姿だった。
目の前で人が、それもあんな殺され方をしたんだから無理もないけど。
だから余計に心配だ。
ああ、一体どこにいるんだよルビィ。頼むから変な事やらかしたりしてないでくれよ。


617地味L5:2007/08/08(水) 22:26:50 ID:VlyQAdV60
【F-3/草原/午前】
【ヒロユキ@Unlimited:SaGa】
[状態]:健康
[装備]:レフトハンドソード@ロマサガ
[道具]:確認済み支給品×0〜2(ヒロユキが使えそうな武器は無い)、荷物一式
[思考]
基本:ルビィを探して元の世界に戻る
1:ルビィの事がものすごく心配
2:ウェイプでルビィを探す
3:厄介なゲームに巻き込まれた…俺って不幸

【吟遊詩人@RomancingSaGaMS】
[状態]:健康
[装備]:詩人のフィドル@ロマサガ3
[道具]:確認済み支給品×1〜3、荷物一式
[思考]
基本:このゲームを阻止する(主催者を倒す)
1:参加者を説得する
2:ウェイプで他の参加者を探す
3:フィドルは弾けるけどしっくりこないらしい

【アーミック@Unlimited:SaGa】
[状態]:健康
[装備]:
[道具]:確認済み支給品×1〜2、荷物一式
[思考]
基本:このゲームを阻止する(参加者の説得)
1:参加者を説得する
2:ウェイプで他の参加者を探す
3:早く村へ帰りたいです

※ウェイプまであと数百メートルの位置です
618ゲーム好き名無しさん:2007/08/08(水) 23:35:50 ID:XBwsBKhF0
乙。
ダンターグは残念だったけど、それでもいい感じ。
短いけどまとまっていて、ルビィ心配するヒロユキの気持ちが伝わってきた。
ウェイプにはマーダーいないしこの3人はしばらく安泰そうだな…。
個人的にはダンターグ出てくるのも見たいから、無理じゃないならプロットだけでも没スレに投下して欲しいな。
619ゲーム好き名無しさん:2007/08/09(木) 00:10:05 ID:6AnStpPs0
左利きって誰か参加者でいるのかな?
右でも十分強力だしミンサガではそんなん関係なかったけど
620ゲーム好き名無しさん:2007/08/09(木) 00:16:16 ID:Yo/2spyTO
旧作のアルベルトくらいか
別に今ロワにいるアルベルトが左利きでも構わんと思うけどね
621 ◆ymBYNMMH4k :2007/08/09(木) 00:33:35 ID:mlIpjdMq0
エレン、グレイ、ルビィ予約します。
622 ◆5hElZHrR3. :2007/08/09(木) 02:10:46 ID:U9EBdKbW0
クローディア、ジャミル、クリスティーナ予約いたします
623ゲーム好き名無しさん:2007/08/09(木) 02:44:36 ID:jVjsk4em0
地味L5に吹いたw
デフォより地味レベル上がってるよヒロユキ。
ルビィがヒロユキの想像以上にやらかしてくれちゃってるのが皮肉というか。

でもってプチ予約ラッシュ来てる?
洒落にならない事態になりかねないグレイ組に、クローディアと対主催チームの遭遇(?)…
どう転んでもおかしくないパート続きでwktk。
624 ◆FzZ4PxBZ76 :2007/08/09(木) 20:19:29 ID:Uqpx19ud0
カタリナ、ロックブーケ、メタルブラックを予約・さらに即試験投下。
火中の栗な彼女ですが、こんな感じで良いでしょうか。
625ゲーム好き名無しさん:2007/08/09(木) 20:59:21 ID:7fUYJAY50
まだまともに読んでない段階だが、
ロックブーケがそこに出てくるのは有り得なくないか?
626ゲーム好き名無しさん:2007/08/09(木) 21:30:38 ID:7fUYJAY50
いや、むしろカタリナの移動速度に問題があるような気がするな。
朝の時点から逃げ続けてるロックブーケと遭遇できる程の速度で移動した訳だから。

まあなんにせよ乙。
カタリナ強いなー。
627ゲーム好き名無しさん:2007/08/10(金) 00:32:06 ID:5P5XbCil0
仕方ないかもしれんが能力を発揮できない相手にばっか出会うロックブーケが可哀想になってきたw
今度は女性にメカか
628ゲーム好き名無しさん:2007/08/10(金) 00:54:53 ID:ov36lB9C0
メカにテンプテーションはきかないんだっけ?
ロマサガ2にそういう機械がいたか、サガフロ1の機械は誘惑とかに耐性あるの?
629ゲーム好き名無しさん:2007/08/10(金) 00:55:20 ID:iiQLjcVw0
移動速度も問題にするほどではないと思うし、大丈夫だろ

そういやテンプテーションとかのロマサガ2の誘惑系って性別不明には効いたっけ?
ロマサガ3だったら性別不明はたしか両性から誘惑されてたと思うんだが
630ゲーム好き名無しさん:2007/08/10(金) 01:32:02 ID:2iGuY95w0
レオニード(F6北)との位置関係からすると、ロックブーケ(E6南)は北へ逃げてたんだよね?
南に現れたのは、ロックブーケが方向音痴だったということかな?
631ゲーム好き名無しさん:2007/08/10(金) 01:49:50 ID:3CwUKSlu0
試験投下乙!
メタルブラックかっこいいな。
ロックブーケとの凸凹コンビは面白い。
七英雄の生命力はこれぐらいあってもいいような気はする。人間やめてるし。
テンプテーションは原作でも性別不明には効かない。
ロマサガ2にはメカはいない(人形はいるが女性人格)ので男性人格のメカへの効果は不明だが、
機械に女の色香が通じるとも思えないし、普通に効かないんじゃないかな。
中の人は人間のレオナルドはちょっと怪しいがw
データ的には、サガフロ1のメカは特殊な状況を除いて状態異常は受けない。

カタリナも強いけど弱点も見えてきた感じだね。
ロケットベルトは結局、原作で使用経験のあるデューンだから精密操作ができた
(経験がないと今回のカタリナみたいに自滅の恐れあり)って扱いでいいのかな?

あ、それとロックブーケはノエルのこと「兄様」って呼んでた気がする。
「兄さん」って呼んでる場面もあったっけ?

>>630
うわ、本当だ。名前入り地図だけ見てロックブーケはF-6にいると思ってた。
道理で「移動がおかしい」派と「納得できる」派が混じってる訳だ。
これは大幅に移動経路を変えないときついな…。
632ゲーム好き名無しさん:2007/08/10(金) 04:12:21 ID:HeCZAJy2O
池袋がノエルを呼ぶときはお兄様だな。wikiに載せるときにでも修正すりゃいい
633ゲーム好き名無しさん:2007/08/10(金) 11:18:41 ID:+a4wOytPO
ところで修正期間ってどれくらいなん?
634ゲーム好き名無しさん:2007/08/10(金) 12:08:27 ID:4Y3cZy7gO
当然のようにレオニード振り切ってるが、
いいのか?
635 ◆FzZ4PxBZ76 :2007/08/10(金) 18:36:18 ID:xxYVl5gw0
試験投下でよかった。
伯爵の位置を見落としてた。ロックブーケと同位置じゃなかったのね。

>>630-631のとおり、このままでは移動経路と時間に大きく無理がかかっており、
キャストを揃えられないため今作は没にいたします。すみません。
636ゲーム好き名無しさん:2007/08/10(金) 21:56:31 ID:o9fk+Txi0
まだ早いけど次スレで追加したいテンプレは何があるだろうか。
とりあえずしたらばとウィキのURL追加は必要だけど
637ゲーム好き名無しさん:2007/08/10(金) 23:43:31 ID:3CwUKSlu0
没か…残念。
勿体ないけど、位置関係の都合じゃしょうがないよな。

>>636
修正に関するルールをまとめておきたいな。

・修正が必須なのは今までの作品・原作との矛盾がある時のみ
・それ以外の点に問題がある(キャラの行動が不自然、能力・アイテム解釈が微妙、ロワ全体の進行への悪影響懸念など)
 と感じた場合は本スレで軽く指摘してから議論スレに持ち込み、
 議論スレでの話し合いの結果「修正した方がいい」となった場合は本スレで作者に修正要請
・しかし、作者にはその要請を断る権利がある
・本採用が決まってからの修正・破棄は作者の意思、致命的矛盾が見付かった時、誤字脱字の訂正に限る
・リレーされてからの大幅修正・破棄は、たとえ作者が望んでも続きの話の作者の同意なしでは行えない

ってとこかなあ…テンプレに入れるにはもうちょっと詳しく書く必要があるが。
正式採用かどうかの基準は「物言いが付かず○日経過したら本採用」とかがいいだろうか。
議論が起こったり、修正した場合はそこから○日カウントし直しで。
日数は3日くらいが妥当?
638ゲーム好き名無しさん:2007/08/11(土) 01:15:08 ID:e8eKVbAK0
カタリナがメタルアルカイザーやロックブーケと対等に戦えるのもどうかと思ったかな
どっちもかなり強いボスキャラなのに・・
639ゲーム好き名無しさん:2007/08/11(土) 04:13:39 ID:aOWD3Gip0
>>635
面白かっただけに少し残念です。次回作がんばってください

>>638
ただ、そう言うこと言い出すとボスキャラしか生き残らないロワになっちゃうよ
没になってしまった話とはいえ、心臓一突きされても死なないロックブーケや
氷付けになっても生きてるノエル、それだけでも十分強いと思うのにその上
カタリナとか圧倒して殺してしまったらロワのバランスが崩れる可能性があると思う

◆oHCPL1DFHs 氏
俺は氏の容認派なんだが『拡声器の罠』を修正した物を一次投下スレに投下するのは良いのだが
破棄すると言った後に何も言わずに修正案を出すのはどうかと思うぞ
ひょっとするとユリアンやノエルで話考えてる人が居たかもしれないし
640 ◆oHCPL1DFHs :2007/08/11(土) 07:02:54 ID:q5JkTQLV0
>>639
本スレでも言っておくべきでしたか、すみません。

では、あたらめて。
「拡声器の罠」の修正版を一時投下スレに投下しました。
議論は議論スレでお願いします。
641ゲーム好き名無しさん:2007/08/11(土) 08:13:54 ID:X1+er2zr0
例えばレッドが変身するとボス系のキャラを圧倒できるか?といわれれば違うはず。
せいぜい互角かちょっと有利程度だと判断する人が多いと思う。
そうなると変身前のレッドはとても弱いことになり、変身という要素のない
他キャラの強さにも影響してくることになる。

ボスキャラはもうちょっと強くていいと思う
642ゲーム好き名無しさん:2007/08/11(土) 10:27:30 ID:OAQlx7L30
>>638
装備がいいし互角ならまだ別にいいと思うが、あれは一対一だとカタリナが圧倒してたな…

>>641
とても弱い事になんてなるか?
変身前だとボスクラスには苦戦して、変身すりゃ互角かやや有利って位で問題ないと思うが
装備やら体調やら戦い方次第で変身前でも勝てる可能性があるって程度で
643ゲーム好き名無しさん:2007/08/11(土) 11:19:09 ID:g9bOhsPa0
制限の話ならともかく、強さ議論はナンセンス。
やるにしてもしたらば行くべきだと思う。
644ゲーム好き名無しさん:2007/08/11(土) 11:26:39 ID:59kzLtdnO
他のロワ見てくれば分かると思うけどボス系とか死ぬ時は死んでるし。
そんなわけでしたらば逝ってこい
645ゲーム好き名無しさん:2007/08/11(土) 16:13:11 ID:74rDvHSP0
ここって、予約延長あり?
646 ◆5hElZHrR3. :2007/08/11(土) 19:05:23 ID:bS4GnTlA0
投下します
647懊悩 ◆5hElZHrR3. :2007/08/11(土) 19:06:35 ID:bS4GnTlA0
私はクローディア、動物たちの声が聞こえる・・・・・・

その感慨にクローディアは浸っていた。
ただ黙々と森の中を歩き続け、時には木々の少ない視界の開けた場所に出ると
立ち止まって大きく深呼吸をする。
肺の中が清浄な空気で満たされ顔に上気するものを感じた。
この身体に感じる感覚で人を殺す、殺めてしまう、殺害して亡き者にする。

何がどう倒錯してこの域にたどり着くのかはわからない。
森の中で自然と一体となって安らぐことを何よりも大事にしていたいというのに、この自分とは
別のところから来るような衝動に突き動かされる自分をまた感じてしまうのだった。

どうして・・・・・・

その突き動かされる衝動というのは何なのだろう。
生き残りをかけて戦うという言葉を思い始めたころからそれが徐々に芽生え始めてきたのは
確かだと思う。
生き延びたいのは、薄情だけれど肉親である父の元に帰るため、それはもう最初に決めたこと。
でもそのために他人を犠牲にしてもいいの!?

648懊悩 ◆5hElZHrR3. :2007/08/11(土) 19:07:06 ID:bS4GnTlA0
やや霞がかった窪地が先に見えた。
森の出口はすぐそこだった。
地面が掘り起こされたような跡があり大木が何本も倒されているところを見ると、原住民が
木の伐採をしていた現場なのだろうか。
無残にも転がり朽ちた木の数は十数本にも及んでいた。
クローディアにとっては見たくない光景だった。
目をそらし遠くを見上げると、鳥が一羽チチチと声を立てて揺れる葉の間を飛びぬけて
青空に舞い上がっていくのを見た。
さっきの鳩とは違う種類のものだ。
誰か来る・・・・・・
そう、鳥が教えてくれた。
森には足を踏み込まず草原を歩んでいる二人の姿を見つけることができた。

一人、知らない女の人。
もう一人、ジャミル・・・・・・
クローディアは溜息をついた。

私はつくづく縁が強いのね。
どうして立て続けに知り合いに出会ってしまうんだろう。

クローディアは木立のそばでしゃがんでエスパーダ・ロペラを鞘から抜いた。
その自分の手をしっかりと見定める。
しばし、無言で。
はっきりと目標を見定める。
649懊悩 ◆5hElZHrR3. :2007/08/11(土) 19:08:18 ID:bS4GnTlA0
ジャミルたちを見つめているときクローディアが思っていたことは、人と自然との係わりあいのことだった。
動物たちは生き延びるため他者を殺して食べている。
クローディアが愛する森の仲間たち、ブラウもシルベンもみんなそうだ。
じゃあ私が今やろうとしていることはそれと同じと考えていいんだろうか。
生き残るために他者を犠牲にするということ。
人は生きるために動物や植物を平気で殺して食べている。特に都会に出ているとそういうことを
気にする人を見かけることはない。
でも人は人を殺すことを躊躇う。人の名において殺すことを禁じている。
今の自分がそうだ。
いったい私は身勝手な人間でありたいのか、素直な動物たちのように生きたいのか。


クローディアはのばらの弓を引いた。
その指が痛いほど震えているのがわかった。
まず先にジャミルを射止める。
今度こそゲームに乗ることを決心するには知り合いである彼を殺して覚悟を決めるしかない。
そう思い立ってもジャミルを見ると弓を下ろして膝をついてしまいそうになる。
仲間の親友を無残に射抜いて、そのあと平気で次の標的に移れるだろうか。
知り合いを殺してしまったあとで自分のしたことに罪悪感を感じて立ちすくんだりしてしまわない
だろうか。
こんなことで行動を起こせばあのパートナーである女の人に手酷い反撃を受けてしまう。、
でもそう簡単に体じゅうを駆け巡る迷いを断ち切ることはできない。
650懊悩 ◆5hElZHrR3. :2007/08/11(土) 19:10:18 ID:bS4GnTlA0
グレイの時を思えばやれるはずだった。
冒険の合間に町のパブでジャミルとたびたび出会うことはあったけれど、それほど親しい間柄
にはならなかったから。
首筋を確実に狙える瞬速の矢を打ち込めば、ジャミルは声も上げずに絶命するだろう。
親指に残った最後の躊躇いを振り放しさえすれば。


【E-6森入り口付近/草原/午前】
 【クリスティーナ(最終皇帝女)@RomancingSaGa2】
 [道具]:荷物一式、確認済支給品1〜3、10クラウン(1クラウン×10枚)@ロマサガ2
 [状態]:健康、七英雄打倒への強い意志
 [思考]
基本:七英雄を倒す上での最善の行動をとる
1:七英雄打倒に協力してくれる仲間を探すためにウェイプへ。
2:ジェラール、ヴィクトール、レオンに会いたい
3:可能な限り戦闘は避ける。……努力をする
 [備考]
※アンサガのレオンをロマサガ2のレオンだと考えています。
※10クラウンに体力回復効果はありません。
※T260Gはゲームに乗っていないと判断。
651懊悩 ◆5hElZHrR3. :2007/08/11(土) 19:11:18 ID:bS4GnTlA0
【ジャミル@RomancingSaGa】
 [道具]:荷物一式、確認済支給品0〜2
 [状態]:健康
 [思考]
基本:とりあえず生きのびる。
1:クリスと行動する
2:可能な限り戦闘は避ける
3:カタリナのことを言うべきか?
※カタリナをマーダーと判断。

【E-6森出口/草原/午前】
【クローディア@RomancingSaGa(ミンサガ)】
[状態]:健康
[装備]:エスパーダ・ロペラ@ロマサガMS、のばらの弓@サガフロ2、矢×40本
[道具]:荷物一式
[思考]
基本:ゲームに優勝する
1:不意をついてジャミルを一撃でしとめる。最後の迷いを断ち切りたい
2:必ず生きて帰る。

652ゲーム好き名無しさん:2007/08/11(土) 19:49:34 ID:wAW7VgAm0
新作GJです。クローディア、迷ってると赤い人になるよー。

あと、あなたの作品を読んでいて何故かネタが浮かんだ。ありがと。
653ゲーム好き名無しさん:2007/08/11(土) 20:04:17 ID:F7+ChfcaO
乙。しかし感想書く前に質問なんだが、ウェイプ行くのにE-6通るかね?
654ゲーム好き名無しさん:2007/08/11(土) 20:09:15 ID:wAW7VgAm0
あ、確かにE-6はおかしい。E-6の森と平地の境界だとすごい北になる。
F-6の間違いではないだろうか……?
655 ◆5hElZHrR3. :2007/08/11(土) 22:08:23 ID:bS4GnTlA0
>>653>>654
指摘された通りです。間違えてた。
三人がいるのはF6でした。すみません


ジャミルとクリスの位置は
【F-6森入り口付近/草原/午前】 に

クローディアの位置は
【F-6森入り口付近/草原/午前】
に訂正です。
656ゲーム好き名無しさん:2007/08/11(土) 22:10:48 ID:bS4GnTlA0
あ、また間違いが。
クローディアは森の中で隠れているわけで
【F-6森出口付近/午前】
でした。
657 ◆ymBYNMMH4k :2007/08/12(日) 00:22:24 ID:CjjvMKPz0
エレン、グレイ、ルビィを一時投下スレに投下しました。
658ゲーム好き名無しさん:2007/08/12(日) 00:50:49 ID:hq0kka2E0
できれば一時投下スレに落とす時は理由も一緒に書いてほしいな。
どこら辺が怪しいかとかね。

思ったのは、説明書を読んでいるっぽいルビィが薬を劇薬だと理解してなかった所に疑問を感じる。
名称がズバリ劇薬だし、ゲーム中の説明でも効果はちゃんと書かれてたし。
神の事だからあえて書かなかったことも考えられるが…

もう一つ、これは俺の個人的などうでもいい意見なんだけど
グレイは「あの人」とかじゃなくて「あの人物」とか「あいつ」とかって呼んだ方が自然な気がする
659 ◆ymBYNMMH4k :2007/08/12(日) 01:18:58 ID:CjjvMKPz0
>>658
やっぱり理由は要りますね。
一時投下した理由は、こういう系の話で矛盾とか描写不足とかがあったら、スレが荒れるかも知れないと思ったからで、そこが怪しいとかは特にないです。
でも、そんなこと考えずに本投下すればよかったかも……

劇薬セットは、『岩場のアクシデント』のところの道具の説明に
※劇薬セット 説明書には副作用は書かれていない。
と書かれてたから、毒のことは知らなかったと判断しました。

あと、『あの人』となっている所は、『あいつ』に直しておきます。
660ゲーム好き名無しさん:2007/08/12(日) 01:52:00 ID:hq0kka2E0
>>659
あ、書いてあったか。スマン
661ゲーム好き名無しさん:2007/08/12(日) 03:55:23 ID:hq0kka2E0
と思って読み直したけど書いてなかった…
とさらに思わせて本スレに書いてあったんだな
こういう支給品説明の項目もwikiに作った方がいいかな?
662ゲーム好き名無しさん:2007/08/12(日) 05:01:59 ID:lsAlrv2iO
有益と思った物は何でも作るヨロシ
663 ◆ymBYNMMH4k :2007/08/12(日) 11:12:57 ID:CjjvMKPz0
>>661
あったら便利だと思う。
攻略本の写しでいいなら書けそうだし。

ところで本投下したほうがいいの?
664ゲーム好き名無しさん:2007/08/12(日) 14:36:08 ID:2yMYF2au0
試験投下乙!
そっちのスレで言われてる、変な所で改行入ってる点は
メモ帳を「右端で折り返す」にして下書きしたせいじゃないかな。
折り返す設定にしてると、保存した直後は画面上の行の変わり目に勝手に改行入るんだ。
一度閉じて開き直してからなら余計な改行は入らない。
本投下は一時投下スレのをそのまま採用なら必要なさそうだけど、
修正入れるならせっかくだしこっちにしてもいいかもね。

しかしアイスソードの持ち主が3人目になったか…
今度はグレイに死亡フラグがw
まだ先だけど、放送でルビィの死を知ったらヒロユキがどうなるかも楽しみだ。
665ゲーム好き名無しさん:2007/08/12(日) 14:37:10 ID:WzoYSOPm0
むしろ、副作用はあるが強力な薬屋でも売られてる列記とした回復アイテムなのに
グレイが毒薬と判断してばっさりやっちゃうほうが疑問なんだが
666ゲーム好き名無しさん:2007/08/12(日) 15:33:33 ID:YAAECmp70
むしろグレイはザックが二人分あることに
突っ込むべきだったなw
667 ◆ymBYNMMH4k :2007/08/12(日) 19:10:50 ID:CjjvMKPz0
劇毒超回復は、売ってるのは薬屋だけど、てっきり毒薬扱いだと思ってました。

一応回復するけど、毒になる=毒薬。という解釈は、やっぱり駄目ですか?
駄目そうならザックのことでも突っ込ませて、どうにか修正してみます。
668ゲーム好き名無しさん:2007/08/12(日) 19:11:09 ID:bjqOdwds0
ダンターグいきなり投下。
時間はノエルが拡声器を使う前ということで
669カオスな展開 ◆Ifl6Ny3RJ. :2007/08/12(日) 19:14:40 ID:bjqOdwds0
「絶対に許さんぞあの人間・・・・・。見つけ次第じわじわとなぶり殺しにしてくれる」
 ダンターグはようやく戻ってきた視界に慣れると、やみくもに支給品の入ったザックを放り投げた。
 ザックは地面に叩きつけられ中身が飛び散った。
 入っていたのは数え切れないほど大量の爆薬と削岩機、それに加え台座にしつらえられた美しく漆黒
に彩られた大きな筒状の兵器。
 爆薬は発破解体に使うものであることを知識として知っていた。
 それを見た途端ダンターグの殺気は急速に衰えていく。
「おお、これは良いものが入っていたな」
 ダンターグの怒りは静まった。
 激怒のあまり怒髪天を突く勢いだったのが、今ではさざなみ漂う静かな湖畔のような穏やかさを
たたえていた。
 そのあまりにも奇妙な変貌ぶりは不気味でさえあった。
 用途がわからない筒の説明書を読んでいる間ダンターグは周囲の何も気にならなかった。
 どうやら強力な武器があったことで素直に喜んでしまったらしい。
 完璧な肉体を目指し自分自身の強化にひたすら努めてきたダンターグだったが、まだ破壊兵器には
未練が残っていたようだ。
 一通り説明を読むと反動をつけて重い身体を起こし勢いまかせに立ち上がった。

「人間ども、これで貴様らの運命は決まった」
 大地が揺れる。巨体が足を踏み鳴らし地響きが起こる。
 ダンターグはせせら笑い再びどす黒い殺気を発すると、爆薬や武器を拾い集めた。
目標は人間が集まりそうなところ意外にない。
 地図で確認するところによるとEー3・4とF−3・4エリアに分断される町がよいと判断した。
 そこにミサイルを撃ち込む。
670カオスな展開2 ◆Ifl6Ny3RJ. :2007/08/12(日) 19:16:05 ID:bjqOdwds0
 そして爆薬を気の済むまで放り投げる。
 最後にしぶとく生き残った奴らをドリルで始末する。
 何ならぶちかましやグランドスラムといった大技を仕掛けるのもよい。
 ダンターグの腹は決まった。

 ちなみに発射台である台座のランチャーは自分の手では扱いかねるためそこに捨てた。
 ダンターグはそれで別に問題はなかった。
 要するに腕力にモノをいわせて投げつければよいのである。
 七英雄随一のパワーの持ち主が本気で投げつければ、その加速はマッハを越え数キロ先まで
届くことだろう

【E-2/中央付近/午前】
【ダンターグ@ロマサガ2】
[装備]:
[道具]:ダイナマイト(推定数百発)、大型ドリル、アメリカ陸軍対地ミサイルAGM-114ヘルファイア
   荷物一式
[状態]:視界はほぼ回復
[思考]
基本:参加者全員抹殺
1ウェイプにミサイルを投げ込み参加者を町ごと破壊。
2さらにダイナマイトで町ごと破壊
3ぶちかましで町ごと破壊
4グランドスラムで町ごと破壊
5生き残った参加者をドリルでミンチにする
6他人を吸収はしない(首輪が付いていない死体ならば吸収してもいいが)
671ゲーム好き名無しさん:2007/08/12(日) 19:29:19 ID:meVtM+jC0
そのような大量破壊兵器は核爆弾が自重されている例を参考に再考願えますか。

要するに修正を要求いたします。
672ゲーム好き名無しさん:2007/08/12(日) 20:22:34 ID:WzoYSOPm0
>>667
毒もあるけど大抵のやつが全快するほど「超回復」する薬を単に毒薬で片付けるのはどうかと
かなりダメージくらってるし普通にありがたいはず
そんでもって万能劇薬で毒治るし
673 ◆5s6UnGWy/w :2007/08/12(日) 20:38:39 ID:B9fFaD6mO
総長・ミレイユ・ヨハン予約します。
674ゲーム好き名無しさん:2007/08/12(日) 21:56:25 ID:8FfJh7Se0
>>670にもうちょっと詳細に意見。
ドリルは面白そうと思った。
ダイナマイトは数を減らせば有りかもしれない。
大規模破壊なミサイル、しかも現実準拠のはやめてくれ。

サガフロのメカ用武器とかにしたらどうかな?
あれだって尋常じゃない破壊力の兵器がある(宇宙まで届きそうな物など)けど、
ゲーム内で普通に武器として使われてる物だからそれを当てはめて使える。
メカ以外がそれを使えるかはまた議論の対象の気もするけどね。

あと制限下でミサイルの大重量をマッハ以上で投げられても困る。
675ゲーム好き名無しさん:2007/08/12(日) 22:05:15 ID:8FfJh7Se0
……って、違った、サガフロでメカ用の固有武装って一部だけか。
普通に支給して使わせられるんだな、これらを出す分には。
ハイペリオン(陽子ロケット弾)とか重粒子砲とかなかなか素敵な名前。
676 ◆Ifl6Ny3RJ. :2007/08/12(日) 22:10:59 ID:bjqOdwds0
>>674
ではダイナマイトは数十発に減らし、ミサイルはGBサガ3のロケット砲
に変更。ダンターグがロケット砲を投げつけた時のスピードは
時速数百キロに減速でいいでしょうか
677ゲーム好き名無しさん:2007/08/12(日) 22:13:01 ID:YAAECmp70
それと何故町や自分の位置を把握できたのかの説明も頼む
678ゲーム好き名無しさん:2007/08/12(日) 22:18:31 ID:7fNAZAop0
>>667について、
毒薬について議論スレに議題としてあげました。
意見のある方は議論スレで議論していただけると助かります。
679ゲーム好き名無しさん:2007/08/12(日) 22:23:56 ID:bjqOdwds0
>>677
ああ、>>670はまだ投げつけてはいない状態です。
とにかく修正します
680ゲーム好き名無しさん:2007/08/12(日) 22:59:07 ID:7fNAZAop0
>>667
質問です。銃を持っていないエレンが銃を使っているように読めるのですが、
これは俺の読み違いでしょうか?

以下、銃を使っているように見える部分の引用。
「突然、大きな音が響いたかと思うと、ルビィ達の手前の砂浜に銃弾だと思われる物体が着弾する。」
「グレイが殺されると思ったあの瞬間、自然と手は引き金を引いていた。」
681 ◆ymBYNMMH4k :2007/08/12(日) 23:06:33 ID:CjjvMKPz0
>>672
確かにそうですね。

修正してみますけど、修正する箇所はグレイがルビィをマーダーだと判断した理由だけでいいですか?

>>680
すみません、エレンの装備欄に銃を加えるのを忘れてました。
グレイの道具欄の確認済みの支給品1(武器)を消して、エレンの装備欄にカスタムスナイパーを追加します。
682ゲーム好き名無しさん:2007/08/13(月) 00:38:48 ID:Nh/1ctgF0
能力低下の副作用があるが万能劇薬と一緒に使えばほぼ完全に治療できるのに
ルビィの道具確認しといて放置してるのもどうなんだろ
能力低下ってその戦闘中だけとかの一時的なものだったと思うし
683ゲーム好き名無しさん:2007/08/13(月) 04:28:34 ID:iFXoedc20
>>679
とりあえずフェイ、フォルネウス、ゲラハ、トーマス、ブルーそこから逃げてー!!
といってみる。
684ゲーム好き名無しさん:2007/08/13(月) 11:08:18 ID:lJ41jCvc0
>>677
自分の現在位置ってアロン島を知ってるロマサガ1キャラじゃないと
把握できない設定だっけ?
今までの話で現在位置の確認方法って見過ごされてきたような気が。
685ゲーム好き名無しさん:2007/08/13(月) 12:31:44 ID:2db/DY4AO
拡声器の罠ってあのまま修正無しで通しちゃうわけ?
686ゲーム好き名無しさん:2007/08/13(月) 12:55:33 ID:ItxFV37c0
>>684
少なくともオーダイ、ミルフィーPTは地形を見て判断してるけどな

>>685
したらば見た上で言ってるの?
687ゲーム好き名無しさん:2007/08/13(月) 14:05:14 ID:2db/DY4AO
>>684
最初の位置把握って割とどのロワでも特に描写されたりしてないような
>>686
勿論そうだが?
688ゲーム好き名無しさん:2007/08/13(月) 19:57:48 ID:JGdWr9ZR0
現在位置は地図と周囲の地形を照らし合わせて判断してるんじゃ?
地形だけじゃわからないような場所に出てしまったら当然わからない。

>>685
向こうの29の内容以外に何か問題あると思うなら指摘すればいいんじゃない?
ちなみに29に対しては31・33で「ユリアンより早く着いてはいない」って説明がある。
それで説明付くし、他には問題なさそうに思えるけど。
689 ◆ymBYNMMH4k :2007/08/14(火) 01:27:06 ID:DNBggni20
一応直せた……かな?
ところで、修正したのは、一時投下とここ、どっちに投下すべき?
690ゲーム好き名無しさん:2007/08/14(火) 02:06:21 ID:3CDBQrtDO
したらばが無難かと。
俺も質問いい?
ジャミルとかは参戦が本編開始前だけど、高レベルの術や技を使っても大丈夫?
691ゲーム好き名無しさん:2007/08/14(火) 12:34:40 ID:wIXFKwxoO
使う事には問題はない。
ただ、使えることについては上手く理由付けしないと駄目だと思う。
692ゲーム好き名無しさん:2007/08/14(火) 12:43:23 ID:TpAiAmCo0
術はともかく技くらいはある程度いいんじゃないか?
色々な武器の最強技を出しまくり、ってのはアレだが
術も低級術くらいなら理由もいらんと思う
693 ◆ymBYNMMH4k :2007/08/14(火) 14:25:00 ID:DNBggni20
一時投下のスレッドに修正版を投下しました。
家の都合で、23時以降まで反応できないかもかも知れませんが、まだ変なとこがあったら指摘してください。
694ゲーム好き名無しさん:2007/08/14(火) 14:26:10 ID:bdnFtZTp0
そう言えば、サガ世界だから「閃いた」も有りなのかな。
ロマサガ2以降に限定するかどうかはともかく。
乱発されると萎えるけど、ここぞというときにはあって良いかも。
695ゲーム好き名無しさん:2007/08/14(火) 14:35:51 ID:36/iKOzbO
閃きや連携は書き手の裁量に委ねるが、
基本的には無しって事だったような。

違ったっけ?
696ゲーム好き名無しさん:2007/08/14(火) 15:06:01 ID:TpAiAmCo0
ガラハドの話とかと合わせてグレイがすげえ悪人に見えてきた
とても対主催とは思えねえw
697ゲーム好き名無しさん:2007/08/14(火) 16:34:51 ID:oEELY5nJ0
絶対自由なグレイは空気よまなそうだからこれからもどんどんやっていきそうw
698ゲーム好き名無しさん:2007/08/14(火) 17:04:22 ID:Y8Gue1y30
グレイが楽しみになってきた。
もともとこういうキャラだし。

>>669>>670の修正版を投下します
699ゲーム好き名無しさん:2007/08/14(火) 17:05:22 ID:Y8Gue1y30
「絶対に許さんぞ人間ども・・・・・。何があろうと絶対に叩きつぶしてくれる」
 ダンターグはようやく戻ってきた視界に慣れると、やみくもに支給品の入ったザックを放り投げた。
 ザックは地面に叩きつけられ中身が飛び散った。
 入っていたのは数十発の爆薬と削岩機、それに加え大きな筒状の投射機だった。
 投射機は何らかの兵器であることが用意に予想がつき、爆薬は発破解体に使うものであることを
知識として知っていた。
 それを見た途端ダンターグの殺気は急速に衰えていく。
「おお、これは良いものが入っていたな」
 ダンターグの怒りは静まった。
 激怒のあまり怒髪天を突く勢いだったのが、今ではさざなみ漂う静かな湖畔のような穏やかさを
たたえていた。
 そのあまりにも奇妙な変貌ぶりは不気味でさえあった。
 支給品の説明書を読んでいる間ダンターグは周囲の何も気にならなかった。
 どうやら強力な武器があったことで素直に喜んでしまったらしい。
 完璧な肉体を目指し自分自身の強化にひたすら努めてきたダンターグだったが、まだ破壊兵器には
未練が残っていたようだ。
 一通り説明を読むと反動をつけて重い身体を起こし勢いまかせに立ち上がった。

「人間ども、これで貴様らの運命は決まった」
 大地が揺れる。巨体が足を踏み鳴らし地響きが起こる。
 ダンターグはせせら笑い再びどす黒い殺気を発すると、爆薬や武器を拾い集めた。
目標は人間が集まりそうなところ意外にない。
 ダンターグは鼻を利かせ人間の臭いを探り始めた。
 彼がこれまで吸収してきた生物の中には極めて嗅覚にすぐれた動物も含まれていた。
 ダンターグは犬のように四つんばいになってわずかに残った足跡から人間の臭いを嗅ぎ取った
700 ◆Ifl6Ny3RJ. :2007/08/14(火) 17:06:10 ID:Y8Gue1y30
 しばらくして臭いの集まる場所を突き止めた。
 ここから南東の方角、おそらく何らかの建造物が並んでいる場所だ。
 地図を取り出して周りの地形と比べてみると現在位置もある程度は見当がつく。
 ダンターグの腹は決まった。
 まず、恐らく町であろう目的の場所に近づき、ロケット砲を撃ち込む。
 そしてダイナマイトを気の済むまで放り投げる。
 最後にしぶとく生き残った奴らをドリルで始末する。
 何ならぶちかましやグランドスラムといった大技を仕掛けるのもよい。
 
 すべてにおいて破壊の欲求が満たせる完璧な作戦であることを自画自賛しつつ、ダンターグは突撃を
開始した。
 ちなみにロケット砲は自分には扱いが難しいと判断したため、腕力にモノをいわせてロケット
そのものを投げつけて爆発させることにした。
701 ◆Ifl6Ny3RJ. :2007/08/14(火) 17:07:27 ID:Y8Gue1y30
【E-2/中央付近/午前】
【ダンターグ@ロマサガ2】
[装備]:
[道具]:ダイナマイト(数十発)、大型ドリル、ロケット砲@サガ3
   荷物一式
[状態]:視界はほぼ回復
[思考]
基本:参加者全員抹殺
1ウェイプに近づいてロケット砲を投げ込み参加者を町ごと破壊。
2さらにダイナマイトで町ごと破壊
3ぶちかましで町ごと破壊
4グランドスラムで町ごと破壊
5生き残った参加者をドリルでミンチにする
6他人を吸収はしない(首輪が付いていない死体ならば吸収してもいいが)

702ゲーム好き名無しさん:2007/08/14(火) 19:52:41 ID:3dwWFtfQ0
ダンターグ期待><


ミレイユ、総長、ヨハン投下します…
703さいきっく☆みれいゆ ◆5s6UnGWy/w :2007/08/14(火) 19:53:45 ID:3dwWFtfQ0
私は死なない。こんな所で死んでなるものか。
他人を利用し、踏み台にし、食い物にしてでも生き残ってやる。
今までもそうしてきたのだから――


雲に囲まれた空中世界、そこは暴虐の限りを尽くす白虎の支配する世界だった。
白虎は空に巨大な城を構え、多くの傭兵を雇っていた。
逆らう者は皆捕らえられ殺されたが、反対勢力はそれでも存在していた。
そのレジスタンスのリーダーであるシャルルの元に、ミレイユは生まれた。
シャルルは白虎の手にかかって命を落としたが、双子の姉ジャンヌがその意志を継いだ。
ミレイユはレジスタンスには興味が無かった。白虎に刃向かっても勝ち目は無いと思ったから。
だから彼女は白虎と取引をした。自分の身の安全を保障させる代わりに、姉を売ったのだ。
ミレイユはレジスタンスとして白虎の手下から逃げ続ける毎日に嫌気が差していた。

父さんも姉さんもとんだマヌケだわ。下らない意地を張ってわざわざ危険な選択をするんだから。
私は違う。私は自由に生きるの。その為ならなんだってするわ。
人を殺すことも、醜く逃げ惑うことも。

幸い手元には黄金で縁取られた厳めしい盾が備わっている。
この盾の透き通るような青色を眺めていると、心なしか力が湧いてくる様に感じられる。
それにこの身に纏ったローブ。きっとどこかの皇族が着ていたのだろう、常に高貴な力によって
守られているかのような気分だ。戦闘ができなくとも恐れることはない。
それが無くともこの能力一つで、今まで数々の修羅場を掻い潜ってきたのだ。
他人の思考を読み取る精神感応能力、場の状況を読み取る予知能力、敵の動きを止める念動力。
たとえどんな強敵が奇襲を仕掛けてこようとも、不意打ちを受けて死ぬことは無いだろう。
他人の思考を読むといっても、攻撃の意志や狙い所を読むくらいしかできない。
だが族の総長と名乗るこの単純な男相手ならそれで十分だ。問題はもう一人。
黄色い頭髪に赤いマフラー、服装も派手なこっちの男だ。
出会った時の違和感から同種族かとも思ったが、どうやらそうでもないらしい。
(……何を考えているのかよくわからないし、この男には気をつけておいた方がよさそうね。
北の町には多分他にも参加者がいるわ。
怪しい素振りを見せたらそこで一芝居打って殺し合わせればいい。)
ザックの中に入っていた石を握り締めると、ミレイユは密かに笑みを浮かべた。

突然、彼方から途方も無い爆音が響くと共に、二つの人影が森へと姿を消すのが見えた。
反対の海岸方面に目をやると、異形の巨大な怪物が死体を漁っている。

――嫌な予感がした。
704さいきっく☆みれいゆ:2007/08/14(火) 19:55:16 ID:3dwWFtfQ0
【B-2北部/草原/朝】

【ケンイチ(総長)@サガ】
[装備]:ビルキース@ミンサガ
[道具]:確認済みの支給品0〜2(ただし武器は無い)、荷物一式
[状態]:正常
[思考]
基本:倒すべき敵は倒す。守るべき人は守る
1:ゴドンゴへ移動したい
2:首輪への対抗手段の模索


【ミレイユ@サガ】
[装備]:アバロンの聖衣@ロマサガ2、魔王の盾@ロマサガ3
[道具]:賢者の石(一個)、荷物一式
[状態]:正常
[思考]
基本:生き残る。その為に強いやつを利用する。弱いやつは適当に利用して殺す
1:ケンイチを適度に利用する
2:ゴドンゴで利用できそうな人間を探す
3:ヨハンを警戒


【ヨハン@サガフロ2】
[装備]:竜鱗の短剣@アンサガ
[道具]:確認済みの支給品0〜2、荷物一式
[状態]:正常
[思考]
基本:ギュスターヴか自分の優勝
1:しばらくは利用できる人間を増やす
2:殺しをするときは自分がやっていることがバレないように
705ゲーム好き名無しさん:2007/08/14(火) 19:56:59 ID:3dwWFtfQ0
賢者の石が壊れたアイテムまで修復できるかどうかは
使う方にお任せします。
706ゲーム好き名無しさん:2007/08/14(火) 21:53:16 ID:7nJreHbp0
>>698
E-2からF-4の人間の臭いがわかるのは、やばすぎるような。周囲8エリア?
ダンターグは地形的にわかりやすい場所にいるから(川とか湖)、
目視で自分の所在地を判断して、人がいそうな町を襲撃じゃダメかな?

でも、この装備のダンターグと竜槍スマウグ持ちフォルネウスがガチで戦ったら面白そうだなぁ。

>>702
さすがはスクウェア三大悪女の一人、黒いねぇ。
賢者の石の出典と、ミレイユの持っている特殊能力が書いてあるとうれしいかな。
707ゲーム好き名無しさん:2007/08/14(火) 22:01:29 ID:3dwWFtfQ0
>>706
ごめん。賢者の石は@魔界塔士。
使用回数が少なくなったアイテムの回数を
最大値まで回復するアイテムです。
特殊能力はエスパーギャルって設定から
テレパシー、予知能力、テレキネシス使えることにしちゃった。
それぞれ物理攻撃回避、不意打ち回避、マヒ攻撃です><
708ゲーム好き名無しさん:2007/08/14(火) 23:40:04 ID:ebpS8pVT0
修正されたらグレイが随分黒くなったなw
まあ元々「殺してでも奪い取る」キャラだったと思えば、こっちの方がらしいのか。

ダンターグは名前入り地図見るとE-3に印が付いてるね。
そこからなら匂いがわかるとしても問題なさそうだけど、前の登場SS読むと正確な場所はE-2。
>>706案にしておくのが無難かな。
しかしダンターグのシンプルかつ破壊的な思考は笑えるな。どんだけ破壊したいんだw

>>703-704
ミレイユ黒いよミレイユ。
特殊能力はオリジナル要素だけどまあありかな?
テレパシーも予知も微弱ならバランス崩す心配はなさそうだし。
テレキネシスは戦闘系能力で、相手を行動不能にできるのは相当強いから微妙なところだが…。
あと、B-2の草原部分からアシュラが見えてるようだけど、
エリア間の距離は結局視認できるくらいでいいんだっけ?
709ゲーム好き名無しさん:2007/08/15(水) 00:04:53 ID:TpAiAmCo0
うーん、元の性格はともかく今ロワで
「手負いの女性を放っておくわけには〜」って考えるような人物にしては冷酷すぎないか?
これなら修正前の方が自然だった気がする。
710ゲーム好き名無しさん:2007/08/16(木) 00:49:42 ID:EVf9S8lR0
議論スレに【議題10】ダンダーク吸収問題?と【議題11】エリア距離と視野(登場人物の現在位置の把握)について?
をあげておきました
711ゲーム好き名無しさん:2007/08/16(木) 07:28:26 ID:1AOcfXfWO
ロワスレでも間違えられちゃう五反田カワイソス

そりゃフリーザ様にもなる訳だ
712ゲーム好き名無しさん:2007/08/16(木) 10:42:04 ID:2hvCA53T0
確かにこの性格ならエレンを助けに入ったりしなかっただろうし
怪我してても放置してクローディアを追っただろうね
元の性格はよく分からない奴だが002話読んだ後だと違和感ある
713ゲーム好き名無しさん:2007/08/16(木) 21:23:21 ID:jPz/2KNH0
それにしてもグレイのパートはもう昼まで進んだのか。
もう放送直前だから、これ以上は放送投下されるまで書けないな。

ところで感想って書いたことなかったので書いてみようかな
まあ全作書くのは無理なんで特別気になった話だけでも・・・
714ゲーム好き名無しさん:2007/08/16(木) 23:08:36 ID:1AOcfXfWO
>>713に期待
感想はどんなものでも参考になるから有り難い
715ゲーム好き名無しさん:2007/08/16(木) 23:38:15 ID:jWYwa1QN0
グレイはルビィに攻撃されて重傷、かなり疑ってる状態からの交渉スタートだからなあ。
元が002話のような善人でも、魔が差して「殺してでも奪い取る」思考になるのは有り得ないことではない。
ガラハドから殺してでも奪い取ったのを当然のように回想してるのは、ちょっと善人キャラとはそぐわないけど。
…敵以外の女にだけ優しいとか、ガラハドを嫌いだったとかで説明が付かなくもないがそれもなあw
716 ◆kGf..YZoZg :2007/08/17(金) 14:38:21 ID:6kivtcmVO
クジンシー、コーデリア、クン=ミン予約。
717 ◆Ifl6Ny3RJ. :2007/08/17(金) 18:46:52 ID:jJtAp8QN0
ナイトハルト、キャッシュ投下
718せめてももの情けを ◆Ifl6Ny3RJ. :2007/08/17(金) 18:50:45 ID:jJtAp8QN0
 地図を確認しながら南下していたナイトハルトは、一人の人間の姿を目にした。
 金髪の男、背は高く手に剣を握っている。
 その男は砂地からまばらに草の生える草原へと足を運んでいるところであり、こちらに気づく
様子はなかった。
 何やらぎこちない歩き方で心ここにあらずといった様だ。
 軽装で身なりはそれほど良いものではないがどこかに騎士然とした気風が見られた。
 剣と左腕は血で赤く染まっており、肩にも深い傷があるようだ。
(まず、あの様子では長くは持たないな)
 あれは自身がゲームに乗ったか乗った相手に襲われたかして大きな手傷を負った参加者に違いない。
 男の表情は暗くどこか狂気を帯びた目をしていた。怪我による痛みであのような顔をする人間が
いないわけではない。
 しかしナイトハルトはあの顔が怪我にだけによって生まれるものだとはどうも思えなかった。

 ともかくアルベルトの次に優先させるべきは同士を募ることであったが、とてもこの男を神打倒の同士
として迎えることはできない。
 殺し合いに積極的に乗った者なら生きるためとはいえ見過ごすわけにはいかず、成敗する対象にしかなら
ない。そうでなかったとしても回復術を使えないこの状況であの傷を負ってしまったのでは、到底今後
の戦いを乗り越えていくことは出来ない。

 戦場でナイトハルトは傷ついた兵士に肩を貸すような真似はできないのだ。
 それが皇太子としての生き方でありプライドであり、世を統治する王の器として自分を規定した
ナイトハルトであった。
安 易な情はかけない、相手が騎士であるならば当然である。
 だが、ナイトハルトは男が騎士だったら、せめて最後に伝えたい言葉があるなら聞いておく
のも良いと思った。
719 ◆Ifl6Ny3RJ. :2007/08/17(金) 18:51:49 ID:jJtAp8QN0
 死にゆく男にどれだけの言葉と覚悟があるだろうか聞いてみたいと思ったのだ。

 レプリカのカヤキスの鎧が擦れ合う音を聞きつつ、ナイトハルトはキャッシュのもとに歩み寄った。
「我が名はカール・アウグスト・ナイトハルト。貴殿は・・・・・・」
 キャッシュの目とナイトハルトの目がかちあった。
 その一瞬後、キャッシュは剣を大きく横に振りナイトハルトを牽制した。
 ただやみくもに振っただけに見えたが、その大振りで黒塗りの鎧はかすかに振動し、
見ると肩先が裂けていた。腕は確かなようだ。
「もし騎士であるならば・・・・・・と思い声をかけたが、違うようだな。
 念のため聞くがこの殺し合いに乗っているのだな」
キャッシュは答えず剣を振りかざし第二撃を放った。ナイトハルトは寸前のところで見切り、
わずかに身を退いてかわす。
「わかった」
 腰に提げていた剣の女王を抜き取り刃をあらわにする。
 それを見たキャッシュは剣を引き戻してディフレクトの体勢をとった。
 ナイトハルトが詰め寄る、キャッシュは剣の構えを横に向け使えない左手をカバーした。
 ならばと右へ素早く移動して、相手が使えない左手側から攻撃する。
 太刀筋はキャッシュのディフレクトを破れず剣によって弾かれる。
 それでも構わずナイトハルトはワンステップからの二段突きを繰り返し体力の消耗を図った。



 常に左側に回られそこから強引にガードを崩そうとする、その単調だがいつまでも続く攻撃は次第に
キャッシュを追い詰めていったようだ。
 怪我を負った左腕と肩からは血が溢れ体力を確実に奪っている。
720 ◆Ifl6Ny3RJ. :2007/08/17(金) 18:55:05 ID:jJtAp8QN0
 額に脂汗を浮かべたキャッシュは、起死回生を狙ってかナイトハルトがステップを踏んだ瞬間を
一気に押し詰めてきた。
 自分の身を考えずに強撃を振るって状況を打破する。キャッシュにとっての賭けだった。
その賭けには乗らずナイトハルトは熟練した剣技で無足を出すと凄まじい速度で旋回し、
敵の背後を突いた。
 一点、相手の心臓を目掛けて。
 剣の女王を突き立てる瞬間、ディアナの顔が脳裏に浮かんだ。
 この剣は形見であり、それを自分の手によって血に染めようとしている。
 自分もディアナも血を流すことは決して望ましいこととは思っていない。
 しかし、これは正しいことであるはずだとナイトハルトは自分に言い聞かせる。
 戦いは生きる限り続くのだから。


 自分への語りが終わったとき既にキャッシュの背中には剣が深々と突き刺され、そこからは
鮮血が噴出していた。
 キャッシュは血を吐きながらもはっきりとした声を上げた。
「こ、これで、夢は覚めるはず・・・・・・」
「夢?」
 そしてキャッシュは振り向いた。自分を殺した相手の顔をつい魔がさして見てみたくなったのかも
しれない。
 その表情は固く厳しいものでありながら、どことなく安らいでいた。
 ナイトハルトは凍りついた。
 相手をしっかりと見据えてわかったのは青年に宿る悲しいように色あせた瞳の色だった。
 この青年はこれは夢だと、夢幻を見ているのだと思い込んでいたのだ。
 やみくもに襲ってきたのも、現実だと思っていなかったからこその所業である。
721 ◆Ifl6Ny3RJ. :2007/08/17(金) 18:56:33 ID:jJtAp8QN0
 それをただの暴漢だとして処断してしまった。
「・・・・・・」
 キャッシュは倒れて動かなくなった。

 ナイトハルトはそれでうろたえることは無かったが、自分の前途に暗い影を落としたのだと
感じ入った。


【C-6/草原と砂浜の境目あたり/午前】
【ナイトハルト@RomancingSaGaMS】
[状態]:健康
[装備]:剣の女王@ミンサガ
[道具]:確認済みの支給品×0〜2、荷物一式
[思考]
基本:必ず神を倒す
1:アルベルトの保護
2:同志を募る


【キャッシュ@アンリミテッド:サガ 死亡】

キャッシュの武器であるギュスターヴの剣をどうするかは次の人の任せま
722ゲーム好き名無しさん:2007/08/17(金) 23:53:38 ID:Kzs2wttU0
殿下かっこいいよ殿下。物悲しい雰囲気がGJ。
鬱フラグが継承されていくのもロワの醍醐味やね。
ところでタイトル「も」が1つ多くないか?
723ゲーム好き名無しさん:2007/08/18(土) 00:19:09 ID:mzc5BMsO0
>>721
乙です
ルビィに続きキャッシュまで……
アンサガ軍団はミンサガ軍団と相性悪いな〜

 このスレに出会い、2週間前に古本屋でアンサガのゲームを380円、最速攻略本を500円、解体新書900円で購入し
最初のキャラクターを選ぶ時に、この10歳の女の子HP少ないし、ロワ本編でガラハドと一緒にに行動してるし、
まず最初の方に死ぬだろうなと思ったから、ジュディで始めたのに…… 誤算だ!!

あとジュディでプレイしてて知ったんだけどキャッシュていい人だったんだ……
724ゲーム好き名無しさん:2007/08/18(土) 01:35:14 ID:/Ch9J6An0
ガラハドは歩く死亡フラグかよw

キャッシュはいい人です。
ヌアージもいい人です。多分。
725ゲーム好き名無しさん:2007/08/18(土) 02:03:22 ID:mzc5BMsO0
>>724
ガラハド=死亡フラグ
えっ、違ったの?

すまん解体新書にもヌアージは良い人って書いてあったけどまだ信用してないんだ
もうちょっとゲームを進めたら分かるかな?
726ゲーム好き名無しさん:2007/08/18(土) 02:11:39 ID:+TD7Cp1B0
ジュディ編の場合、危ない人というイメージが上げるだけな気がする…
727ゲーム好き名無しさん:2007/08/18(土) 02:50:03 ID:PX1otHEt0
キャッシュはなんで見た目のごつさや元辺境騎士という肩書きに反して
ゲームでは能力最低クラスなんだろうな
ジュディ編だとガントレットもレベルアップしないし
ミンサガの中でも好きなキャラなんだが
728ゲーム好き名無しさん:2007/08/18(土) 04:25:43 ID:/Ch9J6An0
ミシェルのLPが低いのと同じで、ガントレットの呪いで消耗してるせいとか。
解体真書の小説見ると寝てる時でも構わずバトル突入するらしいし。
まあ真相は、能力高い上にガントレットバトルで戦いまくったら
1人だけぶっちぎりで最強になっちゃうから、という辺りのような気がする。
729ゲーム好き名無しさん:2007/08/18(土) 11:03:32 ID:PX1otHEt0
まあ真相はそんなとこだろうな
もうちょい上げてくれと思うが
あとミンサガって書いちゃった…orz
730ゲーム好き名無しさん:2007/08/18(土) 11:42:57 ID:D+amyL9C0
アゴは主人公だと強い
ジュディ編だとベンチ
これでおk
731ゲーム好き名無しさん:2007/08/18(土) 13:03:16 ID:6k7E4DUB0
やりこんだりしない場合アンサガにおいてLPは強さに直結するので
主人公だけあってそこそこLPをもつアゴはいい盾役
ていうかLPが一桁のキャラなんて怖くて使ってられません><
732ゲーム好き名無しさん:2007/08/18(土) 20:49:51 ID:vBDyEw1QO
サントラ聴きながら考えてたら
次々ネタが浮かんだぜ!

でも書き出せないんです><
733ゲーム好き名無しさん:2007/08/18(土) 21:44:08 ID:0pAuLdu20
音楽聴きながらだと右脳が刺激されるからかイメージ沸くよな。
でも文章にするには左脳が働かないといけないから思ったように
いかないこともある
734ゲーム好き名無しさん:2007/08/20(月) 00:08:36 ID:vDLqROt20
あれ、過疎った
735ゲーム好き名無しさん:2007/08/20(月) 01:59:48 ID:h/iyFDy50
皆コミケで疲れ切ってるのかな。
俺も行きたかったよ…
736 ◆kGf..YZoZg :2007/08/20(月) 14:37:26 ID:88xLALYvO
クジンシー組を予約してから丸3日になりますが、
申し訳ないことに間に合わせることができませんでした。
今夜には投下できる見通しですが、期限切れは期限切れなので
他に彼らを書きたい人がいれば予約しても構いません。
その場合は没スレにでも落とそうかと。
737ゲーム好き名無しさん:2007/08/20(月) 15:36:07 ID:jMO49c28O
何か他ロワに比べて主人公勢の早期退場が目立つな
サガは多人数制主人公だから仕方ないけど

…言っとくけど、文句じゃないぞ
738ゲーム好き名無しさん:2007/08/20(月) 23:09:19 ID:ip4nOQE00
ハゲタカに見入ってたので書く気がなくなりました
739 ◆5s6UnGWy/w :2007/08/20(月) 23:31:49 ID:noUIEPfwO
人間女・フォルネウス・ゲラ=ハ予約します。
740ゲーム好き名無しさん:2007/08/20(月) 23:38:56 ID:vDLqROt20
おっ!! 遂にウェイプ村の三人に予約が! こいつは期待せずにはいられね!!
741 ◆ymBYNMMH4k :2007/08/20(月) 23:41:20 ID:5Y7sopnA0
短いけどホークを予約。と同時に投下します。
742不意打ち阻止 ◆ymBYNMMH4k :2007/08/20(月) 23:42:52 ID:5Y7sopnA0
ここが南の島というのを忘れそうになるくらい、日の光が弱々しい。
木々の隙間からはわずかな木漏れ日のみ。
そんな濃い緑に包まれた陰湿な森の中を、一人の男が南へと向かって走っていた。

「あの野郎……!」
男――ホークは毒づきながらピラミッドであった男の顔を思い浮かべた。
青い髪をした武闘家風の男。
開始早々、ピラミッドの上にいたホークを不意打ちで殺そうとした男。
仕返しに吹雪を打ち込んだとはいえ、余り効いていなかった。おそらくこの熱帯の気候も合わさって、もう回復したと見ていいだろう。

数分前、ホークの耳にその男の声が届いた。
名簿や地図を確認せず、すぐにゴドンゴへ向かっていたなら、おそらく聞こえなかったであろう声。
それはゴドンゴに向かうのをやめさせて、再びピラミッドへと戻る決意をさせるのに充分な言葉だった。
要約すると、『私は殺し合いに乗っていないから、ピラミッドへ集まってくれ』。

「何が殺し合いに乗ってねぇだ」
ホークは舌打ちしたい気になった。
初めに会った時の態度からして男が殺し合いに乗っているのは明白だ。
なのに、殺し合いに乗っていないと偽って人を集めようとしている。
何故か?
簡単だ。……男が殺し合いに乗っていることを知っているのは、おそらくホークしかいない。
あの男は嘘を言って、近寄ってきた人たちを不意打ちで殺すつもりなのだ。

警戒心の強い人なら、危険を犯してまでピラミッドに近づこうとしない。
喧嘩別れしたゲラ=ハや、共に旅をしたナイトハルト殿下、ジャミルなどは安心だろう。
が、アルベルト、――もしかするとシフもあの男の所へ向かうかもしれない。
正直、ホークもピラミッドに近づきたくなかったが、その彼らを見捨ててゴドンゴへ向かう気にはなれなかった。
それに、ゲームに反抗する人が殺されると、この胸糞悪い殺し合いに参加するという選択しか残らなくなってしまう。ここには多くの知り合いがいるわけだし、避けれるならそうしたいところだ。
「ったく、気にいらねぇ野郎だぜ」
正々堂々と戦うならともかく、不意打ちや嘘など、せこいやり方ばかりしかしない。だが、それでいてかなりの実力を持っている様なのだ。
「気にいらねぇな」
ホークはもう一度呟く。
あの男の力は本物だ。ホーク一人では倒せるはずがない。
倒せるはずがない……が、不可能だとしても、騙されて近づいて来る奴に警告ぐらいはしないといけない。
「テメェの好きにはさせねぇぜ!」
こぶしを握ると、再びピラミッドへ向けて走り出した。
743 ◆ymBYNMMH4k :2007/08/20(月) 23:43:42 ID:5Y7sopnA0
【C-4東部/森の中/午前】
【ホーク@RomancingSaGa(ミンサガ)】
[装備]:炎のロッド
[道具]:ビームライフル、不明の支給品一つ
[状態]:やや疲労
[思考]
基本:ゲームに乗る以外の方法がないか考える
1:ピラミッドに向う
2:そこに集まってくる者にノエルの本性を伝える
3:自分を狙う相手は倒す
4:仲間がいれば会う






以上。投下終了です。
744ゲーム好き名無しさん:2007/08/20(月) 23:50:54 ID:h/iyFDy50
GJ。ホークは頼れる対主催キャラになりそうだ。
しかしノエルの所に行くのは危険だな。
呼びかけにどれだけ反応があるかで命運が分かれそう。
745 ◆kGf..YZoZg :2007/08/21(火) 23:46:23 ID:s0QZCNow0
遅くなりましたがクジンシー、コーデリア、クン=ミン投下します。
746主と駒と  ◆kGf..YZoZg :2007/08/21(火) 23:47:21 ID:s0QZCNow0
まだ朝だというのに、深い森には陽射しも僅かしか届かない。
微かな木漏れ日の中、暗澹とした気分でコーデリアは歩き続ける。
コーデリアも、先を行くクジンシーも無言のままだ。
この怪物を倒す手立てを、どう見付ければいいのか。先程から彼女はずっとそれを考え続けている。
サルゴンに託された希望は、今はあまりに小さい。
一瞬で人のアニマを喰い尽くす術などに、抗うことはできるのか。
名簿にはナルセスの名もあったが、さすがの彼とてそのような術は知らないのではないだろうか。
隙を見て逃げ出すことができれば、この危険な怪物の存在を誰かに伝えることもできるだろう。
しかし迂闊には動けない。逃げたり、裏切るような真似をすれば今度は自分がサルゴンと同じ運命を辿る。
まだ死ぬ訳にはいかなかった。せめて、サルゴンから受け継いだ希望を誰かに託すまでは。
今ここで自分が死ねば、サルゴンの犠牲を無にすることになるのだ。

低木の茂みの中からがさりと音が聞こえて、二人は立ち止まる。
音がしたのは、子供一人が潜むのも難しいだろう小さな茂み。人間が隠れることは不可能だ。
考えられるのは、小型の生物――だからと言って恐るるに足りないとは言い切れない。
何しろこの森を歩いていて、今まで一度たりとも野生動物を目にしていないのだ。
本来の住民である動物達はどういう理由でか、今のここにはいない。
なら、この茂みに潜んでいるのは何者か。
「何か隠れているな。出て来い!」
クジンシーが茂みに向けて短剣を構え、恐ろしげな顔で威嚇する。
凶悪な姿の怪物が小さな茂みに向けて凄んでみせる、それはどこか滑稽な図だ。
しかしコーデリアにも解る。それは単にクジンシーの小心さゆえではない。
この遭遇は恐らく、極めてイレギュラーなものだ。
がさり。再び茂みが小さく揺れて、コーデリアは思わず身構える。
息を呑んで凝視する二人の前に、ひょっこり顔を出したのは――愛らしい、小さな子猪だった。

子猪は二人の姿を認めると、踵を返して再び茂みに飛び込んだ。
「……待て! 止まれ!」
ぽかんとした顔をしていたクジンシーが、はっとしたように駆け出す。
それから慌ててコーデリアに振り返り、怒鳴り声を上げた。
「お前も追うんだ! ついて来なかったら、解っているだろうな!」
言われなくとも解り切っている。返事はせずに、コーデリアは再び走り出したクジンシーの後を追う。
747主と駒と  ◆kGf..YZoZg :2007/08/21(火) 23:48:30 ID:s0QZCNow0
茂みの中、小さな猪の姿は見えては隠れ、また見えては隠れてしまう。
低木の動きと音、移動するアニマを頼りに相手の場所の見当を付けながらコーデリアは走った。
猪突猛進とは言うが、猪とて真っ直ぐにしか走れない訳ではない。
しかも人間には通り抜けられない狭い所を平然と走っているのだから、追う方は一苦労だ。
ふと視界からクジンシーが消えているのに気付き、振り向くとかなり後ろで右往左往していた。
子猪の動きも掴めず、木々にぶつかりそうになりながら必死で追ってきている。
このまま撒いてしまおうと思えばできそうな気もしたが、後ろから例の術を撃たれてはたまらない。
(あの術さえなければ……大した奴じゃないのに)
内心溜息をつきながら、コーデリアは再び猪を追って駆け出した。

子猪が茂みから飛び出し、木々の間を抜けて走るのが行く手に見えた。
人間にも通れる場所を通ってくれさえすればこちらのものだ。猪とはいえ相手は小さな子供。
追い着くとまではいかないが、見失わないよう追跡するのは難しいことではない。
捕獲ではなく正体を見極めるのが目的なのだから、行き先が解ればそれで充分だ。
少し気を抜けるようになって、ふと気付く。妙だ。
この子猪のアニマは獣のものではない。自然の生物とは違う、もっと純粋な――土のアニマ。
(動物じゃない……?)
疑問を抱き、顔を上げたコーデリアの目に人影が映った。
「……!」
「――女か」
異国のものか、見慣れない服装の若い男。探る眼差しがコーデリアに向けられる。
子猪がその男の足元へ駆け寄り、ちょこんと座り込んだ。
「……もう一人、後ろにいるな」
男はコーデリアの肩越しに、その向こうへ鋭い視線を投げ掛ける。
「やっと追い着いたぞ、手間を掛けさせおって……ん? 何だお前は」
やや遅れて辿り着いてきたクジンシーが男に気付き、睨み返した。
その一瞬後に足元の子猪に気付いたようで、脅かそうとでもするかのように一層険しい顔をする。
「こいつはお前のものか」
「私の使い魔だ」
男が答えると同時に、子猪の姿はふっと掻き消える。
「行く手に何があるか確かめもせずに進むのは無用心だからな。偵察に出していた」
「魔術士か……」
クジンシーは無遠慮に、値踏みする目で男を観察する。対する男は無表情。
何を考えているのか、この奇妙な取り合わせの二人組をどう見ているのかはその顔からは窺い知れない。
748主と駒と  ◆kGf..YZoZg :2007/08/21(火) 23:50:30 ID:s0QZCNow0
しばし無言の睨み合いが続き――沈黙を破ったのは、クジンシーだった。
「面白い奴だ。名を名乗ってみろ」
「……クン=ミン」
クジンシーの横柄な態度に、奇妙な服装の男は不愉快そうに眉を顰めて答える。
「人の名を問うなら、自らの名も名乗るのが筋というものだろう」
「ふん、偉そうに」
自分のことは完全に棚に上げて、クジンシーは鼻で笑った。
「良かろう、聞いて驚くな。七英雄の一人、クジンシーの名を聞いたことぐらいはあるだろう!」
「知らんな」
即答である。さすがのクジンシーも、これには一瞬絶句した。
が、次の瞬間にはいつもの調子を取り戻し――というよりはプライドを傷付けられて腹立ち紛れといった趣でまた喋り出す。
「ふん。ならば覚えておけ。このオレは悪逆非道の帝国を打倒すべく力を蓄えている英雄、七英雄のクジンシーだ!」
「ほう……帝国打倒、か」
男が初めて興味ありげな反応を示した。それに気を良くしたのか、クジンシーは誇らしげに胸を張る。
「そうだ。オレの力があれば本来は皇帝など一捻りなんだがな、汚いことに奴らは武力と権力に物を言わせて……」
「要するに勝ち目がないのだな」
身も蓋もない。クジンシーの堪忍袋が弾け飛ばないかと、横で聞いているコーデリアとしては冷や汗ものだ。
「今はまだ、だ。オレの力も完全には復活していないし、部下を集めねばならん」
「ふむ……」
相変わらずの仏頂面ではあるが、男の目が少し輝いたようにコーデリアには見えた。
打算的なようでいて、子供じみた好奇心をも覗わせる輝き。こういう目をどこかで見たことがある、と思う。
少し考えて思い出した。ナルセスだ。
ウィルと冒険を共にしていた仲間の一人、あの変わり者の術士が興味深い物を見付けた時の目に似ている。
これは使えそうだという損得勘定と、面白そうだという興味。
この男がクジンシーに向けている眼差しはまさに、ナルセスが未知のクヴェルに向けるそれと同じものだった。
「ならば、だ」
クン=ミンは自信に満ちた、挑発的な薄い笑みを浮かべる。
何か変なことを言い出しそうな気がして、コーデリアは嫌な予感を覚えた。

「軍師は要らんか?」

――予想外。
一言で表すなら、そう言う以外にないだろう。
この男は絶対に何か妙な提案をすると半ば確信していたコーデリアにとってさえ、想定の範囲外の台詞だ。
クジンシーも不信の色を隠せない様子で、首を傾げてクン=ミンを睨む。
「軍師? お前がオレの軍師になると言うのか?」
「悪い話ではなかろう」
ごく当たり前のことのようにクン=ミンが答える。
「私は己を高めるため俗世から離れ、ひたすらに術と策とを磨いてきた。
しかし隠遁の日々には策は無為なもの。役立てるべき場があってこその策だ」
なるほど、この浮世離れした物腰も隠者だと思えば納得できなくもない。尤もその思考は少々理解できない。
ナルセスの方がまだ常識と社交性があるような気がする。
こんな所で引き合いに出していると知られたら、当のナルセスには何と言われるか判ったものではないが。
749主と駒と  ◆kGf..YZoZg :2007/08/21(火) 23:53:56 ID:s0QZCNow0
「権勢や名誉に興味はない。己のために策を用いるよりも、我が策を必要とする主に仕える方が私には向いている」
「それでオレが主に相応しいと思った訳か。なかなか見る目があるな」
仕えると言われれば悪い気はしないのだろう、クジンシーは幾分態度を軟化させたようだった。
しかしこの男、何が狙いなのだろう――コーデリアは探る視線でクン=ミンの目を見詰める。
それに気付いたのか、クン=ミンはちらりと彼女に視線を向けた。
何かを察したような、納得したような顔で。

「部下になると言うのなら歓迎したいところだがな。オレを信頼させるには、それだけでは足りんぞ」
クジンシーが細い目を更に意地悪く細めて、クン=ミンを見る。
「本当に仕える気があると言うなら、このオレに何を差し出してくれるか聞こうじゃないか。
無論お前などに寝首を掻かれると思ってはおらんが、いつでも裏切れるようでは仕えるとは言わん」
どうやらこの自称英雄も、容易く口車に乗るほど単純ではないらしい。
力で他者を従わせることしか知らないゆえの猜疑心だろうか。今までの言動と比べると、意外なほどの慎重さだ。
「では、これでどうだ」
クン=ミンは眉一つ動かさず、自分のザックを地面に投げ出した。
「中身ごと預けよう。食料や水が必要な時に与えてさえ貰えれば、他は好きに使って構わん」
「……罠ではなかろうな」
「そのような下等な策は用いん」
クジンシーのあからさまな疑いの目にも動じる素振りも見せず、クン=ミンは言い放つ。
しばらく逡巡していたクジンシーが、やがてコーデリアを振り向く。
「おい。そいつを見張れ」
仕方ない。言われるままに、クン=ミンが下手な動きをしたらいつでも飛び掛かれる位置へ移動する。
コーデリアとてヴィジランツの端くれ。武器はなくとも、それなりに身体は鍛えている。
相手は男とはいえ見るからに頭脳労働者、要は度々引き合いに出して悪いがナルセスの同類である。
その気になれば、取り押さえる程度は容易いだろう。
――そんな必要がある事態にならないのなら、それに越したことはなかったが。
彼女が命令に従ったのを確認すると、クジンシーは投げ出されたザックに近付く。
妙に慎重な、滑稽にも見える動作で屈み、観察し、ゆっくりと引き寄せる。――何も起こらない。
ザックに仕掛けはないようだった。安堵にか溜息をつき、クジンシーは手元に寄せたそれを開いて中身を確かめる。
「何だ、これは」
最初に取り出したのは、コーデリアに支給されたのと似た形をした、しかしやや大きい鉄の塊。
それなりの重量はありそうだが、鈍器として使い易そうな形状はしていない。
「銃を知らんのか」
「……どう使うんだ、これは」
知らなかったのが悔しいのか、やや憮然としてクジンシーが問う。
クン=ミンは面倒そうに歩み寄り、クジンシーの手から鉄の塊を受け取った。
「ここを相手に向ける。それから、ここに指を掛けて……引く」
最低限だけといった趣の解説をしながら、クン=ミンはそれを無造作に木に向け、小さなレバーのような部分を指で引く。
瞬間、森の空気をつんざく爆音が轟いた。
驚いて鉄の塊の先端を向けられた木に目を遣ると、幹には深く穴が穿たれ、その周囲は焼け焦げて煙が上がっていた。
弓とは比べ物にならない威力だ。この鉄の塊が強力な武器であることを理解するには充分な実演だった。
コーデリアがこれと似た物を持っていることを、クジンシーは知らない。
いざとなれば一矢報いられるか――そんな期待が、爆音に驚いて跳ね上がった心臓の鼓動を更に速める。
「……反動が大きいな。私には使いこなせん」
銃、と呼んだその鉄の塊をクジンシーに返して、クン=ミンは痛そうに両手をぶらぶらさせた。
750主と駒と  ◆kGf..YZoZg :2007/08/21(火) 23:56:05 ID:s0QZCNow0
クジンシーはご満悦で、玩具を手に入れた子供のようにひとしきり銃を眺める。
やがて満足したのか、次なる品をザックから取り出した。
「こっちは何だ」
「知らん」
今度はクン=ミンにも解らないらしい。箱の中に、工具のような物が幾つも詰まっている。
見たこともない形状をした工具に何に使うのか解らない銅線、またもや正体不明の鉄の塊。
クジンシーは早々に使い道を考えるのに飽きてしまったようで、箱の蓋を閉じてザックにしまい込んだ。
「後は……おお!」
三つ目の品を取り出したクジンシーが歓声を上げる。その手に握られたのは一振りの剣。
が、ただの剣ではないのは一目で判る。その刃は揺らめく炎にも似た独特の形で、おおよそ斬撃には向きそうにない。
しかし儀礼用の剣にしては華美な造りではなく、寧ろどこか暗いアニマを帯びた品であるかのように見えた。
クジンシーはそれに気付いていないのか、それとも禍々しい品の方が性に合うのか、この剣が大層気に入った様子だ。
「これはいい。使わせてもらおうか」
「気に入ってもらえたなら幸いだ」
クン=ミンがまた、酷薄で悪戯っぽい笑みを浮かべる。
その笑顔が含むものを、コーデリアは読み取ろうとした。
が、解るのはただ、彼が一筋縄ではいかない男だということだけだった。

「誠意は示したつもりだが、不足かな?」
クン=ミンの言葉に、クジンシーは満足げに弄んでいた剣から顔を上げて彼を見る。
その細い目の中に、先程までの猜疑心はもうほとんど残っていない。
「良かろう。何か企んでいるならば、むざむざ三つ全ては寄越さんだろうしな」
クン=ミンの差し出したザックに入っていた支給品は三つ。つまり、彼はそれ以外何も持っていないのだ。
全て渡した振りをしつつ武器を隠し持っている可能性は、限りなくゼロに近い。
あるとすれば、彼が四つ以上の支給品を持っている――既に誰かを殺し、所持品を奪っている場合だ。
その可能性をコーデリアは危惧していない訳ではない。手放しに信用していい相手とは思えないのだ。
しかし、彼が殺し合いに乗っている人物であり、クジンシーを葬る策を密かに立てているのなら――それもいい。
彼が性質の悪い殺人者だとしても、クジンシーのように致命的な術を操るのでなければ戦いようはある。
そう考えていたところに、突然クン=ミンの視線が再びコーデリアに向けられる。
一瞬目が合い、考えを読まれはしないかとどきりとして目を逸らす。
「ならば、私からも頼みがあるのだが」
「何だ?」
再び目を向けた時には、クン=ミンは既にクジンシーに向き直っていた。
コーデリアの位置からはその表情は窺い知ることはできない。
751主と駒と  ◆kGf..YZoZg :2007/08/21(火) 23:56:56 ID:s0QZCNow0
「術の媒体となる品が欲しい。術が使えねば、私は戦闘では役に立てん」
「術を使うのに媒体が要るのか?」
これだから人間は頼りにならん、とでも言いたげに顔を顰めて、クジンシーはコーデリアに視線を向ける。
「おい、コーデリア。お前の持ち物にそれらしい物はないか」
「……私が持ってるのはこれだけよ」
ザックに手を突っ込んで、小型の銃を奥へ隠す。そして、用途不明の板を取り出した。
銅製の薄い板に、奇妙な図案と見たこともないような文字が刻み付けられている。
魔術的な品のように見えるが、アニマを持たない金属では術媒体になるはずもない。
「! それは」
板を目にして、クン=ミンの顔付きが変わった。
使える物を見付けた時のあの目ではない。今までのポーカーフェイスとは明らかに違う、驚きの表情だった。
コーデリアの傍へ足早に歩み寄り、板を覗き込む。
「使えるのか?」
「媒体ではない……が、これは貴重な品だ。失われた術の極意が記されている」
あまり興味のなさそうなクジンシーに、クン=ミンは興奮気味に答える。この文字が読めるのだろうか。
「欲しいのなら持っておけ。いずれオレのために役立ててくれるのだろうしな」
コーデリアの支給品だというのに、クジンシーはすっかり自分の持ち物のような気でいる。
しかし逆らっても仕方ないし、自分が持っていても無駄な品だ。コーデリアは何も言わず、クン=ミンに板を渡した。

「さて、それで軍師。早速だが、この戦いを勝ち残るための策はあるのか?」
板の文字を目で追っているクン=ミンに、クジンシーが問いを投げ掛けた。
貢ぎ物で誠意は信じたようだが、まだ彼の軍師としての才覚は未知数。
使えるかどうか試してやろう、ということだろう。
クン=ミンは銅板から顔も上げないまま、普段の調子に戻って平然と答える。
「慌てるな。万全の策を練るにはまず状況の把握が必要……」
――彼はそこで言葉を止め、顔を上げて一方向を見詰めた。
クジンシーも、コーデリアも同じだった。
三人は揃って同じ方角に目を遣り、聞こえてくる声に耳を澄ませる。
752主と駒と  ◆kGf..YZoZg :2007/08/21(火) 23:57:43 ID:s0QZCNow0
「みなさん、聞いてください。
私はこのような殺し合いを望んでいません。
みなさん、多くの人が集まれば、こんな殺し合いを止める方法もみつかるはずです。
私は今、ピラミッドにいます。どうかみなさんお集まりください」

南から聞こえた声は、紛れもなく休戦を呼び掛けるもの。
しかし、仲間を探すにしてはこの方法は危険すぎる。
どのような方法で遠くまで声を響かせているのかは解らないが、これでは自らの居場所を知らせているようなもの。
この聞き覚えのない声の主が、これから非常な危険に晒されることは想像に難くない。
「無策なことをする者もいるものだ」
呆れたようにクン=ミンが呟く。危機に陥るだろう平和主義者の身を案じる様子は、微塵もない。
やはりクジンシーに同調するような冷酷な男なのだろうか。この男の性格が、コーデリアにはまだ掴めない。
「何のつもりだ……?」
クジンシーが困惑した呟きを洩らすのが聞こえて、二人は彼に視線を向ける。
狐目を細め、眉間に皺を寄せたクジンシーは、元々の異形の姿とも相まって不気味と言う他はない。
「どうした?」
解せない、という顔をしてクン=ミンが問う。
何のつもりも何も、あの声の主は神に逆らうための仲間を募るつもりではないのだろうか。
「ううむ……奴がこのような甘いことを言うとは思えんな」
「知り合いか」
「ノエル、オレと同じ七英雄の一人だ。だが、少なくともこんな呼び掛けをするような奴ではない」
クジンシーの仲間だというのなら、確かに平和的な人物ではないだろう。
そもそも英雄という呼称すら疑わしい。どう見ても英雄に討伐される方だ。
「味方なのか?」
「一応は味方だが……どうも奴は何を考えているか解らん。オレを馬鹿にしているような節もある」
「信頼はできん、か。無策ではなくこれが策だというのなら……そうだな」
首を傾げて少し考えた後、クン=ミンは突然コーデリアに視線を向けた。
「偵察だ」
753主と駒と  ◆kGf..YZoZg :2007/08/21(火) 23:59:33 ID:s0QZCNow0
重い足を進めながら、コーデリアは足元をとてとてとついて来る子猪に目を落とす。
「……ねえ。あなたの見たものは、ご主人様に解るの?」
話し掛けてみると、子猪は顔を上げ、それから頷くように首を振った。
さすがに口は利けないようだが、言葉は通じているらしい。

クン=ミンが提案したのは、声の主の様子を確かめにコーデリアを偵察に出すという策だった。
当然クジンシーは逃げられたらどうすると反対したが、クン=ミンは譲らなかった。
クジンシー本人が危険を冒す必要はない。偵察ならば身体能力の高くないクン=ミンよりコーデリアが適任だ。
使い魔を監視に付ければ見張れるし、仮に逃げられたとしても彼女はクジンシーにとって脅威となり得ない。
そしてノエルの狙いが解らない以上、使い魔だけを偵察に出しても充分な情報は得られない。
ノエルの姿だけを確かめるのでなく、人間が来たらどうするかを知る必要があるのだから。
もし他に呼び掛けに応えた者がいれば、コーデリアは隠れたまま成り行きを見守ればいい。
しかしもし誰も姿を現さなかった場合、ノエルに接触するのはコーデリアの役目だ。
つまり、囮を兼ねた偵察係である。
そんな作戦をクン=ミンが語るのを、コーデリアは口を挟まずに聞くことにした。
脅威にならないとか囮にすると言われているのは腹立たしいが、この策は彼女にとっても悪いものではなかったのだ。
クジンシーから離れることができる。これはチャンスになるのではないか。
ただ問題は、クン=ミンの使い魔がついて来るということだが――。

「あなたのご主人様、本気であいつに従う気?」
ノエルの声が聞こえた南の方角へと森の中を歩きながら、コーデリアは再び問い掛ける。
子猪が再び顔を上げ、今度は短い首を横に振る。
思った通りだ。クン=ミンのクジンシーへの忠誠は本心からのものではない。
754主と駒と  ◆kGf..YZoZg :2007/08/22(水) 00:00:31 ID:H/DsmSMq0
立ち止まり、覗き込むように腰を屈めて子猪を見る。
「……もしかして、だけど。私をあいつから遠ざけようとした?」
子猪は顔を上げ――頷く。
「あいつを倒すつもりは、ある?」
今度は子猪は答えなかった。まだ決めかねているのか、明かす気はないということか。
いずれにせよ、希望が生まれたことに違いはなかった。
「あなたが聞いたことは、その場ですぐご主人様に伝わる?」
子猪は首を横に振った。返事はノーだ。
最初に出会った時も、子猪はクン=ミンの元へ走って戻ろうとしていた。戻らなければ報告はできないのだろう。
「難しい言葉でも、伝えられるの?」
返事はイエス。頷く子猪が、心なしか誇らしげな表情に見える。
「……じゃあ、先に話しておくわね。あいつは人のアニマを吸い取る術を使うの。
あなたと会う前にも……逆らった人が、一瞬で殺されたわ。あれがあるから私も逆らえない」
クン=ミンは術士だ。そしてあの銅板に刻まれていた文言は術の極意だという。
もしかしたら、クジンシーの力に対抗する『策』を、彼なら見付け出してくれるかも知れない。
「ソウルスティール、って言ってた……それを破る方法を、探さなきゃいけない」
子猪はコーデリアを見詰めて、時折頷きながら聞いている。
この言葉はいずれ必ずクン=ミンに伝わる。そう思えて、心強かった。
サルゴンから託された希望はコーデリアの手を渡り、クン=ミンへと繋がれようとしている。
彼とて完全に信頼できる相手ではない。しかし、クジンシーに立ち向かうための希望であることは確かなのだ。

「ノエルって人……あいつの仲間だったって、ね」
コーデリアは身体を伸ばし、顔を上げて前を見た。
生い茂る木々の向こうに、三角形をした石造りの巨大な建造物が見え始めていた。
「手掛かりに、なるかな?」
その男に接触すべきか、否か。考えを巡らせながら、コーデリアは歩みを再開する。
755ゲーム好き名無しさん:2007/08/22(水) 00:03:37 ID:sSzK3JhPO
そろそろやばいのでセルフ支援。
756主と駒と  ◆kGf..YZoZg :2007/08/22(水) 00:03:43 ID:s0QZCNow0
「本当に頼りになるのだろうな。お前の使い魔というのは」
「ああ見えて術も使える。ここに残っている私の方が戦力にならんぞ」
魔道板から目を離さないまま、クン=ミンは素っ気なく答えた。
コーデリアを偵察に出すのを納得させたまではいいものの、クジンシーは予想以上に煩い男だった。
これでは、折角手に入れた魔道板をゆっくり研究もできない。
しかしこれは思わぬ収穫ではあったし、今の所、事は良い方向に運んでいると言えるだろう。
後は――コーデリアがどれだけ聡いかだ。

この奇妙な二人連れの姿を見て戻ってきた時、ファミリアは気になる報告をしていた。
一緒に追うようにと、クジンシーがコーデリアを脅していたというのだ。
少女は自らの意思でこの異形に従っているのではない。しかし逆らうことができないほど、異形には力がある。
そして叛意を抱えた少女を手放しも殺しもせずに引き連れているからには、配下が欲しい理由があるに違いない。
そう判断したから、クン=ミンはクジンシーの軍師となると申し出たのだ。
小物に頭を下げるのは癪だが、強い力を持った愚者ほど便利な駒はない。
適当に持ち上げて自分が主だと思わせておけば、彼はきっと、喜んで『軍師』の安全を確保してくれるだろう。
しかし、だからと言ってずっと安泰とは言えない。
話によればクジンシーには宿敵がいる。この性格だ、他にも敵を作っていても不思議ではない。
クジンシーが勝てないと言っていた相手に出会った時に、この小物の部下だと思われて成敗されてはたまらない。
頃合いを見て切り捨てるべき駒なのだ。クジンシーという駒は。
そのためにも、コーデリアが奴の力の程を知っているなら、彼女を通して情報を得ておくべきだ。
ファミリアを通して何を見、何を聞けるか。それで次に打つ手は変わってくる。

煩く話し掛けてきていたクジンシーが静かになったのに気付き、クン=ミンは魔道板から顔を上げた。
『主』に目を遣ると、よほど気に入ったのか先程渡した剣を取り出し、熱心に眺めている。
この剣も不確定要素だった。支給品に入っていたものの、武器として使うものとは思えない。
何より、ただの剣ではあり得ないほどの陰の気が纏わり付いている。
呪われた品か、そうでなくとも使い方を誤れば危険なもののように思えた。
元々、自分で使う気などなかったのだ。これで信用が買えるなら安いものだった。

クン=ミンは再び魔道板に目を落とす。
書き記された未知の術の数々。心が躍る。早くこの術を極めたい、自らの手で発動させてみたい。
魔石を用いた術媒体が手元にないのがもどかしい。
今ならば、秘術の誘惑に道を踏み外したユン・クリムゾンレインの感情が解る気がした。
夢にまで見た念願の、幻の魔道板――外道の書が、いま彼の手元には握られているのだから。
757主と駒と  ◆kGf..YZoZg :2007/08/22(水) 00:05:30 ID:H/DsmSMq0
【C-4/森南部/午前】
【コーデリア@SaGaFrontier2】
[状態]:健康
[装備]:レッドフード@サガフロ2
[道具]:アグニCP1(弾数13発)、荷物一式
[思考]
基本:クジンシーを倒す手段を見付ける
1:クン=ミンにクジンシーの情報を伝えたい
2:ノエルの動向・目的を探る
3:ウィルを探す
[備考]:クン=ミンの土のファミリアが同行しています。

【C-4/森北部/午前】
【クジンシー@RomancingSaGa2】
[状態]:やや疲労
[装備]:アンティークダガー@ミンサガ、恨みの剣@SaGa、デザートイーグル(44マグナム、弾数6/7)@現実
[道具]:インスタントキット@サガフロ、確認済みの支給品×0〜2(ただし刀剣なし)、荷物一式×2
[思考]
基本:最終的に優勝を目指す
1:皇帝戦を念頭に、部下を増やす
2:ノエルが何を考えているか気になる
3:クン=ミンを信用はしたが、策の有用性には半信半疑

【B-4/草原/午前】
【クン=ミン@Unlimited:SaGa】
[装備]:無し
[道具]:魔道板(外道の書)
[状態]:健康
[思考]
基本:自身の生存を最優先に行動する。
1:しばらくはクジンシーを使って安全を確保しつつ、外道の書を解読
2:術媒体(特に禁術)が欲しい
3:他の参加者に会い、情報交換をする(できればアーサーに会いたい。危なそうな者は避ける)
[備考]:土のファミリア(うりぼう型)を使役しています。

ファミリアは原作のデータと描写に基づき、以下のような扱いとしています。
・自分の傍に召喚、離れた所へ派遣も可能。行ける距離はレベルに応じて伸びる
・ある程度の知性と自我を持ち、人語は話せないが理解はできる。主人とは自由に意思疎通可能
・感覚共有などは行えず、ファミリアが見聞きしたことを主人に伝えるには報告に戻る必要あり
・一度召喚したのを送還するにも自分の傍に戻すことが必要
・レベルに応じた同属性の術が使用可能
(土は1:土遁、2:デテクトアニマル、3:岩石弾、4:スリープ、5:ビルドアップ)
758主と駒と  ◆kGf..YZoZg :2007/08/22(水) 00:09:41 ID:H/DsmSMq0
※インスタントキット:メカのHP300と状態異常を回復する。使い捨て。

※恨みの剣:攻撃には使えない。
 使用したターンにダメージを受けると自動反撃し、受けた倍のダメージを与える。
 死者の怨念が取り憑いており、入手時に「私を持って行け」と喋るが、意思があるのかどうかは不明。

※外道の書:禁呪の魔道板L4。
 ラスボスより強いランダム出現の隠しモンスター、レインボーグッキーがごく稀に落とす。
 入手方法は他に存在しないので、手に入れるのが非常に難しい幻の魔道板。


以上です。改行大杉エラーUzeeeeeee!
こんなにレス数使うとは思わなかった。
ファミリアの扱いはこんなもんで問題ないでしょうか?
759主と駒と  ◆kGf..YZoZg :2007/08/22(水) 00:12:56 ID:H/DsmSMq0
いきなりミス発見orz
状態表のクン=ミンの所にある【B-4/草原/午前】はコピペ消し忘れです。
クン=ミンの位置はクジンシーと同じです。
760ゲーム好き名無しさん:2007/08/22(水) 00:21:10 ID:LoPwcUtr0
投下乙。
かなりのボリュームにびびった。GJだぜ。
クジンシーはクン=ミンやコーデリアを手下にした気でいるけど、逆にこれ、死亡フラグだよなw
なんか、クジンシーは三下のイメージしかわかないw
ノエルのところにはコーデリアが一人で向かったけど、どうなんだろ?今後の展開が気になる。
ファミリアは知らないけど、面白い使いかただし、これでいいと思。


ところで、そろそろ次スレ立てないとやばそうだぞ?
761ゲーム好き名無しさん:2007/08/22(水) 00:43:00 ID:Ki8IjWQf0
GJです!!
クン=ミン恐ろしい子!!

それにしても外道の書はレインボーグッキーが落とすのか!!
このロワサガを覗いてからアンサガを始めたのでいいことを教えてもらったぜ
ジュディもクリアして2周目は追悼の意味も込めてルビィでやってる俺としては
今からレインボーグッキーを狩りまくるぜ!!

ちなみにルビィクリアしたら次キャッシュでやろうと!!

ただルビィでやってるからかもしれないけどあんまりクン=ミンて頭がよさそうに見えないのはなぜ?
762ゲーム好き名無しさん:2007/08/22(水) 01:53:17 ID:H/DsmSMq0
クン=ミンは典型的机上の空論タイプ。
苦手な敵に遭うと「ダメだ、こいつのための策がない」とか言うしw
アーミック編だともっと頭良くなさそうに見えること請け合い。
基本的にアンサガキャラは皆どっか抜けてたりずれてたりする、だがそれがいい。
あと虹茎は…逆に狩られるぞ。

次スレ立てるんだったら修正のルールとか基準とかも明文化しときたいな。
こっちはそろそろ危ないから、纏めたらしたらばにでも落とすかね。
763ゲーム好き名無しさん:2007/08/22(水) 02:16:33 ID:Itid/hDO0
しかし、クジンシーは復活後の性格か……。
まあ、これで前期型の性格だったら単なる一撃必殺技持ちのマーダーになってしまう訳で、
話的にそれ程面白くはないんだが。

とことんまで小物チックに、それでいてとことんまで狡猾に、とことんまで生き延びて欲しいもの。
764ゲーム好き名無しさん:2007/08/22(水) 02:48:36 ID:cJtbB1Mn0
外道の書なんか2ちゃんねるのアンサガスレでもまだ二人しかドロップ確認してないというのに…
765ゲーム好き名無しさん:2007/08/22(水) 11:02:45 ID:7Tfc3Y610
2人もいるのか
766ゲーム好き名無しさん:2007/08/23(木) 00:43:58 ID:ADDworrX0
やったー!! レインボーグッキー倒したけど……落とさなかったorz
767ゲーム好き名無しさん:2007/08/23(木) 01:22:50 ID:BJ0sSK1U0
狂人剣とどっちが手に入れやすいんだろうね?
まあ、おんなじくらいか。
768ゲーム好き名無しさん:2007/08/23(木) 03:53:20 ID:1P2/DZKC0
あまりに反応がないので誰も気付いてないんじゃないかと不安になった。
次スレのテンプレ案を避難所に落としてきたけど、どっか手直し必要かな?
スレ容量ぎりぎりに近いから、異論がなくて立てられる人いたら立てちゃって下さい。
769ゲーム好き名無しさん:2007/08/23(木) 14:16:23 ID:sBx9SU/V0
手直し乙。
特に異議はない。…が、
>・致命的な問題が発生し、修正不能な場合は残念ながらその作品は破棄となります。
いつまでに修正しないといけないとかは決まってないの?
あと、修正不能は修正不可能の誤字?
異論ではないが、少し気になったので聞く。

スレ立ては無理なので他の人頼む。立てるときは被らないように宣言してくれ。
770ゲーム好き名無しさん:2007/08/23(木) 17:42:41 ID:BJ0sSK1U0
不能は不可能と同義語。
多分誤字ではないと思う。
771ゲーム好き名無しさん:2007/08/23(木) 18:06:59 ID:sBx9SU/V0
>770
そうなのか…。
辞書引いてから書き込むべきだった。スマソ。

ついでに質問いいかな?
ランタンって、物を燃やすのに使えるのか?
無理ならダイナマイトはどうやって燃やすんだ?
772ゲーム好き名無しさん:2007/08/23(木) 18:15:27 ID:zBpiVQzL0
ランタンって着火用の道具もセットだと思っていた
773ゲーム好き名無しさん:2007/08/23(木) 20:23:53 ID:zXgMgVzK0
>>771
摩擦熱で火花をあげる。
それが導火線に燃え移れば任務完了
774ゲーム好き名無しさん:2007/08/23(木) 21:25:05 ID:VmF4+oTwO
支給品一式の中に着火器具があるかどうかは
実のところはっきり決まってない。
ランタンと着火器具にするか火を使わない灯りにするか
前に議題に出したけどそのまま流されてた記憶が。
着火器具支給されたってことで問題なさそうな気はするが。
775 ◆5s6UnGWy/w :2007/08/23(木) 22:52:51 ID:nN/ijU1l0
間に合いませんでしたorz
予約破棄します。ごめんなさい…
776 ◆FzZ4PxBZ76 :2007/08/24(金) 19:41:50 ID:l58RnTGC0
>>773 それはかなり辛くないか…?
>>774 簡単な着火器具はあっても問題ないでしょうね。

で、カタリナとメタルブラックを予約します。新スレ待ちです。今度は位置関係は問題ないはず。
777 ◆Ifl6Ny3RJ. :2007/08/24(金) 21:51:52 ID:1HqNDC3M0
新スレ立てようとしたけど無理だったよ。
なんてこったい
778ゲーム好き名無しさん:2007/08/24(金) 21:53:36 ID:vbO1gF1fO
フロ2詳しくないけど、
着火器具ってツールとかになるの?
779ゲーム好き名無しさん:2007/08/24(金) 23:37:34 ID:mJFrJeYi0
出来るかわからんが、新スレ立ててくる
780ゲーム好き名無しさん:2007/08/24(金) 23:43:15 ID:mJFrJeYi0
立てれた

Royale Sa・Ga サガバトルロワイアル3
http://game11.2ch.net/test/read.cgi/gsaloon/1187966341/l50#tag4
781ゲーム好き名無しさん:2007/08/25(土) 02:15:45 ID:GHLjxlZr0
次スレも立ったし、埋めついでにこのスレのまとめでも…
月間ならず、1スレ間サガ バトルロワイアル

前スレ7月7日〜8月
投下数36
死者数7

簡単まとめ
・まず、このスレは2つ目だよ。
・アイスソードは死亡フラグです。
・ガラハドはズガンされず、アイスソードがズガンされました。
・ちょw核爆弾にLV七星剣って…強すぎw(核爆弾は修正されました)
・アビスノートって何さw(修正されました)
・総長逃げろー!
・デュラハンww
・詩人さん。あなたは読み手の気持ちをきちんとわかっていますね!
・クロスワードだと?面白そうなアイテム、キター!
・やっとクン=ミンキター。ちなみに(フリー枠を合わさず)遅い登場時期ベスト5はクン=ミン、ナルセス、ウィル、ダンターグ、トーマス…全部男だw
・拡声器の呪いは絶対です。
・アイスソードの呪いも絶対です。
・ウェイプやばいってwみんな逃げろ!
・ピラミッドもやばそうだぞwみんな近づくな!
782ゲーム好き名無しさん:2007/08/28(火) 20:15:25 ID:+IiD1+rF0
埋めネタついでに…
まだ未出アイテム枠がいくつかあるわけだが、
これは出て欲しいなんていうアイテムとかある?
783ゲーム好き名無しさん:2007/08/28(火) 22:52:08 ID:Q/aSNWNM0
出て欲しいアイテム?
サガ2に出てきたレオパルト2だなぁ。
ロワサガ版軽トラみたいな立ち位置で。
784ゲーム好き名無しさん:2007/08/28(火) 23:38:26 ID:IA78SpN30
レスがまだ700台だってのに既に新スレがあるのにびっくりした。なんで?
785ゲーム好き名無しさん:2007/08/28(火) 23:41:22 ID:eZ0gDuDQ0
う〜ん、ミンサガの鬼神刀かな〜
最初、さびた古刀→古刀→鬼神刀と一人殺すごとにパワーアップ
さらに、持ち主の話し相手(洗脳?)になってくれて1人前のマーダーに育ててくれる
しかも、グレイとの因縁までついている。
すごくロワ向きなアイテムだと思う

次のマップが、リガウ島だったら洞窟の中に置いておきたい一品
786ゲーム好き名無しさん:2007/08/28(火) 23:50:13 ID:RL5nfA+d0
>784
500KBになると書き込めなくなるから
787ゲーム好き名無しさん:2007/08/29(水) 21:51:01 ID:WnuANhuD0
だすとしたら宝の地図かね。
洞窟の奥から民家の裏庭までキャラの行き先を決めるのに丁度よく
宝の位置に関する情報を広められれば争奪戦も見込める
弱キャラに強武器を渡すもよし強キャラに掘られたらハズレアイテムを渡すもよし

一枚といわずに二、三枚くらい用意しときたい代物
788ゲーム好き名無しさん:2007/08/30(木) 00:23:57 ID:ZqPLqGhxO
そう言えば島は無人だけど
アイテムの現地調達に関しては決まってなかったっけ?
789ゲーム好き名無しさん:2007/08/30(木) 21:40:27 ID:eQaVx/iN0
バッグ以外から入手可能ならレオパルト2を自然に出せたんだがなあ
んでサラとかを立て篭もらせたり
790ゲーム好き名無しさん:2007/08/30(木) 23:33:14 ID:IU0Epn7o0
現地調達可能ということならロマサガ3のノーラやアンサガのマイスが参戦してないのは悔やまれるな
こいつらなら落ちてる金属や木材で新しい武器作ったり、今ある武器を強化したりできるのにな!!
791ゲーム好き名無しさん:2007/08/30(木) 23:33:21 ID:6eqtzw3o0
そもそもアロン島で現地調達できそうなものって何がある?
民家にあるもの以外でのイメージとしてはヤシの木ぐらいしか思い浮かばんのだが
792ゲーム好き名無しさん:2007/08/31(金) 00:24:17 ID:MSsguF/tO
細かく見てくと現地調達してるキャラとか描写はちらほらあるね
793ゲーム好き名無しさん:2007/08/31(金) 13:18:05 ID:tpT1li7j0
>>789
まだ未定の支給品で出せるんじゃないの
794ゲーム好き名無しさん:2007/09/03(月) 07:49:53 ID:7a0byuIuO
>>793
無理の無い描写が要求されるなw
795ゲーム好き名無しさん:2007/09/03(月) 15:08:37 ID:eHwuXBfV0
>>794

四次元バッグ〜!
796ゲーム好き名無しさん:2007/09/03(月) 18:38:15 ID:w6yAmjyh0
マップの仕様は8×8でいいのかな?
今は海に囲まれてるからいいけどちょっと広く感じたりしない?
797ゲーム好き名無しさん:2007/09/03(月) 22:04:42 ID:7a0byuIuO
マップと言えばいつ、どうやって切り替わるかも
まだ決まってないんだったっけ?

あれ?変更は1日おきで決まってたか?
798ゲーム好き名無しさん:2007/09/04(火) 01:47:13 ID:YGwk9oqx0
そういや予約が期限切れになった場合、同じキャラで再度予約は
無理だよな?でないと、期限切れ直後に予約で延々とつなげることが
できてしまう
799ゲーム好き名無しさん:2007/09/05(水) 00:47:31 ID:Egsjh4tL0
>>796
そうだな次のマップは7×7みたいに徐々に小さくする方がいいか

>>798
まあ、基本的には予約期限切れは同じキャラでの予約は不可だよ
ただし、次の予約が入るまでに投下なら出来る

じゃあここら辺の話は議論スレでした方がいいなちょっと行ってくる!!
800ゲーム好き名無しさん:2007/09/05(水) 20:33:16 ID:lowFFCTc0
       /   u \     /´  ヽ 。o O ( たのむッ!イケメンになっててくれぇぇー!)
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    /  し (>)  (<)\   |      |
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801ゲーム好き名無しさん
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              Y U ‐ G I ‐ O H !
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  / .ム / └ 、`ァ / _/|_| に  二) |  |.  _」、_,(__r' r‐、ヽ,_)
  7 // /7 (二 二> r'|  |_´ノ |  |/ )`i ,〈 (  ̄ `'ー`'゙‐'´ ̄)
  (__,二、´‐`‐'(`' / ' 介' |  |r┬┐ .|  /− '、`   ̄`'┐ r'´二゙−、
      `ー - 二  ̄ ,ノ / ○ || ○/  l. -、 ! _,.−'  ~ _,. ‐'
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