760 :
名無し象は鼻がウナギだ!:04/07/22 02:46
現代仮名遣いが発音どおりの表記に徹底しきれていないのは、たとえば
「あう」「あふ」「おう」「おふ」「わう」「をう」を1つにまとめるという
意識が強く働いて、実際の発音に近い「おお」ではなく、上記の6つの中から
だいひょうとして「おう」を選んだだけじゃないだろうか。
つまり、発音どおりの表記よりも既存の表記を大事にしたということ。
同じ理由で「えい」しかない表記が「ええ」になることはなかったし、
助詞の「は」「へ」「を」が「わ」「え」「お」になることもなかった。
ましてや、現在仮名遣いの制定当時、まだひらがなの世界では
めったに使われていなかった「ー」を表記に取り入れて「おー」「へー」などと
することは思いもよらなかったのだろう。
結論
現在仮名遣いは、歴史的仮名遣いの最大公約数を出来るだけ取り込み、
新たな表記の乱造を避けた表記法である。
「現在仮名遣い」?
>>759 > ようやく、キミは、「現代仮名遣い」は「幼児向けの絵本」より表音的でないと
> いうことを認識したということだね。
いいや。「現代仮名遣い」の方が,たぶんその絵本より表音的だ。
絵本でも,/soo simasyoo/ は「そおしましょお」ではなく,「そうしましょう」と書いているのではないか。
つまり,同一の音韻 /syoo/ に対して,「しょお」と「しょう」の二通りの表記があるわけだ。すなわち,仮名遣いが生じている。
「現代仮名遣い」なら,/syoo/ は常に「しょう」の一通りに書かれる。そこに仮名遣いはない。
もし絵本が「そおしましょお」と書いているなら,「現代仮名遣い」とは異なる体系で表音的だが,「現代仮名遣い」‘より’表音的ということにはやはりならない。
>>760 > 「あう」「あふ」「おう」「おふ」「わう」「をう」
「おふ」 「をう」は歴史的仮名遣いにない。代わりに「はう」があった。
「おふ (負)」は単純な 1 形態素ではないから,「現代仮名遣い」でも「おう /ou/」。/oo/ ではない。
> 実際の発音に近い「おお」ではなく、上記の6つの中から
> だいひょうとして「おう」を選んだだけじゃないだろうか。
> つまり、発音どおりの表記よりも既存の表記を大事にしたということ。
そのとおり。音声には拘らなかった。
> 同じ理由で「えい」しかない表記が「ええ」になることはなかったし、
> 助詞の「は」「へ」「を」が「わ」「え」「お」になることもなかった。
下段は表音原則の例外だが,上段は「Co う」と同様,そうではない。
/ee/ と /ei/ にもほとんど音韻的対立はない。唯一の例外は「ええ (応答)」と「えい (気合)」。
> ましてや、現在仮名遣いの制定当時、まだひらがなの世界では
> めったに使われていなかった「ー」を表記に取り入れて「おー」「へー」などと
> することは思いもよらなかったのだろう。
前スレで出たが,その方法は明治30年代に一度採用し,8 年間ほどで撤回している。
小学校令施行規則で定めたが,マスメディアが従わなかったために失敗した。
そこで,「現代かなづかい」では内閣告示・訓令の形をとったのだ。
> 現在仮名遣いは、歴史的仮名遣いの最大公約数を出来るだけ取り込み、
> 新たな表記の乱造を避けた表記法である。
「世間一般の容認こそ最終的な権威である」 (リチャード・マルカスター)
大衆を「程度が低い」と見下すのは間違い。
>>752 表記法を憶えやすくしようと思ったら,音韻に基づくほかはない。ネイティヴのだれもが直観的に知っているのは音韻のみ。
>>746 「/qua/」→「/kwa/」
>>764 「/ee/ と /ei/」→「[ee] と [ei]」
「現代仮名遣い」で,例えば,/sjoo/ (小) は「しょう」と書くが,/sio/ (塩) は「しお」と書く。
あるいは,/kee/ (刑) は「けい」と書くが,/eki/ (駅) は「えき」と書く。
同じ音韻 /o/ /e/ を,「う」 「い」と書いたり「お」 「え」と書いたりするのだから,これは仮名遣いであって,表音的ではないのではないか?
上のような疑問なら理解できる。この問題を解決するためには,
・/e/ は,/(C)e/ のあとでは「い」と書き,他の場合は「え」と書く。
・/o/ は,/(C)(j)o/ のあとでは「う」と書き,他の場合は「お」と書く。
という規定が必要だ。「い」 「う」と書くか「え」 「お」と書くかは,形態素ごとに意味によって決まるのではなく,音韻環境によってオートマチックに決まるから,やはり表音的といえる。
>>764は歴史認識の誤りが目立つ。
小学校令施行規則における棒引き仮名遣は、初等教育用の便法に過ぎず、
もともと一般に及ぼすつもりではなかったのだが。
内閣告示・訓令も、官界以外のマスメディアに強制させる力は無い。
このことは、法律家としての美濃部達吉の「現代仮名遣い」批判にも明らか。
>>754 お得意の「捻じ曲げ」かね。的外れもいいところ。
五十音圖が悉曇學に影響を受けて成立しようと、すでに元のインドの梵字表ではない。
知って得する/しないではなく、子供が大人より無知か否かが問題。
無知なのを否定できないからって話をそらすわけだ。
歴史的假名遣を知れば、語源意識が磨かれ、古典にも接しやすくなる得もある。
江戸時代にも、國學者を中心に假名遣は尊ばるべき規範となりつつあった。
明治時代には規範であった。この歴史的事實を否定するわけだ。
別問題だから、表音的見出しも歴史的假名遣の見出しもあり得るし、事實あった。
それを無理に正書法の問題に絡めるのは、自分で別問題と認めたのと矛盾するぞ。
馬鹿か?
>>768 > 小学校令施行規則における棒引き仮名遣は、初等教育用の便法に過ぎず、
> もともと一般に及ぼすつもりではなかったのだが。
及ぼすつもりだったが方法がわからなかっただけ。棒引仮名遣いで書かれた国語学の著作物もある。小学生には読めまい。
>>769 > 五十音圖が悉曇學に影響を受けて成立しようと、すでに元のインドの梵字表ではない。
現代日本語の記述文法は,日本語教育の分野で成立しようと,すでに「外人」向けではない。
> 知って得する/しないではなく、子供が大人より無知か否かが問題。
限りある授業時間に,何の得にもならないことを教えるカリキュラムはありえない。
> 歴史的假名遣を知れば、語源意識が磨かれ、古典にも接しやすくなる得もある。
歴史的仮名遣いで書かれた古典の原テキストは,1 行たりとも現存しない。
> 江戸時代にも、國學者を中心に假名遣は尊ばるべき規範となりつつあった。
歴史的仮名遣いなど一部サークル内の趣味のレヴェル。
> 明治時代には規範であった。この歴史的事實を否定するわけだ。
そんな事実は存在しない。歴史的仮名遣い改訂の要求は公教育の開始直後から始まる。規範として安定・定着したことはない。現代仮名遣いとは大違い。
> 別問題だから、表音的見出しも歴史的假名遣の見出しもあり得るし、事實あった。
> それを無理に正書法の問題に絡めるのは、自分で別問題と認めたのと矛盾するぞ。
全然絡めていない。辞書では正書法とは別に規範が必要で,そこに字音仮名遣いが使われていれば,結局,字音仮名遣いを「憶えなければならない」。
その辞書は「字音仮名遣を守れ」と言ってるわけだ。漢字という表意文字を用いるかぎり,正書法から追い出しただけでは,「字音仮名遣まで守れとは言ってない」ことにはならない。
> 馬鹿か?
尋ねなくてもお前が大馬鹿。
>>772 > どう見ても外人向けだが?
> 「社団法人日本語教育学会では
日本語教育学会だけが,「子音語幹動詞」とか「母音語幹動詞」とか言うとでも?
> 子供が大人より無知であることの否定にはなっとらんな。
何でそんなアッタリマエのことを否定しなきゃならんのよ。ネイティヴの子供と「外人」とを「や」でつないだお前が無神経だとわかればそれでいいの。
子供は大人より無知なんだから,子供の得になろうとなるまいと,大人が教えたいことを子供に教えていいんだと言ってたら,教育なんて成り立たない。
>>768 > 内閣告示・訓令も、官界以外のマスメディアに強制させる力は無い。
> このことは、法律家としての美濃部達吉の「現代仮名遣い」批判にも明らか。
むろん法的強制力はない。最終的に世間一般の容認を得られるか否かの問題。
>>770 橋本進吉の立場では,あくまで (歴史的) 仮名遣いを正式の表記法としたうえで,表音的仮名表記法を補助的に使おうとするわけだから,後者は完全表音式,表音一辺倒でなければ意味がないだろう。
現代仮名遣いは,それ自身が正式の表記法であり,利便性を最終目的とする。その目的に至る手段として,表音主義原則をとるわけだから,完全表音式を目指す表音一辺倒ではない。
歴史的仮名遣いを斥けるのは,それが表音的でない点をあまりに多く有するため,憶えにくく,利便性が低いという理由によるのであって,完全に表音的でないという理由によるのではない。
なお,現代仮名遣いは実は「仮名遣い」ではないという批判は,素直に受け入れるべきだろう。
現代仮名遣いが真の「仮名遣い」である必要はない。
>>696 に引用された林大の答弁は,強引に過ぎるとおれは思う。
>>768 > 内閣告示・訓令も、官界以外のマスメディアに強制させる力は無い。
> このことは、法律家としての美濃部達吉の「現代假名遣ひ」批判にも明らか。
むろん法的強制力はない。最終的に世闊齡ハの容認を得られるか否かの問題。
>>770 橋本進吉の立場では,あくまで (歴史的) 假名遣ひを正式の表記法としたうへで,表音的假仮名表記法を補助的に使はうとするわけだから,後者は完全表音式,表音一邊倒でなければ意味がないだらう。
現代假仮名遣ひは,それ自身が正式の表記法であり,利便性を最終目的とする。その目的に至る手段として,表音主義原則をとるわけだから,完全表音式を目指す表音一邊倒ではない。
歴史的假名遣ひを斥けるのは,それが表音的でない點をあまりに多く有するため,憶えにくく,利便性が低いといふ理由によるのであつて,完全に表音的でないといふ理由によるのではない。
なほ,現代假名遣ひは實は「假名遣ひ」ではないといふ批判は,素直に受け入れるべきだらう。
現代假名遣ひが眞の「假名遣ひ」である必要はない。
>>696 に引用された林大の答辯は,強引に過ぎるとおれは思ふ。
776 :
名無し象は鼻がウナギだ!:04/07/30 00:29
安州以議論乎待州天為留世
なんだ、まだこんなスレあんのか。
熱いといふより暑苦(ry
778 :
名無し象は鼻がウナギだ!:04/08/01 23:21
俺派、己乃須礼加、畿仁以州太乃天、安計留与。
780 :
名無し象は鼻がウナギだ!:04/08/04 15:03
舊字、舊假名遣ひで話すのならば、口語體ではなく文語體で話すべし。
候文などを用ゐるとなほよろし。
781 :
名無し象は鼻がウナギだ!:04/08/05 03:32
782 :
名無し象は鼻がウナギだ!:04/08/12 01:20
旧仮名遣いと文語文の因果関係はまったくなし。
それに、文語文は、現代文と、テンスやアスペクトの階層、
異なれば、誤解を招くものとならむ。
でもまあ文語文はふつう歴史的假名遣で書くものだ。
新かなで記した文語文や和歌俳諧なんてみっともない。
内閣告示「現代仮名遣い」の「前書き」にも
「この仮名遣いは,主として現代文のうち口語体のものに適用する」とあり、
文語體は適用外のはず。
784 :
名無し象は鼻がウナギだ!:04/08/12 22:42
「〜を口にしようものなら」などの「しよう」は旧仮名遣いでは「しやう」になるのですか?
785 :
名無し象は鼻がウナギだ!:04/08/12 22:53
>>784 「しよう」が正解だな。
ただ、復古調になるが、「せう」と書くのも悪くない。
>>785 なるほど。「〜しよう」という使い方と同じなのですね。
ありがとうございました。。
推量・意志の助動詞「う・よう」だから、「やう」とは書かない。
漢字だと「樣」となるものが「やう」。
788 :
名無し象は鼻がウナギだ!:04/08/14 04:03
用事の用も様子の様も現在や近世(江戸期)ではヨー(YOの長い母音)だが
古代(平安期)では用は えう=eu
様は やう=yau だが後の時代に其々 伸ばす言い方=リエゾン=連母音融合
して同じ音になりたると思はるる。
789 :
名無し象は鼻がウナギだ!:04/08/14 04:11
正確には古代(平安期)では用は えう=eu ぢゃなく
ゑう=yeu でauもeuも後世にoo=oの長い母音に音韻変化したる、
(と言ふ事)でした。
790 :
名無し象は鼻がウナギだ!:04/08/14 04:12
_,,..‐-.、
.ィ",..- 、 ヽ、 ┌────、 ┌───‐、. ┌┐
,:",:'´ ノ i. └───i | └──‐┐│ ,! ,! ┌┐
l `'''ヘ_,.‐" ,.! i ̄'‐' ,ノ . ││ ,! ,!. l. l.
ヽ、 ,.' __.ノ ,.-‐'´ ___││ ,! ,!___! l
 ̄ '. / |_,..ィ |______,.! l______.丿
. '‐''"
791 :
名無し象は鼻がウナギだ!:04/08/14 04:30
現在の関西弁・名古屋弁とかの「ど偉い」「どあほ」は江戸時代に
限度を超えて偉い -> 度を超えて偉い -> 度偉い と変化したると推定さるる
「どあほ」は「限度を超えた阿呆」やで、
「どえらい」は「度偉い」と書くべき
(私)わたし -> (儂)わし に変化、
ちなみに漢字が違うのは「私」と区別する為、
別の漢字「儂」を当てた(江戸時代に)。
792 :
名無し象は鼻がウナギだ!:04/08/14 04:47
室町期?はすでにyauもyeuもyoo、当時の人はooはauから来たのも
euから来たのもそれ以外から来たのも全てauから来たと思ひ込み
つまり「長き母音のoo=オーは全てアウから来る!」と思ひなして
長母音の記号?に「う」を使ふやうになりたると思ふ。
やう (様) [jau~] > [jau] > [jao] > [joo] > [joo]
よう (用) [jou~] > [jou] > [jou] > [jou] > [joo]
えう (要) [jeu] > [jeu] > [jeo] > [jou] > [joo]
えふ (葉) [jeFu] > [jeu] > [jeo] > [jou] > [joo]
も「よほ」す (催) [joFo] > [jowo] > [jowo] > [jou] > [joo]
794 :
名無し象は鼻がウナギだ!:04/08/15 15:21
[yau ]>[yoo]
[yeu ]>[yoo]
[yefu]>[yeu ]>[yoo]
[yofo]>[yowo]>[yoo]
変化のパターンは[au]も[eu]も[owo]も[oo]
最終的に[au]も[eu]も[owo]も[oo]に変化で
[793]さんと同じだが
連母音[au]や[eu]や[owo]が1回変化し(いっきょに)
長母音[oo]に変化と思ひま(ゐら)する。
話は変はるが、
思ひ ->思ゐ->思い
[ひ=fi] -> [ゐ=wi] -> [い=i]
まゐらする -> ま する -> ま す [時代と供に徐々に省略]
「〜で ございま す」 -> 「〜? ? ?」 -> 「〜で す」
[わたく し] -> [わた し] -> [わ し( shi )] -> [わ い( i )]?
※現在の敬語の「です」「ます」そのものが実は省略型
>思ひ ->思ゐ
ハア? なに言ってんですか。
796 :
名無し象は鼻がウナギだ!:04/08/16 00:58
思ひ -> 思い(イ音便)が定説だが
[ひ=fi] が [ゐ=wi]にf-w唇音転呼音 した後に イ音便化した
と言ふマイナ−説もある。
>>787 一応その法則は知っていたのですが、
「〜を口にしようものなら」の「しよう」が推量・意思なのか「様」なのかわからなかったもので。
「口にするようならば」だと「様」の「よう」だとすぐわかるのですが・・・。
>思ひ -> 思い(イ音便)が定説だが
ハアア? ナニ言ってますか、あなた。
なにがイ音便ですか。ハ行がワ行になるのは、ハ行轉呼音でせうが。
イ音便てのは、キ・ギ・シ・リの子音が脱落してイ音になる現象。
だいたい、「f-w唇音転呼音」とやらがあったとしても
ふつうその音を「ゐ」なんてひらかなで記し表はすものぢゃありません。
>>797 「〜を口にしようものなら」を「〜を口にし樣ものなら」と書けるとでも?
當て嵌めればすぐわかることではありませんか。
下らん長文ばっかりグダグダと書くからじゃボケ
黙って使ってればいいものをなんかと自分を正当化したい人が多いみたいだからな
半可通な癖にわざわざこのスレに乘り込んで文句つける奴がゐたしな。
>>774は福田について一言も觸れてないが。この頓珍漢ぶりが、半可通たる所以か。
一言もふれてなくても福田の主張はすべてブロックされている。『私の国語教室』を読めばわかること。
讀んでも讀めてない人はさう言ひます。
といふか、正仮名づかひに戻すのは無理のやうですね。
せいぜい、正仮名好きの一部の人間が細々と使つていくだけのやうで。
時代には勝てない。