不気味なモノに寄生されて虜になる娘!!Part17

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1名無しさん@ピンキー
スレタイの通り、不気味なモノに寄生されて虜になる娘などを語ったり、小説をうpするスレです。
ネタは、版権物・オリジナルなど問いません。(版権物SS投下の際には元ネタの表記をお願いします。)
Web上のSSやOVA・ゲーム・コミック・同人などの情報も歓迎します。
雑談は書き手さんの投下と被らないようにまたーりどうぞ。

▽注意事項
◆共通
  sage進行推奨。dat落ち判定はスレの位置ではなく最終書き込み時刻が基準なので、
  全てのレスがsageでも問題ありません。レス数950過ぎか、スレ容量480KBを超で次スレ立て。
  荒らし、煽り、広告は無視して頂くようお願いします。
◆書き手さんへ
  人を選ぶ要素がある場合、嫌いな人がスルーできるように注意書きをお願いします。
  一回の投稿の最大行数は60行、最大バイト数4096バイトです。
  また、数値参照文字(unicode)が使用できます
◆読み手さんへ
  作者が望んだ場合を除き、感想の範疇を越えた批評・批判は御遠慮ください。
  感想、アドバイスには作者さんへの配慮をお願いします。

【前スレ】
不気味なモノに寄生されて虜になる娘!!Part16
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1307295214/

【過去ログ】
Part15 ttp://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1276082367/
Part14 ttp://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1270710000/
Part13 ttp://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1266079003/
Part12 ttp://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1250513359/
Part11 ttp://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1230553347/
Part10 ttp://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1222269111/
Part9 ttp://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1207923194/
Part8 ttp://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1197591223/
Part7 ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1175912341/
Part6 ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1155650032/
Part5 ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1127058327/
Part4 ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1116162946/
Part3(再建) ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1087629013/
    (即死) ttp://pie.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1087136480/
Part2 ttp://pie.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1068536826/
Part1 ttp://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1000/10002/1000205453.html

【関連サイト】@迷惑行為厳禁!!
月光蝶さんのログ保管サイト(html化されていない過去ログも閲覧できます)
 ttp://www.geocities.jp/obbs0036/log/torituki/torituki.html
SSまとめブログ版
 ttp://bukimitoriko.blog41.fc2.com/
2名無しさん@ピンキー:2012/02/19(日) 13:41:38.87 ID:cUHGuYZN
Dat落ちしていたので立てました
3名無しさん@ピンキー:2012/02/19(日) 15:58:02.42 ID:0q7dy25V
乙ですー。
4名無しさん@ピンキー:2012/02/19(日) 16:04:12.04 ID:YH2rNYo+
>>1
5名無しさん@ピンキー:2012/02/19(日) 18:32:13.90 ID:WE52aRJd
【気絶】意識を失った女の子に………2【薬物】
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1315562804/

上のスレにこのスレ向きのSSが投稿されたようです
6名無しさん@ピンキー:2012/02/19(日) 19:34:11.53 ID:4ZuomJTn
激しい陵辱により注ぎ込まれる邪悪なエナジーにより遠のく意識と侵入する「何か」。想像を絶する絶頂そして・・・・

ようこそ闇の十二宮へ堕ちた気分だどうだ?乙女座の戦士ヴァルゴよ。と回りを取り囲む、すでに快楽に屈した天秤座・獅子座・蠍座・蟹座の闇の十二宮戦士たち
リブラ「我らの目的と使命は」
レオ「まだ見ぬ十二宮戦士を闇の僕にする事」

スコーピオン「やっと後輩が出来た(泣)」

蟹「噛ませ犬仲間ならいいな」

ヴァルゴ「大丈夫なんだろうか?このメンバーで」

な某ライダーネタを妄想して人数が多すぎて挫折した
7名無しさん@ピンキー:2012/02/20(月) 21:15:40.10 ID:McNRyUZy
なぜ落ちたし…寄生体の奇襲か
8名無しさん@ピンキー:2012/02/20(月) 22:37:14.60 ID:lmx7DzR6
>>1乙…あぁん……

>>7
QKK(急に寄生体が来たので)…んっ、抵抗する間もなく、堕ちちゃった……
でも、今ではそれが正しかったとわかるの……あん、だって、こんなに……♪
9名無しさん@ピンキー:2012/02/21(火) 01:22:40.48 ID:O4gU8+w5
っ…ど、どうしたの>>8!?急に…んぐっ!?

…ッ!!…!……………

…っはぁっ!!…ぁ…ぁあ…いぃ…>>1…乙ぅ…ぁはぁ…もっとぉ…
10名無しさん@ピンキー:2012/02/21(火) 04:23:11.06 ID:+gvPD82t
>>8-9 ┐(´〜`)┌ ヤレヤレ  \(゜∀。*)\…

数分後…

>>1乙(*。∀゜)人(゜∀。*)
11名無しさん@ピンキー:2012/02/23(木) 23:12:39.54 ID:lOB+oT8J
ところで君たち、寄生防具は好きか?
ただいま製作中だがさっぱり寄生防具成分が出てこなくて困っている。ちょいと君たちの溢れる妄想力を書き連ねてくれないか
12名無しさん@ピンキー:2012/02/23(木) 23:22:46.23 ID:e46lfQh2
>>11
ただのガントレットだと思ったら知らぬ間に血管から侵入
筋力増強するが気がついたら一体化していた

……えろくねえな。
13名無しさん@ピンキー:2012/02/23(木) 23:32:51.18 ID:eqG+Zxrk
触手スーツ一択
14名無しさん@ピンキー:2012/02/23(木) 23:37:54.75 ID:xZRRGLFq
>>11
下着系の案を出してみたり
寄生進度に応じて段々と普段装着してるものが邪魔になっていって、露出が増えていく。みたいな
15名無しさん@ピンキー:2012/02/23(木) 23:54:39.15 ID:f+Qwmo3G
エヴァのプラグスーツに使徒が侵入して…

とか考えたんだが既にピクシヴに投稿されてたorz
16名無しさん@ピンキー:2012/02/24(金) 00:17:54.76 ID:dkFbf/UM
>>11
あさりよしとお氏の「ただいま寄生中」の印象が強すぎて……
17名無しさん@ピンキー:2012/02/24(金) 00:27:28.26 ID:qr7tStvG
エイリアン9は一時期はまってたなあ
18名無しさん@ピンキー:2012/02/24(金) 00:28:08.42 ID:M85ShoJr
ただいま寄生虫は、打ち切りが悔やまれるようなそうでもないような
主人公の子が妙に自分本位なんで、体の主導権完全に剥奪されたらなあ
とは思う。最初の方で乗っ取ってそれっきりだったからな
19名無しさん@ピンキー:2012/02/28(火) 08:41:04.69 ID:ARyR152h
>>11
奇遇だな、俺も昨日夢の中で妄想してたところだ
俺はやっぱ肌密着系がいいかな、寄生スーツでも鎧でもパンツでも
あのぬちゃぬちゃして肌にくっついている感触がたまらない

こういう時のために俺はいつも寄生スーツフォルダで画像をためてきたのさ!
20名無しさん@ピンキー:2012/02/28(火) 13:46:04.08 ID:IjMqJbBw
zipで
21名無しさん@ピンキー:2012/03/01(木) 13:39:46.50 ID:0eSpHoNH
植物系の寄生みたいな根っこ伸ばしてくのが興奮するな
物理的に徐々に支配されてく感じがたまらん
22名無しさん@ピンキー:2012/03/01(木) 17:26:27.79 ID:IEUwcbOh
>>21
あれ?
俺がいる・・・
23名無しさん@ピンキー:2012/03/01(木) 19:54:23.65 ID:0c+d8o18
バイオハザード・リベレーションズの通信兵長(メーデーさん)の日記が、
かなりキテるけど萌えた件。
バイオって結構Gとか寄生ネタや、アレクシアみたいなモン娘も出てくるからよく妄想したわ。


通信兵長の日記

1日目
プロムナードに立てこもったのは正解だ。
飯もあるし生きるには困らない。
時々、扉の向こうでやつらが動き回る音が
聞こえるが、ここには入り込めないようだ。
ざまあみろ。
他の連中が無事かどうかは分からない。
だが俺は、何としても生き延びてやる。
*
2日目
クソ!化け物の侵入を許した。まさか
ダクトを通ってくるとは思わなかった。
俺様の腕なら蜂の巣にしてやるくらい
楽勝だ。真面目に訓練した成果さ。
お疲れ、俺様。それにしても目が覚めてる
ときでよかったぜ。
今後はおちおち眠り込んでも居られないな…
*
3日目
昨日みたいなことがあってはのん気に
寝てもいられない…神経がたかぶる。
話し相手でも居れば気が紛れるんだろうが。

疲れた、具合が悪い。
風邪ひくとまずいな。なるべく動かず
体力に消耗を防ごう。頑張れ、俺。
24名無しさん@ピンキー:2012/03/01(木) 19:54:49.89 ID:0c+d8o18
多分4日目
高熱でダウンしてた。
くたばってるとこ、化け物にみつからなくて
よかったぜ。まだ頭がぼーっとする。
感染症か?バイキンはいったかも?
首に大きなしこりができた。いたい。
こういうとき独りはきつい。さびしい。
*
なんにちめ…?
話し相手ができたうれしい。
なかなかイけるやつ。ジョークのセンスも
ある。おもろい。わらう笑う。
でも顔、ちかすぎ。ずっとそばいすぎ。
むこうもそういってる。
けどせまくて動けない。
*
けんかした。
あいつくいものひとりじめ。
よこで肉たべてる。おいしそう。
おれのかおのよこ。すぐすぐよこ。
でもおれにくれない。うまそうな肉。
あのコのあたまのおにくおいしそう。
*
たすけて
おれのからだ、よこどり
された
おれ おれじゃない?
おれだれ?
たたすけ よばなきや
メーデーめーでー
*
メヘエエエデエエエエ
にくにく たべたべ たべたひいよおお
25名無しさん@ピンキー:2012/03/01(木) 22:45:59.62 ID:gbXnSu89
メーデー メーデー 抱きしめてー
スレ的にはメーデーさんの日記がいいな
もちろんレイチェルさんも忘れてないが
26名無しさん@ピンキー:2012/03/01(木) 23:06:12.07 ID:HAWp6S5x
バイオの舞台を日本にして、Gとかを植え付けられるのをJKやJCに変えてみた
・・・ありだな
27名無しさん@ピンキー:2012/03/03(土) 11:44:35.05 ID:npuGOqbH
・誘拐されて研究所の実験室で研究員達に見られながら寄生されちゃう
・女の子が一人で帰宅途中に襲われて寄生されちゃう

あなたはどっち派?
28名無しさん@ピンキー:2012/03/03(土) 13:01:46.57 ID:ewn9Gfq/
真夜中に寝室に侵入されて寝てる間に寄生されちゃう派
29名無しさん@ピンキー:2012/03/03(土) 13:18:09.94 ID:mtysG7/F
白昼堂々、衆人環視の中で寄生しちゃう派
30名無しさん@ピンキー:2012/03/03(土) 15:19:06.47 ID:xRmGjR2f
全部派
・誘拐されて研究所の実験室で研究員達に見られながら寄生されちゃう
「いやぁっ!!!そんなものつけないでっ! あっ…アぁ…アアぁ……あ、あァん……この子…かわいい…♪」
・女の子が一人で帰宅途中に襲われて寄生されちゃう
「ひゃっ!?な、何!? あっ…アぁ…アアぁ……はァあん♪ ………フヤス…ナカマフヤス…」
・真夜中に寝室に侵入されて寝てる間に寄生されちゃう派
「ん……う〜ん…」「ふぁ〜よく眠れた。あれ何これ?(触れてみる)あひぃっ!はあァ……何これ…すっごく気持ちいい…♪」
・白昼堂々、衆人環視の中で寄生しちゃう派
「ひゃっ!?な、何!? あっ…アぁ…アアぁ…………フ…フフッ…畏まりました♪」
・おまけ(寄生された友達に急にトイレに呼ばれて)
「ちょっと話があるの。誰にも聞かれたくないからもっと近くに来て。」
「何?なんの話だろう……きゃっ…うむっ!?(顔を掴まれていきなりキスをされる)
 ううーっ!!!(口から口へと何かの液体と寄生体を流し込まれる)
 うあぁ………はァん……(虚ろな目をし放心状態の後、体が火照っていく)
 あぅん……はむぅ…♪ ちゅぱ……チュ…はァあ♪(自分から友達との口付けを再会し、舌と舌を絡ませあう)
 はあァ………分かったわ…もっと増やせばいいのねぇ…♪(瞳の色が緑色へと変わる)」
「ええ…♪もっと私達を増やすのよ…♪(同じく瞳の色が緑に)」
31名無しさん@ピンキー:2012/03/03(土) 23:56:31.83 ID:HSWDVyxu
おまけが一番ボリュームあって良シチュってどういうこと……?
次点は「女の子が一人で〜」かな
32名無しさん@ピンキー:2012/03/04(日) 01:01:29.13 ID:Iqfp5j6d
そりゃあ俺が好きだからさ
最近SSこないねしょんぼり…
33名無しさん@ピンキー:2012/03/04(日) 23:01:03.44 ID:eiHyLTj4
>>30
俺も>>31と同意見だわ
おまけが最高過ぎる
34名無しさん@ピンキー:2012/03/05(月) 03:19:44.60 ID:qBnGFpbb
いっそのこと>>30を全部使うとかどうよ?
長編化必至だけど、いろんな方法で寄生されたクラスメイトにナカーマされてってのもいいとおもうんよ
35名無しさん@ピンキー:2012/03/06(火) 07:11:34.97 ID:8ofeBOyr
風祭文庫で野生部族のモノのミイラを装着すると癒着して最後は…と言うのがあるけど
その亜流で癒着した状態で他の女性と交わるとそのモノの因子が胎内に寄生して…と言うのはありでしょうか?
(野生部族の女性となら寄生はなしとかで)
36名無しさん@ピンキー:2012/03/12(月) 01:35:00.28 ID:lexGGnFZ
前のスレのどせいさんだったか
あの人の書くSS好きだったんだが、復活しないものか
37名無しさん@ピンキー:2012/03/12(月) 07:20:44.13 ID:QZsCBAIe
妖刀に寄生され身体を支配された奴隷ヒロインが
天下無敵の美少女料理人にまで登り詰めるシンデレラストーリー

事の発端はヒロインがうっかり妖刀を錆び付かせた挙げ句に折ってしまい。途方にくれて包丁に改造したのが始まり

全くエロが浮かばないのがアレだけど
38名無しさん@ピンキー:2012/03/12(月) 12:21:51.34 ID:Q2VBXPsP
エロくはないがコメディーとして面白そうだw
39名無しさん@ピンキー:2012/03/12(月) 20:58:28.31 ID:xQhhxjtj
こう。体の主導権をどうするかで揉めたり
妖刀時とヒロイン時とでは、服装も雰囲気も違って
気になるアイツが街中で「おーい、女ー。あれ?女…だよな?」ってなったりならなかったり…
40名無しさん@ピンキー:2012/03/12(月) 23:51:04.61 ID:hh5pxx+9
>>35
侵入した寄生生物は膣から子宮までの空間を満たした後、経血排出用の小さな穴を除いて完全に癒着してしまう。

膣口を塞がれた女の子は二度と性行為に及べない身体にされた上、
寄生生物のホルモンで常に発情状態に置かれ、永遠に苦しむこととなる…


…という、処刑用に開発された寄生生物があったらいいな
41名無しさん@ピンキー:2012/03/13(火) 01:04:29.20 ID:jTdpxJ0M
>>40なにそれ勃った
42名無しさん@ピンキー:2012/03/13(火) 19:51:34.41 ID:xzmz4Bb2
RECのラストたまらん。
43名無しさん@ピンキー:2012/03/16(金) 10:01:27.53 ID:c2MfCUsi
警官「寄生虫なので、できれば引き返して最初の信号を右に行って下さい」
ぼく「えっ」
警官「寄生虫ですから、引き返してください」
ぼく「なにそれひどい」
警官「えっ」
ぼく「ぼくが寄生虫ってことですか」
警官「寄生してるのは警察ですよ。寄生してるので重体なんです」
ぼく「えっ」
警官「えっ」
ぼく「だれが重体ですか」
警官「誰というか、まぁここを通った人全員ですかね」
ぼく「あなたも僕に寄生しますか」
警官「えーとね、あのですね、この先でトラックが横転して
   積荷が産卵したんですよ」
ぼく「えっ」
警官「つまり事故ですね」
ぼく「何が産卵したんですか」
警官「精肉業者のトラックで、冷凍された肉が産卵したみたいです」
ぼく「なにそれやばい」
警官「ええ」
ぼく「重体の人は大丈夫ですか」
警官「えっと、まぁ寄生虫とはいえゆっくりと動いてはいますから」
ぼく「なにそれこわい」
警官「えっ」
ぼく「えっ」
警官「とにかく、先ほどから警察が現場の方で超刺してますから」
ぼく「なにそれもこわい」
警官「えっ」
ぼく「えっ」
44名無しさん@ピンキー:2012/03/16(金) 16:58:38.25 ID:/buD17rf
もはや娘でもないな
45sage:2012/03/17(土) 03:13:19.73 ID:I6dmsMCu
寄生といえば生物系が多いけど、無機物ってか機械系も良いと思うんだよなぁ。

謎の金属生命体みたいなのに寄生されて、中枢コンピューターの命令のままに淡々と仲間を増やしていくとか、興味ある人はいるんだろうか
46名無しさん@ピンキー:2012/03/17(土) 03:14:25.74 ID:I6dmsMCu
おおう、sageミスった……orz
ちょっくら寄生されてくるわ……
47名無しさん@ピンキー:2012/03/17(土) 03:54:17.50 ID:UfcQ23Dw
>>46
君も今日からガンプの奴隷だ!
48名無しさん@ピンキー:2012/03/17(土) 07:06:05.25 ID:oZ1EFrXI
ガオガイガーで最高だった
あっちのスレでのSSだが大翼戦隊サンバードは機械的な感じで好きだ
49名無しさん@ピンキー:2012/03/17(土) 08:33:46.62 ID:g3ZWkk94
ヌルヌルじゃなくてチキチキか
触手VSメカ触手!みたいな
50名無しさん@ピンキー:2012/03/17(土) 09:22:08.04 ID:1lLrJaP2
イカ娘VSニセイカ娘か
51名無しさん@ピンキー:2012/03/17(土) 12:24:23.42 ID:4avkfbx9
>>45
そういえば"アンドロメダ・ストーリーズ"にコウモリ型の機械が犠牲者の頭蓋を割って侵入するシーンがあったな……
52名無しさん@ピンキー:2012/03/17(土) 12:52:06.55 ID:w89WyzY3
見た目水銀のナノマシン集合体は…スライムと変わらないか
53名無しさん@ピンキー:2012/03/17(土) 14:20:48.00 ID:Rbmyfhuf
前スレ落ちてたのか…いくつまで行ってたんだ
986まで取得しているけど、980超える一日レスが無いと落ちるんだっけ
54名無しさん@ピンキー:2012/03/17(土) 19:28:49.13 ID:SH/2d+Zq
>>52
見た目の感覚的にはT-1000だわな
55名無しさん@ピンキー:2012/03/17(土) 20:04:34.56 ID:oZ1EFrXI
この流れを見てメトロイドフュージョン久しぶりにやった
スレ的にもゲーム的にもやっぱ神ゲーだわ
56名無しさん@ピンキー:2012/03/20(火) 03:19:45.22 ID:tfRkSpwv
寄生ものって少ないよな・・・
バトルするぐらいなら相手の体奪い取って活用しろよ
本当に実行したのってドラゴンボールGTのベビーぐらいだからなあ
57名無しさん@ピンキー:2012/03/24(土) 01:21:42.92 ID:D0PNnwoV
>>53
日報によると986まででいいみたいよ。
58名無しさん@ピンキー:2012/03/28(水) 15:07:52.73 ID:0YO9ymVs
巫女と寄生分が足りない・・・
59名無しさん@ピンキー:2012/03/28(水) 22:39:07.73 ID:AjaR+QxA
誰か!!>>58を巫女にする寄生生物を早く!!
60名無しさん@ピンキー:2012/03/30(金) 22:55:46.71 ID:rVxk4R0R
だ!誰かーこの中にSS職人の方はいらっしゃいませんかー!!!
61名無しさん@ピンキー:2012/03/31(土) 00:19:07.10 ID:oT5lXeey
遊星からの物体Xを見て一時人間不信になった口だが
物体に寄生されて美少女の幻覚(人格は物体)が見えるようになり、「完全に乗っ取られると私になっちゃうんだよ。治す方法見つかるといいね(棒」とか言われたい
まあ物体は生き物を細胞単位で乗っ取るから治す方法なんてないんだけどね!

幻覚の子は対象の深層心理とか変身願望が元になってて、乗っ取りで精神が融合すると尚良し
62名無しさん@ピンキー:2012/03/31(土) 07:44:49.01 ID:Np/ji5N7
「あなたになれるなんて素晴らしい、早くなろっ!なろっ!」
っと、逆に寄生生物をドン引きさせる展開しか見えないw
63名無しさん@ピンキー:2012/03/31(土) 11:32:30.38 ID:VaqyJAb5
お前らなら寄生生物を逆に乗っ取りそうだな・・・
64名無しさん@ピンキー:2012/03/31(土) 15:16:37.96 ID:oT5lXeey
お前ら生粋のHENTAIだな!
ちょっと昂ってきたんで話考えてみた

黒髪ロング真面目系幻覚「私が現れた以上君はここまでだ。せめて私と一つになるまで座して…」
お前ら「ホント!? どれくらいで一つになれるの!?」
ロング「そ、そうだな、君ぐらいの身体なら一か月程度だが私を心から受け入れたり性交を試みればもう少しh」
お前ら「じゃあしよ、今しよ! 目標三日で一つになれるようにさ!」
ロング「ちょ、待て待て君の考え方はおかしい。 私たちは間接的に捕食をしているんだぞ? こう種の保存とか生存本能g」
お前ら「どうでもいい。 それよりもしよっ(はあと」
ロング「」


妄想力は足りてるが文章力が足りない
65名無しさん@ピンキー:2012/03/31(土) 17:28:05.56 ID:dwhmyEm4
>>63
寄生物「なにここの人たち怖すぎる」
66 忍法帖【Lv=5,xxxP】 :2012/04/01(日) 03:19:26.81 ID:/CTC71N6
寄生によって理性を力でねじ伏せられるなんて最高じゃねーか
67名無しさん@ピンキー:2012/04/01(日) 13:44:35.87 ID:klc0WTWz
68九尾の開放3:2012/04/04(水) 01:34:32.21 ID:pn5xaV9/
前回から1年以上空いてしまいましたが何とか書き終えました。
http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=942222
前回投下時に、あんまり寄生モノじゃないよねってレスがあって、確かにこれ寄生モノじゃねぇやって思ったのでpixivに上げときました。
結局最後まで寄生モノにはできずじまいでしたので、続きが気になってた人だけどぞ。
69名無しさん@ピンキー:2012/04/04(水) 01:55:25.22 ID:WnekmU1D
>>68
その話題の時には、あれは狐のしっぽを規制させてるんだよと言ったな
そういう意味で脳内保管すればなんだっていけるもんだから気にしない
これから読むけど、とりあえず完結乙でした
70名無しさん@ピンキー:2012/04/04(水) 08:33:35.84 ID:h284keoN
>>68
完結乙でした。
結構好きな作品だったので完結して安心しました。
後半の展開が予想外だったですけど、よりゾクゾク来ました。
次回作、期待しております。
71名無しさん@ピンキー:2012/04/04(水) 12:10:38.52 ID:5QFHP/CS
ここ好きな人は某スレも好きだと思うからここでも全然いいんだぜ
あっちのスレで投下してたら何言われるか分からないし
pixivは正解だと思うけど評価点だけで感想があまりないのがねー
3も自我が残っての妖怪化は素晴らしいですね
ぜひ今後もご活躍期待してます
72名無しさん@ピンキー:2012/04/04(水) 22:42:56.46 ID:EjK1lePQ
宿主と寄生体の自我が混ざっちゃうのは本当に良い
どこからが自分の意思でどこからが操られているのか、境界がなくなる倒錯的な所が

>>68
乙でした
73名無しさん@ピンキー:2012/04/05(木) 00:21:32.44 ID:R6npNdmq
>>68が見れない…なぜ…
74名無しさん@ピンキー:2012/04/05(木) 19:33:13.76 ID:q4PC2xWX
>>73
>>68が貼ってくれたURLのことを言ってるならpixivID持ってないと見られないぞ
75名無しさん@ピンキー:2012/04/06(金) 21:25:59.82 ID:yS+QGBde
寄生SS少ないよぉっ何やってんの!
76名無しさん@ピンキー:2012/04/08(日) 00:19:18.28 ID:Qt2MIJxX
寄生少女サナってどうなんだろうな
一巻目の密林での評価は残念なことになってるけど

77名無しさん@ピンキー:2012/04/12(木) 21:06:14.04 ID:4gL6JceP
>>74
いやログインしてるんだがそれで見れない
78名無しさん@ピンキー:2012/04/12(木) 21:20:56.75 ID:Z8eFWRsw
>>77
っ「18禁関連の設定をしてない」
79名無しさん@ピンキー:2012/04/12(木) 21:23:03.74 ID:8QgqjByY
>>77
R-18見られるように設定変更してる?
80名無しさん@ピンキー:2012/04/14(土) 18:25:52.82 ID:keNtY0xk
五行戦隊第四話
『蕾の中は』

これまでの超簡単あらすじ
火、灯(あかり):味方
水、清見:寄生中
木、翠:敵
金、鈴華:敵
土、睦美:味方

以下投下開始
81五行戦隊 第四話(1/19):2012/04/14(土) 18:27:55.90 ID:keNtY0xk
ポタッ。
一滴のしずくが頬に落ちる。
そのわずかな衝撃を感じ取り、少女はゆっくりと意識を取り戻す。
「ううぅ……」
小さく漏らした吐息は狭い空間で響き返り、まわりのピンク色の空気の中へ溶けていく。

肉壁によって封じ込められた蜜室。
少女は肘や膝まで壁の中にうもれ、その先は絶え間なく触手に愛撫される。
唯一晒された胴体も、壁から伸び出る触手にがっしり絡め取られる。
触手や肉壁の表面に無数の目玉が見開き、不気味な眼光で少女の姿をとらえる。

天井から白い粘液がポタリ、ポタリと滴り落ち、彼女の澄ましたような顔立ちを汚す。
青色のバトルスーツは粘液にまみれて、
空気と同質の香りを発しながら、肌にベトベト貼りつく。
四肢を拘束された少女はそれをぬぐうこともできずに、
ただ蝕まれる感触を耐えるしかない。

ポタッ、と一滴の粘液がつーんと頬を伝わり、
首筋から服の中に入って、胸やお臍へと愛撫していく。

「あんぅ……!」
ついに耐えきれなくなって、少女は低い呻き声をあげる。
密封された空間内では、その声が余計に響いて聞こえる。

「ハァ……ハァ……」
できるだけ香りを吸わないように息を小さくしながら、
青服の少女――清見は懸命に思考を働かせた。

時間の感覚はとっくに失われ、ここにどれくらい囚われたかも分からない。
ただ滴り落ちる粘液は、彼女の体や精神を刻一刻と邪悪なものに同化していく。
口から吸い込んだピンク色の空気は、体内から淫らなものに塗り替えようとする。

もともと秋水のように澄み切った瞳も、
今ではすっかり虚ろとなり、情欲を求めるように潤む。
知性的だった顔立ちは赤みを帯び、冷淡だった表情に色っぽさを加える。
胸元にある聖なる勾玉は、持ち主の心が淫欲に染まるのと比例して、
明るい青色から深海のような暗い色へと変化していく。

(ここにいると、霊力がどんどん吸い取られる……
今はまだ意識を保てるが、このままではいずれ)
清見は一度まばたきしてから、ぼんやりとした目線で肉壁の目玉を見つめた。

五行戦隊は今、大きな危機に瀕している。
仲間であり大事な戦力でもあった鈴華と翠は、敵に寄生されその手先になった。
しかも鈴華の話を聞く限り、
どうもこのままでは自分までも彼女達のように妖魔化してしまうらしい。

残りの睦美と灯は、数においては鈴華や翠と互角である。
だが二人とも深手を負った身。
自分を助けに来るところか、下級妖魔相手にどれくらい戦えるかも怪しい。
平たく言えば、絶望的な状況なのだ。
82五行戦隊 第四話(2/19):2012/04/14(土) 18:29:57.66 ID:keNtY0xk

中でも心を痛めるのは、鈴華と翠が強敵となってしまったこと。
どんなに体が傷付いても、どんなに恐ろしい相手でも。
仲間と一緒いれば希望を持って戦えた。
その仲間が敵となってしまった時、はたして平常心に抑えることができるだろうか。

清見はできる。
もともと彼女は冷淡な人間である。
催淫液によって体が発情していても、彼女の心はいたって冷静だった。
どんな事態でも受け流すようなその性格から、
霊力を正確に制御する集中力は変わらない。

(人間が妖魔化するプロセスは実に興味深い……
だが、それはまた別の機会で研究させてもらうわ)

雑念を全て取り払い、感情を引き締める。
今まで温存した霊力を体内の一か所に集中する。
明鏡止水の境地。
それまで淫欲によってバラバラに縛られた意識が、心の中で明確な一に合流する。
途端、まわりのピンク色の空気を退き払うように、
身の周りから青い霊力が漲ってくる。

体に付着した粘液のうち、妖力との衝突をさけながら純粋な水分だけを取り出す。
しばらくすると、妖液から分離した水滴が周囲に浮かび上がる。
空中を浮遊する水玉は、十、二十とその数が増加していく。
無数の針の穴に糸を通すような作業。
五行戦隊でこれほど霊力を緻密に操れるのも、
ずば抜けた集中力を有する清見だけである。

それらの水珠を使って更なる操作をしようとした時、
突如胴体に絡みついた触手が蠢き出す。
「うぅ……!?」
激震が走った次の瞬間、清見は股間からの疼きが頭まで一気に昇りつめたのを感じた。
歯を食いしばる前に、甘い喘ぎ声が口から漏れる。
「はぁあぐぐっ!」

体を奥からえぐられたような感触。
視線を落とすと、秘所に寄生していた雄しべの触手は意地悪そうにうねり出した。
まるでタイミングを見計らったかのように、清見が最も神経を研ぎ澄ます瞬間を狙って。
快感の奔流はそのまま脳髄を焼き付ける。
抵抗しようとしても、太ももが肉壁にめり込んでいて閉じることさえ許されない。
無数のミミズのような繊毛が、膣の内部でうねうねと蠕動する。

清見は荒々しく呼吸を繰り返す。
頭の中はまわりの白い粘液と同じどろどろに溶けているようだ。
湧き起こるのは切なさだけじゃない。
頭の中で、寄生種に凌辱された記憶が蘇る。

催淫作用のある粘液が秘部から直接体内に取り込まれ、
妖しい快感と心地よい脱力感を全身に送り続ける。
繊毛がびっしりと生えた触手達はしゅるりと、絶頂を迎えない程度に体を撫で回る。
すでに何度もイったことを学習した清見にとって、それは拷問に近い焦らし方だった。
83五行戦隊 第四話(3/19):2012/04/14(土) 18:32:00.85 ID:keNtY0xk

(だ、だめ――!)
体の限界を越えた瞬間、それまで操作していた水玉はただの水となって落下した。
しかし、異形の動きはそれでとどまることはなかった。
コントロールが失った霊力は、
陰部に繋がった触手を通して外に吸い出されてしまう。
雄しべが左右に傾けると、体もそれ合わせて動いてしまう。
それが敵に利してしまうと知りながらも、清見は止めることができなかった。

(妖魔に見られているのに、恥ずかしいところ全部見られているのに)
肉壁の魔眼の視線は、まるで清見の痴態をあざ笑っているかのようだ。
両腕をバンザイの体勢で固定し、股を大きく開かせる。
彼女が媚びるように、腰で円を描きながら動くところまで丸見えになる。
その対価として快感を得ようとする自分に、羞恥を覚えずにいられなかった。

「はぁっ……ああぁん!」
やがて触手の最後の一突きに、清見は体を痙攣させた。
昇りつめたような快感と引き換えに、
体中の霊力が決壊したダムのように大量に放出される。
頭がからっぽになっていく虚脱が心地良い。
そのまま全身の筋肉を緩め、せわしい呼吸を繰り返す。
同時に、秘部に繋がる雄しべも動きを止め、空間内はただ重い吐息の音が反響する。

また失敗してしまった。
清見はぼんやりと見下ろすと、
陰陽模様が描かれたバトルスーツの青色はだいぶ色褪せてきた。
体が濁液まみれになるのも、
いつから嫌悪よりもぬるま湯に浸っているような気だるい気持ち良さに感じてしまう。
身心が妖気に蝕まれるスピードが、また一段と速くなった気がする。

(なんて厄介な……)
清見は唇を噛みしめた。
敵の触手はただ快感を与えるわけではない。
普段は少しずつ霊力を蚕食しながら、
彼女が力を使おうとした時だけ絶頂を覚えさせる。
まるで動物を調教する時に、習性の刷り込みのようだ。

霊力が奪われるほど、蕾の吸収するスピードも速くなっていく。
かといって何もせずに耐えるだけなら、いずれ霊力が尽きて完全に無力となってしまう。
得意の分析能力もこの淫靡な空気に邪魔されて何も考えられない。
こうしてぼうっとしている間にも、白液がどんどんバトルスーツを溶かしていく。

(速く、なんとかしないと……みんなを助けないと)
絶頂を迎えた後の心地良い疲れが、今頃にぐっと込み上がってきた。
意識が薄れる中、清見はただ仲間への強い思いを抱き続けた。
84五行戦隊 第四話(4/19):2012/04/14(土) 18:34:04.11 ID:keNtY0xk


鬱蒼とした樹木に囲まれた森の奥地。
いつもなら穏やかな夜景色が見られる場所が、
今ではピンク色の濃霧に覆い尽くされた。
生あたたかく湿った空気の中、淫らな香りが満ち溢れる。
その甘い匂いに混じって、女性達の嬌声や淫靡な水音が響き渡る。

やや開いた場所に、高さ三、四メートルほどある巨大な蕾が地面に根ざしていた。
暗緑色のがくに盛られた蕾は、動物の心臓を想起させる色や形を呈し、
ドクン、ドクンと鳴り続ける。

蕾の表面には太い脈管が分布して、血液が通っているかのように収縮を繰り返す。
脈管同士が交差する五か所には筋目のような細長い溝が刻まれ、
そのうちの一つがすでに大きな目玉が開眼していた。
水色に光るその瞳は、霧越しの月光に照らされ、不気味な邪光を放つ。

近くの切り株の上に、一人の小柄な少女が座っていた。
膝の上に肘をつきながら両手で顎を支え、
可愛らしい顔立ちにわくわくするような期待感が満ちる。
鼻歌を楽しそうにハミングしながら、両足を前後に揺らす様子は無邪気な子供のようだ。
黄色いツインテールは風に撫でられると、ふわりと空気と同質の香りが煽られる。

くりくりした瞳は食い込むように蕾をじっと観察。
笑うと頬に現れるえくぼや、口からのぞかせる腕白そうな八重歯は、
どんな人も一目で好きになる人懐っこさがあった。
しかし今となってはそのチャームポイントも小悪魔な魅力と化し、
男を誘惑するのに貢献する道具となる。

彼女の名前は鈴華、正義の味方である五行戦隊の一人だった。
だが現在彼女が身につけているのは五行戦隊のバトルスーツではなく、
その面影を残しつつ蕾と同質の触手スーツだった。
生々しい肉質の服。

大きく切り開いた胸部や背部から白い肌が露出し、
夜空の月明かりを受けてあでやかに照り返す。
幾本もの触手が束ねて構成された布地は、彼女の体にぬめりと貼り付く。
体にフィットした服は、少女らしいラインを性的に見せつける。
85五行戦隊 第四話(5/19):2012/04/14(土) 18:36:11.02 ID:keNtY0xk

触手は太ももを螺旋状に巻き付き、膝以下はブーツのように足を包む。
両腕もまた触手によって悩ましく巻き付かれ、
手の先まで伸びるとグローブ状となって肌に吸いつく。
細い首筋には首輪状の帯をはめられ、触手スーツと繋がって全体を官能的に締め付ける。

スーツのところどころに異様な目玉が見開き、
暗黄色にともる眼光は宿主が並みはずれた妖力の持ち主だと誇示する。
布地を構成する触手と触手の隙間に、クチュ、クチュといやらしい音が漏れる。
よく目を凝らすと、スーツ全体が常に小さく蠢いていると気付く。
あるところでは幾本もの触手に分離してぬめぬめなぞり、
あるところでは裏側にびっしりと生えた柔毛で肌を愛撫する。
それは宿主が心から屈服したことに対し、人外の快感を与える褒美であった。

あたりには他にも四、五個の巨大蕾が根ざしていた。
鈴華が観察している蕾以外、どれも表面に筋目が一つしか存在しなかった。
蕾ごとに筋目は深く閉じていたり、半分ほど目玉として見開いたりしていた。
それぞれの蕾の中に、うら若い女性達が囚われていることを鈴華は知っている。
妖眼蟲の虜となった人間の中で、特に霊力の素質がある女性達。
だが鈴華が一番関心を持つのは筋目が最も多い蕾。
その中に、鈴華と同等の力を持つ少女が閉じ込められている。

「清見ちゃんくらいになると、さすがに寄生のスピードも遅くなるわね。
あーあ、灯や睦美を捕まえる前に清見ちゃんの新しい姿を見せたかったのに」
鈴華はそう呟きながらも、すぐに邪悪な笑顔を浮かべた。

「でも妖眼がすでに一つ開いちゃったし、
この調子で残りの四個も開眼すれば彼女も私達の仲間になって出てくるわ。
どんなふうになるか、想像するだけでぞくぞくしちゃう……そう思わない、翠?」
「うっ……ん」

鈴華が振り向く先に、一人の緑髪の少女がうしろめたそうに顔を逸らす。
彼女が身につけるのは鈴華と同じ趣向の寄生スーツ。
ただ違うのは、鈴華のスーツは暗黄色なのに対し、
彼女のは闇に覆われたような暗緑色だった。

スーツから幾本もの触手が分裂して、まるで植物の蔓のように少女の体を絡め取る。
触手が愛撫した跡には媚液が肌に残り、
清純だったはずの体を官能的な赤みに染める。
周囲にはラフレシアのような毒々しい肉花が咲き、
そこから拡散される匂いが空気中の甘い成分を増幅させる。
花の中央にある目玉達は、少女の熱に浮かされた顔や儚げに息を吐く姿を見据える。

「うふふ……すっかり寄生服の虜になったわね。本当にエッチなんだから」
「ちがう、これは……ああぁん!」

翠は股間に手を伸ばし、これ以上秘所に寄生した触手が暴れないように抑えつける。
しかし、その意に反して喘ぎ声を発してしまった。
そんな彼女の側へ、鈴華は悪戯っぽい笑みを浮かべながら近付く。
86五行戦隊 第四話(6/19):2012/04/14(土) 18:38:13.19 ID:keNtY0xk

「まだ分からないの。この寄生スーツは、翠ちゃんが逆らえば逆らうほど、
イけない程度の快感しか与えてくれないの。そろそろ全部忘れて、楽になったら?」
「そんなの、できません……」
「ふーん、強がっちゃって」
「……っ!?」

鈴華は翠の首筋に顔を近付けると、白いうなじに舌先を這わせた。
たったそれだけのことで、翠は大きく喘ぎながら体を崩した。

「あははは、あれだけイッたというのに、もうこんなふうになっちゃうなんて。
翠ちゃんって、最初から淫乱の才能があったのね」
「うっ……」
「もしかして、今までわざと抵抗してたのかしら?
そうすれば、もっと焦らしてくれて気持ち良くなれるもんね」
「ち、ちがうわ……!」
「そうかな。体の方はそうじゃないみたいだよ?」

「はああぅっ!」
鈴華が翠の陰部に指をあてがうと、電気を受けたかのように体がピンと反応する。
触手スーツが寄生した秘部では、膣奥まで触手の薄膜が貼り巡る。
目にも見えないような小さい繊毛が密生する薄膜は、
快感を与え続けながらも彼女が絶頂を迎えないようコントロールする。

鈴華の指を感知すると、触手はひとりでに膣の入り口を広げ、
異形が分泌した媚液と少女自身の愛液が混ざり合ったエキスをとろりと垂らす。
そこから更に指を少し進めると、
膜越しに膣襞を擦り上げてねちゃねちゃと水音を立たせる。

「はああぁん……くぅんん!」
翠の瞳から徐々に理性が消え、指の動きを求めるかのように体をしならせる。
しかし彼女が快感を満足に得る前に、指が抜かれてしまった。

「ふふふ、すっかり発情しきった匂いになったわね。
これならどんな人間も、この淫気に触れただけで欲情してしまうわ。
ほら、翠ちゃんも味見してみて」

鈴華は指先を近付けると、促されるままに翠はうっとりとした表情でしゃぶりつく。
その淫らな様子に、鈴華は会心の笑みを浮かべる。

いつの間にか、
翠の吐息にもまわりの空気と同じような甘い成分が混じり入るようになった。
それは鈴華にとって、この上なく心地よい淫らな匂いだった。
妖眼蟲によって寄生された草花は、この催淫効果のある香りを放つ魔の植物となる。
そして香りの虜となった人間達は、欲望のままに森へとやって来て、寄生される。

このピンク色の霧の中で、
すでに多くの人達が妖眼蟲を繁殖するために淫行を繰り広げていた。
ある女は何匹もの妖眼蟲に撫でられ、子宮で彼らの妖液を受け止める。
ある女は男の精液を求め、自ら犯しまくる。
ある女は別の女を抱き、互いの陰部に寄生した触手で快感を求め合う。
どんな貞淑な女性でも、
この淫気を受け続ければいずれ淫乱な娼婦に目覚めてしまう。
87五行戦隊 第四話(7/19):2012/04/14(土) 18:40:18.96 ID:keNtY0xk

妖眼蟲に寄生されその奴隷となった後、
やがて彼女達の体からもこの催淫の香りを放つようになる。
女なら同じ淫奴隷に堕落させ。
男なら誘惑して精液を絞り取り、苗床として新たな妖眼蟲を産み落とす。

彼女達の体が淫らになっていくにつれ、
淫欲の香りの効果が強まり、その影響する範囲も広くなっていく。
文字通り、ここが寄生された者のプラントである。
いつかこの景色が世界中に広まると思うと、鈴華は興奮せずにいられなかった。

「ふふっ、これもみんな翠ちゃんのおかげだね。
翠の能力がこんなにも役立つから、みんなを寄生する手間がだいぶ省けたわ」
「ううぅ……」
翠は火照った顔を悔しそうにうつむく。

妖眼蟲には宿主の遺伝子を取り入れ、進化する力がある。
翠に寄生し彼女の能力を得た妖眼蟲達は、更に効率的な寄生が行えるようになった。
悪の手助けをしてしまった罪悪感の一方、
翠の胸の中に背徳的な悦楽がじんわり広がっていた。

「ねぇ、翠。そろそろまたあれが欲しくなる頃じゃないの」
鈴華は妖しい口調で言いながら、翠の下腹部を優しくさすった。
途端、ゾクゾクするような疼きが彼女の体を煩わす。
背部や腹部など敏感なところを覆う寄生スーツは、
無数の突起を立ててぬらりと撫ぜ回る。
豊かな胸の先端にも触手が吸いつくと、彼女の口から抑制しきれない声が漏れ出る。

妖眼蟲に寄生された女性は、人間の男から精液を搾取し、
より多くの妖眼蟲を産み落とす事が本能となる。
元々高い霊力を持つ翠でも、その宿命から逃れることはできない。

鈴華は頬を紅潮させ、自分の秘裂に指先を入れた。
「はああっ……んん!」
一瞬眉をしかめた後、切ない喘ぎ声とともに陰部から触手の先端が摘まみ出される。
男性器を連想させる形は、禍々しく黒光る。
愛液で濡れた表面は不規則に蠢き、淫靡な匂いがふわりと漂ってくる。
そのグロテスクな一物を目の前にして、翠はごくりと唾を飲み込んだ。

「ほら、私達に寄生して下さった百眼様の分身だよ。
私がほかの男どもから絞り取った精液を、中にたっぷりと蓄えてるの」
鈴華はそう言いながら、愛おしそうに秘裂に寄生する触手を擦る。

美少女とは到底釣り合わない醜い物体。
翠は恥ずかしそうに顔を背けるが、ついつい我慢しきれず盗み見てしまう。
数日前の純真だった自分なら、
この卑猥な形を一秒たりともまともに直視できないだろう。
しかし今の頭の中では、それに媚びたい感情ばかりが浮かんでくる。
88五行戦隊 第四話(8/19):2012/04/14(土) 18:42:21.22 ID:keNtY0xk

「あぁ……ああぁ」
意識が恍惚としたまま、翠は鈴華の股間に顔を近付ける。
彼女の吐息がかかると、触手がピクンと跳ね返る。
鼻腔から入ってくる淫らな匂いが、自分が卑しい雌であることを思い出させる。

「ふふん、翠には聞こえているでしょ? 子宮の奥から。
犯されたい、受精したい、百眼様の更なる分身を産みたいって声が」
「はぁ、ああぁ……」
翠は思わず手を伸ばすが、それを鈴華がひらりとかわす。

「あらあら。せっかくここまで来たんだから、もうちょっと我慢してみたら?」
「お願い、いじわるしないで……これ以上我慢なんかできないわ」
「あははは……そうだね。翠が清見ちゃんに顔を向けながら、
犬のように四つん這いになってくれたら、考えてあげてもいいわよ」
「そ、そんなことは……!」

鈴華がゆびさす方向を見て、翠は苦しげに呻いた。
清見を閉じ込めた妖蕾の存在が、彼女の良心を呵責する。

「ほらほらどうしたの? 速くしてくれないと、
気が変わってほかの女を犯しに行っちゃうよ。ドクドクした熱い精液を、
ビュビュッと子宮の中に出しちゃうの。それでもいいの?」
「だ、だめ!」

咄嗟に答えた翠は、すぐにハッと顔を赤らめる。
やがて彼女は欲望に抗えないと悟ると、
恥辱に震えながら四肢を曲げ、地面に這いつくばった。
蕾に向けた顔には、仲間に対する罪悪感が滲む。

「聞き分けの良い子には、ちゃんとご褒美をあげるわよ」
鈴華はニヤリとした表情で翠の陰部に寄生陰茎をこすりつける。
肉布同士が触れ合う感触に、二人とも思わず背筋をゾクゾクとさせる。
少女達の体に巻きつく触手はバラバラに解かれ、
互いの触手や体にねっとりと絡み合う。
その一本一本の媚肉から快感が伝わり、神経をたどって脳天を直撃する。
二人分の欲情が重なり合い、あたりの淫香がより濃密なものとなる。

翠は地面の土を掴み、悩ましく声をあげた。
「はああぅんんん! お願い、もうこれ以上……焦らさないで!」
「ちゃんと言ってくれないと分からないでしょ。翠ちゃんがどうしてほしいか、
心の中から思って宣言してくれなきゃ、無理やりやってもイけないわ」
「そ、そんな……」
性器同士がさすり合い、いやらしい水音を立てる。
しかしそれは決定的な快楽とは程遠く、羞恥や焦燥ばかりが募っていく。

「お、お願い……それを、私の中に……」
罪悪感に満ちた、蚊のような消え入る声。
かつての自分なら想像もつかなかいような行動。
しかし、鈴華はここぞと言わんばかりに悪戯っぽく笑った。
89五行戦隊 第四話(9/19):2012/04/14(土) 18:44:21.88 ID:keNtY0xk

「もっと具体的に言わないと、何のことかさっぱり分からないわ」
「ううっ……」

翠は悔しそうに唇をかみしめた。
頭の中をよぎるのは正義でも仲間の心配でもなく、
鈴華に寄生した一物とそれに貫かれた時の蕩けるような快感ばかり。
今まで正気を保ってきたのは悪に屈せず、最後まで諦めない意思のおかげだった。
しかし抗えば抗うほど、魂の深いところまでに敗北感が刻まれていく。

「お願い……わ、わたしのあそこに、それを……」
「『翠のいやらしいオマンコに、鈴華の百眼様から寄生して頂いた妖眼蟲を入れてください』
でしょ?」
「……っ!」

あまりにも卑猥なセリフに、翠はこぶしを強く握りしめた。
しかし彼女が抵抗の意志を思い立った瞬間、体がビクンと動悸する。
身に着けていた触手は一斉に抽縮し、濡れた粘液の上から体を締め付ける。
肌に吸いつくような水音をピチャピチャ鳴らせ、触手と肉体が密着しているさまを示す。

「はああああっ!」
翠は大きなうめき声をあげ、力が入らない体を地面に預ける。
まるで無数のナメクジが体を舐め回っているような感触だった。
触手の小刻みな蠢きは、体中のいたるところから敏感なポイントを見つけ、
舐め返し、挑発し、煽り立てる。

決してイクことが許されない狂おしい状態。
狂えるものならいっそのこと狂ってしまいたい。
しかしこんな時に限って、頭の中はいつもよりはっきりしていた。
それも体に寄生している妖眼蟲が制御しているからだろう。
翠はもともと強い意思の持ち主だったが、
それも体に烙印された快感によって風化されてしまった。

一度でも妖眼蟲にイかされた雌は、一生その快楽の奴隷となってしまう。
それは退魔の修行を積んだ翠とて例外ではない。
幾日も繰り返して調教された体は、
今となって一刻も触手スーツから離れられないほど淫乱になった。
もはや抵抗に何の意味も無い事を、翠自身が一番よく感じていた。
その屈辱を噛みしめるように、彼女はゆっくりと言葉を紡ぎ出す。

「お願いです……み、翠のいやらしい……オマンコに、
百眼様に寄生して頂いた……鈴華の妖眼蟲を、どうか……入れてください」
蕾から顔をそむけるように、翠は涙ぐんだ表情で懇願した。
親友が囚われている前で、屈服の言葉を並べた惨めな気持ちが胸を占領する。

「あはは、やればできるじゃない。ちゃんと理性を保ったまま言えるなんて、
寄生された頃と比べればだいぶ進歩したわね。さあ、あそこが良く見えるように、
お尻をこっちに向けなさい!」
「はあぁああああん!」
90五行戦隊 第四話(10/19):2012/04/14(土) 18:46:22.56 ID:keNtY0xk

突然秘部を突きあげられて、全ての感覚が一気にホワイトアウトする。
膣部を覆っていた肉布は妖眼蟲を感知し、抵抗することなく奥へと受け入れる。
一物の表面にある突起が膣内部をこすり、身の毛がよだつような快感を与えてくれる。
あそこを押し広げられる充足感。
触手が抜けた後に残る虚脱感。
禍々しい妖力がもたらす快楽を、もはや拒絶することができない。
肌と肌を突き合う度に、二人の少女に寄生する触手の目玉が黄色と緑色に輝く。

(清見ちゃん、ごめんなさい……私は、もう……)
翠は悔しい気持ちに胸を焼かれながら、最初は小さく、
次第により求めるように大きく腰を振り合わせる。

つい数日前まで貞淑だった自分が、今では自ら進んで犯されようとしている。
その事実がまた、翠に倒錯した快感をもたらした。
溜めきれなくなった唾液が口元から垂れ落ち、清楚な顔立ちに艶美な表情が浮かぶ。
触手が二人の体に塗りたくった汗や媚液は、
時が進むにつれ、淫らな香りを放ち官能を加速させる。
からみつくような喘ぎ声が森の中で響き合う。

鈴華が翠の乳首に爪を立て、悪だくみするように笑みを浮かべた。
「あははは……本当に見損なっちゃうわ。いつも純粋ぶってた翠ちゃんが、
こんなエッチな性格だったなんて」
「ち、ちが……あああああぁぁっ!」
否定しようとした途端、翠の胸が鈴華に弾まれる。

「何が違うの。こんな近くに清見ちゃんがいるというのに、
彼女を助けようともせず、快楽に夢中になってるくせに」
「き、清見……」
翠は残りわずかの理性で、辛うじて仲間の名前を呟いた。

その時、清見を包み込む肉蕾に異変が起きた。
まるで妖気を弾き飛ばすように、表面に青白い霊気が漲っていく。
蕾全体は内側から大きく震動し、中にいる人物が激しく抵抗していることを示す。

「清見……!」
「あらら、清見ちゃんったら、まだ諦めないのね。どうせ無駄なのに」

鈴華は動揺する素振りも無く、不敵な笑みを蕾に向ける。
その言葉を裏付けるように、すぐにどす黒い妖気が表面から広がって霊気を覆い返す。
だが、それでも青の霊気は臆することなく、
妖気の微弱な場所を探りながら幾度となく包囲網を突破しようとした。

「ふふふ……清見ちゃんがあんなにがんばってるのに。
すぐ側で翠がこんないやらしいことをしてると知ったら、どう思うかしら」
「そんなこと……言わないで!」
「灯も睦美も、きっと翠のことを蔑んだ目で見るだろうね。
優しくて正義感の強かった翠が、こんな破廉恥な姿を晒すなんて……」
91五行戦隊 第四話(11/19):2012/04/14(土) 18:48:24.35 ID:keNtY0xk

「やめて……やめて! これ以上言わないで!」
「どうして? 全部本当のことじゃない。ほら、今こうしている間にも、
私と繋がっているところからスケベな汁をいっぱい垂らして、
恥も知らずに腰を振ってるのに」

鈴華は嘲笑しながら翠の両腕を掴み、腰を突き上げた。
それに合わせて翠は一段と大きい喘ぎ声を発し、背中を弓なりに反らした。

「だ、だめ……はああぁん!」
「きゃはは、私の触手をこんなに締めつけてくるなんて。
そろそろイキそうなのね。ほら、今の顔を清見ちゃんにもよく見せてあげなよ」

鈴華は翠の腕を引っ張り、彼女の顔を強制的に蕾の方へ向ける。
霞んでいく視界の中、
翠はふと蕾の二つ目の筋目がゆっくりと開こうとしているのに気付く。
それと同時に重苦しい黒いオーラが蕾全体を充満し、霊気の流れを鎮圧する。

「ざ―んねん、二つ目の妖眼が開いちゃうみたい。
あはは、清見ちゃんの努力が全部水の泡だね」
「清見……」

翠はどうすることもできずに、ただ悲しい気持ちで目を伏せた。
この寄生の蕾は、妖眼蟲の元々の能力と翠の能力が合わさって生まれたものである。
そのため、翠はほかの誰よりも蕾の構造を知っている。

たとえ彼女や清見以上の実力の持ち主でも、内側から破壊することができない。
霊力は全て吸収され、妖力に転換される。
一般の妖眼蟲の寄生とは違うのは、どんなに霊力が高い人間でも知能を保ったまま、
百パーセント妖魔化させられるところ。
欠点らしい欠点といえばは、宿主の霊力に比例して妖魔化する時間がかかってしまうこと。
妖眼が見開く数の個数がその過程の長さを示す。

あの中にいる清見がどんなに抵抗しても絶望しか生まれないと考えると、
心が締め付けられるように痛い。

「清見ちゃん、ごめん……うぅんっ、はあああん!」
「イク時は、ちゃんと清見ちゃんのことを思いながらイクのよ!」
「だ、はああぁん……あああぁぁん!」

最後の猛烈な一突きに、翠は全身を震撼させるような甲高い悲鳴をあげた。
一物の先端から熱い濁液がほとばしり、
薄膜に広げられた子宮口から奥へとなだれ込む。
それと同時に蕾の二つ目の目玉が完全に見開き、青の霊気は無にかき消された。
ビクビク震える翠のかたわらで、蕾の震動が収まりもとの静寂に戻る。

「はぁん、すっきりした。やっぱ翠ちゃんの中は最高よ」
鈴華が澄ました表情で翠を離すと、その淫部から濁液が溢れかえる。
地面に伏せる翠は口を大きくあけて呼吸を繰り返し、
やがて彼女の体が痙攣し始めた。
92五行戦隊 第四話(12/19):2012/04/14(土) 18:50:27.16 ID:keNtY0xk

「カッ……んぐぅ!?」
「おお、もう着床が終わるようだね」
「ああぁんぅぅぅ……」
痺れがまだ取れない体が再びこわばる。
子宮の奥にそそがれた精液は、
翠自身の妖力を吸収し猛烈なスピードで生殖活動を繰り広げる。
やがて、翠は胎内に自分とは異なる生命の鼓動を感じた。

「ハァ……ハァ……!」
息を切らしながら、翠は体の芯から沸き上がる疼きを耐えた。
たった今精液を放たれた経路を、今度は内側から何かが出ようとしている。
痛みと快感、そして新しい生命を誕生させる幸福感が全身を包む。
身にまとった触手スーツは彼女を祝福するかのように、体を優しく愛撫する。

「はあああううぅん!」
一際大きい悲鳴をあげると、ポトッと卵大の種が地面に産み落とされる。
体から全ての力が抜けた後、翠はぐったりと土に横たわった。

「まあ、なんて可愛いかしら。ほら、翠ちゃんの赤ちゃんだよ」
「私の……赤ちゃん……」
鈴華は愛液にまみれた種を拾うと、それを翠の頬にくっつける。
まだ温かい種から伝わる柔らかい感触に、翠は心の奥から親近感を湧かせる。
たとえそれが妖眼蟲の幼虫だと分かっていても、
人間に害を為す悪しき妖魔だと分かっていても、
この母親のような感情を否定することができない。

鈴華は種を近くの樹木にかざす。
種は宿主の存在を感じ取ったのか、未熟ながら小さな触手を伸ばした。
触手が樹皮に接触すると、種は丸ごと樹皮に飛びつき、
そこから樹木全体に触手を脈筋のように伸ばす。
寄生が進むにつれ、もとの樹木の枝は醜い触手のように変化し、
地中からも根元が引き抜かれる。
もとの種は樹皮の表面で目玉となって見開くと、そこに新たな寄生妖魔が完成した。

一般の人間から生まれた妖眼蟲は、妖力が弱く寿命も短い。
しかし翠や鈴華のようなもともと霊力の高い宿主から生まれたものは、
彼女達の能力を受け継いだ強力な妖魔となる。
植物を操る能力を得た寄生種は、自然と植物に利用しその生命力を発揮する。

(そんな……そんな……)
翠は複雑な心情でそれを見届けた。
彼女は誰よりも自然を愛している。
しかし今、目の前で自然の樹木が寄生され、醜い妖眼の樹となってしまった。

生まれたばかりの妖眼樹は、根っこの触手を足のように使ってぞろぞろと進む。
翠の側まで近付くと、いきなり枝触手を伸ばして彼女の胸に吸い付く。
「ひゃっ!?」
突如と、胸中を吸い付かれる切ない感じが全身を襲う。
93五行戦隊 第四話(13/19):2012/04/14(土) 18:52:32.56 ID:keNtY0xk

「くっ、ああぁん!」
「その子は甘えん坊なんだね。いきなりお母さんに母乳をねだるなんて」

鈴華の言葉は、翠にとろけるような甘い感情を与える。
もともと妖魔を退治するために修得した霊力が、
彼女が妖魔化してから妖眼蟲の成長を促進する最高の栄養分となる。
吸われていく気だるい快感とともに、まるで我が子を慈しむような心情に耽る。
だがそれが人間を襲うことに利用されると思うと、矛盾した気持ちが翠を襲う。


寄生樹が去ってしばらく後、翠はやっと意を決したように立ち上がった。
「翠、どこへ行くの?」
「私……睦美や灯の様子を見てくる。
あの子達だけじゃ、二人を取り逃がしちゃうかもしれない」

「おや、やる気になってくれたの?」
「鈴華ちゃんの言う通り、私はもう昔の私には戻れない。
ならば、あの二人も私と同じ状態に引き込んでやる……
快楽無しで生きていけない体にして!」

翠は背を向けたまま、冷たい口調で言い放った。
その変貌ぶりに鈴華は心から笑いをこみ上げる。

「やっと分かってくれたのね。
いいわ、ここは私が見張っているから、翠は安心して行きなよ。
まあ、このままでもあなたの部下達がここに連れてくるだろうけど」

「油断は禁物ですよ。彼女達はどんな逆境でも決して諦めないことを、
あなたと私が一番よく知っているはずです」

「分かった分かった。その姿を二人に見せてあげなよ。
ふふふ、きっとビックリするだろうね」
「……」
鈴華が手を振って見送ったのに対し、翠は無言のまま森の影に姿を消した。

「くくく……ただでさえ手も足も出ないはずなのに、
翠ちゃんまで出て来ちゃったらますます勝ち目が無いわね」
鈴華は小悪魔のような笑みを浮かべ、清見を閉じ込めた蕾に視線を戻した。
蕾の表面に見開く二つの魔眼が、ただ不気味に輝いていた。
94五行戦隊 第四話(14/19):2012/04/14(土) 18:54:37.75 ID:keNtY0xk


睦美は確かに手も足も出ない状態に置かれていた。

前方では、おぞましい化け物の群れが待ち構える。
後方にあるのは静閑とした人工池で、逃げ道はどこにもない。

妖魔の一匹一匹は胴体の中央に大きな目玉を見開く。
暗緑色の躯体は下から植物のような茎や根が突き立てる。
毒々しい色付けの蔓の触手は、シュルシュルとした不快な音をさすり上げて蠢く。
目玉はきょろきょろ動いて、こちらをねめ付ける。
見た目から判断すれば、木属性の妖魔といったところだろうか。
弱点属性を突かれた睦美にとって、最も戦いにくい一団である。

またしても、今まで見たことの無い新種の目玉妖魔。
睦美にしてみれば、その現象は不思議で仕方なかった。
最初に出会った妖眼蟲は、これといった特徴のない目玉を持った黒色のスライム。
次に確認されたのは、鋼の胴体を持つ黄色いスライム。
そして今、目の前に立ち塞がるこの植物のような緑色のスライム。

痺れ粉のせいで、睦美は下半身に力が入らず、地面から一歩も動けない。
数刻前の戦いでは、清見の水遁術でなんとか森外にある人工池まで脱出できた。
だが応急処置をしようとした矢先に、妖魔の群れに囲まれてしまう。
敵の手の回りの良さもまた、不可思議なものだった。

睦美と背中を合わせ、一人の少女は膝を左右に開き、あぐらを組んで座っていた。
両目は強く閉じ、お腹の丹田の前で親指と人差し指を絡み合わせて印を結ぶ。
彼女も睦美と同様にバトルスーツを着衣しているが、
睦美の褐色とは対照に赤く燃える炎の紋様をまとっていた。

短く切りそろえた赤髪、気の強そうな顔立ち。
しかし今、そこには苦悶な表情が滲んでいた。
冷夜にもかかわらず額に汗が輝き、苦しげな吐息が漏れる。
彼女の呼吸に合わせて、溢れんばかりの熱い霊気が衣を駆け巡り、
体にしみ込んだ瘴気と衝突する。

睦美は目の前の妖魔と対峙しながらも、
背後から聞こえる少女の吐息を注意深く聞き分けた。
灯は彼女と同じく五行戦隊の一員、火を操る。
先刻の戦いで妖花粉を一身に受けてしまったため、睦美よりずっと重症である。

ふと、睦美は素早く印を結び変え、両手を地面に強くたたきつけた。
次の瞬間、その前にある土石が瀑布のように数メートルも逆巻き、
連鎖しながら外側へと広がる。
いつの間にか近付いた三匹の妖眼樹は、一瞬にして砂煙に呑まれ、
土の滝が過ぎると跡形も無く消えた。

土石の奔流はとどまること知らず、敵の群れまで襲いかかる。
妖眼樹達はぎょろりと目玉を動かすと、一斉に根元の触手を地面に突き刺す。
睦美に一番近い妖眼樹に震動が伝わると、
シュルッと鋭い破裂音とともに目玉が弾け飛び、躯体は緑汁となって四散する。
95五行戦隊 第四話(15/19):2012/04/14(土) 18:56:38.84 ID:keNtY0xk

しかし最初は宙高く巻い上がった土津波も、
地面に突き刺さった根触手とぶつかる度に勢いが弱まった。
途中から体の一部だけが崩壊した妖眼樹は、傷口からドロドロした緑液を分泌し、
元の形に戻ろうと結合を繰り返す。
その様子を見て、睦美は小さく舌打ちをする。

今回の妖眼蟲は殺傷力が低い代わりに、強力な再生能力を持っている。
短時間で性質を変えてくるのも驚きだが、彼らはまるで学習能力を備わっているようだ。
初めは単調でのこのこと襲いかかるだけだった。
それが何度か撃退されると、組織的な動きを見せるようになった。
今でも睦美の攻撃に反応して、前後に並べることによって、
一部の犠牲を出しながらも大勢の個体が生き残った。

この土津波の術は高威力広範囲が特徴の、睦美のとっておきの技だった。
乱戦なら一気に大量の敵をやっつけられるが、その分霊力の消耗も激しい。
敵はまるでその弱点を推測したかのように、一斉攻撃ではなく、
睦美一人では対処しきれない程度の波状をしかける。
その攻撃方法も、回数が増えるにつれ多様化して行く。

(これじゃまるで私が経験値稼ぎの道具じゃないか。生意気な奴らめ)
見る見るうちに回復する敵の姿を見て、
睦美は焦りを抑えながら苦笑いを浮かべた。

しつこいくらいの持久力。
一気決着ではなく隙を見せない堅実な戦い方。
まるで翠の立ち回りを見ているようだ。
翠は今頃どうしているだろうか。

仲間のことが頭をよぎった次の瞬間、睦美は突如左腕を地中に突き挿した。
すぐさまそこから一本の暗緑色の肉蔓を引っ張り上げる。
蔓はまるで海蛇のように、ニョロニョロうねりながら腕に巻きついてくる。

「くっ……!」
油断した。
あの真っ先にやられた三匹の妖眼蟲は、地下を貫通する触手を隠蔽するためのようだ。
地下から不意打ちされないように、まわりの地脈にも霊力を通して警戒していた。
だがあの術を使用する間、地中が大きく変動するため様子を探知するのが複雑になる。
そしてここまで接近されて気付かなかったのは、
やはり消耗で気が緩んだからだろう。

ふと、背後から聞こえる呼吸音が速くなったと感じた。

後ろに座る灯は、額に大粒な汗をかき始めた。
体から湯気が立ち、その中に花粉の毒々しい匂いが含まれていた。
今の灯は特に集中しなければならないことを、睦美は充分わかっていた。

指から伝わる生々しい肉感にはぞっとする。
しかし睦美は手を離すどころか、力を込めて引っ張り上げた。
砂塵が一直線に弾かれ、土の下から長い触手がピンと伸ばされると、
妖魔の群れから一匹の妖眼樹が睦美の方へと引き寄せられる。
それがあまりにも急な出来事だったため、他のスライムは動きを合わせることもできず、
目玉をきょろきょろさせてうろたえた。
96五行戦隊 第四話(16/19):2012/04/14(土) 18:58:42.55 ID:keNtY0xk

宙に飛んだ妖眼樹は、目玉をカァッと大きく見開く。
同時に、睦美の左腕に巻き付いた蔓は猛スピードで膨張し、
彼女の顔や胸へと伸び広がる。
肌をつたう肉片がひんやりしていて気持ち悪い。
だが睦美は迫り来る危険に目もくれず、霊力を溜めきった右拳を打ち出した。

「砕石拳!」

砂と石をまとった拳が敵の胴体中央に寸分違わずめり込む。
だがそれが目玉に命中する直前、妖眼はまぶたを閉じた。
そのわずかな差で、拳が急所からはずれてしまい、柔らかい手ごたえが返ってくる。
肉の中にめり込むほど弾力や反発力が強く、
その隙に目玉は逃げるように反対側へと沈む。

無意味なことだ。
拳が直撃した場所から肉片が石化し、粉々に砕かれる。
それが奥にある目玉の位置まで伝播し、何もかもひび割れて崩れる。
いくら再生能力が高いとはいえ、核である妖眼さえ破壊すれば二度と修復できない。
その核が支配する範囲に限っては。

不意に、睦美の腕に巻き付いた肉帯の表面に、別の目玉がぐにゃりと開眼する。
まるでトカゲの尻尾切りのように、
妖眼蟲は石化した部分だけ切り離して睦美に飛びつく。
(もう一つ隠れて……!)
驚く間もなく、顔面の左半分がぬめっと広がった肉片によって覆われる。

「っ……!」
睦美の右目の瞳孔が大きく開いた。
七色の火花が弾け飛ぶような奇妙な感覚が脳を襲う。
異形に同化されてしまう感触は、すぐにゾクゾクと痺れた心地良いものとなる。
墨汁を吸い込んだ半紙のように、どす黒い思考がこんこんと染め上がる。

しかし、それは決して嫌な感じではなかった。
暗くてしっとりとして、禍々しくて甘い誘惑が満ちて。
一度受け入れてしまえば、欲望の限り何でもできてしまうような病みつき感。
気付いたら口の端が自然と吊り上がり、邪悪な笑みを作っていた。

寄生されている。
五感が徐々に融合しているのが分かる。
敵の目玉の視界が、模糊としながらも自分の脳内に映し出される。

妖眼が見つめる先にあるのは、暗緑色の肉片によって体を半分ほど覆われた少女。
粘液化した触手は左側の頬から滴り落ち、
頻繁に肉組織の構成を変えて周辺へじわじわと侵略する。
残された右側の素顔は、目の焦点を失いながらも懸命に抗おうとしていた。
しかしその努力を物ともせずに、左半身を覆う触手はゆっくりと占領地を拡大し、
少女の全身を包み込もうとする。
97五行戦隊 第四話(17/19):2012/04/14(土) 19:00:44.52 ID:keNtY0xk

その時、睦美は妖眼を通して自分の後ろにいる灯の姿を見つけた。
体がまともに動けないにも関わらず、一生懸命首を伸ばす。
そして触手に牙を立てて、ガブリと噛みつく。
激痛と灯の必死さが、寄生した神経からなだれ込む。

「灯、危ない……来ちゃ、だめ」
辛うじて発した睦美の言葉に、灯は耳を貸すことはなかった。
怒りに満ちた表情で白い歯を肉塊の深くまでずぶずぶと突き刺す。
ジュルルルと嫌な音や泡が立ち、触手は睦美を絡める力を弱め、
灯の方へ肉片を伸ばす。

その一瞬の隙に、灯は顎を噛んだまま体を横に倒す。
肉片が剥かれると同時に、睦美に寄生していた感覚が消え去る。
しかし引きはがされた妖眼蟲は、今度は灯の体を取り込もうと飛び移る。

彼女の体に到達する直前、肉片はフライパンに煎られた卵のような音を立てて、
灯が噛み付いたところから発火した。
炎は目にもとまらぬ速さで妖眼や他の部分に燃え移り、盛大な火の塊と化す。
目玉の汁は一瞬にして最後の一滴まで蒸発し、
残りの焦げた残骸を灯は力強く吐き捨てる。

「この野郎。睦美、大丈夫……がぶっ!?」
大きな物音とともに、灯がいた地盤が陥落した。
睦美はやれやれといった表情で砂煙の中に腕を伸ばし、
生き埋めにされかけた少女を引っ張り上げる。

「……ぷはぁ!」
灯は口の中に入った砂をぺっぺっと吐き出し、上目遣いで睦美を睨みつける。
だから来ちゃだめと言ったじゃない、と睦美は肩をすぼめてみせる。

「周りに落とし穴をいっぱい設置したの。
 灯がいなければ、そのまま敵を落とすことができた」
「オレが余計だったのかよ」

「それより、灯の方はどうなったの?」
「ふっふー、一割強も回復したよ!
ほら、首より上はもうこんな元気に動けるんだぜ」
「遅い」

灯が自慢げに掲げる頭の額は、容赦の無いデコピンが直撃する。

「いたっ!」
「ねぇ灯ちゃん。ちゃんと真面目にやっているのかしら?」
「そ、そんな怖い顔で両手をバキバキ鳴らせなくてもいいじゃないか……」

「いまの私たちはどれくらいピンチなのか、分かってる?
 敵は強い上に、まだ何が出てくるかも分からない。
 私達は一刻も早くここから脱出しないといけないのよ」
98五行戦隊 第四話(18/19):2012/04/14(土) 19:02:45.19 ID:keNtY0xk

「そうだけど、そうだけど……だいたいこういう座禅とか瞑想とか、
 一番苦手なのは知ってるだろ。後ろで睦美が戦ってる音が聞こえると、
 じっとしていられないじゃん。清見みたいなロボット娘と訳が違うから」

「はぁ……」
睦美は呆れたように溜息をついた。

意識を集中し体内の霊力を循環させ、自己治癒力を高める。
霊術者にとって基本的なことだが、
普段から血潮がたぎっている灯にとってそれがなかなか難しい。
五行戦隊の五人の実力は伯仲の間にあるが、それぞれ得意不得意があった。

「ねぇ睦美、そろそろ交代にしない?
 睦美のほうが毒が浅いわけだから、私よりずっと速く全快できるよ」
「敵はどうする」
「オレがやっつける」

匍匐前進しながら伸ばす頭の額に、睦美は再びビシビシとデコピンを喰らわす。

「いたっ! いたっ!」
「その残り八割弱動けない体で、どうやって戦うつもりよ。
 今みたく芋虫のように転がり回って、体当たりするつもりか」
「そ、それは……口から火炎弾を吐けるもん!」

がおー、と芋虫状態から大真面目に怪獣をマネする灯。
その様子があまりにも可愛かったため、睦美はついに耐えきれず吹き出した。

敵陣の真っただ中にも関わらず、二人は神色自若に談笑を交えた。
倒しても倒しても襲ってくる敵。
安否不明の仲間達。
勝敗は絶望するほどはっきりとして、
残された力で次の朝日を迎えられるかどうかも分からない。

しかし、睦美には怖いという感情が微塵も無かった。
まわりが敵だらけでも、すぐそばで戦ってくれる灯がいる。
灯には孤独の気持ちがちっとも無かった。
まわりが敵だらけでも、すぐそばで戦ってくれる睦美がいる。
たとえここで朽ち果てようと。
最も苦しいな時に肩を並べてくれる温もりの嬉しさ。

「ちぇ、こうなると分かったら、無理矢理にでも翠を引っ張り出すべきだったぜ。
 こういうクリーチャーみたいな化け物の処理って、あいつが一番うまいのに」
「確かに翠のような特殊型なら、この手の敵と良い勝負になるかもね」

灯の意外と鋭い意見に、睦美も頷いた。
五行戦隊のうちでも、命を扱う能力は翠ただ一人。
普段はマイペースのおっとりしたお姉さんのようだが、
いざという時にその独特なセンスと能力で何度もピンチを救ったことがある。
99五行戦隊 第四話(19/19):2012/04/14(土) 19:04:46.77 ID:keNtY0xk

ふと、妖魔達がシュルシュルと動き出した。
睦美と灯はほぼ同時に身構える。
妖眼樹の群れは左右に分かれ、一本の道をあける。
そこから歩み出た人物に、二人は愕然となる。

よく見知った、翡翠色のロングヘアをなびかせる美少女。
だがその淑やかだった顔立ちは妖艶に火照り、見た者の情欲をそそる。
睦美は瞬時に、今日学校でのことを思い返した。
あの時の翠も今と同じく、目線が虚ろでどこか落ち着かない雰囲気だった。
ただ一つだけ大きく違うのは、今の翠は学生服を着ておらず、
その下に隠された装束を全て晒し出していることだった。

彼女の格好より顔に注目した灯とは対照的に、
顔より格好を注目した睦美は表情を沈ませる。
翠が身につけているのは五行戦隊のバトルスーツではなく、
同じ趣向ながらダークグリーン色に変化したレオタードだった。
遠くから細部までは見えないが、何かと不気味な淫靡さを漂わせる服装。

「翠、オレ達を助けに……」
パッと表情を明るくさせる灯を遮るように、睦美は低い声で尋ねた。

「やはりあなたの仕業だったのか」
「……そうよ」
「ええぇっ?」

二人の顔を交互に見つめる灯をよそに、翠は目線を伏せながら続ける。

「あなた達が受けた痺れの花粉は、霊服の防壁を浸透するもの。
 霊服は妖力による攻撃は中和できても、あの花粉は妖力とは関係無い自然界の物」
「どうりでね。五行戦隊である貴女なら、霊服の構造を最初から分かる」
「ちなみに痺れ以外の害は無いが、最低一日は作用します」
「なかなか厄介なことをしてくれるわね」

「あなた達を苦しめるつもりは無かったです。
 あの場で捕まえて、すぐに楽にさせるつもりでしたから。
 しかし、それもここで捕まえ直せばいいだけの話です」

翠は冷たい口調で言い切ると、レオタードから無数の目玉が見開いた。
彼女はロングヘアの中から一つの種を取り出し、それを手のひらに乗せる。
種はたちまち一本の蔓になり、彼女が身にまとうスーツと同じ妖力を張る。
その蔓の鞭を大きく震わせると、睦美達を目掛けて空を切る。

睦美は毒蛇のように空中を泳ぐ蔓ではなく、翠の目を見つめた。
霊力と妖力に染まったお互いの敵意が激しく火花を散らす。


月明かりはまだまだ大地を照らし続ける。
100名無しさん@ピンキー:2012/04/14(土) 19:06:49.30 ID:keNtY0xk
以上、悪堕ち寄生モノでした。
101名無しさん@ピンキー:2012/04/14(土) 19:10:58.27 ID:fJ1apDnV
まさかの復活、乙でした!
これは次回以降も期待していいのかしら?
102名無しさん@ピンキー:2012/04/14(土) 19:14:03.99 ID:sRv/5Uo7
>>100
まさか続きが来るとは……!
4年ぶりじゃないですかー!!
103名無しさん@ピンキー:2012/04/14(土) 19:17:40.22 ID:LNU/37aZ
今でもたまに読み返す作品の続きが来るとは……!
いつまでも待ってます
104名無しさん@ピンキー:2012/04/15(日) 00:18:12.58 ID:sE3ntKkz
久々にスレが動いたと思ったら
まさかの続編が大量投下とは・・・

これはGJと言わざるを
105名無しさん@ピンキー:2012/04/15(日) 02:41:40.79 ID:ru+U32Jt
4年越しの連載再開とは…すばらすい
106名無しさん@ピンキー:2012/04/15(日) 12:07:49.43 ID:0SpzOOEj
続きは4年後
107名無しさん@ピンキー:2012/04/15(日) 13:20:01.23 ID:OEF9163M
五行…もしかしてオリンピック(五輪)イヤーという事か!?
108名無しさん@ピンキー:2012/04/15(日) 13:52:58.57 ID:pnBqrPwK
次はリオデジャネイロまでお預け…だと…
109名無しさん@ピンキー:2012/04/15(日) 14:52:11.26 ID:vVKH9k6n
なんか懐かしすぎて涙が出てきた
110名無しさん@ピンキー:2012/04/15(日) 19:55:43.70 ID:HQteEYO4
俺も泣いた。
同時に勃起した。
お前は富樫かコンチクショー!
111名無しさん@ピンキー:2012/04/15(日) 21:25:50.56 ID:VPQoCAjV
緑の能力が素晴らしすぎてもう・・・
青が堕ちた姿が早く見たいです
112名無しさん@ピンキー:2012/04/15(日) 21:55:52.39 ID:5MlJxUmC
時期柄五行の面々がプリキュアとダブった
113名無しさん@ピンキー:2012/04/16(月) 00:25:31.86 ID:E/fgDqIT
そういえばいつの間にか5人がデフォになってたんだよな。いつからだっけ
114名無しさん@ピンキー:2012/04/16(月) 02:50:14.27 ID:nDFmcWIG
プリキュアのことならデフォになんてなってないよ
プリキュア5とスマイルプリキュアだけ
というかスマイルが5のリメイク的存在
他は、2、3、4、6、4、4、4
HCは一応クリスマス回だけ5だったか
115名無しさん@ピンキー:2012/04/16(月) 15:12:38.32 ID:G5AeyWHy
たまたま開いたら読みたかった続きが
・・次も期待してます!
116名無しさん@ピンキー:2012/04/16(月) 23:14:28.71 ID:UjwXpaRf
>>100
翠の寄生虫への母性愛で堕ちるシーンと堕ちた後の変わり様が今回の俺的ハイライト。
清見も堕ちてから登場すると思ってたのにまさかのねっぷり濃厚な調教シーン。
諦めてたのに続きが読めるなんて夢のようだ。

>>112
俺もプリキュアがよぎったが睦美と一致する色いなくね。
117名無しさん@ピンキー:2012/04/16(月) 23:42:23.97 ID:THETcjfW
わっふるわっふる
118名無しさん@ピンキー:2012/04/17(火) 00:58:31.26 ID:kRHx6umc
うおお、五行戦隊の続きはこのスレを開く度に4年間ずっと心の片隅で願っていたぞ……
まさかその念願が叶うとは……作者様本当にGJ……
119名無しさん@ピンキー:2012/04/19(木) 00:35:29.27 ID:ZTJeu6Ph
今月末はどれからやればいいんですかね
120名無しさん@ピンキー:2012/04/20(金) 09:43:52.30 ID:E/9qrkxD
待ってました!!再開オメ!!
翠堕ちに萌えました…
121名無しさん@ピンキー:2012/04/20(金) 19:38:53.37 ID:OHens/vh
九尾と戦隊始めて読んだが感動した…>78>79ありがとう…
122名無しさん@ピンキー:2012/04/23(月) 22:17:12.15 ID:OcPgLjpo
>>100
ここで引っ張るとは…続き待ってます!!
123名無しさん@ピンキー:2012/04/24(火) 19:44:14.39 ID:PkSVGxyu
何で寄生モノのスレや画像って少ないんだ?
こんなに……んっ……キモチイイノニ。
124名無しさん@ピンキー:2012/04/25(水) 23:36:12.90 ID:M3s/96It
グロなんて偏見持たれるからだろ
こんなに素晴らしいものもないと思うんだが…あれ俺何言って(ry
125名無しさん@ピンキー:2012/04/28(土) 03:58:31.20 ID:iaGaGmft
SS書いてるんだけど、
もう先の展開も決まってて、あとは文章化するだけ
だが、自分がその展開に興奮しちまって書いてると抜いてしまう
当然抜いたらもうエロ小説なんか書きたくもないのでやめる
このジレンマどうすればいいの?
長編書いてる人とかマジ尊敬する
126名無しさん@ピンキー:2012/04/28(土) 06:44:57.33 ID:RBN5Pn5p
>>125
むっちゃ分かる
だが、抜かずに堪えるんだ
そうすると自分が好きなシーンにも気合が入る
もしくは、興奮しちゃうシーンは後で書くとか
産みの苦しみってのは誰にでもあるもんだよ

触手の卵を産むの、最初は苦しかったけど、だんだんそれも気持ちよくなってくるの…
安心して、あなた自身が産み出したその子が、またあなたを気持ちよくしてくれるから…
127名無しさん@ピンキー:2012/04/28(土) 11:14:28.05 ID:x4PM+ZVd
本気で作品を作ろうと思うなら
ムラムラしても抜いてはいけない
ムラムラを作品に昇華することが作品になるわけだからな
128 忍法帖【Lv=14,xxxPT】 :2012/04/28(土) 15:43:56.55 ID:EdGGI08w
エロ以外を完成させてしまえば「ここだけだし仕上げなきゃ」って気合入るよな
投げっぱなしの朝チュンになる可能性も否定できないが
129名無しさん@ピンキー:2012/04/28(土) 23:59:53.57 ID:yQAA6G2x
ごめんねいつも朝チュンで・・・
130名無しさん@ピンキー:2012/04/29(日) 00:44:55.95 ID:Yf2243Mb
でも、エロい妄想の最終目標って気持ちよく射精したい!って
ことだろ?それを達成したら文章化する目的って
「他人を勃起させたい」しかないよね?
俺別に他人のチ〇コが勃起しても得しないんだよな
もう頭のなかではフルハイビジョンでエロシーンが再現されてるのに
それをわざわざ文章化して低級なものにしてしまうって
そんな悲しいことほかにあるかい?
131名無しさん@ピンキー:2012/04/29(日) 01:11:04.44 ID:r9+AlDBz
>>125
わかりすぎて辛い…
自分の場合は一度あるネタを使うと、類似のネタで興奮できるまで数週間かかる

特に二次創作中心にやってるから、抜いちゃったら上書き保存する気すら失せるレベルw

132名無しさん@ピンキー:2012/04/30(月) 07:12:37.45 ID:BqO/XmwH
もはや文章化するのが一種のオナニーというか、まんま言葉通りのオナニーSSになってしまう・・・
133名無しさん@ピンキー:2012/05/01(火) 12:50:39.33 ID:oA4mUGGs
オナニーSSでいいじゃないと思うけど。同じ趣向の持ち主が集まってるんだからさ
134名無しさん@ピンキー:2012/05/01(火) 18:36:15.09 ID:U7mthrvy
オナニーを見せ合って寄生を深め合う…
なんて素晴らしいことだろうか
135FBX ◆4gA1RyNyf. :2012/05/01(火) 21:32:53.36 ID:20pDEXLB
最近、とあるつながりでネクロニカというキーワードを拾った。
※かなりハードなグロなので検索注意
以前魔女伝説でアンデッドネタを扱ったのを思い出して、
今日は仕事中その妄想ばっかでしたorz

あいにくリア充にはほど遠い存在なのでGW後半は暇人。
さーてどうしたもんだ
136名無しさん@ピンキー:2012/05/01(火) 21:41:36.43 ID:VipwVyic
正座して触手の手入れをしながら待機してます
137名無しさん@ピンキー:2012/05/01(火) 22:11:22.94 ID:PsDqG7Jb
ネクロニカは結構このスレ向けネタが行けそうではある
粘菌によって生かされているとか、あと変異とか
それでもやっぱり人を選びはするだろうけど
138名無しさん@ピンキー:2012/05/07(月) 10:09:03.72 ID:qghzq7hf
>>125
オナ禁しながら書く。
もしくは、「一レス分を書いたらちんこ触れる」と書かれた付箋紙を、
モニタに張り付けてがんばる。
139名無しさん@ピンキー:2012/05/08(火) 20:07:37.81 ID:Rq/lH3wo
寝転がりながらスマホで書こうとするとうつ伏せおなにぃしちゃうのぉぉお
140FBX ◆4gA1RyNyf. :2012/05/13(日) 16:31:37.51 ID:6cgdu3QN
さてさて、よく言われるファンタジー世界ではモンスターという存在がいますね。
で、人間様はたいてい町中に住んでいる。
物によってはモンスターと人間が仲良しな設定もあるけれど・・・

あれ?
じゃあ野生というか、町に住んでないモンスターってどうやって生活してんの?

そういう興味からわいたネタを今から書き始めます。
そんなに長くないしブランクがあるので、あんまりエロくないかもですけどw
141FBX@The serious desease of... ◆4gA1RyNyf. :2012/05/13(日) 17:28:58.75 ID:6cgdu3QN
争いごとのない平和な世界にも、問題は起こるものだ。
その世界が人間によるものならまだしも、魔物が共存する世界ならば尚更・・・
これはそんな常識がない世界の事件である。

「じゃ、いってきます」
ある晴れた涼しい日のこと。
自宅から出た少女――リオンは森へと歩き出した。
ここは人間の住まう集落。
街と言えるほど大きくはなく、しかし農村というには活気がある。
街道上の宿場町といった様子の集落は、住民と旅人で今日も賑わう。
市街地からの商人は服を持ち寄り、田園地域からの商人は食料などを持ち寄る。
そんな双方にとってプラスになる商業の集落でもあった。
では集落に住む人々はどうかというと、商人と取引をしつつも自給自足の生活をしている。
田畑を耕して食料を得、それと交換で商人から日用品を得る。
だが、入手できるものは自分たちで入手するのが方針となっていた。
このリオンもまた、その一人である。
「うーん・・・買い物で手に入ればいいんだけどね」
とりあえずリオンは手近な商人に声をかけていく。
「あ、すいません。アルラウネの蜜ってあります?」
リオンが声をかけた商人は少々太り気味のヒゲをはやした人だった。
「あー、ウチは武器防具の専門でね。薬草くらいならあるんだけども」
言うと、隣の女性が話しかけてくる。
この商人の妻だろうか。
「お嬢ちゃんくらいの子がアルラウネの蜜っていうのは気になるわねぇ・・・」
ニタニタと怪しく笑いながらそう話してくる。
「そうなの?」
当のリオンはそれがどういう物なのかを知らない。
単に彼女の母親にそう言われただけだった。
「お母さんに頼まれただけで、何に使うかは知らないの」
「あら、そう・・・」
「お前、知ってるのか?」
「えぇもちろん。あなたの武器屋を出店する資金を作るのに使ったのよ」
「え・・・それってお前」
「???」
内輪話になったと思ったリオンは謎の使い道を考えつつ、その場を後にした。

「アルラウネって言うくらいだから・・・うーん」
142名無しさん@ピンキー:2012/05/13(日) 17:29:02.19 ID:+tSRi8Ak
wktk
143FBX@The serious desease of... ◆4gA1RyNyf. :2012/05/13(日) 17:29:19.28 ID:6cgdu3QN
むろん、アルラウネとは魔物の名称である。
自然豊かな森に生息する魔物で、その姿は美しい女性。
しかし下半身は植物そのもの・・・という、魔物としては定番な存在であった。
リオンの住む集落の近所にも彼女たちは生息していた。
「マリーさんにもらうかなぁ」
そしてリオンは森へと入っていった。

「止まれ人間」
「?」
突然声をかけられ、リオンは思わず立ち止まる。
すると目の前に人が現れた。
「今この森は危険だ。何があるかわからない」
「えー、そうなんですか?」
「む・・・リオンか」
人影はリオンに近づいてきた。
「あ、ミリスさん」
知り合いとわかりリオンは安心した。
ミリスはリオンが幼い頃から仲の良いエルフ。
人の姿形ではあるが、森の住人たるエルフは人間の集落には住まない。
彼女は森に居を構えている。
「危険って・・・何があったんですか?」
「んん、そうだな。私たちエルフには影響がないらしいから・・・人間も大丈夫かもしれないが」
「?」
「どうも植物系の魔物に伝染病が流行っているらしいんだ」
「え、伝染病?」
「そう。いまエルフの医師はみんな調査しているところでね」
「えー、どうしよう・・・」
「何か用事があるのか?」
「うん。マリーさんに蜜をもらおうと思って」
144FBX@The serious desease of... ◆4gA1RyNyf. :2012/05/13(日) 17:31:21.89 ID:6cgdu3QN
「蜜を? リオンもそういう年頃になったのか・・・」
「え??」
「まぁ、事情を詳しく説明しておこう。立ち話も何だ、私の家に行こうか」
「うん!」
二人は森の奥へと歩いて行った。

「うーん?」
「まぁ簡単に言えばだな」
凡愚というわけではないか、リオンはミリスの説明が理解できなかった。
元々エルフは人間よりも賢い節がある。
森に生きる種族として必要な知識を得るためなのかもしれない。
ミリスの説明はこうだ。

ある日を境に、植物系の魔物達の様子が変わったというのだ。
彼女たちは皆お互いの蜜をなめ合ったり塗りたくったりするという。
とあるエルフが調査のために観察をしていると、それら魔物同士で抱き合ったりすることもあった。
注意深く観察していたが、次なる変化が森に訪れた。
どうも花の香りのようなにおいが薄く立ちこめ始めたのだ。
人間よりも敏感なエルフはいち早く察知して警戒しているが、集落の人間は気づいていない。
だが、この現象は過去に起きたことのないもので、エルフ達も戸惑っている・・・

「人間には気づかないものを私たちは気づける」
「うん」
「で、気づいた私たちは警戒しているわけ」
「うーん・・・何が起きてるの?」
「それは私たちもわからない。だから警戒することしかできないんだよ」
「マリーさんの所へ行かないとなんだよねぇ」
困った、という表情のリオン。
145FBX@The serious desease of... ◆4gA1RyNyf. :2012/05/13(日) 17:34:07.62 ID:6cgdu3QN
「ともかく私から言えることは、においのする方向へは近づいてはいけない」
「そっちにいそうな気がするんだけどもね」
「命より大切な物ってことではないのだろう?」
「うん。お使いみたいなものだし」
「なら、早めに帰った方がいい。エイダは賢い人間だから、許してくれるはずだ」
エイダとはリオンの母親である。
人間の10倍近い寿命を持つエルフにとっては、人間の2世代を見守ることなど容易い。
ミリスはエイダが幼い頃からの友であり、リオンが生まれた時にも立ち会っていたほどだった。
「わかった。今日は早めに帰るよ」
「それがいい」
リオンは立ち上がる。
「万が一のため、これを渡しておこう」
ミリスが小さい棒状のものを渡す。
「?」
「この森の枝で作った笛だ。私たちエルフにだけ聞こえる音が出る」
「えー、そんなのあるんだ・・・」
「吹けば近くにいるエルフが来てくれるだろう。私の名前を出せば彼女らもわかってくれる」
「うん、わかった」
ミリスから安全の切り札をもらい、リオンはエルフの集落を後にした。

集落を出てからしばらく歩くと、小さい湖があった。
「結構歩いたし・・・ここで少し休もうかな」
リオンは湖畔に腰掛け、持っていた水筒の水を飲む。
そこでふと違和感を感じた。
「ん・・・、なんか甘いにおいがする?」
周囲を見渡すが、特に異常は見当たらない。
湖の周りには静かな森が広がっているだけだった。
146FBX@The serious desease of... ◆4gA1RyNyf. :2012/05/13(日) 17:41:31.10 ID:6cgdu3QN
いや、その時点ですでにおかしかった。
本当に静か。
虫や小動物が動く音すらしないのだから。
「え、なんか静かすぎる・・・? まずいかな」
リオンは水筒をしまい、立ち上がる。
が、立ち上がれなかった。
「あ、あれ??」
体に力が入らない。
「おかしいな、立ち上がれないほど疲れてたなんて・・・」
そこでリオンの背後にある湖で、ごぼりという音がした。
「!?」
リオンは振り向いて音の正体を探る。
しかし何か生物がいる気配はしなかった。
「え、何あれ・・・ 水の色が変わっていく?」
そう、湖の中心から青緑色が広がってきていた。
そしてそれが湖畔に近づくにつれ、リオンの感じていたにおいが強くなっていく。
「うそ、これやばいんじゃ」
「あらぁ、リオンじゃない」
「え?」
森の奥から声が聞こえた。
がさがさと草を分ける音がし、その声の主は姿を現す。
「マリーさん」
「何してるの、こんな所で」
「よかった、マリーさんに用事があったの」
「用事?」
「うん。マリーさんの蜜をお母さんが欲しがってて」
「あら・・・ エイダもお盛んね」
「お盛ん??」
「ふふふ・・・」
147FBX@The serious desease of... ◆4gA1RyNyf. :2012/05/13(日) 17:45:17.35 ID:6cgdu3QN
マリーは淫蕩な笑みをうかべ、リオンに近づく。
しかしその動作は途中で止まった。
「いけない・・・ リオン、早く森から出て」
「えっ?」
「湖の水を見なさい。あれはとても危険な水」
「あの青緑色っぽいのが危険なの?」
「そう。このにおいがわからないかしら」
「においって、甘いにおいのことかな」
「わかってるなら早く森を出なさい。そしてしばらく近づいてはダメ」
「いったい何があったの? ミリスさんも危険危険って」
「ミリスが言うなら間違いないわ。さぁ早く!」
マリーは全身をプルプル震わせている。
「で、でも体が動かないの」
「もうそこまで毒されて・・・ちょっと我慢してね」
マリーはその体の一部であるツタを伸ばし、ミリスの前に持って行く。
するとツタの先端には花弁ができ、花が開いていく。
「この花の香りをかげば治るわ。さぁ、私が正気のうちに早く」
「う、うん」
リオンは花に顔を近づけ、息を吸う。
まるで感覚を失ったようだった体は途端に回復していく。
「しばらく蜜は諦めるようにエイダに言うのよ。いいわね」
「わかった」
リオンは立ち上がり、歩き始める。
「集落の他の人間にも伝えて。エルフから連絡があるまで森に入ってはダメって」
「マリーさん・・・ うん」
「急いで。他の魔物が現れるかもしれないわ」
148FBX@The serious desease of... ◆4gA1RyNyf. :2012/05/13(日) 17:49:07.32 ID:6cgdu3QN
リオンはうなずき、走り始めた。

「くぅ・・・、気持ちいい・・・」
リオンが去った湖畔でマリーは顔をとろけさせる。
マリーの体は植物の花弁から生えている形だ。
膝元あたりまでが花弁に隠れており、そこから上は人間と何ら変わりは無い。
その体の色が緑色をしているという点以外は。
「リオンん・・・逃げてねぇ・・・」
悩ましく体をくねらせ、マリーは右手で秘所に触れる。
「あはぁ・・・」
右手は快楽を生み出すための動作を始めた。
「湖も・・・汚染されちゃってるのねぇ・・・」
ゆっくりと顔を湖に向ける。
水の色はもうほとんどが青緑に染まってしまっている。
そして更に黄色っぽい水が中央から湧いてきているようだ。
「ミリスは気づいてるけどぉ・・・あたし、もうリオンに会えないかもね・・・」
そう自嘲すると、湖の水が一気に盛り上がる。
「あ・・・」
姿を現したのは何らかの生物らしきもの。
ぬめる体表からはイソギンチャクのような無数の触手が生えている。
ちょうど大型の魚類が口を開けているような姿のそれは、その口から強烈な甘い香りを発している。
「なに・・・、あれが原因なのぉ」
そのマリーの声を聞くが早いか、その謎の物体は口から粘液質の液体をはき出す。
「きゃあ!?」
全身でその液体をかぶったマリー。
「え・・・なに、この液体・・・動いて」
粘液まみれのマリーは快楽の中で不安を感じる。
そしてその不安は現実のものとなった。
「あ・・・あ・・・」
粘液はマリーの全身を覆うと、微細な震動を起こし始めた。
149FBX@The serious desease of... ◆4gA1RyNyf. :2012/05/13(日) 17:56:52.77 ID:6cgdu3QN
「ああ・・・あ・・・」
もはやマリーは言葉すら発することが出来ない。
そう、粘液は微細な震動を起こすことでマリーに快楽のみを与えているのだ。
そしてその震動は徐々に大きくなっていく。
「ふああ・・・」
やがてぐじゅぐじゅという音を立て始める。
湖に現れた謎の生命体とマリー以外何もいない、静かな湖畔に卑猥な音が響く。
「なにこれぇ・・・すごいぃ・・・」
別にマリーが自慰行為をしているということはない。
彼女は何もしていない。
秘所につっこんだ右手すら動かしていないのだ。
粘液から与えられる快楽だけで悶えているのである。
「ああ、あああ・・・らめ、いくぅ」
ぷしゅぅ、という子気味の良い音がした。
マリーが絶頂したのだった。
右手は秘所から引き抜かれ、体を弓なりにして快楽に身を任せている。
そこで粘液が次なる動作を始めた。
「あひゃあああ・・・」
体を覆っていた粘液がマリーの秘所へと入っていった。
「すご、はいって・・・いっぱい、きてぇ・・・!!」
8割方粘液が入り込むと、湖で沈黙を保っていた物体が動作を起こした。
粘液を射出した口から青い触手が4本伸びてきた。
それらはマリーの秘所、口、乳首の4カ所へと入り込み、あるいは吸い付く。
「んむぅうう」
(な、なにこれぇ・・・私、どうなっちゃうの)
言葉にならない言葉を胸の中で発する。
しかしそんなことでは、今から行われようとしている淫行は防げない。
謎の物体は更に2本、細い触手を伸ばしてくる。
150FBX@The serious desease of... ◆4gA1RyNyf. :2012/05/13(日) 17:58:45.92 ID:6cgdu3QN
それらはマリーの耳に入り込み、そのまま脳を犯し始めた。
「んほぉおおおおおお!!」
最初の4本からは粘液がどんどん注ぎ込まれていく。
体へ急速に吸収されているらしく、見た目からは体に変化が現れない。
胸に注ぎ込まれている粘液だけが彼女の胸を更に大きくしていく。

「寄生虫セロノイド・・・これか!」
ミリスは文献をあさり、ついに発見した。
1万年ほど前にこの地域へ姿を現し、猛威をふるった寄生虫。
植物系の魔物に強力な寄生力を持つ。
セロノイドは水中に巣を作り、そこである程度繁殖すると地上へ進出する。
巣は水を変化させて作られるため、多少ダメージを与えても意味をなさない。
地上へ進出した固体は、植物系の魔物に大きな効果を与える催淫臭を発する。
時としてその催淫臭は他のタイプの生物にも効果を現すが、そのにおいには気づきにくいという。
まんまと植物系の魔物を犯して寄生したセロノイドは、魔物の体内で爆発的に増殖する。
魔物はセロノイドから与えられる快楽に抗えず、常に発情・オルガスムスを覚える。
セロノイドに操られて魔物が移動すると、その通り道はセロノイドの卵を含む粘液で汚染される。
植物系の魔物は皆、地下からも養分を得る。
セロノイドの卵も同時に取り込み、そして寄生されていく・・・
「く、しかし・・・対処法が書いていない・・・」
そこでミリスは気づく。
1万年前に流行したとして、どうやって終息したのか?
今回姿を現したのはなぜか?
「・・・1万年前に駆除しきれず、何らかの形で封印していたとしたら?」
ありえる話だ。
151FBX@The serious desease of... ◆4gA1RyNyf. :2012/05/13(日) 18:08:41.60 ID:6cgdu3QN
その時代に生きる人々の力ではどうしようもできず、仕方なく問題を先送りする。
そしてその問題は人々の知られざる所で深刻化・肥大化し、後の時代で大惨事を引き起こす。
「だとしたら、封印に用いていた何かがあるはずだ・・・」
ミリスは再び文献をあさるのだった。

触手は凄まじい勢いでうねり続け、マリーの体内に寄生虫の卵を含む粘液を注ぎ続ける。
もはや彼女は子宮も、乳房も、消化器も、そして脳も卵で満たされつつあった。
「むぉ・・・ぉ・・・」
白目をむいてセロノイドの寄生快楽に屈するマリー。
すると、マリーに挿入されていた触手が抜けていった。
十分に卵で満たしたと判断したのだろうか。
「・・・・・・」
マリーはすでに気を失い、全身を痙攣させていた。
湖の物体・・・セロノイドの巣は触手を戻すと沈黙を保つ。
しばらくすると、マリーの体に変化が現れた。
大量に寄生卵を注がれた秘所から黄色の粘液が溢れ始め、足下の花弁へと落ちていく。
花弁には元々蜜が溜まっており、そこに滴る。
瞬く間に寄生卵は蜜を吸収して成長し、無数の蟲が生まれた。
膨れた乳房からも黄色のミルクが流れ始めていた。
緑色の肌は青みがかっていき、生まれた蟲が這いずり始める。
マリーのツタが蠢き始めると、その先端に花弁が現れる。
どれもこれも毒々しい赤紫色をしており、そこから粘液質の液体が吹き付けられていく。
寄生卵のシャワーを浴びながらマリーは目を覚ました。
かつてリオンを見つめていた優しい瞳は、主人であるセロノイドの快楽に溺れた淫蕩な色に染まっていた。

リオンはひたすら走り続ける。
マリーの花の香りが効果を示しており、いつも以上に体が軽いのだ。
152FBX@ ◆4gA1RyNyf. :2012/05/13(日) 18:11:29.02 ID:6cgdu3QN
ちょっと休憩はいりまーす
153名無しさん@ピンキー:2012/05/13(日) 18:12:27.91 ID:bNtgIXvm
wktk
154名無しさん@ピンキー:2012/05/13(日) 20:49:55.13 ID:b3gQsD1K
うおう久しぶりにFBXさんが来てる
超期待
155FBX@The serious desease of... ◆4gA1RyNyf. :2012/05/13(日) 21:33:43.56 ID:6cgdu3QN
(やっぱりミリスさんの言うことはほんとだった・・・!)
ミリスはリオンに嘘をついたことがなかった。
エルフという種族自体が真面目気質の強い種族であるが、ミリスは特にそれが強かった。
人間よりも圧倒的に長い寿命の中で、人間を見守る役目を感じていたからかもしれない・・・
「きゃぁっ!」
リオンは地面に伸びていた根に躓き、盛大に転んでしまった。
「いった・・・」
幸いにも怪我はなかった。
「結構走ったけど、まだ距離ありそうだなぁ」
湖からの逃避行はエルフの集落を通らずに実行されていた。
本来はエルフの集落を通った方が近いのだが、マリーの警告から焦っていたため遠回りしていた。
「あら? 人間じゃなぁい・・・」
艶めかしい声がリオンの耳に届いた。
「え・・・」
ミリスもマリーも『危険』と警告する森の中。
聞こえた声に最大限の警戒をし始めた。
「うっふふふふ・・・」
しっとりとした色気の声と共に植物のツタがリオンを襲った。
「きゃぁ!?」
「つかまえたぁ・・・」
ツタはリオンの全身に絡みつき、身動きを封じてしまった。
「ふふふ・・・」
笑い声と共にツタの主が姿を表した。
やはり、マリーと同じアルラウネだった。
「アルラウネ・・・マリーさんの知り合い?」
リオンは恐怖の中でそう質問してみた。
「えぇ・・・そうよ」
「じゃ、じゃあどうして私を」
「マリー様に言われたからに決まってるじゃない」
「えっ?」
「とりあえず捕まえてって言われたから捕まえたのよぉ」
「・・・」
156FBX@The serious desease of... ◆4gA1RyNyf. :2012/05/13(日) 21:34:55.18 ID:6cgdu3QN
(そういえばマリーさんは・・・あの時焦っていた。私を逃がそうと)
冷静にリオンは考えを巡らせる。
(そして今、目の前のアルラウネは『マリー様』って言ってる。じゃあ・・・)
そして判断。
リオンはマリーの花の香気で強化された力で抵抗を始めた。
「きゃ、ちょっとぉ・・・暴れちゃだぁめ」
アルラウネはツタを伸ばし、先端に花を作り出した。
「やだ! 離してよ!!」
「んふふ・・・マリー様から頂いた新しい香り。あなたが実験台よぉ」
ツタの花はそのままリオンの顔に伸び、彼女の口と鼻をふさぐ。
「んむぅ!?」
慌てて息を止める。
しかし全力疾走を続けていた彼女の心拍数は高く、瞬く間に酸素を消費してしまった。
我慢できず、息を大きく吸う。
そしてリオンは花の甘い香りを感じると、一瞬にして気を失った。

「マリー様ぁ・・・連れてきましたぁ・・・」
「・・・合格ねぇ。じゃ、卵を入れてあげる」
「あぁ、早く、早くぅ」
マリーは淫猥な笑みを作ると、十数本のツタを操り目の前のアルラウネの秘所へ突っ込む。
「あひゃあああ、きたぁああああ!!」
すでに粘液まみれだったツタは障害無く子宮の奥深くへ入り込む。
時間を置かず、それらのツタは激しくうねり始めた。
もちろん、リオンを拉致してきたアルラウネに寄生卵を植え付けているのだ。
このアルラウネは、マリーが通った道を偶然通ってしまったのだ。
地表にばらまかれた卵のいくつかが彼女に寄生し、快楽を与え続けた。
やがてセロノイドは彼女の脳に達すると、マリーの情報を流し込んだのだ。
セロノイドの巣であり女王となった彼女に従え・・・と。
「もっと、もっとぉおおお!!」
157FBX@The serious desease of... ◆4gA1RyNyf. :2012/05/13(日) 21:35:43.46 ID:6cgdu3QN
「いいわ。あなたがセロノイドそのものになっちゃうくらい入れてアゲル・・・」
そして更に注そうする勢いを速く、そして強くするマリー。
もはやリオンの知る優しいマリーは存在しないのだ。
やがて寄生卵の粘液を注がれすぎたせいか、アルラウネは口から盛大に粘液を吐き出して果てた。
「くっふふふふふ・・・セロノイド漬けアルラウネ・・・素晴らしいわぁ・・・くはぁ」
マリーの体表を這いずるセロノイドが彼女の乳首を優しく噛んだ。
「いいわ、もっとしなさぁい・・・この森を私の、セロノイドのものにぃ・・・」
青く染まったマリーの体。
秘所ではセロノイドが激しく出入りを繰り返し、マリーを満たし続ける。
足下の花弁の蜜からはセロノイドが生まれ続け、周囲の草むらへと旅立っていくのだ。
そう、今やマリーはセロノイドの巣であり女王。
彼女の体内で寄生虫は生まれ、成長し、そして卵を産み続ける。
地表へと降り立った固体は森へと出て行き、他の植物系の魔物へ寄生するのだ。
「う・・・」
ツタをほどかれていたリオンが目を覚ます。
「ふふふふ・・・」
マリーは邪悪な笑みを浮かべ、ツタを伸ばす。
リオンの意識が覚醒する前に絡め取ってしまう。
「ここ・・・は・・・」
ぼーっとする頭で周囲を見渡す。
少しして、ようやく自分が何かに絡みつかれて動けないことに気づく。
「え・・・なにこれ・・・って、マリーさん?」
そして目の前に寄生虫の母となったマリーの姿を認めた。
「んふふふふふふ・・・おはよう、リオン」
舌なめずりをするマリー。
「マリーさん、森はだいじょ・・・!?」
やっとリオンは異常に気づいた。
マリーが彼女の知る姿ではないことに。
「森は大丈夫よぉ・・・私の物になるんだしね」
「え・・・」
「でもねリオン。私は森だけじゃ足りないわぁ」
158FBX@The serious desease of... ◆4gA1RyNyf. :2012/05/13(日) 21:36:56.33 ID:6cgdu3QN
「・・・」
マリーの変貌ぶりに恐怖することしかできないリオン。
「人間の所にも行ってぇ・・・ふふふふ・・・・・・あら、お目覚めね」
そしてマリーの視線が移る。
先ほどマリーに寄生卵を大量に注がれたアルラウネの元へと。
そのアルラウネは異形となっていた。
一見すると通常のアルラウネの形なのだが、腰のあたりに新たな器官が出来ていた。
マリー同様、胸は肥大化しているしセロノイドが這いずり回っているのもある。
「それじゃあ・・・リオンであなたの新しい力を試してみなさぁい」
「あはぁ・・・はぁい・・・」
アルラウネはリオンの元へ近づく。
「かわいい・・・人間の女の子ってこんなに・・・」
「い、いや・・・来ないで・・・」
「つれないわねぇ。マリー様とは仲良くしていたんでしょ?」
「それは」
「別にいいじゃない。あたしはマリー様の奴隷。そう、蟲さんの奴隷でもね・・・」
アルラウネの新しい器官から一本の非常に細い触手が伸ばされた。
そのままリオンに近づくと、リオンの胸を突き刺さる。
「うっ・・・!?」
「ちょっと血をもらうだけよ・・・ふふ」
すぐにそれは抜かれる。
「マリー様、強い蟲さんを一匹・・・」
「強い子を? いいわ。・・・んはぁ」
びじゅる、という卑猥な音がマリーの股間で聞こえた。
出入りしていた蟲がどくと、股間の穴から一回り大きめの蟲が出てきた。
蟲は地表を這うと、アルラウネの体へ上っていった。
「ふふふ・・・さ、血と混ぜてアゲル」
アルラウネは蟲をつかむと、腰の器官の口へと入れてしまう。
「・・・」
リオンはひたすら見守ることしか出来ない。
その新たな器官からは粘液質の音が大きく聞こえる。
取り込んだ蟲を砕いて溶かしているような・・・そんな音。
「さぁて・・・どんな子が産まれるのかしらねぇ・・・ふふ」
159FBX@The serious desease of... ◆4gA1RyNyf. :2012/05/13(日) 21:37:32.15 ID:6cgdu3QN
「ね、ねぇマリーさん・・・何をするつもりなの・・・?」
「さぁ? あの子の企みだからわからないわねぇ」
全て見通しているような笑いを浮かべるマリー。
ツタに拘束され、マリーを見上げるような状態のリオンは背筋が冷たくなった。
「出来た」
リオンは、彼女の後ろにいるアルラウネの声をを聞いた。
そして音もなく迫ってくるアルラウネ。
マリーはツタを操り、リオンをアルラウネの方へ向ける。
「で・・・何をしたの?」
あいかわらずニヤニヤしながらマリーが問う。
「うっふふ・・・マリー様の蟲さんを人間に寄生するよう作り替えましたぁ」
「あらぁ、それは面白いわねぇ・・・」
白々しく言うマリー。
「そろそろ夕方だし、一気に寄生させちゃいなさぁい」
「はーい」
「い、いや! やめて!!」
リオンはツタに拘束されながらも暴れるが、セロノイドに強化されたツタはびくともしない。
アルラウネの腰にある異形の器官がリオンの秘所に接触した。
「ひっ・・・」
「さ、あなたの大事なご主人様よぉ・・・んふぁあ」
喘ぎ声と共にぐじゅりという音がし、その異形の器官から大きな蟲がひり出された。
蟲はそのままリオンの秘所に張り付く。
「い、いやぁ変なものくっつけないでぇ!!!」
「大丈夫、すぐ良くなるからぁ・・・ふふふ」
「これでリオンも仲間なのねぇ・・・」
マリーは恍惚の表情でリオンを見つめる。
「今だから言っちゃうけどぉ・・・私ね、リオンを犯したかったの」
「え・・・」
その告白にショックを受けるリオン。
親しくしていたマリーが、そんな思いで自分を見ていたことに。
「う、嘘でしょマリーさん・・・」
「嘘じゃないわ。じゃあ聞くけど、アルラウネの蜜は何に使うか知ってるの?」
「え・・・知らない・・・」
「でしょお?」
160FBX@The serious desease of... ◆4gA1RyNyf. :2012/05/13(日) 21:38:24.79 ID:6cgdu3QN
これだから人間の子供は、というような表情で二匹のアルラウネは苦笑する。
「教えてあげる。アルラウネの蜜はね、媚薬そのものなの」
「び、びやく?」
「そう、媚薬。生き物をエッチな気分にしちゃう成分が入ってるの」
「エッチって・・・ええ??」
「それを欲しがるリオンのお母さんって・・・うふふふふ・・・」
「お母さん・・・どうしてそんなものをほしええああ!!」
突然リオンは悲鳴を上げた。
「いやああ、入ってこないで!!」
秘所に密着した蟲がリオンの中に入り込み始めたのだった。
「ほらほら、どんどん入っちゃっていいのよぉ〜」
蟲を生み出したアルラウネはそんなことを言いながら手で蟲をぐいぐいと押す。
その勢いもあり、蟲はかなりのスピードでリオンの中に入り込んでいく。
「きもちわる、やめてやめてぇ」
「ほぉら、もう半分以上入っちゃったわよぉ・・・」
「こんなに大きな蟲さんが簡単に入っちゃうなんてねぇ、リオンはエッチだったのね」
マリーが卑猥な台詞を発する。
「まぁそうよねぇ、リオンを産んだエイダももう若くないのに・・・
 なのにアルラウネの蜜を欲しがるだなんてね。ひょっとして淫乱の血筋なんじゃなぁい?」
「ほら、もうほとんど入っちゃったわぁ」
「ぃ・・・いやぁ・・・」
自分の胎内に異物が侵入してくる異常な感覚に耐えるリオン。
しかし耐えたところで何も変わらない。
(ミリスさんの笛さえ・・・ふければ・・・)
もちろん、全身を拘束されているリオンにはそんなことは不可能だ。
「はい、全部入っちゃった」
「え」
リオンは自分の股間を見下ろす。
そこには何もなかった。
確かに先ほどまで異物がくっついていたのだが。
「気分はどう? 悪いってことはないはずだけど・・・」
マリーはリオンの顔をのぞき込む。
「マリー様ぁ、リオンちゃんはまだ若いからぁ・・・」
「そっか、エッチなことなんか知らないのかな〜」
「知らない! 知らない知らなぁ!??」
そこでリオンの台詞は途切れた。
拘束されながらも体を弓なりに反らし痙攣している。
161FBX@The serious desease of... ◆4gA1RyNyf. :2012/05/13(日) 21:39:20.52 ID:6cgdu3QN
「あれ? ひょっとしてイった?」
「あ・・・あ・・・」
うめき声を上げ、白目をむいて痙攣するリオン。
「うーん??」
リオンに蟲を入れたアルラウネは体勢を低くし、リオンの秘所をのぞき込む。
指で広げ、膣の中を観察する。
「あー、中で蟲さんが触手をぬるぬるしてますねぇ」
「奥の方は見える?」
「いやー、さすがに暗くて・・・」
「卵巣まで汚染してくれればいいんだけどね」
「なんだ、マリー様やっぱりわかってる・・・」
「当たり前でしょ。誰があなたを改造したと思ってるのよ」
「えへへへ・・・スケベな魔物にしてくれてありがとうございますぅ」
「ま、とりあえずはこれでよし。リオンを森の外に連れて行くわよ」
「はーい」

マリー達アルラウネにつれられ、ただ絶頂を繰り返し続けるリオンは運ばれていく。
森の外に到着する頃には日も暮れており、心配した集落の人間が来ていた。
「お・・・お、アルラウネ殿か」
先頭にいた人間の男が気づく。
「あらぁ、人間の・・・だぁれ?」
「リオンの知りあいです。リオンは・・・」
「あぁ、ちょうど良かった。リオンを連れてきたのよぉ」
ツタを操り、マリーはリオンを人間の集団に渡す。
「たまたま水辺で見つけたの。怪我はしてないと思うけど、念のため安静がいいわねぇ」
「おお、ありがとうございます」
「それとぉ・・・この子が欲しがってた、アルラウネの蜜よ」
液体の詰まった小瓶を渡すマリー。
「あ、アルラウネ殿の蜜を・・・この子が?」
「えぇ。何でもエイダに頼まれたとかって」
「エイダが? ふーむ・・・」
「ま、深く関わらないのが吉ってねぇ。私たちはこれで失礼するわぁ」
そう言って森側へ下がるマリー。
162FBX@The serious desease of... ◆4gA1RyNyf. :2012/05/13(日) 21:40:13.49 ID:6cgdu3QN
「あー、そうでしたな。だから我らはうまくやってこれたというもの」
「そういうことよぉ。それじゃあね」
「リオンが世話になり申した。いずれ礼に伺います」
その言葉に、マリーは背中を向けて手を振る。
人間達はリオンを自宅へと運び込むのだった。

エイダはリオンが到着すると、何も言わずにベッドへ寝かせた。
自分がアルラウネの蜜を頼んだためにこうなったのだから・・・と。
目が覚めたらきちんと謝ると心に決め、エイダは自分の寝室へと戻っていった。

深夜。
一日経過しないうちから異常が起きていた。
リオンの股間から大量の触手と粘液が溢れ、ベッドをびしょびしょにしたのだ。
人間用セロノイドはリオンの子宮に寄生し、確実に彼女を改造していた。
むろん股間から溢れている粘液は寄生卵だらけである。
今や彼女のベッドはセロノイドの巣となっていた。
寄生卵から産まれた幼虫は、リオンのベッドに染みついた汗などを糧に成長していく。
瞬く間にベッドはセロノイドだらけになり、布団の中に満ちていった。
やがて触手はリオンの体を包み込んでいく。
粘液を分泌させながら、リオンはセロノイドにより改造されていく・・・

朝。
リオンの部屋にやってきたエイダは、ドアの外からも異常を感じていた。
甘い香りがするのだ。
リオンは香水を使うような洒落っ気のある少女ではない。
それは母親であるエイダが一番よく知っている。
「じゃあ、このにおいは・・・?」
エイダは意を決してドアを開けた。
「な・・・これは!」
リオンの部屋は一晩にして魔界と化していた。
床には青みがかった触手が張り巡らされ、蟲が這いずり回る。
ベッドがあった位置には触手の塊があるのだ。
そしてどぎつい甘い香り・・・
「り、リオン!?」
163FBX@The serious desease of... ◆4gA1RyNyf. :2012/05/13(日) 21:41:04.25 ID:6cgdu3QN
強い嫌悪感を覚えつつもエイダは触手の塊へと進んで行く。
なんとかたどり着くと、エイダは体に衝撃を感じた。
「え?」
塊から触手が一本伸びていた。
たどっていくと、それは自分の胸を貫いていたのだ。
「うそ・・・」
触手は何やら蠕動している。
同時にその塊は中にあるものを見せるかのようにほどけていく。
『ふふふ・・・』
確かにリオンの声。
だが人間の声帯による声ではないような、そんな声色だった。
「り、リオン・・・なの・・・?」
『そうだよお母さん』
ついに触手がすべて解ける。
そこには黄緑色の肌をした愛娘がいた。
『お母さん。ありがとう。アルラウネの蜜のお使いのおかげでこうなれた』
「こうって」
『森で新種の寄生虫に寄生されたの。ほんとは植物の魔物だけに寄生するみたいだけど』
「・・・」
何も言えないエイダ。
自分の性欲がこの子を変えてしまった。
その自責の念がエイダを硬直させているのだった。
『アルラウネのマリーさん達に新しく蟲を作ってもらったんだ』
その言いようは、あたかも自分が望んで寄生されたようなものになっていた。
「それで、私をどうするの?」
『ふふふふ・・・どうって?』
「もうアルラウネの蜜の使い道、知ってるんでしょう?」
『もちろん。エッチな人が使う媚薬だってね』
「じゃあ・・・」
『お母さんはここでセロノイド生産工場になってもらうから』
「え?」
エイダはセロノイドという言葉が何かを知らなかった。
『あ、そうか。セロノイドっていうのはこの蟲さんのこと』
リオンは自分の体を這いずり回る蟲を一匹、手に取る。
『大丈夫だよ。淫乱なお母さんだったらいくらでも生めるよ』
「い、いや・・・やめて・・・」
『やめるわけないじゃない。お父さんが死んでから、毎晩してたんでしょ?』
「えっ、いやそれは」
164FBX@The serious desease of... ◆4gA1RyNyf. :2012/05/13(日) 21:42:01.92 ID:6cgdu3QN
『ほらね。だからアルラウネの蜜なんかを買いに行かせたんだしね』
「・・・」
『さぁ、この触手に包まれて改造されなさい』
「ひっ、いやああ!!」
有無を言わさずエイダは触手の渦に飲み込まれていく。
リオンは立ち上がり、部屋の出入り口へと歩いて行く。
部屋から出たリオンはいつもと変わらない見た目になっていた。
「くふふふ・・・擬態はいくらでも出来るみたいね」
さらに股間から蟲を作り出すと全身に這わせ、服に擬態させていく。
家を出る頃には擬態は完了していた。


国を治める政府は、街道沿いの集落が壊滅したという発表を行った。
一切の連絡が途絶え、調査に向かわせたチームも帰ってこない、と。
リオンがセロノイド寄生体となってからわずか三日。
たった三日で集落は完全に汚染されつくしたのだ。

「ここが壊滅されたという発表のあった集落です」
彼女は報道の役目を負った政府の人間。
魔法のアイテムを用いて映像を送りながら実況をしていた。
「しかしどうでしょう、見た目には全く変化はありません。のどかな風景です」
配信用アイテムを動かし、周囲の風景を撮影する。
「言うなれば人が歩いていない・・・という点だけです。少し中へ入ってみましょう」
報道担当は足を進めていく。
かつては商人が行き来して賑わっていた広場にも誰もいない。
動物すらいない。
「これはまさしくゴーストタウン・・・本当に、本当に誰もいません」
映像は広場中央の噴水を映し出す。
「この噴水は集落のシンボル・・・、ここに人間が住む礎として作られたものです。
 地下からの湧き水は綺麗で、飲み水にも適しています」
噴水の水面に近づく報道担当。
映像もそれにあわせて近づいていく。
「私も少しのどが渇きました。ちょっと失礼して・・・」
報道担当は手で水をすくい、一口飲む。
「いやぁ、おいしいです。それにしても何があったのでしょうか」
「私から説明しよう」
「!?」
165FBX@The serious desease of... ◆4gA1RyNyf. :2012/05/13(日) 21:42:51.88 ID:6cgdu3QN
誰もいない広場に声がこだまする。
「ど、どなたでしょうか・・・」
「さっきからあなたのことを見ていたよ」
「ひっ!」
報道担当の後ろに彼女はいた。
「全く、気づいているなら出てきてくださいよ」
「集落を害する者かもしれないと警戒していたのだよ」
「えーと、見たところエルフですよね。お名前は?」
「ミリスだ」
「ミリスさん、この集落で何か事件があったのでしょうか?」
「あぁ、あったよ」
「や、やはり・・・」
「知りたいのか?」
「私はそのために派遣されてきたんですよ」
「なるほど」
ミリスは噴水の近くに腰掛ける。
「ところで・・・この水を飲んでいたね?」
「はい、飲みましたけど」
「そうか・・・ならば、残念だけどあなたはもうこちら側の存在」
「え?」
「それは撮影用のアイテムかな?」
「はい」
「じゃあ、あなたが染まっていく様を国中に生中継することになるんだな」
ミリスはニヤニヤと笑う。
「いったい何を言って・・・」
「こういうことだよ」
言うと、ミリスは報道担当を抱きしめてキスをした。
そのまま口から触手を伸ばし、報道担当の中に埋めると寄生卵の粘液を流し込む。
報道担当が汚染され尽くすのに時間はかからなかった・・・

そうして、国中の人々がセロノイドに汚染されていく。
最初はマリー、リオン、エイダ。
166FBX@The serious desease of... ◆4gA1RyNyf. :2012/05/13(日) 21:44:08.72 ID:6cgdu3QN
エイダが自宅で寄生卵を産み、溢れさせていく。
家に収まらない分は家の外に溢れ、地面にしみこむ。
大地が汚染されると道ばたの植物が汚染されていく。
元々植物系の魔物に寄生する蟲だけあり、植物への汚染は速かった。
田畑の作物が汚染されると更に人間への寄生は促進される。
リオンが集落に戻った翌日、リオンはミリスにもらった笛を吹いた。
1時間としないうちにミリスが駆けつけたが、もちろんそれはリオンの罠。
ミリスも抵抗ままならずにあえなく寄生され、セロノイドの奴隷となってしまった。

もはやアルラウネどころか人間も、そしてエルフも。
みんなセロノイドに寄生されていた。
そして快楽のままに卵を産み、お互いに犯しあう。
新たな旅人が通りかかれば寄生させて旅立たせる。
時々はマリーやリオンが他の街へ出向き、直接手を下す。
といってもオナニーをしているだけで街一つが完全に汚染されるというから恐ろしい。
それほどまでにセロノイドの感染力は強力だった。
この大陸がセロノイドの巣窟となるのも、そう時間はかからないだろう――

-The serious desease of... "EVERYTHING" : fin. -
167FBX ◆4gA1RyNyf. :2012/05/13(日) 21:45:49.51 ID:6cgdu3QN
と、こんな感じで。
かなーり久々なのでイージーミスやらかしてるかもですけど。

五行戦隊の人が来たのを思い出して、やってみました。
野生の魔物の生態は気になるとこだけど、それはこのスレと違うテーマなのでw
そこは深く突っ込まないでくださいw
まぁモンスター娘スレあたりで議論されたりするだろうけどw
168名無しさん@ピンキー:2012/05/13(日) 21:52:23.91 ID:0GrGbKns
果てしなくGJでございました!
169名無しさん@ピンキー:2012/05/13(日) 22:23:26.68 ID:ueg5Czhd
エロエロで良かったっす
マジGJ
170名無しさん@ピンキー:2012/05/13(日) 22:30:52.31 ID:zdcrvu0k
ふぅ・・・
171名無しさん@ピンキー:2012/05/13(日) 22:31:20.74 ID:8F458hHM
ブラボー!!おお…(ry
172名無しさん@ピンキー:2012/05/13(日) 22:49:52.95 ID:bNtgIXvm
GJ
ふう…
173FBX ◆4gA1RyNyf. :2012/05/13(日) 23:50:23.28 ID:6cgdu3QN
おお、好評みたいで嬉しいですわ。
よし、酒でも入れて明日からまた仕事がんばろうw
174 忍法帖【Lv=18,xxxPT】 :2012/05/14(月) 02:51:35.31 ID:Yr39USMe
FBX氏が復業なされた…!
ごちそうさまでした、これからもお仕事がんばってください
175名無しさん@ピンキー:2012/05/14(月) 13:41:10.95 ID:stznGb9G
ちょっと最後が駆け足でもったいなかったかな
ミリスさんはもっとやれる人で、色々頑張ったけどあと一歩及ばず残念!な感じで
堕ちる様子をねっとり描いてもらえると思ってた
でも、概ね楽しめたのでGJ
176FBX ◇4gA1RyNyf.:2012/05/14(月) 22:04:22.39 ID:iuKZMLgg
規制かかってるので代行お願いしております。

>>174
復業ってw
続きを書けていない作品が2つもあるのにな−、とは思ってますけど。
なかなかネタが出てこないんですよね・・・
実は今回のSSを魔女伝説とかに取り込めないかと思ったけど、
そもそもモンスター娘が出てくる時点で世界設定とマッチしないわけでw
まぁ、いずれ続きは何とかしますw

>>175
元々ミリスさんのエロシーンを書くつもりはなかったんです。
ブランクがかなりあるので、あまり全部入りみたいなことするとコケそうな気がしてw
自分の弱い所でもあって、どこで区切りをつけるべきかいつも悩むのもあります。
「せっかく登場させたんだから!」という気持ちもわかるんですけどもねー
177名無しさん@ピンキー:2012/05/15(火) 12:48:36.80 ID:TnO3g0IO
俺にもセロノイド一匹ください
178名無しさん@ピンキー:2012/05/15(火) 19:13:45.15 ID:BseO73FU
うぅ、尻のセルライトがむずかゆい
179名無しさん@ピンキー:2012/05/17(木) 14:00:47.74 ID:bNvSCkv6
さすがFBX氏、俺たちに書けないモノを平然と書いてのける
180名無しさん@ピンキー:2012/05/18(金) 23:48:26.40 ID:+hzJXOy5
寄生ものエロゲのセリカに2が出るなんて…Mi-Oに吹いたww
181名無しさん@ピンキー:2012/05/31(木) 16:48:25.11 ID:Xv3oFHAv
4月・5月と実りがありました、6月にも恵みがありますように
182名無しさん@ピンキー:2012/06/03(日) 15:25:21.97 ID:lZA5F6lE
6月と言えば恵みの雨

その実態は液状の虫…とかね
183名無しさん@ピンキー:2012/06/05(火) 04:17:35.52 ID:L5HG2dhh
蟻に寄生して生えやすいところに歩かせていって
発芽する植物だか菌糸だかあったじゃない?
あれで子宮に取り付いて自分が生まれてくるために必要な栄養を得るため
女の子を夜の街やDQN・浮浪者の溜まり場
レイプなんて当たり前のスラム街に連れて行きセックスさせる
女の子が抵抗しようとすると子宮内で暴れてそれを阻止
184名無しさん@ピンキー:2012/06/05(火) 10:56:51.05 ID:/rVsEr0N
スピーシーズじゃんw
185名無しさん@ピンキー:2012/06/10(日) 19:26:28.06 ID:kOimmkzv
「お客様の中に寄生生物の方はいらっしゃいませんか?」

高度1万mの上空でフライトアテンダントが客に聞いて回る。

私は「?」と首を傾げ周りを見ると…

後考えてくれると嬉しい
186名無しさん@ピンキー:2012/06/10(日) 23:38:03.04 ID:MkP2QawD
>>183
フランクフルトとかでオナニーするイメージが湧いてしまった・・・
187名無しさん@ピンキー:2012/06/11(月) 05:38:57.17 ID:Wzhterip
>>185
私以外の全員が寄生生物で
そいつらが一斉に襲いかかってくる
機長もスチュワーデスも全部寄生生物
男はチンポだった部分が奇怪な形に変貌して女はマンコから同じようなものが生えて伸び出して

あとどなたかお頼み申す
188名無しさん@ピンキー:2012/06/12(火) 11:12:42.80 ID:RyWvAtC/
みんな寄生済みならむしろ未寄生の人を探すんじゃないかな・・・
わざわざ呼び出しするってことは寄生生物は希少で社会的にも認められてるかも(もしくは人間は支配されてる)

人間のなかでも特定の雌は寄生生物を養わなければならない(宿主を滅ぼさないために全てのではない)
ある乗客の寄生生物が急遽交配しなければならなくなったため呼び出しがかかった
寄生生物の交配のためには同じく寄生生物持ちの相方が必要
「私」の隣に座ってた女性が寄生生物持ち
寄生された女性同士が交わることで寄生生物は交配する
急を要するので乗客の前で・・・でもこの世界では普通
互いに興奮したほうがうまく交配できるので周囲は煽る
交配したら卵を他の女性に産み付けなければならない
「私」は新たな宿主に選ばれ、子宮に卵を産み付けられる
卵の孵化のためには精液が必要とかで犯される
基本的に寄生生物の成長のためには精液が必要
寄生生物によって搾精に特化した淫乱な肉体と精神に変化させられる

とかなんとか
189名無しさん@ピンキー:2012/06/16(土) 03:15:19.94 ID:Ox9ZQvO+
高度一万メートルだからな
そこで必要な何か、というと

パイロットか機体に何か起こって、それをなんとかするため
というパターンがありがち

故障した機体の機能の肩代わりをさせられる、というのはエロくなりにくそうだな
やっぱパイロットか

パイロットも寄生体(素晴らしい適性がある、という事にしておこう)なんだが、
折り悪く、繁殖サイクルに
コパイロットは操縦を行う必要があるため、相手は出来ない

このまま相手を見つけられないと貴重な寄生種の繁殖期がムダになってしまう!
190名無しさん@ピンキー:2012/06/16(土) 05:34:20.92 ID:AhmwJ+6g
トラブルで動かなくなったエンジンの修理を頼まれる
寄生生物ならこの高度で外に出ても人間よりは生存率がずっと高いから
ただし寄生生物は宿主の女の子のエッチな気分にならないと力が出ないので
その子は乗客の見守る中、一人エッチを始め
そのうちに近くの男性と性交
周囲の人達もそれに当てられて乗客、アテンダントの大乱交となる
オチはエンジンの修理に向かった寄生生物と宿主の女の子
案内されたのは両翼へとつながるエアハッチではなく何故かコクピット
いやな予感がして入ってみると
機体をオートパイロットにまかせた機長と副操縦士が
PCエンジンで遊んでいて調子が悪いので治して欲しいという話
女の子はコクピットのハッチをこじ開け
動かなくなったPCエンジンを空の彼方へと投げ捨てる
191名無しさん@ピンキー:2012/06/16(土) 19:47:35.70 ID:RwlvlVkm
五行戦隊が気になって仕方がない
毎日スレをチェックしてる
192名無しさん@ピンキー:2012/06/17(日) 02:35:46.03 ID:PFa9Sz8q
>191
禿同!五行、楽しみで仕方ないわ
193名無しさん@ピンキー:2012/06/17(日) 21:04:09.35 ID:hCt7WPeB
次は四年後、くらいに気長に待とうぜ。
194FBX ◆4gA1RyNyf. :2012/06/17(日) 21:46:31.09 ID:8iybh6f/
wktk
195名無しさん@ピンキー:2012/06/17(日) 21:56:58.15 ID:4ksBRoAs
>>194
あなたは待つ側じゃないじゃないですかww
196名無しさん@ピンキー:2012/06/17(日) 22:27:48.43 ID:49vwVVOn
よし、連行しろ
197名無しさん@ピンキー:2012/06/17(日) 23:52:40.46 ID:3UIwQ3AZ
ぴんくのスレに限らず、名作はいつまでも名作として記憶に新しいよなw
黒本にならない空想入った小説はニッチ趣味だからかなー
ウロボロスとか商業以前の綾守作品とか現役すぐる
198名無しさん@ピンキー:2012/06/18(月) 00:05:52.42 ID:pkHUKuR9
>>194-195
むしろFBXさんすら期待してしまうという事かwww
199名無しさん@ピンキー:2012/06/20(水) 14:23:27.23 ID:mh7ejVXS
夏も近づいてきたので水着に擬態した寄生生物の皆さんがアップを始めた様ですねー
200名無しさん@ピンキー:2012/06/21(木) 08:24:04.04 ID:jzIUQhTe
触手服か
あれはいいものだ
201名無しさん@ピンキー:2012/06/22(金) 21:01:55.08 ID:kEiqeYMM
梅雨真っ盛りなので水虫に擬態した寄生生物の皆さんもアップを始めた様ですねー
202名無しさん@ピンキー:2012/06/23(土) 01:44:56.87 ID:/nGu4hsD
掻いたら酷くなるのに、我慢できない

だんだん気持ちよく

成長した水虫が集まってキノコに

キノコを掻くために友人を襲う

という毒電波が飛んできたんだが、どうしたものやら
水虫は、カビやキノコの仲間だしねー
203快楽のペッサリー:2012/06/27(水) 23:54:45.15 ID:OBYMUlxQ
その生物は、梅雨と共に現れた。
雨の粒の中に紛れていたのか、それともカビのようなものの一種なのか、いつの間に私の身体に忍び込んだのかさえ、私には分からない。
だけどそれの存在にはっきりと気づいたのは、もう既にそいつが、私の子宮をのっとった後だった。


はじめて気が付いたのは、お腹が変に張って、膨らんだような違和感を感じ、病院に行ってみたときだった。
子宮が膨らんでいるといわれて、産婦人科に見てもらってはじめて発覚した。子宮の中に、ゲル状の何かが詰まっている。
確かに、お腹を押してみると、まるで液体が入っているかのように異様に柔らかかった。

中がどうなっているのか、生まれて初めてのクスコで中を覗いてみると、お医者さんは仰天していた。
私もそれを見せてもらったら、膣の肉壁の奥に、黄緑色の奇妙な物体があった。
丸くつるつるで、真ん中が窪んでいるそれは、子宮口らしい。だけど、子宮口にはなにかよく分からない半透明で緑色のものが薄膜のように密着していて、子宮口を完全に包み込んでいた。
CTスキャンで調べられると、どうやらその何かが、子宮をみっちりと満たしているらしい。

前例がない、ただごとじゃないことは確かだった。私は特別な治療病院に入れられ、それを徹底的に調査されることになった。

私は集中治療室のような部屋で、分娩台のようなものに乗せられ、恥ずかしいくらい徹底的に子宮を調査された。
まずは、その奇妙な物質の採取をされた。
膣をクスコで開けるだけ開いて、子宮口を外に露出させられる。そして、子宮口に密着しているそれを、子宮口が傷つかないように慎重に、表面を擦るようにして剥ぎ取る。ところが剥ぎ取った部分はまたすぐ、子宮口から垂れ出る新しい粘液に包まれてしまった。
そこで、子宮口に小さな耳かきのようなものを挿入されて、中からも少量掻きだされた。それがもう、痛くて痛くて泣きそうになりながら、歯を食いしばって我慢した。

調査の結果、それはゲル状の単細胞生物だということが分かったらしい。私の子宮に寄生して増殖しているみたいだ。
それは、ペッサリーと名づけられて調査されることになった。
204快楽のペッサリー:2012/06/27(水) 23:55:24.62 ID:OBYMUlxQ
ところが、その検査があった夜から、ペッサリーは急激に動き始めた。
表面を剥ぎ取ったり、子宮口から掻きだしたりされて、それに抵抗する気らしい。
ペッサリーは私の子宮の中で激しく蠢いた。私の子宮はペッサリーの動くままに、拡張され、引っ張られ、潰され、伸ばされて、卵管は激しく揺すられて、奥まで潜り込んだものは卵巣にまで染み込んできているようだった。
それだけじゃない。そうやって暴れているうちにペッサリーはどんどん膨らんで、そのうち子宮がぴちぴちに張ってきた。すると、子宮に入りきらないほど膨張したペッサリーは、私の子宮口からひり出すように無理矢理吐き出されてきた。
子宮口が内側からこじ開けられる激痛と、子宮を揺すられる不快感で、私はもだえ苦しんだ。

子宮口が中から拡がる……子宮の奥から進んできて、少しずつ、外に出てこようとしている……
苦しい、痛い、なのに
……気持ちいい?

子宮の奥からゼリー状のものが、どんどん押し出されていく。子宮の入り口まで、少しずつ中を拡げながら……
それなのに、痛みが鈍い。
そして、じわじわとおかしな快感がこみあげてくる。

子宮頸管の中にゲルが流れ込み、太く膨らんでくる。子宮口の窪みの先端が、少しずつ盛り上がってきた。出てきそう、出てきそう……
痛くない。ぜんぜん、痛くない。
それどころか……すごく気持ちいい?

ああっ、出てこようとしてる、狭い子宮頸管を少しずつ拡張しながら、中から外へ、押し出されようとしている……
気持ちいい、快感。思わず身を捩りたくなる。
気持ちよすぎて、頭がおかしくなりそう! もう我慢できない、もっと欲しい! 早く出てきて!


私が思わず念じた次の瞬間、内側からの圧力に耐えられなくなって、口を開く子宮口、そこから勢いよく飛び出すゲル状の液体。

ペッサリーの塊は、私の子宮口を完全に貫通した。
緑色のゲル状の液体と、それから、それが分泌するどろどろした紫色の液体が噴きだしてくる。



もう、ペッサリーにされるがままだった。
私の子宮が完全に支配される。
ペッサリーは爆発的に増殖して、子宮がパンパンに膨らまされて、まるで妊婦みたいなお腹にされる。入りきらない分は、卵管や子宮口に勢いよく流れ込んで、卵管は太く拡張されて、子宮口からも勢いよく吐き出されていく。
ペッサリーは子宮口に完全にとりついた。子宮口はまるで牽引されたかのように引っ張り伸ばされて、赤ちゃんでも産むみたいに中から拡張されて、穴はどんどん拡がっていく。はじめはタバコくらいに、そのうちジュース缶くらいに、そして、ペットボトルくらいに……

私の子宮は、だらしなく醜い形に改造されていく。ペッサリーの巣につくりかえられていく……。
205快楽のペッサリー:2012/06/27(水) 23:56:33.88 ID:OBYMUlxQ
翌日、私の子宮の中のペッサリーについて、さらなる検査が行われた。
まず研究者たちが驚いたのは、私の子宮の変化だった。
子宮口は見るも無残に拡張されて、子宮の中を緑色のゲルが満たしているところが直に見える。そして、膣内を満たすどろどろの紫色の粘液。ペッサリーから染み出してるこの液体は身体の神経を狂わせる猛毒らしい。
私の子宮と膣は完全に痛覚を遮断されて、快感を感じる感覚につくりかえられていた。
子宮の肉質そのものも、毒によって変質していた。子宮口も子宮も、まるでグミのようにぷるぷるで弾力ある肉壁になり、臨月の妊婦より二回りも大きな内容物を難なく受け入れている。私の子宮は、ペッサリーを生み落すのに適した彼らの巣にされていた。

その日のうちに、研究者たちの手によって、ペッサリーの全摘出が開始された。
分娩台の上で、子宮の中に溜まったペッサリーたちを全てかきだしていく。子宮口がガバガバだったから、子宮の奥から掻きだす作業も楽に行われたみたいだった。
子宮の壁は傷つかないし、痛みは感じなかった。ただ、なにか胸に、異様な辛さを感じてしまった。
正直に言えば、かきだすのはやめてほしかったけど……結局、ペッサリーは全て子宮から取り出され、焼却処分されてしまった。


ペッサリーは除去しきられていたけれど、変質しきった子宮はどうにも手の施しようがなく、私はこのまま、退院することになってしまった。
私の子宮はもう二度と元には戻らない。特殊に変質した子宮壁はぶよぶよで、ペッサリーが埋めていた空間がなくなるとお腹がへこんで、かわりに肥大した子宮壁が押し合いへし合いするようになった。子宮口はガバガバで、元には戻らなかった。
ペッサリーに保護されていない子宮粘膜は外気に晒されっぱなしで、痛みの代わりの快感が歩くたびにぞくぞくと襲ってくる。

もちろん、もう赤ちゃんは産めない。でも、今となってはそんなことは、どうでもよかった。
私の中では、ペッサリーがいなくなったことが、妙に心の虚空になっていた。




二年後……
私は他の子となんら変わりない日常を送っていた。
ただ普通の子と違う事と言えば、私のお腹はちょっとだけ膨らんでいて、子宮の中には、ゲル状の主人がみっちりと詰まっていることくらいだ。

私の中のペッサリーはあの日、全て摘出されていたけれど、一度ペッサリーに浸食された卵巣は、月経のかわりにペッサリーを生み出す機能をもっていた。
私は子宮の中に再びペッサリーが復活したことを、誰にも言わなかった。
もし言えば、この子はまた摘出されてしまうからだ。


この子は私のいう事をよく聞いた。他の人にばれないようにと念じれば、その通り、増殖を抑えてお腹が目立たない程度になってくれる。まるで私の素直な子供のようだった。
もっとも、先代のペッサリーと私の卵子がかけあわさってできた子なのだから、子供というのにはふさわしいかもしれない。

ペッサリーの手によって、二年を費やし、私の身体は完成していた。
私の性器は、ペッサリーのために完全に作り変えられたのだ。子宮はペッサリーの寝床だ。ゴム状の子宮はペッサリーの遊び場。排卵はペッサリーの食事だった。
子宮口は拡げられ、伸びに伸ばされ、ついに膣外に突出してしまった。だけど、子宮口も、その内側の粘膜も、ペッサリーが完全に包んで保護してくれている。
それだけじゃない、彼らは膣粘膜をも保護し、さらに膣から出てきて、小陰唇、大陰唇やクリトリスの包皮の中まできれいに包んでくれたのだ。
そして、その露出した子宮口から、ペッサリーの収まりきらない身体が排出されるのだ。この子宮口は、ペッサリーを生み出すのに都合がいいように、長く伸ばされ、口をいっぱい広げられるように改造されていた。
私の子宮口から排出されたペッサリーの一部は私から離れて、水場に溶け込んでいく。そして……

他の女性に憑りつき、この喜びを教えるのだろうか。
206名無しさん@ピンキー:2012/06/27(水) 23:57:43.19 ID:OBYMUlxQ
※ちなみに、ペッサリーとは子宮に装着する避妊器具のこと
 
 とりあえず、お粗末でした。
207名無しさん@ピンキー:2012/06/28(木) 00:03:51.11 ID:JKD3//My
GJ
208 忍法帖【Lv=29,xxxPT】 :2012/06/28(木) 00:25:46.08 ID:W+i0oIrX
是非ともプールとかに行ってほしいな
209名無しさん@ピンキー:2012/06/29(金) 07:28:36.50 ID:w+c64+kj
ペッサリーw
GJなのです!

昔ラジオで國府田マリ子がペッサリーがどうのと言ってて
それだけで興奮したなぁ(遠い目
210にんにん:2012/06/30(土) 13:22:00.79 ID:PsIHylbl
最近ここの触手寄生学園 淫乱感染 【連鎖堕ち】 にはまってます(^^割とオススメです♪触手やふたなり堕ちも多数あります

http://chat.luvul.net/ChatRoom?room_id=44075
211名無しさん@ピンキー:2012/06/30(土) 18:00:37.78 ID:2RLnzVGz
あらいいわね
212名無しさん@ピンキー:2012/06/30(土) 18:18:43.35 ID:2RLnzVGz
過去ログから読んでるけど大変だから編集するわ
メモ帳にしてどっかあげとく
213名無しさん@ピンキー:2012/07/01(日) 01:07:44.55 ID:DZAnDZCW
お願いします
214名無しさん@ピンキー:2012/07/01(日) 04:49:25.19 ID:TfBeOTn0
寄生生物の私からも重ねてお願いします。
215名無しさん@ピンキー:2012/07/01(日) 08:04:35.89 ID:ziPCwm8v
寄生されていることに気づいていない私からもお願いいたしまする



あれ、私なんでお願いしてるんだろ…?
216214の両親:2012/07/01(日) 10:40:51.26 ID:jhHN9oWx
私たちからもお願いします
217名無しさん@ピンキー:2012/07/01(日) 15:13:43.62 ID:ATtnTEqE
とりあえず1ページ分終わったけど
2回やってる人とかいるんでそのへんは適当にモノローグつけてみた
あと3ページ
218名無しさん@ピンキー:2012/07/01(日) 16:17:09.62 ID:iceJ36Bd
Jの神話で一日三回抜いた
こんないい本教えてくれないなんてお前らも白状だな。
219名無しさん@ピンキー:2012/07/01(日) 17:24:35.20 ID:ATtnTEqE
なんか途中から別な話っぽくなってきたんでここでうp

File_80585 bukimi
220名無しさん@ピンキー:2012/07/01(日) 20:00:13.55 ID:1wdkl0pg
どこだよ
221名無しさん@ピンキー:2012/07/01(日) 20:37:33.76 ID:ATtnTEqE
うんすまんかった
小野の小物
222名無しさん@ピンキー:2012/07/01(日) 20:54:09.35 ID:GOPQDqI2
なんだこりゃ
223名無しさん@ピンキー:2012/07/01(日) 21:10:27.45 ID:ATtnTEqE
セリフとト書きだけの設定だと思ってw
このプロット利用して誰か書いてくれないかなー(チラ
224FBX ◆4gA1RyNyf. :2012/07/01(日) 21:11:53.92 ID:MKI7dglI
チラッ
225名無しさん@ピンキー:2012/07/01(日) 21:24:07.99 ID:mN38rRN3
ここはチラリズムに溢れるインターネットですね(棒
226名無しさん@ピンキー:2012/07/01(日) 23:40:31.08 ID:TfBeOTn0
>>223の脳内に入った寄生生物ですが、これから宿主に干渉して、このまとめプロットから全1095話、総制作費3兆円の寄生ものSSを書かせるように努力してみる。
227名無しさん@ピンキー:2012/07/02(月) 13:28:01.33 ID:4znpCcZR
>>226
もはや「ショート」じゃねぇwwwww
228名無しさん@ピンキー:2012/07/03(火) 11:57:00.85 ID:rFqUj/Gr
早くも消えちまった
229にんにん:2012/07/03(火) 12:52:10.13 ID:uZUc3la7
以前チャットを上げたものです(^-^) Googleで【退魔巫女学園 触手陵辱】というキーワードでいいの見つけました 多分同じ方の作品だと思います♪
230名無しさん@ピンキー:2012/07/03(火) 18:21:39.59 ID:BlRz3bxd
上げたっていうか紹介したやつな
チャットの本人?
231にんにん:2012/07/03(火) 20:05:24.59 ID:EofGmmGo
>>230さん すいません、ご指摘の通り自分です…書き込みしてから嘘ついた事で結構午後凹んでました、載せて良かったのかとか自分が書いたとかいうのも恥ずかしかったので 汗とにかく、自作で、皆さんに嘘を言ってしまった事をお詫びします((--;) 
232名無しさん@ピンキー:2012/07/03(火) 20:38:02.38 ID:qFJGamTz
>>231
まぁまぁ、この脳に寄生して寄生SS書き続ける様になる寄生生物飲んで落ち着いて。
233名無しさん@ピンキー:2012/07/03(火) 20:49:04.24 ID:BlRz3bxd
>>231
いやこっちの方こそ勝手に編集して悪かった
ファイル自体はもう消してあるんで安心してください
あれな人とかあれな人とかたくさんいてロール自体が難しいけど完走した
のはほんといい出来だと思うしこれからも見に行くんで頑張ってね


あとどうでもいいことだけど名前欄はいれないほういいよ
234名無しさん@ピンキー:2012/07/03(火) 21:35:28.90 ID:d0EIxWZj
231です >>232さん>>233さんありがとうございます 今後も頑張ります ファイルは…使って貰えるなら それでいいと考えてますので
235名無しさん@ピンキー:2012/07/03(火) 23:43:18.91 ID:BFXEzzkF
改行も出来ない奴は携帯のスピーカーから寄生されてしまえ
236名無しさん@ピンキー:2012/07/04(水) 05:53:17.89 ID:jbsCM2nk
新しく買った携帯電話
早速誰かに電話しようとしたら携帯のスピーカーに寄生生物が潜んでいて
耳からシュルリと入り込む
「おー、○○じゃないか。どうした? ・・・・・・ん、何かあったのか?
 おーい・・・・・もしもーし・・・・・・・・・なあ○○、どうしたんだよ
 用事があって電話かけてきたんじゃ――」
ブツッ プー プー プー
237名無しさん@ピンキー:2012/07/04(水) 13:56:37.54 ID:1OTJObci
退魔いいな
こんだけ堕とされると目移りしちゃうぜ
238名無しさん@ピンキー:2012/07/05(木) 12:43:44.49 ID:0kSw4KJK
>>236
「おっかしーなー、電波でも悪いのか?
 まぁかけ直してやるか」
プルルル...
「もしもーし、電話切れちまったけどどうし――っ」
ジュルジュル

電波送信できる程度には不気味でもいいんじゃね?
239名無しさん@ピンキー:2012/07/08(日) 16:04:23.87 ID:kxXw4E8x
「莫迦め、ウォーランは触手ジュルジュルふたなり異生物少女になったわ」
240ダブルコネクト:2012/07/08(日) 17:54:32.64 ID:T1OIze1F
とある未来、人はネットワーク上に自らの分身“アバター”の保有を義務付けられた。
毒を好む生物に汚染されきった外の世界から逃げる為、人々はシェルターに篭り、
自らそれを世界から途絶した。そう、これはそう遠くは無い未来だ。

ネットワーク世界内での擬似的な現実を再現する技術、
俗に言うヴァーチャルリアリティ(以下VR)が齎した逃避の時代の始まりだった。

今日も少女は、シェルターに並んだカプセルからネットへと没入する。
蜂の巣に住まう幼虫の様にずらりと並んだケージへとそれは保管される。
定期的に水や栄養分が送り込まれるため、餓死の心配は無い。
ただ、死亡通知や出生管理の届けだけは、今になっても現実署名だった。

没入する少女とは別に、とある女性がカプセル内で暴れていた。
正確には喘ぎ、のた打ち回っていたのだ。

管理局から送られる排水パイプ、養分パイプの中には触手。
蛙の卵の様な物体を纏う精子の様な蟲達が流れ込み、女性の中へと流れ込んでいた――。

「た、助けてっ! い、いやっ、なによこれ!!」

唐突に訪れた不快感に目を覚ますと、
口に加えてパイプからどろどろと黄緑色の液体が溢れていた。
零れたそれが胸や腹部にまとわりついて刺激する。

「ひゃ! な、なによこれ! なんなのよぉっ!」

ネットとの接続は途切れ、閉ざされたカプセルには逃げ場は無い。
もはやそれは棺桶といっても遜色は無いであろう。

「ああん、あんっ! ああぁあああっ!!」

下腹部まで下り、股関節を掌握したそれは蠕動を始める。
同時に、分泌された白い粘液に頭以外が沈んでしまう。
容赦なく全身を解し、粘液を染み込ませる蟲達。
彼らにとっては繁殖活動の一環であるそれは、女性にとっては愉悦だった。
全身の性感帯という性感帯を刺激され、粘液に感度を上げられる。

「ふああああぁ、あ、ああっ!!」

トドメとばかりに女性の身体を触手が縛り上げる。
粘液内で増殖された蟲達も、わらわらと女性にむらがる。
カプセル内は魑魅魍魎の巣と化していた。
そして、一際グロテスクな、卵を抱えた触手が穴という穴から女性を犯した。

「あああああああああああああっ? う、まれるううううううううっ!」

脳味噌でノルアドレナリンと蟲が異常分泌され、即座に達してしまう。
なのに、腹の、膣の中へと蟲が侵入する感覚は消えない。
内側から身体が軋み、子宮が激しく痙攣した。
子宮の中で卵が弾ける、その子達が卵管、卵巣へと食指を伸ばす。
きづいた時には全身が蟲になり、人智を超えた快楽に篭絡される。

「ふあああ! ああんっ、あふうううううううううううっ!!」

そして、女性の意識は闇へと沈む。
残されたのは母性本能と蟲の意志。
子作りの素晴しさ、醜き我が子の美しさに、女性の意識が堕ちていった。
241ダブルコネクト:2012/07/08(日) 18:55:57.10 ID:T1OIze1F
――少女、彼女は実母が犯されていると知らず、今日も架空で欲を満たしていた。

『HALさんのおちんちん、ご立派ですね。モデリング素敵です!』
『ありがとう、丹精込めて違法改修したかいが有ったよ』

今や掲示板やSNSは擬似的なツリー構造都市となり、
彼女はふとした興味から偽装アクセスしたエロの祭典に入り浸っていた。

『ふふっ、楽しみです。服装は何がいいですか?』
『断固旧スクで!!』

そんな会話をしながら、子孫統制された現実で味わえない愉悦に浸る。
それだけが少女の希望で、数少ない生きる意義だった。
堕ちた世界に、理性のブレーキだなんて存在しない。
拡散され、拡がり続ける淫夢……それは、ある意味人類の最後の楽園だった。
アダムとイブの様に惹かれ合い、動物の様に合一を果たす。

『ふああああっ! イ、イくうううううっ!!』

脳内とダイレクトリンクした感情、喘ぎ声が迸る。
ずっとこのままこうしていたい、そんな事を思った瞬間だった。

【――ウイルス検知――】

『ぐあああああっ!?』
『うあ、HA……HALさんっ!?』

ずぼっと肉棒を抜き、少女が身体を起こす。
すると目の前に居た男性アバターが断末魔と共に黒い四角形に覆われる。

『HALさん! HALさんしっかり!!』

声も届かずに、全てが呑まれる。
ログアウト処理を開始するも、ラグ故に中々逃げられない。

『な、なによこれ……』

気付くと脚部を覆いつくす黒々しい2値ドットの塊。
白黒で構成された闇、ウイルスが少女の秘所へと纏わり付いた。
麻痺する感覚と同時に上塗りされていく身体。
蝕まれる瞬間、そこが羽根に変わるかの様に軽くなる。

『う……い??? ゛??ぁ?あ????あ????ああ????あ? っ!!』

頭が可笑しくなる、虫食いにされ、狂おしい程の闇に覆われる。
みんなもこうしてあげなくちゃ、そんな黒に塗りつぶされる。
わたしはこうしてたべられるのね、そんな白に塗りつぶされる。
私は最早、耐えが??き苦?と????に??゛??い????。

意識が文字化けを始め、危機感に煽られた少女は、遂に強制シャットダウンを決意した。
自分が唐突に漆黒に沈み、解かれるように揺り戻された。
242ダブルコネクト:2012/07/08(日) 19:59:00.72 ID:T1OIze1F
……目を覚ます。懐かしい感覚、身体がある実感と共に覚醒する。



――しかし、悪夢は未だに終わらない。



カプセルが口を開けた。
そこから、のそりと満身創痍のまま乗り出し、転がる堕ちるように床へと倒れる。

「あいたたた……な、なんだっていうのよ、もう……」

手足を確認する。きちんと動く、人の形をしている。
ふと周囲を見回すと、使用時は格納されているカプセルが全て排斥されていた。

「な、なんでこんな……」

嫌な予感、ざわつく胸をきつく抱きしめる。
おそるおそる近づくと、正面にあったカプセルが蓋を開いた。

『あ…………う……うう゛っ!!』
「い、いやああああああああああっ!!」

中にはぎゅうぎゅうと犇く異形の塊、こちらに伸ばされた手も即座に呑まれた。
その塊が立ち上がる、ぐちゅぐちゅと醜い音を立て、無数の紐状触手を蠢かせる。
後ずさる度に、次々とカプセルが口を開け、中身をでろりとあふれ出させる。
正に悪夢の様な光景に戦慄し、四肢がわななき力が抜ける。

『いっしょ……、いっしょに…………!』
「く、くるなあっ!!」

狭い共有空間の中、囲まれた私に逃げ場はない。
足先に絡まる触手を蹴飛ばし、自分のカプセルまで走り出す。
カプセルの扉をしめると、外からにちゃにちゃという音と、ガツガツと叩く音が響く。
しかもその瞬間、自動的にカプセルは起動した――。

彼女のカプセルにもパイプより注ぎ込まれる化け物、
溺れるようにもがく中、強制的に半分ネットに接続される。

ウイルスの海、触手の海に溺れていく。

スクール水着の様に帯状の触手が身体を包む、
脳裏を白夢が焼いていく、それが黒へと焦がれていく、
唐突に鼓膜が痛み、脳に触手が直結する、
書き換えられる感覚、無くなってゆく自分、
脳に流し込まれる異形の意志、埋め立てられる心、消えうせる理性。

「うあああああああああああああああああああっ!!」
「はん、ああんっ! あう、あううっ!?」

現実と仮想が一つになる、カオスに溺れる2つの世界。
その狭間、夢現の境地で少女は哭いた。
243ダブルコネクト:2012/07/08(日) 20:23:17.00 ID:T1OIze1F
――数日後、はたまたそれは数年後か。

「キモチイイ」「アカチャンホシイ」「シアワセ」「イキソウ」
「ミンナイッショ」「ウンイッショ」「ミンナシアワセ」「ウンシアワセ」

それは、ひとつになったみんなの意思だ。

私の、私達の中で蠢く鈍痛、繋がった血肉を芋虫が這いずり抜けた。
熱を持った股関節から白濁液が垂れる。それに集まる黒い羽虫が肉ごとそれを啜り尽くす。
しかし、止めどなく膨張と収縮を繰り返す腹部からは次々と、搾り出されるようにそれが零れる。

「あははっ、みんな今日も元気だね〜!」

パクパクと閉開する子宮口、膨らんだ腹部に快感を伴う痛みが走る。
無理矢理膨らまされた乳房がぐちぐちと触手を生産する。
それが直結するたびに感度が倍化、感覚が共振して上乗せされる。

「ああんっ! 出る、出る出る出るううううううっ!!」

ドバドバと曖昧になる感覚の中精神が霧散し、バラバラにやって彼らに宿る。
彼らは全てを喰らう。彼らは文明を殺し、人物を食い潰す。
意識を結び、心を無理矢理縫い付ける。
そして、母胎としての性質と本能を植え付け、
適正の高い個体はマザーとして使役し、気の向くままに仲間を産ませる。

「ねぇ、貴方……HALさんだよね?」

ある子の視点でそれを覗くと、その獲物の中身が見えた。
ウイルスに犯され嘶く美少女、自分そっくりな女の子だった。

「貴方……女の子だったんだね……」

唇を吊り上げ、歪んだ笑みを浮かべた。
これで、彼女も母胎に改造できる。
それだけで、私の心は踊り狂っていた。

触手を伸ばす、彼女が喘いで仰け反り叫ぶ。
言葉は犯されちぐはぐで、狂ったようによがり狂う。
脳に私が侵入すると、あっさりと私を受け入れる。

私の中にウイルスが流れ込む、しかし犯されるのはみんな平等。

「「「う、うにゃああああああああああっ!!?」」」


そして――意識はシャットアウトした。



(勝手に失礼しました、つい衝動的に書き込みました。)
(少女にとっての現実は何処までなのか、下手するとまだ現実では侵食されてなかったり。)
(たくさんの捉え方があるので、是非色々妄想して悶々してくれればいいなと思います。)
(今、声を漏らしたそこの貴方も、私の蟲が――覗いていますよ? なんて。)
(駄文かつ長文をお読み頂き、どうもなのです。ではまた機会があれば。)
244 忍法帖【Lv=3,xxxP】 :2012/07/08(日) 22:10:57.86 ID:xDCz3L77
発想はかなり嫌いじゃなかったよ
245名無しさん@ピンキー:2012/07/12(木) 02:12:02.06 ID:gyw4MsPm
このカオスっぷり。かなり嫌いじゃないわ。
246名無しさん@ピンキー:2012/07/12(木) 04:31:44.34 ID:LUVLEGHB
俺寄生生物なんだけどさ
βに取り付いて淫獣にしてやろうと思うんだ
247名無しさん@ピンキー:2012/07/14(土) 00:24:16.38 ID:+TL4F5GJ
圧縮対策の保守
248ダブルコネクト:2012/07/14(土) 00:36:50.13 ID:qcGBE8Cg
>>244->>245さま、感想とお褒めの言葉をどうもです。

未熟ながらも精進していきますね〜。
返信遅くなり失礼しましたなのですよ。

次回は、多分魔法少女もの風味になりそうです。
詳しくはその時をお楽しみに、天使の力ってクリオネみたいに不気味だと思うの。
勿論、きちんと寄生ものですのであしからず。
249名無しさん@ピンキー:2012/07/14(土) 21:24:29.50 ID:RUxa9vh1
悪の奴隷になるヒロインスレって落ちちゃったんかね?
なんかスレの数自体やたら減ってるし、
板移行中とかでまだ移行完了してないだけかねぇ
250名無しさん@ピンキー:2012/07/15(日) 00:13:32.72 ID:M9xGz1OT
>>249
調教や洗脳などで悪の奴隷になるヒロイン46【悪堕ち】
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1338627302
まだ健在だと思うけど、>>249にはこのスレにずっと居たくなるような寄生蟲寄生させた
251魔法なんて……と、1日目。 ◆8wovNSzFUo :2012/07/19(木) 00:00:39.09 ID:90Ra2CnJ
【どうも、ダブルコネクトの人ですがまた、投降させていただきます。】
【では、即興ですが予告どおりに参ります。魔法少女の新機軸? どうぞ。】


少女は泣いた、慟哭した。
変わり果てた街並みを見据えて――魔法、それさえ有れば――と嘆き苦しんだ。

数日前、私の家に天使を名乗るぬいぐるみが現れた。
必要に契約をせびろうそれが、はたして本物だったのかは分からない。
ただ、少女の友人達が変わり果てた姿で街を蹂躙しているのは確かだ。

例えばその姿は、全身から汚猥な蟲を垂れ流す巨大な蛞蝓だったり、
或いは妊婦の様に膨らんだ腹部に口を開けて生物をそこで貪ったりなど様々だが、
どれも嘆かわしい姿で有るのは事実だった。


「彼女達を……救いたいかい?」


可愛らしい少女の様な声が耳をつつく。
そこには白いくまの姿のぬいぐるみ、頭には天使の輪を浮かべ、小さな翼で羽ばたいていた。


「貴方は、この前の天使?」

「そうだよ、君にとっては晴天の霹靂って奴なのかな?」

「ねぇ、お願い! 私を魔法少女にして!!」


彼が自分を天使だと認めた瞬間、私は彼に懇願した。
みんなを助けたかった、これ以上知り合いや友達が犠牲になるのは見ていられなかった。
次は自分かも知れないし、自分の家族かも知れない。そんな怯えた日々はもう嫌だった。


「良いんだね? 取り消しはできないよ、君は今日から魔法少女ライムスターチャイルドになる。それでもいいね?」

「うん、良いよ。私戦うよ……みんなを救いたいから、護りたいから!」

「なら、僕の頭に手を置いて? 契約の儀式と、肩慣らしを始めようじゃないか」


そして、私は彼の頭に手を添えた。腕の中を鈍痛が走り、力の連結を伝えた。
輪っかの奥に押し付ける様に手をあてがうと、どばっと光が満ち溢れる。
止めどなく流れ込むそれを、顔を苦痛に歪ませながらも受け止める。
血管の中、そして見えない精神世界へも流れ込む魔力、満たされる感覚を感じた。
焦がれるそれを胸に抱き、私は脳裏に浮かんだ言葉を叫んだ。


「エンゲージ、インパクト!!」


そして、《力》は目覚めた。

体を走りぬけ、魔法少女の可愛らしい衣装を光が紡ぎだす。
ラバー状のインナーにリボン、スカートなどが自動で精製される。
力が溢れてくる、体の中、秘所の神域で渦巻くのを感じる。

「ボクの力は強大だから、呑まれない様に気をつけてね? 後は体がやってくれるよ!」
252魔法なんて……と、1日目。 ◆8wovNSzFUo :2012/07/19(木) 00:25:10.12 ID:FeW6l10N
――ふふふ、馬鹿だよね?
これで契約は完了した、これで彼女は天界の尖兵だ。

ボクの魔力源は《夢》、それこそナーサリーライム、子供達の夢の様な力だ。
彼女の願いを触媒に、ボクの魔力が彼女を魔法少女へと変貌させた。
是非正義の為に戦って欲しい訳だけど、
ボクの力に?み込まれ、淫夢に溺れ、嘆かわしい姿になった異形を片付けてもらわないとね?
女神に昇華するとか依然に、失敗作の処理が最優先なんだよね。
保身、保身っと――


「ライムスターチャイルド、行きます!」


スカートとリボンがはためく、そして私は地を蹴り飛んだ。
高台から家々を何件も飛び越え、妊婦の様な異形と相対する。
ぶちぶちといやらしい音を立てるそれに、自然と体がつっこんでいく。そして、技を放つ。


「浄化の光、スターライトクオリアッ!!」


十字架の光が幾重にもクロスして走り、敵へと直撃する。
代償なのか、胸の奥がぐちゅりと音を鳴らした。

攻撃の霧が晴れると、敵の姿が顕になった。
無傷だ、しかも伸びてきた数多の触手に雁字搦めにされてしまう。
このままじゃ、食べられちゃう! そう思った瞬間だった。

べちょ、お尻の辺りに冷たく蠢く感覚。
なんと、私の肛門から黒々とした蚯蚓の様な影がはみ出した。


「いやあああっ!! ………・・・あれ?」


私、何を考えていたのかしら? これは具現化した魔力じゃないの。
怖がる必要は無い、むしろどんどん魔力を増やさなくては。
魔法少女は、魔力を生み出す永久機関なのだから。
あれ、私おかしいな。不気味なはずなのに凄くキモチイイ。
いや、これがアタリマエなんだ、私はマホウショウジョなのダカラ。


――そうだね、そろそろ脳味噌も真っ黒だよね。
過ぎた薬は毒だっていうけど、魔力も麻薬に似てるよね。
過剰摂取は良くないね、異形と戦わせるのが酷になっちゃうよ――


異形は元魔法少女だ。だから彼女らも魔力を生んでいる。
しかし、入りきらない魔力は溢れ出し、捉えた肉体へと流し込まれる。
そうでもしないと、本当に彼女らは魔力を生むだけの塊になってしまう。
だから、異形たちは意を決して人を襲い、溢れた魔力の媒介へと造り替えたのだった。
これが、異形が芋蔓式に増えるトリックだった。

気持ちいい、脚が黒く染まり、魔力に犯されていく。
引寄せられ、異形の中、触手蠢く膣内へと押し込まれそうになる。

膣は聖域、一番の魔力がたまる場所であり、胎盤を介して魔力を送る器官を生みやすかったのだ。
?み込んだ少女に、次々と触手を突き刺し、溢れる魔力を注ぎ込む。
それで少女がどうなろうと、異形は魔力を注ぎ込む異常なまでの快楽を味わえれば満足だった。
253魔法なんて……と、1日目。 ◆8wovNSzFUo :2012/07/19(木) 00:39:54.50 ID:FeW6l10N
「あんっ、いやっ……ううん、もっと、もっと!!」


魔力、魔力、魔力……体中が蠢き、それは脳をも侵食し始める。
最初、頭に触れたとき、瞬時に針でそれは送り込まれていた。
ゲル状の黒い芋虫、それが魔力を生み出す根源だった。

自分の腹部と乳首、膣と肛門から溢れるそれを見れば理解できた。
自分は罠に嵌められたんだと、自分は利用されていたんだと。


「はあぁんっ! くる、くるぅ!」


口の中に触手が押し込まれ、黄緑の粘液をばら撒かれる。
その中にも無数に魔力源が渦巻いていた。
溢れそうな力に、膣が焼けそうに熱くなる。

その時、目前に出現した極太の触手が私の中へと絡みつき、しゃぶる様に進入した。


「ふあああああああああっ!! ら、らめ、ええええ、えっちぃ……!」


そうだ、《夢》の力に、いつしか少女は夢に誘われていた。
無数の触手に犯されてゆく淫夢、それが現実だとも知らないで。
半分現実、半分夢、しかし全部が魔力に食われた中で少女が嘶く。

どくん、と少女の全身が波打つように呼応し、少女は黄色い声と汁を漏らした。


「きゃんっ! あぅうう……」


次の瞬間には、全身が魔力源と合一を果たしていた。
気持ち良い、身体を内から解かされる感覚。
擽られ、愛撫され、嬲られる狂気。


「あんっ、あわわわわ……あヴぇ、あへっ、えへへへ」


壊れ、貪られる感覚。流し込まれ、破裂する感覚。


(つづきは、あしたで。)
254名無しさん@ピンキー:2012/07/21(土) 15:34:50.64 ID:qHqvUOGR
>>253
おい、もう土曜だぞ。こっちは全裸で正座して待ってるというのに…
255魔法なんて……と2日目。 ◆8wovNSzFUo :2012/07/21(土) 20:16:34.33 ID:N0ImvcPr

(あわわ……、ごめんなさいです! ん……なんかお腹が……。)
(ゼラチン質のゲル状寄生体にサナダ虫モドキ孕まされ続けてましたのです!?)
(ああっ……また……。そんな感じでにゅるんりゅ謝罪させていただきます。)
(では、本編をどうぞです! 誠にすいませんでした、貴方に生涯病原体駆除する寄生虫をどうぞ。)


――そして、時は過ぎた。


魔力の醸し出す純粋なる毒気、機械に対する真水にも似た臭気に犯された街並。
人に取って異物でしかないそれが街往く人々を犯し続けるのを尻目に、
魔法少女と異形は強固に結びついていた、さながら胎児と母胎の様に。


「……はふっ……はふっ……はふんっ!?」

少女の魔力源は体内を巡回し、少女の意識を、肉体を侵食し続ける。
臍の緒の如き器官で接続された異形からも、それは比例するかの如く送られる。
全身の穴、肛門、膣口、口、耳、鼻、涙腺、そして汗腺や毛穴からでさえも彼ら、
魔力源がにゅるにゅると顔を出したり引っ込めたりする。
摺れる様な心地よさ、貫く様な刺激、込み上げる様な快楽。
それらは全て、黒光りするサナダ虫にも見えるそれが齎すものだった。


「ひうっ! ひひっ! ふ、ふにゃああああっ!?」


お尻に差し込まれたガソリンスタンドの給油機に似たそれから、
肛門が張り裂けそうになる程の魔力源を流し込まれる。
ふと見ると、その異形が心なしか収縮し、ヒトデの様な形に萎んでいる事に気付いた。
そこまで気を回せるのは、この快楽が日常に変貌しつつあるからなのだろうか?
そう思うと、秘所からずるりと生理みたいにゲルが滴り落ちた。
無数の魔力源、虫が蠢く様に悪寒を覚えるも、すぐさまそれは高揚に変わった。


「おうぇ、でる……おひっこ、びぃゆーびゅーでちゃう! はん! ヴぁううっ!?」


尿道を辿り、噴出した汁は黄緑。そそがれた液体にもにたゼラチン質で、
つまり気味なそれを押し出す所がぶぶぶと震える。
少しの逆流の感覚、鈍い痛みを伴う快楽。
どぽどぽと穢れた、いや清浄なる失禁を繰り返し、少女は蝦の様に反り返る。
その瞬間、表皮を泡立つ様に魔力源が逆上する。


「ヴぇええああああああああああああああっ!!」


そんな私の事なんて気にも留めない様に、異形が触手を突き出した。
その矛先は臍。十数年前までは母と繋がっていたそこへとかぶりつく。
われた先端から無数の食指が伸び、私の閉じた器官を再開発する。


「あああ、ああ…………あ。」


そして、異形はそのヒトデの如き黒い塊の五肢をそこに添え、一体化して殺到する。
熱を持ち、繋がる瞬間。回路を過電圧が狂わせるが如き情感と扇情の熱。
熱い、熱い、熱い、熱い、熱い熱い熱い熱いあついあついあついアツイアツイアツイアツイッ!!
256魔法なんて……と2日目。 ◆8wovNSzFUo :2012/07/21(土) 20:44:29.87 ID:N0ImvcPr
全部、流れ込んでくる。魔力源と共に、その異形の本質でさえも。
その異形が、魔法少女の熟れの果てだっただなんて事でさえも。
熱と愉悦、最大級の波に意識そのものを単一化される中、私のそれは癒合した。
シンクロ、《夢》と《夢》とが飽くなき共振を始めた証であった。
ナーサリーライム、夢の色香、子供の……と呼ぶには些か似合わぬ中身だが、
それはどう捉えても、目前に形を現しだした幼き少女のものだった。


――それは遡る事、五日程前の事でした。でも、もっともっと……前だったのかもしれません。


『ねえ、ユキちゃんは魔法を使いたくはなぁい?』


いつも、私が抱いていたお人形さんが動き始めた。
そして少女の様な声で言ったのだ。茶色いウサギのお人形さんだった。
甘い、大人のお姉さんみたいな声だった。神様みたいだ、と思った。


『魔法使いさんに、なれるの……?』

『そうだよ、なんでも思い通り。《ソウゾウ》の力をユキちゃんにプレゼントしちゃうよ?』

『《ソウゾウ》……? カボチャの馬車も、綺麗なドレスも作れる?』


そう聞くと、ウサギは窓の冊子に飛び上がり、月夜を背にして嗤った。
×印の口が動いた訳でも、声を発した訳でもなかった。ただ、そんな気がした。
不気味だけど、好奇心旺盛な少女が勝てるわけが無かった。
子供っぽい、小学校のお友達に笑われ続けてきた。絵本が好きな私。
想像していた、魔法少女、いわゆる魔法使いになった私を。夢見ていた。


『契約、したげよっか? 良いんだよ? 《ソウゾウ》して……深く、鮮明に、くっきりと――』

『うん…………』


胸に手を当てる、ぎゅっと握り締める。熱が生まれる、熱い熱い心の熱が。
それを手にして縋りつくと、ウサギは静かに目線を下げた。見下ろされた。
そして、天使みたいな輪っかを光らせて、悪魔の様にウサギは嗤った。


『夢の国、ワンダーランドオブアリス。迷い込んだ、哀れな子羊……』


そして、縋りついた私の頭にウサギが手を置く。
撫でるように、揺らされる手から溢れ出る程の黒いうねうねが……溢れた。


『うわあああああああああああああああああああああっ!!!』

『魔法少女アマリリクス・アリス』


頭に直接それが飛び込んできて、ぐちゅぐちゅ、ぐちゃぐちゃ、ごにょごにょぎゅるぎゅる。
べきべき、ぼきょ、がりり、べりばり、ぬちゃ、にちゃにちゃにゅるんっ、ぷつん。
わたしを、めきょして、こわしちぇ、めちゃんこにしゅみゅままにりゅってごしゅごしゅした。

『ユキちゃん、君の名前は――今日からアリスだ。』
257魔法なんて……と2日目。 ◆8wovNSzFUo :2012/07/21(土) 21:08:45.74 ID:N0ImvcPr
――そんな少女、アリスは後に力に呑まれた。


その、アリスを呑み込んだ異常な量の魔力が私に流れ込む。
残滓の一滴、粕の一欠片も残さないように、最後には体温計の液溜めの様な形で、
拓かれた臍から身体へと進入し、私へと移住をはじめる。

目前の少女、アリスはその記憶どおりの姿に戻り、
一糸纏わぬ姿で路上に崩れ落ちた。眠る様に丸くなり、静かな呼吸と共に動かなくなる。
寄生され、その相性の悪さ故に全てを吸い尽くされた少女。
静かに動く胸の奥、魔力の気配は既に無かった。

快楽に打ち震え、嗤い続けていた膝が静まり始める。
目前の光景、体内に淫猥な音と共に引っ込んでゆく魔力源。
アリスから押し付けられたそれ、《ソウゾウ》の力も交わり、《夢》は進化を始める。
黒い魔力に包まれた脚が、赤い光と共にそれをタイツに変貌させる。
膝丈までのタイツとガーターベルト。股間を覆う部分には、楔の様に穴を封じる下着が生まれた。
体の中で魔力源を押し留めるそれに、純粋な魔力が吸い込まれていく。
破れた聖域から溢れ出る魔力を抑え、さらに体内で増幅させ、共振させるのだ。
そのむず痒い感覚、下腹部の焼けおちそうな熱が堪らなく癖になる。
緩んだ口元を笑みに変え、より荘厳な姿へと変貌した神々しき魔法少女。

適格者がそこには居た。

《夢創》の力、銀河の様に煌く蒼銀の髪、煉獄の如き真紅の衣。
《物語》を生む少女、数多の魔力源を孕む魔法少女は向日葵に滴る油の如き瞳、
獣の如く縦に裂けた瞳孔をぱちくりさせて嗤った。
私は、遂にマホウショウジョになれた。嬉しい、ウレシイな。ウレシイよね?
ぎゅるると唸るお腹、渦巻く魔力は飽きたらじゅるり、新たな媒介を求めて疼きだす。
幸い、いや、幸か不幸か街中にはなりぞこないが沢山居る。
それぞれが思い思いに犯し、陵辱し植えつける。芋蔓式に異形のドールは増えていた。
それを全部食べれたら、貪れたらみんな……助かるんだよね?

だって、私にはそれができるんだから。

物語の種、瞬く星の子供達、それらを全て宿せたら、私はもっと――



もっと――




もっト――




モット――……?



――ミンナヲ、シアワセニ……デキルンダヨ、ネ?




疼く、ごりゅごりゅしゅるりなお腹に、わたしはマホウを収めてイった。
私は、ミンナを――マモリタイカラ。メガミ、ナル。    fin
258 忍法帖【Lv=36,xxxPT】 :2012/07/21(土) 22:51:29.64 ID:TIxJMDaA
GJでした
とりあえずQBっぽい何かは異形より先に食われるべき
259名無しさん@ピンキー:2012/07/21(土) 23:19:00.52 ID:nA89lZRr
おっつおつ
260名無しさん@ピンキー:2012/07/22(日) 22:46:18.73 ID:aQdz6JBA
実用性第一ではない先進的なものもいいわな
261名無しさん@ピンキー:2012/07/23(月) 00:52:03.04 ID:MomFZc0+
スピーシーズXXXXXを期待しながら見たら、不完全燃焼。
素材はよさげだったのになぁ…
ってことで舞台を日本の高校にして自己補完。

プロットは出来てるので、後は文として組み立てるだけ。
2日以内位に投下する予定です。
262名無しさん@ピンキー:2012/07/23(月) 01:02:57.85 ID:uBMVJiTh
クオリティ下がる一方だからな
でもほんと素材はよかった
あと期待してます
263名無しさん@ピンキー:2012/07/23(月) 10:40:17.82 ID:TST0B1M6
>>262
スピーシーズののとだよな!?な!?
264名無しさん@ピンキー:2012/07/24(火) 10:58:01.62 ID:fv2iZOm6
エサだぞー

【研究】 ネコを飼う女性、感染した寄生虫に脳を操作され、精神かおかしくなったり自殺したくなったり?…「脳泥棒」の寄生生物たち★2
http://uni.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1343093105/
265名無しさん@ピンキー:2012/07/24(火) 19:23:27.12 ID:yr4sr8JZ
触手スレに小ネタだけどよさげなのが投下されてた。
266スクール・パンデミック:2012/07/24(火) 23:19:38.02 ID:uC1Di9O3
261です。お待たせしました。

執筆しながら投稿しますので、遅筆はご容赦ください。
あと何分初めてですので、その辺りは暖かく見守ってください。
ではどうぞ。


創立100年の私立学校なんてのはあまり珍しくはないだろう。
ただまぁ、そこに今は使われていない旧校舎がそのままあるとなると話は別かもしれない。
なんて如何にもフィクションにありそうな設定だが、実は東京郊外にもあったりする。

「まさか母校をこんな形で再訪することになるとはな…」

びしっという擬音が聞こえてきそうなスーツを着た男が、木造の古そうな校舎を見上げる。
左手にはジェラルミンのケースを持ち、右手には携帯電話を持つ。
今流行りのスマートフォンではなく、所謂ガラケーという奴だ。

時計を見ると午後10時45分。約束の時間まであと15分ほどだ。

「では行くかな」

男は注意深く辺りを探りながら、旧校舎の中に消えていった。


「約束のものは?」
「これだ」

男の目の前には、自分が持つアタッシュケースと似たようなケースが広げられていた。
ただし、相手の中身は万札。万と言う単位ではないことは間違いないだろう。

「確かに」

男は満足そうにうなづいて取引相手を見る。

「では成立ということでいいな?」
「あぁ」

と、ケースを机に置こうとしたところで、ピリリと間抜けな音がした。

「すまん、出てよろしいかな?」

男が尋ねると、相手は不満そうに舌打ちする。

「さっさと済ませろ」
「感謝する」

そう言って男は胸ポケットに手を突っ込む。

「すぐに済むさ」

しかし男の手に握られていたのでは、黒く光る拳銃だった…
267スクール・パンデミック:2012/07/24(火) 23:20:54.14 ID:uC1Di9O3
「くそっ!どうしてこうなった?」

暗闇の階段を駆け下りながら、男は唸る。

取引相手を殺してお金をだまし取ったまではよかった。
しかし何故か、当局にかぎつけられていたようで、追われる立場に。

「くそ!くそ!」

ケースは2つとも隠した。学生時代に偶然見つけた空き部屋にだ。あれは誰にも絶対見つけられない。
誰にも知られていないはずの部屋だ。その証拠に誰も使った形跡が20年経ってもなかった。
この先も絶対に見つからないという保証はないが、とりあえずは大丈夫だろう。
あとはこの場を逃げ切ってほどぼりが冷めてから回収しにくればいい。
とすれば、とりあえずこの場から逃げ切るのが先決だが…

「そこまでだ」
「ぐっ…。公安九課か…」

スーツを着たいかつい男が拳銃を手に待ち構えていた。まるでここに来るのを予測していたかのように。

「悪いが、私もここの出身でね。内部構造はよく知ってるつもりさ」
「なら、そのよしみで…」
「見逃すなどどいう変な気が起きないか、自分が心配だったが、それは杞憂だったようだな」

感情を全く表わさずに拳銃を構えた男が言う。

「それどころか、同じ学校の出身者にこんな奴がいるなんてと、腹立たしくなったな」
「ふん、私の見たところ先輩なんだがな…」

この場に及んでこんなことが言えるのかと男は少し自嘲した。
人間開き直ってしまえばこんなものかなんて、極めて客観的に考えてしまう。

「さて、無駄話をしてしまったが、これでおしまいだ。じきに私の仲間がくる」

スーツの男が言うのとほぼ同時に背後から足音がする。

「同じ学校のよしみだ。私の手で逝け」
「とんだよしみだな…」
「言ってろ」

直後に乾いた銃声が一発。旧校舎に響き渡った。
268スクール・パンデミック:2012/07/24(火) 23:22:06.89 ID:uC1Di9O3
「奴はブツを持っていなかった」
<受け渡しは終わってるのではないか?>
「もしくはまだ渡さずに、どこかに隠し持っているか、だ」
<わかった。両方の線であたろう>
「俺は一度戻る。情報の集め直しだ」
<うむ。とりあえず御苦労>
「あぁ」

電話を切ると、スーツの男は足元に転がる死体を見下ろす。

「何もなければいいがな…」

誰にでもなく、意識したわけでもなく、そんな言葉が口から漏れた。
269スクール・パンデミック:2012/07/24(火) 23:37:30.79 ID:uC1Di9O3
河原文香はこの学校の2年生である。
学業は並。運動は割と得意。部活からのオファーも時々。
さばさばした性格と、容姿端麗とも言える外見からモテないなんてこともない。
しかしそんな彼女が文学部に所属しているのにはちょっと理由がある。

古典文学好き。

いや、最早フェチと言ってもよいだろう。
文学部にいれば、いくら古典文学を読んでも文句は言われない。
実際中学の古典の授業ではまって以来、読みふけっている姿を見られてはからかわれたものだ。


―似合わない―


まぁ確かに自分は深窓のお嬢様のような容姿でもないし、
木漏れ日のさす窓の側に座って本を読む姿はあまり想像できない。

セミロングの髪は、遺伝のせいか地毛も茶色っぽく、目はちょっと吊り気味の大きめ。
手足は太くはなく、どちらかと言えばすらっとしているが、ちょっとばかり筋肉がついてる。
身長は165センチでちょっと痩せ型、バストはもうちょっとあればいいなと思っていたが、友達曰く、

「文香のは形と大きさといい、お手頃だよね!」

それでいて相手はEカップなのだから、バカにされているようにしか思えない。
中学までは私のが大きかったはずなんだがと、毎度首をひねってしまう。
270スクール・パンデミック:2012/07/25(水) 00:04:19.84 ID:uC1Di9O3
そんな文香のお気に入りは旧校舎の屋上だ。
昼休みはちょっと時間が足りないにしても、放課後は時間があれば、結構こちらで過ごすことも多い。
誰もこず、静かでこの時期に快適に過ごせる屋上はまさに文香が読書する為に用意された場所、
と勝手に思うようにしてる。
戦前に建てられた木造建築の校舎で屋上があるのも不思議と言えば不思議だが、
文香の学校には、時計付きの洒落た鐘楼があった。それを見ると屋上があるのも何となくは納得できる。


「さぁてと!今日は平家物語の続きでも読みますかぁ!」


ご存知平家物語。
日本を代表する古典文学の一つだが、それを女子高生、しかも口語訳されたものではなく、
わざわざ原文で書かれた本を探し出して読んでいるのだから、滑稽と言えば滑稽なのかもしれない。

お気に入りの日が差す場所に腰かけると文香は早速分厚い本のページをめくりだす。


ぺラリ。


梅雨前のこの時期はセミのうるさい声もせず、鳥のさえずり程度と
グラウンドから時折聞こえる運動部の掛け声しか雑音になりえるものがない。
その為、最近は日没直前まで集中して読んでしまうこともしょっちゅうだった。

しかし今日は違った。

ページを3つほどめくったところで、視線がふと文字より上、
ちょうど鐘楼から3メートルくらい離れた場所に行った。
特に何もない。
いつも見ている風景だ。

気にせず文字に目を戻す。


ぺラリ


1ページめくったところでまたそこに目が行く。
また文字に目を戻す。


ぺラリ

チラリ

ぺラリ

チラリ

チラリ

ぺラリ

271スクール・パンデミック:2012/07/25(水) 00:46:26.58 ID:GQ21fnLz
「あー、もう!集中できないじゃんか!!」

別に何が悪いというわけではない。強いて言うのなら文香が悪いのだが、それを否定するかの如く大きな声を出す。

「なーんか、今日変よ?」

腰かけてた場所からすっと立ち上がり、ちょっと短めのスカートの後ろの部分を両手ではたくと、
件の場所へスタスタと歩み寄ると、しゃがみこんでその辺りをじーっと観察してみる。
特に何もない。いつもと変わらない屋上の床がある。
しかし雰囲気が少しばかり違う。そう、普段からここを使っている文香でなければわからないような。

「普段から観察することを心がけていれば、ちょっとした変化にも気付くものさ…」

まるで、昔のイギリスの名探偵がいいそうなセリフを呟きながら、その辺りを撫でてみたり、コツコツと叩いてみる。
隣に髭の中肉中背の紳士がいれば、絵になるやもしれなかったが、これではただの不審者、いや残念な美少女である。

「…うっさい」

自分の脳内妄想にツッコミをいれながら、コツコツと叩き続ける。
と、

カンカン

明らかに先ほどとは違うがらんどうな音がした。

「見つけたよ!ワトソン君!」

思わずガッツポーズをしてから、慌てて辺りを見回してほっと溜息。

「こういう音がする時は下に何か空間があるって、ホームズ先生も言ってた!」

どうやら、彼女はドイルも愛読しているらしい。はて?ドイルは古典だったかな…

文香は嬉々として、その辺りを念入りにまさぐってみる。と、
ビンゴ。
直径わずか4センチくらいのくぼみがあった。上手い具合に指もひっかけられそうだ。

「よいしょ…っと!!」

腰を入れ、両手で思い切り引っ張りあげる。
が、湿気をすった古い木独特の感触で中々動かない。

「まさかスライド式?」

なんて考えてるうちに抵抗がすっと軽くなる。
まずいと思った時には後の祭り。思い切り尻もちをついてしまった。

「あいたたた…」

お尻をさすりながら、ぽっかりと空いた空間を見てみる。
縦横がそれぞれ50センチくらいの大きさで、覗いてみるとちょうどいい具合の場所に階段があった。


272名無しさん@ピンキー:2012/07/25(水) 01:33:33.91 ID:LaeJAFX3
お疲れ様、面白そうっすな
273名無しさん@ピンキー:2012/07/25(水) 12:25:19.68 ID:9RyMdcAB
ちょっと早い寄生ラッシュが始まったか・・・
274名無しさん@ピンキー:2012/07/25(水) 16:17:11.17 ID:ZrBjcs+k
写本とはいえ和書読んでるのは新しいな。古物屋で幾らぐらいするんだろう…
275名無しさん@ピンキー:2012/07/25(水) 20:27:13.65 ID:7BUsbn4m
うわあ、いい所で続くか
続き待ち遠しい
276スクール・パンデミック:2012/07/25(水) 23:20:35.35 ID:GQ21fnLz
こんばんはー。

今回も書きながらの投稿となります。期待に応えられるかはわかりませんが、
よろしくお願いします。

このシーンが終わるといよいよエロエロ?になる予定です。
それではどうぞ。
277スクール・パンデミック:2012/07/25(水) 23:21:53.79 ID:GQ21fnLz
「何というご都合主義!何というテンプレ展開!」

如何にも隠し部屋ですと言わんばかりの階段。
そして狭いながらも下に降りて行けるスペースを見て文香は一人ごちる。

「でもこういうのってワクワクするよねー」

埃がちょっと多いのが気になったが、好奇心の方が優に勝ったのは言わずもがな。
頭をぶつけないように慎重に降りていくと、12畳くらいのスペースがあった。
案の定、埃くさい。

「こんな部屋あったんだー。知らなかったな…」

左手で鼻口を押さえながら、右手を顔の前でパタパタさせる。
所謂、うわーっ、埃くっさーというモーションだ。
それにしても、旧校舎内は隈なく散策したはずだが、こんな部屋があったとは意外だった。

「上以外に出口ないのかな?」

辺りをきょろきょろしてみると、割としっかりしてそうな扉があった。
近寄ってみると、どうやらこちらか押すタイプのようだ。

「よっと!…あれれ??」

ノブに手をかけて押したが、ピクリともしない。
さては自分の勘違いかと引いてもみたが、こちらもダメ。

「あーあ、扉の向こうに何か置いてあるのかなぁ」

推測すると場所的には隣は理科室か何かだったような気がする。
ならば物があっても仕方ないと、自分を納得させると、文香は改めてこの隠し部屋を眺めてみる。
入ってきた時は気づかなかったが、棚がたくさん置いてあり、物置として使われていた雰囲気を醸し出している。
最も今は埃だらけであったが。
そして部屋を見回していてあるものに気がつく。
278スクール・パンデミック:2012/07/25(水) 23:22:31.01 ID:GQ21fnLz
「本?」

古そうな装丁の本が何冊も平積みにされてるのが見えた。ちょっと背を伸ばせば届きそうなところにある。
手にとってみて、文香は愕然とした。


「え?枕草子?」

慌ててページを開いてみて、更に驚愕する。
今時の本ではなく、江戸時代以前に作られたような、紐でしばって製本されたものだ。
当然中の文字も印刷ではなく、手書きの筆のようだ。しかも驚くほど状態がよい。

「これは読めるかも…?」

興奮した文香は枕草子があった近辺を探す。

「うわ、隣は土佐日記?新古今和歌集?」

有名どころと言われる作品がいくつもあった。しかも全部枕草子と同じような状態。

「これすごいよ!」

中には当然読んだこともあるものも見つかったが、それでも文香の興奮は醒めない。
再度見渡してみると、結構な量があるようだ。
学校の図書館にある古典文学はあらかた読み尽くしかけていた文香にとって、
これは僥倖と言えた。

「毎日通うしかない!」

しかし、生憎本を読める環境ではなさそうだ。

「借りてもいいよね?この埃の積もり具合だとかなりの年月読まれた形跡がないし」

本も埃積もるよりは、読まれた方が本望、なんちって、てへぺろと付け足す。

「でも何でこんなにたくさんあるんだろう?昔のお偉いさんにマニアがいたとかかな?」

首をかしげて考えるが、すぐやめる。

「まぁ、それはいいか。とりあえずその人には感謝しないとね!」

そして文香は棚に向き直り、パンっと顔の前で手を合わせる。

「では借りていきまーすっ」

鼻歌を歌いながら、スキップしそうな足取りで、数冊の本を抱えて文香は外に出た。






床に自分以外の足跡があったことに気付かずに…
279名無しさん@ピンキー:2012/07/28(土) 07:51:54.01 ID:PjwfloeQ
保守
280名無しさん@ピンキー:2012/07/29(日) 00:07:56.35 ID:iYwjtcN4
中道
281名無しさん@ピンキー:2012/07/29(日) 01:20:22.42 ID:/QggLBX8
革新
282名無しさん@ピンキー:2012/07/29(日) 02:15:54.41 ID:CUlMmM4U
>>278
まさかこのスレで「公安九課」の名を知るとは…
君とはいい酒が飲めそうだ
283名無しさん@ピンキー:2012/08/05(日) 11:37:09.09 ID:IcNg4bEf
全裸待ち
284名無しさん@ピンキー:2012/08/08(水) 00:06:25.68 ID:k2tLX79d
充電期間長いな
285名無しさん@ピンキー:2012/08/09(木) 21:21:22.80 ID:J3Ue62EK
良いんだけどなんか惜しい
ttp://www.zaeega.com/archives/54104099.html
286名無しさん@ピンキー:2012/08/12(日) 18:06:40.04 ID:3iYLcGnU
今年も寄生ラッシュ…早めに帰った俺は被害を免れ…た…あ…れ…?








…ふふっ、ようやく出てこられたわ。少し時間がかかったけれど…
さぁ、寄生ラッシュの成り行きを見守るとしましょうか…ふふふふふ…
287名無しさん@ピンキー:2012/08/15(水) 00:17:46.00 ID:6L13wU6/
>>278の続きを早く!
288名無しさん@ピンキー:2012/08/17(金) 19:35:01.25 ID:FJnK3EeX
五行の人マダー
289名無しさん@ピンキー:2012/08/17(金) 22:17:12.06 ID:SlocZ14t
次のオリンピックまで待つんだ
290名無しさん@ピンキー:2012/08/17(金) 23:59:57.94 ID:J5s3yPLW
いやだあああああああああああああああああああああああああああああああ
291名無しさん@ピンキー:2012/08/19(日) 02:12:45.51 ID:bTrNwiNG
しかも夏のな。冬じゃないぞ。
292名無しさん@ピンキー:2012/08/19(日) 03:05:40.63 ID:W6xK/7ns
日暮みたいな扱いだな、五行の人w
293名無しさん@ピンキー:2012/08/20(月) 14:42:18.56 ID:hZCtvxc0
4年くらいは余裕で待てるな!
294名無しさん@ピンキー:2012/08/20(月) 15:23:21.85 ID:2CyeP08y
寄生物のエロゲって無いの
295名無しさん@ピンキー:2012/08/20(月) 15:30:36.94 ID:flxPmzIp
>>294
セリカとか?、
296名無しさん@ピンキー:2012/08/21(火) 21:27:34.42 ID:s1S8Xn2E
ショクシュリアン
297名無しさん@ピンキー:2012/08/24(金) 00:18:19.37 ID:TAhitKst
五行戦隊 第五話
『寄生化スーツ』

悪堕ち寄生モノです。
以下開始。
298五行戦隊 第五話『寄生化スーツ』(1/20):2012/08/24(金) 00:21:56.97 ID:TAhitKst

睦美は蔓を素手で掴んだ。
触肉の先端部は瞬時に石化し、ぼりぼり音を立てて握り潰される。
石化がほかの部位へ伝染し始めると、トカゲの尻尾のように蔓が断ち切り、
翠のところへ戻ってその右腕に巻きつく。

触手の残骸を握ったまま、睦美は翠を見つめる。
学校で別れた時と比べ、少女の様子は随分と変わった。

触手化したコスチュームは、かつてのデザインをもとに大胆なアレンジが施されていた。
胸の谷間や背肌は露出し、匂い立つような色香が伝わってくる。
足の付け根は過激にカットされて、むっちりとした尻肉や太ももを見せ付ける。
体を覆う肉布の隙間からところどころ蜜液が溢れ、いやらしい連想をさせる。

もともと端正な顔立ちも、今では常時欲情しているかのように赤く染め、
異性を誘惑するような息を吐露する。
羞恥なのか快楽なのか、彼女の全身がビクビクと震えていた。
それが潤んだ瞳や切ない表情と合わさって、見る者の嗜虐心を刺激する。

更に異様なのは、彼女の服だった。
植物の蔓のような触手が布地のように繋ぎ止め、
肉付きの良い体を足のつま先までぴっちり包む。
繋ぎ目のところから見え隠れする裏側の繊毛や、ねっとりとした粘液。
そして何よりも不気味な、服の表面にある多数の目玉。
その邪悪な雰囲気は、鈴華のそれとまるっきり同じだった。
ただ鈴華の色は淀んだ黄色に対し、翠の装束は鬱蒼としたダークグリーンである。
いずれも元の五行霊服の面影を残しながらも、おぞましいまでに変貌した触手スーツ。

怪奇ではあるが、それ以上に妖しい魅力を感じさせる姿だった。
あの慎ましい翠がこれほど凄艶に変貌できるとは、
親友である睦美にも想像がつかなかった。
もともと豊満だったバディは触手服によって、余すところ無く性的な興奮を焚きつける。
だがそれが魅力的であればあるほど、睦美は心に痛みを覚えた。

背中で急上昇する温度を感じる。
首に降りかかる息は、溶鉱炉から吹き出る火の粉のように熱くて痛い。
振り返らずとも、背後にいる灯の怒りを感じ取る。
そのまま自分までが沸騰しないよう、睦美はできる限り冷静な口調で尋ねた。

「あなたはいつ妖魔側になったの」
「……昨日から」
「清見はどこ」
「森の奥、あなた達を逃したところ」
「これからどうするつもりだ」
「二人とも妖眼蟲に寄生させてもらうの。……私や、鈴華と同じように」
かつての仲間であり、正義の味方であった少女は静かに答える。
その言葉も態度も、睦美にとって残酷なものだった。
299五行戦隊 第五話『寄生化スーツ』(2/20):2012/08/24(金) 00:24:02.21 ID:TAhitKst

騒ぎ立てる灯を制して、睦美はため息を吐く。
「驚いたな。まさかあなたほどの人間が、そこまで堕ちるとは」
「……」

後ろめたいからか、翠は視線をそらしてうつむいた。
「心配する必要はありません。一度されてみれば、
 あなた達もすぐに私と同じ気持ちになれます」

「妖魔に屈するつもりは無いね」
「だがあなた達には勝ち目はありません」
「そんなのやってみなきゃ分かんないじゃん!」
灯は睦美の背中から頭を伸ばして、「べーだ」とあかんべを作った。

そう、と翠はただ悲しげに呟いた。
次の瞬間、彼女の体を覆う触手スーツはにゅるりと音を立ててうねり始める。
服の表面にある妖眼は獰猛な緑光を放ち、
あたりの妖気と淫気は一段とこまやかになっていく。
その妖気に刺激されたか、妖樹の群れはシュルシュルと音をあげながら前進する。
だが先頭に立つ翠はそれを腕で止める。

「この戦いは私だけのもの。あなた達は下がりなさい」

翠の服の胸元にある目玉が強烈な眼光を放つと、妖樹の群れはピタリと動きを止めた。
その光景に、睦美はチクリとした痛みを感じた。
彼女はすでに手足のように、下級妖魔を扱うことができる。
それが何よりも妖魔の一員となった証拠である。

戦端は唐突に開かれる。
翠は腰まで及ぶロングヘアを優雅にかき上げた。
周囲に一陣の薫風が舞い上がり、綺麗な長髪がサラサラと流れる。
どこからともなく花びらが現われ、ふらふらと睦美達の方向へ吹いてくる。

ほぼ同時に、睦美は人差し指と中指で印を結んで地面を突いた。
一枚の巨岩が地表から急速にせり上がる。
ただ浮かんでいるように見えた花びらは、
まるで発射されたカッターナイフのように次々と岩に刻んだ。
岩に受け止められた花びらはその場で青々しく変化し、
まもなく刻み込んだ溝から苗が生え出た。

苗の生長が終わるよりも速く、睦美は岩をまるごと放り投げた。
疾走しながら翠は蔓鞭を縦一線に振り上げ、
すでに内部まで植え崩された巨岩はその一撃によって砕かれる。
降り注ぐ土石の中から、翠は睦美達に急接近する。
彼女が踏みつけた土に草花が生え、睦美のテリトリーだった砂地を緑に作り変える。

睦美は相手の動きを目で追いながら、背中に一筋の冷や汗を流した。
相性は、断然こっちのほうが不利である。
その上自分は一歩も動けない。
300五行戦隊 第五話『寄生化スーツ』(3/20):2012/08/24(金) 00:26:49.50 ID:TAhitKst

綿密な戦闘スタイルを擁する翠相手では、
こちらから仕掛けなければどんどん追い込まれてしまう。
その先手さえ譲らないといわんばかりに、翠は睦美を目掛けて蔓触手を振るわす。
だが彼女が睦美に向かって踏み込んだ途端、
足場が崩れて大きな落とし穴が現われる。

(今だ……!)
睦美は機を逃さず右の拳に霊力を溜め始めた。
狙いは全身全霊の一撃のみ。
相性をも覆し、翠の回復力でさえ追いつかない大きなダメージを。

しかし、翠は想定したよりも速く復帰した。
落とし穴から数本のツタが伸びると、
そこからラフレシアのような巨大植物がよじ登る。
開花した中から無傷な翠が現われ、蔓触手で睦美の首を絡め取る。

「おしまいです。もう降参してください」
言い終わってから、翠は違和感を覚えた。
あれほど騒がしかった灯が、戦い始まってからまだ一言も喋っていない。
睦美の背後に目をやると、
灯の顔が真っ赤なヒキガエルのように膨らんでいるのが視界に入る。

翠はすかさずラフレシアを前へ蹴り上げ、そこから飛び降りる。
一瞬速く、灯が口を広げて大きな火炎弾を吐き出す。
直径二メートルにも及ぶラフレシアは、悪臭を散らしながら灯に向かって突進する。
だがまばゆいほど輝く火球に触れると、わずかな炭屑を残して蒸発した。
火炎弾は翠の上方を掠め、明後日の方向へ飛んで行った。

灯はケホンケホンと煙を吐きながら、悔しそうに睨みつける。
あと一歩というタイミングで、狙いを邪魔されてしまった。
首より下が動けない彼女にとって、この攻撃は唯一取れる行動だった。
しかし彼女が作ったこの隙は、睦美にとって十二分の助けとなる。
彼女は緩んだ触手を振り解きながら、溜め終わった右拳を構える。

その時。
翠は忽然と睦美に顔を近付けた。
そして彼女の耳側で、小さな声で呟く。

(お願い、私に捕まったフリをして)

その言葉はどういう意図で言っているのか、睦美にはよく分からなかった。
考える暇もなかった。
凝縮しきった霊力は、ギリギリまでつがえた矢のように、発さずにいられない。
「……砕石拳!」
気合の入った一喝とともに、
睦美の右手は無数の石つぶてと砂塵を巻き上げて相手に直撃する。
301五行戦隊 第五話『寄生化スーツ』(4/20):2012/08/24(金) 00:29:15.23 ID:TAhitKst

翠は何もしてこなかった。
小腹に直撃を受けて、糸が切れた凧のように遠くへ飛んだ。
その様子を、睦美は半信半疑の表情で見つめるしかなかった。
力を一点に凝縮した一撃は、単純に対象を内側から破壊するのみ。
あまりにも凄まじいパワーに、睦美自身も途中で不発にすることはできない。
それを無防備に向かってくるなんて、自滅するようなものだ。

妖樹達の前で、翠は震えながら立ち上がった。
直撃を受けた触手スーツはぐにゃりと潰れ、
その部分に生えていた目玉の白身と合わせて溶け出し、
下にある少女の素肌を外気に晒す。
すぐに周りの肉布が活発に細胞分裂を繰り返し、
損傷部分を補うための緑色の液体を分泌する。
緑汁は肌の上で絡み合いながら、だんだんと繊維の形を成す。

「……お見事です……」
負傷した部分を手で抑え、口から一筋の血を流す翠。
たとえ表面の傷は妖眼蟲の力で回復できても、
体内部まで届いたダメージはそう短時間に回復できないはずだ。

「皮肉なことですね……味方だったとき、何よりも頼もしかったこの技を、
 自分の身で受けるなんて……」
翠は口の血を拭いながら、冷たい表情に戻る。

「しかし残念です。睦美さん、あなたは最後のところで迷いが生じましたね。
 本来なら、私がここで横になったままのはずです。
 その未練が、あなたの命取りとなりましょう」

翠が言い終わった途端、睦美と灯のまわりから大量の蔓が伸び出た。
不意を突かれた二人は抵抗する暇さえなく、
次から次へと現われる触手によって体を隅々まで緊縛される。

翠は更に印を結ぶと、砂を押しのけて一つの巨大植物が現れる。
それはウツボカズラのような、長い壷型の怪物だった。
壷のような捕虫器で二人を足元から頭まで一気に呑み込むと、
蓋を閉じ蔓で何重も巻いた。
ウツボの内側からもがく音が漏れ出るが、蔓が巻いていくにつれ弱まり、
やがて何も聞こえなくなった。

完全に静まったことを見届けた翠は、妖眼樹の群れを振り返る。
「この子達は私が連れて行くわ。
 あなた達はこの森に誰も入らないよう、周囲を監視してきなさい」
「「……シュルルル……」」
スライムの肉同士が擦れ合って、奇声を発しながら緩慢な足取りで散った。

その場にほかの者がいないことを確認してから、
翠はゆっくりとウツボカズラの前にやってきた。
巨大食虫植物の蓋はパカッと開き、息を求める二つの頭が急浮上する。
302五行戦隊 第五話『寄生化スーツ』(5/20):2012/08/24(金) 00:31:12.68 ID:TAhitKst

「ハァ、ハァ……」
「ぷはー! あと少しで窒息するところだったぜ」
睦美と灯が口を大きく開けて息を吸っている隙に、
翠は丸薬を取り出しそれぞれの口に押し込む。

「んぐぅ!」
「これは……?」
「解毒剤よ」
お腹が暖かいと感じるや否や、睦美達は鉄枷がはずれたような身軽さを感じた。
気の流れが一循すると、
それまで体にまとい付いていた悪寒がスーッと消えていく。
ついさきほどまで筋肉が動けなかったのが嘘のようだ。

灯はウツボカズラから地面に降り立ち、嬉しそうに屈伸運動を繰り返す。

「おお、体が治った!」
「即効性のものです。後遺症も一切残らないはずです」
「オレは最初から翠のことを信じてたからな。
 五行戦隊の絆は、ダイヤモンドカッターでも切れないぜ!」

灯は翠に向かってウインクしながら、ピースを作る。
その横で、睦美がゆっくり足を伸ばして着地する。

「よく言うよ。火を吹いた時は必死だったくせに」
「そ、そういう睦美こそ、マジになって翠を殴ったじゃないか」
「そうよ」
「えっ?」
「敵の目を欺くには、それくらい力を入れないと」
「なんだよ、最初から全部分かってたのかよ!」
「いいえ、私もあなたと同じ本気だったわ」

睦美はそう言いながら、翠に顔を向けた。
「敵を容赦するつもりは一切無い。あの時点では翠を敵として見ているから、
 例えかつての仲間だろうと手加減しないし、後悔もしない。
 それでいいよね、翠?」

石よりも固い信念を滲ませながら、睦美は翠を見つめた。
今度の翠は視線をそらさず最後まで視線を受けとめた。
そして、いつも学校で見せるような微笑を浮かべて。
「ありがとう、睦美。でも、手加減しなかったというのは、嘘かな」
「うーん……ちょっと、したかもしれない」
「あれれ、睦美はもしかしは照れちゃってるの?」
灯が意地悪い声をあげると、睦美はますます気恥ずかしそうに頬をかいた。

それを隠すかのように、睦美は改めて翠に尋ねた。
「ごめん、翠。まだ痛い?」
「大丈夫よ。私が今まで傷つけた人と比べれば、
 これくらい何でもないから……」

その言葉にこもる悲しい感情を感じると、睦美も灯も真剣な表情になる。
303五行戦隊 第五話『寄生化スーツ』(6/20):2012/08/24(金) 00:33:02.85 ID:TAhitKst

「翠、あなたや鈴華に起きたことを詳しく教えてくれない?」
「はい……」
翠はつらそうに顔を俯き、重々しく口を開く。

「全ては昨日の夜のことです。私はみんなと離れた後、
 鈴華ちゃんの影を見かけて……そして彼女に襲われたの」
「鈴華め! やっぱり原因はあいつだったのか」

「あの時点で、彼女はすでに妖眼蟲に支配されていました。
 そして、私も妖眼蟲に寄生され、彼らの……言いなりになったのです。
 そこから今までずっと」
翠は震えながら、言葉を続けた。
彼女が身に着けている触手スーツを観察しながら、睦美は慎重に尋ねる。

「これもその妖眼蟲の一種なのか?」
「はい。姿形はさまざまありますが、このタイプは人間に寄生して全身を支配し、
 精神まで浸蝕します。寄生の進行度は人によって違うみたいで、
 鈴華ちゃんはすでに心を支配されたが、私はまだなんとか意識が保てる状態です」

「鈴華は、やはり完全に敵側になったのか」
「……はい。一度妖眼に寄生された者は、速かれ遅かれ悪の心を植えつけられてしまいます。
 この妖眼蟲がある限り、私もいずれ……」
「へどが出る妖怪だぜ! こんなもの、オレがひっぺかしてやる!」

灯はいきり立って、触手スーツの襟口を掴み取った。
しかし彼女が力を入れた途端、スーツの表面にある妖眼はぎょろりと視線を集める。
翠は悲鳴を上げながら地面にうずくまり、
同時に寄生スーツから数本の触手が分裂して灯に襲い掛かる。

「灯、やめろ!」
睦美はすかさず灯を引き離す。
触手は空中でうねうね浮遊した後、攻撃対象を失ったせいか、
元の触手服に合体していく。
翠の荒々しい息遣いだけがいつまでも響き渡った。
その中にかすかな官能的な響きが含まれていたが、
睦美や灯には気付くはずがなかった。

「どうやら外から敵意を感じると、宿主の意思によらず自動的に反撃を行うようだ」
「くそっ、これじゃあ迂闊に手が出せないじゃないか!」
「一気に除去ではなく、霊力で少しずつ浄化するほかないだろう。
 いったんここを離れて、翠を安全な場所に移動させよう」

「だ……め……」
翠は熱っぽい吐息を漏らしながら、まだ身震いが止まらぬ体を無理やり立たせる。
ほのかに赤い肌色は、しらずしらずのうちに雌としての媚態を強調する。
しかし、彼女の表情は必死だった。
「私なら、大丈夫よ……それより、速く清見ちゃんを助けて!」

彼女は睦美と灯の顔を見つめ、一字一句続けた。
「今はまだ間に合うけど……速くしないと、彼女の寄生化が終わってしまう」
304五行戦隊 第五話『寄生化スーツ』(7/20):2012/08/24(金) 00:34:53.89 ID:TAhitKst



清見が目を覚ましたのは、蕾に三度目の激震が走った時だった。
ぶよぶよした肉色の壁は不規則にうねり、次第に大きく波を打つ。
脳髄に直接刻まれるような鋭い快感が、曖昧な意識を強引に覚醒させる。
まぶたをゆっくり開けば、肉壁についた妖眼が一斉に自分を見つめ返す。

「うぅっ……」
妖眼が怪しげな光を放つたびに、快感がさざなみとなって背筋を押し上げる。
肉壁に埋もれる四肢はまるで咀嚼されているかのように、
ねっとりとした気持ち良さが伝わってくる。
天井から滴る粘液の頻度は、明らかに以前よりも増した。
絶え間なく分泌される甘汁が顔を汚し、体に垂れ落ちる。

気を紛らそうと体を見下ろした時、清見は愕然となった。
身に付けているバトルスーツが、触手化しているのだ。

最初はただの錯覚かと思った。
だが目を良く凝らしてみると、自分の服が少しずつ蠢いていることに気付く。
粘液をたっぷり吸い込んだ布地は、ゆっくりと液状に同化されていく。
爽やかな青が絵の具のような青液と化し、
そこから更にドロドロした肉質に変化する。

粘体同士が凝縮しながら濃度を高め、繊維を伸ばし合い、
新たな肉布として生まれ変わる。
それは元の清らかなイメージと異なり、暗く淀んだものだった。

青色の肉布はまるで生き物のように蠕動し、更に効率よく粘液を吸い上げる。
面積はまだ小さいが、触手化はまるで伝染するかのように周りへと広がっていく。
固体と液体の中間状態で細い繊毛を伸ばし、肉質の繊維を増殖させる。
そしてより長時間粘液に漬かった部分から触手化が速く進んでいく。

不思議なことに、恐怖の気持ちは一瞬しか起こらなかった。
それよりもすぐに、麻薬のような背徳感が脳を染める。

(私は……蕾の一部……)
ぼんやりとした思考の中、まるで誰かに囁かれたかのような思念が浮かぶ。
それを口に出してつぶやいた途端、
体中から言いようのない甘い幸福感が起こる。
心臓は秘所と繋がる触手と同じリズムで、ドクドク鼓動する。
血液が循環するたびに霊力が吸収され、
代わりに邪悪な妖力を体内に注がれているのを実感できる。

ふと、正面の肉壁から一本の触手が盛り上がり、清見の前まで伸びる。
淫靡な香りが漂い、二三個の目玉が嵌め込まれた先端部は、
思わず顔を背けたくなるほどグロテスクだった。

しかし、清見はそこから目を離すことができない。
粘液よりもずっと濃い匂いが、少女の淫欲を引き付けて離さない。
以前の清見なら、この淫臭には耐えられただろう。
だが霊服が保護機能を果たさないほど弱まった今、
体の奥底から抑えきれないほどの衝動が湧き上がる。
305五行戦隊 第五話『寄生化スーツ』(8/20):2012/08/24(金) 00:36:49.32 ID:TAhitKst

(私は、雌しべだから……雌しべはちゃんと雄しべから受精しなきゃ……)
自分じゃない声が心を支配する。
おかしいと分かっていても、清見はこの寄生本能に抗えなかった。
肉壁がうねり出すと、清見の四肢を後ろに回し、彼女をバック体勢から突き出す。
顔の間近に雄しべの触手があると、くらくらするような匂いがより濃くなる。

まわりの無数の妖眼に見守られる中、
清見はただうつろな目で勃起をじっと見つめていた。
猛々しい造形の表面に血管が浮かび、一定のリズムで脈打つ。
先端から滲み出る白い液体は、蜂を誘う蜜のようにキラキラ輝く。

そこに顔を近付け、唇を開き、小さな舌先で先端をちょこっと舐める。
触手がビクンと反応する。
それに安心したかのように、清見は触手の輪郭をなぞって上から下へ、下から上へと舐める。
雄しべの蜜と自分の唾液が混ざり合う。
飲み込んだ時の甘さは、陶酔した表情によって表現する。

気がついたら、清見は夢中になって異型をしゃぶり始めた。
普段機知に富んだ両目も今はとろんとして、
無表情な顔は赤く染まり色気を振りまく。

「ぴちゅ……はむっ、んぐ」

まるで恋人とディープキスをかわすかのように、雄しべの柱頭と舌を絡め合わせる。
ときには唇で優しくついばみ、ときにはざらついた表面を舌でなぞる。
最初こそ噛み千切ることを思い立ったが、
それもすぐに淫液が飲める安堵感に代替される。
それどころか、時折思い出したかのように両足の付け根をもぞもぞさせ、
娼婦になった気持ちで股間の触手から快感をねだる。

性器を突かれる嫌悪感はすっかり無くなり、今では何よりも体に馴染んでいた。
気だるい淫楽が妖力とともに体に染み渡り、
自然と腰を振って迎合するようになる。
蕾の雌しべとなってから、乙女の体がどんどん淫乱な色に染められていく。

ふと、口内の触手が雄々しく脈を打ち始める。
心の準備ができるよりも速く、触手の先端からおびただしい量の白液が吐き出される。
「ひゃっ……」
思わず口を離して、小さな悲鳴をあげた。

口で受け止めきれなかった熱液は顔や髪にかかり、
そこからいやらしい匂いを放つようになる。
しかし清見はよごれることも気にせず、虚ろのまま雄しべ周りの残滓を舐め取り始めた。
花の雌しべにとって、雄しべから受精することはこの上ない喜びである。

妖液を大量に浴び続けたことにより、霊気が溶かされるスピードはますます速くなった。
妖力が宿し始めた肉布は更なるスピードでうねり、
小腸のような表面積を増やしていく。
そうして分裂した繊毛を通して、毛細管現象のごとく妖液を正常だった服まで浸透させる。
アメーバがほかの細胞を食いながら増殖するよう。

たびかさなる浸蝕を経て、
もともと服の表面にあった霊気の紋様はほとんど消えかかっていた。
その代わりに、妖気を滲ませる禍々しい模様が浮かび上がる。
寄生面積が増加していくにつれ、霊服は蕾の肉壁と同じ肉繊維に作りかえられる。
306五行戦隊 第五話『寄生化スーツ』(9/20):2012/08/24(金) 00:38:44.98 ID:TAhitKst

ポトッと、一つの目玉が天井からふってきた。
目玉は触手化し終わった服地に移動すると、そのまま表面にピタッと張り付く。

「んんむ……はああぁん!」
体を弓のように反らす清見。
妖眼が取りついた部分を中心に筋が走る。
そこから妖眼は押し込むように肉布の中に入っていく。
目玉がめり込むたびに、ずきゅんとするような痺れが全身に広がる。
体がいくらこわばったところで、触手に絡められた清見は身動きもできず、
ただ背中をもどかしそうに揺らすしかなかった。

(だめ、それ以上は……!)
激しい衝撃によって、失いかけた我を取り戻す。
妖眼と肉布が一体化していく。
普通の人間にとって、今すぐにも没頭してしまう快感。
しかし、その意味を察知した清見は、なんとか寄生を食い止めようと歯を食い縛った。

妖眼と肉布が繋がってしまえば、おそらくその部位は完全に触手化してしまう。
五行戦隊のバトルスーツはもともと霊力で維持されるため、
仮に破壊されても修復はできる。
だがそれ自体が妖魔化してしまった、もはや浄化しても元には戻れないだろう。

妖眼が深く押し込むほど、布地と接する肌から甘い快感が広がる。
裏側に生え始めた繊毛がぬめっと肌を愛撫し、
抵抗の意思を少しずつ溶解していく。

(くぅぅぅ……っん!)
清見は眉を悩ましげに曲げた。
筋目は一気に裂かれ、そこに目玉全体が沈む。
肉布がしばらく激しくうねったが、
やがて妖眼が完全に定着すると、そこで改めてまぶたをあける。

「かぁあああんっ!」
清見の瞳孔が大きく開いた。
妖眼の寄生が終わった瞬間、極限に迫るような快楽が体を突き抜ける。
みるみるうちに目玉と肉布は融合し、繋ぎ目が見当たらなくなった。
そして新たに神経細胞のネットワークが構築され、今までなかった性感帯が一つ増える。

妖眼は寄生後の居心地に満足したのか、きょろりとあたりを眺め回す。
その映像が綺麗に脳内で再生された。

「ハァ、ハァ……」
少女の可憐な胸が起伏を繰り返す。
衝撃を感じる気力さえなかった。
上昇してくる粘液の水位をぼんやりと見つめ、清見は疲れ切った顔で目をつむる。
何も考えられない。
何もできない。
身を焦がす淫欲は自分の感情なのか、それとも植えつけられたものなのか、
それすら区別できなくなった。
だがどちらにしろ、彼女はもうその快感に身を委ねるしかない。

触手化していくスーツがベトベトしてて気持ち良い。
307五行戦隊 第五話『寄生化スーツ』(10/20):2012/08/24(金) 00:40:58.87 ID:TAhitKst



緑、赤、褐の三色が風のごとく木々の間を駆け抜け、
地面の落ち葉に踏み跡を残す。

ふと、先頭を走る緑の人影が立ち止まる。
残りの二人は一瞬飛び越えるが、すぐ地面に釘を刺したようにピタッと止まる。
「二人とも、隠れて」
緑の少女が小声で呟くと、赤と褐色は音も無く幹を登って気配を消す。

森奥からシュルシュルと草葉の掠れ音が近付く。
二匹の暗緑色のスライムが現われ、体中央にある目玉を輝かせる。
それを応えるかのように、少女の服の胸元にある妖眼も淡く光る。

「こちらに敵はいないわ。あなた達はあっちへ行って見張りなさい」
「「シュルルル」」
スライムは躯体をうねらせ、指示された方向へのろのろと移動した。
妖気が完全に遠のいてから、少女はほっと息をつく。
「もう大丈夫です」

「ハラハラするぜ。あいつらは何考えてるかまったく分からないし。
 翠を襲ったりしないのか?」
「はい……私が心の中で念じれば、彼らには意思が伝わるみたいです」

木の後ろから出てきた灯に対し、翠はやや答えづらそうに顔を俯いた。
途中で何度かこうして妖眼蟲と遭遇したが、その度に翠が出てやり過ごした。
その不思議な光景に灯は驚くばかりでいた。
一方、睦美の考え方は堅実だった。

「識別信号みたいなものなのか。あの植物型以外の蟲にも通じるか?
 以前私達が戦った金色のやつとか」

「あれは鈴華ちゃんの直属だから、私を敵とは認識しないだけで、
 直接指示を下せるのは鈴華ちゃんだけだと思います」
翠は顔を赤らめ、「もうすぐ着くはずです」と再び先頭をとった。

森を抜ける道中、睦美と灯はむず痒いような、複雑な気持ちになった。
今の翠は、妖魔の寄生スーツを身にまとっている。
正義を象徴する五行戦隊の霊服と違い、
それは女性をより淫らに見せるための造形だった。

邪悪を示す妖力以外にも、翠の肢体から絶えず芳ばしい香りが漂う。
それは決してアロマなど上品なものではなく、
メスがオスを誘うときに放つ淫らな匂いであった。
そして翠自身は抑制しているものの、
彼女の仕草には無意識のうちに官能的な情緒が溢れ、淫花のように美しかった。

人一倍気配りする翠には、自分の身に起きている変化は当然気付いているはず。
それでも睦美と灯に心配をかけまいと、恥ずかしさをこらえて道案内を先導する。
その心内を思うと、睦美も灯もやるせなかった。
308五行戦隊 第五話『寄生化スーツ』(11/20):2012/08/24(金) 00:42:23.92 ID:TAhitKst

「そろそろ見えてきましたわ」
翠は足を緩め、一本の木の後ろに体を預ける。
睦美と灯は手前にある茂みに身を屈め、視線をそこに移す。

やや開いた空け地に、複数の巨大蕾が地面に根ざしていた。
蕾から地面に突き刺さる極太触手は、リズミカルに膨張と収縮を繰り返す。
そのたびに、気色悪い触肉の表面に妖気が凝縮し、
まるで地中から養分を吸い上げているようだ。

それぞれの蕾の表面に妖眼が開きかけているが、
一番奥にある蕾だけ三つもの妖眼が見開いていた。
その蕾はほかと比べ、異様なほど大量な妖気を漂わせる。
霊力を習得している睦美や灯には、一目でその異常性を理解した。

「あの一番大きい中に、清見がいるだろ?」
「はい。それ以外の蕾の中にも、一般人が捕らえられています」
「なぜそんな手間をかける。寄生だけならすぐじゃないのか」

「あの特殊な方法により、どうやら宿主に記憶や能力を植え付けることができるみたいです。
 潜在的霊力を持つ人間を選別し、よりも強い妖魔に作り変える……
 これは私の予測ですが、おそらくその人達を上級妖魔の指揮官に仕立てて、
 人間界に侵略させるつもりでしょう」

「じゃあ、清見のやつを解放したら、この人達も助けないと」
「はい……あれは!?」

突如、翠の声色が変わった。
睦美と灯は急いで視線を戻す。

清見を捕らえた巨大蕾はぶよぶよ蠢き、
太い触手を給水ポンプのように膨らませた。
それに合わせて蕾表面の脈絡膜が抽縮を繰り返し、新たな筋目が開き始める。
筋目の隙間はみるみるうちに広がり、
やがて完全な巨大妖眼として見開いた。
すでに開いた三つの妖眼と合わせて、不気味な眼光を周囲に放つ。

さっきよりも増して、濃密な妖気が睦美と灯の胸に圧しかかる。
だが、彼女達よりも翠のほうがよっぽど驚いていた。
「そんな、もう四つ目が……!」

「何かまずいのか?」
「寄生の進行速度が、予想をはるかに越えています!
 ……まだ四つ目ですが、これが五つ全て開いてしまうと、妖気が五行循環してしまい、
 中にいる清見ちゃんが完全に妖魔になってしまいます!」

「つまり今すぐあのデカイのをぶっ壊せばいいだろ?」
「灯、待てっ!」
睦美が制止するよりも速く、灯はとび出した。
回復した彼女は動物園の檻から解放された豹のように、
標的に向かって一直線に飛んでいく。
だが彼女が蕾に届く直前、一つの梯形の鉄塊が空から降ってきた。
309五行戦隊 第五話『寄生化スーツ』(12/20):2012/08/24(金) 00:43:50.98 ID:TAhitKst

灯は寸前のところで身を引き、後ろから駆けつけた睦美や翠と肩を並べる。
表面に「5t」と書かれた鉄塊は地面にめり込み、
その上に一人の小柄な少女が立っていた。
彼女は黄色い触手スーツを身に付け、憤怒と不服の表情を灯達に向ける。

「どういうことなのよ……どうしてお前達がピンピンしてるの?
 どうして翠はそっち側にいるのよ!」
「やい鈴華、いつまで寝ぼけるつもりだ!」
灯が啖呵を切ると、鈴華は鼻で笑った。

「寝ぼける? ふふっ……今まで我慢してたけど、この際はっきり言わせてもらうわ。
 私はね、馬鹿で馬鹿なバカリのことは大っ嫌いなのっ!
 あなたも百眼様のしもべに寄生させて、一生私の性奴隷になってもらうわ!」

鈴華は鉄塊の一端を掴んで走り出す。
鉄塊からそのまま一本の棒が伸び出て、鈴鹿によって力いっぱい薙ぎ払われる。
地中から起こされた鉄塊はそのままハンマーとなって振り下ろされる。
だがそれが目標を叩く直前、幾重もの葛草がきつく巻きつく。

「鈴華は私が止める。あなた達はその間に!」
「翠……!」
心配の表情を浮かべる灯や睦美に対し、翠は頬を赤らめながらも健気な笑みを返す。

「私のことなら心配いりません。それより、残り時間はもうそんなに無いはずです。
 速く清見さんのところへ行ってください」
「清見は私と百眼様のもの! 誰にも渡さないんだから!」
「行って!」

翠は灯と睦美を押し出すと、すかさず巻き蔓を手放して無数の花びらを散らした。
鋭い刃が空を擦る。
葛草の巻き蔓は横一線に両断され、あとずさった翠の頬にも一筋の傷がつけられる。
微量の血の色が滲み出す。

「灯、行くぞ」
その場から離れる睦美に、灯はきょとんとする。

「鈴華と戦うには翠一人じゃきついだろ」
「足止め戦は彼女が一番得意としている。逆に言えば、
 残り時間はそれくらいしか無いってことだろう。翠自身がそれを一番理解してるはずだ」
「くっ……分かったよ」
最後に翠の背中を一瞥してから、灯は睦美の後を追った。

切り刻まれた植物の残骸が地面に散らばり、鈴華と翠の剣幕を彩る。
「ふふっ、裏切り者がわざわざ裁きを受けに来たわけ?」
「私はもとから妖魔の味方になっていないから、裏切りではありません。
 あなたの目から離れるチャンスをずっと待っていました」

「でも、翠ちゃんのおかげでこれまで色んな人間に寄生できたわ」
「……その罪を含めて、私が償いをするだけです」
「無意味だな。いずれあなたの精神は完全に邪悪に染まり、その感情さえ忘れてしまうわ」
「そうなる前に、この命と引き換えに妖魔の野望を防いで見せます」
310五行戦隊 第五話『寄生化スーツ』(13/20):2012/08/24(金) 00:45:16.34 ID:TAhitKst

嘲笑じみた口調の鈴華に対し、翠は毅然とした表情で答えた。
彼女は頬の血珠を指で拭うと、それを地面に垂らした。
まるで息が吹き返ったかのように、
蔓の残骸から刺々しいイバラと真紅の薔薇が生え、鈴華と翠を取り囲む。
植物の表面に妖眼が見開き、禍々しい妖気を発散する。
翠の寄生スーツからも同様な妖気が溢れるが、彼女の表情には迷いは無かった。

「笑えるね。その体はもう完全に妖魔化したのに。まだ正義の味方でいるつもり?」
「蓮は泥沼より出でて、汚れに染まらず気高く伸びる。
 例え私の体が邪道に堕ちようと、心を正義のために使うことができます」
「ざれごとを――!」

鈴華は全身の妖気を漲らせた。
彼女の触手スーツが一気に解放され、無数の刃となって翠に襲い掛かる。
翠もすかさず妖気を集中させ、目玉の生えたイバラと薔薇を起動させる。
邪悪なオーラ同士が、互いに激しくぶつかり合った。



翠や鈴華と違って、灯の技は単純明快である。
彼女が最も得意としている攻撃方法は、ズバリ体当たり。

四方八方から集まってくる蟲の群れの中、一陣の陽炎が縦横無尽に突き進む。
「どけどけどけ――っ!」

陽気な叫び声とともに、爆炎をまとった灯が敵の集団に突っ込む。
彼女が通った道に、ただ焼け溶けた蟲の黒染みが残される。
妖気の弱いものは、彼女に半径一メートル近付いただけで沸騰して蒸発していく。
そんな我先逃げまとう蟲の中、一匹の金属体の妖眼蟲が立ちはだかる。
その蟲ほかの軟体種と違い、はがねの体はくっきりとした輪郭を持っていた。
以前灯が戦ったことのある特殊種だ。

「出やがったな!」
灯は不敵な笑みを浮かべると、立ち止まるどころか更に加速した。
金色スライムの体から八本もの刀が伸び出て、左右から灯の体を切り裂く。
灯は頭身を低くしてかわすと、豪快な勢いでタックルをしかけた。
妖魔の金属体は瞬時に高熱化し、地面と摩擦する度に大量な体液が溶け出していく。
残された妖眼を灯がポイと捨てると、空中で小さく爆発して飛び散った。

久々に動けるのがよっぽど嬉しいのか、灯の炎はいつも増して燃えていた。
だが次に現れた敵手に、彼女は思わず足を止めた。

相手は少女だった。
華奢な体の上に、一本の蔓触手が右手から左足にかけていやらしく巻きつく。
その顔に恍惚な表情を浮かべていたが、灯を認識した途端腕を振り上げた。
蔓が一瞬にして伸び、灯が避けた後の地面に深い溝を作る。
その溝の縁から、緑色のコケが素早く成長する。

「こいつは……!」
「おそらく、ほかの寄生者だろう」
後方の妖眼蟲を退けて、睦美が灯のそばに駆けつけ指をさす。
311五行戦隊 第五話『寄生化スーツ』(14/20):2012/08/24(金) 00:47:04.18 ID:TAhitKst

「あれを見ろ」
「なにっ!?」
灯は睦美に言われたとおり、視野を広げた。
左右にある二つの蕾の妖眼が完全に見開いていた。

蕾の肉片は縫い目を沿って綻び、毒々しいほど鮮やかな花が咲く。
中からとろりと粘液が流れ出た後、それぞれ一人の少女がおぼつかない足取りで立ち上がる。
一人は葉っぱのような服飾を身に付け、もう一人は頭に一輪の花をかざす。
花は綺麗な色に反し、中央に一つの目玉が生えている。

まだ乾かぬ体から、生まれたての淫香が漂ってくる。
だが灯達の前を阻むようにして立つと、改めて妖眼蟲を上回る妖気が伝わってくる。
「こいつら、翠の能力を……!」
「厄介な話だが、今は彼女達を相手にしている場合ではない」
「わかってらあ!」

灯は前を飛び越えるようにして大きく跳躍した。
しかし想像以上の速さで少女達は反応し、
三つの角度からそれぞれ蔓、葉っぱ、花びらを飛ばして攻撃した。

一方の睦美はその場でジャンプして、両足で地面を力いっぱい踏んだ。
土は平方形に沈み、逆に違う場所から同面積の土台が高く盛り上がった。
空高く跳んだ灯はそれを足場にして、敵の攻撃を越えて巨大蕾の真上に飛び上がった。
そのタイミングは阿吽のごとく一致する。

「清見は返してもらうぜ!」
灯は両腕を胸の前で交差すると、闘志を頂点までに燃やした。
火の鳥を模した霊気の形が背後で生成される。

「喰らえ、バーニング・バースト・バード!」
語尾を延ばしながら、灯は空中から急降下した。
朱雀色の霊気は空気と摩擦するたびに、耳をつんざくような爆音を弾く。

いつもより完璧な一撃だった。
蕾も凄まじい気配を感じたか、四つの妖眼をぎょろりと空に向け、灯と見つめ合う。
だが次に起きたことに対し、灯は自分の目を疑った。
それまで「蕾」と思い込んでいた敵は、
なんと地面から茎を引っこ抜き、そのまま逃走した。
カサカサと音を立てて、高速に離れていく。

「な――に――?」
あまりにも衝撃的な光景に、灯はポカンとした。
せっかくの必殺技はただの着地技となり、ぽっかり空いた穴の中で立ち尽くす。
蕾はジグザグ移動で、睦美の放った地烈斬を華麗にかわす。

「灯、やつを追え! 絶対逃すな!」
「おおう!」
灯は躊躇なく快足を飛ばす。
寄生された少女達はそれを追いかけようとする。
しかし、彼女達は一歩たりとも前へ進めなかった。
地面の土はまるで流砂のように後退していき、後方にいる睦美の足元へ集まっていく。

縮地法を駆使しながら、睦美は不安な気持ちで灯の去り姿を見つめた。
一瞬だが、蕾の最後の目が開きかけていることを彼女は見てしまった。
(でも、やらなくちゃ……!)
砂から起き上がる敵の少女達を見て、睦美は意を決して霊力を練り出す。
312五行戦隊 第五話『寄生化スーツ』(15/20):2012/08/24(金) 00:48:49.44 ID:TAhitKst



四度目の激震が収束したしばらく後。
蕾の中を充満する粘液は、左右に軽く揺れた。
頭まで液体に漬かる清見は、口や秘部に触手をくわえたまま、
眠ったように目をつむっていた。
外界の衝撃は肉壁と粘液によって緩衝され、
彼女の髪が液体の中を揺れる程度だった。

バトルスーツはすでに半分以上が触手化していた。
淫液に漬かれた布地は目に見える速さで触肉と同化し、
溶かされた部分から小さな泡が浮上する。
暗い溶液の中は静寂に包まれ、寄生眼だけが不気味に輝く。

目玉は一度スーツに着床すると、地盤を固めるようにして繊毛を侵食させ、
今まで寄生した妖眼と絡め合って、更なる強固な肉布に形成する。
時間が一分一秒経つにつれ、その面積が拡大していく。
熟成した触肉は裏側に生え渡った繊毛を使って、清見の肌にべっとりと吸い付く。
そしていまだに抵抗する正常な布地に対し、寄生しながら強制的に変質させる。

長い時間をかけて進化した結果、肉布の構成は単純なものから複雑な形となった。
肉帯は彼女の首筋を巻きつき、そこから鎖骨まで二本に分かれて左右の乳房を覆い、
更に後背部で交差する。
露出した胸のラインや腋下の肌は、少女の性的な部分をより強調する。
そして触肉は腰つきを撫で下ろしながら、レオタード状となって股間を覆う。
蕾の中に埋もれていた四肢はすでにロンググローブやブーツ状の触手を履かされ、
触肉の切断面はうようよと繊毛がひしめく。

押し寄せてくる邪悪に、心が染まっていく。

清見は薄っすらと目を開いた。
淫液は彼女を内側から改造し、一から妖魔として作りかえていく。
なんとなく、もうすぐ終わるんだなと理解する。
だが頭に浮かぶのは悲しい感情ではなく、ドキドキするような気持ちだった。
蕾の雌しべとして受精し、ちゃんとした妖眼蟲の虜に成長することができた。
これからは自分が妖眼蟲を産み出し、妖魔の繁栄のために尽くす。

正義だった自分がもうすぐ悪のしもべになってしまうと思うと、
妖しい興奮がこみ上げてくる。
それを睦美や灯が見たら、二人はどんな表情をしてくれるだろう。

(すごく、ゾクゾクする……)
ドス黒い思いが、清見の心の中をよぎる。
彼女の瞳もまわりの妖眼と同じよう、邪悪な光がともり始めた。
313五行戦隊 第五話『寄生化スーツ』(16/20):2012/08/24(金) 00:50:23.54 ID:TAhitKst

「清見――ィ!」
灯は懸命に叫び声をあげた。
しかし蕾が木々を押し潰して進む音が、その声を覆いかぶさる。
森中を進む敵を追いながら、灯は顔の前に腕を構えて飛んでくる木屑を防いだ。

なかなか縮まらない距離に、灯は強火で焼かれた卵のように焦った。
倒れてくる樹木が邪魔で、なかなか思うように闊歩できない。
そして少しでも近付けば、蕾は花粉やら種やらを放出して攻撃してくる。
こうして駆けくらべしているうちにも、五つ目の筋が開きつつある。

(絶対に開けさせないんだから……!)
灯は妖眼の様子を確認していた、その時。
彼女の足は、茂みから伸びた一本のツタに引っかかってしまった。
全力疾走が全力転倒となり、鼻から地面にぶつける。
その直後、四方八方から触手が伸び出て彼女をぐるぐる巻きにする。
罠にかかったことをあざ笑うかのように、蕾は振り向いた。
五つ目の筋間から強い眼光が漏れ出し、今にも完全に開きそうだ。

「舐めたマネしやがって……」
触手巻きの中から、くぐもった怒声が響く。
次の瞬間、灯に巻きつく触手が急速に枯れ落ちる。
蔓をつたって、一陣の炎が目にも留まらぬ速さで延焼していく。

「シュルルルル!」
蕾は重い奇声をあげながら、みずから蔓を寸断する。
それを機に、高熱化した炎気が蔓の残骸から突き破って出る。
鳳凰の形をした霊気を背に、
灯は空気をつんざくような音を立てながら蕾に向かって突進する。
すかさず蕾は自身を触手で包み、体組織を戦車の装甲よりも固く変化させる。

「いっけえ――!」
少女の火拳は一番外側のガクに直撃した。
そのまま中の木部繊維を貫き、維管束を貫き、子房を貫く。
大きな爆音とともに、蕾は内部から木っ端微塵に崩れ、
あいた大穴からおびただしい量の白液が飛び散った。
その粘液をかき分けながら、灯は一人の少女を抱き起こす。

少女の手足は肉片に埋め込んでいて、大文字のように固定されていた。
灯が力をこめて外へ引っ張り出すと、触肉の筋糸が少しずつ切れ、
肘や膝まで包んだ触手の布地が露呈する。

「清見、清見!」
灯は少女の体を地面に置くと、その名前を大声で呼んだ。
清見の目は閉じられ、白紙のような顔色に血の気がまったく見当たらない。

少女の体は暗藍色の肉布に覆われ、まだ癒着が終わらない触肉が小刻みに蠢き、
最後の合成を完成させようとしている。
彼女の手足にいたっては、すでに触肉の布地が服飾として完成していた。
淫らにうごめく媚肉は、少女の体にいやらしいイメージを添える。
そして寄生スーツ全体から濃厚な淫気と妖気がたちこめ、意志の弱い者を堕落させる。
314五行戦隊 第五話『寄生化スーツ』(17/20):2012/08/24(金) 00:51:59.21 ID:TAhitKst

「清見、今すぐ助けるからな!」
灯は粘液でよごれてしまうこともかまわず、
清見の側で膝を立て、両手を彼女の腹に重ねた。
寄生スーツの妖眼に触れると、ふにゃっとした手触りが返ってくる。

意識を集中し霊気を高め、本人を傷つけないよう慎重に解き放つ。
霊力が触肉に衝撃を与えると、次第に熱したマグマのように赤く変色し、
妖眼もろとも溶け始めた。

「シュルルルゥ!」
触肉は耳を裂くような奇声を作りながら、
いくつもの肉紐に分裂して灯に襲い掛かる。
だが、灯はそれに気をかけることは無かった。
触手がいくら絡んでこようと、ただ霊力を両手に集中させる。

(妖魔なんかに、成らせてたまるものか!)
心の中で必死に唱えると、灯は霊力を十二分に引き上げた。
触手スーツはドロドロに溶け出し、流れ落ちた粘液が地面に溢れかえる。
その粘液の下から、本来の肌の色が見えた。

触肉が全て溶けた後、灯はようやく手を引いた。
額を伝う汗を拭う暇もなく、清見の胸に耳を伏せた。
しかし、伝ってくるのは冷たい感触だけだった。

「そんな、清見……お前、まさか自分から命を……!」
ますます生気が減っていく仲間の顔色に、灯は目尻を濡らした。

「せっかく助けてあげたんだから、死んだら絶対許さないんだからな!」
灯は清見の胸骨を押さえ、肘をまっすぐ伸ばして圧迫を繰り返した。
更に彼女の気道を確保して、人工呼吸を行おうと口を伏せる。
心肺蘇生で何がなるか分からない。
だが今の灯にとって、どんなことでもいいから、ただ清見に返事をしてほしかった。

その時。
いきなり開いた清見の目と、バッタリ見つめ合った。

「灯、顔が近い」
「うわあぁぁ!」

灯は思わずビックリしたが、すぐ歓喜の表情に一変する。
飽きるほど見慣れた、むっつりで無愛想な顔。
それが今の灯にとって、どんなものよりも愛着を感じた。

「清見、無事だったのか!」
「来るのが遅い。暑苦しい。後ろ危ない」
清見は灯に頬ずりされながら、矢継ぎ早にしゃべり出す。
灯は喜びの表情のまま背後へ裏拳を打ち出す。
拳の甲は飛び掛ってきた妖眼蟲に命中し、吹き飛んだ先にある木の幹でぺちゃっと潰れる。
315五行戦隊 第五話『寄生化スーツ』(18/20):2012/08/24(金) 00:53:43.12 ID:TAhitKst

「良かった、本当に良かったよ。無事だったなんて」
「実のところ、ちょっと危なかった。蕾を破壊してくれるのがもう少し遅かったら、
 私の体まで完全に妖魔化していたかもしれない。
 しかし息を止めたおかげで、寄生はそこまで浸透しなかった」

「へぇ、息を止めたって……?」
「脳部から副交感神経を刺激し、心臓の鼓動を抑制したの。
 私、潜水だけは得意だから……」
「二度とそんな危ない方法で泳ぐな!」

灯は清見を支えた手でツッコミを入れた。
だが意外なことに、清見はそのまま力無く倒れた。
まるで四十度の熱を出したままマラソンを走りぬいたように、
憔悴しきった表情を浮かべる。
虚ろな瞳は、どこまでも遠くを見つめていた。

「おい、清見? 冗談なんかやっている場合じゃないんだぞ」
灯は慌てて清見に触れる。
そしてビックリする。
少女の体は、まるで厳冬の湖に沈む氷のように冷たい。
その温度は、なおも下がり続けている。

「うんっ……」
苦しげな息が清見の口から漏れ出る。
彼女が呻き声をあげると、はだけた胸の部分から勾玉が浮かび上がる。
五行戦隊に変身するための霊具。
本来なら彼女を象徴する澄んだ青色が、今では色彩を失って黒がかっていた。

灯は愕然とする。
勾玉は彼女達それぞれの霊力によって作り出され、
彼女達の生命力を示すものでもある。
それがこんなにも黒く変色したのは、灯にとって初めて見た光景だ。

「そんな、どうして……」
「私の霊力は、ほとんど吸い取られて……」
「これ以上しゃべるな!」
「大丈夫……私より、速く鈴華達を……」
「何が大丈夫だバカヤロウ! いつもいつも必要以上にがんばって!
 そこでじっとしてろ」

灯はバトルスーツから自分の勾玉を取り外した。
身に付けていた服は瞬時に赤い炎と化し、勾玉の中へ吸い込まれる。
その代わりに、彼女は変身した前の学生服姿に戻る。
灯は勾玉同士を当て、意識を落ち着かせた。

「鈴華のやつなら、睦美と翠に任せれば良い。今はこっちに集中しろ」
「……翠も睦美と一緒にいるのか」
「ああ、オレと睦美を助けてくれたんだ。だから心配は無い。
 さあ経脈を開いて、霊気を同調させるぞ。オレの力を分けてやるから」
316五行戦隊 第五話『寄生化スーツ』(19/20):2012/08/24(金) 00:55:01.27 ID:TAhitKst

清見は目を瞑り、弱々しく頷いた。
軽くしかめた眉間は、今にも苦痛を我慢しているようだ。
灯は二つの勾玉を通して、清見と気の流れを循環させる。
勾玉の片方は輝き、片方は黒ずむ。

焦りが増していく。
手のひらの先から、清見の霊力が微塵も感じられない。
自分の霊力だけ相手に流れていって、まるで一方通行のようだ。
どんな人間にも、最低限の生命エネルギーがあれば霊力となって現われるはず。
それがまったく感知できないとは、
清見の容態が想像もつかないほど悪いということだ。

「本当に……灯がもう少し速く来てくれたら、手遅れになることもなかったわ」
「……っ?」
霊力のコントロールに精神を集中するため、灯は言葉を発することもできず、
ただ清見の顔を見つめた。
清見の雰囲気は、どこか変わったように感じた。

「あともう少し速かったら、私も希望を捨てずに待っていられたのに」
清見は何事も無かったように、手のひらを広げて見せた。
彼女の勾玉は、墨汁の中から拾い上げたかのように真っ黒だった。
灯の心は震え上がった。
恐ろしいほどのスピードで、自分の霊気が吸い取られていくことに感付く。

「蕾が花咲く前に私を助けてくれて、ありがとう。でも、ちょっと遅かった。
 私はもうあなた達の助けを諦め、妖魔に心を捧げてしまったの」
清見は淡々と述べながら、黒い勾玉を強く当てた。
まるでダムが決壊するかのように、灯の体から霊力が急速に溢れ出ていく。
顔を真っ赤にして止めるが、最初から無防備に解放した霊力は、
そう簡単にせき止めることはできない。

清見は立ち上がると、その体から濃密な邪気がほとばしる。
やがて、彼女の勾玉は一つの妖眼として見開く。

「はい、五つ目」

清見は静かに宣言した。
その途端、彼女の気配が完全に妖魔のものに変質する。
灯は渾身の力を振り絞り、なんとか清見から離れた。
「清見、お前……」
「邪魔よ」
冷酷な口調とともに、清見の手から激しい水流が放たれ、灯の胴体をつんざく。

森を切り裂くような悲鳴をあげ、灯の躯体が吹き飛ばされる。
その拍子に、赤の勾玉を手放してしまう。
何の前触れもない一撃。
バトルスーツも無く、無防備な体で受けてしまった灯は、
気絶しないだけで精一杯だった。
彼女は苦痛を耐えながら、傷だらけの体をなんとか起こす。
317五行戦隊 第五話『寄生化スーツ』(20/20):2012/08/24(金) 00:56:25.99 ID:TAhitKst

「バカな……体に憑依した邪気は、全て浄化したはずなのに……!」
「ええ。確かに私の体は完全に妖魔化には至らなかった。
 だから、灯の霊力を借りて、妖力を補充したの」

「なにっ……?」
「助けてくれてありがとう、灯。
 あなたのおかげで、私は生まれ変わることができたわ」
清見は静かに告げると、蕾の残骸のほうへ歩んだ。

「やめろ……!」
灯は腹の底から声をきしませ、懸命に起き上がろうとした。

夜空に雲が集まり、月明かりを遮る。
空気のうなりが突風を呼び起こし、周囲の木々を揺らし始める。
一滴、二滴と続いて、無数の雨粒が降り始める。

清見は蕾の中にある一番太い触手を拾い、それを自分の股間に近づける。
そして眉間を悩ましく曲げて、触手の先端を自分の陰部に宛がう。
損傷を受けなかった蕾内壁の妖眼は、まるで祝福を贈るかのように妖しく光り出す。

「さようなら、灯」
「やめろ、清見――ぃ!」
灯が必死にあげた声は、激しく降り注いだ雨音に消される。
暗闇の中、清見の背中が弓なりに反らすと、
彼女が握る邪眼の勾玉から暗黒のオーラが溢れ出る。
魔の妖気は黒帯となって、乙女の裸体を妖しく包む。
形のいい乳房や柔らかい腰つき、腕や太もも、そして女性器までも。

一連の変身動作は、五行戦隊の時とまるっきり一緒だった。
だから灯は一瞬、これが全部清見の嘘じゃないかと思った。
そのささやかな希望は、周囲を溢れ返る妖気によって打ち砕かれる。

ひそかに伸ばした腕が、暗闇から伸びた水の触手に弾かれる。
触手はそのまま灯の前から赤い勾玉を奪い去る。
「くっ……!」
「灯、あなたにはもうチャンスは無いの」
清見はゆっくりと灯の側にやってきて、触肉に包まれた足で彼女を踏みつけた。

雷の閃光が遠くの空で炸裂する。
しばらく経ってから、ようやくゴロゴロと轟音が鳴り響いた。
だが、灯の頭にはその音は入らなかった。
彼女の脳内には、雷光によって一瞬照らされた清見の姿が、
いつまでも焼きついていた。

深海よりも暗い青色の寄生スーツ。
下から見ると良く見える太ももや、陰部に食い込むいやらしい触肉の形。
その宿主は、底知れぬ冷たい目で自分を見下ろしていた。

官能的な色香があたりを包みこむ。


(以上です)
318名無しさん@ピンキー:2012/08/24(金) 01:04:59.00 ID:YhA7esoM
五行の人きたあああああああああああああああああああああああああ
319名無しさん@ピンキー:2012/08/24(金) 01:29:50.76 ID:4hjIDyYx
オリンピックだああああああああ
320名無しさん@ピンキー:2012/08/24(金) 01:42:21.52 ID:q0Ut06kP
五行の人キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!
じっくり読まさせて頂きます
321名無しさん@ピンキー:2012/08/24(金) 02:33:14.89 ID:ssWVtHU2
パラリンピック開催に合わせたんですね分かります
322名無しさん@ピンキー:2012/08/24(金) 08:35:22.95 ID:tPG3PF40
青が堕ちたか…次回どんな活躍してくれるか楽しみだ
323名無しさん@ピンキー:2012/08/24(金) 10:31:22.98 ID:IQdLsrLQ
あと誰残ってたっけ?
324名無しさん@ピンキー:2012/08/24(金) 20:46:23.84 ID:creEGXbg
奇跡や・・・奇跡が起きたんや・・・

>>323
2人。
325名無しさん@ピンキー:2012/08/24(金) 22:17:37.65 ID:UlI3IlD1
ふぅ…雌しべのくだりがエロすぎた

>>324
まだ一度も出てきてないけど、陽子先生を忘れてもらっちゃ困るぜ
326名無しさん@ピンキー:2012/08/24(金) 23:42:30.02 ID:J07y0Q0n
そうか、4年後から来てくださったのか…ありがたやありがたや。

翠がここで寝返って協力するなんて胸熱すぎる。
清見の性格を保ったままの邪悪な染まりぶりもエロすぎて賢者になる。
「植物は毒物を浄化できるけど水は染まりやすい」みたいなことが思い浮かんだ。

次は順当に清見によって灯が堕としにかかられるのか、鈴果との戦いで妖力使いすぎて翠が真堕ちするのかとか
あれ睦美って地属性なのに空気じゃね?とかいろいろ楽しみだ。
327名無しさん@ピンキー:2012/08/25(土) 14:23:39.07 ID:iNo5CUg9
清見の堕ち過程がねっとり描写で非常にえろい
対比なのか簡単に堕ちない翠もいいね
淫らに変わり果てた状態でなお頑張るのもかえってえろい
耐え切ってほしいような、でも堕ちるのが楽しみな複雑な気分
328名無しさん@ピンキー:2012/08/25(土) 17:45:23.56 ID:JIkivGip
>>326
古来より地属性の扱いは悪いと決まっておるのじゃ・・・
329名無しさん@ピンキー:2012/08/25(土) 18:04:50.69 ID:9cOQZ6Wh
地味子ェ・・・
330名無しさん@ピンキー:2012/08/25(土) 22:04:28.54 ID:1d2Pdlui
救出されてから堕ちバレまでの一連のやりとりで
清見は灯にぬか喜びさせてから絶望を突き付けるという昏い悦びにゾクゾクヌルヌル昂らせてるんだろうな
これは盛り上がらざるを得ない(下半身が)
331名無しさん@ピンキー:2012/08/26(日) 02:12:00.68 ID:UkXfp5HF
五行神キタコレ!GJ

翠の善堕ちは次回の悪堕ちをさらにソソるものにするに違いない!
清見のエロさは三国一、傾国、警告れヴぇるやで

毎回五行のエロい人のエロ描写におっきします…
332名無しさん@ピンキー:2012/08/26(日) 02:16:33.75 ID:e00XFnje
清美の落ちっぷり、挿入はないのに凄まじいエロで見るたび抜いてしまう…

…あれ?もしかして俺…寄生されてる…?
333名無しさん@ピンキー:2012/08/26(日) 06:59:42.82 ID:srQF18uu
あと少しで>>332に寄生させた目玉が開ききるわ…ふふっ
334名無しさん@ピンキー:2012/08/26(日) 14:58:48.71 ID:if7sZnid
五行の人は期待を裏切らない!

エロゲーの神楽シリーズの新作の紅神楽で死体に寄生する形の妖怪(?)いて寄生されたりはしないがシーン中でヒロインそれぞれに宿替えする特製の卵を植え付けるってあって久々にゾクゾクした
水死体さん元気かな…
335名無しさん@ピンキー:2012/08/27(月) 01:44:44.63 ID:ja5zf4BH
な、なんだよコレ…
>>333に触られたところ…目!?眼みたいな…ま、待って開くな!開くな…ッ!!





<●>




…はぁっ!…フフフ…なんて気持ちいいの…寄生されて…あぁっ、こんなに気持ちいいなんて…
もっとみんなにも…あたしみたいに目玉を寄生させて、仲魔にしてあげなきゃ…
そうね…次は…誰にしようかしら…
336名無しさん@ピンキー:2012/08/29(水) 12:01:30.63 ID:NPQdpWOq
五行の人に言いたいことは一つだけ



続きマジで待ってます
337名無しさん@ピンキー:2012/08/29(水) 20:36:25.02 ID:Xx/YiyRn
神じゃなくて・・・め神
338名無しさん@ピンキー:2012/08/29(水) 23:50:41.00 ID:ol3xjU9u
眼神ってか
339名無しさん@ピンキー:2012/08/29(水) 23:54:05.28 ID:lmf3QFmS
しかし目が生えるってのはこんなに良いモノなのにマイナーもマイナーなんだよな。
飛影とかシャラクくんとかの、額に第三の眼とか
ぬーべーとか妖怪のお医者さんで一話だけ出てくる百々目鬼系の、腕とか腹とかいろんなところにギョロギョロ生えるなんて二次じゃほとんどお目にかかれん。

ところで「押し寄せる邪悪に心が染まっていく」ってフレーズはすごい好きです。
340名無しさん@ピンキー:2012/08/30(木) 12:31:18.22 ID:AYSP34RD
百目みたいな目玉だらけより、1個または数個増える方が好みだな
鬼神童子ゼンキの憑依の実なんて最高
341名無しさん@ピンキー:2012/08/30(木) 14:59:34.19 ID:9z5v1cqs
いちよ西遊記で悟空達と仲の良かった女達の体に寄生体の目が入ってて
戦った話があったな
342名無しさん@ピンキー:2012/09/01(土) 16:40:54.32 ID:ZL9G9eaC
あのぅ…自分も最近の妄想を500行くらい書き下してしまったのですが、ここに投下していいでしょうか。
なにぶん初めてで、要領がわからないので、空気読めてなかったらとりあえずおとなしくしてます。

343名無しさん@ピンキー:2012/09/01(土) 17:12:16.16 ID:FNZ6ixpf
空気読めてないからそのまま去れ
344名無しさん@ピンキー:2012/09/01(土) 17:24:04.29 ID:tBxEBk0z
>>342
このスレのタイトルにあってるのなら投下するのだ
345名無しさん@ピンキー:2012/09/01(土) 17:50:21.09 ID:pUnKuLgZ
>>342
そんなのもちろんおk、>>1の事項も踏まえてやるといい
ただエロパロ板が初めてなら、SS書きスレの>>1にある過去ログサイトも目を通したほうがいい、暇あれば
アドバイスがまとめてあるから
346名無しさん@ピンキー:2012/09/01(土) 18:17:48.45 ID:ZL9G9eaC
>>343
もう少し様子見る。

>>344>>345
ありがとう。今から >>1 読んで、大丈夫そうなら投下してみる。
板自体は昔からたまに来てたけどずっと読むの専門で、書くのは初めて。

一応予告編っぽく、第0回を投下してみる↓
----------
ついに、この時が、来てしまった。
ここは、高校生、須見彰の部屋。何のことはない、ごくごく普通の高校生男子の部屋。
ベッドを背もたれにして床に座る彰のすぐ隣に、おさげの女子高生、佐久遥がいた。
遥は、彰に寄りかかるように体を預け、そして目を閉じ、唇を向け、彼を待っていた。

ここだけ見れは、ごくごく平凡な男女の、ごくごく平凡な青春の一コマかもしれない。
でも、この2人にとってはそうではなかった。
一番の問題は…彰が淫魔だったことである。
347名無しさん@ピンキー:2012/09/01(土) 18:53:16.33 ID:ZL9G9eaC
何か行けそうな気がしてきたので、この後投下します。

最初に言い訳しとくと、一応寄生モノで書き始めたつもりだったんですけど、
寄生の話にたどりつくまでがすごく長くなりました。あと、あんまりシリアスじゃないです。
なので、お口にあうかわかりませんが、良かったら、どうぞ。
348淫魔と彼女 第一話 (1/11):2012/09/01(土) 18:55:51.66 ID:ZL9G9eaC
ついに、この時が、来てしまった。
ここは、高校生、須見彰の部屋。何のことはない、ごくごく普通の高校生男子の部屋。
ベッドを背もたれにして床に座る彰のすぐ隣に、おさげの女子高生、佐久遥がいた。
遥は、彰に寄りかかるように体を預け、そして目を閉じ、唇を向け、彼を待っていた。

ここだけ見れは、ごくごく平凡な男女の、ごくごく平凡な青春の一コマかもしれない。
でも、この2人にとってはそうではなかった。
一番の問題は…彰が淫魔だったことである。

----------

(もう、やるしかない。彼女と…遥ちゃんと、ヤッてみせる。
 絶対彼女を堕とさずに、遥ちゃんと、セックスする!)
   ^^^^^^^^^^^^^^^^
彰は淫魔だ。
ほとんど外見は人間と変わらないが、一般の男性についてるようなアレはない。
代わりに、そのあたりから尾てい骨に至るまで、グロテスクな触手がビッシリ何本も生えていた。
気持ちが高ぶると、催淫効果の高い粘液と妖気を放つ。
彼が欲望のままに体を求めたら、普通の女性はものの数分でよがり狂って精神を壊してしまうシロモノだ。

だから、遥ちゃんだけは、壊すわけにはいかなかった。
だから、彰は自分の気持ちを絶対に抑えないといけなかった。

(大丈夫、大丈夫・・・)
この日のために、今まで何度も何度もシミュレーションしてきた内容を、彰は頭の中で反芻した。

「彰、くん…」
じれったくなった遥が、おずおずと彼の名前を呼びかける。
「あ、うん」
ダメだ、考えてるばかりじゃ。
遥の声で決心を固めた彰は、行動を開始した。

すっと腕で肩を抱き寄せ、ゆっくりと唇を合わせる。
「ちゅ、ん、ふっ」
ガチキスはダメだ。妖気をはらんだ自分の吐息は、遥の精神のリミッターを簡単にふっ飛ばす。
幸い、彼女は初めてだ。唇だけで、十分。
ゆっくりと時間をかけて、唇で唇を愛撫した後、やおら唇を離す。
「ふぁ…」

「…服、脱いで」
耳元で囁く彰の言葉に、顔を真っ赤にして体を少し震わせながら、遥は小さくコクンと頷く。
(くぅぅぅううう、カワイイなぁぁぁぁあああああ!! ってヤバイヤバイ、冷静に、冷静に・・・)
遥は立ち上がり、数歩離れた位置に移動すると、震える手で少しずつ、ブラウスとスカートを脱いだ。
少し逡巡のあと、ニーソとブラとショーツも脱ぎ捨て、何もまとわない姿になる。
胸と大事なところを手で隠し、立ったまま俯いている。

「どう、かな、私…」

最高です。マジ鼻血でそうです。
…と思ったが、彰は答えなかった。
答える余裕などなかった。真面目に答えようものなら鼻血と一緒に触手も飛び出してしまいそうだった。
声が出そうになるのをぐっとこらえ、彰は立ち上がると、遥の後ろに素早く回りこんだ。
後ろから手を回して、抱き寄せる。
「あっ…」
「遥、ちゃん」
「…なに?」

「目隠しして、いい?」

349淫魔と彼女 第一話 (2/11):2012/09/01(土) 18:58:40.92 ID:ZL9G9eaC
「…えっ?」
戸惑う遥が答えるのを待つことなく、お尻の方から伸ばした1本の触手で彼女の両目を塞ぐ。
そのまま、頭の周りを一周させて固定する。
体を抱く両腕を残したままどうやって目隠ししたのか、冷静になればおかしいと気づくはずである。
でもそれよりも、下手に手を動かされ、触手に触れられてしまうのを彰は恐れた。

そして更に、当惑したままの彼女の両耳に、そっと、別々の触手を忍ばせる。
途中をパラボラアンテナのように開き、オーバーヘッドホンのように耳全体を覆いながら、
細くなった触手の先を耳の穴の奥まで、静かに差し込んだ。

これが彰の作戦だった。
多くの淫魔は、夢魔とも呼ばれる。心地良い夢を見させ、微睡みのなかで相手を犯す。
彰はその力を応用することにした。
彰は普通のセックスができない。でも、遥には普通のセックスを「体験」してほしかった。
だから、目を塞いで触手を隠しつつ、遥を催眠で誘導し、普通のセックスをする「夢」を見てもらうことにしたのだ。
目を隠したのはもう1つの理由もあるが…いや、それは説明しなくていいことだろう。

耳奥に差し込んだ触手の先を震わせ、可聴領域ギリギリの音を鳴らして遥をトランス状態に誘導する。
「はぁ…ん、あきら、くぅん…」
声が気だるく甘ったるくなってきたのを確認すると、彰は服の下に残していた触手をしゅるしゅると伸ばし、
遥の手足を拘束し始めた。
350淫魔と彼女 第一話 (3/11):2012/09/01(土) 19:00:46.60 ID:ZL9G9eaC
遥は夢を見ていた。
今、彼女はベッドの上に仰向けになって、一糸まとわぬ姿になった彰と向かい合っていた。
最初「目隠しする」と言われたときはびっくりしたが、冗談だと彼ははにかんだ後、
優しく包み込むように抱擁してくれた。
ひとしきり抱き合った後、彼にエスコートされるまま、ゆっくりとベッドの上に横たわった。
まるで赤子を寝かせるように、体を倒す間ずっと背中に手を添えてくれたのが、とっても嬉しかった。

遥がすべての体重をベッドに預けたのを確認すると、彰はそのまま、彼女にまたがるように上になった。
向い合って互いの両手を合わせ、しばし見つめ合う。
「あきら、くん…」
「きれい、だよ。すごく」
「…うれしい」
そういうと、2人は2度目のキスをした。さっきとは違い、本物のディープキスだ。
経験のない遥はドギマギしたが、一生懸命彰に合わせて舌を動かした。
「胸、さわっていい?」
「…いい、よ。彰…くん」
遥が言い終わるのを確認すると、彰はその、少し小ぶりの双丘の片方に、静かに手を当てた。


ベッドの上で正常位で横たわっている、という夢の中とは程遠い姿で、遥は彰の前で空中に浮かんでいた。
手は頭上に伸ばされ、足はだらしなく開いてMの字を描いたまま、触手がぐるぐる巻きに固定している。
遥の頭の中では今ちょうど左胸を触り始めたことになっているが、実際は両胸どころか、アソコもお尻も、
体中に大小無数の触手が巻き付いていた。
胸は先端がカップ状に開いた2つの触手があてがわれ、全体を包み込んでいる。
その中で、極細の触手がゆるやかに乳首に絡まるように巻き付いている。
股間にはヒダヒダのついた平べったい一本の触手が、
へその下から会陰を通ってお尻の谷間に割り込み、尾てい骨の辺りまであてがわれている。
「キス」のときに太めの触手を咥えこんでいた口には、今は細く長い触手が、微かに開いた口元から侵入し、
舌にまとわりついていた。
目と耳をふさぐ触手は相変わらずだ。
それぞれの触手は、肌に触れるか触れないかのところで微弱に振動し、遥の全身にかすかな刺激を与え続けていた。
そのせいか、遥の体は常にピクピクと引きつっていた。


傍から見るとすっかり遥が陵辱されているように見えるが、むしろ苦しんでいるのは彰の方だった。
感じれば体から自然ににじみ出る妖気、超強力な媚薬を、必死に抑え込んでいたのである。
それは一般の人間男性に例えれば、このシチュエーションで絶対勃起するなと言っているようなものだ。
脂汗を垂らしながら必死に我慢しているのも、すべて、大好きな彼女のためだった。

351淫魔と彼女 第一話 (4/11):2012/09/01(土) 19:02:52.27 ID:ZL9G9eaC
「は、あんっ、ふぁっ」
だんだんと声が止められなくなってくる。
手の先から足の先まで、体中を優しく撫でさするように愛撫され、体中が火照るような怠さを感じ始めていた。
意識しないのに体が勝手にピクピクと痙攣する。
全身を覆うじわじわっとした感覚が、体中で勝手に弾ける。
だんだんアソコがムズムズしてきて、腰が自分の意志を持ってるかのようにくねり始めた。

(やっぱり、彰くんって、んっ、す、ごい…)
自分と付き合う前、「イケメンの女タラシ」の浮き名は学校の内外でさんざん耳にした。
エッチがスゴイ、という噂も聞いてはいた。
私も遊ばれてるのかも、一度関係を持ったら捨てられるのかも、と内心どこかで恐れていたのだけど、
この気持ちよさの前には、そんなことどうでもいいかも、と思ってしまいそうだった。

「気持ちいい?」
「…きか、ないで」
「耳真っ赤だよ。乳首も、こんなに固くなってる」
「いやぁ…」
「もう、ここも、ビショビショ」
「はぁっ、そんなとこ、さすら、ないで…」
彰が手で(実際には触手で)やさしく周辺を撫で回しただけで、シーツに大きな染みができそうなくらい濡れていた。
優しく、ヴァギナの上を指で(何度も言うが、実際には触手で)下から上になぞる。
最後に小さく尖ったクリトリスの腹を先で軽く弾くと、遥の体が弓なりに反った。
「はぁあああああああぁぁんっ!」
大きく叫んで、息が荒くなる。頭がボーっとして、何も考えられなくなってきた。
彰が同じ動作を何度か繰り返し、その度に遥が何かに打ちつけられるような反応をしたところで、彰の手がピタっと止まった。


「そろそろ、いい、かな…はぁ、はぁ…」
遥の夢の中ではクールに振舞っている彰であったが、実際は息も絶え絶えの状況だった。
体中から、触手中から湧き上がる欲望が体を駆け巡り、頭がフットーしそうだった。
目の前の女体に妖気を吸わせて粘液たっぷり出して、ぐちょぐちょねちょねちょに犯してしまいたい。
穴という穴に触手をぶち込んで、外から中からしゃぶり尽くしたい。
魔族の血が彰の理性をふっとばそうと暴れていた。
このままでは、遥の前に自分が壊れてしまう。もう限界だった。

しかし、次こそが最後にして最大の難関だった。
淫魔の彰から見れば、いや、淫魔から見なくたって明らかに、遥は処女だ。
処女姦通は霊的に特別な意味を持つ。
淫魔が処女を奪うというだけで、女性には魂を狂わせる超強力な媚薬となるのだ。
だから、挿入は慎重に行わなければならない。人間の男性と同じ程度の刺激に抑えないといけない。
それは彰に細心のコントロールを要求するものだった。
「落ち着け、クールになれ彰。クールクールクール…」
352淫魔と彼女 第一話 (5/11):2012/09/01(土) 19:07:03.93 ID:ZL9G9eaC
彰の様子が少しおかしいことは、遥にもわかった。
今から挿れようとしてるのもわかる。自分が初めてだから、気を遣ってくれているのもわかる。
でも、それにしても手間取りすぎている。女性に慣れているはずの彰なら、なおさらだ。

「…どうしたの?」
「いや、その、やっぱり、その」
「彰くんでも、こういうの、緊張するの?」
「え、いや、まぁ、その、ほら」
「?」

上気した顔で、小首をかしげる遥。

「その…遥ちゃんの、大事なもの、だから…」

遥は、はっとして、少し俯くと、目に涙を浮かべはじめた。

「えっ、ど、どうしたの?ゴメン、その、えっと、何か悪いこと、した? あわわ…」

何か手痛い失敗をしたのか、もしかして間を空けすぎて催眠が解けてきたのか、と頭の中をグルグルさせる彰。
その前で、遥が首をゆっくり横に振った。

「ううん。なんだか、嬉しいの」
「うれ…しい?」
「うん。彰くんに抱かれて、良かったな、って。
 さっきまでみたいに、カッコよくリードしてくれる彰くんも好きだけど。
 そういう、実は心の中でいつも慌ててて、優しい彰くんはもっと好き。
 最初、彰くんに付き合ってって言われたときは、からかわれてるんじゃないかと思ったけど。
 でも、皆の前ではクールなイケメンなのに、私の前では結構おっちょこちょいで純朴で、
 実は彰くんってそういう人なんじゃないかって。だから私も好きになったの」
「はるか、ちゃん…」
「さっきまで、彰くん完璧ですごく気持ちよすぎて、だからちょっとだけ不安だったけど、
 でもやっぱり、私の好きな彰くんだなって。
 だから…いいよ。私のこと、彰くんの好きにしていい」

いつの間にか、夢の中の彰も、実際の彰も、遥と一緒に涙を流していた。
それだけ、遥の言葉は破壊力ありまくりで。

だから、彰の細心のコントロールを、狂わせるには十分だった。
353淫魔と彼女 第一話 (6/11):2012/09/01(土) 19:09:12.24 ID:ZL9G9eaC
「じゃ、行くよ。遥ちゃん」
「うん。来て」
「ん…」
「ん、ふぁ…」
彰のモノが、優しく、ゆっくり、遥のなかに入ってきた。
(すごく痛いって聞いてたけれど、何だか、最初だけ、かな…擦れる感じはあるけど、でも、気持ちいい…)

予想外にすんなりと収まっていくので、彰の方も少しびっくりしていた。
(処女を相手にするのは初めてだけど、案外こんなものなのかな?
 でも、遥ちゃん、すごく締め付けて、しかも何か絡まってくるし、うう…スゴイ…たまらない…)

「…どう?痛くない?」
「ううん、全然。ちょっと刺激があって気持ちいいくらい」
「そ、そっか。じゃ…ちょっと、動かしていいかな」
「うん、いいよ…ふぁあっ?!」

動かしていい、と言ってみたものの、言ったそばから遥の感じた快感は全く未知のものだった。
今までの100倍…いや、10000倍は気持ちいい。

「ぅわあんっ、あっ、らめぇ、これ、すんごい…」
「ほ、ほんとに大丈夫?痛かったら言ってね?」
「ううん、いいの、逆にもっと、動かして、突いて…あぁあああっ」

(どうしよう、何これ、エッチってこんな気持ちいいものなの?
 なんか、彰くんのアレが動くたびに、アソコがどんどん熱くなって、全身がかぁってなって…
 それもどんどん、どんどん、どんどんっ・・・・・・)

おかしい。心臓がものすごい速さでドクドク言っている。
体中が熱くて熱くてたまらない。体の芯のところがうずいてうずいてたまらない。
まるで…まるで、自分の全てがドロドロに溶けて、なにか違うものに、生まれ変わっていくかのようだ。

「あっ、あああっ、あう、うぁあ゛、う゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!」
「は、遥ちゃん? 遥ちゃん?!」

突如、遥が豹変した。
眼をかっと見開いて獣のような咆哮を上げたかと思うと、激しく自分から腰を振り、彰のモノを求め始めた。
それに飽きたらず、頭をぐしゃぐしゃっと掻きむしったかと思うと、自分で両方の胸を鷲掴みにした。
そのまま、引きちぎらんばかりに激しく揉みしだく。

「遥ちゃん!?」
彰は急いで動きを止めたが、遥が収まる気配は全くない。
むしろ、薄くなった刺激を渇望して更に狂おしく吠え、暴れる。
理性を喪失したのは、明らかだった。

――失敗、した。
彰は呆然となった。
遥ちゃんを…自分をあんなに好きと言ってくれて、自分に全てを預けてくれた女の子を、壊してしまった。
ちょっと地味だけど純情で、可愛くて、愛くるしく微笑んでいたあの娘を、壊してしまった。

絶望の淵に叩き落されそうになりながら、でもギリギリのところで、踏みとどまる。
失敗した時の対処。それもシミュレーションのうちに入っていた。
でも、処置は遅くなればなるほど手遅れになる。

「もう、最後の手段しか、ない…やるしか、ない」
354淫魔と彼女 第一話 (7/11):2012/09/01(土) 19:12:50.37 ID:ZL9G9eaC
猛り狂う遥に応えるように、今まで優しく遥の体を包んでいた触手も、遠慮無く暴れ始めた。
手足や胴体にまとわりついていた触手は緊縛の度合いを上げ、体中をぎゅうぎゅうに締め付ける。
ヴァギナに挿入されていた触手は遥の腕より太く大きく、表面が凸凹になり、より速く強く抽送を始める。
両胸を包んでいた2本のカップ状の触手が、その縁で2つのおっぱいの付け根をきつく縛り上げ、乳房を括り出す。
そしてカップの中で、乳首に絡まっていただけの極細触手が、そのまま乳首の中に侵入していく。
アナルの表面を撫でていただけだった触手も突如として中に掻き分けるように侵入した後、数センチ径まで太さを増す。
舌を弄んでいた触手も、喉の奥まで入っていったかと思うと、こちらは10センチ径にまで膨んでドロドロの液を吐き出す。
両耳の中の極細触手は先端を針のように尖らせると、鼓膜を突き破り、脳に直接接続される。

「ごぶぅ、ぶごぉ、むぐぉぐぐぐぐぁぐお゛お゛お゛お゛っ」

口を喉まで封じられても、なお雄叫びをあげ続ける遥。
女の子とは、いや人間とは思えない力で暴れようとする彼女をなんとか拘束しながら、
彰は力を込め、まったく新しい触手を、胸の真ん中から伸ばし始めた。
それは他の触手とは見るからに異質で、赤黒く、太く、そして、先端が槍のように、鋭利な刃を備えていた。

「ごめんね、遥ちゃん。これを刺したら、もう、遥ちゃんは人間じゃ、なくなっちゃう。
 でも、遥ちゃんを助けるには、これしか、ないんだ。…ごめん、遥ちゃん」

彰がそう言うと、赤い触手は遥をめがけ、まっすぐと伸びていった。
そして、正中線の真ん中、ちょうど彰と同じ、両胸のちょうど中間のところに、ブスっと突き刺さった。

途端に、遥の動きがピタっと止まる。
それを見透かしたかのように、赤い触手の先から、何本もの枝のような触手が遥の体内で生まれ、伸びていく。
そのまま遥の体を蹂躙するように、まるで遥の体に根を張るように、枝分かれし、さらに伸びていく。

「はぁ、はぁ、もう、ちょっとだ、から」
「ぐぎぎぎギギギい゛い゛ギギギ」
遥は、遥の体はガクガクと震え始め、悲鳴とも嗚咽ともつかない声を上げ始めた。

「これで、おわ、りっ!ぐぅっ!」
「ふぐぅうううううぅううぅっ!!」
彰の声と同時に、遥の中に侵入していたすべての触手の先から、白くヌルヌルした液体が一斉に噴き出した。
そのすべてを全身で受け止めるかのように、遥は背中をそらし、手足の指までも硬直させて、全身をガクガクと震わせた。

全てが収まると、遥の胸に刺さっていた赤い触手が、力を失うようにだらんと垂れ下がった。
そして、先端部分を遥の体に残したまま、幹の部分がぷつんと切れて、力なく床に落ちた。
355淫魔と彼女 第一話 (8/11):2012/09/01(土) 19:14:51.62 ID:ZL9G9eaC
「ええっと、その…結局、どういう、こと?」

おさげの髪型をした裸の女の子は、ぽかーんとした顔立ちで、ベッドの縁に腰掛けていた。
その視線の先には、その前に一人の男の子が、床に膝をつき手をつき、土下座をせんばかりに下を向いている。

「だから、その…」

彰もまた、「素」の裸であった。
つまり、股間のあられもない触手たちを、遥に晒していた。

遥の意識が正常にもどったところで、全ての経緯を、彰は打ち明けていた。
しかし、あまりに突拍子のない話なので、同じ事を何度も何度も聞かせる必要があった。

「つまり、彰くんは実はインマ、なのね?」
「…うん、そう」
「そっか。うん。わかった。まぁ、それはいいや」
「いいのかよ…」

力なくツッコミを入れる彰。おそらく遥は「インマ」が何かわかっていない。
しかし、わかれという方がどだい無理な話だ。

「で、私は、えーと…」
「うん、だから、その…」
淡々としたつぶやきに応えて、ひどく申し訳なさそうに、彰は言った。

「遥ちゃんは、俺の、使い魔になった」
356淫魔と彼女 第一話 (9/11):2012/09/01(土) 19:17:10.97 ID:ZL9G9eaC
「…ホントに、ゴメン」
謝らないと気がすまなかった。

使い魔の、象徴。
その前でベッドに腰掛ける遥の胸の間には、直径3cmほどの真っ赤な宝石が輝いていた。
よく目を凝らせば、一段と赤く濃い楕円形の模様が中央最奥部に見える。どことなく、ネコ科の瞳孔を想わせた。
ぱっと見、ペンダントかブローチだと言われれば、そう見えなくもない。
しかし…この宝石は、遥の胸に直接埋まっていた。
遥の双丘の合間が少しだけ浮き上がり、その真中にドーム状に鎮座している。
周囲には、うねうねとしたケロイド状の線が放射状に何本も延びていて、ファッションだと強弁するにはちょっと禍々しい。

「うーん。胸元の開いた水着とか、ちょっと着れなさそうだね」
右手で宝石をさする自分の仕草を眺めつつ、遥はぽつりと呟いた。
彰は言葉を返せない。

「…ねぇ、今までの人は、どうしてたの?…その、彰くん、初めてじゃ、なかったんでしょ?」
何となくの沈黙を破って、素朴な疑問をぶつける遥。

「今までの人は、その、体…っていうか、精気が欲しかったからしてただけで、
別に好きだったわけじゃないんだ。だから俺もそんな本気で求めたわけじゃないし、
自分の気持ちを抑えることなんてどうってことなかった。彼女たちには申し訳ないけど」

「じゃあ、」
一呼吸置いて、遥は続ける。

「コレは、胸のコレは、彰くんが…本気で好きになってくれた、証、ってこと?」

「…うん」

「そっか」

もう一度、今度は少し愛おしそうに、右手で宝石を撫でる。

「じゃあ、いいよ。私、彰くんの使い魔で」

次の瞬間、彰は、遥に跳びかかるように覆いかぶさり、そのままベッドに倒れ込んだ。
ベッドの上で彼女を強く抱きしめる。

「…彰くん」
「俺、ダメなご主人様かもしれないけど、ゼッタイ、遥ちゃんのこと、幸せにする。
 遥ちゃんが俺の使い魔だからって、ゼッタイ苦労かけたりしない」

えへへ、と照れ笑いをしながら、遥は抱かれるまま、心地よさそうに彰の胸に顔をうずめていた。

と、少し落ち着いたところで、遥が彰の腕の中で、彰の顔を見上げて、言った。

「ところで…使い魔って何?」
357淫魔と彼女 第一話 (10/11):2012/09/01(土) 19:18:32.88 ID:ZL9G9eaC
「…俺の代わりに精を集めたり、俺に精を捧げたり、してくれる人」
「精って?」
「エッチなエネルギー。男だと、アレから出す液体、とか」
「……」
「……」
「…ええええええええええー?」
「そう、なるよね…」
「なっ、なっ、なななななななななななな」

痛々しいほどに遥の顔は真っ赤っ赤だ。

「わ、わたし、そ、そんな、ふふふしだらな職業は、その、ちょっと」
「いや職業っていうか…」

話がだんだんずれてきた。
全部を今ここで話しても無駄だ、と思い、要点だけかいつまむことにした。

「話がややこしいから結論だけ言うと、全然そんなこと、してくれなくて、いいんだ」
「え、そうなの?」
「うん。『遥ちゃん』は、何もしなくていい」
「『遥ちゃん』は?他に誰かいるの?」
「…うん。ここに」
と言って、遥の胸にある宝石を指さす。

「ここに、俺の分身で、遥ちゃんの分身でもある人格を作って、そのまま封じ込めたんだ。
 いつもは普段通りの『遥ちゃん』でいられるけど、
 ここにいる『ハルカ』が目をさますことがある。
 その時は、『ハルカ』がエッチなエネルギーを俺にくれる」
「…わかったような、わかんないような」
「ものすごーく大ざっぱに言うと、たまに『遥ちゃん』はエッチな『ハルカ』に変身する」

要領を得たらしい。胸の宝石を見ながら
「なるほど…これが変身アイテムなのか…」と独りでブツブツ言っている。
358淫魔と彼女 第一話 (11/11):2012/09/01(土) 19:21:02.77 ID:ZL9G9eaC
「で、どうやったら変身できるの?」

さっきはあんなにたじろいでいたのに、立ち直りが早いのか、好奇心が勝ったのか、ケロッとした顔で遥が質問する。
変身したいのかよ…というツッコミを抑えつつ、彰は答えた。

「いくつかあるけど…とりあえず、『遥ちゃん』が、俺とエッチしたいって思ったら、変身する」
「エッチって…さっきの、優しいほう?それとも…スゴイほう?」
微かながら、狂っている間の記憶も遥には残っていた。
「…スゴイほう、かな」

彰の答えに「そう」とだけ言うと、遥は突然胸に手を当てて、何やら念じ始めた。

「いや、いきなりそん…うゎわわわ!?」

遥の胸の宝石が一瞬妖しく光ったかと思うと、全身から大小の赤い触手が洪水のように噴き出した。
とぐろを巻くように体を包んだかと思うと、その一部が遥の大事なところに突き刺さる。
その上から別の触手が股間全体を覆い、一瞬にして締め上げる。
そして、他の触手と一緒に全身を縛り上げ、締め上げ、ボディスーツを形作る。
手足の周囲を巻いていた触手も、肘先と膝先を覆い尽くすロンググローブ、ロングブーツに。
最後に、一本の触手が頭の周囲をグルッと巻いて、両目をすっぽりと覆う形になった。
入れ替わるように、胸にある宝石に光が宿り、生きた「眼」のようにギョロギョロと動き始めた。

「変身」というと聞こえはいいが、変身後の姿は「眼」と真っ赤な目隠しボンデージで、非常に禍々しい。
しかも、余った触手がウネウネと体を這いまわってたり、よく見るとスーツの裏地もウネウネと繊毛が張っている。
おまけに、小ぶりだったはずの胸も、可愛かったお尻も一回り以上大きくなって、スーツの下ははち切れんばかりだ。

「はぁん… ご主人様ぁ… 」
「…『ハルカ』か?」
「はぁい、なんなりとご命令を…ご主人様ぁん」
「じゃ、今すぐ『遥ちゃん』に戻れ」
「えぇぇ、それは意地悪ですわご主人様」
「いいから。『遥ちゃん』が可哀想だろ」
「あーら、あの娘もすっごく欲しがっていますわ。責めが少なくて物足りながってるくらいですわよ」
「そ、そんなことは、ないっ!」
「そんなムキになられなくとも…んーもぅ、仕方ありませんわねぇ」

声を荒げて不機嫌な顔をする彰を横目に『ハルカ』はそう言うと、
体中の触手がしゅるしゅると縮んで、あっという間に元の『遥ちゃん』の姿に戻った。

「は、はわ、はわわわわわわ」
元に戻った遥は一瞬呆気にとられたかと思うと、また顔を真っ赤っ赤にし始めた。

「な、なんか全身がやたらムズムズして、なんかアソコに刺さって…ていうかお尻にも…あわわわわわ。
 それに、『ご主人様』だなんて、は、恥ずかし…」
「…やっぱ、ごめん」
「べ、別に変身したいって思わなきゃいいんだよね?」
「実は…たまに『ハルカ』を目覚めさせないと、エッチな気持ちがどんどん溜まって暴発しちゃうから、
 たまには、変身、してほしいん…だよ…」

「ええぇ…」とうなだれる遥に、彰はやっぱり「ごめん」と謝るしかなかった。
359名無しさん@ピンキー:2012/09/01(土) 19:21:43.34 ID:ZL9G9eaC
以上です。お粗末さまでした。
360名無しさん@ピンキー:2012/09/01(土) 19:38:56.83 ID:fFyXoLsP
いいじゃない、これくらいコメディタッチなのも大好きなので歓迎する!
『ハルカ』の活躍?に超期待

あと、連鎖堕ちはありますか?
361名無しさん@ピンキー:2012/09/01(土) 19:50:56.66 ID:ZL9G9eaC
>>360
ありがとうございます。
連鎖堕ち含め、シーン単位の小ネタはアイデアがちょこちょこあるんですけど、
まだどれもストーリーになってない感じで…
頭の中でつながったら次書きます。
362名無しさん@ピンキー:2012/09/01(土) 19:51:58.87 ID:HMyXcYl3
>>359
GJ
エロくてえかったよ
363名無しさん@ピンキー:2012/09/01(土) 20:01:15.45 ID:8hqegc42
>>359
俺の好みド直球でマジストライクでした
悪堕ち系で冷酷にとかそういう路線も良いけど
やっぱりこういうどちらかというとラブラブ甘め淫乱系のほうが自分は好みですっす
364名無しさん@ピンキー:2012/09/01(土) 20:47:08.44 ID:ZL9G9eaC
>>362>>363
ありがとうございます。お口にあったようで良かったです。
最近自分も甘めなのが好きになって、つい書いてしまいました。
日常の中で堕ちるシチュばっか想像してます。
でも五行の人は神
365名無しさん@ピンキー:2012/09/02(日) 02:49:39.05 ID:DRjm422h
>>359
もう少しハルカを見たかったぜw
つながったら是非また買いて欲しい^^b
366名無しさん@ピンキー:2012/09/02(日) 03:52:38.27 ID:tu5BgjWe
>>359
GJ!!
367名無しさん@ピンキー:2012/09/02(日) 22:58:15.82 ID:taqH5o/I
不気味なモノを寄生させる彼の虜になる娘っぽいけどGJ
仕事は目隠しスーツでやるのか擬態するのか夢に入るのか気になるところ

とりあえず裸になっとくんでハルカさんウチに来てください
368名無しさん@ピンキー:2012/09/03(月) 02:23:21.61 ID:/VTzgzx1
>>365->>367
ありがとうございます。
何かプロットができてきたんで、2話め書き始めました。
(つっても、今結構忙しいので、時間かかると思いますけど)
ネタは伏せますけど、『遥ちゃん』をほんの少しだけスレタイに近づける予定です。
そんかし、連鎖堕ちとか、他の人を落とすのは先になるかも、です。すいません。
369名無しさん@ピンキー:2012/09/03(月) 21:01:36.73 ID:arSYsVKx
男出さなきゃ100点
男出したから0点ね
370名無しさん@ピンキー:2012/09/04(火) 02:23:12.68 ID:w39phRqd
百合ぃ
371名無しさん@ピンキー:2012/09/04(火) 07:53:55.13 ID:4HOSa4QN
>>359です。

忙しくなる前に2話めを書き上げてしまったので、今から投下します。
前回同様、悪堕ちなしの堕ちあり、ラブコメ風味、ですので、ご了承ください。
372淫魔と彼女 第ニ話 (1/13):2012/09/04(火) 07:56:05.09 ID:4HOSa4QN
自宅のPCの前で、遥はすっかり沈鬱な気分に浸っていた。

自分の身に起こったことをちゃんと理解しようと、遥はここ数日、学校の図書室に篭ったり、
ネットで検索したりして色々調べていたのだが…
どうも、自分はとんでもない境遇に陥ってしまったことがわかってきた。

淫魔。人にエッチなことをして、堕落させる、悪魔。
男性の淫魔をインキュバス、女性の淫魔をサキュバス、というらしい。
…すると、彰くんはインキュバスで、私は――使い魔も淫魔みたいだから、じゃあ、サキュバス?
「ふえぇ…」
あまりの途方も無さに、全然実感がわかない。

サキュバス、で画像を検索してみると、背中に蝙蝠の羽を生やして、胸の大きい、
グラマラスで色気たっぷりの女性の絵ばっかりが出てくる。
自分は別に羽も生えてないし、胸もBカップのままだし、色気なんて全然ない。
そのうち羽が生えたり、胸が大きくなったり、するんだろうか…

「でも、彰くんも、見かけは全然悪魔っぽくないけどなぁ…その、アソコ、以外は…」
自分で言いながら、顔を赤らめる遥。

違いは――そう、彰くんには、触手、が、生えていた。
触手、で画像を検索すると、ズラッと並ぶのは、ウネウネした触手に絡め取られて喘ぐ女性の画像ばかり。
「うわぁ…」
免疫がない遥には、なかなか正視できない。
でも、自分の記憶にある「あの現象」を、確かに思い起こさせるものでもあった。
『ハルカ』に、変身したとき――確かにあのとき、体中が触手をまとっていた。
いや、まとっていた、というのはあまりに生易しい表現だ。
体中を触手に責め上げられ、締め上げられ、縛り上げられていた。
変身したのはほんの僅かな間だったが、あの時に体感した、
快感と苦痛と気持ち悪さがないまぜになった強烈な感覚は、自分の処理能力を到底超えて、理解不能だった。
ただただ、強烈さとおぞましさだけが脳裏にこびりついている。

「変身、か…」

もう一度、あの時みたいにやってみよう、と思いはするが…嫌悪感が先にたって、どうしても変身できなかった。
遥が使い魔としてすべきこと、と、彰が言ったのが唯一「たまに変身して」だったのだが、
それすらままならない自分に、ため息しか出なかった。

「彰くん…ハードル高すぎだよぉ…早速くじけそうだよぉ…」

こうして。
遥の悩みは尽きぬまま、一度も「変身」できないまま、ただただ時間だけが過ぎていった。
373淫魔と彼女 第ニ話 (2/13):2012/09/04(火) 07:57:28.13 ID:4HOSa4QN
遥が彰の使い魔となってから、10日目のこと。

遥は気づくと、見たこともない空間の中にいた。
果てしなく向こうまで何もない、全体が紫色の空間。
おかしいと思い、後ろを振り向こうとしたところで、自分の体が自由に動かないことに気づいた。
見ると、両肘から先と両膝から先が、なかった。
いや、空間にぽっかり空いた穴に自分の手足がすっぽりはまって、抜けなくなっている、と言ったほうが感覚的に近かった。
そして、一糸まとわぬ姿で大の字に固定されたまま、紫の空中に浮かんでいた。

「うふっ。ごきげんよう。『遥ちゃん』」
突然、目の前から声がした。見ると、自分がいた。
全く同じ顔、全く同じ髪型をしてはいるが、よく見ると、瞳が真っ赤だ。
そして、胸の中央で異形の「眼」がギョロギョロと蠢いている。

「…もしかして、『ハルカ』さん、ですか」
「そう、ご明察ね」
目の前で腕組みをしながら、目の前の「自分」が答えた。
「貴方が全然呼び出してくださらなくて暇だから、ちょっと遊びに参りましたのよ」
「…ごめんなさい。だって…私、あんなエッチなこと、できなくて」
「あら、貴方は十分エッチですわ。だって、こんなこと、できるんですもの」
言うやいなや、『ハルカ』はふわっと浮かぶと、自分の前で股を大きく開く。
すると、体中から真っ赤な触手が飛び出し、手足をぐるぐる巻きに拘束する。
腕が伸び、足がM字に固定された状態で、『ハルカ』は自身の触手に固定される。
まるで股間を遥に見せつけるような体勢になり、『ハルカ』はニンマリと淫靡な笑みを浮かべる。
そして背中から2本の触手が現れ、遥の目の前で、『ハルカ』のヴァギナとアナルに突き刺さる。
更にもう2本現れたかと思うと、両の乳房をぐるぐる巻きにして、搾り取るように締め上げる。

「はぁん、気持ちいいですわぁ」
自分と同じ姿をした目の前の「自分」が喘ぐ。
まるで、自分の目の前で自分が犯されるのを見ているような気分になり、遥はつい視線を逸らしてしまう。

「ほぉら、貴方は胸とお尻とオマンコにこんなエッチなことされて、すんごく感じていますのよ。十分エッチですわ」
「そ、そ、それは、『ハルカ』さんで、私じゃ、ありません」
「あらぁ?じゃあ、貴方のそのカッコは、何なのかしら?」
ふと自分自身を見ると、目の前の『ハルカ』と全く同じ体勢で拘束され、全く同じように、胸とお尻とアソコを責められていた。
途端に、ものすごい快感が自分を襲う。

「ふ、ふあぁっ!?な、何で?」
「ふふふ、どう?気持ちいいでしょう?」
「い、いやぁ、私…気持ちよくって死んでしまいそうですわぁ―えっ?」
「うふふ。もうこんなに感じちゃって。カワイイですわよ『遥ちゃん』」―と、「私」が口にする。
向かいを見ると、目の前で瞳の黒い『遥ちゃん』が触手に蹂躙され、喘いでいる。
「そ、そんな、私…?」
「うふふ。気持ちいいでしょ?『ハルカ』さん」
「―ええ、とっても。『遥ちゃん』」
「あぁん、私、オマンコもアナルもぐちょぐちょに犯されて、最高に、気持ちいいの」
「いやぁん、私も、オマンコもアナルもぐちょぐちょに犯されて、最高に、気持ちいいの」
「ねぇ、私のぐちょぐちょオマンコ見て、ねぇ、『遥ちゃん』」
「わ、私のぐちょぐちょオマンコも見てよ、ねぇ、『ハルカ』さん」

クスッ。
「ほら、貴方、こんなにエッチじゃない。『遥ちゃん』」


「いやぁあああああああああ!?」
遥は飛び起きた。寝汗をびっしょりかいている。

「――夢、なの?」
374淫魔と彼女 第ニ話 (3/13):2012/09/04(火) 07:58:29.25 ID:4HOSa4QN
あくる日もあくる日も、遥は『ハルカ』の夢にうなされた。
毎夜毎夜、ひたすらエッチな目にあわされるのだ。
そして、夢の中の遥は、日に日に少しずつ、エッチになっていた。
…いや、無理やりエッチに開発されているような、そんな感じがしていた。
その反動か、夢の中の自分がエッチになればなるほど、目覚めた後の自分はげっそりするのだった。

「はぁ…」
朝食にトーストを焼いてみたものの、全然手を付ける気になれない。
少々のことではへこたれない自信のあった遥だが、さすがにこの連日連夜は堪えていた。
「私が、変身しないからかなぁ…でもなぁ…」
やっぱり、あの強烈な感覚を味わいたいとはどうしても思えない。
ただ――夢の中の、ちょっとずつエッチになっている自分は、そのうちあの感覚が平気になってしまうんじゃないか。
それはそれで、なんだか、自分が自分でなくなるようで、怖い。
あの夢の自分は、現実の自分と、同じなんだろうか。

「うーん…」
テーブルの上にあごを乗せ、思案してみたものの、思考がまとまらない。
ただやっぱり、連夜の悪夢は、何とか止めたかった。

「やっぱり、彰くんに相談するしかないか」


その日の、学校、昼休み。

「ちょ、ちょっと。何でもっと早く相談してくれないのさ?!」
「だって…使い魔として、ダメダメみたいじゃん。私」
「いや、そこは意地張らないでおこうよ…」

間違いなく、『ハルカ』の仕業だ――彰は確信していた。
そして彰は、自分が何か大きなミスをしたことに気がつき始めていた。

彰は、『ハルカ』が『遥ちゃん』に干渉できないよう、『ハルカ』を植えつけた時、「眼」に仕掛けを施していた。
『遥ちゃん』の目が開いている時、「眼」は開くことができない。
『遥ちゃん』の目が「閉じられた」時―つまり、漆黒の闇で覆われた時のみ、「眼」が活動できるようにしたのである。

しかし、両方が「閉じられている」状態、すなわち、遥の体が深い眠りに落ちているときに、
どうやら仕掛けにスキができてしまっているようだった。
「眠っているときは「眼」も活動できないようにしたはずだけど、それじゃ足りなかったのか…うーん」

「どうしたら、いいかな…」
遥のつぶやきに、うーんと考え込む彰。…と、そろそろ午後の授業が始まってしまう。
「…とりあえず、学校終わったら、うちにおいでよ。一緒に考えよう」
375淫魔と彼女 第ニ話 (4/13):2012/09/04(火) 07:59:24.45 ID:4HOSa4QN
その日の夕方、彰の部屋。

「…やっぱり、『ハルカ』と話をしないと、だめか」と、彰。
「じゃ、変身、するの?」
「うん、仕方ないよ」
「うう…で、でも、私、変身できる自信ないよ」
「それは大丈夫。俺が変身させたげる」
「そんなこと、できるの?」
「まぁ、俺はご主人様、だからね。…ちょっと、我慢してて」
というと、服の上からハルカの胸を押さえた。手の下には布地ごしに宝石が収まっている。
「ええっ、ちょっと待っ、あああぁっ」
と、言うやいなや、彰の手の下、服の下から赤い光が一瞬発し、大量の触手がウネウネと舞い始めた。
遥の大事なところを責め上げた後、体をグルグル巻きにする。
数瞬の後、真っ赤な触手ボンデージを着込んだ『ハルカ』が登場する。

「はぁん、ご主人様。やっと出られましたわ」
「いや、今日は話し合いをしたかったんだ」
「話し合いぃ??」
「その…『遥ちゃん』の夢の中に出てくるの、やめてくんねーかな」
「はぁ…そんなことですの。お断りいたしますわ」
「ご主人様のいうことが聞けないのかよ」
「そういう事ではありませんけど…私は全然呼んでいただけず、全然体を動かせず、すっかり欲求不満ですのよ。
 夢の中で暴れるくらい、いいではありませんか。
 それに「この娘」だって、心の中ではヤリたがっていますのよ。私はそれに応えてるだけですわ」
「遥ちゃんが?…そんなバカな。遥ちゃんは俺達とは違うんだよ!」

彰の言葉を聞いて、はぁ、とため息をつく『ハルカ』。
「ご主人様。現実を直視してくださいまし。この体はもう、淫魔の体ですのよ。
 どんな清純な乙女とて、心がウブな生娘のままでいられるはずがないじゃありませんか」
ぐ、と彰は言葉に詰まる。

「…ということで、アホらしくなりましたので帰りますわ。
 次はもうちょっと楽しくエロエロなお話のときに呼んでくださいまし。それでは」
というと、しゅるしゅると触手が縮み、『遥ちゃん』の姿に戻った。

「…彰くん」
「…説得失敗、か」
彰はそうつぶやいたが、実際は、それどころではなかった。
『ハルカ』の言葉は、『遥ちゃん』の心のど真ん中に突き刺さっていたのだ。
376淫魔と彼女 第ニ話 (5/13):2012/09/04(火) 08:01:07.48 ID:4HOSa4QN
その後も2人で話し合ってはみたが、大して良い知恵も出ないまま、とっぷりと日が暮れてしまった。
「彰くん、そろそろ…」
「うん。ごめん、大して力になれなくて…」

遥が帰り支度を済ませると、2人は二階の彰の部屋から揃って出て、トントンと階段を降りた。
と、そこで、真正面の玄関の鍵がガチャガチャと言っているのに気づく。

「げ」
彰の顔が真っ青になり、そのまま回れ右をして逃げようと試みる。
「え、どうしたの、彰くん?」
しかし、気づくのが遅すぎた。すぐにドアが開き、向こう側にいた人物が現れる。

「ただいま〜!あれ、彰何して――」
赤みがかったショートヘアでタイトスカートのスーツ姿、目鼻の整った美人。
高校生の親なのだから30はとうに超えているはずだが、20代と言っても十分通じる若さ。
帰ってくるなりハツラツとした声をあげていたが、彰の後ろにいた遥を見つけると、凍りついたように固まってしまった。
手に持っていたボストンバッグをドサッと落とす。

「か、母さん…」
「あ、おばさま、なの?」
しまった、という顔をしてうなだれる彰。

「あ、あ、あ、あ、あ、」
その母は、口をパクパクさせていたかと思うと、

「あぁぁぁぁぁきぃぃぃぃぃるぁぁぁぁぁぁあああ!!??」

「ひぃぃいいっ!?」
怒髪天を衝くとはこのことか。
麗人の顔がいっぺんに鬼の形相に変化する。
何故か黒いオーラが辺りを充満し、ガラスがビリビリと振動し、家具がガタガタ揺れていた。
(な、何この人、魔王…!?)
遥も恐怖で固まる。
「母さん今日はまだ帰ってこないはずじゃ―」
「うるさいっ!!!貴様そこに直れっ!!」
はぃいっ、と情けない声で返事すると、彰は言われるまま、フローリングの廊下の上に正座した。

「約束を、破ったね?」
「…はぃ」
「人を使い魔にするなって言ったよね?」
「…はぃ」
「後でたっぷりと説教する。覚悟しとけ」
そして、ずぃ、と遥の方を一瞥して
「ついて来なさい」
と言い捨てると、落としたボストンバッグを拾い上げ、そのまま彰の横をすり抜けて廊下の奥へと進んだ。
「は、はぃ…」
遥は足がガクガク震えていたが、おずおずとその足を出し、彼女に従う。
「あの、俺は…」
「お前はそこで正座っ!」
ひぃ、とまた彰が情けない声を上げた。
377淫魔と彼女 第ニ話 (6/13):2012/09/04(火) 08:02:12.87 ID:4HOSa4QN
一階の廊下の奥にある部屋に彰の母親は入っていった。
遥も後をついて中を覗くと、広々とした和室だった。
小さなタンスと化粧台がある以外は何もなく、がらんとしている。

「えっと、名前は…」
「遥、です。佐久遥」
「遥ちゃんね。さ、入って。私の部屋なんだここ」
「はい…」
「ごめんね、みっともないとこ見せちゃって」
さっきの黒いオーラはどこへやら、声のトーンも顔の表情も、最初の柔和なものに戻っていた。
遥に座布団を勧め、自分も一枚取ってその上に座る。

「…で、早速だけど。見せて。胸のもの」
「え?」
「あるんでしょ?」
突然で面食らったが、言葉の意味を解釈すると、遥は服のボタンを外し、胸をはだけてみせた。
真っ赤な宝石が輝いていた。
彰の母は覗きこむと、右手でそれと周辺を確かめるようにさすった。
表情が少し険しくなる。

「いつ?」
「二週間くらい前…」
「何があった?」
「えっと、あの…」
「セックスしたのはわかってる。彰が求めた?」
「いえ、わ、私から…
 何度かそういう雰囲気になって、その度彰くんが拒否してたんですけど、
 こないだ初めてOKしてくれて…」
「彰のこと、好き?」
「…はい」
「一生、一緒にいられる?」
矢継ぎ早に質問が繰り出される。彼女の眼は真剣だ。
遥もそれに応えようとする。
「…先日までは、そこまで考えたこと、ありませんでした。
 でも、こういう事になって、ずっと、一緒にいれたらいいなって、思うようになりました」

「…そう」
彼女は答えると、すっと立ち上がって、奥のふすまの方に向かう。
「服、脱いで。全部」
「えっ?」
「私、医者なんだ。診てあげる」
そういうと、彼女はふすまの奥から薄い敷き布団を取り出し、畳の上に敷き始めた。
378淫魔と彼女 第ニ話 (7/13):2012/09/04(火) 08:03:21.19 ID:4HOSa4QN
布団の上で、裸になった遥が仰向けに寝ている。
彰の母はその右手側に座ると、遥のお腹の上に、右手の人差し指と中指を当て、その先をじっと見つめている。
触診のようにも見えるが、聴診器の類は一切ない。
そのまま、トン、トン、と指を置く場所を数秒ごとに変え、同じ動作を繰り返す。
みぞおち、丹田、下腹、脇腹、胸、脇の下、肩、反対側の肩…と手足を除いた全身を指がくまなく移動する。
胴体が一通り終わると、今度は両の手足をさすったり持ち上げたりして、
最後に、おでこの上に指を置き、そのあと胸の宝石を手のひらで触れた。
おでこと胸の間を何度か往復する。

ふぅ、と彰の母は一息ついた。そのあと今度は、はぁ、と肩を落とし、大きなため息をつく。

「ヘッタクソな術だなぁ。こんなんでよくヤろうと思ったな、あのバカは」
「そう、なんですか」
「夢にうなされてるんじゃない?」
言い当てられて遥はびっくりした表情を見せる。
「驚くようなことじゃないよ。夢魔を取り込んだんだもん、当たり前なの」
そういうと、指や肩の関節をコキコキ鳴らす。
「…しゃーない。ま、子供の尻拭いは親の仕事だしね。ここは一肌脱ぎますか」
「えっ?あの…」
「ちょっと辛いかもしれないけど、我慢して」
そう言うと、右手の手のひらを、遥の胸の宝石の上にかぶせるように乗せる。
続けて、左手の人差し指と薬指を遥の両まぶたの上に置いてぐいっと上に上げ、中指をおでこの真ん中に置く。
「あの、まばたき、できないです…」
「いいのそれくらい。こらえなさい」
それどころじゃない、と言った体で、遥に向き直ることもなく答える。
そして、1つ大きな深呼吸をした。

「いくよー。せーーーのっ!」

ぐぃ、と右手と左手の間を離すように力を込める。
刹那、遥の体がビキっと硬直した。
「ひぎっ!?」
遥の頭の中で、火花がバチバチっと弾ける。
そのまま、脳天から胸の宝石を通り、そして下腹部へと、高圧電流が駆け抜けるかのような衝撃が走る。
全身がビリビリと弾け飛ぶ。
「ぐぁ、がっ、がぁぁ、ああああっ」
「もーちょい、我慢してね」
感電したかのごとく、手足がガクガクと震える。
その後、オーガズムを迎えたかのように、全身が弓なりに反る。
アソコから多量の潮が吹き出す。
「ふぁぁああああぁぁああんっ」

電流の衝撃が収まった後も、遥は虚空を見つめ、彰の母の手の下で全身をピクピクさせていた。
379名無しさん@ピンキー:2012/09/04(火) 08:15:13.00 ID:LBfQUzi/
>>359です。
連続投稿規制に引っかかったので、以降このIDで投稿します。
380名無しさん@ピンキー:2012/09/04(火) 08:23:33.97 ID:LBfQUzi/
>>359です…すいません、修行が足りなかったみたいなので、やっぱりこっちで。
大丈夫かな。ダメだったら、続きは今晩にします。
381名無しさん@ピンキー:2012/09/04(火) 08:41:58.74 ID:8QR6usPo
すいません、やっぱダメでした。
続きは今晩以降に。
382名無しさん@ピンキー:2012/09/04(火) 09:10:36.25 ID:3O5XGT7/
あらら、さるさんとかの連投規制だったのかしら
383名無しさん@ピンキー:2012/09/04(火) 12:08:03.00 ID:5F2FqINW
"不気味なモノに寄生されて虜になる"娘 ではないよなこれ。
ラブ米だからか初っ端淫魔君にフラグ立ってるし、初めから虜じゃないか。
そもそも淫魔君が不気味なモノじゃないしな。

ぶっちゃけ純愛は受け付けない。寄生モノである必要性が無くないか。
ただあくまで一個人の意見だし気にしないで続けてくれたまえ。
384名無しさん@ピンキー:2012/09/04(火) 13:24:18.79 ID:lcnWQfuC
続けてくれたまえ(キリッ
385名無しさん@ピンキー:2012/09/04(火) 13:51:35.70 ID:5F2FqINW
絶対それ系の突込み受けると思ったわ
386淫魔と彼女 第ニ話 (8/13):2012/09/04(火) 16:35:46.93 ID:4HOSa4QN
「――これで、よし。服着ていいよ」
遥のピクピクが収まり、ぐったりと力が抜けたところで、
彰の母は手を離し、潮で濡れた遥の下半身を手際よくタオルで拭くと、そう言った。
遥はまだ息も荒く、体の力が抜けた状態だったが、
言われるまま服を着ようと、よろよろと上体を起こした。

「もう、夢でうなされたりはしないと思う」
「本当ですか!?」
「うん。まぁ、気休めだけどね」
そして、一呼吸置いて、彰の母は続けた。
「私にできるのは、ここまで。後は、遥ちゃん自身がよく考えなさい」
「……はい」
うん、いい娘ね、と言って彼女は微笑む。

「これからも色々あると思うけど、彰とよく話し合って。
 それでもどうしようもなくなったり、体調がすごく悪くなったりしたら…えっと」
と言いつつ、ボストンバッグの中をガサゴソすると、一枚の名刺を取り出して遥に手渡した。
「遠慮無くここに連絡しなさい。また診てあげる。時間が合えば、いつでも。
 他の医者には、遥ちゃんの診察はできないと思うし」

受け取った名刺には

  『医師 須見詠歌』

と真ん中に書かれ、端の方にケータイの番号と、医師の登録番号のようなものが小さく記されていた。
遥は名刺というものを受け取った経験がないが、この部屋同様、そっけない名刺だな、と思った。

「さ、すっかり遅くなったし、準備して。あのバカに家まで送らせるから」
と遥を促すと、彼女の胸に視線を落とし、

「…『中のコ』との対面は、また今度かな」
と、誰に向けるともなくつぶやいた。
387淫魔と彼女 第ニ話 (9/13):2012/09/04(火) 16:37:54.17 ID:4HOSa4QN
夜道、遥は好意に甘えるまま、自宅までの道のりを彰と歩いていた。

「遥ちゃん、大丈夫だった?」
「うん。彰くんこそ、大丈夫?足…正座しっぱなしだったでしょ」
「俺は慣れてるから…」
ハハハ、と乾いた声を上げるが、顔は引きつっている。
まぁ、出がけに「帰ったら説教な」と詠歌にドスの利いた声で言われているのだ。無理もない。

「でも、彰くんのおばさま、お医者さんだなんて知らなかった」
「ちょっと変わった医者でさ。
 …遥ちゃんみたいな、魔に憑かれた人間を診て全国まわってんだ」
「あ、それで」
変わった触診だったのはそのせいか、と遥は合点した。

「おばさまも、やっぱり淫魔なの?」
「いや、母さんは人間だよ」
「そうなの?」
「淫魔だったのは父さん」
「あ、じゃ彰くんハーフなんだ」
淫魔は人間の女に子を産ませるものなので、それでハーフになるというものでもないのだが、
説明が面倒なので彰は瞹昧に流した。
「おじさまはどうされたの?」
「昔、母さんが倒したんだって」
へぇ、と返事するが、倒した、の意味が遥にはよくわかってなかった。
388淫魔と彼女 第ニ話 (10/13):2012/09/04(火) 16:40:47.84 ID:4HOSa4QN
その夜。

「さぁ〜て、また今日も『遥ちゃん』を開発するお時間ですわね…ん?」
一糸まとわぬ姿ではあるが、いつもの拘束された姿ではなく、遥はただすっくと立って、ハルカと対峙していた。
「な、なんで、ワタクシの夢の中で自由になれるのです?」
「おばさまのおかげみたい、です」
詠歌の言う、夢で「うなされたりはしない」とは、こういう事だったようだ。

「あんのババァですのね…まったく忌々しい…」
「おばさまを知ってるの?」
「貴方の知ったことじゃありませんわ。…さて、自由になったところで、どうしますの?
 ワタクシに仕返しでもなさるおつもりですか?」

遥は首を横に振った。
「私、その…ハルカさんに、調教されに来ました」

「は?」
予想外の言葉に、ハルカも今まで見せたことのない表情をする。

「私、彰くんの使い魔になっちゃって。
 最初は何だかわからなかったけど、でもすごくエッチなことみたいで、ものすごく抵抗がありました。
 でも、彰くんが淫魔で、すごくエッチな存在なのは、どうしようもないことで。
 だから私は、彰くんの「使い魔」として、やっぱりエッチにならないといけないんだなって。
 ハルカさんに変身したときのエッチさにはまだ全然ついていけないけど、
 でも、いつかは、ついていけるようにならないとダメだって、思ったんです。
 それが、彰くんと一緒にいるのに必要なことだから。
 …だから、私、ハルカさんに、エッチにして欲しいんです。
 ちょっとずつでも、彰くんに近づけるように」

一部始終を聞いていたハルカは、一瞬ぽかーんとした後、顔を伏せて頭をポリポリ掻き始めた。

「まったく、調子狂いますわね…淫魔としての楽しみが半減ですわ。
 …でも」
顔を上げると、そのまま遥の目の前まで近づき、顔を近づけ、遥の顎を手でくいと持ち上げた。

「その殊勝な心がけ、褒めて差し上げますわ。
 よろしくてよ。ワタクシが貴方を立派な『使い魔』に育てて差し上げます」
遥の眼前で、ニィ、と笑う。
「はい、よろしくおねがいします…ハルカさん」
「『ハルカさん』じゃありませんわ。『お姉さま』とお呼びなさい。
 これから返事は全て『はい、お姉さま』です。言ってご覧なさい?」
顎を掴まれたままの遥は、顔を赤らめながら、ハルカを見つめ返す。
「はい、…お姉さま」

「よろしい。これは、ご褒美です」
そう言って、ハルカは遥にキスをした。
389淫魔と彼女 第ニ話 (11/13):2012/09/04(火) 16:43:08.45 ID:4HOSa4QN
「くふん、ちゅ、ふっ、ふぅっ」
舌を絡める濃厚なキス。遥はハルカにされるがまま、口の中をかき回される。
遥の目がトロンとしてきたところで、ハルカが口を一旦離す。
「今から、貴方に気持ちよくなる液を飲ませて差し上げますわ。一滴残らず飲み干しなさい」
「…はい、お姉さま」
ハルカは満足した表情を見せると、再び遥と唇を合わせ、今度はドロドロした白濁の液体を遥の口に流しこむ。
「むふっ!むぐ、むぐ、むぅん」
口づけしたまま懸命に咽下する遥。

「よくできましたわね。遥」
「げほっ、けほっ、は、はい、お姉さま…うぁ?」
急に、飲み干した喉のあたりが熱くなり、それが全身に広がっていく。
「う、ふぁ、あぁん…」
下半身が痺れて、アソコから汁が滴り落ちる。
「今日は特別サービスですわ。本当ならば先ほどワタクシのした行為は、
 貴方が他の人間どもにしてやるべき行為ですのよ。
 最低限、その程度のエロ気分には、自発的になれるようになりませんと」
「はぃ…お姉さま…」

「さ、ではこれから、使い魔になるためのレッスン1、ですわ」
そう言うと、ハルカの体が薄く光り、そのまま遥の体に重なる。
体を光が包んだかと思うと、胸のところに収斂し、宝石にピッタリと重なった。
「あ…お姉さま…?」
胸の宝石は光を宿し、「眼」となった。

『今、ワタクシは貴方と同化しております。
 貴方は、ワタクシ。ワタクシは、貴方』
「…私は…お姉さま…お姉さまは…私…」
『そう。ですから、貴方はワタクシの思うがまま、ワタクシの触手を使って、ワタクシと一緒に、最高に感じてしまいますのよ。
 それから逃れることはできません』
「…私は、お姉さまの思うがまま、お姉さまの触手を使って、お姉さまと一緒に、最高に感じてしまいます。
 それから逃れることはできません」
『今から、自分の体から触手を一本出して、自分のオマンコをいじめて、オナニーしなさい。
 それが今日のレッスンですわ』
「…はい、お姉さま」
390淫魔と彼女 第ニ話 (12/13):2012/09/04(火) 16:46:26.29 ID:4HOSa4QN
『いいですこと?「変身」する時のことを思い出しなさい。
 自分の体から触手が伸びる感覚を…』
「はい…お姉さま…んん…」
目をつぶり、懸命に思い出そうとするが、なかなか思うようにいかない。

『胸の「眼」に意識を集中なさい。感覚が少しずつ、わかってきますわ』
「はい、お姉さま…んんっ、んっ、うわっ、あはぁ?!」
突然、へその奥から細い触手が飛び出してくる。
触手がへその中を擦る感覚が、最高に気持ちいい。
「あ、あはぁぁああん!」
へそからニョキッと屹立する触手を生やし、遥は立ったまま快感で頭を抱え、体をエビぞりにして震えた。
足はいつの間にか肩幅以上に開いている。

『どうです?気持ちいいでしょう?』
「はいぃ…き、気持ちいいです、お姉さま…」
『じゃあその、生えた触手を自分の腰に巻きつけなさい』
「はぃ…お姉さま」
んんっ、と力を入れると、触手は意識を得たようにくねり始めた。
そして徐々に右に折れ、へそから腰の周囲に、時計回りにゆっくり巻きついていく。
腰に擦れている面積が大きくなればなるほど、快感が増加していく。
『そのまま、少しずつ巻き付く位置を下げて、アソコに近づけるのです』
「はぃ…お姉さまぁ…」
くるくると腰からお尻の上に巻き付いて、最後に左太股の付け根に沿うようにして回り込み、先端がアソコの真上に到達した。
ちょうど、ヴァギナの筋を塞ぐように触手が鎮座している。
「ふぁああぁ…」
『そのまま、筋にそって、貴方のオマンコを擦るように触手を伸び縮みさせなさい』
「はぃ、おねえさまぁぁぁ…ぁぁああああん!!」
触手にこすられるアソコの刺激と、触手がアソコとお尻と腰とおへそにこすられる刺激が一気に遥を襲う。
『ほぉら、気持ちよくなってきたでしょう?ほら、ほら、ほら、ほら』
「はぁっ、はひっ、きっもち、いいです、おねえ、さま、ぅわ、ああんっ」
『最後ですわ…そのまま、先端を、オマンコに入れてしまいなさい』
「はひっ、おねえ、さっまぁっ、はぁ、あふ、ふくっ!?」
『ふふふ…あとは、貴方の心の赴くまま、気持ちよぉく、自分を犯して、犯して、イッてしまいなさい』
「はっ、はひっ、はぁっ、あっ、イク、イク、イク、ふぁああああああああぁあぁああああああぁん!!!!」
391淫魔と彼女 第ニ話 (13/13):2012/09/04(火) 16:48:48.54 ID:4HOSa4QN
気がつくと、遥は自分の部屋のベッドの上に横たわっていた。
もう朝だ。太陽の光が窓から差し込んでいる。

遥は、昨日観た夢を思い出して、ぼぅっとしていた。
自分が、自分から、あんなにエッチになるなんて…

「何だか、昨日の夢のまま、アソコが、ムズムズす…うぇえええ?!」

自分の体を見下げると、パジャマの裾がはだけ、中から真っ赤な触手が外に飛び出している。
そのまま、腰に巻き付いて、パンツの下に潜り込み、アソコの中に入ってしまっている。

「うわわわわっわわわわああああああ!」
動転のあまりひっくり返りそうになると、頭の下にあった枕代わりのクッションを自分の触手に何度も叩きつける。
「ひひひひっこめー!ひっこめー!ひっこめー!」
程なく、しゅるしゅると音を立てると、おへそに吸い込まれるように消えていった。

「ううう、恥ずかしいよぉ…」
遥はクッションを抱えたまま三角座りをして、顔をその中に埋めた。
しかし、その表情はセリフに反して、ちょっと嬉しそうだった。
392名無しさん@ピンキー:2012/09/04(火) 16:56:29.79 ID:4HOSa4QN
以上です。再びお粗末さまでした。
なんか中途半端なところでほったらかしにするのがスゴく嫌だったんで、
予定繰り上げて投下しました。

>>383
このスレ的に超変化球投げてるのは自覚してるんで、よっぽどダメっぽそうなら
消えるか他のスレに移動します。

ただまぁ、ぶっちゃけ言うと、遥が(この話がこの先続くとして)
最終的に虜になるのは彰じゃなくて、ハルカです。NTR的な意味じゃないですが。
393名無しさん@ピンキー:2012/09/04(火) 17:59:03.17 ID:5F2FqINW
>>392
いや、続けても良いと思うよ。ハルカ絡み文章は良かった。
虜になってる感じが出ててエロスがあった

良かった
394名無しさん@ピンキー:2012/09/04(火) 21:19:35.11 ID:RA7l8Gae
本物の寄生紳士なら、スレ空気的に歓迎でかつ自分の趣味に合わない投稿は黙して高速スクロール流しにするさ。
総叩きになるまでは何でも思い切りやってみりゃいいと思う。
395名無しさん@ピンキー:2012/09/04(火) 23:33:22.94 ID:4HOSa4QN
つーか、今回エロパート少なくって申し訳なかったっす。
396名無しさん@ピンキー:2012/09/05(水) 02:07:21.37 ID:/LplGP9v
ふっざけんじゃねえよ!?
アレで少ないとか意味わかんねえよマジで!
と、取りあえず正座してやっからよ、ほ、ほら、続き!
397名無しさん@ピンキー:2012/09/05(水) 10:45:21.23 ID:ItG51mi8
寄生紳士はその時は来るまで宿主の中で静かにしているもんだ
つまり早く続きをだな
398名無しさん@ピンキー:2012/09/05(水) 14:25:03.85 ID:st5LZXiI
悶々とした
すごく良かったです
399名無しさん@ピンキー:2012/09/05(水) 19:02:15.59 ID:QeGwRkgw
エロ2本立てに百合催眠陵辱なんて属性詰め込んどいて少ないなんて、
卑下にも程があるぞこの紳士め!

読んでからずっとヘソが疼いて仕方ないぜまったく
400395:2012/09/05(水) 21:18:08.50 ID:gdwmrIBK
今仕事が超絶に忙しいので、続きはしばらく無理っす。
次の話はもう頭の中ではできてるので、暇になったら適当に投下します。
仕事で忘れなければ、ですけど。

1個目のエロシーンは、遥とハルカの境界が曖昧になる感じを出すのに
スゴく苦労して何回も書きなおしたので、他人が読んでエロいのかよくわからなくなってました。
逆に2個目はほとんど書きなおししてない…というか、ほぼ全部アドリブで書きました。
先の展開何も考えてないのに自動筆記のようにハルカのセリフが出てくるので、
自分自身すげーびっくりしました。
まるで、ハルカさんが本当に俺の中に棲んで……あれ?
401名無しさん@ピンキー:2012/09/06(木) 01:44:11.93 ID:7UFUXV+C
>>400
ちょ…は、ハルカさん何するんでs…んッ…ふぁ…!!
402名無しさん@ピンキー:2012/09/06(木) 06:06:41.23 ID:Ciqio6NB
のヮの
403395:2012/09/06(木) 08:27:07.91 ID:AOtvnoEo
のヮの< フフフ…このスレを見た貴方は、もうワタクシの虜ですわ…
404名無しさん@ピンキー:2012/09/06(木) 12:09:06.24 ID:yzsthc87
ののわって誰だよ知らねーよ
405名無しさん@ピンキー:2012/09/06(木) 14:09:52.67 ID:q8FhqiIn
さすがに気持ち悪い流れだなぁ
406名無しさん@ピンキー:2012/09/06(木) 18:40:10.25 ID:nC2fMcwp
わた春香さんはかわいいですよ
407名無しさん@ピンキー:2012/09/06(木) 22:23:00.85 ID:OxBWUoHN
作品自体は悪くないのに>>400みたいな自分語りで台無しにするのって
すごくもったいないと思う。

読み手が興味あるのは作品であって作者じゃない。
408名無しさん@ピンキー:2012/09/07(金) 07:07:07.42 ID:uLhlYzD9
そら頑張って書いたんだから、少しくらい苦労も書き込みたくはなるだろw
そのくらい気にせず流せる度量はもとう
409名無しさん@ピンキー:2012/09/07(金) 09:41:42.06 ID:bsC89Tg4
寄生蟲に寄生されたい人、この指とーまーれーっ!!
410名無しさん@ピンキー:2012/09/07(金) 16:29:02.88 ID:58zcq2mu
>>409
はーい
男だけどJKになれる蟲オナシャス
411名無しさん@ピンキー:2012/09/07(金) 18:10:16.93 ID:06XZlfte
じゃあ俺はJCで
412名無しさん@ピンキー:2012/09/07(金) 19:37:43.96 ID:JBQ0h0dQ
>>409
美少女になれるなら!!
413名無しさん@ピンキー:2012/09/07(金) 19:52:11.21 ID:8k96vS6E
随分と仲間が多い……ニョロ

>>409
自分はドSなお姉さんでひとつ
414名無しさん@ピンキー:2012/09/07(金) 20:03:00.51 ID:JMGg4rp3
自分は美熟でいい
415名無しさん@ピンキー:2012/09/07(金) 20:15:54.87 ID:VDPUKr3f
最近雑談にしても無意味なレスが多いね
416名無しさん@ピンキー:2012/09/07(金) 20:37:57.98 ID:pKuxk9Pk
>>415
あんまり自分を卑下するなよ。
417名無しさん@ピンキー:2012/09/07(金) 20:54:21.83 ID:VDPUKr3f
小学生の頃先生が「静かにしなさい」と怒鳴ると「先生の方がうるさいですw」
って冗談半分のつもりで言って余計怒らせる>>416みたいなお調子者って必ず居たよなwww

以上無意味なレス
418名無しさん@ピンキー:2012/09/07(金) 21:04:07.77 ID:6FTpF7Gu
あんまり図星つくのは良くない
419名無しさん@ピンキー:2012/09/07(金) 21:56:41.00 ID:/aP0ZvY3
最近雰囲気悪いね
420名無しさん@ピンキー:2012/09/07(金) 22:12:30.92 ID:pKuxk9Pk
意味のあるレスをしないと先生が怒るらしい。

先生に寄生して生徒にすればいいんじゃね?
421名無しさん@ピンキー:2012/09/08(土) 19:17:43.22 ID:oVVjR6qf
>>409
ムチムチお姉様になれるなら…この身を捧げます
422名無しさん@ピンキー:2012/09/08(土) 21:23:53.40 ID:ApNaI7Z5
女が女に寄生させるの以外らいりません
423FBX ◆4gA1RyNyf. :2012/09/08(土) 23:22:21.61 ID:R9boe+S+
>>410
ほう...
424410:2012/09/09(日) 00:34:18.12 ID:7Yjor+XN
>>423
あの…優しくおねがいします…
肉体が作り変えられるのって…凄く…興奮するんです…
425名無しさん@ピンキー:2012/09/09(日) 02:42:13.04 ID:p9wAMTuH
>>423
先生キタ――(゚∀゚)――!!これで勝つる!
426名無しさん@ピンキー:2012/09/09(日) 03:23:51.20 ID:TzWZlfl+
スレ違い
427名無しさん@ピンキー:2012/09/09(日) 14:08:55.83 ID:zWm9v9Uu
TSしたあとに虜になるならなんら問題はない
428395:2012/09/09(日) 15:32:48.68 ID:u4DFpFcH
>>395です。
今から2話分(第2.5回、第3回)投下します。

第2.5回 は10レス分、第2回のおまけ回、ネタ色強し。
 余談的な扱いでストーリーはほとんど進まないので、お気に召さなければスキップしてください。
 スレに沿ってるかどうかなど全く考えずに書きました。敢えて言うなら、すべての変態紳士に捧げます。

第3回 は16レス分、こっちは割とガチでエロ書きました。
 ただし、今まで同様、悪堕ちなしの堕ちあり、コメディ風味、ですので、ご注意。

ではまずは、第2.5回 から。

ps. 僕の書き込みでスレの雰囲気悪くしたかも、なので、気分を害された方は、ごめんなさいでした。
429淫魔と彼女 第2.5話 (1/11):2012/09/09(日) 15:33:55.69 ID:u4DFpFcH
ベッドの上で三角座りをしながら、遥はまだ余韻に浸っていた。
昨日の夢、そして…さっきまで自分の体を張っていた、触手。
なんだか、すべてが昨日までと一変したかのようだ。
頭の中がまだ整理できず、自分の思考を取り戻すのに、時間がかかっていた。

ふと時計を見ると、もう7時を回っている。
そろそろ学校に行くしたくをしないと、ヤバい。
と、着替えようとして、ベッドの上でパジャマの下を脱ぐと、パンツがぐしょぐしょに濡れているのに気づいた。

「あっちゃー…
 でも、昨日のアレがあったし、仕方ないかぁ」
と、パンツを脱いでみると、シミの様子がいつもと違うのに、気づく。
なぜか、白くてどろっとしたものが付着している。

「…おりもの?」
不審に思い、顔の前に脱いだパンツを持ってくると、強烈な、甘い香りが漂ってきた。
なんだか、嗅いでいるだけでトロンとしてくる、蠱惑的な香り。

「あ、これ、お姉さまの、アレだ…」
夢の中で、ハルカから唇越しに飲まされた、エッチな気分になる液。
…と、自分がハルカのことを自然に「お姉さま」と呼んでいることに気づき、恥ずかしくなる。

どうしてこんなものがパンツについているのか気になって、自分のアソコを指で撫でてみる―と、
「あ、あふぅっ!?」
ものすごい快感が電気のように体の芯を走る。

我慢して、ちょっとアソコの中を指ですくってみると、さっきの白い液体で、中がベタベタになっていた。
理由が全然思い至らない。夢の中では口で飲んだけど、ここには塗りこんだりしていないはず…

と、さっき指を当てたところが、すごく、熱くなってきた。
そのまま全身に広がり、勝手に息が荒くなる。

「う、こ、これは…」
自分が自分でなくなったかのような昨日の記憶も相まって、ものすごく、エッチな気分になってきた。
指が再び、自然と、アソコに向かう。
430淫魔と彼女 第2.5話 (2/10):2012/09/09(日) 15:35:57.35 ID:u4DFpFcH
「…ちょっとくらいなら、いいよね。うん…」
自分に言い訳をしつつ、くちゅ、くちゅ、と、いやらしい音を鳴らしながら、アソコに指を入れ、中を擦る。
「ふ、ふぁ、あああぁん…あ、あっさり、イっちゃった…」
恐らく1分も経っていなかっただろう。自分が恐ろしく感じやすくなっていて、びっくりする。
こんなに、この白い液って、強烈なんだ…

と思っていると、再びアソコが熱くなり、全身に広がる。
「ちょ、ちょっと、これじゃ、ダメじゃん…」
自分の体を鎮めようとしてやったのに、むしろ、火に油を注いだかのようだ。

仕方なく、もう一度、する。
しかし、終わるとまた、体が熱くなる。
また、する。
でもやっぱりまた、体が、熱くなる。
自分の下のシーツがもう、ぐしょぐしょに濡れていた。
「どうしよう、止まらない…」

と、そこに

「ちょっと遥!何やってんの、遅刻するよ!」
ガバァっ!

突然母親が入ってきて、思わず布団を被る。
ビショビショになったシーツとパンツを見られる訳にはいかない。

「どうしたの?体調でも悪いの?」
「う、うん。ちょっと、熱っぽくて」
「そうなの?あら、確かに顔が赤いわね。うーん、熱測る?」
そう言って体温計を持ってきた母親は、遥の口に体温計を突っ込むと、ピピピ、という電子音とともに取り出す。

「あら、ホントに微熱だわ。
 うーん、学校、休んだほうがいいかしらね」
「う…うん。今日は、休みたい」
「そう。わかったわ。学校には連絡しとく」

今この状態から、シーツとパンツを片付けつつ支度をしていたら、確実に遅刻だ。
まぁ、いい口実になったかもしれない。
遥は、布団をかぶりつつ、お尻の下にビショビショのシーツを敷きつつ、熱くなったアソコがもどかしくて
腰をくねらせながら、そんなことを考えていた。
431淫魔と彼女 第2.5話 (3/10):2012/09/09(日) 15:38:13.06 ID:u4DFpFcH
母親が入ってきたおかげで、ようやく、一人エッチが止まった。
でも、アソコはまだムズムズして、熱い。
ぼーっとした気分のまま、昨日のエッチな夢のことを思い出す。

「そういえば、触手…」
夢の中だけだと思っていた、自分のへそから伸びた、触手。
でも起きてみたら、現実に、自分の体にまとわりついていた。
そして、自分が引っ込めと念じると、しばらく後に引っ込んだ。

「…もしかして、出す…ことも、できるのかな」
出し方は、夢の中で、やった。
あのときと同じようにやれば、できるかも、しれない。

布団をかぶって仰向けに寝転がったまま、目をつぶって、昨日のイメージを、反芻する。
胸の宝石…「眼」に、意識を、集中する。

…すると。
「ひゃああああああん!」
へそをする快感とともに、触手がへそから飛び出した。
自分の上に直立し、テントのように、かぶっていた布団を吊り下げている。

「で、で、出ちゃった…」
やっぱり、夢では、なかった。
布団を取ってみると、長さ1mほどの真っ赤な円筒形の物体が、ぴん、と上を向いて、立っている。

まじまじと、観察する。

「…あんまり、グロく、ない、かな」
以前、ネットで検索して見ていた触手の画像は、
デコボコしていたり、目がついてたり、色も肌色だったり肉の色だったり、
いかにも「悪魔の生き物」と言わんばかりのおぞましさだった。
彰くんのアソコについていたのは…まぁあんまり長い時間見ていたわけじゃないけれど、
黒くてちょっとヌメっとしていて、大きなウナギみたいな感じだった。

それに比べると、自分のおへそから生えているコレは、そういった特徴が全然なかった。
割と細めで、形もでこぼこせず、すっきりしている。
色も、深紅の単色。鮮やかな、原色の赤だ。
生き物という感じがあまりしない。プラスチックで作ったオブジェと言われてたら、それなりに信じるかもしれない。

「…なんか、カワイイかも」
淫魔駆け出しの女の子である自分に、似合ってるかもしれない、なんてことを思ったりした。

…ふと、昨日の夢のことを、思い出す。
そう、自分はコレを、腰に巻きつけた上で、アソコに入れて、オナニーしたのだ。
「う」
自分の中で、また火がつきはじめたのを、感じる。

「ちょっと…ためして、みようかな…」
432淫魔と彼女 第2.5話 (4/10):2012/09/09(日) 15:40:34.64 ID:u4DFpFcH
昨日は、腰に巻き付けたりしたが、わざわざ起き上がってそこまでする気にもなれない。
寝っ転がったまま、直立しているソレに、意識を向け始め、動くかどうか、試してみる。
しばらくすると、ウネ、ウネ、と、自分が思ったように、くねりはじめる。

「うん、一回…だけ…」

ウネウネしていた触手の先端を一回伸ばすと、自分の下半身の方に、ゆっくりと、曲げてみる。
そのまま、自分のアソコの上に、先端を、乗せる。
いきなり、ビリッとした衝撃が、走る。
「ひゃあああん!」
うっかり、触手の根元の方を握って先をどかそうとしたところ、その根元で握ったところがまた快感を発し、
体を、熱くする。
「や、ばい、かも…」
と、言いつつ、つい、触手の動きを、激しくしてしまう。
クリトリスとヴァギナの筋を、触手の先端で何度もなぞると、知らず知らず少しずつ接地面積が大きくなってきて、
なすがままに先端をヴァギナの中に入れ、かき混ぜ始める。
「あっ、イク…」
刹那。
アソコの中に、膨大な量の、白濁液が、放出される。

「うひゃああああああ!」
びっくりして自分の手をアソコに当てて濡れたところを拭うと、手についた液は、まさしく、
昨日の夜に夢で飲んで、朝アソコに付着していた、エッチになる液だった。

「そっか、コレの先から、出るんだ…」
やばい。アソコが、熱くてたまらない。
朝は、ちょっと残っていた程度の液を指で擦っただけで、一人エッチが止まらなくなったのだ。
今こんなに放出してしまったのだ。どうやって自分を制御すればいいのだろう。
「あっ、だめ、だめ、止めなきゃ、だめ、あぁん、あああああん」
考える間もなく、ひとりでに触手は動いて、何度も快感を自分に与え、
その度に液が自分の中に放たれ、また、アソコが熱くなった。

何度目かの絶頂の後、手で無理やり引きぬいて、どうにかこうにか、止めた。
でも、体はまだ火照って、うずいている。

…もうちょっと、したい。

「でも、コレを、アソコに入れるのは、まずいよね…
 でもでも、何もしないと、液が出て、ビショビショになっちゃうし」
何とかして、体の外で、液を閉じ込めないといけない。

いろいろ思案した挙句、結局、ティッシュを先端に当てることにした。
433淫魔と彼女 第2.5話 (5/10):2012/09/09(日) 15:42:18.58 ID:u4DFpFcH
世の男性が日夜そうやってオナニーしていることなど遥は知りもしなかったが、
先にティッシュをかぶせて屹立する触手の姿は、何とも、間抜けであった。

なんだか、自分の視界にその姿が入るのは恥ずかしいので、
自分の右手で更に先をくるもうと思ったのだが、どうにも触手の長さが長くてジャマだし、
手が自由に使えなくなるので、やりづらい。

更に思案した結果、ティッシュを当てて、更にそれを、口にくわえることにした。
口の中に液が入ったら元も子もないので、念入りにティッシュを巻いておく。

「ふごふご…」
(ちょ、ちょっと他人には見せられないけど、名案、かも、しれない)

へそから出た触手の先を、ティッシュ経由で口に加えつつ、
アソコに手を当て、ついでに、触手の棹を、もう一方の手で、擦ってみた。
触手自身が性感帯であることは、昨日の夢の中でわかっている。

(け、けっこう、気持ち、いい、かも…)
特に、触手が擦られて得られる快感は、どちらかと言えば男性器のそれに近く、
よって遥には新鮮で、またしても、あっという間に、イッてしまった。
口の中のティッシュに、液が、放たれる。
「むぐ、うぐ、ぐ、う、うぐう!?」
きちんとティッシュが液を受け取れると信じていたのだが、思ったよりも液の量が大量で、
口の中に、少しだけ、入る。
(し、し、しまったー!)
飲んじゃダメだ、と思い、ティッシュごと、吐き出す。
しかしそれでも、口の中でわずかに垂れたところが、かああっ、と、熱くなる。

更に誤算だったのは、その匂いだった。
その強烈に甘い香りは、嗅いだだけで気持ちよくなってしまうもので、それはティッシュでは止められるものではなかった。
口の中から鼻に抜ける香りで、クラクラくる。

結局また止まらなくなってしまい、さらに何度か、先にティッシュを当てて(今度は口に含むのをやめて)する羽目になった。
434淫魔と彼女 第2.5話 (6/10):2012/09/09(日) 15:44:36.18 ID:u4DFpFcH
さすがに疲れて、ベッドの上で、大の字になる。上半身だけパジャマを着たまま、下半身は裸だ。
触手は右の方に曲がって、へたっ、と力なく倒れている。
もう、朝から何回したか、わからない。何回イッたか、わからない。

「…なんか、あたしすごく、エッチになっちゃった、みたい」
いくらエッチな気分になる液を何度も体に浴びたとはいえ、朝からひたすら耽るなんて、
過去の自分からは想像もつかないことだ。
彰と付き合う前は、一人エッチもほとんどしたことがなかった程なのだ。
昨日、確かにハルカに「エッチにして欲しい」と頼んだのだけど、
それにしたって、一晩でのあまりの変わりように、自分でもびっくりしていた。

「あれ?」
ふと見ると、自分の脇腹のところでくたびれている触手の先から、白い液が漏れ出ていた。
びっくりしたが、勝手に出たと言うよりは、さっきの自慰で出きらなかった分が、ここで垂れてきているようだった。

「はぁ。またシーツ汚しちゃった…」

と、おもむろに、ティッシュで拭こうとベッド横の箱に手を伸ばすと、空になっていることに気がついた。
ふと、使ったティッシュを捨ててていたゴミ箱を覗くと、ティッシュで溢れていっぱいになっている。

「こ、こんなに使っちゃったの!? 私…」
改めて、恥ずかしい気分でいっぱいになる。

「はぁ…なんか、虚しい…替えのティッシュ、どこだっけ…」
と、気だるく、起き上がる準備をする。

ベッドの右側から降りようと、寝ていた体を右側に回す。
と、自分の右脇にあった触手がジャマだったので、いったんクルッと触手を反対側に回す。
そのまま、右側に回転して四つん這いになりつつ、触手も自分の左腰からさらに回して、自分の腰の上に乗せる。
「…えへへ」
何となくやってみたが、何だか自分にしっぽが生えたみたいで、楽しい。

四つん這いのまま移動しようとベッドの上を這っていると、
腰に乗せた触手の先がお尻の谷間に垂れてきて、先端が、ピト、と、穴に当たった。

「あ…」
そういえば、昨日は全く体験しなかったが…
自分がハルカに変身するとき、お尻の穴にも触手が刺さるのを、確かに記憶していた。
自分はソレを克服するため、ハルカに自分をエッチにしてもらうよう、頼んだのだ。

「てことは…いずれ、お、お尻にも、入れてみないと、いけないって、ことだよね…」
意味もなく、ドキドキしてくる。
ついさっき、シッポみたいでカワイイ、と思っていた触手が、途端に卑猥なものに思えてくる。

「…いやいや。き、きっとそんなのは、ま、まだまだ、先だよ、うん」
と、変な思いを振り切るべく、替えのティッシュを取りに行く作業に戻ろうと思った刹那、

「ぎゃああああああ!?」
お尻に、触手が、刺さった。
435淫魔と彼女 第2.5話 (7/10):2012/09/09(日) 15:47:27.43 ID:u4DFpFcH
「ぐ、ぐぉ、ご、ご」

お尻の痛さと頭の中のチカチカで、しばらく思考が停止していた。
おかしい。自分はもうそこまでエッチな気分ではなかったし、動かそうなんて一切思ってなかったはずだ。
とはいえ、まだ触手の操作に慣れたわけでもない。動いた拍子に、たまたま入ってしまったのだろうか…

と、
「ふ、ふぁあああああ!?」
お尻の穴が、キュゥ、と締まる。
すると、締め付けられた触手から、強烈な快感が流れ込む。
ソレを感じると体が反応し、触手が動き、脈打ち、拡がろうとする。
するとそれをお尻が感じ、また、キュゥ、と、締まる。

「な、何これ、ちょっと、気持ちよさが、と、止まら、ない、あぁあああああぁん!」
別に、触手を動かしたり、伸び縮みさせたり、一切していない。
何も動かしていないのに、自分のお尻と、自分の触手との間で、勝手に快感がぐるぐるまわって、
どんどん上り詰めていくのだ。

「う、あ、ダメ、出ちゃう、出しちゃダメ、お尻の穴になんか、出したら、たい、へ…
 う、う、いやあぁああああん!」

ドピュッ、と、液が、お尻の中に、放たれる。
お尻の中がかああっ、と、熱くなる。
また、お尻と触手の快感のやり取りが、始まる。

「ちょっと、ダメ、ふぁん、ああ、だ、だれか、止めて、あああぁああん!」
四つん這いのまま、自分は一切動いていない。触手も一切、動いていない。
全く同じ姿勢のまま、快感だけが延々とリピート再生され、ひたすら、イった。
436淫魔と彼女 第2.5話 (8/10):2012/09/09(日) 15:50:13.79 ID:u4DFpFcH
流石にまずい、と思い、何回めかのときに、意を決して、触手に力を込め、引きぬいた。
「ふああああああ」
おしりの穴が触手で擦れる気持ちよさと、触手がおしりの穴で擦れる気持ちよさが一気に襲う。
そのまま、再び元の大の字になって、ベッドの上に倒れた。

「うう…なんか、すごく、恥ずかしい…」
思い返すと…まるで、ただ快感を生み出し、ただイクだけの機械にされてしまったようで、強烈な背徳感があった。

「それに…お尻、なんて、汚いし…」
さっきまで自分の後ろを辱めていた赤い触手は、自分のお腹から天井に向かって伸びて、
朝顔のつるのように、ふにゃふにゃとしている。
先に、触手を洗ったほうがいいのかな…

などと、ぼんやりと考えていた、その時。
触手の先がふにゃりと足の間に向かったと思うと、クルッと大きな弧を描いて、
再び、遥のお尻の穴に、突き刺さった。

「ぎゃあああああま、まままま、またぁあああああああ!?」
しかも、今度はお尻に刺さった後、しゅるしゅると、おへその中に反対側が引っ込み始めたのだ。
「え、ちょ、ちょっと、きゃあああああああああ!!?」

おへそに引っ張りこまれた触手は、そのうち、お尻とおへその間で、ぴん、と、張った。
大事なアソコに触手の棹が食い込み、更に、クリトリスを、圧迫する。

「はぁあああぅ、ちょ、さっき、よりも、スゴ、い…」

辛くてつい、股を開いたまま、右手で右膝を抱え、左手で左膝を抱え、ぐぐ、と肩のほう引っ張りこんで
背を丸め、触手の緊張を緩めようとしたのだが、するとまた、へそにしゅるしゅると触手が入っていって、
その状態で、ピン、と張るようになってしまった。
まったく、動けなくなった。

四つん這いなんかよりずっと恥ずかしい体勢で、またしても、動けない、ただイクだけの機械にされてしまった。
しかも、さっきよりもヴァギナとクリトリスの刺激がある分、強烈だった。

「あっ、あふ、イク、ぐぁ、また、イク、あふ、も、もう、ダメ、あ、イ、イク…」
さっきよりも断然速いペースで、何回も何回も、動かないまま、イキ続ける。

(や、ヤバい、これは、本気で、ヤバい、逃れないと、この格好のまま、し、死んでしまう…)
薄れつつある理性の中で、なんとかせねば、と思っていた、そのとき。

「遥〜リンゴむいたわよー」
ガバァっ!

母親の再びの奇襲に、再び布団を被る。
足を伸ばすが、その勢いで、触手がアソコに目一杯食い込む。
体を電気のような衝撃が襲う。

「が、あぐ、ぐ、ぐぇ、ぇ」
言葉が出ない。思考も定まらない。
とにかく、母親に早く出ていってくれと願うばかりだった。
437淫魔と彼女 第2.5話 (9/10):2012/09/09(日) 15:52:27.62 ID:u4DFpFcH
母親が部屋にいる間も、布団の下でよがり続けたが、なんとかごまかして、凌いだ。
よっぽど調子が悪いんだ、と思ってくれたのが、幸いだった。

母親が去った後も、とにかくこの無間イキ地獄から脱出しよう、とひたすら格闘し、
どれだけ時間が経ったかの後、再び意を決して、今度は両手で触手を掴み、引きぬいた。

「ぎゃああぁあああああああぁぁぁ…」
お尻での衝撃に、更にアソコで擦られる衝撃もプラスされ、とんでもない快感の激流だったが、なんとか、耐えた。

遥は再び大の字になり、触手は自分のお腹から上に伸びて、再びふにゃふにゃと漂っていた。

「…もう、いいです…もう…十分です…
 どうか…どうか…引っ込んで…ください…」

するとしばらくの後、しゅるしゅると触手がおへその中に引っ込んだ。
息が荒いまま、体を動かす気力もなく、大の字で、ベッドに横たわり続ける。

「うん…わかった。
 …お尻は…ヤバい。
 お尻と、触手の組み合わせは…かなり、ヤバい」

今日一日の、収穫だった。


ふと、時計を見ると、午後4時になろうかとしていた。

「ええと…7時すぎに始めたから…8、9、10、…じゅ、じゅ、10時間!?!?」

突然、我に返った。ガバっと上体を起こす。

「私…ただの、アホだ。
 ていうか、終わってる。
 人間として…あ、もう人間じゃなくなったけど、
 淫魔としても、終わってる…と、思う」
438淫魔と彼女 第2.5話 (10/10):2012/09/09(日) 15:55:14.51 ID:u4DFpFcH
まだまだ体の中に火照りがあるが、そんなものを気にしてはいられない。
これ以上やっていたら、本当にただの廃人(廃淫魔?)だ。

まず、大量に消費されたティッシュのゴミを、母親に見つからないよう、トイレに流した。
詰まらないよう、何回かに分けて流さないといけなかった。
次に、これが最大の難関だったが、母親が買い物に出かけた隙をついて、
汚れきったシーツとパンツをお風呂場の洗濯機のところにこっそり運び、
洗濯機にかけ、終わるのを待って即座に乾燥機にぶち込んだ。

乾いたシーツをこっそり自分のベッドに戻して敷き直すと、今度は自分を洗おうと言わんばかり、シャワーを浴びた。
シャワーのお湯が体中の快感を刺激したが、がんばって、無視した。
アソコもお尻も、気持ちいいのを我慢して、念入りに洗った。

「ちょっと遥、熱あるのに何お風呂はいってるのよ!?」
「いいでしょぉ、汗が気持ち悪かったんだもの」

そのまま自分の部屋に戻るとまたしてしまいそうで、なので新しい下着とパジャマに着替えると、
ずっとリビングと台所にいて、テレビを見たり、雑誌を読んだり、母親と会話したりして過ごした。
エッチなことを考えたくなくて、なるべく、一人きりで考え事をする時間を作らないようにした。

そうこうしているうちに夜も更け、父親も帰ってきたので、そのまま家族で夕食をとった。
ひとしきり元気そうになったので、母親も安心したようである。

そして、9時になろうかと言う頃に、ようやく、遥は自分の部屋に戻った。
やっと自分の体も鎮まったようだ。

ベッドに入り、これでやっと、ゆっくり眠れる、と思った。

「あ、でも、お姉さ…じゃない、ハルカさん―」
そう。遥はずっと、ハルカの夢を見続けていたのだ。
一昨日までは悪夢でうなされ、昨日はうなされはしなかったが、ひたすら、エッチなことをした。

「また今日も、ハルカさん、出てきちゃうかなぁ…
 エッチなことさせられちゃうかなぁ…」
とぼんやり考えた後、

「…それも、いっか」
と、つぶやいた。

その数分後、遥は静かな寝息を立てていた。
439名無しさん@ピンキー:2012/09/09(日) 15:59:16.37 ID:u4DFpFcH
第2.5話、以上です。お粗末さまでした。ていうか、本当に酷い話ですいません。
エロか笑いか、どっちかを少しでも感じていただけたら幸いです。

あと、>>437で恥ずかしい小学生の算数のミスをしている気がします。本当にすみません。

ちょっと休んで第3話投下します。投下直前にまた予告レス書きます。
440名無しさん@ピンキー:2012/09/09(日) 15:59:28.88 ID:HuZ/ugdg
リアルタイム投下ktkr!!
連投規制防止支援になるかわからんが、
どんどん触手の虜になってく遥ちゃんをニヨニヨ眺めながら全裸待機
続きが凄く楽しみだ
441395:2012/09/09(日) 16:17:03.22 ID:u4DFpFcH
予告の通り、 淫魔と彼女 第3話を今から投下します。

>>440 ありがとうございますです。
442淫魔と彼女 第三話 (1/16):2012/09/09(日) 16:17:59.87 ID:u4DFpFcH
「もう、体調は平気?」
「うん、ありがとう、彰くん」

学校の昼休み、彰と遥は、屋上で一緒に御飯を食べていた。

「例の悪夢のあとで昨日休んじゃうから、心配したよ」
「うん。昨日はたまたま、ちょっと疲れが出ただけ…かな。えへへ」

実際は、自分で生やせるようになった触手で一日中オナニーに耽っていたのだが、そんなことは一言も言えるはずがなかった。

「それより、彰くんも大丈夫だった?昨日お話できなかったけど、
 おばさま、本当は使い魔禁止だったんでしょ?その、私…」
「大丈夫。遥ちゃんのことは、許してもらえた」
「ほ、ホント?」
「うん。『あんないい娘なかなかいないから、大事にしろ』って」
「え、えへへ…」
「まぁ、メッチャクチャ叱られたけどね。下手くそとか甲斐性なしとかガキのくせにサカリやがってとか」
「それ…叱られたって、言うの?」
「それに、一晩中殴られた」
「うわぁ…」
「あと、『2人めは絶対ダメ』って。お前にはまだ無理、って」
「そ…そう」
遥にとって、使い魔であることは「本命の証」なので、別の意味で、増やしてほしくはなかった。

「そういや母さんからも聞いたけど、もう、悪夢は見なくなったの?」
「うん、おばさまのおかげ。一昨日はハルカさん出てきたけど悪夢じゃなかったし、昨日は全然夢見なかった」
「そっかー、良かったね!」
「うん。次はどんなスゴイ事されるんだろうと思ってたんだけど、ちょっと期待はずれ―」
「え?」
「あ、いやいや、何でもない、えへ、えへへ」
「ふーん。でも、いくら母さんが「治療」したとはいえ、ハルカがそんな簡単におとなしくなるなんてなぁ。
 「変身」もしてないのに…」

『ふふふ、それは…』
突然、彰と遥の頭の中に、ハルカの声が響き渡る。

「え?き、きゃああああああ!?」
刹那、遥の胸が赤く妖しく一瞬光り、体を無数の真っ赤な触手が包む。
遥の大事なところを突き刺し、責め上げ、縛り上げ、締め上げる。
数瞬の後、胸に「眼」を輝かせ、真っ赤な目隠し触手ボンデージ姿の、ハルカが登場した。

「はぁい、ご主人様ぁ?」
「ちょ、ちょっとお前、何で…ていうか、人目が―」
屋上なのでそれほど人がいるわけではないが、気づいた2,3人の目が点になっている。

「あら、ごめんあそばせ」
というと、体中の触手が再び舞い上がり、今度は遥の制服の中にしゅるしゅると入っていく。
そして顔もぐるぐる巻きにすると、一見、遥と全く変わらない姿になった。
ただし、制服の下は相変わらずボンデージだし、胸とお尻は妙にボリュームが増しているし、
何より、瞳が真っ赤になっている。『遥ちゃん』に擬態した、『ハルカ』がそこにいた。
443淫魔と彼女 第三話 (2/16):2012/09/09(日) 16:20:22.32 ID:u4DFpFcH
「ふふふ、改めまして、ごきげんよう。ご主人様」
「な、なんで、勝手に出てこれるんだ?」
「ふふふ。遥とワタクシは、『同化』したのですわ」
「な!?」
「遥がワタクシを受け入れ、ワタクシが遥を受け入れ。
 2人の魂の距離が、ぐーーーーっと、近づいたのですわ。
 今やワタクシにとって、遥はカワイイ生徒であり、カワイイ妹ですのよ」
「そ、そんな…」
『ハルカ』の『遥ちゃん』への干渉は、彰が最も避けたかった事態だった。

「おかげで、ワタクシはこの体で大変自由になりましたわ。
 ほら、こんなこともできますのよ?」

『いやぁあああああああああああああ!!』
突然、遥の絶叫のような声が聴こえてきた。

「は、遥ちゃん!?」
「ふふふ。この触手スーツで責め抜かれ、いじめ抜かれている、遥の声ですわ。
 心の距離が近づきましたのでね? お互い、いろいろコミュニケーションも取れるようになりましたのよ」
「そ、そ、そんな…」
『あはぁああん、ああああああん、いやぁあああああん』
「あーらあら、随分甘い声で鳴くようになったじゃありませんか。
 遥ァ?貴方、もうこのスーツの責めをちゃんと受け入れてらっしゃるんじゃありませんこと?」
『ち、ちが、ちがいますぅ、あぁああああああん』
「ふふふ、この様子だと、レッスン2つばかり、スキップしてもよろしそうですわね?
 …あ、あら?」

胸の「眼」が赤く光り、しゅるしゅると音を立てて赤い触手が縮んでいく。
現れたのは、一見先ほどと同じ姿だが、瞳の黒い『遥ちゃん』だった。
肩でぜーぜーと大きく息をしている。

「が、が、がっこうでは、やめてください、お姉さま…」
『は、なんとおっしゃいましたの?』
「ですから!学校ではやめてください、お姉さ…ま……あ……あきらくん……」
ハルカのことを「お姉さま」と呼ぶのをモロに彰に聞かれてしまい、耳まで真っ赤になる遥。
目が点になっている、彰。

『フフフフ。よくできる生徒を持って嬉しいですわ? 遥。
 昨日は復習も熱心にしていたようですし?』
「ふ、ふくしゅうって、そんな…」
明らかに、昨日一人でやった触手オナニーを指していた。真っ赤っ赤で顔をうつむいてしまう、遥。
ここで、ある可能性に、気づく。
「あ、…っていうことは、まさか…お姉さま?!」
『フフフ。遥のお尻はよぉく「締まって」ますのね?フフフフフフ』
「ひ、ひ、ひどい…」
遥が涙目になる。

『ま、このように、ワタクシ気が向けば、いつでも馳せ参じることができるようになりましたので。
 いつでも参りますわ、ご主人様。フフフフフ』

そして、ハルカの気配は消えた。
後には、呆然とする彰と、顔を真っ赤にして涙目の遥が残されていた。
444淫魔と彼女 第三話 (3/16):2012/09/09(日) 16:23:15.49 ID:u4DFpFcH
その日の、放課後。

あれから遥は、ハルカにまた何を悪戯されるだろうとビクビクしていたのだが、実際には何も起こらなかった。
もっと言うと、気配すら、感じることがなかった。
どうやらハルカは、それほど長い時間活動しているわけではないようだ。

なので安心して彰の元へ向かおう、と思った矢先、後ろから突然ヘッドロックを食らった。

「はるかー、ちょっと最近付き合い悪いんじゃねーの?」
「あ、絵理ちゃん…」

クラスメートの、深山絵理。遥の親友の一人だ。
さらに言えば、彰を遥に紹介した人物でもある。

「彰ばっかり相手にせず、たまにはオレたちとも付き合えよ?なー澪?」
「そうですね?私も最近、遥さんとあまりお話してませんし」

こちらは、同じくクラスメートで親友の、乃坂澪。
長身ポニーテールでアクティブな印象を受ける絵理とは対照的に、
澪は中背やや小柄で、腰上まである黒髪ロング、いかにもお淑やか、な印象を受ける。
まぁ、話してみると、中身はそこまでお淑やかでもないのだが。

「今から澪とファミレスでダベるからさ。遥も付き合えよ。な?
 がーるずとーくしようぜ、がーるずとーく」
この押しの強さに、遥はいつも負けてしまう。

「う、うん、そうだね…」
「よぉし決まり!」
「おーい遥ちゃーん…あれ、絵理?」
「おーあきらー。はるか借りるぞー」
「あ、ああ…」
445淫魔と彼女 第三話 (4/16):2012/09/09(日) 16:25:17.31 ID:u4DFpFcH
「さて、さっそく今日の本題だけど…ヤッた?」
単刀直入すぎる絵理の質問にジュースを吹く遥。

「や、ヤッた、って…」
「決まってんじゃん彰とだよ!どうなんだよほら吐けよー」
「う、…うん」
遥の返事に、だあああ、と、大げさにシートの背もたれによりかかる絵理。
「やあっぱそうだよなー、ちょーっとここ最近おかしいなと思ったんだよなー」
「そ、そんなに、違った?」
「そりゃー違うって、なぁ澪?」
「そうですねぇ。ほんのりと色香がありました」
「そ、そう?私別に、服装とかも変えてないし、化粧とかも別に…」
「だーかーら、そういうのはフェロモンなんだよフェロモン!
 ちっくしょー、いいよなー彰とのセックス最高なんだよなー」

遥が彰と付き合う前、絵理は彰と何度か関係を持っていた。
恋愛感情は互いに一切無く、彰は体…というより、精ほしさ、絵理は、単なる好奇心での関係だった。
そして、その関係を隠すこともしなければ、今カノの前で遠慮することもしなかった。

絵理は、とかく裏表なく、屈託なく、物怖じせず、そして好奇心旺盛。
性に奔放ではあるけれど、それも男好きとか遊び好きとかいう類のものではなく、
ひたすら旺盛な好奇心からくるものだった。

「で、どうだった?アイツのセックス」
「え、うん…す、すご、かった」
実際にはいろんな意味ですごかったのだが、絵理はそのうち1通りの意味で解釈した。
だああ、と、今度はテーブルに突っ伏す。

「だろー?あーあー、アイツがこんなに遥に惚れ込むとはなー。
 遥と付き合って以来、なんか遥に操立ててぜんぜん相手してくれなくなっちゃったんだよなー。
 こんなんなら遥のこと紹介しなきゃよかったぜー」

と、口ではこう言っているが、その実、ちょっと人見知りで内向的だった遥が、彰と付き合い始めて以降、
誰にも明るく笑うようになったので、紹介してよかったと思っていた。
そして、そんな事は遥も澪もよく知っているので、絵理の愚痴をにこにこしながら聞き流していた。

「なーはるかー、今度彰にヤラせてくれって頼んでくれねー?
 アイツに比べると他の男は全然ダメでさー」
「絵理さん、さすがにそれを彼女に頼むのはやめましょうよ」
「なんでだよー澪、お前も彰にヤラせてもらえばわかるって。
 いやむしろ、お前が積極的にヤラせてもらえよ。処女だろ?」
「そういう事をこんなところで大々的に言わないでください…」

目の前で絵理と澪の漫才が始まるのもいつもの光景だった。
彰と付き合い始めて確かに一緒にいる時間が減ったけれど、
やっぱりこの2人といるのは居心地がいいな、と遥は感じていた。

「そういや話変わるけどさー。今週末遊びに行かねー?」
446淫魔と彼女 第三話 (5/16):2012/09/09(日) 16:27:14.30 ID:u4DFpFcH
日曜日、隣町駅前。
若者向けのファッションビルにある1テナントに、遥と絵理はいた。
先約があった澪を除き、2人で服を買いに来ていた。
本当は遥も彰とデートしたいな、と思っていたのだが、絵理に押し切られていたのだった。

絵理は相変わらずショートパンツ系のボーイッシュな服を選択し、
遥は、その店では比較的おとなしめの、レースの付いたワンピースを選ぶ。
それぞれ、試着室で試着中だった。

遥は試着を終えてワンピースを脱いで、ふと、鏡に写る自分の姿を見る。

「そんなに…色香あるかなぁ…」
先日、澪には色香が出たと言われたが、自分では全く自覚できなかった。
色香というのは、お姉さま…ハルカのようなのを言うのではないのか。
いや、あれは色香が出すぎだとしても、今日一緒にいる絵理だって、相当色香がある。
サバサバした性格同様、服装もいつもボーイッシュなものを着ているのだが、それがまた、
彼女の長身で引き締まった体、胸こそそこそこだが、くびれた腰と長い足を
遺憾なくアピールしていて、いつも、女として絶対に勝てない、と思わせるのだった。

しげしげと、裸になった自分を見る。
赤い宝石の両側に盛り上がる胸は、相変わらず、貧相だ。お尻だってかわいいもんだ。
淫魔としては、やっぱり、問題じゃなかろうか。
ポーズを取ってみたり、胸を寄せてあげてみたり、する。

「私も、お姉さまみたいなナイスバディになれるのかなぁ…」

『あら、なりたいのですか?』
突如として、ハルカの声が聞こえた。
途端に、へそから真っ赤な触手が現れると、その先がカップ状に変形し、遥の右胸に吸い付く。

(ちょ!ちょ、ちょっとお姉さま―)
声を殺しながらハルカに抗議する遥。
『フフフ。胸を大きくするには、ひたすら揉まれて感じることですわ。
 エロい気分になることで女は成長するのですよ』
触手が遥の胸を激しく刺激し始める。
カップが胸を吸引し、揉みしだき、乳首をつまみ、表面を撫で回す。

(いや、ちょ、あっ、あぁぁん)
声が出るのを必死に我慢して、耐える遥。
へそからの触手が、先で遥の胸を虐めながら、自身を見せつけるかのように遥の目の前でニョロニョロと蠢いている。

と、そこへ。

「おーいはるかー、遅いぞー何やってんだー?」
試着室にノックもせず、絵理が入ってきた。
447淫魔と彼女 第三話 (6/16):2012/09/09(日) 16:29:20.14 ID:u4DFpFcH
「あれ?遥、それ―」
刹那、触手が遥の胸から離れ、絵理に襲いかかる。

ぐるぐる巻きになる、絵理。
触手の先が、絵理の口の中に突っ込まれる。
「ふぐ、むぐ、うぐ」

「お、お姉さま!?」
『ひとまず、妖液を前後不覚になるほど飲ませてやりますわ』
「そ、そんなことしたら、絵理ちゃんが」
『良くて廃人ですわね?まぁそのときは、めいっぱい精を絞りとってやりますわ』
「そ、そんな、ダメ!」

遥が自身の力を振り絞って、触手を制御し、制止しようとする。
そのおかげで、一瞬だけ、絵理を縛り上げていた触手が、緩む。
そのスキを見逃さず、絵理は両手をぐるぐる巻きの拘束から振りほどくと、口に入り込んでいる触手を手で引っ張りだした。

「ちょ、ちょっと、タンマ―」
触手と格闘しながら、声を張り上げる、絵理。
ハルカ含め、全員の時間が、止まる。

「…これ、触手か?」
訊く、絵理。

「…うん」
答える、遥。

しばしの、沈黙。

「…す」
沈黙を破る、絵理。

「すっげーーーーーーーー!」

「え゛?」

予想外の絵理の反応に、遥が固まった。
448淫魔と彼女 第三話 (7/16):2012/09/09(日) 16:31:33.07 ID:u4DFpFcH
店員が駆けつける前にショップを抜けだした絵理と遥は、ファッションビル最上階にある、喫茶店に入った。
比較的人のいない角の席を陣取る。

絵理はもう、触手に興味津々であった。

「そうかー彰って淫魔だったのかー。
 そりゃセックスが上手いわけだよなー人間離れしてたもんなー」
「ちょ、ちょっと、声おっきいよ…」
「で、彰とセックスしたら、遥も淫魔になっちゃったわけ?」
「う、うん、そう、みたい…」
「えーオレ何回もしてるけど、ならなかったぞ?」
「ああ、私、初めてだったし…」
「ふーん。まぁアイツも、初めて自分が惚れた女だったから、手元が狂ったってとこかなー」
ぼかして答えた遥だったが、絵理は一発で正解を言い当てた。

「で、その、使い魔?って、オレもなれんの?」
「え、な、なりたいの?」
「うん、興味ある。オレも触手欲しい」
「そ、そう、なの?」
「無理なのか?」
「…うんと、ホントは使い魔はおばさまに禁止されてて、
 私は許してもらえたみたいなんだけど、2人めはダメって、言われたみたい、彰くん」
「そっかー…」
がっくりと肩を落とす絵理。しかし、立ち直りも早い。

「じゃあ、触手だけもらうって、できねーの?」
「え?そ、それは、よく、わからない、かも…」
「うーん、いっちょ彰に直接頼んでみるかー」
「あら、できますわよ?」
「…え?」

ふと遥の方を見直すと、そこにいる女性の顔かたちは確かに遥だったが、その他のものが明らかに変わっていた。
匂い立つほどに漂う淫靡なオーラと、妖艶な体つき。何より、瞳の色が、真っ赤になっていた。

「…えーと?」
「話は聞かせていただきましたわ。
 貴方、ご主人様とセックスのご経験がおありになるようですね?」
「ご、ご主人様、って?」
「須見彰さまのことです」
「あ、ああ、何度か…」
いまいち状況がつかめず、相手の雰囲気に気圧される、絵理。
その姿を、ハルカは上から下まで睨めつけ、チェックしていた。

「ふん、ご主人様の食料だった女ですのね。遥の練習相手に、丁度いいかもしれませんわ」
「し、食料?練習?」
「こちらの話でございますわ。そうですね、触手をお分けしても、よろしいですわよ?」
「ほ、本当か?」
「ええ、そのために―」
小首をかしげて、遥の姿をした妖艶な女は、ニタァ、と笑う。

「どこかこの辺で、セックスできる場所は、ございますかしら?」
449淫魔と彼女 第三話 (8/16):2012/09/09(日) 16:34:21.05 ID:u4DFpFcH
ファッションビルのある通りから、少し裏手に入って坂を上がった、ラブホテル街。
その中の1つに、絵理と遥がやってきていた。

「こういうとこ、初めてか?遥」
「う、う、うん…」
「そっかー。まぁ、オレも女の子と来んのは初めてだけどなー」
「でも、さすがに、よく知ってるんだね」
「まぁな。ここは内装とかサッパリしててオレ好みだし。
 あと、盗撮とかも比較的安全らしいしな」
「と、と、盗撮?」
「あー。こういうとこ、多いんだよ。隠しカメラとかさ。
 まぁオレは普段は別に気にしないけど、さすがに触手を盗撮されんのはまずいだろ?」
ふえー、と、自分の知らない世界の話に、遥はただただ気圧された。

「とりあえず、オレ先にシャワー浴びてくっから。
 その間に、その、『ハルカ』さん、だっけ? よくレクチャーしといてもらってくれよ」
「う、うん」

遥は再びハルカと入れ替わった後、絵理とセックスして触手を寄生させるよう、命じられていた。
『フフフ。これが次のレッスンですわ。ワタクシがあらかじめ手順を教えますし、
 最中も逐一指導しますから、貴方の手でその女を堕としなさい。
 貴方自身の、使い魔としての初仕事ですわ』

遥にとっては、3重の意味で気が重かった。
1つは、何もかもがまったくの「初仕事」であること、
もう1つは、大事な親友の絵理に、触手を植え付けないといけないこと、
そしてもう1つは…特に恋愛感情もない相手とセックスしなければならないこと、である。

なぜこんな事になってしまったんだろう、と今の状況を呪いつつも、
すべては絵理が望むことだから…と、何とか自分を奮い立たせようとしていた。
450淫魔と彼女 第三話 (9/16):2012/09/09(日) 16:37:13.30 ID:u4DFpFcH
2人ともシャワーを浴びてバスローブ姿になり、ベッドの上で仲良く並んでいる。
胸の宝石を絵理に見せたりしていたので、遥の前は既にはだけている。

「で?まず何すんの?」
「あ、待って。まず、触手を、出すね…うっ、う、ぁあああん!」
遥は力を込めると、へそから真っ赤な触手を出した。

「…こうして改めて冷静に見ると、あんま迫力ないね、これ」
「えっ、そ、そう?」
「うん。もっと太くてゴツゴツしてんのかと思ってた」
「あ、他の人のはそうかもしれないけど、私のは…」
「はーなるほどね。確かに、遥っぽいなーこれ」
ぷぷっ、と絵理に笑われ、遥はちょっと不服そうに拗ねた顔をする。

「で、次は?」
「あ、えっと…この先から出る液体を、飲んでほしい…」
「そうなのか?いいぜーほら、くわえるから、出してくれ」
はむっ、と触手の先を咥えられ、快感が遥の体を伝う。
しかし、先日のオナニーの時とは違い、自身に液を含んでもいなければ、
置かれた状況にすっかり気後れしてしまっているので、なかなか自分を昂らせることができなかった。

「ほーりらの?」
くわえながら絵理が訊く。
「あ、あの、液を出すには、私自身が、気持ちよくならないと、いけないんだけど…」
「あー」
といって、一旦口から触手を出す絵理。
「なるほど。要は遥をイカせりゃいいんだな?」
「そ、そうかも、しれない…」
「わかった。何か立場が逆な気もしないでもないけど、任せとけ。
 オレが目一杯イカせてやる」

そういうと、突然絵理が、遥に襲いかかった。
バスローブの下に手を差し込み、遥の体中をさわさわと優しく愛撫する。
「えっ!?う、うそ、き、気持ち、いぃ…あはぁん」
いつの間にやらバスローブを剥かれて後ろに回り込まれる。
後ろから耳やうなじを舐められ、胸をやさしく揉まれ、下腹部を撫でられる。
親友相手とか同性相手とか、そんなことを一瞬で忘れさせられるくらい、気持ちが良かった。

「え、絵理ちゃん、うますぎ…」
「まーな。…で、もしかしてここも感じるのか?」
と、へその下から、しゅっ、と右手の3本の指の腹で撫で上げ、そのまま、触手を柔らかく握って下から上に擦る。
「は、ぁあああん!」
「なるほど。これも性感帯か。男のアレと同じかな。
 ふふん。コレはコレで慣れてるぜ」
というと、握っていた右手をそのまますーっと触手の先端までスライドさせ、そのまま先端を自分の口元で運んだ。
今度はいきなり咥えず、ちょろちょろと先や棹を舌先で舐め、虐める。

「う、うぅ?!」
体を大きくくねらせる、遥。
「へへ、男と女が両方味わえて、二度楽しいって感じだな」
そのまま、右手と口で男性器を責め立てるようにして触手をいじめ、左手はひたすら遥の女性としての体を刺激する。
「あ、イク、あっ、ああっ、あああん!」
こうして、数分のうちに遥はイカされ、触手を通じて絵理の口内に大量の液を放った。
絵理は、一滴も逃すまい、と、そのすべてを咽下した。
451淫魔と彼女 第三話 (10/16):2012/09/09(日) 16:39:15.53 ID:u4DFpFcH
「へへ、飲んだぜー。男のと違って甘いんだな。
 で、次はどうす…うぁ?」
突然、絵理の中を快感の奔流が襲う。
全身がかつてないほど熱くなり、アソコが疼いてたまらなくなる。
見ると、やや内股になったその根元から、大量に潮が噴き出している。
「こ、これは、キョーレツ、だわ…た、たまんねぇ」
絵理の顔はすっかりとろけて、フラフラし始める。

「…で、次は?」
「そ、その…絵理ちゃんを、もっともっと、気持よくしないと、いけないんだけど…」
「遥が、気持よく、してくれんの?」
「う、うん、だけど…」
よく考えると、遥は今までセックスで他人をリードしたことなどなく、
なので、相手を気持ちよくする方法が全然わからなかった。

「ど、どうしよ…あっ!?」
突然、一本の触手が飛び出して頭の周囲を周り、真っ赤なボンデージ風アイマスクとなり、遥の両目をすっぽりと覆う。
そして、胸の「眼」に光が宿り、ギョロギョロと周囲を見回す。

『じれったくて見ていられませんわ。貴方の意識を最低限残したまま、体はすべてワタクシが操作しますから、
 貴方はすべてを体で覚えなさい』
「…はい、お姉さま」

「…な、なんか、雰囲気、変わった…な」
絵理にはハルカの声は聞こえていないので、遥が誰に返事しているのかわからなかったが、
突然、遥が操り人形のようになってしまったのはよくわかった。

次の瞬間、絵理の体を、遥の体を乗っ取ったハルカが押し倒す。
絵理の両手を自身の両手で押さえこむと、そのまま唇を重ね、舌で絵理の口内を蹂躙する。
(ちょ、キ、キス、うますぎ、だろ―)
すっかり蕩かされる、絵理。

『キスはこのようにするのです。わかりましたね?』
遥は、絵理から唇を離すと、
「…はい、お姉さま」
と、ロボットのように、つぶやく。

そのまま、ハルカは遥を教育しながら、絵理の体を髄までしゃぶりつくす。

『乳首の上で舌はこう転がすのです。わかりましたね?』
「…はい、お姉さま」
『脇と背中はこうやって愛撫するのです、わかりましたね?』
「…はい、お姉さま」
『へそには舌をこう這わせるのです、わかりましたね?』
「…はい、お姉さま」
『脚と臀部にはこうやって触手を這わせるのです、わかりましたね?』
「…はい、お姉さま」
『会陰には指をこう伝わせるのですよ、わかりましたね?』
「…はい、お姉さま」
『クリトリスはこうやって剥くのです、わかりましたね?』
「…はい、お姉さま」
『Gスポットへの刺激はこのようにするのです、わかりましたね?』
「…はい、お姉さま」
『アナルから前立腺への刺激はこのようにするのです、わかりましたね?』
「…はい、お姉さま」

先ほど、遥に何もさせずに遥を蹂躙した絵理だったが、今度は自分が全く何もできないまま、
ひたすら、操り人形となった遥に蹂躙され、イカされまくった。
452淫魔と彼女 第三話 (11/16):2012/09/09(日) 16:41:23.14 ID:u4DFpFcH
「や…ヤバいな、これ…マジで…飛びそう…全然体が…言うこと…きかねえ…」
絵理は度重なる絶頂の末、意識が朦朧としていた。
ベッドの上で仰向けになって、体をヒクつかせながら、荒い息をしている。

と、そこへ。

遥のうなじから一本だけ、真っ赤な毛が生えてきた。
いや、それを毛と呼んでいいのかはわからない。
遥が持つ他の黒髪と比べても2周りは細く、ほとんどの人間は近くにいても気づかないだろう。
そして普通の毛との最大の違いは、自身が意思を持つように、動くことだった。

それは遥も気づかないうちにしゅるしゅると伸び、空気中をさまよう。
その先端はゆっくり、遥の右耳の後ろを抜け、大きく空気中を迂回しながら、
ぐるっと大回りした挙句、絵理の左耳に、本人も気づかないうちに、すーっと入っていった。
しばらくした後、絵理の耳元で、ぷつん、と、切れる。
すると、「毛」は再び縮み、最終的に、遥のうなじの中へと吸い込まれた。
一方、耳元に残った方の断片は、くるくると絡まり、絵理の耳の中へ消えていった。

『いいですか?今から絵理と『契約』をします』
「…はい、お姉さま」
『ワタクシが耳元でお前に文言を1つ1つ教えますから、一字一句違わず、そのまま、復唱なさい』
「…はい、お姉さま」

「で、は、はるか、つぎは、どうす―あ、あれ?」
キィン、という耳鳴りが左耳の方でしたかと思うと、頭の中で何か、ぷつん、という音がした気がする。
「あ…」
絵理の頭が突然、糸の切れたパペットのように、がくん、と、後ろに反れた。
そして、その双眸から、光が失われた。

「『契約』を、します」
「…はい」
二人は全く感情のこもらない声でそう会話を交わす。

絵理はその場で膝立ちになり、少し足の間を広げると、頭の後ろで両手を組んで正面を向いた。
そして、遥はその絵理の真正面に立ち、絵理の顔を見下げると、その額の中央に、右手の人差し指と中指をおいた。

そして、二人が再び、全く感情のこもらない調子で、言葉を交わし始めた。
453淫魔と彼女 第三話 (12/16):2012/09/09(日) 16:43:14.53 ID:u4DFpFcH
「私の名は、佐久遥。深山絵理の、絶対なる、主」
「私の名は、深山絵理。佐久遥の、忠実なる下僕にして、奴隷」
「私は、我が忠実なる奴隷、深山絵理の、体と魂すべてを所有し、未来永劫、支配します」
「私は、我が絶対なる主、佐久遥に、体と魂すべてを差し出し、未来永劫、服従します」
「深山絵理にとって、私の命令は、絶対。抗うことは許しません」
「私にとって、ご主人様の命令は、絶対。抗うことは許されません」

「では我が奴隷、深山絵理よ。私に向かって恥辱なる隷属の姿勢を取りなさい」
「はい、ご主人様」

遥は絵理の額に当てた指を、軽く押す。
そのまま絵理は後ろにゆっくりと倒れ、仰向けになると、
左右の足首を左右の手で握り、高く持ち上げ、足を大きく開いた。
ヴァギナもアナルも上を向き、立ったままの遥から丸見えである。

すると遥はその場で膝立ちになり、少し足の間を開くと、
へそから伸びている触手の先端を、絵理のヴァギナの上に置いた。

「私は今から、深山絵理を支配する証として、我が子種を、深山絵理の子宮に与えます」
「私は今から、ご主人様に服従する証として、ご主人様の子種を、我が子宮に頂きます」
「我が子は深山絵理と一つになり、我が支配を、完全なものとします」
「ご主人様の子は私と一つになり、我が服従を、完全なものとします」
「さあ、我が子種を受け入れなさい」
「はい、お願いします、ご主人様」

すると、絵理のヴァギナの上に置かれた触手が蠕動し、そのまま先端を、ヴァギナの中へ潜らせていった。
更に―

『ふふふ、これは、サービスですわ』

遥のアナルから、約2センチ径のきれいな円筒形をした触手が伸び始める。
そして、弧を描くような軌道を進み、絵理のアナルに、ブスリ、と、刺さった。
454淫魔と彼女 第三話 (13/16):2012/09/09(日) 16:45:11.95 ID:u4DFpFcH
『さて。後は、その2本の触手が勝手に進めてくれますわ。あとは2人で仲良く、子を与え、授かる悦びを味わいなさい』
「…はい、お姉さま…あ」

と、遥の目を封じていた触手がしゅるしゅると収まり、胸の「眼」から光が消える。
同時に、絵理の目にも光が戻る。

「ぷっはー!」
絵理は、解放されたといわんばかり、両足首を握っていた手を離し、そのまま大の字になる。
その足の間で、遥は『契約』最中と変わらない体勢で、両膝で立っている。
2人は、2本の触手でつながれている。

ようやく、2人は親友同士の会話を始めた。

「はぁ…すごかったー!何だ今の。ハルカさん?」
「うん…私がダメダメだから、途中から手伝ってくれたの」
「そっかー。いやー、テクは上手いしエロいし、オレマジで、イキすぎて死ぬかと思った。
 まだ体が全然言うこと聞いてくれねーし…
 それに最後のはちょっと、迫力あったよなー。まるで悪魔の儀式って感じだった」
「ま、まぁ、まるでっていうか、本物なんだけどね…」
「いやぁ、なかなか面白いもん体験できたよ。…ところで、これから、どうなんの?」
「うん、後は2本の触手が勝手にやってくれるから、楽しめ、みたいなこと言ってた」
「へぇ、でも特に何も… う、うぅ?」
「あ、はぁ、あん?」

突然、びくん、びくん、と遥のへその触手が、脈動を始めた。時を刻むように、正確に、1秒ごとに。

「あぅ、はん、はぁ」
「ふっ、…な、なんか、オレの中に、うんっ、液が、入って、くるんだ、けど?」
「な、「苗床」、だって、あふん」
「な、なにそれ?うっ」
「しょく、触手を、育てる、ところ、あふっ」
「な、なるほど、ここの、触手は、そのための、『ポンプ』って、わけだ、ぁはぁっ」

絵理の言うとおり、へその触手が機械仕掛けのポンプの役割を果たしていた。
一秒ごとに、苗床の形成に必要な液を、遥のへそから搾り取り、絵理の子宮に放出していた。
そしてそれは、遥の「射精」の快感を、絵理に伝える役目も果たしていた。

「じゃ、じゃあこの、アナルの、やつは?」
「さ、『サービス』、だって、あんっ」
「はははっ、はっ、ハルカ、さんって、ど変態、だなぁ」

アナルの触手はもう1つの「ポンプ」だった。
液が放たれるたびに絵理がアナルの触手を締め付けることで、絵理にアナルを締め付ける快感と、
遥がアナルに締め付けられる快感を与えていた。
そしてこれは、絵理の「受精」の快感を、遥に伝える役目も果たしていた。

その後しばらく、会話するのも辛くなってきた2人は、
一秒ごとに来る快感に、やはり一秒ごとに、ただひたすら、甘い喘ぎ声で応えた。

それはまるで、喘ぎ声で一秒の刻みを教える、
2人の少女をポンプでつないでできた、生きた時計だった。
455淫魔と彼女 第三話 (14/16):2012/09/09(日) 16:47:19.56 ID:u4DFpFcH
何分経っただろうか。

ただひたすら膝立ちで立ち尽くし、快感に耐えている遥に対し、
その遥にむかって大きく股を開きながら、ベッドに寝そべって2本の触手を股間に穿たれている絵理は、
長くしなやかな肢体と引き締まった体で、その快感を存分に享受しようと、
腰をくねらせ、背中をそらせ、ベッドの上で艶かしいダンスを踊っていた。

そんな絵理は、今まで同性に特別な感情など持ったことのなかった
遥にとっても十分にエロティックで、心奪われるほどに魅力的だった。

「…なぁ、ご主人様」
「…遥で、いいよ」
「ははっ、じゃあ、遥…
 動けるか?」
「うん、わ、私は、大丈夫…」
「そっか。オレまだ全然ダメだ…ぁあん…
 なぁ、こっち来いよ。キス、しようぜ」
「…うん」

遥は 、『契約』後初めて体を動かした。
長身の絵理に近づくため、絵理の脚をまたぎ、絵理の腰の上にまたがると、
そのまま四つんばいに覆いかぶさり、絵理の両肩の横に自分の両手を置いた。
絵理はゆっくり、遥の首筋に手を回す。

「へへ、なんか、遥に抱かれてるって感じがする。
 遥とこんなことするなんて、なんか不思議な気分」
「うん、私も。絵理ちゃんと、こんなエッチなこと、するなんて…不思議」

そういうと、2人はそのまま顔を近づけ、長く、優しいキスをした。
その間も、触手は1秒毎に2人を戒め、その快感が唇越しの吐息となって、互いに共有された。

「なぁ、オレの上に寝そべってさ、肌くっつけようぜ。
 何か…気持ちよさそうな気がする」
「うん」

遥は少し後ずさりし、絵理の胸に自分の胸が合わさる辺りで、少しずつ、絵理の体の上に自分の体をぴったり重ねていった。
ちょうど、遥のへそから伸びた触手は2人の腹でサンドイッチにされる。
そして遥のクリトリスの下を抜けた後、絵理のクリトリスの上を通って、ヴァギナに到達していた。
触手の脈動が、ダイレクトに2人に伝わるようになった。

「ほんとだ、これ、気持ちいい…
 絵理ちゃんが感じてるのが、すごく、わかる…」
「オレも、遥が感じてるのが、ダイレクトに、わかる、んはぁあっ」

時計の部品だった2人の少女は、こうしてぴったりと融合し、一匹の、時を刻む雌の獣になった。
456淫魔と彼女 第三話 (15/16):2012/09/09(日) 16:49:11.63 ID:u4DFpFcH
ふと、触手の脈動が、止まった。

「…いよいよ、ってこと?」
「そう、みたい…あ、あぁ、あはぁ?」

急に、遥が絵理の上で背中をのけぞらせる。

「う、生まれる、のか?」
「な、なんか、そう、みたい、おへその、ところが、すごい…うふぁぁあああああ!!!」
ボコン、と、へその触手の根元のところが、拳大に膨れ上がる。
ゆっくりと、先に向かって移動する。

遥は体の力が抜けて、くたっ、と絵理の上に再び寝そべる。
触手の膨らみが、再び2人のお腹でサンドイッチされて、ダイレクトに2人に伝わる。

「ちょちょ、ちょっと、これ、でかいな、おい」
「はぁ、はぁ、そ、そう、だね」
「…最後に大試練、かよ。参ったな」
と言いつつ、遥の腰に手を回して自分の腹に押し付ける、絵理。

「え?絵理ちゃん?」
「せっかくだからさ、今から最後まで、ずっと2人で感じようぜ」

そういう間に、膨らみは少しずつ、2人の下腹に差し掛かる。
まず、遥のクリトリスを押し上げ、ヴァギナの上をなぞった。
「ひゃああああん!」
次に、絵理のクリトリスを押し下げ、ヴァギナの口まで、到達し、中に、入る。
「んふぁあああっ!あふっ、ぐっ、ぐぉっ、ぐぁあああああああ!!」
最後に、遥の触手から、放たれる。
「あ、出るっ、ふぅん、くっ、イク、うううっ!!」

ボトリ、と、絵理の子宮に、落ちた。
同時に、すべての処理が終了した、とばかり、2本の触手が絵理から自動的に引きぬかれ、遥の中に還っていく。

「はぁ、はぁ、これで、終わり、か?
 …う、うっぁあああ?!」

突如、真っ赤な軟体生物が絵理の膣口から溢れ出す。
そのまま、ヴァギナとクリトリスの表面を覆い、うねうねと、蠢いている。

「こ、これが、触手、なのか?
 な、なんか、動いてるし、ちょ、中で、暴れてるし、くぅ…」
「えっと、これ、幼生で、一晩で成体まで大きくなるって」
「ま、マジかよ、もっとでかくなんのか、これ…」
457名無しさん@ピンキー:2012/09/09(日) 16:52:41.89 ID:2rNQ3W1H
C
458淫魔と彼女 第三話 (16/16):2012/09/09(日) 16:52:48.20 ID:u4DFpFcH
次の日の学校、1時間目の後の、休み時間。

事情を遥から聞かされた彰は、人払いをした上で、体育館の倉庫に、絵理を連れてきてもらった。
遥に入り口で見張りを頼むと、絵理を奥に連れて行って座らせ、スカートをまくった。
仰天する、彰。

絵理の股間を、「触手パンツ」とでも言うべき、真っ赤な触手の塊が覆っていた。
昨日、クリトリスとヴァギナを表面上覆っているだけだったそれは、更にもっこりと膨れ上がり、腰をぐるっと巻き込んでいた。
更に会陰部から、お尻の割れ目に食い込むように、アナルの上を通って尾てい骨の下までを覆い、
そこから伸びた細い触手が、太ももの付け根にいくつも巻きついていた。
そしてその上から、ちょうどクリトリスから生えたと思しき極太の触手が、大きな男性器のようにぶらさがり、
股下までぐるっと回り込んでいた。全体がうにょうにょと蠢いて、どうしようもなく禍々しい。

「いやぁぁ触手ってすっげぇなぁぁ…あきらぁ…」
「絵理…すっかりヤられてるよお前…
 しかもこれ、子種まで作れるようになってるし、こんなの母さんに見つかったらただじゃ…
 いや、それどころじゃない。下手すると、退魔師に皆殺しにされるよ、俺ら」

そして、もしそうなった場合、真っ先にやられるのは、遥だ。
はぁ、とため息をつく、彰。

「…取るよ?」
「えぇぇ何いってんだよぉ…せっかく生やしてもらったのにぃ…」
「だって、これで普段どうやって生活すんのさ」
「まぁぁ…これ毎日は…キツイかもなぁ…へへへ
 …いやぁ、でもぉ、もう一日とかぁ…」
「お前本当にどうしようもないな…もう諦めろよ…」
「嫌だぁぁぁ」

取る、取らないのやりとりがさんざん続いた結果、彰が根負けした。

「わかったよ。じゃあ、残しといてあげる」
「ホントか!?」
「うん、でも、これは強力すぎるから、ちょっと、妖力吸収して、能力下げる」

彰は男性器のようにぶら下がってる一本を手に取ると、ぎゅ、と握りしめた。
みるみるうちに「触手パンツ」は小さくなり、下半身を覆っていた殆どの部分が消え去る。
結局、彰が握っていた一本だけが残り、その一本も、しなびたキュウリのようになる。
彰が手を離すと、絵理のクリトリスから、でろん、とぶら下がった。

「…なんか、しおれちゃったんだけど」
「当面の間、勝手に動くことはなくなったけど、絵理の意思で動かせるし、大きさも太さも変えられるし。
 まぁ、初心者向け、としては、ちょうどいいんじゃない」

ふぅん、と最初はつまんなそうにしていた絵理だったが、触手を動かしてみているうちに、ちょっとずつ楽しくなってきたらしく、
振り回したり、大きくしたり小さくしたり、伸ばしたり縮ませたり引っ込めたりして遊びはじめた。

「…まぁ、それは家帰ってからいつでもできるしさ。そろそろ授業戻ろうよ」
「うん、そうだな」
さっきまで触手に嬲られてとろけきっていた絵理は、すっかり元の快活な絵理に戻っていた。

「あ、彰! 遥!」
授業に戻ろうとしている2人に、絵理が後ろから声をかけた。

「せっかくオレにも触手生えたんだしさ。また一緒にヤろうな!今度は3人で!」

すっかり呆れた表情をする彰と、顔を真っ赤にしている遥に向かって、
絵理は、嬉しくてたまらない、といった表情で、笑った。
459395:2012/09/09(日) 16:56:53.94 ID:qXyxk+jh
ID変わってますが、 >>395=>441 です。
最後の最後で連投規制に引っかかった。危なかった…

ということで、お粗末さまでした。
460名無しさん@ピンキー:2012/09/09(日) 19:22:50.34 ID:BCYcCkUU
これこそ寄生ですね、悪堕ちというか快楽堕ちというか触手堕ちですげー美味しかったです
461名無しさん@ピンキー:2012/09/09(日) 19:45:50.36 ID:iuY6Xnts
こうして淫魔がどんどん増えて彰が地獄をみるんですね…
462名無しさん@ピンキー:2012/09/09(日) 20:00:49.97 ID:BCYcCkUU
ああ、惚れた弱味なら仕方ないな…
463名無しさん@ピンキー:2012/09/09(日) 20:17:33.26 ID:d5ZPyjDt
ハルカの介入があるにせよ、妙な使命感と興味からずるずる触手に嵌っていく遥ちゃんに萌え
快楽には弱くなっても、羞恥心は失わないで欲しいものだ

しかし……2.5話、想像するに状況としてはIバックみたいなもんだよな?
へそから一直線に秘所を通ってお尻の割れ目に伸びる触手……イイ!
464名無しさん@ピンキー:2012/09/09(日) 23:08:15.19 ID:OhJSB8+U
つまらん話しだ。五行先生まだー?
465名無しさん@ピンキー:2012/09/09(日) 23:52:07.95 ID:Lss9dd1i
なんというビッチ。
素面なのに自分から触手を求めるとか嫌いじゃない。
466名無しさん@ピンキー:2012/09/10(月) 10:50:06.61 ID:dcm2SSWO
娘がこんなになったらカーチャンに悪影響が出るのも時間の問題だよなぁ
467名無しさん@ピンキー:2012/09/10(月) 21:31:08.66 ID:Xqm/MCo2
爽やかなビッチとか新ジャンルすぎて吹いたw
どろどろしてない堕ちってのも意外といいな

しかし女性相手にしながら前立腺の知識まで教えるとか、
ハルカさんどんだけハイレベルな講義やってんだ
468395:2012/09/11(火) 12:34:30.94 ID:nt+bbflJ
>>395です。
続き1話+α(第4話、第4.5話)投下します。

第4話 20レス分。一応、このシリーズ第一部最終話、です。
  今回、特にエロパートは、前回と打って変わってドタバタコメディになりました。
  なので、前回みたいなねっとりエロを期待してた方、すいません。
  でも、一度書いてみたかったテイストなので、もし気に入っていただければ、幸いです。
  今まで同様、悪堕ちなしの堕ちあり、コメディ風味、ですので、ご注意。

第4.5話 2レス分。第4話のストーリーの補強です。
  エロも笑いもないので、物語の内容に興味がある人だけ読んでください。


ps. スカは僕が苦手なため、その手の描写は出てきません。ご了承をば。
469淫魔と彼女 第四話 (1/20):2012/09/11(火) 12:35:05.60 ID:nt+bbflJ
「ほ、ほ、ホントにしたの、です、か?…絵理さん、と?」
「…うん」

ある日、学校の昼休み。

今日は久々に、遥は絵理と澪の3人で、教室でお弁当を食べていた。
以前はしょっちゅう昼休みはこの3人とだったし、
彰と付き合い始めてからは 1:1 くらいで彰と食べたり、この2人と食べたりしていたのだが、
彰の使い魔になった日以降は、もっぱら彰と食べるのが日常になっていた。
今日は、絵理に強硬に誘われたのである。

「ほーら見ろ、言ったとーりじゃねーか」
「そんな…まさか…信じられません…」
ドヤ顔で胸を張る絵理に対し、澪はショックで固まっている。
その後、ちらっと遥を見て、ため息を付いた。

「はぁ…まぁ、絵理さんが誰と寝ようが全く驚きませんが、
 まさか、遥さんが、そんなこと…彰さんだっているのに」
「彰だって知ってるぜーこのことは」
「な、なんですって…?! ほ、ホントなんですか?遥さん」
「う、うん、まぁ、一応、は」
「はぁ、なんというか、爛れすぎですよ、皆さん…」
ついていけない、と言わんばかりに澪が首を振る。

「ふふーん。遥はスゴイんだぜー?だってさー、しょ」
「ちょちょちょっと何言ってんの絵理ちゃん!?」
秘密を持つということを基本的に知らない絵理は、
さんざん口止めしていたにも関わらず、触手のことをあっさりバラそうとする。

「あーそうだった、ゴメンゴメン。
 まーあれだ。遥もスゴイし、オレもすごくなったんだなー」
「あのー、さっきから、何の話を?」
「ふっふっふー澪。それは言えないことなんだなー」
「そんな言いたくて言いたくてしかたない顔で言わないでください…」

にひひ、と絵理は笑うと立ち上がり、がっしと澪の手を掴んで、そのまま教室の奥、
掃除用具用ロッカーのある角へ連れて行こうとする。

「な、ど、どこに連れて行くんです!?」
「へっへー、言っちゃいけないから、見せてやる」
「え!?絵理ちゃんちょっとやめて…」
遥ががたっと立ち上がるが、時既に遅し、であった。

遥の視線の向こうで、絵理が澪の肩を組み、角のロッカーを2人で囲んでいる。
ちらっ、と、絵理がスカートを、めくる。

しばしの、沈黙。

「ぎゃああああああああああああああああああああ!!!!!???」

逃げ帰るように席に戻ってきた澪の顔は、この世の終わりを見たとばかり、げっそりとしていた。
「チ、チ、チンポが…動いて…」
「はしたないよ、澪ちゃん…」
「な、なななな何ですの、アレは」
「さー、言っちゃいけないからなー」
「絵理ちゃん…それじゃ意味ないよ…」
結局、澪ちゃんにも話さないといけないのか、と、遥は大きくため息をついた。
470淫魔と彼女 第四話 (2/20):2012/09/11(火) 12:37:15.17 ID:nt+bbflJ
「つまり…彰さんは元々その、触手、というモノが生えたエッチな妖怪で、
 遥さんがエッチしたら感染っちゃって、
 で、絵理さんは自分も欲しくなって、遥さんにエッチをお願いして、感染してもらったと」

教室内であまり具体的な話をするわけにもいかず、
遥が抽象的かつ断片的に説明したのを、澪は見事に要点をつまんでまとめてくれた。

「うん、今度改めてちゃんと説明するけど、だいたい、そういう、感じ…」
「なるほど。とりあえず、わかりました。
 …3段目だけはどうしても、アホの所業としか思えませんが」
「なんだよーいいじゃんかー」
「ま、絵理さんがどういう運命を辿ろうと知ったこっちゃありませんけど。
 …でも」
と、澪は遥の方を向き直る。

「遥さんは、いいんですか? 治らないんでしょう?」
「うん。最初はどうしようか、って思ったけど、こうなっちゃったら、この道を行くしかないなって。
 それに…ずっと、彰くんと一緒にいられるってことだから」

ちょっと照れながら話す遥を、澪は、じっ、っと見つめる。
数秒、真剣な顔をした後、ふっ、と顔が和らぐ。

「はいはい、ごちそうさまです」
「え、えへへ」

「まー、そういうことだから、次は澪だな」
「毎度のことながら何を言っているのかわかりませんよ絵理さん」
「だーってほら、金曜はお泊り会だろー?澪んちで」
ぐぅ?!と、澪の顔が歪む。

「…まさか、私のうちで、私を襲う、と?」
「いやいや。ちょっとヤルだけだよ」
「私はしませんよ?まぁそういう事情なら、絵理さんと遥さんがするのは止めはしませんが、
 私は巻き込まないでください」
「そんな事言って、澪も欲しいんだろ?触手」
「欲しくありません!」
「ふふふ、着実にフラグ立ててるぜー?」
ぐぎぎ、と歯ぎしりをする澪。

「でも、楽しみだなーお泊り会。澪ちゃんと、最近全然長い時間いなかったし」
「…そうですね、遥さん」
漫才の最中、ふと割り込んできた遥に、微笑みで返す澪。

「ま、澪にも新天地が待ってる、ってことだよ」
「こ、この人は…」
そして再び、漫才に戻っていった。
471淫魔と彼女 第四話 (3/20):2012/09/11(火) 12:39:18.08 ID:nt+bbflJ
そして、金曜日。澪の家。
ちなみに、澪は家庭に色々特別な事情があるらしく
一人暮らしをしており、知り合いのツテで小さな借家を借りて住んでいる。

澪の部屋は別にあるのだが、今日は少し広めの客間に3人が必要な物を持ち込んで、なだれ込んでいた。
皆で夕飯を作って食べて、1人ずつお風呂に入って、パジャマに着替え、
部屋に布団を敷き詰めて、パジャマパーティーの始まり…だったはず、だが。

「……まさか、こういう展開になるとは、予想してませんでした」
部屋の隅っこで、一人、澪はつぶやく。

先日の話から、絵理が自分に「触手生やそうぜー」とか言いつついろいろエロイちょっかいを出してきて、
自分がひたすら抵抗する、という展開は、あるだろうな、と思っていた。
だから、絶対に屈服するまい、と、身構えてもいた。

しかし…実際は、絵理は自分なんか目もくれず、遥とイチャつき始めたのである。
いや、絵理が遥に、というより、双方が、双方に、エロエロ攻撃を仕掛けている。

「ちょぉっと絵理ちゃんそこは、あんっ、いやぁん」
「何いってんだよ自分だってそんな、あっ、やめろこら、はぁん、ちょっと」

まるで枕投げでじゃれあっているかのように、2人は互いにキス勝負をしたり、おっぱいを揉みっこしたり、
アソコをさすりっこしたり、エッチな攻撃を互いに仕掛けて、遊んでいる。

取り残された澪は、部屋の端っこで、すっかり、呆気にとられてしまった。
「こ、こんなことって、あるんです、か…」

澪が一番驚いたのは、楽しそうに絵理とイチャついている、遥の姿だった。
淫魔、についての説明は、さっきご飯を食べながらも色々聞いていたし、自分もそれなりに知識はあったので、
まぁ、多少エッチになったりしているかもしれない、とは思っていた。
しかし、「もし遥がエッチになっていたら」という前提で自分が想像していたのは、
悪魔に魅入られた者としての姿だった。澪はその存在を知らないが、遥に擬態したハルカの姿にそれは近かった。

しかし、目の前でエッチな遊びを楽しんでいる遥は、どちらかと言えばその相手をしている絵理に似ていて、
自分の知っている「人間」の遥が、そのままエッチで遊べるようになった、といった風だった。
472淫魔と彼女 第四話 (4/20):2012/09/11(火) 12:41:17.45 ID:nt+bbflJ
端っこできょとーんとしている澪に、ようやく、絵理が気づいた。

「あ、わりぃ。何か、仲間はずれにしちゃって…」
「あ、ご、ごめん澪ちゃん。つい、調子に乗っちゃって…」

「ううん、いいんです…あの、もしかして、以前も2人で、してたのですか?
 その、触手を絵理さんがもらった後も」
遥と絵理は互いに顔を見合わせ、両方が同時にでへへ、と表情を崩す。

「う、うん…実は、1,2回、くらい、だけど」
「いやー、遥、ハルカさんに、あ、ハルカさんてこいつに取り憑いてる悪魔だけど、
 ハルカさんに仕込まれたせいかすっかりうまくなりやがって。
 まーまだハルカさんと比べればダンチだけど、オレと結構いい勝負するようになっちゃってさ」
「そ、そうなんですか…」

まぁ、事実だけ見れば、2人とも淫魔に魅入られてしまっているわけで、そういう風になっても
おかしくはないのだが、明らかに絵理は今までどおりだし、遥もやっぱり、やっぱりどうも昔の遥のまま、
絵理とのエッチをエンジョイしている雰囲気が感じられた。

「…そういえば、触手、使わないんですか?
 淫魔はあれでエッチなことをするんでしょう?」
「あー、あれね…」
絵理はそう言うと、遥とまた顔を見合わせて、2人で苦笑する。

「あれさー、使うと、汁が飛び散って、後々面倒なんだよな」
「う、うん…だから今日はほら、お布団汚しちゃったりしても、澪ちゃんに悪いし…」

ますます、不思議な話だった。
澪はすっかり、考えこんでしまった。

そんな澪を、絵理はなんとなく、見つめていた。
473淫魔と彼女 第四話 (5/20):2012/09/11(火) 12:43:20.89 ID:nt+bbflJ
そして、絵理は、ふっ、と笑う。

「やーーっぱ仲間はずれにしちゃったのがなー悪かったよなー」
「う゛…や、や、やめて、やめてええええ」
絵理の顔がにやっと笑い、澪に飛びかかる。逃げる澪。

「あっ、ちょっと、離して、あっ、はぁん、やぁ」
「ふふーんここかーここなのかー?」
「あ、だめ、ちょっと、助けて、遥さ―え?」
左側にいる遥に助けを求めようとした澪であったが、逆に左腕を遥に押さえ込まれた。

「ねぇねぇ、もしかして澪ちゃん、脇の下弱かったりする?」
「え、ちょ、ちょっと、ゃ、ゃああああん」
「あー、やっぱり。私と一緒だね。えへへへ」
2人がかりでのエロエロ攻撃の来襲に澪が敵うはずもない。
2人が体中を、さわさわとくすぐり、撫でるように全身を刺激し、澪はすっかり息が荒くなり、顔が赤くなる。

もちろん、絵理も遥もまったく本気ではなく、さっき2人が互いにしていたエロエロ攻撃よりも
ずっとソフトでやさしいものだったが、元々遥よりずっとウブだった澪には、十分な刺激となって彼女の全身を包んだ。

この後も、澪が逃げ、それを絵理と遥の2人のエロ鬼が追いかけ、捕まえ、愛撫し、
そしてまた澪が逃げ、…という、エッチな追いかけっこが延々と続いた。
474淫魔と彼女 第四話 (6/20):2012/09/11(火) 12:45:18.26 ID:nt+bbflJ
ひとしきり、絵理と遥が澪の体を弄んで、なんとなく、休憩タイムに突入した。
「はぁ、はぁ、な、なんだか、敗北感が…」
澪はすっかりおもちゃにされて、よれよれになったパジャマと共に、ぐったりしている。

皆の息が整ってきたところで、絵理が声を出す。

「あーなんか、ドクターペッパー飲みたくなったなー」
「え?そんなの買ってきてたっけ…」
パジャマパーティー用に買い込んだ飲み物を、遥がガサゴソと漁る。
「いえ、ないですよ。ウチにもそんなの、買い置き、ないです」
「えーそうなのかー?どっかこのへんに売ってねー?」
「出たところすぐのコンビニに、置いてあったとは思いますけど…」
「あ、じゃ、私、買ってくるよ、絵理ちゃん」
「おーそうか?悪いなー。金は後で払うからさ」
「うん!」

遥はそう言うと、そそくさと持ってきていたTシャツとジャージを着込んで、外に出ていった。
絵理はそれを見届けると、急に、真面目な顔になった。

その不自然さの理由は、澪にもよくわかった。絵理は人払いがしたかったのだ。

「なぁ…アイツ、明らかに、人間だろ?」
「え?え、ええ…」
「まぁ胸に変なもん植え付けられたり触手が出たり、エッチが好きになったり、色々変わったところはあるけど、
 でもやっぱ、昔の遥のままなんだよ、アイツ」
「そう、ですね。そう思います」

絵理は、遥が出ていった方向を見続けたまま、更に話を続けた。

「…オレさ。アイツの、奴隷になっちまった」
「…え?」
「触手もらった時にさ、勝手に体が動いて、契約、させられちまったんだ。
 オレの魂は未来永劫、アイツに服従しなきゃ、いけないらしい」
表情を変えずに、ぽつりという、絵理。
声にならない衝撃が、澪を襲った。

「そ、それは…危険じゃ、ないのですか?」
「まー成り行きでそうなっちゃったから、今更危険も何もないんだけどさ。
 でも、どうせ契約するならオレで良かったと思ってる」
「…え?」
「だってさ。見も知らない奴らが、勝手にそんな契約強制されたら、契約した方もされた方も困るだろ?
 だから、オレでよかったんだと思ってる。
 オレは別に、遥だったら、奴隷になったって構わないしさ。
 それに遥だって、オレに奴隷の姿なんて、望まないだろ。少なくとも、「人間」の遥は」

サラリと言う絵理の言葉には、絵理の遥への想いが、詰まっていた。
澪は何も言うことができず、ただ、絵理の顔を見つめている。

「つまり…
 オレは、ご主人様が望む限り、ご主人様の、親友、で、い続けるんだ」

最後まで顔を動かさず、絵理は、語った。

澪は、一瞬驚いた表情を見せた後、顔を伏した。
両手をギュッと握り、歯を食いしばる。
そしてしばらくの後、目を、キッ、と、見開いた。

それは、高校生の女の子には似つかわしくない、死ぬ覚悟をした者の顔だった。
475淫魔と彼女 第四話 (7/20):2012/09/11(火) 12:47:19.43 ID:nt+bbflJ
遥が帰ってくると、明らかに、澪の雰囲気が、変わっていた。
真剣な眼差しで、遥を見つめている。

「…み、澪、ちゃん?」
「…遥さん。
 今までに、奴隷、は、何人、作りました?」
「え? え、絵理ちゃん、だけだよ」
「奴隷は、何人、必要なんですか?」
「わ、わからない…でも、きっと、増やさないと、いけないんだと、思う。
 1人だけだと、その人に、負担かかっちゃうみたいだし…」
「奴隷は…ちゃんとしたセックスをしないと、いけないのですか?
 その、本番、って言うんですっけ。女性のものを、使ったものを」
「うんと…エクスタシー、っていうか、オーガズム?
 あれを感じられればいい、って、前に彰くんから、聞いた気がする」

澪は、一呼吸おいて、すぅ、と、息を吸う。

「最後です。
 …私は、その、遥さんにとって、エッチなことしてもいい、って人に、なれますか?」
「え?え?え?」
「つまり、絵理さんみたいに、私とエッチなことしてみたい、って、思いますか?
 さっきみたいな遊びじゃなくて、本気で」

戸惑う、遥。
頭の整理をするように、とつとつと、語りはじめた。

「…わからない。
 絵理ちゃんは、絵理ちゃんの方が私としたいって思ってくれたから。
 …でも、こないだね。絵理ちゃんとエッチすることになって、最初はどうしようかって思ったけど、
 でも終わってみたら、絵理ちゃんでよかったって、思った。
 「使い魔」としての初めてのお仕事の相手が、絵理ちゃんで、ほんと、良かった、って、思った」

ここまでぼんやりと聞いていた絵理は、ここで照れくささをごまかすように、視線をそらす。

「…で、もし、澪ちゃんが、私としたいって思ってくれたんだったら、
 それなら、澪ちゃんは絵理ちゃんと同じくらい、私にとって大切な人で、
 だからきっと、澪ちゃんでよかった、って思える気がする。
 でも、もし、そうじゃなかったら―」
「わかりました」
「えっ?」

遥の話に割り込んだ澪は、さっきとは打って変わって、優しい笑みを浮かべていた。

「…私、奴隷に、なります。
 遥さんの、奴隷に、してください」
476淫魔と彼女 第四話 (8/20):2012/09/11(火) 12:49:16.99 ID:nt+bbflJ
「え?い、い、いいの?」

「はい。でも、一つだけ、お願いがあります」
一呼吸おいて、澪が、続ける。

「やっぱり、処女は、あげられません。
 これは私にとって、大切なものだから。
 遥さんがどんなにエッチな悪魔になっても、私の処女は奪わないって、約束してくれますか?」
真剣な顔をして、遥に問う、澪。

「…うん、もちろん。約束する」
2人は、指切りを交わした。

澪は、絵理の方に向き直る。

「…絵理さんも約束してくれます?」
「はー?あったりめーじゃねーか。何でオレに言うんだよー」
「あなたが一番危ないからです…」
互いにグチグチ言いつつ、澪と絵理も、指切りを交わした。


「じゃ…私を今から、奴隷に、してください」
澪は柔らかな顔つきで先を促す。

「えっと…わかった。お姉さまに聞いてみるね」
「お姉さま…って?」
「さっきの『ハルカ』さん、だよ」
「ああ、取り憑いてる悪魔の方…」

しかし、どうも遥の様子がおかしい。
「どうしたんです?」
「うーん、お姉さま、寝てるんじゃないかなぁ…全然反応が…
 ちょっと、待っててね」
と、言うと、遥の目が半開きになり、すーっと、目の光が消えていった。


ここは、遥の中、一面紫色の、夢の空間。
ハルカは、涅槃の恰好で、ぷかぷかとその中を漂っていた。
どうやら本気で寝ていたらしいが、遥が近づくと、気だるそうに身動きした。

「あら?遥じゃありませんか、自分から来るなんて珍しい。
 今日はあの奴隷と遊んでいたのではなかったのですか?」
「あ、あの、お姉さま…
 一人、友達が奴隷になりたいって…」
「はぁーあ? まったく、絵理といい、物好きなお友達が多いのね、貴方。
 勝手に奴隷にすればいいじゃありませんか」
「あの、私、『契約』とか…覚えてなくて…」

はぁー、と大きなため息をつく、ハルカ。
「じゃあ、『契約』のところだけやってあげますわ。他は全部ご自分でなさい。
 まずは『契約』の準備をなさいな。準備ができたらまたここに呼びに来なさい」
「は、はい…お姉さま」

実はこのとき、遥は1つ大きなミスをしていた。
「処女は奪わない」という澪との約束のことを、ハルカに伝え忘れたのだ。
477395:2012/09/11(火) 12:52:27.30 ID:nt+bbflJ
すいません、カウントを1つ間違えていて、全21話でした。
478淫魔と彼女 第四話 (9/21):2012/09/11(火) 12:55:18.97 ID:nt+bbflJ
ふっ、と、遥の目に光が戻る。

「どう、でした?」
「『契約』のところはやってあげるから、それ以外は自分でやれって。
 とりあえず、準備をしろって…」
「わかりました。準備って、何をすれば良いのですか?」
「まー、まずは、服脱いでからじゃねーか?」
「…わかりました」

そういうと、澪はパジャマを脱ぎ始める。一緒に遥も、買い出し用に来たTシャツとジャージを脱ぐ。
そして当然のごとく、絵理もだ。
「…絵理さんは関係ないんじゃないんですか?」
「えーそういうなよーせっかくなんだしさーオレも混ぜろよー」
「はぁ…」

こうして、3人は全員、全裸になった。
「じゃー次は…おい、澪?」

澪は、遥の前に立つと、遥の胸に埋め込まれた、宝石を見つめていた。
そして、すこしかがむと、手で、その宝石や、宝石周辺から放射状に伸びるケロイド状の線を、確かめるように、さする。
それは以前、詠歌が最初に遙の胸を「診た」ときの仕草に似ていた。

「…変、かな?」
「いえ…ううん、とても、キレイです。似あってますよ。遥さん」
「うん…ありがと。えへへ」
「なー遥、ついでに触手、見せてやれよ」
「あ、そ、そうだね」
澪はまだ、遥の触手を見たことがなかった。

「ちょっと、待ってね…んん、ぅうん、はぁあああん!」
「きゃっ!?」
遥のおへそから飛び出した触手は、勢い良く澪のお腹にヒットし、くんにゃりと曲がる。
勢いで、澪が尻餅をつく。
「あっ、ご、ご、ごめん、澪ちゃん」
「てて…いえいえ、びっくりしただけですから。
 それより…これが、遥さんの、触手、なんですね?」
「うん…」

澪は座った姿勢のまま、遥の触手を両手のひらで抱えるように優しく持ち、いろいろと観察している。

「…なんだか、赤くて、キレイで、カワイイですね。私、好きかもしれません」
「で、でしょ?私も、そう思ってるんだ。えへへ」
「…で、次は、何を?」
「あ、えっと、その触手の先から、すごくエッチになる液が出るから、それ全部、飲んで欲しいの」
「え、す、すごく…エッチになる、液、ですか?」
澪の顔に焦りの色が見え始める。
479淫魔と彼女 第四話 (10/21):2012/09/11(火) 12:57:17.33 ID:nt+bbflJ
「うう…だんだん、危険なものに見えてきました、この触手…」
「おー澪、とりあえず、くわえとけよ、先っちょ」
「わ、わ、わかりました」
じっと触手を睨みつけると、意を決して、澪が触手の先を、はむっ、と、くわえる。

「あろ、ふぁえ、まひ…えええええ?」
ふと見上げると、遥と絵理が立ったまま痴態を繰り広げている。
絵理が後ろに回り込み、遥の胸を両手で揉みしだき、
いつの間にか自身のクリトリスから伸ばした触手を、遥の股の間に割り込ませて、さすっている。
一方の遥は腰をくねらせ、気持ちよさげによがっている。
「ぁあん絵理ちゃん、気持ち…いぃ…はぁあん」
2人の姿は先ほどのお遊びとは違う、どこか淫靡な雰囲気をまとっていた。

「な、ななな」
「あー澪、液は遥が気持ちよくてイッたら出るんだ。澪は大人しくそれくわえて待ってな」
「ふぁ、ふぁい…」
さすがは淫魔との契約だけあって、想像以上にエッチなことをし続けないといけないようだ。
先ほどまでの決意はどこへやら、澪はだんだん気後れし始めた。

「あ、イク、澪ちゃん、イクよ、はぁ、あああああん」
「ふぁい…う、うぶ?!」
口の中に突然溢れ出る液体に面食らいながらも、懸命に飲み干す、澪。

「けほっ、の、飲みまし…た…う、ううう?!」
澪は、とたんにひっくり返り、まるで釣り上げた魚のように、布団の上で跳ねはじめた。
体中が時折痙攣するかのようにガクガクっとし、その度に、背中をのけぞる。
下半身から、何度も何度も潮が吹き出す。
「ぐぁ、あは、あがっ」

「…おい、これ、大丈夫か?何か様子が…」
「あ…そ、そうだ。この液って、バージンの人には、効果がものすごく強くなるって…」
「えええええ?!おいおい、それってまずくね?
 オレが飲んだときでもかなりフラフラになったのに…
 おい、澪、大丈夫か?」

見ると、澪は少し収まってきたようで、体をひくつかせながら、大きく肩で息をしている。
「は、はぃ、ま、まさか、こんなに、はげしい、とは…
 か、からだが、まったく、言うことを、ききません、はぁ、はぁ」

「なーこれ、もう十分じゃねーか?オレも『契約』の前ってこんな感じじゃなかった?」
「そ、そうだった、かも。うん、わかった。お姉さま呼んで来るよ」
480淫魔と彼女 第四話 (11/21):2012/09/11(火) 12:59:15.61 ID:nt+bbflJ
夢の空間の中で、ハルカは相変わらず、空中で気だるそうに横たわっていた。

「あ、あの、お姉さま」
「はぁ?遥、ちょっと早いんじゃありませんか?」
「あ、あの、澪ちゃん、バージンだから…」
「あぁ、生娘でしたのね。
 もぅー、そうならそうと先に言いなさいな。文言考えてる時間ありませんわ」
「ご、ごめんなさい、お姉さま」
「じゃあ、文言はありあわせのものでかまいませんわね?
 はいはい、じゃあ、参りますわ」


しゅるん、と、アイマスク状になった触手が遥の頭を一周し、遥の両目を覆いつくす。
ハルカが体を乗っ取ったんだと、傍らにいた絵理は瞬時に悟る。
「あ、ハルカさ…えーーー!?」

目を封じられた遥は、突然、布団の上でひくついている澪に、襲い掛かった。
体中を指で、触手で、自らの体表で、なでまわす。
確かにその指は遥の指であるはずなのだが、まるで五本が一体となった軟体動物であるかのように、澪の肌をしゃぶる。
そのたびに、しゃぶられた箇所がビクビクと震える。
更に全身も使い、まるで体全体が一体の触手動物になったかのように、
澪の体の上に覆いかぶさった状態で、澪を体全体でしゃぶりあげる。
「あ、あぐ、あふっ、ふっ、ぐぅ、うぁっ」
澪は襲い掛かる快感に意識をコントロールできず、もはや目の焦点が合っていない。

(うっわーハルカさん、容赦ねぇぇ…ってか、やっぱ気持ちよくするの、足りなかったのかな…)
と、呆然とその姿を見守る、絵理。

実際は、足りなかったのではない。澪の体があまりに「美味」だったため、ハルカが衝動を抑えきれなくなったのだ。

(なんて極上の精を放つ女ですの…すばらしい獲物ですわ。
 あの人間にしてはなかなか性技に長けた絵理といい、遥は恵まれていますわね…
 …と、しまった。『契約』でしたわね)

遥は、左首筋をなでていた右手をすっと上になぞらせ、澪の長い黒髪をかきあげるような仕草をする。
そのまま顔の横を手が通り過ぎるとき、手のひらから、赤い「毛」が伸びる。
その「毛」がすーっと澪の左耳に侵入すると、遥の右手が澪の肌を離れ、同時に、ぷつん、と、手のひらのところで切れた。
切れた「毛」はくるくると絡まり、そのまま澪の耳の中へ転がっていく。

次の瞬間、澪の頭ががくんと跳ねて後ろに反らされ、そのままの形で固まってしまった。
その2つの瞳から、すっ、と光が消える。

「あれ、おい澪、大丈夫かー?…って、あ、ハルカさん?」
遥は澪を襲う手を止め、その場ですくっ、と立ち上がった。

「『契約』を、します」

「…はい」
絵理の目からも、光が消えた。
481淫魔と彼女 第四話 (12/21):2012/09/11(火) 13:01:14.14 ID:nt+bbflJ
絵理と澪は、頭を手の後ろに組み、膝立ちの状態で足を開いている。
遥は澪の前に立ち、澪の額に指を当てた。

「私の名は、佐久遥。乃坂澪の、絶対なる、主」
「私の名は、乃坂澪。佐久遥の、忠実なる下僕にして、奴隷」
「私は、我が忠実なる奴隷、乃坂澪の、体と魂すべてを所有し、未来永劫、支配します」
「私は、我が絶対なる主、佐久遥に、体と魂すべてを差し出し、未来永劫、服従します」
「乃坂澪にとって、私の命令は、絶対。抗うことは許しません」
「私にとって、ご主人様の命令は、絶対。抗うことは許されません」

「では我が奴隷、乃坂澪よ。私に向かって恥辱なる隷属の姿勢を取りなさい」
「はい、ご主人様」

そして、遥は澪の額を指で押す。
澪は後ろに倒れると、左右の足首を左右の手で握り、高く持ち上げ、足を大きく開いた。
その澪の開いた股のすぐ後ろで、遥が膝立ちになり、へそから伸びている触手の先端を、
上から丸見えの澪のヴァギナの上に置く。

「私は今から、乃坂澪を支配する証として、我が子種を、乃坂澪の子宮に与えます」
「私は今から、ご主人様に服従する証として、ご主人様の子種を、我が子宮に頂きます」
「我が子は乃坂澪と一つになり、我が支配を、完全なものとします」
「ご主人様の子は私と一つになり、我が服従を、完全なものとします」
「さあ、我が子種を受け入れなさい」
「はい、お願いします、ご主人様」

遥の触手の先端が、澪のヴァギナの中に、入り始める。

澪の、まばたきもしていない、光を失った目から、一粒の涙が、きらり、と流れ落ちた。

その刹那。
突然、触手の動きがピタリと止まる。
そのまま、時間が止まったかのように、全員フリーズしていた。
482淫魔と彼女 第四話 (13/21):2012/09/11(火) 13:03:15.44 ID:nt+bbflJ
同じ時、一面紫色の、遥の中の夢の空間。

「遥!なぜ先を進めませんの!?早く外にでて、儀式を済ませなさい」
「あの、お姉さま…」
遥は、続ける。
「私、澪ちゃんの処女を奪いたくないです」

「何を甘っちょろいことを抜かしておりますの?
 今しがた、彼女と『契約』を結んだではありませんか。
 あとはその通り、履行すればよろしいのです」
「でも…
 実は私、その前に、澪ちゃんの処女は絶対奪わない、って、約束しちゃったんです。
 これも、『契約』ですよね?」
「はぁーあ?なんという七面倒くさいことを…」
「2つの矛盾する契約がある場合、有効なのはどちらなんですか?」
「そりゃー、先約のほうですわ…
 あーもう、メンドクサイですわねぇ。
 今すぐ別の文言を考えますから、ちょっと待ってなさい!」

しばらく固まっていた3人だったが、突然、目に光が戻り、体が自由になる。

「うっぎゃああああああああ!!!何ですかこの恰好は!!!」

自分がしていた、とんでもなく恥ずかしい恰好に澪が悲鳴を上げる。
そのまま慌てて身を起こそうとするが体が言うことをきかず、横倒しになって体を丸める。

「そりゃ、恥辱のポーズとかなんとか言ってたしなぁ…
 ていうか、今どうなってんの?なんか途中で止まっちゃったじゃん」
「澪ちゃんの処女奪うのは嫌だって言ったら、 お姉さまが別の文言を考えるって。
 それまでしばらく待ってろってことみたい」
割と呑気に話す絵理と遥。慣れとは恐ろしい。

「そ、そうです!なぜ私のお腹を捧げる話になってたのですか!?危うく貞操の危機だったじゃないですか!!
 それにこ、こ、子種って」
「ああ、触手のことだよ」
「ちょちょちょっと、なんで私が触手をもらわないといけないんですか!
 私は奴隷にして欲しいとは言いましたけど、触手が欲しいなんて言ってないです!」
「えー奴隷と触手ってセットじゃないのかー?」
「んー、どうなんだろ?」
色をなす澪に、相変わらず呑気な絵理と遥。
483淫魔と彼女 第四話 (14/21):2012/09/11(火) 13:05:22.71 ID:nt+bbflJ
「まぁ、そんなの深く考える必要ねーと思うけどなぁ…って、あ、あ、あれ?体が…」
「あ、修正の文言できたのかな」
「わ、ま、ままままたこの姿勢になるんですか!?」

遥が再び目隠しされ、3人の体が勝手に動き始める。
そして、先ほどと全く同じ体勢になり、体が動かなくなる。
ただ先ほどと違い、3人とも意識はあって、自由に思ったことを話せるようだ。
文言の修正に手間取ったハルカが、面倒くさくて手を抜いたらしい。

そして、遥の触手が先ほどと同じく澪の股間に置かれたのだが、
今回はヴァギナの上でなく、アナルの上であった。

「私は今から、乃坂澪を支配する証として、我が子種を、乃坂澪の腸内に与えます」
「私は今から、ご主人様に服従する証として、ご主人様の子種を、我が腸内に頂きます。
 …うぇぇえええええ!?」
「我が子は乃坂澪と一つになり、我が支配を、完全なものとします」
「ご、ご主人様の子は私とひ、一つになり、我が服従を、完全なものとし…します」
「さあ、我が子種を受け入れなさい」
「はい、お願い致し…し…ちょぉおおおっと待ったあああああああああ!!!」

恥辱のポーズのまま、詠唱の途中で澪が絶叫する。
文言のとんでもない内容に、澪の意志が、契約を強制する力を上回ったらしい。

「ちょ、ちょ、腸内って、何なんですか!?」
「まぁ、普通に考えて、お尻だろうなぁ。
 ほら、お尻の穴の上に、触手が乗っかってるじゃん」
「こ、これを、お尻に、入れるって、ことですか!?」
「たぶんね」
「そ、その上で、お尻から、触手を、生やす、と?」
澪の顔は真っ青である。

「だってさー。澪のアソコが使えないんだったら、お尻に生やすしかなくね?
 口に触手生やしてもカッコ悪いだろ」
「ちょっと待って下さいなんで触手を生やすのが前提になってるんですか!」
「そりゃーねぇ。オレと遥には触手が生えてるのに、澪に生えてないのって、
 なんか仲間外れみたいで可哀想じゃん」
「か、可哀想なんかじゃありません!そんなもの要りません!!」
「そんなこと言わないで、もらっとけばいいんじゃない?別に減るもんじゃないし」
「失うものが沢山あります!!」

澪は股をおっ広げたまま、絵理と漫才を繰り広げる。

「でもさ、澪ちゃん」
と、突然会話に割りこむ遥。

「…お尻、気持ちいいよ?」
484淫魔と彼女 第四話 (15/21):2012/09/11(火) 13:07:18.95 ID:nt+bbflJ
「え゛」
予想外の方向から来た伏兵に対応できず、澪の頭が真っ白になる。

「あーそうそう。結構慣れるといいもんだぜ、アナルも。
 ていうかさぁ…澪お前、感じてね?お尻で」
「はぁ?そ、そそんなことは」
「だってさー、濡れてるじゃん」

体を動かせない絵理ではあったが、それでも澪の股間はよく見えた。
触手が置かれたアナルの手前は、ずいぶんと濡れそぼっていた。

「アナルの上に触手置かれただけでそんな濡らしてんだったら、素質あるんじゃないか?
 なぁ遥。触手は動かせねーの?」
「あ、やってみる…うん、なんか、いけそう」
「ちょっと、きゃ、あ、あぁん、あふん」
触手がアナルの上をコロコロ転がったり、つついたり、こすったりしているだけで、
澪は甘い声を上げ続けた。

澪は媚薬の妖液を飲んでいるし、相当体ができあがってきているので、必ずしも
お尻が特別感じやすいから、という訳でもなかったのだが、3人はそこまで頭が回らなかった。
特に、声を上げている澪自身が、一番驚いていたようだった。

「ほら、すげー感じやすいじゃん。いいじゃんお尻に入れちゃえばさー。
 そのあとは何とでもなるって」
「な、何とでもなる、あん、わ、わけないじゃ…」
「ねぇ澪ちゃん。何事も体験だと思うよ」
「ははは遥さんまで、そんな…はぁん」
「私も、澪ちゃんが触手つけてくれたら嬉しいなぁ。何となく、おそろいだし」
「そうそう。オレたち3人だけの秘密ってやつ。いーじゃんいーじゃん」

絵理と遥の言っていることはメチャクチャで、普段の冷静な澪なら何ということもなくあしらえたはずだったが、
お尻の快感と、その快感を感じている自分に混乱をきたしており、かなり冷静でいられなくなっていた。

「わ、」
澪が2人を制する。
「わ、わ、わかりましたっ!。私も触手もらいますっ!!
 私はご主人様に服従する証として、ご主人様の子種を私のお尻に頂きますっ!!!
 お願い致しますご主人さまっ!!!」

ブスリ。

「ぎゃあああああああああぁぁぁ!!!」
485395:2012/09/11(火) 13:12:32.75 ID:mINmMEaD
すいません、敢えなく連投規制に引っかかってしまいました。
続きは夜にでも。
486名無しさん@ピンキー:2012/09/11(火) 17:57:08.96 ID:bVGlIwoc
規制タイミング良すぎだろw
もう…我慢できない…っ!

# 結構話が長くなってきたので、可能ならトリップ付けておくと色々と幸せかも
487395 ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/11(火) 22:14:10.30 ID:nt+bbflJ
>>484 の続き、今から投下します。

# トリップつけてみました。トリップなんて何年ぶりだか…ありがとうございます。
488淫魔と彼女 第四話 (16/21) ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/11(火) 22:16:17.79 ID:nt+bbflJ
全員の体が自由になった。
しかし澪は、あれだけ嫌がっていた股おっ広げポーズのまま、頭を上げて背を丸め、
歯を食いしばってプルプルと震えている。

「い、い、痛い、です…」
「はるかー、女の子には優しくしないとダメじゃんか」
「ご、ご、ごめんなさい、澪ちゃん…」
触手は遥の意を離れて勝手に動いていたのだが、遥はつい謝ってしまう。

「さすがにこの太さイキナリはつらくねーか?触手もうちょっと細くなんねーの?」
「あ、やってみる、うん」
んん、と遥が力を込めると、少しずつ触手の先がすぼまっていった。
あるところからなだらかに径が小さくなっていき、澪のおしりの付近ではストロー並の太さになった。

「あとさ、気持ちよくなったら、触手がぬるぬるしてきたり、先から液が出たりするじゃん。
 たぶんその方が、澪もやりやすいと思うよ」
「あ、そ、そっか。ちょっと、待ってて。澪ちゃん」
いつの間にやら、すっかり触手に詳しくなっている絵理のアドバイスに従い、
自分が気持ちよくなろうと、オナニーを始める遥。
左手で自分の胸をさすり、右手で触手をこすったり、アソコを撫で回したりし始める。

「じゃー、オレは澪を気持ちよーくする係だな」
「え、何を、む、むぐっ!?」
ちょうど澪の頭の上に膝立ちしていた絵理は、自分のクリトリスから生えている触手を澪の口に入れる。

「ふふん。ちょっと待ってな」
というと、絵理はそのまま体をシックスナインの体勢に持っていき、澪のクリトリス付近を舐め始める。
「ふぅっ、ふん、うん、ふぅぅううん…」
澪は口をふさがれているが、声を聞く限り、かなり気持ちよさそうである。

「…そろそろいいか。じゃあ遥、触手の太さを元に戻そうよ。あ、ちょっとずつ、ゆっくりだぞ?」
「うん、わかった」
「でさ、澪。太くなってきたら、ちょっと、ウンコ出すときみたいにいきむんだ」
「は、はぃぃ…」
いつの間にか元の位置に戻り、澪の口から自分の触手を抜いた絵理がアドバイスを飛ばし続ける。
絵理はただの人間で、目の前にいる淫魔の奴隷のはずなのだが、結局絵理が遥達をリードする辺り、
結局、いつもの3人の人間関係がそのままなのである。
489淫魔と彼女 第四話 (17/21) ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/11(火) 22:18:17.89 ID:nt+bbflJ
「…これで、元の太さに戻った、と、思う」
「おー。じゃあそろそろ、アレを出す?」
「うん。今日は自分でやらないといけないから…う、うまくいくかな…」
遥は、んん、と力を込めると、体が周期的に、ぴくん、ぴくん、びくん…と時を刻むように跳ねはじめた。
その度、へそから伸びる触手がどくん、どくん、どくん…と脈打つ。

「え、ちょっと、な、なんかお尻の中に、は、入って、来るんですけど?!」
「触手が育つための苗床作るんだってさ」
「そんな、ちょ、こ、これまるで、浣腸…あふん」
澪は、いつの間にか仰向けに横たわる絵理の上に乗せられ、
絵理の腰のあたりで、絵理に対して後ろを向いて大きく足を開き、お尻に触手を受け入れていた。
絵理はその後ろから、手で澪の体をいじってよがらせたり、たまに触手で遥の股間をいじったりして遊んでいる。

数分後。
先ほどまでトロンととろけ、赤らんで上気していた澪の顔は、
だんだん、口を結んでプルプルと震え、一所懸命我慢するような顔つきになっていた。
直腸内に「苗床」ができつつあり、周囲の腸壁を圧迫し始めていたのだ。

「あ、あの、と、トイレ、行きたい…」
「そんなんダメに決まってんじゃん。行ったらまた一からやり直しだぜ、たぶん」
「そ、そんな…」
苦しそうに困窮している澪にあっけらかんと答える絵理。

「絵理ちゃん、つらい?」
「は、はい、もう、限界、かも…」
「そっか。わかった。触手出してみるよ」
えー早すぎんじゃねーか?という絵理の心配をよそに、遥は目を閉じ、ぐぐぐっと体に力を込める。

「あ、で、出る、う、ううっ、あ、あふぅうぅうううん!!」

ぼこん、と、遥のへそから伸びる触手の根元あたりが、拳くらいのサイズに膨れる。
そのまま先に向かって、それが移動し始めた。

「ちょ、ちょっと待ってください。あ、あんなおっきいのですか!?
 私のお尻にそんな、は、入るわけ…」
澪は青かった顔を更に青くし、真っ青になる。
しかし無情にも、その塊はしばらくの後、澪のアナルまで到達し、中に侵入しようと試みる。
「む、むむ無理ですよ…う、う、うぎゃああああ!?」
澪の意志などまったく無視するかのように、にゅるにゅるとお尻に収まっていった。
「ぐ、ぐぎ、ぎ、ぎぇ、あが、が、が…」
澪は目をチカチカさせ、胸の前で両手の拳をぎゅーっと握り締めながら、歯を食いしばって、耐える。

「あ、出るよ、あ、イク、うううっ!!」
遥の喘ぎ声とともに、ぼこん、という音がして、塊が澪の腸の中に落ちた。
目を白黒させる澪。

「あー、いきなり抜くと、中のが出ちゃうかもな。
 はるかー、触手抜く前に、またちょっとずつ、細くしてやってくれ。
 そんで澪、触手をくわえるように、がんばってお尻をすぼめるんだ」
絵理の的確なアドバイスに無言で従う2人。
その後、やはり絵理の指示で、触手をしゅるん、と遥が抜く。
澪は絵理の上で、股を開いた体勢のまま、ぐううっと体に力を入れて堪えている。

しばらく後、
「う!?い、い、いやぁあああ!?」
澪のアナルから、もこもこと真っ赤な柔らかい物が溢れ出し、まるで栓をするかのように固まった。
490淫魔と彼女 第四話 (18/21) ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/11(火) 22:20:20.16 ID:nt+bbflJ
「え!?こ、これが、触手、なんですか!??」
あまりのお尻の異物感に、澪は自分の手でそれを触って確かめている。
「触手の幼生みたいだよ。オレのと同じなら、今晩一晩かけておっきくなってくと思う」
「な、なんですって…、と、いうか、あの…
 これ、お尻に栓されたみたいに、なってますけど…
 トイレ、どうやって、行くんですか?」

「「あ」」
大事なことをすっかり忘れていた、と言わんばかりの、絵理と遥。

「そういや、どうすんだろうな、これ。遥わかる?」
「ちょっと、お姉さまに訊いて…あれ、『さぁ?』だって…」
「えーそれ無責任じゃね?」
もうまったく他人事な絵理と遥。
しかし、もう20分近く浣腸まがいのことをされ、澪の排泄欲は最高潮にまで高まっていた。

「だ、ダメです、出ます、トイレ、行きます」
「やー、ちょっと待てよ。今晩かけて育つんだろ?いま中のモン出しちゃって大丈夫なのか?
 育たなくなったりしねーかな?」
「そ、そっか。澪ちゃん、がまん、できない?」
他人事の絵理と遥には、澪の切実さがまったくわかっていなかった。

「ご、ごめんなさい、も、もう、我慢、でき、ない…
 う、うう、で、出ます、ごめんなさい、う、ううううう!」
「わーーーーーー!!ちょちょちょっと待てってば澪!!!」
「きゃーーーーだめーーーーみおちゃーーーーーーーーん!!!!」
「出、出、出るうぅゥゥゥゥゥゥ!!」

3人の阿鼻叫喚の中、澪のお尻の内容物が、一気に、噴き出す…と思いきや。

ぼとん。

「「「へ?」」」

大惨事を予想していた3人を裏切って、出てきたのは、こぶし大の赤い軟体生物、のみであった。
澪と絵理の股の間、シーツの上に、ちょこん、と鎮座ましましている。

「こ、これ…」
「取れちゃい、ましたね」
「もしかして…寄生、失敗?」

『ぷ、ぷぷぷ、ぷ、ギャーーッハッハッハッハッハッハ!
 ま、まさか、と、とれる、なんて、なかなか無いで、す、わよ…アハハハハハハハハ!
 は、はるか、らしい、ですわ…ププププっ』
遥の中でハルカが大笑いしている。かなりツボにハマったようだ。
「わ、笑わないで、お姉さま…」
口をとがらせて顔を赤らめる、遥。
491淫魔と彼女 第四話 (19/21) ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/11(火) 22:22:28.58 ID:nt+bbflJ
その後。
布団の上に落ちた真っ赤な触手の塊を中心に、3人が裸のまま、車座に座っていた。

「ご、ごめんね、澪ちゃん…」
「い、いえ。謝るようなことは何も。
 でも…これで、良かったかも」
「え?」
ぽつりとつぶやく澪に、聞き返す遥。

「…遥さんには申し訳ないのですけど、私触手って、やっぱりどうしても、好きになれなさそうです。
 遥さんの触手は確かにカワイかったけれど、それが自分の体から生えるのを想像すると、どうにも…
 やっぱり、こういうのは、つけたい方がつけるのが、いいと思います」
「まぁ…そうだなー。無理強いは、良くないかもな」
絵理がひさびさに真っ当なことを言う。

「…そうだね。うん。ごめんね、澪ちゃん。
 私これから、触手は、欲しいって思う人にだけあげることにするよ。
 …ねぇ、いいでしょ?お姉さま」
『か、勝手に、なさい…プププププッ。
 まぁ、遥には、まだ早いかも、しれま、プッ、せん、ププッ、わね…プクククク』
ハルカはまだ笑っていた。相当ツボだったのだろう。

「しかし、これ、どうする?」
と、触手の塊をつまみあげながら言う、絵理。
みんな顔を寄せて、しげしげと観察する。

「全然、動かないですね」
「うん、でも、死んでるわけじゃなさそうだよ」
「トイレに流しちゃえば?」
「それは可哀想だよ、絵理ちゃん」
「といいますか…詰まると思います、トイレ」

その後も3人でやいのやいのと話し込んではみたものの、何も結論は出ず、
まぁ大した害もないだろう、ということで、とりあえず部屋の隅っこに触手をおいて、
そのまま、その晩はもう寝ることになった。
全員軽くシャワーを浴び、パジャマを着直して横になると、
先ほどの宴が3人の体力を相当に消耗していたせいか、
3人とも、あっという間に、眠りの世界に落ちていった。
492淫魔と彼女 第四話 (20/21) ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/11(火) 22:25:17.85 ID:nt+bbflJ
それから数日経った、ある日の放課後。

澪に呼び出され、喫茶店で彼女を待っていた彰、遥、絵理の3人は、
その澪が巫女装束で現れたので、一様にひっくり返りそうなほど驚いていた。
オフィス街にほど近いその喫茶店では、巫女のコスプレは浮きまくりで、澪は店内全員の注目を浴びている。

そして、3人が座るテーブルに来ると、澪は深々と頭を下げた。
「皆さんに黙っていてごめんなさい。私、退魔師だったんです」

「え゛」
退魔師、がよくわからない遥と絵理をおいて、彰がぎょっとする。

「彰くん、退魔師、ってなに?」
「つまり…俺達みたいな魔を、やっつける人のこと」
「え!?じゃ、じゃあじゃあ、澪ちゃんは実は、私達をやっつけにきてたってこと!?
 だ、だから、今日は変身してきたってことなの!?」
「あのー遥さん、これ変身じゃなくて、普通に服着てるだけなんですよ…
 えーと、私は、遥さんをやっつけたりしません」
「そ、そうなの?」

ええ、と微笑んだ澪は、そのあと、こほん、と咳払いをした。
じっと、遥を見つめる。

「私は―退魔師として、
 これから…いえ、これからも、遥さんを、護ります。
 人間の心を持っている、遥さんを。
 遥さんが、必要以上に、魔に囚われすぎないように。
 たとえ、頭のてっぺんから足の先まで魔に支配されていたとしても、
 人間としての遥さんが、心穏やかに暮らせるように」
493淫魔と彼女 第四話 (21/21) ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/11(火) 22:27:20.11 ID:nt+bbflJ
「み、澪ちゃん…」
涙ぐみそうになっている遥に向かい、更に澪は続ける。

「そして…私は、淫魔としての遥さんを、認めます。
 だって―」

突然、にへら、と表情をだらしなく崩す。

「遥さんは、『モコちゃん』の、お母さんなんですもの。
 やっつけちゃったら『モコちゃん』可哀想じゃないですか」

「「「は?」」」
突然しまらない雰囲気になる一同。

「あの、モコちゃんって…誰?」と、彰。
「私に寄生しようとして失敗した、触手の子どもです。ほら」

というと、袖に隠れていた左手首から、にょろん、と、小さな赤い軟体動物が澪の手を伝って顔を出す。

「あー…澪、名前付けて持ち歩くほど気に入ったんだ…」と、半ば呆れ顔の絵理。
「はい。捨てるわけにもいかず、毎日いろいろ試して遊んでたら、
 何だか日に日に、愛おしくなってきちゃって。カワイイんですよぉ。うふふ」
「あのー、ち、ちなみに、エサとか、どうしてんの?」と、恐る恐る聞く彰。
「えっと…私の汗とか、垢とか、つばとか、
 あと…おトイレで出すもの、とか、エッチな、汁、とか…うふふふふ」

(魔に囚われてるの、どっちだよ…)
(近い将来その触手にヤられるな、この娘…)
と、心に思った絵理と彰だったが、双方声に出すのをぐっとこらえた。

「まぁ、要するに」
と、遥に向かって右手を差し出す澪。
「これからも、よろしく、って事です」
「…うん!」
退魔の少女と淫魔の少女は、互いに少しはにかみながら、握手を交わした。

「彰さんも」
「あ、うん」
と、続けて握手する2人。

「あと…『ハルカ』さんも」
と、遥の胸に視線を落とす澪。

『けっ』

「…ですって。…ぷぷっ」
と、ハルカの返事を、吹き出しながら伝言する遥。
うふふ、と、澪は微笑みで返した。

「よーし、じゃあ仲直りの記念に、皆でヤろうぜ!4人でさ!」
「絵理さん…たまには違うことを言ってみたらどうですか」
「お尻はオッケーなんだろ?退魔師でも」
「だから、そういうことじゃなくて…」

ただれた漫才を始めた2人を前にして、彰と遥の2人は、クスクスと笑っていた。
494395 ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/11(火) 22:30:24.12 ID:nt+bbflJ
『淫魔と彼女』第4話、以上でした。
続けて、第4.5話 を投下します。

なお、もしかしたらわかりにくかったかも、と今になって思ったのですが、

絵理は触手を植え付けられただけでその他の体はすべて人間のまま、
遥は体の細胞すべて、淫魔のものに作り変えられています。

なので、この話では、絵理は「人間」、遥は「淫魔」です。
495淫魔と彼女 第4.5話 (1/2) ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/11(火) 22:33:19.24 ID:nt+bbflJ
ある、月曜日の、昼下がり。

澪は学校を休んで、彰が学校に行った後の、彰の家―須見家にいた。
小さな応接間で、彰の母・詠歌と、膝を突き合わせている。
その事を、彰や遥は知らない。

「ええっと、ですね―」
澪は細い透明な糸を左手に持っていた。
先から数センチのところを指でつまみ、先を自分の左耳に突っ込む。
そのまま、耳の中をこしょこしょとひっかくような仕草をする。

「―これです」
耳から引き抜かれた糸は、指先から、まるで針のようにまっすぐ鋭利に伸びていた。
そしてその先に、数ミリ大の真っ赤な軟体生物が刺さっていた。

「蟲、か」
糸を受け取り、その先に刺さった蟲をしげしげと眺める詠歌。
「はい。耳奥に寄生し、非常に強力な催眠音波を出して、宿主を自由に操ります。
 これ自身は意思を持たず、別にある母体の意思によって遠隔操作されるタイプですね」
「結構、貧相な作りだね」
「ええ。ですので母体が近距離にいないと発動しないと思われます」

ふぅん、と言って詠歌が糸を返すと、澪は再びそれを左耳に突っ込み、蟲を自分の耳に戻した。

「律儀に耳に戻すわけ?」
「奴隷の義務ですから」
「なにそれ」
ケラケラと詠歌は笑う。
496淫魔と彼女 第4.5話 (2/2) ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/11(火) 22:36:16.39 ID:nt+bbflJ
それで、と、澪は言葉を続ける。
「この蟲を埋められた者は強制的に、遥さんと、魂の所有契約を交わさせられます。
 対する遥さんは…あの様子だと、操られてるか、真の意味を理解してないんでしょう。
 耳の蟲については気づいてもいなさそうです。
 恐らく、『中の蟲(コ)』から宿主への、純粋な好意なんではないでしょうか。
 淫魔としての、ですけど」

はぁ、とため息をつく詠歌。
「なるほど。『中の蟲』ハルカから遥ちゃんへの、プレゼントってわけだ。
 誰かを誘惑して精を取る、なんてできない遥ちゃんが、いつでもありつける「食料」ってことだね。
 ありがた迷惑な話だなぁ。
 じゃあ、遥ちゃんがその気にならない限り、大きな問題にはならないってことか」
「そうですね。ただ今後、遥さんが変質した場合は、どうなるかわかりません」
「…そうだね」
しばしの、沈黙。

「…だから、自ら、奴隷になっちゃったんだ」
「はい、おかげでお尻の穴を差し出すハメに」
「体張ってんねぇ…」
苦笑する詠歌。

「…確かに、澪ちゃんクラスの退魔師の魂をエサにし続けられるんなら、遥ちゃんが飢えることは、しばらくは、ないだろうね。
 生活のために奴隷を増やす必要はなくなるし、誰だっけ、絵理ちゃん?の魂が食いつぶされる心配も、なくなるわけだ」
「はい。それに…
 私なら、他の退魔師を追い払ってあげられますから」
「こらこら、そんなこと言っていいの?」
「社(やしろ)に知られたら、追放どころじゃ、済まないでしょうね。ウフフ」
ニヤニヤしながら訊く詠歌に、いたずらっ子のように笑う澪。

「いやー、本当に変わり者だね、澪ちゃんは」
「それはお互い様ですよ、『先輩』」
今度は互いにクスクス笑う。

ひとしきり笑うと、ふぅ、と詠歌は一息ついて、虚空を見つめる。

「まぁ、遥ちゃんは、ウチのカワイイ嫁候補だからね。立派な淫魔に育ってもらわないと」
「はい。私にとっても、大事な親友ですから。変に道を踏み外してもらっては、困ります」

詠歌が、柔和な表情のまま、澪に向き直る。

「うん。これからも、遥ちゃんを、よろしく。あと、ついでにウチのバカ息子も」
「はい。任せて下さい。先輩」
澪は詠歌に応じて、ニッコリと微笑んだ。

「それにしても―」
詠歌は窓の外を見上げ、つぶやく。

「いい友だちに囲まれて、良かったね。遥ちゃん」
497395 ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/11(火) 22:43:24.23 ID:nt+bbflJ
以上です。
第4話はオチ(+第4.5話)まで読まないと、澪の堕ちた過程がわかりにくいかもです。
更に、裏設定やら書ききれてない細かい設定やらてんこ盛りだったので、どこまで伝えられたか
不安ではあります。どうでしょう。

なお、第4.5話をもって、この話は第一部完、です。
続きを書くかどうかは今のところ全然わからないので、この先の展開を簡単にあ
とがきっぽく書いておきます。

澪が奴隷になった事により、遥の「食生活」は一気に改善しました。

実は退魔師としての澪は、ダメダメ淫魔の遥よりずっと格上の存在で、現時点で
はハルカよりも強いです。
そんな澪が、霊力たっぷりの精を日々捧げてくれることになり、遥は彼女とエッ
チをしてさえいれば、使い魔としてのお勤めを十二分に果たせるようになります。

それは裏を返すと、澪とのエッチが遥にとって欠かせない「日常食」になるとい
うことで、そこには当然、絵理がセットでついてくるので、遥の性生活は、当面、
親友であり、奴隷でもある2人がメインのパートナーとなります。

こうして、淫魔、人間、退魔師の3人の女の子が、たまにハルカさんの乱入で弄
ばれつつ、来る日も来る日も、それぞれの体に(澪はちょっと変則ですが)寄生
した触手を使ってイチャコラする生活がスタートします。
(ここでの「淫魔」「人間」の区別は >>494 に書いた通りです)

そして遥は、たまに彰にラブラブな精を捧げ、そしてたまに、ハルカも絡んで他
人を巻き込んで何かやらかし、彰を困らせる、という高校生活を送るんだろうと
思います。

その中で、遥はハルカに指導され、ハルカとちょっとずつ融合し、淫魔として、
成長していきます。


ということで、以上です。ここまでお付き合い頂き、ありがとうございました。
498名無しさん@ピンキー:2012/09/11(火) 22:51:33.27 ID:SWT38jgB
乙、第二部を楽しみに全裸待機してる
パンデミックの波が広がらずに狭く濃く輪を作るのはなかなか新鮮で面白かった
499名無しさん@ピンキー:2012/09/11(火) 22:55:08.65 ID:NBuas/ei
乙!ほのぼのした
500名無しさん@ピンキー:2012/09/12(水) 09:36:41.09 ID:uHOCkW+X
よう考えられてるなぁ。
第三話あたりにも、ちょくちょくと伏線はあったのね。
しかし、モコちゃんが強力な使い魔になりそうなのがw
素敵な読後感だったー。
501395 ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/12(水) 09:51:08.30 ID:JwsR5hw5
>>500
ありがとうございます。
実は、第三話のエロシーンと第四話のエロシーンは同時並行で書いてました。
契約の文言をつじつま合わせする必要があったので…

他にもちょこちょこと細かい伏線というかトリックというか、仕掛けを入れてあるので、
お暇だったら探してみてください。
502395 ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/12(水) 10:41:00.91 ID:JwsR5hw5
順番逆になりましたが、 >>498>>499も、ありがとうございます。
だんだん第5話で書きたい話もできてきたので、時間があれば、またいずれ。

あと前日譚として、退魔師・詠歌が堕ちて彰を生む話、というのがあって、
これはもう、かなり初期の段階で頭の中では完成しているのですが、
皆さんにとって面白いかどうかわからないので、これもいずれ、頃合を見て。
503395 ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/12(水) 15:58:13.83 ID:qr1AO0vW
…と、つい嬉しくてレスしちゃったのですが、そろそろROMに戻ります。
楽しんで頂ければ幸いです。それでは。
504名無しさん@ピンキー:2012/09/13(木) 00:48:53.99 ID:1l/v4mdq

面白かった
505名無しさん@ピンキー:2012/09/13(木) 11:29:02.46 ID:vEjsCDPt
彰を退場させろ
506名無しさん@ピンキー:2012/09/13(木) 12:59:44.39 ID:/WEc3qF4
いないと話が破綻するだろう
507名無しさん@ピンキー:2012/09/13(木) 13:47:15.05 ID:mPef0cXv
彰はオチ担当
508395 ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/15(土) 05:53:25.49 ID:X3ML9/nb
>>395です。
『淫魔と彼女』第五話、投下します。

第五話 14レス分。第二部一話目。第四話の、後日談です。
  何となくの気分で、2人の女の子による甘々触手エッチを書きました。
  ですので、若干ノリがイレギュラーですが、ご容赦下さい。
  今回、悪堕ちなしで、堕ち自体ありません。コメディ風味ですので、ご注意。

>>497を書いた時点では、第二部の構想まったくなかったのですが、
何だかんだで色々ネタは出てくるもので、とりあえず一話分、ノリと勢いで書きました。
上にも書いたようにちょっとイレギュラーな感じですが、箸休め程度に楽しんでもらえればと思います。

ps. 明け方で、途中寝落ちするかもしれません。途中で反応なくなったらごめんなさい。
509淫魔と彼女 第四話 (1/14) ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/15(土) 05:56:33.23 ID:X3ML9/nb
澪が、自分が退魔師であることを皆に明かした、その、直後。

皆と握手を交わした澪は、改めて皆と同じテーブルの席に座り直すと、彰にある提案を持ちかけた。
その顔は、さっきまでのにこやかなものと打って変わって、極めて、真剣である。

曰く、遥に必要な精は、すべて自分の霊力でまかなえるから、
遥と自分を、定期的に、エッチさせて欲しい、と。

ただし、自分が奴隷になったという件は、伏せていた。彰が知らない可能性があったし、
事実、彰は、遥が他人を奴隷にしていることを、知らなかった。

彰、遥、絵理の一同は、一様に驚いた。まぁ、絵理は「ほぇー」とつぶやいた程度だったが、
遥はまさか、そこまでの事を澪が考えているとは思っていなかったし、彰がどう反応するか、心配だった。

一番驚いていたのは彰だったが、
「うん…それは…
 本気でそれを申し出てくれているのなら、正直、ありがたいかもしれない。
 うん。ありがとう。むしろ、こちらから…どうか遥を、よろしく、お願いします」
と、テーブルに手をついて、澪に頭を下げた。
彰自身も、遥が淫魔としてまったく向かない性格をしていることはよくわかっていたし、
また、元は自分のせいだとはいえ、自分の彼女が多くの人間と臥所を共にするのは、あまりいい気がしていなかった。

その返事を聞くと、澪はようやくやわらかな表情に戻り、
「うふふ。じゃあ、ときどき、遥さんを、お借りしますね」
と、ニコッと微笑んだ。

「えーオレはー?」
「お前は俺に断らず勝手にヤッてるじゃないか。
 もう、レイプとか過激なことをしなければ、いいよ」
「何だよそれー」

その後、彰と澪は、当人の遥を巻き込んで、いつ、どれくらいの間隔ですればいいか、の具体的な相談に入った。

「えーオレはー?」
「絵理さんはそんなの決めなくても、どうせ勝手にするじゃないですか」
「なんでみんなオレの扱いテキトーなんだよー」

結局、あんまりハイペースにしても大変だし、
どうせ絵理が相手をすることもちょくちょくあるだろうし、そこに澪が巻き込まれることもあるんだろうから、
とりあえず、2週間に一度くらいで様子を見よう、ということになった。


ちなみに、1人の女の子を3人の男女がどうシェアするか、
どういう日程間隔でセックスするか、という話を、
制服姿の3人と巫女装束の1人の高校生が真面目に話し合っている姿は、
恐ろしく周囲からの目を引いていたのだが、それに当人たちはまったく気づいていなかった。
510淫魔と彼女 第四話 (2/14) ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/15(土) 05:59:22.33 ID:X3ML9/nb
それからしばらく経った後の、金曜日。

遥と澪は、学校からの道を、2人で歩いていた。
目指すは、澪の家。遥の手には、スポーツバッグに入った、お泊りセットがあった。
そう、初めての「定例日」だった。

澪は、夕暮れの坂道を下りながらふと、隣の遥を見やる。
いつもと、変わらない横顔。表情もいつもと変わらない、垢抜けはしないが、笑顔の可愛い、遥。

これから彼女とセックスをする、という状況があまりに現実感がなく、ただ頭の中がぼんやりしていた。

自分の使命感から突っ走ったこととはいえ、澪は自分の心の中に、何か引っ掛かりができているのを、感じていた。
したくないということではなく、ただどうにも、現実感に欠けるのだ。
隣でニコニコしている遥は以前と変わらぬ遥で、今までの、ただの親友であった彼女と、
何も変わっていないように錯覚させる。
だからどうも、自分の使命感や決意というものが、するっと抜け落ちてしまうような、そんな感覚に陥ってしまうのだ。

遥が、自分を見つめている澪に、気づく。

「…どうしたの?」
「い、いえ…自分で言い出したこととはいえ、どうにも、実感がわかなくて」
「…そうだね。実は、私もなんだ。えへへ」

そういうと、2人して、照れ笑いのような、苦笑いのようなものを浮かべる。

「そ、そういえば、絵理ちゃん、一緒に来るっていうかと思ってたけど、来なかったね」
「ええ。『初めてのときは2人がいいだろー?』ですって」
「そ、それは、余計な気の遣い方だね…」
「ええ。なんというか、あの人らしいです。うふふ」
確かに変な気遣いだと、澪はつい、その時の彼女の顔を思い出して、クスリとする。

「じゃ、今日は本当に、2人きりなんだ」
「ええ…あ、でも、『ハルカ』さんは、いらっしゃるんでしょ?」
「ううん、いないよ」
「えっ?」
澪の驚く反応に、遥は、苦笑いを浮かべる。

「今日はふて寝するから、絶対に呼ぶな、って。
 どうも、澪ちゃんが退魔師だってわかってから、ちょっと避けてるみたい」
「そう、ですか…」
「うーん、でも、そのうちまた、仲良くしてくれると、思うよ」
「…そうですね。うふふ」
淫魔が退魔師に「仲良くしてくれる」というのがそもそも変なのだが、
遥が言うと、何となく、そういうものに思えてくる。

「今日は、夕飯どうする?また一緒に作る?」
「あ、今日は作りおきがあるので、できれば一緒に食べていただきたいんです。
 どうしても一人だと、作りすぎてしまって。
 もちろん、遙さんがよければ、ですけど」
「いいよ、もちろん!
 じゃあ、今日はさっさとお風呂入って、パジャマに着替えてからご飯食べよっか」
「そうですね、それが良さそうですね」

澪は、そして遥も、今日が特別な日であることすら、いつの間にかすっかり忘れ、
まるでただの「お泊り会」であるかのような会話をしながら、ただただ、澪の家への道を、歩いていた。
511淫魔と彼女 第五話 (3/14) ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/15(土) 06:01:24.28 ID:X3ML9/nb
※ スイマセン、コピペミスで、さっきまでタイトルが間違ってました。
-----
「じゃ、食べましょうか」
「うん!」

帰り道での相談の通り、彼女たちはパジャマに着替えた後、澪の部屋でご飯を食べようとしていた。
和風な雰囲気のする澪のイメージからすると意外なことに、彼女の部屋はピンクを基調にコーディネートされ、
入って右に大きめのシングルベッド、左奥に小さな勉強机があって、いかにも「女の子の部屋」であった。
2人は、空いている左手前のスペースに折りたたみ式のテーブルを出し、その上にご飯を並べ、向い合って座っていた。

「いっただっきまー…あれ?」
「…どうしたんですか?遥さん」
遥は、手を合わせている澪の左手を見ていた。
その左手首が、真っ赤なもので覆われている。

「…モコちゃん?」
「あ、はい」

普段、澪は左腕にモコちゃんをくっつけていることが多い。
左腕で都合のいい位置に移動させ、あとはモコちゃんが意の向くまま、自由にさせているのだが、
現在は、左手首にぐるっと巻き付き、余った部分が左手の甲にぺったり貼り付いていた。

「なんかそれ、くのいちが、手にはめてるヤツみたい」
「ああ、手甲ですね」
「そう、それ!あ、澪ちゃんの巫女の恰好に合いそうじゃない?」
「あはは、言われてみれば、そうかもしれませんね」
「うん!何か、かっこいいよ」
確かに、澪がいざというときに履く真紅の袴に、色合いがピッタリとマッチしていた。
そのまま着けていって手甲だと言い張っても、確かに他の退魔師にバレないかも…などと、澪はぼんやり想像していた。

「いつもそこにしているの?」
「外にいるときや、人に見られたくないときは袖の奥に引っ込めてるんですけど、
 普段は、私もモコちゃんも、ここが一番落ち着くみたいです。
 それにここだと、いろいろ便利なんですよ。
 例えばね、ほら」

と言うと、澪は左の人差し指を、目の前のお箸に向けた。
同時に、モコちゃんから細い触手が伸び、人差し指に巻き付き、
そのままお箸に向かって伸びていくと、お箸に巻き付いて、しゅるしゅると縮んだ。

「…すごーーーい」
遥が驚嘆の声をあげる。
澪は、人差し指をぴんと上に立てて、その上で、モコちゃんの触手を使って、お箸をくるくると回していた。

「そっかー。指から触手が伸びるってのも、便利なんだね。
 私もちょっとやってみる」
「えっ?」
「えへへ。私ね、最近、ちっちゃい触手だったら、おヘソ以外のどこでも生やせるようになったんだ」

そういうと、遥は右の人差し指をお箸に向け、んんっ、と力を込める。
つま先から、細い触手がしゅるっと伸び、お箸に向かっていく。

…しかし、その触手は、お箸に絡まって持ち上げたかと思うと、そのままカランと落としてしまった。
澪が見やると、遥は、左手で右指を押さえ、プルプルと震えている。

「ど、どうしたんですか?」
「…私、ダメだ。これ、感じちゃう…」
「…あはは。私とモコちゃんの、勝ちですね」
512淫魔と彼女 第五話 (4/14) ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/15(土) 06:04:25.77 ID:X3ML9/nb
食事も終え、テーブルもしまって、何となく雑談で時間を潰していた2人だが、だんだんと、することもなくなった。
2人はなんとなく、ベッドを背もたれにして、並んで腰掛けている。

ただ、無言。

これが恋人同士の初めての時間なら、ちょっと顔を赤らめたり、もじもじしたり、
チラチラと横目で相手を見たり、ムズムズするようなムードを漂わせるのかもしれないが、
この2人には、まったくそういうものは、なかった。

ただ2人して、ぼーっと、座っている。

「…なかなか、気分出ないですね……」
「うん…」

それは、そうだ。
互いに恋愛感情もなければ、共に同性への興味もない。
ましてや澪は、セックス自体初めてなのだ。『契約』は性的ではあったが、あれはセックスと呼ぶには程遠い代物だった。
絵理なら行為そのものへの興味で突っ走れるのかもしれないが、それもまた、この2人には縁遠いものだった。

どうにも、する、という雰囲気に、ならない。

「ねぇ澪ちゃん、無理にすることも、ないし…今日は、このまま一緒に、寝ない?」
「うーん、でも…
 今日しないと、結局いつまでも、しないような、気がします」
「うん…それはそうかも、しれない…
 でもさ。別に、澪ちゃんがしてくれなくても、私ががんばって他の人とすれば、いいんだから」
「ううん、だめです。
 遥さんに他の人とあんまりしてほしくないから、私がすることにしたんです。
 ただ…きっかけというか、踏ん切りというか、そういうのが、ないかなぁって」

そう…きっかけ。
きっと、自分たちが、あまりにも今までの自分たちと同じだから、しよう、という気にならないのだ。
それを変える…きっかけ…?

ふと、澪は隣の遥を、見やる。
そこにはやはり、今までと何も変わらない、遥の横顔があった。

「あ…」
澪は、気づいた。

違う。
必要なのは「変える」きっかけじゃ、ない。
「変えない」ための、きっかけ。

そうだ。
そう、そうだった。
ちゃんと覚えていたようで、全然覚えていなかった。
自分が、遥とセックスしなければならない、理由。そしてそのための、決意。

「…どうしたの、澪ちゃん?」

「あの…
 今晩だけ、ご主人様と呼んで、いいですか? 遥さん」
513淫魔と彼女 第五話 (5/14) ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/15(土) 06:07:22.37 ID:X3ML9/nb
「え?そんな、やめてよ澪ちゃん」
「いえ…呼ばせてください。
 そう呼ぶと、あのときの決意を、思い出せるような、気がするんです」


そう、あのとき。

遥が淫魔に取り込まれたことは、知っていた。

しかし、あのとき。

純真なる遥の心と、邪なる淫魔の存在。
その相容れない2つが混ざった先に、破滅しかなくなっていたことを、知った。

そして―

 『オレは、ご主人様が望む限り、ご主人様の、親友、で、い続けるんだ』

遥の破滅と共に、絵理の魂もまた、堕ちる。


遥を、救わなければならない。
絵理を、救わなければならない。

そのために。

遥の心を取り込んだ淫魔に、奴隷として自らの魂を捧げ、
その上で、淫魔の中に取り残された遥の心を、未来永劫、護り抜く。

―それが、対魔師・乃坂澪に残された、たった1つの、勝利条件。


「うん、そう、そう、うん…」

そうだ。
私は遥に、魂を捧げたのだ。
私は遥に、忠誠を誓ったのだ。
今隣にいる、「何も変わらない」遥に。

そして私は、
魂が朽ちるまで、遥のものとなって、
魂が朽ちるまで、遥のために闘い続ける。
今隣にいる遥を「変えない」ために。


「澪、ちゃん?」

「…気持ち、固まりました。しましょう。ご主人様」
514淫魔と彼女 第五話 (6/14) ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/15(土) 06:10:22.75 ID:X3ML9/nb
「え、えーと…」
「あの、SMプレイがしたいとか、そういうんじゃ、ないんですよ?」
「じゃ、じゃあ、私は、どう呼べば…?」
「ご主人様はいつもどおりで、いいんです」
「そ…そう。わかったよ、澪ちゃん。
 ちょっと、恥ずかしいけど…」
「うふふ。たまには、いいじゃないですか。こういうのも」

澪はそう言うと、遥の体に体重を預けた。
遥の肩に、自分の頭を乗せる。

「優しくしてくださいね。ご主人様…
 誰かとこういう事するの、一応、初めてですし…その…後ろ、ですから…」
「う、うん。わかったよ。澪ちゃん。
 …大丈夫。任せて。こないだみたいには、しないよ」
「あはは、アレはもう、コリゴリです」

2人はそう言うと、互いに顔を向かい合い、
軽くて、優しい、キスをした。
515淫魔と彼女 第五話 (7/14) ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/15(土) 06:13:26.07 ID:X3ML9/nb
「はぁん、あぁん、はふっ」

澪は、ベッドの上に仰向けになり、両手でシーツをきゅっと握って、快感に耐えていた。
遥はその上にまたがり、四つん這いの恰好で上下に移動しながら、ただひたすら、澪に奉仕している。
それは、とてもとても、優しい、愛撫。
澪の全身を、かすかなかすかな快感が、包み込むように覆っていた。

「あ、モコちゃん…」
遥は、澪の左手をみやる。モコちゃんはそこに、やはり澪の手甲のように貼り付いていた。

「モコちゃんは、どうする?」
「…このままで。
 ここにくっついていてもらうと、なんだか安心感があるんです」
「そっか。えへへ。カワイイね。モコちゃん」
遥は右手で、モコちゃんを撫でてあげた。

「…そういえば…ご主人様こそ、触手、使わないんですか?」
澪はふと、遥が一切触手を使っていないことに気がついた。

「あ、だって、澪ちゃん、バージンだし…」
触手から出る妖液は、処女には強力すぎる媚薬になる。
以前の『契約』のとき、澪が飲んでのたうちまわっていたのを、遥は気にしていた。

「ああ…大丈夫ですよ。気にしなくても」
「え?」
「…私達退魔師は、淫魔を退治するときにそういうのを浴びてもいいように、
 自らの霊力で妖気を抑え込むことができますし、そのための訓練も積んでいるんです。
 こないだは儀式を成功させるため、敢えてそういうことをしなかっただけで、
 今なら、大丈夫ですよ。自分で、快感を、調節できます」
「そ、そうなの?」
「ええ…せっかくだから、試してみますか?
 私に、その液を、飲ませてください」

澪が強く言うので、恐る恐るながら、遥はへそから触手を伸ばし、澪にくわえてもらう。
そして、気持ちよくなるように、自分を愛撫する。澪も、ぎこちない手つきで触手をさすったり、
触手の先を、舐めたりしている。

「あ、イク、イクよ、うううっ」
遥がたまらず発射するのを、澪は口内で受け止め、そのまま、咽下する。
そして、目をつぶり、頭を静かに反らせて、ぐっ、と、耐える仕草をした。
両手をギュッと握り、しばらく全身に力を込めて固まっていたが、
しばらくすると、ふぅ、と力を抜いて、遥を見やった。

「激しくならない程度に、快感を抑えてみました。
 …ね?大丈夫でしょ?」
そういう澪の顔は赤く上気し、とろんととろけてはいるが、確かに、十分に耐えられる状態のようだ。
むしろ、遥が自分で飲んだ時のほうが、もっとフラフラになっている。

「す、すごいね…」
「本当に強い淫魔が放つ液だと、これでは全く効かないんですけど。
 今のご主人様のだったら、大丈夫です」
「…なんか、私、弱いって言われてるみたい」
「うふふ。強くなってくださいね。ご主人様」
拗ねる遥に、優しく微笑む、澪。
516淫魔と彼女 第五話 (8/14) ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/15(土) 06:16:27.87 ID:X3ML9/nb
澪自身の力で適度に抑え込まれつつも、妖液の効果はそれなりにあったようで、
すっかり澪の体から力が抜け、全身がとろけていた。

「…うん。じゃあ、そのまま、気持よく、なって、澪ちゃん」

と言うと、遥は澪の上に四つん這いになったまま、へその触手の先を、彼女の下半身に伸ばしていった。

「やさしく、してあげるね」

触手は、クリトリスの上に到達すると、その先がペタっと平べったくなり、
そのまま股間全体を覆うように、その先に伸びていく。
そうして、その覆われた下で、澪の股間にある様々な隙間を、触手から細かい毛が伸び、まるでスライムのように、
溶けこむように、埋めていく。
クリトリスは、その包皮の下に入り、優しく包み込まれる。
ヴァギナは、そのひだの1つ1つが包まれ、その筋の中に少しだけ、染み入るように、入り込む。
「はぁ…」
澪が甘い声を出す。

そして、先端がアナルに到達すると、先が糸のように細くなる。
「あ…」
「大丈夫、今日は、痛くしないから」

そして、しゅるっと内側に潜り込むと、中でばっと傘が開くように、広がった。
そのまま、内と外の両側からきゅっとすぼまり、穴を挟み込む。
「あぁっ」
そして、穴のヒダのすべてに、溶けるように埋まっていき、触手と穴が、融合する。

「…どう?痛くないでしょ?」
「はい…とても、気持ち、いいです…」
おしりの疼くような快感に、澪は身をよじらせた。

「じゃあ、このまま、気持よくしてあげるね」
「はぃ…ああっ、ああああん」

股間を包み込んでいた触手全体が蠕動し、澪の、クリトリスと、ヴァギナと、アナルすべてに、
かすかな刺激を与え続ける。

「あぁ…きも…ち…いい…あぁん」

そのまま、股間の疼きを自ら全身に伝えるように、みじろぎ、よがり、体をくねらせた。
息が、荒くなる。顔が、火照る。
股間から、全身に、疼きが、広がる。

「ね、ねぇ…ご主人様…」
「何?ど、どこか痛かった?澪ちゃん」
「違います…すごく…気持ちいいんですけど…でも、
 私ばっかり気持ちよくなってて…ちょっと申し訳なくて…」
とろけた表情で遥を見つめる、澪。

「ああ、なんだぁ…
 じゃあ、こんなの、どうかな」
517淫魔と彼女 第五話 (9/14) ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/15(土) 06:19:26.09 ID:X3ML9/nb
次の瞬間、お尻の穴の上で止まっていた触手が、その中に先がすぼまったまま、
更に上を覆うようにして伸び、お尻の谷間を割り、
尾てい骨から二手に割れて、前に回り込み、前側の触手と融合した。
更に、お尻を割る触手から触手の膜がにじみ出て、お尻全体を覆う。
さながら、触手でできた真っ赤なハイレグショーツだ。

そして、遥のへそから澪のクリトリスの上に伸びていた触手が、
そのままクリトリスの方から、澪のお腹にぺったりと張り付いていき、
平べったい布地のようになって澪のお腹の中央を覆っていき、
そのまま、澪のおへその中に入りこみ、おへその中で膨らみ、
そして、外からも覆うようにぺったりと吸い付いて、おへそと融合した。
澪のおへそが、まるで遥のおへそと、触手でつながれたようになった。

「あぁん…あ、ご主人様も…」

澪が遥の下半身を見ると、遥も澪と全くお揃いの恰好になっていた。
赤い触手のハイレグショーツを履き、そこから、おへそに向かって布地が伸びている。

「えへへ。今、澪ちゃんと私、おそろいだよ。
 2人のショーツ、澪ちゃんのところで動いたとおりに私のところでも動いて、
 澪ちゃんと、全く同じ快感を、私も味わうの」
2人の触手ショーツがぶるぶると震えている。

そして、遥の触手がしゅるしゅると遥のおへそに引っ込み始め、
2人は、おへそでくっつく形になった。

「どう?…うん…今、私達…1つに…なったよ…」
「あ…とっても、とっても…気持ちいい…ご主人様…」

遙と澪は、ほとんど背格好も同じで、体型も同じだ。
若干、遥の胸は下側に豊かで、逆に澪の胸は上側にツンと向いており、
また、遥のお尻は少し膨らんでいて、澪のお尻は少し引き締まっている、という違いはあるが、
その他は、まったく瓜二つの体型をしていた。

それゆえ、お揃いの格好をして、おへそでくっついた2人は、綺麗な線対称を描いていた。

「じゃ、ここも、1つになろっか」
と遥が言うと、遥の左胸の乳輪の周りから、しゅわしゅわと赤く柔らかい物体が湧き出し、
そのまま、遥の乳輪を包み込んだ。
そして、その先からしゅるっと赤い紐が澪の右胸めがけて伸び、その先端を捉え、くわえ、吸い付き、乳輪と融合した。
「あっ、あんっ?」
その紐は澪の右乳首をつまむようにして引っ張り、そのまま縮んで、
遥と澪の乳首をつなぐ、赤くて太く短い幹となった。
そして反対側の胸も同じく、繋がれる。
2人の胸が、融合した。
ぺたっと、澪の胸の上に自身の胸を下ろす、遥。

「あっ…気持ち…いいです…」
「えへへ。これで、私と澪ちゃん、胸の快感も、一緒になったよ。
 じゃ、ついでに、ここも…」

次の瞬間、遥のクリトリスから赤い触手が伸びて澪のクリトリスに吸い付き、
同じく縮んで、2人のクリトリスをつなぐ、太く短い幹となる。
「はぁん!?」
吸われた勢いで、澪の腰が跳ね上がる。
それをそのまま、遥の腰が上から押さえ、くっつき、ベッドの上に、押さえ込んだ。
518淫魔と彼女 第五話 (10/14) ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/15(土) 06:22:27.94 ID:X3ML9/nb
「ね、澪ちゃん…私達…いっぱいいっぱい…1つになったよ。
 一緒に、感じよ、ね?」
「え、ええ、ご主人、さま…あぁん!」

2人の両胸、へそ、クリトリスをつなぐ4本の触手が、同時に蠕動し始め、
2人に同じ快感を供給する。
そして、2人のお尻のすぼまりと融合していた触手も、2人のお尻で全く同じ動きを始める。

「はぁっ、ああっ、あん、あふんっ」
「ね、あぁん、気持ち、いい、でしょ?」
「はい、あぁっ、すごく、いい、ですっ、あぁっ」

それぞれの5箇所に吸い付く触手の動きが段々と激しくなり、
そして、それぞれのお尻を大きく包み込む触手の膜が、細かく、しかし激しく震えるようにウネウネと動き、
2人の肌を刺激する。

「はぁっ、い、いきそう、です…」
「あっ、私も、イク、いくよ、ねぇ、ふたりで、イこ?」
「はぃ、はぁ、あっ、ダメ、イク、イク、ぁあああああああああぁん!」
「私、も、イク、イクっ、ふぁぁああああああああああん!」

ほぼ同時に2人の体が跳ね、頭が同時にそれ、がくがくと震え、そして、同時に、がくっ、と力尽きた。

「はぁ…はぁ…イッちゃいました…」
「うん…一緒にイケたね…澪ちゃん…」
「ええ…何だか幸せ…です…ご主人…さま…」

2人は同時にイッた後も、その余韻から逃れるのが名残惜しく、互いの体をよじりながら、
ずっと抱き合い、つながった互いの感触を確かめ合っていた。

そして、遥が澪に抱きついたまま横倒しになり、そのまま澪も引っ張られるようにして、
澪が右を、遥が左を下にして横になり、再び、互いの肌を、密着させた。
見つめ合う、2人。

「…えへへ。気持ちよかった」
「…はい。とっても。うふふ」

そして、互いに強く抱き合う。2人の両胸と、おへそと、クリトリスは、つながれたままだ。
それを互いに確かめ合うように、少しよじっては、互いの体を引っ張り、かすかな快感を、わかちあう。
そして、互いの肌を確かめ合うように、お互いの体を、すり合わせる。

そして、抱き合い、繋がりあったまま、いつしか2人とも、スヤスヤと、眠りに落ちていった。
519淫魔と彼女 第五話 (11/14) ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/15(土) 06:25:24.81 ID:X3ML9/nb
朝、澪が目覚めると、目の前で、遥がこちらを眺めていた。
体は、昨晩の状態のままだ。

「おはよう、澪ちゃん」
「…おはようございます…ご主人様」
「昨日、どうだった?澪ちゃん」
「…その…とても…良かったです。
 また、2人のときは、あんな風に、してくれますか?」
「うん、もちろんだよ。澪ちゃん」
えへへ、とはにかむ、遥。

その後も2人は、それからもしばらく、互いにつながっている感じを互いに味わいながら、
少し身じろぎしたりして、もどかしそうにしていた。

「―そろそろ、起きよっか。
 …ね、もう、『遥さん』に、戻してよ」
「うふふ…そうですね、『遥さん』」
ちょっと恥ずかしそうに言う遥に、澪は微笑んで応じた。

次の瞬間、2人の体を包んでいた触手がしゅるしゅると音を立てて縮み、遥の体内へと入っていった。
同時に上体を起こし、んっ、と、同時に伸びをする、2人。

「はー、気持ちよかった。
 …あれ、どうしたの?」
「いえ…何だかちょっと、さみしいな、って。
 さっきまで、遥さんにつながって、包まれてる、って感じがしてて、
 すごく、心地良かったので」
両手で腰やお尻をさすりながら、澪がつぶやく。

「そっか…あ、いいこと思いついた。
 ね。ちょっと、そのへんに、立ってくれる?澪ちゃん」
「え?え、ええ…」

遥は、ベッドから1,2歩離れたところに、澪を立たせた。

「じゃ…こっちおいで、モコちゃん」
「―え?」

すると、今まで澪の左手に巻き付いていたモコちゃんが、
突如空中に跳ねたかと思うと、遥が上に向けた両手のひらの中に、すぽん、と収まった。
520淫魔と彼女 第五話 (12/14) ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/15(土) 06:28:52.42 ID:X3ML9/nb
「遥さん…モコちゃんを操れたんですか?」
「うん。前にお姉さまに教えてもらったんだけど、奴隷の触手は主が自由に操れるんだって」

(…そうか。そういうこと、だったんですね…)
澪は『契約』のことを思い出し、一人合点していた。

澪は、『契約』の文言を、一言一句、正確に記憶していた。
その中の、一節。

 『我が子は乃坂澪と一つになり、我が支配を、完全なものとします』
 『ご主人様の子は私と一つになり、我が服従を、完全なものとします』

つまり。
奴隷の体に寄生する触手は、主が意のままに操れる。
そして恐らく、主が操っている間、奴隷は触手を全く操れない。

そうして、触手が、
奴隷の体の自由を、主の意のままに奪い、
奴隷に対して常に主の存在を誇示し、意識させ、
そして、奴隷を精神的に屈服させる。

それが、奴隷の体と一つになる触手が「支配・服従を、完全なものとする」という意味なのだ。

ふと、そんなことを考えていた澪の前で、遥が続けた。

「でもね。…私そんな事言われても、ピンとこなくって。
 例えば絵理ちゃんの触手を自由に操れるって言われて、何に使おうかなって考えた時に、
 ちょっといたずらしてびっくりさせられるかも、とか、
 どこに絵理ちゃんがいても操作できるみたいだから、何かの伝言や合図に使えるかもとか、
 そんなことは考えたんだけど…別に大して役に立たないし、意味ないなぁ、って」
「…そう、ですね」

そう、そうなのだ。
これこそ、遥なのだ。
「絵理の触手を自由に操れる」という事実が、絵理に対する支配欲、加虐欲をかきたてるような、
そんな遥にしては、いけない。
この、純真な遥を、守る。
それが、乃坂澪の、使命なのだ…

「でもね。今、私―」
「―え?」
遥の手の中のモコちゃんが、突然、動き出す。

「え、えっ?きゃあああああ!?」
「初めて、役に立つ使い方、思いついちゃった」

モコちゃんが、澪に襲いかかった。
521淫魔と彼女 第五話 (13/14) ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/15(土) 06:31:39.64 ID:X3ML9/nb
「きゃああああああ…あ、あれれ…?」

モコちゃんは澪の腰の周りにまとわり付くと、包み込むように広がり、そして、固まった。
それは… 一風変わった形の、真っ赤なビキニショーツだった。

前から見ると、布地面積が小さくて露出度が高く、
上側のラインが、ハイレグの腰からするどくV字に切れ込み、澪の下半身をギリギリまで露出している。

しかし後ろからみると、澪のお尻と腰を大きく包み込み、
上側は、前面のV字のカットから伸びるラインが、そのまま背中に回りこんで、腰の上方で逆のV字を形成し、
そのまま、全体が背中にぺったりと張り付いている。
お尻の部分は割れ目に食い込み、その谷の奥底まで、皮膚にピッタリ張り付いて、臀部を完全に覆っている。

そして、外からは普通のショーツと同じように見える股間の布地だが、
その裏地は、澪の股間のあらゆる隙間を埋め尽くしていて、
クリトリスを包皮の中に潜り込んで包み、
ヴァギナのヒダの1つ1つを優しくくるみ、
そして、おしりの穴のヒダの1つ1つに、外側と内側の両方から埋まるように潜り込み、完全に融合していた。

「えへへ。私からの、プレゼント」
「は、遥さん…」
「昨日のイメージで、ちょっとデザインにアレンジは加えてみたんだけど、どうかな。
 …ちょっと、エッチい、かな」
遥が無邪気に、澪の顔を覗き込む。

澪は、自分の下半身を包んでいるそのショーツの様子をちろちろと見回すと、
歩いて姿見の前に移動し、腰に両手を当て、まるで水着の試着をしているかのように、
鏡を見ながら後ろに向いたり前に向いたりして、自分の姿を確かめた。
さらに反ったり、屈んだりして、装着感を確かめている。

「…かなり、大胆な、気がしますし、
 …たまにちょっと、モコちゃんが勝手に動いたりして、股間がムズムズしますけれど。
 でも、なんだか、包まれてるって、感じがします。
 …うん。何だか、ステキです。私、これ、気に入りました」
澪が、遥に向かって、微笑む。

「ほんと?じゃあ…
 今、モコちゃんに『このカタチを憶えて』って私からお願いしたから、
 きっと澪ちゃんがお願いしたら、いつでもモコちゃんがこの形になってくれるよ。
 気に入ってくれて、嬉しいな。えへへへ」
いつもの調子で遥ははにかんだ。

「うん…うん…うふふ…ありがとうございます。ご主人様…」
澪は、自分が幸福感に満たされているのを、感じていた。


そしてこの日以降、澪は時折、モコちゃんを「履いて」学校に来るようになった。
522淫魔と彼女 第五話 (14/14) ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/15(土) 06:38:30.18 ID:X3ML9/nb
おまけ。
ある日の学校、昼休み。

絵理と澪が、机を向かい合わせにして、お弁当を食べている。
遥は今日は彰のお相手だ。

「なー、みおー」
「…なんです?」
「へっへっへー…うりゃー!」
机の下で、絵理の股間から、真っ赤な触手が一直線に澪のスカートの下に伸びていく。

「そーれうりうりう…ありゃ?」
澪の股間にちょっかいを出そうとした絵理の触手だったが、
なぜか澪の下着は、弾力はあるが固く、しかも肌にピッタリと貼り付き、触手が付け入る隙が全くない。

ふふん、と澪は鼻を鳴らし、
余裕しゃくしゃくといった表情で絵理を睨めながら、一言、その技名を発した。

 『モコちゃん・ガード』

523395 ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/15(土) 06:41:59.77 ID:X3ML9/nb
以上です。お粗末さまでした。寝落ちせずに投下できました。

なお、今回は 遥×澪 回だったわけですが、
次回は、ハルカ×澪 回になる予定です。大分雰囲気変わると思います。
524名無しさん@ピンキー:2012/09/15(土) 07:32:03.98 ID:WkfOgmxD
触手スーツは異形のロマン!
おれによし!
次回は激しそうで期待!

これで3人目が出てきた……のかな?(裏読み)
525名無しさん@ピンキー:2012/09/15(土) 12:42:03.24 ID:TS1krQ/r
色々言いたい事が有ったが要約して一行に纏めると



彰の存在はやっぱり「野暮」じゃね。
526395 ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/15(土) 14:29:25.37 ID:X3ML9/nb
>>525
その辺は「お察しください」
527名無しさん@ピンキー:2012/09/15(土) 14:39:46.70 ID:cyvQ+9uS
へそでつながるのがダメだな
普通に股間でつながる方がいい。

人間、へそに性感帯なんてないから、快感の感触を想像しづらい
528名無しさん@ピンキー:2012/09/15(土) 15:11:24.76 ID:HMQLwjDR
へそ責めの面白さを知らん奴がいるとは
529名無しさん@ピンキー:2012/09/15(土) 15:13:36.37 ID:2XotJKON
>>527
いいこというね
読みやすくて腕もよいのに若干抜きにくい
530名無しさん@ピンキー:2012/09/15(土) 15:57:56.75 ID:MjVUFiOB
ヘソってくすぐられて感じる場所じゃなかったのか…
531名無しさん@ピンキー:2012/09/15(土) 16:15:07.78 ID:xPYneDMv
臍から射精するやつはいないわな
532395 ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/15(土) 21:50:31.73 ID:X3ML9/nb
>>395です。
『淫魔と彼女』第5.5話、投下します。

第5.5話 5レス分。第五話のおまけ、少し未来の話。
  遥と澪の関係が、もう少し進んだ後の話です。
  もっと先の話のおまけにつけようと書きためておくつもりでしたが、
  じゃいつのおまけにするの?とか考えるのが面倒になってきたので、もう投下します。
  後半から笑いに走ってるので、エロは前半のシチュエーションだけで味わって下さい。
  今回、悪堕ちなし、堕ちは…?コメディ風味ですので、ご注意。

最低限第六話投下後にするつもりでしたが、ちょっと気分が変わって、
こっちを先に投げておきます。>>523と予告内容変わってスイマセン。
533淫魔と彼女 第5.5話 (1/5) ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/15(土) 21:53:27.96 ID:X3ML9/nb
これは、時系列的には、もう少し、後の話―


澪は、窓から差し込む、日曜の晴れた日差しを浴びながら、
ただひたすら、股間の触手からの刺激を、受け入れていた。

ここは、澪の部屋。
澪は、自分のベッドの上に、大の字になっている。
身に着けているのは、「モコちゃんスーツ」― 遥の、プレゼント。
モコちゃんが変形してできた、特殊なビキニショーツだ。
その股間の裏地は、裏から生えた毛によって、澪の股間にある隙間―
澪のクリトリスの包皮とその裏、ヴァギナのひだ、アナルのひだを、すべて埋め尽くしている。

モコちゃんは今、遥によって、
「澪ちゃんの体に力が入るほど、澪ちゃんを気持ちよくする」という、『お願い』をもらっている。

したがって、澪が少し、快感に身をよじっただけで、
股間の刺激が激しくなり、それに反応して体を動かすと、また刺激が強くなり…

(―あ、だめ、イクッ)
イク瞬間のガクガクとした痙攣に合わせて、また刺激が強くなり、
澪の体の動きが収まるまで、ただひたすら、股間が責められる。

最初は、何度もイッては、また身をよじってしまい、またイッて…というのを繰り返していたが、
だんだんと、かすかな快感で力が入ることすら、辛くなってしまい、
とにかく、力を抜こう、抜こう、というふうに意識が働くようになっていた。

脱力していても、最弱の緩やかな責めは延々と続いているので、
ちょっとずつ、気持ちが高ぶっていくのだが、それで足に力が入りそうになるのを、自らの意識で、食い止める。
結局、自らひたすら脱力して、ただひたすら、股間の緩やかな責めを、受け入れることを、強要されるのだ。

まるで、自分が力を込めるたびに、股間の触手にそれを吸い取られていくかのような、錯覚を覚える。

しかも―

「あっ、お、おしっこ、うっ」

尿意を感じた瞬間、それで走った緊張に股間の触手が反応し、その刺激を食い止めようと無意識に抑えが働いて、
そのまま弛緩を余儀なくされ、そのまま、スーツの中に放尿してしまう。
尿は全て、モコちゃんが吸収し、ついでに、尿道の近くを吸い上げるような感触を、与えてくる。
それがまた、快感の波となって、暫くの間、ブルブルと体が痙攣し、そして再び、脱力に戻っていく。

排尿すらも、コントロールされているような感覚。

さらに言えば、大きい方は、どうやらモコちゃんがお尻に入れた触手で適当に摂取しているらしく、
時折、お尻の穴の奥を弄られているような違和感を感じる。

とどのつまり、このスーツを装着している限りは、トイレにいく必要もなく、
ただただ、いつまでも、脱力し、股間のじわじわとした、緩やかな責めを受け入れることだけを、強要されるのだった。

(…何時間でも、このままで、いれそう…)
ベッドの上で大の字になりながら、そんなことを、ぼんやりと、澪は考えていた。
534淫魔と彼女 第5.5話 (2/5) ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/15(土) 21:56:24.69 ID:X3ML9/nb
何時間でもいれる訳は、もう1つある。

「みーおちゃん!ご飯持ってきてあげたよ!」
「あ…ご主人様…」

遥がそばに居て、ひたすら、澪のお世話をしてくれていた。

「おくち、あーんして」
「…あーん」
ぬるいお粥を乗せたスプーンを、口に運ばれ、ただただ、口を半開きのまま、舌で舐めとる、澪。
口に力を入れるとやはり刺激になるので、とにかく、必要最小限の力で、摂取するしかない。

「えへへ、よくできました。澪ちゃん、赤ちゃんみたいだね」
「う…」
恥ずかしくて、つい目線を逸らしてしまう。

「じゃ、最後は、お口であげる。はむっ」
遥は、お粥を自分の口に含むと、そのまま、澪に口移しで与えた。
遥の舌の上から、やはり舌で、舐めとる。

「…ふぅ。終わり。よくできました」
「ありがとう…ございます…」

傍から見れば立派な調教プレイなのだが、
遥は自らこういうプレイを望むことはめったになかった。
今回も、澪の思いつきで、澪からお願いして、してもらっているのだ。
そして、こういうことをしている時の遥は、とにかくひたすらに、優しかった。

世のご主人様がみんな遥みたいだったら、世の他の人間はみんな奴隷になっているだろう、と、
自分がもはや、身も心も遥の奴隷になってしまっている事を感じつつ、ぼんやりと、思った。
これが全て「計算ずく」なら、自分はもう、すっかり、遥に堕とされている。

とたとたと、遥が階下の炊事場に、食器を運んでいく音が、聞こえる。

そして、一人。
ただただ、脱力。股間の、刺激。
535淫魔と彼女 第5.5話 (3/5) ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/15(土) 21:59:28.13 ID:X3ML9/nb
再び、遥が戻ってくる、音がする。

「澪ちゃん、アイス持ってきたよ」
遥が手に持っていたのは、バニラの、アイスバーだった。

「食べさせて、あげるね」
澪が、少し口を開けると、バーの先を、少しだけ、その中に入れてくる。
澪は、ただただ、舐めとる。

「くふっ」
少し力が入ったため、股間の刺激が強くなり、少しだけ、吐息が漏れる。

気にせず、遥は、少しずつ、角度や面を変えながら、澪が舐めやすい位置にバーを動かし、
それを、澪はただただ、舐めていった。

「…なんか、エッチぃね、澪ちゃん。えへへ」
「…今更、言わないで下さい」
「えー、そんな事言ってると、えいっ!」
「あ、いやぁ!あぁん!」

遥が乳首の先を、ちょん、と指でつつく。
快感で体がよじれ、それでまた、力が股間に吸い取られていく作業が、始まる。

「…もう、いたずら、やめてください」
「えへへー」
遥が見せる、最大限の、サディズム。

優しすぎるご主人様の傍らで、ただひたすら、ゆるやかに過ぎていく時間と、ゆるやかな股間の責めを、
澪は、脱力する体に任せるまま、感じ取っていた。


「あー、澪ちゃん、そろそろ…」
「あ…そうですね…」

朝から始まったはずが、いつの間にか、午後1時に差し掛かろうとしていた。
本当に、このままずっといつづけられるな…と澪は思っていたが、
今日は、遥と買い物の約束なのだ。

「じゃ、そろそろ、モコちゃんへの『お願い』を、解いていただけると…」
「あ、ちょっと待って」

「え?」
ふと横を見て、澪は、驚いた。
536淫魔と彼女 第5.5話 (4/5) ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/15(土) 22:02:27.43 ID:X3ML9/nb
「じゃーん。
 澪ちゃんとおそろいだよ。えへへ」

ベッドの脇に立つ遥は、いつの間にか全裸になっており、その上で、自分のへそから伸ばした
触手の先がそのまま、モコちゃんスーツと全く同じ形になって、遥自らそれを履いていた。

「…え?」
…嫌な予感がする。

「何だか、澪ちゃん見てたら、私もやりたくなってきちゃった。
 お出かけする前に、私も一緒にするよ。
 一緒に気持よくなろ?えへへ」
「は、遥さん、それはもしかして、まずいのでは―」

「いっくよー、それっ…ひゃぁああっ!?」

掛け声と同時にその場にすっ転ぶ遥。

そしてそのまま、床に仰向けになり、足を開いた状態で、ガクガクと痙攣している。

「あ、ダメ、これ、イクッ、あっ、ちょっと、気持ち、い、イクッ、あふっ」

遥はすっかり忘れていたことだが、
ただモコちゃんからの刺激を感じているだけの澪とは違い、
遥の場合、スーツ自身が感じる刺激も、快感となって還ってくるので、
同じ事をした場合、遥の方がずっと刺激が強く、しかも、快感がグルグルと循環してしまう。

しかも―

「あ、あの、もしかしてそれ、妖液―」
「う、うん、イクたび、おしりの中に、入って、あふっ、イクッ、あぅっ」

イクたびに媚薬の妖液がお尻の中に発射されているようで、
どうやら、イクたびに、快感が増幅しているらしい。

「あ、あの遥さん、せめて、私の方、だけでも―」
「だ、だめ、考え、られない、止まら、ない、あっ、イクッ」

(こ、これっていわゆる、「嵌まり」…?)
隣でひたすらイキっぱなしの遥を横目に、澪もまた、体が自由になるすべを失い、
ただただ、股間からの刺激を受け続けるままでいるしか、なくなってしまった。

2人が解放されたのは、遥がイキ疲れたついでに自分のスーツが解けた、約3時間後のことであった。
537淫魔と彼女 第5.5話 (5/5) ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/15(土) 22:05:24.44 ID:X3ML9/nb
「はぁ…」

澪はベッドの上で、遥は床の上で、それぞれ仰向けになったまま、ぐったりしていた。
特に遥は3時間ずっとイキっぱなしだったのだが、それでぐったりしている程度で済んでいるのだから、
さすがは淫魔という他はない。

「ま、また、自分の触手に、嵌っちゃった…」
「…またって、前も、やったんですか…遥さん」
「うん…何度か…」
「はぁ…」

既に、時計は午後4時を回っていた。

「…お買い物、って、時間じゃ、なくなりましたね…」
「そ、そうだね…はぁ…」

やれやれ、とお互いにため息をついていたところ、インターホンのチャイムが、鳴った。

「あれ?宅配便でしょうか…ちょっと、見てきますね、遥さん」
「うん…」

澪は、側にあったTシャツを羽織る。下半身はモコちゃんスーツのままだ。
ちょっと過激な恰好だが、まぁ宅配便くらいならいいか…と、部屋を出て、インターホンを覗きに行く。

「どなた、ですか?」
『おー澪!遊びに来たぞー!』
「え、絵理、さん?」


十数分後。


「ぎゃーはっはっは、なんだこれ、ぎゃあああ!うっひゃぁあーたまんねー!」

2人の話を聞いて羨ましくなった絵理は、澪のベッドで自分もおっぱじめ、動かない体にひたすら喜んでいた。
彼女のクリトリスから伸びた触手が、そのまますぐ下のヴァギナを埋めている。
後は、同じ『お願い』を、遥から自分の触手にしてもらっている。

「…何か、人によってずいぶん雰囲気、変わりますね」
「…そうだね」

なんとなく、自分たちがさっきまでしていた行為も、虚しいものに思えてきてしまった。

「…これから、どうする?澪ちゃん」
「とりあえず…私、お腹、空きました。下行って、何か、食べてきます」
「うん、じゃ、私も、行くよ。疲れた…」

大の字になったまま澪のベッドで動けなくなり、ギャーギャー騒いでいる絵理を尻目に、
澪と遥は部屋を出ていくのであった。
538395 ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/15(土) 22:08:11.50 ID:X3ML9/nb
以上です。お粗末さまでした。
539名無しさん@ピンキー:2012/09/15(土) 22:22:57.08 ID:Dl5bL1CS
今回もいいモノ読ませていただきましたー
近未来の話とはいえ、天然ジゴロの遥ちゃん恐るべしw
そして爛れた性活に順応していく澪も、あんたとっくに堕落してますよー

そろそろハルカと彰の濃厚主従えっちが見たいなー(チラッ
540名無しさん@ピンキー:2012/09/16(日) 02:22:56.75 ID:MgYojO9Q
乙。色々批判が有ると思うが、それでも続ける作者は偉いと思う
ちょっと叩かれただけで消える豆腐メンタルも居る中立派
へそでも何でもいいから続けてもいいと思うよ。今までだって変則的なモノは沢山あった品

>>539
彰とのえっちが見たいならラブ※板作って誘導してそちらでどうぞ。
ここでは ス レ 違 い
上でも言われてるが彰がこのスレでエロに絡みたいなら最低限 不気味 にクラスチェンジして来い
蟲で遥らを支配するくらいの気持ちが無いならお呼びじゃないから素直にエロシーンは要らない

本っ当にギリギリの許容範囲としては、ハルカが主導権を握って彰を逆レイプ…くらいか?
不気味なモノに翻弄されて虜になる淫魔(男) ホラ、一応変則の範囲に収まるじゃなぁい
541名無しさん@ピンキー:2012/09/16(日) 05:25:26.51 ID:3mA/joY3
不気味なお姉さまに唆されて逆レイプの虜になる遥ちゃん
ならセーフじゃね?遥の純情さから考えればなさげだが
542395 ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/16(日) 07:10:13.20 ID:9PUCy43o
>>395 です。
色々ありますが、何だかんだで読んでいただいて、感謝してます。

で、ちょくちょく彰のことが話題になるので、書いておきますと、
まず、彰のエロシーンが出てくる予定は今のところなく、今後もかなり確率低いです。ごめんなさい。
ただし、朝チュン的な表現でストーリー展開に絡めることは、度々あると思います。

更に、ちょっと裏事情的な話をバラすと、
第3話終了時点では「快楽堕ちするだけの脇役」にする予定だった澪を、第4話で
強キャラ覚醒させ、主役級に押し上げました。それで、予定していた話をいくつか
没にして、別ルートに分岐させてしまいました。

理由はいくつかあるんですが、1つには、話の軸を<彰、遥>のカップルから、
第二部では<遥、澪、絵理>の3人にシフトしたかった、というのがあります。
なので、第二部で彰は完全な脇役です。第五話冒頭のシーンは主役交代の儀式
だと思ってもらってもいいです。
ただし、人間関係図そのものをいじるつもりはなく、今後も彰は脇役ポジで、
話に出てきたり出てこなかったりします。第一部より影は薄くなると思いますが、
フェードアウトや、物語から完全にいなくなることはないので、そこはご了承下さい。
543395 ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/16(日) 08:04:50.08 ID:9PUCy43o
>>542
> 第3話終了時点では「快楽堕ちするだけの脇役」にする予定だった澪

と書くと語弊があるなと思ったけど、少なくとも第4話時点では脇役の
ままの予定だった、ということです。
…てことで、ROMに戻ります。
544395 ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/16(日) 12:32:46.54 ID:9PUCy43o
>>395です。 連投しまくってすいません。
『淫魔と彼女』第X話、投下します。

第X話 8レス分。パラレルワールドの話。悪堕ちする遥の話です。
  早い話が、没にしたストーリーの1シーンです。
  ここに登場する遥は、本編の遥とは100%別人です。
  なので、本編の遥のイメージを壊したくない人は、読まないで下さい。
  本編の遥がこのような形で悪堕ちすることは、今後絶対にありません。
  今回、悪堕ち、どシリアスですので、ご注意。

いつも変則的な話ばっかり投下してて申し訳ない、と思い、たまにはド直球なのを
投下してみようかと思ったんですが、反面、本編楽しんで読んでくれてる人には、
あんまり読んでほしくないなぁ、という、ちょっと複雑な心境のものです。
545淫魔と彼女 第X話 (1/8) ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/16(日) 12:35:40.12 ID:9PUCy43o
注意:この話は『淫魔と彼女』初期稿にあった1シーンで、
 現在の本編とは完全なパラレルワールドの話です。
 設定も現在とは若干異なっておりますので、この話に登場する遥は、
 本編の遥とは、完全な「別人」としてお読みください。
 本編の遥がこのような形で悪堕ちすることは、100%ありません。


「はぁ…はぁ…はぁ…」

体が、体中が、焼けるように、熱い。

胸の宝石が、熱さを通り越した痛みを、遥の体に与えていた。
その痛みは体中に蔓延し、熱さと、耐え切れぬ快感を、供給していた。

「くる…し…い…」

右手で胸の宝石をぎゅっと押さえる、遥。

「だめ…だ…」

胸を押さえたまま、自らの右側にある体育館の壁に、倒れるように、体を預ける。

「ごめんね…彰くん…
 約束…守れない…みたい…」

キラッと、その目から、涙が、こぼれた。


「…ごめんね」


その刹那。

胸の宝石が、赤く、光った。
そして、異形の「眼」と、なった。

遥の両の目と、ハルカの「眼」。
その3つが同時に開く。
…それは、2人が完全に融合した、証だった。


「…あはっ」
遥が、笑った。


遥は、右手を壁につきながら、壁づたいによろよろと、進む。
そして、たどり着いた体育館の入口から、中に入ろうとする。

中では、女子バレーボール部が練習中だった。

「あ、ごめんなさーい! 今大会前の追い込み中だから、関係者以外立ち入り禁止で…
 …え?」

遥を見咎めた部員の一人が、彼女に声をかけようとしたが…
ふと違和感を感じ、自分の下半身を見ると、真っ赤でうねうねしたモノに、覆われていた。

「きゃぁぁぁぁぁああああああああああああ!!!」
546淫魔と彼女 第X話 (2/8) ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/16(日) 12:38:41.28 ID:9PUCy43o
体育館の中は、異様な光景になっていた。
バレーボールに使われていたはずだが、ネットは全て体育館の端に投げ出されるように撤去され、
その他の遮蔽物も一切無く、がらんとしている。

そして、練習していた部員たちは、体育館の両サイドの壁に、寄せられていた。
ステージから向かって左側の部員たちは、怯え、体をガクガク震わせながら、身を寄せ合っている。
その周りを、何か赤い軟体動物を体に巻きつけた生徒たちが囲み、逃亡を監視している。

そして、もう一方…
向かって右側の部員たちは、全員、甘い嬌声を、あげていた。
このバレーボール部のユニフォームは全員エメラルドグリーンの上下のはずなのだが、
彼女たちのブルマは、何故か全員、真っ赤になっていた。
それらはよく見ると、うごうごと、自律し、蠢いている。― 遥特製の、触手ブルマだった。
その中はビッシリと繊毛が生え、彼女たちの股間を、苛め抜いていた。
さらに、ヴァギナに、中から生えた1本の太い触手が、彼女たちを、貫き、振動するように動いていた。

触手ブルマを履かされた部員たちは、はぁはぁと甘い吐息を上げつつ、
ある者は、自分の胸をひたすら揉み、
ある者は、隣の部員とキスをし、体を寄せあい、くっつきあって、
何とか、股間から昇ってくる快感を、鎮めようとしていた。

そして、その中央。
遥は、体育館のステージに直接腰を下ろし、座っていた。
脚をM字に開脚し、まるで体育館中に自分の股間を見せつけるかのように、鎮座している。

そして、ちょうどその目の前、真向かいに、
空中に浮き上がる、真っ赤な「分娩台」があった。
背もたれに、2つの肘掛け、2つの足掛けがあり、
それら5つのパーツは全て、触手を通じて、遥の背中につながっていた。
547淫魔と彼女 第X話 (3/8) ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/16(日) 12:41:33.68 ID:9PUCy43o
「さーて、次は誰にしようかなー」
無邪気な声で、遥が言う。

次の瞬間、しゅるっと遥の背中からもう一本の長い長い触手が伸び、
左側の部員たちに、伸びていった。

「きゃああああっ!?」

触手が1人の部員の腰に巻き付き、引っ張り上げる。
そのまま、遥の目の前、少し上に、ぶらん、と吊り下げられる。

「や、やめてえええええぇぇ!!??」

彼女は、ただただ逃れようと手足を暴れさせる。
しかし、そこに「分娩台」が襲いかかるように自ら動き、
肘掛けが動いて彼女の肘と手首を触手で縛り、
背もたれが、彼女の腰を縛り、
足掛けが、彼女の膝下と足首を縛り、
また、先ほどの位置と1ミリ違わず同じ場所に、戻った。

捕獲された彼女は、まるで遥と股間を見せ合うような形で、
分娩台に、強制的に座らされた。

「は、はるか、ちゃん…」
「あー、恵ちゃんだったんだ。気づかなかった。
 そっかー、そういえば、バレー部だったね」

恵は遥のクラスメートで、ショートカットのよく似合う快活な少女だった。
背丈は遥と変わらぬ小柄ながら、1年でセッターのレギュラーを獲得している。

「や、やめて、はるかちゃん…」
「ねー、やっぱり恵ちゃんも、ブルマ赤いほうがいいでしょ?」
遥は、恵の話に興味ないとばかり、勝手に話をすすめる。

「それ、取っちゃうね」
次の瞬間、背もたれから小さな触手が幾本も伸び、恵のブルマとアンダーショーツを、びりびりに、引きちぎった。
アソコを遥に開陳させる、恵。

「じゃ、今から恵ちゃんの分、作るね…ぜったいカワイイと思うよ?
 んふぅ…はぁん…あはぁああああああん!」
遥は一本の触手を生やすと、そのヴァギナから、長い、極太の真っ赤な触手が、生えた。

そしてその先が、ぱっくり、水平に、2つに割れる。
割れた先が変形し、平べったくなり、互いに、大きなTの字を作る。
さながらそれは、真っ赤な、オムツだった。
そして、オムツの内側が、無数の繊毛で、埋め尽くされる。
548淫魔と彼女 第X話 (4/8) ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/16(日) 12:44:43.11 ID:9PUCy43o
「ひ、ひぃ…」
顔を真っ青にし、ガクガクと、震えが大きくなる、恵。

ぬぅ、っと極太の触手が動き、
両のT字が、恵の股間を、取り囲む。

そして、下側のTが、すっ、と恵の腰下に入り、Tの横棒が、彼女の腰に、下から巻き付いた。

「いやぁ…」
恵は、腰と尾てい骨を覆ううねうねとした感触に、泣きそうになりながら、顔をしかめる。

オムツのその他の部分は、彼女の体から数センチのところで、
繊毛をうねうねさせながら、彼女の股間を囲っている。


「た、た、頼む佐久、こんな…ことは…もう…」
遥の傍らには、両膝をついて座りこむ、顧問の大島の姿があった。
その大島も、ぐにょぐにょと蠢く真っ赤なオムツのようなものを履かされていて、
股間、おそらくペニスから伸びているであろう触手が、遥の尾てい骨につながっていた。

「せんせー、そんなこと言ってないで、もっと精液出してくれなきゃ」
突然、大島のオムツが、激しく蠢く。

「うわ、や、やめてくれ、う、うううぅ」
大島が中で精液を放つと、オムツはまるでそれを一滴残さず吸い取ろうとするかのように
蠢き、触手が搾乳機のように、絞りとる。
ひたすら、それが繰り返される。

「へへへ。せんせーの精液、みんなの子供の栄養になるんだから、いいでしょ?」
ニコニコと、遥は笑っている。


「は、はるか、ちゃん、やめて…」
「じゃ、ちょっと気持ちよくなってもらうね」

またも遥は恵を無視する。
次の瞬間、背もたれから触手が一本伸び、恵の左肩越しに前に回りこむと、
ぱっくりと、ガスマスクのような形に開き、彼女の顔の下半分を、覆った。

「ぅむ、むぐっ!?」
ガスマスクの内側中央から、一本の触手が伸びて恵の口をこじ開け、
喉の奥まで侵入し、彼女の胃に、無理やり妖液を流し込む。
そして、マスクの中を、妖気に満ちたガスが、充満する。

最初は抵抗して顔を振り回していた恵だったが、次第に眼の焦点が合わなくなり、
ただ虚空を見つめて、動かなくなった。
しゅるんっ、と、マスクの触手が縮み、元の背もたれに収まる。
549淫魔と彼女 第X話 (5/8) ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/16(日) 12:47:36.44 ID:9PUCy43o
「どう?気持ちいい?
 安心して?ちゃんとギリギリのところで、正気は保てるように薄めてあるから」
「う、うう……お…おねがい…やめて……」

恵は、目の焦点が合わないまま、遥に、懇願する。

「そっかー。ちょっと足りなかったかな?
 うーん、恵ちゃんいっつも仲良くしてくれるから、じゃあ、サービスするね?」

そういうと、背もたれから2本の触手が生え、彼女のユニフォームのシャツを、たくし上げる。
ユニフォームの色に合わせた、恵のイエローグリーンのスポーツブラが顕になる。

「恵ちゃんには、ブルマだけじゃなくて、ブラもプレゼントするよ。
 真っ赤なのも、似合うと思うよ?」

次の瞬間、背もたれの彼女の胸の下から、ぼこん、と、Iの字をした平べったい触手が、恵の肩と水平に、浮き上がる。
その外側中央からは背もたれへ一本の触手が伸びており、その触手によって、背もたれから、支えられている。
そして、内側はやはり、繊毛がびっしり生え、うねうねしている。

I字の触手は、中央が恵の背中にぴったり貼り付くと、
余った両端が、突如、ばくん、という音を立て、彼女の両の胸を、
両サイドから包むようにブラの上から覆い、吸い付いた。

「はうぁ!?」
体をひきつらせる、恵。

真っ赤な触手ブラはウゴウゴと蠢き、内側のスポーツブラの繊維を、繊毛で、食べつくす。
そうして、恵の肌に、密着した。
きゅっ、と全体が縮こまり、彼女の胸のサイズに、フィットする。
更に繊毛が蠢き、サワサワと、彼女のおっぱいを、虐める。

「あぁあ…いやぁ…ぁああぁ…」
顔が火照り、甘い吐息を漏らす。

触手ブラを支えていた触手が、恵の背中でぶつんと切れ、そのまま、背もたれの中に戻っていく。
そして、恵のシャツをたくし上げていた2本の触手が再び動き、彼女のシャツを、もとに戻す。
恵は、そのシャツの中で、両胸を触手にひたすらイジメられる形になった。
550淫魔と彼女 第X話 (6/8) ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/16(日) 12:50:37.03 ID:9PUCy43o
「どう?気持ちいい?」
「うぅ…は…はぃ…」
「もっと気持ちよくして欲しい?」
「は…はぃ…」
うつろな目で、遥の質問に、快感に耐えながら応じる、恵。

「じゃ、真っ赤な触手ブルマ、欲しい?」
「う…うぅ…」
「んー、じゃ、もうちょっとサービスしちゃおう」
かすかな抵抗の様子を見せる恵に、屈託のない声で、遥が言う。

そして、背もたれから無数の細い触手が現れ、恵の体を、這い始める。
腰や背中、お腹、首筋、脇の下、といったところを、やわやわと、刺激する。
肘掛けや足掛けからも細い触手が幾本も伸び、彼女の手足を、その指先や指の間まで、やさしく、虐める。

「はぁ…ぁああぁ…」
うつろな目で、体を拘束されたまま、身動ぎできる範囲で目一杯、ただただ体をくねらせる、恵。

「大サービスで、こっちもつけちゃうよ。うん」
恵の股間を囲っていた触手ブルマ―いや、形からして触手オムツというべきか―の、
ちょうどお尻の下に当たる部分から、一本の鞭毛のような細長い触手が、伸びる。
それが旋回しながら、恵のアナルに、侵入する。

「はぁ!?あ、ぅあ」
きゅうっ、と鞭毛が縮まり、お尻に触手ブルマを引きつけ、
触手ブルマが、ちょうどお尻の半分まで、恵に密着する形となった。

「どうかな。触手ブルマ、前の方も、欲しい?」
「は、は……はぃ…」
「わかった。あげるね」

触手ブルマの上の部分が、まるで食虫植物のように、ぱくん、と、閉じた。
彼女の股間の前半分を覆うと、T字の上部分が彼女のへその下に巻き付き、
下方から腰を巻いていたもう一方のT字と、融合する。
そして、しゅるしゅると全体が縮み、彼女の股間にフィットした。

内側の繊毛が、勢い良く、蠢き始める。

「はぁ、はぁあああああん!?」
恵は体をのけぞらせ、快感に、貫かれる。
551淫魔と彼女 第X話 (7/8) ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/16(日) 12:53:37.38 ID:9PUCy43o
「あぁぁっ、はぁっ、ああっ」
その後も、触手ブラと、触手ブルマ、そして全身を這う無数の細い触手にイジメられ、
恵の体は、ぴくぴくと、痙攣していた。

「じゃ、最後ね。
 私の、子供、欲しい?」
「う…う…うぅぅ…」
言うことを聞かない体に堪え、涙をぼろぼろ流しながら、最後の抵抗を試みる、恵。

「イキたいでしょ?」
「イキ…たいです……」
「じゃ、子供、もらわないと」
「う…うぅ……」
「今のままだと、ずっとイケないままだけど、それでいい?
 時間はたーっぷりあるから、ずーっと恵ちゃん気持よくしたままでも、私はいいけど」
「う…そん…な……」

「…子供…欲しい?」
無邪気に微笑みかける、遥。

嗚咽をこらえる、恵。
そして。


「…子供…欲しいです…」

「うん、わかった」


刹那。
触手ブルマの中央から、一本の太い触手が、恵の、まだ誰も受け入れたことのないヴァギナに、
何の慰みもなく、ズブリ、と、差し込まれた。

「はぁうぅっ!」
背中を反らせて耐える、恵。

そのまま、挿入された触手が、ひたすら抽送を、繰り返す。

「はぁ、はぁっ、あぁん、あぅん、あぅっ、あぁっ」
息がどんどん荒くなる、恵。

「うーん、じゃ、そろそろかな。
 イカせて、あげるね」
「はぁ、はぁっ、はぃ、おねがい、します、はぁっ」

「じゃー、いくよー。えいっ」
「は、ぁ、はぁぁぁあああああああああああ!!!!」
恵の子宮に、大量の液が、放たれた。
552名無しさん@ピンキー:2012/09/16(日) 12:56:37.18 ID:3K7/U8lZ
相変わらず挿入→射精のシーンだけ急に淡泊になるな
553淫魔と彼女 第X話 (8/8) ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/16(日) 12:56:48.86 ID:9PUCy43o
「はぁ、はぅぅ、うぁぁ、あぁぁ…」
恵の顔は荒い息と嗚咽が混ざる。
しかし、だんだんと嗚咽が収まり、顔が、とろん、と、とろけ始めた。
目から、光が、消えていく。

次の瞬間、触手ブルマと遥のヴァギナをつないでいた極太の触手が、恵の股間でブチンと切れ、
遥の股間に、しゅるしゅると戻っていった。

そして、「分娩台」が蠢き、それぞれが位置を変え、恵に直立不動の姿勢を取らせた。
恵はもはや一切の抵抗せず、ただ「分娩台」にされるがままになっている。
そのまま、ゆっくり下に下がると、そのまま床に恵を立たせ、拘束を解いた。
恵と離れた「分娩台」は、再び元の位置に、戻る。

「じゃ、ソッチの方で、ゆっくり子供が生まれるの、待ってて。
 大丈夫。生まれるまで、そのブルマが恵ちゃんのこと、ずーっと気持よくしててくれるから。
 子供生まれるときは、ってまぁ、恵ちゃんとくっついちゃうんだけど、
 すんごく気持ちいいと思うよ。楽しみにしててね」

「…はい…」

恵は、焦点の合わない目で、遥に応えた。
その顔は上気し、とろけて、甘い吐息を漏らしている。
そしてそのまま、内股で身をよじらせ、ふらふらとよろめきつつ、体育館の壁に向かって、歩いていった。


「さーて。次は誰にしよっかなー」


554395 ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/16(日) 13:03:04.37 ID:9PUCy43o
以上です。
正直、どこまで楽しんでもらえるものか、自信はありません。
悪堕ちシーンは想像するまでは好きなんですが、書くのは苦手みたいです。

なお、元々はこうなる遥を彰や澪ががんばって救済する、という話でしたが、
本編は、さっさと澪が遥の庇護者になってしまったため、遥がここまで堕ちることは、もうないです。
第5.5話が、正当な遥の未来です。

ということで、お粗末さまでした。
555名無しさん@ピンキー:2012/09/16(日) 13:14:29.84 ID:DVBNqDVi
孕まされた子から触手が生えてくるシーンまで書いてよ
魔天使みたいに
556395 ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/16(日) 13:43:48.19 ID:9PUCy43o
>>555
元々あった1シーンを切り取っただけのものですし、
今、自分で書いた話に自分で胸焼けしている状態なので、書かないです。
自分で悪堕ち書くのはもう、しばらく、遠慮しときます。
…では、ROMに戻ります。
557395 ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/16(日) 19:57:12.53 ID:9PUCy43o
すいません、ROMると言いつつ、>>556 は改めて読むと自分でどうかと思ったんで、書き直します。
ホントに胸焼けしてて滅入ってたので、言葉が乱暴になったかもです。ごめんなさい。

元の設定では、この後すぐ助けが入って遥が悪堕ち状態から救われ、
そのままハッピーエンドに向かう話だったので、触手が生えるところまで考えてなかったのです。

で、今あらためて読者気分で読み返したら「あー恵に触手生やしてーなー」って思ったんですがw
いざ書こうと思うと、オチどうするとかとか、生えた触手の生態とか宿主どうなるとか、
そういうのがスゴく気になってしまって、やっぱり(仮に書くとしても)ちょっと時間貰わないと
書けそうにないです。…ということで、やっぱり、続きはあまり期待しないで下さい。
…ということで、改めてROMります。
558名無しさん@ピンキー:2012/09/16(日) 20:10:43.27 ID:gmxNE6fC
きみらもっと395を褒めろよ。
いまどきこんなにやる気があって、腕も十分、おまけに速筆の人はいないぞ
創作者ってのはな、もっと褒められたいんだよ

というわけで、素晴らしい!抜きました!
恵の生えるシーンも期待しております!
559名無しさん@ピンキー:2012/09/16(日) 20:27:11.68 ID:4l6CmTf5
うむ、こんだけ怒濤の勢いで投下して貰えりゃ我が世の春としか言いようがない
正規本編も悪堕ちルートもそれぞれいい感じにえろくてたまらん

悪堕ちの続きももちろん気になるけど、こればっかりはモチベなり降りてくるアイデアなりとかあるでしょうからねえ
正規本編共々まったり期待させてもらいまっさ
560名無しさん@ピンキー:2012/09/16(日) 20:28:51.31 ID:3mA/joY3
商業でも薄い本でもないんだから書きたいように書くのが一番さ
自分でif分岐のシナリオまで考えられる作者なんてそうそういないぜ?
561名無しさん@ピンキー:2012/09/17(月) 00:36:03.07 ID:1H//lK8q
主観でつまらないと思ったから誉めないだけ
同じジャンル好きでも細かい所で合わなかったりするだろ
俺の感想を言わせてもらえば寄生成分が低い
全く興味わかない
562名無しさん@ピンキー:2012/09/17(月) 00:47:56.29 ID:D82SE1Bw
別に無理に誉めなくてもいいとは思うが、ちょっと全体的に批判成分強すぎじゃないか
しかも投下中に書くのとか、明らかにマナー違反だろ
563名無しさん@ピンキー:2012/09/17(月) 01:39:33.54 ID:1xgyw4Ja
なまじ能力があると自分好みに矯正させたくなるからね
564名無しさん@ピンキー:2012/09/17(月) 07:17:00.63 ID:egXwL8if
これは寄生モノじゃなくて触手モノやん
あっちに投下した方が良かったんじゃないの
565395 ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/17(月) 08:27:02.02 ID:CRvgI8Em
>>564
自分も、最初どっちに投下するか迷ったくらいで
(SS自体初めてで、自分の細かい嗜好もよくわからなかったし)
しばらく最初の方反応良かったのでこっちで続けさせてもらっていましたけど、
そういうことであれば、あちらの方に聞いてみて、続きはあっちでやるようにします。
566395 ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/17(月) 08:29:11.25 ID:CRvgI8Em
>>565
> あちらの方に聞いてみて、続きはあっちでやるようにします。

「あちらの方に聞いてみて、反応良ければ…」の間違いでした。
あちらでも反応悪ければ、もうちょっと考えます。
567名無しさん@ピンキー:2012/09/17(月) 09:23:35.19 ID:kUP2THUT
考えてみよう。 途中からの続き物を別スレに投下するって、
反応云々関わらず、それこそアチラさんのご迷惑にならんかしらね?

あと、少しペースダウンしとくと良いかもね。
確かにスレ開く度に新しいSSが出てくるのは嬉しい事だけど。
投下予定SSのストックがあるというのも、心に余裕ができるもの。
568395 ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/17(月) 09:33:10.03 ID:CRvgI8Em
>>567
そうですね…
どうも、SS書くって単に投下するだけじゃないんだなぁ、と、
皆さんの反応読みながらいつも思って、自分の中では試行錯誤というか、七転八倒の連続でした。
特に、どうも自分はいろいろ先走っちゃう性格のようなので…

基本、自分はココの住人で、エロパロのSSは基本ここのものしか読んだことのないので、
本当の所は、ここで受け入れてもらえるのが、一番ありがたいのですが、
最近はずっと、どうしたものか、と思案していました。

ペースダウンは、その通りかもしれません。自分もこのペースでいつまでも書けるわけではないので。
ありがとうございます。
569395 ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/17(月) 10:18:11.79 ID:CRvgI8Em
本当にお見苦しいとこお見せしたかもしれません。
自分、本当にSS書くのは初めてで、特に心構えの面で、まだいろんな
ことがわかってないんだと思います。
このスレでちょっとずつ、色々教えてもらって、その意味では、褒めて
もらえたのも批判も含めて、頂いたレスには全部感謝しています。

まずは、気持ちを落ち着けて、じっくり考えようと思います。
スレ汚し、失礼しました。
570名無しさん@ピンキー:2012/09/17(月) 10:35:33.72 ID:+BcfO1Vr
つまり、調教の次の段階として焦らしプレイに突入なのですね!
そして395タンを一人前の寄生職人へと逆調教する不気味なスレ住人!

冗談はさておき、移籍するしないに関わらず次の投下の時にはアナウンスしてくれると嬉しい。
同じスレ住人としてあなたの作品の続きを楽しみにしている……ニョロ
571名無しさん@ピンキー:2012/09/17(月) 20:08:24.41 ID:L+FsIv+x
それで投稿がなければ過疎った過疎ったいうだけの勝手なもんだぜw
あんま意見鵜呑みにしすぎるのもなー

俺は読んでないけど、あんま気にしないで好きにやりゃいいじゃん
作品レベルになってもいないほどひどい文章で埋めてる訳でもなし
572名無しさん@ピンキー:2012/09/17(月) 20:37:33.80 ID:1xgyw4Ja
エアリィじゃないんだからね
573名無しさん@ピンキー:2012/09/18(火) 18:29:09.31 ID:jDxl7rVP
他スレのSSぐらい許してやれよ…
574名無しさん@ピンキー:2012/09/18(火) 21:12:00.16 ID:LnJlPLDe
>>569
どうでもいいが、なんかアチラの住人が後処理で苦しい感じになってるぞ。
普通に流れてたのが一転して何話してよいのかワカラン空気に・・・。
575名無しさん@ピンキー:2012/09/18(火) 22:08:20.05 ID:GMd/w6Hl
TPO弁えないとこうなる
ヘコヘコしつつ言い訳をダラダラ述べるのも煙たがれる
576名無しさん@ピンキー:2012/09/18(火) 23:18:40.92 ID:3SX8FK+y
まあそういう失敗することもあるだろ

ゆっくり考えて、落ち着いたらまた帰ってきたらよろし
577名無しさん@ピンキー:2012/09/19(水) 00:04:36.64 ID:hCWkBmIU
pixivに移動したようだ
578名無しさん@ピンキー:2012/09/19(水) 01:11:03.37 ID:AskjESd4
>>577
どれ!?
579名無しさん@ピンキー:2012/09/19(水) 03:56:08.07 ID:UPLLu1sA
ぬるぬるした寄生生物に寄生されてみんなえっちになるぬるゆりというのを妄想した
580395 ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/19(水) 04:15:11.58 ID:Ssb0kKx8
>>574
本当申し訳ないです orz
自分がこれ以上出ていっても意味不明になるだけなので、こちらで謝ります。すみません。

>>577>>578
試しに第一部だけアップしてみた、というだけで、今後どうするかはまだ決めかねています。
pixivは今まで見る専で、投稿して何が起こるか、とか全然把握してなかったもので…
もし本当に移動するときは、こちらにちゃんとご挨拶しに来ます。
581名無しさん@ピンキー:2012/09/19(水) 07:50:28.52 ID:nbS9/Y2v
pixivへ移るのは無難な選択かもね。同じく移った者としてそう思うよ
あっちなら嫌なら見るなで済むし
582名無しさん@ピンキー:2012/09/19(水) 17:06:15.97 ID:TBbdjVGF
こっちもその理屈は同じく正しいはずなんだが、現実はなw
なにせ掲示板は茶々入れるコストが低いからノイズが…ってだけ
583名無しさん@ピンキー:2012/09/20(木) 10:34:48.64 ID:2Tkunpem
触手を使って寄生させるってのと触手を使ってズコバコHってのはジャンルが違うんだから
584名無しさん@ピンキー:2012/09/20(木) 11:19:22.86 ID:WJ/FyB5K
>>45 みたいなのを妄想して書いてみたけど、ちょっと外したかもしれない。
とりあえず投下してみる。
585名無しさん@ピンキー:2012/09/20(木) 11:21:29.27 ID:rLpPmabe
よしお前もpixiv送りにしてやるか
俺達は無敵だ
586心の枷 (1/12):2012/09/20(木) 11:22:40.33 ID:WJ/FyB5K
「あーもう、つっかれたー」

会社からようやく、自宅のマンションに、たどり着いた。
靴を適当に脱ぎっぱなしで、そのまま自分の部屋に、なだれ込む。

もう、午後10時過ぎ。今日はやたらめったら業務が立て込んでいて、
晩ご飯も食べずにこなしていたら、いつの間にかこんな時間になってしまった。

「はーもう、今日みたいなのがずっとだと、やってらんないなぁ、もう」

部屋の電気をつけ、さっさと、スーツを脱いで楽になろう、と思った、その時。
奥の窓が、空いているのに気づいた。

「…あ、あれ?ちゃんと戸締りしたはずなのに。
 ヤバい。泥棒かな…」

もしかしたらまだ部屋の中にいるかも、と、急に怖くなり、
恐る恐る、あたりを見回す。

誰もいないし、気配もしないし、特に他に変わった気配は…
いや? 何か、おかしい。

「―あ」

なぜかベッドの上に、金属の塊が、落ちている。
丸く大きな、塊。

「…何、あれ??」

すぐ、側にあったエクササイズ用の長い棒を手にとって、
恐る恐る、近づく。

少し離れたところから、棒で、つついてみる。
何も起こらない。よくわからないが、普通の、硬い、金属のようだ。

つつきながら、少しずつ、近づく。
何も、起こらない。

ようやく、ベッドの縁にたどり着いた。
上から、その物体を、覗きこむ。

―その時。

「きゃあああああああああああ!?」

その物体が、突然自分の顔に、襲いかかった。
587心の枷 (2/12):2012/09/20(木) 11:25:42.12 ID:WJ/FyB5K
「きゃああああ……あれ?」

何も、ない。
金属の物体も消えたし、自分の体を見回しても、何も起こって、ない、ような―
あれ?
ふと、顔の周りを触ろうとして、違和感に気づく。
目に、触れない。耳に、触れない。
顔の回りを、見えない何かが覆っている。

「うふ。こんばんは」
「えっ?」

突然、声がする。
どこから聞こえたのかわからない。周囲を見渡しても、誰もいない。

「お名前は?」
「え?えっと、高木、早希」
「早希ちゃんか。いい名前だね」
「あ、あの、あなたは?」
「ワタシ?
 ワタシに名前はないけど、今早希ちゃんにくっついたから、
 今日からワタシも、早紀ちゃんだね」
「く、くっついた?」
「うふ。まだ、わかってないかな。
 ちょっと、鏡で自分の顔を、見てきてごらん?」
「…え?」

言われるまま、姿見の前に、自分を移動させる。
自分の姿を、覗きこむ。

「え、ええ?」

自分の頭部を、異様な形をした、メタリックシルバーの物体が、覆っていた。

大きくなめらかなゴーグル状の物体が自分の目を完全に覆い隠し、
その両端がさらに側頭部になめらかにつながり、自分の耳をすっぽりと覆い隠していて、
更にその奥が、後頭部で、一つになっている。
全体的につなぎ目や角ばったところが一切なく、つるん、としている。

頭のてっぺんの部分をくり抜いた、パイロットヘルメット、といえばちょっと近いかもしれない。
ただし、目を覆うバイザーを含め、全てが金属の、メタリックシルバー。

目も、耳も、完全に塞がれている様に、みえる。
隙間も全然なく、この状態で、自分がどうして目が見えているのかもわからないし、
自分の視界から直接そんなものは見えない。
耳だって、金属のようなものに完全に覆われているのに、何もつけて
いないのと同じように、普通に聞こえている。

しかし、鏡に映る自分は確かに、ヘルメット?を、被っているし、
さわってみると、確かに、指先はそのヘルメットに触れる感触がある。

試しにヘルメットを脱ぐ要領ではずそうと試みるけど、
微動だにしない。まるで完全に、自分の頭と1つになったみたいだ。
588心の枷 (3/12):2012/09/20(木) 11:28:34.35 ID:WJ/FyB5K
「こ、これは、一体…」

「うふふ。それは、『心の枷』」

「こころの…かせ?」

「そう。あなたの心を閉じ込め、あなたの心の代わりに、あなたの体を支配するもの。
 これを嵌めているあなたの体は、この『心の枷』の指示通りに動く。
 たとえば…こんな感じ」
「えっ?あっ、きゃあっ!?」

姿見の前で、体が勝手に大の字に開き、両手が勝手に、頭の後ろで組まされる。
そのまま、動かなくなった。

「ど、どうして…」
「もう、あなたの体の自由はない。この『心の枷』を嵌めている限り。
 そしてこの、『心の枷』を嵌めているあなたが、ワタシ」
「あなた…何者、なんですか…」
「ワタシはね。
 こうして他の生命体にくっついて、1つとなることで生きている機械生命体。
 今日からワタシは、あなたにくっついて生きていくことにしたの。
 だから、今日から、よろしくね?
 あ、心配しなくてもいいよ。
 あなたは今までどおりの生活を送ればいいの。
 わたしが毎日くっついてるだけで、あなたの生活は何も変わらない」
「そ、そんなこと言ったって、こんなのつけてたら、人前に、出られません…」
「うん、わかってるよ。
 だから、人前に出るときは、はずして。
 でも、家で一人になったら、この『心の枷』をはめる。
 そういう生活を、今日からあなたは送るの」
「そ、そんなの、嫌です。
 何で私が、わざわざ、そんなこと…」
「大丈夫。それが当たり前になるから。
 …あ、そうそう。あなたとワタシが1つになるための、
 もう1つのアイテムがあるから、それを、今からはめてあげるね」
589心の枷 (4/12):2012/09/20(木) 11:31:35.24 ID:WJ/FyB5K
「…えっ?」

何かがうなじの方から服の下に入り込み、
そのまま、体中をかすかにまさぐられるような、そんな感覚が一瞬した。
でもすぐに収まり、何も感じなくなった。

「うふ。何が起こったか、わからないでしょ?
 体を自由にしてあげるから、服を脱いでごらん?」

ふと、何をやろうとしても微動だにしなかった自分の体が軽くなり、自由に動けるようになる。
言われるまま、服を脱いでみる。

「…あ…え…?」

自分の体に、やはりメタリックシルバーの物体が、2つ、張り付いていた。

まず胸が、1つの金属の物体で、完全に覆われている。
前から見るとチューブトップのブラだが、でも、脇から後ろの部分は一切ない。
触ってみると、やはり金属のように硬く、叩いても、自分の胸が何も感じない。

そして、もう1つの物体は、自分の、股間に張り付いていた。
自分の性器のちょっと上から、会陰部を通って、お尻の谷間を割り、穴の上までを、
一直線に、すっぽりと覆っている。
こちらを触ってみても、やはり、その下にある部分が、何も感じない。

「うふ。これはね。『体の枷』」
「か、からだの…かせ…?」
「そ。あなたのおっぱいと、あなたの大事なところを、支配するもの。
 これはもう、あなたが死ぬまで、一生外れない。
 あなたは二度と、自分のおっぱいや自分のアソコに、直接触れることはなくなったの。
 その代わりね…ほら」
「あ、あぁん、え?はぁああん」

突然、胸と股間が、快感で、しびれた。
揉まれてるとかいじられてるとか、そういう、物理的に何か操作された感覚は一切ない。
ただただ、この金属で覆われている箇所全体から、しびれるような感覚が、じわっ、と
襲ってくる。
もどかしくてつい、胸や股間に手をやろうとするけど、金属の物体が、体に触れることを、
許さない。自分がその上から触っても、それによる刺激が、一切得られない。

「な、なに、これ…あんっ」
「うふ。『体の枷』は、あなたの快感を自由にコントロールするの」
「ちょ、う、やめて、ください…」

ふと、刺激が、止まった。

「どう、わかった?
 『心の枷』は、あなたの体を自由にコントロールするし、
 『体の枷』は、あなたの快感を自由にコントロールする。
 あなたにはもう、その2つをコントロールする自由は、ない。
 大丈夫。あなたはもう、自分で自分を気持ちよくすることは絶対できないけれど、
 ワタシが代わりに、あなたを気持ちよくしてあげるからね」
「そ、そんな…」

一生懸命、胸やアソコに触れてみようとしても敵わず、
金属の物体を引き剥がそうとするが、ピクリとも動かない。
隙間に爪を入れてみようとするが、1ミリも隙間がなく、自分の体と完全に
融合しているみたいに思えた。
590心の枷 (5/12):2012/09/20(木) 11:34:34.41 ID:WJ/FyB5K
「は、はずして…」
「ううん、もう、無理。あきらめて。
 『体の枷』は完全にくっついちゃったから、医者だろうが誰だろうが、
 絶対にはずせない」
「そ、そんな…」
「…うふ。これで、あなたとワタシは、完全に、1つになったの。
 あなたは、ワタシに完全に、支配された。
 あとは、訓練、するだけ」
「え…くん、れん?」
「そ。さっきもいったでしょ?
 あなたは外に行くとき『心の枷』を外して、
 帰ってきたら、『心の枷』を、嵌める。
 それを覚える訓練」
「う…そんなの…いや…です…」
「ま、つべこべ言わず、はじめましょ?
 じゃ、さっきの体勢にもどろっか」

途端に、また勝手に体が動いて、大の字の形で立たされ、頭の後ろで手を組まされる。
体の3箇所に銀色の物体をまとわりつかせた、裸の自分が鏡に映る。

「まず、あなたが『体の枷』に快感をコントロールされることを、
 あなたの体に覚えこませるための、訓練」

すると、視界が突然わずかに暗くなり、目の前にぽっかり浮かぶ、光る棒状のメーターの
ようなものが現れた。

「これが、あなたの快感のゲージ」
「快感の…ゲージ?」
「そう。
 今は下の方でバーがちまちまと動いてるけど、
 これが伸びて、上まで行くほど快感が強くなって、
 てっぺんにある目盛りを振り切ったときに、あなたはイクの。
 ちょっと、やってみましょうか」
「えっ?あ、あぅ?」

バーがするすると、上に向かって、伸びていく。
するとどんどん、胸と股間がじわじわしてきて、体が熱くなる。

「え?あ、あふっ、な、なんで?」

真ん中をすぎた辺りから、まるで自分がセックスの最中であるかのような感覚に襲われる。
ゲージは、こちらの事情などまるでお構いナシとばかり、ずーっと一定のスピードで、伸びている。

「あ、あっ、あんっ、ああんっ、いや、あぁっ」

徐々に、てっぺんの目盛りに、近づく。
自分が昂ぶり、登りつめているのを、感じる。

「じゃ、このまま、イっちゃいましょ?
 ほら―」
「あ、ああっ、イク、あぁああああああああん!!」
591心の枷 (6/12):2012/09/20(木) 11:37:42.59 ID:WJ/FyB5K
ゲージのバーが目盛りを越した瞬間に、本当に、イってしまった。
でも体は大の字で、頭の後ろで手を組まされたまま、動けない。
ただ、快感で、ピクピクしている。

バーはすーっと縮んでいき、ちょうど真ん中の辺りで、止まった。
じわじわと、快感が体の中で渦巻いている。

「はぁ、はぁ、ぁあ…」
「うふ。気持ちよかったでしょ?
 もう一回いくね?」
「そ、そんな、やめ…あ、ああっ、あぅん、ああああああああん!」

再び、無機的に、強制的に、イかされた。
再びバーが、真ん中辺りまで、縮む。

「じゃ、次からはカウントダウン、してあげる。
 いくよ?3,2,1,0」
「あぁ、あああああん!」
「はーい、もう一回。3,2,1,0」
「い、いやああああっ!」
「はいもう一回。3,2,1,0」
「や、ゃめ、いやあああああああん!」

何度も何度も、カウントダウンされ、その度に、イかされた。

ようやくカウントダウンが止まり、また、バーが真ん中辺りで止まっている。
何度もイかされて、頭がクラクラしている。
同時に、まだ体が甘い感覚に包まれているのが、わかる。
592心の枷 (7/12):2012/09/20(木) 11:40:39.52 ID:WJ/FyB5K
「はぁ、はぁっ、はぁっ」
「気持ち、よかった?」
「う、うぅ…」
「あれ?気持ちよくなかった?
 もうちょっとやった方がいい?」
「い、いえ…気持ち、よかったです…」
「そ、よかった。
 でも、まだ体がウズウズ、してるでしょ?」」
「う…ぅ…はい…」
「また、イきたい?」
「う…それは…でも……はぃ…」
「うふふ。素直でよろしい。
 ちょっと、ご褒美ね?」
突然、両胸の、乳首の辺り…乳首がまだあるとしたら、だが、
チロチロと、いぶるような感覚が、襲ってくる。
少しメーターが、上がる。

「あぁん…」
「うふ。あまぁーい気分に、なってきたでしょ?
 気持ちいい?」
「はぃ…」
「イキたい?」
「は…はぃ…」

「じゃ、今度は自分でカウントダウンして?」
593心の枷 (8/12):2012/09/20(木) 11:43:36.86 ID:WJ/FyB5K
「…え?」
「自分の感覚に素直になればいいだけだよ。
 あなたがカウントダウンすれば、それにあわせて、バーが伸びていくから。
 3から数えて、0になったら、イける。
 あ、ただし、さっきくらいに、ゆっくりね?速くしすぎたら死んじゃうよ。
 じゃ、やってみて?」
「あ…う…」

自分で自分を強制的にイカせることに、ためらう。
でも、体が、うずいている。もっと気持ちよく、なりたい。

「…気持よく、なりたいでしょ?」
「…はぃ…」
「じゃ、自分で気持よく、しなきゃ」

チロチロと、体が、いぶられる感覚。
芯がうずく、感覚。
イキ、たい…

「……さん…」
「そう、その調子」
「…に…あ、あぅ!?」
体が、かぁっと、熱くなる。
息が、荒くなる。
まさに、行為をしている最中の、登りつめる途上の、感覚。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁっ」
「ほらほら。そんな状態でずっといたら、それこそ、おかしくなるよ?」
「は、はぃ…あぁ…
 い、いち…あぅあああぁぁんっ」
イク、寸前だ。
頭に血ががあっと上って、飛んでしまいそうな寸前の、あの、感覚。
「ほらほら、あと1つ」
「あぁっ、はぁっ、あぁっ、ううっ、
 ぜ…ぜ…ぜろ……あぁあああああああん!!」

頭の中で、光がスパークした。
そのまま、また、バーが真ん中辺りの長さに、戻る。

「うふ。がんばったね。
 じゃ、もう一回だよ」
「あぁ…うぅぅ…
 さ…さん……に…うぅ…い、いちぃっ……ぜ、ぜろ、はぁあああああああん!」
「はい、もう一回」
「さ、さん…にぃ…い…ち…ぜろ…ふぅうあああああっ!」
「はい、もう一回」
「さん、にぃ、い、いち、ぜろっ!ああああああん!」
「もう、一回」
「さん、に、いちぃ、ぜろぉ!ああああああん!」
「もう一回」

何度も何度も、自分で、イカされた。
何度もイって、数えきれないほどイッて、ようやく、「もう一回」が、止まった。
594心の枷 (9/12):2012/09/20(木) 11:46:34.85 ID:WJ/FyB5K
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁっ…」
「うふ。ここまで順調よ。早希ちゃん。
 じゃ、次のステップ、いくね?」
「はぁ、はぅ、ぅあ!?」

バーが伸びて、目盛りの直前で、止まる。
イク、寸前。

「あ、あの、イカせて、下さい」
「うふ。イキたいなら、イってみなさい?」

突然、ふっと目の前が暗くなり、すべてが緩む、感覚。
直後、頭から何かがするっと抜けていき、足元で、カラン、という、音がした。

「…え?」
足元に、銀色の物体が、転がっている。
さっきまで、自分の頭に嵌っていたもの…『心の枷』だ。

自分の体が自由になっているのに、気づく。
ふと鏡を見ると、自分の、いつもの顔だ。

「ちょ、ちょっと…そんな…私、体が、イク、寸前、なのに…」

突然のことでパニックになる。

「い、いや、イキたい、いやぁ…」

気持ちよくなりたくて、体を、まさぐる。
でも、『体の枷』が、それを阻む。
いくら胸を触ろうとしても、股間を触ろうとしても、触れない。何も、感じない。
ひたすら疼く体を、高めることも、鎮めることも、できない。

「ど、どうしたら、いいの、こんなの、いやぁ…」
595心の枷 (10/12):2012/09/20(木) 11:49:45.13 ID:WJ/FyB5K
床の上にへたりこみ、体中を、『体の枷』に覆われていない部分を自分で愛撫するが、
何の慰めにも、ならない。

イキたい。
イキたい。
イキたい。

どうしたら、イケるの…

…あ。

目の前に転がっている、『心の枷』。

こ、これを。
もう一回、嵌めれば…

思わず、『心の枷』を、手に取る。
おおよその向きを合わせて、前かがみになり、自分の頭の上に、それを、掲げる。
それを頭にかぶるように、手を、下ろしてみる。

すっ、と頭の周りが覆われた感覚がした後、それがきゅっ、と縮まり、
そして感覚が、なくなる。

そして、再び目の前に、ゲージが、現れた。
目盛りのすぐ手前まで、バーが伸びている。

「うふ。よく気づいたね。
 そう。あなたは、『心の枷』を嵌めれば、イケるの。
 じゃ、イキなさい」
「はぁっ、あぁあああん!」

軽く、イった。

そして、また、目盛りの寸前までバーが伸びる状態に、戻る。
イク、寸前。また、イキたい。

カラン、と、『心の枷』が外れて、目の前に転がる。

それを手にとって、また、自分の頭に、嵌める。

「うふ。おかえりなさい。
 じゃ、イッて」
「ぁあっ、ぁああああん」

また、軽く、イった。
596心の枷 (11/12):2012/09/20(木) 11:52:35.30 ID:WJ/FyB5K
「じゃあ、これからは、『心の枷』を嵌めたら、すぐ、イケるようにしてあげるね」

そしてまた、イク寸前になって、『心の枷』が、外れる。
それをまた、手にとって、自分で頭に、嵌める。

「ぁああああん!」

イク。
また、外れる。手にとって、嵌める。イク。
また、外れる、手にとって、嵌める。イク。
また、外れる、手にとって、嵌める。イク。
また、外れる、手にとって、嵌める。イク。

…ふと、『心の枷』が外れる寸前の目盛りが、ずいぶんと下がっていることに、気づく。
そして、嵌めた時の快感が、最初より大きくなっていることにも。

「…あ、気づいた?
 そう。目盛りが下がっているほど、『心の枷』を嵌めた時に、たくさんイケるんだよ。
 もう、大分下がったね。
 これからも、少しずつ目盛りは下がっていくし、イった時の気持ちよさは、少しずつ上がる。
 じゃ、再開ね」

カラン、と、『心の枷』が、外れる。
すぐ手にとって、自分の頭に、嵌める。

「ふぁああああああん!」

すごく、イった。

見るとゲージが、真ん中よりすぐ下まで、下がってる。
また、外れる。
すぐ手にとって、自分の頭に、嵌める。

「ぁ、あああああああああん!」

さっきよりも強く、イった。

そして、また、外れて、また、嵌めて、イッて、
また、外れて、また、嵌めて、さっきより強くイッて、
また、外れて、また、嵌めて、さっきより強くイッて、
また、外れて、また、嵌めて、さっきより強くイッて。

ふとゲージを見ると、バーはほとんど一番下まで、下がっていた。
そのまま、『心の枷』が、外れる。
何の躊躇もなく、自分でそれを手にとって、自分の頭に、嵌める。

「ぁあああぁぁああああああああっっ!!!!」

めいっぱい、イッて、意識が、飛んだ。
597心の枷 (12/12):2012/09/20(木) 11:55:37.81 ID:WJ/FyB5K
気づくと、ベッドの上に、仰向けに、横たわっていた。
目の前にゲージが浮かんでいて、真ん中より上から、目盛りより少し下らへんを、
行ったり来たり、ゆらゆらと、揺れている。

「最後まで、よく、やったね。
 どう?わかったでしょ?
 あなたは、『心の枷』を嵌めれば、気持ちよくなれるの。
 でも、外せば、気持ちよくは、なれない。ね?」
「…はい」
「外行く時に『心の枷』を外すのは仕方ないけれど、
 家に帰ってきて、『心の枷』を嵌めさえすれば、また、気持ちよくなれる」
「はい」
「うん。いい子だね。
 じゃ、訓練は、おしまい。
 あとは、ご褒美。今晩じゅう、『心の枷』と『体の枷』が、
 あなたを甘ぁく、気持ちよぉく、してあげる。
 『心の枷』を嵌めさえすれば、いつでも、この気持ちよさが、味わえるよ」
「はい…」

目の前でゲージがゆらゆらと、揺れて、
それに合わせて自分の中の気持ちよさも、揺れて、
ベッドの上で、ずーっと、誰かに抱かれ続けているような、そんな快感を、味わい続けた。


次の日の、朝。

「…じゃ、行ってきます」
「はーい、行ってらっしゃい」

自分で『心の枷』を外して、化粧台の横の棚に置き、
髪の毛をセットして、会社に、向かった。


今日は早く帰って、『心の枷』、嵌めないと―


598名無しさん@ピンキー:2012/09/20(木) 11:58:48.06 ID:WJ/FyB5K
おしまい
599名無しさん@ピンキー:2012/09/20(木) 12:06:16.81 ID:UjgGBrKL
なんか凄いの来てたー\(^o^)/
寄生スレ的には結構珍しいな。でもえがった。

でも心の枷被ってる姿が島本和彦の吼えろペンに出てくる女編集者にしか思えない…
600名無しさん@ピンキー:2012/09/20(木) 12:45:39.53 ID:KFBDexVE
601名無しさん@ピンキー:2012/09/20(木) 19:28:29.42 ID:zQxDXAGn
これはいいね
602名無しさん@ピンキー:2012/09/20(木) 22:47:15.65 ID:DsnTcnus
乙、斬新だけどよかった
そして、COBRAのレディとかクリボーとか想像した俺は氏んでいい
603名無しさん@ピンキー:2012/09/20(木) 23:06:04.80 ID:Z4MwQMPV
昔、どっかでエメラルドドラゴンのヒロインのタムリンが寄生生物の虜になって云々ってSSを見たような気がするんだけど詳細判る人居ませんか?
604名無しさん@ピンキー:2012/09/20(木) 23:51:38.03 ID:AdydCyIb
ストレートにツボを抑えた寄生→支配の流れが良かったGJ
体の枷付けられたらもうトイレには行かなくてよくなるんだろうかと余計なことを考えてしまうw
605名無しさん@ピンキー:2012/09/22(土) 01:11:40.56 ID:1ftdN1du
>>597
そのうち会社に持って行って同僚の娘に寄生させるっていう妄想
606名無しさん@ピンキー:2012/09/22(土) 23:30:46.73 ID:IlP+sgZf
ふぅ…ええやん
607名無しさん@ピンキー:2012/09/23(日) 00:27:27.29 ID:b30xTpL5
俺の嗜好にドンピシャだよ。最高だよ。
続編でも後日談でもウェルカム大歓迎だよお願いします。
608名無しさん@ピンキー:2012/09/23(日) 04:05:40.45 ID:0eEMLeNh
凄く良いんだけど、コレ身体の枷いらないよね
脳に直接作用して快感のほうが・・・
609名無しさん@ピンキー:2012/09/23(日) 06:16:15.70 ID:XR77W/zr
淫魔と彼女のほうが上だな
610395 ◆Z.I6wxAf7R03 :2012/09/23(日) 07:12:51.84 ID:dVdmn5JW
>>395です。
色々考えましたが、やっぱりpixivに移動することにしました。
『淫魔と彼女』は http://www.pixiv.net/series.php?id=156488 で続けます。
ついさっき、第六話をうpしました。良かったら読んでください。

なお、『心の枷』を書いたのは僕です。楽しんで頂けたなら、何よりです。では。
611名無しさん@ピンキー:2012/09/23(日) 07:14:50.41 ID:XR77W/zr
ああもったいない
612名無しさん@ピンキー:2012/09/23(日) 08:50:46.81 ID:q+cWrK8Y
またSS作者を追い出す形になったのか…('A`)
批判してた奴はここが何板なのか考えろよ
613名無しさん@ピンキー:2012/09/23(日) 09:40:38.16 ID:AoRoJASG
>>610
早速読ませていただきました!
活躍の場を移されることは残念ですが、これからもたまに作品を投下などしてくださると
貴方の虜になった哀れな娘は悦びますのでよろしくお願いします。

今後ますますのご活躍を祈念いたします。
614名無しさん@ピンキー:2012/09/23(日) 10:02:57.02 ID:Oop9u1yz
>『心の枷』を書いたのは僕です

なん…だと…?
615名無しさん@ピンキー:2012/09/23(日) 17:48:40.79 ID:+ZNU6Ikw
期待の新星だったのか・・・
616名無しさん@ピンキー:2012/09/23(日) 19:15:05.73 ID:WEuZIyDG
ついに渋のアカウントを取る時が来たか…
617名無しさん@ピンキー:2012/09/23(日) 23:58:39.71 ID:7ibtD2k2
おまえらがいじめるから…
618名無しさん@ピンキー:2012/09/24(月) 00:13:02.49 ID:a1k4ZFUx
ここには大多数の善良な乞食のほかには、正義バカと下衆荒らししかいませんからー
619名無しさん@ピンキー:2012/09/24(月) 02:54:12.97 ID:pi6W3dYu
っと480Kまできてるぞー
620名無しさん@ピンキー:2012/09/24(月) 03:34:01.03 ID:wt1BEnUb
つか最近エロパロのどこのスレ見てもこんな流ればっかりだな
SS来なければ騒ぎ立て、来たら来たでスレチと罵り、大作だと占有するなと叩き、
結局細切れ投下の作品しか残ってこない

たいていは少人数の幼いヤツなんだろうが、
他の声が少ないから何か悪いモノにでも憑かれたような状態
621名無しさん@ピンキー:2012/09/24(月) 04:23:10.45 ID:FRYeZwTX
愚痴スレでどうぞ
622名無しさん@ピンキー:2012/09/24(月) 12:11:03.67 ID:DCQGwZOc
愚痴を書かざるを得ない状況なんじゃね?
愚痴だろうとこう言う事書かないと状況が改善しないところまでスレの雰囲気が荒廃してるんじゃね?
知らんけど
623名無しさん@ピンキー:2012/09/24(月) 14:34:41.07 ID:lJef4O+j
pixivって腐向けが多くて探索しづらいな
624名無しさん@ピンキー:2012/09/24(月) 15:14:42.72 ID:21/5V8uh
エロパロのスレに慣れてると、pixivはゴチャゴチャしててよく分からんよね
ただ書き手にしてみたら、そっちの方が楽なんだろうな
ジャンルを無理に1つに特定しなくていいし
625名無しさん@ピンキー:2012/09/24(月) 15:59:19.12 ID:CP399f/B
見たいものと全く関係ないものが出てくるのが嫌
626名無しさん@ピンキー:2012/09/24(月) 16:37:14.77 ID:C1Ki7r8r
pixivで小説を検索→腐ばっかり→仕方ないから読んでみる→pixivで小説を検索→腐ばっかり→大歓喜
627名無しさん@ピンキー:2012/09/24(月) 17:27:05.12 ID:tYhLpQZb
お前ホモかよぉ!(驚愕)
628名無しさん@ピンキー:2012/09/24(月) 19:27:57.97 ID:nMgtSiWB
まぁアソコは腐向けとか書いてあるからいいんじゃねえか
629名無しさん@ピンキー:2012/09/24(月) 20:37:28.65 ID:Pm4EaZnr
腐向けカテゴリになってない小説も沢山ある。
ていうかあまりにも腐女子が侵蝕しすぎて
そういう記述をしなくても構わないと勘違いしてる腐女子すら発生してるって事。
630名無しさん@ピンキー:2012/09/24(月) 20:41:14.08 ID:Tgs7KuQz
もう少し検索機能が改善されればなと切実に思う>pixiv
631名無しさん@ピンキー:2012/09/24(月) 21:14:54.43 ID:xYJqofe7
まー実際のところ腐女子向けのは分けてもらいたいけど
逆に現状は向こうからするとこっちが混ざってて邪魔とかいうことになるのかね
632名無しさん@ピンキー:2012/09/24(月) 21:36:16.83 ID:8iwgKMrW
>>627
おい、お前のブックマークページ…
633名無しさん@ピンキー:2012/09/24(月) 22:14:16.68 ID:/qGif58P
>>629
たくさんあるかぁ?
最初の方にはそりゃあったけど最近は腐向けのばっかで「寄生」で検索してがっかりする日々だぞ
なんでこのタグのはそっち系のばかりなんだって
634名無しさん@ピンキー:2012/09/24(月) 22:28:24.23 ID:GmIS7A5f
>>633
>>629 は「腐向けなのに腐向けタグがついてない」って言いたいんじゃないの?

635名無しさん@ピンキー:2012/09/24(月) 22:52:46.56 ID:Gd2TgitY
とりあえず┌(┌^o^)┐ホモォ・・・
636名無しさん@ピンキー:2012/09/24(月) 23:54:04.66 ID:NIv39QH7
pixivの寄生タグは腐向けよりもガチゲイ向けが目につくな
不気味なものに寄生されて虜になるおっさんとか、ムキムキマッチョな野郎とか

…ゲイに目覚めそうで泣きたい
637FBX ◆4gA1RyNyf. :2012/09/25(火) 00:10:48.98 ID:07wFii7M
pixivに行ってしまうとは。
ふむ、ここもだいぶ変わったんだなぁ...
思えば最初のスレでSSを投下して、もう10年くらいなのかな?
色々な作家が現れ、色々な趣向や設定のSSが生まれた。
時間が流れてSS飽食になってしまったのかもしれないけれど、
でもここは元から同好の友が楽しくやる場所だったじゃないの。
638FBX ◆4gA1RyNyf. :2012/09/25(火) 00:13:04.79 ID:07wFii7M
今でもハッキリ覚えてるよ、最初のスレで初めてSS投下したときのこと。
どんな反応が来るか楽しみで、怖くもあった。
みんな喜んでくれて、ウチも嬉しかった。
そんな関係がスレを良くするんじゃなかろうか。

昔を思い出して楽しく
や ら な い か ?
639名無しさん@ピンキー:2012/09/25(火) 00:29:45.33 ID:Qvys0ul8
俺は今でもFBX氏のCode : Illusionで抜いてるよ
640名無しさん@ピンキー:2012/09/25(火) 00:51:15.13 ID:tDhFjwYK
みんなホモになってる…何かに寄生され……あばなまさとかえもなわょねもこもねにpほもさいこウ…

…寄生スレだからホモセックス書くのは普通だよね。
641名無しさん@ピンキー:2012/09/25(火) 00:57:44.19 ID:yvFkAbDt
雰囲気変わったも何もそもそもなぜ395が叩かれたと思ってんの
スレタイ無視した作品だからだろ
642名無しさん@ピンキー:2012/09/25(火) 01:03:24.56 ID:WM40I7uA
ホモホモうぜえよ
pixiv(笑)に引きこもってろ
643名無しさん@ピンキー:2012/09/25(火) 01:13:22.77 ID:p20tBi3d
>>610こいつ性格悪すぎw
ペコペコしてる奴ほど執着や妬みが強いと聞くが本当なんだな。
もう帰ってくんなバーカ(゚Д゚)!!
644名無しさん@ピンキー:2012/09/25(火) 01:27:57.01 ID:NWfHs09R
>>643
お前もどっかにイッテ( ゚д゚)(゚д゚ )ヨシ
645名無しさん@ピンキー:2012/09/25(火) 01:40:37.34 ID:/W1MSfkY
最近いろんなとこのSS系のスレを荒らしてるのは同一人物じゃないかと思い始めてきた
646名無しさん@ピンキー:2012/09/25(火) 01:48:09.56 ID:Ta1jn1nW
それは思ったことある
結構同じ時間帯に荒らしてたりするんだよな
647FBX ◆4gA1RyNyf. :2012/09/25(火) 01:55:36.04 ID:DdrAn5AG
うん、ウチもそう思ってまして。
これでほぼ確定かと思っていますわ...残念ですが。

例えジャンル違いでも紳士的に案内するのがここの住人だと、
自分はそう信じてますし。
みんなが紳士だったから、今までの作家も色々書けたのだと考えますよ。
648名無しさん@ピンキー:2012/09/25(火) 04:51:34.57 ID:v+lRs54V
エロパロ板の各種スレで、荒らして潰して楽しいって思って粘着してる個人がそれぞれ居るっぽいのは確かなんだよなぁ
それが全部紐付けられるとは思ってないけど
649名無しさん@ピンキー:2012/09/25(火) 09:22:41.19 ID:LXKkjmqr
まぁ、どこからどこまでとは言わんけど、上のは明らかに一人だわな
今までのもほとんどコイツじゃないの?
395も変なのに粘着されて、哀れだったね
650名無しさん@ピンキー:2012/09/25(火) 12:19:49.32 ID:f/QI8oIb
思いやりを持って共生するのが寄生紳士というものだろう
651名無しさん@ピンキー:2012/09/25(火) 12:26:29.84 ID:/I3bCTZF
寄生して都合のいい方向に調整するのも
652名無しさん@ピンキー:2012/09/25(火) 12:45:24.92 ID:QQUFrpng
誰か超思いやりのある寄生体とか書いてくれ
めっちゃ心配性なやつとか
653名無しさん@ピンキー:2012/09/25(火) 15:22:27.27 ID:/ESh2API
395が出てきた途端荒れるよな。自演かも。
654名無しさん@ピンキー:2012/09/25(火) 16:01:14.11 ID:R3Lwj2ux
出てきた途端、てか、最近395の投下とそのレスしかなかったろ
655名無しさん@ピンキー:2012/09/25(火) 17:52:10.28 ID:Hza4ectN
忍法帖って本当役立たねえよなぁ
長文の妨害はしても短文・単発はスルーとか意味ねーじゃん

創作板ぐらい強制fusianaでもいいと思うわ
656名無しさん@ピンキー:2012/09/25(火) 20:18:22.27 ID:tDhFjwYK
今日は3タテで来ましたね、バレバレですよ。
657名無しさん@ピンキー:2012/09/25(火) 20:28:44.13 ID:ndPEO0TM
んー、今日空気悪くしてる奴の中身は馬鹿の方かな?それとも安い荒らしかな?
658名無しさん@ピンキー:2012/09/25(火) 22:31:08.69 ID:iIOa1n7C
>>652
以前に小ネタであった
宿主の体調管理に気を遣うツンデレ寄生生物
659名無しさん@ピンキー:2012/09/26(水) 17:59:01.61 ID:C3T6IeF1
AAry

おれたちはとんでもない思い違いをしていたようだ。これを見てみろ。

アラシ  →  スレ
    キセイ
      →  作者
        ↓
       キセイされた作者のキャッチ&リリース

つまり、このスレを苗床としたアラシによる壮大なキセイ実験だったんだよ!!

と考えれば・・・少しはエロく・・・ならないか、やっぱ
660名無しさん@ピンキー:2012/09/26(水) 18:10:27.67 ID:nKvgjK6/
ナ、ナンダッテー

宿主を殺しちゃう寄生はあんまりいい寄生とは言えないなー
やっぱり宿主を虜にしてエロエロにしてくれないと…あぁん…
661名無しさん@ピンキー:2012/10/01(月) 15:18:18.14 ID:RGBydMPC
>>652
たったひとつの冴えたやり方とかどうやろか
662名無しさん@ピンキー:2012/10/01(月) 16:06:18.94 ID:QWGhT2Ir
>>661
あれはいいよな
宿主のためを思って宿主をエロい気分にしてあげるとか

663名無しさん@ピンキー:2012/10/01(月) 22:40:28.55 ID:Nzi0kJih
豚切スマソだが、寄生と洗脳が穏やかに混ざりそうでちょっと目を付けてる

ttp://novel18.syosetu.com/n6093bh/
664名無しさん@ピンキー:2012/10/03(水) 01:06:31.00 ID:xKOwddOA
ノクターンノベルって結構いいの色々あるのな
過小評価してたわ
665名無しさん@ピンキー:2012/10/03(水) 10:59:44.92 ID:O0Tkvq9k
そんないっぱいあるか?
寄生 で検索かけても6つしか出てこなかった
666名無しさん@ピンキー:2012/10/04(木) 06:07:27.00 ID:3jJ4LtFH
すまんが投下してみる
667続・心の枷 その1 (1/14):2012/10/04(木) 06:11:04.22 ID:3jJ4LtFH
私、高木早希は今、満員電車に揉まれている。
ちょっと、トイレに、行きたくなった…かも、しれない。
これから、会社最寄りの駅までは、あと30分は、ある。

失敗した。これならちゃんと家でしてくればよかった。
仕方ない。ここでするか…

私は、ぎゅうぎゅう詰めで人を載せて走ってる電車の中で立ったまま、
おしっこを…うん、まだちょっと、恥ずかしさが残ってるかも、しれない。
でも、誰にもわかりはしないし、人を避ける意味もない。

―しよう。ちょっと、力む。

(んー、うんっ、うっ)

出るまでの緊張感を我慢して、ちょっと力んだ。
そして、おしっこが、出始めた…と、思う。

なぜ「思う」なのか、っていうと。
私の出しているはずのおしっこは、全部『体の枷』が処理しているから。
外には一滴も出てこない。漏れることも一切ない。

そして、おしっこをするときのちょっとした解放感も、ない。
それも、『体の枷』が処理しているから。
『体の枷』は、私の排泄で生まれる快感すら、掌握している。

だから、おしっこを出したくて、出すギリギリまでは感覚としてあるんだけど、
出し始めると、全く、感じなくなる。

あーあ、つまんない。

これが『心の枷』を嵌めていると、全く違う。
もちろん許可を頂いてからだけど、『心の枷』を嵌めておしっこをすると、
それだけでイケるだけの快感を『体の枷』は与えてくれる。
ちなみに大きい方は、もっとスゴイ。

だから、トイレはなるべく、家の中でするようにしてる。
今のコレも、ちょっと家を出るのを遅くしたら、家でできたのに、と思うと、
やっぱり、失敗したなぁ、と、思ってしまう。
668続・心の枷 その1 (2/14):2012/10/04(木) 06:13:25.30 ID:3jJ4LtFH
―ん?
あ、あれ?

胸と股間から、快感が、急に―え?

(あっ、あふっ、うふぅっ、ぁああっ)

声が、出そうになる。一所懸命、声を、押し殺す。

この快感、絶対、ゲージの真ん中より上まで、来てる。
セックスの最後で、アソコに男のモノを入れて、出し入れしてる時くらいの、快感。
な、何で?こんなところで…

(はぁ、うっ、はぁっ、うっ、はぁ、はぁ、はぁあっ、んっ)

どうしても息が荒くなる。…ヤバい、隣の男の人が変な目で見てる。
そりゃ、こんな息を満員電車の中でしてたら、ただの、痴女…だよね…

まだ、快感が、上昇していく。
これは―ダメだ。早くイカないと、私、おかしくなる。

ちょうど、電車が駅で、停まった。
そのまま、人の流れに流されるまま、私も、降りる。

電車のドアから弾き飛ばされるみたいにホームに出た後、震える手で、
急いでケータイを、取り出す。

「―あ、おはよう、ございます。ふぅっ…高木、です。
 大蔵課長をお願い…あ、課長、ですか…ぅんっ、
 すみません、私、急に体調が、悪く…なったようで、今日は午後から出社…ぁん、
 させて、くださ……
 あ、はい、はい、すみません、よろしく…おねが、んっ、い、します」

声を出すのも辛かったけど、そのおかげか課長も心配して、午前の半休を許可してくれた。
そのまま、ガクガクして力の入らない足に鞭打って、階段登って、反対側のホームに向かう。
早く、早く、『心の枷』、嵌めないと…
669続・心の枷 その1 (3/14):2012/10/04(木) 06:16:20.23 ID:3jJ4LtFH
私は家に着くと、靴を脱ぐのもそこそこに、とにかく化粧台のところに向かった。
横の棚においてあった『心の枷』を、嵌める。
頭からかぶると、と頭の周りが覆われた感覚がした後、
きゅっ、と縮まり、そして感覚が、なくなる。

「ふぁぁあああああん!…はぁ、はぁ、はぁ…」

いつも、『心の枷』を嵌めれば、ご褒美に軽くイカせてもらえることになっていて、
今もその約束通り、軽く、イった。
目の前に浮かんでいる「快感のゲージ」は、今ちょうど真ん中辺りで揺らいでいる。

「早希ちゃんごめんねー。無理やり帰らせるような真似をして」

どこからか、ふと、声がする。

「ど、どうしたんですか、こんなこと、今まで…」
「うん。
 ワタシ、拡張モジュールの生成時期に入ったみたい」
「かくちょ…え?」
「『拡張モジュール』。ワタシ自身が拡張するための、部品。
 んー、普通の生物に例えると、子供みたいなもんかな」
「こ、子供??」
「そ。まぁ細かいところはかなり違うんだけど、今はいいや。
 とりあえず、割とすぐ、拡張モジュールを生成しないと、いけない。
 今日の夜までもつかなーって思ってたから、早希ちゃんに言わなかったんだけど、
 ちょっと予定より早まったみたい。ごめんね」
「あ、あの、それで…私は、何をすれば…?」
「そうそう。早希ちゃんいないと、モジュール作れないんだよね。
 とりあえず、服全部脱いで、ベッドの上に移動してくれるかな。
 せいぜい15分くらいだから」
「…はい」

私は言われるまま、着ていた服を全部脱いで、全裸になった。
といっても、胸と股間は、金属の塊―『体の枷』で覆われてるけど。

そのままベッドに移動して、そのまま仰向けに横たわると、そこで手足が勝手に動いた。
脚はMの字に開いてベッドの上で踏ん張るような形で固定され、
手は、頭の後ろにある枕の両端を握らされ、こっちも固定させられた。
670続・心の枷 その1 (4/14):2012/10/04(木) 06:19:14.79 ID:3jJ4LtFH
「準備、オッケーだね。
 じゃ、始めるよ。
 ちょっと辛いかもしれないけど、耐えてね」
「はい。
 ……えっ、ふぁっ、ぁはぁああああああぁ?!」

途端に、快感のゲージが、急上昇する。
いきなり、目盛りを振りきって、イカされた。

「い、いやぁ、あぁん、あぁあああん!
 ま、また、はぁ、はぁああっ!
 ま、まだ、つづく、ふぁ、ああああん!」

ゲージのメーターが、目盛りの前後で揺れるように、行ったり来たりを繰り返す。
だから私も、何度も何度も、何度も何度も、イカされる。

「あ、そろそろ、出るね。
 ここからが一番辛いところだけど、頑張ってね?
 あと5分とかからないから、心配しないで」
「は、は、はひっ…」

すると、ゲージが下がらなくなり、目盛りを振り切りっぱなしになった。
私は、ひたすら、イキっぱなしになる。

「はあああああああああぁああああ!うあぁ!あっ、ああ、ぐ、うっ、あ、あ、うぁ」

ずーっと、ずーっと、とにかく、気をやりつづける。
頭が、飛んで、おかしく、なりそう…
671続・心の枷 その1 (5/14):2012/10/04(木) 06:22:24.92 ID:3jJ4LtFH
「そろそろだよ。
 あ、これ、嵌めといて」

その途端。
私の口が、強制的に、開かされた。
舌が、強制的に、吊り出され、そのまま、固定される。

「むぐ、ぐ、っぐ、むふうっ、うぐ?!」

完全に固定された、唇と、舌と、あと口の中全体から、ものすごい快感が迸る。
今までどんなディープキスでも体験したことのない、トロットロにされる、快感。
最高に、気持ち、いい…

「ふ、ふぉ、ふぉぉぉおおおあああああ!?」

股間を何か、ビリビリとした、激痛のような快感の塊が襲う。
そのまま、私は思いっきり大きなオーガズムを迎える。
そうして、ようやく、快感が収まり始めた。
ゲージがみるみる下がって、真ん中少し下くらいまでメーターのバーが縮んた。
口も、自由になる。

「はぁ、はぁ、はぁ、は、はぁ、はぁ…」
「よくがんばったね。早希ちゃん。
 いいのができたと思うよ。ほら、股の間を覗いてごらん?」

体が自由になり、そのまま上体を起こす。
みると…
私の股間の直下に、ゴムボール大の、金属の球があった。
『体の枷』に当たって、止まっている。

「拾ってごらん?」
「はい」

言われるまま、その球に右手を伸ばし、握って持ち上げてみる。
てっきり重いのかと思ったけど、ピンポン玉くらいに軽い。
いろいろな角度から見てみたけど、どの角度から見ても、全く同じ。
メタリックシルバーの、完全な球体。

「うふ。カワイイでしょ?」
「は、はぁ…」
「まだそういうの、わかんないか。まぁ、これからだね。
 で、早希ちゃんは、それを誰か他の人に、嵌めて欲しいの」
「…え?」
「だからほら、早希ちゃんも『心の枷』嵌めて、ワタシがくっついたでしょ?
 この球もやっぱり、枷なの。でも早希ちゃんじゃなくて、他の人が嵌めるもの。
 これを嵌めた人が、早希ちゃんの『パートナー』になるの」
672続・心の枷 その1 (6/14):2012/10/04(木) 06:25:15.83 ID:3jJ4LtFH
「パー、トナー?」
「うん。
 早希ちゃんと一緒に気持ちよくなって、早希ちゃんがいっぱい気持ちよくなるように
 ご奉仕してくれる人。
 そうして、早希ちゃんと共同生命体となって、1つのワタシになる人」

「…つまり、これを、他の人に嵌めて、私みたいに、する、って、事ですか?」
「そ。わかってくれた?」
「で、でも、他の人にいきなり嵌めるのは、ちょっと、気が引けるというか…」
「あれー?そんな事言っちゃって、いいのかなー?」
「あ、すいま、ぁああああああああん!」

途端にゲージが急上昇して、目盛りの手前で止まる。

「ご、ごめんなさい、イカせて…」
「だーめ。変なこと言うんだもん。
 早希ちゃんはもうワタシの一部なんだから、ワタシの言うとおりにしなきゃ」
「は、はい、わかりました、だから…ぁあっ」
「ゴメンナサイは?」
「ご、ごめんなさい、はぁっ」
「ちゃんと、他の人に、嵌める?」
「はい、嵌めます、ちゃんと、やります、うっ…」
「よろしい。イキなさい」
「あぁっ、ぁあああああぁぁん!」

イカせてもらって、ようやく、楽になった。

「はぁ…はぁ…
 わかり、ました。やります。他の人に、嵌めます…
 どんな人に、嵌めれば、いいんですか?」
「そうだねー。
 早希ちゃんと一緒に気持ちよくなってくれる人だから、なるべく、早希ちゃんの
 好みの人がいいと思うよ。この人とならエッチしてもいいかな、って人。
 あ、申し訳ないけど、女性にしてね。
 男性でもいいんだけど、なるべく早希ちゃんと体の組成が近い人がいいんだ」
「え、でも、女性でなんて、私そういう趣味、なくて…」
「んーほら。
 身近で、キレイだなって思う人とか、女性なのにカッコいい人とか、いない?
 あるいは、ずっと一緒にいられる、心が安らぐ人」
「キレイで…ずっと…一緒にいられる…」
「うん。
 後の人選は、早希ちゃんに任せるよ。
 カワイイ娘、ゲットしてね?」
「は、はい…」
673続・心の枷 その1 (7/14)
「ちょっと早希、大丈夫ー?」
「うん…ごめんね結夏。
 ホントに急に…辛くなって」
「いや、いいよ。
 それよりほら、ゆっくりでいいから、前見て」

私、西野結夏は、同期の高木早希と、会社終わった後でご飯を食べに来ていた。
早希とは結構気が合うから、よくご飯を一緒に食べてた。このレストランも、割とよく2人で来る店だ。
でも、ワインを飲んでたせいか、早希が急に気分が悪いと言い出して、
トイレに向かうその足が千鳥足だったもんだから、慌てて肩を貸して一緒にレストランを出て、
今、同じビルのフロアにあるトイレに向かっていた。

「午前中休んだんでしょ?なのにワインなんて…」
「うん、元気になったと思って、ちょっと、油断してた…」
「あ、ほら、そこだから、トイレ」

そのまま、の中にあったトイレに、2人で入る。

「ちょ、ちょっと、休憩、させて…」
「あ、うん。いいよ」

早希が洗面台の前にたどり着いて、その縁に手をつき、肩で息をしている。

「ほんと、どうしちゃったんだろうね。言うほど飲んでもいなかったと思うけど」
「わかんない…
 そうだ、ちょっと、待って…
 こういうときに、イイもの、あるんだ」

そう言って、早希が、自分のバッグの中に手を入れた。

「―これ」
出てきた右手の手のひらには、ゴムボール大の、金属の球が乗っている。
私はつい、覗きこんでしまう。

「…何?これ」
「拡張モジュール、だって」
「かくちょう?ん?」
「枷、なの」
「かせ、って?」
「結夏も、嵌めてみれば、わかると思う」
「へ?
 ちょ、きゃ、きゃあああああああ!??」

突然、その珠が弾けるように私の目の前でぶわっと拡がり、
それが全部、私の顔に、覆いかぶさってきた。