SisterPrincess[DarkSide]

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1千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6
メディアワークス公式サイト
http://www.mediaworks.co.jp/gamers_s/sispri/index2.html

【【前スレ】】
★闇可憐のひ・み・つ survival2★
ttp://game4.2ch.net/test/read.cgi/gsaloon/1050205243/l50

過去ログ、関連スレ、リンクは>>2-15くらい。

(注意事項)
・sage進行です。メール欄にsageとお書きください。
・なるべく他人のレスにケチつけるのは辞めましょう。空気が荒れます。
・SS職人さんだけでなく、原点に戻ってみんなで妄想を書き込みましょう。
・色々な職人さんがいて、SSにかける思い、苦労も十人十色です。
批評する時は、常にその事を心がけて下さい。
・作品についての批判は可ですが、悪い所ばかりをみようとせず、
良い所を探して、褒める事も心がけましょう。
また批判をするときも、ただ否定的なだけの発言は避け、
「ここはもっとこうしたほうがいいと思う。」など、 建設的なアドバイスのニュアンスを心掛けましょう。

※荒らしは放置、出てきたら鎮静するまで待つこと。
2千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/03 00:06 ID:???
【【過去ログ】】
★闇可憐のひ・み・つ★
ttp://game4.2ch.net/test/read.cgi/gsaloon/1041482488/
3ゲーム好き名無しさん:03/12/03 00:07 ID:???
メディアワークス公式サイト
http://www.mediaworks.co.jp/gamers_s/sispri/index2.html

【【前スレ】】
★闇可憐のひ・み・つ survival2★
ttp://game4.2ch.net/test/read.cgi/gsaloon/1050205243/l50

過去ログ、関連スレ、リンクは>>2-15くらい。

(注意事項)
・sage進行です。メール欄にsageとお書きください。
・なるべく他人のレスにケチつけるのは辞めましょう。空気が荒れます。
・SS職人さんだけでなく、原点に戻ってみんなで妄想を書き込みましょう。
・色々な職人さんがいて、SSにかける思い、苦労も十人十色です。
批評する時は、常にその事を心がけて下さい。
・作品についての批判は可ですが、悪い所ばかりをみようとせず、
良い所を探して、褒める事も心がけましょう。
また批判をするときも、ただ否定的なだけの発言は避け、
「ここはもっとこうしたほうがいいと思う。」など、 建設的なアドバイスのニュアンスを心掛けましょう。

※荒らしは放置、出てきたら鎮静するまで待つこと。
4千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/03 00:07 ID:???
【【キャラスレ】】(キャラトリップは順不同)
可憐が一番の人 Part9
http://game4.2ch.net/test/read.cgi/gal/1064764044/l50 ((乙)◆lpf/TAjzto (メカ)◆KAREN/VHX.[Key変更])
【想い無限大】花穂の花壇6つ目【恋の種蒔いたよ】
http://game4.2ch.net/test/read.cgi/gal/1060739475/l50 ((白)◇/ZB/17Kaho (仔)◆gdf.Kahoko (カチュ)◇KahoJiWXis)
衛日誌5
http://game4.2ch.net/test/read.cgi/gal/1068379956/l50 (◆H6HHlo5g0M (隻眼)◆FnFhYvJyc6(元零号機))
ハートフルステーション咲耶スレッド 19代目
http://game4.2ch.net/test/read.cgi/gal/1065886511/l50 ((ニーソ)◇YQ8SOCCKSc (ツイテ)◆Twin2W39Bg (6月仕様)◆.8JRjune/6)
雛子だよ!しみつきちにあそびにきてね 4
http://game4.2ch.net/test/read.cgi/gal/1063893643/l50 ((ランラン)◆E9444BWCKU)
【思い出を】鞠絵のお部屋 9号室【止めたままで】
http://game4.2ch.net/test/read.cgi/gal/1068470002/l50 (◆MARiEJst1.)
白雪のムース・ショコラ#5
http://game4.2ch.net/test/read.cgi/gal/1063739403/l50 (◆Cook.5BADA ◇DESUNOH5AI)
鈴凛特製 RinRin-OS Ver.4.00
http://game4.2ch.net/test/read.cgi/gal/1065177947/l50 ((大雑把)◆CLmhzvnrJ.)
★千影の漆黒部屋 〜シニヨンの渦の中〜★
http://game4.2ch.net/test/read.cgi/gal/1065876110/l50 ((東武)◆ZHDTPCNVMY[Key変更])
春歌スレッド第陸〜兄君さまに仇なす者は悪即斬〜
http://game4.2ch.net/test/read.cgi/gal/1063815174/l50 ((WS)◇HARUKaHC8o (ポニテ)◆POni9lnixQ)
シスプリ☆四葉と語るスレ☆チェキ6(ぐらい)
http://game4.2ch.net/test/read.cgi/gal/1062778278/l50 (◆YoTSUBA.yk[Key変更])
亞里亞とまっしろな冬の空…亞里亞スレ…くすん6
http://game4.2ch.net/test/read.cgi/gal/1069483768/l50 (◆q3zXVe21B. [じいや二号◆iqtEJDcvxU])
◆妹禁制? シスプリ サブキャラ総合スレ◆
http://game4.2ch.net/test/read.cgi/gal/1053774550/l50 (ι゙ぃゃ◇zIiyaB8rEo 佐々木◆j1mVYhmglU 小森◆LAr2dQXkfk さやか◆SAYAKAsYxk)
5千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/03 00:10 ID:???
【【関連スレ】】
シスプリ3軍妹支援スレ その9 〜メカ、メシ、メガネ〜
http://game4.2ch.net/test/read.cgi/gal/1068574862/l50

SisterPrincess2 PFD - ネタバレ攻略スレッド3
http://game4.2ch.net/test/read.cgi/gal/1069855283/l50
GBA シスタープリンセス〜RePure〜 スレッド
http://game4.2ch.net/test/read.cgi/gal/1047951961/l50

▼△▼天広直人を語るスレ▽▲▽
http://game4.2ch.net/test/read.cgi/gal/1050429391/l50

ギャルゲー板シスプリネタスレッド(辛口) Part3
http://game4.2ch.net/test/read.cgi/gal/1033265478/l50
6千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/03 00:12 ID:???
7千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/03 00:13 ID:???
Q:このスレッドの趣向について聞かせてください。
A:このスレッドはSisterPrincessに登場するキャラクターを扱ったネタを中心としたネタスレッドです。

Q:どういうネタを扱うのですか?
A:ダークネス系SSがメインのつもりですが、スレに参加される方によって、
 メインとなるネタは変わっていくでしょう。

Q:ダークネス系とは?
A:ダークネス系の"ダークネス"には、以下のような意味があります。

 ダークネス(dark-ness)

【名】【U】1 暗さ;暗やみ: The cellar was in complete 〜. 地下室は全く暗やみだった.

      2 心のやみ,無知.

      3 腹黒さ,邪悪: deeds of 〜 悪行,犯罪.

      4 不明瞭,あいまい;秘密.


      (注: 研究社新英和中辞典からの引用です )


私は主に、これらに焦点を当てたSSを執筆していきたいと思います。
8千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/03 00:15 ID:???
Q:スレッドに参加する資格などありますか?
A:特にありません。気軽に書き込みをしていただくも、ネタを展開されるも、参加される方の自由です。

Q:ネタを展開(たとえばSS)する場合、スレッドタイトルにあるとおり、ダークネスを取り混ぜた作品でなくてはなりませんか?
A:スレッドタイトルにダークネスとありますが、絶対ということではありません。
 シリアス、ほのぼの、純愛、パロディ、etc・・・ジャンルは問いません。




ギャルゲー板にあった、下記スレのような趣向も面白いかもしれません。

シスプリの12人が妹ではなく姉だったら・・・
http://game4.2ch.net/test/read.cgi/gal/1048917539/l50(現在dat落ち)
9千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/03 00:16 ID:???
Q:談話はできますか?
A:はい。職人さんのSS投下の合間に色々お話できればと思います。


Q:過去ログのタイトルにある、"闇可憐"について教えてください。

A:【説明_その1】
  以下、ちゃっとチャンネル実況辞典 − cha2典 Part 1 の レスより


  闇可憐=腹黒い可憐のこと
  シスタープリンセスの可憐に声の主の桑谷夏子さんを反映させた姿。

  ラジオ番組「シスタープリンセス〜お兄ちゃんといっしょ〜」(→「電撃G’sラジオ」)の
  番組内にてキャラとは裏腹に彼女の腹黒さが露呈されたため、このような物が作られた。
10千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/03 00:18 ID:???
【説明_その2】
  まず、"闇"について簡潔に説明します。 闇の意味には、

  1.光がはいらなくて、まっくらなこと。
  2.将来に希望が無いこと。
  3.分別がつかなくて、どうしたらよいか分からないこと。心の闇。
  4.不正な取引。

  などがありますが、ここでは、3.が適当かと思われます。
  
  
  下記サイト様のSSを参考にしていただければ、大まかなイメージが掴めると思います。
  ただし、人によっては、可憐というキャラクターに対する見方が変わってしまう可能性があるため、
  閲覧の際には心の準備をすることをすすめます。

  
  可憐日記(R指定)
  ttp://arekore.s10.xrea.com/ss.htm
  
  救われない話
  http://www.geocities.co.jp/AnimeComic-Ink/8650/
11千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/03 00:19 ID:???
Q:覚醒亞里亞について教えてください。

A:まず"覚醒"について簡潔に説明します。覚醒には
 
 1.ねむりから覚めること。
2.まよいから覚めて、自分のまちがいに気づくこと。

 などの意味がありますが、ここでは1.が適当かと思われます。

 1.の"ねむりから覚めること"は、睡眠の眠りだけではく、潜在能力(表面にはあらわれない、内部にかくれいてる能力)が
 目覚めるといったことも指します。

 私の知る範囲では覚醒亞里亞の元ネタは不明です。そのため推測になりますが、恐らく、普段は間延びした
 口調で喋る彼女が、歌を歌う時は普通に歌っていたことから生まれたのではないかと思います。


 
 覚醒亞里亞
 ttp://www.terra.dti.ne.jp/~erieri/images/moonwalker.jpg

 こちらは、覚醒亞里亞のイメージ画像です。
 
 ※過去に★闇可憐のひ・み・つ★ スレにおいて、覚醒亞里亞を扱ったSSがありましたが、
  現在スレッドはdat落ちしています。
12千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/03 00:21 ID:???
こんばんは。

前スレにてアドバイスをくださった住人の皆様、本当にありがとうございました。



イキナリですが、>>11の2.がずれてしまいました。すいません。


初めてスレッドを立てたもので、テンプレも何度か見直したのですが、いかがでしょうか?
どこか>>11の他に不備があれば教えてください。
13千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/03 01:15 ID:???
スレの出だしとしてですが、作品を一つ投下します。
某スレに投下途中だったものです。最初から投稿します。
14千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/03 01:20 ID:???
本格的に寒さが増してきた十一月下旬。
プロミストアイランド五丁目、星見ヶ丘西学園。
白雪はクラス委員の仕事があって学校に残っていた。
「これでやり残したことはないですの」

夕日が差し込む教室に掛かる時計が、午後四時十分を指していた。
学校に残っている人間は、白雪と校庭で部活をしている生徒だけだ。
誰もいない教室を後にして、校舎の一階に降りた。



下駄箱で靴を履き替えて中庭を覗くと、チアリーダー部が部活をしていた。
その中に花穂の姿を見つけると、花穂が白雪に気づいて手振ってきた。
それに応えて、白雪は手を振り返した。
練習の邪魔にならぬようにと、上げた手を下ろして校舎へと引き返すと、
下駄箱の前を通って校舎を抜け、足早に校門をくぐった。
15千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/03 01:21 ID:???
ごめんなさい、時間がきてしまったのでここで終わりにします。
続きはまた明日に・・・・
    _  
   '´   ヽ
   !iy!ノノ)))〉    , ´/二 ヽ   
   liY!;;::::::ノi   |´|.i fノノ)))〉  
  ノiy!f;;;::::::il  |~~||!|l.::::ヮ::ノリ 
  ( ((く/_|〉ノリ⊂ノ_{_《_(つつ';。’,,, ,,
  ::::::::::::::::::::   '‘・ ~~~'゙'' ''゙ ' '
17ゲーム好き名無しさん:03/12/03 03:02 ID:/BSZYqZ6
IDで検索したらこのスレがHITしたので
IDチェックに使わせてもらいますね
18ゲーム好き名無しさん:03/12/03 08:04 ID:???
新スレage
19作者 ◆lWI6oDEnlY :03/12/03 11:02 ID:???
千の影を名乗るさん、本当にお疲れ様でした。
恥ずかしながら、新スレが立ったのを今気づきました。
一応、このスレが唯一のリンク先なので、自サイトを貼っておきます。

廃棄物保管庫
http://yokohama.cool.ne.jp/haikibutuhokanko/top.htm
20千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/03 23:35 ID:???
>>19
了解しました。
21千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/03 23:43 ID:???
以下、>>14からの続きです。

校門を出て右に曲がってすぐのところで、エンジェルゲートをくぐる。
この一丁目から五丁目の各階層を繋ぐ屋根つきのエスカレータを降りる。
大きく息を吸い込んで吐き、一番下の一丁目のスーパーに向かう。
エスカレータに乗りながら、今日の夕飯の献立を考える。
ここ最近の夕飯が洋食続きだったので、和食にすることにした。
頭の中で夕飯に使う材料を思い浮かべ、大まかな金額を予想して予算と照らし合わせる。
材料の買出しをいつもやっていることもあり、計算はすぐに終わった。
「あとは買い物をするだけですの・・・・」

西の空に輝く夕日を横目にエスカレータを降りている途中、前方に兄の姿が見えた。
「あ、にいさまですの」
兄の姿を認め、手すりにつかまりがら駆け足でエスカレータを降りる。
兄に声が届きそうなところまで近づいた時、兄の隣に誰かの姿が見えた。


(あれは・・・・)
22千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/03 23:47 ID:???
シニヨンに纏められた紫色の髪の毛。

兄の隣にいたのは千影だった。
兄は千影と一緒に楽しそうに話をしていた。


(にいさま・・・・千影ちゃんとあんなに楽しそうに・・・)


やがて、兄たちは先に下に着き、ウェルカムハウスに向かって歩きだした。
白雪は、二人に気付かれないように、遅れてエスカレータに乗り、二人の後ろ姿を見送っていた。
(なんですの・・・この気持・・・)
思わず襟元を掴んだ。
胸の中に、靄が立ち込める妙な感覚。


その気持を残したままスーパーに向かった。
エスカレータでの二人の姿が思い起こされる。
材料選びに思うように集中出来ない。


───いつもより買い物の金額が高かった。
23千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/03 23:51 ID:???


ウェルカムハウスに戻ると、先に帰ってきていた兄に声を掛けられた。


「白雪、お帰り。」
「ただいまですの、にいさま」
いつもと変わらぬ様子で兄は声を掛けてきた。
「白雪、今日の夕食のことなんだが」
「今日のお夕飯は」
「すまん、その、今日の夕食をパスさせてくれって言おうとしたんだ」
「え、どうしてですの?」
「食欲がなくてな・・・せっかく作ってもらっても、無駄になると悪いと思って」
「にいさま、お体大丈夫ですの?」
「あぁ、問題ない。」
白雪は、さっきの二人のことを思い出した。
エンジェルゲートで、楽しそうにしていた兄と千影。
食欲がないという言葉に、何故か引っ掛かりを覚えた。

「──本当ですの?もしお体悪いようでしたら、姫、にいさまが元気になれるお料理、愛情込めて作るですの」
「ありがとう白雪。だけど、本当に体は大丈夫なんだ。今日は食欲がないだけだから。」
「・・・そうですの」
「もし腹が減った時は、白雪にうまい料理を頼むから、その時は頼むよ」
「・・・・分かりましたですの。でも、にいさま?もしお腹がすいたら、すぐに姫に言ってくださいですの。
姫、にいさまの事がとても心配ですの」
「本当にすまない。」
「それに、姫はにいさまのこと・・・・」

と、言いかけて言葉を途中で止めた。
さっきの光景が頭の中に浮かんだからだ。
24千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/03 23:54 ID:???
「えっ?」
「な、なんでもないですの。聞かなかったことにしてくださいですの」
「あ、あぁ・・・」
「それじゃ、にいさま。姫はこれから皆の分のお夕飯の支度をするですの。これで失礼しますですの」
と、白雪は背を向けてキッチンに向かおうとした。
兄も背を向けて自室に戻ろうとしていたが、途中で足を止めて白雪を呼び止めた。

「白雪、一つ忘れてた。」
「なんですの?」
「夕食のことなんだが、千影も今日は食欲がないって言ってた」
「千影ちゃんもですの?」
「あぁ。言おうとして忘れてた」
「それは、千影ちゃんがそう言ってたんですの?」
「そうだが?」
「─────いつ聞いたんですの?」

白雪には、それが先のエスカレータの会話で知りえたものであろうと思った。
エスカレータで二人を見つけた時の、靄が胸に立ち込める妙な感覚。
「さっき帰ってきたときに、千影が声を掛けてきて、それで・・・・」
「・・・・」
「部屋でやる事があるってことで、それが気になって食欲がないって。」
「・・・・分かりましたですの。では失礼しますですの。」

白雪は、それだけ言ってキッチンに向かった。
25千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/03 23:58 ID:???
背を向けて食堂へ向かっていく白雪。
白雪が食堂の扉をくぐるのを見て自室に戻ろうとしたところへ、
千影が後ろから抱き付いてきた。
「お、おい。こんなとこ見つかったら・・・」
「心配ない・・・この空間に・・・・私達以外・・・誰もいない・・・」
「そうだけど・・・」
「待ちくだびれているんだ」
「・・・・部屋、行くか」
兄は、後ろ手に千影の腰に手を回した。
千影が体を密着させたまま兄の右腕に左腕を絡ませた。
そのまま部屋に向かって中に入り、扉を閉めようとしたところで、
千影が兄の頭に手を回して唇を奪った。
思わず兄の体が扉へ押し付けられ、その勢いで扉がバタンと閉まる。
千影に貪るように口内をかき回されながら後ろ手に鍵を閉めた。
「ん・・・ぐ・・・んん・・・」
千影の口撃に意識が遠のきそうになるのを耐えながら、
兄も千影の頭に手を回して千影の口を責め始めた。
千影に負けじと舌を絡ませて、兄も千影の舌を貪ろうとする。
26千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/04 00:00 ID:???
「ン・・・アッ」
一瞬、激しかった口撃が柔らいだ。
兄が責めようとしたところへ、すかさず千影が責め返してきた。
兄の舌を吸い込み、フェラチオをするかのように舌を愛撫する。
千影は兄の責めを許そうとしない。
兄は抵抗をやめて、千影にの責めに身を委ねた。
くちゅくちゅ・・・ と水音が部屋に響き渡り、部屋の中に淫靡な雰囲気が漂う。
責め続けられるうちに、兄は頭の中が真っ白になっていくのを感じた。
うつろな目で千影の顔を見ていると、千影の目が半分程開いて目が合った。
目元で微笑ったかと思うと、千影はそのまま舌を抜いて口を離した。
離れた千影の舌と、兄の唇の間に唾液の橋が掛かる。
「ち、かげ・・・・ハァ、ハァ・・・・」
兄は呼吸を乱しながら千影の名を呼んだ。
「フフ・・・・まだ・・・イカせてあげないよ・・・・・お楽しみはこれからだ・・・」
千影は、指先を兄の下唇にそっと置いて言った。
「ベッドに・・・座ってくれ・・・・」
兄は言われるがままにベッドに腰を下ろし、千影が歩み寄る。
ベッドに腰掛けた兄のズボンのジッパーを、千影が股間に顔をうずめて口で降ろす。
ジイィィ・・・ と、ジッパーが下ろされ、その隙間から兄のそそり立つペニスが顔を出した。

27千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/04 00:03 ID:???
白雪は買ってきた材料の調理に掛かった。
他の妹達は、皆、先に戻ってきていた。
珍しく夕飯の前から全員が食堂に集まっていた。
トランプをして遊ぶもの、床に腹ばいになって絵本を読む者、
ソファに腰掛けて本を読む者、思い思いに時間を過ごしていた。

料理は、エスカレータを降りていた時から決めていた和食。
春歌に味噌汁を作るのを手伝ってもらい、白雪は野菜を切り始めた。


調理は一時間で終わった。
盛り付けが済み、あとはテーブルに配るだけである。
白雪と春歌は、洗い終えた手を拭いて人数分の料理があるかを確認した。

「春歌ちゃん、お味噌汁ありがとうですの」
「いいえ、ワタクシでもお役に立てれば幸いですわ。あら、お料理が二人分足りませんわ」
「それなら心配は無用ですの。今日はにいさまと千影ちゃんが夕飯を抜くと言ってたですの」
「兄君様と千影さんがですか?具合でも悪いのでしょうか・・・・」
「そうではないですの。二人とも食欲がないと言ってたですの。」
「それは放って置けませんわ。そうとなればワタクシが」
「大丈夫ですの春歌ちゃん。二人には姫から、お腹が空いたら声を掛けるように言ってあるですの」
「白雪さんが釘を刺して置いてくださったんですね。」
「そうですの。ところで、そろそろ食堂にお料理を運びますですの。」
「お手伝いしますわ。」
「お願いしますですの」
28千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/04 00:05 ID:???
白雪と春歌は、無理が無いように料理を食堂に運んだ。
料理が全員の席に行き渡ったところで、可憐がいないことに気がついた。
「可憐ちゃんはどうしたんですの?」
「可憐ちゃんならお兄様を呼びに行ったわよ。」
「お二人のこと、お話してなかったんですか?」
「あ、忘れてたですの・・・・」
「どうしたの?」
白雪は、皆に兄と千影が夕飯を抜くことを話した。
「食欲がないって?千影ちゃんはとにかく、お兄様が食欲がないなんて珍しいわね」
「にいさま、きっと体が疲れてるんだと思いますの。姫、可憐ちゃんを呼び戻しに行ってくるですの」
その場にいる全員に言うように言い、白雪は食堂を出て兄の部屋に向かった。



可憐は兄に夕飯の時間を告げるために、食堂を出て兄の部屋へと向かっていた。
(いつもは白雪ちゃんの役だけど、たまには可憐がやってもいいよね)
階段を下りて、すぐのところにある扉が兄の部屋だ。
兄の部屋の前について、可憐は扉を叩いた。
29千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/04 00:08 ID:???

コン コン

と、ドアをノックする音が響く。
「お兄ちゃん、そろそろご飯の時間ですよ」
可憐が声を掛けて間もなく、兄の返事が聞こえた。
「すまん、食欲が・・・・無いんだ・・・。白・・・雪には・・・・飯はいらないって・・・・言ってある」
「お兄ちゃん、お体の具合悪いんですか?」
「そう・・・・じゃない。腹が減らないんだ・・・。う・・・」
「お兄ちゃん、本当に大丈夫ですか!?」
「可憐ちゃん、どうしたですの?」
「白雪ちゃん。お兄ちゃんが・・・・」
「にいさまのことなら聞いてますですの」
「違うの、お兄ちゃん、苦しそうなの」
可憐は、部屋の中の兄に聞こえるように大きな声で言った。
「・・・・だ、大丈夫だ、しゃっくりしてただけだから・・・」
「本当ですか?」
「あぁ。だから心配は要らない」
「にいさまも、あぁ言ってる事ですの。可憐ちゃん、早くいらして下さいですの」
「だけど・・・・」
「にいさまからは、食欲が無いと聞いてるですの。」
可憐は、それでも兄を心配して動こうとしない。
30千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/04 00:09 ID:???
「可憐ちゃん、心配はしなくて大丈夫ですの。可憐ちゃんだって食欲がなくなる事があるんじゃないですの?」
「それは、あるけど・・・・」
「にいさまは大丈夫ですの。だから行きますですの」
白雪に促されて、可憐は食堂に移動した。
食堂について、可憐と白雪は席に着いた。
他の妹達は一人を除いて、皆、席についていた。
「お待たせですの」
「そろそろ食事にしましょ」
一同は、椅子に腰掛けなおした。
「では、いただきまーす」
11人の食事の合図が食堂に響き渡り、各々食事を始めた。



「もう、行ったようだね」
「あぁ・・・・千影、続き・・・」
「焦らなくていいよ・・・」
31千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/04 00:12 ID:???


ちゅぷ ちゅぷ ちゅぷ・・・・


反り立つ兄のペニスを、千影が竿の部分を持ちなら亀頭を舌先で舐めまわすと、
唾液で濡れた亀頭がヌメリと光る。竿を持って舌腹に亀頭を擦りつけ、
裏筋に舌を這わせて手で亀頭をしごいたり、空いた手で玉袋を揉む。
「千影・・・・」
兄が声を上げると、千影は上目遣いで見上げた。
兄は千影の上目遣いに弱い。
トロンとした目で見上げられ、兄のペニスがピクンと反応した。
その間にも、千影の舌は裏筋から玉袋へと移動し、睾丸を一つ口含んで口の中で転がす。
手も休まることはなく、竿を掴みながら亀頭をしごく。
唾液によってすべりがよくなった亀頭が、しごき上げられるたびに、シュッ シュッ と音を立てる。
32千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/04 00:13 ID:???
「う・・・・くっ」
千影は睾丸を口から出して、もう片方の睾丸を含んで口の中で転がす。
竿をつかんでいた手が離れて、兄の股下を移動する。
千影の細く白い指が肌に沿って、兄のアヌスの入り口に到達する。
兄のアヌスは昼頃に清められており、千影も同じく清められていた。
千影の細い指が、アヌスの周りを一回りして内部へと入っていく。
白い指先が入り口に入り、第二関節まで一気に突き入れられた。
その拍子に兄の体がビクンと跳ねた。
「ハ・・・ァ・・・」
兄の声があがる。千影は睾丸を口から離して、亀頭を口に含んだ。
亀頭をしこいていた手を竿へと移動させ、兄を上目遣いで見上げながら口をすぼめて頭を振る。
「兄くんは・・・口を・・・・すぼめるのが・・・好きだものね・・・」
そう言って、亀頭に舌をつけてから口に含んで頭を振る。
頭を振りながら千影は指をアヌスの奥へと入れていった。
「ち・・・かげ・・・・!!」
声に応えるように、千影は指を進ませて、一番奥へと入れていった。
一番奥まで指をアヌスにいれて、中で指をグイっと曲げる。
「・・・・!!」
「ンフ・・・・」
千影は頭を早く振り、尿道を吸い上げてくる。
33千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/04 00:14 ID:???
「千影・・・うぅ・・・・」
千影はアヌスに入れた指を中で回しながら、亀頭から竿の中腹まで含んで頭を振る。
兄のペニスを口に含みながら、千影は空いた手を自分の股下へと移動させて、自分の陰部を弄り始めた。
下着の上からでも分かるくらいに、そこは溢れていた。
下着の上から陰唇の間に ツプッ と指を突き入れると ジュッ と水音が鳴った。
「ン・・・・」
千影にフェラチオを続けられる中、兄は射精感が昇ってきていた。
「千影、射精しそう・・・・」
「いひぃよ・・・だひて・・・・」
千影はさらに頭の振りを早めて、兄の射精を促した。
下着の上から自分の陰唇を弄りながら兄の尿道を吸い上る。
ペニスを吸い上げられるたびに唾液音が鳴る。
兄は射精を迎えようとしていた。
「千影、もう我慢できない・・・うあぁぁ!!」
「・・・・フフ」
兄のペニスが千影の口の中で小刻みに震えたその瞬間、千影は亀頭を思い切り吸い上げた。
「!!」
射精のタイミングに合わせて、尿道を吸い上げらて射精の勢いが増した。
ビュクビュクビュク・・・・ と、大量の精液が千影の口の中に放たれる。
千影は放たれる精液を口に溜めて コクン コクン と一定のリズムで飲み込んでいく。
収まりきらなかった精液は、口の両端の隙間から溢れて零れいていた。
34千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/04 00:17 ID:???
精液が飲み込まれていくうちに射精の勢いが落ち着きつつあった。
千影は途中で口を離して、手でペニスを ギュッ と握って根元から亀頭にしごき上げた。
口に溜めた分の精液が飲み込みにくそうで、口の中に唾液を溜めているようだ。
勢いが弱まったとはいえ、若干射精は続いている。
しごきき出される精液は、千影の口元にかかっていく。
千影が ゴクン と喉を鳴らして溜めていた分を飲み込み、ペニスを口に含んだ。
竿をしごき上げながら尿道を吸い上げて、残っている精液を吸いだしていく。
何度か尿道を吸い上げると、千影は口を離して自分の下着を下ろした。




夕飯を食べ終わり、可憐たちは食堂で談笑していた。
各々、思い思いにくつろいでいる中、白雪は食堂を出るために、
時計の前を横切って外に出ようとしていた。
何気なく外に出ようとしていたが、そこに可憐の声が掛けられた。
「白雪ちゃん、どこ行くの?」
「あ、ちょっと気分転換にお外行ってきますの。すぐ戻るですの。」
「行ってらっしゃい。」
そういい残し、白雪は食堂をあとにして外に出た。
35千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/04 00:20 ID:???
外に出て、海に面した手すりまで歩いてきた。
海の方から吹いてくる潮風が肌を刺すように冷たい。
食事を済ませたばかりで、体が温かかったので、その冷たさが心地よかった。
向かいに見える本土を目にしながら、白雪はエスカレータで見た二人の姿を思い出していた。
「にいさま・・・・にいさまと千影ちゃんは・・・・」
海を見つめていた視線を下に移そうとした時に、一際強い風が吹いた。
その風がまた冷たくて、目に染みた。目を閉じてまぶたの上から目を押さえる。
冷たい感覚が収まって目を開けると、視界がぼやけていた。
今吹いた風の影響で、目が潤いを戻そうと目穴から涙を分泌したようだ。

(違うですの・・・・)

まつげにかかった涙がこそばゆく感じて、指先でそっと拭う。
そこへまた風が吹いた。風が白雪の前髪を掻き上げる。


「そろそろ戻りますの」


額に手を当てながら海に背を向けて、白雪は家の中に戻った。


36千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/04 00:23 ID:???
家の中に戻り、風にかきあげられた髪を手で調整して、リボンを少し動かす。
リビングから聞こえる声が、外に出る時よりも静かになっていた。
気になって中を覗くと、可憐と鞠絵が二人で話をしていた。
邪魔をするのも悪いと、白雪はそっと扉を閉めた。
このあと予定はない。

何もやることもないので、そのまま部屋に戻ろうとしたが、兄の様子が気になった。
階段を登りかけた足を兄の部屋に向けて、部屋の前まで歩いてきた。

「・・・?」

扉をノックしようとした右手が、扉に手の甲を上げたまま止まった。


(部屋の中からにいさま以外の声が聞こえるですの)


部屋の中の様子が気になったが、そのままノックする気になれなかった。
上げたままだった手を扉に平を向け、そっとつけて耳を当てた。
37千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/04 00:25 ID:???
「・・・・・げ・・・・う」
「・・・・・くん・・・・・」

(何をしてるんですの?)

扉が厚い分声が聞き取り辛い。
耳に神経を集中させて、部屋の中の様子を聞き取ろうとしていると、
段々中から聞こえる声がはっきりとしてきた。

「・・・・・・!?」

部屋の中から聞こえてきたのは嬌声だった。
兄と千影が部屋の中で情事にふけっていると分かってしまった。
(・・・そ、そんな・・・・にいさまと、千影ちゃんは・・・・そこまで・・・)
白雪は、ゆっくりと扉から体を離した。
その時、背後から扉が開く音が鳴った。


────ガチャ

38千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/04 00:27 ID:???
驚いて振り向くと、可憐と鞠絵が食堂から出てきたところだった。
白雪は、慌てて兄の部屋の前を離れて、階段を駆け上った。
向かった先は三階の自分の部屋。
階段をぼっているところを、可憐と鞠絵が顔をかしげて
見ているような気がしたが、そんなことは気にしなかった。
白雪は自室に戻り、着替えと入浴用具を引っ張り出して浴室へと向かった。浴室は二階にある。


二階に下りて浴室に向かう途中に、可憐と鞠絵の背中が見えて階段を登って引き返した。
「・・・」
二人の姿が見えなくなり、扉が閉まる音を聞くと、急ぎ足で浴室に向かった。



つづく
39ゲーム好き名無しさん:03/12/04 01:32 ID:???
>>18->>19
馴れ合いウザいよ。
40ゲーム好き名無しさん:03/12/04 02:06 ID:???
噂の痛い闇可憐スレの>>1が別コテでスレを立てたと聞いたがホント痛いな(藁!
41ゲーム好き名無しさん:03/12/04 19:26 ID:???
千の影を名乗る氏ハケーンしますた。
早速(;´Д`)ハァハァさせてもらってまつw
42千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/04 22:48 ID:???
>>38からの続きです。

─────その頃、兄はベッドの上に千影を拝み倒していた。


「千影、胸・・・」
「ん・・・・」
兄は服の上から片手で千影の胸を触りながら、片手を服の中に滑り込ませた。
「下着・・・つけてないんだ」
「いや・・・さっき・・・部屋で・・・脱いだんだ」
兄が胸の先の突起をつまむと、千影は短い声を上げた。
「・・・待って・・・今・・・脱ぐから・・・・」
千影は兄の手首を掴んで押しよけると、ベッドから立ち上がって服を脱いだ。
千影の白い背中に、蛍光灯の光が反射する。
右手で両方の胸を隠してベッドの上に戻ってくる千影。

「兄くんの・・・好きに・・・してくれ・・・・」

片手をついて覆いかぶさってきて千影は言った。
「千影・・・」
胸を隠す手をどけてやると、小振りの胸が露になってプルンと揺れる。
片手を伸ばして右の胸に触れて、片手を背中に回して体を起こし、千影をベッドに寝かせた。
ベッドに寝かせた千影の胸に乗せた手を千影の首に回して、千影の首筋にキスをする。
髪を撫で上げながら耳を唇に挟み、息を吹きかけて耳を舌先で舐める。

「兄・・・くん・・・・」
43千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/04 22:52 ID:???
耳の下に舌をつけて首筋をたどり、千影の胸に這わせる。
千影の右の胸の乳輪を一周して突起を口に含む。
千影は息を乱して声を上げる。
突起を口に含んで吸い上げながら、髪を撫でていた手をもう片方の胸に持っていき、突起をつまむ。
片方の手で胸を弄くりながら、突起を含んでいた口を離して舌先をつける。

「ハァ・・ン・・・ァ」

千影の首の後ろに回していた手を離して、体のラインに沿って滑らせながら、
舌先をつけたまま千影の股へと、へその周りを一周させてからたどり着く。

「ン・・・」

胸を弄くっていた手を、片手と同じく体のラインに沿って滑らせる。
千影の股の部分に舌がたどり着いた頃には、両方の手が千影の腰を抱えていた。
兄の息も段々と乱れていく。

「ハァ・・・ハァ・・・・」
44千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/04 22:54 ID:???
ゴクリとつばを飲み込んだ。

「・・千影・・・」

千影のソコは、溢れる蜜によって濡れていた。
見つめている間にも、中から蜜が溢れ出てきている。
自然と息が乱れて、吐き出される息が千影のソコに掛かる。
「・・・あ、兄くん・・・・息が・・・・」
顔を見なくとも千影が顔を赤らめているのが分かった。
溢れる蜜によって濡れた千影のソコに舌を伸ばして触れた。
「ふあ・・・・」
舌先で陰唇に触れ、陰唇を拡げて内側を舐め上げる。
陰唇の内側を舌先で愛撫し、両手で千影の腰を抱えて、舌腹で陰部全体を嬲る。
蜜は何度舐めとっても溢れてくる。外を嬲るのに飽きて、蜜壷へと舌を侵入させる。
「あ、兄くんの・・・舌が・・・あぁぁ・・・!!」
シーツを掴む音が鳴った。
舌を少しずつ入れると、腔の温かさが舌に伝わってくる。
溢れる蜜を舌に感じながら、かき回すように舌を動かす。
舌を動かすたびに柔壁が舌に絡みつく。
千影は短い声を上げながら、腰を突き出してくる。
兄はいったん舌を引き抜いて一呼吸した。
45千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/04 22:57 ID:???
「自分から腰を突き出したりして、そんなによかったか?」
「・・・え・・・・そんなこと・・・」
「自分でも気がつかなかったのか」
「・・・・してないもん」
千影は照れるのを隠すように目を逸らした。
「・・・続き、するぞ」
逸らした目を股に蹲る兄に向ける。

「兄くん・・・」

兄は腰を抱えていた手の片方の手を、千影の陰部に伸ばした。
指先で陰唇を開いて、その上にある包皮に包まれた部分に触れた。
「そ、そこは・・・」
兄は包皮の上から、大事に包まれている小さな突起を指でグリグリと押した。
「は、あっ、あぁぁぁ・・・・そ、そんな風にしたら・・・わ、わたし・・・・んあ!!」
指を離してペロリと指を舐めると、兄は包皮を二本指で剥いた。
包皮を剥くと、大事に包まれていた女の一番敏感な部分が露になる。
ピンク色に突起したそこを指でそっと触れると、それだけで千影は悲鳴を上げた。
「い、いやあ・・・!!」
千影の声を無視し、兄は再び腰を抱えると、敏感なそこを舌で嬲り始めた。
46千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/04 23:04 ID:???
ピンク色をしたそこを嬲るたびに千影は声を上げた。
敏感なそこを舌でグリグリと押し付けながら、今度は舌を奥まで入れてた。
最初に入れたときよりも蜜が溢れ、腔は温かいというよりも熱くなっていた。
溢れる蜜を、舌を抜いてわざと音を立てて吸う。
じゅる じゅるるる・・・と、蜜を啜る音が部屋に響き渡り、淫靡さが増す。
「恥ずか・・・しい・・・よ・・・・」
抜いた舌を、今度は一番奥まで入れ、腔を弄る。
奥のザラついている部分を舌先でつつく。
舌先でそこを刺激し、押し付けて小刻みに震えさせていると、
千影が兄の頭を手で抱え込んだ。
「あ、兄くん、私、イク・・・もうイキそうだ・・・」
絶頂に達することを望む千影。だが、兄は千影の手を押しのけて舌を抜いた。
「そ、そんな・・・途中やめちゃ・・・・いやだよ・・・・・」
「おいおい、さっきまで威勢はどうしたんだ?」
「だ、だって・・・兄くんが・・・あぁ・・」
兄は中指で陰唇の間を掬い上げて、蜜を舐め取った。
「・・・はぁ、ハァ」
「千影、どうして欲しい?」
「・・・・入れて・・・欲しいの・・・兄くんが欲しいの・・・」
「そろそろ本番と行くか。俺も正直限界」
「はぁ・・・・はぁ・・・」
兄は千影の陰唇の間にペニスをあてがい、亀頭を挿入れた。
腰に力を溜めて千影の足を押し開いて、一気に奥までペニスを挿入れた。
47千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/04 23:06 ID:???
「んあぁぁぁぁぁ!!」
「ち、千影の腔、熱い・・・・!!」
千影に覆いかぶさり、背中に手を回して抱きかかえる。
汗ばんだ二人の体が重なり合う。
「兄くん・・?」
「千影、動くぞ・・・」
奥まで突き入れたペニスを、腰をゆっくり引いてまた奥に入れる。
少しずつペースを早めて、ピストン運動を開始する。
「ゆっくり・・・・なんて・・・やだよ」
「そう・・焦るな・・・って・・・」
腰を振る速度を少しづつ早めていき、一定のリズムで腔を突く。
あまり早く振りすぎると、それだけ絶頂を早く迎えてしまう。
早すぎもせず、遅すぎもしない速さでピストン運動をした。
「あ、んあ・・・・あぁ!あ!」
「千影の・・・・こ・・こ・・・・凄い・・・」
「もっと・・・もっときへぇ・・・・!」
ペニスが奥を突くたびに、肌と肌がぶつかり合って音が鳴る。
じゅぶ じゅぶ じゅぶ・・・と、ペニスが出入りするたびに愛液が音を立てて、
千影の腔のが少しずつ締まっていく。
48千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/04 23:08 ID:???
「千影・・・」
「んぁ!・・・あ!・・・あぁ!」
お互いをもっと抱き寄せ、千影のうなじにキスをして、耳に息をかけて唇で挟む。
「んぁ!・・・・あ!・・あ・・・に・・くん!・・・・ひぁ!」
千影の腔がペニスを離すまいと締め付けてくる。
千影の腔の奥へとペニスが飲み込まれる。
千影の腔がペニスが溶けてしまうのではないかと思うくらいに熱い。
千影の腔が気持ちよくてたまらない。
快感が波となって体を覆い、脳にまで達する。
耳を挟んでいた唇を離して、千影と口付けをする。
舌を突きいれ、今度は俺が千影の口を責める。
舌を絡ませて貪り、吸い上げる。
口を離して、千影の顔を眺める。
「兄くん・・・・」
「千影・・・・・もっと激しくするぞ」
「えっ・・・?あぁ・・・・」
抱擁を解いて、千影の体を横に向かせて片足を持ち上げる。
ペニスがさらに奥へ入り込み千影の子宮の入り口を突いた。
49千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/04 23:10 ID:???
「あ!・・・んあぁ・・・あぁ!・・・あぁ!」
ピストン運動をもっと早めて、何度も子宮の入り口を突く。
ペニスがさらに締め付けられ、ペニスに快感の波が伝わる。
そのままさらに続けていくうちに、射精感がこみ上げてきた。
「・・・く・・」
それでも我慢をしようとするも、それもすぐに無駄となる。
「千影・・・・俺・・・もう・・・」
「きて・・・兄くん・・・私の中に・・・兄くんを・・・あぁぁあ!!」
射精感増してきたのを感じて、さらに腰の速さを早める。
息を乱し、体力が尽きさせる思いで腰を振りたくり、絶頂へと近付く。
ペニスにさらに快感が伝わり、睾丸がせり上がる。
快感が尿道を登って、亀頭まで伝わる。
「千影!!千影!!千影!!千影!!千影!!」
「あぁぁ!兄くん!!兄くん!!兄くん!!兄くん!!兄くん!!」
兄が千影の名を呼び、千影が兄の名を呼ぶ。
千影の腔で小刻みに震えるペニス、とうとう限界が来た。
「千影、もう耐えられない!!もう射精る!!」
「きて、きてぇ!!私の中にいぃぃぃぃぃ!!」
「千影、千影、あぁぁぁぁぁ」
「あ、兄くううぅぅぅぅぅぅぅんん!!」
「うぁ!!」
兄が短い悲鳴を上げて、フェラチオのときよりも大量の精液を千影の腔へ放った。
50千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/04 23:13 ID:???
「兄・・・・・くん・・・熱い・・・・!!」
千影が射精に合わせてペニスを締め付けて兄の射精を促し、射精の勢いが増す。
ペニスが脈打ち、千影の腔に精液が放たれる中、二人は絶頂を迎えた。
「はぁ・・・・はぁ・・・・ち・・・か・・・・げ・・・・」
「あに・・・・くん・・・・」
千影の腔で続く兄の射精。
兄は千影の足を下ろしてペニスを引き抜く。
千影の体に精液を垂らしながら、千影の口元へと持ってきた。
千影にペニスを咥えさせて、残りの精液を放つ。
勢いが弱まってきて、千影が尿道を吸い上げていくうちに射精が収まった。
「はぁ・・・・はぁ・・・・はぁ・・・・」
「・・・・ん・・・」
千影がペニスを舌で押して離すと、兄も体を引いた。
千影は、口に溜めた精液を口の中で唾液と混ぜ合わせながら、潤んだ瞳を閉じてゴクンと飲み込んだ。
「はぁ・・・・はぁ・・はぁ・・はぁ・・・・はぁ・・はぁ・・はぁ・・・・」
「・・・・はぁ・・・はぁ・・・」
二人の体から力が抜けていく。
兄は千影の上に覆いかぶさる。
千影は兄を抱きしめる。
二人は余韻に身を委ねて、そのまま眠りについた。
51千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/04 23:14 ID:???



浴室に駆け込んだ白雪は、リボンを取り、服を脱ぎ捨てて浴室に入っていた。
浴室に入り、シャワーの蛇口を二、三度捻った。
蛇口を大きく捻ったために、シャワーから水が勢いよく噴出した。
頭からシャワーを浴びて、白雪は目を閉じて顔にシャワーを浴びた。




────────仲良く腕を組んで歩いていた兄と千影。
────────部屋の中から聞こえてきた二人の嬌声。









───────────────二人から逃げるように浴室に逃げ込んだ自分。


52千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/04 23:16 ID:???






─────後悔






二人の関係には薄々気がついていた。


それでも白雪は兄を想い続けていた。



「────」



しかし



部屋の中の二人の嬌声を聞いてしまった以上、それは打ち砕かれてしまった。
53千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/04 23:17 ID:???
兄を想いながら自分を慰めたこともある。

行き場の無い思いを自慰行為によって鎮めてきた。

だが、今はそれも出来ない。


遠くへといってしまった兄。

ただ、シャワーから降り注ぐ水にうたれることしか出来ない自分。

しばらくしそのままでいると、浴室にすすり泣くような声が響いた。


(・・・?)


発声元が自分であることに気がつくのに、時間は掛からなかった。



(違う・・・違うですの・・・・姫は、姫は)

54千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/04 23:18 ID:???
白雪は顔を下に向けた。
手を顔の前にやると、顔を伝ってシャワーの水が落ちてくる。









(───────姫は、姫は───)




両手に顔を埋める白雪。
嗚咽が、しかし、シャワーの音にかき消されながらも、浴室に響き続けた。







END
55千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/04 23:24 ID:???
こんばんは。
本当は18禁シスプリスレに投下する予定でしたが、
スレのスタートを切る作品として改めて投下しました。


これからの私の予定なのですが、十日から二週間に一度の
ペースで作品を投下していくつもりです。

早ければ一週間以内に投下するかもしれません。





まだ始まったばかりのスレですが、どうぞよろしくお願い致します。



今日はこれにて失礼します。
56ゲーム好き名無しさん:03/12/05 19:12 ID:???
みんな、福のれんのユキヲって知ってる?
彼のシスプリ同人は、まさにダークだよ。
亞里亞や花穂を殴って強姦したり、雛子が咲耶を埋めちゃったりね。
ただ、最近は普通の内容になってきたけど。
最近の「普通」の内容?

ttp://www.42ch.net/UploaderSmall/source/1070621112.jpg
58ゲーム好き名無しさん:03/12/05 20:08 ID:???
静かな流れだね。いいね、こう言うの。

>>千の影を名乗る氏
GJです。
これからも楽しみにしてまつ。がんばって下さい。
59ゲーム好き名無しさん:03/12/05 20:09 ID:???
密かに期待
60ゲーム好き名無しさん:03/12/05 22:03 ID:???
ユキヲ氏の同人は嫌いじゃない。
61ゲーム好き名無しさん:03/12/05 22:38 ID:???
千の影を名乗る氏、乙でつ。

>>61
ノシ
同じく。ワシは可憐と亞里亞の一緒に載ってる、ラ・メルヴェイユが好き。
闇可憐・覚醒亞里亞本としてかなり貴重だ。
62ゲーム好き名無しさん:03/12/06 00:03 ID:???
>>57
鞠絵が兄を虜にするやつだと思ってました。
新しいのが出ていたんですね。
花穂がリスカ・・・。
63ゲーム好き名無しさん:03/12/06 00:09 ID:???
>>57
ワシも持っておるぞよ。
出来れば、お兄ちゃまと花穂には仲良くなってもらいたいんだがのう。
64ゲーム好き名無しさん:03/12/06 00:21 ID:???
ここを必死で探してる香具師らには悪いけど、このままマターリいきたいでつ。18禁シスプリスレの香具師らはいつここをむつけるのやら(w
65ゲーム好き名無しさん:03/12/06 00:47 ID:???
>>千の影を名乗る氏
GJです。18禁スレから移動されたと聞いてようやく見つけました。
これからも期待してます。

>>64
向こうのスレの「闇可憐」のキーワードでここにたどり着けたよ。
66ゲーム好き名無しさん:03/12/06 14:44 ID:???
>>65
それはよかったのう。これでお主もワシらの仲間入りじゃて・・・
67ゲーム好き名無しさん:03/12/06 15:28 ID:???
可憐が殺人鬼?そんな設定まだマシだよ。
白雪なんか・・・白雪なんか・・・・・ある場所でスカトロにされてるんだぜ。・゚・(ノД`)・゚・。
グボォォォン!!ブリョブリョブリョーーーーーーーー!!!!!
68ゲーム好き名無しさん:03/12/06 16:59 ID:???
>>67
ぶりょゆきか。電波板のシスプリスレに時々出てくるよな。
○葉○○んねる二○裏に出入りしてる連中が集まってるとこだけど。

あそこにもネタ師がいなかったかな?
69ゲーム好き名無しさん:03/12/06 17:17 ID:???
○リョあきでしょ。
70ゲーム好き名無しさん:03/12/06 18:07 ID:???
白雪の扱いに比べれば、浣腸鈴凛や通り魔鞠絵はまだ許せるなw
71ゲーム好き名無しさん:03/12/06 18:40 ID:???
マターリ(・∀・)イイ。

>>70
その二人については知らなかった・・・
画像とかありまつか?
72ゲーム好き名無しさん:03/12/06 21:18 ID:???
まだ元気だった幼い頃に、野球をやっている鞠絵の画像が貼られる。

血まみれのバットを手にし、目がイッちゃってる画像にコラされる。

ミスコンテストに鞠絵襲撃!!出場者負傷w

出場者によりカウンターの脳天チョップを喰らい、闇鞠絵粉砕。

飲食店らしきところで暴れまわっている画像が貼られる。
壁には『通り魔注意』
73ゲーム好き名無しさん:03/12/06 21:32 ID:???
ショタたちが衛のことを男の子と言い出す。

衛=弟が定着

鈴凛がお尻を向けている画像が貼られる。

『浣腸向きのいいお尻だな』というレス。

鈴凛=浣腸マニアが定着。

鬼才ブリョあき氏の出現。

白雪=スカトロが定着。
75ゲーム好き名無しさん:03/12/06 21:58 ID:???
>>74
激しくワラタ。
76ゲーム好き名無しさん:03/12/06 23:06 ID:???
>>74
鞠絵の目が良すぎ(w

>>千の影を名乗る氏
あの、前スレにも投稿してた作品で、可憐が兄を追いかける作品があったと
思うんですけど、前スレが過去ログに逝って見れないんです。

もしよかったら、再投稿してもらうことは出来ませんか?なんとかお願いします・・・
77ゲーム好き名無しさん:03/12/06 23:18 ID:???
グッド。いいでしょう。
78ゲーム好き名無しさん:03/12/07 17:32 ID:???
前々スレ、辛口スレからのリンクだと1000まで見れないね。
79千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/07 21:40 ID:???
こんばんは。

>>76
それは可憐が電車に乗って兄を追って心中する話のことでしょうか?
前スレに投稿していた作品、全部消してしまってるので無理なんです・・・ごめんなさい。
80ゲーム好き名無しさん:03/12/07 23:46 ID:???
>76
ServicePack1、うpしますた。
ttp://nise428.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/upload/img/1526.zip

>作者氏
これ、作者氏のサイトに補完できますか?
8176:03/12/08 00:16 ID:???
>>80
サンクスです!マジで助かりました。
>>80さんに感謝しながらログを読みますです。
82作者 ◆lWI6oDEnlY :03/12/08 17:39 ID:???
何で書き込めないんだ〜〜〜。
ちくしょ〜〜〜。
83作者 ◆lWI6oDEnlY :03/12/08 21:03 ID:???
「ロックは人生だ」と出てしまいます。
補完ページを作ったので、トップページからリンクを貼る前に
皆さんの意見を聞きたかったのですが・・・。

URLがNGワードなのでしょうか。
84作者 ◆lWI6oDEnlY :03/12/08 21:48 ID:???
やっぱりURLがNGワードのようです。
申し訳ありませんが、
>>19のアドレスにあるtopをdarksideに変えてアクセスしてみてください。

>>80
簡単にですが、作ってみました。
内容、スレの公開に問題がなければ、
トップページからリンクを貼りたいのですが。
8580:03/12/09 00:50 ID:???
>作者氏
激しく多謝です。
どうやらこの板って、過去ログの一般公開が絶対にされないみたいですね。
されるのでしょうか?
辛口スレのリンクで見えているのはギャルゲー板在籍時のものかと。
内容、スレの公開の問題は微妙ですが、何か問題があったらすぐにスレのデータを全部消して戴いて構いません。
次スレからは過去ログが作られる板に移動した方がいいですね。
エロパロ板とか。
86作者 ◆lWI6oDEnlY :03/12/09 00:53 ID:???
今18禁スレを見てきましたが、ここはあまり公開しないほうがいいみたいですね。
補完ページは残しておきますが、トップページからのリンクは見送ります。
連続カキコ失礼しました。
87作者 ◆lWI6oDEnlY :03/12/09 01:00 ID:???
毎度毎度すいません。
レスがちょうど重なってしまいました。

>>85
過去ログが作られないんですか?初めて知りました。
とりあえず、補完ページはこのスレの住人用として置いておきますね。
88ゲーム好き名無しさん:03/12/10 03:01 ID:???
なんだかなー
89ゲーム好き名無しさん:03/12/10 08:07 ID:???
>>19
肝、肝過ぎ。
90ゲーム好き名無しさん:03/12/10 08:42 ID:???

            _
          ィ^8  lヘ `8ヘ
  从从从从从..从iノリノ ))〉 ヂェ゙ギー゙
 (o゚o゚o゚o゚o゚o゚o゚ノ (l| Oヮ゚ノリ
  ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ    へ
91ゲーム好き名無しさん:03/12/10 14:38 ID:???
>>88
なんやねん?

そういや、闇可憐スレの>>1はどうしたんだ?
香具師もここを見つけられないってオチ?
あの>>1のネタも待っているんだが、他の香具師はどう?
92ゲーム好き名無しさん:03/12/10 21:12 ID:???
>>91
見つからないなら別にいいんじゃないの?
漏れは、お二方のネタをマターリ待ってるのデスガ。
93千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/11 01:36 ID:???
こんばんは。
現在ネタを執筆しているところです。ペースが遅くて、申し訳ないです・・・



突然ですが、皆さんにお聞きしたい事があるのですが、よろしいでしょうか?


皆さんが作品に”これはダークネス”、と思うのは、どんなときですか?
是非ともネタの参考にしたいと思っておりまして・・・・もしよろしければ教えていただけますでしょうか?
94ゲーム好き名無しさん:03/12/11 09:25 ID:???
>>93
上の意味以外なら鬼畜かな。
95ゲーム好き名無しさん:03/12/11 19:57 ID:???
>>93
>>94と同じく。あとは猟奇。
猟奇と鬼畜って同じかな。
96ゲーム好き名無しさん:03/12/12 01:29 ID:???
>93
女の子が殴られる時。







ユキヲみたいな。
97千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/12 23:19 ID:???
十二月初旬。
時間は午後六時。
春歌は、学校で部活を終えて家路に着いた。
部活で流した汗を家の風呂で流して、夕食を終えた後は、書き物をするのが日課であった。
夕食を終えた頃、家の中にチャイムが鳴り響いた。時間は八時を過ぎている。
この時間に家に訪ねてくる人間は、両親の知人か友人位だ。
つい先日、父が近いうちに、友人が家を訪ねてくると話をしていた。
父の友人が来たのだと、春歌はそう思って玄関に向かった。

「はい、どちら様でしょうか?」
「夜分・・・すまないね・・・・私だよ」

声の主は、姉の千影のものだった。

「千影さん?」
こんな時間に、それも珍しい相手が訊ねて来たと思った。
「時間が・・・・悪かったかな・・・?」
「いいえ、そんなことは・・・今空けます。」
春歌は、引き戸を開けて、玄関の外にいる千影を家に入れた。
98千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/12 23:23 ID:???
「今晩は」
「今晩は。千影さんがワタクシの家を訪ねられるのも珍しいですわね」
春歌は、そう言いながら、来客用のスリッパを取り出して置いた。
「お邪魔・・・するよ・・・・」
春歌は、千影を特別な来客に用意されている部屋に案内した。
この部屋に通される人間は、兄、姉妹と、両親と深い付き合いのある人間に限られる。
一般の来客用の部屋と異なり、豪華なつくりの部屋である。
春歌は、千影を部屋に案内した後、お茶と菓子を用意して戻ってきた。
お茶と菓子も、一般来客のものと異なり、得意先の店から仕入れたものが用意される。
「どうぞ」
春歌は、千影に、用意したお茶と菓子を並べていった。
「・・・いつもながら・・・キミの・・・・礼儀作法には・・・感心・・・させられる・・・」
「そんなことは、ございません。ワタクシも、祖母に比べれば、足元にも及びませんわ」
「春歌くんの・・・・そういう・・・謙虚なところ・・・私は好きだよ・・・・」
「千影さんったら、恥ずかしいですわ」
春歌は、盆を抱えて台所へ戻り、千影の向かいに座った。
春歌の家系は、とにかく人間関係を重視した家系で、礼儀を重んじている。
春歌の祖母は、一度悪印象を感じた人間は、
二度と家の敷居をまたがせないほど頑固な人間で、
それは、孫の春歌にもしっかり受け継がれている。

99千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/12 23:25 ID:???
春歌が、ドイツから日本に越してきたばかりのことだ。
日本に来て一ヶ月程が経ち、周囲の環境にもようやく慣れてきた頃、
春歌は、一人で家の留守を任された。
その日、春歌の両親は、友人方の誘いで、日帰りのバス旅行に出かけた。
春歌本人は知らないが、春歌の両親の、この日帰り旅行の目的は、春歌の一人留守番にあった。
春歌が、ドイツにいた頃の生活習慣からの切り替えが、出来ているかという心配があったのだろう。
春歌の両親は、娘に留守を任せて旅行に出かけて行った。



両親が旅行に出かけてから、四時間が経ち、時間は正午に差し掛かっていた。
町内会の旅行なので、両親のみならず、近所の住人も旅行に出かけている。
閑静な住宅街にある家の周囲は、穏やかな静寂に包まれていた。
家の中に心地よい日差しが差し込み、時間がゆっくりと流れていく。
春歌は、両親が作り置きした昼食を、火にかけて温めなおしていた。
その間、春歌は祖母から聞かされていた、ある話を思い出していた。
100千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/12 23:26 ID:???
「春歌、いいかい?お昼時間に人様の家を訪ねることをしてはいけないよ」
「おばあさま、それは何故ですか?」
「腹が減っては戦は出来ぬ、と言う言葉は知っているだろう?」
「はい、存じております」
「お昼の時間は、人が午後からの労働に備えて腹ごしらえをし、休養を取るための時間なんだ。
だからそれを邪魔してはいけないよ」


春歌は、そのことを思い出して、ほくそ笑んだ。
火にかけた味噌汁が、沸点に近くなったところで、春歌は火を止めた。
味噌汁は沸騰させてはいけない、これもドイツにいた頃、祖母に教わったことだ。
火を止めて、味噌汁を椀に移そうとした時だった。突然鳴った、玄関のチャイム音が
穏やかな静寂を破った。

「!!」


春歌が自室の薙刀を持って、玄関の外の郵便配達員に向かっていったのは間もなくであった。
101千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/12 23:27 ID:???
その日、両親が帰ってきた後、春歌は謝罪をし謝罪をされた。
両親が、昼頃に郵便が届くことを伝えていなかったことを謝り、
春歌が配達員に切りかかろうとしたことを謝罪させられた。
幸い、配達員は大事にならなかったものの、両親とドイツにいる祖母から、
きついお叱りを受け、冗長を学んだ日だった。

「春歌くん・・・どうしたんだい・・・?」
「あ、ワタクシとした事が・・・昔のことを思い出して。」
「思い出に・・・浸ることは・・・悪いことでは・・・・ないよ」
「そう言って頂くと助かります。」
「ところで・・・急な・・・話なんだが・・・・」
「何でしょう?」
「実は・・・・今日・・・ここに・・・・泊めて・・・くれないかい・・・?」
「えっ?」
「やっぱり・・・・ダメかな・・・」
「い、いえ、そんなことは・・・ただ・・・・」
「すまない・・・・突然・・・不躾なことを・・・」
そう言って、千影は立ち上がった。
「遅い時間に・・・訪ねたりして・・・悪かった・・・・そろそろ・・・失礼するよ・・・」
千影は、春歌に背を向けて、そのまま座敷を後にしようとした。
そこに、春歌の声が掛けられた。
「待ってください。お布団なら余分にありますし、両親も、きっと納得してくれます。だから、今日は、泊まっていって下さい。」
102千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/12 23:30 ID:???
特に何の咎めも無く、千影の宿泊許可は下りた。
春歌は、自室の隣にある、空き部屋を千影に使うように言った。
六畳程の、小さな部屋であるが、一人で使うには充分な広さの部屋だ。
「本当に・・・突然で・・・・すまない・・」
「気になさらないで下さい。寝巻きは布団の側に用意してあります。
ワタクシも隣におりますので、何かあったら声を掛けてください。」
春歌は、それだけ言って、自室に向かった。
自室の扉を閉めて、扉に寄りかかり、一息つく。
千影からの突然の申し出、正直、春歌は驚いていた。
これまで、千影が訪ねてくることは何度かあったが、
宿泊したいと言ったのは、初めてのことだった。

(千影さん・・・何があったのでしょう・・・・)

咲耶に次いで、千影との付き合いが長い春歌は、千影の態度や言葉、仕草から、
千影が何かを思い悩んでいる、もしくは何かを隠していると感じた。
千影が席を立って、部屋を後にしようとした時のことを思い出す。
あの時、春歌は、千影の背中に、一瞬だけだったが、寂しさを感じた。
千影は、人の悩みを聞くことはあっても、自身のことを話そうとしない。
常に聞き手に回り、千影が悩みの相談をしているのを見た事が無かった。
妹の立場から見て、誰かが後押しする必要があるな、と、思ったこともある。
103千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/12 23:31 ID:???

(ワタクシが、後押しできないだろうか?)

春歌は、これまでに何度も千影に、悩み事の相談をした事がある。
学校の友人のこと、先生のこと、稽古が上手くいかなかったこと・・・


春歌は、ドアを開けて、隣の千影の部屋に戻った。
ドアをノックして入室すると、千影は、寝巻きに着替えて、布団に入って本読んでいるところだった。
シニヨンに纏めていた髪は解かれていた。成人女性を思わせる姿に、春歌は目を惹いた。
「あの・・・千影さん」
「・・・何かな・・」
「千影さんは・・・悩みは無いのですか?」
「急に・・・どうしたんだい・・・?」
「・・・その・・」
いざ言おうとして言葉が詰まってしまった。
ここまで来たて引き返すわけにいかない。
春歌は、一呼吸して言葉を続けた。
104千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/12 23:32 ID:???
「ワタクシ、いつも千影さんに悩みを聞いてもらってばかりで、そ、それで・・・ワタクシ・・・・」
「・・・・・」
「千影さんの悩みを聞きたいと、その・・・・」
「・・・・・・・・」
「ご、ごめんなさい、その・・・」
失態を晒してしまったと思った。
その場を逃げ出したい衝動に駆られた。
焦りが焦りを呼び、混乱状態に陥りそうになった。
しかし、千影は、春歌の様子を見て不快に思うでもなく言った。
「無理は・・・・しなくていい・・・その気持だけでも・・・・充分だよ・・・」
「・・・・」
「春歌くん・・・?」
「千影さんの悩みをワタクシに聞かせてください」
「・・・・」
「ワタクシは千影さんの悩みの聞き手になりたいのです」
「私の・・・悩みなど・・・・聞いたところで・・・得にも・・・ならないよ・・・・」
「それでもワタクシは構いません。」
先までの焦りは消え去り、春歌は真っ直ぐに千影の目を見て言った。
「本当に・・・いいのかい・・・?・・・つまらない・・・話だよ・・・・」
「・・・・・・」

春歌の目を見て、千影は、静かに話を始めた。



「私の家にね・・・少し前まで・・・一匹の黒猫がいたんだ・・・」
105千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/12 23:34 ID:???
─ 一週間前 ─

千影の朝は、五芒星小儀式から始まる。
朝に召喚儀式を、夕方に追儺儀式することが、千影の日課である。
儀式の前に沐浴を済ませて、素肌に黒マントを羽織る。
家の一角にある魔術専用の部屋に入り、儀式に用いる道具と自分の体を聖別する。
これによって、世俗な外界と霊の降りる場をはっきりと分断する。
この部屋に入った瞬間から、千影は全ての神経を儀式に集中させる。




「・・・・・・我が前に五芒星が燃え上がり、我が後ろに六芒星が輝く!!」





106千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/12 23:39 ID:???
扉を閉める音が”バタン”と、家の中に響く。
朝の儀式を終えて部屋を出ると、汗が体からどっと噴出してくるのが分かる。
「ふぅ・・・・」
汗に濡れた体を洗浄するために、シャワールームに向かう。
途中、歩きながら体が少しふらついていた。
壁に手を付きながらシャワールームに入り、汗に濡れた体を洗い流した。


シャワールームを出て、濡れた髪と体を拭く。
新しい服に着替え終えて、朝の散歩に出る。
時間は朝の六時半。
普段着用の白マントを羽織って外に出る。
時間が早いこともあり、自分以外に外を歩く住人は見当たらない。
東から昇る太陽に照らされながら、並木道を歩いて公園に向かう。
その途中で、新聞配達員の乗る自転車とすれ違う。
自分の格好が奇異に見えたのか、すれ違いざまに、物珍しげにこちらを見ていた。
107千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/12 23:41 ID:???
自宅から歩くこと十分。
誰もいない公園に着いた。
いつも腰掛けているベンチにペンキ塗りたての注意書きの貼り紙。
辺りを見回して、ブランコを見つけて腰掛けた。
いつも目にするのに、何年振りかに座るブランコ。
幼い頃は、よくこれに乗って遊んでいた気がする。
あの頃は、まだ地面に足が着かなかった。
今は足が余って、前に伸ばして座っている。
最後に座ったのはいつだっただろう。
過去の記憶を引き出そうと思いをめぐらせていると、
前に伸ばした足の先に何かがいる気配を感じた。
ふと顔を上げてみると、そこには一匹の黒猫がいた。
黒猫は、少し距離を置いて、ちょこんと座って千影を見ていた。
「・・・キミも・・・・一人かい・・・?」
千影の言葉に反応したのか、黒猫は、体を伸ばして体を震わせた後、
千影の座るブランコのところまで歩み寄ってきた。
「ニャー」
千影に向かって一鳴きすると、黒猫はそのまま、先と同じように座り込んだ。
黒猫は機嫌がいいのか、尻尾を振ってこちらを見つめている。
108千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/12 23:44 ID:???
「・・・キミは・・・どこから・・・来たんだい・・?」
「ニャン」
黒猫は、首をかしげるような動きを見せて鳴いた。
「キミは・・・変わり者だな・・・・私も・・・同じような・・・・ものだけど・・」
公園の時計に目を移した。
時間は七時を過ぎたばかり。
そろそろ家に戻る時間だ。
ブランコから立ち上がり、マントを羽織りなおして、出口に向かって歩いていった。
その後ろを、黒猫がついてくる。
「ニャー」
「帰り道が・・・同じなのかい・・・?」
千影が振り向くと、黒猫は、尻尾を振ってこちらを見つめている。
千影は、公園を出て、家に向かって歩き出した。
時間も七時を過ぎると、道にまばらだが人が出てくる。
すれ違いざまに、自分を横目で見る何人かの人間。
もっとも、今は後ろに黒猫がいるので、そちらに気が向いているのだろうが。


109千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/12 23:46 ID:???
帰る途中で、家の冷蔵庫に何もない事を思い出した。
家に帰る前に、近くのコンビニエンスストアに寄って、必要なものを買い揃える。
左手に買い物袋をさげて、店の外に出た。
「キミの・・・家は・・・どこなんだい・・・?」
黒猫は、コンビニエンスストアにもついてきた。
店の中で買い物をしている最中、外の学生達が、珍しがって黒猫に集っていた。
店を出ると、声を掛けたわけでもないのに、黒猫は千影についてきた。
その様子を見てた学生からは、黒猫は私の飼い猫に見えたに違いない。
千影は、黒猫がついてくるのを気に留めないようにしていたが、
自分の家が近くになっても黒猫がついてきているので、
立ち止まって屈みこんで黒猫に言った。
「残念だが・・・・キミを・・・私の家に・・・置くことは出来ない」
「ニャン?」
黒猫は、首をかしげて千影を見た。
「さぁ・・・キミの・・・帰るべき・・・ところに・・・・帰るんだ・・・」
黒猫の目を見据えて千影は言いい、立ち上がった。
手に提げた買い物袋を右手に持ち直し、千影は家の門に向かっていった。
門の前について、左のポケットにしまってある鍵を取り出した。
門を開けて中に入ると、いつもの自分の家の空気に包まれる。
110千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/12 23:48 ID:???
今日は、いつもより散歩に時間をとってしまった。
買い物があったとはいえ、いつもより長く外に出てると気分が落ち着かない。
門を閉めようと表に向き直ると、黒猫がそこにいた。
黒猫は、公園にいたときに見せた顔で尻尾振って千影を見ていた。
どうもこの黒猫は、側を離れる気は無いらしい。
「・・・・しょうがない子だ・・・入るかい?」
「ニャン」
黒猫は一鳴きして、体を門の内側に滑り込ませた。



家の中に入って、買い物袋を下ろした。
買ってきたものを冷蔵庫にしまいこみ、朝食の準備に取り掛かった。
千影は普段、肉料理を食べるのを避けている。
食卓に並ぶのは、野菜サラダの入った大きな器が一つと、コップ一杯の牛乳。
「・・・ミルクは・・・好きかい・・・」
大きめな皿に牛乳を注いで、黒猫の前に置くと、黒猫は舌でペロリと舐めた。
「ニャー」
千影に向いて一鳴きすると、黒猫は食事を再開した。
「さて・・・私も朝食を・・・・」




111千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/12 23:50 ID:???
机の上に広げた本から顔を上げると、時間は昼になっていた。
正午を少し過ぎたばかりで、昼食にはまだ早かった。
「もう・・・こんな時間か・・・・・」
椅子から立ち上がり、部屋を出た。


廊下を歩くと、床が軋んで音を立てる。
廊下を抜けて階段を下り、一階の居間に向かった。
居間に入り、窓辺の大きな椅子を見ると、椅子の上に黒猫が丸くなっていた。
朝食が終わった後、黒猫は適当に歩き回った後、この椅子の上に丸くなった。
家の中が静まり返っているためか、黒猫の寝息が聞こえてくる。
朝から四時間以上たっているが、その間、ずっとここにいたらしい。
黒猫に背を向けて、千影は居間を後にした。
次に向かったのは、客室だった。
今日は特に来客があるわけではないが、自然と足が向いた。
今日に限らず、明日も、明後日も、明々後日も、来客は無い。
千影は、元々一人でいることを望んでここに暮らしている。
誰かを招こうとは、身内相手でもあまり考えていなかった。
気まぐれで、不意に誰かをお茶に誘いたくなることはあるが。
112千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/12 23:53 ID:???
「気まぐれ・・・・」
そう言って、居間の黒猫を思い出す。
猫は気まぐれの性格だと言うが、自分にも当てはまっていると感じた。
「フフッ・・・あの黒猫は・・・私に・・・・こんなことを・・・思わせるために・・・・現れたというのかい」
誰に向かって呟くでもなく、千影は客室を後にして自室へと戻っていった。



黒猫が千影の家に来てから一ヶ月が経った。
千影は、朝の散歩も食事も、黒猫と一緒にするようになっていた。
黒猫すっかり千影の家に馴染んでいた。
窓際の椅子の上を寝床とし、家の中を自由に歩き回っていた。
それまで一人でいた家に、自分以外の誰かがいる事に違和感を感じなくなった頃のことだった。
しばらくして、黒猫は突然姿を消した。

「どこに・・・いったんだい・・・・」

113:03/12/12 23:53 ID:???
( ´,_ゝ`)プ
114千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/12 23:55 ID:???
黒猫の姿を求めて、朝から近所を歩いて回った。
いつもの散歩のコースを探し、通学路を探した。
よく買い物に行く店の周囲も探したが見つからなかった。
家に戻っているであろうことを最後の望みに家に帰ってきた。
「帰って・・・いれば・・・いいのだが・・・」
門を開けようとしたところへ、近所の住人が声を掛けてきた。
声を掛けてきたのは、千影の家の三軒隣に住んでいる中年女性だった。
人付き合いが少ない千影にとって、この近所では数少ない知り合いでもある。
「こんにちは、千影さん」
「こんにちは・・・。あ、あの・・・・私と・・・いつも一緒に・・・居た・・・・黒猫・・・見かけ・・・ませんでしたか・・・」
「・・・黒猫ね・・・・あなたといつも一緒に居たあの猫、本当の飼い主が見つかったのよ」
「本当の・・・・飼い主・・・?」
「えぇ。今朝方、あなたの家から猫ちゃんが出てくるのを見かけてね。私もこの歳で暇なもんだからあとをつけたのよ」
女性の話によると、千影がいつもの散歩に出かけている公園で、
中学生くらいの女の子が黒猫の名前を呼んでいるのを見たという。
そのあと、名前を呼ばれた黒猫が、女の子に駆け寄って抱かれていくのを遠目に見送ったとのことだ。
女性の話を聞いて家に戻ると、千影は違和感を感じた。
違和感の正体が、黒猫がいないことによるものであることはすぐに分かった。
115千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/12 23:57 ID:???



「あの子が・・・私の家に・・・・来る前に・・・戻った・・・それだけ・・・なんだけどね・・・・」
千影は顔を俯かせて額に手を当てた。
「一人で・・・いることには・・・慣れてたのに・・・」
「・・・・・」
「今は・・・もう・・・だめなんだ・・・・」
「千影さん・・・・」
「温かみと・・・・言えば・・・いいのかな・・・・私は・・・もう・・・・一人に・・・戻れなく・・・なって・・・・しまったんだ・・・」
千影の肩は震えていた。
今にも泣き出しそうになる千影を見て、春歌は後ろからそっと抱きしめた。
「春歌・・・くん・・・・?」
「千影さん・・・・ワタクシは・・・・ここにいます・・・・」
「・・・・・・・」
「ワタクシは、その子の代わりにはなれませんが、あなたの側にいることは出来ます」
「・・・・・」
「ワタクシではダメですか?ワタクシでは千影さんの寂しさを埋められませんか?」
「春歌・・・くん」
千影は声を押し殺して泣いていた。
千影を抱きしめながら、春歌は、千影の寂しさを埋めたいと思っていた。
千影の側にいたいと思っていた。
「ワタクシは・・・ずっと、あなたの側にいます」
「ありがとう・・・・春歌くん・・・・」
抱きしめる春歌の手を取って、千影は言った。


116千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/12 23:58 ID:???
─── 翌日 ───

「おはようございます、千影さん」
「おはよう、春歌くん」
二人は、一緒の布団に入りながら、体を横にしたまま顔を合わせて言った。
「昨日の・・・こと・・・・だけど・・・」
「・・・はい・・・ワタクシはあなたの側にいます。これからもずっと」
春歌は、千影の体を抱き寄せた。
「温かい・・・な・・・・・春歌くんは・・・・」
「千影さん・・・」
春歌は千影の髪を掬い上げた。
紫色の艶やかな髪が、指の間をすべり抜けていく。
「・・・朝のご飯を用意してきますね」
千影から体を離し、春歌は立ち上がった。
「すぐに戻ります」
寝巻きを羽織りなおして、春歌は部屋を出た。
部屋を出て台所に向かう前に、朝刊を取るために玄関に向かった。
引き戸を開けて、冷たい外気に体を震わせながらポストに向かう。
十二月の寒空の下、吐き出される息は白かった。
117千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/13 00:01 ID:???
ポストから朝刊を出して、家の中に戻ろうとした時、春歌の前に黒猫が現れた。
黒猫は、春歌を見て「ニャン」と一鳴きした。
「お前がそうなの・・・?・・・・これからは私が千影さんの側にいるわ」
そう言うと、黒猫はそのまま庭の奥へと向かって、塀のに上っていった。
「いけない、朝ご飯の用意をしないと」
朝刊を抱えながら、春歌は家の中へと戻っていった。




春歌が部屋を出て数分程してから、千影は布団から体を起こした。
髪をかきあげて後ろへ流し、枕元に置いていたリボンで結わう。
いつものシニヨンではなく、ポニーテールに纏め上げて布団から出て窓辺へと向かった。
「いい・・・・朝だな・・・」
純和風の部屋から覗く窓の外。
いつもの自分の家から見るのとは違う景色。
その窓の外を眺めていると、千影の前に黒猫が現れた。

118千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/13 00:02 ID:???
「キミ・・・・」
あの時と同じように、黒猫は千影を見て尻尾を振っていた。
「・・・フフッ・・・・私は・・・もう・・・寂しく・・・ないんだ・・・・」
そう言うと、黒猫は一鳴きして去っていった。
黒猫が向かった先には、飼い主と思われる女の子がいた。
黒猫は、女の子に抱かれながら、住宅街の奥へと消えていった。
「千影さん、ご飯の用意が出来ました」
「・・・あぁ・・・今行くよ・・・」
窓に背を向けて、千影は部屋を出た。
春歌の後ろについていきながら千影は思った。



──────────私はもう、一人じゃない




END
119千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/13 00:08 ID:???
こんばんは。
フォルダを整理していたら、昔に書いていたもの見つかったもので、少しそれに手を加えてみました。

春歌と春歌の祖母の性格がおかしかったかもしれませんが・・・・
気に触った方、ごめんなさい。

>>94-95
ありがとうございます。
猟奇と鬼畜・・・・具体的な違いは分からないですね・・・今度調べてみます。

>>96
私もいくつか同人誌持っています。
ダークと率直に感じるのは、やはり暴力ものなのでしょうか・・・


ネタ作りの参考にさせていただきます。
120ゲーム好き名無しさん:03/12/14 18:06 ID:???
ほう…百合ですか…
121ゲーム好き名無しさん:03/12/14 18:56 ID:???
何故に春歌なのですか?
122ゲーム好き名無しさん:03/12/16 15:41 ID:???
いいssでした。
千影と猫の対比がよかったです。

ちょっと疑問。
>>105で一週間前と書いてありますが、
>>112では一ヶ月が経ったとありますよね?

読んだかぎりでは一週間前に猫を拾ったのに、
それから一ヶ月一緒に過ごすとは、これはいったい?
123ゲーム好き名無しさん:03/12/16 19:04 ID:???
咲耶が……
124千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/16 22:50 ID:???
こんばんは。

>>121
返事が遅れてごめんなさい。
前から、春歌と千影の組み合わせで、何か書いてみたいと思っていたんです。
春歌と千影のカップリング、あまり見かけないもので・・・・それでです。

>>122
すみません。
最初、

>一ヶ月経った
のところは、一週間のつもりだったんです。
後から一ヶ月にしようと思って直した時に、>>105の一週間を直すのを忘れてました。
混乱させてごめんなさい。
125千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/16 22:51 ID:???
綺麗なものを見ると、汚したくなる衝動に駆られる。
必ずしもそういう人間がいるわけではない。
だが、少なくとも俺はその一人だ。
その衝動に駆られて、俺は一人の妹を汚した。
妹の名前は、白雪。



「そろそろ時間か」



椅子から立ち上がって、部屋を出る。
向かう先は、俺が汚した妹の待つ部屋。
俺は今日もまた妹を汚す。
妹を汚すために妹の部屋へと向かう。

126千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/16 22:56 ID:???
白雪はとても綺麗だった。
白雪は容姿も、心も綺麗だった。
白雪の笑顔が好きだった。
白雪の優しさが好きだった。
白雪の思いやりが好きだった。
白雪の事が好きで、好きで、とにかく好きでたまらなかった。


妹だからとかそんなことは関係無かった。
俺は、白雪が好きでどうしようもなかった。
その思いはある日、俺が白雪の寝込みを襲う形で爆発した。


「白雪・・・・」
「!!」

突然のことに驚く白雪をベッドに押さえつけて、
欲望のカタマリを溜め込んだモノを白雪の秘部へと突き入れた。
その瞬間に、体に電流が走った。
「う・・ふぐぅ・・・」
「白雪・・・白雪・・・白雪・・・あぁっ!!」

俺は狂ったように腰を振りたくって、白雪の腔で絶頂を迎えた。
127千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/16 22:57 ID:???



「・・・はぁ・・・・ハァ・・・」



後悔は無かった。

むしろ達成感があった。

俺は白雪を汚す事が出来た。

俺だけの白雪にすることに出来た。




他の誰にも渡したりなどするものかと。




128千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/16 23:02 ID:???
コトを成し遂げた日から一週間は、一切口を利くことはなった。
朝も挨拶を避けるために、白雪は俺より早く学校に行って、
帰りも俺よりも先に帰ってきていた。
家の中ですれ違うっても、
すぐに目を逸らしてどこかへと行ってしまう。
一緒にいるのは食事の時間の間だけ。とにかく俺は避けられた。
それは当然のことだとは思っていた。
あんなことをしておいて、言葉を交わせるとは思っていなかった。





それからさらに三日が経った日。
白雪が黙っているのをいいことに安心していたが、急に不安になってきた。
いい加減、しびれを切らした俺は、白雪の部屋を覗いた。


「───!!」


部屋の中の光景に、俺は目を疑った。
129千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/16 23:05 ID:???
その光景を目にした途端、不安はどこかへと消えてしまった。
思わず、ゴクリと唾液を飲み込んだ。
白雪は、俺の名前を呼びながら自慰をしているではないか。
ベッドの上で全裸になって、二本指を陰部に突き入れて弄りまわして、
自分の胸を弄りながら、白雪は悶えていた。

「に、にいさま・・・入れてですの・・・にいさまの・・・・にいさまのオチンチンで、姫のここを、ここを・・・・に、にいさまあぁぁあ!!」

自慰を終えて白雪はベッドの上にぐったりとなって、肩で息をしていた。
そんな白雪の姿を見て、俺は部屋のドアを開けて部屋の中へと入っていった。
聞こえよがしに部屋のドアを開けて、白雪の側まで歩み寄る。
白雪は、潤んだ目でこちらを凝視した。

「に、にいさま・・・これは・・・・」
「あの日の事以来、俺のことを避けてると思ったら、まさかこんな事をしてるとはね」
「・・・・・」
「どうなんだ、白雪?」
「にいさまが、にいさまが悪いんですの・・・にいさまが姫のことをこんなにしたんですの・・・・」
「なら、どうして欲しい?」
「・・・・・」
130千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/16 23:06 ID:???
俺の股間のモノは、白雪の自慰を見ていたときからいきり立っていた。
白雪の視線が、ズボンを押し上げる俺のモノへと注がれる。
白雪の目は、既に、欲しがるそれに変わっていた。

「にいさまの・・・・にいさまのオチンチンを・・・姫のここに下さいですの・・・」

白雪は、消え入りそうな声で懇願する。
俺も、すぐにでも白雪の腔に入れたい。
だが、ここで素直に挿入れても面白くない。
そこで、少し白雪を焦らしてやることにした。

「ここってどこだ?穴が二つあるんじゃ、どっちに入れればいいのか分からないな」
「にいさま・・・・姫に意地悪しないでい下さいですのぉ・・・」
「そんなこと言われても、俺だって困ってんだ」
「・・・・お尻・・・・姫のお尻に入れてくださいですの・・・・」
「何て言った?よく聞こえないぞ?」
「・・・・姫の・・・姫のお尻の穴に、にいさまのオチンチンを入れてくださいですのぉ!!」
「初めからそう言えばいいんだ。ほら、尻上げろ」
「はいですの・・・・」

131千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/16 23:09 ID:???
白雪は、うつ伏せになって、お尻を高く上げてきた。
息が乱れて、前の穴らも愛液が溢れている。
俺はチャックを下ろして、いきり立ったモノを取り出す。
それを見つめながら、白雪はますます息を乱した。
取り出したモノを白雪の尻の穴にあてがい、先端で入り口をなぞった。

「早く・・・早く入れて下さいですの・・・・」
「今から挿入れてやるよ」

先端を少しづつ尻の穴の中にいれていき、
亀頭が全て入ったところで、そのまま奥へと突き入れた。

「あぁ、にいさまぁぁぁ・・・・・」
「くぅ・・・きついな」
「はぁ、う・・・く・・ぁ・・・」
自分の指とは違う、異物感を感じているのか、白雪は苦悶に顔を歪めている。
本来、ここはモノを入れるところではないから無理もない。

「白雪、動くぞ」

首を縦に振って、白雪は答えた。
132千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/16 23:11 ID:???
前の穴とはまた違った感触のそこは、
狭くて、きつくて、モノがとにかく締め上げられた。
腰を振っている間、白雪はだらしなく舌を垂らして喘いでいた。
口の両端から涎を流し、白目を向きかけ、中を突くたびに、
ぷぴゅっ ぷぴゅっ と、ポンプのように前の穴から愛液が飛び出した。

「白雪・・・」
「に・・・い・・・ひゃ・・・ま・・・・へぇ・・・・へぇ・・・」

モノで突くたびに、声にもならない声で喘ぐ白雪。
俺の中で純白のイメージを持っていた白雪。
その姿は、もうどこにもない。

「白雪!、白雪!」

自分の手で汚した白雪。
純白だった白雪は黒く淀み、俺はさらに黒く染めようとしている。
腰を振り続けて五分くらいしただろうか。
締め上げられるモノが限界に来て、射精を迎えようとしていた。

「そろそろ射精そうだ・・・・白雪、どこに欲しい?」
133千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/16 23:13 ID:???
腰を振りながら白雪に問いかける。
白雪は口をパクパクと動かして答えた。
もう声もまとも出せないようだ。
このまま白雪の中に射精したいと思ったが、
射精が始まった瞬間にモノを引き抜いた。
抜くまでの間だけ中に射精して、あとは白雪の体に全部かけた。
黒い欲望の溶け込んだ白濁液にまみれた白雪を見て、俺はまたも達成感を感じた。






白雪の部屋に向かう途中で、すすり泣きながらしゃっくりを上げて歩く花穂と会った。

「ひっぐ・・・うぅ・・・・」
「花穂、どうした?」
「お兄ちゃまぁ・・・・」

花穂は、袖で涙を拭いながらこちらに向かってきた。
134千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/16 23:14 ID:???

「お兄ちゃまあぁ!!」

花穂はいきなり抱きついてきて、顔をうずめて泣き出した。
一体どうしたと言うのか。
とりあえず、落ち着かせて話を聞くことにした。
早く白雪の待つ部屋に行きたいところだが、焦ることはないだろう。

「花穂、何で泣いてるか、話してみろ」
頭を撫でながら、花穂をなだめる。
落ち着かせてからでないと、出来る話も出来ない。
しばらく頭を撫でてやってると、花穂も落ち着いてきて体を離した。

「少しは落ち着いたか?」
「うん・・・」
鼻を鳴らしながら袖で涙を拭いているが、話は出来そうだ。

「何があったんだ?」
「ひぐっ・・・あのね、花穂ね・・・・・バ・・・ひっく・・・・トン・・・」
「ん?」

声をしゃくりあげているため、よく聞き取れなかったので聞き返した。
135千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/16 23:16 ID:???
「花穂、花穂、バトン失くしちゃったの・・・・」
「バトン・・・・って、部活で使ってたあれか?」
「うん・・・。花穂、昨日確かにしまっておいたのに、今日、鞄の中みたら、なくなってて・・・」

そこまで言って花穂は、また泣きそうになった。
頭を撫でて泣き出さないようになだめる。

「それで、さっきから探してるんだけど見つからなくて・・・・」
「分かった。それなら俺が一緒に探してやる」
「本当!?」
「あぁ。だけどこれからやる事があるから、それを終わらせてからになるけど」
「そう・・・」
「安心しろ、すぐに終わらせる」
「うん、お兄ちゃまが手伝ってくれるなら、バトンもすぐに見つかるよね」
「あぁ、見つかる」
「花穂、もう少し自分で探してみる」
「転ぶなよ」

花穂は、早足で廊下の奥へと消えていった。
136千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/16 23:21 ID:???
花穂の気配が二階から消えたのを確認して、白雪の部屋に入った。
部屋の中に入ると、白雪は自慰していた。

「なんだ、待ちきれなかったのか」
「に、にいさま・・・遅かったですの・・・」
「白雪、だからって、それはないだろ」
「だってぇ・・・・」
ベッドの上の白雪のアナルには、バトンがささっていた。
花穂が探していたバトンである。
体をコの字に曲げて、両手で花穂のバトンを抱え込むように掴みながら、アナルに出し入れしていた。

「白雪、その手、止めないとおあずけにするぞ」
「そ、そんな・・・・」
「なら止めろ。それとも俺のよりバトンのほうがいいか」
「違う・・・違うですの・・・・!!」
「違うって言う割りには随分気持よさそうだな。もうすぐイキそうだし、そのままイケば?」
「いや、いやですの・・・・ごめんなさいですの、にいさま・・・・」

はぁ、はぁと息を乱して、白雪はバトンから手を浮かせてこちらを向いた。
白雪と目を合わせながら歩み寄り、尻に入っていたバトンを引き抜いた。
137千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/16 23:22 ID:???
「ひいぃ!!」

バトンを引き抜いた瞬間、白雪は小さく悲鳴をあげた。
体を小刻みに震わせたあと、白雪はぐたっとなった。

「もしかしてイッた?」
「ご、ごめんなさい、ごめんなさいですの!!姫、我慢できなくて、許してくださいですの!!」
「ふーん」
「もう、にいさまのオチンチン以外でイッたりしないですの!!だからお願いですの!!」
白雪は、ベッドから起き上がって言った。

「じゃあオナニーもしないんだな?」
「あっ・・・」

白雪の顔が困惑に満ちた表情になる。
白雪の困る姿が、ますます俺の欲望を掻き立てていく。

138千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/16 23:26 ID:???
「オナニーまでやめろ言わないよ。イッたことも許す。」
「にいさま!!」
「だけど、このバトンはどうするんだ?さっき、花穂が探してたんだが?」
「そ、それは・・・」
「こんな状態じゃ、返せんな」

白雪のアナルから引き抜いたバトンからは、
白雪の体液がツーっと床に垂れ落ちている。

「先輩に怒られるかもしれないって、あいつに泣きつかれたよ。なんて言い訳する?」
「う・・・・・」
「・・・・はぁ、これは俺が何とかしておくから、白雪、足を開け」
「にいさま・・・・はいですの・・・・」

白雪は、ベッドの上に仰向けになって大きく足を開いた。
ズボンと下着を下ろして、反り立ったモノを白雪の陰部にあてがう。
亀頭だけを入れて、白雪の足を曲げる。
膝に両手を置いて、そのまま奥へとモノを全部挿入れた。
139千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/16 23:28 ID:???
「あぁ・・・にいさまのオチンチンが・・・・」
「お前の腔、何回挿入れてもよく締まるな。それに熱い・・・」
そう言って、俺は腰を振り始めた。
愛液が大量に溢れている腔に、モノを突き入れるたびに水音が鳴る。
白雪の熱い腔に覆われたモノが、腰を振るたびに大きくなっていくのが自分でも分かった。
「・・・ん?」
腰を振っている最中に下に目をやると、白雪が両手をアナルに伸ばすのが見えた。
白雪は伸ばした手でアナルを開いて、二本指をアナルに出し入れし始めた。

「あ!・・・あぁ!・・・はぁ・・・・」
「物足りなそうだな」
「だって・・・お尻の穴が・・・・」
「だったら、終わるまでこいつを入れておけよ」

と、側に置いといたバトンを、再び白雪のアナルに突っ込んだ。

「ひいいいぃぃぃ!!」
「白雪、変な声出すなよ」
「そんな・・・こと・・・言ったって、にいさまが・・・ひぃ!」
140千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/16 23:31 ID:???
突っ込んだバトンを一捻りしてやっただけだが、
反応からして相当効いているようだ。
調子にのって、ドアノブをガチャガチャ回す要領でバトンを捻ってやった。

「だ、だめぇですのぉ!!にいさま、そんなに・・・ひたら・・・姫、姫・・・・」
「またバトンでイクのか?さっきなんて約束したっけ?」
「だって、にいさまが、ああぁぁ!!」
「俺がなんだ?」
「もうだめですの!!姫、壊れちゃうですのぉ!!」
「分かった分かった、止めてやる」
そう言って、バトンから手を離す。

「なんてな。少し激しくしてやる」
「!!」

バトンを入るところまで突っ込んで、腰を一気に振った。
ぶちゅ ぶちゅ と、水音が大きく鳴る。
バトンを突っ込んだ白雪の尻の穴の隙間からは、
バトンを濡らしていた愛液が漏れていた。
141千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/16 23:34 ID:???
「っ・・!!」
腰を振るたびに、モノが腔壁越しにバトンと擦れる。
限界が近かったことと、バトンを突っ込んで腔が狭まった事もあり、
腰を振り始めて間もなく、射精感がこみ上げてきた。
「もう、射精る!!」
白雪がシーツを掴んで体を小刻みに震わせて、俺のモノがビクビクと波打った。
モノを根元まで突き入れて、白雪の子宮の入り口めがけて精液を放った。
「ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・」
射精が収まったところでモノを引き抜いて、突っ込んだバトンも抜いた。
「ひっ・・・」
抜いた瞬間に尻の穴から、ぷちゅ、と音が鳴った。
バトンはすっかり白雪の体液にまみれいた。

「洗って返すしかないな、これ」

射精が済んで、萎えたモノをシーツで拭きながら白雪に言った。
「夕食までに間に合うように風呂入れよ」

下着とズボンを履き終えて、ベッドの上で力なく横たわる白雪を残して、部屋を出た。
142千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/16 23:35 ID:???
部屋を出る際、廊下に誰もいないことを確認したのは言うまでも無い。
白雪の部屋を出て、真っ先に風呂場に向かった。
最初に、湯船に水を張るために、湯船の蛇口を捻った。
白雪のために風呂を沸かそうと思ったからだ。
次に、シャワーのお湯でバトンについた体液を洗い流して、
石鹸をたくさん塗りつけた。
石鹸をよく泡立たせて、それを熱湯で洗い流した。
風呂場から出て、バトンをよくふき取って匂いをかぐ。

「匂い、少し残ってるな」

もう一度洗おうと思ったが、そこに足音が聞こえてきた。
慌てて風呂場を出て自室まで駆けて戻った。
自室に戻ってドアに耳をあてると、花穂の声が聞こえた。

「見つからないよぉ・・・・」

あれからずっとバトンを探していたようだ。
約束もあるので、部屋を出て花穂に声を掛けた。
143千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/16 23:37 ID:???
「花穂」
「お兄ちゃま・・・あっ、バトン!!」
「約束通り見つけたぞ」
手に持っていたバトンを、花穂に手渡した。
「ありがとう、お兄ちゃま!!」
花穂は満面の笑みでバトンを見つめた。
「花穂、ずっと探してたのに見つからなかったんだよ。お兄ちゃま、どこで見つけたの?」
「えっ・・・・と・・・」

しまったと思った。
返す時の言い訳を考えていなかった。
今更言葉に詰まっていると、疑いをかけられると思い、適当にごまかすことにした。

「花穂、昨日庭でバトンの練習してただろ?」
「うん、してた」
「やぱっりな。これ、庭の隅っこに落ちてたからな」
「えぇっ!?」
「見つけたとき、バトンが汚れてたから風呂場で洗っといた」
「そうなの?何か変なにおいがするって思ったけど・・・・」
「今度から、こんなことにならないようにな」
「うん、気をつける。お兄ちゃま、大好き」
144千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/16 23:40 ID:???
バトンを抱えて、花穂は自室へと戻っていった。
自分自分も戻ろうとした時、視線を感じてそちらを向いた。
視線を感じた先には、ドアを小さく開けてこちらを見ている白雪の姿があった。
目が合って、白雪は扉を閉じようとしたが、その前に白雪に歩み寄った。

「にいさま・・・」
「バトンは返したし、大して疑われなかったから大丈夫だ」
「本当に、ごめんなさいですの・・・姫・・・・」
「もう気にするな。それよりこれから風呂行くのか?」
白雪はコクンと頷いて返事をした。
「風呂、セットしておいたから、すぐに入れると思う」
「はいですの」
(まてよ、沸かして無かった、か・・・?)

白雪は扉を開けて、部屋から出てきた。
部屋から出た白雪は、上半身に何も身に着けていなかった。
145千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/16 23:42 ID:???
「白雪、お前・・・」
「・・・体がべたついてて・・・・・ですの」

白雪は背を向けて風呂場へと向かった。
白雪の背中を見送って部屋に戻ろうとした時、
モノが反り立って、ズボンが押し上げられているのに気がついた。
白雪の白い背中を見ているうちに、活力を取り戻してしまったらしい。

「はぁ、参ったな」

風呂場に向かって、中にいる白雪に声を掛けた。

「白雪」
「はいですの」

風呂場のドアを開けて、白雪が顔を出した。

「俺も風呂るから、一緒に入らないか?」
「一緒に、ですの・・・?」
「その、お前の背中見てたらさ」

その言葉を理解して、白雪は俺の股間に目を移した。

146千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/16 23:43 ID:???
「どうぞですの、にいさま。その代わり、今度はお尻にお願いしますですの」
「俺もそのつもりだから」

服を脱いで、俺も風呂場に入った。
風呂場に入ってすぐに、白雪は壁に手を付いて求めてきた。
それに応えて、俺は白雪のアナルにモノを突き入れた。

「くっ、白雪・・・!!」
「あぁ、にいさまあぁ!!」


今夜の夕食は、いつもより遅くなりそうだ。











END
147ゲーム好き名無しさん:03/12/16 23:53 ID:???
>>124
 わざわざ答えサンクスです。
 自分もss書いてるんで、
 参考にしようと読んでると、どうもそういうところに目がいってしまう…


 新作、白雪はやっぱり尻ですか(w
148ゲーム好き名無しさん:03/12/18 17:33 ID:???
白雪にバトン挿しと来ましたか
149ゲーム好き名無しさん:03/12/18 21:43 ID:???
Σ( ゚Д゚)(その手できましたか!?)
150ゲーム好き名無しさん:03/12/18 22:01 ID:???
(・∀・)シズーカ
151ゲーム好き名無しさん:03/12/19 00:22 ID:???
福のれんのラ・メルヴェイユが委託込みで
1000部以上売れたらしい
152ゲーム好き名無しさん:03/12/19 01:32 ID:???
>>151
あれって、2B鉛筆で下書きしたんだっけ?
153ゲーム好き名無しさん:03/12/19 18:08 ID:???
(・∀・)ジャイーコ
154ゲーム好き名無しさん:03/12/20 23:50 ID:???
>152
ユキヲのサイトには、使用画材は鉛筆2Bと書いてあるな。
ttp://www86.sakura.ne.jp/~yukiwo/profile.htm

ここで、『心に闇を飼っています』の姿勢で漫画界に殴りこみを懸け続ける漢、
尊敬する絵師ユキヲの紹介をしとくか。

・電撃萌王VOL8(12/26発売)で新連載開始!!
・COMIC パピポで連載中
155ゲーム好き名無しさん:03/12/23 00:08 ID:???
静かだな・・・
156千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/25 00:54 ID:???
十二月下旬。
咲耶の誕生日が過ぎてから三日が過ぎた。
夕食もすでに済ませ、部屋に篭って読書を始めてから約二時間。
顔をあげて時計を見ると、時間は午後八時を迎えようとしていた。
そのままカレンダーに目を移すと、赤丸のついた日にちに目が向かう。
十二月の二十五日、クリスマスの日だ。
「あと二日か・・・」
その日は咲耶と街に出かける日だった。
去年のクリスマスから、一緒に一日を過ごすと約束している。
「あれからもう一年か・・・早いよな。こういうのを光陰矢のごとしって言うんだったな、確か」
カレンダーから机の上の本に目を戻して、読書の続きに入ろうとした。

「・・・」


不意に、去年のクリスマスのことを思い出した。


157千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/25 00:55 ID:???
去年のクリスマスは、酷いクリスマスだった。




他の、数人の妹たちに、デートの妨害をされたのだ。




妹たちの妨害は、それは用意周到に計画を練った上で、実行されたものだった。



同じレジャーランドに偶然を装って居合わせたり、
わざと同じレストランに予約を入れてたり、
デートの帰りも、タクシーで帰ることをいいことに、
家が同じだからと乗り込んできて、二人きりの雰囲気は完全にぶち壊しだった。

さらに、家に帰ってきたあとも妨害は続いた。
疲れているところを、無理やり酒に付き合わされた。
そのおかげで、翌日、咲耶は一日中寝込んでしまった。

妨害に加担しなかった妹と一緒に看病した甲斐があってか、一日で体調は回復した。
元々、アルコールに弱い体質であったこともあり、酷い二日酔いに悩まされたようだが。
俺は、アルコールに少し慣れていたおかげで、それほど酷くはなかったが、本当に後味の悪いクリスマスだった。

158千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/25 00:57 ID:???



「あぁ、思い出すだけでも腹が立ってくる・・・!!」



そんなこともあり、俺は妨害される前に、こちらから打って出ようと考えた。
やることは至極単純、去年デートを妨害した妹達にちょっとした制裁を与えてやるだけだ。
そのために、今から一ヶ月前、俺は妹の一人に協力を仰いだ。
条件付ではあったが承諾してくれるとのこで、クリスマス当日を待つだけとなった。


クリスマス当日。
朝食の時間に、その制裁を与えた。
テーブルの上に、力なく倒れこんで寝息をたてる、
可憐、花穂、衛、雛子、鈴凛、春歌、四葉の七人の妹達。
去年のクリスマスに、デートの妨害をしたメンバーだ。
159千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/25 00:59 ID:???
「悪いな、白雪、千影・・・・」
「気にすることは無いさ・・・・・・・・・・・・私も、去年の彼女達の行動には・・・・・・・・・・・考えさせられたからね」
「にいさま、その代わり明日は一日中、姫と千影ちゃんの相手をしてもらうですの」
「やっぱり、朝からじゃなきゃだめか?」
「フフッ、そういう事になるね・・・・・・・・・・・・」

条件、それは千影と白雪と、クリスマスの翌日、つまり、明日は朝から二人に付き合うことであった。
あとから白雪が加わったのは、千影の計らいによるものである。

「七人は、本当に今日一日眠りっぱなしか?」
「今は睡眠薬で眠らせているだけさ。・・・・・・・・・・・・これからこれを使う・・・・・・・・・・・・」

どこから取り出したのか、千影の手には、人間の手と思われる物体が握られていた。
人差し指が立てられ、他の指は握られた状態になっている。

「それ・・・・何だ?」
「これは、栄光の手というものでね・・・・・・・・・・・・ロウソクの一種みたいなものさ」
「ロウソクなのか、それ?」
160千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/25 01:01 ID:???
「この伸ばされた人差し指に火をつけるんだ・・・・・・・・・・・・火をつけて、目覚めている相手に見せれば
・・・・・・・・・・・・その相手は身動きが出来なくなる。眠っている相手に掲げれば・・・・・・・・・・・・目覚めることは無い」
「どれくらい?」
「これに火が灯っている間だよ。・・・・・・・・・・・・これに灯った火は、息をかけても、水をかけても・・・・・・・・・・・・消えることはない」
「それって・・・・」
「にいさま、心配はいらないですの。栄光の手に灯った火を消す方法はちゃんとあるですの」
「でも今、風でも水でも消せないって・・・」
「ミルクをかけるんですの」
「ミルク?」
「普段朝に姫たちが飲んでる牛乳を使うんですの」
「牛乳で火を消すのか?」

と、そこへ、リビングルームのドアが開く音が聞こえてきた。
ドアが開いて入ってきたのは、ここにいなかった二人、鞠絵と亞里亞だった。


161千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/25 01:02 ID:???
「ただいまなのー」
「ただいま戻りました」
「おかえり、って、どこ行ってた?」
「亞里亞ちゃんと散歩に行ってたんです。私も亞里亞ちゃんも、今日は珍しく早く起きたので」
「亞里亞、鞠絵ちゃんと海に行ってきたのー」
「体は大丈夫なのか?」
「えぇ。なんだか今日は朝からとても気分がいいんです」
「昨日の夜に飲んだ・・・・・・・・・・・・私の作った薬が効いたみたいだね・・・・・・・・・・・・」
「千影ちゃん、鞠絵ちゃんに何か飲ませたですの?」
「昨日、発作が出て、千影さんから薬を頂いたんです」
「鞠絵ちゃんがいつも飲んでる薬と・・・・・・・・・・・・似たようなものだよ・・・・・・・・・・・・」
「兄やー、咲耶ちゃんが待ってるのー」
「あ、そうだった」
「あまり遅いと、咲耶ちゃんが戻ってくるですの。これを見られたら大変ですの」
「俺、そろそろ出かける。後はよろしく」
「いってらしゃい・・・・・・・・・・・・」
「いってらっしゃいですの」
「いってらっしゃいませ」
「バイバーイ」

家を出て、俺は咲耶と待ち合わせをしている公園に向かった。
千影たちのおかげで、去年のクリスマスのようにはならずに済みそうだ。
162千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/25 01:04 ID:???
公園に着くと、咲耶がブランコに乗って待っていた。

「待たせた、咲耶」
「お兄様ったら遅ーい。何してたのよ?」
「支度に手間取っててさ。せっかくのデートだろ?だから、それで」
「それなら許すわ。お兄様、今日はどこに連れて行ってくれるの?」
「それは、街に出てからのお楽しみ。ほら、行くぞ」
左手を伸ばして咲耶に出発を促すと、咲耶は上機嫌に腕を絡ませてきてた。
公園を出て船着場に着くと、船の用意がされていた。
船に乗って十五分で本土に着き、そこから先は車で移動した。



その頃、ウェルカムハウスでは、千影たちが眠らせた妹達を、円状に床に寝かせていた。
「春歌ちゃん、重たいですのぉ・・・・」
「こんな大きな胸を・・・・・・・・・・・・してるからだよ・・・・・・・・・・・・」
「雛子ちゃん、軽いのー」
「可憐さんは華奢な体をしてますね」
白雪と千影が二人がかりで春歌の体を運び、亞里亞が雛子を背負い、鞠絵が可憐のを抱えて、
それぞれ床に寝かせていた。残った四人の妹は、それぞれ運びやすい者の手で床に寝かされていった。
163千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/25 01:05 ID:???
「これで完了ですね」
「では、栄光の手に火をつける・・・・・・・・・・・皆は部屋を出ていてくれるかい・・・・・・・・・・・・」
「分かりましたですの」
「亞里亞ちゃん、行きますよ」
亞里亞は鞠絵に手を引かれて、白雪も部屋の外へ出た。
三人が部屋を出たあと、千影は栄光の手の人差し指に火をつけた。
人体を焼いた時の特有の音が鳴って火が灯ると、
寝かせた七人の頭がむいている方、円の中心にそれを置いた。
これで、栄光の手にミルクをかけて火を消すまで七人が目覚めることは無い。
栄光の手を置いて部屋を出ると、千影は、部屋の外で待っていた三人に声を掛けて自室に案内した。



「みんな、ご苦労だったね・・・・・・・・・・・」
「千影ちゃんも、お疲れですの」
「千影さん、お疲れ様です」
「おつかれなのー」
「お茶を入れよう・・・・・・・・・・・・」
部屋に備えてあるティーセットをテーブルに持ってきて、千影は、三人と自分の分のお茶を注いだ。
お茶を軽く啜って、一息つくと、鞠絵が千影に話しかけた。
164千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/25 01:06 ID:???
「千影さん、先ほどのことなんですが・・・」
「栄光の手のことかい?」
「えぇ。あれはどこから持ってきたのですか?」
「持ってきたのではないよ・・・・・・・・・・・・私が作ったのさ」
「作った?」
「白雪くんに・・・・・・・・・・・・材料の調達を・・・・・・・・・・・・手伝ってもらってね」
「手伝ったと言っても、大したことではなかったですの」
「・・・どうやって作ったのですか?」
「知りたいのかい?・・・・・・・・・・・・キミには、あまりお勧めできないけどね・・・・・・・・・・・・」
「亞里亞も知りたいのー」
「・・・・・・・・・・・・亞里亞くんが知りたいというなら・・・・・・・・・・・・仕方がないね・・・・・・・・・・・・
それなら、栄光の手を入手するまでの話と合わせて・・・・・・・・・・・・説明するよ・・・・・・・・・・・・」





今から一ヶ月前、千影は兄に、クリスマスに去年の二の舞を避けたいと相談された。
兄に協力することを承諾して、千影は、どう妹達を止めるかを考えた。
説得が通じないことは重々承知しているので、強硬手段に出ることに決め、
その手段として用いたのが、睡眠薬と栄光の手であった。
165千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/25 01:07 ID:???
睡眠薬の調達は容易だったが、問題は栄光の手であった。
この栄光の手は、材料屋にいけば売っている代物ではないので、自作するしかない。
この栄光の手を自作するにあたって、千影は一路、海外へ発つことになった。
飛行機を乗り継ぎ、バスに乗って、目的の地に降り立つ。
コンクリートで整備された道などはなく、風が吹けば砂埃が舞う未開の地の道を歩き、
千影は、この地の知り合いの住む家へ向かった。



「こんにちは・・・・・お久しぶりです・・・・・・・・・・・」
「おや・・・珍しい客人かと思ったら、お前さんだったのかい。今日はどうしたね?」

古びた町並みの一角の建物に、その女性は住んでいた。
女性は今年で八十歳を迎える人物だが、外見は四十弱の姿だ。
彼女の年齢を知るものでさえ、八十を迎えるという年齢を疑ってしまうことがある。
歳の割りに腰が曲がっていないことも理由だ。

「ある材料の入手に協力をしていて頂きたく、参りました」
「そんなとこに突っ立てないで、座りなさい」

千影は、近くにあった椅子に腰掛けた。
女性は一旦奥に引っ込み、お茶を運んできて千影に注いだ。
166千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/25 01:08 ID:???

「それで、その材料は何かね?」

女性はお茶を差し出して、千影はお茶を一口啜った。

「栄光の手です・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・あれかい」

女性は、自分にもお茶を注いで、席に着いた。

「誰に使うかは問わないけど、何でまた?」
「・・・・・」
「いや、言いたくないならいいんだ。あたしとお前さんの仲だ、細かいことまでは聞かないよ」
「すいません・・・・・・・・・・・・」
「だけど、すぐにとはいかないよ。今日は・・・・と、その前に。お前さん、いつもでここにいらるんだい?」
「十二月の十二日。・・・・・・・・・・・・余り時間がないのです」
「それは切羽詰ってるね。ちょっと待ってておくれ」

女性は席を立って、階段を上がっていった。
167千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/25 01:10 ID:???
数分後、女性は眉に皺を寄せて戻ってきた。
様子からして、よい答えが返ってこないことが分かった。

「すまないね。やっぱり、すぐにとはいかないよ」
「いつになるのです?」
「十二月の五日だ」
「・・・・・・・・・・・・待ちます」


千影は、女性の家で、十二月の五日を待った。
女性の家で待っている間、千影は女性の手伝いをした。
特に強要があったわけではない。千影は彼女の家に居候する時は、
必ず女性の手伝いをしていた。手伝いと言っても、食糧の買出しや、
材料の調達といった、普段自分がやっていることと大差はなく、
夜になれば昔の話に花が咲いた。



そして、十二月五日がやってきた。
168千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/25 01:13 ID:???
その日、一人の囚人の絞首刑が行われた。
絞首刑が行われた場所は、街の郊外にある刑務所。
女性に案内されて、千影は、その刑務所にやってきた。
囚人は、千影たちが来る二時間前に刑を執行されていた。

「話をしてくる。ここで待ってておくれ」

女性は、囚人の遺体安置室から出て行き、外にいた人間と話を始めた。
話の内容は、この遺体の一部をもらう為の交渉だ。
話の途中途中で、話を聞いている男のほうがしきりに、
手を掬い上げる仕草を見せていた。
ジェスチャーから察するに、金を要求しているものだと分かった。
それを見て、この地にもそんなものが広まっているのか、
知られているのかと、千影は思わず感心してしまった。


交渉は、三十分ほどで終わった。金の算段がついたようだ。


169千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/25 01:14 ID:???
「待たせたね」
「いえ・・・・・・・・・・・・」
「全く、あの男ときたら、生活が苦しいだのなんだのって、値段を吊り上げてきてね。
しょうがないから、うるさいこと言ってると、お前を遺体にしてやるって脅してやったよ」
「フフッ・・・それで、あの男は?」
「ただでくれてやるってさ」

二人は含み笑いを浮かべて、絞首刑にあった囚人の遺体を見つめた。



時間は午後八時。
周囲は、建物の明かり以外はなく、静寂が世界を支配していた。
囚人の遺体を、山中の女性の別荘に運び込んで作業が始まった。
この別荘は、魔術に関する事以外に使われることはなく、今年に入って、今日初めて使われた。
千影の手には、黒い布に包まれた、囚人の遺体から切り取った左手首が握られていた。

「さて、始めるとするかね」

170千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/25 01:16 ID:???
女性は、台所から蓋つきの土器を持ってきた。
千影は、この手首を蓋つきの土器に入れて、その土器の中に緑青、
硝石、塩、トウガラシを粉末にしたものを一緒に入れた。
それぞれの材料を粉末にするのに時間が掛かり、気がついたときは、午前二時を回っていた。
粉末にした材料を入れた手首の入った土器を、別荘の日に当らない場所に置いて、二人は家に戻った。





それから、二週間後。
二人は朝早く、日の出に合わせて再び別荘を訪れた。
土器の中から手首を取り出し、陽光にあてて乾燥させる作業を始めた。
この地域が、乾燥地帯ということもあって、雨が降って作業を中断するようなことも起きず、
日が沈むまで、手首を日に照らして乾燥させ続けた。


日が沈んだ後、二人は乾燥させた手首を、シダとクマツヅラを使って薫煙させて、
手首の人差し指をぴんと伸ばして、それ以外の指は固く握る形にした。
171千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/25 01:17 ID:???


「完成だよ」
「えぇ・・・・・・・・・・・・」


作業開始から二十四日を要して、千影は栄光の手を無事入手した。





「・・・・・・・・・・・・以上が、栄光の手の作り方と・・・・・・・・・・・・・それを手に入れるまでの話だよ」
「・・・・・・」
「鞠絵くん?」
「鞠絵ちゃん、どうしたですの?」
「鞠絵ちゃん、目が白くなってるのー」

三人が鞠絵を覗き込むと、鞠絵は目を白くして宙を見つめていた。


「お勧めはしないと・・・・・・・・・・・・言っておいたからね・・・・・・・・・・・・」

172千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/25 01:18 ID:???
それから、数時間が経ち、夜遅くに兄と咲耶が帰ってきた。
長い一つのマフラーを、二人は一緒に首に巻いていた。
帰ってきた二人を、鞠絵と亞里亞が出迎えた。

「二人とも、お帰りなさい」
「兄やー、咲耶ちゃん、お帰りなのー」
「ただいま」
「ただいま。二人とも遅くまで起きててくれたの?」
「えぇ。お二人を迎えようと思いまして。食事は済んだのですか?」
「あぁ、予約してたレストランがあったからな」
「今日のディナーは最高だったわ。邪魔も入らなかったし、これも、運命の神様が私とお兄様が
結ばれるようにって、取り計らってくれたのね。お兄様、また連れてってね」
「分かった。約束する」
と、兄は小指を突き出して、咲耶と約束を交わした。
「これで、来年もまた行けるわね」
「来年って、鬼が笑うぞ?」

そこへ、リビングルームのドアが開く音が鳴った。
出てきたのは、千影と白雪だった。
173千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/25 01:19 ID:???
「二人とも、ゆっくりと楽しめたようだね」
「二人とも、お帰りなさいですの」
「ただいま」
「あら、あなたたちも起きてたのね」
「キミたちを待ってたんだ・・・・・・・・・・・・他の妹達は、はしゃぎすぎて・・・・・・・・・・・・リビングで寝てしまったけどね」
「クリスマスだものね。去年は邪魔してきて頭にきたけど、それはもういいし、疲れたから、私、部屋に戻るわね」
「俺も部屋に戻る」

と、二人は、四人から離れて、それぞれ自室に戻った。
咲耶の部屋のドアが閉まる音が聞こえた後、兄が部屋から出て戻ってきた。

「あいつらはまだ寝てるのか?」
「あぁ・・・・・・・・・・・これから栄光の手の火を消す・・・・・・・・・・・・心配はいらない・・・・・・・・・・・・死んでるわけじゃないんだ」
「そうだけど・・・」
「白雪くん、ミルクの用意を」
「はいですの」
「皆さん、私と亞里亞ちゃん、そろそろ部屋に戻ります」
「すまんかったな、遅くまで起きててもらったみたいで」
「気になさらないで下さい。では私たちはこれで」
「おやすみなのー」

鞠絵と亞里亞は、兄たちに頭を下げて自室へと戻っていった。
174千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :03/12/25 01:21 ID:???
「さて、兄くん。・・・・・・・・・・・・約束は覚えているだろうね?」
「もちろん」
「朝ごはん食べ終わってから、一時間後ですの」
「分かってるって」


その後、千影と白雪が栄光の手の火を消して、三人で妹達を部屋へと運んでいった。
春歌が重たくて手間取ったが、千影の苦労と比べれば大したことはなかった。




そして、翌日。
俺は約束通り、千影と白雪の相手をすることになった。










END
175作者 ◆lWI6oDEnlY :03/12/25 03:45 ID:???
窓の外を見ると、はらはらと雪が舞っていました。
遠く見える街の灯は、鮮やかななイルミネーションに包まれています。
ふと、教会の鐘の音が、かすかに聞こえてきました。
きっと子供たちは天使のような白い服を着て、神様のために賛美歌を歌うのかな。
今日は12月24日、クリスマスイブ。
世界中の人たちが神様に感謝をすると共に、幸せに包まれる日です。

可憐はお兄ちゃんの帰りをずっと待ち続けています。
シャンペンもあります、七面鳥もあります。
クリスマスツリーだって用意しました。
でも、可憐の大好きなお兄ちゃんが側にいません。

10時を過ぎました。
お兄ちゃんはまだ帰ってきません。

11時を過ぎました。
お兄ちゃんはまだ帰ってきません。

そして、とうとう0時を過ぎてしまいました。
176作者 ◆lWI6oDEnlY :03/12/25 03:47 ID:???
どうして……どうして帰ってこないの………。
そんなはずないわ。だってお兄ちゃんは可憐を一人ぼっちにするようなことはしないもの。
は!!まさか……事故にでもあったんじゃ……。
可憐の不安は、どんどんつのっていきます。

可憐、いても立ってもいられず、とうとう家を飛び出しました。
お兄ちゃん……一体どこにいるの?
夜の住宅街で、可憐はお兄ちゃんを探し続けます。

ズルッ

ドシンッ、と音がして、可憐の体は地面に叩き付けられました。
どうやら雪に足が取られてしまったみたいです。
転んだ拍子に、可憐のお気に入りの傘が折れてしまいました。
冷たい雪が、可憐に降り注ぎます。
177作者 ◆lWI6oDEnlY :03/12/25 03:48 ID:???
それから20分くらい、住宅地の辺りを探し回りました。
しかし、いつまでたっても、お兄ちゃんは見つかりません。
雪はだんだんと勢いを増してきます。
可憐が途方にくれて公園の前を歩いていると………
あ…!!
そこにはベンチに腰掛けるお兄ちゃんの姿がありました。

お兄ちゃん

可憐、嬉しくなって思わずお兄ちゃんのもとに駆け寄ろうとしたの。
でも、ふと気づきました。
お兄ちゃんの隣には……可憐の知らない女の人がいたの。

お兄ちゃんと女の人はお互いに見つめ合うと、
舌と舌を絡めあうほど濃厚な口付けをしました。
そして二人は体を引き寄せあい、抱きしめ合っていました。

そ……そんな…お兄ちゃん………うそ…………でしょ……。

可憐、気がつくとそこから走り去っていました。
肩に降り積もった雪も、凍てつくような寒さも、もはや何も感じません。
178作者 ◆lWI6oDEnlY :03/12/25 03:49 ID:???
家に帰ると、可憐はテーブルクロスを乱暴に引っ張りました。

ガシャガシャンッ

テーブルにある食器やお料理が、床に落ちていきます。

「ひぐっ…どうして……どうしてなのよ!!!うわぁあぁぁあぁ!!!!!!!」

それだけでは収まらず、手当たり次第に食器を手に取っては、
壁に向かって投げつけました。

ガシャンッ ガシャンッ パリーンッ

食器の割れる音がダイニングに響きます。
たくさん壊したお皿の破片で手に血がにじみましたが、
それでも可憐は壊し続けました。壊し続けました。
壊して壊して、壊し続けました………。
179作者 ◆lWI6oDEnlY :03/12/25 03:51 ID:???
兄が家に着く頃、雪はすでに止んでいた。
腕時計の針を見ると、すでに深夜三時を回っている。
『あれ、電気が点いてる。可憐まだ起きているのか?』

玄関を上がり、ダイニングを見た瞬間、兄は驚愕した。
床一面にブチまけられた料理、食器の破片、そして倒れたクリスマスツリー。
『まさか……強盗!?』

ヒック ヒック

どこからか、嗚咽の漏れる声が聞こえてきた。
キッチンの隅を見ると、可憐がひざを抱えて座っていた。

「か、可憐!!大丈夫か!?一体何があったんだ?」

可憐はゆっくりと顔を上げる。
目は充血し、まぶたはぷっくりと腫れていた。
180作者 ◆lWI6oDEnlY :03/12/25 03:52 ID:???
「お兄ちゃん……お兄ちゃんは…可憐のお兄ちゃんだよね……。
小さい頃からそうだったし………これからもそうだよね…………。」
可憐は消え入りそうな声でボソッとつぶやいた。

「な、何を言ってるんだ、可憐?」

「お兄ちゃんは、可憐だけのお兄ちゃん……他の誰にも渡さない…。
可憐からお兄ちゃんを奪う人は誰であろうと許さない……。
でも、分かっている……お兄ちゃんはいつか誰かと結婚して、
可憐のもとを去っていくんだって。それならば、いっそ………」

「おい、可憐。どうしちゃったんだよ!!」

お 兄 ち ゃ ん
可 憐 と 一 緒 に 死 ん で く だ さ い 

可憐の手元には、何かが握られている。
それは銀色に鋭く光るアイスピックだった。

「お、おい可憐……落ち着け。よ、よせ…」
181作者 ◆lWI6oDEnlY :03/12/25 03:54 ID:???
可憐はスクッと立ち上がると、ゆっくりと兄に近づいた。
そして………

グサッッ

振り下ろされた刃は兄の首筋を捕らえた。
「ぐあ……ぎぃがが……ゴボッ」
大量の血しぶきを上げながら、兄は低いうめき声と共に床に倒れる。
ザクッ ザクッ
そして可憐は、そのまま何度も刃を突き立てた。何度も……何度も。
やがて兄はピクリとも動かなくなり、可憐のドレスは赤く染まっていた。

「お兄ちゃんは可憐だけのもの……誰にも渡さない。
うふふ、お兄ちゃん……可憐と一緒に……天国で結ばれましょうね……」

可憐は兄の背中からアイスピックを引き抜くと、
何のためらいもなく自らの喉に突き刺した。

ゴボッ ゴボッ……
大量に血を吐き散らし、バタリと兄の元に倒れる。
そしてゆっくり兄の手を握ると、そのまま事切れた。

『お兄ちゃん、大好き……』
可憐の死に顔は、とても安ぎに満ちた笑顔だった。


ー完ー
182ゲーム好き名無しさん:03/12/26 01:07 ID:???
                           ___
..⌒ヽ           ' ⌒ヽ           /.|:::::::::::|
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      _____         .|/ ̄ ̄ ̄../|:::::::::::| ̄ ̄ ̄/
     ||L L | L L ||        ̄ ̄ ̄ ̄|  |:::::::::::| ̄ ̄ ̄
     ||L L | L L ||               |  |:::::::::::|
     ||L L | L L ||_________ .|  |:::::::::::|
===========l| L L |=================...|  |:::::::::::|
二二二二二二ヽ   lヽ二 _ _二二二二二l  |:::::::::::|
:::::::::::::::::::::::::::::::::::l   ヽ|_ァ'  ト ヽ_____ l  | (((兄)))
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\  i)ミノノノ )〉〉____|  |:( ;´Д`)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|!ノノ(リ;´Д`ノ、______| |::(    )
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: |  /  (S)::::::|\   | |:::| | |\
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|  \   \|:::(__)_) \
    ______/(___   |   \   ̄ ̄
  / 神様・・・どうか・・・
  |ずっと 静かに・・・
  |いさせてください・・・ハアハア・・・
  \
    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
183ゲーム好き名無しさん:03/12/26 18:11 ID:???
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ノ `ヘ . _⌒⌒⌒|____|/ (o゚o゚o゚o゚o゚o゚o゚ノ (l| Oヮ゚ノリヮ゚ノリ⌒⌒
` ⌒ 、,__,.゙ニ`ニ、_ll_ll_ノ  ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ    へ´ へ 〜
 ノ ⌒ ⌒⌒ 、~~~     ⌒  ⌒´⌒ ノ  ´  ⌒⌒ ⌒´⌒ 
184ゲーム好き名無しさん:03/12/27 20:33 ID:???
それにしても寒いなー
185ゲーム好き名無しさん:03/12/27 22:14 ID:???
>184
冷えますねー。
186ゲーム好き名無しさん:03/12/28 08:54 ID:???
久しぶりに来てみたら、お二方の新作が(w

18禁スレでも誰か言ってたけど、ここってギャラリーは何人おるの?
187ゲーム好き名無しさん:03/12/28 10:16 ID:???
>>184-185
快晴なのに寒いです。

>>186
ノシ
188ゲーム好き名無しさん:03/12/28 16:56 ID:???
向こうは近寄りがたい状態になってきた。せめてこっちは、この流れを維持していきたいもんだ。
上げるのは、600切ってからで良さそう。
189ゲーム好き名無しさん:03/12/29 01:39 ID:???
ダーク咲耶は淫魔になります。
っていうかもうすでに(ry
190 ◆51gwaX0aTM :03/12/30 19:43 ID:???
”Princess of Sisters”

『第6話』

何度目だろうか。
目の前でツインテールが著しく躍動している。
――――それが、顔に当たった。
「痛っ」
咲耶は、前方への視線を逸らさず可憐に尋ねる。
「大丈夫?どこか怪我しているの?」
「えっ、あ、・・いいえ。大丈夫です」
私は涙目を擦りながら、返事をする。
(・・ツインテールが目に入った)
そんな可憐の吐情にも構わず、咲耶は浅く呼吸をついて続ける。
「よく聞いて。まず、あなたの鞄を拾って。そして、戸口へ全力で走って校舎の中へ逃げなさい。
 いろいろ聞きたい事もあると思うだろうけど、・・・全部忘れた方がいいわね」
言われて辺りを見回すと、右のやや後方に自分の学生鞄を見つける。
・・・この状況を忘れられるかどうかは分からないけど、逃げる事が最優先事項だよね。
とにかく逃げよう!
あの白雪という少女はおかしい。学校でサーベルを握っているこの少女も。
まずは、職員室に逃げるべきだろうか。しかし、先生というものは得てしてこういう状況に頼りになるものだろうか。
そんな打算を巡り合わせながら、
「は、はい。分かりました」
声を上擦らせながらそれだけを言う。それだけしかできなかった。
「余計な事されると困るんですの〜〜!」
微笑みながら状況を静観していた白雪がこちらに足を踏み出しながら口を開く。
だが、それに呼応した距離を踏み出す咲耶によって通せんぼされる。
「・・・あなた、自分が何をしているか分かっていますの?」
それに対して、咲耶は白雪の双眸を真っ直ぐに見据えて答える。
「ええ、大切な妹だから。――――貴方もね。その言葉、そっくりそのまま返すわ」
白雪の表情が引き攣る。深紅の唇を強く噛み締め、そこから滴る赤い雫が彼女の純白の肌を汚す。
咲耶の鋭い視線から逃れる。そこには学生鞄を胸元へ抱え驚きの表情を浮かべる少女、可憐の姿が映った。
191 ◆51gwaX0aTM :03/12/30 19:44 ID:???
可憐は目の前の少女、咲耶を見上げる。
服装は身体にフィットしたディープブルーのブレザータイプのスーツとそれに合わせた白いミニスカート。
頭の左右に髪をまとめたて下ろしたツインテールの髪型。
落ち着いた女性の空気を漂わせながらも、未成熟な少女の色香を持ち合わせ、
それを”大人の魔法”の香水によって背伸びをしている少女。
目線を下げる。
小・中・高・大・院と一貫教育のこの学園は私服制である為、学年を見分ける手段は胸章と上履きのラインの色しかない。
しかし、それぞれのデザインは、各学舎で異なるため学部の判断も可能となっている。
尚、現在の高等部と中等部は、三学年のシンボル色が上から赤、青、緑となっている。
よって咲耶は、中等部の・・・赤、三年生。私と白雪は青、二年生となる。
(この人が可憐のお姉ちゃん!?)
可憐は早く逃げなければならなかった。
しかし、なんともし難い複雑な何かがそれを許さなかった。
今の可憐にはその”何か”の正体を理解する事も判断に掛ける事さえもできなかった。

咲耶は続ける。
「お兄様が何を考えているのかは分からない。だけど、こんなやりかたは間違っているわ。
私はお兄様に会って、こんな馬鹿げたゲームなんかやめさせてみせる。だから――」
一瞬怯んだ白雪の表情に、その一言が変化を与えた。そして、その想いが言霊へと宿る。
「あなたは何の為に戦っているんですの?」
突然の事に咲耶は言葉を切る。思索する。だが、答えは只一つ。
「だから、お兄様にこんな事を止めさせる為に」
「そう。にいさまに会う為に姫は戦っているんですの」
白雪の心に確かな自信が生まれる。
言葉が詰まる。想いが途絶える。
「あなたは酷いですの。可憐ちゃん、あなたもにいさまに会いたいですわよね」
いきなり話を振られたことよりも、兄への言葉に可憐は酷く動揺する。
突如として現れた包丁とサーベルを持った姉妹。
自分が今まで想いを寄せてきた兄への言葉。それが何故このような状況で振られるのか。
192 ◆51gwaX0aTM :03/12/30 19:47 ID:???
姉妹、本当に?
お兄ちゃんに会えるの? 会いたい
妹、・・・私は妹
妹って何?
かっこよくって、優しくて、とても素敵な世界にただ1人のお兄ちゃん!!
――――会いたい!!
みんな妹? お兄ちゃんの事、好き?
『あなたも”妹”なら、ちゃんと戦わなければいけませんのよ?』
なにそれ?
”妹”って何?
『にいさまに会う為に姫は戦っているんですの』
何で? どうして? 戦うなんて怖いよ。お兄ちゃん助けて!!
『お兄様が何を考えているのかは分からない』
分からない、可憐、分からないよ

可憐はきゅっと唇を引き締める。
可憐はその両の足でしっかりと地面を踏みしめ、真っ直ぐに二人へと問いかける。
「あなたたちは、可憐の姉妹なんですか?」
それにあっさりと答えたのは白雪だった。
「ええ。そうですの。ここにいる2人を入れて全部で12人もおりますのよ」
「?」
「だから、あなたの姉妹は全部で12人おりますの」
可憐は愕然とする。
白雪は、物語を子供に教え諭す母親のような口調で続ける。
「そして、その姉妹は全員たった一人の兄を愛してしまいましたの。一人の男性として」
咲耶の両肩が震える。
「愛している。契りを結びたい。邪魔者がいる。だから殺す。にいさまもそれを望んだ。その通りに従う。間違ってますの?」
間違っている。
まだ見ぬ姉妹。だけど、姉妹同士で殺し合うなんて絶対に間違っていると思う。
「お兄ちゃんはそんな事、絶対にさせません」
193 ◆51gwaX0aTM :03/12/30 19:50 ID:???
「これが現実。それと、あなたの鞄に入っている棒、サーバントっていうんですの。
それを握り、あなたの願いを唱えるですの。そうすれば”妹”としてこの戦いに参加できますの」
「お兄ちゃんはそんな事、絶対にさせません」
「そして、最後の一人として生き残った”妹”だけがその望みを叶えることができますの」
「お兄ちゃんはそんな事、絶対にさせません!!」
白雪は両掌(りょうてのひら)を上向かせて言う。
「あなた、兄妹は結婚できないという現実、受け入れてますの?」
過去に聞いたことがある言葉。
『いくら好きだって、兄妹なんだろ? 兄妹はしょせん・・・け、結婚とか、で、できないんだぞぉっ!』
・・・あの時、私はどんな気持ちを抱いただろうか?
「か、可憐は・・・。可憐はっ!」
咲耶は堪えきれずに叫ぶ。
「早く、いいから逃げなさいッ!!」
凛とした、力強い叫びが屋上に響き渡る。
それはほんの僅かな隙。しかし、大きな油断。
白雪の顔が冷徹な笑みを形作り、突如、地を大きく前へと蹴る。
10メートルはあっただろう距離は一瞬で縮まる。
気付けば咲耶の喉元に包丁の切っ先が向けられていた。
「!?」

ジャリッ!!
何かを抉る嫌な音。
194 ◆51gwaX0aTM :03/12/30 19:50 ID:???
鼻先に学生鞄が宙を舞っていた。
空中にはそこに突き刺さった包丁を抜こうともがく白雪。
咲耶は小さく息を吐くと、流れるようなリズムで左掌を前に突き出す。
「たあっ!」
裂ぱくの気合と共に掌の圧力が白雪の腹部で解放される。
「!?」
そこから生じた衝撃波が白雪をくの字に空高く舞い上げ、そのまま激しい重力と共に地面へと叩きつける。

学生鞄の放物線上に彼女はいた。サーバントを握って。
可憐は叫ぶ。自分が在り続けた世界。それを否定するかのように。
「誰が正しいかなんて分からない。ただ、可憐は自分が正しいと思う事をするんです!!」

ー続く
195ゲーム好き名無しさん:03/12/31 11:15 ID:???
良いお年を〜
196可憐:04/01/01 00:32 ID:???
           ,.
         (   -―-
            '´        ヽ
        ,. ' , '       ヽヽ  .
.       / ,'/, / /i l  l i   ト1  !
      ,'l| i,' l ! リ l ! l トl| | i lY! l|l!
        !|l| il l ハ   '´「!ヾ !|ly! l|!!        / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
       ヽ!l | ! |j,   liゝj リlイ! l|         |
          /リlヽ ヽ7 ` ´,.-lY!  i         < 新年明けまして、おめでとうございます
       //, 、、` ,ー┐ ハ>lY!i !|l       |今年も、シスタープリンセスをよろしくお願い致します
       ,' i┴'-1f/くフf.フ// !y! l !!         \_____
        i l`r― !' く/|_〉'´ { lスl l |l
        ! |l l   li  V   i iY| l|
       ! l/1 /ll o!   /! lイ! !!
       ノノly!  l  il   〈/` jY| |l
     ((  lイl゙ー'l o!   ヽ /lY! |l
        ヽ[_,X_] ノ!  il  ー' 「_><_〕l
         ノ )l | l o!   ,.ィ'( ヽ l
          ノノノー'^ー--' l  )ノ !
          (( // /   i  |ノ  リ
           // /   l  i |ノノ(
            // /   l || '
        く/ / ,'  l   ! j
197ゲーム好き名無しさん:04/01/02 00:10 ID:???
ユキヲの、”雛子は咲耶がウザイ”長編SS希望
198ゲーム好き名無しさん:04/01/02 12:01 ID:???
>>197
今は年始。マターリ待ちましょうや。
199ゲーム好き名無しさん:04/01/02 17:00 ID:???
やっぱり年始だからか、向こうも静かだ。

それはそうと、明けましておめでとう。
200ゲーム好き名無しさん:04/01/02 21:07 ID:???
シス深?
201ゲーム好き名無しさん:04/01/03 06:51 ID:???
>>10 の 救われない話  ttp://www.geocities.co.jp/AnimeComic-Ink/8650/
だがなんかシスプリと関係無いHPに逝くんだが間違い?
202ゲーム好き名無しさん:04/01/03 08:42 ID:???
>>201
ギャラリーの一番下にあるシスプリネクストという文字を見よ。
203ゲーム好き名無しさん:04/01/03 12:04 ID:???
辛口スレで、ここを探してる荒らしがいる模様。住人の皆様ご注意を。
204可憐:04/01/04 00:13 ID:???
おにいちゃん…
どうして最近可憐達に会いにきてくれないのですか
可憐達はいつもおにいちゃんの事ばかり考えているのに、おにいちゃんは
たまに会いにきてくれてもそっけない素振り。
電話をしても留守電ばかりで、メールを送っても返事はいつも一、二行。
今ではもう仕送りも送ってくれないのですね
小さい子達はおなかを空かせています
咲耶ちゃんと春歌ちゃんは、借金取りの言うがままになって、毎日ひどい事を
させられています
…おにいちゃんは知っているのでしょう?
知っていても見てないふりをしているのでしょう?
可憐たちの事が、どんなに惨めな生活をしているのかを…
おにいちゃんは、桜月さん達の事が好きで、可憐たちの事なんてどうでもいいんですね
昔はあんなに仲が良かったのに、ひどすぎます…
可憐はもう耐えられません
お願いだから、昔の優しかったおにいちゃんに戻ってください…

※シスプリのDVDとかにオマケでついてる妹達からの手紙。2007年版。
この文の横には、やつれて恨みがましい表情の可憐の挿絵が描かれている。
205ゲーム好き名無しさん:04/01/04 00:45 ID:???
>>204
ウニメDVDとリピュアDVDのあれか・・・・あの頃が俺のシスプリ最盛期だった・・・
206201:04/01/04 00:51 ID:???
>>202   サンクス 見つかったよ 
ここでもやっぱり可憐はあんなキャラなのか((((( ;゜Д゜)))))ガクガクブルブル
207千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :04/01/04 02:09 ID:???
広大な敷地に囲まれた大きな屋敷。
大きな屋敷の眼下に広がる庭園。
人がいない、寂しい程静かな庭園。
その庭園を見下ろす一人の女性がいた。
屋敷の仕事の休憩時間を、女性は、与えられた自室で過ごす。
この休憩時間だけが、彼女の心の安らぐ時間だ。
時間は午後一時を迎えようとしていた。
「そろそろ仕事に戻らなくては・・・」
三十分にも満たない休憩時間を終えた彼女は、
屋敷の主の部屋に向かうべく、自室を後にした。


屋敷の主の部屋の前に着き、扉を二度ノックして、部屋の中の主に声を掛けた。

「失礼します、亞里亞さま」

女性は、扉を開けて部屋の中に入った。


「じいや」


入室した女性に、屋敷の主である亞里亞は言った。
208千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :04/01/04 02:11 ID:???
「亞里亞さま、本日は午後二時までヴァイオリンのお稽古、午後二時半より兄やさまが来訪、午後五時より・・・・・」

手元のメモ帳を見ながら、彼女は屋敷の主、亞里亞に予定を告げていった。




屋敷の主である亞里亞は、まだ十歳にも満たない子供だ。
今年の十一月で八歳を迎える彼女だが、精神年齢はそれより幼い四歳位である。
そんな彼女がこの屋敷の主の地位にあるのは、他界した彼女の父、つまり、先代の主の遺言によるものだ。


亞里亞の父は、去年の夏に病に倒れた。
その病は大変重く、年齢的、肉体的に、助かる見込みが少ないと診断された。
自分の死期を悟った彼は、亞里亞に屋敷の主の地位を継がせること、
じいやと呼ばれた彼女を除く使用人全員の解雇、会社の跡取り、屋敷の一切の管理、
そして、亞里亞の世話係りを彼女に一任してこの世を去った。
この遺言により、先代のじいやの後釜として、彼女が亞里亞の世話係りに付いた。


それまでいたフランスから日本に移ってきたのも、この頃だった。
209千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :04/01/04 02:13 ID:???
屋敷の主に予定を告げ、部屋を出た。


女性は、屋敷の主である亞里亞に、「じいや」と、呼ばれているが、実際の年齢は二十代前半である。
そんな彼女が「じいや」と、呼ばれるのには理由がある。

先代の主が存命の頃、この屋敷に仕える人間が自分だけになる前のこと。
彼女は大勢のメイドを、取りまとめる役にあった。
この頃、亞里亞の世話係りについていた先代のじいやは、年老いた執事であった。
この屋敷に四十年以上仕えていた人物で、彼女は、彼の補佐を兼任していた。
そのため、補佐を兼任していた頃から、彼女は亞里亞と面識があった。

そして、その頃から「じいや」と呼ばれていた。

幼さゆえか、先代の執事の影響があってか、亞里亞は、彼女以外の人間もじいやと呼んでいた。
後に分かったことだが、どうやら亞里亞は自分の世話をしてくれる人間は、兄を除いて、皆、「じいや」であるらしい。
過去に何度か訂正を促したことはあるが、それでも「じいや」と呼ぶのは変わっていない。
今では亞里亞なりに、自分に好意を示してくれているものと思うことにしている。
210千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :04/01/04 02:14 ID:???
誰もいない静かな廊下を歩く。
かつては数十人もの人間がいた屋敷。
たった一人でこの屋敷を管理し続けて、亞里亞を世話し続けて一年弱が経った。
先代の主が存命であった頃は、仕事が生きがいと感じる事が出来た。
むしろ先代の主がいたからこそ、どんなに辛い仕事でもやってこれた。


「旦那様・・・」


自然と涙が頬を伝った。


精神的な重圧・・・



「自分の気持に負けてはダメ」





押しつぶされそうになる度に、自分に言い聞かせてきた。
211千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :04/01/04 02:15 ID:???
時々、先代の主の会社の跡取りの、先代の弟がこの屋敷に様子を見に来る。
亞里亞のこと、屋敷のこと、自分のことを聞いていく。
表面上は、疲労を見せぬように繕っている。






時計を見る。
時間は午後一時半。
あと一時間で亞里亞の兄が来る。
それまでの準備にと、じいやはキッチンルームに向かった。

がらんとしたキッチンルーム。
ここもかつては、お抱えのコックが何人も出入りしていた。
使われることの無い調理器具や食器類は、全て処分された。
今あるものは、亞里亞と、客人と、自分が使う分だけの、最低限度の食器類と調理器具しかない。
212千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :04/01/04 02:17 ID:???
厨房を歩いて、冷蔵庫のドアを開ける。
中には、亞里亞の好物のショコラが二つ入っていた。
それを確認して、食器棚に向かう。
食器棚上段に、来客用のティーセットが揃っている。
紅茶の缶には、まだ紅茶の葉がたくさん残っていた。

「買出しにいく必要はないわね」

厨房を後にして、亞里亞の部屋へと向かった。
中に入ると、ヴァイオリンの心地よい音が響いていた。
亞里亞が奏でているは、G線上のアリア。
じばらくして演奏が終わり、亞里亞はこちらを向いた。

「亞里亞さま、すばらしい演奏でした。」
「ありがとうなのー。じいやー、兄やはまだー?」
「兄やさまは、後三十分ほどでお見えになります」
「亞里亞、兄やに会うのが楽しみなのー」
「今日は兄やさまのために、ヴァイオリンを演奏されるのでしたね」
「うん。ヴァイオリンを弾いて、兄やにたくさん誉めてもらうの」
亞里亞は満面の笑みを浮かべて言った。
その笑顔を見て、じいやも自然に笑顔を浮かべた。
兄の来訪を楽しみにしているは、じいやも同じだった。
213千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :04/01/04 02:20 ID:???
彼女が初めて亞里亞の兄に会ったのは、フランスから日本に移ってきた日のことだ。
先代の主の遺言から聞くまで、彼女は亞里亞に兄がいることを知らなかった。
初めて亞里亞の兄に会ったとき、彼女は兄を見て驚いた。

「先代の旦那様に似ている・・・」

先代の主を亡くし、悲しみに暮れていた彼女にとって、それは思いがけない出会いだった。
その日から、兄が亞里亞をたずねに屋敷へ訪れるたびに、言葉を交わす度に、彼女は兄に惹かれていった。


「そうだった・・・・・私が今日まで頑張ってこれたのは・・・・」


いつのまにか俯いていた顔を上げると、亞里亞は演奏を再開させていた。曲は先と同じ、G線上のアリア。
同じ"ありあ"の、名を持つこの曲を、亞里亞はヴァイオリンの稽古の度に弾いてる。
自分の大好きなこの曲を、是非とも兄に聴いてもらいたいと、この曲を何度も何度も練習していた。

(たくさん誉めてもらえるといいですわね・・・)
214千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :04/01/04 02:21 ID:???
時間になった。
時計の針が午後二時半を指した頃、玄関のチャイム音が鳴り響いた。
「兄やがきたのー」
じいやは亞里亞と共に玄関に向かい、ドアを開けた。

「こんにちは」
「兄やー」
「いらっしゃいませ、兄やさま」

兄の姿を確認するなり、亞里亞は兄に抱きついた。
亞里亞からこぼれる笑みは、先のヴァイオリンの稽古の時のものよりいい笑顔だった。
じいやは、二人を居間に案内し、用意しておいたティーセットとショコラを持ってきた。
「どうぞ、亞里亞さま、兄やさま」
じいやは、二人の前にショコラと、紅茶の入ったティーカップを置いた。

開いた盆を抱えて自分の席に戻ろうとしたときだった。


(何・・・これ・・・・)


突然のめまいが彼女を襲った。

215千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :04/01/04 02:22 ID:???

(いけない・・・ここで倒れては・・・・あ・・・)

倒れようとする体を支えよと、じいやは椅子にを伸ばそうとした。
だが、椅子を掴もうとする手は、虚空を掴むだけだった。
視界が暗転し、体が絨毯に倒れこんだ。


「じいやさん!!」
「じいや!!」



意識が遠のいていく最中、兄と亞里亞の声が聞こえたような気がした。




216千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :04/01/04 02:24 ID:???



気がつくと、じいやは、ベッドの上に横になっていた。
うっすら目を開けると、覗き込む亞里亞と兄の顔が見えてきた。
ぼんやりとして、表情がよく見えなかったが、視界がはっきりしてくるに連れ、
二人が、心配そうな顔をしているのが分かった。
「よかった。じいやさん、急に倒れたからビックリして・・・」
「じいや、大丈夫?」
「兄やさま・・・亞里亞さま・・・私は・・・」
「まだ寝ていてください。じいやさん、あれから六時間も寝ていたんです」
「六時間・・・・それでは、今は!?」
「夜の・・・そろそろ九時になります」
「もうそんなに時間に・・・」
「日頃の疲れが溜まってたんだと思います。亞里亞ちゃんが、じいやが起きなかったらどうしようって・・・」
「くすん・・・」
「だけど、じいやさんが無事で本当によかった」

兄と亞里亞は、近くにある椅子に腰掛けた。
217千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :04/01/04 02:25 ID:???
「申し訳ありません、兄やさま、亞里亞さま。私とした事が・・・」
そう言ってじいやは体を起こそうとした。震える腕で何とか上半身を起こした。
だが、思うように力が入らず、じいやは腕が滑って後ろに倒れた。
「きゃっ」
「じいやさん、無理をしないで」
「じいや・・無理しちゃだめなの・・・・」
「・・・ごめんなさい。私・・・」
「じいやさん、今日は僕がここにいますから、ゆっくり休んでいてください」
「兄やさま、その・・・・気持はありがたいのですが・・・そういうわけには・・・・」
「いいんです。僕、大学の夏休みに入って時間がありますし、それに僕・・・じいやさんの・・・」
「えっ・・・?」
「すいません、なんでもないです。とにかく、僕が自分で決めたことですから」
「亞里亞、兄やがお泊りしてくれて嬉しいの」
「・・・・・本当に申し訳ありません、兄やさま・・・」
じいやは、本当に申し訳ない気持で、兄に言った。
「そんなに、謝らないで下さい。じいやさんは、ゆっくり休んでいいんです。いつも、じいやさんは一人で頑張ってるから。だから・・・」
「じいや、亞里亞からもお願いなの。じいやはゆっくり休んでいいの」

亞里亞は涙目でじいやを見つめて言った。
218千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :04/01/04 02:27 ID:???

「・・・・・・亞里亞さま・・・・」

じいやは、亞里亞に向かって手を伸ばした。
それを見て、亞里亞はじいやの元へ歩いていった。
近くに来た亞里亞の髪をそっと撫でながらじいやは言った。
「大丈夫ですよ、亞里亞さま・・・私は、こうして亞里亞さまの側にいますから」
「じいや、いつも我侭言ってごめんなさい。亞里亞、じいやを困らせないようにいい子になります」
亞里亞は、自分の髪を撫でるじいやの手を握って言った。
「はい、亞里亞さま。」

兄は、そんな二人の様子を優しい目で見つめていた。



亞里亞を部屋に寝かせつけて、兄はじいやの部屋に戻ってきた。
じいやはベッドから上半身を起こしていた。

「じいやさん、お体大丈夫ですか?」
「えぇ。兄やさま、本当に申し訳ありません。私・・・」
「分かってますから、大丈夫ですよ。そんなに自分を追い詰めないで下さい。あんまり気にしすぎて、また倒れられたりしたら、僕・・・・」
「えっ?」
「な、なんでもないです。それより、ご飯いかがですか?おかゆ程度のものだったら僕、作れますから」
「そんな、そこまで甘えるわけには」
「いいえ、やらせてください。じいやさんにはいつもお世話になってますから」

兄はそう言って部屋を出た。
219千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :04/01/04 02:29 ID:???
部屋を出たあと、兄はキッチンルームへ向かった。
あまり出入りすることの無い場所ではあるものの、どこに何があるかは大まかに把握していた。
恐らく、じいやの私物なのだろうか、ステンレス製の調理台の上に、一台の炊飯器が置いてあった。
米の置いてある場所を探しあてて、自宅でやるのと同じ要領で米を洗って炊飯器にセットする。
水の量を調整して、あとはスイッチを入れるだけ。

「その前に、・・・・何かあるかな」

冷蔵庫の扉を開けて、具にする野菜を取り出す。
野菜を手にとって見て、七草粥が作れると思った。

「少し早いけど、作ってみよう」


冷蔵庫に入ってたものは、三つ葉、せり、大根葉、青葉。
最近は、七草全部が揃うこともあまり無くなったが、入っていたもので代用できる。
三つ葉は最後に入れることにして、せり、大根葉、青葉を細かく刻む。
せっかく作るものなのだからと思い、鍋を用意して、洗った米を移し変えた。
水を米より多くいれ、火にかけた。

「あとは、材料入れる時間まで待つだけだ」
220千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :04/01/04 02:32 ID:???
火を強火にして、吹きだす直前まで、しばらく待つ。
吹き出たタイミングにあわせて、火をごく弱火にし、後は三十分待つだけ。
具は、火を止める直前に入れるまで、冷蔵庫に閉まっておいた。


火の元から少し離れて兄は、じいやと、はじめて会った頃のことを思い出した。
フランスで暮らしていた妹が来ると聞いて、はじめて亞里亞とあったあの日に、
亞里亞の傍らについていたメイド服を着た女性。
それまで同世代の異性とも、あまり話をすることもなかったが、じいやは違った。
自分よりも年上であるはずなのに、彼女の丁寧な物腰が手伝ってか、
同世代の人間と話をするかのように言葉を交わした。


過去に何度か亞里亞の家に泊まりにきたときのこと。
兄は、亞里亞が眠りについたあと、じいやとゆっくり話をした事がある。
話の内容は、じいやがフランスに居た頃のことが中心で、
亞里亞の世話係りにつく前の自分の仕事のこと、先代の主のこと、
亞里亞が彼女をじいやと呼ぶ理由のこと、他愛の雑談だったりした。
兄がじいやの話に耳を傾け、じいやが兄の話に耳を傾ける。
とは言えど、自分からは話す事がほとんどなかったので、じいやの話に耳を傾ける一方だったが、
それだけで気分が落ち着き、少しずつじいやを知っていくうちに、じいやに惹かれていった。
221千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :04/01/04 02:33 ID:???

「もっと、じいやさんのことを知りたい・・・」


じいやと話をするたびに、兄はそう思っていた。







具を入れる時間になった。
冷蔵庫から、刻んでおいた具を取り出して、鍋の中に入れる。
後は数分間そのままにしておくだけだが、その間に飲み物を用意した。
冷蔵庫から水を取り出して、コップに注ぐ。
本当はお茶を用意したいところだったが、じいやの体調を考慮して敢えて水にした。
お盆を持ってきて、火を止めて、お粥を皿に移した。
量は少なめにし、鍋と一緒に盆にのせ、じいやの待つ部屋へと戻った。

「じいやさん、お待たせしました」
222千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :04/01/04 02:36 ID:???
部屋に戻ると、じいやはベッドの上で上半身を起こして本を読んでいた。
部屋から離れている間に着替えたのか、いつものメイド服姿から寝巻きの姿になっていた。
戻ってきた兄に気づいて、じいやは顔を上げた。
兄は、じいやのベッドの傍らにあるテーブルに盆を置き、おかゆを持ってじいやの元へと歩み寄った。
「じいやさん、口開けて」
「にいやさま、そこまでされなくても、私」
「いいんです。やらせてください」
「で、ですが・・・・」
「じいやさんに、ゆっくりしてもらいたいんです。だから・・・」
「にいやさま・・・・分かりました」
じいやは、小さく口を開けて、お粥を受け入れた。

「・・・これは、七草粥ですか?」
「えぇ。少し早いかなと思ったんですけど、材料があったので作ってみました」
「よくできてて、おいしいです。って、私ったら・・・」
「そう言っていただけると、僕も嬉しいです」
「・・・・もっと、いただけますか?」
「どうぞ。口、開けてください」






223千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :04/01/04 02:37 ID:???


・・・・・苦しい


兄と二人きりの間、じいやは胸が締め付けられる思いだった。
嫌悪による苦しみではなかった。

「ダメ・・・・私は、こんな気持を持っては・・・・・」

蛇口を捻って、冷水を出した。
洗面器に水が溜まるのをまたずして、じいやは両手に水を溜めて顔に浴びせた。
洗面器から溢れた水が排水溝へと流れ落ちていく。
何度も顔に水を浴びせて鏡を見ると、目が赤くなっているのに気がついた。


「泣いてるの?・・・私・・・・」


蛇口から水が流れ出ている音が響いている。
水を浴びせることをやめ、鏡を見続けていると、自分の両目から涙が流れているのが見えた。


「やっぱり泣いてるのね・・・・」

224千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :04/01/04 02:39 ID:???
訂正:>>224が先です。

>>224>>223の順番になります。
────────────────


「ごちそうさまでした。にいやさま」
「お粗末さまでした」

兄は、ベッドの傍らの椅子に腰掛けてた。
その手には、水の入った桶とタオルがあった。
水につけたタオルを絞って、じいやの元に歩み寄ろうとした時、
じいやが、ベッドから起きだして、兄の下に歩み寄った。

「じいやさん?」
「にいやさま、私、洗面所に行ってまいります」
「あ、はい、いってらっしゃい」

じいやは、兄の横を通って部屋を出た。









部屋を出たあと、じいやは洗面所に向かい、胸を押さえた。
225千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :04/01/04 02:41 ID:???
再び水を顔に浴びせて、水を止める。
タオルに手を伸ばそうとして、その手が止まった。
涙が頬を伝う感覚があった。
手の甲で涙を拭って、片手を伸ばしてタオルを手に取った。
タオルを両手に拡げて顔をうずめると、じいやは膝をついてしゃがみこんだ。
洗面所には、じいやの嗚咽が響いていた。








じいやが洗面所に向かってから、一時間近くが経とうとしていた。
男と違って、女性のケアは時間が掛かるものと思って気に留めてなかったが、さすがに心配になってきた。
兄は、じいやの部屋をあとにして、じいやのいる洗面所へ向かった。

廊下を歩いて、洗面所のドアをノックしようとしたところ、ちょうどドアが開いて、中からじいやが出てきた。

「に、にいやさま・・・」
「あ、すいません。じいやさんが遅かったら、心配になって・・・」
「ごめんなさい、私、にいやさまに迷惑ばかりかけて・・・・・」
「いえ。じいやさん何かあったんじゃないかと思ってたんですけど、だけど、何もなくてよかった」

その言葉に、じいやは顔を俯かせた。
226千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :04/01/04 02:42 ID:???
「じいやさん?」
「にいやさま・・・」

顔を上げたじいやの顔には、涙が浮かんでいた。

「じいやさん、どうしたんですか!?」
「ごめんなさい、私、私・・・・」

じいやは、こらえきれずに、両手で顔を覆ってしまった。

「じいやさん、どうしたんですか!?」
「にいやさま、ごめんなさい、私、私・・・・」

突然、顔を覆って泣き出してしまったじいや。
兄はただそう聞くしかなかった。
何を理由に泣いてるかは分からない。
だが、兄は自然にじいやを抱きしめていた。

「に・・・い・・や・・さま・・・・?」
「じいやさん・・・・」

じいやの背中に両手を回し、兄はじいやの耳元に囁いた。
227千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :04/01/04 02:44 ID:???
「じいやさんが、なんで泣いているのか分からないけど、今はこうしたい。そう思ったから・・・・」
「にいやさま・・・・・私、私・・・・・・・」
「じいやさん・・・・」

覆っていた顔を上げて、じいやは兄の顔を見た。
兄の顔は、これまでに、はじめてみた真剣な顔だった。

「にいやさま・・・・・私は・・・・私は・・・・・・」
「・・・・・・・」
「私、にいやさまの事が・・・・好きです・・・・・」
「・・・・・じいやさん・・・・・・」
「好きなんです・・・・・私、にいやさまのことが・・・・・私は」

言いかけたじいやの口を、兄のが唇が塞いだ。
じいやは驚き、目を見開いて、天井を見つめることしか出来なかった。
どれくらいそうしていたか。
唇を離して、じいやの目を見つめていった。

「僕も、じいやさんが好きです」
「にいや・・・さま」
「僕、ずっと、ずっと、じいやさんの事が、す、好きでした・・・・・じいやさんと、はじめて会った日から、ずっと気になってて・・・・亞里亞ちゃんからも、じいやさんからも話を聞いて、厳しい人だと思ったけど、本当はとても優しいんだって」
「にいやさま・・・あぁ・・・私・・・私」

兄は、じいやの体を抱きしめて、自らの胸にじいやの頭をうずめた。





228千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :04/01/04 02:45 ID:???







亞里亞の世話係のメイド、じいやは、屋敷の主である亞里亞の部屋を出た。
屋敷の周囲に明かりはなく、静かに雨が降る音だけが聞こえていた。
屋時期の主である亞里亞を寝かしつけ、彼女の一日の仕事は終わる。
現在の時間は、午後十時十五分を過ぎたところ。
部屋に戻って、着替えが終わった瞬間から彼女の時間が始まる。
音楽を聴きながら、亡き先代の主よりいただいた椅子に腰掛けて読書をする。
この時間が、彼女に許された自由時間である。
その時間は三時間と短い時間であるが、彼女はいつもこの三時間、読書をして眠りに入る。
だが、ある時からそれは変わった。


自室に戻って着替えが終わったあと、彼女はある部屋に向かった。
229千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :04/01/04 02:47 ID:???
向かった先は、屋敷の三階の一角にある部屋。
ここは、亞里亞の兄が宿泊の際に使用する部屋である。
ドアの前に着くと、じいやは、五回ドアを叩き、間を置いたあと、三回叩き、また間を置いて一回叩いた。
これは、兄の部屋を訪れた者が、じいやと分かるようにするためにと兄が考案したもので、
じいやは、それに従ってドアを叩いた。

しばらくすると、ドアがゆっくり開いた。

「お疲れ様」
「失礼します・・・」

中から兄が出てきて、じいやを迎え入れた。
中に入ったじいやを、席に着かせて、兄はお茶を差し出した。
「頂きます」
じいやは差し出された紅茶に、軽く口をつけて一息ついた。

「兄やさま」
「違うでしょ、二人きりの時は・・・」
「ですが・・・」
「確かにまだ結婚はしてないけど、僕たち、婚約してるんだから」
「そうですわね、すいません・・・」
「ほら、また。」
「・・・ごめんなさい、あなた」
「そう、それでいいよ、じいや」

じいやは、赤面して顔を背けた。




あれから八ヶ月が経った。
兄とじいやは、結婚を誓い合っていた。
230千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :04/01/04 02:48 ID:???
「あれからもう二ヶ月ね・・・」
「早いよね、時間が経つのって」
兄は、もう一つのカップに紅茶を注ぎ、じいやの向かいの席に座った。
「僕、そろそろ妹達に打ち明けようと思ってるんだ」
「妹様方は許して下さるでしょうか・・・」
じいやは、顔を俯かせて言った。
「大丈夫、僕がちゃんと話しをする。だから、じいやもみんなに自分の気持をはっきり言ってくれればいい」
俯かせた顔を上げて、じいやは兄を見つめた。
「そう・・・ね、しっかりしなきゃ・・・じゃなかったらそれこそ反対されそう」
「その意気だよ。」


しばらく沈黙つづいた。


「じいや・・・」
「あなた・・・」
「ベッドに行こう」

兄とじいやは立ち上がって、紅茶をそのままにベッドに向かった。
231千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :04/01/04 02:51 ID:???
「メイド服の姿もいいけど、生まれたままの姿の君は、もっといい」
「は、恥ずかしい・・・」
兄の前に晒された、じいやの白い裸体。
あの日、廊下で抱いた日から、何度となく抱いてきたその体を、兄はじっと見つめた。
兄も衣服を全て取り払い、生まれたままの姿となった。
手を伸ばして、じいやを抱きしめ、唇を重ねる。
じいやの口に舌を入れて、じいやとの舌と絡ませて、吸い上げる。
じいやの豊満な胸に手をあてて、ベッドの上に倒れこみ、じいやが兄の上に重なる形になる。
じいやが先に口を離して、兄の下唇に舌をつけて、
喉元、胸板、腹部と移動させて、反り返った兄の分身へいきつく。
「あなた・・・こんなになってる」
「じいや・・・・・咥えて」
じいやは、兄の分身を包む皮を下ろして、亀頭を出した。
「あなた、普段は亀頭を出さないの?」
「うん・・・・刺激になれると、その、感じられなくなるって言うし・・・」
「ふふ、可愛い」
「じいや・・・・あぁ・・・・」

じいやは、手のひらに亀頭を包み込み、根元から裏筋に下を這わせて、亀頭を口に咥えた。
ぷちゅ ぷちゅ と、水音を立てて、じいやが兄の亀頭を、頭を振って口でしごき上げる。
分身から伝わる暖かい快感に、兄は息を乱した。

「・・・ん・・・んむ・・・・ング・・・・」
「ねぇ・・・じいや・・・はぁ・・・僕も・・・・じいやの・・・・・・・したい・・・・・」

じいやは、分身を口に咥えたまま体を動かした。
232千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :04/01/04 02:52 ID:???
「それでは、一緒に気持ちよくなりましょう」
兄の前に、じいやの秘所が露になる。
じいやは、腰を兄の顔の前に持ってきて、兄に向いて言った。
「むふ・・・・んぐ・・・・ぐ・・・んん・・・・」
「はぁ・・・・はぁ・・・」

じいやは、兄の分身を喉まで飲み込み、ゆっくりと分身全体を包み込んだ。
兄は、じいやの花弁を拡げて、じいやの秘所へ舌を挿し入れた。
兄は、じいやの腰を抱え込み、舌をさらに奥へと入れる。
じいやも、喉まで深く飲み込んだ分身を、喉の柔肉で刺激する。
お互いの奉仕による快感が、お互いに声を上げさせようとする。
声を上げようとするたびに、じいやは兄の分身を刺激し、兄はじいやの秘所を刺激する。
分身を、秘所を刺激しあいながら、徐々に絶頂へと近付いていく。
その最中、兄はじいやの秘所から舌を引き抜き、じいやに向かって言った。
「・・・じいや」

その呼びかけに、じいやは兄の分身を口から離した。

「中に入りたい・・・・」
「・・・・きて、あなた。もう、ダメ・・・・」
233千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :04/01/04 02:53 ID:???
じいやをベッドに横たわらせ、足を開かせる。
兄が分身を秘所の入り口にあてがうと、じいやは抱擁を求めてきた。

「じいや、綺麗だよ・・・・」

分身を一気に中へと突き入れて、兄はじいやに覆いかぶさった。

「あぁ!」

じいやが兄の背中に手を回し、兄がじいやの背中に手を回した。


「・・・じいや・・・・・愛してるよ・・・・」


兄は、じいやの耳元でささやいて、腰を動かし始めた。

「あぁ!・・・はぁ!」

兄の吐息が、じいやの耳元に掛かる。
兄は、じいやの中の温かさを味わうかのように、腰をゆっくりと動かした。
234千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :04/01/04 02:54 ID:???
「あぁ・・・・あなた・・・」
「じいや・・・・」
腰動きを少しずつ早めていく。
分身を突き入れるたびに、じいやの中から蜜が溢れてくる。
溢れてくる蜜が兄の分身を濡らし、秘所の中の柔肉が分身を包む。
「あぁ!・・・あん!・・・・ん!」
腰を一定の速度で振る。
肌と肌がぶつかり合うたびに、ぱん ぱんと、音を立てる。
分身が突き入れられるたびに、結合部が水音を立てる。
じゅぶ じゅぶ と、音を立てて部屋に響く。
静かな部屋には、二人の熱い乱れた息遣いと、淫靡な水音。
部屋に響くそれが、二人の性欲を掻き立て、お互いを求めようとさせる。
分身を突き入れる速度が早まり、兄は、じいやのうなじにうずめていた顔をあげて、じいやと向かい合った。
「んむ!・・・ん・・んむ・・・んん!」
名前を呼び合う間もなく、兄はじいやの唇に自分の唇を重ねて、舌を挿入した。
じいやの口内を舌でかき回し、貪るように、じいやの舌と絡ませる。
背中に回していた手をお互いに解き、指を絡ませてベッドに拡げる。
二人とも大きく足を開き、兄は、さらに腰を振る速度を速めた。
「じいや・・・じいや!じいや!じいや!じいや!じいや!じいや!!」
「あなた!あなた!あなた!あなた!あなた!あなた!あなた!あなたあぁ!!」
名前を呼び合いながら、兄は腰を振り、いつの間にかじいやも腰を動かしていた。
お互いに腰を振り合い、絶頂へと近付いていく。
息がさらに乱れ、絡ませる指に力が入り、流れ出る汗が増す。
腰を振り続けていくうちに、分身が震え始めた。
235千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :04/01/04 02:57 ID:???
「じいや、僕、もう!!」
「きて!!私の、私の中にぃぃ!!」
「じいや!じいや!じいやぁぁぁぁぁ!!」
「あなた!あなた!あなたあぁぁぁぁぁ!!」
二人は、ついに絶頂を迎えた。
一番奥へと突き入れられた分身が震え、じいやの子宮へと精を放った。
波打つ分身から、次々と放たれていく精が、じいやの中を満たしていく。
「あなた・・・・あなた・・・」
「じいや・・・・」

絡ませていた指の力が抜けていく。
指が離れて、お互いの頭へと回される。
ゆくっりと唇を重ねて、舌を差入れ、愛撫するかのように、舌を愛撫する。

「はぁ・・・ん・・・・」
「む・・・ふ・・・・ん・・・」

精を放ち終えた兄の分身が引き抜かれる。


「じいや・・・・愛してる」
「愛してるわ・・・・あなた」


離れた唇が再び重ねられる。
それはただ、触れるだけの口付け。
二人の体を、絶頂の余韻が包み込んでいた。
236千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :04/01/04 02:57 ID:???












────────────それから、四ヵ月後。












ある島で、十二人の妹達と、その関係者に見守られながら、
教会の扉をくぐる、白いタキシード姿の男と、純白のウェディング姿の女がいた。
237千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :04/01/04 02:58 ID:???
「結婚おめでとう、お兄ちゃん、じいやさん」
「お兄ちゃま、じいやさん、結婚おめでとう」
「結婚おめでとう、あにぃ、じいやさん」
「おめでとう、お兄様、じいやさん。お兄様、じいやさんのこと、幸せにしないと怒るんだから」
「おにいたま、じいやさん、けっこんおめでとう」
「にいさま、じいやさん、結婚おめでとうですの。姫特製のウェデイングケーキへの入刀を待ってるですの」
「ご結婚おめでとうございます、兄上様、じいやさん」
「ヤッホー、アニキ、じいやさん。結婚おめでとう。デジカメに撮るから二人ともこっち向いて」
「やぁ、兄くん。今世のキミの伴侶に選ばれたのはじいやさんか・・・・・・・・・・・・だけど、来世にキミの隣にいるのは私だよ」
「ご結婚、おめでとうございます。兄君様、じいや様、末永くお幸せに・・・」
「二人とも結婚おめでとうゴザイマスデス!兄チャマとじいやさんの晴れ姿をチェキするデス!」

妹達が次々と、二人に結婚を祝う言葉を掛けていく。
そして、じいやの主にして、兄の妹の亞里亞が、二人に声を掛けた。

「兄や、じいや、結婚おめでとうございます」
「ありがとう、亞里亞」
「亞里亞さま・・・・ありがとうございます」
「兄や、じいやのことを幸せにしてね」
「あぁ。もちろんだよ」
「じいや」
「はい・・・」
「今まで亞里亞の側にいてくれてありがとう。これからは、兄やのそばにずっといてあげてね」
「亞里亞さま・・・・・はい、私は、ずっと兄やさまの側にいます・・・・」
じいやは、溢れる涙を隠すように、眉間に手を当てた。

そこへ、一人の男性が声を掛けてきた。
238千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :04/01/04 02:59 ID:???
男性は、先代の主が亡くなってから、度々じいやの様子を見に屋敷を訪ねてきていた、先代の主の弟だった。
「ご結婚おめでとうございます。兄や殿、じいやさん」
「「ありがとうございます」」
二人は、同時に礼を言った。
「じいやさん、これからは私がじいやさんに代わって亞里亞の世話に付きます。ですから、何も心配なさらずに、お二人は、お二人の家庭を築いていって下さい」
「亞里亞、これからはおじさんの言うこと聞くのー」
「これから亞里亞のこと、よろしくお願いします」
「これから亞里亞さまのことを、よろしくお願い致します」
「任せてください。亞里亞は私が立派なセレブに育て上げます」
先代の主の弟は、胸を張って二人に言った。
「心配しないで、二人とも。これからは、私達が亞里亞ちゃんのバックアップをするから」
「キミたちはキミたちの家庭を築くことに専念すればいい・・・・・・・・・・・・後のことは私達に任せてくれ」
「可憐、お兄ちゃんたちに迷惑が掛からないように、頑張ります」
「みんな・・・・・」
「みなさん・・・」




239千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :04/01/04 03:01 ID:???
ある島で行われた、ある二人の男女の結婚式。
二人の門出を祝うように、いつまでも教会の鐘の音が島中に響き渡っていた。
















END
240ゲーム好き名無しさん:04/01/04 11:02 ID:???
兄はじいやを幸せにして下さい
241ゲーム好き名無しさん:04/01/04 18:17 ID:???
兄×じいやの閑話ですね。
242ゲーム好き名無しさん:04/01/04 18:58 ID:???
gj!!
243闇可憐:04/01/04 23:33 ID:???
                   ⌒ヽ
.                     )
               ,. - ‐- 、/,_
               / /" ,    "' ヽ
            /  i  「  //, iヽ\ 、
..           /  ィ  /从  / .// ` ヽ`、
           /  i ^/_ノ/ナノ// _ ノiヾヽ ,}   
           / / (レ^〉/iO)_`   ,-、`i i i } i 「ぎぎぎ」by葉鍵
   .       / /  〉.〈  ̄   i0,/ ノ リノ ノ
          / /  / 、^ム ー‐ '  / / 
         i /  /  l_,、ゝ-t_ ‐ '"〉^〈                      +
        ル   / , -‐ゝ^〉ト 、ヽ  ゞ /.                /|
 :.;″     iイ  ./ /   '、. 'i,_ゝ} ゝ 〉 ゝ.               /ィ/
;".;":    ノ /  / /    \. l \l/^〈.                 ///
     / /  / l     〈.^.〉  ゝ 〉.                ///
   /   /     ト    yゝ 、   ト^ゝ.             ///
  /    ィ  (   ヽl    i 〉^/.  i'、^'i.            ///  ;".;
. (   //   )\  { i   ,イヽ^ゝ  i iヽ'ゝ.      ///     .;".;"″
  ) ( (.  /.  \ `i ノ ,i i_/  i .i 〉 /.     ///         ".;"
/.\ \ゝ i     `iト、  i 《i_i》.  i/《i_i》.   ///          .;":
    ヽ ヽ ` 、.   ソi   i. ハリ  i ノリハ.  ///
     )リ/ゝ.  )   i    i ノ从   i. 从リ.///
      ノ 从( リハ/'i__  _,.i       i ///    .;".;"″
.;".;          / L_ ̄__」       i // ″: .;".;"″: .
    + ______, /.   }       i./ .;".  : .;″: .    ;".;"″: .
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244ゲーム好き名無しさん:04/01/07 08:44 ID:4zDkqPo9
IDちぇっく
245ゲーム好き名無しさん:04/01/07 19:08 ID:???
近年稀に見る良スレですね。
246ゲーム好き名無しさん:04/01/07 22:01 ID:???
闇可憐
完璧超人花穂
ブッチャー衛
かっぺ咲耶
アダルト雛子
筋肉鞠絵
黒雪
鈴凛893号
ティルトウェイト千影
ジプシー春歌
鬱葉
覚醒亞里亞
247ゲーム好き名無しさん:04/01/11 00:17 ID:???
103 名前: 流浪の兄 ◆fSpzlFC36w [sage] 投稿日: 04/01/11 00:05 ID:???
堅物と煽りの連中だらけ。調子乗って嵐も来るし。とても分別あるとは思えんカキコばかりが続く…
ビジネスを分かった風に言ってる奴多いし…

これだからギャルゲ板は…はぁ〜〜〜

自分がそう思ってても人が言われたくないと思ってる事を平気で言う香具師は来るなよ。厨丸出しだぞ。
MWがシスプリ切った理由なんてほとんどの香具師が分かってるはずだからいちいち書く必要ないだろうし。
漏れも人のことは言えんが。

シスプリ復活は(同人も含めて)えっちねた,バトロア,ダーク以外なら賛成。
248ゲーム好き名無しさん:04/01/12 09:05 ID:???
249ゲーム好き名無しさん:04/01/12 15:40 ID:???
前スレの最後の様子見たとき一時はどうなるかと思ったが静かで何より。

>>248
404になってまつ。


今日で八日目か・・・そろそろかも。
250千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :04/01/13 01:39 ID:???









                         ─────可憐はあなたが好きです










251千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :04/01/13 01:40 ID:???

八月の夏空の下。
あなたのいる療養所へ。
愛しいあなたのいる元へと。
可憐は歩いていきます。

「暑いな・・・」

なるべく日陰を選んで歩きます。
額に滲む汗をハンカチで拭います。
吹き抜ける風が可憐の頬を撫でる。
風に吹かれてなびく可憐の三つ編み。

「おっと」

ワンピースがめくれそうに、
麦藁帽子が飛ばされそうになります。
意地悪な風さんです。
252千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :04/01/13 01:41 ID:???
日陰を歩いて通りに出ます。
路面電車に乗るために信号を渡ります。
段差に足を引っ掛けないようにホームに上がります。
ホームには椅子に腰掛けているおじいさんと女の子を連れた女の人だけ。

女の子は五歳位の子。
雛子ちゃんと同じくらいかな?



向かいのホームの後ろに見える街並み。
電車の警笛が遠くに聞こえました。
もうじきホームに電車がやってきます。
この電車に乗れば、あとは終点まで椅子に座ってればいいだけ。

ホームに入って来た電車に乗り込んで、空いている席に腰掛けます。
電車の中には、可憐と、ホームに腰掛けていたおじさんと、女の子をつれた女の人だけ。
八月の空に輝く太陽の下、外を出歩く人が少ないからかな。
電車の中も人が少ないです。
253千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :04/01/13 01:42 ID:???


「発車しまーす」


ガタンと一揺れして、電車が走り出しました。
電車が駅を離れて加速していきます。
ゆっくりとも早くとも言えない、そんな速さで電車が走ります。

「ちょっと、暑いな・・・」

少し窓を開けます。
大した力もいれずに窓が開きました。
開けた窓から、涼しい風が入り込んできます。
少し汗ばんだ体に、ひんやりと染み渡る感じが心地いいです。


誰も座っていない、向かいの席の窓に流れる景色。
可憐は麦藁帽子を脱いで、膝の上に置いて窓を見ます。
電車は街の中心から、やがて郊外へと抜けていきます。
建物の数が段々と少なくなっていきます。

ふと、ワンピースに忍ばせた、お土産を手に取ります。
254千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :04/01/13 01:43 ID:???





「今日は、可憐とあなたが・・・・」





並木の間に敷かれた線路の上を電車が走って行って、
あなたの待つ療養所へと近付いていく。
窓から並木を覗くと、青々しく生い茂る並木の葉がトンネルみたい。


可憐が座ってる席側の窓の外。
羊さんがたくさんいる牧場が見えます。
そう言えば、前にあの牧場で羊さんを叱った事があったっけ。
あれから三ヶ月しか経ってないのに、何だか懐かしいです。
255千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :04/01/13 01:43 ID:???
電車が療養所前駅につきました。
麦藁帽子を片手に、電車を降ります。
ここから十分歩けば、あなたのいる療養所が見えてきます。
十分の距離を少しでも縮めたいと思って、可憐は少し駆け足になります。



あなたに会いたい・・・・




─────少しでも早くあなたに会いたいから。


─────少しでも早くあなたの顔を見たいから。


─────少しでも早くあなたの愛しい姿を見たいから。




───────────────少しでも早くあなたと一緒になりたいから。



可憐は駆け足になります。


256千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :04/01/13 01:45 ID:???
並木のトンネルを駆け抜ける。
あなたのいる療養所にやっと到着。
足を止めると、呼吸が苦しい。
こんなに走ったのは久しぶりです。
ちょっと肩で息をして、気分を落ち着かせます。
そんな私に一陣の風が駆け抜けます。
私の体が火照ってることに気を使ってくれたのでしょうか。


「風さん、さっきは意地悪だなんて言ってごめんなさい」


空に向かって呟くと、また風が吹きました。
今度は照りつける太陽が嘘のように思える、冷たい風が吹きました。
風さんが返事をしてくれたみたいです。

風さん、どうもありがとう。

走って汗ばんだ体が、一瞬にして乾きました。
257千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :04/01/13 01:47 ID:???
呼吸が落ち着いて、あなたに会いに行く準備が整いました、
療養所に一歩足を踏み入れて、まずは受付に足を運びます。
はやる気持を抑えて、受付を済ませて、あなたのいる病室へと向かいます。


病室に着くと、そこにあなたがいました。
あなたは私に気が付いて、声を掛けてくれました。

「可憐さん」
「こんにちは、鞠絵ちゃん」

看護婦さんが私達に気を遣ってくれて、病室をあとにしました。
程よい広さの個人病室に、私とあなたの二人きり。

可憐はあなたのベッドの横にある椅子に腰掛けます。



ドアがパタンと閉まって、あなたは私を抱き寄せてくれました。
258千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :04/01/13 01:49 ID:???
「待ってました・・・・可憐さんが来てくれるのを・・・・ずっと・・・」
「可憐も・・・・あなたに・・・鞠絵ちゃんに会いたいって、ずっと思ってた」

耳元で優しく囁く鞠絵ちゃん。
今度は可憐が鞠絵ちゃんを抱きしめます。

「いつも一人にしてごめんね」
「・・・そんなことない。可憐さんはいつも私に会いに来てくれる」
「週に一度だけだよ?」
「それでも、私は嬉しいんです。他の皆さんも兄上様も、最近は、お忙しいようですし・・・・」
「それは仕方ないよ・・・・だけど、可憐はいつもあなたの側にいる。これからもずっと・・・・」
「可憐さん・・・・」
「鞠絵ちゃん・・・・」

見詰め合う、あなたと可憐の瞳。
自然に指を絡め合って、自然に唇を重ねる。
愛しいあなたとのキスは、これで何度目になるのかな・・・
そんなこと、どうでもよくなってしまうくらいに、あなたとのキスは、甘く、切なくて・・・・・
259千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :04/01/13 01:50 ID:???

「ま・・・りえ・・・・・ちゃ・・・ん・・・・」
「かれ・・・・ん・・・さん・・・・・」

重ねあった唇。
どちらからともなく舌を絡めあう。
指に入る力が思わず強くなる。
可憐は、ベッドにあなたを押し倒して、あなたに侵入する。
舌を深く突き入れて、あなたを侵す。
二人きりの病室に、あなたと舌を絡め合う水音が響く。

「鞠絵ちゃん・・・可憐・・・」
「可憐さん、私も・・・・・・」
「可憐、ここが熱いの・・・・あなたのこことキスしたがってるの・・・・」
「あ、可憐・・・さ・・・・あん!」

可憐の手が、あなたの秘部へと伸びる。
あなたのここは、可憐と同じくらいに、とても熱くて、溢れてて。
だから可憐はあなたに囁きかける。
260千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :04/01/13 01:51 ID:???
「もっとキスしよう」
「・・・うん」

あなたの寝巻きを剥ぎ取って、可憐もワンピースを剥ぎ取って、
ベッドの上で、二人は生まれたままの姿になります。
あなたの足を開いて、可憐は、あなたの秘部に可憐の秘部を重ねます。

「・・・きて」

鞠絵ちゃんの求める声。
重ねた秘部を動かします。
重ねあった秘部が擦れる音、秘部から溢れる蜜の水音。
部屋に響きあう中、二人は快楽に身を任せてキスをします。

「上の口と下の口でキスしてるね」
「ハァ・・・・ァ・・・・・」

腰を早く動かします。
擦れあう秘部から、さらに蜜が溢れます。
何度も何度も、秘部を擦り合わせて、絶頂に向かって擦り合わせます。
261千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :04/01/13 01:53 ID:???
「可憐ちゃん・・・私・・・」
「可憐ちゃん・・・・なん・・・て・・・言わ・・・ない・・・・で・・・・・・」
「・・・・・ァ・・・・ッ!」
「可憐って・・・呼んで・・・・・」
「・・・・可憐・・・・・可憐!!」
「鞠絵・・・!!」


腰をさらに早く振って、秘部を擦り合わせます。
蜜がもっと溢れて、シーツに大きなしみを作っていきます。
あぁ!もう限界です。
鞠絵の膝にあてていた手を、鞠絵の手と絡めて、二人は絶頂を迎えます。

「もうダメぇ!!」
「あ、ああぁぁぁあ!!」

ぷしゃ と音が鳴りました。
可憐も鞠絵も、お漏らししてしまったみたいです。

「可憐・・・・気持ちよかった・・・・」
「私も・・・・気持ちよかったよ・・・・・」




262千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :04/01/13 01:54 ID:???
「そろそろ時間だね・・・・」
「私・・・少し怖い・・・・」
「大丈夫・・・・・可憐と、鞠絵は、かならず二人きりの世界にいけるから・・・・・・」

可憐は、そう言って、ワンピースに忍ばせたお土産を手に取ります。








そのお土産は、可憐と鞠絵が二人きりの世界に旅立つためのお薬。








「いこう・・・・‥鞠絵・・・・・二人きりの世界に」
「連れてって、可憐・・・・・・私を・・・・二人きりの世界に」




263千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :04/01/13 01:55 ID:???
薬を手に取って、お互いに口に含みます。
舌を絡め合って、お互いの唾液で薬を溶かしていく。
薬の溶けたお互いの唾液を飲み込んで、すぐに呼吸が苦しくなってきました。

「可憐・・・!」
「鞠絵・・・!」

可憐と、あなたの口から紅い、紅い鮮血が流れ落ちます。
唇を重ねあって、舌を絡めあって、あなたと共に意識が薄れていきます。

「可憐・・・・」
「鞠絵・・・・」





やがて、可憐と鞠絵は、この世界に別れを告げました。
264千の影を名乗る ◆C10zY0q2y6 :04/01/13 01:56 ID:???
気が付くと、真っ白な世界に、可憐と鞠絵は二人きりでいました。
あなたをこの胸に抱いて、この世界に二人きり。

「二人きりの世界にきたね・・・・」
「これからずっと、ずっと一緒なのね・・・・」
「鞠絵」
「可憐」

二人きりの世界に来たその証拠に、二人は舌を絡ませます。
これからずっと、可憐は、あなたと二人きりで、この世界に・・・・・





・・・鞠絵ちゃん


・・・愛して、います・・・・









END
265ゲーム好き名無しさん:04/01/13 12:43 ID:???
可憐×鞠絵の百合ですか・・・( つД`)
266ゲーム好き名無しさん:04/01/15 21:55 ID:???
千の影を名乗る氏、お疲れさまでした。
いつでも気軽に戻って来てください。
267ゲーム好き名無しさん:04/01/16 00:55 ID:???
闇可憐
薔薇花穂
黒雪姫
覚醒亞里亞

戦わなければ生き残れない!!
268ゲーム好き名無しさん:04/01/17 20:39 ID:???
ここに隠れてたのか。さんざん手こずらせてくれたね、千の影を名乗るさんよ?戻ってきたら覚悟しとけ。ハハハハハ!
269ゲーム好き名無しさん:04/01/18 00:22 ID:???
77 :名無しさん@ピンキー :04/01/16 22:25 ID:abylkmMh
すんません、お願いします。千の影を名乗る氏のスレがどこにあるのか教えて下さい・゚・(ノД`)・゚・。
どこ探しても見つからない_| ̄|○
ttp://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1071283053/477

268 :ゲーム好き名無しさん :04/01/17 20:39 ID:???
ここに隠れてたのか。さんざん手こずらせてくれたね、千の影を名乗るさんよ?戻ってきたら覚悟しとけ。ハハハハハ!
270ゲーム好き名無しさん:04/01/18 01:16 ID:???
ついに恐れていた事態が・・・
271ゲーム好き名無しさん:04/01/18 05:58 ID:???
つーか未だに探しあてなかった奴ていったい…。
別に隠れていたわけではねーし
272ゲーム好き名無しさん:04/01/18 12:02 ID:???
>>271
エロパロスレの住人は、もうとっくにこのスレのこと知ってるんだよね?
273ゲーム好き名無しさん:04/01/18 12:23 ID:???
ここの職人は不定期に来るから煽るタイミングすらないがな。
274ゲーム好き名無しさん:04/01/18 17:47 ID:???
>>273
職人さんもドライだから、荒らしなんか相手にしないし。

では以後、職人さん降臨まで静かな流れを維持ということで。



-------------------------------- 静かな流れ再開 --------------------------------
275作者 ◆lWI6oDEnlY :04/01/20 23:58 ID:???
お久しぶりです。
今、ひさびさに新作を書いているのですが、
内容が内容だけに、精神的にちょっと疲れ気味です。
やはりブランクが長いとダメですね……。

あと、ホームページにあるリピュア編が終わったら、
ハンドルネームを変えようかなと思っています。
いつまでも作者(名無しに等しい)のままではアレですから。
276ゲーム好き名無しさん:04/01/21 00:04 ID:???
>>作者氏
だいぶ遅レスですが、クリスマスのssよかったです。
新作にも期待ですが、あんまり無理はしないでくださいね。
277ゲーム好き名無しさん:04/01/25 18:03 ID:???
千の影を名乗る×作者
作者はセクースで受けに回るタイプだと思う。
女性上位が好きな感じがする。

近頃なんて言いますか、妄想が膨らんで、二人がリアルで会ってるんじゃないかって思ってるんだ。
278ゲーム好き名無しさん:04/01/26 20:24 ID:???
職人をネタにするほど飢えてるのか?
279ゲーム好き名無しさん:04/02/01 00:09 ID:???
  ,,,,.,.,,,,
 ミ・д・ミ <ほっしゅほっしゅ!
  """"
280ゲーム好き名無しさん:04/02/02 16:15 ID:???
千の影を名乗る氏と作者氏、お元気ですか?
281ゲーム好き名無しさん:04/02/07 00:43 ID:???
hosyu
282ゲーム好き名無しさん:04/02/11 00:18 ID:???
  ,,,,.,.,,,,
 ミ・д・ミ <ほっしゅほっしゅ!
  """"
283作者 ◆lWI6oDEnlY :04/02/14 01:38 ID:???
通報を受けて駆けつけた警官たちが見たものは、
この世のものとは思えないような光景だった。
目の前には惨殺された少女の遺体。そして立ち込める異臭。
キッチンの鍋の中には、その少女のものらしき臓器が放り込まれていた。
警官は吐き気を堪えながら、遺体の横に座っている少年に話しかけた。
「き……君。大丈夫か?」
少年はピクリとかすかに動くと、ゆっくりとこちらに顔を向けた。
だが、その目はどこか空ろで、視線は警官の顔をとらえていない。
頬もこけていて、少し衰弱しているようだ。
少年は口元だけをかすかに動かし、笑みを浮かべる。
それは、とても薄気味悪いものだった。
少年はゆっくりと手を上げると、部屋の中央を指差した。
それを見た瞬間、警官の背筋にゾクッとしたものが走った。

そこには、目の前に横たわる少女の残虐死体をそのまま描き映した油絵が
木製のスタンドに立てかけられていたのだ。
警官はしばらくの間、ただ呆然とそれを眺めていた。
『これは……この少年が描いたのか?』
目の前にいる少年が、何か得体の知れない怪物のように見えた。

絵の隅には小さく題名らしきものが書いてある。
『My Bride』
284作者 ◆lWI6oDEnlY :04/02/14 01:40 ID:???
おや……眞美ちゃんじゃないか。久しぶりだね。
あ、髪型変えたんだね……可愛いよ。
ん?僕にくれるの……おお、クッキーか。
ありがとう。ここに来てからあまりお菓子は食べていないんだ。
それじゃあ、一緒に食べながらお話しようか。

ここに来てもう3年。慣れれば、この檻の中もけっこう心地いいものだよ。
ふふふ、なんか動物園の中のチンパンジーのような気分だけどね。
ここに来た当初は、毎日毎日いろいろ質問をされたり、
変なテストまでやらされたりとしんどかったよ。

世間では僕のやったことを、『病める現代社会が生んだ犯罪』とか、
『少年犯罪史上、最悪の事件』などいろいろ議論していたみたいだけど、
凡人に僕の崇高な芸術性が理解できるわけない。
だから何を話しても無駄なんだ……。もちろん、お医者さんや警察の人たちにもね。
だから、話せば話すほど疲れてしょうがないのさ。
でも眞美ちゃん、君になら喜んで話したいな。
君は他のクラスメイトたちと違って、たいして親しくもなかった僕の所を
こうしてわざわざ尋ねてきてくれた。
それはきっと、君の中に僕と同じ何かがあり、君がそれに引かれたからなんだ。
そう、無意識のうちにね。
もしかしたら君なら、僕の芸術を理解してくれるかもしれない。
285作者 ◆lWI6oDEnlY :04/02/14 01:42 ID:???







きっかけは、ほんの些細なことだったよ。
僕はある日、本屋で一人の死刑囚が描いた絵を見つけたんだ。
彼はアメリカ人で、自分の家族を殺した後、その死体を食べるという猟奇的な殺人を犯した。
僕が見たのは、その彼が死刑執行の一ヶ月前に完成させた油絵だった。

その絵には、本人が犯行を行った直後の生々しい光景が描写されていた。
キッチンの床に散らばる人間の手足、胴体。
鍋の中でグツグツと煮込まれる臓器。
部屋中を覆いつくすほどの血しぶきの跡。
そして、今にも断末魔の叫びが聞こえて来そうなほど歪んだ死に顔。
286作者 ◆lWI6oDEnlY :04/02/14 01:43 ID:???
それを見た瞬間、僕の中で何かこう……上手くいえないけど、
とてつもなく強烈で……熱い感情が湧き上がってきたんだ。
僕は興奮のあまり、わき目も振らず一直線にその本をレジに持って言ったよ。
今でも、あの時の気持ちを上手く説明することはできない。
だけど、ただ一つ確かな事。それは、その絵は僕が今まで見たどんな絵よりも素晴らしく、
それでいて衝撃的だったということさ。

家に帰ってその絵をじっと見ているうちに、僕は無性に絵が描きたくなった。
さっそく例の絵を模写してみたのだけれど、とてもじゃないが太刀打ちできなかった。
僕は絵を習っていたし、学校でも美術の成績はかなりいい方だ。多少なりとも自信がある。
だけど、構図や曲線、そして色合いをいくら真似ても、
その絵から感じる迫りくるようなドロドロとした感覚を掴むことはできなかった。
287作者 ◆lWI6oDEnlY :04/02/14 01:43 ID:???
そこで僕は、インターネット上のとあるアングラサイトで知り合った悪友たちに、
知りうる限り最も残虐だと思われるグロ画像をリクエストして、アップロードしてもらった。
毎日毎晩、夢中でその画像を模写し続けていたよ。
でも、いくら描き続けても、やはりあの絵のようにはならなかった。
あの絵にあって、僕の絵に無いものは一体何なのか?

僕はカッターナイフを手に取ると、深夜の公園に繰り出した。
ここには野良猫が沢山いる。一匹くらい殺してもどうってことないだろう。
グサッ ザクリッ
猫は僕の手によってあっさりと息絶えた。
僕は用意していたビニール袋に猫の死骸を入れると、そのまま家に持ち帰った。
しかし、猫の死体をデッサンしてみてもやはり何か物足りなかった。
288作者 ◆lWI6oDEnlY :04/02/14 01:45 ID:???
『やはり猫ではなく、人間の死体をデッサンしなければダメなのか』
僕がそう思い悩んでいた時、思わぬ幸運がめぐってきた。
見てしまったんだよ。朝の通勤ラッシュ時に、
サラリーマンが線路に飛び込み自殺するのを……偶然にね。
バラバラに飛び散る肉片。そして人々の悲鳴。
僕はそのすべてを一生懸命脳裏に焼付け、自宅に戻ってすぐキャンバスに向かった。
学校?そんなものサボったよ。僕の芸術に比べればどうでもいいことだしね。

描きあがった絵は、多少満足のいくものではあった。
でも、やはりあの絵のようなドス黒さがまだ足りない。
「あがあぁああぁぁぁあぁぁ!!!!!なぜだ!!なぜなんだ!!
あの絵にあって、僕の絵にないもの。それは何なんだ!!!」
僕はもう自暴自棄になり、画材道具を部屋のあちこちに投げ散らかした。
家から一歩も出られない日が、何日も続いた。
289作者 ◆lWI6oDEnlY :04/02/14 01:46 ID:???
しかし、ある時ふと気づいた。
芸術において必要なもの、それは『その絵の背景にある事実』だということに。
例えばピカソの『ゲルニカ』。小さい頃はあの作品の良さなんて分からなかったけど、
それがナチスによるゲルニカ無差別爆撃の悲劇をテーマにしていると知った時、
僕はようやくその作品のもつ本質を理解できた。
つまり、絵というものは技術や感性だけでなく、その絵が物語る事実的背景が必要なんだ。

僕はただ、がむしゃらに死体の絵を描き続けてきた。
でもそれは、すべてテーマも何も無い文字通り死んだ絵だったのだ。
あの絵にあって僕の絵になかったもの、それは悲劇的な事実。
すなわち、自分の家族を殺して食べたという事実に匹敵するくらいの、
悲劇的な事実がなかったのだ。
290作者 ◆lWI6oDEnlY :04/02/14 01:49 ID:???
そんなある日、突然実家の両親から僕に電話がかかってきた。
夫婦で旅行に行くから、しばらくの間、雛子ちゃんを預かって欲しいのことだった。

四ヶ月ぶりに会うこともあってか、雛子ちゃんは僕の姿を見るなり飛び込んできた。
「わ〜い、これから一週間、おにいたまと一緒だ〜♪
クシシシシ。ヒナ、これから毎晩おにいたまと一緒におねん寝するの〜♪」
久しぶりに見る無垢な笑顔。雛子ちゃんはとてもはしゃいでいた。
「それじゃあ、航。一週間ほど雛子をお願いね」
「航、お前しばらく見ないうちにやつれたな。大丈夫か?何かあったら何時でも連絡しろよ」
両親と別れを告げると、僕は雛子ちゃんを部屋の中へと招き入れた。
291作者 ◆lWI6oDEnlY :04/02/14 01:51 ID:???
「ねえ、雛子ちゃん……どこか遊びに行きたいところはあるかな?
明日、どこでも好きなところに連れて行ってあげるよ」
たまには、絵のことを忘れて外に出掛けるのもいいかもしれない。
そう思って僕は雛子ちゃんに声をかけた。
「え?おにいたま、いいの?
ヒナ知ってるよ。明日は学校があるんでしょ」
学校なんてもう一週間以上も行ってない。
「いいんだ……雛子ちゃんの好きなところに連れて行ってあげるよ。
遊園地でも、プールでも、どこでも………」
雛子ちゃんは、しばらく腕を組むしぐさをして考えていた。

「それじゃあね……、ヒナおにいたまといっしょに街を歩きたいな♪」
「街?」
「うん、遊園地もいいけれど、ヒナおにいたまと一緒におとなのおデートがしたいの。
ヒナが将来すてきなレディになったときの予行練習。クシシシシシ」
「クスっ、雛子ちゃんはもう十分素敵なレディだよ。それじゃあ、明日は一緒にデートしようか」
「わ〜い、おデート♪明日はおにいたまと一緒に街でおデートだ〜♪」

その日の夜、僕は雛子ちゃんと一緒のベッドに入り絵本を読んであげていた。
「こうしてお姫さまは王子さまと……あれ、雛子ちゃん?」
スーー スーーー スーー
雛子ちゃんは、可愛いらしい寝息を立てて眠っていた。
その寝顔は、今でも鮮明に覚えている。まるで天使のようだった。
292作者 ◆lWI6oDEnlY :04/02/14 01:53 ID:???
次の日、僕と雛子ちゃんは電車に乗って隣街へと繰り出した。
一緒に喫茶店に入ったり、デパートで買い物をしたり
(でもやっぱり雛子ちゃんは子供で、おもちゃ売り場に入り浸りだった。
ゼンマイで動くヒヨコを買ってあげたらとても喜んだ)、
映画館で映画を観たり(お子様向けのアニメだったけど)、
ゲームセンターで遊んだり………

僕らは
恋人同士のように手を繋いで……
恋人同士のようにはしゃいで……
恋人同士のように笑って……
恋人同士のようにデートをした。
楽しかった時間はすぐに過ぎ、いつの間にか日は沈んでいた。
293作者 ◆lWI6oDEnlY :04/02/14 01:53 ID:???
「ねえ、雛子ちゃん。何か僕にして欲しいことはあるかな?」
「して欲しいこと?」
「そう、なんでもいいよ。欲しいものがあれば買ってあげるし、
何か食べたいものがあれば、おいしいレストランに連れてってあげるから」
僕がそう言うと、雛子ちゃんは少し困ったような表情を見せた。
「どうしたんだい、雛子ちゃん?」
「最近おにいたま……なんか変だよ」
雛子ちゃんはポツリと呟く。
「そ、そんなことないよ……。久しぶりに雛子ちゃんに会ったから、嬉しくてつい」

「ヒナね………おにいたまがいれば、なんにもいらないの」
え?
「ヒナ、おにいたまのことが世界で一番だいだいだ〜いスキ。
だからね、おにいたまと一緒に遊んだり、ご本を読んでもらったり、
こうして一緒に歩いたり。それだけでヒナは嬉しいんだ♪」

『雛子ちゃん………』

「あれ、おにいたま。どうしたの?」
「ううん、何でもないよ。ちょっと目にゴミが入っただけ」
294作者 ◆lWI6oDEnlY :04/02/14 01:55 ID:???
「そうだ、前から聞きたかったんだけど、
雛子ちゃんは大きくなったら、何になりたいのかな?」
「なりたいもの?う〜んとね、スチュワーデスさんにもなりたいし、
ケーキ屋さんにもなりたい。でも、やっぱりヒナおにいたまのお嫁さんがいいな。
おにいたまと結婚して、ず〜っとず〜っと一緒に暮らしたいの。クシシシシ」

「それじゃあしようか」
「え?」
「雛子ちゃん、僕と結婚しよう」
僕は戸惑う雛子ちゃんの手を半ば強引に引っ張ると、とある場所へと向かった。

着いた場所は宝石店。
「いらっしゃいませ。何をお探しでしょうか」
白い髭をたくわえた品の良さそうな店員が、僕に尋ねてくる。
「指輪が欲しいんです……結婚指輪が」
「ほほ……その若さで結婚ですか。それはそれは。
それにしても、可愛いお嬢ちゃんですね。お子様ですかな?
それで、相手の方の指のサイズは?」
「いえ、違うんです。この子に合うサイズの指輪をいただきたいんです」
「え…?」
僕がそう言うと、老人だけでなく店内にいる全員の表情が一変した。
色々と話がこじれたけど、どうにか一番小さいサイズの指輪を売ってもらえた。
店員たちの視線がとても痛い。
お金?貯金なんてどうでもよかったから、カードで一括払いしたよ。
おかげでほとんど吹っ飛んじゃったけど。

それから僕らはブティックに向かった。
本当はウエディングドレスも欲しかったけど、子供用のなんてあまり売っていない。
だから白の子供用ドレスで我慢することにしたんだ。
ウエディングケーキもすぐに手に入るものじゃないから、
代わりに駅前のケーキ屋で売っている大き目のケーキを買って済ませた。
295作者 ◆lWI6oDEnlY :04/02/14 01:57 ID:???
家に帰ると、僕はさっそく雛子ちゃんをドレスに着替えさせた。
「雛子ちゃん………綺麗だ……」
僕は思わず声を漏らした。
純白のドレスに身をまとった雛子ちゃんは、まるでどこかおとぎばなしの世界からやって来た
妖精のようだった。
「さあ、雛子ちゃん。手を出して」
雛子ちゃんの薬指にそっと指輪をはめる。
「それじゃあ目を閉じて……」
言われるままに、雛子ちゃんは目を閉じる。
僕はそっと雛子ちゃんの頬に手を触れ、顔を近づけた。
唇と唇が触れ合う……。
気がつくと、僕はその小さな体をぎゅっと抱きしめていた。
暖かい……とてもあたたかい。
僕は全身で、雛子ちゃんの温もりを感じていた。

ポタッ ポタッ
涙……僕は泣いているのか?
僕の中に、暖かな気持が広がっていく。
………そうだ、もう絵なんてどうでもいいじゃないか……僕は今こんなに幸せなんだ。
どうしてそこまでして狂気の絵を完成させる必要があるんだ。
本当にそこまでして僕は絵を完成させたいのか?
これでもう終わりにしよう……。僕は少しオカシクなってただけなんだ。
目の前に大切な人がいる。ただそれだけでいい。

雛子ちゃんは状況が飲み込めずに、キョトンとしていた。
296作者 ◆lWI6oDEnlY :04/02/14 01:58 ID:???
「おにいたま、ケーキおいしいね」
30分後、僕らは二人で一緒に切ったケーキをテーブルで食べていた。
少し不恰好な形になってしまったけど、これはこで愛嬌がある。
「ヒナがおにいたまと本当に結婚するときは、
きっともっとも〜と大きなケーキが食べられるね。クシシシシ」

どうやら雛子ちゃんは、さっきの結婚式をごっこだと思っているようだ。
まあ、実際ごっこなわけだが。
それでも、僕の雛子ちゃんを愛する気持に変わりはなかった。

雛子ちゃんはてっぺんに乗っているイチゴをつまむと、それを僕の口元に持ってきた。
「おにいたま、あ〜ん」
「あ〜ん」
パクッと口に入れたイチゴは、とてもみずみずしく甘酸っぱい。
久しぶりに食事が美味しく感じた。



それから僕と雛子ちゃんとの短い新婚生活(?)が始まった。
朝起きて一緒にご飯を食べたり、一緒にお昼寝したり、
おもちゃで遊んだり、お風呂に入ったり、同じベッドで眠ったり。
毎日がとても楽しく感じた。
そんな生活が数日も過ぎると、僕の頭の中から絵のことはすっかり消えていた。
297作者 ◆lWI6oDEnlY :04/02/14 02:00 ID:???
悲劇は突然訪れた。


その日の夕方、僕は夕食の買出しに出かけていた。
『明日は両親が雛子ちゃんを迎えにくる。一緒に過ごすのも今夜が最後か……寂しいな』
そんなことを考えながら買い物を済ますと、僕はゆっくりと帰路に着いた。
「ただいま、雛子ちゃん……?」
部屋に戻ってドアを開けると、そこには何やらまっ青な顔をした雛子ちゃんがいた。
どうやら僕が帰ってきたことに気づいていないようだ。
「どうしたの、雛子ちゃん……あ………」
雛子ちゃんの視線の先を見て僕は気がついた。
まさか……。
僕が慌てて部屋に入ると――――。

『み、見られた……』
バサッ
持っていた買い物袋が、僕の手元からすべり落ちる。
袋の中で卵が割れたみたいだが、もはやそれどころではなかった。
大きく開いた机の引き出しの中から飛び出し、散乱している物。
それは間違いなく、僕がその存在を忘れかけていた物であった。

そう、
僕が殺した猫の死体、電車に轢かれてバラバラになった男性、
ネット上に流れていたグロテスクな画像、それらをデッサンした絵だ。
298作者 ◆lWI6oDEnlY :04/02/14 02:01 ID:???
しまった………鍵をかけておくべきだった。
僕の頭の中は一瞬にして真っ白になった。

『これがお前の正体だよ』

どこからか、そんな声が聞こえてきた気がする。

そうだ……どんなに上辺だけ取り付くろっても、所詮はハリボテ。
僕がこの手で作り上げた『幸せ』という名のハリボテは、もろくも一瞬のうちに崩れ落ちたのだ。
そしてそのハリボテを一つ剥がせば、そこにあるのは誤魔化しきれない真っ黒な狂気。
それが、僕に与えられた最後の真実。

「お……おにいたま…ごっごご………ごめんなさい……かってに机をあけちゃって。
で……でもここっここれって………おにいたまが描いた絵だよね……どど、どうして……」
雛子ちゃんは、怯えきった子うさぎのようにフルフルと震えている。
僕の頭の中で、何かがガラガラと音を立てて壊れ始めた。
そして――――

気 が つ く と 、 僕 は 雛 子 ち ゃ ん の 首 に 
手 を か け て い た
299作者 ◆lWI6oDEnlY :04/02/14 02:02 ID:???
僕の手は、雛子ちゃんの首を強く締め上げていた。
鏡に映る僕の顔………笑っている。
そうだ、僕は耐え切れなかったんだ。
まるでブラックホールのように肥大する自分の狂気の重さに。
そしてその狂気を覆い隠したいがために、僕は雛子ちゃんを利用した。
愛する人を側に置くことで、たとえ一時的でも苦しみから逃れたかったんだ。
だが、それももう終わり………ついに僕は見つけた……あの絵を完成させる方法を。

雛子ちゃんの顔がどんどん青ざめていく。
それに伴い僕の腕にも力が入り、そのまま雛子ちゃんの体をどんどん持ち上げていた。
表情はグロテスクに歪み、眼球はうっ血して真っ赤になってくる。
顔から垂れてきた唾液や鼻水が、僕の腕にまで伝ってきた。
「ぐげ……げぇ………」
低いうめき声を出しながら、雛子ちゃんはバタバタと手足を動かす。
だがその抵抗も空しく、やがてガクリと糸が切れた人形のように力尽きた。
ジョーッ……
雛子ちゃんの下半身から、透明な液体が足を伝って流れてくる。
300作者 ◆lWI6oDEnlY :04/02/14 02:03 ID:???
ははっはははは……は〜ははははっはははっはははは!!!!!!
僕はおかしくてたまらなかった。
なんて滑稽なことなのだろう。あんなに大好きだった雛子ちゃんを、
僕は一瞬で壊してしまったのだ。
何かを壊すのがこんなに簡単だったなんて。

僕は動かなくなった雛子ちゃんを床に寝かせると、
着ていた黄色いワンピースを脱がし始めた。
そしてパンティ一枚だけの姿になった雛子ちゃんに、
再びあのドレスを着せた。

「くっくくくやっぱり綺麗だよ……雛子ちゃん」
そこには妖精さんの死体が転がっていた。青白く歪んだ死に顔がやけに愛しい。
さあ、もう迷うことはない。狂気に踊り狂え!!
優れた芸術を生み出すためなら、何をしても許されるのだ。
そう、僕はいま怪物なのだ。理性という仮面を外し、狂気に身を任せる怪物。

ザクッ ザクッ 
僕は台所から持ってきた包丁を使って、雛子ちゃんの腕や足、
あらゆる箇所の肉をそぎ落とした。
白いドレスが血で赤く染まる。

さあ、狂気に満ちた夜の始まりだ。
301作者 ◆lWI6oDEnlY :04/02/14 02:05 ID:???






それから僕は5日間ほとんど不眠不休で絵を描き続けたのさ。
絵を仕上げた瞬間、僕はやっと確信したよ。
ついにあの死刑囚が描いた絵と同じようなものが完成したんだってね。
こうしてやっと僕は苦しみから解放されたわけさ。
まあ、絵の方は証拠として押収されているから、
眞深ちゃんに見せることはできそうにないけどね。
ふふふ、とても残念だよ。

おっと、もう面会の時間は終わりみたいだね。
クッキーとても美味しかったよ。ありがとう。
302作者 ◆lWI6oDEnlY :04/02/14 02:07 ID:???
私はフラフラになりながら家路に着いた。
事件発生から3年も経っているのにこれほどのショックを受けたのだ。
実の両親は事件当時、どれだけショックを受けたことだろう。
どこかで聞いた話によると、その時のショックで現在も入院しているとか。

『君の中に僕と同じ何かがある』
シャワーを浴びている最中、ふと彼のそんな言葉が頭をよぎる。
私の中にも、彼のような恐ろしい怪物が潜んでいるのだろうか?

いや、私だけではない。きっと人は誰しも自分の中に怪物を飼っているのだろう。
そしてそれを隠すために、みな仮面を付けて生きているのかもしれない。
そう思うと、人と人が関わっていくということは、まるで仮面舞踏会のようだ。
そんなことを考えながら、私はベッドに入りそのまま眠りに着いた。
303作者 ◆lWI6oDEnlY :04/02/14 02:11 ID:???




久々に書いてみたのですが、やはり長い話はどうも苦手だということが
書いていて分かりました。やはり短編の方がしっくりくるような気がします。
もし次も書くときがあれば、もう少し話と文章を整理してから書きたいと思います。
304ゲーム好き名無しさん:04/02/14 21:53 ID:???
ガクガクブルブル...

次の作品を心待ちにしております。
第1話『千影先生登場』


春、桜が舞い散るこの季節、生徒たちは3年に進級した。
「おい、今度の担任若い女の先生らしいぞ」
「マジで!?美人だといいなぁ」
そんなとめどない会話が繰り返される中、教室のドアがガラリと開く。

「やあ……私が新しいクラス担任の千影だよ……。担当教科は生物………よろしくね」
新しい担任はとても綺麗で、大人の女性という雰囲気がピッタリだった。
男子生徒だけでなく、女子生徒たちからもため息が漏れる。
「ウホッ いい女!!」
「先生、俺たちとアバンチュール(死語)しなぁ〜い!?」
DQNヤンキーたちのふざけた野次が飛ぶ。
しかし千影先生は、口元でニッ哂ってそれをクールに受け流す。
と、その時だった。
ガタガタ ガタガタガタガタ
教室中の隅にある掃除用具入れのロッカーが、音を立てて振るえだした。
「キャーーー!!!」
「おい、何だよコレ!?」
教室中がパニックになる。

「ああ………田中君かい。ごめんよ、気づかなかった」
千影先生はゆっくりとロッカーに近づいた。
「せ……先生、田中君って?」
女子生徒の一人が恐る恐るたずねる。
「ふふ……田中君は7年前の夏、いじめっ子にロッカーの中に閉じ込められ、
暑さで衰弱死してしまった可愛そうな子なんだ。
もう一度このクラスでやり直したいという本人の希望さ……仲良くしてやっておくれ」

クラス全員の顔が、みるみるうちに青ざめていく。
千影先生はさっきのDQNたちに視線を向けると、少し冷酷な笑みを浮かべ言った。
「ふふふ……霊力が強いせいか、私の周りではよくこういうことが起きるんだ。
さあ、田中君………みんなに挨拶をして」

教室中の電灯がチカチカと点滅する。
さきほどのDQNたちはガタガタと震えると失禁し、そのまま気絶した。
307ゲーム好き名無しさん:04/02/18 10:25 ID:???
千影先生にマンツーマン指導をお願いしたい!
308ゲーム好き名無しさん:04/02/22 00:27 ID:???
千影先生保守
309ゲーム好き名無しさん:04/02/22 17:51 ID:???
千の影を名乗ると元闇可憐スレ1、その違いは?
第2話 『い・ま・に 実験室は大パニック!!』

今日は生物の授業で、カエルの解剖の実習。
3年B組の生徒たちは、千影先生がもっぱら私物化してると噂の実験室に集まっていた。

ゲロゲロ ゲロ

「それじゃあ……ビンの中にエーテル(麻酔薬)を入れてカエルを眠らせたら
……各自実習に入っておくれ」
しかし、生徒たちは誰一人として動こうとしない。

「どうした……やり方は説明したはずだが………」
「で、でも先生……な、何なんですかこれは?」

それもそのはず。
千影先生が支給したビンの中に入っていたのは、
魔界に生息するグロテスクな人面ガエルだったのだ。
人面ガエルはどことなく横山ノック似で、
今にも「パンパカパーン」と懐かしの一発ギャグをかましそうだ。
「ごめんよ……業者への発注が間に合わなかったから、急遽魔界から取り寄せたんだ。
大丈夫………体の構造は普通のカエルと変わらないはずだから」
「そういう問題ですか!!」
とりあえず麻酔をかけてみるものの、
人面ガエルは軽くあくびをするだけで一向に眠りそうにない。

「なんか時間がかかりそうだから……予定を変更して眼球の解剖でもしようか」
千影先生は次の実験材料を取り出した。
「先生、眼球の解剖は普通牛の目玉を使うのですが……何で眼に羽が生えてるんですか!!」
実験室内をパタパタと徘徊している生物。
それはRPGなどによく出てくる、アーリマンという眼球のモンスターだった。
ジュゥ……
「うわ、服が溶けた」
「あ、そうそう……眼から酸性の涙を流すから気を付けておくれ」
これではまともに実習ができそうにない。
と、その時だった。
「千影博士、大変です!!ウォーズマンたちが暴走しました!!」
見たことのないハゲたおっさんが、実験準備室から飛び出してきた。
千影博士? ウォーズマン?
生徒たちが????な状態になっていると、
「うおっ!!!」
バーーーンッ!!!!!
という大きな音と共に準備室のドアが吹っ飛び、
中からバイオハザードのタイラントに似た生物が続々と現れた。

「お、おいなんだよこれ……」
生徒たちがポカンと立ち尽くしていると、
突然白髪の美青年が窓ガラスを割って実験室に飛び込んできた。
BANG!! BANN!! BAN!! DaDaDaDaDaDaDa!!!!!!!!!
青年は手に大型の銃を持ち、その生物を次々に倒していく。
「やあ、グレイヴ君……すまんね……またウォーズマンが暴走しちゃって」
グレイブと呼ばれた青年は生物たちを倒すと、無言のまま去って行った。

「千影先生。あなた一体何者なんですか?」
「ふふ……それは言えないよ………組織の鉄の掟だからね」
謎の生物、グレイヴと呼ばれた青年、そして先生の口から出た組織という言葉。
千影先生の謎は深まるばかりだ。
313ゲーム好き名無しさん:04/02/24 09:56 ID:???
ポカーン
314ゲーム好き名無しさん:04/02/24 10:50 ID:???
某所からの転載

101 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/21 17:41 ID:???
雛子の剥製が作りたくなってきたので、ちょいと誘拐してきた。
麻酔で眠らせ、後頭部から背中の上部にかけて目立たぬよう最小限の切り込みを入れる、
切り込みからめりめりと皮を引き剥がしていく、ここで肌に傷をつけてはいけない、慎重に行う。
頭が抜ければ後は簡単だ、皮をめくりながら、服を脱がす要領で右腕左腕を引き抜いていく、
続いて腰、そして一気に両足をめくりあげていく、思ったより弾力性があったので意外と楽な作業だった。

完全に引き剥がし終わった皮を、あらかじめ用意していた雛子の型に被せていく、ピッタリだ。
瞳にはヴェネチア製のガラス玉、オリジナルに負けず劣らず美しい。

こうして僕の作業はわずか2時間半ほどで終わった。
今、ソファーの前に立たせて、コーヒーを飲みながらゆっくりと鑑賞しているところだ。至福の時間。

ただ問題は残った雛子の中身の方だ、人の輪郭を持った赤い塊は、
まもなく麻酔が切れ、目を覚ます時間だ。
315ゲーム好き名無しさん:04/03/02 16:36 ID:???
>>314
ラストの切り方が絶妙。最後まで描くよりハルカに怖い。
316ゲーム好き名無しさん:04/03/05 01:22 ID:???
ユキヲニュース

電撃萌王で連載中のユキヲ。
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応募受付期間は3月25日まで。
この機会を逃すと二度と手に入らない。
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317ゲーム好き名無しさん:04/03/05 01:23 ID:???
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月刊コミックパピポ 4月号
ユキヲの読みきり作品、掲載。
ユキヲ「魔女狩り」
場所はヨーロッパ。魔女弾圧の時代。
重い十字架を背負わされた幼い少女と死体処理業の少年の出会いが交わす物語。
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318ゲーム好き名無しさん:04/03/06 00:52 ID:???
>>316-317
乙可憐。

魔女狩りって言えば、電波板の某コテハンが魔女裁判の話しをしてた事があったな・・・
319ゲーム好き名無しさん:04/03/13 01:09 ID:???
可憐:ストーカー。最近、教師の自宅に猫の死骸を送りつけた
花穂:頭が弱い為 言い寄られた男と代わる代わる姦って、花ではなく春を売っている
四葉:チェキ!口調が大不評でクラスの女子は全員彼女を無視。復讐に盗聴を始めた
鞠絵:死亡
雛子:実は淋しい病ではなくて淋病だった
咲耶:父親不明のガキが2人 ヤクザまがいの元同棲相手につけ回されている
春歌:実は蛇頭の一員
亞里亞:知●遅れで食べることしか能のないデブ
白雪:パンの耳を揚げて玉子でとじる等、値がはる上に栄養価もないドキュン料理の達人
衛:運動好きだが風呂は嫌いらしく臭い。スケートに乗ってひったくりした前科者
千影:精神障害。学生時代に覚えた薬物の影響で幻覚症状に磨きがかかる。今はひきこもり
鈴凛:マンガ喫茶に繰り出しては2ちゃんで時間を無駄に過ごすよくあるダメ人間

320ゲーム好き名無しさん:04/03/14 00:01 ID:???
ジェミニのデモCD争奪戦争。
戦わなければ生き残れなかったよ。
発売日が楽しみだ。ゾクゾクする。
321玩具箱(1/10) ◆lWI6oDEnlY :04/03/16 12:20 ID:???
私は生まれてから一度も、誰かに愛されたことなんてなかった。
物心ついた時から両親は喧嘩が絶えず、
私は、両親がお互いを激しく罵り合う声を聞きながら、幼少の頃を過ごした。

そしてその罵声は、時々幼い私にも向けられた。
「あんたなんか生まなきゃよかった!!顔も見たくないわ」
「お前はな……俺の子供じゃないんだよ。そこにいる売女が、
町外れのギャングどもにいいように輪姦されて生まれてきたんだ」

間もなく、過労と病気で母は亡くなった。
父は働きもせず酒に溺れ、時々私に暴力を振るってきた。
私は学校にも通わずに内職をしていた為、友達はいなかった。
家はとっても貧しく、そのことでイジメられたこともあった。

ただ、そんな私にも一つだけ楽しみがあった。
亡き母が一度だけ気まぐれで買ってくれた玩具箱。
父が家にいない間、それで遊ぶのが私の日課だった。
たとえ一人ぼっちでも、さみしくはなかった。
玩具箱の中にあるピエロのお人形が、私の友達だったから。
322玩具箱(2/10) ◆lWI6oDEnlY :04/03/16 12:21 ID:???
ある夜、泥酔した父がやけに上機嫌な顔をしながら家に帰ってきた。
「よお、今日も一人でお人形さん遊びかい?」
いつもと違う父の態度に言い知れない怖さを感じ、私は後ずさりをした。
「へへへ、そんな怯えた顔すんなよ。俺と一緒に楽しいことしようぜ!!」

「イヤァーーーーーー!!!!!や、やっやめて!!」
「暴れんじゃねぇよこのアマ!!」
私はベッドに強引に押し倒され、実の父親に処女を奪われた。
初潮を迎えた12歳の身体。それを陵辱する父の目は、どこか寂しげだった。

それから父親は、ウイスキー1本のために私を人買いに売った。
その後、父がどうなったのかは私は知らない。
風の噂では、酔った勢いでギャングに喧嘩を売って殺されたとか。
その後、私の身柄は海神財閥に引き取られることとなった。
323玩具箱(3/10) ◆lWI6oDEnlY :04/03/16 12:22 ID:???
玩具箱を脇に抱え、初めてその門をくぐったとき、
私はまるでおとぎばなしの世界に迷い込んだような錯覚を覚えた。
お城のように大きな屋敷に、プールや山林のある広大な敷地。
そして、その中を行きかう馬車や使用人の数。
私は自分の運の良さを実感した。
もしも私がこの家ではなく、ギャングにでも買われていたなら、
きっとクスリ漬けの性奴隷にでもされていたに違いない。

私はその屋敷でメイドとして働き、徐々にその働きが認められ、
メイド長の座にまで登り詰めた。
初めのうちは私のことをなど気にも止めていなかったご主人様も、
やがて私のことを大変気に入ってくださった。

そして……そんな私に与えられたもう一つの仕事は………。
コンッ コンッ
「入れ」
「失礼いたします」
324玩具箱(4/10) ◆lWI6oDEnlY :04/03/16 12:23 ID:???
「あ……あう…あっ……ううん」
私はご主人様に抱かれながら、燃えるように火照った身体をよがらせていた。
ご主人様の愛撫を受けるたび、私の口からは深いため息のような吐息が漏れる。
そしてその声を聞くと、ご主人様はまるで飢えた獣のように私の身体をむさぼり、
口の中に激しく舌を絡めてきた。
お互いが腰を動かすたびに、ご主人様のアレと私の膣が激しくこすれ合う。
やがて絶頂に達した私の身体は、ビクンッと激しく波うった。
ご主人様はクッタリとした私にかまうことなく腰を振り続け、
私の中にドクドクと注ぎ込むように射精した。

私が初めて好きになった人、それはご主人様だった。
ご主人様は私のことを愛してはいない。ただ性欲を処理する対象としてしか見ていない。
外にたくさんの愛人を囲っているのも知っている。
でも、私はそれでもよかった。
ご主人様に抱かれている時だけ、私は嫌なことを全て忘れられたから。
325玩具箱(5/10) ◆lWI6oDEnlY :04/03/16 12:24 ID:???
やがて私は、ご主人様の子供を身篭った。女の子だった。
ご主人様はその子に亞里亞という名前をつけると、
出産後、私の元を離れて遠く海外へと行ってしまわれた。
私は毎晩寂しさを堪えながらも、その子を愛でていた。
いつかご主人様が、私の元へと戻ってきてくれることを信じて。

亞里亞が私とご主人様との間に生まれた子供だという事実は、
屋敷内でも一部の者しか知らない秘密となった。
だから私は自分の子供であるこの子を、亞里亞様と呼ぶこととなった。

初めのうちは執事の方が亞里亞様の教育係をなさっていたけど、
亞里亞様が5歳のときにお亡くなりになり、
結局、私が亞里亞様の面倒を全面的に任されるようになった。
先代の執事はよく家の者から「じいや」と呼ばれていたため、
亞里亞様は、身の回りの世話をしてくれる人間を「じいや」と呼ぶものと勘違いしているらしく、
私のことも名前ではなく「じいや」と呼ぶようになった。

こうして亞里亞様はすくすくと育ち、平穏に月日は過ぎていった。
326玩具箱(6/10) ◆lWI6oDEnlY :04/03/16 12:25 ID:???
そんなある日、私は一人の少年と出会った。
彼の名前は海神航。
ご主人様の実の息子であり、亞里亞様とは腹違いのお兄さん。
「あ、はじめまして。よろしくお願いします」
彼はしっかりとした挨拶で私にお辞儀をしてきた。
その笑顔はまだあどけないが、どことなくご主人様に似ていた。

「にいや〜、亞里亞といっしょにあそぶ〜」
亞里亞様は、にいや様(亞里亞様がそう呼ぶので、いつの間にか私もそう呼ぶようになってしまった)
がとてもお気に入りで、いつも一緒に遊ぶようにせがんでいた。
「ほ〜ら、亞里亞ちゃん。ピエロさんのお人形だよ」
私が父に売られたときも、最後までその手に持っていた玩具箱。
それが今では、亞里亞様とにいや様の遊び道具になっている。

「亞里亞様、にいや様。紅茶が入りました」
「わ〜い。亞里亞、ミルクティーだいすき」
「じいやさん、いつもありがとうございます」
にいや様の笑顔が私に向けられる。
「やっぱり、じいやさんの入れてくれた紅茶はおいしいなぁ」
「まあ、にいや様ったら、うふふふふ」
私は、にいや様がそう言ってくれるのがとても嬉しかった。
だから、私は他のメイドには紅茶を入れさせなかった。
327玩具箱(7/10) ◆lWI6oDEnlY :04/03/16 12:26 ID:???
それは、私が25回目の誕生日を迎えた日だった。
にいや様は黒の礼服に、花束を抱えた姿で私の前に現れた。
「じいやさん、お誕生日おめでとうございます」
「あ…ありがとうございます……」
私は驚いた。自分でもその日が誕生日であることを忘れていたのに、
にいや様はしっかりと憶えていてくれた。
しかも、プレゼントの用意までしてくれていて。
私は感激のあまり涙を流してしまった。
にいや様は、少し困った表情を浮かべながら笑っている。
そしてそれと同時に、私の中で何か特別な感情がこみ上げてくるのを感じた。

私は………にいや様に恋をしてしまった。

にいや様がやってくるのは、2ヶ月に一度のお兄ちゃんの日。
もちろんそれは妹である亞里亞様のためであり、私はただ二人を見守るだけ。
「亞里亞ちゃん。鬼ごっこの次は積み木で遊ぼうか」
私は亞里亞様がうらやましかった。
私はあの玩具箱で、誰かと一緒に遊んでもらったことがなかったから。
私にはやさしくしてくれる人がいなかったから。
そして、私には私を愛してくれる人がいなかった。
私は…………誰かと一緒にいても、いつも孤独だった。
328玩具箱(8/10) ◆lWI6oDEnlY :04/03/16 12:27 ID:???
にいや様が帰った日の晩は、私はいつも淫らな気持ちになる。
「はぁ………あん……ううん…にいや……様ぁ………」
私の心と身体は、にいや様に抱かれることを望んでいた。
にいや様の声、笑顔、そして身体。全てが欲しい。
「あん……んん………ハァ ハァ」
行為が終わると、今度は自分の子である亞里亞様に対しての憎しみの情が沸いてくる。
どうしてあなたは、あんなにもにいや様に愛されているの?
私が幼い頃は、誰にも愛されてなんかいなかった。
どうしてあなただけ、こんなに恵まれた環境でぬくぬくと育っているの?
私があなたを生んだのは、ご主人様ともっと親密になるためだった。
二人の間に子供が生まれれば、ご主人様は私を本当に愛してくれると信じていたのに。
許せない……こんなことなら………あんたなんか生まなきゃよかった!!

私の亞里亞様に対する態度は、無意識のうちに厳しくなっていった。
そしていつからか亞里亞様は私を怖がるようになり、
ますますにいや様に甘えるようになった。
「にいや〜。じいやがね、とっても怖いの。クスン。
だからお願い、にいや。にいやがじいやの変わりになって」
「亞里亞ちゃん、そんなこと言うもんじゃないよ。
じいやさんは亞里亞ちゃんをいつも気遣ってくれる、とてもいいメイドさんだよ」
329玩具箱(9/10) ◆lWI6oDEnlY :04/03/16 12:28 ID:???
私はもう耐え切れなかった。
たしか、メイドの一人に精神疾患で休養している者がいる。
私はそのメイドの部屋に忍び込んで向精神薬を盗み出し、一気に何十錠も飲み干した。
全てを忘れたかった………。

ぐらりぐらりと世界が揺れる。
私は何ともいえない多幸感に満たされていた。
うふふふ、今の私なら……何でもできる………。
鏡に映った自分の姿に少し驚いた。
私は視点の合わない目をぐらぐらさせながらよだれを垂らし、薄ら笑いを浮かべていた。
こんなところを屋敷の誰かに見られたら大変だ。しかし、それすらもうどうでもよかった。
私は欲望に取り憑かれるがままに、亞里亞様の部屋へと向かった。

亞里亞様は私を見て怯えていた。
「じいや……こわい」
私はフラフラと歩きながら、亞里亞様を壁際へと追い詰めた。
「あなたさえいなければ………にいや様は私のもの…………」 
330玩具箱(10/10) ◆lWI6oDEnlY :04/03/16 12:30 ID:???
「亞里亞ちゃんが行方不明だって!!」
数日後、知らせを聞いてにいや様が屋敷に駆けつけてきた。
「じいやさん、大丈夫ですか?」
まだクスリの効果が残っているのか、私は少し体調が優れなかった。
周りの執事やメイドたちは、亞里亞様がいなくなったことによる心労が原因だと思っている。

その夜、私はにいや様を自室に呼び出した。
そして―――
「あうん……ああ……そこ……上手よ」
私はにいや様を誘惑した。
部屋に入ってくるなり抱きつき、唇を奪った。
さみしい、不安なの、慰めて。
私は弱さを前面にさらけ出し、にいや様に泣きついた。
その優しい性格からか、にいや様は私を拒むことはしなかった。
やがてお互いに生まれたままの姿になり、溶け合うように身体を絡ませ合う。
にいや様はまだあまり経験がないためか、身体の動きが少しぎこちなかった。
だから、私がリードしてあげた。
ああ、この感覚、ご主人様に抱かれていた時にそっくり。
やはり親子なのね。
これで………これでにいや様は私のもの……。


ところでにいや様、お気づきになりませんか。
実は、亞里亞様は今この部屋にいるんですよ。
うふふ………あのサイズまで小さくするのに苦労しました。
亞里亞様、しばらくそこで眠っていてくださいね。
部屋の隅にある玩具箱の中で……………。
331ゲーム好き名無しさん:04/03/17 03:05 ID:???
>321-330
"にいや様"じゃなくて"兄や様"だたはづ。。。



あぁっ、重箱の隅ですんませんorz
332ゲーム好き名無しさん:04/03/17 08:45 ID:???
「兄やさま」だよ。
333作者 ◆lWI6oDEnlY :04/03/17 21:16 ID:???
ご指摘ありがとうございます。
とりあえず、サイトでは「兄や様」にしておきました。
これからもよろしくお願いします。
334ゲーム好き名無しさん:04/03/18 17:44 ID:???
じいやさんはいろいろ妄想できるな。
335ゲーム好き名無しさん:04/03/18 22:46 ID:???
亞里亞様、おしおきです!!
ttp://www.tiara.cc/~ptnata/sispri/sp_ga2/sp_ga.cgi/jiiya.jpg
336ゲーム好き名無しさん:04/03/25 04:17 ID:???
じいやさんって歳いくつくらいかね?
イメージ的には24.5歳くらいなんだが
亞里亞の産んだとすると20代後半になるか
337ゲーム好き名無しさん:04/03/27 01:02 ID:???
>>336
じいや23歳って言うサイトを見た事がある。

スレ主は未だ行方不明か・・・
338ゲーム好き名無しさん:04/03/30 01:40 ID:???
339ゲーム好き名無しさん:04/03/30 14:45 ID:???
“unlimited sister works”

心はマイシスで占められている
――――I am the bone of my sister.

血潮は恋人で絆は血縁
―――loversismybody,and relationofmyblood.

幾たびの夜を共にして不通
―――I have created over athousand nights.
   ただ一度の心変わりもなく、
   Unaware of loss.
   ただ一度の交わりもなし
   Nor aware of gain.

兄はここに孤り
―――Withstood morals to love sisters.
   道徳の丘で妹を想う
   waiting for one's arrival.

ならば、我が生涯に意味は不要ず
――I have no regrets.This is only path.

この生は、12人もの妹で出来ていた
―――Mywholelifewas “unlimited sister works”
340ゲーム好き名無しさん:04/03/30 16:31 ID:???
コテハンの萌え画像ってあったのかいw
341ゲーム好き名無しさん:04/04/01 00:35 ID:???
>>340
まだ>>338の二方がいた時に、半角二次元板に、タイトルはよく覚えていないが、
コテハンを萌え絵にして愛でるスレってのがあって、そこで二方が絵になった。

バニラと作者氏の依頼を出してみたかったなぁ。
342ゲーム好き名無しさん:04/04/02 12:42 ID:???
343ゲーム好き名無しさん:04/04/02 23:13 ID:???
Unlimited Sister Works 掲載サイト(FATE ネタばれ注意 凛ルート攻略必須)
http://www.geocities.jp/kumagai_1976/#040315

最凶のサーヴァント、シスター!!(FATE ネタばれ注意 凛ルート半分くらい攻略必須)
http://www.geocities.jp/kumagai_1976/#040320

シスプリ兄「12人の妹に萌えたことは絶対に間違いなんかじゃないっ!!」
双恋彼氏 「理想に溺れて溺死しろ」
344ゲーム好き名無しさん:04/04/09 22:05 ID:V73ywRLP

                _, -‐‐‐- 、__, -、__
             , -‐'" ,-‐^‐‐''^‐' ,  :: "::'''‐、
           ./;;: ,, ,,j ヽ _,, ---- 、,,,_:' :'~''^-、
           /,;;;;;;/ ゝ-, ‐"    ヽ  ~^ヽ、::  〉
          /;;;;;;;;{,-、_/" , ^''ヽ/~,>ヘ, ', ; / \ノ )
          !;;;;;;;;;.{ ‐ | /,  ,// ヘヽ:::::::::':::::,  、 }
          .{;;;;;;;,ゞ /;/ / / ~/    ~~~~~;;:' !  、
          ヾ;;;;< /;;;;i / / /         ''! !  !
           ヾ,ト、,i;;ヘf / /,''‐!、,__        |,;; ;,}
           i λ、v/./ /;;,^ナ、:::    ,,‐‐‐‐、.|;;' :; |    
           ヾυ ,' / /_;;;;;i"     /;;,"~ト、.ノ;;; :; |
            ゜-/ / j  ,'     ヾ、;;;'ノ /!;;;;,,; !'
            , '"ノ/  /  !    ヽ    /.|;;;;;;;ヽ、
           (  /'  /!.  !  - _    / |;;;; '、| ' 、
            )/,; /! "、ノ   ‐   , ' "  |;;;, !|   '、
            ノ,;;;''ナ!"'‐/,_'‐ 、 _, - ' , ヘ,, -、|;;;; '、   ヽ
      ,ヘ‐f"'/,;;;'' /_! /  "'| | .|〜-' / /'|;;;;;, ',\  ヽ
   .,, ‐ ‐丶‐-/,;;;;;;' / ./、   .| | ~!~ ヽ < ,,- .|;;;;; : i、 \ ヽ
   /     "7,;;;;;;;;; !~メ、;;;;;,,,   ゝゝノ   ヽ {__ -|;;;;;; i ::.  \ '、
  i,,;;;;;,,    /,;;;;;;;;;' /ヽ、\ ''''''  〈 〈     ', ヘ,, {;;;;;; | :::    !、
  |;;;;;;;;;;,,   {,;;;;;;;;;|_ |  ゝ 1  _ \\ [~"‐'" i, ,i;;;;;;, ノ ::   ノ \
  /;;;;;;;;;;;''   ヾ;;;;;;;;;; '亡 ‐、 |、_/ ' ‐‐^ ~'‐' i    ノ;;'ノ''/:::::  .:: '   /
345ゲーム好き名無しさん:04/04/09 22:06 ID:27iW+l5N
http://shomei.kakehashi.or.jp/
イラクの人質緊急署名をされています↑
346ゲーム好き名無しさん:04/04/16 00:11 ID:???
荒れることも無く、寂しいというわけでもない静かな雰囲気。つまりここは良スレである。
はじめまして。電波板のシスプリスレから誘導されました。
昔、闇可憐スレだった頃に掲載されてたネタをアレンジしたものですが、どうぞ。


学校から帰った兄が目にしたものは、血に濡れたアイスピックと包丁を持った可憐の姿だった。
可憐の周りに倒れている兄の同級生は、絶命している者、腹部を押さえて苦しむ者、顔を何度も突かれている者、
胸を切り取られている者、虫の息の者、言葉で表現することもできないほど凄惨な姿の者・・・・・
傷口から流れる血と、はみ出した臓物によって作られた赤い海が、可憐の白いソックスを紅く染め上げていた。
「う・・・ぐあ・・・・・が・・・・・・・・・」
痛みに苦しみ悶える兄の同級生を、可憐は鼻で笑って眺めていた。
虫の息だった者は絶命し、なお苦しむ者は助けを求めて地を這い回っていた。
中には殺してくれと叫ぶ者もいたが、可憐は一切聞いていなかった。
「あら・・・」
兄の気配を察したのか、可憐は兄に振り返った。
「おかえりなさい、お兄ちゃん?」
可憐はいつもと変わらぬ、満面の笑みを兄に向けて挨拶をした。
目の前の光景に現実感が沸かない。

───何だ?
───何だこれは?

───凄惨な光景。
───可憐の微笑み。
───不釣合いな組み合わせ。
───頭が混乱し理解が追いつかない。

現実離れしたこの光景を夢だと思った。
だが、朝に転んで作った擦り傷が痛みを走らせた。


これは明らかに現実だ。


「お兄ちゃん?どうしたんですか?」


可憐のその問いかけに、少しだけ兄の緊張が解けた。
「これは・・・どういういことなんだ・・・?」
兄がやっとの思いで開いた口から出した質問を、可憐はあっさり弾いた。


「可憐おばかさんだから分かりません。さぁお兄ちゃん、セックスの時間ですよ」


「な、何を言ってるんだ?」
「扉は開きませんよ、お兄ちゃん」
兄は後ろでに扉を開けようとしていた。

ついさっき入って来たばかりの扉。
びくともしなかった。
ノブが回らない。

落ち着こうという気持より、可憐への恐怖心が勝り、兄はパニックに陥った。
「・・・っ!!」
その時、またも傷が痛んだ。
命に関わる脅威が迫っていると痛みなど感じないというが、この時はそれが幸いした。
傷の痛みによって、兄は少しだけ平常心を取り戻た。
(扉が開かないなら・・・そうだ・・・階段!!)
兄は、視線を階段に向けた。
可憐との距離が狭まりつつある中、考えている余裕は無かった。
兄は階段へと走り出した。
「うわぁぁぁ!!」
兄は階段を駆け上がり、自分の部屋を目指した。

(他の妹達は?なんであんなことになっちゃったんだ?)

階段を駆け上がって、最初に春歌の部屋に向かった。
二階には、春歌、千影、鞠絵、衛、亞里亞の部屋がある。

「春歌!!春歌!!」

必死になってドアを叩いた。
中から春歌の返事は無かった。
ドアノブが入り口の扉同様に回らなかった。

隣の千影の部屋に急いだ。
中から千影の返事は無かった。
ドアノブが入り口の扉同様回らなかった。
鞠絵も、衛も、亞里亞も、皆同じだった。

「どうなんてるんだ・・・はっ!!」

階段のほうから足音が聞こえてきた。
足音が近くなってきて、すぐそこに迫っている。
咄嗟の判断で、可憐を少し引き寄せてから逃げることにした。
階段のところで可憐と鉢合わせてしまうからだ。

可憐の影が見えた。
足音がさらに近くなった。
その度に後ろに後退った。
春歌の部屋の前まで来た。
そこで一気に階段へと走った。
可憐が走って追いかけてくる気配は無かった。
三階に駆け上がった。
妹達の部屋のドアを叩いて回った。
部屋の中から妹の返事は無かった。

可憐が上がってきた。
ゆっくりと上がってきた。
獲物をゆっくりと追い詰めるように、
恐怖を与え、心を蹂躙し、征服しようと近寄ってくる。

階段を目指して走った。
可憐とは逆のほうに走った。
階段を駆け下りた。

一階で同級生の死体で足を躓いた。
立ち上がって逃げ回った。

ドアを叩いた。
返事は無かった。
ノブも回らなかった。

タスケテ、
タスケテ、タスケテ、
タスケテ、タスケテ、タスケテ、
タスケテ、タスケテ、タスケテ、タスケテ、タスケテ、タスケテ、タスケテ、タスケテ、
タスケテ、タスケテ、タスケテ、タスケテ、タスケテ、タスケテ、タスケテ、タスケテ、
タスケテ、タスケテ、タスケテ、タスケテ、タスケテ、タスケテ、タスケテ、タスケテ、
タスケテ、タスケテ、タスケテ、タスケテ、タスケテ、タスケテ、タスケテ、タスケテ、
タスケテ、タスケテ、タスケテ、タスケテ、タスケテ、タスケテ、タスケテ、タスケテ、
タスケテ、タスケテ、タスケテ────────、


「お兄ちゃん」


声が聞こえた。
ゆっくり振り向いた。
後ろには、




包丁と




                                                        アイスピックを持った




           
                   三つ編みの







                                             血に濡れた妹が─────










                                   お兄ちゃん、大好き♥


















END
お邪魔致しました。私はこれでシスタープリンセスはポーンスレに帰ります。
354ゲーム好き名無しさん:04/04/17 23:43 ID:???
ここって、本当に普段誰もいないの?最近、本スレが荒れて困ったもんだ。
355ゲーム好き名無しさん:04/04/18 00:11 ID:???
|白壁|∀・) シンチャク レス ガ アル タビ ニ ミ ニ キテル ヨー>>354
356ゲーム好き名無しさん:04/04/22 13:17 ID:???
書き込みできるようになった記念保守。
357ゲーム好き名無しさん:04/04/23 23:47 ID:???
保守
358ゲーム好き名無しさん:04/04/24 00:39 ID:???
>>◆51gwaX0aTM
もしかして、千葉一臣くんか?
359ゲーム好き名無しさん:04/04/27 02:05 ID:???
可憐の一日をチェキするデス!
ウエルカムハウスにて……可憐、兄チャマの同級生を集めてるデス。
これは事件の臭いデス!。
って兄チャマの同級生、死んじゃいマシター!!!ガクガクブルブル。

可憐のことは見なかったことにするデス。
コホンッ
気を取り直して、花穂の一日をチェキするデス!
学校の校庭にて・・・・・花穂、竜崎先輩の前で何かしてるデス。
よく見ると、花穂の周りにチアの部員サンたちが血塗れで倒れてるデス!
これは事件の匂いデス!
って花穂さんが投げたバトンに当って・・・・竜崎さん、頭割れちゃいマシター!!!ガクガクブルブル


その夜、自宅にて、「プルプルプル」あ、電話デス
可憐&花穂「あ、四葉ちゃん…ちょっとお話があるんでお家に寄っていい?」
四葉「あ、あの、、きょ、今日は用事あるんでちょっ
可憐「私達、もう家の前にいるのほら」
「ピンポーン」
ガクガクブルブル四葉「助けて兄チャマ」


航「ひどい、鞠絵ちゃんに続いて四葉ちゃんまでこんなことに…」
可憐「お兄ちゃん、可憐恐い」
亞里亞「アーリーアー、ミーターノー」
可憐「亞里亞ちゃん、ちょっとこっちに来てちょうだい」
亞里亞「ニイヤー…」

その時、亞里亞の体を光が包み込んだ!!

可憐「きゃあああ!!」
覚醒亞里亞「氏ねや可憐」
360ゲーム好き名無しさん:04/04/27 02:22 ID:???
保守age
361ゲーム好き名無しさん:04/04/29 21:56 ID:???
362ゲーム好き名無しさん:04/05/03 22:51 ID:???
age
363ゲーム好き名無しさん:04/05/03 22:58 ID:???
いまさらだが、かつてのsisteR12氏は、本当は、誰かがネタに便乗してくれるの待ちながら、
SSを書いていたのではないだろうか?だけど、誰も便乗してくれなくて、物語を進めてしまって、
引っ込みがつかなくて、それで、半ば仕方ないような形で、SSが完成したのではないだろうか?

過去ログを見て、前に、白雪と春歌が早い段階で死んだのを、
疑問に思ってた香具師がいたの見て、そう思った。
364ゲーム好き名無しさん:04/05/07 00:34 ID:???
http://etc.2ch.net/test/read.cgi/psy/1083681827/
心と宗教板 シスプリ教の集い スレ
365ゲーム好き名無しさん:04/05/07 00:55 ID:???
>>361
それ、なんとなく影絵の街っぽい。
366ゲーム好き名無しさん:04/05/08 11:57 ID:???
保守
367狂気と快楽(1/6) ◆lWI6oDEnlY :04/05/11 01:03 ID:???
「うう……痛い………痛いよぅ…」

ポタッ ポタッ
兄の握っているナイフの切っ先から鮮血が滴り落ちる。
切り裂かれた右足の腱を両手で押さえながら、衛は床にうずくまっていた。
出血はなかなか止まらず、衛の両手が真っ赤に染まる。

「うぅ…兄ぃ……どうして……どうしてこんなことするんだよぉ………」
衛は、痛みを必死にこらえながらうめいている。
兄はそんな衛を見下ろしながら、薄気味悪い笑みを浮かべていた。

「衛ちゃんが逃げようとするからだよ………。
僕はただ、衛ちゃんとセックスがしたいだけなのに……衛ちゃんが拒むから…………」

ガシッ
兄は衛の前髪を掴んで引っ張り上げると、そのまま顔を近づけて乱暴に衛の唇を奪った。
「んぐ…あんぐ………ぐ……」
衛の口の中に兄の舌が進入してくる。
必死に拒もうとするが、兄の舌は衛の舌に執拗に絡みつき離れようとしなかった。
ピチャピチャ ピチャッ
お互いの口の中で唾液の混ざり合う音が響き渡る。
兄は衛の舌を一通り舐めまわすと、ゆっくりと唇を離した。
二人の舌と舌の先に、唾液が糸を引いて伸びる。
兄はそれをあざとくも舐め取った。
「はぁはぁっ……はぁ はあっ」
開放されたとたん、衛は苦しそうに呼吸をした。
368狂気と快楽(2/6) ◆lWI6oDEnlY :04/05/11 01:04 ID:???
「僕はいつも、衛ちゃんのことを見ていた。
グランドを走る衛ちゃん。
教室で友達とお喋りする衛ちゃん。
休み時間、男子と一緒にサッカーをする衛ちゃん。
風呂場だって、部屋だって、トイレだって……カメラを仕掛けてずっと見ていた。
それも全部、衛ちゃんのことが好きだからなんだよ………。
僕は衛ちゃんのことは全部知っている。日記だって覗き見した。
クラスで好きな男子の名前、生理の周期、そして一週間にするオナニーの回数も。
僕は毎晩、盗撮した衛ちゃんのビデオを見て射精し、欲望を発散させていた。
でも、もう我慢できないんだ。僕は衛ちゃんと一つになりたい。
愛しているんだ………!!!」

「う……うわぁあああぁあああああぁあ!!!!!!」
衛は、悲鳴に近い声を張り上げ泣き叫んだ。
小さい頃からいつも慕っていた最愛の兄。
その兄から身体を求められただけでなく、足の腱をナイフで切られ、
挙句の果てに、自分に対して向けられている変態的な性癖を告白された。
衛のショックはとても大きく、今にも気が狂ってしまいそうだった。
369狂気と快楽(3/6) ◆lWI6oDEnlY :04/05/11 01:06 ID:???
「ふふ……その足じゃ、もう走れそうにないね。一緒にサッカーもできない。
でも……これで衛ちゃんは僕のものだ………。
くくく………逃げ出せないように、もう片方の足の腱も切っておこうかな……」
兄は空ろな目でブツブツと呟きながら、衛のもう片方の足に手を伸ばした。

「ひぃ、く、来るな!!来るなぁぁああ!!」
衛は必死に暴れて抵抗する。
だが次の瞬間、下腹部にドスンと鈍い痛みが走った。

ゲボッ……
口から胃液が飛び出す。
見ると、兄のコブシが衛のお腹にめり込んでいた。
衛がおとなしくなったのを確認すると、兄はもう片方の足の腱をナイフで切り裂いた。

ザクッ!!

「ひぎぃっぃぃ!!!畜生!!畜生ぉおぉぉおおお!!!」
ドバッと血液が噴出し、同時に激痛が走る。
衛は低いうめき声を漏らし、苦痛に顔を歪ませた。
370狂気と快楽(4/6) ◆lWI6oDEnlY :04/05/11 01:07 ID:???
兄はふと、そんな苦しみもがく衛の姿を見て、
自分のモノが張り裂けそうなほど勃起しているのに気がついた。
兄はズボンのチャックを下ろすと、自分のモノを取り出す。
その先端からは、すでに透明で粘り気のある液体が垂れていた。

「さあ、衛ちゃん。僕とセックスしようか」
兄は衛の黒いスパッツに手をかけ、パンティと一緒にそれを引きずり下ろす。
まだ毛も生えそろわない小さなワレメがあらわになった。
「や……やめて…」
兄は衛の衣服をナイフでビリビリと切り裂きながら、剥ぎ取っていく。
衛にはもはや抵抗する力がなかった。
痛みと恥ずかしさでボロボロと涙があふれてくる。

衛の胸のふくらみは小さく、まだブラジャーはつけていなかった。
しかし、未発達ながらもスポーツで鍛えた健康的で肉付きのいい衛の身体は、
兄の情欲を存分にそそり立てた。
兄は衣服を脱ぎ捨て自らも裸になると、衛の身体に覆いかぶさる。
柔らかい肌の感触。
兄は狂ったようにその身体をまさぐると、全身に舌を這わせた。
甘くてしょっぱい汗のかおりが、兄の味覚を刺激する。
371狂気と快楽(5/6) ◆lWI6oDEnlY :04/05/11 01:08 ID:???
ひとしきり愛撫を繰り返した後、兄はモノの先端をワレメにあてがい、
一気にその入り口を押し広げていく。
ズブズブズブッ
兄のモノが衛の膣穴を突き破り、中へ深く沈んでいった。
「ひぎぃいいぃぃ!!!いっ痛ぃいぃぃ!!!!」
充分に濡れていなかったためか、衛の破瓜の痛みは激しかった。
出血が多い………。どうやら少し裂けてしまったようだ。

「衛ちゃん、大好きだよ………」
兄はゆっくりと腰を動かしながら、衛の耳元でささやいた。
しかし、衛は空ろな目でただボーっと天井を眺めていて、
兄のかける言葉には何一つとして反応しない。
口はポカンと開いていて、顎にまでツーッと唾液が垂れている。
完全に放心状態だ。
「ううぅっ!!」
ビュゥビュゥ!! ドピュッ!!
間もなく兄は絶頂に達し、ドクドクと欲望にまみれた精液を衛の中にすべて流し込んだ。
心地よい快感に包まれ、兄は満足そうに微笑む。
「これからずっと、二人で気持ちいいことしていこうね………」
衛は何も答えなかった。
372狂気と快楽(6/6) ◆lWI6oDEnlY :04/05/11 01:09 ID:???
ー数ヵ月後ー

兄は家に帰ると、自室のドアを開けた。
ベッドの上には、いつものように全裸の衛が横たわっている。
「兄ぃ……遅かったじゃないか………ボクもうこんなになっちゃったよ」
衛はしっとりと濡れた秘部を指で開き、兄に見せつけた。
その笑顔はとても狂気じみていて、兄を見る目はギョロリと見開いている。
あれから毎日のように兄の調教は続き、衛は心も身体も完全に兄の肉奴隷と化していた。

「それじゃあ、始めようか……」
兄はポケットからバタフライナイフを取り出した。
見ると、衛の身体には全身に刃物で切り裂かれた傷があり、
腕の部分には痛々しくslaveと刻まれている。
「兄ぃ……ボク痛いの大好き…………ひひひっ」
兄はナイフの切先で衛の肩口の部分をなぞった。
浅く傷口が開き、ツーッと血液が流れてくる。
ピチャッ ピチャ ピチャ
兄は肩口にしゃぶりつくと、夢中で血を吸い続けた。
「あっ……兄ぃ……いいよぅ………あ…ああ………」
衛は恍惚に満ちた表情で声を漏らす。
狂気と快楽に満ちたこの世界で、二人はいつまでも互いを求め合っていた。
373ゲーム好き名無しさん:04/05/11 14:36 ID:???
保守
374ゲーム好き名無しさん:04/05/11 14:47 ID:???
>367
揚げ足取るようで悪いが「あにぃ」では?
375ゲーム好き名無しさん:04/05/12 23:18 ID:???
>>367
背筋がゾクゾクする………
ヒィー(((゜Д゜)))ガタガタ
376作者 ◆lWI6oDEnlY :04/05/12 23:35 ID:???
>374
しまった!また痛恨のミスを・・・。
ご指摘ありがとうございます。

今度から書く前にきちんと公式ページ見よう。
377ゲーム好き名無しさん:04/05/16 17:32 ID:???
喪主
378ゲーム好き名無しさん:04/05/19 18:13 ID:???
喪主
379:04/05/21 22:41 ID:???
保守
380ゲーム好き名無しさん:04/05/24 02:20 ID:???
喪主
381ゲーム好き名無しさん:04/05/25 15:14 ID:???
電波板のシスプリスレの某コテ、ここに来ないかな。
382ゲーム好き名無しさん:04/05/25 20:27 ID:???
なんかダークサイドっていうから読んでみたら、ホントに怖気がしてきた。おにいちゃま怖すぎ。
そしてどこか元気なくてリアル・・・・つまり、病んでるw
383ゲーム好き名無しさん:04/05/26 20:02 ID:???
>>381
覚醒亞里亞さんのこと?
38418歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/05/27 07:03 ID:???
闇可憐スレが見つからないと思ったら、リニューアルしてたんだ・・・・ここに住み着こうかな。
385ゲーム好き名無しさん:04/05/27 12:30 ID:???
保守
38618歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/05/29 02:47 ID:???
春歌姉さんは、僕に優しくしてくれます。
休日にもなれば、僕に薙刀の練習をしているところを見せてくれたり、
時々、姉さんが通う道場に連れてってくれて、練習の風景を見せてくれます。

姉さんの通う道場の師範の方も、練習のときは厳しいけど、
練習が終わった後はいろんなことを話してくれます。
春歌姉さんは師範の方を老師と呼ぶけれど、年齢は全然若くて、
お姉さんと言った方が、呼び方としてはあってると思います。
僕は師範の方を師範さんと呼んでいますが、道場の門下生の
人達に笑われてしまいました。

春歌姉さんの通う道場には、麹町さんと言う方がいるのですが、
道場に一番長くいる方で、大学生だそうです。始めて会ったときは
びっくりしたけれど、笑顔を見せてくれたとき、麹町さんに対する緊張は、
一気に解けました。
38718歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/05/29 02:54 ID:???
ある日のこと。
春歌姉さんの通う道場に行き、練習の風景を見ていると、
師範さんが僕に、練習に参加してみないかと声を掛けてくれました。

「いつも春歌さんの立ち合い姿を見て、身を乗り出しそうになってたでしょ?」
「そ、それはその・・・はい・・・」
「前に航君の歩き方を見てて、気になることがあってね。無理にとは言わないけど、
立ち合い以外のことで練習してみない?」

僕も、前から春歌姉さんの練習姿を見てて、
自分もやってみたいと思ったことがあります。
チャンスだとばかりに、僕は練習に参加させてもらうことになりました。

その時、気のせいだったのでしょうか・・・?

僕が練習への参加に同意したとき、春歌姉さんと師範さんが、
一瞬、目を合わせて頷いたような気がするのです。


僕の体型に合う胴着を手渡され、胴着を着るために、
春歌姉さんが更衣室に使っている部屋に案内されました。
38818歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/05/29 03:05 ID:???
胴着の着方を教わり、一人で着替えて、道場に戻ってきました。
道場に戻ると、師範さんと麹町さんが、「よく似合う」と褒めてくれました。


他の門下生の方に交ざって、練習をはじめました。
まずは道場に入ったときの挨拶の仕方を学び、立ち方・坐り方、
構え、受身、体捌きを学びました。
入門にあたって、一番初めにやることであり、最も基礎になるものであると
師範さんは語ってくれました。

「航さん。この場では、私と貴方は師と弟子の関係にあります。
この場では、私は貴方を航さんと呼びます。貴方もこの場では、
私のことを師匠と呼ぶのです。これは、どんな道場に行っても
同じことです。分かりましたか?」
「はい。師匠」
「飲み込みが早いのですね。良いことです」

師匠は、咳払いをひとつすると、春歌姉さんを呼び、何かを耳打ちしました。
春歌姉さんが顔を上げ、師匠が僕に向き直ると、師匠は僕に春歌姉さんとの
立ち合いの場を設けるとおっしゃいました。
38918歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/05/29 03:17 ID:???
驚く僕をよそに、師匠と春歌姉さんは道場の真ん中まで歩いていき、
他の門下生の方も道場の隅に寄り、立ち合いの場を空けました。
自然、僕は腰を上げ、春歌姉さんの正面に立ちます。
不思議なことに、立ち合いに対する恐怖感は沸いてきませんでした。

「・・・」
「・・・・・」

道場がシンと静まり返ります。
春歌姉さんの目を、僕の目を、互いに見合い、
緊張の糸が張り詰めていきます。

「・・・・・」
「・・・・・・」

師匠が間に立ち、一呼吸おき、「はじめ!!」の掛け声が上がりました。

(いくよ・・・!)
「はぁ!」
「あぁっ!」






39018歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/05/29 03:18 ID:???

「春歌さん、貴方はもう少し加減というものを知るべきです」
「はい。ワタクシ、まだまだ修行が足りていません」

立ち合いは、一分も持ちませんでした。
気がつくと僕は、師匠の部屋でおでこに氷を当てられて、
横になっていました。

「航、申し訳ありません。ワタクシ・・・」
「顔上げてよ姉さん。僕、姉さんのこと、恨んだりしてないよ・・・・」
「航さんは優しい心の持ち主ですね。春歌さん、よく出来た弟さんを持ちましたね」
「あ、は、はい!!」

その後、僕が倒れた後、麹町さんや他の門下生の方も、僕のことを心配して、
傍にいてくれてたことを教えてもらいました。
師匠の叱責もあり、五分ほどで道場に戻っていったとのことですが、
その心遣いとても嬉しかったです。
39118歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/05/29 03:20 ID:???
師匠は、一晩泊まっていかないかと仰ったのですが、
僕は春歌姉さんと帰ることにしました。

「本当によろしいのですか?」
「大丈夫です。今日は、本当にありがとうございました」
「そうですか・・・。航さんが大丈夫だと仰るのなら、それで良しとしましょう」
「老師、今日は本当に・・・」
「春歌さん、加減というものを知る、ひとつの経験になったでしょう。
今日のこと、これもひとつの修行と受け止めなさい」
「はいっ!」


帰り道、春歌姉さんはタクシーの中で、膝枕をしてくれました。
僕は断ったのですが、春歌姉さんの目に負けて・・・

「航、今日のこと、本当にごめんなさい。もう道場は嫌いになった?」
「そんなことないよ。僕、道場好きだよ。春歌姉さんはもっと好き。大好き」
「航・・・・」



(ワタクシが航に武道を身につけさせようとしてるのは、あの女から
航が身を守れるようにするためなのだから・・・・)





優しい一面と厳しい一面を僕に見せてくれた、春歌姉さん。
ちょっぴり不器用なところがあるけれど、僕はそんな春歌姉さんが大好きです。
392ゲーム好き名無しさん:04/05/29 12:47 ID:???
ほう、春歌姉ですか。
393ゲーム好き名無しさん:04/05/29 22:49 ID:???
あの女というのは可憐ですか?
394ゲーム好き名無しさん:04/05/30 00:36 ID:???
18歳雛子さん、おかえりなさい。
作品実読んでて思ったんですけど、これって他の妹達もありませんでしたっけ?
確か、鈴凛、四葉、鞠絵の三人だったような。(あれ、鞠絵は違ったかな?)

あと、エロパロ板にはもう行かれないんですか?
395 ◆51gwaX0aTM :04/05/30 14:17 ID:???
激しくお久しぶりです。
前回、妹は全部で13人いる事が判明しました。
12人ではなく13人です。"妹"ではなく、妹です。
アニメ第1期のあの人になるか、某特撮と同じになるか、
それとも妹という別概念が現われるか、現時点では伏せておきます。
そろそろダークサイドな展開に持っていきたい所です。
12人の妹は心に何かしらの闇を抱えています。
白雪はその生を贖罪だと思っておりますし、
春歌は幼少時に性的虐待を受けております。
咲耶についてはリピュア(アニメ第2期)のキャラクターズのエピソードをご覧下さい。
それでも兄への背徳愛の成就を願う。
その全てが破滅そのものだとしても。

第7話、技術的に難しすぎ。
可憐の過去話、重すぎ。
展開としては、オプションアイテムや、新フォーム等を考えています。(マテ
それと、この作品の意義としては兄妹愛があります。
それには亞里亞の存在は大きなキーワードになります。
咲耶の言う”真実”という言葉にも多様な意味が込められていたりします。
とりあえず、衝撃の第7話を早く完成させたい。
396 ◆51gwaX0aTM :04/05/30 14:18 ID:???
”Princess of Sisters”

姉妹の絆との葛藤、兄へ抱く感情の禁忌。
たとえ、生きることが戦いで、その先が過酷な道だとしても。

”妹”になった者は最後の一人になるまで戦い続けなければならない。
最後に生き残った”妹”だけが、その望みを叶えるコトが出来る。
”妹”と戦い続けるか、戦わずに刺客に殺されるか……。

この物語には正義や悪、夢や希望すらない。
そこにあるのは純粋な、―――願いだけ。

可憐「お兄ちゃん。生まれてきてしまって、……ゴメンなさい」
397ゲーム好き名無しさん:04/05/30 14:37 ID:YvZ1+Qv2
>>395-396
ポカーン
398ゲーム好き名無しさん:04/05/30 15:07 ID:???
ポカーンとしか言いようが無いね
399ゲーム好き名無しさん:04/05/30 22:07 ID:???
>>395-396
え?マジでどちら様?
400ゲーム好き名無しさん:04/05/30 22:19 ID:???
400
401ゲーム好き名無しさん:04/05/31 00:29 ID:???
ポカーンage
402ゲーム好き名無しさん:04/05/31 20:51 ID:ORTPoXAd
すげぇな!一人で考えたんか。

春歌姉ぇと雛子タンの絡みキボンヌ
40318歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/06/01 00:14 ID:???
こんばんは。

>>392
はい。

>>393
そうです。『僕に優しくしてくれます』のシリーズ(私の中でのタイトル)は、可憐は悪女ということになってます。

>>394
そうですね・・・まだ三人だけです。
鞠絵は私ではなく、姉ネタを書くきっかけになった、あるコテハンさんの作品です。
(可憐が悪女という設定もそこから)

エロパロ板は・・・気が向いたらお邪魔するかもしれません。
その時は、よろしくお願いします。
40418歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/06/01 01:04 ID:???
白雪お姉ちゃんは僕に優しくしてくれます。
白雪お姉ちゃんは、いつも僕や、他のお姉ちゃん達のために
料理の腕を振るって、おいしい料理をご馳走してくれます。
白雪お姉ちゃんの料理はとてもジャンルが広く、和、洋、中の
ほとんどの料理を作ることが出来ます。


僕が驚かされたのは、街のある有名レストランに行ったとき、
咲耶お姉ちゃんが、『この料理を毎日食べられたらいいな』と漏らした時、
『それなら、姫にお任せくださいですの』と言って、二日後にその料理を家で再現したことです。


それは、お土産で持ち帰ったのを出したのかと思うくらいで、
僕は思わず『これって、お土産で持ち帰ったものじゃないよね』と聞くと、姉さんは、
『姫は、あの時食べたこの料理の味から、材料と調味料を読み当てたですの』と語ってくれました。
40518歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/06/01 01:08 ID:???
それから二週間が経過したとき、白雪姉さんは、
亞里亞ちゃんの家でその腕を振るうことになります。

「航ちゃん。今日、姫は亞里亞ちゃんの家で、洋食料理を作ることになったですの」
「亞里亞ちゃんの家で・・・凄い」
「ムフン。亞里亞ちゃんが、この前に行った店で食べた料理をどうしてもというから、
姫、皆を亞里亞ちゃんの家に呼んでパーティを開こうと思ったですの」
「僕、絶対に行くよ」
「ムフフン。航ちゃんは、航ちゃんが嫌だって言っても、姫、じいやさんの
馬車を借りて航ちゃんを追いかけるですの」
「ね、姉さん・・・僕、嫌だなんていわないよ」
「冗談ですの。ちょっと意地悪してみたかっただけですの」
「もう、白雪姉さんったら」

それから、一週間後。
夕方の六時に亞里亞ちゃんの家に、僕たち姉弟は集まった。
主賓席には、いつもより豪奢なドレスを着込んだ亞里亞ちゃん。
その左横の席に白雪お姉ちゃんの席、向かいにじいやさんが座り、
僕は白雪お姉ちゃんの席の隣にいます。
40618歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/06/01 01:12 ID:???
そして、僕の左隣には可憐姉さんが。

「航ちゃん、パーティが始まるの楽しみね」
「うん。僕も早く白雪姉さんの料理が食べたい」
「そろそろ、来る頃よ」
「本当に、私、ここにいてもよろしいのでしょうか・・・
白雪さんに全てお任せするなんて・・・」
「じいや、白雪ちゃんに任せてあげて」

白雪姉さんは、料理を運ぶために厨房にいます。
じいやさんもお手伝いするはずだったのですが、
白雪姉さんが『全て任せるですの!』ということで、
皆と一緒に席に着いています。
後も五分もすれば、料理を持って大広間に到着します。


「皆さん、お待たせですの!」


途端、皆、一斉に扉に視線を集中させます。
40718歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/06/01 01:13 ID:???
白雪姉さんが、料理を運んで大広間へと入ってきます。
カーテーブルの上には、これでもかというくらいに沢山の料理の山が。
白雪姉さんは、お昼過ぎから、一人で料理を作り上げたのです。

「では、料理をテーブルにお運びしますですの」


料理が全員に配られ、パーティは始まりました。
おいしい料理に、姉さん、妹達はとても喜びましたが、
一番喜んだのは、亞里亞ちゃんです。

「白雪ちゃん、お料理ありがとうなの。とってもおいしいの」
「ありがとうですの、亞里亞ちゃん」
「白雪ちゃん、大好きなの」

そう言われて、白雪お姉ちゃんは顔を赤くしました。

「もう、恥ずかしいですの、亞里亞ちゃん」

皆も、亞里亞ちゃんもクスクスと笑っています。
だけど。その中で、可憐姉さんだけは少し違う雰囲気が漂っていました。


「可憐姉さん・・・?」
「フフ・・・」
「航ちゃん、どうしたですの?」

不意に白雪姉さんに声をかけられました。
40818歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/06/01 01:17 ID:???
「な、なんでもないよ、これ凄くおいしいね」
「ムフン。これは姫が亞里亞ちゃんのために、腕によりを掛けて作ったですの。・・・って、あ!」

白雪姉さんは、また顔を赤くして、今度はうつむいてしまいました。



パーティも、一番の盛り上がりを見せようとしたときのことでした。
突然、可憐姉さんは頭をコクンと揺らし始めました。
表情がうつろで、今でも本当に眠ってしまいそうだと思ったところで、
可憐姉さんは、がくんと頭を項垂れてしまいました。

「可憐姉さん!」
「ちょ、ちょっと可憐ちゃん!」
「可憐チャマ、どうしたデスカ!」



「いきなり眠っちゃうなんて・・・どうしたのかしら」
「疲れがたまってたからかもしれないデス。最近、可憐チャマは
家で遅くまで起きていることが増えたみたいデスカラ」
「よくチェキしてるわね四葉ちゃん」
「クフフフフフ」

可憐お姉ちゃんには、じいやさんと、咲耶お姉ちゃんと、千影お姉ちゃんが
着いてくれるとのことで、僕たちはパーティを続けててくれと言われました。
40918歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/06/01 01:18 ID:???
それから、交代で可憐お姉ちゃんの側につき、
パーティは、なんとか無事に終わりました。

「可憐お姉ちゃん、よっぽど疲れがたまってたんだね・・・」
「そうみたいですの。だから、可憐ちゃんのために、疲れの取れる料理を作るですの。
だから航ちゃん、そんなに心配はしなくても大丈夫ですの」
「姉さん・・・」



(あの女を眠らせたのは、大事なパーティをぶち壊しにさせないようにするためだったのすの・・・あの女・・・)



家族みんなのことを考えて、おいしい料理を振るってくれる、
白雪お姉ちゃん。そんな優しいお姉ちゃんが僕大好きです。
41018歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/06/01 08:05 ID:???
それから数日後

「いいえ、知らないですの」
「左様ですか、お時間をとらせてしまって、申し訳ございませんでした」
「いいですの。それでは失礼しますですの」

パーティから三日後、じいやさんから一本の電話が入りました。
何でも、厨房から、覚えのない大量のドライアイスが見つかったのだとか。

僕たちがパーティに訪れるまではなかったため、心苦しいが、
一人一人聞きまわっているのだとか。

「ドライアイス・・・なんでだろ・・・?」
「・・・・・・」



「あとは・・・可憐様ですわね」



「はい、どちら様ですか」
「おはようございます、可憐様」
「あら、じいやさん、おはようございます」
「可憐様、あれから体の方は大丈夫ですか?」
「はい、おかげさまで」
「可憐様、申し訳ないのですが、今しばらく、お時間のほどよろしいでしょうか?」
「えぇ、どうぞ」
「実は・・・・」


41118歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/06/01 08:07 ID:???
昨日、途中で投稿規制が出たため書ききれなかった分を投下しました。
これから仕事に行ってきます。

それでは。
412ゲーム好き名無しさん:04/06/01 10:59 ID:???
うほっ!


すごい
はじめまして、かな。

こんばんは。
私、[ピョン] シスタープリンセスは電波6 [ポーン]スレ在住の覚醒亞里亞と申します。

2ちゃんねるアップローダに、昔、ギャルゲ板に立っていた
シスプリの12人が妹ではなく姉だったら・・・スレの過去ログを
あげましたので、もしよろしければ持って行ってくださいまし。
(24時間で流れますので、ご注意を。なお、事情により過去ログの
957以降は省略してあります)



────2ちゃんねるプロバイダのお借りしますアップローダ

シスプリの12人が妹ではなく姉だったら・・・スレの過去ログ
2004-06-02 21:17:18
名前:覚醒亞里亞

ファイル:/up/2bc63097934a.lzh (173.80 KB)



どうもお邪魔しました。
↑トリップつけ忘れ
415ゲーム好き名無しさん:04/06/03 15:34 ID:???
過去ログトンクスでつ
416ゲーム好き名無しさん:04/06/03 21:12 ID:???
過去ログが途中で途切れてる理由はなんですか?
417ゲーム好き名無しさん:04/06/03 21:45 ID:???
>>416
スレ違いなレスで埋められてるだけだから見る価値ないよ。
41818歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/06/04 01:03 ID:???
こんばんは。

>>覚醒亞里亞さん
過去ログありがとうございます。(昨日の夜に頂きました)
2ちゃんねるブラウザのログを消してしまったので助かりました。
事情は分からないですけど、957以降は知らない方がよさそうですね。
41918歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/06/04 01:07 ID:???
かつては、ハンドバッグに似た重たい機械を、肩から掛けて持ち歩いた携帯電話。
年々そのサイズは小さくなり、今では折り畳むと、手の平に乗るまでになった。
はじめて携帯電話と呼べるものが市場に出回ったとき、一般的に社会人層の持ち物だと
思われていた機械も、今では老人から子供まで、幅広い層の人たちが持っている。
ご多分に漏れず、自分もその一人だったりするわけで。


高校に入って夏休みも近くなった頃のこと。
咲耶姉さん、千影姉さん、春歌姉さん、鈴凛姉さん、鞠絵姉さん、白雪姉さんの、
六人の姉さんから携帯電話をプレゼントされた。

「本当にいいの?」
「えぇ。航くらいの子達は皆持ってるでしょ?」
「うん、クラスの半分は持ってる」
「今の子達は贅沢なったよね」
「ワタクシも同感です」
「航はその辺のことは違うわよ。ねぇ航」
「ね、姉さん」
「あのね、その携帯電話、千影ちゃんと同じ型なのよ」
「え?千影姉さんも携帯電話持ってるの?」
「航・・・今の言葉は・・・・どう受け取ればいいんだい・・・・?」
「ああ、ごめん千影姉さん。いや、本当に意外だと思って。貶してるんじゃないよ」
「・・・・・」

いけない、千影姉さん、ちょっと怒ってる。
42018歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/06/04 01:08 ID:???
「ほらほら、千影ちゃんも怒らないの。私だってはじめて知ったとき意外だと思ったんだから」
「咲耶くんまで・・・・」
「アタシもだよ」
「ワタクシも」
「姫も」
「全く・・・キミたちは私のことを・・・・何だと思ってるんだい・・・」
「妹」
「姉」
「姉君様」
「姉さま」
「・・・・もういい」
「少しからかっただけじゃないの。千影ちゃんは不器用だからね」
「その辺にしようよ・・・千影姉さん、本当にごめん」
「フ・・・気にしてないさ・・・」
「ところで、姉君様。何故プレゼントが携帯電話なのですか?」
「だから、今の高校生は皆持ってるし、可愛い弟が仲間外れってのもね。
それに航といつでも連絡が取れるようにしておきたいの」
「まぁ、なんだかんだ言ってアネキの本音は最後のだけどね」
「こらこら。そう言う事は、分かってても口に出さないの」
42118歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/06/04 01:09 ID:???
「おや・・・咲耶くん・・・顔が赤いようだが・・・・・熱でもあるのかい?」
「気のせいよ」
「照れることないと思うんだけどな。千影姉と白雪ちゃんは、
航と一緒に暮らしてるから羨ましいって言ってたじゃない」
「さすがの姉君様も、航さんには弱いのですね」
「ねえさまは、航ちゃんのことが心配で心配で仕方がないですの」
「もう、皆して。そうよ、羨ましいわよ。いいわよねぇー、航と暮らしてる、そこの二人は」
「フフ」
「ムフン」
「咲耶姉さん、もうその辺にしようよ・・・」
「そうね。航、携帯電話を手にした感想は?」
「本当にうれしい。ありがとう」
「はいどういたしまして。それと、今日は療養所に薬を受け取りに
行ってるから鞠絵ちゃん来てないけど、分かってるわよね?」
「もちろん。ちゃんとお礼する」


その日の夜。
春歌姉さんから教えてもらっていた、鞠絵姉さんの戻る時間に
家に電話をして携帯電話のお礼を言った。

「あなたもこれで携帯電話持ちね。私は体があれだから持てないけど」
「鞠絵姉さん・・・」
「ご、ごめんなさい。変なこと言っちゃって・・・」
「い、いいよ。あの、本当に携帯電話、ありがとう」
「はい、どういたしまして。好きなときに電話を掛けてきて」
「うん。それじゃ、そろそろ」
「おやすみ、航」
「おやすみなさい、姉さん」
42218歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/06/04 01:10 ID:???
鞠絵姉さんが電話を切り、通話が切断されたことを確認して電源を切った。
ついさっき鞠絵姉さんが言った言葉、正直残念なことだと思った。
体のこともあり、鞠絵姉さんは携帯電話を持っていない。
他の姉さんたちが持っているのに、自分だけが持っていないことに疎外感を
感じているのだろうと思う。千影姉さんほどではないけれど、あまり自分の
気持ちを表に出さないようにしている鞠絵姉さんにしては珍しいとも思った。

「あ、もうこんな時間か」

携帯電話のディスプレイに映し出されているデジタル時計は八時を指していた。
妹たちに携帯電話のことを話して番号を伝え、電話帳の編集も済んだ。
あとは、可憐姉さんに電話番号を伝えることだけだ。

「まだ帰ってないのかな・・・」

可憐姉さんの家には五時から七時の間に、三回電話をかけたが出なかった。
時間が夕飯時だったので、タイミングが悪かったのかも知れてない。
可憐姉さんに電話を掛けるために、電話をしまって一階の廊下に下りた。
42318歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/06/04 01:16 ID:???
本当は携帯電話から電話を掛けたいけど、可憐姉さんは知らない番号からの
着信には応じないので、家の電話からかけるしかないのだ。
一階に下りると、白雪姉さんが居間でソファに腰掛けてテレビを見ていた。

「あら、航ちゃん、どうしましたですの?」
「ちょっと電話するところがあるから、それで」
「鞠絵ちゃんのところですの?」
「鞠絵姉さんには、さっき部屋から電話したんだ」
「・・・もしかして」
「そ、可憐姉さんに」
「あの女!!・・・じゃなかった可憐ちゃんに電話するんですの!?」
「びっくりした、急に大声出してどうしたの?」
「な、何でもないんですの。なんでも・・・」
「本当に?」
「本当ですの!!」
「ご、ごめん・・・」
「あ、あぁ・・・航ちゃん、ごめんなさいですの・・・姫、ちょっとおかしいですの・・・・・」
「そ、そんなことないよ。って、えっと・・・あの・・・た、たまには大きな声出したくなるときってあるよね!?」
「え?・・・あっ、そ、そうですの、ちょっと発声練習ですの。そう、発声練習・・・」

と、そこへ

「どうしたんだい?」

千影姉さんが階段から声を掛けてきた。
42418歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/06/04 01:17 ID:???
「千影姉さま」
「千影姉さん」
「白雪くんの声が・・・部屋にまで聞こえたから・・・・・何があったのかと思ってね」
「あ、そのちょっと、発声練習してんですの」
「たまには大声出してストレス発散」
「そうですの」
「・・・可憐くんの名前を・・・・・大声で呼んでかい?」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・まぁいいさ。・・・・・私は部屋に戻るよ・・・」

そう言うと、千影姉さんは部屋に戻っていった。
可憐姉さんに電話をしようと思って下りてきただけなのに、
おかしなことになってしまった。何だか決まりが悪くなって、
可憐姉さんに電話をする気もなくなった。
白雪姉さんに声を掛けて、自分は部屋に戻ることにした。




部屋に戻ると、扉を叩く音が聞こえた。
誰かを問うと千影姉さんだった。入室許可を求めてきたので許可すると、
扉がが開いて姉さんが入ってきた。

「航、さっきのことだが・・・何があったんだい?」
「いや、自分は可憐姉さんに電話しようとしただけなんだ。本当だよ」
「そうか・・・だから白雪くんは・・・・」
「姉さん?」
42518歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/06/04 01:19 ID:???
千影姉さんは、腕組みをしながら何か考え込むと「私が可憐くんに伝えておく」と言って、
そのまま部屋を出て行ってしまった。自分の口で伝えたかったのだけど、さっきのことが
まだ残っていたので、千影姉さんに任せることにした。



そして、翌日。

「可憐くんから電話だよ」

可憐姉さんから着信があった。
あの後しばらくしてから可憐姉さんに伝えてくれたらしい。
白雪姉さんの手伝いをしていて手が離せないところに、わざわざ電話を持ってきてくれた。
電話口の向こうから、可憐姉さんは嬉しそうな声で話してきた。
これからは、いつでも電話で話が出来ると喜んでいた。

「可憐くんの電話番号は・・・登録しておいたから・・・・・」
「そこまでしてくれなくもよかったのに・・・・」
「航ちゃん、ちょっと手を貸して欲しいですの」
「待って、今行くから」
「電話なら私が部屋に戻しておくよ」
「じゃあ、お願い」

千影姉さんに電話を渡して、白雪姉さんの手伝いに戻った。


手伝いが終わって部屋に戻ると、机の上に電話が置かれていた。
メールが一通届いていて差出人は千影姉さん。
本文には「お疲れ様」と書かれていた。

「ありがとう、千影姉さん」
42618歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/06/04 01:20 ID:???


さらに翌日。
学校で友人の佐々木さんと村沢に携帯電話を見せると、
早速番号とメールアドレスを交換しあった。
まわりの皆も「ついに携帯電話持ちか」と言っていた。
これも姉さん達のおかげだ。









学校で疎外感を感じないようにと、携帯電話をプレゼントしてくれた姉さん達。
僕のことをいつも気遣ってくれて優しくしてくれる姉さん達が、自分は大好きです。
427ゲーム好き名無しさん:04/06/04 08:51 ID:???
キーワードは、同じ型の携帯電話です。
428定期age保守:04/06/04 14:45 ID:???
age
429ゲーム好き名無しさん:04/06/04 21:15 ID:???
も、戻ってきたんでつね・゚・ノД`)・゚・
43018歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/06/06 01:41 ID:???
埋め立て失敗しちゃった・・・埋め立て用のネタ、
今度からちゃんと用意しておこう・・・・・
431ゲーム好き名無しさん:04/06/07 00:03 ID:???
戸主
432ゲーム好き名無しさん:04/06/08 19:30 ID:???
433490じゃないけど ◆Zo9ilZyrQU :04/06/09 12:41 ID:???
筋肉鞠絵

鞠絵は悲しかった。
一刻も早く元気になって、兄上様の世話をして差し上げたいのに・・・
しかし現実の自分は、いまだベッドの中・・・
幾分か元気になってきてはいるものの、まだまだ病弱であることには変わりない。
「兄上様・・・わたくしは・・・」
鞠絵の瞳から、ほろりと涙がこぼれた。
己の不甲斐なさが、恨めしかったのだ・・・。
「わん!」
ミカエルが鞠絵の顔を覗きこむようにして吠えると、鞠絵ははっと我に返った。
「あ、あら、ミカエル・・・?・・・ご、ごめんなさい。わたくしを気遣ってくれたのね。
ありがとう、ミカエル。」
鞠絵が頭をそっと撫でると、ミカエルはくう〜んと鳴いた。

「おはよう鞠絵ちゃん。早速今日もリハビリ始めましょうか。」
看護婦さんが入ってくると、鞠絵も立ち上がった。
「はい。」
「鞠絵ちゃん・・・先生が言ってたけどね、鞠絵ちゃん、だいぶ良くなってきているそうよ。
これなら、お兄さんの元に帰れるのも、もうすぐね。」
鞠絵の顔に喜色が浮かんだ。
「は、はい・・・わたくし・・・がんばります!」
「うふふ。でも鞠絵ちゃん・・・無理はダメよ。あんまり無理しすぎて、身体を壊してしまったら
それこそ元も子もないからね。」
「はい、わかってます!」
「うん、元気な返事。それじゃ、行きましょうか。」
「はい!」
もうすぐ兄上様の元に帰れる・・・
その希望を胸に、鞠絵は今日もきついリハビリをがんばっている・・・
434490じゃないけど ◆Zo9ilZyrQU :04/06/09 12:58 ID:???
筋肉鞠絵(2)

いつのまにか一月が過ぎていた。
「ふむ・・・君の今の状態だと、あと半月もすれば退院できる。」
「ほ・・・本当ですか!?」
驚く鞠絵に院長先生はさらに言葉を続けた。
「うむ。そして前と同じ生活が送れるようになるぞ。」
「あ、ありがとうございます!」
鞠絵は喜びのあまり、院長先生の両肩を掴んだ。
バキッ!
床に院長先生の座っているいすが30センチほどもめりこんだ。
「き、君!痛いじゃないか!」
「ご、ごめんなさい!わたくしったら・・・」
「ま、まあ喜ぶのも無理はないが・・・。・・・しかし、君はここに来てから、ずいぶんと体力を着けた
みたいだね・・・」
「そ、そうでしょうか・・・?わたくし、兄上様に一刻も早くお会いしたくて、リハビリをがんばっただけなのですが・・・。」
「うむ、とにかく元気になってよかった。じゃあ今日の診察はこれで終わりだ。」
「はい、失礼します。」
鞠絵が立ち去った後、院長先生はいすの下を眺めた。
「これ、どうするかな・・・?」
いすの足が大きく床にめりこんで、所々にひびが走っている・・・。
この建物は築10年ほどで、信頼あるしっかりした業者に頼んで建ててもらったので、
欠陥住宅だったわけでもない。
(なんつー力だ・・・)
院長先生は、頭をひねった。
435490じゃないけど ◆Zo9ilZyrQU :04/06/09 13:20 ID:???
筋肉鞠絵(3)

部屋に戻ってくると、鞠絵は驚いた。
兄上様、そして他の妹たちが全員、鞠絵の部屋に来ている。
「あ、兄上様・・・それに・・・みんなまで・・・」
「うふふ。鞠絵ちゃんを驚かそうと、みんなでこっそり来たのよん♪」
咲耶がいたずらっぽく笑うと、他の妹達は一斉に鞠絵に近付いてきた。
「ねえねえ、鞠絵ちゃん。どうだった?」
「はい・・・。もうすぐ、退院できるそうです。」
「わあ・・・おめでとうなの、鞠絵ちゃん・・・」
「ありがとう、亞里亞ちゃん・・・それに、みんな・・・」
鞠絵の頬に涙が伝わると、咲耶はそっとハンカチで拭いた。
「もう・・・おめでたい話なのに、泣くことないじゃない・・・でも、よかった・・・」
いつのまにか咲耶の頬にも涙が伝わる・・・。
その空気を吹き飛ばすように、兄上様が口を開いた。
「鞠絵、これからだけど、せっかく天気もいいし、みんなでピクニックに行かないか?」
「さんせーい!鞠絵ちゃん、一緒に行こっ!」
雛子が鞠絵の右腕に取りつくと、鞠絵はそっと雛子の肩を抱いた。
ひょい。雛子の身体が一瞬持ちあがると雛子はそのまま鞠絵の肩に乗っかった。
「ま・・・鞠絵ちゃん?」
まだ小さいとはいえ、雛子を片手で軽々と持ち上げてしまった鞠絵に、他の妹達は絶句した。
「す・・・すごい・・・鞠絵ちゃん・・・いつのまに・・・?」
一番驚いたのは、他でもない雛子本人である。
「う・・・う・・・うわあぁぁん!」
「ご・・・ごめんなさい雛子ちゃん。わたくしったら、つい・・・」
436490じゃないけど ◆Zo9ilZyrQU :04/06/09 13:53 ID:???
筋肉鞠絵(4)

今日はいい天気。
兄上様と妹達は、並んで山道を歩いていく・・・。
当然道案内は鞠絵だった。
「鞠絵・・・身体のほうは大丈夫かい?」
「はい。うふふ・・・兄上様と一緒だからかしら、何だか身体がお空を飛んでるみたいに軽いんです。」
「そうか。でも無理はいけないよ。」
「はい。兄上様・・・昔と変わらず、お優しいのですね・・・v」
新鮮な空気、そして豊かな緑。都会に暮らしているとつい疎遠になりがちな風景に、妹達も興味津々だ。
「わあ・・・、ねえお兄ちゃま、花穂面白いもの見つけちゃった♪」
花穂が見つけたのは、松の木の根元に生えている大きなきのこだった。
「いやあああ〜ん!マツタケですの〜♪」
白雪はそのきのこをみて大喜び。なかなか手に入らない高級食材に、白雪は駆け寄った。
「待つんだ白雪ちゃん!」
千影が急に呼び止める。
「千影ちゃん、どうしましたの?」
「・・・そのキノコ・・・何だか危険な香りがするんだ・・・」
「危険って・・・どう見てもマツタケですのよ?」
「・・・すぐ近くに・・・危険な精霊が潜んでいるよ・・・それもたくさん・・・」
「・・・危険な・・・精霊ですの?」
「・・・上を見てごらん・・・」
白雪は木の上を眺めた。あちこちから「ぶう〜ん」という音が聞こえる。
「な・・・何なんですの・・・?」
兄上様は気づいた。マツタケの上空の枝に、不気味な縞模様の大きな丸い塊があることを・・・
「い、いかん!みんな、今すぐ離れろ!」
「そんな・・・せっかくのマツタケですのに・・・」
白雪は残念がった。
「馬鹿なことを言うな!あれはスズメバチの巣だぞっ!」
スズメバチの一言に、妹達は一瞬にして震えあがる。
437490じゃないけど ◆Zo9ilZyrQU :04/06/09 14:12 ID:???
筋肉鞠絵(5)

「うう〜・・・マツタケ・・・でも、命には代えられませんの・・・残念ですの・・・」
白雪はしょんぼりとした。せっかくの高級食材なのに・・・
「白雪ちゃん・・・わかりました。ではわたくしが・・・」
鞠絵が白雪の前に踊り出た。
「ま、鞠絵ちゃん!?一体何を・・・?」
鞠絵はその松の木の根元に歩み寄った。その直後・・・
黒い大きな塊が、木の上の巣から一斉に飛び出してくる・・・
「ま、鞠絵ちゃん!危ないよ!」
ぶーんと大きな音を立てて、それは鞠絵に襲いかかった・・・
「鞠絵っ!」
兄上様が慌てて走り寄ろうとすると、鞠絵は手を振った。
ぱしっ!ぱしっ!ぱしっ!
鞠絵の両手から、凄まじい音が響くと、黒い塊は次第に小さくなっていく・・・そしてついになくなった。
「ま、鞠絵・・・?」
兄上様が恐る恐る地面を見ると、そこにはたくさんのスズメバチが一匹残らず叩き潰されていた・・・
鞠絵はそのままマツタケを引き抜くと、白雪に手渡した。
「はい、白雪ちゃん♪」
「ど、どうもありがとうですの・・・」
白雪はじめ、妹達や兄上様までもが呆然とする中、鞠絵は松の幹に両腕をかけて素早く登り始めた。
「ま、鞠絵ちゃん・・・今度は何を・・・?」
先ほどの大きな塊の根っこを掴んで、ぶちっと引きちぎった・・・
「うふふ。ここにも食材はありますよ、白雪ちゃん。」
すると、その塊からスズメバチが飛び出す・・・。当然、居残り部隊だ。だが、それらもすべて鞠絵に潰された。
木から降りると、鞠絵は早速巣を解体し始めた。まだ潜んでいた残りの成虫もすべて潰され、女王蜂も潰された。
そしてその後に残ったイモムシをすべて拾うと、タッパーに詰め込んで白雪に手渡した。
「はい、白雪ちゃん。蜂の子ですよ。」
「ど、どうもですの・・・。」
白雪は呆然と立ち尽くすばかりだった・・・
438490じゃないけど ◆Zo9ilZyrQU :04/06/09 14:40 ID:???
筋肉鞠絵(6)

「わあ、おにいたま、見て見て〜♪」
雛子が林道の脇にいた小さな動物を拾い上げた。
「くししししっ!かわいいね♪」
その小動物を抱き上げる雛子に亞里亞も近付いてきた。
「わあ、かわいい動物さんなの・・・v」
縞模様の小さな動物だった。
「くしししし。何ていう動物なのかな?」
「雛子ちゃん、かわいい動物デスね〜♪早速チェキデス!えーっと・・・体長センチで、くりくり丸いおめめ。
そして、縦縞にボディに、豚さんみたいなお鼻デス。うーむ、四葉の推理によると、これは・・・豚さんの赤ちゃん
デスね〜♪」
「赤ちゃんなの・・・?・・・かわいいの・・・」
すぐそばにいた数匹の小動物のうちの一匹を、亞里亞と四葉も抱き上げる・・・。
「クフフウウウ♪とってもキュートでカワイイデス〜♪」
「雛子たち、何してるんだい?」
「あ、兄チャマ!見て見て、かわいいの。兄チャマも抱く?」
その小動物を見た兄上様の顔から、血の気が引いた。
「い、いかん!今すぐに動物を離しなさい!そしてすぐここを離れるんだ!」
「え〜、どうしてデスか〜?」
「くすん・・・せっかくお友達になれたのに・・・」
「そんなことを言ってる場合じゃない!・・・って、あああっ!」
がさっという音とともに、大きな黒い体が草むらから出てきた。その目は異様に血走っている・・・
巨大な野生のイノシシだった。恐ろしい目つきで雛子たちを睨みつける・・・
「ブルルルル・・・」
大きな地響きとともに、イノシシは走り出した。
雛子たちに向かって・・・。
439490じゃないけど ◆Zo9ilZyrQU :04/06/09 15:03 ID:???
筋肉鞠絵(7)

(だ、だめだ・・・もう間に合わない・・・!)
兄上様には、身をすくませる妹達をかばうように前へ出るのが精一杯だった。
(もうやられる・・・!)
兄上様は一瞬、目をつぶった・・・。
大人のイノシシの牙が、自分の臓器をえぐる感触を思うと、兄上様は身をすくませる・・・
(思えば、短い人生だったな・・・)
しかし、その最期は、いつまでたってもやってこなかった。
「あ・・・あれ・・・?」
おそるおそる目を開けると、兄上様の目の前に、鞠絵が立ちはだかっている・・・。
さらにその前では、イノシシがさらに突進しようと四肢をばたつかせていた。
「ぶるるるる・・・ぶるるるる・・・」
その大きな鼻を左手一本で押さえている鞠絵は、イノシシに語りかけた。
「ごめんなさい。みんな悪気はなかったの。許してもらえますか?」
やがてイノシシは止まった。そして、鞠絵は後ろを振り返る。
「雛子ちゃん、亞里亞ちゃん、四葉ちゃん。今すぐその子たちを離してください。
このイノシシさんは、その子たちのお母さんなの。」
「は、はい・・・」
解放された子供達はきゅーきゅー鳴きながら、イノシシのもとに走ってゆく・・・。
「まあ・・・、ずいぶん慕われているお母さんなのですね・・・。うふふ。」
雛子は立ち上がった。そして、イノシシに頭を下げた。
「イノシシさん、ごめんなさい!ヒナ、ちっとも知らなかったから・・・。」
イノシシは「ぶるる」と鼻を鳴らすと、そのまま子供達とともに草むらへ戻っていった・・・。
「これからは、むやみに野生の動物さんに手を出しちゃ、ダメよ?」
鞠絵は雛子の頭をそっと撫でた。
「うん・・・・・・うわああああぁぁぁぁん!」
雛子は泣き出した。そして四葉と亞里亞も・・・。
「よしよし。」
鞠絵は3人をなぐさめるように、そっと3人の頭を撫でてゆく・・・
兄上様は呆然としていた。
「ま、鞠絵・・・強いなあ・・・」
440490じゃないけど ◆Zo9ilZyrQU :04/06/09 17:52 ID:???
以上でつ。

終了忘れてますた・・・orz
441ゲーム好き名無しさん:04/06/10 22:54 ID:???
鞠絵、元気になってよかった……のか?
442ゲーム好き名無しさん:04/06/11 00:28 ID:???
なんつー展開やW

ワロタ。
443ゲーム好き名無しさん:04/06/12 01:43 ID:???
     /´o ヽ    閑古鳥がこのスレに飛来しました。
   ,.ィゝ     l    
    ̄ヽ     l
       l     ヽ___
     /  ,,...---`ニニニ==、,,__
     l  / ヽ ヽ ヽ ヽ ヽ ヽ ヽ l三三三>
      |  iヽ ヽ ヽ ヽ ヽ ヽ ヽ/三三/''ー- 、
     ヽ. ヽ、ヽ ヽ ヽ ヽ ヽ.∠三=‐''´>‐--‐'
       ヽ、`'''ー‐---‐'''´_,,...--‐'''´
         `''ーッ--t_,r'''´
        _/._/
        .フ^ー フ^

444ゲーム好き名無しさん:04/06/14 05:45 ID:???
死死死
445ゲーム好き名無しさん:04/06/19 19:16 ID:???
446 ◆51gwaX0aTM :04/06/20 02:31 ID:???
”Princess of Sisters”

『第7話』

少女はただ静かにその瞳を閉じ、大きく深呼吸をする。
己の心拍にその吐息を委ねる。
姉妹同士が殺し合うなんて絶対に間違っている。
サーバントを握る手にゆっくりと力を込める。
刹那、少女の意識は波が沖に引いていくようにすうっと、遠のいていた。

少女は泣いていた。
ただ独り泣いていた。
誰もいない。呼びかけても、来る人は誰もいない。
白だけの景色が目の前を染める。ただ泣いていた。

打ち寄せる波の音を聞きながら、私は立っていた。独りで。来るはずの人を待って。
彼は来てくれる。だって約束したのだから。
広がる白はやがて赤に染まり、そして闇に沈んでゆく。それでも待っていた。
やがて目の前に現れたひと。それはもう一人の「わたし」だった。

447ゲーム好き名無しさん:04/06/25 09:46 ID:???
守備
448 ◆51gwaX0aTM :04/06/26 22:20 ID:???
>446

頬に衝撃が走った。
対にも一撃。
受け止めた意識が強制的に開かれると咲耶が左手で私の襟元を掴んでいた。
可憐は一瞬、何が起きたのか理解できなかった。
咲耶が私の頬を叩いたのだ。
ひりひりと痺れるような熱のわだかまる頬を感じながら、呆然と目を泳がせた。
咲耶は無言のまま、力任せに私を引き寄せる。
猫科の獣のようなその瞳が僅かな力を伴って細められた。
「逃げなさい。姉妹が何だって言うのよ。どうせ他人でしょ」
その一言に思考の全てが一瞬にして凍りついた。
姉だと思っていたひとの口から紡がれたモノが理解できなかった。
私はただ脊髄を弾かれたように叫んでいた。
「だったらッ、可憐が戦うからっ!」
私の頬をひとすじの雫が流れる。
ギリッと奥歯を噛み締め、彼女の瞳を真っ直ぐに見据える。
「……咲耶ちゃんが、逃げて下さいっ!!」
やがてその雫は、寒空に降る冷たい雨の様に、熱くなった頬をとめどなく流れた。
「―――ツッ」
咲耶は唇を強く噛む。サーベルを握る掌は色を失う程の強い力で握り締めていた。
口を閉ざしたまま、その場へ佇んでいる二人の間を風が吹き抜け衣装の裾をはためかせてゆく。
「相談は済みましたの? なら、始めちゃっていいデスノ?」
風に乗せた忍び笑いが響き渡った。

ー次回へ続く
44918歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/06/27 00:16 ID:???
こんばんは。
しばらく諸事情でPCを離れていました。
諸事情と言っても、仕事がらみのことなのですが・・・

近々姉シスプリネタを再開させます。


今日はこれで失礼します。
450可憐:04/06/27 19:18 ID:???
           ,.
         (   -―-
            '´        ヽ
        ,. ' , '       ヽヽ  .
.       / ,'/, / /i l  l i   ト1  !
      ,'l| i,' l ! リ l ! l トl| | i lY! l|l!
        !|l| il l ハ   '´「!ヾ !|ly! l|!!        / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
       ヽ!l | ! |j,   liゝj リlイ! l|         |
          /リlヽ ヽ7 ` ´,.-lY!  i         < シスター・プリンセス、生誕5周年!!
       //, 、、` ,ー┐ ハ>lY!i !|l       |
       ,' i┴'-1f/くフf.フ// !y! l !!         \_____
        i l`r― !' く/|_〉'´ { lスl l |l
        ! |l l   li  V   i iY| l|
       ! l/1 /ll o!   /! lイ! !!
       ノノly!  l  il   〈/` jY| |l
     ((  lイl゙ー'l o!   ヽ /lY! |l
        ヽ[_,X_] ノ!  il  ー' 「_><_〕l
         ノ )l | l o!   ,.ィ'( ヽ l
          ノノノー'^ー--' l  )ノ !
          (( // /   i  |ノ  リ
           // /   l  i |ノノ(
            // /   l || '
        く/ / ,'  l   ! j

Since 1999/01/29(電撃G’sマガジン1999年3月号発売日)
451ゲーム好き名無しさん:04/06/27 22:25 ID:???
>>450 遅杉
452ゲーム好き名無しさん:04/07/01 01:54 ID:???
可憐は俺のモノ
453ゲーム好き名無しさん:04/07/01 09:15 ID:???
>>452
可憐とお前は俺のモノ
454ゲーム好き名無しさん:04/07/03 00:12 ID:???
生意気なくすんをシメてやる!!
じいやは一線を越えることを決意した。
眠っている亞里亞の髪の毛を乱暴に掴むと、じいやは亞里亞の頬に、力の限りの平手打ちを放った。
「い、痛い・・・・」
じいやは声を上げようとする亞里亞の顔に、さらに平手打ちを放った。
何度も顔を叩かれ、亞里亞の頬は赤く腫れ上がっていく。
頭を抑えられている為に、亞里亞はただ目を閉じて、痛みに耐えるしかなかった。

「くすん・・・じいや・・・痛いの、痛いの・・・・・嫌なの・・・くすん・・・・・」

じいやは、すすり泣いて訴える亞里亞を持ち上げると、奇声を発して、亞里亞を壁に向かって投げつけた。

ドガッ!!

鈍い音が部屋に響き、亞里亞の体が床に落ちた。
床に転がり、亞里亞はビクビクと体を痙攣させている。

「・・・に・・・・い・・や・・・・がぁ!!」

助けを請うように兄を呼ぼうとした喉を、じいやは不敵な笑みを浮かべて踏みつけた。

「あ゛っ・・あ゛・・・・」
「お前のせいで私は・・・・私は・・・・!!」
「・・・お・・うぇ・・・・」

喉を踏みつける足が離れた後、じいやは亞里亞の腹に思い切り蹴りを放った。
体が宙に浮き、再び壁にぶつかって床に落ちる。亞里亞は、声を上げることも
出来なくなっていた。

「ふふふ・・・まだ終わりませんわ、亞里亞様・・・いいえ、亞里亞・・・・・あなたには恨みが、まだまだありますから・・・・」
455452:04/07/03 13:57 ID:???
住人少ないな。
可憐争奪戦がやりたかったのだが。
おみやげ置いて行く。


可憐の一人称は確信犯
ttp://tokyo.cool.ne.jp/masaruru/diary0309.htm 03/09/23
456ゲーム好き名無しさん:04/07/04 00:50 ID:???
そんな可憐が好きだ
45718歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/07/07 00:41 ID:???
今日は七夕。
僕は可憐お姉ちゃんのお家に遊びにきています。
一年に一度だけ、彦星様と織姫様が会える日・・・
大好きなもの同士なのに一年に一度しか会えないのは
辛いと思うけど、僕と可憐お姉ちゃんはいつでも会えます。

僕は今リビングで、可憐お姉ちゃんがプレゼントしてくれたマジックを使って、
笹の葉にかける短冊にお願い事を書いています。
願い事を書き終えて、席を立とうとしたところへ、可憐お姉ちゃんがやってきました。
僕の隣に座って寄り添いながら、短冊に書いたお願い事を聞いてきたのです。

「航ちゃん、何を書いてるの?」
「短冊にお願い事書いてるの
「どんなお願い事?」
「えっとね、秘密」
「可憐のお願い事教えてあげるから、それでもダメ?」
「んーとね、じゃあ、特別に教えてあげる」
「航ちゃんは何をお願いしたのかな?」

と、僕は短冊を可憐お姉ちゃんに渡しました。
45818歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/07/07 00:46 ID:???

"可憐お姉ちゃんと、ずっと一緒にいられますように"

「まぁ、航ちゃんッたら」
「僕、可憐お姉ちゃんのこと大好きだから」、ずっと一緒にいたいって思って・・・」

可憐お姉ちゃんは、僕の短冊を見て嬉しそうにしています。

「ねぇ、お姉ちゃんのお願い事は?」
「可憐のお願い事?うーん、どうしようかな・・・」
「あー、可憐お姉ちゃんずるいよ」
「ごめんね航ちゃん。あなたが可愛いから可憐、意地悪したくなったの」
「可憐お姉ちゃんの意地悪」
「はい、可憐は意地悪です」

と、言い合ってクスクスと笑い合います。

「可憐ね、実は何枚も短冊を書いたの」
「そんなにお願い事があるの?」
「違うの。お願い事は一つなんだけど、どんな風にお願いしようかなって・・・で、
悩みぬいたお願い事がこれ」
45918歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/07/07 00:49 ID:???

”大好きな航ちゃんと、ずっと一緒にいられますように”

「可憐お姉ちゃん・・・」
「もう、可憐、あんまり見られると恥ずかしいんだから・・・」

可憐お姉ちゃんのお願い事は、僕と一緒でした。
可憐お姉ちゃんも同じ事を考えていてくれた・・・
僕はつい、可憐お姉ちゃんに抱きついてしまいました。

「あん、航ちゃんったら」
「お姉ちゃん、僕、嬉しい」
「おっぱいに顔くっつけるなんて、エッチな子なんだから」

可憐お姉ちゃんは、そう言って僕をギュッと抱きしめてくれます。

「ところでお姉ちゃん。他の短冊にはなんて書いたの?」
「これから捨てようと思ってたんだけど、ちょうどいいから見せてあげる」

可憐お姉ちゃんは、ポケットから短冊を取り出して、僕に見せてくれました。
46018歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/07/07 00:53 ID:???

”航ちゃんが可憐だけを見てくれますように”
”航ちゃんが可憐だけのものになりますように”



「ほんと、選ぶのに悩んだわ。ウフフ、航ちゃん・・・大好き・・・」






いつも僕のことを優しく見守ってくれる可憐お姉ちゃん。
そんな可憐お姉ちゃんが、僕は大好きです。

461ゲーム好き名無しさん:04/07/07 02:16 ID:???
>>460
前から思ってたのですが、氏はショタ好きですか?
462ゲーム好き名無しさん:04/07/07 04:46 ID:???
姉しよ持ってるだろ?
463ゲーム好き名無しさん:04/07/07 07:12 ID:???
>>462
姉しよって何?
464ゲーム好き名無しさん:04/07/07 07:14 ID:???
姉ちゃんとしようよ
465ゲーム好き名無しさん:04/07/07 10:24 ID:???
姉、ちゃんとしようよっ!
ttp://www.candysoft.jp/ane/ane1zenbu.html
姉、ちゃんとしようよっ!2
ttp://www.candysoft.jp/ane/ane2notop.html
466ゲーム好き名無しさん:04/07/07 20:40 ID:???
18歳雛子に萌える。
467ゲーム好き名無しさん:04/07/07 21:11 ID:???
名無しお兄ちゃん=覚醒亞里亞=18歳雛子=れいぱあず
46818歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/07/08 02:08 ID:???
こんばんは。
思うようにネタが投下できなくて・・・・・すいません。


>>461
どうなんだろう・・・年下の男の子にドキッとすることはありますけど。
女の子にも。短い間でしたけど、エロパロ板で会ったチシャ猫さんとか。
(チシャ猫さん、ごめんなさい)

チシャ猫さんは元気かな。


>>462
いえ、持ってないんです。買おうかとは思ってるんですけど。


>>465
年上の女の人に責められる男の子って、グッとくるものがある・・・
ショタコンだな、私・・・

>>466
もう三十路に差し掛かってる者ですけど、それでも萌えますかね?
自分で言って、なんだか恥ずかしい・・・



それでは皆さん、また近いうちに。
469ゲーム好き名無しさん:04/07/08 19:20 ID:???
チシャ猫氏、ここに来ないかな。
470ゲーム好き名無しさん:04/07/08 20:29 ID:???
>>469
18禁スレでも姿見ないし、いないのかも。
471ゲーム好き名無しさん:04/07/09 02:05 ID:???
チシャ猫氏の萌え画像ってあるの?
472ゲーム好き名無しさん:04/07/10 00:45 ID:???
覚醒亞里亞ネタが読めるところってありますか?
473ゲーム好き名無しさん :04/07/10 02:49 ID:???
シスプリ2のオープニング。
ラスト直前、
唇をきゅっと引き締め、
”お兄ちゃん大好き”という
迷い無き真摯の瞳を伴った鋭い眼差し。
あれが可憐の本来の姿なのだろう。

ttp://f1.aaacafe.ne.jp/~yagikun/sister4.htm
も確信犯だったのか。
可憐は怖い子ですね。

「妹ゲーム」大全(各テキスト項目にシスター・プリンセスの歴史的価値が記されている)
http://www.ne.jp/asahi/yu-show/sukisuki/imouto/
ですら、可憐を超越する妹は存在しない。

さすが、
SFのガンダムや、特撮の仮面ライダーに次ぐ、
妹のシスター・プリンセス。
その序列の筆頭に位置する、ファーストヒロインだけの事はある。
47418歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/07/12 20:43 ID:???
こんばんは。

トラブルでPCが立ち上がらなくなってしまって、携帯電話から書き込んでいます。
書き上げたネタも消えてしまいました・・・ごめんなさい。
ネタはしばらくお待ち下さい。


それでは。
475ゲーム好き名無しさん:04/07/14 19:41 ID:???
>>474
落ち込まないで。ネタ楽しみに待ってるよ。
476ゲーム好き名無しさん :04/07/20 00:51 ID:???

今月の電撃G'sマガジンのP163よりシスター・プリンセスの限定テレカの
誌上通販が開始。今月は全14枚のうち3枚が登場。
申し込み締め切りは今月の29日、当日消印有効。
買い逃すとフルコンプリートできないので今すぐ電撃G'sマガジンを買いに
お店に走れッ!!

スレ住民の方々へ
今日、G's買ったので報告が遅れた。スマソ。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
妹写真

この二人は原作でも、お互いに譲れないものの為に
姉妹対決をしそうな関係。

可憐
ttp://www.wind.sannet.ne.jp/optical-typhoon/sailorkaren.htm

咲耶
ttp://www.wind.sannet.ne.jp/optical-typhoon/sailorsakuya.htm
477ゲーム好き名無しさん:04/07/20 03:19 ID:???
この二人はなにがなんでも「独占」じゃないとダメなのかなぁ。
478ゲーム好き名無しさん:04/07/22 23:48 ID:???
ギャルゲ板はついに強制IDになったか。
479ゲーム好き名無しさん:04/07/23 00:28 ID:???
独男板の闇可憐ちゃん、すごく(・∀・)イイ!!
480ゲーム好き名無しさん:04/07/26 20:46 ID:???
保守
481ゲーム好き名無しさん:04/07/27 23:39 ID:???
>>479
残念ながらスレストしたよ・゚・(つД`)・゚・
482ゲーム好き名無しさん:04/07/28 17:49 ID:???
毒置板のスレがグダグダになってる……ヤバイ。
483ゲーム好き名無しさん:04/07/28 19:11 ID:???
毒板のシスプリスレの荒れ様が物凄いな。
484ゲーム好き名無しさん:04/07/29 00:51 ID:???
お兄ちゃん、塩辛はいかがですか。
お兄ちゃま、花穂ね・・塩辛食べられないの。
あにい、僕と一緒に塩辛食べようよ。
お兄様、塩辛ばっかり見てないで私も見て。
ねえねえ、おにいたま。塩辛ってなに?
兄上様、私おもうんですけど、いくらなんでも塩辛っていうは・・・。
兄さま、おまたせ。白雪特性の山盛り塩辛ですの。
ハ〜イ、アニキ。塩辛製造機できたよ。あら、作りすぎちゃった。食べられるかな。
やあ、兄くん。このプヨプヨした不思議な食べ物は何かな?
まあ、塩辛がこんなにいっぱい。わたくし和食派ですからいくらでも食べられます。
パクパク。ああ〜美味しい。はっ、わたくしまた兄君さまの前ではしたない真似を。ぽっ。
あ、兄チャマ。なぜにこんなに塩辛がたくさん。むむむ、謎デス。
亞里亞・・ドロドロきらい・・。
485ゲーム好き名無しさん:04/07/31 23:32 ID:???
>476のテレカ第1弾は今月号がラストチャンス。
今週の可憐剣萌え。次回は数時間後か。

俺がシスプリテレカをフルコンプリートするのは、兄としての義務とか使命なんかじゃない。
妹の笑顔を取り戻したいという想い。そうだ、妹を愛しているから俺は戦うんだ!
486 ◆51gwaX0aTM :04/08/01 16:49 ID:???
何故か、全く盛り上がらない。
何かしらの反応があってもいいと思うのだが。

オマエラ、俺がSSの続きを早く書かないから
怒っているのか?
487ゲーム好き名無しさん:04/08/01 19:35 ID:???
>>486
ポカーン
48818歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/08/03 00:36 ID:???
こんばんは。
皆さんお久しぶりです。

PCは無事復旧しました。
そのことを伝えることと、途中までですが出来上がったネタを
投下するために来ました。

>>486
はじめまして、なのかな。

>何故か、全く盛り上がらない。
>何かしらの反応があってもいいと思うのだが。

一介のネタ師(と言うほど最近はネタの投下もしてませんけど)の私が
言うのもなんですが、住人の皆さんは、静観しているのではないでしょうか。
(私はPCのトラブルでネタの執筆も、ここに来ることもできなかったのですが)


>オマエラ、俺がSSの続きを早く書かないから
>怒っているのか?

あまり焦らない方がよろしいのではないでしょうか?
ネタをいつ投下するかは、 ◆51gwaX0aTM さん個人の自由かと。
勝手なこと申しますが・・・・・スレを盛り上げよう、何とかしなきゃと思うと、
逆に自分を追いつめすぎてしまうと思います。
(ギャルゲ板に姉スレがあった頃、あるコテハンさんに頂いたアドバイスを
受け売りしたようなものですが)

失礼しました。気に障ったらごめなさい。
48918歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/08/03 00:38 ID:???
竜崎姉さんは僕に優しくしてくれます。
姉さんは、学校のチアリーディング部の部長を務めていて、
十人以上の部員を指導しています。

姉さんは今年で学校を卒業するのですが、チア部のことが、
何より部員のことが心配で、可能な限り部長を務めると意気込んでいます。

「部長の跡継ぎに考えてる人はいないの?」
「いるわよ。ただ、ちょっと心配なことがあってね」

姉さんの話によると、その人は本人も認めるドジッ娘で、平坦な道を普通に走っても
転んでしまうのだとか。他の部員に迷惑ではないのかと聞いてみたら、

「あの子は才能があるの。私が言うのもなんだけどね」
「たとえばどんな風に?」
「くじけないところかな。弱いところはある。けど強い」

姉さんは、その人の為に学校を遅くまで残って指導しています。
その人も姉さんに悪いから、一人で練習するから、と言って、姉さんに家に帰るように
頼むらしいのですが、姉さんは、その人のことが気がかりで、練習に付き合うのだそうです。

「一体どんな人なんだろう・・・」
49018歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/08/03 00:41 ID:???
そんなある日、近々姉さんの学校で運動会があると聞きき、
僕は姉さんに運動会を見に行ってもいいかと訪ねると、是非
見に来いとのことでした。

「朝から行ってもいい?」
「構わないけど、朝は何かとごたごたしてるから注意しなさい」
「了解」


それから一週間後。
僕は、姉さんの学校の運動会にやってきました。
姉さんにチア部の立ち位置を教えてもらい、持ってきたデジカメの準備をしました。
準備といっても、ただ電源を入れてピントを合わせるだけです。

姉さんの学校の門をくぐり、運動場に足を踏み入れると、
沢山の人でごった返しており、運動会開始前からとても賑わっていました。
人ごみを掻き分けて周りを見渡せる場所に移動しようとしますが、
思うように歩くことが出来ません。

ようやく辺りを見渡せるところへ移動して周りを見ると、
そこは校門から大して離れていませんでした。
少しの距離を移動するのに十分くらいは掛かっていました。
これだけ人が多いと、姉さんを見つけるのは困難だろうと思っていると、
すぐ後ろから姉さんの声が聞こえました。
49118歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/08/03 00:43 ID:???
「姉さん」
「ようこそ我が校の運動会へ。なんてね。ここまで来るの大変だったでしょう」
「うん。姉さんと一緒に出れればよかったんだけど」
「本当はそうしたかったけど、朝練に一緒に出るわけには行かないからね」
「え、僕は別によかったけど」
「あはは。だめよ、あなたはここの生徒じゃないんだから」
「ごもっとも」
「あ、ジュースかなんか飲む?ペットボトルで色々買い込んできたんだけど」
「それじゃ、一つ貰おうかな。お茶か水ある?」
「あんたは爺さんか。って、はい」
「サンキュ」

姉さんからペットボトル入りのお茶を受け取り、
早速キャップを開けて喉を鳴らして飲んだ。

「あなた凄い音立てて飲むのね」
「あ、いや、喉乾いてたから・・・」

そう言われて赤くなる僕。
そこへ、

「竜崎先輩」
49218歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/08/03 00:44 ID:???
両手に応援道具のポンポンを持った、僕と同じくらいの背の
女の人がやってきました。

「花穂さん。どうしました?」
「あの、そろそろ開会式始まるので、それを伝えに来ました」
「あら、もうそんな時間?ごめんなさい、私、そろそろ行かなきゃ」
「あの、後ろの人は?」

と、その人は、僕の方を覗き込むように見て言いました。
すると姉さんが

「ちょうどよかったわ。紹介するわ」

と、僕に軽くて招きをしたので、姉さんの隣に立ちました。

「花穂さんこの子が、この前話した私の弟よ」
「こ、こんにちは」

「あ・・・ど、どうも・・・こんにちは・・・・・」
「昨日話しをした花穂さんよ」
49318歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/08/03 00:47 ID:???
どんな人かと思っていたけど、まさか、こんな可愛らしい人だったなんて・・・
両手に持った応援道具で、口元を隠しながらこちらを上目遣いで見つめてきた。
人見知りするタイプなのだろうか?

「もう時間ないわ。花穂さん、行きますよ」
「は、はい!!」
「それじゃ、また後でね」
「うん、いってらっしゃい」

後ろでに手を上げて、姉さんは花穂さんを連れて、
入場口に向かいました。


開会時間になり、入場門に並んでいた生徒が行進を始め、
足踏みをそろえて校庭を回り、並び位置に付きました。
全校生徒が並び位置に付くと、集まった生徒が四方へ散りました。
これから準備体操が始まります。
49418歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/08/03 00:49 ID:???
姉さんを見つけるのに、チア部の制服の上にジャージを着ているのを
目印にしていたのですが、この時は体操着だけだったので、すぐには
見つけられませんでした。姉さんを見つけて適当に目を泳がせていると、
途中で転んでいる人がいました。

「あっ・・・」

よく見ると花穂さんでした。

「すごい・・・本当に転んだ・・・・」

・・・・・癖なのだと思います、僕はその瞬間をデジカメで撮影していました。



運動会が始まってから時間がたち、盛り上がりも増してきました。
姉さんが部長を務めるチアリーター部も、応援に熱が入っています。
家とは違う姉さんの知らない一面を見て、僕は姉さんに見入っていました。
部長と言う立場ということもあって、姉さんの目はとても真剣です。
49518歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/08/03 00:51 ID:???
デジカメを取り出して、ピントを姉さんに合わせてシャッターを押すこと三回、
不意に画面右下に何かが入り込んたので、ピントをそこへ移しました。
画面がぼやけたので、ピントを合わせてよく見ると、それはバトンでした。

「ん?」

そこへ、落としたバトンを慌てて拾おうと、落とし主が入り込みました。
一瞬、花穂さんかと思いましたが、花穂さんと同じ学年の人でした。
名前は分かりませんが、バトンを落とした人は、素早くバトンを拾い
上げて元の位置に着きました。





お昼休みなりました。
校庭から人が引き揚げ、校舎に生徒が入っていきます。
校舎の出入り口は人が集まりすぎて、中に入れない生徒を教員の方が整列させています。
人ごみの中から姉さんを見つけるのは難しいと判断して、人が引くのを待つことにしました。

と、後ろに人の気配を感じて振り向くと、そこに花穂さんが立っていました。

「あ、あの・・・」
「あ、花穂さん・・・何か?」
49618歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/08/03 00:53 ID:???
とりあえず、出来上がった部分はここまでです。
続きが出来次第来ます。

それでは。
497ゲーム好き名無しさん:04/08/03 01:22 ID:???
サブキャラを姉にするとは!!
498ゲーム好き名無しさん:04/08/03 16:06 ID:???
上げ
499ゲーム好き名無しさん:04/08/03 22:31 ID:???
斬新でイ━(・∀・)━(∀・ )━(・  )━(  )━(  ・)━( ・∀)━(・∀・)━イ!!!!!
乙です!!
500亞里亞:04/08/03 23:19 ID:???
                              ,、_ヘ-ー'^||  |
                            _, -' 'ヘ /`.||  |
                         ./7 、,-‐'       ||  |
                         /〉、/        .||  |
                         i    /         ||  |
                          / / /    .  /||  |
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                         、ヽl' ィ'iフ`l     ||  |
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501ゲーム好き名無しさん:04/08/04 00:26 ID:???
>>486
ほら、悔しかったら反論してみてくださいよ。
502ゲーム好き名無しさん:04/08/04 20:55 ID:???
>>486
(゚Д゚)ハァ?
(゚Д゚)ポカーン
(゚Д゚)…
( ´,_ゝ`)プ( ´゚,_ゝ゚`)バカジャネーノ
503 ◆51gwaX0aTM :04/08/05 19:10 ID:???
>488
単純に人少ないんじゃないですかね?

ttp://game8.2ch.net/test/read.cgi/gsaloon/1074528673/457-
>え、まさか毎日見てるの4人?

ギャルゲー板に帰りたい。
504ゲーム好き名無しさん:04/08/06 00:49 ID:???
>>503
ギャルゲ板に帰りたいなら、勝手に帰れば?
自虐?
506ゲーム好き名無しさん:04/08/07 18:11 ID:???
>>505
すごい久しぶり。元気してた?

前から聞きたかったんだけど、バニラのマイシスって誰?
507ゲーム好き名無しさん:04/08/07 23:51 ID:???
こんあの発見

千影「兄くんの体ってひんやりして・・気持ち・・いいね」
兄「・・・・」
兄の腕枕でうっとりしながら千影が言った。
千影「今日はこちら側でこの体を維持するための儀式だったけど・・
   協力してくれて感謝してるよ・・・」
兄「・・・・」
ワイングラスにつがれた赤い飲み物を飲み干しながら更に話し続けた
千影「おいしいね 兄くんの血は・・」
兄「・・・・」
千影「私たちはいつもこうして過ごしてきたね・・・
   何年か何十年か後に兄くんが生まれ変わるのを待ってるよ・・・
   その時も兄妹かな? 今度は恋人かな?
   なあに大差ないか・・・最後は必ずこうなるんだし・・フフフ」
冷たくなった兄に口付けた後、千影は最後にこう言った。
千影「じゃあね・・・兄くん・・また・・・来世」
508 ◆51gwaX0aTM :04/08/09 00:29 ID:???
”Princess of Sisters”

『第7話』

>448

流れるような旋律で発せられた言葉。
しかし、そこには無視する事は許されない迫力が込められていた。
「余裕なのね」
咲耶は私の胸元の手綱を解き、肩口を振り返りながら嘆息する。
私はひどく噎せ返りながらも、その動きに追随した。
可憐と咲耶の視線の先、十五メートル。前髪と内巻きロールをストレートに下ろし、破けた大きなリボンを握り締めた少女が佇んでいた。

<chapter 咲耶>
嫌な予感がちりちりと脳髄を焦がしていた。
それはただの勘でしかなかった、だが確実に私の心に楔を打ち込んでいた。
さっきの一撃で、こっちの足腰はおぼつかない状態だというのに。

”妹”の数は全部で十三人。それぞれ特殊な保有スキルを備えている。
保有スキルにはいくつかの種類が存在し、その能力数に際限はない。
一つ目は、”妹”の素体つまりは変身前の本人の能力値を特化したもの。
二つ目は、”妹”として与えられたもの。
どう動くべきか、何が最善なのかは判らない。
―――実際、その目で見たのではなかったか。
ただ、この少女とここで戦う事だけは、絶対にしてはならないと理性が告げている―――!
509 ◆51gwaX0aTM :04/08/09 00:30 ID:???
少女の腕が上がる。
「―――可憐!」
「え?」
可憐を両腕に抱える。
確立は十三分の一。
「は、っ――――――!」
考えるより早く妹を抱き真横へ跳ぶ。
屋上だから思いっきり跳べない、なんて余裕はない。
とにかく全力で、力の限り、フェンスに体当たりする気で真横へ跳躍する……!
髪を舞い上げる旋風。
―――間一髪。
ほんの瞬きの間に突進してきたソレは、容赦なくフェンスごと、一秒前まで私達がいた空間を斬り払った。
間違いない、彼女、白雪の保有スキルは―――
空間が、ぶれる。
退路なんてない。
背後にはフェンス、左右は――ダメだ、きっと間に合わない、だったら……!
そのままフェンスを突き破り―――
「―――ッ、お兄ちゃ――――――ん!」
屋上から落下した。

ー続く
510ゲーム好き名無しさん:04/08/11 01:27 ID:???
保守
51118歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/08/12 02:26 ID:???
日にちが空きすぎるのもなんですので、
また、出来上がった部分まで投稿します。
(本当に、時間に余裕が無いんです・・・)

─────
>>495からの続き

そう聞くと花穂さんは、手元のポンポンで口元を
隠して俯いてしまい、そうかと思うと、急に顔を上げて、
「ご、ごめんなさい」と、謝ってきました。

「あの、あの、竜崎先輩が、弟さんのこと探してるから、それで、花穂、その・・・」
「・・・もしかして花穂さん、僕のこと迎えに来てくれたんですか?」

返事が無い代わりに、首が縦に振られました。
男の人との会話が苦手なのか、恥ずかしそうにする花穂さん。
おかげで、僕のほうが年下なのに、花穂さんが年下に思えてきます。
校舎に入っていく生徒も、僕達を、珍しいものでも見るように見ています。
このままでは進展が無いので「一緒に行きませんか」と、
声を掛けようとしたところに、姉さんの声が聞こえてきました。
51218歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/08/12 02:28 ID:???
「あら、あなたたち、やっと見つけた」
「せ、先輩・・・」
「あ、姉さん」
「探したわよ。花穂さんは急にいなくなっちゃうし、あなたは待ち合わせ場所にいないし」
「え?待ち合わせって、してたっけ?」
「あら、私の勘違い・・・かしら?」
「うん」
「いけないわね、私としたことが」
「あ、いや・・・とにかく、会えたからよかったんじゃない?」
「それも、そうね。ところで、花穂さん」
「はい」
「急にいなくなったけど、どうしたの?」
「す、すいません・・・」
「誤られても困るわよ。ちゃんと解散した後だったから、特に問題は無いけど」
「あの、姉さん」
「なに?」
「花穂さんね、僕のこと迎えに来てくれたんだよ」
「あら、本当なの?」

姉さんの問いに、花穂さんは顔を赤くして頷きました。
51318歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/08/12 02:28 ID:???
「それなら、私に一声掛けてくれてもよかったのに」
「そ、そうなんですけど・・・その、花穂・・・・」
「お姉さんぶりたかったのね。分かるわよ、その気持ち」
「姉さん、あまりり言うと花穂さんが困るよ」
「あはは、それじゃ、可愛い弟に免じて、この辺にしとくわ」
「竜崎先輩!!」
「姉さん!!」
「あら、怒っちゃった?ところで、あなたこの子のこと、花穂さんって呼んでるみたいだけど」
「うん」
「花穂さんは、あなたと同じ年よ」
「え、そうなんですか!?」
「え、って、え?」

僕が反応するよりも先に、花穂さんが反応しました。
花穂さんの学年の方が上なので、僕は年上だと思っていました。

「本当よ。だって、この子、早生まれだもの」
「・・・そうなんですか?」
「う、うん・・・って、でも、花穂の方が一年先輩だもん」
「花穂さん、僕、まだ何も言ってないんですけど」
51418歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/08/12 02:31 ID:???
「この子、こういう子なのよ。仲良くしてあげて」
「もう、先輩。花穂・・・恥ずかしいんだから・・・・」
「あら、ごめんなさいね。それじゃ、あなたたち、仲良くランチルームまで来なさい」
「え、一緒に行かないの?」
「私が居たら邪魔でしょ?それじゃ、待ってるからね、お二人さん」
「それって、どういう意味?」
「さぁて、ね。それじゃお先に」
「あっ・・・」

呼び止める間もなく、姉さんは、走って校舎に入っていきました。
見ると、いつの間にか、あれだけ沢山いた生徒達が少なくなっていました。
校庭に残っていても仕方が無いので、ランチルームに向かうことにしました。
場所を知らないので、花穂さんに案内してもらうことになるのですが。

「あの、花穂さん、案内してもらえますか?」
「う、うん。それじゃ、花穂についてきて」

と、花穂さんは、先に歩き出しました。
花穂さんは、少し緊張した様子です。
51518歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/08/12 02:32 ID:???
校舎の入り口に並んでいた生徒達もいなくなり、
すんなり中に入れました。ランチルームは、土足で
入れないとのことで、花穂さんが来賓客用のスリッパを
持ってきてくれました。

「これ履いて。靴は・・・靴もランチルームに持っていけないから、花穂の下駄箱に入れて」
「靴、二人分入るんですか?」
「うん。二人分のスペースがあるから。こっち」

ついていった先に、花穂さんの下駄箱がありました。
確かに二人分のスペースがあったのですが、他の人が
使っていないかと聞くと、寂しそうな顔をしました。

(悪いこと聞いちゃったな)

下駄箱に靴を置き、再び、花穂さんの後をついて行きます。
チア部の制服のスカートは丈が短く、花穂さんは、外から吹いてくる
風でスカート捲れないように、手で押さえながら歩いています。
前が捲れそうになったかと思えば、後ろが捲れそうになったりし、
花穂さんは、手を前に後ろにと忙しい様子。いっそのこと両方抑えながら
歩けば楽だとは思うんだけど・・・。
51618歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/08/12 02:33 ID:???
階段を上る時も「下から見たりしないでね」と、顔を赤くして言うので、
僕は「それなり隣を歩いたほうが早いです」って言ったら、花穂さんは
「あ、そっか。花穂ドジッ娘だから・・・」と、自虐的に納得していました。

「あ、いけない」
「花穂さん?」
「あ、あの、花穂ね、ドジッ娘だからって言わないようにしてたのに、言っちゃったの」
「それって、姉さんが花穂さんに注意でもしたと
「違うの。花穂、自分で自分のこと責め過ぎてるから、少しでも直そうと思って・・・」
「なるほど・・・それなら、次から気をつければいいんじゃないかな」
「そうだけど・・・うん、そうだね。花穂、言わないように気をつけなきゃ」
「・・・・・」



ランチルームに到着しました。
部屋の中には、花穂さん以外のチア部の人たちと、竜崎姉さん、
他に、教員の方や、PTAの人が集まって食事をしていました。
姉さんが僕と、花穂さんに気がつき、手招きしました。
姉さんの隣二席が空いていたので、そこに座ることにしました。
51718歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/08/12 02:36 ID:???
「少し時間掛かったんじゃない。二人で何してたの?」
「いや、何もしてないよ。花穂さんに、ここに案内してもらっただけ」
「怪しいわね。本当に何も無かったの?」
「本当です。先輩、からかわないで下さい」
「ごめんなさいね。部屋に入ってきたとき、二人とも仲良さそうに見えたから」
「姉さんっ」
「あなたまで怒るなんて、ますます怪しい」
「花穂さんは、僕をここに案内してくれただけだよ」
「そうです。花穂、弟さんを案内しただけです」
「分かったわ。からかったりして悪かったわ」

普段は真面目な姉さんですが、時々、人のことをからかいます。
余りムキになりすぎると疲れるだけなので、最近は、少し反論して、
後は流すようにしています。


─────
今日は、ここまでです。
次の投稿で完成させるつもりです。


それでは皆さん、おやすみなさい。
518ゲーム好き名無しさん:04/08/12 15:40 ID:???
お、続きだ。
519ゲーム好き名無しさん:04/08/12 17:03 ID:???
定期age
520ゲーム好き名無しさん:04/08/12 23:10 ID:???
そういえば、竜崎さんって下の名前は無いんでしたっけ?
521ゲーム好き名無しさん:04/08/13 00:06 ID:???
>>520
システリック深海では、玲華って名前になってる。

他に・・・
じいやは、セバスチアナ=ワロキエ
小森さんは、小森小百合
柿ノ本さんは・・・無かったな。
春歌の師匠障は、大山素香
補習担当してた先生は、桐生瞳
皆井は、皆井一郎


シス深見たほうが早いな。
522ゲーム好き名無しさん:04/08/13 21:14 ID:???
SS投下していいでつか?
523ゲーム好き名無しさん:04/08/13 21:49 ID:???
いいでつよ。
524じゃ逝きますね。:04/08/14 00:25 ID:???
ジェームス・ハッシュマン 25歳 死刑囚 本日死刑執行予定

今日を持って俺の人生は終わる。
刑を宣告されてからどれだけ経ったのか、そんな事はどうでもよかった。
神父のありがたく慈悲深い言葉さえも俺の耳には入らない。
退屈な独房から開放されるならどんな結果でもよかった。
昨日の晩飯はピリ辛のチリビーンズにスモークチキンをビールで流し込んだ。
これでヤクが打てれば文句は無かった。

気がつけば椅子に縛られ、目隠しをされた。
痛みの無い死に方だと言っているが、どんなもんだか。

― ジクッ ―

不意に腕に衝撃が走った。
毒薬でも打ち込んで俺の心臓を止め、脳を腐らせるのだろう。
血液の流れる音が聞こえる
それとともにだんだんと意識が遠のいていく
眠りに落ちていくかのごとく

……これが…死か……

とても安らかな気持ちだ…死ぬのがこんなに心地良いだなんて・・・
これから地獄に落ちて延々と苦悶が続くなのかもしれないが、
それさえも忘れてしまう

しかし、この後に地獄以上の試練が待っているなどと俺には予想できなかった。
525ゲーム好き名無しさん:04/08/14 00:27 ID:???
どのぐらい経ったのだろうか
眩しい、地獄の炎にしてはずいぶんと無機質な明かりだ。
どうやらまだ地獄には着いていないらしい。
目を慣らす為に俯きながら目を開く。

―狭い部屋だな―

警察の取調室よりも狭い部屋だ。
裸電球ではなく、蛍光灯が俺を照らしている。
椅子には俺の体を縛り付けていた器具は影も形も無く、目の前には机があった。
いてもたってもいられず、立ち上がり、大きく伸びをする。
これから天使様にでも裁かれるのだろうか?
誰が見たって地獄行きに違いないのにさ。

「よく眠れたかな?」

男の声が響く。急に声がしたので驚いて尻餅をついてしまった。
ふと見上げると、監視カメラやスピーカーのような物がいくつもある。
今までずっと見られていたのだろうか?

「これは失敬、驚かしてしまったようだね」
「ここはどこだ? 俺は死んだのか?」

開口一番、今の状況について聞いてみる。

「死んではいない。無論、夢でもないぞ。ほっぺたつねって見ればわかる」

俺は頬より耳をつねる派だ。頬だと男前が台無しになる。
痛みがわかるぐらいに勢いよく耳を引っ張る。
526ゲーム好き名無しさん:04/08/14 00:29 ID:???
「ってぇっ!!」

どうやら本当に俺は生きているみたいだ。
でも何故??

「本来君は電気椅子に座り、法に則った裁きを受ける。はずだったのだよ」
「しかし、我々がそれを止めた」
「君のすばらしい犯罪暦に惹かれてね」
「ざっと挙げるだけでもコンビニ強盗、店員射殺、警官射殺、自動車強奪、暴走行為、それに伴う多数の事故、etcetc...」
「フフ、君はまさに我々が求める理想の姿そのものだよ」

こんな事で褒められたって嬉しくも何とも無い。

「そんな君にプレゼントを用意したんだ。机の上の袋を開けてみたまえ」

確かに机の上には大きな封筒状の紙袋がある。
面倒くさいのでビリビリ破いてしまうと、何枚かの紙が出てきた。

―約束の島・プロミストアイランドへの案内状―

―株主の皆様へ、当社の規模縮小について―

遊園地のパンフレットだ。
死刑囚の俺に遊園地で遊べというのだろうか?
そんな事をさせるために俺を外に出したと言うのか?
頭のおめでてー奴ら。

「君にはこれからゲームを行ってもらう」
「パンフレットにある地図に書かれたアトラクションに乗ってもらい、カギを手にするのだ」
「地図を見ればわかると思うが、全部で12種類のアトラクション全てを回らねばならない」
「左の手首を見たまえ」
527ゲーム好き名無しさん:04/08/14 00:32 ID:???
唐突になんだ?そう思いながらも左手を見る。
いつのまにか腕時計が着けてあった。デジタル式の時計だ。
よく見ると時間表示がおかしい、カウントダウンしている。これはもしや…

「あと12時間半だ。それを過ぎると体に毒が回って死んでしまう」
「カギを12個全て集めてある場所においてある解毒剤を飲むより方法は無い」
「ぼやぼやしてはいられないぞ。時は金なりだ」

のん気に話しやがってこの野郎、そんな状況に置かれていたなんて!

「早くここから出せ!!」
「そうだった。開けるのを忘れていたな。」

不意に右側の壁が動いた。
一秒でも早くここから出たい。
人一人通れそうなぐらいに開くと、俺は全力で走り出そうとした。

「ちょっと待った」
「封筒の中に忘れ物があるぞ」

そうだった。地図なしでは迷って野垂れ死にしてしまうだろう。
俺はパンフレットと株主云々の紙を急いでポケットにしまった。
ん?まだ何かある。拾ってみると、ビニール袋だった。
何でこんなもんがあるんだ?とにかく持っていくことにした。
528ゲーム好き名無しさん:04/08/14 00:37 ID:???
薄暗い廊下を出ると、澄み切った空が出迎えてくれた。
まさかもう一度外でこの空を拝めることができただなんて…
ついつい涙がこぼれ落ちてしまう。
しかし日が傾いている。これから一人っきりで遊ぶなんてあまり気乗りがしない。
俺は正面ゲートから中に入ると手ごろなベンチに腰を置いた。
本来なら客の歓声やらBGMやら物売りの掛け声などでにぎやかなはずだが、
そんなものは一切無く、全ての店がシャッターを閉めている。
これじゃ廃墟だ。とことん悪趣味なゲームに参加させられてしまったみたい。

「まずどこから行くかな…」

一番近いのはKのシールがついてあるメリーゴーランドだった。
夕日を背に受けて、俺は急ぎ足でメリーゴーランドへと向かった。
メリーゴーランドには特に問題無くつくことができた。
回る木馬に合わせて愉快な音楽が流れている。
そういえば遊園地なんて行った記憶が無いな。

「さて、さっさと鍵を探すとするか」

俺がメリーゴーランドに乗ろうとすると、すぐ近くのベンチで女の子が佇んでいるのが目にとまった。
ブルーのフリフリなドレスに身を包んでいる。なんとも浮世離れした風貌の少女だ。

「あっ、兄や〜 わぁい、最初は亞里亞の番なの〜」

亞里亞と言うのか。ま、この子と一緒なら寂しくは無いだろう。

「兄や、一緒にお馬さんに乗ろ」
「ああ、いいよ」

今まで生きていた中では絶対にお目にかかれない人種だ。
子供とはいえ、整った顔立ちをしている。将来が楽しみだな。
529ゲーム好き名無しさん:04/08/14 12:52 ID:???
おぉ、新しいネタ師さんだ。
530ゲーム好き名無しさん:04/08/15 23:11 ID:???
>476
ふたりはプリキュア

チョコパフェとか、イケメンより、
「「お兄ちゃん」「お兄様」」に夢中になれる年頃なの
今日も告白したかったよ
531ゲーム好き名無しさん:04/08/16 22:38 ID:???
◆51gwaX0aTMよ、これ読め。
物語の作り方―ガルシア=マルケスのシナリオ教室
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4000252917/qid%3D1092663426/250-7851031-8612221
532ゲーム好き名無しさん:04/08/17 01:13 ID:???
◆51gwaX0aTM←何の職についてるの?もしかして、ずっと前に可憐スレで、会社辞めたって言ってた香具師か?
533ゲーム好き名無しさん:04/08/17 12:56 ID:???
定期age
534 ◆51gwaX0aTM :04/08/18 20:50 ID:???
>531
ありがとうございます。できるだけ早く読みたいと思います。

>532
プログラマ。
可憐のAIシステム、 本気で( ゚Д゚)ホスィ。

もうすぐ、可憐の誕生日(9月23日)だ。今年は可憐と過ごす。
ttp://www.tx-bb.com/charas/
535作者改め百合蛇 ◆lWI6oDEnlY :04/08/20 00:02 ID:???
本当はシスプリのSSが一段落着いてからと考えていたのですが、
サイトを大幅更新したのを期に、ハンドルネームを決定しました。
久しぶりに書いたSSなので、出来にはあまり自身がありませんが、
シスプリの他にマリみてのSSも始めましたので、
よろしければお暇な時にでもご覧ください。

今日からは百合蛇です。よろしくお願いします。
536ゲーム好き名無しさん:04/08/22 02:15 ID:???
こういう頼みはどうかと思うんですが、何か適当なSSをギャルゲ板の
白雪スレへ投下してくれませんか?
荒らしが常駐していて話題が続かないのです。
もし宜しければお願いしマス。
53718歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/08/22 18:06 ID:???
こんにちは。
長目のお盆休を取って、帰って来ました。
夏休みを二日も多く取らせてくれた会社に、たまには感謝してもいいかな。

>>535
はじめまして、なのかな。
私、18歳雛子と申します。
百合蛇さんのサイト、時々、お邪魔させてもらってます。
新しいハンドルネームが決まってよかったですね。
改めて、よろしくお願いします。

>>536
白雪スレですか・・・。何か考えておきます。
538ゲーム好き名無しさん:04/08/23 01:43 ID:???
>>536=れいぱあず

ネタ師の皆さん、騙されないように。
539ゲーム好き名無しさん:04/08/23 21:50 ID:???
>>538
違いマス。
540ゲーム好き名無しさん:04/08/23 22:44 ID:???
一時的にSSを投下しても、荒らしが書き込みを続ければ
何も変わらないと思うんだが。
541兄狩:04/08/23 23:07 ID:???

俺と亞里亞ちゃんが隣同士の馬に乗ると止まっていた馬たちがゆっくりと回り始めた。
亞里亞ちゃんはうっとりとした目で俺を見つめている。
どうやら気に入られてしまったみたいだな。
それにしてもなかなか良い気分だ。このゲームも思ったより悪くは無いかもしれない。
だが馬に揺られるにつれてだんだんとウトウトしてきたその瞬間!

「だぁおっ!!」

尻に衝撃が走った。そのショックで馬から落ちてしまった。しかもケツからだ。
尾てい骨にヒビが入ったかと思うほどの衝撃だ。

「ッ痛ててて…」

ケツをさすりながら何とか立ち上がる。
どうなってんだよ?急にバチッてしやがって。
動いている馬にそっと触ってみる。
!!…なんだよこれ、木馬が漏電してる。濡れてもいないのにだ。
亞里亞ちゃんは大丈夫だろうか。ろくでもない施設だ。

「おーい、亞里亞ちゃん大丈夫?」
『はい、ぜんぜん平気ですよ』

ふと見ると背後に亞里亞ちゃんの乗る馬があった。
落ちた時にごろごろ回って一周してしまったのだろうか、間抜けな話だ。
彼女が無事なだけでもよかった。そう思っていると…

『うふふ、兄やもお馬さんです、お馬さんたちと一緒に走ってください♥』
542兄狩:04/08/23 23:09 ID:???
はぁ?何言っているんだこの子は?
確かにこのままでは(感電して)馬に乗る事はできない。
だからといって馬と一緒に走ると言う理由にはならないだろう。

「ちょ、ちょっとまってよ亞里亞ちゃん、いくらなんでもそんなの無茶だよ」
「悪いけどこのままじゃお馬さん乗れないし、探し物もあるからお終いにしよう」

俺にはあまり時間に余裕が無い。鍵を見つけて早く次の場所に行きたかった。

『くすん…』
『兄や…ヒドイです…くすんくすん』
『亞里亞は兄やと遊びたいのに………兄やの…いじわる!』

その瞬間、太ももに異物感を感じる…かと思うと突然鋭い痛みが襲ってきた!!

「っ痛! 亞里亞ちゃん、いったい何を」

後ろを見ると彼女が着ているドレスのようにフリフリとした傘が俺の足に食い込んでいた。
だがその傘の先は極端に丸くなっている。何がどうなっているんだ??
彼女が傘を引くと5p程の小さな刃が真赤に染まっている。もちろん赤いのは俺の血だ。

『ウフフ…こうするといつも兄やは亞里亞と遊んでくれます♥』
『兄や…もっともっと走ってね…』
543兄狩:04/08/23 23:11 ID:???
畜生、なんだってんだ!?こんな事すれば遊んでくれるだと?
普通の人間とは考えている事、思っていることと全て違うのかこの子は!?
まったく、ワガママもいいところだ!!
傷口を手で押さえながらそう考えていると仕込み傘が俺を狙った。
とりあえず走るしかない。
俺はヂクヂクとした痛みをこらえながら走り始めた。

「あ、亞里亞ちゃん、こんな事したって亞里亞ちゃんは楽しいかもしれないけど俺そのうち死んじゃうよ!」
『はい、いつもいつも兄やに走ってもらおうとするとすぐ動かなくなっちゃうの』
『でもね、動かない兄やは亞里亞がお馬さんに乗せてあげるの♥』

馬に乗せるだって?
俺は走りながら木馬を見回すと、明かりに照らされた真赤な服の男がうつむいて馬に乗っている。
マジだ。このガキ俺を失血死させてあの男みたいに馬に乗せるつもりだ。
ド畜生が、死刑を逃れたってのにこんなことで死ねるk…

「イがっ!」
『兄や、もっとまじめに走ってくださいね♥』

今度は背中だ…幸い傷は浅いみたいだがこのまま刺されながら走っていたら間違いなく死ぬ。
太ももを押さえてる手ももう血で真っ赤に染まっている。
何とかしなければ…ん?そうだ…
俺は起死回生の策を考えついた。
544兄狩:04/08/23 23:13 ID:???
ちょっと時間が無いんで、続きは明日何とかします。
545百合蛇 ◆lWI6oDEnlY :04/08/24 19:12 ID:???
>>537
こんばんは。
18歳雛子さんは闇可憐スレの頃からいらっしゃいますが、
こうして言葉を交わしたのは初めてですね。
サイトを訪れていただき、ありがとうございます。
こちらこそ、今後ともよろしくお願いします。
546ゲーム好き名無しさん:04/08/24 20:19 ID:???
18歳雛子さんに質問があります。
名無しお兄ちゃん……大好きvさんと、覚醒亞里亞さんの二人とは、
どのような関係なんですか?
547ゲーム好き名無しさん:04/08/24 20:44 ID:???
定期age
「上手くいけばいいが…っせい!」

右手の血をぬぐい、木馬の手すりを軸にして飛び上がる。
昇り棒の要領で木馬に触れないように手すりにしがみつく。
よしよし。上手く言ったぞ。次は…

「そりゃあ!!」
『!?キャァァァ!!』

亞里亞に体当たりをぶちかます。流石に反撃はできないようだ。木馬から落ちてしまった。
俺は亞里亞の後ろからポケットのビニール袋を頭にかぶせて視界をふさいだ!

『ムググゥゥ、フグフゥ』
「やかましいこの殺人鬼め!今まで殺した奴らと同じ思いを味あわせてやる!!」

亞里亞の後頭部に肘鉄、拳骨、頭突きをセットで加える。

『がっ!!びっ!!に゙っ!に゙い゙や゙っ!グググ…クッ』

彼女が動かなくなる頃にはビニール袋は鮮血に染まって少し破れていた。
いつの間にやらメリーゴーランドも止まっている。亞里亞が死ぬと止まる仕組みなのだろうか。
実に陰残だ。亞里亞を、女の子を殺す事を前提としてこのゲームは成り立っているのか?
興奮が冷めてくると、とたんに気分が悪くなった。
今までこんな風に人を殺した事は無かったから、そのためだろうか。
吐き気を催すというほど酷くは無いが、この場から早く逃げ出したくなった。
549兄狩@第一話終了 ◆j5Hunt/opc :04/08/24 23:13 ID:???
「そうだ!鍵!鍵探さないと!」

ふと我に帰り、キョロキョロとあたりを見回す。
無い。この辺りには無いのだろうか??
焦り始めながら床を見ると、亞里亞のすぐ近くに鍵と思われるものが落ちていた。

「これ…だよな!?」

柄の部分が水色のハートだ。裏面を見るとKとかかれている。
まずは一つ目、まさかこんな事になろうとはとは門を抜けた時は思いもしなかった。

「ングッ!!痛!」

急に太ももの痛みが激しくなった。
もう安心だから体が痛みを訴えているのだろう。
傷口を見るためジーパンを脱ぎ、傷口の見えるように体を動かす。
…かなり深そうだ。血はまだ止まりそうに無い。
何か巻いておきたいところだが…そうだ。

「悪いな亞里亞ちゃん、ちょっと切らせてもらうよ」

仕込み傘の刃を使って亞里亞のドレスを少し切り取る。
1メートルほどリンゴの皮をむくように切り取り、それを太ももに巻きつけた。
そしてグイときつめに縛る。少しは楽になるだろう。

「そういえばこの服って俺が逮捕された時に来てた服だよな。ムショの奴ら、律儀に取ってたのか」

背中の傷を少し触ってみたがもう血は収まっている。これなら直ぐに治るだろう。
俺は亞里亞が持っていた仕込傘を手に取るとメリーゴーランドを後にした。
550ゲーム好き名無しさん:04/08/25 06:28 ID:???
ドキドキ
551ゲーム好き名無しさん:04/08/25 22:13 ID:???
552ゲーム好き名無しさん:04/08/25 23:57 ID:???

くすん・・・・・・兄や・・・・・・亞里亞を助けて・・・・・・
じいやね、亞里亞が勉強をしないからって・・・・・・くすん・・・・・・
兄やに会っちゃいけないって・・・・・・言うの・・・・・・
くすん・・・・・・亞里亞・・・・・・悲しいです・・・・・・

もう、一週間も兄やに・・・・・・会ってないのに・・・・・・
亞里亞ね・・・・・・じいやが意地悪ばかりするから・・・・・・
頭にきて・・・・・・じいやを「えぃっ」って、背中を押したの・・・・・・
くすん・・・・・・くすん・・・・・・そしたら・・・・・・じいやね・・・・・・
階段をゴロゴロって、転がって・・・・・・「ぐげぇ」って言って・・・
・・・動かなくなっちゃったの・・・・・・くすん・・・・・・くすん・・・・・・
亞里亞が、いくら呼んでも・・・・・・じいや、お目目を開けたまま、
お寝むしちゃって・・・・・・くすん・・・・・・くすん・・・・・・何も言ってくれないの・・・・・・
くすん・・・・・・兄や・・・・・・亞里亞を助けて。

じいやが、動かなくなちゃったから・・・・・・亞里亞、おやつのショコラ・・・・・・
食べられないの・・・・・・くすん・・・・・・くすん・・・・・・

兄や・・・・・・早く・・・・・・早く、亞里亞にショコラを食べさせて・・・・・・
そして、じいやのこと・・・・・・動けるようにしほしいの・・・・・・

亞里亞・・・・・・待ってます・・・・・・。
553ゲーム好き名無しさん:04/08/26 01:55 ID:???
電波板からの転載じゃん。
554ゲーム好き名無しさん:04/08/26 10:37 ID:???
>>552
ひぃぃぃ
555ゲーム好き名無しさん:04/08/28 01:40 ID:???
明日のこの板さえ keep your real
エイエソじゃないかもしれない

Over age メッセージを書き込む
縦読みは始まった…

漏れらにはまだきっと
書くべき事があるのなら…

今1人1人のスレの中
呼び覚ませ The wa━(0w0)━y! you go
554を探せ
また ぬるぽることとガッ!すること
2Channelはキリがない…>>555get続ける
フンフンフンフーンフーン♪
          ∧_∧
    ∧_∧  (´<_`  ) おお、2番だよな漏れら
   ( ´_ゝ`) /   ⌒i
   /   \     | |
  /    / ̄ ̄ ̄ ̄/  |
__(__ニつ/ SMART / .|. |__
    \/ BRAIN /. (u ⊃
       ̄ ̄ ̄ ̄
55618歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/08/28 02:10 ID:???
こんばんは。
諸事情で遅れましたが、>>517からの続きです。
完成しましたので、全部投下します。

>>546
覚醒亞里亞さんとは、どういった関係でもありませんが・・・
私のほうから話しかけたことは、何度かありましたが。

名無しお兄ちゃん・・・・・・大好きvさんは、一度も話をしたことがないので、何とも言えないです・・・

────────────

>>517からの続き。

昼食の間、僕はチア部の皆さんから、部活の話を聞かせてもらいました。
姉さんの指導の厳しさ、優しさ、練習の後のことや、花穂さんのことを聞きました。

「竜崎先輩、指導は本当に厳しいわ。でも、それは優しさの裏返し」
「そうそう。竜崎先輩がいたから、今の私たちがあるって言えるよね」
「それを一番実感してるのは、花穂です。先輩がいなかったら、花穂、今頃・・・」
「はい。その話はそこでおしまい。まだ運動会は終わってないんだから、その話は後よ?花穂さん」
「は、はい!!」
55718歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/08/28 02:15 ID:???
昼食が終わり、午後の部に移りました。
午後からも、チア部の応援には熱が入ります。
姉さんも花穂さんも、他の部員の方も、皆、応援に一生懸命です。
昼食の時、花穂さんは

「花穂ね、緊張しすぎてて、失敗したらどうしようかって思った」

と、話していました。


練習のとき、花穂さんはフォーメーションが合わなかったり、
バトンを落としたり、ひどい時には、自分の頭の上にバトンを
落として気絶したこともあるんだとか。入ったばかりの頃に、
そのような事が続いた時は、さすがに姉さんも、花穂さんに
チアを続けさせるを躊躇ったと言ってました。

(花穂さん・・・本当に凄い・・・・・)

手元の、運動会のプログラムに目を落とします。
自分が一番注目しているのは、女子の部の、大ムカデという種目です。
何故なら、姉さんが出場するから、僕には見逃すことはできません。
次に注目しているのは、花穂さんの学年のクラス別対抗リレーです。
この種目で、花穂さんがアンカーを担っていると聞きいたので、僕は、
花穂さんの走りを楽しみにしています。

デジカメの電池量を確かめて、二つの種目を待ちます。
55818歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/08/28 02:18 ID:???
(今から近いプログラムは・・・花穂さんのリレーだな)



時間が流れ、花穂さんの出場するリレーが始まりました
一番最初の走者がコース上に待機し、合図を待っています。
アンカーの花穂さんは、襷を肩からかけ、一番後ろに待機しています。
花穂さんの待機姿をデジカメで撮り、チア部に目を向けます。花穂さんと、
何人かのメンバーが抜けたため、フォーメーションが少し変わっていました。
よく見ると、姉さんの姿も見えません。

(あれ?指揮執ってるの、副部長さんだ。姉さんどこいったんだろ?)

と、そこへ、合図が鳴りました。
リレーが始まり、第一走者がコースを走り出します。
トップは花穂さんのクラスで、出だしから快調です。
第一走者が走り始めて間もなく、次の走者がコースに着きます。
トップを維持したまま、第一走者が次の走者にバトンを渡します。
受け渡しはスムーズに行われ、バトンを受け取った走者が走り出していきます。
55918歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/08/28 02:22 ID:???
それからも順調にリレーは進み、いよいよ花穂さんの
出番が近づいてきました。途中で他クラスに抜かれて、
花穂さんのクラスは二位の位置を走っています。
後半になるにつれて、足の速い走者が控えているようで、
花穂さんも緊張気味のようです。

(花穂さん・・・大丈夫かな)

そんな心配をしている僕の元へ、姉さんの声が掛かりました。

「ここにいたのね。花穂さんの心配してたでしょ?」
「やっぱり、分かる?」
「分かるわよ。だって、さっきからずっと、花穂さんのことばかり見てるんですもの」
「さっき・・・って、いつ頃から?」
「リレーが始まったときから。私、この二つ後に、大ムカデ控えてるの」
「あ、そっか。だからいなかったんだ」
「えぇ。デジカメでチア部見てたのも、知ってるわよ」

と、放送が入りました。
いよいよ、アンカーにバトンが渡されるとのことです。
最終走者の花穂さんのクラスは・・・トップです。
バトンが花穂さんに渡されて、ラストスパートに入ります。
56018歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/08/28 02:24 ID:???


「早い・・・」
「驚いた?あの子、自分からアンカーを引き受けたのよ」
「自分から?」
「えぇ。置いてかれない為、怒られない為って考えを捨てた・・・その結果よ」

花穂さんの様子が緊張気味だったので、大丈夫かな、と、心配になりましたが、
このままいけば、花穂さんは一位でゴールします。デジカメを構えて撮影準備です。
既に半周を過ぎ、もうじきゴールです。

他のクラスの走者を大きく引き離した花穂さんが、
ゴールデープを切る瞬間にシャッターを押しました。

「よし!!」
「ナイスシャッター、なんてね」

正直言うと、途中で転んでしまうんじゃないかと思いましたが、
取り越し苦労だったようです。リレーが終わり、全員退場門をくぐって、
花穂さん学年の生徒が席に戻っていきます。
その様子を見ながら雑談をしていると、こちらに花穂さんが走り寄ってきました。
56118歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/08/28 02:25 ID:???
「お疲れ様」
「花穂さん、お疲れ様」
「えへへ、どうもありがとう」
「ずっと見てたわよ。いい走りだった」
「一位おめでとう」
「あ、ありがとう・・・でも、花穂一人の力じゃないから・・・・」
「それでも花穂さん、早かったです」



それから二つ後の種目、大ムカデ。
姉さんの出番が来ました。僕は花穂さんと一緒に姉さんの応援をしようと、
見晴らしの良い場所に移動しました。チアに戻らなくてもよいのかと聞いたら、
この後、全校対抗リレーがあり、チア部の人達も大ムカデが終わったら、すぐに
自分達のクラスに戻るので、ここに残っててもよいとのことです。

「あの、さっきのリレーなんですけど」
「なに?」
「花穂さん、普段、マラソンとかするんですか?」
「ううん。普段はやらない。チアの練習が忙しいから」
「それじゃあ、運動が得意とか」
「そんなことないよ。花穂、運動って苦手だから」
56218歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/08/28 02:26 ID:???
と、話をしているうちに、大ムカデが始まりました。
女子の部が最初のようで、姉さんのクラスは先頭から三番目でした。

「姉さん、頑張って!!」
「竜崎先輩、ファイトー!!」

他の人たちも声を張り上げて、応援をしています。
僕たちも負けじと、姉さんのクラスを応援します。
一定のペースを保ったまま、男子に襷が渡りました。
姉さんのクラスは三位のままでしたが、二位との差は
さほど離れていません。なんとかして、男子の部が二位に
追いついてほしいです。

「先輩のクラスの男子のグループって凄いんだよ。見てて」
「え?」

僕の心配をよそに、花穂さんは余裕の表情です。

「凄いって、一位との差は離れすぎてるんですよ?」
「そんなにたいした距離じゃないんだよ、先輩のクラスの男子のグループにとっては・・・ほらっ!!」
56318歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/08/28 02:28 ID:???
花穂さんが指を指した先に、姉さんのクラスの男子の
グループが走っているのが見えました。驚いたことに、
二位をさっさと抜いていて、一位に追いついてます。
さらに、姉さんのクラスの男子のグループの傍に、一人の
教師が一緒になって走っているのが見えました。姉さんの
クラスの、担任の教師のようで、しきりに声を上げています。

「右!!左!!右!!左!!」

30人以上が連なって走っているのに、一人がジョギングペースで
走っているのと変わりません。一位を追い抜き、そのままゴールに
向かっていきます。

「ね!!ね!!凄いでしょ!?」
「す、凄いです・・・」

花穂さんは横で興奮して声を掛けてきます。
男子のグループがゴールへ近づいていき、
あともう少しのところになった時でした。

「ここが見所だよ」
「見所って・・・・あ、あれ?」
56418歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/08/28 02:29 ID:???
「いいか皆、いくぞ!!」
「はいっ」
「右!!右!!左!!左!!前!!後!!前!!前!!前!!」

テープを切ってゴールかと思いきや、男子のグループは、足を、
右、左、と、その場で足踏み状態になりました。何をするのかと
思った瞬間、姉さんのクラスの担任の教師が、声を上げました。
男子のグループは、教師の声にあわせて動き始めました。

「な、何をやってるんですか?」
「あれね、余裕のパフォーマンスなの」
「パフォーマンス、ですか?」
「うん。あ、先輩の隣のクラスの担任の先生、何か言ってる」


「おい!!お前ら、あんな余裕こいたクラスに負けんなよ」
「右!!右!!左!!左!!前!!後!!前!!前!!前!!」
「あったまくるなぁ・・・・・お前ら、気合入れてけ!!」
「はい!!」

そうこうしているうちに、姉さんのクラスの男子グループは、余裕の
パフォーマンスでゴールをしました。姉さんの隣のクラスの、担任の
教師は悔しがっています。でも、顔は笑っています。
他のクラスも次々とゴールしていき、大ムカデが終了しました。
56518歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/08/28 02:31 ID:???
運動会も無事終わり、僕と姉さんと花穂さんは家路に着きました。
前を歩く姉さんのあとを、花穂さんと僕が後をついて行きます。

運動会終了後のチア部の仕事は、他の部員の皆さんが引き受けてくれたとのことで、
姉さんと花穂さんは、帰ったらゆっくりお風呂に入れると、頬を緩ませました。

「先輩、カッコよかったです」
「姉さんのクラスの男子グループ、面白かったよ」
「でしょ?もう見れないけど、私、あれ好きだったのよね」
「先輩・・・今年で卒業するんですよね・・・」
「そう。部長も今年の夏休み前まで。部長は引退しても、老院として
新部長もろとも指導するつもりだけど」
「老院って・・・」
「姉さん、新部長って誰なの?」
「あぁ、そうだ。それのことで話をしようと思ってたんだ」

と、姉さんは立ち止まって、こちらを向きました。
56618歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/08/28 02:33 ID:???
「花穂ちゃん、あたなよ」
「えっ!?」
「あなたが、チアリーダ部の新部長、私の後釜よ」
「そ、そんな・・・・・」
「あなたに拒否権はないわ。部長十分なり得る力のある子に
断られたら、一体誰が部長になるって言うの?」
「だ、だってそんなこと言われても!!」

花穂さんも僕も、驚きを隠せませんでした。
唐突に話が出た上に、いきなりの部長任命。
姉さんは、花穂さんに構わず話を続けます。

「チアの振り付けがちゃんとできるだけじゃ、部長は務まらないの。
人を引っ張っていくのに必要なのは、指導力、何より心の強さなの」
「・・・・・」
「この一年で、あなた凄く成長したわ。知ってる?新しく入ってきた
一年生の子達ね、あなたのこと見てチアに入ろうって思ったのよ」
「あの子たちが・・・?」
「えぇ。あなたの頑張ろうって、その姿勢に憧れたって。悔しいわよ。
あなたが入る前は、皆、私のこと見てチアに入ろうって思った、って、
言ってたのに」
「・・・・・」
56718歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/08/28 02:35 ID:???
「いい?あなたが何でここまでやってこれたかは、あなたが一番
よく分かってるはず。・・・自信を持ちなさい。あなたが、今日まで
歩いてきた道を誇りに思いなさい」
「先輩・・・」
「あと少しだけ部長でいるけど、いずれは引退する。もう・・・ほら、
そんな顔しないの。身を引っ込めても、新部長のあなたを影から
指導するつもりだし、卒業するまで心は部長でいるつもりだから。
少しは安心してくれる?」
「ぐすっ・・・はい・・・・」
「涙は似合わないわよ、花穂?」
「ごめんなさい・・・でも・・・・」
「あの、花穂さん・・・ハンカチ・・・・・」

二人の会話に、割って入るようなことはしたくなかったけど、
花穂さんの泣いている姿を見て、僕は、ハンカチを渡せずにいられなかった。
姉さんは、ハンカチで目頭を押さえる花穂さんの頭に、そっと手を置いて抱き寄せた。
56818歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/08/28 02:36 ID:???


───それから、一年後


姉さんは、市内の高校に入り、部活はチアとは別の部活に入った。
花穂さんは、チア部の部長となって、部員を引っ張って行ってる。
僕は、花穂さんの学校とは違うけど、時々、姉さんと一緒にチア部の
練習を見に行っている。



三人とも、これから道は分かれていくけど、どこかで必ず繋がってる。
そんなことを思わせた、僕の学生時代の話でした。



= 完 =


569ゲーム好き名無しさん:04/08/28 02:58 ID:???
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
ついでにage!!
570ゲーム好き名無しさん:04/08/28 23:00 ID:???
>18歳雛子

乙。
こういう話もいいものだ……。
571ゲーム好き名無しさん:04/08/29 16:28 ID:???
>18歳雛子

            __      ほ
        '⌒K8'´    ` 、   う
      /  , 〃/ /       ヽ    ゚
     ,  〃l i| リノノノリ))ヾヽ!
      '~   l !l l' ┃ ┃〈 !リ
        ゙ 、!l|、_ lフ /ム!
        /,ベィ j〉ー-ァ l〉
       ,.-=/// f ´" l|_j ~" ヽ
     //∧/ ! [18HINA ] ゙.
    ' 〃 ,' ll  i   ____ i
   i |  ! l|  レ'ィ' 二二二二ヽ
   〔El]  ! ll  ! !   ̄ ̄ ̄ ̄ !
  、_人.ヽ_ム.. ゙、 ヾ ヽ _____ノ

572百合蛇 ◆lWI6oDEnlY :04/08/29 16:42 ID:???
『前世の記憶』

ここは、国の本土から少し離れた場所にある孤島、プロミストアイランド。
小さな島とはいえ、国内でも有数の商業都市だ。
そして、島のはずれには少し寂れた処刑場が存在する。
私はその処刑場で働く拷問官、兼処刑執行人だ。

今日も処刑が執行される。
処刑台に送られているのは、都市内で盗みを繰り返した中年の男性だ。
私が合図を送ると、彼は瞬く間にギロチンにより首を跳ねられた。
死体処理担当の仲間が頭部を拾い上げ、死体を処分場まで運ぶ。
今日も死体置き場にはカラスが群がり、想像を絶するような異臭が辺りに漂っていた。
573百合蛇 ◆lWI6oDEnlY :04/08/29 16:43 ID:???
その晩、私のもとに城の兵士から連絡が入った。
プロミストアイランドに入り込んだ魔女を捕らえたというのだ。
その女は魔女裁判にかけられ、神の名のもとに処刑が言い渡された。
「女は自分が魔女であるということを認めようとしないんだ。
お前、処刑前に軽く拷問にかけてくれないか?拷問中に死んでしまったらそれでかまわん」
魔女への拷問か………久しぶりだな。

翌日、拷問室に入ると、私は一瞬息が止まった。
そこには、まるで絵画の中から抜け出してきたたかのような美しい少女がいた。
スラッと通った鼻筋に、濡れたように潤いのある唇。
シルクのような透き通った白い肌は、決して不健康そうには見えなかった。
そして何よりも、吸い込まれそうなほどの輝きと妖艶さを帯びた瞳。
「美しい……」
私は無意識にそうつぶやいてしまった。
しかし、彼女には普通の人間と少し違っている点があった。
彼女は髪の毛が紫色だったのだ。
サラッとした長いストレートの髪にはツヤがあり、女性ならば誰もが羨むかもしれない。
『そうか、この紫色の髪のせいで魔女として捕らわれてしまったのだな』
私はしばらく、彼女の美しい姿に見とれていた。
574百合蛇 ◆lWI6oDEnlY :04/08/29 16:44 ID:???
彼女は私の姿を見ると、怯えた表情を見せはじめた。
こんな場所にいるのだ。当然、これから自分の身に何が起きるのか分かっているのだろう。
私は、彼女の前にそっと近づいた。
「た、助けて………わ…わたし……魔女なんかじゃありません。
いっ……生き別れの兄を探して………この島にやって…きたんです」
女は震えた声で私に訴えかける。
「お前、生き別れの兄がいるのか?」
彼女はコクリとうなずく。
はっ、いけない。私は何をこの女の戯言に耳を傾けているのだ。
「黙れ、魔女!!貴様はこのプロミスとアイランドに異教を広め、
神に守られしこの地を汚すために来たのであろう。
その妖艶な美しい姿で、幾人の男をたぶらかしてきたのだろうな。
だが、私は騙されんぞ!私は教会から、神の意思に背きし者の処刑を任された身。
いわば、神の名のもとに罰を下すことを許された者なのだ。
よってその気になれば、いくらでもお前に苦しみを味あわせることができる。
だが、そんな私にも慈悲の心はある。
お前が素直に己を魔女だと認めるのなら、すぐに処刑台へ送って楽にしてやる。
さあ、認めるか?己を魔女だと認めるか!!?」

私は持っていたナイフで彼女の服をビリビリに切り裂いた。
未発達ながらも張りのある乳房が、目の前にあらわになる。
それに付いているつぼみは淡いピンク色で、とても綺麗な色をしていた。
服を破き、乳白色の肌が露出される度に、部下たちは溜息を漏らす。
かく言う私自身も、性的な興奮を感じていなかったと言えば嘘になる。
彼女を完全に裸にすると、今度は手足にクサリをつけて壁際に貼り付けた。
これで拷問の準備は整った。
575百合蛇 ◆lWI6oDEnlY :04/08/29 16:47 ID:???
部下に合図を送ると、熱を帯びた長い鉄の棒が運ばれてきた。
私はそれを手に取ると、棒の先端を彼女の胸に押し当てた。
「ひぎぃぃいいいぃぃぃいいぃいぃい!!!!!!」
ジュゥウウゥゥウッっと音を立てて、彼女の胸から小さく煙があがる。
彼女は両目を大きく見開き、悲鳴をあげた。
「あぐっ、ひいっひいぃ」
これは、罪人の証であるマークを付けるための焼印だ。
彼女の胸には今、その印がくっきりと刻まれた。
次に私は、目の前にかけられているムチ取ってそれを彼女に振り下ろした。
バシッ!!バシッ!!
「あぐっ…うぐ」
彼女の肌に、赤い線状の痕ができてゆく。
私はなるべく手加減して叩いた。もちろん、慈悲などではない。
もし本気で叩いたら、即座にショック死するからだ。
「さあ、魔女であることを認めるか?」
「私は……魔女なんかじゃ…………ない…」
「まだ言うか!!」
バシッ!!
私は彼女を容赦なく責め続けた。
苦痛のあまり失神することもあったが、水をかけて意識を戻すとまたムチで叩いた。
ひとしきり責め終えると、彼女は皮が破けてボロ雑巾のようになっていた。
「まあいい。お前が認めないというのなら、拷問がさらにきつくなるだけだ。覚悟しておけ」
576百合蛇 ◆lWI6oDEnlY :04/08/29 16:49 ID:???
その夜、私はふとしたことを思い出し、再び拷問室へと向かった。
階段を下りて彼女のいる場所へと向かう。
日中の拷問が堪えたのか、彼女は床に倒れてグッタリとしていた。
「うう…あう」
全身にできたムチの傷が痛むのだろう。小さくうめき声をあげている。
「おい、大切なことを聞くのを忘れていた。お前……処女か?」
彼女は目を半開きにしているが、答えようとはしない。
「答えろ、処女かと聞いているんだ!!」
彼女は力なくうなずいた。
「そうか。よし、喜べ。今から私がお前の処女を奪ってやる。
教会側が処女のまま処刑するのは不吉だと言うのでな、処刑前にお前を貫通しなければならない」
私がそう言うと、彼女の身体はビクッと震えてこわばった。
「嫌……いや……」

私は自分の衣服を脱ぎ捨てると、彼女に圧し掛かり身体を重ねた。
そしてそのまま彼女の唇にキスをすると、狂ったように顔を舐め回した。
「やだ……やめて…兄さん、助けて!」
彼女の声は、もはや私の耳には聞こえていなかった。
今まで何度か処女の罪人を犯したことはあったが、
それは教会から言い渡された命令として行っていただけだった。
だが、今回は違う。
私は、一目見たときから彼女を犯したいと思っていた。
577百合蛇 ◆lWI6oDEnlY :04/08/29 16:50 ID:???
首筋や胸に舌を這わせて刺激を与え、しきりに愛撫を繰り返す。
「あふ……あぅん」
彼女の口元からかすかに甘い吐息が漏れる。
傷口の痛みと私に与えられる快感が入り混じり、彼女は強張った表情をしていた。
やがて私は、イキリ立った自分のモノを彼女の秘部に当てがった。
破瓜の時に痛みで声をあげられると面倒なので、彼女の口を手で塞ぐ。
あまり濡れてはいなかったが、かまわず彼女の中にモノを押し進めた。
「あんぐ……うぐぐ!!」
手の隙間から、彼女の苦痛の声が漏れる。
彼女は歯を食いしばり、必死に痛みに堪えていた。
やがて私のモノは彼女の奥深くまで達し、処女膜を完全に貫く。
私は今まで味わったことのないような快感に包まれ、夢中で腰を動かし続けた。
「ううぅ!!」
やがて絶頂に達した私は、そのまま彼女の中に射精し、ドクドクと大量の白濁液を注ぎ込んだ。
彼女からモノを引き抜くと、しばらくして膣口から血と精液の混ざった液体がドロリと流れ出てくる。
「兄さん………」
彼女はそうつぶやくと、グッタリとして動かなくなった。
どうやら失神してしまったようだ。
「兄さん……か」
私は自分と彼女の身体についた精液をふき取ると、拷問室を後にした。
578百合蛇 ◆lWI6oDEnlY :04/08/29 16:52 ID:???
それから私による彼女への拷問は、毎日のように続いた。
指の爪を剥いだ。ムチで叩いて何度も失神させた。焼きゴテを当てた。
逆さ釣りにして、水の中に頭を沈めたりもした。
日を追うごとに彼女の美しかった顔は痩せこけ、表情からは生気が消えていく。
「兄さん……会いたいよ……どこにいるの………?」
彼女はしきりにそうつぶやいていた。
しかし、よく精神が崩壊しないものだ。
たしかに多少は言動がおかしくなってはいるが、普通の人間ならこれだけの拷問を受ければ、
まず完全に自我を保てなくなる。
ある者は発狂して糞尿を垂れ流し、ある者は舌を噛んで自殺する。
いや、それ以前に、例え冤罪であっても自分が罪人であると認めるものだ。
私は今まで多くの人間を拷問してきたが、ここまで耐え抜いたのは彼女がはじめてだった。

「お前……そこまでして。兄に会いたいのか?」
彼女はコクリと小さくうなずいた。
「おい、お前たち。今日はもう切り上げる。先に戻っていいぞ」
私は部下に退室を命じた。
「しかし……」
「どうせ明日には処刑されるんだ。これ以上やっても意味ない」
私がそう言うと、部下たちはおとなしく退室した。
579百合蛇 ◆lWI6oDEnlY :04/08/29 16:53 ID:???
拷問室には、私と彼女だけが残った。
私はなぜ、このようなことをしたのだろうか?
それは自分でもわからない。
ただ、今は何となく彼女の側にいたかった。
「哀れだな……お前は明日、探していた兄に会うこともなく処刑される」
私は自分でも驚いた。
拷問相手に対して、哀れみの言葉をかけるのは初めてだったからだ。
「ふふ、まあ最後の夜だ。少し話をしようじゃないか。
たしか、お前は兄を探しにプロミストアイランドに来たのだったな。
そして不幸にも、魔女として捕まった。
お前が本当に魔女かどうか、その真偽は私には分からぬ。
それは教会が決めることであって、私の関知すべきことではない。
私はただ、教会に命じられるままに刑を執行するだけだ」

……………。

580百合蛇 ◆lWI6oDEnlY :04/08/29 16:54 ID:???
「実は私にも、幼い頃に生き別れになった兄妹がいてな。妹だった。
妹とは、よく一緒に遊んだものだ。あの頃は、毎日が本当に楽しかった………。

私は今でこそこんな落ちぶれた職務についているが、
元々は良家の生まれ、つまり資産家の子供だった。
だが……ある日、父上が病死したのを機に、事業は全て他の資産家にのっとられてしまった。
今まで父上に忠実だった部下たちも次々と寝返り、一家は財産を奪われて破滅に追いやられた。
それが原因で母上は首を吊って自らの命を絶ち、私たち兄妹だけが残されてしまった。

妹は人買いに売られることが決定していた。
幼いながら、人買いに売られたらどうなるのかを知っていた私は、
妹を連れて逃げ出し、密航船に乗り込んで本土を脱出したのだ。
しかし、船は途中で嵐に会いそのまま沈没。
気が付くと、私はプロミストアイランドの砂浜に倒れていた。
生き延びたのは奇跡だった。
581百合蛇 ◆lWI6oDEnlY :04/08/29 16:55 ID:???
妹とは、そこで生き別れになってしまった。
恐らく生きてはいないだろう。
もし生きていれば、お前と同じくらいの年頃か……。
ふふ、少し喋りすぎたな。私らしくもない。
私もこれで退室するとするか。
処刑は予定通り明日の朝に行う。今のうちに祈りでも捧げておけ。
もっとも、魔女が祈る相手は悪魔しかいないかもしれんがな」
私が退室しようとしたその時だった、

「は……始まりの扉を開きし時……聖母は汝に問いかける…………」

!!そ、その言葉は?
私は慌てて振り返る。
『始まりの扉を開きし時 聖母は汝に問いかける』
聞き間違えではない。彼女は今、たしかにそう言った。
彼女の目は、ゆっくりと私を見据えていた。
まるで何かを期待しているかのように。
そして私は、その期待が何であるのかを知っていた。
582百合蛇 ◆lWI6oDEnlY :04/08/29 16:56 ID:???

「闇に隠れし新たな道を……汝は見つけたもうか」

私がそう返すと、彼女は目にいっぱいの涙を浮かべた。
「兄さん………ワタル兄さんなのね……」
「お…お前……チカ……チカなのか!!?生きて…生きていたのか!!」

ああ、なんてことだ………。
私は、運命というものの残酷さに打ちひしがれた。
『始まりの扉を開きし時 聖母は汝に問いかける』
『闇に隠れし新たな道を 汝は見つけたもうか』
これは昔、私が妹と一緒に使っていた合言葉なのだ。
………私は……私は、実の妹を拷問にかけていたのか………。
いや、それだけではない。
私は妹の……チカの処女をこの手で奪ってしまったのだ。
583百合蛇 ◆lWI6oDEnlY :04/08/29 16:58 ID:???
「やっと……やっと会えた…。会いたかった………兄さん」
彼女は……いや、チカは涙を流しながら、私に向かって微笑みかけた。
それは、幼い頃私を慕っていたチカの面影そのものだった。
「なぜだ……なぜ私に対してそんな優しい笑みを浮かべられる!!
お前は私が憎くないのか!?お前を数日間に渡って拷問してきたのだぞ。
貞操を奪ったのだぞ。明日にはお前を処刑するのだぞ。
憎いだろ、悔しいだろ、恨んでいるだろ。なのに……なぜそんな風に笑えるのだ」
足元に、ポタポタと水滴が落ちていく。
涙…?私は泣いているのか?
もう長い間、涙を流すことなんてなかったのに。

「私は兄さんを恨んでなんていません………それどころか嬉しいの。
だって……大好きな兄さんと、またこうして会うことができのだから……。
船が沈んだ当時、私は……偶然に通りかかった貨物船に助けられました。
船の持ち主は小さな工場の………経営者で、私はそこに住み込みで働かせて…頂いたのです。
工場の人たちは皆……良い人たちでした。生活は貧しかったけど幸せだった………。
だけど…………私は兄さんがいなくなってから、ずっと寂しかった。
それこそ、毎日のように……兄さんのことを想い続けていた……。
584百合蛇 ◆lWI6oDEnlY :04/08/29 16:59 ID:???
半年前のことです……。
私はとある病を患い………病床に横たわっていました。
病気の方はどうにか完治したのですが………、
薬の副作用のせいでしょうか……髪が紫色に変色してしまったのです。
そのため………町では、私が魔女であるという噂が立ちました。
このまま…私がここにいたら…………工場の人たちの迷惑になる。
私は………こっそりと町を抜け出しました…。

そんな時です……途中立ち寄った村で、プロミストアイランドに………
ワタルという名の人物がいるという話を………偶然耳に入れたのです。
きっと兄さんに……違いない………。
私は船に乗り………プロミストアイランドに兄さんを探しにやってきました。
そして、こうして…………まためぐり合うことができた……きっと神様のお導きだわ」
585百合蛇 ◆lWI6oDEnlY :04/08/29 17:00 ID:???
神様のお導きだって……?
冗談じゃない。
私は拘束しているクサリを外すと、グッタリとしたチカをそのまま抱きしめた。
骨と皮になるまで痩せこけた身体。全身にできた痛々しいまでの傷。
それらはすべて、私がチカに対して行ってきた行為の忌々しき証だ。
「うぅ……うわぁあぁあぁ!!」
私は声を上げて泣いた。
拷問官をやって長い年月が経った。
同情や哀れみなど、人間としての感情は捨ててきたつもりだった。
しかし、私は溢れ出す涙を止めることはできなかった。
ああ、神よ。なんという仕打ちですか。
私は今まであなたの為に、教会の意思に背く人間は皆処刑してきました。
少なくとも、私自身はそれが信者としての正しき行いであると信じていたつもりです。
しかし……ああ、神よ。
私のこれまでの行いは、過ちであったというのですか?
私は今、その罰を受けているというのですか?
586百合蛇 ◆lWI6oDEnlY :04/08/29 17:01 ID:???
「チカ、私と一緒に逃げよう」
私は言った。
そうだ、逃げればいいのだ。あの頃と同じようにもう一度。
今度はきっとうまくいくはずだ。
チカはもう、ろくに身体を動かすことはできないかもしれない。
でも、私が責任を持って面倒を見るつもりだ。
そして今度こそ、二人で幸せな生活を送ろう。

「だめです……そんなことをしたら、兄さんまで殺されてしまいます。
それに、こんな身体になった私を連れて抜け出すなんてとても不可能……。
兄さん……私は最後にこうして一緒にお話ができて幸せでした。
お願いです……兄さんは生きてください。
最後まで生き続けてください………。
たしかに、明日になったら……私は処刑されてしまいます。
しかし、もしこの世界に生まれ変わりというものがあるとしたら……兄さん、
来世でまた一緒になりましょう。そのときも……兄妹として……」
私たちは、どこからともなく口づけを交わした。
それは、来世で再びめぐり会う誓いの証だった。
「ありがとう……兄さん」
私はこのときのチカの笑顔を、多分一生忘れないだろう。
587百合蛇 ◆lWI6oDEnlY :04/08/29 17:02 ID:???
次の日の朝、チカは十字架に張り付けられていた。
処刑法は串刺し後の火あぶり。魔女に対して行われる最も身近な刑だ。
部下たちが槍を用意する。
「こ、これより……神の意思の下に、この魔女を処刑する。皆の者、槍を持て」
部下たちが槍を構える。私はチカを見た。
チカはそっと目を閉じている。
その表情に怯えはない。覚悟を決めたようだ。
「やれ!!」

グサッ  グサッ グサッ
私が合図を送ると同時に、無数の槍がチカの身体を貫いた。
「ぐげ……がっ…ぐがぁあがが!!」
チカが悲鳴をあげる。
辺りには噴水のように血が飛び散った。
チカの表情は苦痛に歪み、口からは大量の血液がゴボゴボと流れ出ている。
身体が痙攣しはじめた。私は思わずチカから目を背ける。
だが、まだ終わっていない。
この刑はわざと急所を外して貫くため、このままでもしばらくは生きつづける。
この後の火あぶりをもって、この刑は終了するのだ。

「よし、誰でもいい。火を放て」
お願いだ……早く終わってくれ。早くチカを楽にしてやってくれ。
しかし、いつまでたっても、火の手はあがらない。
「どうした、早く火を放て!!」
私がそう言った瞬間、隣にいた部下が、私の前に火の付いた松明を差し出した。
「お前、何のつもりだ!?」
「執行官殿、わたくしたち見てしまいました。
昨夜、執行官殿が涙を流しながら魔女と口づけを交わしたのを」
なんということだ!!見られていたのか。
588百合蛇 ◆lWI6oDEnlY :04/08/29 17:04 ID:???
「神に仕える身である執行官殿が、魔女の魅力に取り憑かれたとしたなら、それは大問題。
本来ならば、すぐにでも捕らえて処刑となるくらい重大なことです。
しかし、執行官殿は長年に渡り教会の命を忠実に守り、罪人を処罰してきました。
失礼ながらここで今一度、執行官殿を試させていただきます。
さあ、この松明を手にとり、自らの手であの魔女を火あぶりにしてください」
私は松明を受け取ると、チカの前に近づいた。
「うう……」
低くうめき声をあげているチカ。だめだ、私にはとてもできない。
実の妹を自らの手で火あぶりにするなんて。
もういい……私もチカと一緒に処刑されよう。
今までずっと寂しい思いをしてきたんだ。チカも死ぬならば、私と一緒がいいだろう。
それが私にできる唯一の償いかもしれない。

「……きて」
え?
チカの口が微かに動く。
「兄さんは………生きて……」
それがチカの最後の言葉だった。

「チカ……」
私は、松明をチカの前に放り投げた。
ボワッと大きく炎が燃え上がる。
私の頬を涙が伝った。
それはきっと、炎の熱さに目があぶられたからではない。
やがてチカの身体はその炎に包まれ、焼き尽くされていった。
589百合蛇 ◆lWI6oDEnlY :04/08/29 17:05 ID:???









「それで、それからどうなったの?」
ある秋の日の午後、兄はテラスで千影と一緒に紅茶を飲んでいた。
「その後……その執行官は職務から足を洗い、長い長い旅に出たのさ……。
貧しい者や………病める者を助けながらね。そして……彼によって多くの人間が救われた。
彼は妹への償いを果たしたのさ……自らの人生を正しく歩むことによってね」
千影はティーカップを手に取ると、少し冷めた紅茶を口に入れた。
590百合蛇 ◆lWI6oDEnlY :04/08/29 17:06 ID:???
「へぇ、そうなんだ。でも、なんだか悲しい話だね。
最愛の妹を、自らの手で処刑しなくちゃいけないなんて。
その妹さんと執行官は、来世では幸せに暮らしたのかなぁ?」
兄がそう言うと、千影はクスクスと笑った。
「あれ、どうしたの千影ちゃん?」
「まったく、兄くんは鈍感だな……ま、兄くんらしいけどね」
千影はおもむろに椅子から立ち上がった。
「あれ、千影ちゃん。どこに行くの?
よかったら、これから落ち葉を集めて炊き火でもしない。
白雪ちゃんにサツマイモをたくさんもらったんだ」
「ふふ……せっかくだけど遠慮しておくよ。今は一人で…散歩をしたい気分なんだ。
それに……昔から火は少し苦手でね……」


千影は、銀杏並木をぼんやりと歩いていた。
「始まりの扉を開きし時………聖母は汝に問いかける。
闇に隠れし新たな道を……汝は見つけたもうか……」
イチョウの葉は秋の風に揺られ、ハラハラと舞い落ちてくる。
千影はゆっくりと足を止めると、いつまでもその光景を眺めていた。

-fin-
591ゲーム好き名無しさん:04/08/29 23:45 ID:???
orz

読んでてどん底に叩き落された。
胸が苦しい。
592ゲーム好き名無しさん:04/08/30 02:34 ID:???
orz
593ゲーム好き名無しさん:04/08/30 12:36 ID:???
泣きそう…
594ゲーム好き名無しさん:04/08/30 20:59 ID:???
何故か美しいと感じてしまう・・・





これも業なのだろうか
595ゲーム好き名無しさん:04/08/31 07:49 ID:???
この流れで聞くのは申し訳ないんだけど、
このスレってほのぼのSSは駄目なのかな?
596ゲーム好き名無しさん:04/08/31 17:32 ID:???
DarkNessな要素が少しでも含まれていればいいんじゃないの?

597ゲーム好き名無しさん:04/08/31 22:29 ID:???
>『始まりの扉を開きし時 聖母は汝に問いかける』
>『闇に隠れし新たな道を 汝は見つけたもうか』
ああ、なるほどね。そういうことかw
598ゲーム好き名無しさん:04/09/01 00:11 ID:???
>597
どういう意味よ?
599ゲーム好き名無しさん:04/09/01 20:03 ID:???
定期保守age
600 ◆51gwaX0aTM :04/09/01 21:55 ID:???
>595
>8には
Q:ネタを展開(たとえばSS)する場合、スレッドタイトルにあるとおり、ダークネスを取り混ぜた作品でなくてはなりませんか?
A:スレッドタイトルにダークネスとありますが、絶対ということではありません。
 シリアス、ほのぼの、純愛、パロディ、etc・・・ジャンルは問いません。
とありますね。大丈夫だと思います。
まあ、ほのぼので埋められても困ると思いますが。

>597
>『始まりの扉を開きし時 聖母は汝に問いかける』
>『闇に隠れし新たな道を 汝は見つけたもうか』
この合言葉を作ったのが千影だと仮定してみる。
そして、前行が千影担当。後行が兄担当。逆はないものとする。
且つ、千影が魔に染まる前。つまりは普通の人間の立場として考案した合言葉とする。
且つ、千影は合言葉を考案した時点で兄に愛情を持っていたとする。
且つ、千影は兄妹が結婚して幸せになれないという事を既に知っているものとする。
キーワードは4つ。始まりの扉を開きし時、聖母、汝、闇に隠れし新たな道。
ここまで来てよく分からないが、これは千影の恋文ではなかろうか。
などと推測してみる。

もうすぐ9月23日なので、可憐買って来た。
ttp://www.p80.co.jp/dp/join/r-wolf/r-wolf.htm
601ゲーム好き名無しさん:04/09/02 23:03 ID:???
18歳雛子氏が、メルブラやってるとは意外だ。
602ゲーム好き名無しさん:04/09/03 19:35 ID:???
久々に来たら、百合蛇氏の新作が。
乙!
603>595 :04/09/04 03:18 ID:g3m+jxq0
>600
テンプレに書いてあったのか…。わざわざすいません
折角教えてもらったんだけど、実はダークらしいのを書いてみたとこなんです

SS書くの初めてだったので、かなりあざといアレなのだけど、
この夜中のテンションに乗じて投下してみます
見苦しいかも知れないけど、サラーっとでも読んでもらえたら嬉しいです
604>595 :04/09/04 03:19 ID:???
[しあわせのおわり]


僕は、その扉の前に立ち尽くしていた。そのなんでもない扉が、僕にはとても重く感じられる。
今にもこちらに伸し掛かって、潰されてしまいそうな圧迫感……。
目を瞑り、深呼吸。ふうっ……。

やっぱり、どうしたって慣れるものじゃないな……。

軽く笑い、顔を引き締める。ようやく心を決めて、ノブに手を掛ける。
僕にはそれが、やはり酷く冷たく感じた。
605>595 :04/09/04 03:21 ID:???
重い空気を押しながら扉を開けると、眩しいくらいに真っ白なウエディングドレスを
身に纏った美しい女性が、そこにいた………僕の、妹だ。

「え……お兄様?」
「久しぶり……」

彼女のドレス姿は、本当に綺麗だった。本当に……真っ直ぐに見られない程に。
僕を見て彼女は、やはり驚いた様子だった。

「……どうしてここに? 式はまだ……」
「うん、実は……」

僕が扉の前で用意した台詞を言おうとすると、彼女はすっと手を前にやり、
周りに目配せをした。席を外して欲しい、ということだ。
……そういえば、僕たち以外にもこの部屋には人がいたんだった。
焦っているのかな、僕は。

何人かの女の人−僕とはまるで面識の無い人たちだ−が、部屋を出て行く。
その内の一人と目が合う。……もちろん僕が歓迎されている筈も無く、
送られたのは、刺すような侮蔑の視線だった。

バタンッ

少し強めに扉が閉まると、しばらく沈黙が流れた。
その沈黙を壊したのは……僕ではなく、彼女。
606>595 :04/09/04 03:23 ID:???
「……どうしてここに?」

僕は慌てて、舌が絡まりそうになりながら、その台詞を、読む様に話す。

「うん、ちょっとどうしても抜けきれない用ができてしまって……」
「…………」
「……それで、式には出られそうにないんだ。
だからせめて、その花嫁姿だけでも見せてもらおうと思って……」

……こんな事、もちろん嘘。我ながら、なんの芸もない嘘だ。

「……そう、なんだ……」
「うん、ごめんね」

きっとこんな嘘、彼女も嘘と解っているんだろう。昔とは、違うのだから……。
いや、もしかしたら昔から、僕の嘘なんかばれていたのかも知れない。
……思えば僕は、彼女には……彼女達には、たくさんの嘘を吐いてきた……。

「それにしても、本当に綺麗だよ。昔からウエディングドレス、憧れてたものなぁ」

なるべく明るい調子に言う。それが彼女を傷つける言葉だって、本当は解っていた。
それでも口にしたのは……きっと、責めて欲しかったからだ。

「…………どうして、来たのよ……」
「…………」
「……どうして? どうして来たのよ。どうして来れるのよっ……。
知っている癖に……。お兄様、私の気持ち……知っている癖にっ!」

彼女は肩を震わせて、絞り出すように声を荒げる。
607>595 :04/09/04 03:26 ID:???
「私っ……私が、誰を本当に愛していたか……知っている癖にっ!
でも、その人は応えてくれなかった! だから……だから私っ……!」

涙混じりに声が響く。僕は黙ってそれを聴く。
……何も言える筈、ないじゃないか。

「なのに、どうして来たの!? なんで今になって! ここにっ! ……どうしてっ……!」
「……ごめんね。でも、大切な妹の、結婚式だから……」
「式には出ないくせに……。みんなの時も、そうだったんでしょ? ……勝手だよ……」
「…………」
「昔から、いつもそう……。大切な妹だから、って……。私……私は、そんなの……」

そういって、彼女は俯いた。そんな彼女に、僕は何もしてやれない。
……そしてまた、沈黙。どれくらいたっただろう、無限にあるように感じたその沈黙を壊したのは、僕。

「そろそろ、行くよ……」

辛くなったからじゃない。だって、これ以上は、彼女を傷つけるだけじゃないか。

「…………」

彼女から返事はない。……昔とは違うんだ。
あの頃の君は、僕の前で幸せそうに笑っていたのに。
手を掛けたドアノブに、入ってきた時とは違った冷たさを感じながら、
僕は扉を開けようとする……。
608>595 :04/09/04 03:28 ID:???
「………あっ……!」

その時、背中越しに声がした。
それは昔、僕が妹に「さよなら」を言って別れる時に、決まって聴いたあの声と同じ。
あの、弱く、弱く……僕を呼び止めてくれた声……。
僕は咄嗟に振り返る。彼女は泣いていた。泣きながら……

「……でも、それでも私っ……! 私、お兄様の妹で、本当に……本当に良かった!
わ、私……お兄様が好きよ! ずっとずっと……愛してる!」

その声は、とても透き通って聴こえた。妹と一緒に、別れ際に見た……あの時の星空みたいに……。

「…………うん、ありがとう。僕も、君が……君達が妹で、本当に良かったよ……」

僕はその時初めて、彼女の花嫁姿を真っ直ぐに見た。……本当に綺麗だった。
そう、まるで……お姫さまみたいに。

『おにいたまっ! ヒナ、お姫さまみたい?』

だって何より彼女は、あの頃みたいに……幸せそうに、笑っていたから……。

「お幸せに、雛子……」

僕は前に向き直って、扉を閉めた。
609>595 :04/09/04 03:33 ID:???
>>603
うわ、sage忘れた…。ごめんなさい
もしかしたら朝っぱらからこんなもん読んじゃった人、
不快にさせたら申し訳ない…
もう寝ます。
明日になって恥ずかしくなって死んじゃいませんように……
610ゲーム好き名無しさん:04/09/04 09:21 ID:???
orz
だがGJ
611ゲーム好き名無しさん:04/09/04 12:00 ID:???
雛子かっ
612ゲーム好き名無しさん:04/09/04 23:34 ID:???
>>608
やはり、雛子が成長すると咲耶になってしまうのですかね?
なにはともあれGJです!!
613>595:04/09/06 03:25 ID:???
>09:21
>orz
うわ、やっちまった。ホントにごめん

>GJ
どうもありがとう

悪い発作で続き(のようなもの)も書いちゃったので、
読みたい人いたら読んでみて下さい
614>595:04/09/06 03:28 ID:???
[ふしあわせのはじまり]


私の名前、可憐って言います!


実は可憐、最近変な夢を見るんです……。
どういう夢かというと……可憐はどうしてか、真っ暗闇のなかに一人でいるの。
だから可憐、動くのも怖くって、そこに座ってずっと震えているの……。
可憐ずっと、「誰かたすけて!」って……お喉がはれるくらいに叫ぶのだけど、
誰も来ません……。そしていつも、可憐はそこで……泣いちゃうの……。
でも……そうして可憐が泣いていると決まって、「可憐、可憐……」って、声がするのよ!

そう! 「お兄ちゃん」の声!

……と、言うけれど……本当は可憐一人っ子で、お兄ちゃんっていないの……。
でもどうしてか、可憐はその声が、お兄ちゃんの声! って思っちゃう……。

そして、可憐が声のする方に涙でクチャクチャのお顔を向けると
可憐よりも年上みたいな男の子−「お兄ちゃん」が立っていて、
可憐に向かってニッコリ笑うと、手をとって可憐を立たせて、それから一緒に歩くんです。
すると不思議……さっきまであんなに怖かった真っ暗闇が、ちっとも怖くないの。
「お兄ちゃん」と手を繋いでると、怖いのがすっと消えて、とっても暖かくて、とっても……幸せ……。


…………そこでいつも目が覚めちゃうの……。でももう一回その夢を見たくって
可憐がまたお布団の中に入ると、ママが「いつまで寝てるのー」って……。
んもうっ。だから可憐、ママに「お兄ちゃん」の夢の事を言ったの!
でも、そしたらママ……なんだか、寂しそうなお顔をしてた……。
615>595:04/09/06 03:32 ID:???
えーっと……実は今、可憐は可憐の叔母さんのお家にいます!
お家と言ってもとてもおっきなお家……。まるでお城みたい……。

可憐のママ、なんと十一人姉妹で、それにとっても仲が良いから
時々こうしてみんなでお茶をしたりしているの。
でも、可憐にもとっても仲良しの従姉妹たちがいて、本当の姉妹みたいに仲良しなのよ!

「うわー、赤ちゃん!」

へ、赤ちゃん? あ、本当だ! それに、赤ちゃんをとっても優しいお顔で抱いている
伯母さんのおなか、前はあんなにポッコリとしていたのに、今ではすっかりスリムさんです!
うーん、不思議だなぁ……。とにかく、可憐にもまた新しい「妹」ができたんだ!
可憐は嬉しくなって、伯母さんと、可憐の新しい「妹」の所に駆けていきます。

「ねえ、抱いてもいい?」

駆け寄ったときには、可憐よりも先にいた従姉妹の子がそう言っていました。
あ、いいな……。可憐も……。

「ええ、いいわよ。……あら、ママ達が呼んでるわね。じゃあちょっとの間、見ててくれるかしら?」
「はーい」

いいな……。可憐も赤ちゃん、抱きたいな……。
だから可憐、「可憐にも抱かせて」ってお願いしました。

「え? ……んー。まぁ、いいわ。私、お姉さんだからね」
「わぁ、ありがとうっ」

可憐はよいしょって赤ちゃんを抱きました。うーん……でも、ここは人がたくさんいるなぁ……。
可憐はなんだか赤ちゃんを一人占めしたくって、こっそりお庭にでちゃいました。
よーし、ここなら……。
616>595:04/09/06 03:33 ID:???
「……あぅ……」
わぁ、可愛いっ! おててなんかこんなにちっちゃいの!

「……うっ……あぅー」
わぁ、お肌もすべすべ! それになんだかあったかいのね!

「……うっ、うっ……」
わぁ、お顔が赤ぁい! だから赤ちゃんっていうのかな?
……あれ? 何だか様子が……変……?

「うっ、うぇぇぇん!」

わっ! どうしよう! 泣いちゃったぁ!
え、えっと……そうだ!ママと叔母さんたちの所に戻らなきゃ!
可憐はそう思ってもと来た道を戻ろうとしました……。だけど……、

「あ、あれ……? ここ、どこだろう?」

どうしよう! 迷っちゃった!
……それから可憐はそこら中歩き回ったのだけれど、
ここのお庭はあんまり広いので、余計に迷ってしまいました……。

「うぇぇぇん! うぇぇん!」

赤ちゃんは泣いちゃうし、お庭で迷子になっちゃうし……。
617>595:04/09/06 03:37 ID:???
「うぅっ……ぐすっ……」

可憐まで泣いたらダメなのに、可憐の目からは涙が止まってくれません。
だから可憐は、あの夢を思い出してしまって、気付いたら心の中で祈っていました。

(お兄ちゃん、たすけて!)
って……。本当は可憐、お兄ちゃんなんかいないのに……。
そう思うと、余計に悲しくなりました。でもその時……

ザザッ
……と、音がしました。草を掻き分ける音……?
音のする方を見ると、男の子と女の子が立っています。だれだろう……?

「………兄くん……」
女の子が男の子を呼びました。でも……あにくん? 名前じゃ、ないよね……?

「うん、わかってるよ」
男の子はそう応えると、こっちに来ます。……なんだろう?

「うぇぇん! えぇぇん!」
わっ! 忘れてた!可憐は「よしよし……」ってあやしてみるけれど、さっぱりダメ。
………えーん、どうしよう!

「……大丈夫、僕に任せて」
わ、いつの間に目の前に……。あれ? でも、この声……。

「ほら……」
「あ、は、はい……」
618>595:04/09/06 03:38 ID:???
可憐思わず赤ちゃんを渡しちゃいました。でも、すると不思議……。

「うぇぇん!……ぇぇん!……うぇっ…うっ……ふぇ? あぁ………だぅ……」
「わぁ、泣きやんだ!」

可憐が感激していると、男の子は可憐をみて、ニッコリ笑いました。

……あ! お兄ちゃん!
それは、夢で見た「お兄ちゃん」の笑顔そのままだったんです! だから可憐、思わずききました。

「あなた……誰? もしかして……お兄ちゃん?」

可憐がそう言うと、女の子は男の子の服をきゅっと握り、
男の子はニッコリ笑って、こう言いました。

「はじめまして、可憐……」

って……。だから可憐も……

「はじめまして、お兄ちゃんっ!」

って、元気いっぱいに言いました!

ああっ……! 可憐にはなんだかこれが、とっても素敵な事の始まりのような気がしたんです!



             「お兄ちゃん、大好き!」

619ゲーム好き名無しさん:04/09/06 11:28 ID:???
わくわく……うきうき……
620ゲーム好き名無しさん:04/09/06 21:52 ID:???
GJだぬ。
621ゲーム好き名無しさん:04/09/06 22:22 ID:???
可憐って、確かに兄が絡むと感嘆符の多さが異常になるよな。
でも、そんな可憐が好きだ!

>614
可憐らしさが上手く表現できてました。
(*^ー゚)b グッジョブ!

咲耶スレの>53以降の流れにワラタ。
ttp://game9.2ch.net/test/read.cgi/gal/1094121854/53-
622ゲーム好き名無しさん:04/09/08 10:22 ID:???
今日は可憐がお料理作ってるの。
たまにはいいですよね。
用意するのは2人分お兄ちゃんと私の分。

さあ出来たお兄ちゃんを呼びに行かなきゃ。
「お兄ちゃんご飯ですよ。」
「グ・・・ムグ・・・・・」
「はい 車椅子に座ってね リビングまでつれてってあげるから」
「ウグッ・・・クッ」

「お兄ちゃんどうしたの?何も食べないでむせ返ったような顔をして」
「そうよね 猿轡したままだと食べられないわよね」
「両手はそのままね だって外すとお兄ちゃん逃げちゃうから
 昨日みたいにお仕置きしなきゃいけなくなるもん
 可憐が食べさせてあげますね」
「か・可憐こんなことをして一体・・ウググ・・」
「駄目ですよお兄ちゃん。食べるときは食べることに集中して下さいね」
「なんか私達新婚さんみたい ウフフフフ」

数日後異臭に気づいた近所の人の通報により航は救出された。
両手両足を骨折していたものの命に別状は無かった。
しかし精神に異常をきたしているらしく何の問いかけにも答えられなかった。
ただ妹達の名前を呼ばれると涙をこぼしていた。
しかし「可憐」という名前を聞かされると激しく怯えて一日中震えていた。
その可憐は行方不明

異臭の元は・・・・
623ゲーム好き名無しさん:04/09/08 22:20 ID:???
映画の”ミザリー”みたいだ。
624ゲーム好き名無しさん:04/09/13 11:03:55 ID:???
 〃⌒⌒ヽ
 i彡ノノ))))
 l∬ ^ヮ^八 鞠絵ちゃんへ きょうはなんじにかえりますか

 /\/|
∠, '⌒⌒ヽ.
 i iノフワフリ〉
 ノノl ^ヮ^八 きょうは鞠絵ちゃんのすきな にくじゃがですの
 〃⌒⌒ヽ
 i彡ノノ))))
 l∬ ^ヮ^八 きょうは鞠絵ちゃんのすきな にくじゃがです

 〃⌒⌒ヽ
 i彡ノノ))))
 l∬ ^ヮ^八 きょうは鞠絵ちゃんのすきな にくじゃがです

 〃⌒⌒ヽ
 i彡ノノ))))
 l∬ ^ヮ^八 お兄ちゃんへ きょうはなんじにかえりますか

 /\/|
∠, '⌒⌒ヽ.
 i iノフワフリ〉
 ノノl ^ヮ^八 きょうはにいさまのすきな にくじゃがです
 〃⌒⌒ヽ
 i彡ノノ))))
 l∬ ^ヮ^八 きょうはお兄ちゃんのすきな にくじゃがです.
625ゲーム好き名無しさん:04/09/13 11:05:19 ID:???

        きょうは鞠絵ちゃんのだいすきなにくじゃがです

        きょうはお兄ちゃんのだいすきなにくじゃがです
626ゲーム好き名無しさん:04/09/14 01:58:48 ID:???
真説シスタープリンセス完全版
ttp://www.melonbooks.co.jp/cgi-bin/search/search_v2.cgi?GENRE=%83V%83X%83v%83%8A%81E%89%F0%90%E0&IMG=on&STOCK=red&ITEM=

シスター・プリンセスとは!?
12人の妹達の真実を暴く闇の聖典。
627ゲーム好き名無しさん:04/09/14 22:54:17 ID:???
Love Destiny (CD)
  歌 :堀江 由衣
  作詞:伊藤 千夏
  作曲:伊藤 千夏
アイタイLoveLoveLoveLoveのに
アエナイLoveLoveLove今夜は
窓を打つ雨より激しい嵐に揺れてる
アエナイLoveLoveLoveLoveから
もっと愛LoveLoveつのるよ
燃え尽きてもいい これが最後の真実

初めての出会いは平凡だったけど
会う度に過去の誰よりも惹かれてく
こんな気持ちの訳 うまく言えないけど
運命の恋と 人は呼ぶのでしょう
ひとみ 閉じたら ふたりになれる
今たとえ この部屋ひとりでも
It's my only destiny
アイタイLoveLoveLoveLoveのに
アエナイLoveLoveLove今夜は
勝手にあふれてく激情を止められない
だからLoveLoveLoveアイタイ
だけどLoveLoveLoveアエナイ
もう戻れはしない これが最後の真実
628ゲーム好き名無しさん:04/09/14 22:56:07 ID:???
誰かを思う時 苦しくなるなんてね
これまでの自分が 次々に崩れてく
ポーズとは裏腹 巻き込まれてゆく感じ
見えない力で 引き寄せられてゆく
ひとみ そらさず ふたりになれた
あの夜の鼓動 忘れない
It's my last destiny

アイタイLoveLoveLoveLoveのに
アエナイLoveLoveLove今夜は
窓を打つ雨より激しい嵐に揺れてる
アエナイLoveLoveLoveLoveから
もっと愛LoveLoveつのるよ
燃え尽きてもいい これが最後の真実

ねえ不思議 彼を想って泣ける夜があるって
まるで Love Song

だからLoveLoveLoveアイタイ
だけどLoveLoveLoveアエナイ
もう戻れはしない これが最後の真実
62918歳雛子 ◆MHTtKERY7k :04/09/16 23:48:32 ID:+TZTKGEJ
よいしょっ、と・・・
63018歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/09/16 23:51:53 ID:+TZTKGEJ
こんばんは。
スレを上げてしまって、申し訳ありません。
私、今日からトリップを変えることにしたので、
その証明と言うことで、IDを表示するために
やむなくスレを上げさせていただきました。

今日から、◆18sAi/p8bcにトリップを改めますが、
よろしくお願い致します。
63118歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/09/16 23:55:33 ID:???
窓から差し込む月明かりで目が覚めた。
目を泳がせて時計を見ると、時間は午前三時半を回っている。
隣には、静かに寝息を立てて眠っている可憐。
ふと、体がぶるりと震えた。部屋の中が寒い。
どうやら、タイマー設定をしたはずの冷房が切れていない。
僕も可憐も情事を終えたままの姿だ。

リモコンを取ろうとベッドから起き出して、ベッドから体を起こした。
体が冷えないようにと、シーツを可憐の肩まで掛けてリモコンを探す。
すぐにベッドの横のテーブルの上に置いてあるのを見つけた。
設定を見ると、どうやら設定をしたつもりで、していなかったようだ。
すぐに消そうと思ったが、今夜は、この夏一番の熱帯夜。
冷房が効いているから気付かないものの、消してしまえば、すぐに暑くなる。
一時間で切れるようにリモコンを操作してるところに、可憐の声が掛かった。

「・・・何してるの?」

可憐は、仰向けのままこちらを見て、手元で欠伸を隠しながら訪ねてきた。
63218歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/09/16 23:56:38 ID:???
「あ、起こした?」
「・・・物音がしたから・・・・」
「ごめん」
「いい・・・・それより、少し寒い」
「冷房切れてなかったから」
「あれ、設定しなかったっけ?」
「あ、今消すよ」
「そのままでいい」
「え、でも・・・」
「いいの・・・・・早くこっちに来て、可憐を温めて」

リモコンを元の場所に置いて、ベッドに戻る。
元の位置に横になると、可憐が体を起こして、
僕の上に体を預けてきた。

「ほら。こうやって、あなたが温めてくれれば寒くない」
「そうだね。おやすみ、可憐」
「おやすみ・・・の前に、キスして」
「いいよ。可憐・・・」
63318歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/09/16 23:57:55 ID:???
そっと唇を重ねて、可憐は、再び目を閉じた。
目を閉じてすぐに、可憐の寝息が聞こえてきた。
可憐の寝顔を見つめながら、可憐の頭を撫でる。
普段は三つ編みに纏めている髪は解かれている。
扇状に広がっている髪を掬い上げると、指の間を
するりと滑ってシーツの上に落ちていく。

可憐の頭に、腰に、手を添えて抱きしめながら、僕も再び目を閉じた。



僕と可憐は夫婦ではない。
血の繋がりのある実の姉弟で、
世間で言えば近親相姦ということだ。

僕と可憐の関係は、今年で十年目を迎える。

63418歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/09/17 00:01:00 ID:???
幼い頃の思い出と言えば、家の二階にある自分の部屋から
外を眺めていたことしかない。家の外では近所の子供達が、
楽しそう遊んでる姿が見えた。
僕と同じの年の男の子、女の子達は皆外で遊んでいるのに、
可憐姉さんは僕が外で遊ぶことを許してくれなかった。
僕が姉さんに理由を聞くと、可憐姉さんは決まってこう言った。

「あなたには可憐がいます。可憐があなたと遊んであげます」

僕が退屈そうにしていると、可憐姉さんはどこからか遊び道具を
持ち出してきて、遊び相手になってくれた。
可憐姉さんとの遊びは大体決まっていた。鬼ごっこか隠れんぼ。
あとはトランプをやったり。時には、姉さん得意のピアノを弾いて
聴かせてくれた。

初めのうちは楽しかった。
けれど、毎日、同じことの繰り返し。
楽しかったのは、あくまで初めだけ。
63518歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/09/17 00:03:34 ID:???
いい加減飽きが来ていた。
可憐姉さんは、ああ言うけど、やっぱり外で遊びたい。
言葉で駄目なら態度で示そうと思った僕は、浅知恵ながらに、
姉さんと遊ぶ時間を減らすことにした。

可憐姉さんは、いつも僕の素振りを見て声を掛けてくる。
そのうちに「外で遊んできてもいいよ」と、言ってくれることを期待して。


だけど、その望みは叶わなかった。


小学校に上がったころ、クラスメイトが誘いを掛けてくれた。
でも、それに乗ることはできなかった。
この頃も、可憐姉さんは「外は危ないから」と、遊びに行くことを
許してくれなかったから。
しかし、友達を招待することは許してくれた。
それが小学生生活で叶うことは無かったけれど。
63618歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/09/17 00:05:06 ID:???
クラスメイトと話が合わせらない僕は、いつも教室で孤立していた。
そんな僕に、友達と呼べる人間など、いるはずがなかった。

我慢の限界が来ていた。
可憐姉さんの気遣いが、僕を思ってのことなのは分かる。
だけど、僕だって他のみんなと同じように外で遊びたい。
どうすればいいだろう?

家に帰ると、外に出ることができない。
だったら、学校の帰りに遊べばいい。


クラスメイトに思い切って声を掛けた。
声を掛けられたクラスメイトは顔を見合わせた。
そして、拒絶された。

「お前の家、厳しいの知ってるから」
「それは、そうだけど・・・でも、姉さん、今日は外で遊んでいいよって」
「本当に、お前の姉ちゃん許してくれたの?」
「そんなわけないって」
「そうそう」
「え?」
「とにかく、お姉ちゃん心配させるなよ」
「んじゃな」
「待って、何でそんなこと知ってるの?」
「ほら、早く帰ってやれって。じゃあな」
63718歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/09/17 00:06:14 ID:???
可憐姉さんのことを話したことは、一度も無かった。
何故、彼らは、僕の家の事情を知っていたのだろう?
答える者はいない。


それ以来、僕は、クラスメイトと話をすることはなかった。



中学に上がった。
状況は変わらなかった。
このままじゃいけない。
頭では分かっている。
それを口には出さなかった。
でも・・・・・言わなきゃいけない。

中学の夏休みのある日のこと。
僕は、もう一度可憐姉さんに訴え出た。
63818歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/09/17 00:08:17 ID:???
「可憐姉さん、僕、外で遊びたいよ。他の子みたいに僕だって外で遊びたい」
「ダメ。外は危ないんです」
「いつもそればっかり。姉さんはどうして僕を閉じ込めようとするの?」
「ねぇ・・・あなたは可憐のこと、嫌いなの?」
「え?」
「可憐のこと嫌いになちゃったの?」
「ちょ、ちょっと待って。何でそういう話になるの?」
「可憐、あなたが遠くに行くのが怖いの。可憐はただ、あなたに傍にいてほしいだけなの」
「姉さん、何言ってるんだよ・・・」
「お願いだから・・・・・」
「・・・・・・」


また、小学校の頃の繰り返しになった。



63918歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/09/17 00:10:04 ID:???
転機が訪れたのは高校に入った頃のことだ。
この頃、可憐姉さんの縛りも少し緩くなった。
さすがに高校生になっても、友達がいないのは
まずいと思ったのか。遊びに行くことばかりか、
アルバイトも許可してくれた。

「姉さん、本当にいいの!?」
「あなたの自由にしていいから」

ようやく自由になったと思った。
見えない何かが纏わりついている感じが消えたような気がした。
僕は、それまでのブランクを取り戻すように同級生と話しをした。
他の人と話をしたことがなかったので、上手く話せるか緊張したが、
その心配はすぐに消えた。

高校入学から一ヶ月で四人の友達ができた。
村沢たか美、山田太郎、山神燦緒、学級委員長の佐々木優枝。
僕はとても嬉しかった。可憐姉さん以外の人と話をしてこなかったから、
他の人と話をすることがこんなに楽しいものだとは思わなかった。
64018歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/09/17 00:11:51 ID:???
話をして交友関係を深めていくうちに、僕は家に友達を招待したくなった。
可憐姉さんにそれを相談すると、姉さんは喜んで賛成してくれた。

「学生としてのあなたを知る、いい機会です」

それからしばらくして、村沢と山田が遊びに来た。
二人とも自己紹介をし、可憐姉さんと話を始めた。

「うちのお母さんも、可憐お姉さんみたいに、優しいお母さんだったらいいのに」
「お前、本当に羨ましいよ。頭いいし、成績悪くても怒られないんだろ?」
「それは違います。可憐、全然怒らないわけじゃないの」
「え、そうなんですか?」
「えぇ。可憐、この子が少し成績が悪いときは、少しは遊びを控えなさいって注意してるの」
「成績が悪いって・・・キミィ、そんなことあった?」
「えっと、確か二学期の期末テストの成績が少し・・・」
「五教科、五百点取るって宣言して、結果が四百点弱だったのよね」
「な、何、四百っ!?俺はギリギリ三百五十越え。実技四教科は体育が赤点だぞ」
「ボキなんか三百ちょいで、お袋はとにかく、親父のカミナリ落ちたぜ。
二時間も説教食らってさ・・・。実技は美術がボロボロだったしぃ〜」
64118歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/09/17 00:12:36 ID:???
「そういやお前、実技はどうだったんだ?」
「実技は四百点」
「な、なにぃ!!」
「ま、満点!?」
「可憐も鼻が高いです。ほんと、この子は自慢の弟です。そう、可憐だけの・・・」
「可憐さん?」
「いえ、何でもないです。あ、紅茶のおかわり、持ってきますね」


順調だった。
何もかもが順調だった。
可憐姉さんが僕以外の子に関心を向けている。
上手くいけば、年上の男の人にも関心を向けるかもしれない。
可憐姉さんは、昔から男の人を怖がっていた。
両親から聞いた、僕が生まれる前の可憐姉さんのこと。
可憐姉さんは小さい頃、外で遊んでいたとき、近所の男の子に
追いかけまわされ、訳も無く苛められたそうだ。それも毎日のように。
おかげで可憐姉さんには、男の人に対するトラウマが出来てしまった。
だから・・・・・

64218歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/09/17 00:14:05 ID:???
村沢と山田が遊びに来た数日後。
燦緒と佐々木さんが遊びに来た。

「お邪魔します」
「お、お邪魔します」
「いらっしゃい」
「はじめまして。山神燦緒と申します」
「はじめまして。私、佐々木優枝と申します」
「こんには。燦緒君と、優枝さんね。もしかして、恋人同士?」
「いえ、違います。佐々木さんとは友達です」
「はい。燦緒君とは友人です」
「ごめんなさい。何だか仲が良さそうに見えたものだから、つい。さ、どうぞ上がって」
居間に上がった燦緒と佐々木さん。
可憐姉さんを交えて、雑談を始めたのだが・・・
可憐姉さんは、佐々木さんに僕との仲を、よく聞いていた。
友人という間柄で、それ以上でも、それ以下でもない説明したにもかかわらず、
可憐姉さんは、しつこく佐々木さんに質問を浴びせた。佐々木さんは困惑し、
横で聞いていた僕と燦緒は、蚊帳の外にされてしまった気分だった。
帰り際に佐々木さんは「何だか、誤解されてるみたいね、私たち」と、苦笑いの面持ちで呟いた。
64318歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/09/17 00:14:58 ID:???
今日の可憐姉さんの態度は、余りにも失礼だった。
そのことを言おうとしたとき、可憐姉さんが、僕に言った。

「他の女の子と、付き合わないで」

その言葉に、僕は、呆気にとられてしまった。

「な、何言ってるの?」
「いいから、言うことを聞いて」

「どうしてだよ・・・。可憐姉さん・・・・・変だよ」
「変・・・?可憐が?」
「そうだよ・・・おかしいよ・・・・・そんなこと、言うなんて」

今が言うべき時だと思った。
今まで僕が可憐姉さんに抱いていた不満。
今こそ全て打ち明ける時だと。
僕は言葉を続けた。
64418歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/09/17 00:16:07 ID:???
「おかしいじゃないか。可憐姉さん、昔からそうだった。僕が小さい頃だって、
外に遊びに行かせてくれなかった。理由を聞けば、『外に出ると危ないから』って、
そればかりだった。小学校の時も、中学校の時もだよ」
「・・・・・・・・・・・・」
「姉さん、答えてよ。どうして、僕を外に出してくれなかったのか?」
「・・・・・・・・・・・・」
「聞きたいことは、それだけじゃない。小学校の時、同級生が僕になんて言ったと思う?
『姉さんが厳しいから、早く帰ってやれ』って言われたんだ」
「・・・!!」
「その子とは、あまり話もしたことなくて、姉さんのことは一言も言ってないのに。
姉さんが何か言ったんでしょ?」
「そ、それは・・・」
「姉さん、なんで僕の自由にさせてくれないの?教えてよ・・・」

可憐姉さんは、顔を俯かせた。
前髪が目元を隠して、表情が読み取れなかったけど、
体が小刻みに震えているのが分かった。
垂れた三つ編みにも、それが伝わっている。
長い沈黙が続き、いつ口が開かれるのかを待っていると、
姉さんは、決心したように顔を上げた。


その顔には、涙が浮かんでいた。
64518歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/09/17 00:17:57 ID:???
「姉さん・・・?」
「ごめんなさい・・・。理由は・・・・・あなたが・・・あなたが、好きだから」
「・・・?」

姉さんは、涙を流し、声をすすり上げながら言った。

「可憐、ずっとあなただけを見てた。・・・・可憐、男の人が怖くて、
小さい頃、外に出る事ができなくて・・・今も怖くて・・・・・」
「・・・知ってる。男の子に追いかけられたって」
「そうよ。可憐、何もしてないのに、男の子は可憐のこと追い回してくるの・・・・・
頭つつかれてり、スカート捲ろうとしてきたりするの」
「・・・・・」
「あなたが生まれた時も、可憐、お母さんと、お父さんに聞いたの。あなたが可憐を
苛めたりしないかって・・・。そしたら、『苛めたりしないよ』って、言ってくれて」

姉さんは、ワンピースのポケットからハンカチを取り出して、
目頭に当てながら話を続ける。

「あなたは、可憐のこと・・・苛めなかった。・・・いつも可憐の傍にいてくれた。
嬉しかったの・・・・・。可憐、あなたを失いたくなかったの・・・・・」
「・・・・・」
「あなたが小さい頃、本当に心配だった。車に轢かれたらどうしよう、とか、
誘拐されたらどうしよう、とか、他の女に取られたらどうしよう、とか・・・」
64618歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/09/17 00:18:47 ID:???
姉さんは、そこで言葉を止めて、僕の元に歩み寄ってきた。
思わず後ずさりした僕。姉さんの両手が、僕の背中に回され、
僕の胸元に、姉さんは顔をうずめてきた。

「お願い、行かないで。・・・遠くに行かないで。・・・可憐を一人にしないで。
可憐には、あなたしかいないの。あなたのことを・・・・愛しているの」
「姉さん・・・。だけど、僕たち・・・・」
「言わないで・・・。姉弟だから愛し合ってはいけないなんて間違ってる・・・・・」
「・・・・・僕、姉さんのこと好きだよ。でも、それは・・・・」
「・・・あなたは、可憐だけのものなの」
「姉さん・・・だめだよ」
「嫌・・・・」
「そんな・・・・かれ・・・ん!!」

唇を唇で塞がれた。
背中に回されていた手が僕の後頭部へと回されていた。
押しのけようと手を動かそうとした。
可憐姉さんは、それ以上の力で抵抗してくる。
華奢な体のどこにこんな力があるのだろう。
思わず足を滑らせて転んだ。
尻餅をついた僕の体の上に、可憐姉さんが馬乗りになった。
顔が離れて、可憐姉さんは耳元に顔を寄せてきた。
64718歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/09/17 00:20:05 ID:???
「可憐を・・・受け入れて」
「できない・・・うぐっ!!」

可憐姉さんの手が僕の手にかけられた。
細い腕が、信じられないくらいの力で僕の首を絞めてくる。
あまりにも苦しくて、声を上げることも出来ない。
姉さんの手を掴んで離そうとしても、姉さんの手は、
まるで接着剤でくっつけたかのように動かない。
目の前の景色が、涙で滲む。
段々と意識が無くなっていくような感覚。
もうだめだと思った瞬間に、姉さんの手が離れた。

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、っかは・・・はぁはぁ・・・っく、はぁ・・・」
「苦しい?苦しいでしょ?可憐はもっと苦しかった」
「はぁはぁ・・・はぁ・・・」
「あなたには分からない?あなたのことを想って、苦しむ可憐の気持ち・・・」
「・・・わ、・・・わか・・・ら・・・・はぁ・・・」
「あなたをもっと苦しめたい。可憐の気持ちが分かるまで苦しめてあげたい。
だけど、いくらあなたを責めても、あなたに可憐の気持ちは分からない・・・」
「・・・はぁ・・はぁ・・・そ、そんなこと・・・あぁっ・・・!!」
「だから、別の方法で分かるようにしてあげる。可憐、これからあなたを気持ちよくしてあげる」
「・・・はぁ・・・はぁ・・・っ!!」
64818歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/09/17 00:21:24 ID:???
馬乗りになった可憐姉さんの手が、僕の股間部へと伸ばされた。
ズボンのファスナーに手がかけられ、下ろされていく音が聞こえた。
まだ、呼吸が苦しくて、満足に声が上げられない中、可憐姉さんの手が、
下着越に僕の男性器を弄り始めた。

「フフ・・・大きいのに、柔らかいような、硬いような、不思議な感じ」
「だ・・・だめだよ、可憐姉さん、やめてよ!!」
「あなたのここは拒否してないわ。可憐がこうやって、にぎにぎしてるだけで
大きくなってきてるじゃない」
「お願い、やめて」
「嫌・・・絶対やめない。可憐は、あなたが欲しいの・・・」
「うっ・・・」

下着のボタンが外されて、可憐姉さんの手が侵入してきた。
侵入してきた可憐姉さんの手は、容赦なく僕の男性器を直に掴み、
根元から先端へと動かし始めた。柔らかい手が触れ、性器に快感が走る。
姉さんの手でしごかれ、みるみるうちに、男性器は完全に勃起してしまった。
やめるように訴えようと声を上げようとしたとき、可憐姉さんは、僕に背を向けて
股間部に屈んだ。僕の顔に姉さんの臀部が向けられる。
姉さんは、反り返った男性器を天井へと向けて、舌先で先端に触れながら口に含んだ。
64918歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/09/17 00:23:46 ID:???
「んあっ・・・!!」

男性器から伝わってくる快感に、僕は声を上げてしまった。
姉さんは、亀頭を全部くわえ込んで、頭を上下に振り始めた。
可憐姉さんの唾液で僕の男根が濡れ、袋の部分を優しい手つきで揉まれる。
唾液音が響き、僕は、可憐姉さんの口腔の心地好い感触に、身を任せてしまいそうになる。
それでも、何とかして止めさせようとしたけど、可憐姉さんは、体で僕を床に押し付けてきて、
男根から口を離したと思ったら、敏感になってるカリのところを舌先で舐め上げたり、唇で
吸い上げてきたりする。男根から走る快感に力が抜けて、自分でも息が乱れているのが分かった。

「ねぇ、気持ちいい?」
「はぁ・・・はぁ・・・可憐・・姉さん・・・・」
「可憐、一杯練習したの。いつか、あなたのことを気持ちよくしてあげたいって思って、たくさん練習したの」
「れん・・・しゅう?」
「アイスの棒を使ったの。すぐに溶けちゃから、ちょっぴりおデブさんになったこともあったけど、あなたと
一つになるための試練だと思えば、気にもならなかった。ダイエットはちょっと辛かったけど。フフ・・・」
「ね、姉さん・・・お願いだから・・・」
「焦らないで。今続きをしてあげる」
「違うんだよ。そうじゃ・・・んあっ」
「フフ・・・おちんちんが苦しそう。ガマンしないで可憐のお口に、いっぱい出してね。んむ・・・」
65018歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/09/17 00:24:57 ID:???
可憐姉さんは止めてくれなかった。
再び男根を咥えこむと、そのまま根元まで飲み込んでいった。
男根全体が可憐姉さんの口腔に包まれ、亀頭部分が咽喉の中で
ぎゅっ、ぎゅっ、とされた。柔らかいくて、気持ちよくて、力が抜けていく、
そんな気持ちのいい感触。


もう止めることは出来ない。
止めようなんて考えられない。
僕の息は、とっくに乱れきっている。
射精感が徐々に込み上げてきている。

射精したい。
思い切り射精したい。
可憐姉さんの口腔に射精したい。
射精して、可憐姉さんに精液を飲ませてしまいたい。
あぁ、僕は、止めるように言いながら、こんなことを考えてしまってる。

可憐姉さんの咽喉で男根が脈打った。
男根の根元に精液が上ってきている。
姉さんが男根を咽喉から出した。
65118歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/09/17 00:28:11 ID:???
尿道口を吸い上げてくる。
吸い上げながらカリの部分を手で扱いてくる。
さらに、袋を手の中で転がされた。
もう我慢出来なかった。

「可憐姉さん、僕もう・・・あぁ!!」

男根が大きく脈打った次の瞬間、僕は可憐姉さんの口腔に射精した。

「んぶっ!!」
「あっ!・・うぅ・・・」
「ん・・・ん・・・」

可憐姉さんの口腔で、男根が跳ね回る。
二週間近くも自分の手でもしていなかったためか、
長く射精していた。断続的に嚥下の音が聞こえてきた。
可憐姉さんは、男根をしっかりと咥え込んで、吐き出される精液を、
すべて飲み込んでしまった。射精が止んだあとも、可憐姉さんは、
尿道口に口をつけると、尿道に残っている精液を吸い上げた。
65218歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/09/17 00:29:19 ID:???
射精の快感に力が完全に抜けた。
恍惚に浸って天井を見つめている。
そこに少しずつ罪悪感がこみ上げてくる。
可憐姉さんの口腔に精液を放ってしまった。

止める事が出来なかった。
止めることを放棄していた。
止めることなんて考えられなくなっていた。
「はぁ・・・はぁ・・・・」
不意に体が軽くなった。
可憐姉さんが立ち上がったようだ。
僕は、力が抜けていて立ち上がれない。

衣服が擦れる音が聞こた。
音のする方向に目を向けた。
次の瞬間、可憐姉さんの裸体が目に映った。

「・・・!?」
65318歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/09/17 00:29:58 ID:???
可憐姉さんの肌。
可憐姉さんの胸の小さな隆起。
可憐姉さんのツンと先を向いた乳頭。
可憐姉さんのくびれたからだのライン。

僕は、素直に綺麗だと思った。

「可憐姉さん・・・」
「・・・ねえ、可憐、綺麗?」
「・・・・」
「ちょっと、恥ずかしい・・・な」

嫌悪感がどこかへ消えそうになっている。
可憐姉さんに犯された男根が脈打っていた。
目の前にいる可憐姉さんに男の本能が働いていた。
男根が脈打ちながら、再び反り返った。
僅かに残った理性が語りかけてくる。

今ならまだ間に合う。
65418歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/09/17 00:31:09 ID:???
早くまま立ち上がって、可憐姉さんに服を渡して、
急いで自分の部屋に戻って鍵を掛けて、そのまま
閉じこもっていれば、今日一日はどうにかなる。
だけど、その思考とは反対に、体は動いてくれない。
頭は、見えない何かに押さえつけられたかのように、
可憐姉さんの裸体に向けられたままだ。

「可憐の全てを、あなたにあげる」
「・・・姉さん」

僕の自由を束縛していた可憐姉さん。
優しさから、僕の自由を束縛していた可憐姉さん。
本当は欲求から、僕の自由を束縛していた可憐姉さん。


このままいけば、二度と自由は訪れない。

可憐姉さんから、逃れることは出来ない。

可憐姉さんから、一生逃れることは出来ない。
65518歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/09/17 00:32:28 ID:???
頭で分かっていても、体は動かない。
反り返っている男根が何度も脈打っている。
可憐姉さんが顔を寄せてきながら、男根を掴む。
男根が、可憐姉さんの陰唇にあてがわれたのが分かった。

もう間に合わない。


「一つになりましょう・・・心も身体も」


重ねられる口唇。
蹂躙される口腔。
抵抗はしなかった。
お互いの舌を貪りあった。

「あっ!!」
「んん!!」

───男根が、可憐姉さんの中へと飲み込まれていった。
───男根が、可憐姉さんの処女の証を貫いたのが分かった。
───男根が、可憐姉さんの奥深くまで入り込んだ。



─────僕と可憐姉さんが、禁忌に触れた瞬間だった。
65618歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/09/17 00:35:25 ID:???
外から差し込む日の光で目が覚めた。
ゆっくりと目を開けて、窓に頭を向ける。
目を泳がせて時計を見ると、時間は午前九時を指している。
身体が軽いことに気がついてみると、可憐がいない。
ベッドから起きだして、手洗いに行こうとしたところで、部屋のドアが開いた。
ネグリジェを纏った可憐だった。

「おはよう、可憐」
「おはよう、あなた」
「もしかして、朝ご飯?」
「うん。もうすぐでご飯が炊き上がるわ。お味噌汁も温めればすぐに出来る」
「・・・・・」
「・・・どうしたの?」
「あの時のこと、夢に見てたんだ」
「あの時?」
「ほら、初めて可憐と・・・」
「フフ、懐かしいな。あなたが可憐の中を満たしてくれた、あの日・・・」
65718歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/09/17 00:37:30 ID:???
ネグリジェの上から、手を、円を描くように動かしながら可憐は言った。
あの日は、僕が、可憐姉さんの呼称を、可憐に改めた日でもある。

「それじゃ、今着替えていく」
「その前にする事があるでしょ?」
「え、でも、朝ご飯が・・・」
「セックスして、シャワーを浴び終わった頃には、ご飯が丁度いい仕上がりになってるから」
「・・・・可憐」
「・・・・きて」






ベッドの上で可憐と交わり、
シャワーで欲望の跡を洗い流して、
今日も、僕と可憐の一日が始まる。






= 完 =
658ゲーム好き名無しさん:04/09/17 01:00:22 ID:???
659ゲーム好き名無しさん:04/09/17 01:37:01 ID:???
乙です。
新しいトリップ、トリップですね(w
660ゲーム好き名無しさん:04/09/17 21:47:40 ID:???
可憐は、どうしてもこういう役が似合ってしまうのか…
661ゲーム好き名無しさん:04/09/18 23:20:18 ID:???
>660
RIKAとか貞子とか。
662ゲーム好き名無しさん:04/09/19 00:12:57 ID:???
天災

とある第三者の体験談(警察官)


俺は警察官を五年勤めている。
まだまだ年は浅いが、交番勤務をしてて、様々な人間に出会ってきた。

道を尋ねてくるお年寄り。
自転車の盗難届けを出しにくる高校生、
落し物を届けに来る小さい子供。
中には、わざと捕まることをして留置所を寝床代りにしようとするホームレス、
自分の家と間違えて迷い込んでくるサラリーマン、トイレ貸してくれって言って嘔吐していった奴もいた。

変わった人間にも色々と出会ってきたが、この前の奴は、今まで出会った人間の中で、一番印象に残った奴だった。


昼過ぎ頃に電話が鳴ったので電話を取ったところ、相手は女性。
ひどく騒いでいたが、話を聞く限りでは、通報者の兄が泥棒と歩いているとのこと。
これは一大事と、部下を交番に残して、俺は通報者の元に向かった。

通報者の元に着くと、彼女は、兄と泥棒が向かった先を知っているから案内すると言う。
何か疑問を感じながらも、通報者に案内されて歩くこと三十分。
通報者の兄と、彼女の言う泥棒を発見して駆け寄る。通報者の兄と一緒に歩いている泥棒は、
どう見ても彼女の兄と同じ年の女性。呼び止めて話を聞いたが、やはり何かがおかしい。
そう思っていたところに、通報者が駆け寄り、通報者と彼女の兄、彼女の言う泥棒は口論をはじめた。
一体どういうことなのかと通報者に問いかけようとしたところ、通報者は俺に向かって言った。


「泥棒よ!!お兄ちゃんは、可憐だけのモノなのに、この女が、 可憐からお兄ちゃんを奪おうとしてるんです!!
だから泥棒です!! 早く捕まえて死刑にして下さい!!」
663ゲーム好き名無しさん:04/09/19 19:40:29 ID:???
>>662
電波板の、あの人のネタか。
664ゲーム好き名無しさん:04/09/20 21:48:25 ID:???
保守
665ゲーム好き名無しさん:04/09/21 01:37:56 ID:???
天災

とある金曜日の夜。

「またか・・・・」
「お兄ちゃん、どうしたんですか?」
「いや、新聞見てたら、殺人だの泥棒だの、その手の事件が目に付いてさ」
「嫌だ、これ、この近くで起きた事件です。可憐、怖いです・・・・」
「心配しなくていいよ。お兄ちゃんが、可憐のこと守ってあげるから」
「お兄ちゃん・・・・可憐嬉しいです。お兄ちゃん、大好き」

───数日後

「え、お兄ちゃん、今なんて・・・・」
「すまん、本当にすまん。日曜日に友達と約束しててさ」
「お兄ちゃん、ひどい」
「ごめんね可憐。次の日曜は、予定空けておくから」


「もしもし、警察ですか!?大変です、泥棒です!!お願いします!!早くしないと大変なことになるんです!!」
『落ち着いてください。まずは、あなたのお名前を教えて下さい』
「可憐、可憐って言います。お兄ちゃんが、お兄ちゃんが泥棒と一緒にいるんです!!早くしないと手遅れになっちゃうんです!!」
『ええと、あなたのお兄さんが、泥棒に連れてかれたんですね?お兄さんは、どこに連れていかれたのですか!?』




「あ、あそこです。早くしないと、お兄ちゃんが・・・・」
「分かりました。あなたはここで待ってて下さい。万が一がありますので」
「お願いします」
666ゲーム好き名無しさん:04/09/21 01:38:48 ID:???
「すいません、ちょっとよろしいですか?」
「はい、なんでしょう?」
「シスコンくん、何かしたの?」
「いや、分からないけど・・・・」
「あなたは、可憐という女性のお兄さんですか?」
「は、はい、そうですが・・・・。あの、可憐が何か」
「その、実は、あなたの妹さんから、あなたが泥棒と一緒に歩いていると通報がありまして」
「え!?」
「シスコンくん、どういうことなの?」
「お兄ちゃん!!」
「可憐!!どうしてここに!?」
「可憐さん、危ないから来てはいけないと・・・・」
「だって、可憐、お兄ちゃんが心配だったから・・・・」
「あの、シスコンくんが泥棒と歩いてるなんて何かの間違いです。
だって、今日一日、彼は私と歩いていたんですよ?」
「何言ってるのよ、あなたが泥棒なんだから!!」
「えっ!?」


「泥棒よ!!お兄ちゃんは、可憐だけのモノなのに、この女が、
可憐からお兄ちゃんを奪おうとしてるんです!!だから泥棒です!!
早く捕まえて死刑にして下さい!!」
667ゲーム好き名無しさん:04/09/21 23:02:49 ID:???
在庫僅か
ttp://www.k-books.co.jp/isale/idb/i0000444.html
ttp://www.k-books.co.jp/isale/idb/i0000611.html

可憐の人気、すごい!
可憐かわいいよ、可憐。
668ゲーム好き名無しさん:04/09/22 20:44:18 ID:???
保守
669 ◆51gwaX0aTM :04/09/23 00:39:16 ID:???
可憐、お誕生日おめでとう。
670ゲーム好き名無しさん:04/09/27 20:29:02 ID:???
定期保守age
671 ◆51gwaX0aTM :04/09/27 22:11:24 ID:???
>私信
「ホームページの件について」
レス読みました。一応、検討はしております。しかし、サイト管理の事を考えると、かなり悩みます。

私の日常
月〜金 AM9:00〜PM21:00 仕事
帰宅、ネット、ビデオ、お絵描き(可憐)
AM2:00 就寝

土、日 休みじゃないかも。

忙しい。
とりあえず、第7話の続きを書くのに専念します。
672ゲーム好き名無しさん:04/09/28 00:01:41 ID:???
>>671
誰に返信をしてるのか分からんが、ホームページを作ろうとしてるのか?
その生活サイクルじゃ、月一度の更新が出来ればいい方だと思うよ。

ところで、 ◆51gwaX0aTM は、可憐の姉バージョンってどう思う?
ハンドルネーム、付けました。

>672
妹か、姉かを別の言葉に置き換えると、
守りたいか、守られたいかになると自分は考えています。
そこで可憐という人物の総スペックについて検証してみました。

<容姿>
多くのメディア誌の美少女ランキングで上位を次々と獲得。
可憐は少なくとも、出会う事が希少である”美少女”である。

<スタイル>
えろカワイイ。
ttp://hx.sakura.ne.jp/~kusaka/sanp.jpg

<頭脳>
アニメのシスプリ等から判断するに、偏差値75以上。
東大の現役合格が出来るかも。

<体力、腕力>
原作やアニメ等から判断するに、
体力は咲耶に負けず劣らず。
腕力は全力の山羊になど劣りはしない。
少女としては、上位ランクに入ると思う。

<性格>
電波。
<人望>
意志は強い。
物怖じせずに他人と打ち解けたり、器用に周りと話を合わせる事もできる。
親しい人とは、明るく積極的に話す。
性格が電波じゃなければ、学校の生徒会長になれる可能性あり。
一流大学に入り、エリートの道を生きる事も可能。
性格が電波じゃなければ。

性格が電波な所以外は、希少な女の子だと思う。
まあ、完璧人間よりは、一つくらい欠点があるくらいが丁度いい。
これくらいのスペックを持つ彼女を作れる男も希少。

正直、可憐お姉ちゃんに守られたり、依存するのも悪くないと思います。
67518歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/09/29 01:31:35 ID:???

あぁ、今でも思い出すわ。
私とお兄様が始めて体を重ねたあの日。
今でこそ、お兄様は私を求めてくれるけど、
あの頃はまだ、お兄様は私を妹としてしか見てくれなかった。

お兄様を振り向かせるために努力をしたわ。
お化粧をして、綺麗な服を着て、勉強をして、
学校での成績は常に一番をキープ。
他の妹達に負けないように、追い越されないように、
何よりお兄様が私だけを見てくれるように。

他の女と一緒に帰っているところを発見したら、すぐに邪魔をした。


いつだったか、お兄様は同じクラスの、出席番号18番の女子生徒の・・・
お兄様は「佐々木さん」って呼んでたかしら。お兄様ったら、あんな女と
コーヒーショップに入ったりして、楽しそうに話をしてるの。
67618歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/09/29 01:35:23 ID:???
あの佐々木って女、私からお兄様を奪おうとするなんて!!
お兄様と私の未来を守るために、私はお兄様をコーヒーショップから連れ出したの。

ウフフ・・・、お兄様には私がいるんですもの。
私とお兄様の邪魔をする者は、誰であろうと絶対に許さない。


私が、お兄様と関係を持ったのは、それから随分後。
私が中学を卒業した翌日のことだった。お兄様に卒業を報告しにいって、
お兄様の家に泊まって・・・お兄様を犯したの。


お兄様が道徳心が強いことはよく知ってるし、
少しのことで、お兄様の気持ちが揺らぐとは思ってなかったもの。
お兄様の本当の気持ちをさらけ出してもらうには、強硬手段しかないって。

下準備は念入りにしたわ。
お兄様が誕生日に買ってくれた香水と、
お小遣いをためて買ったブランド物の黒の下着、
お風呂で使うシャンプーとボディソープも選りすぐりのものを。
そして、気分を少し盛り上げるためのイケナイ飲み物を用意。
薬局で、中学生だって分からないように変装して購入した、
夜の営みを助けてくれる・・・お薬。本当に大変だったけど、
これもお兄様と私が、心も身体も結ばれるために必要なもの。
67718歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/09/29 01:36:54 ID:???
お泊りの日の夕食の用意をしたのは私。
精のつくものをたっぷり用意して、夜のベッドの上でのコトを思いながら、
私とお兄様だけの二人きりの、愛の夕食タイム。
卒業式のことやこれからのこと、当たり障りのない雑談をしながら食事は進んだ。


夕食後、お兄様は体が熱いとか、私と目を合わせて
話をするのが辛そうだった。お兄様、私と話をするとき、
あさっての方を見てるかと思えば、私の体をチラチラ見てるの。
お兄様の様子が可愛らしくって、私がクスって笑うと、お兄様は
顔を赤くして俯いちゃって。

からかい半分に「妹相手に恥ずかしがっちゃって、お兄様ったら」って言ったら、

「食事も済んだから、お風呂入るよ」

そう言って、急にキッチンを出て行ってしまったの。


勝利を確信したわ。
だって私、見てしまったの。

お兄様の男性器が、ズボンを勢いよく押し上げていたのを。
67818歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/09/29 01:38:00 ID:???
ウフフ、計画は順調に進んでるわ。
お兄様が浴室に入ったのを確認して、私も浴室に向かった。
お兄様、どんな反応をするかしら?

妹相手に男性器を勃起させたら示しがつかないと思って、
私のことを直視できなくなるのは間違いない。
浴室に着くと、中かからシャワーの音が聞こえた。
男性器を鎮める為に、水でシャワーを浴びているかしら?
衣服を脱ぎ捨てて、私は浴室へ足を踏み入れた。
予想通り、お兄様は水でシャワーを浴びていた。

「お兄様、たまには一緒に入りましょ」
「さ、咲耶・・・」
「フフ、どうしたの?そんなに驚くこと無いじゃない」
「いや、だって、急に入ってくるし、それに」
「それに、何?もう一緒にお風呂に入る年じゃない、とか」
「そ、そうだよ。咲耶だって・・・その・・・」
「そっちを向いてくれなきゃダメ。お兄様、背中流してあげるから」
「ちょ、ちょっと・・・」
「シャワー貸してくれなきゃ、タオル濡らせないでしょ。まさか床に流れた水で
濡らすなんてこと出来ないし。ほら、貸しなさい」
「あ、うん・・・」
67918歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/09/29 01:38:50 ID:???
お兄様ったら、すっかり動揺してる。
いいわ、いいわ・・・お兄様の慌てっぷり。

「ねぇ、お兄様。今日って暑かったかしら?」
「え?」
「だって、まだ風はまだ冷たいし、水でシャワー浴びる程でもないんじゃない?」
「そ、そうかな。僕、夕食後にものすごく暑くてさ。なんでか分からないんだけど」
「ふーん・・・」

タオルを濡らして石鹸をつけて、お兄様の背中を洗う。
こうして、お兄様と一緒にお風呂に入るのは何年ぶりかしら?
あの頃は、私もお兄様も、まだ小さかったから分からなかったけど、
こうして今改めて見ると、お兄様の背中って本当に大きい・・・。

お兄様の背中をゴシゴシして、脇の下、両腕の先までゴシゴシしたあとは、
あの頃より大きくなったお兄様の男性器をゴシゴシ・・・えっ、ダメ?
そんな意地悪なこと言わないで、だって私たち兄妹でしょ?ウフフ・・・
たまらなくて仕方ない顔で言われても、全然説得力が無くてよ、お兄様?
私は、そっとお兄様の手を払いのけた。
皮の剥けてない、先っぽだけが顔を出しているお兄様の男性器をゴシゴシする。
68018歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/09/29 01:41:31 ID:???
お兄様の男性器、いいえ・・・お兄様のオチンチン。
あの頃は、お兄様のオチンチンに凄く興味を惹かれて、
お兄様にお願いして沢山触らせてもらったっけ。
小さく縮こまってるオチンチンを指で挟んだり、ピクピクって
震えながら大きくなるのを眺めてたり、大きくなった後に、
ビクンビクンって揺れるオチンチンを握ったり。
そう言えば、私、オチンチン握った後、シューティグゲームの
コントローラーのレバーみたいにオチンチンを動かしてみたり、
先っぽをボタンみたいに、えい、えい、って押したりとか。
その時のお兄様ったら、今と同じように息を乱して甘い声を出して・・・。
お兄様、オチンチンをしまった後、こう言ったの。
「お父さんとお母さんに知られたら大変だから、このことは二人の秘密だよ」って。
指きりげんまんもしたこと・・・覚えてる?


熱くて、硬くて、逞しくて、大きなお兄様のオチンチン。
このオチンチンで破瓜を迎える時が待ち遠しい。
お兄様ったら、ゴシゴシするたびに、あの時みたいに甘い声出しちゃってる。
でも、ゴシゴシはここでおしまい。

お兄様が果てるのは、タオルじゃなくて、私の膣なんだから。

68118歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/09/29 01:42:12 ID:???
「次は、お兄様が私を洗って下さる?」
「え?」
「お兄様が私を洗って、って言ったの」
「うん。分かった」
「それじゃ、後ろ向くわね」

お兄様にタオルを渡して、背中をゴシゴシしてもらう。
昔は、こうやって洗いっこしてたこともあったけ・・・・
小学校高学年くらいの時に、もうそんな年じゃないって、
お兄様が一緒に入ってくれなくなって・・・・

「ねぇ、お兄様」
「ん?もういいのか?」
「そうじゃないの、前も洗って欲しいの」
「ま、前って・・・」
「昔みたいに、胸と足の間も洗って欲しいの」
「・・・」
「お兄様ったら、どうしたの?私たち、兄妹でしょ?」
「う・・・うん・・・分かってるよ・・・」
「それじゃ、お願いね、お兄様」
68218歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/09/29 01:43:14 ID:???
あぁ、いいわ、お兄様。
その動揺っぷり、私、我慢できなくなりそう・・・けど、
ベッドの上でって自分に誓った以上、ここはこらえなきゃ。


「じゃ、タオルを」
「お兄様?女の子の肌はデリケートなのよ?タオルじゃ駄目」
「じ、じゃあ、どうやって洗うの?」
「お兄様の手で洗って」
「手って、もしかして・・・そうなの?」
「もちろんよ。お兄様のその手で、私を洗って欲しいの」


今更、拒む無理由もないものね。
お兄様は、私がお兄様にしたみたいに体を優しく洗ってくれた。
お兄様の手、とても気持ちよくて、ベッドに行く前に甘い声を上げてしまいそうになったの。
特に胸を洗うときのお兄様の手つきが、揉んでるみたいな手つきだったの。
デリケートな部分も、お兄様に洗ってもらった。中に指が入ってくるんじゃないかって、
顔は見えなかったけど、お兄様は緊張した手つきだった。

泡まみれになった体をシャワーで洗い流して、先に浴室を出たのはお兄様だった。
女の子はお風呂長いからって、私に気を使ってくれたの。
せっかくのお兄様の好意、お兄様より五分長くシャワーを浴びて浴室を出たあと、
体を拭いて髪を乾かして、バスタオルを巻いてお兄様の部屋に向かった。
68318歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/09/29 01:44:01 ID:???
今日はここまでです。明日、続きを投稿します。
684ゲーム好き名無しさん:04/09/29 02:05:19 ID:???
GJ!
685ゲーム好き名無しさん:04/09/29 18:28:27 ID:???
俺も咲耶にしてもらいたい
686ゲーム好き名無しさん:04/09/29 19:38:21 ID:???
フラゲーのレクチャーに、咲耶にチンチンスティック握らせてみてぇ。イッて咲耶に顔射した時は、一斉射撃とか言ってみたり(;´Д`)
68718歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/09/30 01:33:29 ID:???
ごめんなさい。今日投稿するつもりでしたが、
事情で明日に延びます。本当にごめんなさい。

それでは、失礼致します・・・。
68818歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/09/30 20:09:58 ID:???
>>682からの続き

────────────

バスタオル一枚で歩く廊下は、ちょっぴり冷んやり。
でも、これから熱く燃え上がるんだから、あんまり関係ないか。
お兄様の部屋の前に着いて、中の様子を扉に耳を当ててうかがう。
部屋の中は静かで、ベッドのきしむ音が扉の下の僅かな隙間から聞こえてくる。
ノブに手をかけて、ゆっくり回して扉を開けると、お兄様はベッドの上に腰掛けて息を乱していたの。

「お兄様・・・」
「さ、咲耶?そんな格好で歩いてちゃ駄目じゃないか、ちゃんと」
「ちゃんと、なぁに?」
「だ、だから服着ないと」
「風邪を引くって言うんでしょ?ううん、そんなことはないの。
だってこれから、お兄様と、ベッドの上で沢山汗を流すんだもの」
「・・・それって、まさか・・・・・」
「そうよ。ウフフ・・・・お兄様、私、ずっとこの時を待ってた・・・」
「さ、咲耶」
「お兄様・・・」
68918歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/09/30 20:11:34 ID:???

─────扉に鍵を掛けて
─────お兄様の横に腰掛けて
─────お兄様にもたれ掛かって
─────お兄様のオチンチンにズボン越しに触れて

「お兄様・・・ここ、苦しそう・・・」
「だ、駄目だよ」
「いいえ、それはできないわ」
「今きみが───」

お兄様の唇を塞ぐ。
もう遅いの、お兄様。
お兄様は私から逃げられない。

───お兄様の瞳も
────お兄様の鼻も
─────お兄様の唇も
──────お兄様の耳も
───────お兄様の手も
────────お兄様の足も
─────────お兄様のオチンチンも


─────お兄様のすべては私のもの。
69018歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/09/30 20:12:49 ID:???

お兄様のお口を侵してあげる。

絡み合う私とお兄様の舌。

声を上げようとするほど、

抵抗をしようとするほど、

どんどん舌は絡み合うの。


お兄様の後頭部に手を回して、お兄様をベッドに押し倒しす。


「咲耶・・・だめだ、こん・・・・ん」
「んむっ・・・」
69118歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/09/30 20:13:40 ID:???
離れた口唇の間に唾液の橋。
もっと貪りたいけど、離れないと次が出来ない。
お兄様のズボンのファスナーを下ろす。
お兄様はトランクスを履いていた。
それもただ履いていただけじゃない。
トランクスの前のボタンが外れてるの。
細かいことにもよく気がつくはずのお兄様のトランクスの前のボタンが。

すかさずお兄様に問いかけた。

「ねぇ、お兄様。私の下着、まだ持ってるのかしら?」

お兄様は驚いて声も出せない。
そんなお兄様に質問を続ける。

「ねぇ、お兄様、私の下着で何回自分を慰めたの?」
「・・・」
「私のとてもお気に入りの下着だったんだけど・・・・お兄様、私の下着、どうだったかしら?」
「・・・・・」
「お兄様?私知ってたのよ。半年も前だけど、お兄様が私の家に遊びに来てくれたときのこと。
私がお風呂に入ってる間に、お気に入りのレース編みの下着を持ち出したの」
69218歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/09/30 20:16:02 ID:???
お兄様は言葉を失った。
まさか、知っているとは夢にも思わなかったみたい。
私は、さらに言葉を続ける。

「私、いつも着ていく洋服類と、特別な日に着ていく洋服類は別にしてるの。
お兄様とのデートの日に 履いていこうって決めてた下着、それも一番上に
置いてあったものなの。でも、私が気付いた理由は、 それおだけじゃないわ。
お兄様、慌ててたでしょう?お兄様の鞄から、下着の一部が覗いてたわよ?
だから、『盗んだ下着をしまうときは、ちゃんと鞄の奥にしまいましょうね』って、
言ってあげようと思ったんだけど・・・・・いざと言う時の為に、言わないでおいた
のよ、お兄様?」

お兄様は私から目を逸らせて、何も答えてくれないの。
いいの、いいのよ。答えてくれなくていいのよ。

「ねぇ、お兄様。今ここに本物の私がいるのよ?お兄様の、ここ・・・慰めてあげられるのよ?」
「いや・・・そ、その・・・・」
「かわいそうなお兄様・・・・お兄様が自分の気持ちに素直になれないことは知ってるわ。
だから私、お兄様のこと助けてあげる」
「さく・・・」
69318歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/09/30 20:17:59 ID:???
トランクスの前の隙間から、その中へ手を差し入れる。
浴室で触った時よりも熱いオチンチンがそこにある。

「うぁ・・・」
「お兄様、気持ちいい?こうやって握られて気持ちいい?」
「うぁ・・・はぁ・・・」
「浴室でゴシゴシした時よりも気持ちいい?」

お兄様は息を乱すだけで答えてくれなかった。
でも、答えてくれなくていいの。私には分かるの。
オチンチンの先から、答えが溢れてきてる。

「もっとしてあげる」
「咲耶・・・・」
「お兄様・・・」
「はぁ・・・うっ・・・」
「私、お兄様が苦しむ姿、これ以上見たくないの。だから私、お兄様がもっと正直になれるように、
お兄様のこと犯してあげる。心も身体も犯してあげる」
「咲耶、あぁ・・・!!」
69418歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/09/30 20:19:10 ID:???
トランクスの中で、右の手でお兄様のオチンチンの先を弄くりながら、
左の手で、お兄様のズボンのボタンを外して、トランクスを下ろした。
下ろした際にオチンチンが引っかかって、上下にブルンって揺れた。

「すごいわ・・・お兄様」

浴室で見た時よりも大きく感じられた。
ううん、本当に大きいのかもしれない。
ビクビク脈打つ、お兄様のオチンチン。
そのオチンチンの根元を握って、私は
オチンチンの先っぽを口に咥えた。

んむっ・・・」
「咲耶・・・」

オチンチンを咥えながら、上目遣いにお兄様を見上げる。
潤んだお兄様の目からは、抵抗の意思は感じられなかった。
私はオチンチンの愛撫を続けた。
69518歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/09/30 20:22:44 ID:???
包皮をゆっくり剥きながら唇で先っぽをちゅっちゅっして、
舌で裏筋を舐め回しながら手でシコシコする。
もう片方の手で袋を持ち上げてコロコロして、包皮を剥いた
オチンチンの亀頭を口に含んで頭を振ると、お兄様、私の頭に
手を添えて押さえつけてくるの。
お兄様の望みどおりに、オチンチンをしゃぶってあげてると、
お口の中でオチンチンがピクピクって動いたの。
お兄様、射精したいのね?いいわ、私のお口に、たくさん注ぎ込んで。
お兄様の精液をたくさん射精して。ドピュドピュって射精して。
私、全部飲んであげる。

「咲耶、あぁ、僕もう、あぁっ」
「いいふぉおよ、おくひにだひて・・・」
「咲耶、もうだめだ!!うぅっ!!」
「!!」

オチンチンがビクンって跳ねた瞬間、お兄様の精液が放たれた。
口の中に溜め込む暇もなくドピュドピュって射精するお兄様。
私は、ゴキュゴキュ咽喉を鳴らして精液を飲む。
69618歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/09/30 20:25:49 ID:???
お兄様、どれくらい溜め込んでたのかしら?
息継ぎする暇もくれないくらい射精するなんて。
おかげで、途中でオチンチンを口から離しちゃったわ。
それでもお兄様ったら、ビュクビュク射精を続けるから、
口の周りに精液が掛かって、精液ひげが出来ちゃった。
もぉう、せっかくお兄様の精液、全部飲もうとしたのにぃ。
飲むのも追いつかないくらい、ドピュドピュ射精しちゃった
お兄様がいけないんだから。

射精が止んだオチンチンを手に取りながら、口の周りに
掛かった精液を手で拭い取って、体に巻いたバスタオルを解いた。
瞬間、お兄様の目は私の胸に釘付けになった。

「どう?お兄様?私のおっぱい」
「・・・大きいよ」
「そう言ってくれて嬉しい。ねぇ、浴室で触った時の感想を聞かせてくれる?」
「気持ち、良かった。柔らかくて・・・もっと触りたいなって思った・・・」
「それじゃあ、お望み通りもっと触らせてあげる。好きなだけ触っていいのよ、ほら」
69718歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/09/30 20:27:12 ID:???
「咲耶・・・」
「さ、早く、お兄様。あんっ」
「ご、ごめん」
「焦らないで、お兄様。逃げたりしないんだから。さぁ、咲耶のおっぱいを召し上がれ」
「い、いただきます・・・!!」
「あはん、お兄様っ」

お兄様、胸を目の前に垂らしたら、赤ちゃんみたいに吸い付いてきた。
お乳は出ないのに、ちゅうちゅうしてきて、それが気持ちいいの。
空いた胸が寂しいって思ったところに、お兄様は手を添えてきた。
そして、胸を鷲掴みにすると、夢中になってモミモミしてきた。
お兄様の手の中で、胸が次から次へと形を変えていった。
しばらく胸をちゅうちゅうして口を離すと、もう片方の胸がちゅうちゅうされた。
今度はちゅうちゅうされてた胸がモミモミされた。

「おにい・・さまぁ・・・」
「んぐっ・・・ん、ん・・・」
69818歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/09/30 20:28:58 ID:???
お兄様、私、今とっても嬉しいの。
お兄様が、自分の気持ちに正直になってくれたから。
私の考えは間違ってなかった。私は、お兄様を苦しみから解放した。
お口の中で、私の乳首をコロコロ転がすお兄様。

ねぇ、お兄様。もし、私がお乳を出せていたら、お兄様は飲んでくれたのかな?
お乳が出るようになるには、この年だと、子供を宿すのが早っかったはず・・・。
私、お兄様の子供が欲しいな・・・。お兄様と私の愛の結晶が・・・。

「ねぇ、お兄様・・・」
「ん・・・?」
「私、もっと気持ちよくして欲しいの・・・」
「・・・・・」
「お兄様のオチンチン、受け入れる準備出来てるの・・・・・。だからお願い・・・」
「咲耶・・・」

お兄様の腰掛けてるベッドの上に横になって、足を少し開く。
さっきから膣が熱い・・・子宮がお兄様のオチンチンを求めてる。
お兄様のオチンチンを、お兄様の精液を、今か今かと待ち構えてる。
69918歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/09/30 20:32:10 ID:???
さっきまで私がいたところに、溢れ出た愛液が溜まってた。
はしたないって思われてもいいの。それが今の私の気持ちだから。
お兄様が欲しいっていう、私の気持ちだから。
こうして足を開いてお兄様を受け入れるのを待っている間も、
愛液が溢れてきて、ベッドのシーツを汚してる。

「咲耶・・・本当に・・・本当にいいんだね?」
「お兄様、咲耶はとっても悪い子です。お兄様のことを欲しくて仕方がない悪い女です。
だから、熱くて、硬くて、逞しくて、大きなお兄様のオチンチンで、私の膣を満たして下さい。
そして、お兄様の熱い精液で、私の子宮を満たして下さい・・・」
「咲耶・・・・・僕も、もう我慢できない・・・」
「お兄様・・・きて」
「いくよ・・・」

お兄様のオチンチンが、私の膣の入り口にあてがわれた。
陰唇と陰唇の間で、お兄様のオチンチンの先っぽを挟んでる。

「・・・咲耶」

高鳴る私の心臓の鼓動。
不安はない。今あるのは期待だけ。
お兄様が私の名前を呼んだその瞬間、破瓜を迎えた。
70018歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/09/30 20:33:31 ID:???
「咲耶!!」
「お兄様ぁ!!」

ついに・・・ついに叶った。
お兄様のオチンチンで破瓜を迎えたいと言う願いが。
確かに、確かに、私の中にお兄様が在る。

「お兄様・・・お兄様と、やっと一つになれた・・・」
「咲耶・・・」
「お兄様、咲耶を、もっとお兄様で一杯にして。お兄様のことしか考えたくないの」
「咲耶、動くよ・・・」
「んぁっ」

私の中で、お兄様が動き始めた。
ゆっくり、ゆっくりと動き始めた。
破瓜は痛いものだと聞いていたけど、全然そんなことは無かった。
膣の入り口までオチンチンが引いて、また奥まで入ってくる。
少しずつ動きが早まっていく。それにつれて、肌と肌がぶつかりあって、
パンッパンッって音を鳴らす。
70118歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/09/30 20:34:51 ID:???
「はぁ、はぁ・・・・・」
「あん、あっ、あぁっ・・・・!!」

暴れてる。お兄様のオチンチンが暴れてる。
肌と肌がぶつかり合うたびに、欲望のうねりが大きくなっていく。
お兄様のオチンチン、子宮まで届いてる。オチンチンのカリ部分が、
子宮の入り口を抉るたびに、体中に強い快感が走る。
快感が何度も何度も走って、頭が少しずつボーっとしてくる。
一定のリズムを保っていたお兄様の腰の動きが・・・・・ピストン運動が、
段々早まってきてる。分かる、分かるわお兄様。射精が近いのね?


「お兄様・・・射精すときは・・・・私の・・・私の子宮に・・・射精して・・・」
「咲耶、僕も・・・僕も、咲耶の中に、射精したい・・・!!」

お兄様は、さらに腰の動き早めた。
オチンチンに、たくさんたくさん子宮の入り口を抉られて、たくさんたくさん体中に
快感が走って、頭が真っ白になってきて、もう何も考えられない!!
ああんっ!!お兄様のオチンチンがピクンピクンって震えてる!!
イク、イクッ!!私イッちゃう、ダメッ、あぁ、もうダメぇ!!
きて、早くきて、お兄様の精液で私を満たしてぇ!!
70218歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/09/30 20:36:07 ID:???
「あぁ、咲耶!!射精る!!射精るよ!!」
「射精して、私の中に全部射精してぇ!!」
「あぁ、咲耶!!」
「あぁっ!!」

お兄様がオチンチンを子宮の奥深くまで突いた。
その瞬間、私とお兄様は絶頂を迎えた。お兄様の腰が
小刻みに震えて、お兄様の熱い、熱い精液が放たれる。
子宮の中で、お兄様のオチンチンがビクビクって動いて、
ドクドク精液を注がれてる。私の中が、お兄様の精液で
満たされていく・・・・。

「・・・おにぃ・・さま・・・」
「・・・咲耶」
「私、今最高に幸せなの・・・お兄様に満たされて、本当に幸せよ・・・」
「・・・僕も、今・・・・」


見詰め合う私とお兄様。
そのまま、唇を重ねた。
腰がゆっくりと引かれて、私の中からオチンチンが離れていく。
オチンチンが抜かれた中から、収まりきらなかった精液が溢れ出た。



70318歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/09/30 20:36:50 ID:???


その日以来、私とお兄様は毎晩愛し合った。
お兄様はその度に、私の中を満たしてくれた。
私とお兄様の間に、障害などない。
今日も私は、お兄様と愛し合う。

「咲耶、ベッドに行く時間だよ」
「はい、お兄様。ちょっと今日は遅かったんじゃなくて?」
「電話してたんだ。明日の予定をキャンセルにしてくれって」
「予定?」
「友達だよ。休日は、咲耶と愛し合うためのものだからね」
「あぁ、お兄様、嬉しいわ。さぁ、お兄様、ベッドに行きましょ」
「あぁ、もちろん」

あぁ、お兄様。
世界中で誰よりも愛しい、私だけのお兄様。
ずっと、ずっと、あなたを愛してる&hearts



= 完 =
70418歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/09/30 20:38:07 ID:???
いけない、最後で手痛いミスが・・・・

あぁ、お兄様。
世界中で誰よりも愛しい、私だけのお兄様。
ずっと、ずっと、あなたを愛してる♥


すいません・・・・・
705ゲーム好き名無しさん:04/09/30 21:28:55 ID:???
18歳雛子氏、グッジョブです。
氏の作品は、女性が攻めから入って、途中で受けになるのが多いですよね。
706ゲーム好き名無しさん:04/10/01 04:18:19 ID:???
ん?
どこをミスしてる?
707ゲーム好き名無しさん:04/10/01 12:04:05 ID:???
最後の行が、ハートマークになってなかったみたいだ。
708ゲーム好き名無しさん:04/10/01 15:21:14 ID:???
定期age保守
709ゲーム好き名無しさん:04/10/01 16:28:23 ID:???
>>705-708
18歳雛子さん、自演乙です!
千の影を名乗るってコテはもう使わないんですか?
佐々木さん「海神航。彼は許されない存在よ」
山神燦緒 「何、航が許されない存在だと?」
佐々木さん「彼は12人の妹と融合しているの」
山神燦緒 「融合? …………まさか、……そんな!」
佐々木さん「そう、常識的にありえない。でも、彼は―――」

海神航   「春歌ちゃん」
春歌    「ポポ♥」
海神航   「四葉ちゃん」
四葉    「チェキ!?」
海神航   「亞里亞ちゃん」
亞里亞   「……くすん」
海神航   「可憐」
可憐    「あん、お兄ちゃん大きい♥」
≪ロイヤルストレートフラッシュ≫

咲耶    「却下ッ!!」
711ゲーム好き名無しさん:04/10/08 13:01:46 ID:???
定期age保守
712ゲーム好き名無しさん:04/10/11 02:07:51 ID:???
定期age保守
713可憐:04/10/11 22:05:02 ID:???
近親相姦? 可憐おばかさんだから分かりません。
(可憐の辞書に近親相姦という文字はありませんよ)
ttp://cro.zone.ne.jp/nannka/sisan01c2.htm

シスプリアンケート結果発表
ttp://cro.zone.ne.jp/nannka/sisan01.htm
714ゲーム好き名無しさん:04/10/12 15:09:26 ID:???
>>713
ブラクラ踏んだかと思った
715ゲーム好き名無しさん:04/10/14 22:58:00 ID:???
716ゲーム好き名無しさん:04/10/14 23:40:20 ID:???
>>715
全部404のようだが。
717ゲーム好き名無しさん:04/10/14 23:44:13 ID:???
>>716
ギコナビのプレビューからだと普通に見れる。単に鯖が混んでるだけかと思われ。
718ゲーム好き名無しさん:04/10/14 23:48:08 ID:???
717d。何度か挑戦したら通ったよ。
719ゲーム好き名無しさん:04/10/15 01:09:02 ID:???
誰か>>715の絵の詳細をキボンヌ。
720ゲーム好き名無しさん:04/10/16 02:28:48 ID:???
この娘……想像していたよりも『普通っぽい顔をしている』と思った……

だが、この娘の顔の裏側は、どんな罪人よりもドス黒く呪われている。
いったい、この瞳の奥は、自分のどんなおぞましい行為を見…焼きつけているのか?
このコンサートピアニストのような指は、
いったい何人の『人間の死』に触れて来たのか?
721ゲーム好き名無しさん:04/10/16 16:52:07 ID:???
>いったい何人の『人間の死』に触れて来たのか?

たいした数じゃないでしょ、俺たちに比べれば。
722ゲーム好き名無しさん:04/10/16 22:37:51 ID:???
優しさだけじゃ、愛は奪いきれない。そう、誰か傷つけても、あなたの笑顔だけは、譲れない。

『暗転入滅』

お兄ちゃんの為でもない、ましてや可憐の為でもない。
ただ、本能が、私にそう命じている。

ナイフで、出場包丁で、あの子のお腹を切り裂きたい。
花瓶で、ハンマーで、あの子の頭を思いっきり殴りつけたい。
人として殺すのではなく、屠殺したい。
―――モノとして。
泣き顔なんて、もう、どうでもいいの。

殺しただけでは飽き足らない。
死体を、肉を、パーツを蹂躙したい。
―――可憐のこの手で。
誰の力も、協力も、借りることなく。

そのためには、少しの間だけ、お兄ちゃんに嫌われても、構わない。
ううん、これは、可憐の、最初で、最後のワガママ。
可憐が愛したお兄ちゃんだもの。きっと… 分かって… ううう…
なぜ? どうして? 涙が止まらない。

ううん。これでいいの。
可憐はこの涙を最後に人という心をこの部屋に置いていきます。
帰れなくなるかも知れない。そのときは、お兄ちゃんが、
可憐を… 可憐を…

次回、シスタープリンセス RePure「闇可憐」
お兄ちゃん、大好き♥
72318歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/10/17 01:29:18 ID:???
二連休を控えた金曜日の夜、衛が兄の家に泊まりに来た。
誕生日には早いが、休日に二人で出かけようと言うことになり、
兄からの誘いもあってのことだった。

時間は日付も跨ごうという午後十一時。
兄はネットサーフィン、衛は手近にあった兄の雑誌をベッドの
上で読んでいた。下はスパッツ、上は寝巻きと言う中途半端な
格好だ。一時間前までは弾んでいた二人の会話も、話のネタが
尽きところで完全に止まり、自然と各々、就寝時間まで適当に
時間を潰すことにした。

特別関心を惹くようなニュースも無く、なじみの掲示板の他者の
会話を見ていると、自分の熱中してるゲームについてのものが
あった。どうやら、ゲームが行き詰っているようで、参考になる
ところもあった。

「ふむふむ、斧があるのは・・・・・」

河合を流し見て記憶したところで、ふと、モニターに写るベッドの
上の衛の姿を見ると、隠していたはずの成人向けを読んでいるのが
分かった。
72418歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/10/17 01:34:39 ID:???
「おい、衛。お前が読んでるそれ、どこで見つけた?」
「何処って、枕の下にあったよ」
「え?おかしいな、しまったと思ったんだが」
「あにぃ、変なとこで忘れっぽいからだよ」
「んー、そう言われると・・・って、他の本にしなさい」
「今更隠すようなことじゃないでしょ。だって・・・」
「衛、胸んとこのボタンちゃんとつけろって」
「ご、ごめん、あにぃ・・・」
「あのなぁ・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」

会話が止まった。
衛の目が、ある一点のところで止まってる。
つられて自分も目を向けると、どうやら反応してしまったらしい。
視線の先にあるのがテントを張り、鎮まりそうに無い。顔を上げた
ところで衛と目が合い、同時に口を開いた。

「衛」
「あにぃ」

72518歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/10/17 01:36:44 ID:???
「・・・しようか」
「・・・しよっか」

ベッドの上に腰掛けて、衛と唇を重ねる。
舌を絡ませ、部屋の中に唾液音が響いて、
体が火照ってくる。

「・・・服、脱ごうか」
「うん・・・」

二人とも服を脱ぎ去ってベッドの上に置き、お互いの下腹部から、
股の間にかけてまさぐり始めた。衛の体をゆっくり押し倒して、
寝巻きのボタンを外した。ボタンを全部外したところで、発育途中の、
小さく隆起した胸が露になる。

「こうしてみると、衛も女の子なんだな」
「ボク、男のじゃないよ」
「前は、ボク、男の子だよって言ってた気もするぞ」
「んもぅ、あにぃの意地悪」
「恥ずかしがって顔逸らすのって、可愛いな」
「・・・・・」
「あれから、どれくらい大きくなったか、お口で確かめてみますか」
「・・んっ」
72618歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/10/17 01:41:05 ID:???
兄は、衛の小さな隆起に口をつけて、隆起の先にあるつぼみを舌で転がした。
口元を、ちゅっ、ちゅっと音を立てて吸い上げて、口を離して舌先で舐め上げたり、
掌で軽く弄んだりした。

「ハァ・・・んあっ。あ、あにぃ・・・」
「衛ばかり気持ちよくなってずるいな。俺のこれも頼むよ」
「・・・・」

兄は仁王立ちになって、下着を脱ぎ去ると、反り返った逸物を
衛の前に突き出した。亀頭が露出して脈打っている逸物を、
衛はゆっくり口を開けて含んだ。
亀頭を含んで、舌で唾液で亀頭を濡らして、頭を上下に小さく振った。
亀頭のカリ首の部分までを、ちょうどよく含み、何度も口内で刺激していく。

「いいぞ・・・衛」
「んっ・・・むっ・・ん、ん、ん・・・」

ちゅぼ、ちゅぼ、と水音を立て、亀頭を含んで、何度も頭を振り続ける衛。
次第に、兄は射精感がこみ上げ、逸物がビクンビクンと口内で揺れた。
72718歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/10/17 01:42:50 ID:???
「衛、そろそろ・・・」
「ん、んん」
「結構溜めてたからたくさん出ると思う、いくぞ。うっ!!」
「!!」

兄が小さく悲鳴を上げ、大きく身震いさせた瞬間、逸物がビクビクと揺れ、
衛の口内に精液が放たれた。兄の言うとおり、精液はたくさん放たれ、
途中で口を離して咳き込んでしまった。あわてて逸物から口が離されて、
衛の顔面に、残りの精液が放たれた。衛の顔に掛かった精液は、頬を伝って
下腹部へと垂れた。

「けほっ、けほっ・・・あっ・・・!!」
「ま、衛・・・?」
「な、何これ?」

咳き込んだ際、精液が鼻に一部、逆流したらしい。
衛から見て、右の鼻から、鼻水のように精液が流れてきた。
72818歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/10/17 01:43:40 ID:???
「だ、大丈夫か?」
「う、うん。平気だけど、何か、すごくイカ臭いよ・・・」
「すまん、溜め込んでて」
「別にいいよ。あにぃの精液だから・・・。それより・・・・ね?」
「あ、あぁ・・・」

衛は、スパッツに手をかけて、下着ごと脱ぎ去って、先に脱いだ
寝巻きの上に載せた。兄の前に、毛も生え揃っていない秘部が
あらわれた。既に愛液によって、そこは十分に濡れていた。

「衛は、本当にエッチになったな。咥えただけでこんなに?」
「い、言わないでよ・・・。ボクをこんなにしたのは、あにぃでしょっ」
「そうだったな。さて、それじゃ、合体と行きますか。せーのっ」

硬さを取り戻した逸物の先端を、衛の秘部にあてがい、
一気に奥へと突き入れた。

「あぁっ!!」
72918歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/10/17 01:49:53 ID:???
十分に濡れていたため、衛の秘部は、抵抗無く兄を受け入れた。
温かい衛の中に包まれた兄の逸物は、さらに大きくなった。

「動かすぞ、衛」

首を小さく縦に振り、それを合図に兄は腰を動かし始めた。
小さく動き始め、やがて動きを早めていくと、衛の秘部は、
大量に愛液を分泌し、兄が逸物を突き入れる度に、卑猥な
音を立て始めた。

「衛のここ、良く締まるし、こんなに濡らして・・・・」
「言わないでぇ・・・」
「こんなんじゃ・・・って、もう我慢できね・・・出すぞ!!」
「い、いいよ、きて!!」
「衛!!」
「あにぃ!!」

名前呼び合った瞬間、兄は、衛の一番奥深くに逸物を突き入れ、
大量の精液を放った。
73018歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/10/17 01:54:02 ID:???


───翌日。


行為のあと、二人で風呂に入って就寝。
二連休初日を迎えた。


「それじゃ、出かけるか」
「うん。どこに行くの?」
「映画のチケット取ったんだ。ほら、これ」
「これって、今話題のやつだよね!?」
「そう。衛のためにって、ね」
「あにぃ・・・」
「行こう」
「うん」



街では、二人きりの休日が待っている・・・。


= 完 =
731ゲーム好き名無しさん:04/10/17 02:48:56 ID:???
>>721
俺たちって誰のこと?
なんか怖いんだが。
732ゲーム好き名無しさん:04/10/17 23:29:19 ID:???
最強
最凶  の妹、可憐(・∀・)カコイイ!!
最狂

ttp://www9.ocn.ne.jp/~hakama/sj-syoukai005.htm


可憐VS咲耶
ttp://www9.ocn.ne.jp/~hakama/
733ゲーム好き名無しさん:04/10/18 17:46:17 ID:???
定期age保守
734ゲーム好き名無しさん:04/10/20 18:32:41 ID:???
定期age保守
735ゲーム好き名無しさん:04/10/20 23:10:54 ID:???
 
736ゲーム好き名無しさん:04/10/22 20:14:07 ID:???
可憐に萌えは似合わないと思う。
737ゲーム好き名無しさん:04/10/25 21:42:00 ID:???
定期age保守
738ゲーム好き名無しさん:04/10/26 00:25:54 ID:???
>736
燃えか?

可憐「たとえ今は、お兄ちゃんと結ばれることが禁忌でも……あきらめない! 運命に負けたくないんです!」
739ゲーム好き名無しさん:04/10/28 15:06:23 ID:???
>>738
不覚にもウケタ。GJ。
740ゲーム好き名無しさん:04/10/29 17:03:02 ID:hNAT3O8Q
うps
741ゲーム好き名無しさん:04/10/29 17:24:00 ID:???
>>738
バックに炎と「ゴゴゴゴゴ・・・」って擬音を入れたいね
742ゲーム好き名無しさん:04/10/30 22:02:33 ID:???
〃∩        ∩゛
 冂   ∧_∧   冂  プラングリが華麗に742get!
 \\(´∀` )//
   \ \ //   〃∩      ∩゛
    | (エ) |     冂  ∧_∧ 冂
    |__|_|     ヽヽ(´∀` )ノノ 
     | || |        | (イ) |
     |_| |_|        |__|_|
     (_| |_)        | || |
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|    (_| |_)
 |  プラングリ  |  | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
 |             .|  |. リグランプ |

>>1ージーモード プラングリ
>>ドスな3 マインドシーカーをやりこむ
>>はや744 (゚д゚) サイキン アツイシネ
>>性欲のとり5 早く取りに行かないと
>>エ6エムエヌ  OK。ネタのループに成功だ
>>7かじまこんた神 バンザーイ!
>>8イッ!ハイッ! (°Д゜)∩<ウェイトレスサーン
>>9-1000 サーバーが見つかりません。

743ゲーム好き名無しさん:04/10/30 23:42:00 ID:C5goE7Lp
UP
744ゲーム好き名無しさん:04/11/01 23:39:51 ID:6B50tJ4m
( ・ェ・)
745ゲーム好き名無しさん:04/11/03 00:58:32 ID:eVpfNNgq
     へヘ
     /〃⌒⌒ヽ
    〈〈 ノノノハ)))  にはは、観鈴ちん参上!!
     |ヽ|| ´∀`||つ
     リ( つ╂リ/
      リリリ(⌒)どどど・・・
.       し' 三
746ゲーム好き名無しさん:04/11/03 02:54:39 ID:RHEsD4eC
花穂ってある意味一番エロイ気分になれないよね
747ゲーム好き名無しさん:04/11/03 14:36:25 ID:???
楽しそうに笑っている可憐を眺めながら、ふとある疑問が浮かんだ。
それは「なぜ可憐が今着ている洋服は赤いのだろうか」という問いである。
簡単に見えて、奥の深い問題だ。
「赤いから赤いのだ」などとトートロジーを並べて悦に入る浅薄な人間もいるが、
それは思考停止に他ならず、知性の敗北以外なにものでもない。
「赤方偏移」という現象がある。
宇宙空間において、地球から高速に遠ざかる天体ほどドップラー効果により、
そのスペクトル線が赤色の方に遷移するという現象である。
つまり、本来の洋服が何色であろうとも、可憐が我々から
高速で遠ざかっているとすれば、毒々しく赤く見えるはずなのだ。
目の前の可憐は高速で動いているか否か?
それは可憐の反対側に回ってみることでわかる。
運動の逆方向から観察することで、スペクトルは青方遷移し、
青く見えるはずなのだ。
逆に回ってみたところ、可憐の洋服は青色ではなく白かった。
よって可憐は高速移動をしていないと言える。
そういえばこの前真っ白なワンピースを可憐にプレゼントしてあげたのだ。
親愛なるひばりちゃんのおばあさま。

突然のお手紙お許しください。
私には白雪と言う名の妹がおります。

彼女は、日本・中国・フランスなどを旅行先にし、
現地の料理を完全に再現することに長け、彼女はこの間、
私に「中国で人間の肉を食べてきたですの」と言うのです。
私はとても驚きましたが、彼女は、中国滞在中、ずっと人間の
肉を食べてきたと言うのです。

十泊十一日の旅行中、三日で人間の肉の調理の仕方を覚え、
宿泊先の宿の人に、料理を振るったとも言います。
私は、彼女に「どんな感じっだんですか?」と聞くと、
「それは絶品ですの。特に子供のお肉の味は最高ですの」と、
あまりに自慢気に言うので、ついつい私も試してみたくなったところ、
そちらで食事に招かれました。

その際、退院以来、久しぶりに顔を合わせたひばりちゃんが、
私の膝の上に乗ってきて、ひばりちゃんの笑顔を見て、私は
"ひばりちゃんを食べてみよう"と決心しました。
ひばりちゃんと二人きりになる時間を作るため、
私はひばりちゃんを退院祝いにと、白雪ちゃんの
家に、食事に招こうと思いました。

二週間前のことを覚えていらっしゃいますでしょうか?
あの日、白雪ちゃんの家につくと、ひばりちゃんは花穂と言う名の
妹が作り上げた花壇を見て大喜びし、食事会に同席した花穂ちゃんに
断って、花を摘み始めました。

食事会には他に、春歌ちゃんと兄上様も見え、久しぶりに会った
ひばりちゃんを見て、兄上様は嬉しそうな顔を見せ、始めて会った
春歌ちゃんに、すぐになついて可愛がられていました。

食事の時間が近くなり、家に入ると、私は、ひばりちゃんを居間に呼びました。
ひばりちゃんは居間に入ると、大きな叫び声を上げました。それも当然かと思います。


何故なら、居間では、私と兄上様が愛し合っていたのですから。
私たち十二人の妹は、二ヶ月に一度、兄上様と愛し合う習慣があるのですが
どうやら、ひばりちゃんにはショックが強かったようです。
裸の私たちを見ると、ひばりちゃんは「鞠絵ちゃんの変態!お兄さんの変態!」と、
子供ながらに、思いつく限りの雑言罵倒を浴びせはじめ、「おばあちゃんに言いつけてやる!」と
逃げ出そうとしました。

困った私たちの前で、ひばりちゃんは、叫び声で駆けつけた春歌ちゃん捕まり、
裸に剥かれました。ひばりちゃんは、春歌ちゃんに、口からゴボゴボと漏れる音が
聞こえなくるまで首を絞められました。


その後、裸に向いて、動かなくなったひばりちゃんを、白雪ちゃんが解体しました。
ひばりちゃんの体を逆さづりにし、頚動脈を切断すると、大量の血液が溢れてきました。
流れ出る血がもったいないと、溢れる血を兄上様は、傷口に口をつけて、音を立てて血を
嚥下していきました。
血を飲むことに満足して、口を離した兄上様が顔を上げると、
再び血が溢れて兄上様の顔にかかりましたが、兄上様は目元以外を
拭おうとせず、ただ笑みを浮かべて血が溢れ出るさまを見ていました。


やがて血が出なくなると、春歌ちゃんは、頚骨を砕いて、
頭髪を掴んで引きながら回し始めました。
やがて、頭部が切断されると、白雪ちゃんは、ハンドバーナを使って、
焦げ目がつかないように慎重に火を放ち、ひばりちゃんの体毛を
焼いていきました。


体毛が焼き終わると白雪ちゃんは、ひばりちゃんの手足を切断し、
内臓を抜き去り、彼女をいくつもの小さなブロックに分けました。
それから、それぞれのパーツを、食する部分を取り出して調理にかかりました。
余った分は、姉の鈴凛の特別製の冷蔵庫にしまい込みました。


かくして、彼女の血と肉によって、食事会は始まりました。
ひばりちゃんの柔らかくて甘いお尻は、オーブンでトロトロ焼き上げると
最高の味がすることをご存知だったでしょうか?

食事会が終わり、部屋で兄上様は
「ひばりちゃんの血は今まで飲んできた、どんな飲料水もかなわない」と絶賛していました。


それからしばらく、私たちは、ひばりちゃんのお肉を食べて過ごしました。
五人もいましたが、すぐに食べつくさぬようにと、逸る気持ちを抑えました。
ひばりちゃんは、五日間掛けて、私たちのお腹に消えたのです。


私の体調は以前よりも優れ、これも、ひばりちゃんのお肉のおかげです。
どうか、おばあさまにおかれましては失望されることの無いように。
私たちは、ひばりちゃんの処女は奪いませんでした。
彼女は処女のまま天に召されたのです。


長い手紙になりました。
そろそろ、この手紙を締めくくりたいと思います。
親愛なるひばりちゃんのおばあさまに、最高の敬愛と感謝を込めて。


──────────

出典元:『異常快楽殺人』
     アルバート・フィッシュが、バット家に向けた手紙より。
     (いくつか改変、加筆)
僕の12人の妹の一人の四葉。
四葉はイギリスからの帰国子女で、元気いっぱいの可愛い女の子。
生まれがイギリスとあって英語が得意で、よく皆に、持ち前の英語力を
披露している。負けじと春歌がドイツ語を、亞里亞がフランス語を披露する。

僕が笑いながら見ていると、他の妹達も集まって「またやってる」とばかりに、
それを見て笑っている。

「全く・・・・・なんて妬ましいんだ・・・・!!」

僕は三人が妬ましくて仕方が無かった。
日本で大学を出てひたすら勉強を続けて、英会話こそ授業で経験があるものの、
四葉ちゃんのようにスラスラ喋ることは出来ない。


「妬ましいよ・・・」


ドイツ語とフランス語に関しては文字すら見たことが無いし、ましてや喋ったことも無い。
四葉を妬んで、僕は四葉に陰湿ないじめをした。
四葉の制服を隠したり、勝手に私物を捨てたり、
学校では、僕の仕業と分からないように四葉の
机にラクガキしたり、体育着をトイレに投げ込んでおいたり、
放課後に椅子を三階の窓から投げ捨てたりして、四葉のクラスの黒板に
四葉の悪口を書き連ねて、四葉に呼ばれてもそっけない態度をとった。

春歌と亞里亞にもいじめをしたが、大した反応が無くて面白くなかった。
特に亞里亞は、よく僕の所に来て泣いてきたので、煙に巻いてしまいたくなるだけだった。


次第に四葉は喋らなくなっていき、かと思えば「チェキ!チェキ!チェキ!」と叫びだしたり、
「怪盗クローバー参上デス!」「四葉はワタシが誘拐したデス!」とか言い出したりする。
「四葉ちゃん、何やってるの?」「違うデス!私は美少女怪盗クローバーなのデス!」

本人はシラを切っても周りにはバレバレなのに。


探偵になりたいとか言ってたのに怪盗とか言ったりして、一体どっちになりたいんだか。
自分に構ってもらいたいが為の行動なのだろうが、正直言って関わり合いになりたくなかった。
四葉の様子に、他の妹達も、最初は様子を面白がっていたが、
やがて四葉を避けるようになっていった。それは学校の生徒も
同じだった。
同級生の中には「お前の妹に一人だけ変なのがいるな。頭おかしいんじゃねぇの?」
と言ってくる奴もいた。他の妹達も、同じことを言われたらしい。


四葉は、僕や妹達の後を尾け回すなどの行動をとることが多くなっていった。
前に四葉は、僕や妹達について色々と聞いて回っていたが、誰も口を利かなくなったから、
知り得る手段を変えざるを得なくなったが為の結果とも言える。


四葉から皆が離れていく中、鈴凛だけは、陰で周りを説得したり、体裁を繕うとしたが、
それも全て無駄に終わったと知ったき、彼女も四葉から離れていった。
すっかり孤立してしまった四葉は、次第に塞ぎ込みがちになり、
登校も下校も一人でするようになり、食事も一人でするようになった。
コスプレをして騒ぎ出すことも無くなり、静かになったと思ったある日、
四葉の部屋から話し声が聞こえた。誰がいるのだろうと思えば、四葉が
話しかけているのは、 水飲み鳥のおもちゃだった。


「ワトソンくん、四葉はどうして嫌われてるデスカ・・・・」


すすり泣きながら四葉は水飲み鳥に話しかけていた。
相当今の状況が辛いのだろう。それも当然だけど。



ふと、そんな四葉の様子を見て僕は思った。







 
                    もし・・・あの水飲み鳥を壊したら、四葉はどうなるのだろうか、と。








前に四葉から、イギリスにいる頃から大事にしてるおもちゃだと聞いたことがある。
おもちゃの破壊。僕は一週間後にそれを実行することにした。
もしかしたら四葉は自殺するかもしれないし、 それに備えて、この一週間を四葉の
生きている姿の見納め期間とすることにした。


四葉が散歩に出たときを見計らって、僕は水飲み鳥を床に思い切り叩きつけてやった。


パリンと音を立てて水飲み鳥が砕けた。
ガラス片が床に散らばり、無残な姿を晒していた。
そのまま放置して、四葉の反応がどんなものかを
想像すると堪らなくなった。


四葉は散歩から帰ってくると、それきり部屋から一歩も出てこなかった。
夕食も一人でするようになっていたので、周りも心配せず、いつものことと受け止めていた。

大した反応も無いまま終わってしまって残念だったが、 どうでもよくなった。
どうせ部屋の中で水飲み鳥の名前を呼びながら 泣いてるだけだろうし・・・・。
ヒステリックでも起こすんじゃないかと期待してたんだけど。
それから二週間が経った。
四葉は学校にも来なくなった。
学校から先生が来ても部屋からも出ず、引きこもりになった。
部屋のドアを叩いても反応はなく、ノブを回してみると鍵が掛かっている、
四葉の様子を知ることは出来なかった。

「困りましたね。これでは話をすることが出来ない・・・」

さらに一週間が経ったが、四葉は相変わらず反応を見せなかった。
日を追うごとに「部屋の中で首を吊ってるんじゃないか」「手首を切ってるんじゃないかとか」
学校でそんな噂が立ち始め、 強引にでも、四葉を表に出そうということになった。



その話をしているときに、四葉は学校に現れた。






「キャッホゥ〜、オハヨウゴザイマースデース!!チェキィ〜!!」


驚く皆の前で、四葉は叫んだ。

現れた四葉の格好は、怪盗のコスプレより変てこだった。
頭は半分だけ刈り上げ、顔にはインディアンのようなペインティングをし、
泣き笑いの表情だった。四葉はさらに叫び続けた。

「ゴメンナサイ!全てを兄チャマに捧げるつもりデシタガ、半分だけは、
自由気ままなチェキでいさせ続けてクダサイ!!」

そう言うと、チェキチェキチェキと叫びながら教室を走り回り、
口元をぽんぽんと叩いて「はわわわわ」と奇声を発すると、
窓から身を反転させるように消えた。



四葉の葬儀はしめやかに行われた。 その後は、しばらく慌し日々だった。
学校の先生から、家で何があったのかと聞かれたり、とにかく大変だった
島内の出来事だったので、島の外へ事件が漏れることは無かったが、
長い間、四葉のことについて聞かれた。


12人家族となり、食卓からは誰も座っていない椅子が無くなった。
だけど、違和感は感じなかった。




それから、五年が経った。
僕は今日も四葉の墓へ足を運んでいる。
もういない妹。

だけど、時々聞こえる。
「兄チャマ、チェキデス!」と叫ぶ、四葉の声が・・・



──────────

出典元:『東京伝説 死に逝く街の怖い話』
     "ウェス"と言う題名の話から、ネタを一部抜粋。
過去に、私が電波板のホームで投稿してたネタを、一部改変して再投稿したものです。
私はこれでホームに帰ります。お邪魔しました。
762ゲーム好き名無しさん:04/11/04 11:04:50 ID:???
乙age
763ゲーム好き名無しさん:04/11/05 18:58:39 ID:???
覚醒亞里亞乙。

ネタ振り。
闇可憐とのセックスって、兄に自由はあると思う?
764ゲーム好き名無しさん:04/11/07 22:03:37 ID:???
定期age保守
765ゲーム好き名無しさん:04/11/09 22:38:47 ID:6hc5/wN4
____
 B■∧  /
━ (,, ゚Д゚) /
   |   つ
   |  |
 \|  |
   ∪∪
766ゲーム好き名無しさん:04/11/10 00:08:22 ID:???
>763
可憐が闇化したという事は、兄が不祥事を行ったということ。
・基本的にセックスは、朝、晩、毎日、膣出し。
・学校でも、可憐が求めてきたらセックス。
・可憐が求めてきたら、どのような状況でもセックス。兄が求めるのも可。
・兄の所有するアダルトグッズ(エロ本等)は全て処分。可憐専用の道具は可。
・デート中に他のかわいい女の子に興味を持った場合。
 「お兄ちゃん、あの子の方がいいの? 可憐、あの子とお兄ちゃんを刺して可憐も死ぬ」
・可憐の膣出しお願いを断った場合。
「どうして? 何で入れてくれないの? 可憐の事嫌いになっちゃったのかなぁ」

一応、可憐に全てを求める分には自由はある。
可憐と今すぐ、セックスしたいとか。

兄への軽いお仕置きとして、セックスで兄をイジメルかもしれないが、
とりあえず、闇可憐がSMプレー好きとは考えていない。
場末の風俗店のように、キスはだめ。そっちからの胸タッチもだめ等と可憐がほざくとは思えない。
可憐の理想の兄は、Mな兄ではなく、
『かっこよくって、優しくて、とても素敵な世界にただ1人のお兄ちゃん』
なので、基本的には、お仕置きをするより、兄と心中する方が優先。

結論としては、闇可憐に欲望の全てをぶちまける自由はある。
しかし、闇可憐以外の対象に欲望を抱く人権はない。
767ゲーム好き名無しさん:04/11/10 15:19:18 ID:???
>>766
他の妹達はどうよ?
768766:04/11/14 22:13:16 ID:???
可憐
 いつも>766みたいな事を考えてる。
花穂
 強姦したら、舌噛んで死にそう。

 攻めは苦手。
咲耶
 自分から誘っておいて、膣出し段階で「ナカは嫌ーッ」って言いそう。
雛子
 新しい遊びだと親に話す。兄は一族から絶縁される。
鞠絵
 セックスしても大丈夫だよな?
白雪
 尽くすタイプ。
鈴凛
 攻めが大好き。
千影
 セックスになると弱気になります。
春歌
 春歌の妄想プレーのおかげで、セックスネタは無限大。
四葉
 たっぷりとチェキしてやって下さい。
亞里亞
 強姦プレーする人は兄なんかじゃありません。
覚醒亞里亞
 兄を服従させる事への快楽に目覚める。
769ゲーム好き名無しさん:04/11/15 23:44:51 ID:khxlQ9Sa
ウソダドンドコドーン

770ゲーム好き名無しさん:04/11/16 09:58:34 ID:???
>766
一穴主義=一夫一婦制度を守るのであれば、闇可憐を奴隷妻にして
どんな扱いでもいいという事。
これは他の妹たちでも同じ事なのではないでせうか。
771ゲーム好き名無しさん:04/11/17 23:43:36 ID:nY9vaowm
〃┏━━ 、 
    |  ノノソハ)))  
  (\リリ ´−`)リ  うぐぅ・・・ボクを指名する球団はどこだろう・・・
  (ニE(#⊃o⊂#) 
772ゲーム好き名無しさん:04/11/18 18:33:53 ID:???
良スレ保守。
773ゲーム好き名無しさん:04/11/20 21:31:06 ID:???
あげ。
加速してく可憐よ どうか優しいままでいて
775ゲーム好き名無しさん:04/11/23 01:54:37 ID:???
名無しGETおめでとう。保守。
激しくバレていると思いますが、たまに名無しで書き込んでいます。
まあ、実際、人少ないので当方コテの書き込みが連続で続いていると、
コテハンうざいというヤシの気持ちが分かりそうなので。
コテの本質たるSSの続きも、まだ書いてないですからね。

ところで、やばい。うたかたヤヴァイ。マジヤバイ。
主人公の一夏は殺人未遂2回ですよ。
エヴァ初号機のように、瞳を紅く光らせながらユラーリと立ち上がる一夏。
夢の中では舞夏を絞殺してるし。
友達の蛍子はやり逃げされてるし。
一夏の笑顔怖え。闇可憐と戦えそう。
一夏がどこまで壊れていくのか、激しく期待!
777ゲーム好き名無しさん:04/11/24 15:46:56 ID:???
上げ続けるぞ。
77818歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/11/26 02:08:58 ID:???
「兄くん・・・話があるんだ。これから私の家に・・・・・・・・・・・・来てくれるかい?」
「話って、電話じゃだめなのか?」
「とても大事な話なんだ。頼むよ・・・・・・」
「・・・千影の頼みなら行くさ。三十分弱で着くから」
「ありがとう、兄くん」

家の鍵をかけて兄は夜の住宅街を歩き出した。
空には雲ひとつ無く、真円を描く月、風は冷たかった。
時間は午後九時を少し回っていたが、周囲の家々からは
明かりが漏れ、時折、テレビの音が聞こえてきた。


歩き出して五分もしないうちに欠伸が出た。
涙で視界が滲んだが、乾き目になっていた目に潤いを、と、
敢えて拭わず放置した。十字路に差し掛かり、左右の安全を
確認後に真っ直ぐに進む。妹からの誘いの電話がなければ、
この時間に外を出歩くことは無い。いつもなら、夜九時から
十一時までの二時間は、買い溜めした本をゆっくりと読んでいる頃だ。
77918歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/11/26 02:10:09 ID:???
歩き出して三十分。
散歩まじりに少し遠回りをして、清閑をたたえる洋館の前に到着した。
呼び鈴を鳴らそうと手を上げるよりも前に、周囲の景色が歪み、捩れ、
それらが戻ったとき、履いていたはずの靴は脱ぎ去られ、絨毯の敷きの
妹の部屋に立っていた。気配を感じて後ろを向くより先に、白い二本腕が
背後より兄の体を抱きしめた。

「いらっしゃい、兄くん」
「お邪魔します、って言えばいいのかな」
「こんな時間に・・・・・・・・・・・・呼び出してすまなかったね
・・・・・・・・・・・・適当にくつろいでくれ」

腕を解き、千影は兄へ緊張をほぐすよう促すと、ティーセットを棚から取り出した。
兄は適当に見つけた椅子に腰かけて、大きく息を吐いた。

「・・・・・・・・・・・・疲れているようだね」
「最近、また残業続きの生活が始まったから、すまん」
「ジャーマンカモミールのお茶が入ってね・・・・・・・・・・・・
目の疲れと不眠症の緩和に効くんだ・・・・・・・・・・・・」
78018歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/11/26 02:11:52 ID:???
千影が差し出してくれたお茶を一口啜る。
緊張がほぐれる感覚が伝わり、肩の力が抜けていく。
千影が自分のお茶を啜り、嚥下したのを見て、電話で
言っていた話について聞くことにした。

「千影、電話で言ってた話のことだけど・・・」
「・・・うん」
「・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・今夜は、いつにも増して・・・・・・・・・・・・月が綺麗だと思わないかい?」
「・・・・・・今日は、満月だから、いつもより綺麗だと思う」
「兄くん。話は、もう分かってるだろう?・・・・・・・・・・・・」
「あ、あぁ。分かってるけど・・・今日は」
「・・・・・・・・・・・・キミは、いつもそう言って・・・・・・・・・・・・。そんなに
私を抱くのが嫌かい?・・・・・・・・・・・・一ヶ月もなんだよ?」
「確かに、一ヶ月も、その・・・・・・俺だって・・・・・・」
「ならいいじゃないか。シャワーの用意は出来てるんだ」
「いやな、明日、約束があって、それで」
「約束・・・・・・?」
「そうだ、話してなかったっけ。明日、村沢たちと約束があってさ」
「・・・・・・・・・・・・」
「ち、千影?」
78118歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/11/26 02:13:59 ID:???
部屋に気まずい空気が流れ始める。
千影が黙り込むということは怒っていることに他ならない。
普段、ただでさえ表情の変化に乏しいことも手伝い、何が
起こるかわからない恐怖が漂い始める、同じ空間にいる
だけで今にも首を絞められる錯覚さえも覚える。千影は、
一度怒ると、最低でも一週間は言葉を交わそうとしなくなり、
謝罪の言葉を耳に入れようとしない。話し合いの場をもて
なくなる以上、事態の悪化を防ぐには強硬手段しかなくなる。


「兄くんの気持ちが分かったよ。・・・・・・・・・・・・私のことがそんなに嫌なんだね」
「違うって!」
「もういい・・・・・・」
「ったく」
「あっ」


いつもの空間転移をされる前に、後ろから千影を抱きしめた。
78218歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/11/26 02:14:39 ID:???
千影への愛おしいという本心と、随分前に、呪いをかけられて、
マラソン大会で走った道の近くにある川に落ちたという、苦い思い出を
繰り返したくないという気持ちからだった。千影は、腕を振り解くような
素振りを見せたが、すぐにこちらに向き直って体を預けてきた。

「ごめん。大事なのは千影だよ」
「私のほうこそ、悪かったよ。・・・・・・・・・・・・兄くんにだって、
兄くんの都合があるのに・・・・・・・・・・・・私が無理を言ったから」
「いや、千影のこと、五日も放って置いた俺が悪かったんだ」
「兄くん・・・・・・」


兄は、携帯電話を取り出して友人の家に連絡を入れ始めた。





78318歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/11/26 02:16:02 ID:???
シャワーの蛇口をひねって全身に湯を浴びる。
髪を、体を湯で一通り濡らしてシャワーを止めて、
手元のシャンプーに手を伸ばす。シャンプーの容器の裏に、
千影の文字で"兄くん用"と書かれている文字が目を惹いた。
自分のものとは別に用意してくれた千影の心遣いに、思わず
胸が締め付けられる。
シャンプーを手に目分量で取り、頭につけて泡立てて、ふと、
シャンプー以外にも、リンスやボディーソープも自分用の物が
用意されていることに気が付いた。それぞれの容器の裏には、
シャンプー容器の裏に同じく文字が振られていた。
明日に約束していた用事は、特に咎めも無く断ることが出来た。
と言っても、相手の方からの誘いであったからであって、自分から
約束していたらそうもいかなっかたのだが。
一ヶ月前を最後に、千影と休日を、夜を過ごした記憶が無い。
久しぶりに千影の脆いところを見て、千影が欲しくなった。
今夜から二日間、千影の為に休日を使おうと決め、シャンプーを
洗い流そうとシャワーの蛇口をひねろうとして、視界が滲んだ。
シャンプーが目に染みたのだろうか。
78418歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/11/26 02:18:04 ID:???





”コン コン”





ノックの音が大きく感じられる。
ノックしてから間もなくドアが開く。
中から、白マントを纏った千影が姿を現し、兄に入室を促した。
周りに誰もいないことを確認して、兄は千影の部屋へと入っていった。
千影に案内されながら、兄は部屋の奥へと入っていく。
部屋の奥の置かれた一台のダブルベッド。
そこの前で立ち止まって、千影は言った。
78518歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/11/26 02:19:14 ID:???

「そろそろ、来る頃だと思っていたよ・・・・・・・・・・・」

立ち止まった千影が、兄に振り向く。
白マントが床に落ち、その下から、黒いブラジャーと
パンティーだけを身に着けた千影の体が現われた。
千影は両手を広げて、兄を一点に見つめて抱擁を
求めてくる。

「準備は出来ているんだ」

兄は、吸い込まれるように、千影の元へと歩み寄り、
片手を千影の腰に回し、もう片方の手を千影の後頭部に回して、
千影の唇に自分の唇を重ねた。兄が千影の口の中に舌を挿し入れる。
それに応えて、千影は兄の舌を受け入れ、舌を絡ませる。
千影が兄の腰に、後頭部に手を回し、兄の口の奥に舌を入れ、
兄はそれに応えて、千影の舌を受け入れる。
お互いの舌を絡ませながら、兄は千影の下着を脱がしていく。
78618歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/11/26 02:20:40 ID:???
ブラジャーの取り方は前に練習したおかげで、
すぐに外すことが出来た。体を離して、ホックが
外れたブラジャーを床に落とすと、再び唇を重ねて
舌を絡ませ合う。お互いの後頭部と腰に手を回しながら、
兄は、後頭部に回した手を、千影の髪の中に入れながら、
腰に回した手を、千影の秘部へと滑らしていく。

「・・・ん・・・・ンン・・・」

下着の中に手を入れず、下着越しに秘部を、人差し指と
中指の二本指でなぞる。陰唇の間をなぞり続けていると、
そこは徐々に湿り気を帯びてきた。
下着の上から指を間に突き入れると、じゅっと水音を立った。

「はぁ・・・んっ・・・・」

千影の口が、兄の口から離れて、熱っぽい声を上げる。
うなじに舌を置いて、そこから舌を滑らせて、千影の秘部へと辿り着く。
78718歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/11/26 02:22:33 ID:???
下着の上から、舌で陰唇の間を強く押しつけると、中から愛液が
じゅわっと溢れてくる。愛液を吸収しきれなくなった下着からは、
溢れた愛液が滴り落ち、広がった愛液が、千影の太ももを伝い、
床へと流れ落ちていく。

「兄・・・・く・・・ん・・・・そこ、もっと・・・・・あん!」

下着の上から、秘芯を押しつけてやると、千影は声を上げた。
舌先でグリグリと秘芯を押し続けるのに飽きると、兄は千影の
下着を右横にずらして、陰唇を覗き見た。

「い、いやぁ・・・・・」
「ここ、まるで洪水じゃないか」

兄は、千影の陰唇を二本指で広げて言った。

「だって・・・・兄くんが・・・・・んん!」
「俺がなに?」
「はぁ・・・・あ!・・・んあ!」
78818歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/11/26 02:23:43 ID:???
兄は下着をずらしたまま、二本指を千影の中に突き入れた。

「千影のここ、あったかいよ・・・・」

突き入れた指を腔壁にあてがって、かき混ぜるように指を動かす。

「だ、だめぇ!・・・・そん・・・・な・・・・こと・・・・した・・・ら・・・・あぁ!」

千影の反応を楽しむかのように、兄は指を奥まで差し入れる。

「千影、指、入っちゃったよ」
「ひぁ!・・・・・あぁ!・・・・」

奥まで差し入れた指を、兄は、掬い上げるように動かして、
出し入れし始めた。柔壁に沿って、ゆっくりと指を動かして
やると、その度に千影は甘美な声を上げた。

「だ、だめぇ!そ、そんな・・・・ことしたら・・・・私、私ぃぃ!」
「千影はここが好きなんだよね。このザラザラしてるところ」
「ひあぁぁぁあ!」
78918歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/11/26 02:24:39 ID:???
兄は、千影の腔の、ザラザラしている部分に触れた。
千影の反応を見て、一度指を抜き、中指だけを奥まで
入れてその部分に触れる。指先で何度もそこを、指を
左右に動かして刺激した。

「あぁ!・・もう、立って・・・・立って・・・・・いら・・・れない・・・あぁん!」

千影の足がガクガクと小刻みに震えている。
兄の指が腔に入ったまま、千影は徐々に膝を折っていく。
千影が姿勢を崩すのに合わせて、兄は千影を床に仰向けにさせた。

「ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・・ンぁ!」

仰向けになった千影から指を抜いて、兄は抜き取った指を舐め上げた。

「千影の腔に指入れてたら、指がふやけちゃった」
「はぁ・・・・はぁ・・・・」
「ベッドに行こうか」

千影は、兄のその言葉に小さく首を縦に振った。
79018歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/11/26 02:26:11 ID:???
「ん・・・」
「千影・・・・・」

兄も千影も服を脱ぎ去り、ベッドの上で、お互いの気持ちを
昂ぶらせることができるように、シックスナインの体勢になった。
兄の逸物を包む包皮の隙間に舌を挿し入れ、敏感な部分を舌で
刺激しながら、徐々に包皮を剥いていく。包皮が剥けて、亀頭を
露出させると、亀頭を口に咥えこみ、頭を小さく上下に振り始めた。
口を窄めながらリズミカルに亀頭を刺激するたびに、兄の逸物は
ピクンと小さく震える。
千影の奉仕を受けながら、兄は、千影の陰唇を指で押し開き、膣に
舌を挿し入れて舌を上下に動かした。

「ふあ・・・あっ・・・」

兄の舌の刺激による快感を受けながら、千影は口を離して、舌先で
兄の亀頭を舐め回して、手でしごき上げながら、睾丸を舌で転がし
始めた。親指の指腹が何度もカリ首を刺激するうちに、尿道がパクパクと
開閉し始める。逸物がビクンビクンと震えたのを見て、千影は逸物を咥え込み、
口を窄めて尿道を吸い上げた。口の中でさらに逸物が震えた次の瞬間、
千影の口に精液が勢いよく放たれた。
79118歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/11/26 02:27:33 ID:???

「んん・・・んぐ、んぐ」
「っあ、はぁ・・・」

射精の瞬間に、兄は千影の膣から舌を抜いて、
陰唇に口つけて強く吸い上げた。じゅるるる、と、
卑猥な音を立てて、膣を、愛液を吸い上げられ、
千影は快感に押されて、口元が緩んで口の両脇から
収まりきらなかった精液が頬を伝って流れて、顎の下で雫となった。
逸物が射精の勢いを弱めていき、射精が止むと、千影は口を
離して、まだ口の中に残っている精液を唾液とともに嚥下した。
咽が上下に震えて、精液が飲み下される音が大きく聞こえた。
逸物から口が離れると、射精によって硬さが衰えた逸物がだらりと
項を垂れたが、精液と唾液に濡れた逸物を手に取って舌腹で舐め
上げると、兄の逸物は再び硬さを取り戻した。尿道に残った精液を
吸い上げると、千影は兄の体から離れて、兄に向き直って一つに
なることを求めた。


「兄くん、次は・・・」
「千影・・・」
「・・・・・・あ、あまり、・・・・・・・・・・・・こういう格好・・・・・・するのは、
は、恥ずかしいから・・・・・・・・・・・・」
79218歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/11/26 02:29:32 ID:???
千影は足を逆ハの字に左右に大きく開き、陰唇を自分の手で
押し開いて兄を受け入れようとしていた。いつもの情事では、
ここまではしないが、今それほどまでに兄を欲していた。
子宮が熱く疼いて、兄の逸物を今か今かと待ち受けていた。
天に向かってピンと反り返った兄の逸物も、千影の子宮に
入りたいと涙を流して懇願するように、先走り汁を溢れさせていた。
兄は、逸物を千影の陰唇にあてがい、太ももの内側に手を添えて
亀頭を膣に入れると、そのまま一気に根元まで逸物を挿入した。

「あぁん!」
「千影の膣、熱い・・・」
「お願い、動いて・・・。もう、我慢できないんだ」
「俺も同じ。いくぞ」
「う、うん・・・あぁ!!」

兄は、最初はゆっくりと動いて膣に逸物をなじませて、
徐々に動きを早めて、一定のリズムで動いて、千影の
子宮めがけて逸物を突き入れ始めた。結合部からは、
逸物が突き入れられるたびに愛液が溢れ、ぐちゅぐちゅと
卑猥な音を立て、肌が何度もぶつかり合う音も混じり、
二人を燃え上がらせた。
79318歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/11/26 02:34:15 ID:???
久方ぶりの情事とあってか、いつにも増して二人は乱れた。
ただ、ひたすらに快楽を求めて、二人は乱れた。兄は加減を
忘れ去り、千影は兄を放すまいと、子宮を突かれるたびに兄の
逸物を貪るかのように締め付ける。

兄は逸物から伝わる、千影の締めつけによって増した快楽に身を委ねて。
千影は快楽を求めようと、さらに動き早める兄のピストン運動によって伝わる
快楽に身を委ねて、自らも腰を動かし始めた。快楽は快楽を呼び合い、二人は、
お互いの体を愉しむことも忘れて、ただ絶頂に向かって腰を振り続ける人形のようだった。

やがて、兄の逸物がピクピクと震え、絶頂の予兆をみせた。
千影も、膣を通して兄のそれを感じ取った。
兄の逸物がさらに硬く、大きくなり、震えも増していった。
腰の動きがリズミカルな動きから早さを増し、千影も快楽に耐え切れずに、
腰を振れなくなって、兄の欲望をただ受け入れるがままになった。
舌を垂らし、あえぐだけの千影に兄が声を掛けた。
79418歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/11/26 02:36:33 ID:???
「千影、もう限界!!射精る!!」
「き、きへぇ!!あひぃくん、ぜんうだひてー!!」
「あぁ、千影!!千影!!千影!!千影!!千影!!」
「だ、だめぇ、ああああぁぁぁ!!」
「千影!!千影!!千影!!千影!!千影!!」
「兄くん!!兄くん!!兄くん!!兄くん!!兄くん!!」
「ああぁぁ!!うぁっ!!」
「あぁ、あぁっ!!」

お互いの名前を呼び合い、叫びながら、二人は絶頂を迎えた。
千影の子宮の奥深くで、兄は大きく身震いをして大量の精液を放った。
一度射精したにもかかわらず、射精は長く続いた。
何度も逸物が震えて、膣を通して千影に伝わり、千影もまた絶頂と、
兄を感じていた。ずっと止まらないのではないかと思うような射精が、
ようやく止んで膣から引き抜かれた頃、千影の子宮は、すっか兄の
精液で満たされ、収まりきらなかった精液が、逆流してヒクつく陰唇から
ドロリと流れ出た。

「ハァ、ハァ、ハァ・・・・・」
「ハァ、ハァ、兄・・・・くん・・・・ハァ・・・・・ハァ・・・・」

精液と愛液にまみれた逸物を求めるように、千影は手を伸ばした。
絶頂の余韻の残る体でベッドを這いつくばって、逸物を千影の口へと運ぶ。
逸物が千影の口に含まれて貪られると、五分もしないうちに、三度目の
射精をした。
79518歳雛子 ◆18sAi/p8bc :04/11/26 02:37:35 ID:???


─────翌日

「ねぇ、千影。久しぶりに遊園地に行ってみないか?」
「遊園地かい?・・・・・・・・・・・・悪くないかもね、そういうのも」
「たまに素直になるよな、千影」
「ばか・・・・・・・・・・・・」
「はは。可愛いな、千影。本当に可愛いな・・・・・・」
「は、恥ずかしいよ、兄くん・・・・・・・・・・・・」
「それじゃ、仕度して行こうか」
「あぁ・・・・・・行こうか・・・・・・・・・・・・」






さて、今日は、千影の為の休日第一日目。
どんな一日になるのか、今から楽しみだ。






END
796ゲーム好き名無しさん:04/11/26 10:16:41 ID:???
GJ!!
797ゲーム好き名無しさん:04/11/27 20:44:35 ID:???
定期age保存
798ゲーム好き名無しさん:04/11/30 23:43:23 ID:???
18歳雛子=紗羅綺麗
799ゲーム好き名無しさん:04/11/30 23:49:58 ID:9KiN1hQm
山下ヘッドコーチ、水着姿で訪問
ttp://www.nikkansports.com/ns/baseball/p-bb-tp0-041128-0009.html


     
800ゲーム好き名無しさん:04/12/06 20:43:05 ID:???
今回は、一押しアニメの感想。
可憐の戦闘参戦、音速白雪との決戦の流れの要求シナリオはプロレベル。
果たして、完成できるのだろうか。

「うたかたについて」

うたかたは、起承転結の結に入った模様。
残り2話しかない。
転の部分短すぎ。2クールで見たかった。(鬱
俺も涙を舐められたい。

しかし、残りの約50分で謎解きや、伏線のまとめをしなければならないので仕方がないか。
25分で可能か?

一応、この話は一話の冒頭から察するにハッピーエンドで終わるらしい。

実は一話冒頭の一夏は、灼眼一夏?
鬱かたエンドな罠。(マテ


「神無月の巫女」
ヒロインがDARKSIDEに覚醒。
敵サイドを全て抹殺。
百合レイプ、キタ━━(゚∀゚)━( ゚∀)━(  ゚)━(  )━(゚  )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━!!!!!
千歌音はヒロイン。
主人公は姫子、ソウマはヒーローじゃないよ。
1話見る限りだと、ソウマのヒーローものだと勘違いするけどね。
だから、ヒロインが主人公を百合レイプ。
パンティまで脱がせてるし。ティッシュじゃないよな?
DVDverだと、どうなってしまうんだ?
「ローゼンメイデン」
俺的キャラクターランキング
1.水銀燈
2.翠星石
3.真紅
4.雛苺
5.蒼星石

ナチャーンは性悪ということで。
俺も翠星石を捕まえたい。

水銀燈は覚醒亞里亞のイメージに近いな。
でも、性格は闇可憐な感じ。
水銀燈かわいいよ、水銀燈。
水銀燈も本当は可憐な性格に違いない。
お兄ちゃんて呼んでくれ。
えっ、可憐?何、いや、ま、待て、何をする。うわああああああ!!
803ゲーム好き名無しさん:04/12/10 01:06:14 ID:???
>>801-802
( ´_ゝ`)アッソ
804ゲーム好き名無しさん:04/12/11 22:03:47 ID:???
最近シスプリの話をしてないので、SSの設定を少し公開。
鞠絵と鈴凛の設定は考案中。
ガルシア=マルケスのシナリオ教室は購入しました。
しかし、文庫サイズじゃなかったので電車の中で読みにくい。(鬱

”妹”CODE1
可憐   誰が正しいかなんて分からない。可憐は自分が正しいと思う事をするんです!!
     武器   :日本刀
     保有スキル:ブラッドヒート、他
”妹”CODE2
花穂   花穂は…戦うことしかできないから……! 花穂はお兄ちゃまのためならできる!!
     武器   :可変式(十二形)円月刀
     保有スキル:?
”妹”CODE3
衛    僕は戦いを止めたい! 妹同士が戦う運命なんて間違ってるよ!!
     武器   :トンファー
     保有スキル:?
”妹”CODE4
咲耶   私は真実が知りたいだけ………
     武器   :西洋刀(サーベル)
     保有スキル:?
”妹”CODE5
雛子   クシシ、これはね、ゲームなんだよ。だから・・ねっ☆、ルールを守って楽しまなくっちゃ♪
     武器   :C−4プラスチック爆弾カスタム
     保有スキル:?
”妹”CODE7
白雪   にいさまに毒リンゴなんて差し上げませんの。ぜ〜んぶ、姫がいただきますの♥
     武器   :包丁
     保有スキル:音速
”妹”CODE9
千影   妹が行き着く世界……私はそれを……見てみたい
     武器   :?
     保有スキル:?
”妹”CODE10
春歌   血縁者としての責任、取って下さいね
     武器   :薙刀、弓、他
     保有スキル:?
”妹”CODE11
四葉   四葉はアニチャマと一緒に幸せになりたいだけデス
     武器   :?
     保有スキル:?
”妹”CODE12
亞里亞  弱い奴から〜〜喰われるのー!
     武器   :?
     保有スキル:?

綾小路  アイツは俺が守らなくちゃって、そう決めたんだ
     武器   :?
     保有スキル:?

竜崎麗華 アナタとはきっと、殺す殺さないの関係までいきそうね
     武器   :?
     保有スキル:?
807ゲーム好き名無しさん:04/12/14 00:06:54 ID:???
ひでえオナニーだな
808ゲーム好き名無しさん:04/12/14 21:11:50 ID:???
鈴凛は本編中も未完成だけど飛行機作ってたし
最新鋭戦闘攻撃機F-35B。
それがダメならカール君(カールグスタフ)
>808
一応、全ての武器は携帯可能な武器で通すつもりですし、
鈴凛はシナリオの中核にいる妹なので重装して暴れたりはしないので、
飛行機を武器にするのは難しいですね。しかし、登場はするかもしれません。
メカ鈴凛も、武器ではなく刺客の扱いですね。メカ鈴凛シリーズみたいな。
ライトブレード等で可憐を襲います。
84mm無反動砲「カール・グスタフ」はイイですね。
カール・グスタフを両腕装備したメカ鈴凛に可憐を襲わせるのもいいかもしれません。
確かに鈴凛にはアクティブな武器の方が似合っていると思います。参考にさせて戴きます。
810ゲーム好き名無しさん:04/12/16 10:41:24 ID:???
dj
811ゲーム好き名無しさん:04/12/18 17:30:31 ID:???
・以下の作品は他所に投稿された作品を加筆修正したものです。

祝福の鐘が鳴り響く。
それは、永遠を誓い合う二人の新たな世界への旅立ちの音。

「おめでとう」
「おめでとう」

挙式終了後、祝福の言葉とフラワーシャワーを一斉に浴びながら、
お兄様と花嫁さんはハネムーンカーに向かって歩き出す。
ふと、花嫁さんが私に手を振っているのが見えた。
そして何かを私に投げてくる。

バサッ

私の手のひらに落ちたもの、それはブーケだった。
花嫁さんはニコリと微笑む。
(そうだ、言ってあげなくちゃ。お兄様に「おめでとう」って)
私はお兄様に近づくと、その場でスッと立ち止まった。
「お…お兄様、おめで……」

ポタッ ポタッ

涙?私……泣いているの?
「咲耶ちゃん?」
気がつくと、私はその場から走り去っていた。


それから数年の月日が経った。
お兄様からは、今でも時々手紙がくる。
昨日届いた手紙には、生まれたばかりの赤ちゃんの写真が同封されていた。
812ゲーム好き名無しさん:04/12/18 17:32:53 ID:???
あれから私は、お兄様の面影を探して何人もの男の人と体を重ねた。
いや、本当は誰でもよかったのかもしれない。寂しささえ埋められれば。
でも私は、男に騙され続けた。みんな目的は私の体だった。
そして挙句の果てには借金の保証人にされ、今は小さなアパートで一人で暮らしている。
ふふふ、本当に馬鹿な女ね、私って。結局誰からも愛されていなかったんだわ。

ガンガンッ
「おい、いるのは分かっているんだぞコラアッ!!」

もちろん、お兄様は今の私の状態を知らない。
お兄様はもう幸せな生活を送っている、だから心配はかけたくないの。
でも……本当は来てほしい………助けて、お兄様……。
私は泣き崩れた。

思えば小さい頃から私は、お兄様に見てもらうことだけを考えていた。
ファンデーションを塗り、ルージュを引き、着飾っていたのも全て私を見てもらうため。

『おい、お前の妹可愛いな。紹介してくれよ』
『いやあ、ははは』

照れているお兄様は少し嬉しそうだった。
お兄様、私お兄様のためにもっともっと綺麗になるわ。
だからお願い。他の女の子に目移りなんかしないで。私だけを見て。
誰よりも綺麗になるから。

……本当はもう分かっていた、兄妹同士では結婚できないって。
でも、私は心の奥底では期待していたの。
いつか本物の夫婦みたいに、お兄様と一緒に二人っきりで暮らすことを。
私はお兄様を繋ぎ止めることだけを考えていた。
813ゲーム好き名無しさん:04/12/18 17:35:53 ID:???
うふふ。私、今になってやっと気づいたわ。
私は自分のために生きてきたのではなく、お兄様のためだけに生きてきたのよ。
でも、それも終わり。もう……疲れちゃった。
コンパクトを開くと、鏡には化粧の崩れたボサボサ髪の女が映っていた。
そこにはもう、昔のような面影はない。
鏡に映っている女の姿が哀れで、私はまた泣いた。


気がつくと、私はビルの屋上にいた。
ふらふらとフェンスに近づきよじ登ると、ゆっくりと空を見上げる。
そこには雲ひとつない青空が広がっていた。
(さようなら、お兄様。私はお兄様のいない所へ行きます)
私はそっと目を閉じ、フェンスの上から身を投げた。
814ゲーム好き名無しさん:04/12/18 17:36:58 ID:???
地面に向かって落ちていく途中で、ふと昔のことを思い出した。
それは幼い頃、お兄様と一緒に親戚の結婚式へ行ったときの記憶だった。

『ねえお兄様!!見て見て、花嫁さん。うわぁ、綺麗』

『咲耶ちゃんも、大きくなったらあんな風にドレスを着るのかな?』

『うん。私大きくなったら、お兄様のお嫁さんになる!』






ゴグッ。

―――随分と、鈍い音。

それが、私の聞いた、最期の音だった。

END
815ゲーム好き名無しさん:04/12/20 00:29:21 ID:OzC/pqKG
(,,・∀・)<つまんねぇ


816ゲーム好き名無しさん:04/12/22 20:44:04 ID:???
ここって、いつも静かだよな。
817ゲーム好き名無しさん:04/12/28 20:35:38 ID:???
天災


くすん教。

世の全ての男性は兄やになりなさいなの
亞里亞以外の女性は全員じいやになって、ショコラを作って亞里亞に委ねるの
亞里亞が諸君等を守り、慈しむの
亞里亞が諸君等を永遠の安住の地へ誘いましょう
亞里亞以外の妹に目を向ける輩を鏖殺し、常世へ導いてやりますの

くすん、全て亞里亞に任せるの
くすん、亞里亞を信じるの
くすん、亞里亞を称えるの

今こそ亞里亞に
亞里亞こそ全て
全てを亞里亞に

逡巡する理由は何もありませんの
さぁ、(ショコラを)委ねるの
818可憐:04/12/29 02:23:57 ID:???
           ,.
         (   -―-
            '´        ヽ
        ,. ' , '       ヽヽ  .
.       / ,'/, / /i l  l i   ト1  !
      ,'l| i,' l ! リ l ! l トl| | i lY! l|l!
        !|l| il l ハ   '´「!ヾ !|ly! l|!!        / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
       ヽ!l | ! |j,   liゝj リlイ! l|         |
          /リlヽ ヽ7 ` ´,.-lY!  i         < お兄ちゃんと結婚したいの
       //, 、、` ,ー┐ ハ>lY!i !|l       |理屈なんかないの
       ,' i┴'-1f/くフf.フ// !y! l !!         \_____
        i l`r― !' く/|_〉'´ { lスl l |l
        ! |l l   li  V   i iY| l|
       ! l/1 /ll o!   /! lイ! !!
       ノノly!  l  il   〈/` jY| |l
     ((  lイl゙ー'l o!   ヽ /lY! |l
        ヽ[_,X_] ノ!  il  ー' 「_><_〕l
         ノ )l | l o!   ,.ィ'( ヽ l
          ノノノー'^ー--' l  )ノ !
          (( // /   i  |ノ  リ
           // /   l  i |ノノ(
            // /   l || '
        く/ / ,'  l   ! j
819ゲーム好き名無しさん:05/01/02 23:27:13 ID:???
世界の中心で、兄をさけぶ
820ゲーム好き名無しさん:05/01/02 23:37:49 ID:???
天災

四葉がフェラチオに集中している。
そんな四葉の頭めがけて、俺は愛用のマグナムハンドガンをドカンッ!
四葉の頭は一瞬で弾け飛び、辺りは血の海と化した。残った四葉の一部が
崩れていくのを見てスッキリしているところに、激痛が走った。俺のチンコまで
吹っ飛ばしてしまった。出血多量により意識が遠のいていく中、幽霊となった
四葉が迎えに来て、こう言った。

「兄チャマ、まだ精液ピュピュしてないデス。続きはあの世でしマスから、兄チャマ早く死ねよデス」

五分後に幽体離脱して、あの世に行き着いた俺は、四葉とHを再開。
再び四葉にフェラをさせて、四葉の口内に精液を放って、すぐに四葉と合体。
何度も何度もファックしまくって、四葉の膣に射精した。

l行為のあと、四葉を殺してしまった俺に向かって、四葉は言った。

「兄チャマ、愛してるデス」
「うぅ・・・・四葉・・・・俺も、俺も四葉を愛してる!」
「兄チャマ・・・・」


俺はこの時、心に誓った。
もう、二度と四葉を殺さないと。
821ゲーム好き名無しさん:05/01/05 18:06:32 ID:???
保守age
822ゲーム好き名無しさん:05/01/11 00:54:31 ID:???
               〃⌒⌒ヽ
..               i彡ノノ))))〉
               l∬ ^ヮ^八 <お兄ちゃん♥
        __  _   (つ . __つ .._       __     __  _
   .  __ |ロロ|/   〜(_)|ロロ|/  \ __ |ロロ| __..|ロロ|/  \
   _|田|_|ロロ|_| ロロ|_|田|.|ロロ|_| ロロ|_|田|.|ロロ|_|田|.|ロロ|_| ロロ|_
         ワー!!         キャー!!
         λ          λ        ワー!!

   ニゲロー!!         λ λ             λ
    λ    λ         λ λ           λ   λ
 λ   λ
”Princess of Sisters”

『第7話』

>509

「っ―――」
風圧と重圧が体を絞る。
地上まで約十五メートル、着地まで一.七秒―――
じゃ遅い、きっと白雪に追いつかれる……!
私は確信していた。彼女の保有スキルは音速。
正直バカみたいな話ではあるが、読んで字の如く自分が襲われているのだから仕方がない。
「舌、噛むんじゃないわよ」
「ふぇ?」
丹田を軸に重心を固定。窓ガラスを背に足を180度蹴り上げる。
落下速度、対象との射程のタイミング、打撃を最も能率よく与える間合いが一致する勘に合わせて、
蹴り上げた力を解放し、一気に振り下ろす!
校舎二階の窓ガラスを蹴り破りながら、窓際の生徒机に着地と同時に走る。
可憐が、何か叫んでいるが、この際無視。
―――とにかく場所を変えないといけない。
屋上なんて遮蔽物の少ない場所ではなく、もっと白雪のスキルを無効化できるところ。
出入り扉を蹴り破り、全速力で渡り廊下を突っ切り、階段の踊り場を飛び越える。
「はっ、はーーー!」
屋上からここまでの動作、僅か五秒。常人なら残像しか見えない速度。
けど、そんなものは―――
「ムフン、ご苦労さまですの」
一階の踊り場で待ち受ける少女、白雪相手には何の意味もあり得なかった。
周囲の空間に生じる重力線の歪みが再度咲耶へと狙いを定める。
しかし、咲耶はそのままサーベルを握り締める右手に更に力を込め―――
爆音が弾けた。
<chapter 可憐>
「痛いです」
床に打ちつけた腰をさすりながら辺りを見回すと同時に、階下からの爆音が響き渡った。
建物がビリビリと振動している。
唖然としながら大きな音が聞こえた方向、蹴り破られた出入り扉を見つめる。
「咲耶ちゃん!」
状況の認識に数秒、私は慌てて立ち上がり、そのまま教室を飛び出した。
廊下へと飛び出した私はただがむしゃらに走った。
校舎端の教室から、音源らしき渡り廊下中位置の階段までの距離が酷く遠く感じられた。
何度か転びそうになりながらも、ひたすら全速力で廊下を駆ける。
何か嫌な空気が私の心を占めていた。早く!早く行かなきゃ……。

カツ……

「!?」
足音。
それは聞き間違えではない。
廊下から階段踊り場へと曲がった先。誰かが靴を鳴らす音であった。
私は踏み止まる。
誰かが……来た。
カツカツ……
酷くリズミカルに、正確に。足音は向こうからやってくる。
その足音の正体が咲耶である事だけを願いつつ、可憐は廊下の先へ必死に祈りを捧げていた。
……カツ
足音は、階段の踊り場で止んだ。
可憐は息をのむ。この位置からでは状況が掴めない。もしや咲耶の身に何かが起こったのだろうか。
私は不安と期待の入り混じった声をかける。
「咲耶ちゃ―――」
しかし、無情にも祈りは天まで届かなかったようだった。
「あれ?」
続いて踊り場から顔が覗いた時、可憐は完全に硬直していた。
「あ、あ……」
ひょっこりと顔を出したのは、望んでいた咲耶でもなく、見知らぬ誰かでもなく、
血塗れの包丁を握り全身に返り血を浴びた白雪だった。
頭の中が真っ白になって、思考が完全にストップする。
少女は口を閉ざしたまま、私を静かに見つめていた。
そして、一言、呟く。

「あなたは……泥を食べたことがありますの?」

ー続く
825ゲーム好き名無しさん:05/01/17 21:57:18 ID:Sf/4UTO8
Ups
826ゲーム好き名無しさん:05/01/22 02:34:42 ID:???
まぁぶっちゃけた話、妹が何人もいたらウザイだけなんだけどなー
827可憐:05/01/29 03:10:38 ID:???
           ,.
         (   -―-
            '´        ヽ
        ,. ' , '       ヽヽ  .
.       / ,'/, / /i l  l i   ト1  !
      ,'l| i,' l ! リ l ! l トl| | i lY! l|l!
        !|l| il l ハ   '´「!ヾ !|ly! l|!!        / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
       ヽ!l | ! |j,   liゝj リlイ! l|         |
          /リlヽ ヽ7 ` ´,.-lY!  i         < シスター・プリンセス、生誕六周年!!
       //, 、、` ,ー┐ ハ>lY!i !|l       | お兄ちゃん、大好き♥
       ,' i┴'-1f/くフf.フ// !y! l !!         \_____
        i l`r― !' く/|_〉'´ { lスl l |l
        ! |l l   li  V   i iY| l|
       ! l/1 /ll o!   /! lイ! !!
       ノノly!  l  il   〈/` jY| |l
     ((  lイl゙ー'l o!   ヽ /lY! |l
        ヽ[_,X_] ノ!  il  ー' 「_><_〕l
         ノ )l | l o!   ,.ィ'( ヽ l
          ノノノー'^ー--' l  )ノ !
          (( // /   i  |ノ  リ
           // /   l  i |ノノ(
            // /   l || '
        く/ / ,'  l   ! j

Since 1999/01/29(電撃G’sマガジン1999年3月号発売日)
828ゲーム好き名無しさん:05/01/29 13:02:40 ID:???
(;つД`)
829ゲーム好き名無しさん:05/01/29 23:40:08 ID:???
自由への遁走を目指しデイヴィッド大久保は荒野を駆ける。
830ゲーム好き名無しさん:05/02/02 01:11:17 ID:???
hosyu.
寂れすぎ。
俺がいるから職人が来ないのかな。
水銀燈に浮気したのが良くなかったのかな。
もう絶対に浮気しないから許して下さい。
俺がSS書いても全く盛り上がらないし、
俺がいなくなったら職人が帰ってくるかもしれないし、
もう来ない方がいいか?
832ゲーム好き名無しさん:05/02/02 23:45:20 ID:???
>>831
いやまあその、誰がいるか、いないかじゃなく、
ネタが切れたってのが本当のとこだと。

>831 が悩んでも仕方がないと思うよ。

現に 18歳雛子氏は
シスプリのヒロインが姉じゃない件について
http://game9.2ch.net/test/read.cgi/gal/1106466545/l50
で SS 投下してるけど、これはダークなストーリーではないし。

その内、またダークネタで盛り上がる時も来るんじゃないかね。

シスプリの闇は偉く深いから。
833ゲーム好き名無しさん:05/02/04 16:09:02 ID:???
>>831-832
激しく同意。明徳男塾が出ない甲子園が面白くないのと同じ事だよな。
834ゲーム好き名無しさん:05/02/04 17:31:17 ID:???
まぁ連載とかいろいろ終わっちゃってるから寂れるのも無理ネーヨ。
835ゲーム好き名無しさん:05/02/07 15:30:29 ID:???

東海大相撲と慶応は出るから、面白いよ。
湘南小僧地区から二校進出なんて面白いよね。
836ゲーム好き名無しさん:05/02/09 00:50:00 ID:BweKa7LN
   肉饅頭の材料になるか、薬剤の材料になるか、
   貴方ならどちらを選びますか?
 \__   ________   _______/
 ..    \/            \/
                      ___
     〃⌒⌒ヽ       ...  /, 〜ーヾ
      i ノリノ )))〉      . / .イノリ从)))
     ! (|l○_○リ        ヽ !| ゚ -゚ノリ
     (Y)つ⊂ハ         /⊂V†リつ
      (Y)Li_|〉          -くノ_l」‐'
       し'ノ             し'ノ
837ゲーム好き名無しさん:05/02/09 01:28:41 ID:???
「二人一緒じゃ、ダメですか?」
>832 >833 >834

そうですね。
今月のG’sランキングではトップ2の咲耶と可憐が、
白鐘姉妹はおろか一条姉妹にまで劣る始末。
可憐はこのまま双恋陣営に喰われそうな悪寒ですからね。
こうなったら、せめて咲耶だけでも上位5位に残って欲しいものだ。
もう少しだけ頑張ってみます。
現在、某特撮の『覚醒』を聞きながら第8話を執筆中。

>531
遅レス申し訳ありません。
ガルシア=マルケスのシナリオ教室、読了しました。
新しい思考回路が生まれたかもしれません。
どうもありがとうございました。
結果は、第8話で!

それにしても、凄いカウンターだ。
”Princess of Sisters”

『第8話』

<chapter 白雪>
公園と呼べるほど立派ではない小さな広場。
ブランコと滑り台、そして木々などで構成された幾ばくかの空間。
その一角の砂場には幼い少年とふたりの少女が向かい合わせに佇んでいる。
ふと、少年は困った顔をする。
少女はなにやら思案を巡らせた後、目を輝かせて砂場の土を使って泥団子を作り上げた。
少女の一人はそれを見たあと、大笑いをする。
それも当然、泥団子が食べられる筈ないなど幼児の世界でも認識事項なのである。
だが、それを見た少年は少女から泥団子を奪い上げると、そのまま食べてしまった。
唖然と歓喜。対極する二つの感情。
それは、他愛の無い、どこにでもある、幼子達の小さな宴。
―――幼子達の小さな宴。

そして、一言、呟く。

何故、そんなことをしたのか分からない。
姉妹を、この手で殺した。
殺した。コロシタ。死んだ。シンダ。――この、手で。
それは、もう、既に、現実としてこの手に焼き付いたまま離れない。
包丁で、刺した、彼女を、鮮血。
「咲耶ちゃん……そんな…」
ミツケタ、ノコル”敵”ハ、十ニン。
何故、そんなことをしたのか分からない。
ナゼ、コロシタ?
「―――えっ?」
彼女が、反応、した。
だから、もう一度、呟く。
殺せ、殺せ、コロセ!
何故、そんなことをしたのか分からない。
―――彼女の掠れた声が私の嗜虐心をくすぐったのかも知れない。
「あなたは……泥を食べたことがありますの?」
地平線に沈みはじめた夕日が窓から差込み、彼女をより鮮やかに紅く彩る。
「泥、……ですか?」
可憐は唇を血が出そうなほど噛み締め、今にも泣き出しそうな表情を瞬間ちらりと見せた。
覗き込む白雪のまなざしを捕らえるのもつらそうだった。
「姫はありますの。姫の口の中にはまだ、その時の泥の味が残ってますの……泥の、味が…………」
「どうして、……どうして、泥なんか食べたんですか!?」
可憐の周りから、いつもの穏やかな空気が消えていた。

私は―――、泣いていたのである。
解いた長い髪を両肩にしだれかけさせ、肩を震わせ―――、泣いていた。

<chapter 可憐>

白雪は、顔をうつむかせ、ただ啜り泣いていた。
何かを堪えようとしているが、しかし堪え切る事が出来ない、そんな風に泣いていた。
そこには、普段の気丈な彼女を感じる事は出来なかった。まるで幼子のように、彼女は泣いていた。
静まった廊下に、彼女の嗚咽だけが響いていた。

私はただ静かにその瞳を閉じ、大きく深呼吸をする。
己の心拍にその吐息を委ねる。
「可憐は泥を食べたことはありません。だけど、お兄ちゃんが大好きだという気持ちに対して死ねと言われたことはあります」
白雪は体を震わせる。
ーーー私に出来ること。

『あいつ、お兄ちゃんが大好きなんだってさ』
『結婚したいんだってさ。お兄ちゃんと!!』
『アハハ、一回死んだ方がいいんじゃないの〜〜』
『かわいい顔して頭おかしいよ、アレ。ヤッチマウカ』
『何なのよ、あの子。気持ち悪い』
ーーーああ、そうだった。
ーーー泣いていたのは私だけじゃなかったはずだ。

一人の少女が泣いているのだ。
しかもその少女は、私にとって家族ですらある。
だから、とにかく彼女を慰める。
ただ声を掛けてやるだけでもいい。
その肩に手を置いてやるだけでもいい。
そして、背後から彼女の肩を抱いてやったって良かった。
ーーー私にしか出来ないこと。

『”妹”になった者は最後の一人になるまで戦い続けなければならない。
 最後に生き残った”妹”だけが、その望みを叶えるコトが出来る』
ーーー私の答えは決まっている。

『逃げなさい。姉妹が何だって言うのよ。どうせ他人でしょ』
ーーー他人、なんかじゃ……ない!
私は手を伸ばす。失った温もりが欲しくて、誰かに握って欲しくて。
サーバントを握り締める感触だけが強く頭をはっきりとさせた。
(お兄ちゃんっ!!)
刹那、一気に頭に流れ込んでくる情報。
溶けるような、吸い込まれる様な感覚。
そこから拾い集められるモノはごくわずか。
そして、導き出される情報の羅列を一本に結んでいき、抽出される一つの言葉。
可憐は小さな拳を胸の前へ素早く引き戻し、大きく息を吸い込むときっと前を見据え、そのカオススペル(呪文)を紡ぐ。
「変身ッ!!!!!」

旋風がはじけた。

サーバントより連鎖された機械音声が鳴り響く。
≪SISTER PRINCESS≫

爆発的な衝撃すら伴う突風が放射状に周囲をなぎ払う。
少女を中心に旋風が緩やかなる黄金の輝きの螺旋を描きながら放射状に吹きすさぶ。
そして漂う光の残滓がその身に結集し、腕、足、身体、顔部を包み込む。
その粒子、原子レベルまで分解されたオリハルコン・エレメント。
少女のシルエット状となった粒子は刹那の速さで彼女をトレースするように追装していく。
薄れてゆく黄金の光芒。
立ち尽くす身を包む輝きが薄れてゆくとともに、ゆっくりとその姿があらわとなってゆく。
風とともに振り払った燐光の下、颯爽と屹立する少女。
柔らかな質感を持つ腰まで届きそうな髪は漆黒の輝きを放ち、風の余韻になびき揺れていた。
僅かに揺れる袖先から覗く可憐な指が、戦慄の美を流す、大きな刀を握っている。
圧倒的な存在感。その姿、端麗にして可憐。

何が正しいかなんて分からない。
だけど、これだけは分かる。
こんなこと、お兄ちゃんは絶対に望んでなんかいない!
ーーー私の願い、それは……!

「白雪ちゃん。あなたをここで止めるッ!」

ー続く
844ゲーム好き名無しさん:05/02/10 23:47:53 ID:???
乙。BD記念SSになるんかな?
>844
え〜と、シスプリ生誕日というより、白雪誕生日記念SSという意味なのかな。
いや、それほど立派なSSでもないですし、今回は可憐をメインで描いたSSですよ。

9話以降の流れとしては、白雪との決戦。
亞里亞、春歌、山神等の組織の登場となります。
お楽しみに。