不思議なふたり〜DQ5の王子と王女SSスレ4〜

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1mirror ◆yhpD2sgNx.
DQ5の王子と王女カプに切なく萌える紳士淑女のスレです。

前スレ
ふたりの世界へ〜DQ5の王子と王女SSスレ3〜
http://game6.2ch.net/test/read.cgi/ff/1083424080/

過去スレ・まとめサイト・避難所・関連スレ・注意書きは>>2-5辺りを参照。

要sage進行、荒らし・煽りは無視して進むように
2mirror ◆yhpD2sgNx. :04/06/01 07:48 ID:RH15NNl9
初代スレ  近親相姦〜DQ5の王子と王女
http://game6.2ch.net/test/read.cgi/ff/1081474477/
二代目スレ  ふたりはらぶらぶ〜DQ5の王子と王女SSスレ2〜
http://game6.2ch.net/test/read.cgi/ff/1082691544/
三代目スレ  ふたりの世界へ〜DQ5の王子と王女SSスレ3〜
http://game6.2ch.net/test/read.cgi/ff/1083424080/
小説まとめサイト
http://smcf.xrea.jp/dq5/
避難所
http://2chevent.net/BBS/test/read.cgi/ff/1082554457/
関連スレ DQの双子萌えスレpart6 
http://game6.2ch.net/test/read.cgi/ff/1081482223/
えちいのはエロパロ板に【ドラゴンクエスト官能小説7】があるのでそちら に。
子供も見ているので大人は自分で探しましょう。

3名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/01 07:53 ID:onjir6KM
不思議なふたなり
4名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/01 07:55 ID:Uuc1AcWf
幼姦
5名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/01 07:58 ID:Y5M9EDFV
別に不思議ではないだろ
6名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/01 08:30 ID:ufGA0x3+
このスレタイはどういう意味?
7mirror ◆yhpD2sgNx. :04/06/01 08:50 ID:RH15NNl9
あんまり反応がよくない…(´・ω・`) ショボーン
スレタイは「ただでさえ常人離れしている王子・王女なのに、それでいて兄妹愛!? とは普通じゃない!」みたいなニュアンスを出したかったのですが…。
まあ、個々人でスレタイを元に妄想してくだせえ。
8名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/01 09:58 ID:BLxE/K8Q
                    【緊急】

日本が世界第2位クラス(イラク並み)の油田を入手できるかもしれません。
存在自体はだいぶ前から確認されていましたが、「日中友好」のために、日本側の領土にあるにもかかわらず、
外務省は民間企業に採掘許可を与えてきませんでした。
しかし、5月28日の中日新聞で、
「日本の領土内の石油を、外務省が日中友好のため中国に譲ろうとしている」
という事実が発表され、状況が一変。
さらに、「大手マスコミは○○による報道管制のせいで報道できない」 という事まで明らかになりはじめ、
この、「国民に知らせないままの巨大資源の争い(譲渡)」について、ニュース関連の板では連日議論が続いています。

■有志によるまとめページ
 ttp://www2.jp/higashishinakai/

ここから採掘吸い上げ全部中国へ、日本は外務省が民間企業に採掘許可を与えないことで、事実上の「譲渡」
           ↑
中共経済水域←‖|→日本経済水域
〜〜〜〜〜〜〜‖|〜〜〜〜〜〜海面〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
              ‖|
              ‖|
**************‖|********海底***************************
              ‖|
            ■|■■■■■■■■資源■■■■■■■■■■
            ■|■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

>>自分含むALL
まあ、SSもいいけど、こういうことも考えたい。
9名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/01 10:20 ID:Gu4LgDcC
>>1
スレ立て乙


不思議なボレロと不思議な帽子を装備して不思議な踊りにMPを吸われる王女
>>1

>>8
実況板隔離板問わずここまであちこちに貼ってあると、
山崎荒らしと同レベルに見えてくる。
日本の恥…。
>>1

>>8
まあそんなにコピペ張らなくても・・・・
12レとタ ◆bsDQ5/RxE. :04/06/01 16:31 ID:MmdGfuHB
>>1乙カレー
13初代スレ299 ◆MeguDZCpQg :04/06/01 17:06 ID:F2VOiOAz
新スレッドお疲れ様です。
14杖探し ◆TSUEoyiur2 :04/06/01 17:10 ID:7+yVQ3dv
>>1
乙です。俺はこのスレタイいいと思いますよ!
>>7
そういう意味でしたか、なかなか奥が深くて(・∀・)イイカモ!!
16ペコ ◆14EzyZ87vU :04/06/01 19:18 ID:pbINRlj3
>1
スレたて乙ー。
近親相姦って不思議なのか?
>7様 >>まあ、個々人でスレタイを元に妄想してくだせえ。
してみました(ヲい)

王子「どーだい?この僕の素晴らしさがわかったろう?」
王女「…ズルいヨ。天空の剣を装備できてその上吹雪の剣、メタルキングの剣、
さらには樫・の・杖・まで装備できるナンテ…」
王子「樫・の・杖は別に強調するトコロじゃないダロ?」
王女「(無視)その上!ギガデインやミナデイン、さらにはベホマラー、フバーハ
…しかもザオリク・や・ベギラマッ!!マデ使えるナンテ、信じらんナイ!」
王子「強調するところが間違いスギだヨ。」
王女「(完膚なきまでにスルーする―)そのうえ、カッコ良くて、いつも優しくて、
そして・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・私が作った料理を、まずいマズイと言いながら食べるなんて、
素敵すぎダヨ。」
王子「(無視)」王女「…」王子「(無調)」王女「(敵視)」王子「(重嬰ハ長調)ってあるのかなぁ?」
王女「声に出てマス、王子…」
…私にとっては>8のほうが不思議に思えますが。

19なきを求めて3年前:04/06/01 21:49 ID:ilaxTy0L
mirror氏新スレ乙です!

最近、投稿していませんでした。お久しぶりです
前スレ863からの続きです。ではぞうぞ…


タバサとビアンカが話をしていた頃、レックスは……

「うわぁぁあああああ!」
ドシャアッ!
レックスが吹っ飛んだ!

レックスは多くの魔物に囲まれている!
どうやらアンクル山に軍配があがったようだ!

アンクル山?

…!相撲?
そうここは、ルイーダの近くの広場で(といっても城内だが…)相撲をとっていたのである。

「くそーーーーっまた負けたぁーー!!」
「へへ!坊主も強くなってきたじゃねぇか!」
「あと、ちょっとで勝てるんだけどな〜…まだ腰の入れ方が足りないのかな…」

倒れたレックスの影からこそこそとスラリン、遠くから傍観するマーリン
レックスに手を差し出すアンクル。その他の観客の魔物たち…
そう、全てレックスの父アベルに心を開いた魔物たちだ。

「レックスが弱いんじゃなくて、アンクルの腕が太すぎなんだよぅ」
「あぁ?腕の太さは関係ねぇよ。男の世界にスライムは口だすんじゃねえ!引っ込んでろ!」
「ピキー!僕だって立派なオスだよぅ!」
「ほっほっ、それにしても巨漢のアンクル相手に、相撲でここまでいい勝負するとは、いやはや男らしくなってきましたな…」
「ほんとマーリン?最近自分でも力がついてきたな〜って、僕も思うんだ!天空の剣以外の剣も、前よりかなり楽に扱えるようになったしね!」
嬉しい指摘をされて、笑顔のレックス。

「それにしてもレックス公の成長振りには驚かされますわい…ワシなんぞ、レックス公が生まれる前からアベル王について来ましたが、レックス王子にはすぐに実力で追い越されてしまいましたなぁ…」
「まぁ老いぼれはそんなもんだな!俺も一度、この坊主に戦闘で負けて改心してついてきちまったわけだが…
今までは相撲では坊主にも誰にも負けなかったが、このままじゃやばいかもなぁ。まぁもっと訓練だな!」

「ん…!?」
レックスが突然何か思い出したようだ。
「訓練といえば…そうだ!皆ライオウどこいったか知ってる?今日はあいつと実践訓練するって約束してたんだ!」
「いや、いないぞい。ふぅむ、そういえば最近ライオウはルイーダにも姿を出さないのう…」
「ピキー!今の実践訓練のレックスの相手をちゃんと出来るのはライオウくらいなもんだもんねー!」
微妙にスラリンは、アンクルに目線をうつす。
「あぁ?どういう意味だ?」
にらみをきかせるアンクル。

「僕探してくるよ!くそ〜こないだの勝ちは認めないぞ!絶対次は僕が勝ってやる!」
「おいおい勘弁してやれよ、総合じゃ坊主が勝ち越してるじゃねぇか…って、もう居ねぇ…」
さっそうとレックスはライオウを探しに姿を消してしまった…
「ほっほっ、せわしないのう…それにしてもあやつは最近どこにいるのやら」

「ピキー!たまに何考えてるか解らないときあるよねー。だけどいいんだ。ライオウはスライムにも優しいしね!」
「まあ、俺もライオウの兄貴にはここに来る前から世話になってるからなぁ。忙しいなら手伝ってやりてぇよ」
「へ〜アンクルもそういう所あるんだ〜?その優しさを少しでも僕に分けて欲しいな〜」

「けっ!俺は弱い奴とスライムは、好きじゃないんだよ!」
「ピキー!それじゃ僕が弱いみたいじゃないかー!」
「あん?じゃあ勝負すっか?」
「え!ちょい待っ…」
「まぁまぁ落ち着きなさい二人とも。冷静になって…そしてここはワシが立ち会おう…」
「おっ!じいさん止めるかと思いきや、話が解るじゃねぇか!よしよし…」
「…本当にやるの…?」
「当然!」
「いいぞっいいぞ!ぶちかませ!」
ギャラリー(魔物)もその気のようだ。

「ピギャー……」

スラリンの悲鳴が辺りにこだました…
その頃レックスは―――
「ハァー…結局ライオウも見つからないし、アンクルに負けるし、タバサともケンカするし…今日はろくなことが無いな〜…」
一人通路でため息をついていた。

「どうした?レックス!」
聞きなれた安心する声…
「お父さん!」
そう、レックスにとって偉大なる、そして目標としている人物。父アベルだ。
どうやら下を向いて歩いていた為に、気づかなかった様だ。
「元気がないじゃないか、もうすぐお前達の誕生日だ。一つ大きくなる。しっかりしろよ〜」
「う、うん。あのね…お父さん?」
「ん?どうしたレックス?」

「坊ちゃんー!」
遠くからサンチョの声が聞こえる。
「あっサンチョ!今行く!」
「悪いレックス。話は後になりそうだ…。食事の後に必ず今の相談の続きな!」
どうやら、これから会議があるようだ…テーマは「誕生祭のもてなしと航路の整備」らしい。
「わ、わかったよ(相談っていっても、おねしょの事なんだけどな…)」
「そうそう、誕生日は期待してろよ〜!でっかい花をみせてやるからな〜!」

手に持つ書類を危うく落としそうになりながら、急いで走っていくアベル。
「でっかい花??ん〜大きい花なら色々あると思うけど…この場合意味が違うのかな…まあいいか!…部屋に居るプックルと遊ぼうっと…」



微妙な日常が流れ、祭りに向け活気溢れるグランバニア。
そして、いよいよ誕生祭当日。レックスとタバサが12歳になる日がきた―――
23なきを求めて3年前:04/06/01 21:57 ID:ilaxTy0L
あ…コテ付け忘れた…
>>19-22は続いてます
新スレ乙王女

>>19
無性にアンクルがカコ(・∀・)イイ
まだまだ12歳時点の王子は発展途上か。

アンクル×スラリン(*´д`*)ハァハァ

やはり王子の場合
剣技指導 ピエール
体術指導 アンクル
魔法指導 マーリン
性技指導 エンプサ

のように仲間モンスターに鍛えられてそう。
>性技指導 エンプサ
これいやだな…
避難所落ちた?
 猫 タ バ サ

     ニャンニャン
    ∧ ∧
   (*゚ー゚)
    /  |
 〜(,_,,ノ
29某SS作者 ◆CFbBJSZQHE :04/06/02 21:57 ID:beewbapW
おお、新スレが!!
>29
(´-`).。oO(おっ、生きてるな。ヨシヨシ…)
メダパニで混乱したタバサがレックスに抱きつくというのがあるらしいが本当かね?
>>31
混乱した父が服を脱いで娘に飛びかかるというのは聞いたことがある
先に前スレ埋めた方が良くないか?
埋めてきたよ





漏          れ         が
梅子乙
すまん、スレタイが「不思議なふたなり」に見えてしまった。
コメディタッチのが読みたいな。
タバサ「oh!yes!oh!yes!」

PAN!PAN!PAN!

レックス「oh!yes!oh!yes!」

PAN!PAN!PAN!



続きドゾー↓
ホームコメディとかいいね。
41「人気者」 ◆SSS1Rus0TY :04/06/04 23:52 ID:LOuvqV2B
「レックス。このマントと剣、返しに来た。助かったよ。ありがとな」
「うん! また来てよね、コリンズくん」
「レックス。お父さんと買い物してくるけど、何かほしいものある?」
「うーん、思いつかないや。いってらっしゃい、お母さん」
「レックスさま。このようなパンツが庭先に飛んでまいりましたが……」
「そんなの、お父さんのだよ。ぼくはブリーフ派だって知ってるじゃん、サンチョ」
「レックス!今日こそ、おいらと決着をつけよう!」
「よーし。準備するから先に訓練所に行ってて、タークくん」
「王子。頼まれておりました天空の鎧の修繕、終わりました。ほかに何かありませんか?」
「ありがとう。今のところないよ。そっちの剣の隣に立てといて、ピピン」
「レックスぅ〜。こないだ温泉で貸したげたタオル……あ、これね。この次は、のぼせちゃダメよ」
「あはは、はーい、またこんど行こうね、ドリスお姉ちゃん」
「おにいちゃ〜ん。炎と氷って、どっちが好き〜?」
「ど、どっちだっていいけど、鎧つけるまで待ってくれないかな、タバサ」
>>41
相変わらず独占欲丸出しの妹。萌え。
43「ドリスたん」@突発的SS症候群:04/06/05 01:29 ID:1/eRDX5W
「ドリスたん、はぁはぁ。あぁ、ドリスたーん・・・」
ここはレックスの寝室。夜もまださほど更けていないというのに、レックスの部屋から幼さの残る、
しかし熱っぽい声が漏れる。
「あぁ、は、早く・・・」

コンコン、コココン。
合図のような、ノックの音がする。
しかし、今のレックスにはその音を聞けるだけの余裕はなかった。
「はぁ、ドリスたん、ドリスたーーーん・・・」
かちゃ。
「いいかー?入るぞーレックス。・・・あれ、呼び出しておいて寝てるのか。
全くまだまだ子供だなぁ、レックスは。」
「あぁ、ドリスたん、はぁはぁ」
「・・・レックス?おい、夢でも見てるのか?レックス王子!」
普段は「ドリス」と呼び捨てにされている自分が
「ドリスたん」と呼ばれていることに少しばかり動揺したドリスは、
自分に言い聞かせるようにレックスのほほを軽くたたいてみた。
「ぅん、はぁ、ドリスたん・・・」

そんなに顔を赤くして・・。もしかして、わ・わたしの夢見てるの?ねぇ、レックス王子・・・
レックスの胸に耳を近づけるドリス。
早鐘のように打つレックスの鼓動、髪にかかる熱い吐息。
それに図らずも体が熱くなるドリス。

「な、何を考えているんだ、わ、私は。王女なんてもうこりごりだと思っているのに」
かつて成り行き上「王女」として過ごした日々を思い出していた。
おもしろくない日々。偽りの日々。自分らしくない日々。それなのに。

「レックスとなら、レックス王子とならもう一度・・・いいかもしれない?」
そう思ったドリスの心はすでに決まっていた。
「レックス王子、私は・・・、私でいいのなら・・・」
44「ドリスたん」@突発的SS症候群:04/06/05 01:30 ID:1/eRDX5W
「お兄ちゃーん、入るよー?」
レックスの寝室のドアを無造作に開ける、双子の兄妹タバサ。
「ど、ドリス?なにやってるのー?!!」
「いきなり入ってくるものじゃないだろ、いくら双子だからといって?!タバサこそなにしてるのよ?!」
こんな時間にまさかタバサがくるとは思っていなかったドリスは明らかに動揺し、
年上である余裕もなく聞き返す。

部屋の空気が変わったことを察したのか、レックスが起きあがる。
「ああ、タバサきてくれたんだね・・・ありがとぅ。
あれ、ドリスが?ああ、そういえばちょっと話をしようっていってたんだよね。ごめんね。
でもドリス。なんかいつものドリスじゃないような気がするけど、」
「き、気のせいよ。私はいつも通りよ」
いそいそと身だしなみを整えながらも、こんな状況だからこそ、強がってしまういじらしいドリス。
「タバサ、早くほしいんだ」
一言がドリスを貫く。
それを悟られぬよう、部屋を出て行くドリス。

そのとき、
45「ドリスたん」@突発的SS症候群:04/06/05 01:32 ID:1/eRDX5W
「さあ、お兄ちゃん、早くよくなってね♪」
そういってタバサが差し出したのは、高熱を出しうなされているレックスのために用意した
風邪薬「ドリスタン」だった。

「ドリスたん」了

スレ汚しすまそ。
46名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/05 01:50 ID:LNGl8dtE
ワロタage
>>41
このほんのり電波で笑顔の下に隠された狂気(・∀・)イイ! つい闇可憐を連想してしまう
>>45
                                    /ヾ
                                  ゝイノ
                                  / /
                       グッ!        / /     _____
                   シコ   n_      ./ /     .|       |
                        (  ヨ    / /     .|       |
                   シコ   | `|.     /⊂//    |       |
                         | |.    /⊂//    |       |
                        / ノ ̄ `/  /      |       |
                      / / イ  O○ヽ       |       |
                    ( `ノ )/(/|  |'^ \ \     | ∧∞∧ ←妹
              王子→  (。Д。'')~ |  |   \ \   (´Д`;,,)  .|
                      ∨∨  |  )    |  )  |  ( : )   |
                          / /     / /   .|   ∪∪   .|
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/ / ̄ ̄ ̄ ∪  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                     ∧  ∪
  人人人人人人人人人人人人人/ `人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人
  )                                                    (
  ) ああ〜!ドリスたん!ドリスたあああん、ツリ目かーいいよーーー!かーいい〜!  (
初代王女のドリスと二代目王女のタバサ・・・どっちも王女か(w
ひそかにドリスが「王女」の座を狙っていたら王女たんはピンチだ。
>>48
ドリスが狙うのは「王妃」の座だろう。
それはよい修羅場ですね
51レとタ ◆bsDQ5/RxE. :04/06/05 23:15 ID:lkbcsZ8R
タバサはよく吟遊詩人にポッってなるな。
魔法少女な娘はやはり年上のお兄さんに弱いのかも。
20のお題を考えてみた。

1.謎の商人
2.嘘
3.誘惑
4.禁断の○○(例:果実、魔法、アイテム)
5.迷子
6.危機一髪
7.好きなものor嫌いなもの
8.お昼寝
9.誤解or勘違い
10.告白
11.恥ずかしい思い出
12.秘密
13.壊れた(正常な効果がでない)アイテム
14.得意技封印(タバサなら魔法等、自主的または強制的)
15.旅の扉暴走
16.モン爺の楽しみ
17.苦手克服
18.祈りor願い事
19.手紙
20.お祭り・イベント・大会等間近or本番

以上のうち3つ以上を選んで『萌えSS』を完成させよ。
(多少のオリジナル解釈、改変を加えてもよい。)
>3つ以上を選んで

3つ以上組み合わせて

です。

・・・書いてくれる人いないかな。
長編とかで双子が過去にさかのぼってDQ4の時代で
暴れるとかいうのもキボン

↑滅茶個人的な要望なので気に入らなければスルーしてくだちい
>55
それいいですね。
妖精の城から行こうと思えば行けるかな?
57「にたものどうし」 ◆SSS1Rus0TY :04/06/06 00:31 ID:8wITul40
「タバサー、ドリスさん。どちらかでいいから、お米仕掛けといてもらえない?」
「はーい。じゃあドリスお姉ちゃん、私がやるね。お米入れて、お水入れて、ごし、ごしっと」
「へえー、慣れてるじゃん、タバサ。さすが長いあいだ旅してただけのことあるわ」
「そ、そうかなっ? でも私、あんまり………きゃあっ!!」
「あらら、だいじょうぶ? 派手にやっちゃったわねえ。タバサって、褒めるとすぐこれなんだから。
 あーあ、髪、お米だらけになってるわよ。はい、タオル」
「ありがとう……ぐすっ、せっかくといだのに全部こぼれちゃった……」
「いいから、早く顔のそれ拭いちゃいなさい。頭についてるのはあたしがとってあげるから。
 ……?どうしたの、タバサ。急に黙っちゃって」
「えっ?ううん……その、なんかこれ、おにいちゃんのみたい……かなあ、って……。
 あっ! ドリスお姉ちゃん……えとっ、な、なんでもないのっ!」
「ぷっ。タバサ、なんてこと言い出すのさ。レックスのは、これよりもっと濃くて、もっと熱くてヌルヌルじゃない」
「あ、うん。そ、そうなんだけど……てドリスお姉ちゃん!? な、なんで知ってるの?」
「ヤバっ。さ、さあ、何のこと? あー、タバサもしかしてエッチなこと考えたでしょ。
 あたしはエッチなことなんて何にも考えてないけど? エッチな子は、嫌われるわよ〜」
「そ、そんなことないもん! おにいちゃん、エッチな私が大好きだって、いつも言ってくれてるもん!」
「へえ〜、いつもって言ったけど、どういうとき言ってもらえるの? ほら言えない。うそなんだ」
「い、言えるよっ、言えるもんっ! え、えっと、お、おにいちゃんに、こんなのじゃない、ホンモノのを……」
「こらっ、あなたたち、変なこと言い合って! 王女様なのにどうしてこう下品なのかしら。………あら?
 た、タバサっ、どうしたの! それ、誰にやられたのっ?」
正直エロネタばかしで凹みまふ。
さわやかなのキボン
59レックスの恐竜その1:04/06/06 00:51 ID:yk52iDSN
思いつきで書いたSSを投下してみます。


タバサ、ボクの双子の妹
お父さんとお母さんをいない寂しさ、そのお父さんとお母さんを探す旅
今まで辛いことはいっぱいあったけどタバサがいつも一緒だから乗り越えられた
タバサと双子で本当によかった、生まれてからずっとそう思っていたのに……

今はそれをちょっと後悔してる……


(そーっと)
「…タバサぁぁ〜朝だよ〜起きてる〜?起きてないよね〜?朝ごはんだよ〜ここに置いてくからね〜それじゃ…」
 ガ シ ッ ! !
(………やっぱり無理か)
『グワゴオオォォーーーー!!!グワゴゴォォォォ!!!(訳:お兄ちゃん、おはよう)』
鋭い爪で力いっぱい鷲づかみされ、身体の奥まで響くおたけびを耳元で吼えられる
このボクにじゃれてる…というより襲いかかってる巨大なドラゴン
これが今の妹タバサの姿だった
60レックスの恐竜その2:04/06/06 00:52 ID:yk52iDSN
〜 〜
こんな事になったのは一週間前
その日もいつものように戦って、戦って。戦闘中は特に変わったことは無かった
でも戦いが終わった時、おかしなことになった。タバサのドラゴラムが解けなかったんだ
はじめは緊張しているからだと思ったけど、結局夜になっても姿はドラゴンのまま
このままじゃ宿にも泊まれないからとりあえずお城に帰って、その後いろいろ元に戻す方法を
試しに試したけど結局、呪文の効果は消えずタバサは元に戻らなかった

元に戻れなくて初めの一日、タバサはもの凄く悲しんだ
どのくらい悲しんだかというと、お城のすぐ傍にあるサンチョの家は跡形も残らず全壊、というか消滅
代わりにその場所にドラゴンタバサの涙で池ができてしまったぐらい悲しんだ
でも次の日になると開き直ったのか、その姿のまま戦闘に参加して敵を蹴散らす大暴れをみせる
あれだけ必死にタバサを元の姿に戻そうとしていたお父さんでさえ
「世界が平和になるまではこのままでいいか」と言い出す始末
マスタードラゴン様に至っては「竜の姿になんの問題がある。タバサタンハァハァ…」と、
タバサを元に戻す力があるはずなのに、しようともしない
〜 〜

…そんなこんなで魔王を倒し、世界が平和になるまではタバサがドラゴンであるのにみんな納得してしまった
実際ドラゴンのままのタバサは強いから、もしボクが無関係な人なら喜んで賛成したかもしれないけど
そんなタバサと毎日付き合うことになるボクからしたらとても納得できない
61レックスの恐竜その3:04/06/06 00:53 ID:yk52iDSN
(というかみんなボクにタバサの世話押し付けるんだもんなぁ…)
ドラゴンになったタバサの力は戦闘では大活躍でも、日常生活となるとその有り余る力が問題だった
元々ドラゴラムが戦闘用の呪文だからか、それともタバサがまだドラゴンの自分に慣れてないのか
タバサにとってなんでもない仕草でも周りからしたらそれは災害そのもの
朝のご飯当番も命がけで、今日も服の下にくさりかたびらを付けてなかったら危なかった
「痛、痛い!タバサおろしておろして!」
『グオ!ォオオオ!(訳:あ、ごめんね)』
身体を圧迫していた巨大な手が離れて安心するのも束の間
「えっ!?」
そのまま上空10メートルから下に真っ逆さまに落ちていく自分の身体

「うわぁぁぁぁぁ…ガハッ!」
この落下の衝撃には身に着けたくさりかたびらも意味がなかった
(つ、次からは落ちることも考えた装備にしないと…)
『!!!グワアァオオオォォ!!!ゥォオオ?(訳:ああっ!?…レックスだいじょうぶ?)』
おそらくボクを心配してドシンドシンと地響きを起こして近づいてくるタバサ
そんなタバサに向かってボクは残りの力を振り絞って小さくガッツポーズをした
『グワォオ!!グワォォヲアアアォォオオオ!!!(訳:ほんと!よかった…)』
ボクがだいじょうぶな事を確認してタバサはホッと安堵のためいきをついた


でもドラゴンタバサの吐いた [ためいき] は [はげしいほのお] だった…
62レックスの恐竜その4:04/06/06 00:55 ID:yk52iDSN
−その夜 −

「お、王女さま〜ピピンですよ…お夕食をもってきました……」
『グォォォゴオオオオオオオオ!!!(訳:レックスは?)』
「ヒィィィ!!!……え、えーと王子ならボロボロ…じゃない!お疲れなので私が代わりに」
『グオオオォオグオオオ!!!(訳:やっぱりわたしのせいで…)』
「え、えーと王女さまは全然関係な、ナッシングですって!!ええ!私が保証します!」
『ゥオオオゴオオオオオオ!!!(訳:ありがとう!ピピンって優しいのね(ピピンに抱きつく)』
「あ、あの王女さまぁ〜…ちょっと近づきす……ギャァァァァァアアア!!!」
ハゲワラ
こういうの(・∀・)イイ!!
人間の時ならこれほど羨ましいこともないけど…>抱きつき

>>57
ドリス×王女の絡みに萌えてしまう、恋敵でありながら仲良し姉妹
おもしろいなコレ
ワロタ
>>62

頑張れ、タバサ。
続きをきぼんぬ。
 
68ペコ ◆14EzyZ87vU :04/06/06 14:59 ID:ZJ6zTUzy
ドリスネタ続いてますね・・・。
>62
続きすごく気になります!他のSS作者さんたちもがんばってくださいー!
マジレス

ドリス 主人公が始めてグランバニアにきた時に既にキャラグラが子供では無かった

推測するに 主人公のいとこだということから考えても当時歳は10〜20

それから 双子生まれて石化事件があって8〜10年年月がたつ

ドリス 20〜30歳 双子 8歳くらい

それから 冒険中に2年 平和になって2〜5年経過していると仮定しよう

ドリス 24〜35歳 双子 12〜15歳くらい

一番年が近いパターンは ドリス 24歳 双子 12〜15歳くらい か?

ん〜ん 結構際どいラインだね

てまあ 暇だから書いてみした 別にだからなんだって言うわけでもなく

まあ 萌えですね
ゲーム中グラはジージョとか街の人々の老けっぷりがあるから判断難しいけど、
やはりドリスの歳は天空物語での11歳離れが現実的な値なのかな。
個人的には5つくらいが理想だったりする。



ジージョは双子と同年代だけど存在感はいまいちだ
レックスとドリスっていとこの関係じゃないだろ
分かりやすく言うとワカメちゃんとイクラちゃんの関係と同じ
主人公←→オジロンの関係と相似形か。
test
75某SS作者 ◆CFbBJSZQHE :04/06/07 03:28 ID:GbgcYzFZ
なあ、避難所おちてませんかい?
避難所用に一筆、駄文を書いてたんだけどダメポのヨカーン
ああ、ホントだ。したらばいく?
ただテンプレどうしようか…
77某SS作者 ◆CFbBJSZQHE :04/06/07 19:13 ID:s50fDq6o
避難所落ちてショボーンなので、少し手直ししてから此方に張ります
78レとタ ◆bsDQ5/RxE. :04/06/07 19:17 ID:EWiEt1QV
>>77
がんばってください
79杖探し ◆TSUEoyiur2 :04/06/07 19:40 ID:hlYeLEa+
したらば俺が借りよっか?
>77
(;゚∀゚)=3ハァハァ

待ち遠しいなっ!
81某SS作者 ◆CFbBJSZQHE :04/06/07 20:32 ID:s50fDq6o
んじゃあ張ります。
本当はこれをラストにしようかなと思ってた奴っすが、あまりにもアレだったので・・・・
レックスクエスト
第八章 起きない奇跡(後編) ttp://smcf.xrea.jp/dq5/ss/403-14.htmlの続きとして読んでくれると分かりやすいと思います
82レックエ外伝 ◆CFbBJSZQHE :04/06/07 20:33 ID:s50fDq6o

レックスクエスト外伝
最終話 夢とif



「ウアァァァァァァァァアアアァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!!」
レックスは崩れ行くタバサを抱きしめた。暖かいタバサの血が、レックスの腕に絡みつく
「シャナクぅうううっ!!」
れっくすはシャナクを唱えた、タバサに掛けられた呪いが解けてるかどうかは回復魔法を使わないと分からない!!
今はとにかく早くゲマから離れて、タバサに回復魔法をかけてやらないと!!
神よ!どうか、僕のシャナクが間に合っているように・・・・でないと・・・僕は・・・・

────
ゲマは突然の事で動揺した、まさか自ら命を落とすとは・・・
「くっ・・・ここは引くしかありませんね!」
そういい残し、彼はルーラでこの場を離れようとした、が、ルーラが発動する事は 無かった
「ぐっ・・ぐが・・・・・」
「・・・父の命を奪い・・・母の命を奪い・・・・・!!その上に娘の命すら奪うかぁ!!ゲマあぁぁぁっ!!」
ゲマは自分の置かれている状況を把握するのに時間が掛かった
私の作戦は完璧だったはず・・・まず、アベル王の娘を人質にし、勇者と憎きアベル王を弄り殺しにした後、最後にアベル王の娘を殺し、憎き血筋を亡き者にする
作戦は完璧だった、では、何故私の胸に

アベル王が持つ

剣が


刺さっているのだ?

83レックエ外伝 ◆CFbBJSZQHE :04/06/07 20:35 ID:s50fDq6o

「お前は死ねえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!」
「ば、馬鹿な・・・私は認めない、認め・・・・・ぐギゃぁぁぁぁぁぁっぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」
ゲマは断末魔と共に崩れ去っていった、今度こそ、完璧に、止めを刺した
「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」
なぜ・・・俺は・・・・あの時このゲマに、止めを刺さなかったのだろうか・・・・
あの時止めを刺しておけば、娘は死ぬことは無かった・・・・・・・
悔し涙が止まらない・・・ははっ・・・もう三十路近いのにな・・・・
「はぁ・・・はぁ・・・レックス・・・・タバサを・・・弔って・・・」
アベルがレックスに声を掛けようとする、しかし、返事はない。レックスが居ない。
「ま、まさか!レックスまで!!!」
回りを見回す、が、しかしレックスの姿が居ない、ま、まさか・・・・
「そ、そんな・・・俺は・・・二人の子供まで・・・おーい!!レックスー!!返事をしてくれー!!!!」
アベル王は、息子を探す為に、魔界を彷徨いだした。

─────
84レックエ外伝 ◆CFbBJSZQHE :04/06/07 20:42 ID:s50fDq6o

─────
「うっ・・・ううっ・・・タバサぁ・・」
父がゲマを倒したその頃、レックスはゲマに見つからないよう、タバサを岩の陰につれて回復魔法をかけていた。
ザオリクもベホマも何度唱えたであろうか、マジックポイントが切れた後も、何度も何度も掛け続けた。
「タバサぁ・・・・・」
タバサの首から延々と血が流れる、ゲマの死神の鎌に切られた首から・・・


本で読んだことがある。
ゲマのもつ死神の鎌で殺された人間は、天国に逝く事は無く、地獄を永遠とさまようと言う事を・・・
つまり・・・タバサの魂は、もう・・・地獄へと旅立ってしまったということだ・・・
「そんなのって・・・そんなのって無いよ・・・酷いよ・・・・何で・・?タバサが何をしたって言うんだ・・・」
神よ!神よ!もし居るのなら答えてくれ!!!何故!タバサは死ななくてはならなかったのか!!
そして!何故地獄へと旅たってしまう、ゲマの死神の鎌で死ぬことになってしまったのか!!
だが、何も答えない、誰も答えない・・・
「・・・タバサ・・・僕もすぐ・・・そっちに行くから・・・・待っててね・・・?」
そう、タバサに話しかけながら血にまみれたタバサの顔に触れる。
「・・・本当だよ・・・・?」
動かなくなったを抱きしめ、タバサの唇に、レックスは自分の唇を重ねた。
初めてのキス、愛してるという事を相手に伝える為のキス、そして



約束の、キスだった───
85杖探し ◆TSUEoyiur2 :04/06/07 20:45 ID:hlYeLEa+
シエーン
86レックエ外伝 ◆CFbBJSZQHE :04/06/07 20:46 ID:s50fDq6o


タバサからそっと唇を離す
まだ、唇は暖かかった・・・・生きていた証拠だ・・・
「タバサ・・・愛してる・・・・」
レックスはタバサに自分の気持ちを伝える、しかしタバサは答えてくれなかった。
「ごめんねタバサ・・・・本当は今すぐタバサの所へ行きたいんだけど・・・・」
そう、本当は今すぐ今手にしてる剣で喉元を切り付けてタバサと一緒に眠りたかった、だが、それはできない。


僕は、勇者だから。



このままだと、天国に行ってしまうから・・・・




「・・・だから、少しだけ待っててね・・・?」
そう言い残し、タバサの体を離し、立ち上がる。
さて、まずは何をしたら良いだろうか・・・?
地獄へ逝く為に・・・タバサの元へと逝く為に・・・・

──────
87レックエ外伝 ◆CFbBJSZQHE :04/06/07 20:48 ID:s50fDq6o

「・・・っくそ!!レックスまで居なくなるなんて!!」
アベルはレックスを探し、魔界の空間を彷徨っていた。
しかし、見つからない、どこだ・・・どこに居るレックス!!
そう探しているアベルの後ろからレックスの声が聞こえる。
「・・・父さん、ここだよ?」
レックスの声に反応して後ろを振り向くアベル。
「ああっ!レックス!!良かった!探していた・・・ん・・!?」
振り向いた瞬間、自分の胸に変な違和感を感じた。

もう、ゲマは居ない筈だった、タバサは助けられなかったが、もうこれ以上の悲劇は起こらないはずだった。

何故俺の胸に


レックスが持つ


剣が



刺さっている?

88レックエ外伝 ◆CFbBJSZQHE :04/06/07 20:54 ID:s50fDq6o

「・・・・レ、レックス・・・・な、何・・を・・・・?」
父がその場で倒れる、その姿を冷ややかに見ているレックス。
「・・・ごめんね父さん?僕、タバサの元へ逝きたいんだ・・・・」
そう、つぶやいて倒れている父から剣を抜く、大好きだった父は大量の血を出した後、何も話さなくなった。
涙は出なかった、一番好きな人に会う為だから。
「・・・これで・・・・僕はタバサの元へいけるよね・・・・?」
神は答えてくれなかった。
じゃあ神様、次は僕は何をすればいい?
神は答えてくれなかった。
さあ、次は何をしたらいいのだろうか?
母か?友人か?それとも村一つ滅ぼせばいいのか?
どうすれば、タバサが居る地獄へと行くことができる?
神様?僕は何をすればいい??
神は答えてくれなかった。
89レックエ外伝 ◆CFbBJSZQHE :04/06/07 20:56 ID:s50fDq6o

そうか、それだけじゃあ足りないんだね?
分かったよ神様、貴方が答えてくれるまで






僕は、人を殺していく





ここに、魔王レックスが誕生した 瞬間だった─────


────

レックスクエスト外伝
最終話 夢とif 終・・・・
90レックエ外伝 ◆CFbBJSZQHE :04/06/07 20:59 ID:s50fDq6o


「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
僕は叫びながらベットから飛び起きる。
「ハァ・・・ハァ・・・夢・・・か・・・」
僕は息を切らし、悪夢から目覚めた事に喜びを感じていた。
夢から覚めた僕は周りを見渡す
見慣れないベット、見慣れない部屋、ここは・・・・どこだ?
「ど、どうしたのお兄ちゃん!!」
部屋のドアからタバサが心配そうに出てくる。だんだんと頭が冴えてくる。
ああ、そうだ、ここはポートルセルミの宿屋だ・・・
そうだった、僕達は結ばれる為に、城をでて二人だけの旅に出たんだった・・・・
「お、お兄ちゃん、大丈夫?顔色真っ青だよ?」
タバサが僕の方へ顔を近づける。
「だ、大丈夫だよタバサ・・・・?ちょっと、怖い夢を見ただけだよ・・・」
僕はタバサを安心させる為、今できるだけの名一杯の笑顔をタバサに向ける。
しかし、なんて夢だったんだろう・・・、あの時、タバサが死んでしまう夢・・・
僕は、タバサの為なら魔王になる事もいとわないのか・・・・・
しかもご丁寧にレックスクエスト 最終話 夢とif 終とまで書かれていたよ・・・
91レックエ外伝 ◆CFbBJSZQHE :04/06/07 21:01 ID:s50fDq6o

そんな事を考えていたら、タバサが不安げな目でこっちを見ていた。
「・・・・お兄ちゃん、本当に大丈夫?朝ご飯食べれる?」
そう言いながら僕に体を近づける。
本当は大丈夫じゃない、あんな夢を見た後だ、本当はタバサの体を感じたい。
タバサのその存在を確かめたい・・・・・・
タバサの存在を、愛したい・・・・!!
そんな僕の気持ちが爆発してしまった。
「・・・タバサッ!!」
「・・・きゃっ!お、お兄ちゃん!!」
僕はもう耐えられなくなってタバサをベットに押し倒した。
「だ、駄目だよお兄ちゃん!!こ、こんな時間に・・・・そ、それにもうすぐ出発の時間・・・・」
タバサが布団の上で顔を真っ赤にしている。
「・・・・もう一日泊まろう・・・タバサ・・・」
「そ、そんな!も、もったいないよ・・・そ、それに・・・こ、心の準備が・・・・」
そんなタバサの話を僕は唇でさえぎった。
「・・・うっ・・ふぅん・・・・・・」
暖かい・・・そして夢の中の時のキスと違って、僕のキスに反応してくれる・・・
そして、唇を離す・・・
「タバサ・・・愛してる・・・・」
「・・・お兄ちゃん・・・・私も・・・愛してる・・・」
僕はタバサに自分の気持ちを伝える、それに対してタバサも気持ちを伝えてくれた。

そして、僕達は深い、深いキスをした──────

────────────────────────
レックスクエスト外伝
92レックエ外伝 ◆CFbBJSZQHE :04/06/07 21:05 ID:s50fDq6o

レックスクエスト外伝
最終話 夢とif 完












────────────────────────

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
俺は叫びながらベットから飛び起きる。
「ハァ・・・ハァ・・・夢・・・か・・・」
俺は息を切らし、悪夢から目覚めた事に喜びを感じていた。
夢から覚めた俺は周りを見渡す
見慣たベット、見慣た部屋、ここは・・・・ラインハットの俺の部屋・・・
「ど、どうしたコリンズ!!!」
部屋のドアからが親父が現れる、一体俺の部屋の前で何してたんだよ!親父!!
ちっくしょう!なんつ〜夢を見たんだ!俺は!!
しかもご丁寧にレックスクエスト 最終話 夢とif 完とまで・・・畜生!綺麗に終わらせようとしやがって!!
93レックエ外伝 ◆CFbBJSZQHE :04/06/07 21:06 ID:s50fDq6o
そうだった、昨日レックスの野郎とタバサちゃんが勝手に城をでて二人だけの旅に出たって話を聞いたからだ・・・・
「コリンズ!大丈夫か!?顔真っ赤だぞ!?」
親父が俺の方へ顔を近づける。
「だ、大丈夫だからくるな親父!・・・・?ちょっと嫌な夢を見ただけだよ!早く部屋からでろよ!!」
しかもその・・・な、何だ・・・パンツに違和感が・・・せ、せめて俺とタバサちゃんの夢でだなあ・・・情けない・・・
俺は親父にそのことをばれない為、今できるだけの強がりを親父に見せた。
しかし、嫌な夢だった、レックスの奴がタバサちゃんと・・・・・・
け、けどアレだ、あいつ等なら有り得ない話じゃない・・む、むしろ今現在進行形で正夢だなのかもしれねえ・・・
そんな事を考えていたら、親父がニヤケた目でこっちをていた。
「コリンズ、お前レックス君とタバサちゃんの事考えてたんだろ?ケッケッケー」
そういいながら俺に指を突きつける
「な、何でそんな事言えるんだよ!!」
「お前、顔に書いてるんだよ、若いねえ〜♪」
「うっせー!とりあえずこの部屋から出てけ!この馬鹿親父!!」
「はいはい、ああ、あとパンツはちゃんと洗濯しておけよ〜♪」
親父が一番言って欲しくない指摘をした後、部屋から出て行った・・・
94レックエ外伝 ◆CFbBJSZQHE :04/06/07 21:07 ID:s50fDq6o
ちっくしょぉ・・・なっさけない・・・
くそう!あいつ等何本当に駆け落ちしたのかよ・・・!!
あんな夢を見た後だ、本当はあいつ等と直接あって確かめたい。
そして・・・俺はタバサちゃんに愛の告白がしてえ!!!!
たとえ、アレが正夢だったとしても!!!
そんな俺の気持ちが爆発した!!
俺は服を着替え、武器や防具、そして着替えを持ち、アレなパンツを焼却炉に捨てた後、親父の元へ逝くことにした。
「親父!!俺はあの二人を探す冒険の旅にでるぜ!!!とめるな親父!!」
「ああ、行って来いコリンズ、気をつけてな?」
想像以上に軽い返事だった・・・
「あ、あのなあ?俺、旅に出るんだぞ?わかってんのか?」
あまりにも軽い返事だったんで、俺は親父に聞き返した。
いや、とめて欲しいわけじゃないのだが、その・・・少し悲しい・・
「わ〜ってるわ〜ってる!、多分行くだろうなあとあらかじめ予想してたからな?まあ、気をつけてな?」
か、軽い・・・いや、まあ変なゴタゴタが無いのはいいんだが・・・拍子抜けっつ〜か・・・やっぱ悲しい・・・
「まあアレだ、コリンズ、タバサちゃんに気持ちをしっかり伝えて来い!!そして振られて男になってこい!!」
「ばっ!バカヤロウ!!お、俺はタダあいつ等が心配なだけでだなあ!!!!」
「無理すんな無理スンナ!!まあ正々堂々、男になって来い!!」
「う、うるせぇー!!!ち、チクショー!!」
そう親父に言い捨てて、城下町へと走って行った

そして、俺はそのまま冒険の旅にでた──────


レックスクエスト外伝
最終話 夢とif 今度こそ本当に終
95レックエ外伝 ◆CFbBJSZQHE :04/06/07 21:11 ID:s50fDq6o
以上です、ゲマの死神の鎌で切られた人間の魂は永遠に地獄をさまようという話を聞いてから、この話を思いついたんですが・・・
あまりにもアレな話しに仕上がってしまったのでレックエにキリがついたら外伝として避難所に貼り付けようと思ってた作品です。


まあ、以上でレックエは終りです。また何か思いついたらまた来ますんで、カエレとか言わないでください・・・
96杖探し ◆TSUEoyiur2 :04/06/07 21:23 ID:hlYeLEa+
>>95
乙でした。カエレなんて言わないからずっとここにいてくださいよ。
面白かったです。レックエヨカタヨ!!!本編・外伝を含めて
乙です〜

魔王レックス(*´д`*)ハァハァ
一瞬某RPGオルステッうわなにをするやめあslkdjfkl
「うわああっ!! また魔王エンドだっ! いったい何が悪かったんだっ?」
「これで4周連続だぞ。進歩ないヤツだな。少しは他のエンディングも見せろよ」
「おにいちゃんて最後のツメが甘いのよ。もういい、私がやるから、貸して」
「へ? これ、タバサがやったって面白くないだろ」
「おにいちゃん知らないの?これ、ガールズサイドもあるのよ。もちろん私が主役で!」
「オレさまが主役のシナリオもあるんだぞ。
 ってか、本当はさ、オレのが正しい健全なストーリーなんだぜ?」
「可愛い双子を守ってあげたいなーって人は、両親の私たちでやってみてね!
 うふふ、ちょっとエッチな隠しイベントもあるかも……」
「ひたすら裏方に徹して影から見守りたいという方は、ぜひ私めの召使いシナリオで!」
「ミニゲームでは祖父母の私たちとも遊べるぞ。期待してくれ」
「ほっほっほ、最後に笑うのは果たして誰でしょう。せいぜい、無駄な悪あがきをしてくださいね」
「おにいちゃんと、私と、みんなと、平和になった世界をもいちどクエストしようよ!」
「「「「「「「レックス・クエスト!!」」」」」」」
「ああっ、主人公はボクなのにぃ〜!!」


                      R E X  Q U E S T

                        絶賛発売中
                       グランバニアソフト



「お、おにいちゃんしっかりしてっ! どうしたの? また、うなされてたよ」
「うーん……あ、タバサ? 夢か……。ある意味、いやな夢だった……」
夢ヲチキタ━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!

どこかの選択肢で間違った方を選んでしまった感じだ
100杖探し ◆TSUEoyiur2 :04/06/07 23:07 ID:hlYeLEa+
久しぶりにSSでも・・・・・・・・・
101杖探し ◆TSUEoyiur2 :04/06/07 23:07 ID:hlYeLEa+
書いてみようかな・・・・・・
>>100,101
ガンガレ
期待sage
レックエ乙〜!
待ちに待った外伝だ〜!!
やっぱレックエは勢いがあって楽しいなあ…(*´∀`)

えと、まだ双子14歳だよね。
避難所用とどの辺が違うのかとっても気になります(;・`ω´・)ゴ…ゴクリ

>杖探しさん
ほんと、久しぶりですね!書いてくらさいね!
前回の正ENDの方が好きだけどこういう終わり方も嫌いじゃなかったり
ただ長編というより短編向きの終わり方かな>レックエ外伝

>>98
ガールズサイド・・・想像したら萌えた


>>101
期待
>>98
しっかりゲマがまざっている予感
106ペコ ◆14EzyZ87vU :04/06/08 02:01 ID:GI9X75Kf
レックエおつです!
その終わり方を見て、某RPGライb(げふんげふん)を思い出しました。
暇なときでも、書いてください・・・。

>杖探しさま
期待してます!
ダークサイド(・∀・)イイ!
108ペコ ◆14EzyZ87vU :04/06/08 15:14 ID:5rb4wket
「さあ、なんか作者の都合でかな〜り日が空いてしまいましたが、続いてドリス『元』王女の料理の審査に入ります!」
「ねぇねぇ、ピピン。『作者の都合』ってなに?」
「え?えーっと、公式発表によりますと、『何か人生で3回あるうちの2回目が来たから』だそうです。意味不明ですね。」
「ふ〜ん。まあ、サンチョもこっちの世界に帰ってきたことだし、ドリスの料理早く食べようよ!」
「たまごこわい・・・たまごこわい・・・・たまごこわい・・・」
「ぁぁあ、サンチョさま、お気をたしかに・・・。そ、それではドリス『元』王女、料理をこちらに・・・。」
「は〜い、お待たせ〜♪」
「え?これだけですか?ゆでたまご1個に、なぜかレックスさまにだけ空の大ジョッキが・・・?」
「そうよぉ?レックスには〜・・・あとこれ!」
コンコン・パシャ。コンコン・パシャ。コンコン・パシャ。コンコン・パシャ・・・
「ちょ、ちょっとドリス?なんでお兄ちゃんのジョッキにそんなに生卵入れてるの・・・??」
「あら〜、今夜のために精力つけて貰おうと思って♪」
「な、なんですってー!?まだドリスが勝つって決まったわけじゃないじゃない!!だめよ!わたしが飲む!!(ゴクッゴクッゴクッ)」
「あ、ちょっとタバサ・・・そんなの一気飲みしちゃったらダメだよ・・・。」
109ペコ ◆14EzyZ87vU :04/06/08 15:16 ID:5rb4wket
「ウー、ぎもぢわるいー・・・。」
「あーあ、飲んじゃった・・・。まぁいいわ、わたしのゆでたまご、どうだった?」
「えーと、わたしは食べてまぁ、普通だったんですが・・・。」
「ぼくも食べたよー。サンチョは?」
「たまごこわい・・・たまごこわい・・・・たまごこわい・・・」
「・・・ダメみたいだね・・・。と、とりあえず判定しようか・・・。」
「そ、そうですね・・・では、おいしかった方の札をあげましょう」
レックス(・∀・)ノ[タバサ]
ピピン(゜∀゜)ノ[ドリス]
サンチョ(´д`)〜○←魂
「うーん、引き分けですねー・・・。」
「いえ、勝負はあったは・・・レックスはタバサの奇妙な目玉焼きを食べておいしいって言ってくれたんだもん。あなたの勝ちよ・・・タバサ・・・。」
「・・・え?そうなの?」
「ええ・・・レックスを・・・よろしくね・・・?」
「う、うん・・・。」
「それから、レックス。」
「な、なに?」
「タバサに飽きたら、いつでも来てね♪」
「な、なんですってー!?お兄ちゃん飽きないからだいじょうぶだもん!!」

おわり

そしてその夜・・・??

生卵一気…二人はどうなってしまうんだ(*´д`*)ハァハァ


ドリスは王子きゅん王女たんを遊び半分にからかうポジションが合ってそう
111レとタ ◆bsDQ5/RxE. :04/06/08 18:14 ID:2em8ySfy
>>109
レックス干からびてそうやな。
次の日のレックスのステータス
HP1/510
MP0/440
ドリスがレズだったらタバサたんは…
(;´Д`)ハァハァ
113 ◆UlnAWz85Ws :04/06/08 22:00 ID:HfG4yRWe
>53 2、5、14で書いてみます。『萌えSS』かどうかは不明です。ただ、変なSSまたはネタです。
タイトル 迷子になった嘘の得意技を封印するような形をした奏鳴曲ではないことと
名前はデフォルトなことは最初に言います。

レックス「タッバサ〜♪」
ここは迷いの森である。グランバニアの王が王妃を探して何を血迷ったかこの森で草むしりをしているとき、
妖精らしきものが彼の娘、タバサを誘惑した。『私についてくれれば世界中の身分の高い男を虜にできるわよ』と。
そして、その妖精を追いかけ迷子になった。だが草むしりに夢中で王は気付かなかった。
そして2時間が経過した。王はのほほんと昼寝をはじめた。あと7〜8時間は起きないだろう。
その隙に、王様の一行の中で、唯一王女がいなくなったことに気づいた王子は、
王女様を探し始めた。

レックス「タバサ、が、イナイ、と、僕、何も、できな・い、ヨ。」
と、彼は躍動的なリズムで歌った。彼は続けてこう歌った。
レックス「タバサは、僕を裏切ったりしないよね〜?僕信じてるもん信じてる〜」
 
続く



 
>113
ミュージカル仕立てか?

>迷子になった嘘の得意技を封印するような形をした奏鳴曲ではないことと

とはどういう意味だ(^ω^)?
説明する部分がはしょり気味なのがもったいないが
続き楽しみにしてるヨ!
>>109
その夜
「レックス・・・お願い」
「だ、だめだよタバサ・・・」
「だってわたしもう我慢できないの!」
「タ、タバサ!!!」


おえええええええええ・・・・


「・・・タバサ、生卵一気なんてムチャするから(;´Д`)」
>115
うむ、その線がありそうだ。
一線をこえそうでこえない、そんな微妙なのがいいな。

>113
三題話がんがれーヽ(・∀・)ノ

ネタの思いつかないときはこういう方法もいいかもね!
でも実際やろうと思ったら難しいかな…?
117「ラブレター」 ◆SSS1Rus0TY :04/06/08 23:59 ID:7M4P2zmx
「あれ? おにいちゃん。こんなところで何してるの」
「うわっ、た、タバサっ! そ、その……タークくんと、隠れんぼしてるんだ」
「タークくんならさっき、昨日壊しちゃった塀を直すの手伝ってたけど?」
「うっ……そ、その、なんでもいいじゃないか。用がないなら、あっち行きなよ」
「(じとっ)なんでそんなにあわててるの? あやしい……なにかおにいちゃん、隠してるでしょ」
「へ、へんなこと言うなよ。なんにも隠してなんか、いないよ」
「じゃあどうしてこんな誰も来ないとこにいるの? あっ、何それ、おにいちゃん! 見せてっ!」
「わっ! た、タバサ、何するんだ、返せよっ!」
「これ、手紙? 女の子の字ね。どっかで見たような字だけど……。
 『ずっと前からあなたが好きだったわ。今日の夕方、伝説の林まで来てほしいな』
 !! な、なにこれ、ラブレターじゃないっ!? おにいちゃん、どういうこと?」
「その……さっき、部屋の、ドアの下に置いてあって。
 実はさ、前にもね、何回かあったんだ。けどぼく、タバサのこと考えて、見つけるたびに燃やしてたんだ」
「えっ……お、おにいちゃん……そ、そうだったんだ」
「うん。だから、今日はぼく、キッパリ断ってやるつもりで来たんだ。好きな人いますって」
「そ、それ……ほんと、だよね、おにいちゃん」
「あたりまえだろ。それとも、タバサは、お姉さまがほしいとか?」
「えっ、そ、そんな、ほしくないよっ! 私には、おにいちゃんだけでいいもん……ぐすっ、ありがとう」
「おい、泣くなよタバサ。よしよし。よかった、ほっとしたよ。
 ん? 誰か来た。あっ……ドリスお姉ちゃんっ!?」
「お待たせー……!! な、なんであなたたち二人とも来てるわけ?
 あっちゃー、そっか。あなたたちって同じ部屋なんだっけ。置く場所、考えるんだったわ」
「ドリスお姉ちゃん。いくらドリスお姉ちゃんでもあきらめて!
 心に決めたひとがタバサにはちゃんといるんだ。もう、タバサにこんな手紙書くのやめてよ!」
おわりですか?
>>117
意味が良くわからん&微妙。
レズネタってことか
121DQ外伝@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/06/09 20:19 ID:odq2a98a
>53 の10と20でこんなのを

「あの・・・コリンズさま・・・わたし・・・貴方様のことが・・・す、好きです・・・!!」
女性がコリンズにそう告白すると、コリンズは少しため息をはいて
「・・・ごめんな、オレ・・・好きな人いるから・・・。」
涙をこらえて走り出す女性を見送りながら、コリンズは近くに落ちている小石をにぎり、お堀に向けて力いっぱい投げた。
「オレも・・・やっぱ伝えた方がいいのかなぁ・・・。」
コリンズはそうつぶやき、城の中へと姿を消していった。

それから数日、部屋で本を読んでいたコリンズの元に、父ヘンリーが息を切らせて部屋に駆け込んでくる。
「お、おい!コリンズ!コリンズはいるか!?」
慌しいヘンリーの姿をコリンズは横目でチラリと覗いて、読みかけの本を閉じこう答える。
「なんだぁ、親父。そんな息切らせて・・・?」
「コリンズ!聞いて驚け!あのな・・・っと、なんだっけ・・・。」
深くため息をつくコリンズ。あきれた顔でヘンリーを見ながら
「おいおい、落ち着けよ!」
2度、3度と深呼吸をして落ち着きを取り戻したヘンリー。
「ふぅ。えっとな、グランバニアのタバサちゃんいるだろ?アルスの娘の。」
タバサという名前を聞いて身体をビクッとさせるコリンズ。
ヘンリーに気づかれないよう冷静さをたもち話しに耳を傾ける。
「ああ、でな。タバサちゃんのお婿さん探しで今度、武術大会を開くらしいんだ。」
「ム、ムコォ??」
その言葉に驚きを隠せないコリンズ。ヘンリーもそんなリアクションが見たかったのか、
ニヤニヤしながら話を続ける。
「そう、どうだ?出てみないか?コリンズ。」
「な、なんだってー!?・・・・・・・・で、でもよぉ、親父。もし、もしもオレがゆ、優勝しちまってだな、タバサちゃんとその・・・ケコーンしたら、この国の跡取りどうするんだよ?」
ヘンリーは、普段しゃべらないコリンズの慌しい姿を見て少し驚きながらも、肩をポンポンッと叩いてこう答える。
「まかせろ、オレはまだ現役だ!」

──────────
よりによって怪物王国の武術大会…コリンズ玉砕の予感!
たとえ決勝まで行ってもレックスに切り刻まれます。
124DQ外伝@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/06/09 21:57 ID:odq2a98a
ヘンリーの不思議に説得力のある言葉のせいか、自分の気持ちを伝えたいがためか、コリンズはここグランバニアに訪れ、大会エントリーを済ませていた。
「・・・・・・・・・えっと使用武器?ん〜、「破邪の剣」っと・・・・・・。これでいいか?」
「はい、それでは、大会は明日開催されますので、参加選手の方はどうぞ宿屋に部屋をとっておりますのでお休みください。」
「あ、ああ・・・。わかった。」
コリンズが宿屋へ足を運ぶと、そこには全国津々浦々より集まった猛者達が空気をピリピリとさせ、食事をしていた。
「(うっわー・・・こんなに出るのかよ・・・とりあえず、腹も減ってないしそこらへんブラブラしとくか・・・。)」
コリンズはそのまま城を出て辺りをうろうろしていると、木陰から自分の名前を呼ぶ声が聞こえ後ろを振り向く。
「コリンズく〜ん!やっぱりコリンズくんじゃない!どうしたの?」
「ん?タ、タバサちゃん・・・いや〜、まいったよ!親父に「お前も大会に出ろ」って言われてさ〜・・・。タバサちゃんは?何してるの?」
つかのまの再会、コリンズは自分の鼓動が速くなっていくのを感じながらいつもとかわらぬ態度でタバサに接してみせる。
>121
続きそうなんだが…終わりなのか??
失礼・・続いたな(;゚∀゚)=3ホッ
127DQ外伝@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/06/09 22:01 ID:odq2a98a
「ん〜プックルのお散歩よ。でも、どこ行っちゃったのかなぁ・・・プックル・・・。」
あたりをキョロキョロと見回すタバサ。気温が高いせいもあってか、少し薄着のタバサにドキドキしながら、ゴクリと生唾を飲み込む。
「そうそう、コリンズくんも大会に出るんだね?もぅ、困っちゃうわよ〜!
お父さんもお母さんも勝手なこと決めちゃって・・・。わたしはまだそうゆうの早いのにさぁ・・・。」
「そ、そうゆうのって・・・な、なんだ?」
もちろん理由は知っていたわけだが、自分が『タバサに好意を寄せている』ということを気づかれないようにするためそう問いかける。
「えっと・・・知らないの?その、大会に優勝した人は、わ、わたしのお婿さんになるかもって話・・・。」
少し頬をピンク色に染めながら答えるタバサ。その姿を見ていますぐ抱きしめたい気持ちに駆りだされたコリンズであったが、ギュッと握りこぶしを作りこう答える。
「そ、そうなんだ・・・オ、オレは自分の剣がどこまで通用するか試してみたくて・・・出てみるんだが。」
コリンズの話をじっと聞き入るタバサ。そして、にっこり笑ってこう話す。
「コリンズくんなら結構いいとこまで行くと思うよ?がんばってね!応援してるから!!」
期待していた通りの返事を聞いて、コリンズは少しほっとしながらも、どこか虚しさを感じていた。
「ああ、ありがとう。・・・そうだ?レックスは?あいつも出るのか?」
レックスの名前を聞いて、タバサは身体を少しビクッとさせる。
それに気づいたコリンズは、心配そうな顔でタバサを見つめると
「お、お兄ちゃんわね・・・出ないわよ。・・・っていうか、3日前からまた修行の旅に行くって行っちゃった・・・。」
そう言って寂しそうな顔をするタバサ。コリンズは、なんとなくだがわかっていた。タバサの好きな人がだれなのかを・・・。


とまあ、ここまで勢いで書きましたが、終わりは決まってません。
どうなりましょう・・・。
>ペコ氏
グッジョブ!
コリンズ君が主役ですけどここはひとつレックスがおいしいところを取るに一票。
それにつけても両親の思惑は一体なんでしょうな?深読みしてしまうな。
今までの連載とは別のストーリーですね。
レックスがいるのに、タバサに婿をとる必要があるのだろうか?
レックスは修行の旅じゃなくて家出したんじゃないか?
>130
婿取りじゃなくて婿探しだからいいのでは?
もしくは両親が手放したくないとか。
父も出て決勝戦は父とレックス、そして父が勝つ
133ペコ ◆14EzyZ87vU :04/06/09 23:20 ID:odq2a98a
第一王位継承者>レックス
第二王位継承者>タバサ(その婿)
かな。

今までの世界とはちょこっと似たようで違うのを目指してます。アナザーストーリーってやつで。
なるべく、まとめサイト絵師さんによる「やらないかコリンズ」を忠実に再現してみようかと・・・。
むしろタバサはモンじ位継承者としてがんがって欲しい。
>>133
ということはコリンズの狙いはタバサでなくレッ(ry
>>117のドリス→タバサもだけど逆組み合わせはコメディぽくて面白い

>>134
まずは見習いとしてイナッツのようにバニーガールですか(;´Д`)ハァハァ
>135
藻前の妄想力はなかなかすばらしいな(;´Д`)ハァハァ
タバサ「あ、あのモンスターおじいさん…本当にこんな格好しなくちゃならないの?」
モン爺「もちろんじゃ!見てみい、モンスター達も喜んどるじゃろ」

スラリン「ピキー!ピキー!」
バトラー「(;´Д`)ハァハァ(;´Д`)ハァハァ」
ピピン「バニー萌えぇぇぇ!!!」

タバサ「こ、これって喜んでるの〜!?」
モン爺「大喜びじゃよ!いやぁーやっぱ若い娘さんはええのう」
イナッツ「お・じ・い・さ・ん♪」
>>137
一匹?モンスターじゃないのが混ざってるが。
 /ヽ    ;;;;;;;;;;;;/  ノ/|
   \\  ;;;;;;;;;;/ / /i  レックス〜
_|   | レヽ_;;;;/ /U /;;i 
℃ヽー ̄ ̄;;;;;;;Vノ ̄;;;;;;;i   や ら な い か
   i     ;;;;;;/| |;;; ;;;;;;/
   ヽ   「ヽ三/);;;;;;;;/
    ヽ    _;;;;;;/
   彡、       、`\  
  / __     /´>  )
  (___)   / (_/
   |       /
   |  /\ \
   | /    )  )
   ∪    (  \
         \_)
モンスターズ新作はぜひともこの二人がいいなあ
魔方陣グルグルみたいになりそうだ
>>137そこでスミスのなめまわしですよ
「ベロンチョベロンチョ」
「や、やだよぁ…ま、魔物さん…いやぁぁん!」
143「こだわり」 ◆SSS1Rus0TY :04/06/10 23:59 ID:jkiUi33K
「じゃーんっ!! おにいちゃん、どう? このカッコ。
 えへへ、胸はパットだけど……おにいちゃん、こういうの好きでしょ」
「メガネかけてないから、不可」
>>143
レックスよ、お前は俺か?
>>144
いや 俺だと思われ
146DQ外伝@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/06/11 00:32 ID:Me351rCq
さりげなく投下

──────────

そして大会当日、コリンズは少し寝不足気味であった。
開会式が終わる頃、一人の兵士がコリンズに駆け寄ってこう話す。
「えっと、友好国の王子でおられますコリンズさまですよね?わたくし、グランニア国兵士ピピンと申します。一回戦でわたくしと当たりますので、どうぞお手柔らかに・・・。」
そう言って右手を差し伸べるピピン。コリンズはその右手に軽く握手をしながらこう答える。
「あ、あんたも出るのか?」
ピピンはキリッと表情から温暖な顔に変え
「はい、お恥ずかしい事ながら・・・。」
そしてピピンは、教会の前に国王と立つタバサを見つめ頬を染める。
「(こ、こいつも・・・タバサちゃんのこと・・・やっぱカワイイからなぁ・・・。)ま、まあ。よろしくな。」
「はい!それでは!」
コリンズに敬礼をし、横に立つピピン。
その後姿を見ながらコリンズは、剣の柄を握り、密かに闘志を燃やしていた。
そんな彼らの前を横切る一人の騎士。
甲冑を身に纏い、鉄仮面を被った男。その男から発せられるなんともいえない雰囲気にコリンズは小声でピピンに話掛ける。
「なぁ、コイツも出場者か?」
「えーっと・・・、すいません、わたくしは存じませんゆえ・・・今、聞いてきますね!」
「ああ、すまいない。」
そう言って走り出すピピン。コリンズはその男を目で追いながら、開会式は幕を閉める。

──────────
147DQ外伝@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/06/11 00:34 ID:Me351rCq
「コリンズさま〜、さっきの鉄仮面の男ですが、やっぱり出場者のようですね〜。」
「ああ、ありがとう。で、名前は?」
「えっと、それが面白い名前でして、トクメイキボウって名前なんですよ!笑っちゃいますよね?」
「・・・・・・それって、名前を教えたくないって時に使う言葉じゃないか?」
「ええ?そうなのですか??・・・い、いやぁ、わたくし、兵士の訓練で一般教養が少々足りないんですが、さっすがコリンズさまですね!!」
「いや、そうでもないが・・・。それで、もしオレとソイツが当たるなら何回戦かはわかるか?」
「えーっと、わたくし達はAブロックでその男がBブロックですので、当たるとしたら決勝戦ですね・・・って、わたくしは相手になりませんか?アウト・オブ・眼中ですか??」
「HAHAHA、違うのか?(そうか・・・決勝戦か・・・もしかすると、アイツか・・・?)」
「もぅ、コリンズさまったら〜〜〜!」

──────────

つづく
イイネイイネ。
結構、典型的なパターンですな。
150DQ外伝@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/06/11 12:36 ID:Me351rCq
出かけ前に貼り

そして、一回戦 コリンズVSピピン

「それでは、第一回戦第八試合開始じゃ!」
モンスターじいさんの掛け声と共に剣を抜くコリンズ。まずは相手の出方をうかがっているのか、剣を構えたまま、じっとピピンを見つめる。
「来ないんですか?では・・・行きますよ!!」
自慢の槍を頭の上でグルングルンと振り回し、一直線にコリンズとの間合いをつめよる。
「ティヤァーッ!」
ピピンの一撃をヒラリと右にかわすコリンズ。そのまま攻撃をしかけるより速く、ピピンのなぎ払いがコリンズを襲う。
「まだですよ!!」
「クッ!」
紙一重で後ろにジャンプするコリンズ。しかし、その一撃で身に着けている鎧の一部がかすかにかける。
「ピピン選手、1ポイント獲得!」
モンスターじいさんが叫ぶ。

この試合、刃をもった武器で戦うのだが、選手全員は鎧の着用が決められており、その鎧に攻撃を加えると1ポイント。
相手に膝をつかせると3ポイント。合計で5ポイント獲得、または相手の戦意を失わせた場合は決着とシンプルなルールである。
もちろん、相手を死に至らしめた場合は失格であり、制限時間は15分と決められている。
151DQ外伝@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/06/11 12:38 ID:Me351rCq
「やるなぁ、ピピン・・・。正直、驚いたぜ・・・?」
戦闘中にも笑みをみせるのはコリンズの余裕なのか、それを見たピピンは槍を再度構え、今度は物凄い突きを繰り返しながらコリンズへと走り出す。
「グランバニア流槍術!五月雨!!」
さすがにこれを喰らうのは危ないと思ったのか、コリンズは剣を鞘に収め、スッと全身の力を抜く。
「気でも狂いましたか?コリンズさま!・・・それとも・・・諦めたんですかぁ!?」
コリンズの身体までほんの数センチの所、コリンズは目にも止まらぬ速さで剣を抜刀し、ピピンの身体を通り抜け、
再び剣を鞘に収めた瞬間、ピピンの槍はあろうことか何枚にもスライスされ、ピピンの鎧には深く傷がつき始める。
「これは・・・しょ、勝負あり!勝者、コリンズ!!」
そうアナウンスがされると、会場は一気に総立ちし、割れんばかりの歓声がコリンズに向けて送られる。
フッとVIP席に顔を向けるコリンズ。そこで見ているタバサも立ち上がり、笑顔と拍手をコリンズに送っている姿が目に映ると、
コリンズは顔を真っ赤にして下を向き、空に右手を挙げ祝福を浴びる。

試合が終わると、ピピンが走り寄りコリンズにこう話掛ける。
「ありがとうございました!いろいろと・・・勉強になりました!次の試合・・・がんばってください!!」
「ああ・・・。」
ただそう一言交わしてコリンズは右手を差し伸べる。それに応じるピピン。
二人は固い握手を交わし、その場をあとにする。
そして大会は1回戦を終え、コリンズは2回戦3回戦と順当に勝ち進んで行く・・・。

──────────

つづく
ピピンの一回戦ボーイっぷりはまさにヤムチャ
クリフトなキャラだけどピピンは王女とはフラグ立たないな。
>>141
けっこうキャラがハマりそうだ
サンチョ=キタキタとか(w
155レとタ ◆bsDQ5/RxE. :04/06/13 08:27 ID:vryFkJ6O
>>151
そろそろトクメイキボウ君の戦いぶりが気になる
156DQ外伝@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/06/13 15:34 ID:maMRH5pG
こっそり続き投下

3回戦が終わったコリンズは、宿屋で休憩をしていると、フードで顔を隠した怪しい人が隣に座る。
最初は少し気になったコリンズだが、食事が出されるとお腹がすいていたらしく、凄い勢いで口に運び始める。
それを見ていた隣のフードをかぶった人が一言ポツリとコリンズにつぶやく。
「コリンズくん、勝ち進んでるのね。」
聞いたことのある声、そうタバサだ。コリンズは驚いてパンを喉に詰まらせ胸元をドンドンと叩く。
それを見たタバサはあわててコップに水を入れコリンズに差し出す。
「だ、だいじょうぶ?はい、お水!」
「ングッ、あ、ああ・・・ありがとう・・・(ゴクゴクゴク)・・・フー・・・。」
差し出された水を一気に飲み干すコリンズ。タバサはクスクス笑いながらコリンズにこう話掛ける。
「驚かせちゃった?ごめんね〜。でも、コリンズくんぜんっぜん気づかないんだもん!」
顔を覗きこんでくるタバサ、コリンズは顔を赤くしながらタバサとは反対の方を向き
「だ、だいじょうぶだ・・・。それより、なんでここに?」
タバサは周りにいる参加者に気づかれないよう、コリンズにポツリと呟く。
「あら、知らないの?ここのサバの味噌煮定食すっごくおいしいのよ?お腹すいちゃったし、お父さんに内緒で出てきちゃったの♪」
157DQ外伝@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/06/13 15:36 ID:maMRH5pG
そう言ってタバサは宿屋のおばさんに注文しに立ち上がり、再びコリンズの隣に座る。
「オ、オレも食べてみるかな・・・。」
「えー、まだ食べるの?コリンズくんって意外に大食いさん?」
「まあな、腹減ってる時は2,3人前ペロリだぜ?」
「アハハ、そうなんだ〜?コリンズくんのお嫁さんになった人はお食事作るの大変ね〜?」
「そうか?まあ、タバサちゃんの料理以外だったら4人前でも5人前でもたいらげてやるぜ!」
「あー、それひっどーい?いいもん!お料理上手になってコリンズくんに『おいしい』って絶対言わせてあげるんだから!」
「HAHAH、期待せずに楽しみにしてるゼ?」
「ムー!」
二人は大笑いしながら、出来上がったサバの味噌煮定食を食べ始める。
「お、たしかにこれは美味いな?」
「でっしょー?エッヘン!」
「おいおい、タバサちゃんが偉そうにしてどうするんだよ?」
「あ、そっか〜。えへへ〜。」
照れているタバサを見ながら、コリンズはにっこりと笑顔を作る。
158DQ外伝@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/06/13 15:37 ID:maMRH5pG
食事を終え、まったりお話していると、遠くからピピンが物凄い勢いでコリンズの下に走り寄ってくる。
「あ、お邪魔虫さんが来たから、わたしもう行くね?試合、がんばって!」
「あ、ああ。ありがとう・・・。」
「ハァハァ、コリンズさま〜!」
コリンズは隣まで来たピピンを睨みつけながら、不機嫌そうにこう答える。
「なんだ?」
「あれ、怒ってません?・・・そうそう、今さっきトクメイキボウって奴が決勝戦まで勝ち進みましたよ!」
コリンズは水の入ったコップを飲みながら、ピクリと眉毛を動かす。
「そうか・・・。で、アイツの戦いはどうだった?」
「えっとですね・・・まぁまぁそこそこって強さでしたよ?」
氷をガリガリ食べながら、コリンズはピピンにさらに問い詰める。
「そこそこ?(アイツじゃないのか・・・?)」
ピピンも喉が渇いたのか、コリンズが飲み干したコップに水を入れ、グビグビと腰に手を当てて飲み始める。
「ええ、わたくしも一試合しか見ておりませんでしたが、5ポイント取得してやっと勝ったって感じでした。
まぁ、コリンズさまが次の試合勝って決勝戦で当たったとしても、敵じゃありませんよ!」
「そうか・・・。ありがとな。あと、それオレのコップ・・・。」
ピピンは手に持ったグラスを見ながら、ヘラヘラ笑ってこう答える。
「あっれー?コリンズさまそうゆうの気にするんですか?あ、・・・・・・間接キスですね・・・。」
コリンズは席を立ち、ピピンの頭にゲンコツを落とし
「・・・バーカ!」
と一言言い放ち、宿屋をあとにする。

──────────

ここまでです。
>>158
コリンズと握手して喜んでいたが……ピピンお前はそっちの道に!
このコリンズはちょっといい感じだな。
ウホッ!いいコリンズ・・・
ウホッ!いいピピン・・・
F.Eの新作の主人公達と連想してしまう
すずやの四コマでアリーナ武術大会の鎧戦士は王子というネタがあったな。
165れっくす:04/06/15 00:08 ID:xeTgRxKG
ファアアアアアァァァク!オオォォォーーーーーーーフ!!!コォリィンズゥゥゥウ!!!カァモォォォォオオオオオオン!!
王子は王女の
王女は王子の

お互いどんなとこが好きなんでしょうね。

ところでみんな王女が料理下手だと設定してますが
自分のなかではドリスよりは上手いんじゃないかと思います。
ドリスは女の子らしいの苦手って感じだし。
あっそ。
生まれた環境もあって無条件好きなところがあるかも。
料理下手は好き嫌いの多さが原因かな。
ごはん作って待ってますって言ってたし
ある程度できると思う。
でもいちばんうまいのはサンチョ。
王子はルックス・性格良しでおまけに王子で勇者とまさに完璧超人

そんな王子を周りがほっておくはずもなく「レックス君好き〜」と群がってきたら
王女たんが「ダメ!レックスは 私 の!」になってしまうのも仕方ない
171166:04/06/16 00:58 ID:cl3VuieQ
>168 たしかに好き嫌い多いのはネックですね。

>169 ある程度・・・その辺が妥当ですかね。ビアンカも料理得意って言ってたのでサンチョ&ビアンカに習えばある程度いくに違いあるまい。フローラも上手いかな?やったことないのでわからないけど。

>170 私のイメージの中でも王子は完璧なんですよね。苦手・コンプレックスとかなさそうでイメージ掴みにくい。逆に王女は苦手がたくさんあるのでイメージが掴みやすいなあ。
で、王女→王子はなんとなく想像つくけど王子→王女は想像しにくくて質問してみたわけです。でも王女は萌え萌えな娘さんですから、その辺かな、やっぱり。
レックスは性格・ルックスに加えて王子・勇者という肩書きもあるからさらにモテそうだ。
レックスの苦手は・・・コリンズくん?・・・はタバサか。
175名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/16 23:14 ID:mzBpLeVK
でもゲーム中では
「コリンズくんと友達になってあげようかなぁ。
ほんとはちょっと苦手なんだけど。」
みたいなことをレックスはいっていたと思うので、兄妹そろって苦手なのかも。

あ、あとなんかSSまとめスレBBSに小説があったぞ。
本スレで投稿すりゃいいのにな。
すまん あげてしまった
つーか悪いことした

ここ見たら許してくれ・・・向こうの理系の受験生さん
177名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/16 23:33 ID:al2Me7Al
age
sage
179名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/16 23:38 ID:al2Me7Al
王子は、グランバニアの王子で、神の子エルヘブンの血を引いてて、
伝説の勇者。主人公・ビアンカの子供だからルックスも良し。性格もいい。
優しくて、勇気ある。ルックスも性格も実力も肩書きも超一流。
王女が惚れるのも無理はない。
王子は女の子に弱いのです
最近がっつり下がってたから、たまにはあげるのもいいかもね。
たまにはね。

>179 勇者っていう肩書きがないだけで王女もほぼ一緒だよね。そのかわり魔物と会話できるんだっけ?

>180 女の子全般に弱いっけ?大人の女性には弱そうだったっけ・・・。

受験生がんがってるなあ・・・。ちゃんとプロット立てて話つくってるっぽくて偉いね。
182名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/16 23:59 ID:al2Me7Al
王子は年上好きみたいだ。王女、頑張れ。
王子はもともとシスコンに一票
184名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/17 00:04 ID:CsV7K0lu
王女はいつから王子のこと好きになったんだ??
185名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/17 00:12 ID:Gz4jN6A4
しかし王子は人には言えないような性癖を持っているのでした・・・
それは
   や      ら      な      い     か
187名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/17 00:30 ID:CsV7K0lu
それは・・・?( ^^)
188名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/17 00:35 ID:5OQs9o90
「へへ…タバサは電気あんま弱いんだな〜!」
「ぁ…!コリン、ズ君…のえっ、ち…ひゃう!」
「ほらほら、はやく抜け出さないとダメだぜ〜」
「やだっ、やだ、ぁ…で、ちゃう…おし、っこ…もれ、ちゃう…よぉ…」
189名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/17 00:50 ID:CsV7K0lu
王子は奥手。
王子は王女のこと大切な妹と思ってそう・・・。
というか好きだけど自覚なしって感じで。

何かドラマ・事件がないと目覚めなさそう。鈍そうだ。
まあ妄想だが。

王女は結構早くから自覚してそうだなぁ。
191レとタ ◆bsDQ5/RxE. :04/06/17 16:11 ID:lh23ULsV
昔々あるところにアベルとビアンカが住んでいました。
しかし二人には子供がいませんでした。でも二人はあまり気にしていませんでした。
ある日、アベルはいつものように仕事に出かけ、ビアンカは川に洗濯に行きました。
ビアンカが川で洗濯をしていると、川の上流から大きなスイカが流れてきました。
ビアンカは大変驚き、洗濯を止め、そのスイカを家に持って帰りました。
そして夜になり、アベルと一緒に夕食の後にスイカを切って食べようとしました。
アベルがメタルキングの剣で真っ二つに切りました。
すると中から2人の金髪の男の子と女の子の赤ちゃんが出てきました。
アベルとビアンカはスイカの事なんか忘れ、大変喜びました。
アベルは子ども達に「レックス」と「タバサ」という名前を付けました。
二人の子どもはすくすくと元気に成長し、そして10年の歳月が流れました。
192レとタ ◆bsDQ5/RxE. :04/06/17 16:12 ID:lh23ULsV
レックス「お父さん、お母さん、今までボクたちを育てて下さってありがとうございます。
 実はボクは伝説の勇者なのです。だからボクは鬼退治に出かけます。」
タバサ「お父さん、お母さん、わたし、お兄ちゃんについて行こうと思っています。」
アベル達はよく分らないという様子だったが、何かを思い出した様に奥の部屋に入り
不思議な剣を持ってきました。
アベル「レックス、この剣は我が家に代々伝わる不思議な剣だ、鬼退治に行くなら持っていきなさい」
アベルはそう言うと不思議な剣をレックスに渡しました。
ビアンカ「タバサ、あなたもこのムチを持っていきなさい。」
ビアンカはグリンガムのムチをタバサに渡しました。
レックス&タバサ「ありがとうございます。それでは行ってきます。」
二人は元気よく旅立ちました。
193レとタ ◆bsDQ5/RxE. :04/06/17 16:12 ID:lh23ULsV
二人がこれからのことを話しながら草原を歩いてると突然
スライムとベビーパンサーとドラキーが現れました。
レックスは瞬時にさっきもらった剣を構えました。
「まって、お兄ちゃん!!」タバサがレックスに言いました。
「この子たち、悪い魔物さんじゃないみたい、わたしたちの仲間になりたいって言ってるの。」
タバサは魔物や動物の言葉が分るのでした。
「それじゃあ、一緒に行こうよ」レックスは3匹の魔物達に言いました。
そしてしばらく草原を歩くと海に出ました。そこから無気味な島が見えました。
その島が鬼が島のようです。2人と3匹は力をあわせて立派な船を作りました。
船で進む事1時間、やっと鬼が島に着きました。
194レとタ ◆bsDQ5/RxE. :04/06/17 16:13 ID:lh23ULsV
その時、島の異変に気づいた鬼達が海岸に出てきた。
「お前達、何しにこの島に来た?」鬼がレックス達に問う。
「ボクたちは悪い事をするお前達鬼を滅ぼしにきた。」
その直後、鬼達が一斉に襲い掛かってきた!
「スラりん、ドラきち、ゲレゲレ、鬼たちを引きつけてくれ
 タバサは魔法で攻撃してくれ、ボクは鬼の親玉をやっつけてくる。」
「うん、分った、お兄ちゃん気をつけてね」
レックスは鬼達の間を走りぬけ親玉のもとに向かった。
鬼の親玉を見たレックスは驚いた。何と親玉は人間だったのだ。
「ふふふ・・・勇者レックスよ・・・話は聞いている・・・私の名前はピピン
この島の鬼を束ねる者だ・・・さぁ・・・かかって来い・・・」
レックスは剣を引き抜いた。
195レとタ ◆bsDQ5/RxE. :04/06/17 16:17 ID:lh23ULsV
「うわぁぁぁぁぁ」
レックスは剣を構えピピンに向かって飛び掛った。
ピピンは槍を取り出しレックスの剣を受け止めた。
「ふふふ・・・なかなかやるな勇者よ・・・」
ピピンはレックスを振り払い、レックスめがけて槍を突き出した。
「うわっ!!」それを間一髪でよける。しかし既にピピンは2撃目を繰り出していた。
「ダメだ・・・・・避けられない・・・・。」レックスは諦めて目を閉じたその時だった。
「イ オ ラ!」   ピピン「ぬぐわっ」
タバサ達が鬼達を全滅させ駆けつけた。
「お兄ちゃん、だいじょうぶ?」
「あ・・ありがとうタバサ・・・・・」
ひるんだピピンに向かってスラりんたちが襲い掛かった。
それに続いてタバサもイオナズンを唱えた。
「さぁお兄ちゃん、とどめをさして。」
レックスはもう一度剣を構えピピンに切りかかった。
見事にレックスの剣はピピンを貫き、ピピンを倒した。
196レとタ ◆bsDQ5/RxE. :04/06/17 16:20 ID:lh23ULsV
「ハァ・・・ハァ・・・や、やったよタバサ。」
ピピンが倒れた後、捕らわれていた人がでてきた。
「私の名前はドリス、鬼達をやっつけてくれてありがとうございます。」
「ハァ・・ハァ、ど・どういたしまして・・・・・ポッ」
「おに〜ちゃん・・・・・・・・もうっ、帰るわよ。」
タバサはルーラを唱え自分達の家に帰りました。
その後、レックス達は幸せに暮らしました。







グランバニア、サンチョの家
「お兄ちゃ〜ん、何読んでるの?」
「あっタバサ、昔話の絵本だよ、勇者が悪い鬼を倒しに行くんだ」
「へぇ〜面白そう、わたしにも見せてよ〜。」

終わり。
勇者とモンスター使いのパーティは相性よさそうだ


昔話ネタだとヘンゼルとグレーテルがはまり役だと思った
王女が危険な娘になってしまうが
乙!

スイカ太郎か・・・
ほほえましいな( ´∀`)

きょうだいものだとチルチルミチル・・・って話もあったっけ?
どんな話か忘れたけど。
>>197
まぁ、イオナズンがあるからな。
鬼の親玉がピピンで、ドリス他大勢が捕らえられていた、と。

・・・ドリス、大丈夫だったか(´・ω・`)?

いやその・・。
H!
(*ノノ)キャ
203「若きふたりの苦悩」 ◆SSS1Rus0TY :04/06/17 23:23 ID:Ng6fRkOe
「おにいちゃん……お母さんたち、どっか行ったの?」
「少し早い父の日だって、二人でゲレゲレ連れておじいちゃんとこ行ったよ。
 ぼくらのこと連れて行きたがってたけど、コリンズ君と約束あるって、ウソついたんだ」
「そう……ごめん、おにいちゃん」
「いいよ。それより……この前からどうしたんだよ、タバサ」
「………」
「ぼくじゃだめなら、ドリスお姉ちゃん呼んでくるから話してみなよ。タバサが落ち込んでるのに何にもできないの、すごく辛いよ。」
「おにいちゃん……。ううん、いい。………ね、おこんないって、約束して」
「怒らないよ。何?」
「あのね……その……私……。
 私………ずっと前から………きて、ないの」
「きてないって、誰が?
 …………えっ!! た、タバサ、きてないって、もしかして、アレ?」
「……うん。二ヶ月くらい、前、から、ぜんぜん……」
「うわ……本当に? またぼくのこと、からかってるんじゃないよね?」
「私、こんなこと、ウソ言えないもん……」
「そ、そうだよな……二ヶ月前……じゃあ、あの日、か」
「たぶん……。私ね、ほんとは、危ない日かなってわかってたの。
 でも……すごく気持ち良かったから……このままできちゃってもいいかな、って……。
 私……おにいちゃんにウソ言っちゃったことになるね。グスッ、ごめんね、ごめんねおにいちゃん……。
 ね。おにいちゃん。私、どんなことあっても、おにいちゃんにぜったい迷惑かけないから……だから……」
「ああもうタバサっ! そんなことどーだっていいよ!」
「え……?」
「うあああ、どうしよう。まだ先のことだと思ってたのに……もう、こんな日がきちゃうなんてっ!」
「お、おにいちゃん……?」
「お父さんですら2日もゲーム止めて悩んで、けっきょく店頭ビデオの名前そのまんまつけたんだ。
 今度はそのデフォルト名だってないってのに。それにもしまた双子だったら、ああっ、どういう名前つければいいだよぅ!?
 久美先生の本とかにないかな、いい名前。あと指輪物語とか見習い魔法少年……とにかく今から探さないと!」
「……ねえ。私、まずどこからツッコミしたらいい?」
「そうだ。ぼくらの名前決めたのはお父さんだから、ぼくらはお母さんに頼もっか?」
「それゼッタイだめーーーっ!!」
204ペコ ◆14EzyZ87vU :04/06/17 23:32 ID:7V/fmpBK
久々に来たらおもしろいSSが・・・。
えっと、どうしましょ?続きはりましょうか?なんか、長引かせてるな・・自分のSS・・。
2051レス劇場屋 ◆SSS1Rus0TY :04/06/17 23:50 ID:Ng6fRkOe
>>204
期待!
>>204
期待してますよ(・∀・)
207DQ外伝@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/06/18 00:18 ID:X8A0WrDk
準決勝にもなると、選手達も疲れているのか控え室で対戦相手に話掛けるコリンズであったが、返事は返ってこなかった。
VIP席で大会を観戦しているアルスが隣に座るタバサに話掛ける。
「さすがにここまで来ると、みんな強い男ばかりだな、タバサ?」
タバサはアルスの問いかけにも、「そうね」や「うん」と覇気のない返事を繰り返す。
「・・・まだ怒っているのかい?タバサは『強い男の子と結婚したい』って言ってたじゃないか。
だから父さん、こうやって大会開いてタバサのお婿さんになる人を探してるって言うのに・・・。」
「た、たしかに言ったけど・・・でも、それは・・・・・・あ、コリンズくん!お父さん!コリンズくん出るわよ!」
「ん?おお、次はコリンズくんの試合なのか!なぁ、タバサ?彼なら・・・いいんじゃないか?」
「・・・うーん・・・。」
208DQ外伝@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/06/18 00:24 ID:X8A0WrDk
VIP席に目を向けるコリンズ。タバサは少し元気のない顔をしている。
何か、アルス王と話をしているようだが、この距離ではさすがに聞こえない。
対戦相手はどうやらモンクのようで、武器は己の拳といったところであろう、刃を持つ類はどうやら持ち合わせていないようだ。
コリンズは疑い深くモンスターじいさんに問いかける。
「なぁ、アイツ武器持ってないだろ?危なくないか?」
「うーむ。しかし、ここまで勝ち上がってきたわけだ。かなりのつわものと思いうけるが・・・。降参するか?コリンズ選手よ。」
モンスターじいさんがそう言うと、コリンズは慌ててこう答える。
「バ、バカ言え!おい、お前!棄権するなら今のうちだぞ?」
コリンズが対戦相手にそう呼びかけると
「・・・笑止。」
ただそう一言答えて、拳を構える。
「はいはい、そーですか。・・・じいさん、準備できたぜ?」
「うむ、それでは、Aブロック準決勝開始じゃ!」
モンスターじいさんの合図で、両選手が一気に間合いをつめる。観客はその攻防の速さに息をするのも忘れてしまう。
209DQ外伝@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/06/18 00:26 ID:X8A0WrDk
そしてここは選手控え室。つい先ほど準決勝を終えた全身鎧甲冑の男がただ呆然と空を見ている。
おもむろに兜を取る男、そして、こう呟く。
「もう少しで・・・終わるからね・・・。」
ロケットの中の肖像画の女の子を優しげな眼差しで見つめていると、会場では歓声が一気に湧き立つ。
「勝者、コリンズ!」
その声が聞こえると、男は再び兜をかぶり、立てかけてあった剣を右手に持ち控え室をあとにする。

──────────

男が部屋から出ると、ちょうど試合の終えたコリンズと通路で出くわす。
コリンズはすれ違い際に一言、彼にしか聞こえない大きさで呟く。
「・・・サちゃん、心配してたぜ?」
一瞬、男の動きが止まる。しかし、またすぐにコリンズとは逆の方へと歩き始める。
そしてコリンズは男が見えなくなるまで背中をただ、じっと見つめる。

たぶん、もうちょっとつづく
ウーン、相変わらずこのコリンズはいい感じに仕上がってるな。
>1レス劇場屋氏 今回のは特に愛ある感じでヨカタ。

>ペコ氏 いつになく待たせやがってぇ( ´∀`)σ)Д`)
      謎めいた展開で期待。
212DQ外伝@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/06/18 15:09 ID:RUyUn3i/
ちょっと貼り

決勝戦は翌日行われるらしく、コリンズ、匿名希望選手はグランバニア王室に各用意された部屋で一夜を過ごすこととなる。
部屋の天井をじっと眺めるコリンズ。
「あの反応、やっぱりアイツだ。ったく、妹を誰にも渡したくないってならそういやあいいのに・・・不器用な奴だぜ・・・。ま、それはオレも一緒か・・・。」
そう呟き、目を閉じる。
213DQ外伝@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/06/18 15:10 ID:RUyUn3i/
いつの間にか眠りについていたコリンズ。部屋の扉をトントンと叩く音で目を覚ます。
「・・・だれだ?」
扉の向こうで、聞きなれた女の子の声が返ってくる。
「わたし、タバサ。」
「タ、タバサちゃん!?」
驚き、ベッドから飛び上がるコリンズ。扉を開けに行く途中、棚の角で足の小指を強打する。
「アウチッ!」
その声と大きな物音を聞いて、慌てて扉を開け中に入るタバサ。
「だ、だいじょうぶ?」
部屋の中央には、右足のを押さえながらうずくまるコリンズの姿が・・・それを見てタバサは笑いをこらえながらコリンズに近づく。
「あ、ああ・・・だいじょうぶだ・・・ッツゥ〜・・・。」
「もう・・・ちょっと見せて!」
コリンズの足に触れる小さく、暖かい手。いつもより顔が接近している。
優しい香りだ・・・。コリンズはその匂いを感じながら、身体の一部が妙に熱くなっていくのに気づく。
「・・・立てる?ベッドに腰かけるといいわ。ホラ・・・。」
「あ、ああ・・・いや、ちょっと待ってくれ・・・。」
コリンズは、タバサに気づかれないように前かがみのまま妙に長く感じるベッドまでの距離を歩き、腰掛ける。
214DQ外伝@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/06/18 15:12 ID:RUyUn3i/
タバサも治療を終え、コリンズのベッドの隣に腰掛ける。コリンズは妙に左半身が硬直していくのを感じながら、いつもの口調でこう話す。
「ありがとう。そ、それより、どうしたんだ?こんな夜中に?」
タバサは口をもごもごさせながら、言いにくそうにコリンズの問いに答える。
「えっと・・・・・・どうしても、気になってることがあるの・・・。」
「な、なんだ?」
「あ、あのね・・・なんだか、お兄ちゃんが近くにいる感じがするの・・・。」
「レックスのか?」
タバサはコクリとうなづき、話の続きをはじめる。
「えっとね、コリンズくんには聞いてもらいたいんだけど・・・お兄ちゃん修行の旅に出てるって言ったじゃない?
でも、ほんとはねお父さんに勘当されちゃったの・・・。」
「・・・え?なんで?」
「えっと・・・わたしと、お兄ちゃん愛し合ってたの・・・それが・・・お父さんにバレちゃって・・・それで、
お兄ちゃん『僕が一方的にタバサを押し倒した』ってお父さんに説明して・・・それで・・・。」
その話をしながら、涙ぐむタバサ。
215レとタ ◆bsDQ5/RxE. :04/06/18 15:15 ID:un2QE5Op
乙カレー
続き期待
216DQ外伝@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/06/18 15:15 ID:RUyUn3i/
(正直、ショックだった。でも、泣きたいほどってわけじゃなかった。なんとなく、そんな気がしてたから・・・。)

「そっか・・・だから、急に婿探しなんてアルスさんはじめたのか・・・。」
涙をこぼしながら、タバサは小さくうなづく。
「お父さんはお兄ちゃんのことは忘れなさいって言うんだけど・・・やっぱり・・・忘れないといけないのかなぁ・・・?」
涙で潤んだ瞳でコリンズをじっと見つめるタバサ。その瞳をコリンズもじっと見つめ、
「辛いなら・・・忘れちゃえばいい・・・オレが・・・忘れさせてやる・・・オレじゃ・・・だめか?」
「・・・え?」
タバサが突然のコリンズの告白に少し戸惑いを見せた次の瞬間、コリンズの唇とタバサの唇に触れ合う。
そのままベッドに倒れこむ二人。
「・・・コ、コリンズくん?」
タバサの問いかけに、コリンズはタバサの小さな身体をギュッと抱きしめる。
「こんな時に・・・言うのは卑怯だと思ってる・・・。オレ、タバサちゃんが好きだ!」
言葉を失うタバサ。少し抵抗していた力をすっと抜くと、コリンズはタバサの顔を覗きこんでこう問いかける。
「嫌なら・・・嫌って言ったほうがいい・・・。」
そうコリンズが呟くと、タバサは自分からコリンズの唇にキスをしこう答える。
「・・・ありがとう・・・でも、わたしはお兄ちゃんが好き。今も大好き。
それでも・・・コリンズくんが・・・待っててくれるなら・・・がんばって・・・忘れてみる。」
「ああ・・・。」
コリンズはうなづき、タバサを再度抱きしめる。タバサも、それに応じるかのようにコリンズの身体をギュッと抱きしめる。

「あ・・・コリンズくんの・・・当たってる・・・。」
「し、仕方ないだろ・・・男なんだから・・・。」
「うん。そうだね・・・。あ、わたし・・・今女の子の日なの・・・だから・・・その・・・。」
「ああ、わかってる・・・。今日はもう寝よう。アルスさんも心配するから、早く部屋に戻ったほうがいい。」
「うん・・・。」


たぶん、あと2回くらいで終わるかな
訂正>213 ×右足のを押さえながらうずくまるコリンズ
       ○右足の小指を押さえながらうずくまるコリンズ
自分も初プレイは主人公の名前より双子の名前考えるのに悩んだなあ

>>216
(;´Д`)ハァハァ
この少しドロドロした関係がなんとも
ウホッなコリンズに燃え
219レとタ ◆bsDQ5/RxE. :04/06/18 15:59 ID:un2QE5Op
なんかジャマたっぽい
(´・ω・`)ショボン
220ペコ ◆14EzyZ87vU :04/06/18 16:17 ID:RUyUn3i/
>219
いえいえー。
それにしても、コリンズかっこよすぎたかなぁ・・・。
天空物語ラストがこのスレのSSのようだったよ

あのドリスなら王子を狙っててもおかしくない
レックスかわいそう(つд`)
タバサをかばって勘当されたのに
わすれられちゃうんか。

くそう、コリンズにいいとこ持っていかれまくりだぜ。
ああ、だが久々の刺激的展開だ(;・`ω´・)ゴキュリ

GJ!
>>214
で、誘惑したのはどっちだ?その感じからだとタバサっぽいけど( #´∀`)
225某あの人 ◆CFbBJSZQHE :04/06/19 02:28 ID:a/6S34+I
レックエ駄洒落シリーズその1

ドレス


「お兄ちゃん!!見て!!このドレス!!可愛いでしょう!?」
「うん!凄く可愛いよ」
「じゃあお兄ちゃん・・・・買って?♪」
「え、ええっ!?僕達旅の途中なんだよ?そんなもの買っちゃったら・・・・」
「いいでしょ〜?おにいちゃ〜ん♪」
「・・・・仕方ないなあ・・・今回だけだぞ?」
「うん!うん!!ありがとう!!お兄ちゃん大好き!!!」
「わ、分かったからくっつかないでよ・・・ええっと、すみません〜このドレスおいくらですか〜?」
「ん?ドレッスか?」










_| ̄|○

レックエ駄洒落シリーズその1 最終話 ドレス 完
某あの人キターー!!

ギャグもいい!
227レとタ ◆bsDQ5/RxE. :04/06/19 14:29 ID:g98is3Tm
>>216
この話のレックス達の年齢何歳だっけ?
天空物語の最終話見た。
確かに、このスレのような話だった。
具体的には

・Xクリア数年後
・ソラ、髪を伸ばした(すげぇ可愛い)
・テン、天空装備の前で結構いい顔
・コリンズからお手紙
・テン「コリンズはソラにばっかり手紙を書くなあ」
・ソラ「…テンのばか」
・ラストは弟or妹出産(黒髪。ようやく主人公の血が勝ったらしい)

完結まで随分掛かったなあ。
とりあえず幸宮チノ先生、お疲れ。
もう何年になるんだ?10年位はかかってそうだな。
>228 >・ソラ、髪を伸ばした(すげぇ可愛い)

うpきぼん〜ヽ(`Д´)ノジタバタ

>某あの人タマ 

もっと書いて〜ヽ(`Д´)ノジタバタ
こっちにも貼り、このスレのSSとシンクロ率高くて嬉しかった。

(ネタバレ注意)
ttp://moe2.homelinux.net/src/200406/20040619870548.jpg
ttp://moe2.homelinux.net/src/200406/20040619870457.jpg
>231 さんくす でも見れない〜ヽ(`Д´)ノウワァァァン オイラダケ?
2331レス劇場屋 ◆SSS1Rus0TY :04/06/19 22:00 ID:8+pNLGEn
また萌え.jp落ちてるのか・・・
あそこよく落ちるなぁ〜って劇場さんも出入りしてるんかw
>>231
神!
ほんとにこのスレと同じ展開になってるしw
王女は幼少期とほとんど変わらない胸、対して爆乳のドリス…

好き嫌いが多かったせいか
王子は背伸びたな
長髪王女イイ!!
王子がおニブさんなのもイイ!!
あれってやっぱし本命はテンなのか?
それとも図星つかれて照れてるのか?
>>239
このスレ住人ならわかるだろう?(w
何でみんなあっちにSS貼るんだ〜!
応援しづらいだろ〜!!

とりあえずがんがれ〜!
2421レス劇場屋 ◆SSS1Rus0TY :04/06/20 13:44 ID:eypULDZc
あっちは投稿後も修正かけられるからね
もちろん、それだけじゃないだろうけど
>>239
たしかにどちらとも取れる表現、どっちの組み合わせにも対応可能にする気遣いかな


本編での双子の仲の良さからしたらコリンズの入る余地無いように見える
小ネタ

タ「お兄ちゃ〜ん、お茶入れて〜」
レ「ハイハイ、どーぞ」
タ「次はご本とって」
レ「ハ〜イ、これでいい?」
タ「ありがとう、それじゃあ次は・・・・・」

ビ「ねぇレックス、タバサは一体どうしたの?」
レ「あっ、お母さん、今日はタバサの誕生日だったんだよ、だから今日一日タバサの言う事を聞くって約束なんだ」
タ「お兄ちゃ〜ん、お茶菓子マダー?」
レ「あっハーイちょっと待ってー」
ビ「(レックスったら、自分も今日誕生日なのに)」
>244
レックスかわいい・・・
ありそうでなかった誕生日ネタですな。
>>241
あそこに貼るだけだと見れる人も少なそうだしぜひこっちで連載してほしい
完結したら一気に貼ってくれるといいな。

>>244
レックス…ちょっと抜けてるけどいい奴すぎる。レックスが可哀想というより微笑ましい光景


天空物語最終回に刺激され妄想してこんなSSを書いてみた。

『Sexy Lingerie』

グランバニア王と王妃に第三子が誕生して早二年・・・
ようやく出産前後のどたばたが落ち着いたこともあり王と王妃、そして子供たち三人
家族水入らずで久しぶりの旅行を楽しんでいた。

その楽しい旅も明日で終わりという日の夜、ここは王家一家が宿泊する宿の女性浴場更衣室
タバサは風呂上りで着替え中の母親の身体をまじまじと見つめていた。
「あら、どうしたのタバサ?」
娘の反応を予測していたのか母は落ち着いた口調でタバサに質問する。
「え、えーと…その今日のお母さん『えっち』だね…」
タバサは思い浮かんだ言葉をそのまま口にする。そう母が身に着けている下着はとにかく『えっち』であった。
下着姿なんてすべてエッチなものなのかもしれないけど、やはりそれは格別『えっち』である。
「ふふ、正直ねタバサは」と母は微笑む。下着の上に軽く衣服を羽織ると
「それじゃ私はもう行くわね、今日の夜は用事があるから部屋には戻らないと思うわ」
予想通りの言葉を残し更衣室を出て行く。去り際に「リュカの面倒よろしくね」と言い残して。
247Sexy Lingerie 2:04/06/20 18:52 ID:CwNwNjE+
妹であるリュカがどうしても、もう一度お風呂に入りたいというので仕方なくタバサは二度湯することになる。
二年前に生まれた妹リュカはそれからすくすくと成長して今では簡単な単語ぐらい話せるぐらいになった。
「ねぇおねぇいちゃんー」 「なあに、リュカ?」
「なんでぇーおねぇいちゃんーはここにおぱーいないのぉー?」

ゴボゴボゴボゴボゴボ!!!!

「ハッ!」我に返る。妹の発した単語に反応して無意識のうちにその妹を湯船に沈めていた。
「ご、ごめんごめんごめん!!!リュカだいじょうぶーー!?」
「うぇえええええええええええん!!!!おぇいちゃんおぱーいないからおこったぁぁーー!!」
鼓膜が破れるくらいの大声を浴場に響かせるリュカ、それを必死になだめるタバサ。
「というか誰よ!リュカに変な言葉教えたのはー!」
「お父さんはありえないし…お兄ちゃんも違うと思う…ピピンね!ピピンが教えたのね!」
今はこの場にいない限りなく黒に近い容疑者を思い浮かべ怒りにふるえる。
心穏やかなタバサがここまで怒りをあらわにするのはそれが彼女のコンプレックスに関係するから。
もう16になる彼女の胸はお世辞にも豊かとは言えない、正直に言えばかなり小さい方だった。
先ほど母親の下着姿に目を奪われたのも、その着ている下着が大胆なのもあるが
二回の出産をしたとは思えないその身体のプロポーション、胸のボリュームに
憧れと嫉妬を感じていたからである。
「絶対大きくなってやるんだからーーーー!!!!」
浴場に幼児の鳴き声と少女の叫びが響きこだまする・・・
248Sexy Lingerie 3:04/06/20 18:53 ID:CwNwNjE+
家族旅行は終わり一家はグランバニアへと帰還する。
お城に帰ったタバサはその足で従姉妹であるドリスの部屋に向かう。
「ドリスーーーー!!!!」
部屋の主の返事もまたず勢いよく扉を開けて、というより吹っとばして中に押し入る。
「わっ!びっくりした。タバサか〜、どう?旅行は楽しかった?」
「そんなことはどうでもいいの!教えてドリス、どうやったらそんなモンスターみたいな胸になるの!!」
ドリスの会話を無視して一方的にタバサは用件を伝えた。
「誰がモンスターよ!誰が!!というか帰って第一声がそれぇ!?」
「だってその大きさはバズズ以上よ!…とにかく早く!いますぐ教えてほしいの!」
「今すぐってねえ…タバサはまだ成長期だしそのうち大きくなるって」
「そのセリフ去年も言った!ううん、一昨年も言ったわ!」
その怒涛の剣幕にさすがのドリスもたじたじであった。
生半可なアドバイスは逆効果だと悟ったドリスは違う語り口で暴走タバサを落ち着かせようと試みる。
「で、でもねえタバサ〜胸なんて大きくても運動するのに邪魔だし〜…」
「タバサぐらいの大きさの方が需要あって受けると思うよ〜」
ドリスの説得が効いたのか激しく昂ぶっていたタバサはその勢いを落とししぼんでいく。
「でも…ドリス。私はお母さんのように『えっち』な下着を着てみたいの、今の私じゃ無理だから…」
「はぁ!?」ドリスはまさかそんな単語が出るとは思ってもなかったようで
途端に肩の力が抜け、大口をあけてぽかんとする。
249Sexy Lingerie 4:04/06/20 18:55 ID:CwNwNjE+
「あんたそんな理由でねえ、でもそれなら話は早いわ。胸が大きかろうと小さかろうと」
「今のあんたにはその下着は着ることはできないわ」
いままでのやり取りの中で一番はっきりした口調でタバサに言葉を投げかけるドリス。
「え?なんで」その言葉は彼女にとってとても意外だったようだ。
「あれは好きな人、いえ本当に両想いの人がいる女にしか着れないの」
「だからあんたには無理、もちろん私もね。だから今あれを着れるのは王妃様だけなの!」
そう語るドリスの顔はどこか寂しそうだった。
「ドリス…あなたもって、それは…」とまどいつつも問いかける。

「だって私が着ると壊れるじゃないあの下着、だ・れ・か・さ・んと違って大きいから」したり顔で言う
「・・・・・・・・・・・・・・ドリスぅぅぅ!!」
「ふふ、いいじゃない。あんたは努力次第で着れるようになるかもしれないんだから〜」
「私はどんなに努力したって着れないもの。ああ、この邪魔な胸を貧しい人にわけてあげたいわ」
「もう!怒ったんだから!」
この後も激しい言い合いは夜が明けるまで続く・・・

その頃
「ほらリュカ、ぼくの名前言ってごらん」 「おにぃちやん、れっくす、おにぃちやんだいすきぃ」
「よく言えたね、えらいえらい」 「えへへーー」
「さ、さあリュカ〜次はおとうさんの名前を言ってごらん!」 「おとおさん、おぱーい、だいすきぃ」
「ち、違うぞぉぉ!!間違ってないがそれは名前じゃない! お父さんは『ア・べ・ルじゃないか』」
「おとおさん、あなる、ゃらないか」
支援
すいません
−完−
の入れ忘れです_| ̄|○
ラストにハゲワラw
つーかリュカが第3子の名前かッ。
そう言えば小説版でも最後は子作りに励んでたみたいだし、
天空物語ラストシーンは実現性高いんだろうなあ。

ちなみに、個人的には弟がいい。
大きいのもいいし小さいのもいい
弟でもいいし妹でもいい
限りなく黒に近い容疑者はこの後どうなりますか?
256「どっち?」 ◆SSS1Rus0TY :04/06/20 23:59 ID:eypULDZc
「私たちの弟か妹かぁ……楽しみだね、おにいちゃんっ!」
「まあ、な」
「何それ。おにいちゃん、楽しみじゃないの?
 私はね、妹がほしいの……おにいちゃんそっくりの妹っ! えへへ、なんかカワイー」
「なんだよそれ」
「おにいちゃんは弟がほしいんでしょ。男の子の遊び相手が欲しいって、言ってたよね」
「……いや、別に」
「え? だったら妹? だ、ダメだよ変なこと考えちゃ。私だけにして、よ?」
「あのなあ。変なこと考えたのはタバサじゃないか。タバサこそ、ぼくだけにしろよ」
「……う、うん。もちろん、そのつもりだよ。
 て、おにいちゃん、だったら……おにいちゃんは、なにがほしいの?」
「甥兼息子か、姪兼娘」
子作り宣言キター!
258ペコ ◆14EzyZ87vU :04/06/21 01:08 ID:Mx5fDyH8
>231
GJ!
>甥兼息子か、姪兼娘
おいおい!
駄作を投稿、暇なら読んでくれ。ソラたんとテンたん

私達は禁断の愛を犯していました。
決して神に許されることない禁断の愛です。
その前に私の名前はソラ。ソラ=グランバニア。この国の王女です。
私が愛しているのはこの国の王子テン。そう私達は兄弟で愛し合っているのです。
私の初体験はテンに奪われました。確か、お父さんと初めて会った日。
あの日の宴の夜に私は部屋でテンとふたりきりになりました。
するとどうでしょうか、テンは私を強引にベッドに押し倒して、私の服に手を掛けました。
私だって抵抗しました。
でも、天空の勇者の力に目覚めたテンの力は強くて、私の力ではとても適わなかったのです。
魔法を撃とうとも考えました・・・・けれど、何故かうつ気になれなかったのです。
テンは私の服を上から下に・・・ためらいもなく引き裂いて・・・私は下着一枚だけの姿になりました。
とても恥ずかしかった・・・・。体を仰け反らせようとしても
テンが力任せに私を仰向けにして呟くのです。
「もっと体を見せて」
って。その声は、どこか怖くて。
どこか優しくて。
私はその後、何もできなかった。
テンが私の最後の衣服を剥ぎ取ると私は生まれたままの姿になりました。
まだ、未発達の小さな胸にほんのりピンク色の秘部・・・・手で隠したかったけど、
それすらもテンは許してくれなかった。その後はずっとテンのペースでした。
胸を優しくなでられて、唇を強引に奪われて、大事なところをペロペロと舌で・・・・
私は、私達、兄弟なのにこんなことしていいの?とかいう気持ちを抱いていました。でも、最初は気持ち悪かったけど、それは徐々に気持ちよくなっていった。
私は思わず口から漏れてくる小さな声を恥ずかしいと思いながらも、身を全てテンにささげていた。その時のテンは少し手荒だったような気がします。
「ソラ、かわいいよ・・・・」
私はテンにそういわれてドキッとしました。でも、次の瞬間ですテンが私の体を貫いたのは・・・・
痛かった。
魔物に攻撃されるよりも塔のてっぺんから落ちるよりもそれは痛く感じました。血が私の大事なところから流れてきて、何か大きな喪失感を感じました。でも、テンは笑っていました。まるで、私を手玉にとったことの優越感に浸るように。
あとはずっと、テンに命令されつづけました。
腰を振れとか、僕の物を咥えろとか・・・・そして、最後は中に・・中に・・・
それが終わるとテンは何もなかったようにベッドに入ってしまった。
けど・・・私は何故か悲しくて悲しくて、夜通し泣いていました。
その次の日から毎日、毎日、テンに犯されていました。
辛いはずなのに私は自分から服を脱いでいました。
まるで、それが楽しみなみたいに・・・・。
でも、テンは私に手荒なことをしても、私が大声で泣くと必ず心配してくれた。
犯されるのはいやなのに、こんな気持ちを・・・・。
私には分からなかった、これがどんな気持ちなんて。でも、最近分かったんです。
これがテンに対する愛なんだ、と・・・・。
だから、どれだけ犯されてもテンを嫌いになれないんだなと。
テンだって、私を愛しているからこそ私を抱く・・・・・。
そんな毎日が続いていたの・・・・。
>>261
これは…私的に好きなシチュだけどエロパロ板向きでは。
そっちの方で続ききぼん
>>260-261
長く続くとすれば、詳細に書くべき箇所と書かなくていい箇所のバランスが逆。露骨な自己満足
続かない、またはあと少しなら、エロ描写中心の話は板違い。エロパロへ

純愛・ギャグSS中心
不思議なふたり〜DQ5の王子と王女SSスレ4〜(現スレ) エロ度★
http://game6.2ch.net/test/read.cgi/ff/1086043624/

本来の萌えスレ。画像中心でもちろんSSも。ハード系OK?
DQの双子萌えスレPart6 エロ度★★
http://game6.2ch.net/test/read.cgi/ff/1081482223/

本格エロ中心。801・百合以外なら何でも。21禁
ドラゴンクエスト官能小説Part8 エロ度★★★
(エロパロ。URLはご自分で)
>エロ描写中心の話は板違い。エロパロへ
ここは納得
>長く続くとすれば、詳細に書くべき箇所と書かなくていい箇所のバランスが
逆。
ここは余計、プロじゃないんだし、それにこんな事言うと職人さんがいなくなるよ
いや、エロと普通なのが混じってるんで。どっちにしようか迷ったんですけどね・・・

私とテンがいつものように夜、やってはいけないことをしているときに、ふと扉が開いたの。
そして、扉の向こうから現れたのは鬼のように怖い顔をしたお父さんだった・・・・。
まさにテンの物が私を貫こうとしているところだったから、お父さんは怒り狂って、テンと私を思い切り張り飛ばしたの・・・・。
衝撃で壁に叩きつけられた。
何も着ていなかったのですごく痛かった。
そして、私とテンを縄でグルグルに縛ると何回も何回もおなかを蹴られた。
何回も何回も吐いた。
「兄弟でこんな事をして!生けていけるとでも思っているのか!?テン!ソラ!!死んで償うがいい」
そんな時だったの。テンがか細い声でお父さんに言った。
「僕が強引にソラを押し倒したんだ・・・・ソラは悪くない・・・」
って。その言葉のせいで私は助かったけど、テンは牢屋に入れられちゃったの・・・・。
私は何回も何回も説明したけどお父さんはテンを殺すっていって聞かなかった・・・・。
「あのケダモノは国民に晒し首にしてくれる」
そう言うばかりだった。
そして、私はお父さんの隣でテンの処刑を眺める立場にいた・・・・。
テンが刑場に引き出されると、お父さんは何も言わずに兵士に処刑を命じた。もう、慈悲の心もないのかと私は思ったわ・・・・。
「首を刎ねろ」
お父さんが刑場一杯に響き渡るような声で言うと。カタンというギロチンの音と共にテンの首が宙に舞った。
でも、その時のテンの顔が忘れられない。
笑っていたの・・・私を見て、笑って・・・・。
とても辛かった。
わずか8歳でその命を散らした、愛する人は私をかばって死んだ。
このとき、私はある事を決意したの。
そう、これが私の死ぬ理由です。
私は私をかばって死んだ人の下にいくために、天空になります。
そう、大好きな天空に・・・・・。
さようならお父さん。私たちの許されない愛を許してください。
まだ見ぬお母さん・・・お父さんをよろしくお願いします。ああ見えて、結構頼りないですから・・・・。
そして、サンチョやドリス。今までありがとう。
今まで生きていて本当に楽しかった。
でも、愛する人なしでは生きていけません・・・・。
本当にごめんなさい。
私は城の一番高い木の上から身を投げた。
テンが天空の剣を抜いて、私だけが抜けなかった日もここで死のうと思った。
でも、あの時はテンが助けてくれた・・・・。
でも、もうこの世に思い残したことはありません。
さようなら・・・・
                                     ソラより
                                          END
エロの後に鬱モノかよ・・・
何ですかこの主人公は
しかもわざわざ上げてるし。新手の荒らしだろうね。無視無視。
しかもなんで天空物語の名前ですか。
272>>267:04/06/21 22:42 ID:JgTBEXRX
という天空に伝わる古い戒めのお話だとさ…」
レックスが本を閉じる…
「あちゃ〜まいったな〜まるっきり僕らと同じシチュだよ…どうするタバサ?まだ僕死にたくないよ?」
「そうね…じゃあ家出しましょうか?」
「え!?」
「じゃあ今日はポートセルミで昨日の続きね!」
「ちょ…まだ僕体力回復してないよ〜」
「いいのいいの!ルーラ!」

ああどこへ逝く双子…
ベルセルクのグリフィスと姫と王を思い浮かべてしまった

もしピピン×王女だった場合は本当に主人公豹変しそう

>>272
そしてレヌールへ…
274「ハッピー・エンド」 ◆SSS1Rus0TY :04/06/21 22:59 ID:f0hlPuX7
「おにいちゃん……。私たち……このままで、いいのかな……?」
「……またか。タバサ、ここんとこそればっかりだな。何か、不満とか不安でもあるのか?」
「ううん。とっても幸せだよ。不満なんか、ぜんぜんない。
 けど、私……このままいつまでもやってけるのかなって……いろんなことが、すごく不安なの。
 それに、おにいちゃんて、いつも私といっしょで、私だけしか見てなかったから、私のこと好きになってくれたけど……。
 でも……これから、私なんかよりもずっと美人でステキな人に出会っちゃったら、きっと……」
「おい。何バカ言うんだタバサ。僕が、今さら浮気するってのか?」
「……も、もしそういう娘がいたら……いいよ、おにいちゃん。
 私……どうせ妹だから。おにいちゃんといつもいっしょにいるの、ほんとはいけないコトから……」
「あのな……しっかりしてくれタバサ。
 そりゃ、最初は兄妹だったかもしれない。けれど。
 何べんも言っただろ。おまえのことを、何があっても、ひとりの女として、愛していくって。
 だいたい、タバサは世界最高の魔法使い、最高の女だぞ。タバサ以上の女なんかこの世界にいないよ」
「……でも」
「でも、じゃない。勇者は嘘つかない! ……っていうのは、まあ、冗談としてだな。
 安心しなさいタバサ。僕が、生涯で愛する女は、絶対にタバサ一人だけだから」
「ほんとう?」
「本当だって。現に……とにかく!
 自分に、それに僕に、自信を持つんだ。おまえ、僕のこと好きになってくれたんだろう。
 だったら、その好きな男の言うこと、掛け値なしに信じてくれても、いいと思うぞ」
「うん……信じる! うれしい。私、おにいちゃんのこと好きになって、ほんとに良かった!」
「わかればいい。よし、今朝もいい天気だ。早く着替えて、散歩に行こう」

「そうですか。夜は普段通りで、朝になると……なのですね?」
「はい。朝によく、子供っぽいことを言い出すんです。もしかしたらと思うと……」
「朝に限るのでしたらご心配なさらなくてもよろしいでしょう。運動も仕事も充分なさっておいでですし。
 ただし、レックス様。ご病気などで伏せってしまわれるようになったら要注意ですよ。お気を付けを。
 いくらご健勝といっても、タバサ皇太后様も、もう80歳になられるのですからね」
>267 読んだ人の事を考えてね。次は『萌え〜っ』ていうのきぼん。

>274 チョットワラタ。しかし切ないね。王女・・・。
276DQ外伝@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/06/21 23:23 ID:PnrZ8C09
>216の続きかな

そして決勝戦当日、コリンズは昨夜のタバサの温もりと不思議な緊張感を感じながら会場へと向かい歩き始める。
すると、目の前に全身鎧の男が立ちはだかっていた。
「・・・なんだ?」
コリンズがそう問いかけると、男は自らの兜を取る。そこにはコリンズが思っていた通りのアイツが青い髪をなびかせてコリンズに微笑む。
「やっぱりお前か・・・。」
「まぁね。でも、君の知るレックスではないよ。」
「はぁ?わっけわかんねぇぞ・・・?」
青い髪の男はクスリと笑ってコリンズに近づき、話し始める。
「でも、君は僕がレックスだということには気づいていたね?」
「あ、ああ。で、お前はだから誰なんだ?レックスなのか?違うのか?」
「髪の色が違うだろ?君の知るレックスは金色、僕は青色。レックスの中にいる、もう一人のレックス・・・と言えばわかるかな?」
「・・・あれか?mirror氏のSSの鏡の中の世界のレックスか?」
「ちょっと違うかな・・・。僕は鏡の世界にいたわけじゃなく、ずっとこの世界にいたわけだし。」
277DQ外伝@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/06/21 23:25 ID:PnrZ8C09
「そ、そうか・・・なんとなく・・・わかった。で、お前がこの大会に出た理由は・・・?」
「君と同じさ。タバサが目当て、だよ。」
「な、な・・・!」
はっきりと答えたレックス。コリンズはそれを見て顔を赤くしてしまう。
「ふふ、隠さなくていいよ。君の知るレックスもそのことには気づいていたからね。」
「え?ア・・・アイツも・・・。」
「うん、そうそう。ああ、それから・・・。昨日は楽しめたかな?」
「な、なんのことだ・・・?」
「またまたぁ・・・うちのタバサとイイカンジだったじゃないか・・・?」
「お、おまえっ・・・ど、どうしてそれを・・・!?」
「いやー、部屋を間違えちゃってね。そしたらコリンズくんが寝てたものだから、いい夢見てもらおうと思ってすこ〜しイタヅラしちゃったんだ♪」
「な・・・あれが・・・全部夢だってか・・・?」
「夢の中身までは知らないけど、その様子だとやっぱりタバサが出てきたみたいだね・・・?」
「くっ・・・。お前、性格わるいぞ・・・?」
「そう?あ、そろそろ試合の時間だね。・・・待ってるよ・・・もう少しで・・・終わるから・・・。」
謎めいた言葉を呟きながらレックスは再び兜をかぶり、その場をあとにする。

──────────
278DQ外伝@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/06/21 23:30 ID:PnrZ8C09
コリンズがため息交じりで控え室に到着すると、中ではタバサが待っていた。
「あ、コリンズくん・・・どこ行ってたの?」
「え?ちょ、ちょっとな・・・。」
コリンズは。昨夜のことが夢だと知ったので、タバサには今まで通りの態度をとらないといけない。と考え、返事をする。
すると、タバサがコリンズを心配して椅子に座るコリンズの顔を横から覗きこむ。
急に至近距離に現れたタバサの顔に戸惑いながら、コリンズは目をそらし
「な、なんだ?」
と一言。タバサは恥ずかしがりながら、
「う、ううん。なんとなく、元気なかったから・・・し、試合がんばってね!」
「・・・ああ。」
タバサが部屋をあとにすると、コリンズは考え事を始める。
「(さっきのタバサちゃんの態度・・・昨日の事知ってるような態度だった・・・。
でも、あれはオレの夢だってレックスは言ってた・・・。くそ、どっちなんだ!
それにしても・・・なんか足の小指がかゆいな・・・。)」
靴を脱ぐと、コリンズの小指は青く腫れ上がっていた。
「うへー、イタソー・・・いつこんなのつけたっけ・・・。」


つづーくー

コリンズ達の年齢ですが、天空物語の最後くらいと思ってください。
ペコ氏キタ━━━!!!!!
夢だったのかー、( ´∀`)ホッ

気になる展開続くなあ・・続き待ってます。

天空物語の最後っていくつくらいでしょう?
>>274
ちょっと切ない老夫婦(?)だ
>>278
意外なキャラキタ━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!
悪役王子と主人公コリンズというのは新鮮でイイ!!
>>279
14、5くらい?
双子萌えスレで紹介されてきました。
天空物語が今月号で最終回なのですが、
最後の方の、ソラがテンにコリンズからの手紙をいろいろ言われ
赤くなって「テンのばか」って言っているところの流れで、
ソラはテンに♥という純愛SSどなたか書いてください。
お願いします!エロ抜きで!
283ペコ ◆14EzyZ87vU :04/06/22 23:50 ID:AAS8zcHl
>282
お力になれるかわかりませんが、がんばってみます( ´∀`)
いつになるかわかりませんが・・・orz
>>283
自分も密かに期待

今はコリンズ武術大会が楽しみなのでこちらが完結して落ち着いた時にでもお願いします。
>>282
>>2の小説まとめサイトにあるよ
「コリンズ! ソラからチョコレートもらった?」
「ああ、もちろん。まっ、ソラちゃんも、ようやくオレの魅力に気付いてきたってとこだな」
「ひゅーひゅー、良かったね。コリンズのために、ソラ、昨日から徹夜でチョコ作ってたらしいよ」
「へ? 徹夜であれを……ふ、ふーん。そうか」
「実はね、ぼくも、ソラからチョコもらったんだ。チョコが余ったから、よかったら食べてって。
 それがさ、ソラって大げさだよね。箱にリボンまで巻いて、ていねいに包んであってさ。
 ハート形で、わざわざピンクのクリームで『テンへ…心からの愛をこめて』だって。ぼくへなのにね。
 コリンズにあげたのは、きっと、もっとすごいチョコだったんじゃない?」
「……オレのは、銀紙にくるんだだけの、四角いんだか三角なのかの、ちっちゃいチョコだったけど」
「え。そうだったの? 変だなあ。
 あ、だけどソラは、ぼくのを作るときは、たぶん、手を抜いてたと思うよ。
 だって、食べてたら、ちょうど真ん中へんに縮れた毛みたいなのが混ざってたもん。あわてて吐き出したけど。
 コリンズのじゃなくて良かったよ。あとで、注意してやらなきゃ」
「テン……やっぱ、オレ、降りるわ。ソラちゃんのこと、よろしくな……」
コリンズあわれすぎ(;´瓜`)
毛…毛かぁ。
いや、この場合コリンズの反応が正常なんじゃないか?
それでもソラに一途なテンに燃え
やっぱ鈍感なんだろうなぁ( ´∀`)
>286
つかつらっとテンソラになっとるね。>282に応えたのかな?
えーと、毛っておまじないってことかな?本命ってことだよね。
コリンズはテンが本命って悟ったのか引いたのか微妙なとこだね(;´Д`A ```

>ペコ氏 期待!
エッチ下着装備しても「そんな格好してたら風邪ひくよ」と言いそうなくらい鈍感


鈍感王子だと王女がエスカレートして電波に、そして哀れコリンズ…
292DQ外伝@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/06/23 02:28 ID:cooAVhy4
やばい・・・長引いてる・・・w

───────決勝戦

モンスターじいさんの掛け声と共に、お互いは同時に後ろに一歩バックステップをする。
剣を構えたまま、コリンズがレックスに話掛ける。
「おい、さっき『もうすぐ終わる』って言ってたけど、どうゆうことだ?」
レックスはコリンズに猛スピードで近寄り、剣で緩やかに斬りかかる。
もちろん、コリンズはそれを軽く自らの剣で受け止めると、レックスが
「ふふ・・・まずは、どうして僕が生まれたのかを説明しないとね・・・。」
兜の下から、さっきと同じ嫌な感じのレックスの声が聞こえる。
レックスは二度、三度と剣を振り回し、コリンズをひるませ、自らコリンズの剣を払いに行く。
「まずは、戦いを終わらせないとね・・・!」
「・・・ああ。」
激しい剣のぶつかりあい。レックス、コリンズの剣が衝突するたびに、小さな爆発が沸き起こる。
293DQ外伝@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/06/23 02:30 ID:cooAVhy4
「・・・ピピンが、お前の試合見てたいしたことないって言ってたが、手加減してたな?」
「さあ・・・?今も・・してるかもよ?」
「フン・・・!」
お互いは一歩も譲るどころか、時間が経つにつれ闘いの勢いはます。
そして、コリンズはまわりの異変に気づき始める。それは、先ほどまでの割れるばかりの歓声が今は静まり返っていること・・・。
「おい、何をした!?」
コリンズが叫ぶと、レックスはその場に立ち止まりこう答える。
「・・・機は熟した・・・。人々には少しの間眠っててもらうだけさ・・・。」
レックスが右手をあげると、手のひらからおぞましく真っ黒な闇が途切れることなく空に放たれる。
「・・・お前・・・どうしちまったんだ・・・ほんとに・・・レックスかよ・・・?」
「・・・言ったはずさ・・・君の知るレックスではないってね・・・。君にも少し・・・眠っててもらうよ!」
レックスが右手をコリンズに向けて闇を放つ。
すると、突如コリンズは強烈な眠気を感じ、剣を地面に突きつけ立てひざをついてしまう。
「っく・・・。」
「へぇ・・・これで眠らないんだ・・・コリンズくん、意外に強いんだね?」
「う、うるせぇ!どうするつもりだ?」
「まぁ、そのまま見ててよ・・・さぁ・・・おいで、僕の『タバサ』・・・。」
294DQ外伝@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/06/23 02:34 ID:cooAVhy4
コリンズはハッと後ろを振り返る。そこには、美しいドレスに身を包んだタバサが呆然と立っていた。
「タ、タバサちゃん?・・・あぶないぜ!さが・・・って・・・ろ・・・っく・・・。」
「ふふ、無駄だよ。コリンズくん。今のタバサは術にかかっていて僕のいうことしか聞かないのさ。・・・さぁ、こっちだよ・・・。」
レックスが左手を差し伸べると、タバサはゆっくり一歩ずつレックスに向かって歩き始める。
「・・・だ、だめ・・・だ・・・。」
意識が遠くなっていくコリンズの叫びもむなしく、その横を素通りしてレックスの前で立ち止まるタバサ。
「よく来たね・・・タバサ・・・。さぁ・・・この指輪をはめてごらん・・・。これをはめれば、僕らは永遠に一緒さ・・・。」
差し出したまがまがしい邪神の顔が掘られた指輪。タバサはコクリとうなづき、その指輪を手に取る。
「はい・・・お兄ちゃん・・・。」
「うん。」
レックスはニッコリとタバサに微笑む。コリンズは力を振り絞って立ち上がろうとするが、まるで自分の身体が自分のではないような感覚を覚え、再度ひざまづく。
「タバサちゃん・・・!そいつはオレ達の知るレックスじゃない!・・・目を・・・覚ま・・・せ・・・。」
タバサがその指輪を今まさにはめようとしたとき、身体の動きが止まる。
「・・・どうしたの?タバサ?さぁ、早くそれを・・・。」
「・・・はい・・・お兄ちゃん・・・。」
レックスの右手が怪しく光り、タバサに術をかけなおす。
「やーーーめーーーーろーーーーー!!!!!」
会場全体にコリンズの怒りの咆哮が・・・響き渡る・・・。

もうちょっとだけ・・・つづく
訂正>293
×「まずは、戦いを終わらせないとね・・・!」  ○「それには、戦いを終わらせないと・・・!」
説明は物語上次くらいで・・・orz
>>292-294
この鬼畜っぷり、さすが裏王子。
296名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/23 19:57 ID:8PvQXR9B
期待期待
ペコ氏乙です。 一体これからどうなるのかな?ワクワク
298レとタ ◆bsDQ5/RxE. :04/06/24 17:56 ID:zcdnzKWD
「うわぁぁぁぁ〜もうダメだ、タバサどうしよう?」
「大丈夫、パンくずを少しづつまいてきたの、それをたどれば帰れるよ」
けれども、タバサが撒いておいたパンくずは、小鳥たちが全部食べてしまっていたのでした。
「タバサ・・・・・パンくず無いよ・・・・・・」
「大丈夫なの、帰れる方法はもう一つあるの。」
「ホント?どんな方法なの?」
「ここに来るまでの間に見た木のうちの何本かに、目印がついてたの、
だからそれをひとつひとつ覚えといたの、目印のある木をたどって行けば、うちに着くってわけ
えへへ・・・すごいでしょ。」
「さっすがタバサ。じゃあその目印って何だい?」
「木の枝にトリさんがとまっていたの。」
「・・・・・」
こうして、二人の兄妹は、えんえんと森の中をさまよいつづけるのでした。
>>282さんの期待にそえるかわかりませんがそれらしいモノを一つ


「はぁ…」
コリンズ君の手紙への返事は今日も書けなかった。
返事が遅れた理由をコリンズ君に説明する時は、お母さんの出産という一大イベントの
驚きと感動の一杯の日々でとても手紙を書く気になれなかった、とでも言えば納得するだろうか。

でも本当はそうじゃない。いえ、本当につい最近まで城中お祭り騒ぎで
ゆっくり机に向かう暇も無かった、だから嘘はついていない。

だけどそれ以上に返事を書けなかった理由があった。
もう何回目と数えるのも難しくなった今回のコリンズ君からの手紙、
その一冊の本にも匹敵する紙数は相変わらずだったが、その最後に走り書きで付け足された一行

−こんど会った時、いっしょにどこかへ行かないか。テン抜きの二人きりで−

そんな何気ない一文、彼の「一緒にどこかへ行こう」なんて口癖のようなものだから
気にしないで軽く「そうね、海になんてどうかな。でもきっとテンには気付かれてついてくるかも」
なんて、お茶を濁しておけばいいのかもしれない。
だけど書けない。それは頭の中に一つの不安があるから。

別にコリンズ君と二人きりで旅行というのはそれほど悪くない話で、
彼は表面上、口が少し悪くお調子者なところもあるけど、中身は誠実で思いやりの心も持ち合わせている
それはこの膨大な量の手紙からもわかること。
全て丁寧な文字で書かれたそれは、彼を知らない者なら繊細で美麗な王子様の姿を想像するかもしれない。
対して、我がグランバニア国の王子様はというと……少し恥ずかしい気持ちになる。
もちろん、コリンズ君には悪いが二人きりよりテンを合わせた三人の方が私は楽しいと思う。
というより実際のところ、いつもテンが間に入ってくるので今まで彼と二人きりになったことは少なく
彼と会うときとなると三人で、がお約束になりつつある。
不安の原因はそこで、今まではテンが自分から私たちの間に入ってきた。
それは、まあテンとコリンズ君自体あれで結構仲がいいからなのだからで
別に私と彼の仲を妨害しよう、なんて思ってるわけではない。
……別に私と彼の関係は『お と も だ ち』だから仲を妨害なんて言い方も変だけど…、

ようするにいつもなら「へ〜旅行か、暇だし僕も行くかな」と、テンは付いてくる訳なんだけど
ここ最近の出産騒動でテンも私も新しい家族に付きっきりなものだから
「ん、コリンズとどっか行くの?僕は忙しいからパス。二人で楽しんできなよ」
とかなんとか無神経な言葉をかけられるのが不安なのだ。

私だってその年頃なわけで、そんな娘が同じ年頃の男の子と二人きりで旅行する。
もちろん彼、コリンズ君とはただの『お と も だ ち』で、彼は意外と紳士だから問題はないけれど
やっぱり本音としてテンにはもう少し気にして欲しい。私たちはいつも二人だったのだから
私が他の人と二人きりになる、私を他の人に取られてしまうかもということに危機感を持って欲しい。
もっと言うと

「コリンズ!お前にソラは渡さない!ソラは僕だけのものだ!というか好きだ!愛してる!!!」
そんな小説のようなセリフを言って欲しい!そして私も
「愛してるなんてダメよ、私たち兄妹なんだよ…」
と言うのだけど「そんなの関係ない!」と力いっぱい抱きしめられる。
そんな二人にコリンズ君は「お前たちには負けたよ…」と去っていって
残った私とテンはお互いの……

……えーと少し思考が脱線してしまったけど、ようするに少しくらいヤキモチを焼いて欲しいということ
もしも、あくまで「もしも」の話だけれど私とコリンズ君が、その…「結婚」なんてことになっても
「ソラとコリンズが結婚か!めでたいな〜おめでとう二人とも!」
なんて言われてはたまらない。やっぱり理想としては結婚式の最中に乱入して「ちょっと待っ……
…とにかく私たちは双子で今日までいつも一緒だった、私たちが離れ離れになるということは
世の中でもっとも辛いことだったのに、テンのもう離れ離れでも平気、と言わんばかりの態度に
悲しさと、そして怒りを感じている。
もちろん本当のところテンが私のことを他の誰よりも好きで大切にしていることはわかっている
でも、それは当然「妹」としてのこと。
当たり前といえば当たり前、私もテンは「兄」として好きなことに変わりは無い…はずなのに。

この気持ちはなんだろう、
二人きりでいる時間が長すぎたからちょっとした「錯覚」をしてしまったのか、
このままだと遠くない未来、二人、離れ離れになってしまうことを予感しての「不安」なのか…
それとも…これが「恋」と呼ばれるものなのか…私にはわからない。

でもこの感情が「錯覚」や「不安」なだけ、というのは嫌。
だけど「恋」でも困る、私たちは血の繋がった兄妹なのだから。

「本の中の物語だと、この辺で『実は二人は血が繋がってなかった!』な展開なのになぁ…」
つい口からそんな言葉がもれた。
そんなことあるはずも無いし、あってほしくもないのに。
私たちは同じお父さんとお母さんから生まれたかけがえのない家族なのだから。

……そうだ、ついうっかり忘れていた。そろそろ時間だから会いに行かないと。
私たちと同じようにお父さんとお母さんの間に生まれたもう一人に……


                                     〜終わり〜
一応天空物語を意識したSSですけど、元々普通の王子王女ネタとして考えていたのを
流用したものなので、レックスタバサでも互換できるかと思います。


〜おまけ〜

「はぁはぁ…ごめんー遅くなっちゃった…」
慌てて育児室に駆け込むと二人、正確には一人と一匹。テンとミニモンがいた。
「遅いよー!ソラ」
「なに言ってるのよ!テン王子だって今きたとこじゃない!それまでアタシ一人で大変だったのよ」
怒るミニモンに、それにハハハと笑顔で答えるテン。それにつられて私もクスクスと笑ってしまう。

「それにしてもやっぱ赤ちゃんてカワイイわね〜。それにホラ、この目元!ソラちゃまそっくり!
やっぱりビアンカ姐さんの血を引いてるだけあるわねー」
「そんなに似てるかなー、僕の方が似てるって!」
「全然似てないわよ!でもどっちかと言うとこの子はご主人様似でソラちゃまはビアンカ姐さん似ね!
テン王子は…どっちにも似てないわ〜、二人の本当の子じゃないんじゃないの〜?」
「なに言ってるんだよー、そうだろソラ?」

その問いに私は
「ミニモンの言う通りかもね♪」
冗談のつもりなのか本音だったのか自分自身わからない、そんな言葉で返した。
303282:04/06/24 19:01 ID:T/9xfOpc
282です。今日発売の新しい交響組曲のCD買ってきました。

みなさん、>>299さん、無理なリクエストなのにありがとうございました。
うう、そうなんです、こういう彼らが年相応な?反応している
萌えSSが読みたかったんです。
どうもありがとうございます♥
妄想少女は萌えるな。
>>298
やはり最後はお兄ちゃんどいて!そいつころせない!に(;´Д`)
305DQ外伝@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/06/24 20:59 ID:Towzl66L
最終回・・・貼っちゃお・・・えらい長引かせちゃった・・・。

コリンズの乾いた叫びがこだまし、コリンズの目に映る光景がスピードを落としていく。
あまりにも無力な自分、好きな人を守れもしない・・・。
そんな自分に対する情けなさで涙を流すコリンズ。すると、いてつく波動が二人を優しく包み込む。
術が解けその場で気を失うタバサと、立ち上がり、タバサを抱きとめるコリンズ。
「・・・な、なんだ・・・さっきの光は・・・?」
「こ、これは・・・!まさかアイツに見つかった・・・?っく、もう少しだったのに・・・!
ここは一旦・・・引かせてもらうよ・・・!」
「あ。おい!ちょっと待て!!」
「待てと言われて、待てないyp」
レックスがポケットからキメラのつばさを取り出し、大空に向けて投げ・・・ようとしたとき、一瞬の光が、キメラのつばさを真っ二つに斬り落とす。
「・・・だめだよ、逃げちゃ・・・。やっと見つけたんだから・・・。」
フードをかぶった男がそう呟き青髪のレックスに近づく。
そしてフードを取ると、繊細なほど美しい金色の髪の毛がサラリと揺れる。
「え・・・?レ・・・ックス?ほ、本物?」
コリンズが不思議な顔で金髪のレックスを見つめる。金髪のレックスはうなづき、こう答える。
「うん。ごめんね、もう一人の僕が迷惑かけちゃって・・・。」
そう言いながら、ゆっくりと青髪のレックスに近づいて行く。
306DQ外伝@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/06/24 21:02 ID:Towzl66L
「ちょ、ま、待て!話せばわかる!おれはお前の願いの部分でだな・・・!」
「・・・わかってるよ・・・でもね、もういいんだ・・・。」
レックスが天空の剣を空に構え、後ろ姿を見せて逃げる青髪のレックスをまっぷたつに切り裂く。
「ギャーーーーーーーー!!!」
そう断末魔を叫び、身体が煙になって消えていく。未だに状況がつかめないコリンズはレックスに問い詰める。
「ど、どうなってるんだ・・・?一体・・・?」
「ごめんね・・・説明しないとね・・・。」
「あ、ああ。頼む、できたらわかりやすく教えてくれ・・・。」
「うん。あの青い髪のレックスは、僕の中の『ある願い』が生み出したんだ。」
「な、なんだ・・・それは・・・?」
「それはね、『タバサと血のつながっていないレックス』さ。」
「・・・そ、それって・・・お前・・・?」
「うん・・・僕はタバサのことを愛してるんだ・・・。でも、やっぱまずいだろ?兄が妹を好きだなんてさ・・・。」
「え?あ、・・・まぁ・・・。」
「だから、この気持ちの整理ができるまでは城に戻らないつもりだったんだけど・・・。旅の途中でこれに出会っちゃって・・・。」
レックスは布にくるまれた丸い何かをコリンズに差し出す。
307DQ外伝@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/06/24 21:03 ID:Towzl66L
「これは・・・?」
「これは、『デモンズミラー』っていうらしく、鏡に映った人のそっくりさんを作ってその人の欲望を叶えちゃう鏡なんだ・・・。」
「そ、そうか・・・だからあんな性格悪いレックスが・・・。」
「う、うるさいなぁ・・・僕だって、興味本位でのぞいたらこんなことになって大変だったんだから・・・。」
「あ、ああ。悪い悪い・・・。そ、それよりどうするんだ?みんな起きちまったらなんて説明する?」
「それなんだよね〜・・・もう一人の僕を消すためにグランバニアに戻って来たけど、まだ帰れるわけにはいかないし・・・。」
「そ、そうか・・・でもよ、タバサちゃんに挨拶くらいしたらどうだ?すげぇ寂しがってたぜ
?」
「うん。そうしたいけど・・・この気持ちのまま・・・タバサには会えないよ・・・やっぱり・・・。
それに・・・コリンズくんだって・・・。」
「?なんか言ったか?」
「う、ううん・・・なんにも。」
「お前ら・・・一緒の気持ちだと思うけどな・・・。」
「え?なんか言った?」
「・・・いや、なんでもない。じゃあみんなが起きる前に・・・そうだ、今日はオレんとこ来ないか?さっき親父がきてたからこの後アルスさんと宴会だろうし・・・。」
「え?いいの?よかった〜・・・ここんとこ野宿ばっかりで・・・ありがとう・・・。」
「いや、いいってことよ。あとで迎えに行くから、湖のほとりで待っててもらえるか?」
「うん。先、行ってるね?」
「ああ。」
>ペコ氏 長くなったってイイ!!話がすすむほど盛り上がっていくね♪

>レとタ氏 天然な王女もかわいいっす。

>299 心理描写が秀逸ですね。ビミョーーーな双子の距離感がいい。王子はどう思ってるのか気になる…。
309DQ外伝@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/06/24 21:10 ID:Towzl66L
こうして、大会は突然のハプニングのまま幕を閉じる。結局コリンズもみなが起きる前にタバサを部屋で寝かせそのまま姿を消したので、優勝者は無し・・・だそうだ。
目が覚めたタバサは自分の謎の格好と枕元に置いてある一枚の紙切れを目にする。

『湖で、待ってる。』

ただそう殴り書きで書かれていた。タバサは不思議に思いながらも、その足を湖に向けて歩き出す。

タバサが湖につくと、二人の男が湖を見つけて話し込んでいた。
見覚えのある背中・・・忘れようにも忘れられない背中・・・そう、レックスだ。
「お兄ちゃん!」
思わず叫ぶタバサ。驚いて後ろを振り返るレックス。
「え?タ、タバサ?・・・コ、コリンズくん・・・これは・・・?」
レックスは慌ててコリンズに問いつめると
「いやー、やっぱタバサちゃんには挨拶しといた方がいいっしょ?」
「・・・も、もう。勝手なこと言っちゃって・・・。」
ブツブツ呟きながらタバサに近づくレックス。なぜか、顔を赤くしてそれをじっと見つめるタバサ。
「えっと・・・とりあえず、ただいま・・・。」
「・・・うん。」
「・・・で、その・・・やっぱりまだ・・・帰れないから・・・。」
「・・・・・・うん。」
「えっと・・・本当は・・・一生言うつもりなんてなかった・・・でも、もう少ししたら・・・言うよ。」
「・・・なにを・・・?」
「いや・・・その・・・ここだと・・・コリンズくんもいるし・・・その・・・。」
「うん、わかった。わたし・・・待ってていいの?」
「え?あ、・・・できれば・・・。」
「・・・はい。」
コリンズは、自分の気持ちを胸にしまったまま二人の下に歩いていく。
「それじゃ、オレとレックスは今日一緒の部屋で寝る約束してるから、またな!タバサちゃん!」
レックスを抱きしめながらタバサにニヤリとしてみせる。
「えー!じゃあ、わたしも、わたしもコリンズくんの所に泊まるー!」
思いもよらない言葉に驚く二人。そして、3人顔を合わせてゲラゲラと笑い出す。
310DQ外伝@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/06/24 21:11 ID:Towzl66L
コリンズは思った。
(このままでいっか・・・。
レックスはタバサちゃんを、そしてタバサちゃんもレックスをお互い一番に思っていて・・・、
だから、オレはそんな二人を応援していこうって決めた。
レックスのためじゃない、タバサちゃんが自分の一番好きな人と一緒にいてもらいたいから・・・。
なーんてかっこつけてるけど、ただフラれるのが怖いだけなんだろうな・・・。
今の関係壊れるの嫌だし・・・はぁ・・・オレって幸の薄い王子さま・・・。)

帰り道、タバサが突然振り返りコリンズにこう話す。
「あ、コリンズくん・・・えっと、わたし・・・そっちの世界のことも理解あるつもりだから、困ったことあったらいつでも言ってね?」
「???あ、ああ・・・。」

そして後日、コリンズの夢の真相は、突然明かされる。
「・・・ってことは、オレはあの日、足の小指をぶつけてもだえているところをピピンに助けられて、ベッドに連れてってもらってる途中にもつれてベッドに二人でダイブして、それをたまたま見たタバサちゃんが抱き合うオレらを見て勘違いした・・・と・・?」
「はい〜。いや〜、まさかタバサ王女に見られてたとは・・・。ピピン・・・恥ずかしい・・・。」
「コロスゾ・・・!」
「キャー、コリンズさまの怒られたー!!」
「・・・なぁ?斬っていいか?」



ながながと続けてどうもすいません。やっぱ最後はレックス×タバサになっちゃうなぁ・・・。
感想書いてたらペコ氏キタ━━(゚∀゚)━━━!!!!

乙です。
やぱーりレックス×タバサでしょ!!
再開シーン萌え!
コリンズ×ピピン笑いました。
>>310
いやいや。予想外のペースでびっくり。
んー前回のアツアツ(恥)なのとは確かに違ったラストですね。
レックス×タバサになってしまうのはこのスレ住人としての仕方ないかとw
個人的にはコリンズが非常にいい香具師なのが
好感で、かつ哀れに思えました。
この二人が相手でなければ、一国の王子としては何ら問題ないんだが。
313「パターン・その6」 ◆SSS1Rus0TY :04/06/24 22:27 ID:ksyEXtmt
「テン。私、明日もね、コリンズくんとデートなの」
「へえー! がんばれよ、ソラ」
「うん。だからね……また、キスの練習、させてもらえないかな?」
「なんだよ。またするのか?」
「今夜はね、もっともっとすごいキスに挑戦してみたいの。いいでしょ?」
「いいけど……ソラ、ぼくと練習ばっかりしてないでさ、明日こそ、きっちりコリンズとしろよ」
「今夜の練習がうまくいったら、ね。だから、テン、恥ずかしがらないで、ちゃんと協力してよね」
「ちぇっ……わかったよ。
 それで、今日は、どこにするんだ? おでこ? 唇? 胸? こないだは、おへそだったっけ――」
どうでもいいかもしれないけど、某SS作者さん今スパロボスレに居るね
>>310
ウホッ!いいコリンズ、これはピピンが惚れるのも無理はない(w
青髪王子の設定やレックスコリンズ二人の王子の友情もいい感じ

>>313
それは口実だと気付かないのがまた・・・良い。
316レとタ(髪を切ろう) ◆bsDQ5/RxE. :04/06/25 18:20 ID:VyX/+nOF
タ「ねえ、お兄ちゃん…するの?」
レ「うん。タバサは嫌?」
タ「ううん、嫌じゃないよ。今そっちいくね」

タ「わあ、それにしてもお兄ちゃんのって、長いね、さわってもいい?」
レ「うん、いいよ」
タ「へぇ…意外と硬くて太いんだ…」
レ「そんなこと言われると照れるな・・・・じゃあ、次はタバサのをさわらせてよ」
ビ「(ん?二人で何やってるんだろ?)」
タ「えっ!?私の?ちょ、ちょっとまってよ」
レ「いいからいいから」
タ「あっ!…もぅ」
レ「わぁ、やっぱりタバサのいつ見てもキレイだよ」
タ「は、恥ずかしいよぉ…」
ビ「(さ・流石にこれ以上は・・・・・・兄妹だし・・・・・)」
レ「じゃあ、そろそろ始めようか。まずは先っちょからね」
タ「うん…なんか緊張しちゃうな」
レ「あ〜でも、面倒だな。先っちょなんて言わずに一気にいっちゃおうか」
タ「えっ!?そんな…いきなりは無理だよ、自信無いもん」
レ「だいじょうぶだいじょうぶ。いいだろ、な?」
タ「……うん、わかった。頑張ってみる…」
ビ「ちょっと二人ともっ!!何やってるのっ!!!」
レ&タ「えっ?髪の毛切ってるんですけど・・・・・・」


おしいっ、タイトルでネタばれしてるよ!
318名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/25 20:38 ID:/siWCt7F
ペコ氏のSS待ち
319天空劇場@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/06/25 20:43 ID:pJ+U3rSH
>282さんの期待に答えてるかわかりませんが、投下

「───テンのばか・・・。」
「?・・・なんだよ。」
ソラが小さくつぶやいた言葉は、テンにはよく聞こえなかったのか、聞き直そうとすると自分達を呼ぶ声が聞こえてくる。
「王子〜〜〜、王女〜〜〜!!」
その場にいた一同は振り返り、母ビアンカのいる部屋まで駆け足で急ぐ。
「生まれたの?」
テンが側にいた年老いたメイドに問いかける。年老いたメイドは涙をポロポロ溢しながら、こう答える。
「ええ・・・王様に似た・・・とても元気な男の子です・・・。」
「やったー!!」
テンは喜び、すぐ横にいたソラに抱きつく。
「ちょ・・・テン・・・。」
「やった、やったよー!ソラ!!僕らに弟が出来たんだ!!やったーー!!」
「ささ、こちらです・・・。」
「今いきます!ソラ、おいで!」
「え・・・あ、はい・・・。」
ソラが顔を真っ赤にさせていると、ミニモンがパタパタと飛んできて耳元でこう囁く。
「ソラちゃまソラちゃま、どうしたの?お顔が真っ赤よ?」
「く、苦しかっただけよ・・・。ほら、ミニモンもおいで!」
ミニモンは首を傾げながらソラのあとをついていく。

───────────
320天空劇場@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/06/25 20:45 ID:pJ+U3rSH
ソラはこの日の出来事をさっそくコリンズへの手紙に書いていた。
もう、あたりはすっかり暗くなり少し肌寒くなった頃、ソラの部屋の扉を誰かがノックする。
「はーい、どなた?」
ソラが答えると、扉の向こうからテンの声が返ってくる。
「あ、ソラまだ起きてるの?」
「テン?」
ソラが扉を開けるとテンが部屋の前に立っていた。
「どうしたの?こんな夜遅くに・・・?着替えもしないで・・・。」
ソラが尋ねるとテンはほっぺたをポリポリとかきながら
「えっと・・・なんか・・・寝れなくってさ・・・。」
ソラはクスッと笑っい、テンを部屋の中にいれる。
「お茶・・・いれるね。」
「うん、ありがとう。ソラはなんで起きてたの?」
テンの問いかけに、ソラは紅茶を用意しながらこう答える。
「えっと、コリンズくんにお手紙の返事をね・・・。」
「ふーん・・・。コレ?」
机の上に置いたままの手紙をテンが手を伸ばす。
「ちょっと、勝手に読まないでよ〜。はい、紅茶。」
「ああ、ごめんごめん・・・。」
不思議に緊張しながらソラは机の上の手紙をいそいそと片付け始める。
テンがベッドの上に腰を下ろし、ソラに話掛ける。
「ソラは、コリンズと仲いいよね・・・。やっぱ好きなの?」
「・・・え?」
突然の言葉に驚くソラ。テンは話を続ける。
「ちゃんとそうなったら、教えてね。」
ソラは今日、自分が言った言葉を思い出した。
321天空劇場@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/06/25 20:50 ID:pJ+U3rSH
『毎日が、あの時欲しかったもので満たされている・・・。』
ちがう・・・満たされてなんかいない・・・。わたしはまだ一番欲しいものをもらってない・・・。
でも、それは絶対に望んでも手に入らない・・・。

「どうしたの?ソラ?」
テンの言葉でハッと我に変えるソラ。
「ううん・・・。なんでもないよ!わ、わたしのことより、テンこそいないの?好きな・・・人・・・。」
「・・・いるよ・・・。」
「・・・!・・・・・・だ、だれ・・・?」
小さな身体をビクッとさせ、ソラが目をそらしながらテンに問いかける。
テンはソラに近寄り、飲みかけの紅茶が入ったカップを机の上に置き、こう答える。
「僕の好きな人は・・・ソラ。」
テンの突然の告白に、鼓動は速くなり、息をするのも忘れてしまうソラ。
自分の顔が真っ赤になっていくのを感じ、瞳から涙がこぼれるのを我慢しながら
「・・・わ、わたしも・・・。」
声を震わせて答えようとすると、テンが
「って言っても、妹としてだけどね!あははー。」
322天空劇場@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/06/25 20:51 ID:pJ+U3rSH
「そ、そうよね・・・。」
肩をがっくり落としてソラが答える。
テンはいつもと変わらぬ口調で
「ふぁ〜あ・・・そろそろ眠くなってきた・・・部屋戻るね。ソラ、紅茶ありがとう。」
「う、うん・・・。わ、わたしも・・・寝ようかな・・・ふぁ〜あ。」
「おやすみ、ソラ・・・。」
「おやすみ、テン・・・。」
お互いの頬に軽くキスをするのは小さな頃からの習慣。
いつからか忘れていたこと・・・なぜか今日は・・・テンからそれをしてきた。
それだけでうれしくなるソラは、テンが部屋を出たあとにこう呟く。
「・・・少しは・・・そうじゃない好きもあるのかな・・・。」
背中が見えなくなったあと、ソラは部屋に戻り机の引き出しから一枚の手紙を取り出す。
空のように青い封筒に書かれている文字を見つめながら
「・・・いつか、渡せるといいな・・・。」
と呟き、再び引き出しに戻す。宛名には、「テンへ・・・」と書かれていた。

おわり

えっと、本編見てないので、出産場面は妄想です。
323名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/25 21:00 ID:/siWCt7F
ペコ氏おつ!!
相変わらず、お上手ですね
超!GJ!
この微妙な関係がいいんだよね〜。

王子が気に入った!
ただニブイだけじゃなくて行動に出ちゃうっていうか…。
とにかくいい!
325自称 ヘタレSS職人:04/06/25 21:16 ID:/siWCt7F
リベンジでSSを作成

「占いババ!!」
カジノ都市オラクルベリーの街に金色の髪を風に靡かした少女の声が響く。
「おお、久しいね。グランバニアのタバサじゃないか。どうしたんだい?」
「うん、あのね・・・・・」
タバサが緊張するように下をうつむいた。
「あのね・・・・私、結婚することに決めたんだ。だから、その、その人との相性を占ってもらおうかなって
・・・・ダメかな?」
「いいさ、お安い御用だよ。で、誰と結婚するんだい?」
「あ、やっぱり・・・言わなきゃダメ・・・・かな?」
「そりゃあ、そうだよ。相手が分からないとわしも占いのしようがない」
タバサが顔をあからめて、さらに下を向いた。名を出すのが恥ずかしいのだろうか。
「え・・・と、あ・・・と、えっ〜と」
「なんだい。はっきりいいな。」
「あ、私が結婚するのは、えと・・・・グランバニアの」
「ほう」
「グランバニアの・・・レックス王子です」
その言葉を聞いた瞬間に占いババが持っていた水晶玉を落としてしまった。
平静を装いながら再び占いババは玉を拾い上げるが、明らかに顔には驚きが見えていた。
「ちょっ、ちょっちょっと待っておくれ。お前ら兄弟じゃろ・・・・」
「うん、そうだけど・・・。あのね、お父さんが・・・グランバニア限定で法律を改正してくれたの」
「へぇ、あの坊主がねぇ・・・・でも、兄弟で結婚ってのは・・・どうかと思うが」
「やっぱりダメかな・・・・?」
「いや、なんだ。その・・・悪いってことはないんだが・・・・」
326自称 ヘタレSS職人:04/06/25 21:36 ID:/siWCt7F
「じゃ、占ってくれるの?」
「うむ、まぁ・・・わしがどうこう言う問題でもないじゃろう。ちょっと待っとれ・・・」
占いババがまたあの奇妙な呪文のようなお経のようなわけの分からない言葉を発すると水晶に何かが映し出されたらしく、
占いババが水晶玉を覗き込む。
「こ・・・・これは・・・・」
占いババの顔つきが突然変わった。水晶玉を見て、体をワナワナと震わせて、口をあんぐりと開いている。
「ど、どうしたの?占いババ、いきなり怖い顔しちゃって!」
「タ、タバサ・・・・結婚は・・・結婚はやめておきなさい」
声を震わしてババが言った。タバサはそれを聞くと、机をドンと叩いて言った。
「な、なんでよ。なんで、レックスと私が結婚してはいけないの!!」
「水晶玉を見てみなさい・・・・」
そう言われて、タバサは机の裏側に回り込んで水晶玉を覗いた。
だが、タバサが見たのは眼を疑いたくなるような光景だった。
自分の愛する人が、レックスが、剣を振り回して、次々と人を殺していっている・・・。
水晶玉の中が赤く染まったようにもタバサには見えた。
「そんな・・・・嘘よ。こんなの・・・あのレックスが」
「わしの占いは100%当たる。これは真実じゃ・・・」
「うそよ!絶対、嘘」
「嘘じゃないさ・・・・彼は、レックスはたくさんの人を殺める・・・結婚なんてとんでもない」
「いや!そんなの絶対、信じない!!」
タバサは占いババの方から視線を反らすと、街の入り口に向かって駆け出していた。
こんな占いを聞きにきたわけじゃない。タバサは眼に涙を溜めながら必死に駆け続けた。
その姿を占いババはじっと見送るしかできない・・・ふと、ババの眼に転げた水晶玉が眼に入った。
「おお!こ、これは!!」
ただ、占いババの声だけが響いた。

まだまだ続く。
>>322
がっくりソラたんに萌えますた。

>>325
なるほど、法律変えれるんだから二人もOKなのか
あと、とりあえずsageで。
328自称 ヘタレSS職人:04/06/25 22:01 ID:/siWCt7F
「ふぅ・・・・」
グランバニアに戻ったタバサは深い思索の中でため息をついた。
あれだけ信じないと大言を吐いてみても、高名な占い師にあのような予知をされては気にしない訳がない。
城に帰ってすぐ、ドリスに
「あんた、どうした?」
といわれたぐらいだ。気持ちが表情にも出ているのだろうか・・・・。
ふと、部屋の扉が開いた。
「タバサ」
部屋の入り口に立っていたのは自分の婚約者であるレックスだった。
なにやら心配そうな表情をしている。
「あ、お兄ちゃん。どうしたの?」
「いや、ドリスがさ・・・タバサに元気がないっていうから」
「そう、ドリスが・・・あ、なんでもないのよレックス・・・・。ちょっと疲れてるだけだから」
「本当に疲れれてるだけ?」
「本当よ。だから、心配しないで・・・」
「そう・・・それならいいけど」
そのまま部屋を出て行こうとするレックスをタバサは抱きとめた。何故か急に胸が詰まるような思いがして、
このままレックスと別れるのが怖くなった。こんな優しいレックスが人を殺すはずなんてない。
そう信じたかった。でも、信じられない。占いなんてしなければ良かった。
タバサはそう思った。
「どうしたのタバサ?・・・明日は結婚式だよ・・・僕もタバサも早く寝ないと」
「ねぇ、レックス。今日は側に居て・・・なんだか怖いの・・・・」
「タバサ・・・・」
レックスがタバサの腰に手を回して、ギュッと優しくタバサを抱きしめた。暖かいぬくもりがタバサの体を駆け巡る。
向かい合い、見詰め合う。


329自称 ヘタレSS職人:04/06/25 22:17 ID:/siWCt7F
レックスとタバサの唇がひとつになった。口の中で絡み合う、二つの舌。長すぎる饒舌なキスは二人の愛を再確認させるためのものでもある。
「んっ・・・・・」
タバサは思わず声を漏らした。いつものレックスのキスよりも強い・・・というより痛いぐらいの締め付けだ。
タバサは自分の唇をレックスからそっと離した。
「あの・・・レックス・・・。やっぱり一緒にいたらダメかなぁ・・・?」
「いいよ。タバサが望むのなら僕がずっと側にいてあげる・・・ずっと、いつまでも・・・」
「レックス・・・」
二人が服を脱いで、共にベッドに入る。
二人はこんなにも愛し合っているのに。なんで、なんで、予知ではあんな残酷な事が・・・
あんなの嘘だ。そう、信じたい。
レックスが側にいれば、そう思える。
タバサはとても大きな安心感につつまれて、いつの間にか瞳を閉じていた。
瞳の中でレックスが微笑んでいる。それだけで今日の不吉な占いも吹き飛ばしてくれた。
330名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/25 22:25 ID:DNGrJK0A
SARASIAGE
331k.w ◆Mc.k.w/a1A :04/06/25 22:28 ID:1qGarl2l
DQでエロとか性倒錯SSとかやめて欲しい
3321レス劇場屋 ◆SSS1Rus0TY :04/06/25 22:31 ID:qwfCdyvN
……黙秘。
333k.w ◆Mc.k.w/a1A :04/06/25 22:32 ID:1qGarl2l
PS以降のFFの方が絶対向いてる。
あーあ、上げすぎるから…下がるまで待つか
>>332
黙認
336名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/25 22:41 ID:DNGrJK0A
 
>329
(;´Д`) エロダメ‐!!
オブラートで包んでくれ
338名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/25 23:24 ID:DNGrJK0A
レックスはゆっくりと腰を動かし始めた
タバサはあまりの快感に器楽理想だった。
レックスはどんどん腰をはねあげ、強く突き上げる
タバサのマンコから愛駅がしたたりクチュクチャと淫靡な音が響きだした。
>>322
王子の思わせぶりさが、またソラの心を揺らすね
毎日会ってる人に手紙渡されたら新鮮だろうな
「レックス!僕の後を継ぐ王子がそんなことじゃダメだぞ!!」
「ごめんなさい、お父さん。今日から気をつけます」
「……レックス。お父さんはな、オネショをしたから怒ってるんじゃない。
 こっそりシーツを捨てようとしたことに怒ってるんだ。自分がしたことを隠そうとするのは卑怯だぞ。
 男なら、何をしたって、自分のしたことについて責任を持て。しかも勇者なんだからな、レックスは」
「はい! お父さん、わかりました!」
「ようし、いい返事だ。行っていいぞ。
 ああ、もちろん、オネショ癖治すようにしろよ。寝る前、水をあまり飲んだりしないようにな」
「うん。よく言っておくよ、お父さん」
「ああ……ん?? レックスのやつ変なこと言ったような。ま、いいか」

「……おにいちゃん」
「あっ、タバサ。ずっとここに?」
「うん……聞いてた。ごめんね、おにいちゃん。
 おにいちゃんのせいじゃないのに……私なのに。私が、ガマンできなかったのに……」
「あやまらなくたっていいよ。ぼくのセキニンなんだ。気にしないの」
「ちがうよっ! 私じゃない! 私が、しちゃったんじゃない!
 あのね、おにいちゃん。私ね、お父さんに会ったばっかりのときに……おにいちゃんてオネショしてるって、お父さんに教えちゃったの。
 なのに……私、私……今、おにいちゃんにかばってもらってて……グスッ、ごめんなさいおにいちゃんっ!」
「あはは。そんなの前から知ってたよ。だから気にしないでって言ったんだ。
 それに昨日だってさ、タバサがホントかわいすぎて、ぼくが調子に乗りすぎちゃったせいなんだし。
 でもタバサ、今度から、出ちゃいそうになったらちゃんと言ってね。すぐ止めるからさ――」
341ペコ ◆14EzyZ87vU :04/06/26 00:18 ID:uGTGH94k
>329
レックス大量殺人が気になるなあ・・。
>340
ゴッドフィンガー?w
いっぱいネタ持ってる人うらやましいな!自分はいつも行き当たりバッタリだから!
342名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/26 12:03 ID:okMmrUKJ
343名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/26 12:05 ID:MSHUYLJW
a
344test:04/06/26 12:05 ID:MSHUYLJW
ちょっとテストさせてもらいますよ
345test:04/06/26 12:06 ID:MSHUYLJW
ちょっとテストさせてもらいますよ
346test:04/06/26 12:06 ID:MSHUYLJW
ちょっとテストさせてもらいますよ
347名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/26 14:16 ID:okMmrUKJ
348自称 ヘタレSS職人:04/06/26 16:20 ID:FEuF3Mo2
むぅ、少し遅れたかな・・・

部屋に誰かが入ってくる気配がしてレックスは眼を覚ました。
タバサはスヤスヤと気持ちよさそうに眠っている。
「誰?」
レックスはタバサを起こさないように小さな声でささやくように言った。
サンチョかとも思ったが違うらしい。様子が変だ・・・・。レックスの胸には嫌な気持ちが込み上げていた。
「誰だ!!」
二回目はさっきよりも強調して言った。サンチョやドリスではない。敵だと、レックスの頭は判断したのだった。
暗闇の中で誰かが立ち上がったような気がした。一人ではない、二人・・・いや三人か。
「やべっ、ダメだ。レックス王子が側にいやがる」
三人の中の誰かがふと口を開いた。ドタバタと音を立てていることからして逃げるつもりなのだろう。
レックスは慌ててベッドから飛び降りると部屋から慌てて逃げていった三人組を追いかけた。
城の廊下はうっすらと淡い月明かりでほんのりと明るい。
三人は緑色の甲冑に身をまとっている。どうやらグランバニアの兵士らしい。
グランバニアの兵士がレックス達の部屋に入ってくるのはよくあることだが、理由もなしに逃げるのはおかしい。
「待て!」
レックスは必死に三人を追いかけた。
349名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/26 16:26 ID:okMmrUKJ
350自称 ヘタレSS職人:04/06/26 16:32 ID:FEuF3Mo2
徐々にレックスと3人の距離が狭まってきた。もう、手を伸ばせば届くような距離だ。
「兄貴、追いつかれますぜ!」
三人の中から声が聞こえる。兄貴と呼ばれたのは真ん中を走っている男。兄貴と呼んだのは左を走っている男だった。
「ちぃっ、仕方ねぇ。やるしかねぇか」
兄貴と呼ばれた男が合図をすると、他の二人が腰から剣や槍といった武器を抜き、構えた。
それを確認した兄貴と呼ばれた男(以下兄貴)も得手としているのか、大きな大剣を背中から抜いた。
「まさか、あんたがいるとは思わなかったよ、レックス王子」
「お前ら、グランバニアの兵士じゃないな!!名と目的を明かせ!」
「馬鹿が・・・今から死ぬやつになんでそんな事を言わなきゃならねぇ!」
兄貴が指をパチンと鳴らすと、兄貴の部下であろう男達がレックスに飛び掛ってきた。
多少はできる・・・・だが、まだ甘い。テンはそう思って、飛んでくる刃の嵐を交わし続けた。
次々と攻撃を仕掛けているのになかなか攻撃の当たらない二人は徐々にイラついていた。
「くそっ」
レックスは平和になった今は腕こそ多少は衰えているが、元は世界最強と呼ばれた剣の達人である。
このような剣の軌跡など、レックスに取っては朝飯前だった。まぁ、今は夜なのだが・・・・
351自称 ヘタレSS職人:04/06/26 16:38 ID:FEuF3Mo2
上のミス。下から5行目  テン→レックスに訂正

明らかに隙だらけの剣がレックスの頭に向かって振り降りてきた。
レックスはそれを華麗に交わすと、背中に回りこみ、相手の腕を中心として相手を地面にねじ倒した。
敵のうちの一人の腕から小さな剣が落ちる。
レックスはその剣を手早く拾い上げると、もうひとりの槍も軽く受け流して弾き落とした。
レックスが奪った剣で一人の首筋にそっと刃を当てた。
「さぁ、訳を教えてもらおうか?さもないと部下の首が飛ぶぞ?」
(・∀・)イイヨイイヨー
続き期待

>>340
文句一つ言わず王女をかばう王子は格好いい
354名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/26 21:15 ID:okMmrUKJ
355自称 ヘタレSS職人:04/06/26 21:17 ID:uU2tJb/C
レックスと兄貴が対峙している。部下達は息もしていないかのように静まり返っている。
「さぁ、訳は?」
「・・・・・・」
「さぁ?」
「ふん、まぁいいだろう。教えておいてやる」
兄貴が構えていた剣を下に下ろした。
「俺達はただ、頼まれただけだ。」
「誰にだ?」
「教えて欲しいか?」
「・・・・・言え」
「そうか・・・・。タバサ王女をこの世から亡き者にしろと俺達に命令したのは・・・・」
一瞬空気が震えたような気がした。
「リュカ国王だ」
リュカ国王だ・・・リュカ国王だ・・・その信じられない言葉が何回も何回も頭を駆け巡った。
「馬鹿な」
レックスは何かを振り払うかのように首を振った。
「馬鹿な、ありえない。お父さんがなぜ、タバサを!!」
「リュカ国王が俺達に命令しただけだから詳しい事情は知らないが、
リュカ国王は、レックス王子。あんただけにしか王位を譲るつもりはないらしい」
「それがどうしてタバサを殺す事につながるんだ?」
「お前が王位につくときにタバサ王女の存在は邪魔になるだろう。だから、今のうちに消しておけとのリュカ国王からの命令だ」
「信じられない。ならば、なぜ僕達を結婚させた?結婚したらタバサは王位につけない」
「そんな事はしらねぇ。リュカ国王に聞いてみろ」
「あぁ、そうさせてもらうよ。お前らを始末してからな!」
「じゃ、占ってくれるの?」
「うむ、まぁ・・・わしがどうこう言う問題でもないじゃろう。ちょっと待っとれ・・・」
占いババがまたあの奇妙な呪文のようなお経のようなわけの分からない言葉を発すると水晶に何かが映し出されたらしく、
占いババが水晶玉を覗き込む。
「こ・・・・これは・・・・」
占いババの顔つきが突然変わった。水晶玉を見て、体をワナワナと震わせて、口をあんぐりと開いている。
「ど、どうしたの?占いババ、いきなり怖い顔しちゃって!」
「タ、タバサ・・・・結婚は・・・結婚はやめておきなさい」
声を震わしてババが言った。タバサはそれを聞くと、机をドンと叩いて言った。
「な、なんでよ。なんで、レックスと私が結婚してはいけないの!!」
「水晶玉を見てみなさい・・・・」
そう言われて、タバサは机の裏側に回り込んで水晶玉を覗いた。
だが、タバサが見たのは眼を疑いたくなるような光景だった。
自分の愛する人が、レックスが、剣を振り回して、次々と人を殺していっている・・・。
水晶玉の中が赤く染まったようにもタバサには見えた。
「そんな・・・・嘘よ。こんなの・・・あのレックスが」
「わしの占いは100%当たる。これは真実じゃ・・・」
「うそよ!絶対、嘘」
「嘘じゃないさ・・・・彼は、レックスはたくさんの人を殺める・・・結婚なんてとんでもない」
「いや!そんなの絶対、信じない!!」
タバサは占いババの方から視線を反らすと、街の入り口に向かって駆け出していた。
こんな占いを聞きにきたわけじゃない。タバサは眼に涙を溜めながら必死に駆け続けた。
その姿を占いババはじっと見送るしかできない・・・ふと、ババの眼に転げた水晶玉が眼に入った。
「おお!こ、これは!!」
ただ、占いババの声だけが響いた。

まだまだ続く。



357自称 ヘタレSS職人:04/06/26 21:24 ID:uU2tJb/C
>>356
同じのコピーしないでくれ
>>357
スルーしつつ削除依頼だせ。
こいつはネコミミっていって初代スレから荒らしまくっている
きちがいだから、相手にすると図にのるだけ。
3591レス劇場屋 ◆SSS1Rus0TY :04/06/26 21:48 ID:4Jt5YAEJ
>>357
荒らされやすいスレに投稿するときにはトリップくらいつけましょう。
(「ヘタレ職人」を名乗る職人さんは新旧あまたいるので、できれば他のHNが望ましいかと)
>>358
分かりました!無視しつつ削除依頼ですね!了解です

では続き・・・かなり長くなりそうなので・・・。見たくなければ貼りやせん

「お前らを始末してからな。タバサの命を狙っている以上、見逃すわけにはいかない」
レックスは手に持っている剣で人質を切り裂いた。
辺りには鮮血が飛び散るように思えたのだが、血が飛び出ない。
それどころか切ったはずの人物が影のように黒く曇ると、地面にもぐりこんだように消えてしまった。
もう一人も同じように消えていく。
「な、なんだこれ?」
「レックス王子、あんたは確か俺達を始末してからリュカ王に会いにいくと言ったな?」
「ああ、そうさ。二人は奇怪な消え方をしたとはいえ、残るはお前一人」
「一人?」
兄貴の体が透けたように透明になると、二人に分裂した。いや、次々と兄貴が増えていく。
どんどん、その数は増えていって。数は10となった。レックスの周りを取り囲んでいる。
「俺のどこが一人だ?」
周りから一斉に声が聞こえてきた。耳の中に全く同じ声が響き渡り、そして消えた。
「分身?」
レックスは剣を構えて、10人のうちの一人に切りかかった。当然、10人の兄貴のうちの一人?は武器の大剣を構えて、レックスの剣を受ける。
だが、これしきの防御でレックスの剣はとまらない。相手から奪ったような剣とは思えないような太刀筋で1人を完全に両断した。
「ぎゃぁぁぁぁ」
体が半分に分かれた一人は大地に倒れた。死んだならこれがホンモノか?
レックスはそう思って回りを見てみたが、全く消えていない。どうなっている?
レックスは次々と襲い掛かってくる9人の兄貴の攻撃を交わしながら一人ずつ切り裂いていった。
どれもかもがホンモノのような感じがする。そんな感じを抱いていても今は切るしかない。
そして、10人の兄貴はついにまた一人になった。
>>360
できてる分どんどん貼って欲しい。
騙り帽子のためトリップつけてくれるとありがたいかも

名前欄に#00000 ←任意の文字列。推測されないように

だから。では、おね
363著ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/06/26 22:55 ID:uU2tJb/C
貼るっていうか、即席で書いてるだけなんすけどね。

「やるじゃねぇか」
感心したように最後の一人が言う。
「感心してる場合じゃないだろ。残りはお前一人だ」
「さっきから言っているが俺は一人じゃねぇ」
また兄貴の体が分裂を始めた。さっきとは違う。
分裂した兄貴の姿にはさっき影となって地面に消えた兄貴の部下らしい顔や新しい顔も入っていた。
「くそっ、なんだってんだよ」
「俺の名はレイノス。またの名をキングジェリーマン。ジェリーマンの中のジェリーマンだ。
俺のモシャスは変わっていてなぁ・・・10人で一人になるんだ。10人を様々な形に作り変えて形成することができる。
10人のうち、一人でも生き残っていれば俺は分裂をすることができる」
「そうか、じゃあ、さっき僕が首を刎ねたお前の部下も?」
「そうさ、俺の一部だ」
そう言うと、10人となったレイノスがレックスに向かって切りかかってくる。
魔物と分かったからには容赦はしない。
お前を倒してお父さんに真実を聞きに行く。レックスは指先をレイノスに向けた。
「凍てつく波動!!」
レックスの指の先から突き刺さるような光がレイノスを直撃したかと思うとレイノスの姿は元の醜いジェリーマンの姿に戻っていた。
「なんだとっ!」
慌てて背中を見せて、逃げ出そうとするレイノスをレックスは追いかけようとした。
と、その時である。
「いやぁぁぁぁぁ!!」
レックスの背中で女の人の声が聞こえた。レックスが後ろを振り向くと手を口に当てたタバサが立っていた。
364 ◆yhpD2sgNx. :04/06/27 10:10 ID:7HxqqcEr
どなたかいますかな?
新作、投下します。
365ルーツを尋ねて1 ◆yhpD2sgNx. :04/06/27 10:13 ID:7HxqqcEr
ある日、レックスとタバサは二人で話をしていた。
「ねえ、レックスぅ?」
「どうしたの、タバサ?」
「お父さんのお父さんとお母さんって、パパスおじいちゃんとマーサおばあちゃんだよね。」
「そだけど、どうしたん?」
「で、わたし、思ったんだけど、お母さんのお父さんとお母さんってどんな人なのかなあって」
「何言ってんだよ、僕らのおじいちゃんはダンカンおじいちゃ…そうか!」
「あ、私の言いたいこと分かった?」
「うんうん、それで?」
「それで、私たちの本当のおじいちゃん、おばあちゃんが今どうしているのか、調べに行きたいなあ、て思ったんだけど…」
「いいね、それ。今晩、お父さんとお母さんに話してみようよ!」

366ルーツを尋ねて1 ◆yhpD2sgNx. :04/06/27 10:16 ID:7HxqqcEr
〜夕食にて〜
「ねえ、お母さん?」
「どうしたの?タバサ?」
「確か、お母さんとダンカンおじいちゃんって、直接血がつながっていないんだよね?
 わたし、本当のお母さんのお父さんとお母さんが今、どうしているのかな、て思ったの。
 だから、本当のお母さんのお父さんとお母さんを探しに行きたいなあ、て思ったの」
「そうね、確かに、わたしとダンカンおじいちゃんは、直接は血がつながっていないわ。でも、物心ついた頃から、ダンカンおじいちゃんとあなたたちが生まれる前に亡くなったおばあちゃんに育てられていたから、実の親のように思っているわ。
 だからね、タバサ、わたしはそのことについてそんなに気にしていないから、気持ちだけ受け取っておくわ」
「でも…」
タバサは何か言いたげであったが、口に出てこなかった。
367ルーツを尋ねて1 ◆yhpD2sgNx. :04/06/27 10:19 ID:7HxqqcEr
父親のアベルが続けた。
「それに、母さんの本当のお父さん、お母さんを探すとなると、また旅に出ることになるだろう。
 しかし、父さんも母さんも忙しくてついて行くことはできない。そこで、お前たち二人だけで行かせて何かあったらどうする?
 確かに、お前たちは強い、が、世の中には卑怯な輩も多い…」
アベルはここで一旦声を詰まらせた。恐らく、自分の父親の最期や自分が石化された出来事を思い出しているのだろう。
「わたしも、今、あなたたち無事で幸せなら別にいいのよ。本当に気持ちはありがたいと思っているけど」
「とにかく、今は行かせることはできない。本当に必要があるなら兵士たちに探させてやることができるのだから。今は自分のことに集中しなさい。」
ここで、今まで黙っていたレックスが声を上げた。
「なんでだよっ! 父さんだって、国の事、放り出して旅に出ていたじゃないか!
 なんで父さんのときはよくて、僕たちはダメなんだよ! そんなの、おかしいよ!」
そう叫ぶと、レックスは部屋を飛び出した。
「あ、待って、レックスぅ!」
そう言って、タバサはレックスを追いかけていった。
「うーん、もう反抗期なのかなぁ」
「自分たちの力で何かをやってみたい年頃なのかもね。しばらくは様子を見てみましょ」
「まあ、そうなんだろな。
 ──そもそもうちの家系って王族に向いていないのかな…」

368ルーツを尋ねて1 ◆yhpD2sgNx. :04/06/27 10:28 ID:7HxqqcEr
〜レックスの部屋〜
「レックス…」
「……」レックスはベッドに突っ伏したまま返事をしない。
「なんか、わたしが言いたかったこと言ってくれて、ありがと」
「……」
「それでさ、今晩、こっそりお城を抜け出さない?」
「!?──怒られるよ」
「この感じじゃ、多分旅に出るの許してもらえないだろうし、余計なことに首突っ込まなければ大丈夫っしょ。レックスも行きたいんでしょ」
「まあね…」
「じゃあ、決定〜。善は急げで、今晩みんな寝静まったら城の門のところで待っていてね」
「…(本当に大丈夫なのかな)」

369ルーツを尋ねて1 ◆yhpD2sgNx. :04/06/27 10:29 ID:7HxqqcEr
〜城門の前〜
「お待たせ〜、レックス」
「遅いよ、タバサ」
「レディは準備に時間がかかるのよっ」
「バレたらどーすんだよ」
「どーせ、明日の朝にはバレるんだから、そーゆーことは気にしないっ」
「あ〜、これでほとぼりが冷めるまで戻って来られないんだろうなぁ」
「さっき、お父さんにあんな風に怒った人が何を言っているの。
 それでは行き先のリクエストをどぞー」
「じゃあ、とりあえずダンカンおじいちゃんのところへ」
「OK、じゃあ捕まっていて、ルーラッ!」

こうして、二人の新たな旅が始まったのでした。はてさて、どうなることやら………。
〜つづく…かも〜
GJ!
続きが楽しみですな
新人さん?(・∀・)イイヨ!!
続き期待してます
>>365
ありそうでなかった嫁の真・家族探しネタ!
ビアンカとしてはやはり複雑な気持ちなんだろうか
>>363の続きが気になる。
374著ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/06/27 17:18 ID:xM3nBHXv
あまり人のSSの途中に書くのは気が進まないんですけど・・・

タバサはスヤスヤと眠っていたのだが、何か嫌な胸騒ぎがして眼を覚ましてのだった。
眼を開けるとレックスがいない。ずっと一緒にいてくれるって約束したのに。
タバサは大儀そうにベッドから降りると、少し乱れた髪を直してレックスの後を追うように部屋から出て行った。
廊下を歩いていくと何かが聞こえてくる
ぎゃぁぁぁぁ。ズバッ、ドシュッ
静かな夜とはあまりにも不釣合いな悲鳴や剣の打ち合う音が聞こえる。
まさかレックスが!!
そんな嫌な気持ちを覚えてタバサは駆け出した。
廊下の角を曲がったタバサは一番、見たくないものを見た。そうオラクルベリーでの占いの光景。
レックスが大量の人を殺している光景。
魔物らしい物もいるようだが、レックスの周りは人の姿をした動かない物がたくさん横たわっている。
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
タバサはのども割れんばかりの悲鳴を上げた。
レックスがゆっくりと首をこっちに向ける。



375著ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/06/27 17:19 ID:xM3nBHXv
タバサの悲鳴に思わず振り向いてしまったレックスは少し後悔した。
そのせいでレイノスのやつを逃がしてしまったのだ。自分の周りには血だらけのしたいが転がっている。
どうやら、レイノスがモシャスで増やしたものというのはレイノスとは全くの別物になるらしい。だから、レイノスの術が解けても他の物は元には戻らなかった。
おそらく元に戻せるのはレイノスが自分の意志で戻そうと思ったときだけだろう。
レックスは手に持っている剣を下に下ろすと、タバサの方に歩いていった。
「タバサ、無事だった。よかったぁ・・・」
「・・・・・」
「て、どうしたのタバサ?魔物はもういないけど・・・・」
「やだ・・・」
「え?」
「やだ・・こないで・・・」
声がよく聞き取れない。何故かタバサは震えていた。
タバサが悲鳴を上げた理由は魔物が突然現れたからだと思ったが、どうやら違うらしい。
今でも体が震えている。
「ど、どうしたのタバサ?」
レックスは腕をタバサの肩に近づけていった。

376著ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/06/27 19:49 ID:xM3nBHXv
レックスの腕が近づいてくるとタバサは身を交わして、レックスの視線から自らの顔をそらした。
「来ないでよっ!!」
そう大声で言うと。タバサは急に走り出した。レックスが慌てて追いかける
「ちょ、ちょっと待ってよタバサ。どうしたのさ?何で逃げるの?理由を教えてよ!!」
「追ってこないでよ。この人殺し!!」
「ひ、人殺しって!僕が殺したのは魔物であって、人間じゃないよ」
「うそつき!あの姿は人間だったわよ!」
「違うんだタバサ。止まってよ。話を聞いてよ!」
「何が違うのよっ!!来ないでってば」
「待ってよタバサ。僕はタバサを守るために!!」
377著ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/06/27 19:59 ID:xM3nBHXv
と、それが言い終わるか言い終わらないかの間にタバサはさっきいた部屋に入って、勢いよく扉を閉めると中から鍵をかけてしまった。
レックスが扉の前に呆然と立ち尽くしている。
「タ、タバサ?」
「もう、ほうっておいて!一人にして!!」
「さっきはあれだけ一緒にいてって言ってたのに」
「もう、いいもん。明日の結婚式だって中止よ!!」
「ちょ、タバサ・・・」
レックスは言いかけて口をつぐんだ。今のタバサには何を言っても無駄だ。
そう感じて、レックスはさっきの事について何も説明しなかった。
そうだ、またいつか落ち着いて話をすればいい。レックスはそう思った。
「じゃあ、その・・・今日はとりあえず寝るけど・・・。明日は落ち着いて話をしようよ」
そういって、扉に背中を向けた。
と、何かを思い出したように扉のほうを振り返る。
「あ、あと・・・愛してるよ、タバサ」
扉の奥からはタバサがすすり泣く声が聞こえる。
何かは分からないけどタバサを泣かしたのは僕だ・・・・。
レックスはそれ以上何も言わずにその場を後にした
>>377
自治厨っぽくてスマンが、ageない方がいいよ。
また昨日みたいにレスをコピペしやがる香具師が出てくるからね。
>377
不幸な展開に酔いしれるタイプの人だろうか・・・。

幸せな展開きぼん。
380著ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/06/27 22:29 ID:S9jL/lKt
>>378
すいませんageったのは自分のミスです・・・。すいません・・・。
>>379
・・・・・すいません

謝ってばかりだが続き

タバサは一人、薄暗い部屋の中でひっそりと泣いていた。
信じたくはなかった占いが見事に当たってしまったのだ。
しかも、よりによってあんな言い訳まで。
「もうイヤだよ・・・・・。」
タバサはベッド中で呟いた。
と、その時である部屋の扉がノックされる音がした。もうこんな真夜中なのに。
タバサはまたレックスかと思い、口を開いた。
「こなくていいって、言ってるでしょ!レックス!!」
「あ、いや、その。とりあえず僕なんだけど・・・」
声の主はレックスとは違った。声の主は父のリュカだった。
自分を心配してきてくれたのか、声には何故か元気がなかった。
「お、お父さん!」
タバサはベッドから飛び起きて、扉へ向かって小走りに駆けた。
鍵を開き、ドアノブに手を掛ける。
「ゴメンね。お父さん、私、てっきりレックス・・・」
タバサがドアを開いて父の姿を見た瞬間に景色が揺らぐような気がした。
何故かは分からないけど、とても眠くなっのだ。
381著ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/06/27 22:40 ID:S9jL/lKt
レックスは眼を覚ました。
あれから、どうなってどこで寝たのか。いつ寝たのか・・・・。
レックスは昨日の記憶をあまり覚えていなかった。
レイノスという魔物がいて、タバサを狙ってるだとか・・・その後、タバサを怒らせたことは明白に覚えている。
そうだ、今日は父に真相を究明することとタバサに自分の潔白を証明することの二つの大事なことがある。
昨日確かタバサは
「結婚式なんて中止よ!!」
と言っていたが、あれは本当なんだろうか?僕もタバサの結婚式を楽しみにしていたのに。
レックスはそんな事を考えながら朝食を取る為に下の王室まで降りていった。
王室にはリュカしかいなかった。母やサンチョは朝食を作る為に台所に行っているらしい。
好都合だと、レックスは思った。母やサンチョが居てはあまり言いたいこともいえない。
ましてや、今からする話題なんてものは。
「お、レックス。起きたか、少し遅いぞ。今日は結婚式なんだぞ」
「あれ?結婚式やるの?」
「おいおい、何を寝ぼけているんだ。今日はグランバニアのレックス王子とタバサ王女の結婚式だろ」
「え、でも昨日。タバサが結婚式なんて中止、だって」
「夢でも見ていたんじゃないのか?そういえば、タバサもなかなか起きてこないな」
「タバサ、まだ起きてないの?」
「そうらしいな・・・・。レックス、朝食は全員で取るのが基本だ。起こしてやってきてくれ」
「はいはい・・・・」
レックスは大儀そうに立ち上がると、タバサの寝室まで駆けていった。
あんな父がタバサを狙うはずがない。きっと、魔物が僕を攪乱させるために言った讒言だろう。
レックスはそう心に思い込んだ。
「真相、聞きそびれちゃったな・・・・。まっ、朝食の後でもいいか」
382著ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/06/27 22:50 ID:S9jL/lKt
おかしい・・・・・
何回ドアをノックしてもタバサが起きてこない。
「お〜い!タバサ!!朝だぞぉ!!まだ、昨日のこと怒ってるのか?」
返事がない。
「ちぇっ、なんだよ。人が起こしに来てやってるのに」
レックスがふとドアを見ると、ドアが少し開いていることに気がついた。
「お、ドア開いてるじゃん。タバサァ!!起きないなら勝手に入っちゃうよ!!」
相変わらず返事はなかった。
レックスは小さくため息をつくと、何か覚悟を決めたようにタバサの部屋のドアを開けた。
だが、部屋をいくら見回してみてもタバサの姿がない・・・・
レックスは子供のようにゴミ箱の中やタンスの引き出しを開けてみたりしたがタバサは見つからなかった。
いや、ゴミ箱の中になどいるはずはない。
「あっれ・・・おかしいな・・・・」
頭をポリポリと掻きながらレックスが言う。
と、レックスの目にタバサの机においてある1つの黒い封筒の手紙が眼に映った。
「なんだ、この封筒の色。真っ黒だ・・・気持ち悪・・・・タバサも趣味が悪いよ」
レックスは封筒を裏と表、交互に見ながら言った。
しかし、この手紙はタバサ宛ではない。レックス宛になっている。
「あれ、これ僕への手紙じゃん。なんだよ、タバサ。僕に手紙も渡してくれないのか・・・」
封筒を乱雑に破ると、中からは血で書いたような赤い字で文字が綴られていた。
「こ、これは!!」
ゴクリ(AA略)
おいおい、大丈夫か〜?

>DQ5の王子と王女カプに切なく萌える紳士淑女のスレです。

萌えるのか?萌えるのか〜?
萌えなければアボン設定すればいいだけでしょ。
場所をわきまえるということも大事だけどね。
確かに怖い展開になりそうなならなそうな…微妙な感じっす。
まあまあ、最後まで見てみんと分からんよ
話の作り方は上手いと思う。伏線の張り方とか。
確かに。
展開が展開だからマンセー意見ばっかりじゃないのもしょうがないかな。

続きに期待!
文句言ってるヤシうざい
ネタがネタだから「幸せに」なんて難しいんだけど、
やっぱ絶妙なバランスが最善なんだよね。
変に誰かが死ぬとか、そういうのはマジで勘弁。
>>390
だからってどんなネタでも免罪符になるかといえば、そうでもない。
残酷なのが苦手な人もいるし、エロが苦手な人もいるよね。
文句っていうほどの文句は出てないと思うし、
意見を参考にしていいSSを書いて欲しいところ。
隆香
::::::::::::::::::::::::......   ........::::::::::::::::::::::::::: ;;;;;;;::::::::::::::::::
               γ ⌒ ⌒ `ヘ
              イ ""  ⌒  ヾ ヾ
             / (   ⌒    ヽ  )ヽ
             (      、 ,     ヾ )
       ................... .......ゞ (.    .  ノ. .ノ .ノ........... ........
       :::::::::::::::::::::::::::::::::ゝ、、ゝ.....|  |..., , ノソ::::::::::::::.......::::::
               _....,,. .-ー;''.!  i;;;〜−ヽ_
             γ ,〜ー'''l ! |'''ーヾ  ヾ
        ,,イ,/l  ( (    |l  |    )  )
     ,r=イ イ |r=-、 ⌒〜"""''''''⌒〜'"´ ノ
    /         _ヽ ""'''ー-┬ーr--〜''""
    {         _ヽ      |   |
    |  ,,ノl /lノl /ヽl       ノ 从 ゝ
    ヽN "゚'` {"゚`lリ     /⌒v⌒ヽ    < イオナズンッ!!
     ト i  ,-''-、 !ノ ̄\ノ      | 
      l\'"´``イ    |  |     ノ |
      |   |__三___|  |_/|   |
      |  |      ヽ|  ト'    |   |/^ヽ
       |  |         |  |_/ ヽ__人_ノ
     ⊆, っ       とーっ
396レとタ ◆bsDQ5/RxE. :04/06/28 16:44 ID:62+4buD+
>>382
続き期待sage待ち
397著ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/06/28 18:25 ID:YhDqi0Q4
賛否両論ですな・・・・
とにかく続き・・・ですけど、あまり萌えないかも。板違いなら出て行きます故

手紙を開いたレックスは思わず声を上げてしまった。
手紙にはこう書かれていたのである。

手紙を読んでくれて光栄だよレックス。父のリュカだ。
さて、この手紙を呼んでいるということは既にタバサが行方不明の後であろうか。
昨日の夜かな?詳しくはレイノスから聞いているはず。
お前への王位謙譲の為にはいずれタバサは邪魔になる。そのためにはタバサには消えてもらうしかないだろう。
家臣の中にはタバサを支持する者もいるであろうからな。
だが、一方的にタバサを殺してしまってはお前も納得がいくまい・・・・。
そこでだ。話し合いの場を持ちたいと思う。本当はみんなの前で言っても良かったのだがさすがに聞かれるとまずい部分もあるのでな。
場所は城から北東の王家の遺跡だ。時間は今日の午前10時。一人で来い。
タバサを殺すも生かすもお前しだいだ。ただ、生かしておいた場合、お前に用意されている王位はない。
俺はお前を愛しているんだよレックス・・その為には・・・

398著ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/06/28 18:26 ID:YhDqi0Q4
と、ここまで読んでレックスは手紙を左右に破り捨てた。
「タバサッ!」
レックスはボロボロになった手紙を乱雑にゴミ箱に捨てると部屋の扉を空けて駆け出した。
まだ10時までには時間がある。それまでに真相を父に聞ければ!!
レックスはただひたすらに駆けた。
さっきまでいた王室にレックスが躍り出る。
「おや?どうしましたレックス王子。そんなに慌てて」
サンチョがニコッと微笑みながらレックスに話しかける。
「サンチョ、お父さんは?」
「坊ちゃんですか?坊ちゃんなら、10時から約束があると言って装備を整えて出て行きましたけど」
「10時だって!?」
「はい、確かに・・・・ってレックス王子、どこへ?」
サンチョの言葉を待たずにレックスは駆け出した。王家の遺跡へ向かう。
「心配しないでサンチョ。結婚式の時間までには戻る」
「でも、朝ごはんは!?」
レックスは何も答えなかった。
399著ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/06/28 18:36 ID:YhDqi0Q4
王家の遺跡までは対した距離ではない。レックスの足では20分ぐらいだろう。
途中でオークキングや魔法じじいといった魔物も襲ってきたが武器を持っていないレックスでも楽に勝てた。
「っち、武器でも持ってくれば良かったな・・・・」
レックスは駆けながらそう呟いた。
いくら話し合いとは書いてあっても、レイノスと通じているかもしれないのだ。
何が起こるかもわからない。
王家の遺跡が見えてきた。
「ここか・・・」
レックスは息を呑むと、ゆっくりと入り口から遺跡へと入っていった。
400
出て行かなくてもいいですよ〜。続き期待してます
うん、出て行かなくていいと思うよ、このスレに全く関係なくないし。
403著ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/06/28 21:07 ID:YhDqi0Q4
遺跡に入ったレックスの目に最初に映ったのは、太陽の冠に王者のマント、そしてドラゴンの杖。
最強装備の父の姿だった。これを見ると、自分の装備があまりにも貧弱にも見える。
「よく来たなレックス」
「お父さん・・・・」
「ここに来たということは手紙をちゃんと読んでくれたらしいな」
「ああ・・・・まさか、真実だとは思わなかった。」
「僕はレックス、お前の事を思ってやっているだけだ」
「タバサが死んだら僕のためだって?ふざけるなよ」
「おいおい、お怒りだな。魔物と手を組んだのだってお前の・・・」
「うるさい!!僕はレイノスの言っていたことなんかは讒言だと思っていたのに!!
タバサを殺すなら、僕は王位なんていらない。タバサはどこだ!?」
「慌てるなよレックス。タバサなら・・・あそこに」
リュカが遺跡の部屋の真ん中においてある台座を指差した。
そこには寝巻き姿のままで体を仰向けにしたタバサが安らかな寝顔で眠っている。
「タバサッ!!」
レックスの体は知らず知らずのうちに動いていた。タバサの元に駆け寄ろうとするが、その動きはリュカによって止められた。
「おっと。それ以上動くと、大切な婚約者が死ぬよ?」
「え?」
レックスは慌てて下を見た。自分の下に薄く光る糸のような物が無数に張ってある。
それは地面を張り巡らして、天井につながっていた。そして、天井はつり天井になっていて無数の針がついている。その下にあるのが台座だった。
そう、つまりこの糸をうっかり切ってしまうと、次の瞬間には針で串刺しになった妹の姿を見ることになる。
「貴様っ!」
「おいおい、貴様なんて父に使うようなセリフじゃないだろう。なに、心配するな。
レックスが僕の条件を飲めば、タバサは解放してあげるよ」
「条件?」
リュカの口元が軽く歪んだ
404著ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/06/28 21:19 ID:YhDqi0Q4
「そう。レックスが僕の王位を継いで、タバサとは結婚しないこと。それと、タバサをラインハットのコリンズの嫁にやること」
「・・・・それだけ?」
父の答えがあまりにも軽すぎたのでレックスは呆れたのだった。
もっとキツイことを命令されるのかとも思ったが、例えば自決とか・・・・殺人とか・・・・・
確かにタバサと結婚できないのは悲しいけれど、タバサがこの世から消えるのよりはマシだ。それにラインハットのコリンズは人望もあって心優しい男だ。
レックスには条件を飲むしかなかった。
「いいよ。本当にそれでタバサを解放してくれるんだね」
「ああ・・・もちろんさ・・・・」
レックスが安心して軽いため息をついたのと、ほぼ同時であったであろうか。
父のリュカは何を思ったかドラゴン杖で天井を張ってある糸を切った。
「なっ!!」
レックスは慌てて駆け出そうとするが、父の手から発せられる邪悪なオーラで動く事ができなかった。
次々と糸の切れていく音がする。
「どけよ!約束が違う!!それにこのオーラ・・・お前、お父さんじゃないな」
「何を言っている、僕は正真正銘の父さ」
レックスの頭上で何かがはずれるような音がした。
糸が全て切れて、釣り天井が落ちてきたのだ。
「タバサ!!」
レックスのそんな声も虚しく、棘付きの天井は台座の上に落ちて、辺りには鮮血が飛び散った。
「タバサァァァァァァ!!」
レックスの悲鳴が響く
405著ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/06/28 21:35 ID:YhDqi0Q4
また、大切な人を守れなかった・・・・・。
レックスの脳裏に祖母のマーサが死んだときの事がよぎる。
「あ、あ・・・タ・・タバサ・・・」
がっくりと項垂れる様に大地にレックスはひざをついた。
ただ、下をうつむいて。涙を流しながら、口を開くだけ・・・・
「けけけけ。ここまでくれば大丈夫だろ。完全に壊れてる。」
父の声とは思えないような下卑た声がリュカの体から流れてくる。
そうか、やはり偽者だったか・・・でも、もうどうでもいい。タバサはこの世にいない。
僕も一緒に死んで側に行ったほうが楽だ・・・・
と、レックスがそんな事を考えた時である。レックスの背後で大声が轟いた。
「レックス!!何をしている!!」
聞き覚えのある声にレックスは思わず首をそっちへ向けた。それを見て、偽者と思われるリュカもそっちを見る。
声のしたほうには父であるリュカが立っていた。片方の腕で何か率いている。
その抱えている何かは自分が最も望んだもの。そう、タバサだった。
「お兄ちゃん!!」
タバサが自分の方に近づいてきて、飛びついた。レックスの目からさらに多くの涙が流れる。
だが、これは悲しみの涙じゃない。それとは全く別の涙。うれしさからくる涙だ。
「タバサ・・・生きてたの・・・?よかった・・・・よかった・・・」
レックスはタバサの腰に腕を回すと、タバサをギュッと抱きしめた。その存在を確かめるようにしっかりと。
「レックス、それにタバサ。イチャイチャするのはまだだぞ。敵がいるんだからな」
リュカがリュカを指差す。
「貴様、なぜここにいる?10時には山奥の村まで行っていたんじゃないのか?」
「ああ、確かに行っていたさ。約束していたタバサのシルクのヴェールを取りに行く為にな。
だが、不幸中の幸いだ。ヴェールはまだできなくて、すぐにグランバニアにとっかえしたら。レックスたちがいない」
「で、ここに来たと?」
「そうさ、途中で捕らえられていたタバサも解放させてもらったよ」
「おのれぇ・・・・」
もう一人のリュカが唇をかみ締めた。
「おのれ!おのれ!もう少しで我が計略が成功したものを!!我が父の仇を・・・」
ワクワク
407著ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/06/28 22:10 ID:YhDqi0Q4
「父?」
リュカが聞く。もう二人の子供達も泣くのをやめてしっかりとした顔つきで偽者のリュカを睨んでいた。
「あぁ、そうさ。俺の父はゲマ。ミルドラース様の重臣だった・・・。」
「ゲマだと?」
「そうだ」
落ちた釣り天井の下から声が上がった。何か紫色の物体が這い出てくる。
レイノスだ。レックスは小さく呟いた。
「兄ちゃん。そろそろ、元の姿に戻ったらどうだ?」
ジェリーマンの姿をしたレイノスが偽者のリュカに言う。
「レイノス」
そう呟くと偽者の方のリュカも醜いジェリーマンの姿になった。
「俺の名はドグマ。ゲマの息子だ。息子と言っても血は繋がっていない。そして、こいつは弟のレイノス。
二人して瀕死の状態のところにお父さんが来てくれて、俺とレイノスを助けてくれた。俺達はお父さんを愛していた。」
「だが、エビルマウンテンでお前達に殺された・・・・その時だよ、俺達が復讐の憎悪に芽生えたときは」
「そうだ。だからわざわざこんな手の込んだ作業までしてお前達をなき者にしようと考えたんだ。
まず、王女を去らって王子をおびき出させ、レイノスが化けた王女が死ぬところを見せて精神を崩壊させる。
ここまではうまくいった!!俺がわざわざ王女の部屋までお前の姿でさらいにったのだ!」
「だが、リュカ!貴様が現れて作戦は全て水の泡だ!!」
「この恨み、晴らしてくれる!!」
二つのモンスターがそれぞれレックスとタバサの姿に化けた。
来る。レックスは直感でそう思った。
「受け取れ、レックス」
父から1つの剣が渡された。天空の勇者にしか使えないという伝説の剣。天空の剣だ。
そして、タバサにはストロスの杖。父はドラゴンの杖を構えていた。
「さぁ、いくぞレックス!タバサ!久しぶりの戦闘だ」
三人は共に駆け出した。

もう少し続く
408名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/28 22:15 ID:7tbfj7X4
>>407がんばれー
わだかまりも解けて三人、力をあわせて敵に向かうというシチュは燃える。
>>407
本物VS偽物の戦い(゚∀゚)イイ!!

まとめサイトBBSのSS完結してたんだね、面白い作品だったから
こっちのスレでまた新作書いてくれないかな
>>407
オラッとっとと凍てつく波動せんかい (#゚Д゚) ゴルァ
413「天井が高かった」 ◆SSS1Rus0TY :04/06/29 00:04 ID:jchVj7M0
「お、おにいちゃん……昨日のコト……ごめんね」
「昨日? なんかあったっけ。あはは、ぼく覚えてないや」
「ううん。しらばっくれなくていい……私、謝りたいから。
 私ね……その、おにいちゃんがまだ起きてたなんて思わなくて……。
 あっ、も、もちろん、寝ててもしちゃいけないコトなんだけど……。
 おにいちゃん。私、絶対もう、あんなことしないから。ちゃんと、いい妹でいるから。
 だから……おにいちゃん、私のこと嫌いにならないでっ! お願い……っ!」
「……えっと……ちょっと待って、タバサ。
 それじゃさ、あれ、こないだのお返しじゃ、なかったの?」
「え? こないだの、お返し……って?」
「……こないだの夜、ぼくも、寝てるタバサにさ、その……まあ、同じコト……したんだけど……」
「ええーっ!? お、おにいちゃんのエッチっ!!」
「タバサだってエッチじゃないか。だから、おあいこってことさ」
「………」
「それでいいよ、うん。タバサ。お互い、なかったことで、忘れちゃうと」
「……おにいちゃん。こないだって、いつのこと?」
「え? その……おととい、かな」
「おととい、私、眠れなくて……朝まで、おにいちゃん見てたもん」
「じ、じゃあ、その前……い、いつだっていいじゃないか。覚えてないよ」
「………おにいちゃんのバカッ!」
「た、タバサ?」
「おにいちゃんて、おにいちゃんて……どうしてそうなのっ!?
 ホントは、私にそんなこと、してないんでしょ? 変なウソついてまで私のことかばってくれなくてもいいっ!
 おにいちゃんが優しいからっ、優しすぎるからっ、私、私……。
 …………おにいちゃんなんて大っ嫌いっ!! ルーーーラっ!!」
「あっ! た、タバサ待てよっ!!
 ……あーあ……。……ウソじゃ、ないんだけどなあ……半分は。
 けど、言えないもんなあ……夢の中じゃ、毎晩、タバサにもっとずっとすごいことしてるなんてさ。
 怖いなあ……いつかぼく、寝てるタバサのこと、本当におそっちゃいそうで……。
 ……タバサって……なんであんなに可愛く生まれてきちゃったんだろ……ハア。
 ぼくが、どのくらいタバサのこと愛してるのか、タバサのやつ、知っ……って!?
 なななななな??? なんでタバサ、そこにいるんだよっ!?」
414名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/29 00:32 ID:yvaQPZe2
>>413いつ書いたやつのつずきですか?
>413
>……タバサって……なんであんなに可愛く生まれてきちゃったんだろ……ハア。

この辺萌えた。GJ!
天井があったからルーラ使えなかったってことか。
相変わらずひねりがきいてる。

あとまとめサイトSS
>理系受験生氏 完結おめ!丁寧な話作りで感心した。キャラもかわいいっす。

>y.o氏 続きが気になるところでとまっているので暇ができたらがんがって!

ふたりともこっちにも書いてくれ〜。

416名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/29 00:53 ID:yvaQPZe2
>>415まとめサイトSSってどこですか?
おしえてください
418天空劇場@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/06/29 02:37 ID:BJExZfIB
テン×ソラ 第二弾 長編かすぐ終わるかは作者のやる気次第。

夜空を見上げる少女は厚い雲が気に入らないのか、しかめっつらをして両手に持ったカップを唇に当てる。
「・・・今日も見えないよ・・・ふぁあ・・・もう寝よう・・・。」
そう呟いて、その場をあとにして城の中へと消えていく。
419天空劇場@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/06/29 02:39 ID:BJExZfIB
翌朝、まだ眠い目をこすりながら、ソラは毎日の日課であるテンを起しに部屋の前までやってくる。
「テン〜。起きて〜。朝ごはん用意できてるってよ〜!」
ドアをノックしてそう問いかけるが、部屋の中は静まり返ったままでいっこうに起きてくる気配が感じられないソラは
「・・・もう・・・。テーンー!」
ドアを開け中に入るソラ。その瞬間、大好きなテンの匂いが容赦なくソラを襲う。
ソラは頭がクラクラしてくるのを我慢しながら、ベッドで寝息を立てているテンにゆっくり近づく。
「テーンー、起きてよー!」
ベッドに眠るテンの頬をつねってはみたものの、それでも起きる気配が感じられない。
「・・・これでも起きないか・・・。・・・あ。」
ふと横を見ると、ベッドの上に無造作に置かれたクシャクシャのシャツが目に入る。
「これ・・・昨日テンが着てた服・・・。」
テンに気づかれないようにその服を拾い上げ、優しく抱きしめるソラの顔はゆるみきっていた。
「エヘヘ・・・テンの匂い・・・。昨日着てた服だから・・・これが一番匂いが強い・・・。」
420天空劇場@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/06/29 02:41 ID:BJExZfIB
「・・・なにしてるの?ソラ?」
「ヒャア!!・・・お、起きたの?あ、あ、あ、あ、朝ごはん出来てる・・・から、お、起しに来たのよ!」
テンは寝ぼけた顔で頭をポリポリと掻きながら
「あ、そっか・・・ごめん・・・今起きるよ・・・。あれ、その持ってるシャツ僕の・・・?」
ソラはあわただしく手に持ったシャツを折りたたみ、辺りを見わたすと、
そこらじゅうにほったらかされている服をわざとらしく拾いながら
「そ、そうよ!テ、テンがそこら辺にすぐ脱ぎ捨てちゃうから・・・
あ、集めてた所なのよ!あは、あははは・・・。」
「そっかぁ・・・ありがとね、ソラ・・・。」
テンはベッドから起き上がりソラの頭を優しく撫でる。
「う、うん・・・。」
顔を真っ赤にさせたソラはうつむき、ほころんだ顔を見られないようにうなづいた。

つづく
>>413
(・∀・)ニヤニヤしながら独白を聞く王女を想像してしまったw



>>420
気付かれてしまってうろたえまくる姿が可愛すぎる
普通は男の方がこんな状態になりそうだな、とふと思った。
422著ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/06/29 17:52 ID:OgdazRxI
おお!ペコ氏!!
さすがですね。おもしろいSSを毎回ありがとうございます。

昨日のSSは少し失敗したかも・・・・眠たかったせいか・・・・
まぁ、とりあえず気合入れて続きいきます。

敵は二手に分かれてきた。レイノスとドグマ。いや、姿はレックスとタバサか。
「お父さんはドグマの方を!!僕とタバサはレイノスを倒す!!」
「よし」
親子も敵の動きにあわせて左右に分かれた。リュカの相手はタバサにモシャスしたドグマ。
レックス達の相手はレックスにモシャスしたレイノスということになった。
423著ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/06/29 18:04 ID:OgdazRxI
リュカは相手の放ってくる呪文を左右に交わしながらドグマに近づいていった。
だが、敵の動きもなかなかの物でリュカを上手く近づかせてくれなかった。
ときには距離をつめることもあったが、ドグマのイオナズンで再び距離を置かれてしまう。といってもコピーのイオナズンなので
本来のタバサが使うようなイオナズンの威力はなかった。せいぜい、イオラぐらいだろう。
「偽者は偽者か。魔法の威力が低すぎる。距離さえつめれば、勝負は僕の物だ」
「けけけけ。さぁ、それはどうかな」
ふと、ドグマの動きがすばやくなったような気がしたかと思うと、リュカの体は遺跡の壁に叩きつけられていた。
起き上がってみると、みぞおちの辺りに痛みがある。そう、あの間合いから一瞬で距離をつめられて拳を入れられたのだ。
それも、パワーはタバサの体とは思えないほどの力だった。
「分かるかリュカ国王?俺のモシャスが。俺達兄弟のモシャスは少し変わっていてな。
弟のレイノスは10体分身。そして、俺のモシャスは身体能力維持のモシャス。つまりだ・・・・
身体能力はそのままで姿だけはあの女だということだ。魔法の威力が弱かったのは、俺の魔法力が少ないだけのこと」
「ふっ・・・つまり、お前は体術だけで、僕に勝とうと?」
「そうさ・・・・」
ドグマの体が近づいてきた。今度の動きは目で追えたが、体が反応しない。
「これだけで十分だからな」
ドグマの激しい蹴りがリュカの顔面を襲った。
424名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/29 18:22 ID:aYgSKeFw
>>423>>422がんばれー!!応援してるぞっー
425著ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/06/29 18:24 ID:OgdazRxI
レックスとタバサの目の前には10の人影が揺らいでいた。父の顔やいとこのドリスの顔。そして、レックスやタバサと言ったような、知っている顔が10人並んでいるのである。
「さぁ、来いよ。お二方」
10人から同時に声が掛かる。
「馬鹿だなレイノス。グランバニアの廊下での戦いを忘れたか?モシャスなら・・・」
レックスが10の内の1つに指を向ける。凍てつく波動でモシャスを解く気なのだ。
「凍てつく波動!!」
レックスの指から放たれた相手を切り裂くようなするどい閃光がレイノス達?を襲った。
これで元に戻るはず・・・・・。レックスはそう思いながら波動を放ち続けた。
「待ってお兄ちゃん。レイノスの様子がおかしい」
レックスはそう言われて、ふと指から波動を放つのをやめた。光が止んだ時にレックスの目に映ったのは信じられない光景だった。
レイノスが元のジェリーマンの姿に戻っていない。それどころか周りの10人も消えていなかった。
「くくくく、馬鹿めがっ。俺が同じ手にでも引っかかると思うか?」
「そ、そんなはずはないわ。勇者の使役する凍てつく波動は全てを無の状態に還すって・・・」
「だから、だからお前達は甘い。魔界にはお前達の知らない道具もたくさんあるのだ」
「たくさん?」
レックスが聞く。
「そうさ」
>>424
お前、いいかげん上げるな。うざい。
427著ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/06/29 18:25 ID:OgdazRxI
10人のレイノスが一斉に腕を頭上に掲げた。全員が同じ腕輪をしている。何か色が黒く、邪悪な腕輪。
「これは漆黒の腕輪といってな。これを装備している者が受けている魔法は相手によって解かされることはない。
たとえ凍てつく波動であってもな・・・・」
レイノスが掲げていた腕を戻す。
「これで前置きはいいだろう。さぁ、始めるぞ。お前達の死でしか終わらせることのできない、マラソンマッチを」
10人が一斉に近づいてくる。
「何度でも!何度でも、斬ってやる!!お前が消えてなくなるまで」
「そう、絶対に私達は負けない」
「くくくく、意気込んでいるがお前達に攻撃できるのか?この身内た・・・・」
しゃべっていた、父の姿をしたレイノスがレックスの剣によって両断されて大地に落ちる。
他のレイノス達がその光景を見て、動きを止める。その隙をタバサは見逃さなかった。
「イオナズン!!」
タバサの手から放たれたホンモノのイオナズンがレイノスたちを直撃した。
「やった♪」
「いや、まだだ」
イオナズンで吹き飛んだはずのレイノス達が再び10人となって立ち上がっている。
タバサは同時に殺さなければレイノスが死なない事を知らなのいのだ。
「ど、どうして?今ので4,5人は消し飛んだはず」
「ダメなんだタバサ。あいつは10人を同時に殺さないと、何回でも蘇生する」
「そ、そんな事どうやって?いくら上級の魔法を使たって10人同時には!?」
「くくくくく」
レックスのタバサの会話の邪魔をするようにレイノスの笑い声が混じってきた。
「だから言っただろう、お前達が死ぬまで続くマラソンマッチだと。
お前達が身内の顔をした俺を攻撃できるとは思わなかったが、勝敗は変わらない」
また、さっきと同じようにレイノスの体が10個近づいてきた。
428引き篭もり ◆bsDQ5/RxE. :04/06/29 19:21 ID:Ny+Tc+Fi
「タバサ、タバサーしっかりするんだ」
「お、お兄ちゃん・・・・・ハァハァ・・・・わたし・・・もうダメみたい」
「そんなこと・・ぐすっ・・ないよ・・・・また一緒に冒険とかしようよ・・・・・」
「おにいちゃん・・・・」
「レックス様お気持ちは分りますが・・・・タバサ様は不治の病なのです・・・・世界中の学者にも研究させましたが・・・・・」
「そんなこと分らないじゃないかっ!!どうして皆諦めるんだよっ!!」
「おにいちゃん・・・・もういいの・・皆を困らせないで・・・・」
「何いってるんだよタバサ、諦めちゃだめだよ」
「レックス・・・最期は笑って見送ってあげなさい・・・」
「レックス、人間はいつか辛い時が来る、それを乗り越えてタバサの分も頑張って生きるんだ。」
「お父さん、お母さん・・・・・・・・」
「おにいちゃん・・・みじかいあいだだったけど・・・ハァハァ・・・・・あり・・・が・・・・・と・・・・・・・。」
「タバサ?・・・タバサ・・・・・・タバサぁぁぁぁぁーーーーーーーー・・・・・うぅ・・ヒック・・グスッ」




「なぁ〜んちゃって」
「へっ?」
「ビックリしたお兄ちゃん?」
「どっ、どういうこと?」
「えへへ、実は全部ドッキリなの、3週間前から皆で仕組んでたの」
「いやぁタバサ様、名演技でしたぞ、このサンチョ本当に悲しくなりましたぞ。」
「エヘヘ、ありがとうなの、・・・あれ?どうしたのお兄ちゃん?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

それ以来お兄ちゃんは自分の部屋から出てこなくなりました。
429著ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/06/29 19:52 ID:lgxAhuOy

レックス達とは別の場所。ここではリュカとドグマのは激しい戦闘が行われていた。
「どうした?どうした?この程度か?」
「・・・・・」
リュカは黙ってドグマの体術を受け続ける。攻撃を続けているドグマは気付いていないがリュカは完全にドグマの動きを見切っていた。
「へっ、これで終わりだ!!」
調子に乗って拳を繰り出していた、ドグマが一段と力を混めてリュカの顔をめがけて拳を放った。
確かにさきほど、強烈な蹴りを食らわされたが、所詮は単発。
隙を見て、回復させれば完全に傷は消えた。痛みもない。
リュカはドグマの渾身の一撃を手に持っているドラゴンの杖で軽く受け流した。ドグマが驚きの表情を見せる。
「なっ!!」
「僕に一発入れて、油断したな?その辺の詰めが甘いところや人質を取るところは父親のゲマと一緒だな・・・・」
ドグマが拳を入れ損ねたので、二人の距離はもう密着状態と言っても過言ではない。リュカはドラゴンの杖を上に振りかざした。
「僕の子供達に手を出した罪は重いぞ!!」
「ま、待てっ!」
リュカが一気にドラゴンの杖を振り下ろす。
ドグシャッ
何かがつぶれるような音がしたかと思うとドグマは頭から杖で殴打されて地面に倒れた。
既に立ち上がる体力もないのか、息を弾ませている。リュカは腕を大地につけて倒れているドグマの頭上に杖を掲げた。力を入れれば、ドグマの頭に穴が開く。
「1つ聞いておきたいことがある」
リュカが杖を構えながら言った。
「何だ?」
「なぜ、あの台座に寝かせていたのをお前の弟レイノスにした?」
「どういうことだ?」
「台座に寝かすのをホンモノのタバサにしておいたら、計略は成功していたのではないのか?
もし、そうならお前が糸を切った時点でタバサの命はなく。そのついでにレックスもいたのではないのか?」
「けけけけ。そんな、事かよ。決ってらぁ。タバサが女だったからさ」
「?」
「父親なのに分からねぇのな。あの王女、いやタバサは相当な上玉だぜ・・・・。魔物の俺が惚れたぐらいだからな」
「惚れた・・・・お前が?タバサに?」
430著ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/06/29 19:59 ID:lgxAhuOy
訂正
レックスもいた→レックスも殺せていた

「けけけ。そうさ、笑えるだろ?」
「笑えるな」
「俺がタバサを殺さなかった理由はな・・・レックス王子を殺した後に俺がじっくりと犯すためだったのさ。
長い時間をかけて、タバサの体も心も俺のものに。そうさせるつもりだった。
そして、俺の妾姫として永遠に側においておくつもりだった・・・けけけけ」
ギリッという音がした。リュカが歯を擦らしたのだった。
「貴様ッ!」
リュカは思い切ってドラゴンの杖を振り下ろした。ドグマの頭に小さな穴が開くと、ドグマはジューという音と共に蒸発して消えてしまった。
最後まで姿はタバサのままだった・・・・それが何を意味していたのかは誰も分からない。
「ドグマ・・・・か」
リュカは呟いた。
だが、それ以上は何もしゃべらなかった。すっと歩き出して子供達の下へ向かっていった。
二人のことだから心配はないと思うが・・・・・。
リュカはとにかく子供達が心配だった。
ジェリーマン軍団強いな、そして父も強し

>天空劇場
ぜひ長く続いて欲しいです
>>428
部屋の中心で愛を叫ぶ状態に
432著ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/06/29 21:39 ID:lgxAhuOy
ズバッ・・・ドシュ・・・・ド〜ン
剣の斬撃と魔法の炸裂する音が遺跡に響く中、レックスとタバサの兄弟は息を切らしながら戦っていた。
明らかにこちらが実力では圧倒しているのに、レイノスの特異モシャスのせいで一向に勝負がつかない。
「もう、あきらめたらどうだ?お前達に勝ち目はない。俺は不死身だからな」
「まだだ・・・・ハァハァ・・・まだ、僕達は生きてる」
「懲りないヤツだ。お前達に俺は殺せない」
「必ず、必ず、どんな敵にも弱点はあるはず・・・もちろん・・・あなたにも」
タバサが肩で息をしながら言う。既に二人とも体力の限界に近い。
「弱点だと。あるじゃないか。一度に殺されれば蘇生できないという弱点がなぁ・・・・くくくくくく」
また10人に増えた。これでもう何回目だろうか、既に30回以上はループしているだろう。
こちらが対策を考えようと思っても、レイノスは待たせてくれない。ひたすら相手をし続けるしかないのだ。
人間には体力の限界がある。体力がなくなってくると動きも鈍ってくる。
「レックス!後ろ!!」
レイノス達を相手に剣を振る自分の後ろにタバサの大声が突き刺さった。
レックスが後ろを振り向いたと同時に背後から拳が入る。その衝撃でレックスは壁に叩きつけられた。
その光景はさきほどの父が壁に叩きつけられた様と酷似していた。
「レックス!!」
「大丈夫だよ・・・。ベホマ掛けてるから・・・・タバサはタバサの戦いに集中して」
「うん・・・」
タバサがコクリと首を縦に振る。
「ねぇ、レックス」
「何?」
「必ず、お父さんと私とお兄ちゃんで。必ずみんなでグランバニアに帰ろうね」
「もちろ・・・」
みんなで・・みんなで・・・その言葉がレックスの脳内には大量によぎった。
と、次の瞬間には体が回復すると同時にある考えが頭に浮かんだ。
「タバサ!ある!あるよ!!レイノスを一撃で10人、倒す方法が」
全員の目線がレックスに移った
433著ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/06/29 21:56 ID:lgxAhuOy
「なんだと?俺を倒せる手段があるだと?是非、やってみろよ」
挑発するようにレイノスが言う。
「タバサ!ちょっとこっち来て!!」
その声を聞くと、タバサは軽くマヒャドを唱えて、レイノスの動きをひるませるとレックスの元に駆けてきた。
「何?レイノスを倒せる方法って?」
マヒャドから立ち直ったレイノスがまた10人に分かれる。
「ミナデインだよ。ミナデイン。あれぐらいの威力ならきっと・・・・」
「ダメよ。確かに4人で行うミナデインは最高の威力を誇るけど、今は二人。一撃で倒せるとは思えないわ」
「でも、これしか方法はないんだ・・・・」
「それでもしあいつを倒せなかったら、私達の魔力は尽きるのよ。回復魔法はどうするの?」
「じゃあ!タバサはこのまま僕達が死ぬのを待ってるって言うの!?」
「そ、それは・・・」
タバサの言葉が詰まった。
「何をコソコソ、二人で話をしている?」
レイノスが拳を振り上げて襲ってくる。二人はそれを交わしながら会話し続けてた。
「やるしかないよタバサ!!さぁ!!」
レックスはタバサに手を伸ばした。
434MilkyWay@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/06/29 23:44 ID:6lgJnFIQ
戦闘シーンにハラハラし、タバサの演技力に萌えつつ、さりげなく投下・・・。
天空劇場だと短編っぽく感じるから、一応題名つけてみました。


朝食を済ませ、お互いの部屋に戻る途中テンは足を止めあそこへ向かう。
「ソラ、先戻ってて。僕ちょっと朝の挨拶してくるから!」
ソラはテンがどこへ向かうのかわかっていた。だから笑顔でうなづき
「うん、テンって朝寝坊してもあそこには毎日かかさず行くよね・・・。」
テンは笑顔でその問いに答えて2階だというのに柵をヒョイっと乗り越える。
「テン、あぶないよー?」
「だいじょうぶだよー!」
もう1階に着いたテンは少し強張りながら見下ろすソラに手を振りながら、駆け足であそこに向かう。
テンの向かった先・・・それはかつて一緒に旅をし、勇者のみが使えると称され、
今はもう平和の象徴となった天空の武具が保管された部屋。
テンは毎朝かかさずこの部屋を訪れ、色あせることのない剣、鎧、盾、兜に挨拶をしている。
435MilkyWay@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/06/29 23:46 ID:6lgJnFIQ
ソラは天空の武具にヤキモチを妬いていた。
テンがそれを空にかざせば、戦うモンスターの特殊効果を消してくれる天空の剣。
危険な炎や吹雪からテンをいつも守ってくれる天空の鎧。
テンに向けて放たれた強力な呪文を跳ね返してくれる天空の盾。
テンに唱えられる死の呪文から優しく守ってくれる天空の兜。

「やっぱり・・・あの子達の前だと、負けちゃうよね・・・。」
ソラはポツリと呟いて自分の部屋へと戻っていった。
机に座り、フゥと一息つくソラ。
「今頃・・・楽しくお話してるんだろうなぁ・・・。」
いつも思う・・・テンの澄んだ瞳にずっと映っていたいって・・・。
優しい言葉は・・・わたしだけに掛けて欲しいって・・・。
ずっと・・・隣にいて欲しいって・・・・・・。
「昔は一緒の背だったのに、いつのまにか抜かされちゃったよね・・・。
あ〜あ・・・テンのこと・・・好きって言えたあの頃に・・・戻りたいな・・・。」
436MilkyWay@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/06/29 23:51 ID:6lgJnFIQ
「テーンーどこー?」
「ここだよーソラー!」
ソラがテンの声がする方に振り向くと、そこには大きな大きな木が立っていた。
「どこー?」
「うえだよー!うえ!」
ソラが視線を根から幹、幹から少しずつ、少しずつ上にあげていく。
「あ、いた!」
ソラの顔に笑顔が戻る。テンはにこにこと笑いながら木の枝に立っていて、ソラを見ながら手を振り続ける。
「ソラもおいでよー!」
「えぇ・・・無理よ・・・わたし・・・高いところ苦手だもん・・・!」
ソラが声を震わせてテンの問いに答える。
「そっかー、じゃあこの景色はぼくだけのものだね!」
テンはそう言って遠くを見るように両手で望遠鏡を作る。
「・・・ずるい!・・・ねぇ、降りてきてあそぼぉ?」
ソラがテンにお願いするも、テンは
「一緒に遊びたいなら、ソラが登っておいでよぉ?」
テンの少しいぢわるな言葉。
ソラはクスンクスンと泣き出し、テンに向かって大声で叫ぶ。
「テンのばかー!・・・テンなんか・・・テンなんか大っっっっキライ!!!」
437MilkyWay@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/06/29 23:54 ID:6lgJnFIQ
「ソラ・・・。」
ソラはそう叫び、涙をこぼし走り出す。
テンは急いで木をスルスルと降り、ソラが走った方向に全速力で走りだすが・・・
いつの間にかソラを追い抜いていたテン。ソラはすぐ角を曲がったところでしゃがみこんでいた。
テンはそれに気づき、振り返り話掛ける。
「・・・ソラ・・・あの・・・」
「ごめんなさい・・・。」
テンがごめんなさいと謝ろうとするより早く、ソラがテンに謝る。
「ごめ・・・え?ど、どうして・・・?」
「大キライは・・・うそ・・・です。」
テンはその言葉に照れつつ、ソラに手を差し伸べる。
「一緒に・・・遊ぼう!」
涙を流していたソラも、その笑顔につられて笑顔になる。
「うん!」
そう返事をして差し出された手を握り一緒に歩き出す。

「あの頃は・・・こうやって毎日ずっと一緒なんだなって・・・思ってたのにね・・・。」


つづけて・・・・みせる!
(・∀・)イイヨイイヨー
439受験生 ◆V9cl6OhgG2 :04/06/30 00:37 ID:2wWd31wz
こんばんは。まとめサイトBBSでSSを書いていた受験生です。

初めての作品だったので、本スレに投下することにためらいがあり、
まとめサイトBBSに投下しましたが、まとめサイトBBSやこのスレでの反応に
本当にびっくりするとともに、うれしい気持ちでいっぱいです。

本当にありがとうございましたm(__)m
リクエストがあれば本スレに投下しなおします。(癒しの力を求めて)

新作は・・・アイデアはあるのでいい文章が浮かんだら投稿できると思います。
>ペコタン 乙!萌えシチュ盛りだくさんですな(*´∀`)続きがんがって!

>受験生サン 癒しの力を求めて乙でした!オイラは読んだけどこっちに投下してもいいと思うな。新作期待してるよ!
そして禁句かも試練が………(´・ω・`)受験もがんがってな!
441結婚@ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/06/30 14:36 ID:IVqSmkqG
ペコ氏 乙!!続き頑張ってくだせい。期待してます。
受験生さん、新作期待してます。俺なんかが及ばないような作品をお二方ともお持ちで誠にうらやましい限りです。
では、さりげなく続き。

タバサの心は決まった。優しく覆うように伸びてくるレックスの腕をギュッと握り締めると、二人でミナデインの詠唱を始めた。
倒せるかどうかは分からない。でも、信じたい。お兄ちゃんを・・・そして、愛する人を!!
「タバサ、行くよ!!」
レックスとタバサが敵の攻撃を交わしながらミナデインの詠唱を続ける。これだけの巨大呪文だと詠唱時間も生半可ではない。結構、時間が掛かる。
いつの間に行ったのか、レックスがタバサの手を握っていた。暖かくて、私よりも少し大きなレックスの手。
何故か手を握られると、さっきまで山積していたタバサの不安な気持ちが一瞬で吹き飛んだようだった。
「お兄ちゃん・・・・ありがとう・・・・」
タバサがギュッとレックスの腕を握り返した。思わずレックスの顔がタバサに振り向く。
ふと、体に力が漲ったような気がした。ミナデインが発動可能な状態になったのだ。二人で掌をレイノスに向ける。
「ミナデイン!!」
442結婚@ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/06/30 14:37 ID:IVqSmkqG
レックスがそう叫ぶと、巨大な電力の柱が天空から落ちてきて、レイノスに直撃した。
ミナデインは落ちたところから徐々に拡散していき、魔法力が尽きるまで攻撃を続ける。
「くくく、そうか。ミナデインか・・・・確かにこの技なら俺を倒せるかもしれないな!!」
初発を上手く交わしたレイノスがそう言った。
「だが、こちらも死ぬわけにはいかねぇ」
初発のミナデインで8人となったレイノス達が1つに固まった。何をする気だ?レックスは色々と考えた。
マホカンタならばマズイ。だが、レイノスはモシャス以外の呪文は使えないはず。レックスにはミナデインを放ち続けるしかなかった。
先ほどよりも強烈なイカヅチが天空から降り注ぐ。
「があぁぁぁぁぁぁ!!」
1つにかたまったレイノスが上から落ちてくるミナデインの柱を受け止めた。一人ならば直撃だったのであろうが、8人もいるせいでなかなか貫けない。
「くっ・・・・」
レックスもタバサも残り少ない魔力を振り絞った。頼む、届いてくれ・・・・。
強烈な雷が徐々に収まってくる。徐々に徐々にゆっくりと。もう、魔力も尽きかけてダメかと思ったとき
誰かの手がレックスの肩に乗ってきた。

443結婚@ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/06/30 14:49 ID:IVqSmkqG
「まだだ、レックス。僕の魔力を使え」
肩に乗ってきた手の主は父だった。父から溢れてくる暖かい魔力がレックスの体に注ぎ込まれてくる。
「お、お父さん」
タバサがリュカのほうを見る。
リュカから受け取った魔力によってミナデインは威力を取り戻した。
わずかにだがレイノスを押し始めている。もう少しだ・・・もう少しなのに・・・・
「あきらめちゃダメ!!兄ちゃん。まだ、まだ魔力は残ってる。魔力が尽きるまで私達は諦めない」
「そうだレックス。お前は天空の勇者だろ?諦めてどうする!!」
「タバサ、お父さん・・・・・」
レックスが少し下を向く。だが、次の瞬間には何かを決心したようにリュカとタバサのほうを見てコクリと頷いた。
まだ僕にもわずかな魔力が残ってる。それを・・・それを信じて。
「ああああああぁぁぁぁっ!!」
レックスが、いや親子全員で放ったミナデインはそのレックスの上げた声に比例するように突然、大きくなった。
「馬鹿なっ・・・・馬鹿なっ!!ぎゃぁぁぁぁぁぁ!!」
遺跡の中にはただ、レイノスの断末魔だけが響き、後には黒くこげた後しかのこらなかった。
444結婚@ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/06/30 15:04 ID:IVqSmkqG
・・・・・・
親子三人はただ立っていた。
「ねぇ、お父さん・・・・・」
レックスがふと声を上げた。
「あの、その・・・・。僕が遺跡を壊しちゃったことは・・・・」
そうなのである。レックスたちが放った巨大なミナデインのあまりの威力に遺跡の方が耐えることができずに崩壊してしまったのだ。
「ん〜・・・・。遺跡が壊れたのは別にお前のせいじゃないしなぁ・・・・」
「じゃ、許してくれるの?」
「いや、それとこれとは話が・・・・・」
二人が必死に話をしているその横でタバサは空を見上げていた。
そして、何かを思い出したのかハッと二人を見る。
「ねぇ、二人とも。何か大事なこと、忘れてない?早くグランバニアに帰らないと」
「・・・・え?何かあったっけ?」
二人がほぼ同時に言う。
「もう!二人とも何、言ってんのよ!!私とレックスの結婚式でしょ!今日は!!」
「・・・・結婚式?」

あ、忘れてた・・・・・

445結婚@ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/06/30 15:05 ID:IVqSmkqG
それが二人の頭によぎった言葉だった。
「あぁ〜っ!!」
二人は同時に声を上げた。今回はさっきと違って完璧な同時である。
「まさか、二人とも忘れてたの?」
タバサが腕を腰に当てて、ズカズカと歩いてくる。
「い、いやタバサ。決して忘れていた訳では・・・」
「そ、そうだよ。僕が僕達の結婚式のあることを忘れる訳がないだろ」
「あ、そう?じゃ、さっきの「あぁ〜っ!!」って声は何?」
「あ、そ、それは・・・・・そうだっ。もう、そろそろヴェールができてるかも。とりにいかないと」
リュカがその場から逃げ出すように走り出す。
「あ、お父さんズルイよ逃げるなんて!!僕もヴェール、取りに!!」
レックスは背中で突き刺さるような視線を感じ、ふりむいた。
予想通りだ。普段、おとなしいはずのタバサが怒った顔をして立っている。
「すまん!レックス。あとで何かおごるから」
「ちょっとまてぇっ!!!」
走り出そうとするレックスをタバサが強引に服を掴んで止めた。
「さぁっ!帰るわよレックス。もう、サンチョたち、待ちくたびれてるわ!!」
「わ、わかったよタバサ。痛い、痛いって。お願いだから耳を引っ張るのはやめて!!」
それから二人は仲良く?グランバニアに帰っていった。
その後、グランバニアでは盛大な結婚披露宴が行われ、ここに世界初の兄弟夫婦が誕生したのだった。

〜完〜
446レとタ ◆bsDQ5/RxE. :04/06/30 16:10 ID:KxV2ogpa
>>441-445
(゚д゚)ウマー
447zin:04/06/30 16:40 ID:UtJxPa9B
みなさん乙カレーです、久々のSSラッシュで嬉しいです、みんな頑張って下さい
448ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/06/30 16:55 ID:IVqSmkqG
少し手抜きで書かしていただきました。
どうだったでしょうか?
また次回作ではグレードアップして戻って来たいと思います。
次は少し、萌えるSSにしないと・・・・・
双子とそして父の力を合わせたミナデインでの決着、王道で(・∀・)イイ!

天空の武具にヤキモチ王女たんに萌えたよ。

>>439
ぜひ暇な時にこのスレで新作書いてくれるの期待してます
まとめサイトも含めて職人さんがたくさん増えてきてうれしい(`・ω・´)!
ぇ職人さんもキボンキボン!カモーン!ヽ(´▽`)ノ

あ、まとめサイト管理人さんがんがって〜!
>>448
充分萌えと燃えでしたよ

>>437
幼年期と今との微妙な距離感の違いがいいね。
452zin:04/06/30 23:33 ID:7r1T6iRS
夜分遅くにすいませんzinですDQは初めてだったので疲れました、
私もまとめサイトのBBSに書きました、やはり受験生さんみたいに
はじめてこちらに書くきもちにためらいがありました、というよりちょっとトラウマが・・・
別スレで昔書いたらカエレ!!とかいわれたこともあったので・・・
お暇でしたら見ていただければ幸いです
ではでは
また活気づいてきたか。良きかな良きかな
>>439
最初は誰であろうと初めてだ。アイデアはあるが文章が浮かばない・・・その気持ちわかるな
ただし、一度別のサイトに書いたものを投下し直す必要はない。新作に集中されたし
>>448
うむ。ご自分でおっしゃてる通り細かい点がだいぶ手抜きだったようだ
次からは本気と言わないまでも気を配った執筆と読み直しを願う
>>452
まとめサイトの作品読ませてもらった。だが、まずは2ちゃんねるのふいんきに慣れるのが先決だ
特にこのスレには荒らしもちょくちょく来る。いつまでも初心者のままだと夏期休業をとても乗り切れんぞ
誤解ないように言っとくが、これからもまとめサイトに書けと言ってるわけではない
堂々と投稿できるような図々しさを持てということだ。精進せい
454zin:04/07/01 00:57 ID:kwauN8YJ
>>453良きアドバイスをありがとうございます、頑張ります
455zin:04/07/01 03:21 ID:kwauN8YJ
か・・・完結しました、疲れました
皆さんのご期待にそえるかはわかりませんが気がむいたら見てくださいね
456zin:04/07/01 03:29 ID:kwauN8YJ
やはり、この時間はだれもいないか
457zin:04/07/01 03:30 ID:kwauN8YJ
ageてしまったsageよう
458名前が無い@ただの名無しのようだ:04/07/01 05:04 ID:Xtsg8ujL
ここってほんとによくあがるようになったな










いいかげんにしとけよ厨房ども
>>457
sage推奨のスレでageたりしたからその別のスレでも叩かれたんじゃないか。
まあまあ、間違ってageてしまったものはしょうがないよ。南無。
荒らしはほっとこう。

>zin氏 まだパッと見で読んでないけどあとで読んでみます。字が薄いのでちょっと読みヅライかも。
>荒らしはほっとこう。
の荒らしってのは>458のことです念のため。
かなりイタイ職人が来てしまったようだなw
464zin:04/07/01 12:43 ID:DyviR1VV
>>463・・・俺ですか?
465僕=ソラ?@ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/07/01 13:23 ID:Ek0wXqiJ
新作投下

「待ちなさ〜いテン王子!今日という今日はこのサンチョも堪忍袋の尾が切れましたぞ!!」
日常茶飯事となったグランバニア王子:テンのイタズラ。いつもは笑って見逃しているサンチョも今日だけは何故か一段と気合を入れて怒っている。
「止まりなさ〜い!!私の大事なステテコを雑巾の代わりなんかに。これだけは許せませんぞぉぉぉぉ!!」
「えへへへ。あんなボロボロのステテコ。雑巾と何にも変わらないじゃんか!!」
「なんですとぉっ!」
さらにヒートアップするサンチョとテンの攻防に気のせいか城中の人たちも舞い上がっているように見えた。
その中で一人、たくさんの本を腕に抱え込みながら慎重に歩いている一人の少女がいた。王女のソラだ。
偶然か必然か、それは分からないが城中を駆け回っているテンと本を担いで歩いているソラの距離がどんどん近くなってくる。
そして、その時はやってきた。

「テ、テン王子!!前、前!!ぶつかりますぞ!!」
サンチョの動きを確認しながら走っていたテンがサンチョにそういわれて慌てて前を振り向いた。目の前には本を担いだソラが現れた。
ソラもテンの存在に気付いてコチラを振り向く。
「わぁ〜っ。ソラ!どいて、どいて!!」
「テン!!あぶなっ・・・・・」

ドガシャ〜ン!!

二人は激しく激突した。
466僕=ソラ?@ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/07/01 13:39 ID:Ek0wXqiJ
「う・・・・・」
テンと激突して不覚にも気を失ってしまってしまったソラは、どれぐらい時間が経ったのだろうか。
気付いたら部屋の寝室にいた。目を開けると、目の前にサンチョのふくれた顔が現れる。
「おお、テン王子。お目覚めになりましたかな」
テン王子?今、確かにサンチョはテン王子と言った。もう、ついに痴呆が始まってしまったのかしら?などという冗談を心に秘めながらもサンチョに反論しようとして体を起こした。
「まだ寝ていて大丈夫なのですぞ、テン王子。しかし、すいませんね。私があんな些細な事で怒らなければ・・・・」
「ちょっと何言ってるのサンチョ?私は・・・・」
そこまで言いかけると、部屋の扉が急に開いて、人が現れた。ソラはその姿を見て驚愕した。
それもそのはずである。扉を開けて、入ってきたのは紛れもないソラだったからだ。
(私はここにいるのに?)
その入ってきたソラの姿をした何かが自分の方に近づいてくる。
「あら?起きたのテン。じゃあ、遊びにいきましょうよ?」
「え、ちょ、ちょっと・・・・私はテンじゃ・・・・それにあなた・・・」
「いいから、いいから。さぁ、早く」
そう言うと、ソラは私の手を掴んで強引にベッドから引き摺り下ろすと、私を部屋から連れ出した。
「これソラ王女!まだ、テン王子は目覚めたばかりですぞ。無茶をしては」
「平気よサンチョ。さっ、いきましょテン♪」
ソラには何が何だかさっぱり分からない。自分が目の前に居るし、自分の事をサンチョはテンって呼ぶし。
もう、訳が分からない。
ただソラは黙って、ソラの手を引いているソラについていくしかなかった。
自分の存在が分からない・・・・。
467僕=ソラ?@ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/07/01 16:11 ID:Ek0wXqiJ
ソラは誰もいない物置のような部屋に連れてこられた。
「ちょっと、あなた誰?どうして私の姿してるの?」
「えへへ。やっぱり、びっくりしたソラ?」
聞き覚えのある口調。声はソラだが、いつもと口調が違う。
「分からないかな?僕だよ、テンだよ」
「え?テン?」
「うん、つまりねこういうこと」
ソラの姿をしたテンが胸元から1つの手鏡を取り出した。それをソラの目の前に持ってくる。
「こ、これって・・・・?」
鏡を見たソラは思わず声を出してしまった。
鏡にはテンが映っている。自分はソラだと信じていたソラにとってこれは驚き以外の何の感情でもなかった。
「ねぇ、これってどういう事なのテン!?なんで、私の体がテンになってるの?」
「う〜ん、よく分からないけど、ぶつかった拍子にお互いの体が入れ替わちゃったみたいなんだよね♪」
「だよね、ってそんな無責任な・・・・」
「でも、いいじゃん。おもしろそうじゃん。サンチョもお父さんもお母さんも気付いていないみたいだから、しばらくこのままでいようよ」
「ダメ。ダメよ、テン。私はゼッッッッッッ対に嫌だから!!」
部屋を出て行こうとするソラをテンが腕を掴んで止めた。周りからはソラがテンを引きとめたように見えるだろう。
「ちょ、どこ行くのさソラ?」
「どこって、お父さん達にこのことを言いにいくの」
「ま、待ってよ。せっかくおもしろいことが見つかったのにそれはないよ」
「私は嫌なの!!」
468僕=ソラ?@ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/07/01 16:14 ID:Ek0wXqiJ
「分かった。分かったよソラ。じゃあ、こうしよう。お父さん達が僕達が入れ替わった事を分かるまでこのままでいるっていうのは?」
「でも、それじゃあお父さん達が気付くまでどれぐらいかかるか分からないでしょ」
「大丈夫だって。お父さん達ならすぐに気付くよ」
「そうかなぁ・・・・・?」
「きっとそうだって」

結局この場はテンの話に押されて、ソラはこのままでいる事を了承してしまったのだ。
これから二人の珍生活が始まる。
王道の双子入れ替わりネタキタ━━━━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━━━━!!!

>>452
告知するのなら直接こっちに投下するべきかと
台本調で読みやすかったよ、王子が新鮮だった
470zin:04/07/01 17:56 ID:EwZ3/NGA
>>452ありがとうございます
双子入れ替わりはラーの鏡で戻せるかな?
472レとタ ◆bsDQ5/RxE. :04/07/01 18:17 ID:bXKdH1jq
トイレや風呂が大変やな。
テンの場合「(*´Д`)ハァハァ・・・・」
ソラの場合「(つД`)いやぁぁぁ・・・・」
473僕=ソラ?@ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/07/01 19:17 ID:8H+f4C/b
〜入れ替わり生活初日〜
「ど、どうしましたテン王子!?自ら机に向かうなんて!!」
普段騒がしいテンが自室でおとなしくしているので、サンチョが心配して部屋にやってきたのだった。そうしたら勉強などするはずもないテンが教科書などを開いて勉強している。
まぁ、もちろん中はソラなのであるから当然といえば当然であるが・・・。
「あ、サンチョ。あのね私、じゃなくて、僕もそろそろ王子としての自覚を持とうかな・・・なんて・・・」
「ね、熱でもおありですか?」
サンチョが大きな手をそっとテン(ソラ)の額に当てる。
「ちょ、サンチョ。僕・・・熱なんてないよぉ」
「おお、本当ですな・・・・このサンチョ、誠にうれしく存じますぞぉぉぉ!!」
「そんな大げさな」
「いえ、今日ほどうれしい日は坊ちゃんが帰ってきた以来です。このサンチョも気合を入れて勉強を教えますぞぉぉぉぉ!!」
と、サンチョははりきってテン(ソラ)に勉強を教えるのだった。


「きゃぁぁぁぁぁ〜!!!」
威勢のいい悲鳴が城中に木霊する。使用人のハンナが洗濯籠に入った蛙を見て悲鳴を上げたのだった。
「こら!テン王子!また、こんなイタズラを!!」
既にテンのせいと決め付けているのか、ハンナはテンの名前を大声で叫んだ。
「あの、ハンナさん?テン王子なら部屋にこもってサンチョ様と一緒に勉強を・・・・」
城中でこのイタズラを偶然目撃したピピンが言う。
「じゃあ、誰がこんなイタズラしたっていうの!!」
とハンナが言った時である。
また、城内で大きな悲鳴が上がった。
474僕=ソラ?@ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/07/01 19:28 ID:8H+f4C/b
悲鳴が上がった方向からこちらに向かって近づいてくる靴音。
ピピンもハンナもてっきりテンだと思っていたのだが、走ってきたのは意外な人物だった。
「ソ、ソラ王女!?」
二人の目の前を通り過ぎて行ったのは王女のソラ(テン)だった。
「な、なんでソラ王女が?」
「とにかく追いませんと」
ピピンはソラの後を追って駆け出した。もとより大人と子供である。徐々に距離はつまっていった。
「お待ちください、ソラ王女!!」
ピピンの声に誘われてソラ(テン)が後ろを振り向く。
「や〜だよっ!!・・・じゃなくて、いや〜です」
改めて訂正してみたもののなれない女言葉のせいか、明らかに言葉が変だ。
いや、そんな事よりもこのままではピピンに追いつかれてしまう。
「ソラの体だから、できるか分からないけど・・・・」
ソラ(テン)は廊下の手すりに足を駆けると奥の木をめがけて飛んだ。
「ソラ王女!ここは5階ぃぃぃ!!」
「平気、平気♪」
見事手すりから気に飛び移ったソラ(テン)が手を振りながらピピンに言う。
(ふぅっ、ソラの体でもできたか・・・・良かった・・・ホッ)
木を降りたソラ(テン)は軽くため息をついた。
ペコタンまさかもう来ないのか・・?_| ̄|○
476zin:04/07/01 20:13 ID:EHJLEME0
>>475そうかもしれないな・・・HPもいそがしいだろうし
477ペコ ◆14EzyZ87vU :04/07/01 21:01 ID:uejFmN0v
ここにも書くどー♪
478zin:04/07/01 21:23 ID:EHJLEME0
おおっペコさん、復活ですか!!ここにも書いてくれるんですか・・・よかった
ボク王女たん(;´Д`)ハァハァ
元に戻っても僕だったら更に萌え
>>478
コテハンは投下のときぐらいにしとかないと、またすごい勢いでたたかれますYO
いや、ここの職人さんはわりと常時コテだよ。
おっと書き忘れペコさんがんがってね。
483新人職人:04/07/01 23:15 ID:87Sek/3y
自信ありませんが投稿してみます。
484新人職人:04/07/01 23:20 ID:87Sek/3y
トントン

「ん…誰…?」
「ふええぇ…おにいちゃぁん」
「どうしたのタバサ…?」
「ふえぇ…ひっく…こわい夢を見ちゃって、眠れないの…」
「そうだったの…だったらおいで、一緒に寝よう」
「…グス…うん」

「……わたし…大きくなったらお兄ちゃんのお嫁さんになりたいな…」
「はは…無理だよぉ、僕たち兄妹だもん」
「……なるもん」
「イタタ…わっわかったから、そんなにギュッとしないで」
「約束して…」
「わかった、約束するよ」
「えへへ…ありがとう」
「イタタ…だっだから、そんなにギュッとしないでってば〜」

─────
485新人職人:04/07/01 23:24 ID:87Sek/3y
「ん…もう朝…か」
部屋の窓を開けると、暖かい風とともに桜の花びらが入り込んでくる。現在グランバニア春真っ盛り。近ごろ僕は窓の外を見てはボーッと考え込むことが多い
どうやら今日はとりわけ長い時間ボーッとしていたようで、朝食を知らせに来たメイドを困らせたようだ。何度か呼ばれるうちに気付いた僕はあわてて
「うん、今行く!」と言い、身支度を済ませ部屋を出る。
食卓にはタバサと母さんがいたが、父さんの姿はなかった。僕は二人に軽く朝の挨拶を済ませてから席に着き、母さんに聞いた。
「父さん…は?」
「明日の準備で忙しいからって、今朝はもう済ませたわよ」
「そう…」
ここ最近、父さんとはあまり会話がない。「あの件」で少しギクシャクした関係になっている…。

「ねえお兄ちゃん、ちょっといい?」
一足先に朝食を終えたタバサが言った。
「あとで外を散歩しない?」
外を散歩する…それは僕たちしか知らない秘密の合図だ。僕は少しだけ残ったミルクを飲み干してから
「うん、いいよ」と答えた。
「ご馳走様、じゃあお庭で待ってるわね」
そう言ってタバサは席を立ち自分の部屋へ戻っていった。しばらく沈黙が続いた後

「明日は期待しててね」
そう突然母さんに言われた僕は思わず「えっ?」と聞き返した。
「えっ?て、明日はあなた達の誕生日でしょ!」
ガシャンッ!
「……つ!」
「だっ大丈夫!?」
「あ…うん…ちょっと手が滑っちゃって」
「もう、しっかりしないと」
「…ごめんなさい」
「まあとにかく……明日は今までより盛大なパーティーになるから。なんてったって大人への節目の年齢ですもの。だから─────」
僕はすぐにでもこの場を離れたい気持ちでいっぱいだった、母さんはうれしそうに誕生日の事を話していたが僕にとってはそれほどでもなかった。
なぜなら明日は……
486新人職人:04/07/01 23:28 ID:87Sek/3y
朝食を終えて僕はベッドの上で寝転びボーとしていた。
「そうか…もう明日なんだな…」
僕は思わず当たり前の事を呟いた、そして三ヶ月前の出来事を思い出していた。

─────

「また勝手に断ったのかレックス!?」
この日僕は父さんに叱られていた、父さんが苦労して用意した縁談をあっさりと断ったからだ。僕はひざまずいて
「勝手をしてすみません…」
と答えた。父さんは後ろを向き、大きなため息をついてから言った。
「お前はもうすぐ16になる……そしてやがては私の後を継いでこの国の王になる人間だ、軽率な行動はもう慎んで欲しい。
それにこれで2回目だろう…?そろそろ理由を聞かせてもらえないか?」

理由─────?それはタバサと愛し合っているからです!
……なんて言えたらどんなにいいだろうか……人目を気にすることなくタバサとふれ合い堂々と抱き合える。
一緒に買い物に行ったら街の人に「今日もお熱いねえ!」なんてからかわれたりするんだろうか?
それはもう幸せな日々に違いないだろう。しかし…もし認めてもらえなかったら────?
それを考えただけで今にも大量の汗がにじみ出てきて息ができなくなりそうだ。

487新人職人:04/07/01 23:30 ID:87Sek/3y
「また……お前はそうやって逃げるんだな」
父さんはそう言って寂しそうな表情で僕を見た後、部屋を出て行った。
「逃げる…?ははは…父さんに言われなくても分かってるよ、そうさ…僕は臆病者さ」
一人僕は呟いた。けれどこのままが一番いいんだ…きっとタバサだって……そう自分に言い聞かせ部屋を出ようとドアを開けると
うつむき加減でタバサが立っていた。
「タバサ…」
「ごめん、盗み聞きしちゃった…」
一緒にいる間、僕はタバサの目を見ることも、話しかけることもできなかった。しばらく無言のまま二人で廊下を歩いた。
「お兄ちゃん…」
タバサは急に立ち止まって言った。
「私は…私は……今のままでいいから……それで十分幸せだから」
笑顔でそう言ったかと思うと、タバサの目から一筋の涙がつたって落ちた。
「あれ…?ちっ違うの!これは……ごっごめんなさい」

…僕は金縛りにあったかのようにしばらくその場を動けなかった、しかし気が付くと泣きながら父さんの元へ向かっていた。
僕は馬鹿だ!馬鹿だ!馬鹿だ!…そう心の中で何度も叫びながら―――
……そして僕は父さんと約束をした。三ヵ月後、16歳の誕生日を迎えた時にすべてを話すと―――
488新人職人:04/07/01 23:33 ID:87Sek/3y
とりあえず以上です。多々つっこみたい箇所があるかとは思いますが
それはしない方向でお願いします…
489MilkyWay@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/07/02 01:07 ID:8+xnUFeZ
ノッティ氏 乙!入れ替わり・・・イイ!
>488 乙!乙!つっこむどころか、GJですよ!みなさま続き、がんばってください!
貼っちゃお・・・。

トントン
ドアをノックする音で目を覚ますソラ。
「いけない・・・寝ちゃってた・・・。」
さすがに睡眠不足なのか、ソラは少し横になるつもりがいつのまにか夢を見るくらいの眠りについてた。
「ソラ、いる?」
テンの声だ。
ソラはベッドから飛び降り、パタパタと扉まで急ぐ。
「ど、どうしたの?テン?・・・と、コリンズくん?」
ドアを開けると、テンとその後ろには友好国ラインハット王国の第一王子コリンズが目に飛び込んできた。
「いよ、ソラ!さっき父上が此処に用事があるって言っててな。たまにはお前らの顔見たくなってついてきたんだよ。」
「お前ら?どうせソラに会いたかったんでしょ?」
「う、うるへー。」
何気なくテンが言うと、ソラの胸がツンっと刺されるような痛みを覚える。
「ほら、ソラもちゃんと挨拶したら?彼氏が会いに来てくれたんだからさ!」
「ちょ、テン!コリンズくんとはそんなんじゃないもん!」
ソラが顔を真っ赤にして反論する。
コリンズは少しショックを受けた。しかし、すぐに立ち直った。
「そ、そうだぜ!テン!オ、オレたちは ま だ そんな関係じゃないぞ?」
「アハハハハハハ。」
テンは大笑いしてソラの部屋をあとにする。
「じゃ、ぼくちょっと出かけるから、ソラ!コリンズの相手してあげてよ!」
「え?ちょ、ちょっと!・・・もう・・・。」
ソラが頬をプーと膨らまして腰に手を当てる。これがソラの怒った時のポーズだ。


490MilkyWay@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/07/02 01:09 ID:8+xnUFeZ
コリンズはまぁまぁとソラをなだめ、とりあえず喉が渇いたからなにか飲ませてくれと伝える。
「・・・はい、お水。」
食堂まで来た二人。ソラはコップに無造作に水を注ぎ、コリンズに手渡す。
「は、はは・・・。相変わらずだな、ソラは・・・。」
手渡されたコップを一気に飲み干すコリンズ。
「プッハー!やっぱあれだな!普通の水でもソラが入れると特別上手く感じるぞ?」
「はいはい。ありがとうございました〜。」
「なんだよ・・・テンが言ったことまだ怒ってるのか?」
ソラがコリンズの置いた空のコップにまた水を注ごうとする手を一瞬止める。
「そ、そうよ!コリンズくんもテンが言うことにいちいち反応しないでよね!
(ただでさえサンチョもわたしとコリンズくんの仲誤解してるって言うのに・・・。)」
「へいへい、以後気おつけますよ〜。なあ、ちょっと外行かないか?」
コリンズが急に立ち上がりソラに問う。
「い、いいけど・・・。ヘンリーさんはいいの・・・?」
「だ〜いじょぶ、だいじょぶ!いざとなったらソラのおじさんがルーラで送ってくだろうし、オレもソラにルーラで送ってもらえるしな!」
「・・・もう!」
コリンズとソラは城の外に出、あてもなくブラブラと歩き始める。

ソラはコリンズといろいろ話をしながら外を散歩した。
新しい家族の話、お城での出来事、そして、テンのこと・・・。
陽気が陽気だったせいか、ソラもいつも以上にコリンズとおしゃべりをした自分が少し不思議に思えるくらいだった。
特に、テンの話をする時のソラはまるで子供のような笑顔をコリンズに見せる。
しかし、時にはすごく辛そうな顔になることを、コリンズは見逃してはいなかった。
491MilkyWay@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/07/02 01:13 ID:8+xnUFeZ
「なぁ、ソラ・・・。」
コリンズが立ち止まり、ソラを呼び止める。
「なぁに?コリンズくん。」
ソラも足を止め、振り返りコリンズに返事をする。
「あ、あのさ・・・オ、オレ・・・。ソラのこと・・・マジで好きだぜ・・・?」
コリンズの告白。だが、ソラは動揺することなく
「・・・うん・・・わかってる・・・でも、ごめんね・・・。」
何度目の告白だろうか・・・。はじめはただの冗談と思ってはぐらかしていたソラも、
さすがに今回はコリンズがグランバニアまで来ての告白なわけで・・・。
ソラも本当のことを言わなければと、実はコリンズを見てから密かに胸に決めていたのである。
「わ、わたしは・・・。」
そう言いかけた瞬間、コリンズはソラの小さな身体を自分の身体に引き寄せる。
「キャッ!」
思わず声をあげてしまうソラ。身動きが取れないくらい強く抱きしめられるソラ。
「い、いたいよ・・・コリンズくん・・・。」
か細い声で答えるも、コリンズは力を緩める気配はなく、ソラの耳元で囁く。
「わかってる・・・ソラは・・・テンが好きなんだろ・・・?」
テンが好き・・・。ソラは顔を真っ赤にさせ・・・うなづく。
「でも、でもアイツとお前は・・・!」
「やめて!わかってる!わかってるもん!好きになっちゃいけないのはわかってるよ!
でも・・・しょうがないよ・・・こんなに・・・好きなんだから・・・。」
ソラはコリンズの手を振り解き、身体から離れる。
コリンズはソラが振り払った手を掴み、ソラの左手の甲に軽く口付けをする。
「それでも・・・オレは・・・ソラが好きだ・・・。」
ただそう言うと、ソラは掴まれた手をも振り解き、森の奥へと駆け出す。
コリンズは走り去るソラの背中をただ呆然と見つめるしか出来なかった・・・。


よく続けてるよな・・・と自分に問いかけてみる。そして・・・・つづく!
>ペコ氏 ソラの当惑やらコリンズの恋心とか伝わってきて上手いなぁ。

>新人職人氏 大歓迎っすよ〜。こちらのお父さんは厳しそうですな。がんがれレックス!
( ゚∀゚)ワクワク
494新人職人:04/07/02 10:13 ID:fMm8FFXb
>ペコ氏
相変わらずうまいですなあ、いつも参考にさせてもらってます
HPの方も拝見しますね。
>>492
おっしゃるようにちょっと父親のイメージを変えてみました。
けどただ厳しいだけにはしないつもりです。
495僕=ソラ?@ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/07/02 12:51 ID:mHu3FQ6v
おお!新人さんもペコさんも乙です!!
お二人ともうまいですなぁ・・・・。
ちなみに俺の双子入れ替わりSSはまだ完結してないんすよ・・・・。
遅くなったけど続き書いていいっすか?

「かくかくしかじかな次第でございます。国王」
普段おとなしいソラがイタズラをしたり、普段騒がしいテンが部屋で勉強をしていたりと不思議な現象が起こっているのでサンチョやピピンは国王にこの事を伝えたのだ。
「はははは。ソラもなかなかやるじゃないか。おとなしいのにねぇ、いつもは。はははは」
「笑い事ではありませんぞ!!」
「そうですよ、国王」
冗談のつもりで国王(名前はアベル)は笑ったのだが、存外怒られて少し口を噤んだ。
「ごめん、ごめん。ピピンにサンチョ。冗談だよ冗談」
「全く・・・・」
「はは。で、二人の様子がおかしいのはいつからなんだい?」
「昨日でしょうか?お二人が激突して気を失ってから・・・」
「ぶつかってから?」
「はい・・・・」
「なるほどねぇ・・・・・」
496僕=ソラ?@ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/07/02 12:56 ID:mHu3FQ6v
そう呟くとアベルはひょいひょいと手招きをして、サンチョとピピンを呼んだ。二人を近くに座らせて、耳に口を持っていく。
「サンチョ。ピピン。おそらく二人はね・・・・・・」
声がどんどん小さくなっていく。
「なんと!!それは本当ですかな!?」
「間違いはないと思うよ。それでね・・・・」
「・・・・・・」
「ほう」
「はい」
「こんな作戦はどうだろう?」
アベルが二人の耳から口を離して、体を少しダルそうに伸ばした。
「それはいい。是非、明日実行してみたいと思いますよ」
「では、私はテン王子を」
「うん、よろしく頼むよ二人とも」
そういわれると、サンチョとピピンは立ち上がって謁見の間から出て行った。
497僕=ソラ?@ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/07/02 13:03 ID:mHu3FQ6v
部屋から出ていったサンチョに使用人の派手な声が聞こえてきた。
「サンチョ様!!テン王子が浴室で!!」
「なんですとっ!?」
サンチョは慌てて浴室まで駆けていった。どうも、さっきのアベルの話が気に掛かる。
浴室に駆け込むと、中ではぐったりと体をダラしたテン(ソラ)が風にあたりながら寝転んでいた。
まだ、意識はないのか、サンチョが入ってきても気付かなかった。
「テン王子!テン王子!どうされました!?のぼせられましたか?」
体をユサユサと揺すってテン(ソラ)の意識を取り戻そうとするサンチョ。
その甲斐もあってか、テン(ソラ)はすぐに目を覚ました。
「あ、サンチョ・・・・」
「おお、テン王子。どうされました?」
「あの、わた・・・・僕ね・・・・」
テンが口を噤んだ。
「なんでもない」
そう言うとテンはバッと跳ね起きると浴室を出て、自分の部屋まで駆けていってしまった。
「テ、テン王子!?」
サンチョはその後姿を見送ることしかできなかった。
498僕=ソラ?@ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/07/02 13:14 ID:mHu3FQ6v
部屋に駆け込んだテン(ソラ)は深いため息をついた。そして内側から鍵を掛ける。
「はぁ・・・・私、馬鹿みたい・・・。体はテンだって事忘れてた・・・。」
どういう意味か?
それはちょっと説明しなければならない。
テン(中はソラなので以下ソラ)がいつものように入浴しようと浴室へ行ったのである。そして、いつものように服を脱いでいくと・・・・
そう、男にしかついていない例のあれがソラの目には飛び込んできたのだった。
それを見てソラは何故か気絶してしまったのだ。別にのぼせた訳ではない。
「・・・・・もぉ・・・思い出すだけで恥ずかしいよ・・・・・
はぁ・・・やっぱりお父さん達に入れ替わった事行ったほうがいいのかな・・・・?」
その時である。鍵を掛けてある扉がドンドンとノックされた。考え事をしていたソラは驚いて扉のほうを見た。
「だ、誰?」
「お〜い!僕だよソラ!!」
声の主はテンである。といっても体はソラの物であるが。
テンの体からはホカホカと暖かそうな湯気が立っていた。まるで、風呂から上がったときのような・・・・このときソラの頭に嫌な予感がよぎった。
「テン!まさか、お風呂に入ってきたの?」
「うん、そうだけど・・・・」
「その格好で?」
「うん」
「それ私の体なんだけど・・・・?」
「それがどうしたの?別に何か悪いことでもしたわけじゃないし・・・・。」
あまりに能天気なテンの考えにソラは思わず呆れてしまった。自分は見たくもないものを見てしまって気絶しているのに、テンときたら・・・。
女の子の裸を見ても何も感じないなんて、もう能天気を越えて馬鹿としかいいようがない。
「テンの馬鹿ッッッッ!!」
そう大声を出すと、テンの姿をしたソラは走ってベッドに飛び込み、布団に籠もってしまった。
「ソ、ソラ?何か僕、いけないこと言った・・・・かな?」
「もう、知らないっ!!おやすみなさいっっ!!」
「ソラ?怒ってるの・・・・?」
その言葉は聞こえていたがソラは何も答えなかった。
499僕=ソラ?@ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/07/02 13:29 ID:mHu3FQ6v
訂正

扉のほうを見た→扉のほうを見て歩き出すと、そっと鍵を開けた。
扉が開くのを確認して、テンが入ってくる。
500レとタ ◆bsDQ5/RxE. :04/07/02 16:36 ID:IH8ZyAbw
「500ゲットー」ズササー
「ぐすっ、お兄ちゃん500取られた・・・ひっく・・」
「わわ、な・泣くなよタバサ、次の時はちゃんと譲ってあげるからさ」
「いらない・・・ぐすん・・・」
「えっ?」
「わたし・・・・お兄ちゃんと一緒に500取りたいの・・・・」
「そ、そうだったの・・・・・それじゃあ次は一緒に500取ろうね」
「うん、ありがとうお兄ちゃん。」
501受験生 ◆V9cl6OhgG2 :04/07/02 17:16 ID:mfD9iu69
ジンさんへ

この辺りは私の好みかもしれないので、雑談スレに落書きしておきますね。
例えば、即興でおもいついた例ですが・・・

レ、タ「コリンズくーん」
レ、タ「結婚しましたー」

の2文だけよりも

レ、タ「コリンズくーん」
コリンズ「おう、どうした二人とも?」
レ「実は・・・コリンズくんも言わなきゃいけないと思って・・・」
コリンズ「オレに?何だ、いってみろ。」
レ「あの・・・怒らないって、約束してくれる・・・?」
コリンズ「あぁ、怒らないさ・・・よほどのことがない限りだけどな。」
レ、タ「実は・・・、僕たち・・・け・・・結婚したんだ・・・」

2行で書くよりも、レックスの「怒られるかな〜?」という
ビクビクしてる感情が伝わってきませんか?

・・・私も初めてなのに偉そうなことを言って痛い奴ですが、気づいたのでひとつ。
お互いに技術を向上していければと・・・。ジンさんも何か気づいた点があれば
どんどん言ってください。お願いします。
502受験生 ◆V9cl6OhgG2 :04/07/02 17:21 ID:mfD9iu69
「ねぇねぇ、タバサみてよ!」
「なぁに、お兄ちゃん。」
「この受験生って人、誤爆してるよ。おかしいよね〜」
「ホントだ・・・。ここ雑談スレじゃないのにね。
今度から気をつけてくれるといいんだけど・・・」
「タバサはやさしいなぁ。僕だったらライデインお見舞いしちゃうけど・・・」
「お兄ちゃん、それはかわいそう・・・」

そんなわけで派手に誤爆してしまいました。すみません・・・
誤爆だったのか(w
新人さん良作多くてイイ

>>498
見られるのも恥ずかしいけど、見られて気にされないのも
嫌という微妙な感情の王女たん(;´Д`)ハァハァ
504僕=ソラ?@ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/07/02 19:23 ID:nVaAYm/3
朝、目覚めるとソラの横にはソラの体があった。入れ替わっているのを忘れると非常に驚くだろう。
「はぁ・・・・・私ってテンにどうみられてるんだろう・・・・?」
テンの体の胸の辺りをさすりながら言う。まるで心の中を探るように。
だが、昨日の一件がソラの頭によぎった。
「私の体ってそんなに魅力ないかなぁ・・・・・」
思わず自分の体に触れたくなる。少し手を伸ばしてテンが被っている布団をゆっくりと捲った。
「!!!!???」
ソラは思わず驚愕した。布団をめくったら自分の体はあった・・・・だが、その姿ときたら
上半身が裸で下半身は下着で一枚だった。しかも下着も男物のトランクスだった。
「こらぁ!!テン!!」
まだ安らかに眠っているテンの顔を張り手で殴り飛ばす。部屋に盛大な音が響いたかと思うとテンがゆっくりと目を開けた。
「うん・・・あ?あ、おはよう・・・・僕?じゃなくてソラか・・・・」
何か頬に違和感があるのか片手で右頬を押さえて、左手で目をこすっていた。
「おはようじゃなぁい!!何よその格好は!!」
「え?別に僕が寝るときの普通の格好だけど・・・・?」
「そ・れ・はテンがテンの体の時でしょ!!今は私の体なんだからっ!!」
「別にいいじゃんかよぉ・・・・」
眠そうに目をこするテン。
「誰か入ってくるか分からないでしょ!!私はね・・・」
ソラが少し顔を赤らめて、下を向く。
「私は、私は、テン以外に私の全てを見せたくないの。お父さんにもお母さんにも・・・・」
「え!?」
「好きなの!!テンが好きなの!!死ぬほど好きなの!!だから・・・だから・・・」

505僕=ソラ?@ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/07/02 19:28 ID:nVaAYm/3
そう言うと、メソメソと涙を流す。多く泣いたわけではないが小さな涙・・・・
「ソ、ソラ?なんで泣くの?(全てって僕、全裸で寝てたわけじゃないんだけどなぁ・・・)」
「泣いてないもん」
「ご、ごめんってソラ。今度から気をつけるから・・・」
「・・・・・」
「ね?だから泣き止んでよ。僕だって朝からソラの泣き顔(といっても顔はテンだが)みてたら気分がブルーだよ」
と、その時である。
「グッドモ〜ニング!!テン、ソラ!!」
何者かが二人の上に飛び込んできた。
「お、お父さん・・・ぎゃっ」
>>487>>491
ウホッ!いい親父とコリンズ・・・
>>500
双子はキリ番ゲッターだったのかΣ(゚д゚lll)
507zin:04/07/02 22:06 ID:rADSLnVy
>>501受験生さん流石、受験生さんの言うとうりです、読んでみて{まったくだ}
と思いました、しかし即興なのに上手いですね・・・
痛い奴って・・・と、とんでもないです
わかりました、気づいたら言いますね〜
508僕=ソラ?@ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/07/03 17:11 ID:NPZf1cu0
書き込みがあまりないな・・・・まぁいいか。続き

「お、お父さん重いィィィィ!!」
アベルに押しつぶされた双子が苦しそうに声を上げる。その声を聞くとアベルは慌てて双子の上から退いた。
「ゴメン。ゴメン。今日はいい天気だからどうもテンションが高くてね・・・・ってソラ!お前はなんて格好をしている・・・・」
「あ、えっと、これは・・・・」
ソラに聞いているのにテンが答えた。この事についてはあまり聞かれたくない。
「あ、えっと・・・・ソラがね昨日、寝ぼけてわた・・・じゃなくて僕の下着とソラの下着を間違えたんだよ。だから・・・」
アベルが首をひねる。
「う〜ん、ソラが?・・・まぁ、いいか。で、テン」
首を下に向けているテンの体に入っているソラがそういわれて父の顔を見る。向こうではソラの体に入った本物のテンもこっちを振り向いている。
「着替えが終わったら、中庭に下りてきなさい。」
「なんで?」
「いいから・・・ね?」
「はぁ・・・・」
「じゃ、そういう事だから」
そういい終わるとアベルが部屋から出て行こうとする。ソラは心の中で早く出て行けと思っていた。
だが、父はふと部屋の入り口で立ち止まった。
「あ、そうだ。ソラ、母さんとサンチョが呼んでいたよ。ソラも着替えたら訓練室へ行きなさい」
「訓練室?」
「ああ、そうだ」
「ふぁぁい・・・」
ソラが眠そうに言った。

て、手抜きで書いてしまった・・・・。まだ、続くが次はまじめに書こう・・・・
509受験生 ◆V9cl6OhgG2 :04/07/03 19:19 ID:oXyIPbJf
ノッティさんも頑張っている!
私もそろそろ投下できる予感。(書き直さなければ)
現在最終チェック中です。
510レとタ ◆bsDQ5/RxE. :04/07/03 19:38 ID:iHB3eOSm
>作戦
   >みんなガンガレ
511受験生 ◆V9cl6OhgG2 :04/07/03 19:43 ID:oXyIPbJf
Epilogue(1)

リュカ王とビアンカ、そして2人の子供である伝説の勇者テンと
グランバニア一ではないかと噂されるほどの大魔法使いソラ、
そしてリュカに使役されている魔物たち諸々の活躍によって、
見事大魔王ミルドラースは滅び去り、世界は再び平和をとりもどした。
今まさに、その祝宴が開かれようとしている―

大臣のオジロン、召使いのサンチョがまずリュカ王に敬礼した。
「リュカ王・・・このサンチョ、大変感動しましたぞ。ウッウッ・・・」
「リュカ王、このたびのご活躍お見事でしたぞ!
さぁ、祝宴を始めさせていただきますぞ。」
「ええ、オジロンおじ様。お願いします。」
512受験生 ◆V9cl6OhgG2 :04/07/03 19:44 ID:oXyIPbJf
Epilogue(2)

♪タータラタッタッター ―
王の間にトランペットのきれいな音色が響き渡る。

「えーコホン・・・
一同、リュカ王、ビアンカさま、テンさま、ソラさまに敬礼!」
兵士たちの一糸乱れぬその姿はいつみても美しい。

「それでは、まずリュカ王、挨拶をお願い致しますぞ。」
「はい、オジロンおじ様。

まず、これは僕の力だけで達成したことではありません。ビアンカや、テン、ソラはもちろん、
サンチョも力になってくれたました。もちろん、他にも言い切れないぐらいの人たちから
力を分けてもらいました。だから、今日は皆で目いっぱい喜びを分かち合い、
そしてこの祝宴を楽しんでほしいと思います。
食べ物も、飲み物もいっぱいあります。さぁどうぞ!」

ワイワイガヤガヤ・・・
食べ物の盛り付けられているテーブルの周りで食事とともに兵士たちの雑談がはじまった。
テンとソラもテーブルの上のごちそうを食べながら談笑している。
アベルはそんな双子の姿を見つつ、ビアンカとともに兵士達のテーブルを回った。

「お疲れ様。さぁ、お酒をどうぞ。」ビアンカが兵士たちにお酌をする。
「こ、これはビアンカさま、ありがとうございます。ウゥ・・・
・・・リュカ王ばんざい! ビアンカさまばんざい!世界平和ばんざい!」
513受験生 ◆V9cl6OhgG2 :04/07/03 19:44 ID:oXyIPbJf
Epilogue(3)

――

そして宴もいよいよ終盤―
「それでは、皆でダンスを踊りますぞ。各人、お相手と一緒に中央へ。」
次々に男女のペアが組みあがっていったそのときだった。
バターン。
王の間の扉が勢いよく開かれた。
シスターだった。しかし、手で誰かの服の襟を引っ張っている。
「わ、わ、わたしも踊るんですかぁ〜?」
プサン―天空城の主、マスタードラゴンだった。
(プサンさんの声だ・・・ プサンさんも踊るのか・・・)
テンはプサンが踊る姿をつい想像してしまう。
こみ上げてくる笑いを必死に堪えながらテンは平静を装うよう努力した。

「では、リュカ王、ビアンカさま。皆の中央へどうぞ。」
跪いてオジロンはリュカに告げる。
「ああ、わかりました。」
「ビアンカ― 僕と一緒に素敵ななダンスを踊りましょう。」
リュカはビアンカの前にひざまずき、ビアンカの手に軽いキスをする。
「ええ、リュカ―」
二人は立ち上がり、手を繋いで中央へと向かった。
514受験生 ◆V9cl6OhgG2 :04/07/03 19:45 ID:oXyIPbJf
Epilogue(4)

(あ・・・)
(あ・・・)
さすがは双子である。二人はその"一歩踏み出す"という行為で
お互いの今の気持ちを察した。 ―ダンスを踊りたいという気持ちを。

(ソラ・・・いい?)
(テン・・・踊ってくれますか?・・・)

コクン。
二人は頷きあい、そして親のいるところまで手を繋いで歩いていった―

♪タラタッタッターラ ターラララー
踊りの音楽とともに、親の近くで二人はぎこちなく踊った。
(・・・難しいなぁ・・・ えっと・・・うまくあわないや・・・)
(・・・こ、これでいいのかな? むずかしい・・・けど嬉しいな・・・)

リュカとビアンカは幸せそうだ。
((あなた・・・見て、二人を・・・ かわいいわね・・・。))
((そうだね・・・大事な宝物だよ・・・))

そうして、時間はあっという間に流れた。


「―それでは、これで宴を終了する! リュカ王、挨拶をお願い致しますぞ。」
「―皆、本当によく頑張ってくれました。僕からも礼を言います。
この平和を皆で維持していきましょう。今日はゆっくり休んでください。」
「では、解散!」
515受験生 ◆V9cl6OhgG2 :04/07/03 19:50 ID:oXyIPbJf
Epilogue(5)

宴の熱も収まった真夜中―

寝静まった城内を忍び足であるく姿が見える。
ソラだ。
向かう先はもちろん最愛の―テンの部屋。
ソラはテンの部屋の扉の前にきて目を閉じ、大きな深呼吸をする。
そして意を決したように目を見開いて―

コンコン。 扉を叩く音がする。
「誰?」
「テン、起きてる?」
「あ、ソラ。起きてるよー」
「入るわよ・・・」

テンの部屋は意外にもきれいだった。
(テンの部屋、意外にキレイね・・・) 
「?ソラ、どうしたの?」
(はっ!いけない。私ったらぼーっとしちゃって・・・)
「あ、・・・あのね、テン。 今日はその、踊ってくれてありがとう!」
「なんだ、そんなことかぁ。僕も楽しかったよ、ありがとう!
でもごめんね、僕が下手なばっかりに・・・。」
「そ・・・そんなことないよ!!」
「ところで・・・テン、明日から・・・しない?」
「え、ソラ? 聞こえないよ〜」
「え、そ、そう・・・じゃあ、もう1回言うね。
テン、明日から・・ンスの・・・しない?」
ソラは緊張のあまり声が思うように大きくだせていないようだ。
516受験生 ◆V9cl6OhgG2 :04/07/03 19:51 ID:oXyIPbJf
Epilogue(6)

「むー!聞こえないってば、ソラ! ・・・えいっ!」
テンの耳がソラの近くに近づいてきた。
(う、うわわっ・・・テン・・・)
「だ、だからぁ・・・ もう!」
ソラはテンの耳元に口を近づけた。
(( 私たち二人で明日からダンスの練習しない?
今日、うまくできなくて恥ずかしかったでしょ?))

「なんだ、そんなの恥ずかしがらなくてもいいのに・・・。」
もちろんテンはソラが恥ずかしがっている本当の理由を知らない。
「もちろんいいよ! 僕もお父さんたちみたいに踊りたい。
ソラと一緒だったら上達も早いかも!」
「!! ―ありがとう、テン!」

(これで・・・テンとダンスができるわ。
テン、私のことどう思ってるのかな? ・・・好きになってくれないかな?)


こうしてグランバニアでの新たな生活がはじまっていった―

fin
517僕=ソラ?@ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/07/03 20:15 ID:ly+JXQS/
おお!受験生さん。エピローグをSSに替えましたか!!
相変わらずラブラブですねぇ、テンソラは・・・・。お上手です!!

続き・・・・相変わらず手抜きかも

中庭に下りたテン(ソラ)には父から一本の剣が渡された。伝説の勇者が使う天空の剣、ではないが店で買える剣の中で最も威力のある吹雪の剣だった。
「え・・・お父さん?これはいったい?」
「ん、いつも通り剣の稽古だよ。今日の相手は・・・・そうだな・・・」
「け、剣の稽古ォォォォォ!!」
「そうだよ。いつも、よろこんでやるじゃないか。剣はおもしろいって言ってさ。相手はピピンにしてもらうから」
(ど、どうしよう・・・・剣なんて握ったことないよ・・・・)
「さ、また前みたいに華麗な剣術でピピンを伸しちゃってくれよ」
手渡された剣を手に持って、中庭の中央へ歩く。剣なんて握ったことのないソラはどうやって構えたらいいかも、どうやって向き合ったらいいかも分からなかった。
とりあえず、テンの剣を見よう見まねまねてみる。
「テン王子、どうされました?握り方が逆ですよ?」
「えっ!?」
そうピピンに言われて、慌てて剣を構えている手を入れ替え、ぎこちない笑顔を作る。
「あはは、ご、ごめんねピピン。僕、ちょっと考えごとを・・・」
(私ったら何、馬鹿言ってるんだろ。恥ずかしいなぁ・・・なんで早く入れ変わってること言わなかったんだろ・・・・)
「始めッ!!」
ソラをしている間に父の試合の開始を伝える声が轟いた。それに気付いて、ハッと前を向くと、ピピンは既に自分の目の前に来ていた。
早い・・・・ソラは体でそう感じた。
「いきますよテン王子!今日は勝たせていただきますから」
518僕=ソラ?@ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/07/03 20:16 ID:ly+JXQS/
ピピンが剣を振り下ろしてくる。ソラは剣を受けるので精一杯だった。受け流すなんてとんでもない。
それにピピンの剣のとんでもない重たさときたらまるでソルジャーブルでも相手にしているかのようだ。
次々と繰り出されてくるピピンの攻撃を必死にソラは受け続けた。隙がない・・・それに剣なんて振ったらどっかに飛んでいきそうだ。
(テンっていつも、こんなキツイトレーニングしてるの・・・・そうよね、あれだけの剣術だもん・・・)
ふと、ソラの腕に衝撃が走った。
「あっ」
ピピンの渾身の一撃で吹雪の剣が跳ね飛ばされたのだ。一気に距離をつめたピピンが剣を首筋に当てる。
「勝負アリッ!!」
アベルの声が響いた。こっちに近づいてくる。
「お父さん・・・・」
「テン、さっきの試合は剣の切れ味がなかったな。お前らしくもない」
「す、すいません」
「以前の切れ味が戻るまで試合を続けよう。ピピン、もう一回だ」
「はい」
「えぇ〜、まだやるのぉ!!」
「当たり前だ」
こうしてソラはなれない剣を一日中振り続ける事になるのだった。
(もぉ、こんなことなら入れ替わるんじゃなかった!!)
519僕=ソラ?@ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/07/03 20:24 ID:ly+JXQS/
「お母さん、サンチョ〜!!用って何?」
着替えを済ませて、訓練室に言ったソラ(テン)が言った。テンは別に女物のスカートを履くことを厭わない。
テンはまだ異性に興味が全くなく。全てが同じ物体のように見えているからしょうがないのだが・・・・
「おお、来ましたねソラ王女」
「遅かったわねソラ」
入ってくるのを確認すると、母のビアンカとサンチョが言った。
「あの〜用って何?まさかイタズラした事を怒るとか?」
「いえいえ、あれはもう坊ちゃんの許しを得てますから別に構いませんよ。それより」
「それより?」
「うん、ソラって平和になってから魔法の練習とかしてないでしょ。だからね、魔法の練習よ。いつ、戦いが起こるか分からないし」
「ま、魔法!?」
「ええ。大の得意でしょう魔法なら」
「えぇ〜、でも久しぶりだし。出せないかもしれないよ・・・じゃなくて。わ。(ヤバイよ・・・魔法なんて使えない)」
「それなら大丈夫ですよ。簡単な魔法からやっていきますから。そうですねイオラあたりからでどうですか?」
「イオラなら大丈夫でしょ?」
「・・・・・(やばい、やばい・・・・。イオラどころか僕はイオすら使えないよ)」
何も言わないでいるテンの上にビアンカがそっと手を置いた。
「じゃ、始めよっか」

520僕=ソラ?@ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/07/03 20:32 ID:ly+JXQS/
魔法の演習は数時間続いたが一向にテンは魔法を出せない。
「どうされましたソラ王女?メラすらも使えないとは・・・」
「ホント。世界一の魔法使いがねぇ・・・・・」
何もうてない今の姿では全ての言葉が嫌味に聞こえる。
「しょうがないじゃ、ない。だって久しぶり、なんだもん」
「しかし、メラすら撃てないというのは・・・・」
「ご、ごめん僕・・・・」
「僕?」
「あはは、はは。ゴメン、サンチョ。私、寝ぼけてるみたい(あっちゃ〜、何やってるんだろ)」
「はぁ・・・で、どうしますビアンカ様?」
「そうねぇ・・・・」
ビアンカが手をあごに当てて考える。
「撃てるまで練習しましょうか?」
「えぇっ〜〜!!」
「そうですなぁ・・・それしかありませんか・・・。よし、じゃ続き逝きますよソラ王女!!」
「もう、勘弁してぇ〜!!」
テンの苦しい一日はまだまだ始まったばかりだ。
(こんなことなら入れ替わるんじゃなかった!!)
521zin:04/07/03 20:37 ID:669PjrO8
ノッティさん、受験生さん、乙カレー様です
続き期待してますね、頑張って下さい!
エンディングSSいいね
ゲームだと何が何やらって感じだったから
>>520
学年一の秀才とスポーツマンが入れ替わったらこんな感じなんだろうな(;´Д`)
元の身体がいくら凄くても中身が中身だとほとんど活かせないかな。

>>514
あの最後に双子が両親に近づいていくシーンと上手くシンクロする。
双子のダンスシーンはやっぱり王子が王女の足を踏んづけたり
それで王女が転んだり…みたいな感じなのかなとか妄想。
524MilkyWay@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/07/03 23:09 ID:g0OgLauz
たくさんの作品、すべて目を通してます。
相変わらずその場その場で書いてるため、終わりがいつになるのかわかりません。
ってことで貼ります。

どこまで走ってきたのか、ソラは足を止め、空を見上げる。
先ほどまでの晴天は、ソラの心を表すかのように崩れていく。
「・・・また・・・曇ってきちゃったよ・・・。」
ソラは力なく呟き、頬に涙が伝わり落ちる。
そして、その涙を洗い流すかのように大粒の雨が降り始める。
525MilkyWay@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/07/03 23:10 ID:g0OgLauz
一人立ち尽くすコリンズ。そこに、テンが現れる。
「あれ?コリンズ一人?」
ただ雨に打たれていたコリンズは振り返り
「・・・ああ。」
と無気力に返事をする。
「ソラは?ピピンが外に出かけたって聞いて、雨も降ってきたから迎えに来たんだけど?」
コリンズの自慢のヘアスタイルも雨で台無しだった。
「どうしたんだよ、コリンズ・・・ソラは?一緒じゃなかったの?」
テンが近寄ると、コリンズはテンに背中を向ける。
「ソラなら・・・走ってった・・・。」
「走った?どこに?」
「あっちだ・・・。」
コリンズがまっすぐソラが走って行った先を指差す。
「ふ〜ん・・・じゃあ、僕ソラを連れてくからコリンズは城に戻っててよ。」
テンがコリンズに話掛けるも、コリンズは無言のまま立ち尽くしていた。
テンは首をかしげて、コリンズの指差した方へ足早に駆け出す。
コリンズはテンの背中が見えなくなると、すぐ横に立つ木に力いっぱいこぶしをぶつける。
「・・・チクショウ・・・。」
526MilkyWay@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/07/03 23:14 ID:g0OgLauz
ソラは丘に立つ大きな樹の下で雨宿りをしていた。
ただ、ルーラで帰ればいいだけなのだが、なぜか呪文を唱える気分ではなかった。
ソラは待っているのかもしれない。もしかしたら、テンが自分を探しに来てくれるかもしれないと・・・。
小さな頃、海賊に捕まった時もテンは助けに来てくれた。
テンはソラが悲しい時、苦しい時、楽しい時とすべてを共有してきたもう一人の自分。
だから今日も来てくれる。そんな不思議な自信がソラの胸の中にはあった。
「テンに伝えよう・・・テンが好きだって・・・。」
ソラは呟き、ポケットから小さな古い人形を取り出す。それは、幼い頃テンにあげた人形だった。
いや、正確にはテンにあげたのはテンの顔をした人形で、今ソラが持っているのは自分をモデルにした人形。
その人形を胸に抱きしめ、目を閉じる。すると、いつも目蓋の裏にテンが浮かんでくる。
「テン・・・テンはわたしのことどう思ってる・・・?
きっと、ただの妹だって思ってるよね・・・。でも、わたしにとっては・・・違うんだよ・・・。
テンは・・・テンはわたしの一番なんだ・・・。おかしいよね・・・兄妹なのに・・・こんな気持ちになるなんて・・・。
テンは・・・テンはわたしのこと・・・少しは好きでいてくれるのかな・・・?」
笑みをこぼしながら、ソラは呟く。
そして、ソラが想いを寄せるテンは、テンを待つ木のすぐ後ろまで・・・近づいていた・・・。


妄想一直線!つづく・・・といいな
527受験生 ◆V9cl6OhgG2 :04/07/04 00:53 ID:9DrfzjnT
皆様レスありがとうございます。

で・・・非常に言い出しにくいのですが、
コピペをミスしまして、抜け落ちた部分があるのを発見しました・・・

(3)と(4)の間に以下の(3.5)を入れてください。すみません・・・

---------------

Epilogue(3.5)

(お父さんとお母さん、仲がいいなぁ〜 ・・・羨ましい・・・)
ソラは双子の兄弟であるテンのことを、兄妹としてではなく、
一人の男として愛している。

ところがテンはというと、
(皆でダンスを踊るのに、なんで僕らはダメなんだろう・・・
あ、そうだ。ソラと踊れないかな? うーん・・・)
ソラのことをテンは大事にしてはいるものの、
そこにはやはり今のところ兄妹以上の愛は―。

踊りの音楽も終盤にさしかかったころである。
(ああ・・・終わっちゃうわ・・・ テンと踊りたい!
ようし、こうなったらお願いしてみるしかないわ。)
(あーあ、終わっちゃうよ。踊りたいのになー。
今からソラに話してみても平気かな? よしっ。)

二人は同時に一歩を踏み出した。
528受験生 ◆V9cl6OhgG2 :04/07/04 01:07 ID:9DrfzjnT
>新人職人さん
アベルはテンの告白を聞いてどう思うんでしょうか?
気になる場面の1つです。

>ノッティさん
話の展開が面白いです。
ここからどうなるのか・・・自分の頭の中に既に選択肢
はいくつかありますが。 楽しみです。

>ペコさん
心情描写がキレイで羨ましいです。
この後のテン、ソラとコリンズの関係が気になります・・・

皆さんお体に気をつけてくださいね。
>>526
妄想キャラ(・∀・)イイ!コリンズのリベンジなるか
530zin:04/07/04 10:44 ID:LR8K8M3s
みなさん、乙です、といいながら一つ投下

ここはグランバニア、8年前に王を失い(行方不明だが)そして、その王が今、まさに・・・
「じゃあ、ストロスの杖を使ってみるね」
「たのんだよタバサ」
「おねがいしま・・・」
「うん、私にまかせてお兄ちゃん!!」
(あいかわらず、二人はラブラブですな・・・私の話はきいてくれないのですな・・・)
「ブツブツブツブツブツブツ」
(お!本格的だ)
(成功しますように成功しますようにせいこ)(エンドレス)
「波っ」
ピカーン、なんと人の形の石像が人間にもどった
「ん、・・・ここは?・・・僕はいったい・・・もしかして、サンチョ?」
「ぼ、ぼっちゃあああああん」
「僕達ずっとお父さんのことさがしてたんだよ、ね!タバサ」
「う、うん」
「!もしかして、レックスにタバサ・・・かい?」
「おぼえててくれたの?」
「もちろん!僕の可愛い子供達・・・」
「おとうさぁ〜ん」
「(ヒック)お父さん・・・」
「うう、このサンチョ感動しましたぞおおおおお」
ドラきち「ラリホー」
サンチョは眠ってしまった
「お父さん(ヒック)、会いたかったよ・・・(ヒック)」
「うええ〜んお父さ〜ん」
「よしよし・・・今まで良く頑張ったな、お前達、これからはいっしょにいて、やれるからな」
531zin:04/07/04 10:45 ID:LR8K8M3s
>>530の続き
というわけで僕(私)達はお父さんをとうとう見つけたのですが・・・

「・・・なわけで、明日、緊急に旅立つ準備だ、出発は明後日の夜明けだわかったな」
「うん、わかった」
「うんわかってるよ、ところで出発は?」
(これは、しょうがない問題児に育ったものだ、やはりビアンカの血が・・・)
「お兄ちゃん出発は明後日だよしっかりしてよね、それに話を聞くときは聞く人の方をみてそれに」
(王女にもちゃんとビアンカの血がながれているなあ・・・)
「うんうんつぎから気をつけるよ、わかったわかった、ふわ〜あ眠い・・・お腹すいたなあ」
「もう!お兄ちゃんったら」
「え?何?どうしたの?タバサ?」
「(ゴホン)これで会議を終わりにする、2人ともゆっくりやすんでくれ」
---------------夜---------------------
(もう、お兄ちゃんったら、お母さん探す気あるのかな?) 
「クケケケケケケ、あいつだな」
「そうだ、たのむぞ、何せ人間に化けられるのはお前だけだ」
「まかせとけ、俺の変身は完璧だからな、作戦のほうはどうだ」
「ばっちりだ、よし、いけ」
(ボン)
ジェリーマンはレックスになった
偽レックス「おーい、タバサー」
「あ、お兄ちゃん」

なんか他の人のと違って分かりにくいと思ったら、会話中心なんだよね。
5331レス劇場屋 ◆SSS1Rus0TY :04/07/04 10:53 ID:y5dulh6s
・・・再び、黙秘。
534zin:04/07/04 11:29 ID:LR8K8M3s
>>532なんとなく会話中心になっちゃうんです、何故だ?まあ見逃してください
535zin:04/07/04 11:40 ID:LR8K8M3s
>>531の続き、やはり会話中心・・・見逃してください・・・
偽「あとで北の森の変な模様のあるとこにきて、言いたいことがあるから、んじゃ」
(タタタタタタ・・・)
「あ、ちょっとまってよ、お兄ちゃん・・・行っちゃった」
(でも、いいたい事って何かな・・・!!もしかして告白・・・かな)
「おや、どうなされました、タバサ様、口からよだれが・・・」
「えっ・・・ああちょっと考え事してて」
「そうですか、それならいいのですが、先ほど、レックス王子がどこかに行かれたようで」
「えっそうなの・・・私もいかなきゃ・・・」
「しかしタバサ様、アベル王が呼んで・・」
(タタタタタタタタタ)
タバサは走っていってしまった
「タバサ様〜」
---------そのちょっと前---------
「王女はおわった、あとは王子だ」
「まかせろ・・・よし、いってくる」
(ボン)
ジェリーマンはタバサになった
536zin:04/07/04 11:49 ID:LR8K8M3s
偽「お兄ちゃ〜ん」
「あ、タバサ、何?」
偽「あとで天空の武具をもって北・・・じゃない南の森にきて」
「なんで?」
偽「祈りをささげるのよ」
「ふ〜ん、わかった」
偽「じゃあねー」
(タバサってあんな、性格だっけ?)
----------北の森----------
「お兄ちゃ〜んきたよー、お兄ちゃ〜ん」
(あ・・・変な模様きっとあれね)
タバサは気づかないまま呪縛にはいってしまった
「なに・・・この脱力感・・・」
「ひっかかったな」
「誰!?・・・お、お兄ちゃん」
537zin:04/07/04 11:51 ID:LR8K8M3s
偽「・・・・・」
ピカーン
「お兄ちゃん、何で・・・」
なんとタバサは石化してしまった
----------------南の森----------
「タバサーどこー?」
(あ、タバサだ)
「タバ・・・」
(お祈り中は静かにしないといけないんだった、あ、天空の武具をおくところがある、きっとあそこに
おけばいいんだな)
「ふう、置き終わった」
「クケケケ置き終わったな、よしいくぞ」
偽「お兄ちゃんも目をつぶって祈って」
「うん」
偽「メラゾーマ」
なんとレックスに直撃した
「タバサ・・・なんで・・・うっ」(バタッ)
注:レックスは何も装備してません
-----------------------------------
もうちょい考えながら書いたほうがよかった(早速きつい1言もらったし)
これから頑張るので(会話中心は)見逃してください (タイトルもない)
538僕=ソラ?@ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/07/04 13:23 ID:nrFctWm2
zinさん、がんがってください!!俺は支援しますよ。
展開は偽者っすか・・・裏で手を引いてる男?が気になりますね。俺は不幸な展開で酔いしれるほうが好きなのでこういう展開は好きですよ。
俺も続きを書かせていただきます。

それぞれが厳しい訓練を終えて、部屋に戻ってきたのは夕方になってからだった。
先に戻った来たのはソラ(テン)で、今日は結局魔法の1つも撃てないままサンチョの許しを得て、今日は解放されたのだった。
「疲れた・・・・・」
ベッドに埋まりながらテンが呟く。体がだるいというより喉が痛い。呪文を詠唱しすぎたせいかもしれない・・・・
「よくやるよソラは・・・・魔法なんて難しいの簡単に撃っちゃうんだもんなぁ・・・・」
そんな事や色々なことを考えながら時間をつぶしていると、部屋をノックする音が聞こえた。ソラだろう。
テンがドアに近づいていくと突然、ノックの音が止まってドアが勢いよく開けられた。開けられたドアがテンの顔面を直撃する。
「お兄ちゃん!!って、なんでこんなところで倒れてるの!!」
「こ、これはソラのせい・・・・」
「そんな事はどうでもいいから。話があるの!!」
話があると言われて、ゆっくりと起き上がるテン。
「それならちょうどいいや。僕も話がある」
二人が同時に口を開ける。
           戻ろう!!
「やっぱりもとの体に
           もどりましょう!!」

539僕=ソラ?@ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/07/04 13:24 ID:nrFctWm2
言葉の違いはあるが、同じ意味の言葉をお互いが言い合って二人は顔を見合わせた。
少しの間、空気が流れたかと思うと、二人の口に同時に小さな笑みを浮かべる。
「あはははは」
「ふふふふ」
部屋に二人の笑い声が響く。
「なぁんだ。ソラも僕と同じこと考えてたんだ!!」
「テンの方こそ!!」
「それじゃ、やることは1つだね!!」
「そうね」
二人は手と手を取り合うと、勢いよく部屋から飛び出して王室へ向かっていった。

540僕=ソラ?@ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/07/04 13:31 ID:nrFctWm2
国王のアベルの前に二人の子供が手を握って立っている。元に戻る方法を聞く為にアベルと話をしにきたのだ。
「なるほど。それで、元の体に戻して欲しいと?」
「はい」
「でも、なんで入れ替わった時、すぐに言いにこなかったんだ?」
「そ・・・それは・・・・」
「どうせ、おもしろそう、とでも思ってそのままにしていたんだろう」
「・・・・はい」
「・・・・・まぁ、知ってたんだけどね」
「え!?」
アベルのその言葉に周りの空気が一瞬凍った。
「それってどういう?」
「いや、つまり。お前達が入れ替わっていたのはサンチョ達から聞いて知っていたんだ」
「それじゃ!!中身が私だって知ってて剣の稽古させたの!!」
「僕に魔法の練習させたの!?」
「それは、お前達を元に戻す気にさせるためにだな・・・・」
541僕=ソラ?@ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/07/04 13:36 ID:nrFctWm2
さっきまで言葉で勝っていたアベルだが、ここに来て徐々に押され始めた。嫌な空気を吹き飛ばすように、深いため息をつく。
「とにかくだ。お前達は元に戻りたいんだろ?」
「・・・そうだけど」
「じゃ、話は早い。テン」
二人が同時にアベルの顔を見る。アベルは本当はホンモノのテンの方を呼んだつもりだったのだが、二人ともに見られて少々焦った・・・
「あ、中身がホンモノのテンの方だ。つまり・・体はソラの方か・・・・だぁ!ややこしい」
「はい」
テンが言う。
「よしテン、だな?倉庫からラーの鏡を持ってきなさい」
真実を映し出すというラーの鏡。それに姿を映させて、元に戻すという方法だ。
「そうか!ラーの鏡で・・・」
「うむ。じゃ、手早く頼むぞテン」
542僕=ソラ?@ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/07/04 13:52 ID:nrFctWm2
数分後テンは急ぎ足に戻ってきた。
「持ってきたよお父さん!!」
「よし、ごくろうだなソラ・・・じゃなくてテンだな・・・だぁ!ややこしい」
さっき聞いたようなセリフ。
「二人で並んで鏡をのぞいてみなさい」
そういわれると体の入れ替わった双子は手を握ったまま並んで立ち、そしてラーの鏡を覗き込んだ。
「わっ」
「きゃっ」
覗くと何かが吸い込まれるような気がした。体に何も入っていないような感覚。恐らくは自分の魂が吸い込まれたのだろうが、その何も体に入っていないような感覚からはすぐに抜けだした。
鏡から何かが自分の体に入ったような気がする。
鏡はその動作だけを終えると、もう何も言わない普通の鏡に戻ってしまった。表面にはボケーッとした二人の顔が映っている。
「どうだ?戻ったか?」
アベルが聞く。
「お父さん、全然治ってませんよ・・・」
テンから言葉が漏れる。口調がテンではなくソラだったのでアベルは非常に驚いた。
「も、戻ってないのか・・・・?」
アベルが体を震わせる。
543僕=ソラ?@ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/07/04 13:53 ID:nrFctWm2
「・・・・・・な〜んちゃって!!」
重たい空気の中でテンの口調でテンが言うと。テンは王室から逃げるように走っていった。
「騙されたねお父さん!!馬鹿みたい、あはは!!」
もう、追いたくても見えないくらいのところまで走ってしまったテンの姿を見送っていたアベルはソラの方に目を向けた。
「ソラ・・・・・」
小さく言う。
「なんで!元に戻ったなら、言わなかったんじゃぁぁぁぁぁぁ!!」
アベルがソラに向かって駆けていく。怒られる・・・ソラはそう感じてその場から逃げ出した。
「きゃぁぁぁぁぁ!!」
「待てぇ!!お前もテンと同罪じゃぁぁぁぁぁぁ!!」

夕方のグランバニアに親子の声が響く。
元に戻った双子はその後も平和な一日を過ごすのだった。  END

ちなみに、あの後双子はアベルにこっぴどく叱られたらしいです。
「牢屋で頭を冷やしてこいやぁぁぁぁぁぁぁ!!」
とまでは言われなかったが、このグランバニアの珍事は後の世まで語り継がれるのだった。  真のEND
544僕=ソラ?@ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/07/04 14:04 ID:nrFctWm2
しゅ、集中力が続かない・・・・・ペコさんや受験生さんが羨ましい・・・。
またしても駄作・・・すいません。
最後の方は相変わらず手抜きです。なんかアベルも壊れてるし・・・・
勉強してきます・・・
545うみのうま ◆gZECxrSv0U :04/07/04 17:39 ID:xpVp899f
zinさんみにきましたよー
この時点で盗られるんだから天空の剣だけかな?
レベル5の王子たんにメラゾーマとはヽ(`Д´)ノ

オレも12yo1章が完結したらここにupります、さてさていつになるんやら・・・
会話中心だとゲームシナリオに近くなるから読みやすい分少し淡泊に感じるかな

>>543
ずっとこのままがいい〜にならず、やっぱりお互い元の体に、で良かった
父さん、入れ替わりに気付いてるのに練習させたり騙されたりお茶目だ
547MilkyWay@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/07/04 19:31 ID:WIgjFv7n
ノッティさんお疲れ様でした。自分、集中力あるのかな・・・
そろそろクライマックスかもーなわけで続き


「(・・・この感じ・・・テンだ・・・。)」
双子たる所以か、恋する乙女の直感か・・・ソラはまだ見ぬテンの姿を見つけ、胸の人形をギュっと握る。
それからほんの少しの時間が流れ、息を切らしたテンがソラの立つ木の下までやってくる。
「ハァハァ・・・ソラ〜探したよ?」
「うん・・・ありがとう・・・。」
「??」
ソラの感じがいつもと違う。雨で髪が濡れているせいか、少し大人びたその雰囲気にドキっとされたテンは続けて話掛ける。
「コリンズとなんかあったの?」
「・・・どうして?」
「え、いや・・・その・・・なんかコリンズの様子おかしかったし・・・。」
テンがあたふたと説明すると、ソラはにっこり笑って答える。
「だいじょうぶだよ・・・?」
テンはその言葉にほっと胸を撫で下ろす。
「そっかぁ・・・でも、コリンズがソラに変な事してきたらちゃんと言ってよ?
その時は僕がコリンズにビシッと言ってやるからs・・・。」
すべてをテンが言う前にソラがテンの背中に抱きつく。テンは不覚にも動揺してしまう。
「ソ、ソラァ?」
声が裏返ってしまった。テンは激しく自分がかっこ悪く感じた。
「あのね・・・テン・・・。」
548MilkyWay@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/07/04 19:34 ID:WIgjFv7n
そのまま黙り込むソラ。テンは後ろを振り向くことも出来ず、背中から伝わるソラの暖かいぬくもりを感じながらテンも黙り込む。
「わたしね・・・テンが好き・・・。」
「え?」
とうとう言えたソラの本当の気持ち。ソラの顔は耳まで真っ赤になり、顔をテンのマントに埋めこむ。
しばらく続く沈黙。ソラはその場から逃げ出したい恥ずかしさと大好きなテンの匂いに挟まれ、もう自分を支えるのに精一杯であった。
「・・・あのね・・・ソラ・・・。」
テンが口を開く。
「本気?」
たったその一言。ソラは突然全身に寒気を感じ始める。
「ど、どうゆう・・・意味?」
そう問いかけるソラの声が震えていた。テンは頭をポリポリと掻きながら答える。
「いや・・・その・・・。」
言葉を詰まらせるテン。ソラはスッとテンに寄せた身体を離し、大粒の涙を流す。
「ご、ごめんね・・・変なこと言っちゃって・・・。」
その涙を両手でグシグシと拭きながらソラは続ける。
「わ、忘れていいよ・・・ただ、伝えたかっただけだから・・・、じゃあ、行くね・・・。」
「あ、ソラ・・・!」
そうテンが呼びとどめるのも間に合わず、ソラは走りさりルーラを唱えて光と消える。
残されたテンは自分の頭をゴツンと殴る。


短くて・・・すいません・・・萌えなくて・・・ほんっとすいません・・・でも続くんです。
萌えますって!GJ!!
熱いなあ・・・(*´∀`)
550新人職人:04/07/04 21:50 ID:jcxP9W4c
みなさんいい仕事してますなあ
私の方は事情で今まで携帯しか使えなかったので投稿できませんでした。
ではあつかましくまとめて。
551新人職人:04/07/04 21:57 ID:jcxP9W4c
>>487の続き

「ちょっとお兄ちゃん!」
タバサの怒鳴り声が聞こえる、ん…気付かないうちに僕は眠っていたようだ。
そういえばタバサとの約束をすっかり忘れていた……。
「もういい加減にしてよね!いつも、いつも、いつも私を待たせてばっかり!」
「ごめん…」
「聞こえない!」
「ごめん…(あーあ昔はもっと可愛かったのになあ…)」
「なんか言った?」
「い…いや」
「…もう、いい加減にしないとコリンズ君と浮気しちゃうんだから」
タバサはプイッとそっぽを向いて言った。
「コッコリンズのはこの前も断ったはずだろ」
「……昨日また告白されたの」
「え…しつこいなコリンズも」
「好きな人はいない…って言ってるから、でもコリンズ君が本気で私の事を愛してくれてるのは分かるの」
なんでこんな時にコリンズの話題を出すんだよ!そう考えると僕はついカッとなってしまった。
「な…じゃあ僕は本気でタバサのことを愛してないって言うのか!」
「誰もそんなこといってないでしょ!」
「そう言ってるようなものだろ!」
「なによ、一人で勝手に怒って馬鹿みたい!もう知らない!」

……はあ、こんな大事な時に僕は何をやってるんだろう…

552新人職人:04/07/04 22:00 ID:jcxP9W4c
夜になっても僕らは口を利かなかった。
けれど明日のことを考えると、このままじゃ駄目なことは分かってる
……思えば昔から僕は素直じゃなかった、告白だってタバサからだったし……
それに比べてコリンズはしっかりとタバサに自分の気持ちを伝えてる。
彼は僕よりも強い意志を持ってる。そう考えるとタバサがなぜ僕を好きでいてくれるのか
分からなくなる時がある……本当に僕でいいのだろうか?なんて思ったりもする…。

トントンッ
「お兄ちゃん……いる?」
タバサだ、僕はハッと我に返りあわててドアを開ける。
「…あの…今日はごめんなさい、本当はあんな事言うつもりじゃなかったのに…」
「…いや、悪いのは僕の方だから、タバサが謝ること無いよ…僕の方こそ本当にごめん…」
…先に謝るのが僕からじゃない所が素直じゃない自分を物語ってる…

「……ねえお兄ちゃん、今から行かない?」
タバサは急に目を輝かせて言った。
「えっ!今から?」
「うん、早く!」
「ちょっちょっと、そんなに引っ張るなよー」

―――
553新人職人:04/07/04 22:04 ID:jcxP9W4c
「わあ、星がきれいねえ」
ここはグランバニア近くの丘、ここから眺める景色は最高で、僕らのお気に入りの場所だ。
「ん、そう言えば夜来たのは久しぶりだね、いつ以来だっけ?」
「んもう!……私がお兄ちゃんに告白した時以来でしょ!」
「…あ、そうだっけ?」
「しっかりしてよもう、一応お兄ちゃんなんだから………キャッ!」
とその時、急な突風が僕らを襲った。
「とと、大丈夫?うまく受け止められて良かった……あれ?顔赤いよタバサ?」
「き、気のせいよ!」
「なら良かった」
「……ずるいよ、こういう時はしっかりしてるんだから」
「え?」
「なっなんでもない!それより座りましょ」

それから僕らは昔の事をたくさん話した。ストロスの杖を探した時のことや、父さんや母さんを探し出した時のこと
二人で無邪気にはしゃぎ回ったあの日の事を気の済むまで話し続けた。
けれどその中で僕はある話を切り出そうとしていた…。

554新人職人:04/07/04 22:06 ID:jcxP9W4c
「はあー、こんなに笑ったの久しぶりかも。ね、お兄ちゃん?」
「ん…ああ、そう…だね」
「……どうしたの?」
僕は緊張のおももちで話し始めた。
「ねえ…明日のことだけどさ…」
そう言うとタバサは一瞬体をビクッとさせた。
「…え?誕生パーティーのこと…?」
「いや、そうじゃなくて…」
「あっ明日は楽しみね、今までに無いすごいものって言ってたし」
「タバサ、僕の話しを……」
「それにね、サンチョも―――」
「聞けよ、タバサ!」
わざとらしく話をそらそうとするタバサに対してしびれを切らした僕は、立ち上がって声をあらげて言った。
「ご…ごめんなさい」
タバサは悲しそうな表情で答えた。
「…いや、こっちこそいきなり怒鳴ったりしてごめん…」
そう言いながら再び座ると、僕はタバサに覆いかぶさるように押し倒された。
そしてタバサはゆっくりと話し始めた。

「……ねえお兄ちゃん…あの時の約束覚えてる?」
「…約束?」
「…わたしをお嫁さんにしてくれるって」
「……うん、覚えてるよ」
「あれ、小さい頃の約束だったけどすごくうれしかったの……
そして今私たちはまるで普通の恋人のように接し合ってる……だからこの夢は本当に叶うんだって思えるようになったの」
「タバサ…」
タバサは僕の胸をギュッと掴み、話を続けた。
「だけど…だけど……すごく不安なの、駄目だった時のことを考えると涙と震えが止まらなくなる時があるの
…実は今私が見てるのは全部夢で…夢から覚めたらひどい現実が待っていて…そしたらお兄ちゃんがどこか遠くに行っちゃう気がして…」

555新人職人:04/07/04 22:09 ID:jcxP9W4c
……タバサは小さな子供のように泣いていた、小さな体を震わせながら……。
ずっと我慢してきたんだろうな……僕は自分の不甲斐なさに憤りを覚えて唇をキュッとかみ締めた、
そして背中に手を回しギュッと抱きしめて言った。

「大丈夫、僕はどこにも行かないよ…ずっとタバサのそばにいるから、だからもう泣かないで?」
「ふえぇ…えぐ…うっうん」
(ふふ…しっかりしてきたようで、変わってないなタバサ…)
「ねえ…お兄ちゃん」
「ん?なに?」
「こんな時に何考えてるの……?」
「え!?ああ…あははは、ごめん…体が勝手に…」
「もうっ!……ふふ……大好き…」
それから僕らは軽く口づけを交わして、その場を後にした。

タバサと別れて自室へ戻った僕はドアを背にして大きなため息をついた。
―――実を言うと不安なのは僕の方だった……。
ああならなければ僕の方がタバサの胸で泣いていたかもしれない。
そして……伝えられなかったこの胸のもやもやは、結局最後まで消えることはなかった―――
556新人職人:04/07/04 22:12 ID:jcxP9W4c
一人で投稿しすぎなので今日はここまでにしときます。
乙。
ドキドキだね〜。
558ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/07/05 17:37 ID:YxRcxByz
新人職人さん、乙〜!!
ドキドキっすね〜!!
>>新人職人氏
幼年期と今が変わってるようで変わってない、なところがいい感じ


>>MilkyWay
ルーラで去っていく王女がせつない(´Д⊂ヽ
コリンズも王子も実質ふられたような形になってしまったのか
560新人職人:04/07/05 22:41 ID:ZU6kPhJ0
静かなので少しだけ投下
>>555の続きからいきます

561新人職人:04/07/05 22:48 ID:ZU6kPhJ0
この日は、朝から国を挙げての盛大なパーティーが開かれ、各国の王も祝辞を述べに訪れる。
僕とタバサは次々と訪れる客人に対応するのに手一杯で今日はまだほとんど話していない。

「レックス王子誕生日おめでとうございます!あのう…これ受け取って下さい!」
「ちょっとどいてよ!レックス様、私のを先に受け取って下さい!」
「あなたこそどきなさいよ!邪魔しないで!」
…とまあこういった感じだ、気持ちはうれしいんだがほとほと困ってる…。
(…あ、タバサだ)
遠くにタバサを見つけた僕は、人ごみを掻き分け近づいていく。
ようやくタバサを確認できる位置まで来たところで「おーい、タバサ」と呼ぼうとしたが僕は躊躇した。
(あれ…一緒にいるのはコリンズ…?タバサ…楽しそうだな)
タバサとコリンズが楽しそうに話すのを見て引き返そうとすると
「あ、おーいレックスー!」
と呼ばれた、どうやらコリンズもこちらに気付いたようだ。僕はたった今気付いたふりをして二人に歩み寄った。

562新人職人:04/07/05 22:51 ID:ZU6kPhJ0
「レックス、誕生日おめでとう!」
「うん…ありがとう」
「お前を先に見つけたんだが取り巻きがいてなかなか近づけなくてさあ」
「ふふ…お兄ちゃんもてるからね」
「かっからかうなよ!タバサだっていろんな国の王子からプレゼントがたくさん贈られてくるし…それに
君だってもてるだろコリンズ?君の誕生日の時だってすごかったじゃないか」
「ああ、でもお前ほどじゃないよ。それに俺はタバサちゃん一筋だから!」
「こっこんな所で何言い出すのよ!」
「ははは、ごめんごめん……おっとそろそろ行かなくちゃ、じゃあ二人ともまた後でな!俺からのプレゼント楽しみにしとけよ」
そう言ってコリンズは走っていった。二人が何を話していたのかとても気になった僕は
「……ねえ、さっきはなにを……」
と聞こうとしたが……。
「あっ大変!もうすぐ式始まっちゃうよお兄ちゃん!早く着替え直さなきゃ」
そう言うとタバサは行ってしまって、聞くことが出来なかった。

昼からは盛大な式が行われた。母さんが言ったように今までとは少し違った大人っぽい感じのものだ。
正式に大人としての年齢を迎え、僕は王家の証を、タバサは命のリングをそれぞれ父さんに手渡された。
式が終わると、皆は豪華な料理や高級な酒を味わい、華やかなダンスに酔いしれた。最近ははあまり飲まなかったサンチョも
この日ばかりは酔っ払っていた。
そして夜、僕は一人王の間に向かった。

中途半端な行数で1レスでできませんでした。
それにしてもちょっと話しが重たすぎ(シリアスすぎ)かも…すいません

シリアス大歓迎
レックスは色々しょいこんでるなぁ
564MilkyWay@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/07/06 01:40 ID:Npe+Gkh1
「コリンズと〜!」「ピピンの〜!」
「「これまでのあらすじー!」」
「ってわけで、突如始まりましたこのコーナー。現在執筆中&HP更新に四苦八苦しているペコさんに黙って僕らが「MilkyWay」の裏話なんかを
紹介していくコーナーなんですが、コリンズさま!どうなの!!フラれちゃったの?」
「う、うるさい!いいんだよ!!どうせおれはフラレ役なんだから!!!」
「あらあら〜?怒っちゃったんですか〜?でも、怒ったコリンズさまも す♥て♥き♥ですよ!」
「・・・氏ね!」「キャー!コリンズさまの剣先がわたしの首にー!!」
「冗談はいいから、早く裏話っての始めろよ。」
「そうですね〜。今回の話は題名のとおり「MilkyWay(天の川)」なんですが、どうやら、7月7日に終わらせるみたいですよ?」
「ほう。なるほどな、時事ネタってわけか・・・で?」
「いや、『・・・で?』とか言われるとピピンとっても困っちゃうんですが・・・。とりあえず、吐血気味に執筆中とのことなので、みなさん期待しないで待っててあげてください!」
「相変わらず『その場のノリ』で書いてるらしいけど、本人部屋にクーラーないから汗だくで書いてるそうなんで、そこら辺は勘弁してやってくれ!」
「そうそう、ペコさん最近『やっと』天空物語10巻まで読んだらしいんですよ!それでですね、古本屋で立ち読みして物語に声を殺して笑ってたらしいんですよ!」
「それは傍からみたらおかしい大人に見られただろうな・・・。」
「ええ、しかも感動するシーンで思わず泣きそうになったらしいんですよ!信じられます?いい大人が?」
「110されなかっただけラッキーだろうな・・・ん?・・・ピ、ピピン、オレはもう帰るから、と、戸締りと〆の言葉よろしくな!」
「え?これからがいいところなのにですか?・・・それでは、『MilkyWay』おたのしみうわなをシャfりおあhふぁえふぁjfぴふじこまfじゃぴ・・・」
565MilkyWay@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/07/06 01:42 ID:Npe+Gkh1
すいません・・・駄文書いててすいません・・・。
しかもあらすじも何もやってないのに今気づきました・・・。とりあたまなんですいません・・・・。
ワラタw コリンズ×ピピンの不遇コンビは結構お似合いだ。
古本屋で天空物語一気読みはニヤニヤしてしまうからたしかに危険
5671レス劇場屋 ◆SSS1Rus0TY :04/07/06 07:23 ID:xfntiw7W
>>564-565
ペコ氏……_| ̄|○
こういう楽屋裏ネタをこのスレで書くのは、あと2ヶ月ガマンしてほしかった……。
568ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/07/06 14:03 ID:7RjSMKmv
新人職人さん
続き頑張ってください!!

ペコさん
楽屋裏ネタっすか・・・。しかも7月7日完結・・・。俺は7月7日に投稿しようと思ってるんですがね。
でも、続き期待してますよ
569レとタ ◆bsDQ5/RxE. :04/07/06 17:12 ID:hYL3ltbr
携帯で書いたから文章おかしいかもしれんけど、脳内変換よろしく
前スレ888より続き 第3章

あれから一ヶ月、今のところはこれといった事件も無くほのぼのしていた。
グランバニア、夕食時
いつもの様に大きなテーブルを囲み会話が続いていた。
その時、いつも静かなアベルが口を開いた。
「レックス、お前ももうすぐ13歳だ、好きな人とかいるのか?」
レックスは何かを思い出した様に答える
「あ・・・あの、お父さん、その・・・・・・・あとで少し話があります。時間とれますか?」
「あぁ、大丈夫だ、それじゃあ夕食後ここに残りなさい・・・・・・・
ところでタバサ、コリンズ王子から結婚の申し込みが来てるんだが・・・」
「イヤッ!!」タバサは声を荒げて答えた。
「そ、そうか・・・それなら断っておく。」
「ごちそうさまでした・・・」
「あらどうしたのタバサ?まだ結構残ってるじゃない」
「ごめんなさいお母さん、何だか食欲がないの」
タバサは少し早足でバルコニーへ向かった。
タバサはバルコニーから空を見上げながら呟いた
「はぁ〜、何でわたしとお兄ちゃんは兄妹なんだろう?
もし兄妹じゃなかったら素直にスキって言えたのになぁ」
それからタバサはしばらく考え事をしていた。
570レとタ ◆bsDQ5/RxE. :04/07/06 17:13 ID:hYL3ltbr
それから十数分がたったころ・・・・・
「タバサちゃん」 後ろから声がした
タバサはバッと振り向く、しかし暗いせいでよく見えない
「誰?」
「俺だよ、コリンズだよ・・・・・」
「こ、コリンズ君?こんばんは・・・・・いつ来たの?」
「今来たところだよ・・・それより、結婚の返事を聞きたいんだ」
コリンズはゆっくりタバサの方へ歩み寄って来た
「あ、あの・・・ごめんなさい・・・その、やっぱり結婚はできない・・・」
「そうか・・・・・・残念だよ」 コリンズは急にタバサを抱き締めた
「きゃっ、イヤッ・・・何するの?」タバサはコリンズをドンと突き飛ばした
「一緒になれないなら、無理矢理奪うだけだ・・・」コリンスは再びタバサに抱きついた
「タバサちゃん、抵抗しないでくれよ。・・・・・マホトーン」 コリンズはそのままタバサを押し倒した
「イヤッ・・やめて・・・」タバサは必死で暴れて抵抗するが、力では到底勝てない
「イヤァーーーーーー、お兄ちゃん助けてーーー・・・・・・・・・」
(・・・・・・サ)「ターバサー」
「ハッ!!あ、あれ、夢?あっドリス」
「どうしたんだタバサ?ずいぶんうなされてたぞ」
「う・・・うん、なんだか変な夢を見ちゃったの・・・」
「ふ〜ん。まっこんな所で寝てたらカゼひくよ、あとレックスがタバサのこと探してたぞ」
「えっ?お兄ちゃんが?ありがとうドリス」
タバサは大急ぎでレックスの部屋に向かった。
571レとタ ◆bsDQ5/RxE. :04/07/06 17:15 ID:hYL3ltbr
コンコンッ 「お兄ちゃん、タバサだけど」
「あっタバサ?そんなとこにいないで中に入りなよ」 ドアがガチャッと開いた
「あの・・お兄ちゃんがわたしにお話があるってドリスから聞いたんだけど」
「えぇっと、明日の正午にチゾットまで来てくれない?本当の話はそこでするから」
「う、うん分かった。」
「えぇっと、今日はそれだけだから・・・」
「うん、それじゃあおやすみなさい」
「おやすみ、タバサ・・・」
――そして次の日
「ふぁ〜〜〜、お父さんお母さん、おはようございます、お兄ちゃんは?」
「おはよう、レックスなら朝早くに出かけたわよ。」
「そうなんだ」
タバサは少し遅い朝食を食べチゾットに向かった。
――チゾット
「あぅ〜、やっぱりここは高いよ〜」タバサのプチ高所恐怖症は治ってなかった
「あっ、タ〜バ〜サ〜」 つり橋の向こうからレックスが呼んでいる
「お兄ちゃ〜ん」二人はつり橋の真ん中あたりで立ち止まった
風かそよそよと吹いて二人の髪が風になびいていた
そんな中先に口を開いたのはタバサだった
「ねぇ…お話って何なの?」
572レとタ ◆bsDQ5/RxE. :04/07/06 17:16 ID:hYL3ltbr
レックスは一度深呼吸して話始めた
「う…うん、あのね…ボクたちって兄妹だよね」
「うん。そうだよ。」
タバサは笑って答えた
「兄妹でこういう感情を持つ事はおかしいかもしれないけど………
タバサ…ボクは…タバサのことが……好きなんだ……愛している
もし…タバサにその気があるなら……結婚…してくれないか?」
数秒間の沈黙がレックスにはとてつもなく長く感じた
「……?た、タバサ?」
タバサの目からは涙がぽろぽろと流れていた
「わ、わたしも…ぐすっ…ずっとお兄ちゃんのことがスキだったの…ひっく、わたしから
もお願いします…わたし…を…お嫁さんにしてください。」
「タバサ…」 「お兄ちゃん…」
その瞬間二人は抱き合い熱い口づけを交わした
それから数分後、
「じゃあタバサ、お父さんたちに報告に行こっ」
「うんっ行こう、お兄ちゃんっ」
タバサはグランバニアに向かってルーラを唱えた。
573レとタ ◆bsDQ5/RxE. :04/07/06 17:19 ID:hYL3ltbr
グランバニア城
「あっ、サンチョ〜」
「おやおやレックス様タバサ様、おかえりなさいませ。」
「ねえサンチョ、お父さんとお母さん知らない?」
「お二人ならつい先ほどサラボナに向かいました」
「サラボナ?ありがとうサンチョ、行こうお兄ちゃん。」
「うん、早く向かおう。」
レックスとタバサはサラボナにルーラため外に走って行く
「(おやおや、二人共手を握りあって、仲がよろしいですなぁ…)」
突然二人は走るのを止め、サンチョの方に振り向いた
そして声をそろえて「サンチョ、ボク(わたし)たち、結婚することにしたから」
それを伝えると再び走りだした。
「(ふむふむ、お二人は結婚ですか…………な…なんですとぅ!?)」
突然の告白に大混乱のサンチョ、事情を聞こうと走るが
その時には既にタバサ達はすでにサラボナに着いていた
574レとタ ◆bsDQ5/RxE. :04/07/06 17:20 ID:hYL3ltbr
サラボナ、ルドマン邸
「それじゃあルドマンさん、今回もよろしくお願いします」
「はっはっはっ、アベル達の頼みなら喜んで引き受けるわい」
その時、部屋のドアが開いた。
「こんにちはー、お父さん、お母さん、ボクたち結婚することを決めました。」
「おぉ!そうか、二人の式場は僕達と同じ、ここの教会にするよ、いいね?そこで、
ルドマンさんから話があるからしっかり聞くんだ」
「レックス君、タバサちゃん、婚約おめでとう。結婚式はワシが仕切らせてもらうぞ、
そこで、今回も結婚指輪の事じゃが、一つはワシの家宝の『風のリング』じゃ、もう一つ
は『雷のリング』というのがあるらしいので、それを探して来てもらいたい。」
「わかりました。では探しに行ってきます。行こうタバサ」
二人は手を繋ぎながら町を出た
「ねえお兄ちゃん、雷のリングってどこにあるのかなぁ?」
「う〜ん、まずは宝石に詳しい人に聞きに行こうよ」
「それならエルヘブンの職人さんの所ね。」
タバサはルーラを唱えた
575レとタ ◆bsDQ5/RxE. :04/07/06 17:25 ID:hYL3ltbr
エルヘブン、職人宅
「なんじゃと、雷のリング?」
「はい、そうなの、知ってますか?」
「知っとるも何も、あれを作っとるのはここじゃよ」
「ホントおじさん?」
「あぁ本当じゃ、この宝石に雷を落とせば完成なんじゃが……」
「カミナリ、降らないの?」
タバサは少し気を落として言う
「オジサン、ボクがギガデインを打ちますからそれで作ってください。」
「ふむ……まあいけるじゃろう。ついてきなさい」
レックス達は外にでて準備を始めた。
「……よしっ、これで準備OKじゃ、魔法はいつでもよいぞ」
レックスは集中し小さな宝石に狙いを定めた。
「ふ〜〜、………ギガデイーーン」
ドガーンと大きな音を立て、ギガデインは見事宝石に命中した。
「すっ素晴らしい……ではこれをはめ込んでと。………よし完成じゃ、持って行くがよい」
レックスは美しく輝く指輪を受け取った。
「うわぁ、スゴい。ありがとうオジサン」
「おじさん、ありがとうなの……ルーラ」
576レとタ ◆bsDQ5/RxE. :04/07/06 17:27 ID:hYL3ltbr
――サラボナ
「ルドマンさん、指輪持ってきました………!!」
なんと家の中の全員が血だらけで倒れていた
「いやっ、いやぁぁぁぁーーー」
タバサはその場で泣き崩れた
「うっ…うぅぅ……レックス」
アベルが目をさました
「お父さん、何があったの?」
「話は…後だ…ここの皆を城へ…」
アベルは再び気を失った
「タバサ、タバサ、皆と一緒に城に帰るよ」
「うっ、ひっく…ぐすっ…ルーラ…」
――2日後
ようやくアベルは目を醒ました
「レックス、タバサ、サラボナの町を襲ったのは…ゲマ…だ。」
「ゲマ?そんな…ボクが倒したはずなのに…」
「とにかく、二人で奴等を倒すんだ」
アベルは風のリングと命のリングをレックスに渡した。
「海の…殿の台…に、…つのリングを…………」
「お父さんっ!?」「大丈夫、寝ているだけみたい……行こうお兄ちゃん、皆をこんな風に
した悪い魔物をやっつけに行こう」
「うん。装備を整えたらすぐに出発しよう。」

第三章(前編)終
577レとタ ◆bsDQ5/RxE. :04/07/06 17:31 ID:hYL3ltbr
なんか展開早くてスマソ・・・
578新人職人:04/07/06 18:02 ID:xtC4BXrn
>>563
うちのレックスは、被害妄想+自意識過剰なところがありまして…
>ペコさん
おもしろかったですw
冷房が無いとか…頑張ってください
>ノッティさん
続きは…あまり期待しない方がよろしいですよ…
>レとタさん
工エエェ(´д`)ェエエ工
これ全部携帯で…?すごすぎ
579ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/07/06 18:34 ID:7RjSMKmv
七夕前日。序章を描く・・・・。

グランバニア国王女のタバサは明日を待っていた。どれほど待ち望んだ事か。7月7日。
この日には親に勘当されて離れ離れになっている王子レックスと会える唯一の日なのだ。
まぁ、とりあえずなぜ勘当されているかを説明しなければならないだろう。
タバサとレックスは双子の兄弟なのだが、親に隠れて共に愛し合っていたのだ。その事が父親にばれて、兄は自分を庇って父に勘当されたのだった。
「自分がタバサを襲った」
これがレックスの父に言った理由だった。普段、あれだけ優しかった父があの時だけはすごい剣幕で怒ったのだから、ショック?は相当だったんだろう。
レックスを牢屋に放り込むとか言ってたけど、さすがにそれはサンチョ達に宥められて抑えた。けど、それでレックスは城に立ち入ることを許されなくなってしまった。
だが、ドリスの説得で1年に一回だけ会うことを許された。それが今回は7月7日なのである。
とまぁ理由こんな感じである。今日は7月6日。城中のみんなが寝静まって、見張りの兵士だけしか低回していない城内は怖いぐらいに静まり返っている。
「はぁ・・・早くお兄ちゃんに会いたいなぁ・・・・」
タバサはふと今日の月の光が一段と強いのを感じて、窓を開いた。窓を開いた瞬間にタバサの目に飛び込んできたのは漆黒の空一面に広がるまばゆいばかりの星の数々だった。その光が月の光をも凌駕して、タバサの部屋に一段と明るい光を差し込ませていたのだった。
「わぁっ!!」
子供のように無邪気な声を出しながら飛び跳ねて喜ぶタバサ。こんな綺麗な星空は見たことがない。
「そういえば、明日は七夕だもんねぇ・・・・」
天空の真ん中にはうっすらとすでに天の川が浮かび、その姿はまるで本当に空に川があるように見えた。
その夜はタバサは眠れなかった。いや、眠らなかった。まるで降ってくるような星空に心を奪われて、目をつぶることすら忘れていたのだ。
「お兄ちゃんも見てるかなぁ・・・・・うん・・きっと見てるよね」
タバサはそう呟いた。
580織と彦@ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/07/06 18:36 ID:7RjSMKmv
書いてしまった・・・時事物・・・。
続きは明日の夜に
七夕ネタが豊富だね、明日に期待


>>569
鬼畜コリンズキター!と思ったら夢ヲチで残念・・・ではなくて安心
携帯でこんなに打てるもんなんですね
確か携帯用のキーボードがあったような…
583レとタ ◆bsDQ5/RxE. :04/07/06 21:09 ID:hYL3ltbr
>>578、581
携帯で打ったのをPCに送ってから繋いだり改行してます。
584zin:04/07/06 22:18 ID:L1sPcz+k
>>537
「・・・・・・ス」
(・・・・)
「・・・・ックス」
(・・・お父さんの・・・・声?)
「レッッッックスーーーー!!」
「うわああああっ」
レックスは急に飛び上がった
「よかった・・・気がついたのか・・・」
ほっと一息つくグランバニア王アベル、王妃ビアンカ
「僕は・・・いったいなにを・・・」
全てを思い出した、タバサ(とはいっても偽者だ)に騙され
メラゾーマが当りその場に倒れ、気絶し、そのうえ天空の武具を・・・
「お父さん・・・ごめんなさい」
「その件はあとだ、それより・・・」
レックスは父の言いたいことが一瞬で理解した
「・・・!!タバサのこと?」
「ああ、南の森で魔波が感じられたころ、北の森でタバサが目撃されている」
レックスはまた言いたいことがわかった
「じゃあ、僕にメラゾーマを当てた奴は!?」
レックスが問う
「そのとうり偽者だ」
「僕はなんて事を・・・偽者のタバサを見抜けなかったなんて・・・」
レックスはうなだれている
「一旦グランバニアにいって体制をたてなおすぞ」
「うん・・・」
「ルーラ」
---------------
とここまでUPしました、PCできなくて遅くなりました
やはり会話中心ですがどうかお見逃しを、ではでは
585MilkyWay@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/07/06 22:55 ID:f6ot3woZ
あー明日か・・・終わるのか?

テンより一足先に城に戻ったソラは駆け足で自室へと走り去る。
途中、サンチョが話掛けるも「あとで・・・。」と一言呟き足を止めることなく部屋に辿り着く。
「・・・言うんじゃなかった・・・。」
もはや口に出るのはその言葉のみ。ベッドに顔を沈め、ただただ泣き続けるソラ。
もう、昨日までの二人には戻れない・・・。
このまま消えてしまいたい・・・。そんなことすら頭をよぎる。
心配に思ったサンチョはソラの部屋の前までやってくる。
ドアをノックし、優しくも穏やかな口調でソラに話掛ける。
「ソラ王女・・・、いかがなされました・・・?サンチョにお顔を見せていただけますか・・・?」
半刻ほど過ぎた頃、落ち着きを取り戻したソラはドアを開ける。
目を真っ赤にさせたソラを見、サンチョはにこやかに笑いかけ、口を開く。
「雨にうたれてお風邪を引かれては大変です。サンチョが温かいミルクティーをご用意いたしますので、お部屋に入れていただけますか?」
ソラはコクリとうなづき、サンチョを部屋へと通す。
サンチョは部屋に入る前に会釈をし、片手に持ったお皿をおもむろに机の上に丁寧に置く。
「こちら、サンチョが先ほど焼き上げたクッキーでございます。お茶のおつまみにと思いまして・・・。」
ソラはまたコクリとうなづく。
586MilkyWay@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/07/06 22:57 ID:f6ot3woZ
サンチョがいれるお茶の香りがソラの部屋いっぱいに広がると、少しずつソラの顔に笑顔が戻って行く。
「ありがとうサンチョ・・・。」
ただ、その一言。サンチョは「いえいえ。」とソラに返し、カップに紅茶を注ぐ。
カップに注がれた紅茶にミルクを垂らすサンチョ。
透明な赤茶色の紅茶は、ミルクの白と混ざり合い、グルグルと渦を巻くように彩られていく。
最後にサンチョがヒメスプーンでクルリ・クルリと2回転させると、紅茶とミルクはひとつの色に染まる。
「冷めないうちにどうぞ・・・。」
サンチョが丁寧に机の上にカップを置く。ソラは「ありがとう。」と笑顔を見せる。
カップに口をつけ、一口すするソラ。カップを置き、サンチョの顔を見る。
「とてもおいしいわ、サンチョ。」
顔のしわがクシャクシャになるくらいの笑顔を見せるサンチョ。
「ほんとに・・・おいしい・・・。」
もう一口飲み、突如泣き出すソラ。
「どうなされたのですか?」
サンチョは問う、ただ首を横に振り「なんでもないの。」とソラは答える。
「なにか、とても悲しいことがあったのですね・・・。」
サンチョは心配そうにソラを見つめ、そう告げる。
「サンチョのお茶を飲んで、苦しいモノが涙と一緒に流れていただければ幸いで御座います。」
サンチョはソラに優しく話しかけ、部屋をあとにする。

──────────────
587MilkyWay@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/07/06 23:02 ID:f6ot3woZ
テンは雨に打たれながら空を見上げ続ける。

ソラが僕を好き・・・。僕はソラのことをどう思ってる・・・?
好きだよ・・・とっても・・・。でも、僕らは兄妹だから一緒にはいられない・・・。
だから・・・ソラを悲しませたくないから・・・僕は僕の気持ちにウソをつく。
これでよかったよね・・・。

近づく人影。テンは振り向き、笑顔で話掛ける。
「待ってたよ・・・コリンズ・・・。」
「・・・何してるんだ・・・?お前?」
コリンズはテンに問いかける。
「・・・コリンズにお願いがあるんだ。」
「なんだ?」
「ソラを幸せにしてやって欲しい・・・僕からのお願いだ・・・。頼む・・・。」
テンがコリンズに頭を下げる。おそらくコリンズの記憶が正しければこれは初めてのこと。
コリンズは沈黙を続け、しばらくしてゆっくりと・・・口を開く・・・。


次回、ドキドキ?の最終回
588受験生 ◆V9cl6OhgG2 :04/07/07 00:53 ID:V5GUq+eN
皆さんお疲れ様です〜!
七夕をからめたお話もイイ!です(//

ドキドキしながら待っています〜
589新人職人:04/07/07 09:48 ID:I9e0U07m
七夕ネタいいですね!今日は盛り上がりそう。
自分の方は明日にはできそうです
590MilkyWay@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/07/07 12:52 ID:oJqkBHp4
なんか自分の作品が続けて貼られると申し訳ないですが、貼ってしまいます。

「い・や・だ!」
あまりにも想像以上の答えにテンは困惑する。
「・・・え・・・?」
テンは思わず聞き返す。コリンズはヤレヤレとした表情で繰り返す。
「だから、い・や・だってんだよ!いいか?ソラを幸せにできるのはオレじゃない、お前だけだ!」
「で、でも・・・僕らは兄妹で・・・。」
間髪いれずにコリンズが叫ぶ。
「関係ないね!お前らはこの世で特別な存在なんだ!世間の目が気になるってなら天空城でも行っちまって下界とおさらばすればいいだろうが!」
コリンズの突発的な発言にテンは躊躇する。しかし、首を横に振って
「そんなの出来ないよ!僕は仮にもグランバニアの次期王位だし・・・それに・・・。」
「じゃあ・・・。」
コリンズは少し黙り込み、テンに近づき耳元で囁く。
「黙ってれば、いいだろう?」
もちろん、正論を言っているのはテンだ。だが、問題は人それぞれの思い方。
テンは、誰かに背中を押してもらうのを待っていたのかもしれない。
今のテンにとっては、コリンズのその一言が尊敬する父、いや、創造主マスタードラゴンの言葉よりも重く心に染み渡った。
「・・・それって・・・ソラのこと・・・好きでいてもいいってこと・・・?」
涙目になりながらテンは問いかける。コリンズは笑みを浮かべ、テンの肩をポンっと叩く。
「好きでいるもなにも、ソラのこと嫌いになれるのか?」
テンは首を勢いよく横に振る。
「行ってこい!・・・親分の命令だ・・・!」
テンはうなづき、グランバニアまで一気に走り出す。その背中は一瞬でコリンズの視界から消えていった・・・。

──────────────
591MilkyWay@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/07/07 12:56 ID:oJqkBHp4
城に戻るなりソラの部屋の前まで一目散に駆け抜けるテン。
その顔はさっきまでの重く、苦しそうな顔ではなく、いつものテンの顔に戻っていた。
「ソラ!いる?」
ドアを3回ノックしながらテンは部屋の中のソラに話掛ける。
ソラは恐る恐るドアを開ける。見上げると、笑顔でソラの顔を見つめるテンと目が合う。
瞬間、テンはソラを抱きしめ部屋の中になだれ込む。
「ソラ・・・ごめんよ・・・。僕もソラが好きだ!」
突然の思いがけない告白。ソラは言葉を失う。しかし、今ソラを抱きしめているのはまさしくテン。大好きなテン。
ソラは優しくテンの抱擁に答えるかのように手を背中にまわす。
「わ・・・たし・・・。」
言葉が詰まる。少し前に枯れるほど泣いたはずなのに目からは涙が溢れ出てくる。
「わたし・・・も・・・!」
一生懸命言葉にしようとするが、息が出来ないほど胸の中にテンが入ってくる。
そして、あわただしいほど城内を走り回ったテンの足音に不審を感じた兵士がソラの部屋に向かってやってくる。
その気配をいち早く察知した二人はお互い顔を見合わせる。
「テン・・・誰か来る・・・!」
「うん・・・ソラ、こっち!」
テンがソラの手を引き部屋の窓を開け、テンは身軽に窓の前に立つ木の枝に飛び移る。
ソラは足を止め、テンの顔を見つめる。テンは両手を広げ、ソラを見つめる。
「だいじょうぶ。絶対受け止めるから!」そんな言葉が聞こえてくるかのような目だ。
ソラは2・3歩後ろに下がり、助走をつけてテンの待つ木の枝にジャンプする。
テンはソラを当たり前のように受け止め、再び二人は抱きしめあう。
そして二人はうなづき、ソラはテンの手を握り、ルーラを唱え光と消える。

──────────────
592MilkyWay@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/07/07 13:00 ID:oJqkBHp4
グランバニアから遠く、遠く離れた、この世界で一番高い山。
そこはかつて、父が奴隷、母が石像にされていた忌々しいはずの場所。今はもちろん人の気配はない。
「なんでこんなところに?」
テンはソラに問いかける。ソラはテンの手を離すことなく答える。
「だって、ここが世界で一番高い場所なんだもん。」
そしてソラは天を見上げ指を指す。
テンはその指先を目で追いながら空を見上げる。
「見て・・・雲よりも高いから、星がすごく綺麗・・・。」
「ほんとだ・・・。」
ソラは手を動かし、たくさんの数の星がまるで川のように流れる場所を指差す。
「あれ・・・なんて言うか知ってる・・・?」
「・・・わかんない。」
テンのあまりに無知な答えにソラはクスっと笑い
「あれはね、『天の川』って言うの・・・。」
「天の・・・川・・・。」
ソラはうなづき、話を続ける。
「そう・・・。昔話なんだけど、とても愛し合っていた二人がお互いのために離れ離れになっちゃたの。
でも、どうしても・・・会いたくって・・・それで、一年に一回だけ、会うってお話・・・。」
「そっか・・・。」
テンはソラの話に耳を傾け、そう呟く。
「あのね・・・テン・・・。」
「なに?」
「わたし、テンがわたしのことを好きって想ってくれてるだけでいいよ・・・。」
「どうしたのさ・・・?」
テンが笑いながらそう聞き返す。
「だって・・・わたしたち兄妹だし・・・お父さんやお母さんに知られちゃったら・・・テン・・・困るでしょ?わたしは・・・想いが繋がってるだけで・・・幸せだから・・・。
・・・あ、でも、一年に一回くらいは・・・こうやって・・・二人でお出かけして・・・恋人同士みたいなことしたいかな・・・なんて、わがままかなぁ・・・?」
593MilkyWay@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/07/07 13:04 ID:oJqkBHp4
テンは思った。
そう話すソラはどこか思いつめていて・・・でも、きっといろいろと考えて、その答を一生懸命言葉にして話してくれてるんだ・・・と。
だから、テンはその不安を拭い去るかのようにソラの頭を抱き寄せ、こう告げる。
「ソラは、一年に一回だけで我慢できるの?」
ソラはテンの胸に耳を当てながら、テンの服をギュっと握り締めこう答える。
「・・・できない・・・です。」
テンは「僕もだよ。」と笑いかける。
そして二人のシルエットはやがてひとつになり、お互いの体温を確かめたかのようにそれは離れ、甘い吐息をソラがもらし、頬をピンク色に染める。
「ずるいよ・・・。」
「なにが?」
「テン・・・かっこよすぎ・・・。」
「そうかなぁ?・・・ソラもかわいいよ・・・。」
テンはソラをギュっと抱きしめ、耳元で囁く。
「・・・かわいくなんか、ないもん・・・。」
「ううん。ソラはかわいいよ・・・だから、コリンズがソラのこと好きな気持ちもわかるよ・・・。」
594ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/07/07 13:05 ID:2H61KUA6
GJ!!
めちゃめちゃおもしろいっす!!というより神ですな!!
いや、本当。感動しますた。
自分もSS投稿の予定ありますけど・・・・これ見るとなんか気力がなくなってきます。
続き期待
595MilkyWay@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/07/07 13:12 ID:oJqkBHp4
ソラはフっと顔をあげテンに問いかける。
「知ってたの・・・?」
「え?」
「だから・・・わたしが・・・コリンズくんに・・・告白されたってこと・・・。」
「・・・そうなの?」
「えっと・・・うん・・・。」
ソラがテンの身体から離れ、背中を向けてそう答える。
「そうなんだ・・・。」
「抱きしめ・・・られちゃった・・・。」
「え?そ、それで・・・?」
「キス・・・されちゃった・・・。」
ソラが意地悪そうにそう話すと、テンは言葉を失う。
「で、でも・・・手・・・だから!」
振り返り左手をテンに見せ、エヘヘと笑みを作る。テンは真顔でソラの左手を掴み、優しく口付けをする。
「・・・他は・・・?」
テンのその行動に恥ずかしがりながら、ソラは右手の人差し指で自分の唇を指し
「口・・かも・・・?」
と呟く。テンはそのままソラの唇を消毒するかのように自らの唇を這わせる。
「・・・テンって意外とヤキモチ妬きさんなのね・・・。」
唇が離れると、ソラはテンにそう話す。テンはムっとして「じゃあもうしない。」
と子供のように駄々をこねソラに背中を向ける。
「いいよ?」とソラが答えると、テンは振り返る。
「わたしがするから・・・。」
続いてそう答え、ソラは目一杯背伸びをし、テンの唇に優しく唇を重ねる。
そして、ソラは唇を離すと首をすくめ恥らう。
「テン・・・大好き・・・。」
そう呟いたソラの髪は、風で優しく、優しく・・・なびいていた・・・。

FIN・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・?
596MilkyWay@ペコ ◆14EzyZ87vU :04/07/07 13:23 ID:oJqkBHp4
「テン〜!起きて〜!」そう言いながらソラがテンの身体を左右に揺する。
「う〜ん・・・。」テンが目をこすりながら身体を起すと、目には仁王立ちしたソラが頬を膨らましている姿が目に飛び込んでくる。
「やっと起きた?今日はお出かけするって約束したでしょ?ご飯食べて用意したら、お城の近くの湖にちゃんと来てね?」
そう告げてソラは部屋を出て行った。
「なんだよ・・・一緒にすんでるんだから、一緒に出かければいいのに・・・。」テンはブツブツ言いながら服を着替え始める。

湖までやってくると、ソラが今か今かとテンを待ちわびていた。
テンの姿を見つけると、ソラは大きく手を振ってテンに呼びかける。
「テン〜!こっち、こっち〜!」
「今いくよ〜!」
テンはそう答えソラの下に走り寄る。
息を整えると、突然ソラを愛しく抱きしめるテン。
「テ、テン・・・お城の近くだから・・・誰かに見られちゃうよ・・・。」
ソラが頬を染めてそう問いかける。
「やめても・・・いいの・・・?」
「ゃ。」
テンが耳元で囁くと、ソラはすぐさまそう答え、湖に移る二人の影は、決して離れることなく、ただただ揺れていた。
「何で気づかなかったんだろう・・・。」
「何が?」
「こんなにも・・・大切って想える人がすぐ側に居たのに、手を伸ばせば届く距離だったのに・・・って。」
「今、届いてるじゃない!」
ソラはそう言って、座っているテンの頭を優しく抱きしめる。
「それに、天の川みたいに一年に一回だけ会えるんじゃなくて、わたしは自分の足でテンに近づける・・・。」
「そうだね・・・。ずっと・・・一緒にいようね・・・。」
「うん・・・。」


今度こそ、FIN
597ペコ ◆14EzyZ87vU :04/07/07 13:30 ID:oJqkBHp4
とまあ読み返してこっぱずかしくなるような作品に長々と付き合っていただきましてありがとうございました。
他の作者のみなさんがんばってください。楽しみにしてます。
598ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/07/07 14:13 ID:2H61KUA6
そしてついに運命の朝はやってきた。当然のように父も母もついてくるが、これはもう淫らな行為を二人がしないようにという見張りの意味がある。もちろん、タバサにはこんな状況であんな事をしようとは考えていない。ただ、純粋に兄との再会を楽しみたかった。
待ち合わせの場所はポートセルミ。これはレックスの意見が通っての決定だった。レックスがなぜポートセルミを選択したのか分からなかったが、兄に会えるうれしさだけでタバサの胸は一杯だった。
「それじゃあ、そろそろ出発しようかタバサ」
父に手を引かれるように城を出る。ルーラを唱えるのは父。そして、タバサの横には父のほかに母・・・・。
「ルーラ」
父が言うと、体が軽くなったような気がした。
気がつくとポートセルミにいた。気がつくととっても気絶などをしていた訳ではないのだが・・・・。(ルーラの移動中は無意識)
ポートセルミに入ってすぐに自分に向かって走ってくる人の姿がある。間違いない兄のレックスだ。
「お〜い!!タバサ!!」
久しぶりに聞く、兄の明るく、聞くだけで元気になりそうな声。私が一番、聞きたかった声。その声はどんどん近づいてきて、自分とひとつになる。レックスがタバサに抱きついた。
「久しぶりだね!会いたかったよタバサ!!」
笑みを浮かべてレックスが言う。
「うん、私もだよレックス!!会いたかった!!」
タバサも腕をギュッと締めてレックスと抱き合う。お互いの存在を確かめるように・・・・・。
「こら、いきなりかレックス。身をわきまえろ」
父が強引に抱き合う二人を引き剥がした。タバサは父の腕の中へ納まり、レックスは地面へ尻餅をつかされた。
「お兄ちゃん!!」
レックスが尻を押さえて立ち上がる。
「ててて・・・・」
「いきなり抱きつくとは何事だ、この馬鹿息子!いや、勘当したから息子じゃないな」
「お、お父さん」
タバサが不安そうな声で父に言った。
599ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/07/07 14:15 ID:2H61KUA6
「だが、今日はタバサの顔を立てて許してやる。今日だけな・・・・今日は思う存分遊ぶがいいさ。ただ、妙なことをしたら、次こそ牢行きだ」
そう言うと父はタバサを守るように翳していた腕を取り払うと、ビアンカを連れてどこかへ歩いていってしまった。レックスはその姿を何か悲しげな眼でみつめている・・・・。
その眼を見ているとタバサの気持ちも悲しくなってくる。どうしてこんなことになったのか?やっぱり自分達が悪かったのか・・・・。
「さ、タバサ」
深い思索から揺り起こすようにレックスの声が聞こえた。自分の呼んでいる。
「行こうよ。久しぶりに会ったんだ。思い切り遊ぼう!!」
タバサは無言でうなずくと、差し出されている腕を取るとレックスと共に歩き出した。
600うみのうま ◆gZECxrSv0U :04/07/07 16:46 ID:muqB76NJ
今日は七夕で盛り上がってると思って、恥知らずにもへたれなSSを書き始めたんですが・・・バイトですorz
完成、明日になっちゃいそうです(´д`;)
601うみのうま ◆gZECxrSv0U :04/07/07 16:46 ID:muqB76NJ
*** レックス ***

「ねえねえ、お父さん。早く起きてよー」
 いつもは、双子の妹・タバサに起こされるボクも、今日は、ひとりで目が覚めたんだ。だって、コリンズくんや、ルドマンさんたちの家族と、おじいちゃんと、みんなでバーベキューするんだよ。
「あ、タバサー、お父さんなかなか起きてくれないんだよ。ライデインしようかな」
 ボクが冗談で言ったのに、
「コラー、お父さんをバーベキューしてどうするの!」
 ちぇー、お母さんに怒られちゃった。そんな様子を見て、タバサったらクスクス笑ってるの。でも、笑ってる顔もかわいいなあ・・・って、思わずドキッとしちゃった。
「・・・いちゃん。」
 ボクが、呼ばれていることに気づかないでいると、肩を軽く叩かれたのを感じたんだ。振り返ると、
「お兄ちゃん、なんか考え事してたの?」
「い、い、いや、なんでもないよ。きょ、今日は楽しみだねー、タバサ」
「ヘンなお兄ちゃん。お父さん起きないみたいだから、みんなを迎えに行こうよ」
「う、うん、そうだね。じゃあ、お母さん、先に出かけてくるね」
 タバサがルーラの準備をしようとした矢先に、
「レックス様、タバサ様〜 皆さんを迎えにいったら、サラボナで待ってるんですぞ〜!2人で勝手に出かけたら迷子になりますぞ〜」
 あはは、サンチョったら、かわってないや。自分がいちばん方向オンチなのにさ。
「だいじょうぶよ、サンチョ。レックスだけならともかく、タバサも一緒だから」
 ううう、お母さんたらさりげなくひどいや。
「じゃあ、そろそろ行って来るです。お兄ちゃん、わたしに捕まって、ルーラ!」
>>596
乙!
天の川の説明するくだりとか凄く良かったです
それにしてもペコ氏のコリンズは相変わらず格好いい
603七夕特別@ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/07/07 19:36 ID:2H61KUA6
日が暮れるまで色々なところを回った。だが、それはポートセルミの中だけ。タバサのルーラで外に出ることもできるのにレックスは何故かポートセルミから出ようとしなかった。
もっと色々なところに行きたかったのに・・・・タバサはそう思った。
そして二人は今、展望台への階段を上っている。レックスがどうしてもと言って、半ば強引にタバサを誘ったのだ。タバサは高いところは嫌いだったし、何よりもレックスと遊べる時間はとうに過ぎている。父に会ったら何を言われるか分からなかった。
「どうしたのタバサ?やっぱり高い所嫌?」
「あ、ううん。なんでもない。大丈夫だよ」
「そう、それならいいけど・・・・あ、ほら見て頂上だ」
レックスが頂上へつながる出口を指差し、手すりのない階段を飛ぶようにして跳ね上がると、タバサに向かって手を差し伸べた。
「早く早く」
そう急かす。タバサはゆっくりとレックスの手を取ると、レックスの胸に飛び込むように灯台の最上階へ躍り出た。
その時タバサが見たものは・・・・見たものは・・・・・
「すごい・・・・」
タバサが見たのは昨日の夜に見たグランバニアの星空よりも明るく、眩しい、一面に広がった星空とその空の真ん中を流れる巨大な天の川。その光景はこれまでのタバサのモヤモヤした気持ちを吹き飛ばした。ただ、じっとその見事な景色にみとれる・・・・。
「綺麗だろタバサ?これを見せたくて、わざわざポートセルミに呼んだんだ。この灯台から見る天の川は最高だって聞いたからさ」
レックスがそう言うと、灯台の手すりを掴んで空に見とれているタバサの横に寄り添うように立った。
「本当・・・・すごく綺麗・・・・ありがとう・・・お兄ちゃん」
「昨日の空も綺麗だったけど、今日の空は一段と・・・あ、あれが彦星と織姫だね」
二人で空を見上げる。天の川をはさんで光りあう二つの星。それを見ているタバサはどこか寂しそうだった。
「まるで私達みたいだね・・・一年に一回しか会えないなんて可哀想だよ・・・・・」
「タバサ・・・・・」
604七夕特別@ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/07/07 19:37 ID:2H61KUA6
シュンと心に入り込んでくる寂しい気持ちを振り払うかのようにレックスがタバサに抱きついた。それはあまりに突然だったので、抱きつかれたタバサは思わず小さい声を上げた。
「お、お兄ちゃん?」
そう言われてハッと気付いたようにタバサから腕を離す。そして、少し距離を置いて下を向いた。
「ごめん、タバサ。僕やっぱり・・・・」
そこまで言いかけてふとレックスは口を噤んだ。
605七夕特別@ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/07/07 19:38 ID:2H61KUA6
「やっぱりいいよ・・・・ごめんね」
「レックス・・・・」
二人の間に重たい空気が流れる。その空気は二人の足の間を通り抜けて、光り輝く空に舞って、そして消えた。もう一回、自分を抱いて欲しい・・・・でも、それは許されない。兄弟だから。双子だから・・・・。
ふと、灯台の階段を駆け上がってくる足音が聞こえた。二人は慌てて、そちらを振り返る。自分達がここへ来た入り口から現れたのは父だった。一瞬、時間が止まったような気がした。

606七夕特別@ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/07/07 20:37 ID:2H61KUA6
おかしい・・・・。娘のタバサが約束の時間になっても帰ってこない・・・・。こうなることはちゃんと予想していたのだが、いざ帰ってこないとやはり心配する。
「やはり、レックスか・・・・・」
父がそう呟くと、思わず駆け出した。頭の中にあの日の光景が浮かんだのだ。兄弟なのに、双子なのに、共に愛し合っているあの日の二人の姿・・・・。
「あなた、どこへ?」
妻のビアンカが言う。
「決っている。タバサを探しに行く。もし、レックスと一緒なら・・・・」
「一緒なら?」
「俺はレックスを子供とは思わん」
そこまで言うと、父は駆け出した。
そして、父は娘を探してこの灯台に行き着いたのだった。

607七夕特別@ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/07/07 20:38 ID:2H61KUA6
「お、お父さん・・・・」
レックスが父の方を見ながら言う。
「レックス・・・・貴様、タバサと何をしていた?」
「ち、違うのお父さん。レックスは私にこの星空を見せようとして」
タバサが今にも喧嘩になりそうな二人を見て、思わず言う。
「星空?」
「そう、星空」
タバサにそう言われると父はゆっくりと歩き出して、手すりに手を掛けると夜空を見上げた。父の目にも何か分かったようだ。美しさ・・・そして、どこかに感じる不思議な気持ち。
「確かに綺麗な星空だ」
「でしょ?だから、レックスはこれを見せようと」
「本当かレックス?」
「・・・・はい」
レックスがそう言ったのを聞くと、父は何故か寂しそうにうつむいた。
「お父さん?」
タバサが言う。と、その時である。
「あなた!!」
また入り口で声がした。またか、と思って全員がそちらを振り向くと、金色の長い髪を靡かせた母のビアンカが立っていた。
「ビアンカ!!」
父が言う。
「あなた、もう止めにしませんか?あなたも苦しんでるんでしょう?レックスと勘当したことを・・・・」
608七夕特別@ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/07/07 20:39 ID:2H61KUA6
言葉を聞いたタバサとレックスが父の方を振り向く。
「苦しんでなどいないさ」
「嘘ばっかり。いつも、レックスとタバサの写真を見て泣いているくせに」
「あれは・・・・」
じっと父を見詰める双子のは同じ事を思っていた。(あの父が僕と別れたことを悔やんでる?)そう思っていた。
レックスにだけなぜあんなに冷たくあたるのか。レックスには分かるような気がした。
寂しいのだ。おそらく・・・・誰よりも寂しいのだ。だから、辛く当たることでその寂しさを紛らわしている。
そう思った。
「あれは・・・・」
「もう・・・いいじゃない。レックスだって、タバサだってきっと反省してますよ。ね?」
ビアンカが二人の方を見る。
二人は慌てて首を縦に振った。
「ほら、ね?」
609七夕特別@ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/07/07 20:40 ID:2H61KUA6
「でも・・・・レックスはきっと俺の事を・・・・」
父が口を噤んだ。その隙にレックスが口を開いた。
「そんなことないよっ!!僕は・・僕は、今でもお父さんが大好きだ。タバサもお母さんも好きだけど、お父さんが好きだ。いや、変な意味じゃないよ。例え・・・例え、どれだけ酷いことをされても、言われても僕のお父さんはお父さんだけだから」
一瞬だが、空気が震えるような気がした。何故かはわからない・・・・。ただ、ほんの一瞬だった。
「レックス・・・・」
父が呟く。そして、その後に見た父の姿はレックスをそっと抱いている姿だった。
「お、お父さん?」
「すまなかったレックス・・・・。俺も・・・俺も辛かった・・・。ごめんなレックス・・・。
みんなでグランバニアに帰ろうか・・・・」

ついにここに親子の勘当は解除された。またたく星の降るような夜。七夕の夜。何かが始まったような気がする夜。
その中を親子4人は手をつないで帰っていく。まるで、今までの勘当などはなかったかのように。ニコニコと笑いながら。ここで再会した織姫と彦星はもう、一生はなれることはないだろう。
                       END

「言っておくがレックス。タバサとの交際を認めたわけではないぞ」
「えっ!!」
ルーラをする直前に父はこう言った。
END

610レとタ ◆bsDQ5/RxE. :04/07/07 20:47 ID:Od1cl0Xv
ハッピーエンド(・∀・)イイ!
ごちそうさまでした。
みんなGJ!
それにしても一気に終わっちまったな…
>>589
>>601
続き期待!
>>ペコ氏>>ノッティ氏
七夕話イイ!天の川の前だと本音が言えるってやつだろうか。
613賢者の願い事1/2 ◆SSS1Rus0TY :04/07/07 22:55 ID:DY2dzy/O
「書けたかー? 早く持って来ないと飾りつけちゃうぞ」
「待ってお父さん。えっと、あとは……そうだ。タバサの好き嫌いをなくしてやってください……」
「むーっ! じゃあ私は、おにいちゃんのオネショが治りますように!」
「……お前たち。がんばって書いてるとこ悪いが、竹につるす短冊は1人1枚だぞ」
「えっ!? たった一枚だけなの? なんで?」
「なぜって、竹一本に城じゅうの人がつけるんだぞ。それに、欲張っていくつもお願いしたって、かなえてもらえないだろ」
「そんなのないよ。ぼくらだけ2枚とかって、いけないの?」
「駄目だ。王族だろうと誰だろうと、1人1枚だけ」
「お父さん。私……こんなにいっぱい書いちゃった……」
「タバサ、ずいぶん書いたもんだな。それにレックスも。
 お前たち、いったいどういう願い事を書いてるんだ?
 これはレックスのだな。なになに……『タバサを、お母さんくらい、おしとやかにしてください』……」
「わっ! お父さん! 勝手に読まないでよ!」
「あーっ、おにいちゃんひどい。いつもは、私は私らしくが一番だよって、言ってくれてるのに!」
「ははは。それにレックス。お母さんくらいおしとやかになんてお願いしたら、もっとおてんばになっちゃうぞ。
 さーて、タバサの短冊は、と……」
「あ! お父さんダメっ! それ見ないでっ!!」
「んー……『お父さんの女たらしグセが、おにいちゃんには絶対うつらないように』……??
 こらっタバサ! お父さんのどこが女たらしだって言うんだ!」
「あら、違うの? おてんばな母親で悪かったわね」
「げ……は、はは。そこにいたの? あれは、その、だから、君は君らしくって言おうと……イテテテッ!
 と、とにかく、願い事は1枚だけだ。おまえたちも一枚にまとめなさい」
「……はあい。あーあ、一枚かあ。タバサ、なんて書く? 今から一枚だけって言われても困るよね」
「おにいちゃんと一緒にしないでよ。もう私、決まっちゃってるもん。こっち見ないでよね」
「ちぇっ、なんだよ。本当は、ぼくだって考えてあるんだ。タバサこそ、のぞき見するなよ」
6142/2 ◆SSS1Rus0TY :04/07/07 22:57 ID:DY2dzy/O

「よーし、ここに結べば、ぼくのが一番高いとこになるぞ。
 ……タバサ、ばかだなあ。そんな下につけて、かなえてもらえるわけないじゃないか」
「べーっだ。上のほうなんて、みんながつけてるじゃない。あいてるところにつけたほうが神様に読んでもらえるのよ」
「レックス!タバサ! いつまでもケンカしてるんじゃないの。ほら、結び終わったんならテーブルに行きなさい。
 ふう………けどあの子たち、けっきょくなんてお願いしたのかしら。あのまま悪口なんか書いてなきゃいいんだけど。
 確か、レックスはあのへん、タバサはこのへんに結んでたわね。えーと……?


     タバサの願いごとを かなえてあげてください ――レックス

     おにいちゃんの願いごとが かないますように ――タバサ


 ……まあ。あの子たちったら。仲良しなのはいいけど、頭良いんだか悪いんだかわかんないわ。
 うふふ。でも私も来年、こう書いてみよっかな――」
おお!!なんか感動した。
結局、願いは…だけどなんかほのぼの
617うみのうま ◆gZECxrSv0U :04/07/07 23:45 ID:abIEkkCb
バイト終わって帰ってきますた(´д`;) 目標、寝るまでに完結っ!

*** タバサ ***

「いらっしゃい、レックス君にタバサちゃん。お父さんたちは一緒じゃないの?」
「それがさ、ボクがいくら起こそうとしても起きてくれないんだよ」
 お父さん、お仕事がないときはいつも起きてくれないの。でも、いつもはお兄ちゃんもなかなかお寝坊さんです。
「こらー、コリンズ!いつまでも寝てないでさっさと準備しろって」
 寝室のほうから、ヘンリーさんの声が聞こえてきました。男の人って、朝寝坊な人が多いのかな・・・
「あら、騒々しいとこ見せてしまってごめんなさいね。ふたりとも、ジュースでよかったかしら?」
「ありがとうございます、わたしたちこそ早くにきちゃってごめんなさい」
 そういってマリアさんが、テーブルにジュースを運んでくれたの。わたしが一口飲んでるうちに、お兄ちゃんはもう飲み終わったみたい。周りをキョロキョロしています。
「あれ、これって何の葉っぱ?」
「竹笹の枝の枝よ。七夕、つまり今日までに願い事をかいた短冊を竹に結んでおくと、その願いが叶うと言われてるの」
 えっ、そんなお話、今まで聞いたことないの。
「昔々、ひとりの天空人の女性と、木こりの人間が恋に落ちたの」
 マリアさんが、七夕の由来をゆっくりと話し始めました。
「でも、古来より天空人と人間の恋愛は禁じられていた。やがて、ふたりの間には一人の子どもが産まれたの。それを知った天空の神は烈火のごとく怒った。ついには、きこりに天罰を与えて、天空人の女性は天空城へと戻されたの。」
 愛し合ってる二人を引き裂くだけでもひどいのに、男の人に天罰を与えるなんて。あんまりです。
「やがて戻された娘も、ひどく落ち込んで、何も食べなくなってしまったの。哀れにおもった天空の神は、一年に一度だけ天の川での再開を許してあげたってお話よ」
 好きな人に、一年に一回だけしか会えないなんて、とてもかわいそうなの。わたしも、お兄ちゃんとそんなにあえなくなったら、毎日涙を流すと思います。
618名前が無い@ただの名無しのようだ:04/07/08 00:30 ID:cUxWuVgR
*** レックス ***

 へー、天空の神さまってケチだなあ。毎日会わせてあげればいいのにね。でも、ボクも短冊に願いをかいて結んでみようかな。えっと、願い事っていっぱい思い浮かんじゃうけど、やっぱり・・・
「よう、レックスにタバサ。待たせてしまって悪かったな」
 コリンズくん、やっと準備できたみたい。お父さんもそろそろ起きたかなあ。
「おいコリンズ、下に行ってデール王をお連れしてこい」
「わかったよう」
 そして、タバサのルーラがボクたちをサラボナへと連れて行ってくれたんだ」
 あいかわらず、大きな塔に、大きなおやしきだなあ。ボクのうちよりお金持ちなんだろうね、ルドマンさんって。
「こんにちわ、ルドマンさん」
「ルドマンさん、おひさしぶりです」
 出迎えてくれたルドマンさんに、ボクとタバサが挨拶をする。
「やあやあ、レックス君にタバサちゃん。大きくなったねえ」
 えっへん、ボクも最近ちょっとずつ身長伸びてるんだ。前はタバサのほうが大きかったけど、今はボクのほうがちょっとだけ大きいんだよ。
「ご無沙汰しております、ルドマンさん」
「これはこれは、ヘンリー閣下にデール王。それにマリアさんと、この子は・・・?」
「ふん、オレ様はコリンズ様だ。ラインハットの王子様だぞ」
 あらら、コリンズくんあいかわらずだなあ、怒られてもしらないぞっと思っていたら、さっそくヘンリーさんからポカリと叩かれた。
「コラ、コリンズ!挨拶はしっかりしろってあれほど言っただろう、まったく誰に似たんだか・・・」
「わはは、元気があっていいじゃないですか。そうかそうか、コリンズ君、よろしくな」 ルドマンさんはコリンズ君の目の高さに腰をあわせて、手を差し伸べて、握手した。
619名前が無い@ただの名無しのようだ:04/07/08 00:30 ID:cUxWuVgR
「すいません、すっかり遅くなってしまって。お元気ですか、ルドマンさん」
「おうおう、アルスじゃないか。私はこのとおりだよ。グランバニア王の治世の評判は、この町まで届いておるぞ。私も鼻が高いというもんだ」
 お父さん、ホントに起きるのが遅いよ、もうお昼が近いのに。
「こんにちは、アルスさん、ビアンカさん。それに皆さん」
 フローラさんって、相変わらずキレイだなあ。それに、なんとなくお母さんに似てる感じがするのはどうしてなんだろ?
「よう、寝坊王アルス。お前は昔からマイペースだったけど変わってないな」
「なんだよヘンリー、今日は酔いつぶしてやるからな」
 お父さんとヘンリーさんって、ホントに仲いいんだね。ボクも、コリンズくんと最近ちょっとずつ仲良くなってきたけど、ボクたち大人になったらあんな感じになるのかな。
「さてさて、大人数ですし、何回かに分けてまほうのじゅうたん組と船組で分けて移動しますか」
 お父さんが忙しそうにじゅうたんを広げて、準備を始める。というのも、おじいちゃんの村にはルーラで行くことができないんだ
「アルスよ、私が皆を送り届けてやろう!」
 突然現れたのはプサンさん、じゃなかった、マスタードラゴン様だ。
「わはは、ワシも久しぶりに人間の姿で宴を過ごしたくてな、混ぜてもらえるかな?」
620うみのうま ◆gZECxrSv0U :04/07/08 00:56 ID:cUxWuVgR
あ >>618,619名前忘れますた(´д`;)

*** タバサ ***

「あははっ、それでさー、ビアンカちゃん、フローラさん」
「マリアさん、ヘンリーのヤツ、僕との冒険中はずっとマリアさんのことばっかり言ってたんですよ」
「坊ちゃん、マーサさまとパパス様が初めて出会われた日、わたくしは・・・」
 すっかり、空はお星様でいっぱいです。大人の人って、どうしてお酒をのんでヘンになるのを楽しむのか、わからないです。私たち子ども以外は、昔話やらなんやらで盛り上がっています。と思ったら・・・
「ヒック、あルぇ、コレッテじゅーす?オイシイナぁ」
 コリンズくんたら、ジュースと間違ってお酒をのんじゃったみたいです。
「わはは、コリンズ君も大人の仲間入りだな」
 はぁぁ、正常なのは、もう私とお兄ちゃんだけみたい。サンチョも、ダンカンおじいちゃんとずっと話してます。わたし、大きくなってもお酒は絶対飲まないもん。
「ねえ、タバサ。ちょっといいかな?」
「なあに?お兄ちゃん」
「ちょっと、サラボナに行きたいんだけど・・・」
 サラボナ?お兄ちゃんたらなんか忘れ物でもしたのかな?ここにいると、お酒のにおいで気持ち悪くなりそうだし、わたしもちょっと離れたいです。
「いいよ、お兄ちゃん。しっかり捕まっていてね、ルーラ!」
>>620
sageの方も忘れているよ

ラインハットにルドマンにマスドラがまるで親戚みたいに思えたり
622うみのうま ◆gZECxrSv0U :04/07/08 01:19 ID:cUxWuVgR
>621
あちゃ、ほんとだスマソ。馴れ合いまくりなもんで。マスドラなんて、どの面さげてこの祭りきてるんだと(´д`;)
623名前が無い@ただの名無しのようだ:04/07/08 01:29 ID:cUxWuVgR
*** レックス ***

 あー、すごい緊張するよ。でも、願い事は自分で頑張らなきゃかなえられないもんね。「あ、あのね、タバサ、一緒に見晴らしの塔登らない?」
 ボクは真っ赤になりながら、タバサに聞いてみたんだ。
「う、うん。いいよ、お兄ちゃん」
 よかった、ここで断られちゃ作戦大失敗だ。
「じゃ、じゃあ手を繋いで登ろうか」
「う、うん」
 このまま、ずっと塔を登っていたいなあ。タバサと一緒にね。
「みてみて、お兄ちゃん。夜空、お星様でとってもキレイ・・・」
 七夕のお話の2人も、今頃再会してるのかな?
「ね、ねえ、タバサ?前から言おうと思ってたんだけどね」
「え?なあにお兄ちゃん?」
「ボク、タバサのことが・・・」

*** ***

「アルス、先客がいるみたいよ」
「まったく、妬けるねえ」
 ここサラボナで愛を誓い合った二人の目の前で、告白を見ることになるのは、不思議な因縁だ。
「どうするの?将来二人がここで結婚式をあげたい、といったら?」
 妻の言葉に、優しく微笑みながら、
「決まってるだろ?」
 先の二人から少し遅れ、唇を重ねた。

fin
624うみのうま ◆gZECxrSv0U :04/07/08 01:30 ID:cUxWuVgR
がはっ、またやってしまったすいません(´д`;)
625受験生 ◆V9cl6OhgG2 :04/07/08 02:27 ID:hD6j3uRt
ご馳走様です・・・(っДT)
みんなのすばらしいアイデアと文章力にはただ感動するばかりです。
しっかりと物語の中に入っていけるので。

情景を思い浮かべられるのがイイ!です。
キレイな描写が羨ましい・・・
GJです。


で◆SSS1Rus0TY さんへ
その二人のお願い事を見て、新しいアイデアが浮かびました。
勝手甚だしいのは承知の上ですが、
◆SSS1Rus0TY さんの「賢者の願い」の続きみたいな形で、
SSを書いてもよろしいでしょうか?

お返事お待ちしております。m(__)m
>>625
余計なお世話かもしれんが受験大丈夫なん?
6271レス劇場屋 ◆SSS1Rus0TY :04/07/08 05:18 ID:wgmaYDld
>>625
無条件で了承。ネタを使っていただけるなんて劇場屋冥利に尽きるってものです。
続きみたいな形などと言わず、シチュ変えるなりキャラ変えるなり、ご自由になさってください。
というか、漏れのネタそのものがすでに使い回し(オー・ヘンリー『The Gift of the Magi(賢者の贈り物)』)なので。

来月の旧暦七夕もSSラッシュにならないかなあ……w
628ペコ ◆14EzyZ87vU :04/07/08 19:33 ID:nMJxxFb0
皆様すばらしい作品を堪能させていただきありがとうございました!
>627
え?来月も・・・?七夕なのか・・・!!
629名前が無い@ただの名無しのようだ:04/07/08 19:35 ID:wgmaYDld
キタ━━━━━━(゚(゚∀(゚∀゚(☆∀☆)゚∀゚)∀゚)゚)━━━━━━!!!!!!
6301レス劇場屋 ◆SSS1Rus0TY :04/07/08 20:00 ID:wgmaYDld
スミマセン……モンスター実況スレから誤爆りました_| ̄|○ シカモageテル…
お詫びにベタネタをどうぞ。

「あいたっ!」
「お、おにいちゃん、どうしたのっ!?」
「だいじょうぶだよ。ちょっと笹の葉で指切っただけ」
「ええっ、だいじょうぶじゃないよ。血、出てるじゃない。
 消毒してあげるよ。手、貸してみて。
 (ぺろぺろっ)
 エヘっ……はい、きれいになりました」
「あ……あ、あはは。ありがと、タバサ」
「(じーっ)レックスのやつ……ようし。
 いってーっ! おーいタバサ。オレさまも怪我しちまった。消毒してくれよ」
「わっ、コリンズくんも痛そう。
 ちょっと待ってて……スミス〜! こっち来て!」
七夕ネタラッシュ(・∀・)イイ!!
DQ世界は季節感薄いから少し新鮮

>>562
親子の対立が気になるところ。

>>630
黒い、黒いよ!王女たん。コリンズは無残・・・
632新人職人:04/07/08 22:27 ID:2oJFdcnp
忙しくて遅くなった…しかしIDがSSを書けとせがむw
とりあえず投下。
633新人職人:04/07/08 22:29 ID:2oJFdcnp
あれ…さっきはSS〜っていうIDだったのに…まあいいや
634新人職人:04/07/08 22:33 ID:2oJFdcnp
>>562より
そして夜、僕は一人王の間に向かった。

「覚悟は出来たのか…?」
「…はい」
僕はしばらく黙った後、意を決して話し始めた。
「…以前より父さんの縁談を断り続けていたのは…僕にはすでに心に決めている人がいたからです。
僕にはその人意外との結婚は考えられないんです……。しかし、どうしてもそれを父さんに伝えることは
出来ませんでした」
「…なぜだ?」
「それは……」
僕はうつむいた…しかし次の瞬間父さんの目を見て
「それは――――愛している相手が――――…タバサだからです!」
ついに僕は言った。すでに心臓は今にもはりさけそうなくらい緊張している。
父さんはどんな反応をするのだろう?どんな返事が返ってくるのだろう?実はそんなに苦労することなく
許してもらえるんじゃないだろうか…そんな少しの希望も持ちつつ返事を待った。
しかしその希望はもろくも崩れさった、父さんは鬼のような形相で僕の胸倉をつかんだかと思うと
頬を思い切り殴ったのである。
バキッ!という大きな音とともに僕の体は吹きとんだ。

「ふざけるな!そんなことが許されると思っているのか!」
城中に響き渡るくらいの声で父さんは叫んだ。
「お父さんやめて!私たちは本当に愛し合っているの!」
僕を心配して待っていたのか、勢いよくドアを開けたタバサが僕の体を起こした。
「愛し合っている…?馬鹿な…お前たちは実の兄妹だぞ!」
「……確かにタバサは僕の実の妹です、ずっとそう思ってました。しかしある時気付いたんです、僕の…タバサに対するこの気持ちは…
妹に向けてのものじゃない……愛してしまったんですタバサを、一人の女性として…!いけない事だとは分かっていました…
けれど自分の気持ちに嘘は……嘘はつけないんです」
「お父さん…どうか私たちの事を認めて…」

「……ふう、何を言っても無駄か……だがこれを見てもそう言えるか、レックス?」
そう言うと父さんはなにやら鏡のようなものを用意した、そしてその鏡に映っていたものは…!!?
635新人職人:04/07/08 22:40 ID:2oJFdcnp
「そ…そんな…まさか、うそだろ…?」
そこにはタバサとコリンズが抱き合ってキスをしている場面が映し出されていた。
「え…?なにこれ……私こんなの知らない…信じてお兄ちゃん!」
――――嘘だ!嘘だ!嘘だ!こんな事ありえない、ありっこない!僕は半分理性を失いながらも
必死で自分に言い聞かせたが、何度も二人のキスシーンが頭の中でくっきりと映し出される。
そして、小さな疑惑が頭をよぎる。
「…そういえばコリンズと浮気するって言ってたよな…」
「え…あっあれは―――!」
「それに今日コリンズと楽しそうにしゃべってた…」
僕の中で疑惑が一つの線に繋がった。

「は…ははは…そうだったのか…。タバサ…信じてたのに」
「やっ…ちっ違う!そんなことな―――」
「うるさあぁぁぁい!!」
僕はタバサの手を振り払って叫んだ。
「お兄…ちゃん?」
「…そうだよ…初めから無理だったんだよ…周りは認めてくれない…誰も祝ってくれる人もいない…そもそも
神に許されるはずも無い…。それに……もう終わりだ…」
「お…兄ちゃん…本…気で言ってるの?」
「……」
僕は答えなかった。するとタバサは無言のまま立ち上がり、ぽろぽろと涙をこぼしながら去っていった。
「追わなくていいのか…レックス?」
「……」
「そう…か」

―――
636新人職人:04/07/08 22:46 ID:2oJFdcnp
僕はしばらくショックでふさぎ込んでいたが、やがてすっと立ち上がりその場を後にした。
長い廊下をふらふらと歩く。そこへ後ろから僕を呼ぶ声がする。
「レックス王子ー!」
僕を呼んだのはサンチョだった。
「はぁ、はぁ…待ってください…大きな声ですっかり酔いが覚めてしまいましたよ、誰に聞いても
何も教えてくれなくて…あの大声は一体なんだったんです?」

「……悪いけど」

「…はあ、あなたもですか……ふーむ、ひょっとして昨日王様と王妃様が話してた事と何か
関係あるのですかねえ…」
「…え、今なんて…?」
その言葉に僕は反応した。
「え、いやあ…なんかレックス様を試すとかどうとか」
「試す…?どういう事…?」
「いや私も詳しくは分からないのですが…確か……」

私が、アルス王の寝室の前を通りかかった時のことなんですが……

「あなた…」
「ああ…気付いているよ、けれど……僕たちの時と……違う……生半可な気持ちで……許す…いかない」
「ええ…でもあの子達なら…」
「分かっているよ……ただ、二人に本当にその覚悟があるのか…試すつもり……もしそれで覚悟が揺るぐ
……その時は僕が…二人の関係を終わらせる……」

―――
637新人職人:04/07/08 22:52 ID:2oJFdcnp
「そ…そんな…僕は…僕は、試されて…いた…?」
自然と目から涙が溢れ出る。
「レックス様!どっどうしたんです!?」
…なんで…なんでタバサを信じてあげなかったんだ…?

…謝らなくちゃ…たとえ許してもらえなかったとしても―――
僕はサンチョが止めるのを振り切り走った。必死で城の中を探した…けれどタバサは見つからなかった。
ふと見ると門のドアが開いている、まさか外…?僕はグランバニアを飛び出した。

外はまるで僕の心を映し出したかのようにドシャ降りだった。
この雨で散る桜のように僕らの夢も散ってしまうのだろうか…?
僕は無我夢中で走った。

どれくらい走っただろう―――?すでに手足は冷えきっていて感覚は無くなり体力も限界を超えていた。
それでも僕は気力を振り絞り立ち上がった。
タバサに会いたい…謝りたい………しかしその想いもむなしく僕はやがて力尽きその場に倒れた。
そしてしだいに意識が遠のいていくのが分かった―――

(……タバサ…ごめんね、あの約束…守れなくて……もう一度だけ…君の笑顔が見たかったけど…僕はもう
……駄目みたい………さよなら…タバサ…僕の一番愛しい人)

この時僕は死を覚悟していた―――
638新人職人:04/07/08 22:54 ID:2oJFdcnp
…どうやらうちのレックスだけバッドエンディングを迎えてしまったようです…
て言うのは嘘でまだ続きますので
親父が劇画チックで燃える展開にw
あの状況でタバサがかばいに来てくれる位なんだから、浮気はないと思うべきだが、
そこまで冷静でいられないよなぁ。

確かにこれは劇画にしたら面白そうだw
あのキャラを劇画に…
641受験生 ◆V9cl6OhgG2 :04/07/09 01:23 ID:c15/6syz
>>626

おっしゃるとおりで・・・、お気遣い本当にありがとうございます。
ご忠告どおり、あまりSSのほうに集中しすぎないようにしたいと思います。m(__)m


>>627
快諾いただきましてありがとうございました。
それでは今日から空いている時間を見つけてちまちま書いていこうと思います。
642ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/07/09 14:46 ID:rq1BCCH+
続き期待。
最初は最悪な主人公と思って読んでいたがなるほど試されていたのか・・・・。
643ペコ ◆14EzyZ87vU :04/07/09 20:00 ID:My7mCYzh
新人職人さま乙!
そうですか・・・レックスは試されてたんですか・・・orz
そこから物語がどうなるか期待してます!
だからさーーー近親相姦はイクナイってばーーー。生物学的にもさーーー。
生物学的にも(・A・)イクナイ!とかいうけどさ、所詮は男と女だよ?
血がつながっていようがいまいが男と女だ。
同じく続き期待。(・∀・)ドキドキ・・・
>>645
そうじゃなくて奇形児が生まれます
断言してもいいのかな?(・∀・)ニヤニヤ
近親相姦は(・A・)イクナイ!と言うけどセクースしたら近親相姦?妊娠したら近親相姦?妊娠していなければただの男女のセクース?
俺はそれが言いたかっただけ。
スレ違いなのでこのお話は終わりにしてロムに戻ります。
6491レス劇場屋 ◆SSS1Rus0TY :04/07/09 20:30 ID:WY05MtDc
>>644
たった2日前後で妊娠出産してしまう人(?)たちなんですから、こちらの世界の生物学で考察しても無意味でしょう。

双子SSスレのSS職人と雑談するスレ
http://game6.2ch.net/test/read.cgi/ff/1082888156/l50
雑談はなるべくこちらでお願いいたします。
650新人職人:04/07/09 22:15 ID:4xO+9Baa
やはり少し飛ばしすぎてしまったようですね…_| ̄|○
>>640
一応「理性を失いながらも」と言う表記をしていたのですが…あれでは少し分かりにかったようですね
期待してくださる方ありがとうございます
続きは明日の夜にはできそうです
>>650
突っ走った熱い続きを期待
652新人職人:04/07/10 20:28 ID:n7uLbWcU
申し訳ない…_| ̄|○
疲労であまり進まず…それに何度読み直しても納得行かない部分がたくさんあって
今日中は無理っぽいです…
まとめて明日貼ります
マターリ待ってますので気張らず好きな時に貼って下さい
某SS作者 ◆CFbBJSZQHE氏
>82>83>84>86>87>88>89>90>91>92>93>94

ペコ ◆14EzyZ87vU氏
>121>124>127>146>147>150>151>156>157>158>207>208>209>212>213>214>216>305>306>307>309>310
>319>320>321>322
>418>419>420
MilkyWay:>434>435>436>437>489>490>491>524>525>526>547>548>585>586>587>590>591>592>593>595>596

レとタ ◆bsDQ5/RxE. 氏
>191>192>193>194>195>196

>569>570>571>572>573>574>575>576

246氏
>246>247>248>249

299氏
>299>300>301>302
著ノッティ ◆bs61Vns/zc
>348>350>351>355>356>360>363>374>375>376>380>381>382>397>398>399>403>404>405>407>422>423>425>427>429>430>432>433>441>442>443>444>445

僕=ソラ?>465>466>467>468>473>474>495>496>497>498>499>504>505>508>538>539>540>541>542>543

>579>598>599>603>604>605>606>607>608>609

ルーツを尋ねて1 ◆yhpD2sgNx.
>365>366>367>368>369
新人職人(=484氏)
>484>485>486>487>551>552>553>554>555>561>562>634>635>636>637

受験生 ◆V9cl6OhgG2
>511>512>515>527>514>515>516>517>518>519>520

いつぞやのスクリプト荒らしみたいだ(´・ω・`)
ああ、敬称ないのもある…しかもかちゅだとすっげー邪魔だ_| ̄|○
しかも良くみたら途中で抜けてるのもあるね。
せっかくだから樹海逝って首つってきます。
│ノ
一瞬なにかと思ったけどまとめ乙

Zin氏
>>530-531 >>535-537 >>584

うみのうま氏(第一部はSSまとめサイトBBS)
>>601 >>617-620

かな。抜けてる
zinさんは途中かな?ガンガレ!
660zin:04/07/11 18:56 ID:0QQv0D6M
>>659嬉しいお言葉ありがとうございます、ですがちょっとPCが故障してて・・・
今も友達の家で書いてるもので・・・頑張りますんで、見捨てないで下さいねー
661レとタ ◆bsDQ5/RxE. :04/07/11 20:54 ID:mvu39Ucm
>>659
乙カレー
662ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/07/11 21:59 ID:WfdUdRj7
>>659
乙!!
でも、間違ってる箇所が何箇所かありますよ〜。
663新人職人:04/07/11 22:48 ID:s4RZACG8
そういえばタイトルつけてなかった。今までのを第一部「叶わぬ夢」とでもしときます
これから貼るのは第2部「野望渦巻く」としときます。
664新人職人:04/07/11 22:54 ID:s4RZACG8
「ほら、お兄ちゃん見て!」
彼女は上を指差して言った。
「なに?」
「ほら、あそこに桜のつぼみが…」
「ほんとだ…もうすぐ春かあ」
そういうと彼女は僕に寄り添うようにもたれかかって言う。
「…私たちにも早く春が来るといいね」
「…ふふ…そうだね」
「あー今笑ったでしょ!私は大真面目なんだからね!」
「ははは…ごめんごめん。…だって可笑しくてさ」
「あーまた笑った!お兄ちゃんってばいっつも─────んっ…」
言い切る前に僕は唇で彼女の口を塞ぐ…

毎日といっていいほど夢の中に出てくる彼女は、いつも僕に優しく笑いかけてくる
僕もそれにつられてつい笑顔になってしまう…
彼女がいると幸せな気持ちになる……けれど現実はそう甘くなくて、永遠に続く幸せなんてない。
夢から覚めると僕は彼女の顔を覚えていないのだ。
いくら思い出そうとしても何かに邪魔されて思い出せない。
だけど僕は彼女の事を知っている気がするんだ……。
ひょっとしたら遠い昔の前世の記憶なのかもしれない。

お兄ちゃん…夢の中で彼女は僕の事をそう呼ぶ
…教えて…君は誰なの…?

─────
665新人職人:04/07/11 22:57 ID:s4RZACG8
「見てレックス、あそこに柿がなってる!」
「…え!?」
「どうしたの…?」
「あ…いや、よく夢に見る光景と同じだったからさ」
「あははは!レックスったら夢の中でも食べ物の事考えてるの?」
「ちっ違うよ!夢では─────」
「あ…ギーガ!」
「…ウガ?」
「ああ〜、食べちゃった〜!」
「あはははっ!」

「おーい二人とも〜、遊んでないでこっちを手伝ってくれ〜」
「はーい!」
「じゃあまたねギーガ」

今日もいつもの一日が始まる。いつものように畑仕事をしてみんなで食事の準備をする。
ギガンテスのギーガと一緒に湖へ魚をとりに行ったり、森で薪を取ってきたり。
途中でギーガが蝶をおいかけて迷子になったりもしたっけ…あの時はほんと大変だったなあ……。

「ふう…レックス、こっちはもういいぞ」
「じゃあ他に何かすることある?」
「そうだな……じゃあギーガと一緒に魚でも獲ってきてくれ」
「うん分かった、ギーガおいで!」

森の湖へ魚を獲りに行く時はいつもギーガと一緒。ギーガはでかい図体の割りには小心者で、びっくりするとすぐに逃げ出してしまう。
会話はできないけど、心ではいつも通じあえる大切な僕の親友。
666新人職人:04/07/11 22:59 ID:s4RZACG8
「よし…これだけ獲ればいいかな…」
帰り道は気分しだいで選ぶ
「今日はあまり暑くないし…近道を行こうか」
そうギーガに話しかけ、僕は少し険しいけど近道を行く事にした。
しかしこんな時に限って不運な出来事は起こるもので…僕はお姉ちゃんにもらった大事な
ネックレスを崖の中腹に落としてしまう。
「ウガ〜……」
「心配ないって、あんな崖くらい対したこと無いから」
ギーガの心配をよそに、僕は近くに生えていた頑丈なツルを使って命綱を作り木に結びつける
後でギーガに引き上げてもらうように言い僕は崖を降りた。
「んと…もう少し……んっ…やったあ!」
どうにかネックレスを拾い上げた僕は
「おーいギーガ、僕を引き上げてくれないか!」
とギーガを呼ぶ。しかしなぜか返事がない…さらに「おーい」と呼んでみるがまた返ってこない…
「おっかしいなあ…何処に行っちゃたんだろ…」
仕方なく僕はさらに崖を降り、周り道をすることにした。全く二度手間だ、魚も置いてきちゃったし…
僕はぶつぶつ文句を言いながらしばらく歩き、どうにかやっと村の入り口まで戻ることができた。
「はあ〜やっとここまで着いたあ」
僕は一息つこうと近くの日陰に入った。しばらく休んでいると村の外から人が近づいてくるのが見える…誰だろう?
この村に人がたずねてくるのは滅多に無いんだけど…
手で太陽を隠すが逆光で顔がよく見えない。その人影はさらにだんだんと近づいてきて、ついには僕の目の前までやってきた。
僕はそこでようやく顔を確認する。
667新人職人:04/07/11 23:02 ID:s4RZACG8
少女だ─────

年は僕と同じくらいだろうか…とてもきれいな顔立ちをしていて、風でなびく金髪がとても印象的だった。
「この村に何か用?」
そう僕はたずねたが、なぜだか返事が無い。村に入って行こうともしない。
「…お兄…ちゃん…」
お兄ちゃん…?そう確かに彼女は一言だけ発した。
夢と同じだ…僕は朝から長い夢でも見ているのだろうか…?
僕は思い切ってたずねた。
「君は……誰?」
そう言うと一瞬彼女は驚いた様子を見せたが、すぐに表情を曇らせ涙をこぼした。
僕はあわてて
「えっ?なに?ぼっ僕なにか悪い事言った??」
けれど何度謝っても彼女は泣き止まない…それどころかよけいに泣き崩れるばかり。
僕の頭はこんがらがった。
「レックスー!」
そこへ村の方からお姉ちゃんの呼ぶ声がする。
「はあ〜、こんなとこにいたのレックス…一体こんな時間までなにを……あら、その子は?」
お姉ちゃんは彼女を見て言った。
「レックス、まさかあなたが泣かせたの?駄目じゃない!」
「えっ…いや僕は何もしてないよ…勝手にこの子が…」
「うそおっしゃい!何もしてないのにこんなに泣くはず無いでしょ!」
「いや…ほんとになにも─────」
そう僕が言いかけた時
「お兄ちゃん…ほんとに覚えてないの…私だよ…?タバサだよ…?」
そう彼女が言った。タバサ…?なんかどこかで聞いた覚えが…
と、その名前を思い出そうとしたとたん─────
「ぐうああぁぁ…頭が…頭が痛い…」
僕の頭にひどい激痛が走った、僕はたまらずその場に塞ぎこみ頭を抱えた。
「レックスどうしたの!?レックス─────」
─────
668新人職人:04/07/11 23:05 ID:s4RZACG8
僕はまた夢を見ていた。けれど夢の中の彼女は泣いていた。どうして泣くの…?あんなに笑ってたのに…
泣かないで…君が泣くと僕も苦しいんだ…お願い…もう泣かないで…。

─────

「う…ううん」
気がつくと僕は家のベッドに横になっていた。
「気がついたか?」
僕の横には父さんが座っていた。
「…僕はどれくらい気を失ってたの?」
「ほんの4時間程度だよ」
「そう…あの子は?」
「今隣の部屋にいる……飯食えるか?」
「…うん少しだけなら…」

辺りはすっかり暗くなっていた、どうやら僕はとてもうなされていたらしく服が汗でびしょびしょになっていた。
先に一旦着替えを済ませ僕はテーブルに着いた。
「まあ…とりあえず座ってくれ」
父さんは彼女を見て言った。
「とりあえず自己紹介をしようか…私の名前はホランド、こっちは姉のセシリア、そして……こっちは弟のレックス
……しかし私たちは本当の家族ではない…セシリアは10年前街で路頭に迷ってた所を……レックスは─────」
と言いかけて父さんは言葉を呑んだ。
「…まあとにかく…私はこの子達の父親代わりをしている……君は?」
彼女は答えた。
「…私は…グランバニアの王女、タバサと申します…」
「…グランバニアの…それで?」
なぜか父さんはあまり驚いていなかった。
「あ…あの…だけど」
彼女はちらりと僕の方を見た。
「僕なら大丈夫…今はなんとも無いから」
僕は彼女から視線をそらして言った、すると彼女はゆっくりと話し始めた。
669新人職人:04/07/11 23:10 ID:s4RZACG8
「私は…行方不明になった兄を探しています…」
「それがレックスだって言うの?」
突然お姉ちゃんは少し強い口調で言った。
「…まあ、最後まで話しを聞け」
すかさず父さんが止めに入った。彼女は続けた。
「…私たちは…兄妹でありながら愛し合ってました…半年前のある夜、私たちはそれを父に話したんです…」
そう言うと彼女はうつむいた
「…私たちは父に強く反対されました…後から聞くとそれは、私たちを試す試練だったようです…。
だけど私たちは……それを乗り越えられませんでした……その夜、兄は消息を立ちました…
けれど私は今でも兄を愛しています…父の事を恨んでもいません…もちろん…兄のことも…。
会いたい…ただそれだけなんです」
彼女はついに泣き崩れてテーブルに塞ぎこんでしまった。僕らはしばらくの間黙っていたが、
やがてお姉ちゃんが口火を切った。
「…残念だけど…レックスは違うんじゃないかしら、確かに名前は一緒だけど…グランバニアの王子って言ったら
魔王を倒した伝説の勇者でしょ?けどレックスは魔法なんて使えないし…」

…確かに僕は魔法を使えなかった、彼女の言うことが本当ならそれはおかしい。
ましてや僕が伝説の勇者でグランバニアの王子…?にわかには信じられないことだった。
「…そういうことだから…残念だけど他人の空似であなたのお兄さんは別の人じゃ─────」

「…待て」
お姉ちゃんが言い切る前に父さんは言葉を挟んだ
「二人には言ってなかった事がある…」
そういうと父さんは引き出しから何かを持ってきた
「それは…?」
僕はたずねた
「…これはお前が倒れていたそばに落ちていたものだ…」
それには何やら紋章が入っていた。
670zin:04/07/11 23:11 ID:NwuY7QWi
乙です・・・どうしよう、UPしようかな・・・
というよりUPしていいですか?新人職人さぁ〜ん返信求む
671新人職人:04/07/11 23:13 ID:s4RZACG8
「…それは…グランバニアの紋章です…王家の証と言って…グランバニアに代々伝わるものです」
少し落ち着きを取り戻したのか、彼女はぽつりと呟いた。
父さんは再び席に着きそれをテーブルに置いた、そして手を組んで話し始めた。
「…半年前…私はグランバニアに出稼ぎに行った…その帰り道、私は草むらに人が倒れているのに気付いた」
「僕のことだね…」
父さんはコクリとうなずいた。
「…何度呼びかけてもレックスは返事をしなかった…だが生きていた。私がレックスを抱きかかえようとすると、
ふとそばにキラリと光る物が落ちている事に気付いた…それがこれだ」
父さんは王家の証を持って言った。
「私はこれがグランバニアの紋章だと知っていた…と同時にレックスの正体もすぐに悟ったよ…
この子はグランバニアの王子だと……だが…」

「────僕には記憶が無かった」
僕がそういうと父さんはうつむいた。
「…そう、レックスには記憶が無かった……私はレックスに一緒に来るように言った」
「どうして…どうして王家の証の事を言わなかったの?」
父さんは悲しそうな表情で僕の方に視線を向けたが、すぐに再びうつむき言った。
「…私には幼い頃病気で死んでしまった息子がいたんだよ……もし生きていれば丁度レックスと同じくらいの年の
…チャンスだと思った…私は…自分の欲望に負けてレックスを─────」
「だから何だっていうの!」
お姉ちゃんは突然立ち上がった。
「じゃあ何?あなたはレックスを連れて帰るつもりで来たって言うの?
レックスは私たちの家族よ、ずっと私たちと一緒に暮らすんだから!あなたなんかに渡さないわ!」
お姉ちゃんはそう言うと席を立ち勢いよく出て行った。
672新人職人:04/07/11 23:14 ID:s4RZACG8
>>670
ちと待って、もうちょいで終わるから
673zin:04/07/11 23:15 ID:NwuY7QWi
ラジャー、では引き続き頑張って下さいねー
674新人職人:04/07/11 23:16 ID:s4RZACG8
「…すまない」
父さんは彼女を見て言った
「…とにかく今日は雨も降ってるし泊まっていってくれ…また明日話をしよう」
そう言うと彼女はコクリとうなずいた。そして彼女はちらりと僕の方を切なそうな表情で見たが、
僕がすぐに視線をそらすと、父さんの案内で部屋を出て行った。

─────

僕はなかなか眠れず夜中に何度も目を覚ました。
……分からない…もし…本当に僕が彼女を愛していたのだとしても……今の僕に、
彼女の気持ちを受け止める事が出来るだろうか…?
だったらずっとここで…
そう考えながら、ふと窓の外を見るとひどい雷が鳴り響いていた。

「…!?」
と、突然僕は目を疑った。この大雨の中、外に人影が見えるのだ。僕は急いで外に出た。
「…ちょっ!?何やってるんだ!」
僕は大声で叫んだ、そこには昼間の彼女が空を見上げながら立っていた。
「…あ、お兄ちゃん…」
そう言うと彼女はその場に倒れた、僕は彼女に駆け寄りその身を抱き起こした。
「すっすごい熱じゃないか!」
「……私ね…あの時のお兄ちゃんはどんな気持ちだったんだろうって…こうすれば分かるかなって…」
「なっなにを言って…」
「…お兄ちゃんはいつも自分で全部背負い込もうとしてたの…私が弱いから…しっかりしてるように見えても…すぐ泣いちゃうから……
だからお兄ちゃんは…誰にも自分の弱いところを見せられなかったの…悪いのは私…。
お兄ちゃんがずっと一人で苦しんでたのに気付いて上げられなかった私なの…」
そう言うと彼女は気を失った。僕はすぐに彼女を抱きかかえて家に連れ帰った。
大声を聞き、父さんとお姉ちゃんもすぐに駆けつけた。

675新人職人:04/07/11 23:17 ID:s4RZACG8
─────

「…とりあえずこれで熱は大丈夫だろう…全くなんでこんな無茶を…」
僕は彼女に視線を向け言った。
「彼女は…僕を想って……」
「…お前をそこまで愛しているんだろう…やはりお前はここに─────」
「馬っ鹿みたい!!」
「お姉ちゃん…?」
「はん!無駄な事をするのね、こんなことしたってレックスの気持ちは変わらないのに」
「セシリア!」
父さんはお姉ちゃんの頬を引っぱたいた。
「こんなになるまでレックスを想う彼女がそんなにおかしいか!」
「なっ…なによ!私だってレックスの事を─────!」
そう言いかけてお姉ちゃんはぽろぽろと涙を流しながら走っていった。

…分からない…僕は…僕は一体どうすれば…

と、その時!
「キャアアアアアア!!」
外でお姉ちゃんの悲鳴が聞こえた。
「お姉ちゃん!?」
僕らはすぐに悲鳴がした方に向かった。
「お姉ちゃん!?何があった─────」
そこには…


「グオオオオオオオオオオオォォーーーー!!!」

そこには…雄叫びを上げ暴れ狂うギーガの姿があった─────
676新人職人:04/07/11 23:19 ID:s4RZACG8
とりあえず以上。疲れた_| ̄|○

急いで書いたので意味不明な点多すぎ…
zinさん後よろしく
677zin:04/07/11 23:23 ID:NwuY7QWi
新人職人さん乙です続き頑張って下さいねー
さて私もUPしときましょう、でも↑にうまいのがあって下に下手なのがあっていいのだろうか・・・
補足:先ほど友達に「わかりにくい」といわれたので名前をつけてみますた
ア=アベル 金髪=普通の世界のレックス 青髪=もうひとりのレックス サ=サンチョ ピ=ピピン
M,Dマスタードラゴン
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
>>584の続きですまたまた会話中心です(会話中心がなれてるからなぁ)
ア「・・・というわけでタバサが誘拐された、救いにいくのは当たり前だ、そこで救出チームを考えたいのだが・・・」
兵士A「魔物達はどうでしょう」
サ「ゲレゲレ達をつれていけば洗脳される危険があるでしょうな」
ア「僕とレックス、サンチョ、ピピンの4人でいくしかないのか・・・!!うわっ」
 とそのとき、アベルのもっていた天空のベルが輝き、青髪のレックスが現れた
金髪「君は・・・」
青髪「やあ、もう一人の僕」
ア「君は?妙に家の子とにてるけど・・・」
青髪「お父さ・・・アベルさん、ぼくはもう一つの世界のレックスです」
青髪「詳しいことはあとでM,D様に聞いてください」
金髪(僕と正反対だなこの子)
ア「わかったとにかく助けに行こう」
678zin:04/07/11 23:23 ID:NwuY7QWi
魔界に行く途中
金髪「ええっ!!じゃあもう1人のタバサもさらわれたの?」
青髪「うん、だけど僕達の世界にはいなくて・・・」
ア「それで、こっちの世界に・・・」
金髪「そっちはどうしてさらわれたの?」
青髪「君達といっしょだよ・・・僕はあのタバサが偽者だと見抜けなかった・・・」
金髪「僕もだ・・・・・」
サ(・・・・・)←声を出さずに泣いている
------------------------------------------------------------
魔界
ア「とうとうきたな・・・」
金髪「でもどこにタバサ達がいるんだろう」
ア「煤i―。―|||)忘れてた・・・」
青髪「大丈夫、ぼくがしってるよ」
サ(坊っちゃん・・・なさけない・・・)
青髪「こっちだよ」
地図をとりだしすすみだした
679zin:04/07/11 23:27 ID:NwuY7QWi
・・・数少ない作品の中に、こんな作品があっていいのだろうか・・・下手すぎだ
今日はここまで、これ以上友達の家にいたら申し訳ない(ただでさえほぼ毎日いってるし)
もうすこしPCやったら帰るか・・・ではでは
痛いのがまた来てるw
下手すぎると自覚してるなら無理して投稿しなくてもいいぞ
新人職人さん、zinさん、GJ!
続き楽しみにしてます。
>>664
ギーガたん(;´Д`)ハァハァ ・・・と思ったら波乱の予感

>>677
金髪王子と青髪王子のタッグは燃えるな
683新人職人:04/07/11 23:40 ID:s4RZACG8
読み返してみるとやはり駄文だ…
やはり自分はスローペースで行きます
お恥ずかしい姿を…_| ̄|○
妹だけでなく姉もとは…流石だなレックス
ぶっちゃけ、セシリア姉ちゃん萌え
686ペコ ◆14EzyZ87vU :04/07/12 00:48 ID:8yI6cf3Y
「コリンズと〜!」「ピピンの〜?」
「「なんだかよくわからないコーナー!!」」
「さ、またやってきましたこのコーナー!
今回はもしかしたら何かやってるかもしれないペコさんに内緒で次回作の宣伝なんかやってみようかなってことなんですが、
どうなの!コリンズさま!テンさまもソラさまもラブラブになっちゃいましたよ!?」
「だ、だから・・・、オレは・・・!」
「なんですか〜?」「き、斬ってやる・・・!」「まぁまぁ、抑えてくださいよ〜。」
「いいから早く次回作ってのを言え。そろそろ一杯一杯だろう。」
「そ、そうですね!次回作ですが、なんとピピンとコリンズさまのラブr・・うわなにをするやmふぃあfjはじゃふじこmふぁお・・・。」
「ハァハァ・・・そうはさせるかってんだ・・・!えっと、次回作はテンとソラの話らしい。舞台はMilkyWayのあとだそうだ!」
「ヒョ、ヒョヒンヅはま〜・・・。」「うるさい!いいからこい!・・・というわけで、期待しないで待っててくれ!んじゃな!」
687ノッティ ◆bs61Vns/zc :04/07/12 18:41 ID:IIyCtAUl
新人職人さん
GJ!!これはどうするつもりだタバサたん・・・・。レックスも記憶を取り戻すのだとは思うが・・・・
う〜ん、気になる・・・・。続き期待!!

zinさん
周りの声はあんまり気にしちゃダメっすよ。
自分で自信をなくしていると自然にSSの方も駄文ができてしまうと思います。
頑張ってください!!
688受験生 ◆V9cl6OhgG2 :04/07/12 19:42 ID:CvTgr3zD
お久しぶりです。
zinさんの小説で金髪&青髪ペアがでてる Σイイ・・・
新人職人さんのSSも読みふけりました。
セシリアとタバサの関係も気になる〜
ペコさんの新しい小説も投下期待!

>>680さん
SSに対する批判はどんなものでも甘んじてお受けいたしますが、(私は)
もし宜しければどこをどうすればよくなるかアドバイスをお願いします。
(その方が貴方にとってもいいSSが読めるのではないですか?)
華麗にスルー汁
zin( ゚Д゚)ウザー
691新人職人 ◆/R5xmbPMYs :04/07/12 21:25 ID:txJmyTYU
トリップつけました(*´∀`*)
>>686
ペコ氏キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!

レス下さった方ありがとうございます、続き頑張ります(`・ω・´)シャキーン!
…しかしほんとはこんな事してる暇無いのに_| ̄|○
今日中のレポートしなくちゃ、それに来週から前期試験が、さらにSSも仕上げなきゃ…
あ〜もう!あqwせdrftgyふじこlp;
無理しなくてもいいと思うが
────────僕たちは片方ずつの翼を持って生まれきた。

空はどこまでも青く、青く澄み渡り、まるでこれから起きる出来事が全て夢であるかのような、そんな静かな朝だった。
「・・・ン、テンったら・・・。」
誰かが僕を呼んでいる。僕はゆっくりとその問いに答えるかのように起き上がり、目の前に立つ声の主に話掛ける。
「おはよ、ソラ。」
僕がそう言うと、ソラは笑顔で「おはよう、テン。やっと起きたのね。」と返してくれた。

ソラの毎朝の日課は僕を起しに来ることらしい。
そして決まってソラはまだ眠い僕にこう言うんだ「テンはいつまでたってもお子様ね。」って。
・・・そんなことないだろ?
もうおねしょだってしなくなって何年も経つし、おやつだって自分の分でちゃんと我慢してる。
それに・・・。
僕は服を着替え、ソラのあとを追って部屋を出る。
城内は慌ただしくもすでにお祭りムード一色で、夏色の木にはセミが鳴き、夏はもうすぐそこまで来ていた。
「そろそろ・・・なんだね。僕らが15歳になるのって。」
僕がソラにそう言うと、ソラは立ち止まりつま先から僕の方を振り向き上目遣いで
「そうよ。テンもそろそろお父さんに付いてちゃんとお国のこと勉強しなきゃだめよ?」
と人差し指で僕の胸をつついた。
「わかってるよ・・・。ソラは?何か15歳になったらはじめるの?」
僕はほんの一瞬だけ頬を膨らまし、ソラに問いかける。
「わたしは・・・内緒♪」
ソラはそう言ってクルリとカカトを僕に向け後ろで手を組みながら歩き始める。
「なんだよ、教えてくれたっていいだろ?」
僕はそう言って少し小走りをはじめたソラのあとを追うように歩き始めた。

あの日、あの山で僕らはお互いの心を通わせた。
そして生まれながらに持った片方ずつの翼はひとつになって、あの空へと飛び立つための翼になったんだ・・・。


つづく
>688
自分は680ではないんだけど、
zinさんのことを言ってるのなら、
へたへた言うんなら見せられるレベルまでひとに見せないで欲しいし、
謙遜で言っているなら少し鬱陶しいよ。
個人的には、会話ばかりで読みづらい。
>>694
続き期待。
さすがに双子でも年頃なら部屋は別々だろうけど
毎朝起こしにきてくれるなんてグッジョブだな
むしろ王女たんが勉強して女王様に、と思ってしまう
6981レス劇場屋 ◆SSS1Rus0TY :04/07/13 00:00 ID:ucwutuy9
>>686
ペコさん……_| ̄|○
私事になりますが、昔漏れもSS書いてはそういった楽屋裏ネタを付加して楽しんでいた頃がありました。
しかしあるとき、「スレ職人自身が版権キャラと戯れる話はキャラの私物化(固定化)。痛杉」とブッ叩かれて以来、やめました。
どうかご明察のほどを……。
それはさておき続き期待しております。ペコさんの、読んでいて酔わされるような流れの文章に、漏れは憧れてます。

>>zinさん
他の職人さんが明らかに投稿中だとわかっている場合は、急いでいたとしても割り込むべきではないでしょう(支援は別です)。
漏れも2年前駆け出しの頃は、投稿前投稿後ぐだぐだ言い訳しまくり、その都度叩かれていました。謙虚なのは構いませんがただの自虐はしないでください。
会話中心の話については、漏れとしては黙秘w

>>683
新人職人さん。ご自分の作品が駄文だと書く場合、どこがどう駄文だったのか具体的に書くのがいいかもしれません。
ご自分にも他の職人さんにもいい勉強になると思います。
ただこれは駄文だと言われると、さらにひどい譚を書いてる漏れは苦痛を感じてしまいます……もっとも自業自得か。
699zin:04/07/13 01:15 ID:K8U6QxF0
レス早っ、いつのまにかこんなに進んでるとは・・・とりあいず今日はSS無しです
(時間が時間なので・・・)まとめて皆さんありがとうございます、そして>>690>>680
上手くなれるようにがんばりますんで・・・じゃあ今日はこの辺で、ではでは
700Scherzo:04/07/13 16:23 ID:sMSo+1j7
ウホッ!グランバニアのいい男レックス様が>700Getだ!
           , '´  ̄ ̄ ` 、
          i r-ー-┬-‐、i
           | |,,_   _,{|
          N| "゚'` {"゚`lリ  <久しぶりで悪いけど
             ト.i   ,__''_  !    毎日暑いからチャックでも下ろさせてもらおうか
          /i/ l\ ー .イ|、  
    ,.、-  ̄/  | l   ̄ / | |` ┬-、
    /  ヽ. /    ト-` 、ノ- |  l  l  ヽ.
  /    ∨     l   |!  |   `> |  i
  /     |`二^>  l.  |  | <__,|  |
_|      |.|-<    \ i / ,イ____!/ \
  .|     {.|  ` - 、 ,.---ァ^! |    | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄l
__{   ___|└―ー/  ̄´ |ヽ |___ノ____________|
  }/ -= ヽ__ - 'ヽ   -‐ ,r'゙   l                  |
__f゙// ̄ ̄     _ -'     |_____ ,. -  ̄ \____|
  | |  -  ̄   /   |     _ | ̄ ̄ ̄ ̄ /       \  ̄|
___`\ __ /    _l - ̄  l___ /   , / 

タバサ「母の日や父の日って、何すれば良いのかな?」
レックス「それは、お父さんやお母さんに喜んでもらえるように、お手伝いや肩叩きなど…」
タバサ「ウチにはお父さんもお母さんもおらん。子供だけ」
タバサ「私とおにいちゃんの2人だけ!!」

双子「「 _| ̄|○illi ガンバッテ オトウサント オカアサンヲ サガソウネ… 」」
>>700
scherzoさんキタ━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!
親扱いされてないと一緒になって落ち込むサンチョ
702受験生 ◆V9cl6OhgG2 :04/07/13 17:03 ID:5BgW3Bcn
>>688さん
確かに、貴方の仰ることも正しいですね・・・。

「下手だから」や「初心者なので〜」等という文句が免罪符代わりに
使われることはあってはならないですしね。

>へたへた言うんなら見せられるレベルまでひとに見せないで欲しいし、
この言葉にも同意します。
やはり、人様に見せる以上はまず自分が
SSの出来に納得しないと・・・というのもありますね。

私も1つ勉強になりました。レスありがとうございます。
703受験生 ◆V9cl6OhgG2 :04/07/13 17:04 ID:5BgW3Bcn
ごめんなさい、アンカーミスです
>>695さんへのレスでした orz
>>702
「免罪符」の意味わかって使ってる?
705受験生 ◆V9cl6OhgG2 :04/07/13 17:31 ID:5BgW3Bcn
>>704さん

免罪符→罪が許される証書のこと。ですよね?
後には歳入不足のために販売され、ルターが抗議したという・・・

『初心者だ、下手だ、という言葉(免罪符)を盾にすれば、
どんなSS(下手なSS)をのせてもいいこと(罪)が許されるわけじゃない。
だから、そういう言葉を盾にせず、私たちも努力しなければならない。』

こういう意味で用いました。
706新人職人 ◆/R5xmbPMYs :04/07/13 18:02 ID:RPgG66lv
さっ殺伐としてる…
>>696
すみません
挙げればきりが無いくらいあるのですが…言うと突っ込まれそうなのでご勘弁を…。
この自分の言動に反省、もし不快に思った方がいましたらすみません_| ̄|○
707「女の敵」 ◆SSS1Rus0TY :04/07/13 20:18 ID:ucwutuy9
「お、おにいちゃぁん……グスッ、怖かったよぅ……」
「タバサ……遅れてごめん……。安心しなよ。もうこれで、だいじょうぶだからさ……」
「おいっ、レックス! タバサ! 何があった!?
 うっ……こ、コリンズ君っ? こ、これはっ……。
 ま、まさかレックス……これは、おまえが、やったのか?」
「そうだよ、お父さん。こいつは、ぼくが殺したんだ。
 だらしないよね、コリンズも。このくらいで動けなくなっちゃうんだからさ……」
「レックス! これだけのことしておいて何だその言い草は!
 おまえは、コリンズ君とは……普通の人間とは、違うんだぞ!」
「あ、あなた? いったい何が……?」
「入るな! 君は見ちゃ駄目だ!
 レックス……なんでだ、こんな……。身体の形、ほとんどなくなってるじゃないか……。
 おまえ……本当に悪い魔物以外、虫も殺せない男だったろう。それがどうして……」
「だって……しょうがないでしょう?お父さん。
 タバサに……ぼくの大事なタバサに……こいつ、何してたと思う?
 殺されて当然でしょ。お父さんだって、きっと同じことを……」
「こ……このバカ! そうだとしても、ものには限度ってものがあるだろう!」
「お、お父さんっ! おにいちゃんは悪くないの! おにいちゃん、私を守ろうとしてくれただけなの!」
「タバサ! タバサは、余計なこと言わなくていいって」
「だ、だっておにいちゃん! このままじゃ、おにいちゃんだけが悪者じゃない。
 ……お父さん。私……ちゃんと、お話します。
 私……コリンズ君と部屋に入って……そのときまでは、なんにも、変わったことなかったの。
 それでね。コリンズくんが椅子に座って、私も、ベッドに腰掛けたの。
 そしたら……そしたら……急に、急に、飛びつかれて……っっ!!」
「…………」
「私、私、声上げて、引き離そうとしたんだよ。でも……コリンズ君に、呪文とかは使えなくて……。
 それに、コリンズ君、普通じゃなくて……すごく、すごく怖い顔になってて……。
 それで……暴れてるうちに、気絶しちゃって……。それで……私に……私に……っ!
 グスッ。だから、おにいちゃんは悪くないの。私が、ちゃんと、コリンズ君に……」
708 ◆SSS1Rus0TY :04/07/13 20:20 ID:ucwutuy9
「……そうか。
 とにかくタバサ。おまえに怪我がなくて何よりだった。
 母さんと部屋に行っていなさい。あとは父さんが処理するから。
 ……レックス。タバサのためというなら叱ることはできない。
 が。もう少し、やりようはなかったのか? ここまでめちゃめちゃにしなくても良かったろ」
「……ごめんなさい、お父さん。だけど、ぼく……タバサの悲鳴聞いて、頭に血がのぼっちゃって……」
「まあ、いい。ひとまず、コリンズ君をベッドに寝かせてあげよう。そっち持ってくれ。そうっと。
 しっかし……コリンズくんて、これで本当にヘンリーの子なのか?
 ヘンリーは子供の頃、蛇とか蛙と平気で遊んでたものだけど……虫が身体についただけで気絶するなんて。
 それにタバサもだ。魔物とかだと何にもなくて、なんであんな虫一匹には怖がるんだろうな」
「お父さん! タバサだってさ、女の子なんだから、ゴキブリくらい怖がって当たり前だよ。お母さんだってそうじゃんか!」
「そりゃあ、母さんはお嬢様育ちだからな……まあ、それ言ったら、タバサもお姫様育ちなんだが……」
>>699
とりあえず、台本形式をやめて通常通りの小説の書き方をすれば
あらぬことで非難を受けたりはしないと思うよ。
自分も昔は小説作法なんてまったく知らずに投稿してたけど、何とか最低限度のたしなみは
身につけることができましたよ(←大袈裟なw

まあ、おっちょこちょいの努力嫌いの自分がやってやれないこともなかったんで
あなたは確実にできるはず。礼儀正しそうだし
>>707-708
カッとしてやった(ry
さすがのアレも勇者だと相手が悪かったな。
>>709
人生いろいろ、SSもいろいろ
ということで萌えれたらええやん
暑い日が続きますね。てなわけで続き。

15歳という年齢は、この世界ではとても大きな意味を持っていて、男性の場合では「結婚が出来る年齢」になる。
つまり、大人の仲間入りということだ。そして、僕らもあと十日でその歳になる。
でも、正直ちょっと嫌なんだ・・・。僕はこの国の第一王子だから15歳になったら政治の勉強をするよう父さんに言われてる。
そうなると今までのようにソラと会えなくなるような気がして・・・。

「テン〜、これから少しお出掛けしない?」
ソラが庭でピピンと剣の手合いをしていた僕にそう呼びかけた。僕は「ちょっと待ってて。」と答えて浴室に水浴びをしに行った。
ピピン?なんかすごく息切らしてたからちょうどよかったって顔してたよ。

ソラは「そんなことより早く行こう!」なんてせかすけど、これでも一応身だしなみには気を使うんだよ。
浴室からタオルで頭を拭きながら出ると、案の定ソラが僕の脱ぎたての服を持ってコソコソしていた。
「・・・なにやってるの?」
僕が冷たい眼差しでソラを見つめそう言うと、ソラはビクっと身体を反応させ振り向きながら
「ちょ、ちょっとわたしも顔を洗おうと思って・・・。アハハハ・・・。」
「僕の服持ってかい?」
あたふたしたソラはその服を後ろに隠した。僕はハァっとため息をひとつしソラの頭を小脇に抱えて耳元でこう囁いたんだ。
「服だけで満足しちゃうんだ?」
そしたらソラの奴、顔を真っ赤にさせて・・・すごい勢いで首振ってた・・・ククッ・・・。
ダメだ〜、お腹がよじれるよ・・・!
って大笑いしてたら、やっぱりソラがすねちゃった。
そんなソラがとてもかわいかったから・・・思わずソラのおでこに優しくキスしちゃった。
「テンって・・・なんでわたしが欲しいものわかっちゃうんだろう・・・。」
って呟いたんだ。「どうゆう意味?」って聞いても、「おしえな〜い♪」って答えるソラ。

そして、僕らは城を出てすぐソラのルーラでポートセルミまで足を運んだ。
どうやら今日はここのコスメショップが2割引の日らしいんだ。・・・女の買い物って苦手だな・・・やたらと長いし・・・。
でも、ソラと一緒ならそんな時間も何故か短く感じちゃうから不思議だよね?
これが「恋してる。」ってことだってコリンズが言ってたな、そういえば・・・。

買い物が終わったら僕らは手を繋いで道沿いを少し歩き始めた。
もう暑かったからかな、何人かの子供が小さな袋を持ってワイワイ走っていく。
たぶん泳ぎに行くんだろうな・・・。僕も泳ぎたかったけど、ソラが「わたし、お着替え持ってきてないよ・・・。」って言うからしぶしぶ今日は我慢したよ。
「僕って大人だろ?」ってソラに聞いたら、「ハイハイ。」だってさ。わかってないね!大人の男ってやつがさ!

ふっと潮の香りが流れてきて、僕らは目をつぶった。
1・2・・3・・・・・・・・・・10!
ゆっくり10秒数えて二人同時に目を開けた。すると、宝石のようなキラキラとした青が目の前にワッって飛んできて。思わず声をあげちゃった。
寄せては返していく波がまるでおしゃべりをしているように見えて、僕らもその場に座り込んでおしゃべりをはじめた。
「もうすぐ・・・夏がくるんだね・・・。」
僕がソラにそう言うと、ソラは「うん・・・。」て答えて僕の肩に頭を預けてきた。
潮風で揺れるソラの髪が僕の頬をくすぐって、すごく変な感じだったけど・・・僕は幸せだった。ううん・・・僕らは・・・か。
ソラが何かを言いかけたら、急に辺りの雑音が聞こえなくなって・・・なんだかとても寂しくなってソラの顔を見たんだ。
「ねぇ・・・テン・・・。」
「なに・・・?ソラ・・・。」
「わたし・・・今すごく幸せ・・・なの・・・。」
「僕もだよ・・・。」
「でも・・・すごく怖いの・・・。」
「・・・?怖い?」
「・・・うん。・・・明日・・・テンがいなくなったら・・・とか思うとね、すごく・・・怖くって・・・。」
「バカだなぁ・・・。」
そう言って僕はソラの肩に手をまわしてこっちに手繰り寄せた。
「・・・バカって言ったほうが・・・バカなんだよ・・・?」
ソラは恥ずかしそうにそう言ってたけど、すごく安心した顔をしてた。

「僕はずっと・・・ソラのそばにいるよ・・・。

──────────────────(だからソラも・・・ずっと・・・僕のそばにいて欲しいんだ。)」

心の中でそう呼びかけた。

その時、僕らは永遠を誓った。でも次の瞬間・・・『それ』は現実になった・・・。


えー今回は初めてテンの視線から書いてみてます。
つーづーくー
七夕SSラッシュに感動してこんな絵を描いてみました
ttp://smcf.xrea.jp/dq5/cgi-bin/ibbs/img-box/img20040714215826.jpg

初CGなので雑です・・・
>>715
(゚д゚)ウマー
7171レス劇場屋 ◆SSS1Rus0TY :04/07/14 22:18 ID:uGfJX5HO
>>712-714
ラブラブ萌え(;´Д`)
テン視点描写だと、いつもに増してテンポが良くてイイ!です。
続きが怖いなあ……でも期待。

>>715
GJ!
初めてとは思えない萌え萌えな出来映えですね。
CGも文章も、マイスタイルをつかめるようになるまでの辛抱ですね。
しかし絵が描ける人というのはうらやましい……。
絵師さんがどんどん増えるといいな〜

>>714
イイ!!
なんか王女たんがお茶目だw
719新人職人 ◆/R5xmbPMYs :04/07/14 23:50 ID:wUrfCM0d
>>714
>>715
GJ!です
>ペコ氏やっぱりうまいなあ…
私のほうは全然進んでません…_| ̄|○
720レとタ ◆bsDQ5/RxE. :04/07/15 19:21 ID:O6iJFB1z
>>707-708
ゴキに怯えるタバサに萌え

>712-714
仲のいい兄妹ってやっぱいいなぁ
721受験生 ◆V9cl6OhgG2 :04/07/15 20:39 ID:5IUcJJgv
仲のいい兄妹ものが続いてる中で恐縮ですが、
以前お話した「賢者の願いごと」の続きみたいな小説が
やっと投下できる長さになりました orz
最後まで書き上げてないのですが、投稿しても大丈夫ですか?
もちろん、投稿するところは既に推敲を何度も重ねていますが・・・
>>721
餌を待っている雛の図をイメージされたし。
            , '´  ̄ ̄ ` 、
          i r-ー-┬-‐、i
           | |,,_   _,{|      >>721
          N| "゚'` {"゚`lリ      いいこと思いついた、お前このスレでSS投下するんだ
             ト.i   ,__''_  !      男は度胸、なんでもやってみるもんさ
          /i/ l\ ー .イ|、
    ,.、-  ̄/  | l   ̄ / | |` ┬-、
    /  ヽ. /    ト-` 、ノ- |  l  l  ヽ.
  /    ∨     l   |!  |   `> |  i
  /     |`二^>  l.  |  | <__,|  |
_|      |.|-<    \ i / ,イ____!/ \
>>708-709
今理解した。ワラタw
>>707-708の間違いです…。
こんな自己満足のSSをうまいと言っていただけるんですね・・・。
上手いSSより、美味いSS目指してます。(ぇ

>>714のつづき
恥ずかしがると髪をいじる僕のクセにソラはクスクスと笑いながら不意打ちのようなキスをしてきた。
「どうしてキスしたの?」そう僕が聞くとソラは「誘われちゃった♪」といいながら小さく舌を出し首をすくめた。
「迷惑だった?」
ソラはいたづらっぽく聞いてきた。
「・・・全然。」
僕は顔を背けながらソラにそう答えた。ふふってソラが笑ってまた僕の肩に体重をかけた。
右肩にかかるソラの体温は感じながら遠くを見ていたんだ。



・・・そして・・・
「テンー!」
ソラがそう叫んで僕に手を差し伸べる。
「ソラー!!」
僕も力の限り手を伸ばし、空に吸い込まれていくソラを一生懸命追いかけた。

なにが起きた?僕らの間を一瞬の風が通り抜けたかと思ったら、次の瞬間にはソラがあのでっかくて黒い渦に吸い込まれ・・・そして・・・

・・・ソラが消えた。

「なんなんだよ・・・コレ・・・ワケわかんないよ・・・。」
力崩れ、両膝をつき、力いっぱい砂を握り締めた。
指と指の隙間からこぼれ落ちていく砂は、まるでついさっきソラをどんなに掴まえてもスリ抜けていくようなそんな感触。
信じれなかった。信じたくなかった。ソラがいない。僕の目の前でソラは消えてしまった。
「なんなんだよ・・・コレ・・・ワケわかんないよ・・・。」
力崩れ、両膝をつき、力いっぱい砂を握り締めた。
指と指の隙間からこぼれ落ちていく砂は、まるでついさっきソラをどんなに掴まえてもスリ抜けていくようなそんな感触。
信じれなかった。信じたくなかった。ソラがいない。僕の目の前でソラは消えてしまった。

しばらく僕は呆然としていた。そして、僕の頭上から光が差し伸びてきた。
その光に目をやると、そこには逆光で顔が見えなかったけど間違いなくソラのシルエットがあった。
「ソラ!!」
僕は思わず叫び、その光に向かって走り始めた。
やっぱりさっきのは何かの夢だったんだ。
ソラはいる。僕の目の前に。日差しで前がよく見えなかった。手を差し伸ばし、指先からソラの感触が伝わると僕はそのまま力いっぱいソラを抱きしめた。
「キャッ!」
ソラが驚いたように声をあげた。イタイって言っても離さないぞ。
まるで怖い夢を見て飛び起きた子供が母親のぬくもりを見つけ安堵したかのように僕はソラを実感した。


長くなりそうな予感。つづく・・・予感?
突然の風に〜(ry
ソラを捜す展開かと思ったら違う?
>>729
一瞬パンチラをイメージしてしまったじゃないか。謝罪(ry
731「素直な反応」 ◆SSS1Rus0TY :04/07/16 00:26 ID:ihP4pz8C
「ねっおにいちゃん。ぱふぱふ、してあげよっか?」
「あと2年、足りない」
年上好みの王子を振り向かせるため魔法で大きくなる王女
733二つの思い / 受験生 ◆V9cl6OhgG2 :04/07/16 02:50 ID:uCx1CYGo
やぁ・・・きたね。こんばんは。
今日は、ある遠い大陸にすむ、二人の王族の話をしよう。
その二人の名前はレックスとタバサ。
二人は兄妹で、決して結ばれない、結ばれてはいけない運命だったんだ。
でも、二人は七夕をきっかけにして一緒になることができた。
そんな夢みたいなお話さ。
いいかな?はじめるよ・・・



忘れもしない、あの七夕の夜。
レックスとタバサもお願い事を書いた短冊を笹竹へつるした。

○タバサの願いごとを かなえてあげてください ――レックス

○おにいちゃんの願いごとが かないますように ――タバサ

レックスの願い? タバサの願いは?

そう―

734二つの思い / 受験生 ◆V9cl6OhgG2 :04/07/16 02:51 ID:uCx1CYGo
【二つの思い】

事の起こりは昨日。
めったに地震の起きないグランバニアに、突然大きな地震が起こったんだ。
国民の中には地震を経験してない人たちだっていっぱいいたから、
本当にみんなパニック状態だった。
お父さんがお城のベランダで皆に何かいっていたけど、
あんまり効き目はなかったみたいだった。

僕たちも部屋の中がぐちゃぐちゃになっちゃって、
僕はピピンに手伝ってもらって全部片付けようとしたんだ。
で、倒れた本棚を起こしたら・・・その時はもう絶句だった。
だって、僕そっくりな顔の男の子がいたんだもの!
唯一違う点といったら、髪の色が青いことぐらいなんだ。

その時、タバサの部屋から悲鳴が聞こえた。
普段から大きな声を出さないタバサだから、
心配になっちゃって。走ってタバサの部屋へいってみたんだけど・・・

僕もその場でたったまま動けなくなっちゃった。
僕と同じ。 いたんだ―何がって・・・ そう、タバサそっくりの青い髪の女の子が!
735二つの思い / 受験生 ◆V9cl6OhgG2 :04/07/16 02:52 ID:uCx1CYGo
その夜、事の有様をサンチョがお父さんに報告したんだ・・・
お父さんも、顔の色を変えてびっくりしてた。
青い髪の僕―驚いたことに、名前も同じなんだけど―も、
青い髪のタバサ―やっぱり同じ名前だっていうんだけど・・・―も、
何で自分がこんなところにきたのかわからないらしい。
夜、寝る前に僕たちはもう1度最近何をしていたか、お話をした。

そしたら一つ、共通点があったんだ。
それは、4人とも七夕の日に「僕が(タバサが)幸せになりますように」っていう
お願い事を書いた短冊をつるしたっていうこと。
僕はこれしかないって思った。
僕―レックスの幸せは、「タバサと一緒になりたい」っていうこと。
タバサの幸せも、信じられないけど「僕と一緒になりたい」っていうことだったんだ、って。

当然、僕たちは血がつながった双子だから、結婚なんてできない。
それは僕も理解してたし、また苦々しく思っていた。
それに対して、青髪の僕と、金髪の僕とでは血はつながっていないし、
タバサのほうもそうだから、確かに結婚しようと思えばできる。

でも、あのお願い事が原因でこんなことになるなんて―
どうすればいいんだろう・・・
736二つの思い / 受験生 ◆V9cl6OhgG2 :04/07/16 03:00 ID:uCx1CYGo
*********

チュン・・・チュンチュン・・・
太陽の光はさんさんと降り注ぎ、外では元気な小鳥の鳴き声がする。

「・・・おにいちゃん!金髪レックスくん?」
タバサの声がする。
「・・・ムニャ・・・。 あ、あれ・・・僕・・・?」
金髪レックスは眠そうに目をこすりながら言った。
「やっと起きたね、金髪レックスくん。ほら、お兄ちゃんも起きるのよっ。」
おきると、いつもの寝室だった。
金髪レックスは辺りを見回したあと、うんと背伸びをする。
(そうか、僕、ベッドで考えごとしてて―寝ちゃったんだ)
夢だったのか?
―いや、夢なんかではない。 金髪レックスの隣には青髪レックスが寝ている。
おこしにきてくれたタバサも青髪のほうだった。

「お兄ちゃんたちー、ご飯できたって!」
金髪のタバサがレックスたちを呼びに来る。
それに応じて、二人はベッドをはいおり、身支度を整える―
737二つの思い / 受験生 ◆V9cl6OhgG2 :04/07/16 03:06 ID:uCx1CYGo
「やぁ、二人ともおはよう。まずは悩んでないで朝ごはんでもゆっくり食べような。」
「うん・・・お父さん・・・。」
「はい・・・。」
レックスたちが席についてパンに手をかけたころ、タバサたち二人もやってきた。
そして席に座って、ミルクティーを一口、口に含んだ。

「さて、二人、いや四人とも。妖精の村のポワンさまが
このことについて詳しくご存知になっているかもしれない。
ちょっといってきて聞いてみてはくれないか?
タバサはルーラが使えるから、短い時間で帰ってこれるだろう。」
朝食が終わって一息ついた4人を見て父は言った。

「はい、お父さん。」
金髪のレックスがすかさず返事をする。
子供だけで城をでれる機会などめったにない。
金髪レックスはそれが嬉しかったのだろう。

「うん・・・では皆、道中気をつけてな。」
アルスはそういうと、薬草を4人に手渡した。
「それでは、お父さん。行ってきます。」
金髪タバサも心なしか嬉しそうだ。声色からもそれが伺える。
「あぁ、気をつけて。」

「じゃぁ・・・ルーラ!」
会釈をした後、4人は光の中へ消えていった。
738二つの思い / 受験生 ◆V9cl6OhgG2 :04/07/16 03:09 ID:uCx1CYGo
************

「さぁ、ついた。ここが妖精の村ね・・・
変わってないわ。小鳥さんも歓迎してくれてるし、お花も池のお水もキレイ・・・」
二人のタバサはうっとりと景色に見とれている。
「うわー。キレイだなぁ!」
「ねぇ、もう一人の僕。ちょっと?」
「ん?」
青髪レックスの問いかけに、金髪レックスが振り向きながら返事をする。
青髪レックスはタバサのいる方向とは逆へ手招きをしている。
金髪レックスは首をかしげながら青髪レックスのもとへ走った。
「なに?こんなところで―」
「いや・・・あのさ。 タバサのことなんだけど・・・
僕、このままずっと4人でいいんじゃないか、って思うんだ。
お互い違う髪色どうしなら結婚できるし・・・。
僕もキミと同じで、タバサと一緒になりたいんだ、だから・・・。」

青髪レックスは一呼吸置いて、信じられない言葉を発した。


以上です。
>>738
おお、金髪双子と青髪双子がいっしょになって行動する姿って萌え。ダブル効果で二倍に。
青髪王子じゃないがこのままの方が良いと思った
740ノッティ:04/07/16 21:58 ID:kTYpX0K1
久しぶりに来たら、ペコさんやら受験生さんやらで盛り上がってるな。

受験生さん
良くある展開だけど!!いい!!
はたからみれば4つ子みたいにみられそうだが・・・・。

ペコさん
待ってましたよ新作。
続き期待してます
二組の双子の物語、某エロゲが思い浮かんだ
742「深読み」 ◆SSS1Rus0TY :04/07/17 00:09 ID:fL17hxr/
「コリンズ君。来てくれたんだ。ありがとう」
「当たり前だろ。おまえの頼みなら、オレ、いつだってどこへでも。
 けど、こんなところでいったい、何の用なんだ?」
「うん……あ、あのね、コリンズ君……。
 ぱふぱふ……って、知ってる?」
「へ? ぱ、ぱふぱふっ?

 (な、なんでタバサのやつ、そんなこと急にオレに……。
  はっ! わざわざこんな森の中に呼び出したってことは、もしかしてとうとうその気になったのかっ?
  こ、こういうときって、なんて答えりゃいいんだろ?

   [i]  「知ってるぜ」
.      「じゃ、じゃあ……やろっか?」
      HAPPY〜!!

   [ii]  「知らないな」
      「じゃ、私、教えてあげる……」
      HAPPY〜!!

   [iii] 「ちょっとだけなら」
.      「わ、私も、ちょっとだけ知ってるの。
       ……だから……ちょっとだけ、して、みようよ」
      HAPPY〜!!

  うわあ、なんて答えたってオレ幸せじゃん! よーし、ここは渋く……)

 ……こほん。ま、オトナの嗜みってやつだからな。知らないこともないぜ?」
「ほんと!? よかったあ。じゃ、してあげてよ」
「だけどタバサ、オレたちまだ……って、してあげて?」
「うん。もっと新しい特技覚えたいからって……。
 エミリー!キャシー! コリンズ君が知ってるって。教えてもらって〜!
 じゃあコリンズ君お願いね。あっ私、これからおにいちゃんとお買い物だから、もう行かないとっ!」
双子が四人!PS2版の例の裏技を使えば実際にできなくもなさそうだ

>>742
アッサラームより酷いぼったくりぱふぱふだ(;´Д`)
天使のような小悪魔の王女たん
こっそり投下 ノ〜○

>>728の続き

ほんの少し力を入れれば壊れてしまいそうな身体。
「あ、あの・・・。」ソラの吐息が僕の首元にかかる。
潮風でサラサラと揺れるソラの青い髪。・・・ん?・・・・・・あ・・おい・・・髪・・・?
「ソラじゃない!」
僕はそう口に出し、身体を引き離した。目を凝らして見ると、そこにはソラと瓜二つの顔をした、髪と瞳の色が違うだけの女の子が頬をふくらまして僕を見ていた。
「やっと離してくれましたね!」
「え、あ・・・その・・・君は・・・?」
僕が驚き、戸惑いながらそう聞くと、彼女は僕の胸元を左手の人差し指でつつきながらこう言った。
「テンくん。わたしすっごく痛かったのよ?まずは、ごめんなさいでしょ?」
それを聞いたら僕はまるでそれをソラに言われたかのように感じあわてて「ごめんなさい。」って謝った。
そしたら彼女ニコって笑って。
「よくできました。・・・さてと、ソラちゃんは・・・もういないわよね・・・?」
エミリーたんキャシーたん(*´д`*)ハァハァ
5に転職があれば皇女にぱふぱふやなめまわしを覚えさせるのに。
なんでソラのこと知ってるんだ?夢でも見てるのかな・・・?
僕は思ったより落ち着いていた。
ソラが目の前で消えてどうしていいかわからなかったはずなのに、彼女に会ってから不思議と気持ちが穏やかになっていったからだ。
僕はまず自分の頬をつまみ、その痛さから夢ではないことを確認すると、彼女の両肩を掴み。
「ねぇ、君は何者なの?なんでソラがいなくなったこと知ってるの?それに・・・なんで・・・ソラに・・・。」
「そんなに似ているのかって?」
僕が最後まで話す前に彼女は口を開いた。僕は無言でコクコクと2回うなづくと、彼女はサラリと僕の両手を肩から払い。コホンと一息ついて
「いいですか?わたしの名前は『タバサ』です。そして驚かないで聞いてください。
わたしはあなたとは違う世界から来ました。」



金髪&青髪が入り乱れております。すでにドラクエの次元超えてますね・・・orz
つづく
ペコ氏乙!
青髪ネタでしかも天空版とリメイク版のキャラとは。
女の子っぽいソラたんもいいがお嬢様なタバサたんも(*´д`*)ハァハァ
749ノッティ:04/07/17 21:56 ID:eBnXy9yV
ペコ氏キター!!
双子組のラッシュか!!
どちらも続き期待
750「きょうだい夫婦」 ◆SSS1Rus0TY :04/07/18 11:34 ID:icgDHdWi
「はあ……。とうとう認めちゃったけど……。
 あの子たち……きょうだい どうしで、いったいどういう夫婦になるのかしら?
 ……ねえ、ちょっと聞いてる?」
「え? あ、うん。そりゃあ、僕たちみたいに、仲良く助け合ってく、お似合いの夫婦になるんじゃないかな。
 僕らだって、はじめは、きょうだい みたいな感じだったんだからさ。だよね、お姉さんっ」
「こ、こらっ! 誰か見てるかもしれないんだから引っつかないのっ! 王様っていう自覚、いーかげん持ちなさいっ!
 ……でも、そうね。私たちみたいな夫婦になれば、いいわよね」
「うん。と、いっても、僕らは姉弟みたいな関係だったけど、レックスとタバサは、双子とはいっても、兄妹なんだよね。
 だから、僕らとは違うタイプの夫婦になると思うんだ。それがどんななのか。今から、僕は楽しみだよ。
 ……お? あのふたり、帰ってきたみたいだよ」

「ね、おにいちゃん。コリンズ君てさ、ちゃんとした服着るとすごくカッコいいんだね。びっくりしちゃった」
「………」
「あー、おにいちゃん。ヤキモチ妬いた?」
「いや」
「妬いてくれたんでしょ」
「べつに」
「妬いてくれたんだ〜」
「ぜんぜん」
「無理しちゃって」
「ちがうよ」
「……妬いてくれたのよね? イ・オ・ナ・ズ……」
「や、妬きました妬きましたっ!思いっきり妬きました!」
「えへへ、嬉しいな。
 心配しなくてもいいよ。コリンズ君もカッコいいけど、おにいちゃんのがずっとずっとカッコいいもん。
 おにいちゃん、安心した?」
「安心っていっても、いつものこと………わわっ、ほ、ほっとした、めちゃくちゃほっとしたってば!」

「はは……。けっきょく繰り返すみたいだね、夫婦の歴史って」
「うふふ、そうね……。
 ……って、ちょっとそれ、どういう意味?」
「イテテテッ! すみません、何でもありません」
リアルで兄妹…じゃなくて嫁さんが旦那さんのことを「お兄ちゃん」って呼んでいる夫婦を見てみたいような、見たくないような……
>>745
王女が王子のことを呼び捨てでもなくお兄ちゃんでもなく
他人行儀に「くん」付けで呼ぶのがツボにはまった
>>750
ちょっと怒りっぽいタバサ(・∀・)イイ!! そんなところは母親譲りかな。



−タバサはイオナズンを習得した−
タバサ「やったー」
レックス「よかったねタバサ」
タバサ「うん、これでレックスに近づく女を一掃できるよ♪まずはテルパドールの…」
レックス「……え!?」
ビアンカ「もう、なに言ってるのかしらこの子は」
レックス「あ、お母さん!そうなんだタバサったら冗談きつくて〜」
ビアンカ「呪文は浮気した男に使うものよ♪」
タバサ「あ、そうかさすがお母さん♪」
レックス「(((( ;゚Д゚)」
754名前が無い@ただの名無しのようだ:04/07/18 21:59 ID:iNglN4V6
746
キャシーって誰?
>>754キャシーはエンプーサが最初に仲間になったときの名前だったかな?

>>747のつづき

「???」
意味がわからなかった。わかったのは彼女の名前がタバサであり、ソラではないということ。
「えっと・・・ごめん。もっとわかりやすく・・・。」
僕が難しい顔でそう言うと、彼女はフゥとため息をつき、ゆっくりとわかりやすく僕に説明してくれた。
「そうね・・・昔、あなたのお父様があなたのお母様、
つまりビアンカさんともう一人の女性とどちらかと結婚しなければならないってことがあったのは知ってるわよね?」
「う、うん・・・。すごく悩んだって父さん話してた・・・けど、それが一体・・・?」
彼女は左手を腰に、右手の手のひらを自分の胸元に当てこう言った。
「わたしは、そのもう一人の女性『フローラ』とあなたのお父様の間に生まれた双子の妹なんです。」
「ェェェェエエエエ!!?」
僕はそれを聞くと驚き、後ろに後ずさった。
「で、でもフローラさんは・・・アンディさんと・・・え?浮気?父さんが?隠し子??」
気が動転していた僕は彼女にそう聞いてみた。

でも彼女はその質問に全部「NO」と答え最後に首元からロケットを取り出し、
フタを開け一枚の色あせた肖像画を僕に見せてきた。
そこには僕にソックリな男の子と彼女が仲良さそうに笑顔で腕を組んでいた。
その男の子を指差し「・・・これ・・・僕?」と聞いたが、そこでも彼女は首を振り、
そして「これはわたしの双子の兄『レックス』です。」と僕にはっきりとそう言った。

ビックリした。なぜなら僕も同じロケットを持っているから。
あわてて首元からロケットを取り出し中を見た。間違いない。髪の色が違う。
「えっと・・・なんとなくわかったよ・・・。君は僕らとは違う世界から来たってのはウソじゃないんだね・・・。」
「はい。わかってくれてよかったです・・・。」
「で、あの・・・うちのソラは・・・?」
僕が彼女を見て尋ねたら、突然彼女は手を差し出し
「さあ、行きましょう。」と一言。
「え?ちょ、ちょっとそれは説明してくれないの?」
少しの間があったが、彼女は僕の目を見て
「・・・ソラちゃんはテンくん、あなたが来るのを待っています。行くんですか?行かないんですか?」
そんな選択にもならない問いかけを彼女は僕にしてきた。どうやらやっかいごとのような気がする。
でも、あってもなくても僕の答えは決まっているんだ。
「行くよ。ソラが僕を待っている!」と言って差し出された手の上に手を重ねた。
そしたら彼女はニコっと笑って目をつむり何かを詠唱し始めた。
光が突然、僕らを包み世界がグルグルと回っていった。

・・・待っててね・・・ソラ・・・。今・・・今行くからね・・・!

光はやがて渦へと姿を変え、テンとタバサを優しく包み込み次元を超えた。


つづきます
758名前が無い@ただの名無しのようだ:04/07/19 08:19 ID:NOV21uHh
職人の皆さん、
双子や父親の名前はデフォルト名から変えないのですか?
 
自分がプレイしたときの名前をいれてもかまわないと思うのですが
ただの荒らしだから相手にしないよう…
結構双子とかの名前って他作品からとって付けた人多そうだから元の名前のイメージが
強くて書き手も読み手も混乱しそうだ

自分は主人公にテンマ、双子にヨハンとニナとか付けてしまった…

>>755
流石フローラの娘だけあって青髪タバサはフローラ似な感じ
架橋ってやつでしょうか。


突然目の前に見慣れた光景が飛び込んでくると、彼女は僕の手を離した。
ソラと一緒にいるみたいで少し残念な気がしたけど・・・
彼女はソラじゃないよね!ソラを早く助けに行かなくちゃ・・・!
僕はあたりを見回した。
そして、あることに気づいたんだ。
「ここ・・・グランバニア・・・?」
彼女を見ると、ニコリと笑って再び僕の手を引き、僕は城門前に連れてこられた。
そして、「突然だけどごめんなさい。わたしはここまでしかテンくんの手を貸すことはできないの・・・。」
「どうゆう意味?」って聞いてみたけど、彼女は黙ったままだった。
「ここにソラがいるんだね?」と聞いたら、「そうよ。」って
「ありがとう。」って言うと、彼女は少し頬を染めてうつむいた。
日本語すら危うい・・・orz
×架橋 ○佳境


城門をくぐってあることに気がついた。

─────全然人の気配がしない・・・─────

「どうなってるんだろう・・・。」そう呟き、
僕は慣れた足取りで城の中をぐるぐると歩き回った。
宿屋、防具屋、武器屋・・・そして教会。
ここにはソラはいないみたいだ・・・。そう答えを出した僕は2階へと足を向ける。
そこで僕は感じた。
「・・・この感じ・・・ソラが近くにいる・・・。」
そして、次の瞬間後ろから誰かに声を掛けられた。
「やあ、テン。待ってたよ。」
いくら僕がソラの気配に集中していたからといってこんなに簡単に僕の背中に立った男・・・。
うぬぼれかもしれないけど、僕より強い人間は僕の世界ではいなかった。
尊敬する父さんだって、本気で戦ったら僕のほうが強いといつも言っていた。
だから僕は背中から声をかけられた時、怖くて後ろが振り向けなかった。
背中の男はそう声を掛けてから僕を襲ってくるようなことはしなかった。
だから余計怖かったんだ。それが『余裕』のように感じられて・・・。

どれくらい時が立ったんだろう・・・ノドがカラカラする・・・頭がぼやける・・・目の奥がチカチカする・・・なんともいえないそのプレッシャー。
僕は僕の中の勇気を振り絞り、後ろを向いた。
「!!!!!!」
声が出なかった。その少年は「やっと振り向いてくれたね。」そう言って一歩一歩ゆっくり僕に近づいてきた。
「き、君は・・・もしかして・・・。」


ババーン。
つづーく
>ペコ氏
GJ!
やけに事情通な王女(青)の存在が気になる。
以前のコリンズ話があったから王子(青)は敵役なのかと勘ぐってしまう。
ビアンカと結婚した場合フローラとアンディの間に青髪の女の子が、
フローラと結婚した場合ビアンカと使用人の間に金髪の男の子が、という話があったら
双子と普通に絡ませられたのにとか思ったり
766二つの思い / 受験生 ◆V9cl6OhgG2 :04/07/20 21:47 ID:kS/ac3ln
SSを書いてて青髪双子の待遇がかなり酷いことになってしまって鬱。

フローラファンの方は申し訳ないけど
金髪双子が公式設定だからってことでご勘弁ください orz

#plalaアクセス制限解けたかチェックも兼ねて・・・
767二つの思い / 受験生 ◆V9cl6OhgG2 :04/07/20 21:48 ID:kS/ac3ln
>>733-778の続きです。

青髪レックスは一呼吸置いて、信じられない言葉を発した。
「だから、このまま、ポワンさまに会わないでどこかへいっちゃわない?」

「えっ―――」
金髪レックスは次に発する言葉を見出せないでいる。
一時の静寂が―金髪レックスの心臓はいまにもはちきれんばかりだ。
静かな中に、金髪レックスの心臓の音だけが聞こえたような気がした。

やがて―
「あ、あのね?青髪のもう一人の僕。どこかへって・・・どこへ?」
恐る恐る口を開く。
「あ、えっと・・・それは――」
青髪レックスはしばらく考えたが、やがて首を横にふった。
「ね、ないでしょ? ・・・やっぱりダメだよ。」
金髪レックスが青髪レックスをほっとした表情で青髪レックスに言う。
―青髪レックスにはそれを悟られないように―
768二つの思い / 受験生 ◆V9cl6OhgG2 :04/07/20 21:50 ID:kS/ac3ln
「あら、そんなことないわよ。ぁ、ほら!あそこは?
世界で一番高い場所―大神殿は?」

「―!!」
突然 金髪タバサが金髪レックスの後ろから会話に参加してきた。
「な、なんで―聞いてたの?」
「う、うん・・・だっておにいちゃん呼んだのに全然気づかないんだもん。
しょうがないから近くまできたんだけど―」
「・・・それで、この話を聞いちゃった、と。」
「ごめんなさい、本当は聞くつもりはなかったんだけど、でも―」
「いいさ。」金髪タバサを遮って青髪レックスが口を挟む。

つづきます。

#すみません、上のアンカー、>>733-738の間違いです・・・
暑さで脳みそがとろけてました、すみません。
769ノッティ:04/07/20 21:51 ID:95KtN5aA
PCふか〜つ!!

受験生さん、乙。

自分もDIONがアク禁解除されてるかを確かめる為に、投稿。
>>766
フローラ嫁派だけどイイ!!
青髪王子の突拍子もない発言にあたふたする金髪王子がかわいい
物語は急行直下な感じ


震える声を精一杯振り絞り僕は彼に問いかけた。
そしたら彼は「おや?」と不思議そうな顔をし
「あれ?タバサから聞いてないかな?」そう言った瞬間。僕の疑いが確信に変わった。
「レックス・・・!」
僕はレックスを見上げながらそう答えた。
レックスはうなづき、僕の目の前で足を止めいきなりこう言った。
「テンは・・・ソラを・・・好きかな・・・?」
「・・・当たり前だろ・・・!」
隠すつもりもなかった。レックスとタバサはそのことを知ってる。
だからこんなことしてるんだってなんとなくわかったからね。
僕がそう言うと、レックスは不適に微笑んでこう続けた。
「そうだったね。でも、君たちは子供も作れないし、周りからも祝福してもらえないよ?」
「・・・わかってる・・・。」
「うん、だからここでこのままソラのために記憶を消すね?
君たちがお互いを好きって記憶を・・・。」
「・・・な、何言ってるんだよ・・・?」
「だって、君はソラの幸せを願うんだろ?ならこうした方がいいよ。」
「ソラの幸せ・・・ソラは・・・?それよりソラはどこ?」
僕が辺りを見回しソラを探した。たしかにソラを近くに感じる。でもどこに・・・?
「ソラは眠ってるよ、もちろん記憶も消してね。」
その一言に僕は頭の中が真っ白になった。
ソラの記憶を消したって・・・?じゃあソラはもう僕のことを普通の兄としか見なくなるってこと・・・?
・・・やっぱりそれが幸せなの・・・?・・・もう、どうでもよくなってきた・・・。
レックスが僕の頭に手を置き、その手は紫色の光を帯び始める。

ああ・・・なんだかとても眠くなってきた・・・
目を覚ませば僕らはあの頃の兄妹に戻ってるんだ・・・

あの日見た星空も・・・僕らは忘れてしまうんだね・
でも・・・

もし、僕がソラのことを忘れても・・・

僕は・・・また・・・

「駄目だよ、レックス・・・。」
「うん・・・みたいだね・・・。でも、ソラは君のことは忘れてしまっているよ?」
「・・・関係ないさ・・・。
僕らがお互いを想う気持ちが無くなってしまっても・・・
僕はそれでもソラをもう一度好きになる・・・。」
僕がそう言うと、レックスは一瞬黙り・・・そして、笑い始めた。
「あははははは!」
「な、なにがおかしいんだ?」
僕が問いただすと、レックスは僕の肩を2回ポン、ポンっと叩いて口を開いた。
「だってさ・・・ククッ・・・テンとソラ・・・まったく同じこと言うんだもん・・・あはは・・・!」
「・・・え?」



たぶん、萌えないです。当分は・・・アヒャ
つづくんだーね
774受験生 ◆V9cl6OhgG2 :04/07/21 01:31 ID:4oBTWyZj
私、ペコさんの双子ほんとに大好きです(ノ_・、
いいなぁ・・・羨ましい・・・。(笑)

私も敵役かと思ったけど意外な展開にびっくり。
応援してます、頑張ってください〜♪
775「眠れない夜」 ◆SSS1Rus0TY :04/07/21 01:38 ID:7KGfiOtS
「ううっ、あづいーー!」
「おにいちゃん。いくら暑くってもお布団ちゃんとかけてないとダメだよ。風邪ひいちゃうよ」
「うるさいなあタバサ。眠れないんだからしかたないじゃないか」
「んもう……あっ!
 そ、そうだ、おにいちゃん。マヒャドで部屋を凍らせちゃおっか? 涼しくなると思うよ、ぜったい」
「それいい考えだね! やってみて!」
「う、うん。じゃ、いくよ……ぶつぶつぶつ……マヒャドっ!」
「うっひゃあ! 涼しい、気持ちいいー!
 ……って、うわ、いくらなんでも涼しすぎ、むしろ寒い、寒すぎる!
 タバサ。やっぱやめ。ドラゴラムやって、融かしちゃって」
「えっ、無理だよ。ドラゴラムなんて使っちゃったら、みんな起こしちゃうし、それに火事になっちゃう」
「う、そっか。……じ、じゃあこのまま、こんな真冬みたいなとこで寝なきゃならないの?
 こっちのが眠れないよ。ぼく、暑いのより寒いほうが苦手なんだよ」
「……ご、ごめんなさい。いい考えだと思ったんだけど。
 ね……おにいちゃん。
 寒くて眠れないんだったら……その、ね……い、いっしょに、寝たげよっか?」
「へ?」
「い、いっしょのほうがあったかいじゃない? わ、私も、寒いのって嫌いだし……」
「う、うーん……そうだね。このままじゃ、ぼくたち風邪ひいちゃうね。
 それじゃタバサ、おいでよ」
「わーい、やったあっ!」
「……あっ!! しまった。タバサに謀られたっ!」
「えへへ〜、なんのことおにいちゃん? 私わかんないよ。ぐうぐう」
「ったく……それなら、正直に言えばいいじゃないか。
 ……こら、かってに寝るなよタバサ。寒いんだから、もっとくっつきなよっ!」
金髪王子が主人公の場合青髪王子が悪役というのはハマるね。


>>775
一枚も二枚も上手なこの策士っぷり。王子が羨ましいような不憫なような
>>773
続き期待、シリアス路線?
青神のレックスとタバサはどんな関係なんだろう、仲良く会話している姿が想像できないw

>>775
人工的に雪山遭難状態をつくったのかぁ。
実はもう完成してるからあとは貼ってくだけだったり。


その一言と同時くらいに、向こうからソラが僕の名前を叫びながら走ってくるのが見えた。
「テン!」「ソラ!!」僕もそう叫んでソラに走り寄った。

僕らは気がつくと、磁石のように引かれ抱き合った。
「テン・・・。」ソラが僕の胸の中で泣いていた。
「よかった・・・ソラ・・・無事でよかった・・・。」
僕は力いっぱい今度こそ本物のソラを抱きしめた。
腕の中にソラがいる。
それだけで僕は心が満たされた。風で乱れる僕らの髪。
ソラは怖かったんだね、ずっと僕の腕の中で震えていた。
僕はソラを心ごと抱きしめた。
震えおさまったソラは僕の胸に顔をうずめお腹一杯息を吸い込んだ。
そして顔をあげ振り返り「レックスくん・・・わけを聞かせてもらえるかしら?」
そう問いかけた。レックスは「もちろんさ。」と一言。
僕もレックスがなんでこんなことをしたのか知りたかった。

レックスの部屋にやってきた僕は、いつのまにか仲良くなったソラとタバサが二人して用意してくれたお茶を飲む。
「さてと、何から聞きたい?」
レックスは一息ついて口を開いた。
「どうしてわたし達の想いを消そうとしたんですか?」
ソラが少し強い口調でそう聞いた。レックスはソラを優しい眼差しで見つめると、ソラは何でか頬を染めちゃって目をそらしてた・・・。
なんで照れてるんだよ・・・ソラ・・・。
「う〜ん、ほんとはちゃんと最初からこうやって話したかったんだけど・・・。
まあ、うまくいったからよかったってことにしようよ♪」
「そんな楽観的には・・・。それに、もしわたしがテンへのこの気持ちを忘れてたかもって思うと・・・。」
レックスが答えたらソラは悲しそうな顔で続けてそう呟いた。

そうだよね・・・。
もし僕もソラも好きって気持ち忘れちゃったら・・・それはそれで幸せなのかもしれないけどさ・・・
僕はこれからの不安を忘れるかのように頭をふった。

「わたしは・・・テンくんとソラちゃんならお互いを忘れないって信じてましたから・・・。」
タバサが笑ってそう言ってくれた。不思議だな・・・同じ顔なのに、彼女の言葉は凄く説得力ある風に聞こえる・・・なんか年上って感じだ。
僕は、タバサの動きを目で追っていると、
ソラはそれに気づいたのか、僕の腕を力いっぱいつねった。
「イ゛ッッ!」
思わず飛び上がりそうになった僕を見て二人がクスクス笑った。
「ソラちゃんは、テンくんが本当に好きなのね・・・。」
タバサが穏やかな口調でそう言うと、僕らは顔を赤くして目をそらした。
なんか、僕ら以外からそゆこと言われるとこしょばったいな・・・。
「そ、そうだ・・・僕からも聞いていい?」
僕は思い出したかのように二人に聞いてみる。
「ん?なに?」ってレックスが足を組み替えてそう言った。
「や、やっぱり・・・レックス達も・・・お互いのこと好きだったりするわけ・・・?」
話の核心をつくかのように恐る恐る聞いてみた。
「そうだよ。」
意外にもあっさりレックスが答えたものだから、僕はガクッと体勢を崩す。
タバサは顔を真っ赤にして照れてるし、ソラも口を両手で抑えていた。
「なんだよ・・・やっぱりそうなんじゃんか・・・。」って呟いきながら椅子に座りなおすと、
ソラが「なんでわかったの?」って僕の袖を引っ張った。
いつもは鋭いくらい相手の心を読んじゃうソラも色恋沙汰には少し疎いみたいだね・・・。
「それはね・・・」と口を開くと、ソラが「うんうん。」と真剣に僕の話に耳を傾けていた。

ヤヴァイ・・・ちょっとカワイイかも・・・。

「・・・僕に見せたロケットの肖像画。
この肖像画、僕らも同じものを持ってるんだけど、これって七夕の次の日くらいにソラに連れられて行った街の絵描きさんに描いてもらったものなんだ。
だからもしかしてレックスたちも・・・って思ったの。」
そこまで話すとソラは「テンすごーい!」って頭を撫でてくれた。・・・もっと誉めておくれ。
「うん、よくわかったね・・・でも、僕らが君たちより少し年上ってのは?気づいてた・・・?」
そうレックスに言われて僕らはハッとした。
「そういえば・・・最初、レックスを見上げてたっけ・・・それに・・・タバサの胸・・・ソラとは全然ちが・・・ふぁpfじぇpjふじこmふぁkf@・・・」

ソラに思いっきり耳を引っ張られた。思わず声に出ちゃいました・・・ゴメンナサイ・・・。

そろそろクライマックス。
>タバサの胸
(*゚∀゚)=3 ムッハー  片方は巨乳でもう片方は貧乳だなんて素晴らしい
783二つの思い / 受験生 ◆V9cl6OhgG2 :04/07/22 02:44 ID:6UHuayUa
ペコさん、お疲れ様です。
>>767-768の続きです。


「それで、タバサ―金髪タバサは賛成かい?僕はそうしたい。大神殿なら広い。
部屋だって別々にできるし、プライベートは守られるよ。」
「う・・・うん。 私も・・・おにいちゃんと一緒にいたい・・・・・・。」

「タバサ!」
金髪レックスは驚いて金髪タバサを見つめた。
「タバサ、本当に・・・いいの?確かにもう一人の僕も「僕」だけど、だけど・・・!!」
「あのね、お兄ちゃん。私はあの七夕の時も何枚もあった短冊の中の1枚に
お兄ちゃんと一緒になりたいって書いていたの!
でもお父さんが一人一枚っていったとき、どうしようって考えたわ・・・。
・・・本当はそれを吊るそうかと思ったの!
でも私は大好きなおにいちゃんのお願い事を一番にかなえてあげたかったから・・・。
それは、あの夜お話したよね。」
「・・・・。」
金髪レックスは金髪タバサの堰を切ったような話し方に反応ができない。

「・・・それくらい大好きなの。
ねぇ、お兄ちゃん?私と一緒になるのがお願い事だったんでしょ・・・?」
金髪タバサは懇願するように兄を見上げた。が、金髪レックスの反応が薄いことに気がつき、
一筋の涙を頬に流した。そしてもう1度、金髪レックスの胸にすがるようにしがみついて―
784二つの思い / 受験生 ◆V9cl6OhgG2 :04/07/22 02:45 ID:6UHuayUa
―ねぇ、お兄ちゃん・・・ダメ・・・なの・・・?
私は・・・私はお兄ちゃんと一緒になりたい・・・
お兄ちゃんも・・・私と一緒になりたいんじゃないの・・・?
なりたいんでしょ・・・?だから、青い髪の私もでてきたんじゃない・・・
ねぇ、お兄ちゃん・・・聞いてる・・・? 私は・・・ ―キャァッ!」
金髪レックスがしがみついているタバサをむりやり引き剥がす。
「タバサ・・・そんな・・・ことって・・・そんなことって!! うわぁぁっ!」
ダッ――。
金髪レックスはその場を逃げるようにして走り去っていった。

その様子を見届けた青髪レックスがふぅっと小さなため息をついた後、青髪タバサに向き直る。
「・・・タバサ、いや青髪タバサはいいんだよね?」
「もちろんです、お兄ちゃん。私も、お兄ちゃんと一緒になりたいのが夢だったから。」
青髪タバサは淡々とした口調で語る。
「でも、あいつは青髪タバサと一緒になりたくないみたいだったよ」
「なんとかするわ・・・私だって「タバサ」なんだから!」
「そうだね・・・。じゃぁ、僕らは先にいってるよ。」
「うん、私たちも後でいくわ。」

「いくよ。タバサ。」
「はい・・・。」

「じゃぁ――。 ルーラ!」
青髪レックスと金髪タバサは光の中に消え去った。

「さて・・・と。どうしたらいいのかしら・・・。」
青髪タバサは大きなため息をついた。
785二つの思い / 受験生 ◆V9cl6OhgG2 :04/07/22 02:55 ID:6UHuayUa
物語の1つ目の大きな場面でした。
できるだけ、タバサの心情、レックスの心情が皆様に伝わるよう
何回も書き直してみましたが、うまく伝わっていますでしょうか・・・?

>>ペコさん
やっぱり子供といえどもソラも女の子ですね。
胸を気にしたり、タバサを気にするテンにちょっと怒ったり。
かわいらしいです。

>「それはね・・・」と口を開くと、ソラが「うんうん。」と真剣に僕の話に耳を傾けていた。
このあたりでSSまとめサイトのお絵かき掲示アンの某「寝巻き書き忘れました」絵
を思い浮かべてしまった私は・・・(汗
>>778
もう完成していたんですか、クライマックス期待

>>783
金髪レックスがへたれ街道に…
そんなレックスと青髪タバサがどう絡むか楽しみ
と、とりあえず・・・レックスとタバサは僕らより年上ってのには驚いた。
何か他にも隠してるみたいだけど、「これ以上は・・・。」とか「未来を知ったら面白くないだろ?」ってそればっかり。
そうだけどさ・・・ちょっとくらい教えてくれたっていいのにね・・・。
「何で城にだれもいないの?」って聞いたら、「今日は特別な日だからね。」だってさ。
よかった・・・グランバニアに何か起きたわけじゃないんだ・・・。
僕らはホッと胸を撫で下ろした。

「お兄ちゃん、そろそろ・・・。」
「ああ、そうだね・・・。」
二人がそう言うと、「僕らも元の世界に帰らないとね。」ってソラに話した。
そしたら「・・・わたし・・・タバサちゃんともっと仲良くなりたいよ・・・。」
ってソラが涙目でタバサにそう言うもんだからちょっと

泊まってこうかな・・・
って思ったけど、みんなも心配してるしね。いこっか、ソラ。
「ごめんね・・・ソラちゃん・・・。わたしも・・・わたしもソラちゃんともっと仲良しになりたかったわ・・・。」
タバサが優しくソラを慰めてた。やっぱりタバサの方が少し大人に見えてくるな・・・。

僕らが外に出ると、タバサが小さな道具袋から砂時計を取り出した。
どうやらそれで僕らをこっちの世界に連れてきたらしい。
「どうやって使うの?」って聞いたら「そのうちわかる。」だってさ。
それって、僕らも少し大きくなったら君たちに会えるってこと?

タバサが何か呪文を唱えて砂時計を反対にした。
そしたら光の渦みたいなのが僕らの周りをクルクルと覆い始めた。
「ほんとにお別れなんだね・・・また会えたりする?」
って聞いたらレックスは小さく首を傾げて「どうだろうな。」って一言。
そっか・・・それはもう会えないってことだね・・・。
なんとなくわかった。
結局知りたいことの半分もわからなかったけど、これから僕らがどうすればいいのかはわかった気がする。
僕とソラは元の世界に帰ってきた。
まだ、たくさん聞きたいことはあったけど・・・
僕らの未来は僕らが切り開いていくんだよね?ソラ・・・。
そんなことを思いながら僕はソラの手を握った。
ソラも「うん、そうだよ。」って言ったみたいに握り返してくれた。

森の中、少し強い風が通り抜けると、僕は思わずソラの手を強く握った。
「どうしたの・・・?」ってソラは言う。
「また・・・ソラがいなくなっちゃいそうで・・・。いなくなったりしないよね・・・?」
僕は急に不安になって聞いてみた。
ソラはフフって笑って僕の手を握り返してくれた。そして、

「わたし達は片方ずつの翼を持って生まれてきたの。
だから・・・『離れられない』んだよ?どこに飛ぶにも一緒じゃないとダメなの♪」

そう言ってソラはいたづらっぽく微笑み、繋いだ手を今度は指と指の間に絡めるようにした。
まるで、隙間から大事な何かをこぼさないように・・・しっかりと・・・。
えぴろ〜ぐ

あれから数日・・・今日は待ちに待った僕らの誕生日。
城下町では盛大なパーティーが催され、もちろん、僕とソラは大喜びだ。
おいしい料理やたくさんの人が僕らを祝ってくたのがうれしかった。
そして・・・僕らはある決心をした・・・。

「失礼します。」
そう言って僕らは父さんたちの部屋に入ると
「どうした?テン、ソラ・・・仲良く手なんか繋いじゃって・・・?」
父さんがそう言うと、母さんが僕らを見て「あら、ほんと。」って微笑んだ。
「父さん、母さん・・・大事な話があるんです。・・・実は・・・
 ・
 ・
 ・
FIN

終わりです。
言い訳っぽいことを雑談スレに書いてみました。
791「8年+10余年」 ◆SSS1Rus0TY :04/07/23 04:00 ID:uKn76CO+
「――よかった。気がついたみたい!」
「ああっ、あなたが、僕の父さんですね!
 僕たち、父さんのこと、あちこちいろいろ、探したんです」
「はじめまして、お父さん。
 私、タバサです。この名前、お父さんがつけてくださったんですよね。
 お父さんのことは、亡くなったサンチョから、いつも聞いていました。
 もちろん、お母さんのことも……」
「それから、世界がとても大変ということもです!
 ねえ、父さん! 僕たちといっしょに、今度は母さんを助けに行きましょう!
 そして、悪い奴をやっつけて、僕たちの手でこの世界を救いましょうよ!
 あっ、そうそう。父さん、聞いてください!
 父さんが残して行った天空の剣。僕も、この子も、装備できたんですよ!」
「ねえねえ、お父さん。そんなにいっぺんにいろんなこと言っても」
「そうだよ。おじいちゃん混乱してるみたいだよ。いちど、お城にもどろう。ねえ、お母さん」
「……そう、ね。じゃあ、ソラ、お願い」
「はい」
(ソラは ルーラを 唱えた!)
>>790
乙。いつもながら見事ですな。
>>791
子供まで・・・((((((;゚Д゚))))))
ペコさん乙でした、次回作マターリ待ってますよ
個人的にはもっと未来の二人含め設定を語って欲しかった。

>>785
金髪レックスの頭では解っていても気持ちはみたいな描写はいいと思いました。
でも金青のレックスとタバサの名前が頻繁に出てくるのがややこしいかも

>>791
お父さんとお母さんを捜していたら自分たちがお父さんとお母さんに・・・
794レとタ ◆bsDQ5/RxE. :04/07/23 11:21 ID:ugHybMA9
うp >576 の続き

エルヘブン北部、海の神殿
レックスは最前の女神像に命のリングを捧げた
「さあタバサ、これを…」
風のリングをタバサに渡す
「お兄ちゃん、このリングをはめたら、どんな世界に行くのかなぁ?ちゃんと戻ってこれ
るよね…」
タバサは不安そうにリングを女神像に捧げた
「……………。」
レックスは雷のリングを女神像に捧げた。
そして異空間への旅の扉が現れた。
「あの時と同じだね。準備はいいかい?」
タバサはコクリとうなずいた。
「行こう、お兄ちゃん」
二人ははぐれない様、手をつないで旅の扉に足を踏み入れた。



「ついたみたいだね」
レックスとタバサは背後に何かの気配を感じ振り向いた
「ほっほっほ、やはりここまで来ましたか」
「ゲマ、時間が無いんだ、早くお前を倒して大魔王も倒す。」
「何も知らないようですね、あなたが言う大魔王はもうこの世にはいません。」
「どういう意味だ?」
「もう不必要になりましたからね。つまり私が大魔王ゲマですよ」
「そうか……それならお前を倒せば全て終わるんだな?」
「ほっほっほっほ、まあ倒せるとは思えませんけどね」
795レとタ ◆bsDQ5/RxE. :04/07/23 11:24 ID:ugHybMA9
レックスは祝福の杖をタバサに渡した
「タバサ、補助を頼んだよ。」
タバサはコクりとうなずいた
「やぁっ!!」
レックスはゲマに切りかかった。
ガチンッ!!・・・
「う……剣が入らない…」
「ほっほっほ、無駄ですよ」
ゲマはレックスを突き飛ばした。レックスは地面に叩きつけられた
「あぐっ……」「お兄ちゃんっ!!」タバサがレックスの元に駆け寄って来た
「お兄ちゃん大丈夫?」タバサは祝福の杖を振りかざした
「イオナズンッ!!」
「ほっほ、無駄ですよ、私に並みの魔法は……グ、ゲハッ??(バカな…あの小娘の魔法に……)」
「タバサ、イオナズンの連発だ。その後ボクが攻撃する」
「うん。イオナズン…イオナズン……」
「ぬっ、ぐぁぁ、……」
「よしっ、今だ」レックスは再びゲマに斬りかかった
「てあああ…」
ガチン…
「うぅ、さっきと同じだ…どうして?」
「うっとうしいハエどもめ、メラゾーマ!」
ゲマはレックスにメラゾーマを放った
「うわあぁぁぁ……」レックスはその場に倒れた
「お兄ちゃん!」祝福の杖を持ってレックスに駆け寄る
「ほっほっほ、そうはさせませんよ。メラゾーマ」
「きゃあぁぁぁ……」タバサは気絶してしまった
796レとタ ◆bsDQ5/RxE. :04/07/23 11:26 ID:ugHybMA9
「ほっほっほっほ、どうやら二人ともまだ息があるようですね。グファッ、まあいいでしょう、一度
戻って体力を回復してから息の根を止める事にしましょう」



レックスの意識の中
「……クス!!」「レックス!!」
「クッ…うっ…うぅ………ハッ、ここは……?」
レックスはふと目を醒した。レックスは自分を呼ぶ人物を見て驚いた。
「やあレックス」
そこに居たのは真っ黒な髪をした自分ソックリの少年だった。
「キ…キミは…?」
「僕かい?僕はキミの中のキミだよ。」
「ボクの中のボク?」
「早い話がお父さん側のレックスって事だよ。
今までキミの中で眠っていたけど、キミの力が覚醒しかけたおかげで目覚めたんだ」
「へえ…それで、ボクを呼んだのはキミだよね?」
「そう、少し助言を、キミがいくら強くてもゲマに勝てない、あいつはバリアを張ってい
る」
「(だからさっき剣が効かなかったのか……)…じゃあどうすれば?」
「天空の剣を使ってバリアを消すんだ。その後キミが命懸けで覚えたアレを使うんだ。そ
の時は僕も力を貸すよ」
「うん、分かった。ありがとう…」
「さぁ…もうすぐゲマが帰ってくる。キミももう目を醒ますんだ。」





797レとタ ◆bsDQ5/RxE. :04/07/23 11:29 ID:ugHybMA9



「う…うぅぅ……ハァハァ、ゆ…夢…じゃない…(力が湧いてくる………そうだ、タバサッ!!)」
レックスはタバサの所に走った
「タバサ、タバサ!」
レックスはタバサをゆすったが目を覚まさなかった。
「息はしてるけど…ヒドイ火傷だな……ベホマ!!」
タバサの傷は回復したが意識は回復しなかった。

「まっ、そのうち目を覚ますかな?でも、その前に」
レックスは後ろを振り返った
「よく攻撃しないで待っててくれたなゲマ、ボクを殺す事ぐらいは余裕か?」
「ほっほっほ、なぁに大したことじゃありませんよ、家族を思う気持ちというのはいつ見てもいいですからねぇ」

「今度はさっきの様にはいかないぞ」レックスは剣を構えて言う
「それはそれは、頼もしいですね」
ゲマは右手を高く上げメラゾーマをレックスに向けて放った。
「よしっ大丈夫だ、今度はハッキリ見えるぞ……てやっ!!」
レックスはメラゾーマを切り裂き、そのままゲマに飛びかかり天空の剣を振りかざした。
「ぬ…ぐわ…し、しまったぁーー」
ゲマのバリアは消えてなくなった
「さあゲマ、今度こそお前もおしまいだっ!!」
レックスは天空の剣を高く上げギガデインを落とした。
798レとタ ◆bsDQ5/RxE. :04/07/23 11:33 ID:ugHybMA9
天空の剣はギガデインのエネルギーを帯びバチバチと音をたてている
「(力があふれてくる…)行くぞゲマ!!」
レックスがゲマに飛びかかる
「くぅっ、ならばもう一度バリアを張るま…で……?」
「もう遅いよ。」レックスは天空の剣を一気に振り下ろした。
「グギャァァァーーーー大魔王になった私は無敵の筈が……こ…んな……はず……で…は……‥‥‥。」
ゲマは跡形も無く消滅した。
「ハァ…ハァ……やった…終わった。(ありがとう、ボクの中のボク……)」



「う、う〜〜ん。はぅ…お兄ちゃん?」
「あっタバサ、やっと起きたんだね。心配したんだよ、呼んでも起きないから」
「う、うん。ごめんなさい……ところでゲマは?」
「安心してよ、ゲマはボクがやっつけたから、もう復活もしないよ」
「……じゃあわたし…たまお兄ちゃんのカッコイイところ見れなかったんだ……」
「落ち込まないでよ、これからはボクたちはずっと一緒だろ?」
「お兄ちゃん…大スキ。」タバサがレックスに抱きつく
「ボクも大好きだよ。」レックスもそれに答えるように腕をまわす

それから数分、二人はお互いの温もりを確かめあった。
「そろそろ元の世界に帰ろうか?」
「うん。戻りましょう。」


次で最後です。
>>794
大魔王ゲマさまキタ━━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━━!!!!
やはりパパス→主人公と受け継がれた黒髪の力の方が対ゲマには似合う。
逆超御飯ともいうべきか。



>>790
タバサとソラの百合キボ(ry
はやく天空物語11巻が読みたいなあ…。
11巻ていつでるの?
>>800
たしか7月27日
なんかメチャクチャな展開だな
803ノッティ:04/07/23 17:13 ID:hWvsqRuh
ペコ氏
なんか文句みたいで悪いけど、『僕達は片方ずつの翼を持って生まれてきた』ってテンしか
知らないはずですよ。
しかも、テンがそんなセリフを考えるとは考えにくい・・・・
まぁ、すいません。
おもしろいからいつも、食いって見てるんですけど、ちょっと今回は気になって・・・
まぁ、ヘタレのいうことですから忘れてください。
>>ペコ


>>レとタ


>>8年+10余年


>>受験生
>>803
あ、自分も少し気になってた。その辺は作品キャラを書く場合難しいところだね。


ところでフローラ嫁王子王女とビアンカの三角関係ネタって邪道かな?
>>805
それもありなんじゃない?
面白そう
面白そうだけどさすがに年の差が…
「ぽっ」ってなってたから王子の方は意外と脈ありかも。
809ペコ ◆14EzyZ87vU :04/07/25 00:32 ID:ojfL0W0S
>>788の次にこれいれたら、なんとなくいい感じになるかも。


──────光に消えたテンとソラ。

レックスとタバサは寄り添い、最後までそれを見守っていた。
「・・・がんばれよ・・・テン・・・。」
「ソラちゃんも・・・テンくんを支えてあげてね・・・。
・・・っていっけない!お兄ちゃん!急がないとわたしたちの結婚式に遅れちゃうよ!」
「うわっ!ほんとだ!・・・もう、プサンさんもこんな時にお願いしないで欲しいよ・・・。」
「んもう!マスタードラゴンさまでしょ?・・・でも、本当のこと言わなくてよかったの?
あの子たちがお互いを想う気持ちを忘れなかったら・・・こうして・・・大好きな人とずっと一緒にいられるんだよって・・・。」
そう言ってタバサは砂時計を光にかざすと、中の砂がキラキラと綺麗に輝いてた。
「・・・テンたちが僕らと同じ道を歩むんだったら、それはわかることだからいいんじゃないかな?
でもほんと、今思うとあの時もこうやって裏でマスタードラゴンさまが差し金引いてたんだよね・・・。」
レックスがその砂時計をタバサの顔の横から覗いた。
「・・・うん。・・・あ、お兄ちゃん急いで急いで!」
恥ずかしくなったタバサはササッと身体をレックスの背中に移動させた。
「ま、待ってよタバサ・・・。あ、あと。」
「ん?」
「お兄ちゃんはもうやめてよ。これで僕らは世界初のマスタードラゴンさま公認の双子夫婦なんだからさ♪」
そう言ってレックスはタバサの額をツンッと押した。
「え〜・・・お兄ちゃんに慣れてるから・・・名前で呼ぶなんて恥ずかしいよ・・・。」
タバサが額を押さえながらそう言うと、レックスは耳元でこう囁いた。
「じゃあ、もうギュッってしてあげないよ?」
タバサは残念そうな顔をして
「う・・・それは・・・が、がんばってみます・・・。」
と言うと、レックスは「がんばれ。」と目で合図する。
「さあ、行こう・・・!」
レックスはタバサに手を差し伸べると、タバサはその手をしっかりと握り
「うん!おにぃ、・・・ううん、レック・・・ス。」
はにかみながらそう言うと、レックスはもう片方の手でタバサの頭を優しく撫でた。
810レとタ@携帯:04/07/25 08:21 ID:8Bz3CpkS
ゲーム中でタバサは結構レックスって呼んでたってところはツッコミ禁止?
811ノッティ:04/07/25 09:14 ID:QQs6DMFq
確かにお兄ちゃんって呼ぶことは少なかったような気がします。
でも、まぁ細かい事っすからいいんじゃないですか?
萌えられればそれだけでいい。
813Till The End of Time@ノッティ:04/07/25 13:01 ID:QQs6DMFq
〜序章〜
自分達の手で手に入れた真の平和 
そして何事もなかったかのように流れていく日々 退屈混じりに過ぎていく世界
でもある日を境に僕達の世界は変わってしまった
自分達の存在 自分の周りにある全てのものが変わってしまった

そして今 この世界が終わりを迎えようとしている
『創造主』自らの手によって

僕は再び剣を取り戦い続ける あの日々を取り戻すために 父や愛する人と過ごす日々を取り戻すために
僕達は戦う 世界を救うために


あるゲームをやっていて思い浮かんだネタ・・・・
とりあえず、続きは夕方頃に・・・
スタオーヲタですか?
創造主ってマスドラのことかな。続き期待
816強き恋心は時を越えて:04/07/26 00:52 ID:Ozmdh+qU
・前スレの逆襲のビアンカの続きっぽい感じで双子×ビアンカネタを一つ。


「むぅ〜…」
部屋中に差し込んだ眩しい朝日に、冴えわたる小鳥のさえずり。
そんな良く晴れた朝であったがタバサの心はむしろ曇り空であった。
「い、いない…」
本来レックスが寝ているはずの隣のベッドは見事にもぬけのカラである。
寝ぼすけの彼を起こすのが日課である彼女にとってそれはショックなことだった。

それでも今いるこの場所がグランバニア城なら、たまの早起きだと思い特に気にしないのだろうが
彼女がいま寝ていた部屋は、山奥の村にあるダンカン家の一室である。
このダンカン家には家主のダンカン本人と、その娘であるビアンカという女性も住んでいるのだ。

「まさか…!」
タバサは慌ててパジャマから普段着に着替えると、早足でこの家のリビングに向かう。
バタン!と勢いよくリビング入り口のドアを開けると、目の前には悪い予感通りの光景が広がっていた。
「はい、あ〜ん」
「ん!もぐもぐ…」
隣の女性に差し出されたチキンの蒸し焼きをほお張っている少年がレックス、
そして差し出した女性が家主の娘ビアンカである。
二人は部屋に入ったタバサを気に留めず、そのまま食事を続けていた。

「ちょっとビアンカさん!これはどういうことですか?」
タバサは目の前のテーブル一杯に敷きつめられた朝食…というには豪華すぎる料理を問い詰めた。
「あら、タバサちゃんおはよう。あ、これ? 昨日、お隣さんからたくさんの食材貰ったから、つい♪」
とくに悪びれた様子もなくビアンカは笑顔でタバサの問いに答える。
「つい、って…朝からこんなには多すぎです!」
「でも二人とも成長期じゃない? ちゃんと食べないと大きくなるものも大きくならないわよ」
そう言うと、ニヤニヤした顔でタバサの凹凸の少ない身体を見つめるビアンカ。
ハッ!とタバサは反射的に胸を腕で覆い隠す。
817強き恋心は時を越えて:04/07/26 00:53 ID:Ozmdh+qU
「むぅ…お兄ちゃんも食べてばかりいないで少しは遠慮してよ」
どうもビアンカのペースにのまれていると感じたタバサは兄であるレックスに助け舟を出すが
「ん、タバサも冷めないうちに早く食べなよ、ビアンカさんの料理おいしいよ」
もうすでに彼は敵の術中にはまっている様子であった。

これ以上言い合っても無駄だと感じたタバサは、仕方なく用意された席に座る。
「(!!!…わざと…!?)」
タバサの席の前に置かれたサラダにはピーマンやらニンジンやら、タバサの嫌いな食べ物が
山のように盛り付けされていたのであった。

「そういえばビアンカさん、ダンカンさんはどこへ?」
料理にばかり気をとられていたせいか、タバサは今更のように家主の不在に気がつく。
「今日はお父さん、村の用事で朝から留守なのよ」
「そうなんですか」
「私とレックス君もこれから二人で出かけるからね」
「そうなんですか」



「!!? ってちょっと待って下さい! 出かけるってどこへです?」
勢いよくイスから立ち上がるタバサ。テーブル上のスープはその衝撃でこぼれそうになる。
「たいしたところじゃないわ。ふもとの山で働く村の人にお弁当を届けるってだけ」
タバサの予想とは裏腹にビアンカはいたって普通の説明をする。
しかし、タバサはその説明に納得できないかのように立ったままビアンカを直視し続ける。
いまだ食事中のレックスも、なんでタバサがそこまでムキになるのか不思議そうにながめていた。
818強き恋心は時を越えて:04/07/26 00:55 ID:Ozmdh+qU
レックスと同じく、何も知らない者からすればタバサの言動は少し異様である。
兄と知り合いの女性が用事でお使いをするだけなのだから。
その理由として彼女はブラコン、それも兄レックスに恋心さえ抱いている
もう後戻りできないほどの重度のブラコンであるのだ。
そんな彼女だから、兄に近づく女性はたとえ年増であろうとデリート許可と考えていてもおかしくない。

しかしもう一つの理由として、実はこのビアンカという女性。
彼女もまたレックス少年に対して恋心を抱いているのである。
実はタバサはその事を知っている、逆にビアンカもタバサの恋心を知っている、という状況で
恋のライバル関係とも言うべきか、レックスには気付かれない水面下で二人はお互いを敵視しあっていた。

「わたしも行きます!」
しばらくの間ビアンカを睨んでいたかと思うと、タバサはそう言い放った。
その言葉を聞いたビアンカは一瞬あきらかに嫌な顔をしたかと思うと、すぐに笑顔に戻り答える。
「ただの退屈なお使いよ? それに山道は結構険しいしタバサちゃんには厳しいわよ」
「だいじょうぶです! 若いですから!」
「(この小娘ぇ…!)」
皮肉をこめたタバサの強い一言にビアンカは内心穏やかではなかったが
それを表に出すことなく
「そうね、人数は多いほうがいいしタバサちゃんにもご一緒してもらおうかしら」
やや引きつった笑顔でタバサの参加を了承した。
レックスも特に異論は無いかのように黙々と食事を続けている。
819強き恋心は時を越えて:04/07/26 01:04 ID:Ozmdh+qU
朝食が終わり、腹休めもすむと予定通り三人はふもとの山へ向かった。
澄んだ青空が広がる今日は絶好のお出かけ日和で、三人の足どりも軽い。
「(本当なら、用事の後はレックス君と二人でピクニックだったのに)」
レックスの腕にべったりとくっつきながら楽しそうにしているタバサを後ろから苦々しく睨むビアンカ。
そんな視線に気が付いたのか、タバサは小さく「ベー」と舌を出す。

しかし山道に入ると形勢は逆転。
初めこそレックスの歩幅に付いていこうとしたタバサだったが、みるみる引き離され
レックスの隣もビアンカに取って代わられた。
タバサはそんなべったりな二人を30m後ろから悔しそうに眺めている。
お姫様育ちなタバサと、山慣れしているビアンカとの差だった。

勝ち誇るビアンカは
「タバサちゃん〜無理しないでやっぱり帰ったほうがいいわよ〜」
と、下の方で息を切らし山を登るタバサに呼びかける。
「だ、だいじょぶでぇす……!」
強がってはみたものの、その返す声からして限界が近いのは明らかだ。

これで邪魔者はいなくなった、とビアンカが安心したのも束の間
後ろから「イタっ!」という悲鳴が聞こえた。
レックスはその声を聞くやすぐに傾斜を駆け下り、地面に伏せるタバサの下に急ぐ。
「だいじょうぶ? タバサ!」
「う、うん。転んで足をくじいたみたい…すぐには立てないかも…」
「それなら僕が担いでやるよ」
そう言うとレックスは地面からタバサを持ち上げ、いわゆるお姫様抱っこの形でタバサを持ち上げた。
突然レックスに持ち上げられて呆然とするタバサ。それを唖然と見つめるビアンカ。
怪我の功名とも言うべきか、タバサは足の痛みも忘れて喜びに酔いしれる。
820強き恋心は時を越えて:04/07/26 01:05 ID:Ozmdh+qU
しかし、そんなタバサの至福の時も束の間
「レックス君、タバサちゃんにホイミしたらいいんじゃないの?」
「あ、そうか。ベホマー」
回復呪文をかけられたタバサは地面に降ろされた。
足の痛みは消えていたがタバサやりきれない気持ちで一杯であった。
「さっ!行きましょうか」
そう二人を急き立てるビアンカをタバサは恨めしそうに見つめている…。

今度こそは離されまいとしっかりとタバサはレックスの腕にしがみつく。
それに対抗するようにビアンカもレックスの隣にぴったり並ぶ。
傍から見れば羨ましい光景だが本人にとっては暑苦しいことこの上ない。
「ねえ、もうちょっと離れて歩かない?」
そうレックスは提案するが
「ビアンカさん、お兄ちゃんが離れてだって!」
「離れるのはタバサちゃんでしょ。いくらなんでもくっつぎすぎよ!」
お互い自分から離れる気はないようだ。
先ほどのこともあってか二人の仲は鈍感なレックスでもわかるくらい険悪だった。

「あ、あの二人とも何があったか知らないけど落ち着いて…」
「離れて!」
「離れなさい!」
二人の激昂がピークに達したかと思うと
「ラリホー!!」
「ラリホー!!」
互いに相手に向かって眠りの呪文が発せられた。
しかし呪文の効果は二人の間にいるレックスに直撃する。
821強き恋心は時を越えて:04/07/26 01:07 ID:Ozmdh+qU
「うっ…」
二人分のラリホーを受けたレックスはたちまち眠りにつく。
間違ってレックスが眠ってしまったことに驚きつつも、今だ興奮収まらない二人は
「いい機会です!ビアンカさんここで決着をつけましょう!」
「望むところだわ!」
レックス不在で気兼ねせず本性むきだしで敵対する。

「だいたいビアンカさん!あなたもう少し自分の年齢を考えて下さい!」
「実の兄妹のあんたに言われたくないわね!倫理的にどうなのそれ!」
「倫理を持ち出すならビアンカさんの場合、もう犯罪の域です!」
「なんですって!このフローラ二世……!!!」
怒りが頂点にまで達した二人は例えレックスがいても止まらないだろう。
もう口だけでは収まらない様子の二人はついに呪文の詠唱を開始した。

「このぉ…イオナズン!」
「こいつぅ…メラゾーマ!」
本当に怒りで我を忘れているのか、普通なら人に向けて使うべきでないレベルの呪文が放たれる。
山の岩壁をガレキにしそうな爆裂球と山林を灰にしかねない火炎の渦が
互いの相手に襲い掛かる。

「ふふふ、悪いですけどビアンカさん!わたしは前もってマホカンタをしておいたんです!」
「あら、それはこっちも同じ…って、ええっ!?」
放たれた呪文はどちらも光の壁に反射され相手に当たることはなかった。
しかしその反射され行き場を失った呪文は寝ているレックスを直撃した。
「お兄ちゃん!?」「レックスくん!?」
822強き恋心は時を越えて:04/07/26 01:15 ID:Ozmdh+qU
「ん…ここは…」
目が覚めたレックスは起き上がり辺りをみわたす。
「グランバニア…の医務室?なんでこんなところに」
まだ充分に働かない頭だが自分が今までダンカン家にいたことは覚えている。
いったいなにがどうして、と不思議に思っていると医務室にタバサとビアンカが入ってきた。

「あ、レックス気が付いたのね!」
タバサは駆け出してレックスに抱きつこうとするが後のビアンカに服をつかまれて失敗する。
「タバサ…それにビアンカさんも…。そうだ、僕って山にいたのになんでここに?」
「え、えーとえーと…そう!山火事があったの! ねえビアンカさん」
「そ、そうそう!レックス君それに巻き込まれちゃって。大怪我したのよ」
「だから私がルーラでグランバニアまで運んだの!」
即興のウソを絶妙のコンビネーションでいかにも真実らしく話す二人。
まだ少し疑問は残るもののレックスは納得した様子だ。

「そうだったのか…運んでくれてありがとうタバサ」
「えっ! う、うん気にしないで」
「レックスくん、看病は私がしたのよ」
「ビアンカさんもありがとう」
「ちょ、ちょっと。ビアンカさんは濡れタオル替えただけじゃない!」
「なんですって!」
「あのー二人とも…?」
823強き恋心は時を越えて:04/07/26 01:16 ID:Ozmdh+qU
そんな三人の姿を生暖かい目で見つめる者が一人。グランバニア王アベルであった。
息子の困惑する姿に在りし日の自分を重ねたのか
「(息子よ…がんばれ!超がんばれっ…!)」
心の中で精一杯のエールを送る。
「それにしてもビアンカがうちの息子に目をつけるなんて…もし息子とビアンカが結婚したら
ビアンカは僕の義理の娘になるのかぁ!?」

レックスとタバサ、そしてビアンカ。
この三人の関係は当人たちだけでなく周囲も巻き込んで波乱をよびそうだ。

−終わり−
面白い!GJ!
面白い 続きキボン
826天空物語−心−@ノッティ:04/07/26 18:40 ID:EWNLD5JZ
穏やかに流れていく日常。退屈交じりに過ぎていく毎日の生活。
ど、これが、僕達が待ち望み、人々がずっと欲しいと願い続けてきた物。
このありふれた日常が何ともいえないほどの宝物。だけど、これは人々にとって・・・・
僕が望むもの---------それは適わぬ恋。旅を続けている時から幾度となく自分の気持ちをあの人に伝えようと思っただろうか、けれど伝えられなかった。
絶対認められない禁断の恋。二人が幸せになることなんてないのだから。
「どうしたの、テン?元気ないね」
溢れる木漏れ日の下で静かに一人佇んでいた金色の髪の少年に、同じ金色の髪をした少女が近づいてくる。
その髪は風に靡いて、気持ちよさそうに揺れている。戦いが終わって伸ばしはじめたソラの髪は今ではお母さんと同じくらいの長さになっている。
僕がソラを振り向くと、ソラはにっこりと微笑んでいた。
「最近テン、元気ないよ。どうしたの?」
どうしたの?言われても、答えられない。
ソラが好きなんて言ったら「冗談でしょ」とかいってからかわれるかもしれないし。下手をしたら、ソラが自分を嫌いになるかもしれない。言える訳がなかった。
「なんでもないよ」
僕がそう言うと、ソラはスッと人差し指を顔の前に伸ばしてきた。
僕は反射的に眼をつぶってしまったけど、ソラの指は僕の額を軽く突いていただけだった。
額に指を当てている状態で僕が眼を開けると、ソラの顔が目の前にあった。
「じゃ、そういう顔はしないの」
そう言って指を額から離した。そして、再び笑みを作る。その笑顔は太陽の下で女神のように見えた。
(可愛い・・・・・)
827天空物語−心−@ノッティ:04/07/26 18:43 ID:EWNLD5JZ
そう思い、テンは顔を赤らめた。その様子を見てソラは何を思っていたのかは分からなかったけど、きっと僕の事は僕の事は考えていないと思う。額を指でこずかれて何も言えない僕にソラは背を向けると、顔だけ、こっちに向けてこう言った。
「テンがしおらしいと、城のみんなも元気がないように見えるの。だから、さ。心配事があるなら、私に言ってね。
私達、双子でしょ」
そういい残して去っていった。・・・・・これでいいんだと思う。自分の気持ちをソラに伝えて二人が不幸な道を歩むよりも、僕が我慢して、このまま幸せな生活が続くほうがいい・・・・。
この幸せな生活が・・・・
               続く

今回はテンサイドで書いてみたいと思います。
                                      
ビアンカはたとえタバサに破れても今度は孫を狙います


>>827
ようやくしおらしくなったテン
脳天気そうで意外と悩みかかえるタイプかもね。
>>828
しおテンか…
絵師がもっと増えないかな〜
831トニーヲタ ◆4WsRUo9jHg :04/07/27 01:50 ID:Lv0zJBHC
トニー最強あげ
832天空物語−心−@ノッティ:04/07/27 08:36 ID:EcazFIdy
今日は朝から退屈な日だなぁ・・・・・。
ラインハットのヘンリーさんとお父さんが、話があるっていうから、僕はソラと遊ぼうと考えたんだけど、余計なのが一人。
そう緑色の髪をしたアイツ。コリンズだ。何故かヘンリーさんがグランバニアに来るときには一緒にコリンズもやってきて僕とソラが遊ぶのを邪魔するんだ。
だから今日は一人で遊ぶしかなかった。イタズラしようにも話し中では騒がしくもできないし・・・・・
なんか僕はイライラしていたのかもしれない。イライラして部屋にあるプラスチック製のゴミ箱を蹴飛ばした。蹴った方がすごく痛かったけど、その痛みを消すようにゴミ箱から出てきた、ある1つの物が眼に止まり、痛みは引いていった。
ゴミと一緒に出てきた、ある物。盾の形を象ったネックレスと髪が短かったときの姿を模した人形。お父さんを探していたときに貰った、僕とソラの『絆』の証みたいな物。
何故、ゴミ箱に捨ててあるのかは分からない・・・・でも、何か不吉な胸騒ぎがする。
ソラが誤って落としただけならいいけど、もし、わざとすてたとしたら・・・・・そんな不吉な考えが頭の中に過ぎった。
そして、次の瞬間には僕の体は動き出していた。ネックレスと人形を握り締めて、ドアを勢いよく開けて部屋を飛び出した。
ソラの部屋(年頃ということで二人の部屋は分けられている)へ・・・・コリンズと一緒だけど構わない。真相を聞かないと・・・誤って落としたのなら、笑って返してあげればいい。そう思ってテンはソラの部屋へ続く廊下を走っていた。
833天空物語−心−@ノッティ:04/07/27 10:47 ID:EcazFIdy
突然だが天空物語11巻ゲトー!!
激しく感動した(T−T)クウッ!
発売したの?
amazonで買おうかな・・・
>>832
まさかコリンズと・・・

天空物語最終巻イイ!
最後の成長双子よかった、でも王女の胸はあまり成長してな・・うわなにすr

836天空物語−心−@ノッティ:04/07/27 17:32 ID:zCOQnnbj
ソラの部屋の扉・・・・僕は躊躇することなく扉を開けた。
だけど、次の瞬間、僕の眼に飛び込んできた物は信じられない光景だったんだ。
「んっ・・・・」
直立したコリンズとソラが向かい合わせになって唇同士を合わせている。KISSというヤツだ。信じたくない光景だったけど実際に目の前におこっている事だから信じたくないとは言っていられない。
それに、重ね合わせている唇の間からソラの微かな声が漏れている。声まで漏らして、眼まで瞑って・・・・・僕の体から何かが抜けていくような気がした。
僕は脱力して、その場に崩れ落ちた。手に持っていたネックレスと人形を落とすほどだから、その衝撃は計り知れない。
その音に気付いたのか、ソラがハッと我に返ったように僕の方を見ている。
僕はまともにソラの顔を見ることができなかった。
「あ、あのね、テン。これはコリンズ君が・・・・・」
ポピュラーな言い訳。こんな言葉を聞きたい訳じゃない。別にソラとコリンズは仲が良かったし付き合っていてもおかしくなかったけど・・・けど・・・
目の前であんな物見せられたら・・・・
「そう・・・・そういう事だったんだ・・・・・・」
「テン?」
一人でボソボソと呟く僕にソラが少しずつ手を伸ばしてくる。僕はその手を思い切り、払いのけた。
バシッという音が部屋に響いて、ソラは僕の前から後ろへと一歩後ずさった。その後ろではコリンズが勝ち誇ったような顔をして僕を見ている。
キテタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!

でもなんだろう。息子視点のが妙に変態な感じが…
838名前が無い@ただの名無しのようだ:04/07/28 21:54 ID:6JMtcEU+
なんだこのスレは
実質2−3人ぐらいしかいないくせにやたらアガってるね。
っていうか必死でSS張ってる様子が横から見てて噴飯ものだがね。
>>836
レックスに涙・・・(つд`)
この後の展開にキタイ〜。
>>839
レックスじゃなくてテンでした・・・。スマソ・・・。
まさか本当に作者さんたちは受験生なのか(((( ;゚Д゚)))
>>836
ランドのターニアへの告白を覗いた時を思い出した。
あれは主人公は見つからなくてよかったなぁ。
843受験生 ◆V9cl6OhgG2 :04/07/29 02:22 ID:5ZFmLwNo
皆さんお疲れ様ですm(__)m
勉強の合間の息抜きにちゃっかり見ています。
ノッティさん 頑張ってください。 この後どうなるか楽しみです。
>>816さん タバサvsビアンカ、そしてそれを外から見つめる父・・・
内容、とても面白かったです。

なんか予備校の授業が熱を帯びてきて。二つの思いを書く時間が全然とれてません・・・
一度発表した以上は責任をもって必ず完結させますので・・・すみません。
>>843
がんがれ
こっちはいつまでもまっちょるよ
845天空物語−心−@ノッティ:04/07/29 09:27 ID:ePhKaUTc
続き・・・・
「やっぱり、僕なんかと双子だとソラは迷惑なんだね。これを捨てたのだってそういう理由なんでしょ!?」
そう言って地面に落ちてある二つの物を拾ってソラの前に突き出す。
「こ、これは・・・」
ソラは必死に言い訳を探しているように見えた。突き出されて否定もしないことを考えると、やっぱり僕の言った事が正しいんだろうか・・・・。
僕はソラの答えを聞かずにソラの部屋を飛び出した。ソラが部屋から僕の背中を見詰めていたらしいけど僕は振り向かなかった。
初めてだった。ソラが憎い、と思ったのは。こんな場合は普通コリンズに憎しみが行くのだと思うけど、何故か僕の憎悪はソラに向けられていた・・・・・・。
僕は自分の部屋に駆け込むと、ベッドに思い切りうつ伏した。別に泣きたいわけじゃないけど、何かこうせずにはいられなかったんだ。しばらくは死んだように動かなかった。だんだん眼が重くなってくる・・・眠たい。

・・・少し失敗したかも。
>>845
最後の一文は私見?テンのモノローグ?
847天空物語−心−@ノッティ:04/07/29 13:05 ID:ePhKaUTc
あ、私見です。すいません
>>847
そうか。でも乙。

すれ違い状態の二人とも違って
完全に一人の視点だからハラハラ感があって面白い。
ただもうちょっとまとめて投稿して欲しいとは思う。

真っ昼間から悶々としちまったよ(;´Д`)
849天空物語−心−@ノッティ:04/07/29 15:14 ID:u3R2a7nY
次からはまとめて投稿するようにしたいと思います。
でも、続きは明日になる・・・かな。
850レとタ ◆bsDQ5/RxE. :04/07/29 18:24 ID:+vKd5CCp
最終回うp >798より

あれから1年が過ぎた。
あの後すぐにでも結婚式を挙げたかったけど、サラボナが破壊されちゃったから………。
他の場所で結婚式を挙げることはできたけど、タバサが
「イヤッ、わたしはサラボナの教会でお兄ちゃんと結婚式するのっ。」って。
そして今、ボクとタバサの夢が叶い結婚式が開かれる。
「お兄ちゃん、スゴくドキドキするね?」
「うん、ドキドキでしんぞうがハレツしそうだよ。」
今、ボクたちは教会の前で待っている。
「時間で〜す、レックス様、タバサ様。入場してください。」
ついに来た。
「タバサ、行こう。」
「うん、お兄ちゃん。」
二人はピタリとくっついて神父の前まで歩いていく。
「えー、これより神の御名においてレックスとタバサの結婚式を行います。」
851レとタ ◆bsDQ5/RxE. :04/07/29 18:26 ID:+vKd5CCp
「それではまず神への誓いの言葉を。」
「なんじレックスははタバサを妻としすこやかなる時も
病める時もその身を共にすることを誓いますか?
「ハイ、誓います。」
「なんじタバサはレックスを夫としすこやかなる時も
病める時もその身を共にすることを誓いますか?
「はい、誓います。」
「よろしい。では指輪の交換を。」
レックスはタバサに風のリングを、タバサはレックスに雷のリングをはめた。
「それでは神の御前でふたりが夫婦となることの証をお見せなさい。」
レックスは1歩タバサに近づいた。
「タバサ………。」 タバサは目を閉じている。
「さあ誓いの口づけを!!」
レックスはタバサの肩に腕をまわし、軽く口づけした。
「おお神よ!!ここにまた新たな夫婦が生まれました!!
どうか、末永くこのふたりを見守って下さいますよう。アーメン……。」




852レとタ ◆bsDQ5/RxE. :04/07/29 18:30 ID:+vKd5CCp
五年後、グランバニア王室

「ふうぅ〜〜〜……はぁ〜〜〜…うき〜〜うきゃ〜〜〜」レックスは錯乱している。
「レ、レックス、少しは落ち着きなさい。」
「あっ、ごめんなさい…」
「まぁ気持ちはわかるけどね。」
「ふぅ〜〜〜〜………」
レックスはため息をつくとグルグルと部屋の中を歩き始めた
「ふふふ、やっぱり親子ね」
ビアンカは微笑みながらアベルの方を見る
「いやまあ、アハハ……」
部屋中が沈黙に包まれ時計の音だけがコッチコッチと響く。
「そうだレックス、名前はもう決めてるのか?」
「名前はタバサが決めたいって言ってた。」
「そうか。でも自分でも考えてた方がいいぞ、タバサもビアンカの血を引いてるんだから」
ビアンカの方をチラッと見る
「どういう意味よそれ?」
「別に…。」

「坊ちゃん、ビアンカ様、レックス様、タバサ様が……」
「産まれたのかっ?」
「はい、たった今お産まれになりました。」
「おぉそうか、ってあれ?レックスは?」
「もの凄い速さで走って行ったわよ。」
「それじゃあ僕達も行こうか。」
「えぇ、早く行きましょう。」



終。
>>852
ついに二人に子ども誕生ですかΣ(゚д゚lll)
タバサは変な名前つけそうだ。というかタバサの名前も(ry
854ペコ ◆14EzyZ87vU :04/07/29 21:40 ID:+xnYsLnI
「ねえ、お兄ちゃん。明日の約束覚えてる?」
突然タバサが甘えた声でレックスにすり寄ってきた。
レックスは一瞬ドキッとし、そして「タバサとした約束」を必死に思い出してみる。
「えっと・・・う、うん。」思わずそう答えてしまう。もちろん、レックスは覚えてなどいない。
「じゃあ、明日ね♪」
そう言ってタバサはいたづら交じりにレックスの頬にキスをする。
動揺しているレックスはタバサの唇の感触さえもすぐに忘れてしまったのだが、
この時はまだ「まあ、すぐに思い出せるだろう」と簡単に考えていたレックスであった・・・。

タバサが部屋を出たあと、レックスは脳みそをフル回転させて思い出そうと試みた。
頭から煙が出るくらい普段使わない脳みそを使うが、結局思い出すことは出来ず、いつのまにか眠りについていた・・・。

翌日、いとも自然に目を覚ましたレックス。
タバサとした約束の謎も解けぬまま重い足でベッドを降りる。
ドアを開けようとすると、丁度起こしに来たタバサとバッタリ出会う。
「わ、・・・ビックリした〜・・・お兄ちゃん今日は早起きなのね?」
驚いて左手を胸に当てるタバサ。レックスの顔を見ると、気のせいかクマが出来ていた。
「う、うん・・・ちょっとね・・・。」
元気もなくそう返事をして二人は食堂へと向かう。

用意された朝食をプログラムされた機械の様に口に運ぶレックス。
(な〜に約束したんだろうな〜・・・やっぱり正直にタバサに謝って教えてもらおうかな〜・・・。)
頭の中でそんなことを考えていると、タバサがレックスの顔を不思議そうに眺めてこう言った。
「お兄ちゃん・・・身体の調子でも悪いの・・・?」
心配そうに顔を覗く。
「や、そんなことはないよ・・・。」
覇気なくレックスは答えた。
855ペコ ◆14EzyZ87vU :04/07/29 21:41 ID:+xnYsLnI
食事も終わり、レックスは部屋へと戻りベッドに雪崩れ込む。
「む〜・・・やっぱり思い出せないや・・・タバサに聞こっと・・・。」
頭をグシグシ掻き、意を決して部屋を出るレックス。
「キャッ!」
ドアを開けると聞きなれた女の子の声がした。タバサだ。
「ど、どうしたの?そんなとこで?」
驚いて尻餅をついたタバサをドアから覗きレックスが聞く。
「イッターイ・・・。お兄ちゃんが元気ないから・・・心配で・・・。」
「ああ・・・ゴメンゴメン・・・。」
タバサに心配をかけてしまった自分を恥じ、レックスは手を差し伸べる。
その手を握り起き上がり自分のお尻をさするタバサ。
856ペコ ◆14EzyZ87vU :04/07/29 21:44 ID:+xnYsLnI
そして・・・
「タバサ・・・ごめん・・・今日何の約束してたか全然覚えてないんだ・・・!」
素直に頭を下げて謝った。するとタバサはクスクスと笑い
「そんなことだろうと思ったわ!」
とレックスのおでこをツンっとつついた。
「・・・え?」
レックスはあっけに取られた顔をしタバサを見つめる。
「お兄ちゃんの昨日の返事聞いたら、どうせ覚えてないんだろうな〜ってね♪」
そのままレックスの部屋に入り、ベッドの上に座るタバサ。
「わ、わかってたんだ・・・ごめんね・・・。」
レックスも部屋に入り、ドアを閉める。
857ペコ ◆14EzyZ87vU :04/07/29 21:46 ID:+xnYsLnI
「うふふ・・・お兄ちゃんのことだったら手に取るようにわかっちゃうわよ♪」
ニッコリ微笑んでベッドの上に置かれたレックスの昨夜着ていただろう寝巻きをギュッと抱きしめるタバサ。
「んもう・・・、またボクの服を・・・。」
「だってお兄ちゃんの服いい匂いがするんだも〜ん!」
タバサが寝巻きに顔をつけスーッと胸いっぱい匂いをかぐと、レックスは顔を真っ赤にしてベッドに近づく。
「は、恥ずかしいだろ・・・!」
そう言って寝巻きを取り上げるレックス。タバサは「あ〜ん・・・。」と名残惜しそうにレックスの寝巻きを見つめる。
「そ、それで・・・今日は何の約束・・・してたの・・・?」
レックスは両手を天井にあげ、手に持った寝巻きをピョンピョン飛び跳ねて取り返そうとするタバサにそう聞くと、
「今日は(ピョン)ダンカンおじいさんのお家で(ピョン)バーベキューするって前に約束してたじゃなーい(ピョン)。」
ピョンピョン飛び跳ねるタバサを巧みにかわし「あっ」と思い出すレックス。
「そうだった〜そうだった!
たしか、父さん達は一足先に行ってるんだったね!思い出したよ・・・!」
レックスがそう言ってタバサを見つめる。
突然目が合ったタバサは恥ずかしくなったのか顔を真っ赤に染め、
「やっと思い出したの〜?」と頬を膨らます。
「確か、タバサと食材を買って行くんだったよね?」
「そうだよ〜。ねぇねぇ、だ〜か〜ら〜寝巻き〜返して〜・・・!」
「いやいや・・・これはボクの寝巻きじゃないかぁ・・・。」
「違うよ〜私のだよ〜!」
まるで尻尾を振った犬のようにあとレックスの持つ寝巻きを見上げるタバサ。
レックスは「ハァ・・・」とため息をして
「じゃあ、お手!」
と右手の手のひらをタバサの前に差し出す。
するとタバサは「む〜」と一瞬考えて、右手をレックスの頭の上にポンッと置き「えへへ〜」と笑みをこぼす。
レックスはタバサのあまりの愛らしさに我慢できず、思わず抱きしめてしまう。
「・・・掴まっちゃった・・・。」
タバサはそう呟いて、レックスの腰に両手を回す。
858ペコ ◆14EzyZ87vU :04/07/29 21:48 ID:+xnYsLnI
「ねぇ・・・お兄ちゃん重くないの?」
「ん〜だいじょうぶだよ〜!」
タバサは隣を歩くレックスにそう聞くも、レックスは両手に大きな手提げを2つ持ちながら余裕の表情でそう答える。
中には野菜やお肉や果物などがギッシリつまっていた。
「でもでも〜、ルーラで山奥の村までは直接行けないから、ココからちょっと歩くんだよ?」
「だいじょうぶだって〜!」
心配そうに聞くも、レックスはタバサに笑って答えた。

レックスのまわりをチョロチョロ歩くタバサ。
レックスが「どうしたの?」と聞くと、タバサは思い切ってレックスの左手から荷物を奪い取る。
「わっ・・・もう・・・だいじょうぶだっt・・・」
最後まで言うことなく、レックスは言葉を飲み込む。。
見ると、タバサはレックスから奪い取った荷物を自分の左手に持ち替え、
右手で空いたレックスの左手をギュッと握っていた。
「・・・手・・・繋ぎたかったんだね・・・。」
とレックスが言うと、タバサは顔を真っ赤にしてコクコクとうなづく。

レックスはいつもよりちょっと歩くペースを遅くして二人は山奥の村で待つ両親とダンカンおじいさんの元へ向かう。

そよ風は優しく二人の髪を揺らし、
雲と雲から顔を覗かせた太陽は、二人の影を大きくクッキリと形作った・・・。


おわり


なんとなく貼り。やっぱこれくらいの萌えが好きカム。
859天空物語−心−@ノッティ:04/07/29 21:50 ID:mC3cpxZ0
これって確かキオクソウシツ?だったかな。
HPで読ませていただきました。

うん、犬タバに萌え。
860新人職人 ◆/R5xmbPMYs :04/07/29 21:58 ID:wenqygS+
テスト終わった━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
疲れた_| ̄|○
もう皆忘れてるっぽいからあらすじでも書くかな…でも今日はもう寝る。
8611レス劇場屋 ◆SSS1Rus0TY :04/07/29 22:13 ID:soGYFxBR
>>850-852
完了おめ。オーソドクスな話にホッと萌え(*´Д`)
>>854-858
ペコさん乙です。あいかーらずレクタバの一挙手一投足に萌え萌え(*´Д`)
ただ、約束忘れたネタを引っ張ったわりには大した約束ではなかったですし、
両親も一緒の計画というのなら、どうして忘れてたのかと疑問が浮かびます。
買い出しに行ったついでに何か二人だけの買い物をするなど、軽いけれど二人だけの約束であってほしかったです。

立てられる方、そろそろ次スレの準備をおねがいいたします……。
>>857
ぴょんぴょんでわんこな王女たん(;´Д`)ハァハァ タバサかわいいよタバサ


このスレSSが多いから1000までいかなくても容量オーバーの危険あるのか
自分もこの板で立てられたことないから無理ぽい

いちおう次スレタイトル案
「いつもふたりで〜DQ5の王子と王女SSスレ5〜」
863レとタ ◆bsDQ5/RxE. :04/07/30 11:57 ID:2MzjSu9d
新スレ立てました

いつもふたりで〜DQ5の王子と王女SSスレ5〜
http://game8.2ch.net/test/read.cgi/ff/1091156075/l50
8641レス劇場屋 ◆SSS1Rus0TY :04/07/30 12:34 ID:eVZlgQOv
>>863
こっちでも

    エリシア(フローラ娘)  ,∞ノ))) .☆
.              川.゚∀゚)/     ティミー(ビアンカ息子)
.              .ノノ;_;_;ゞ.    >
.             *ノノハヽ ,/∨∨へヽ
 乙彼━━━━━━ .|||(*゚.∀゚〃(*゚∀゚ノ ━━━━━━━様!!!!!
              /:(つi⊃⊂) ヾ l⊃くN M >
              /::/÷|ヽ /:::/÷|ヽ(*・∀・)  シード(フローラ息子)
             ∨し'U. α::ノし U ノノ;;_;ヾ†
    ポピー(ビアンカ娘)

残り15kb。まだまだ書こうと思えば書けますね。
それとどなたか、避難所をしたらばにでも立て直していただけませんでしょうか……。
865レとタ ◆bsDQ5/RxE. :04/07/30 12:39 ID:2MzjSu9d
息子達4人中3人がアヒャ化してる・・・・・・・。
>>864
このgame8は安定しているから避難所など必要ない!
今の時代、日本に攻めてくる国はありえない!
と、そういう訳にはいかないのでたててみようと思うが
どうする?双子萌えスレと併用させた方がいいのかな。
でも向こうとも双子のイメージに若干温度差あるみたいだから
難しいんだよね。
>>867
避難所だし併用していいかと
ここ最近鯖安定してるけど保険は必要かな
>>868
http://jbbs.shitaraba.com/bbs/read.cgi/game/2960/1034503444/

依頼はしておいた。でもいつスレが立つかは分からないけどね。
>>864
フローラ息子娘の名前の元ネタってなに?
8711レス劇場屋 ◆SSS1Rus0TY :04/07/30 23:50 ID:eVZlgQOv
>>869
乙です。
>>870
フローラなりきりスレより。初出は2002年1月。萌えスレでも最萌トナメ対策のため正式採用。ダンナ(主人公)の名前は「ケイン」です。
もちろん2ちゃんねるのフロたん萌えスレでのみ通用する名前であって、この名前をつけているプレイヤーはペペル&ポポカ(公式ガイド)よりもはるかに少ないと思われます。
ここ最近は、ビアたん萌えスレでも、ティミー&ポピーの名前が出てくるのは小説の話題をするときに限ってますね。

以下、私事になりますが、
かくいう漏れは現在「ティミー」「ポピー」とメガザルロックをハンティング中。ビアたんが嫁なもので。
両方のスレの住民やってるもので、嫁選びはエンピツ転がしてコイントスしてロシアンルーレットするほど悩みますた……。
一応埋めたほうがよくないか?
ほっときゃ落ちるしわざわざ埋める必要もなかろう
いや、一応重複になるから埋めてる素振りを見せれば
他から叩かれなくて済むと思って・・・
まぁ確かに容量警告でてる訳でもないけどな。
中途半端な(SSの区切りが悪いところで)容量オーバーになるのは最悪だけど。
埋め

勇者が王子、魔法使いが王女のつもりでリメイク3をプレイしてみようかな
埋め
産めよ増やせよ
879名前が無い@ただの名無しのようだ:04/08/06 23:22 ID:baPvtmbt
一人っ子政策
双子生んだ人は片方を処分せねばならないのか・・・?
いちお埋めとくか
双子のお姉ちゃんほしかったな・・・。
ところで一卵性の双子は必ず同性になるんだそうな。
DQVの双子は一卵性ではないってことかな?
二卵性です
うめ
>>882
お前、まだ中学も卒業してないだろ。
まあ落ち着け
一卵性で異性になることもありえなくは無かった気がするぞ
もちろんその場合は遺伝子異常が起きてるわけだが
アンビリバボーで一卵性の場合は同性になると断言してたぞ?
>>887
そりゃまあ遺伝子が同じなら普通同姓になるから
言い切ってもいいんだけどさ
世の中では環境ホルモンで魚の性別が変わったりするし
成長途中に一方にだけ染色体異常が起きたら十分ありえる話で
もちろんその確率は途方も無く低いわけだけど

たしかテレビで聞いたのよこれ
ずっと前に遺伝子かなんかの特集で
一卵性は必ず同姓になるかって問題が出て
所ジョージがNOって答えてバツだったんだけど
その後の説明で例外もあるみたいな話が出て
文句言ってた記憶があるんだよね

まあ現実にはいろんなことが起こるけど
医学的にはアンビリバボーの言い分が正しい

つまり、こんな話題を出した俺が悪かったってことだ
IDがドラクエ…かと思いきやDKだったガックリ記念パピコ
890双子:04/08/17 18:15 ID:+ndiCnOP
一卵性では1つの受精卵が分裂して2つの受精卵になって成長するので性別が同じ。

二卵性は文字通り2つの卵子に対して2つの精子なので基本的に普通の兄弟と同じ。
892名前が無い@ただの名無しのようだ:04/08/19 23:28 ID:xkMVmIvs
宇目
「タバサ。暑いんなら、くっつかなきゃいいじゃん」
「えへへ。おにいちゃんはね、あったかいからいいの」
「ったく、そんな可愛いこと言ってると……ぼく、ガマンできなくなっちゃうよっ!」
「きゃ! んもう、おにいちゃんこそ、暑くても、すーぐ……。
 ……あっ。ま、待って、おにいちゃん。お庭にお水まいてきてからにしようよ」
「え、やだ。今すぐタバサがほしい。……はい、タバサ、ばんざい」
「ん。……で、でも、今日暑いから、お水あげないと、花壇のお花さん、しおれちゃうよぅ」
「だったら、終わったら、ふたりでさ、あげに行こうよ。
 ……あ、タバサ、つけてたんだ。外すの、ここだよね?」
「うん。つけないと変な形になるわよって言われたから……。
 ……やっぱり、お水あげてからにしよ? 私、したあとって、いつも寝ちゃうんだもん……」
「いいよ。タバサが寝ちゃったあとで、ちゃんとあげとくからさ。
 ……カタチってそういうものなの? 今も、こんなに可愛いのになー」
「や、ひゃっ! ん、けど、もし変な形になっちゃったら、おにいちゃんの体とつり合わなくなっちゃうし……。
 ……こないだも、お水お願いしたけど、忘れちゃってたよ、おにいちゃん」
「そうだっけ。でもこないだは、タバサにいれちゃった後で、頭ぼーっとしてたから。
 ……つり合うって、ぼく、そんなカッコいい体、してるかな」
「うん! おにいちゃんて、私が恥ずかしくなっちゃうくらい、ステキなの……。
 ……それじゃ、お水、忘れないでね」
「わかってるって。……タバサ、おしり少し上げてくれる?」
「あ、だめ。その前におにいちゃん、おふとん、ちゃんとかけて。恥ずかしいの――」

「あーっ、みんなしおれちゃってる! おにいちゃん! お水あげてって、言ったでしょう」
「言われたっけ。いつ?」
「おにいちゃんが、私のこと脱がしてるとき。また、忘れちゃってたんだ」
「じゃ、お昼? あ、そういえば。それってさ、いれた後じゃなかった?」
「ちがうよ、脱がしてるときよ。
 タバサのお花にもお水あげなきゃなんて、すっごい気持ち悪いこと、言ってたじゃない」
「そ、それはこないだの話だよ! あんなこと、二度と言うもんかっ!」

「ど、ドリス様、その、あのおふたり……」
「気にしたら負けよ」
「……………わかりまし、た……」
「た、タバサ、バカ! ぼくたちは、どうなってもいいって言ったじゃないかっ!」
「フフフ……。グランバニア王、王妃、そして勇者よ。聞いての通りだ。
 おまえたちの娘、それに妹のタバサは、王の中の王である私の后となることを、受け入れたぞ」
「違うっ! そんなこと認めるかっ!
 タバサ、父さんたちに構わず逃げるんだ! 父さんや母さんたちも、必ず逃げ出してみせ……ぐああっ!」
「ふ。せっかくの祝いの席というのに、見苦しいぞ、お義父上。
 では、タバサ。私の妻となった証を、さっそく、ご親族の方立ち会いのもとで見せつけようではないか」
「え……?! きゃっ、なに? きゃっ! やっ、い、いやーーっ!!」
「たっ、タバサぁっ!!」
「ほほう……。幼いながら、じつに、うつくしい肉体をしておるではないか。
 そのように美しい躰を無粋な布切れで隠すなど、ふん、宝玉に泥土を塗っておくようなものだぞ」
「あ、貴方、タバサに何する気よっ? まさか……」
「何をあわてておる。妻たる女に対し、夫たる私が当然の行為をなすまでのこと。
 ふっふっふ。私の世界の王としての精を天空の血の器が受ける……この娘、まさしく私の子を産むにふさわしい女ではないか」
「そ、そんなっ、そんなこと許さないわ! タバサは子供よっ、せめて私にしなさい!……きゃああっ!」
「フン! 人間の男に肌身を抱かれその男の仔をなした女が、この私に何をほざくか。
 私の妻となるべき資格をもつのは、未だ汚れておらぬ女だけだ。この娘のように、な。
 さあ、タバサよ、私を受け入れよ。私の妻となり次の王の母となる姿を、ご両親と兄上に、明らかにするのだ」
「ひっ! い、い、いやっ! た、助けてっ、おにいちゃんっ!」
「タバサ、待っててっ! うっ、こんなもんっ、引きちぎってやるっ!」
「勇者よ。無駄なあがきはやめるのだな。その魔界の鎖は、たとえ勇者であっても、決して断ち切れぬわ。
8952/2:04/08/20 02:34 ID:CCum7JEz
 フフ、それでは、勇者である兄殿には、私たちの契りが最もよく見えるようにしてやろう。ではゆくぞっ!!」
「なっ、や、やめろ。やめろ、やめろーーーーーーーーーーっ!」
「ひっ…………ご、ごめんね、おにいちゃ……っ!いっ、いはぁうぅうっ!! あ、あひ……っ」
「や、やめ……たっ、タバサ……タバサぁああああっ!」
「フッ……ふふ。人間の生娘を味わうのは何百年ぶりかだが……これほど、よいものだったかな」
「あ、あぐ……ふ、あふ……くぁ……あ……」
「ふははは。タバサよ、さぞかし幸せであろう。王の中の王に、女にされているのだぞ。しかも愛すべき両親と兄の目の前でな!」
「……いひ、いあっ……お、おにいちゃ、ん………。
 わ、私、は、はじめ、て、は……ううん、ずっと、おにいちゃんだけにっ……んっ、あげ、たかっ……た……な」
「タバサ……っ。くっ、タバサあっ! うわあああああああああああっ!!!!――」

「―――ああああっ!! あ……? あれ。ここ……? ぼくの、部屋?
 な、なんだ、夢だったのか……。はー、はー……ああ、よかった。
 んっ? ちょ、ちょっと何だ? 動けないぞ? 何だろ、何かの呪文かな?
 あっ、タバサ! 見てよタバサ。誰だろ、こんなことしたの。早く外してくれないかタバサ。見てないでさ。
 ……? タバサ……?
 な、何してるんだ、タバサ。……! まさか、これ、タバサが?
 うわっ!? タバサ、どっどこ触ってるんだよ? や、やめなよ、タバサっ――」

「おにいちゃん、おはようっ!」
「うん……おはよう、タバサ。何かあったの。元気いいなあ」
「ねえ、おにいちゃん。昨日、怖い夢、見なかった?」
「う、うん。それが、2回夢見て、その2回とも怖い夢で……あ、じゃ、タバサも?」
「やっぱり……。うん、私もなの。きっと、同じ夢を見たんだね。
 私ね……目が覚めて、すごく怖くなって……もし、あんなこと、本当になっちゃったらって……」
「タバサ……。いや、だいじょうぶ! 本当のことになんかならないよ。ぼくがさせるもんか!」
「おにいちゃん……えへ、ありがとうっ!
 でもね……私、もう、ぜったいに、本当のことにならないように、しちゃったの」
「え? タバサ、それって、どうやっ……?」
(Chu♥)
8961レス劇場屋 ◆SSS1Rus0TY :04/08/20 04:09 ID:CCum7JEz
「強婚」(強姻にすれば良かったと後悔)の元ネタは某魔法少女系サイトさんの王女たん18禁CGです。ネタ拝借しておいてヘタレですみませぬ。
上の2つ、地の文書いたら完全アウトですがこういう会話文だけの場合は年齢制限はどこまでなんでしょう?
自主判断とはいっても、これのどこがR指定なのって逆に聞かれていちいち説明するのも嫌なわけで……。
……と、本当にこっちを雑談スレみたいに使ってたりして。

あと2kb!
>>896
>某魔法少女系サイトさん
詳しく。せめて検索キーワードだけでも。
898名前が無い@ただの名無しのようだ:04/08/20 13:33 ID:+AycbuLe
なんでドラクエみたいなのをそんなネタに使うんかマジでわからん..もっとそれっぽいゲ−ムのヤバい衣装のキャラでやればいいのに。
899名前が無い@ただの名無しのようだ:04/08/20 16:01 ID:EEHsN9jM
uuuuuuummmmmmmmmeeeeeeeeeeeeeeee
9001レス劇場屋 ◆SSS1Rus0TY :04/08/20 19:42 ID:CCum7JEz
>>897
魔法少女系もですが触手系ですね。完全に18禁のサイトさんですしドラクエ画像は残念ながら1枚なのでダイレクトには……。
サイトさんの名前(=サークルの名前)は、熊みたいにおおきくて猫みたいにかわいい動物をひらがなで書き、上を見てください。あ、結局ダイレクトですねw
>>898
アリーナ(一応お姫様)に萌えてたとしてもエロネタはマーニャ(DQ一ヤバい普段着キャラ)にだけ使えとおっしゃるので?

あと1kb?
901sage:04/08/20 21:38 ID:+AycbuLe
いや、ドラクエ自体やめて欲しいなぁ..パソゲ−とかならいくらでもあるだろうし。気になって今みたら返信あったのはまぁ感謝だけどね。とりあえず俺はこの板覗くのやめとくよ。ほな
ハァ?自分の観念他人に押しつけるな。カス ちゃんとsageろ
>>901
( ´,_ゝ`)プッ
随分偉そうな香具師だったな。
9051レス劇場屋 ◆SSS1Rus0TY
ラストスペースでAA実験

  ,〃,⌒⌒ ヽ.
  !∞,,i_Li Lハ!o
.  !i_l_,i! (┃┃i!|  次スレですよ。
  ヾ,ゝ、 ワノ"   http://game8.2ch.net/test/read.cgi/ff/1091156075/
    ;'毛三ミ.
.   /, !_!,.ヾ〉i
  / ;∪÷!J
  ヽ。ソ|_i__,!
.  くノ |ー|┤
.    l__~).~)