ギャルゲー板SSスレッド Chapter-3

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142小学生 渡瀬公一A
>>137の続き
 ―――廊下にて―――
「光ちゃ――光!」
「あ、公一ちゃん、なーに?」
 呼ばれた光ちゃんが僕の方にかけてくる。
「あー! 廊下は走っちゃいけないんだぞー」
「あ、いっけない。公一ちゃんに呼ばれて、つい嬉しくて走ってきちゃった」
 いたずらっぽく舌を出して「エヘヘ」と笑う。
 屈託の無い笑顔。その笑顔を見て少し罪悪感が沸いた。
「………」
 だけどやらないと…。
 光ちゃんを挟んで反対側では、さっきの男子達が僕達の様子をじっと見ている。
「公一ちゃん、どーしたの?」
「……うん、あのね」
「なーに?」
(ゴメン、光ちゃん!!)
「えいっ!」
 ズルッッ!!
 次の瞬間、僕は光ちゃんのスカートに手をかけ、一気に引きずり下ろした。
「え…!?」
 一瞬の出来事に何が起きたかわからない光ちゃんは、そのままの状態で呆然と立ち尽くしていた。
 しかし、やがて後ろから、
「やったーー!!」
 という男子達の歓声を聞いて我にかえると、その場に座りこみ泣き出してしまった。
「うわあああぁぁん!」
 光ちゃんの泣き声を聞いて、他の子達が何事かと集まってくる。
「わああぁぁぁぁん!」
 それでも、そんなのお構いなしで光ちゃんは泣き続けた。
「あ…あぁ……」
(……僕は、なんてことしちゃったんだ!)
 後悔。しかし今更、後悔してももう遅い。
 その場に居た堪れなくなった僕は、そこから逃げ出す事しかできなかった。
 背中ごしに聞こえる光ちゃんの泣き声がただ僕の胸を締めつけた。